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  1. 彦根市議会 2018-09-01
    平成30年9月定例会(第19号) 本文


    取得元: 彦根市議会公式サイト
    最終取得日: 2021-09-16
    ↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1            午前8時59分開議 ◯議長(安藤 博君) 皆さん、おはようございます。  ただいまから本日の会議を開きます。 ────────────────── 日程第1 会議録署名議員の指名 2 ◯議長(安藤 博君) 日程第1、本日の会議録署名議員の指名を行います。  会議録署名議員に、5番夏川嘉一郎君、および7番赤井康彦君を指名いたします。 ────────────────── 日程第2 議案第75号および議案第76号 上程(市長提案説明、質疑、委員会付託) 3 ◯議長(安藤 博君) 日程第2、議案第75号および議案第76号を一括議題といたします。  職員に議案を朗読させます。   〔山口議会事務局次長朗読〕 4 ◯議長(安藤 博君) 提案者の説明を求めます。  市長。   〔市長(大久保 貴君)登壇〕 5 ◯市長(大久保 貴君) 皆様、おはようございます。  本日提出いたしました議案につきまして、その概要をご説明申し上げます。  議案第75号は、一般会計について、諸般の事情により緊急に処理すべきものの補正を行おうとするものであり、さきの台風21号により被災しました公共施設等の復旧に費用を要するため、補正を行うものです。  これらの補正予算額は、1億1,603万2,000円であり、基金繰入金、繰越金をもって賄うものです。
     次に、議案第76号につきましては、農業集落排水事業特別会計の補正予算で、同じく、台風21号により被災しました処理場の屋根の修繕に係る費用を補正するものです。  以上が、本日提出いたしました議案の大要です。よろしくご審議のほど、お願い申し上げます。 6 ◯議長(安藤 博君) これより質疑を行います。  質疑の通告書が6名の方々から提出されておりますので、順次発言を許します。  その順位は、2番獅山向洋君、1番辻真理子さん、18番山田多津子さん、11番奥野嘉己君、14番和田一繁君、20番長崎任男君の順とし、順次ご登壇願います。  2番獅山向洋君。獅山君。   〔2番(獅山向洋君)登壇〕 7 ◯2番(獅山向洋君) それでは、大項目1、議案第75号について、中項目1、生産基盤整備推進事業についての質問を行います。  まず、細項目1、今日まで、農業用施設の災害復旧については、市としての補助は否定しておられたのですが、今回の補正予算で突然認めるに至った理由を述べていただきたいと思います。 8 ◯議長(安藤 博君) 副市長。 9 ◯副市長(山田静男君) 皆さん、おはようございます。それでは、ご答弁させていただきます。  今回の農業用施設への被災支援の理由についてですが、過去にご答弁してきましたとおり、災害などの有事に備えて、日ごろから園芸施設共済に加入することを基本とする本市の基本的な考えは変わりませんので、これまで本市単独の補助事業を行うことはありませんでした。  しかしながら、今回、本市におきましても、観測史上最高となる瞬間最大風速毎秒46.2メートルの暴風を記録し、台風被害が著しく甚大であり、市全体の農業の再建を考慮した結果、一定の支援が必要であると判断し、補正予算の上程に至ったものです。  なお、あわせて、NOSAIしがなどの関連団体および本市といたしましては、こういった自然災害に備えるために共済への加入は必要と考えており、これらの関連団体とともに農業者への周知を行ってまいりたいと考えております。 10 ◯議長(安藤 博君) 獅山君。   〔2番(獅山向洋君)登壇〕 11 ◯2番(獅山向洋君) そうしますと、主たる理由は、今回の被害が甚大であったからということなのでしょうか。 12 ◯議長(安藤 博君) 副市長。 13 ◯副市長(山田静男君) 観測では46メートルですが、市内におきましては、信号機への被害や電柱が折れるなどしていますので、実際には46メートル以上の風が吹いたと思われます。彦根市としては、重大な被害という考えでおります。 14 ◯議長(安藤 博君) 獅山君。   〔2番(獅山向洋君)登壇〕 15 ◯2番(獅山向洋君) 後の質疑にも関連するから聞いているのです。甚大な被害だったから、今回だけ認めたのか。最初に、きちんと答えておいていただきたい。 16 ◯議長(安藤 博君) 副市長。 17 ◯副市長(山田静男君) 今までは共済の保険を利用していただきたいというご答弁等をしてきました。今回の災害を基本として、要綱を定め、一定の基準を設け、制度も含め検討してまいりたいと考えております。 18 ◯議長(安藤 博君) 獅山君。   〔2番(獅山向洋君)登壇〕 19 ◯2番(獅山向洋君) 甚大な被害というのは程度の差があるかもしれません。常に予見可能、予測可能な問題で、甚大な被害であったから、甚大な被害ではなかったからというのは、行政の態度としてはおかしいのではないかと思っています。  細項目2です。政策変更なのか、よくわからなかったのですが、全員協議会の説明で、私は政策変更であると理解しました。政策変更なら、当初予算において行うべきではなかったのか。例えば大雪で大変な費用が必要になったときは、いつも予算で認めています。政策変更なら、十分に練った上で、当初予算で提案しておくべきではないかと思うのですが、いかがでしょうか。 20 ◯議長(安藤 博君) 副市長。 21 ◯副市長(山田静男君) 平成30年2月定例会の市民産業建設常任委員会におきまして、平成29年秋の台風21号関連として、農業用施設に対する被災支援制度創設を早期に行う旨の要請がありました。その際には、園芸施設共済に加入することを基本とする本市の考え方を述べさせていただいた上で、今後、甚大な被害に備えて、早ければ平成30年度中に被災支援事業の制度創設を検討していく旨の答弁を、その当時の産業部長からさせていただいたところです。  こうした経過も踏まえ、支援案は内部で準備していたところですが、被害を想定して予算化することは難しいので、今回の台風21号の被災規模を把握した上で上程することに至ったものです。 22 ◯議長(安藤 博君) 獅山君。   〔2番(獅山向洋君)登壇〕 23 ◯2番(獅山向洋君) 行政として、年度途中で政策を変更するかのようなやり方は、非常に不公平感が出てくると思います。一つの災害があったが、そのときはやらない。ところが、甚大な被害が出たので、そのときはやる。今後、甚大というものをどのように把握していくのか。問題が出てくると思います。  細項目3に移ります。既に台風20号がありました。このときは風台風ではなかったのですが、わずかながら、ビニールハウスが全壊したり、半壊したりすることもありました。今回の一種の政策変更について、過去にさかのぼっての補助は認めないのでしょうか。 24 ◯議長(安藤 博君) 副市長。 25 ◯副市長(山田静男君) 先ほどもご答弁しましたとおり、今般の台風21号の被害が甚大であったことから、今回、補正予算を計上し、支援を行うものです。台風20号に対しての補助については考えておりません。  なお、台風20号につきましては、瞬間最大風速毎秒34メートルで、全壊が1棟、半壊が1棟、一部破損が4棟、ビニール等破損が15棟、果樹棚のネット破損が4件であり、被災された方には非常に申しわけありませんが、市全体的には甚大な被害ではないと考えておりますので、ご理解いただきますようよろしくお願いします。 26 ◯議長(安藤 博君) 獅山君。   〔2番(獅山向洋君)登壇〕 27 ◯2番(獅山向洋君) 甚大な被害であるかどうかが中心になってきたようです。今年、台風20号程度の被害が出ても対象にならないのですか。補助金交付はしないのですか。 28 ◯議長(安藤 博君) 副市長。 29 ◯副市長(山田静男君) 今後の台風ですが、規模や被害状況によって変わってくると思います。ただ、一定の基準を設けた中で、市全体の被害状況を把握し、判断していきたいと考えております。 30 ◯議長(安藤 博君) 獅山君。   〔2番(獅山向洋君)登壇〕 31 ◯2番(獅山向洋君) そんないい加減なことで、甚大であるか、甚大でないかを判断するというのは、非常に疑問に思います。甚大であるかどうかを誰が判断するのですか。明確にしてください。 32 ◯議長(安藤 博君) 副市長。 33 ◯副市長(山田静男君) 誰が判断するというより、要綱等で定めております。市内には、ビニールハウス等が約600棟あると聞いております。甚大とか、いろいろな表現がありますけれども、全体の1割以上の被害、風速は25メートル以上など、そういう基準を定め、被害状況も踏まえて判断してまいりたいと考えております。 34 ◯議長(安藤 博君) 獅山君。   〔2番(獅山向洋君)登壇〕 35 ◯2番(獅山向洋君) 滋賀県が今回どのようにおやりになるかはわかりませんが、滋賀県も一定の要綱を決めているようです。滋賀県は、風速とか、何割以上とか、そのような決め方をしているのですか。 36 ◯議長(安藤 博君) 副市長。 37 ◯副市長(山田静男君) 県におきましても、ある一定の基準があると聞いております。今回の台風は非常に大きく、全県下でも被害が多く、滋賀県知事が国の方に支援等の要望に行ったと聞いております。 38 ◯議長(安藤 博君) 獅山君。   〔2番(獅山向洋君)登壇〕 39 ◯2番(獅山向洋君) 全然、私の質疑に答えていないと思います。県の方でも、風速とか、何割以上の被害があったとか、そういうことで要綱を決めておられるのですかと聞いているのです。 40 ◯議長(安藤 博君) 暫時休憩いたします。            午前9時15分休憩            午前9時20分再開 41 ◯議長(安藤 博君) 休憩前に引き続き会議を開きます。  副市長。 42 ◯副市長(山田静男君) 滋賀県におきましては、台風が通過する前の対策として基準を設けております。パイプハウスが耐えられる風の強さは風速25メートル程度。先ほど、彦根市の基準も風速25メートルと申し上げました。50センチメートルピッチの間口が6センチメートル、補強パイプを入れた場合は、風速32メートル程度は耐えられると考えております。影響があれば、フィルムなども除去しながら対策していただきたい旨のお願いをしているとのことです。そうしたことから、25メートルが一定の基準となり、25メートル以下については自己責任でやっていただくことが基本です。 43 ◯議長(安藤 博君) 獅山君。   〔2番(獅山向洋君)登壇〕 44 ◯2番(獅山向洋君) そうしますと、台風20号は基準を超えています。全く考えなくてもいいのですか。 45 ◯議長(安藤 博君) 副市長。 46 ◯副市長(山田静男君) 先ほど申し上げましたが、パイプハウスは風速荷重が32メートル程度と考えております。25メートルという基準はありますが、一番上がコンクラハウスという補強パイプがあります。パイプでもいろいろありまして、強度が一番強いものは風速32メートルで、これが基準となっていると県の資料にあります。 47 ◯議長(安藤 博君) 副市長、獅山議員は、台風20号は基準の風速を超えているのだけれどもどうですかとお尋ねになっています。  副市長。 48 ◯副市長(山田静男君) 台風20号は風速25メートルを超えておりますけれども、被害が市全体で考えると少ないということで判断いたしました。 49 ◯議長(安藤 博君) 獅山君。   〔2番(獅山向洋君)登壇〕 50 ◯2番(獅山向洋君) 今のご答弁だと、被害が小さければ補助しないけれども、甚大な被害なら補助するというように聞こえるのですが、そのように理解していいのですか。私は公共的な政策にするべきだと思うのです。甚大な被害であるか・ないかで決めるのだったら、元へ戻りますが、一体誰が甚大かどうかを決めるのですか。風速とおっしゃりながら、今度は被害が小さいからという話をされると、混乱してくる。もう1回、きちんと答えてください。農家の皆さんにとっては、今後の事業設計としても非常に重要な問題なので、しっかりと答えておいてほしいのです。 51 ◯議長(安藤 博君) 副市長。 52 ◯副市長(山田静男君) 風速ばかり言っておりますが、被害状況が甚大か、甚大でないかにつきましては、市内全体でビニールハウスが約600棟ありますので、目安として被害数が1割以上、また風速は25メートル以上です。風速と被害状況によって、この制度を活用していきたい。 53 ◯議長(安藤 博君) 獅山君。   〔2番(獅山向洋君)登壇〕 54 ◯2番(獅山向洋君) 一応、そのように聞いておきましょう。  次に、細項目4、今回の事業内容を見ますと、ビニールハウス、果樹柵・ネット破損、利子補給と書いてありますが、災害復旧の事業内容はこれに限定されるのでしょうか。 55 ◯議長(安藤 博君) 副市長。 56 ◯副市長(山田静男君) 補助事業の対象施設につきましては、農業用ビニールハウスなどの農産物生産用ハウスと付帯施設および果樹棚に設置されるネットに限定しております。  限定している理由ですが、農産物生産用ハウスと付帯施設は、昨年度に滋賀県で実施されました力強いしが型園芸産地育成支援事業補助金の台風被害対策タイプにより被災支援対象とされているほか、果樹棚に設置されているネットにつきましては、県内では守山市が守山市農業施設等災害復旧支援事業により被災支援対象とされており、こうした県や他市町の支援実績を参考に、本市に照らし設定したものです。  また、利子補給につきましては、農林水産省が過去に行った被災農業者特別利子助成事業などの事例を参考に設定したところです。 57 ◯議長(安藤 博君) 獅山君。   〔2番(獅山向洋君)登壇〕 58 ◯2番(獅山向洋君) 今回は風台風だったのですが、集中豪雨などで河川が決壊して農業用の資材や機械が水没し、大変な被害を受けることもあるのです。そういうことまで考えて、今後、本当に甚大な被害が出たときにどうするかを考えておいていただきたいと思います。  細項目5にいきます。今までの説明からしますと、「今回は被害が甚大だから、とりあえずやっておこう」というような感じを受けていますが、補助金の交付要綱はあるのでしょうか。 59 ◯議長(安藤 博君) 副市長。 60 ◯副市長(山田静男君) 補助金交付要綱につきましては、既存の彦根市生産基盤整備事業補助金交付要綱に、被災復旧支援および被災復旧に係る資金に対する利子助成のメニューを追加し、新たな要綱案として策定しております。  ただし、地方自治法第222条2項に「必要な予算上の措置が的確に講ぜられることになるまでの間は、これを制定し、または改正してはならない」とされていることから、予算の承認をいただきました後に、要綱の公告を行う予定です。 61 ◯議長(安藤 博君) 獅山君。   〔2番(獅山向洋君)登壇〕 62 ◯2番(獅山向洋君) これは卵が先かニワトリが先かの問題で、議会としては、一体どういう要綱なのかがわからない、あるいは予測できないと、この予算を認めるか・認めないかの判断はできないのです。一体どういうものを追加する予定であるかぐらいはおっしゃってもいいのではないですか。 63 ◯議長(安藤 博君) 副市長。 64 ◯副市長(山田静男君) 先ほどもご答弁申し上げましたが、要綱案は、この予算を認めていただければ、皆さんにお配りしたいと考えています。  内容につきましては、現時点の彦根市生産基盤整備事業補助金交付要綱に、災害関係の予算を追加するものです。具体的な内容は盛りだくさんですが、被災内容の申請書類の関係、パイプが破損した場合の補償額、減価償却率の年数などが書いております。今後、皆さんにお配りしたいと考えていますので、よろしくお願いしたいと思います。 65 ◯議長(安藤 博君) 獅山君。   〔2番(獅山向洋君)登壇〕 66 ◯2番(獅山向洋君) 今回の事業については、恒久的な制度なのか、今回の一時的な制度なのかを中心に置いて考えているのですが、今おっしゃったような内容であれば、ビニールハウスの被害が1割以上とか、風速が25メートル以上とか、そんなことまで要綱に入るのですか。これによって、恒久的な制度であるかどうかが変わってきますので、明確にお答えいただきたいと思います。
    67 ◯議長(安藤 博君) 副市長。 68 ◯副市長(山田静男君) 要綱にはそういう定めがありませんので、運用でやっていきたいと考えております。 69 ◯議長(安藤 博君) 獅山君。   〔2番(獅山向洋君)登壇〕 70 ◯2番(獅山向洋君) 率直に言えば、運用というのは裁量である。市の執行部が、その時々で、こうしようと決めれば、それが運用になってしまうのです。時間的、あるいは災害の内容によって、不公平が出てくる可能性があるので、明確に決めておくべきだと思います。  次に、細項目6です。今回は非常に詳しく、台風被害の状況がメールやファックスで、第16報までお知らせいただきました。ビニールハウスの全壊数だけでも、1件20万円とすれば、800万円を超えてしまいます。補正予算額を800万円と算定した根拠を明確にしておいていただきたいと思います。 71 ◯議長(安藤 博君) 副市長。 72 ◯副市長(山田静男君) 予算の積算ですけれども、ビニールハウスの全壊・半壊・一部破損、果樹棚のネット破損を含めまして、大枠で700万円、残りの100万円については利子補給となっております。  詳細としては、まずビニールハウスは、標準的な規模のハウスとして、幅7.5メートル、奥行き50メートルのハウスの経費を1棟200万円と想定し、全壊が20万円掛ける19棟、半壊が5万円掛ける28棟、一部破損が1万円掛ける7棟で試算しております。  次に、果樹棚のネット8件は、経費一式を200万円と想定しまして、20万円掛ける8件と試算しております。  これらの合計が687万円になり、今後の追加見込みを加えまして、大枠で700万円と積算したものです。  利子補給につきましては、200万円の借入を年間利息2%の複利と想定しまして、今年度は半年分となるため、2万円掛ける50人として100万円で積算したものです。  しかしながら、要綱案として考えております補助の運用につきましては、農産物生産用ハウス等の補修に要した経費および建て替えの場合の被災した施設の導入価格に対して経過年数、減価償却の割合およびそれに対して10分の1を乗じた額を補助するものです。  また、利子補給につきましては、来年3月31日までの約定利子についての助成をするもので、当初の5年間を上限とするものです。 73 ◯議長(安藤 博君) 獅山君。   〔2番(獅山向洋君)登壇〕 74 ◯2番(獅山向洋君) どうやら全壊・半壊などの数の数え方について見解の相違があるようです。  そうすると、全壊した場合、補助金はそのビニールハウスの所有者1人に対して20万円であるという意味なのですか。 75 ◯議長(安藤 博君) 副市長。 76 ◯副市長(山田静男君) 1人に対しての補償額です。 77 ◯議長(安藤 博君) 獅山君。   〔2番(獅山向洋君)登壇〕 78 ◯2番(獅山向洋君) そうしますと、先ほど19件とおっしゃったのですけれども、それは19人という意味と理解してよろしいのでしょうか。 79 ◯議長(安藤 博君) 副市長。 80 ◯副市長(山田静男君) 19棟です。   (発言する者あり) 81 ◯議長(安藤 博君) 副市長。 82 ◯副市長(山田静男君) 19人と言いましたけれども、訂正させていただきます。19棟です。1人に対してではなく、1棟に対しての補助です。 83 ◯議長(安藤 博君) 獅山君。   〔2番(獅山向洋君)登壇〕 84 ◯2番(獅山向洋君) ここに資料を持っていないのですが、私どもの方にご報告のあったのは、全壊が38棟くらいあったように記憶しているのです。そうではないのですか。 85 ◯議長(安藤 博君) 副市長。 86 ◯副市長(山田静男君) 予算の策定時は9月5日のデータで積算しております。それ以降、最終が16報ということで、9月10日にお示しした数字では、全壊が36棟です。予算時には19棟ということで、お答えいたしました。  ちなみに、9月5日以降、被害状況が1日、2日では集まらなかったという状況の中で予算の積算をしましたので、数字が少し違っています。 87 ◯議長(安藤 博君) 獅山君。   〔2番(獅山向洋君)登壇〕 88 ◯2番(獅山向洋君) 拙速主義もいいのですが、被害が確定していないのに予算だけ提案し、800万円となっています。そうしますと、36棟ということがわかれば、この議会の中で、補正の補正でもやるつもりなのですか。その辺はどうなのでしょうか。 89 ◯議長(安藤 博君) 副市長。 90 ◯副市長(山田静男君) 補償額は20万円です。先ほど耐用年数のお話もさせていただきました。この20万円はマックスの単価です。200万円に対しての1割です。共済が8割ですので、残りの40万円の2分の1を補助する。耐用年数が1年未満の場合は1ですので、20万円をマックスで予算計上させていただきました。現状ですと、耐用年数が10年以上もあり、最も多いのが4年から5年程度ですので、耐用年数が落ちます。大体0.6くらいの掛け率になってきますので、増加した分についても予算内でできると考えております。 91 ◯議長(安藤 博君) 獅山君。   〔2番(獅山向洋君)登壇〕 92 ◯2番(獅山向洋君) 随分いい加減な話だと思います。それなら、なぜ最初からそうおっしゃらないのですか。現在は36棟になったことが明白です。先ほどの計算でも、19棟で20万円とおっしゃいました。36棟なら倍近くになってしまう。今おっしゃったのは屁理屈で、結果論なんです。予算はあらかじめ算定する案なのですから、案の段階で、そんな変なことをおっしゃっていて、もし足りなかったらどうするのですか。また追加予算にするのですか。それを明確に答えておいてください。 93 ◯議長(安藤 博君) 副市長。 94 ◯副市長(山田静男君) 予算が不足した場合は、増額について按分した形で支給させていただく方針です。 95 ◯議長(安藤 博君) 獅山君。   〔2番(獅山向洋君)登壇〕 96 ◯2番(獅山向洋君) そんなばかな計算があるのですか。農業者の方々は大変な被害を受けておられるのです。1棟につき20万円入るものという前提で考えておられるのです。それを按分比例でやるなんて、何のための要綱なんですか。そういうために要綱をつくるのでしょう。按分比例でやるというような大づかみな話を予算案として出してくること自体、おかしいと思いませんか。財政の皆さんの方もきちんと答えていただきたい。いかがですか。 97 ◯議長(安藤 博君) 副市長。 98 ◯副市長(山田静男君) ご答弁したのは、仮に増えた場合です。先ほど答弁したように、この予算内で追加の分もいけるということで申し上げた次第です。ご理解いただきたいと思います。 99 ◯議長(安藤 博君) 獅山君。   〔2番(獅山向洋君)登壇〕 100 ◯2番(獅山向洋君) 被害を受けた方にとっては重大な話なので、もう1回、確認しておきます。もし足りなかった場合はどうするのですか。さっき按分比例とおっしゃったから、それははっきりと否定しておいてほしいのです。いかがですか。 101 ◯議長(安藤 博君) 副市長。 102 ◯副市長(山田静男君) もし増えるという状態になれば、先ほど答弁しました按分という形で補助金を交付します。県等にもそういう例がありますので、それらを参考に考えさせていただきました。 103 ◯議長(安藤 博君) 獅山君。   〔2番(獅山向洋君)登壇〕 104 ◯2番(獅山向洋君) 先ほど申し上げましたように、19棟であったのが36棟まで増えているのです。これを按分比例などとおっしゃると、要綱で決めてあるものの半分ぐらいしかもらえないことになるのです。市の方は、按分比例でいいと考えておられるのですね。市長、明確に見解を言っておいてください。 105 ◯議長(安藤 博君) 市長。 106 ◯市長(大久保 貴君) 農業者の方々ともお話をさせていただいております。皆さん、共済の基準はご理解いただいており、経年で減価償却していることもご理解の上、運用しています。数は36棟ということで、今回お願いしている予算で対応できると考えております。 107 ◯議長(安藤 博君) 獅山君。   〔2番(獅山向洋君)登壇〕 108 ◯2番(獅山向洋君) 要するに、按分比例でよいというように理解せざるを得ません。その辺は、議員の皆さんも、よく考えていただきたいと思います。  それでは、中項目2、災害復旧の緊急性と財源について。  細項目1、台風20号による公共施設の被害があったのですが、復旧に使った財源は何だったのでしょうか。 109 ◯議長(安藤 博君) 総務部長。 110 ◯総務部長(犬井義夫君) 台風20号による災害復旧について、その主なものとしましては、通行の支障となる道路への倒木の撤去や、標識・カーブミラー等の破損に対する修繕でしたが、早急に対応することが必要であったため、予備費を充当して対応に当たっております。その他、学校施設や市営住宅の修繕、旭森公民館の自転車車庫の倒壊につきましては、現計予算、既にお認めいただいている予算の中で修繕対応を行ったところです。 111 ◯議長(安藤 博君) 獅山君。   〔2番(獅山向洋君)登壇〕 112 ◯2番(獅山向洋君) 細項目2、本年度の予備費の総額と既に使った金額、使い道についてお尋ねします。 113 ◯議長(安藤 博君) 総務部長。 114 ◯総務部長(犬井義夫君) 本年度の予備費の総額は5,000万円です。  既に使いました金額と使途については、先般開催されておりました百条委員会に係る民事相談等の費用としまして68万398円、5月26日に「みどりの愛護」のつどいで皇太子殿下・同妃殿下が彦根にお越しになられた際の関係費用で14万9,994円、夏の甲子園に近江高校が出場しましたが、甲子園出場に係る報償費としまして100万円、大雨による排水対策費で、ポンプの借り上げ費用として212万7,600円、先ほども申し上げました台風20号関係に係る復旧費として420万円、今回、台風21号の関係で、補正予算をお認めいただくまでの間に係る分として616万円、以上を充当しているところです。 115 ◯議長(安藤 博君) 獅山君。   〔2番(獅山向洋君)登壇〕 116 ◯2番(獅山向洋君) 今回の台風21号については既に提案されていて、財源もわかっているのですが、例えば、市営住宅、改良住宅、小・中・幼・保の教育施設などについては、特に緊急性が認められます。そういうものの災害復旧については予備費を使うべきではないかと考えるのですが、いかがでしょうか。 117 ◯議長(安藤 博君) 総務部長。 118 ◯総務部長(犬井義夫君) 特に緊急性が認められる災害復旧につきましては、お認めいただいた予算で対応し切れないものは予備費を充当し、その修繕を行うこととしております。しかしながら、今回の台風21号は、被害の程度も大きく、まとまった修繕が必要です。また、予備費の金額も限られておりますことから、一旦は現計予算や予備費を活用して応急処置で対応した上で、補正予算をお認めいただいた後に、本修繕を行うこととしているところです。 119 ◯議長(安藤 博君) 獅山君。   〔2番(獅山向洋君)登壇〕 120 ◯2番(獅山向洋君) 私は、彦根城の修理といったものに予備費を使えと言っているわけではないのです。例えば教育施設などは、土曜・日曜は除いて、毎日使うところですので、非常に緊急性があります。そこに積極的に予備費を使うべきではないか。今おっしゃったように、ある程度、予備費があるのです。教育施設関係を全部足しても、せいぜい3,000万円程度です。それをわざわざ補正予算でやること自体、行政のあり方としておかしいのではないか。何のために予備費があるのか。根本的な問題にかかわってくると思うのです。その点で、もう1回、ご見解をお尋ねしておきたい。教育施設や住宅だけではない。ほかのものについても、緊急性があるものはどんどん予備費を使えばいい。足りないから補正予算を請求するのではないんです。あるものをまず使うことが第一ではないのですか。もう1回、確認しておきたい。 121 ◯議長(安藤 博君) 総務部長。 122 ◯総務部長(犬井義夫君) もちろん緊急性、ただちにしなければならないものは、予備費で対応しなければならないと思っております。一方で、予備費も予算があります。今年度の予備費は総額で5,000万円をお認めいただいており、先ほど申し上げましたものを足しますと1,400万円程度の金額になります。逆算しますと、残りは3,600万円。緊急に対応しなければならないことはやるべきですので、当然やるという中で、今後のことを考えますと、金額が大きくなりますので、補正予算をお認めいただいた上で対応させていただく。一旦は緊急措置、応急処置などで対応して、本格的には補正予算で復旧していきたいと考えております。 123 ◯議長(安藤 博君) 獅山君。   〔2番(獅山向洋君)登壇〕 124 ◯2番(獅山向洋君) 全然議論がかみ合っていないと思います。補正予算で本格的にやるものと緊急性のあるものとを明確に分けていただきたいと思うのです。私は、緊急性のあるものについてだけ申し上げているのです。皆さんもご承知のとおり、今回の台風で災害をこうむったのは行政だけではないのです。民間も大変な損害をこうむっているのです。私の家も損害をこうむりました。そうすると、民間の皆さんは、「あそこを直してくれ」、「ここを直してくれ」と業者にすぐ発注するのです。これは緊急性があるからなんです。公共事業でも、学校とか、住宅とか、いろいろありますけれども、倒木の問題もありますが、すぐに発注しておかないと、私がお願いしたところに聞いても、「今回の台風で年内はだめです」というところも出ています。行政は緊急性をどう考えておられるのか。今すぐに注文しておかなければいけないことをするのが行政ではないのですか。予備費を使って、ただちに注文するのが、本来のあり方ではないのですか。 125 ◯議長(安藤 博君) 総務部長。 126 ◯総務部長(犬井義夫君) 今回も、道路での倒木や標識の修繕の関係などは、ただちに取りかからなければならないということで、予備費で実施しており、当然、発注もしております。また、それぞれが持っている予算の中で、ただちに対応しなければならないものについては、発注等を行って、対応しているところです。それぞれ原課の方で判断した中でやっていると思っておりますし、予備費で早急に対応すべきものはすると思っております。応急措置でやって、本格的に取り組むのは、本日、お認めいただいてからでも大丈夫というものを、今回、補正予算として上程しているところですので、ご理解のほどよろしくお願いいたします。 127 ◯議長(安藤 博君) 獅山君。   〔2番(獅山向洋君)登壇〕 128 ◯2番(獅山向洋君) そうすると、今回、補正予算で提案しておられるのは、今からゆっくりやっても、緊急性がないから大丈夫ということなのですか。それを明確にしておいてください。よそは、こんな妙な補正予算を出さずに、予備費などを使って、どんどん対応しているのです。おかしいと思っているから、聞いているのです。今回の補正予算については、特に緊急性がなかった、本日議決があってから発注してもいいようなものばかりだったということなのですか。 129 ◯議長(安藤 博君) 総務部長。 130 ◯総務部長(犬井義夫君) 決してゆっくりとは思っておりません。議会の皆様方にも、当初の日程にないご審議をお願いし、特別に日程を組んでいただいておりますので、お認めいただければ、ただちに取りかからなくてはならないと思っております。 131 ◯議長(安藤 博君) 獅山君。   〔2番(獅山向洋君)登壇〕 132 ◯2番(獅山向洋君) 予備費を握っているのは、最終的には総務部だと思っています。普通、こういう災害が起きたとき、優先度を決めるのは、市長や副市長あるいは担当部長がやるべきことです。今回、一体誰が陣頭指揮をとられたのか。ここは緊急性があるから予備費を使えとか、これは後でいいから補正予算でやろうではないかとか、そういうリーダーシップが非常に重要なんです。市長はおられなかったので、やっていないと思いますが、副市長がおやりになったのですか。あるいは、総務部長がおやりになったのですか。確認しておきたい。 133 ◯議長(安藤 博君) 市長。 134 ◯市長(大久保 貴君) 皆様にもご案内しましたように、被害状況がわかってきて、5日には、公共施設だけですが、予備費を超えてくることがはっきりしてきました。6日の午前中に、その金額をまとめて、予算案を編成し、議会中でもありますので、予備費を使いながら、改めて補正予算をお願いする準備に入るように指示いたしました。 135 ◯議長(安藤 博君) 獅山君。   〔2番(獅山向洋君)登壇〕 136 ◯2番(獅山向洋君) あいかわらず議論がかみ合っていない。予備費で足りないことぐらい、わかっているのです。お城一つをとっても足りない。緊急性によって予備費を振り分けていくことが重大な仕事であると、改めて申し上げておきたいと思います。
     次に、災害復旧の財源の問題です。今回は繰越金や災害対策基金の取り崩しをおやりになります。災害対策基金がいつできたのかと言うと、平成23年3月11日の東日本大震災のあった年の5月臨時会です。基金として、ひこにゃんが売り上げてくれた利益の1%を毎年積み立てていくことにしたのです。まるで当たり前のように、災害対策基金を取り崩しておられますが、ひこにゃんのおかげということだけは認識しておいていただきたいと思います。そういう財源がなくなったときは、財政調整基金を取り崩すことになると思うのですが、いかがでしょうか。 137 ◯議長(安藤 博君) 総務部長。 138 ◯総務部長(犬井義夫君) 今回、議案第75号および議案第76号で上程しております災害復旧費に係る補正予算につきましては、財源としまして、災害対策基本法第2条第1号に規定する災害発生時に、被災者救助、応急措置等の災害対策に要する臨時的経費に充てるため、積み立てておりました災害対策基金からの繰り入れによる3,000万円と、前年度の決算剰余金であります前年度繰越金8,603万2,000円を計上しており、財政調整基金の取り崩しは行いません。  一般的には、財政調整基金は、年度間の財源の変動に備え、財源に余裕がある年度に積み立てを行い、災害や不況など必要やむを得ない理由で財源が不足する年度に取り崩す財源調整機能を有していることから、災害復旧の規模や優先度等に応じて、予備費充当などのほかの方法とあわせ、財政調整基金を取り崩すものと考えておりますが、先ほど申し上げました前年度の繰越金がありましたことから、これを活用しているところです。 139 ◯議長(安藤 博君) 獅山君。   〔2番(獅山向洋君)登壇〕 140 ◯2番(獅山向洋君) 私は、最後は財政調整基金にいくと理解しております。  念のために聞いておきたいのですが、彦根市の災害対策基金を3,000万円取り崩したのですが、あと幾ら残っているのですか。 141 ◯議長(安藤 博君) 総務部危機管理監。 142 ◯総務部危機管理監(谷澤幸治君) 3,000万円取り崩しますと、残りは167万8,981円になると存じております。 143 ◯議長(安藤 博君) 獅山君。   〔2番(獅山向洋君)登壇〕 144 ◯2番(獅山向洋君) 私はもっとあると思っていましたが、結局、100万円余りになってしまった。ひこにゃんが一生懸命頑張っているのに、まことに残念です。  それでは、中項目3に移ります。災害復旧の緊急性と市長のとるべき行動について。  先ほども意見として述べましたが、細項目1です。緊急性のある災害復旧については、予備費を使って迅速に対応すべきではなかったのか。先ほどからるる申し上げておりますように、緊急性があるのに補正予算で上げているものがたくさんある。一体、市長は予備費をどのように考えておられるのか。疑問に思っていますので、もう一度、お答えいただきたいと思います。 145 ◯議長(安藤 博君) 市長。 146 ◯市長(大久保 貴君) 先ほどから議論がありますが、特に緊急を要するものについては予備費で対応していかなければならないと思っております。ただ、これだけ大きな範囲で公共施設等に被害が出ており、予備費で対応し切れないことが明白であるため、議会中ですので、予算をお願いして対応したいということで、今回お願いしているものです。 147 ◯議長(安藤 博君) 獅山君。   〔2番(獅山向洋君)登壇〕 148 ◯2番(獅山向洋君) この辺に議論のすり替えがあると思うのです。予備費で足りないという問題と、予備費でやれることをやるというのは、全然違います。補正予算を提案しますと、緊急性があるのに、予算が可決されるまで予算執行ができなくなるのです。ところが、予備費はあらかじめそういう事態を想定して当初予算で決めてあることですから、予備費は使えるのです。そこに大変な時間的ロスが出ていることを、どうして市長はおわかりにならないのか。疑問に思います。遅れたのではないのですか。 149 ◯議長(安藤 博君) 市長。 150 ◯市長(大久保 貴君) 補正予算をお願いしなければ、予備費が枯渇してしまう、全部使い切ってしまうのが明白ですので、早く補正予算をお認めいただく。予備費でやっているところもありますが、予備費で足りないところも進めていかなければならないので、今回お願いしているところです。 151 ◯議長(安藤 博君) 獅山君。   〔2番(獅山向洋君)登壇〕 152 ◯2番(獅山向洋君) 市政のあり方として重要な問題なので、もう1回、お尋ねしておきます。予備費があるのに、なぜ使わないのですか。予備費が足りなくなるということは補正予算の問題だけれども、緊急性があることについて、予備費があるのになぜ執行しないのか。優先順位を決めて、ここは急がなければいけないから予備費を使ってやろう、ここは補正予算でいいから後にしよう。これを明確に分けていくのが、リーダーシップというものなのです。市長はその点を完全に誤解しておられるか、あるいは問題をすり替えておられるか。そこを明確にしておいていただきたい。予備費はいつでも使えるのです。そのように認識しておられませんか。 153 ◯議長(安藤 博君) 市長。 154 ◯市長(大久保 貴君) 予備費で対応しなければならないのは対応していきますが、全ての公共施設で被害が出ており、同時に全部やらなければならない。その額が今回補正予算をお願いしているものですので、できるだけ早くお認めいただく。優先順位と言われますが、全部、優先度が高いものです。それがわかっていますので、今回お願いして、ただちに復旧にかかってまいりたい。ご理解のほどお願い申し上げたいと思います。 155 ◯議長(安藤 博君) 獅山君。   〔2番(獅山向洋君)登壇〕 156 ◯2番(獅山向洋君) 本当に緊急性のあるものは、台風が通過したのが9月4日なので、9月5日から予備費を使ってやれたのです。現にやっておられるところもあると思います。けれども、今回の補正予算の中で、ただちに業者に注文すべきであったものが、9月4日、5日に注文できたものが、今日、12日に議決しても、13日になってしまうのです。これだけの時間的ロスが出ていることを認識しておられないのですか。もう1回、聞いておきます。 157 ◯議長(安藤 博君) 市長。 158 ◯市長(大久保 貴君) お言葉を返すようですが、予備費がこれだけしかないということがわかっていて、予算の裏打ちがないために、発注準備もできないという事態になってしまいます。したがって、私どもとしては、早く全体の補正予算の提案をさせていただくことをアナウンスする。認めていただけたら、ただちに発注にかかれる。その準備ができますので、可能な限り、迅速に対応させていただくという思いで、今回、お願いしているものです。ぜひご理解をお願いしたいと思います。 159 ◯議長(安藤 博君) 獅山君。   〔2番(獅山向洋君)登壇〕 160 ◯2番(獅山向洋君) 私は全く理解できないから、しつこく何回も聞いているのです。先ほどのご答弁では、予備費がまだ3,600万円ぐらいあるというお話でした。この補正予算の中にも、緊急性のある50万円程度のものがいっぱいあります。なぜこういうものをさっさと発注しないのか。それを言っているのです。こんな常識的なことについて、なぜいつまでたっても理解されないのか。不思議で仕方がない。  それなら、週明けの9月10日に提案したいと、議会の方に申し入れられたらよかったのではないかと思うのです。議会の方も急ぐことはわかっているのですから、恐らく承知しただろうと思うのです。9月10日に提案しなかったのは、結局、市長がアメリカのミシガン州を訪問しておられたからではないのでしょうか。その点、明確にしておいてください。 161 ◯議長(安藤 博君) 市長。 162 ◯市長(大久保 貴君) 今回も大変熱心に議論されておりますけれども、新しい制度の導入もありますので、全員協議会で議案の概要を説明して、しっかりと議論を頂戴するという意味において、本日に至ったものです。私の週末にかけての日程との関係性はありません。 163 ◯議長(安藤 博君) 獅山君。   〔2番(獅山向洋君)登壇〕 164 ◯2番(獅山向洋君) 私どもは、ミシガンにいらっしゃったのが原因だったのではないかと思っているのです。本当に関係ないのですか。明確にしておいてください。余り明確ではなかったので、「ミシガン」と明確に言葉を出して言ってください。 165 ◯議長(安藤 博君) 市長。 166 ◯市長(大久保 貴君) ミシガン訪問との関係はございません。 167 ◯議長(安藤 博君) 獅山君。   〔2番(獅山向洋君)登壇〕 168 ◯2番(獅山向洋君) 細項目3です。既にいろいろと論じてきましたので、簡単なお答えでいいですが、災害復旧事業の業者算定など予算執行は、市議会の補正予算議決後になるのでしょうか。 169 ◯議長(安藤 博君) 総務部長。 170 ◯総務部長(犬井義夫君) 予算執行につきましては、地方自治法第96条第1項第2号におきまして、「予算を定めることについては、議会の議決を経なければならない」となっております。  議決を欠いた執行行為は認められていないことから、この議会で補正予算をお認めいただいた後に、速やかに業者選定などを進め、災害復旧に努めてまいりたいと考えております。 171 ◯議長(安藤 博君) 獅山君。   〔2番(獅山向洋君)登壇〕 172 ◯2番(獅山向洋君) るる申し上げましたように、予備費については既に当初予算で可決しているのです。しかも、かなりの金額が余っているのに、緊急性を振り分けずに、本日の議会で可決して、これから業者選定などをやって、注文する。こんな悠長なことをやっている市はありません。  今回は1億1,000万円余りの予算でよかったけれども、大災害が起きたときに、こんなことをやっていたら、彦根市は大変なことになることだけは申し上げておきたいと思います。  以上で私の質疑は終わります。 173 ◯議長(安藤 博君) 1番辻真理子さん。辻さん。   〔1番(辻 真理子さん)登壇〕 174 ◯1番(辻 真理子さん) 皆様、おはようございます。インターネットでごらんの皆様も、おはようございます。  今回は、平成30年9月定例会の追加議案に対しまして、質疑をさせていただきたいと思います。  今回の追加議案に対しましては、台風の被害という緊急性があり、市民の生活に直結する事業であることは、よく認識しております。しかし、かねてから言われておりますような、彦根市の財政状況についての詳しい説明がないままに提案されたことに対して疑問を感ずるところがありますので、以下、質疑をいたします。  大項目1、議案第75号について。  中項目1、議案第75号補正予算について。  細項目1、議案第75号補正予算について。  これまでから、この5年間に、大久保市長が財政調整基金を使い続けてきたことへの批判が、6月定例会でも、多くの議員から指摘されているところであります。既に、市民の皆様の中からも、財政に対して不安の声が出てきております。議会は、執行部の行政運営を監視する立場にあります。そのような状況の中で、適切な時期に、適切な報告・説明があってこそ、私たちも十分な監視機能が果たせるものであると思っております。そのことを心に刻んでおられるのでしたら、災害対策基金の残高を示した上で、今回の補正予算を提案するべきだと思ったのです。お考えを伺いたいと思います。 175 ◯議長(安藤 博君) 総務部長。 176 ◯総務部長(犬井義夫君) 基金の運用につきましては、地方自治法第241条第5項の規定に基づき、毎会計年度、その運用状況を示す書類を、決算報告にあわせて議会に報告させていただいているところですが、ただいまご指摘のとおり、今後は、基金を取り崩して補正予算の財源とするときなどは、その都度、活用する基金の残高を示させていただけるように検討してまいりたいと考えております。 177 ◯議長(安藤 博君) 辻さん。   〔1番(辻 真理子さん)登壇〕 178 ◯1番(辻 真理子さん) 今までは、基金を取り崩し、予算に繰り入れ入金するとき、現在高を明示するようにはなっていなかったことを理解しました。今後は、説明した上で、取り崩すとのことでしたので、納得いたしました。  先ほどの獅山議員の再質問の中で出てきましたので理解しましたが、彦根市のホームページを見ますと、彦根市災害対策基金について書かれています。「彦根市では、東日本大震災を背景に、将来的に発生し得る災害への備えとして、彦根市災害対策基金を設置しました。市内だけでなく、市外で災害が発生したときも、被災者の救済や復興支援のために活用いたします」と書いてあります。熊本地震で見舞金を差し上げたときは、ここから繰り出したことを思い出しました。  彦根市災害対策基金の原資ですが、ひこにゃんの商標の使用許諾料の一部を毎年、計画的に積み立てていくとの説明が書いてあります。先ほど、許諾使用料の3%のうち1%を積み立て、3,000万円取り崩しても、167万円残るような状況であったとのお話でした。金額として、毎年、どれぐらいずつ積み立ててきたのかをお聞きしたいと思います。 179 ◯議長(安藤 博君) 総務部危機管理監。 180 ◯総務部危機管理監(谷澤幸治君) 基金を造成しました平成23年は565万2,918円の積み立てです。平成23年、平成24年分を平成25年に積み立ていますが、642万9,276円。平成26年の分を平成27年に759万8,447円。平成28年は876万7,821円を積み立てています。積み立てた年度は正しいのですが、許諾費が入った年とはずれがあり、ややこしいので、積み立てた年度をもう一度言いますと、平成23年、平成25年、平成26年、平成27年、平成28年に積み立てています。 181 ◯議長(安藤 博君) 辻さん。   〔1番(辻 真理子さん)登壇〕 182 ◯1番(辻 真理子さん) 彦根市のホームページを見ますと、「毎年度、計画的に積み立てていきます」と書かれていますが、お聞きしますと、不定期で、はっきりしないという感じがします。今回、3,000万円を繰り出し、残りが167万8,980円しかありませんので、今後は計画的に積み立てていく必要があると思います。  それでは、中項目2、文化財への国などからの補助について。  細項目1、文化財の災害修復については、国などから補助の影響があると思います。国宝などへの災害に伴う修復については、従来から文化庁との協議が必要であるとして、議案提出までにそれなりの期間を要していたと記憶しております。発災直後とも言えるこの時期に修復予算の議決を求め、工事を開始するとした場合に、今後の文化庁からの補助に影響はないのかどうかを伺います。 183 ◯議長(安藤 博君) 文化財部長。 184 ◯文化財部長(高田秀樹君) 9月4日に本市に最接近しました台風21号によりまして、国宝の彦根城天守、附櫓及び多聞櫓や重要文化財の天秤櫓、佐和口多聞櫓でしっくい壁の剥落など被害が出ているほか、特別史跡内では、旧八景亭や楽々園の建造物の建具や屋根の一部損傷、城内各所での倒木、また倒木による鐘の丸のトイレの損傷など、多くの被害が出ております。  このように今回はこれまでにない大きな災害であり、緊急的に対応するため、追加議案として、文化財関連の災害復旧予算を計上させていただいておりますが、並行して、県を通じ、文化庁に補助がもらえないか、相談を行っているところです。現時点で、補助をいただけるかはわかりませんが、市として、災害復旧の予算を確保する段階では、文化庁からの補助に影響はないとのことです。  今回被害のありました文化財のうち国宝である彦根城天守、附櫓及び多聞櫓につきましては、天守3層南面や多聞櫓北側など、本年度、大規模な保存修理を行った箇所に被害が出ていないことや、被害箇所が来場者等の安全に影響の少ない場所でありますことから、県からは「今後剥落の可能性がありそうなところも含め、根本的な修繕を行うこともよいのではないか」との助言をいただいておりますので、県や文化庁との協議を進めながら工事のタイミングをはかり、進めてまいりたいと考えております。 185 ◯議長(安藤 博君) 辻さん。   〔1番(辻 真理子さん)登壇〕 186 ◯1番(辻 真理子さん) ありがとうございます。市単独でやってしまうような事業も含まれると解釈してよろしいですか。 187 ◯議長(安藤 博君) 文化財部長。 188 ◯文化財部長(高田秀樹君) 議員ご指摘のとおり、補助の対象にならない修繕も含めて、予算計上させていただいております。 189 ◯議長(安藤 博君) 辻さん。   〔1番(辻 真理子さん)登壇〕 190 ◯1番(辻 真理子さん) それでは、中項目3、災害対策基金についてお伺いいたします。  細項目1、平成30年3月31日現在の災害対策基金の残高は。  先ほどの獅山議員の質疑の中でも出てきましたが、せっかく項を立てましたので、改めてご答弁いただきたいと思います。  先ほどの中項目1では、「基本的に、補正予算の提案については説明が足りない」と申し上げましたが、改めて災害対策基金について質疑いたします。  本年3月31日現在の災害対策基金の残高はどれだけだったのでしょうか。 191 ◯議長(安藤 博君) 総務部危機管理監から発言訂正の申し出がありますのでこれを許します。  総務部危機管理監。 192 ◯総務部危機管理監(谷澤幸治君) 先ほど申し上げたところが少しわかりにくく、間違いがあったと思いますので、改めまして、基金の積み立て年度を申し上げます。平成23年度、平成25年度から平成28年度までの毎年でしたので、おわびして、訂正させていただきます。  それでは、ただいまの質疑にお答えいたします。平成30年3月31日現在の災害対策基金の残高は3,167万8,981円です。 193 ◯議長(安藤 博君) 辻さん。   〔1番(辻 真理子さん)登壇〕 194 ◯1番(辻 真理子さん) 先ほどの獅山議員の再質疑でも、「基金はもっとあると思っていた」とおっしゃいました。3,000万円も繰り出してしまうと、167万8,981円しか残らないのに、なぜ3,000万円も使おうと決断されたのかをお聞きしたいと思います。
    195 ◯議長(安藤 博君) 総務部長。 196 ◯総務部長(犬井義夫君) 今回、市内に甚大な被害が出ました。まさに災害対策基金の趣旨にかなったと思っており、今回、この基金を活用させていただいたところです。167万円という残高になりますと、今後の対応は十分とは言えませんので、また積んでいけるように努力してまいりたいと考えております。 197 ◯議長(安藤 博君) 辻さん。   〔1番(辻 真理子さん)登壇〕 198 ◯1番(辻 真理子さん) それでは、細項目2、補正予算策定段階での残高は。  今回の補正予算策定段階での災害対策基金残高はどれだけだったのでしょうか。先ほどお答えがありましたが、改めて、お聞きします。 199 ◯議長(安藤 博君) 総務部危機管理監。 200 ◯総務部危機管理監(谷澤幸治君) 補正予算段階での残高も、平成30年3月31日現在の残高と同額で、3,167万8,981円です。 201 ◯議長(安藤 博君) 辻さん。   〔1番(辻 真理子さん)登壇〕 202 ◯1番(辻 真理子さん) それでは、細項目3、現在の災害対策基金の状況をどのように考えているのか。  今回、災害対策基金からの繰り入れを求めるのですが、現在も台風22号が迫っていますし、場合によっては、日本列島を縦断するコースも考えられます。また、今後、9月、10月にも、同様の台風などの災害が起こらないという保証はありません。そこで、現在はわずかとなってしまいました災害対策基金の現状に対してどのようにお考えになっているのかを伺います。 203 ◯議長(安藤 博君) 総務部危機管理監。 204 ◯総務部危機管理監(谷澤幸治君) 本市の災害対策基金は、東日本大震災を契機に、将来的に発生し得る災害への備えとして、災害が発生した場合に、被災者の救済、応急措置、その他災害対策に要する臨時的経費に充てるとともに、市内だけでなく市外で災害が発生した場合も活用するため、平成23年5月に条例を施行し、同基金を設置したものです。  今回の台風21号による被害は、本市にける近年の災害被害では最も甚大であったため、基金の設置趣旨に合致しており、基金を災害復旧対策経費に充当することは適当であると考えております。しかしながら、災害対策基金は、いつ起こるかわからない、将来的に発生し得る災害への備えであるため、ある程度の金額を基金として積み立てておくことが望ましいと考えております。 205 ◯議長(安藤 博君) 辻さん。   〔1番(辻 真理子さん)登壇〕 206 ◯1番(辻 真理子さん) ホームページの災害対策基金のところに、「一般の皆様方からの寄附も受け付ける」と書かれていますが、過去に寄附はありましたか。 207 ◯議長(安藤 博君) 総務部危機管理監。 208 ◯総務部危機管理監(谷澤幸治君) 残念ながら、今のところ、ご寄附による積み立てはありません。 209 ◯議長(安藤 博君) 辻さん。   〔1番(辻 真理子さん)登壇〕 210 ◯1番(辻 真理子さん) ふるさと納税の中に項目を立てて、寄附をお願いすることはないのでしょうか。 211 ◯議長(安藤 博君) 企画振興部長。 212 ◯企画振興部長(馬場完之君) ふるさと納税に関しましては、そちらの方の条例改正もありますので、総合的に考えてまいりたいと思っております。よろしくお願いします。 213 ◯議長(安藤 博君) 辻さん。   〔1番(辻 真理子さん)登壇〕 214 ◯1番(辻 真理子さん) ありがとうございました。  以上で、今回は質疑を終わらせていただきます。 215 ◯議長(安藤 博君) 暫時休憩いたします。            午前10時33分休憩            午前10時44分再開 216 ◯議長(安藤 博君) 休憩前に引き続き会議を開きます。  18番山田多津子さん。山田さん。   〔18番(山田多津子さん)登壇〕 217 ◯18番(山田多津子さん) 私は、議案第75号平成30年度(2018年度)彦根市一般会計補正予算案について、質疑をさせていただきます。  9月4日に猛威を振るった台風21号は、公共施設を初め、市民生活にも大きな影響を与える甚大な被害をもたらしました。日本共産党彦根市会議員団は、9月5日に、市内の被害の調査を行いました。その中で、深刻な農業被害を多く目の当たりにしました。そして、彦根梨は収穫の3割が落下したとのことでした。ビニールハウスは、強風でビニールの破損、パイプの折れ曲がりが多々あり、9月6日には、市長に台風21号通過に伴う農業被害で緊急の援助策の要請を行ったところです。  日本共産党彦根市会議員団は、これまでの議会で、何度も、台風などによる農業被害への支援策を求めてきましたが、なかなか実現には至りませんでしたけれども、今回、農業者に寄り添っていただいた支援策として、台風で被災した施設等を早急に復旧するための補正予算を計上していただきました。  そこで、以下、質疑をしていきたいと思います。  中項目1、生産基盤整備推進事業について。  細項目1、生産基盤整備推進事業費が800万円示されていますが、この根拠をお示しください。 218 ◯議長(安藤 博君) 副市長。 219 ◯副市長(山田静男君) 予算の積算ですが、ビニールハウスの全壊・半壊・一部破損、果樹棚のネット破損を含めまして、大枠で700万円。残りの100万円は利子補給となっております。  詳細として、ビニールハウスは、標準的な規模のハウスを200万円と想定し、全壊が20万円掛ける19棟、半壊が5万円掛ける28棟、一部破損が1万円掛ける7棟で試算しております。次に、果樹棚のネット8件につきましては、施設の経費一式を200万円と想定し、20万円掛ける8件と試算しております。これらの合計687万円に今後の追加見込みを加え、大枠で700万円と積算したものです。  利子補給につきましては、200万円の借入で、年間利息2%の複利を想定し、今年度は半年分となる2万円掛ける50人として100万円で積算したものです。  しかし、要綱案として考えております補助の運用につきましては、農産物生産用ハウス等の補修に要した経費および建て替えの場合の被災した施設の導入価格に対して、経過年数ごとの割合および10分の1を乗じた額を補助するものです。また、利子補給につきましては、来年3月31日までの約定利子についての助成をしようとするもので、当初の5年間を上限とするものです。 220 ◯議長(安藤 博君) 山田さん。   〔18番(山田多津子さん)登壇〕 221 ◯18番(山田多津子さん) 先ほど獅山議員も同じ質疑をされたのですが、再度確認させていただきたい。危機管理室が台風被害の報告を上げましたが、全壊が36棟、半壊が37棟でした。なぜ全壊が19棟という計算になったのか。この36棟は間違いだったのか。先ほどの答弁を聞いていてもわからなかったので、36棟がなぜ19棟になったのか。半壊は28棟ですが、報告では37棟です。はっきりしませんので、再度お聞かせください。 222 ◯議長(安藤 博君) 副市長。 223 ◯副市長(山田静男君) 先ほど申し上げましたが、予算の策定が9月5日でしたので、4日から5日の数です。至急、予算を算定するために、9月5日をベースで予算を作成しました。しかしながら、9月5日までには被害状況全部を確認することができませんでした。したがって、9月5日の被害状況で積算した結果と、9月11日の最終版とでは数量が変わったものです。 224 ◯議長(安藤 博君) 山田さん。   〔18番(山田多津子さん)登壇〕 225 ◯18番(山田多津子さん) 危機管理室が出した数字で予算作成されたのですが、被害状況は19棟と最終確認されたのでしょうか。 226 ◯議長(安藤 博君) 副市長。 227 ◯副市長(山田静男君) 被害状況ですが、9月5日では全壊が19棟でした。9月11日では36棟で、9月5日より増えました。後にならないと被害状況の確認ができなかったので、数字が違ってきたものです。 228 ◯議長(安藤 博君) 山田さん。   〔18番(山田多津子さん)登壇〕 229 ◯18番(山田多津子さん) 今の答弁が理解できない。19棟が積算根拠ですが、予算を提案するときには36棟で計算されたのではないのですか。19棟で計算されたということでよろしいのですか。 230 ◯議長(安藤 博君) 副市長。 231 ◯副市長(山田静男君) 議員のおっしゃるとおり、19棟で積算しております。 232 ◯議長(安藤 博君) 山田さん。   〔18番(山田多津子さん)登壇〕 233 ◯18番(山田多津子さん) わかりました。  では、細項目2、生産基盤整備推進事業の800万円の財源はどこにあるのでしょうか。 234 ◯議長(安藤 博君) 副市長。 235 ◯副市長(山田静男君) 予算の財源としましては、特段の特定財源はなく、本市の一般財源のみとなります。 236 ◯議長(安藤 博君) 山田さん。   〔18番(山田多津子さん)登壇〕 237 ◯18番(山田多津子さん) 担当課に聞きにいったときには、「36棟で計算した」と言われたので、どうしても理解できなかったのです。19棟と言われましたので、理解いたしました。財源は市の単独事業だと理解いたします。  では、細項目3、被害状況の実態把握はどのようにされたのでしょうか。全て把握できているとお考えでしょうか。見解を示してください。 238 ◯議長(安藤 博君) 副市長。 239 ◯副市長(山田静男君) 実態把握は、滋賀県湖東農業農村振興事務所と合同での現地調査を実施しております。この現地調査は、市の職員と県の技術普及員が2人1組となり、彦根市を犬上川から北部と南部に分けて、主に目視で調査したものです。 240 ◯議長(安藤 博君) 山田さん。   〔18番(山田多津子さん)登壇〕 241 ◯18番(山田多津子さん) 目視だけで100%の状況把握ができたとお考えでしょうか。 242 ◯議長(安藤 博君) 副市長。 243 ◯副市長(山田静男君) 基本的には、目視でやる手段しかありません。パトロールをして、市内全域を確認しておりますけれども、100%というのはなかなか難しい。漏れた方につきましては、補助金制度を踏まえてPRして、申請していただければ可能だと思いますので、よろしくお願いします。 244 ◯議長(安藤 博君) 山田さん。   〔18番(山田多津子さん)登壇〕 245 ◯18番(山田多津子さん) 私も5日に回りましたが、全てを見られたわけではありません。目視だけでは全体の状況把握はできないと思いますので、しっかりと周知していただくようお願いしたいと思います。  それでは、細項目4、ビニールハウスの全壊は70%以上の破損、半壊は30%から70%の破損とされていますが、その判断基準はどのようにされるのでしょうか。 246 ◯議長(安藤 博君) 副市長。 247 ◯副市長(山田静男君) 全壊・半壊の判断基準につきましては、滋賀県が定める滋賀県農水産業関係災害調査報告実施要領によりますと、全壊は被害程度がおおむね70%のものや流出または埋没したもので、半壊は被害程度が30%以上70%未満のものと定義されております。この基準をもとに、現場調査を行う職員が判断したところです。 248 ◯議長(安藤 博君) 山田さん。 〔18番(山田多津子さん)登壇、資料掲 示〕 249 ◯18番(山田多津子さん) このハウスの状況を見ていただきたいのですが、これだと真ん中だけが破損していて、両端は立っています。見た目は50%くらいになるのですが、実際は全部を修復しないとハウスの体をなさないという判断をされています。こういう場合は、どのような判断をされるのか。判断基準は難しいと思うのですが、補助の内容が大きく変わってくると思うのです。  このハウスも見ていただきたいのですが、端がかなり壊れています。見た目は一部破損なのか、30%破損になると思うのですが、全体が引っ張られているので、斜めになっています。目視だけでどのような判断をされるのか。  これは何%、こういう場合だったら何%と、どのように判断されるのかをお示しいただきたいと思います。 250 ◯議長(安藤 博君) 副市長。 251 ◯副市長(山田静男君) 基本的には、被害状況の確認ということで、目視で行いました。実際には、申請していただいたら、職員が現地へ行って、確認させてもらう作業が出てくると思います。職員が被害者のご意見を聞きながら、総合的に判断する必要があると思っております。  ちなみに、パイプですので、例えば曲がったパイプが何本あるとか、延長の半分とか、面積の半分とか、それとパイプの再利用ができるのか、そのようなことが判断基準になると思います。現地で確認させていただきたいと思います。 252 ◯議長(安藤 博君) 山田さん。   〔18番(山田多津子さん)登壇〕 253 ◯18番(山田多津子さん) この写真は機械が入っています。最盛期ですと、水稲の苗をこの小屋に入れる場合があります。今回の目的は、「被災地と同等以上の営農を行おうとする農業者等に対して」となっています。この写真を見ていると、機械を入れるハウスだと見えるのですが、最盛期には水稲の一時保管場所に使っています。そういう場合はどのように判断されるのか。 254 ◯議長(安藤 博君) 副市長。 255 ◯副市長(山田静男君) 今回、補正予算をお願いしたのは、農業生産の基盤施設という位置づけで定義しています。災害に遭われて、基盤施設として復元という形にして農業を続けていただく。基本的には生産という目的の補助という定義ですので、一度ご相談していただいて、その中で判断したいと思います。よろしくお願いします。 256 ◯議長(安藤 博君) 山田さん。
      〔18番(山田多津子さん)登壇〕 257 ◯18番(山田多津子さん) 相談するということで確認させてもらいました。先ほどのご答弁にもかかわってくるのですが、ハウスを早急に使っていかなければならないので、修復にかかっているハウスもあるのです。現地で確認するとおっしゃられたのですが、もう修復にかかっておられる場合ですと、状況がわからないと思うのです。そのような場合はどういう申請になるのでしょうか。 258 ◯議長(安藤 博君) 副市長。 259 ◯副市長(山田静男君) 申請時には直っている状況のお話だと思います。予算が通らないと発表できませんので、申請していただいてから直すのが基本になると思います。被害を受けられた状態の写真を撮っておいて、担当者に相談していただければ、検討するということでお願いしたいと思います。 260 ◯議長(安藤 博君) 山田さん。   〔18番(山田多津子さん)登壇〕 261 ◯18番(山田多津子さん) まだ予算が通っていないので、周知はできていないと思います。今回の補助事業を知らず、またこれまでは補助がありませんでした。すぐに修復にかからなければならないという農家もたくさんおられます。証拠写真を撮らないで、修復作業にかかっておられる農家もあります。そういう場合は、証拠もないし、現状も元へ戻ってしまったら、どのような判断になるのでしょうか。ひどいところは、隣のハウスや近所に迷惑がかかるので、修復にかかっておられる農家があります。多分、補助の対象になると思うのですが、そういう判断は、どこで、どのようにされるのでしょうか。 262 ◯議長(安藤 博君) 副市長。 263 ◯副市長(山田静男君) 市で補助をする場合は、要綱がないと補助ができませんので、本日、予算をお認めいただければ、農業関係者やホームページ等で周知を図っていきたいと考えております。 264 ◯議長(安藤 博君) 山田さん。   〔18番(山田多津子さん)登壇〕 265 ◯18番(山田多津子さん) 私が質疑したこととは答弁が違うように思います。  修復にかかっておられる農家に対しては、工事費用がどれだけかかったとか、業者が証明すれば補助の対象になるといったことも検討していただく必要があると思うのです。そういうことも含めて、答弁をいただければと思います。 266 ◯議長(安藤 博君) 副市長。 267 ◯副市長(山田静男君) 修復に取りかかって、既に完成してからの申請ですが、写真がなければ、業者の見積もりや領収書で、総合的に判断させていただきたいと思います。 268 ◯議長(安藤 博君) 山田さん。   〔18番(山田多津子さん)登壇〕 269 ◯18番(山田多津子さん) ありがとうございます。柔軟な対応をしていただく必要があると思いますので、よろしくお願いします。  では、細項目5、農業共済に加入されている農家もあります。農業共済に加入されている方も補助の対象になるのか、お聞かせください。 270 ◯議長(安藤 博君) 副市長。 271 ◯副市長(山田静男君) 今回の支援対策につきましては、園芸施設共済に加入の方も対象とします。 272 ◯議長(安藤 博君) 山田さん。   〔18番(山田多津子さん)登壇〕 273 ◯18番(山田多津子さん) 共済加入の件数は把握されていますか。 274 ◯議長(安藤 博君) 暫時休憩いたします。            午前11時06分休憩            午前11時07分再開 275 ◯議長(安藤 博君) 休憩前に引き続き会議を開きます。  副市長。 276 ◯副市長(山田静男君) 市としては、件数は把握しておりません。個人でやられる方も結構いらっしゃいます。耐用年数が長いと共済をかけない人もおられるということで、1割程度というお話も聞いておりますが、詳細については聞いておりません。申しわけありません。 277 ◯議長(安藤 博君) 山田さん。   〔18番(山田多津子さん)登壇〕 278 ◯18番(山田多津子さん) 把握は難しいかもしれないのですが、答弁の中で「共済加入を前提に」というお話もありましたので、ぜひしっかりと把握していただくようお願いしたいと思います。  では、細項目6、今回被害に遭われた農業者に対して事業の説明が必要ですが、周知の方法などはどのような計画で進められるのでしょうか。 279 ◯議長(安藤 博君) 副市長。 280 ◯副市長(山田静男君) 対象施設の所有者がわかる場合は、郵便や電話などで、可能な限り、直接連絡したいと考えています。また、本市で把握していない方への漏れをできるだけ防ぐため、農業者の相談窓口となっているJA東びわこ、滋賀県湖東農業農村振興事務所、NOSAIしがや近隣で農業資材を扱う主要な業者にも、可能な限り事業を周知し、そこからも利用者へ周知ができればと考えております。ほか、制度の詳細や手続の方法を伝えるために、まだ日程は定めていませんが、利用希望者に対して説明会の開催を予定しており、農業組合長を通じて、郵送通知をしたいと考えています。 281 ◯議長(安藤 博君) 山田さん。   〔18番(山田多津子さん)登壇〕 282 ◯18番(山田多津子さん) 先ほどの質問にもかかわってきますが、もう修復にかかっている方もいますので、対象から外れてしまうのではないかと思われる方もあるかもしれません。農業団体の組合長を中心に周知されると思うのですが、今回は甚大な被害ですので、無理のないようにしていただきたいと思います。申込期限はどのような設定にされるのでしょうか。 283 ◯議長(安藤 博君) 副市長。 284 ◯副市長(山田静男君) 要綱では、申込期限は定めておりませんけれども、年度内執行ですので、できるだけ早く申し込みをしていただきたい。漏れがある場合は、予算が可能な限り、臨機応変に対応してまいりたいと考えています。 285 ◯議長(安藤 博君) 山田さん。   〔18番(山田多津子さん)登壇〕 286 ◯18番(山田多津子さん) 農協や相談機関もたくさんありますので、その辺への周知をしていただきたい。また、修復する際には業者をお使いになると思うので、業者へ事前に制度を知らせることも必要だと思うのです。お考えはあるのでしょうか。 287 ◯議長(安藤 博君) 副市長。 288 ◯副市長(山田静男君) 業者にも周知していきたいと考えています。 289 ◯議長(安藤 博君) 山田さん。   〔18番(山田多津子さん)登壇〕 290 ◯18番(山田多津子さん) 既に修復にかかっている方でも対象になることを含め、業者を通じた周知もしていただき、漏れのないように対応していただきたいと思います。よろしくお願いします。  では、細項目7、800万円の予算が計上されましたけれども、予算以上の申し込みになった場合は、どのような対応になるのでしょうか。 291 ◯議長(安藤 博君) 副市長。 292 ◯副市長(山田静男君) 予算額につきましては、現地調査で被災状況を把握した上で、補正額を上程しておりますので、現時点では、不足することは考えておりません。先ほどご答弁させていただきましたが、万が一、想定以上の申し込みがあった場合は、要綱案では、申請額を按分して減額するという対応になってきます。あくまでも、万が一の場合です。基本的には、この予算内でいけると考えています。 293 ◯議長(安藤 博君) 山田さん。   〔18番(山田多津子さん)登壇〕 294 ◯18番(山田多津子さん) 先ほどパネルを示しましたが、目視では50%の損傷、あるいは30%の損傷にしか見えないハウスでも、実は全壊に近い補修が必要であると判断された場合は、予算が変わってきます。そういうところにはきちんと対応していただきたいと思うのです。今回、市の単独で800万円を上げていただいたのですが、それに積んでも、そんな大きな金額にはならないと思いますので、ぜひ追加補正も含めて考えていただきたい。強く求めておきたいと思います。  では、細項目8、現在最盛期の彦根梨は、収穫の約3割が落下したと聞いています。彦根梨落下の救済策は考えられなかったのでしょうか。 295 ◯議長(安藤 博君) 副市長。 296 ◯副市長(山田静男君) 彦根梨の被害支援につきましては、果樹棚に設置されるネットの修繕および建て替えの助成支援、または災害復旧のための資金に対する利子助成を、今回用意させていただいたところですが、収穫物の減収に対する支援は、NOSAIしがを窓口とした果樹共済での対応が基本となると考えており、特段の対応は考えておりませんので、ご理解いただきたいと思います。  なお、梨の場合、果樹共済の加入適用は、5アール以上を栽培している農家で、一般的に3割を超える減収に応じて共済金が支払われる制度であり、石寺の梨園では、19名中6名が共済に加入しておられ、審査を受けておられるところと聞き及んでおります。  あわせて、NOSAIしがなどの関連団体および本市としましては、こういった自然災害に備えるため、共済への加入は必要と考えており、これらの関連団体とともに、農業者へ周知を図ってまいりたいと考えております。 297 ◯議長(安藤 博君) 山田さん。   〔18番(山田多津子さん)登壇〕 298 ◯18番(山田多津子さん) ありがとうございます。彦根梨は私の地元です。台風の後に、梨園を回らせてもらいました。あまりきれいに撮れていないのですが、こういう状況なんです。入り口からずっと奥の方まで、梨が落ちています。丹精込めてつくった梨がこんな状況で、「やる気が失せてしまう」という話もされています。落下はしなくても、枝や葉がすれると傷がついて、返品になってしまう。それを加工品にしてもらうにも、もう間に合わないという状況です。被害は3割と言われていますけれども、実はもっとひどい被害になっているのが実情です。  共済加入は19件のうち6件と言われましたが、「条件が悪くて、共済金がおりてくるのが厳しい」という農家の話も聞きました。  今回、寄り添った事業を実施していただくことはありがたいと思うのですが、もう一歩進めてほしい。彦根梨は彦根のブランド品ですので、手立てを打っていただきたいと思います。お考えがあれば、もう一度お願いします。 299 ◯議長(安藤 博君) 副市長。 300 ◯副市長(山田静男君) 何回も恐縮ですが、農産物につきましては、基本的には共済に加入していただく。ビニールハウスも共済加入していただく必要がありますので、今のところ、農産物については考えておりません。  しかしながら、今回の被害等が非常に大きいことを重く受けとめており、保険に入っていただくよう、市からも各方面や農業者の方にお願いしてまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いします。 301 ◯議長(安藤 博君) 山田さん。   〔18番(山田多津子さん)登壇〕 302 ◯18番(山田多津子さん) 先ほど、ビニールハウスは全体で600棟と言われたと思います。そのうちどれだけの共済加入があるかというと、「把握できていない」とのことでした。ビニールハウスの共済も条件が厳しく、スタート時点は非常に低い。梨の防虫ネットでも、1棟120万円かかる。それなのに、共済でも50万円からしかスタートがない。そういう話も聞いています。防虫ネットというのは、きつい風が吹くと、すぐに破れる。でも、防虫ネットがないと、梨に傷がつく原因になるので、皆さん、必ずネットを張っておられます。  これだけ共済加入を言われるのであれば、市は共済加入にも補助をしていくべきだと思います。少しでも救済していただく必要があると思います。補正予算には関係ないと思いますので、要望としておきますけれども、これだけ共済への加入を基本にお考えになるのであれば、共済加入に少しでも援助して、共済加入を促していく必要がある。そうすれば、補助が増えていくと思いますので、今後の検討課題として、ぜひよろしくお願いします。  今年の2月定例会で、「昨年の台風21号の被害のときに、救済してほしい」という質問をしたときに、「調査・研究して、検討していく」という答弁しか返ってきませんでした。今回、この台風21号に対しては、検討の結果、対応されたという点は、非常に前に進めていただいたと思うのです。共済加入も、今後の検討課題の中に入れていただくことを求めておきたい思います。  では、細項目9、台風被害によるビニールハウスの被害が多くある中で、破損したビニールの回収・処分への支援策が必要と考えますが、見解を求めたいと思います。 303 ◯議長(安藤 博君) 副市長。 304 ◯副市長(山田静男君) 今回のように甚大な被害が生じた場合には、議員ご指摘のとおり、破損したビニールの処分についても膨大な量が見込まれ、その処分作業や有償での処分費用、処分するまでの格納場所などのさまざまな問題が生じることは、本市としても認識しているところです。  しかしながら、農業用ビニールハウスのビニールは、事業者の産業廃棄物扱いとなり、また農業用使用済みプラスチックとなりますので、これについてはJA東びわこが母体となるJA東びわこ地区農業用使用済みプラスチック適正処理推進協議会での回収が適切ではないかと考えております。この推進協議会では、例年、年2回、7月と12月に回収が行われていますので、通常でいけば次回は12月あたりになると思われますが、JA東びわこに対しまして、この時期をできるだけ早くしてもらうなど、今回の被害の対応に関する特段の配慮を要請しているところです。ご理解のほどよろしくお願いします。 305 ◯議長(安藤 博君) 山田さん。   〔18番(山田多津子さん)登壇〕 306 ◯18番(山田多津子さん) 1キログラム20円ぐらいで回収されると聞いていますが、置き場所にも困っておられます。膨大なビニールが、それぞれの集落の営農組合や各農家にあります。今は稲刈りの最盛期で、置き場所に困っておられますので、置き場所にも支援が必要ではないかと思うのです。  今年の2月定例会でも質問したのですが、野洲市では、JAおうみ富士の管内ですが、JAが3分の2、野洲市が3分の1支援し、ビニール回収に取り組み、個人負担は全くなしです。消耗品という判断をされるのかもしれませんが、営農上、非常に必要であるという判断から、野洲市はこのような取り組みをされたとお聞きしています。ぜひそういう検討をしていただきたいと思うのです。格納も含め、どのようにお考えになっているのか、再度見解を求めたいと思います。 307 ◯議長(安藤 博君) 副市長。 308 ◯副市長(山田静男君) 地震など災害が起きたときのごみの処理については、いろんな問題があり、全国的にも議論になっているところです。これらは産業廃棄物という扱いで、基本的には事業者、この場合は農業者が責任を持って処理することになります。他市の状況をご紹介いただきましたけれども、これからいろんな被害が出てくることを想定して、国・県および他市の状況を踏まえ、検討させていただきたいと思います。 309 ◯議長(安藤 博君) 山田さん。   〔18番(山田多津子さん)登壇〕 310 ◯18番(山田多津子さん) 先ほども申し上げましたけれども、2月定例会でこの問題を取り上げたときに、「他市の状況も含めて調査・研究して、検討していく」という答弁があって、今回の取り組みになったと思っています。野洲市ではこういう支援をやっていますので、ぜひ参考にしていただきたかったと思います。今回は、農家の背中を押す、非常に前向きな補正予算を組んでいただいたので、農家からも喜びの声が届いていますけれども、今後の検討課題として、もう一歩前に進めていただくことを求めて、私の質疑を終わります。ありがとうございました。 311 ◯議長(安藤 博君) 11番奥野嘉己君。奥野君。   〔11番(奥野嘉己君)登壇〕 312 ◯11番(奥野嘉己君) 今回の補正予算に対しまして、一つ感謝したいのと、一つ苦言を申し上げたいと思います。  感謝に関しましては、今も何人かの方がおっしゃいましたけれども、農業関係へ初めての取り組みをしていただきました。近年、被災が重なっておりますので、農業者の方は感謝されています。ありがとうございます。  苦言ですが、今回の補正予算を眺めますと、私の理解では三つの部分に分かれていると思います。一つ目は、農業関係の新しい施策。二つ目は、文化財関係で、少し時間をかけて、県や文化庁とも相談して、適正な方法をとる。三つ目は、小・中、幼稚園や保育園、その他も含め、ある程度緊急に補修対応していかないといけない。補修にかかわる点は、先ほど獅山議員もおっしゃられていますが、何でもう少し早く補修のスタートにかかれなかったのか。予備費等を活用して、スムーズにやっていただけたらよかったのではないかと思っています。今回の補正では、三つの性格の違うものがワンパックで提案されていますので、そこに時間がかかったのではないかと思っています。  冒頭述べた上で、内容にいきたいと思います。  大項目1、9月補正予算案について。  中項目1、9月補正予算案について。  今年2月の定例会や中期財政計画が更新された後の6月定例会において、数多くの議員から、大雪災害の体験も踏まえて、緊急事態となった場合の予備費や財政調整基金の役割を重視され、その上で適正規模の基金残高を維持することを求める意見がありました。今回の補正予算案が災害対応ということ、また時期的に来年度予算の編成が始まることから、災害対応のための財源確保をどうするべきなのか、どうすべきであったのか、今年度の後半に対応するのに十分なのか。そのような観点で、今回の議案について、数点、質疑をしてまいりたいと思います。  細項目1、繰り返しになっていますが、財源について詳しい説明を求めたいと思います。 313 ◯議長(安藤 博君) 総務部長。 314 ◯総務部長(犬井義夫君) 今回の補正額は1億1,603万2,000円で、財源としましては、災害対策基本法第2条第1号に規定する、災害発生時に、被災者救助、応急措置等の災害対策に要する臨時的経費に充てるために積み立てていた災害対策基金からの繰り入れによる3,000万円と、前年度の決算剰余金である前年度繰越金8,603万2,000円を一般財源として、計上しているところです。 315 ◯議長(安藤 博君) 奥野君。
      〔11番(奥野嘉己君)登壇〕 316 ◯11番(奥野嘉己君) 細項目2、当初予算では予備費5,000万円と計上されていますが、現残高は。  先ほどから議論になっていますが、当初予算を調べてみて驚いたというか、これでいいのかと思ったのは、当初予算約440億円に対して予備費が5,000万円。わずか0.1%程度。今年度後半を念頭に置いた場合に、今後の緊急対応ができるのか、十分であったのか。来年度予算編成も考えるとどうなのか。疑問が出てきました。改めて問いたいと思います。 317 ◯議長(安藤 博君) 総務部長。 318 ◯総務部長(犬井義夫君) 予備費の現在の残高としましては、9月7日の時点で3,568万2,000円となっております。  本市の予算規模に対して予備費の額が少ないのではないかというご指摘ですが、県内他市の今年度当初予算の状況を見てみますと、各市の予算規模に対する予備費の割合は、彦根市は0.11%ですが、0.11%以上となっているのは4市で、一方、0.1%以下は8市となっていることから、本市の予備費の額としては、適正な額であり、今後の緊急的な対応も可能であると考えております。 319 ◯議長(安藤 博君) 奥野君。   〔11番(奥野嘉己君)登壇〕 320 ◯11番(奥野嘉己君) わかりました。  細項目3、財政調整基金の7月末現在の残高はいかほどであったのか。  当初予算案では、今年度末で約2億円とのことでしたが、概略で7月末ではどの程度の残高であったのでしょうか。 321 ◯議長(安藤 博君) 総務部長。 322 ◯総務部長(犬井義夫君) 7月末現在の財政調整基金の残高につきましては、後日、追加で提案いたします平成29年度の彦根市各会計歳入歳出決算の認定に係る議案でお示しするところですが、平成29年度末の財政調整基金残高と7月末現在は同額で、約38億5,928万2,000円となっております。 323 ◯議長(安藤 博君) 奥野君。   〔11番(奥野嘉己君)登壇〕 324 ◯11番(奥野嘉己君) 細項目4、災害対策基金の7月末現在残高はいかほどであったのか。  先ほどもご答弁されていますけれども、お願いいたします。 325 ◯議長(安藤 博君) 総務部危機管理監。 326 ◯総務部危機管理監(谷澤幸治君) 平成30年7月31日現在の災害対策基金の残高は3,167万8,981円です。 327 ◯議長(安藤 博君) 奥野君。   〔11番(奥野嘉己君)登壇〕 328 ◯11番(奥野嘉己君) 次に、細項目5、財政調整基金での災害発生時の対応について見解を問いたいと思います。  今回のような災害発生時などの緊急対応のために財政調整基金は活用されるものと理解しております。先ほどのご答弁等で、予備費と災害対策基金を流用されたという中で、財政調整基金に手をつけずに、緊急対応ではなく、1週間時間を置いて、今日、議決を求めるという動きになっています。それだけ財政調整基金の残高があるのに、なぜ手をつけられなかったのか。 329 ◯議長(安藤 博君) 総務部長。 330 ◯総務部長(犬井義夫君) 財政調整基金は、年度間の財源の変動に備え、財源の余裕がある年度に積み立て、災害や不況など必要やむを得ない理由で財源が不足する年度に取り崩すという、財源を調整する機能を有しております。  このことから、災害復旧の規模や優先度等に応じて、予備費充当などのほかの方法とあわせ、財政調整基金を活用するものと認識しているところですが、先ほど申し上げました前年度の繰越金がありますことから、今回は繰越金を活用させていただいたところです。 331 ◯議長(安藤 博君) 奥野君。   〔11番(奥野嘉己君)登壇〕 332 ◯11番(奥野嘉己君) 細項目6、今回の災害発生を受けて、財政調整基金残高を標準財政規模の5%を目安とする県指導に関する見解を問いたいと思います。  県は5%と言われています。6月定例会でも随分議論がありましたが、災害対応を念頭に置いたときに、どのような見解をお持ちでしょうか。 333 ◯議長(安藤 博君) 総務部長。 334 ◯総務部長(犬井義夫君) 議員ご指摘のとおり、本市の標準財政規模の5%と申しますと、12億円程度となります。県からの指導といいましても、これは一つの目安で、財政調整基金の残高につきましては、起債に対する実質公債費比率のように、健全性を示すような全国的な指標はありません。  しかしながら、財政調整基金に求められる年度間の財政調整不足に対する調整機能という趣旨からしますと、今回のように、災害対応や急激な景気の悪化等への対応に備えるため、最低ラインとして、標準財政規模の5%は保持していくものと考えております。ただいま申し上げましたリスク対応という観点からは、可能な限り財政調整基金へ積み立てを行い、基金残高の確保に努めてまいりたいと思っております。 335 ◯議長(安藤 博君) 奥野君。   〔11番(奥野嘉己君)登壇〕 336 ◯11番(奥野嘉己君) 納得できるご答弁をいただいたと思います。  細項目7にまいります。今の総務部長のご答弁でいいと思うのですが、市長のご見解をお聞きしたいと思います。災害発生時等の緊急対応に要する財源をどう考えておられるのか、市長の見解を問う。  今年度はまだ残り半年あります。別の台風の襲来、今年の冬も大雪になるかもしれません。そういう中で、予備費の残高等を考えられた上で、市長の見解はいかがでしょうか。 337 ◯議長(安藤 博君) 市長。 338 ◯市長(大久保 貴君) 災害発生時等の緊急対応に要する財源ですが、このたびの対応と同様に、道路をふさぐ倒木処理など、その日のうちに対応が必要なものなどにつきましては、現計予算内でのやりくりや予備費で対応することとし、設計や入札など一定の事務的な手続が必要となる案件につきましては、応急的な措置を行うなどした上で、補正予算等をお願いして、お認めいただき、対応してまいりたいと考えております。  なお、その際の財源ですが、今期の残りの期間につきましては、平成29年度からの繰越金が一定額ありますことから、繰越金を財源とするほか、必要に応じて、財政調整基金についても活用していきたいと思います。  来期以降につきましては、今回活用しました災害対策基金の積み増しや、財政調整基金の取り崩しを抑えるなどして、万が一の災害発生時に備えてまいりたいと考えております。 339 ◯議長(安藤 博君) 奥野君。   〔11番(奥野嘉己君)登壇〕 340 ◯11番(奥野嘉己君) 最後に、細項目8、災害対応で迅速性が求められる中、なぜ市長の専決処分とされなかったのか、説明を求める。  一部破損しましたので、私も業者に問い合わせをしました。例えば、板金屋はおよそ100件のバックオーダーを抱えているとか、ガラス屋は60件、70件で、年内いっぱいはどうにもなりませんという中で、無理にお願いして、昨日、来ていただいたという状態です。本日議決しても、実際の工事はかなり遅くなって、特に学校関係や毎日使う施設はどうなるのか、かなり心配しています。  冒頭に言いましたように、三つの違ったものが一体で提案され、そこで時間がかかったのはどうなのかと思っています。なぜ専決処分で進めずに、台風通過後、本日の議決まで、1週間も時間を置かれたのか。その理由をご説明願いたいと思います。 341 ◯議長(安藤 博君) 総務部長。 342 ◯総務部長(犬井義夫君) なぜ専決処分としなかったのかですが、専決処分は、地方自治法第179条において、「地方公共団体の議会が成立しないとき、特に緊急を要するため議会を招集する時間的余裕がないことが明らかであると認めるとき、または議会において議決すべき事件を議決しないときは、地方公共団体の長は、その議決すべき事件を処分することができる」とされています。  また、地方自治法第180条では、「地方公共団体の議会の権限に属する軽易な事項で、その議決により特に指定したものは、地方公共団体の長において、これを専決処分にすることができる」とされていますが、本事案につきましては、会期中であり、これらの要件に当たらないため、今議会に追加上程させていただくことになったものです。 343 ◯議長(安藤 博君) 奥野君。   〔11番(奥野嘉己君)登壇〕 344 ◯11番(奥野嘉己君) 再質疑ではなく、コメントだけ述べます。  最近、他の議会におきましては、通年議会等もあります。当市は休会しておりましたが、通年議会のところで災害が起きたときはどうなるのか。そもそも性質の違う三つのものがひとくくりになっていたので、少し無理があったのではないかと思っています。今後の発災時には、緊急でやるものと、少し時間をかけて丁寧にやっていくものとに分けて、その上で提案をしていただきたいと思います。  これで私の質疑を終わります。 345 ◯議長(安藤 博君) 14番和田一繁君。和田君。   〔14番(和田一繁君)登壇〕 346 ◯14番(和田一繁君) それでは、議案第75号に対する質疑に当たりまして、台風20号、21号により被災された方々に心からお見舞いを申し上げるとともに、一日も早い復興を心よりお祈り申し上げます。  追加議案として上程されております議案第75号平成30年度彦根市一般会計補正予算について質疑をさせていただきます。  大項目1、議案第75号について。  過去最大と言われた台風21号。彦根市でも、観測史上1位を更新する最大瞬間風速46.2メートルの暴風を記録し、市内に甚大な被害がもたらされました。避難所の開設やSNS等の配信など、現場での賢明な対応でご尽力いただいた関係者の皆様に対しまして、深くお礼を申し上げます。  市内各地では、相当な被害が報告されております。その中、彦根のシンボルでもあります彦根城においても、甚大なる被害の報告を受けました。彦根城災害復旧事業について、以下の質疑をいたします。  中項目1、彦根城災害復旧事業について。  特別史跡彦根城内各所で被災しております。特に国宝の天守や重要文化財の櫓などのしっくい壁がはがれるなど、ニュースでも大きく取り上げられました。台風20号でも壁がはがれた矢先、これから文化庁や県に対してどのように働きかけ、対応していくのか。修理から復旧までのロードマップについて見解を求めます。 347 ◯議長(安藤 博君) 文化財部長。 348 ◯文化財部長(高田秀樹君) 9月4日の台風21号の暴風によりまして、国宝の彦根城天守、附櫓及び多聞櫓や重要文化財の天秤櫓、佐和口多聞櫓のしっくい壁や瓦屋根に被害が出ております。  今回の被害に対しまして緊急的に対応するため、文化財の災害復旧予算を追加議案として計上させていただいておりますが、並行しまして、県を通じ、国の補助がもらえないか、相談を行っているところです。  修理・復旧におけるロードマップにつきましては、今回の被害に対し市として緊急的に対応するという方向性は定まっておりますので、引き続き、国や県と有効な修理の方法や補助について協議を進めながら、緊急に取りかからなければならないところから順次修理を進めてまいりたいと考えております。 349 ◯議長(安藤 博君) 和田君。   〔14番(和田一繁君)登壇〕 350 ◯14番(和田一繁君) ありがとうございます。国宝や重要文化財の建物ですから、まずは建物調査から入って、いろんな状況で時間はかかると思いますが、一日も早く、県や文化庁との協議を進めてほしい。彦根城は自然災害に弱いので、しっかりと対応していただくよう、よろしくお願いいたします。  それでは、細項目2、玄宮園の被害状況は。  報道やSNSなど、玄宮園の被害に関しては、一部確認できています。私も玄宮園を見てまいりましたが、現在どのような被害が報告されているのか、お示しください。 351 ◯議長(安藤 博君) 文化財部長。 352 ◯文化財部長(高田秀樹君) 玄宮園につきましては、東入り口付近や内堀側の塀付近にあった大木が強風により倒れるなどの被害が出ております。 353 ◯議長(安藤 博君) 和田君。   〔14番(和田一繁君)登壇〕 354 ◯14番(和田一繁君) 既に玄宮園は開園していますが、お客様の安全確保等には問題ありませんか。 355 ◯議長(安藤 博君) 文化財部長。 356 ◯文化財部長(高田秀樹君) 城内、玄宮園とも点検し、確認した上で、開いています。 357 ◯議長(安藤 博君) 和田君。   〔14番(和田一繁君)登壇〕 358 ◯14番(和田一繁君) これから玄宮園は、観月や錦秋のライトアップなど、夜にお客様が入る機会が多くなってきます。夜の対策はどのようにお考えでしょうか。 359 ◯議長(安藤 博君) 文化財部長。 360 ◯文化財部長(高田秀樹君) 台風被害による夜の対策というのは、特に設けておりません。 361 ◯議長(安藤 博君) 和田君。   〔14番(和田一繁君)登壇〕 362 ◯14番(和田一繁君) 関係団体ともしっかりと調整していただくよう、よろしくお願いいたします。  それでは、細項目3、今年3月、彦根の迎賓館と言われ、多くの方が利用されました料亭旅館八景亭が、彦根市に返されました。返されてからは、そのままの状態で残っていましたが、彦根市が管理している旧八景亭の被害状況を詳しくお示しください。 363 ◯議長(安藤 博君) 文化財部長。 364 ◯文化財部長(高田秀樹君) 旧八景亭の被害状況としましては、ガラスの割れなどの建具の損傷、こけらぶき屋根の一部損傷、かやぶき屋根の棟部分の損傷です。 365 ◯議長(安藤 博君) 和田君。   〔14番(和田一繁君)登壇〕 366 ◯14番(和田一繁君) この台風に関しましては、事前から甚大な被害をもたらす最大の台風だと予測されていました。その予測に対して対策等はされたのでしょうか、お示しください。 367 ◯議長(安藤 博君) 文化財部長。 368 ◯文化財部長(高田秀樹君) 発生後、気圧がかなり低くなることが予測され、また滋賀県の西側を通り、東側にある彦根に強い風が吹くことも予測されましたので、台風接近前には、管理する部署を十分確認するように注意喚起を促し、担当職員で対応させていただきました。 369 ◯議長(安藤 博君) 和田君。   〔14番(和田一繁君)登壇〕 370 ◯14番(和田一繁君) 細項目4です。インターネットやポスターなどを見ますと、彦根城と玄宮園が一体となり、彦根のシンボルとなるような風景がありましたけれども、今回、鳳翔台から見ますと、その風景がかなり一変して、醜い状態になっています。文化庁との調整は必要だと思いますけれども、八景亭の屋根の修理は今後どのようにされるのか、お答えください。 371 ◯議長(安藤 博君) 文化財部長。
    372 ◯文化財部長(高田秀樹君) 先ほどもご答弁申し上げましたが、旧八景亭の屋根の部分の被害のうち、こけらぶき屋根の損傷につきましては、雨漏りも発生しておりますことから、今回、緊急的な対応として修理をする予定です。ただ、かやぶき屋根の方につきましては、現在のところ雨漏り等も確認されておりませんので、今回の緊急的な修理ではなく、歴史的建造物として、今後、大規模な保存修理を行ってまいりたいと考えております。 373 ◯議長(安藤 博君) 和田君。   〔14番(和田一繁君)登壇〕 374 ◯14番(和田一繁君) これから秋の観光シーズンということで、たくさんのお客様がいらっしゃいます。文化財の保護の観点からもそうですし、観光の観点も含めて、八景亭はいち早く全体的な修理をするべきだと思います。見解を求めます。 375 ◯議長(安藤 博君) 文化財部長。 376 ◯文化財部長(高田秀樹君) 先ほど議員からご指摘がありましたように、玄宮園におきましては、9月後半から12月初旬までの間、観月の夕べや錦秋の玄宮園ライトアップなど、観光イベントが計画されており、旧八景亭はこれらのイベントを実施するために、景観上必要であることは十分認識しております。  しかしながら、今回は建造物の保存に直接影響がある被害の部分について修理を行うものであり、根本的な保存修理が必要な部分につきましては、名勝玄宮楽々園整備基本計画に位置づける必要があり、今後、同計画の見直しとあわせ、修理の内容についても検討を進めてまいりたいと考えておりますので、ご理解いただきますようよろしくお願い申し上げます。 377 ◯議長(安藤 博君) 和田君。   〔14番(和田一繁君)登壇〕 378 ◯14番(和田一繁君) 並行して、しっかり動いていただければと思います。彦根城と玄宮園は、お客様からセットで拝観料をいただいております。お金をいただく施設ということは、それなりの見せ方が非常に大事だと思いますので、よろしくお願いいたします。  それでは、細項目6、鐘の丸のトイレですが、現地を確認しますと、倒木が屋根にかかり、使用不可となっています。鐘の丸のトイレの運用開始の予定はいつになるのでしょうか。 379 ◯議長(安藤 博君) 文化財部長。 380 ◯文化財部長(高田秀樹君) 鐘の丸の便所につきましては、今回の台風21号で、アラカシの倒木により屋根、天井などに被害を受け、現在使用できない状況にあります。  こうしたことから、まずは倒木の撤去を進める必要がありますので、倒木撤去を急ぎたいと考えておりますが、彦根城内には数多くの倒木があり、来場者の安全や通路の確保を優先して作業を進めておりますので、現在のところ、鐘の丸便所の倒木の撤去作業時期は未定です。  優先度を考慮しながら、できるだけ早急に倒木の撤去を行い、便所の屋根等を修理し、来場者に使っていただけるよう取り組んでまいりますので、ご理解いただきますようよろしくお願い申し上げます。 381 ◯議長(安藤 博君) 和田君。   〔14番(和田一繁君)登壇〕 382 ◯14番(和田一繁君) ありがとうございます。西の丸三重櫓の方にもトイレはありますけれども、きのうも、鐘の丸の方へ行ってから戻ってこられる方がいらっしゃいましたので、案内だけはしっかりとしていただきますようよろしくお願いします。  それでは、仮設トイレの設置はありますか。 383 ◯議長(安藤 博君) 文化財部長。 384 ◯文化財部長(高田秀樹君) 被害のありました鐘の丸便所付近は、くみ取りが困難な場所ですので、仮設トイレの設置は考えておりません。彦根城域には、鐘の丸のトイレ以外に、西の丸と太鼓丸、黒門、大手門にトイレがあるほか、二の丸駐車場を初め、各観光駐車場にもトイレが設置されておりますので、鐘の丸トイレの工事中は、不便なく、これらのトイレをお使いいただけるよう、各入り口でお知らせを行うなど努めてまいりたいと考えておりますので、ご理解願います。 385 ◯議長(安藤 博君) 和田君。   〔14番(和田一繁君)登壇〕 386 ◯14番(和田一繁君) よろしくお願いします。彦根城は台風の被害があり、1週間ぐらいは入場できないのではないかと思っていたのですが、現場の方々のご尽力により、2日後には、彦根城と玄宮園に入場できるようになりました。皆さんが一生懸命動いていらっしゃることは重々わかっていますが、お客様からお金をいただいて、見てもらっている施設ですから、対応をよろしくお願いいたします。  これで私の質疑を終わります。ありがとうございました。 387 ◯議長(安藤 博君) 暫時休憩いたします。            午前11時59分休憩            午後0時59分再開 388 ◯議長(安藤 博君) 休憩前に引き続き会議を開きます。  20番長崎任男君。長崎君。   〔20番(長崎任男君)登壇〕 389 ◯20番(長崎任男君) 初めに、今回の台風20号、21号、西日本豪雨、さらには北海道胆振東部地震にて、お亡くなりになられました方々のご冥福をお祈りしますとともに、被災されました方々に対しまして心よりお見舞い申し上げます。  今期定例会に追加議案として上程されております議案第75号平成30年度(2018年度)彦根市一般会計補正予算(第5号)のうち、先般の議員向けの全員協議会で概略は説明いただきましたが、もう少し詳細にお聞きしたいため、質疑をさせていただきます。私、6番目で、諸先輩方の質疑がありまして、ダブるところもありますが、通告どおり質疑させていただきますので、よろしくお願いいたします。  大項目1、議案第75号について。  今回の台風21号では、彦根市内にも甚大な被害がもたらされました。その対応に対し、市長を筆頭に早期に、職員の方々の昼夜を問わず懸命な対応でご尽力いただきましたことに対し、深く御礼申し上げます。それを踏まえた上で、以下、お聞きいたします。  中項目1、生産基盤整備推進事業について。  この生産基盤整備推進事業に関しましては、台風21号により被災した市内の農業用施設等を復旧し、被災前と同等以上の営農を行おうとする農業者に対し被害の一部を補填するものです。  主な事例としまして、ビニールハウス1棟当たり、全壊で20万円、半壊は5万円、一部破損は1万円、果樹棚のネット破損は20万円、利子補給として1人当たり2万円とされており、これらは、従来、農業者自身の責任の範疇において対応すべきものであると理解しております。その上で、以下、お聞きいたします。  細項目1、被害状況の掌握は。  最初に、補正予算における生産基盤整備推進事業に関する算出根拠である台風21号の被害状況についてお伺いいたします。今回予算化された対象戸数は何件ですか。全壊、半壊、一部破損、果樹棚ネット破損等の被害件数を教えてください。 390 ◯議長(安藤 博君) 副市長。 391 ◯副市長(山田静男君) 積算時の被害状況ですが、積算見積もりを行った9月5日16時の時点で、ビニールハウスなど農業施設被害は合計163件を把握しており、その内訳は、全壊が19棟、半壊が28棟、一部破損が7棟、ビニール等のみの破損が109棟、果樹棚のネット破損が8件となります。  うち、議員のご質問の予算化した被害件数につきましては、全壊が19棟、半壊が28棟、一部破損が7棟、果樹棚のネット破損が8件としており、補助事業の対象外としているビニール等のみの破損109棟を除いた件数となっております。  なお、予算積算後の調査結果を申し上げますと、危機管理室から提供させていただいています「台風21号に係る情報報告(第17報)」にて、9月11日の時点で、全壊が36棟、半壊が37棟、一部破損が13棟、果樹棚のネット破損が8件のほか、ビニール等のみ破損が172棟の被災件数を公表しているところです。  ただし、対象戸数につきましては、被災ビニールハウス等の所有者まで把握できておりませんので、対象件数のみでお答えさせていただいています。ご理解のほどよろしくお願いします。 392 ◯議長(安藤 博君) 長崎君。   〔20番(長崎任男君)登壇〕 393 ◯20番(長崎任男君) ありがとうございます。  細項目2です。とても迅速な対応で、感謝している次第ですが、実態把握のためにどのような調査をされたのか、教えてください。 394 ◯議長(安藤 博君) 副市長。 395 ◯副市長(山田静男君) 実態把握ですが、滋賀県湖東農業農村振興事務所と合同で、現地調査を実施しております。この現地調査は、市職員と県の技術普及員が2人1組となり、彦根市を犬上川から北部と南部に分けて、主に目視で調査したものです。 396 ◯議長(安藤 博君) 長崎君。   〔20番(長崎任男君)登壇〕 397 ◯20番(長崎任男君) ありがとうございます。先ほど山田議員からも、この質疑がありました。目視で調査したとのことで、その分対応は早かったと思いますが、早く対応することに重きを置かれたのかを教えてください。 398 ◯議長(安藤 博君) 副市長。 399 ◯副市長(山田静男君) 緊急の場合、目視以外の確認はなかなか難しい。時間的な制約もありますので、とりあえず目視で調査し、予算の確保に努め、今回、予算を上げた次第です。 400 ◯議長(安藤 博君) 長崎君。   〔20番(長崎任男君)登壇〕 401 ◯20番(長崎任男君) ありがとうございます。  それでは、細項目3、園芸施設共済との関連についてお伺いいたします。  このような災害の場合、今までの本会議等では、全国農業共済組合連合会、通称NOSAIの農業共済で個々に対応するようにというような答弁でした。NOSAIの園芸施設共済との関連についてお伺いいたします。 402 ◯議長(安藤 博君) 副市長。 403 ◯副市長(山田静男君) 園芸施設共済制度につきましては、災害で農業用ビニールハウスや多目的ネットハウスなどの施設が被災した場合には、時価額に最高8割までの補償額を受けることができると聞いております。このことから、災害などの有事に備え、日ごろから園芸施設共済に加入することを基本とする本市の考え方は変わっておりませんが、今回については、本市において観測史上最高の強風を記録した台風被害が著しく甚大であり、市全体の農業の再建を考慮した結果、共済制度の対象外となる経費に対しても一定の支援が必要であると考えたところです。  こうしたことから、繰り返しになりますが、園芸施設共済では最大で8割が給付されますので、制度の対象外となる残りの2割相当分の半額に当たる総額の1割を上限とした支援をしていることから、共済加入のいかんを問わず、不公平のない形で実施できるよう配慮しましたので、ご理解をお願いします。 404 ◯議長(安藤 博君) 長崎君。   〔20番(長崎任男君)登壇〕 405 ◯20番(長崎任男君) ありがとうございます。  細項目4、細項目3と重複するかもしれませんが、園芸施設共済とのすみ分けについてお伺いいたします。 406 ◯議長(安藤 博君) 副市長。 407 ◯副市長(山田静男君) 園芸施設共済制度とのすみ分けですが、先ほどお答えしましたとおり、今回は被害が甚大で、共済制度の対象外となる経費に対しても一定の支援が必要であると考えたところですが、災害などの有事に備え、日ごろから園芸施設共済に加入することを基本とする本市の考え方は変わっておりません。  こうしたことから、積極的な共済加入を促すため、NOSAIしがなどの関連団体および本市といたしましては、こうした自然災害に備えるため、共済への加入は必要と考えており、これらの関連団体とともに農業者への周知を行ってまいりたいと考えております。 408 ◯議長(安藤 博君) 長崎君。   〔20番(長崎任男君)登壇〕 409 ◯20番(長崎任男君) 細項目5、今回の予算は、NOSAIの園芸施設共済の不足分を補填するように思えるのですが、そもそも園芸施設共済に未加入でも、今回の対象になるのか、お聞かせください。 410 ◯議長(安藤 博君) 副市長。 411 ◯副市長(山田静男君) 園芸施設共済に未加入の方も対象といたします。 412 ◯議長(安藤 博君) 長崎君。   〔20番(長崎任男君)登壇〕 413 ◯20番(長崎任男君) ありがとうございます。  細項目6、対象範囲の詳細についてお伺いいたします。  ビニールハウスの全壊・半壊・一部破損の補償について、詳しくお示しください。 414 ◯議長(安藤 博君) 副市長。 415 ◯副市長(山田静男君) 全壊・半壊・一部破損にかかわらず、農産物生産用ハウス等の補修に要した経費および建て替えの場合の被災した施設の導入価格に対して、経過年数ごとの割合および10分の1を乗じた額を補助する要綱案としておりますので、よろしくお願いします。 416 ◯議長(安藤 博君) 長崎君。   〔20番(長崎任男君)登壇〕 417 ◯20番(長崎任男君) 先ほど山田議員の質疑がありましたが、もともと市内の農業用施設の復旧で、被災前と同等以上の営農を行おうとする農業者に対して補填するのが目的とされています。松原や石寺方面のように、継続的に果樹や野菜を栽培されている方はわかるのですが、私が住んでいるあたりでは、春先の水稲で育苗のみをされていて、ほかの時期は自家用車を入れているというパターンもあります。農業を継続的にされているのは間違いないのですが、年中、農業をされているわけではなく、12カ月あれば1カ月ないし2カ月、ハウスを使用される。そういったケースでも対象となるのか、教えてください。 418 ◯議長(安藤 博君) 副市長。 419 ◯副市長(山田静男君) 基本的には、生産的なビニールハウスで、野菜や果樹を継続的に栽培しているのが条件です。年間のうち、1季節しか使われておらず、それ以外の期間は農機具などを入れておられるとのことですが、一度、書類等を出していただいて、ご意見を聞きながら判断していきたいと思います。12分の1になるのか、1カ月なのか、2カ月なら2カ月とか、一度検討したいと思いますので、よろしくお願いします。 420 ◯議長(安藤 博君) 長崎君。   〔20番(長崎任男君)登壇〕 421 ◯20番(長崎任男君) ぜひよろしくお願いいたします。  細項目7、なぜこのタイミングで議案が上程されたのか。  今まで、多くの議員や市民の方が、このような災害に被災したときに、補償を求める声を上げておられましたが、市としては対象外という回答でした。なぜこのタイミングで、補填することにしたのか、お聞かせください。 422 ◯議長(安藤 博君) 副市長。 423 ◯副市長(山田静男君) 今回の農業用施設への被災支援の理由ですが、過去にもたびたびご答弁してきましたとおり、災害などの有事に備えて、日ごろから園芸施設共済に加入することを基本とする本市の考え方は変わっておりませんので、これまで本市単独の補助事業を行うことはありませんでした。  しかしながら、今回、本市としても観測史上最高の強風を記録し、台風被害が著しく甚大であり、市全体の農業の再建を考慮した結果、一定の支援が必要であると判断し、補正予算の上程に至ったものです。  なお、あわせて、NOSAIしがなどの関連団体および本市といたしましては、こういった自然災害に備えるために共済の加入は必要と考えていることから、これらの関連団体とともに、農業者への周知を行ってまいりたいと考えております。 424 ◯議長(安藤 博君) 長崎君。   〔20番(長崎任男君)登壇〕
    425 ◯20番(長崎任男君) 観測史上最大の秒速46メートルの風が吹き、彦根市内の被害が甚大であったから、農業者や市民に寄り添わないといけないということで支援をされたと理解してよろしいでしょうか。 426 ◯議長(安藤 博君) 副市長。 427 ◯副市長(山田静男君) 議員のおっしゃったことも一部ありますけれども、先ほども答弁しましたように、昨年の市民産業建設常任委員会で、当時の産業部長が「要請を踏まえて、今後検討していきたい」という答弁をしており、4月以降、今日まで検討してきました。今回、観測史上最大の強風という大きな台風が来ましたので、それを契機として、上程をさせていただきました。 428 ◯議長(安藤 博君) 長崎君。   〔20番(長崎任男君)登壇〕 429 ◯20番(長崎任男君) ありがとうございます。  最後に、細項目8、今後も制度化するのか。この制度は、今回のみでなく、あらゆる災害に対して制度化されると理解してよろしいのでしょうか、お聞きします。 430 ◯議長(安藤 博君) 副市長。 431 ◯副市長(山田静男君) 本件の補正予算ですが、ご承認いただいた後に、要綱の公告を行い、制度化を図ってまいりたいと考えております。 432 ◯議長(安藤 博君) 長崎君。   〔20番(長崎任男君)登壇〕 433 ◯20番(長崎任男君) ありがとうございます。今回は観測史上最大の秒速46メートルという風で、ハウスが破損しましたが、昨年冬の雪でも同じような状況で、ハウスが壊れたり、ビニールが破れたりしました。このときも農業者の方は大きな被害を受けておられます。制度化ということで、今後は雪害も考えられると思ってよろしいのでしょうか。 434 ◯議長(安藤 博君) 副市長。 435 ◯副市長(山田静男君) おっしゃるとおりです。どのぐらいの降雪なのかという目安も考えたいと思っております。 436 ◯議長(安藤 博君) 長崎君。   〔20番(長崎任男君)登壇〕 437 ◯20番(長崎任男君) ありがとうございます。  今後も、市民や農業者に寄り添った彦根市としての救済策や前向きな予算をお願いして、私の質疑を終わらせていただきます。ありがとうございました。 438 ◯議長(安藤 博君) 以上で通告による質疑は終わりました。  ほかに質疑はありませんか。   (「なし」と呼ぶ者あり) 439 ◯議長(安藤 博君) 質疑なしと認めます。  これにて質疑を終結いたします。  ただいま議題となっております議案第75号および議案第76号については、お手元に配付しております議案付託表のとおり、予算常任委員会に付託いたします。  休憩中に予算常任委員会を開き、付託議案を審査願い、再開後は予算常任委員長に委員会審査の結果報告を求めます。  暫時休憩いたします。            午後1時22分休憩            午後2時59分再開 440 ◯議長(安藤 博君) 休憩前に引き続き会議を開きます。  お諮りいたします。  ただいま予算常任委員長から、委員会報告書が提出されましたので、この際、議案第75号および議案第76号を日程に追加し、議題としたいと思います。これにご異議ありませんか。   (「なし」と呼ぶ者あり) 441 ◯議長(安藤 博君) ご異議なしと認めます。よって、議案第75号および議案第76号を日程に追加し、議題とすることに決しました。 ────────────────── 追加日程 議案第75号および議案第76号 (委員長報告、質疑、討論、採決) 442 ◯議長(安藤 博君) 議案第75号および議案第76号を議題とし、予算常任委員長の報告を求めます。  予算常任委員長、上杉正敏君。上杉君。 〔予算常任委員長(上杉正敏君)登壇〕 443 ◯予算常任委員長(上杉正敏君) 予算常任委員会委員長報告を行います。  今期定例会において、本委員会に付託されました議案審査のため、本会議休憩中に本委員会を開き、慎重に審査いたしましたその経過ならびに結果について報告いたします。  本委員会に付託されました議案は、議案第75号平成30年度(2018年度)彦根市一般会計補正予算(第5号)、議案第76号平成30年度(2018年度)彦根市農業集落排水事業特別会計補正予算(第1号)の2件でありましたが、議案第75号は起立多数で原案のとおり可決すべきものと、議案第76号は異議なく原案のとおり可決すべきものと、それぞれ決しました。  なお、議案第75号に対して、反対の立場から、生産基盤整備推進事業について、このような政策転換は、本来であれば当初予算の段階で政策を明らかにすべきであること、また学校の窓の修繕など、本来予備費で出すべきものも一緒に補正予算として上がっており、行政のあり方として間違っていると言わざるを得ないことから、反対するとの討論がありましたので申し添えます。  以上をもって、予算常任委員会委員長報告を終わります。 444 ◯議長(安藤 博君) 以上で、予算常任委員長の報告は終わりました。  暫時休憩いたします。            午後3時01分休憩            午後3時19分再開 445 ◯議長(安藤 博君) 休憩前に引き続き会議を開きます。  これより予算常任委員長の報告に対する質疑に入ります。  ただいまのところ、質疑の通告はありません。  質疑はありませんか。   (「なし」と呼ぶ者あり) 446 ◯議長(安藤 博君) 質疑なしと認めます。  これにて質疑を終結いたします。  これより討論に入ります。 447 ◯議長(安藤 博君) 討論の通告書が提出されておりますので、発言を許します。  2番獅山向洋君。獅山君。   〔2番(獅山向洋君)登壇〕 448 ◯2番(獅山向洋君) 私は、議案第75号について反対の討論を行います。  私が反対する趣旨は、行政の姿勢が間違ってきているのではないか。前から間違っているのですが、今回は最たるものだと思っております。  その理由ですが、まず生産基盤整備推進事業です。  今日まで、農業用施設の災害復旧については、市の補助はずっと否定されてきました。ところが、今回の台風21号を機に、突然、補正予算で認めることになったのです。皆さんにも考えていただきたいのですが、このように重要な政策変更は、本来、当初予算で行うべきであり、当初予算編成に当たっては、前年度から十分協議・検討し、他市や県の例などいろいろなものを研究して、その上で補助を認めるというのが行政の本来のあり方なんです。  ところが、今回は、台風21号で甚大な被害が出たからという理由で、あくまで偶然のようなことを契機にして、突然、政策変更した。これは、行政ではあってはならないことです。政策というものは十分吟味してやるべきであって、突然の問題で変えるのはおかしいと考えるべきだと思います。  例えば台風20号でも、ビニールハウスの全壊や半壊など、いろいろな被害が出ましたが、本会議で質疑しましたら、「台風20号については考えていない」とのことでした。平成30年度という同じ年度の中で、台風20号についての補助金は出さないが、台風21号についての補助金は出す。その理由は被害が甚大だから。こんなおかしな理由があるでしょうか。行政のあり方については、いろいろと問われていますが、特に今回の問題は問われるべきであると思っています。  いずれは補助金要綱をつくるにしても、大体こういう基準でやろうということを決めてあるはずなのに、いろいろ聞いてみても、どうもよくわからないという印象だったのではないでしょうか。こういう理由で補助金をつくり、交付要綱はこうであると明確にしておくべきです。  皆さんも本会議の質疑でお聞きになりましたように、補正予算額は800万円です。これもよくわからないのですが、予算の算定をしたときは、全壊のビニールハウスは19棟だったが、その後、36棟に増えた。800万円の算定基準は19棟のときだったようですが、ほぼ倍の36棟に増えていながら、この金額である。もし足りなかったら、按分比例で決めるという話なのです。こういうことを市民の皆さんがお聞きになったら、あるいは被害をお受けになった農業者がお聞きになったら、「一体どうなのか」とお考えになるだろうと思います。農業者の皆さんも、事業として、経営として、やっておられて、今回甚大な被害を受けられたのですから、市からどれだけ補助金が出るかというのは重大な関心事だと思います。その金額が按分比例になるかもしれないということで、一体幾ら入ってくるのかわからないようでは、話にならないと思います。  行政というものは、十分に検討した上で、こういう政策転換を行うべきだと思っています。私は、政策転換そのものに反対するわけではありませんが、行政の姿勢のあり方として、しっかりと反対理由を述べる必要があると思ったのです。  次に、台風21号による災害復旧の問題です。  これは本会議でるる申し上げましたので詳しくは申し上げませんが、彦根市は、本年度予算として、予備費5,000万円を議会で可決しています。予備費というのは、不時の出費といいますか、予測できなかった出費に対応するものなんです。答弁によりますと、現在も3,500万円ぐらい残っているそうです。これだけ大きな被害が出て、公共施設もさまざまな被害を受けたのですから、緊急度に応じて予備費を支出していくのが、行政のあり方なんです。  皆さんにも考えていただきたいのですが、小学校何校かで50万円ぐらいのガラスが割れているのです。ガラスが割れると、風が吹き込んでくるので、すぐに直すべきなのですが、それをあえて今回の補正予算で出しているのです。当初予算で認めた予備費であれば、9月4日に台風が通過した翌日にも、すぐに業者に頼んで、「予備費があるから、これで直してくれ」と言えたのです。しかし、奇妙なことに、予備費がありながら、わざわざ10万円、5万円と各校について予算措置をして、ここで可決されて、ようやく明日、注文ができるのです。9月5日に注文できたはずなのに、結局、9月14日の注文になる。10日間も遅れてしまうのです。こんな行政があるのかと思います。  このガラスの破損は一つの例ですが、皆さんにもこの議案の全体を見ていただきましたら、すぐにやるべきものがたくさんあったはずなのです。しかも、3,500万円ぐらいでできたのに、やらなかった。これは行政の怠慢です。明確な怠慢です。予備費ではとてもできないとか、変な理屈を言っていますが、それはおかしいのです。予備費でできるものはさっさとやるのが当たり前であって、それでもできないものについて補正予算を組むべきです。予備費で彦根城の修理ができますか。できるはずがないでしょう。だから、きちんと精査して、追加予算として出すべきなのです。  今回、議案として、第55号から第74号までが既に提案されているのです。そして、議案第75号と議案第76号が提案されました。ところが、逆転してしまって、先に議案第75号と議案第76号を審議して、議決する。これほど彦根市議会として前代未聞のことはないのではないでしょうか。予備費できちんと対応しておいて、議案第55号から議案第74号までを審議して、その後に、議案第75号と議案第76号を提案すればよかったのです。  何でこんなことになったのでしょうか。市長は否定していますが、滋賀県とミシガン州との友好親善関係50年があって、友好親善の式典に出席するために、ミシガン州に行かざるを得なかった。行かれる日に、この議案が提案されたのです。こういうやっつけ仕事はよくない。堂々とミシガンへ行って、帰ってきてから、本当に補正予算が必要なものを提案するのが当然ではないですか。それまでは予備費3,500万円で対応しておけばよかったのです。  申し上げたいのは、なぜミシガンは関係ないと否定されるのかということなのです。これだけ大きな被害が出た場合、市長あるいは副市長がリーダーシップをとって、復旧に当たらないといけないのです。先ほどから申し上げている予備費というものは、優先順位を決めないといけないのです。各部・課、教育委員会から、「これは優先順位が高いから、早くやってくれ」と要望が出てきたはずなのです。要望は全然出てきていないのですが、本当は出てくるべきなのです。要望が出てきたときに、誰が調整するのか。これが副市長あるいは市長の役割なんです。  「ミシガンへ行ってはだめだ」とは言っていません。ただ、しっかり考えた上で、「あとは、副市長、頼んだ。優先順位をきちんと決めてくれ」と指示してから行くのが、本来のあり方だと思うのです。ところが、恐らく、この指示はしておられない。なぜなら、副市長自身が、そういう調整をされたような気配がない。気配だけではだめですね。3,500万円も余っているからです。優先順位も何も考えず、予備費を使わなかったからです。  皆さんが賛成されるのは構いません。ただ、この10日間、予備費を使っていなかったという執行部の怠慢は、しっかりと認識していただきたい。ガラス窓一つとっても、10日前に注文しているのと、明日注文するのとでは、全然違います。行政だけが被害を受けたのではないのです。民間の方々も皆、被害を受けたのです。ガラス窓が壊れて、「早く直してくれ」と頼んでいるのです。そこへ、今ごろ、のこのこと行政が入っていって、「窓ガラスを直してもらえませんか」と言ったら、業者は笑います。「何を言っているのですか。うちはいっぱいです。とても対応できません」と言われてしまうのです。そういう意味での行政の姿勢のあり方というものを、我々も、執行部もしっかりと考えていかなければいけないと思うのです。  予算常任委員会で、「総被害額はどれだけなのか」という質問が出ましたが、結局、お答えはありませんでした。目に見えているだけでは1億円くらいの損害だったのですが、北海道地震のような大変な災害が起きたときに、行政がどんな対応をするかによって、どれだけの人の命が救われたり、安全・安心が担保されたりするのか。非常に重要なことなので、私はあえて時間をとって、しゃべっているのです。  皆さん、賛成されるのは構いませんが、こんな行政を許しておいてはいけないという気持ちだけは持っていただきたいと思うのです。それで、あえて反対討論をさせていただきました。ご清聴、ありがとうございました。 449 ◯議長(安藤 博君) 以上で通告による討論は終わりました。  ほかに討論はありませんか。   (「なし」と呼ぶ者あり) 450 ◯議長(安藤 博君) 討論なしと認めます。  これにて討論を終結いたします。  これより採決を行います。  議案第75号平成30年度(2018年度)彦根市一般会計補正予算(第5号)を採決いたします。  本案に対する委員長報告は、可決であります。  お諮りいたします。  本案を原案のとおり決することにご異議がありますので、起立により採決いたします。  本案を原案のとおり決することに賛成の方々の起立を求めます。   〔賛成者起立〕 451 ◯議長(安藤 博君) ご着席願います。  起立多数であります。よって、本案は、原案のとおり可決いたしました。  次に、議案第76号平成30年度(2018年度)彦根市農業集落排水事業特別会計補正予算(第1号)を採決いたします。  本案に対する委員長報告は、可決であります。  お諮りいたします。  本案を原案のとおり決することにご異議ありませんか。   (「異議なし」と呼ぶ者あり)
    452 ◯議長(安藤 博君) ご異議なしと認めます。よって、本案は、原案のとおり可決されました。  ただいま議案第75号が可決されました。  さきに上程された議案第55号平成30年度(2018年度)彦根市一般会計補正予算(第4号)に先立って可決されたため、議案第55号の計数を整理する必要が生じました。  お諮りいたします。  会議規則第43条の規定に基づき、議案第55号に係る計数の整理について、議長に委任されたいと思います。これにご異議ありませんか。   (「異議なし」と呼ぶ者あり) 453 ◯議長(安藤 博君) ご異議なしと認めます。よって、そのように取り計らいます。  暫時休憩いたします。            午後3時38分休憩            午後3時49分再開 454 ◯議長(安藤 博君) 休憩前に引き続き会議を開きます。  本日の会議時間は、議事の都合によりあらかじめこれを延長いたします。  先ほど議長に委任されました議案第55号の計数の整理について、整理後の議案を席上に配付いたしましたので、ご了承願います。 ────────────────── 日程第3 議案第55号から議案第74号ま でおよび諮問第1号から諮問第8号まで (質疑ならびに一般質問) 455 ◯議長(安藤 博君) 日程第3、議案55号から議案第74号までおよび諮問第1号から諮問第8号までを一括議題とし、各議案に対する質疑ならびに一般質問を行います。  各会派の代表者から発言通告書が提出されておりますので、順次発言を許します。  その順位は、12番野村博雄君。7番赤井康彦君、1番辻真理子さんの順とし、順次ご登壇願います。  12番野村博雄君。野村君。   〔12番(野村博雄君)登壇〕 456 ◯12番(野村博雄君) 冒頭に、たび重なる災害でお亡くなりになられました方々に、衷心より哀悼の心を捧げます。一刻も早い復旧と復興を願うところです。  それでは、会派所属議員がそれぞれ書き上げましたものを、私が取りまとめをさせていただき、公政会を代表いたしまして、以下、質問をさせていただきます。魂のこもったご答弁をよろしくお願いいたします。  まず、本年度当初予算における主要な事業の進捗状況および平成31年度予算編成についてお伺いいたします。  本年度一般会計当初予算は、過去最大の446億6,000万円で始まり、本年度も半分が過ぎようとしております。現時点におけます当初予算重点事項の中に、国体に関する国体主会場へのアクセス道路や通学路整備のための用地買収等が計画されている松原町大黒前鴨ノ巣線や、大黒川ほか河川整備事業、JR稲枝駅周辺整備事業につき西口広場の整備や東口駐車場整備、長年、地域の皆様に大変なご迷惑をかけ待っていただいている河瀬公園の整備事業につきまして、進捗状況をお伺いいたします。  次に、平成31年度予算編成について。  本年5月に出されました中期財政計画によりますと、このままでは平成31年度以降、平成35年度まで、毎年、24億円以上の実質収支のマイナスが生じ、財政調整基金も枯渇するとのことであります。枠配分方式の導入やふるさと納税のPR強化、働き方改革の取り組み、事業の見直し・精査等により収支改善を図るとのことですが、この程度の取り組み・見直し等で、毎年、24億円から35億円にもなろうかという実質収支のマイナスを改善することができるのか、見解をお伺いいたします。  次に、市庁舎耐震補強・増築・改修工事にかかる工事請負契約に関する調査特別委員会、以降、百条特別委員会と申しますけれども、この委員会の調査報告書が出されたことに関して質問いたします。  今定例会冒頭、私どもの会派から5名の委員を出し、会派の代表であります西川正義議員が委員長を務めました百条特別委員会の調査報告書が出されたところです。  委員会では、市庁舎耐震補強・増築・改修工事の工事請負契約に係る地方自治法施行令違反と、市庁舎耐震補強・増築・改修工事の工事請負契約に関する疑惑に焦点を絞り、6回の委員会と、それに伴う19回の協議会にて、入念な議論を行ってまいりました。  その結論を導く過程の中で、本委員会に属さない議員の方から、大久保市長への辞職勧告決議案が提出されましたけれども、我々公政会としましては、委員会としての結論が出ていない中で市長の政治責任を問うのは、逆に、市政を混乱に陥れる危険性があり、時期尚早であるとの立場で対応をしてまいりました。その事実を慎重に審議・議論する姿勢に対し、一部の市民の方やマスコミから厳しいご指摘を受けていたのも事実です。  そのようなことを受けまして、改めてこのタイミングで、政治家である大久保市長に対し、以下、質問をさせていただきます。  百条特別委員会の証人喚問において、「知らなかった」、「報告がなかった」、「指示はしていない」との答弁でしたが、市長にこの報告・連絡・相談がなされていない、さらには市長として最終的な指示をされていない中で事が進んでいったという事実に対し、管理監督者、最終決定権者としての責任は重いと考えますが、その見解をお伺いします。  また、そのような背景には、市の職員から市長への信頼や、ガバナンスに対する不安があったとも考えますが、市長の見解をお伺いいたします。  次に、関係職員の処分や人事異動について。当初、この工事請負契約を進めたとされていた川嶋前副市長に対しては引責辞任を勧め、百条特別委員会の調査で関与が浮き彫りにされた職員に対しては処分を待たずに人事異動を発令されており、他の不祥事も含め、日々業務に携わっておられる市の職員に対する対処は、市長ご自身への責任追及に比べ、とても厳しいようにも思われます。実務にかかわっておられる職員の方々に、「存分に仕事に没頭してください。責任は政治家である私がとります」という姿勢がないと、長い人生の中で、怖くて、前向きな判断ができず、結果的に、事なかれ主義的な方向に流れていくようにも思われますが、どのような趣旨でこのような処分や人事異動をされているのか、見解をお伺いいたします。  私たち公政会は、市政を停滞させることなく前に進め、どのような判断が市民のために必要なのかを考え、二元代表制の一翼を担う議会の会派として、大久保市政に対しては、何でも反対ではなく、是々非々で対応してまいりました。百条特別委員会の問題、本来の工事の遅滞や岐建との調停の問題、再入札や追加の工事費用が発生せざるを得ない問題を初め、広域ごみ処理施設の問題や市の財政問題など、課題が山積みである市政運営に対し、市長ご自身が選挙で選ばれた政治家として、市民の負託に応えるため、事のてんまつを踏まえ、どのような責任を考え、我々議会に対し理解を求めようとされているのか。他人に対してだけではなく、自分に対しどのように厳しく律していかれるおつもりなのか。市長としての政治的責任をどうお考えなのかをお伺いいたします。  次に、本市の教育の取り組みについてお伺いいたします。  まず、先般発表されました全国学力・学習状況調査の結果について、本県におきましては、平均正答率は小学校、中学校とも全科目で全国平均を下回り、中には全国最下位となった科目もあったと聞いております。そこで、本市のそれぞれの科目の状況について、全国平均との比較や全国でどのあたりの順位と考えられるのか、お教えいただきたいと思います。  また、現教育長が就任いただいて3年になりますけれども、その前との比較も含めて、平成26年度から平成30年度のここ5年間の結果の推移について、平均正答率の本市と県や全国平均との差をお教えください。そして、その中で、本市ではどのような取り組みをされ、その取り組みがどのような結果に結びついたと分析されているのか、お教えいただきたいと思います。さらに、今後、学力向上のため、どのような取り組みをされるおつもりなのか、お教えください。  次に、今定例会に、現教育長の再任の議案が上程されておりますので、それに関して質問をいたします。  平成27年10月2日から、本市の教育長として尽力をいただいてまいりましたが、就任以降の教育長としての取り組み、実績について、自らいかに評価されているのか、お教えください。そして、再任された場合、今後3年間でなされたいこと、目標について、決意のほどをお教えいただきたいと思います。  さて、本当に残念なことではありますけれども、本市の公立中学校に勤務する教員が、中学3年の女子中学生にわいせつな行為をしたとして逮捕されるという事案が発生しました。このようなことはあってはならないことなのですが、起こってしまったことに対し、教育長としてどのようにお考えなのか、お答えください。また、マスコミへの対応につき、生徒や保護者への配慮が欠けていたようにも感じますけれども、その点について教育長の見解をお答えください。  また、教職員の皆様の本事件への向き合い方に真摯さが足りない、他人事のように捉えている方が見受けられると、当該中学校の保護者の方からお声を頂戴しております。教育委員会全体で真摯に向き合い、今後、再発防止に向けてしっかり取り組んでいただきたいと強く思うところです。見解と今後の取り組みについてお伺いいたします。  次に、投票率の向上策についてお尋ねいたします。  去る6月24日に実施されました滋賀県知事選挙におきましては、県内の平均投票率が40.62%、県内の市の平均投票率が40.29%であったの対しまして、本市は県内13市中最も低い35.3%で、ほぼ5ポイント以上下回っております。ちなみに湖東定住自立圏の愛荘町では40.71%、豊郷町では40.35%、甲良町では43.62%、多賀町では52.86%と、本市を大きく上回っております。  このように投票率がいつも低迷している本市におきましては、これまでも期日前投票所の増設や市民に対するPR強化、若者との意見交換と、種々取り組みをしていただいていることには敬意を表するところですが、今回の知事選挙の結果を見ても、もっと抜本的な対策を打ち出す必要があることは明白であります。  例えば、甲良町では、各自治会単位で投票所を設けられているようですが、投票所までの距離というのは有権者の投票行動に大きな影響を与えると思われ、とりわけ今後も高齢化が加速していく中では、投票所までの距離というのは非常に重要な要素であると考えられます。本市では、かつて五十数カ所あった投票所が、現在は38カ所にまで集約されてしまっています。これまでも選挙管理委員会は、議会での投票所の設置数に関する質問に、「投票所の集約と投票率が低いことは直接結びつくものではなく、経費や人的配置の問題から投票所の増設は無理である」との答弁を繰り返されてきました。そこで、以下、質問をさせていただきます。  現在の施策では、今後も投票率向上の兆しはなく、投票率ワーストワンの恥ずかしい汚名を負い続けることになると思われます。先ほども述べたように、高齢化が加速する中では、投票所を身近に設けることが最も現実的で有効な手段と思われ、選挙管理委員会としては、再度、投票所の設置数を元に戻すお考えはないのか、お尋ねいたします。もしないとの答弁であるならば、その理由を具体的かつ丁寧、そして詳細にお聞かせいただきたいと思います。  また、もしその理由が経費や人的配置の問題であるとするならば、当委員会は委員会の責務や選挙の投票そのものを基本的にどのように理解されているのか。つまり投票率の向上よりも資金や人材を優先するのか、投票率の向上を優先するのか。本来、当委員会が持つ責務をどのように理解されているのか、明確にお答えください。  このように投票率が低迷する中、当委員会は、投票率向上に向け、今後どのような議論をされようとしているのか。抽象論ではなく、具体的にお示しください。以前の議会でも、投票された方に記念品をお渡しする等の方法も提案されましたが、そのようなことを実施されている自治体もあるように聞き及んでおります。このようなことも含め、当委員会での議論を期待するものであります。  また、以前から、当委員会の運営が事務局主導で行われているように感じており、委員各位からの投票率向上に向けた画期的な提案や意見は出ていないのでしょうか。出ているとするならば、その提案や意見に対し、事務局はどのように取り扱われたのか、具体的にお示しください。また、もしそういった提案や意見が出ていないとするならば、当委員会として、今後抜本的な改善の検討に取り組まれる用意があるのか、お尋ねいたします。  次に、有権者に対する意識向上は、幼いころからの教育が極めて重要だと考えているところです。現在、教育委員会として、義務教育段階で、選挙というものに対する教育をどれだけの必要性とどのような目的意識を持って、またどのような手段で実施されているのか、具体的にお示しください。さらに、教科や学習内容、学習時間など、具体的な学習状況についてお示しいただきたいと思います。また、その教育成果について、教育委員会はどのように分析し、今後さらに有効な教育の方法にはどのようなものがあると認識しているのか、具体的にお示しいただきたいと思います。  次に、老人クラブへの取り組みについてお伺いいたします。  市内で唯一、老人クラブ連合会を結成していました稲枝西学区老人クラブ連合会が、各単位老人会の脱退によりまして、恐らく本年度か来年度には解散する気配が濃厚であると聞き及んでおります。その理由としまして、市や学区の連合会が開催される会議や研修、さらには各種行事の煩雑さから、単位老人会の役員の方がそれらへの参加に難色を示しておられることが挙げられます。  今の市の老人クラブへの対策は、単位老人会が行う公益的な事業や行事を通じ、高齢者のやる気を喚起し、地域社会への貢献とあわせて、高齢者の生きがいを生み出そうとするものだと思われますが、昨今の高齢者意識は市の思いとは裏腹に、組織に縛られず、もっと自由に、自ら望むことをやりたい。つまり、クラブ的要素を持った組織への思いが強く、従来からの老人会を組織化し、各学区で構成するクラブや市単位のクラブといった組織は、いまや存亡の危機にあると言えます。  一方、多くの各単位老人会でも、加入者が極端に減少し、会自体が高齢化してきており、老人会における役員の交代が困難となり、同じ方が何年も役員をしなくてはならなくなったり、加入者減により収入減も生じ、運営そのものに大きな支障を来してきているのが現状です。老人クラブに対する市と高齢者の認識には大きなずれがあると考えられ、以下、質問をいたします。  市および彦根市老人クラブ連合会は、こうした高齢者意識の変化を具体的に認識しているのか。また、現時点で、市として高齢者の老人クラブに対する意識はどのようなものと認識しているのか。そして、こうした高齢者意識の変化に対し、市として老人クラブの運営や高齢者福祉のあり方を今後どのようにすべきとお考えなのか、具体的な施策も含めお答えください。  また、市の補助金は、県の基準や規定により算出されていると思いますが、県の老人クラブに対する考えや認識はどのようなものとなっているのか、お伺いしたいと思います。  市として、高齢者の老人クラブに対する認識や希望等について調査し、それを生かした施策を実施しようとするお考えはあるのか、お伺いいたします。  先ほど来、申し上げておりますように、昨今の高齢者は、組織に縛られず、自らやりたい趣味や嗜好について自由に選択でき、気の合う仲間の中で生き生きと活動することを望まれています。趣味や娯楽の中で最も手軽で希望の多いと思われるカラオケや、若かりしころになじんだマージャン等をクラブ化し、高齢者の生きがいを高めるための手段とすることに対して、市はどのように認識されているのか。また、こうした趣味が高齢者に生きがいや元気を与える最も手軽な方法であるとするならば、それらに対する補助手段について早急に検討、あるいは実施する考えがあるのか、お伺いいたします。  今後ますます高齢者化が進む中で、元気な高齢者に対する福祉の根幹となる部分とはどのようなものなのか。元気に生き生きとされている高齢者の皆様に対する福祉の根幹となる部分とはどのようなものなのか。具体的にお答えください。また、その施策を具体的にどのように実施していくのか、お示しください。  さらに、単位老人会からの意見聴取や連絡・調整等をどのようにされようとしているのか、お伺いいたします。  次に、彦根城世界遺産登録についてお伺いいたします。  最近、彦根市内や市の仮庁舎におきましても、大久保市長の公約でもある彦根城世界遺産登録につきまして、目につくものも見当たりませんし、話題にもなっていないように感じております。JR彦根駅に降りましても、訴えるものや発信するものもなく、このまちが世界遺産登録を目指しているとは誰も思わない、気づかない、形さえ見当たらない状況ではないかとも思われます。  平成36年度までに世界遺産登録を目指している本市として、誰もが意識できるような環境づくりをもっと進めるべきであると考え、以下、質問をいたします。  まず、彦根城世界遺産登録についての議論は、かねてから本会議での代表質問や個人質問、委員会等で重ねられてきました。登録に向けて、市長からは、来年度には推薦書原案をまとめ、文化庁に提出し、平成33年度までに国からユネスコの世界遺産委員会に推薦していただき、本市が主会場となり国体が開催される平成36年度までには登録というロードマップを示され、世界遺産登録を目指した取り組みを明言されておりますが、平成36年までにどのような作業を進めていくのか、具体的にお示しください。  また、世界遺産登録を目指す本市として、彦根城の顕著な普遍的価値とは何なのか。顕著とは彦根城のどこを指し、どこの国の人から見ても理解できるような彦根城の普遍的価値とは何なのか。市民に対して、再度、わかりやすくお示しいただきたいと思います。  次に、彦根城世界遺産登録の啓発活動についてお尋ねいたします。  登録に係る推薦書原案の作成、保存管理計画などの分析や専門的な準備などは、教育委員会、文化財部、彦根城世界遺産登録推進課の役割であり、世界遺産登録の啓発活動は、主に市長直轄であるシティプロモーション推進室が窓口になりますが、もちろん彦根城世界遺産登録推進課も連携していかなくてはなりません。  現在、民間事業者、市民が中心となり、本年5月28日に、彦根城世界遺産登録意見交換応援1000人委員会が立ち上がっています。1000人委員会のロゴを含め関連する商品が今後製作され、啓発活動を行われると思いますが、具体的に今後のロゴ活用を含め、1000人委員会はどのような活動計画を予定されているのか、お示しください。また、具体的に会員に対してどのようなアプローチを計画しているのか、お答えください。  また、先般7月8日に、第32回世界遺産検定試験が、彦根城世界遺産暫定登録から約26年を経まして、約26年目で初めて、彦根商工会議所とNPO法人世界遺産アカデミーの主催、文部科学省後援として、民間団体の主催で開催されました。民間レベルでもできることをやりながら、世界遺産を理解し、機運を高めていこうと、小学校、中学校、高校、大学等に在学する学生の皆さん、会議所会員事業所に勤務する従業員の方々等が参加され、実施されました。2級から4級で391名が受験され、うち小学生、中学生が45名で、全体の約12%、これに高校生、大学生を加えますと152名で、全体のおよそ40%に及び、若い世代がこうして世界遺産検定試験を受験することにより、より理解を深め、彦根城世界遺産登録に向けて力強い応援団になってくれることを期待します。現在、小学校、中学校では、児童・生徒に対し世界遺産登録に向けてどのような啓発活動をされているのか、具体的にお示しいただきたいと思います。また、どのような効果があるのかもお答えください。今後、民間団体とどのような連携を図り、行政として機運を高め盛り上げていくのに何が必要なのかをお示しいただきたいと思います。  さて、ユネスコの諮問機関として、世界遺産登録の審査、モニタリングの活動を続けているイコモスの国際学術委員会の一つであります城塞軍事遺産国際学術会議、ICOFORTの国内初の大会が、10月、本市で開催されます。これは彦根城世界遺産登録に向けての価値を高めていく会議だと説明されていますが、この会議で本市としてどのような成果を期待しているのか。また、記念国際シンポジウムなど、市民の皆さんも参加できるのか。来彦される委員の皆様に対してのおもてなしや、駅前からお城までの動線で歓迎ムードをつくる演出などを検討していないのか。しているならば、内容をお示しいただきたいと思います。  次に、第79回国民体育大会に関して質問をさせていただきます。  国民体育大会、以降、国体と申し上げます。国体は各都道府県の代表選手が出場する国内最大のスポーツの祭典であり、大会のあり方はスポーツ基本法で位置づけられ、日本スポーツ協会、文部科学省、開催地の都道府県の三者の共催で開催されます。昭和21年に近畿で第1回大会が開催されて以降、各都道府県が持ち回る方式で開催され、本県におきましては、昭和56年に、「水と緑にあふれる若さ」のスローガンのもと、びわこ国体として開催。そして、平成36年、二巡目となる本県での開催が内定しています。  前回の国体夏季大会開催の際にも、本市が開会式の会場となり、今回の国体のおきましても、総合開閉会式が本市で開催予定であり、開会式には天皇・皇后両陛下のご臨席を賜り、開催されることとなる予定です。本市にとって、国を挙げての大きな事業の舞台を担うわけですから、一大事業に向けて、今から着々と準備を遅滞なく進める必要があります。以下、質問をさせていただきます。  まず、一大事業を6年後に控え、本市として、国体開催に向け、庁内一丸となって取り組む必要があると思われますが、庁内での体制、担当する部署と所管する内容はどのようなものなのか、お尋ねいたします。  次に、ハード面について、国民体育大会滋賀県開催準備委員会は、平成26年5月に主会場を県立彦根総合運動場に選定し、平成28年9月には基本計画を取りまとめ、200億円をかけて陸上競技場やサブグラウンドを新たに整備する方針が決まっています。国体主会場の整備を着々と進める必要がありますが、サブグラウンド等用地の買収が難航しているとの報道に接し、今年度中に公園の基礎工事が始まり、サブグラウンドは平成32年度の着工が予定されている中で、きちんと整備が進んでいくのか。国体主会場関連の用地の買収状況はどうなっているのか、お尋ねいたします。  また、彦根市民体育センターの解体撤去に関しましては、議会の中でも種々議論があったところですが、滋賀県が整備する金亀公園、(仮称)彦根総合運動公園に関する住民説明会が、先般、8月16日と18日の2回開かれ、彦根市民体育センターの解体工事に関して、県のスポーツ局、都市計画課から、工事期間や工事内容、安全対策等について説明されました。本市の担当課も出席されていましたけれども、当該工事が遅滞なく進められるのか。担当課として、当該工事に関する見解をお聞かせいただきたいと思います。  次に、国体開催に向けましては、事前のリハーサル等を勘案しますと、少なくとも開催の2年前には準備を完了する必要があると考えますが、本市として、周辺道路や河川、公園、新市民体育センターなどの整備についての時期的な見通しをどのように想定されているのか、お伺いいたします。  また、国体開催のために、国や県もかかわり、さまざまなハード整備が行われようとしていますが、施設整備としての全体事業費の中で、本市が行う事業にはどのようなものがあり、特定財源等を除いた市の負担額はどれくらいであると考えておられるのか、お伺いいたします。  次に、国体主会場整備に向けて、長年市民にも親しまれ愛されてきた県立プールが解体・撤去されてしまいました。このプールが彦根市に建設された経緯や理由などからも、代替施設の建設を強く求めていくべきだと考えます。また、本会派としましても、先般、自民党県議団との政務調査会が実施された折に、このような点も訴えさせていただいたところですが、理事者はどのような働きかけを行ってこられ、また現在はどうなのか。さらに、働きかけの際の感触はどのようなものなのか。お伺いいたします。  さて、国体では、正式競技の順位を得点に置き換え、都道府県対抗で争い、男女総合成績第1位には天皇杯が、女子総合成績第1位には皇后杯が授与され、これまで開催都道府県が両杯を獲得することが多いようですけれども、選手の育成に向けて、本市としては、どのような取り組みをされているのか、どのような取り組みをされようとしているのか、お伺いいたします。  また、平成17年の第60回大会からは、在住あるいは勤務していなくても、卒業した中学校や高校が所在する都道府県をふるさととして登録し、そのふるさとから出場できる制度であるふるさと選手制度が導入されています。近江ブルーで、甲子園でベスト8と活躍の目覚ましかった近江高校野球部、全日本学童軟式野球大会で初優勝の栄誉を勝ち取った多賀少年野球クラブ、ジャカルタで開催されたアジア大会2018での本県や本市出身の選手の活躍など、将来が楽しみな若い選手の活躍をうれしく思っているところですが、本市出身で将来が期待される選手にふるさと選手として登録していただくことへの働きかけはなされているのか、お伺いいたします。  最後に、一大事業であるがゆえに、文部科学省や滋賀県との風通しのよい関係性が不可欠と考えますが、開催主体である県のどの担当課、担当者を窓口に、どのような協議を進めているのか、また十分な協議がなされているのか、お伺いいたします。  次に、山林事業への取り組みについてお伺いいたします。  全国各地で記録的短時間大雨情報が出され、1時間に100ミリを超えるような猛烈な雨と突風などにより、大きな被害が起こっております。中山間地では斜面崩落により土石流が起こる土砂災害や、河川の氾濫による冠水被害など、今年は異常な暑さと局地的豪雨や台風により、各地で甚大な被害が発生しております。特に山間部では、土砂災害により家屋の倒壊など、住民の生命・財産にかかわる惨事となりかねません。  本市の総土地面積は1万9,687ヘクタールあり、そのうち森林面積は2,535ヘクタールですので、約12.88%が森林で、その山で降った雨は、養分を含んだ伏流水となり、やがて琵琶湖へと注がれ、生物へ栄養供給していることから、山の重要性というのは無視できないものです。しかし、昨今は、林業を営む人は少なく、山を所有しておられても、高齢化や採算性などにより十分に手がかけられない状況にあり、現在の林業の状況と今後の展望についてお聞かせください。あわせて、大切な山林保護のため、本市として今後どのような取り組みが必要であると認識されているのか、お示しいただきたいと思います。  以前にも質問しましたけれども、森林境界の明確化についてお伺いいたします。古来より、石や樹木などの自然物を利用して境界として認識されているようですが、「本市としても、明確化を進めるべきだが、いろいろな事情で進んでいないのが現状であり、今後は効率的に進めていきたい」というような趣旨で、これまでも答弁をいただいております。その後、効率的に進めていただいているのでしょうか。進捗状況をお示しください。  次に、分水嶺を基準に、降水量に対して河川がどのように増水するかは、ある程度予測できると考えます。局地的豪雨がどのくらいの時間降り続くと、市内一級河川は氾濫危険が高まるのか、また時間雨量が何ミリに達したら、急傾斜地で土砂災害の危険性が増し、それへの対策は進んでいるのか、お伺いしたいと思います。  次に、獣害対策への取り組みについてお伺いいたします。  山間地には、災害のほかにも危険はあります。善谷町の奥地ではクマの目撃情報もありましたし、多賀町では実際にクマに襲われてけがをされた事件も発生しています。このように獣害が年間を通して発生していますけれども、まず有害鳥獣による樹木の剥皮被害について、自衛対策により一時より減少しているようですが、現在の樹木の剥皮被害状況をお教えください。  また、年間を通じて、有害鳥獣駆除ができるようになりましたけれども、これまでの実績についてお教えください。  近隣の米原市や多賀町では、広域にわたり、獣害防止のため防護柵を設けておられますけれども、本市には全くありませんので、多くの動物が侵入し、継続的に農作物に被害が発生しています。過去からの推移と現在の被害状況についてお教えください。  続きまして、現在、鳥居本町の東内町と物生山地区におきまして、本市より支給された防護柵を、平成29年度にそれぞれ300メートル設置され、今後も引き続き防護対策を考えていただいているようです。伺いますと、柵の高さは約1メートルだそうです。例えばイノシシは、身体能力も高く、助走なしで、1メートルくらいは軽く飛び越えると言われております。防護柵の効果についてどのように把握されているのか、またほかの地区にも範囲を広げるお考えはあるのか、お伺いいたします。  続いて、サルについて。檻にも入らない最も駆除することが難しい難敵であります。GPS発信機を取りつけて、行動範囲等を観察しておられますけれども、群れの数と頭数、行動範囲はどの程度でしょうか、また対策は進んでいるのか、お教えください。  最後に、総合的な交通体系の確立と交通安全の取り組みについてお伺いいたします。  自家用車が普及し、大人1人に1台とも言われる今日、道路整備を着実に進めていただくことは、市民の大きな願いです。幹線市道、都市計画道路の整備率について、平成32年には60.7%を目指されているところですが、現状と今後どのように推進していかれるのか、お伺いいたします。  また、幹線市道にとどまらず、里道等であっても、地域によっては、それぞれの地域の実情に応じ、舗装整備等の整備が必要とされるところもあると思われますが、市の考えと対応についてお伺いしたいと思います。
     また、道路の維持管理も重要です。日々、いろいろと努力をしていただいていると存じますけれども、増大する市民の皆さんのご要望に迅速・効果的に対応するため、どのようにされているのか、また今後されるお考えなのか、お伺いいたします。  次に、歩道のバリアフリー化についてお尋ねいたします。高齢者の方や障害を持った方も安心して暮らせる優しいまちづくりを進めるため、特に平成36年の国体も控えておりますので、どれだけ取り組みが進んでいるのか。重点整備地区の歩道のバリアフリー化について、平成32年には97%の整備率を目指されているところですが、現状と今後どのように推進していかれるのか、お尋ねいたします。  また、若い方と話をしておりますと、自動車免許をお持ちでないので、自転車で移動されることが中心になりますが、「道路に段差が多くて、非常に自転車の運転がしにくい。危険だ」と聞きます。道路の段差をなくし、自転車等もスムーズに走れる道路環境整備についての市の考えと今後の取り組みについてお伺いいたします。  次に、予約型乗合タクシーについてお伺いいたします。  1便当たりの乗合率が低く、経済負担の増大を招いているようにお聞きしております。平成32年には乗合率の目標を1.72人とされていますが、現状と今後の乗合率向上のためどのようにされるおつもりなのか、お伺いいたします。  また、公共交通のネットワークを構築し、市民が安全で快適かつ便利に移動できるまちづくりを目指されているところですが、実際には、バスの運転手が確保できないなどの理由から、バス路線を廃止されるなど、反対の施策を実施されているように思われます。これまで路線バスを利用されていた方から、「廃止されてしまうと、自分用の自家用車を持っていないので、一体どうしたらいいのか」という悲痛な声を頂戴しているところです。バスの運転手の確保が難しく、どうしても路線バスを走らせるのは無理ということであれば、その路線をそのまま予約型乗合タクシーに引き継ぎ、快適かつ便利に移動していただけるような施策の確保と予約型乗合タクシーの乗合率向上に結びつけていくといったことを図る必要があると考えますけれども、市の見解をお伺いいたします。  さらに、路線バス年間利用者数77万人を目標に掲げておられますが、さらなる先進事例の研究やさまざまな取り組みを行わなければ、不快かつ不便さを市民の皆さんに強いることになってしまいます。市として、今後どのような取り組みをされるお考えなのか、お伺いいたします。  また、路線バスに乗ったことがない子どもたちが多く、路線バスの乗り方がわからないなども、路線バス離れの一因になっているのではないかと言われています。子どものころから、社会体験学習として路線バスに乗る体験を積極的に促進することは非常に大事ではないかと考えますが、市の見解と今後の取り組みについてお伺いします。  また、広域公共交通整備促進の観点からお伺いいたします。湖東三山スマートインターチェンジから主要幹線道路へのアクセスの整備促進、ならびに国道8号線渋滞緩和などの効果が期待される多賀サービスエリアに併設が計画されているスマートインターチェンジへの本市の見解や取り組み状況についてお伺いいたします。  次に、交通安全対策についてお伺いいたします。高齢者が関係する交通事故がよく報道されています。高齢者を対象とした交通安全教育や啓発の実施状況と今後の取り組みについてお伺いします。  また、子どもたちの交通安全教育も重要と思いますが、幼児・児童・生徒それぞれの発達段階に応じた教材や指導内容、それぞれの発達段階に応じた興味を引きつける指導ができているのか。現状と今後の取り組みについてお伺いいたします。  続いて、交通環境の整備の観点から、歩行者や車両の安全を確保するガードレールやカーブミラー等の交通安全施設の整備への取り組み状況と適切な維持管理ができているのか、お伺いいたします。  また、自治会等から、地域における危険箇所の交通安全対策の要望もあると思いますが、そのような要望に対して適切かつ迅速に対応できているのか、お伺いいたします。  さらに、ニュータウンとして開発されたような地域は、碁盤の目状の道路になっていることが多く、一見見通しのいい道路になっていますが、交差点も多く、交差部の角の家々で視界が遮られることにより、出会い頭の事故なども多く、角の家に車が突っ込んでしまうような事故も多発しているようです。そのような地域への事故防止のための市の対応状況と今後の取り組みについてお伺いいたします。  以上よろしくお願いいたします。 457 ◯議長(安藤 博君) 市長。 458 ◯市長(大久保 貴君) 野村議員の公政会代表質問にお答え申し上げます。  私からは、大項目2、市庁舎耐震補強・増築・改修工事にかかる工事請負契約に関する調査特別委員会の調査報告書についてのご質問からお答えいたします。  まず、本工事の工事請負契約に関する市長の責任についてお尋ねです。  市庁舎耐震補強・増築・改修工事は、本市にとりまして非常に重要な事業です。しかしながら、市庁舎耐震補強・増築・改修工事にかかる工事請負契約に関する調査特別委員会調査報告書の中でもご指摘いただきましたとおり、本事業につきましては、事業遂行に向けた全体のマネジメント体制が確立されていませんでした。このご指摘は真摯に受けとめたいと思っています。私自身の監理監督が十分ではなかったと思っており、管理監督者としての責任も極めて重いと受けとめております。改めて、ここに深くおわびを申し上げたいと存じます。  次に、市長への信頼やガバナンスに対する市職員の不安についてお答えします。  私自身は、ご指摘いただいたような、職員の私に対する信頼やガバナンスへの不安を直接聞いたことはありませんが、これまでから申し上げているとおり、今後、ミーティングや日常的なコミュニケーションを活発に行った上で、意見を出し合える、風通しのよい職場づくりにさらに努めてまいりたいと考えております。また、今年度、彦根市コンプライアンス推進規程と彦根市職員等の内部通報に関する要綱を定め、職員が意見を言いやすい取り組みを始めました。こうした取り組みを通じ、職員との信頼関係やガバナンスの強化に取り組んでまいりたいと考えております。  次に、関係職員等に対する処分や人事異動の趣旨についてお答えします。  関係職員への処分につきましては、市庁舎耐震補強・増築・改修工事にかかる工事請負契約に関する調査特別委員会による調査が終結したことを受けて、処分の内容、時期を適切に判断したいと考えております。また、不祥事に対する処分につきましては、彦根市一般職職員分限懲戒審査委員会による意見具申に基づき、都度、適切に行っておりますが、人事異動につきましては、市としての必要性と適材適所を考えて、任命権者の判断で行っているところです。  最後に、課題が山積する市政運営に対する市長の政治責任につきましては、議員ご指摘のとおり、現在、本市にはさまざまな課題が山積していることを大変重く受けとめております。  今議会で報告いただき承認されました市庁舎耐震補強・増築・改修工事にかかる工事請負契約に関する調査特別委員会調査報告書においては、問題点として、事業遂行に向けた全体のマネジメント体制が確立されてなかったことや、私から関係部署への状況確認も逐一なされなかったことなどをご指摘いただきました。また、同報告書において、委員会の皆様からは、私のガバナンス機能を強化し、安定した市政運営に取り組むことなどのご意見・ご提言もいただいているところです。  私としましては、まずは私自身がこれらの問題点、またご意見やご提言をしっかりと受けとめ、その上で、市政の運営に全力で取り組んでまいりたいと考えております。そのためには、市民の皆様に対して、また職員に対しても、これまで以上に誠心誠意、各種事業についてご説明させていただくことや、本年7月に制定しました彦根市コンプライアンス推進規程や彦根市職員等の内部通報に関する要綱を実効性のあるものとして運用していくこと、今議会に提案しております彦根市入札監視委員会の仕組みを整備していくことなど、しっかりと各種事業を行うための体制づくりを進めながら市政運営に全力で取り組むことが、私の市長としての政治責任であると考えています。さらに、私自身を律するものとして、またこれまでもお答えしておりますが、今議会において、市長の給与の減額について追加提案させていただきたいと考えており、準備を進めているところです。提案させていただいた際には、ご議論を頂戴したいと考えております。 459 ◯議長(安藤 博君) 都市建設部長。 460 ◯都市建設部長(藤原 弘君) 続きまして、私から、大項目1、本年度当初予算における主要な事業の進捗状況および平成31年度予算編成についてのご質問のうち、本年度当初予算重点事項の進捗状況についてお答えさせていただきます。  まず、松原町大黒前鴨ノ巣線、大黒川ほか河川整備事業の進捗状況につきましては、今般の国体開催に関連し、本市では、主会場へのアクセス道路と周辺の河川整備事業を担うこととしております。この中で、アクセス道路であります都市計画道路松原町大黒前鴨ノ巣線は、沿線に立地する小学校等の通学路の安全対策も同時に目的としており、県道彦根米原線から県道彦根港彦根停車場線までの1,200メートル区間について、歩道整備を含めた道路拡幅を行います。現時点の進捗状況としましては、おおむねの詳細設計と境界確定等の用地測量を終えており、今年度からは用地買収に着手しております。  用地買収の状況につきましては、この8月末時点で約5,400平方メートル、41筆のうち約2,900平方メートル、21筆の買収を終えており、その進捗率は取得面積ベースで54%であります。なお、今後におきましても、引き続き、地権者の皆様にお願いしてまいりたいと考えており、次年度からは工事に着手する予定としております。  また、大黒川ほか河川整備事業につきましては、国体主会場周辺の普通河川大黒川および大洞川の河川整備を予定しており、現時点までに詳細設計をおおむね終え、こちらにつきましても、次年度からは工事に着手する予定としております。  次に、JR稲枝駅周辺整備事業の西口駅前広場および東口駐車場整備の進捗状況は、当初予算の工事請負費1億1,300万円のうち、西口駅前広場の整備等について約4,700万円を執行しており、予算ベースでの進捗率は41%です。なお、東口駐車場整備は、この10月ごろに工事発注を予定しており、いずれも平成31年度末の完成を目指しております。  次に、河瀬公園整備事業の進捗状況につきましては、まず用地買収ですが、6月定例会以降新たに2名の地権者と契約を終え、現在、総地権者34名のうち30名の用地買収が完了しております。進捗率は88%となり、6ポイントの推進となっております。また、用地測量につきましては、現在、既存の官民境界確定資料の精査や現地調査に取り組むとともに、境界確定に向けた隣接地権者の確認を進めているところです。 461 ◯議長(安藤 博君) 総務部長。 462 ◯総務部長(犬井義夫君) 次に、私からは、大項目1、本年度当初予算における主要な事業の進捗状況および平成31年度予算編成についてのうち、平成31年度予算編成についてお答えいたします。  中期財政計画の達成には、歳入・歳出両面での対応が必要であると考えております。  歳入面では、受益者負担の原則にのっとり、使用料、手数料等の改定を行うほか、広告宣伝活動を通しまして、まだ潜在的に増収の余地があるふるさと納税の強化を推進していくことを考えております。  歳出面では、国体関連経費や公共施設管理計画に基づく個別施設の修繕費等が増加する見込みであるものの、働き方業務改革による業務見直しについて、各課からの提出調書に基づき、一般職員および所属長を対象としたコンサルタント業者のヒアリングが実施され、事業の廃止・継続等の方針案が示されたところです。この方針案につきましては、それぞれの原課に確認を行ったところであり、現在、集計等の調整中ではありますが、一定の削減が見込まれるところです。  予算全般につきましては、財政調整基金に依存しない体制に転換を図るため、歳入規模は大幅に減少しますが、一般財源を各部局に配分する予算枠配分方式を採用しますことから、従来までの一括査定方式と比較しますと、各担当部局内での優先度や効果の議論を通じた予算規模の抑制効果が期待されるところであり、実質収支の改善は可能であると考えております。 463 ◯議長(安藤 博君) 教育長。 464 ◯教育長(善住喜太郎君) 大項目3、教育に関する取り組みについて、中項目1、全国学力・学習状況調査の結果について、まず本市の各科目の状況についてお答えいたします。  平成30年度は、全ての科目で全国平均を下回る結果となっています。  小学校におきましては、主に知識を問うA問題では、国語が0.7ポイント、算数が0.5ポイント、また主に活用を問うB問題では、国語0.7ポイント、算数2.5ポイント、3年に一度実施される理科ではそれぞれ1.3ポイント下回りました。  中学校におきましては、A問題では、国語2.1ポイント、数学0.1ポイント、B問題では、国語2.2ポイント、数学2.9ポイント、理科では0.1ポイント下回りました。  この結果から、全国のどのあたりの順位となるかをお答えするのは難しいものの、実施された全10科目中半分は全国との差が1ポイント以内には入っています。  続きまして、直近5年間の本市の結果の推移についてお答えします。  ここ5年間の全国平均との差につきましては、科目数が非常に多くなりますので、全国平均との比較でお答えします。平成26年度は中学校の数学Aだけが全国平均を上回りましたが、平成27年度は小・中学校のどの科目も下回りました。平成28年度は小学校では国語B、算数B、中学校では数学A、数学Bが上回り、平成29年度は小学校の国語B、中学校の数学Aが上回りました。平成30年度は、先ほど申し上げましたように、残念ながら全国平均を上回った科目はありませんでしたが、本市と全国平均を比較した場合、その差は縮小しております。  また、県平均と比較しますと、平成26年度は小学校の国語B、算数B、中学校の国語B、数学A、数学Bが県平均を上回りましたが、平成27年度は中学校の数学Bのみが上回りました。その後、平成28年度は小学校の国語B、算数A、算数B、中学校の数学A、数学Bが上回り、平成29年度は小学校の全ての科目と中学校の数学Aが上回り、数学Bは同等でした。平成30年度は小学校の国語A、国語B、算数A、中学校の国語B、数学Aが上回り、小学校の算数Bは同等でした。  続きまして、本市の取り組みと結果の分析についてお答えいたします。  平成27年度の小・中学校ともに全国平均を大きく下回る結果を受け、平成27年度は、11月までに彦根市学力向上検討推進委員会を開催して、学校および教育委員会が学力向上に取り組む方針を明確にしました。  学校では、学力向上担当を校務分掌に位置づけることとし、新たに学力向上のため、市費臨時講師3名と教員の指導力向上を目指す学習指導支援員2名を配置しております。さらに、小・中学校の教員を対象とした先進校視察研修を実施し、これまで108名の教員を派遣しました。  このような方策が、学力向上に向けた教員の意識改革、学校全体としての取り組みを進めることにつながり、全国平均との差の縮小に結びついてきているのではないかと考えています。  続きまして、学力向上に向けた今後の取り組みについてお答えいたします。  平成27年度から進めてまいりました学力向上に向けた方策につきましては、一定の成果があらわれてきていると考えておりますが、これまでの結果をもとに、今後を見据えた新たな方策の策定を進める予定であります。また、今年度からこれまでの基礎学力確認テストに代えて、子どもたちの基礎的な知識と活用力を一体として把握できる彦根市学力テストを12月に実施し、4月に実施される全国学力・学習状況調査と合わせて年間2回のPDCAサイクルによる検証を行い、子どもたちの学力向上への取り組みをさらに進めてまいりたいと考えております。  次に、中項目2、教育長の再任に当たって、まず就任以降の教育長の取り組みと実績に対する評価についてお答えいたします。  平成27年10月2日に教育長に就任して以来、とりわけ子どもたちの学力向上は学校教育のあらゆる施策につながる糸口になるものと位置づけ、彦根市の最重要課題として全国学力・学習状況調査の正答率が全国平均を上回ることを目指してまいりました。この3年間を通じ、学校における学力向上に向けての教員の意識改革、授業改善等、学校としての学力向上への取り組みは一定進んだものと考えます。  また、いじめ等の問題行動対策にはスクールソーシャルワーカーを活用した環境調整を導入し、地域や保護者に対してより理解を得るため、適宜情報発信できる学校ホームページを整備いたしました。  さらに、スポーツ推進計画を策定するとともに、スポーツに親しむための環境整備や平成36年度に開催される国民体育大会に向け、競技力向上にも取り組んでまいりました。  加えて、放課後児童クラブ運営事業につきましては、入会する児童の増加に対応するため施設整備を進め、待機児童を発生させることなく、利用を希望する児童を全て受け入れるよう努めてまいりました。  一方、文化財政策におきましては、「歴史と伝統を生かし、文化の香り高いまち」を目指すため、特別史跡彦根城跡や名勝玄宮楽々園などの保存整備を初め、河原町芹町地区の重要伝統的建造物群保存地区への選定など、市内に残る豊かな文化財の適切な保存に取り組んでまいったつもりです。  これらの事業に取り組んだ実績につきましては、一定の成果を見たものもありますが、全国学力・学習状況調査の結果が、依然、全国平均を下回るなど、道半ばのものもあり、引き続き継続して取り組んでまいる必要があるものと考えております。  続きまして、今後3年間の取り組みや目標への決意についてお答えいたします。  まず、一つ目は学力向上であります。平成27年度に策定した学力向上に向けた具体的な方策を見直すこと、特に子どもの自主的で主体的な家庭学習の定着が重要であると考えております。また、学力の高い子どもはさらに力を伸ばせるよう、課題がある子どもには学習習慣が身につくよう、授業改善や個別の支援を丁寧に行うことも大切だと考えております。  二つ目は教員の働き方改革に向けた取り組みであります。学校が抱える課題が複雑化・多様化する中、教員が意欲、やりがいを高め、健康で充実して働き続けられる職場環境の整備を進めるよう、学校における働き方改革に取り組んでまいります。  三つ目は教員の倫理意識の向上であります。本市教員の逮捕事案が発生したことはまことに遺憾で、これまでの教員研修が十分でなかったことを痛切に感じております。服務指導者である校長への指導を徹底し、不祥事の根絶に向け、服務監督権者の長として、私が先頭となって指導してまいります。  そして、文化財政策につきましては、今後は文化財の適切な保存だけでなく、その活用にも重点を置きながら、地域における文化財の計画的な保存・活用に努めてまいりたいと考えております。  次に、中項目3、教員が逮捕された事案について、まず事案に対する教育長の見解についてお答えいたします。  このような事案は、教育公務員としてはあってはならない行為であり、被害者はもとより、児童・生徒、保護者の皆様、地域の皆様の学校教育への信頼を裏切ることとなり、おわびを申し上げますとともに、教員倫理を高める指導が不足していたと考えているところです。  続きまして、マスコミ対応に対する教育長の見解についてお答えいたします。  教育委員会としましては、被害に遭われた方を守ることを第一に考え、マスコミの方々にも慎重な対応をお願いさせていただいたところです。  続きまして、今後の再発防止策についてお答えいたします。  これまで、公務員倫理に基づく綱紀の粛正と服務規律の確保について、機会あるごとに喚起し、各校においては、不祥事防止を自分事として捉えることができるよう、不祥事防止研修を重ねてまいったつもりです。しかしながら、その成果が生かされず、今回不祥事が起こりましたことから、教員には教育公務員としての自覚と認識を一層高めるよう、引き続き、教員倫理の徹底に向けて、私が先頭に立って取り組みを進める決意です。 465 ◯議長(安藤 博君) 選挙管理委員会委員長。 466 ◯選挙管理委員会委員長(小川良紘君) 大項目4の投票率の向上策についてのうち、中項目5、義務教育段階における選挙に対する教育について、以外にお答えいたします。  まず、投票所の数を元に戻すことについてですが、平成13年4月執行の彦根市長選挙から、54カ所の投票所を38カ所に変更しましたが、現在のところ、投票所の数を元に戻す予定はありません。  その理由について説明します。昭和44年5月15日に、旧自治省、現在の総務省から出された通知によりますと、投票所から選挙人の住所まで道程3キロメートル以上ある投票区においては、投票区の分割再編成による解消に努めることとされております。現在の投票区は、投票所までの距離についても考慮の上、編成されていること、また全市的な見地から、地理的な状況、有権者数、投票所としての施設の状況、類似都市の投票所数等も考え合わせ、多角的に検討した結果であります。しかしながら、各投票区において有権者数の著しい変動が生じた場合には、個々に見直しを検討すべきと考えております。  次に、選挙管理委員会の責務、選挙の投票に対する認識についてですが、まず選挙管理委員会の責務について、公職選挙法第6条では、「総務大臣、中央選挙管理会、参議院合同選挙区選挙管理委員会、都道府県の選挙管理委員会および市町村の選挙管理委員会は、選挙が公明かつ適正に行われるように、常にあらゆる機会を通じて選挙人の政治常識の向上に努めるとともに、特に選挙に際しては、投票の方法、選挙違反その他選挙に関し必要と認める事項を選挙人に周知させなければならない」と定められております。選挙管理委員会としましては、この規定に従い、選挙の公正な管理執行が最も重要であると認識しておりますが、選挙啓発についても重要と考えており、引き続き、啓発に取り組んでまいります。  次に、投票率向上に向けた今後の議論についてですが、投票率は、選挙の種類や争点、また政治状況など、さまざまな要因が影響し、一概に要因を定めることは困難だと考えております。しかしながら、議員ご指摘のとおり、さきの滋賀県知事選挙で県内投票率最下位であったことを踏まえ、全ての投票所での車椅子設置の検討や、不在者投票の指定施設となる要件を満たす可能性がある老人ホーム等に対し、不在者投票に関する説明を行うとともに、不在者投票の指定施設となっていただくようお願いするといった取り組みを行い、投票環境の向上に努めてまいりたいと考えております。  また、市民への啓発活動として、本市の投票率が低いという現状を全戸配布の「白ばら通信」などの広報紙を通して市民の皆様に知っていただくほか、今後は、市内の小・中・高等学校への出前講座の実施、市内3大学と連携した啓発活動を行う予定であり、主権者教育にも力を入れたいと考えております。投票率をいかにして向上させるかは重要な課題であると認識しており、選挙管理委員会として、継続的に議論し、啓発活動による有権者の意識高揚に努めてまいります。  最後に、委員からの投票率向上に向けた提案や意見についてですが、選挙管理委員からも多くのご意見をいただいております。  特に平成28年7月に執行された参議院議員通常選挙から、滋賀県立大学の交流センターに期日前投票所を設置しておりますが、駐車場から投票所までの距離が遠く、場所がわかりにくい状況であったため、「投票所までの案内をわかりやすくするべき」との意見がありました。その意見を踏まえ、今年6月に執行された滋賀県知事選挙では、大学の駐車場から投票所までに、看板およびのぼり旗を設置することにより案内を強化しました。その結果として、今回の投票者数は316人であり、前回の参議院議員通常選挙時の126人から倍以上となっています。  また、「市内大学との積極的な連携をするように」との意見があり、市内の3大学に働きかけを行い、啓発活動について調整を進めているところです。  さらに、「障害のある方も投票しやすい環境づくり」についても意見があり、6月の滋賀県知事選挙から、投票用紙の滑りどめシートの採用や、視覚に障害のある方の介助の手引きを職員に周知するといった対応を行いました。  今後につきましても、委員からのご意見を踏まえ、ビバシティ彦根の期日前投票所におけるわかりやすい案内表示の検討等、期日前投票所や当日投票所の投票環境の向上に取り組んでまいりたいと考えております。 467 ◯議長(安藤 博君) 教育長。 468 ◯教育長(善住喜太郎君) 私からは、義務教育段階における選挙に対する教育についてお答えいたします。  まず、義務教育段階での選挙に対する教育の必要性やどのような手段で実施していくのかにつきましては、義務教育段階では、一人ひとりが社会の一員としての自覚を持ち、主権者として将来にわたって政治にかかわろうとする意識を養うことを目的として、選挙についての指導を行っております。その中で、学校の児童会や生徒会、学級会において、一人ひとりの意見や願いを大事に、全体を考えて運営する態度を身につけることや、その大切さを学ぶことも必要だと考えております。  次に、教科や学習内容、学習時間等につきましては、社会科の学習として、小学6年生では、「わたしたちのくらしと日本国憲法」の学習の中で、国民主権とかかわらせて、選挙で代表者を選び政治に参加する参政権について1時間程度、中学3年生では、「民主政治と政治参加」、「国の政治のしくみ」の学習の中で、議会政治の仕組みやその意義、また選挙制度や民主的な議決方法を3時間程度学習するとともに、選挙権を得ることの重要性やそれに伴う責任を自覚させるような授業を行っております。  また、中学校では、生徒会長を選挙で決める際に、選挙運動や立会演説会も実施しています。特別活動や日々の学習の中で、班や学級、学年、校種等、子どもたちの発達段階に応じた集団の中で、話し合う活動もできるだけ設定しております。  最後に、こうした教育による子どもたちの状況と今後の教育方法につきましては、まず選挙に係る学習後に、子どもたちからは、「投票で自分の意思を伝えることが大切だ」、「1票の大切さがわかった」等の感想が見られました。また、選挙管理委員会が募集するポスター募集等にも多くの子どもたちが参加し、関心を高めたと感じております。  今後は、議会政治の仕組みや選挙制度を理解させるだけではなく、これまで以上に、選挙管理委員会などの関係機関との連携を図り、議場への訪問や子ども議会への参加、選挙出前講座を活用していきたいと考えております。  また、選挙そのものの学習ではありませんが、小学校の段階から、社会科や総合的な学習の時間を通して、身近な地域の課題を考えていく経験を積ませることにより、子どもたちの暮らしをよりよくするためには、選挙がいかに大切なのかを子どもたち自身に気づかせるようにしていきたいと考えております。 469 ◯議長(安藤 博君) 福祉保健部長。 470 ◯福祉保健部長(牧野 正君) 私からは、大項目5、老人クラブへの取り組みについてのご質問にお答えいたします。  まず、高齢者意識の変化に対する認識についてですが、議員ご指摘のとおり、各単位老人クラブの加入者は年々減少しております。担当職員が、窓口に来られた方から、役員の交代が困難となっていることや、活動が低調になりつつあることなど、老人クラブが直面している問題についてお話を伺うこともあります。このような問題が起こる要因は、役員を務めることの負担感以外にもさまざまな要素があろうかと思いますが、クラブ的要素を持った組織への思いが強くなってきているかどうかという点につきましては、市としては把握しておりません。  次に、高齢者の老人クラブに対する意識についてですが、現時点では、高齢者を対象とした老人クラブに関する意識調査等を行っていないため、把握しておりません。  次に、高齢者意識の変化を踏まえた老人クラブの運営や高齢者福祉の今後のあり方についてですが、老人クラブは、高齢者が生きがいづくりや健康づくりなどの社会参加を通じて地域を活性化していくことを目的としており、本市の高齢者福祉におきましても、介護予防や日常生活の支援など、非常に重要な役割を担っていると認識しておりますので、今後も、より活発に活動していただくことを期待しております。現在、市からは、各単位老人クラブの活動が低調化するのを防ぐために、活動経費に対して一定額を補助金として支出しており、今後も継続した支援が必要であると考えております。これは基本的に県の補助要綱に基づいて交付しているものですが、高齢者ニーズの変化に伴い、見直しが必要と判断した際には、県への働きかけも含めて検討する必要があると考えているところです。  次に、県の老人クラブに対する考えや認識についてですが、県の高齢者施策に関する総合的な計画であるレイカディア滋賀高齢者福祉プランの中で、老人クラブに関する考え方が触れられており、「老人クラブにおいては、介護予防や日常生活の支援など、地域支え合いの担い手としての活動が期待されます」と記載されていることから、本市の認識と相違ないものと考えております。  次に、高齢者の老人クラブに対する認識や希望等に関する調査の実施と調査結果に基づく施策の実施についてですが、近年の老人クラブの会員数が減少している現状を鑑みますと、議員がおっしゃるような希望調査等を行った上で、老人クラブ活性化のための施策を検討することも必要であると考えております。
     次に、カラオケやマージャン等をクラブ化し、高齢者の生きがいを高めるための手段として補助制度を検討・実施することについてですが、本市ならびに県の現行の補助制度では、地域活動、教養活動および健康活動に必要な経費は補助対象として認めておりますが、親睦会等の娯楽を目的とした活動経費は補助対象外としているところです。カラオケやマージャン等の趣味・娯楽活動に対して公費で補助を行うことに関しては、慎重な判断が必要であると考えております。  次に、元気な高齢者に対する福祉の根幹となる部分についての認識と施策の具体化についてですが、元気な高齢者には、支えられる側から支える側に回っていただき、地域を支える重要な担い手として活躍できる環境を整備することが大切であると考えております。今年度から事業化しましたシニアサポーターズクラブもその一環であり、今後も継続して、高齢者が活躍できる環境整備に取り組む必要があると考えております。  最後に、単位老人会からの意見聴取や連絡・調整等の方法についてですが、現在は補助金申請のやりとりの中で、個別に会長や役員の方からご意見を頂戴しているところです。今後につきましては、議員からご提案いただきました希望調査等を行うことも単位老人クラブの意向を聞くよい機会ですので、その実施に向け研究していきたいと考えております。 471 ◯議長(安藤 博君) 文化財部長。 472 ◯文化財部長(高田秀樹君) 大項目6、彦根城世界遺産登録についてのご質問のうち、1000人委員会以外のご質問にお答えいたします。  初めに、平成36年までの作業工程についてお答えいたします。  これまでの彦根市議会定例会におきまして、市長が説明してまいりましたように、今年度末に推薦書原案を文化庁に提出し、平成33年度までに国からユネスコの世界遺産委員会に推薦していただき、平成36年度までに登録を実現するというスケジュールを考えております。このスケジュールに沿って、今年度は、市と県の担当者が、文化庁や学術検討委員会の先生方から個別に示された諸課題を検討しながら推薦書原案の内容を固めた後、学術検討委員会にお諮りし、今年度末に文化庁に提出したいと考えております。来年度には、いよいよ彦根城が佐渡鉱山とともに推薦案件として文化庁で審議されることを目指しておりますので、滋賀県に担当部署を開設するなど、推薦書原案の作成作業により積極的に取り組んでいきたいと考えております。本市におきましても、文化財課などで保存管理体制を整備し、シティプロモーション推進課が中心となって、情報発信、啓発活動に取り組むことを検討しております。国からの推薦が決まりましたら、文化庁にも推薦書の内容修正や翻訳などにご協力いただき、国から世界遺産委員会へ推薦書を提出していただきます。その後は、イコモスの審査・現地調査、世界遺産委員会での審議と進んでまいりますが、国の全面的な支援を受けて、彦根城の世界遺産登録を実現したいと考えております。  続きまして、彦根城の顕著な普遍的価値についてご説明申し上げます。  彦根城の世界遺産登録については、姫路城との差別化が大きな課題でした。姫路城は天守などの建造物に価値があると評価されましたが、彦根城は天守、御殿、武家屋敷、大名庭園や藩校の遺構がまとまって残る彦根城の中堀より内側の特別史跡に価値を求めることができるのではないかと考えています。このエリアは、武士が天守を中心とする城に集住し、価値観を転換して、文武両道の官僚としてまとまり、200年以上にも及ぶ安定した社会を維持したという、江戸時代の武士による統治の仕組みを日本国内の城の中で最もよく示しており、この当地の仕組みは日本史においても、世界史においても独特な仕組みであることが明らかになってきました。現在、特別史跡を中心とする範囲を構成資産とし、その周りの景観計画や歴史まちづくり計画などで景観規制を行っている範囲をバッファゾーンにする方向で検討を進めています。  続きまして、児童・生徒に対する啓発活動とその効果についてお答えいたします。毎年、彦根市内の小学6年生の全員に、彦根城の価値を紹介する啓発冊子をお配りしています。児童がその啓発冊子を家庭に持ち帰り、ご家族と一緒に学ぶことによって、彦根城に対する関心や理解を高めていただきたいと思っています。彦根の子どもたちに、彦根城に関心を持っていただき、市民の宝として大切に守っていきたいという気持ちを育てることは、彦根城を末永く保存するために、とても大切なことだと考えています。  続きまして、民間団体と連携し、世界遺産登録の機運を高める方策についてお答えいたします。  これまで、彦根城の世界遺産登録につきましては、彦根ユネスコ協会において、情報発信や啓発活動に取り組んでいただいておりますが、今年度には、彦根城世界遺産登録意見交換・応援1000人委員会も発足しました。本市といたしましては、これらの組織を通じて民間団体との連携を図り、1人でも多くの方にご理解・ご協力をいただいて、世界遺産登録の機運を高め、盛り上げていきたいと考えております。世界遺産登録に当たっては、地元の住民がどれだけ世界遺産登録を理解し、応援しているかも問われます。民間団体や市民の方々が、それぞれのお立場で、自発的に彦根城の世界遺産登録を応援していただくような体制を整えていくためにも、彦根城の価値を皆さんにお伝えする機会を設けたいと考えております。  続きまして、城塞軍事遺産国際学術会議に関するご質問にお答えします。  ICOFORT、城塞軍事遺産国際学術委員会は、議員ご指摘のとおり、世界遺産登録の審査などを行うイコモスの城郭専門委員会です。今年の10月23日から26日にかけて、ひこね市文化プラザを主会場として開催されるICOFORT学術会議には、国内外から多くの専門家が参加されます。日本初のICOFORT学術会議を彦根市で開催していただくことは、本市の城のまちとしての知名度を国内外に高め、また広める、絶好の機会だと認識しております。  また、学術会議参加者は、10月24日の午後に、彦根城を視察されますが、その際、彦根城の価値や今後の保存などについて、市の担当者が専門家からご意見をいただく機会を設けております。多くの専門家から頂戴した意見を、彦根城の世界遺産登録や今後の文化財保護に生かしていきたいと考えております。  このICOFORT学術会議には、一般市民が参加できる行事もあります。10月23日の午後に、ひこね市文化プラザのエコーホールで、日本とヨーロッパの城についての基調講演に加え、世界の城や城塞都市に関する記念シンポジウムが開催されます。この記念シンポジウムには、一般市民向けに100名分の枠を用意していただける予定で、同時通訳で発表を聞くことができます。10月1日からの一般参加者の募集開始に当たり、10月1日号の「広報ひこね」や市のホームページなどで、参加者募集のお知らせをさせていただきますので、多くの市民にご参加いただきたいと考えております。  主会場では、彦根市の歴史や文化、観光などを紹介するブースを設けるほか、仏壇組合の方の実演やさまざまなお茶を飲み比べていただく体験コーナーが設けられるなど、彦根の暮らしに触れていただける取り組みも行われます。学術会議参加者には、観光パンフレットや英語版の飲食店マップなどをお渡しして、学術会議の合間に、彦根の観光を楽しんでいただけるようにいたします。  10月に入りましたら、駅前通りに世界遺産登録をアピールする旗を設置し、学術会議の実行委員会が作製しましたパンフレットやポスターを彦根市内に配布するなどして、歓迎ムードを高める予定です。 473 ◯議長(安藤 博君) 山本市長直轄組織参事。 474 ◯市長直轄組織参事(山本茂春君) 続きまして、彦根城世界遺産登録についてのご質問のうち、1000人委員会の活動予定および会員に対するアプローチについてお答えいたします。  まず、1000人委員会は、まちを守り、まちの文化的価値の保存管理や発信方法について意見交換を行いながら、世界遺産にふさわしいまちづくりを推進するため、官民がともに考えることを目的に設立されたものです。この委員会の事務局は、彦根市市長直轄組織のシティプロモーション推進課と、その補助として彦根市教育委員会事務局文化財部世界遺産登録推進課が担っています。  委員会では、5月28日に設立総会を開催して以降、4回の役員会を開催しました。役員会では、会員数増に向けた取り組みや世界遺産に係る学びの場の提供などについて議論を重ねてまいりました。また、会員それぞれの所属団体での活動についての情報共有や意見交換を図ってきたところです。設立当時300人ほどであった会員数は、現在、1000人を超えたところであり、引き続き、会員数の増に向けた取り組みを進めてまいります。また、ICOFORT学術会議が開催される10月23日の前日には、委員会全体での研修会を開催する予定でおります。  市におきましては、役員会でのご意見を踏まえ、彦根城の世界遺産登録に向けた取り組みをPRするロゴマークを作成したところであり、現在、市民や来訪者の皆様に広く周知するとともに、彦根駅前のにぎわいを創出するため、ロゴマークを使ったPRバナーフラッグの作成と彦根駅前通りの街路灯などへの設置を進めているところです。今後は、ロゴマークを活用した啓発物品も作成していきたいと考えております。あわせて、世界遺産の意義や登録に向けた本市の状況等について、「広報ひこね」10月1日号において特集記事として取り上げ、広く市民の皆様に理解を深めていただきたいと考えているところです。  さらに、商工会議所と市、教育委員会の共催により、地域において広く市民の皆様に学びと意見交換の場を提供するために、(仮称)文化セミナー「世界遺産について学ぶ」を各地区公民館や高宮地域文化センターで、本年10月から来年2月にかけて開催する予定をしております。  次に、会員へのアプローチにつきましては、市のホームページに委員会の情報交換のページを設けており、各会員の所属団体で実施される世界遺産に係る講座やイベントについての情報を掲載し、メールで登録いただいた会員には、その都度、情報をお知らせしているところです。今後は、委員会全体での研修会や各地区公民館等で開催する文化セミナー等への参加を呼びかけ、情報提供や会員相互の意見交換を行うことにより、世界遺産登録推進への機運を高めていきたいと考えております。 475 ◯議長(安藤 博君) 企画振興部長。 476 ◯企画振興部長(馬場完之君) 私からは、大項目7、第79回国民体育大会についてのご質問のうち、まず庁内体制および担当部署と所管事項についてのご質問にお答えいたします。  本市では、国体主会場が県立彦根総合運動場に決まった平成26年度に企画振興部内に国体準備担当の専任職員が2人、翌年度の平成27年度には同部内に国体準備室を新設し、現在では、専任職員が4人となっています。また、国体準備室の全職員としては、専任のほかに教育部、都市建設部、企画振興部の職員7人が兼務または併任となっていますので、関係部局と連携を図りながら事務を行っているところであります。  国体準備室として所管する主な業務内容は、滋賀県から委託を受けている国体主会場用地取得事務や、第79回国民体育大会および第24回全国障害者スポーツ大会に向け今後必要となってくる準備委員会や実行委員会の設立準備などの諸準備、県庁や本市の庁内関連部署と各種競技団体との連絡調整などが挙げられます。庁内各部署では、教育部においてはスポーツ振興や本市開催競技種目などの競技力向上および(仮称)彦根市新市民体育センターの整備を、都市建設部においては国体主会場周辺の道路整備や河川改修、金亀公園の再整備などを、それぞれが所管しております。  次に、国体主会場用地の買収状況についてお答えします。  9月6日時点では、買収予定面積約6.1ヘクタールのうち約4.6ヘクタールを買収できており、残り約1.5ヘクタールが未買収となっております。また、契約件数で申し上げますと、全体49人のうち41人の方と売買契約が済んでおり、8人の方と締結できていません。  次に、本市が実施する事業の内容と市の負担額についてお答えします。  国体に関連するハード整備事業費としましては約102億円を見込んでおり、これらの個別事業としましては、市道松原大黒前鴨ノ巣線の整備、大黒川・大洞川の整備等、金亀公園の再整備、(仮称)彦根市新市民体育センターの整備があります。このうち、特定財源を除いた市の一般財源は約17億円となる見込みとなっております。  次に、県の窓口担当課との協議の状況についてお答えします。  滋賀県で開催予定となっています第79回国民体育大会および第24回全国障害者スポーツ大会について所管されている担当課は、滋賀県県民生活部スポーツ局国体・全国障害者スポーツ大会準備室であり、国体や全国障害者スポーツ大会に関する競技の会場地選定や開催運営などの準備に向けた窓口となっております。また、主会場となる拡張用地取得に関しましては同局内の施設整備第2係と協議を行っており、土地所有者との交渉の都度、その結果等を逐一報告し、連携を密にしながら用地交渉を行っております。さらに、県立彦根総合運動場内の既存施設解体や本市市民体育センターの解体工事については土木交通部建築課が、(仮称)彦根総合運動公園の整備については同部都市計画課が、それぞれ担当されております。本市としましても、庁内の関係部署とともに県担当部署とも適宜協議を重ねながら、両大会の成功に向け、一丸となり取り組んでいるところです。 477 ◯議長(安藤 博君) 教育部長。 478 ◯教育部長(安居庄二君) 私からは、大項目7、第79回国民体育大会についてのうち、中項目3、彦根市民体育センター解体工事の工程について、中項目4、関連施設の整備スケジュールについてのうち、細項目3、新市民体育センターの整備スケジュールについて、中項目6、県立プールの解体に係る県への働きかけについてから、中項目8、ふるさと選手登録への働きかけについてお答えいたします。  まず、中項目3、彦根市民体育センター解体工事の工程につきましては、平成29年12月市議会定例会におきまして、彦根市民体育センターの設置および管理に関する条例を廃止する条例案を可決いただき、滋賀県と平成30年1月26日付で締結いたしました物件移転等損失補償契約に基づき、滋賀県により解体工事を実施されているところです。  なお、解体工事につきましては、滋賀県において、平成30年7月15日競争入札により発注されたところであり、8月16日および18日の2回にわたり、工事の地元住民説明会を開催されました。現在、工程表に基づき内部解体作業が進められており、平成31年2月末完了を目途に、遅滞なく解体工事が進められているものと考えております。  続きまして、中項目4のうち細項目3の新市民体育センターの整備スケジュールにつきましては、現在、埋蔵文化財発掘調査および敷地の造成を進めており、予算等をお認めいただけましたら、平成31年度から建物の建設工事に着手し、平成33年度中の竣工、平成34年度からの供用開始を予定しております。  続きまして、中項目6の県立プール解体に係る県への働きかけについてお答えします。  第79回国民体育大会主会場整備に伴い廃止が決定された県立彦根総合運動場スイミングセンターにつきましては、本市にとって、生涯スポーツの振興において重要な県立施設であったことから、水泳競技団体や市民・県民の生涯スポーツ振興を図る上での重要性を鑑み、本市に再整備されるよう、これまでから幾度も要望してきたところです。  県では、昨年10月に、国民体育大会・全国障害者スポーツ大会の水泳競技会場の整備地を草津に決定し、草津市が整備するプールに補助される状況ではありますが、県東北部のスポーツ振興の拠点県立施設として再整備されるよう、引き続き要望してまいります。  続きまして、中項目7の選手育成に向けた本市の取り組みについてお答えいたします。  第79回国民体育大会に向けての選手強化につきましては、県が主体となって実施されております。  本市では、選手強化を初め、スポーツの振興および競技力向上については、彦根市スポーツ協会の役割が重要であると考えており、滋賀国体開催に向け、特に競技スポーツの裾野を広げることを目的に、平成28年度から、ジュニア期における競技スポーツ選手育成強化事業を委託しております。この事業は、国体開催種目の中から8種目を選び、市内の小学2年生から6年生を対象に、各競技種目のスポーツ教室を年10回程度実施するものです。この事業は、各種目を始めるきっかけになったり、上達するきっかけになったりするよう、充実した内容になっていると考えています。  また、それぞれの種目の強化として大きな役割を持つものとして、中学校の部活動があります。部活動の指導に関しましては、専門的な指導ができる教員不足の課題があり、スポーツの技能や専門的な知識を持つ地域人材を活用するスポーツエキスパート活用事業を実施し、各学校の顧問とともに、生徒の競技力向上に向けて取り組んでおります。  今後とも、さまざまな種目の強化のため、各学校や彦根市スポーツ協会、各スポーツ関係団体等との連携をさらに強めてまいりたいと考えております。  最後に、中項目8のふるさと選手登録への働きかけについてお答えします。  国民体育大会のふるさと選手制度とは、成年種別に出場する選手が、現住所、勤務地、卒業中学校または卒業高等学校のいずれかの所在地が所属する都道府県から参加することのできる制度になっており、滋賀県では、選手登録の受け付けや登録名簿の管理は滋賀県スポーツ協会で行っておられます。  また、県スポーツ局では、ふるさと選手制度が積極的に活用できるよう、選手の強化合宿費用等の助成を行うふるさと支援事業を創設されており、大学生等が積極的に国体に出場できるように取り組まれていると聞き及んでいます。  本市としましても、本市出身で活躍が目覚ましい選手に対し、ひこねスポーツ賞の授与や横断幕の掲出、パブリックビューイングの実施など、継続して応援してまいりますとともに、選手本人やご家族と連絡を取りながら、ふるさと選手として登録していただけるよう働きかけてまいりたいと考えております。 479 ◯議長(安藤 博君) 都市建設部長。 480 ◯都市建設部長(藤原 弘君) 私からは、大項目7、第79回国民体育大会についてのご質問のうち、周辺道路や河川の整備、公園の整備スケジュールについてお答えします。  まず、本市が実施する周辺道路や河川の整備につきましては、国体主会場へのアクセス道路として、主会場の外周部分に当たる都市計画道路松原町大黒前鴨ノ巣線と主会場周辺の普通河川大黒川および大洞川の整備を行います。これらの事業につきましては、現時点までに測量や設計を終え、用地買収に着手しているところです。なお、事業の完了時期につきましては、議員ご指摘のとおり、国体開催前年の平成35年に予定されているリハーサル大会を見据え、平成34年度末には完了する予定としております。  次に、金亀公園の再整備につきましては、全体計画はお示ししているものの、国体までに整備する施設としては最低限にとどめて実施したいと考えております。具体的には、県と共同で整備します主会場との連絡橋、現在の野球場の解体、その跡地での多目的グラウンドの整備です。これらの施設の整備を国体までのできるだけ早い時期に完成させたいと考えております。なお、これまで基本計画では全体事業費を約24億円と見積もっておりますが、全体スケジュールの延長や総事業費の縮減について検討を進めているところです。 481 ◯議長(安藤 博君) 副市長。 482 ◯副市長(山田静男君) 私から、大項目8、山林事業への取り組みについてのうち、中項目1、林業の現状と今後の展望について、中項目2、今後必要となる取り組みについて、中項目3、森林境界の明確化の進捗状況についてのご質問にお答えします。  まず、林業の現状と今後の展望についてですが、林業を取り巻く情勢は依然として非常に厳しい状態にあり、木材価格の低迷やこれに伴う経営意欲の衰退、林業従事者の高齢化や後継者不足などは全国的な問題となっており、本市におきましても例外ではありません。  本市では、平成22年3月に彦根市森林整備計画を策定しておりますが、このような状況から、積極的な林業政策を展開することは難しい状態にあります。現在は、鳥居本森林生産組合、彦根市米原市山林組合などと連携し、木材の健全な成長を図ることを目的として、間伐を必要とする森林において伐倒を行い、立木の生育および健全化ならびに利用価値の向上を図るために、間伐作業を中心にした政策を展開しており、彦根市森林整備計画の策定以降、平成23年度から平成29年度においては約38ヘクタールの間伐を実施し、今年度は約17ヘクタールを行う予定であり、来年度以降も、引き続き間伐を進めていく予定です。  次に、今後必要となる取り組みおよび森林境界の明確化の進捗状況についてですが、間伐を効率的かつ広範囲で実施できるよう、間伐を行う事前準備として、森林所有者の特定、土地の境界の確定を進める必要があると考えております。しかしながら、森林所有者や地域の森林の状況などを熟知しておられる方々の高齢化・不在化に伴い、所有者や境界がわからない状態にある森林が年々増加しており、これらの調査や情報の集約には予算の確保などさまざまな課題があることから、平成26年度以降は森林境界明確化が進んでいない状況にあります。しかしながら、一方で、予算に関しましては、平成31年度から(仮称)森林環境譲与税制度が創設されることを受け、本市におきましても、譲与を受ける予定であることから、この譲与税を活用して森林境界明確化に取り組むことができるかどうかについて検討を進めているところです。 483 ◯議長(安藤 博君) 都市建設部長。 484 ◯都市建設部長(藤原 弘君) 私からは、大項目8、山林事業への取り組みについてのご質問のうち、中項目4、降雨量と河川の氾濫や土砂災害との関係についてお答えします。  局地的豪雨に対しては、一般的に流域面積の小さい河川は、流域内に降った雨がすぐに河川に流れ込むため、氾濫の危険性が高いとされており、平田川や野瀬川などの市内の小規模な一級河川では、1時間雨量37ミリ程度で氾濫危険が高まると考えています。また、芹川などの比較的流域面積の大きい河川は、上流に降った雨が下流に到達するまでに時間を要するため、局地的豪雨による影響は少なく、各所に設けられた観測地点の水位上昇によって氾濫の危険性を把握できる特性があります。  次に、急傾斜地での土砂災害の危険性につきましては、地形や地質条件も大きく関与することから、時間雨量のみで判断することは困難ですが、現在降っている雨だけでなく、これまでに降った雨による土壌水分量が深く関係しており、土砂災害警戒情報が発表された場合は、土砂災害がいつ発生してもおかしくない状況と言われております。  また、土砂災害を防止する・軽減させる対策としましては、砂防法や急傾斜地の崩壊による災害の防止に関する法律に基づき施設整備を行うこととなり、土石流対策施設は、鳥居本地区を中心に10カ所の施設が整備されています。また、急傾斜地の崩壊対策施設は、昨年度完了した稲里地区を含めて、現時点で20カ所が整備されております。現在、宮田地区で事業を実施し、県事業でも正法寺地区にて事業実施予定であり、事業要件を満たしている他の危険箇所についても、順次事業化を目指し取り組んでまいりたいと考えております。 485 ◯議長(安藤 博君) 副市長。 486 ◯副市長(山田静男君) 続きまして、私から、大項目9、獣害対策への取り組みについての五つのご質問にお答えします。  まず、一つ目の有害鳥獣による樹木の剥皮被害の状況についてですが、滋賀県琵琶湖環境部作成の滋賀県森林・林業統計要覧によりますと、最新のデータは平成28年度時点となりますが、本市におけるニホンジカによる剥皮被害面積が10.2ヘクタールとなっております。なお、本市において、ツキノワグマの恒常的な生息は見られず、ツキノワグマによる剥皮被害の確認はされておりません。  次に、有害鳥獣駆除の実績ですが、本市では、平成29年度から年間を通じて檻による捕獲を行っており、捕獲実績の推移といたしましては、ニホンジカが平成28年度71頭、平成29年度84頭、平成30年度は8月31日現在で40頭、イノシシが平成28年度96頭、平成29年度103頭、平成30年度は8月31日現在で97頭、ニホンザルが平成28年度6頭、平成29年度15頭、平成30年度は8月31日現在で0頭となっております。  次に、農作物被害に係る過去からの推移と現在の状況についてですが、本市において、荒神山では山際に侵入防止柵を設置しており、周囲の約90%で設置が完了しております。また、鳥居本・旭森地域においても、一部の自治会では侵入防止柵の設置を行っておりますが、山の範囲が広く、山際全体に侵入防止柵を設置することは困難であり、設置が進んでいないのが現状です。そのため、山際以外でも自治会の農地全体を守れるような侵入防止柵の設置場所があれば設置を進めるなど、地域の実情に合わせた対策ができるよう取り組みを始めております。  これらの被害防止対策を進めている中で、本市における鳥獣による農作物被害額の推移としましては、平成27年度183万2,000円、平成28年度172万2,000円、平成29年度162万3,000円となっております。なお、これらの被害額は、自治会への聞き取り調査や農業共済からの提供資料等を基に算出しておりますが、出荷を行う作物に限った被害額であり、家庭菜園等は反映されておりませんので、実質的な被害額は今ほどの数値よりも大きいものと考えております。  次に、鳥居本町東内町、物生山地区に設置された防護柵の効果と他の地区への設置についてですが、平成29年度から侵入防止柵の支給を行っている鳥居本町東内町および物生山地区におきましては、地元住民の方と行政職員とで行う集落環境点検においても、ニホンジカの出没や被害が確認されていないことから、イノシシによる侵入の防止を目的として、柵の支給を行っております。  議員ご指摘のとおり、成獣のイノシシであれば、助走なしで1メートル以上の跳躍が可能と言われておりますが、滋賀県湖東農業農村振興事務所農産普及課の獣害専門職員から、イノシシは飛び越えるよりも下をくぐろうとする習性があると聞き及んでおりますので、柵をめくり上げられないよう対策を行うことで、1メートルの高さであっても侵入防止の効果は十分に見込めるものと考えております。  また、他の地区への侵入防止柵設置についてですが、住民が主体的に集落ぐるみでの獣害対策を進めるという滋賀県の方針と、県内の他市町の成功事例を受け、本市においても、効果的で効率的な獣害対策のため、資材支給は行政が行い、設置作業および維持管理を地元自治会で行っていただくようお願いしておりますので、行政側で一方的に柵の設置を進めることはできず、これまで同様、地元からの要望等に応じて侵入防止柵の設置を進めていく予定をしております。  最後に、サルの群れの数と頭数、行動範囲の状況とその対策についてですが、ニホンザルに発信器を取りつけての行動範囲の調査は、多賀町、愛荘町、甲良町、本市の1市3町共同で実施しており、事務局である多賀町の作業員2名体制で行っております。  この調査によりますと、本市のニホンザルの群れは、発信器を装着している2群と、少なくともほかに1群は存在しているとの報告を受けております。発信器を装着していない群れにつきましては、群れの形態を識別することが難しいため、さらに群れの数が多い可能性もありますが、少なくとも3群は存在していると考えております。また、発信器を装着している群れの行動範囲は、西は佐和山トンネル付近から東は荘厳寺町の集落まで、北は鳥居本小学校付近から南は小野町の集落までの範囲内を主として移動していると確認しております。なお、ニホンザルの頭数につきましては、発信器を装着している2群がどちらも約30頭、発信器を装着していない群れが約20頭との報告を受けております。  また、ニホンザルの対策についてですが、議員ご指摘のとおり、ニホンザルは檻での捕獲が難しく、銃器駆除を委託している猟友会からも、銃器で狙うことが困難であると聞き及んでおりますので、駆除が難しい獣ではありますが、檻のエサの管理などについて地元自治会の協力を得ながら、少しでも捕獲数を増やせるよう努めてまいります。あわせまして、ロケット花火等による集落ぐるみでの追い払いを徹底的に行っていただくことで、人里は危険な場所であるというイメージをニホンザルに刷り込み、山から出てきにくい環境をつくることが重要であると、毎年実施している獣害研修会等で、改めて被害集落の皆様に周知してまいりたいと考えております。 487 ◯議長(安藤 博君) 都市建設部長。 488 ◯都市建設部長(藤原 弘君) 続きまして、私から、大項目10、総合的な交通体系の確立と交通安全への取り組みについてのご質問のうち、中項目11、多賀スマートインターチェンジに関するご質問以外のご質問にお答えします。  まず、幹線市道・都市計画道路の整備率の現状と今後の計画についてお答えします。  本市におきましては、道路交通網の構築による円滑化や交通安全を目的として平成10年に策定しました彦根市道路整備プログラムに基づき、大藪磯線や立花船町線などの道路整備を進めているところです。このプログラムに基づく現時点での整備率につきましては、平成29年度末時点で52.3%であり、平成32年度には60.7%の整備を目標としております。  しかしながら、この彦根市道路整備プログラムは、策定して以来既に20年が経過しており、当時とは情勢が変化しております。このことから、今年度から2カ年計画としまして、新たな道路整備プログラムの策定を予定しており、今後におきましては、新たなプログラムに基づき道路整備を実施する考えであります。  次に、里道等の舗装整備に係る市の考え方と対応についてお答えします。  里道等の舗装整備につきましては、計画的に実施しているものではなく、各自治会からのご要望を受け、道路河川課の職員が現地に出向き、道路の現状、利用状況等を確認した上で、対応を判断しております。  次に、道路の維持管理に係る要望への対応についてお答えします。  地域の道路の舗装や側溝等の整備につきましては、近年、各自治会から多くのご要望をいただいておりますが、いずれの要望につきましても、職員が現地に出向き、必要性、優先度を勘案し、対応を判断しているところです。また、維持管理につきましては、職員による道路パトロールの実施や、市民の皆様方からの通報等を受け、早期に対応するよう努めております。今後におきましても、道路管理者として適切な維持管理に努めてまいりたいと考えております。  次に、歩道のバリアフリー化の現状と今後の計画についてお答えします。  本市におきましては、彦根駅および南彦根駅周辺地区を彦根市交通バリアフリー基本構想に基づき優先的に整備を行う重点地区として位置づけており、地区内の主要道路を特定経路として選定し、道路のバリアフリー化に取り組んでいるところです。この構想に基づき、現在は、彦根駅周辺地区の彦根駅平田線および錦船町線、南彦根駅周辺地区の小泉庄堺線および小泉城南小学校線の整備を進めており、整備率につきましては、平成29年度末時点で75.7%であり、平成32年度には97%の整備を目標としております。今後におきましても、引き続き整備を進め、国民体育大会開催時期までの完了を予定しております。  次に、道路の段差をなくす道路環境整備についての市の考えと今後の取り組みについてお答えします。  今ほどお答えしましたとおり、彦根市交通バリアフリー基本構想に基づく特定経路のバリアフリー化を進めるとともに、道路改良事業による歩道整備の際には、段差をなくし、快適な通行ができるよう整備を進めているところです。また、議員ご質問のとおり、自転車の快適な通行空間の確保は、昨今の自転車利用の増加の観点からも重要であることを認識しております。ただ、自転車は車両に区分されることから、原則、車道を通行することになりますが、現実的には危険も伴いますので、本市では、歩道内に自転車通行誘導帯の設置や、新たに整備する道路については、可能な限り車道と歩道から区分けした自転車通行帯の設置も考えているところです。  次に、予約型乗合タクシーの乗合率の現状と今後の取り組みについての質問にお答えします。  まず、乗合率は、平成27年度以降1.4人程度で推移し、平成29年度は1.45人でした。  乗合率向上の取り組みとしては、乗り合った際のインセンティブを付与することが必要と考え、平成31年4月1日の路線バスおよび愛のりタクシーの再編に合わせて実施できるよう検討しています。具体的には、12月ごろに開催する湖東圏域公共交通活性化協議会の総会にて、委員の方にご議論いただくことになりますが、複数人の方が同じ停留所から乗り合う予約をされた際に、半額程度の割引ができないか、事業者との調整、検討をしているところです。  次に、路線バスの運行が困難な路線を予約型乗合タクシーに転換することについてのご質問にお答えします。  今回廃止します旭森線、河瀬線の現在のバス停に愛のりタクシーの停留所を全てに設けます。現在のバスでは、旭森線、河瀬線いずれも、市立病院に行くときは南彦根駅で乗り換えが必要でしたが、愛のりタクシーでは乗り換えなしで市立病院へ行くことができますし、主な目的地であるほかの総合病院や駅などへも乗り換えなしで行くことができます。また、河瀬方面から彦根駅方面へ行くときは、南彦根駅で乗り換えが必要になりますが、南彦根駅周辺と銀座・彦根駅方面を結ぶ手段としては路線バスやJRがあり、バスや鉄道の路線を守っていく観点からも、愛のりタクシーの路線は設定しないこととしております。  今回、結果的に、バス路線と愛のりタクシーの路線が混在していたエリアを整理することになり、利用者を取り合っていた現状から、愛のりタクシーに乗り合って利用いただくことで、路線バスと愛のりタクシー双方がより効率的に運行できるものと期待しています。少ない車両・運転手をもって、乗合率の向上と公共交通機関ネットワークの機能強化が図れるよう、乗り継ぎしやすいダイヤ設定や路線バスと愛のりタクシーを乗り継いだときの運賃割引の実施などを検討してまいりますので、ご理解をお願いいたします。  次に、路線バス年間利用者数の目標達成に向けた今後の取り組みについてのご質問にお答えします。  路線バス利用のさらなる増加に向けて、先進的な取り組みを研究し、参考にしながら取り組みをしているところです。先進的な取り組みとして全国的にも注目されているものとして、路線バス車両に設置したGPSや乗降センサーを使って、乗客のニーズやバスの遅延状況などを把握し、路線やダイヤ設計に活用している事例があります。また、ほかにも、路線バスとデマンドバスを組み合わせて運行する事例や、まちの中心にハブとなる停留所を設け、乗り継ぎを前提にしたダイヤの設定と、バス待ち環境の整備をすることで、車両を増やさず運行本数を増やし、利便性を向上させる事例などがあります。  本市におきましても、このような先進事例を参考に、バス車両に設置した乗降センサーによる動態調査を実施しているところです。今後も、バス待ち環境の改善やわかりやすい情報提供など、先進事例を研究しながら、便利で快適な公共交通を実現してまいります。
     次に、子どものころから路線バス乗車体験を積極的に促進することについてのご質問にお答えします。  議員ご指摘のとおり、子どものころから公共交通に慣れ親しむことは大変重要と考えており、以前より、小学校での公共交通の学習、モビリティマネジメント授業を推進しています。今年度は、城東小学校と旭森小学校の2年生が遠足で公共交通機関を利用される機会に合わせて、路線バスや近江鉄道の乗り方やマナー、まちにおける公共交通の役割などを学んでいただくよう、予定しております。  また、湖東圏域・東近江ECOサマーとして、この7月1日から8月31日に大人1人につき子ども2人の運賃を無料とする企画を実施し、延べ357人の小学生に路線バスを利用いただくことができました。  今後も、子どもが将来、過度に自家用車に頼らない大人、上手に公共交通を使える大人になってもらえるよう、学習機会を積極的に推進していきたいと考えております。  次に、湖東三山スマートインターチェンジから主要幹線道路へのアクセス道路の整備促進についてお答えします。  湖東三山スマートインターチェンジへのアクセス道路整備につきましては、平成22年度に湖東定住自立圏インターチェンジ・バイコロジー部会においてルート検討を行い、豊郷町の国道8号高野瀬交差点と湖東三山スマートインターチェンジを結ぶ県道北落豊郷線と松尾寺豊郷線を経由するルートを選定しており、このうち愛荘町目加田地先での約1キロメートル区間のバイパス整備について県に要望してまいりました。現時点での進捗状況としましては、道路部分の詳細設計については終えられており、今年度は交差点部分の詳細設計と用地測量を進め、平成32年度から工事に着手すると聞いております。  次に、高齢者を対象とした交通安全教育や啓発の実施状況と今後の取り組みについてのご質問にお答えします。  高齢者対象の取り組みとしましては、地域の老人会や自治会での交通安全教室を、彦根警察署等と連携して行っています。平成30年度は、現時点で九つの老人会からの依頼により、交通安全教室を開催しました。内容については、地元の方の希望を聞きながら、危険予測トレーニング、認知・判断力診断テストなどを行っています。危険予測トレーニングは、映像教材を用いて自動車を運転する際の危険事例を疑似体験するもので、日ごろの運転を振り返ってもらう契機となっています。また、運転免許証自主返納とその支援制度についてもあわせて説明を行うことで、免許返納を検討してもらうよう呼びかけを行っています。交通安全教室の実施については、老人クラブ連合会の例会にて呼びかけを行っており、今後も彦根警察署等との連携を図りながら、積極的に交通安全教室を開催していきたいと考えております。  次に、子どもの発達段階に応じた教材や指導内容等の現状と今後の取り組みについてのご質問にお答えします。  議員ご指摘のとおり、交通安全教育については、幼・小・中それぞれの発達段階に応じた指導が必要となります。  幼稚園では、日々の保育の中で、紙芝居や絵本等で交通安全について知らせたり、園外活動の前に交通ルールの確認を行うなど、子どもたちと交通安全について話し合う機会を設けています。また、保護者に対しても、機会を捉えて啓発を行っています。  小学校では、入学当初に丁寧な指導が必要なため、学級担任による学級活動での学習や集団下校の中で、事故に遭わないような交通安全教育を行っています。  中学校では、通学用自転車の点検やヘルメットの着用指導、滋賀県交通対策協議会から示されている自転車安全利用5則の徹底などの指導を行っています。  また、全ての小・中学校において、ビデオなどを用いた学習や、警察職員を講師に招いての学習、実技を伴う学習、集会の中での全体指導など、子どもたちが興味を持ち、交通安全の意識を高める工夫を行っております。  幼児対象の取り組みとしましては、未就学児とその保護者によるカンガルークラブにおいて、交通安全教室を彦根警察署と合同で開催しています。内容としては、映像を用いた交通ルールの学習や、横断歩道の通行の練習などを実施しております。  今後も、自転車のながら運転や無灯火走行など、近年の事故例を踏まえながら、子どもたちが事故の被害者にも加害者にもならないよう、交通安全教育を推進してまいります。  次に、交通安全施設の整備状況と維持管理についてお答えします。  交通安全施設である区画線やガードレール、カーブミラー等の整備につきましては、自治会からのご要望をいただき、必要性、優先度を判断した上で設置しているほか、通学路の安全点検結果に基づく整備を行っております。なお、平成29年度におきましては、区画線1万2,500メートル、防護柵およびガードレール246メートル、カーブミラー12基、通学路カラー舗装2,728メートルなどを整備したところです。  また、維持管理につきましては、職員による定期的な点検や日常的な道路パトロールを行うとともに、自治会や道路利用者からの情報提供により現地を確認し、不具合があれば早期に修繕を実施しております。今後におきましても、施設管理者として適切な維持管理に努めてまいりたいと考えております。  次に、自治会等からの交通安全対策に対する要望への対応についてお答えします。  交通安全施設であるガードレールや防護柵等の設置や修繕につきましては、各自治会からのご要望を受け、道路河川課の職員が現地に出向き、状況等を確認し、特に要望が多いカーブミラーの設置につきましては、実際に職員が自動車に乗車しての視認の確認、利用頻度や必要性を勘案し、できる限り迅速に対応しております。なお、一時停止などの新たな交通規制につきましては、滋賀県公安委員会の判断になりますことから、ご要望があれば速やかに管轄する彦根警察署に伝え、検討を行っていただいております。  最後に、碁盤の目状の道路交差点部における事故抑止への対応状況と今後の取り組みについてお答えします。  団地内などの地域の事故抑止につきましては、自治会からのご要望を受け、現地にて道路管理者と交通規制を管轄する彦根警察署が現地を確認し、過去の事故件数や発生状況を参考に安全対策を協議しており、交差点標示や減速を促す路面標示による対応を行っております。  今後におきましては、地元自治会の協力のもと、一定区域内の制限速度を30キロメートルに規制するゾーン30の指定や、生活道路を歩行者や自転車中心の空間と考える生活道路対策エリアの指定や登録を検討するほか、通過交通の速度を強制的に低下させる施設の設置などの検討も行ってまいりたいと考えておりますので、ご理解賜りますようお願いいたします。 489 ◯議長(安藤 博君) 企画振興部長。 490 ◯企画振興部長(馬場完之君) 最後に、私から、大項目10、総合的な交通体系の確立と交通安全への取り組みについてのご質問のうち、多賀スマートインターチェンジに対する本市の見解と取り組み状況についてお答えいたします。  このスマートインターチェンジは、多賀町が事業主体となって計画しているものであり、平成30年7月19日に本市を含む近隣市町や関係団体等で構成される(仮称)多賀スマートインターチェンジ地区協議会が設立・開催され、実施計画書を国等の関係機関に提出し、平成30年8月10日に町道と高速道路の連結許可を得られたところです。  (仮称)多賀スマートインターチェンジにつきましては、議員ご指摘のとおり、国道8号の渋滞緩和に効果が期待できるほか、湖東圏域に三つ目のインターチェンジができることにより、圏域住民はもとより、当圏域にお越しいただく方にとっても利便性の向上につながるものであり、企業誘致や観光振興など、湖東圏域の活性化に資するものであると認識しています。  こうしたことから、(仮称)多賀スマートインターチェンジの整備につきまして、湖東三山スマートインターチェンジと同様に、湖東定住自立圏の取り組みとして位置づけることとし、去る8月1日に開催しました1市4町の首長が出席する湖東定住自立圏推進協議会において合意を得たところです。今後、協定の変更内容や共生ビジョンに追加する内容を精査し、12月定例会に、1市4町そろって協定変更の議案を提出させていただきたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。 491 ◯議長(安藤 博君) 暫時休憩します。            午後6時21分休憩            午後6時34分再開 492 ◯議長(安藤 博君) 休憩前に引き続き会議を開きます。  野村君。   〔12番(野村博雄君)登壇〕 493 ◯12番(野村博雄君) それでは、再質問をさせていただきます。  今年度当初予算における主要な事業の進捗状況および平成31年度予算編成について。  主要な事業の進捗状況の中で、国体の道路整備について、地権者との交渉が難航しているようにも思いますが、このようなスピードで平成34年度に間に合うのか、非常に危惧しております。確認させていただきます。  また、稲枝駅の整備について、平成31年度で完成とのことですが、西口停車場線やアクセス道路との連絡線はどのようにお考えになっているのか、お伺いします。  また、河瀬公園についても、34件の対象に対して30件とのことでした。計画決定から50年近くたっているのもかかわらず、もっと強力な推進をお願いしたいと思うところです。ご見解をお伺いいたします。  平成31年度の予算編成について、ふるさと納税を200%伸ばすというもくろみを聞き及んでおりますが、総務省から返礼率は3割を超えないよう言われています。ふるさと納税の伸びが期待できるのか。また、その他の事業の精査による削減見通しについても不十分さが見られるように思います。しっかり確認させていただきたい。見解をお伺いいたします。  次に、大項目2の百条特別委員会の調査報告書についてです。  市からの信頼回復やガバナンス力不足に対する不安に対して、風通しのよい職場と言えば聞こえがいいですけれども、具体的にどのようにされるおつもりなのか、何をいつどのように実施されるのか、丁寧にお聞かせください。また、引き続き、自らが全力で市政運営に取り組むことが市長としての政治的責任のとり方とのことですが、庁舎耐震工事の遅延や業者との調停、再入札、広域ごみ処理施設、財政問題など、山積みの問題の中、議会や市民に対して、そのような漠然とした答弁では理解は得られないと思います。ご自身がどのようにかかわり、対応されるおつもりなのか。誰もが納得するような市長の政治的責任のとり方に対する決意を、再度お伺いいたします。  続きまして、大項目3、教育に関する取り組みについてです。  彦根市独自で実施されている学力試験が、学力向上のためにどれだけ効果が出ていると判断されているのか、お尋ねいたします。  また、当市の児童・生徒のこれからの学力向上に向けて、一番力を入れていきたい科目は何か、お尋ねいたします。  続きまして、大項目4、投票率の向上についてです。  「自治省の通達に基づいて、投票所3キロメートル区域内を基準に38カ所にしたので、元に戻す必要はない、そのつもりはない」との見解でした。本市の投票率はワーストワンです。このような前提に立って質問しているのです。選挙管理委員会の大切な役割の一つとして、投票率の向上が挙げられる中、その通達にこだわっているが、それほどの効果があるのか。当委員会として、もっと違う視点で、いかにして投票率の向上に取り組むのか。もう一度、原点に立ち返って考えるべきだと思います。投票率向上のための真に効果がある施策をどのようにされるおつもりなのか、どうやって真摯に向き合うつもりなのか、お尋ねいたします。  また、県立大学での投票者数が、道案内等を充実することによって増加したとのことですが、学生を含む若い世代の投票者数はどれぐらいだったのか。また、学生以外で地域の皆さんの投票はどれぐらいあったのか。その割合をお教えいただきたいと思います。  続きまして、大項目5、老人クラブについてです。  老人クラブの役割や考えについての答弁は、依然として、地域福祉を中心に、地域の支え合いであるとのお答えでしたが、そうした考えに限界が来ている。入会者が減り、組織化ができない状況にある。こういう現状を踏まえての質問なのに、十分できていないのではないか。どうすれば老人の生きがいや健康を維持することができるのか。従来のやり方に限界がある老人クラブをどうしようとしているのか。将来の高齢化を見据えて、市として、どうすれば高齢者のニーズに応えられるのか。再度、見解を求めます。  続きまして、大項目6、彦根城世界遺産登録についてです。  顕著な普遍的価値について、文武両道との答弁がありました。文武両道というのは、藩校である弘道館、金亀会館を指しているのか。そうであるならば、現在の建物のままで価値として認められるのか。確認いたします。  また、啓発活動の一番効果的な方法は、市長や登録推進課を初め、関係者や市の職員が世界遺産検定試験を受けて、級を持つことで、話題に上り、市民や全国に発信され、理解されるのではないかと思います。例えば、市長が世界遺産検定1級を持ち、職員全員が級を持つことで、彦根市の本気度を示し、職員の皆さんや民間とのベクトルを合わせる。それが機運を高めていく近道なのではないかとも考えます。見解を伺いたいと思います。  続きまして、大項目7、第79回国民体育大会についてです。  用地買収について、49人中41人にご協力いただいたとのことですが、残り8人との協議・交渉が整っていません。平成34年度の完成を目指す中、どのように用地買収を進めていくのか。具体的に確認させていただきたい。心配しておりますので、しっかりと答弁をお願いしたいと思います。  また、施設整備の全体事業費は102億円で、そのうち特定財源等を除いた市の負担額は17億円との答弁ですが、その詳細をお伺いしたいと思います。  続きまして、大項目8、山林事業への取り組みについて。  一級河川平田川等の川であれば、時間雨量が37ミリで氾濫の危険が高まるとの答弁でした。昨今、時間雨量が100ミリを超えるような豪雨がめずらしくなくなってきています。河川の氾濫対策は十分なのか、非常に不安です。しっかりとお答えをいただきたいと思います。  続きまして、大項目10、総合的な交通体系の確立と交通安全への取り組みについてお伺いいたします。  これまであった路線を途中で切ってしまうようなことをして、本当に快適かつ便利に移動できるまちづくりと思っておられるのか、ただしたいと思います。  子どものころから路線バスに乗る社会体験学習についてですが、小学校の例はお答えいただいたのですが、幼児や生徒に対しての取り組みはどうなのか、お伺いしたいと思います。  自治会等から地域における危険箇所の交通安全対策の要望に対して適切かつ迅速に対応できているのかという質問に、警察と連携しているとの答弁がありました。警察との連携はしっかりとできているのか不安に思う実例もありますので、確認させていただきたいと思います。  以上です。 494 ◯議長(安藤 博君) 暫時休憩します。            午後6時44分休憩            午後7時06分再開 495 ◯議長(安藤 博君) 休憩前に引き続き会議を開きます。  市長。 496 ◯市長(大久保 貴君) 野村議員の公政会代表質問の再質問にお答えします。  まず、風通しのよい職場をつくることについて、制度として、市のコンプライアンス推進規程と内部通報に関する要綱を定めさせていただいたと申し述べました。これをしっかりと運用していくことが、具体策としての取り組みです。  これまでも、時々に、私どもが直接、職員の皆さんと対話をしながら進めてきた過去を振り返ると、十分ではなかったとの反省に立ち、今は毎日、主要部長と朝礼ミーティングをさせていただいております。こうしたことを積み重ねながら、しっかりと信頼関係を築き、最低、この中でも意見を述べ合える環境をつくりたい。まずは日々の努力を重ねてまいりたいと考えております。かつてはやりましたけれども、部長級の職員だけではなく管理職、あるいは職員の幅を広げて対話を深めてまいりたいと考えております。  それから、私の政治責任について再度のお尋ねです。今回の市庁舎耐震補強・増築・改修事業について、手続に瑕疵があり、大変なご迷惑をおかけしている現状にあります。業者との話し合いを進め、調停に進んでいますが、まだ緒についたところです。1回目の調停が開かれていない状況でもありますので、歩み寄って、合意するまでの間も、さまざまな困難が予想されると思っております。この道をたどるという決断をしましたが、極めて難しい道のりだと思っておりますので、皆様方にもしっかりとご説明し、皆様方のお知恵もお借りしながら、完成に向けて進むことが私の責任のとり方だと、これまでも申し上げてまいりましたけれども、今も強く自分に言い聞かせております。  ご指摘のように、国体、ごみ焼却施設の建設など、大変大きな事業、困難を伴う課題ですが、職員の皆さんとともに、総力を挙げて、しっかりと案を練り、皆様方にもご説明させていただいて、市民の皆様に納得と共感を得て進めていくために、全身全霊を傾けて努力してまいりたいと考えております。  最後に、後ほど文化財部長からお答えいたしますが、世界遺産検定につきましては、私も前向きに検討させていただきたいと思っております。  以上でございます。 497 ◯議長(安藤 博君) 都市建設部長。 498 ◯都市建設部長(藤原 弘君) それでは、再質問についてお答えします。  まず、松原町大黒前鴨ノ巣線につきまして、平成34年度末に間に合うのかとのご指摘ですが、現在も順次用地買収を進めているところで、来年度、平成31年度にはおおむねの用地取得を終えられると考えております。先ほどもお答えしましたとおり、来年度から一部工事着手する見込みで、当路線の整備を優先的に実施していくこととしておりますので、想定の平成34年度末には間に合うと考えております。  また、JR稲枝駅周辺整備事業に係る稲枝駅西口アクセス道路につきましては、西口駅前から85メートル区間を第1工区とし、それから先の芹橋彦富線までの区間を第2工区と位置づけております。まず第1工区の85メートルにつきましては、来年度に完了するように考えているところです。また、第2工区につきましては、芹橋彦富線が稲部遺跡の関係で法線変更等をしておりますので、その調整等が完了しましたら、芹橋彦富線とともに進めてまいりたいと考えております。  それから、河瀬公園につきましては、議員ご指摘のとおり、計画から50年が経過しております。面積1.5ヘクタールの公園で、公図訂正などを経て、平成27年度から国庫補助を受けて事業を進めているところです。この事業の推進には用地取得が最重要であると考えております。先ほど88%と申し上げましたけれども、引き続き、残る用地の取得に向けて、全力を挙げて進めてまいりたいと考えておりますし、来年度からは一部工事に着手してまいりたいと考えておりますので、ご理解賜りますようお願いいたします。 499 ◯議長(安藤 博君) 総務部長。 500 ◯総務部長(犬井義夫君) 再質問いただきました大項目1の平成31年度予算編成についてお答えいたします。  まず、ふるさと納税による増収の件です。昨年9月から、ふるさと納税は外部委託しており、ホームページの見やすさなどから伸びており、今後も伸びが見込めると思っております。また、魅力的な地場産品の返礼品を設定するなど、品目を工夫して増収を見込んでまいりたいと思っているところです。昨今、報道では、高い率で返礼品を出されているところの見直しが言われていますが、本市におきましては、これまでから3割で返礼品を設定しており、高い返礼品の方に向けられていた目が少しでも彦根に向いていただければと思っています。  それから、歳出の削減についてですが、この7月に、市長から市役所内に通知を出されています。その中で、平成31年度の重点項目は、時期が決まっている国体関連事業に絞ることとし、福祉的な扶助費や義務教育を実施する上で不可欠な教育費、長寿命化を図るために必要な公共財の維持費などを予算の基軸と捉え、それ以外の事業については基本的に見直しを行うこととし、市の単独事業として実施する扶助費や補助金の関係、投資的事業は廃止、削減、延伸を行うよう通知されたところです。一定の役割を終えた事業などは見直しを図っていくべきと考えております。また、部局別の枠配分方式を導入しており、各部局ではこの枠内におさめるべく、部局内で議論していただきながら精査していただくことになりますので、そうした議論の活発化を通じて歳出の削減に取り組んでいかなければならないと思っています。 501 ◯議長(安藤 博君) 教育長。 502 ◯教育長(善住喜太郎君) 学力についての再質問にお答えいたします。  まず、1点目、彦根市独自のテストの効果についてですが、平成25年度から、小学5年生から中学2年生を対象として彦根市基礎学力確認テストを実施してまいりました。また、平成28年度から平成29年度までは、小学3年生、4年生、5年生と中学1年生の児童・生徒の基礎的・基本的な知識・技能の定着度を確認してまいりました。その効果としまして、おおむね彦根市の子どもたちは全国と同等の基礎学力を身につけるに至ってきたと捉えました。そのため、本年度からは、基礎的・基本的な知識・技能だけでなく、思考力・表現力・活用力も図ることができる彦根市学力テストを、小学5年生と中学2年生を対象に、12月に一斉実施し、その結果を次年度の教育活動に生かせるように考えているところです。  2点目のこれから一番力を入れたい科目についてですが、やはり学力の基盤となる国語、算数・数学で、教育委員会内に学習指導支援員をそれぞれ1名入れまして、教科指導力の向上に努めているところです。 503 ◯議長(安藤 博君) 選挙管理委員会委員長。 504 ◯選挙管理委員会委員長(小川良紘君) 最初にご質問いただきました投票所の問題ですが、ご承知のとおり、54カ所から38カ所に変わっております。私も記憶が定かではありませんが、当時、投票区域編成協議会がもたれまして、滋賀大学の森將豪先生が会長で、各地域からの専門委員を集められ、協議会が開かれたと思っています。そこで基本になりましたのは総務省通達で、これを基幹に編成されたと理解しております。投票所を増やすとなりますと、大変な問題で、私の一存で答えを出せる問題ではありませんので、また委員会等でも検討してまいりたいと思っております。  県立大学での投票者の割合ですが、現在のところ、その分類データは持ち合わせておりません。ただ、ご承知のとおり、大学生というのは、住所が変わっても変更しませんので、滋賀大学にしろ、滋賀県立大学にしろ、地元出身の割合は少ないです。滋賀県立大学でも、滋賀県出身者は少なかったと思います。投票権がこちらにない学生がほとんどで、そういったことも投票率の問題につながっています。ともあれ、若者に啓蒙しながら、投票率が上がるように努力してまいりたいと思っております。特に県立大学とは、今後もいろいろな会合を持ち、学生にも選挙に対するご理解をいただくよう計画しているところです。 505 ◯議長(安藤 博君) 福祉保健部長。 506 ◯福祉保健部長(牧野 正君) 続きまして、私から、大項目5、老人クラブへの取り組みについての再質問にお答えいたします。  ご質問の趣旨としましては、老人クラブの今後のあり方に関し、市としてどのようにすれば高齢者のニーズに応えられるのかといった内容のご質問であったと存じます。確かに高齢者のニーズを把握することは非常に大事で、その前提として、まずは高齢者の皆さんのニーズを正しく把握するために、先ほどもお答えしましたように、高齢者の皆さんの意識調査を実施していきたい。これは議員からもご提案のあった内容ですが、高齢者のニーズを把握するための意識調査を実施する方向で検討してまいりたいと考えております。  老人クラブには地域支え合いの担い手としての活動を期待しておりますが、これは市として変わるものではないと思います。意識調査の結果について、地域性あるいは年齢といったものをしっかりと分析した上で、今後の老人クラブのあり方、活性化策等についてお示ししていきたいと考えておりますので、ご理解を賜りますようお願いいたします。 507 ◯議長(安藤 博君) 文化財部長。 508 ◯文化財部長(高田秀樹君) 世界遺産登録に関する2点の再質問にお答えいたします。
     まず、普遍的価値の答弁の中で「文武両道」と言ったのは金亀会館を指すのかとのことですが、普遍的な価値について、姫路城との差別化が一番大きな課題と申し上げました。姫路城は天守という建造物に価値を求めたのに対し、彦根城は天守以外に御殿、武家屋敷、大名庭園や藩校の遺構があり、遺構は彦根西中学校のグラウンドとなっている弘道館跡を指します。これらがまとまって残り、彦根城の中堀より内側の特別史跡に価値を見出していこうと考えております。金亀会館は藩校の講堂として中央町に移築されていますが、平成28年7月にニコラ・フォシェール先生が来られたときにも、「弘道館跡とその講堂は、上物が別の場所にあるが、それでも価値は十分ある」という見解もいただいています。江戸時代の彦根における武士というのは、武士であるとともに、価値観を転換して、官僚としての役割も担っていましたので、その点を文武両道として注目しています。  2点目に、効果的な啓発として世界遺産検定を職員全員にとってもらうのはどうかとのことですが、先ほど山本市長直轄組織参事からもありましたように、商工会議所、市、教育委員会の共催により、市民対象ではありますが、今年10月から来年2月にかけて、文化セミナー「世界遺産について学ぶ」を各地区公民館や高宮地域文化センターで開催させていただきます。当然、職員にも積極的に参加を働きかけますが、これとは別に職員向けの世界遺産にかかわる勉強会も開催して、知識を高めてもらい、世界遺産検定につながるような取り組みにしていきたいと考えております。 509 ◯議長(安藤 博君) 企画振興部長。 510 ◯企画振興部長(馬場完之君) 私からは、国体関連について2問、再質問にお答えいたします。  まず、用地交渉についてですが、8月6日の新聞に、まだ10名が残っていて、難航しているというような記事が載りました。私の方も座して待っているわけではなく、担当者が頻繁に交渉に通って、8月末に1件、9月の最初に1件と、2件に承諾いただき、先ほどお答えしましたとおり、8名となっております。毎日のことですが、地権者にアポイントをとり、時には畑に行ったり、お宅へ行ったりしています。私を初め、幹部職員も行っておりますし、時には市長や副市長も個別に訪問し、交渉に当たっていただいています。今後も精力的に面談し、今年度中を目安に、あと8名の方の判こをいただけるように頑張ってまいりたいと思います。  それから、国体関連の事業費について詳細に答えてほしいとのご質問でした。新市民体育センターの事業費が約64億円で、特定財源を引いた一般財源が約14億7,000万円。道と川の関係の事業費が約14億円で、特定財源を引いた一般財源が約1億1,000万円となっております。金亀公園の再整備につきましては、先ほど都市建設部長からもありましたように、事業費は約24億円で、特定財源を引いた一般財源が約1億2,000万円程度となっております。  以上でございます。 511 ◯議長(安藤 博君) 都市建設部長。 512 ◯都市建設部長(藤原 弘君) まず、降雨量と河川の氾濫についてですが、先ほど、小規模な一級河川では、時間雨量37ミリで氾濫の危険性が高まるとお答えしました。議員ご指摘のとおり、近年、100ミリを超える雨も頻繁に起こっています。このような小規模な一級河川につきましては、滋賀県が策定しております中長期整備実施河川では、当面の整備目標として、10年確率、1時間雨量に換算しますと50ミリでの整備を計画されており、現在は野瀬川で順次工事が進められているところです。平田川につきましては、川の両側に住宅が密集している中、施工が困難な状況ですが、県の方で施工工法について検討されているところです。本市としましても、早く整備が進みますよう、継続して滋賀県に要望してまいりたいと考えております。  次に、総合的な交通体系の確立と交通安全の取り組みの中で、路線バスを廃止して快適で便利な公共交通と言えるのかとのご指摘です。今回の河瀬線あるいは旭森線の廃止により、確かに不便になるとは認識しておりますが、今回の路線バスの廃止は、運転手不足によりやむを得ないものであると判断しております。河瀬線については、愛のりタクシーで病院等には行っていただけますけれども、彦根駅へ向かうには、一旦南彦根駅で乗り換えていただくなど、ご不便をおかけします。停留所の追加や、乗り継いだ際の割引制度をとり入れるなどして、できる限り利便性が高められるように工夫してまいりたいと考えております。  次に、幼児・生徒の路線バスに関する取り組みですが、就学前の子どもにつきましては、毎年9月に実施している交通安全フェアに合わせて、塗り絵などをして、小さいころから親しみを持っていただく機会を設けています。また、中学生につきましては、昨年2月に、稲枝中学校で、国と協力して公共交通のバリアフリー教室を行ったところです。今後も、こういった中学生あるいは幼児との機会を積極的に設けてまいりたいと考えております。  最後に、交通安全施設の関係で、警察との連携が十分図れていないのではないかというご指摘でした。地元自治会からの要望は、速やかに警察にお伝えしており、連携は十分図っていると考えております。ただ、滋賀県公安委員会で判断して実施する要望につきましては、滋賀県公安委員会の基準等がありますので、実施には至らないケースが多いのは十分承知しています。引き続き、彦根警察署と連携を図るとともに、何とか対応していただけるよう要望してまいりたいと考えております。 513 ◯議長(安藤 博君) お諮りいたします。  本日の会議はこの程度にとどめ、延会したいと思います。これにご異議ありませんか。   (「異議なし」と呼ぶ者あり) 514 ◯議長(安藤 博君) ご異議なしと認めます。よって、本日は延会することに決しました。  明日は、定刻から本会議を開き、本日に引き続き、会派の代表者からの各議案に対する質疑ならびに一般質問を行います。  本日はこれをもって延会いたします。  お疲れさまでございました。            午後7時33分延会 Copyright © Hikone City, All rights reserved. ↑ ページの先頭へ...