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12月06日-04号

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  1. 松江市議会 2017-12-06
    12月06日-04号


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    平成29年第5回11月定例会    平成29年第5回松江市議会定例会議 事 日 程(第4号) 平成29年12月6日(水曜日)午前10時開議 第1 一般質問     細 木 明 美  議 員     新 井 昌 禎  議 員     橘   祥 朗  議 員 第2 議第253号議案~議第265号議案    (追加提出 提案説明) 第3 議第148号議案~議第265号議案    (質疑、常任委員会付託) 第4 新庁舎建設特別委員会の設置について 第5 新庁舎建設特別委員の選任について 第6 休会について────────────────────────────────────────本日の会議に付した事件 一般質問  細 木 明 美  議 員  新 井 昌 禎  議 員  橘   祥 朗  議 員 議第253号議案~議第265号議案 (追加提出 提案説明) 議第148号議案~議第265号議案 (質疑、常任委員会付託) 新庁舎建設特別委員会の設置について 新庁舎建設特別委員の選任について 休会について────────────────────────────────────────出 席 議 員(34名)    1 番   河  内  大  輔    2 番   出  川  桃  子    3 番   細  木  明  美    4 番   太  田     哲    5 番   田  中     肇    6 番   米  田  と き こ    7 番   三  島  伸  夫    8 番   岩  本  雅  之    9 番   新  井  昌  禎    10 番   吉  金     隆    11 番   長 谷 川  修  二    12 番   柳  原     治    13 番   吉  儀  敬  子    14 番   橘     祥  朗    15 番   野  津  直  嗣    16 番   野 々 内     誠    17 番   森  本  秀  歳    18 番   貴  谷  麻  以    19 番   野  津  照  雄    20 番   川  島  光  雅    21 番   石  倉  徳  章    22 番   田  中  明  子    23 番   畑  尾  幸  生    24 番   森  脇  幸  好    25 番   南  波     巖    26 番   津  森  良  治    27 番   宅  野  賢  治    28 番   川  井  弘  光    29 番   篠  原     栄    30 番   三  島  良  信    31 番   三  島     進    32 番   立  脇  通  也    33 番   比  良  幸  男    34 番   森  脇  勇  人───────────────────────欠 席 議 員(なし)───────────────────────欠     員(なし)───────────────────────事務局職員出席者  事務局長    樋  原  哲  也  次長      二  村     眞  議事調査課長  福  島  恵 美 子  書記      田  中  孝  一  書記      尾  添  和  人  書記      岡  田  美  穂  書記      古  川     進───────────────────────説明のため出席した者  市長      松  浦  正  敬  副市長     能  海  広  明  副市長     星  野  芳  伸  政策部長    井  田  克  己  大橋川治水事業推進部長          古  藤  俊  光  総務部長    広  江  み づ ほ  総務課長    島  根  史  明  防災安全部長  多 久 和  正  司  財政部長    講  武  直  樹  産業経済部長  矢  野  正  紀  観光振興部長  錦  織  裕  司  市民部長    早  弓  康  雄  福祉部長    西  村  昌  志  健康子育て部長 小  塚     豊  子育て事業部長 舩  木     忠  環境保全部長  山  内  政  司  歴史まちづくり部長          藤  原  亮  彦  都市整備部長  安  達  良  三  消防長     菅  井  公  治  教育長     清  水  伸  夫  副教育長    高  橋  良  次  副教育長    古  藤  浩  夫  上下水道局長  川  原  良  一  ガス局長    渡  部  厚  志  交通局長    三  島  康  夫  市立病院院長  紀  川  純  三  市立病院事務局長安  部  裕  史─────────────────────── 〔午前10時00分開議〕 ○議長(森脇勇人) おはようございます。これより本日の会議を開きます。─────────────────────── △日程第1 一般質問 ○議長(森脇勇人) 日程第1「一般質問」を昨日に引き続き行います。 順次発言を許します。 3番細木明美議員。 〔3番細木明美議員登壇〕 ◆3番(細木明美) おはようございます。松政クラブ細木明美でございます。 早速、質問に入らせていただきます。通告書のとおり、4つのことについて質問をいたします。 まず、松江市の水産業についてお尋ねします。 農林水産業の振興、もうかる農林水産業と松江市総合計画に掲げ、また市長は所信表明演説でも言われていますが、その中でも特に水産業について、市長のお考えを伺います。 農業に比べるとかなり予算も少ない水産業、どちらかといえば余り市長は力を入れていないのではないかと感じられます。水産業の振興について、市長のお考えを伺います。 また、もうかる水産業に対する具体的な対策をお聞かせください。 もちろん、農業人口、農業従事者に比べて漁業者の数は少ないです。でも、数は減少しても、小型底びきや定置網漁、一本釣りやイカ釣り、採介藻で頑張っている個人漁師もあります。こうした人たちが、さまざまな課題を抱えながらも、現在の松江市の水産業を支えています。担い手確保のための補助金など、市としても支援はしていますが、やはり十分とは言えません。 今後どのようにして漁業者を守り、あわせて漁村を守っていくのか、また水産業の6次産業化についても、市長の考えを伺います。 とる漁業に対して、育てる漁業、これも重要だと考えます。現在、御承知のとおり、鹿島町にある鹿島・島根栽培漁業振興センターではアワビの種苗栽培を行っております。近年は、高い専門知識のある人材登用により、栽培環境の徹底管理のもと、新品種ハイブリッドの育成が大変順調で、目標40万個に対してことしは50万個、それも通常より早い段階で放流できる大きさまで育っています。種苗としての価値も認められ、県外からの引き合いもあるという現状ですし、もちろんここで育てた種苗は、地元鹿島町はもとより、島根町、美保関町で放流し、漁業者の安定収入源としての役割を担っています。 今後も市として引き続きアワビの種苗栽培を推進していくべきと考えますが、市長の見解を伺います。 また、アワビのほかに、マダイやヒラメの稚魚の栽培も行っており、ことし9月には、私たち松政クラブ新人議員で、施設の視察とあわせて、市内小学生によるヒラメの放流授業も見学いたしました。日本海の漁業について学び、大きくなったら帰ってきてねと言いながら海へ放流する子どもたちの姿に触れ、こうした学ぶ場所、学ぶ機会の必要性を感じたところです。 市長はどうお考えになりますかお聞かせください。 また、現在、隣接してあります旧水産関係施設を利用して、アワビの養殖も行われております。これについては、市内飲食店や県外に販路も少しずつふえてきています。 設備等環境を整え、本格的に養殖を進め、ブランド化をして、松江産アワビの生産、販売を手がけていってはどうかと考えますが、いかがでしょうか。市長の見解をお聞かせください。 そして、私は、こうしたとる漁業、育てる漁業、漁業を学ぶ場所、松江の水産業の拠点として、恵曇港の再開発をしたらどうかと考えております。 平成27年、恵曇から、魚の市場、競りがなくなりました。そのニュースを聞いたときは、漁業関係者はもとより町全体に、まるで光を失ったかのような大きな衝撃が走りました。 しかしながら、競りがなくなったとはいえ、県内において恵曇は浜田に次ぐ漁港です。ましてや、平成32年4月には、松浦市長に大変御尽力いただきました古浦西長江線も開通いたします。避難道路として整備された事業ではありますが、新鮮な日本海の魚を買う、食べる、見る、学ぶ、遊ぶ、そうした場所として恵曇港を開発すれば、地域資源を活用しながら、鹿島町のみならず島根半島地域の活性化につながります。 その上、松江の海と食の観光地、また出雲空港からのアクセスにより、松江観光の北の玄関口にもなり得る場所であると考えます。もちろん、すぐにできるものではないかもしれませんが、古浦西長江線の開通に合わせて行っていく、今からできることから始めていくことにも大きな意味があります。 何を夢物語のようなことを言っているのかと思われるかもしれません。ですが、夢の持てないまちに未来はありません。少子高齢化が進み、港町から魚の競りがなくなり、銀行がなくなり、今また消防署もなくなります。恵曇を新しいこれからの水産振興のまちとしてよみがえらせることは、中核市となる松江市の水産と観光振興の起爆剤にもなります。たくさんのものがなくなったまちに、活気が戻ってきます。私は、いずれ恵曇に競りを取り戻したい、それぐらいの気持ちでおります。 もちろん、このような大きなプロジェクトは、松江市だけでできることではありません。国や県の力もかりて、またJFや地元水産業者とも協力し合いながら、そこに若い人たちの英知を結集して、若者や子どもたちの未来のためにぜひ進めていきたいと考えます。 こうした考えについて、また、こういう考えで進めていくことに対して、松浦市長のお考えをお聞かせください。 ぜひこの先希望が持てる御回答を期待いたします。そして、松浦市長、御案内いたしますので、ぜひ恵曇福野市場の周辺を見に来てください。 それでは、次の質問に移ります。 地場産業の振興と地元企業への支援についてお尋ねします。 歴史ある松江ならではの和菓子やお茶、八雲塗や手すき和紙などの伝統産業、魚の一夜干しや野焼きかまぼこ板わかめ、干し柿、津田カブ漬けなどの豊富な農水産資源を生かした加工産業、そして東出雲のものづくり産業や、観光を支える食の産業、昔から松江の経済を支えてきたこうした地場産業を、環境整備や人材育成などしっかり支援し、守っていく必要があると考えます。そして、こういうことこそ、松江市総合計画にある経済と生きがいが両立する地域の実現につながるものと考えますが、市長の見解を伺います。 また、さまざまな業界において、都会から、県外から、多くの会社、企業が進出してきています。イオンのような大手流通企業やコンビニ、ホテルや飲食チェーン、建設業や家電業界、そして印刷業や学校給食まで、本当にありとあらゆる業界に至っています。 もちろん、市としても企業誘致にも力を注いでおり、新規参入は地域経済に刺激を与え、経済の活性化のためにも決して悪いことではありません。ですが、やはり地元商店街が寂れたり、店を閉じたり、地元業者が仕事がとれなくて困っている、そんな光景ばかり見ていては、市民の元気は出ません。地元商店地元企業には、利潤追求だけでなく、松江のために、地元のためにという特別な思いがあります。 市の中期財政見通しによると、税制改正により、今後、法人税率が下がることにより、税収の減額が予想されています。また、国からの交付税も減額され、今後ますます厳しい市政運営となります。しかしながら、こういうときにこそ、地元企業が元気になる手助けを、新しい挑戦、未来に投資ができる支援を、行政としてもしっかりとしていくべきだと考えます。 市が率先して地元企業を使い、応援し、育てていく。ここにも市長の言われるキーワード、地産地消の言葉が当てはまります。市長の見解を伺います。 では、3番目の質問に移ります。 昨年10月の豪雨により、県道松江鹿島美保関線の島根町野井から瀬崎間、鹿島町御津地区、また境美保関線男鹿地区において土石の崩落事故があり、緊急措置として片側通行が行われております。しかしながら、この事故処理について、1年が経過しましたが、いまだに片側通行が行われており、復旧したとの報告もありません。 美保関について言えば、市長も御存じのように松江市の観光地でもあり、古い家並みや美保神社を観光、お参りする観光客も多い地域です。ことしの正月は、この片側通行のために起きた渋滞により、せっかく美保神社にお参りされようとしながらUターンして帰ってしまった車が何台もあったと聞きました。地元から見れば、一日も早く復旧してほしい、大変な、生活にかかわる事態ですが、1年以上かけても改修できないというのは、何とも理解しがたい県の事業進捗であります。 当時、避難道路は、県道181号線、男鹿から雲津に抜ける道路があるからとのことだったようですが、この道路は幅員3.5メートルほどで、車がすれ違えないような幅の、市道よりも狭い道路です。ましてや、とてもバスが通るような道路でもありません。 県税の多くを拠出している松江市内の事業がこのように進捗が悪いことに対して、市長はどのようにお考えでしょうか。 松江市としても、県の事業だからということではなく、しっかりと県と協議をして、地元に工事の進捗を伝えるべきではないでしょうか。このような事業が1年以上かかるなら、道路の一部拡幅をしてもできたのではないかと思えるくらいです。 同じ思いは、島根町の野井や瀬崎、鹿島町御津の方々も感じているはずです。名称は変わるようですが、くにびきジオパークを目指している地域でもあります。市長の率直な意見を伺います。 では最後に、児童クラブについてお尋ねします。 児童クラブについては、今までもたびたびいろいろな方が取り上げ、質問をしてこられました。そこで、私は、佐太児童クラブの立ち上げから、現在は運営委員会の委員、そして指導員もしてきた経験からお話をさせていただきます。 児童クラブは、御承知のとおり、小学校に通う子どもを持つ親が安心して働くことができるよう、そうした親の強い要望により、地域で立ち上げ、運営を行っているものです。その中で一番苦労していることが、指導員の確保です。 毎日の時間が短いために、まとまった収入にならず、特に保育士など有資格者の確保には苦労いたしました。そうして開設までにやっと集めた指導員ですが、子どもたちが言うことを聞いてくれなかったり、保護者からの苦情や何かあったときの責任を負担に感じ、開設してこの2年の間にやめてしまう指導員が何人もありました。また、有資格者にさらに求められた認定資格の壁が大きく立ちはだかり、せっかく始めた児童クラブでしたが、指導員の数が足らなくなり、やむを得ず現在は休会をしています。 実は私も、こう見えて幼稚園教諭保育士資格を持っております。そのことから頼まれて指導員をやっておりましたが、認定資格というのは、私のような資格を持っている者が、さらに県の主催する16科目、計24時間の認定研修を受講しなければならないのですが、やはり皆さんにとってこの受講は難しいようです。 佐太小学校には空き教室がなく、佐太児童クラブは地区の集会所を借りて運営していましたが、場所が狭いということもあり、現在、佐太幼稚園耐震改築工事に伴い、幼稚園の2階に建設中です。再開を切に待ち望んでいるお母さん方のために、完成する来春までに何としても指導員を確保し、再開したいと思って動いております。 市としても、どうかこうした児童クラブの持つ課題や現状を把握し、理解して、佐太児童クラブの再開並びに維持していくことに対し、より一層の御支援をいただきますようお願いいたします。 ここで、私が以前から指導員をしながら考えてきたことをお話しさせていただきます。 昔は、子どもというのは、学校が終わると家に帰ってからすぐに近所の子どもたちと一緒になって外で遊んでいました。そこには1年生から6年生まで一緒にいて、1年生は一生懸命6年生の言うことを聞いて必死についていこうとし、また6年生は1年生を教えたり面倒を見たりして、子ども同士、いい上下関係をつくりながら成長していきました。 その姿を、松江市の児童クラブで再現できないでしょうか。子ども同士の遊びの中から知恵が生まれ、たくましさが育まれ、さまざまな経験をして、そしてそれが積み重なって、生きる力となります。 現在、松江市の児童クラブは3年生までとなっています。これを6年生までとすることによって、先ほどの遊びはもちろんですが、勉強するにも、今よりももっといい環境づくりができるのではないでしょうか。そして、これにより指導員への負担も軽減され、何より、6年生まで預かってもらえることで、働く保護者の応援になります。 きょうは、私が指導員をしながら考えてきたことをお話しさせていただきました。もちろん、この実現のためには場所や経費など多くのハードルがあるでしょうが、これも一つの選択肢に入れながら、使用料の改定に伴い、よりよい児童クラブにするために一緒に検討し取り組んでいきたいと思いますが、いかがでしょうか。お考えを伺います。 子育て環境日本一、「選ばれるまち 松江」、この実現に向けて、児童クラブのあり方はとても重要な課題の一つです。これからも市民目線を大切に、住みよいすばらしい松江市を目指して、ともに考え、ともに歩んでいただきますことをお願いしまして、私の質問は終わります。ありがとうございました。(拍手) ○議長(森脇勇人) 松浦市長。 〔松浦正敬市長登壇〕 ◎市長(松浦正敬) 細木議員の御質問にお答えを申し上げたいと思います。 私のほうからは、1番目の、松江市の水産振興と恵曇港の再開発についてということで、私が水産振興に余り興味がないように言われましたので、私の考えていることも申し上げてみたいと思っております。 まず、水産業の振興につきましては、やはり御指摘がありましたように、もうかる漁業、農業と同じで、もうかる漁業にしていくことが最も重要だと思っております。昔から言われておりますように、とる漁業だけではなくて、いわゆる養殖漁業、こういったようなものを複合的に行っていくことがやはり大事ではないかと私は思っております。 それから、水産物の加工によって高付加価値をつけていくこと、それからあるいは体験型の観光のようなこと、こういったものとの融合によった多角経営というようなことによりまして、女性や高齢者の活躍の場をつくって、漁村地域の活性化につなげていければと思っております。 今、漁業についてもそうでございますけれども、各地域の実態に即しました水産業の振興ビジョンを策定していきたいと思っております。このために、漁業、漁村の地区別の現状把握、課題整理を行っていきたいと思っております。 私は、漁業のことはそれほど確かに詳しくは知らないわけでございますけれども、農業と比較していろいろ考えてみる必要があるのではないかと思っております。農業におきましても、やはり担い手の問題であるとか高齢化の問題、同じような問題が今あるわけでございますが、そうしたものを今、農業の場合は、例えば集落営農であるとかそういう形で、何とか集団として連携をしながら切り抜けていこうというような考え方が出ております。それに対して、この水産業というのは果たして誰が主体になって今やろうとしているかというところがなかなか見えにくいところがあるのではないのかなと思っております。 今、島根半島全体で水産振興というものをこれから考えていかなければいけないと私は思っているわけでございますけれども、そのときに、そうした島根半島全体でみんな連携してやっていくという仕掛けがこれから必要ではないだろうかと思っておりますし、またいわゆる漁業権というものも、余り使われなくなっている漁業権もいろいろあるのではないだろうかと。農業でいきますと耕作放棄地のようなものがあるわけですけれども、こうしたものを有効に活用していくことも必要ではないだろうかということで、島根半島御出身の市議会議員皆さん方はたくさんいらっしゃるわけでございますので、ぜひ私どもとそうした議員の皆さん方を交えて、どういうふうにしたら島根半島水産振興ができるかということを一緒になってぜひ考えてみたいと思っているところでございます。 2点目は、今後どのようにして漁業者を守り、漁村を守っていくのかと、また水産業の6次産業化と。 先ほど申し上げたとおりでございますので、やはりこのためには所得向上あるいは雇用の確保、とにかく浜に活気を取り戻していくことが何よりも重要ではないかと思っておりまして、そのためには、御指摘がありましたような6次産業化の推進、それから漁業と2次、3次産業の融合による地域資源を活用しました商品あるいは観光サービスの提供を通じて、浜に活力を取り戻していくことが必要ではないかと思っております。 現在、鹿島町においては、底びき漁業者によります直売所と飲食施設の運営、それから住民グループによりますワカメのメカブドレッシング、それから島根半島各地板わかめであるとかサバの塩辛販売、漁場をめぐります産地体感ツアー、こういった6次産業化あるいは農水商工連携、こういった事業も行われているところでございます。こうしたことを、商工会あるいはJFと連携して積極的に広めて、地元の機運を盛り上げて、民間主導の取り組みをやっていく必要があると、これに対して当然行政としても支援していきたいと思っておりますが、ともかく漁業の、先ほど申し上げましたような主体というか担い手をきちっと確立していくことが、高齢化問題等々もありますので、大変大事だと思っております。 3点目は、アワビの種苗栽培についてでございます。 アワビの種苗栽培は、今、県内で唯一、この松江市の栽培漁業振興センターが行っているところでございます。近年は、全国トップクラスの優秀な生産技術者によりまして、健全な種苗と安定的な生産体制が確立をされまして、施設運営も安定していくと考えております。 この健全なアワビ種苗を放流することで、地域資源の維持、増殖につなげることができると考えているところでございます。しかも、アワビは消費者ニーズも高いし、それから市場価格も高値で安定しております。また、食の面などでの付加価値も大いに期待できるところでございます。 先ほど申し上げましたけれども、ぜひ漁業者の皆さん方には島根半島で一体となって漁場の管理も行って、放流したアワビを効果的に漁獲をし、循環型の漁業を推進していただきたい、そのことがいわゆる所得向上につながっていくものと思っております。松江市といたしましても、漁業の担い手が育っていきますように、アワビの種苗生産をより効果の上がるものにしていきたいと思っております。 それから、日本海の漁業についての学ぶ場所、学べる機会の必要性についてでございます。 松江市では毎年、漁協、漁業者、県及び水産振興協会と連携をいたしまして、島根半島各地において、アワビやヒラメ、マダイについて学び放流する体験学習を行っているところでございます。今年度は9回実施をいたしまして、小学生、幼稚園、保育所児童205名の参加があったところでございます。 それから、漁業者と連携いたしました定置網漁業体験、それから松江いわがき養殖施設の見学会、漁村地域の婦人会と連携した料理講習会、それから県立図書館と連携した水産業のパネル展示や学習会、こういったものを行って、漁業について学ぶ場や機会を提供しているところでございます。 参加しました子どもたちが、水産業に興味を抱いて、将来の担い手となることを期待いたしておりますし、多くの市民の皆様に漁業の理解者となっていただけますように、今後もこうした取り組みを続けていきたいと思っております。 それから、松江産アワビの生産販売をブランド化して手がけてはどうかということでございます。 現在、JFしまねがアワビの陸上養殖を行って、恵曇産養殖アワビとして、主に市内の飲食店に年間約2万個を販売されていると、これは先ほどのセンターがつくりました種苗をもとにしまして陸上養殖を行っておられるわけでございます。今後は、ニーズに応じました計画的な販売、それから販路開拓が大事だと思っているところでございます。 しかし、実際、養殖アワビの実態としましては、JFがある意味細々とやっていただいていると。地元の皆様方がもう少しこれに対してきちっと協力をする、あるいはもうJFではなくて地元の皆さん方がこれをもうかる漁業ということで取り組んでいただくということがやはり必要ではないかと。今、安定的に種苗を生産することもできるようになっているわけでございますので、こうした状況をもとにして、ぜひ地元で元気を出してやっていただきたいと思っているところでございます。 そしてそれと同時に、先ほど申し上げましたように、島根半島全体でぜひ連携して、こうしたアワビの振興といいますか生産、こういったものに取り組んでいただきたいと思っているところでございます。 5点目は、恵曇を新しいこれからの水産振興のまちとしてよみがえらせていきたいという御決意でございます。 御指摘がありましたように、古浦西長江線を活用して、逆に鹿島のほうに観光客であるとかたくさんの人を導き入れるという発想というのは、非常におもしろい発想だと私も思っております。現在、くにびきジオパークの推進協議会では、日本ジオパーク認定に向けて取り組んでいるわけでございまして、そういう意味で、恵曇漁港の周辺の魅力を高めていくことは地域の活性化に極めて大きな効果をもたらすものと思っております。 先日も、議長と一緒にシンガポールを視察いたしたわけでございますけれども、シンガポールの皆様方がどういったものに観光として興味を持つのかということをお伺いしたときには、例えば1つは競りであるとか、それからもう一つはいわゆる網、そういったもので一緒に体験をするということをぜひやってみたいと、あるいは見てみたいという御要望がございました。こういった情報等々もぜひ取り入れながら恵曇の振興ということも考えていく必要があろうかと思っております。 それから、平成20年に、鹿島の地域協議会が、鹿島地域まちづくり指針を策定されたところでございます。その際、恵曇地区につきましては、これは仮称でございますが、海の駅というものをつくって、これを核とした漁業あるいは地域の活性化の推進を図っていくと。そのためには、新鮮な魚介類あるいは加工品を生かした恵曇フレッシュ朝市、それから海洋レジャー、休憩施設整備の構想が掲げられているところでございます。 ぜひこうした、せっかくのまちづくり指針があるわけでございますので、ぜひ細木議員も先頭に立って恵曇を引っ張っていただきたいと、私どもも一緒になって考えてまいりたいと思っているところでございます。 残余の質問につきましては、担当の部長のほうからお答えさせていただきます。 ○議長(森脇勇人) 矢野産業経済部長。 ◎産業経済部長(矢野正紀) 私からは、2点目の、地場産業の振興と地元企業への支援についてということでお答えをさせていただきます。 松浦市長がかねがね申し上げていますように、地産地消というのは農林水産業に限らず、政策の柱として、あらゆる分野にわたった取り組みの中で進めていきたいと考えております。 具体的には、農水商工連携などによって地域のつながりを強め、地域で調達できるものは地域で調達するといった域内経済の好循環を図ること、そしてさらに、販路拡大等によって地産外商の取り組みにもつなげてまいりたいと考えております。これによりまして、その仕事に対する誇りと自信が生まれ、またふるさとへの愛着と地元での就業につながることから、こういった人材の域内循環を生み出す環境もつくってまいりたいと考えております。 ○議長(森脇勇人) 安達都市整備部長。 ◎都市整備部長(安達良三) 私のほうからは、質問項目の3番目、道路維持管理の取り組みについて、具体的には、半島地域における県道の災害復旧工事進捗のおくれに対してどう考えるか、そして今後の対応についてはどうかという質問に対してお答えいたします。 御指摘のありました3カ所のうち、島根町の野井地内の工事箇所におきましては、平成28年12月に災害発生してから、国の災害査定を受けるために、地すべりの観測が約10カ月にわたり実施され、現在、観測データをもとに県と国で対策方法及び手続について協議がなされており、年内には方針決定をする予定と伺っております。 次に、鹿島町の御津地内の工事箇所におきましては、平成28年9月に災害が発生し、復旧工事が行われておりましたが、本年2月に崩壊し、再度、今年度内の完了を目指し復旧工事が行われると伺っております。 次に、美保関町の男鹿地内の工事箇所につきましては、平成28年9月に災害が発生し、当初は本年10月末の完了を目指して工事が進められておりましたが、工法変更や水道管の移設に伴い工事がおくれたことと、それから台風21号の影響で新たにのり面が崩れ、電線ケーブルの移設が生じたことなどから、来年1月末の完了と伺っております。 いずれの路線も、各地域にとりましては重要な幹線道路であり生活道路でもあります。先ほど述べましたように、それぞれやむを得ない理由があることも承知しておりますが、1年間というのは長過ぎるのではないかと感じているところでございます。 市といたしましても、早期に復旧工事が完了するよう県に働きかけてまいりますし、市道等で災害が発生した場合には迅速な復旧に努めてまいります。それから、工事の状況やスケジュールに変更が生じた場合は、県と協力して、地元並びに関係者の皆様へ丁寧な情報提供と説明に努めてまいります。以上でございます。 ○議長(森脇勇人) 高橋副教育長。 ◎副教育長(高橋良次) 4点目の児童クラブ、よりよい児童クラブにするためにとの質問に対してお答え申し上げます。 児童クラブの指導員の確保につきましては、各地区運営委員会の皆様も大変苦慮されている喫緊の課題であると認識しておりまして、本市としましても、人材確保のために、例えば有資格者に対する手当の支給、こういったことなど新たな処遇改善策について現在検討しているところでございます。 入会対象につきまして御意見をいただいておりますが、4年生以上の受け入れを実施する民間児童クラブ、これも増加をしていることは承知しておりまして、保護者ニーズがあることも知っております。ただ、子どもの発達段階に合わせた自立心を養うことや家庭学習の習慣づけ、こういったことを含めて、中学生へのスムーズな移行、いわゆる子どもの発達段階に合わせた対応ということを含めて、市では3年生までとしているところでございます。 なお、児童クラブ運営全般の改善を図っていく上では、民間事業者の参画も得ながら進めていく必要があると思っておりまして、今後、地区運営委員会や民間事業者の代表から成る組織を立ち上げて、よりよい児童クラブのあり方について検討を進めてまいりたいと考えております。一緒に取り組んでまいりたいと思っております。よろしくお願いします。 ○議長(森脇勇人) 細木議員。 ◆3番(細木明美) 丁寧な御答弁ありがとうございました。 特に水産業に対しましては、市長に対して少々失礼なことを言ったかもしれませんけれども、市長の水産業に対する熱意を感じることができましたので、安堵いたしました。ぜひとも地域ごとの振興ビジョンの策定、一日も早い策定をお願いしたいと思います。 またそのほかの、アワビの養殖についてですけれども、おっしゃったとおり、今JFしまねのほうでやっております。地元の皆さんが取り組む必要があるというお話もありましたけれども、それも含めて、今後どこが実際やっていったほうがいいのかも含めて、市と一緒に検討していきたいと思いますので、そのあたりはどうでしょうか。 ○議長(森脇勇人) 松浦市長。 ◎市長(松浦正敬) 今、矢野部長が中心になりまして、地元の皆さん方といろいろ協議をしておりますので、地元の皆さん方がどういう形で参画していただけるのか、そういったことを含めて、ぜひ一緒になって検討していきたいと思います。 ○議長(森脇勇人) 細木議員。 ◆3番(細木明美) ありがとうございました。ぜひよろしくお願いいたします。 それともう一点、3番目の道路維持管理についてですけれども、これについて市長はどうお考えになるか、少しお聞かせいただけませんでしょうか。 ○議長(森脇勇人) 松浦市長
    ◎市長(松浦正敬) やはり1年以上も通行に不便を来すということは、これはあってはならないことだと思っておりますので、これは県のほうにきちっと伝えていきたいと思っております。 ○議長(森脇勇人) 細木議員。 ◆3番(細木明美) どうぞよろしくお願いいたします。終わります。 ○議長(森脇勇人) 9番新井昌禎議員。 〔9番新井昌禎議員登壇〕 ◆9番(新井昌禎) 友愛クラブの新井昌禎でございます。 今回は、地方版総合戦略を踏まえた人口獲得競争、ふるさと納税獲得競争などの自治体間競争が激化する中で、松江の将来像としている「選ばれるまち 松江」の実現を目指す方策について、大きく3点について一括質問させていただきますので、よろしくお願いします。 11月21日、松江市が2018年4月に中核市に指定されることが決定しました。市長は、中核市移行により、松江の総合力を発揮できるようになり、地方創生で掲げた「選ばれるまち 松江」への第一歩となると述べられています。 日本全国で人口減少が進む中、松江が選ばれるということは、これまでに先人から受け継いだ全国に誇る文化や伝統に基づいたこの地域の魅力や価値を選んでいただくことだと思います。 一般に、人口増加対策には、出生数をふやすことによる自然増と、他の地域からの社会移動をふやすことによる社会増があります。松江市まち・ひと・しごと創生人口ビジョン第1次総合戦略では、年間の出生数を約2,000人と、平均270人の社会増を目指すとしており、この2つの挑戦を達成することで、2060年に松江市全体で人口約18万人を確保するとしています。 出生数をふやす取り組みは、そのベースとなる基本的な取り組みについて、国を挙げて子育て支援制度や社会保障制度などをナショナルミニマムとして底上げすることで、日本全体の合計特殊出生率をふやすことが大前提になると思います。一方、社会増の取り組みは、人や企業に選ばれる地域をつくることで人口流出に歯どめをかけ、UIJターン者をふやすことが必要で、まさに自治体間競争の結果が大きく影響します。 先般、あるテレビ番組で、明治になるまで女人禁制で、いわば出生率ゼロの町だった高野山が人口を維持してきた仕掛けについて紹介していました。高野山は、標高850メートルの高地にあり、現在も、居住する2,500人余りのうち僧侶の数が約700人、人口の3割近くが僧侶という宗教都市です。江戸時代まで、高野山の町の全体が金剛峯寺の境内となっており、厳格な修行の場として、僧侶と単身者のみが暮らす地でした。 明治5年まで女人禁制が守られ、1,000年間は出生率ゼロの社会でしたが、僧侶を目指す人が全国各地から集まり、住み込みで勉強するという習慣が代々受け継がれてきたことで、人口を維持してきました。つまり、その地域に特別な魅力や価値があれば全国から人を集めることができるということであり、逆に、特別な魅力や価値がなければ人は集まらない、選ばれないということだと思います。 では、現時点での松江の特別な魅力や価値は何でしょうか。これまで松江市は、住みやすさ日本一、子育て環境日本一や健康寿命日本一の実現の取り組みなどを進めてきており、全国的にも高く評価されているところですが、これらのことは私たちの暮らしの中で最も基本的なことであり、全国の各自治体が社会増を目指す取り組みの中でそれぞれレベルアップに取り組んでいることでもあります。つまり、自治体により多少の差はあると思いますが、特別な魅力や価値とは言えないと思います。 高野山の例にもあるとおり、特別な魅力や価値とは、そこでしかできないこと、または断トツなことだと思います。幸い、松江には、プログラミング言語Rubyがあります。また、IT産業の集積もあります。私は、これらを核としたIT技術者やロボット技術者を育てることが、松江の特別な魅力や価値になると考えます。 人工知能やロボット技術の発展は、日進月歩で進んでいます。こうした技術は、今後、労働現場で深刻化する人手不足を解消する方法の一つとして考えられています。 先般、市議会の総務委員会の視察で、掛川市のAIの活用による自治体の問い合わせ応答サービスを視察しました。また、会派として、飯南町で行われている自動運転サービスを体験させていただきました。ともに実証実験中ということもあり、まだまだ解決すべき課題はたくさんありましたが、近い将来の実現可能性を十分に感じさせる内容でした。 しかし、これらを実現させるためには、高いスキルを持ったIT技術者やロボット技術者がこれまで以上に必要になります。そうした人材を松江で育て、日本各地で活躍していただく、そして退職後などについては、技術を身につけた松江に定住し第二の人生を楽しんでいただくといった人の流れをつくることにより、「選ばれるまち 松江」を実現できると考えます。 そのためにも、第1次総合戦略で例示されているRuby City MATSUEプロジェクトや松江ファンクラブ事業、プロジェクト「まつえん人」などの施策をさらに深掘り、深化させるべきだと考えますが、御所見を伺います。 次に、松江市総合計画の4つの基本目標の一つである、人を大切に育てることについてお伺いします。 未来を担う「人財」をまち全体で育てる、特に子どもたちや若者が学び育つ中で夢を描き、その実現にチャレンジできる環境整備に取り組むとしています。 先日、松江市内で行われた講演会で講師の先生が話されたことですが、子どもはやったことのないことをやりたがるものであり、子どもたちにとって将来の夢や目標というものは絶対に必要なものである。夢を持っているからこそ努力することができるし、苦しいことにもチャレンジすることができる。自分のやってみたいこと、大好きなことから夢を見つけるためには、初めて出会うことの全てに感動することが必要であり、感動することによって必ず、やってみたい夢が見つかるそうです。 子どもたちは、生まれたときから諦め方を知っているわけではない。子どもたちに夢や目標がないということは、諦めるということを誰かが後から教えた結果である。さらに、うざいとか無理とか自分には関係ないとか言っていると、一生夢は見つからないそうです。また、夢は1つだけでなく、何個あってもいいそうです。夢は、大好きなことの先にあるそうです。そして、周りの大人たちは、自分たちの価値観を押しつけたり子どもたちの夢をどうせ無理と否定的に捉えたりして、子どもたちの将来の可能性を奪わないことも重要だというお話でした。 松江には高等教育機関が既に集積していますので、「人財」を育てる環境は整っています。大切なことは、こうした学びの場で行われている教育の内容だと思います。 総合計画では、この項目の目標指標として、将来の夢や目標を持っている児童生徒の割合を取り上げています。現状値として、小学校で84.4%、中学校で69.7%、目標値は、小学校で90%、中学校で80%としています。私は、この数値に驚くとともに、物足りなさを感じました。 ぜひ松江市内の児童生徒の全員が、大好きなこと、つまり将来の夢や目標を持てるよう指導を行っていくべきだと思いますが、御所見を伺います。 また、若者や女性、子どもや高齢者など、松江に暮らすあらゆる世代が自分自身の夢や目標に向かって果敢に挑戦し、お互いに応援し合う風土、環境を備えたまちへと高めていくためには、さまざまなことを独自に学ぶ環境として、読書環境の整備が最も重要になると思います。私たちの身の回りにある最新の設備や装備だけを見ていると、自分ではできないような気になると思いますが、最初の自動車や飛行機は全て手づくりでした。つまり、いろいろなものの歴史の最初を知ることで、何でもできるということがわかります。 本には、人類の努力と英知が詰まっています。ぜひ読書環境日本一を目指した事業に取り組むべきだと考えますが、御所見を伺います。 最後に、6月の定例会でも質問させていただいた、日本一交通事故の少ない県都松江を目指す取り組みについて、再度質問をさせていただきます。 前回は、車を運転する方を対象としたソフト対策や規制の考え方について質問をさせていただきましたが、今回は具体的なハード対策についてお伺いします。 松江市は、皆さん御承知のとおり国際文化観光都市であり、大変多くの観光客に訪れていただいています。近年では、尾道松江線の開通など道路網の整備により、マイカーやレンタカーなどを自分で運転し、市内各地の観光地を回られる方もふえています。 日本一交通事故の少ない県都松江になるということは、ここで暮らす市民の方だけではなく、こうした観光で訪れた方にとっても安心して車を運転できるということであり、安心・安全のまちづくりが進み、松江の印象がさらによくなると思います。その結果、「選ばれるまち 松江」にもつながると思います。ぜひ実現に向けた取り組みを、関係機関と連携し、積極的に進めていただきたいと思います。 その中で、私が市内を運転しているときに少し危険だなと感じた場所がありますので、対策等を検討していただきたいと思います。 1カ所目は、市役所北側の交差点です。 この道は、皆さんも御承知で、よく利用されると思いますが、交通量や歩行者が多く、また道路を横断する方も多い箇所だと思います。松江警察署などで作成している交通事故多発地点マップにも、追突、出会い頭事故が多い箇所と記載されており、この中にもヒヤリ・ハット体験をされた方もいらっしゃると思います。今後、中核市への移行や庁舎の建てかえ工事等が始まれば、ますます市役所に来られる方など交通量や歩行者がふえることが予想されますので、何らかの対策を検討すべきだと考えます。 次に、これもマップに追突、出会い頭事故が多く、横からの通行に注意と記載されている、塩見縄手通りと城山西通りが交差する黒田町交差点です。 これまで、この箇所はT字の交差点となっていましたが、現在は、周辺の店舗が変わったことなどにより、ほぼ十字の交差点となっています。しかし、信号機の整備が以前のままとなっており、一方から見ると信号機がない状態になっています。この交差点は、ふだんから交通量も多く、大変混み合う箇所でもありますので、早急な対策が必要だと思います。 次は、体育館南側の道路とくにびき道路が交差する北公園南交差点です。 ここは、体育館側からくにびき道路に向かって出る場合、車線が2つあります。1つが左折専用、もう一つが直進と右折の共用となっています。一般に、車線が2つある場合、1つが直進と左折、もう一つが右折専用となっている場合が多いと思いますが、ここは違います。 また、この道路の手前には希望橋があり、交差点に対する見通しが少し悪く、橋を越えると下り坂になっているのでスピードが出やすい箇所だと思います。手前の道路には案内標示がありますが、はっきりとわかるカラーリング等の対策が必要ではないかと思います。 私も経験したことがあるのですが、交差点の反対側の県立プール跡地側からくにびき道路に向かって右折する際、正面の右折待ちの車の陰から左折車線にはみ出してくる直進車にひやりとしたことがあります。直進車の急ぐ気持ちもわからないではありませんが、車線をはみ出して走ることは、対向車だけでなく後続車にとっても大変危険な行為であり、これを防ぐ対策が必要だと思います。 なお、市内には、このような直進と右折を共用している箇所がまだまだあり、似たような経験をされた方も多いと思います。それぞれの箇所の交通量を測定した結果で定められたルールだとは思いますが、観光などで市内を初めて運転される方もたくさんいらっしゃることから、運転者にわかりやすい標示等の対策を検討すべきだと思います。 最後に、これは交差点ではなく速度規制についてですが、白潟公民館と白潟保育所が面している通りは、日中の交通量も多く、朝夕には保育園への送り迎えの車がふくそうする通りとなっており、現実的には余りスピードが出せない箇所だと思いますが、ここの速度規制は40キロになっています。一般に、スクールゾーンの速度規制はおおむね30キロ程度だと思いますので、ここの速度規制については検討すべきだと思います。 このように、市内にはさまざまな形状をした交差点や道路があり、交通事故を誘発する要因にもなり得ます。ユニバーサルデザインの視点も取り入れ、運転者にわかりやすい標示等の対策を検討すべきと考えますが、御所見を伺います。 今後、日本一交通事故の少ない県都松江を目指す取り組みを現実のものとしていくためには、行政機関の取り組みだけでなく、市民の方々の協力が必要だと思います。具体的には、市民の皆さんが日々経験したり目撃したりしたヒヤリ・ハット体験をビッグデータとして集約する仕組み、(仮称)マツエおべたわマップの構築が必要ではないかと思います。大変多くの方が利用している携帯電話やスマートフォンを活用したデータ集約の方法について検討していただきたいと思います。 さらに、観光客の皆さんから指摘を集約する仕組みも追加することが必要だと思います。アンケートの中で松江の印象を聞き取りする際に、あわせてヒヤリ・ハット体験も集約する仕組みについても御検討いただきたいと思います。 こうした地道な取り組みにより、日本一交通事故の少ない県都松江を目指した取り組みが市民参画の中で継続されることにより、安心・安全の取り組みが一層前進し、「選ばれるまち 松江」を実現させることができると思います。御所見をお伺いします。 さて、私は今回の質問の中で、自治体間競争が、人口減少対策という一つの目標に向かって、地域の伝統や文化を無視した過度な競い合いになるのではなく、地域間の特性や体力の違いを前提に、人的資源や物的資源を相互に融通し合うことで連携する創造的な競い合いとなるという視点で質問をさせていただきました。松江に住むあらゆる世代が夢や目標を実現し、達成感を持って暮らしを楽しみ、幸せを感じる松江市になるよう、地域の持続可能性を高める政策に積極果敢に取り組んでいただきたいと思います。 以上で質問を終わります。ありがとうございました。(拍手) ○議長(森脇勇人) 松浦市長。 〔松浦正敬市長登壇〕 ◎市長(松浦正敬) 新井議員の御質問にお答えを申し上げたいと思います。 私のほうからは、第1点目の、「選ばれるまち 松江」を実現させるための方策についてでございます。 とにかく特別な魅力、価値を高めることが大事だという御指摘でございます。私もそのとおりだと思っておりますけれども、ただ、そこに若い人に定着をしていただく、住んでいただくためには、やはり住みやすさであるとか、その他いろいろな生活上必要な環境整備、こういったものもやはり必要ではないかと思っておりまして、これらを合わせて魅力あるいは価値を高めていくことが必要ではないかと思っております。 その魅力の最たるものとして、Ruby City MATSUEプロジェクトを上げていただいたところでございます。御承知のように、今、各地のIT企業からRubyの聖地として松江が注目を集めるようになっております。そして現在、インドとのIT人材の交流にも発展をするなど、人が人を呼ぶ人材の地産地消のサイクルが着実に育ってきているところでございます。 現在、行政といたしましては、人材育成に少し力点を置いて、中学校の授業に取り入れるとか、あるいは小学校の授業に入れるとか、こういう視点で取り組もうとしているところでございます。こういったRubyの取り組みのように、他にはない松江の魅力を高めて産業振興、雇用に結びつけていくことが大変重要だということで、こういったことを特に若い人たちが松江の魅力として再認識をしていただく、松江を好きになって広く発信していただくことが大事ではないかと思っているところでございます。 残余につきましては、担当の部長のほうからお答えさせていただきます。 ○議長(森脇勇人) 広江総務部長。 ◎総務部長(広江みづほ) それでは、3点目でございますけれども、日本一交通事故の少ない県都松江を目指す取り組みについてということで、まずは、運転者にわかりやすい標示等の対策を検討すべきということでございます。 議員が御指摘されましたとおり、市民の方あるいは観光客の方を問わず、わかりやすい道路標示等については大変重要であると考えております。 例年でございますけれども、各地区の交通安全対策協議会から交通安全施設要望書というものを提出いただいておりまして、その要望の中には、道路交通法等の規定ではない、それによらないような路面標示あるいは警戒標識等の設置、整備、そういったものに関するものも含まれております。総務課におきまして、道路管理者などに対しまして、道路利用者に注意喚起などを促します路面標示あるいは警戒標識の設置、整備について要請をしておりまして、例えば市役所の北側の交差点という御指摘もございましたが、こういったところ、実際に標示がなされているということにつながったものもございます。 路面標示あるいは交通規制、信号機の運用等の道路環境の整備につきましては、本市のみで対策を講じることのできるものではございませんので、道路管理者あるいは松江警察署、地域住民の皆さんと連携また情報交換をしながら、交通情勢の変化に柔軟に対応してまいりたいと考えております。 また、2点目の御質問の中の、ヒヤリ・ハット体験などのビッグデータを集約する仕組みということがございました。 近年、国交省や民間企業等が連携をいたしまして、情報通信技術を用いまして、通信機能を備えたカーナビなどから走行状態などのさまざまなデータをビッグデータとして集積し、急ブレーキ多発地点あるいは速度超過となっている地点、こういったことを危険箇所として、またカーナビに表示をさせまして運転者に注意喚起を促したり、収集したビッグデータを客観的に分析をして、潜在的な危険箇所を道路整備、道路改良に反映させるなどして、交通事故防止対策を講じているところでございます。 松江市といたしまして、皆様方から提供されたヒヤリ・ハット体験を市独自にビッグデータとして収集分析することは非常に困難でありますので、先ほど述べましたような既に活用されておりますビッグデータをもとにした危険箇所マップを活用するなどいたしまして、市民の方、また観光客の方を問わず、交通安全に関する情報として、今後、広報及び提供していくことを検討していきたいと考えております。 ○議長(森脇勇人) 高橋副教育長。 ◎副教育長(高橋良次) 私のほうから、2点目の、未来を担う次世代「人財」を育てる取り組みについての御質問にお答え申し上げます。 総合計画に掲げます基本施策の目標指標が物足りないという御指摘についてお答え申し上げます。 議員の御指摘のとおり、松江市の全ての児童生徒が将来の夢や目標を持てるようにしていくことは大切なことと考えております。 小中学校では、職場見学や職場体験などを積極的に行っています。教育委員会におきましても、地元企業や事業所等の方々を小中学校に派遣をし、まつえ「子ども夢☆未来」塾や、トップアスリート、さらには地元プロスポーツ選手などによる学校訪問を実施しておりまして、子どもたちが将来に対する夢や希望を育むための事業を行っているところでございます。 子どもたちは、訪問先や講師から仕事やスポーツに対する思いややりがい、誇り、夢、ふるさと松江で働くことなどについての話を伺う中で、大人になっても学び続けたい、あるいは世の中の役に立つことの楽しさ、さらにはすばらしさ、こういったものがわかったとする、将来に対する前向きな感想を持つようになっているところでございます。引き続き、地元企業やスポーツ団体の方々などと連携を図りながら、目標指標が100%に近づくよう努力をしてまいりたいと思っております。 続いて、読書環境日本一を目指した事業ということでございます。 昨今、スマホやゲームなどによりまして本離れの傾向が強くなっていることが深刻な問題となっていますけれども、その中にあってもやはり読書は大切だと考える人は91%に上っているというデータもございます。図書館には蔵書の充実と居心地のよい空間、これが求められていると世論調査でも報じられているところでございます。 現在、松江市立図書館におきまして、中央、島根、東出雲の3館と、移動図書館車並びに配本事業、こういったことによりまして、全市的に良質な図書サービスを提供しているということでございます。また、中央図書館内には専門スタッフを配置いたしまして、学校間の図書の効率的な活用、あるいは物流ネットワークシステム、こういったものを稼働させまして、学校からの相談対応や学齢期における読書推進への支援も行っているところでございます。 各館におきましては、図書館職員が、利用者の必要とする資料あるいは情報の検索援助や問題解決に向けてのレファレンスサービスなどを行うことで、読書を通じた学びの環境整備を図っているところでございます。また、開館時間を夜9時まで延長いたしまして、館内にBGMを流すとともに、いつもと違った演出で図書館を楽しんでもらう、こういったよるの図書館と称しておりますが、今年度は3回を実施するなど、新たな利用機会の創出と利用者の増にも努めてきているところでございます。 松江市総合計画におきましても、人材還流と松江暮らしの推進において、主要施策として掲げております市民が利用しやすい図書館づくり、これについて、引き続き利用者ニーズに応えられる体制を整えてまいりたいと考えているところでございます。以上でございます。 ○議長(森脇勇人) 新井議員。 ◆9番(新井昌禎) ありがとうございました。ぜひ、特に将来を担う子どもの人材育成については力を入れてやっていただきたいと思います。以上で質問を終わります。 ○議長(森脇勇人) 14番橘祥朗議員。 〔14番橘祥朗議員登壇〕 ◆14番(橘祥朗) 日本共産党松江市議団の橘祥朗でございます。 最後の質問になりました。そういう意味では、若干重複をしている部分もありますけれども、4項目についてお尋ねをさせていただきますので、御答弁をよろしくお願いいたします。 初めに、中小企業、小規模業者の支援と、それにつながる中小企業・小規模企業振興条例の制定についてでございます。 中小企業、小規模企業白書等では、緩やかな改善傾向にあるとはしながらも、企業形態や組織規模によって異なり、設備投資や売上高の伸び悩みに直面しているとしています。また、雇用環境と人手不足の現状を指摘しています。 事業者の起業、創業について、起業前の起業希望者、起業準備者は性別や年齢によってさまざまな課題を抱えており、起業後についても、各成長段階において適切な支援施策を利用することが重要としています。事業の継承についても課題が多く、対策、準備が進んでいないので、支援体制が必要であることと、小規模事業者で廃業を選択する個人事業主は多く、事業や資産を譲りたいと考える者も多いので、こうした経営資源が次世代に引き継がれる循環を形成することが重要としています。 売上拡大については、顧客ニーズや自社の強みを発揮し、PR活動、新市場、新商品開発など、小規模業者ならではの柔軟性を生かし、女性やシニア等の多様な人材を活用するなどで、持続可能な発展、成長につなげていくことが重要としています。 そこで、松江市の中小企業、小規模業者は減少傾向にありますが、松江市の業種別事業者数のここ数年間の推移、またその経営状況についてどのように把握しておられるか伺います。 2つ目には、松江市はものづくりを初めとして販売業など、中小企業、小規模零細業者によって支えられています。市としても、こうした事業者に対してさまざまな施策を取り組んできているわけでございますけれども、全国で中小企業、小規模企業の振興を目的とした条例制定が大きく広がっています。 国は、平成26年に小規模企業振興基本法を制定し、基本計画を策定、島根県は平成27年に島根県中小企業・小規模企業振興条例を制定しています。県条例では、中小企業、小規模企業の置かれている厳しい現状を指摘し、中小・小規模企業が地域社会の発展に不可欠と位置づけて、施策を総合的に推進するとしています。 中小企業・小規模企業振興条例を制定している自治体は、島根県内では今年度11月段階で、私の調べなんですけれども、島根県は平成27年度に、市町については雲南市など3市と9町が制定、江津市が平成30年4月制定予定となっており、現在検討を始めているのが大田市、川本、そして制定の予定がないのが松江市、浜田、安来の3市と知夫村のみとなっています。現在は制定がもっと進んでいるかと思われます。 制定したどの市町も、地域の特徴を生かして取り組みを進めています。松江市議会でも会派を超えて、これまで条例制定を求めてきているところです。昨日までの答弁の中で、制定に向けて検討に着手すると伺いましたが、人口減少の中で、地域の活性化や地域の維持のためにも、特に小規模零細業者への総合的な支援の強化のためにも、条例制定が必要と思います。 条例制定状況やその内容の調査と松江市の今後の取り組みについて伺います。 この項の最後ですが、中小企業、小規模企業の振興のために、商工会、商工会議所の組織強化が重要と考えます。県内では、商工会、商工会議所の会員の状態は、商工会への加入率は県平均が62.2%、松江北は61.5%、松江南は65.5%で、商工会議所の組織率は5割以上がほとんどですが、松江商工会議所は27.3%と極端に低く、県平均を大きく引き下げています。昨日までの市長答弁の中で、さまざまな課題について商工会議所と相談をしてとの答弁が多々ありましたが、地元業者の声を広く取り上げようとすれば、この組織率は大きな問題と言わなければなりません。 商工会員数の現状をどう捉えているのか、組織率の低さの原因は何か、今後の取り組みについて伺います。 次に、大きな2つ目の項目です。所有者不明土地家屋の実態についてお尋ねをします。 所有者不明土地問題にかかわって、所有者不明土地問題研究会は、持ち主をすぐ特定できない土地が2016年に410万ヘクタールに達して、九州に相当するとし、相続候補へのアンケートにより、対策を講じないままで2040年まで推移すると、北海道相当の780万ヘクタールに達するとの試算を発表しました。その上で、所有者不明土地が障害となり公共事業が停滞したり、計画の変更の増加や、それに伴う土地が荒廃したりするなどの経済損失額は、2016年は1,800億円と試算をし、所有者不明の土地の増加を踏まえると、2017年から2040年で損失額は少なくとも累計で6兆円に及ぶと推計しています。 政府は、こうした所有者不明土地問題に関して、新たに利用権を設定して公益性のある事業に活用できる制度を創設する方針を明らかにしています。今朝の山陰中央新報にも、そのことに触れた記事が載っておりました。 空き家、空き地問題は、2013年現在820万戸、20年後には世帯数の減少に伴い2,150万戸に達すると見込まれているところです。平成28年度地籍調査を実施した1,130地区、563市区町村の62万筆の中の所有者の抽出サンプル調査によれば、20%を超える地籍が所有者不明とのことです。 人口減少、少子高齢化が進む中で、寄せられる相談の中にも、相続登記が放置をされる例が数多くあります。数代さかのぼっての登記、いわゆる数次登記が、権利者の数など複雑となり、放置されている事柄がふえていると考えられます。故郷を離れた人にとってはそれほど価値がないとすれば、放置をされる物件はますますふえていくことになります。 このような所有者のわからない土地がふえていく問題は、山林等では豪雨災害時における防災の観点からの課題、災害復興時の課題対策でも対策が必要とされています。 そこで、松江市は所有者不明土地家屋の実態調査を行っておられるのかどうか、所有者不明土地の松江市での現状と今後の対策はどうか伺います。 2つ目には、全国で所有者不明の土地や家屋がふえて、公共事業の計画が変更される例がふえているとされていますが、松江市ではこのような例があったのかどうか伺います。 そして最後に、固定資産税の徴収率は非常に高いものがありますが、このような所有者不明または相続登記の不備などで通知不能の状況があるのかどうか、実態を伺います。 昨日の宅野議員への答弁では、不明は20件足らず云々とありました。ほぼ100%、所有者は判明していると考えてよいのでしょうか伺っておきます。 続いて、3番目です。八束町における地域密着型特別養護老人ホームの設置問題についてです。 八束町の八束保健福祉総合センターは、ことし3月をもって、指定管理制度によるホームヘルプサービス、デイサービス、プール等の業務は取りやめて、建物を無償譲渡して、地域密着型特別養護老人ホームとして来年4月開設の予定で松江市は公募しました。また、それまでに、地域の皆さんからは、特別養護老人ホームの建設を求める陳情が出されていました。 昨年12月、岡山県の社会福祉法人久赤会だけが、特別養護老人ホーム八束の里計画をもって公募に参加をいたしました。2月議会では、建物の無償払い下げが決まり、土地は市より借り上げ、建物は無償払い下げ、その後の計画では、8月より内部の改装や、公募の条件となっている温水プールにかかわるボイラー等の修繕などに取り組み、あわせて来年4月からの開所と同時に通所介護やホームヘルプサービスなども利用できることとなり、こうした説明が自治会など関係者にもされています。近い場所での特別養護老人ホームの設置について、住民は大きな期待を寄せているところです。 しかしながら、一向に改装などの動きが見られず、自治会関係者、住民から支所や私に対して、どうなっているかなど質問が多く寄せられる事態となっています。私も、公募が始まって、久赤会しか公募に応じないことがわかってから、久赤会の関係者から協力要請があり、地元の医師の紹介をさせていただいた経過もあり、心配をしているところです。12月現在に至るまでも何ら改装等の動きがなく、このままでは来年4月の開設は無理、不可能ではと、失望の声が広がってきています。 経過の説明、現状と今後の見通し、また市の考え方について説明を求めます。 2つ目は、介護施設の運営は今後厳しさが想定をされています。スケールメリットという点では、規模の小さいところでは採算がとりにくくなるとの指摘がされており、母体施設との連携も必要です。八束で想定されている29床という規模の施設についても、こうした課題があるのではと考えられ、施設の建設、維持に心配する声があります。 松江市内での類似規模の施設の運営状況についてどのように把握されているか伺います。 その最後に、以上説明してきた現状で、八束保健福祉総合センターの建物や敷地の管理が行き届かなくなり、敷地内はもちろん、周辺の雑草や雑木の手入れができず、歩行者や車が通行する市道にも雑木が伸び放題となり、お年寄りや子どもたちの通行にも差しさわりが出てきました。対応を求める声が自治会や支所にも寄せられ、私からも担当課へ連絡をし、この間、対応して、一定処理をしていただいたところですが、本来なら施設の管理はことし4月から久赤会となるのでしょうが、この状況では土地や建物の管理はどうなるのか伺います。 最後に、義務教育学校についてお尋ねをいたします。 そしてまた、この間の小中一貫校八束学園の総括を求めたいと思います。 初めに、義務教育学校、小中一貫校については、全国で、公共施設の再編計画の中心に据えられていることへの批判、また都市部でも地方でも、学校リストラであり、住民自治の基礎単位である小学校を破壊することにつながるのではと危惧する声が広がっています。地域によっては、文科省言いなりでこの制度が導入されることへの反対運動もあります。 松江市教育委員会は、全国の各地での動き、研究者の指摘についてどのように研究されてきたか伺います。 2つ目です。施設一体型小中一貫校八束学園が、来年4月から9年制の義務教育学校に移行するとして、今議会に約250万円の予算が計上されています。 私はもちろんのこと、PTA、多くの地域関係者は、現在の八束学園が、校長を初め教職員、関係者が与えられた現在の条件の中で努力されていることには大いに敬意を払い、見守っているところです。しかし、小中一貫の制度がどうなのか、また義務教育学校制度が何なのかよくわからないという素朴な疑問は、私だけでなく多くの住民が持っています。 八束学園は、八束町時代から計画をされていた小中学校の建てかえ計画が、合併後、2011年に、小中学校の校舎を一体化して開校されました。開校時から、小中一貫がどのようなものか、どのように運営されるのかは説明はありましたが、十分にPTA、地域に理解されて開校されたとは言えません。初めてのことなのですから、もちろん子どもたちにもよくわからないまま開校されました。 小学校1年生から中学3年生までが同じ校舎の中で授業を受け、生活をしており、呼び方も1年生から9年生。校長は1人、教員室は小中一緒です。 そこで、多くの疑問や意見を述べて、答弁を求めたいと思います。 1つ、入学式は小学入学時だけ、卒業式はありません。修了式はありますが、これも父母からの声で、一日かけて行うようになりました。卒業式は、中学卒業時だけです。ギャップではなく、気持ちを切りかえて中学校に入学するという、1段階段を上がるというステップを踏む機会がなくなっているのではないでしょうか。 2つ目、体育祭や発表会も9学年が一緒です。音楽祭は、出番が少なくなりました。体育祭も種目は減り、1年生が4時近く最後まで参加です。父母からも、出番は少なく時間は長いなどといった声も寄せられています。これまでとの違いの目に見える部分でも、子どもたちにとってよいことなのかどうか不明です。 3つ目です。小学5、6年生を中心に、これまででしたら児童会が組織をされて、代表を選び、自分たちで学校をよくすることなどを話し合い、問題を解決するなど、小さいながらも自治の大切さを学ぶ、そしてリーダーシップの養成と経験など、成長期の重要な体験が失われているのではないでしょうか。現在は児童会はありません、小学校では。前期、中期、後期と分けて、それぞれの区切りでリーダーができることとされてはいますが、それも不確かなことです。 4番目です。さまざまな課題について教職員が共通認識を持たねばならないとされていますが、1年生から9年生まで混在した教職員が、例えば問題のある児童について本当に共通認識が持てて、目が行き届くということになるのでしょうか。 そして、5つ目です。1年生から多感な中学3年生までが一緒に生活をして、何の問題もないのでしょうか。父母から見て、小学校1、2年生のときには中学生が相手をしてくれることがよいことと思えた、しかし8、9年生になると勉強や部活が忙しくなり、低学年との交流が負担になっているという声もあります。 修了式あるいは立志式、複数学年間の教員グループづくりなど、さまざまな課題について、八束学園が努力、工夫されていることはよく承知をしています。しかし、父母から見て、小中一貫校、しかも施設一体型が、子どもの成長にとって、それぞれが独立していた時代よりもよい影響を与えるのかなど、疑問の声があります。 以上、見解を伺います。 この義務教育学校についてですが、今回、義務教育学校とされるに当たって、八束学園では教育委員会からPTA役員に、これまでと同様です、何も変わりませんという説明があったと聞き及んでいます。どのような説明であったのでしょうか。 子どもたちの家庭には、義務教育学校になりますという1枚の通知だけしか配付されていません。全ての父母や地域住民には説明や理解を求めることがないままに進行しているのではないでしょうか。教職員に対しても、十分な理解が得られているのでしょうか。疑問です。 地域に理解を求める必要はないのか伺いたいと思います。 来年4月の開校を急ぐのは拙速と言わなければなりません。義務教育学校について、例えば独自なカリキュラムを組めることが強調されていますが、その独自なカリキュラムを組む目的はどういうものでしょうか。それぞれの学園が独自なカリキュラムを進めることは、学園間にとっては、さまざまな違ったそれぞれの学園にとって、その関係からいえば支障は何も起きないのでしょうか伺っておきたいと思います。 最後です。今後、一体型あるいは併設型など異なる形式であろうが、文科省の方針に従って、松江市教育委員会は義務教育学校制度を広げていくこととなるのでしょう。八束学園は小規模で、初めての一体型で、学園側の努力や工夫もありますが、我々が経験してきたことと違いは多く、少なくとも八束学園の施設一体型による小中一貫校が過去の小中別学校であった時代より何がすぐれているのか、また現在存在している、小中一貫校と称してはいても施設隣接型と施設分離型などの他の学園と比較して何がすぐれているのか、何ら総括やまとめもないままで義務教育学校とすることは大きな問題ではありませんか。 こうしたさまざまな疑問や不安を含めて、八束学園のこの間のあり方についてどのように総括をしているのか伺います。 最後に、一人一人の子どもが、成長の過程にあって、学校に行きたい、勉強することが楽しい、先生が優しくて励ましてもらってうれしい、父母や地域住民が子どもを預けて安心と言える学校になることを希望して、質問を終わります。よろしくお願いいたします。ありがとうございました。(拍手) ○議長(森脇勇人) 松浦市長。 〔松浦正敬市長登壇〕 ◎市長(松浦正敬) 橘議員の御質問にお答えいたします。 私のほうからは、第1点目の、中小・小規模事業者支援と中小企業・小規模企業振興条例の制定についてをお答え申し上げたいと思います。 まず第1点目は、松江市におきます中小・小規模事業者の数の状況でございますが、経済センサスによりますと、平成28年は1万148、平成21年と比べまして758件、7%の減、平成26年と比べますと267件、2.6%の減となっております。これを業種別に見ますと、医療・福祉、教育・学習支援業は増加をいたしておりますけれども、他の業種は減少しております。主なものといたしましては、建設業におきまして、平成28年が922でございますが、平成21年に比べますと16.8%の減、卸小売業では平成21年に比べまして11.3%の減、宿泊・サービス業は平成21年に比べますと9.3%の減となっております。 それから、経営状況でございますけれども、現在、商工会議所、商工会、それから県の中小企業団体中央会などを通じまして把握に努めておりますが、課題といたしましては、新規開業の停滞、生産性の伸び悩みに加えまして、人手不足や経営者の高齢化、こういったことが深刻化をしているということでございます。 次に、中小企業の振興条例の制定ということでございます。 この問題につきましては、野津照雄議員、川島議員、森本議員にもお答え申し上げましたとおり、条例を制定するに当たって、県条例を踏まえて、本市の特色を生かした産業振興策につなげていくことが必要であると考えております。今後は、商工会議所、商工会はもとよりでございますが、JAや生産者など関係機関を交えて、条例制定に向けて検討を始めてまいりたいと思います。 3点目は、松江商工会議所の会員数の現状、組織率の低さの原因、今後の取り組みということでございます。 商工会議所の会員組織率は現在27.3%、この数年間27%台で推移をいたしております。他の県庁所在地と比較しますと、大体同水準になっております。しかし、県内の商工会や会議所と比較いたしますとやはり組織率が低いわけでございますが、この理由は、県庁所在地では他都市に本社を持つ支店、営業所や大手コンビニのフランチャイズ店が多くて、そうした事業者が入会をされないということが上げられます。 こうした中、商工会議所におきましては、事業者支援のほか、地域活性化やまちづくり活動などを通じまして積極的に入会を募っておられるところであります。また、商工会議所は、法律に基づきまして、会員、非会員を問わず経営相談や創業支援を行っておられまして、市内の中小・小規模企業振興に欠かせない支援機関でありますので、本市におきましてもさまざまな機会を通じて組織率の向上に協力してまいりたいと思っております。 残余につきましては、担当の部長のほうからお答えをさせていただきます。 ○議長(森脇勇人) 講武財政部長。 ◎財政部長(講武直樹) 私のほうから、2番目、所有者不明土地家屋の実態についての3番目でございます、固定資産税の通知不能の状況はあるかという御質問でございますが、昨日、宅野議員に御答弁申し上げましたとおり、相続登記が行われていない不動産につきましては、納税義務者を確定し、賦課徴収をしております。しかしながら、納税義務者の死亡により相続人不存在で徴収できない状態にあるものが、現在21件ございます。 ○議長(森脇勇人) 小塚健康子育て部長。 ◎健康子育て部長(小塚豊) 八束町における地域密着型特別養護老人ホームについてお答えを申し上げます。 まず第1点目、このままでは来年4月の開設は不可能と考えるが現状と今後の見通しについてという御質問でございます。 この八束町における地域密着型特別養護老人ホームの整備につきましては、公募により、本年2月に、岡山県赤磐市の社会福祉法人久赤会に決定したところでございます。来年4月の開設に向けて協議を続けてまいりましたが、当該法人より、開設に伴う資金調達のめどが立たないとして、11月末に辞退届が提出されたところでございます。 八束町内の施設整備につきましては、第7期介護保険事業計画に盛り込む方向で検討してまいりたいと考えております。 それから、この八束町で予定をされている施設の類似規模の施設の市内の施設の運営状況についてという御質問でございます。 松江市内には、同様の施設が7事業所ございます。昨年度の収支状況を見ますと、4施設は黒字、残る3施設は赤字経営となっているところでございます。 続きまして、この土地建物の管理という御質問でございます。 この旧八束保健福祉総合センターの建物及び土地につきましては、市が責任を持って管理してまいります。 ○議長(森脇勇人) 安達都市整備部長。 ◎都市整備部長(安達良三) 私のほうからは、質問項目の2番目、所有者不明土地家屋の実態についてお答えいたします。 まず最初に、市は所有者不明の土地家屋の実態調査を行っているか、それから松江市での現状と今後の課題についてでございます。 松江市全体の所有者不明土地家屋については、実態調査は行っておりません。ただし、用地買収業務において、相続登記未了の場合には、相続人の調査や相続人の遺産分割協議に不測の時間を要するなど、大変苦慮しているところでございます。 今後の取り組みにつきましては、昨日、宅野議員にお答えしたとおり、所有者不明土地問題は本市単独で解決できるものではなく、国による抜本的な登記・相続制度の見直しが不可欠でございます。現在、閣議決定に基づき、関係省庁において検討がなされているところであります。 それで、けさの新聞にも、国土交通省が所有者不明土地の有効活用について新法案の骨子をまとめたとの記事が掲載されていたところでございます。今後もその動向を注視してまいりたいと考えております。 また、本市の取り組みについても、引き続き関係各課の連携による相続登記の啓発に努めてまいりたいと考えております。 それと、このような土地の影響で道路などの公共工事で事業計画を変更した事例につきましては、過去5年間において該当はございません。所有者不明土地を用地買収する際には、相続人が誰もいない場合には相続財産管理人制度、相続人が行方不明の場合には不在者財産管理人制度を活用して、事業用地を取得しております。以上でございます。 ○議長(森脇勇人) 清水教育長。 ◎教育長(清水伸夫) それでは、義務教育学校についてお答えをしたいと思います。 私のほうからは、教育委員会がどのように研究をしてきたか、その経緯はということで、この質問について私のほうからお答えをし、残余については副教育長のほうからお答えをしたいと思います。 まず、松江市教育委員会ではこれまで、毎年開催をされております小中一貫教育全国サミットに担当者を派遣してまいりました。小中一貫教育に関する情報収集や先進校視察を行ってまいったところでございます。 また、義務教育学校が制度化された以降は、率先して設置をされた石川県珠洲市や東京都品川区、高知県高知市など約15の自治体や学校から情報収集をいたしました。そのほか、今年度は和歌山県和歌山市、それから大阪の守口市、広島の府中市への視察も行い、設置に関する手順やメリット、デメリット等について調査研究をしてきたところでございます。 こうした結果、義務教育学校は小中一貫教育の取り組みをより効果的に進める目的で移行されていること、そして教職員集団の一体感が得られたこと、校舎移転や教員組織統合などの苦労はあったものの、設置に際して地域から導入反対の大きな問題は起こっていないことなどがわかっております。そのため、条件が整っている八束学園を早期に義務教育学校に移行することについては、特段の支障はないものと判断をいたしたところでございます。以上でございます。 ○議長(森脇勇人) 古藤副教育長。 ◎副教育長(古藤浩夫) では、以下の御質問に対してお答えを申し上げます。 まず、小中一貫制度について、地域やPTAに十分理解されているかということで、5つに分けて具体に御質問いただいた件でございます。 まず、入学式あるいは卒業式などの関係でございます。 子どもの成長の節目に当たりまして何かしらのステップがあることは望ましいことだと私どもも思っております。例えば八束学園におきましては、6年の修了時には小学課程の修了式、7年生の進級時には進級式を行っております。また、4年生の2月には2分の1成人式を、7年生の2月には立志式など、子どもたちの成長の節目に当たる時期に儀式的な行事を行いまして、祝福とともに自覚を促すなど、気持ちを切りかえるステップを工夫して取り組んでいるところでございます。 次に、発表会や体育祭など、9年生まで一緒だと種目も限られるのではないかという件でございます。 八束学園では、音楽会で2年生と9年生が合同発表したり、体育祭では1年生から9年生までの選手がバトンをつなぐリレーを取り入れたりするなど、他校では経験できない、小中一貫校としての特徴を生かした取り組みが工夫されております。音楽会や体育祭実施後には、保護者に対してもアンケートがとられておりますが、小中の合同開催に対して肯定的な意見が多数を占めていると伺っております。また、行事に際しましては、小規模学校の場合は子どもたちが続けて出場や出演をしなければならないでありますとか、休憩時間を多くとらなければならない、また役員をする者がいないなどの問題点も起きやすうございますが、小中一緒に行うことでこうした問題も解決できるメリットもございます。 次に、児童会あるいは生徒会などに関して、リーダーシップを身につけることができるかという件でございます。 現在、八束学園においては、児童会と生徒会がそれぞれ設置されておりまして、委員会活動も行われておりますが、義務教育学校移行に向けて、こういった児童会や生徒会についての運営の仕方等について検討すると伺っております。子どもたちの貴重な体験活動が失われることのないように、先行事例なども参考にしながら、私どもも一緒になってこれは研究してまいりたいと考えております。 4つ目に、職員室が1つだけれども、1年生から9年生までの混在した教職員で共通認識が持てるかという御質問でございます。 八束学園の規模の場合ですと、教職員の共通認識を得ることは問題なくできると考えておりまして、目の行き届きについても同様に受けとめております。 また、平成27年度に行いました松江市小中一貫教育の5年間の検証において、八束学園の成果としまして次のような報告もございます。1つ、小中の教職員が常に同じ職員室で仕事をすることで、児童生徒の情報共有がしやすくなった、いま一つは、生徒指導上の諸問題を教職員全員で取り組むことができ、早目早目の対応が可能になった、こういったものでございます。 こうしたことから、児童生徒の情報共有や諸問題への対応についても問題なくできるものだと考えております。 最後に5点目として、小学校1年生から多感な中学校3年生までが一緒で何の問題もないのかということでございます。 この件につきましても、さきの検証の中で次のように報告されております。例えば、上学年の子どもは下学年の子どもと一緒に遊んだり教えたりすることで、相手を思いやり、自己有用感を感じる場面がふえている、あるいは、下学年の子どもは上学年への憧れを抱くようになっている、また、一緒に活動した後の子どもたちは、満足感からか、ふだんより落ちついて授業を受ける傾向にあるなどでございます。 これらの成果につきましては、小中学生がともに過ごす小中一貫校でなければ生まれなかったものと考えています。何事にも課題はあると思いますけれども、これらの成果をさらに伸ばしていくことが大切であろうと考えております。 次に、義務教育学校となることにつきましてPTA役員などへの説明内容はどうだったかという御質問でございます。 まず、8月末に、地域推進協議会の委員やPTA役員などの方々にお集まりいただきまして、新たに制度化されました義務教育学校について理解していただくための説明会を開催いたしました。その際には、小中一貫教育の制度化に伴う本市の対応でありますとか、義務教育学校を含めた小中一貫教育の制度についての説明を行い、八束学園については既に施設一体型の小中一貫校であり、制度化された小中一貫教育体制へ移行するための多くの要件を満たしていることから、教育課程などの条件整備を進めて義務教育学校への移行を検討していることをお伝えいたしました。またあわせて、義務教育学校において認められている教育課程特例の活用についての説明も行いました。 続いて、10月には再度説明会を開催し、来年度4月から義務教育学校に移行する見込みであることや、校名や校章、校歌等の整備についての説明と意見聴取を行っております。あわせて、八束学園で9月に組織されました移行準備委員会で校章や校歌等の検討を進めていただくこともお願いしております。 この準備委員会も、これまでに複数回開催されておりまして、児童生徒や保護者の方々の意見も取りまとめながら、移行についての検討を進めていただいております。引き続き、地元との連携を図りながら移行の準備を進めてまいりたいと考えております。 次に、義務教育学校におきまして独自なカリキュラムを組む目的と、それぞれ学園で違いが出ないかという御質問でございます。 八束学園で行いました説明会では、八束学園は義務教育学校としての条件がほぼ整っていることから、これまでと大きくは変わりませんと説明しておりまして、その中で、変わるものの一例として、教育課程の特例を活用して独自なカリキュラムを組むことができることをお伝えしております。これは、児童生徒の実態でありますとか、あるいは地域の状況に応じて効果的な指導を行うことを目的として、例えば新教科を設定するとか、あるいは学習指導要領に規定しております指導内容を学年を超えて取り扱えるようにしたものなどでございますが、転校に対応できるようにすることや、学校間で大きく学習内容が異なることのないように、それぞれ他市の教育委員会でも学校に対して指導や助言をしております。 このため、他県も含めまして、総合的な学習の時間での調べ学習などで独自な、あるいは独創的な取り組みがなされている例は数多くございますけれども、いわゆる教科の学習において、学校間や学園間で大きな違いや支障は起きておりませんし、松江市においてもそのことがないようにカリキュラム編成を指導してまいりたいと考えております。 次に、地域に理解を求める必要はないのかという御質問でございます。 八束学園を義務教育学校に移行することにつきましては、さきにお答えいたしましたように、8月以降、八束学園の地域推進協議会やPTA役員の皆様に説明会を複数回開催してお伝えしております。また、先月には、八束学園から保護者の方々向けに、八束学園義務教育学校移行について(お知らせ)という文書が配付されておりまして、来年度4月の移行に向けて移行準備委員会などを設置し、準備を進めていかれる旨が周知されております。 議員御指摘のとおり、こうしたことは地域に広く周知し、理解を求めていくことが大切でありまして、説明会の折には、何度でもお邪魔して御説明する旨もお伝えしているところでございます。引き続き、保護者やあるいは地元の皆様への周知、理解を図ってまいりたいと考えております。 最後に、施設一体型小中一貫による学校運営で何がよかったかという御質問でございます。 施設一体型小中一貫校がすぐれている点の一つは、先ほどもお答えいたしましたけれども、小中の教職員が一つの職員室で働くことで、児童生徒についての情報共有が日常的にでき、学習面や生徒指導上の諸問題に対して迅速できめ細やかな対応ができることでございます。また、児童生徒にとりましては、中学生が小学生に日常的に勉強を教えたり、小学生が中学生に憧れを抱いたりしやすい環境が提供できることもございます。そのほか、幅広い年代の子どもたちが日常的に触れ合うことで、子どもたちの心の育成にも資することが報告されておりまして、八束学園でも、中学生の子どもたちが穏やかになったという声が地域から寄せられていると学園長からも聞き及んでおります。こうしたことが施設一体型の小中一貫校のよさであると考えております。 八束学園が開校してから8年になりますけれども、これまでに培ってまいりました施設一体型小中一貫校としてのよさをより効果的に推進していくためにも、義務教育学校への移行を進めてまいりたいと考えているところでございます。以上でございます。 ○議長(森脇勇人) 橘議員。 ◆14番(橘祥朗) 何点かお尋ねします。 最初に、条例制定についてですけれども、大体いつごろをめどに条例制定をされるのかお伺いをしておきたいと思います。 それから2つ目が、福祉センターの問題ですけれども、いろいろな事情でそういう形になったということは非常に残念なことだと思います。何としても八束では福祉施設が欲しい、特に特老が欲しいという声は強いものがあります。第7期で募集をかけたいということですけれども、その見通し、それからまた、必ずやっぱり地域の皆さんの声に応えて特別養護老人ホームをここでつくるんだという意思といいますかね、そういった意向をきちっと説明していただけたらと思います。 義務教育学校の問題です。 私は、八束町の一体型はまだ小規模ですから、そんなに大きな問題が発生しているとは思っておりません。ただ、例えば小学校、中学校を卒業した子どもたちも出てきているわけですね、経験をして。その子どもたちから、例えばさっき言ったように、小さい子どもを相手にして、それはそれでよかった部分もあるけれども、やっぱり中学の、中学校でいえば2年、3年生になって、まだここまでいろいろやらなくちゃいけないのというようなすごい負担感も感じて卒業しています。 それからまた逆に、高校に入って、それまで9年間同じ仲間でやってきて、逆に今度は高校に入ると、それこそ多様な子どもたち、ざっと入ってくるわけですね。まさにこれは高校ギャップだと感じているよというような声も聞いております。 私は、総括をされるときに、いいことを中心に述べられていると思いますよ。これだからよかったんだ、よかったんだとね。でも、実際にそれで体験している子どもたちがどういうふうに思っているかというのは、よほど慎重に、卒業したような子どもたちも含めてしっかり検討してほしいと思います。 このまま小中一貫がどんどん進んでいくことが本当に子どもの成長にとって役に立つことなのかどうなのか、いろいろ私言わせてもらいました。そういう疑問というのは現実にあるわけだし、それから、これが大規模化していけばますますそういう問題はもっとあらわれてくると思います。そこは慎重にやっぱり扱ってほしいと思います。 文科省がそういう方向をとったから松江市は率先してそれをやるんだではなくて、そういう課題をしっかり見詰めてやってほしいと思います。その点、一言お願いをします。以上です。 ○議長(森脇勇人) 松浦市長。 ◎市長(松浦正敬) これから制定に向けて検討するということでございますので、そのように御理解いただきたいと思います。 ○議長(森脇勇人) 小塚健康子育て部長。 ◎健康子育て部長(小塚豊) 八束町の施設整備につきましては、先ほどお答えいたしましたとおり、第7期介護保険事業計画に盛り込む方向で検討してまいります。第6期で整備ができなくなったということでございますので、今策定委員会を開催中でございますので、そちらのほうで議論をしてまいる考えでございます。 ○議長(森脇勇人) 清水教育長。 ◎教育長(清水伸夫) 義務教育学校でございます。おっしゃるとおり、これは森本議員にもお答えをしたとおりでございますが、小中一貫につきましては、卒業した生徒にも今後いろいろな形で聞くことができればと思っています。そうしたやり方、あり方を調査研究してまいりたいと思います。そして、今後の義務教育学校のあり方に反映をさせていきたいなと思います。以上でございます。 ○議長(森脇勇人) 橘議員。 ◆14番(橘祥朗) 終わります。 ○議長(森脇勇人) これにて一般質問を終結いたします。─────────────────────── △日程第2 議第253号議案~議第265号議案      (追加提出 提案説明) ○議長(森脇勇人) 日程第2、議第253号「松江市職員の給与に関する条例及び松江市一般職の任期付職員の採用等に関する条例の一部改正について」から議第265号「平成29年度松江市病院事業会計補正予算(第2号) 」まで議案13件を一括して議題といたします。 提出者の説明を求めます。 松浦市長。 〔松浦正敬市長登壇〕 ◎市長(松浦正敬) 本日、追加提案をいたしております議案につきまして、その概要を御説明申し上げます。 議第253号 松江市職員の給与に関する条例及び松江市一般職の任期付職員の採用等に関する条例の一部改正につきましては、人事院勧告及び島根県人事委員会勧告の状況などを総合的に勘案し、職員の給与について、給料月額及び期末勤勉手当の改定等を実施するため、所要の改正を行うものであります。 議第254号 松江市特別職の職員の給与に関する条例の一部改正につきましては、特別職の職員の期末手当につきまして、国の特別職の職員の期末手当支給割合の改正と同様の措置を講ずるための改正を行うものであります。 議第255号 松江市議会議員の議員報酬、費用弁償及び期末手当に関する条例の一部改正につきましては、議員の期末手当につきましても、特別職の職員の期末手当の支給割合の改正と同様の措置を講ずるため、所要の改正を行うものであります。 続きまして、議第256号 平成29年度松江市一般会計補正予算(第5号)につきましては、給与条例等の改正に伴い人件費を補正いたすもので、総額8,680万5,000円を追加し、予算の総額を964億606万1,000円といたすものであります。これらの財源といたしましては、前年度繰越金等を充当いたしております。 次に、議第257号から議第260号までの平成29年度各特別会計の補正予算及び議第261号から議第265号までの平成29年度各公営企業会計の補正予算につきましても、一般会計と同様に人件費を補正いたすものであります。 以上、概要を御説明申し上げましたが、何とぞよろしく御審議のほどをお願い申し上げる次第であります。─────────────────────── △日程第3 議第148号議案~議第265号議案      (質疑、常任委員会付託) ○議長(森脇勇人) 日程第3、議第148号「松江市一般職の任期付職員の採用等に関する条例等の一部改正について」から議第265号「平成29年度松江市病院事業会計補正予算(第2号) 」まで議案118件を一括して議題といたします。 これより質疑に入ります。 議第148号「松江市一般職の任期付職員の採用等に関する条例等の一部改正について」から議第186号「松江市普通公園条例の一部改正について」及び議第209号「松江市・島根県共同設置松江保健所の職員の給与の取扱いに関する条例の制定について」から議第251号「松江市屋外広告物条例の一部改正について」並びに議第253号「松江市職員の給与に関する条例及び松江市一般職の任期付職員の採用等に関する条例の一部改正について」から議第255号「松江市議会議員の議員報酬、費用弁償及び期末手当に関する条例の一部改正について」、以上議案85件について質疑はありませんか。 〔「なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(森脇勇人) 質疑なしと認めます。 これをもって議第148号議案外議案84件に対する質疑を終結いたします。 議第187号「財産の無償譲渡について」から議第198号「指定管理者の指定について」及び議第252号「保健所の共同設置について」、以上議案13件について質疑はありませんか。 〔「なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(森脇勇人) 質疑なしと認めます。 これをもって議第187号議案外議案12件に対する質疑を終結いたします。 議第199号「平成29年度松江市一般会計補正予算(第4号)」及び議第256号「平成29年度松江市一般会計補正予算(第5号)」について質疑はありませんか。 〔「なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(森脇勇人) 質疑なしと認めます。 これをもって議第199号議案及び議第256号議案に対する質疑を終結いたします。 議第200号「平成29年度松江市国民健康保険事業特別会計補正予算(第2号)」から議第203号「平成29年度松江市介護保険事業特別会計補正予算(第2号)」及び議第257号「平成29年度松江市国民健康保険事業特別会計補正予算(第3号)」から議第260号「平成29年度松江市介護保険事業特別会計補正予算(第3号)」、以上議案8件について質疑はありませんか。 〔「なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(森脇勇人) 質疑なしと認めます。 これをもって議第200号議案外議案7件に対する質疑を終結いたします。 議第204号「平成29年度松江市水道事業会計補正予算(第2号)」から議第208号「平成29年度松江市病院事業会計補正予算(第1号)」及び議第261号「平成29年度松江市水道事業会計補正予算(第3号)」から議第265号「平成29年度松江市病院事業会計補正予算(第2号)」、以上議案10件について質疑はありませんか。 〔「なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(森脇勇人) 質疑なしと認めます。 これをもって議第204号議案外議案9件に対する質疑を終結いたします。 ただいま議題となっております案件については、お手元にお配りしております付託表のとおり、それぞれ所管の常任委員会に付託します。─────────────────────── △日程第4 新庁舎建設特別委員会の設置について ○議長(森脇勇人) 日程第4「新庁舎建設特別委員会の設置について」を議題といたします。 お諮りします。 委員会条例の規定により、新庁舎建設特別委員会を設置し、松江市新庁舎建設に関する事件を付議の上、調査することにしたいと思います。これに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(森脇勇人) 御異議なしと認め、さよう決定いたしました。─────────────────────── △日程第5 新庁舎建設特別委員の選任について ○議長(森脇勇人) 日程第5「新庁舎建設特別委員の選任について」を議題といたします。 お諮りします。 ただいま設置されました新庁舎建設特別委員会の委員の選任については、委員会条例の規定により、お手元にお配りしております名簿のとおり指名したいと思います。これに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(森脇勇人) 御異議なしと認め、さよう決定いたしました。 ただいま選任されました新庁舎建設特別委員の方は、後ほど御会合の上、正副委員長を互選して、議長に御報告願います。─────────────────────── △日程第6 休会について ○議長(森脇勇人) 日程第6「休会について」を議題といたします。 お諮りします。 各委員会付託案件審査等のため、12月7日から12月18日まで休会としたいと思います。これに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(森脇勇人) 御異議なしと認め、さよう決定いたしました。 以上で本日の日程は全部終了しました。 本日は、これにて散会いたします。 〔午後0時07分散会〕...