浜田市議会 > 2012-02-24 >
02月24日-02号

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  1. 浜田市議会 2012-02-24
    02月24日-02号


    取得元: 浜田市議会公式サイト
    最終取得日: 2021-04-27
    平成24年 3月定例会        平成24年3月浜田市議会定例会会議録(第2号)1. 日  時  平成24年2月24日(金)午前9時58分開議2. 場  所  浜田市役所議場        ────────────────────────── 出席議員(27名) 1番  笹  田     卓           2番  布  施  賢  司 3番  岡  本  正  友           4番  芦  谷  英  夫 5番  佐 々 木  豊  治           6番  道  下  文  男 7番  田  畑  敬  二           8番  平  石     誠 9番  西  田  清  久          10番  三  浦  保  法11番  新  田  勝  己          12番  三  浦  美  穂13番  山  崎     晃          14番  山  田  義  喜15番  田  村  友  行          16番  三  浦  一  雄17番  西  村     健          18番  大  谷  弘  幸19番  川  神  裕  司          20番  江  角  敏  和22番  牛  尾  博  美          23番  原  田  義  則24番  濵  松  三  男          25番  牛  尾     昭26番  中  村  建  二          27番  高  見  庄  平28番  美  浦  美  樹        ────────────────────────── 欠席議員(0名)        ────────────────────────── 地方自治法第121条により説明のため出席した者市長      宇 津 徹 男          副市長     大 谷 克 雄教育委員長   梅 津 益 美          教育長     山 田 洋 夫監査委員    水 野 文 雄          金城自治区長  岡 本 利 道旭自治区長   岩 倉 初 喜          弥栄自治区長  三 浦 義 和三隅自治区長  中 島 良 二          総務部長    牛 尾 祐 治企画財政部長  近 重 哲 夫          健康福祉部長  渡 部 恵 子市民環境部長  小 澤 孝 子          産業経済部長  冨 田 晋 司建設部長    勝 田 秀 幸          会計管理者   田 野 正 幸教育部長    今 田   泰          消防長     平 野 一 茂水道部長    佐々木   章          金城支所長   吉 永 靖 司旭支所長    岩 谷 欣 吾          弥栄支所長   山 根   貢三隅支所長   三 浦 博 美          総務部次長   三 浦 直 生企画財政部次長 塙   邦 彦          健康福祉部次長 山 本   博市民環境部次長 川 崎 功 二          産業経済部次長 中 村 俊 二建設部次長   平 中 雅 孝          教育部次長   石 本 一 夫消防本部消防次長加 戸   護          総合調整室長  湯 浅   淳人事課長    植 田 和 広          財政課長    宮 崎 良 一        ────────────────────────── 事務局職員出席者事務局長    山 崎   浩          次長      江 木   弘議事係長    外 浦 和 夫          主任主事    濵 野 拓 夫        ────────────────────────── 議事日程(第2号)第1 会派代表質問発言順序発 言 議 員質   問   事   項1創新会 22番 牛 尾 博 美1. 総務文教委員会関係について  (1) 浜田市役所の市民に対する接遇について  (2) 安全・安心対策の推進について  (3) 地域活性化の推進について  (4) 財政の健全化について  (5) 学校教育の推進について  (6) 浜田市内小・中学校での積極的な英語教育推進について  (7) 生涯学習の場公民館について 2. 福祉環境委員会関係について  (1) 介護保険事業について  (2) リサイクル活動について  (3) 節電対策について  (4) 里帰り分娩再開からみえる問題について  (5) 子育て支援について  (6) 「命のパスポート」の設置について  (7) 乳幼児医療費の無料化について 3. 産業建設委員会関係について  (1) 中小企業チャレンジ支援事業について  (2) 農業振興について
     (3) 林業振興について  (4) 浜田市の基幹産業である水産業について  (5) 観光振興について  (6) 社会基盤整備について  (7) 下水道事業について  (8) 浜田港振興について  (9) 産業振興について  (10)三隅火力発電所定期点検での宿泊について2進風クラブ 23番 原 田 義 則1. 市政運営の基本姿勢について 2. 「安全で安心なまちづくり」の実現について  (1) 「防災対策」について  (2) 「防犯対策」について 3. 産業経済の振興について  (1) 産業振興について  (2) 農業振興について  (3) 林業振興について  (4) 水産業の振興について  (5) 観光振興について 4. 保健・医療・福祉の充実について  (1) 地域医療体制について  (2) 健康福祉推進の取組について 5. 社会基盤と生活環境の整備について  (1) 社会基盤整備状況と今後の展望について  (2) 水道行政について  (3) 省エネ対策について 6. 定住対策、地域政策について  (1) 定住化対策の検証と今後の対策強化の方向性について  (2) 友好都市交流について 7. 財政運営について 8. 未来に対する投資ともいえる教育について  (1) 「教育アクションプランの策定」について  (2) 教育委員会の決定プロセスについて  (3) 目指す「児童・生徒像」について  (4) 小中一貫教育について  (5) 学力向上について  (6) 教育における環境整備について  (7) 図書館整備について  (8) スポーツ振興について  (9) 文化資本の活用について3市民クラブ 11番 新 田 勝 己1. 混迷する政治の現状認識について 2. 雇用安定こそ社会の基礎について 3. 浜田・三隅道路が平成26年の部分供用開始の影響について 4. 合併7年目を迎えての検証について 5. 産業経済の振興と地場産業の興亡について 6. 農業の振興について 7. 全国発信される林業の取組について 8. 水産業の振興について 9. 総合子ども園子育て支援策について 10. 公共交通の確保について 11. 地域コミュニティについて 12. 海外友好都市交流について 13. 格差社会における教育現場の多様性について 14. 幼稚園の将来像について4風 20番 江 角 敏 和1. 『24年度施政方針』のスローガンについて 2. いのち最優先の防災計画等の見直しについて 3. 自治区制度10年以降の検討について 4. 市民生活の厳しい現状認識と数値目標化について 5. 安全で安心なまちづくりの推進について 6. 産業経済の振興について 7. 保健・医療・福祉の充実について 8. 社会基盤と生活環境の整備について 9. 定住対策、地域政策等について 10. 当初予算案と財政運営について 11. 教育方針について5公明クラブ 5番 佐々木 豊 治1. 安全安心で活力あるまちづくりの推進について  (1) 津波避難マップの策定について  (2) 地方版CSR(企業の社会的責任)の推進について 2. 産業経済の振興について  (1) 耕作放棄地を利用した生きがいづくりについて 3. 介護・医療・福祉の充実について  (1) 介護保険事業について  (2) 障がい者施策について 4. 今後の財政運営について 5. 教育方針について  (1) 学校教育について  (2) 学校施設について        ────────────────────────── 本日の会議に付した事件議事日程(第2号)のとおり        ──────────────────────────            会       議            午前9時58分 開議 ○議長(濵松三男) おはようございます。 ただいま出席議員は27名で定足数に達しております。これより本日の会議を開きます。            ~~~~~~~~~~~~~~~ ○議長(濵松三男) 日程第1、会派代表質問であります。 発言の順序はあらかじめ定められておりますので、順次発言を許可します。創新会、22番牛尾博美議員。            〔22番 牛尾博美議員 登壇〕 ◆22番(牛尾博美) 皆さん、おはようございます。 22番、創新会の牛尾博美でございます。 平成24年度施政方針及び教育方針について、市長並びに教育長に対し、創新会を代表して質問をいたします。 昨年の3月11日、これまで経験したことのない日本沈没と言われる未曾有の東日本大震災、言葉もなく鳥肌の立つ、それは恐ろしい光景でした。 浜田市は、この震災後、すぐに行動を起こされ、募金活動、そして救援物資を市民の多くの皆さん方から募り、その物資、そしてお金をすぐ三陸、宮城、福島の被災地に送られました。そしてまた、約100人以上にも及ぶ職員の方を気仙沼あるいは石巻に送られ、被災されて職員も亡くなった、そうしたところの補充と申しますか、そういう救援、支援に当たられました。 浜田市議会においても各議員が協力してボランティアに行き、また多くの市民の皆さん方から温かいご寄附をいただき、そのお金を浜田市の物資を買って、先日その被災地に一夜干しなど魚のたぐいをそれぞれの世帯に、被災された仮設で住まれておられる世帯に送られたということであります。 市の職員も市も、そして議会も一緒になって、この未曾有の大震災に対していろんな意味で声援を送ったというところでありますが、まだまだこれが終わったわけではありません。まだまだこれから復興の手は必要だと思っております。 その震災から1カ月後、4月5日の日本経済新聞は日本再生政策綱領というテーマで、なお先の見えない大震災後の日本の対応を世界中がかたずをのんで見守っている。原発事故は日本だけの問題ではない。今、日本の底力が試されている。悲惨な大震災だからこそ、閉塞感に満ちている日本を変える契機として生かす必要がある。自粛ムードによる景気低迷から一層のデフレに陥る危険もある。今なら日銀はインフレを招くとの批判を恐れず、極めて大胆な金融政策を実施できるし、そうする責務がある。現時点では予想をはるかに超える規模の金融緩和を実施すれば、デフレ脱却の糸口がつかめるだろう。これほどの政策機会はまたとない。日銀や政府を中心とした大胆な復興支援が日本再生のかぎとなり、デフレ脱却実現のチャンスと1年前に書いております。 それから、1年、日銀も先日、2月14日、やっとインフレ目標1%のデフレ脱却への金融緩和10兆円の政策転換を発表いたしましたが、これは余りに遅過ぎるのではないかと。 と同時に、景気対策やデフレ対策が政府主体でなく、日銀に任されているということは、非常に問題があるのではないかと、そういう実情であります。 政治への不信、景気の低迷、社会保障、税の一体改革等々、浜田市が合併して7年目を迎え、今こうした日本の混迷の中、宇津市長は総合振興計画に基づいた各種施策や事業を初め、当市独自の自治区制度のもと、きずなを大事にし、市民目線に立ち、一体感を深めながら多くの課題に積極的に取り組んでおられることは大いに評価をするものであります。 それでは、既に通告しております質問事項について順次お伺いいたします。 まず最初に、総務文教委員会関係についてであります。 1点目に、浜田市役所の市民に対する接遇についてであります。 ここ最近、市民から市役所の対応やサービスがよくなったと聞きます。私たち議員もそのことを聞きますと大変うれしいです。しかし、1階以外の他の部課についてはどうでしょう。 市民は聞きたいことや相談事など、用事があるから来ているのです。受付があってもだれもいない、目の前に職員がいてもいらっしゃいませやおはようございますもなければ、何でしょうもない。できればBGMなどを庁内に流して、もっともっと市民への優しい、そしてスピーディーな対応が望まれると思いますが、どうなのか、お伺いいたします。 2点目、安全・安心対策の推進についてです。 東日本大震災を踏まえ、津波に対しての防災計画の見直しが図られているが、非常に進捗率が悪い。スピーディーな対応、市民にわかりやすい津波ハザードマップ避難経路表示等の作成が望まれるが、ご所見をお伺いいたします。 3点目に、地域活性化の推進についてです。 地域コミュニティ活性を図るべく、1億円もの事業費を増額し、全国に例のない浜田市独自のまちづくり総合交付金事業を立ち上げ1年が経過したが、現時点でどのように機能し、またどのような課題を把握し、今後どのような展望を考えておられるのか、お伺いいたします。 4点目、財政の健全化について。 合併による財政支援措置が平成27年度をもって打ち切られます。待ったなしの財政健全化が望まれている中、交付税の依存度の高い当市においては、自主財源を増やすべく、取り組みを着々と推進しなければならないと思いますが、その策をお伺いいたします。 5点目、学校教育の推進についてであります。 そのまず第1として、来年度をもって小学校の5校が閉校となり、それぞれ統合という形をとりますが、学校統合は閉校する地域の住民にとっては地域社会存続の死活問題です。住民の方々への理解を得るべく、懇切丁寧な説明が求められますが、教育長のご所見をお願いいたします。 二つ目に、学校でのいじめ、不登校が再び増加傾向にあるといいます。経済状況が低迷し、少子化が進んでいる中、抜本的な対策が必要と考えられますが、その策をお伺いいたします。 6点目、浜田市内、小・中学校での積極的な英語教育推進についてであります。 平成23年度から小学校外国語活動が実施されました。その現状と今後の課題、問題点についてお伺いいたします。 そして、来年度、平成24年度は中学校の英語の授業時間が3時間から4時間に増え、高校では今後外国語、特に英語教育の取り組みが一層進もうとしています。 浜田には県立大学や貿易港があり、また700名弱の外国人の方が住んでおられます。特色ある浜田の英語教育推進によって子どもたちの好奇心、夢、そして感動する心を育てていきたいものだと思いますが、ご所見をお伺いいたします。 7点目、生涯学習の場、公民館についてであります。 先日2月11日、旭町の旭センターで第2回浜田市公民館活動交流展が開催されました。全市26館の中から20館の各公民館のそれぞれ特色を生かした事業の活動報告があり、どこの公民館も一生懸命、地域のために頑張っておられるのがよくわかりました。 ただ、ここ二、三年の間に生涯学習の場、地域住民の拠点施設でなく、県の事業や市役所の支所的役割のほうが主となりつつあるのではないかと心配するところです。 浜田市は広いです。地域に沿った、住民が参加できる自由さを持った生涯学習の場である公民館についてお伺いいたします。 続いて、福祉環境委員会関係について。 1点目に、介護保険事業についてであります。 平成24年から始まる第5次介護保険事業計画では、大幅な保険料の引き上げが避けられそうにない状況にあります。 人口減少、高齢化の進展に伴い、社会保障の給付とそれに見合う負担の増大はやむを得ない面もあると思いますが、制度の持続可能性を確保していくためには、応益負担の比重をもう少し増大する必要があるのではないかと考えます。 また、現在の介護保険事業は圏域別に取り組み、内容が相違しておりますが、どこに住んでいてもひとしく適切なサービスが受けられ、負担も公平になるよう、医療制度と同じ制度の一本化を図る仕組みにすべきであると思いますが、ご所見を伺います。 2点目、リサイクル活動についてです。 市民リサイクル活動として、地域内の自治会、子ども会や各種団体等が実施する資源物、紙類、瓶類、缶類、布類の集団回収に対して報奨制度を設けてはどうでしょうか。 報奨金は集団回収活動費や団体の運営費など、さまざまなことに活用することができ、資源物資回収活動の活性化になり、一般廃棄物の減量と資源の再利用促進につながると思いますが、ご所見をお伺いいたします。 3点目、節電対策について。 今年の夏は昨年よりも全国的に更に多くの節電対策が求められると思いますが、今、国では電力の需要が高い時間帯に料金を高くし、低い時間帯に料金を安くして、自主的に節電を促す取り組みをしようとしています。 それをサポートしてくれるのは、ほとんどの家庭に設置されている電力メーターをスマートメーターにかえることです。このスマートメーターは、今家庭でどの家電製品がどのくらい電力消費しているかがリアルタイムでわかる機器です。消費量を抑制し、社会全体の省エネを推進する可能性を持っていますが、いち早く調査研究していく考えはないか、所見を伺います。 4点目、里帰り分娩再開から見える問題についてであります。 2011年5月20日から休止している里帰り分娩の4月からの再開は、大変喜ばしいことではありますが、常勤産科医不足になることは、対処できている間に常に考えておかなければなりません。 医療センターは常勤医3名体制で、分娩件数年間500件を超えると難しい、厳しいと聞きます。周産期医療、特に妊婦や分娩時の母、子どもの安全と健康を守り、充実させることが一層大事です。新しい医療センターとなって2年が経過し、更なる医療サービスに期待しているところですが、慢性的に医師やスタッフ、特に麻酔医師、看護師が不足していると聞きますが、医師確保に向けた支援や取り組みを具体的にどうしていくのか、お伺いいたします。 5点目、子育て支援についてです。 まず1番目、保育所運営費支援についてです。 保育所では、年度中途から入所希望者には、運営経費面から保育士などの人材確保の余裕がなく、受け入れが困難とのことです。待機児童解消のためにも行政としての力強い支援策はないか、ご所見をお伺いいたします。 2番目に、子ども・子育て新システムについてです。 政府は今年1月31日、子ども・子育て新システムの最終案を取りまとめました。そのポイントは、1点目に幼・保一体型の総合こども園を2015年度をめどに創設する。2点目に、保育所の大半は3年程度で総合こども園に完全移行する。三つ目に、小規模施設による保育サービスを拡充する。四つ目に、実施財源に消費税の増税分7,000億円程度を充当するというものです。 この新しいシステムの創設について、平成24年度通常国会に法案を提出する予定としております。子育ての現場では、新システム移行への不安や戸惑いも感じていますが、現時点での市長のご所見をお伺いいたします。 6点目、命のパスポートの設置についてです。 これは特に災害時や緊急事態に高齢者、障害者を守るために、個人の持病、かかり付けの医師、必要な薬、近所、近親者の連絡先、デイサービスや訪問看護のデータ等、カルテを必ず自宅の冷蔵庫の中に入れておき、突然の災害や緊急時に即対応することができるというものです。高齢者、障害者へのきめ細かなこのような取り組みについてご所見をお伺いいたします。 7点目、乳幼児医療費の無料化についてです。 松江市では、これまでの小学校3年以下までを無料としておりましたが、新年度から乳幼児の医療費を小学校6年生までを無料とすることを決めました。 今、浜田市も子育て支援をさまざまな形で応援していますが、若い世代の定住化、そして負担軽減のために浜田市はどうなのか、お伺いいたします。 続いて、産業建設委員会関係です。 1点目、中小企業チャレンジ支援事業についてです。 産業振興の発展及び雇用の維持、拡大を図る目的で、平成23年度新規事業として大きなウエートを占める小中企業に対し、事業化を目的とした新商品開発事業特許権等取得事業、販路開拓事業、デザイン開発事業中小企業組織化促進事業の5事業について、新年度も引き続きされようとしていますが、どのような現状を踏まえ、どの部分について重点的に実施されようとしているのか、伺います。 2点目に、農業振興についてです。 一つ目、今後最も危惧されるのがTPP交渉です。特に、米において関税撤廃は死活問題です。売れる米づくり、輸出できる米づくりは可能でしょうが、農業者が集団化、企業化してコスト低減、経営改善などの努力をしたとしても経営体としては成り立たないと思います。良質な米を生産販売し、農家は安い輸入米を主食とし、この中山間地で生き続けるしかないのかもしれません。最悪、想定外のパターンとして離農も想定した施策の検討も机上に乗せるべきではないかと思っております。農民の農地からの解放、そして究極としてコンパクトシティーへの移行に伴う雇用、生活様式の構築など、市独自に考察すべきだと思います。 また、農業者はつくることには卓越した技術を持つ人は多いけれども、売ることには時間的余裕や人脈、技術がないのが実態です。JAなどの協力を得ながら、支援センターが主体となってつくるたくみがつくり、売るたくみが売るというような組織づくりが必要だと思いますが、ご所見をお伺いいたします。 二つ目に、農業従事者の高齢化、人口減少という状況のもと、耕作放棄地もだんだんと面積が増加してきています。自ら生産する安全な食の重要さにかんがみ、農園への交流人口増加による農業の活性化が期待でき、自然との交流により市民がいやしを求められるレンタル市民農園や近隣の県外からの交流が可能な農地オーナー制度等、自分の手で安全・安心な食材を確保する家族休日参加農業施策、またIターンの農業の担い手の具体的な獲得支援も重要と考えますが、いかがでしょうか。 3点目、林業振興についてです。 中山間地の衰退は、林業の崩壊が発端であるとだれもが認識しているとこであります。 浜田市は林野率81.3%で、そのうち森林面積の96.7%が民有林であります。安い外国産の輸入や高齢化、後継者不足などにより山林が放置されているのが現状であります。 県内の町村では、民有林を対象に山林の荒廃を防ぐために社会実験を実施しています。間伐材搬出事業として地域通貨の発行により当初計画より民間の間伐材出荷量が増加し、今後は出荷量の目標を上げ、事業への参加を呼びかけています。 浜田市においてもこのような事業を実施することで、林業の振興につながっていくのではないかと期待するものでありますが、ご所見をお伺いいたします。 また、市長の施政方針の重点課題としてスウェーデンやドイツの林業の先進技術を参考に、最新鋭の林業機械ハーベスターを導入し、笠松市民の森を中心に浜田から全国の先駆けとなるモデル的な事業を行うとのことですが、この事業の具体的な内容、問題点、そしてもうかる林業の今後の展開についての抱負をお聞かせください。 4点目、浜田の基幹産業である水産業についてです。 水産資源の減少により、厳しい状況が続いております。昨年末にはまき網漁船が沈没し、2名の方がいまだに行方不明という大変残念な事故がありました。現在、平成23年の水揚げ金額が3年ぶりに60億円を超えましたが、今後もこの金額を維持していかなければならないと思います。 浜田市として、将来の水産業を育てるためにも事業としての先行投資は非常に難しいとは思いますが、つくり育てていく漁業の事業をもう一度再考し、島根県と協力し、資源をつくり育てる研究機関の設置も必要と思うが、いかがかお伺いいたします。 昨年の沖合底びき網漁船の代船問題では、リシップ事業を国に認めていただいた浜田市のご努力は、大変評価に値するものであると私は思っております。 今後は市、県と知恵と資金を協力して、そのほかの底びき漁業者の応援をよろしくお願いしたいところです。 昨年、漁業を基幹とする全国13の都市でつくる特定第三種漁港の会議の席で、釜石市の議長さんと話していたところに農林水産省の漁業担当の部長さんが、浜田市さん、釜石さん、枕崎市は1匹300円のカツオが手間暇かけてかつおぶしにして3,000円も4,000円にもなる。これからは魚もとれなくなる。いかに魚に付加価値をつけるかが浜田の大きな問題ですよとのアドバイスをいただきました。どんちっちブランドも引き続きPRに努めなければいけませんが、もう一つの漁業の大きな、そして市外、県外からの外貨を稼ぎ、また多くの市民が雇用される、浜田市にとって重要な基幹産業があります。それは一夜干しなど塩干物を生産されている浜田の水産加工業です。 浜田市として水産加工業者に対する支援や協力等、どのような取り組みをされているか、これまでの経過と今後についてお伺いいたします。 また、一夜干しなどの新しい浜田のブランド化について、何か構想があればお聞かせください。 5点目、観光振興についてであります。 まず一つ目に、青い海、緑の大地を生かした浜田市独自の観光資源の開発整備を充実し、PRに努力していく、これは当然なことでありますが、他の市町村にない浜田市での独特な資源については、確立することは大変難しいとは思いますが、石見神楽は石見地域以外にはないすばらしい資源、宝であります。もっと浜田市の独特なものが確立できたら観光資源に弾みがつくと思います。石見神楽の観光拠点地域としての具体的、石見神楽の里づくり計画についてお伺いいたします。 二つ目に、平成22年12月、出雲市の観光客数が県都の松江市を抜いて島根県1位になったニュースが流れました。これは出雲市が斐川町と合併したことによるものと言われています。出雲市899万人、松江市876万人です。ただ、出雲市の宿泊数においては松江市208万人、出雲市48万人と松江市の4分の1にとどまったといいます。 昨年の市外、県外から来られる浜田市の観光客は何人か、またアクアスや畳ケ浦、お魚センターなど、平成24年度の入り込み客の目標人数は幾らか、また将来の観光振興の大きな構想があれば、お伺いいたします。 三つ目に、施政方針にありますように本年度は古事記編さん1300年を迎え、浜田市も石見神楽を中心にさまざまな取り組みをされ、県内外に浜田市をPRしていくというまたとないチャンスです。 かつて、市外、広島や県外から多くの人が乗降する浜田駅前の観光協会が土曜、日曜に閉まっていて大変な不評をかったことがありましたが、産業経済部を軸に観光協会と連携、協力し、おもてなしとすばらしい神楽を堪能してもらいたいのですが、観光振興は一つだけの団体や1カ所だけの観光地でなく、点と点を線で結び、観光地、隣同士の関係を大切にしなければいけませんが、浜田市の事業の取り組みについてお伺いいたします。 6点目、社会基盤整備についてです。 山陰自動車道の三隅益田道路、また臨港道路福井4号線など、建設方針が示され、建設中の浜田三隅道路の早期供用開始も望むところであり、誠に喜ばしいことです。 しかしながら、合併前から望み、要望している各自治区間を結ぶ20分間構想は、いまだルート設計さえ見えてきません。浜田市の一体感の醸成を目指すもので、事業推進に向け、不退転の決意で臨んでいただきたいが、今後の展望についてお伺いいたします。 7点目、下水道についてです。 この事業は、浜田市として計画的に整備を進めていくとのことですが、県内外の市を見ても浜田市の市街地における下水道は未着手で、整備が遅れ過ぎています。 特に浜田川流域では、処理人口も多く、早急なる対応をしなければなりません。当市に住みたくても浜田市の中心市街地では下水道未整備と聞くと、都市基盤が遅れているまちと思われ、イメージが悪く、Iターン、Uターンしたくてもちゅうちょしてしまうのではないかと思われます。 人口減少と少子・高齢化が進行しつつある当市ですが、県西部の中核都市を目指すまちとして公共下水道は早期に着手しなければなりません。市長のご所見を伺います。 8点目、浜田港振興についてです。 島根県唯一の貿易港である浜田港が日本海側拠点港に選定され、12月に保管倉庫の整備、今年には臨海道路の建設が具体化し、拠点港としての機能がますます充実するゲートウェイシティーが本物になりつつあります。 この浜田港をもっと活性化するためには、物と人がもっともっと動かなければなりません。それを推し進めるためには、浜田市の中に新たな部局の創設、例えば港湾振興課、みなと振興課などの担当課やそれに対応できるマンパワーが必要と思われますが、いかがでしょうか。 また、新たに指定された拠点港湾浜田商港の将来像をお聞かせください。 9点目、産業振興について。 中小企業支援、雇用創出、ブランド化の推進、商店街の活性化を大きな柱とし、更に地元企業、高校生、自治体が一体となって、地域を元気にする支援事業の取り組みが始まろうとしていますが、これは全国に発信していくだけでなく、私たち市民一人一人がそれを応援し、また市民がかかわって行ったとき、初めていい方向に行くのではないかと思います。市民がイベントに参加するとか、またスーパーやお店などで買い物をするとき、できるだけ浜田や近隣でつくられた商品を買うというちょっとした努力、地元の企業で生産された品物を買う意識を浜田市民に持ってもらうという啓発運動とPRが、これからは大切ではないかと思いますが、産業振興のイベントや事業を市民にどのように周知するか、また浜田の商品を買おう運動、そして地産地消にどう結びつけるのか、お伺いいたします。 10点目、三隅火力発電所定期点検での宿泊についてであります。 3年に1度の三隅火力発電所の定期点検が、4月から3カ月にわたって実施される予定です。中電さんによりますと、1日約2,000人の工事関係者が従事するとのことです。ざっと3カ月で18万人の人が、この浜田市に来られます。この中で、半数近い方が宿泊されるものと思われますが、宿泊の一部負担やPRなど、この対策についてお伺いします。 また、三隅火力発電所は日本のエネルギー政策にとって大変重要な位置にあります。三隅火力発電所は、石炭火力の中で熱交換率が世界で2位、環境にも最高の技術が施されている世界最高の浜田市の三隅火力発電所が観光振興に役立つと思いますが、どうかお伺いいたします。 以上で私の質問を終わります。市長のご所見をよろしくお願いいたします。 ○議長(濵松三男) 市長。            〔宇津徹男市長 登壇〕 ◎市長(宇津徹男) 創新会、牛尾博美議員の会派代表質問にお答えいたします。 1番目の1点目、浜田市役所の市民に対する接遇についてであります。 職員の接遇につきましては、議員ご指摘のとおり全体的には以前と比べてよくなったという評価も聞いております。しかしながら、市民の皆さんからおしかりを受けたりすることも少なからずあります。引き続き研修及び指導を進め、接遇の向上に努めてまいります。 BGMを流すことにつきましては、当市におきましても弥栄診療所、波佐診療所で、患者さんの緊張感をほぐし、気持ちを和ませるために実施しております。 行政窓口への導入につきましても大いに参考にさせていただきたい。今後、皆さん方のご意見等も伺いながら研究してまいります。 2点目の安全・安心対策の推進についてであります。 津波ハザードマップの作成は、島根県の地震被害想定調査における科学的なデータや根拠に基づく結果を待っていることから遅れております。報告があり次第、5月末には全戸配布したいと考えております。 なお、海抜表示板につきましては、約900カ所の設置を予定しております。そのうち415カ所を3月末までに設置いたします。 次に、避難経路の表示につきましては、市のほうで避難経路を一方的に決めることはできませんので、地域の住民の皆さんに実情に応じて決めていただくことが大切だと考えております。今後、津波ハザードマップの説明会や防災研修会の中で皆さん方と一緒に相談し、ご自分で津波ハザードマップに避難経路を記載していただくことが望ましいと考えております。 3点目の地域活性化の推進についてであります。 地区まちづくり推進委員会は、26の公民館を単位として22団体が設立され、まちづくり総合交付金の申請率は84%とおおむね好評をいただいているところであります。 現在、既存の自治会の範囲を広げて、福祉、高齢者、婦人団体やPTA、NPO法人など、各種団体に参画していただき、総合交付金を活用したさまざまな活動を展開されております。住民自治によるまちづくりの機能が大いに発揮されているものと感じております。 今後の課題といたしましては、公民館単位でのまとまりが難しい地域や母体となる自治会の活動が活発でない地域において、いかにまちづくり推進委員会を立ち上げていくかという点であります。 今後の展望といたしまして、推進委員会の先行事例や活動事例を紹介しながら地域コミュニティの重要さを訴え、地域福祉や健康増進、自主防災活動など、幅広い分野でのまちづくり活動が展開されるよう情報提供や研修会を通じて推進してまいります。 4点目の財政の健全化についてであります。 当市の財政につきましては、市税等の自主財源の占める割合は全体の3分の1程度であり、地方交付税を初めとした依存財源に大きく頼っている状況にあります。こうした中、普通交付税が平成28年度から段階的に縮減され、平成33年度には23億7,000万円減少する見込みであります。財源確保が重要な課題となってまいります。 基本的には税収の確保が大事であり、雇用拡大につながる企業支援や農業生産力の向上策などの産業の振興に努めるほか、企業誘致にも積極的に取り組み必要があります。 また、上水道事業と簡易水道事業の統合などにおける適正な受益者負担のあり方についても経営の安定と自主財源の確保という観点から、今後議論を深めていく必要があるものと考えております。 5点目の学校教育の推進、6点目の浜田市内小・中学校の積極的な英語教育の推進、7点目の生涯学習の場の公民館につきましては、後ほど教育長から答弁いたします。 次に、福祉環境委員会の関係に移ります。 2番目の1点目、介護保険事業についてであります。 浜田地区広域行政組合で進めております第5期介護保険事業計画におきましては、給付費の急激な伸びに伴い、保険料の大幅な増額を見込んでいるところであります。 ご指摘のとおり介護サービスを利用する際、利用者がサービス費の1割を自己負担するという応益負担の形態となっております。 また、高齢者が居住します地域を基盤に置いて介護サービスが展開されることから、市町村が保険者になるという特徴があり、住む市町村により保険料が異なるという状況があります。介護保険制度を公平公正な負担のもとに維持、運営するためには、負担の少ない保険料の設定とサービスの提供基盤の充実及び安定的な財源の確保が欠かせないところであります。 現在の介護保険法に定められた保険給付費の費用負担について、財源構成を見直し、第1号被保険者の負担を軽減することなどについて、国や県に対して要望してまいります。 2点目のリサイクル活動についてであります。 ご指摘のとおり資源ごみの集団回収については、分別意識の高揚や資源の再利用促進について非常に有用であると認識しております。 現在、島根県下では松江市、出雲市、益田市、津和野町の四つの市と町が、自治会や学校単位等で資源ごみの集団回収に取り組み、回収した資源ごみの重量に応じて補助金を交付しておられます。浜田市としてもこれらの事例を踏まえ、調査研究してまいりたいと思います。 3点目の節電対策についてであります。 東日本大震災に伴う電力不足の対策として、通信機能を備えた電力メーターであるスマートメーターによる電力制御の必要性が高まっております。国のエネルギー基本計画においては、費用対効果等を十分考慮しつつ、2020年代の可能な限り早い時期に、原則すべての家庭にスマートメーターの導入を目指すこととされております。各電力会社において実証実験が行われるところであります。市といたしましても、動向を注視しながら調査研究を行ってまいります。 4点目の里帰り分娩再開から見える問題についてであります。 浜田医療センターの医師、看護師確保への支援につきましては、研修医宿舎の建設支援や看護学校学生宿舎の固定資産税相当額の助成、看護師スキルアップ・ラボ事業の委託などを行っております。 また、お産応援システム、産婦人科分野の研究委託事業等、医師会や大学病院との連携、国保診療所での人材の育成、各種イベントでの住民啓発などの取り組みを展開しております。 更に、特定診療科の医師不足解消につきましては、抜本的な施策の展開につきましても市長会等を通じて、国や県への要望活動を継続的してまいります。 5点目の子育て支援について、その1点目、保育所運営費支援についてであります。 保育所における年度中途からの入所希望者に対しては、事前に多くの保育士配置をしなければならず、保育所運営が厳しくなる面があると認識しております。 現在、市独自の運営費も助成しておりますが、新たな保育システムが制度化されようとしていますので、その状況を見据えながら保育士確保や待機児童の解消につながる支援策を検討してまいります。 二つ目の子ども・子育て新システムにつきましては、すべての子どもと子育て家庭を社会全体で支援していく制度として、この度、国の最終案がまとめられました。市といたしましては、多様な子育て支援策が展開されることを期待するとともに、子どもたちが健やかに育っていくための環境づくりを進めてまいります。 6点目の命のパスポートの設置についてであります。 高齢者や障害者が緊急連絡先や持病、服用薬等の情報を緊急時に救急隊員に伝える手段として備えておくことは、非常に有効であると認識しております。 昨年12月の定例会においても三浦美穂議員から緊急医療情報キットのご質問を受け、現在検討を進めているところであります。関係部署間の協議を進めており、今後自治会や自主防災組織の協力を得て導入を図ってまいります。 7点目の乳幼児医療費の無料化についてであります。 浜田市では、平成23年7月から小学校3年生まで医療費助成制度を拡大してまいりました。その際、対象者の範囲については統計上、医療機関の受診率が小学校4年生以降は低下することから、小学校3年生までを対象といたしました。無料化につきましては、医療費の負担軽減に効果がある一方で、コンビニ受診の助長により小児科医の負担増につながる懸念があることから、実施を見送るという結論に達したところであります。 3番目の1点目、中小企業チャレンジ支援事業についてであります。 中小企業チャレンジ支援事業につきましては、平成23年度当初予算額1,000万円の枠組みの中で、特に販路開拓事業、新商品開発事業デザイン開発事業で計48事業者に活用していただいております。 平成24年度につきましては、新商品開発や販路開拓による企業競争力の強化を最大の目的として、重点的に実施していくこととしております。 地元企業に力をつけていただき、ひいては雇用の拡大に結びつけることが重要であると考えており、引き続き地元業者の事業活動拡大に向けた支援を行ってまいります。 それでは、産業建設委員会の2点目の農業の振興についてであります。 中山間地域における農業は、今後のTPP交渉の動向によっては厳しい状況に拍車がかかるおそれがあることから、農業者と非農業者が一体となって、農業を核とした集落維持活動に取り組むことが重要であると考えております。 現在、島根県やJAなどと協力し、農林業支援センターを中心に農業者の支援を行い、はまだ産業振興機構を中心に販路の拡大についても行っております。 今後も生産から販売までの体制整備を図り、消費者のニーズに合った農産物や加工品の生産販売に努めてまいります。 農業の担い手につきましては、UIターンを対象としたふるさと農業研修制度や新たな農業サポート経営体の育成を進めてまいります。 議員ご指摘の市民農園や農地オーナー制度など、農園への交流人口増加による農業者の活性化に向けた取り組みについては、今後も研究してまいります。 3点目の林業の振興についてであります。 当市においても小規模で集約化が進みにくい森林に対し、平成24年度から県内外の実態の取り組みを参考に、間伐材などの林地残材の搬出に必要な路網開設への助成と森林所有者が行う搬出へ浜田市共通商品券などの地域通貨で助成し、森林所有者の施業の意欲を高め、森林整備を推進してまいります。 また、浜田から全国の先駆けとなる林業ビジネスモデルを構築するため、石央森林組合や島根県などと連携し、スウェーデン等の先進的な取り組みを参考に、林業の効率化に必要な基盤整備を推進してまいります。 平成24年度は生産性向上への取り組みの第一歩として、高性能林業機械ハーベスターの導入を支援し、笠松市民の森をフィールドとして機械化による施業の効率化を検証してまいります。 あわせて森林の集約化を進め、国や県の補助事業等を活用した林業専用道などの必要な路網の整備を進めてまいります。 将来的にはITシステムを活用した需要と供給を直接結びつけた流通システムの効率化、プランナーやオペレーターなどの継続的な森林経営に不可欠な人材の養成など、川上から川下までの総合的な取り組みの展開を考えております。 効率的な林業システムを構築することにより木材の生産コストの削減を図り、利益を森林所有者へ還元することで林業経営の意欲を高め、循環型の持続可能な林業の実現を目指してまいります。 4点目の浜田市の基幹産業である水産業についてであります。 まず、研究機関の設置についてでありますが、現在西ノ島町の島根県水産振興協会栽培漁業センターや県水産技術センターがあり、栽培漁業の推進を図っております。 新たな研究機関の設置につきましては、国の方針を注視しながら県や他市町村と協議をしてまいります。引き続き県や県水産振興協会及び他市町村と連携し、事業を推進してまいりたいと考えております。 次に、水産加工業者に対するこれまでの支援の経過と今後の取り組みについてであります。 アジ、ノドグロ、カレイの干物については、原魚サイズなどの規格を満たしていればどんちっちブランドとして販売されており、浜田市水産物ブランド化戦略会議と連携し、首都圏や山陽方面等を中心にPRに努めております。 新たな水産物のブランド化につきましては、ブランド魚以外の魚種について、今後、浜田市水産物ブランド化戦略会議とともに検討することとしております。 5点目の観光の振興についてであります。 まず、石見神楽の里づくりについてであります。 当市には50を超える神楽社中があり、地元の石州和紙を使用した神楽面や大蛇に使われる蛇胴製作の発祥地でもあります。また、浜田駅前どんちっちタウンや神楽時計、どんちっち交番、どんちっち浜田ステーションも整備し、神楽のまちとして定着をしております。その優位性をより強固なものとして後世につなげるために、現在、石見神楽を体系的に整理する調査を行っております。 今後とも観光客や市民に喜んでいただき、市民全体で支える機運の醸成を図りながら、石見神楽の里づくりを進めてまいります。 次に、観光入り込み客の数につきましては、昨年は196万人でありました。平成24年度の観光入り込み客数の目標設定はしておりませんが、中間的な目標としては平成27年の年間観光入り込み客数を202万人といたしております。神々の国しまね、古事記編さん1300年、大型観光キャンペーンは、今後の石見地域観光の新たなスタートであり、このキャンペーンを最大限活用して入り込み客数の拡大を図ってまいります。 次に、観光事業の取り組みについてであります。 先ほどお答えいたしましたように古事記編さん1300年を契機として、石見神楽を中心とした広域観光に取り組んでまいります。 浜田市観光協会を初め、浜田市ツーリズム協会や石見ツーリズムネット、各観光施設などの民間活力の活用や連携強化を図り、広域的な周遊ルートの構築に取り組んでまいります。 6点目の社会基盤の整備についてであります。 各自治区間を結ぶ20分間構想に基づく県道の改良につきましては、主要地方道弥栄旭インター線の弥栄町小坂地内から金城町小国地内の国道186号線までの間と主要地方道三隅美都線の向野田から河内までの一部が未改良として残っております。 弥栄旭インター線の小坂1工区、延長550メートルにつきましては、平成19年度から工事が進められており、平成25年度中の完成が予定されております。残りの区間につきましては、小坂1工区の完成後、順次事業化される予定となっております。 三隅美都線の未改良区間につきましては、引き続き島根県に対して事業化の要望を行ってまいります。 7点目の下水道事業についてであります。 下水道事業につきましては、現在国府地区及び旭町白角地区において事業を進めております。 中心市街地の整備につきましては、汚水処理構想に基づき、財政計画との整合性を図りながら進めてまいります。 8点目の浜田港の振興につきましては、浜田港振興会を中心に、島根県と浜田市が一体となって進めているところであります。 現在、県におかれましては島根県における今後の貿易振興のあり方に関する検討会の中で、より効果的に浜田港の振興を図るための体制について協議されております。 今後の県の方向性を踏まえ、港湾振興にかかわる組織について検討してまいります。 平成24年度から産業政策課内に港湾担当職員を増員し、更なる浜田港の振興に取り組んでまいります。 浜田港は、境港と門司港の中間に当たり、広島都市圏とも高速道路で短時間で結ばれる地理的優位性と日本海側で数少ない国際RORO船の航路を有する国際貿易拠点港としての優位性を有しております。これらを生かしながら、北東アジアの急成長を取り込む近海航路の拡充、そしてまた原木輸入の拠点化、災害に強い物流ネットワークの構築、この三つを将来像に掲げ、浜田港の更なる振興に取り組んでまいります。 岸壁、倉庫、道路の国際貿易港としての必要不可欠なインフラの整備、ポートセールスの積極的な取り組み、荷主にとっては使いやすい港、これらを目指すことが最も重要な課題であると考えております。 9点目の産業の振興についてであります。 議員ご承知のように、どんちっち三魚の加工品については浜田市内はもちろんのこと、県外においてもよく知られており、購買意欲をかき立てる商品となっております。首都圏でも高い評価を得ており、好調な売れ行きを見せておりますが、商品の中には市民の間に十分に定着していないものもあると認識しております。今後、新商品等が開発発売されますと、まずは浜田市民に知っていただくように努めてまいりたいと考えております。 既に、市民サロン、ゆうひパーク浜田やお魚センターなどは浜田産品を取り扱っていただいておりますが、更に市内のスーパーや小売店の店頭に置いていただくことも非常に大切だと考えております。一人でも多くの市民の皆さんに知っていただくために、市内店舗等への商品の提案や市民への周知の活動を積極的に行ってまいります。 さて、10点目の三隅火力発電所の問題に移ります。 三隅火力発電所の定期点検での宿泊についてであります。 議員ご指摘のとおり三隅発電所におきましては、今年3月から法定点検を予定しており、その間、多くの関係者が発電所で作業をされます。中国電力に対しましては、これまでも市内業者の積極的な活用をお願いしております。前回の自主点検おいては、三隅発電所発注の約3割が三隅町を含めた浜田市業者に発注されており、金額にして11億4,000万円の経済効果となりました。 現在、市といたしましては民宿等への直接的な支援は考えておりませんが、地元の宿泊施設を優先的に利用していただくよう中国電力にお願いをいたしておるところであります。 観光面での活用につきましては、議員ご指摘のとおり原子力発電所の事故によりましてエネルギー政策の見直しが行われる中で、三隅発電所の熱効率の高い発電技術は今後大きく注目されておりますので、引き続き中国電力と連携し、観光振興としての活用を検討してまいります。 以上、私に対しての質問は終わりますが、本当に幅広くいろんな面でご指摘を賜りましてありがとうございました。皆、重要な問題ばかりでございますので、また十分に執行部、また議会の皆さんとの連携も深めながら一つ一つ取り組んでまいりたいと、そのように思っておりますので、よろしくお願いを申し上げます。 ○議長(濵松三男) 教育長。 ◎教育長(山田洋夫) 1番目の5点目、学校教育の推進についての一つ目、学校統合の理解を得るための説明についてであります。 学校統合計画審議会の最初の答申から4年、答申の説明会やその後、策定した計画の説明会、保護者や住民の皆さんとの意見交換会など、地域に出向いて話し合いを続けてまいりました。 この間、各地域でさまざまな質問や意見をいただき、その都度、誠意を持って対応をしてまいりました。 その結果、旭自治区及び浜田自治区の佐野小校区では地元要望を受け、計画の一部を変更いたしましたが、おおむね計画どおり進捗をしております。 しかし、これで終わりではなく、これがスタートと考えております。統合に向けての条件整備を初め閉校した跡地の利用を含め、学校がなくなった後の地域振興について、教育委員会だけでなく市長部局と一緒になって、真摯に地域の皆さんと話し合ってまいります。 保護者や地域の皆さんの要望、意見を聞きながら進めていく段階では、実現ができること、できないことがあると思いますが、統合決定までのプロセスと同様、誠意を持って対応していきたいと考えております。 二つ目のいじめ、不登校の抜本的対策についてであります。 浜田市におきましては、いじめは小・中学校とも極めて少ない状況で推移をしており、不登校は昨年度比で小学校では減少傾向ですが、中学校ではやや増加傾向となっております。 いじめについては、学校としてもどこの学校でも、どの子にも起こり得る問題であるという認識を持つとともに、根本的に命の大切さを理解してお互いを認め合う人間関係づくりなどが大事であり、不登校の問題も含め、自己肯定感を高めることが重要ですので、道徳教育や人権教育等を通じて意識を高める取り組みを進めております。 これらの問題が起きたときには、深刻化する前の初期対応が極めて重要であり、常日ごろの観察や個別相談などによる早期発見と校内あるいは校外の関係機関等も含めた早期対応に取り組める体制の整備に努めているところであります。 また、島根県としても新年度に不登校児童にかかわる生徒指導体制の充実を推進することとしておりますので、浜田市としても連携して取り組んでまいります。 6点目の浜田市内小・中学校での積極的な英語教育推進についてであります。 今年度から小学校外国語活動が本格実施されておりますが、浜田市では雲城小学校が平成16年度から3カ年、文部科学省研究開発校の英語表現科の指定を受け、引き続き小学校における英語活動等国際理解活動推進事業の拠点校となり、浜田市の外国語活動の推進役を果たしてまいりました。 この研究成果を踏まえて、平成21年度の移行期からALT、外国語サポーターを小学校に配置して円滑に学習できるようにしております。 中学校英語の授業数の増に伴い、中学校ALTの小学校への派遣に配慮が要ること、体験から学習への接続に配慮が要ること等、課題はありますが、特色ある教育となるよう前向きに取り組んでまいりたいと考えております。 小学校外国語活動において、体験を通して身につけたコミュニケーション能力を中学校での学習に生かす取り組みが推進されるものと期待をしております。小・中の一貫した教育を通じて、子どもたちの好奇心、関心、感動する心を育てていきたいと思います。 7点目の生涯学習の場、公民館についてであります。 先般、旭センターで第2回目の公民館活動交流展が開催され、非常に有意義な活動交流展となりました。 ご指摘のとおり近年、行政サービスの維持という観点から支所的な役割を担っている公民館もあります。しかしながら、本来公民館は社会教育施設であり、講座の開催、サークル活動の支援、更に各種行事を開催するなど、地域住民の皆様の重要なコミュニケーションの場であります。 また、最近は学校教育の支援や地域課題解決への取り組みということも求められるようになりました。そうした中においては、学習成果を生かし、地域に貢献する人づくりが殊さら重要になっておりますし、人づくりの延長としてまちづくりに公民館が何らかの形でかかわっていかなければならないということも認識をしております。 議員ご指摘のように広い浜田市では公民館の担当する規模、また地域課題も異なっておりますが、そうした基本的な考えをもとに、それぞれの地域の個性を生かし、各地域の課題に対応した活動を展開し、今後とも皆さんに愛される公民館を目指していきたいと思っております。 ○議長(濵松三男) 牛尾博美議員。 ◆22番(牛尾博美) 創新会を代表しての24項目にわたって、ご丁寧なご答弁、本当にありがとうございました。 私、再質問はいたしませんけども、この施策の実現については執行部の皆さんに是非市民のために自分たちが何をすればいいのか、そういう観点で是非とも出向いていって市民と話をし、そして何が今問題なのか、どういう現状なのか、何をすれば市民に喜ばれるか、そういうことを知っていただきたい。現場主義に徹していただきたい。さまざまな問題はあろうかと思いますが、そういう姿勢を、スタンスを持ってやっていただきたいと私は思っております。 そういいながらも私たち市議会議員も同じように常に現場主義で市民のために何ができるか、行動しなければいけないとは思いますが、是非ともそういうスタンスを持ちながら一生懸命やっていけばと思っております。 私ごとで申しわけございませんが、私は昨年11月まで2年間、議長をやらせていただきまして、市長と一緒になって東京とか県外、そしてさまざまな会議、市民の催される催し物に一緒になって参加させていただきました。浜田の抱える大変難しい問題、そういうものを国や県に対して身を粉にして市長は要望、陳情に奔走されて、いつも浜田市のトップとして本当に分刻みで、そういうスケジュールをこなしておられるのが私はよくわかりました。 どうか市長におかれましては、体十分気をつけられまして、今回その平成24年の施政方針に沿って、浜田市民の先頭に立って、これまでと変わらない宇津市長の温かみのある市政を期待しております。以上で創新会の代表質問を終わります。どうもありがとうございました。 ○議長(濵松三男) この際、暫時休憩します。なお、再開は午後1時ちょうどとします。            午前11時27分 休憩            午後0時58分 再開 ○議長(濵松三男) 会議を再開します。 休憩前に引き続いて会派代表質問を行います。進風クラブ、23番原田義則議員。            〔23番 原田義則議員 登壇〕 ◆23番(原田義則) どうも皆さんご苦労さんでございます。 それでは、午後のトップということで代表質問をさせていただきます。 進風クラブ代表の原田義則でございます。平成24年度施政方針及び教育方針に関して、会派を代表して質問をさせていただきます。 国においては、新年度予算成立に向けて、財源不足という大きな課題を抱えて厳しい難局を迎えております。政権与党である民主党のマニフェストが総崩れする中、今後の税と社会保障の一体改革という大義により消費税10%引き上げの議論が白熱をしております。 しかしながら、消費税増税実施の前に、特別会計の見直しや選択と集中という大改革が必要ではないでしょうか。事業仕分けにより不足の財源は担保できる、あの言葉は何だったのでしょうか。正すべき点を正し、国民に対して増税の説明責任と合意を得なければならないのは明白であります。今こそ信なくば立たずの精神が問われているのではないでしょうか。 この末期的な財政難が地方財政に大きな影響を与えることは言うまでもありません。近い将来、地方自治体における重要な財源、地方交付税に暗い影を落とすのではないかと危惧をしているところであります。 依然、実質公債費比率の改善が急務な中、施政方針で市長が述べられている事業のスクラップ・アンド・ビルドが実行できなければ将来にわたり健全な財政運営が困難になるとの危機感より、以下、具体的に提案されている施策の妥当性に関して質問をしてまいります。 大項目の1点目、市政運営の基本姿勢について伺います。 市長は、本年も目指す都市像、青い海・緑の大地 人が輝き文化のかおるまちの実現に向け、連携と挑戦をキーワードとされています。 依然、縦割り行政が生む問題が横行する中、外部のみならず、内部の連携推進をどのように強化をするのか、またどの施策に対して思い切った挑戦をするのか、市長の所見を伺います。 大項目の2点目、安全で安心なまちづくりの実現に関して伺います。 中項目の1点目、まず防災対策に関して伺います。 死者1万5,848人、身元不明者500人、そしていまだ行方不明者が3,300人と想像を絶する傷跡を残した未曾有の悪夢、東日本大震災発生から既に11カ月が経過をいたしました。更に、福島原発の放射能汚染により多くの避難者は、ふるさとに帰ることがかなわず、つらい生活を余儀なくされております。 全国的に抜本的な防災計画が策定され、最悪の事態に備える構えを見せているところであり、国も今月10日、ようやく復興庁の業務を開始したところであります。 当市でも先般、大規模津波を想定したハザードマップが作成され、津波対策のための施設整備は今後議論されると考えますが、重要な視点は災害時に避難するための避難所整備、避難路確保にあると認識しています。 そこで、小項目の1点目、今後のハザードマップの充実と避難路確保、市民防災意識の高揚等、その活用について市長のご所見を伺います。 2点目、既に述べたように、とりわけ避難所設定、避難路の確保は重要であります。その選定等を現場の実情に精通したコミュニティ単位、例えばまちづくり委員会等で行うことは有効と考えますが、市長のご所見を伺います。 3点目、今回の東日本大震災で、国民は自衛隊の底力を目の当たりにするとともに、地域非常備消防である消防団の献身的な努力に大きな感動を受けたところであります。 浜田市においても、災害時には地元消防団の活躍は承知していますが、その定員は減少傾向にあると認識をしております。今後の消防団員増員戦略等、自主防災組織拡充のための支援策に関してお伺いをいたします。 4点目、汚染された瓦れきの受け入れに関して、ある程度の安全性が検証されれば、浜田市もいち早く受け入れする等、協力体制が必要と考えますが、所見を伺います。 続いて中項目の2点目、防犯対策に関して伺います。 小項目の1点目、平岡都さんの事件や他の未解決の殺人事件の早期解決が望まれる中、今後、警察との協力体制強化は言うまでもなく、事件解決に向けた新たな取り組みも必要と考えますが、ご所見を伺います。 2点目、昨年、地域の安全・安心の実現のため、医療センター跡地への浜田警察署移転新築要望を県に提出しております。あわせて、駐在所統廃合の問題も地域住民にとっては極めて関心の高い問題と認識をしております。警察施設の適正配置における現状認識と今後の要望活動の方針に関してお伺いをいたします。 3点目、警察署の移転新築が可能な場合、その跡地利用計画は想定しているのか、現図書館の跡地利用も含めた利活用に関して市長のご所見を伺います。 続いて大項目の3点目、産業経済の振興について伺います。 中項目1点目、産業振興についてであります。 現在、浜田市においては、平成18年から平成22年の間の倒産、廃業平均件数が91件という数字から読み取れるように、極めて厳しい情勢であると認識をしております。 確かに企業誘致、中小企業の経営基盤強化を図ることは重要と考えますが、浜田市が所有している自然、文化等の地域資源を有効活用し、若者が積極的に起業できるシステムを早急に構築し、地域経済力の向上を目指す必要があると考えますが、市長のご所見を伺います。 中項目の2点目、次に農業振興について伺います。 1点目、今、日本の農業は国のTPP参加方針を受けて大きな岐路に立たされています。政府は、昨年10月、農林漁業再生基本方針を示し、再生に向けた七つの戦略を設定し、強化を図ろうとしています。 農業再生の基本方針では、営農規模の拡大で農地を集積し、平たん地で戸当たり20ヘクタールないし30ヘクタール、中山間地では10から20ヘクタールの目標を示していますが、具体的に農家にその制度が周知され、取り組みはどのような過程を経て実施に移されるのか、あわせてこの方針について、市長の所見を伺います。 2点目、認定農業者は育成すべき担い手の代表として農業経営基盤強化促進法に位置付けられ、各種施策が集中的に実施されてきました。政権交代後は、野菜価格安定制度を初め、各施策の見直しがされ、現状では特別な存在ではなくなってきており、認定農業者は減少傾向でございます。農業の担い手として地域のリーダーとしても重要な人材と考えますが、新たな支援策とはどのようなものか、伺います。 3点目、さて生産者にとって汗水を流し、大事に育てた農産物が消費者の手元に届き、すべて対価にかわることが望ましいのは当然であります。そのために可能な限り想定できる販路拡大、その企画、戦略づくりが今後の農業生命線の一本となります。いわゆる6次産業化の今後の具体的な取り組みに関する所見を伺います。 3点目、林業振興について伺います。 小項目の1点目、浜田市のすばらしい地域資源である笠松市民の森を中心にしたもうかる林業について、今後市の財源確保の観点からも期待感は大きいものと理解をしております。 施政方針では、林業の集約化、ハーベスター等、最新鋭の高性能林業機械の導入を推進し、新たな林業ビジネスモデルを構築するとあります。具体的な流れと今後解決すべき課題に関してお伺いをいたします。 2点目、学校建築等、公共施設への地域材の積極的活用は定着してきたものと感じております。しかしながら、地元と業者と契約、施工に関して多少の課題もあったと伺っております。今後の公共施設への地域材活用の課題と方針を伺います。 次に、中項目4点目、水産業の振興に関して伺います。 浜田市の地域特性である水産業は、地域の顔づくり、ブランド創出の観点からも極めて重要な地域の生命線であります。 ちなみに、平成23年度の水揚げ金額は63億9,000万円、前年対比112%と久しぶりに60億円を超えたところです。そのような中、どんちっち三魚のブランド定着等、着実な施策の進展は感じられるものの、依然後継者不足や船の老朽化等、課題は山積をしております。 更に、昨年末の転覆事故は改めて安全な漁業の大切さを浮き彫りにしたもので、今後の海の安全対策も十分視野に入れなくてはなりません。 小項目の1点目、大規模修繕事業であるリシップに関しては一カ統でも多く、できるだけ早い対応が求められているところです。今後の漁業構造改革の取り組みにおける具体的な支援策について、市長のご所見を伺います。 2点目、次に漁業における後継者育成及び雇用の確保は喫緊の課題であります。最近は地元水産高校からの就職も期待できるところでありますが、今後の具体的な支援策について市長のご所見を伺います。 続いて、中項目5点目、観光振興について伺います。 今まで温泉、釣り、グルメ等、地域資源を活用した観光戦略が提案され、実施されてきましたが、決定打がないのではと感じております。やはり浜田市単独での観光戦略には限界があり、オール石見としての取り組みが不可欠と認識しております。この度の神々の国しまね推進事業の一環としての石見神楽を中心とした取り組みは、まさにオール石見としての戦略が展開できる事業と期待が持てる絶好のチャンスでもあります。 せっかくの古事記1300年を契機に、継続できるPR事業あるいは継続できる観光客誘致事業が展開できないものか、ご所見を伺います。 続いて、大項目4点目、保健・医療・福祉の充実について伺います。 現在、浜田市では保健医療福祉総合計画を中心に施策展開を行っておりますが、予想以上の少子・高齢化状態を迎え、計画の見直しが余儀なくされています。 住民が安心して生活するための重点施策として、自治体の責務は極めて重いものとして、以下、数点にわたり質問をいたします。 中項目の1点目、地域医療体制について伺います。 浜田医療センターに寄せる地域住民の期待は大きく、それに伴い対応可能な体制充実が求められています。 そこで、健診という予防医療体制と本来の医療体制、両面における課題と対策に関してお伺いをいたします。 続いて、中項目2点目、健康、福祉推進の取り組みに関して伺います。 小項目の1点目、今後、少子・高齢化が一層進行すると予想される状況の中、高齢者の健康増進施策は重要であると認識をしています。とりわけ認知症予防と介護予防の対策は、豊かな高齢者社会の実現のためには、極めて重要であります。 ちなみに、現在第5期介護保険計画策定中であり、保険料が5,971円と大幅な上昇が予想され、高齢者に対する大きな負担となりそうであります。今後の市民啓発活動も含めた施策全般の考え方に関して伺います。 2点目、先般子ども・子育て新システムの骨子が取りまとめられ、法案として今国会に提出される予定になっております。以前より幼・保一元化の議論がなされてきましたが、今回の最終骨子案は現場の関係者から見ても理解しづらい部分があるとのことです。本システムに関して、浜田市としての所見を伺います。 3点目、高齢者福祉サービス施設や保育所における資格所有の職員不足が慢性化していると認識をしております。特に、福祉施設の資格所有者の離職者の多発が社会問題として浮き彫りにされたところです。浜田市としても人材育成の観点から積極的に施策を講じる必要があると考えますが、市長のご所見を伺います。 次に、大項目の5点目、社会基盤と生活環境の整備について伺います。 中項目の1点目、施政方針では、各自治区間をより短時間で結ぶ20分間構想や地域公共交通基本計画の策定等、地域住民の利便性の向上に関して着実な進展を見せているものと評価するところであります。 そこで、各自治区のまちづくり計画等による社会基盤整備状況と今後の展望について伺います。 中項目2点目、次に水道行政について伺います。 平成28年度に予定されている上水道と簡易水道の統合計画により、簡易水道の減価償却費が費用化されるため、大幅な水道料の値上げが危惧されております。今まで議会においてもその値上げ幅や対処策について議論されてきた経緯があります。今後、年度ごとに市民に対して理解を求めていく取り組みが重要と考えますが、値上げ幅の抑制策はどう考えるのでしょうか、また値上げの場合の周知方法についての基本的な考え方をお伺いします。 中項目3点目、次に省エネ対策に関して伺います。 小項目の1点目、エコライフ推進隊を中心とした活動が、どの程度、市民生活に浸透しているのか、またその検証がどの程度できているのか、伺います。 2点目、今回の福島原発事故により、脱原発が進み、自然エネルギーの社会への導入がより加速されています。特に、風力発電の導入、太陽光発電へのアプローチは、全国の自治体で推進をされています。ちなみに、社団法人全国太陽光発電協会普及拡大センターのデータによれば、平成21年1月から平成23年12月の期間で、全国の申請件数は57万598件、島根県は4,494件であります。 そこで、浜田市として太陽光発電の公共施設への設置について、その規模、設置箇所数から見ても積極的に推進すべきと考えますが、所見を伺います。 次に、大項目の6点目、定住対策、地域政策について伺います。 中項目の1点目、地方自治体の総合力を分析する場合、人口は最も重要な要素であります。つまり、地域経済の活性化、交付税算定時の基礎となるからであります。 当市の場合、あさひ社会復帰促進センターの誘致は、人口確保対策の上でも極めて有効な戦略であったと認識をしております。 そこで、伺いますが、今までの定住化対策の検証と今後の対策強化の方向性について伺います。 中項目の2点目、次に友好都市交流について伺います。 小項目の1点目、厳しい財政難の中、現在は住民の福祉に財源を投下する時期ではないでしょうか。友好都市交流に関して言えば、国際交流は相手方への配慮とともに、相当の財源も必要となります。そのような中、合併後、多くの友好都市を抱える浜田市としての国際交流方針について市長のご所見を伺います。 2点目、次にブータン王国との交流再開に関してお伺いします。 この度、交流再開の前段として事務レベル交渉に課長クラスが責任者として渡航することは、相手国に対して失礼ではないでしょうか。少なくとも部長クラスの渡航が望ましいと考えますが、所見を伺います。 また、正式な協定締結となった場合には、どのような組織で渡航するのか、伺います。 3点目、知音都市交流は旧金城町時代から継続されている交流で多くの出会いを生みました。今後、更なる経済効果を高めるための方策について伺います。 次に、大項目の7点目、財政運営について伺います。 以前、実質公債費比率は全国の自治体の中では最下位のレベルに格付され、財政再建団体の汚名を受ける寸前でありました。しかしながら、自治区の理解のもと、数値の改善が図られ、現在では過疎債の優良債への借りかえで好転を見せているところであります。この財政指数の改善により建設関連予算等の財布のひもが緩められたと感じているところであります。 今後、水道事業の統合、東部地区小学校の建設、図書館建設等、多額の公共投資が予想されるところでありますが、平成27年には合併特例債の算定がえ、平成33年には約27億9,000万円の地方交付税の減額が想定をされております。今後、相当厳しい行革を実施しない限り、浜田市の未来はないものと認識していますが、市長の改革に対する決意をお聞かせください。 続いて大項目の8点目、未来に対する投資とも言える教育に関して伺います。 中項目1点目、教育アクションプランの策定について伺います。 教育方針に関しては、一定の方向は示されていますが、より具体的な方策が見えません。確かに浜田市教育振興計画も示されていますが、各課題に関して平成24年度終了時における達成目標を明記した、より早い段階での具体的なアクションプログラムが不可欠ですが、教育委員長の所見を伺います。 また、全体予算において教育投資額が十分でないとの認識を持っているところですが、市長のご所見を伺います。 中項目の2点目、教育委員会の決定プロセスについて伺います。 学校給食施設統合計画、原井幼稚園、石見幼稚園統合計画等、教育委員会が、本来利用者、地元住民等の関係者と協議を経て計画を取りまとめ、提案すべきものと考えますが、その計画が種々の要因により揺れ動いております。どうしてこのような事態になるのか、理解に苦しむところであります。教育委員会の計画決定のプロセスや今後の姿勢について、教育委員長の覚悟を伺います。 続いて、中項目3点目、目指す児童・生徒像について伺います。 学校教育に関しては、新学習要領のもと、知・徳・体のバランスのとれた生きる力をはぐくむ方針を掲げていますが、本年度の重点事業はどのように考えているのでしょうか。具体的にどのような児童・生徒像を求められているのか、教育長の所見を伺います。 中項目4点目、小中一貫教育に関して伺います。 この問題に関しては、教育委員会は今までさまざまな議論を重ね、推進方針を示してきました。しかしながら、具体的な計画推進のアプローチが見えてこないのは極めて残念であります。この小中一貫教育は、浜田市の子どもたちの安定した学校生活の実現と学力向上のための挑戦とも言えるのではないでしょうか。 県立大学の識見を取り入れ、より幅広い方針の具現化を進めるためのプロジェクトチームの創設が急務と考えますが、教育委員長の所見を伺います。 中項目5点目、学力向上について伺います。 学力に関しては、最近のPISA等の国際調査からも分析できるように相当低下をしております。近年、浜田市の子どもたちの学力レベルが県内でも下部に位置し、多くの市民から不安の声を聞いているところであります。人間力は学力だけではないということは十分認識をしていますが、昨今の厳しい就職戦線の状況を考えたとき、子どもたちの将来の夢の実現のためには学力の向上は無視できません。 先般、波佐小学校において協調学習なる新たな学びプロジェクトが始動いたしました。これらの新たな取り組みに加え、熱意のある教師の育成も含めた学力向上プロジェクトは喫緊の課題であると考えますが、教育長の所見を伺います。 中項目6点目、教育における環境整備について伺います。 教育効果を高めるための環境づくりは、行政の責務であるということは言うまでもありません。特に、児童・生徒の活字離れや携帯電話やテレビゲーム等、メディアからの影響は深刻なものがあり、社会問題へと発展をしております。 小項目の1点目、特に教育方針の中で読書活動の推進を掲げていることは評価するものの、学校図書館の機能充実の具体的な計画と教育現場における読書推進のための方策について所見を伺います。 2点目、全国的な児童・生徒の携帯電話所持に関しては、文部科学省も危惧しており、社団法人日本PTA全国協議会との協議を進め、一定の考えを示しました。しかし、現場においては依然ルール化が守られない事態の中、携帯電話被害、インターネットによる被害等、容赦なく子どもたちがその犠牲になっています。社会の潮流といえど、情報の真偽を見極め、自身を守りつつ、情報化社会を生き抜くためのメディアリテラシーは、教育上、不可欠であります。教育委員会の今後の基本的なスタンスを伺います。 次に、中項目7点目、図書館整備について伺います。 平成25年開館予定の中央図書館は、厳しい財政状況の中で建設されます。更に、三隅図書館も同時に建設予定で、その建設費はもとよりランニングコストに対しても十分精査されるべきであります。本来、合併というものは機能や施設の集約が基本であり、今回のようなケースは地域住民に十分過ぎる説明責任があるということを行政として自覚をしていただきたいと思います。 今後の図書館は、電子ブック等の新たな媒体の進歩により大きく変化をしております。施設も図書館に終始するのではなく、地域住民の生涯学習の場としてメディアセンター機能も兼ね備えなくてはなりません。また、疲弊した地域経済のカンフル剤としても期待をされております。 そこでまず、小項目1点目、これらの両図書館の建設により地域経済にどの程度、影響を与えるのか、その予測について伺います。 2点目、これらの図書館運営形態に関しては、最終的にどのような形を想定するのか、所見を伺います。 3点目、中央図書館と三隅図書館の適切な機能分担とは、どのような形を想定しているのか、具体的にお示しください。 中項目の8点目、スポーツ振興に関して伺います。 当市は、スポーツ都市宣言を行っていますが、昨年制定されたスポーツ基本法の理念に基づき、施策展開を図るのは当然のことと言えます。 特に、スポーツ施設の再編に関しては、平成19年8月2日に浜田市スポーツ振興審議会より答申が出されております。それによりますと短期、中期、長期の計画が示されていますが、今後の方針と過去出された答申の整合性はあるのでしょうか。本年度の具体的なアクションプログラムについて伺います。 中項目の9点目、文化資本の活用について伺います。 ユネスコ無形文化遺産の石州半紙については、その指定は大変名誉なことであり、浜田市の文化要素の底上げと世界に石州半紙を知らしめる絶好の機会であったと考えます。しかしながら、当初は和紙会館の建設はあったものの、全市を挙げて石州半紙を活用した地域づくりに着手したとは思えません。今後は、碧い石見の芸術祭2012年との連携で新たな取り組みを行うとすることは意義深いと感じますが、ブータンとの交流再開といううれしいステージを迎え、市内で石州半紙のすばらしさを改めて広げる取り組みが必要です。貴重な文化資本は、我々に誇りと自信、そして新たな交流とビジネスチャンスをもたらすと信じて疑いません。本年度の具体的な施策に関して、長期的展望を踏まえ伺います。以上、多方面にわたる質問でありますが、市長の住民目線での答弁をお願いして、壇上からの質問を終了いたします。 ○議長(濵松三男) 市長。            〔宇津徹男市長 登壇〕 ◎市長(宇津徹男) 進風クラブの代表質問にお答えいたします。 1番目の市政運営の基本姿勢についてであります。 連携と挑戦は、新市発足以来、市政推進における重要なキーワードとして掲げてまいりました。 内部の連携につきましては、市町村合併時に全庁の調整を行う総合調整室、本庁、支所間の調整を行う調整室を各部に設置いたしました。横断的な業務連携を図ってまいりました。 現在は、調整室の機能は各部主管課に包括し、各部次長がその役割を担い、各担当課や担当係で本庁、支所間の調整会議を開催し、連携、調整を行っております。 諸課題を解決するには、各部署の協力は不可欠であり、引き続き、本庁、支所間及び各部署の連携に努めてまいります。 次に、挑戦につきましては、平成24年度は施政方針で申し上げましたように安全で安心なまちづくりの推進、社会基盤の整備と産業の振興、地域医療体制の充実、これらを重点課題と掲げております。 特に、産業の振興につきましては、中国山地から日本海を望む市域に活力を生むには、第1次産業の充実は欠かせないものであります。今までと違う角度から農林水産業の支援を行い、浜田モデルとして各種施策を積極的に推進し、全国に示していきたいと、そのように考えております。 2番目の1点目、防災対策についての一つ目、ハザードマップの充実等についてであります。 浜田市では平成20年3月に洪水と土砂災害についての防災ハザードマップを作成しており、この度の大震災を踏まえ、津波ハザードマップを作成いたします。 今後、これらを定期的に見直して、より実態に合った有効なものにしてまいります。 津波ハザードマップは5月末に配布予定ですので、これに合わせ説明会や防災研修会などを開催し、市民の皆さんへの周知と防災意識の高揚に努めてまいります。 二つ目の避難所、避難路の選定についてであります。 先ほどの創新会の代表質問にも答弁いたしましたように、避難所や避難経路は地域の実情を把握しておられる皆さんと一緒に決めていただくことが有効であり、大切であると、そのように考えております。 三つ目の自主防災組織拡充のための支援策についてであります。 消防団員数は、全国的には減少傾向にありますが、当市においては広報活動や各分団長さんを初めとした加入促進、また消防団の活動に積極的に協力されている事業所を認定する消防団協力事業所表示制度等により合併時の1,019名に対し、現在1,017名と同水準で推移しております。 次に、自主防災組織につきましては、現在22団体であり、補助制度の創設や設立説明会などの設立支援活動を展開しており、現在6団体が設立準備を進めておられます。 四つ目の災害廃棄物の受け入れについてであります。 災害廃棄物の受け入れについては、市民の安全確保はもちろんのこと、市民の皆さんの理解を得ることが前提となります。そのためにも、国において放射性物質に関するきめの細かい安全基準やその科学的根拠をわかりやすく示されることが必要であると考えております。 今後も被災地を支援する視点から、国、県の動向と被災地の状況等を勘案し、検討してまいります。 2点目の防犯対策についてであります。 一つ目の未解決事件につきましては、島根県警察本部の最重要課題として位置付けられておりますので、引き続き一日も早い解決に向け、全面的に協力してまいります。 二つ目の警察施設の適正配置についてであります。 駐在所は、その地域の安全・安心の拠点であり、極めて重要な役割を果たしているものと認識しております。その配置につきましては、人口規模といった効率面だけでなく、地域の実情に応じた配置が必要だと考えております。したがいまして、今後の統廃合につきましては地域住民の声を十分に聞いていただくとともに、特に殺人の未解決事件が2件であるという当市の特殊事情も考慮していただくよう強く要望してまいります。 三つ目の現在の警察署及び現在の図書館の跡地利用につきましては、関係部署の課長級で構成した公共用地利用検討会議を設置し、より有効な跡地利用について検討中であります。 次に、産業経済の振興についてであります。 3番目の1点目、産業振興につきましては、若者の積極的な起業は地域経済力の向上、活力あるまちづくりに有効であると考えております。 先般、石央商工会主催の産業コンテストが開催され、県立大学生から地域資源を活用した多くの提案をいただきました。現在、大学、石央商工会と事業化に向けた検討を行っているところであります。 ご提案いただきました新たな起業システムの構築には至りませんが、引き続き商工団体や県立大学などの各関係団体と連携して、魅力ある地域資源を活用した地域振興につなげてまいります。 2点目の農業の振興についてであります。 国の農林漁業再生基本方針において、中山間地域の農家1戸当たりの平均農地面積を10から20ヘクタールに集積するという目標が示されました。 しかし、中山間地域を多く抱え、農地の1区画当たりの面積が小さく、連担した農地が少ない当市の現状において限界があるものと感じております。 農家の今後の経営や農地利用と地域の中心的な担い手を結びつけ、地域農業の5年後、10年後の姿を話し合っていただき、次世代の担い手への農地集積を図ってまいりたいと考えております。 市の職員も地域の話し合いに積極的に出かけ、農業者だけでなく自治会や農作業サポート経営体など、幅広い意見を集約するとともに、関係機関との連携を密にして推進してまいります。 二つ目の認定農業者への新たな支援策についてであります。 個人農家を対象とする国や県の補助事業は減少し、認定農業者のメリット不足は、今や全国的な課題となっております。このことから、農業産出額の中心的な役割を担っている認定農業者への支援は急務であり、平成24年度から当市独自の支援策を行うことといたしました。 具体的には、農業機械や施設等の新規導入や更新に対して助成を行い、認定農業者の経営改善を支援するものであります。今後も認定農業者の確保、育成に努め、地域農業の維持、発展を目指してまいりたいと考えております。 三つ目の6次産業化の取り組みについてであります。 6次産業化の推進は、当市の重要施策であります。 昨年5月に、JAいわみ中央の西条柿を活用した事業計画が、国の6次産業化法に基づく総合化事業計画に認定されました。この計画では、JAだではなく、生産者や研究機関などの関係機関が連携し、新商品の開発、加工品生産施設の整備、販路の拡大などを目指しております。 今後は大手百貨店のバイヤーや都会の消費者への試食会などを開催し、消費者のリクエストに応じた売れる物づくりの推進と生産体制の確立に取り組んでまいります。 3点目の一つ目、林業のビジネスモデルの具体的な流れと今後解決すべき課題についてであります。 本市の約8割を占める森林は、これまでは木材価格の低迷から必要な施業が控えられてきましたが、近年は資源として利用可能な森林が充実しつつあります。この森林資源を有効に活用するため、石央森林組合や島根県と連携し、欧州の林業先進地を参考とした浜田に適した林業ビジネスモデルの構築に取り組んでまいります。 先ほどの創新会への代表質問でも答弁申し上げましたが、平成24年度から生産性向上への取り組みの第一歩として、高性能林業機械の導入によります施業の効率化、森林の集約化、路網の整備を進め、ITの活用による流通システムの効率化、人材の養成など、川上から川下までの総合的な取り組みを考えております。 効率的な林業システムを構築することによりまして、木材の生産コストの削減を図り、利益を森林所有者へ還元することで、林業経営の意欲を高め、循環型の持続可能な林業の実現を目指してまいります。 二つ目の今後の公共施設への地域材活用の課題と方針についてであります。 公共建築物等における木材の利用促進につきましては、平成23年3月に木材利用促進基本方針と木材利用行動計画を策定し、公共建築物等における木材利用の推進に努めております。 今年度建設いたしました長浜小学校におきましても、多くの地元産材を使用して、木のぬくもりや温かみを感じられる校舎となっております。 また、大規模コンクリート構造物における木材施工に関する課題も検討しており、島根県中山間研究センターと課題解決に向け、協議を進めております。 今後、木材の特性や木材利用がもたらす効果を幅広く情報提供するとともに、木材の需要と供給量を踏まえ、公共建築物等における地元産材の積極的な利用を促進してまいります。 次に、4点目の水産業の振興についてであります。 一つ目の今後の漁業構造改革の取り組みの具体的な支援策につきましては、まず沖合底びき網漁船1カ統について、国事業を活用をしてリシップ等による収益性改善への取り組みを行います。 残る底びき4カ統につきましても、県と連携し、国事業と同等の支援を順次行い、全船存続に向けた取り組みを進めてまいります。 二つ目の後継者の育成及び雇用の確保における具体的な支援策についてであります。 平成23年度に引き続いて、新規学卒者及び卒業後3年以内の漁業希望者に対して、漁業研修に必要な経費を支援する若者漁業者確保支援事業を支援いたします。 更に、支援事業としてUIターン者を対象に漁業研修に対して上乗せ補助を行うふるさと漁業研修生育成事業を実施し、新たな雇用創出を推進してまいります。 5点目の観光の振興についてであります。 議員ご指摘のとおり古事記編さん1300年観光キャンペーンは、オール石見で取り組む絶好の機会であります。現在、大田市以西の市と町、観光協会、商工団体等で組織する石見観光振興協議会において石見神楽を石見地域共通の観光資源ととらえ、石見の夜神楽毎日公演に加え、神社の昼神楽を実施することとしております。 この取り組みは一過性のイベントではなく、オール石見で民間活力による人材、資源を磨き上げ、継続していくことが大切であると考えております。 保健・医療・福祉の充実について申し上げます。 まず、地域医療体制についてであります。 浜田医療センターの予防医療体制と本来の医療体制両面における課題につきましては、健診センターや麻酔科、神経内科、血液内科、小児科などの特定診療科の常勤医の不在や不足であると認識しております。 これは全国的な課題でありますので、臨床研修医制度の見直しなど、医師の診療科偏在、地域偏在解消に向けた抜本的な施策の展開について市長会等を通じて国や県への要望活動などを継続してまいります。 2点目の健康福祉推進の取り組みについてであります。 その一つ目、高齢者と健康増進施策についてであります。 高齢者人口が増加する中、高齢期を迎えても健康で生き生きと生活を送ることができるよう、認知症予防を含めた介護予防を推進していく必要があり、元気なときから関心を持っていただくことが大切であります。 今年度策定いたします高齢者福祉計画並びに広域行政組合の第5期介護保険事業計画においても、介護予防活動の重要性をかんがみ、積極的な取り組みを行うこととしております。 特に、認知症に関しては正しい理解を普及していくことが大切でありますので、啓発活動を積極的に推進してまいります。 二つ目、子ども・子育て新システムについてであります。 このシステムにかかわる詳細な運用基準は今後決定されることから、保育現場や保護者にとって不明な部分が多く残されております。新システムが実施される場合は、現場や保護者の皆さんの意見を広く聞きながら、新システム事業計画を策定することになります。その際は、幼児に対する質の高い教育と保育が地域格差なく提供できるシステムになるよう努めてまいります。 三つ目の福祉施設等の人材の育成の施策についてであります。 介護サービスの需要は増え続けておりますが、介護にかかわる人材は依然として定着、確保が難しい状況にあります。 当市といたしましても介護人材確保、定着対策として補助金交付制度を設けており、広域行政組合においても来年度から人材育成に対する補助金交付制度が導入されます。 また、保育士の確保につきましては、特に年度中途からの採用が難しいことから、人件費として充てることができる市独自の保育所運営費を補助してまいります。 引き続き各福祉施設の連携を図りながら、人材の育成、確保に努めてまいります。 次に、社会基盤と生活環境の整備についてであります。 平成22年度末における中期財政計画の事業費ベースで、浜田自治区が69%、金城自治区が54%、旭自治区が50%、弥栄自治区が45%、三隅自治区が51%の進捗状況となっております。 自治区枠全体では57%と予定どおり進んでおり、今後も中期財政計画に沿った整備に努めてまいります。 2点目の水道行政についてであります。 水道料金の算定につきましては、簡易水道の資産台帳を作成し、上水道の耐震化を含む老朽施設更新の費用等の平準化やコスト削減により市民の負担をできるだけ少なくしていく方法について、長期的な視点で検討することとしております。 更に、水道使用者への大幅な負担増を回避するため、地方公営企業繰出金制度を拡充するなど、これらの措置を引き続き国に要望してまいります。 料金改定に当たりましては、行政連絡員会議、広報「はまだ」やケーブルテレビ等を通じて市民に周知してまいります。 3点目の省エネ対策についての一つ目、エコライフ推進隊の活動の浸透と検証についてであります。 グリーンカーテンの普及は、昨年度と比べ10倍以上の700件の取り組み拡大となっており、レジ袋無料配布中止の取り組みはCO2217トンの大きな削減効果がありました。エコライフ推進隊の皆さんを初め、多くの市民の皆さんに参加いただき、大変感謝をいたしております。 二つ目の太陽光発電につきましては、今年度竣工いたします長浜小学校への設置、中央図書館及び三隅図書館へ設置する計画であります。今後も施設改修等にあわせ、積極的に設置してまいります。 6番目の1点目、定住化対策への検証と今後の対策強化の方向性についてであります。 議員ご指摘のとおり人口は自治体の総合力をあらわす重要な要素であると考えており、島根あさひ社会復帰促進センターの誘致は、人口や地域経済、市財政において非常に大きな効果があったと認識しております。 このほか島根県立大学やリハビリテーションカレッジ島根につきましても、当市の定住に資する重要な財産であると考えております。引き続き市外への人口流出を防ぐため、雇用の場の確保や子育て世代への支援の強化を図り、地元定着やUIターンの促進に取り組んでまいります。 2点目の友好都市交流の一つ目、国際交流の方針についてであります。 近年の海外友好都市との交流は、平成19年度に栄成市に訪問し、平成20年度に上海市普陀区真如鎮と石嘴山市に訪問実績があり、頻繁な相互交流になっていない状況であります。 行政以外では浜田港を通じた貿易、水産加工場を初めとした技能実習生の雇い入れ、県立大学での留学生の受け入れなど行われ、当市の産業経済、教育文化に大きな影響を及ぼしております。 今後も国際交流の機会をうかがいながら、相互の発展につながる交流を目指してまいりたいと考えております。 二つ目のブータンへの渡航につきましては、昨年のブータン国王、王妃両陛下の訪日の際に、浜田市との交流再開に向け、前向きなご返事をいただきました。このことを踏まえ、外務省から事前協議を行う意思があるなら支援したいとの連絡があり、これを受けることにいたしました。 派遣に当たりましては、これまでの和紙を通じた交流の検証と今後の取り組みを模索できる石州和紙組合の技術者の方と友好交流を協議するとともに、協定書を起草する現場責任者である担当課長を訪問させることにした次第であります。 現在、協定書締結の際にどちらの会場で行うのかということもあり、協議をしてまいりますが、協定書の締結には少なくとも石州和紙組合と議会と市の代表者の参加が必要だと考えております。 三つ目の知音都市交流につきましては、旧金城町と長野市と長野県中野市、そしてまた相馬御風の出身地であります新潟県の糸魚川市、これらの各市民代表が中心となって、20年にも及ぶ交流を継続してこられて、多くの人との交流が生まれてまいりました。いずれの都市におきましても、市民団体が中心となり、行政のバックアップにより活動を展開しているところであります。 平成21年には浜田市において、ちょうどこれは始めてから20年ということで、金城町が担当ということになっておりましたので、浜田市で初めてお受けすることとしたところであります。この平成21年には、浜田市において知音都市交流20周年記念事業を開催し、今年度は五十田安希によるひとり芝居「女優松井須磨子」を開催いたしたところであります。 今後も市民団体を中心に、各都市との交流や人との交流ができるよう広報活動や交流活動を支援していきたいと、そのように考えておるところであります。 ついでながら、この点について前も議会で申し上げたんでありますが、松井須磨子の出身地は現在の長野市、実際は長野市の隣接した松代町であったのであります。この松代が昭和40年に合併して現在の長野市の中に入った。したがって、松代は現在でも人口規模3万人でありますが、長野市は35万を超える都市でありまして、そういう中で先般、長野市へまいりましたときに市長さんともお会いして、この松代町ということ、そして松井家のいろんな考え方がありまして、この松井須磨子という明治の終わりから大正年間でありますが、その松井須磨子が東京へ飛び出したときの経過、そしてまた何よりも戦前のことでありますから、そういう面では松代の評価がいまだに低いと、そういうようないろんなもろもろのこともあっとって、そういう中で長野市の市長さんは、このことは長野市として現在の世の中、松井須磨子をもっと長野市の市民もバックアップする、そういうことになればと、そのようにお話があったところであります。 一方、浜田市においても浜田市の紺屋町に実は島村抱月は下宿しておりましたが、これを知っておるのはごくわずか、そういう状態でありましたが、ああして粟島公園、浜田港を臨むあの高台に、東京のほうで活躍してました大正の初めに、浜田港よと。とにかく浜田港は山陰の一角にあった自分にとっても思い出深い地域だと。だから、浜田の発展を永久に祈っておると、そのような碑が実は建っておった。そのことは私自身も高校時代からよく知っておったところであります。そういう面で、この浜田の現在の住民の皆さんが、そして何よりも合併しました旧那賀郡も一緒の全浜田市が、この島村抱月をいま一つ再発掘する必要があるんではないか。 ちょうどこの島村抱月と同年代に能海寛というチベットを何回もチャレンジをして、結局3回目に途中で倒れて亡くなった。この2人の金城町が生んだ両傑は、浜田にとっても歴史上の大事な人物である。そういうことからして、いま一つ浜田の全体で考え直さなければいけないのではないか。 今まで知音都市交流で、この浜田というものを金城町でいろいろこれまで支えてこられた皆さん方に対してもこたえなければいけない、もう最後のチャンスではないかと、そのようにも思っておるところでありまして、そういう面でこの際、このことについて申し上げたいと思います。 そしてまた、この知音都市交流という、この知音というのが、私自身どうもなじみがなかった、悪かったわけであります。しかし、この知音というこの言葉そのものは非常に風格のある読み方である。そしてまた、文字である。そういうようなこともあるとこでありまして、これらの忘れられた知音というこの二文字も含めて、再評価をする必要があるんではないかと、そのようにも思ったところであります。 さて、最後に7点目の財政運営についてであります。 建設関連予算、いわゆる投資枠につきましては、実質公債費比率が平成22年度決算において17.4%まで改善したこと、また交付税措置の手厚い合併特例債や過疎債の活用期限が平成27年度までであることから、中期財政計画において、その拡大を図ったところであります。 これにあわせ地方債の繰上償還を行い、財政の健全化を確保する予定でありますが、長期的には平成28年度以降の地方交付税の縮減による財源不足を解消するには至っておりません。持続可能な財務体質への転換を実現するためには、更なる行財政改革が必要であり、その具体的な方策をできるだけ早くお示しできるように努めなければならない、そのようにも考えております。 8番目の未来に対する投資とも言える教育につきましては、教育長から答弁いたします。 ○議長(濵松三男) 教育長。 ◎教育長(山田洋夫) 教育委員会に関するご質問にお答えをいたします。 8番目の1点目、教育アクションプランの策定についてであります。 現行の浜田市教育振興計画では、アクションプランとしての要素を取り入れて数値目標を掲げることによって、その達成目標を明確にしております。 年度ごとの進捗状況につきましては、平成21年度から実施をしております教育委員会自己点検評価において進捗管理をしており、今後も年度ごとに事業別の目標設定、実績報告、評価を実施し、公表をしてまいります。 また、教育投資額につきましては平成24年度当初予算では、学校支援員の増員や通常の教育環境整備に加えて一歩踏み込んだ環境整備に取り組むため、新規事業として次世代教育環境整備事業を予算計上するなど、教育費に配慮した予算措置が行われております。 2点目の教育委員会の決定プロセスについてであります。 教育委員会の計画決定に当たっては、原則的に教育委員会の権限に属するものは、5名の教育委員の合議によって承認を得て進めておりますが、市長の権限に属するものとの関連がある場合は、あわせて政策企画会議等にも諮るようにしております。 ご指摘のように、利用者や地元関係者との協議を経て取りまとめなければいけない計画もあると認識をしておりますが、反対に現在教育委員会が進めようとしている施設の統合計画や廃止計画などのように地域と協議をしてからということでは、計画そのものが取りまとめることが難しく、まずは市の計画を示してから地域との協議に入っていかなければ進まないものもあると考えております。 その場合は、計画を示して、地域の皆さんと誠意を持って話し合いを行い、その過程で計画を変更しなければならない事態が生ずることはあるものと考えております。その場合は、必ず教育委員会の会議に諮り、状況を説明し、承認を得て計画変更をすることにしております。 3点目の目指す児童・生徒像についてであります。 教育委員会におきましては、学力の向上を最優先課題と位置付け、落ちついて授業を受けることができる環境の提供ときめ細やかな学習支援のため、学校支援員の大幅な拡充を行います。 また、学力向上や心の育成に効果が期待される読書推進活動につきましても、学校図書館支援センター事業や学校図書館司書配置事業などを継続するとともに、学校図書館図書の充実に努めてまいります。 更に、子どもたちに働く意味を考えさせるキャリア教育に力を入れてまいります。 児童・生徒像につきましては、浜田市教育振興計画はまだっ子プランにおいて、目指す子ども像として、決まりを守り、生活リズムを正し、たくましく生き抜く子。そして、感情豊かで他を思いやり、人とのつながりを大切にする子。夢や希望にあふれ、学ぶ意欲を持ち、ふるさとを愛する子の三つの子ども像を設定しており、これら目指す子ども像実現のために家庭、学校、地域、行政の役割分担を明確にし、それぞれの融合、協働、連携を図っているところであります。 4点目の小中一貫教育についてであります。 小中一貫教育につきましては、知・徳・体の調和のとれた生きる力をはぐくむことを目的に取り組んでおります。 具体的には、浜田市校長会と連携して小中一貫教育推進委員会を設置し、9年間の育ちを見通して取り組む縦の一貫教育と家庭、地域と連携する横の一貫教育、縦の一貫教育と横の一貫教育を地域の実態に合わせて推進をしております。 小・中学校の教師の共通理解は進んできていると感じておりますが、今後9年間を見通したカリキュラムの作成、保護者、地域へのこれまで以上の情報公開が必要になると考えております。 これまで広島大学教授の講演会や先進地視察等により、小中一貫教育のノウハウを積み上げてまいりましたが、今後は議員ご指摘のプロジェクトチームの創設も視野に入れて、更に研究を進めてまいります。 5点目の学力向上についてであります。 PISA調査による日本の学力は2000年以降、下がってきておりましたが、2009年の調査では2000年もしくは2003年レベルになっており、学力が回復してきたと考えられております。 浜田市においては、小学校では全国的な値に届きませんが、中学校では全国的な値を超えるところまで上がってきております。小学校の値が上がると中学校ではもっと上がるという可能性を持っていると感じております。 ご指摘のとおり将来の夢の選択肢を広げるためにも学力を身につけることは大切であると考えております。小中一貫教育、新しい学びのプロジェクト、赤ちゃん登校日授業等、学力向上と学力を支える子どもたちの心の土台づくりのため、いろいろな手だてを研究し、実践をしてまいりたいと考えております。 6点目の教育における環境整備についての一つ目、学校図書館機能充実の具体的計画と読書推進の方策であります。 学校図書館につきましては、教育委員会内に学校図書館支援センターを設置して、センター職員を中心に人的支援、物的支援など、学校図書館機能充実のための取り組みを行っております。 具体的には、平成21年度から市内全小・中学校に学校図書館司書、または学校図書館ボランティアを配置し、司書教諭と連携を強化しながら調べ学習を推進するとともに、学校図書館の利便性の向上に努めております。 また、平成22年度に蔵書データベース化作業を全小・中学校で完了し、蔵書の管理、貸出業務の簡素が図られ、利用しやすい環境が整っております。 更に、図書蔵書数については平成22年度末において、平均ではありますが標準冊数の約80%となっております。 今後もこれまでの取り組みを継続し、更に利用しやすい学校図書館づくりと学校図書館の活用により学習効果を高め、学力向上につながるよう努めるとともに、読み聞かせボランティアなどと連携をして、読書活動の推進に取り組んでまいります。 二つ目のメディアリテラシーについての基本的なスタンスについてであります。 個人で利用する携帯電話やパソコン等の情報機器は、基本的にはその保護者の管理下にあることから、学校での指導に加えて家庭の理解と協力が必要不可欠であります。 学校においてはインターネットの正しい知識やモラル等について、防犯教室等を開催するとともに、パンフレットなど啓発資料の配布等によって子どもへの意識啓発に取り組んでおります。 一方、保護者についても携帯電話の学校への持ち込み禁止や家庭でのフィルタリングの取り組みなど、子どもの不必要な携帯所持や有害情報回避などについての協力もお願いをしているところであります。 また、各中学校区連絡会等で地域でも取り上げていただき、関係機関とも連携をしながら子どもたちの健全育成に協力をいただいております。 こうした情報機器やネット犯罪の手口等が、日々進化、巧妙化しておりますので、今後もそれに対応できるよう子どもへのスキルや環境整備を保護者や地域とともに連携して対応することが必要であると考えております。 7点目の図書館整備についての一つ目、地域経済に与える影響についてであります。 まず、地域の実体経済への影響についてですが、中央図書館及び三隅図書館の周辺整備を含めた事業費が合わせて約25億円になり、これが一時的な経済的インパクトになると考えております。 また、建設後、既存の周辺商業施設における来客数の増加や状況によっては、周辺への商業施設への新規出店も期待できるのではないかと考えております。 建設後の影響につきましては、具体的な金額までは予測をしておりませんが、この2点が直接的な経済効果と言えるのではないかと思います。 その一方で、図書館は機能の強化及びその活用を図ることにより、市民の幸福度や知的レベル、教育レベルの向上といった間接的、波及的な効果もございます。鳥取県では、県立図書館のレファレンス業務がきっかけで、新規の商品開発に結びついたという例も伺っております。 図書館の利用方法次第では、そうした効果も期待されるとこであります。そのような利用も行っていただけるようPRにも努めてまいりたいと考えております。 二つ目の図書館の最終的な運営形態についてであります。 図書館の運営形態につきましては、国、社団法人日本図書館協会の評価、見解や全国的な潮流を踏まえて、かつ本市の状況を考慮した場合、少なくとも現時点におきましては直営が望ましいと判断をしております。 理由といたしましては、1点目として公立図書館運営には継続性及び一貫性が求められること。2点目として、指定管理者制度等の運営形態では、設立母体の異なるほかの図書館及び関係機関との密接な連携協力が困難であること。また、3点目として本市図書館は既に現在必要最小限の人員で運営をしており、直営以外とした場合、大幅な経費節減を見込めないことなどが上げられます。 開館時は、そうした考えを基本に運営を行いたいと思っておりますが、将来的には社会情勢、あるいは図書館に対するニーズの変化に常に注意を傾けながら、時代に合った運営のあり方について検討を行ってまいりたいと考えております。 三つ目の中央図書館と三隅図書館の機能分担についてであります。 中央図書館は、本の購入や除籍、予算や労務、庶務関係事務、コンピューターシステムの管理運用などを一元的に行うとともに分館における資料の貸し出しや資料の案内業務、いわゆるレファレンス業務などの支援を行います。 一方、三隅図書館を含めた分館は、公共図書館としての基本業務に加え、これまで以上に地域住民との交流を深め、積極的に地域情報を収集し、発信すること。また、収集した情報を自ら分析、活用し、地域の課題解決に役立てることなど、いわゆる地域密着型の図書館、地域図書館としての機能をさせることが重要であると考えております。 8点目の浜田市スポーツ審議会の答申と今後の方針であります。 浜田市スポーツ審議会の答申のうち、短期計画ではスポーツ施設を市民が安全に使用できるよう市が責任を持って管理することとされております。平成24年度においては、各施設の維持管理のほか、浜田市東公園庭球場のアンツーカーコートの整備やふれあいジムかなぎの空調設備の改修など、緊急性のある施設改修を行い、安全かつ快適に使用できるよう管理をいたします。 また、短期計画にありました浜田市陸上競技場の第3種公認につきましては、調査の結果、大幅な地盤沈下があり、多額の費用をかけ大規模な改修が必要となるため困難であります。 中期計画では、市内七つの多目的広場の緑地整備等のほか、サン・ビレッジ浜田の多目的広場を人工芝に整備改良することとされております。この計画どおりサン・ビレッジ浜田は、現在人工芝生化の工事が着々と進んでおり、本年3月末には完成予定となっております。また、平成24年度、同施設の夜間照明設備の改修や休憩所の新設を行い、浜田市内の多目的グラウンドの中核を担う施設にしていきたいと考えております。 また、長期計画に位置付けられています野球場、庭球場の移転につきましては、全市を視野に入れ、野球場や各種運動施設で構成し県西部を代表するスポーツ施設として、新たな総合運動公園に位置付ける計画となっております。これにつきましては、移転先や施設概要の方向性、また県営の施設の誘致も含めて、文字どおり長期的な検討が必要と考えております。 9点目の文化資本の活用についてであります。 世界ユネスコ無形文化遺産に登録された石州半紙は、浜田市民の誇りであります。 しかしながら、和紙を取り巻く環境は非常に厳しい状況にあります。こうした状況の中で、旧三隅町時代に和紙を通じた国際交流を展開していましたブータン王国と再び交流の道が開けたことは、誠に喜ばしいことであります。 今後におきましても貴重な伝統文化遺産に、より大きな自信と誇りを持って、広く全国に魅力を発信する方策を講じてまいりたいと考えております。 その方策の一つである碧い石見の芸術祭につきましては、平成24年度の事業は現在準備中でありますが、若干申し上げてみますと全日本学生日本画展として、全国の15大学の参加を予定をしており、多くの学生たちが三隅を中心に浜田市にやってきます。また、ブータン友好絵画展や和紙デザインコンペ作品展など、盛りだくさんのイベントを計画しております。 このほか後継者の育成支援事業や良質な原料確保として、地元のコウゾ栽培支援なども行ってまいります。 こうした活動を通して広くPRを展開して、石州半紙の知名度のアップを図ってまいります。石州半紙を大きな柱として、あらゆる可能性を模索しながらも、新たな商品開発を含め、長期的な展望に立って事業展開をしてまいります。 ○議長(濵松三男) 原田議員。 ◆23番(原田義則) 多岐にわたりまして答弁を賜りましたが、ある程度、こうして期間あるいは日数もかかるものもあろうかと思いますけれども、手元に置かずに、早急に検討をいただくものにつきましては検討していただいて、住民の目線に立った解決策を目指していただきたいというふうなことをお願いを申し上げまして、進風クラブ代表質問にさせていただきます。ありがとうございました。 ○議長(濵松三男) この際、暫時休憩します。なお、再開は2時55分とします。            午後2時41分 休憩            午後2時54分 再開 ○議長(濵松三男) 会議を再開します。 休憩前に引き続いて会派代表質問を行います。市民クラブ、11番新田勝己議員。            〔11番 新田勝己議員 登壇〕 ◆11番(新田勝己) 市民クラブの新田勝己でございます。市民クラブを代表して質問をいたします。 まず、現在私たちの生活に直接影響を及ぼす政治課題は、第1に社会保障と税の一体改革であります。社会保障は、社会の持続的発展の基礎であり、年金、医療、介護、教育、そして子育てに関することであります。 第2に、脱原発、自然エネルギーへの転換であります。震災復興とあわせて福島原発事故の処理問題であります。廃炉や放射能汚染処理が長期間にわたることが明らかにされています。処理方法も不明であります。 第3に、国民生活に多大な影響を与えるTPP参加問題であります。特に、TPPに参加した場合のメリットやデメリット、そしてそれに対する国内対策の説明しないままに関係国との協議を開始をしています。 第4に、雇用の安定こそ社会の基礎であります。現在、全勤労者の約4割の2,000万人が劣悪な労働条件の非正規、臨時雇用であり、その多くは年収200万円以下であります。また、就職をする若者の2人に1人が非正規の職しかない現状があります。未来を担う若者が、将来への夢や希望を奪われています。地域社会や学校現場に大きく影響していると言われています。 施政方針に基づいて質問をいたします。 まず最初に、混迷する政治の現状認識についてお伺いをいたします。 二つ目に、雇用の安定こそ、社会の基礎であるということであります。 浜田市の企業立地が進み、雇用情勢に大きな効果が出ています。特に、デルタ・シー・アンド・エスは、雇用が追いつかず、社員の残業で乗り切ってる話をお聞きいたしました。石見一円で取り組む必要が出てきているのではないかと思います。ありがたい話だと思います。 全国的にも地方でも、今問題になっているのは新たな階層が生まれてきていると言われています。国民皆年金など、基礎的な社会保障からさえ排除されている階層であります。厚生年金や健康保険の適用を今広げることを検討をされていますけども、それよりも当面の生活の不安を抱えながら、将来の展望が見えない中で、若い人の多くが働いています。雇用の安定こそ、必要であります。現状と認識についてお伺いをするものであります。 3点目に、浜田三隅道路とその影響についてお伺いをいたします。 浜田三隅道路が、平成26年に供用開始が言われています。浜田港にアクセスする福井4号線が29年の完成を目指すことも発表されました。浜田港を活用した活性化に大きな期待が寄せられるところであります。道路の部分改良に期待する声もあります。道路建設による立ち退きで、地域の衰退が現実問題として残りました。開通後の現国道9号の交通量の予測についてお伺いをいたします。 また、そのことによる沿線の経済や地域に与える影響をどのように思っていらっしゃるのか、お伺いをいたします。 更に、熱田及び、仮称でありますが、西村インターを利用した活用策をお伺いをいたします。 4点目に、合併7年目を迎えての検証についてお伺いをいたします。 浜田那賀方式自治区は、合併によりその大部分が中山間地域となり、市部中心の施策になるとか、住民の声が届かなくなるのではの不安にこたえて自治区制度が導入されました。イベントを含む取り組みは、自治区内のあらゆる組織から参加され、盛り上がっていると思ってます。 その中でも過疎化や高齢化が進み、集落の維持が難しいとされる限界集落も増加をしております。合併や自治区制度でも防衛できずに、合併してもよいことは何もない声につながっていると思えるのであります。 島根の人口で、平成22年と大正9年の71万人に並んだという報道がありました。15歳から64歳は、同じ42万人だが、15歳未満は24万人から9万人に、そして65歳以上は6万人から21万人に増えています。また、中山間地域の人口は20年後に4割減少し、過去20年の約2倍の勢いで進むとの予測であります。集落の人口は極端に減り、高齢者がぽつんと取り残される、こんな光景が予測できるところであります。中山間地域は、高齢者社会になっています。今後、中山間地域の現状と活性化についてお伺いをいたします。 5番目に、産業経済の振興と地場産業の興亡についてお伺いをいたします。 欧州に広がる財政危機や円高など、産業経済を取り巻く環境は厳しい状況にあります。 県内の製造業者が、この状況の中で2次、3次の下請を担ってきたが、徐々にしわ寄せを受けていると言われています。県内の製造業が、この5年で500社減ったと報じられています。浜田市において地場産業を含めて閉鎖企業が多数私たちも知るところであります。現状の把握と見通しについてお伺いをいたします。 6番目に、農業についてお伺いをいたします。 今、環太平洋連携協定、TPPの参加議論が本格化しています。協定発効で特に打撃を受けるだろうと言われる農業は、基盤の強化が言われております。 生産規模拡大、新規就農者支援、農産物の付加価値化など、交渉の経過にかかわらず取り組みが要請をされております。法人化など、浜田市においても規模拡大が取り組まれていますけども、弥栄において国際競争をしない農業が、地域を活性化した地域内連携で土徳を証言する村として紹介をされています。 少し古い本ですが、2004年の、これは農文協に載っていたものですが、現在は多少変化はあると思いますけども、先ほどの農業の強化策に出てくる6次産業を示唆してるんではないかということで、これからの農業と、そして地域が共生できるそういうことを示しているので、是非とも取り上げてみたいと思いました。 弥栄は、戸数744戸で、人口1,844人の村に、弥栄村ふるさと振興公社を初め10もの自主的な地域農業を考える組織があるそうであります。先駆的役割を果たしたやさか共同農場や行政から弥栄村デザイン会議など、農工商官の連携の加工型農業として紹介をされています。 弥栄みそ、弥栄仙人のお酒、どぶろく、更に先般、東京の品川区の商店街に小坂の店が出店をしたという報告が出されてました。まさに、私は農業を第1次産業、そして加工、販売まで行う6次産業が、この弥栄にあると思ってます。共同農場のスタッフが、就農者として集落に移り住んでいることも書いてありました。その意味において、この弥栄地区が農業としてやっていけるのか、見通しと、あえて助言があれば是非お願いをしたいと思います。 7番目に、林業について全国発信に期待をしましたし、荒廃した林業再生の見通しについてお伺いをいたします。 農村集落の衰退の原因に、産業構造の変換とあわせて、米余りと米価の下落、そして木材自由化による価格の半減が言われ続けてきました。農業の衰退は耕作放棄地となり、林業も手入れのない荒廃林になっているわけであります。 そんな中で、全国発信できるビジネスモデルが1月の新聞報道であり、また施政方針でも報告をされました。山林所有者にとって、また農業を続ける農村集落にとっても大変朗報であり、大きく期待をされていると思います。 笠松市民の森を中心に森林整備に取り組むことが明らかにされていますけども、そこから大きな期待がかかる民有林への着手について、どのような見通しがあるのか、お伺いをいたします。 次に、水産業は6次産業の集大成であり、浜田の基幹産業であります。特に、大事な1次産業の強化についてお伺いをいたします。 浜田の基幹産業である水産業が、水揚げ金額が60億円を突破した。そして、取り巻く環境は1次産業である漁業が厳しい現状にあるが、リシップで国の事業に採択され、残る船団の支援策も出され、今後10年以上、船を使い続けることができるようになりました。心配なのは、後継者の育成や船員の確保が課題となってきています。まず、支援策をお伺いします。 加工から販売までの水産業は、この6次産業の集大成であります。1次産業の漁業の盛衰は、水産加工業、卸売業に大変大きな影響が出ると思っています。 9番目に、子育て支援策について、特に総合こども園の動きと幼稚園の見通しについてお伺いをいたします。 2013年から段階的に導入予定の子育て新システムを総合こども園とし、3年程度で移行させることと新システムは消費税率の引き上げが前提であることなど、明らかにされています。 認定こども園で、保護者と園が直接契約をするなど、浜田市は2園を経験をしているところであります。今、総合こども園の保育料の設定など、不明な点があります。総合こども園の概要と心配される保育料、そして保育時間等についてお伺いをいたします。 10番目に、公共交通の確保についてお伺いをいたします。 過疎の進行と車社会の出現により、公共交通の廃止が加速をいたしました。そのことが地域の衰退につながり、更に公共交通の削減という負の連鎖になっています。移動の手段を持たない交通弱者は、そこに住めないという生存の危機さえ出てきました。まちづくりも人口減少の中で具体策がとれない中で、今ある路線を守るための方策が求められていると思います。 今日までの地域協議会が、今までは廃止の届け出に対する処理策を問われる状況と言えます。今後、廃止をする前に、路線内に利用促進のための協議会等の設置を提案をしたいと思います。認識をお伺いをいたします。 11番目に、地域コミュニティと市民との協働のまちづくりの定義について、また地域アドバイザー制度の取り入れについてお伺いをいたします。 活力ある地域コミュニティの形成で、地区まちづくり推進委員会や総合交付金は、地域で活動計画を立て実施されております。財政支援とその消化であっても、各階層に活力を与えることになったと思ってます。 私の町内もまちづくりについて議論を始めました。今、二つ提案があり、一つは合併記念に桜の植樹をやろう、そしてこれを育てる若いグループにも参加をしてもらって取り組もうということであります。もう一つは、58水害の経験から、今、私の町内には90人弱がおりますけども、この人たちに1食分の炊き出しをやってみようなどという意見が出ております。このことからも、この組織を持続可能にしていくことも私は大変重要であると思ってます。 そして、その中で1点目として総合振興計画で市民と行政の協働によるまちづくりが基本方針に掲げられながら、市民と行政の役割と言える自治基本条例がなく、考え方として指針とか何かを出されるほうが市民にとって理解しやすいと思うわけでありますが、このことについての見解を伺います。 2点目に、活動支援事業あるいは地域力創生モデル事業などの取り組みを提示することにより、選択肢が出てくると思います。また、その中に福島市が取り組んでいるまちづくりアドバイザー派遣制度は、地域以外の先進的な知識の導入によって取り組み幅が出てくると思います。見解をお伺いをいたします。 12番目に、海外友好都市交流について、特に日中正常化40周年を迎えるわけでありますけども、この間の成果と今後の取り組みについてお伺いをいたします。 国際交流について、本年は日中国交正常化40年を迎えます。浜田市においても多くの先輩の地道な取り組みにより今日を迎えたと思いますし、研修生や県立大学に、毎年中国から3人の留学生を受け入れています。卒業生もいますし、浜田とのかけ橋になってくれることと思いますが、見解をお尋ねいたします。 また、この機会に浜田市と石嘴山市の交流事業の再開も検討されてはいかがか、お伺いをいたします。 次に、教育方針についてお尋ねをいたします。 格差社会における教育現場の多様性について伺います。 今、コミュニティが低下をしてると言われています。高度経済成長期以前と、それ以降の我が国では、社会のありよう、生活様式、そういった生活水準が異なり、子どもが生まれ育つ生活環境も大変大きく異なり、家族の変容、都市の無人化、これは自販機等だそうであります。他人とかかわることがなくなり、コミュニケーションの低下につながったと。これは赤ちゃん登校日ではありませんでしたけども高塚氏から、講演をして聞くことができました。 赤ちゃん登校日に大きく感動されたという報告もありましたが、物や情報はあふれ、社会は大変豊かになりましたけども、人の心や体は幸せだろうかと問いかけているそうであります。子どもたちは自分を肯定できない、人に関心が持てない、人とどう関係をつくっていいかわからない、自分が勝手な振る舞い、自分を傷つけ、心を閉ざし、不登校、ひきこもり、非行、退学、学級崩壊など、社会問題であるとも述べていらっしゃいます。 私は格差が教育に影響している、物の見方は一面過ぎるなということを、この高塚氏の講演で聞くことができましたし、ただ格差の影響の問題は深刻な問題であることについては、間違いないと思います。そのために特にひとり親家庭では、大変貧困率が高いと言われてます。そこに奨学金を含めて、貧困の連鎖を切るために充実をしたらいいと言われてます。特に、学校の先生も大変な状況の中で働いていらっしゃるそうでありますけども、学校現場の状況と指導についてお伺いをいたします。 最後に、幼稚園の将来像についてお伺いをいたします。 幼・保一元化の総合こども園が開園をされます。幼稚園は除外をされるようですから、幼稚園そのものは存続をするだろうと思いますけども、総合こども園が現行幼稚園の園児を迎え入れることになると思います。 そこで、幼・保教育にある意味では流れが変わるんではないかと思いますけども、見通しをお尋ねをいたします。以上、壇上からの質問といたします。 ○議長(濵松三男) 市長。            〔宇津徹男市長 登壇〕 ◎市長(宇津徹男) 市民クラブ、新田勝己議員の会派代表質問にお答えいたします。 1番目の混迷する政治の現状認識についてであります。 日本国内では、膨らむ国債、経済情勢の悪化、急速に進む少子・高齢化といった宿年の課題が深刻さを増し、先月、野田改造内閣が発足されました。 施政方針演説の中で、震災からの復興、原発事故との戦い、日本経済の再生、この三つを優先課題とされ、政治・行政改革、社会保障と税の一体改革を推進し、将来世代に負担を残さない持続可能な社会を目指していくことを掲げられております。 これは国民の真の利益と国の未来に重きを置いたもので、基本姿勢については一定の評価をしております。 しかしながら、現在国会等において、東日本大震災の復興、TPP交渉や在日米軍の問題など、諸課題について議論されておりますが、遅々として進まず、国民や地方が求める結果になっていないものと認識いたしております。 引き続き地方の意見を聞きながら協議を重ねられ、国民生活や地方の実態に考慮した政治となることを期待し、国政の動向に注視をしてまいりたい、そのように思うところであります。 2番目の雇用の安定こそ社会の基礎についてであります。 雇用の安定は、地域経済の活性化と市民が安心して暮らせるまちづくりに欠かせないものであります。浜田市の雇用の現状につきましては、浜田公共職業安定所管内の平成23年12月末現在の有効求人倍率は1.10倍となっており、島根県内平均の0.92倍、全国平均の0.71倍を大きく上回っております。これは最近の工場等の新増設が、200名を超える新規雇用に結びついたものと考えております。 しかしながら、製造業では求職者が不足しており、事務、サービス業では求人が不足しているという求人と求職のミスマッチが起きている状況にあります。 今後とも引き続き、就業希望者が望む仕事につけるよう、ハローワーク等関係機関と連携して取り組んでまいります。 3番目の浜田三隅道路の部分供用開始の影響についてであります。 平成26年度に浜田三隅道路の開通により熱田、長浜、周布地区の国道9号の交通量が減少し、笠柄交差点を初めとする各交差点における渋滞緩和や交通騒音の低下が期待されます。 直近の例では、益田道路開通により在来国道の交通量が3割、大型車通行の台数が6割減少し、交通事故発生件数も5割減少されました。 一般道の交通量が減少することにより、在来国道沿いの商業施設にも何らかの影響は予想されますので、先行して開通する尾道松江線の沿線商業施設の事例等も調査し、熱田、西村インターの活用策も含め、研究してまいります。 4番目の合併後、7年目を迎えての検証についてであります。 浜田市独自の自治区制度により、地域の個性を生かしたまちづくりを推進してまいりましたが、議員ご指摘のとおり人口の減少、少子・高齢化が進み、限界集落は依然として増加しています。こうした状況を踏まえ、まちづくり総合交付金事業や各自治区定住対策基金事業を立ち上げ、地域活性化の推進に努めているところであります。引き続き、中山間地域に配慮した施策を展開してまいります。 5番目の産業経済の振興と地場産業の興亡についてであります。 商工団体加盟事業者における市内倒産及び廃業企業数は、平成22年度57社、平成23年度は36社となっております。 平成22年度においては、建設業13社、製造業11社が廃業または倒産しております。東日本大震災の後、一部受注が好調な製造業も見受けられますが、円高等の影響により当面は厳しい経済状況が続くものと考えております。 6番目の農業の振興についてであります。 弥栄自治区では、旧弥栄村当時から農商工連携による6次産業化に積極的に取り組まれてこられました。その中でも、やさか共同農場を中心とした米や大豆、野菜などの有機栽培やみそ、トマトジュースなどの加工品は、浜田市を代表する農産加工品として幅広く販売されております。 平成17年度から中四国地方で第1号の特区制度を活用したどぶろくの製造販売を開始され、今後更なる拡大が期待されます。 こういった弥栄自治区の取り組みは、他の自治区へも広がりつつあり、農産物の有機栽培や地域産物を利用した加工品の開発は、食の安全・安心が求められます中、ますます需要が増すものと考えております。 今後もこのような取り組みが推進され、農家所得の向上と農業産出額の増額につながるよう引き続き支援をしてまいります。 7番目の全国発信される林業の取り組みについてであります。 けさ方の創新会、そして先ほどの進風クラブの会派代表質問の中でも答弁いたしましたとおり、平成24年度から欧州などの林業先進地を参考として、新たな林業ビジネスモデルの構築に取り組んでまいります。生産性向上への取り組みの第一歩として高性能林業機械の導入による施業の効率化、森林の集約化、路網の整備を進め、ITの活用による流通システムの効率化、人材養成など、川上から川下までの総合的な取り組みを展開してまいります。 徹底した木材生産の効率化によりますコストの削減で生じる利益を森林所有者へ還元することで、持続可能なもうかる林業の実現を目指します。 8番目の水産業の振興についてであります。 1次産業であります漁業の支援策につきましては、進風クラブの代表質問に答弁いたしましたように沖合底びき網漁船、全5カ統のうち、1カ統は国事業を活用してリシップ等による収益性の改善の立証事業をスタートさせます。また、残る4カ統についても県と連携して、国事業と同程度の支援を今後順次行うことで、全船存続に向けた取り組みを進めてまいります。 後継者の育成、雇用の確保につきましては、新卒者を対象とした若者漁業者確保支援事業とUIターン者を対象としたふるさと漁業研修生育成事業を新設いたします。新規漁業者の円滑な確保を支援してまいりたいと考えております。 また、魚価の向上の取り組みとして、どんちっちブランドの推進や新たな水産物のブランド化に向けた取り組みを進めるとともに、首都圏や山陽方面を中心とした販売促進活動や魚食の普及に力を入れてまいります。 9番目の総合こども園子育て支援策についてであります。 総合こども園は、現行の幼稚園機能と保育所機能をあわせ持つ施設となります。 保育料は、現行制度の利用者の負担能力を勘案した応能負担を基本と定めると示されてましたので、現行料金と大きく変わらないものと考えております。 また、保育時間につきましても保護者の就労時間等に応じた保育が実施されますので、現行の保育時間は確保されるものと考えられます。 10番目の公共交通の確保についてであります。 持続可能な公共交通網を構築するためには、市全体で公共交通の利用促進を図っていくことが重要な視点であります。そういった点から、ご指摘のありましたバス路線ごとの利用促進協議会の立ち上げは大変効果的であると考えますが、路線の沿線地域が広範囲に及ぶことから、12路線それぞれの協議会を立ち上げるのは困難な面もあります。 したがいまして、まず既存の各自治区、地域協議会や地区まちづくり推進委員会、自治会等を通じて路線バス等の利用促進を働きかけてまいります。 11番目の地域コミュニティについてであります。 市民協働のまちづくりの基本的な考え方は、新市まちづくり計画や総合振興計画に掲げてあるとおり、住民自らが主体となって、地域の課題の解決に取り組むことであります。 これを実現するための施策として、地区まちづくり推進委員会の設立促進やまちづくり総合交付金事業を推進しているところであります。 議員ご指摘のとおり自治会等に活動支援事業や地域創生モデルなどの先進事例や活動事例などを紹介したり地域マネジャーやアドバイザーの派遣制度などの国や県の事業を活用する方法も示していきたいと思います。 引き続き、本来の趣旨に沿った活動が行われるよう情報提供や研修会を開催してまいります。 12番目の海外友好都市交流についてであります。 本年は日中国交正常化40周年を迎え、春には民間団体である浜田日中友好協会と金城日中友好親善協会が、中国上海市普陀区真如鎮を訪問されると聞いております。こうした民間レベルでの交流が継続して行われていることは、一番大切なことと思います。 中国からは、県立大学に多くの留学生が、また水産加工場に多くの技術実習生が来日されておられます。将来においても日中関係は大切であり、継続していくべきものと認識しております。今後も交流の機会をとらえ、民間団体の活動支援や産業経済、教育文化などの交流を支援していきたいと考えております。 ここでちょっと日中交流について申し上げたいと思います。 ああして国交回復40年前、40周年の節目の年でありまして、これはこれできちんとした継承で、長年の夢でありました隣国中国、そしてまた中国は何よりも日本の文化の一番の源、源流である国であります。そういう中で、この中国との国交回復は大変感動的なものであり、いまだにその感動は忘れることができないのであります。 そういう中で、この40年をずっと顧みて、特に私自身が市長になりました1996年、その当時、まだその余韻は残っておりましたが、中国はそれ以来、とにかくその後2000年のITが爆発的に普及して、その後の中国はかなり変質をしたと、そのような感じがいたしておるところであります。 そういう中で、変質もいい方向の変質ももちろんありますが、政治の面と経済の面、かなり違うものになってきたと、そのように思っております。 そういう中で、この市民交流でありますが、浜田市も前大谷市長のときから非常にこの中国との関係を大事にされ、そしてそれぞれ石嘴山市、そして栄成市との交流をスタートさせたところであります。 私自身も県会議員でありましたが、当時の中国友好議員連盟の会長もやっておりましたし、このことについて当時の浜田市を支援をしてきたという自負もあるところでありまして、今後日中との浜田市での友好の交流の促進というのは是非ともしなければと、そのようにも思っておったところであります。 そういう中で、96年から2005年まで、約毎年のごとくああして中国のほうへいろんな市民交流団も一緒になってお邪魔をしたところでありますが、特に毒ギョーザ事件等の発生とかいろんな、これはSARSとかいろいろありましたが、これは病気の面ですから別にどうこうではないんですが、中国というんが先ほどのITの浸透によりましてかなり変わってきたと、そのような感じがいたしております。 そういう中で、この行政の交流をこうして毎年1回、2回、中国へ、そういうことで努めてまいりましたが、相手方はどうかといいますと、その辺はトーンダウンを見てきておると、そういう感じが否めないものであります。 そういう中での本日の新田議員の代表質問でありますが、新田議員さんもご家族一緒になって県大生の学生さんを大事にされ、そして親がわりとして、これまで100人近い県大生の親がわりとして取り組んでこられた。そのことについては大変感謝もし、そして評価もするところであります。 そういう中で、今後この浜田の日中の友好のあり方、これはまた日中友好協会もありますので、またいろいろご指導をいただきながら、どういう面で今後これを更に50年、国交回復50年、60年とつなげていくか、これは大きな課題ではないかと、そのようにも思っておるところであります。 そういう中で、非常に難しい問題ではありますが、当面この普陀区真如鎮の旧金城町との交流について、早速この新年度は取り組むところでありますが、今後いろんな面で会員の皆さん方とのいろんな相談も仕合いながら取り組まなければいけない。そのためには、何よりも市民の方が主体的に動いていただく、そういうようなこと、それを行政がお手伝いする、それが一番あり得べき姿ではないかと、そのように思っておりますので、またよろしくお願いをしたいと思います。 それでは、この後の格差社会における教育現場の多様性、それからまた幼稚園の将来像について、教育長から答弁いたしますので、よろしくお願いをしたいと思います。 ○議長(濵松三男) 教育長。
    ◎教育長(山田洋夫) 教育方針のご質問についてお答えをします。 13番目の格差社会における教育現場の多様性についてであります。 高度成長期前後では、地域社会は大きく変わり、家庭の経済環境や生活水準の格差は、確かに子どもたちの教育環境にも影響を及ぼしているものと考えております。 特に、共働き家庭が増え、核家族化が進んでいる現状の中で、子どもたちは愛されていることを実感する家族と過ごす時間が少なくなり、更には少子化や機械化されて便利になった生活様式も災いをして、子どもたちの人と上手にかかわることのできる力が未熟になっていると思います。 このことが基本的な習慣が身につかないまま小学校に入学してくる実態、落ちついて先生や友達と向き合えない実態、そして子どもたちの自尊感情や安全・安心感の低下を招く大きな原因の一つと考えられます。 義務教育の目的は、子どもたちが社会に出ていくための基本ルールや基礎的な学力を身につけさせることですが、学力向上や問題行動の解決のためにも、その土台となる子どもたちの心の育成に力を入れていく必要がありますので、家庭だけに期待するのではなく、学校教育の中でもコミュニケーション力をはぐくむための指導に力を入れてまいります。 また、奨学金や就学援助制度についても学校を通して、更に周知に努めてまいります。 14番目の幼稚園の将来像についてであります。 総合こども園の定数や保育料設定がどうなるか等、まだ不確定な要素が多いため予想はできませんが、保育園が総合こども園に移行した場合、保護者はより身近で自分の子に幼児教育を受けさせることになり、そちらに流れていく可能性はあります。 しかしながら、これまで公立幼稚園の保護者の方々と話し合ってきた中では、中立性や公がかかわっていることへの安心感、保育料の面などで公立幼稚園の存続を望む声は根強いものがありますので、教育委員会としてはそうした声を受けて公立幼稚園は存続する方針でおります。 ○議長(濵松三男) 新田勝己議員。 ◆11番(新田勝己) 以上で終わります。 ○議長(濵松三男) この際、暫時休憩します。なお、再開は4時10分とします。            午後3時52分 休憩            午後4時8分 再開 ○議長(濵松三男) 会議を再開します。 お諮りします。本日の会議時間は、議事の都合によりあらかじめこれを延長したいと思います。これにご異議ありませんか。            〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(濵松三男) ご異議なしと認めます。本日の会議時間は延長することに決しました。 続いて、会派代表質問を行います。会派風、20番江角敏和議員。            〔20番 江角敏和議員 登壇〕 ◆20番(江角敏和) 会派風の江角敏和でございます。会派としての質問を代表して行います。 できる限り、市民目線と現場目線に心がけようということで議論を重ねてまいりました。しかし、持ち時間20分ですので、施政方針に沿う形ですけれども、要点絞って質問をいたします。 1点目、24年度施政方針のスローガンについてであります。 昨年の3月11日、津波や原発事故を伴った東日本大震災の発生は、尊い生命や暮らし、財産を根こそぎ奪うという未曾有の被害をもたらしました。この災害によって人生観が大きく変わったという人も多くいらっしゃいます。 しかし、国政はこの大災害や経済不況の中にあって混迷を続け、国民生活に展望を示さないでおります。 このような混迷や変革期に、市民の命、安全・安心を守り、暮らしを後押しする地方政治の構え直しも今問われております。事前に配付された24年度施政方針案を会派で一読しての感想で、共通したのは、これまでの市政を継承する内容と同時に、今日の歴史的な情勢を受け、合併協議の確認事項や総合振興計画も含め大胆に検証し、リセットするものはリセットするくらいの方向性を見出す1年にすべきではと、そういうことでありました。 そうした観点も踏まえ、今年度の施政方針を端的なスローガンにして市民へわかりやすく発信、周知するならば、どんな標語になるのか、お伺いをいたします。 2点目、命最優先の防災計画等の見直しについてお伺いします。 昨年3月11日の大震災を受けて、防災計画等の見直しが検討されています。私たち会派風の2人は、それぞれ被災地へこれまでに計3回ずつ出向く機会がありました。とりわけ、津波への対処で感じたことは、命最優先、とにかく早く逃げろということであります。三陸地方の言い伝え、津波てんでんこ、すなわちてんでんばらばらに人に構わず必死で早く高台へ逃げろのこの視点、教育の重要性であります。 津波ハザードマップもこの視点に基づき、想定される津波の高さの色分け表示ではなくて、いち早くどこへ逃げればよいかがわかる標高の色分け表示が重要だと判断するところであります。いかがお考えか、お尋ねします。 また、先般訪問した気仙沼市民会館の津波でパートナーを亡くされた女性館長さんは、避難場所で1日しのげる物資があれば何とかなる、こう言っておられました。また、お話から学校等、公共施設を物資の備蓄場所とすべきと感じたところであります。 また、津波の遡上の道となる河川も非常に危険だと言われました。これらに対する考え、対応についてお伺いいたします。 市民の命最優先のために、津波の想定高が示されることにこだわらず、一刻も早く津波ハザードマップを作成し、配布、周知することこそ重要ではないかと考えますが、この点もお尋ねいたします。 次に3点目、自治区制度10年以降の検討についてであります。 来年10月に合併丸8年を迎えることになり、市長や私たち議員も改選を迎えます。自治区設置条例で、当面10年としている自治区制度を以降どのようにするかは、先行き不透明感を晴らすための重要課題だと考えます。しかしながら、重要課題でありながら、いまだ議員や市民にはその検討方法すらわからないのが現状であり、最低限制度そのものや制度の根幹をなす事項の検討方法、手法等々のあり方を今年度中に明確にすべきではないかと思います。 そして、共通の土俵の上で、論点整理する議論を来年度からスタートできるようにすべきと考えるところです。この点についてのご所見、ご認識をお伺いいたします。 4点目、市民生活の厳しい現状認識と数値目標化についてお尋ねします。 施政方針で国内外の経済情勢が述べられ、当地域におきましても景気の低迷が続き、市民生活は厳しい環境にあるものと認識しておりますと述べられました。 県統計の一例ですが、浜田市民の平均所得は、平成13年度で257万9,000円から平成20年度では212万1,000円で、45万8,000円も減少し、県内21市町村中、4位から9位の位置に後退しています。 施政方針でもそれぞれの端的な分野別指標と数値目標を示し、市民生活や経済活動の現状が現在どの位置にあり、施策に伴う進展度を数値で市民へわかりやすくしていくことが大切だと考えます。そして、毎年度、市民へ勇気と展望をも示す施政方針であってほしいと思います。ご所見を伺います。 次の5点目、安全で安心なまちづくりの推進についてお伺いします。 施政方針には触れられていませんが、在日米軍機の低空飛行訓練に伴う対応と交通死亡事故の防止について伺います。 騒音などの状況報告書を2人で見させていただきました。学校の先生からの通報には、小学校に着陸する勢いで高度を下げ、一気に上昇する行為で、子どもたちは恐怖におののき、興奮する児童もいた。また、ここ数日、飛行が多い。住んでいる場所には老人施設が二つもあり、騒音は体調によくない等々といった市民や児童へ不安や恐怖を与えている状況も記されてありました。 更に、旭町の矯正施設において爆音衝撃波により、それと思われる衝撃波によってフェンスのセンサーが誤作動したという事例も2回あることが確認できました。 そこでまず、浜田市が取り組まれた米軍機による低空飛行訓練の中止要請への回答が届いているのかどうか、お尋ねいたします。 また、日米合同委員会による6項目合意の、特に人口密集地域や公共の安全にかかわる建造物(学校、病院等)に妥当な考慮を払う、そういった点や航空法により規定される最低高度基準300メートルを用いていること等々が遵守されていない事態は、日米地位協定そのものが問われることになります。市民の安全・安心を守る立場に立って、こうした合意事項等を特に注視、監視する事項として市民へ周知し、重大事故を引き起こさない、させないためにも、政府等に強く要請し続けることが重要だと考えます。いかがお考えか、伺います。 次に、今年に入り、浜田市内において3件の交通死亡事故が相次いで発生しています。非常事態と位置付け、特にドライバー、そして高齢者や子どもたちへ、関係組織と一緒になって安全行動を喚起すべきと思います。この点について、どのようにお考えか、お伺いをいたします。 6点目、産業経済の振興についてです。 昨年、当地域の将来展望につながる大変明るい出来事の一つとして企業立地に触れられ、先般15日にも工場増設、雇用拡大で調印が交わされたとの報道がありました。地元企業での雇用拡大を重視されていることは評価したいと思います。 一方、兵庫県で県がパナソニックの工場生産中止に伴い、要綱を改正し、10年以内に操業を休廃止した際、補助金の差額返還を求めることを明記し、パナソニック側は全額を返納する方向で検討しているとの報道がありました。 そこで、浜田市において更なる企業立地を促進するに当たり、昨年改正された浜田市企業立地促進奨励金制度の適用条件の改正目的と奨励金の返還等の条件につきましては、既に条例にうたってあることも含め、明確にしておいていただきたいと思います。 次に、高齢者を支え、しかも子育てを行う世代の就業機会や、とりわけ浜田の資源を生かした起業支援の拡充が必要だと考えます。その考えや施策についてお尋ねします。 次に、林業について、これまでも質問もありましたけれども、浜田から全国発信できるビジネスモデルで、スウェーデンやドイツの林業の先進技術を参考とし、改良された最新鋭の高性能林業機械ハーベスターの導入で、笠松市民の森を中心とした森林整備へ取り組むことに至った経緯をお伺いいたします。 また、浜田から全国発信をと言われる意味合いについてもお尋ねいたします。 次に、以前、笹田議員や有志議員でJFに出向き、沖合底びき漁業と中型まき網漁業の概要や問題点を伺いました。停泊中の漁船へも乗船させてもらい、老朽化を目の当たりにしたところであります。 また、会派で呼びかけ、訪問した生湯町で山陰唯一のヒラメの陸上養殖をしておられる方も、ヒラメが立派に成長し、蓄積されたノウハウがありながら、事業継続の厳しさを口にしておられました。 更に、2人でまき網漁船が沈没した事業者の方にもお会いし、現状や課題について伺ったところです。 施政方針で言われたように、漁業を取り巻く状況の厳しさを感じ取ったところであります。 述べられた基幹産業である水産業の総合的な施策、振興策の展開、浜田市としての重要な責務を今年度及び今後どのように図られるのか、お伺いします。 なお、具体的な点につきましては、同会派、笹田卓議員が月曜日の一般質問で行うことにしております。 次の7点目、保健・医療・福祉の充実についてです。 4月からの里帰り分娩の再開は、持続可能な体制なのかどうか、お尋ねします。 また、健康づくりと地域医療を守り、育てる条例の特徴と生かし方についてお伺いします。 次に、方針で子育て支援策は、保育所における保育サービスへの支援を拡充し、安心して子育てできる環境づくりを推進するため云々とありました。しかしながら、今民間保育連盟が統一化をされていない現状があります。責任のない子どもたちや家族間の分断を回避すべきだと考えます。そのために行政側が汗をかくべきだと思いますが、いかがお考えか、お尋ねをいたします。 次に8点目、社会基盤と生活環境の整備について伺います。 簡易水道事業の上水道事業化で、28年統合が目指されています。これに伴い無対策で進行するなら大幅な水道料金の値上げも想定されています。市民の所得や可処分所得が減少し続けている中、統合に向けた経緯等も踏まえ、大幅値上げを回避する構え、方針、方策について伺います。 また先般、研修会を企画し、浜田市地域公共交通基本計画案を旭支所の会議室で勉強させてもらいました。本年度、着目点をどこに置いて、具体的にどのような取り組みをされようとしているのか、伺います。 9点目、定住対策、地域政策等についてお尋ねします。 地域まちづくり推進委員会やまちづくり総合交付金制度について初期検証をすべきと思いますが、問題点等、どのように把握、集約されているか、伺います。 また、今月10日、島根あさひ社会復帰促進センターを視察させていただきました。お話があった刑務所が福祉施設を補う傾向になっていたり、再犯率を抑えるための施設内における役割も大きいけれども、社会へ復帰し、社会が受け入れ、雇用機会があるかどうかがより大きい等々、そして最低限の生活をおもんぱかる意味合いからも、学ぶべき点が多かったと改めて実感いたしました。 市民がこの社会復帰促進センターを見学することは、さまざまな観点から意義深いと思いますが、許される範囲で研修や見学を促進することは大切ではないかと考えております。ご所見をお願いいたします。 10点目、当初予算と財政運営についてであります。 国の2012年度予算、地方財政計画や政策転換が浜田市の2012年度予算や財政運営、そして市民へもたらす影響、特徴についてお伺いします。 最後の11点目、教育方針についてお尋ねします。 教育方針で、教育は人によって人となるという不易の理念を確認し、学校、家庭、地域等が一体となって子どもたちの発達段階それぞれの課題を理解して、子どもたちをはぐくむと述べられています。 子どもたちのための学校芝生化も同様の理解が必要だと思いますし、具体的な実践事項だと考えますが、学校の校庭芝生化について周布小学校の実施以降、芝生化を行う学校がないと述べられました。その最大の問題点は何か、そして問題点や課題を克服し、実施していくために何が求められているのか、お尋ねをいたします。 以上、会派風の代表質問といたします。 ○議長(濵松三男) 市長。            〔宇津徹男市長 登壇〕 ◎市長(宇津徹男) 会派風、江角敏和議員の会派代表質問にお答えいたします。 1番目の24年度施政方針のスローガンについてであります。 議員ご指摘のとおり最近の歴史的な情勢を受け、各種計画の検証、見直しを行うことは、大変重要であると認識いたしております。 合併協議や総合振興計画に基づいた各種計画についても必要に応じた見直しを行ってまいりたいと考えております。 こうしたことを踏まえ、平成24年度の施政方針は東日本大震災や依然として続く経済不況を背景に、安全で安心なまちづくりの推進、社会基盤の整備と産業の振興、地域医療体制の充実を重点課題とし、各種計画の見直しを盛り込んだところであります。 施政方針のスローガンという質問でありますが、私は浜田市長に就任以来、一貫して市民のための市政を基本理念に掲げ、市政を運営してまいりました。今後も施策の見直しを図りながら、市民のための市政、市民目線に立った姿勢をスローガンに市政運営を行ってまいりたいと考えております。 そういう意味で、先ほどおっしゃいましたが、何か根幹とした市民の皆さん方に対してアピールするものが必要であったんかなと、先ほど質問をお聞きしながら考えたところであります。しかしながら、私自身、元来そういう性格的には、向こう受けをするようなという意味では語弊がありますが、そういう気持ちというのは大事なことではないかなと、そのようにも思っておるところでありまして、今後そのことについてはじっくりと新年度を迎えるに当たって、まだ若干一月ちょっとありますので、考えてみたいと、そのように思っておるところであります。 何よりも市民の皆さん方は塗炭の苦しみにあえいでおられる、そういう方が非常に多いということであります。そして、四方八方がいろんな面で暗いニュースが多いということも重なると思うわけでありますが、そういう方々に勇気を奮い立たせる、勇気を持ってもらう、そういう何かのメッセージというものは必要ではないかと、そのように思っておるところでありまして、そういう面ではゆっくり考えさせていただき、そして皆さん方のご意見も聞きながら、この新年度を迎えましたときにはきっちりそういうお答えができるようにいたしたいと、そのように思っておるところであります。 2番目の命の最優先の防災計画等の見直しについてであります。 津波ハザードマップにつきましては、議員ご指摘のとおり標高の色分けを行うこととしております。高いところを着色し、避難時の参考になるように考えております。 また、配布時期は5月末を予定としております。配布にあわせ説明会や研修会なども開催し、広く周知してまいります。 物資の備蓄につきましては、現在は本庁と支所そして一部ではありますが公民館等の避難所での備蓄を実施しております。今後は学校等の避難所の分散備蓄を進めてまいります。 しかし、先ほど気仙沼の松下館長さんのお話の中にありましたように、このことは急がなければならない。ただ、そういう備蓄倉庫に何かを置いておく、そういうものではないと思います。 館長さんのご主人が亡くなられたことについては、昨年の6月からお聞きしておりますが、具体的には私はこれまで聞けなかったのであります。そういう中で、館長さんのおっしゃったことは非常に重いものがあると思います。 気仙沼は、後ほど館長さんも大変親しくしておられました鈴木前市長が、先般10月6日にお会いしましたときに、明治29年にこの地域を津波が襲って、今回と同じような死者が出たということ、そして自分自身は後に市長になり、そしてそのことについて市民からはいろいろそういう警告もあったのに、それに対応できなかったと非常に悔やんでおると、そのような話でありました。恐らく鈴木前市長もある意味でいろんな面での腹心として今日までずっと、亡くなったご主人と同じ年であったということもお聞きいたしましたが、何かそういうところがあったのではないかと。先ほどの1日分の備蓄物があれば何とかなるもんだという館長さんのお話は非常に重いものがある、よくわかるわけでありまして、これについてはただ倉庫に置いたというもんではなくて、何かのときに市民の皆さん方が駆け込んで、それがあるんだという、そういう安心感というものが、その避難所にはなければいけない、そのように思いながらお聞かせいただいたところでありまして、この点については真剣に全庁を挙げて、今後重大な検討課題として取り組んでまいりたいと、そのように思います。 そしてまた、これは鈴木前市長がおっしゃっておったんですが、とにかく逃げるんが一番だと、逃げることを最優先しなければいけない。そのことも昨年の秋におっしゃっておりまして、その点も含めた形で、今後防災計画の主なポイントとして、今後浜田として参考にさせていただかなければと、そのように思ったところであります。 これまで何回か現地に足を運ばれ、いろんな面で視察をされ、そしてまた研究課題等をつかんで帰ってこられました議員さんに対しまして、心から敬意を表したいと思いますし、また今後いろんな面でご指導いただきますように、よろしくお願いいたします。 3番目の自治区制度10年以降の検討についてであります。 自治区制度は、当面10年ということになっております。これまで合併いたしました当新浜田市議会でも、この問題については何回かお話をさせていただいておるところでありまして、この自治区制度は当初の中心地ばっかり繁栄して、そして外れの町村が寂れる、そのことであれば浜田とは合併できないというこれまでの周辺町村長の、ある意味で叫びでもあった、遺言でもあったととらえておるところであります。このことでまた後ほどご質問があれば、改めてお答えしたいと思うところでありますが、この自治区制度を導入して地域の個性を生かしたまちづくりを進めてきた成果は大きいものがあると、手前みそながら感じておるところでありますが、今後市民の皆さん方がどのように思っておられるのか、そしてどうすればいいのかということは、市民の皆さん方のいろんな面でのご意見を大いに参考にしていかなければならない、そのように思っておるところでありまして、今後ひとつ住民の皆さん方のご意見をいただきながら慎重に検討したいと思っております。 4番目の市民生活の厳しい現状認識と数値目標化についてであります。 平成24年度の施政方針につきましては、市政運営に関する所信の一端を申し述べ、新年度における主要な施策について新規事業を中心に説明申し上げたところであります。 議員ご指摘のとおり分野別指標や数値目標を示し、施策をわかりやすく説明することは大切なことと認識しております。 そうしたことから平成23年3月に策定いたしました総合振興計画の後期基本計画では、それぞれの部門において推移、予想の数値を示し、代表的な目標について現状の値と目標値を掲げたところであります。 更に、総合振興計画に基づいた各種下位計画においても、より詳しく具体的な数値を示し、わかりやすくお示しすることとしております。 今後とも市民の皆さんに勇気と展望を示すことで、そのような形で構成された施政方針となるよう努めてまいります。 5番目の安全で安心なまちづくりの推進についてであります。 昨年、米軍機による低空飛行訓練中止の要請文を防衛省や外務省、アメリカ大使館、岩国基地に送付しましたが、いまだ回答はありません。 政府等への要請活動は、繰り返し要請していくことが重要であり、引き続き石見地区在日米軍機飛行騒音等対策連絡会の構成市町、そして島根県当局と一緒に強く要請してまいります。 次に、交通死亡事故防止につきましては、2月1日の事故を受けて、浜田警察署と合同で交通死亡事故多発警報を発令いたしました。直ちに関係機関へ連絡するとともに、市民への街頭啓発や情報発信を行ったところであります。 今後とも警察署や関係機関と協議し、より有効な交通死亡事故防止対策を実施してまいります。 6番目の産業経済の振興についてであります。 初めに、浜田市企業立地促進奨励金制度の改正の目的につきましては、新規雇用の拡大を図るため、中小企業者に対する雇用者数の要件を緩和し、積極的な支援を行うことであります。 改正後、雇用助成金は新規雇用1人当たり50万円を支給するもので、県内では島根県の1人当たり100万円に次ぐ支給額となりました。 ただし、操業後10年以内に事業を廃止または休止し、奨励金の目的が達成できない企業に対しては奨励金の一部、または全部を返還することとしております。 子育て世代への就労機会の拡充につきましては、浜田市無料職業紹介所において就労希望者の勤務時間や職種等のヒアリングを十分に行い、随時求職情報の提供を行っております。 起業の支援につきましては、創業直後の負担緩和を目的とし、県及び日本政策金融公庫が実施します創業者向け融資の信用保証料と利息を1年間補助する制度を設けております。 次に、林業についてであります。 当市の森林は利用可能な段階を迎えつつある一方で、木材価格の低迷により資源として十分に活用されていない状況にあります。このため徹底した木材生産の効率化により生じた利益を森林所有者へ還元することで、森林の集約化と森林整備を進めることが必要と考えております。 そこで、約500ヘクタールの面積がまとまり、路網の整備が一定程度進んでいる笠松の市民の森をフィールドとし、林業ビジネスモデルの構築に取り組むことといたしました。 この取り組みについては、高性能林業機械による伐採や輸送の効率化だけでなく、ITシステムを活用した情報管理により需要と供給を直接結びつけ、販売促進と価格引き上げを図るとともに、プランナーやオペレーターの教育と訓練を行う林業サプライ・チェーンの確立のための総合的な取り組みであります。こういった点から、全国に先駆けたものと考え、全国発信と申し上げたものであります。 次に、基幹産業である水産業の総合的な施策、振興策、浜田市の責務に対する今後の展開についてであります。 まずは、基幹漁業であるまき網、底びき網船の構造改革を推進してまいります。 2点目には、陸揚げにおける保管機能の強化を図るため、新たな処理能力の高い冷凍冷蔵庫の整備や、特に老朽化した4号市場を高度衛生管理型の荷さばき所として整備を行うなど、船上、陸上での一体的な取り組みにより良質の水産物が安定的に供給できるよう、そのような漁港を目指してまいりたいと考えております。 この荷さばき所の先般の雪の重みによる落雪、落下破損ということでありますが、これについては昨年の暮れからJFしまねといろいろ連携をとりながら、これはもう早急にいろんな面で対応しなければ危ないということをJFといろいろ協議をいたしておったところであります。 この荷さばき所は旧浜田漁協が管理をしておりましたが、今はJFしまねの管理になっておるとこでありまして、これについては岸会長も昨年の末に、そして今年度のお互いの勉強会でも、この危険性については意見交換をし、そして早急に24年度の何らかの形で対応しようということになっておったやさきであります。そういう面で大変残念でありますが、事故等がないようにいち早く悪いところは撤去し、そして雨等が吹き込まないようないろんな手当てもしなければいけないわけでありますが、当分の間は非常に不便な形での利用となるとこであります。 今後、JFしまねと一体となって、この対応については検討してまいりますので、ご理解をいただきたいと思います。 7番目の保健・医療・福祉の充実についてであります。 初めに、浜田医療センターの里帰り分娩の再開につきましては、益田赤十字病院の産婦人科常勤医が3名の体制になることを受けたものであります。 石見地域のすべての分娩受け入れ医療機関の体制を維持することで、浜田市の周産期医療体制が守られるものと認識しております。 今後とも島根県や大学及び関係自治体と連携して、体制維持の取り組みに努めてまいります。 次に、健康づくりと地域医療を守り育てる条例についてであります。 特徴といたしましては、健康づくりに主眼を置いているところであります。健康づくりに関心を持つことで、病気の予防や医療への理解が増大し、そのことが地域医療を守ることにつながると考えております。 この条例制定を契機に、自分の健康は自分で守るという意識を持ってもらうことや医療を守り育てるための取り組みを地域社会全体で推進できるよう関係団体と連携した施策の展開に努めてまいりたいと思います。 次に、民間保育連盟の統一化についてであります。 市内保育所における組織は、市町村合併後、浜田市保育連盟として一本化されましたが、平成21年度の認定こども園の開設に当たりまして、保育連盟の規約上、認定こども園は保育連盟に該当しないこととなり、2法人6園が連盟から外れる状況となったのであります。 当時、市の担当者も何度も協議いたしましたが、最終的には保育連盟の組織としての判断にゆだねたところであります。 今後とも子ども・子育て新システムが法制化されますと保育所及び認定こども園は、同じ幼・保一元施設となる可能性があります。したがいまして、新システムへの移行の動向を注視してまいりたいと、そのように考えております。 8番目の社会基盤と生活環境の整備についてであります。 まず、水道料金の大幅値上げの回避につきましては、平成19年度、国から簡易水道事業の上水道事業への統合の指導があり、浜田市も平成28年度までに統合することを決定したものであります。 上水道は独立採算制でありますので、統合により交付税措置による繰入金がなくなることから、水道料金の大幅な値上げは避けて通れないこととなります。 進風クラブの代表質問でもお答えいたしましたように、統合後、水道料金の算定に当たりましては老朽施設更新事業を含む全体事業費の平準化やコスト削減により値上げ幅の抑制を図ってまいります。 更に、引き続き関係団体とともに国に対して地方公営企業繰出金の充実を要望し、水道料金引き上げの抑制に努めてまいります。 次に、浜田市地域公共交通基本計画の策定に基づく今後の取り組みについてであります。 平成24年度は、この度策定いたしました地域公共交通基本計画を具現化するために、実施計画に取り組んでまいります。実施計画の着目点として、市民、交通事業者、行政の協働によって計画を策定するという点であります。 具体的には、昨年5月に発足した浜田市地域公共交通活性化協議会が主体となり、地域住民との意見交換会の開催、交通事業者との調整などを行い、将来にわたって持続可能な公共交通網の構築を目指して取り組んでまいります。 9番目の定住対策、地域政策等についてであります。 まず、地区まちづくり推進委員会やまちづくり総合交付金の初期検証につきましては、平成23年度はまちづくり総合交付金が始まった年でありますので、いまだ検証までには至っておりません。 これまで委員の皆さんからは、厳しい制約がなくて使い勝手がよい、また地域に必要な事業に活用できる、何年かに一度の行事のために積み立てができるなど、好評と伺っております。 一方、コミュニティが不足している地域では、何をしてよいかわからない、多くの住民が自治会活動に参加していないなどの課題があるようであります。 今後も本当の意味での地域住民による自治活動や地域コミュニティの形成ができるよう、地域の皆さんへの啓発活動を行ってまいります。 次に、島根あさひ社会復帰促進センターでの研修促進についてであります。 現在、島根あさひ社会復帰促進センターでは、年に1度の施設見学会や施設参観の受け入れなどを実施され、開設以来延べ1万人以上の参観者があると伺っております。 そのほか、地域行事での矯正展の開催なども施設の開庁以前からご協力をいただいておるところであります。 今後とも島根あさひ社会復帰促進センターとの連携を図り、矯正施設の担う社会的意義に対し、市民の皆さんの理解が一層深まるよう、更なる啓発活動を進めてまいります。 10番目の当初予算案と財政運営についてであります。 平成24年度当初予算編成における最大の懸念は、東日本大震災が被災地以外の地方公共団体にどの程度、影響するかという点でありました。 しかしながら、平成24年度の地方財政対策については、東日本大震災分を通常収支分とは別枠で整理され、通常収支分は平成23年度と同水準が確保されたところであります。 これを受け、浜田市においても臨時財政対策債を含めた実質的な普通交付税を平成23年度と同額で計上し、元気創出アクションプランの継続など、雇用景気対策などに配慮した予算も編成することができました。 また、国の補正予算において震災被災地以外にも緊急防災・減災事業が措置されました。浜田市においてもこれを活用して、本庁舎の耐震化に着手するとともに、小・中学校の耐震改修や防災行政無線のデジタル化等に重点配分を行ったところであります。 11番目の教育方針につきましては、教育長から答弁いたします。 私の質問に対しましては以上であります。 ○議長(濵松三男) 教育長。 ◎教育長(山田洋夫) 11番目の教育方針についてであります。 周布小学校以外に校庭芝生化を実施する学校がない最大の問題点は、昨年9月議会の佐々木豊治議員の一般質問にもお答えしましたように、水まき、芝刈り、施肥等の維持管理の負担が大きいこと、また周布小学校の芝生化委員会のような芝生を管理する組織体制づくりが難しいことが上げられます。 最大の要因であると思われる維持管理の負担を軽減するため、平成24年度から新規に芝生化を実施する学校につきましては、スプリンクラーを設置し、一番負担の重い水まき作業をなくすことによって維持管理の負担軽減を図り、更に芝刈り機、肥料散布機などの機材整備も行うよう変更することといたしました。 現在、平成24年度に新たな方式によって長浜小学校の芝生化を実施するために、学校、PTA、地域、地元企業等との協議を進めております。 今後も維持管理の負担を軽減した新しい方式をPRすることによって、一校でも多く芝生化する学校を増やすよう努力をしてまいります。 ○議長(濵松三男) 江角敏和議員。            〔20番 江角敏和 質問席〕 ◆20番(江角敏和) 3点ほど再質問を手短にさせていただきます。 まず一つは、自治区制度10年以降の検討についてであります。 3項目めです。この点について質問と少し答弁がかみ合わなかったなと思っております。 検討方法だとか、検討のあり方について伺いました。私たちも今回は、この10年以降についての考え方や思っていることを今回は述べておりません。 来年度の会派代表質問あたりでは、議会側もこの自治区制度についての見解を示しながら、議論をしていくということも一つの手法だと思っておりますけれども、そういった今後議論していくに当たっての手法を少しお伺いしましたので、あり方についても含めて再度確認をしておきたいと思います。 それから、5項目めの安全で安心なまちづくりの推進についてのところで、米軍機の低空飛行の関係であります。 これも積雪のときに、このまち場がなかなか中山間地のご苦労がわからないような状況をとらえた市長のお話もありましたけれども、この日米合意の中で学校や病院などに考慮を払うとか、高度300メートルを守るという、こういったまさに最低限度のところの基準を市民の皆さんにもきちんと周知をして、もっと注視する喚起をしていくということが必要なんではないかということで伺いましたので、この点についてもう一度伺っておきたいと思います。 最後に、社会基盤と生活環境の整備についてで、水道料金大幅値上げの抑制の関係であります。 昨年3月の一般質問で、全般論として市民負担について伺いました。答弁では、合併による財政支援がある期間は、調整を除きマクロの視点から市民へ負担増は求めないとの答弁がされております。そういったことも踏まえて、単に水道だけでは厳しい状況だということはわかっておりますので、全庁を挙げて大幅値上げにならないような対策をとるべきだと思いますけれども、そうはいっても水道部の所管ですので、そういった構えについてお伺いをしておきたいと思います。 ○議長(濵松三男) 市長。 ◎市長(宇津徹男) それでは、江角議員さんの代表質問再質問でありますが、三つあります。 一つは、自治区制度の10年以降の検討についてでありますが、前回、4年前でありますが、ちょうど改選の前、議会も、また市長選挙も改選になるということで、市民へのいろんな声を聞こうということにいたし、結局この自治区制度について検証をいたしたことがあります。 今回4年たちますので、その辺のことも十分念頭に置いて、市民の皆さん方にこういう提起があるということで臨まなければいけない。いろんな面でご意見を聞く場もなければいけない。また、議会の皆さん方のいろんな声も今後検討していきたいと、そのように思っております。 そしてまた、米軍機のことでありますが、これは本当かなりレベルが違うから、そんなことを聞いても無理だというようなことがあるんですが、それじゃなかなか市民に説明がつかないというのが私の認識でありまして、今後県とも、そしてまた他の江津市とか益田市も同じような状態ではないかと思いますんで、検討してみたいと、そのように思います。 また、水道料金のことについてもこれは大事な問題ですから、28年だというようなことを先ほども申し上げましたが、そのときに急激なアップになるようなことがないようにしなければいけない、そのようにも思っております。今後、重要な課題だと認識をいたしておりますので、今日はこのあたりにしておきたいと思います。 ○議長(濵松三男) この際、暫時休憩します。なお、再開は5時20分とします。            午後5時8分 休憩            午後5時20分 再開 ○議長(濵松三男) 会議を再開します。 引き続いて会派代表質問を行います。公明クラブ、5番佐々木豊治議員。            〔5番 佐々木豊治議員 登壇〕 ◆5番(佐々木豊治) 公明クラブの佐々木豊治でございます。 会派代表質問、最後となりました。延長の時間にも入っておりますけれども、いましばらくよろしくお願いをいたします。 私も施政方針、そして教育方針に対し、また会派として先般行いました来年度の予算要望に照らしながら質問をさせていただきます。 質問時間が我々も20分という限られた時間でありますので、なるべく項目を絞りながら、更には重複を避けながら、少し細かい質問にもなるかと思いますけれどもよろしくお願いを申し上げます。 それでは、大きな1点目、安全・安心で活力あるまちづくりの推進についてお尋ねをいたします。 まず、津波避難マップの策定についてであります。 これまで大規模災害の際に、効果が期待をできる被災者支援システムの導入などを訴えてまいりました。今回、それを包括するクラウド型防災システムの導入が予算措置をされまして、市民情報など重要な情報やデータが、安全に管理できることに一定の評価をいたしております。 しかし、情報管理も重要でありますが、問題は市民を、人をいかに災害から守ることができるかであります。 先般、浜田市津波ハザードマップのサンプルが示されておりました。この中で、特に津波について浸水のマップが示されておりましたが、大切なことは津波発生時、どこに避難していったらいいのかを認識をし、平時からその意識をしておくことが重要と思います。そのための津波避難マップが必要と思いますが、この点についてご所見を伺います。 次に、地方版CSR(企業の社会的責任)の推進についてお伺いをいたします。 このCSRとは、企業は利潤を追求をするだけでなく、従業員や消費者、そして地域社会や国際社会など、企業活動に関係を持つすべての人々に対して、責任を果たさなければならないという考え方であります。 近年、大企業や経済団体が主導するCSRとは異なり、地域に根を張る中小企業や大企業の支社、支店などが、地元密着経営で展開をする社会貢献活動が活発化をしており、それに伴って地元企業と地方自治体、そして市民らが一体となって進める地方版CSRの取り組みが注目をされています。 例えば横浜市においては、公的機関のCSR認定としては全国初の取り組みとして、地域貢献活動や地域に目を向けたCSR活動を行う企業を横浜型地域貢献企業として認定する制度を平成19年度からスタートをさせ、地域貢献の視点で雇用や環境などの事業活動に取り組んでいる商店や企業の成長、発展を支援することで、地域を活性化することを目的としています。 また、宇都宮市においても平成20年度より同様の認定制度を開始するなど、こうした支援制度を導入する動きが全国に広がりつつあります。 更に、広島や青森では県が中心となって企業と農山漁村の間を取り持つことで、過疎地域の活性化を図る取り組みも行われています。 また一方では、北海道釧路市のようにCSRの概念を自治体にも導入する機運が高まりつつあります。 今後、活力ある地域づくりを推進する上で、地域に密着をしたCSR活動を支援する取り組みがますます重要になってくると思われます。 そこで、活力ある地域創出を目指し、顔の見える協働関係を生かした中小企業による地域密着型経営地方版CSRに向けた行政の取り組みについて所見を伺います。 あわせて自治体導入による浜田市版CSR策定についてもお考えを伺います。 次に、大きな2点目として産業経済の振興についての関係で、耕作放棄地を利用した生きがいづくりについてお尋ねをいたします。 高齢化などにより市内には耕作放棄地や遊休農地が年々増加傾向にあり、なかなか有効な対策も打てない状況であると認識をしております。 農家の方々だけでは、確かに人手不足なのかもわかりませんが、定年後の生きがいなどを求めておられる方々はたくさんおられ、この方々にマッチするような耕作放棄地などの対策ができないものかと思います。 そのためには、つくれなくなった土地を農家の方から提供してもらい、自治体などが一元管理する必要があり、それを生産希望者に貸し出し、だれでも気軽に野菜づくりができる環境があればと思います。市内外を問わず、作物をつくりたい方々はたくさんおられ、耕作放棄地対策と定年後の生きがいづくりにと提案するものですが、ご所見を伺います。 次に、保健・医療・福祉の充実について伺います。 まず、1点目として介護保険事業についてであります。 高齢化の進展に伴い、高齢者の生活や介護を取り巻く環境は、市民にとっても大きな不安要因とされており、あわせて第5期介護保険計画では大幅な保険料の値上げが想定されております。よって、サービスの充実がより求められている事業であると思います。 そこで、1点目として、市民後見人の活用や高齢者の権利擁護の推進を初め認知症対策にどのように取り組んでいくのか、お尋ねをいたします。 2点目に、介護人材の確保とサービスの向上についての取り組みを伺います。 3点として、これは以前、代表質問でも取り上げましたけれども、3世代同居支援について伺います。 これは3世代家族の形成を促すことで、高齢者の孤立化を防ぐとともに、家族のきずなの再生を図るため、親、子、孫が同居する際の費用の一部を支援する目的と、それにより施設入居を少しでも抑え、介護保険のコスト軽減を目的とするものであります。 その後、介護や育児にも効果が期待できるとして、実際にこの制度を導入する自治体も出てきております。改めて取り組みに対するご所見を伺います。 次に、障害者施策について伺います。 改正障害者自立支援法に基づく第3期浜田市障害福祉計画が策定中であります。障害者の方々への就労は、自立の観点で極めて重要な取り組みと思いますが、就労支援に対する取り組みについて伺います。 次に、今後の財政運営について伺います。 昨年12月には、平成28年度から33年度までの中期財政見通しが示され、合併特例の縮減や過疎債の廃止などの見通しにより、大変厳しい財政運営が予想されるとの説明でありました。 この見通しには、多くが含まれていない道路、橋梁、水道などのインフラの修繕整備、更には多数の公共施設の建てかえ、改修など、経営的視点で、今後どのように取り組まれていくのか、お尋ねをいたします。 また、今後の施設運営については単なる施設台帳ではなく、施設の現在価値を算定する固定資産台帳の作成により市施設全体を見通しながら、今後の有効活用に取り組むべきと思いますが、ご所見を伺います。 次に、教育方針について伺います。 まず、学校教育についてであります。 昨年の世相をあらわす一文字は、絆でありました。以来、以前も増してこの絆という言葉は多く使われるようになったと感じております。 教育方針の中でも社会全体の規範意識やモラルの低下、人間関係の希薄化によるコミュニケーション能力の低下などに対する対応が大きな課題であるとあり、子どもたちには学力向上にあわせ、人間形成の基盤づくりも特に大事な時代になった思っております。 今年4月から、中学校においても新学習指導要領が全面実施をされます。新学習指導要領では、生きる力をはぐくむという理念のもと、知識や技能の習得とともに、思考力、判断力、表現力等の育成が重視されていますが、そうした力をはぐくむ教育を支えるために、学校図書館教育の機能向上が必要不可欠とされています。 そこでまず、学校図書館活用教育について伺います。 県の事業を活用してのこの事業は3年となりますが、人の配置によって学校図書館も大きく変わり、一定の成果も出ているようであります。 そこで、教育委員会としての取り組みの評価や課題、そしてそれを踏まえた今後の取り組みをどのように推進されていくのか、お尋ねをいたします。 なお、この件については同会派の三浦美穂議員から一般質問で少し詳しく質問をさせていただく予定であります。 次に、新しい学びプロジェクト(協調学習)の取り組みについて伺います。 今年度、波佐小学校においてモデル的に取り組まれており、その発表も少し見させていただきました。子どもたち一人一人の能力を引き出す効果が期待されるこの取り組みを、現状どのように評価をし、今後どのように拡大されていくのか、お尋ねをいたします。 また、今年度美川小学校で行われました赤ちゃん登校日授業の推進についても、来年度どのように取り組まれていくのか、お尋ねをいたします。 次に、学校施設の今後のあり方についてお尋ねをいたします。 災害時の避難所と言えば、学校の体育館などの施設と多くの住民が認識をされていると思っております。耐震化は順次なされてきておりますが、避難所施設としては当然ながら教育施設のため、その機能はほとんどない現状であります。 そこで、学校施設において避難所としての役割を果たす機能づくりについて、今後の取り組みについてご所見を伺います。 また、地域のさまざまな施設が今後老朽化していく中で、これまで学校は神聖な教育のための施設という概念のため、地域への開放が体育館など一部を除き、余りなされてきませんでした。先ほどの施設運営の今後の取り組みも質問いたしましたが、厳しい財政運営の中、施設全体のあり方については、目的別の施設から機能を生かした施設づくりにならざるを得ないように思います。 例えば、学校施設の給食施設や技術室など、地域の公民館やコミュニティセンターと同じ機能のものは、老朽化に伴い学校施設に集約をし、今後は機能別の施設のあり方で統合、改修などを行っていくべきと思いますが、ご所見を伺います。以上、壇上からの質問とさせていただきます。 ○議長(濵松三男) 市長。            〔宇津徹男市長 登壇〕 ◎市長(宇津徹男) 公明クラブ、佐々木豊治議員の会派代表質問にお答えいたします。 1番目の安全・安心で活力あるまちづくりの推進の1点目、津波避難マップの策定についてであります。 市民一人一人に、どこに避難するかなど、日ごろから災害に備える意識を持ってもらうことは非常に大切なことであります。 津波ハザードマップでは、災害時の備えなどのさまざまな情報を掲載し、市民の皆さんの意識啓発につなげたいと考えております。 ただし、避難経路については、市のほうで一方的に決めることはできませんので、地域の実情に応じて地域の皆さんと一緒に相談しながら決めていくことが大切であると考えております。今後、ハザードマップの説明会や防災研修会などを開催し、防災意識や避難経路などについて啓発と浸透を図ってまいりたいと考えております。 2点目の一つ目、中小企業による地方版CSRの推進に向けた行政の取り組みについてであります。 浜田市内の企業におけるCSRの取り組みは、活動方針を明文化している企業もありますが、その普及は十分でないと認識しております。 現在、市といたしましてはCSRの普及活動は行っておりませんが、市内の中小企業や事業所等で取り組まれているアダプトプログラムや清掃活動などはCSR活動の一環であると認識しております。 議員ご指摘のとおり顔の見える協働関係を生かし、地域に根差したCSR活動の普及が図られれば、企業の地域における存在価値が高まり、ひいては対外的な取引拡大につながるなど、経営の安定化に資するものと考えます。 したがいまして、今後CSRの普及を図るための方法や仕組みづくりについて研究してまいりたいと考えております。 二つ目の自治体導入による浜田市版のCSR策定についてであります。 市では、公的活動について公務員倫理規程の遵守や職員の提案制度による資質の向上、研さんなどの取り組みを進めております。 また、社会貢献活動については、自治会活動やPTA活動などの諸活動に積極的に参加するよう進めております。 こうした活動への取り組みは、職員一人一人の社会的責任や倫理観に基づき、最終的には個人の意思にゆだねられる部分もありますが、行動指針を設けることにより活動の幅が広がり活発なものとなれば、協働のまちづくりを進める上からも有意義であると思います。 全国初の釧路市職員のCSR推進指針など先進事例を参考に、浜田市の既存の方針等も取りまとめた指針策定に向け、調査研究を行ってまいります。 2番目の産業経済の振興についての1点目、耕作放棄地を利用した生きがいづくりについてであります。 浜田市では農地の所有者から委任を受けて、その農地の貸し付けを行う農地利用集積円滑化事業において農地の流動化を促進し、認定農業者等の地域の担い手に対し、農地の利用集積の円滑化、面的集積を図り、遊休農地の効率的な利用や耕作放棄地の解消に努めております。 具体的には、浜田市久代町で約2.8ヘクタールの耕作放棄地を解消し、農業参入企業や認定農業者への貸し付けを行っております。 一方、JA運営の市民農園や産直市では、定年後に始めた農業により生き生きと生活している方が多くおられます。 議員ご指摘のように、定年後の生きがいづくりに農地の貸し出しを希望されている方と市内の遊休農地をマッチングできれば、地域の活性化、更には遊休農地の利用促進を図る上でも有意義なものとなります。農地利用集積円滑化事業の活用も含め、今後も農地の利活用を推進してまいります。 3番目の1点目、介護保険事業についての一つ目、認知症対策についてであります。 認知症対策につきましては、正しい知識と理解の普及のため、認知症サポーター養成講座を開催しております。数多くの市民の皆さんに受講いただいております。 また、認知症地域支援推進員の配置や認知症サポート医との連携のほか、市民後見人の養成に取り組んでおります。 今後もこれらの取り組みを継続するとともに、新たに認知症ケアに必要な知識、技術を身につける認知症重度化予防実践塾を開催いたします。 二つ目の介護人材の確保とサービス向上の取り組みについてであります。 介護サービスの受給者数は増加傾向であり、介護従事者の確保、定着は厳しい状況であります。 現在、市独自で介護人材確保と定着を目的に補助事業を実施しておりますが、平成24年度からは3年以上介護現場から離れていた者も対象に加え、制度の拡充を図ってまいります。 また、介護サービスの向上につきましては、保険者を初め県や市においても事業者や介護職員を対象とした研修を実施するなど、資質の向上に努めております。 三つ目の3世代同居支援についてであります。 3世代同居は、家族の支え合いや思いやり、高齢者が安全に安心して暮らせることや子どもの健やかな成長、保護者の就労を支援する上でも有効であると考えております。 一方で、個人の生活様式の多様化は尊重されるべきでありますので、支援策に取り組んでいる先進事例を参考に、引き続き調査研究をしてまいります。 2点目の障害者施策における就労支援の取り組みについてであります。 障害者に対する就労支援の取り組みにつきましては、障害者がその特性と能力に応じて適切な職業に従事することは、社会参加を促進し、働く喜びや生きがいの創出につながるものと考えております。 今年度策定いたします第3期障害福祉計画において具体的な数値目標を定め、浜田圏域自立支援協議会の中の就労支援部会を中心に、就労施策の推進を図ってまいります。 また、市内では就労支援の窓口となります就業生活支援センターが1カ所整備されております。このセンターと市、そして市内の各事業所が連携を図り、利用者の増加を目指しております。 4番目の今後の財政運営についての1点目、インフラ、施設の修繕の取り組みについてであります。 中期財政見通しでは、公共施設の維持修繕費を個別に見込んでおりませんが、今後施設の老朽化が進む中で、維持費総額を一定規模に抑制することは重要であると考えております。 いわゆる箱物のあり方につきましては、行財政改革の最重要課題の一つととらえ、行政評価を通じて鋭意取り組んでいるところであります。引き続き、公共施設の整理統合や譲渡を推進するとともに、存続すべき施設については優先順位をつけて重点的に投資する、いわゆる集中と選択に努めてまいります。 また、橋梁、住宅、公園、そして今後浜田浄苑でも取り組む施設の長寿命化につきまして、管理費の軽減にもつながる有効な手段であり、引き続き推進してまいります。 2点目の固定資産台帳の作成についてであります。 議員ご指摘の固定資産台帳の作成は、公共施設の建築評価額や土地の実測地積及び評価額を適正に管理することができ、大変重要で有効であると認識しております。 台帳の管理システムの構築に当たりましては、現在稼働しております固定資産税や統合型GISシステムとの連動及び費用対効果も含め、早期構築に向け研究検討してまいります。 5番目の教育方針につきましては、教育長から答弁いたします。 ○議長(濵松三男) 教育長。 ◎教育長(山田洋夫) それでは、教育委員会にかかわるご質問にお答えをいたします。 5番目の教育方針の1点目、学校教育についてであります。 一つ目の学校図書館につきましては、国や県の支援もいただきながら、この3年間で大きくさま変わりをし、利用しやすい学校図書館づくりができたと評価をしております。 具体的には、教育委員会内に設置した学校図書館支援センターを中心に、学校と連携して学校図書館の環境を整備してまいりました。特に、学校司書や学校図書館ボランティアを市内全小・中学校に配置したことで教員との連携が図られ、調べ学習など、学校図書館の活用が進みました。 更に、蔵書のデータベース化の完了によって蔵書の管理の徹底、貸出方法の簡素化により貸出冊数も増加して、学校図書館の利便性が向上しました。 課題につきましては、司書とボランティア配置の学校間格差とその人材の確保、蔵書数の更なる確保、そして学校図書館活用による学習効果への波及による学力向上などがあります。 こうした取り組みに対しまして、児童・生徒を初め教職員から一定の評価をいただいていると認識をしておりますので、今後も継続して取り組むとともに、課題については研究検討をしながら、更に学習効果が高まるよう一層の取り組みを進めてまいります。 二つ目の新しい学びプロジェクトの取り組みについてであります。 現在、波佐小学校の教諭を研究推進員として、小学校算数科で新しい学びプロジェクト、協調学習に取り組んでおります。 12月には授業公開、研究協議を開催しましたが、思考力を高めるというねらいがしっかりしていること、次につながる活動であるため、視点がはっきりしたグループでの話し合いができること、全員が参加する必要感があることなど、学習方法の一つとして有効であると感じております。 すべての学習でできるわけではありませんが、取り入れる価値のある学習方法であると考えております。 現在は東京大学が主体となり、全国18市町と1県立学校で取り組んでおりますが、来年度から参加市町村主体の取り組みに発展させていくようになります。今後、研究推進員を増やし、市校長会、市教育研究会と連携しながら浜田市の取り組みを進めていきたいと考えております。 三つ目の赤ちゃん登校日授業の推進についてであります。 赤ちゃん登校日授業で目指したいものは、今の社会で希薄になっている人とのつながり、きずなをしっかり意識させ、人と上手にかかわるためのコミュニケーション能力を身につけさせることにあります。このため小学校5年生で取り組む赤ちゃん登校日授業だけでなく、小・中学校のすべての学年でコミュニケーション強化の実践が必要であると考えております。 新年度は赤ちゃん登校日授業の実践校を2校に増やすともに、他の学年でもコミュニケーション講座を実践して、更に指導する教職員の研修にも取り組んでまいります。 また、学校現場だけでなく、子育て中の親を応援するための講座も実践し、将来的には幼稚園、保育園にもこの活動を拡大させてまいりたいと考えております。 2点目の学校施設についての一つ目、避難所としての機能についてであります。 東日本大震災では、622の学校が応急的な避難場所として、その役割を果たしたとの報告がされております。また、学校施設を避難場所とした場合の避難生活上のさまざまな課題も指摘をされております。 具体的には、プライバシーの確保、屋外トイレやシャワー設備、寒さ対策、和室の確保や施設のバリアフリー化などが上げられています。 議員ご指摘のように今後の学校施設整備に当たりましては、教育機能のみならず、あらかじめ避難場所として必要な諸機能を備えておくという発想の転換が必要であると認識しており、防災担当部署と十分に協議を行って必要に応じて対応を検討してまいります。 二つ目の機能別の施設のあり方についてであります。 目的別の施設づくりから機能別の施設づくりへの転換につきましては、既存の学校施設を最大限に活用した取り組みが必要と考えます。 一方、文部科学省の東日本大震災の被害を踏まえた学校施設の整備に関する検討会の緊急提言では、災害時に地域防災の総合型避難施設を整備するため、学校と社会教育施設、福祉施設等の公共施設を集約した複合施設を建設する構想が提案されています。 今後、学校施設は教育機能だけでなく、地域の拠点としての機能の確保が必要となってくると認識をしており、こうした取り組みについて調査研究を行ってまいります。 ○議長(濵松三男) 佐々木豊治議員。            〔5番 佐々木豊治議員 質問席〕 ◆5番(佐々木豊治) 答弁をいただきました。若干時間がございます。時間遅くなっておりますけれども、少しだけ再質問をさせていただきたいと思います。 財政問題あるいは教育行政については、今後一般質問等で議論を更に深めていきたいと思います。 耕作放棄地を利用した生きがいづくりについて伺ってみたいと思います。 これは推進をしていくという答弁でございましたが、既に遊休農地とか耕作放棄地については、現状の制度もあるようでございまして、既に活用もされているというような答弁の中で話がありましたが、私のイメージとしてはむしろ老後の生きがいづくりといいますか、そういった観点で、だれでも気軽に、小さな面積でもいいから野菜づくりが楽しめるような、そんなイメージを持って描いておりまして、そういった場合に、急な質問ですぐ答え出ないかもわかりませんけども、そういった仕組みをつくっていく場合の、例えば問題点、農地法の問題点など、そういったものがもしあれば教えていただきたいと、その点について伺っておきます。 それから2点目に、認知症対策についてであります。 これも成年後見制度がスタートいたしまして、多分12年、13年になるんでしょうか。依頼をされる方が、制度が始まった当初より既に4倍ぐらいに上っているというようなマスコミ情報などもありまして、後見人の人材不足が全国的に指摘をされております。 浜田市において、市民後見人の育成について、どのように取り組んでいかれるのか、その点についてお尋ねをいたします。 それからもう一点、しつこく質問しますが、3世代同居支援についてであります。 既に取り組んでいる先進市に、ここは住宅費の支援をされているようでございますが、電話でですが、お話を少し伺いました。昨年の6月からこの制度を導入されて、現在では約60件の申し込み、利用があるようであります。特に、以前の答弁で言われておりました3世代だけに限るということで、市民からの不公平はありませんかというような質問をしたんですけども、特にそういった不公平は今のところ出ていないというような担当課の方の答えでもありました。 この自治体では、もともと高齢者の方が行方不明になられた事件があったそうで、これでひとり暮らしの高齢者を何とか守っていきたいと、そういう思いで、この事業を始められたそうであります。この市ではほかにも、浜田市でも導入されてますが、緊急通報装置の、これは配布とか、あるいは安心電話といって高齢者の安否を電話で実際確認するというようなサービスも取り組んでおられるようでございますが、私も第一義的には、自分の家族は自分で守ると、その家族が守るというのが第一義的なことであるとは思いますが、特に高齢化が進む島根県、そしてこの浜田市においても少しこの高齢者対策といいますか、先進的な取り組みが必要と思っておりますが、住民同士のきずなの前に、まずは家族のきずなが重要であると思いますが、その点について、もう少し前向きに研究されていくべきではないかと思いますが、少しこの辺もご所見を伺って、質問は終わりたいと思います。 ○議長(濵松三男) 産業経済部長。 ◎産業経済部長(冨田晋司) それでは、1点目の耕作放棄地の利用です。生きがいの小さい面積でもというご質問ですけれども、まず先ほど市長のほうからご答弁申し上げた農地利用集積円滑化事業というこの制度ですが、これは昨年も一般質問のほうで質問いただいてご紹介させていただいたんですが、これは平成21年の農地法の改正の一環で創設されました国の制度でございまして、法制化された制度でございます。目的は何かといいますと、社会背景として耕作放棄地が非常に全国的に増えているということと、それから農地の流動化、いわゆる貸し借りをするのにもなかなか進まずに、まとまった農地を認定農業者がなかなか借り受けることができないという、そういう農業的な社会的背景があって、国のほうで法制化されたという制度です。 具体的に何をするかといいますと、農地の貸し借りというのは今まで個人さん同士でやっていらっしゃいました。農地を貸す方と受けたい方がそれぞれ見つかれば、そのお二人、お互いに契約を結んで、農地を貸し借りしていたのが今までの慣例だったわけですが、それですとなかなかマッチングがいかないということで、間に市町村を入れましょうということで、例えば浜田市でいけば浜田市が農地利用円滑化団体という団体になりまして、農地の出し手の方、うち、もう農地、これだれかに貸したいんだと、例えば耕作放棄地になっちゃったので、だれかに農地使ってほしいなという希望があれば、もうとにかく浜田市に委任していただいて、浜田市が委任を受けたら、その農地を今度は借りたいと言ってる人を市役所が探してあげるという、そういうある種、安心して農地をどうぞ出してくださいという制度でございまして、こういう制度で今まで、先ほど市長の答弁にもありましたように2.8ヘクタール、久代の耕作放棄地が解消されているのは、耕作放棄地の解消制度とあわせて、この利用円滑化事業を使って実績を上げさせていただいております。 今まで、この制度は、支障というと語弊があるかもしれないんですが、支障とあえて言えば、この制度の目的自身が認定農業者等への面的な集積を加速化するためにできた制度だということでございますので、そういった面でいえば少しその趣旨は違ってるかもしれません。 ただ、議員さんおっしゃいますように、今市民農園でありますとか、老後の生きがいだとか、そういったニーズも多いという背景もありますので、この制度が使えるかどうかは別といたしまして、そういった面で耕作放棄地をうまく使っていく方法がないかどうかということに関しては、今後また部内で議論をしてみたいなと思っておりますので、これは少し議論をさせていただきたいなと思いますし、いずれにしてもそうすれば交流人口も増えますし、浜田は広島からも近いですし、市内でもそういうのを求めていらっしゃる方もたくさんいらっしゃると思いますので、そういった方にできるだけ耕作放棄地がうまく使っていただけるような方策って何かなということは、しっかり議論させていただきたいなと思います。よろしくお願いします。 ○議長(濵松三男) 健康福祉部長。 ◎健康福祉部長(渡部恵子) 2点目の市民後見人の養成についてお答えいたします。 この成年後見制度は、平成12年度に開始されました。認知症などで親族以外の第三者後見人が増えております。今までは成年後見制度が始まりまして、親族の方の後見人が多かったんですが、それ以降は弁護士さんとか社会福祉士さんといったような専門職の方々が担われる第三者後見人が増えてきているところでございます。 ただ、浜田市におきましてもその専門職方々の受け皿が、いろいろ後見制度を活用される方が増えてまいりましたので、受け皿づくりが急務となってまいりました。 そういう中で、今年度から浜田市社会福祉協議会に、浜田市の事業として市民後見人の養成を委託しております。昨年の秋、3日間かけまして養成講座を開催いたしました。その中で、37人の方が修了されております。また、来年度も浜田市の社会福祉協議会へこの事業を委託いたしまして養成をしていただき、市民後見人の方を増やしていきたいと思っております。 そして、将来的には法人後見として社会福祉協議会が成年後見制度を担っていただいておりますので、その社会福祉協議会の支援員として活動していただけたらと思っているところでございます。 3点目の3世代同居支援についてでございますが、これまでもご質問いただきました。その中で、私たちも検討してきたところでございます。先ほどのご質問のありました同居するに当たってのリフォームの支援などをされている自治体もありました。いろいろ検討する中で、じゃあ浜田市の場合は高齢者の単身の世帯が多くございます。また、子どもさんたちが都会に出ておられる方もおられます。同居してもらうためには、働く場づくりも急がれるねという話もいたしました。そういうことを浜田市全体で考える必要もあるとは思います。 しかし、この3世代同居につきましては、おじいちゃん、おばあちゃんにとりましては、子どもたちと一緒に生活する上で生きがいづくりにもなると思います。また、子どもたちにとりましても、先ほどから教育委員会のほうがお答えがありますが、人とかかわることのできる力、こういうことをはぐくむ場にもなると思います。同居ということの大切さも考えますが、一方でそれぞれのご家庭の事情によりまして、同居したくてもできない事情もおありかと思います。まずは、同居できるところの支援、そして同居にかかわらず、近所で見守ることの支援、また同居ではないんだけど近所で見守る、そういう支援が何かできないかということを今後も研究してまいりたいと思います。 ○議長(濵松三男) 以上で本日の日程はすべて終了しました。 本日はこれにて散会します。ご苦労さまでした。            午後6時9分 散会        ──────────────────────────...