東近江市議会 2014-06-13
平成26年 6月定例会(第10号 6月13日)
6番、和田議員。
○6番(
和田喜藏議員) 皆さん、おはようございます。
それでは、議長の許可を得ましたので、発言通告に従いまして、
東近江市民クラブ、和田喜藏が一般質問いたします。
1点目は、
地域おこし協力隊についてお尋ねいたします。
過疎地域に対する外部人材派遣を支援する施策で、農林業の応援、水資源の保全・監視活動、住民の生活支援等に取り組み、地域の協力活動に従事し、過疎化する地域の活性化を図ることを目的に取り組む施策であります。
著しい人口減少・高齢化の進展に伴い、集落機能の維持・存続が危ぶまれている奥永源寺地区での取り組みに大きな期待をしているところであります。
今年度より2名の隊員が選ばれ、活動を始められていると思います。2カ月がたちましたが、現在の活動状況についてお尋ねいたします。
2点目、不法投棄についてお尋ねいたします。
最近、あちらこちらに不法投棄されたごみが目につきます。そこに「
不法投棄調査中」と書いた白い旗が立てられております。
初めは、不法投棄の監視員さんやボランテアの方や市の職員さん等が旗を立てられ調査をしていると思っていましたが、いつまでたっても旗はなくならないし、ごみの不法投棄は依然として続いております。市は、どんな対策をされようとしているのか、お尋ねいたします。
3点目は、防災対策についてお尋ねいたします。
最近、地球の温暖化が言われ、予期しない気象現象が起きて、大きな災害が起きています。
昨年の台風18号のときにも、豪雨による災害が多発しました。予期しない災害だけではなく、異常気象による災害を想定した防災計画に見直し、地域の安全・安心に取り組んでもらいたいと思います。
そこで、東近江市の
災害危険箇所の調査・把握はどのぐらいされているのか、お尋ねいたします。
4点目、来春にオープン予定の(仮称)奥永源寺道の駅について、現在の進捗状況をお尋ねいたします。
石榑トンネル開通に伴い、東近江市の東の玄関口として、多くの方々の期待も大きいものがあると思っております。
この道の駅は、利用者の休憩機能はもちろんのこと、行政の出張所、医療や防災の拠点、
コミュニティセンター機能、さらには地域の情報発信機能などをあわせ持つ拠点施設として、人・地域・生活・医療・行政を結ぶ小さな拠点として認可を受けたものであります。
当然ながら、全国でも珍しいケースの道の駅となることから、行政がかかわる部分が大きいものと考えます。
そこで、着々と準備はされていると思いますが、もう開設まで残すところあと10カ月余りを切ったこの時期、危惧される点について幾つかお尋ねいたします。
1、市民の皆様、特に永源寺地区の皆様へ、この道の駅のコンセプトなり、形態について十分な説明がなされ、理解を得られているのか。
2、特に市民の皆様が注目されている物販部門について、①物販部門を統括する組織はどのようにするのか。市が直営でするのか。
また、②店の品ぞろえなり、ストーリーができているのか。誰がするのかをお尋ねいたします。
3、施設全体の管理者、責任者はどのようになるのか。その形態はどうなのか、お尋ねいたします。
4、周辺の景色や清流など自然のロケーションを生かした利用方法は考えているのか。
5、奥永源寺での今日までの取り組み、例えば
買い物弱者支援、農家民泊や物産展、木地師の
オープンギャラリー、
地域おこし協力隊、集落支援などと連動できるのかということをお尋ねいたします。
6、土地の買収等で当初の思いどおりにいかなくなったと聞いておりますが、その対応はいかがでしょうか。
7、市役所内の横の組織連携はできているのか。準備室の職員だけで全てやっていけるのかをお尋ねいたします。
以上、大きく4点にわたり質問をいたしますので、明快な答弁をお願いいたします。
○議長(河並義一) 答弁を求めます。
企画部長。
○企画部長(木下 勉) 皆さん、おはようございます。
地域おこし協力隊についての御質問にお答えをさせていただきます。
地域おこし協力隊員の2名は、
奥永源寺地域に住民票を移し、それぞれが企画した活動を開始して、2カ月余りが経過をいたしました。
「政所茶を生かした地域活性化」をテーマとしております隊員につきましては、茶畑での一番茶の摘み取りや、茶工場での製茶作業の研修に取り組んでおります。
一方、市の花であります「ムラサキの栽培や加工」をテーマとしております隊員につきましては、農地を借用し、ムラサキの定植作業や、獣害対策に効果があると思われる作物、ハバネロの試行的な栽培を行っております。
また、2人とも、地元のお祭りや奉仕作業等にも積極的に参加し、住民の一員として地域活動を行っております。
地元地域におかれましては、2人とも温かく受け入れていただいており、大変感謝をいたしているところでございます。
○議長(河並義一)
市民環境部長。
○
市民環境部長(北川 宏) 皆さん、おはようございます。
それでは、大きく2点目、不法投棄について御答弁申し上げます。
「
不法投棄調査中」の旗は、その地点が市の監視区域であることを周知し、再び不法投棄されることを防止するために、
不法投棄監視員等がパトロールする目印として長期間立てております。
しかしながら、御質問のとおり、不法投棄が依然として後を絶たないのが現状です。
本市の
不法投棄対策といたしましては、
廃棄物不法投棄監視員の方々に定期的なパトロールによる監視活動を実施していただくとともに、各地区に
環境美化推進員を配置し、不法投棄物の発見・撤去・未然防止のための
巡回パトロールを実施し、早期発見・早期撤去に努めております。
○議長(河並義一) 総務部長。
○総務部長(村井康弘) 3点目、防災対策について御答弁申し上げます。
本市の
災害危険箇所の調査・把握につきまして、滋賀県が基礎調査を実施して、指定や公開している
土砂災害特別警戒区域と警戒区域の227カ所、
土石流危険渓流である103河川、国指定の
地すべり危険水防箇所1カ所、
地すべり危険箇所5カ所、急
傾斜地崩壊危険区域指定箇所25カ所及び急
傾斜地崩壊危険箇所92カ所を把握するほか、河川の重要水防区域や水防上重要とする橋梁や、ため池等についても、東近江市水防計画において把握しているところです。
警報等が発表された場合は、これらの箇所のパトロールを重点的に実施し、警戒体制をとっているところでございます。
○議長(河並義一)
産業振興部長。
○
産業振興部長(北邑清治) (仮称)奥永源寺道の駅について7点にわたって御質問いただきましたので、順次、お答えをいたします。
市民への道の駅の説明につきましては、現在まで、
永源寺東部地区7自治会で組織されております
奥永源寺振興協議会にプラン素案の段階から説明し、進めてまいりました。
また、当協議会の顧問である7
町の自治会長にも内容を説明し、一定の御理解をいただいていると考えております。
今後は、近隣自治会へも説明を行い、さらにチラシや市の広報でも施設の役割を広く周知してまいります。
物販部門を統括する組織につきましては、民間を含む関係機関と連携し、進めてまいります。
運営につきましても、現在、検討をしているところでございます。
なお、品目や品ぞろえにつきましては、民間企業のノウハウを取り入れながら、準備を進めております。
施設の管理につきましては、市の出張所機能や
コミュニティセンター機能などを備えた複合施設としての拠点であり、市で管理をしてまいります。
清流などの自然のロケーションを生かした利用方法については、自然や景観に恵まれた地であることから、散策や
自然体験学習等に御利用いただき、中山間地域のよさをアピールしていきます。
奥永源寺における今日までの取り組みとの連動につきましては、この道の駅は、国が目指します新しい道の駅のあり方である、地域の「小さな拠点」と位置づけておりますので、
買い物弱者支援や木地師等の
オープンギャラリーとして活用するなど、地域とともに取り組んでまいりたいと考えております。
土地の買収については、一部土地所有者の方と現時点で合意には至っておりませんが、引き続き御協力いただけるよう粘り強く取り組んでまいります。
最後に、計画・運用についての庁内組織の連携については、これまでも関係課と連携し進めており、今後も一層密に事業推進を図ってまいります。
○議長(河並義一) 答弁は終わりました。
和田議員。
○6番(
和田喜藏議員) それでは、改めて再質問させていただきます。
1番の
地域おこし協力隊の方についてお尋ねいたします。
都会を離れ地方に生活したい、地域社会に貢献したい、人とのつながりを大切に生きていきたい、自然と共存したい、自分の手で作物を育てたいという、そんな夢のようなことで募集されました。誰もが希望するようなことであります。
今現在、先ほどちょっと御報告いただきましたようなことで、東近江市の花を市の花というんですか、それをつくったり、お茶の葉をつくっておられるということで、大変喜んでいるところでございます。
そこでお尋ねいたしますが、どのようなこと、市の指導というんですか、そういうようなのはされておるのか、お聞かせください。
○議長(河並義一) 企画部次長。
○企画部次長(南川喜代和) 市のかかわりといいますか、隊員への対応ということの御質問だと思います。
市といたしましては、全国から募集をさせていただいた中から2人を選任をさせていただいたということで、企画部のほうで職員2人とともにさまざまな交渉なりも協力をさせていただき、また地元の方々との対応もさせていただいております。
また、先駆けて集落支援員というものを奥永源寺のほうに配置しておりますので、その職員とも連携をしながら、月1回、必ず報告会という形で進めておりまして、1カ月の実施した内容、次の月の対応についての打ち合わせ等を行いながら対応させていただいているところでございます。
○議長(河並義一) 和田議員。
○6番(
和田喜藏議員) 市の方ともいろいろ対応されながらしているということで、定住していただけるようにお願いいたしまして、御指導をよろしくお願いいたしたいと思います。私たちも期待しているところでございますので、頑張っていっていただきたいと思います。
2番目の不法投棄に対する市の対応についてでございますが、私のところのほうで初めて知ったんですが、白い旗が立っておりました。見て、見て、これ何やと言われるさかいに見に行って、捨ててあるものをどけようかなと思って行ったんですけれども、旗に書いてある文言、
不法投棄調査中と書いておりましたので、調査してはる最中やさかいに、ほかしてあるものをさわったらあかんのやと思って、ほかの人にもさわったらあかんと言ったんですけれども、その旗を立てたら、できたら捨ててあるごみのほうだけは早くどけてほしいんですけれども、そこら辺はいかがでしょうか。
○議長(河並義一)
市民環境部長。
○
市民環境部長(北川 宏) お答えさせていただきます。
不法投棄物につきましては、市内各所で現在投棄されている現状があります。
まず、不法投棄をされた後については、先に警察へ通報をさせていただきます。警察の調査によりまして、所有者がわかれば、所有者に撤去をしていただくと。そして、所有者がわからない場合については、警察の指示に基づいて市が撤去するということになっております。
不法投棄物があった場合には、先に、その調査中という旗を立てさせていただいて、後は警察の指示によって撤去をさせていただきます。できるだけ早く撤去はしているんですが、その後もまた捨てられる場合がございます。
その白い旗がずっと立ててあるというのは、調査中というのもありますし、定期的に
不法投棄監視員さんが巡回のパトロールをしていただいていますので、1回捨てられたところをもう一回見ていただくためにも、ちょっと目印的に立てさせていただいています。
そして、その後につきましては、再発防止ということで、今、調査していますよということで、捨てたらあきませんよということで、抑止効果を狙って少しの間立てさせていただいていますので、処理が終わった後についても立ててある場合がありますので、そういったことで旗は立てさせていただいておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
○議長(河並義一) 和田議員。
○6番(
和田喜藏議員) 撤去されているということでございますが、私のところでもいろいろたくさん不燃物のほうが置かれております。できたら、希望として、ここの職員の方やら、そういう役員の方でされるよりも、地元の方に言ってでもどけてくれますので、できるだけ地元の方の協力とか、後掃除のときとかにでも連絡して、どけてもいいものならどけていただくという連絡を自治会長さんらにしていただいて、早く撤去のほうをお願いしたいと思っております。そういう連絡とか、そういうのもお願いしたいんですけれども、よろしくお願いいたします。
次に、3番目の
災害危険箇所の調査・把握はということでお尋ねいたします。
この議会の始まる前に、市長が、本市におきましては、市の
災害警戒体制配備計画に基づきという言葉で、守るために万全を期してまいりたいと考えておりますと言われましたが、その市の
災害警戒体制配備計画というのは、どういうことですか、ちょっとお尋ねいたします。
○議長(河並義一) 総務部長。
○総務部長(村井康弘) お答えをいたします。
災害警戒体制配備計画と申しますのは、災害時に備えて市の職員があらかじめ警戒に当たるということで、災害対策本部の設置されるまでの段階で動員を計画しているものでございます。
警戒1号・2号体制とございまして、警報が1つ出たときの対応、そして警報が2つ出たときの対応ということで、それぞれ職員を班別に振り分けまして、まず初動に当たるということで、その動きを書いたものを
災害警戒体制配備計画ということでございます。
○議長(河並義一) 和田議員。
○6番(
和田喜藏議員) 今言われた市の体制と先ほど答弁いただきました県の危険箇所とは別ですか、それとも同じで見ておいてよろしいんですか、全部同じと見ておいてよろしいんですか。お願いいたします。
○議長(河並義一) 総務部長。
○総務部長(村井康弘) 体制ということで言いますと、今申し上げましたのは市の体制で、県は県でまた災害の体制をとっております。
先ほど申し上げました災害の区域につきましては、県等の調査の結果も踏まえて、市のほうで防災計画の資料として上がっている部分を報告させていただきました。
○議長(河並義一) 和田議員。
○6番(
和田喜藏議員) 実は、けさからも北海道のほうでは落雷が続き、警戒体制が出ておるとか、いろいろ出ております。関東のほうでは、8日間連続の雨、天気の急変ということで、朝のニュースも言われておりました。
この東近江市の中にも、そういうようなため池が上にあって、下に住民の皆さんのお家があるというようなところもございます。危険箇所があるようなことも指摘を受けております。また、市に要望をされていることもあると思います。危険箇所なので何とかしてもらえないかという相談がされております。その中のところで、市としてもせんなんことがあると思いますが、そこら辺のところの把握はされているのか、お願いいたします。
○議長(河並義一)
産業振興部長。
○
産業振興部長(北邑清治) 市内には多くのため池が存在しているということを認識をしてございます。
基本的に、ため池は、自治会といいますか、そのまちまちで管理をしていただくということで、
ため池点検マニュアルというのを作成をいたしまして、これは平成23年の7月に作成をいたしましたけれども、改正をいたしまして、平成25年の6月13日付、さらには本年の5月19日付で、それぞれ自治会のほうにこのマニュアルを送付させていただいて、このマニュアルに基づいて管理いただくように御案内を申し上げているところでございます。
○議長(河並義一) 和田議員。
○6番(
和田喜藏議員) 確かにマニュアルは配布されたかと思いますが、そこの長である自治会長さんが見て判断されておると思います。
しかしながら、その自治会長さんも、自分とこの村の避難場所をつくったりしようと思って考えてみたところで、その場所がいいやないかと言ったら、ため池の下のほうにあるというようなところも、避難場所をつくるにもつくれないというようなことも言われております。
そこら辺の対応というんですか、御相談に来られたところの対応というのはどういうふうにされているのか、お尋ねいたします。避難場所とか、そういうもの。
○議長(河並義一) 和田議員、避難場所の。
○6番(
和田喜藏議員) 避難場所、土器
町の自治会長さんが相談に来られたと思います。
○議長(河並義一)
産業振興部長。
○
産業振興部長(北邑清治) 今、御指摘の土器
町の自治会長さんからの市政要望につきましては、平成23年の6月と本年4月の2回、市政要望を寄せていただいているということは承知してございます。
23年も、その当時の担当のほうが現地に向かいまして、要望の内容について確認をさせていただいて、確かに漏水が確認はされておりますけれども、その漏水の量が、いわゆる危険であるという基準を超えていないというようなことで、その当時、返事をさせていただいておりますし、今回の回答もそのような同様の内容で回答をさせていただいております。
なお、先ほども申し上げましたけれども、ため池は、各それぞれの自治会で管理をしていただくということでございますし、なおまた土器
町さんのそのため池につきましては、現在、からだめとして管理をしていただいているというふうに認識をしてございます。
今後、この改修につきましては、自治会のほうでどのような活用をされるのか、まずそれを十分に御検討いただいて、その結論をまず出していただく必要があるのかなと、そんなふうに思っております。
○議長(河並義一) 和田議員。
○6番(
和田喜藏議員) できるだけ危なくないようにと思っております。
地域の方の声を聞いてあげる、また相談に乗ってあげるというのが一番の行政の方法であると思います。そのような危険箇所がないように、アドバイスもしてあげていただきたいと思っております。これは要望にしておきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
次に、大きく4番目の道の駅のことでお尋ねいたします。
道の駅が、この10カ月後に開所されるということですが、先ほど御答弁いただきましたように、いろいろなことをやりながら万全を期しておられると思います。
物品販売のことで、ちょっと前のときにお尋ねいたしました。住民の方の出品物とか、そういうものの担当課の方はどの方でお願いして、どのようにするかというのか、道の駅の物品販売のほうの横のつながりというんですか、道の駅に持っていって出店できるというのは、いつわかりますか。
○議長(河並義一)
産業振興部長。
○
産業振興部長(北邑清治) 先ほど申し上げたとおり、奥永源寺道の駅と言いますのは、地域の小さな拠点としての位置づけの意味合いが非常に強うございます。
ただ、そうは言うものの、物販というものの取り扱いもしていかなければならないということで、今、議員御指摘のとおり、地元の農産物、あるいは山の産物ですね、そういうものをぜひ取り入れていきたいなということで、まさに今、そういう中身について検討をしているところでございます。
○議長(河並義一) 和田議員。
○6番(
和田喜藏議員) 6つ目にお尋ねいたしました入り口の土地の買収のことですね、まだ今、御相談中というのか、対応中ということですけれども、めどは立っておるんでしょうか、どうでしょうか。
○議長(河並義一)
産業振興部長。
○
産業振興部長(北邑清治) 当初、市のほうで計画しておりますところに、今、買収をできていないといいますか、お受けいただけていない土地がございます。めどというところまでは立っておりませんけれども、先ほど御答弁申し上げたとおり、やはりそこが道の駅を開設するについては非常に必要な、重要な場所でもございますので、粘り強く所有者の方にお願いを申し上げてまいりたいなと、そういうふうに思っております。
○議長(河並義一) 和田議員。
○6番(
和田喜藏議員) ありがとうございます。
それでは、多くの皆様により期待されている道の駅についていろいろと御答弁をいただきましたが、ありがとうございます。
奥永源寺地域にとっては、大きな起爆剤と捉えております。ぜひとも関係部局は連携をとっていただき、オープンに十分な対応をしていただきますよう、お願いしておきます。
奥永源寺全体にとりましては、先ほどの質問の
地域おこし協力隊や道の駅問題のほかに、一方で忘れてはならない部分の課題もございます。
それは、国道421号沿いの道の駅から一歩外れた地域活性化をどのようにするのか。また、この地域全体の問題として捉えなければならないと思っております。
例えば、多賀永源寺線の早期整備なども、あわせてこの地域の来訪者に環境を進めるためには必要であると考えます。総合的な見地から、施策をぜひとも進められることを提案いたしまして、私の質問を終わらせていただきたいと思います。
ありがとうございました。
○議長(河並義一) 次に、5番、
西澤由男議員。
○5番(
西澤由男議員) 通告に従い、
東近江市民クラブ、5番、西澤由男が一般質問を行います。
この4月からは、小椋市政になって初めてのオリジナルな積極的予算編成で新年度が始まり、先月から庁舎の増築工事も済んで、新しいロビーに足を踏み入れられた人々は、私も含めて皆それぞれに何かしらわくわくと、新しい市政の生まれ変わる胎動を感じられたことと思います。
発展の象徴として、いわゆる箱物ばかりに頼ってはいけませんが、現にこうして目に見えて変わっていく姿は、少なからず私たちに将来に対しての夢と希望を与え、それなら自分も挑戦してみようという勇気さえ与えてくれます。
そして、そこに芽生えた、このような期待感が、このまちの将来を支える活力になっていくに違いありません。
ぜひ、この機会を捉えて、一歩も二歩も市政の発展につなげていただきたいと願うところであります。
つきましては、まさにそのまちづくりを支える基盤となる「東近江市協働のまちづくり条例」についてお伺いいたします。
市内各地区のまちづくり協議会も、設立されて今日まで、それぞれが独自の取り組みを展開しながら組織を成熟させてきましたが、さらに近年、コミュニティセンターの指定管理業務も担うことになり、ことし4月の本条例制定を契機に、いよいよ活動の本格化が期待されるところであります。
しかし、一方では、市の新年度の計画や将来ビジョンの具体的な提示がなく、協働のまちづくりに積極的に取り組みたいが、方向性が定まらないとの声も聞こえてきます。
施行から2カ月がたって、気のはやる各地区のこのようなまちづくり協議会に対して、有効に提示できるような主要なテーマ、あるいは取り組むべき近々の課題、または目指すべき将来ビジョンなど、まず一番最初に協働で取り組もうとするまちづくりの計画があれば、ぜひ教えてください。
また、各まちづくり協議会とそれらを共有して進めていくための連携促進などの具体策があれば、聞かせてください。
続いては、それらによって活性化され、利用拡大される見込みの事業やサービスを支える施設の周辺整備について、お尋ねいたします。
イベントホールも併設した蒲生コミュニティセンターの周辺は、図書館や保健センターと子育て支援センターなどを内包した支所庁舎と、社会福祉協議会、商工会などの各支部施設、さらに給食センターに、あわせてこれから建設予定の幼児園等々、大変多くの公共施設が集積しているエリアです。
それでも、現在までは幼児園予定地が広大な駐車場として利用されてきたので、全ての施設が同時に使用できましたし、中央の駐車場を使った収穫祭や産業フェアも開催できました。
本市の最南端に位置していながら駐車場があるからと、市域全体の大型イベントも開催できたのです。
しかし、先日の会議では、「社会を明るくする運動の市民集会」は、工事着工に伴い駐車場が狭くなったという理由で、ことしは愛東コミュニティセンターに決まりました。
施設の収容者数は去年と変わらないのに、まさに駐車場の都合一つで誘致できなくなってしまうということを思い知らされた象徴的な事例となりました。
また、八日市保健センターの駐車場は図書館と共用で、定期健診の日などは、車が混んで、やむなく臨時駐車場にとめる羽目にもなってしまえば、乳児を抱えておむつなどのバッグを下げて、その上、雨などふったら、それはもう大変と、子育てママさんの御苦労話も耳にします。
イベントも、福祉サービスも、図書館利用も、これからさらに充実させ、拡大させていこうとするまちづくり計画の中で、蒲生地区の施設集積エリアにおける周辺整備、中でもこうした駐車場問題に対する現状と課題解決についてはどういうお考えをお持ちか、ぜひ聞かせてください。
あわせて、八日市保健センターと図書館の駐車場問題についても、お考えをお聞かせください。
また、そうかと思えば、蒲生地区のリゲインハウス構想予定地などは、県有地で15ヘクタール、隣接市有地が5ヘクタール、合わせて20ヘクタールの遊休地が、取得からもう十数年も放置されております。
平成18年の県予算特別委員会で、当時所管していた健康福祉部は、「平成17年に計画が廃止になり、用地の事業化はなくなったので、県健康福祉部としては、地元市の意向を踏まえ、地域の活性化に関連づけた新たな土地利用など、幅広い検討の上で適正な処分等を関係部局と協議・検討してまいりたいと考えています」と答弁しています。これに対して、当市として、地域活性化をにらんでの意向を伝えた記録はありますでしょうか。あるいは、その機会は本当に与えられましたか、御確認いたします。
また、もし現在、当市において、当該遊休地の利活用計画があれば、改めて教えてください。
蒲生地区の住民にとっては、中でも先祖伝来の大切な土地を泣く泣く公のためになるならと提供した鈴
町の皆さんにとっては、今もなお胸にくすぶり続けている課題です。ぜひとも、一日も早く将来に夢をつなぐような手応えのある活用案を提示していただけること望みます。
もしかなうなら、リゲインハウス計画跡地活用プロジェクト会議などを立ち上げていただいて、県や市と市民、また学術経験者なども含めた「協働のまちづくり」の最初の事業として早速取り組んでいただきたいと願いますが、そのようなお考えはないのでしょうか、お尋ねいたします。
地元では、人が寄ると口々に、
町なかの八日市南高校を当該遊休地に移転して、高校跡地は八日市駅前再開発の代替地にしてはどうかとか、交通アクセスが問題視されるのだったら、全寮制の公立高等専門学校、特に農業・バイオ系などの誘致のほうがよいのではないかとか、伝統的に飛行場・大凧・JAXAなどの空にかかわるDNAを持つ地場の特性を受け継いで、いっそのこと航空・宇宙関連などの未来産業の拠点になるような活用はどうかなどと、それぞれが夢を語っています。
これらの市民の熱い思いを、ぜひ形にしていかなければ、余りにももったいないと感じますが、最後にこうした市民からの意見や提案に対して、市のお考えを聞かせてください。
以上で、ひとまず壇上での質問を終わります。
ありがとうございました。
○議長(河並義一) 答弁を求めます。
総務部長。
○総務部長(村井康弘) 1点目、協働のまちづくり条例について御答弁申し上げます。
まちづくり協議会の活動内容につきましては、各地域の住民みずからが地域課題に着目し、その解決を図るため、自発的に取り組まれているものでございます。
課題解決の過程において、行政との協働による取り組みが有効な場合は、行政に提案し、協力・連携して地域のまちづくりを推進していただいています。
市には、総合計画のもとに各種分野別の行政計画がありますが、これらに共通する理念として「協働」を位置づけております。
総合計画に掲げる将来ビジョンを実現し、さまざまな行政課題を解決するための手段として、各担当部署それぞれにおいて、市民と協働しながら施策を推進してまいりたいと考えております。
まちづくり協議会と行政の連携を促進する策としましては、まちづくり協議会が提案する地域の課題解決を目的とした公益活動に対しまして、地域活動支援補助金を交付すること等により支援をしております。
また、現在策定中の市民協働推進計画では、市民と行政の双方から協働事業を提案できて、その内容について意見交換しながら事業を実施する仕組みづくりを計画しており、市民と行政の連携・協力関係を強化してまいりたいと考えております。
○議長(河並義一) 政策監。
○政策監(松林直良) 西澤議員の大きく2点目の事業サービスの拡大と、それを支える周辺整備のうち、蒲生地区の施設集積エリアにおける駐車場につきまして、御答弁申し上げます。
蒲生地区の施設集積エリアにつきましては、昨年度、蒲生支所駐車場に調整池を整備後も駐車場として確保をし、今年度から工事に着手します幼児園と朝桜中学校等の各駐車場を合わせますと、500台程度の駐車スペースを確保できる見込みでございます。
蒲生支所周辺は、公共施設が集積しており、大きな集会等がありますと大変混雑することがございますが、こうした状況が予想される場合は、支所が中心となりまして、各施設や団体等と連絡調整をしながら有効かつ円滑な利用に努めてまいりたいと考えております。
○議長(河並義一) 健康福祉部長。
○健康福祉部長(免田圭介) 八日市保健センターと図書館の兼用駐車場について、お答え申し上げます。
八日市保健センターと図書館の兼用駐車場は、現在、約80台となっておりますが、特に成人健診を実施する際には、満車となっている時間帯もあるところでございます。
改善策といたしまして、4カ月児・10カ月児・1歳6カ月児の各乳幼児健診につきましては、月2回の開催とし、1回当たりの対象児数を20人前後としております。
また、成人健診は、図書館休館日を中心に実施し、駐車場を広く確保するように努めているところでございます。
○議長(河並義一) 企画部長。
○企画部長(木下 勉) リゲインハウス予定地だった県有地と隣接市有地の活用計画につきまして、順次、お答えをさせていただきます。
リゲインハウス事業につきましては、平成17年4月に「びわこ空港建設の凍結宣言」を受けまして、事業の中止の方針が示されました。
このことを受け、旧蒲生
町時代の平成17年に旧蒲生
町で取得した用地と合わせて工業団地として土地利用が図られるよう、地元から県に対して要望書が提出されております。
合併後、旧蒲生
町の意向を引き継ぎ、滋賀県に対して、蒲生スマートインターチェンジの早期実現と企業誘致をあわせて要望してきたところでございます。
今年度も、県の企業誘致主管課へ、工業団地として土地利用が図られるよう継続して要望するなど、機会あるごとに協議を行っております。
隣接する市有地につきましては、既に高齢者関連事業として社会福祉法人に貸し付けを行い、活用を図っているところでございますが、リゲインハウス事業用地は県有地でありますことから、利活用計画やプロジェクト会議の立ち上げなど、具体的な考えに至っておりません。
しかしながら、市といたしましては、大きな発展性が期待できるポテンシャルの高い地域と考えておりまして、地元の御意見も伺いながら、土地の有効活用が図られるよう、引き続き要望活動を行ってまいりたいと考えております。
○議長(河並義一) 答弁は終わりました。
西澤由男議員。
○5番(
西澤由男議員) ありがとうございます。
それぞれの質問に対して丁寧に答えていただきました。もう少し聞きたいところがありますので、再質問をさせていただきます。
協働のまちづくり条例についてですが、4月1日に施行されたということで、大変まちづくり協議会の皆さんは気持ちがはやっております。
例えば、10月26日の雪野山古墳25周年記念行事ですが、平田、あるいは蒲生両地区のまちづくり協議会は、まちづくり条例も制定されたことだからと、勇んで協働会議を申し入れたにもかかわらず、その後、会議はなく、各自が開催するイベント名に雪野山古墳発掘25周年記念行事と冠をつけてくださいとの返事だけだったと、大変残念がっておりました。本条例でうたった協働とは、この程度のものだったのでしょうか。まず、初めにお伺いいたします。
○議長(河並義一) 教育部長。
○教育部長(枩藤 豊) 今の御質問の雪野山の発掘記念ということですけれども、雪野山古墳発掘25周年と国史跡を記念しまして、一連の事業を計画しております。その中で、あかね文化ホールや平田地区でも講演会や展示会等も計画しておりますので、その説明をそれぞれまちづくり協議会なりコミュニティセンターのほうには説明をさせていただいておりますし、その中で、当日、協力していただけることがあればということでお願いしております。
そのような中で、御意見等も伺いまして、持ち帰って関係各課と協議しておる状態ですので、よろしくお願いします。
○議長(河並義一)
西澤由男議員。
○5番(
西澤由男議員) 行政のほうは、特別に記念事業ということでいろいろと御配慮いただきながら進められているんだろうというふうには思いますが、現実には、まちづくり協議会のほうにはなかなかその思いが伝わってきていないようです。
結局、両まちづくり協議会の役員さんは、本日の7時半から平田と蒲生のまちづくり協議会のみでイベント検討会を開催される予定だというふうにお聞きしております。
私個人的な意見ですけれども、たとえ担当職員を一人でもこの会議に参加されたらどうかというふうにも思いますので、お勧めいたします。
このように、市のイベントや計画に合わせて、地元住民は当事者としてできる限りの協力をし、盛り上げたいと考えています。そのためにも、速やかな情報発信と協働のためのプロジェクト会議の開催が重要だと考えますが、いかがでしょうか、改めてお尋ねいたします。
○議長(河並義一)
総務部管理監。
○
総務部管理監(黄地正治) 協働のまちづくりを進めるために、そのイベント開催時等に、地元住民を巻き込んで進められてはどうかということでございます。
4月に施行しました協働のまちづくり条例でございますが、職員の協働に対します認識や意識といいますのがまだまだ不足している状況にあるというふうに認識しております。
現在策定中でございます市民協働推進計画におきましては、基本施策の一つに、人づくりと推進体制の整備を上げております。今後のまちづくりを進めるには、職員の意識改革と人材育成が重要と考えているところでございます。
そのため、今後は、事業所やNPOなどへの派遣研修など、協働に関する理解を深めるための職員研修を充実したり、職員力プラスワンプロジェクトと称しまして、職員が現場主義で仕事を進めるとともに地域活動へも積極的に参画することにより、意識改革に取り組みを進めてまいりたいというふうに考えてございます。
御提案いただきましたイベントへの地元住民の参画ということは大変重要なことと考えてございますので、今後、各担当部署の職員がそういった意識を持てるように努めてまいりたいというふうに考えますので、よろしくお願いいたします。
○議長(河並義一)
西澤由男議員。
○5番(
西澤由男議員) ありがとうございます。
4月1日に施行された条例ですが、今、その推進の計画を策定されているということですので、その内容に期待したいと思いますし、地元の者は、本当に地元のことですから主体的に捉えております。何とかならんやろか、何とかならんやろかという機会をうかがいながら、ちょっとでも芽があればそれを育てたいと思っておりますので、ぜひとも行政の気持ちと一体になって大きく動いていくことを期待したいと思いますので、よろしくお願いいたします。
さらには、このたびのような3市町にまたがる雪野山のイベントは、隣接市町の計画とも連携して、より大きな相乗効果を生む努力を期待したいところですので、どうぞお願いしたいと思います。よろしくお願いします。
それから、先般の蒲生スマートインターチェンジ開業式典に合わせて、地元各種団体が隣接している木村古墳広場では、総出で前日の草刈りから当日の多彩なイベントまで、みぞれまじりの中を盛り上げておりました。
さらに、このたびは、商工会蒲生支部がインターチェンジ同士をつなぐ名神名阪連絡道早期実現の横断幕も掲げさせていただいたところでございます。
これらは、全て行政の計画を少しでも補完・推進し、応援しようとする地元住民の切なる思いによる行動です。協働のまちづくりを行政が掲げるずっと前から、もう既に日常的に主体者として盛り上げてきたという自負もあるのです。
願わくば、このような見返りを求めない純真な行為に対して、例えば計画の何%かは協働の関連事業分として最初から計上しておくとかの配慮があれば、より現実的な運用に貢献できるのではないかと思いますが、いかがでしょうか、お尋ねいたします。
○議長(河並義一)
総務部管理監。
○
総務部管理監(黄地正治) 蒲生スマートインター開通のときには、地元の皆さんの御協力をいただきまして、まことにありがとうございました。
こういったことで、地元が行政を盛り上げていこうとされておられます住民活動に対しまして、当初から行政と一緒にやっていけないかということかと思うんでございますけれども、市としましては、先ほども申しました市民協働推進計画の中でも計画しておることでございますが、市民と行政がともに取り組む協働事業につきましては、やはり地域の課題や特性をよく把握されているまちづくり協議会の皆さんや住民の皆さんの側から発議され提案していただくということが大変意義深いことかなというふうに考えております。
協働のまちづくり条例の中でも、協働事業の提案制度の創設をうたっております。そして、先ほど申しました計画では、協働で取り組むための新たな仕組みづくりとしまして、市民からの協働提案をともに考えるラウンドテーブルの設置を検討しているところでございます。
この協働ラウンドテーブルにつきましては、市民と行政の関係部局が集まって、地域の課題解決に向けて、市民にできることは何か、行政にできることは何か、ともに考えて、役割分担と責任を明確にしながら取り組んでいこうというものでございます。
市民・行政それぞれが単独では解決できない課題に対しまして、お互いが知恵を出し合って連携・協力して対応できる制度の創設を考えていきたいというふうに考えておるところでございます。
また、その協働提案に対しまして採択された協働事業につきましては、資金の調達や支援策につきましても検討していきたいと考えておりますので、よろしくお願いしたいと思います。
○議長(河並義一)
西澤由男議員。
○5番(
西澤由男議員) ありがとうございます。
大変行政の側も大きな使命と思いを持ってこれに取り組んでいただいているんだということがよくわかってまいりました。ありがとうございます。
先ほどの答弁にありました地域活動支援補助金というのも用意しているということでした。
でも、これはそれこそ自主的に独自の事業をまちづくり協議会などが提案したときに使わせていただけるということかと思いますが、最初からもっと、もともと行政が計画してきたプロジェクト、イベントについては、連携・協働を意識した予算として上げていただいていると、その思いとその形が住民にも伝わってくるかなというふうに思いますので、同じ予算をどっちからどういうに出すかだけで全然違うと思いますので、どうぞよろしくお願いしたいと思います。
以上、速やかな情報発信、あるいはプロジェクト会議の設置、さらには関連事業への予算の計上を、今、策定中の東近江市市民協働推進計画にぜひ反映させていただきたいと考えますが、改めてお伺いいたします。
○議長(河並義一)
総務部管理監。
○
総務部管理監(黄地正治) ただいま御指摘いただきましたように、市民と行政の協働事業というのは、まだ緒についたばかりかというふうに考えてございます。
西澤議員より御提案いただきました内容を十分検討いたしまして、このたびの市民協働推進計画の中にも盛り込んでまいりたいと考えますので、どうぞよろしくお願いいたします。
○議長(河並義一)
西澤由男議員。
○5番(
西澤由男議員) 今、私も先ほど予算云々と言いましたけれども、例えばポスターなんですけれども、ポスター1枚製作する中で、行政側の必要な事項を書くだけじゃなくて、そこに吹き出し状で、このまちづくり協議会はこんなことをやっている、隣接の市町はこんなことをやっているということを書き込むだけでも全然違ってくるかなというふうに思います。
予算ばっかりをつけよ、つけよと言っているわけじゃなくて、もともとそういう同じテーブルで会議が始まっていくと、そういう工夫も随分と出てくるだろうというふうに思いますので、その点、よろしくお願いしたいと思います。
次に、事業サービス拡大と、それを支える周辺整備についてお尋ねいたします。
担当スタッフの努力で、毎年、利用者が大変ふえているというふうに聞いております。公民館からコミュニティセンターになっただけで、随分と守備範囲が広がってきたというふうにも聞いておりまして、また使い勝手のよいところから、市だけではなくて、県の利用もふえてきたというふうに、例えば蒲生コミュニティセンターについても聞いております。
既存施設がそれぞれの目的を達するために最大の活用をするのが本来の使命だというふうに考えますが、こんなふうに公共交通機関が充実していない田園地域では、道路と駐車場整備が最も大事な課題だというふうにも思います。
答弁の中に、何とかやりくりして500台ぎりぎりで確保できるというふうなお言葉もありましたが、ぎりぎりではなかなか使い勝手も悪いというようなところがありますし、現状で何とかいけても、今後、どんどんどんどんコミュニティセンターの人たちは頑張り、大ホール・小ホールの企画はふえていくという中で、それのブレーキになってはいけないというふうにも思います。ぜひとも、先に、先に手だてを打っていただけることを望みたいと思います。
実は、当街区のメインストリートに、JA蒲生さんがあります。それから、ショッピングセンターがありまして、それから郵便局、市庁舎、中学校等があって、また銀行があるところへずっとつながっているメイン道路がありますが、その途中、片方だけが商業地域にかかわらず、農業の農地になっている区域があります。
大変、そこだけが都市計画の用途指定がされている地域にもかかわらず、そんなふうに蹴込んでいる部分があるわけですが、ぜひこの26年から都市計画の用途地域の見直しということを聞いておりますので、そこのエリアもぜひとも見直していただきまして、こういう施設の課題解決のまずの布石にしていただきたいなというふうに思います。
今、すぐにどうやこうやということもなかなか無理なことでしょうけれども、その用途地域が前もって変わることで、それから迫ってくる都市計画がスムーズに計画され、実施されていくということになるだろうと思いますが、ぜひともそこのセクションは行政ならではのところですので、そこで頑張っていただかないと誰もできないということですので、ぜひともその用途地域の見直し、また中長期のまちづくりのビジョンと合わせてお考えいただきたいというふうに思います。
それに比べて、また今度は市街化された地域での駐車場問題は、用地を購入するというよりは、建築的な解決の方法しかしようがないという場合もあります。立体駐車場等を考えて、何とか課題をクリアしていくということが必要かと思います。
近くに南小学校の跡地があるというふうに聞きますので、その辺の有効利用も含めて、また都市計画をよろしくお願いしたいと思います。それの件につきましてはいかがでしょうか、まず聞いておきます。
○議長(河並義一) 都市整備部長。
○都市整備部長(谷口惣治) ただいま都市計画の区域区分の見直し並びに駐車場のことについて御質問をいただきましたので、お答えをさせていただきます。
議員御発言の中でもございましたとおり、今年度から都市計画の区域区分の見直し、いわゆる線引きの見直しについて取り組んでいくということでございます。
本年度は、基礎調査ということで、さまざまなデータを収集するでありますとか、それの解析に当たるという、前段の部分でございまして、個別具体のなかのことにつきましては、関係する方々の利益・不利益とか、それからまた市民さんのほうの混乱を招くということもございまして、そのことについてはちょっと御答弁を差し控えさせていただきたいと思いますけれども、いずれにいたしましても全市的にその区域区分の見直しというものは取り組んでまいりたいと考えております。
しかしながら、さきに農地法、非常に厳しくなったということは、もう皆様御承知のとおりだと思うんですけれども、その状況というのは、依然として変わってございませんし、やはり見直しにつきましては、現在の市街化区域の空閑地と申しますか、低未利用地、これの解消、利用していくということがまず1番、それから新たな市街化を編入していくということになりますと、そこの具体的な計画でありますとか、そういうことも、今後、この区域区分につきましては、県の決定でもございますし、それから農政局との協議もございます。そういったことも非常に重要なポイントとなってまいりますので、十分に検討してまいりたいというふうに思っております。
それから、駐車場の件につきましては、露天の駐車場でございますと、農地法のことは別といたしまして、都市計画法上で言いますと、開発に関しましては該当いたしませんので、農地法等の関連法令、その辺の許可というものが必要かなというふうに思っておりますので、よろしくお願いいたします。
○議長(河並義一)
西澤由男議員。
○5番(
西澤由男議員) ありがとうございます。
ぜひとも、法律にのっとった中で、合理的な御判断のもとに新しく見直しをお願いしたいと思います。
また、農地法での範囲だけで駐車場ができるということだったら、また新たな視点からでも手だてをいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
さらに言えば、この合併で合理化された市庁舎の空き室に本当に必要な施設を再導入する時期に差し迫っているんではないかというふうにも思えます。
蒲生の支所を訪れますと、今度、1階のほうに全てのサービスをロビーを改修して下げてくるんですけれども、それでサービスの向上を図るということですが、傍らで2階が余ってくるというようなことにもなっています。そこにまちづくり協議会とか、老人会の事務所が入ってきたり、使いやすい会議室ができるというようなことも聞いておりますが、今現在、保健センターが入っております。その保健センターは、3階の子育て支援センターにとっては大変便利な位置においでになるんで、相談しながら大変助かっていますというお声も聞いていますが、健診だけが実は八日市の保健センターに行かないといけないということになっておりまして、先ほどの駐車場の件という話も出てきたりします。
何とか4カ月児、あるいは10カ月児の定期健診は、簡単な項目で済むというようなことで、スペースさえあれば、先生がおいでになったらできるというようなことも聞きます。
2歳半、3歳児半というふうになると、歯やらいろんなところのまた健診も必要になってくるということで、スペースもお医者さんの数もふえてくるというふうに聞きますが、まず簡易なところからそういう施設をまた便利なところに戻して確保するということはできないかというふうにも思います。その件について質問いたします。
○議長(河並義一) 健康福祉部長。
○健康福祉部長(免田圭介) 健診事業についての御質問でございますけれども、まず成人検診につきましては、これは保健センターだけではなく、各地域でやらせていただいております。当然、蒲生地区につきましても、蒲生のコミュニティセンターのほうで、機会は限られているかもしれませんけれども、開催させていただいておりますので、そちらについては御了解いただければと思います。
また、先ほどの話で申し上げますと、母子保健事業、特に乳幼児健診のお話かと思いますけれども、母子保健事業につきましては、当市の考え方といたしましては、母子保健事業の充実・強化を図るために、合併以降、保健センターを3センターに集約させていただいております。その集約したかわりに、この3保健センターのどこででも健診を受けられるようにしたところでございます。そういったことでございますので、そちらについては御理解いただきたいと思います。
また、健診を受診されなかった方や、健診の結果、何らかの課題があるのではないかと思われるような方につきましては、各地区担当の保健師のほうから訪問等を行わせていただいておりまして、相談や保健指導等も行わせていただいておりますので、どうぞよろしくお願いしたいと思います。
○議長(河並義一)
西澤由男議員。
○5番(
西澤由男議員) ありがとうございます。
一旦集約して充実させたということで、合併の本旨はもともとそこにあったんだろうと思います。ですから、合理化されたということはいいことだというふうに思いますが、改めてまたあいてきたスペースをまた今度上手に使っていただきたいなというふうに思いますので、お伝えしておきます。
最後に、リゲインハウス予定地の県有地と隣接市有地の活用計画についてですが、いろいろな案を地元の住民は持っております。何せそれこそ自分たちの土地を泣く泣く公のためにと言って差し出した人たちですから、何とかならんか、何とかならんか、こういうことはどうなんだ、それなら動くかというふうに、本当に頭を絞り、顔を会せればそういう話題になっているところですけれども、余りにも動きがなくて、失望感に陥っているところではございます。
工業団地としてまた要望しているよというお話でしたが、なかなか単に工業団地と言いましても、そこの需要というのが難しいところかもしれません。目的を持った用途の使用をぜひとも進めていただきたいというふうに思います。
その中の一つとして、航空宇宙分野の未来産業というのは、今後、住民にとっても、この地域にとっても、大変夢のあることかなというふうな思いでここに提案させていただきました。
あるいは、このごろ大学の農学部も新設されたりして、試験農地なんか、あるいはゼミに使うというようなところもいいんじゃないかというような話もされております。
こういう意見をぜひとも取り入れていただいて、県と交渉していただく会議をつくっていただきたいなというふうに思います。ここに、ポテンシャルの高いとこだというふうに行政もおっしゃっていますので、ぜひとも、そのためにもまず初めに検討会議を設置させていただきたいと思いますが、これについてはいかがでしょうか、最後に質問しておきます。
○議長(河並義一) 企画部長。
○企画部長(木下 勉) お答えをさせていただきます。
確かに、用地が行政のほうに移りまして、長年、あの状態であったという、これには一つに、びわこ空港の件があったということで、昨年の9月に白紙の表明がされたということで、知事も本市に、地元市としてその白紙の表明をするということで訪れていただきました。
そのとき、地元の代表の方も来ていただいて、蒲生周辺の土地の関係であるとか、空港絡みで多くの土地を持っているから、県としてもその利活用についての汗を流してほしいということで要望をされたところでございます。
県も、大変財政が厳しいけれども、県として何ができるのかということは真剣に考えていきたいという答弁もいただいてございますので、本市としましても、その県有地の利活用につきまして要望活動をしてまいりたい。
ただ、その会議につきましては、まずは県の様子をうかがうということで、その後の話とさせていただきたいというふうに思います。どうぞよろしくお願いいたします。
○議長(河並義一)
西澤由男議員。
○5番(
西澤由男議員) 蒲生スマートインターチェンジが開通して、大変大きなそれはインパクトになるかなというふうに思いますので、ぜひともそのプロジェクトを物にしていただきたいと思います。
これにて質問を終わります。ありがとうございました。
○議長(河並義一) ここで、暫時休憩をします。
再開は、10時35分からといたします。
午前10時21分 休憩
午前10時35分 再開
○議長(河並義一) 会議を再開します。
休憩前に引き続き、会議を開きます。
3番、西﨑議員。
○3番(西﨑 彰議員) 通告に従い、
東近江市民クラブ、3番、西﨑彰が一般質問を行います。
教育長に歴史観と教育について質問させていただきます。
私は、日本人として、誇りある日本人を育みたいというのが信条でございます。
私自身も、義務教育で歴史を学びました。余りにも自虐的で誇りを持てる内容ではなかったと記憶しております。
また、私の父親は、学徒出陣で出征した軍人でありまして、幼少のころから日本の歴史のことや日本人としての心構えをよく聞かされたものでした。
なぜ、日本人として誇りを持つことができないのか。やはり、正しい歴史教育がされていないとの結論に至りました。
これではいけない、正しい教育を進める必要があります。これからの我が日本を背負ってもらう中学生が、どのような教科書を使って、どのような歴史教育をしているのか興味を持ちましたので、いろいろ調べ、今回の質問に至りました。
東近江市では、日本文教出版の歴史の教科書を使用しておりますね。その教科書を読んで、また自民党が作成する中学校教科書7社の比較調査の結果からですが、古事記や日本書紀などの日本神話等をほとんど教えておりません。また、神武天皇も教えていないです。
これでは、日本の建国のことも知らないですし、知る由もありません。なぜ、2月11日が建国記念日なのか。大まかに言えば、2074年前の2月11日に神武天皇が奈良の橿原神宮において即位された日です。
ここからは古事記の話ですが、伊勢神宮にはお参りはするけれど、天照大御神の孫が天孫降臨したニニギノミコトで、そのひ孫がカムヤマトイワレビコノミコト、つまり後に即位した神武天皇であることをほとんどの人が知りません。
日本という国がどうやってできたのか。世界で2074年も脈々と続く国は、我が日本でしかありません。世界は広しと言えども、建国のことを知らない国民は日本ぐらいです。
また、自国の神話を学ばない国は滅びるということです。建国を知らない者が日本に対して誇りを持つことができますでしょうか。
教育長、歴史観と教育についてお答えください。
次に問題だと思いますのは、とても嘆かわしいことですが、近年の韓国の竹島問題、中国の尖閣諸島問題について、余りにも無知であり、正確な情報を知らない日本人が多いことです。
ここは聞き取り調査だけですが、中学生に対して近代史を教えてない。私も振り返ってみますと、明治維新以後の近代史は、3学期に「ここからは読んでおくように」と言われた記憶しかありません。近代史を教えずして、韓国や中国の反日体制に反論できません。
逆に、聞き取り調査した中学生に「なぜ韓国や中国にあのようなことを言われるのですか」と質問されました。このことは、本当に大問題であると思われます。
教育長、近代史を詳しく教えていない現在の教育は大問題だと思いますが、いかがなものでしょうか。
2点目に、道徳教育について質問します。
近年、痛ましい事件の記事や報道をメディアで見ない日はないように思います。戦後の日本では、道徳教育は非常にやりにくく、はっきりとした道徳の基準を学校で教えなくなっています。
戦後教育にどっぷりつかって、まともな道徳教育を受けたことがない人がふえ、親が子へ道徳を伝えることができなくなったのも、こうした状況に大きく影響しているのではないでしょうか。
こうした教育の、そして日本の現状を見て、思いのある方々は日本の将来を憂いておりました。
大変に痛ましい出来事でありました平成23年3月11日、東日本大震災は、図らずも日本人にまだ岩盤のような道徳の基礎が残っていたということを世界に、そして何より私たち日本人に知らしめました。
外国では、大災害が起きますと、必ず混乱に乗じて商店が襲われたり、暴行や略奪が起きます。しかし、日本では、阪神・淡路大震災のときもそうでしたが、非常時でも決して卑しいことをしてはいけないと、略奪が起きることはほとんどありませんでした。
そして、被災地では、それぞれが被災者にもかかわらず、相手のことを思いやり、規律正しく行動いたしました。
我が国日本国民の冷静さや規律正しさ、献身的な振る舞いに、世界中が非常に感銘し、称賛いたしました。
そして、人々は、「なぜ日本人はそのような立派なことができるのでしょうか」と尋ねました。
しかし、幾ら外国人に説明を求められても、これはどうにも答えようがありません。「日本人だから」としか言いようがないのです。
3月議会において市長は、道徳教育に力を入れると明言されました。私も、まさしくそのとおりであると非常に感銘を受けました。
道徳科目、現在は正式科目ではないとのことでした。
また、週に一度担任の先生が授業を組み立てるということでした。正確なエビデンスは持ち合わせていませんが、学力試験トップの秋田県、次の福井県は、道徳教育に力を入れているとのことでした。
東近江市の道徳教科書を読ませていただきました。全体的なことはこれでよいかと思いますが、東近江市や近郊にもたくさんの偉人がいます。蒲生氏郷氏、西堀榮三郎氏、そして滋賀には、ほかの市では教えているが、当市の教科書では取り上げられていない中江藤樹氏など、偉人がおられます。
偉人を東近江市独自の教育として取り上げていくお考えはありますでしょうか。
また、道徳教育をこれからどのようにしていくのかと考えておられるのか、お尋ねします。
大きく3点目ですが、能登川地区は、市長が12月議会で答弁いただいたとおり、東近江市の副都心という位置づけであります。その能登川地区には、住宅を建てることができる市街化区域が少なくなってきました。
そして、また能登川駅前の商業地域に住宅が建ち、都市計画の用途が時代おくれとなっていますので、抜本的な見直しが必要と考えます。
都市整備部長、市街化調整区域の市街化編入と都市計画用途地域の見直しはしていただけますでしょうか。
以上、壇上からの質問は、これで終わります。
○議長(河並義一) 答弁を求めます。
教育長。
○教育長(市川純代) 西﨑議員の大きく1点目、歴史観と教育につきましてお答えをさせていただきます。
現在、市立中学校で使用中の歴史教科書は、御指摘のように、日本文教出版の教科書でありまして、平成23年度に採択され、24年度から使用しております。
中学校学習指導要領では、国家の形成について、「大和朝廷による国家の統一」や「天皇を中心とした律令国家の確立」について学ぶことになっております。
本市が使用する教科書は、考古学に関する記述などを多く取り上げておりますもので、国家を築いた多くの人々や出来事を通して、我が国の歴史に対する愛情を深め、国民としての自覚を育てていきたいと思っております。
次に、近代史の取り扱いについてでございますが、以前の学習指導要領では、古代から現代まで順番に学んでいく通史学習が行われておりましたため、授業の進め方がおくれると、終盤に当たります近代史を学ぶ時間が足りなくなってくるという状況が起きていたようでございます。
しかし、現行の学習指導要領では、通史学習から歴史上の人物及び出来事を通した学習に変更されておりまして、また取り扱う学年も変わってきておりますことから、生徒は近代史も学んでおります。
次に、大きく2点目の道徳教育について、2点の御質問に順次お答えをさせていただきます。
道徳は、教科ではございませんので、国において定められた教科書はありません。
議員の御質問の中にありました東近江市の道徳教科書、これは文部科学省から全国全ての小・中学校に配付された「私たちの道徳」を指しておられるものと思われます。これにつきましては、今までは「心のノート」でしたが、今年度から改訂されて、「私たちの道徳」になったものでございます。
この道徳教育用教材は、今年度から児童・生徒が道徳的価値についてみずから考え、実際に行動できるようになることを狙いとして、国によって配付されました。
小学校高学年用のものには、近江商人の「三方よし」についても取り上げられているところでございます。
地域の偉人につきましては、小学校の社会科や総合的な学習で使用いたします「もっと知りたい東近江市」に、博物館グループが作成しております。市内の各地区から1人以上、合わせて29人の偉人を取り上げているところでございます。
道徳教育につきましては、その性格上、道徳の授業はもとより、あらゆる教育活動を通じて適切に行われなくてはならないものでございます。児童・生徒の道徳性が豊かに育まれますよう、努力してまいりたいと思っております。
○議長(河並義一) 都市整備部長。
○都市整備部長(谷口惣治) 大きく3点目の都市計画の区域区分及び用途地域の変更についてお答えをいたします。
市街化区域と市街化調整区域の区域区分、いわゆる線引きの見直しにつきましては、人口や産業動向、土地利用や交通量等の現況及び将来の見通しなどのデータを収集する基礎調査を本年度行うこととなっております。
その結果を勘案して見直しをしていくこととなりますが、能登川地区に限らず、それぞれの地域の特性を生かした土地利用を考えていくことが、市域の均衡ある発展につながるものと考えております。
本市の特徴でもあります、のどかな田園風景や四季折々の美しい風景を守りながら、一方では、市街地はにぎわいの創出に努め、「住みたくなるまちづくり」を目指すことが、人口減少社会を迎えたまちづくりには欠かせない要素であると思っております。そのことを踏まえ、全市的に検討してまいります。
また、用途地域は、新たに市街化区域を編入するところや、建物用途の更新が予定されている場合などに用途の混在を防ぐために、住居、商業、工業など大枠として土地利用を定めるもので、あらかじめ定めることに意義がございまして、既成市街地での現状に合わせた用途変更は効果的ではないと考えております。
能登川駅周辺の用途地域は、そのポテンシャルを生かした商業や交流といった都市機能の充実を図るよう商業地域に、また幹線道路沿道は商業施設が立地可能な用途地域となっておりますので、用途地域の変更までには至らないものと考えております。
○議長(河並義一) 答弁は終わりました。
西﨑議員。
○3番(西﨑 彰議員) ありがとうございます。
それでは、再質問させていただきます。
1点目・2点目の歴史問題と道徳教育については、まとめて質問させていただきます。
まずちょっとフリップを使わせていただきますが、これは自民党から出ています教科書のことが書いております。
まずもって、さすがに教育長ですね、大和朝廷と御答弁をいただきました。教科書では、大和政権と書いているんですね。これ、学習指導要領では、大和朝廷です。大和政権と書くのは、何か意図が隠されているような気がいたします。
まず、教育長は、平成23年12月議会の中で、周防議員との質問の答弁の中で、「道徳教育は、『集団や社会とのかかわり』に関する中に、家族愛・愛校心・郷土愛・愛国心・国際理解・人類愛が掲げられています。これらを発達段階に即して継続的に指導することにより、自己をさまざまな社会集団や郷土・国家・国際社会とのかかわりの中で捉え、国際社会に生きる日本人としての自覚に立ち、平和的で文化的な社会及び国家の成員として必要な道徳性の育成を図っていっております。」と答弁されました。この考えは、今でも変わりないでしょうか、お答えいただけますでしょうか。
○議長(河並義一) 教育長。
○教育長(市川純代) お答えをさせていただきます。
今も変わりなく日本人としての心の育成の底には、この道徳的な価値を大事にしていきたいものと思っております。
○議長(河並義一) 西﨑議員。
○3番(西﨑 彰議員) ありがとうございます。
ぜひとも、愛校心・郷土愛・愛国心、これを理解できる子どもを育んでいきたいと思います。
次に、この間、中学校の体育祭に御招待を受けました。中学生の態度にびっくりいたしました。覇気はなく、だらんとして、整列もとてもじじくさいものでした。そして、国歌「君が代」、そして校歌もまともに歌わない。我々の時代は、もう少しましだったと記憶しております。
これは、やはりゆとり教育の弊害だと思います。誇りある日本人を育むことから大きくずれていると思うのですが、いかがなものでしょうか。教育長、お願いいたします。
○議長(河並義一) 教育長。
○教育長(市川純代) ただいまの議員の生徒に対しての御指摘でございますが、私自身がその場を直接見たことがございませんので、具体的なお答えはできないかもわかりませんが、やはり儀式的なところにおきましての国旗国歌の斉唱及び校歌につきましては、自分の学校に対しての誇りを見せるところでございますので、大事な指導内容の部分であろうかと思います。
ただ、中学生になりますと、これはどこの学校も、本市だけではないんですけれど、どうしても大きな声で皆の前で歌うということについての、照れのようなものが発達段階の中で出てきておりますことも、あわせて受けとめながら指導方法の改善に努めてまいりたいと思っております。
○議長(河並義一) 西﨑議員。
○3番(西﨑 彰議員) ありがとうございます。
確かに、中学生・高校生というのは、恥ずかしいとか、そういった気持ちも芽生えてきます。私自身もそうでしたが、しかしながらやはりこの整列とか、一番決まったことというのは、ぴんと背筋を伸ばしてぜひともやっていきたいなと思っております。
やっぱり、戦前の教育が私はいいとは言いませんが、空気がぴんと張って、そういった儀式のときとか、そういうときはよい緊張感を持って、姿勢を正して、そして背筋を伸ばした整列は、やっぱり私は必要ではないのかなと思います。
戦前の教育と言ったら物すごく語弊があるんですが、この戦前の教育はぴんと空気が張って、なくなったものは何だと思いますか、教育長、お願いします。
○議長(河並義一) 教育長。
○教育長(市川純代) 私自身も戦後の生まれでございますので、戦前の教育を受けておりませんので、一概には言えません。
ただ、戦後、アメリカのほうの教育制度が入ってきておりますので、その中でなくなった言葉と言えば、修身、そういった言葉がなくなっていっているのではないかと思われます。
ただし、それにかわるものも、社会科、あるいは家庭科といった教科も出てきておりますし、それから学区制が、6・3・3・4制というのが出てまいりましたので、国民学校、あるいは師範学校といった名前がなくなっております。
ただし、そのかわりに大学、短期大学、大学院、あるいは専門学校等の他のところが整備されてきております。
その中で、今現在、今も検討が続いているのが、やはり教員養成のところでございますが、今までは師範学校を出れば教員になれるというような制度でございましたが、今は単位を取得すれば免許が取れるという開放的な制度になっている。それを今現在も、本当の教員養成はどうするのかというところの論点になっているもとのところではないかなというふうに思います。
先ほどの道徳とのかかわりでは、修身になろうかと思いますが、そこの部分については、やはり当時の、これは文献からの言葉でございますが、徳目を強制的に教えるという、そこの教育については問題があると。それを自分のものとして、自分の生き方と照らし合わせながら、どうよりよく生きていくのかという自分の価値を高めていく。そして、それを道徳的実践力と言いますが、実践力に高めていく指導が要るということでございますので、戦前のよいところは残しますが、変えていくところは変えていき、今の世の中に合った、そして国際社会の中で生きていく日本人、それを育てていく基礎をするのが義務教育だと捉えておりますので、先ほど国歌・校歌も含めてでございますが、より一層充実させていきたいというふうに思っています。
○議長(河並義一) 西﨑議員。
○3番(西﨑 彰議員) どうもありがとうございます。
本当に難しい振りをしまして、私も当然戦前の生まれではございませんので、まだ50歳でございますので、とても戦前のことはわかりませんが、今、教育長がおっしゃいました修身ですね、森先生の修身教授録を私のバイブルとして読ませていただいているんですが、やはりああいう教育が心の教育として、先ほど徳目を育むとか、そういったことは僕は非常にいいことだと思いますので、今の教育長の考えをぜひとももっと現場のほうに落とし込んでいただければと思います。
もう少々おつき合いください。
教科書の問題ですが、先ほどこの戦後、やっぱり道徳教育と教育勅語、そして歴史観がかなり抜け落ちたと思います。
これを見てもらったらわかると思いますが、本市で取り上げている教科書の中には、神武天皇、中江藤樹、そして二宮尊徳、二宮金次郎ですね、勝海舟、渋沢栄一、東郷平八郎を取り上げていません。これは、本当に大問題だと思います。
そして教科書の我が国の国土と歴史に対する理解と愛情を前提に、国際社会に生きる観点から記述されているかということは、もうバツとしております。これは、大変な問題だと思います。
我が国の国土と歴史に関する理解、そしてそういったことが全く取り上げられていない。このような教科書で教える以上、誇りを持った日本人が育むことは不可能なことだと思われます。
近年は、韓国や中国から史実をねじ曲げたことを言われております。この史実がねじ曲げられて韓国や中国からいろんなことを言われることは、これはほとんどが近代史を学んでいないということが問題になってきていることかと思います。
また、国際社会におきましても、このねじ曲げられた史実、これがひとり歩きをして、そしてまた国際社会で認知されようとしております。これは、我が国にとってとんでもないことだと思います。
これからの我が国を背負う若者に対し、正しい史実に基づいた近代史を教えることは、喫緊の課題だと思います。その辺、教育長の認識はいかがなものでしょうか。
○議長(河並義一) 教育長。
○教育長(市川純代) お答えをさせていただきます。
史実に基づく、大事なことだと思っております。
先ほどの個人の偉人というか、歴史上の人物についてのことでございますが、教科書に書き上げられている人物を全て教えるというのではなくて、その地域に、学校によっていろいろでございますが、特徴ある、あるいは子どもたちが学びやすい、歴史を理解するのに入りやすい、そういった人物を取り上げて歴史の学習を進めていくというところでございますので、学校によれば、今、議員がおっしゃったような人物もあわせて取り上げているところがあるかもわかりません。
それから、領土の問題等でございますが、ここのところずっと政府見解を正しく授業の中に取り入れよというようなことになってきておりますので、今、小学校の教科書が改訂され、来年度から新たな教科書になりますが、その中にでも、竹島、あるいは尖閣、そういったものは日本の固有の領土であるというような記述をするように指導要領の解説書のほうが改定をされました。その中には、そのように固有の領土であると、国際法上、正当な根拠に基づき竹島、尖閣諸島を正式に領土に編入した経緯にもちゃんと触れなさいというようなことになってきておりますので、今現在、記述の教科書につきましては、前回の指導要領の趣旨にのっとっての編集でございますので、次回、今度からの改訂については、かなり記述も変わってきているかと思います。
また、特に社会科の公民等にかかわりましては、新聞記事などのことも、各社いろいろそろえながらでございますが、そういったことも参考にしながら授業を進めている現状でございますので、やはり現実を知り、そして日本の国をどうしていくのかというところを見据えた教育が必要であろうかというふうに思っております。
○議長(河並義一) 西﨑議員。
○3番(西﨑 彰議員) ありがとうございます。
ほんまに尖閣、竹島問題は、これはもう日本、我が国の領土でございます。これはもう紛れもなく事実でございますので、その辺をしっかりと教育していただきたいなと思います。
この教科書なんですが、せめてもう少しまともな教科書を使っていただきたいなというのが本音でございます。
しかしながら、この教科書に関しましては、検定の問題もございます。そして、当市だけでは決まりません。ここと近江八幡市と竜王町と日野町でしたか、2市2町の検定委員会を踏まえまして教科書が決定していくということでございます。この辺の教科書検定に関しては、今度、検定のときに、またその辺のことも御考慮いただきたく思います。
最後にですが、これを聞いていてくれはる、もし教師の方、日本の建国のこと、そして近代史、多分、教師の方もまともに習っていないと思います。私もそうです。私もこの建国のこと、近代史を深くは教えてはいただいていません。建国のことは、私は父親から、そして母親から戦前の教育を受けていますので、その辺のことはずっともう小さいときから聞かされておりました。
本当に、この建国を知るということは、これ日本人として一番根本ですので、その辺、またしっかりと先生方も一緒に、もしあれでしたら我々と勉強会をさせていただいて、そしてしっかりとした史実を生徒に教えていただきたく、要望いたしておきます。
そして、やはり道徳教育ですね、これは我々東近江市、近江商人発祥の地でございます。近江商人の「三方よし」、売り手よし、買い手よし、世間なおよしです。その「三方よし」の精神、これをしっかりと子どもたちに教えてあげてください。やっぱり世間がよくなかったら、自分もよくなりません。その辺のことをよろしくお願いいたします。
がらっと話は変わりまして、大きく2点目の市街化区域の見直しでございます。
ここは、これから2040年問題、少子高齢化、そしていかに人口をふやしていくんやということが課題になってくると思います。
しかしながら、人口は、例えば東近江市の政策がはまって、さあ東近江市に来たい、住みたいという方がおられても、建てる家がなかったら、これはどうしようもないです。これから先を見越して、皆さん、少子高齢化に対する対策を打ち出しましょう、東近江市として住みやすいまちをつくりましょうと、声を大きくして言っている。その逆に、家は建てるな、あかん、田んぼは埋めたらあかんと、物すごく縛りが多いんですね。
それは、わかることもあります。農業の問題もございますし、いろんな問題があると思いますが、しかしながらこれから先を見据えた中で、やはり私は住宅地というのは、必ず必要だと思います。
ですから、この見直しですね、大きく見直される予定はあるのかないのか、都市整備部長、御答弁いただきます。
○議長(河並義一) 都市整備部長。
○都市整備部長(谷口惣治) 都市計画区域区分の見直しについて御質問をいただきましたので、お答えをさせていただきます。
さきの議員にも御答弁申し上げましたとおり、現在、基礎調査の段階でございまして、その調査結果をもって、今後のことを判断させていただきたいということでございますけれども、やはり議員が御指摘のとおり、人口減少、これは非常に市にとって大きな問題でございます。
したがいまして、都市計画というものを通じて、それにどのような対策を打っていけるのかということも考えてまいりたいと思っております。
非常に大きな問題でもございますので、このことにつきましては、全庁的にさまざまな方面から考えて取り組んでまいりたいというふうに考えております。
○議長(河並義一) 西﨑議員。
○3番(西﨑 彰議員) 御答弁、ありがとうございます。
これから基礎調査に入るということでございますが、やはり見直すか、見直さないか、やっぱりまず第一歩ですね。大きく見直す考えを持って基礎調査をするのと、いや、もうこれはあんまり見直さんとこと考えて基礎調査するのでは、やっぱり全然結果が違ってくると思いますので、その辺のことは大きく変えるという腹を持ってよろしくお願いいたします。
それと、もう一つ、都市整備部さんに御質問しますが、この都市整備というのは、非常に大切なセクションだと思います。市役所の人員が年々減っているということをお聞きしていますが、この部は減らしたらあかんと僕は思うんですが、この減っていることはなぜでしょうか。
そして、これから、さあ見直すぞというときに、人が足らんと言ったら、もうこれはしゃれにならんと思うんですね。ですから、この開発部門とか、人員をもうちょっと補充するというか、そういったお考えはないのでしょうか。
○議長(河並義一) 都市整備部長。
○都市整備部長(谷口惣治) 都市整備部の職員の体制について御質問をいただきましたので、お答えをさせていただきます。
確かに、昨年度に比べますと、都市整備部で1名の減員となりました。このことにつきましては、やはり市全体としての職員の適正化の問題、そういったところから減となったのであろうというふうに担当部では理解をしております。
当然のことながら、今日、ようやく景気のほうも上向いてまいりました。その関係で、宅地開発、それから住宅の建設、これもふえてまいりました。これは、今後、景気と比例してふえていくものというふうに感じております。そのことから、職員の担当部署のほうには、その旨、お願いをしていきたいと思います。
現在、1名減になったことは事実でございますけれども、そこの担当課に仕事のしわ寄せが行かないようにということを部の中でも配慮をしております。
御指摘のとおり、都市開発調整課、減となりましたけれども、開発の事前審査から協議、そして本申請と、いろんな書類の審査から協議、日々、多忙なことでございます。
そして、完了しますと、完了検査というのも担当課で行っておりましたけれども、今年度からは、部内の現場の経験のある管理職がその検査に当たるというようなことで、部内で何とかやりくりをしながらやっているという状況でございますので、よろしくお願いいたします。
○議長(河並義一) 西﨑議員。
○3番(西﨑 彰議員) まさしく、聞きたかったことを御答弁いただきました。ありがとうございます。
ただでさえ、東近江市は遅いと言われております。本当に、東近江市はどないなってんねんということを、近江八幡市と比べて、彦根市と比べて、いろんな方々から言われております。ですから、人は確かに減りましたが、迅速な対応をお願いいたします。
それと、この間、東近江市から出ていかれた、ある会社の社長とお話をさせていただきました。なぜ出ていかれたのですかということを御質問させていただきました。
そしたら、そのときに、東近江市で私は土地を持っているんだけど、こういった建物を建てたい、こういったことがしたい、と言ったら、全部、無理、無理、無理、無理、できない、できない、できない、全部そうでした。それで、その出ていかれたとこに相談しますと、いや、最初はそれは無理やでということでしたが、いやちょっと社長、こうしたらどうやと、こうしたら行けるん違うかなという提案があったと。しかしながら、東近江市には提案の提もなかったと。無理と、頭からその無理としか、前例がないとか、その言葉しかなかったと。だから、それやったらこれは出ていかはるわなということです。
ですから、皆さんほんまに柔軟な対応をお願いします。きのう、畑議員もおっしゃっていましたが、本当に市長が言う攻めの姿勢でやっていただければと。
この無理という言葉は、もうやめましょう。担当の方、何とかちょっと対処しますもあかんな、善処しますもあかんけど、やっぱり何とかできる方向を考えましょうと。それは、脱法的なことは無理ですけど、やはりちょっとでもできることがあれば、そこの可能性をかけて、攻めの姿勢を要望いたします。副市長、その辺、よろしくお願いします。
○議長(河並義一) 副市長。
○副市長(中嶋喜代志) 今、議員から御質問受けた点につきましては、市長からも職員に対して常時指示が出ておりますので、私も含めて、一生懸命取り組みたいと思います。どうぞよろしくお願いします。
○議長(河並義一) 西﨑議員。
○3番(西﨑 彰議員) そこは、ぜひぜひよろしくお願いいたします。
最後になりました。私の時間ももうございません。常々議長がおっしゃっています。人の道は外れまい、歴史を学び、道徳を学び、そして誇りある日本人をつくるということで、これから高い道徳観、そして高い倫理観を持ってやり抜いていきますので、何とぞこれからもよろしくお願いいたします。
以上、私の質問を終わります。
○議長(河並義一) 次に、8番、山中議員。
○8番(
山中一志議員) 日本共産党議員団の山中一志が一般質問を行います。
市長はじめ市職員におかれましては、日夜、各種行政サービスに御奮闘のこととは存じますが、以下の質問について簡潔・明瞭な御答弁をお願いいたします。
大きく1点目、高齢者が安心して暮らせる社会を。
2014年4月、安倍内閣が国会へ提出した「医療・介護総合法案」の審議が参議院で始まっています。
衆議院では、わずか40時間ほどの審議で、自民・公明両党が強行可決しました。
介護の必要度が低い人を対象にした介護保険のサービスを、一部、市町村事業に移し、特別養護老人ホームの入所を、原則、要介護3以上にするなど、影響が大きな内容です。
全野党の反対を押し切って数の力で成立を図る与党の姿勢は、乱暴と言うほかありません。参議院では、十分に時間をとって議論をすべきです。
日本社会は、高齢化が急速に進む。10年もすれば、3人に1人が高齢者となり、医療や介護の費用が増大します。社会保障をどう維持するかが喫緊の課題であることは、間違いありません。
有識者の「社会保障制度改革国民会議」がまとめた報告書に沿って、昨年末、プログラム法が成立しました。本年度から2017年度に実施する改革の工程を示したものです。
医療・介護法案では、それに基づいて関連する法律や制度を一括して見直す。計19本の案件を一つにまとめ、医療法は8年ぶり、介護保険法は3年ぶりの大幅な改正となります。これは、5月25日付の新聞記事です。
大きく1点目、要支援者を保険制度の外枠に。
現在、「要支援1・2」と認定され、介護サービス(予防給付)を受ける人の8割以上は、ヘルパーによる「訪問介護」、ディサービスなどの「通所介護」を利用しています。
この2つの要支援者向けサービスを廃止するというもので、そのかわりに、市町村が実施している地域支援事業に新たなメニューを設け、要支援者には、見守り、配食、緊急時対応などの代替サービスを提供するとしています。
しかし、これらの代替サービスには、人員基準も運営基準もなく、サービスの内容は市町村の裁量任せで、しかも事業予算には上限がつけられ、市町村は国からの給付費削減を義務づけられます。サービスが大幅に後退すると思われますが、いかがお考えですか。また、市としていかに対応されるのですか。答弁を求めます。
2点目、特養入所を要介護3以上に限定。
現在の特養ホームの待機者は52万4,000人、そのうち17万8,000人は要介護1・2ですが、それらの人は一部の例外を除いて特養入所の対象外とされ、待機者の枠からも除外されます。
政府・厚労省は、サービス付き高齢者住宅や有料老人ホームを受け皿にすると言いますが、これらの施設を利用するには、部屋代・食費・介護サービスの利用料などを合わせ、月15万円から20万円の負担が必要です。特養申請者の多数は、貧困・低年金の高齢者であり、到底受け皿にはなり得ないと思われますが、いかがお考えですか。また、市としていかに対応されるのですか。答弁を求めます。
3点目、在宅でも施設でも利用料の負担増大。
法案は、介護保険に初めて2割負担を導入しようとしています。今回の負担増の対象とされているのは、所得160万円以上(単身・年金収入のみなら280万円以上)の層です。これらの層は高齢者全体の20%を占めており、一部の高所得者とは言えません。医療の窓口負担増や年金削減と相まって、必要なサービスの利用抑制を引き起こすことは必至と思いますが、いかがお考えですか。
4点目、補足給付を後退させることは、重大な逆行。
今の制度には、低収入の人が介護施設に入所した場合、食費・居住費の負担を軽減する仕組み(補足給付)があります。2005年に、それまでは保険給付だった施設の食費・居住費を全額自己負担にしたとき、低所得者を施設から排除しないためにつくられた救済措置です。
法案は、預貯金が一定額を超える場合や、世帯分離をしている配偶者が住民税課税である場合は、補足給付を打ち切るとしています。
これが実行されれば、例えば配偶者が月18万円の年金を受給していることを理由に、月6万円の国民年金しか収入がない人に、月12万円の施設利用料が請求されるなどの事態が起こってきます。
貧困な入居者・待機者が急増する中、補足給付は拡充こそ求められていると思いますが、いかがお考えですか。
5点目、患者追い出しをさらに加速。
政府は、高齢者のピークとされる2025年度までに、入院用ベッドを抜本的に再編・削減することを計画し、特に看護師の配置が厚い7対1病床については、2014年から2015年の2カ年で9万床を減らそうとしています。
都道府県に病床再編計画をつくらせ、病院に病床削減や増床中止を勧告する権限を知事に与え、従わない場合はペナルティーを課して、在宅に押し戻していこうというものです。
14年度の診療報酬改定にも、急性期患者の入院日数の制限や、在宅化の実績の低い病院に対する報酬削減など、法制度と診療報酬の両面から、患者追い出しを進めようというものですが、いかがお考えでしょうか。
6点目、地域包括ケアは絵に描いた餅。
政府・厚労省は、この間、病院や施設への入院・入所を限定するかわりに、地域で医療や介護を提供する地域包括ケアを市町村単位で構築すると盛んに宣伝しています。
しかし、看護師全体のうち、訪問看護を担っている人は2%しかおらず、訪問看護事業所の人手不足や零細経営が大問題となっています。介護職員も、劣悪な待遇を主因とする深刻な人手不足で、国が設定する必要数よりも100万人が不足している状態です。
地域包括ケアの目玉とされている定期巡回サービスに至っては、実施自治体が全体の1%という水準です。国の予算削減ありきの在宅化では、何ら現状は改善されません。
医療や介護を切れ目なく提供し、住みなれた地域で最後まで暮らせるようにするというスローガンも、絵に描いた餅に終わるだけではないでしょうか。東近江市の実態について答弁を求めます。
7点目、介護難民・漂流患者はふえ続けるばかり。
医療・介護総合法案は、入院患者を強引に在宅に押し戻す一方、要支援者・軽度者への在宅サービスを後退させ、施設にも入所させないというものです。そこには、ひたすら給付削減のため、公的保険で医療・介護を受けられる人を限定する発想しかありません。
これでは、介護難民・漂流患者がふえ続けるばかりと思いますが、いかがお考えでしょうか。また、自治体としてできることは何なのでしょうか。答弁を求めます。
続きまして、大きく2つ目、若者就労支援についてお伺いいたします。
若者15歳から24歳の完全失業率は、9.1%(平成21年平均)と、依然年齢計(5.1%)に比べて相対的に高水準で推移しています。
フリーター数についても、平成15年の217万人をピークに5年連続で減少したものの、平成21年には178万人と、6年ぶりに増加するなど厳しい状況にあります。
さらに、昨今の厳しい経済情勢のもと、新規学卒者の就職環境も非常に厳しくなっています。
若年者雇用対策室では、各種施策を推進することにより、我が国の将来を担う若者が安心・納得して働き、その意欲や能力を十分に発揮できる社会の実現を目指しています。これは、厚生労働省のホームページ、若年者雇用対策に記されている文言です。
また、同ページには、次代を担う若者の雇用・生活の安定を図るために、正規雇用化を支援しますとも記されています。
一方で、労働者派遣法と労働契約法を見直し、派遣など非正規雇用を拡大し、正規雇用を不安定化する安倍政権の大企業応援政策の具体化、このミスマッチは一体何を物語っているのでしょうか。
そこで、お伺いいたします。
1点目、東近江市での実態は。
本市における若者の完全失業率はいかほどか。また、フリーター数は。
2点目、就労支援策は。
本市では、2009年に、ハローワークにおいてワンストップサービスデーを試行的に実施。これは、ハローワークに、管内の行政や社会福祉協議会、また滋賀県や滋賀県社会福祉協議会、さらには弁護士会や労働局などが職員を派遣し、雇用、住居、生活支援などの相談を1カ所で行う試みでしたが、その後、こういった総合的支援の実施は記憶にありません。本市での若者就労支援についていかがお考えなのか、具体例があれば、あわせて答弁を求めます。
以上、壇上での質問といたします。
○議長(河並義一) 答弁を求めます。
健康福祉部長。
○健康福祉部長(免田圭介) 山中議員からの御質問の大きく1点目、高齢者が安心して暮らせる社会をのうち、1点目から4点目及び6点目、7点目について、順次、お答え申し上げます。
まず、1点目についてでございますが、予防給付の見直しによる新しい地域支援事業につきましては、既存のサービス事業者のほか、NPOやボランティアなど多様な主体によるサービスの提供が可能となりますので、予防としての効果などを十分勘案した上で適切なサービスの提供ができるよう、検討してまいりたいと考えております。
2点目についてでございますが、住みなれた地域で安心して暮らし続けていくため、在宅サービスや生活支援サービスの充実を図りながら、可能な限り在宅での生活を継続できるような支援のあり方を検討してまいりたいと考えております。
3点目についてですが、仮に2割負担が導入されたとしても、その人にとって必要なサービスを適正に提供できるように、適切なケアマネジメントに努めてまいりたいと考えております。
4点目についてでございますが、補足給付につきましては、福祉的な性格を有する制度でありますので、真に必要な方には適切に給付を行ってまいりたいと考えております。
6点目についてでございますが、平成22年度の県の医療従事者調査では、市内医療機関等に従事する看護師は963名であり、そのうち訪問看護事業所には55名の看護師が従事されております。
また、定期巡回・随時対応型訪問介護看護サービスは、実施しておりません。
地域包括ケアにつきましては、昨年度より市内を3圏域に分けて圏域地域ケア会議を開催し、支援困難事例等について、医師会や介護サービス事業者などから参画いただいた医療や介護の専門職の方々とともに考え、事例提供者が支援の糸口を見つけられるような支援を参画者の協働で実施しております。
また、個別ケースの検討から課題提言ができるような体制づくりに取り組んでいるところでございます。
7点目についてでございますが、今回の医療・介護の改革は、急性期から在宅医療・介護までの一連のサービスを地域において総合的に確保することによって、地域における医療・介護サービスの提供体制を実現し、住みなれた地域での継続的な生活を可能にすることであると理解しております。
市といたしましては、こうした考え方のもと、第6期高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画を策定し、医療・介護・予防・住まい・生活支援が一体的に提供される地域包括ケアシステムの構築を目指して取り組んでまいりたいと考えております。
○議長(河並義一) 医療政策担当部長。
○
健康福祉部医療政策担当部長(藤川幸一) 山中議員からの医療制度の問題点についての御質問にお答え申し上げたいと思います。
団塊の世代の方々が75歳以上となる2025年以降、病院では看取ることができず、自宅で亡くなられる方がふえると予想しております。
今回の地域医療構想や診療報酬の改定についても、こうしたことを背景とし、自宅での医療や介護、予防、住まいなどが一体的に提供できる地域包括ケアシステムの構築に向けて取り組まれるものと認識しております。
東近江市における医療につきましては、さきに策定しております病院等整備計画の中で、病院完結型の医療から地域完結型の医療へシフトすべく、中核病院の整備や家庭医養成プログラムの実施、レスパイト入院の促進などに取り組んでおります。在宅での生活を可能な限り補完し、患者や家族の方々が安心して過ごせる環境づくりを目指していきたいと考えております。
○議長(河並義一)
産業振興部長。
○
産業振興部長(北邑清治) 若者の就労支援についてお答えいたします。
市単位で若者の完全失業率やフリーター数は把握できませんが、3月末時点での国の労働力調査等による若者の完全失業率は、全国で6.9%となっています。またフリーターの数は、東近江ハローワーク調査によりますと、東近江管内で987人となっています。
次に、若者就労支援は、各年齢層段階への適切な雇用支援サービスの充実と関係機関との連携を強化していくことが重要と考えています。
本市の取り組みといたしましては、公平・公正な採用選考、就業定着率の向上を図るための取り組みとして、東近江地域労働対策連絡会では、今年度から事業所の人事担当者と高等学校の進路担当者が対面する形式で「企業と高等学校の情報交流会」を実施をいたしました。一度に多くの事業所と高等学校が情報交換でき、また対面形式で話しやすい場であったと、参加者から高い評価をいただきました。今後の就職活動への橋渡し的な役割を果たすことができ、一定の成果が得られたものと考えます。
ほかにも、新卒者合同就職面接会や障がい者の就職面接会、また15歳から39歳の若年無業者を対象とした若者就労サポート事業として就労相談事業などを関係機関と一緒になって進めております。
さらに、今年度からは、若年者層を対象とした市独自の就職面接会を計画しており、就業意欲のある若年層への就業支援に取り組むこととしています。
○議長(河並義一) 答弁は終わりました。
山中議員。
○8番(
山中一志議員) 答弁いただきまして、私が懸念していること、そうならないように検討していただくということでございますが、そこで何点か再質問のほうをさせていただきます。
要介護認定で要支援と認定された要支援者、これを非該当と同じ扱いにするのか。言いかえれば、なぜ要支援者への介護サービスを別建てにするのか、この辺のお考えをお聞かせ願いたいと思います。
○議長(河並義一) 健康福祉部長。
○健康福祉部長(免田圭介) 御質問についてでございますけれども、国の制度改正の一環によるものでございますので、なかなかコメントしづらいというのが正直なところでございます。
本市といたしましては、制度改正はまだどうなるかは今参議院で議論中でございますので、正確なところはこれからも注視していきたいと考えておりますけれども、そういった法改正の制度にのっとりまして、今、現時点では、新しい地域支援事業ができ上がるということが見込まれておりますので、そういった中で適切なサービスの提供ができるように、そういったことを考えていきたいと考えております。
○議長(河並義一) 山中議員。
○8番(
山中一志議員) 今、御答弁いただきまして、新事業ということなんですけれども、現在の地域支援事業の二次予防事業、これを再編するというふうに、私、聞いております。要支援者として訪問・通所介護を受けてきた人も、介護保険の適用とならずに、二次予防事業の対象とされた人も同じサービスを受けることになるというふうに聞いております。
要支援者が非該当、保険外対象の人と同じ扱いになっていきますけれども、サービスの大半を占める訪問・通所介護を地域支援事業に置きかえることで、要支援と非該当の垣根をなくす。160万人にも上る要支援者を、事実上、介護保険の枠外に追い出すことにはならないのかなというふうに思いますが、法案の審議中ということですが、そこら辺のお考えを聞かせていただきたいと思います。
○議長(河並義一) 健康福祉部長。
○健康福祉部長(免田圭介) 要支援とそれ以外の方の垣根ということでございますが、要支援と認定されている以上は、何らかの支援が必要な方であるということは、それは変わりがないことだと思いますので、全く何もかもが垣根が取り払われて何も変わらないということには恐らくならないと思いますし、どういった形になるかは、今後、我々としても検討していきたいと考えておりますので、そういった中でどういったことが一番適切なのかというのは、引き続き検討してまいりたいと考えております。
○議長(河並義一) 山中議員。
○8番(
山中一志議員) ありがとうございます。
これまでも、要支援者への保険給付に対して、ヘルパーの派遣回数の制限であったり、介護時間の短縮などの給付抑制に向けた制度改変を繰り返してきております。
そうした保険制度の枠内での給付削減、これを踏み越えて要支援者を丸ごと保険外に追い出そうとする、サービスの大後退は避けられないのではないかと思いますということを指摘しておきたいと思います。
続きまして、特養についてお伺いしたいんですけれども、現在、要介護の家族を持つ有業者890万人だそうです。今後もふえ続ける見通し。総務省の就業構造基本調査によれば、介護を理由にした離職は年間8万人から9万人、経済誌やビジネス誌が介護の特集を連打していること、これが示していることは、介護が現役世代の大きな不安要素ではないかなと思います。
特養ホームの待機者は52万人を超え、国の施策による入院患者の追い出しも進む中、行き場を失った高齢者がお泊りデイなどの脱法施設に入ったり、ホームレス用の宿泊施設を転々とするなど、メディアが介護難民、老人漂流社会と呼ぶ深刻な事態も広がっております。
独居老人や老老介護世帯が急増し、高齢者の貧困と孤立が進行する中、介護心中や介護殺人、孤独死・孤立死など痛ましい事件も続発しております。特養ホームの待機者が爆発的にふえ続ける原因に、高齢者の貧困があると思われます。
現在、国民年金の平均受給額は月4万9,000円、厚労省の年金制度基礎調査によると、年金受給者の48%は年金額100万円以下の低年金者だそうです。
こうした低年金の人が要介護状態になったとき、最後まで入居できる施設、これは特養ホームしかないのではないかと考えますが、いかがお考えでしょうか。
○議長(河並義一) 健康福祉部長。
○健康福祉部長(免田圭介) 高齢者の方の住まいのお話であるかと思いますが、特に要介護がかなり必要な方におきましては、確かに特別養護老人ホームが必要な方というのもいらっしゃるかと思います。
ただ、全ての方が特別養護老人ホームを必要とされているわけではないかとも一方では考えておりますので、そういったどの方が真に特別養護老人ホームが必要なのかというのは、ケアマネジャー等々含めて、ケアマネジメントを適切に行っていく必要があるのかなと、まずは考えております。
また、住まいにつきましては、今般、第6期の東近江市高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画を策定することとなっておりますけれども、その計画に盛り込むべき内容の視点の中の一つといたしまして、住まいについても検討させていただきたいと考えておりますので、そういった中でも議論させていただければと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
○議長(河並義一) 山中議員。
○8番(
山中一志議員) 現在、特養の待機者数を見ましても、それからやっぱり高齢者の貧困が進む中で望まれている方、非常にふえております。
今もう廃止されました特養建設に対する国庫補助の復活であるとか、用地取得への支援であるとか、特養増設に向けて、もちろんしていただいているとは思うんですけれども、県・国への要望、これは引き続きお願いしたいと思います。
続きまして、介護労働者についてちょっとお伺いしたいと思います。
介護労働者の平均月収は20万8,000円、全産業の平均29万6,000円を大きく下回っているということです。
こうした低過ぎる賃金と長時間労働やサービス残業、福祉の初心を生かせない労働環境など、劣悪な労働条件のために介護現場は慢性的な人手不足に陥っているとのことです。
政府の産業連関表によれば、介護は全産業中、最も雇用誘発効果が高い分野とされております。であるならば、介護従事者の処遇改善は、雇用の拡大と所得増、ひいては消費活性化の好循環を地域にもたらすのではないでしょうか。
東近江市で介護従事者へのそういった支援をされているのか。されているとすれば、効果とあわせて御答弁をお願いいたします。
○議長(河並義一) 健康福祉部長。
○健康福祉部長(免田圭介) 介護従事者の処遇についてでございますけれども、国のほうの方策としても、やはり介護職員の賃金等々が、処遇全体に関しまして、どうしてもほかの産業と比べて低いということは承知はしているというふうにも聞いておりますし、それに向けて、処遇改善に対する加算というのも複数回実施しておるとも聞いております。
それによりまして、額がそれで適当かどうかはちょっとわかりませんけれども、一定の効果があるということも伺っております。
そういった処遇改善に関しましては、基本的には、やはり介護報酬の中で取り組むべきなのではないかというふうに考えております。
ただ、介護報酬を上げるということは、介護給付費が同時に上がるということでもございますので、当然、介護保険料が増大したり、また利用者さんの利用料も上がるということもありますので、そういったバランスというのは慎重に検討していかなければならないかなというように考えております。
また、最後、本市として何かやっているのかということでございますけれども、そういった基本は介護報酬の中でやっていくべきであろうという考えもありますので、特段やっておりませんので、どうぞよろしくお願いしたいと思います。
○議長(河並義一) 山中議員。
○8番(
山中一志議員) やっていないということなんですけれども、介護職員の改善加算をやっておられたり、やっておられなかったりという話なんですけれども、その加算のほうも東近江市ではやられていないということでよろしいですか。
○議長(河並義一) 健康福祉部長。
○健康福祉部長(免田圭介) 先ほども申し上げましたとおり、国におきまして処遇改善加算のほうは行われておりまして、そういった申請につきましては、当然、東近江市でも受け付けておりますので、事業所のほうからそういった申請がありましたら、当然、本市を経由して国なり県なりに報告させていただくといった形にはなっております。
○議長(河並義一) 山中議員。
○8番(
山中一志議員) 介護職員の処遇改善加算、これは処遇改善が必要と認めているからこそ、こういった制度があると思います。言いかえてみれば、改善をしなければならない処遇ということでいいかなと思います。
以前、厚労省が介護福祉士、社会福祉士、それから精神保健福祉士、以下、3福祉士と呼びますけれども、国家資格を取得しながら、何らかの理由で福祉介護サービスに就業していない者が多数存在し、その就労状況または不就労の実態を把握できない状況に鑑み、これらの3福祉士の有資格者に対し就業状況及び就業意識の調査を実施し、結果を分析することにより、適切に就労に結びつけていくことを目的として、介護福祉士と現況把握調査を実施されました。
結果なんですけれども、福祉介護分野で働こうと決めた理由を見ますと、働きがいがある職場であると思った。そういった初心にもかかわらず、福祉介護分野への就労する上で改善をしてほしいことを見ますと、「資格に見合った給与水準に引き上げる」の割合が最も高かった。その他、「社会的な評価を向上させる」「経験に見合った給与体系の構築」「有給休暇や育児休業等のしやすい環境整備を整える」の割合が高かったという調査結果だそうです。
この調査結果が何を言わんとしているかということは明白だと思いますが、処遇改善、先ほどの御答弁いただいたこともあるんですけれども、こういうアンケート結果とも合わせまして、やっぱり人手が圧倒的に足りないということで、市として何かできることはないのかなというふうに考えるんですけれども、部長、どうですかね、その辺。
○議長(河並義一) 健康福祉部長。
○健康福祉部長(免田圭介) 介護職員の処遇について、本市として何かできないかという御質問かと思いますけれども、同じことの繰り返しになってしまうかもしれませんが、基本的には介護報酬でそういった処遇については対応していただくというのが基本にあるのかなと。そうしないと、本市だけ特別なことをするというのも、それはそれで何か公平性の観点からもちょっといかがなものかとも思いますし、また介護施設につきましては、基本的には、地域密着型につきましては、当然、本市のほうで建設いたしますが、それ以外につきましては、基本的には県指定のものということもございますので、例えば市内に事業所があるからといって地域密着型であるとも限りませんので、そういった本市独自でやるというのはなかなか難しいものではないのかなというふうに考えておりますので、よろしくお願いいたします。
○議長(河並義一) 山中議員。
○8番(
山中一志議員) 先ほど他会派の議員さんも言っていたんですけれども、無理、無理、無理と言わずに、何とかできる方法、これを検討していっていただきたいと思います。
介護保険制度、14年前に「家族介護から社会で支える介護」というスローガンで導入されました。しかし、なかなか先ほども言いましたように、サービスの抑制や生活苦の大きな要因にもなっていると。例えば、年間10万人もの介護離職であったり、15年間で550件を超える介護心中・殺人などの悲惨な事件、こういうことも起こっています。
そこで、例えば同じことをまた聞くことになるとは思うんですけれども、今度は、低所得者の利用料の無料化であるとか、国による保険料の減免制度の創設など、そういった軽減負担、こういうこともやっぱり急務かなと思うんですけれども、また市としてできること、例えば保険料の引き下げ、減免制度、こういったことの創設、いかがなんですかね。3原則が邪魔になってできないとか、だめとかという答えじゃなくて、ちょっと前向きなお答えをお願いします。
○議長(河並義一) 健康福祉部長。
○健康福祉部長(免田圭介) 利用料や保険料の減免という、特に低所得者の方の御質問かと思いますけれども、保険料につきましては、今般の国の制度改正におきましても、今までは5割、半額減免という形のものが7割まで、ですので実際の3割まで落とすという改正もやられているというふうに、そういう方向であるとも聞いておりますし、そういったものも総合的に勘案しながら本市としてどのような形にしていくかというのは、検討していきたいと考えております。
○議長(河並義一) 山中議員。
○8番(
山中一志議員) 今度の制度改正で、段階も7段階から9段階に変わるというようなことも聞いております。利用者にとって負担増、非常に大きなものですので、サービスは抑制されるは、負担増ということで、何のための保険ということがないようにだけお願いしたいと思います。
ちょっと時間がありませんので、就労支援についてお伺いしたいと思います。
御答弁いただきまして、いろんな施策を打っていただいているということで、特に若年者の就業、若者就労サポート事業、これはたしかことしから始まったんだと思うんですけれども、県のほうの委託で、若者サポートステーション、サポステ、サポステと言っているところでの効果というのも非常に、華々しいものではないですけれども、地道な効果も出ているということも聞いていますので、こういった事業、今年度だけで終わらず、来年以降も、なかなか効果として少しずつしか出てきませんけれども、お願いしたいと思います。
市長、よろしいですか、ちょっと。市長の定例会挨拶の中で、日本創造会議人口減少問題検討分科会からの報告ということで、2040年に全国の自治体中、半分が消滅する可能性が報告されたと、ショッキングな数字、まさしく、私も新聞を読んだときに非常にショッキングでした。ショッキングな数字とならないように、地元での就労支援、雇用確保、少子化対策、子育て支援等、より一層取り組んでまいりたいと話されました。全く、これは同感であります。
同会議が、その防止策として、正規雇用の拡大などで年収を倍増させ、25年をめどに30代後半の夫婦の年収合計を500万円に引き上げる構想を同じく打ち出したと聞きました。
また、男性が仕事の後に育児や家事に参加できるようにするため、残業代の割り増し率を今の25%から50%へ引き上げ、企業に残業を避けるように促すべきだとしたことも特筆すべきことだと思います。
総務省の就業構造基本調査によると、年収が低くなるほど配偶者のいる割合が低くなり、年収と有配偶者率の間には密接な関係があり、低所得者が増加することにより未婚率の向上や出生率の低下に拍車をかけることになるとのことです。
続きまして、野村総研の若者従業者アンケートによりますと、雇用形態の違いによる所得の格差ということで、例えば25歳から29歳というカテゴリーで正社員の57.2%と過半数が年収300万円以上となるが、非正社員は年収300万円以上の者は5%しかおらず、77.3%は、年収199万円以下のままで、雇用形態の違いによる所得の差は、年齢が高くなればなるほど広がるということらしいです。
内閣府の若者層の意識調査によると、パート・アルバイトを中心とする若者73.6%は、正社員として働くことを望んでいるということです。
今の話を逆に言いますと、正規雇用の拡大、これは年収を増加させます。有配偶者率を上げます。結果、未婚率が下がります。出生率が向上します。これは、まさしく同会議が防止策として言っていることにも一致するんではないかなと思います。
いろんな施策の実施と効果が発動する、そういったリレーを考えますと、同会議が言う、25年までにというのがやっぱり非常に現実味のある話だと思うんです。であるならば、もうあと10年余りしかない。地元で、就労支援、雇用確保、少子化対策、子育て、より一層取り組むことはもちろんですけれども、市としてすぐ今できることは何なのかな。市職員正規職員率を上げる、こういったことから取り組む、こういったことも一つあるのじゃないかなと思うんですけれども、市長、お考えをお聞かせ願いたいと思います。
○議長(河並義一) 市長。
○市長(小椋正清) 答弁、御指名でございますので、山中議員の質問に答えさせていただきます。
市の職員の、最終はその御質問だけでございますが、当然、身近なところから正規雇用をふやしていかないといけないと、私もそれ、実は持論でございまして、どこかの時点でアメリカ型の年収、いわゆる右肩上がりですね、費用対効果を言いかけてからだと思うんですけれども、本来、我が国は終身雇用という、本当にすばらしい制度を持っておりました。それが、ちょうど80年代だったと思うんですけれども、日本企業はですね、アメリカ型の年俸制度、そして本当に費用対効果を考えて、いわゆる雇用形態も終身雇用はもうおかしいんじゃないかという風潮があったのは、そのころなんですね。実は、そのころの反動がちょうど今来ているのかなと、私なりにはそういうふうに理解はしております。
したがいまして、もう一度、この国が本当に過去ずっと育んできました終身雇用、終身雇用という大げさな言い方はおかしいんですけれども、正規雇用であるべきだと、私はべき論で言えば、そうは思っております。
パートであるとか、役所でもそうなんですけれども、やっぱり財政基盤との関係、そして収入に対する支出とのBLの関係、その経済的な感覚だけで企業にとってメリットがあったのは、パート採用、非正規雇用だという方法であったものでございますから、もう一度、この国家、この国の将来、まさに今おっしゃった25年を目指して、本当に総力でもって正規雇用をふやしていくことによって、最も重要な社会基盤としての労働力の確保の中で、きちっと男性も女性も仕事をして、安心して、言ってみれば、子どもをつくって子育てできる基盤をつくっていかなきゃいけないということは、私自身は思っておりますので、御理解いただきたいと思います。
○議長(河並義一) 山中議員。
○8番(
山中一志議員) 市長の今の御意見を聞きまして、自治体そのものがなくなってしまったら、市長の抱く市の未来像であったり、市民が求める未来像、その議論自身不毛なものになってしまいます。
地域間競争でパイを奪い合うのも結構なんですけれども、やっぱりパイそのものをふやしていく、ここ、根本的な対策をとらない限りこの問題の解決にはならないと思います。市長の今の御発言もありました。ぜひ、東近江市がこれからますます発展するようお願い申し上げまして、質問を終わらせていただきます。
ありがとうございました。
○議長(河並義一) ここで、暫時休憩をします。
再開は、13時といたします。
午後0時02分 休憩
午後1時00分 再開
○議長(河並義一) 会議を再開します。
午前に引き続き、一般質問を行います。
14番、田郷議員。
○14番(田郷 正議員) それでは、日本共産党議員団、田郷正が、子ども・子育て支援新制度の問題点について質問を行います。
2012年8月に「社会保障と税の一体改革」の一環として、消費税増税法とセットで子ども・子育て関連3法案が成立しましたが、子ども・子育て支援新制度については、たくさんの問題が含まれており、保育関係者だけでなく、弁護士団体等からも反対の声が上がり、運動が広がったことで、現行保育制度の基本である児童福祉法の「市町村の保育実施責任」を公・私立保育所について残すことができました。しかし、子どもの保育に格差を持ち込み、保育を市場に委ねるという制度の本質は変わっていません。
政府は、来年4月からの新制度の本格実施を目指しています。
新制度の実施主体である市町村には、ことし10月から認定手続などの具体的作業に入るよう求められていますが、制度が子どもの実態から出発したものではなく、市場ベースに乗せるために現状を無視したことから、子ども・子育て会議や保育現場、保護者などでは、新制度の内容が余りにも複雑過ぎて理解しにくく、混乱を招いています。
子ども・子育て会議で協議中ではありますが、市としての基本的な考え方について、以下の点について答弁を求めるものであります。
1点目に、市の保育実施責任についてであります。
政府の当初案では、児童福祉法第24条の市町村の保育実施義務が全面削除されていましたが、「修正」で、第24条1項に「市町村は……保育を必要とする場合において……当該児童を保育所において保育しなければならない」と市町村の保育実施義務を規定いたしました。
一方、政府は、子ども・子育て支援法第42条(市町村によるあっせん及び要請)の項に基づいて、保護者の入所申請を受けて、利用・調整・あっせん・要請を行うとなっており、「行政処分」としての保育実施義務を形骸化をし、「行政指導」にとどめようとしています。
児童福祉法第24条1項を基本として、保育を必要とする全ての子どもに対して保育を保障するのか、支援法の保護者と施設の利用契約へと、今の公的保育制度を後退させるのか、市町村の基本姿勢が問われます。市としての保育実施責任についての考えはどうか、答弁を求めます。
2点目に、保育認定についてであります。
新制度では、保護者が入所申請をするとき、保育の必要性と必要量の認定を受けなければならない保育認定制度が導入をされます。子ども・子育て会議では、教育・保育の必要量について、教育標準時間は一日4時間、保育短時間は一日8時間と保育標準時間一日11時間の3区分になるとされています。在園児も、保育認定を受けなければなりません。
保育認定は、保護者の就労状況が基本ですから、これまでより保育時間が短くなったり、障がいを持つ子どもが認定されないなどの問題が起こる可能性が出てくると言われています。
そうなると、子どもの登園・退園時間はばらばらで、保育は細切れになり、子どもの生活リズムが壊れてしまうとも心配されています。
本市では、国の示す保育認定がどのように変わっても、これまでの保育と変わりなく子どもの生活を重視した保育時間が維持できるようにするべきですが、答弁を求めます。
また、障がいを持つ子どもについても、保護者の就労を基本とするのではなく、子どもの生活や発達を保障する集団保育の時間を基本にするべきだと思いますが、答弁を求めます。
3点目に、保育料等についてです。
新制度の保育料は、施設や事業ごとに設定される国の公定価格を基準に市町村が設定をし、公・私立保育所は市町村に納めますが、それ以外の施設は直接事業者に納めることになっています。
保育料は、所得に応じた応能負担を原則にするとしていますが、認定時間を超えた利用は自己負担となり、全体として保護者の負担がふえることになることが予想されます。
政府は、現在の負担水準を維持すると説明をしていますが、5月26日に厚生労働省が発表した公定価格の仮単価の利用者負担額は、生活保護世帯を除く7つの所得階層のいずれも本市の保育料より高くなっています。
若い子育て世代にとって高い保育料は、耐えがたいものがあります。軽減策を講じる必要があると考えるが、答弁を求めます。
また、幼稚園の保育料は現在年額6万円ですが、教育標準認定をされた子どもの保育料の考え方はいかがか、答弁を求めます。
また、新制度では、給食費を保育料と切り離して保護者負担にしようと、国の子ども・子育て会議で議論が進行中であります。
保育所の給食は保育の一環であり、現在は運営費に含まれています。新制度になっても給食は保育の一環ととらえて、新たな負担とすべきではないと考えますが、いかがか、答弁を求めます。
4点目に、幼保一体化施設についてです。
現在は、市内に認定こども園は、能登川のちどり幼児園、湖東ひばり幼児園、私立のこども園あっぷるの3園ですが、幼保一体化施設は3施設あります。野幼稚園、つつじ保育園の一体化施設も認定こども園の方向であります。
政府は、「幼保連携型に集約していく方向が望ましい」と基本指針に明記をしています。
そこで、幼保一体化施設は、幼保連携型認定こども園とするのですか、答弁を求めます。
また、単独の保育園、幼稚園は現状のままで存続していくのか、答弁を求めるものであります。
5点目に、幼保連携型認定こども園についてであります。
幼保連携型認定こども園は、子どもにとって大きな問題を抱えています。
1つには、保育時間が異なる子どもが一緒に保育を受けるために、保育標準(11時間)の子どもは一日で最低3回の保育室を移動しなければならなくなります。同時に、保育士も変わるために、保育士と子どもの信頼関係や子ども同士の関係がつくりにくくなります。
2つには、3歳以上の保育では、教育標準児(4時間)と保育標準児(11時間)によって保育内容が区別され、保育の一貫性が保障できないことになります。
3つ目には、夏休みなどの長期休暇にかかわって教育標準児は夏休みをとるが、保育標準児は保育を受けることになり、長期休暇後の保育の目標や内容を同じように設定するのが難しいとの問題が指摘をされております。
また、学校としての教育が強調されることで幼児教育が学校教育の準備教育に矮小化されて、幼児期の子どもにとって最も大切な生活や遊びが軽視されることにもなります。
このように、子どもたちに負担を負わせ、格差を持ち込み、集団化を阻むような認定こども園への移行は見送るべきだと考えますが、いかがですか、答弁を求めます。
6点目に、認可条例・運営基準についてであります。
保育条件は、市が制定する認可条例や運営基準で決められることになっています。幼稚園と保育所では、保育室の面積や園庭の面積基準などに大きな違いがあります。職員配置でも、小規模保育事業B型は、保育資格者は職員の半分でよいとか、家庭的保育では、職員は全員研修を受けた者で、保育資格者でなくてもよいなど、保育条件の多様化と格差が生じます。保育の権利保障や平等原則に反する事態が生じてきます。すなわち、子どもの発達に行政が格差をつくることになります。
現行制度からの後退や、新たな格差を持ち込むことがあってはならないと考えます。「運営に関する基準」についての市の考え方はいかがですか、答弁を求めます。
7点目に、待機児童はゼロになるかという問題です。
新制度は、教育・保育施設による施設型給付と地域型保育給付で保育ニーズに対応するとしています。
待機児童数は、昨年4月には28名、10月には125名になっております。ことしの4月には34名です。もともと新制度の議論は、待機児童解消が大きな目的でもありました。新制度実施で待機児童はゼロになるのか、答弁を求めます。
8点目に、保護者等への周知についてです。
これまで述べてきましたように、就学前の保育・幼児教育制度が大きく変えられます。しかし、保護者や国民には何ら情報が伝えられずに議論され、決められているのが現状であります。しかも、内容は複雑で理解しにくく、情報伝達が遅い状況です。
9月議会には条例提案され、10月からは来年度の園児募集を始めなければなりません。このままで間に合うのでしょうか。
6月28日には「新制度フォーラム」を開催されるとされていますが、少なくとも各保育園・幼稚園ごとに説明会を丁寧に開く必要があると考えます。保護者への周知はどのように考えていますか、答弁を求めます。
9点目に、めじろ保育園建てかえについてであります。
能登川・めじろ保育園は、老朽化で建てかえが必要で、市は用地が取得できれば、平成29年4月には民間保育園として開園したい方向で、開設者を公募するとしています。
児童福祉法が改正され、第58条8項で、市町村が法人と協定を結ぶと、その法人が公私連携法人となって市の公有財産を廉価、安く、または無償で貸与されて保育園を運営できるようになったからですか、答弁を求めます。
また、単独の保育園として存続すべきと考えますが、いかがですか、答弁を求めるものであります。
10点目に、学童保育条例についてであります。
新制度では、放課後児童健全育成事業、学童保育も設備と運営に関する条例を市は定めなければならなくなります。
市としても、これまでの学童保育事業の到達点を整理し、子どもの発達環境の質的向上の視点から条例をつくる必要があります。その際、法律で決まっている範囲内に限ることなく、上乗せ・横出しの施策が可能です。
児童1人当たりの保育室の面積や指導員の配置基準なども、現状から後退してはなりません。いかがですか、答弁を求めます。
また、指導員の身分保障や待遇についても改善が必要ですが、いかがですか、答弁を求めます。
以上、10点にわたって問題点を指摘して、質問といたしますが、子育ての制度が大きく変えられることに対して、国はもっと時間をかけて国民的議論を提起しなければならないと考えます。法律に定められたことだけを実施するのではなく、市としても市民や保護者とともに「社会の宝」として、子どもを育てる立場で制度設計していくことが求められていることを申し述べて、質問といたします。
○議長(河並義一) 答弁を求めます。
こども未来部長。
○
こども未来部長(藤田善久) 田郷議員から、子ども・子育て支援制度について多岐にわたって御質問いただきましたので、順次、お答え申し上げます。
まず、1点目の市の保育実施責任についての御質問ですが、児童福祉法第24条第1項に基づき実施するものと考えております。
2点目の保育認定についての1点目、保育時間についてですが、保護者の多様な就労体系に対応するため、保育短時間一日8時間という区分が新設されたものです。
保護者の就労時間に応じた適切な保育時間を認定するもので、保育時間を短くすることを目的としたものではございません。
次の障がいを持つ子どもについて、保護者の就労を基本とするのではなく、発達の保障を基本とすべきとの御質問についてですが、市では、障がいの程度や種別に応じ、発達支援センターなどで助言を行い、適切な支援を受けていただいているところです。
保育園についても、障がいを持つ子どもたちの発達という点に配慮しながら保育に努めているところであり、その認定についても現状から後退させる考えはございません。
3点目、保育料等についての1点目、保育料の軽減策についてですが、市では現在も市独自の軽減策を講じ、国の定める保育料基準額から一定額を減じ保育料を設定しております。
今後、子ども・子育て会議において保育料の議論を行いますが、国が今回発表した利用者負担の想定額は、現在の国の定める保育料基準額と同等であることから、市といたしましても現行の軽減ベースをもとに検討していきたいと考えております。
幼稚園の保育料につきましては、新たに所得階層に応じた保育料が導入されるため、枠組みの変更が見込まれます。しかしながら、現行の水準から大きく変動しないよう検討してまいりたいというふうに考えております。
給食費については、現在、国において議論されているところでありますので、その動向を見きわめ検討してまいりたいというふうに思っております。
4点目、幼保一体化施設の認定こども園への移行についてでございますが、9月から一体化施設として運用を開始する八日市野幼稚園・つつじ保育園の一体化施設を含め、3施設につきましては、幼保連携型認定こども園に移行したいと考えております。
なお、単独保育園・幼稚園につきましては、今後の施設整備等に合わせ、認定こども園化も視野に検討してまいりたいというふうに思っております。
5点目の幼保連携型認定こども園の課題として上げていただいている事柄につきましては、例えば部屋の移動につきまして、現在の保育園での対応と同様であり、登降園の時間帯に応じ、適正な保育環境を確保するための方策の1つであると捉えており、特に課題としているところではございません。
2つ目の保育時間の差による格差についての御質問ですが、幼保連携型認定こども園の保育は、今回新たに設けられた教育・保育要領により保育を実施することから、保育時間にかかわらず、一貫した保育が実施できるものと考えております。
また、夏季の長期休業中も同様であり、今後も認定こども園の拡充を進めてまいりたいと考えております。
6点目の認可条例・運営基準についてですが、現行の幼稚園はクラス数により園舎等の大きさが定められ、保育園につきましては、年齢ごとの人数により保育室の必要面積が定められているもので、その基準自体を後退させるというふうな考え方はございません。
また、幾つかの施設体系による差異をお示ししていただいておりますが、それらは多様な事業からの移行を想定して設けられたもので、後退や新たな格差を生じさせるというものではないと考えております。
7点目の待機児童はゼロになるのかという御質問ですが、現在、子ども・子育て支援事業計画を策定しており、その計画の中で、待機児童ゼロを目指した対策を講じてまいりたいと考えております。
8点目の新制度の保護者への周知についてですが、国の基準の提示がおくれ、大変御迷惑をおかけしております。保護者に対しましては、説明会などを通じて周知徹底を図り、混乱のないよう進めてまいりたいと考えております。
9点目のめじろ保育園の建てかえについてですが、現在のめじろ保育園の土地については、古くは種、長勝寺、神郷
町の小学校が置かれ、昭和51年までは能登川東小学校の分校として利用されてきた場所です。
子どもたちの学びの場として地域の方々が大変愛着を持たれている場所でありますので、このような思いを大切にしたいと考え、隣接地の取得を視野に、保育園または認定こども園を開設いただく民間の事業者を公募するもので、公私連携幼保連携型認定こども園を念頭に置いたものではございません。
10点目の学童保育所条例については、次年度よりスタートする子ども・子育て支援新制度のもと、小学校に就学している子どもたちに、授業終了後に適切な遊び場や生活の場を提供し、保護者が安心して就労できる環境を整えることを目的に、新たに条例を制定するものです。
条例で規定する内容につきましては、子ども・子育て会議で今後議論を重ねますが、現在のガイドラインの基準を後退させる考えはなく、保育環境の向上と安定的な学童運営に資するものとしたいと考えております。
以上でございます。
○議長(河並義一) 答弁は終わりました。
田郷議員。
○14番(田郷 正議員) それでは、再質問をさせていただきますけれども、
こども未来部長におきましては、答弁席へ何回もお願いをせんならんことをあらかじめ御了承をお願いしたいと思いますし、最後に市長の見解を求めてまいりたいと思いますので、御了承をお願いいたします。
まず第1点目ですけれども、第24条第1項に基づいて、市としての保育実施責務、これはきちんとあるということを認めて、今後とも変わらんという姿勢を示された。それは非常にいいことだというふうに考えるんですけれども、一方で、児童福祉法第24条の2項では、「市町村は児童に対して認定こども園または家庭的保育事業等により、必要な保育を確保するための措置を講じなければならない」ということは、これは法律に従っていきますと、市はきちっと1号・2号・3号の認定をして、あとは基本的には保護者とそこの施設との自由契約ということが基本とされているんですけれども、そこに対する市としての責任は、ここまでやりますよというところはありますか。
○議長(河並義一)
こども未来部長。
○
こども未来部長(藤田善久) 基本的に、今の部分、法整備上の文言としてそういう部分があるのは承知しておりますけれども、今現在行っております保育の責任部分から決して後退するというような、要するに事業者と個別の契約という形に認定こども園の場合は移行することにはなるかと思いますけれども、そういった部分で、市がその調整は当然とらせていただきますし、その部分でお任せというような考え方になるというふうな考え方はいたしておりませんので、従来より後退するという考え方は基本的に持っておりません。
○議長(河並義一) 田郷議員。
○14番(田郷 正議員) ぜひ、今の制度で保護者がきちっと市へ認定を申請されたら、それに基づいて市が責任を持ってきちんと手配をするという制度を堅持していただきたいと思うんですけれども、国は公立幼稚園が新制度に入らないという選択肢はあるかということの質問に対して、公立幼稚園もあえてこの制度を対象としないという選択肢をとることが基本的には想定される。幼稚園も、この制度に入るべきだと。基本的には、とり得ない選択肢、いわゆる公立保育園が新しい制度に入らないという選択肢はないというふうに説明しているんですね。
じゃあ、現実の今の保育所、公立の保育所・幼稚園、それと私立の保育所がどのように変わっていくと考えられているのか、その辺、ちょっと説明をお願いしたいんですけれども。
○議長(河並義一)
こども未来部長。
○
こども未来部長(藤田善久) 冒頭に、基本的な話だけをさせていただきたいと思っておりますけれども、今回の子ども・子育て支援新制度の設置は、今議会でも各会派たくさん御質問いただいておりますように、少子化対策であるとか、あるいは子ども・子育て、子どもを産み育てる環境を整えるということが非常に緊迫した状況で、自治体における喫緊の課題だというお話を多くの方からいただいていますけれども、その部分のベースがきちっと流れているというふうに私は考えております。
ですから、これをおろそかにして、今おっしゃっている視点で法律の捉え方をするということであれば、今後の自治体、あるいは日本自体が立ち行かないような時代になるのではないかなと、こういうふうな思いを持っております。
そういった意味からおいて、先ほど申しましたように、特に今現在行っているスタンスでの幼稚園・保育園、あるいは認定こども園、そういった部分が大きくというか、責任を行政側が全く放棄するとか、そういう部分は想定をいたしておりませんので、そういうことでよろしくお願いいたします。
○議長(河並義一) 田郷議員。
○14番(田郷 正議員) 責任等が変わるわけではないとおっしゃいますけれども、法律的には、これはごろっと変わってしまいます。その点については、また委員会等でも議論をしていきたいと思いますけれども、時間の関係もありますので、利用料の問題に移っていきたいと思います。
この答弁によると、障がいを持った子どもについても後退させることはないということであります。それも、そういう答弁を信頼しておきたいと思いますけれども、保育料の問題については、一定、ちょっと議論をしたいと思います。
国の基準に従って軽減策を市も設けているということでありますけれども、私も調べてみましたら、国同様の8階層の保育料設定にされています。ところが、近隣やらいろんなところを見てみますと、例えば近江八幡市でありますと、16階層ぐらいに分けていますし、何らかの形で非常に保育料の軽減を各市町が行っているということでありますけれども、東近江市は、この国の8階層そのままを使っていますし、そこから若干の減額はされているとは思うんですけれども、ここを基本的にそのまま移行させるのかどうか、利用負担についても、国のほうが大体現状よりも上げておりますので、その点について、きちっと現状を変えないだけの市の負担をしていけるのかどうか、その辺について考え方をお聞かせください。
○議長(河並義一)
こども未来部長。
○
こども未来部長(藤田善久) 保育料の基準でございますけれども、国の8階層に準じた形で、市としても8階層のままで設定をしております。他の市町がそれを細分化しているということが、必ずしも私どもがとっております保育料の減額よりも一層の減額につながっているかという部分については、ちょっとそこまで十分な分析はしておりませんけれども、必ずしもそういう部分ではないのではないかというふうな気もいたしているところでございます。
今後、子ども・子育て会議でこの保育料についての議論は重ねていきますけれども、先ほど申しましたように、一定のベースとしましては、現在の減額ベースがございますので、そこからのスタートをさせていただきたいという回答をさせていただいたものでございます。よろしくお願いします。
○議長(河並義一) 田郷議員。
○14番(田郷 正議員) やっぱり保育料もきちっとした減額の方向を出していかないと。先ほど部長も答弁されました、今の少子化やら、いろんな社会的な問題の中でこの制度移行がされているんですから、それに見合った保育料設定をしていく必要があるかなというふうに思います。
そこでお聞きをしたいんですけれども、新制度の保育料は所得に応じた応能負担、原則、これは変わらないわけですけれども、認定時間を超えた利用料は、これは自己負担にはね返ってくると思いますし、そうすれば全体として保護者の負担増になるということが予想をされるんですね。
国は、今の水準を維持するというふうに言っていますけれども、今の国の保育料自体が高いんで、軽減策をとっているんですけれども、このいわゆる自己負担の部分についての考え方ですね、これはやっぱりきちっとしとかなあかんと思うんですけれども、認定時間を超えた場合は、これは全額自己負担というふうな考え方でよろしいでしょうか。
○議長(河並義一)
こども未来部長。
○
こども未来部長(藤田善久) 基準の時間設定がされるということは、それを超える場合は、その部分の負担をいただくというのが基本的なルールだというふうに私は感じております。
それについても、今後の子ども・子育て会議の中で議論をさせていただきたいと思っておりますけれども、もともと例えば幼稚園でしたら4時間、保育園でも短時間で8時間、11時間という設定がありますので、従来でしたら11時間というベースがあって、それの早くお迎えに来ていただける方も11時間の設定の保育料をお支払いいただいていたというようなことにもなっておったかというふうにも感じたりもいたします。
そういう部分でいけば、一定、時間数に応じた御負担を考えるというのは、適切ではないかと。ただ、その時間の額がどのようなものかというのは、やっぱりそういう議論の中で詰めていきたいというふうに、あくまでその部分をうやむやに負担をいただかないというような議論ではないのではないかというふうには感じております。
○議長(河並義一) 田郷議員。
○14番(田郷 正議員) そういうお答えですけれども、やっぱりこの給食費の問題についても、幼稚園の保育料の問題についても、これは端的にあらわれているように、非常にまだ制度がころっと変わるのに、こういう細かい議論が何らされていない。こういうところに、やっぱり皆、後のしわ寄せは保護者なり子どもたちに来るということだと思うんですね。そこをほんまに十分議論していただいて、新たな負担とならんように、これは十分検討していただきたいなというふうに考えます。ぜひお願いしたいと思いますし、認定こども園の問題について、もう1点だけ確認したいと思います。
今度、保育料以外の上乗せ徴収が可能になります。これは、原則、自由ということになるんです。ということは、私立の認定こども園等になったら、英語教育とか体育教育とか専門的な分野の上乗せ、授業料を単独で取ることができるようになるんです。
こういうことをやられたら、結局、経済的な格差が子どもたちの教育・保育への格差につながると思うんだけれども、その点、この東近江市として何らかの制限なりをかけるという考え方はないんでしょうか。
○議長(河並義一)
こども未来部長。
○
こども未来部長(藤田善久) ただいまの御質問ですけれども、教育・保育の質の向上を図る上で特に必要と認められる対価については、その費用を、設定する範囲内で額を設定することができるというふうな規定が設けられております。
一定の額の範囲内というふうに規定はされていると思いますので、その辺の検討はしてまいりたいというふうに思いますが、今、私立の園を例示にされましたので、その部分でお話しさせていただきますと、そこの部分の自由裁量を制限するようなことは考えないというふうに思っております。
○議長(河並義一) 田郷議員。
○14番(田郷 正議員) 園によって、そういう内容の格差、費用の格差が出るということ自体が僕は問題かなと思います。その辺については、十分な対応を求めておきたいと思います。
それと同時に、幼保連携の認定こども園の課題について、特に課題というふうには考えていないと、保育時間についても、一貫した保育を保障しているというふうにおっしゃいますけれども、こども園法の第10条2項には、小学校との円滑な接続のための教育というのが規定をされているわけです。
これ、どういうことかと言いますと、小学校入学時に集団生活や一斉授業に適応できる、こういうよい子づくりを、一線に並べということだと思うんですけれども、その中では、授業中は集中しなければならないとか、先生から出された課題はちゃんとするよい子づくり、こういうことがやっぱり求められている、そういうふうに理解をすることもできるんですね。
小学校のそうした一斉授業にうまく適応できる子育て、これが評価をされる、保育園や幼稚園の、ここが基本に変わってくるということも考えられるんです。
子育ての本来の姿というのは、集中する力や喜びの実感、課題に立ち向かって、退屈や失敗に直面しても諦めずに取り組む、そういう粘り強さというものを遊びや生活の中で育つ、そういう幅広い力が必要ではないかと思うんです。この点についても、十分な対応をしていただきたいなと思います。
時間がないので、幾つかの問題に入りたいと思います。
待機児童ゼロを目指した対策を講じたいというふうに答えておられますけれども、その内容と説明会は、やはり保護者会単位でやるべきだと思うんですけれども、いかがでしょうか。
○議長(河並義一)
こども未来部長。
○
こども未来部長(藤田善久) まず、1点目の待機児童ゼロを目指すという部分についてでございますけれども、これはニーズ調査の数値をどう分析するかという部分にも多少はかかわりますし、今後の実際のニーズの動向にもよるわけですけれども、基本的には、今回策定いたします子ども・子育て支援事業計画の中で待機児童ゼロになるような施策を講じていきたいと。
ハード面で言いますと、認定こども園の拡充によります定員増、あるいは0歳1歳2歳ですね、そういった部分での、特にそこの定数増を目指していきたいと。あと、小規模保育を幾つか計画もしておりますので、そういった部分での対応で何とかゼロに近づける、あるいはゼロをクリアできるような施策としたいというふうに考えております。
保護者の方への説明につきましては、これはもう正直言いまして、私ども、本当に申しわけないなというふうに思っております。これは、国のそもそものスケジュールが若干おくれぎみにずっと流れておりますので、そういった中でいかに保護者の方が混乱なくスムーズに来年4月の制度移行を受けとめていただけるかという部分だというふうに思っておりますので、おっしゃっていただいたように、園別の説明会なりを設定していきたいというふうに考えております。
○議長(河並義一) 田郷議員。
○14番(田郷 正議員) そしたら、学童の条例について伺います。
このニーズ調査の答えの中では、最も多いのが学童の充実・拡充というふうに答えられています。必要としている子ども全員が学童保育を利用できるようにという要望と同時に、経済的軽減を求められています。
一定調べさせてもらったら、県内多くの自治体は、生活保護世帯や住民税非課税世帯、ひとり親世帯の学童保育の保育料を市独自で減額しているところが多数あります。こういうこともきちっと、今度、条例化する中でうたっていただきたいと思いますし、指導員の身分保障ですね、これもきちんとしないと、今後、ほんまに学童保育、これ、国は全学年、1年から6年まで対象とするとしているんですから、これを市がちゃんと責任持ってやらなければならないことだと思います。
一昨日も質問がありましたように、やっぱり保護者会との連携を密にして条例をつくっていくという、そういう姿勢を示していただきたいんですが、いかがでしょうか。
○議長(河並義一)
こども未来部長。
○
こども未来部長(藤田善久) 学童保育所については、昨日の答弁でも申し上げましたとおり、一定の課題については、十分、我々としても認識しているところでございます。
そういった中で、保育料について、今現在は減免等の措置は、それぞれの運営していただいている母体が自主的にやっていただいているというような状況でございますので、それはここでちょっと発言するのは何ですけれども、そういったことも十分勘案して、条例で取り組むか、別の要綱なりで組み入れるかは別にいたしまして、検討してまいりたいなと、こういうようには思っております。
○議長(河並義一) 田郷議員。
○14番(田郷 正議員) 最後に、市長に対してお伺いしたいと思います。
やっぱり、市長は、前段、山中議員もおっしゃいました、若い人がきちんと定着するまちづくりをしたいと思っておられるし、具体策も、やっぱり小学校6年生までの医療費無料化を拡充するなど、一定とっておられると思うんですね。
でも、この子育て世代にとっては、今の支援制度が変わることで、すごい激変すると思うんですね。
そういう中で、やっぱり市として保育料の軽減はもとより、2人目の保育料を軽減することやら利用料の減免、これいろんな方法があると思うんですけれども、細分化してやることとか、今申し上げました学童保育への低所得者対策をきちっとやる、こういうことが必要だと思うんですね。
今、6人に1人の子どもが貧困状態だというふうに言われておりますし、そのとおりだと思います。根本的には、国の施策が左右するんですけれども、やはり若い人の長時間労働と低所得という問題が経済的困窮のもとにあります。
こういう子どもたちの貧困が連鎖するということを断ち切るためにも、やっぱり東近江市としてこの保育、今度、新しい支援制度について幾つかの減免制度なり支援制度を設けていく必要があると思うんですけれども、市長の考え方をお伺いしたいと思います。
○議長(河並義一) 市長。
○市長(小椋正清) 田郷議員の再質問にお答えさせていただきます。
もう何回も言っておりますように、本当に子ども・子育てがしやすい環境をつくるということ、本当に現在の最も大きな課題の一つかなという認識はしております。
そういった中で、今、会議で検討中でございまして、先ほど藤田部長も申し上げましたとおり、まだ明確でない部分がかなりあります。
今後、例えば今、減免措置であるとか、本当に何とか貧困者世帯の救済、私も基本的に、制度が変わったから負担増を強いるということだけは避けたいと、これは私の思いとして伝えておきますが、現在、そういった会議で条例制定の過程で、十分、今、田郷議員御指摘・御要望の点も踏まえて、論議を尽くす中で可能な限り実現してまいりたいということだけ申し上げておきたいと思います。
○議長(河並義一) 田郷議員。
○14番(田郷 正議員) 終わります。
○議長(河並義一) 次に、23番、野田議員。
○23番(野田清司議員) 日本共産党の野田清司です。
通告しておきました合併10周年の総括と検証について質問をいたします。
滋賀報知新聞の「自治刻々」で市長は、滋賀県地方六団体シンポジウムにパネラーとして参加され、「10年という節目を機に、合併の効果や課題を総括し、明確にすることにより、次の10年の方向性を示していくべき大切なときである」と主張されたとのことであります。
来年2月、合併して10周年を迎え、記念事業も予算化されており、総括と検証を行い、方向性を示すことは、極めて重要な課題でありますので、以下、質問をいたします。
第1点目に、平成の大合併について市長の所見を伺います。
平成の大合併は、構造改革路線のもとで、目標が、全国で300自治体とか、1,000自治体とか言われる中で、合併が自主的に進まないことから、1999年の合併特例法などで、あめとむちの手法で誘導されました。
財政問題で「合併しないと自治体は成り立たない」という攻撃や「サービスは高く、負担は低く」が合併推進のキャッチフレーズに使われました。
その結果、全国に3,232あった市町村は1,727に、滋賀県は50市町村が13市6
町に減少しました。
その一方、合併しないで「小さくても輝く自治体」運動などで人口1万人以下の町村がなお48%残り、全国で4分の3の町村が単独・自立のまちを選択しました。
質問のその1は、財政は、政府が言ったように豊かになったかということで伺いたいと思うんです。
大合併から10年が経過する中で、合併した自治体が豊かになったのか。合併しなかった自治体が財政的に成り立たなくなったのか。いずれも、そうはなっていません。合併しても、しなくても、国の地方財政対策に中で厳しい財政運営をしているのが現状ではないでしょうか。
平成の大合併第1号で、私たちも視察した兵庫県篠山市は、合併の影響を一番早く受けたまちとして、実質公債費比率22.4%、県下ワースト1、全国ワースト4と報道されています。
合併時に起こした特例債の償還時期を迎えた自治体の声に押されて、総務省は「支所に要する経費」などを基準に3,400億円を算定するとしています。
これによって、合併による地方交付税の年間削減効果9,200億円は6,000億円にも満たず、2014年度の地方交付税は16兆円でありますから、わずか3%から4%の節減のために多くの自治体を潰してしまったことになります。平成の大合併は、財政的にも問題を残したと言われていますが、市長の所見を伺います。
質問のその2は、行政サービスは、それでは拡充したのかということです。
合併すれば行政サービスが拡充したかと言えば、そうではない結果が明確に出ています。保健センターなど生活に密着した施設が統廃合され、旧
町のすぐれた施策が切り下げられ、旧
町は周辺部化し、合併前より行政サービスが悪くなったのではないでしょうか。市長の所見を伺います。
その3は、自治機能は、それでは前進したのかということですか。
また、自治機能が前進したかの検証では、合併を選択しなかった自治体は、合併についての住民の議論、合併の是非を問う住民運動を通じて、みずからが考え、行動する意識が高まったと言われています。逆に、合併を選択したまちでは、周辺部になったことで行政や自治が遠くなり、面積が大きくなればなるほど、自治に対する住民の思いが希薄化する傾向にあると言われています。当市の合併を検証するためにも、市長の所見を伺います。
第2点目に、市民サービスを向上させることについて伺います。
当市は、これまでに第1次、第2次行政改革大綱と実施計画に当たる集中改革プランを策定し、2012年までに市職員と人件費の削減、公の施設の統廃合改革計画、補助金制度の削減計画を実施してきました。
これらの改革は、合併前のキャッチフレーズ「サービスは高く、負担は低く」とかけ離れたものであります。
我が党議員団が2013年度に実施した「市民アンケート」や、市当局が2012年に示した後期の総合計画策定前に実施した「まちづくりアンケート調査報告」に示された市民の声ともかけ離れたものであります。
そこで、その1として、「市政アンケート」で市民の声を聞くべきだと思います。「合併の効果や課題を総括し、問題点を洗い直す」と言うなら、10年という節目に、市民の声を行政に反映させるために「市政アンケート」を実施してはいかがか、答弁を求めます。
その2に、公の施設使用料見直しは中止すべきです。また、行政改革推進委員会から提言された「公の施設の使用料見直しに関する提言書」は、行革本部で検討していると思われますが、改めて中止することを求めます。
第3点目に、合併特例債の活用について質問します。
その1として、合併特例債の旧市町別及び事業別の活用状況はいかがかということです。
我が党議員団が実施した「市民アンケート」では、市政について「満足」が2%、「まあまあ満足」が15%で、計17%。これに対して、「不満」が55%、「大変不満」が12%で、計67%、「わからない」が16%でした。
不満の要因は、1位が「中心部だけがよくなっている」ということでした。その理由に、合併特例債を活用したハード事業の実施状況にあるとうかがえます。
2013年度末の合併特例債の現在高見込み額は229億8,574万6,000円ですが、旧1市6
町別にいかが活用されたのか。
また、2015年度末までに活用を見込む360億円から380億円についても、旧1市6
町別にいかが活用することが見込まれているのか、事業別に活用額について答弁を求めます。
その2として、特例債の償還と財政運営について質問します。
また、特例債に係る償還については、2017年度をピークにしていたが、年間の償還額はいかほどになるのか。順次、一本算定による交付税の減額と重複して、厳しい財政運営が予想されますが、いかがか、答弁を求めます。
その3として、起債期間の延長への対応を伺います。
さらに、一昨年、合併特例債の起債期間を5年間延長する制度改正がありましたが、本年度の予算編成での施設整備など大型公共事業を優先させる姿勢を見ているとき、合併特例債の借り入れ累計額はさらに増額するのではないかと心配されますが、いかがか、答弁を求めます。
第4点目に、合併10周年記念式典と名誉市民顕彰について伺います。
市当局は、市政発足10年を機に400万円の委託料を計上して記念式典を開催し、150万円の報償費を計上して、名誉市民の顕彰を行うとしています。
3月議会に提出された名誉市民条例について、4点を指摘し反対討論を行ったとおり、合併については評価が分かれ、第1条で示す目的も果たせるものでなく、名誉市民として表彰される1名についても、審査委員会の審査や議会の同意以前にうわさされ、市の公費で役務の対価を既に受けた人をさらに公費で表彰するのなら、それは適切ではありません。市長の所見を求めます。
壇上での質問を終わります。
○議長(河並義一) 答弁を求めます。
市長。
○市長(小椋正清) 野田議員の合併10周年の総括と検証についてのうち、1番目の平成の大合併についての所見、それと4点目の名誉市民顕彰について答弁申し上げたいと思います。
まず1点目でございますが、平成の大合併と言われる市町村合併は、地方分権の推進であるとか、今後の財政運営を見据えて、大変長期的な視点で行われたものであると捉えております。したがいまして、合併の効果は短期間であらわれるものではないというふうに考えております。
しかしながら、本年度、本市が誕生してちょうど10年の節目を迎えますことから、この機に合併の検証をすることによって、次の方向性を見きわめたいという意味で、検証を予定していきます。
議員御質問の3点につきましても、今後、こういった検証をしていく中で評価しなければならない視点であるというふうに捉えております。
しかしながら、現時点での所見につきましては、早計にすべきものではないというふうに考えておりますので、所見は差し控えさせていただきたいと思います。
次に、4点目の名誉市民に関する質問についてでございます。
市民から尊敬されるすばらしい功績のある方がいらっしゃる場合は、候補者として推薦し、審査委員会で審査をお願いした上、議会の同意を求めていくものでございます。
議員の御質問にあります、いわゆるうわさに関しては、私自身は承知しておりません。いずれにいたしましても、ただいま申し上げました適正な審査手続を経て決定すべきものと考えております。
○議長(河並義一) 企画部長。
○企画部長(木下 勉) 合併10年の2点目、市民サービスを向上させることについて御答弁を申し上げさせていただきます。
市民の声を行政に反映させるための「市政アンケート」につきましては、総合計画を策定する際に実施しております。現在のこの総合計画は平成28年度までが計画期間でありますことから、その見直しの際に実施してまいりたいと考えております。
使用料の見直しにつきましては、行政改革推進委員会からの「公の施設使用料の見直しに関する提言書」を受けまして、現在、この提言書の考え方を尊重しながら施設使用料等の見直しについて検討を行っているところでございます。
今後、市の見直し方針(案)を策定いたしました時点で、議会の御意見も伺いながら、方針や見直しの決定を行いたいと考えておりますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。
○議長(河並義一) 総務部長。
○総務部長(村井康弘) 3点目、合併特例債の活用について御答弁申し上げます。
合併特例債については、平成25年度末の発行累計額は252億9,730万円で、主な事業内容は、ケーブルネットワーク施設や小学校・中学校整備、幼稚園・保育園整備、道路・街路や病院整備、基金造成などでございます。
合併特例債を旧市町別でどのように活用したのか、あるいは今後どのように活用するのかという御質問ですが、幼稚園・小中学校については旧市町別に分けることができますが、ケーブルネットワーク施設や道路・街路、病院事業などは、全ての市民の皆さんの安心・安全、利便性の確保のために進めてきた事業でありますので、旧市町別に明確に区分できないと考えております。
2点目の合併特例債の償還ピークについてでありますが、平成26年度当初予算分の発行を含めますと、平成29年度にピークが訪れ、その額は25億4,000万円を想定しております。普通交付税に係る合併特例の算定替も平成32年度をもって終了しますので、厳しい財政運営となることが予測されます。
次に、合併特例債の期間延長については、今後、市議会において御審議いただく予定です。合併特例債は、市民生活に必要な施設整備に充当することになりますが、期間延長は借入年度の分散につながり、償還額の平準化が図れるものと考えております。
○議長(河並義一) 答弁は終わりました。
野田議員。
○23番(野田清司議員) 第1点目に、平成の大合併についての市長の所見をお尋ねをいたしました。
市長は、私が提起した3点の視点については、検証の視点として今後取り扱っていくということを言われましたので、ぜひ検証してもらいたいと思うんです。
その上で、市長の所見を求めたのでありますから、平成の大合併そのものについて、市長も当時は行政マンであったというふうに思いますけれども、どのように受けとめられたのか改めて聞いておきたいと思うんです。
まず、私は財政豊かになったのかという観点で、平成の大合併については、まず政府の思惑が、西尾私案なんていうのが当時出ていたと思うんですけれども、小さな市町村を全部統合してしまうんだという考え方なんですけれども、それは48%が残って、4分の3の市町村が単独、自立のまちを選んだということや、そして財政的には合併特例債や臨時財政対策債などの累積で、政府の思惑どおり合併が財政的な効果を生まなかったというのが、市町村会のまとめの中の文書の中で出ております。
そして、先ほども言ったように、効果は9,200億円の効果を年間見込んでいたけれども、今度、3,400億円またつぎ込まないかんということで、5,800億円ぐらいしか効果が生まれない。そうすると、わずかな経費の削減のために、そういう目的が達せないで、平成の大合併は、総論としては、財政的には失敗に終わったんと違うかという評価があるんですが、市長はその点についてどうお考えでしょうか。
○議長(河並義一) 市長。
○市長(小椋正清) 野田議員の御意見は、大変な問題があったという前提でお話しされていると思うんですけれども、私はこの狭い国土に、果たして本当に過去あったような自治体が、それぞれ地方分権を進めなければいけない流れの中で存在していていいのかという、そのものに対しては、方向性については、決して異論は持っておりません。
それがよかったのか、悪かったのかという評価についてでございますが、メリット・デメリット両方あると思います。それをまさに検証しようとするのが、この1年の私ども市政を預かる者の責務だというふうに考えております。
ただ、一般論として、けさからワールドカップが始まり、本当にこの地球の裏側に現象が同時に中継される時代になりました。
今の市町村合併は、いわゆる10年前、それ以前の大きな合併が、昭和の時代の20年代、最後29年なんですけれども、その29年のときの、いわゆる情報伝達機関なり、公共交通機関の状況と、それから今から10年前の平成17年の状況を比べてみたときに、やはり距離感が相当縮まった。
こういうことで、その舞台だけ同じ舞台で、中にいる人たちが相当高速的な動き方をする、情報伝達も瞬時に動いてくる。そういった中で、いわゆる昭和29年の枠組みがそれでよかったかと言えば、それはやっぱりアップ・ツー・デートに改正していくべきではないかと。そういう意味で、私は総論部分については、合併の理念そのものは私はよかったんじゃないかと。
ただ、その過程で、一つのまとまりとして、特に近江の国という大変歴史と文化と伝統、私はいつも言います。その市町村の枠組みの中でつくられてきたもの、それが本当にそのまま放っておいて存続できるような枠組みかどうかというのは、これはまた別の観点から。
したがって、私は存続すべきものは存続すべきで、意識をそこにつぎ込まないといけない。放っておいて存続できるものじゃないというめり張りのある行政作業をこれからはやっていかなければ、従来のように放っておいても、その自治体は、経済中心に市民生活の安定というのは得られていくもんじゃないんだと。そういう意味では、大変な時代になってきたということは言えるかなと。
それだけ逆に言えば、国が持っておった、あるいは県が持っておった部分を基礎自治体たる市に落ちてきたという言い方は問題があるんですけれども、担わなければいけなくなってきた、行政がより住民に近いものが我々実感として、今まで市民の皆さんにサービスできなかった部分ができるようになってきた。これが合併のスケールメリットということかなという、こういう話をアトランダムにし出しますとまとまりがつきませんので、御質問に答えさせていただくとしたら、いい面もあったし、それは問題もあったでしょうと、私はそういうふうに認識しておりますので、今後、検証していきたいと思っております。
○議長(河並義一) 野田議員。
○23番(野田清司議員) 財政的な面からは、ぜひまた検証をしていただきたいと思います。
2点目には、行政サービスは拡充したのかという点、3点目には、自治機能は前進したのかという点、提起をしました。これも、ぜひ検討してほしいと思うんです。
先日、自治連合会の役員会をしました。そのときに、ある自治会長さんが、合併してからよかったと果たして言えるかと。このごろずっと疎外感すら感じるというような言葉が出てきて、私もびっくりしました。
当日は、もちろん私だけではなくて、自治会の役員が全員おりましたので、また行政の職員さんもおられましたので、その言葉は覚えておられると思いますけれども、そういう思いが地域にはあるということです。
例えば、永源寺では、役場が支所になって、職員は大幅に減って、庁舎は産業会館に統合された。公民館がコミュニティセンターになって指定管理にされた。そして、保健センターは消えて、湖東と統合された。東部地区からは、保育園・小学校・中学校が消えた。甲津畑小学校もなくなった。そして、簡易水道は、28年、上水道と統合される、そういう状況が出て、また簡易水道の大幅な値上げなども今後注目されると。こういうのを一つ一つ見ていったら、合併が果たして本当によかったかというのが、やっぱりそういう意見が出てきても仕方がないような状況にあるんではないかなと。
ところが、私は逆戻りせよということを言っているんではありません。もう合併解消して、もとの市町村に戻せなんていうことは言いませんけれども、だとしたらやっぱり旧
町にあったそういうサービスを、いかに近づけていくかということが大事だというふうに思うんです。そういう言葉が出ないような取り組みをぜひしてもらいたいと思うし、大きくなれば大きくなるほど自治に対する希薄化があらわれると言いました。市長の目の前でこういうことを言うのは、非常に私も言いにくいんですけれども、やっぱり市長選挙44%であったと。これは、やっぱり1対1の選挙で争って、市を左右する選挙が44%というのはだめやし、過日、市長は投票率を上げるということは言っておられましたので、それを信じたいと思うけれども、合併全体を見てみたら、こういう状況があるということについては、率直に認めて、検証をぜひ行ってもらいたいと思うんですが、いかがですか。
○議長(河並義一) 市長。
○市長(小椋正清) 今の野田議員の話、私自身も感じているところ大変多うございますので、ただ私は、例えば簡易水道のお話をされましたけれども、あの簡易水道というのは、合併が見えていたからこそできた事業なんでございますね。だから、そういうふうに考えないといけないと私は思っているんですよ。間違いなくそうだと、私はそういうふうに理解しております。
その永源寺
町という単独では、あの簡易水道をやるだけの大きなキャパはなかった。財政もつぎ込まないといけないし、そういう意味でのスケールメリットがあると。生かす部分については、メリットがあった。そこのところはメリットですね。
ただ、おっしゃったように、私が昨年就任して以降、支所機能の強化ということを申し上げてきました。現実に、そこそこその支所で解決できるような判断ができる人材をOB含めて送り込んで強化したつもりでございます。必要とあらば、まだまだ強化したいと思っておるんですけれども、それはやはり旧
町が持っておった、より住民に身近なところに、すぐに手の届くところに、市の役所があると、そういう感覚を維持することの重要性ということは、私はこれをずっと感じておりましたので、放っておいたら支所はなくなるんじゃないかという中で、支所機能の強化。
だから、合併によってもたらされた弊害のうち、住民にとって大変マイナスに感じる部分については、今後ともそれを意識的に行政のほうがカバーをしていくような動きはしていかなければいけないというふうには思っておりますので、決して過去を振り返ってもうもとに戻れませんから、議員おっしゃいますように。合併でできた問題点に、穴があいている部分については、どう埋めていくか、そして住民の方を、どう良好な福祉の中で生活できるかという基盤をつくっていくのが我々の仕事だというふうに認識いたしております。
○議長(河並義一) 野田議員。
○23番(野田清司議員) 支所機能の強化の問題については、市長は初めから支所を強化していくという方向で言われたので、そういう方向で取り組んでいただけるとこれからも信じていきたいと思いますし、確かにその部分では、流れは旧市政とは変わったのかなという思いはします。
ただ、市民サービスをそれならばどう向上させるのかという点で、私は市政アンケートをしてはどうかということを提起しました。
市長は、合併10年ということで、これを総括をして、問題点を洗い直す必要があるというふうに過日の議会でも答弁されました。
なら、どういう点を見直して、どういう点を総括をして、どのような手法でもって見直すのかということについては、今回も、きょうまでもお話がまだないんですけれども、その点はいかがでしょうか。
○議長(河並義一) 企画部長。
○企画部長(木下 勉) まず、アンケートなんですが、アンケートにつきましては、先ほども御答弁を申し上げましたとおり、28年の総合計画見直し、総合計画につきましては、2年かけて見直すということにおきましては、タイミング的には、合併10年の検証も、ある意味、市民さんの声として聞かせていただけるのかなというふうに思っておりますので、そのアンケートについては、総合計画の際という言葉で申し上げましたように、実施をさせていただいて、市民の生の声を聞かせていただきたいなと。当然、まちづくりに対する市民アンケートでございますので、思いというものは、十分にそれでお聞かせいただけるものというふうに理解をさせていただいていますので、よろしくお願いしたいと思います。
○議長(河並義一) 企画部次長。
○企画部次長(南川喜代和) 合併10年の検証のスケジュールなり段取りはどうなっているのかという御質問だと思います。
この件につきましては、市長は、今年度当初より、ことしやりますということで申し上げておりました。
5月の終わりになりますけれども、市長からその概略、どういう方向性で進めるのか、スケジュールについて、指示を全部長にされたところでございます。
先ほどというか、今回の議会で、各部長が2040年の少子化問題について、各部門でそれぞれ検討しなければならないという発言をしておりますが、それも市長の指示の中で各部長が現在考えていただいているという、そういう前提での答弁だったと思います。
今後のスケジュールでございますけれども、そういう概略の指示がございましたので、現在、事務的に取りまとめておりまして、これは全事業について検証することが必要かと思いますので、今後、各部局で議論・調査をさせていただいて、庁内合意を得た中で、合併の記念式典までには基本的には進めさせていただかなければならないと、そのように思っております。
内容につきましては、先ほどから市長がお答えしましたように、野田議員おっしゃった合併のメリット・デメリットであるとか、合併の必要性・効果というのを検証をする。そういった中から、課題を抽出をさせていただいて、その課題にいかに対応していくのかというのが本来の検証の目的であろうかと思います。
それとあわせて、今回、議員さんから御質問いただきました2040年人口減少問題に対応する25年後の姿についても、各部局でどういったことができるのかということをまとめさせていただきたいと。ちょうど、29年度に新しい総合計画が改定することになりますと、27年度から作業をしていくということで、それらが全てマッチングする時期に27年度は当たるのかなと、そのように思っておりますので、今年度につきましては、各部局の議論と調査という形で進めさせていただきたいと考えております。
○議長(河並義一) 野田議員。
○23番(野田清司議員) 市政アンケートをぜひやってはどうかということを言ったんですけれども、過日も、これはお話ししたことがあると思うんですけれども、それから冒頭も申し上げましたが、共産党議員団、よく市政アンケートを2年に一遍ぐらいとります。それから、当局も、2011年の1月にアンケートをとっておられるんです、先ほど紹介したやつですね。その結果もいただきました。
きょうは、たまたま総合計画の後期の概要版しか持ってこなかった、重たかったんで持ってこなかったけれども、その概要版でないほう、今、部長・次長が持っておられる、その中のアンケートの結果を見ても、私から見たら、都合のいいところをアンケートを拾い読みして、2つだけ書かれているんです。2つだけです。これは間違いなく2つだけ、ここには持っておりませんがね。
例えば、先ほども言ったように、かけ離れているというふうに私は言いました。当局の後期計画の策定に係る重点的に市が取り組んでほしいことということが言われているんですけれども、そこで1位は医療でした。それは59%、書かれていません、そこには載っていません。それから、2位は、保険年金、医療費の助成、35.4%、それから3位が高齢者福祉、34.5%、行政改革というのは15位やったんですよ。そのアンケートをとられて皆さんがされたことは、行政改革と補助金削減と公の施設の統廃合と、そういうことやったんです。
行政改革、それが私は全てそれがそうやという決めつけはしませんけれども、やっぱり市民の皆さんが何を思っておられるのかということ、共産党のアンケートも、実際、同じことが、市がとられたアンケートの結果と、設問は違いますけれども、市政で一番充実してほしいものは何かと言ったら、共産党の場合は、1位は高齢者福祉だったんです。それから、2位は国保・介護の値下げ、3位は公共料金の値下げ、そういう問題やったんですね。
だから、市のとられたアンケートも共産党のとったアンケートも符合しているんです。そういうところに、やっぱり一つぜひメスを入れてもらいたい、検証の材料にしてほしいということを申し上げておきたいというように思います。
それから、時間がもうだんだん迫りますので、公の施設の見直しの問題、これについては、先ほど検討するというお話でした。
ただ、スケジュール的には、当初、私どもが聞いていたんでは、4月・5月に公の施設の使用料見直しの答申案の審議決定をすると、6月に審議会、公の施設の使用料見直し案の内容説明をすると、それから7月に行革本部で公の施設の使用料見直しの方針を決定すると、9月議会に各条例を制定すると、これ急げと言っているわけではありませんけれども、今、この6月議会をやっているわけですけれども、過日の総務委員会でもこういうお話はなかったし、それからこのまま行くと、議会に説明はいつなされるんだろうなという心配なんかもあるんですけれども、こういうことはスケジュール的にはどうなのかということ。
それから、減免と全額免除と半額免除、これは使用料減免に関する内規というのがあると思うんですけれども、今度、減免制度については、真にやむを得ないものを限定的に減免制度に移すというふうに書かれております、この提言書にはですよ。こういう内規から、今度、減免が、あるいは全額免除が、きょうまでと比べるともっと厳しくなるような書き方がずっとされています。
全額免除の規定は、1点、2点、それから半額免除は3点にわたって書かれていますけれども、ここから消えるものはあるんですか。それは確認しておきたいと思うんですが、今、どのように検討されているか、お答えください。
○議長(河並義一) 企画部長。
○企画部長(木下 勉) まず、スケジュールでございますが、議員おっしゃっていただきましたように、若干、まとめることがおくれぎみではありますが、基本的には9月の議会のほうには御報告はさせていただけるのかなという思いで、今、進めておるところでございます。
それと、今おっしゃっていただきました減免の件でございますが、なかなかこの部分が私どもも、今、庁内でいろいろ議論のさなかの焦点になっている部分でございますので、そういった部分で若干おくれているという部分でございますので、今、ここで全額減免、半額減免等々の中身についてお話をさせていただくことはできませんが、こういった話を、今、また案としてまとめながら全庁的な意見も聞いておりますので、まとまり次第、御報告をさせていただきたいと、このように思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
○議長(河並義一) 野田議員。
○23番(野田清司議員) スケジュールについては、当初のスケジュールは、9月議会に条例を提出するというふうになっていますね。今、部長は議会に報告するというふうにおっしゃった。それは、報告してから、この12月というふうになるのかどうなのかということを確認しておきたいということと、あわせて減免については、真にやむを得ないものを限定的にするというふうに書かれているんです、この中にはね。今、何ページに書かれているとは言いませんけれども、よく御存じだと思います。そういう意味では、全額免除や半額免除がふえるというふうにはなかなか理解がされません。
例えば、私、ちょっと地元で、公の施設の利用をしておられる、リズム体操をやっておられる方にちょっとお話を聞いたんですけれども、週1回水曜日、2時間使っていると。適切な場所が、大きさがないので、ふるさと文化体験学習館の道場を使っていると。今、1,500円の2分の1、半額免除してもらっておられますから、2時間使って月4回で6,000円、それから冬場であれば、冷暖房費5割増しですから、2,100円になって、1月8,400円ということで、そこへおまけにリズム体操の講師を呼ばないかん、講師料払わないかんということで、四苦八苦してやっておられるというのが声なんです。
それから、もう一つ、日本舞踊をやっておられる組織があるんですけれども、議長よく知っておられる組織なんですが、これ500円のところを使っておられて、半額免除で250円やったんですね。ところが、その250円がやっぱり高い、4時間使っておられますからね。それで、400円のところに場所を移して、本当だったら畳の間でやりたいんだけど、日本舞踊だから、ホールのところで日本舞踊をやっておられる。そうしてやりくりしておられるんですね。
こういう中で、やっぱり公の施設の使用料、この改革の見直しの中に、私は社会教育とか生涯学習とかという観点がどうも薄らいで、公の施設の利用に8億数千万円、9億1,000万円でしたか、かかっているということで、料金のほうばっかりが優先された見直し計画になっているんではないかなというふうに思いますので、やっぱり育てる意味から、ぜひ慎重な検討をお願いしたいと思うんですが、いかがですか。
○議長(河並義一) 企画部長。
○企画部長(木下 勉) 先ほどのお答えの中で、少し紛らわしい発言をさせていただきました。9月の議会に見直しの内容について御報告をさせていただくという発言は、当初は、確かに9月議会に条例を提案というような形で思っておりましたが、若干おくれているという中で、12月に一部改正の提出を予定をさせていただいているということで、9月の議会ごろには、その内容についてお示しをさせていただくということで御理解を賜りたいというふうに思います。
その減免の部分でございますが、先ほども申しましたように、内容的には、もう今ここで詳細にはお話はさせていただけないわけではございますが、大変、この部分は、市の職員の中でもいろいろと議論のあったところでございます。最終的には、9月までお答えはお待ちをいただきたいというふうに思います。
ただ、一つ言わせていただきますならば、確かに受益という部分で負担がふえるということは、これは紛れもない事実なんですが、一方で、その施設自体の管理をしている管理経費、また全体的な経費については、市民皆が負担をしているということでございます。
やはり施設を使用される方とされない方、やっぱり施設を使用いただく方には、経常的な経費の維持管理経費の見合い分の負担はお願いしたいと、そうして考えるときに、若干の御負担をお願いをさせていただきたい。こういうふうな考え方になってございますので、そういった部分で、ある一方で、また市民さんに税を多く負担いただいているという部分もございますので、その考え方は若干御理解もいただきたいなというふうに思っております。
いずれにしましても、内容につきましては、9月をめどに御報告をさせていただきたいと、このように思います。どうぞよろしくお願いします。
○議長(河並義一) 野田議員。
○23番(野田清司議員) 部長の今の理解せよという後段の部分は、もうこの中に十分書かれていますので、何回も何回も繰り返し同じことが書かれていますので、私も何回も読みました。
その上で、やっぱり社会教育やら生涯学習やら、それから公民館活動やらコミュニティ活動やら、やっぱり大切にするために、ぜひその部分だけからこの公の施設の利用を見ないという観点も大切にしてもらいたいということを改めて申し上げておきたいと思います。
それから、合併特例債の問題については、その公の部分、市民全体をよくする街路だとか道路だとか、それからケーブルテレビなどについては、地域別に分けられない、それはよくわかります。
ただ、だからこそ事業別に分けてトータルをしてもらえれば、十分に評価ができますから、検証すると言うのなら、平成の大合併であめとされた特質的な特例債をやっぱりきちんと分析するということも必要だということで、それはぜひしていただくようにお願いをしておきたいと思います。
それから、特例債の償還と財政運営の問題でピークを迎えるという問題ですけれども、以前は、やっぱり平成29年度に31億円ぐらいの返済が年間予想されると、ピーク時は。というお話だったと思うんですけれども、これ26年度の予算の配分も含めて出すと、こういうトータルになると。ただ、27年もその特例債を使われますよね。
そうしたときにどうなるのかということと、それから5年延長になって、当初、合併特例債、1市4
町のときには250億円というのが限度額だったというふうに思うんですよ。それが360、370億円が予想される。そして、また今度5年間延長されればということになると、やっぱり財政運営、公債費というのは、財政の硬直化を招く公債費というのは、弾力性のない予算だというふうに言われていますから、大変だと思うんですけれども、そういう心配はないのか。それから、将来も含めて、ピーク、あるいは償還、どのように考えておられるのか、ぜひまたお答えいただきたいし、それからまた資料もぜひ示していただきたいと思います。
○議長(河並義一)
総務部管理監。
○
総務部管理監(村田吉則) 今、一気に幾つかの御質問をいただいたんですが、今答えられる部分だけ、少しお答えをさせていただきたいと思います。
合併特例債の事業別、過去に発行した部分でございますけれども、主なものだけ、今申し上げます。
ケーブルネットワーク44億円、小中学校整備74億円、布引運動公園21億円、道路・街路47億円、基金造成38億円、幼保一体化施設12億円、給食センター14億円、中核病院18億円というところでございます。
発行目途の数字でございますけれども、合併特例債の発行限度額は、1市4
町の折に約350億円、1市2
町の折に今の約575億円というところでございました。
合併当初につきましては、特例債と通常債を両方活用するという形で、おおむね財政計画では250億円程度を想定をしておりました。
24年の8月に、これは内部でございますけれども、今後の財政推計を立てる中で、合併時に持ち寄った基金、これは財調・減債・公共施設整備基金で約70億円を合併時に持ち寄っていただいています。それを崩さずに、合併以降、ためたお金で償還ができるというとこら辺を健全な財政運営の一つのしきい値という見方をしたならば、380億円、さきの議会でも答弁させていただいておりますが、その辺が目途かなというふうに考えております。
さらに延長するならばどれだけになるのやということでございますけれども、これは一定、ちょっと財政推計をさせていただかないと、今、ここで申し上げることは難しいかなというふうに思っております。
ただ、あれもこれもということはできませんので、整備する個々の事業、特に今取りかかっております事業の延長部分でございますとか、そういったとこら辺を議会の皆さんに御協議をしながら進めていくことになろうかなというふうに思っております。
今、お答えできる部分については、そのようなところでございます。よろしくお願いいたします。
○議長(河並義一) 野田議員。
○23番(野田清司議員) ぜひ検証をお願いしたいと思います。
それから、最後に、合併10周年記念式典と名誉市民顕彰ですけれども、過日、4点を指摘しました。思い出してもらいたいと思いますので、簡単に言いますので、お許しください。
1つは、条例に表彰基準も選考委員会もないと、それから2つ目は、合併の10年については評価が分かれると、私は先ほどマイナスのことをたくさん言いましたけれども、それからもしもそれが選挙で選ばれた人であれば、対立する候補者なんかがあって、目的の第1条にそぐわないんではないか、4点目には、もしもそれが元市長、元町長であれば、役務の対価を一旦支払われて、報酬も払い、退職金も払い、それから今度また表彰となると、報酬の二重払いになるのではないかという指摘をしました。
こういう問題点・指摘に対して、市長の所見を最後に聞いて、質問を終わりたいと思います。
○議長(河並義一) 企画部長。
○企画部長(木下 勉) 名誉市民に関しての野田議員の反対質問、じっくり読ませていただいてございますので、その4点については十分承知をしておりますが、あくまでも私どもは、ふさわしい方、東近江市に貢献いただく方を各部局で十分に検討する中で、客観的なデータと総合的な判断でそれぞれ各部局から提出がされますので、選考委員会は設置はいたしませんが、市長をトップに副市長、教育長、そして政策監、総務部長、そして私が入りまして、そのデータによりまして選考をするということになります。その選考の結果をもって審査会のほうに提出をさせていただいて、条例の目的に合致する方があれば名誉市民として議会のほうに御報告をさせていただくという、そういうようなことになりますので、あくまでも条例は既に議会のほうで御議決をいただきましたので、目的に合った方の推薦という形になりますので、よろしくお願いを申し上げたいというふうに思います。
○議長(河並義一) 野田議員。
○23番(野田清司議員) 慎重な扱いをよろしくお願いして、質問を終わります。
○議長(河並義一) ここで、暫時休憩します。
再開は、14時55分からといたします。
午後2時38分 休憩
午後2時55分 再開
○議長(河並義一) 会議を再開します。
休憩前に引き続き、会議を開きます。
1番、坂口議員。
○1番(坂口明徳議員) 議長のお許しをいただき、議席番号1番、坂口明徳が質問通告に従い、6月議会最後の一般質問をさせていただきます。皆様、お疲れでしょうが、最後までおつき合いいただきたいと思います。
では、大きく2点について質問をさせていただきます。
まず1点目ですが、能登川支所、コミュニティセンターの建築予算不足の問題について伺います。
この問題は、非常に多くの、そして大変重要な問題が含まれておりますが、その中で、特に市長や議会、そして税金を納めていただいている市民の皆さんへの報告がおくれたことが最大の問題であります。
つまり、担当課が設計業者から報告を受けた2月27日の時点で、当然、担当部から市長へ報告されるべき問題でありました。そして、市長が担当部から報告を受けた3月28日までの間には、議会で予算審議がされており、3月25日の閉会日までに議会へ報告する機会は数多くあったはずであります。
しかしながら、こうした誠実かつ迅速な対応がとられることがなかったため、一部新聞の報道が先行し、議員の不信感と市民の皆さんの不安感を増幅させる結果となってしまいました。
こうした不信や不安を払拭するためにも、きちんと問題を整理し、調査し、改善し、公表するべきであります。
そこで市長に伺いますが、まず情報がスムーズに流れなかったこと、公表されなかったことについて、どこに、どのような問題点があると認識しておられますか。
そして、正確な状況を把握し、問題点を調査するために、第三者機関を設置するお考えはございますか。
さらに、組織の長としての責任をどのように感じられ、またとられるおつもりですか。
以上の3点について、明確に御答弁願います。
次に、2点目ですが、7月13日に投開票が予定されている滋賀県知事選挙について伺います。
まず、投票率の問題ですが、過去を振り返りますと、参議院議員選挙と同日に投開票された2回、1998年と2010年は60%を超えていますが、それ以外では、おおむね40%台であり、最低は2002年の38.67%であります。今回も知事選単独で行われるため、前回の2010年と比較して投票率の低下が心配されますが、選挙管理委員会として投票率向上のために、どのような方策を検討されているか、伺います。
また、投開票日の前日まで激しい政治活動、選挙活動がそれぞれの陣営で行われることと思いますが、その際に問題となるのが、公職選挙法違反であります。
昨年12月議会の一般質問でも触れましたが、手続ミスや知識不足が原因で、選挙管理委員会の指摘により直ちに是正される違反であれば、大きな問題ではないと思います。
しかしながら、故意に違反をし、選挙管理委員会からの指摘を受け入れずに違反行為を続けることは、大変大きな問題であります。
その際、選挙管理員会が警察に対して刑事告発をすることができないという問題があり、この点については国会にて議論されるべきであると思いますが、現状として、過去5年間において、東近江市内で公職選挙法違反として刑事告発された事例を選挙管理委員会が把握しているか、伺います。
最後に、報道によりますと、5月24日に行われた、ある立候補予定者の事務所開きに県内の首長としてただ一人、来賓として出席され、市長は御挨拶されたとのことですが、このたびの知事選挙にどのような対応をされるおつもりなのか、伺います。
以上の点について、真摯に御回答をいただきますよう、よろしくお願いいたします。ありがとうございました。
○議長(河並義一) 答弁を求めます。
市長。
○市長(小椋正清) 坂口議員の大きく1点目、能登川支所・コミュニティセンターの建築予算不足問題の中で、市長や議会、市民への報告がおくれたことについて答弁させていただきます。
まず、1点目の報告がおくれたことにつきましては、予算計上の金額では施工ができないおそれが判明した時点で、直ちに私に報告しなければならないところ、職員が何とか予算の範囲内で施工できるよう設計業者等と検討を繰り返していたため、時間を徒過してしまったことが問題点であるというふうに考えます。
私は、常々職員に対し「悪い情報ほど早く報告するように」と指示をしてきたところでございますが、今回のことを教訓に、再度徹底したいと考えます。
2点目の第三者機関の設置につきましては、今回の事態は内部においても時系列的に検証し、議会においても厳しく検証をされ、改善に向けての御指摘を受けておりますことから、考えておりませんが、これらのことを踏まえ、今後、再発防止に努めてまいりたいと考えております。
3点目の責任の所在につきましては、御指摘のように、組織としての最高責任者である私にあると考えております。
議会に対しましては謝罪させていただいたところでありますが、今回のことを教訓に、議会との信頼関係を回復すべく、信頼される市政運営に努めてまいる所存でございますので、御理解と御協力をいただきますよう、よろしくお願いいたします。
○議長(河並義一)
選挙管理委員会書記長。
○
選挙管理委員会書記長(野神浩司) 坂口議員の大きな2点目の滋賀県知事選挙についての1点目と2点目についてお答えいたします。
1点目の投票率の向上策につきましては、明るい選挙推進協議会と連携を図りながら、一斉街頭啓発や明るい選挙だよりの自治会回覧等をはじめ、横断幕、立て看板、のぼりによる啓発や公用車、ちょこっとバスなどへの車外広告、ケーブルテレビや広報紙による啓発活動を行ってまいりたいと考えております。
また、5月25日に開催されました東近江大凧まつりミニ大凧コンテストへの参加や会場内での啓発を既に実施させていただいたところでございます。
2点目の過去5年間において東近江市内で公職選挙法違反として刑事告発された事例を選挙管理委員会が把握しているかという御質問でございますが、正規に刑事告発された件に関しましては、把握する立場ではございませんので、よろしくお願いいたします。
○議長(河並義一) 市長。
○市長(小椋正清) 滋賀県知事選挙への対応についての御質問に答弁させていただきます。
御質問の件につきましては、昨年2月に行われました私自身の東近江市長選挙におきまして、4つの政党から推薦をいただいたことへのお返しとして出席をし、御挨拶を申し上げたものでございます。
今回の滋賀県知事選挙への対応につきましては、市長として、東近江市の発展のためという視点で、適切な対応をしてまいりたいと考えております。
○議長(河並義一) 答弁は終わりました。
坂口議員。
○1番(坂口明徳議員) では、再質問をさせていただきたいと思いますが、まず問題点ですけれども、私が思うに2つあると思いますけれども、要は、情報をきちっと上げなかった点は、言葉を悪く言えば隠蔽をしたということと、それによって議会軽視の対応をしたということが大きく1つ、もう一つは、責任をしっかりととるか、とらないか、誰に帰すべきものかという認識が甘いのではないかという2つだと思っております。
1つ目ですけれども、その情報ですけれども、4月22日の福祉教育こども常任委員会協議会で、最初、口頭のみでの説明で、経緯の説明、文書がなかったということで、改めて出していただきましたけれども、そこの文書が5月8日の全員協議会でも全く変わらなかったので、私もそこで質問しましたけれども、ゴールデンウイーク挟みましたけれども、2週間ほどあった中で、全く最初の調査からその間に、最初に22日に出てきた情報から更新されることなく5月8日まで置いていたというのは、きちっと本当に状況を調査する意思があったのかという非常に疑問を感じるわけですけれども、その点について、総務部長、いかがですか。
○議長(河並義一) 総務部長。
○総務部長(村井康弘) お答えをいたします。
4月22日の福祉教育こどもの協議会で出た資料と、そしてまたその後の4月28日に総務常任委員会協議会で出た資料は、経過の部分につきましては、議員御指摘のとおり、同じ資料になっております。
しかし、そこには書き加えておりませんけれども、その間の経緯、それからの経緯等につきましては、内部協議で報告をする中で、その部分の続きを当然作成して提出すべきではあろうかと思いますけれども、とりあえず市の対応を議会のほうに説明をさせていただくということの対応で内部協議をずっと行ってまいりましたので、28日、そして5月8日の全協の資料につきましては、経過の部分はそのままということで、対応策については、ある程度具体的な部分を5月8日の資料ではお示しさせていただいたというふうに考えております。
○議長(河並義一) 坂口議員。
○1番(坂口明徳議員) だから、その後の対応というのは、別に出てきてもいいんですけれども、この経緯の中で、非常に疑問にあることは、委員から何人か出ていたと思うんですよね。それについてちゃんと調べて、情報を報告してくれという話なんですよ。
具体的に1個だけ言いますけれども、10月17日に工事概算額が出てきました。それに基づいて予算要求をしたわけですけれども、2月27日に正式な見積額があって、もとの予算要求額、工事概算額が約11億円、再度、詳細見積額が約15億7,000万円。その間、4カ月ほどあったわけですけれども、そこで全く設計業者とやりとりがなかったのか、値段等について、その点についていかがですか。
○議長(河並義一) 総務部長。
○総務部長(村井康弘) お答えをいたします。
10月17日の工事の概算見積もりが出てから2月27日に見積もりが提出されて、大きな差があったわけでございますけれども、その間につきましては、設計業者のほうで積算を、設計を進めているということで、特段、そのことについて毎月協議するとかということはなかったということで、その部分については、27日に初めてそういう額で提示がされたということで、そこで担当者のほうが再度確認をさせてもらったということでございます。
○議長(河並義一) 坂口議員。
○1番(坂口明徳議員) 余り個別のことを言うと、ちょっと時間がなくなりますので、もう一個だけ聞きますけれども、それは一般的にそうなんですか。ほかの工事においても、そういうことなんですか。見積もりが出てから詳細設計まで特にやりとりすることもなく、ほったらかしということですか。
○議長(河並義一) 総務部長。
○総務部長(村井康弘) お答えをいたします。
全てのものが同じ対応というわけではないかもしれませんけれども、あくまでも概算が出て、それから積算された金額については、通常、その範囲内でおさまっているという思いもありますので、その部分については、協議等、特に必要がなければ、設計・積算をしていただいている期間というふうな認識でやっておるものと考えております。
○議長(河並義一) 坂口議員。
○1番(坂口明徳議員) 甘いと言えば、甘いですよね。
話がとまるので、次に行きますけれども、要はその後、2月27日に報告を受けて、3月3日に総務部長に報告があって、その後、3月24日に副市長に情報が上がったということですけれども、それまでに総務部長は本当に、公式・非公式問わず、ちゃんと情報を副市長とか市長に全く上げなかったということでよろしいですか。
○議長(河並義一) 総務部長。
○総務部長(村井康弘) 委員会等でも申し上げておりますとおり、初めて報告したのは、24日に副市長、28日に市長ということでございます。
○議長(河並義一) 坂口議員。
○1番(坂口明徳議員) 議会での発言は重いですので、ちゃんと事実を言っていただきたいと思いますが、では副市長に伺いますけれども、3月24日に副市長に報告がありました。その後、市長に3月28日に報告されたということですけれども、その4日の間のタイムラグはどういうことですか。
○議長(河並義一) 副市長。
○副市長(中嶋喜代志) 24日に報告を一旦受けましたのは、11億円でおさめるという内容を受けたので、再度、両部で再検討するように指示をしております。その結果を受けたのが27日の報告と、そういうことでございます。
○議長(河並義一) 坂口議員。
○1番(坂口明徳議員) ということは、24日の副市長に行く前の内部協議では、11億円では無理という結論ではなかったということですね。
○議長(河並義一) 総務部長。
○総務部長(村井康弘) 3月24日の内部協議、教育部と総務部で協議したところの内容は、11億円の当初の予算の中で執行していこうということで意思決定をしたということでございます。
○議長(河並義一) 坂口議員。
○1番(坂口明徳議員) できる根拠はあったんですか。
大体、話、説明をいろいろ聞かせてもらって、2億何千万円ぐらい圧縮できたけれども、あと2億円ぐらい乖離があったわけですよね。
その中で、これから年度末を迎えるに当たって、あと2億円ぐらいどうやってというのは、具体的な根拠があったから、そういう決定をしたのか、それとも単に数字ありきでそこまで行こうと頑張るというだけのことなのか、どっちですか。
○議長(河並義一) 総務部長。
○総務部長(村井康弘) 内部協議の内容ということでございますけれども、その本体の基本的な性能を落とさずに金額を詰めるということは、もうこれ以上無理だという判断をさせていただきました。
その次に、予算の中で執行するためには、その工事の中で分けられる部分を別にするとか、例えば備品の部分を別にするとか、そういうような形でおさめていこうということでの11億円の中での執行ということで考えたものでございます。
○議長(河並義一) 暫時休憩します。
午後3時14分 休憩
午後3時15分 再開
○議長(河並義一) 再開をします。
坂口議員。
○1番(坂口明徳議員) 細かい話、ちょっと委員会に任せてしまいましたが、そこら辺の情報もしっかりと、幾ら内部協議とはいえ、しっかり上げてほしいわけですよ。それは予算の関係ですから、議論を議会でする上で、しっかりとした情報がないと、例えば今、分離発注みたいなことも言いましたけれども、そういう情報も全くないわけですよね、我々にとって。だから、そこはしっかりと情報をしてほしいということなんです。
あと、市長ですけれども、これ回答にもありますけれども、悪い情報ほど早く報告するようにというふうに言われていますし、前のときでも情報を早く上げてくれと言っているんですと言っておられましたが、その上げてくれとか、報告するようにという気持ち自体に問題があると僕は思うんですよ。
要は、上から目線で、上げてこい、報告してこいというふうに言うから、職員が萎縮して全然上がってこない。
そうではなくて、情報というのは、組織のトップというのは、自分がおりていって情報をちゃんともらってくる、仲よくしていくということでないと、なかなか悪い情報というのは上がってこないと思うんですよ、当然人間というのは、悪い情報を隠したがるわけですから。そういうところのコミュニケーションがまずなかったのではないかということで、市長のそこら辺の反省点というか、そこら辺のお気持ち、いかがですか。
○議長(河並義一) 市長。
○市長(小椋正清) 御指摘の件は、参考にさせていただきます。
○議長(河並義一) 坂口議員。
○1番(坂口明徳議員) よろしくお願いいたします。
あと、責任ですけれども、当然、市長、最高責任者である私にあると考えておりますということで、確かにそういうふうに組織としてとらないといけないということを思うわけですけれども、ただそういうふうな感じを受けない発言もされておるように私は思いまして、記者会見のほうで、議会に報告がおくれたことは大変申しわけないけれども、落ち度は、そういういいかげんな積算をした業者にあるということで、業者に対して法律的に訴えるというような話を記者会見でされたという話がありますが、そのことについて、市長は本当に今でもそう思っておられるのかということ。
思っているんだったら、先に総務部長に聞きますけれども、そういうことが法的に本当に可能かどうかということ。
○議長(河並義一) 総務部長。
○総務部長(村井康弘) お答えをいたします。
業者の責任については、議会のほうでも御説明させていただきましたとおり、今回の概算見積もりという業務が契約書の中にうたっておらないために、業者の契約不履行には当たらないかというふうな解釈をしております。
○議長(河並義一) 坂口議員。
○1番(坂口明徳議員) 当然ながら、契約の中に概算見積もりを出してくれというふうなのが入っていないわけですから、民法的な不法行為とか等々で訴えるということは、当然、道義的な部分で責任があるということは思っても結構ですけれども、そういうものを記者会見の場で、もしくは記者懇の場で記者に対して発言をするということは、非常に問題であると思います。
記者に対してそういうふうな話をすれば、どこかから出回ることは当然あることですから、そこはしっかりと情報管理としても気をつけていただきたいというふうに思います。
そういうような責任転嫁というか、そういう誰に責任があるとかということは言わずに、しっかりここで、議会の場で責任の所在につきましては自分にありますと言われておられるわけですから、しっかりとその責任をきちっと考えていただきたい。
そうした中で、やはりきちっと調査をして、先ほどもありましたけれども、内部協議の情報が上がってこないとか、そういう内部で調査をすることで、全く情報が上がってこないとしっかりとした調査ができないわけですから、やはり第三者機関というか、そういう市民の皆さんや有識者を集めて、しっかりとした調査委員会なりを設けることが大事なんではないかと思います。
その前提として、5月16日に議会として議長のほうから理事者に対して、きちっとこうしてください、執行部に対してこうしてくださいという申し入れをしたと思います。
その前に、5月8日の全員協議会で再発防止策を言われましたけれども、その後、これ1カ月ほどたっていますけれども、具体的に何かそういう再発防止策についていろいろされたということはありますか。
○議長(河並義一) 総務部長。
○総務部長(村井康弘) 5月8日の全協でも御説明申し上げましたとおり、再発防止策につきましては、幾つかの項目を上げて報告をさせていただきました。このことについては、これから実際に職員にどのようにおろしていくかということで、まずは関係課が集まりまして、この部分についての検証をさせていただくということで、そこからスタートして、最終的には、再発防止策の具体的なものをまとめた上で、また議会のほうにも御報告をさせていただきたいというふうに考えております。
○議長(河並義一) 坂口議員。
○1番(坂口明徳議員) 市長も、職員に対して攻めの姿勢でどんどん行けと言っているわけですから、市長も内部に対してきちっと攻めの市政を持って、きちっと自分の悪いところは悪い、きちっと認め合って、しっかりと再発防止策というのをつくっていただきたいし、それができなければ、やはり第三者を入れて協議するということが必要であると私は思います。
それで、こうやっていろいろときつく質問させていただいていますけれども、要は、議会として皆さんが思っていらっしゃるのは多分一緒だと思いますけれども、いいものは必要だと。つまり、能登川支所の改修、私も能登川支所にたまに行きますけれども、トイレが大変汚い。そういうことも含めて、使い勝手が悪いということで、しっかり支所は改修せなあかんし、コミュニティセンターも大きなホールをつくってしっかりとやっていかなあかんということは皆さん思ってはりますし、予算もある程度かかるものは仕方がないというふうに思っているわけですよ。しかしながら、今の状況で、なかなか承認というか、受け入れるのは難しいというふうに感情的に思ってしまうということです。
もう一個言いますけれども、先日の一般質問の中で、他の議員の質問の中で、副市長は、4億円の債務負担行為は大丈夫ですかという質問で、それに対して、詳細設計が決まれば、4億円の債務負担行為で大丈夫ですという発言だったと思いますけれども、ということは、まだ詳細設計が決まっていないということですよね。
ということは、4億円プラスして15億円ですけれども、それを超えてしまうという可能性もゼロではないと思いますけれども、そこの点に関して、きちっと詳細設計ができたら15億円の中で済むんですか、大丈夫なんですか。
○議長(河並義一) 総務部長。
○総務部長(村井康弘) 債務負担行為の4億円は、あくまで限度額というふうに説明もさせていただきました。あくまでも、その範囲の中で入札に対応できるというふうな意味で、そういう対応をさせていただいております。ここで積算がどうということは申し上げられませんけれども、4億円の限度の範囲内で入札執行してまいりたいというふうに考えております。
○議長(河並義一) 坂口議員。
○1番(坂口明徳議員) だから、4億円が限度額というのはよくわかっているんですよ。ということは、15億円を超えないということですよね、要はね。
だから、最初の積算、さっき言いましたけれども、15億7,000万円というふうに上がってきているのに、15億円という縛りをかけるのは、逆に言ったら、グレードを落とすみたいなことのイメージにもなるわけですよ。債務負担なんだから、限度額なんだから、大きくとっても問題がないとは言いませんけれども、ある程度は仕方ない話なんですよ。そこを心配しているんです。
逆に、値段を落として、何か中でいじくったと言ったら、入札して、工事して、じゃあ5年たって悪くなりましたと、また金がかかるかもしれないし、その値段では引き受けられませんと言って、工事が入札落ちないかもしれない。そういうところを考えると、債務負担はもうちょっと幅広くとったほうがいいんじゃないかというふうに言っているわけです。もう一遍、回答していただけますか。
○議長(河並義一) 総務部長。
○総務部長(村井康弘) 15億7,000万円という金額、これは設計会社の見積額ということでございますので、やはり予算にするためには、当然、市役所のほうでもその額を精査をいたしまして、その上で積算をした中で4億円の範囲内ということで執行できるということで、4億円とさせていただいております。
○議長(河並義一) 坂口議員。
○1番(坂口明徳議員) もう一度、補正予算とかということがないようにしっかりやっていただきたいと思いますので、よろしくお願いをいたします。
そういうことで、議会としてしっかりと予算審議もまたさせていただきますし、委員会でもさせていただきますので、またよろしくお願いをいたします。
それでは、2つ目ですけれども、知事選挙の話ですけれども、投票率のことにつきましては、他の議員も質問されていましたので、特に申しませんけれども、しっかりとやっていただきたいと思います。なかなか難しい問題で、一朝一夕でできるとは思いませんけれども、しっかりと頑張っていただきたいと思います。
ちょっと先に飛びまして、3点目ですけれども、知事選ですけれども、当然、推薦をいただいたことへのお礼ということで結構なんですが、選挙ですから、勝つ、勝たないというのは、非常に難しいわけですよね。
ということは、そういうことはないかもしれませんけれども、実際に今回、大変厳しい選挙であると思いますけれども、その中で特定の候補者を応援したというようなふうにとられていますけれども、実際どうか知りませんけれども、事務所開きに行ったということは、応援するというようなふうにとられますけれども、そのことについて、要は、もし応援していない他の候補が勝たれたときに、県との関係がどうなるのかということを危惧するわけです。そのことについて市長は思いをはせられましたか。
○議長(河並義一) 市長。
○市長(小椋正清) 今の坂口議員の御質問は、私、もしくはこの東近江市の立場を懸念して質問していただいたと思っておりますが、先ほど申し上げましたように、市長として東近江市のためにという視点で対応してまいりたいと申し上げたとおりでございます。もうそれが、今後どう対応するかの全てでございますので、御承知おきいただきたいと思います。
○議長(河並義一) 坂口議員。
○1番(坂口明徳議員) 他の市町の首長さんが出ていないということは、そういうことですよ。
要は、余り、特に地方自治体が国から県、市というふうに残念ながら上下関係にある中で、下の市長が上の県知事に対していろいろ特定の候補者を応援すると、将来的な補助金としていろいろ問題があるのではないかというふうに思ったので、そこら辺はしっかりと対応していただきたいということで言わせていただきましたので、東近江市のことを考えてというふうに御答弁いただきましたので、しっかりとそう思いたいと思いますし、危惧に終わればいいなというふうに思っております。
ちょっと戻りまして、2番ですけれども、確かに選管、先ほど質問の中でも言いましたけれども、告発権はありません、残念ながら。なので、選管としては、正式に警察から情報をもらったりするということはできないわけですね、告発じゃないから、当事者ではないので。なので、正規に情報をいただいていることはありませんというふうな答弁をされたのは、当然だと思います。
ただ、情報提供というのはいっぱいあるわけで、公式・非公式いろんな形で、玉石混交いろんな情報提供があると思いますので、ただその中で私も1件聞きましたので、一応、そういう情報提供があったかどうかだけ言っていただきたいと思います。
昨年の市長選挙ですけれども、その中で、当時の候補者の小椋現在市長ですけれども、そこの選挙事務所といいますか、そこに対して公職選挙法第201条の9違反で告発がなされているということです。
公職選挙法第201条の9というのは、選挙管理委員会に届け出をした政治団体、これは首長選挙だけですけれども、いわゆる確認団体というやつですが、それ以外の政治団体が当該選挙区、つまりこの場合で言えば、東近江市内において街宣車を使用してはならないという規定、ほかにも制限がありますけれども、政治活動の制限ということで、その中で街宣車を使用してはならないという規定があります。
ただ、その選挙の際に、選挙期間中、ずっとある政党の街宣車が小椋正清をよろしくお願いしますというふうに車で走っていたと。さらに、2月15日金曜日には、夕方、ある政党の経産大臣政務官を呼んで、候補者とともにある政党のマイクで演説をしたということで、これに対して告発者は、選管に対して情報提供をしたところ、明らかな選挙違反でありますと。ただ、選管として告発はできませんということで、警告は行っているという回答だったということです。
そのことに対して憤慨された告発者は、警察に対して告発状を提出して、証拠のビデオテープも添付したというふうに聞いております。
なぜ私にということですけれども、1年以上経過していても、告発者に対して警察から何も回答がないということでございました。
こういうような、そういう告発がされた、もしくは告発したという事実というか、したよという情報提供は選管にありましたでしょうか。
○議長(河並義一)
選挙管理委員会書記長。
○
選挙管理委員会書記長(野神浩司) ただいまの再質問にお答えいたします。
こちらのほうへ提出されたということは聞いております。
○議長(河並義一) 坂口議員。
○1番(坂口明徳議員) 事実か事実でないかというのは、確認するすべは警察にしかないわけで、警察の捜査を待たないといけませんけれども、市長として、当事者として、一言何かありましたら、市長、よろしくお願いします。
○議長(河並義一) 市長。
○市長(小椋正清) ただいまの公選法第201条の9云々の話、今、私、初めて耳にしましたので、特に告発されておるのであれば、もう捜査に入っておるということで、この場でコメントすることは差し控えないといけないなと思っておりまして、何せ今初めて耳にいたしました。
○議長(河並義一) 坂口議員。
○1番(坂口明徳議員) 警察にしっかりと捜査をしていただきたいと思います。市長も警察出身者ですので、しっかりと、もし捜査がありましたら、御協力いただきたいと思いますので、よろしくお願いをいたします。
ちょっと時間余りましたけれども、これで終わらせていただきます。ありがとうございました。
○議長(河並義一) 以上で、通告による質問は全て終了しました。
ほかに質疑・質問漏れはありませんか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○議長(河並義一) 質疑・質問漏れなしと認め、質疑並びに一般質問を終了します。
△日程第6 議案第69号 提案説明、質疑
○議長(河並義一) 日程第6、議案第69号を議題とします。
提出者に提案理由の説明を求めます。
市長。
○市長(小椋正清) 本日、追加提案いたします議案第69号につきまして、御説明を申し上げます。
平成26年6月東近江市議会定例会議案書(その2)の1ページをお開きください。
議案第69号、
市立五個荘中学校改築工事(校舎解体及び外構工事)請負契約の締結につき議決を求めることにつきましては、校舎の解体及び解体跡地にテニスコート等の整備工事を行うことについて、東近江市佐生
町の株式会社大兼工務店と請負契約の締結をしようとするものでございます。
慎重なる御審議をいただきまして適切な御決定をいただきますよう、よろしくお願い申し上げます。
○議長(河並義一) 説明は終わりました。
質疑はありませんか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○議長(河並義一) 質疑なしと認め、質疑を終結します。
△日程第7 意見書案第1号 提案説明、質疑
○議長(河並義一) 次に、日程第7、意見書案第1号を議題とします。
提出者に提案理由の説明を求めます。
23番、野田議員。
○23番(野田清司議員) 皆さん、テレビや、それから新聞で御承知のとおりでありますが、意見書案第1号として、
集団的自衛権行使を容認する解釈改憲を行わないことを求める意見書を提出いたしました。
賛同者は、田郷議員、山中議員、坂口議員、そして提出者は私ですので、私が朗読をもって御報告し、意見書の採択をしていただきますようにお願いをいたします。
過日、もう全員協議会の中で、最近の情勢であるとか、その他、この集団的自衛権の問題点については報告をする場所がございましたので、皆さんにお願いいたしました。
そういうことで、朗読をもって意見書を紹介したいと思います。
集団的自衛権行使を容認する解釈改憲を行わないことを求める意見書。
日本が海外でアメリカと肩を並べて戦争できるようにする集団的自衛権の行使容認に向け、安倍首相の暴走は許すことができません。
国会答弁で歴代政権の憲法解釈を真っ向から否定し、憲法とは権力を縛るものという原則さえ否定する露骨な解釈改憲の姿勢に、自民党内からも批判が起きています。
「最高の責任者は私だ。政府の答弁に私が責任を持って、その上で選挙で審判を受ける」、安倍首相は衆院予算委員会で、現行憲法下で禁止されてきた
集団的自衛権行使の憲法解釈をみずからの一存で変更できるとの立場を示しました。
集団的自衛権とは、自国が攻撃を受けていなくても、同盟国などが攻撃を受けた場合、反撃するというものです。
政府は、1972年の参議院決算委員会に提出した資料で「我が憲法下で武力行使を行うことが許されるのは、我が国に対する急迫不正の侵害に対する場合に限られる」「他国に加えられた武力攻撃を阻止することを内容とする集団的自衛権の行使は、憲法上許されない」と明記しています。
安倍発言には自民党内でさえ、「その時々の政権が解釈を変更できることになる」「拡大解釈を自由にやれるなら憲法改正は必要ないと言われてしまう」と批判が続出。安倍首相の発言は「最高法規としての憲法のあり方を否定し、立憲主義を否定する、極めて危険なもの」と異常さを示しています。
そもそも憲法は、首相をはじめ国家権力を厳格に拘束するものであり、政権が変わるたびに多数派が憲法の解釈を自由に変えてしまうことができるなら、憲法が憲法でなくなってしまいます。
内閣に憲法の内容を勝手に変える権限はありません。国民主権の立場で国家権力を制限し、国民の人権を守るのが憲法の本質的役割であり、立憲主義の原則です。このような憲法の本質に照らして、憲法の解釈は権力者の恣意に任せられることがあってはなりません。
このことから、政府においては、日本の「自衛」とは無関係で、なおかつ海外で戦争をする国となる
集団的自衛権行使を容認する憲法解釈の見直しは行わないよう強く求めます。
よって、当市議会は、
集団的自衛権行使を容認する解釈改憲を行わないことを求めます。
以上、地方自治法第99条の規定により、意見書を提出します。
平成26年6月、東近江市議会議長、河並義一ということで、衆議院議長、参議院議長、内閣総理大臣に宛てて提出したいと思いますので、よろしく取り計らいをお願いしたいと思います。
○議長(河並義一) 説明は終わりました。
質疑はありませんか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○議長(河並義一) 質疑なしと認め、質疑を終結します。
ただいま議題となっております意見書案第1号及び議案第52号から議案第67号まで並びに議案第69号の議案については、さらに慎重審議のため、お手元に配付しております委員会付託表のとおり、それぞれ所管の委員会に付託いたします。
次に、本定例会において、請願1件を受理しましたので、お手元に配付しております請願文書表のとおり、所管の委員会に付託をします。
○議長(河並義一) 以上で、本日の日程は全て終了しました。
お諮りします。
委員会審査のため、明日14日から22日までの9日間、休会することに御異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(河並義一) 御異議なしと認めます。
よって、明日14日から22日までの9日間、休会することに決定しました。
23日は、午前9時30分から本会議を開きますので、御参集願います。
本日は、これにて散会いたします。
御苦労さまでございました。
午後3時44分 散会
地方自治法第123条第2項の規定によりここに署名する。
平成26年6月13日
東近江市議会議長 河並 義一
同 議員 市木 徹
同 議員 山中 一志...