(4) 環境施策の推進について
(5) 水道事業について
4
. 産業建設について
(1) 農林業の振興について
(2) 水産業の振興について
(3) 観光振興について
(4) 下水道事業について
5. 浜田市市制施行70周年記念行事について2市民連合
20番 江 角 敏 和1. 犯罪のない安全で安心なまちづくりについて
2. 新政権と政策転換への対応について
3
. 経済雇用情勢の分析と経済雇用戦略について
4. 自治区制度の今後と自治基本条例の策定について
5
. 医療センターを核とした医療体制の充実と連携について
6
. 社会復帰促進センター効果と諸施策等の初期検証について
7
. 中央図書館整備と土地利用計画の策定について
8. 健康でいきいきと暮らせるまちづくりについて
9. 地域資源を活かした産業を創造するまちづくりについて
10. 快適で安心して暮らせる、にぎわいのあるまちづくりについて
11. 行財政改革について
12. 予算編成について
13. 教育方針について3公明クラブ
5番 佐々木 豊 治1. 公共施設(ハコモノ)の有効活用について
2
. 高齢者福祉施策について
3. 市民の命を守る施策について
(1)
学校施設整備費について
(2) 「女性特有のガン検診」について
4
. 子育て支援策について ────────────────────────── 本日の会議に付した事件議事日程(第2号)のとおり ────────────────────────── 会 議 午前9時58分 開議
○議長(牛尾博美) おはようございます。 ただいま出席議員は28名で定足数に達しております。これより本日の会議を開きます。 ~~~~~~~~~~~~~~~
○議長(牛尾博美) 日程第1、会派代表質問であります。 発言の順序は、あらかじめ定められておりますので、順次発言を許可します。創新会、28番
美浦美樹議員。 〔28番
美浦美樹議員 登壇〕
◆28番(美浦美樹) 皆さん、おはようございます。 創新会の美浦美樹でございます。 昨年は、
島根県立女子大生が行方不明になり、遺体で発見されるといった大変悲惨な事件が発生し、大きな衝撃を与えるとともに、今なお不安を抱かせる日々が続いております。この事件を教訓に、安全で安心できるまちづくりに向けた防犯対策が、市民とともに一歩一歩進められておりますが、議会におきましても、特別委員会を設置し、取り組みを進めているところでもあります。ハード面、ソフト面の両面において、防犯対策に万全を講ずる必要があると考えます。景気の低迷により、雇用環境も厳しさを増し、市民生活を取り巻く環境も厳しい状況が続く中、市長は今年の目標として、「癒」、いやしの文字を定め、市民の皆さんがいやされる市政運営を目指すとされております。市長の並々ならない決意を感じるところであります。この市長の思いやりを込めたいやしの精神が市役所全体に行き渡り、市民の皆さんが安心して幸せに暮らせるまちづくりは、私どもも望むところであります。課題の山積する中、市民の目線に立った市民サービスを目指す施策の展開が一層求められていると考えます。 そこで、平成22年度、
市長施政方針及び教育方針について、以下、具体的に会派を代表し、質問を行います。 1番、総務文教についてであります。 初めに、犯罪のない安全・安心なまちづくりについてお伺いします。 昨年10月に、島根県立大の女子学生の大変悲惨な事件が発生し、大きな衝撃を受けたところでありますが、警察当局の懸命な捜査にもかかわらず、いまだ犯人逮捕に至っていない状況であり、一刻も早い逮捕を願うものです。市におかれましては、事件発生後、直ちに
危機管理警戒本部会議の開催、街灯の設置、犯罪のない安全で安心な
まちづくり推進計画の見直しなど、迅速な対応をされております。市議会にあっても、安全・安心の
まちづくり推進特別委員会を設置し、この問題に取り組んでいるところであります。この事件を受け、市内外の多くの方から、街頭のご寄附や市民の
青色防犯パトロール隊への参加など、市民の防犯意識の高まりを覚えるところであります。二度とこのような事件を起こさせないまちづくりを目指して、
地域安全マップの作成や防犯灯、防犯カメラの設置などが進められることを通して、市民参加の輪を広げ、息の長い継続的な全市民の防犯意識の高揚を図ることが最も大切と考えますが、基本的な考えを伺います。 次に、自治区制度についてお伺いします。 昨年実施された自治区制度の検証を受けて、評価とともに課題も明らかにされてきたところでありますが、合併5年目を迎え、社会情勢も変化してきております。この制度を更によい制度として構築することが求められていると考えます。 そこで、地域の個性を生かしつつ、一体的なまちづくりを推進するためには、エリア別に示されている
まちづくり方針の着実なる推進が求められると考えますが、このことについての所見を伺います。 次に、定住対策についてお伺いします。 定住対策については、今日まで島根定住財団の支援や
雇用創出推進事業などにより、施策の推進が進められてきたところであります。平成21年4月、住民基本台帳によりますと、市の人口は5万9,944人と、平成17年の人口より2,755人減少し、6万人の大台を割る結果となっております。少子高齢化や経済の低迷による雇用の減少などにより、更に人口減少が予測され、自治区によっては過疎化の進行とともに、地域社会の崩壊さえ危ぶまれる事態にあります。地域の活性化のために、U・Iターンの受け入れの促進を図ることは重要と考えます。定住対策課を新設すると述べておられますが、体制を含めた
取り組み方針を伺います。 次に、中央図書館の建設についてお伺いします。
新市まちづくり計画における主要5事業として、新たに中央図書館の建設を掲げ、平成25年度中の開館を目指すとして、建設場所、規模、機能などについて、浜田市
図書館建設検討委員会に諮問され、既に検討委員会では協議を重ねられ、場所については旧
医療センター跡地へとの答申がされたとのことであります。建設費用20億円とも聞き及んでおりますが、行政として図書館建設に当たってこの中央図書館像を含めた図書館行政の基本的な考え方を伺います。 あわせて、55億円財源計画との関係についてもお伺いします。 次に、防災行政の推進についてお伺いします。 地球温暖化などによる異常気象から生じる風水害や地震災害が全国的に多発し、大きな被害が発生しております。被害を最小限に食いとめるためには、地域ぐるみでの助け合いが欠かせないと考えます。国も地域の自主防災組織の立ち上げを推奨しているところであります。本市においても、常日ごろから地域の防災力の育成強化は重要と考えます。市においては、地域消防団を含めた自主防災組織の結成を進めるとされていますが、具体的な
取り組み方針を伺います。 あわせて、消防行政についてお伺いします。 島根県及び県内消防本部が共同で消防救急無線のデジタル化に取り組むとされています。この計画は、島根県内1ブロックとして、県内九つの消防本部が共同で整備することにより、経費負担の軽減を図るとともに、各消防本部の広域合併をも視野に入れた取り組みと思いますが、このデジタル化についての基本的な考え、方針をお伺いします。 次に、行財政改革についてお伺いします。 財政を取り巻く環境が厳しさを増す中で、社会情勢に対応した行財政改革の取り組みは、最重要課題であり、平成18年度に策定された浜田市
行財政改革大綱に沿って実施されておりますが、その後の進捗状況についてお伺いします。 あわせて、平成22年度当初予算が示されておりますが、昨年の政権交代を受けて、財源の確保の見通しについてお伺いします。 2番目として、教育方針について教育委員長にお伺いをいたします。 まず、浜田市
教育振興計画についてお伺いします。 ここ数年で教育基本法の改正や学習指導要領の改訂がなされたところでありますが、全国的に基礎学力の低下が叫ばれており、ここ浜田市においても例外ではないと聞いております。浜田市の小・中学生の基礎学力の現状と今後の向上対策についてお伺いします。 また、大人とのコミュニケーションがうまくとれない子どもたちも増加してきており、あいさつができない、落ちつきがないなどの問題もあるように見受けられますが、教育委員会においては、浜田市
教育振興計画「
はまだっこプラン」を策定し、さまざまな取り組みに実施してきており、新年度が計画期間の最終年度ということでありますが、これまでの取り組みの成果と今後浜田市教育委員会が目指す方向性についてお伺いいたします。 次に、学校統合についてお伺いします。 学校統合については、これまで浜田市としての方針を関係諸団体へ説明されてきており、浜田市東部地区においては、統合計画に先行する形で、今年度末で宇野小学校を廃止し、上府小学校へ統合することになっております。その他の地域で統合に向けた話し合いなども持たれておりますが、推進する上での課題と今後の整備計画、スケジュールについてお伺いします。 次に、
小中一貫教育についてお伺いします。 平成21年度に策定された浜田市
小中一貫基本方針に基づき、来年度から実施されることになっておりますが、この
小中一貫教育については、
中1ギャップ解消などの多くの効果があるとして、導入する自治体が増加している状況にあって、浜田市の目指す
小中一貫教育の推進方策についてお伺いします。 次に、教育施設の整備についてお伺いします。 長浜小学校においては、平成24年4月開校に向けた改築工事が着工とのことでありますが、他の小・中学校においては、数年前より実施してきた耐震診断による耐震補強工事が一向に進んでいない状況であります。本年1月に発生したハイチ大地震では、学校施設が倒壊し、多くの児童・生徒が犠牲になりました。浜田市としても、一日も早い耐震補強工事の実施を求めるところでありますが、見解をお伺いします。 次に、
スポーツ振興についてお伺いします。
総合型地域スポーツクラブの設置は、全国的に広まっていると聞いていますが、当市においては、認知度が低いように思われます。今後の同
スポーツクラブの設置に向けた具体的な取り組みについてお伺いします。 また、全国レベルで活躍する児童・生徒が増えてきている中で、これまで以上に育成や支援が必要と思われますが、この支援強化についての考え方をお伺いします。 次に、芸術文化の振興についてお伺いします。 当市には、
世界こども美術館、石正美術館、
石央文化ホールを初め歴史資料館などがあり、市民の皆さんが芸術文化に触れる機会が多いはずでありますが、それほど浸透はしていないように見受けられます。昨年には、石州和紙会館がオープンし、
ユネスコ無形文化財に登録された石州半紙生産者会の皆さんの指導による紙すき体験ができたり、石正美術館では新館がオープンするなど、芸術に触れる機会が更に増えたところであります。こういった施設の活用しての芸術文化に対する意識の高揚に向けた取り組みが必要と考えますが、所見を伺います。 次に、御便殿についてお伺いします。 平成18年、宗教法人より寄贈を受け、引き移転をし、石見を代表する貴重な建造物として整備、保存されたのでありますが、当時の方針では、浜田城に関する歴史的資料や文化財などを収集し、保存、展示する博物館的な用途を備えた施設にするとの計画であったと思いますが、現在の整備状況、活用状況についてお伺いします。 次に、福祉環境について伺います。 初めに、地域医療の現状と課題についてお伺いいたします。
浜田医療センターは、新築は市民はもとより圏域住民の長い願望であって、昨年秋にオープンしてこの5月にはPET-CTによるがん検診がされる予定であり、着実に施設、環境整備が進められている印象を持つ一方で、医師や看護職員不足を心配するところであります。県西部における医師不足は深刻度を増し、すべての病院にあっては、医師確保に苦慮されている状況が連日報じられている現状を見るとき、もはや個々の自治体での対応ではなく、県西部の自治体が一つになって取り組むことが強く求められると考えますが、地域医療の現状認識と今後の方針について伺います。 あわせて、浜田駅北地域が浜田駅舎の改築と
浜田医療センターの移転新築により大きく変わり、駅南北の一体的活性化が期待されるところであり、市民サロンの情報提供、自由通路での医療PR活動など、施設を有効に活用した活力あるまちづくりに資することが必要と考えますが、この件についてお伺いします。 次に、高齢者福祉の推進についてお伺いします。 高齢者の皆さんに元気に生きがいを持って日々の生活を送っていただくことは、だれもの願いであると思います。しかし、少子・高齢化の急速な進行や核家族により高齢者世帯や独居世帯の増加と相まって、相互のつながりも希薄になっている現状を思うとき、地域力による地域支援の事業推進が重要と考えます。このことについての見解を伺います。 そして、高齢者はもとより、地域住民の足であるバス路線の廃止が示されてきておりますが、日常生活に大きな影響をもたらす公共交通については、全市的にその体系についての方針や計画を早急に示すべきと考えますが、市長の見解を伺います。 さらに、
後期高齢者医療制度の今後については、先行き不透明であり、高齢者医療の今後についての不安を抱くものでありますが、このことについて考え方を伺います。 また、自殺予防対策について、体制の強化に努めるということでありますが、現在どのような体制を講じられているのか、具体的な内容についてお伺いします。 次に、
子育て支援策についてお伺いします。 子ども手当の支給時期、内容、児童手当の関係はどのようになっているのか。また、
市長施政方針の
子育て支援策に期待をしているところでありますが、平成21年度で終了する
次世代育成支援プランの前期計画をどのように検証されて、後期計画についてはその検証結果を踏まえてどのような方針で策定されるのか、所見を伺います。 次に、環境政策の推進についてお伺いします。 全地球的課題である温暖化問題を初めとし、環境問題は私たち人類に課せられた大きな課題であると認識しております。よりよい環境を次代を担う子どもたちに残すためにも、できることをできることから始め、小さな芽を大きく、広く育てるといった
具体的取り組みが求められ、行政のリーダーシップは極めて重要であると考えます。 そこで、以下、3点について所見を伺います。 1、今年度に策定される
環境基本計画の特徴について伺います。 2、各種事業の推進や行政運営に当たっての環境負荷軽減の考え方について伺います。 3、美しい緑とおいしい水、その環境保全の視点と取り組みについて伺います。 次に、水道事業についてお伺いします。 浜田市水道事業では、平成18年度に
上水道事業経営改善計画を策定し、職員の削減や民間委託を進めるなど、平成22年度までの改善計画を実行しています。この計画では、23年度以降に累積損失が大きくなり、水道使用料金の見直しが発生することが予想されますが、水道料金の改正や今後の水道水の販売も含めた経営改善策についてお伺いします。 4、産業建設について伺います。 農林業の振興について、まずお伺いいたします。 農林業の振興は、地域を守ることにつながります。安全・安心な食料供給を初め、国土、環境保全などの多面的な機能を合わせ持つ重要な産業であるとの位置付けと対策が求められます。そのためには、国、県の施策を追随するだけでなく、持続的な農林業が営まれる市独自の支援策が重要であると思いますが、その認識についてのご所見を伺います。 また、政権交代によって長年続けられてきた生産調整政策から所得補償制度への大転換が図られることになりましたが、浜田市の農業者にどのような影響があると思われるのか、そして農業産出額3億円アップの取り組みの具体策についてご所見をお伺いします。 次に、水産業の振興についてお伺いします。 昭和44年に特定第3種漁港に指定されて以来、漁港の整備拡充が急ピッチに進められ、それとともに漁獲量も飛躍的に増加し、平成2年には史上最高の漁獲量19万8,000トン、水揚げ高120億円を記録したところであります。しかしながら、それをピークに資源の枯渇や魚価の低迷などにより、以後衰退の一途をたどり、平成17年度には漁獲量2万4,000トン、水揚げ高は57億円まで落ち込みましたが、関係者のご努力、特に浜田市として予算措置を行い、浜田市とJFしまね浜田の地道な県外船の誘致活動が功を奏し、平成19年度には水揚げ高が70億円まで回復したところであります。昨年も石川県と福井県への
ポートセールスを行われ、水揚げ高は増加しているにもかかわらず、魚価の低迷で水揚げ高は58億5,600万円という結果になりました。これからの浜田漁港の発展のためには、老朽化した地元船への更なる支援が必要と考えますが、市長の所信を伺います。 また、地元漁業者との調整を図りながら予算の増額を行い、官民一体となっての引き続いての
ポートセールスへの積極的な取り組みが必要ではないかと考えますが、ご所見をお伺いします。 次に、
水産ブランド推進事業により、広島をターゲットに広告事業を実施し、どんちっちブランドの更なる普及、定着を考えておられるということですが、具体的にどのような対策を考えておられるのか。また、あわせて浜田市で生産される農林水産品を利用し、付加価値の高い新製品の開発を支援されるということですが、浜田水産高校では、漁業の
担い手育成推進事業で、浜田市内の水産加工会社2社の協力を得て、
のどぐろふりかけ、どんちっちアジふりかけなど発案して、新製品が完成しました。昨年は、東京のにほんばし島根館、松江市で開催された
全国食フェスタや浜田市内では数店で販売され、注目されているところです。 そこで、新製品の開発を各企業に呼びかけ、審査会や食フェスタを開催されるお考えがあるのか、所見をお伺いします。 次に、
マリノベーション構想の一環として、栽培漁業の基地とすることを目的に着手された
瀬戸ケ島地区埋立事業は、数年前に完成をいたしました。目的を達成すべく、企業の誘致活動はされているものの、土地の利用計画についてはいまだ提示されていませんが、これまでの経過と今後の対策についてご所見をお伺いします。 次に、観光振興についてお伺いします。 この6月をめどに実施を目指す高速道路の通行料金が実験的に無料化区間として、広島浜田線の
浜田千代田ジャンクション、山陰自動車道の浜田江津間が対象になり、観光産業では大いに期待するものでありますが、また一方では、ストロー現象に不安を感じているところでもあります。石見地方最大の
集客施設アクアスは、広島県からの来館者が4割を占めており、今年4月に開館10周年を迎えるそのアクアスと一緒になって、施策の推進とともに浜田市の観光振興での石見神楽、食、ツーリズム、三つの柱にそれぞれ受け皿づくりを進め、特に豊富な食資源を見詰め直し、食をテーマに、宿泊、小売、飲食業などさまざまな地場産業と密接に関連させ、観光資源との相乗効果をねらっておられますが、具体的に、県、広域との取り組みや各種協議会、観光施設などともどう連携し、取り組んでいかれるのか、ご所見を伺います。 次に、下水道事業についてお伺いします。 平成22年度に策定する浜田市汚水処理施設整備構想では、浜田市全域の構想と整備の基本方針を定め、計画的に事業を展開するということでありますが、現在の下水道整備の状況と今後の整備に向けた基本方針についてご所見をお伺いします。 5として、浜田市市制施行70周年記念事業についてお伺いします。 なお、ここで字句を誤っておりましたので、おわびをし、訂正をさせていただきます。 「行事」ではなくて、「事業」とさせていただきます。 浜田市は、今年11月3日で市制施行70周年を迎えます。昭和15年11月3日、浜田町、石見村、長浜村、周布村、美川村の5町村が合併をし、浜田市が誕生いたしました。その後、大麻村の一部、井野村の一部を昭和30年4月1日編入し、昭和38年6月1日には金城村大字佐野、大字宇津井の一部を編入し、昭和44年8月1日、国府町と合併をし、そして平成17年10月1日には旧那賀郡と合併をし、新生浜田市となったのであります。市制施行による当時の状況は、浜田市市誌に詳しく記されております。先達の市制施行により、地域飛躍への熱い思いに触れ、深い感銘を受けた次第であります。私は、旧浜田市に在住する者ではありません。大変僣越でありますが、浜田市にとりましては一つの大きな節目でありますので、会派を代表し、以下について提案をいたします。 新生浜田市としては、合併5年でありますが、浜田市の使命は昭和15年に生まれたものであり、その一つの節目として事業を実施するもの、厳しい経済状況の中、閉塞感が漂っている状況を少しでも打破し、元気を創出するため、事業を実施するもの、以上の観点を踏まえて、浜田市市制施行70周年記念事業を実施すべきではと考えますが、市長の所見を伺います。以上、創新会を代表しての質問といたします。
○議長(牛尾博美) 市長。 〔宇津徹男市長 登壇〕
◎市長(宇津徹男) 創新会、
美浦美樹議員の会派代表質問にお答えいたします。 1番目の総務文教についての1点目、犯罪のない安全・安心なまちづくりについてであります。 今回の事件を受けて、一刻も早く市民の皆さんの不安が解消されるよう、大学周辺の街灯設置や市民団体による夜間パトロールなどの緊急対策を関係機関と連携して実施しております。また、3月中旬には、防犯カメラ2基を設置いたします。今後の取り組みといたしましては、地域の多くの皆さんに参加していただき、浜田市全域の
地域安全マップを作成いたします。いま一度地域の安全対策を見直すとともに、防犯意識の高揚を図ることとしております。この見直し結果を踏まえ、防犯灯や防犯カメラなどを計画的に設置したいと考えております。また、地域における防犯力を強化するためには、町内会や自治会などの地域におけるコミュニティの醸成が不可欠であります。このため、市のあらゆる施策を通じて地域力が向上するよう取り組む考えであります。今後、二度とこのような事件が起きることのないよう、安全で安心なまちづくりに向けて、安全・安心推進課を設置し、防犯に関する調整や市民への情報提供など、危機管理体制の強化を図り、全庁挙げて万全の安全対策を講じてまいります。 2点目の自治区制度についてであります。
新市まちづくり計画におきましては、地域の個性を生かしつつ一体的なまちづくりを推進するため、エリア別の整備方針を示しております。浜田エリアは都市機能を活用した交流拠点地域の形成、金城エリアは多彩な交流と地域文化を創造する交流型田園地域の形成、旭エリアは個性的な農業を創造する交流型農村地域の形成、弥栄エリアは自然と共生するふるさと生活文化村の形成、三隅エリアはコミュニティに根差した芸術文化地域の形成としております。この方針に基づき、総合振興計画を策定し、各種事業を実施しております。その進捗状況は、平成20年度末現在で185事業のうち、事業完了が45事業、進捗度50%以上が76事業、進捗度50%未満が64事業となっております。今後、事業の進捗状況等課題整理を行いながら、総合振興計画の後期計画、国土利用計画、過疎計画、定住自立権共生ビジョンに生かしてまいります。そして、着実にエリア整備方針に沿った事業展開がなされるよう各種事業を実施してまいります。 3点目の定住対策についてであります。 平成22年度の機構改革により、定住対策課を新設し、定住推進係と交通対策係の2係体制で定住対策全般について積極的に推進していくこととしております。新たに専門の相談員を配置して相談窓口の一本化と定住希望者へのワンストップサービスを実施し、昨年策定いたしました浜田市UIターン促進プランに沿って、引き続き全庁的な取り組みを行ってまいります。また、浜田市全体の交通システムを構築し、住みよいまちづくりを目指し、一人でも多くの方に定住していただけるよう努めてまいります。 4点目の中央図書館の建設についてであります。 図書館につきましては、いつでも、どこでも、だれでも必要とする情報を提供していくことが基本的な考え方であると認識いたしております。現在、
図書館建設検討委員会において、図書館のあり方や機能等を含め、総合的に検討していただいております。中央図書館は、より一層市民のニーズに応じたサービスが提供できる図書館を目指し、多くの皆さんから親しまれ、利用される市民の生涯学習活動の拠点施設として整備してまいりたいと考えております。また、平成21年度には、市立図書館の蔵書のデータ化、検索システムを導入し、本年5月から各自治区の図書館を結ぶネットワークが稼働する予定であります。中央図書館を情報ステーションとして、他の図書館や学校図書室、県内の公共図書館等とのネットワークのもとに、一体的な図書館サービスの提供を目指してまいります。 5点目の防災行政の推進についてであります。 一つ目、自主防災組織の結成における具体的な
取り組み方針についてであります。 平成22年度は、消防団員等の協力を得て、地域防災スクール事業を実施してまいります。この事業を通じて、児童・生徒や地域住民に対し、防災に関する教育訓練の取り組みを行い、自主防災組織の結成につなげてまいります。 二つ目の組織の広域化及び消防救急無線のデジタル化についてであります。 島根県では、平成18年の消防組織法の改正に伴い、平成20年3月に、現在県内に9カ所あります消防本部を3カ所とする島根県常備消防広域化推進計画が策定されました。この広域化計画は、市町村を拘束するものではありませんが、浜田市を含む江津市、邑智郡、益田市、鹿足郡が一つの消防本部となり、管轄面積は島根県の約半分を占めることとなります。浜田市といたしましては、住民の安全・安心を最優先課題とし、地域の消防力が低下しないよう慎重に対応する必要があると考えております。 次に、消防救急無線のデジタル化についてであります。 現在の消防救急アナログ無線の使用期限は、電波法の改正により、平成28年5月31日までとなっております。現在、島根県では、施設や機器等の共同利用などのスケールメリットがあるデジタル化整備事業が進められております。全国で使用できる共通波は、県内を1ブロックとして、平成24年度と25年度に整備する計画であります。各消防本部で使用いたします活動波は、平成27年度までに整備してまいります。 6点目の一つ目、行財政改革の進捗状況についてであります。 平成18年に、浜田市
行財政改革大綱を策定し、具体的な取り組みについて実施計画を定め、定員適正化、人材育成、機構改革、民間委託、財政運営の健全化など、78項目のテーマに取り組んでまいりました。これまでの主な進捗推進状況といたしましては、定員適正化は正規職員66人の削減により6億5,000万円の効果、民間委託の推進ではごみ収集業務の委託により1億円の効果を上げております。また、幼稚園や保育所の閉園、認定こども園への移行を初め公共施設の指定管理者制度を69施設に導入いたしました。更に、行政評価による補助金の見直しを行い、3年間で6,600万円の削減を行ってまいりました。財政運営の健全化につきましては、中期財政計画の策定や物件費等55億円財源計画の推進、実質公債費比率を平成18年度の25%から平成20年度には22.9%まで改善いたしました。平成22年度は、現在の行財政改革実施計画の最終年度となりますので、取り組み結果を検証するとともに、平成23年度以降の新たな
行財政改革大綱について、行財政改革推進委員会や議会のご意見を伺いながら、市民本位の実効性のある計画を策定してまいります。 二つ目の政権交代を受けての財源確保の見通しについてであります。 新政権による平成22年度地方財政計画では、地方交付税が1.1兆円の増額、臨時財政対策債を含めた実質的な地方交付税が3.6兆円の増額となっており、国の厳しい財政状況の中、地域主権改革の第一歩として、地方財政に配慮したものと感じております。そうした中、当市では市税で約2億6,000万円の減となる見込みであります。そしてまた、実質的な地方交付税は8億2,000万円余りの増を見込んでおります。一方で、新設されました国の社会資本整備総合交付金を財源とする一部事業を補正予算で対応していることなど、不確定要素も抱えております。政権交代により一般財源については一定のめどが立ちましたが、社会資本整備に要する財源確保に見通しが立たない面もありますので、今後の財政運営は慎重に判断していかなければならないと、そのように考えております。 2番目の教育方針につきましては、後ほど教育長から答弁いたします。 3番目の福祉環境についての1点目、地域医療の現状と課題についてであります。 一つ目の地域医療の現状認識と今後の方針についてであります。 島根県西部における地域医療の現状は、大学病院の医師の引き揚げなどにより、勤務医の流出が続き、市民生活を脅かす危機的な状況となっております。
浜田医療センターにおかれましては、日野院長を初めとする関係者の皆さんが医師の派遣について大学病院への懸命の働きかけを続けてこられ、新年度は脳神経外科医2名、呼吸器内科医1名、心臓血管外科1名の計4名が増え、研修医は今年度からの4名から11名になる予定であります。しかしながら、神経内科医が不在であることと、緊急手術や高度な手術を多く抱えているため、麻酔科医の不足が喫緊の課題となっております。さらに、島根県西部の他の中核病院の医師不足の影響により、救急外来を含めた外来患者や入院患者の増加が顕著となり、医師の疲弊が心配されております。看護師につきましても、約40名の採用が見込まれておりますが、十分な看護体制を図るためには、更なる増員が必要と伺っております。地域の人口が減少し高齢化が進む中で、医療サービスを安定的に提供するためには、人材の確保育成に加え、医療機関の連携が重要となります。今後は、島根県西部全体で知恵を出し合い、共通認識のもと、一丸となって乗り越えなければならない、そのように痛感しております。 二つ目の市民サロンでの情報提供と自由通路での医療PR活動についてであります。 市民サロンでは、現在主に観光案内と行政サービスの提供を行っておりますが、今後は利用者のニーズに合った医療情報の提供なども行ってまいります。また、自由通路の活用につきましては、医療センターから5月の看護の日に自由通路で血圧測定や健康診断などを実施し、広く市民の皆さんに医療PRを行いたいとの提案をいただいております。引き続き、医療センターと連携を図りながら、駅と病院が直結している浜田市ならではの特徴を生かした活用を図ってまいります。 2点目の高齢者福祉の推進についての一つ目、地域力による地域支援についてであります。 住民同士のつながりが次第に希薄になり、防災や防犯、福祉や教育など多様な地域の課題に対し、行政だけで対応していくことが非常に難しくなってきております。こうしたことから、議員ご指摘のように、市民を初めとした地域の力と行政が連帯し、災害時要援護者の支援や青色パトロール隊による防犯活動などを実施することにより、地域力を強化していくことが重要であると考えております。 二つ目の公共交通の全市的な方針についてであります。 既に全員協議会でも報告しておりますとおり、民間路線バスの一部縮小や撤退などが予想されております。今後、高齢者の皆さんにとっては日常生活にも支障を来すものと認識しております。現在、浜田市では高齢者や自家用車のない交通弱者の皆さんの移動手段を確保するため、市営バスや予約型乗り合いタクシー、自治会等輸送活動支援事業を展開しております。今後、交通弱者である高齢者の皆さんのために、住民の移動実態の把握や浜田市全体の総合交通体系の計画を策定してまいります。 二つ目の今後の高齢者医療制度につきましては、平成24年度末に現行の
後期高齢者医療制度が廃止され、平成25年度から新しい医療制度が実施される見通しと伺っております。現在、高齢者医療制度改革会議において、年齢で区分するという問題を解消する、高齢者の保険料が急に増加したり不公平なものにならないようにする、市町村国保の広域化につながる見直しを行うなどの基本的な考え方のもと、新たな医療制度のあり方が検討されております。いずれにいたしましても、平成20年度施行当時の
後期高齢者医療制度のように、高齢者の方が混乱することのないよう、多くの方にご理解いただけるわかりやすい制度設計と徹底した制度の周知を市長会などを通じて国、県に働きかけてまいります。 四つ目の自殺予防対策についてであります。 今年度は、自殺の実態調査の把握や意識調査などを実施いたしました。また、庁内関係各部署が参加する連絡会議を開催し、自殺の原因や背景を分析、検討いたしました。今後の取り組みといたしましては、平成22年度から当面2年間、島根県地域自殺対策緊急強化基金を活用し、自殺予防対策を実施してまいります。まずは、職員一人一人が自殺の現状を認識するための職員研修を開催いたします。さらに、関係部署の職員が連携を図りながら生活相談に当たることができるよう、相談対応マニュアルを作成し、市民の悩みに適切に対応できるよう、相談体制を構築してまいります。 3点目の
子育て支援策についての一つ目、子ども手当についてであります。 子ども手当は、次代を担う子どもたちの育ちを社会全体で応援する観点から、中学校修了までの児童・生徒を対象として、平成22年度は1人につき月額1万3,000円が支給されるものであります。子ども手当と児童手当の関係につきましては、現在、国会において地方負担を実質的に残すため、子ども手当の一部として児童手当制度を存続させる方向で審議中であります。この法案が可決されれば、子ども手当の支給は6月、10月、2月の年3回となり、6月の初回支給分については、従来の児童手当の2月分と3月分及び子ども手当の4月分と5月分、合わせて4カ月分が支給されることになります。いずれにいたしましても、この制度は全額国庫負担で賄われれるものと考えております。引き続き、国に要望してまいります。 二つ目の次世代育成支援計画についてであります。 前期計画につきましては、保育事業の充実、保育料保護者負担の軽減、子育て応援隊の設立等の制度があったと検証しております。さらに、後期計画の策定に当たりましては、子育て家庭や関連団体のニーズ調査を実施いたしました。この調査結果と前期計画の検証結果を踏まえ、具体的な数値目標を掲げて、子どもが笑顔いっぱいで暮らせるまちづくりを推進する方針で策定を進めております。 4点目の一つ目、
環境基本計画の特徴についてであります。 浜田市
環境基本計画は、地球温暖化対策推進計画や地域省エネルギービジョンなど、環境部門の各種計画の上位計画として位置付けられるもので、本市の環境対策に関する基本的な考え方を示したものであります。計画の特徴といたしましては、地域を取り巻く現状を踏まえ、自然環境を生かした潤いのあるまちづくりを実現するため、各自治区における地域特有の資源などを生かした取り組みを推進することが挙げられます。 二つ目の環境負荷軽減の考え方についてであります。 本市における各種事業の推進や行政運営に当たり環境負荷の軽減は重要であると認識しております。地球温暖化防止、自然環境の保全、循環型社会の形成などに配慮した施策を展開したいと考えております。具体的には、浜田市
環境基本計画に掲げる施策に基づいて、新年度は住宅用太陽光発電システムの設置に係る補助制度の創設や中小企業者向け省エネ環境対策事業等を推進してまいります。 三つ目は、環境保全の視点と取り組みについてであります。 浜田市は、西中国山地国定公園の指定を受け、多くの美しい緑や蛍が生育する清流など、安らぎのある豊かな自然に囲まれております。これらの恵まれた資源を将来にわたって引き継いでいくことが大変重要であると考えております。また、市の大部分を占める中山間地域は、国土や生態系の保全、水源涵養など重要な役割を果たしており、恵まれた自然環境の中、エコ栽培や有機野菜の栽培など、環境に優しい農業生産が推進されております。今後も、浜田市の美しい緑とおいしい水を守り、次世代を担う子どもたちによりよい環境を残すため、緑豊かなまちづくりや河川の環境美化、市民、事業者が、そして市が一体となって取り組みを進めてまいります。 5点目の水道事業についてであります。 平成20年8月の
上水道事業経営改善計画第1次変更では、平成24年度までは黒字を見込んでおりますが、平成25年度以降は若干の赤字を想定したところであります。経営状況につきましては、事務事業全般の見直しによる経費の圧縮、遊休資産の処分など、引き続き経営改善に取り組むことで赤字は避けられるものと考えております。平成28年度の簡易水道事業との事業統合まで水道料金の値上げは行わないよう、水道事業の健全経営に努めてまいります。 水道水の販売につきましては、過去において検討した経緯があり、採算が難しいと判断したところでありますが、引き続き研究を行ってまいります。
○議長(牛尾博美) この際、暫時休憩します。なお、再開は11時25分といたします。 午前11時9分 休憩 午前11時23分 再開
○議長(牛尾博美) 会議を再開します。 休憩前に引き続いて市長答弁を行います。市長。 〔宇津徹男市長 登壇〕
◎市長(宇津徹男) 先ほど答弁いたしました1番目の総務文教関係についての1点目、中央図書館の建設について答弁漏れがありましたので、お答えいたします。 中央図書館建設と55億円財源計画との関係についてであります。 中央図書館の建設は、シビックコア事業にかえ、主要5事業と位置付け、その事業費にはシビックコア事業費を振りかえているものであります。したがいまして、この建設事業費が55億円財源計画に影響を及ぼすようなことはないものと認識しております。 4番目の産業振興についての1点目、農林業の振興についてであります。 まず、一つ目の持続的な農林業が営まれるための市独自の支援策についてであります。 中山間地域を多く抱える当市におきましては、農林業の振興は、過疎化、高齢化が進む中で、産業振興という面だけではなく、地域振興という観点からも、大変重要であり、一層の取り組みが必要であると認識いたしております。浜田市独自の支援策といたしましては、農業においては、産直市に出荷される農家への出荷助成や耕作放棄地解消対策への支援、イノシシ等の有害鳥獣被害防止対策への支援、農業後継者を育成するためのふるさと農業研修生育成事業などがあります。林業においては、路網整備や新規植栽などを支援する林業活性化補助金、間伐材生産助成事業補助金、危険木緊急除去事業などがあります。厳しい財政状況ではありますが、国や県の事業も有効に活用し、農林業の振興に努めてまいります。 次に、二つ目の所得補償制度が浜田市の農業者にどのように影響を与えるかについてであります。 平成22年度戸別所得補償モデル対策は、自給率向上のための水田利活用持久力向上事業と、米のモデル対策として米戸別所得補償モデル事業があります。これは、自給率向上のポイントとなる麦、大豆、米粉用米、飼料用米などについて、生産拡大を促す対策として水田農業の経営安定を図るため、恒常的に赤字に陥っている米づくりに対して補てんする対策をセットで行うものであります。販売農家である小規模農家や担い手農家・営農組織は、国から交付金が交付され、経営の安定化が図られるものであります。農業産出額3億円アップの具体策といたしまして、生産基盤の整備や有害鳥獣対策など、基礎的な生産条件の整備とともに、産地生産拡大プロジェクト事業支援に取り組んでまいります。また、主要作物であります米については、生産指導を充実し、特色ある米づくりを推進し、振興作物である有機野菜、有機軟弱野菜及びピオーネの生産拡大を図り、農産物の付加価値をつけた加工品などの商品開発も進めてまいります。さらに、浜田市農林業支援センターを中心に、ふるさと農業研修生育成事業の継続など、多様な担い手の育成を図り、農業産出額3億円アップに努めてまいります。 2点目の水産業の振興についてであります。 一つ目の老朽化した地元船への支援策であります。 特に、沖合底びき網漁業では、代船取得の対策が急務であると認識しております。こうした状況の中、現在、水産庁で実施されている漁業改革推進集中プロジェクトなど代船建造に伴う各種支援策がありますが、漁業経営体の確固たる経営基盤が前提となっているため、脆弱な経営体にとっては支援策を活用することが必要に困難であり、漁船の更新が遅々として進まない状態にあります。このままでは水産物の安定供給という食料供給産業としての重要な役割を果たすことができなくなるばかりか、水産加工業を初めとする地域の経済、社会に多大な影響を及ぼすことも懸念されております。今後も、市といたしましては、沖合底びき網漁船の老朽化に伴う代船建造支援策が脆弱な漁業経営体へも支援を受けられるよう、国に対して引き続き要請してまいります。 二つ目の
ポートセールスにつきましては、大変重要な施策であると認識しております。 平成18年度から浜田漁港での鮮魚・加工原魚の安定供給、漁業基盤の強化、地域の活性化を図るため、漁業協同組合JFしまね、市議会と一体となった取り組みを進めてまいりました。来年度は、更に積極的に取り組むため、北海道、青森県、長崎県への
ポートセールスを計画しているところであります。今後も、浜田漁港の水揚げ推進のため、JF、市議会、市の三者で連携し、積極的に
ポートセールスに取り組んでまいります。 三つ目の
水産ブランド推進事業の具体的な対策と新製品の審査会開催等についてであります。
水産ブランド推進事業につきましては、特に広島をターゲットとしております。広島市中心部に位置し、年間乗降客が約50万人のアストラムライン県庁前駅への電照広告の設置、広島駅新幹線口とJR浜田駅を結ぶ高速バスへのフルラッピング広告を実施したところであります。また、今年度末までには、広島市内の路線バスへのフルラッピング広告、広島路面電車内へのつり革広告、長距離トラックへの広告など実施する予定としております。 次に、新製品の審査会につきましては、消費者ニーズをとらえた売れる浜田ブランドを研究してまいります。食フェスタにつきましては、ご当地グルメの開発や地産地消メニューの充実に取り組み、その中で浜田市の農林水産品の魅力を内外に発信してまいります。 四つ目の瀬戸ケ島地区の埋立地につきましては、当初栽培漁業や活魚流通拠点などの高度沿岸漁業の基地を建設するため整備されたものであります。埋立事業完了後は、県が多目的広場や緑地、駐車場などの整備を行い、市では地元の集会場や駐車場の整備を全面的に協力してまいりました。また、市有地を活用し、浜田の海で生活する会の皆さんが、海藻資源の増殖や海水からの藻塩づくりに取り組んでおられます。一方、県有地においては、水産庁が平成26年度までの予定で浜田沖に設置される魚礁の製作ヤードとして、また国交省事業で浜田港に設置予定の消波ブロックの製作ヤードとして利用されております。今、申し上げました以外は、現在のところ水産業を取り巻く環境の悪化や社会情勢の変化により、具体的な土地利用が図れない状況にあります。先般もナマコ養殖の検討のため、佐賀県と長崎県の施設を視察いたしましたが、さまざまな課題があり、現時点では非常に難しい状況であると認識いたしたところであります。しかしながら、瀬戸ケ島地区の土地利用については、市の産業振興を考える上で大変重要なことと認識しておりますので、今後の施策につきましては、関係団体と連携し、協議を続けながら、具体的な土地利用が図られるよう努めてまいります。 3点目の観光振興についてであります。 現在、石見9市町で構成する石見観光振興協議会では、石見神楽を共通の観光資源として観覧環境の整備に努めております。島根県には、特に対外的な情報発信を要望しております。しかしながら、伝統芸能だけでは観光客の誘致は難しいことから、おいしい食事、温かいおもてなし、感動を呼ぶ本物のツーリズム体験など、具体的な観光の種づくりに取り組んでおります。これらの観光資源を組み合わせることで、また大型集客施設であるアクアスや石見銀山と連携することで、魅力ある観光メニューになっていくものと考えております。アクアス開館10周年記念事業の活用、五地想ものがたり推進事業によるご当地グルメの開発、ツーリズム体験プログラムの活用など、さまざまな機会を通じて観光関連事業者と情報を交換しながら、関係団体と連携し、具体的な誘客プランを実施してまいります。また、広域連携の取り組みにつきましては、この4月から職員1名を島根県西部県民センターに専任派遣し、県と連携して石見地域の観光資源の役割を担ってまいります。 4点目の下水道事業についてであります。 現在の浜田市の汚水処理施設の整備状況についてでありますが、平成20年度末現在の人口比率で36.3%となっており、島根県平均の68.5%と比較して整備が遅れている状況にあります。島根県では、5年ごとに市町村の現状と計画を集計して、県の汚水処理施設整備構想として公表しておりますが、平成22年度はその作成年次に当たりますので、これを機会に浜田市全域の新しい汚水処理施設整備構想を作成いたします。この構想の中で、今後の下水道事業の整備計画を検討してまいります。 5番目の浜田市制施行70周年記念事業についてであります。 浜田市は、本年10月1日に、新市として5周年を迎えます。そして、合併します前の旧浜田市を通算しますと、11月3日で市制施行70周年を迎えます。旧浜田市民はもとより、周辺地域や浜田市出身の皆さんにとりましては、浜田の名前は古くから親しみがあり、強い愛着を持たれているものと感じております。しかしながら、本市は1市3町1村の新設合併を行った際、新市の一体感の醸成を図るため、旧市町村の施行記念事業は新市に引き継がないことといたしました。こうしたことから、平成21年3月定例会の江角議員の質問において、「旧市町村の施行記念事業についての実施の考えはありません」と総務部長が答弁した次第であります。昨年末、ある市民の方から、景気が低迷する中、県立大学生の悲惨な事件が発生し、浜田市全体が真っ暗になってしまったと。平成22年度は旧浜田市は市制70周年を迎える年である。市民の皆さんに少しでも元気になってもらうため、記念事業を開催してはどうか。行政が主体となるのではなく、経済界や各種団体が協力し、市民の皆さんが中心となった事業を検討してもらいたいという提案がありました。私も現在の浜田市にとって何よりもすばらしいことであると賛同いたしました。しかしながら、先ほど申し上げましたように、合併のときに旧浜田市は新設合併であるがゆえにひとまず消滅をしたという事実があるところでありまして、その点もありますので、やはり市町を継続しております関係から、やはり慎重に対処しなければならない、そのようにも考えておったところであります。しかしながら、いろんな回りからの声から、また現在のいろんな市を取り巻く暗い現状から見ましても、やはりここは市民の皆さん方に全体の皆さん方と一緒になってここに華やいだ、そういうことも必要ではないかと、そのようにも考えておるところでありまして、そういう面で先ほどの代表質問におきます美浦議員さんが旧弥栄町の出身であるということも重く受けとめまして、素直にこのことについては検討しなければならないのではないかと、そのようにも思っておるところであります。今回の質問を契機として、浜田市全体が元気を出してもらい、市民の皆さん方がいやされるようなイベントを各種団体の皆さんと連携しながら検討してまいりたいと考えております。議員の皆さん方のいろんな面でのご意見、またご協力をよろしくお願い申し上げたいと思います。以上で私に対する質問の答弁はひとまず終了させていただきます。
○議長(牛尾博美) 教育長。
◎教育長(山田洋夫) 2番目の教育方針についての1点目、浜田市
教育振興計画についてであります。 一つ目の基礎学力の現状の分析評価と
取り組み方針についてでありますが、平成21年度の島根県学力調査の分析結果から、学力については中学校はおおむね全国的な値を上回り、特に中学2年生は大きく上回っておりました。小学校においては、3、4年生は全体的に全国的な値とほぼ水準ですが、高学年では下回り、課題が残っております。県の平均値と比べると、全体的に県との差が小さく、改善に向かっていると考えております。生活面においては、早寝早起き朝ごはんについておおむね県の値を上回っていますが、家庭学習時間が確保されていない傾向にあります。今後も、校長会、PTA連合会と連携を図り、子どもたちの基礎・基本の定着を図ってまいります。特に、我が家の生活・学習プランの徹底による生活リズムの改善、学校支援員の充実による子どもの状況に応じた支援、
小中一貫教育の推進による9年間の見通しを持った支援、学校図書館の充実による言語活動の充実と感性の醸成等、重点的に進めてまいりたいと考えております。 二つ目のこれまでの取り組みの成果と今後目指す方向についてであります。 浜田市教育振興企画「はまだっ子プラン」のこれまでの取り組みにより、学校では不登校の児童・生徒の数が大幅に減少し、PTAにおいては携帯電話の問題に積極的に取り組んでいただきました。また、地域では子どもの安全・安心を確保する見守り隊等の活動が拡大いたしました。行政もそれらの活動を支援しながら、学校図書館の充実による読書活動の推進や地域のコーディネーターを活用したふるさと教育の推進など、多くの取り組みを行ってまいりました。このように、学校、家庭、地域において引き続き子どもたちをどのように育てていくのかといった視点で、市民が協働していくという方向性を持って今後新たな計画を策定していきたいと考えております。 2点目の学校統合についてであります。 学校統合計画につきましては、教育委員会の中で検討を重ねてきておりますが、浜田自治区では、東部の統合小学校の建設位置が、また旭自治区では、統合する学校の組み合わせが課題となっているところであります。この方向性がまとまれば、統合の枠組みや目標年度を含めた計画をお示しできるものと考えております。その上で、平成22年度を、保護者や市住民の皆さんに計画を説明し、理解を得るための期間と位置付けて取り組む予定にしております。施設計画等のスケジュールについては、その結果を受けて具体的に決めていくこととしております。 3点目の
小中一貫教育についてであります。 浜田市が目指す
小中一貫教育は、施設一体型の
小中一貫教育や6・3制を4・3・2制にすることや、特区申請を行うものではなく、学習指導要領の枠内で小・中連携を意識的に強化したものであります。浜田市
教育振興計画の目指す子ども像の実現に向け、各中学校区単位でそれぞれの実態を踏まえ、子どもの発達課題を共通理解し、指導目標や指導内容を定め、取り組みを進めてまいります。小学校から中学校への移行をスムーズに行い、9年間を通して各中学校区で一体となって生活習慣づくりを目指すこと、学ぶ意欲を高め、夢や希望に向かって努力する子どもを育てること、学校不適応を考慮し、変化に対応できる子どもを育てること、ふるさとを愛し、ふるさとを誇りに思う子どもを育てることを実践していこうと考えております。 4点目の施設整備についてであります。 小・中学校の耐震改修事業につきましては、平成21年度は第2次診断を実施しており、32棟の診断値が出ております。平成22年度は、平成21年度に出た診断値をもとに、耐震計画の実施計画を22棟行い、補強困難な建築物である1棟の建てかえを行う予定としております。また、平成21年に委託をしております17棟の第2次診断を島根県建築物耐震性能判定委員会へ提出し、審査を受けることとしております。平成23年度以降は、耐震化工事の実施及び残る棟の耐震計画の実施設計を行ってまいりたいと考えております。児童・生徒の安全確保とともに、地域住民の安全・安心を守るため、一日も早く耐震化を進めていきたいと考えております。 5点目の
スポーツ振興についてであります。 一つ目の
総合型地域スポーツクラブにつきましては、いつでも、だれでも、いつまでも気軽にスポーツに親しむことができる環境を整備することで、心身の健康づくりとスポーツを通した地域力の醸成を目的としております。浜田市では、周布地域において平成19年度から
総合型地域スポーツクラブの設立準備に向け取り組み、本年3月に設立の運びとなっております。今後の具体的な取り組みといたしましては、平成22年度から浜田自治区の美川地域、金城自治区と旭自治区の全域で、地域スポーツ団体、公民館を主体とする
総合型地域スポーツクラブの設立に向けた取り組みが始まりますので、クラブ創設に向けた支援を行ってまいります。また、他の地域においても、引き続き地域で活動されているスポーツ団体や公民館等に説明し、理解を求めながら、
総合型地域スポーツクラブ設立に向け取り組んでまいります。 二つ目の選手育成についてであります。 市内小・中学校の児童・生徒で全国レベルで活躍するスポーツ選手が育っております。選手育成の第一歩は、幼いころからスポーツに親しむことであります。そういう意味では、スポーツを身近なものとしてかかわり、いろいろなスポーツを体験させることにより、子どもの特性を見出すことができる
総合型地域スポーツクラブの存在意義は大きいと考えております。一方、日本や世界で活躍したスポーツ選手を市内小・中学校に招き、直接指導を仰ぐことも貴重な体験であることから、引き続き日本体育協会のトップアスリート派遣事業を活用したスポーツの振興に努めてまいります。今後とも、浜田市体育協会やスポーツ少年団等との連携、また
総合型地域スポーツクラブの活動支援を通して、スポーツの普及と選手の育成に取り組んでまいりたいと考えております。 6点目の芸術文化の振興についてであります。 一つ目の芸術文化施設の活用についてでありますが、浜田市におきましては、
石央文化ホール、
世界こども美術館、石正美術館を拠点施設として、舞台、音楽、美術などのすぐれた芸術の鑑賞の場を提供しております。また、市民の皆さんもこれらの施設を利用してコンサートや郷土芸能など、芸術文化活動の発表の場として広く活用されております。今後とも、これらの施設と連携を図りながら、それぞれの施設の特徴を生かす中で、市民のニーズに沿った舞台公演や展覧会などを企画し、より身近に芸術文化に触れられる場を提供していきたいと考えております。 二つ目の御便殿につきましては、平成18年5月に市へ寄附していただき、現在の場所へ引き移転工事を行い、歴史的建造物として保存をしております。今後の活用のための整備資金につきましては、浜田城資料館建設期成同盟会を中心に寄附活動を行っておりますが、厳しい経済情勢の中ですが、可能な限りPRや啓発活動を行ってまいります。現在、浜田城資料館建設期成同盟会とともに、桜開花時の敷地の開放、建物見学会やお茶会の開催など、浜田城跡とともにより多くの市民の皆様に親しんでいただけるよう、事業を実施しております。また、通常は埋蔵文化財遺物などの整理室として活用しております。
○議長(牛尾博美) この際、暫時休憩します。なお、再開は1時ちょうどといたします。 午前11時58分 休憩 午後0時58分 再開
○議長(牛尾博美) 会議を再開します。 休憩前に引き続いて会派代表質問を行います。市民連合、20番江角敏和議員。 〔20番 江角敏和議員 登壇〕
◆20番(江角敏和) 失礼いたします。市民連合の江角敏和でございます。 会派を代表して、22年度の施政方針と教育方針に対しまして述べられました流れに沿う形で順次質問をいたします。 まず、犯罪のない安全で安心なまちづくりについてお尋ねいたします。 県大生を襲った残忍な事件に対し、把握されている捜査本部の捜査状況と今後の捜査方針についてお伺いいたします。また、市内の犯罪発生状況の動向やその特徴から、犯罪のない安全で安心なまちづくりに向け、関係機関との連携はもちろんのこと、市民一人一人が特に留意すべき事項を市長より答弁で市民へ呼びかけていただきたいと思います。 次に、2番目の新政権と政策転換への対応についてお伺いいたします。 私たち会派市民連合は、新政権の政策に対し、市民の命と暮らしを守る立場や市民目線から、是々非々の姿勢で臨みます。鳩山首相の「命を守りたい」で語られ始めた施政方針演説や「命を守る予算」とされた22年度予算でありますが、市長が施政方針で述べられた矢原川ダムの新規建設の見送りや山陰自動車道建設事業費の縮小など、特に住民の命にかかわる非常に重要なものであるとの認識について、もっと具体的に説明され、市民全体で共有する必要があるのではないかと思います。水害、被災などによって多くの尊い命を失った歴史、今回山陰道6区間は予算の凍結が回避されたものの、石見地域の医師不足は深刻さを増しており、命を守るダムや道路という主張や基準を明確にして、しっかり国に働きかけるべきだと考えますが、その考えと対応についてお尋ねいたします。 次の3番目、経済雇用情勢の分析と経済雇用戦略についてお聞きいたします。 人間の労働は、命と暮らしや社会発展の源であり、雇用の確保、安定、拡充は最重要課題であります。しかしながら、現実は景気の低迷によって企業の縮小、廃業、倒産が続き、市民からはこれまで育て上げた子どもの就職場所がない、長年勤めた会社から突然ほうり出された、再就職になかなかたどり着けない、年収が下がり続け、ますます生活が厳しくなっている等々の悲鳴が寄せられております。これは、個人の問題ではなく、家族の暮らし、教育等へ、そして社会保障や消費へも波及しております。また、旧浜田市の1955年、昭和30年と2005年、平成17年の50年間における労働力人口内の構成比率は、第1次産業が61.2%からわずか9.4%へ激減、第2次産業が11.4%から倍以上の23.8%に、第3次産業が27.4%から66.5%へと大きくシフトし、完全失業者は1.4%から3倍を超える4.6%、非労働力人口も総人口が減少する中、1万5,195人から2万1,640人へと増加しております。2005年合併以降の傾向も同様の流れが続いております。国も雇用保険加入要件の緩和や介護労働者の労働環境改善のための補助金など、待遇改善に向けた予算措置など、セーフティーネットの強化とあわせ、「新成長戦略~輝きのある日本へ~」も示されたところであります。これまでも提唱してきましたけれども、国の戦略や浜田市の歴史的な産業潜在力も踏まえ、市としての経済雇用情勢の分析から、この地域における経済雇用戦略、雇用創出計画を確立すべきと考えますが、ご所見を伺います。 次に、4番目の自治区制度の今後と自治基本条例の策定についてお尋ねいたします。 これまで提唱し続けた中で、自治区制度の検証が行われ、結果も報告されました。課題はあるものの、市民からおおむね評価や安心感が得られているとの報告でありました。報告書の副題でも、「よりよい制度の構築を目指して」とされ、「終わり」においても同様のまとめとなっております。この検証から、条例で定めた自治区制度を当面10年としている設置期間は、制度の根幹を維持しながら10年以降も継続する方針なのかどうか、市長の見解をお伺いいたします。 また、自治区制度をよりよい制度として構築する意味でも、課題の解消や更には地方主権、住民主権が本格的に進む時代が到来している中において、これも提言し続けておりますまちづくりの憲法とも言われる自治基本条例の策定へ向けた検討を開始すべきと考えるところですが、ご所見をお伺いいたします。 5番目の医療センターを核とした医療体制の充実と連携についてお伺いいたします。 市民や圏域住民のまさに命を守る拠点である医療センター移転新築に伴って、診療科は22から25に、常勤医は4人増の43人に、病床数は11増の365床に、また検診機能の統合、緩和ケア病棟や回復期リハビリ病棟、特殊疾患病棟の新設、PET-CTの導入などの機能の拡充が図られたところであります。一方、神経内科の常勤医は依然ゼロで、麻酔科も1人といった課題の改善に向けた見通しについてお伺いいたします。 また、石見圏域の医師不足に拍車がかかり、医療センターの医師や看護師等への負担増が懸念をされます。広域医療連携をとらざるを得ない中、更なる体制強化への支援が必要だと考えます。ドクターヘリの導入など、県の医療対策も含めた方針を伺います。 一方、市民へ正しい救急車の利用や各医療機関への受診方を繰り返し徹底し、医師、看護師の負担の軽減を図るべきではないかと思いますが、お考えをお聞きいたします。 国は、命を守る医療として、10年ぶりとなる診療報酬のプラス改定や肝炎総合対策を示しましたけれども、市内の病院や行政、そして市民への影響、効果をどのようにとらえておられるか、お尋ねいたします。 あわせて、夜間医療センターを緊急利用する際の案内板の設置や駐車場あるいは料金のあり方などの要望があります。同時に、自由通路の照明やバス停の風雨よけの改善など、市民の不満や要望の把握状況と改善に向けた方向性についてお伺いいたします。 次に、6番目の社会復帰促進センター効果と諸施策等の初期検証についてお尋ねいたします。 日本一低い再犯率を目指すセンターの意味合いから、その傾向や市民の人権意識の高揚は、開所から短期間ではありますが、それが見てとれるのか、お伺いします。 浜田市の人口は、合併後の2005年11月1日が6万3,501人、そして今年2月1日現在は6万590人と、4年余りで2,911人、約3,000人が減少しておりますけれども、各自治区ごとに見ますと、旭自治区だけが119名の人口増となっております。同時に、入所者は人口には数えられませんが、国勢調査ではカウントされ、交付税対象となることなど、今後も含めた市財政に対する効果の見込みや地元産品の供給、地域交流プラザなど、地域経済への波及効果、地域住民の元気創出効果の初期検証について伺います。 7番目の中央図書館整備と土地利用計画の策定についてお聞きいたします。 旧
医療センター跡地へ平成25年度中の開館を目指す中央図書館建設も整備内容の検討段階へ移ってまいりました。一般的によい図書館とは、蔵書数や貸出数の多さ、予約資料受け取りまでの速さ、開架の雰囲気、司書の配置、開館時間などが言われますけれども、一方で本当によい図書館とは、使っている個々の人々が自分でよいと思う場所(主観)ではなく、多少の難があっても他人を自信を持って勧めることができる、また図書館員が自分たちの図書館を自己採点した場合、胸を張って満点がつけられることが大切であるとも言われております。中央図書館と各自治区や公民館、そして学校との連携、ネットワークシステムやラブック号の活用などなど、浜田特有の図書館建設の検討、意見聴取のあり方についてお尋ねいたします。 また、(仮称)郷土資料館(総合博物館)用地の確保も含めた旧医療センター及び関連施設跡地全体の利用計画を明確にしてこそ、客観的なまちづくりの中における図書館建設の位置付けも見えやすくなると思いますけれども、その考えについてお伺いいたします。 次の8番目、健康で生き生きと暮らせるまちづくりについて、2点に絞ってお伺いいたします。 平均寿命、健康寿命の延伸に照準を当てて施策を講じられていることを評価しております。その平均寿命や健康寿命の延伸についての直近の数値と介護認定に対する市民や家族の不安、不満の把握及びその対応についてお尋ねします。 また、国が障害者自立支援法を廃止し、新たな総合的な制度確立までの間、低所得者に係る障害者福祉サービスなど、利用料の無料化や生活保護、母子加算の復活、父子家庭への児童扶養手当の支給、子ども手当等の政策が市民生活へ与える影響と評価についてお伺いいたします。 9点目の地域資源を生かした産業を創造するまちづくりについて具体的に3点、お聞きいたします。 国による米戸別補償モデル事業、水田利活用自給力向上事業の評価と取り組み方、雇用調整助成金の拡充、中小企業の資金調達の円滑化、研究開発支援、経済支援、再生支援の周知、活用促進についてその考えをお伺いします。 また、浜田自動車道の社会実験無料化に伴う合併5周年事業もあわせた経済活動の活性や観光促進に向けた具体的な施策についてお尋ねいたします。 次の10番目、快適で安心して暮らせるにぎわいのあるまちづくりについて、2点についてお尋ねします。 バス会社から路線の廃止が表明されている中、市場原理や採算性の観点では、住民の移動手段が確保できない地方において、対応や対策にとどまらず、バス、タクシー、JR、行政等々の役割、責任分担を明確にした浜田市や石見圏域の総合交通体系、政策を確立し、路線廃止をさせない働きかけが必要だと考えますが、ご所見を伺います。 二つ目は、合併浄化槽の設置が進む中において、これまでの公共下水道整備事業の検証と今後に向けた整備方針をお尋ねいたします。 11番目の行財政改革につきましては、定員管理に絞ってお尋ねをいたします。 この職員の定員管理については、2008年に示された定員適正化計画で2017年度までに平成15年度現在681名から164名削減し、517人とすることが明示されております。他方、この計画では、職員数を削減する中、個性あるまちづくりが推進できるよう、支所のあり方や支所機能を検討し、その方針を明らかにすると明記されているところであります。しかし、その後の自治区制度の検証結果、本庁・支所体制では、「配慮」として、2番目に同様のことが記載されているものの、1番目には「今後も総合支所として機能させることが望ましい」とされ、その行末には「合併前と変わらない効果的な住民サービスが提供できるよう、検証結果を本庁支所体制の更なる充実へとつなげていく必要がある」とされました。さらに、時間外勤務の削減も進められている中において、将来にわたってこれまでどおり、かつそれ以上の住民サービスの提供を維持していくための、質、量的な職員体制がとれるのかどうか、お尋ねします。 また、自治区制度の検証や現実の実態と定員適正化計画との整合性についてお伺いします。 あわせて、職員削減数の推移と評価、当時の業務量と現在、将来との比較見通し、今後の業務量やサービスの提供評価から支所のあり方や機能についてどのように検討や方針を明らかにしていく考えなのか、お尋ねをいたします。 次に、12番目の予算編成についてお伺いいたします。 国の政策転換によって新たな施策が含まれた市の当初予算ですけれども、施策の継続あるいは国が今後更なる政策展開をするには、財政規律も含め財源の裏付けや景気の回復が図れるか否か等々の課題を有しております。そうした中においても、地方財政対策では、地方交付税が出口ベースで総額で1.1兆円が増額され、1兆円以上の増額は11年ぶりであり、臨時特例債を含めた実質的な地方交付税も前年度比3.6兆円の増で、過去最高額と言われております。その結果、浜田市の実質的な地方交付税は8億2,000万円余りの増額、更に国で新設された社会資本整備総合交付金の補正やあわせて現行過疎法の延長も議員立法で見込まれているところであります。市民の生活再建や社会構造の転換を目指し、地方が元気になるべく予算執行が求められておりますが、こうした国の地方財政対策下における浜田市の22年度当初予算編成に当たり、総論的な評価と財政的な見地から、地方分権、地方主権の流れを感じ取ることができる地方財政対策かどうか、その認識についてお尋ねいたします。 最後の13番、教育方針については、3点お尋ねいたします。 資源の乏しい日本にとっては、人と技術こそが最大の資源であり、その源は教育であります。教育の場を通じた格差の再生産を許すことなく、すべての子どもたちに公平な学習機会を保障するための一環として、高校の無償化が実施をされます。公立高校生への授業料年約12万円を不徴収、私立高校生のいる世帯に対し年約12万円、低所得者へは約18万円から24万円を措置するものでありますけれども、この高校教育の無償化により、中学校からの進学率、そして学力向上や生きる力の育成への影響などをどのようにとらえられているか、お尋ねをいたします。 2点目に、教育方針では、この間取り組まれてきた学力調査について触れられておりませんが、教育委員会としてこの学力調査に対する評価と今後どのような調査方式が望ましいと考えておられるのか、お尋ねをいたします。 最後に、浜田市
教育振興計画「はまだっ子プラン」の最終年度に当たり、これまでの取り組みを検証する中で、新たな計画の策定に取り組むとされておりますが、何を最も大切に検証され、新計画の中心へ何を据えられようとしているのか、ご所見をお伺いし、市民連合としての壇上からの代表質問とさせていただきます。
○議長(牛尾博美) 市長。 〔宇津徹男市長 登壇〕
◎市長(宇津徹男) 市民連合、江角敏和議員の会派代表質問にお答えいたします。 1番目の犯罪のない安全で安心なまちづくりについてであります。 この事件の捜査状況と今後の捜査方針につきましては、事件発生後4カ月が経過いたしますが、今のところ有力な手がかりがないと聞いております。この間、警察庁長官が異例の捜査本部の督励をされるなど、懸命な捜査活動が行われております。また、国費による懸賞金制度が実施されるなど、あらゆる手だてを講じて犯人逮捕につながるよう全力を挙げて取り組んでいると伺っております。 なお、市内における犯罪発生状況でありますが、平成21年度における浜田警察署管内の刑法犯の認知件数は374件であり、平成20年度との対比では、マイナス19件となっております。 なお、平成21年の浜田署管内の特徴といたしましては、自動車やオートバイの盗難が多く、74件であります。次に、万引きの63件、器物損壊が46件、侵入盗が42件、詐欺が21件という状況であります。性犯罪につきましては、2件の状況でありました。 今回の事件を受けて、安全で安心なまちづくりに向け、全力を挙げて取り組むことを市長メッセージとして表明いたしました。また、市民への呼びかけについては、昨年開催されました県民大会の中で、緊急アピールを行い、その内容を記載したチラシを全戸配布したところであります。具体的には、一人一人ができる声かけ・明るいあいさつ運動、そして地域における見守り活動と各家庭の門灯の点灯、この3点について改めて市民の皆さんに協力を呼びかけてまいります。今後、二度とこのような事件が起きることのないよう、市民、関係団体、行政とが連携して、安全で安心なまちづくりに努めてまいります。 2番目の新政権と政策転換への対応についてであります。 矢原川ダムは、昭和58年の豪雨災害を契機に、三隅川水系下流部の河道改修及び放水路整備、上流部の御部ダム建設とあわせ、総合的な洪水調節を図ることを目的とし、まさに命を守るダムとして計画されたものであります。地元自治体としては、このダムの完成をもって、三隅川水系の治水対策が完了し、下流域住民の不安が解消されることを切に願っていたところであります。しかしながら、政権交代によりダムに頼らない治水に政策転換され、矢原川ダムの平成22年度新規建設要求が見送られたことは、誠に残念であります。浜田市といたしましても、流域住民の生命、財産を守り、将来にわたって安全で安心して暮らせるまちづくりのために、引き続き島根県当局や益田市と連携して、地元の声を強く国に伝えていくことが必要であると認識いたしております。また、山陰自動車道につきましても、政権交代により公共事業費が削減される中、命をつなぐ道として重要であり、未整備区間の早期整備に向け、県や沿線自治体と連携して、その必要性を訴えてまいります。 3番目の経済雇用情勢の分析と経済雇用戦略についてであります。 議員ご指摘のとおり、浜田市におきましても、産業構造の転換が進んでおり、これまでの1次産業、2次産業、3次産業といった単純な区分けではなく、いかに付加価値を創出し、域外マネーを呼び込むか、知恵と工夫が求められていると実感しております。そのため、経済雇用戦略、雇用創出計画ということでありますが、現在、平成19年に策定いたしました産業振興ビジョンに沿って事業展開を図っております。また、経済雇用対策といたしまして、平成20年度から浜田市元気創出アクションプラン事業など総額45億9,000万円の緊急経済雇用生活支援対策を展開してまいりました。引き続き、国や県の施策を活用しながら、経済活性化に取り組んでまいります。雇用につきましては、テクノカフェを設置し、新産業の創出や企業支援の充実に努め、雇用の創出を図ってまいります。あわせて、無料職業紹介所による企業訪問での求人開拓や厚生労働省の事業であります地域雇用創造推進事業の展開、また新規学卒者の地元就職率の向上も図り、地元企業の中核となる人材の育成確保に努めてまいります。 4番目の自治区制度の今後と自治基本条例の策定についてであります。 まず、自治区制度の今後についてであります。 昨年行いました自治区制度の検証につきましては、10年経過以降の方針を定めるためのものではなく、住民にとって制度がよりよくなるよう行ったものであります。この検証におきましては、多くの皆さんから自治区制度に対する高い評価をいただくことができ、引き続き継続させていく必要があると感じたところであります。この制度を10年経過以降継続するかどうかという点につきましては、合併10年後の浜田市の姿を見ていただいた上で、住民の皆さんの制度に対する思いを伺いながら、十分に協議し、決定することになると考えております。 2点目の自治基本条例の策定についてであります。 平成22年度は、総合振興計画の後期基本計画や過疎計画、定住自立圏構想の共生ビジョンなど、これからの浜田市のまちづくりに関する各種計画の策定を予定しております。これら各種計画の策定過程につきましては、策定委員や市民の皆さんから意見を伺い、また自治区制度の検証結果を考慮しながら、自治基本条例の方向性を探っていきたいと考えております。そして、市民の機運の醸成を図り、自治基本条例の制定に向け検討を進めてまいりたいと考えております。 5番目の医療センターを核とした医療体制の充実と連携についてであります。 初めに、医師不足についてでありますが、医療センターにおかれましても、日野院長を初めとする関係者の皆さんが医師確保について大学病院へ懸命の働きかけを行っておられます。一部診療科の医師不足は解消しておりませんが、来年度は神経外科の2名増を初めとして三つの診療科で4名の増、研修医は今年度の4名から11名と増加する予定で、これまでの努力が報われてきた形になっております。 次に、広域医療連携に対する方針についてであります。 高度医療、救急医療の地域格差を是正するためには、広域の医療を担う医療機関の整備とドクターヘリ等の患者輸送体制の充実が必要であります。浜田市といたしましても、島根県当局に対し体制整備の緊急性と県東部へ医師が偏在している問題の解消を訴えてまいります。 次に、医師の負担軽減のため、市民への呼びかけにつきましては、シンポジウムや医療センターとのタウンミーティングなど、あらゆる機会を活用して行ってまいりましたが、これまで以上に積極的に啓発を進めてまいります。 次に、医療報酬の改定などの影響につきましては、改定内容が多岐にわたっており、現段階では一概に推察できないものと考えております。しかし、救急、産科、がん医療等の報酬の見直し、肝炎治療の推進が図られることなどにより、医療を取り巻く諸問題の解決に向けた取り組みの一つと受けとめております。 最後に、医療センターに対する要望等につきましては、医療センターに設置されております地域医療支援諮問委員会や運営協議会などで提案されております。また、浜田市に寄せられました意見につきましては、その都度情報提供を行い、市民の声が医療センターに届くようにしております。医療センターにおかれましても、改善できることは速やかに改善していただいております。医療センターも、開院して間もなくであります。そういう中で、従来の旧浜田国立病院とかいろんな施設がありますが、この医療センターはこの20年、25年後、30年後にきちんとした体制になっておらなければ存続ができない、そういうところもあるところでありまして、開院したから左うちわで行政は看過しておっていいというものではありません。そういう意味におきましても、この医療センターとは連携を密にして、いろんな面で行政として、また市民の皆さん方の協力が、どうしたら、どういうことが望ましいのか、そういうこと等も常に医療センターと連携して、そして市民の皆さん方とのいろんなこういう状況についてはつぶさに報告し合う、そういう体制というもんが必要であります。そういう意味におきましても、この医療センターがスタートとして間もなくでありますが、先ほど来いろいろご質問がありました件等につきましても十分受けとめまして、医療センターとのそういう情報につきましては開示をしてまいりたいと思っております。どうか、そういう意味におきましても、議会の皆さん方のご協力を賜りますようによろしくお願いを申し上げたいと思います。 6番目の島根あさひ社会復帰促進センターの効果と諸施策等の初期検証についてであります。 まず、1点目の再犯率の減少と人権意識の高揚についてであります。 島根あさひ社会復帰促進センターでは、盲導犬パピープログラムや受刑者と地域住民の交流を図るコミュニティサークルの開催など、さまざまな事業を展開されております。効果が期待できるものと考えております。浜田市におきましても、受刑者、刑を終えて出所された人などを主題とした講演会を継続的に開催し、また「広報はまだ」に人権シリーズを掲載し、啓発を行ってまいりました。これらの効果は、直ちに目に見える形であらわれるものではありませんが、引き続き推進してまいります。 次に、地域経済への波及効果についてであります。 定住という視点では、1月末現在、国の職員及び家族数が316名、地域雇用となる民間職員の採用が284名行われております。また、交流人口という視点では、平成21年中の視察された方は5,145名、面会者が1,514名に上っております。地元企業の受注につきましては、職員宿舎の建設や工事現場の関係物品、施設清掃業務などの約23億2,000万円、教育訓練機材や図書等の収容関連で約1億2,000万円の受注がありました。また、今後の事業契約期間中の食材等の納入で約45億9,000万円の受注が見込まれ、更に理容や衣類、寝具等の収容関連で約14億9,000万円の受注を見込んでおります。市税につきましては、固定資産税を中心に約9,400万円の増収、地方交付税については、収容人員2,000人と新規雇用人数で約2億円を見込んでいるところであります。平成21年4月にオープンいたしました地域交流プラザ「まんてん」では、2月末現在で販売額約7,000万円でありました。産直部門も好評で、意欲的に生産、出荷していただき、大いに活性化につながっていると感じております。また、盲導犬パピープログラムや石見神楽慰問の上演、情報誌「三ツ石だより」の発行、また雪合戦大会へのセンターチームの参加などを通じて、地域住民との交流と地域活性化が進んでおります。引き続き、一層の経済波及効果と地域活性化、人権意識の高揚に取り組んでまいります。そして、これまた矯正施設のセンター長さん初め幹部の方々、事務レベルの方々とこの浜田の行政のみんなで月に1回意見交換、情報交換を行っておりまして、いろんな意見が出ておりまして、有意義な形になっております。さらに、こういうことをこの場で言っていいかどうかわかりませんが、実は受刑者の方から市長あてのメッセージが、そしてこちらに入ったいろんな所感とか感想とか、そして地域に全く関係ないわけでありますが、この浜田市でこういうことをされてはどうかと、そのような提案も今まで2通ではありますが、参っております。この受刑者の方々には、すぐにご返事を申し上げて、感謝のことを申し上げ、そしていろんな面ですぐに役に立つすばらしい提言もありますので、積極的に生かしていきたいと、そのように思っておるところであります。そういう意味で、いろんな側面でこの大きな国の施設、この施設と我々行政が全市的な取り組みを行う中で、今後更にこの受刑者の方々が出所され、そして再犯が限りなくゼロに近づくように、そういうことでこの目標に向かってともに手をつないでまいりたいと、そのように思っておるところであります。そういう意味におきましても、どうかこの矯正施設へのいろんな催し物については、オープンになっておりますので、議会の皆さん方にも積極的にご参加いただきたいと、そのことを私からもお願いを申し上げる次第であります。 さて、7番目の中央図書館整備と土地利用計画の策定についてであります。 新しい図書館は、生涯学習、社会教育の場として、市民から親しまれ、より多くの市民に利用される図書館であるとともに、浜田市における読書推進の中核を担う機関であると考えております。現在、中央図書館としてのあり方や機能等の検討を行っておりますが、他の図書館や小・中学校の図書館等との連携による読書活動の推進や図書館ネットワーク、ラブック号などの活用により、図書館サービスの充実が検討すべき大きな課題と位置付けられております。今後、検討過程の中で、市民の皆さんのご意見やご提言をいただく機会を設けることも必要であると考えております。また、先般検討委員会から旧
医療センター跡地が建設候補地として望ましいとの第1次答申を受けたところであります。旧
医療センター跡地は、近くに学校もある文教地区でありますので、図書館を中心とした文教地区にふさわしい土地の利用について検討してまいりたいと、そのように考えております。 8番目の健康で生き生きと暮らせるまちづくりについてであります。 平均寿命は男性77.21歳、女性85.7歳で、健康寿命は男性16.07歳、女性20.23歳となっております。男女ともに県平均より短い状況でありますが、前回調査に比べて若干改善されている状況となっております。介護認定につきましては、昨年4月に要介護認定方法の見直しが行われましたが、国が経過措置を講じたこともあり、市民や家族の皆さんに不安や不満が広がることはなかったと認識しております。障害者福祉サービスの利用料の無料化や父子家庭への児童扶養手当の支給拡大などの福祉分野における諸施策につきましては、長引く経済不況で苦しんでおられる市民にとって効果的な支援策として、市民生活によい影響を与えるものと評価しております。 9番目の地域資源を生かした産業を創造するまちづくりについてであります。 平成22年度戸別所得補償モデル対策では、米戸別所得補償モデル事業と水田利用活用持久力向上事業が予定されております。この二つの事業がセットで行われ、交付税対象の販売農家である小規模農家や担い手農家、営農組織に交付金が交付され、農家の増収が見込まれることから、販売農家への支援策になるものと考えております。また、この事業の対応につきましては、JAいわみ中央や浜田市、島根県などで構成するいわみ中央水田農業推進協議会において行うこととしており、4月からの申請書の受け付け等、円滑な対応ができるよう努めてまいります。 次に、雇用調整金の拡充、中小企業の資金調達の円滑化、研究開発支援、経営支援、再生支援の周知、活用促進につきましては、金融機関とも連携を図り、周知徹底に努めてまいります。引き続き、はまだ産業振興機構、浜田商工会議所、石央商工会と連携し、イノベイティブ・アクションプラン支援事業補助金や創業者支援資金補助金などの活用も含め、PRに努めてまいります。 また、浜田自動車道の無料化により、人の交流や物流コストが安くなることから、特に広島方面との経済交流に追い風になるものと考えております。新年度は、広島PRセンターに、広島の企業等と広い人的ネットワークを持つ人材をアドバイザーとして新たに雇用し、観光客の誘致、企業間交流の促進、浜田港の
ポートセールスなどの情報発信機能を強化してまいります。さらに、具体的なPR事業の一環として、この3月15日から1年間、広島市内でどんちっち三魚をフルラッピングした路線バス1台を走らせ、浜田の魚をPRすることとしております。おいしい魚を浜田で食していただくためにも、浜田ならではの名物料理の開発など、食の受け皿づくりにも力を入れてまいります。 なお、この秋に予定されています食フェスタBB大鍋フェスティバル、産業祭など、多くのイベントを合併5周年記念事業と位置付け、更に海、温泉、スキーなどの豊かな地域資源を生かし、年間を通じて広島方面から多くのお客様に来てもらえるよう、情報発信をしてまいりたいと考えております。 10番目の快適で安心して暮らせるにぎわいのあるまちづくりについてであります。 まず、総合交通体系と政策の確立についてであります。 地域の公共交通を担っている石見交通から、バス路線廃止の意向が表明され、先般路線維持の要望を石見交通に対し行ったところであります。こうした路線バスの一部縮小や撤退など、中山間地域においては交通手段確保が厳しい状態が続いているものと認識しております。現在、高齢者や自家用車のない交通弱者の皆さんの移動手段確保のため、市営バスや予約型乗り合いタクシー、自治会等輸送活動支援事業を展開しております。今後、住民の移動実態の把握や総合交通体系の計画を策定してまいります。移動手段の確保は、定住対策につながる政策であると考えております。本格的に取り組んでまいります。 次に、公共下水道整備事業の検証と今後の整備方針についてであります。 これまで公共下水道整備事業は、三保三隅、旭、国府の3処理区で整備事業を行っております。人口密集地においては、こういう集合処理方式が合理的な整備手法であると考えております。今後は、合併処理槽による個別処理方式も含めた市全域の新しい汚水処理施設整備構想を平成22年度中に作成し、より効果的に早く整備を進めるための方策を選択しながら整備を進めてまいりたいと、そのように思います。 11番目の行財政改革についてであります。 平成20年2月に策定いたしました定員適正化計画におきましては、定員適正化の取り組みとして、支所機能の見直しや本庁と支所間の連携による組織の
効率化等を推進することとしております。さらに、自治区制度の検証におきましては、総合支所機能の検討や自治区の特性に合わせた人員配置について検討することとしております。また、消防職員を除く一般職員数は、平成21年4月現在で当初計画よりも11名前倒して削減しており、計画以上に推移しているものと考えております。支所機能につきましては、自治区の運営を管理する部門、住民サービスの総合窓口的な部門、地域の個性あるまちづくりを推進する部門の3部門化を図ることを柱に、議員ご指摘の住民サービスの提供を維持していく質、量的な職員体制が確保できるかという点に十分配慮しながら、今後1年をかけて検討してまいります。 12番目の予算編成についてであります。 平成22年度の地方財政対策のもとで編成いたしました平成22年度浜田市当初予算の総論的な評価といたしましては、まずは事業仕分けや子ども手当など、政権交代による政策転換の影響を可能な限り盛り込むよう苦心した点が挙げられます。そうした中で、当市の喫緊の課題であります安全・安心対策や中央図書館など、事業の実現に向けた予算の重点配分にも努めたところであります。一方で、公共事業に関しては、国の動向が不透明なことから、道路関係予算を中心に、補正予算対応としており、この点は今後の財政運営に課題を残したしところであります。 次に、平成22年度地方財政対策についてであります。 実質的な地方交付税が3.6兆円増額されるなど、政府内において地域主権の確立に向け、地域に必要なサービスを確実にできるよう所要の財源を確保されました。そうした意味で、地方の財源保障という面では評価できるものと考えております。 13番目の教育方針につきましては、教育長から答弁いたします。
○議長(牛尾博美) 教育長。
◎教育長(山田洋夫) 13番目の教育方針についてであります。 議員のおっしゃるとおり、人と技術こそが最大の資源であり、その源は教育にあると考えております。現在の高校進学率は、県の98.9%に対し、浜田市は98.2%であり、高校教育の無償化により多少増えることは考えられますが、大きく増えるとは考えておりません。ただ、高校教育の無償化により、安心して学校に行くことのできる環境が整うことによるメリットが大きいと考えております。経済的不安が小さくなることで、安心して学習に取り組むことのできる時間と精神的余裕により学力の向上が図られると考えております
。 教育方針では、直接学力調査について触れておりませんが、先ほどの答弁でも申し上げましたように、県との差が小さくなっており、改善の方向に向かっていると考えております。ご存じのように、この調査ではかれるのは一部の学力でありますが、全国や県との比較、経年比較によって浜田市の強みや弱みを把握できると考えております。今後とも、市教育委員会や各学校において、学力調査の分析を行い、学力向上の取り組みに努めたいと考えております。国の調査は、悉皆ではなくなりますが、県の調査が継続されますので、引き続き分析をもとに、知・徳・体のバランスのとれた子どもの育成に努めていきたいと考えております。 「はまだっ子プラン」の検証に当たっては、計画に挙げた各項目の検証はもちろんですが、学校、家庭、地域、そして行政の協働の流れができつつありますので、それぞれの果たすべき役割はどうだったのか、また協働のあり方はどうだったかという視点を大切に検証していきたいと考えております。 新計画の中心に何を据えるのかということでありますが、具体的には新年度に審議会等の意見も伺いながら、教育委員会として決定していくことになりますが、現計画にありますように、子どもたちの自尊感情を育てるために、学校、家庭、地域、行政がどうかかわっていくのかということを中心に取り組んでいく計画にしたいと考えております。
○議長(牛尾博美) 江角敏和議員。 〔20番 江角敏和議員 質問席〕
◆20番(江角敏和) 再質問ですけれども、今後一般質問のほうで会派の同僚議員、もう少し具体的に質問をさせていただくことにしておりますし、多くの議員から出されております一般質問の項目を見ますと、大変多く重なっておりますので、そこに譲りたいと思っておりますので、再質問はこれで終わらせていただきます。以上でございます。ありがとうございました。
○議長(牛尾博美) この際、暫時休憩します。なお、再開は2時15分といたします。 午後2時3分 休憩 午後2時15分 再開
○議長(牛尾博美) 会議を再開します。 休憩前に引き続いて会派代表質問を行います。公明クラブ、5番佐々木豊治議員。 〔5番 佐々木豊治議員 登壇〕
◆5番(佐々木豊治) 公明クラブの佐々木豊治でございます。 会派代表質問最後となりました。質問は、なるべく重複をしないように、また非常に限られた時間でありますので、より具体的な内容にしまして、あわせて提案も行ってまいりたいと思います。よろしくお願いを申し上げます。 まず、大きな1点目、今後の健全な自治体経営を行っていく上で非常に重要なポイントになるであろう公共施設、いわゆる箱物の有効活用についてお尋ねをいたします。 地方財政健全化法の公布に伴い、平成21年秋には、実質公債費比率など4指標の作成、公表が義務付けられました。同法は、従来の現金収入の動きだけではなく、それ以外の資産、負債も判断できる指標となっております。そして、財政破綻の予知、予防に機能するものとされております。しかし、当然同法によって財務諸表を作成すれば、自治体経営が健全に向かうわけではありません。見かけ上、自治体全体の財務状況は健全であっても、自治体経営全体の現場から見れば、例えば投資的経費の抑制によって箱物はぼろぼろで行政サービスが低下というような実態は、この財務諸表からは見えてまいりません。つまり、見えないところで自治体経営が悪化していく可能性が大いにあるのであります。 そこで、こういった市有施設の箱物など、老朽化の現状、利用状況、あるいは運営にかかわるコストなど、その施設のデータを総合的に調査分析を行う公共施設マネジメント白書、いわゆる施設白書を作成をし、経営的な視点から施設の今後の有効活用に向けた検証を行っていくとともに、持続可能な財政運営を進める先進自治体が出ております。 先日、PHP総合研究所のセミナーに参加をさせていただきました。タイトルは、まさに自治体公共施設の有効活用、箱物改革で財源を生み出す方法でありました。内容は、この施設白書についてでありまして、当日はこの取り組みを既に行っておられます習志野市の職員も講師で来ておられました。そして、当市の取り組みの様子も伺うことができました。この習志野市の取り組みは、平成19年度から施設白書作成委員会の設置から取り組まれ、平成20年度には3年間の期間限定で、施設白書の作成も含めた経営改革推進室を財政部内に設置、自治体経営の調査研究、事業仕分けの実施、行政と民間の役割分担のあり方の調査研究など、全庁横断的なさまざまな諸課題を調査、検討をしておられました。この習志野市の施設白書作成においては、市が保有をする公共施設のうち全体の約7割の面積に当たります、市民とかかわりが非常に強い、小・中学校や幼稚園、保育所、公民館、そしてコミュニティセンターなどの白書を作成をしておられました。この施設白書のデータをもとに、公共施設のあり方を初め、市全体としての限りある資源、資産を選択と集中により効果的、
効率的に配分をし、最少の経費で最良の市民サービスを提供できるようにと、自治体経営の転換を目指しておられました。 具体的には、施設ごとに事業費、委託費、光熱費、修繕費、減価償却費などのコスト情報や施設の老朽化度、利用状況、収入などの運営状況が記載をされております。この情報によって、例えばある公民館のホールは定員の5分の1しか稼働しておらず、利用収入は全体の数%しか徴収できていないなどの事実が判明をしております。すべての施設でこういった数字が判明できれば、選択と集中、改善の方向性などがおのずと見えてくるはずであります。 そこで、お尋ねをいたしますが、まず1点目として、この浜田市におきまして公共施設の今後の有効活用の計画、あるいはマネジメントをどのようにお考えか、お尋ねをいたします。 それから、2点目として、先ほど紹介をいたしました先進市のように、当市としても限られた財源の中で施設の有効活用に向けた検証を行うとともに、持続可能な財政運営を図るために、公共施設マネジメント白書の作成に取り組むべきと思いますが、ご所見を伺います。 それから、3点目として、財政状況が厳しさを増す中、有効な公共施設のマネジメントに今後取り組んでいく中で、民間や市民の活力の活用の検討も必要であります。今、PPP(パブリック・プライベート・パートナーシップ)という新たな地域経営の手法が注目されております。これは、PFIとは少し違い、事業やサービスの基本的枠組みをつくり上げる段階から民間や市民を参加させるなど、公共サービスのより広い範囲で民間や市民のノウハウを活用する手法とされております。では、なぜこの手法が注目をされてきたのか。豊かな生活に必要な多種多様なサービスを提供してほしいというサービスを享受する側のニーズと、行政の財政状況の悪化というサービスを提供する側の事情がうまくマッチしたからだと言われております。厳しい財政状況にあえぐ自治体が多種多様な公共サービスを提供するためには、行政と民間だけではなくて、市民も重要なサポーターとの認識が必要であります。市民には、一つの目安として、施設白書などで施設の実態を周知をしながら、より有効な施設活用をしていくためには、このPPPの手法について導入の検討を今後するべきと考えますが、ご所見を伺います。 次に、大きな2点目、高齢者福祉施策についてお尋ねをいたします。 高齢化率が極めて高い当市におきましては、国の高齢化に対する制度設計施行を待っていては到底追いつかず、そのあおりを受けるのは市民であります。よって、更なる全国に先駆けた介護、高齢者への浜田市ならではの施策が急務と考えます。高齢者の方々が少しでも不安を感じず、少しでも安心して暮らせることが、ひいては安全・安心のまちづくり、住みやすいまち浜田につながってまいります。公明党では、昨年の11月から12月にかけまして、全国3,000名を超える議員が一丸となって、介護現場でのさまざまな生の声を聞かせていただきました。そして、新たな政策の実現に向けた介護総点検を実施をいたしたところであります。その実施内容は、街角アンケートにおいては、全国の7万6,000人の市民の方から答えを寄せていただいたのを初め、多くの介護サービス利用者や家族の方、また介護事業者や従事者の方々、更には全国市町村の65%に当たる自治体からも回答を寄せていただき、多角的に現場の声を伺うことができました。調査結果のポイントとしては、特に、一つ、介護を受けたい場所はとの問いに、施設と在宅での希望は高い数値でほぼ同数であったこと、二つ目、介護従事者から事務量の軽減に強い要望があったこと、三つ目として、介護保険料抑制、公費負担の増額をすること、四つ目として、介護従事者の方々はやりがいはあるが、低賃金であることなどの大きく4点を挙げ、その対応策を提言として、一つ、特養など介護3施設を倍増、二つ目として、24時間訪問介護を大幅拡充、三つ目として、事務簡素化、認定の簡略化、四つ目、介護職の大幅な給与アップ、五つ目、保険料の公費負担を六割になど挙げております。 そこで、このアンケートなども参考にしながら、新たな市独自の高齢者施策について、三点提案をしたいと思います。 まず1点目、3世代同居を支援をし、奨励する制度を構築できないものかと思います。本来、介護保険制度は何のために始まったか、老後の最大の不安要因である介護をその家庭だけに、ましてや配偶者や息子さんのお嫁さんに負担させるのではなく、地域で社会全体として考え、支え合い、高齢者の真の自立を支援するための仕組みとして設けられたはずであります。今回のアンケートの中で、在宅介護をされているご家庭のうち困っていることの質問に対し、回答では、介護する家族の負担が大きいが最も多く35.8%、本人や家族のぐあいが悪くなったときに一時入所できる施設がないが18.8%、そして利用料が高いが18.6%でありました。施設に入所すれば介護保険で月8万円から9万円、食費やおむつ代など個人負担が2万円から3万円の費用がかかります。ありがたいことに、月十二、三万円の負担でおばあちゃんを面倒見てもらえると家族は言います。しかし、それは費用総額の1割であって、残り9割は介護保険で賄っていることが忘れがちになっているのが現状と思います。月に80万円から90万円、年にすれば1人の高齢者に給付費全体からいうと1,000万円はかかっている事実がぼやけているように思います。元気な孫の顔を見なから、おじいさんやおばあさんが子守をし、子どもをしつけ、豊かな道徳心を醸成をし、おじいさんやおばあさんが倒れたり寝込んだら家族みんなで介護し、みとっていく。もちろんそのための在宅介護を行う家族が休憩をとるためのケア事業の拡大や、小規模多機能型居宅介護事業の拡大などでサポートをしていく体制の強化は必要でありますが、介護を自宅で希望する方の経済負担解消のため、市独自の3世代同居手当を創設してはどうかと考えます。その額は、月10万円でも先ほどの施設介護の費用から見ても高くないと考えます。介護する家族の負担軽減のため、そして家族を大事にする浜田市の取り組みとして提案したいと思いますが、ご所見を伺います。 次に、2点目として、今、最も必要とされる職種、介護現場で働く職員に対し、市独自の手当などの支援策を講じてはどうかと思います。 先ほどの介護現場で働く人のアンケートでは、やりがいはあるが低賃金や心身の負担が大きいと離職した8割の人が考えており、逆に7割の人が今後も仕事を続けたいと望んでいることもわかりました。厚生労働省は、1月25日、09年4月に実施をした介護報酬改定により、全国の介護職員の平均月収は08年から9,058円増え、23万1,366円になったと公表いたしました。改定では、介護事業者への報酬を3%引き上げて月2万円の賃上げにつながることを目指しておりましたけれども、半額にも届かない結果となっております。昨年10月からの新政権による介護職員処遇改善交付金では、介護保険で支払われた総収入に対する交付率で加算されております。手厚い介護のために利用定員を少なくすると、総収入が減るために交付金が減ります。また、この交付金は職種が限られていて、生活指導員とか看護師、事務職員は対象外であります。また、この交付金は2年半の時限措置でありまして、その後の保障がありません。こういった背景を踏まえ、介護現場で働く職員に対し、市独自の手当など、特別な支援を講じていくべきと考えますが、ご所見を伺います。 次に3点目、地域で福祉を担う地域密着型福祉チームの構築をするべきと考えます。 高齢者の独居や高齢者だけの世帯も急増し、今後も増加の一途をたどってまいります。かつては、家族や親戚が高齢者の生活を支え、隣近所の住民も連携し、生活窮困者には行政がかかわった。つまり、血縁と地縁、行政の三者が高齢者を囲んで見守ってまいりました。しかし、今日では無縁社会と言われるまでに、これらの機能は弱まってきているのが現実であります。こうした地域力の衰えを補って、高齢世帯を回っているのはだれか。一つには、民生委員の方々であります。高齢者のお宅を訪問し、激励をし、愚痴を聞き、個人的な相談に乗り、時には買い物に、あるいは急を要するときには役所や病院に乗せていく、これが実態であります。私は、血縁と地縁にかわる組織として、民生委員さんを中心にして地域のボランティアと地域包括支援センターの三者が一体となって地域福祉チームを縦走につくるべきだと考えます。ご所見をお伺いをいたします。 次に、大きな3点目、市民の命を守る施策について2点伺います。 今、通常国会において審議が進んでおります2010年度予算案、命を守る予算と言われる中で、大幅に予算が削減されようとしている事業があります。代表的なものは、公立小・中学校の耐震化と女性特有のがん検診に対する予算であります。 まず1点目として、
学校施設整備費について伺います。 小・中学校耐震化予算については、昨年8月時点での概算要求では、全国で5,000棟分の予算が確保しておりましたけれども、このたびの10年度予算においては、2,200棟分しか計上されておりません。そこで、このような背景による当市における小・中学校の耐震化事業の影響についてお尋ねをいたします。 また、2点目として、市の大きな事業であります長浜小学校建設への財政面の影響がこの国の予算措置において影響があるのか、お尋ねをいたします。 次に、中項目の2点目、女性特有のがん検診についてお尋ねをいたします。 このがん検診について、現状の取り組み状況を伺います。 そして、2点目として、今後の取り組みについてどのようなお考えか、お尋ねをいたします。 最後に、
子育て支援策について伺います。 子ども手当が来年度より1万3,000円の半額支給から実施予定となっております。
子育て支援策については、この手当のような経済的な負担軽減だけではなく、施設の耐震化、夜間の小児救急や病後児保育の充実、放課後児童クラブや子どもの居場所づくりの推進など、子育て環境の整備が重要であります。 そこで、今、策定中の新たな次世代育成支援計画に今後の子育て支援政策全般にわたる方向性や目標をどのように示そうとしておられるのか、お尋ねをいたします。以上、公明クラブを代表しての壇上からの質問といたします。
○議長(牛尾博美) 市長。 〔宇津徹男市長 登壇〕
◎市長(宇津徹男) 公明クラブ、佐々木豊治議員の会派代表質問にお答えいたします。 1番目の1点目、公共施設の今後の有効活用の計画及びマネジメントの考え方についてであります。 浜田市では、平成20年7月に、行財政改革の一環として、公共施設の設置意義や適正配置など、一層の
効率的な運営方法、利用方法等の検討を含めた浜田市公共施設の見直し指針を策定しております。この中において、施設の設置目的、類似施設の整備状況、施設の利用状況等を踏まえ、現状分析を行い、分析結果をもとに、維持すべき施設や廃止すべき施設、類似施設の統合、地域団体や民間への譲渡等の見直しを行い、有効利用を図ることとしております。また、施設ごとの具体的な取り組みについては、短期、中期、長期の視点から、施設の財務状況を明らかにし、受益者の負担割合を算出するなど、費用対効果等を検証し、施設のあり方や管理方法など、今後の方向性について総合的に検討することといたしております。 2点目の公共施設マネジメント白書の作成についてであります。 議員ご提言の公共施設白書につきましては、自治体の持つ資産のほとんどが土地や公共用建築物であることや、歳出の多くが公共施設の市民サービスに使われているという実態を見たときに、今後の自治体経営には欠かせない観点であると感じております。また、行革の観点から見ても、集中と選択を進めるために、公共施設についてその利用状況や運営コストなどを施設ごとに示し、今後の公有財産の
効率的な運営や政策判断に役立てる施設白書は有効であると考えております。白書作成にかかわるコストや体制等を勘案すれば、これを早急に策定することは難しいと思いますが、限られた財源を有効に使うためにも、先進自治体の取り組みなども参考にしながら、今後研究をしてまいりたいと思います。 3点目のPPP(パブリック・プライベート・パートナーシップ)手法につきましては、日本語では公民連携事業、官民協働事業などと使われております。この手法についての解釈は、議員ご指摘のとおりであると認識いたしております。浜田市では、総合振興計画の「市民とともに創り育てるまち」において、市民、民間、NPOと行政との協働により、地域の課題を解決し、多様な地域資源を生かして、だれもが地域で生き生きと元気に暮らせるまちを目指すことを掲げております。また、施設白書等を作成し、開示し、市民に対し公共サービスの提供のあり方などを示すことにより、本当の意味での市民参加による地域経営のための議論が起きるのではないかと考えております。こうしたことを踏まえながら、PPP手法の考え方である官民協働事業について研究し、市民等との協働によるまちづくりに積極的に取り組んでまいりたいと考えております。 2番目の高齢者福祉施策の1点目、3世代同居手当についてであります。 同居する家族の支え合いや思いやりは、介護を受けるお年寄りにとって何よりもかえがたく、介護給付費の抑制につながるものと認識しております。3世代同居を含め、家族のあり方はさまざまでありますが、市といたしましては、家族介護用品支給事業など、家族介護者の負担軽減を図る施策を実施しております。ご提案の3世代同居手当の支給につきましては、既存の事業も含め、総合的に調査研究してまいります。 2点目の介護職員への支援についてであります。 介護は高齢者の安心を守る大切な仕事でありまして、命を守る医療看護職同様、地域にとってこれから最も必要とされる職種であると認識しております。市といたしましては、昨年10月に創設した浜田市介護人材確保・定着対策事業補助金制度により、人材の確保や定着に向けての取り組みを実施しております。介護職員の処遇改善につきましては、市の手当制度としてではなく、国が交付金制度として継続実施するよう強く要望してまいります。 3点目の地域密着型福祉チームについてであります。 高齢者の皆さんが住みなれた地域で自立した生活をしていくためには、公的サービスだけでは賄うことのできないさまざまな課題を解決していく必要があります。このような課題に対し、地域の福祉関係団体、NPO法人、ボランティア団体等の関係者や民生委員等も含めた幅広い関係者が連携し、地域住民の積極的な参加による地域福祉の推進が不可欠だと考えております。今後は、高齢者を包括的に支援する仕組みづくりの一つとして、ご提案の地域密着型福祉チームについて、前向きに検討してまいります。 3番目の市民の命を守る施策1点目、学校施設整備についてであります。 一つ目の小・中学校の耐震化事業への影響についてであります。 現在、児童・生徒の安全確保のため、全国の自治体が小・中学校の耐震化事業に着手され、浜田市におきましても、積極的に取り組んでいるところであります。こうした状況の中、国の平成22年度の予算額はいまだ具体的に定まっておらず、文部科学省の補助事業に対する申請が相当額超過しているという情報も得ております。また、地震防災対策特別措置法による財政支援拡充の時期が現在のところ平成22年度までとなっており、すべての事業を法の期限内に解決することが困難な状況であることから、この期限の延長を国に要望しているところであります。このように、財源の面におきましては、大変厳しい状況ではありますが、市といたしましては、児童生徒の安全を最優先に考え、国の状況にかかわらず、できる限り早急に耐震化事業を進めていきたいと考えております。 二つ目の長浜小学校改築事業への影響についてであります。 長浜小学校改築事業につきましては、平成22年度に新校舎の改築に着手し、平成23年度竣工の予定としております。しかしながら、全国的な耐震化事業の集中により、文部科学省の補助事業の申請額が相当額超過しているという情報を得ております。引き続き、長浜小学校改築事業の補助金交付申請が採択されるよう、国、県に対して働きかけを強めてまいりたいと思います。 浜田市といたしましては、地元住民の長年の念願であります長浜小学校の改築事業につきましては、国の補助採択にかかわらず、計画に沿って進めてまいる所存であります。 2点目の一つ目、女性特有のがん検診の取り組み状況についてであります。 平成21年度におきまして、8月下旬に子宮頸がんの対象者1,488人、乳がんの対象者1,986人に、それぞれクーポン券、検診手帳、受診案内を郵送いたしました。また、12月上旬には、乳がん検診を受けておられない方に再度受診勧奨を行い、受診率の向上に努めております。こうした取り組みにより、1月末の受診率は、子宮頸がんで14.9%、乳がんは18%となり、現時点で既に昨年の受診率を上回っていることから、効果があったものと認識しております。 二つ目の今後の取り組みについてであります。 この事業に対する国の新年度予算は、削減の見通しでありますが、本市におきましては、市民の皆さんに影響が出ることのないよう、引き続き事業を継続してまいります。さらに、がん検診の受診率向上を図るため、新年度からすべての自己負担額を無料化して、がんの早期発見と早期治療に努めてまいります。 4番目の
子育て支援策についてであります。 現在策定中の次世代育成支援計画におきましては、安心、ゆとり、ぬくもりの子育てができるまちづくりを目指しております。基本的な施策として、保育サービスの充実、子育て家庭の経済的な支援、健全育成の推進など21項目を掲げ、病後児保育や放課後児童クラブの充実等を盛り込んだ計画としております。前期計画を更に発展、強化した取り組みを推進してまいります。
○議長(牛尾博美) 佐々木豊治議員。 〔5番 佐々木豊治議員 質問席〕
◆5番(佐々木豊治) 途中から早口に言った割には、時間が若干余りましたので、再質問を1点ほどさせていただきたいと思います。 これは高齢者福祉施策の介護の部分でありますけれども、特別養護老人ホームの施設入所について、現在各施設ごとの入所判定委員会、この委員会によって次だれがあいたときに入るという協議をして決定をされておると思いますけれども、非常にたくさんの待機者がおられる中で、この人選をするというのは非常にシビアな作業だと思いますけれども、できればこの中に第三者的立場で介護現場がわかる市の職員さんがかかわることによって、待機者として、あるいは家族としてより公平な判定のもとに入所ができるものと思います。特に、そういった施設については、多額の公的資金も投入をされております。より市民目線で公平な人選のアピールができるように、そういったかかわりは必要ではないかと思いますけれども、その点についてご所見を伺います。
○議長(牛尾博美) 市民福祉部長。
◎市民福祉部長(渡部恵子) 入所判定についてでございますけど、島根県では特別養護老人ホームの入所判定基準というものを示されております。それに向けて各施設においても入所判定を行っておられるもんと考えております。 まず、その1点目といたしましては、介護を必要とされる度合い、それから家族構成、そういうものを入所の数字にあらわしまして判定表をつくりまして、それに基づいて優先順位を決めるということが一つ、また家族の入院とかそれから虐待とか、緊急を要する場合には、その判定の順番ではなく入所することができること、また3番目には、公平な判定を行う上からも、第三者委員を入れることとなっております。各施設におきましては、その第三者委員といたしましては、介護施設に直接かかわらない地域の方々を今のところは判定委員さんに入っていらっしゃると思っております。 ご質問の市の職員がその判定委員に直接加わることについてでございますが、やはり個々の施設の運営になっております。浜田市がかかわるか、浜田広域行政組合と一緒にかかわりは持ってはおりますけど、その判定委員会に直接市の職員が入るということは、ちょっと難しいかなあと思っております。ただ、先ほどご質問もあったのは、何かのやはりそういう事例とか心配があってのご質問だったと思います。浜田市といたしましても、広域行政組合と一緒に浜田市の特別養護老人ホーム施設協議会がございます。そこに出向きまして、やはりこういう事例があったようだけど、施設においても公平で市民の方々に不安が生じないよう、透明性のある運営をしていただくようにお願いしてまいりたいと思っております。
○議長(牛尾博美) 佐々木議員。 〔5番 佐々木豊治議員 質問席〕
◆5番(佐々木豊治) 是非ともよろしくお願い申し上げます。私もおっしゃるとおり、申し込んで5年も6年もたつけど、まだ入れないとか、非常にそういう厳しい状況を伺っておりますんで、是非とも公平さがより求められておる場でありますので、よろしくお願いしたいと思います。じゃ、以上で質問を終わります。
○議長(牛尾博美) 以上で本日の日程はすべて終了いたしました。 本日はこれにて散会します。ご苦労さまでした。 午後2時53分 散会 ──────────────────────────...