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  1. 彦根市議会 2017-12-01
    平成29年12月定例会(第24号) 本文


    取得元: 彦根市議会公式サイト
    最終取得日: 2021-09-16
    ↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1            午前9時00分開議 ◯議長(八木嘉之君) 皆さん、おはようございます。ただいまから本日の会議を開きます。 ────────────────── 日程第1 会議録署名議員の指名 2 ◯議長(八木嘉之君) 日程第1、本日の会議録署名議員の指名を行います。  会議録署名議員に、3番北川元気君、および4番辻真理子さんを指名します。 ────────────────── 日程第2 議案第83号から議案第111号 まで(質疑ならびに一般質問) 3 ◯議長(八木嘉之君) 日程第2、議案第83号から議案第111号までの各議案を一括議題とし、各議案に対する質疑ならびに一般質問を行います。  発言の通告書が19名の方々から提出されておりますので、順次、発言を許します。その順位は、5番夏川嘉一郎君、7番赤井康彦君、6番小川喜三郎君、8番安藤博君、19番杉原祥浩君、24番馬場和子さん、4番辻真理子さん、15番上杉正敏君、3番北川元気君、23番西川正義君、12番野村博雄君、14番和田一繁君、1番谷口典隆君、11番奥野嘉己君、16番中野正剛君、20番長崎任男君、10番矢吹安子さん、2番獅山向洋君、17番山内善男君の順とし、順次ご登壇願います。  5番夏川嘉一郎君。夏川君。   〔5番(夏川嘉一郎君)登壇〕 4 ◯5番(夏川嘉一郎君) 皆さん、おはようございます。今定例会で、私が1番ということで、何か言おうと思ったけれども、言葉が思い浮かびません。いつも後半に時間がなくてばたばたしているので、時間の配分を考えて、今回は模範的な質問をしたいと思います。 5 ◯議長(八木嘉之君) 暫時休憩します。            午前9時02分休憩            午前9時02分再開 6 ◯議長(八木嘉之君) 休憩前に引き続き会議を開きます。  夏川君。
      〔5番(夏川嘉一郎君)登壇〕 7 ◯5番(夏川嘉一郎君) それでは、大項目二つの質問をさせていただきます。  大項目1、子どものいじめ防止対策について。  去る10月末、複数の新聞に、全国の小・中学校のいじめの件数が過去最多を更新したとの記事が掲載されました。もちろん今はインターネットの時代であり、かつては表面に出なかったトラブルもいじめとして認知・報告される時世であります。しかし、いじめが原因の不登校の増加や時折ではあるが自殺なども報じられていることから鑑みて、いじめが減っていないことだけは確かではなかろうかと考えます。  いずれにしても、いじめは教育の究極の目的である高潔な人格の形成に反する行動であり、決して看過すべき問題ではないのではないでしょうか。  この観点に立って、以下の質問をさせていただきます。  中項目1、被害児童・SOSの出しやすい体制づくりについて。  SOSの受信に求められる条件は、一般的に、相談のしやすさ、プライバシーの厳守、早期処理、責任ある対処等であるとされています。このことに留意しながら、以下、細項目の質問に入りたいと思います。  細項目1、いじめの経年変化について。  本市小・中学校のいじめ件数およびその中におけるネットいじめの占有率についての経年変化を、わかる範囲でお示しいただきたいと思います。概要として、30年前、15年前、現在ということでよろしくお願いします。 8 ◯議長(八木嘉之君) 教育長。 9 ◯教育長(善住喜太郎君) 市内小・中学校のいじめの認知件数は、平成28年度は、小学校が58件、中学校は39件となっております。そのうちネットいじめは、小学校で1件で、全体の1.7%、中学校も1件で、全体の2.6%であります。  なお、議員の質問にありました15年前、30年前のいじめの認知件数につきましては、データがありませんので、ご理解をお願いしたいと思います。  現行のいじめの定義と調査方法によるいじめの認知件数については、平成26年度からの経年変化を見てみますと、平成26年度は、小学校が24件、中学校は16件となっております。そのうちネットいじめは中学校のみ1件で、6.3%です。平成27年度は、小学校が44件、中学校は26件となっております。そのうちネットいじめは小学校のみ1件で、2.3%となっており、学校が子どものアンケートや面談などを実施し、積極的にいじめの把握に努めてきたことなどから、本市において認知件数は年々増加している状況です。 10 ◯議長(八木嘉之君) 夏川君。   〔5番(夏川嘉一郎君)登壇〕 11 ◯5番(夏川嘉一郎君) ありがとうございます。もう少し差が出るかと思ったのですが、この年数で見る限り、彦根市においては余り差が出ていないと思います。それはそれで一つの参考になると感じます。  細項目2、いじめSOS発信手段にライン、SNS活用の是非について。  複数の新聞に出ていますが、SNSの使用を検討する市町も出始めています。これらSNSの使用は、一人で悩む児童に適した連絡手段であるとは思いますが、いじめの件数の中にネットいじめの占める割合が増えつつある現在、さらにネット使用を進めるという、この矛盾ある行為は、教育の本旨を逸脱しているのではないかと考えます。当局のSOS受信現状も含め、見解を求めたいと思います。 12 ◯議長(八木嘉之君) 教育長。 13 ◯教育長(善住喜太郎君) 現在、市内の各学校では、全ての子どもを対象として、困っていることや悩んでいることを聞き取る教育相談の期間を設定したり、日記を書かせる取り組みやいじめに関するアンケートを実施することで、いじめの認知と解消に向けた取り組みに努めているところです。  また、本市教育委員会には、子どもがいじめSOSを発信する手段として、電話による相談窓口「いじめ相談ほっとライン」を設けて対応しております。  議員ご指摘のように、県や市が無料通話アプリを活用していじめの相談事業を試行しているケースはございます。電話より身近であるとの理由で、相談件数が増えているということですけれども、相談者の表情や声がわからない、緊急性の高い場合の居場所が特定できないなどの難しさも指摘されているところですので、現在のところ、無料通話アプリを利用した相談窓口等の開設は考えておりません。 14 ◯議長(八木嘉之君) 夏川君。   〔5番(夏川嘉一郎君)登壇〕 15 ◯5番(夏川嘉一郎君) この質問をしたのは、複数の新聞に、いろんな市町で、わかりにくい形で児童が発信している、人にわかられずにいじめられている、これから増えるだろうと書かれていたので、気になったのです。例の女性9人を殺害した事件も、SNSを使って発信していたということで、非常に危惧しています。今後、無料通話アプリなどが増えてきても、彦根市はやらないという一つの信念に基づいた行動をとっていただきたいと思います。  細項目3、いじめ問題対応力のアップ化について。  担当職員のいじめ問題に対する対応のまずさに、問題をさらに悪化させているケースもしばしば発生していると聞きます。研修などにより対応認識の共有化、能力をより高める努力をすべきと考えますが、当局の見解を伺いたいと思います。 16 ◯議長(八木嘉之君) 教育長。 17 ◯教育長(善住喜太郎君) 本市の教育委員会としましては、年に2回、生徒指導に特化した学校訪問を行っており、いじめの問題に関する学校の現状と取り組みを事前に聞き取った上で、それぞれの学校の課題に応じた指導をしております。  具体的には、いじめの問題に関する校内研修の進め方、いじめアンケートの実施、いじめ対策会議の開催等について指導を行い、いじめ問題への対応力アップが図れるように努めております。  また、教職員個々への研修としまして、年に2回、各小・中学校の生徒指導担当者を対象とした研修会を実施しております。今年度は、文部科学省への派遣研修を受講しました本市の指導主事が講師となり、全国でのさまざまないじめ事象から、教職員個々がいじめ問題に対応するスキルを上げるための手法や学校が組織的に取り組む体制づくりについて研修を実施しました。研修に参加した生徒指導担当者は、各学校におきまして、自校の教職員に研修会を開催し、いじめの問題に真摯に取り組んでもらっているところです。 18 ◯議長(八木嘉之君) 夏川君。   〔5番(夏川嘉一郎君)登壇〕 19 ◯5番(夏川嘉一郎君) 積極的に取り組んでいるという回答でしたけれども、個々に職員が対応するのではなく、常に話し合いをして、共通認識を持つ。共通の価値観で対処するというのが時代の方向ですので、今後ともよろしくお願いします。  それでは、細項目4、いじめ防止にかかわる教育関連部署間の連携体制づくりについて。  近年、制度としてのいじめ防止策として、教育担任あるいは管理者、教育委員会、保護者、スクールソーシャルワーカー等教育関連部署間による連携化・情報共有化のもとに、いじめ防止のためのチームアプローチができるシステムづくりが、程度の差こそあれ、各市町で取り組まれつつある。当市におけるこの種のいじめ防止体制の実情と今後の目指すべき取り組み内容について見解を求めたいと思います。よろしくお願いします。 20 ◯議長(八木嘉之君) 教育長。 21 ◯教育長(善住喜太郎君) 本市におきましては、学校支援・いじめ対策室が中心となり、各小・中学校からの情報や取り組み状況を取りまとめ、連携体制づくりに努めているところですが、いじめ問題は未然防止と早期発見が何より重要であると考えており、いじめ対策連絡協議会等を通じて各関係機関との連携強化を図っているところであります。  このいじめ対策連絡協議会は、警察や法務局、市の福祉部局などの関係機関を初め、PTA代表や社会教育委員小・中学校長代表により構成されており、各小・中学校のいじめ防止のための取り組みについての意見やいじめ防止のために各機関で実施されていることを紹介いただくなど、情報共有をする機会を年3回設け、連携を図っているところです。  また、各小・中学校にはスクールソーシャルワーカースクールカウンセラーを派遣し、多様なケースをもとに、児童・生徒の様子を教職員とは違った専門家の視点で捉え、子どもや保護者との面談や外部機関も含めたケース会議の持ち方などについてのアドバイスをしていることも、いじめ未然防止と早期発見につながっていると考えております。  今後は、さらに教職員からの働きかけによるものだけはなく、児童会や生徒会を中心とした子どもたちが主体となるような取り組みにも広げていきたいと考えているところです。 22 ◯議長(八木嘉之君) 夏川君。   〔5番(夏川嘉一郎君)登壇〕 23 ◯5番(夏川嘉一郎君) ありがとうございます。一応、そういうしっかりとした連携体制をつくっているとのことでした。こういう仕組みは大津が発祥ではないかと考えるのですが、いじめ問題をできるだけ明るみにして、多様な専門家同士が話し合い、防止対策を検討するという仕組みでかなり効果があると思うのです。  子どもは、いじめをなくしてほしいという願望と同時に、余り自分のことを明るみにしてほしくない、できるだけ自分が目立たない中で対処してほしいという気持ちがあるものです。この辺をしっかりと押さえないと、いじめはなくならない。現に大津では、一生懸命にやっているわりに、いじめが解消されていないというニュースが入っています。いじめを受けた児童は、余り公にしてほしくないと思っている。できるだけそっとした中で、連携体制やシステムをつくるという配慮も必要ではないかと思うのです。  再質問ですが、そういう配慮をしたシステム、気をつける部分、何か考えておられるのならお聞かせ願いたいと思います。 24 ◯議長(八木嘉之君) 教育長。 25 ◯教育長(善住喜太郎君) いじめ対応をする場合に第一に考えなければならないのは、被害を受けた児童・生徒に寄り添うこと、保護することです。いじめ対策連絡協議会におきましても、あるいはスクールソーシャルワーカースクールカウンセラーが指導するケース会議等におきましても、もちろん学校は当然ですけれども、子どもの心に寄り添う、保護者の気持ちにも十分配慮するのが原則です。そのことを原理原則の第1番目と考えているところです。 26 ◯議長(八木嘉之君) 夏川君。   〔5番(夏川嘉一郎君)登壇〕 27 ◯5番(夏川嘉一郎君) 第1番目ということで、よろしくお願いします。いじめ対策において、子どもの保護、プライバシーを守るということをよろしくお願いします。  それでは、中項目2、人間教育という見地からのいじめ対策について。  細項目1、近年の新たな人格育成教育について。  アクティブラーニング教育、あるいは読書推進教育、人権教育などの人格教育と、いじめ防止策。その相関について、当局はどのように考えておられるのか、見解をお願いします。 28 ◯議長(八木嘉之君) 教育長。 29 ◯教育長(善住喜太郎君) 国が平成25年にいじめ防止対策推進法を制定したことを受けまして、文部科学省は、いじめの防止には、全ての子どもにいじめは決して許されないことの理解を促すとともに、児童・生徒の豊かな情操や道徳心、自分の存在と他人の存在を等しく認め、互いの人格を尊重し合える態度など、心の通う人間関係を構築する能力の素地を養うことが重要であるとしています。  そのために、アクティブラーニング、いわゆる主体的・対話的で深い学びや人権教育において、子どもたちが学び合い・支え合いながらともに育つこと、コミュニケーション能力を高めていくことが大切であると考えております。  また、読書活動等を通して豊かな心を育むことも大切だと考えております。  学校におけるこうした教育活動が、いじめ防止策につながるものと考えているところです。 30 ◯議長(八木嘉之君) 夏川君。   〔5番(夏川嘉一郎君)登壇〕 31 ◯5番(夏川嘉一郎君) アクティブラーニング教育あるいは人権教育、読書教育は、積極的には、まだ始まって間がない教育の形ですので、まだ成果をどうこういうことではないと思いますが、必ず成果がでるのではないかと私も思います。しっかりと進めていただきたいと思います。  細項目2、希薄化する倫理面の見直しによる人格教育について。  現在は科学や物質主義謳歌の時代であり、そのことは同時に、倫理面の欠如や精神面衰退の時代でもあると言えます。いじめ多発も、このことに関係しているのではなかろうか。仏教の根幹教義である万物皆平等の考え方は、倫理教材として使えるのではないだろうか。さらには、強い義の心に裏打ちされた武士道の精神もしかりではないかと考えます。  いずれにしろ、幅広い倫理教育を何らかの形で取り入れるべきと考えますが、当局の見解を伺いたいと思います。 32 ◯議長(八木嘉之君) 教育長。 33 ◯教育長(善住喜太郎君) 議員ご指摘の平等や正義にかかわることは、国が示す学習指導要領の道徳教育の中でも位置づけられております。  新しい学習指導要領において、道徳の時間が教科化され、小学校においては来年、平成30年度から、中学校においては平成31年度から、本格実施となることから、さらに道徳教育を推進していきたいと考えているところです。 34 ◯議長(八木嘉之君) 夏川君。   〔5番(夏川嘉一郎君)登壇〕 35 ◯5番(夏川嘉一郎君) ありがとうございます。  道徳教育を取り入れたのは、倫理面の教育を求めるのがきっかけではなかったかと記憶しております。子どもに倫理面を教えるということですが、人類の長い歴史の中でいろいろと研さんされてきた珠玉の言葉があります。先ほど言いましたが、仏教の生きとし生ける者、皆、平等とか、武士道の精神とか、いろいろと立派なものがあります。ただ、こういうものを教材にする場合に、ひとつ間違うと、例えば儒教の「天に二日なし、地に二王なし」のように、時の政権に有利に働くような教材もあります。その辺は皆さんで十分議論して、子どもが考える対象となるような道徳の教材を選んで、教育していただきたい。子どもというのは、教えて、鍛えて、人間らしくしていく。人間もサルと同じような性質を持って生まれてきていますので、倫理教育というものがますます必要ではないかと考えます。しっかりと取り入れていただきたいと思います。彦根市独自の倫理教育は考えておられるのですか。教育長の頭の中に構想があれば、お聞かせいただきたい。 36 ◯議長(八木嘉之君) 教育長。 37 ◯教育長(善住喜太郎君) 学校における道徳教育については、文部科学省が示した道徳の学習指導要領が法的な基準となるものだと考えておりますけれども、彦根独自として、郷土の偉人である井伊直弼公等のお考えや行われた活動等、さまざまな郷土の見習うべき、学ぶべき事績がありますので、子どもたちに伝えていきたいと考えているところです。 38 ◯議長(八木嘉之君) 夏川君。   〔5番(夏川嘉一郎君)登壇〕 39 ◯5番(夏川嘉一郎君) ありがとうございます。井伊直弼公だけではなく、世界にはいろんな教材がありますので、幅広く教材にして、子どもを鍛えていただきたいと考えます。  それでは、細項目3、ESD教育の、より一層の充実化について。  ESD教育、ともに汗をかいて共通の目的を達成する等の実践教育も、効果的ないじめ防止対策と考えてよいのではないか。ちなみに、いじめの少ない国デンマークでは、子どもが学校に入るまでの幼児期に森で暮らすという習慣を取り入れている。これは大きなヒントではないかと考えます。以上のことについて、当局の見解を伺いたいと思います。 40 ◯議長(八木嘉之君) 教育長。 41 ◯教育長(善住喜太郎君) 本市が進めております持続可能な開発のための教育、いわゆるESD教育において、子ども同士がともに汗をかき、協力するような勤労奉仕活動や地域貢献活動も実施しております。このことによって、豊かな人間性を育み、人とのかかわりやつながりを尊重する心を育むことが、いじめ防止策につながるものと考えます。  本市といたしましては、今後も、これまで積み重ねてきたESD教育に継続して取り組み、いじめの防止に努めてまいりたいと考えております。 42 ◯議長(八木嘉之君) 夏川君。   〔5番(夏川嘉一郎君)登壇〕 43 ◯5番(夏川嘉一郎君) 努めていきたいとのお答えをいただきました。常々、小学校の校長と話をしていると、「やりたいけれども時間がない。この時間の中でどうしたらいいのですか」という話になります。「やっている」と言われましたけれども、形だけではないのかという危惧を覚えます。しっかりとやられているのか。先ほど言いましたが、デンマークでは、ある時期に森の中で暮らし、いろんな知恵をつける。幼児期の基礎教育、人間として教育がなされます。これは非常に大事なことで、時間がかかります。時間がない中で、どのようにやっていくのか。再度、質問したいと思います。 44 ◯議長(八木嘉之君) 教育長。 45 ◯教育長(善住喜太郎君) そのような体験的な活動につきましては、学校行事あるいは総合的な学習の時間に行い、時間割の中にも一定はめ込まれています。そのようなものを活用しながら、例えば琵琶湖の清掃や花づくり、地域の運動会で積極的に役員になるとか、さまざまな勤労奉仕や地域貢献の活動を組み込んでいる学校もあります。荒神山を使った活動などもしております。 46 ◯議長(八木嘉之君) 夏川君。   〔5番(夏川嘉一郎君)登壇〕 47 ◯5番(夏川嘉一郎君) やっているとのことですが、聞きたいのは、彦根市はこれだということなのです。いろんな人間教育について質問しました。そう難しくないけれども、非常に効果があるもの。森の体験というのは、倫理教育、いじめ対策につながり、人間の根幹を変える教育ではないかと考えます。今やっていることではなく、今後、こういうものをやっていきたいという構想があれば、お答え願います。 48 ◯議長(八木嘉之君) 教育長。 49 ◯教育長(善住喜太郎君) 現在のところ、残念ながら、議員ご指摘の具体的にこの場で申し上げられるような段階にあるものはございません。各学校で地域と連携しながら、さまざまな時間を工夫してつくり出してやってきた、ESDの中に含まれている活動をさらに充実してまいりたいと考えております。 50 ◯議長(八木嘉之君) 夏川君。   〔5番(夏川嘉一郎君)登壇〕 51 ◯5番(夏川嘉一郎君) 充実していくというお答えをいただきましたので、しばらく見守り、期待したいと考えます。  それでは、細項目4、民族特性を踏まえてのいじめ防止策について。  日本人の民族性は、農耕民族のせいか、一般的に見て、集団性は良好、個の主体性は弱いなどによって、付和雷同型に傾きやすいと言われています。この特性がいじめ多発の原因ではなかろうかと考えますが、このことを認識した上での効果的ないじめ防止対策の検討が必要と考えます。当局の見解を伺いたいと思います。 52 ◯議長(八木嘉之君) 教育長。 53 ◯教育長(善住喜太郎君) いじめには、被害者、加害者、そして周囲の傍観者という集団の構造があると言われており、いじめをエスカレートさせる要因の一つとして、見て見ぬふりをしている傍観者の存在があると言われております。
     学校では、この傍観者への指導が大事であると考え、日々指導を行っていますが、十分な指導にはなっていない場合がないわけではありません。そのため、勇気を出して声を上げる子どもを育てるとともに、そのような声を上げられるよりよい集団づくりを行っていくことが大切であると考えますことから、今後とも、児童会や生徒会でいじめ防止について考え、実践するような機運を高める取り組みを進めてまいりたいと考えております。 54 ◯議長(八木嘉之君) 夏川君。   〔5番(夏川嘉一郎君)登壇〕 55 ◯5番(夏川嘉一郎君) いろんな機会を捉えて頑張っていくというような回答をいただきました。  総じて、教育長との質疑応答の中で感じたのですが、いろんなことを一生懸命やっておられることはわかりました。しかし、これという彦根独自の、これを絶対にやりたいというような、差別化された施策が見つけられなかったと感じます。ぜひ、今後、他市に誇り得る教育の形、いじめ防止の形を考えていただきたいと思います。1番目の質問はこれで終わります。  次に、大項目2、彦根城世界遺産化戦略のありようについて質問をさせていただきます。  彦根城世界遺産化は、本市の悲願である。同タイプの姫路城との差別化を求めて、暫定登録後既に25年。苦節の時期が続いていることは、周知のところであります。ただし、近年、「彦根城とそれを囲む日本城郭都市」という新たなコンセプトを構築。市民にもほのかな希望の光を与えてはいるが、水面下の検討時間が長過ぎるのが気になる点である。戦略のありように問題はないのであろうか。いま一度、問題を検証かつ見直すべき時期に来ているのではないかと考える。  以上の観点に立って、以下の質問をさせていただきます。  中項目1、世界遺産化成功のキーワード「連携」について。  今やユネスコ、イコモスの世界遺産化に見る、その目指しつつある方向は、広域化、連携化、政治化、文化の多様化等であるとの見方が一般的になっている。このことに留意して戦略立てをする必要があるのではないかと考えます。  細項目1、県との連携強化について。  県の支援が不十分との話も聞くが、登録が容易でない現状の中、県とは単に支援を求めるという関係ではなく、ともに進むという連携の形をとるべきではなかったのか。今からでも、その可能性を追求すべきと考えるがいかがでしょうか。当局の見解を求めたいと思います。 56 ◯議長(八木嘉之君) 山根副市長。 57 ◯山根副市長(山根裕子さん) 世界遺産登録に向かって最も重要なのは、比較研究など学術研究の成果を万人に説得する力量と構成資産の保存管理です。この作業で一番重要なのは、いわゆる顕著な普遍的価値、つまり世界から見て後世に保存しようとする人類史上の価値と意義を資産で証明することです。  議員ご指摘のとおり、そのためには学術研究、まちづくり、および広報上の連携戦略が必要です。文化庁も滋賀県も彦根市の登録概念を一つに定めるよう、彦根市に長らく示唆してきました。県はその状況を見ながら、このような価値と資産が、滋賀県に関係あるのか、滋賀県が関与すべきか否かを見つめてきたようです。  近年、彦根市が方向性を定め、世界遺産の登録ルールにのっとった顕著な普遍的価値の内容を精緻化していくことを見て、滋賀県は専門職員1名を彦根市に派遣し、県市連絡調整会議や作業グループに担当者を参加させるなどして、彦根市と連携し、作業を進めております。彦根市は、世界遺産登録の実現に向けて、財政負担や情報発信などの面において、県により積極的な参加をお願いしているところです。 58 ◯議長(八木嘉之君) 夏川君。   〔5番(夏川嘉一郎君)登壇〕 59 ◯5番(夏川嘉一郎君) ありがとうございます。既に連携の形ができつつあるという回答でした。確かに県との話の中でそういう動きがあると思います。今後、しっかりと連携していただきたいと思います。  細項目2、国との関係強化について。  世界遺産登録にかかわるユネスコ・イコモスは、各国の委員で構成されている。すなわち当事国のバックアップ力は、事態を有利に導くために必要不可欠なものと考える。国の当市に対するバックアップ度合いはどの程度のものであろうか。当局の見解を求めたいと思います。 60 ◯議長(八木嘉之君) 山根副市長。 61 ◯山根副市長(山根裕子さん) 世界遺産登録制度には、複数の政府機関が関与します。我が国におきましては、文化庁の文化審議会を通して閣議が推薦を決定し、その後、外務省も積極的に関与して、日本の世界遺産登録を進めております。現在、国は、自然遺産を含む世界遺産暫定リストに記載された9件の案件を候補として取り扱っています。彦根城とその関連資産は、8件の文化遺産候補の一つであり、彦根市は暫定リストに記載されている候補として、国から指導をいただいております。  彦根市は、長年、文化庁が彦根に対して提示してきた三つの課題、1)姫路城との差別化、2)国内外の類似資産との比較研究、3)開発が進んだ城下をどのように扱うのかについて、この3年間で全て解決し、現在、文化庁の指示に従って、推薦書原案の作成を進めております。文化庁には、学術検討委員会のオブザーバーとして積極的にかかわっていただいており、細にわたって指導していただいております。さらに、彦根市は、外務省やその他の政府機関にも候補として登録に向かっての作業を支援していただいているおかげで、世界遺産登録に向かって前進しております。 62 ◯議長(八木嘉之君) 夏川君。   〔5番(夏川嘉一郎君)登壇〕 63 ◯5番(夏川嘉一郎君) ありがとうございます。副市長の言葉を借りる限り、国との関係も積極的になっているというような回答でした。それを信じたいと思います。  細項目3、再浮上、国宝五城案の検討について。  ユネスコ・イコモス登録に関する審査が日ごとに厳格化する中、より高い実現可能性を求め、各関係識者間で国宝五城案が奨励されていると聞いております。世界の情勢は日々厳しく変化するものであり、ユネスコやイコモスもらち外ではない。周辺環境に合わせての戦術修正は戦略の常道。登録確率の高さという点で、この五城案も選択肢の一つとして検討すべきではないかと考えますが、当局の見解を求めたいと思います。 64 ◯議長(八木嘉之君) 山根副市長。 65 ◯山根副市長(山根裕子さん) 11月13日、彦根商工会議所で開催されました彦根ヒストリア講座におきまして、西村幸夫教授が個人のご意見として、「17世紀前半の日本の木造城郭建築の最高峰であって、人類史上の傑作であるとして、24年前に世界遺産に登録された姫路城に他の幾つかの木造天守を追加することを、国が姫路市を説得し合意させるべき」と述べられました。  彦根市は、現在、国が世界遺産の暫定リストに記載した彦根城とその関連資産の単独登録に取り組んでおり、先ほど申し上げましたように、文化庁の指示に従って世界遺産登録に必要な推薦書原案の作成を進めております。国が候補として認めているのは、彦根城とその関連資産の単独登録であり、木造天守のシリアルノミネーションではありません。国は、天守のシリアルノミネーションの準備会が運動してきた過去10年間も動きませんでしたし、今も動いておりません。 66 ◯議長(八木嘉之君) 夏川君。   〔5番(夏川嘉一郎君)登壇〕 67 ◯5番(夏川嘉一郎君) ありがとうございました。今の話からしますと、国との関係は既に彦根城単独で強まりつつあるという回答でした。ぜひ彦根城の差別化で進めていただきたいと思います。  細項目4、官民協働化体制での戦略推進について。  世界遺産化への基本的枠組みがまとまれば、後は官民協働化という観点に立った連携組織、官、民、事業者、NPO、有識者等を主軸に据えた活動をしていくのが戦略上の定石であり、必要不可欠なことではないかと考えます。広範な人々の参加は、予想をはるかに超える知恵とエネルギーを生み出すものであり、その圧力は政治力強化に必ずつながるものであると考えます。当局の見解をお願いします。 68 ◯議長(八木嘉之君) 山根副市長。 69 ◯山根副市長(山根裕子さん) 再度申し上げることになりますが、世界遺産登録制度におきましては、構成資産が持つ人類史上の顕著な普遍的価値を明らかにする学術研究に加えて、構成資産の保存管理をどのように進めるかが最も重要です。  構成資産の保存管理体制を整え、世界に開かれた美しいまちをつくるに当たって、世界遺産登録は貴重な指針です。まちづくりの課題について、市民の方々とともに考え、意見交換し、まちづくりを遂行すべきと考えております。 70 ◯議長(八木嘉之君) 夏川君。   〔5番(夏川嘉一郎君)登壇〕 71 ◯5番(夏川嘉一郎君) 少しはっきりしないところもあったのですが、しっかりとやってください。  細項目1、戦略に基づく推進プロセスの明示について。  かつて平成36年ごろを目標に世界遺産登録を申請するつもりと聞き及んでいたが、取り巻く内外情勢は日々変化するものであります。一連の市民不安払拭のため、改めて登録申請までの推進プロセス概要をお示しいただきたいと思います。 72 ◯議長(八木嘉之君) 山根副市長。 73 ◯山根副市長(山根裕子さん) 彦根城とその関連資産の世界遺産登録につきましては、今年度から来年度にかけて推薦書原案を作成し、平成33年度までに国からユネスコの世界遺産委員会に推薦をしていただき、平成36年度までに世界遺産登録を実現したいと考えております。 74 ◯議長(八木嘉之君) 夏川君。   〔5番(夏川嘉一郎君)登壇〕 75 ◯5番(夏川嘉一郎君) このプロセスを見える形で、何らかの形で示していただきたいと考えます。これは希望であります。  細項目2、城を囲む日本型城郭都市というコンセプトの可視化について。  コンセプトに掲げた日本型城郭都市の形は、専門家には見えたとしても、一般大衆には明確には認識しづらいのではなかろうか。一般の人々に明確に認識されてこそ、初めて世界遺産の資格があると考えますが、当局の見解を伺いたいと思います。 76 ◯議長(八木嘉之君) 山根副市長。 77 ◯山根副市長(山根裕子さん) 確かに世界遺産登録の制度はわかりにくいので、今、私たちが考えている江戸期に誕生した都市の構造と機能を背景にした彦根市の現段階のコンセプトを市民の皆様にご理解いただくためにも、(仮称)意見交換・応援1000人委員会を立ち上げて、情報の共有を図り、お互いに理解を深めていく機会を増やしてまいります。 78 ◯議長(八木嘉之君) 夏川君。   〔5番(夏川嘉一郎君)登壇〕 79 ◯5番(夏川嘉一郎君) そういう機会を増やしてつくり上げていくとのことでしたので、期待したいと思います。  細項目3、戦略推進にかかわるスタッフ体制について。  近年の世界遺産登録に成功した地方自治体の事例を見るに、必ず数名の主軸となる職員スタッフ(専門家集団)を事業に専属させている。ただし、民間の連携組織は別である。本市の片手間とも見えるスタッフ体制で、年ごとに厳しさを増すユネスコ・イコモスの関門を突破できるのだろうか。スタッフ体制の現状と今後のあるべき体制について、当局の見解を求めたいと思います。 80 ◯議長(八木嘉之君) 山根副市長。 81 ◯山根副市長(山根裕子さん) 先ほど申し上げましたとおり、世界遺産登録を成し遂げるためには、学術研究を重ね、精緻化し、その成果を万人に説得する力量と構成資産の保存管理が最も重要です。また、まちづくりに関しては、市民の皆様との連携を図ることも必須です。  彦根市は、この3年間、他の世界遺産候補に比べ20分の1以下の予算により、少ない人員で作業を飛躍的に進めてまいりました。しかし、議員ご指摘のとおり、世界遺産登録作業の内容に鑑み、スタッフ体制は十分でないと認識しております。特に建築史や建物の保存管理の分野に関する高度な専門家や、市民との連携を図るための人員が必要です。現在、彦根市内を含む大学との協力関係を深めております。 82 ◯議長(八木嘉之君) 夏川君。   〔5番(夏川嘉一郎君)登壇〕 83 ◯5番(夏川嘉一郎君) 現在は不十分、深めていくとのことでした。早急にしっかりと計画を立て、実行に移すことが必要ではないかと思います。思うだけでは前へ進まない。副市長の手腕に期待したいと思います。  細項目4、行動する組織体制づくりとその可視化について。  前述の中項目1細項目4の官民協働化体制とも重なるが、他団体との連携も含めた活動する組織体制の構築とその可視化は、いかなる事業の推進にも不可欠なものと考えます。当局の見解を伺いたいと思います。 84 ◯議長(八木嘉之君) 山根副市長。 85 ◯山根副市長(山根裕子さん) 構成資産の保存管理体制を整えることは、彦根のまちづくりを進めることにつながりますので、経済関連団体、市内外の大学、まちづくりに取り組むNPOなど、経済、教育、文化など、多分野にわたる関連団体や個人との連携が不可欠であります。 86 ◯議長(八木嘉之君) 夏川君。   〔5番(夏川嘉一郎君)登壇〕 87 ◯5番(夏川嘉一郎君) 不可欠であると言われました。形として、早目に出してもらいたいと考えます。  細項目5、歴史文化都市としての城下町の整備について。  彦根城の世界遺産化は、当城下町を他市に冠たる高度文化都市化、さらには観光都市化するための一手段でもあると考えるなら、遺産化活動と並行して、城を囲む広範囲市街地を対象とした文化都市化への整備を進めることは、本市が急いで取り組むべき重要課題と考える。例えば、具体策の一つとして、城を囲むコア、バッファゾーンを含む広域市街地の景観条例設定などは、まさに重要視すべき施策ではないかと考えます。並行してまちづくりをやるという考えについて、見解を求めたいと思います。 88 ◯議長(八木嘉之君) 山根副市長。 89 ◯山根副市長(山根裕子さん) 議員ご指摘のとおり、世界遺産登録プロセスは、いわば文化都市化への整備であると考えております。  彦根市におきましては、中堀より内側の地域に江戸期の統治の仕組みを示すような寺社を含む建造物群をつなげて構成資産とし、その周りにバッファゾーンを設けます。特別史跡を含む城下は、既に平成18年6月に彦根市景観条例に基づく彦根市景観計画によって城下町景観形成地域に位置づけられており、彦根市屋外広告物条例などによる規制も行っております。  これに加えて、構成資産とする個々の建物の保存管理も必要です。そのためには、市役所の関連部署が連携する体制整備が必要であり、今年度、彦根市歴史まちづくり庁内推進会議を立ち上げ、ワーキンググループをつくりました。さらに、市民と行政が対話し、一体となった取り組みが必要です。 90 ◯議長(八木嘉之君) 夏川君。   〔5番(夏川嘉一郎君)登壇〕 91 ◯5番(夏川嘉一郎君) ワーキンググループをつくった、一体となった取り組みが必要とのことでした。プランをつくり、可視化し、こういう形でまちづくりをやりたい、世界遺産登録と並行して、彦根市の文化都市化、観光都市化への大きな構想のもとにやりたいという設計図・構想図を早目に出していただきたい。考えておられるのか。考えておられるのなら、いつごろ出すのか。再質問したいと思います。 92 ◯議長(八木嘉之君) 山根副市長。 93 ◯山根副市長(山根裕子さん) 平成4年に彦根城が世界文化遺産暫定リストに記載されましたが、ようやくこの3年間で顕著な普遍的価値についての集中的な探究をし、文化庁から示された課題を全て解決し、推薦書原案を作成する段階に大きく進んだわけです。  しかしながら、登録制度は難解で、学術専門的な作業が多いため、彦根市のこれまでの取り組みや成果を市民の皆様に十分ご理解いただけているとは言えず、世界遺産登録に対する市民の方々の理解を深めていただく必要があります。それに当たり、構成資産の保存管理も必要ですし、世界に開かれたまちなみをつくるというまちづくりのプロセスを皆様とともに考え、意見を交わし合いながら、集中と選択によって、その作業を官民一体となって進めていく必要があります。それと同時に、ボランティアの方々にいろいろな場面においてさらに活躍していただき、資金源も多様化させ、新たな雇用を創出できるようなプロセスを、市民と行政が一体となって考えていくために多くの市民と意見交換し、世界遺産登録を推進していくための組織として(仮称)意見交換・応援1000人委員会を立ち上げることにしました。この組織を一日も早く立ち上げるため、市内の自治会、商工会議所、その他の経済関連団体、NPOの方々にも広く呼びかけ、ご参加をお願いしているところです。 94 ◯議長(八木嘉之君) 夏川君。   〔5番(夏川嘉一郎君)登壇〕 95 ◯5番(夏川嘉一郎君) 先ほど細項目1でプロセスの明示を質問しましたが、確実に実際のものとするために、構想を着々と進めていただきたい。「これから考えます」、「市民とのワーキンググループをつくります」という発言がありましたが、具体的に次々とやる。もう少し積極的に活動を頑張ってもらわないと、大丈夫なのかと危惧してしまいます。土台を固めていただきたいと希望します。  最後の細項目6、世界遺産にかける市長の決意について。  近年、世界遺産化に成功した諸団体(県、市町)の例を察見するに、そこに共通して見えるのは、首長の強引ともとれる強い信念に基づくリーダーシップである。本市の市長もこの部類も入られているとは思いますが、改めて、彦根城世界遺産化完遂に対しての大久保市長の決意をお願いしたいと思います。市長、よろしくお願いします。 96 ◯議長(八木嘉之君) 市長。 97 ◯市長(大久保 貴君) 夏川議員の世界遺産に関するご質問にお答え申し上げます。  いろいろとご心配をいただいておりまして、恐縮です。あえて振り返って申し上げると、平成25年に私が就任させていただいて、まず文化庁へお伺いしました。その当時は近藤長官でしたけれども、文化庁長官にお目にかかって、世界遺産に関する意見交換をさせていただきました。その際に、近藤長官は「宿題は一つだけだ」とおっしゃっておられました。それは姫路城との差別化でありました。それ以外に三つの項目を言われましたけれども、それらは関連するものだと理解し、これまで取り組んでまいりました。  ただ、年々、世界の遺産登録が増えている中で、さまざまな課題も生じてきています。姫路城との差別化や国内資産との類似研究、城下町のあり方とは違い、もっと大きな世界的な世界遺産登録プロセス運動というものも非常に重要な課題となってきました。  今年、ポーランドにおいて開催されました委員会に山根副市長を派遣し、そこでいろんな議論があり、きわどい場面の報告も受けておりましたけれども、先日、宗像・沖ノ島で官民挙げて運動されてきた当地選出の宮内秀樹衆議院議員にもお越しいただいて、宗像・沖ノ島の登録への道すがらについてご説明をいただき、多くの議員の皆様にも共有いただいたと思っております。  その中でも指摘されておりましたが、世界遺産については、口を開けば世界遺産と、世界遺産を通したまちづくり、あるいは産業の発展といったことを大きな課題として認識し、市長が改めてリーダーシップをとるべきであるというお話もありました。  今も山根副市長がいろいろとご説明しましたが、当然、世界遺産登録を成し遂げますと、さまざまな制約が出てくるのも事実です。それは、ひいては美しいまちをつくっていくためのまちづくりの基本理念につながってくることですので、官民挙げて、ともに取り組んでいかなければならない課題だということを改めて認識するときに、25年たって、これからなのかというご批判もあるかもわかりませんが、あえて平成33年国内推薦、平成36年登録というロードマップも示されましたので、ぜひ市民の皆様、関係各位の改めての深いご理解とご協力を頂戴しながら、登録に向けて推進し、後世に引き継がれる美しいまちづくりのために頑張ってまいりたいと考えております。今後とも、よろしくご理解のほどお願い申し上げたいと存じます。 98 ◯議長(八木嘉之君) 夏川君。   〔5番(夏川嘉一郎君)登壇〕 99 ◯5番(夏川嘉一郎君) ありがとうございます。市長からそれなりの強い決意もいただきました。  世界遺産を推進するキーポイントは、やはり市長の強い信念、行動力が必要です。そして、市民全部を巻き込んだ市民ぐるみの熱意が、大きな力になると考えます。具体的なプランに基づいて着々と進めていく組織づくりも必要であります。今までの答弁では、この辺が少し弱いと思ったので、強い言葉も出させていただきました。彦根城の世界遺産登録がぜひ実現するように、実現させるという強い気持ちで頑張ってもらいたい。我々も応援させていただきます。
     私の質問はこれで終わります。ありがとうございました。 100 ◯議長(八木嘉之君) 暫時休憩します。            午前10時00分休憩            午前10時15分再開 101 ◯議長(八木嘉之君) 休憩前に引き続き会議を開きます。  7番赤井康彦君。赤井君。   〔7番(赤井康彦君)登壇〕 102 ◯7番(赤井康彦君) 私は、本定例会に際しまして、大きく2点の質問をさせていただきます。先ほど、議会中に工事の音が鳴っておりました。議会中は工事を中断するとおっしゃっていたと思っておりますが、これは質問の通告外ですので、すぐに質問に移りたいと思います。  不法投棄対策と廃棄物処理について質問をいたします。  今年も、早いもので、1年が終わろうとしております。年末にもなると、各家庭や会社の大掃除をして、新年を迎える方は多いものと思いますが、こうした年末や入学や就職などで引っ越しが多い3月、4月ごろなどは、粗大ごみも多く出てくることが予想されます。ルールにのっとり、ごみを捨てるのが当然ではありますが、中には不法投棄と言われる違法な行為が行われていることも多く見受けられます。不法投棄と言えば山や河川等、人目につかないところに投棄することをイメージしますが、自宅の前にでもごみを捨てれば不法投棄となるわけであります。  まず初めに、不法投棄を監視するために、監視員が随時見回り等をしていただいておりますが、平成23年度は5万600キログラムが回収され、平成26年度には3万6,662キログラムまで減少に転じておりました。平成27年度には3万8,910キログラムと、若干増加しております。平成28年度の回収量はどれぐらいになったのでしょうか。 103 ◯議長(八木嘉之君) 市民環境部長。 104 ◯市民環境部長(小林重秀君) 本市における平成28年度の不法投棄回収量は2万6,220キログラムでした。 105 ◯議長(八木嘉之君) 赤井君。   〔7番(赤井康彦君)登壇〕 106 ◯7番(赤井康彦君) ありがとうございます。後ほど効果等でおっしゃっていただけるのかもわかりませんが、回収量というのは不法投棄の監視員が回収された量なのでしょうか。回収量の内訳はわかりますか。 107 ◯議長(八木嘉之君) 市民環境部長。 108 ◯市民環境部長(小林重秀君) 不法投棄の監視員等の連絡によって集めたものや自ら集めていただいたもの、年間3回実施する「びわ湖の日」やごみゼロの日に回収したごみも全て含みます。  なお、内訳としまして、平成28年度は2万6,220キログラムと申し上げましたが、ごみゼロの日や「びわ湖の日」の回収量は1,680キログラムでした。平成28年度は、雨天のため、「びわ湖の日」が中止になりましたが、年間4,000キログラムから5,000キログラムの回収量がありますので、先ほど申し上げました2万6,220キログラムにその分を足していただくと、通常の回収量が出るものと推測されます。 109 ◯議長(八木嘉之君) 赤井君。   〔7番(赤井康彦君)登壇〕 110 ◯7番(赤井康彦君) ありがとうございます。  また、不法投棄を減らすために監視カメラを設置されていますが、監視カメラでの成果や効果をお聞かせ願いたいと思います。 111 ◯議長(八木嘉之君) 市民環境部長。 112 ◯市民環境部長(小林重秀君) 監視カメラにつきましては、不法投棄のあった地元からの要望や不法投棄が懸念される場所への設置、また「監視カメラ設置中」などの看板の設置などの対策をしているところです。  監視カメラの設置による成果としましては、平成26年度から平成28年度までの過去3カ年間において、2件の原因者の特定に至っております。平成28年度の不法投棄回収量が平成23年度よりおおむね半減しておりますことから、監視カメラ等による取り組み、またはパトロール等による監視により、一定の効果があったものと思っております。今後も同様の取り組みを継続してまいりたいと考えております。 113 ◯議長(八木嘉之君) 赤井君。   〔7番(赤井康彦君)登壇〕 114 ◯7番(赤井康彦君) 再質問したいと思います。「継続したい」とのご答弁がありましたけれども、監視カメラを増やすという考えはないのでしょうか。 115 ◯議長(八木嘉之君) 市民環境部長。 116 ◯市民環境部長(小林重秀君) パトロールは毎日行っていただいていますので、パトロールは継続したいと考えております。監視カメラについては、現在、数台を回しながら使用しておりますので、折を見て増やしていくことも考えてまいりたいと思っております。 117 ◯議長(八木嘉之君) 赤井君。   〔7番(赤井康彦君)登壇〕 118 ◯7番(赤井康彦君) 次に、市内を歩いていると、乗り捨てられたであろう自転車を時々見かけます。誰のものかわからないということで、勝手に動かすことを避け、何日も放置されていることがよくありますが、こうした放置自転車への対応はどのようにすべきでしょうか。 119 ◯議長(八木嘉之君) 市民環境部長。 120 ◯市民環境部長(小林重秀君) 市民の方などから、道路を含む公共の場所で放置自転車を発見された場合につきましては、清掃センターか交通対策課、あるいは彦根警察署までご一報いただきましたら、関係機関で調整し、対応させていただきます。  放置自転車に関する対応はケースによって異なりますが、まず公共の場所に自転車が放置されている場合、彦根市自転車等の放置の防止に関する条例に基づき、交通対策課が自転車の利用者に対し、公共の場所に自転車等を放置しないよう、警告札を使った警告を行います。警告を行っても相当の期間放置されている場合は、市の放置自転車保管場所に移動し、一定の期間、保管することとなります。次に、移動した後、交通対策課から彦根警察署に盗難届の有無や防犯登録などから所有者を照会し、仮に盗難届が出ている自転車は、彦根警察署へ移動され、保管されることとなります。また、所有者が判明したものにつきましては、市の保管所に引き取りにこられるよう、案内を送付するなどの対応を行っております。また、明らかに使用が困難で投棄されたと思われるような自転車は、清掃センターから彦根警察署に盗難届の有無や所有者を照会し、盗難届が出ている自転車は放置自転車と同様に彦根警察署で保管されます。盗難届が出ておらず、所有者が判明した自転車は、所有者の責任において処分いただいております。一方、所有者が不明の場合には、清掃センターで回収し、処分を行うこととしております。 121 ◯議長(八木嘉之君) 赤井君。   〔7番(赤井康彦君)登壇〕 122 ◯7番(赤井康彦君) ありがとうございます。いろんなパターンをおっしゃられましたので、少し混乱していますが、要は、放置自転車と思われるものがあれば、行政に一報すればいいということでいいのですね。警察ではなく、行政の方に一報すればいいということでよろしいのでしょうか。 123 ◯議長(八木嘉之君) 市民環境部長。 124 ◯市民環境部長(小林重秀君) 先ほどもご答弁しましたように、行政、交通対策課なり清掃センターに連絡いただければ、こちらの方で連携してやっていきます。 125 ◯議長(八木嘉之君) 赤井君。   〔7番(赤井康彦君)登壇〕 126 ◯7番(赤井康彦君) わかりました。前に、「警察に言ってくれ」と言われたので質問したのです。ぜひよろしくお願い申し上げます。  次に、市道などに不法投棄されたごみの場合は、どのような対応になるのでしょうか。 127 ◯議長(八木嘉之君) 市民環境部長。 128 ◯市民環境部長(小林重秀君) 市道など公共の場所に不法投棄されたごみを発見された場合には、その土地の管理者に一報いただくことになりますが、管理者が誰かわからないことも多いと思われますので、清掃センターまでご連絡いただきましたら、関係機関で調整し、回収を行います。  また、道路パトロールや不法投棄監視パトロール、不法投棄監視員からの監視活動により、不法投棄の防止に努めているところです。 129 ◯議長(八木嘉之君) 赤井君。   〔7番(赤井康彦君)登壇〕 130 ◯7番(赤井康彦君) イメージ的には、不法投棄監視員は山や河川の不法投棄を対策されていると思うのですが、まちなかにある不法投棄を発見する活動もされているのですか。それとも、清掃作業員が見つけるという形になるのでしょうか。 131 ◯議長(八木嘉之君) 市民環境部長。 132 ◯市民環境部長(小林重秀君) 通常、不法投棄の多い場所を中心に回っていると認識しておりますけれども、まちなかもないとは言えません。 133 ◯議長(八木嘉之君) 赤井君。   〔7番(赤井康彦君)登壇〕 134 ◯7番(赤井康彦君) わかりました。  加えて、自治会が設置しているごみ集積所の中には、ごみ収集車が収集しない粗大ごみなどが長い間放置されているときがありますが、こうした場合はどのような対応になるのでしょうか。 135 ◯議長(八木嘉之君) 市民環境部長。 136 ◯市民環境部長(小林重秀君) 不適正なごみが集積所に出される要因には、転入等により本市の分別方法を十分にご存じでないなどの理由が考えられることや、ごみを出した本人が不適正なごみを出したこと自体理解されていないことも考えられることから、啓発を意図して、分別の悪いものや粗大ごみなどについて啓発シールを張るなどし、集積所に残しているところです。  集積所に粗大ごみなどが放置される場合には、清掃センターにご連絡いただきましたら、そのごみの持ち込みあるいは引き取り方法について協議させていただいております。また、不適正なごみが繰り返し集積所に出されるような場合には、防止看板や監視カメラの設置など、再発防止についても協議させていただいているところです。 137 ◯議長(八木嘉之君) 赤井君。   〔7番(赤井康彦君)登壇〕 138 ◯7番(赤井康彦君) シールを張るなど、ご努力いただいているのは重々承知です。しかしながら、先ほど申し上げましたとおり、3月、4月に、入学や就職で、その方がおられなかったら、放置されっ放しなのです。それを未然に防ぐために、看板等も設置していくべき。そうした啓発もお願い申し上げたいと思います。  集積所は自治会所有ですが、以前の条例で、ごみを出したときに、ごみの所有権は市に移ると理解しておりましたけれども、そういう意味合いではないのですか。 139 ◯議長(八木嘉之君) 市民環境部長。 140 ◯市民環境部長(小林重秀君) 条例で言うところの市に所有権があるというのは、適正に分別され出されたごみは市に所有権があるということです。 141 ◯議長(八木嘉之君) 赤井君。   〔7番(赤井康彦君)登壇〕 142 ◯7番(赤井康彦君) わかりました。  次に、廃棄物処理についての質問に移ります。  10年ほど前から、毒性のあるアスベストの対応をしていただいていますが、以前に市設置施設など約300カ所について実施された調査結果を発表され、アスベストが使用されている可能性がある37施設のうち飛散のおそれのある4施設について、一部の使用禁止や使用制限などの処置をとると発表されていました。水道管などに一部使用されており、ご対応いただいておりますけれども、公共施設の中での現状をお聞かせ願いたいと思います。 143 ◯議長(八木嘉之君) 市民環境部長。 144 ◯市民環境部長(小林重秀君) 平成17年度に実施しました当初の調査によりアスベストが含有されている可能性のある市の施設のうち、飛散のおそれがある施設として、市立図書館2階機械室および用度倉庫、男女共同参画センターの軽運動室、粗大ごみ処理場、市庁舎1階付属車庫および車庫内倉庫の4施設を、一時的に使用禁止・使用制限等の措置をとっておりました。  その後の調査により、図書館および粗大ごみ処理場についてはアスベストが含まれていないことが判明しました。市庁舎1階車庫については、既に今日までに除去しており、この4施設で言いますと、残っていますのは男女共同参画センターの軽運動室のみです。  男女共同参画センターの軽運動室に使用されているアスベストは、屋根および用具庫の断熱材として使用されているものですが、この製品はアスベストを接着剤で固めた成形品であり、除去が必要な吹きつけアスベストとは異なり、通常の気流では飛散のおそれはないものです。用具庫については、人が直接触れることができるため、内側に付設し、飛散防止・封じ込めの対策を講じております。屋根につきましては、屋根に損傷を与えるおそれのある球技を使用禁止とするとともに、毎年、アスベストの濃度測定を行い、飛散がないことを確認し、市のホームページで公表しているところです。  なお、市の施設につきましては、平成17年度に、少し時間差はありますけれども、約40施設について調査を行いました。除去が必要な施設としましては、先ほど申し上げました本庁舎を含む8施設、男女共同参画センターを含めて飛散の可能性はないが何らかの対応が必要なのは3施設でした。その11施設のうち、先ほど申し上げましたように、男女共同参画センターはそのような対応を実施しているところですが、あとの10施設は全てアスベストの除去を完了しているところです。 145 ◯議長(八木嘉之君) 赤井君。   〔7番(赤井康彦君)登壇〕 146 ◯7番(赤井康彦君) ありがとうございます。  アスベストの対応については、公共施設等総合管理計画や個別計画の中で、今後のあり方も含めた中で対応していきたいとのことでありましたが、管理計画や個別計画でどのようにアスベスト対策をしていくのか。彦根市の考えをお聞かせ願いたいと思います。 147 ◯議長(八木嘉之君) 市民環境部長。 148 ◯市民環境部長(小林重秀君) 残り一つの男女共同参画センターを含む集会施設の公共施設等総合管理計画に基づく個別施設計画は、今年度中に策定する予定です。本計画では、当該施設を定量的、定性的両面で分析し、施設の今後の方向性を決めるものです。  したがいまして、同センターのアスベスト除去につきましては、その方向性により時期等について検討し、適切に実施してまいりたいと考えております。 149 ◯議長(八木嘉之君) 赤井君。   〔7番(赤井康彦君)登壇〕 150 ◯7番(赤井康彦君) よろしくお願いします。  次に、2016年8月に施行されたPCB特措法の改正では、保管されているPCB廃棄物だけでなく、使用中の蛍光灯などのPCB含有の安定器についても期限内の廃棄が義務づけられ、高濃度PCBは京滋地域の自治体や事業所では2020年度末、低濃度は2026年度末までに対応していかなければなりません。  このPCBとは、ポリ塩化ビフェニルと言い、燃えにくい、電気を通しにくいなどの性質を持つ油の一種で、水に極めて溶けにくく、沸点が高いなどの物理的な性質を有する、主に油状の物質です。また、熱により分解しにくい不燃性、絶縁性がよいなど、化学的に安定した性質を持っています。昔は、普通にまちなかにある工場やビル、電車などの電気を上手に使うためのトランスやコンデンサーに使われておりました。しかし、PCBは、人や動物にとって有害であり、製造中止になりましたが、使い終わったものを安全に処理できるところがないので、ずっと保管されたままの状態でありました。  PCB廃棄物は、食物連鎖などで生物の体内に濃縮しやすいこと、分解されにくい長距離を移動して地球規模での汚染、例えばイヌイットの人々やアザラシ、クジラ等への蓄積などを引き起こすことが報告されており、極めて毒性が強いと言われております。  国は、各都道府県を通じてアンケート調査による掘り起こし調査を起こっており、滋賀県は2016年3月から、今までに届け出のあった事業所の14倍の7,000事業所を対象に調査を実施中ですが、回収率は70%にとどまっているとのことであります。  全国では、PCB使用の安定器は存在しないとした学校現場でも、実際にPCB使用の安定器があり、破裂し漏れたという事件が起こっております。調査がサンプル調査であったことが原因とも言われております。  環境省では、1977年3月までに建築・改修された建物で古い安定器が使用されていないか、蛍光灯等の安定器を一つずつ点検する全数調査を求めています。滋賀報知新聞によりますと、彦根市では、昨年に全数調査を行ったとされていますけれども、全数調査の仕方はどのような方法であったのでしょうか。 151 ◯議長(八木嘉之君) 市民環境部長。 152 ◯市民環境部長(小林重秀君) 議員ご指摘の本市管理施設におけるPCBを使用した安定器の全数調査に関しましては、各施設の管理者が個々の安定器についてPCBの含有の有無を確認するとともに、PCBを含む安定器を使用または保管している場合には、生活環境課まで報告するように通知しております。  昨年8月と9月、今年6月と10月に、各施設管理者宛て通知しており、その方法は、生活環境課から各施設の管理者に対し、PCBの毒性や危険性、PCBが使用されているおそれのある機器や製造時期、また安定器の銘板によるPCB含有の確認方法等を通知し、調査に遺漏のないよう依頼しているところです。  また、必要に応じて、生活環境課の職員が施設管理者と同行し、調査の方法について指導等を行い、調査の徹底に努めております。 153 ◯議長(八木嘉之君) 赤井君。   〔7番(赤井康彦君)登壇〕
    154 ◯7番(赤井康彦君) 必要に応じて、生活環境課の方が同行するというのでは、ある意味、サンプル調査に似ていると思ってしまうのです。インターネットや新聞等で調べますと、例えばPCBを使用していた昔の蛍光灯の安定器を残したまま、新しい蛍光灯をつけておられるところも、全国的にはたくさんあるというようなお話です。そういったことがあるのなら、全数調査として、しっかりとした機関で調べるべきではないかと思うのですが、いかがですか。 155 ◯議長(八木嘉之君) 市民環境部長。 156 ◯市民環境部長(小林重秀君) 議員ご指摘のとおり、今ほどの調査方法では、各施設において調査することとなりますので、全数調査を行っているかについては把握しかねます。改めて、全数調査を徹底する必要があると考えております。現在、PCBを使用している可能性がある昭和52年以前に建築された建物について再調査を依頼し、保管または使用している製品の数・種類、調査を実施した時期および調査方法に関して報告を求めるよう準備しております。また、生活環境課の職員が施設管理者と同行し、全数調査の方法について指導等を行い、調査の徹底に努めていきたいと考えています。 157 ◯議長(八木嘉之君) 赤井君。   〔7番(赤井康彦君)登壇〕 158 ◯7番(赤井康彦君) 再質問します。  あくまでも第三者機関を使っての全数調査ではないということですか。どうなのですか。 159 ◯議長(八木嘉之君) 市民環境部長。 160 ◯市民環境部長(小林重秀君) 第三者機関を使った全数調査ではありません。 161 ◯議長(八木嘉之君) 赤井君。   〔7番(赤井康彦君)登壇〕 162 ◯7番(赤井康彦君) 納得できない。それでちゃんと調査できるのか、疑念が残ります。先ほど申し上げましたとおり、まだ残っているところもあるかもわからない。私は、やはり第三者機関を使って、きちんとすべきだと思っております。これは意見で結構です。  では、その調査結果はどのようなものだったのでしょうか。 163 ◯議長(八木嘉之君) 市民環境部長。 164 ◯市民環境部長(小林重秀君) 昨年度から実施しましたPCBを使用した蛍光灯等の安定器の調査の結果、新たに稲枝支所別館に設置されていた蛍光灯から、高濃度PCBを含む安定器1台が確認されました。 165 ◯議長(八木嘉之君) 赤井君。   〔7番(赤井康彦君)登壇〕 166 ◯7番(赤井康彦君) ありがとうございます。そうしたものも発見されているとのことです。存在するのは間違いない。  高濃度のPCBを次年度に処分するとのことですけれども、予算規模はどれくらいになるのでしょうか。 167 ◯議長(八木嘉之君) 市民環境部長。 168 ◯市民環境部長(小林重秀君) PCBの処理につきましては、国内で唯一、「中間貯蔵・環境安全事業株式会社(通称JESCO)」が行っているところで、今ほどご答弁しました稲枝支所で確認された高濃度PCBを含む安定器を初め、過去に清掃センターや旧湖城荘、学校、大藪浄水場および旧の市立病院で確認され、以前から保管管理しておりましたこれらの高濃度PCBを含む安定器を含め、全てJESCOで処理を行っていただくための事前登録を済ませており、現在、処理の順番を待っている状況です。  現段階において、平成30年度中に処理を行うという通知がJESCOから届いていないことを考えますと、平成30年度中の処理の可能性は低いと思われますが、滋賀県下における高濃度PCBを含む安定器の処理期限は平成32年度末とされていますので、それまでに処理を行うことになります。  これら高濃度PCBを含む安定器を処理するために必要となる予算ですが、JESCOが示す処理単価は、高濃度PCBを含む安定器およびそれを保管する容器を含め1キログラム当たり3万240円であり、現在保管管理している安定器の重さを乗じて算出しますと、一般会計分として約497万円、水道事業会計分として約40万円、病院事業会計分として約1,853万円が処理費用として必要となります。  なお、処理費用に加えまして、高濃度PCBを含む安定器をJESCOの処理施設のある北九州市まで運搬する費用が別途必要となりますが、具体的な金額は入札等によるため、現時点では未定です。 169 ◯議長(八木嘉之君) 赤井君。   〔7番(赤井康彦君)登壇〕 170 ◯7番(赤井康彦君) ありがとうございました。JESCO次第だというご答弁だったと思います。先ほど申し上げましたとおり、大変毒性の強いものですし、限られた期限の中で処理しなければなりません。きちんと調査等をしていただくことをお願い申し上げたいと思います。  次に、台風21号の対応について。  衆議院選挙開票日でもありました10月22日には、県内で猛威を振るった台風21号が通過し、彦根市内でも多くの被害が出たところであります。今回の12月定例会で出された専決処分の補正予算においては5,500万円もの復旧費が計上されており、被害の甚大さがよくわかるものであります。その中には、彦根城の漆喰壁がはがれ落ち、無残な姿の彦根城が報道されているところであり、こうした姿を見ることは心が痛むものであります。大きな被害をもたらした台風21号における対応などについて、以下、質問してまいります。  まず、危機管理室から、第6報として被害状況は出していただいておりますが、改めて今回の台風21号における台風被害の状況をお聞かせ願いたいと思います。 171 ◯議長(八木嘉之君) 総務部危機管理監。 172 ◯総務部危機管理監(高田秀樹君) 台風21号の被害状況としまして、主なものを申し上げます。  まず、人的被害は1件で、80代の男性が強風にあおられ転倒。頭部を打撲し、救急搬送されています。  次に、建物被害ですが、全壊および半壊といった大きな被害はありませんでしたが、住家については、床上浸水が1棟、床下浸水が3棟のほか、屋根の瓦が飛ばされるなどの一部損壊が7件報告されております。  また、文化財としましては、彦根城の漆喰壁が剥離したほか、壁や塀の倒壊等を含めて4件。その他公共施設としましては、学校施設等を中心に、フェンスの倒壊や屋根のトタン等が剥離したという報告が8件ございました。また、道路につきましては、市道22カ所、農道1カ所、林道11カ所が、一時通行どめなどとなり、河川では3カ所で護岸の崩壊が報告されております。  このほか、主だった被害としましては、ビニールハウスの破損が多く、全壊23棟、半壊11棟、一部破損22棟、ビニールのみの破損は152棟となっております。  また、長雨により地盤が緩んでいたことに加え、強風の影響により市内のいたるところで多くの倒木被害が確認されたところです。 173 ◯議長(八木嘉之君) 赤井君。   〔7番(赤井康彦君)登壇〕 174 ◯7番(赤井康彦君) ありがとうございました。  次に、先ほど申し上げました彦根城の漆喰壁の塗り直しでありますが、以前、彦根城の西側のあたりの漆喰壁がはがれ落ちたとき、修復するのに時間がかかっておりました。今回の台風においてはがれ落ちた漆喰壁の補修は、いつまでに元の姿に戻るのでしょうか。 175 ◯議長(八木嘉之君) 文化財部長。 176 ◯文化財部長(馬場孝雄君) 彦根城天守および多聞櫓の漆喰壁の修復時期につきましては、修復に係る諸手続などの準備期間を必要とすることや、冬の間は気温が低く、漆喰壁の施工に不向きであることから、施工に適した時期を県と協議させていただき、来年の夏ごろには修復を終えたいと考えております。 177 ◯議長(八木嘉之君) 赤井君。   〔7番(赤井康彦君)登壇〕 178 ◯7番(赤井康彦君) 来年の夏というのはかなり長い。大変残念な姿を長期間さらす形になると思う。もう少し早くできないのか。この前は西側の壁がはがれ、今回は北側の壁がはがれた。地震や台風で、いつまたはがれ落ちるかわからない。もっと早く対応できるようなシステムをつくるべきではないかと思うのですが、いかがでしょうか。 179 ◯議長(八木嘉之君) 文化財部長。 180 ◯文化財部長(馬場孝雄君) できるだけ早期に工事に着手したいとは考えているのですが、漆喰というのは水分を含んだ建築材料ですので、冬の間の漆喰塗りの作業は、夜から明け方にかけての気温低下により水分が凍結する可能性があります。壁の中の水分が凍ってしまいますと、壁がもろくなり、ぼろぼろと落ちてしまうことにもなり、また塗り直さなければならないということもあります。さらに、漆喰塗りは1回だけすればよいというわけではなく、4回ほど工程がございます。その1回ごとに必要であれば乾燥するという作業もありますので、工期としては3カ月程度必要になってまいります。文化財部としては、できるだけ早期に工事に着手して終えたいとは考えておりますが、そういうことも勘案しますと、どうしても夏ごろにはなると考えております。 181 ◯議長(八木嘉之君) 赤井君。   〔7番(赤井康彦君)登壇〕 182 ◯7番(赤井康彦君) よく理解しました。しかし、この際、はがれやすそうなところもあわせて調べた方がいいのではないか、対応した方がいいのではないかと思うのです。そういったことはされているのか、するのか、予定はあるのか、お聞かせ願いたいと思います。 183 ◯議長(八木嘉之君) 文化財部長。 184 ◯文化財部長(馬場孝雄君) この事業につきましては、県に委託して行うこととしておりますので、そういうことが必要かどうかも含めまして、県と協議をさせていただきたいと思っています。 185 ◯議長(八木嘉之君) 赤井君。   〔7番(赤井康彦君)登壇〕 186 ◯7番(赤井康彦君) 次に、大きな被害をもたらした平成25年の台風18号においては、平成25年の12月定例会において質問をさせていただいております。まず、平成25年の台風18号の状況と比較して、今回の台風はどの程度であったのでしょうか。 187 ◯議長(八木嘉之君) 総務部危機管理監。 188 ◯総務部危機管理監(高田秀樹君) まず、台風の勢力としましては、いずれも彦根地方気象台の本市の記録ですが、瞬間最大風速は、平成25年台風18号が秒速24.4メートル、今年の台風21号が秒速30.3メートル、最大時間雨量は20.5ミリに対し今回は26.5ミリ、総雨量は159.5ミリに対して228.5ミリと、風、雨ともに今年の台風21号の方が上回っております。  また、河川水位の最高値は、芹川旭橋での観測水位は、平成25年台風21号は1.9メートル、今年の台風21号は1.77メートル、犬上川千鳥橋は2.45メートルに対し2.12メートル、宇曽川金沢大橋は3.57メートルに対して3.61メートル、愛知川御幸橋は2.91メートルに対して1.98メートルと、宇曽川以外は平成25年台風18号が高い値を記録しております。  避難勧告や避難指示等の発令状況につきましては、平成25年台風18号は、市内主要3河川(芹川、犬上川、愛知川)と土砂災害警戒区域等に発令し、対象は110自治会、1万9,693世帯、5万157人。今年の台風21号は、芹川と土砂災害警戒区域等に発令し、141自治会、対象世帯数1万5,124世帯、対象人数3万5,428人。開設避難場所数は、平成25年台風18号は64施設、避難者数1,692人に対し、今年の台風21号は15施設、122人となっております。  被害状況につきましては、人的被害は、平成25年台風18号は軽症者3人に対し、先ほども答弁申し上げましたが、今年の台風21号は1人。家屋の浸水被害は、床下浸水4棟に対し、床上浸水1棟と床下浸水3棟。家屋の一部損壊は、1棟に対し8棟。ビニールハウスは、全壊・半壊・一部損壊を合わせまして、33棟に対し56棟です。 189 ◯議長(八木嘉之君) 赤井君。   〔7番(赤井康彦君)登壇〕 190 ◯7番(赤井康彦君) 平成25年との比較ということで、勢力は今年の方が上回っていたとのことでした。どういう対応をしたのかを後ほど聞きたいと思います。  先ほども申し上げましたが、当日は衆議院選挙の開票日ということもあり、多くの職員が選挙業務に携わっておられたかと思います。当日の台風における行政の体制をお聞かせ願いたいと思います。 191 ◯議長(八木嘉之君) 総務部危機管理監。 192 ◯総務部危機管理監(高田秀樹君) 台風21号における本市の警戒体制につきましては、10月20日金曜日の午後4時に、部長会のメンバーによる台風対策連絡調整会議を開催し、大雨警報(土砂災害)が発令された10月21日土曜日の22時16分から大雨警報が大雨注意報に切り替わった10月23日月曜日の12時15分まで、市地域防災計画に基づき警戒1号体制を配備し、市長を含め86名が出務いたしました。  また、消防本部では、彦根市消防計画に基づき、台風が接近してきた10月22日日曜日の18時13分に風水害対策会議を立ち上げ、消防本部、消防署の課長級以上の職員を招集し、同日19時25分に次の段階となる消防警備本部を設置し、全消防職員150名と消防団員全員を招集し、警戒をいたしました。その後、消防警備本部は10月23日月曜日の午前5時で解散し、風水害対策会議は同日午前6時45分で解散しております。 193 ◯議長(八木嘉之君) 赤井君。   〔7番(赤井康彦君)登壇〕 194 ◯7番(赤井康彦君) ありがとうございました。  次に、当日の対応においては警戒1号体制のままで終わったわけでありますが、平成25年の台風18号のときには、「警戒1号体制から指定河川の水位が避難判断水位を超えたことなどから、警戒第2体制に切り替えた」とご答弁をいただいております。なぜ体制を切り替えなかったのでしょうか。 195 ◯議長(八木嘉之君) 総務部危機管理監。 196 ◯総務部危機管理監(高田秀樹君) このたびの台風21号の対応におきましては、勢力が強く、本市への影響が大きいことが予想されましたことから、体制の切り替えも検討はいたしました。  体制を切り替えなかった理由としましては、台風が接近しました10月22日は衆議院議員総選挙と重なり、多くの職員が選挙事務に従事し、特に本部運営を担う総務課および公有財産管理課の職員が選挙管理委員会事務局を併任しておりましたことから、本部運営体制が整わなかったことが一つの要因としてありますが、警戒1号体制下におきましても、市長、避難場所開設運営担当の部次長および秘書政策課長等が中央町仮庁舎に詰めるとともに、関係部署の次長など責任ある立場の職員もそれぞれ事務所待機を行い、市長陣頭指揮のもと、総勢86名で災害対応を行う体制が整っておりましたことから、警戒1号体制を継続する形で対応を行ったものです。 197 ◯議長(八木嘉之君) 赤井君。   〔7番(赤井康彦君)登壇〕 198 ◯7番(赤井康彦君) 選挙も大切ですけれども、「選挙があったから」というようなことは絶対に理由にならないと思うのです。1号体制と2号体制では全然違いますし、危機意識も違うと思うのです。これは2号体制をとるべきですし、そうした決断を下すべきであったと思いますけれども、市長、どうですか。 199 ◯議長(八木嘉之君) 市長。 200 ◯市長(大久保 貴君) 総務部危機管理監が説明したとおり、状況から、1号体制で乗り切ることができると判断しました。危機管理室で十分情報収集しておりましたので、乗り切れると判断したものです。 201 ◯議長(八木嘉之君) 赤井君。   〔7番(赤井康彦君)登壇〕 202 ◯7番(赤井康彦君) 私は、たまたま乗り切れたと思っております。  次に、平成25年の台風18号被害からいろいろと改善し、学んだことがあったかと思いますが、今回の台風21号において生かされたことはどのようなものだったのでしょうか。 203 ◯議長(八木嘉之君) 総務部危機管理監。 204 ◯総務部危機管理監(高田秀樹君) 平成25年の台風18号における災害対応を教訓としまして、今回の台風21号におきましては、市民に対する事前の注意喚起や本市に特化した気象情報等の発信を積極的に実施しました。  また、高齢者などの要配慮者の方々に、夜間の風雨が強まってからの避難を避けていただくことや、河川が増水してから橋を渡って避難することを避けていただくために、昼間の明るく、雨・風の影響が少ない段階で、3小学校、1中学校を含む計11施設を自主避難施設として開設しました。  さらに、自宅で想定される浸水深によっては、2階以上の階へ避難する、いわゆる垂直避難が有効であり、夜間の雨・風が強い中、無理をして外へ避難する必要はないことを避難情報に記載して発信するなどをしたところです。 205 ◯議長(八木嘉之君) 赤井君。   〔7番(赤井康彦君)登壇〕 206 ◯7番(赤井康彦君) さまざまなものを生かされたということですが、逆に、反省すべきこと、生かせなかったことはあるのですか。 207 ◯議長(八木嘉之君) 総務部危機管理監。 208 ◯総務部危機管理監(高田秀樹君) いろいろな媒体を通じて避難勧告の情報を流したりしておりますが、それらの媒体を使っても、必ずしも全員に情報が届くことはありませんので、今後も情報の伝達方法をいろいろ考え、幅広く、頻度も上げるような形で、情報提供していきたいと考えているところです。 209 ◯議長(八木嘉之君) 赤井君。   〔7番(赤井康彦君)登壇〕 210 ◯7番(赤井康彦君) 平成25年の台風18号、そして今年の台風21号から、市民への周知、情報提供が大きな問題になってくると、危機管理監もご理解いただいているとのことです。ぜひ、そうしたことを含め、これからの対応をお願いしたいと思います。  次に、今回は実際に避難された方が58世帯、122人でした。平成25年の台風18号のときは1,400人が避難したことを考えると、行政として情報周知の徹底ができたと言えるのでしょうか。 211 ◯議長(八木嘉之君) 総務部危機管理監。 212 ◯総務部危機管理監(高田秀樹君) 避難情報の発令につきましては、自治会代表者や要配慮者利用施設職員へメールや電話などで直接情報を伝達する彦根市緊急通報システム、メール配信システム、市ホームページ、エフエムひこね、災害用ツイッター、NHKデータ放送、県のしらしがメール、その他各種メディアを通して、現時点における最大限の方法で周知をいたしました。  しかしながら、より多くの住民へ迅速かつ確実に周知するためには、情報手段のさらなる多重化を図る必要があると考えております。
    213 ◯議長(八木嘉之君) 赤井君。   〔7番(赤井康彦君)登壇〕 214 ◯7番(赤井康彦君) 加えて、情報提供はしても、市民が聞かなければ、情報提供しているだけで、抜本的な解決にはなっていないと思います。当然、市民の方も聞くような努力をしていくべきだと思うのですが、防災スピーカーや起動式ラジオ設置・配布の考えなどはないのでしょうか。 215 ◯議長(八木嘉之君) 総務部危機管理監。 216 ◯総務部危機管理監(高田秀樹君) 議員ご指摘のとおり、情報は発信しても受信されなければ意味がありません。先ほどもお答えしましたが、現在、彦根市における災害時の情報伝達ツールには、彦根市緊急通報システム、メール配信システム、市ホームページ、エフエムひこね、災害用ツイッター、NHKデータ放送、県しらしがメール等があります。  災害時の緊急情報につきましては、これらを用いて、市民に避難情報等を伝達しておりますが、これら全てを利用しても、災害時の緊急情報が市民全員には行き届いていないことも承知しております。  そのため、いつでも、不特定多数に、半強制的に受信させるツールは、防災の伝達手段として有効であると認識しております。市民の自主的な情報収集を要しない防災スピーカーや起動式ラジオにつきましては、必要性を認識しており、その経済的な導入方法や補助金等の財源確保について検討しているところです。 217 ◯議長(八木嘉之君) 赤井君。   〔7番(赤井康彦君)登壇〕 218 ◯7番(赤井康彦君) この質問は、以前からいろんな議員がおっしゃられています。その都度、「検討していく」との答弁がありました。少し前向きな発言だったとは思うのですけれども、長い間検討されています。いつまで検討されるのでしょうか。 219 ◯議長(八木嘉之君) 総務部危機管理監。 220 ◯総務部危機管理監(高田秀樹君) このご質問は、今年の3月にも、公政会の代表質問でご質問をいただいておりますし、今回、赤井議員からもご質問をいただいております。  現在、いろんなスピーカーの整備手法がありますので、最も経済的なやり方の研究をしています。導入に当たってはかなり多額の費用がかかってまいりますので、少しでも有利な財源確保に努めたいと考えております。  整備するためには、大きな費用で申しますと、10億円近くかかるものや3億円程度で済むもの等あるように認識しておりますが、その整備手法をどれにするかによりまして、単年度でいくのか、数年度でいくのか、もう少し長いスパンでいくのか、検討する必要があります。また、財政状況等については危機管理部局単独では判断しかねる部分がありますので、財政当局と整備する期間などを詰めていきたいと考えております。 221 ◯議長(八木嘉之君) 赤井君。   〔7番(赤井康彦君)登壇〕 222 ◯7番(赤井康彦君) 機器の性能や予算の問題等もあるとのことですが、基本的にはやる方向なのですね。 223 ◯議長(八木嘉之君) 総務部危機管理監。 224 ◯総務部危機管理監(高田秀樹君) 危機管理部局としましては、やりたいということで、予算要求はしていきたいと考えております。 225 ◯議長(八木嘉之君) 赤井君。   〔7番(赤井康彦君)登壇〕 226 ◯7番(赤井康彦君) ありがとうございます。ここまでおっしゃっていただいているので、ぜひ予算化を。少しでも、最初でも、やっていくべきだと思います。台風のときには、防災スピーカーは聞こえないというような話もありますが、何か音が鳴っているということで、異変に気づくということも十分あると思うのです。当然、地震のときは活用できると思います。そういう部分においては防災スピーカー。また、起動式ラジオというのは、家の中にいて、急に入ってきたら、「何事か」と思いますので、有効です。前向きに検討していただけるとのことですので、よろしくお願い申し上げます。  芹川周辺住民は避難勧告から避難指示に変わりましたが、城東学区や佐和山学区は芹川両岸にも位置しています。今回の場合、芹川の橋を渡っての避難は大変危険でありますが、橋を渡らなくても行けるほかの避難所開設を周知していたのでしょうか。 227 ◯議長(八木嘉之君) 総務部危機管理監。 228 ◯総務部危機管理監(高田秀樹君) 本市といたしましては、河川水位の上昇後に、橋を渡っての避難行動には危険を伴うと考えており、橋を渡らずとも避難できるよう避難場所の開設に努めるとともに、平時からお住まいの学区に捉われず、安全な場所へ避難していただくことを周知させていただいております。  このたびの台風21号におきましても、橋を渡らずとも避難ができるよう、城東学区および佐和山学区では、芹川以北にお住まいの方につきましては、城西小学校および西地区公民館を自主避難施設として開設し、芹川沿線を対象に避難指示(緊急)を発令した後は、城東小学校および佐和山小学校を指定緊急避難場所として追加開設したところです。  また、芹川以南にお住まいの方につきましては、福祉センターを自主避難場所として開設し、同じく、芹川沿線を対象に避難指示(緊急)を発令した後は、平田小学校を指定緊急避難場所として追加開設いたしました。  市内における避難場所の開設状況につきましては、メール配信システム、市ホームページ、エフエムひこね、災害用ツイッター、NHKデータ放送、県しらしがメールなど、各種メディアを通じて周知を図ったところです。 229 ◯議長(八木嘉之君) 赤井君。   〔7番(赤井康彦君)登壇〕 230 ◯7番(赤井康彦君) 芹川以南の避難所は福祉センターという話でした。少し遠いのではないかと思うのです。芹川の沿岸の学区で近いところで、危険ではないところを避難所として開設するべきではなかったのか。 231 ◯議長(八木嘉之君) 総務部危機管理監。 232 ◯総務部危機管理監(高田秀樹君) 最終的には、追加で平田小学校を開設しておりますが、開設する順番は、担当する所属や雨・風の状況を勘案した結果で、まず1番に福祉センターの開設に至ったものです。 233 ◯議長(八木嘉之君) 赤井君。   〔7番(赤井康彦君)登壇〕 234 ◯7番(赤井康彦君) 平田小学校の話をされましたが、それが理由だったのかと思いました。  私は消防団にも所属しております。非常招集で学区内を巡回していましたが、平田川の水が道路に流れ出して冠水し、土のうを積んで、応急処置をしました。その後、平田小学校が避難所開設したように記憶していますが、避難所開設の条件はどのようなものだったのでしょうか。 235 ◯議長(八木嘉之君) 総務部危機管理監。 236 ◯総務部危機管理監(高田秀樹君) 指定緊急避難場所、以後は避難場所として省略させていただきますが、原則として、災害が発生した場合や災害発生のおそれが高まった場合に開設します。水害に関しましては、芹川、犬上川、宇曽川、愛知川のいわゆる水位周知河川の水位が避難判断水位に達するか、または達するおそれがある場合において、今後も相当な雨量が見込まれ、避難指示水位を超えるおそれがある場合に開設いたします。  しかしながら、本市では、河川水位が上昇した段階では、既に大雨により道路が冠水し、河川が増水して橋を渡るのが危険な状況であったり、また夜間であったりと、外を移動して避難することでかえって危険をもたらすことがあることから、大型の台風が接近するなど大雨が降る可能性が極めて高いと判断した場合には、河川水位に捉われず、できる限り移動条件がよい早い段階で避難場所を段階的に開設することとしております。  本市では、最初に高齢者等の要配慮者を早期に受け入れることを主な目的として、自主避難施設を開設しますが、これについては、各中学校区に1カ所、合計で7カ所の公民館等の市有施設を優先的に開設する施設として、地域防災計画であらかじめ定めております。  次に、水位周知河川が氾濫した場合に、家屋流失や2階まで浸水する可能性がある住居にお住まいの方々に、余裕を持って避難していただくことを主な目的として、浸水想定区域図等から立地条件を確認し、あわせて収容人数等を勘案し、原則として、小・中学校の中から河川ごとに適した避難場所を選定して開設しております。  さらに、河川の水位が避難判断水位等に達するなど一定の条件に達した場合は、避難対象区域または近隣の小・中学校を中心に、適した避難場所を開設することとしております。 237 ◯議長(八木嘉之君) 赤井君。   〔7番(赤井康彦君)登壇〕 238 ◯7番(赤井康彦君) わかりにくかったので、端的にご答弁いただきたいのですが、今回、平田小学校が避難所開設した理由は何だったのですか。 239 ◯議長(八木嘉之君) 総務部危機管理監。 240 ◯総務部危機管理監(高田秀樹君) 当日の風雨の状況により、福祉センター以外にも避難施設が必要であると判断したためです。 241 ◯議長(八木嘉之君) 赤井君。   〔7番(赤井康彦君)登壇〕 242 ◯7番(赤井康彦君) わかりました。私たち消防団が土のうを積んでからだったので、そういう疑念が湧いたのですが、そういう理由だと理解いたします。  次に、滋賀県では、河川の状況をライブカメラの画像で提供されています。台風の後、多くの方が芹川の状況をライブカメラの画像で確認されていることを知りました。前回の台風18号のときに、「川の増水状況を見に行って、事故になることも多いので、ライブカメラを設置して、市民が閲覧できるようにしてほしい」と要望しておりましたが、滋賀県が市内の河川の3カ所、芹川の上芹橋、犬上川の今橋、愛知川の八幡橋に設置され、誰でも閲覧できるようになったことはありがたいことだと思っております。しかし、1カ所の設置であり、さらに下流ではもっと水位が上がっていることもあると思われ、この1カ所のカメラの画像だけで判断するのは余りにも危険であろうと思っております。主要河川に複数のライブカメラの設置はできないものでしょうか。 243 ◯議長(八木嘉之君) 総務部危機管理監。 244 ◯総務部危機管理監(高田秀樹君) 避難判断に必要な情報を知る上で、河川の水位等の状況を屋内にいながらインターネットで確認できることは、防災担当者だけでなく、住民の方々にとっても、非常に有効な手段の一つであると考えております。  このことから、市では、一級河川を管理しております県に対しまして、河川カメラの設置要望を行った結果、平成28年度は芹川の上芹橋付近および愛知川の八幡橋付近に、今年度は犬上川の今橋付近に設置していただいたところです。現在、県では、県内の均衡を図りながら、河川カメラの設置を進められる方針ですので、本市としましては、今後も、本市域での河川カメラの増設について積極的に要望していきたいと考えております。 245 ◯議長(八木嘉之君) 赤井君。   〔7番(赤井康彦君)登壇〕 246 ◯7番(赤井康彦君) ありがとうございました。ぜひ要望していただきたいと思います。  今回、芹川は非常に危険な状況でしたが、幸いにも冠水や決壊に至らず、胸をなでおろしたところであります。しかし、消防団の無線から聞こえる言葉では非常に緊迫した状況であったと推測され、芹川が決壊することや冠水していくことを想定していなければなりませんが、決壊したときはどのような対応をとっていくのでしょうか。 247 ◯議長(八木嘉之君) 総務部危機管理監。 248 ◯総務部危機管理監(高田秀樹君) 災害対応は、人命最優先の観点から、被害が発生する前の早期段階において避難を完了させるなど、事前対策が何よりも重要であると考えております。  しかしながら、万が一、堤防が決壊した場合には、周辺住民に対してはあらゆる手段で広報を伝達することになります。なお、決壊箇所に近接し、家屋が流出する可能性がある区域の居住者は、至急、危険区域からの立ち退きを、また周辺住民には、自宅や付近の建物の2階以上の階への避難を強く呼びかけることになります。 249 ◯議長(八木嘉之君) 赤井君。   〔7番(赤井康彦君)登壇〕 250 ◯7番(赤井康彦君) そのとき、消防団はどのような行動をとるべきと考えているのでしょうか。 251 ◯議長(八木嘉之君) 消防長。 252 ◯消防長(高田忠見君) 台風21号が接近した当日、消防団につきましては、消防警備本部設置と同時に、全団員を招集し、消防職員とともに水防活動に従事いただいておりました。  消防団員は、消防警備本部と連絡をとりながら、消防団の指揮命令系統に従い活動いただいておりますが、暴風雨下の活動であることから、救命胴衣を着用するなど、自らの安全を確保しつつ、適切な行動をとっていただくものと考えています。  ご質問の河川が決壊した場合の行動としましては、決壊の場所や状況にもよりますが、まずは活動を中止し退避するなど、自身の安全を確保していただいた上で、住民の安全確保や被害の状況把握に努めていただき、人命救助の可否や応援要請の必要性などの情報を消防警備本部へ報告いただきたいと考えています。 253 ◯議長(八木嘉之君) 赤井君。   〔7番(赤井康彦君)登壇〕 254 ◯7番(赤井康彦君) ありがとうございます。  最後に、平成25年の台風18号のときには、対象学区民にアンケート調査をされていましたけれども、今回はどのようなものだったのでしょうか。 255 ◯議長(八木嘉之君) 総務部危機管理監。 256 ◯総務部危機管理監(高田秀樹君) 平成25年12月市議会定例会におきまして、同年の台風18号の際に実施しました避難対象となった自治会へのアンケート結果につきまして、「当日、市から配信される情報が少なかった」、「避難場所が遠く、別の学区の避難場所の方が避難先として適している」というご意見をいただいており、当時、今後の課題であると答弁させていただいております。  それに対しまして、今回の台風21号ではどうであったかについてですが、「当日、市から配信される情報が少なかった」等の件につきましては、メール配信システム、市ホームページ、エフエムひこね、災害用ツイッターで、注意喚起や本市に特化した気象情報を5回、避難場所開設情報を7回、ダム放流情報を2回発信し、避難情報については、これらの媒体のほか、自治体代表者や要配慮者利用施設の職員へメールや電話などで直接情報を伝達する彦根市緊急通報システム、NHKデータ放送、県しらしがメール、その他各種メディアを通して、現時点における最大限の方法で、市民に対する情報発信を積極的に実施しました。  また、「別の学区の避難場所の方が避難先として適している」との件につきましては、過年度より、避難場所については、学区にこだわらず、災害状況に応じて、最も安全で、できる限り近くの施設に避難していただくこととあわせまして、水害の場合は垂直避難の方法も有効であることをホームページや「広報ひこね」等で周知・啓発に努め、今年度7月15日に全戸配布しましたハザードマップにも掲載したほか、防災出前講座等でも周知・啓発しております。  今回は、アンケートは実施しておりませんが、台風21号の対応においては、当日以降現在までの間に、これらのご要望やお問い合わせはなく、平成25年台風18号当時と比較すると、一定の効果があらわれているものと考えておりますが、今後とも、これまで以上に市民の皆様への周知・啓発に努めてまいりたいと考えております。 257 ◯議長(八木嘉之君) 赤井君。   〔7番(赤井康彦君)登壇〕 258 ◯7番(赤井康彦君) 台風18号のときには、アンケート調査をしていただき、市民からの要望等を考えながら、今年度に至っても、対応をしていただいているというご答弁でした。「大変有効なご意見だった」とおっしゃられましたが、今回は、アンケート調査はしていなかったという話です。やはりアンケート調査をして、意見を吸い上げて、生かしていくというのが普通だと思うのです。なぜアンケート調査をしなかったのですか。 259 ◯議長(八木嘉之君) 総務部危機管理監。 260 ◯総務部危機管理監(高田秀樹君) 今ほどの答弁でも申し上げましたが、アンケートを行う前段階において、市危機管理室等への情報や問い合わせがなかったというのが大きな点です。平成25年当時の台風18号につきましては、危機管理室への情報や問い合わせがかなりあったと記憶しております。それらを踏まえまして、当時はアンケート調査をされたと認識しております。  また、今年は、台風5号、18号、今回の21号と、大きな台風が三つありましたが、それぞれについてのアンケート調査は実施しておりません。今後、必要に応じて、そういった情報収集について検討してまいりたいと考えております。 261 ◯議長(八木嘉之君) 赤井君。   〔7番(赤井康彦君)登壇〕 262 ◯7番(赤井康彦君) 今の答弁は、残念な答弁だと思います。前回よりも勢力が大きかったと、先ほどもおっしゃられました。対象であった学区の方にアンケートをして、生の声を聞くことは必要だと思うのです。これからはぜひ生かしていただきたいと思っております。  今回の台風対応、いいところ、悪いところ、いろいろあったと思います。災害は待ってくれませんので、ぜひ今回のことを生かしていただくことをお願い申し上げ、私の質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。 263 ◯議長(八木嘉之君) 6番小川喜三郎君。小川君。   〔6番(小川喜三郎君)登壇〕 264 ◯6番(小川喜三郎君) 私は、今回、視察を行いました先進地のいいところを彦根市でも取り入れていただきたいということで、大変大きな成果を上げておられます都市の現状について質問をさせていただき、彦根市でも改善していただくようにお願いしたいと思って質問をいたします。  それでは、大項目1です。  去る11月8日に、福祉病院教育常任委員会として、京都府福知山市の市立福知山市民病院の経営改革に関して視察いたしました。もちろん、この病院は平成22年度から黒字経営でありました。病院としてさまざまな取り組みをなされていましたので、彦根市立病院の新改革プランと照らし合わせて、以下、質問をさせていただきます。  中項目1、市立病院の医療スタッフ、医師確保であります。  細項目1、信頼される病院という表現がよく使われます。福知山市民病院では、基本理念として、「命と健康を守り、信頼される病院」とされていました。彦根市立病院でも、よく信頼される病院という表現をなされるが、どのように考えておられるのか、まず見解をお伺いいたします。 265 ◯議長(八木嘉之君) 病院事業管理者。 266 ◯病院事業管理者(金子隆昭君) 信頼される病院とは、地域の皆さんに、何か、健康面で支障や不安が生じたとき、かかりたいと思っていただけるような病院であると考えています。そのために、本院の医療スタッフは、各診療科において、現在標準的とされる医療を安心・安全に提供するため、医療の質の向上に向け、日々の努力を惜しみなく傾注しているところです。  信頼は、一朝一夕に得られるものではなく、地道な長い努力の末にようやく築かれるものであり、と同時に、簡単に失い得るものであることを肝に銘じ、湖東保健医療圏域における中核病院としての使命・役割を果たしていくために、日ごろから安心・安全かつ質の高い医療の提供を追求し、真に信頼される病院になれるよう、一層の努力を重ねていきたいと考えております。 267 ◯議長(八木嘉之君) 小川君。   〔6番(小川喜三郎君)登壇〕
    268 ◯6番(小川喜三郎君) 再質問をさせていただきます。医療スタッフが市民に対して信頼される病院という答弁でしたけれども、私がお尋ねしているのは、病院のスタッフの皆様が信頼される、あるいはそういう病院であれば、医師も看護師もいろんなスタッフが病院に勤務していただける。このような環境整備が図られるのではないかと思っております。こうしたことでのご答弁をいただきたいと思っております。 269 ◯議長(八木嘉之君) 病院事業管理者。 270 ◯病院事業管理者(金子隆昭君) 当然、病院のスタッフも地域の一員です。自分たちが病気にかかったときにかかりたい、スタッフそのものが自分の病院にかかりたいと思っていただける病院。こういったことも含まれております。 271 ◯議長(八木嘉之君) 小川君。   〔6番(小川喜三郎君)登壇〕 272 ◯6番(小川喜三郎君) ぜひともスタッフの皆様にも信頼される病院を願っています。  それでは、細項目2、1番に医療スタッフの確保だと指摘されていました。そこで、医師確保対策として、指導医の充実、教育力のある病院、つまり専攻医や研修医に魅力のある病院であり、指導プログラムの充実がなされていることをお聞きいたしました。本年度は、管理型10名と協力型5名の15名の研修医を受け入れておられました。彦根市立病院の魅力ある指導プログラムと指導医の現状についてお聞かせいただきたいと思います。 273 ◯議長(八木嘉之君) 病院事業管理者。 274 ◯病院事業管理者(金子隆昭君) まず、医師免許取得後に、大学病院や臨床研修病院において、2年間の前期研修を行う研修医についてご説明します。  本院の前期研修は、医師としての基本的な診療能力を身につけること等を目的としており、指導医がマンツーマンで実地指導に当たりながら、日々の疑問等に対して、研修医がその場で相談できるようサポートしています。また、自由度の高い魅力ある内容とするため、選択科目は、院内だけでなく、研修協力病院である大学病院等の診療科から選択できるプログラムとしています。  なお、指導医の現状につきましては、平成29年12月1日現在、常勤医師59名のうち34名を指導医として近畿厚生局へ届け出ており、今後も毎年2名ずつ指導医を養成し、教育環境の充実と向上に努めていきたいと考えています。  次に、前期研修終了後、3年間の後期研修を行う専攻医についてご説明します。  後期研修では、前期研修で身に着けた基本的な診療能力をさらに向上させながら、診療科に所属して、各領域において高度で専門的な知識と技能を習得し、専門医の資格を取得することを目的としています。  現在のところ、専攻医が専門医の資格を取得するためには、各領域の学会が独自に定めた認定基準をクリアすることが必要となっていますが、平成30年度からは一般社団法人日本専門医機構が承認する新専門医プログラムに基づく研修制度がスタートします。本院は、同機構に承認された内科専門プログラムに基づき専攻医を募集するとともに、内科以外の診療科では、連携施設のプログラムにより派遣される専攻医を受け入れていきたいと考えています。 275 ◯議長(八木嘉之君) 小川君。   〔6番(小川喜三郎君)登壇〕 276 ◯6番(小川喜三郎君) よくわからなかった部分がありますので、再質問させていただきます。  指導プログラムというのは、病院の機器なども含まれてくるのでしょうか。 277 ◯議長(八木嘉之君) 病院事業管理者。 278 ◯病院事業管理者(金子隆昭君) 当然、診療過程で機器を使うことになりますと、そういった設備が必要な診療科もあります。 279 ◯議長(八木嘉之君) 小川君。   〔6番(小川喜三郎君)登壇〕 280 ◯6番(小川喜三郎君) よくわかりました。  それでは、細項目3、彦根市立病院の専攻医あるいは研修医の受け入れの現状はどうでしょうか、伺います。 281 ◯議長(八木嘉之君) 病院事業管理者。 282 ◯病院事業管理者(金子隆昭君) 専攻医と研修医の受け入れ状況につきましては、現在、専攻医5名と研修医3名の計8名を受け入れています。  研修医の受け入れには、管理型臨床研修病院として、本院独自のプログラムに基づき採用する方法と、京都大学医学部附属病院や滋賀医科大学附属病院など他の管理型臨床研修病院のプログラムに基づく研修医を本院が協力型臨床研修病院として受け入れる方法の二つがあります。  研修医3名の内訳は、管理型2名、滋賀医科大学からの協力型1名となっております。  なお、平成30年度の研修医は、1年目として管理型3名、協力型2名の計5名を新たに受け入れる予定です。  各施設における管理型の定員は、都道府県が決定しているもので、本院の定員は3名であることから、今回は定員を満たすことになりました。これは病院見学や実習生の受け入れ、合同説明会への参加、インターネット等を通じた採用募集などに取り組んできた成果であると考えています。  また、専攻医については、新専門医制度に基づき、現在、募集を行っております。 283 ◯議長(八木嘉之君) 小川君。   〔6番(小川喜三郎君)登壇〕 284 ◯6番(小川喜三郎君) 研修医は定数が決まっていて、満杯とのご答弁でしたが、指導医の方は制限がないと理解していいのでしょうか。 285 ◯議長(八木嘉之君) 病院事業管理者。 286 ◯病院事業管理者(金子隆昭君) 指導医に関しましては、一定の年限をクリアできていれば受講できる2日間の指導医コースがありますので、それを受講すると指導医になれます。 287 ◯議長(八木嘉之君) 小川君。   〔6番(小川喜三郎君)登壇〕 288 ◯6番(小川喜三郎君) ありがとうございました。  それでは、細項目4、こうした専攻医と研修医の雇用が重要とのことでした。現状、彦根市立病院では、専攻医・研修医として来られた方々の市立病院への雇用状況についてはどうでしょうか、伺います。 289 ◯議長(八木嘉之君) 病院事業管理者。 290 ◯病院事業管理者(金子隆昭君) 平成28年度に在籍していた専攻医3年目の4名のうち、1名を消化器内科の医師として正規採用いたしました。  なお、専攻医1年目はなく、2年目の2名は本年度3年目として継続雇用していますが、平成30年度に正規職員として雇用できるか否かについては、現在のところ未定です。 291 ◯議長(八木嘉之君) 小川君。   〔6番(小川喜三郎君)登壇〕 292 ◯6番(小川喜三郎君) こういう制度で来て、研修期間が終わった後、市立病院で勤務される、あるいは勤務されている方はおられるのでしょうか。 293 ◯議長(八木嘉之君) 暫時休憩します。            午前11時38分休憩            午前11時38分再開 294 ◯議長(八木嘉之君) 休憩前に引き続き会議を開きます。  病院事業管理者。 295 ◯病院事業管理者(金子隆昭君) 専攻医の正規職員への採用状況ですが、平成25年度は3名で、内科1名、呼吸器科1名、皮膚科1名です。平成26年度は4名、内科2名、循環器科1名、小児科1名。平成27年度は3名で、泌尿器科1名、皮膚科1名、形成外科1名。平成28年度は泌尿器科の1名。平成29年度は消化器内科の1名です。 296 ◯議長(八木嘉之君) 小川君。   〔6番(小川喜三郎君)登壇〕 297 ◯6番(小川喜三郎君) ありがとうございました。引き続いて勤務をしておられるということで、ありがたいと思っております。  それでは、細項目5、医師の待遇改善の施策についてはどうでしょうか。給与面の改善なども含めて、お聞きしたいと思います。 298 ◯議長(八木嘉之君) 病院事業管理者。 299 ◯病院事業管理者(金子隆昭君) 常勤医師の処遇改善につきましては、主な取り組みとして5点ございます。  1点目は、医師研究手当の支給です。高度専門的な医療技術の研究に対する手当として、給料の等級に応じて月額14万8,000円から20万円までの範囲で、定められた金額を支給しております。  2点目は、医師に対する学会や研修会等への出張旅費の支給です。専攻医を含む常勤医師に対し、1人当たり年間15万円を上限に、実績に応じて支給しております。また、研修医に対しては、学会発表に係る出張を対象に、1人当たり年間5万円を上限に、実績に応じて支給しております。なお、このほかに、研修会等への参加負担金も別途支給しております。  3点目は、住宅支援制度です。賃貸住宅に係る敷金および礼金を本院で負担しています。  4点目は、非常勤嘱託医や医師事務作業補助者の配置です。医師の負担が大きくならないよう、当直勤務のため非常勤嘱託医を雇用するとともに、診断書などの文書作成補助や診療録への代行入力などを行う医師事務作業補助者を配置し、日常業務の負担軽減を図っています。  5点目は、院内保育所の設置です。医師の仕事と子育ての両立を支援するために設置しており、24時間保育や小学校の長期休業期間中の学童保育にも対応しています。  なお、地方公営企業法の全部適用となったことにより、地方公営企業として独自の給与体系を導入することも可能となりましたが、給与面に関しては県内公立病院と比較しても遜色はなく、地方公務員法第14条の規定による情勢適応の原則や、現在の本院の経営状況等を勘案し、独自の給与体系の導入や給与水準のさらなる引き上げは、今のところ考えておりません。 300 ◯議長(八木嘉之君) 小川君。   〔6番(小川喜三郎君)登壇〕 301 ◯6番(小川喜三郎君) 確かに給与を特別に上げることにはならないかもしれませんが、5点の処遇改善策をご答弁いただきました。給料は滋賀県の平均的とおっしゃいましたけれども、この処遇については、どこの公立病院でもおやりになっていることではないかと思うのです。その点は、彦根市立病院としてどのようにお考えでしょうか。 302 ◯議長(八木嘉之君) 病院事業管理者。 303 ◯病院事業管理者(金子隆昭君) 先ほどの答弁で、訂正がございます。給料の等級に応じて月額14万8,000円と申しましたけれども、14万3,000円です。  現在の待遇ですが、滋賀県全体の公立病院の傾向から見ますと、やはり湖東・湖北の方が湖南・大津に比べると待遇は幾らか手厚くなっています。 304 ◯議長(八木嘉之君) 小川君。   〔6番(小川喜三郎君)登壇〕 305 ◯6番(小川喜三郎君) ありがとうございます。医師確保には少しでも待遇改善が図られればいいものと理解しておりますので、今後ともよろしくお願いしたいと思います。  それでは、細項目6、大変厳しい医師確保の現状ですが、今後、医師確保対策にどのように取り組まれるのか、お伺いいたします。 306 ◯議長(八木嘉之君) 病院事業管理者。 307 ◯病院事業管理者(金子隆昭君) 今後の医師確保対策につきましては、先ほどのご質問にお答えしましたとおり、現在行っている医師の処遇改善を継続し、医師の働きやすい職場環境づくりに努めるとともに、医師にとって魅力のある病院となるよう、他病院の取り組みも参考にしながら、教育・研修環境の充実に努めていきたいと考えています。  こうした取り組みと並行し、院長等が大学等の関係機関を訪問し、またあらゆるコネクションを活用して、医師の派遣について直接的かつ積極的な働きかけを行うとともに、民間会社の人材紹介サービスや滋賀県の無料職業紹介事業(滋賀県ドクターバンク)も活用し、医師の確保に向けさらに努めていきたいと考えております。 308 ◯議長(八木嘉之君) 小川君。   〔6番(小川喜三郎君)登壇〕 309 ◯6番(小川喜三郎君) ありがとうございます。大変大事なところです。医師の紹介や大学病院とおっしゃいましたが、厳しいのはよくわかるのですけれども、さらにご努力をお願いしたいと要望しておきます。  それでは、中項目2、病院の経営について、新経営プランの内容についてです。  医療スタッフが集まってこそ、医療の質が向上し、業務改善につながる。また、施設基準を満たすことができ、診療報酬の加算を得ることが可能となります。  そこで、細項目1、診療科を増やすことで看板が増えるため、黒字化に近づくとの説明を受けてまいりました。彦根市立病院では、基本的に、現在の診療科数についてどのような見解をお持ちでしょうか、お伺いいたします。 310 ◯議長(八木嘉之君) 病院事業管理者。 311 ◯病院事業管理者(金子隆昭君) 現在、本院の標榜診療科は26診療科であり、今回の議案第91号において議決を賜りますと、呼吸器科を細分化することにより、次年度以降は27診療科の体制を予定しています。  本院が備えるべき診療科の体制については、湖東保健医療圏における中核病院として本来果たすべき役割ならびに医療圏を超えた連携のあり方等の観点から、現時点では、本院として、次年度以降さらに診療科を増やす予定はありません。  今後、引き続き医師確保に努め、非常勤医師のみの配置となっている診療科へ常勤医師を配置するなど、既存の診療科における体制充実に努めるとともに、医療圏内外における診療連携の拡充を図ってまいりたいと考えています。 312 ◯議長(八木嘉之君) 小川君。   〔6番(小川喜三郎君)登壇〕 313 ◯6番(小川喜三郎君) よくわかりました。  続いて、細項目2、患者数の確保として、徹底した病床利用率の向上と平均在院日数の短縮ではないかと考えますが、これは相反することです。現状の数値と今後の取り組み目標についてお聞かせいただきたいと思います。 314 ◯議長(八木嘉之君) 病院事務局長。 315 ◯病院事務局長(西山 武君) 平均在院日数につきましては、平成27年度は15.2日、平成28年度は14.3日、平成29年度は4月から10月までの実績で13.2日であり、年々短縮してきています。一方、病床稼働率につきましては、平成27年度は71.3%、平成28年度は69.2%と低くなっていますが、平成29年度は4月から10月までの実績では74.7%と逆に高くなっています。  平均在院日数は、短いほど、患者1人当たりの診療報酬は高くなりますが、そうすると入院患者数が減って、病床稼働率が低くなり、診療報酬は少なくなってしまいます。このように、平均在院日数と病床稼働率は、議員ご指摘のように、診療報酬にとって相反する関係にあります。  このことを踏まえまして、今後、経営改善を図るためには、平均在院日数を短縮し、かつ新規の患者数を増やしていくこと。すなわち病床利用の効率性を高めていくことが肝要となります。先ほど述べましたとおり、本年度4月から10月までの実績は、平均在院日数を前年度から1.1日短縮するとともに、病床稼働率を5.5ポイント向上させており、まさにそのことを実現しております。  今後におきましては、地域の病院や診療所とさらに連携を強化し、紹介率・逆紹介率を高め、急性期の紹介患者を絶え間なく受け入れられるよう努め、平均在院日数と病床稼働率のベストマッチ、最適化を目指していきたいと考えています。 316 ◯議長(八木嘉之君) 小川君。   〔6番(小川喜三郎君)登壇〕 317 ◯6番(小川喜三郎君) よくわかるのですが、どの程度を目標にしているのかとお聞きしたのです。今のところ、目標は立てていないと理解していいのでしょうか。
    318 ◯議長(八木嘉之君) 病院事務局長。 319 ◯病院事務局長(西山 武君) 今ほども申し上げましたように、平均在院日数と病床稼働率の両方をあわせて考えなければなりませんので、具体的に病床稼働率を何%にして、平均在院日数を何日にするというものでもありません。また、病床稼働の状況、例えばベッド数にゆとりがある場合とない場合、その時々によって病床管理を適切に行っていくことが大切だと考えております。 320 ◯議長(八木嘉之君) 小川君。   〔6番(小川喜三郎君)登壇〕 321 ◯6番(小川喜三郎君) ありがとうございました。よくわかりました。いずれも相反することですので、両方を見ながら取り組んでいただきたいと思います。  それでは、細項目3、地方公営企業法の全部適用による効果はどのように経営に寄与しているのか、具体的にお尋ねいたします。 322 ◯議長(八木嘉之君) 病院事務局長。 323 ◯病院事務局長(西山 武君) 地方公営企業法の全部適用の目的は、人事や財務、組織等にかかわる権限を市長から事業管理者へ移行することにより、経営責任や権限を明確化し、迅速な意思決定、経営の自立性・柔軟性を確保することであり、これにより事業管理者が自らの責任と権限に基づき、柔軟で迅速な人事を行うことが可能となりました。  このことに伴う効果としましては、まず平成28年4月以降の職員の採用や人事異動は、全て事業管理者の責任と権限のもと、組織の見直しとあわせて行っており、効率的な経営に寄与することができました。  また、病院の事務執行につきましては、診療報酬にかかわるなど専門性の高い業務も多く、このような事務は数年ごとに人事異動で交代していく行政職員よりも、より専門的知識を有する職員が経験を積み重ねていく方が、安定的・効率的な経営に寄与すると考えられます。このため、診療情報管理士や医療情報技師など医療部門以外での専門職の独自採用・育成が容易になり、適宜実施をしているところです。 324 ◯議長(八木嘉之君) 小川君。   〔6番(小川喜三郎君)登壇〕 325 ◯6番(小川喜三郎君) 人事面あるいは専門家の独自採用とのことですので、今後も病院に必要な方について対応をお願いしたい。  次に、細項目4、職員の皆様の意識改革の成果についてはいかがでしょうか、お伺いいたします。 326 ◯議長(八木嘉之君) 病院事務局長。 327 ◯病院事務局長(西山 武君) 地方公営企業法の全部適用によりまして、独自の給与体系を導入することも可能となり、経営状況に応じて給与へ反映できることになったことや、労働組合の団体交渉権や団結権が認められるようになったこともあり、職員の経営意識や当事者意識が徐々に向上してきたものと考えています。  しかし、地方公営企業法を全部適用しただけで職員の意識が変わるものではなく、新改革プランに基づく経営改善に向けた職員一人ひとりの主体的な取り組みを通じて変わり得るものであると考えられます。  現在、全ての診療科部門において、経営改革や事務改善にかかわる数値目標を事業管理者によるヒアリングを経て設定し、これを目標管理シートを用いて進捗管理し、評価するシステムを構築しています。こうした取り組みや説明会、評価委員会への参加を通じて、本院の経営状況を正しく把握し、危機感と当事者意識を持って取り組もうとする職員が増えてきていることが、経営戦略室による職員意識調査においても、まだ集計中ではございますが、確認されているところです。  今後も、このような取り組みを継続するとともに、平成28年4月の全部適用化とあわせて、人材育成、モチベーション、当院で働いてよかったという帰属意識、そして成長意欲を向上させるために導入した人事評価制度の運用によりまして、職員意識改革が一層進むよう努めていきたいと考えております。 328 ◯議長(八木嘉之君) 小川君。   〔6番(小川喜三郎君)登壇〕 329 ◯6番(小川喜三郎君) モチベーションを上げるのが一番大事だと思いますので、今後とも引き続き、公営企業法の全部適用の効果を出していただくようにお願いしたいと思います。  中項目3、新改革プランの経営の効率化についてお伺いいたします。  細項目1、特に金額的に大きいのは、地域医療支援病院の取得になっています。取得するための条件と可能性についてお教えいただきたいと思います。 330 ◯議長(八木嘉之君) 病院事務局長。 331 ◯病院事務局長(西山 武君) 地域医療支援病院の取得条件と可能性についてお答えします。  地域医療支援病院の承認につきましては、新改革プランにおいて、収益増加を図るため重要な課題として取り組んでいるところです。  地域医療支援病院に係る県知事の承認を得るために必要な要件につきましては、体制に関する要件と地域医療の支援に関する要件の二つに大別され、それぞれ七つ、全部で14の要件があり、これらを全て満たす必要があります。  まず、体制に関する要件としましては、開設者が国や都道府県、市町村であること、24時間体制で重症救急患者に必要な検査・治療ができること、また200床以上の病床を有することなどがあり、既に全ての要件を満たしております。  次に、地域医療の支援に関する要件としましては、紹介率が50%以上で、逆紹介率が70%以上であること、患者相談窓口、担当者の配置があることなどがあり、おおむね全ての要件を満たしております。  そのため、現在のところ、本年度末に開催予定の滋賀県医療審議会に諮られるよう、県医療政策課と事前協議を進めているところであり、本院としましては承認されると見込んでいるところです。 332 ◯議長(八木嘉之君) 小川君。   〔6番(小川喜三郎君)登壇〕 333 ◯6番(小川喜三郎君) ありがとうございます。条件的には既にクリアしているので承認を待つということで、ありがたいことだと思っております。  それでは、細項目2、薬剤管理指導の強化と後発医薬品使用による係数上昇を挙げておられますが、現在の後発医薬品の利用率と目標について伺いたいと思います。 334 ◯議長(八木嘉之君) 病院事務局長。 335 ◯病院事務局長(西山 武君) 後発医薬品使用率は、薬品の全体使用量に対する後発医薬品使用量の割合のことであり、平成28年度における本院の月平均使用率は85.3%となっています。この使用率に応じて、翌年度の入院基本料に乗じられる後発医薬品係数が付与されることになり、その上限は使用率70%以上で、係数0.00949となっています。すなわち、上限の係数が付与された場合、入院基本料に約1%の診療報酬が加算されることになります。  これを本院に当てはめて考えてみますと、前年度の後発医薬品使用率は70%以上となっていますので、平成28年度の実績データから算出しますと、入院基本料が約1%、年間約3,000万円増収になると見込まれます。 336 ◯議長(八木嘉之君) 小川君。   〔6番(小川喜三郎君)登壇〕 337 ◯6番(小川喜三郎君) 私の知る範囲では、大変高い使用率ではないかと思うのです。先般の福知山市の市民病院では「80%を超えるとかなり厳しい」と事務長もおっしゃっていましたので、限界に近いのではないかと思いますが、さらに上げられるのでしょうか。後発医薬品のない医薬品もありますので、お教えいただきたいと思います。 338 ◯議長(八木嘉之君) 病院事業管理者。 339 ◯病院事業管理者(金子隆昭君) 抗がん剤でも抗体医薬といった薬は、非常に高価ですが、少しずつ後発品が出てきます。そういったものに切り替えることによって、さらに後発品への切り替え率を高めることができます。そういったことも、現在検討しているところです。 340 ◯議長(八木嘉之君) 小川君。   〔6番(小川喜三郎君)登壇〕 341 ◯6番(小川喜三郎君) ありがとうございます。よくわかりました。  それでは、細項目3、透析患者の受け入れですが、福知山市民病院では、透析病床数を36床に増床され、しかも無料で送迎までされていました。このことで大きく収益を上げておられました。彦根市立病院での透析患者数の増加による増収益についてのお考えを伺います。 342 ◯議長(八木嘉之君) 病院事務局長。 343 ◯病院事務局長(西山 武君) 透析患者数の増加の考え方についてお答えいたします。  本院の透析病床数は24床となっています。通常、透析患者さんは、透析施設に週3回通院して、1回4時間程度の透析を受けられることから、本院では月曜日から金曜日までの終日と土曜日の午前の運用で対応しています。平成29年度4月から10月までの延べ透析患者数は6,564人で、平均病床稼働率は74.5%です。平成28年度同時期の延べ透析患者数5,782人に比べ13.5%の大幅増加となっています。  しかし、2017年の日本透析学会調査統計委員会の予測では、日本の透析人口は2017年の31万9,677人をピークに減少すると言われていることから、本院で透析を開始する患者さんの数も減少していくと推測されます。したがいまして、本院の透析患者数は、これ以上の増加は見込めないため、増床は考えていないところです。 344 ◯議長(八木嘉之君) 小川君。   〔6番(小川喜三郎君)登壇〕 345 ◯6番(小川喜三郎君) ありがとうございます。  それでは、細項目4、レセプト適正化による取り組み診療報酬項目で、短期的収益改善を目指すものとして26項目を掲げておられますが、具体的にどのような改善策を講じようとされているのか、お聞かせいただきたいと思います。 346 ◯議長(八木嘉之君) 病院事務局長。 347 ◯病院事務局長(西山 武君) レセプト請求の適正化に向けた改善策につきましては、新改革プランに示している収益増加の取り組みにおいて、難病外来指導管理料、退院支援加算、糖尿病合併症管理料など、全部で26項目の診療報酬について加算や指導管理料等の請求漏れを防止するため、主に体制の整備と請求精度の向上に取り組んでいるところです。  まず、体制の整備につきましては、レセプト点検専任のスタッフを6名配置するほか、より収益の大きい入院レセプトについては新たに専任のスタッフを4名配置し点検を強化するとともに、プロパー職員による最終点検を行っています。  次に、請求精度の向上への取り組みにつきましては、レセプト請求の精度を向上するための調査を年1回実施しています。また、毎月、診療科ごとに医師やレセプト担当者、診療情報管理士等が参加する医師・医事連絡会議や診療報酬の取り組み項目に係る関連部署による勉強会において、レセプト請求に関する情報共有や協議を行い、提供している医療サービスに対する適正な収益が確保できるよう努めています。 348 ◯議長(八木嘉之君) 小川君。   〔6番(小川喜三郎君)登壇〕 349 ◯6番(小川喜三郎君) 疑問を持ちました。今のご答弁では、適正な請求ができていなかったように感じます。体制が不十分であったとか、精度を向上させるとかいうご答弁だったと思うのです。患者さんにとっては診療の経費が少ないほどいいのかもしれませんが、病院経営としては適正な診療請求をしないといけません。こういう解釈でいいのでしょうか。もう一度お尋ねいたします。 350 ◯議長(八木嘉之君) 病院事務局長。 351 ◯病院事務局長(西山 武君) 診療報酬につきましては、カルテからの情報が正確に請求に反映されているか、医師側、看護師側、医事側それぞれにおいてあり得るのですが、加算に対する知識が不十分なことによって漏れることもあります。本来、診療報酬として認められないような報酬を請求してしまう、過大に請求してしまうこともあります。できるだけそういうことがないのが適当ですが、どうしても起こり得ることです。そういうことがありましたので、請求漏れのないように、過大な請求をし過ぎることのないように、勉強会や医師・医事連絡会議などを通じ、精度の向上に努めています。そのためにスタッフの充実を図ったということです。 352 ◯議長(八木嘉之君) 小川君。   〔6番(小川喜三郎君)登壇〕 353 ◯6番(小川喜三郎君) 私も市立病院にお世話になっておりますので、診療報酬の点数が書いてある紙を毎回もらいます。請求漏れという表現が正しくなかったのだと思いますけれども、適正な点数が記録に書かれない、あるいは加算するところを加算せずに請求されているということで、正規の請求ができなかった。また、多くの料金を徴収するのも同じようなケースということで、理解してよろしいのでしょうか。 354 ◯議長(八木嘉之君) 病院事務局長。 355 ◯病院事務局長(西山 武君) そのように理解していただいて結構です。 356 ◯議長(八木嘉之君) 小川君。   〔6番(小川喜三郎君)登壇〕 357 ◯6番(小川喜三郎君) わかりました。ありがとうございます。  それでは、細項目5、施設基準に関する項目がありますが、その進捗計画はいかがでしょうか、お伺いいたします。 358 ◯議長(八木嘉之君) 病院事務局長。 359 ◯病院事務局長(西山 武君) 施設基準の進捗計画につきましては、新改革プランにおいて、収益増加のために、施設基準届出の強化が記述されており、三つの施設基準取得を目指しているところです。  第1に、総合評価加算の施設基準につきましては、既に取得しており、平成28年度の実績は、算定件数1,928件で、収入金額は192万8,000円となっています。  第2に、病棟薬剤業務実施加算の施設基準につきましては、既に取得しており、平成28年度の実績は、算定件数4,390件で、収入金額は587万円となっています。  第3に、夜間急性期看護補助体制加算の施設基準につきましては、病棟ごとに入院患者数100人に対して最低1人の看護補助者の配置が要件になっています。しかし、現時点では看護補助者の確保が困難な状況であるため、施設基準の取得には至っておりません。今後、施設基準の取得に向けて、看護補助者の確保に引き続き積極的に取り組んでいきたいと考えております。 360 ◯議長(八木嘉之君) 小川君。   〔6番(小川喜三郎君)登壇〕 361 ◯6番(小川喜三郎君) 病院の経営につきましては、先ほどから議論をしていますように、大きく施設基準も関係しますので、今後ともしっかりとお取り組みいただきますようにお願いしたいと思います。  それでは、細項目6、公立病院として、不採算部門の運営も余儀なくされます。一般会計からの繰入金の見通しが計画書では記載されておりますが、明確に診療科ごとの収支が必要になります。その取り組みと適正な繰入額の考えについてお教えいただきたいと思います。 362 ◯議長(八木嘉之君) 病院事務局長。 363 ◯病院事務局長(西山 武君) 公立病院におきまして、周産期医療、小児救急を含む小児医療および救急医療は、一般に不採算部門と言われています。これらの運営に必要な経費につきましては、地方公営企業法第17条の2第1項の規定および地方公営企業繰出金に係る総務副大臣通知によりまして、経営に伴う収入をもって、あるいは収入のみをもって充てることが適当でない経費として、地方公共団体の一般会計から病院事業会計に対して繰り出すよう基準が示されています。  また、平成27年度、平成28年度の彦根市公営企業決算審査意見書におきまして、監査委員からは、不採算医療に係る損益勘定やそれらの時系列分析により、生産性や効率性の向上を図るため、診療科別・部門別収支決算を早期に導入すべきであり、採算性の見える化により収支の算定根拠を明確にし、適正な一般会計からの繰入金の確保に努めるよう示唆されているところです。  そのため、本院では、本年度、周産期医療、小児救急を含む小児医療および救急医療等の不採算部門についてのみ、収支決算を行ったところであります。その結果、各部門または診療科における不採算額と一般会計からの繰入額に乖離が見られるため、次年度以降、一般会計からの繰り入れが収支計算結果に基づき行われるよう、市に対して求めていきたいと考えております。 364 ◯議長(八木嘉之君) 小川君。   〔6番(小川喜三郎君)登壇〕 365 ◯6番(小川喜三郎君) 既に収支が出ているというお話です。基準内繰り入れが行われるかどうかというのは、市当局、特に財政当局でご判断いただくのかもしれませんが、これは不採算部門ですので、病院の責任でもありません。その点については、既に財政当局との協議などを進めておられるのですか。計算ができていると理解していいのですか。どうなのでしょうか。 366 ◯議長(八木嘉之君) 病院事務局長。 367 ◯病院事務局長(西山 武君) そのことは平成30年度の当初予算で要求しておりますので、その査定の中で市と協議をしていきます。 368 ◯議長(八木嘉之君) 小川君。   〔6番(小川喜三郎君)登壇〕 369 ◯6番(小川喜三郎君) わかりました。ありがとうございます。  それでは、細項目7、総務省の地域医療の確保と公立病院改革の推進に関する調査研究会は、誰にでもわかりやすく、適切な説明をするため、公立病院の経営指標の見える化を求めるとし、地域住民等への説明に有効に活用できるとしたという報道がありました。医療収支比率など8指標が示されたとのことですが、どのような指標を求めようとしているのか、ご承知でしたらお教えいただきたいと思います。 370 ◯議長(八木嘉之君) 病院事務局長。 371 ◯病院事務局長(西山 武君) 現在、多くの公立病院では、医師不足などからくる厳しい経営状況の中、新公立病院改革プランを策定し、経営改革に取り組んでいるところです。  そのため、総務省では、地域における医療提供体制の確保や公立病院のさらなる経営改革を推進する観点から、地域医療の確保と公立病院の推進に関する調査研究会を開催し、公立病院に対する施策のあり方等について検討をしています。  その中で、経営改革を進めるには、病院の現状や将来的展望について、市長や議会のほか、地域住民の理解を得ることが不可欠であり、客観的データや経営指標を用いてわかりやすく経営状況を説明する経営指標の見える化が必要であると考えられております。見える化のツールとして、議員ご質問の経営の健全性・効率性を示す8指標が示されているところです。  8指標とは、経常収支比率、累積欠損金比率、医業収支比率、病床利用率、入院患者1人1日当たりの診療収入、外来患者1人1日当たりの診療収入、職員給与費対医業収益比率、および材料費対医業収益比率であります。
     これらのうち、これまでの当院の決算書や決算審査意見書において用いていなかった新たな指標としましては、医業収益に対する累積欠損金の状況をあらわす累積欠損金比率、入院患者1人1日当たりの診療収入、外来患者1人1日当たりの診療収入、および医業収益の中で材料費が占める割合をあらわす材料費対医業収益比率の4指標となっております。 372 ◯議長(八木嘉之君) 小川君。   〔6番(小川喜三郎君)登壇〕 373 ◯6番(小川喜三郎君) ありがとうございました。決算書には出ていないので、早期に改良していただくようにお願いしたいと思います。何年度から適用されるのでしょうか。まだ適用されていないと思っているのですが、おわかりでしたらお教えいただきたいと思います。 374 ◯議長(八木嘉之君) 病院事務局長。 375 ◯病院事務局長(西山 武君) 水道事業などは既に先行して公表されておりますが、全国の他の病院と比較できなければ余り意味のない見える化です。県を通じ、何年度からというような情報には接しておりませんので、情報に接しましたら、その後対応してまいりたいと考えております。 376 ◯議長(八木嘉之君) 小川君。   〔6番(小川喜三郎君)登壇〕 377 ◯6番(小川喜三郎君) ありがとうございました。よくわかりました。  それでは、大項目2に移ります。  先日、会派において、福岡県宗像市の世界遺産登録に関する取り組みの経過について学んでまいりました。  宗像市では、平成16年に神宿る島、宗像・沖ノ島と関連遺産群の世界遺産登録を目指す活動として、歴史遺産を生かしたまちづくりに寄与するためとのことでありました。そこで、宗像市への視察で学んでまいりました点で、特に強調されましたのは、市民の盛り上がりであります。彦根城の世界遺産登録に関しまして、市民の世界遺産登録への意気込みなどに特化して、質問をさせていただきます。  中項目1、世界遺産登録への市民の盛り上がりのための(仮称)意見交換・応援1000人委員会についてであります。  細項目1、宗像市では、世界遺産登録に向けた市民の会による住民の盛り上がりが重要との指摘でした。先日、26日に開催されました彦根市主催の講演会において、(仮称)意見交換・応援1000人委員会の設立に向けて、参加申込書が配布されましたが、この会の趣旨と参加の呼びかけ方法などについて、お考えを具体的に明らかにしてください。 378 ◯議長(八木嘉之君) 山根副市長。 379 ◯山根副市長(山根裕子さん) 意見交換・応援1000人委員会の趣旨は、大きく分けて三つあります。  一つ目は、世界遺産の制度をもっとわかりやすくご説明し、その中で彦根市の行っている作業のご説明と位置づけをすること。  二つ目は、先ほど市長も申しあげましたが、まちづくりのプロセスは世界遺産の登録プロセスでもありますので、早急に本格的に庁内、地域の方々、関連団体の方々、所有者の方々ともご相談しながら、美しいまち、美しいまちなみをつくるための相談の会でもあります。例えば、どのまちなみをどのように美しくしていくか、交通体系などもどのように考えていくべきか。このようなことも、市民の方々とご相談しなければならないと思っております。  三つ目に、これまでも市の宝をご存じで、応援のために活躍したいという方々がおられることを伺っておりましたが、それぞれのお考え、それぞれの立場の方が応援してくださるように、こちらからご説明に上がり、働きかけ、例えば企業の方々にもいろいろな形で彦根市の世界遺産登録に参加していただきたいと思っていることです。 380 ◯議長(八木嘉之君) 小川君。   〔6番(小川喜三郎君)登壇〕 381 ◯6番(小川喜三郎君) 今のご答弁ですと、参加呼びかけは、企業などいろんなところに市の方から出向いていくとのことでしたが、一般市民の方やいろんな団体、NPOなどへの参加呼びかけはされるのでしょうか。特定の方にお願いされるという答弁のように聞こえたのですが、どうでしょうか。 382 ◯議長(八木嘉之君) 山根副市長。 383 ◯山根副市長(山根裕子さん) もちろん一般市民の方々に参加していただいて、定期的な会合を開き、ご説明する中でご意見をいただき、納得した方々に積極的にご活躍いただきたいと思っている次第です。 384 ◯議長(八木嘉之君) 小川君。   〔6番(小川喜三郎君)登壇〕 385 ◯6番(小川喜三郎君) わかりました。  それでは、細項目2、宗像市では、市民のボランティア活動として、海岸の清掃など、世界遺産登録に向け積極的な活動が側面的支援として高く評価されておりました。今回の(仮称)意見交換・応援1000人委員会では、その組織と活動についてどのように考えておられるのか、具体的にお聞かせください。 386 ◯議長(八木嘉之君) 山根副市長。 387 ◯山根副市長(山根裕子さん) (仮称)意見交換・応援1000人委員会にご参加いただく方が100人を超えた段階で、事務局などを組織を固める予定です。今のところ、今年末には準備会を開いて、組織の構想ができると考えております。  この組織では、参加者が、彦根市の世界遺産登録の作業内容にはいろいろな次元があり、いろいろな活動が必要なことをご説明し、多言語対応の案内を充実させたり、バリアフリーの徹底を図るなどして、どなたでも十分に楽しんでいただけるようなまちづくりをするために、ご意見を伺っていきたいと思っています。また、構成資産の保存管理の整備ともかかわってくるので、意見交換を行いたいと思います。無論、庁内でも集中と選択によって、どのようなまちなみをつくっていくのかに関して施策を一本化し、ご説明させていただきたいと考えております。 388 ◯議長(八木嘉之君) 小川君。   〔6番(小川喜三郎君)登壇〕 389 ◯6番(小川喜三郎君) 立ち上げの部分で、100人を超えないと事務局は立ち上げられないというようなご答弁でしたが、市が事務局を立ち上げるのではないのですか。事務局のメンバーは別として、参加された方にいろんな役を担っていただく。専門的な方も必要なのかもしれませんが、よく理解できませんでした。  それと、保存という話も出ましたが、この委員会で意見を聞かれるのはいいのですが、今の副市長のご答弁では、方向性が理解できない。  この2点をお教えいただきたいと思います。 390 ◯議長(八木嘉之君) 山根副市長。 391 ◯山根副市長(山根裕子さん) もちろん事務局には、市の職員および民間の方々で、貢献なさりたい方、ご意見をおっしゃってくださる方、働きかける方にも参加していただいて、意見交換のうねりをつくっていきたいと考えております。  先ほど申し上げましたとおり、定期的に会合を開いて、その都度、こちらからのご説明とご提案をすると同時に、民間の方々からもご意見をおっしゃっていただく。個人が自由に参加していただけるような会合にしたいと思っております。  これから急ピッチで推薦書原案を書いていくわけですから、その過程で課題がたくさん出てくると思います。直接的に地域の方々にかかわる課題ですので、ご相談をしなければならないと考えております。 392 ◯議長(八木嘉之君) 小川君。   〔6番(小川喜三郎君)登壇〕 393 ◯6番(小川喜三郎君) 最初に申し上げましたのは、委員会を立ち上げるのであれば、個人的な方は別として、どういう組織にするのか。私の聞き間違いならご勘弁いただきたいのですが、100人集まれば組織を立ち上げるというお話でした。少しでも早く市民の盛り上げをつくる。課題を相談するとおっしゃいました。市の方で立ち上げるのであれば、別に何人であろうとも、早期に立ち上げる必要があるのではないかと思っているのです。その点のご答弁がありませんでしたので、お考えをお聞かせください。 394 ◯議長(八木嘉之君) 山根副市長。 395 ◯山根副市長(山根裕子さん) まず100人の参加をお願いしようとしたのは、いろんなご意見の方がおられるので、多様なご意見がいただけるように、呼びかけるつもりでした。現在既に100人近くの参加希望者が集まっておりますので、12月中には組織を立ち上げるための準備会を開きます。私たちが考えている組織はあるのですが、ご相談していく過程で、異なった意見もありました。それを取り入れた形で、確固とした組織にしたかったので、100人のご参加をまずは募った次第です。 396 ◯議長(八木嘉之君) 小川君。   〔6番(小川喜三郎君)登壇〕 397 ◯6番(小川喜三郎君) 聞き間違いではなかった。100人ほどの参加申し込みがあるとのご答弁でしたので、早期に立ち上げていただく。まずは組織をつくっていただかないと始まりませんし、進みません。ぜひとも早期に立ち上げ、組織もつくり、メンバーも決めるというような進め方を、早期にしていただくよう要望しておきます。  最後に、中項目2、登録に関し、市と市民などへのメリット・デメリットについてです。  細項目1、私は世界遺産登録に反対するものではありませんが、世界遺産登録に関しメリットばかりではないと考えております。市民の皆様に、登録によるメリットとデメリットについて明らかにしていただきたいと考えますが、具体的にお示しいただきたいと思います。 398 ◯議長(八木嘉之君) 山根副市長。 399 ◯山根副市長(山根裕子さん) 世界遺産登録のメリットは、まちの文化遺産の知名度を上げ、世界の理解と協力によって後世に残していくことができるだけでなく、市民がまちの宝の価値を発見し、その価値を高め、その価値によって世界に感動していただける美しいまちにしていくプロセスに求められると考えております。さらに、文化活動や新たな雇用の創出によってまちを活性化させていくことも、世界遺産登録プロセスの重要な部分です。  彦根市は、現在、世界遺産登録に必要な推薦書原案を作成しており、資産の保存管理体制を整えていく作業の中で、景観をどのように維持し、美しくしていくかを、市民の皆様と話し合う段階に至っています。市民の皆様の知識と情報を、まちの宝の価値をさらに高めていくプロセスに生かしていただけるよう進めていきたいと考えております。  昨今、世界遺産のデメリットとして、さまざまなことが挙げられております。例えば、多くの観光客が押し寄せることで遺産が劣化し、交通渋滞や社会問題が発生すること。あるいは、文化遺産の保存のために、硬直的な規制で開発を妨げてしまうことなどが指摘されております。  しかし、世界遺産登録を目指す地元自治体の取り組みいかんで、こうした課題を最善の方法によって解決していくことは十分可能です。彦根市におきましては、市民の皆様と意見交換しながら、資産の保存管理のあり方やその活用の仕方、そしてまちづくりの方法を選択と集中によって定め、市民が望み、誇りを持つことができるようなまちづくりを進めてまいりたいと考えております。 400 ◯議長(八木嘉之君) 小川君。   〔6番(小川喜三郎君)登壇〕 401 ◯6番(小川喜三郎君) ありがとうございました。デメリットは改善もできるとのことでした。  一つだけ、再質問させてください。経済効果についてはご答弁がありませんでしたが、どのようにお考えでしょうか、お伺いして終わりたいと思います。 402 ◯議長(八木嘉之君) 山根副市長。 403 ◯山根副市長(山根裕子さん) 経済効果ですが、世界遺産登録のルールというのは、さきに夏川議員にもお答えしましたとおり、世界の人が人類史上に意義のある唯一無二の資産であり、その保存管理に協力していきたいと認めたときに実現するものです。逆に言えば、国の方、地域の方、世界の方々に、このような宝がここに存在することを証明して、発信していくプロセスであります。ここにしかない価値を多くの方々に理解していただき、だからここに来る、ここの歴史に興味・関心を持つ。そのことによってまちの文化活動も高めていかなければならないし、説明も十分していく。  世界遺産登録センターがユネスコにあるのですが、そこで観光と世界遺産登録について、何年かに1回は実証をまとめています。人が来るだけではなく、そのために新しい雇用をつくることができる。大きな投資と言うよりは、中小企業を新たに立ち上げるというような効果があることが検証されております。私は、そういうアプローチは、彦根市にとって大変有意義だと思います。既に策定されている観光振興計画の中にも、こうした経済的な効果をにらんだ施策が幾つか書かれており、それが一番の根幹であると考えております。 404 ◯議長(八木嘉之君) 小川君。   〔6番(小川喜三郎君)登壇〕 405 ◯6番(小川喜三郎君) ありがとうございました。観光だけではなく、雇用や中小企業の振興、新たに設けられる企業もあると思います。そうした効果が世界遺産登録によって得られる。今までのご答弁から、文化財の保存が可能であることも十分理解いたしました。  これで私の質問を終わります。ありがとうございました。 406 ◯議長(八木嘉之君) 暫時休憩します。            午後0時40分休憩            午後1時39分再開 407 ◯副議長(安居正倫君) 休憩前に引き続き会議を開きます。  8番安藤博君。安藤君。   〔8番(安藤 博君)登壇〕 408 ◯8番(安藤 博君) 私は、12月定例会に当たりまして、2項目について質問をさせていただきます。  昨日は、長きにわたってありました国宝・彦根城築城410年祭も閉幕し、若干寂しさもありますけれども、来年度予算を含め、観光行政についても力を注いでいただきたいと思っております。  まず、大項目1、平成30年度の予算について。  この件に関しましては、さきの9月定例会におきまして、市長の公約実現について質問をさせていただきました。「平成30年度予算に市長公約をどのように反映するのか」との質問を行ったところ、「公約に掲げたもの、予算化するもの、それぞれ担当部署で準備しており、これから査定に入る」との答弁で、市長の公約実現に向けた強い思いを感じられませんでしたので、お約束どおり、再度、12月定例会にて、質問をさせていただきたいと思います。堅実でしなやかなまち、強い彦根をつくるための10の約束、これは市長選挙の公約ですので、その事業の予算化について質問を行ってまいります。  まず、中項目1、強い彦根をつくるための10の約束に関しての再質問で、しっかりとした準備期間もありましたので、明確なご答弁を期待しておきたいと思います。  強い彦根をつくるための10の約束は、1)子どもたちの未来をつくる、2)女性が輝くまちをつくる、3)シニア世代の活躍の場をつくる、4)安心して暮らせる福祉のまちをつくる、5)豊かな経済でまちのにぎわいをつくる、6)安全で魅力あるまちをつくる、7)魅力ある文化とスポーツのまちをつくる、8)歴史と伝統を生かした世界に誇るまちをつくる、9)水と緑の潤いあるまちをつくる、10)人と人が支え合うきずなのまちをつくるの約束であります。その中には61項目と、多岐にわたった項目が掲げられており、実現に向けた予算措置に関して質問を行うものです。  細項目1、9月定例会以降、骨格予算を組み立てられていると思います。市長選挙で訴えてこられた10の約束の実現に向け、61項目のうち市長の強い思いとして予算化された項目は何か、具体にお示しいただきたいと思います。 409 ◯副議長(安居正倫君) 市長。 410 ◯市長(大久保 貴君) 9月定例会に引き続き、安藤議員からは予算編成についてお尋ねをいただいております。最初にお断り申し上げますが、予算編成の手順としまして、今お答えできる範囲で答えることになりますので、ご理解のほどお願い申し上げたいと存じます。  一次査定が終わっており、一次経費が内示されたところです。今後、年明けにかけて、最終的に予算案を固めていき、政策的経費について審査をしていくことになります。したがって、現時点での予算について項目ごとに説明することはできませんが、去る10月13日付で職員に通知しました予算編成要領において、公約に基づき特に重点化する施策としまして、「きずなで結ぶ福祉政策」、「心を育む教育政策」、「未来を拓く産業経済政策」を掲げまして、公約の予算化への方針を示したところです。  この重点政策ならびに10の約束に関し、特に次年度に取り組みたいと考えております主な事業としましては、これまでも議論をしてきたところですが、福祉政策におきましては、今回条例案を提案しております発達支援センターの設置に伴う体制の整備を図るほか、昨年度お認めいただきました医療費助成の拡大として、小学校3年生までの通院医療費の無料化を行ってまいります。  教育政策に関しましては、学力向上のための支援員の配置などを引き続き進めるとともに、放課後児童クラブの充実にも努めてまいりたいと考えております。  産業経済政策に関しましては、ポスト410年祭の提言もいただきましたので、参考にしながら、観光振興計画に基づく観光客誘致促進や地場産業の活性化対策、また地域特産品の開発支援などにも力を入れてまいりたいと考えております。  そのほか、消防職員の拡充なども行いますし、引き続き世界遺産登録に向けた準備、平成36年開催予定の国民体育大会に関連した事業を進めてまいりたいと考えております。  いずれにしましても、今後、年明けにかけて最終的な予算案として固めてまいりますので、その中で公約実現に向けてできる限りの努力をしてまいりたいと考えております。 411 ◯副議長(安居正倫君) 安藤君。   〔8番(安藤 博君)登壇〕 412 ◯8番(安藤 博君) そういうご答弁になるのは想定していました。9月定例会と何ら変わらない、オウム返しで、その当時も、「一次経費の指示をしたところだ」とおっしゃっていました。一次経費の部分について、原課から上がってきているものを集約されているのでしょうけれども、私がお尋ねしているのは、何のためにこの黄色い冊子をおつくりになられたのか。9月定例会でも申し上げましたとおり、市長の2期目にかける思いというのは、この61項目に集約されていると認識しております。できるもの、できないもの、当然あることも、しっかりと理解しております。その中で、平成30年度にかけて、限られた財源の中で、市長としてこれだけはという思いのものはどれなのですかという、単純なご質問を9月定例会から繰り返し質問しています。市長の強い思いの部分について、再度お答えをいただきたいと思います。 413 ◯副議長(安居正倫君) 市長。 414 ◯市長(大久保 貴君) 繰り返しの答弁になって恐縮ですが、今申しました三つの大きな柱を提示し、それに関連する施策が幾つかあります。そうしたものを担当部局が熟度を高めながら、予算化できる段階へ持っていき、準備をした段階で予算化を図っていくというようにしていきたいと思っております。  いずれにしましても、61項目以外にも懸案項目がたくさんありますので、そうしたものとの兼ね合いも含めて、よく検討し、県の施策、国にお願いする部分も出てまいりますので、鋭意取り組みながら、予算として具現化していくものに順次取り組んでいきたいと思っております。 415 ◯副議長(安居正倫君) 安藤君。   〔8番(安藤 博君)登壇〕 416 ◯8番(安藤 博君) 当然、この61項目だけではありません。平成29年度の当初予算でいくと、440事業ぐらいあったはずなのです。市長の公約だからといって、各原課が「わかりました。それで予算編成をいたします」ということにはならない。そんなことは重々わかっています。ただ、トップダウンでするべきことがあるはずで、それはどれなのですかとお聞きしているのです。原課で集約されて、本格予算につながっていくときに、結果的には通らなかった。それはそれでいいと思うのです。ただ、市長のトップダウンの指示として、これだけは譲れない、これだけは何とか予算化させてほしいというものはないのですか。もう一度、お聞かせください。 417 ◯副議長(安居正倫君) 市長。 418 ◯市長(大久保 貴君) 具体的に増額等をしていかなければならないと思っておりますのは、世界遺産関連の事業だと思っております。今、いろいろと手立てを講じていただいておりますので、その部分についてははっきりとした数字を挙げていきたいとは思っております。  しかしながら、ポスト410年でも具体的なことを挙げていただきましたし、いよいよ平成30年度から小児医療の小学校3年生までの無料化も始まります。そうしたものの経緯を見ながら、今後の発展・展開を考えていかなければならないと思っております。多くの事業がありますので、年末から年始にかけて予算編成作業を行い、1月には具体的に査定を進める中で関係各部局とも政策議論を戦わせながら、反映させるところを見極め、予算をつくり上げていきたいと思っております。よろしくご理解のほどお願い申し上げたいと存じます。
    419 ◯副議長(安居正倫君) 安藤君。   〔8番(安藤 博君)登壇〕 420 ◯8番(安藤 博君) 僕に理解を求めるのではなく、市長が掲げられた公約なので、市長としてどういった形で予算編成に臨んでおられるのか。その決意の一端をお聞かせいただきたい。一次査定、二次査定なんて関係ないのです。市長として、平成30年度の予算編成に向かっていく。9月定例会当時は、決算の数値もある程度できておりますので、市長としてどういったものに取り組んでいくのか。そういうものをしっかりと示していくべきだと思います。確認ですけれども、市長としては、この10の約束に対して個別具体な指示はしていないという理解でよろしいのですか。 421 ◯副議長(安居正倫君) 市長。 422 ◯市長(大久保 貴君) 個別具体に指示をしていないというわけではありませんが、大きなくくりの中で予算編成をする前段ですので、それぞれに用意をしてもらっています。その中でいろいろと検討し、優先順位を設け、取り組んでまいりたいと考えております。 423 ◯副議長(安居正倫君) 安藤君。   〔8番(安藤 博君)登壇〕 424 ◯8番(安藤 博君) 平行線ですが、私は、予算編成に当たっての根幹だと思っているのです。彦根のトップである首長の考え方が平成30年度の新年度予算にどのように反映されていくのかというのは、市長に投票された方、そうでない方を含めて、彦根市民としてはしっかりと確認したいとおっしゃると思います。僕は、予算そのものは生き物だと思っています。必ずしも思っていたとおりの予算編成にはならないかもしれない。先ほど来から質問がされており、いみじくも世界遺産登録とおっしゃいましたけれども、世界遺産なんて平成4年から始まっているのです。市長として2期目にかける思い、2期目の予算編成に取り組まれる市長としての強いリーダーシップはどこにあるのかを、再三再四お聞きしているのです。「大きなくくりの中で」とおっしゃいましたので、もうこれ以上再質問をしても平行線ですので、お伺いはいたしません。ただ、2月定例会では、具体な説明を求めます。3定例会において質問することを約束しておきます。  それでは、細項目2、61項目実現のための具体的な計画を問う。  4年間のうちにつくり上げていくと市長もおっしゃいましたので、今回予算化されなかった項目について、どのような計画で公約実現され、市民との約束を果たされようとしているのか。細項目1の方でそういうものが出てくるから、この質問を組み立てたのですが、答弁協議の結果、何らかの答弁をお持ちだと思いますので、お聞かせいただきたいと思います。 425 ◯副議長(安居正倫君) 市長。 426 ◯市長(大久保 貴君) 具体的なということで、先ほどご説明申し上げましたとおり、予算編成中で、まだ具体なところまで行っておりませんので、お答えできない状況で残念です。  さまざまな施策がありますが、それぞれ一つずつ、1件ごとに、検証し、予算化していく。これまでの施策の延長で公約したもの、新たな公約したもの、さまざまございます。そうしたものを一つずつ、1件1件査定し、その中で担当者とも話をしながら、これから具現化していくところです。予算の具体の編成前でお答えできないことをご理解いただきたいと思います。 427 ◯副議長(安居正倫君) 安藤君。   〔8番(安藤 博君)登壇〕 428 ◯8番(安藤 博君) 市長の平成30年度にかける予算編成の思いというものはしっかりとわかりました。具体的にはまだお答えいただけないということで理解をしておきます。ただ、先ほども申し上げましたとおり、3定例会において聞いているわけですから、2月定例会に関しては、個別具体にしっかりとお答えいただきます。  何のために聞いているのかということだけは、もう一度申し上げておきます。市長の公約ですので、市長の強い思いはどこにあるのかという確認のために、政策としてお聞きしております。それが通る、通らないというのは、また議論が別のテーブルにありますので、それだけはお間違いのないようにお願いします。  それでは、中項目2、ホッケー専用プレイフィールドを求める請願書の予算反映は。  こちらの方は、残念ながら、61項目の中には入れていただいておりません。平成26年9月定例会において、ホッケー専用プレイフィールドを求める請願書が全会一致で採択されました。その後、多くの議員がその進捗について当局の見解を質されたところです。大久保市長や善住教育長からは、「全会一致で採択された請願については重く受けとめている」とのご答弁でしたが、「新市民体育センターの建設が最優先事項であると考えておりますので、ホッケー専用プレイフィールドの整備につきましては、国体後の課題の一つであると認識している」と言うようなご答弁でした。  そこで、以下、お尋ねいたします。  細項目1、ホッケー専用プレイフィールドについては、多額な建設費も要することから、簡単に実現することは考えておりません。しかしながら、平成26年9月定例会の請願採択から、検討・研究のための予算措置が一切ない状況です。本当に請願を重く受けとめておられるのか、甚だ疑問に感じているところです。  そこで、来年度の予算において、ホッケー専用プレイフィールドの予算措置をしていただけるのか、見解を求めておきます。 429 ◯副議長(安居正倫君) 教育長。 430 ◯教育長(善住喜太郎君) 平成26年9月定例会で採択されました請願については、議員がおっしゃったとおり、重く受けとめておりますけれども、ホッケー専用プレイフィールドの整備につきましては、これまでもお答えしていますとおり、国体後の課題の一つとして認識しており、来年度の予算措置は予定しておりません。 431 ◯副議長(安居正倫君) 安藤君。   〔8番(安藤 博君)登壇〕 432 ◯8番(安藤 博君) そういうご答弁だと思います。  今日は、中学生の方々も傍聴に来ておられます。検討、研究、前向き、いろんな言葉がありますけれども、国体後の課題の一つであるということは理解いたしました。ただ、担当の教育委員会の方では議題に上がっているのか。予算を編成しないということはわかりました。ただ、この請願に対しての議論はやっていただいているのですか。 433 ◯副議長(安居正倫君) 教育長。 434 ◯教育長(善住喜太郎君) 予算措置については今申し上げたとおりですけれども、当然心にとめておりますので、内部的な情報収集等についてはやらせていただいております。 435 ◯副議長(安居正倫君) 安藤君。   〔8番(安藤 博君)登壇〕 436 ◯8番(安藤 博君) ホッケー専用プレイフィールドは、米原にもありますが、非常に広い面積が要ります。国体後の課題だとおっしゃいますけれども、本来であれば、検討する予算をつけていって、彦根市内に本当にプレイフィールドができるのかどうかを考えていただかないといけないと思うのです。教育委員会の方で検討はしていただいているという言葉は信じますけれども、具体な予算措置がないことに対しては、議員としては検討されているのかどうか確認する場がない。予算措置がないということで理解します。今後も、それぞれの立場で確認させていただきますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。  次に、細項目2、南中学校ホッケー部練習環境は整備されたと考えているのか。  ホッケー専用プレイフィールドを求める請願の請願事項には、彦根市内に南中学校ホッケー部が練習場所としても利用できる公益社団法人日本ホッケー協会公認の人工芝プレイフィールドを整備することとあります。これまでの市長答弁では、「国体後の大きな課題と考えております。ホッケーの施設に対しましては、引き続き、実現可能な条件のもとで、近隣の既存施設の活用等、練習場の環境整備にまず努めてまいりたいと考えております」とされています。その間、多くの議員が質しておられます。練習環境は整備されているとお考えなのか、お聞かせいただきたいと思います。 437 ◯副議長(安居正倫君) 教育長。 438 ◯教育長(善住喜太郎君) 南中学校のホッケー部に限らず、市内の全ての中学校の部活動は、限られた敷地の中で、それぞれの部が譲り合い、工夫しながら、活動されていることから、全ての部活動において十分な練習場所が提供できているとは考えておりません。  こうした中、南中学校ホッケー部の練習場所につきましては、これまでどおり、学校内の練習場を初め、予算化しております外部施設の使用料を活用し、聖泉大学や伊吹運動場を使用させていただいております。  また、地元を初めとする関係各位のご尽力によりまして、今年7月からは、ホッケーゴールを常時設置できる須越町民グラウンドを使用させていただいており、練習環境はある程度整備できてきていると考えています。 439 ◯副議長(安居正倫君) 安藤君。   〔8番(安藤 博君)登壇〕 440 ◯8番(安藤 博君) わかりました。事前のヒアリングで、そういった情報も耳にしています。これはあくまでも南中学校ホッケー部の練習環境と申し上げました。おっしゃいましたように、7中学校全ての部活動の練習環境が整っているのかというのはわかります。ただ、請願を重く受けとめていただいているのであれば、しっかりと整えていただきたいと思います。過去からのご答弁でいくと、まずは南中学校内で練習できるような環境を整えたい。それから、城陽小学校をお借りしたい。グリンピアをお借りしたい。聖泉大学をお借りしたいというような答弁でありました。一月に1回あるいは2回、聖泉大学に出向かれることは可能かもわかりません。ただ、日々の練習からいくと、やはり近くに練習環境が整っていかなければいけないと考えるのです。当初は、南中学校の体育館と給食の配送部分の間に仮設で人工芝を置かれました。今はプール側に置かれていますけれども、教育委員会としては、平日の練習はそこでお願いしたいというお考えなのか、確認をしておきたいと思います。 441 ◯副議長(安居正倫君) 教育長。 442 ◯教育長(善住喜太郎君) 現在、プールの前の人工芝を引いているところは、練習場所を緊急に確保するために、教育委員会として特別に認めたところで、子どもたちの通学路のすぐそばですので、練習の内容等も若干制限されていると思っております。もっと思い切って練習をさせてやりたいというのが本心です。  ただ、これまで城陽小学校、グリンピア等を借りて練習をしておりましたけれども、どうしても一長一短がありました。城陽小学校では、放課後児童クラブで、グラウンドで遊びたい子どもたちがおりましたし、グリンピアについては、ゴールをその都度持っていくことができないとか、整地の状況の問題とか、ほかの方が借りにこられるとか、さまざまな条件がある中、今回、須越グラウンドがお借りできることになり、ゴールを置いて、7月からですが、19回できました。去年、年間でグリンピアに行った回数を超えております。そのぐらい使えるようなグラウンドが、子どもたちのためにお借りできるようになりました。こういうことから、ある程度、整備できてきているのではないかと思っていると申し上げたわけです。 443 ◯副議長(安居正倫君) 安藤君。   〔8番(安藤 博君)登壇〕 444 ◯8番(安藤 博君) 7月から19回。これが多いか、少ないかというのは、僕は当事者ではないのでわかりません。少なくともプールの前のところは仮に置かれているところであるのなら、須越グラウンドをお借りできるのであれば整備していくのが、教育委員会としての請願を重く受けとめることに対しての道筋だと考えます。  市長も、教育委員会も、南中学校ホッケー部の活躍はお認めであると思っております。請願項目をいま一度お読みになって、平成30年度予算での南中学校ホッケー部練習場所の予算措置の見解を求めたいと思います。 445 ◯副議長(安居正倫君) 教育長。 446 ◯教育長(善住喜太郎君) 人工芝での練習環境を確保するために、平成28年度から聖泉大学の人工芝グラウンドや伊吹運動場人工芝ホッケー場といった外部施設の使用料を予算化し、南中学校ホッケー部に利用していただいているところです。  平成30年度におきましても、平成29年度予算と同様に、これらの施設の使用料を予算要求する予定としております。 447 ◯副議長(安居正倫君) 安藤君。   〔8番(安藤 博君)登壇〕 448 ◯8番(安藤 博君) 市長、くれぐれもよろしくお願い申し上げたいと思います。  今回は南中学校ホッケー部の関係で請願が通っておりますので、当局の考え方をお聞かせいただきました。いみじくもおっしゃったように、文化部、運動部を含めて向上が図られるように、予算編成での教育委員会としてのしっかりとした態度表明をお願いしておきたいと思います。  それでは、大項目2、平成30年度の政策施策についての考え方についてお尋ねいたします。  中項目1、市民の声に対する見解は。  議員活動の原点としましては、市民との対話であると考えております。多くの議員も、それぞれのお立場で、市民の皆さんから声をお聞かせいただいている状況であります。私の方に寄せられた課題も含めて、以下、質問をさせていただきたいと思います。  細項目1、病児・病後児保育の定員拡大に対する考えは。  彦根市、愛荘町、豊郷町、甲良町、多賀町を対象として、平成24年9月に、病児・病後児保育施設「こあら」が、藤野こどもクリニックのご理解により開設されました。その目的は、保護者が就労している場合などで、児童が病気の際に自宅での保育が困難な場合、一時的にその児童を保育することで、安心して子育てできる環境を整備し、児童の福祉の向上を図ることとしています。利用者からは「本当に助かった」との感謝の言葉も頂戴しているところであります。しかし、共働き家庭が増えている現状からも、定員の拡大や新たな開設を求める声をお聞きしています。当局の見解を求めておきたいと思います。 449 ◯副議長(安居正倫君) 子ども未来部長。 450 ◯子ども未来部長(高橋嘉子さん) 病児・病後児保育の定員拡大に対する考え方についてですが、平成31年度末までを計画期間とする彦根市子ども・若者プランにおいて、病児・病後児保育事業の確保策は年間964人、実施箇所数は1カ所としております。  湖東定住自立圏での病児・病後児保育事業としまして、平成24年9月の開設以降、彦根市、愛荘町、豊郷町、甲良町、多賀町の1市4町全体でのここ3年の利用申し込み件数は、平成26年度が976件、平成27年度は960件、平成28年度は1,122件、平成29年度11月末現在で674件となっております。また、実際の利用者数は、平成26年度は484件、平成27年度が482件、平成28年度は521件、平成29年度11月末現在で347件となっております。  今後、共働き世帯の増加などによりまして、さらに利用ニーズが増加する場合には、事業の拡大に向けて検討する必要がある課題だと認識しております。平成32年度からの新たな子ども・子育て支援事業計画の策定に当たりまして、改めて必要な量の見込みを算出する予定をしております。利用ニーズや少子化の動向、社会環境を踏まえ、確保方策についても検討してまいりたいと考えております。 451 ◯副議長(安居正倫君) 安藤君。   〔8番(安藤 博君)登壇〕 452 ◯8番(安藤 博君) 病児・病後児保育につきましては、藤野こどもクリニックの全面的な協力によって開設いただきましたので、なかなかすぐに増やせないことは理解しております。将来の予測値も含めて、ご議論いただきたいと思っております。  次に、細項目2、師走を迎え、本格的な冬を実感できる季節となりました。市民の皆さんから「今回は、彦根市の除雪は大丈夫やろうね」といった声を多く聞くようになりました。9月定例会でも、除雪体制について多くの議員が質問されたところであります。改めて万全の体制を求めておきたいと考えます。  さて、除雪は、公助だけでなく、自助・共助が求められております。しかし、高齢化が進み、自助・共助といったシステムが崩壊している地域もあります。市長公約の「安心して暮らせる福祉のまちをつくる」中で、ごみのふれあい収集があります。この施策の考え方を取り入れた除雪対策を期待したいと思いますが、見解をお聞かせください。 453 ◯副議長(安居正倫君) 福祉保健部長。 454 ◯福祉保健部長(牧野 正君) 除雪作業につきましては、自助・共助・公助のそれぞれの役割分担が必要であると認識しております。  このうち、家屋やその周辺の除雪作業につきましては、自助力による対応が原則となりますが、高齢者など除雪作業が困難な方に対しましては、近所の助け合いなど共助を基軸とした支援で対応する必要があると考えております。  近年、高齢福祉や障害福祉などの地域におけるさまざまな課題に対しましても、公的制度による専門的な支援とともに、地域住民相互が支え合う共助の力が重視されてきている状況にあります。本市におきましても、地域福祉推進の中核的役割を担っている彦根市社会福祉協議会と連携し、地域で支え合う仕組みづくりを進めているところです。  こうした取り組みを進める中、除雪支援につきましては、地域見守り合い活動をされている自治会に対し、地域における除雪支援活動を提案してまいりたいと考えております。また、自助・共助といったシステムが弱い地域につきましては、地域や学校、事業所等に出向き、福祉講座などにおいて、地域における除雪支援の必要性を説明するとともに、彦根市社会福祉協議会が開催する養成講座を受講したおたがいさんサポーターによる除雪支援につきましても検討してまいりたいと考えております。 455 ◯副議長(安居正倫君) 安藤君。   〔8番(安藤 博君)登壇〕 456 ◯8番(安藤 博君) ぜひ検討のほど、よろしくお願い申し上げます。  次に、細項目3、彦根市の下水道事業は、平成42年度の完成を目指して事業執行されています。しかし、財源の問題などから、必ずしも当初計画どおり進捗していないと思います。未整備地域の市民からは、「一体いつ整備してもらえるのか」という質問をよく受けることがあります。そこで、今年度の整備完了地域と来年度の整備予定地域についてお聞かせいただきたいと思います。 457 ◯副議長(安居正倫君) 上下水道部長。 458 ◯上下水道部長(山口昌宏君) 本市の下水道事業は、昭和56年度の事業着手以来36年が経過しており、平成28年度末現在の人口普及率は81.7%となりましたが、議員ご指摘のとおり、今なお未整備地域があるのが現実です。今後の財政事情にもよりますが、平成42年度末には完了させられるよう整備を進めております。  こうした中、平成29年度末に公共下水道の整備が完了する地域と町名につきましては、鳥居本学区の小野町であります。なお、旭森学区の正法寺町、地蔵町、高宮学区の高宮町大北、御旅、門口、城陽学区の開出今町蔵の町団地、稲枝東学区の彦富町につきましては、それぞれの一部の区域が完了する予定です。  続きまして、平成30年度に下水道整備を実施する計画の主な地域と町名は、今年度に引き続き整備をします旭森学区の正法寺町、地蔵町、高宮学区の高宮町大北、御旅、竹腰、城陽学区の開出今町蔵の町団地、河瀬学区の西葛籠町、葛籠町、稲枝東学区の彦富町、海瀬町であります。  さらに、平成30年度より新たに下水道整備の着手を計画します地域と町名は、河瀬学区の出町を予定しております。 459 ◯副議長(安居正倫君) 安藤君。   〔8番(安藤 博君)登壇〕 460 ◯8番(安藤 博君) くれぐれもよろしくお願い申し上げます。この件に関しては、多大な財源が必要となってきますので、将来の財政見通しを見ながらお願いしたいと思います。  次に、細項目4、最近、バリ島アグン山の噴火や韓国の地震など、自然災害が発生しています。このような災害に備えて、彦根市地域防災計画により万全の体制を整えていただいています。先日、熊本地震の被災者とお話をする機会をいただきました。避難所でのトイレ問題は深刻であったとお聞きしました。一緒にお聞きした市民からも、「彦根市の簡易トイレだけでカバーできるのか心配」との声をいただきました。そこで、以前も質問しましたが、災害トイレの設置に関して質問を行いたいと思います。公共施設である公園や学校などに災害用トイレの配管を整備することについての見解を求めたいと思います。 461 ◯副議長(安居正倫君) 総務部危機管理監。 462 ◯総務部危機管理監(高田秀樹君) 現在、本市では、簡易トイレを備蓄しているところですが、マンホールトイレは整備に至っていないのが現状です。しかしながら、マンホールトイレは、し尿を下水道管路に流下させることができるため衛生的であり、臭気・し尿抜き取りが軽減されることや、入り口の段差を最小限にすることができるため、要配慮者が使用しやすいなどの特徴があり、本市としても一定数整備していく必要があると考えているところです。  マンホールトイレを整備するに当たっては、既に埋設されている下水道管の耐震診断とマンホールトイレシステムの設置が必要であり、既存施設への整備は調整等に時間を要することが予想されますことから、今後、公共施設の新設や大規模改修が行われる際に、あわせてマンホールトイレの整備について十分な検討を行ってまいりたいと考えております。 463 ◯副議長(安居正倫君) 安藤君。   〔8番(安藤 博君)登壇〕 464 ◯8番(安藤 博君) この件に関しては以前も質問いたしました。下水道直結貯留型、下水道直結型がありますけれども、今度、金亀公園の整備をされます。今おっしゃった危機管理の面から、災害に備えた施策を講じていただきますようお願い申し上げます。  次に、細項目5、市制施行80周年の運営から見るおもてなしとは。  本年2月に予定されていました彦根市市制施行80周年と高松市・彦根市姉妹城都市提携50周年記念式典は、雪のため、10月9日に開催されました。式典に参加された市民からは、素朴な疑問として、「なぜ高松市からの来賓の方が前席におられないのか」というような問いかけがありましたし、「来賓の首長や議長の紹介もなかった。改めての授賞式もなかった」という声もいただいております。式典に際してのおもてなしからすると、目からうろこであったような状況であります。当局としての見解をお聞かせいただきたいと思います。 465 ◯副議長(安居正倫君) 総務部長。 466 ◯総務部長(犬井義夫君) 10月9日に開催しました彦根市市制施行80周年、高松市・彦根市姉妹城都市提携50周年記念式典につきましては、来賓の方々、市議会議員の方々や多数の市民の皆様にご来場いただき、大変感謝しているところです。  式典での壇上の席次につきましては、市制施行80周年を迎えるに当たり、日ごろお世話になっております来賓の方々を前列に、高松市・彦根市姉妹城都市提携50周年の関係で姉妹城都市・親善都市の来賓の方々を2列目以降に配置させていただきました。しかし、議員ご指摘のとおり、姉妹城都市提携50周年の主役であります高松市の皆様に対しての心遣いが足りないとのご意見はごもっともですので、ご指摘を真摯に受けると同時に、おわびを申し上げます。  また、来賓の皆様のご紹介につきましては、参加者の時間的なご負担を考慮した結果、壇上の来賓の方のみをお一人、お一人ご紹介することとし、そのほかの来賓の方につきましては、お一人、お一人のご紹介を割愛させていただいたところです。また、市制功労者の表彰につきましても、表彰式は既に終えておりまして、ご紹介に代えさせていただいたところです。
     式典の席次や進行が原因で、来賓の方々や市民の皆様が不愉快な思いをされることがないよう、今後、ご指摘の件には気を配り、式典の運営に努めてまいりたいと考えておりますので、ご理解をよろしくお願いいたします。 467 ◯副議長(安居正倫君) 安藤君。   〔8番(安藤 博君)登壇〕 468 ◯8番(安藤 博君) 冠が彦根市市制施行80周年だけの記念式典なら、そういう問いかけもなかったと思うのです。高松市・彦根市姉妹城都市提携50周年という冠もつけておられる以上、市民の皆さんが高松市の副市長とお目にかかる機会がなければないほど、やはり前列でご披露していただくのが当然だと思います。中段におられた各市町の首長や議長も、ある方に聞くと、少し憤慨されたと聞いております。大久保市長とのおつき合いも含めて、彦根市として考えていただきたいと思っております。今後、水戸市やアナーバー市、佐野市もありますので、それこそおもてなし、気配りをよろしくお願いしたいと思います。  次に、細項目6、豪雨時における平田川土砂氾濫対策の考えは。  先日の台風21号により、一級河川平田川で越水があったとお聞きしました。市内の河川は、その大小に関係なく、全て一級河川で、県の管理であることは理解しておりますが、市民から報告があった場合、彦根市として県に対してどのようなフローで情報供給されるのか、確認のため、お聞かせいただきたいと思います。 469 ◯副議長(安居正倫君) 都市建設部長。 470 ◯都市建設部長(山本茂春君) 一級河川平田川など、市民から報告があった場合の県への情報供給フローにつきましては、市が行うパトロールで確認した状況を含め、市民からの通報については、ただちに河川管理者である県へ報告を行っているところです。  なお、土砂氾濫の抜本的な解決には、平田川の未改修区間の整備が必要であり、地元自治会からも河川改修の強い要望を継続的にいただいておりますので、本市といたしましても、ご要望をいただくたびに、早期河川改修についての意見を添えて県に具申しているほか、機会あるごとに早期改修の要望を行っております。しかし、具体的な改修方法や事業着手時期については明確にされておりませんので、引き続き強く要望を行ってまいりたいと考えておりますので、ご理解をお願いいたします。 471 ◯副議長(安居正倫君) 安藤君。   〔8番(安藤 博君)登壇〕 472 ◯8番(安藤 博君) たまたま平田川について市民からお声を聞いたので、今回は平田川という形で出させていただきましたけれども、県道や河川を含めて県の管理のところは、彦根市民の皆さんからすると、窓口となるのは市役所なのです。市役所に要望したけど、市からも、県からも、回答がないようなのです。県であろうが、市であろうが、同じことでいいかもわかりませんので、何らかの形で、市からも回答を当該の方々に返していただくよう、そんなフローを県と構築していただければと思います。よろしくお願い申し上げます。  続きまして、細項目7、市道高宮町七軒町桃線の退避所設置の考えは。  市民の声を受けて、高宮学区連合自治会としても要望しております市道高宮町七軒町桃線の退避所設置について、予算措置も含め、対応をお聞かせいただきたいと思います。 473 ◯副議長(安居正倫君) 都市建設部長。 474 ◯都市建設部長(山本茂春君) 一級河川太田川に並行する市道高宮町七軒町・桃線への待避所設置につきましては、平成28年度から継続的に高宮学区連合自治会からご要望をいただいております。  当該市道は、通過交通が比較的多いものの、幅員が4メートル弱と狭く、車両の対向も困難な上に、市道北側には家屋が立ち並んでおり、また南側には一級河川太田川が並行して流れている状況です。  本市といたしましても、待避所設置の必要性は十分に理解しておりますが、待避所の設置には一級河川太田川への河川占用が不可欠であり、占用許可を得るためには、河川断面の確保や河川護岸の改修など、解決すべき多くの課題があります。このことから、河川を管理する滋賀県と継続して待避所設置に向けた協議を進めているところです。実施可能な案がまとまれば、事業化に向けた予算要求を行ってまいりたいと考えておりますので、ご理解をお願いいたします。 475 ◯副議長(安居正倫君) 安藤君。   〔8番(安藤 博君)登壇〕 476 ◯8番(安藤 博君) 高宮学区連合自治会からの要望に対しての回答として、今おっしゃったご答弁が来ています。ただ、今回は、「滋賀県との協議の実施に向け検討してまいります」といった文言です。ぜひとも協議していただきたい。県の方に確認しましたら、「彦根市の決心次第です」と聞かされていますので、ぜひともよろしくお願い申し上げます。  次に、細項目8、公民館昇降機設置の考えは。  これも過去から多くの議員が質問されておりますが、公共施設、特に公民館や出張所への昇降機設置を求める声をいただいております。高齢化やバリアフリー法の観点からも、計画的に昇降機を設置していただきたいと考えますが、見解をお聞かせください。 477 ◯副議長(安居正倫君) 教育部長。 478 ◯教育部長(安居庄二君) 公民館や文化施設で出張所が併設されている2階建ての建物は、鳥居本地区公民館、河瀬地区公民館、高宮地域文化センターがございまして、単独の2階建て建物は、旭森地区公民館、西地区公民館、東地区公民館、稲枝地区公民館、亀山出張所がございます。  公民館等の昇降機の設置につきましては、高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律、通称バリアフリー法において、施設設置管理者等は、高齢者、障害者等が利用する施設について、移動等の円滑化を促進するために、必要な措置を講ずるよう努めなければならないとされています。また、本市の2階建ての公民館等は、全て指定緊急避難場所に指定しておりますし、地域や利用者の皆様からも、昇降機設置の要望をお聞きしているところです。  こうしたことから、昇降機は必要な設備であると認識しており、順次整備をする必要があるものと考えているところですが、昇降機の設置には多額の費用を要しますことから、財源の確保が課題となっております。このため、公民館につきましては、平成27年度には文部科学省へ補助制度創設の要望を行い、また滋賀県に対しましても、毎年、県独自の補助制度創設について要望している状況ですので、ご理解賜りますようよろしくお願いいたします。 479 ◯副議長(安居正倫君) 安藤君。   〔8番(安藤 博君)登壇〕 480 ◯8番(安藤 博君) この件につきましては、公共施設管理計画等々でも、老朽化との兼ね合いがあるので、大型な改修時期と合わせてということもあろうかと思います。計画的に財源を確保していただいて、教育委員会から当局の方へ予算要求していただければと思います。今おっしゃられたバリアフリー法の精神からいきますと、昇降機を設置しなさいということになっておりますので、引き続きよろしくお願いしたいと思います。  最後に、細項目9、彦根総合運動公園整備に伴う、彦根市学区親善スポーツ大会の考えは。  彦根総合運動公園の再整備に伴い、市民体育センターと多目的グラウンドが利用できなくなります。この問題については以前も質問いたしましたが、彦根市学区親善スポーツ大会をどのように開催されるのか、改めて市民からお尋ねがありました。この件については、私も参加させていただきましたこの夏の大会で、アンケート調査も実施されていますので、アンケート調査も含めて、具体的な開催方法についてお尋ねいたします。 481 ◯副議長(安居正倫君) 教育部長。 482 ◯教育部長(安居庄二君) 本大会は、市民の生涯スポーツの基盤づくりと健康・体力づくりを狙いとして実施しており、今年度で55回を数え、本市の生涯スポーツの一翼を担っている大会と認識しております。  本大会の来年度以降のあり方を検討するに当たり、参加者アンケートを実施し、開催時期や開催形態、種目などをお聞きする中で、継続して開催することを望むご意見を多くいただきました。本市としましては、来年度以降も継続して本大会を開催していきたいと考えておりまして、アンケート結果や各学区体育振興会の意見を踏まえ、現在、今年度と同じく1日開催で、同じ種目、複数会場での実施に向け調整を行っているところです。 483 ◯副議長(安居正倫君) 安藤君。   〔8番(安藤 博君)登壇〕 484 ◯8番(安藤 博君) ぜひともよろしくお願い申し上げます。  以上で質問を終わります。ありがとうございました。 485 ◯副議長(安居正倫君) 19番杉原祥浩君。杉原君。   〔19番(杉原祥浩君)登壇〕 486 ◯19番(杉原祥浩君) それでは、私は、12月定例会におきまして、大項目で三つの質問をさせていただきます。紙ベースで見るとたくさんあるので、端的によろしくお願いいたします。  まず、大項目1、本市のスポーツ振興策について。  2020年開催の東京オリンピック・パラリンピックや、2021年のワールドマスターゲームズ関西、2024年二巡目滋賀国体の開催内定など、我々を取り巻くスポーツ環境はますます盛り上がり、地域の活性化が期待されています。さらに、今年度は、陸上界の桐生祥秀選手や水泳界の大橋悠依選手、ゴルフ界ではプロテストにトップ合格した松田鈴英選手など、彦根市出身である日本を代表するアスリートの目覚ましい活躍は、我々に勇気と感動をもたらしてくれています。まさに彦根市のスポーツ界にとっても誇りであり、ぜひこういう機会を今後も高めていけたらと願っています。  こうした中、私も理事の一員として身を置きます体育協会も、今年4月から法人化に移行を進め、組織的な強化・充実と対外的な信用度と確固たる地位の確立を図るために、一般社団法人彦根市スポーツ協会という名のもとにスタートすることになっております。  一方、「つながる 広がる スポーツで彦根はもっと元気になる」の将来像のもと、笑顔あふれるひとづくり、まちづくりを目指して、今回、本市のスポーツ大綱になる彦根市スポーツ推進計画がようやくでき上がり、本市のスポーツ推進に向けた目標や取り組みが示されていました。  その推進計画では、彦根市の現状と課題を挙げ、五つの基本計画と施策が書かれてあります。その推進計画の中から、幾つかの質問をいたします。  中項目1、子どもの運動・スポーツの推進の運動クラブ・部活動におけるスポーツの充実。  競技力の向上を図るには、指導者に頼るところが非常に大きいですが、全国的にも今、課題になっている教職員の超過勤務が非常に問題であると指摘されております。働き方改革の流れの中では、どうしても部活動が第一の課題と挙げられています。一方、技術が上達したい、強くなりたいと思っている子どもたちにとっては、練習時間の制約によるやる気と意欲に水を差すように見受けられます。  そこで、細項目1、部活動のあり方について。教育委員会として、どのように取り組む予定があるのか、お尋ねいたします。 487 ◯副議長(安居正倫君) 教育長。 488 ◯教育長(善住喜太郎君) 国では、平成29年9月に、中央教育審議会初等中等教育分科会学校における働き方改革特別部会より、学校における働き方改革に係る緊急提言がまとめられました。その中に、部活動の適切な運営について、「教員の負担軽減や生徒の発達段階を踏まえた適切な指導体制の充実に向けて、休養日を含めた適切な活動時間の設定を行うとともに、部活動指導員の活用や地域との連携等、必要な方策を講じること」と述べられております。  これを受けて、スポーツ庁においては、部活動に関する総合的な実態調査等を実施し、今年度末を目途に、運動部活動のあり方に関する総合的なガイドラインを策定すると聞き及んでおります。  また、県では、さらに平成30年度夏ごろを目途に、運動部活動のあり方に関するガイドラインを策定すると聞いております。  今後、これら国や県の動向を踏まえ、市内中学校の実態や状況を考慮し、部活動のあり方について検討をしてまいりたいと考えているところです。 489 ◯副議長(安居正倫君) 杉原君。   〔19番(杉原祥浩君)登壇〕 490 ◯19番(杉原祥浩君) 今のお答えによりますと、新たにガイドラインというものをつくり、それに基づいてやっていただけるということで、ガイドラインが出てくるのが楽しみであります。  続きまして、平成32年度までの指標には、今ほどもありました外部指導員の活動日数は600日とあります。細項目2、外部指導員の増員ならびに条件はどのようにする計画か、具体的にお示しいただきたいと思います。 491 ◯副議長(安居正倫君) 教育長。 492 ◯教育長(善住喜太郎君) 現在、本市では、地域に住むスポーツの技能や専門的知識を持つエキスパートの活用を推進するスポーツエキスパート活用事業を実施しております。本事業は、1運動部につき年間45回以上で、11名の指導者を派遣しており、現在の外部指導者の活動日数は495日となっております。  また、国が示した学校における働き方改革に係る緊急提言の中に、教員の顧問がいなくても指導や引率ができる部活動指導員の活用について述べられております。  県では平成30年度からの部活動指導員配置促進事業の実施に向け、市町教育委員会に調査をし、内容を検討されておりますが、本事業の詳細についてはまだ全てが明らかになっておりません。  今後、本事業の詳細が示されましたら、その活用も含め、外部指導者の増員および条件を検討していきたいと考えております。 493 ◯副議長(安居正倫君) 杉原君。   〔19番(杉原祥浩君)登壇〕 494 ◯19番(杉原祥浩君) ありがとうございます。495日というお答えがありましたが、600日にはもう少しあるので、もう少し日数を増やそうとか、外部指導員を増員するお考えはないのでしょうか。 495 ◯副議長(安居正倫君) 教育長。 496 ◯教育長(善住喜太郎君) 繰り返しの答弁になってしまうかもしれませんが、一番注目されている部活動指導員の配置がどのようにされるか。部活動指導員は外部の方で、教員ではありませんので、部活動指導員の配置の状況等を見極めた上で、今後、増員と参加していただく条件等を検討していきたいということです。 497 ◯副議長(安居正倫君) 杉原君。   〔19番(杉原祥浩君)登壇〕 498 ◯19番(杉原祥浩君) 前々から、国体に関しては、まずはハード、ソフト、体育館、箱物から、今度は指導員の確保ということで、やかましく言っております。ここで日数を限ることなく、国体を目指して、体育指導員の数を増やさないと、国体に間に合わなくなります。県の教育委員会にもお願いしていることですが、高校の教員でも同じだと思うのです。やはり小学生のうちから、それこそ幼稚園、小学校低学年からでもレベルアップしていかなければいけないと思っております。  次に、細項目3、国体に向けて体育教師の増員や確保は考えておられるのか、お尋ねいたします。 499 ◯副議長(安居正倫君) 教育長。 500 ◯教育長(善住喜太郎君) 各小・中学校に配置されております県費負担教職員は、滋賀県教育委員会が公立義務教育小学校の学級編成および教職員定数の標準に関する法律にのっとり、学級数に応じて各小・中学校の教員数を決定するものであります。  したがいまして、保健体育の教員数につきましても、学校の学級規模に応じて配置の増減がございます。現状では、国体に特化した保健体育の教員の増員について県教育委員会からの情報はありませんが、適切な教員配置については、これまでと同様に、県教育委員会に対して要望してまいりたいと考えております。 501 ◯副議長(安居正倫君) 杉原君。   〔19番(杉原祥浩君)登壇〕 502 ◯19番(杉原祥浩君) 体育教師の話ですが、外部指導員と同じことだと思うのです。県が決められたこと、県のやり方のままで進んでいきますと、国体が成功しません。僕はそこのところをやかましく言っているのです。県に向けて、今まであるルールを多少変更してでも、国体を成功させることが大事だと思います。人材の確保、これからの指導者の確保。県立高校では、教頭先生や校長先生の半数が日本体育大学の出身の先生です。そういう状況ですので、一巡目の国体のときの体育の先生が生徒指導の先生になり、校長になり、教頭になっておられます。体育の先生は、これからの社会をつくっていく上で本当に大事な人材となりますので、どうかよろしくお願いしておきます。  中項目2、ライフステージ、ライフスタイルに応じたスポーツ活動の推進。  現在、二巡目国体において本市で開催される種目も含め、8種目において、体育協会を中心に、ジュニア期における競技人口の増大ならびに育成強化を図っていただいております。メイン会場の競技である陸上競技が入っていません。理由は、陸上競技場が取り壊され、練習する場所がないとのことですが、冒頭申し上げましたように、桐生選手が育った本市であることからも、陸上競技をぜひ追加していただきたいと思います。  細項目1、今後、陸上競技の育成強化を図っていく計画はありますか。 503 ◯副議長(安居正倫君) 教育長。 504 ◯教育長(善住喜太郎君) スポーツの普及、振興および競技力向上については、彦根市体育協会の役割が重要であると考えており、滋賀国体開催に向けて、平成28年度から、ジュニア期における競技スポーツ選手育成強化事業を委託しております。  この事業は、国体開催種目の中から8種目程度を体育協会で選定され、市内の小学校3年生から6年生を対象に、競技別スポーツ教室を年間10回程度実施していただいているものです。  平成28年度、平成29年度に陸上競技は入っておりませんが、滋賀県体育協会および彦根JSCにより、県立彦根総合運動場を会場としたジュニア期対象の陸上教室がそれぞれ開催されており、本市教育委員会のその趣旨に賛同し、後援を行っているところで、市内の小学生が陸上競技に親しむ機会となっていると考えております。  県立彦根総合運動場の陸上競技場が使用できなくなる平成30年度以降の体育協会に対する委託事業の具体的な実施種目についても、体育協会で決定されることになりますが、体育協会が来年度より一般社団法人彦根市スポーツ協会として組織を強化されると聞き及んでおりますし、また彦根市のスポーツ振興を目的に活動をさらに充実されると聞いておりますので、陸上競技選手の育成についても工夫して取り組んでいただくようお願いしたいと考えております。  なお、先ほど申し上げました滋賀県の体育協会および彦根JSCが実施しております陸上教室を来年度はどのようにされるのか、まだ未定と聞いております。 505 ◯副議長(安居正倫君) 杉原君。   〔19番(杉原祥浩君)登壇〕 506 ◯19番(杉原祥浩君) 未定なので、私が言いたいのはそこなのです。陸上競技をしている子は、大津まで行かないと、練習する場がないのです。前回のときにも申し上げました。教育長に「何で陸上競技がないのかご存じですか」とお尋ねしました。「体育協会と国体準備室と教育委員会が連携をとって、月に1回ぐらい例会をしないといけない」というようなことを話しました。陸上競技場ができて、メイン会場になって、桐生君がいて、競技場がなくなるのです。大変なことです。国体に向けて、第1種競技場ができるまでに、先に第3種競技場を整備する。雑草地になっているところを買い上げて、サブグラウンドにする。第1種競技場ができるまでに、第3種競技場を整備していただきたい。それが普通の考えだと思うのです。どうもその計画がされていないので、県の国体準備室等にも私たちはかけ合っているところです。  細項目2、県の国体準備室に、第3種陸上競技場の早期整備をお願いされていますか、お尋ねいたします。 507 ◯副議長(安居正倫君) 教育部長。 508 ◯教育部長(安居庄二君) 県立彦根総合運動場陸上競技場は、湖東地域の生涯スポーツ振興、とりわけ陸上競技振興における重要な施設であり、現施設の解体から新施設の竣工に至るまでの拠点施設がない期間において、陸上競技選手の育成や競技力向上について懸念しております。  県の公園整備スケジュールによりますと、第3種陸上競技場は平成33年度中、第1種陸上競技場は平成34年度中の竣工となっており、第3種陸上競技場が先に竣工されるものと認識しておりますが、県に対しましては、陸上競技施設利用について、代替施設の確保等を含め、十分検討していただきたいと要望しているところですのでご理解をお願いいたします。 509 ◯副議長(安居正倫君) 杉原君。   〔19番(杉原祥浩君)登壇〕 510 ◯19番(杉原祥浩君) これは今始まったことではないのです。第1種競技場ができると聞いたときに、「競技場がなくなるので代替施設はあるのですか」としきりに言いましたが、今になっても整備ができていない。後手に回っている。第1種競技場と並行して整備するというのが県の思いだと思うのですが、そうではないだろう。そこはやかましく言っていただきたい。桐生君が新記録を出したのに、来てもらうところがないのです。先日も、荒神山の方で表彰とイベントをされましたが、そういうところしかない。桐生君に走ってもらうところがない。本当に切実な悩みなので、市長からも県の方に要望していただきたい。第3種競技場を一日でも早く整備していただきますように、競技者が早く練習できるように、よろしくお願いいたします。  次に、現在、8種目、80万円の市からの補助金、つまり1種目10万円の補助金と、各競技団体ならびに受講者負担で事業を行っておられます。  細項目3、今後、国体に向けて補助金を増額するなど、ジュニア期の子どもたち育成強化の計画はあるのでしょうか、お尋ねいたします。
    511 ◯副議長(安居正倫君) 教育長。 512 ◯教育長(善住喜太郎君) ジュニア期における競技スポーツ選手育成強化事業については、平成28年度から始めた事業であり、昨年度の実績報告からは、適切に事業が実施されたものと認識しております。適正な補助金など、国体開催までのジュニア期の育成強化に向けた取り組みについては、今後も、時期や状況に応じて検討してまいりたいと考えております。 513 ◯副議長(安居正倫君) 杉原君。   〔19番(杉原祥浩君)登壇〕 514 ◯19番(杉原祥浩君) 時期やタイミングを見計らって、どうかよろしくお願いいたします。体育協会が主体になって動いてくれております。体育協会独自に補助金を集めてやっておられますので、市の方もそれに上乗せするぐらいの気持ちで、子どもたちのレベルアップのお手伝いをいただきたいと思います。  中項目3、地域が主体となった市民スポーツの推進では、大学、企業等の連携によるスポーツの推進が書かれております。昭和56年のびわこ国体において、企業や行政が積極的にトップクラスの選手を採用し、選手強化を図っていただいた経緯があります。二巡目国体においては、今の時代、その方法は難しいかと思われます。しかし、幸い、本市には、当時と比べると大学が3校に増え、多くの学生が勉学・スポーツに励んでおります。こうした地の利を生かした体育会系のクラブ活動と連携し、選手強化を図る方法を考えてはどうでしょうか。とりわけ競技人口が少ない弓道やなぎなた競技については、選手の育成強化を図る上で、積極的な連携が必要になると思うのですが、本市のお考えをお聞きしたいと思います。  細項目1、競技人口の少ない弓道やなぎなた競技について、本市の取り組みをお聞かせください。 515 ◯副議長(安居正倫君) 教育長。 516 ◯教育長(善住喜太郎君) 弓道におきましては、市内に二つの大学および三つの高校で弓道部が活動されているほか、小学生、中学生が練習会に参加されたり、新たに高齢者が始められたり、多世代にわたって活動されており、競技人口が少ないとは考えておりません。  体育協会および弓道連盟では、国体を契機として、より多くの市民に関心を持ってもらい、競技人口の拡大につながるよう活動が行われており、引き続き、元気フェスタでの体験教室など、連携を進めてまいりたいと考えております。  一方、なぎなた競技におきましては、体育協会およびなぎなた連盟において普及啓発活動に努められ、新たに競技を始める市民もおられますが、さらに裾野を広げ、普及と競技力向上を図っていく必要があると考えておりますので、競技団体の支援とともに、国体仕様のひこにゃんを用いたPRや体験教室、活動の展示など、さまざまな機会で啓発に努めてまいりたいと考えております。 517 ◯副議長(安居正倫君) 杉原君。   〔19番(杉原祥浩君)登壇〕 518 ◯19番(杉原祥浩君) ありがとうございます。先ほども申しましたとおり、弓道やなぎなたは個々の連盟の方で一生懸命活動され、今回、彦根で開催するようになりました。特に弓道連盟は、新市民体育センターの合築により彦根は弓道のまちになりそうなので、活動されています。彦根市の教育委員会も、それ以上に弓道となぎなたを普及させていただきたい。各競技にお任せするのではなく、教育委員会でもできること、行政でも「こうしたらどうか」、「ああしたらどうか」と提案する。最近では、流鏑馬と一緒に弓道をやられたりしています。今年は雨天で中止になりましたので、違う形でやりましたが、新しい発想をされています。この二つの競技は、これから彦根の看板になりますので、競技人口を増やす上でも、各団体以上に頭をひねっていただきたくことをお願いしたいと思います。  次に、細項目2、ハンドボール競技における本市の取り組みはいかがでしょうか、お尋ねいたします。 519 ◯副議長(安居正倫君) 教育長。 520 ◯教育長(善住喜太郎君) ハンドボール競技におきましては、彦根市ハンドボール協会を核として、これまでより滋賀県のハンドボール競技振興に大きな役割を果たしてこられ、現在も小学生から成人まで市内で多くの活動が展開されておりますことから、国体に向けてさらに活発に行われるよう、ジュニア期の育成強化等、市としても支援をしてまいりたいと考えております。 521 ◯副議長(安居正倫君) 杉原君。 〔19番(杉原祥浩君)登壇、資料掲示〕 522 ◯19番(杉原祥浩君) どうかよろしくお願いいたします。  中項目4、身近なスポーツ環境の充実について。  これは、本市のスポーツ施設を一覧にしたものです。スポーツ施設を一覧にしてみても、近隣の他市町に比べ、体育館、プール、グラウンドゴルフ場、武道場など、大変見劣りする状況にあります。市民プールにおきましては、県立のスイミングセンターが解体され、新しく草津市に県民プールができることに決まった以上、彦根市には公設のプールがゼロとなります。競技団体や中学校体育連盟、小学校体育連盟からも、切実な要望として上がってきております。市民体育館については、当面、稲枝地区の体育館のみで、この体育館は昭和58年に設立され、バレーボールコートが2面と狭隘な体育館で、本当に情けない状況です。他市の状況を見ても、第2、第3の体育館が必要かと思われます。  高齢時代に、グラウンドゴルフ場については、公認コースが荒神山公園にしかありません。今後、競技人口が増え、ニーズがますます高まっていく中、コースが不足している状況にあります。  この表ですが、まず陸上競技場です。先ほど申し上げたように、第1種の競技場できますが、第3種競技場ができるまでは、競技場はありません。プールはなくなります。体育館は計画されていますけれども、4年間の空白となり、それ以外の体育館はありません。野球場は荒神山の野球場にナイター設備がつく。多目的競技場は、これから金亀公園を整備して、何とかつくられますが、それでも数が少ない。グラウンドゴルフも荒神山だけです。テニスコートは県立と市立のコートができるので、何とかなるという形です。先ほど安藤議員がおっしゃいましたけれども、ホッケー場は未整備です。武道場は本当に狭く、弘道館というものを建てていただきたいとお願いいたします。弓道場は新市民体育センターにできます。何とか形になりそうなのは、弓道、テニスだけです。あとはもう少しというところで、これから国体に向けて整備を図っていただきたい。  細項目1、今後のスポーツ施設の整備充実に当たっての個々の建物の本市の考え方、計画をお尋ねいたします。 523 ◯副議長(安居正倫君) 教育部長。 524 ◯教育部長(安居庄二君) 市民にスポーツに親しんでもらえるよう、運動・スポーツ関連施設の整備は必要であると考えておりますが、限られた資源の中において、スポーツ施設のみならず公共施設全体の適切な整備および管理運営が求められています。  スポーツ施設におきましては、現在、(仮称)彦根市新市民体育センターの整備および金亀公園の再整備に取り組んでいるところであり、市民に喜んでいただけるよりよい施設となるよう努めてまいります。  また、そのほかのスポーツ施設につきましては、今後、施設の適正管理計画を策定する中で検討していくこととなりますが、現段階におきましては、既存施設の適切な維持・管理を進めることとし、新たな施設の建設や個々の大規模な整備は予定しておりませんので、ご理解をお願いいたします。 525 ◯副議長(安居正倫君) 杉原君。   〔19番(杉原祥浩君)登壇〕 526 ◯19番(杉原祥浩君) ありがとうございます。教育長になられて、国体が来る準備をしていただいている段階だと思います。市長の考えもあるかと思うのですが、やはり教育長が、あのときに、あのタイミングで教育長がおられた、あの教育長がおられたときにこれができたというようなものを、何かしていただきたいと願っております。ありがとうございました。  続いて、大項目2、医療事故について。  11月28日火曜日の新聞記事にもありました。また、以前、私が議会でも質問いたしました。彦根市立病院で発生した医療事故について、幾つかお尋ねいたします。  中項目1、平成28年10月に発生した死亡事故について。  先ほども申し上げましたとおり、11月28日に、全国版にも載るような誤診事故があったと報道されております。  細項目1、平成28年10月に発生した死亡事例の詳細をお尋ねいたします。 527 ◯副議長(安居正倫君) 病院事務局長。 528 ◯病院事務局長(西山 武君) 昨年10月に発生しました死亡事例の内容につきましては、議案第106号に記載のとおりでありますが、手術前に下垂体腫瘍と診断していた部位が実際には脳動脈瘤であったことから、手術中に大出血を来し、その後の止血措置も功を奏することなく、出血性ショックで死亡に至ったものです。  したがいまして、手術前の診断の段階で脳動脈瘤の存在が判明していれば、手術が最適な処置であるとの手術適応の判断には至らず、回避することができた事故でありました。 529 ◯副議長(安居正倫君) 杉原君。   〔19番(杉原祥浩君)登壇〕 530 ◯19番(杉原祥浩君) 細項目2、議会に対しての報告が今になった理由をお尋ねいたします。 531 ◯副議長(安居正倫君) 病院事務局長。 532 ◯病院事務局長(西山 武君) 医療事故が発生した場合の公表につきましては、本院で定めます医療安全マニュアルに沿って対応しております。公表の基準としましては、過失および因果関係が明白な重大事故であり、かつ公表に際して患者さんのプライバシーが守られ、公表について患者さん、ご家族の同意が得られていることを原則としています。  本件の場合は、過失および因果関係の明白性についてしかるべき検証の必要があると判断されたことから、事故発生時点での公表は行いませんでした。また、本件は、予期しなかった死亡であったため、ただちに医療法に定める医療事故調査制度上の案件として取り扱うこととしました。  本院では、少なくともこうした医療事故調査制度の該当案件は、医療法に定めるところにより、原因究明および再発防止対策を最優先に取り組み、公表の時期については、当該医療行為に係る過失および因果関係についての検証結果、ならびにご遺族の意向等を踏まえて判断していくこととしています。  本件におきましては、医療法に基づき医療事故調査支援センターに対して平成28年11月7日に医療事故発生の届け出を行い、平成29年3月16日に院内事故調査の結果を報告いたしました。また、公表に関しては、損害賠償額の決定に係る議案提出時に行うこととしておりましたので、ご遺族との示談交渉を経まして、今回の報告に至ったところです。 533 ◯副議長(安居正倫君) 杉原君。   〔19番(杉原祥浩君)登壇〕 534 ◯19番(杉原祥浩君) 細項目3、平成27年10月に始まった医療事故調査制度に、市立病院から報告した事例は何件あったのですか。 535 ◯副議長(安居正倫君) 病院事務局長。 536 ◯病院事務局長(西山 武君) 議員ご質問の医療事故調査制度上の報告件数についてお答えいたします。  平成27年10月に始まりました同制度に基づき、これまでに本院が報告しました事例は、昨年9月の1件と同じく昨年10月の1件を合わせまして2件です。  なお、全国統計につきましては、医療事故調査支援センターが毎月公表しております現況報告によりますと、同制度上の累計報告件数は、平成29年10月末現在で792件となっております。 537 ◯副議長(安居正倫君) 杉原君。   〔19番(杉原祥浩君)登壇〕 538 ◯19番(杉原祥浩君) 今のお答えですと、医療事故調査制度ができて、この2年間に2回あったとのことでした。  細項目4、平成28年9月に起こっている事例と今回の事例は何が違うのか、お尋ねいたします。 539 ◯副議長(安居正倫君) 病院事務局長。 540 ◯病院事務局長(西山 武君) 平成28年9月の事例と何が違うのかとのご質問でありますが、平成28年9月の事例につきましては、ご遺族との示談協議等を含めて進行中の案件です。事案の詳細を公表する段階には至っておりませんことから、現時点では内容比較等について言及いたしかねますことにご理解のほどお願いいたします。  なお、平成28年10月の事例につきましては、院内医療事故調査や示談協議等が同年9月の事例よりも相対的に早く進捗する結果となったことは事実です。医療事故案件ごとに調査分析の範囲・内容・方法等が異なり、進捗状況も異なっているものです。 541 ◯副議長(安居正倫君) 杉原君。   〔19番(杉原祥浩君)登壇〕 542 ◯19番(杉原祥浩君) それでは、細項目5、平成28年9月の事例は解決しているのでしょうか、お尋ねいたします。 543 ◯副議長(安居正倫君) 病院事務局長。 544 ◯病院事務局長(西山 武君) 今ほどお答えいたしましたとおり、ご遺族との協議等が進行中でありまして、解決には至っておりません。 545 ◯副議長(安居正倫君) 杉原君。   〔19番(杉原祥浩君)登壇〕 546 ◯19番(杉原祥浩君) 僕が引っかかっているのはそこなのです。昨年の9月、10月に、相次いで二つの事故が起こっている。後から起こった事故が解決しかけている。前の事故は起こってすぐに報告があったのに、後の事故は今になって報告があり、示談まで来たというのは、何が違うのかということでお尋ねしているのです。いろんなことがあると思うので、このぐらいにしておきます。  細項目6、病院事務局長、病院事務局次長がそろって異動された理由は。今年度の4月に、このお二人がそろって異動されました。これは何か意味があるのですか、お尋ねいたします。 547 ◯副議長(安居正倫君) 病院事務局長。 548 ◯病院事務局長(西山 武君) 行政職職員の人事異動につきましては、市全体における適材適所の観点から判断されたものです。 549 ◯副議長(安居正倫君) 杉原君。   〔19番(杉原祥浩君)登壇〕 550 ◯19番(杉原祥浩君) 私が思うのに、医療事故制度ができて2年の間に二つの大きな事故が起こり、一つは全国版の新聞にも載るような事故が起こってしまった。にもかかわらず、4月に病院事務局長と病院事務局次長が異動する。どういうことなのかをお聞きしたいのです。この二つの案件を処理するまで、そのお二人は絶対動けないのではないかと、一般的には思うのです。もう一度お尋ねします。私が言っていることはおかしなことですか。そろって異動された理由がどこかにあると思うのです。もう一度お尋ねいたします。 551 ◯副議長(安居正倫君) 病院事務局長。 552 ◯病院事務局長(西山 武君) 繰り返しの答弁になりますが、職員の人事異動につきましては、市全体において、適材適所の観点から、さまざまに考慮されたものであると考えております。病院につきましては、任命権者を市長部局と異にしておりますので、こうした場合には、市全体の適材適所の観点から、任命権者間で調整・合意の上で、人事発令が行われているものです。さまざまに検討された結果の末であると認識しております。 553 ◯副議長(安居正倫君) 杉原君。   〔19番(杉原祥浩君)登壇〕 554 ◯19番(杉原祥浩君) 余りここで突っ込むのはいけないとは思うのですが、人事が決めたとのことでしたけれども、人事課がこのような大きな事件をわかっていないはずはないと思う。それなのに異動された。9月に起こった事件はまだ解決していない。私がその遺族だったら、ものすごく心配になります。「本当に私たちのことを考えてくれているのか」と思います。不信感を抱くことのないように、人事の方も考えていただきたい。  細項目7、平成28年10月に発生した死亡事例の損害賠償金額は、新聞にもでかでかと載っておりました。この金額は誰が決めたのですか、お尋ねいたします。 555 ◯副議長(安居正倫君) 病院事務局長。 556 ◯病院事務局長(西山 武君) 本院における損害賠償金額案の決定過程についてお答えいたします。  本院は、全国の自治体立病院で構成いたします公益社団法人全国自治体病院協議会を通して施設賠償責任保険に加入しており、医療事故に係る賠償事案におきましては、その引受保険会社において、全国的な過去の同種・同類の保険事故案件の例に鑑みて損害賠償金額、ひいては保険金額が積算・査定されております。  本院では、保険会社から査定額が提示され次第、その妥当性について本院の顧問弁護士と協議・精査し、病院として損害賠償金額案を最終決定したところです。 557 ◯副議長(安居正倫君) 杉原君。   〔19番(杉原祥浩君)登壇〕 558 ◯19番(杉原祥浩君) お聞きしておりますと、保険会社と病院が一緒になって金額を決めたと理解します。  細項目8、社会的責務や職責は。病院側として社会的な責務、またこの立場で働いておられる方の職責はどうされるのか、お尋ねいたします。 559 ◯副議長(安居正倫君) 病院事業管理者。 560 ◯病院事業管理者(金子隆昭君) 本院は、湖東保健医療圏における唯一の中核病院として、安心・安全かつ高度な医療を安定的に提供する役割が求められていますが、図らずも医療事故が発生してしまった場合には、ただちに原因究明と再発防止の対応に全力を傾けるとともに、患者さんやご遺族の気持ちに寄り添い、その解決に至るまで、病院として真摯に向き合っていく責務があるものと考えています。  私は、ヒヤリ・ハットの事例から重大事故に至るまで、全てのインシデント・アクシデント事例が、リスク管理上の重要資料として常に分析・活用され、再発防止につなげる取り組みが組織的に行われることが、安全管理の基本であると考えています。  つまり、安全管理や事故対応は、俗人的なものではなく、重要な通常業務として対応されなければならず、仮に特定の管理職の異動や退職等があったとしても、適正な事務引き継ぎにより、その組織的対応は継続されるべきものです。今後とも、地域の中核病院としての役割・責任の重みを深く認識し、職員一丸となって医療安全の確保に取り組み、その職責を全うできるよう力を尽くしてまいります。 561 ◯副議長(安居正倫君) 杉原君。   〔19番(杉原祥浩君)登壇〕 562 ◯19番(杉原祥浩君) 再度、病院事業管理者にお尋ねいたします。病院長として、病院事業管理者として、どのように思われているのか、お尋ねいたします。 563 ◯副議長(安居正倫君) 病院事業管理者。 564 ◯病院事業管理者(金子隆昭君) 昨年9月から10月にかけまして、2件の死亡事故が相次いで発生したことにつきまして、病院事業の責任者として極めて重く受けとめております。改めて、お亡くなりになられた患者さんのご冥福をお祈りしますとともに、患者さんやご家族のご期待に応えることができなかったこと、さらには医療事故の発生により地域の皆さんにもご不安を与える結果となりましたことについて、衷心より深くおわび申し上げます。  現在、こうした事故が繰り返されないよう、具体的な再発防止の取り組みを進めているところであり、今後とも、医療の安全管理を初めとした医療の質の向上の取り組みについて、私がその先頭に立って推進し、この地域の中核病院として、地域の皆さんの安心と信頼を積み上げていけるよう努力してまいりたいと考えております。
    565 ◯副議長(安居正倫君) 杉原君。   〔19番(杉原祥浩君)登壇〕 566 ◯19番(杉原祥浩君) 安心と温もりのある病院のために、どうかよろしくお願いいたします。私たち市議会議員も、彦根市の議員として、「彦根市にはいい病院があるんです」と言いたいので、このような質問をしているわけです。病院事業管理者におかれましては、ご努力は絶えませんけれども、これからも頑張っていただきたいと思います。  次に、大項目3、各種補助事業について。  各種補助事業の中の三つの事業についてお尋ねいたします。  中項目1、「住もうよ!ひこね」リフォーム補助事業について。  細項目1、今年度の「住もうよ!ひこね」リフォーム補助金、第1回、第2回、それぞれの結果を教えてください。 567 ◯副議長(安居正倫君) 産業部長。 568 ◯産業部長(黒澤茂樹君) 第1回の有効受付件数は438件であり、当初想定していた申し込み件数を大きく超える申し込みがありましたので、抽選を実施し、351件を当選とし、87件が落選という結果でした。  第2回の有効受付件数は431件であり、これも予算額を大きく超える申し込みがありましたので、抽選を実施し、313件を当選とし、118件が落選という結果でした。 569 ◯副議長(安居正倫君) 杉原君。   〔19番(杉原祥浩君)登壇〕 570 ◯19番(杉原祥浩君) 87件、118件、これほどの方が落選されております。  細項目2、補正予算は検討されていないのでしょうか。 571 ◯副議長(安居正倫君) 産業部長。 572 ◯産業部長(黒澤茂樹君) 平成28年度は、この事業をまち・ひと・しごと創生総合戦略事業として位置づけたスタートの年であり、その事業効果の促進を図るため、補正予算を組んで全員を補助対象としましたが、今年度は本来の補助制度の趣旨に基づくとともに、市の財政状況も鑑み、補正予算は考えておりませんのでご理解をお願いいたします。 573 ◯副議長(安居正倫君) 杉原君。   〔19番(杉原祥浩君)登壇〕 574 ◯19番(杉原祥浩君) 去年は補正予算をつけていただいて、100%です。今年は200人オーバーしているのに、そのままでいきますという、そんな殺生な話はないと思うのです。これは何のためにやっているのですか。「住もうよ!ひこね」です。みんなに彦根に住んでほしいがためです。地元の業者と地元の方で、今年は雪があってカーポートが傷んだ、台風で屋根が飛んだという方が、このリフォームを使っているのです。これに補正予算をつけないというのは、彦根に住むのは失敗したかと思われてしまう。何のためにやっているのかと思います。  次に、細項目3、昨年度との比較は。ここでもう一度お尋ねいたします。 575 ◯副議長(安居正倫君) 産業部長。 576 ◯産業部長(黒澤茂樹君) 昨年度の受付件数を比較しますと、平成28年度の有効申し込み件数は、第1回が374件、第2回が407件の合計781件でした。一方、今年度は、第1回が438件、第2回が431件の合計869件でした。全体では、昨年度よりも88件上回る申し込みがありました。 577 ◯副議長(安居正倫君) 杉原君。   〔19番(杉原祥浩君)登壇〕 578 ◯19番(杉原祥浩君) 細項目4、昨年度より増えているにもかかわらず、年度当初に予算の上乗せをしなかった理由をお尋ねいたします。 579 ◯副議長(安居正倫君) 産業部長。 580 ◯産業部長(黒澤茂樹君) 平成28年度にスタートしましたこの事業は、平成28年度に助成を受けられた方は今年度の助成対象とはしないため、今年度の申請者の数は前年度よりも減るであろうと想定し、制度改正前の平成27年度における申請者数をもとに予算を計上させていただきました。 581 ◯副議長(安居正倫君) 杉原君。   〔19番(杉原祥浩君)登壇〕 582 ◯19番(杉原祥浩君) 今年の春の大雪は見ているはずなのですが、誰が減るであろうと予測したのですか。 583 ◯副議長(安居正倫君) 産業部長。 584 ◯産業部長(黒澤茂樹君) 平成28年度は初めての年でしたので、それ以前に補助金をもらった方も、制度が変わりましたので申し込みができると想定しました。雪のこともありましたけれども、1人1回ですので、翌年度はないと想定し、積算する段階で、私どもの方で計算させていただきました。 585 ◯副議長(安居正倫君) 杉原君。   〔19番(杉原祥浩君)登壇〕 586 ◯19番(杉原祥浩君) 細項目5、今ほどもありましたが、申し込み要綱の中にある昨年度当選された方が今年度は申し込みができないとされた理由をお尋ねいたします。 587 ◯副議長(安居正倫君) 産業部長。 588 ◯産業部長(黒澤茂樹君) 助成回数を1回と定めているのは、限りある財源の中で、より多くの市民の方に本制度を利用していただくことを目的としているためです。  このため、「住もうよ!ひこね」リフォーム事業助成金交付要綱において、同一の住宅、同一の敷地内および同一の者に対していずれも1回限りと規定しております。 589 ◯副議長(安居正倫君) 杉原君。   〔19番(杉原祥浩君)登壇〕 590 ◯19番(杉原祥浩君) 細項目6、当選された方にアンケートを実施しています。その結果を今まで一度も聞いたことがないのでお伝えいただきたい。 591 ◯副議長(安居正倫君) 産業部長。 592 ◯産業部長(黒澤茂樹君) 本事業に対するアンケートは、申請された方の意見を今後の事業に生かすものでありますが、12月時点で300件近いアンケートをいただいております。  アンケートの結果では、本事業の助成制度を知ってリフォームをされた方や、助成対象条件となる市内施工業者を選定して申し込んだ方もおられ、本事業が市内産業および地域経済の活性化に一定の効果があることがわかりました。  利用者からは、本事業が市内経済の活性化に貢献していることを好意的に捉えていただいているほか、申請手続の簡素化や効果的な事業の周知を希望されるご意見を頂戴しておりますことから、今回のアンケート結果を踏まえ、今後の事業に生かしたいと考えております。 593 ◯副議長(安居正倫君) 杉原君。   〔19番(杉原祥浩君)登壇〕 594 ◯19番(杉原祥浩君) 中項目2、彦根市移住促進家賃補助金事業、彦根市住宅取得費補助金事業についてお尋ねいたします。  細項目1、それぞれの本年度の実績をお尋ねいたします。 595 ◯副議長(安居正倫君) 企画振興部長。 596 ◯企画振興部長(馬場完之君) 平成28年度の実績は、移住促進家賃補助金は8件で、交付決定額46万円、移住促進住宅取得費補助金は0件でした。平成29年度の11月末現在の実績は、移住促進家賃補助金が28件、交付決定額が501万9,741円、移住促進住宅取得費補助金が1件で、交付決定額は50万円でした。 597 ◯副議長(安居正倫君) 杉原君。   〔19番(杉原祥浩君)登壇〕 598 ◯19番(杉原祥浩君) 細項目2、それだけの結果を踏まえて、これからの検討課題を教えてください。 599 ◯副議長(安居正倫君) 企画振興部長。 600 ◯企画振興部長(馬場完之君) それぞれの事業の検討課題ですが、まず移住促進家賃補助金事業につきましては、事業の認知度が高まり、補助実績および移住効果が出てきておりますが、反面、移住者を近隣市町で取り合ってしまっていることが懸念されるため、補助対象者の移住元の範囲について検討が必要であると考えております。  また、移住促進住宅取得費補助金事業につきましては、実績自体が少なく、対象要件の緩和や周知方法についても検討が必要であると考えております。 601 ◯副議長(安居正倫君) 杉原君。   〔19番(杉原祥浩君)登壇〕 602 ◯19番(杉原祥浩君) ありがとうございます。先ほども申しましたが、彦根に住んでいただきたいという思いで、移住促進補助金、住宅取得補助金を出す。「本当に彦根に来てよかった」と思ってもらえる、いい補助金をつくっていただいた。ただ、中身が余りにも難し過ぎるというか、縛りがあり過ぎて、住宅取得費補助金は利用しにくい。もう少しハードルを下げるようお願いしたい。  それから、リフォーム補助金です。去年は100%でした。皆さん、本当に喜ばれました。90歳のおばあちゃんが下水道を直すのに、「私、もういない」と言われるのを、「この補助金があるから何とか」と言って、リフォームされました。今年は200人の方が泣いておられるのです。「これは誰なのか」、「これは市長なのか」、そんな話になります。どうして去年は100%だったものが、今年はゼロなのですか。最後に、もう一度お願いして、終わりたいと思います。ありがとうございました。 603 ◯副議長(安居正倫君) 暫時休憩いたします。            午後3時32分休憩            午後3時49分再開 604 ◯議長(八木嘉之君) 休憩前に引き続き会議を開きます。  24番馬場和子さん。馬場さん。   〔24番(馬場和子さん)登壇〕 605 ◯24番(馬場和子さん) それでは、私からは、12月定例会に際しまして、大きく二つの項目について質問をいたします。市民に大変関心の大きいことですので、2項目に絞っての質問をさせていただきます。前向きな誠意あるご答弁をよろしくお願いいたします。  大項目1、安心と温もりのある彦根市立病院であるために~福知山市民病院の取り組みから。  市民にとって医療の最後のとりでとも言うべき存在の彦根市立病院です。住み慣れた地域で、安心と温もりのある病院であることを、市民は切に願っています。  福祉病院教育常任委員会の先進地視察として、彦根市の課題の一つでもある彦根市立病院の経営改善への手立て。彦根市立病院事業会計は、継続中の赤字決算に対し一般会計からの支援を行っています。また、医師、看護師などの医療人材の確保が困難を極めているのが現状です。改革プランの設定等で状況の打開を図っているものの、良好な結果に結びついていない実情などの課題解決の一助とするため、黒字経営の定着している市立福知山市民病院での調査を行いました。  福知山市民病院では、医師、看護師の確保と定着が図られているほか、各種のアクションにより好循環を実現されていることなどから、彦根市立病院の立て直しのための参考になるのではないかとの思いを持っております。  視察をご一緒した小川議員からは午前中に、矢吹議員からも彦根市立病院の経営改善に資する対策についての質問が行われますが、彦根市立病院を何とかしたいとの思いは共通であります。質問内容にそれぞれの切り口の違いがありますので、以下、顕著な課題に絞りまして、見解を通告に従ってお尋ねいたします。  中項目1、医療人材の確保と定着のために。  安心の医療を提供するために不可欠な要素が、優れた医師の確保とチーム医療を展開できる医療体制であると考えます。また、着任した医師や医療スタッフが定着していただき、総合病院としての機能を発揮していただくことが、市民の願いでもあります。しかしながら、着任1年で職を離れられた産科ドクターの例、引き続き、長年勤務された中心的なドクターも不在となるなど、定着からはほど遠い現状を案じております。  細項目1、医師不足の要因と影響について伺います。  医師不足による影響は少なからず出ているものと考えますが、解決のためには、その現状と真摯に向き合い、要因を究明し、解決への一手を講じる必要があります。全国的な傾向のせいばかりではなく、彦根市立病院としての医師不足の要因と不足による影響をどのように捉えられているのでしょうか、伺います。 606 ◯議長(八木嘉之君) 病院事業管理者。 607 ◯病院事業管理者(金子隆昭君) 医師不足の要因につきましては、まず全国共通の要因として、日本国内における医師の絶対数の不足に加えて、また平成16年に開始されました新医師臨床研修制度に起因する医師の地域偏在や診療科偏在、また大学医局の人材不足による医師派遣機能の低下、さらには勤務医の過重負担などがあると考えられます。  次に、滋賀県内の状況につきましては、全国的な状況に比べ医師不足が非常に顕著となっています。平成27年12月に発表された厚生労働省の調査(平成26年医師・歯科医師・薬剤師調査)によりますと、本県における人口10万人当たりの医師数は211.7人であり、全国平均の233.6人を大きく下回り、全国35位となっています。  また、平成27年5月に、公益社団法人日本医師会が実施しました日本医師会病院における必要医師数実態調査によりますと、本県の場合、現在の医師数の1割を不足のため求人しており、その値は全国で9番目に高いものとなっています。このようなことからも、本県における恒常的な医師不足の状況が読み取れます。  以上のような国内・県内事情のほか、本院は県内でも北部に位置しており、京都や大阪などの都市部から遠方にあるという地理的な条件も、医師不足の一つの要因であると考えています。  次に、本院における医師不足の影響につきましては、一部外来の診療科で紹介状を持参した患者さんや外来患者さんのみの診療を行うなど、診療制限を余儀なくされています。また、医師の不足により入院患者数も増えないため医業収益が伸びず、結果として、経営状況の悪化をもたらすと考えられます。 608 ◯議長(八木嘉之君) 馬場さん。   〔24番(馬場和子さん)登壇〕 609 ◯24番(馬場和子さん) ありがとうございます。国内状況、県内状況をお知らせいただきました。  では、細項目2、看護師不足の要因と影響について伺います。  医療人材のかなめとして大きな役割を果たす看護師ですが、看護師不足が及ぼす要因と影響についても伺います。 610 ◯議長(八木嘉之君) 病院事業管理者。 611 ◯病院事業管理者(金子隆昭君) 本院に必要な看護師の人数につきましては、これまで不足する状況にありましたが、近年は看護師の採用試験において、募集人員を応募者が上回る状況が続いています。また、本院における2015年度の離職率は7.2%であり、公益社団法人日本看護協会が公表した同年度の看護職員全体の離職率10.9%に比べ3.7ポイント低く、定着率が高まっていると考えられます。  このようなことから、現在のところ、看護師不足は生じておらず、そのことによる影響もないと認識していますが、今後も引き続き、適正な看護師の確保に努めていきたいと考えています。 612 ◯議長(八木嘉之君) 馬場さん。   〔24番(馬場和子さん)登壇〕 613 ◯24番(馬場和子さん) ありがとうございました。改善してきたというような答弁でしたので、非常にありがたいと思っております。このまま定着していただけるよう、いろんな手立てを講じ続けていただきたいと思います。  細項目3、講じている手立てと成果について伺います。  さまざまなチャンネルを使って、医師や看護師確保への努力はされていることと思いますが、講じておられる手立てとその成果について伺います。 614 ◯議長(八木嘉之君) 病院事業管理者。 615 ◯病院事業管理者(金子隆昭君) まず、医師確保に向けた取り組みとしましては、これまでから私が中心となり、たびたび大学等の関係機関を訪問し、またあらゆるコネクションを活用して、医師の派遣について直接的かつ積極的な働きかけを行っています。また、ホームページに医師の募集記事を掲載して広く公募を行うとともに、民間会社の人材紹介サービスや滋賀県の無料職業紹介事業(滋賀県ドクターバンク)も活用するなど、さまざまな媒体を用いて広く医師募集をしているところです。  さらに、就業支援給付金支援制度や賃貸住宅に係る敷金・礼金を負担する住宅支援制度などの待遇改善も行っています。
     また、当直勤務のための非常勤嘱託医を雇用するとともに、診断書など文書作成補助や診療録への代行入力などを行う医師事務作業補助者を配置するなどにより、医師の負担軽減に努めています。  また、将来を見据えて、医師免許取得5年未満の研修医や専攻医も積極的に受け入れているところです。  以上のような取り組みの結果により、平成28年度には放射線科医師1名を確保したほか、本年度中に1名、来年度から2名の常勤医師の着任が既に内定しています。  また、本院の医師の平均在籍期間は、平成29年3月1日現在7年2カ月であり、5年前に比べ1年10カ月伸びており、医師の定着化が図られているものと考えています。  次に、看護師の確保につきましては、先ほどご答弁したとおり、現在のところ、看護師不足の状況にはありませんが、安定的に確保していくため、奨学金貸与制度や住宅支援制度、看護学校の訪問等による募集活動、専門性向上のための研修会等の費用助成、院内保育所の設置など、さまざまな取り組みを行っているところです。 616 ◯議長(八木嘉之君) 馬場さん。   〔24番(馬場和子さん)登壇〕 617 ◯24番(馬場和子さん) ありがとうございます。複合的に講じていただいている手立てが、少しずつ形として奏効しているように思います。この先も緩めることなく、いろんな手立てを考えながら講じていただきたいと思います。  細項目4、医療人材の定着のための手立ては。  着任された医師や看護師が、彦根市立病院に根を張って定着していただくことを望むばかりですが、今ほどのご答弁では7年2カ月ということで、以前よりも長く勤めていただいているとのことです。定着のためにどのような手立てを講じられているのかと、その成果について伺いたいと思います。 618 ◯議長(八木嘉之君) 病院事業管理者。 619 ◯病院事業管理者(金子隆昭君) 医療人材の定着のための手立てにつきましては、今ほどお答えしましたとおり、医師就業支援給付金制度や医師に対する賃貸住宅の支援制度、非常勤嘱託医や医師事務作業補助者の配置による日常業務の負担軽減などの取り組みを行っています。  また、看護師につきましては、奨学金の貸与制度や住宅支援制度、院内保育所の設置による仕事と子育ての両立支援などの取り組みを行っております。 620 ◯議長(八木嘉之君) 馬場さん。   〔24番(馬場和子さん)登壇〕 621 ◯24番(馬場和子さん) 医師にしても、看護師にしても、いろんなチャンネルを使って探してきて、定着していただくための手立てを講じている。本当に大変な業務を担っていると理解しております。困ったときには気軽に相談できる、風通しのよい人間関係も非常に大事な要素になってくるのではないかと思います。人間関係を構築することも大事だという見解を持っていますが、いかがでしょうか。お考えをお聞かせいただきたいと思います。 622 ◯議長(八木嘉之君) 病院事業管理者。 623 ◯病院事業管理者(金子隆昭君) 議員のおっしゃられたことは極めて重要なことで、医師に悩み等があったときには、それを素早く上層部に伝え、親身に相談に乗るというシステムは、非常に重要なものだと考えております。 624 ◯議長(八木嘉之君) 馬場さん。   〔24番(馬場和子さん)登壇〕 625 ◯24番(馬場和子さん) 細項目5、福知山市民病院の取り組みに対する見解は。  福知山市民病院は、飛び抜けて報酬が高額なわけではありません。医師の能力向上に向けての研修機会と年間50万円の研修費用の支援を行っておられるほか、指導医の充実を図ることや、専攻医や研修医に魅力のあるプログラムを設定されるなど、教育・研修環境を整備されていることにより、近辺からだけではなく、全国から医師や研修医が集まってこられるとのことです。これらの福知山市民病院の取り組みについての見解をお聞かせください。 626 ◯議長(八木嘉之君) 病院事業管理者。 627 ◯病院事業管理者(金子隆昭君) 福知山市民病院は、若手医師に人気のある総合内科のスタッフが充実しており、またNHKのテレビ番組「ドクターG」に出演する医師が複数名在籍していると聞いています。これらが若手医師にとって大きな魅力となり、磁石を吸い寄せるように、同病院が医師を引き寄せているものと思われます。  将来の医師確保のため、できる限り多くの研修医を受け入れることは本院にとっても重要であると考えますが、管理型の研修医の受け入れ枠は都道府県が決定しており、本院は滋賀県により3名とされていることから独自に増やせないなど、京都府とは諸事情が異なります。  しかし、平成30年度からの新専門医制度の運用開始に合わせて、本院は内科に関しての基幹病院としてのプログラムが一般社団法人日本専門医機構により認定されていること、また県内では唯一の一般社団法人日本内科学会主催心肺蘇生講習会のディレクター医師が在籍していること、循環器科が医師9名と地方の同種・同規模病院としては非常に充実していることなどをアピールポイントとして、内科系専攻医の確保は期待できると考えています。  いずれにいたしましても、本院が今後さらに医師にとって魅力のある病院となりますよう、福知山市民病院の取り組みも十分参考にしながら、教育・研修環境の充実に努めていきたいと考えています。 628 ◯議長(八木嘉之君) 馬場さん。   〔24番(馬場和子さん)登壇〕 629 ◯24番(馬場和子さん) ありがとうございます。今ご答弁いただいた中で、「そうなんだ」と新しく教えていただいた部分もありました。悪いことが先に立ってしまうよりも、いいことも発信しないといけないと思っております。  次に、中項目2、一つの企業体であるとの認識を問う。  公立病院であるから赤字は仕方のないこと、病院単独の黒字は到底無理である、そのような認識をお持ちではないかと案じております。以下、彦根市立病院も一つの企業体であるとの認識のもと、現状分析と経営改善のための長期的・短期的な展望について伺います。  細項目1、彦根市立病院の経営状態に対する見解は。  平成28年4月からは地方公営企業法全部適用となり、権限が拡大されましたが、同時に、個体の企業体としての責任は重くなったとも言えます。彦根市立病院の経営状態に対する見解をお聞かせください。 630 ◯議長(八木嘉之君) 病院事務局長。 631 ◯病院事務局長(西山 武君) 彦根市立病院の経営状況につきましては、新改革プランの初年度であります平成28年度決算では、患者数の減少による入院収益および外来収益の減少や退職給付費の増加による給与費の増加の影響などで医業損失が10億461万円となり、平成27年度に比べ4億5,384万円も増加しました。さらに、5カ年に繰り延べて計上しております過去の退職給付費引き当て分であります特別損失の4億453万円の影響もあり、当年度純損失は昨年度より4億6,507万円も増加して13億4,207万円となり、新改革プランの収支予定を大きく下回る非常に厳しい経営状況であると認識しています。  なお、本年度上半期の状況は、新改革プランに基づく増収への働きかけの効果などにより、入院収益は34億9,938万円を計上し、昨年度同時期と比べ3億2,444万円、10.2%の増加となりました。外来収益も15億2,336万円で、昨年度同時期と比べ5,948万円、4.1%の増加となり、入院、外来ともに大きく増収となっています。  以上のことからも、経営状況は昨年度に比べ好転していると考えられます。しかし、新改革プランにある収支計画と比べますと、まだまだ収支を改善する必要がありますことから、今後もこの増収の傾向を維持できるよう努力していきたいと考えています。 632 ◯議長(八木嘉之君) 馬場さん。   〔24番(馬場和子さん)登壇〕 633 ◯24番(馬場和子さん) ありがとうございます。少し上向いてきたということなので、その要因をお尋ねしたいと思います。  細項目2、経営改善のために講じている手立てと、成果があるようでしたらお示しいただきたいと思います。 634 ◯議長(八木嘉之君) 病院事務局長。 635 ◯病院事務局長(西山 武君) 経営改善につきましては、彦根市立病院新改革プランに基づき、平成28年度から平成32年度までの5年間で経常収支を黒字化することを目指して鋭意取り組んでいるところです。  経営改善のための手立てとしましては、収益の増加、入院患者数の増加および経費抑制の3点を中心に、経営の効率化に向けたさまざまな取り組みを進め、一定の成果を得ているところであります。  第1に、収益の増加につきましては、レセプト請求の適正化や施設基準届出強化による各種加算の算定、また地域医療支援病院の承認による機能評価係数の算定などに取り組んでいます。このような取り組みの成果もあって、患者1人当たりの平均入院単価が増加しています。なお、地域医療支援病院の承認は本年度中に得られる見通しであり、その場合には年間6,000万円程度の増収が見込まれます。  第2に、入院患者数の増加につきましては、紹介率・逆紹介率の向上に取り組んでおります。その成果として、入院新規患者数が増加しており、収益の増加につながっております。  第3に、経費抑制につきましては、後発医薬品の積極的な利用をすることにより薬剤費用を抑制するとともに、診療材料費について、アドバイザーとともにメーカーおよびディーラーとヒアリングを行い、単価の引き下げを図りました。  以上のような取り組みにより、平成29年度の上半期においては、昨年度の同時期に比べ大幅な増益になっていると考えております。 636 ◯議長(八木嘉之君) 馬場さん。   〔24番(馬場和子さん)登壇〕 637 ◯24番(馬場和子さん) ありがとうございます。いつも「赤字だから」ということで、非常に心配の種でした。少しでも上向き改善しているということは、光を見る思いがいたします。  細項目3、福知山市民病院の取り組みに対する見解を伺いたいと思います。  医療スタッフが充足されることにより、施設や設備が更新され、勤務環境が改善されます。そうすると、病院機能も向上します。機能的な病院運営が図られると、地域の拠点病院として認知され、魅力ある、また信頼される病院となります。そうすると、健全な経営が確保され、継続していきます。そうすることで、また優秀な人材が全国から集まってきてくれます。福知山市民病院の好循環の流れです。数字としても、平成22年以降、7年連続の黒字を確保され、一時期、38億円までとなっていた累積赤字も、平成28年には21億円まで減少したとのことです。福知山市民病院のよい連鎖についての見解を伺います。 638 ◯議長(八木嘉之君) 病院事務局長。 639 ◯病院事務局長(西山 武君) 医療スタッフの充実が、さらなる医療スタッフの充実と診療収益の増加をもたらし、病院経営が健全化する。そして、それが継続することで、優秀な人材が全国から集まってくる。福知山市民病院が実現しているこのような好循環は、病院経営においては、ある意味、当然の流れであると認識しております。  一般的に、病院経営を最も左右するのは医師であると言われています。医師、特に常勤医師を質・量ともに充実させることができれば、病院経営は改善へ進んでいくと考えられます。  医師の確保につきましては、先ほども病院事業管理者からお答えしましたとおり、本院においても全力を傾注しているところです。実際のところ、取り組んでいる事柄としましては、福知山市民病院とそれほど大きく違わないのではないかと考えています。  同病院と本院では、府・県の取り組みや大学病院との関係、2次医療圏の人口や病床数、3次医療救急実施の有無など、病院運営のベースとなる部分で相違があり、単純な比較はできないのではないかと思われます。  しかし、研修医や専攻医に対する指導プログラムの内容や指導方法などについて参考とすべき事項もあるように思われますことから、同病院の取り組みも十分に参考にしながら、引き続き、経営改善に取り組んでいきたいと考えております。 640 ◯議長(八木嘉之君) 馬場さん。   〔24番(馬場和子さん)登壇〕 641 ◯24番(馬場和子さん) ありがとうございます。それぞれの病院の事情がありますので、たくさんのいい例を見た中で、自分のところで取り入れられるものはどんどん取り入れていただきたいと思います。  再質問させていただきます。福知山市民病院の実情を伺っている中で、特に心ひかれた内容がありました。それは、院長の方針を全ての職員が共有され、その方針に沿って目標を達成されているという点です。組織にあっては、そのリーダーのありようが大きく影響するものです。明確な方針を立て、彦根市立病院を一つの企業体と考え、知恵と工夫を重ねながら、職員一丸となって頑張っていただきたいものですが、病院事業管理者の見解をお聞かせいただきたいと思います。 642 ◯議長(八木嘉之君) 病院事業管理者。 643 ◯病院事業管理者(金子隆昭君) 私も、昨年度から、各診療科、診療部門のヒアリングを行い、各診療科、診療部門で目標を立ててもらっています。それに対して実績を評価して、「さらにこういうことを改めるように」と指示するというようなことを始めました。以前は診療部門だけだったのですが、昨年度からは各診療科の部長先生にも来ていただいています。これにより、病院の経営状況が部長にもはっきりとわかってきているのではないかと実感しております。 644 ◯議長(八木嘉之君) 馬場さん。   〔24番(馬場和子さん)登壇〕 645 ◯24番(馬場和子さん) ありがとうございます。明確な目標、理念をみんなが共有することによって、チームとして機能するのではないかと思います。  では、細項目4、今後の経営改善のための長期的・短期的な見通しを伺います。  例月監査では、細やかな数字の検証を行っておりますが、経営改善を図るためには、短期的な見通しとともに、長期的な見通しを立てることが必要だと考えます。具体的にどのような見通しのもと、経営改善を図っていかれるのでしょうか、伺います。 646 ◯議長(八木嘉之君) 病院事務局長。 647 ◯病院事務局長(西山 武君) 本院の経営改善につきましては、先ほどもお答えしましたとおり、平成28年度から5年間を計画期間とする新改革プランに基づき取り組んでおります。すなわち、5年間という中期計画に基づき各年度の目標を設定し、実行し、それを評価し、改善するというPDCAサイクルを回しながら、計画の着実な実施を図っているところです。  議員ご質問の長期的な見通しにつきましては、今後、少子高齢化が進展し、人口減少局面を迎え、医療需要も大きな転換点を迎えておりますことから、なかなか予測困難であると言わざるを得ません。  しかし、国の推進する地域医療構想において、地域ごとに医療機能の分化と連携が急速に進められ、病床機能の見直しを余儀なくされようとしていること、また医師の偏在や診療科偏在の問題は依然として解決の見通しが立っていないこと、さらに診療報酬の改定や消費税を初め租税の問題もあること等の諸事情に鑑みますと、地方病院、とりわけ本院を含む中小規模の地方病院の経営は、今後ますます厳しくなるのではないかと見通しているところです。 648 ◯議長(八木嘉之君) 馬場さん。   〔24番(馬場和子さん)登壇〕 649 ◯24番(馬場和子さん) ありがとうございます。この年度にできること、この5年間にすること、この先10年間にすること、目標設定のポイントを見極めていただきたいと思います。  では、中項目3、安心と温もりのある彦根市立病院であるためには、市民の声に対する考え方を問う。  彦根市の懸案についても双方向での意見交換をするために定期的に開いている集まりの中で、いつも決まって話題になるのは彦根市立病院に関することです。それほどに市民の関心が高いことを痛感しつつ、小さな声にも耳を傾けながら、市民にとって大切な彦根市立病院の持続と発展を願っています。温もりのある彦根市立病院であるために、それらの声に対するお考えをお聞かせいただきたいと存じます。  細項目1、正面玄関の状況について。  正面玄関を入ってすぐのところに、病院の理念や診療体制、また病院からのお知らせなどを掲示するために、壁のようにボードが設けられています。この壁のようなボードがあるため、総合受付や院内案内の方には入り口近くの状況が見えなくなっています。この正面玄関の状況についての見解をお聞かせください。 650 ◯議長(八木嘉之君) 病院事務局長。 651 ◯病院事務局長(西山 武君) 正面玄関の入り口の掲示板につきましては、ご来院いただいた患者さんにいち早く病院の情報をお伝えさせていただくために設置しているものです。また、掲示物につきましては、厚生労働大臣が定める掲示事項や施設基準、点数の算定要件、医療法などにおいて院内掲示が義務づけられているものがあり、来院者が見やすいところに掲示する必要があります。  これらの掲示板が玄関の正面にあることで、総合受付や院内を案内するスタッフから正面玄関入り口近くの状況が見えなくなっているという議員からのご指摘ではありますが、フロアマネジャーだけではなく、総合案内および入院受付のスタッフや院内処方箋ファックスコーナーのスタッフを配置することによりまして、正面玄関付近の状況を確認できるようにしているところです。  また、院内からだけでなく、院外におきましても、来院患者さんの多い午前9時から11時まで、車椅子による来院者等への支援や対応を行うため、正面玄関外側入り口付近に職員2名を配置し、またボランティアの方々のご協力も得ながら、周辺の状況を確認しているところでありますので、ご理解くださるようお願いいたします。 652 ◯議長(八木嘉之君) 馬場さん。   〔24番(馬場和子さん)登壇〕 653 ◯24番(馬場和子さん) 「見えないと、車椅子や体の不自由な方が来られたときに助けに行けないではないか」と言われたのです。混雑するときには人を配置して、その方が案内したり、手助けしたりする体制をとっているという答弁でしたので、それは温もりのある対応だと思います。一定理解いたしました。  では、細項目2、稼働中のエレベーターについて伺います。  左右に3基ずつ、6基のエレベーターが稼働していますが、病院職員と受診の患者さん、お見舞いの方、ベッドで運ばれる入院患者さん、車椅子の方など、多様な方が利用されています。エレベーター利用のすみ分けはどのようになっているのでしょうか、伺います。 654 ◯議長(八木嘉之君) 病院事務局長。 655 ◯病院事務局長(西山 武君) 本院の中央エレベーターホールにおきましては、患者さんやお見舞いの方用のエレベーターと、業務用および緊急用のエレベーターを明確に分けております。それらが混在することのないよう、業務用・緊急用と患者さん・お見舞いの方用は通路を挟んで反対側に配置するとともに、業務用と緊急用にはその旨を扉に明記しております。このうち業務用エレベーターは、寝具リネンの回収、入院患者さん用ベッドの運搬および薬剤・医療用機材の運搬用に、また緊急用エレベーターは、ドクターヘリの受け入れのためのヘリポートへの移動や緊急手術による手術室への移動といった緊急の用に使用しているところです。 656 ◯議長(八木嘉之君) 馬場さん。   〔24番(馬場和子さん)登壇〕 657 ◯24番(馬場和子さん) ありがとうございます。きちんとすみ分けして、利用していただいているということで、わかりました。  では、細項目3、院内の通路・廊下の状況について伺います。  院内の通路や廊下に物が置いてあることがよくあります。災害時には一刻を争って避難が必要となりますが、現状のままで支障にならないか危惧いたします。見解をお聞かせください。 658 ◯議長(八木嘉之君) 病院事務局長。 659 ◯病院事務局長(西山 武君) 消防法第8条の規定に基づき策定しました本院の消防計画第22条によりまして、避難施設および防火施設の機能を有効に保持するため、避難口や廊下、階段、避難通路等の避難施設に避難の障害となる設備を設け、または物品を置かないこととしております。
     このため、毎月、各所属において自主点検を行うとともに、毎年9月に消防法第8条の2の2第1項の規定によります防火・防災管理点検を受けており、その際に「問題あり」と指摘を受けた場合には、その都度速やかに対応しているところです。  院内の通路や廊下などの避難施設に常時物が置いてある状況にはないと認識していますが、治療や検査など業務の都合上、一時的に置くことも考えられますので、そのような状況にもならないよう、いま一度周知徹底していきたいと考えておりますので、ご理解のほどお願いいたします。 660 ◯議長(八木嘉之君) 馬場さん。   〔24番(馬場和子さん)登壇〕 661 ◯24番(馬場和子さん) ぜひよろしくお願いいたします。  では、細項目4、ヘリポートについて伺います。  屋上に設けられているヘリポートですが、利用実績はいかがですか、伺います。 662 ◯議長(八木嘉之君) 病院事務局長。 663 ◯病院事務局長(西山 武君) 本院のヘリポートに離発着する主なヘリはドクターヘリです。本院におけるヘリポートの利用実績は、平成27年度に38件、平成28年度に29件、平成29年度10月末時点で7件であり、搬送されてくる患者さんは心肺停止や意識不明等、重症の事例となっています。  ドクターヘリは、消防機関からの要請に基づき、あらかじめ設定した離着陸場に消防機関の支援を受けて着陸する救急搬送手段の一つであります。ドクターヘリによる患者搬送は、フライトドクターやフライトナースと呼ばれる医師や看護師が同乗しているため、治療を行いながら患者さんを搬送することができる点が救急車と異なります。そのため、ドクターヘリでの搬送により治療開始が早まり、命を救える可能性が高まるとともに、後遺症も少なくなると言われております。  本院は湖東保健医療圏の中核病院、また唯一の急性期病院であり、その責務を果たすため、医療実績や患者数の多い・少ないにかかわらず、いつでも重症患者さんが受け入れられるよう、今後もヘリポートの整備に努めていきたいと考えております。 664 ◯議長(八木嘉之君) 馬場さん。   〔24番(馬場和子さん)登壇〕 665 ◯24番(馬場和子さん) ありがとうございます。昨今、この季節には、お医者さんのドラマがたくさんあります。「コードブルー」というドラマで、ドクターヘリが活躍しているという場面も目にしました。何秒を争うというときには役立ってくれているのだということを、改めて認識した次第です。受け入れられる体制である市立病院ということも必要だと思っております。  それでは、細項目5、退院に際する心配の軽減について伺います。  急性期病院であるため、回復期には追い出されるというような感覚をお持ちの方が多いようです。老人世帯などでは、退院後のことを心配される場合もありますが、退院に際してどのような対応をされており、理解は深められているのでしょうか、伺います。 666 ◯議長(八木嘉之君) 病院事務局長。 667 ◯病院事務局長(西山 武君) 本院は、湖東地域の中核病院として、「住み慣れた地域で健康を支え、安心と温もりのある病院」を基本理念として、地域医療を支えるとともに、湖東保健医療圏唯一の公立病院として、急性期医療を担っております。  急性期医療を担う本院では、急性期の病状・状態を脱した患者さんは、自宅への退院のほか、リハビリを中心にした他の病院や療養を中心にした他の病院等へ転院していただいております。  退院に際しましては、患者家族支援室に在籍いたします医療ソーシャルワーカー7名、退院支援を行う看護師1名、患者療養サポートを行う看護師1名が、病院には機能分担があること、近隣の診療所への紹介や在宅医療について、また介護保険等の社会保障制度等の説明を丁寧にさせていただいた上で、患者さんやご家族が安心して退院に臨めるよう努めております。 668 ◯議長(八木嘉之君) 馬場さん。   〔24番(馬場和子さん)登壇〕 669 ◯24番(馬場和子さん) 不安を解消・軽減するのは、ケース・バイ・ケースによる対応だと思うのです。市立病院で親切にしていただいて家に帰れた、次の病院へ行けたと、いい評判になるよう、今後も支援を続けていただきたいと思います。  では、細項目6、得意とする診療科について伺います。  この診療科だけはほかの病院には負けない。彦根市立病院の看板となる得意の診療科はあるのでしょうか、お聞かせください。 670 ◯議長(八木嘉之君) 病院事業管理者。 671 ◯病院事業管理者(金子隆昭君) 現在、本院が最も得意とする診療科は循環器科です。常勤医師9名を擁する本院循環器科は、その充実したスタッフによって、医師が24時間、365日院内に待機し、急性心筋梗塞などの緊急処置を必要とする疾患を初め、あらゆる循環器疾患に対応可能な体制となっています。  具体的には、冠動脈カテーテル治療のほか、不整脈治療に係るアブレーションの実績が多く、中でもクライオアブレーション治療は県下で初めて本院が導入するなど、充実した診療体制と診療実績を誇っていることから、近年、県内の他の医療圏域や県外からの紹介患者が増えています。  また、本院の整形外科では、専門外来として脊椎外来、股関節外来、膝関節外来など特色ある専門外来を設けているほか、形成外科が中心に行っている褥瘡専門外来は、地域から重度の褥瘡を減らしているという確かな実績があります。  ほかにも、在宅診療科や緩和ケア科など、本院に特徴的な診療分野は幾つかありますが、そういった得意な分野や積極的に力を入れている分野は、病院ホームページや病院広報紙、エフエムひこねや健康講座など、各種広報媒体を効果的に活用し、積極的に情報発信を行っていきたいと考えています。 672 ◯議長(八木嘉之君) 馬場さん。   〔24番(馬場和子さん)登壇〕 673 ◯24番(馬場和子さん) ぜひとも発信していただきたい。総合病院としての機能を果たしつつ、得意とする分野の診療科をつくっていくというのは非常に大変なことだと理解しますが、看板となる診療科の存在が、彦根市立病院の名声を高め、受診者増につながっていくという意味では、非常に大事なことだと思います。ぜひともよろしくお願いしたいと思います。看板となる診療科の存在が、彦根市立病院の名声を高め、受診者増につながると考えますが、いかがお考えでしょうか。 674 ◯議長(八木嘉之君) 病院事業管理者。 675 ◯病院事業管理者(金子隆昭君) 議員ご指摘のごとく、特にアブレーションに関しましては、かなり圏域外からも大勢の患者さんが紹介されてきています。そういう看板となる診療科を掲げることによって、確実に患者さんの確保ができるものと考えております。  それと、先ほど専門外来として脊椎外科と言いましたが、脊椎外来の誤りです。 676 ◯議長(八木嘉之君) 馬場さん。   〔24番(馬場和子さん)登壇〕 677 ◯24番(馬場和子さん) ありがとうございました。  では、大項目2、減災・備災のための手立てを問う。  災害は忘れたころにやってくるとのことわざがありますが、忘れるまでに到来しているのが最近の状況です。そんな中にあっても、もしもの場合に備える、被害を減じるための手立てを講じるのに、早過ぎることは決してありません。災いを減じるのが減災ですが、最近では、災いに備えて、前もってさまざまな手立てを講じるという意味から、備災という言葉も耳にします。  10月22日遅くから23日未明にかけて彦根市に最接近した台風21号は、多くの爪跡を残しました。  以下、彦根市の減災・備災のための手立てについてお尋ねいたします。  中項目1、台風21号の被害への対応について伺います。  台風21号により被災した公共施設等を早急に普及するため必要な費用の補正については、12月定例会に上程されています。大切な国宝・彦根城に対するもの、道路や河川・林道の復旧に対するもの、学校施設や公民館に対するもの、農業施設に対するものなど、総額で5,577万円の補正予算です。  細項目1、湖岸への漂着物の撤去について伺います。  今回上程されている補正予算には含まれていないものの大きな問題となっているものに、湖岸への漂着物があります。大藪浜、小松原などでは、市民ボランティアや自治会の皆さんにより、漂着した流木等を拾い集めて、1カ所に集積するなどの作業を実施されていますが、住民だけの手におえる範囲をはるかに超えているのが現状です。これらの漂着物の現状をどのように認識され、撤去のためにどんな手立てを講じられるのか、伺います。 678 ◯議長(八木嘉之君) 市民環境部長。 679 ◯市民環境部長(小林重秀君) 台風21号により湖岸に漂着した流木等につきましては、11月から、土地の管理者である滋賀県により、市内の湖岸を三つの区域に分け、それぞれ流木等の回収が進められています。ヨシや散在性ごみなど細かいごみが多く、手作業による清掃を中心に実施されているため時間を要しているとのことですが、本年度末までの事業完了を目指して、事業実施をされているところです。  また、議員のご指摘のとおり、大藪浜や八坂湖岸では、地元自治会による流木等の回収作業が実施されており、本来であれば滋賀県にてその処理が行われるべきところですが、地元の皆様のご協力によって取り組まれた点や、湖岸に漂着した流木等の早期の処理という観点から、清掃センターで処理できるものについては収集や処分を実施させていただいたところです。  本市といたしましても、清掃センターで処理可能な廃棄物は受け入れを行い、湖岸に漂着した流木等の早期の処理に協力を行ってまいりたいと考えています。 680 ◯議長(八木嘉之君) 馬場さん。   〔24番(馬場和子さん)登壇〕 681 ◯24番(馬場和子さん) ありがとうございます。官民協働の実践事例だと思います。  では、細項目2、浜欠けの原因究明と対策について伺います。  今回の台風では、大量の雨により琵琶湖の水位が上昇し、強風にあおられた大きな波が打ち寄せることで湖岸が浸食され段差になる浜欠けが随所で見られ、大藪浜では、湖岸沿いに植栽されていた樹齢20年余りの桜並木が根こそぎ倒れてしまうという無残な状況を現認しました。  浜欠けが発生した原因の究明が必要であり、今後もこのような事態を招く可能性から、何らかの対策が必要と考えますが、見解を伺います。 682 ◯議長(八木嘉之君) 都市建設部長。 683 ◯都市建設部長(山本茂春君) 国土交通省琵琶湖河川事務所が管理する瀬田川洗堰につきましては、操作規則に基づき、4年ぶりに全閉操作が行われ、10月23日の午前1時52分から約1時間40分、全閉状態となりました。  国土交通省近畿地方整備局河川部の報告によりますと、この全閉操作による琵琶湖の水位上昇の影響は0.4ミリメートル程度とわずかであるとされています。そうした中、ピーク時の琵琶湖の水位は、10月25日午前10時に標準水位プラス64センチメートルとなりましたが、水位上昇の直接的な原因は、琵琶湖流域全体の降雨量が非常に多かったことであると考えています。  今回、琵琶湖水位の上昇と暴風・波浪により浜欠けが発生しましたが、管理者である県に確認しましたところ、以前から冬季に発生していた浜欠けとは原因が異なるものであり、大藪町地先の被害につきましては、琵琶湖水位の異常上昇と暴風・波浪による災害と位置づけ、河川の災害復旧事業として、強固な護岸による復旧を計画されています。 684 ◯議長(八木嘉之君) 馬場さん。   〔24番(馬場和子さん)登壇〕 685 ◯24番(馬場和子さん) ありがとうございました。琵琶湖はずっとそうなのですが、特に大藪浜。県もそういう認識をされているとのことですので、よろしくお願いしたいと思います。  では、細項目3、平田川の河川改修遅延による被害について伺います。  市内全域に大雨・土砂災害・浸水害警報、暴風警報、洪水警報および雷注意報が、10月22日午後4時27分に発令されました。短期集中的な雨では、50ミリを超えると平田川が氾濫しますが、台風21号の影響により1日雨量が200ミリに達し、午後8時から午後11時までの3時間雨量は、彦根地方気象台資料によりますと69ミリに及びました。その結果、住宅地にあふれた水が流入し、床下浸水被害が発生しました。周辺の道路は冠水し、一時通行どめの措置が講じられました。また、平田こども園前の道路では、今年だけでも、6月30日、7月17日、10月22日と、大雨や台風の影響で3度冠水しています。  平田川の改修計画が立てられたものの、事業が中断しており、今回のような被害が発生したものと考えられます。河川改修工事の遅延による影響をどのように受けとめられ、今後計画を進めていただく見通しはあるのでしょうか。長年にわたり、町内会からも強く要望していることでもありますので、当局の見解を伺います。 686 ◯議長(八木嘉之君) 都市建設部長。 687 ◯都市建設部長(山本茂春君) 台風21号による平田川流域での浸水等の被害といたしまして、床下浸水を含む道路冠水を確認しておりますが、水防団による迅速な土のう積み作業により、最小限度の被害にとどまったと考えております。  また、議員ご指摘のとおり、平田川流域では、これまでも大雨による増水や道路冠水による通行障害が発生しており、特に平田町内で被害が生じております。この原因としましては、河川改修が進捗していないことが大きな原因であると認識しており、被害を繰り返さないためにも、早期に改修を進めていただく必要があると考えております。 688 ◯議長(八木嘉之君) 馬場さん。   〔24番(馬場和子さん)登壇〕 689 ◯24番(馬場和子さん) 再質問です。もともと計画があり、中断して、そのままになっていて、今回被害が出た。ぜひとも中断している改修計画の復活を強く要望していただきたいと考えますが、見解はいかがでしょうか。 690 ◯議長(八木嘉之君) 都市建設部長。 691 ◯都市建設部長(山本茂春君) 議員ご指摘のとおり、平成25年度から説明会が始まり、平成26年度に実態調査等をされ、その結果、平成27年度に事業の一時中断になっています。十分認識しておりますので、改修に向けて、県の方に強く、強く要望してまいりたいと思います。よろしくお願いいたします。 692 ◯議長(八木嘉之君) 馬場さん。   〔24番(馬場和子さん)登壇〕 693 ◯24番(馬場和子さん) 強く、強く要望いただきたいと思います。  では、細項目4、国・県への働きかけの状況について伺います。  今ほども強く、強くという心強い答弁を賜りましたが、琵琶湖湖岸への漂着物、大規模な浜欠け被害、一級河川である平田川の河川改修等、管理する国や県への働きかけもしていただいていることと思いますが、その本気度と働きかけの感触はいかがでしょうか、伺いたいと存じます。 694 ◯議長(八木嘉之君) 都市建設部長。 695 ◯都市建設部長(山本茂春君) 台風21号による被害への県の対応としまして、琵琶湖の漂着物除去につきましては、現地の調査・測量を終え、現在、撤去工事に着手しておられます。大藪町地先の浜欠け被害につきましては、先ほど答弁しましたとおり、災害復旧事業として復旧を計画されています。  また、平田川の改修につきましては、具体的な事業着手時期について明確にはされておりませんが、台風による被害状況や浸水被害の懸念を伝え、台風21号の襲来以降も、県・市連絡調整会議の場で要望を行っております。  このことから、災害復旧に係る対応は、県としてしっかり進められていると考えますし、平田川の改修につきましても、「実施可能な整備方法を検討している」との回答があったことから、前向きに検討していただいているものと考えております。 696 ◯議長(八木嘉之君) 馬場さん。   〔24番(馬場和子さん)登壇〕 697 ◯24番(馬場和子さん) ありがとうございます。感触もお聞かせいただきました。ご答弁いただいた内容について、実際に進めているのかを確認しながら、見守りたいと思います。よろしくお願いいたします。  それでは、中項目2、より早く、より正確に、より多くの市民への情報伝達のあり方について伺います。  自然災害は人知の及ぶ範囲を超えていることは承知しておりますが、より早く、より正確に、より多くの市民への情報伝達のための仕組みをつくることが、災害に備える、災害被害を減じるための一つの手立てではないかという思いから、以下、お尋ねいたします。  細項目1、エフエムひこねは十分に活用できるシステムになっているのか。  今回の台風21号に関しては、危機管理室から細やかなメールにより、台風の進路などの情報を入手することができました。10月22日午後9時53分に、芹川が氾濫危険水位を超え、さらに上昇する可能性があるため、緊急避難指示が出されたのですが、開設されている避難所などの情報がエフエムひこねと共有されていなかったことなどから、金城学区や平田学区の方が混乱されたとも仄聞いたします。身近な情報入手のツールとしてのラジオ、情報を発信するエフエムひこねを十分に活用するためのシステムになっているのでしょうか、伺います。 698 ◯議長(八木嘉之君) 総務部危機管理監。 699 ◯総務部危機管理監(高田秀樹君) エフエムひこねは、地域コミュニティ放送として、地域に密着した活動をされており、本市とエフエムひこねは、緊急放送の実施に関する協定を締結し、協力体制を構築しているところです。  災害警戒体制時には、災害発生の未然防止、被害の軽減を目的に、本市の依頼により、通常放送に優先して、注意喚起の放送や避難勧告等の発令、緊急放送を24時間体制で実施していただいております。さらに、深夜に不測の事態が発生した場合においても、速やかに対応できるよう、市との緊急連絡体制を構築しているところです。  また、緊急地震速報やJアラートによる市民の命に直結する緊急情報につきましては、本市が国から情報を受信すると、自動的にエフエムひこねの放送に割り込み放送が実施されるシステムを構築し、運用しております。  今回の台風におきましても、エフエムひこねには、避難場所開設情報を含め緊急放送を放送いただいたところですが、放送のタイミングによっては聞き逃された方がおられた可能性があると考えております。そのため、今後は、エフエムひこねと放送頻度を増やすなどの対応策を検討し、市民の皆様により的確に情報提供ができるよう努めてまいりたいと考えております。あわせて、エフエムひこねから放送いただく情報の充実につきましても、検討してまいりたいと考えております。 700 ◯議長(八木嘉之君) 馬場さん。   〔24番(馬場和子さん)登壇〕 701 ◯24番(馬場和子さん) ありがとうございます。今回、非常に情報が錯そうしていました。芹川が氾濫するということで、いろんな地域に避難指示が出たのに、該当する地域の方が行ったら、「金城小学校は開いておらず、中央中学校も開いておらず、どうしたらいいのか」ということがありました。「平田へ行ってください」ということで、行ったり来たりしたと聞いています。ラジオというのは非常に身近なツールです。しっかりと仕組みを確立して、その仕組みを守っていただくことで、ラジオを生かせると思います。彦根市としても、協定を結んで、費用も払っているのですから、生きたお金を使うという意味でも、停電時でも使えるラジオを媒体とする情報発信について、今以上に発信伝達の方法をしっかりと打ち合わせて、構築していただきたいと思います。見解があればお願いします。 702 ◯議長(八木嘉之君) 総務部危機管理監。
    703 ◯総務部危機管理監(高田秀樹君) 現状、危機管理室の方から、市のホームページやメール配信システムで流している情報につきましては、同時に、エフエムひこねにも緊急放送依頼として流させていただいております。エフエムひこねの方にもメール配信システムに登録いただいておりますので、万が一、エフエムひこねへの放送依頼が漏れた場合にも、メール配信システムを確認いただき、その情報が放送依頼されていないという情報をいただくよう、体制を構築しているところです。今後とも、両者の関係を密にしまして、情報内容の充実や頻度の充実に向けて取り組んでまいりたいと思います。 704 ◯議長(八木嘉之君) 馬場さん。   〔24番(馬場和子さん)登壇〕 705 ◯24番(馬場和子さん) ありがとうございます。よろしくお願いしたいと思います。  それでは、細項目2、メール配信制度について伺います。  随時届く危機管理室からの情報や彦根の気象情報は、どのように行動するかを判断する上で、非常に役立っていると痛感しています。この有効なメール配信制度を今以上に拡大することが必要ではないかと思いますが、登録者の現状は市民のどれぐらいなのか、登録者の拡大についてどのような見解をお持ちなのか、お聞かせください。 706 ◯議長(八木嘉之君) 総務部危機管理監。 707 ◯総務部危機管理監(高田秀樹君) 彦根市総合情報配信システムによりますメール配信システムにつきましては、広く市民に登録いただく一般配信と、自治会や福祉施設など事前に登録した特定の対象に避難情報等を配信する特定配信があります。  一般配信は、防犯、交通情報等10のカテゴリーに分類されておりますが、避難情報等の災害時緊急情報につきましては、本年9月4日より、登録カテゴリーを問わず、全ての一般配信登録者に配信するよう運用を改定いたしました。その登録者数は、11月30日現在、1万4,789名です。  また、特定配信につきましては、自治会は311自治会と結成予定の2組織、また民間等の福祉施設、保育所、放課後児童クラブ等の要配慮者利用施設は178施設が登録されています。  なお、12月1日からJアラートと連携し、国民保護情報も全ての一般配信登録者に自動送信されるようシステムを更新したところです。  メール利用者の拡大につきましては、導入から現在まで、「広報ひこね」、ホームページ、エフエムひこねなどによる情報発信や防災講習会、防災展等、あらゆる場を利用し、利用者拡大に努めておりますが、今後はJアラートとの連携機能や9月より運用を開始しました気象情報・震度情報などの新たなカテゴリーの周知とあわせ、登録のメリットを全面に押し出して、さらなる利用者の拡大に努めてまいりたいと考えております。 708 ◯議長(八木嘉之君) 馬場さん。   〔24番(馬場和子さん)登壇〕 709 ◯24番(馬場和子さん) ありがとうございます。一般配信の登録者数が1万4,789人ということで、全人口の1割ちょっとです。情報は早く、正確に、広くというのが非常に大事だと思いますので、拡大に向けて一層努力をお願いしたいと思います。  それでは、最後の項目になりますが、細項目3です。積雪や交通渋滞の情報発信について伺います。  今年2月の大雪の際には、積雪情報や積雪による交通渋滞の情報が共有されなかったことで渋滞に拍車をかけたという感触を持っております。積雪や交通渋滞の情報は、ある意味、生活情報であるとも言えるのではないでしょうか。これらの情報を共有することで渋滞に巻き込まれなくなることにも直結し、二次的、三次的な影響を抑制することにもなります。メール配信制度やエフエムひこねなどの媒体の活用はもちろんのことですが、12月1日から運用がスタートした彦根市の公式アプリ「ひこまち」で発信することは可能ではないでしょうか、伺います。 710 ◯議長(八木嘉之君) 企画振興部長。 711 ◯企画振興部長(馬場完之君) 彦根市の公式アプリ「ひこまち」につきましては、市民の皆様が市の情報をより手軽に入手できるようにするため、12月1日から配信したところです。主な機能としましては、お住まいの地域を登録して、ごみの収集日やごみの出し方等が確認できるごみカレンダー、市内で行われるイベント情報をごらんいただけるイベントカレンダー、事前に欲しい情報を選んでおくと情報が届いた際に画面にメッセージが表示されるプッシュ通知があります。ただ、このほかの情報をアプリに追加するためには、システム改修とその費用が必要となってまいります。  しかしながら、議員ご質問の積雪に係る情報発信につきましては、このほど彦根市ホームページにおきまして、従来の緊急情報とは別枠として、「大事なお知らせ」という情報を登録するための場所を追加しました。この「大事なお知らせ」におきまして、大雪等で対策を講じる必要が生じた場合には、市が把握している範囲において、除雪のための通行どめ等の掲載をする予定としております。  なお、積雪による交通渋滞の情報につきましては、市内の渋滞箇所を的確に把握し、情報を取りまとめて、市において提供することは難しいところです。まずはこの「大事なお知らせ」におきまして、市民の皆様に必要な情報を届けることを優先し、アプリの「ひこまち」での情報発信につきましては、今後検討してまいりたいと考えております。 712 ◯議長(八木嘉之君) 馬場さん。   〔24番(馬場和子さん)登壇〕 713 ◯24番(馬場和子さん) ホームページに「大事なお知らせ」という枠をつくっていただいたら、どんな大事なお知らせなのかと見に行かれる方もいると思いますので、非常に期待しております。  私も「ひこまち」をダウンロードしましたら、確かにいろんな情報が入っています。楽しい情報ばかりではなく、大事な情報も載せていただかないといけないと思います。「ひこまち」を立ち上げ、ご苦労いただいています。いい企画だと思いますので、より多くの方にダウンロードして使っていただけるよう、素敵なアプリにしていただきたいと思っております。  今回は、大きな項目2点について質問させていただきました。市民の声としてお伝えした部分もありますので、よろしくお願いしたいと思います。ご答弁で頂戴したことは確実に実行していただきますことを深くお願いしまして、以上で私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。 714 ◯議長(八木嘉之君) 本日の会議時間は、議事の都合によりあらかじめこれを延長します。  4番辻真理子さん。辻さん。   〔4番(辻 真理子さん)登壇〕 715 ◯4番(辻 真理子さん) 私は、12月定例会におきまして、大きく三つの項目について質問をさせていただきます。どうか明快なご答弁をお願いいたします。  大項目1、城山観覧料徴収について。  9月定例会の最終日に、獅山議員から緊急上程されました彦根市城山観覧料徴収条例の一部を改正する条例案は、さらに杉原議員からの修正動議により観覧料の額を変更し、賛成多数によって可決、確定いたしました。  400年祭のときもそうでありましたが、城山観覧料につきましては、今回の410年祭におきましても、開催期間終了後の取り扱いについては、担当部局あるいは市長自らが410年祭以降をどのようにするべきかを早々に議会に提案してしかるべきであったと考えます。  そこで、公文書公開請求をいたしまして、議会事務局の協力も得ながら、城山観覧料の歴史を振り返り、63年前に新たに条例を設けた際の経過を調べ、皆様に配付しました水色の資料ですが、城山観覧料徴収条例制定時、昭和29年の時代背景をまとめてみました。皆さんは、この資料をごらんいただきながら、私の質問を聞いていただきたいと思います。  中項目1、観覧料の趣旨を問う。  細項目1、築城400年祭後の観覧料改定を調べたのか。  市長に伺いますが、築城400年祭後の条例改正の経過についてお調べになられたのかどうかをまず伺います。 716 ◯議長(八木嘉之君) 市長。 717 ◯市長(大久保 貴君) 辻議員のご質問にお答え申し上げます。  平成19年の国宝・彦根城築城400年祭の期間中、それまで常時公開していなかった重要文化財である西の丸三重櫓および天秤櫓を特別公開しましたが、400年祭終了後についても常時公開を行うとともに、建造物等の保存整備を一層推進するという目的で、平成19年9月に彦根城の観覧料を条例改正することにより、400年祭開催前の500円から600円に値上げされたと認識しております。 718 ◯議長(八木嘉之君) 辻さん。   〔4番(辻 真理子さん)登壇〕 719 ◯4番(辻 真理子さん) 再質問いたします。なぜ10年前にならって、適切な時期に行動を開始されなかったのかをお聞きしたい。410年祭が終わると同時に、なぜ条例改正をしなかったのかを伺いたいと思います。 720 ◯議長(八木嘉之君) 市長。 721 ◯市長(大久保 貴君) 料金改定については議論しておりました。当時は、佐和口多聞櫓も引き続き公開することになりましたが、今は公開しておりません。櫓に上っていただいてたスロープを撤去するよう、文化庁から指導を受けており、ごらんいただく建造物が従来より減ることもありました。410年祭終了後は、総体的な料金に見合う価格につながらないという話もあり、料金を改定するなら、何らかの新たなコンテンツ、ごらんいただく工夫が必要であると考えましたが、間に合いませんでした。したがって、ポスト410年という大きなくくりの中で、今後の対応を考えていくこととし、一旦見送るという判断をいたしました。  加えて、消費税の改定があったときにも、料金改定について議論しましたが、8%から10%と段階的に引き上げるというプランでしたので、10%になった折に、改めて改定することを視野に入れ、検討してきたところです。 722 ◯議長(八木嘉之君) 辻さん。   〔4番(辻 真理子さん)登壇〕 723 ◯4番(辻 真理子さん) それでは、細項目2、観覧料改定を想定していた時期についてお伺いいたします。  新聞報道では、「築城410年祭後、11月にはポスト410年祭の検討会議から方向性が出るのでは」とありましたが、いつ観覧料改定を実施する予定だったのでしょうか。 724 ◯議長(八木嘉之君) 文化財部長。 725 ◯文化財部長(馬場孝雄君) 本年11月に(仮称)ポスト410年祭企画検討会議から、国宝・彦根城築城410年祭後の取り組みについての提言書を受け取りましたが、観覧料の改定については、提言を受理してから後に、市として改定時期も含めて検討する予定でした。 726 ◯議長(八木嘉之君) 辻さん。   〔4番(辻 真理子さん)登壇〕 727 ◯4番(辻 真理子さん) 細項目3、観覧料の上がり下がりをどのように捉えているのか。  観覧料が、築城410年祭の期間は1,000円で、12月11日からは600円に戻る。そして、市長は、ポスト410年祭の委員会の検討を経て、改めて条例改正を経て、例えば来年4月から800円なり、1,000円なりにしようというお考えだったのでしょうか。このように観覧料が上がったり、下がったりすることは、政治手法としては非常にまずいと考えるのですが、見解を求めます。 728 ◯議長(八木嘉之君) 文化財部長。 729 ◯文化財部長(馬場孝雄君) 議員ご指摘のとおり、彦根市城山観覧料徴収条例に基づき、410年祭終了後の12月11日から、410年祭開催前の600円に戻る予定でした。  観覧料が上下することにつきましては、二の丸佐和口多聞櫓および太鼓門櫓を現在公開中止している状況、また(仮称)ポスト410年祭企画検討会議からの提言内容等も踏まえまして、市として十分検討した後に料金を値上げすることとした場合については、その後の適切な時期での条例改正を予定していましたことから、結果的に、料金が上下することについてはやむを得ないと考えておりました。 730 ◯議長(八木嘉之君) 辻さん。   〔4番(辻 真理子さん)登壇〕 731 ◯4番(辻 真理子さん) それでは、細項目4、条例改正の公布はいつ行われたのか。  条例の制定・改廃は、議決の議決を経て、議長が市長に議決結果を通知し、その後、20日以内に公布するべしと、地方自治法第16条第1項、第2項に定められています。  市長は、何月何日にさきの条例改正を公布されたのでしょうか。 732 ◯議長(八木嘉之君) 文化財部長。 733 ◯文化財部長(馬場孝雄君) 彦根市城山観覧料徴収条例の一部を改正する条例は、平成29年10月12日に議決された後、同月16日に彦根市議会議長から彦根市長宛て送付され、同月17日付で公布しております。 734 ◯議長(八木嘉之君) 辻さん。   〔4番(辻 真理子さん)登壇〕 735 ◯4番(辻 真理子さん) それでは、中項目2、値上げの告知は十分か。  細項目1、告知は済んだのか。  観覧料値上げの告知は済んだのでしょうか。何を行ったのか、具体的にお示しください。 736 ◯議長(八木嘉之君) 文化財部長。 737 ◯文化財部長(馬場孝雄君) 彦根城観覧料の変更につきましては、彦根市ホームページおよび12月1日号の「広報ひこね」で周知を行うとともに、クーポン契約の旅行会社や事前にツアー等で来場の連絡をいただいていた旅行会社には、条例公布後、ただちに変更後の観覧料をお知らせしています。 738 ◯議長(八木嘉之君) 辻さん。   〔4番(辻 真理子さん)登壇〕 739 ◯4番(辻 真理子さん) 再質問いたします。  いまだにできていないと思っているのですが、ホームページの例規集の修正は済んだのでしょうか。 740 ◯議長(八木嘉之君) 文化財部長。 741 ◯文化財部長(馬場孝雄君) 条例施行が今日付になっておりますので、恐らく例規のシステムにつきましては、現在、改正中というような形で出ていると思います。 742 ◯議長(八木嘉之君) 辻さん。   〔4番(辻 真理子さん)登壇〕 743 ◯4番(辻 真理子さん) それでは、中項目3、城山観覧料の一般会計(特定財源)は正しいのか。  細項目1、城山観覧料は一般会計(特定財源)でよいのか。  皆様には配付資料をお渡ししておりますので、青い方の資料をごらんください。現在の彦根市城山観覧料徴収条例は、まだ生まれていない方もいらっしゃると思いますが、今から60年以上前の昭和29年に制定されました彦根市城山観覧料徴収条例を、昭和38年に彦根市城山観覧料等徴収条例と条例名を変更し、全文改正したものです。当時の会議録に出てくる超緊縮財政とか、耐乏予算という認識のもとに、歳入確保のために観覧料が設定されたと知ることができます。  さらに、配付資料1の2ページをごらんください。真ん中あたりの箱の中に入っているものですが、商工観光常任委員会の委員長は、「条例施行に伴う収入は挙げて観光施設(今で言う文化財)関係費に充当することを条件として決定した」と報告されています。ここが結構重要です。以後、城山観覧料は、平成19年までは観光特別会計として区分し、処理されていましたが、平成20年度からは一般会計における特定財源として取り扱ってきました。これには、その当時の財政事情があったものと考えられます。平成20年ごろは、実質公債費比率が高くなり、市債依存度が上昇局面に入り、一般会計が逼迫してきたからではないかとお察しいたします。  しかし、特定財源というのは、支出における財源が何を示すかということで、一般会計であれば、一般財源であっても、特定財源であっても、歳入に違いはありません。私は、本来の姿に戻すべきと考えます。特定財源とはいうものの、一般会計に大切な城山観覧料の歳入を組み入れている状況について、執行部はどのようにお考えかをお尋ねいたします。 744 ◯議長(八木嘉之君) 総務部長。 745 ◯総務部長(犬井義夫君) 議員ご指摘のとおり、平成19年度までは観光事業特別会計を設けまして、城山観覧料も同特別会計で収入しておりました。同特別会計につきましては、彦根城と観光施設に係る事業の運営、経理という目的を持った会計でした。当時廃止した理由につきましては、彦根城も含め、観光という側面だけでなく、もっと文化財を主体とする彦根市を前面に出していこう、市内に多く存在する文化財もあわせて保存整備し、単なる観光地でない、そうした本市の特色を生かした都市を標榜していこうという趣旨のもと、廃止が行われたものです。  あわせて、観光施設の整備に限られておりました観光施設整備基金につきましても、市内に所在する文化財の保存整備に活用できる文化財保護基金に引き継ぐとともに、彦根城の管理についても教育委員会に新たに文化財部を設置し、文化財行政を推進していくこととしたものです。  そうした中で、城山観覧料については、一般会計の中ではありますが、市税等の一般財源とは違い、財源の使途を限定した特定財源として扱っており、彦根城の維持管理や文化財の保存整備等に活用しているところです。 746 ◯議長(八木嘉之君) 辻さん。 〔4番(辻 真理子さん)登壇、資料掲 示〕 747 ◯4番(辻 真理子さん) おっしゃることは理解できますが、私は、その当時、財政が逼迫していたことが背景にあったのではないかと思います。  それでは、細項目2、城山観覧料、博物館観覧料等の収入と彦根城関係の支出は特別会計にすべきではないか。  ここに掲示資料1がありますので、こちらの方をごらんいただきたいと思います。平成25年度から平成28年度までの観覧料の歳入と、彦根城、玄宮園、楽々園の整備、城山管理費用、博物館管理費用などを比較しました。すると、歳入と歳出がほぼ同額に近い金額となっております。ただし、国からの補助金などもありますから、実質の出入りとは異なります。今後、城山観覧料は、このたびの200円の値上げで、1年間に70万人の入山者があったと仮定した場合、年間収入は1億4,000万円程度の増加が見込まれます。今までの分とこのたび値上げした分を足しますと、総額は5億円を優に超えるものと思われます。この金額は、市税収入の約3%に相当しますが、これまでと同様に一般会計に入れてよいのかと考えます。  先祖の方々が残してくださった大切な宝物である彦根城に関する収入は、彦根城、玄宮楽々園など、彦根城関係の管理、保全、整備に使うため、例えば彦根城特別会計として、明確に国宝・彦根城の管理、整備、保全の会計として処理するべきではないかと考えますが、見解を求めます。 748 ◯議長(八木嘉之君) 総務部長。 749 ◯総務部長(犬井義夫君) 城山観覧料につきましては、さきのご質問でも申し上げましたが、特定財源として、彦根城の維持管理や文化財の保存整備等に活用しております。また、博物館の観覧料につきましても、同様に、彦根城博物館の管理運営に活用しているところです。  平成29年度当初予算で申し上げますと、城山観覧料では6億2,914万2,000円の収入のうち、国宝・彦根城築城410年祭の開催に伴う増額分が2億2,292万8,000円あり、この増額分を除いた4億621万4,000円は彦根城の管理事業や文化財保護事業、玄宮楽々園の保存整備事業などのほか、彦根城の管理運営や保護等に携わる文化財部職員の人件費の一部にも充当しており、なお不足する分は文化財保護基金からの繰り入れや一般財源で賄っている状況です。
     また、博物館の観覧料につきましても、平成29年度の当初予算で7,851万1,000円の収入を見込んでおりますが、さらに同程度の一般財源を持ち出して、事業費を賄っている状況です。  なお、城山観覧料の値上げにより増収となる分につきましては、さらなる文化財の保存整備の推進等に活用してまいりたいと考えているほか、後年度の大規模な修繕等に備え、文化財の保護基金に積み立ててまいりたいと考えているところです。  したがいまして、特別会計を設置して管理運営していくことにつきましては、現在、事業費を一般財源を用いて賄っている状況からしましても、引き続き、一般会計の中で運営してまいりたいと考えているところです。 750 ◯議長(八木嘉之君) 辻さん。   〔4番(辻 真理子さん)登壇〕 751 ◯4番(辻 真理子さん) 皆さんには渡しておりませんが、平成18年度の彦根市観光事業特別会計歳入歳出決算総括表を調べてみますと、歳入と歳出の差が約1億円ありました。簡単に言うと、1億円残っているということです。これを一般会計に入れてしまうのは問題があると思うのです。なぜ特別会計にできないのか。そのときは観光でしたが、平成19年度までは特別会計にしていたのです。  城山観覧料を値上げしたことは、観光客の方にご負担いただくわけですから、観光にお出でになられた方に、文化財だけでなく、例えばトイレの改修に充てる。女性の立場からしますと、すばらしい彦根城に来て、文化財もたくさん見たけれど、トイレは汚かったというのでは、やはり印象としてよろしくない。そういうことにも使えるようにする。彦根城全般に使う。人件費も入っているとおっしゃいましたが、本気で特別会計にする努力をするよう取り組んでいただきたいと思うのです。今だけに限りませんが、今後、そういうような方向でやっていただきたい。どんな問題があるかも、これからお示しいただいたらいいと思うのです。もし余剰金があれば、それを積立金とする方がすっきりしているのではないかと考えておりますので、今後、お互いに意見交換をさせていただきたいと思います。  それでは、大項目2、新ごみ処理施設整備基本計画に関する市長のスタンスは。  去る10月27日に、新ごみ処理施設整備基本計画検討委員会の第1回の会合が開催されました。この委員会は、広域行政組合の事案ではありますが、9月の彦根市議会で多くの議員から、新ごみ処理施設の候補地を愛荘町竹原と決定したことを初めとして、本市の将来の財政負担についてさまざまな質問が行われました。  また、市民の中にも、五つの候補地を評価した選定委員会の報告書について、その数値や項目設定について新聞に投書されたこともありますが、ごみ全体の約7割が彦根市のごみであります。これからの40年、50年、毎日、愛荘町竹原に彦根市のごみを運ぶのは負担が大き過ぎるのではないかと、市民からも多くの疑問や反発が寄せられています。  しかしながら、市長は、6月30日の記者発表での総合的判断という以外の具体的な説明がなされないままに、基本計画の検討委員会を設置され、具体的な検討に入ったことになります。  9月定例会におきましては、運搬経費についての答弁がありました。年間約1億5,000万円もさらに拠出し続ける可能性が示されたもので、このまま進んでいくと、延々と支出を続けなければならないわけで、広域行政組合における問題だとして、彦根市議会で取り上げる問題ではないというわけにはまいらないと思います。  そこで、以下、幾つかの角度から、検討委員会が既に始まってしまったことについての疑問点などを取り上げてみたいと思います。  中項目1、新ごみ処理施設整備基本計画に関する市長のスタンスは。  細項目1、議会や市民の疑問に答えることが先決ではないか。  まず、議会や市民からの疑問解消の形跡もなく検討委員会を招集したことに、強く抗議をいたします。まずは議会や市民の疑問解消を最優先に行うべきであると考えます。  市長は、本庁舎の耐震化工事において、右往左往し、制震工法以外は獅山前市長当時のいわゆる現行案とほぼ同じ内容での決着を見たという苦い経験をされていると思います。まさに議会の、そして市民の声に耳を傾けなかったことが、2年半という無駄な時間と3%の消費税増税を負担することになりました。むろん熊本地震によって、緊急防災・減災事業債が継続され、その適用を受けることになったという結果はありましたが、それは自然災害による結果で、市政のあるべき方向とは違うものであったと解釈しております。  市民と向き合おうとしないこの姿勢であっては、新ごみ処理施設が、本庁舎と同じように行きつ戻りつすることになるのではないでしょうか。彦根市民、そして議会の疑問に答えることが先決ではないでしょうか。市長、このことに対してどのようにお考えでしょうか。市長にぜひお答えいただきたいと思います。 752 ◯議長(八木嘉之君) 市長。 753 ◯市長(大久保 貴君) いろいろとご心配をいただいており、恐縮ですが、辻議員の広域行政組合が取り組みます新ごみ処理施設についてのご質問にお答え申し上げたいと思います。  まず、お許しをいただきまして、時間をかけて、改めてご説明申し上げたいと思います。  辻議員は、広域行政組合の議員でもあられましたので、経緯はよくご存じですが、過去、滋賀県において、ごみ処理の広域化の指針が示されて以降、彦根市においては野瀬町で操業しております清掃センター、愛知犬上においてはリバースセンターと、違う形で処理しているものを統合し、新たなごみ処理施設を建設し、処理していこうということでスタートしたわけです。  しかしながら、行政主導で、かつては石寺地先、三津、海瀬の候補地を決定したわけですが、地盤の都合や地権者の反対などで、候補地を決めながらも断念したという経緯があります。  ごみ処理施設を建設することは、我々圏域の喫緊の大きな課題、しかも大きな困難を伴う事業です。新たな手法を取り入れて、候補地選定をしていくことになりました。それに当たり、圏域全体で公募することを大前提として決めました。当然、どこにつくるかによって、収集運搬コストは変わってきますが、そのことが最も重要な課題として考え得るようなものではなく、極めて困難な事業であるという前提から、圏域全体で公募していくことになったわけです。その当時、辻議員も広域行政組合議会の議員でしたので、了承されたと認識しております。  私どもとしましては、基本的には、応募いただく自治会の意志に加えて、近隣の自治会の合意も得ていただきたいということで議論しましたが、そうしますと、応募いただける自治会がないのではないかという結論に至りました。したがって、要件を緩和して、応募いただくことになったわけであります。  幸いに、圏域から五つの自治会に応えていただき、応募をいただきました。そこで、選定委員会に、公平・公正に応募地の選定をお願いしたいと諮問いたしました。その後、委員会において、あらゆる角度から検討いただき、最終的には、1位から5位までの優先順位をつけて、管理者会議に答申するというくくりになりました。種々検討していただいた結果、優先順位を決め、私どもの手に返ってきました。そこから、管理者会議において、いろいろと議論を戦わせました。  後ほどのご質問にも出てまいりますが、私は、彦根市内から三つの応募地がありましたので、彦根市長として、この三つの中から市として選定するならこの場所ということで提示しました。しかしながら、管理者会議ではいろんな意見があり、結果として、まとまりませんでした。  5月23日、最終的な管理者会議があり、結局、意見の一致を見ずに、管理者がその責任において候補地を決めることで一致しました。  その後、一月ほどありましたが、私としましては、各副管理者と個別の交渉をし、管理者会議の議事録を振り返り、候補地選定委員会で述べられたさまざまな事柄、それぞれの応募地の指摘された事項等々を振り返り、最終的には、管理者として、圏域全体で、どうやったら建設候補地を決めることができるのか。建設候補地を決めるというのは、まず第一歩で、その後、多くの困難があります。その事業を進める上では、4町の理解と協力が不可欠だということが大前提にありました。  そうした状況を勘案し、最も重要なことは、やはり説明責任を果たすことにほかならなりません。したがって、私は、選定委員会の選定結果に立ち返ることで、圏域の皆様方に対して説明できるというところに落ち着いたわけです。  選定委員会の結果としまして、1位にありました彦根の応募地は、三津、海瀬で行き詰った状況を想起させるような環境がありました。彦根市農業委員会から提出されました意見書もありました。管理者会議でも、1位を選定しないことに合意がありました。そうしたことを振り返りながら、優先順位2位であったところを検討した結果、2位の愛荘町竹原区を候補地として選定したところです。  選定委員会から出されました議事録によると、選定委員会では、優先順位をつけて、上位から当たっていく。だめならば、次の応募地ということも、選択肢として持っておりますので、愛荘町竹原区を選定させていただいたところです。  これからも、この市議会において、各種の資料を広域行政組合議会に提出し、情報公開もし、ともに状況の共通理解を深めていただくよう努めてまいりたいと思いますし、彦根市議会におきましても、ご質問いただく内容について、適時ご説明し、ご理解をいただきますよう、万全を期してまいりたいと考えております。 754 ◯議長(八木嘉之君) 辻さん。   〔4番(辻 真理子さん)登壇〕 755 ◯4番(辻 真理子さん) 長々とご説明いただきましたが、愛荘町竹原にした具体的な説明を求めます。 756 ◯議長(八木嘉之君) 市長。 757 ◯市長(大久保 貴君) 今もご説明申し上げましたとおり、選定委員会でさまざまな角度から検討いただき、優先順位が2番目であったわけです。1番目の応募地については選定しない方がいいということで、管理者会議でも一定議論をいたしました。その結果、優先順位の2番目であった竹原区を選定したということです。 758 ◯議長(八木嘉之君) 辻さん。   〔4番(辻 真理子さん)登壇〕 759 ◯4番(辻 真理子さん) 川嶋副市長にお尋ねいたします。愛荘町竹原にすることに関し、市長との間で納得はできていたのでしょうか。ぜひお答えいただきたい。 760 ◯議長(八木嘉之君) 辻議員、発言通告がございませんので、質問を続けてください。  辻さん。   〔4番(辻 真理子さん)登壇〕 761 ◯4番(辻 真理子さん) それでは、細項目2、意見書をどのように受けとめているか。  彦根市議会は、9月定例会の最終日に、広域行政組合に対して慎重な審議を求める請願と意見書を、いずれも全会一致、つまり全員が一致して可決しています。この全会一致での可決というのは非常に重いものであります。本来であれば、管理者である市長は、広域行政組合の臨時会を招集し、少なくともその場で詳細な説明を行った上で、どのように進めるべきか、広域行政組合議会に問いかけるべきではないでしょうか。しかしながら、まるで中央突破を図るがごとく、彦根愛知犬上地域新ごみ処理施設整備基本計画検討委員会を招集し、具体策の検討に入っておられます。これは彦根市議会全体の意見書に真っ向から対立するという意思表示だと受けとめざるを得ません。市長は、全会一致で可決した意見書をどのように受けとめておられるのか、伺います。 762 ◯議長(八木嘉之君) 市長。 763 ◯市長(大久保 貴君) 全会一致で可決された意見書は大変重く受けとめておりますし、通知をただちにいただいておりますので、広域行政組合の副管理者ともども重く受けとめているところです。11月28日に開催されました広域行政組合の全員協議会におきまして、この意見書を受けとめて、彦根市議会でも議論されました候補地選定の経過および収集運搬コストについて、一定の説明をさせていただき、資料の提出もさせていただいております。今後も継続的に協議の場を設け、できる限りの資料をお出しできるよう、事務局に準備をお願いしているところです。この状況の意味合いも含め、議論を深めてまいりたい、ご理解が得られるように努力したいと思っております。  それから、施設整備基本計画検討委員会を発足したことが、市議会の意見書に真っ向から対立するのではないというお話ですが、決してそういう意味ではございません。竹原区やその周辺の皆様から、「候補地として決まったけれども、果たしてこれからどういうかかわりが出てくるのか」、またボーリング処理方法についても検討していかなりませんので、より具体の構想を求められているのも一面です。  したがって、今後も、彦根市議会の皆様を初めとして、圏域の皆様方に対し、できる限り情報を開示し、ご理解とご協力をお願いしたいと考えております。 764 ◯議長(八木嘉之君) 辻さん。   〔4番(辻 真理子さん)登壇〕 765 ◯4番(辻 真理子さん) 全会一致の重みを持って意見書を出したことに対しての市長の受けとめ方を、もう1回、お答えいただきたいと思います。 766 ◯議長(八木嘉之君) 市長。 767 ◯市長(大久保 貴君) お求めいただいているのは慎重審議です。ぜひ慎重に、詳細の情報も得ていただいて、議論を深めていただきたい。私どもも精いっぱいの説明をさせていただきたいと思っております。 768 ◯議長(八木嘉之君) 辻さん。   〔4番(辻 真理子さん)登壇〕 769 ◯4番(辻 真理子さん) では、違う視点から質問いたします。  細項目3、1市4町のごみ収集方法の違いについて認識しているか。  他市から転入された新市民の皆様は、彦根市が現在行っているごみの分別に非常に驚かれます。10種類以上もの分別に加え、分別の方法についてもきめ細かく指示されています。一方、4町のごみの収集は、愛荘町や豊郷町では彦根市までとは申しませんが、それなりに詳しく分別方法を指示されています。  それぞれの町に行きまして、ごみの分別のパンフレットをもらってまいりました。一様に読ませてもらった結果、愛荘町や豊郷町では、彦根市までとはいきませんが、それなりに詳しく分別方法を指示されています。多賀町と甲良町は、それほど詳しく指示されていません。各町の転入者に配布されているパンフレットを見ますと、分別方法はかなり違います。この違いを市長はどれだけ認識された上で、検討委員会に具体的な検討を指示されたのでしょうか。1市4町が横一線にスタートできる素地がなければ、どの種類や方式も決められないのではないでしょうか。  先日の検討委員会でも、このことについて話が及んでおりましたが、どのような分別方式にするのか。これは市民、町民にとって非常に大きな問題です。このことを横に置いたままで、具体的な検討に入ることは、新施設はかくありきで計画を進めるようなもので、必ずや本庁舎耐震化整備と同じように、百家争鳴となって、前進しないのではないかと懸念しております。1市4町のごみ収集方法の違いについて、市長は認識されていますか。見解を求めます。 770 ◯議長(八木嘉之君) 市長。 771 ◯市長(大久保 貴君) 結論を申し上げると、認識はしております。  彦根愛知犬上地域新ごみ処理施設整備基本計画検討委員会に具体的な指示をしたかというお尋ねですが、私から具体的な指示をしている状況ではございません。  前提としまして、この委員会は、学識経験者を初め、建設候補地や各市町の住民代表者、構成市町の担当課長などで構成され、広域行政組合事務局およびコンサルティング会社を含め、幅広い観点から整備の基本的な内容を検討するため、広域行政組合で設置されたものです。  本市としましても、構成市町の一員として、慎重な審議によって計画を策定いただけるものと望んでおりますので、ご理解をお願いしたいと思います。  また、1市4町でのごみ収集方法に違いはありますが、広域行政組合で策定される新ごみ処理施設整備基本計画におきましては、平成20年度に策定されました基本構想では課題として残されていました分別区分や処理体系の統一についての検討が行われるところであり、それによりごみの分別方法や施設の規模、処理体系等が明らかになるものと考えております。  いずれにしましても、ごみの問題については、これからも関係市町で協力し、三つのR、リデュース、リユース、リサイクルを含めて取り組む中で、できるだけコンパクトな施設を整備していくことが求められています。そうした課題もしっかりと検討し、基本計画をつくっていただくことを願っております。 772 ◯議長(八木嘉之君) 辻さん。   〔4番(辻 真理子さん)登壇〕 773 ◯4番(辻 真理子さん) 細項目4、市長が当初、原町を候補地と主張した理由は。  選定委員会は、2月13日の委員会で報告書を決定しています。管理者会議は、この報告書が仕上がった後で始まったものです。つまりさまざまな数字が出た後で、選定結果は原町が5カ所の候補地の最下位にあったことを知った時点でも、市長はずっと原町を候補地とすると強く主張されていました。にもかかわらず、約1カ月で、なぜ愛荘町竹原を候補地とすることになったのか。なぜ心が変わったのか。その理由を個別具体的な数字を含めて、詳しく説明願います。その後でなお総合的判断が出てくれば、こちらの方も納得するわけです。一つ一つ数字や中身を検討し、判断した前提がなければ、数十億円、あるいは100億円という住民の税金を使って行う事業ですので、それら前段階の判断を説明した上で、答弁を求めます。詳しく説明していただきたいと思います。 774 ◯議長(八木嘉之君) 市長。 775 ◯市長(大久保 貴君) 先ほども少しお答えしたのですが、当初、選定委員会から報告書をいただいて、その内容を精査し、検討するに当たって、私どもが重要視したのは、町内の地元同意率が100%であること、つまり皆さんが同意されていることが重要だと思いました。加えて、応募地が農業振興地域であるかどうかについても、検討材料だと考えたところです。  原町は準工業地域でしたので、都市計画法上も適しているという判断があった。加えて、農業委員会からは、農業振興地域はできるだけ避けるべきだというご意見もいただいていました。それが推していく要因になると思ったわけですが、管理者会議の中では、さまざまなご意見をいただきました。簡単に申しますと、強い反発があったということです。回を重ねて、説得を試みたのですが、ご理解をいただくことができず、最終的には決裂するという状況に至ったわけであります。私としましては、各構成町が、それぞれの議会で首長が反対を表明するというような事態で、この難事業を推し進めることができるか、甚だ心もとない推進体制であると心配したわけです。  加えて、選定委員会で出されたさまざまなご意見、懸念材料についても、逐一検討いたしました。その結果、合意を得られない状況で、優先順位の一番最後である応募地を候補地とするのは非常に説明が難しいということになりました。  そうしたことを総合的に勘案し、圏域全体の管理者として決断するなら、優先順位を尊重し、選定委員会に長きにわたって検討していただいた結果をもう一度振り返り選定することが最も適切であると判断したわけです。それから先ほど申し上げたことに戻っていき、最終的に、優先順位2位であった竹原区を選定したわけです。  まだ、候補地を決定したに過ぎません。これからさまざまな困難が予想されています。現在もいろんなご意見を聞かせていただいている現実があります。したがって、今まで以上に、彦根市の議員の皆さん、市民の皆さん、圏域の議会、圏域の住民の皆様のご理解を得られるよう、全力を尽くしてまいりたいと考えております。 776 ◯議長(八木嘉之君) 辻さん。   〔4番(辻 真理子さん)登壇〕 777 ◯4番(辻 真理子さん) 慎重審議を重ねた過程で、候補地として挙がっている愛荘町竹原が建設地となるまでには慎重な議論があるとお考えだと思いますが、候補地が必ずしも建設地ではないとお考えかどうかをお尋ねいたします。 778 ◯議長(八木嘉之君) 市長。 779 ◯市長(大久保 貴君) 冒頭から申し上げておりますように、これまでも候補地を決めて、断念している経過があります。それを繰り返さないように、選定委員会を設け、公募し、手順を踏んで、できる限り竹原区に建設させていただきたいと考えておりますが、それまでにさまざまな事柄をクリアしていかなければなりません。広域行政組合議会におきましては、建設地を決める際には議決を要するというご意志もいただいております。したがって、そうした状況下にあることをしっかり認識しながら、できる限りの説明を尽くし、情報を開示して、皆様のご理解、ご協力を得られるように、万全の努力をしてまいりたいと考えております。 780 ◯議長(八木嘉之君) 辻さん。   〔4番(辻 真理子さん)登壇〕 781 ◯4番(辻 真理子さん) 選定委員会の報告書は私たちもつぶさに読みました。選定委員会が求めた採点方式に合理性があるのか。各委員会の数値に大きな開きがあります。これは9月の定例会でも申し上げました。例えば、ある応募地に0点をつけた委員がいると思えば、20点という点数をつけた委員もいる。この採点結果だけを見ても、これはおかしい、単純合計してよいのかと、誰でも疑問が湧くのです。市長も同じように疑問を持たれたのではないかと思うのです。「なぜこういう点数になるのか。これを単純に合計していいのか」と疑問を抱いて、詳細を事務局にお聞きにならなかったのでしょうか。 782 ◯議長(八木嘉之君) 市長。 783 ◯市長(大久保 貴君) この問題については、管理者会議でも議論になりました。どうして0点なのか、合理的な説明ができるのか。しかし、選定委員会の議事録等振り返ってみますと、それなりの信念を持って、そのような評価をされている経過があります。ぜひその議事録を読んでいただきたいと思います。事務局から提出された選定に至った資料がいろいろとありますので、そうしたものも当たって、ご判断いただけたらと思います。ただ、総合点として、そうしたものを平均していますので、1人の点数が選定の最終結果に大きく影響したかといいますと、見方は分かれると思います。しかしながら、それぞれの委員が現地を視察し、いろんな方々のご意見を聞き、ご判断いただいた事柄です。こういうことが起こり得ることを前提に、広域行政組合議会でもご承認いただいて、この手順を進めてきたことも含め、詳細に内容を振り返って、ご判断いただきたいと思います。 784 ◯議長(八木嘉之君) 辻さん。   〔4番(辻 真理子さん)登壇〕 785 ◯4番(辻 真理子さん) 私どもも、会議録はつぶさに見ましたし、選定の点数についてもつぶさに読んでおります。最初の80点という点数の方は妥当だと思いましたが、残り20点のときに、選定委員は点数のつけ方を理解していたのかという疑問が残りました。そこでひっくり返ってしまったのです。それまでは、たしか原町は1位だったと思うのです。順調に来たと思うのですが、そこの点数配分でひっくり返ってしまったので、そこに戻らずにいられないというのが、私たちの正直な気持ちです。そのことは今後も問題になっていくと思いますが、余り時間もありませんので、最後にお聞きしたいと思います。今、愛荘町竹原は建設候補地でありますが、最終的に建設地となるかどうかははっきりわかっていないということに対して、市長は変更する場合もあるとお考えかどうか、お答えいただきたいと思います。 786 ◯議長(八木嘉之君) 市長。 787 ◯市長(大久保 貴君) 候補地として竹原区を決定させていただき、今、全力を挙げて、竹原区の皆様と対話し、周辺の皆様とも対話を始めております。ぜひとも建設地として議会に対して提案できるように、万全を期してまいりたいと考えております。 788 ◯議長(八木嘉之君) 辻さん。   〔4番(辻 真理子さん)登壇〕 789 ◯4番(辻 真理子さん) 市民の方も来ていらっしゃいますので、候補地がそのまま建設地に行くことはないという見解はないのでしょうか。 790 ◯議長(八木嘉之君) 市長。 791 ◯市長(大久保 貴君) 候補地を決めて、種々の段取りを経て、建設地として固めていきたいので、ご理解のほどお願い申し上げたいと思います。 792 ◯議長(八木嘉之君) 辻さん。
      〔4番(辻 真理子さん)登壇〕 793 ◯4番(辻 真理子さん) それでは、細項目5、いつ、どこで、市長は具体的な説明をする予定であるのか。  今回、候補地決定の入り口の段階で、議会や市民への説明を行わないことでは、またもや本庁舎と同じように手戻りの懸念を感じるのは、私1人ではないはずであります。  候補地の決定は、本市の将来にわたる財政負担増に直結するものであり、決して広域行政組合だけの問題ではありません。本市は、新市民体育センターを初めとして、多くの箱物建設に突き進んでおります。9月定例会でも、財政見込みに対する厳しい指摘があったにもかかわらず、毎年、約1億5,000万円もの運搬経費を30年、40年、50年と払い続ける考えのようですが、それでは福祉日本一は後退するばかりです。  市長は、いつまでに、どのような形で、候補地決定に関する具体的な説明をされ、議員や市民の感じている疑問にお答えいただけるのか。明確にお答えいただきたいと強く要望いたします。いつまでに、どのような形で、市民に対して説明されるのか、お答えください。 794 ◯議長(八木嘉之君) 市長。 795 ◯市長(大久保 貴君) 今も一定ご説明させていただいたと思っておりますが、まだまだ十分ではないというご指摘があろうと思います。市議会におきましても、広域行政組合議会におきましても、皆様方の疑問に対して丁寧に、詳しくお答えさせていただいた上で、ご理解を得ていくように努力してまいりたいと考えております。 796 ◯議長(八木嘉之君) 辻さん。   〔4番(辻 真理子さん)登壇〕 797 ◯4番(辻 真理子さん) 時間がありますので、この問題は次の議員の発言に続けていきたいと思います。  大項目3、パーク・アンド・バスライド2017社会実験について。  昨年12月定例会で議決し、この秋、社会実験2017をされましたパーク・アンド・バスライドは、10月22日と29日がいずれも台風の影響で中止され、多くの観光客がお越しになる絶好の機会を逃したことは残念でした。その結果については今後詳しく分析を進められると思いますが、その概要について大まかに把握されたと思います。昨年12月定例会で、私はさまざまな方面から質問、さらに提案などをした立場から、社会実験はどうであったのか、お聞きしたいと思います。  中項目1、社会実験の結果を踏まえて、今後の課題は。  細項目1、駐車場の利用スペースは。  昨年12月定例会に提出されました資料によれば、駐車区画は舗装部分に123台、未舗装部分に128台分を整備するというものでした。もちろんバスの待機場所、受付テント、仮設トイレなどがありましたので、それよりは少なかったはずですが、駐車場の利用スペースは十分だったのでしょうか。 798 ◯議長(八木嘉之君) 都市建設部長。 799 ◯都市建設部長(山本茂春君) 議員のご質問にあります舗装部分123台、未舗装部分128台の駐車区画につきましては、今後、本格整備をした場合の予定駐車区画です。今回は社会実験実施のため、仮設の駐車場整備を行い、150台の駐車区画を確保したところです。  こうした中、ご当地キャラ博の当日は、台風の影響など悪天候であったことから、ピーク時の駐車台数は83台でしたが、お城まつりの当日は、150台の駐車区画を超え、空きスペースにも駐車いただいたため、ピーク時の台数は171台という状況になりました。  一方、イベントのない通常の土・日では、悪天候の影響もあり、少ない駐車台数となりましたが、最大の駐車台数から見ますと、150台では決して十分とは言えない状況にあったと考えております。 800 ◯議長(八木嘉之君) 辻さん。   〔4番(辻 真理子さん)登壇〕 801 ◯4番(辻 真理子さん) 細項目2、利用状況はどうだったのか。  今後、詳細な報告書が作成されることと思いますが、実施主体である本市として、パーク・アンド・バスライドの利用状況についてはどうだったのでしょうか。 802 ◯議長(八木嘉之君) 都市建設部長。 803 ◯都市建設部長(山本茂春君) 利用状況につきましては、実施日の計7日間で約400台の駐車があり、約1,300人の方々にご利用いただきました。期間中、台風や悪天候により利用者が少ない状況が続きましたが、天候に恵まれました11月3日は3連休初日で、お城まつりということもあり、駐車台数もピーク時には171台で、525人の方々にご利用いただきました。次いで、ご当地キャラ博の10月21日には、悪天候にもかかわらず、駐車台数はピーク時で83台、245人の方々にご利用いただきました。  一方、大きなイベントのない通常の土・日では、悪天候でもあったことから利用者も少なく、駐車台数も20台程度にとどまった状況です。 804 ◯議長(八木嘉之君) 辻さん。 〔4番(辻 真理子さん)登壇、資料掲 示〕 805 ◯4番(辻 真理子さん) 細項目3です。これは11月3日のお城まつりの日の状況です。バスには立ち客も出たようですが、利用者側の反応はどうだったでしょうか。 806 ◯議長(八木嘉之君) 都市建設部長。 807 ◯都市建設部長(山本茂春君) 利用者の反応につきましては、アンケート調査を行い、425人の方々にお答えをいただきました。  その代表的なものとして、利用者の方々の満足度は、「満足」とご回答いただいた方が約65%、「どちらかといえば満足」とご回答いただいた方が約26%と、合計約91%の方々に満足いただいたという結果でした。  また、次の機会の利用意向につきましては、「利用してみたいと思う」が約70%、「機会があれば利用してみたいと思う」が約27%と、合計約97%の方々に次の機会に利用意向があるとなり、ともに非常に高い評価をいただいたところです。  また、自由記述の意見も紹介させていただきますと、「いつも駐車場探しに時間がかかるので、本当に助かった」、「車で初めて来たので、この取り組みのおかげで、安心して観光を楽しむことができました」、「行きのバスの観光ボランティアが大変よかった」など、好意的なご意見も多数いただいております。  このようなことからも、利用者の反応は大変好評であり、今後の期待も大きいものでありました。しかし、一方で、「バスの本数が多いとよい」や「彦根城の方で停まるバス停が増えるとよい」など、改善すべき点としてのご意見も頂戴しているところです。 808 ◯議長(八木嘉之君) 辻さん。   〔4番(辻 真理子さん)登壇〕 809 ◯4番(辻 真理子さん) 細項目4、市内の渋滞は緩和したのか。  観光シーズンの市内の渋滞緩和が市民からの大きな要望であったわけで、その解消がパーク・アンド・バスライド設置の目的の一つであったと理解しています。そこで、渋滞緩和への効果はあったのかどうか、伺います。 810 ◯議長(八木嘉之君) 都市建設部長。 811 ◯都市建設部長(山本茂春君) 議員ご質問のとおり、渋滞緩和はパーク・アンド・バスライドの目的の一つであり、この実験において交通調査も実施し、現在、整理しているところです。  この期間中におきまして、特にお城まつり当日は、市内へ向かう車両は、外町交差点から彦根インターチェンジ近くまで渋滞が伸びている状況でありましたが、この渋滞によって、彦根インターを出た車が当駐車場に入ってくる結果となりました。このようなことから、当駐車場がなければ、ピーク時には彦根インターの料金ゲートを超えるほど、さらに渋滞が伸びていたのではないかと推測され、緩和につながっているものと考えております。  しかしながら、効果の検証につきましては、もう少しデータの蓄積や整理をしていく必要があるため、今後の彦根市パーク・アンド・バスライド実施協議会において検証をしてまいりたいと考えておりますので、ご理解をお願いいたします。 812 ◯議長(八木嘉之君) 辻さん。   〔4番(辻 真理子さん)登壇〕 813 ◯4番(辻 真理子さん) 細項目5、課題として見えてきたものは。  2017年の社会実験は終わりましたが、課題として見えてきたものもあるはずです。どのようなことが課題として見えてきたでしょうか。 814 ◯議長(八木嘉之君) 都市建設部長。 815 ◯都市建設部長(山本茂春君) 今回の社会実験で課題として見えてきたものにつきましては、まず駐車場やバスの運行環境では、最大のピーク時であるお城まつり当日は、一時、駐車台数が171台と満車を超える状態があったことや、議員ご指摘のバスの立ち乗りの状況も多数ありましたことから、駐車区画の規模やバスの本数について検討を進める必要があると考えております。  また、お城まつりパレードによる通行規制時には、市役所前のバス停に専用バス停を併設して対応しましたが、一時、帰りのバスをお待ちいただく利用者で歩道がいっぱいになり、利用者にご不便をおかけしたと同時に、歩道の通行者にもご迷惑をおかけした状況もありましたことから、バス停の待合環境も検討する必要があると考えております。  さらに、周知・啓発において、利用者へのアンケート結果では、今回の社会実験を知ったきっかけが、彦根インター出口の看板というのが最も多く44%で、次いでホームページが約24%でありました。一方、高速道路のサービスエリアのポスター・パンフレットは約8%と少なかったことから、利用促進のために周知の方法も改善していく必要があると考えております。  また、今後は市内の店舗等と連携を図りながら、いかに観光周遊につなげていくかの検討も、本格実施に向けての課題の一つであると考えております。 816 ◯議長(八木嘉之君) 辻さん。   〔4番(辻 真理子さん)登壇〕 817 ◯4番(辻 真理子さん) それでは、最後の質問です。細項目6、今後の社会実験の予定は。  最も観光客が多い時期の城内への車両乗り入れの削減が一つの目的だったと言えますから、特異日と言える日に実験できなかったこと、城内の駐車場が開設されていたこともありますので、城内の駐車場の閉鎖との関連を踏まえ、来年度も社会実験を行う予定があるのかどうか、伺います。 818 ◯議長(八木嘉之君) 都市建設部長。 819 ◯都市建設部長(山本茂春君) 今後の社会実験の予定ですが、まず今年度の結果を実施協議会で検証した上で、平成30年度も引き続き社会実験を行いたいと考えております。時期につきましては、今年度と同じく、秋のシーズンでの実施と翌平成31年度にかけまして、春の花見シーズンにも実施したいと考えております。  また、議員のご質問にもありますように、城内駐車場の閉鎖との関連は、実施協議会においてもご指摘いただいておりますことから、今後の社会実験におきましては、城内駐車場の閉鎖との関係を踏まえた実験も行うなど、さまざまなケースの実験も必要であると考えております。  このように、社会実験を繰り返しながら、先ほどの課題の解消やよりよい本格実施につなげていきたいと考えておりますので、ご理解をお願いいたします。 820 ◯議長(八木嘉之君) 辻さん。   〔4番(辻 真理子さん)登壇〕 821 ◯4番(辻 真理子さん) ありがとうございました。  市長に申し上げたいのですが、市民あっての市長ですので、これからもよくご検討いただきたいと思います。  以上で私の質問を終わります。 822 ◯議長(八木嘉之君) お諮りいたします。  本日の会議はこの程度にとどめ、延会したいと思います。これにご異議ありませんか。   (「異議なし」と呼ぶ者あり) 823 ◯議長(八木嘉之君) ご異議なしと認めます。よって、本日は延会することに決しました。  明日は、定刻から本会議を開き、本日に引き続き、各議案に対する個人からの質疑ならびに一般質問を行います。  本日はこれをもって延会します。  ご苦労さまでした。            午後6時10分延会 Copyright © Hikone City, All rights reserved. ↑ ページの先頭へ...