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  1. 彦根市議会 2017-09-01
    平成29年9月定例会(第17号) 本文


    取得元: 彦根市議会公式サイト
    最終取得日: 2021-09-16
    ↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1            午前9時00分開議 ◯議長(八木嘉之君) 皆さん、おはようございます。ただいまから本日の会議を開きます。 ────────────────── 日程第1 会議録署名議員の指名 2 ◯議長(八木嘉之君) 日程第1、本日の会議録署名議員の指名を行います。  会議録署名議員に、24番馬場和子さん、および1番谷口典隆君を指名します。 ────────────────── 日程第2 議案第74号から議案第80号ま でおよび諮問第1号から諮問第3号まで (質疑ならびに一般質問) 3 ◯議長(八木嘉之君) 日程第2、議案第74号から議案第80号までおよび諮問第1号から諮問第3号までを一括議題とし、昨日に引き続き、個人からの各議案に対する質疑ならびに一般質問を行います。  15番上杉正敏君。上杉君。   〔15番(上杉正敏君)登壇〕 4 ◯15番(上杉正敏君) 皆さん、おはようございます。本日、トップバッターということで、少し緊張しております。  それでは、私は、9月定例会におきまして、2点の質問をさせていただきます。  まず、大項目1、防災対策について。  大きな被害を出した東日本大震災から6年がたちました。また、震度7の揺れに二度も見舞われ、約19万棟の住宅が被害に遭った未曾有の震災であった熊本地震の発生から1年が過ぎました。今も応急仮設住宅やみなし仮設住宅などに、約4万8,000人が身を寄せています。ようやく仮設住宅の暮らしに慣れつつある被災者ですが、眼前に立ちはだかる多くの課題が心労に追い打ちをかけています。  この数年の大災害を教訓に、女性の視点に立った対策が各地で進み始めています。その知識や技術の習得に向けて内閣府が作成した「男女共同参画の視点からの防災プログラム」が活用されています。2016年6月に作成されました内閣府の研修プログラムは、自治体の職員だけでなく、地域での防災活動の中核となるリーダーや関係者も対象にしております。研修内容は、男女の支援ニーズの違いや具体的な災害を想定した備えを話し合うなど、5部構成となっており、災害の復興・復旧を担う役割も期待されております。  千葉県我孫子市では、今年の2月に避難所での対応について研修を実施し、また大阪府では、昨年の12月に地震対策をテーマに府内の市町村職員向けに研修を実施しました。  こうした全国各地の取り組みから、改めて彦根市における女性視点の防災対策についてお伺いいたします。
     中項目1、女性の視点を防災対策に。  細項目1、防災会議における女性委員の現状は。  平成24年9月定例会において、防災会議委員に女性団体の代表者等を委嘱できるようになって、5年がたちました。初年度から現在に至るまでの経過ならびに現状をお聞かせください。 5 ◯議長(八木嘉之君) 総務部危機管理監。 6 ◯総務部危機管理監(高田秀樹君) 本市の防災会議におけます女性委員につきましては、平成24年9月の条例改正前は委員数31名うち女性3名で、条例改正後、平成25年度は委員数34名うち女性4名、平成26年度は委員数33名うち女性5名、平成27年度は委員数32名うち女性4名、平成28年度から現在までは委員数32名うち女性3名です。 7 ◯議長(八木嘉之君) 上杉君。   〔15番(上杉正敏君)登壇〕 8 ◯15番(上杉正敏君) 総務部危機管理監からお話がありましたように、発足当時は3名で、改正後は4名に増え、一番多い年は5名、また4名になり、現在は3名でのことでした。わかりました。  それでは、細項目2、女性委員登用の困難理由は。  女性委員登用が困難であると聞き及んでおりますが、どのような理由や条件等があるのか、お聞かせください。 9 ◯議長(八木嘉之君) 総務部危機管理監。 10 ◯総務部危機管理監(高田秀樹君) 本市の防災会議の委員につきましては、災害対策基本法に基づき条例で定めておりますことから、委員の大部分が指定された職で構成されております。指定された機関や団体の代表者、役員を初め、その構成メンバーに女性が少ないことが大きな原因であると考えております。 11 ◯議長(八木嘉之君) 上杉君。   〔15番(上杉正敏君)登壇〕 12 ◯15番(上杉正敏君) 総務部危機管理監からのお話ですと、各団体のトップの方が委員になっておられるとのことですが、条例で定めているとはいえ、なぜ各部門のトップでなければならないのか。いろんな会議がありますけれども、防災会議になぜ女性委員を入れるのかというと、震災や災害があって避難所を開設するときに、女性の視点からの声を聞くためです。必ずしも各部門のトップでなければならないのはいかがなものか。各種団体があります。消防団でも、女性の消防団員がおられます。教職員でも、校長先生や教頭先生に女性の方がなられています。看護師や警察官等、あらゆるところで女性が活躍されています。そういったところから委員を登用できないのか。理由があるのならば、お答え願いたいと思います。 13 ◯議長(八木嘉之君) 総務部危機管理監。 14 ◯総務部危機管理監(高田秀樹君) 先ほどもご答弁しましたが、女性委員の確保のために、災害対策基本法自体が平成24年9月に改正されています。その改正により、自主防災組織を構成する者または学識経験のある者という項目が追加され、その中でボランティア、NPO、女性団体の代表者を入れるようになりました。それを受けまして、本市も条例を改正したところです。  一方、防災会議の委員の構成につきましては、同じく災害対策基本法の中で、「都道府県の例による」とされておりますので、滋賀県の防災会議の構成メンバーに一定縛られるところもあります。しかしながら、本市としましては、女性委員の数がこれで十分とは考えておりませんので、今後、改選時期を迎える中で、各種団体あるいは協議会等の中から、女性の適任者をご推薦いただけるような取り組みを進めてまいりたいと考えております。 15 ◯議長(八木嘉之君) 上杉君。   〔15番(上杉正敏君)登壇〕 16 ◯15番(上杉正敏君) 総務部危機管理監がおっしゃいましたように、条例に縛られることなく、柔軟な対応で、NPOなど各種団体からも広く募って、できるだけ多くの女性委員が参画されることを願って、次の質問に移ります。  それでは、細項目3、女性視点での防災対策の充実について、どのような具体化がなされたのか。  この5年間で、女性視点での防災対策にいろいろと取り組まれたとのことですが、実績や成果をお聞かせください。 17 ◯議長(八木嘉之君) 総務部危機管理監。 18 ◯総務部危機管理監(高田秀樹君) 本市では、東日本大震災時に避難所生活において女性の意見が反映されにくかったなどの問題を踏まえまして、平成25年度に作成しました災害備蓄計画で、生理用品、おむつ、粉ミルクの備蓄数を増加したほか、平成26年度には、男女共同参画の視点に配慮した彦根市避難所運営マニュアルを作成し、避難所運営についてはこのマニュアルによるものと市防災計画に記載したところです。  また、このマニュアルでは、避難所運営の意思決定の場である避難所運営委員会に、必ず女性が参加し、女性の意見を取り入れることや、男女別更衣室を確保するなどプライバシーに配慮すること、安全な生活が送れるように見回りを実施するなどして警備を強化すること、女性用トイレを多目に配置すること、備蓄品や支援物資のうち生理用品や下着等の配布は女性が行うこと、妊婦・乳幼児・子どもに対しては個別対応することなどについて記載したところです。  平成26年度には、このマニュアルをもとに17の小学校区ごとに住民説明会を実施し、その後も広く市民を対象に開催している防災出前講座や職員説明会・研修等の場で周知・啓発を図っております。市防災訓練では、毎年度、避難所運営訓練を実施するなど、継続した取り組みを行っているところです。  また、平成27年度、平成28年度の2カ年で実施しました地域防災計画の全面改定におきましては、職員によるワーキンググループ会議で、女性職員からの意見を積極的に取り入れ、生理用品、おむつ、粉ミルク等の1人当たりの必要数の見直しを図り備蓄数を増やしたり、新たな品目として哺乳びん等を追加したりしたところです。 19 ◯議長(八木嘉之君) 上杉君。   〔15番(上杉正敏君)登壇〕 20 ◯15番(上杉正敏君) この5年間の取り組みについてお聞きしましたが、先ほどから女性委員の登用ということで質問をさせてもらっています。現在、危機管理室には女性職員がおられないと記憶しているのですが、女性職員がおられない理由をお聞かせ願いたいと思います。 21 ◯議長(八木嘉之君) 上杉議員、通告外の質問になります。職員の件については通告されておりません。質問を続けていただきたいと思います。  上杉君。   〔15番(上杉正敏君)登壇〕 22 ◯15番(上杉正敏君) それでは、細項目4、内閣府の男女共同参画の視点からの防災研修プログラムの取り組みは。  昨年の6月に内閣府が作成しました男女共同参画の視点からの防災研究プログラムの取り組みについてお聞かせください。 23 ◯議長(八木嘉之君) 山根副市長。 24 ◯山根副市長(山根裕子さん) 本プログラムは、さきの東日本大震災や熊本地震などの災害において、避難所等の災害対策が女性や子育て家庭のニーズに十分対応できていなかった事実が顕在化したことを踏まえ、男女共同参画の視点を持って防災施策を企画・立案および実施できる地方公共団体の職員の育成を目的に、昨年、内閣府が作成されました。  その趣旨は、男女共同参画の視点を防災対策に取り入れることを目指しているのですが、災害時において、女性や子ども、高齢者など多様なニーズを反映させることだけではなく、防災施策の企画・立案に女性が参画するとともに、女性の防災リーダーの育成にも目的がありました。つまり、固定的な性別役割分担意識に捉われない防災対策を講じようとするものであると考えております。  本市においては、女性の就業率は、昨年実施した市民意識調査によると、20歳代から50歳代の平均が70.8%と大変高くなっている一方で、市内の事業所における女性の管理職は約10%と、大変少なく、経済団体においても女性役員がほとんど存在しない状況です。また、本市の防災、農業、商工関係の委員会などにおいては、先ほど総務部危機管理監が答弁されましたとおり、委員の大部分が指定された職で構成されており、指定する機関や団体の代表者・役員に女性が少ないため、女性の役割は低く、全体的に意思決定の場への女性の参画が進まない状況にあります。  さらに、条例だけでなく、意識の上でも女性参画が進まない理由があると思われ、男女共同参画上の大きな問題だと考えております。  今後、女性の参画が可能になるような環境づくりに励むとともに、防災担当と男女共同参画担当職員が協力し、まずは職員研修から本プログラムの内容を取り入れていきたいと考えております。 25 ◯議長(八木嘉之君) 上杉君。   〔15番(上杉正敏君)登壇〕 26 ◯15番(上杉正敏君) 職員研修から始められるとのことでした。内閣府が男女共同参画の視点からの防災研修プログラムを作成されましたので、有意義に活用していただくことを願いまして、次の質問に移ります。  細項目5、若い世代の小・中学生への防災教育の取り組みについて。  彦根市において平成28年3月に発行されました防災教育副読本「明日に向かって」は、小・中学生を対象とした教材となっています。その活用や取り組みについてお聞かせください。 27 ◯議長(八木嘉之君) 教育長。 28 ◯教育長(善住喜太郎君) 小・中学校におきましては、防災教育副読本「明日に向かって」を活用して防災教育を進めております。この防災教育副読本は、教科を初め総合的な学習の時間、特別活動、行事などで防災教育を進めやすい内容としており、「知る」、「備える」、「生かす」という3部から構成されており、子どもの発達段階に応じた防災学習が進められるようになっております。  例えば、教科におきましては、小学校の理科における「気象災害からくらしを守る 雲と天気の変化」や「大地のつくりと変化」の学習、社会科における「私たちの生活と環境」の学習、中学校におきましては「生きている地球の学習」などを深めるために防災教育副読本を活用して、自然災害の歴史や自然災害が起きるメカニズム等について学んでおります。  また、避難訓練の実施の前あるいは実施の後の学習で、訓練の仕方やその大切さを知り、命を守る行動について学ぶ際にも、防災教育副読本を活用して訓練に取り組んでいるところです。 29 ◯議長(八木嘉之君) 上杉君。   〔15番(上杉正敏君)登壇〕 30 ◯15番(上杉正敏君) 昨年、平成28年3月に発行されました防災教育副読本「明日に向かって」を、私も少し見せていただきました。大変わかりやすい教材だと認識しています。教育長がおっしゃったように、いろいろな角度で小・中学校の児童・生徒に教育をされています。在学中はいいのですが、卒業して、大人になられたときに、学校の授業で習った防災意識を持続させるためにはどうすればいいとお考えでしょうか、お聞かせください。 31 ◯議長(八木嘉之君) 教育長。 32 ◯教育長(善住喜太郎君) 防災教育副読本の内容を見ていただきますと、例えば「地域の自然災害」としまして、姉川地震や伊勢湾台風、明治29年の水害、稲枝地区にある石でできた、この辺まで水が来たという洪水標などを身近な生活と関連させて具体的に学べるようになっており、子どもたちの心に残ってくれるものと考えております。 33 ◯議長(八木嘉之君) 上杉君。   〔15番(上杉正敏君)登壇〕 34 ◯15番(上杉正敏君) 確かに、彦根市において過去にあった災害等の例を挙げて教育されています。大人になっても防災意識を持続していくにはどうすればいいのかをお聞きしたのですが、現状を踏まえておっしゃられたので、その内容がお父さんやお母さん、おじいちゃんやおばあちゃんにも伝わるように教育されることを望んで、次の質問に移ります。  それでは、中項目2、避難情報のあり方について。  地震や風水害における避難情報については、これまでにもいろいろと議論を重ねてきたところですが、内閣府において、台風10号による岩手県岩泉町での被災の教訓を踏まえ、避難情報のあり方について名称等の変更がありました。  以下、この件に関する質問をさせていただきます。  細項目1、避難勧告等を受ける立場に立った情報提供のあり方は。  地震や風水害における避難勧告等を受ける立場にある住民は、どのタイミングで避難すればいいのか、迷うところがありますが、彦根市の情報提供のあり方についてお聞かせください。 35 ◯議長(八木嘉之君) 総務部危機管理監。 36 ◯総務部危機管理監(高田秀樹君) 本市が考える避難勧告等を受ける立場に立った情報提供のあり方としましては、まず避難勧告等を発令する際には、対象者を明確にし、対象者ごとにとるべき避難行動がわかるよう伝達することが重要だと考えております。そのため、本年6月に全面改定しました彦根市地域防災計画におきまして、その旨を記載し、台風5号に伴う避難準備・高齢者等避難開始の発表の際にも運用したところです。  次に、平時から市民に対して土地の災害リスク情報や災害時にとるべき避難行動について周知することも重要だと考えております。本市では、7月15日に、地域防災計画の改正に伴い公表しました新たな地震の震度分布や、災害種別ごとの指定緊急避難場所の指定に伴う変更を反映させた新たなハザードマップを全戸配布したところです。また、避難準備・高齢者等避難開始、避難勧告、避難指示(緊急)の名称とともに、それぞれの発令時の状況、避難対象者ととるべき避難行動について正しく理解していただけるよう、現在、ホームページにて周知するとともに、防災出前講座等の場においても周知を図っているところです。  さらに、住民の避難を促すための情報提供を充実させることも重要であると考えておりますことから、本市における災害から身を守るため大変重要な情報入手手段として、彦根市メール配信システム、テレビ、ラジオ、ホームページ、災害用ツイッター等があることを、ホームページ、市民防災マニュアル、防災出前講座、防災展、エフエムひこねの放送等、あらゆる機会を使って周知しているところです。 37 ◯議長(八木嘉之君) 上杉君。   〔15番(上杉正敏君)登壇〕 38 ◯15番(上杉正敏君) 情報提供のあり方について、メール配信やテレビ、ラジオ、FM放送などがありましたけれども、住民に危険情報を知らせる前に、避難所が必要となるような事態になれば、市の職員も出向いていかなければいけないと思うのです。職員への情報提供は現状で十分だとお考えなのでしょうか。 39 ◯議長(八木嘉之君) 総務部危機管理監。 40 ◯総務部危機管理監(高田秀樹君) ただいま再質問をいただいた点につきましては、さきの6月定例会でも触れられた部分ですが、その後、危機管理室におきまして、メール配信システムの更新時期と重なったこともあり、職員に向けて一斉メール配信ができないか、システム的な検討をさせていただき、ようやく技術上の問題はクリアできたところです。今後は、職員向けにそのシステムへの登録を促し、災害時の職員への情報提供あるいは安否確認等に使用していきたいと考えているところです。 41 ◯議長(八木嘉之君) 上杉君。   〔15番(上杉正敏君)登壇〕 42 ◯15番(上杉正敏君) 市民の生命・財産を守る市の職員の皆様には、住民の方よりも早く情報を入手し、それぞれの役割を果たせるようにしていただきたいと願いまして、次の質問に移ります。  細項目2、要配慮者の避難の実効性を高める方法は。  災害時にいち早く避難を求めなければならない要配慮者に対し、彦根市としてどのような取り組みや対策を考えているのか、お聞かせください。 43 ◯議長(八木嘉之君) 総務部危機管理監。 44 ◯総務部危機管理監(高田秀樹君) 本市としまして、要配慮者の避難の実効性を高めるためには、避難情報を確実に素早く伝達することが重要であると考えております。現在、本市では、民間の福祉施設、幼稚園、保育所等の要配慮者利用施設に対しまして、本市の総合情報配信システム内の緊急通報システムにメール、電話、ファックスをご登録いただき、風水害時の避難情報を施設職員に確実に伝達できるようにしております。  同様に、自治会の代表者についても同システムに登録いただいており、避難情報を受信した代表者が連絡網を通じて自治会住民に伝達することで、施設におられない在宅の要配慮者に対しても速やかに伝達していただけるほか、一定の要件に該当する方については災害時避難行動要支援者登録制度を活用いただくことで、地域の方の手助けで安全に避難していただけるように取り組んでいるところです。  また、要配慮者利用施設側の対策としましては、施設設置時に策定される非常災害対策計画については多くの施設が火災のみの計画となっている現状から、自然災害についても具体的に避難計画を作成し、平時から避難訓練を実施していただくことが重要であると考えております。  このことにつきましては、平成29年6月の水防法の改正により、要配慮者利用施設の管理者に、風水害や土砂災害における避難計画の策定が義務づけられ、現在、国では、平成33年までの避難計画の策定および避難訓練の実施を目指してモデル施設を指定し、地方自治体の具体的な関与方法等について検証されているところです。  本市としましても、今後の国や県の動向を見ながら、市関係部局と協議してまいりたいと考えております。 45 ◯議長(八木嘉之君) 上杉君。   〔15番(上杉正敏君)登壇〕 46 ◯15番(上杉正敏君) ありがとうございます。有事が発生した場合の弱い立場の方の避難のあり方については、彦根市が率先して、モデル地区となるような取り組みをしていただきたいと思います。  それでは、細項目3、ちゅうちょなく避難勧告等を発令するための体制は。  大規模災害が発生し避難勧告等を発令することは、そのタイミングを一歩間違えると人命に大きくかかわることになりますが、発令するための体制はどのようになっているのか、お聞かせください。 47 ◯議長(八木嘉之君) 総務部危機管理監。 48 ◯総務部危機管理監(高田秀樹君) 本市では、本年6月に改正しました彦根市地域防災計画におきまして、ちゅうちょなく避難勧告等を発令するための体制の構築を行っております。  まず、一つ目としまして、避難に関する情報等の発令は、従来どおり、原則、市長が行うものとしておりますが、今回の改正におきましては、新たに突発的な事態や緊急を要する場合には、私の判断で避難勧告等を発令できることとしました。なお、私の判断による発令後は、速やかに市長へ報告することとしております。  二つ目としまして、近年、全国で頻発しております土砂災害に備えるため、警戒第1号体制の段階で避難所開設運営職員が出務する体制とし、避難勧告等発令後は速やかに避難所の開設ができるようにしました。  さらに、ちゅうちょなく避難勧告等を発令するためには、災害時の業務を全庁的な協力体制のもとで分担して実施していくことが必要不可欠であることから、昨年度に実施しました防災計画改正に伴うワーキンググループ等において、職員の理解を深めるとともに、災害時の役割分担の見直しについて議論し、より庁内の協力体制がとれるように事務分掌を改正したところです。  また、全職員が市の警戒体制や市民へ情報発信した内容を把握しておくことも非常に重要であることから、先ほどもご答弁申し上げましたように、総合情報配信システム内の緊急通報システムを利用し、全職員を対象にメールで情報発信をしていく方法についても現在検討しているところです。 49 ◯議長(八木嘉之君) 上杉君。   〔15番(上杉正敏君)登壇〕 50 ◯15番(上杉正敏君) ありがとうございます。  それでは、細項目4、避難情報に係る名称の変更の意図は。  皆さんご存知のように、今年になって、避難情報の名称が、避難指示から避難指示(緊急)に変更になり、避難勧告はそのままで、避難準備情報は避難準備・高齢者等避難開始に変更となりました。これらの変更の意図するところはどのようなところにあるのか、お聞かせください。
    51 ◯議長(八木嘉之君) 総務部危機管理監。 52 ◯総務部危機管理監(高田秀樹君) 避難情報に係る名称の変更は、議員ご指摘のとおり、平成28年8月の台風10号による水害で、岩手県岩泉町の高齢者施設の入所者が被災されたことを教訓とし、政府が避難に関する情報提供の改善方策等について検討された結果、避難情報に係る名称が変更されることとなったものです。  政府による検証結果では、もともと避難準備情報には高齢者等の避難に時間を要する人およびその支援者の避難開始を促す意味も含まれていたものの、その意味するところが正確に伝わっておらず、岩泉町の高齢者施設では適切な避難行動がとられず、入所者9名全員が逃げ遅れて亡くなられるという事態となりました。  このような事態を踏まえまして、高齢者等が避難を開始する段階であるということを明確に誰にでもわかりやすくするため、避難準備情報につきましては、避難準備・高齢者等避難開始に変更されることとなりました。同様に、切迫度が高まっていることが伝わるように、避難指示は避難指示(緊急)と名称変更されたものです。 53 ◯議長(八木嘉之君) 上杉君。   〔15番(上杉正敏君)登壇〕 54 ◯15番(上杉正敏君) 今年の台風5号でも彦根市から避難情報が出されたと思うのですが、その地域や基準についてはどのように発令されましたか。 55 ◯議長(八木嘉之君) 総務部危機管理監。 56 ◯総務部危機管理監(高田秀樹君) このたびの台風5号は、8月7日から8日にかけて彦根市に接近したもので、土壌雨量指数が高まってきて、大雨警報の発表の基準値に近づきました。そのため、土砂災害への警戒が必要であると判断し、土砂災害警戒地域を擁している各自治会向けに避難準備・高齢者等避難開始を発表しました。その後、土壌雨量指数や今後の降雨等の状況を判断し、土砂災害の危険性が低くなってきたということで、解除の発表をしました。  なお、このときには自主避難施設を開設しておりましたが、その後、土砂災害の警戒が必要となったことから、指定避難所に変更して開設したところです。 57 ◯議長(八木嘉之君) 上杉君。   〔15番(上杉正敏君)登壇〕 58 ◯15番(上杉正敏君) ありがとうございます。危機管理室を中心に、防災対策についていろいろと質問をさせていただきました。市民の尊い命にかかわる問題です。「国の動向を見ながら」というような答弁もありましたが、受け身になることなく、職員の皆さんが彦根市独自の災害に対する意識を今まで以上に持っていただいて、今後も取り組みを進めていただきたいと思います。  次に、大項目2、福祉施設等の充実について。  私は、これまでにも何度か福祉施設の充実について質問や要望をさせていただきました。今回は、その中でも重症心身障害者施設に絞って質問させていただきます。  皆さんもご存じのように、重症心身障害者の方は、1人での生活は不可能であり、他人の介護が必要とされています。現在、湖東圏域においては、残念ながら、グループホームや障害者支援施設の居住支援機能と生活介護等の地域支援機能を兼ね備えた地域生活支援拠点がありません。  そこで、今回は、このような施設が一日も早くできることを願い、以下の質問をさせていただきます。  中項目1、重症心身障害者施設の充実を。  細項目1、増築後の重症心身障害者彦愛犬通園施設「せいふう」は。  今年5月の補正予算で増築が承認されました「せいふう」の現状はどこまで進んでいるのか、お聞かせください。 59 ◯議長(八木嘉之君) 福祉保健部長。 60 ◯福祉保健部長(牧野 正君) 重症心身障害者通園施設「せいふう」の増築整備工事の進捗状況ですが、本年5月市議会臨時会におきまして、増築整備に係る負担金の補正予算をご承認いただいた後、社会福祉法人青い鳥会の理事会において、工事の進め方や入札指名業者の選定方法などについて協議が行われ、去る8月30日に実施された指名競争入札により、施工業者を決定されました。  現在は、施工業者と工程等について調整されている段階にあり、10月初旬から工事に着工される予定であると聞き及んでおります。 61 ◯議長(八木嘉之君) 上杉君。   〔15番(上杉正敏君)登壇〕 62 ◯15番(上杉正敏君) 8月30日に施工業者が決定し、10月1日から工事開始とのことですが、来年4月にオープンする予定と記憶しています。間に合うのでしょうか。 63 ◯議長(八木嘉之君) 福祉保健部長。 64 ◯福祉保健部長(牧野 正君) 先ほど答弁しましたように、工事開始は10月初旬です。平成30年2月末までには竣工する予定であると法人から確認しております。したがいまして、来年4月のオープンには間に合うものと考えております。 65 ◯議長(八木嘉之君) 上杉君。   〔15番(上杉正敏君)登壇〕 66 ◯15番(上杉正敏君) ありがとうございます。  それでは、細項目2、第4期障害福祉計画はどのように進んでいるのか。  平成29年度までとなっている第4期障害福祉計画はどのように進んでいるのか、お聞かせください。 67 ◯議長(八木嘉之君) 福祉保健部長。 68 ◯福祉保健部長(牧野 正君) 第4期彦根市障害福祉計画では、「いつまでも安心して暮らせるサービスの提供」を基本方針の一つに掲げ、重症心身障害等の多種多様な障害特性に対応できる人材の確保等の体制整備の支援や重症心身障害者通園施設の職員配置等の運営支援を行うことを対応策として位置づけ、各種事業を実施しております。  その中で、地域生活支援拠点等につきましては、国の指針に基づき、計画期間の平成29年度末までに湖東福祉圏域に1カ所整備することを目標としておりました。この目標を達成するため、重症心身障害や強度行動障害といった手厚い支援が必要な障害のある人に特化した当該支援拠点等の整備に向け、湖東地域障害者自立支援協議会などで検討を重ねてまいりましたが、現在のところ、整備する段階には至っておりません。  なお、当該支援拠点等につきましては、現在、県内では1カ所もありません。また、全国でも、最新の情報として公表されております平成28年9月1日現在で、20市町村、2圏域の22カ所にとどまり、なかなか整備が進んでいない状況です。 69 ◯議長(八木嘉之君) 上杉君。   〔15番(上杉正敏君)登壇〕 70 ◯15番(上杉正敏君) この件につきましては、また細項目5でお聞きしたいと思います。  次に、細項目3、湖東地域障害者自立支援協議会での検討内容は。  重症心身障害のある人にも対応できる拠点整備に関して、湖東地域障害者自立支援協議会で検討されていると聞き及んでいますが、その内容はどのようなものか、お聞かせください。 71 ◯議長(八木嘉之君) 福祉保健部長。 72 ◯福祉保健部長(牧野 正君) 湖東福祉圏域におきましては、重症心身障害者や強度行動障害者に特化した地域生活支援拠点等の整備に向けて、湖東地域障害者自立支援協議会に設置する重心部会および行動障害部会において、本圏域における各ライフステージで利用できる制度やサービス等社会資源の状況確認、課題などについて整理をしていただいております。 73 ◯議長(八木嘉之君) 上杉君。   〔15番(上杉正敏君)登壇〕 74 ◯15番(上杉正敏君) 湖東地域障害者自立支援協議会のメンバーはどのような人なのか。また、その協議会の開催頻度を教えてください。 75 ◯議長(八木嘉之君) 福祉保健部長。 76 ◯福祉保健部長(牧野 正君) 湖東地域障害者自立支援協議会の構成メンバーですが、湖東福祉圏域の障害福祉サービス事業者、障害当事者団体、就労支援機関、教育機関、行政機関等です。  当該協議会には、全体会や定例会、事務局会、その他六つの部会があり、このうち全体会および定例会はそれぞれ年2回の開催、事務局会および特に施設についての協議をいただいている二つの部会も含め六つの部会はおおむね一月から二月ごとに開催されている状況です。 77 ◯議長(八木嘉之君) 上杉君。   〔15番(上杉正敏君)登壇〕 78 ◯15番(上杉正敏君) 六つの部会とお聞きしたのですが、六つの部会全てに福祉保健部の職員が入っているのでしょうか。 79 ◯議長(八木嘉之君) 福祉保健部長。 80 ◯福祉保健部長(牧野 正君) 六つの部会の構成ですが、地域移行部会、居宅サービス部会、労働部会、児童部会、施設整備を検討いただいている行動障害部会、重心部会とありまして、それぞれに行政の職員も入って、協議をしているところです。 81 ◯議長(八木嘉之君) 上杉君。   〔15番(上杉正敏君)登壇〕 82 ◯15番(上杉正敏君) それでは、細項目4、重症心身障害者の老後は。  重症心身障害者を持つ親御さんが、年をとっていくことに対し、子どもの老後における介護を心配されていますが、この件についてどのように考えているのか、お聞かせください。 83 ◯議長(八木嘉之君) 福祉保健部長。 84 ◯福祉保健部長(牧野 正君) 重症心身障害者を持つ親御さんの高齢化等に伴い、重症心身障害者の将来的な暮らしの場に対する不安は非常に大きいものがあると考えております。家族等の支援だけで在宅生活が困難になった場合には、今まで以上に居宅介護等のサービスを増やして対応する、あるいは施設入所をするという方法が考えられます。  現在、重症心身障害者を専門に対応している県内入所施設としましては、びわこ学園医療福祉センター草津および野洲の2カ所のみとなっております。そのほかに対応が可能な病院や施設は、国立病院機構紫香楽病院および5カ所の旧身体障害者療護施設があります。施設入所の場合は、希望したらすぐに入れるわけではありませんので、もう少し先には施設に入所しなければならなくなるだろうとなった場合に、早目に障害福祉課へご相談していただくことになります。  また、地域で施設やグループホームへ入所して生活したいと希望される重症心身障害者の方もおられますが、現時点では、当該施設やグループホームを運営していただける担い手が本圏域内にはない状況にあり、重症心身障害者対応型の施設やグループホームの計画は具体的になっておりません。  しかし、本市障害福祉計画において、本圏域内で重症心身障害者にも対応できる拠点等の整備ができないか、湖東地域障害者自立支援協議会などで検討を進めていただいていることとあわせ、びわこ学園医療福祉センターのように入所可能な施設を県北部地域にも開設されるよう、国・県へ強く要望しておりますので、ご理解をいただきますようお願いいたします。 85 ◯議長(八木嘉之君) 上杉君。   〔15番(上杉正敏君)登壇〕 86 ◯15番(上杉正敏君) 続きまして、細項目5、今後の重症心身障害者施設の展望は。  国の方からは、平成29年度までに各圏域(市町)内に1カ所以上の地域生活支援拠点整備を目標とするように指針が示されましたが、今後の展望をお聞かせください。先ほど、第4期障害福祉計画で、平成29年度中に湖東圏域に拠点を整備するとのことでしたが、今後の展望についてお聞かせください。 87 ◯議長(八木嘉之君) 福祉保健部長。 88 ◯福祉保健部長(牧野 正君) 国の第5期障害福祉計画の基本方針におきまして、現在、地域生活支援拠点等の整備が全国的に必ずしも進んでいない状況に鑑み、引き続き、第4期計画の成果目標を維持することとし、平成32年度末までに各市町または各圏域に少なくとも1カ所整備することを基本とすると示されたところです。  これに基づき、現在策定中である本市の第5期障害福祉計画におきまして、平成32年度末までに本圏域内に1カ所以上地域支援生活拠点等を整備することを目標に掲げ、引き続き、検討してまいりたいと考えておりますので、ご理解をお願いいたします。 89 ◯議長(八木嘉之君) 上杉君。   〔15番(上杉正敏君)登壇〕 90 ◯15番(上杉正敏君) 第4期で達成できなかったということで、続けて第5期、平成32年度までが目標とのことでした。彦根市単独でできるような事業ではないことは重々理解しているので、1市4町あるいは湖東圏域、さらに湖北も含めた圏域で、県や国レベルで推し進めていただかなければ実現しない問題だと思うのです。彦根市として、今後3年間で、実現するためにやらなければならないことは何ですか。お考えがあれば教えてください。 91 ◯議長(八木嘉之君) 福祉保健部長。 92 ◯福祉保健部長(牧野 正君) 現在、湖東地域障害者自立支援協議会で協議いただいていますが、重症心身障害者や強度行動障害者に特化した地域生活支援拠点等を整備していく上での課題が幾つか挙がっております。人材の確保や医療機関との連携、緊急時の対応の困難さ、手厚い支援が必要となるため人件費等運営費用の問題などもあり、運営主体となる法人がなかなかないことが大きな理由です。それぞれがなかなか難しい課題ですけれども、これらの課題について愛知犬上地域4町や障害福祉サービス事業所等と連携しながら、当該拠点の整備に向けて一歩でも前へ進めるように市としても取り組んでまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。 93 ◯議長(八木嘉之君) 上杉君。   〔15番(上杉正敏君)登壇〕 94 ◯15番(上杉正敏君) 大変難しい問題だと思います。特別養護老人ホームなどの施設を設置するにしても、なかなか人材がそろわないのに、重症心身障害者を受け入れることが難しいのは重々わかります。ただ、重症心身障害者を抱えている親御さんは強く願っておられます。湖東圏域でも数十人というレベルかもしれませんが、今は通所で何とかなっていても、草津や紫香楽にまで足を運ばなければならないという現状を踏まえて、ぜひ実現していただくことを願いまして、次の問題に移ります。  それでは、中項目2、子ども・若者支援のあり方について。  細項目1、彦根市子ども・若者総合相談センターの状況は。  昨年10月に設置されました彦根市子ども・若者総合相談センターの利用状況をお聞かせください。 95 ◯議長(八木嘉之君) 子ども未来部長。 96 ◯子ども未来部長(高橋嘉子さん) 本市におきまして、昨年10月に開設しました子ども・若者総合相談センターは、子ども・若者育成支援推進法第13条に規定する相談等の拠点として、社会生活を円滑に営む上での困難を有する子ども・若者の育成支援に関する相談に応じ、関係機関の紹介、その他必要な情報の提供および助言を行っており、特定非営利活動法人へ業務委託を行っています。  センターは、平日月曜日から金曜日までの午前9時から正午、午後1時から午後5時まで開設しており、おおむね15歳から39歳までの子ども・若者に対して、支援相談員による相談のほか、週1回の臨床心理士によるカウンセリング、週2回、午前中に開設しているサロン事業に取り組んでおります。  昨年、平成28年10月から平成29年3月までの半年間の活動実績としましては、相談件数は延べ126件で、その内訳は総合相談が延べ73件、臨床心理士によるカウンセリングが延べ53件でした。相談内容は、就職・就労に関することが最も多く、ニート・引きこもりに関すること、健康不安、人間関係に関することの順で、相談者は家族・親族からが53.8%、本人からは37.2%でした。また、若者の居場所としてのサロンでは、ゲームや切り絵、立体工作などの活動をしており、その利用者数は延べ30人でした。 97 ◯議長(八木嘉之君) 上杉君。   〔15番(上杉正敏君)登壇〕 98 ◯15番(上杉正敏君) 昨年の10月から今年の3月までの相談件数が126件あったということで、活用されていると認識しています。ただ、運営はNPO法人に委託されていると聞き及んでいますが、行政は一切関知していないのでしょうか。 99 ◯議長(八木嘉之君) 子ども未来部長。 100 ◯子ども未来部長(高橋嘉子さん) さきの答弁でお答えしましたとおり、彦根市子ども・若者総合相談センターは、特定非営利活動法人へ業務委託を行っておりますが、福祉センター内に開設していることから、所管する子ども・若者課では、当センターから必要に応じて連絡や相談を受けております。また、相談センターから相談対応等の業務実績の報告を、毎月、書面と口頭で受け、相談センター内でのケース検討会へも子ども・若者課職員が同席するほか、他機関との個別ケース検討会にも必要に応じて同席しており、国・県等の研修情報を相談センターへ周知し、相談センター職員の参加の取りまとめをするなど、常に連携をとって対応しているところです。  平成28年10月に相談センターがオープンし、子ども・若者への支援体制を構築しているところで、相談センターと市とが協働して、よりよいものとするために取り組みを進めているところですので、ご理解の方、お願いいたします。 101 ◯議長(八木嘉之君) 上杉君。   〔15番(上杉正敏君)登壇〕 102 ◯15番(上杉正敏君) 私も、NPO法人に丸投げされているとは思っていなかったのですが、一般市民の方から「せっかく子ども・若者の居場所をつくっていただいたのに、行政は丸投げしているのではないか」との声をお聞きしましたので、改めて質問した次第です。  続きまして、細項目2、彦根市子ども・若者支援地域協議会のメンバーは。  今年の2月に立ち上げられました協議会のメンバー構成はどのようになっているのか、お聞かせください。 103 ◯議長(八木嘉之君) 子ども未来部長。 104 ◯子ども未来部長(高橋嘉子さん) 彦根市子ども・若者支援地域協議会は、子ども・若者育成支援推進法第19条に基づき、社会生活を円滑に営む上での困難を有する子ども・若者に対して関係機関や団体が行う支援の効果的かつ円滑な実施を図るために設置したもので、本年2月に第1回の代表者会議を開催しました。  協議会は、教育、福祉、保健、医療、矯正・更生保護、雇用、そのほか子ども・若者の育成支援に関連する分野の関係機関で構成しております。彦根公共職業安定所や彦根警察署、県立精神保健福祉センター、県湖東健康福祉事務所、県彦根子ども家庭相談センター、県立高等学校、養護学校、市立小・中学校、市内私立高等学校、市内の大学、彦根市社会福祉協議会、彦根市民生委員児童委員協議会連合会、一般社団法人彦根医師会、彦根保護区保護司会、彦根市青少年指導委員会、彦根商工会議所、彦根市青少年育成市民会議、彦根市PTA連絡協議会のほか、学識経験者や市の関係部局がメンバーとなっております。
     なお、平成29年度からは、子どもの貧困対策にも取り組んでいくために、彦根市保育協議会、市内私立幼稚園・認定こども園、滋賀弁護士会を新たに構成機関に追加して、協議会を開催していく予定をしております。 105 ◯議長(八木嘉之君) 上杉君。   〔15番(上杉正敏君)登壇〕 106 ◯15番(上杉正敏君) ありがとうございます。今年2月に立ち上げられた協議会ということで、どの程度進んでいるのかと思っていました。  最後に、細項目3、彦根市子ども・若者支援地域協議会の活動状況は。  協議会が立ち上げられて半年が過ぎたところですが、これまでの活動状況をお聞かせください。 107 ◯議長(八木嘉之君) 子ども未来部長。 108 ◯子ども未来部長(高橋嘉子さん) 社会生活を円滑に営む上での困難を有する子ども・若者を包括的に支援するために設置しています彦根市子ども・若者支援地域協議会におきましては、子ども・若者の支援に必要な情報の交換および連絡調整、子ども・若者の支援に必要な体制の整備、子ども・若者の支援に関する調査・研究および広報・啓発に取り組むこととしております。平成29年2月にまず代表者会議を開催し、その役割を共有したところです。  また、子ども・若者への支援を行っていくための進行管理や情報交換を行う実務者会議や個別ケース検討会議を開催していくこととしております。  なお、今年度は、子ども・若者支援地域協議会の設置・活用の推進および複合的な困難を有する子ども・若者を地域において切れ目なく伴奏型で支援するためのネットワークを強化していくために、内閣府所管の子ども・若者支援地域ネットワーク強化推進事業を活用し、支援体制整備に係るスーパーバイズや支援に携わる人材養成のための講習会、先進地域の視察を実施する予定です。その第1回目として、協議会を構成する庁内関係所属などが集まり、アドバイザーを招いての事例検討会を8月に開催しました。今後さらにこの事例検討会を4回開催する予定で、構成機関の顔の見える関係づくりや連携・協力体制を構築していくこととしております。 109 ◯議長(八木嘉之君) 上杉君。   〔15番(上杉正敏君)登壇〕 110 ◯15番(上杉正敏君) 半年が過ぎて、いろいろな活動をされていることを理解しました。協議会を今後も発展させていくための課題があれば、お聞かせください。 111 ◯議長(八木嘉之君) 子ども未来部長。 112 ◯子ども未来部長(高橋嘉子さん) 今後の課題という再質問をいただきました。  これまでの答弁でもわかりますように、本市におきまして、社会生活を円滑に営む上での困難を有する子ども・若者を支援する取り組みは、昨年度から本格的に始まったところです。相談などの拠点となります彦根市子ども・若者総合相談センターを開設し、子ども・若者の育成支援に関連するさまざまな分野の関係機関で構成する彦根市子ども・若者支援地域協議会を設置し、動きを始めました。  困難を有する子ども・若者が一歩を踏み出し、自分らしく生活していくために必要となる社会資源、特に義務教育終了後の進路を決めていない人、高校や大学を中途退学して学校などと関係が希薄になっている若者への支援は、まだまだ整備されていない現状です。また、支援を必要とする子ども・若者は、社会とも支援機関ともつながりにくい状態です。こうした課題を解決するためにも、子ども・若者総合相談センターと子ども若者支援地域協議会が有効に機能する必要があり、支援につながりにくい子ども・若者への周知や本市の現状を把握し、課題解決に向けて議論していかなければならないと考えております。  今年度は、内閣府が協議会への立ち上げ支援として実施する子ども・若者支援地域ネットワーク強化推進事業を活用して、協議会の構成機関のよりよい連携や協力体制がしっかり構築されるように取り組みを進めていきますので、ご理解の方、お願いいたします。 113 ◯議長(八木嘉之君) 上杉君。   〔15番(上杉正敏君)登壇〕 114 ◯15番(上杉正敏君) ありがとうございます。昨年10月に設置されました彦根市子ども・若者総合相談センターが、15歳から39歳までという限定された範囲ですが、子ども・若者の居場所として気軽に利用できるセンターを目指して、これからも頑張っていただくことを願いまして、私の本日の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。 115 ◯議長(八木嘉之君) 23番西川正義君。西川君。   〔23番(西川正義君)登壇〕 116 ◯23番(西川正義君) 私は、9月定例会におきまして、大項目2点について質問をいたします。市長を初め、執行部の皆様の明快な答弁を期待しております。  まず、大項目1、JR稲枝駅西側地区の開発について。  JR稲枝駅舎の改築整備につきましては、大正8年の駅舎開業以来、約100年という長い年月を経て老朽化した駅舎を、地元の強い要望の末、平成20年に調査費が計上され、稲枝駅橋上化・自由通路整備計画が多くの課題を克服し、平成26年に仮駅舎の建設工事が着工され、その後、新駅舎の工事が進められました。軟弱地盤や基礎工事における石炭燃え殻の埋設による濁水が発生するなど想定外の問題が起こりましたが、市当局の多大なご努力を得まして、昨年12月に稲枝駅橋上化・自由通路完成式典が挙行され、彦根市南部の玄関口として、東西自由通路を備えた稲枝駅の新駅舎が完成し、供用開始の運びとなりました。  また、東西の駅前広場の整備につきましては、平成29年度から平成30年度にかけて整備予定の計画と伺っております。  これまで、稲枝駅舎改築整備に尽力いただきました市当局および関係各位に感謝をする次第であります。  さて、今回、駅舎西口が開設されたことに伴い、従来にも増して、稲枝駅西側地区の開発は地域住民の大きな願いとなっています。また、喫緊に解決しなければならない課題であると考えております。  平成25年8月には、稲枝駅西側地区開発に関係し民間事業者からの出店申し出があり、その後、紆余曲折はありましたが、地域の長年の懸案でもあり、私自身も稲枝まちづくり協議会の会長として当初からかかわってきたところです。その間、平成26年9月定例会で質問をさせていただき、同議会におきまして、稲枝駅西側地区開発に係る請願も議決いただいたところですが、今日に至るまで開発に向けての具体的な方向は全く見えてこない状況であります。  このような現状を鑑み、今回、質問をさせていただくものです。  中項目1、現在の市の取り組み状況について伺います。  細項目1、稲枝駅西側地区の開発は。  大久保市長が1期目の市長選に立候補された際、公約として掲げられたことであり、また私が平成26年9月定例会において質問して以来、3年が経過したことを踏まえて、現在の市長の思いをお伺いいたします。 117 ◯議長(八木嘉之君) 市長。 118 ◯市長(大久保 貴君) 西川議員のご質問にお答え申し上げます。  JR稲枝駅西側地区の開発につきましては、長年の地域の悲願ですし、私としましても、実現に向けて強い気持ちで取り組むという考えは少しも変わっておりません。  議員からご質問いただいたときから3年が経過しておりますが、この間、彦根市都市計画マスタープランへの位置づけや都市計画公園の整備の表明などをお示しし、まちづくりの実現に向けて進めているところです。 119 ◯議長(八木嘉之君) 西川君。   〔23番(西川正義君)登壇〕 120 ◯23番(西川正義君) 市長にご答弁いただきましたが、3年前のご答弁と全く一緒の答弁です。実現に向けて力を入れていくということは、3年前もおっしゃられました。では、市長は何をされたのか、お教えいただきたいと思います。 121 ◯議長(八木嘉之君) 市長。 122 ◯市長(大久保 貴君) これまでも申し上げてまいりましたが、大変難しい問題がたくさんあります。職員とともに庁内調整を進め、県あるいは国に対しての働きかけもさせていただきました。なお非常に難しい課題がありますが、引き続き働きかけを強め、着実に進んでいくように努力していきたいと考えております。 123 ◯議長(八木嘉之君) 西川君。   〔23番(西川正義君)登壇〕 124 ◯23番(西川正義君) 市長から答弁をいただきましたが、「そうですか」と言うわけにはまいりません。この3年間、どのようにされたのかは、また後ほどお尋ねしたいと思います。  細項目2、現時点における稲枝駅西側地区開発について。  彦根市として、国・県にどのような手続や認可を受けなければならないのか。どうしたら認可を受けられるのか。方策について具体的にお尋ねいたします。 125 ◯議長(八木嘉之君) 都市建設部長。 126 ◯都市建設部長(山本茂春君) 開発に向けた国・県への認可方法としまして、都市計画法上の手続は、当該地区が農業振興地域の整備に関する法律に基づく農用地でありますことから、その除外が済ましてから、滋賀県との協議・手続を行い、彦根市が地区計画の都市計画決定を行います。その後、その地区計画に整合した民間の開発行為を彦根市が許可していくことになります。  なお、農地転用許可も同時に取得していただくことになります。 127 ◯議長(八木嘉之君) 西川君。   〔23番(西川正義君)登壇〕 128 ◯23番(西川正義君) 農業振興地域の解除と地区計画という大きな二つの柱があると思いますが、3年前にも市の方からそういったお話が出されました。今までに県や国に対して農業振興地域の解除についての要請や相談等をなされたのか、お教えいただきたいと思います。 129 ◯議長(八木嘉之君) 都市建設部長。 130 ◯都市建設部長(山本茂春君) 当部としまして、都市計画の開発の関係する部分において、県の都市計画担当課の方と協議をさせてもらっています。 131 ◯議長(八木嘉之君) 西川君。   〔23番(西川正義君)登壇〕 132 ◯23番(西川正義君) 今の答弁はよくわかりませんでした。具体的に、稲枝地区開発について県への要請や相談はされているのですか。もう一度、お尋ねいたします。 133 ◯議長(八木嘉之君) 都市建設部長。 134 ◯都市建設部長(山本茂春君) ご質問のとおり、稲枝地区の開発について、県の都市計画部署と協議をさせてもらっています。 135 ◯議長(八木嘉之君) 西川君。   〔23番(西川正義君)登壇〕 136 ◯23番(西川正義君) 県の方からは「そういう要請を受けたことがない」というように漏れ聞いています。  細項目3、稲枝駅西側地区開発について、現在、都市建設部などで進められている作業はどのような内容なのか、お教えいただきたいと思います。 137 ◯議長(八木嘉之君) 都市建設部長。 138 ◯都市建設部長(山本茂春君) 平成29年3月に彦根市都市計画マスタープランを改定し、当該まちづくりを位置づけたところです。現在、取り組んでおりますのは、市街化調整区域における地区計画制度の運用基準の策定のための検討と、農用地の除外に向けた協議・調整を行っているところです。 139 ◯議長(八木嘉之君) 西川君。   〔23番(西川正義君)登壇〕 140 ◯23番(西川正義君) 平成26年9月の議会で、当時の都市建設部長は「都市計画マスタープランの改定作業を進めるとともに、市街化調整区域における地区計画の運用基準の制定を同時に進める」と回答されています。  細項目4、市街化調整区域における地区計画制度の運用基準というのはどのような内容なのか、お教えいただきたいと思います。 141 ◯議長(八木嘉之君) 都市建設部長。 142 ◯都市建設部長(山本茂春君) 市街化調整区域等における地区計画制度の運用基準は、市街化調整区域内において、地区計画の案の作成に関し、適用区域の制限や区域の設定条件、権利者の合意形成の条件などを規定するものです。本来、市街化調整区域は、このような大規模な開発は認められないものですが、運用基準を策定することで、市街化調整区域ではあるものの、市街化調整区域の良好な環境の維持と農林・漁業との調和のとれたものに対して、運用基準というルールをもって認めていくためのものです。これは、JR稲枝駅西側地区だけを前提とするものではなく、彦根市全体における市街化調整区域の地区計画が本当に必要なものなのかを判断していく基準となるものです。  なお、市街化を進めるべき市街化区域に影響を及ぼさないという整理など、十分な検討が必要となってくるものです。 143 ◯議長(八木嘉之君) 西川君。   〔23番(西川正義君)登壇〕 144 ◯23番(西川正義君) 答弁いただきましたように、市街化調整区域等における地区計画制度の運用基準につきましては、滋賀県に13の市がある中で、9市がこの運用基準を制定されています。3年前にもお話しましたが、運用基準ができていないのは、彦根市、湖南市、甲賀市、高島市だけで、それ以外は全てできています。非常に遅れている。また、市街化調整区域は、彦根市の4分の3の面積を占めていますので、特に市街化調整区域等における地区計画制度の運用基準は必要です。稲枝だけに限りませんが、今はやはり稲枝地区ということで進めていただきたい。  細項目5、都市計画マスタープランに基づく市街化調整区域等における地区計画制度の運用基準の策定について、平成26年9月定例会におきまして、「都市計画マスタープランの改定と同時に進めていきたい」と答弁されています。都市計画マスタープランは今年3月に改定されています。当然、運用基準が策定されていると考えますが、策定状況について伺いたいと思います。 145 ◯議長(八木嘉之君) 都市建設部長。 146 ◯都市建設部長(山本茂春君) 市街化調整区域等における地区計画制度の運用基準につきましては、現在、策定に向けた検討を進めております。また、地域にもお示ししているとおり、本年度中の策定を予定しておりますので、ご理解をお願いいたします。 147 ◯議長(八木嘉之君) 西川君。   〔23番(西川正義君)登壇〕 148 ◯23番(西川正義君) 平成26年9月定例会では、「マスタープランの改定作業と同時に運用基準の制定を行います」という答弁をされています。ただいまの答弁とは乖離していると思いますが、どのように捉えたらいいのか、お教えください。 149 ◯議長(八木嘉之君) 都市建設部長。 150 ◯都市建設部長(山本茂春君) 運用基準につきましては、いろいろな規定等があり、なかなか進んでいないのが現状です。地元にも説明しておりますとおり、平成29年度には仕上げていきたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。  なお、同時に検討はしております。なかなか進んでいないのが現状ですが、平成29年度中には策定していきたいと考えておりますので、ご理解をお願いします。 151 ◯議長(八木嘉之君) 西川君。   〔23番(西川正義君)登壇〕 152 ◯23番(西川正義君) 今の答弁では、行政としての理由がはっきりしません。進まなかった理由について、再度お教えいただきたいと思います。なぜここまで言うのかというと、稲枝地区1万2,000人の住民が望んでいる稲枝駅西口の開発を3年も放っておいたという事実は看過できないからです。再度、遅れた理由についてお教えいただきたい。 153 ◯議長(八木嘉之君) 都市建設部長。 154 ◯都市建設部長(山本茂春君) 繰り返しの答弁になりますが、運用基準につきましては、適用区域の制限や区域の設定条件、権利者の合意形成の条件など、規定する項目が何項目もあります。これらの項目が整理できていないのが現状です。今年度、これらの項目を整理し、平成29年度中に策定していきたいと考えておりますので、ご理解をお願いします。 155 ◯議長(八木嘉之君) 西川君。   〔23番(西川正義君)登壇〕 156 ◯23番(西川正義君) 「非常に多くの項目をクリアしなければならない」というようなご答弁でしたが、当然、3年前にもわかっていたことで、今さらそのようなことを言われるのは非常に理解に苦しむところです。「地権者の同意」ともおっしゃいましたが、既に平成28年には96%の地権者が同意していると市の方に申し添えています。そういったことをご承知の上で、まだクリアできないこと自体がおかしいと思います。再度、当局の答弁をお願いいたします。 157 ◯議長(八木嘉之君) 都市建設部長。 158 ◯都市建設部長(山本茂春君) ご指摘のとおり、運用基準につきましては、いろいろな項目をクリアするよう鋭意努力しております。その中で、農業振興地域の関係等もあわせて協議をしておりますことから、まだ策定には至っておりませんが、間違いなく、平成29年度中に策定していきたいと考えておりますので、ご理解をお願いいたします。 159 ◯議長(八木嘉之君) 西川君。   〔23番(西川正義君)登壇〕 160 ◯23番(西川正義君) 地元もそうなのですが、民間事業者が2年も3年も待っているというようなことはありません。そういった観点から言いますと、この問題については早急な行政の対応が求められると思います。当初、市長から「民間事業者とタイアップした事業については、市が全面的に協力し取り組んでいく」というようなお言葉もいただいているのですが、そういう市長の思いが各部や幹部の皆さん方に届いたのか、非常に疑問に感じます。ぜひ努力をしていただきたい。心からお願いしたいと思います。  細項目6、農業振興地域の除外について、現在の取り組み状況をお伺いいたします。
    161 ◯議長(八木嘉之君) 産業部長。 162 ◯産業部長(黒澤茂樹君) 当該地域の農用地区域の除外につきましては、県知事との協議および同意が必要となりますことから、現在、県の担当課である県農政水産部農政課、土木交通部都市計画課、湖東農村農業振興事務所農産普及課と、市の農林水産課、農業委員会、都市計画課とで、どのような条件であれば除外が可能なのか、協議を進めているところですが、現在計画されております商業施設および分譲住宅地を目的とした農用地区域の除外につきましては、非常にハードルが高いものと認識をしております。  しかしながら、JR稲枝駅西側地区の開発につきましては、市長もご答弁されましたように、その実現に向け強い気持ちで取り組まれておりますので、担当課としましても、今後も関係機関とその実現に向けて具体的な協議を進めてまいりたいと考えております。 163 ◯議長(八木嘉之君) 西川君。   〔23番(西川正義君)登壇〕 164 ◯23番(西川正義君) それでは、細項目7、農業振興地域の市全体の見直しについてはどのような状況なのか、お尋ねいたします。 165 ◯議長(八木嘉之君) 産業部長。 166 ◯産業部長(黒澤茂樹君) 彦根農業振興地域整備計画の全体見直しの状況ですが、平成29年9月7日付で、当該計画に係る県知事の同意をいただきました。現在、農業振興地域の整備に関する法律第12条による公告および県知事を経由して農林水産大臣に当該整備計画書を提出する準備作業中であり、間もなく見直しは完了となる見込みです。 167 ◯議長(八木嘉之君) 西川君。   〔23番(西川正義君)登壇〕 168 ◯23番(西川正義君) それでは、細項目8、彦根市の方針として、稲枝駅西側地区の開発は都市計画の地区計画で行うと意思決定されたと理解しています。当然のことながら、農業振興地域の除外は必須の要件であることは、市の内部では共通理解されていることと思います。彦根市全体の見直しの中で、今回、稲枝駅西側地区の見直しが除外されていたのかお尋ねします。 169 ◯議長(八木嘉之君) 産業部長。 170 ◯産業部長(黒澤茂樹君) 農業振興地域の整備に関する法律第10条第3項第1号により、「農業振興地域整備計画において、集団的に存在する10ヘクタール以上の農用地については、農業生産の基盤の保全、整備および開発の見地から、農用地区域の除外ができない」こととなります。  ご質問のJR稲枝駅西側地区は約20ヘクタールの面積であることから、全体見直しにおいてこれを除外することは不可能であり、今回の見直しによる除外地域には含んでおりません。  なお、当該地域の農用地区域からの除外につきましては、今後、個別の案件として協議を行うことになります。 171 ◯議長(八木嘉之君) 西川君。   〔23番(西川正義君)登壇〕 172 ◯23番(西川正義君) ご答弁の語尾がわからなかったのですが、稲枝地域は20ヘクタールありますから、除外できないという法律があるのですか。 173 ◯議長(八木嘉之君) 産業部長。 174 ◯産業部長(黒澤茂樹君) 農業振興地域の整備に関する法律の第10条第3項第1号で、「農業振興地域整備計画において、集団的に存在する10ヘクタール以上の農用地については、農用地区域から除外できない」と書かれています。いろんな条件もありますので、今回の稲枝の20ヘクタールについては今後の個別案件として協議をさせていただきたいと思っております。 175 ◯議長(八木嘉之君) 西川君。   〔23番(西川正義君)登壇〕 176 ◯23番(西川正義君) それでは、稲枝駅西側地区の除外はできないということですか。開発はできないということですか、お尋ねします。 177 ◯議長(八木嘉之君) 産業部長。 178 ◯産業部長(黒澤茂樹君) ご指摘のとおり、現状のままでは非常に難しいです。例えば稲枝駅から半径500メートルの範囲の農用地は第2種農地です。第1種農地が全体計画中の3分の1以下であれば可能です。そういったことも含めて、今後協議していかなければならないと考えております。 179 ◯議長(八木嘉之君) 西川君。   〔23番(西川正義君)登壇〕 180 ◯23番(西川正義君) そのような話は初めて聞きます。それは3年前からわかっていたことですか。 181 ◯議長(八木嘉之君) 産業部長。 182 ◯産業部長(黒澤茂樹君) 法律は変わっていませんので、3年前からこのままであると考えております。 183 ◯議長(八木嘉之君) 西川君。   〔23番(西川正義君)登壇〕 184 ◯23番(西川正義君) 農地法に基づく農地の転用の許可というのがあります。これによりますと、4ヘクタール以上は農林水産大臣と県の許可が必要でしたが、平成28年10月1日から、県の許可だけに変わりました。農地法は適用できないのですか。 185 ◯議長(八木嘉之君) 産業部長。 186 ◯産業部長(黒澤茂樹君) 今回の面積はトータルで20ヘクタールですので、該当しません。 187 ◯議長(八木嘉之君) 西川君。   〔23番(西川正義君)登壇〕 188 ◯23番(西川正義君) 滋賀県知事の権限に属する事務の処理の特例に関する条例の一部を改正する条例はご承知ですね。近江八幡市が農林水産大臣の指定を受けたことに伴い、滋賀県でも所要の改正が行われました。4ヘクタール以上は県で認可できることになりましたが、それをご承知の上で、今のような答弁をされたのですか。 189 ◯議長(八木嘉之君) 産業部長。 190 ◯産業部長(黒澤茂樹君) 彦根市としましては、近江八幡市と同様の申請はしておりません。 191 ◯議長(八木嘉之君) 西川君。   〔23番(西川正義君)登壇〕 192 ◯23番(西川正義君) はっきりと理解しておりませんが、後の質問がありますので、後ほどお尋ねしたいと思います。  中項目2、稲部遺跡の整備状況等について。  稲部遺跡につきましては、稲枝駅改築に向けたアクセス道路の用地買収に伴う第7次調査で発掘されてきたものですが、市教育委員会によりますと、この遺跡は、弥生時代後期から古墳時代中期(2世紀から4世紀)の大規模集落遺跡で、祭事・政治都市の面と工業都市の面を持つ国の中枢部と考えられ、ヤマト政権成立時期、日本のクニの成り立ちを考える上で重要な遺跡であるとのことです。  しかし、本年2月に、突然、遺跡の件で道路法線が変更され、地元が非常に混乱した状況は十分認識されていると思います。地元は、遺跡の保存活用についても、西側地区の開発に大きな遅延を来すことは避けてほしいとの意向が大多数です。これは、昨年、稲部自治会が実施されたアンケートでも、90%以上の方からそういうお声がありました。  本議会で、稲部遺跡保存方針に基づき、史跡指定や周辺土地利用計画と整合した道路法線を策定するための費用として補正予算が計上されています。遺跡の重要性は認識するものの、この遺跡をどのように活用するのかは、今後の稲枝駅西側地区の開発に大きな影響をもたらすものと考え、以下、当局の見解を伺います。  細項目1、道路法線が変更された計画となっておりますが、現在までの取り組み状況について伺います。 193 ◯議長(八木嘉之君) 文化財部長。 194 ◯文化財部長(馬場孝雄君) 稲部遺跡については、平成25年度から市道改良工事の計画に伴って発掘調査を実施しておりましたが、年度ごとに調査成果が蓄積され、平成28年10月には総合的な学術的価値が明らかになりましたことから報道発表等を行いました。また、平成28年度末には文化庁と協議を行い、今後は、史跡指定に向けて、学識経験者で構成される調査検討委員会を設置し、その指導を受けながら、より詳細な情報を得るための範囲確認調査等を実施していくようにとの指導を受けました。  このため、現在、重要遺構の分布範囲を確認するための範囲確認調査等の実施に向けまして、国・県の指導をいただいており、本年10月には、集落、土器、金属器、建築を専門とする学識経験者による調査検討委員会の開催を予定しております。  あわせて、地元の皆様への説明や協議を重ねておりますが、土地所有者の中には水稲耕作者もおられますので、今後はそうした方のご理解を得ながら、範囲確認調査および法線変更した道路予定地の試掘調査を実施してまいりたいと思います。 195 ◯議長(八木嘉之君) 西川君。   〔23番(西川正義君)登壇〕 196 ◯23番(西川正義君) ありがとうございました。計画を実施される期間を教えていただけますか。 197 ◯議長(八木嘉之君) 文化財部長。 198 ◯文化財部長(馬場孝雄君) 範囲確認調査につきましては、できれば今年度中に終えたいと思っております。おっしゃられているのは史跡指定に向けてだと思いますが、あと数年はかかるのではないかと考えております。 199 ◯議長(八木嘉之君) 西川君。   〔23番(西川正義君)登壇〕 200 ◯23番(西川正義君) 細項目2、稲部遺跡が稲枝地域の活性化につながるというのが当初からの見解ですが、その根拠についてお伺いいたします。 201 ◯議長(八木嘉之君) 文化財部長。 202 ◯文化財部長(馬場孝雄君) 稲部遺跡は、日本における倭国の成り立ちを考える上で極めて重要な遺跡であると文化庁や有識者から評価されているところであり、史跡指定を受ければ、文化財保護法に基づく国指定の文化財になります。  稲部遺跡については、平成28年6月に開催されました彦根市文化財委員会において、重要な遺跡であり、本市南部の地域活性化のために保存と活用の必要性があることを強く指摘されました。また、同年9月には、弥生時代から古墳時代にかけた時代の国内を代表する有識者である大阪大学大学院の福永伸哉教授、奈良県立橿原考古学研究所の森岡秀人共同研究員、滋賀県立大学の定森秀夫教授の3名による検証がなされ、「3世紀を中心とするヤマト政権成立期の近江の巨大勢力の存在を物語る大集落。日本のクニの成り立ちを考える上で重要な遺跡である」との評価をいただきました。また、あわせて、「市南部地域の活性化、文化振興のためにも、この遺跡の保存と活用が必要である」というご提言もいただいたところです。  文化庁は、近年、文化財の保存のみではなく、活用についても重要視するようになってきております。文化財は、歴史や文化の総体であり、地域の個性を見える形で現在の私たちに示してくれます。このため、文化財を活用することは、個性ある地域づくりや地域の発展につながるものと考えております。 203 ◯議長(八木嘉之君) 西川君。   〔23番(西川正義君)登壇〕 204 ◯23番(西川正義君) 文化財的にはそうかもわかりませんが、先ほどアンケートの結果を申し上げましたように、地域でそんなことを思っている人は少ないと思います。文化財部が思い立っておっしゃっておられるだけだと、私は受け取っています。地元の人が生きている今の時代において活性化につながるのかということを考えたら、非常に疑問です。地域に協力を求めるのであれば、地域への説明が一番だと思いますが、少しも説明せずに、上の方だけでいいことを言っている。地域の人にとっては、安心が得られないと思います。  細項目3、今後の文化財部の工程計画を伺います。 205 ◯議長(八木嘉之君) 文化財部長。 206 ◯文化財部長(馬場孝雄君) 先ほども申し上げましたように、本年度は、調査検討委員会を設置して、ご指導いただきながら範囲確認調査を実施する予定です。範囲確認調査は、重要遺構の分布範囲を確認するための発掘調査です。この範囲は史跡指定をする際の指定範囲となりますことから詳細な調査が求められており、幅2メートルの調査区を十数カ所設定し、実施する予定です。  調査検討委員会は、稲部遺跡の本質的な価値を明らかにするために実施する発掘調査、整理調査等の総合的な調査を実施する上で、学識経験者からご指導をいただく委員会です。この委員会の指導に基づき、市としては遺跡の範囲と内容の分析を行い、その成果を委員会に報告し、史跡指定のための指定範囲の決定と史跡に値する本質的価値の評価をしていただきます。  この調査成果は、報告書の形でまとめ、数年後には、その内容に基づいて文化庁に史跡指定の意見具申書を提出したいと考えております。提出された意見具申書は、国の文化審議会で審議され、その答申を受けて指定されるという工程になります。  また、稲部遺跡の活用に向けては、さまざまな方法が考えられますので、議員がおっしゃいましたように、地域活性化に向け、今後、地域の皆様と検討してまいりたいと思います。 207 ◯議長(八木嘉之君) 西川君。   〔23番(西川正義君)登壇〕 208 ◯23番(西川正義君) ありがとうございました。学識経験者というのは、どのような方で、何名おられるのですか。お教えいただける範囲でお願いします。 209 ◯議長(八木嘉之君) 文化財部長。 210 ◯文化財部長(馬場孝雄君) 調査検討委員会のメンバーですが、5名を予定しております。専門としましては、集落、土器、金属器、建築等です。 211 ◯議長(八木嘉之君) 西川君。   〔23番(西川正義君)登壇〕 212 ◯23番(西川正義君) 調査検討委員会は検討するだけですが、いろんなことを決められるのはどこですか。最終的に決定するのは文化財部長ですか。 213 ◯議長(八木嘉之君) 文化財部長。 214 ◯文化財部長(馬場孝雄君) 先ほど申し上げましたように、委員会は史跡指定のための指定範囲の決定と史跡に値する本質的価値を評価していただきます。この成果を文化庁に具申し、最終的には文化庁の文化審議会を通じて、史跡指定が決定されることになります。 215 ◯議長(八木嘉之君) 西川君。   〔23番(西川正義君)登壇〕 216 ◯23番(西川正義君) 細項目4、現時点での文化庁への申請状況についてお教えください。 217 ◯議長(八木嘉之君) 文化財部長。 218 ◯文化財部長(馬場孝雄君) 先ほども申し上げましたように、現時点で文化庁と協議は行っておりますが、史跡指定に係る申請はまだ行っておりません。 219 ◯議長(八木嘉之君) 西川君。   〔23番(西川正義君)登壇〕 220 ◯23番(西川正義君) いつごろ申請が行われるのですか。調査が終わってからですか。お尋ねします。 221 ◯議長(八木嘉之君) 文化財部長。 222 ◯文化財部長(馬場孝雄君) 調査検討委員会で検討していただき、市においてもさらに発掘調査を進め、調査成果を報告書の形でまとめ、数年後には文化庁に史跡指定の意見具申書を提出したいと考えております。 223 ◯議長(八木嘉之君) 西川君。   〔23番(西川正義君)登壇〕 224 ◯23番(西川正義君) 細項目5、文化庁から彦根市への審査結果の回答はいつごろになるのか。国にはまだ史跡指定の申請をされていないとの回答でしたが、地域の人には国指定の史跡となりますと説明されています。どのような根拠があって言っておられるのか、お教えください。 225 ◯議長(八木嘉之君) 文化財部長。 226 ◯文化財部長(馬場孝雄君) 先ほども申し上げましたように、学識経験者やその時代を代表する有識者から、稲部遺跡は国内を代表する貴重な遺跡だという評価をいただいており、そのことは文化庁にも報告しております。文化庁からも「史跡に向けて検討すればどうか」というような指示をいただいておりますので、今後、その検討を進めていきたいと思います。 227 ◯議長(八木嘉之君) 西川君。   〔23番(西川正義君)登壇〕
    228 ◯23番(西川正義君) 非常に難しいことをおっしゃいました。国の指定が受けられるだろうということで、稲部遺跡の調査を進められています。まだ国の指定が受けられていない段階で、調査をされるのは非常に奇異に思います。  細項目6、今後、国の遺跡指定を受けられることが大前提であると推測します。万一、指定が受けられない場合は、市としてこの遺跡をどのようにしていくのかを伺います。 229 ◯議長(八木嘉之君) 文化財部長。 230 ◯文化財部長(馬場孝雄君) 稲部遺跡については、既に彦根市文化財委員会や国内を代表するような有識者、また文化庁からも高い評価をいただいているところです。  遺跡が史跡になるかどうかは、その遺跡が持つ本質的な価値が全国的にも高いものであることが前提ですが、文化庁からは、あわせて遺跡の適切な保護が将来にわたって可能かどうかも問われます。稲部遺跡については、まず道路法線の変更によって保護の措置ができましたので、今後、その他の適切な保護措置を講じていけば十分に史跡に値するものであると認識しております。このため、史跡指定を受けられないというような想定はしておりませんので、ご理解をお願いいたします。 231 ◯議長(八木嘉之君) 西川君。   〔23番(西川正義君)登壇〕 232 ◯23番(西川正義君) そのような答弁が来ると思いました。関連質問をさせていただきます。  今は考えていない状況ですが、万一、指定が受けられなかったとき、稲枝地域はどのようにすればいいのですか、教えてください。 233 ◯議長(八木嘉之君) 文化財部長。 234 ◯文化財部長(馬場孝雄君) 史跡指定に向けて全力を傾注してまいりたいと思いますので、そのような想定はしておりません。ご理解願います。 235 ◯議長(八木嘉之君) 西川君。   〔23番(西川正義君)登壇〕 236 ◯23番(西川正義君) 文化財部はそのようにおっしゃいますが、指定を受けられなかったとき、地元の稲枝地域に行政はどうしてくれるのか、どのようなフォローをしていただけるのか、お答え願います。 237 ◯議長(八木嘉之君) 文化財部長。 238 ◯文化財部長(馬場孝雄君) 史跡に十分値するものとして文化財部は検討しておりますので、指定が受けられないという想定はしておりません。  もし指定を受けられなかったらどうするのかというご質問ですが、なぜ稲部遺跡を残さなければならないのかをご説明させていただきたい。参考として、明治時代に、彦根城が残されたときのエピソードを紹介させていただきたいと思いますが、よろしいでしょうか。  明治維新を迎えますと、新政府は、旧来の支配の象徴であり軍事施設でもある城郭を壊すことを決定しました。彦根城も例外ではなく、明治11年に取り壊しが決定しました。表御殿は既に壊され、天守も壊そうと足場を組んでいたちょうどそのとき、明治天皇が北陸巡行を終えて、中山道を通行し、同行していた大隈重信氏が彦根を視察されました。解体寸前の城郭を目にした大隈氏は、これを惜しみまして、天皇に奏上したため、解体が中止されたと言われております。もしそのとき彦根城が取り壊されていたら、彦根市はシンボルを失ったことになりますし、個性のないまちになっていたのではないかと思います。  稲部遺跡については、地元の皆さんにもお話しさせていただきましたが、稲枝地域において、今回、全国的にも貴重な地域の宝を発見することができました。こうした地域の宝をしっかりと後世に残していきたいという思いから、都市建設部等関係部局と協議し、市として市道の法線変更をさせていただいたものです。今後、先進事例も参考にしながら、地域の皆様ともお互いに知恵を出し合い、地域活性化の核となるように活用方法について検討し、史跡指定に向けても十分に努力してまいりたいと思いますので、どうぞご理解いただきますようよろしくお願いいたします。 239 ◯議長(八木嘉之君) 西川君。   〔23番(西川正義君)登壇〕 240 ◯23番(西川正義君) 文化財部の思いはよく理解しました。  それでは、彦根市の行政として、もし国の史跡指定が受けられなかったら、稲枝地区の市民に対して、それでいいのですか。「指定を受けられると思います」と言うだけの答弁でいいのですか。彦根市の行政としてどうするのか。お教えいただきたいと思います。 241 ◯議長(八木嘉之君) 西川議員、細項目6でいいのですね。指定を受けられなかったときについて、再度お尋ねですね。  市長。 242 ◯市長(大久保 貴君) 細項目7にも関連することですので、私から説明を申し上げたいと存じます。  稲部遺跡が発見され、公にニュースとなり、その後の対応を彦根市庁内で協議し、保存活用に向けて舵を切ったところです。あらかじめ計画されておりました都市計画道路の法線を変更し、今後、国の財政的な支援も受けながら、稲部遺跡を保存活用していくという方針を明らかにし、国とも協議しながら、歩調を合わせて進めていると認識しております。  答弁しましたように、遺跡の範囲・内容を詳しく検証し、史跡として指定していただき、その上で国の財政的な支援を受けて整備していくということです。  当時、私どもも一応の説明をさせていただいたと思っておりますが、ご指摘のように、どれぐらい時間がかかるのか、どのような手続で進めていくのかということが、地元の皆さんに十分伝わっていなかったと改めて感じております。多少、時間はかかります。その上で、その活用方法については、地元の皆様とも十分協議をする時間がありますので、手順を踏まえて、今後の対応を具体的に検討してきたいと考えております。 243 ◯議長(八木嘉之君) 西川君。   〔23番(西川正義君)登壇〕 244 ◯23番(西川正義君) 市長のご答弁はよくわかりましたが、稲枝地区としては、遅延することのないように進めていただきたいという強い思いがありますので、ご理解いただきたいと思います。  それでは、細項目7、稲部遺跡が発掘されたことにより、西口開発が大幅に遅延すると推察しますが、西口開発に意欲を示されている市長の見解をお伺いいたします。 245 ◯議長(八木嘉之君) 市長。 246 ◯市長(大久保 貴君) 改めて、時間的なイメージが十分に共有されていないと認識しております。稲部遺跡の発見により、国の財政措置も含め、彦根市の持ち分である都市計画公園の範囲も決めさせていただきました。これから全体計画に整合を持たせながら、所要の手続を順次進めていきたいと思っております。なかなかハードルは高いと認識しております。明日にもできるというようなことは決して申し上げるつもりもありません。これまでもご説明したとおり、市の全体の公園整備計画もあります。そうしたところを十分に織り込みながら、地元の皆様とも協議し、一つずつ課題をクリアし、進めていきたいと思っておりますので、ご理解とご協力のほどお願い申し上げたいと思います。 247 ◯議長(八木嘉之君) 西川議員の大項目1、中項目1、細項目8の再質問の議論の中で、産業部長から訂正の旨の申し出がありますので、許可したいと思います。  産業部長。 248 ◯産業部長(黒澤茂樹君) 先ほど、大項目1、中項目1、細項目8の再々質問の中で、10ヘクタール以上の農用地区域の除外について、全く無理というご認識をさせてしまうような答弁だったと思いますので、もう一度申し上げます。  今回の全体見直しにつきましては、市全体の農地利用に関する方針を示したもので、10ヘクタールを超えるものについては、集団的な農地との観点から、今回の全体見直しには含まないことになりました。  なお、個別の利用目的による除外につきましては、その目的等により、10ヘクタール以上の面積があっても、必要と認められる場合は農用地区域の除外は可能となっております。その目的等につきましては、内容によっていろいろ検討する必要はありますけれども、10ヘクタール以上の面積であっても農用地区域の除外は可能ですので、訂正して、おわび申し上げます。 249 ◯議長(八木嘉之君) 今の発言訂正で、西川議員はよろしいでしょうか。   (「はい」と呼ぶ者あり) 250 ◯議長(八木嘉之君) では、質問を続けてください。西川君。   〔23番(西川正義君)登壇〕 251 ◯23番(西川正義君) できるだけ、稲部遺跡についても早期実施をしていただきたいと思います。よろしくお願いします。  大項目2、改正年金機能強化法について。  本法案は、本年8月1日から施行されたもので、年金受給資格期間を25年から10年に短縮することについて、平成29年度中から実施できるよう、年金機能強化法を改正し、施行期日を改めることになりました。その概要および対象者について、以下、質問をいたします。  中項目1、改正年金機能強化法における具体的内容について。  細項目1、改正年金機能強化法の具体的な内容についてお教えください。 252 ◯議長(八木嘉之君) 市民環境部長。 253 ◯市民環境部長(小林重秀君) 年金機能強化法は、納めた年金保険料の実績を年金の受給につなげ、かねてから年金制度の一つの課題であった将来の無年金者の発生を抑えるため、老齢基礎年金などの老齢給付の受給資格期間を25年から10年に短縮されるものです。今回の法改正により、年金を受け取る権利が平成29年9月分から発生し、早い方で平成29年10月から初回の年金を受け取っていただくことができます。  この改正に伴う対応につきましては、日本年金機構が主となり実施されるものですが、市の役割としては、全ての加入期間が国民年金の方についてのみ、年金受給申請の受付事務を実施するものとなっております。 254 ◯議長(八木嘉之君) 西川君。   〔23番(西川正義君)登壇〕 255 ◯23番(西川正義君) ありがとうございました。  細項目2、改正年金機能強化法で、新たな対象者は全国で何名おられるのか。また、滋賀県および彦根市では何名が対象になっているのか。お尋ねいたします。 256 ◯議長(八木嘉之君) 市民環境部長。 257 ◯市民環境部長(小林重秀君) 新たに対象となる人数につきましては、日本年金機構で順次対象者の抽出の上、通知されておりますので、市では正確な人数を把握することができませんが、日本年金機構において、改正法施行日である平成29年8月1日を基準日として通知された件数を申し上げますと、全国で67万6,474件、滋賀県で3,002件、彦根市で160件となっております。 258 ◯議長(八木嘉之君) 西川君。   〔23番(西川正義君)登壇〕 259 ◯23番(西川正義君) ありがとうございました。  細項目3、市内の対象者に対して通知はされたのですか、お尋ねいたします。 260 ◯議長(八木嘉之君) 市民環境部長。 261 ◯市民環境部長(小林重秀君) 対象者に対する通知につきましては、さきにご答弁申し上げましたとおり、日本年金機構から郵送で通知され、未請求者に対しては、順次、訪問により案内されると伺っております。  市におきましては、窓口に制度改正のパンフレットを設置するとともに、平成29年7月15日号の「広報ひこね」で制度の周知を行ったところです。 262 ◯議長(八木嘉之君) 西川君。   〔23番(西川正義君)登壇〕 263 ◯23番(西川正義君) ありがとうございました。  本日、質問させていただきましたが、特に稲枝駅西口開発につきましては、地区計画あるいは農業振興地域の解除について理解できない部分がありました。今までから、当局に地区計画を提出しております。そういったことを含め、稲枝駅西口開発については、今までは何もなかったのですから、これからは真剣に取り組んでいただきたいと申し添えまして、私の質問を終わります。ありがとうございました。 264 ◯議長(八木嘉之君) 暫時休憩します。            午前11時10分休憩            午前11時20分再開 265 ◯議長(八木嘉之君) 休憩前に引き続き会議を開きます。  8番安藤博君。安藤君。   〔8番(安藤 博君)登壇〕 266 ◯8番(安藤 博君) 私は、9月定例会に当たりまして、3項目について質問いたします。どうぞよろしくお願い申し上げます。  大項目1、市長公約の実現についてです。  4月の市長選挙で、市長公約として、「堅実で、しなやかなまち 強い彦根をつくるための10の約束」を掲げられました。代表質問で、来年度予算の考え方についてはお尋ねしましたが、この公約実現について、市長にお伺いしたいと思います。  中項目1、強い彦根をつくるための10の約束は。  強い彦根をつくるための10の約束で市長は、1)子どもたちの未来をつくる、2)女性が輝くまちをつくる、3)シニア世代の活躍の場をつくる、4)安心して暮らせる福祉のまちをつくる、5)豊かな経済でまちのにぎわいをつくる、6)安全で魅力あるまちをつくる、7)魅力ある文化とスポーツのまちをつくる、8)歴史と伝統を生かした世界に誇るまちをつくる、9)水と緑の潤いあるまちをつくる、10)人と人が支え合うきずなのまちをつくるという約束を掲げています。これら全ての約束を実現していただかなければなりませんので、以下、お尋ねしたいと思います。  細項目1、市長選挙で訴えてこられた10の約束の実現に向けた市長の決意について、次年度予算に取りかかる時期ですので、改めてお尋ねいたします。 267 ◯議長(八木嘉之君) 市長。 268 ◯市長(大久保 貴君) 代表質問でもお答えしましたが、具体的に10の約束という範疇で、また61項目の具体的政策をお約束いたしました。与えられた任期の中ですぐに取り組むもの、時間をかけてでも任期内に実現するもの、さまざまありますし、継続のものもあります。そうしたものを精査し、約束としてきっちりとやり抜いていくという強い思いを持って取り組んでまいりたいと考えております。 269 ◯議長(八木嘉之君) 安藤君。   〔8番(安藤 博君)登壇〕 270 ◯8番(安藤 博君) 当然ながら、行政や企業は、長いレンジの中で中・長期計画を立案し、それに向かって一丸となって前へ進んでいくものですが、市長も、私たち議員も、任期があります。4年という限られた任期の中で、いかに自分が掲げたものに向かって、しっかりと計画し、実現していくかが、有権者とのお約束だと思っております。市長からも、「任期中に」という言葉をいただきました。  次に、細項目2、その決意を受けて、当然、どの約束もただちに実現してほしいのですが、予算や時間を要するものもあります。そこで、事業ごとの実現に向けた計画についてお尋ねしたいと思います。 271 ◯議長(八木嘉之君) 市長。 272 ◯市長(大久保 貴君) それぞれの施策や公約の実現に向け、既に着手しているもの、継続的なものもありますが、それぞれに進行管理しながら進めていきたい。議会にもチェックしていただくことになると思いますが、議会の皆様とも両輪のごとく進めていきたいと考えております。  具体の施策に関しまして、待機児童の解消や放課後児童クラブの充実については、ハード・ソフト面の対応をあわせて取り組んでおります。福祉施策全般については、施設整備への支援を行うとともに、次年度にはごみのふれあい収集をモデル事業として手がけていきたいと考えております。  防災対策、道路整備、産業の活性化対策、バイオマスエネルギーの普及・促進等の環境対策など、その他の公約についても、それぞれの課題をきちんと検証しながら、早期に取り組むべきもの、中・長期的な視点を持って対応していくものとそれぞれ仕分けし、取り組んでいきたいと考えております。 273 ◯議長(八木嘉之君) 安藤君。   〔8番(安藤 博君)登壇〕 274 ◯8番(安藤 博君) 私は、あえて「事業ごとの実現に向けた計画について」とお尋ねしているのです。総論的な答弁は結構です。代表質問でも尋ねられ、次年度予算や決算の状況もお聞かせいただきましたが、限られた財源の中で、市長が立てられた61項目をどのように具現化していくのか。これは市民にとっても注視するべき点です。何のために、その前段の中項目のところで、わざわざ10の約束を申し上げたのかお考えいただき、1項目ずつ、市長の考えを述べてください。 275 ◯議長(八木嘉之君) 暫時休憩します。            午前11時26分休憩            午前11時27分再開 276 ◯議長(八木嘉之君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
     市長。 277 ◯市長(大久保 貴君) 項目ごとに具体的にということですので、改めて申し上げます。  10の項目のまず1番目、子どもたちの未来をつくる。学力向上、幼・小・保連携、学習支援、子ども食堂、学習支援、発達支援センターの充実などです。これらについては、既に取り組んでいるものもありますし、引き続きのものもありますが、拡充してまいりたい。幼・小・保の連携についても既に教育総合会議で取り組みを進めておりますし、子どもの貧困対策についても具体的なロードマップをつくり、施策の精査をしています。順次、進めていきたいと思っています。  次に、2番目の女性が輝くまちをつくる。前回の議会でも、女性活躍推進室の設置が話題として挙がっていましたが、できるだけ早く設置できるよう調整を進めているところです。待機児童については、平成31年度の解消に向けて進めていく予定です。放課後児童クラブの充実についても、既に取り組みを進めております。女性リーダーの活躍を応援することについても、継続的に取り組んでおります。  次に、3番目のシニア世代の活躍の場をつくる。生涯学習の分野におけるさまざまな充実策について、さらに検討をしていきたいと思っております。昨年度末に、中老人福祉センターの屋内ゲートボール場に天然芝生を設置しましたが、そうした環境面の向上について、さらに活用を進めていただけるような方策を考えいきたいと思っております。老人クラブへの支援は、平成29年度当初に実現しましたが、さらに内容を精査し、充実策を検討してまいりたいと思っています。  次に、4番目、安心して暮らせる福祉のまちをつくる。施設の充実あるいは待機の解消については、今も取り組みを進めており、新たに第6次計画で開設を予定している特別養護老人ホームもあります。介護人材不足の解消対策にも順次取り組んでおりますが、政府の方針として、海外の人材確保への道が開けており、解消に向かっていくのではないかと思っておりますので、引き続き、できる限りの支援をしていきたいと思います。口腔ケアについては、まだ課題はありますが、任期中には何とかめどをつけたいと思っています。  次に、5番目の豊かな経済でまちのにぎわいをつくる。交流人口を拡大する施策には引き続き取り組んでまいりたいと思います。直近では、ポスト410年祭の取り組みが具現化しますので、内容を十分検討し、来年度につなげていきたいと思います。JETROが彦根で事務所を開設しましたので、海外展開に向けても支援を進めていきたいと思っています。企業立地については、継続的に取り組んでおりますが、大変厳しい状況です。その大きな要因は、現在操業されている事業所の人材確保が非常に困難になっていることです。企業の誘致については、産・官・学協働で取り組みを進めていきたいと思っています。  次に、6番目の安全で魅力あるまちをつくる。交流人口を増やすため、パーク・アンド・バスライド事業の実証実験をこの秋にスタートします。それにあわせ、都市交通マスタープランも改定しました。そうした事業の検証を通じ、次世代の交通体系の確立に向けて取り組んでまいりたいと考えております。  次に、7番目の魅力ある文化とスポーツのまちをつくる。一番大きな項目として、新市民体育センターの開設に向けて全力を尽くしてまいります。彦根市スポーツ推進計画をつくりましたので、市民参加のもと、さまざまな対策を講じつつ、平成36年の国体に向けて、機運の醸成に努めてまいりたいと考えております。金亀公園の再整備については、彦根城、金亀公園、県営金亀公園と、大きな都市公園として全国でも類を見ないものですので、整備に向けて全力を傾けたいと思っております。さらに、図書館整備についても、設置にはさまざまな課題がありますが、一つずつクリアし、建設に向けて準備を進めたいと考えております。  次に、8番目の歴史と伝統を生かした世界に誇るまちをつくる。彦根城の世界遺産登録はもちろんのこと、稲部遺跡、荒神山古墳、肥田城、佐和山、中山道など、彦根市が有する文化財の有効活用を検討し、交流人口の増加につなげたいと考えております。彦根城の世界遺産登録については、平成33年の国内推薦というタイムスケジュールを提示しております。そのために全力を傾けてまいりたいと思っております。これは歴史まちづくりの分野にも大きくかかわってくることですので、庁内を挙げて、政策の整合性をとりながら、まちづくりに励んでまいりたいと考えております。  次に、9番目の水と緑の潤いあるまちをつくる。まちなかに災害対応の公園をつくるため、既に年次的な計画を提示しておりますが、河瀬公園の整備を進め、京町公園も実現に向けて全力を尽くしてまいりたいと思っています。また、自然の保護、在来生物の多様性を守るための外来生物の駆除については、ナガエツルノゲイトウが北進しており、憂慮すべき状況にあると思っていますので、県と協力しながら駆除に努めてまいりたいと思います。バイオマスエネルギーですが、かなりハードルは高いと思いながらも、一定のめどをつけるように努力してまいりたいと考えております。  最後に、10番目の人と人が支え合うきずなのまちをつくる。市民との対話と協働について、1期目は巡回市長室を中心に、地域の皆様のおひざ元へ出向き、対話を進めてまいりましたが、さらに拡充していく方針を打ち出しました。まちづくりや市政に関する対話の場の創設に向けて努力してまいりたいと考えております。  大きな10の項目の中に、61項目の具体的な施策を織り込みました。すぐにできるもの、中・長期的に取り組むものがあります。常に精査しながら進めていますが、平成30年度予算に向けて、織り込む部分と同時にスクラップ・アンド・ビルドを考えながら進めていきたいと思います。 278 ◯議長(八木嘉之君) 安藤君。   〔8番(安藤 博君)登壇〕 279 ◯8番(安藤 博君) 10の約束について思いを述べていただきました。先ほども申し上げましたが、任期は4年ですので、中・長期といっても、基本的には4年後に成果が問われます。答弁も準備できていなかったようですが、私は、平成30年度予算に向けて、これとこれはしっかりと予算計上していくという強い思いをお聞かせいただきたかった。この61項目を、今述べられた部分も含めて、しっかりと予算計上されることを期待したいと思います。そして、しっかりと予算審議したいと思います。  それでは、細項目3、既に実現に向けて取り組まれている事業もあると思いますので、その進捗状況についてお聞かせいただきたいと思います。 280 ◯議長(八木嘉之君) 市長。 281 ◯市長(大久保 貴君) 今ほど触れた部分もありますが、具体的に進んでいるものとして、子どもの貧困対策については、計画の実現に向けた庁内プロジェクトチームを立ち上げ、貧困対策の策定段階で、大変多くの具体的な意見を上げられていますので、それらを精査し、検討に入っています。  女性活躍推進室については、遅くとも次年度当初には設置すべく検討をしておりますが、できればそれよりも早くお示ししたいと思っております。  また、除雪対策に関しましては、今般の補正予算で除雪機購入助成の拡大など、既に幾つかの対策について予算計上したところです。昨日も申し上げましたが、これが全てではありません。検討し、調整しているものもありますので、追加的にお示しするものがでてくると思います。  文化振興基本方針については、現在、策定に向けて先進地視察などを行い、情報収集や調査・研究を行っております。  10の約束には含まれていませんが、年度当初に市の大きな課題としてお示ししました市役所の働き方について、働き方業務改革推進本部を立ち上げ、まずは職員意識の改革、業務プロセスの見直しに取り組んでいるところです。  今後におきましても、公約の進捗管理を行いながら、実現に向けて取り組みを進めてまいりたいと考えております。 282 ◯議長(八木嘉之君) 安藤君。   〔8番(安藤 博君)登壇〕 283 ◯8番(安藤 博君) 既に着手されている部分については、しっかりとお願いしたいと思います。来年度予算でできる部分については、予算計上されることを期待したいと思います。  次に、細項目4、来年度予算に反映される事業は何か、お尋ねしたいと思います。 284 ◯議長(八木嘉之君) 市長。 285 ◯市長(大久保 貴君) 基本的には、今申し上げましたように、既に取り組み、準備をしているものがあります。準備が整いましたものから、予算化を図ってまいりたいと思っております。  いずれにしましても、全体の限られた予算の中で、十分精査し、公約実現に向けて着実に進んでまいりたいと考えております。 286 ◯議長(八木嘉之君) 安藤君。   〔8番(安藤 博君)登壇〕 287 ◯8番(安藤 博君) 秋口になってきて、9月定例会を迎え、骨格予算をそろそろお決めになられます。そして、来年の1月ごろには、本格予算に移っていきます。市長の公約ですから、本来、来年度予算に反映するものについて、通る・通らないは別として、市長の思いをしっかりと答弁いただかないとおかしいと思います。答弁できるようであれば、答弁していただきたい。 288 ◯議長(八木嘉之君) 市長。 289 ◯市長(大久保 貴君) 今は一次経費の指示をしたところで、全体の概要が出てくるのはもう少し先です。その中で、公約に掲げたもの、予算化するもの、それぞれ担当部署で準備しておりますが、これから査定に入ります。全体の都合もあります。最大限実現できるように努力したいとは思いますが、限られた予算ですので、次年度予算として提示するもので見ていただけると思っております。 290 ◯議長(八木嘉之君) 安藤君。   〔8番(安藤 博君)登壇〕 291 ◯8番(安藤 博君) 今の答弁だと、庁内の方々が出してくるのを待っているというような話に聞こえます。実行していくことが市民のためになるということで、10の約束を掲げられたのですから、今日のこの質問に対して、市長の思いとして、こういうものは予算化していきたい。通る・通らないというのはあります。きのうは、決算の状況もお聞かせいただきました。財政の健全化は保たれるというような見解でしたけれども、当然、その中には予算的なものもありますし、計画が実行できる期間というものもあります。この9月定例会で、わざわざ私がこの質問を出しているのは、あくまでも市長として、次年度予算を立案されるに当たって、10の約束のうち、私としてはこれがしたいという強い思いをお聞かせいただきたかった。答弁の準備ができていないと思いますので、12月定例会で改めてお聞かせいただくことをお願いしたいと思います。  大項目2、教育行政について。  この件につきましては、平成20年6月定例会でお尋ねしました。もう9年という歳月が経過しておりますので、改めて質問をしたいと思います。  中項目1、昨今、子どもたちの理工系離れが久しい状況であります。ものづくり現場では、若年層のものづくり離れと熟練技術あるいは技能者の高齢化が進んでいます。平成20年6月定例会でご答弁をいただいておりますが、次世代を担う子どもたちが、ものづくりに興味を抱くような取り組みが重要であることに変わりがないと考えておりますので、以下、お尋ねしたいと思います。  細項目1、平成20年6月定例会で、「学習指導要領で、数学や理科の学習内容の充実とともに時間数の増加を図り、子どもたちの実体験や活動を大切にした学習を求めていきたい」と答弁されています。このことを踏まえて、彦根市の理工系離れの実態についての見解をお尋ねしたいと思います。 292 ◯議長(八木嘉之君) 教育長。 293 ◯教育長(善住喜太郎君) 本市の理工系離れの実態についてです。  まず、工業系や理数系の高等学校の進学者数は、ここ数年横ばいの状態で、大きな変化はありません。  また、全国学力・学習状況調査で3年おきに実施される理科の児童・生徒質問紙の結果で比較しますと、平成24年に比べて直近の平成27年の小学校におきましては、理科の勉強が好きであるとか、将来役に立つと考えている児童の割合が増えております。また、中学校におきましては、観察や実験を行うことが好き、理科の学習を普段の生活の中で活用できないか考えると回答した生徒の割合が増えております。  このようなことから、本市におきましては、理工系離れが進んでいるとは考えておりませんが、今後も引き続き理科や科学についての学習の充実を図ってまいりたいと考えております。 294 ◯議長(八木嘉之君) 安藤君。   〔8番(安藤 博君)登壇〕 295 ◯8番(安藤 博君) 平成20年6月定例会でお尋ねした際の時代背景ですが、平成19年にリーマンショックがありました。日本経済がかなり落ち込んだ中で、少なくともものづくり現場は、海外、特にBRICsと言われるところへ移転していったという背景がありました。資源のない日本においては、やはり技術や技能は大切だという思いから、平成20年6月定例会で、質問をさせていただきました。  今お聞かせいただくと、当時の見解とほぼ同じです。理工系離れは進んでいないと考えられているようですが、教育委員会の見解として、理工系離れについて確認をさせていただきたいと思います。 296 ◯議長(八木嘉之君) 教育長。 297 ◯教育長(善住喜太郎君) アンケートや子どもたちの答えている言葉から見ますと、子どもたちが理解が嫌いであるとか、ものづくりを嫌がるとか、そのような傾向を把握しているわけではありません。 298 ◯議長(八木嘉之君) 安藤君。   〔8番(安藤 博君)登壇〕 299 ◯8番(安藤 博君) 教育委員会として、理工系離れは把握していないというご答弁でした。それを受けて、次へ移ります。  細項目2、7中学校で、5日間の職場体験学習として、中学生チャレンジウィーク事業を実施されています。当時、平成19年度においては、第1希望職種は保育園・幼稚園でした。続いて、和洋菓子店、飲食店、スポーツ用品店であったと答弁されています。残念ながら、製造業を含めた第二次産業への希望は少なかったという答弁でしたが、今年度の希望職種の実績をお聞かせいただきたいと思います。 300 ◯議長(八木嘉之君) 教育長。 301 ◯教育長(善住喜太郎君) 中学生チャレンジウィーク事業につきましては、市内7中学校の2年生が、7月と11月に分かれて5日間実施しております。  本年度は、7月に実施しました4中学校の実績になりますので、途中ということでご了解いただきたいと思います。643名のうち、一番多かったのは販売業に行きました158名、続いて保育園・幼稚園・認定こども園の131名、以下、飲食店が89名、小学校や公民館等の公共機関が89名でした。  議員ご質問の第二次産業という枠につきましては、部品製造などの工場に14名が参加したところです。 302 ◯議長(八木嘉之君) 安藤君。   〔8番(安藤 博君)登壇〕 303 ◯8番(安藤 博君) 販売業というのがどういった部類になるのかはわからないのですが、ほぼ平成19年当時の希望職種の順位と変わりがないと思います。先ほどの理工系離れの見解のところで、教育委員会としては理工系離れはないというお話でしたが、現実には平成19年当時と変わっていない。今年の7月に実施された4中学校では、634名中14名の子どもたちが第二次産業を希望されています。職場体験のデータからすると、教育委員会の見解とは乖離があると思うのですが、ご見解をお聞かせいただきたいと思います。 304 ◯議長(八木嘉之君) 教育長。 305 ◯教育長(善住喜太郎君) 理工系への希望あるいは興味・関心という問題と、チャレンジウィークで実際に5日間の仕事体験に行くことが、必ずしも一直線で結べるものであるのかどうか。実際、チャレンジウィークでは、子どもたちの希望は考えておりますが、受け入れの事業所の問題があります。  数字で紹介しますと、今年度は途中ですが、平成28年度では、受け入れていただいたところが333事業所あり、そのうち第二次産業は13社で、第一次産業は4社、その他は第三次産業でした。  私もなぜかと思って担当に確認したのですが、製造現場で中学校2年生の子どもたちを受け入れることを心配されるようです。最近では、企業のセキュリティ問題やセキュリティ保持、大きな機械や工具に近づくことによるけが、指導される方がシフト変更までして対応するということがあります。中学校区にもよるのですが、受け入れていただける製造現場が学区内にない場合もあります。近くといっても、子どもたちが、5日間、毎日、自分で直接そこへ行けるような場所がそんなにたくさんないという、子どもたちの移動に伴う問題もあります。こうしたことから、お願いできる事業所が、製造業についてはなかなか見つからないという現状です。このようなことを、現場で担当している者から聞きました。 306 ◯議長(八木嘉之君) 安藤君。   〔8番(安藤 博君)登壇〕 307 ◯8番(安藤 博君) 次に、細項目3、第二次産業を希望した生徒は、ものづくりに対する意識に変化はあったのでしょうか。今回、14名が参加されたとのことですが、平成20年度当時と比較してお答えいただきたいと思います。 308 ◯議長(八木嘉之君) 教育長。 309 ◯教育長(善住喜太郎君) チャレンジウィーク体験後のアンケートにつきましては、平成20年度以降、県全体から抽出校による調査に変わっており、彦根市全体の集約結果はありませんので、当時と同じように比較することは難しい状況です。  ただ、今年度、第二次産業にかかわった生徒からは、「電化製品のパーツをつくったり、不良品の点検を行ったりして、緻密なものづくりの工程に驚きました」という声や、仏壇の伝統芸術を目の当たりにした生徒からは「長年受け継がれたたくみのわざのすばらしさを感じました」という意見もあったと聞いております。  生徒たちは、チャレンジウィークの経験を通じて、ものづくりへの興味を抱くだけではなく、それを受け継いで発展させていくことの大切さも感じてくれて嬉しく思うところです。 310 ◯議長(八木嘉之君) 安藤君。   〔8番(安藤 博君)登壇〕 311 ◯8番(安藤 博君) 集計の仕方が違うとはおっしゃいましたけれども、総じて、子どもたちの感想は平成20年度当時とそう変わっていないと感じました。理工系離れとチャレンジウィークの希望職種がつながっていないことは重々わかっていますが、彦根市の産業振興において、地場産業の発展もうたわれていますので、産業部も含めて連携することが大切ではないか。産業界の活性化から考えると、次代を担う子どもたちに関心を持ってもらうことは非常に重要であるという見地から、質問しております。今後、産業部とも調整していただきたいと思います。  細項目4、当時の答弁では、「商工会議所や青年会議所等のご協力をいただいて、開拓していく」とのことでした。その後の関係団体の連携強化の取り組みについてお尋ねしたいと思います。先ほど、「安全面、セキュリティ面を含めて、受け入れ事業所が少ないことが課題である」とおっしゃいました。これは平成20年度当時の答弁と何ら変わっていません。今までどういうことをされてきたのか、明確にお答えいただきたいと思います。 312 ◯議長(八木嘉之君) 教育長。 313 ◯教育長(善住喜太郎君) 平成20年度当時は、市の教育委員会が提供した事業所のリストをもとに、中学校ごとに受け入れの事業所に直接依頼に出向いて確保していたと聞いておりますが、先ほど議員からもお話がありましたように、その後は、商工会議所や青年会議所等の関係団体のご協力によりまして、各事業所からこれまでよりも安定した受け入れ協力を得られる状況になっています。  現在は、本事業に対する各企業や市民の皆様の認知度を高めるために、受け入れていただいた事業所に、のぼり旗を掲げたり、ステッカーを張っていただくなどして、周知を図っているところです。  また、地元の地場産業を支えておられる各製造業者からも、市の地域経済振興課を通して協力の申し出をいただいており、その申し出をありがたく思いながら、連携を進めているところです。  今後も引き続き、関係団体の皆様のご協力をお願いしたいと思っているところです。 314 ◯議長(八木嘉之君) 安藤君。   〔8番(安藤 博君)登壇〕 315 ◯8番(安藤 博君) 平成20年度当時の答弁と変わりませんが、決して、私は子どもたちがものづくり現場に行くことを強制しているのではありません。ただ、彦根市の地場産業には、製造業があります。産業部は、常日ごろから、地場産業の育成に努めていくと答弁などで表明されています。今、彦根に住んでいる子どもたちに、どのようにしてものづくりに興味を持っていただくか。そのきっかけづくりのために必要なことではないかと思います。チャレンジウィークだけが全てではありません。修学旅行先かもしれませんが、活動の場の中で、教育の一環として、製造業の魅力もお教えいただきたいと思います。  余談になりますが、平成20年度当時、中国の賃金は非常に安く、どの製造業も中国に流れていったという経緯がありました。現在は、中国の賃金も高騰しています。一部の製造業では、日本にもう一度、ものづくり現場を回帰させているという状況もあります。ものづくりに興味を持つ子どもたちが増えてほしいという私の希望も含めて、この質問をさせていただきました。ご理解賜りたいと思います。  次に、中項目2、平成19年12月定例会と平成20年6月定例会で、31歳以上の文学奨励のため、舟橋聖一文学賞を創設する提案をしました。そこで、お尋ねしたいと思います。  細項目1、平成20年6月定例会では、舟橋聖一壮年文学賞の創設について提案しました。その際、「舟橋家と選考委員の方々のご意向やご意見をお伺いすることが第一義であると考えております。したがいまして、舟橋家と選考委員の方々との協議を持ち、検討してまいりたいと考えており、しばらくお時間をいただきたい」とご答弁されています。そのフォローの質問ができなかったことを反省していますが、9年以上の年月が経過していますので、その検討内容についてお聞かせいただきたいと思います。 316 ◯議長(八木嘉之君) 教育部参事。 317 ◯教育部参事(西川利樹君) 平成20年6月市議会定例会でご質問いただきました舟橋聖一壮年文学賞の創設につきましては、同年10月の舟橋聖一顕彰文学賞・舟橋聖一文学賞の選考委員会の席上におきまして、舟橋家および選考委員の方々と協議・検討をさせていただいたと聞いております。  選考委員会の席上での意見としましては、舟橋聖一顕彰文学賞は、青少年の読書創作活動の推進および文学への登竜門といった位置づけをしており、そういった賞の特色を大切にしたいといったご意見があり、壮年層が対象となっている事業は全国に多くあることから、新たに壮年文学賞は設けないこととされたと聞いております。  こういったことから、舟橋聖一顕彰文学賞は、小学生・中学生・高校生の部の文学奨励賞と満18歳から30歳までを対象とした青年文学賞による青少年の読書創作活動に重点を置いた取り組みとして、今日まで継続して実施しておりますので、ご理解をお願いいたします。 318 ◯議長(八木嘉之君) 安藤君。   〔8番(安藤 博君)登壇〕 319 ◯8番(安藤 博君) ご答弁いただいたとおりだったと思います。  昭和59年に舟橋聖一青年文学賞が、文学の登竜門という位置づけで、18歳から30歳までの方々に門戸を開いて、広く文学に親しんでいただこうという趣旨で創設されたと聞き及んでいます。そして、月日が流れ、今から10年前の平成19年、国宝・彦根城築城400年祭を契機に、現在の舟橋聖一文学賞が創設されています。私が質問をした平成19年度、平成20年度当時は、青年に特化した賞でいくとされました。ただ、400年祭のときには、文学の振興を目的として、新たに賞が創設されたのは記憶に新しいところです。この文学賞は、どちらかと言うと、作家を目指していく方々の登竜門という位置づけになっています。  当時の質問でも申し上げたのですが、先ほど働き方改革を進めていくという市長のお言葉がありましたように、ライフスタイルが変わってきています。ワーク・ライフ・バランスの観点から言っても、がむしゃらに働く時代背景は消えていく状況です。そんな中で、スローライフをテーマにした生き方もあります。例えば定年後に、セカンドライフとして、今までできなかった趣味に時間を使われる方々もたくさんいらっしゃいます。
     この質問を項目に挙げたのは、九州から来られた方が、滋賀県には歴史や文化の伝統ある建造物群が多く、文化に親しめるまちだと、非常に気に入っていただきました。その方が読書好きで、舟橋聖一文学賞のことをお聞きになられて、できれば彦根で作品を上げてみたいというようなこともおっしゃられたので、改めて質問をしたのです。  舟橋家と選考委員の方々の見解があると思いますが、今後のライフスタイル等を考えて、当時は31歳以上と申し上げたかもしれませんけれども、例えば60歳以降の方々とか、セカンドライフ、スローライフをテーマにした基軸の中で、新たな文学賞の設立を求めたいと思います。ご見解をお願いします。 320 ◯議長(八木嘉之君) 教育部参事。 321 ◯教育部参事(西川利樹君) 今ほど議員からご紹介がありましたように、定年退職後、セカンドライフを楽しまれる方あるいはスポーツや芸術を楽しまれる方、また中高年の方々の中には読書や創作活動を楽しまれる方も増えてくるのではないかと、私どもも思っているところです。  青少年を対象とした奨励賞も、青年文学賞も、創設されて30年前後たっております。現在は文学奨励賞と青年文学賞がありますが、ここ2、3年、若干応募数が伸び悩んでいます。先ほどのスローライフ、セカンドライフの観点もあります。こういったことから考えますと、今後の顕彰文学賞のあり方についても検討していかなければならないとは考えております。  以前にも申し上げておりますように、舟橋家のご意向や選考委員へのご相談もありますので、顕彰文学賞のあり方や壮年文学賞、ご提案のありました60歳以上の方々の創作活動について、選考委員会の中で提案し、ご協議いただいて、ご意見等も伺ってまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。 322 ◯議長(八木嘉之君) 安藤君。   〔8番(安藤 博君)登壇〕 323 ◯8番(安藤 博君) ぜひご検討いただければと思います。歴史ある青年文学賞を否定するものではありませんし、平成19年の文学賞を否定するものでもありません。いかにビルドしていくのかという観点から、教育行政の一環として、舟橋家や選考委員の皆さんにお伝えいただければと思います。  それでは、大項目3、助け合う行政について。  まちづくりに欠かせないのは、お互いが助け合う共助の考え方が重要であると思います。そこで、以下、お尋ねしたいと思います。  あえて、「助け合う行政」という言葉を用いました。「助け合うまちづくり」ではなく、「助け合う行政」です。代表質問で、民間委託についての指摘もしたところです。民間委託というのは、ある程度の流れがあってできればいいのですが、特に共助は行政主導が求められるという観点から、あえて「助け合う行政」というネーミングにしております。  先般、群馬県太田市において実施されていますフードバンクおおたを視察してまいりました。フードバンクおおたにおける基本理念は、食べられるのにもかかわらず処分されてしまう食品などを企業や個人等から寄贈してもらい、生活困窮のため支援を必要としている人に適切に配布し、地域の仕組みとして確立させ、相互扶助の社会を目指すとされています。市長のツルの一声で始まったとお聞きしました。  細項目1、フードバンク事業を取り入れている自治体も多くなってきています。助け合う行政の代名詞と言っても過言ではないと考えますが、彦根市のフードバンク事業に対する認識についてお聞かせいただきたいと思います。 324 ◯議長(八木嘉之君) 子ども未来部長。 325 ◯子ども未来部長(高橋嘉子さん) フードバンクは、食品関連企業において包装の印字ミス等による販売が困難になった食品、農家における規格外の農産物、家庭で余った食品などの寄附を受け、食料支援を必要とする家庭や福祉施設に無償で提供する取り組みで、生活困窮者等を支援する社会福祉活動としてのほか、食品ロスを減らすものとしても有意義であると考えております。  こうしたことから、本市におきましても、平成29年3月に策定しました彦根市子どもの貧困対策計画において、計画の施策展開の中に、子どもたちを応援する地域づくりという施策があります。その中で、フードバンクの支援・体制づくりというものがあり、社会福祉協議会と連携・協力し、生活困窮者支援や食品ロスを減らす取り組みであるフードバンクを実施する地域・民間団体を支援する体制づくりを検討すると定めているところです。 326 ◯議長(八木嘉之君) 安藤君。   〔8番(安藤 博君)登壇〕 327 ◯8番(安藤 博君) 特に子どもの貧困対策から、そういった施策を進めているとのことでした。フードバンク事業というのは、食べられるのに廃棄してしまうものを、求められている方にいかに提供するかがみそですので、ぜひとも計画を進めていただきたいと思います。  細項目2、全国一の福祉モデル都市として、彦根市におけるフードバンク設立に当たっての見解についてお伺いいたします。 328 ◯議長(八木嘉之君) 子ども未来部長。 329 ◯子ども未来部長(高橋嘉子さん) 今年度6月から、彦根市社会福祉協議会へ委託しております彦根市子ども・若者を応援する人づくり・地域づくり事業におきまして、子どもたちを応援する地域や支援者を、人材育成から継続的な活動支援までトータルにサポートする体制整備を行っていくこととしていますが、この中でフードバンクの仕組みづくりの検討にも取り組んでいただくことしております。  こうした中で、まずは市内でも展開されている子ども食堂などとの連携を図りながら、本市において取り組んでいくにはどういった手法が有効かを探っているところです。  生活困窮者への支援として本格的な取り組みに至るまでには、食品を保管する場所やそれを運搬する手段、人材の確保などの課題があります。それらの解決を図りながら進めていくことになると考えておりますので、ご理解の方をお願いいたします。 330 ◯議長(八木嘉之君) 安藤君。   〔8番(安藤 博君)登壇〕 331 ◯8番(安藤 博君) ぜひとも実現に向けてご努力いただきたいと思います。  ちなみに、フードバンクおおたは、所長1名、臨時職員2名の計3名の職員体制で運用されています。先ほども申し上げましたとおり、少なくとも軌道に乗るまでは行政主導で立ち上げていただきたい。昨日、奥野議員もおっしゃられましたが、福祉センターの有効活用を考えたときに、場所としては活用できるのではないかと思います。お願い申し上げ、質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。 332 ◯議長(八木嘉之君) 暫時休憩します。            午後0時20分休憩            午後1時24分再開 333 ◯副議長(安居正倫君) 休憩前に引き続き会議を開きます。  3番北川元気君。北川君。   〔3番(北川元気君)登壇〕 334 ◯3番(北川元気君) 無所属の北川元気でございます。  質問に入ります前に、毎回お願いしていることですが、彦根市議会は、市民に開かれたわかりやすい議会を目指し、さまざまな取り組みを行っております。この議会質問も、傍聴に来られている方々、インターネット中継等でごらんになる方々もおられますので、できるだけわかりやすい議論となるように質問をさせていただきます。ご答弁をいただく執行部の皆様も、その点を意識していただきながら、わかりやすい議論となるよう、また限られた時間でありますので、有効に活用するため、簡潔明瞭なご答弁をお願いしたいと思います。  それでは、私は、今定例会で、大項目3点について質問いたします。  まず、大項目1、川嶋副市長の辞任騒動についてであります。  6月末ごろ、川嶋副市長が辞表を出されたとの話を耳にしました。7月7日の滋賀彦根新聞の記事でもありましたが、川嶋副市長は数日お休みされ、その背景には大久保市長の市政運営に不満が蓄積していたとの見方も報じられております。  この辞任騒動は、市職員のみならず、市民にまで大きな混乱、不信感を与えたと私は思っています。これまで大久保市長を一番近くで支えてこられ、側近として大久保市政を運営し、ついこの間の4月の市長選挙でも大久保陣営に入って支援され、今や大久保市政の屋台骨とまで言われる川嶋副市長が、突然、辞表を出されたのですから、その背景には一体何があったのかと、さまざまな憶測を呼び、混乱が広がるのは当然であると思います。  貴重な場で、このような質問をせざるを得ないことは大変残念でありますが、事態の重要性を考え、ここでしっかりと川嶋副市長の辞任騒動についてご説明いただきたいと思い、以下、質問をいたします。  中項目1、川嶋副市長の辞表について。  細項目1、辞表は存在したのか。  川嶋副市長の辞表が出たという話を聞きましたので、念のため、公文書公開請求をさせていただきました。結果は非公開とされたのですが、その理由は「対象となる文書は、現在、市に存在しない」との回答でした。ここで、川嶋副市長の辞表が存在したのかどうかを伺いたいと思います。 335 ◯副議長(安居正倫君) 総務部長。 336 ◯総務部長(犬井義夫君) 辞表が提出されましたので、存在いたしました。 337 ◯副議長(安居正倫君) 北川君。   〔3番(北川元気君)登壇〕 338 ◯3番(北川元気君) 辞表は存在したとのことでありました。  次に、細項目2、辞表の詳細について。  川嶋副市長が出された辞表は、いつ、どのような内容で、誰に出されたのか、その詳細を伺います。 339 ◯副議長(安居正倫君) 川嶋副市長。 340 ◯川嶋副市長(川嶋恒紹君) 辞表は、6月26日、市長に提出させていただきました。内容は、一身上の都合です。 341 ◯副議長(安居正倫君) 北川君。   〔3番(北川元気君)登壇〕 342 ◯3番(北川元気君) 6月26日に、一身上の都合という内容で、市長に出されたという答弁がありました。  ちなみに、6月26日というのは、僕も広域行政組合の議員ですが、広域行政組合で全員協議会が開かれた日だと思います。その席には、川嶋副市長の姿は見えなかったことを思い出しました。  次に、細項目3、辞表の取り扱いについて。  市長に出されたので、恐らく、市長はどうされたのかという答弁がいただけると思います。よろしくお願いします。 343 ◯副議長(安居正倫君) 総務部長。 344 ◯総務部長(犬井義夫君) 辞表の取り扱いとしましては、市長から副市長としてとどまるよう説得があったことから、その受理については保留となったものです。 345 ◯副議長(安居正倫君) 北川君。   〔3番(北川元気君)登壇〕 346 ◯3番(北川元気君) 辞表に対して説得があったという話でありました。  次に、細項目4、川嶋副市長の辞表には、どのような意味があり、その背景には何があったのか。先ほども申し上げましたが、この辞任騒動で、背景に一体何があったのかという不安・混乱が広がっておりますので、ぜひとも副市長、誠意あるご答弁をお願いいたします。 347 ◯副議長(安居正倫君) 川嶋副市長。 348 ◯川嶋副市長(川嶋恒紹君) 辞表の提出の意味ですが、これは私の辞意をあらわしたものです。その背景といたしましては、私自身の体調の問題もございましたし、それと今回のごみ処理施設候補地の決定過程に関しまして、私自身の力不足を痛感したからです。 349 ◯副議長(安居正倫君) 北川君。   〔3番(北川元気君)登壇〕 350 ◯3番(北川元気君) ごみ処理施設の関係で責任をとったのかという見方も報じられておりました。この後、関連する質問もありますので、この後の質問で詳しく聞いていきたいと思います。  それでは、細項目5、川嶋副市長が出された辞表が、いつ、どのような理由で取り下げられたのか。辞表の取り下げに至った背景も含めて、市民にわかるように説明をお願いいたします。 351 ◯副議長(安居正倫君) 川嶋副市長。 352 ◯川嶋副市長(川嶋恒紹君) 辞表を取り下げたのは、7月3日です。  その背景と理由ですが、辞意表明後、何人かの方といろんなお話をさせていただきました。そうした中で、なお職責を果たすべきとの考えに至ったためです。 353 ◯副議長(安居正倫君) 北川君。   〔3番(北川元気君)登壇〕 354 ◯3番(北川元気君) 今の説明では、深いところまではわかりません。何人かと話して、取り下げたというような話ではなく、これだけの騒動になっていますので、その背景についても説明いただきたいと思います。 355 ◯副議長(安居正倫君) 川嶋副市長。 356 ◯川嶋副市長(川嶋恒紹君) 10人以上の方とお話をさせていただきました。ごみ処理施設の候補地決定に関して力が及ばなかったというのが理由ですが、多くの方から広範な市政の職責を果たすべきというお声を頂戴して、私自身、かなりの葛藤が続きましたが、最終的に、職責を果たすべきという考え方に至ったためです。 357 ◯副議長(安居正倫君) 北川君。   〔3番(北川元気君)登壇〕 358 ◯3番(北川元気君) 辞表を出されるときには、相当悩まれたのだと思うのです。僕も少なからず一緒にお仕事をさせていただいていて、川嶋副市長は責任感の強い方だという印象を受けております。報道でもありましたとおり、今では大久保市政の屋台骨だと言われるほどです。耐震の一連の騒動に関しても、川嶋副市長がおられなかったら、きっと前に進んでいなかっただろうという思いも持っております。その川嶋副市長が、悩みに悩んだ末に辞表を提出された。これは憶測ですけれども、その裏には、何か大久保市長に伝えたいことがあったのではないか、この辞表を通じて訴えたいことがあったのではないかと想像しました。  辞表を取り下げることも相当悩まれたと思うのです。今のお話では、10名以上の方といろいろなお話をされたとのことでした。恐らく、説得されたのだと思うのです。辞表を出したときの心境をぐっとこらえて、その時の心の声にふたをして、我慢して、辞表を取り下げられたように想像しているのです。7月3日に取り下げられたということで、この1週間、いろんな不安や辛い思いがあったのだろうと思います。  次に、細項目6、これは大久保市長に対する質問です。今のようなお話も含め、川嶋副市長の辞任騒動における大久保市長のご見解を伺います。 359 ◯副議長(安居正倫君) 市長。 360 ◯市長(大久保 貴君) 川嶋副市長が辞意を固めるまでに至ったことは、大変重く受けとめております。私自身の不徳の致すところだと思っております。 361 ◯副議長(安居正倫君) 北川君。   〔3番(北川元気君)登壇〕 362 ◯3番(北川元気君) 大久保市長、見解はそれで終わりですか。  多くの市民・職員の皆さんに、不安と混乱が広がっています。いろんな憶測も広がっています。川嶋副市長もこれだけ悩まれているのだと思います。10名以上の方が説得に当たられるような事態になったとご答弁がありました。市民の皆さんも、ここにいらっしゃる議員の皆さんも、今の大久保市長の見解では納得できないと思うのです。もっと心のこもった見解をお聞かせいただけないでしょうか。 363 ◯副議長(安居正倫君) 市長。 364 ◯市長(大久保 貴君) 大変重く受けとめつつ、私自身の至らなかったところを反省しております。 365 ◯副議長(安居正倫君) 北川君。   〔3番(北川元気君)登壇〕 366 ◯3番(北川元気君) 重く受けとめている、反省しているというのは、これまで何回も聞いたことがあるフレーズです。市政をこれだけ混乱させているのです。選挙が終わったところです。市民の皆さんにも、いろんな不信感や不安が広がっているのです。そういうところに対するコメントはないのですか。 367 ◯副議長(安居正倫君) 市長。 368 ◯市長(大久保 貴君) 今、お答え申し上げたとおりです。 369 ◯副議長(安居正倫君) 北川君。
      〔3番(北川元気君)登壇〕 370 ◯3番(北川元気君) 傍聴に来られている方も、インターネット中継で見ている市民の方も、市長の見解を聞かせていただきましたので、次の質問に移りたいと思います。  中項目2、川嶋副市長と原町で交わされた文書について。  本年5月30日、川嶋副市長は、原町自治会と原開発委員会宛てで、「新ごみ処理施設建設候補地について」という文書を交わされたと聞いております。  細項目1、念のため、こちらも川嶋副市長と原町で交わされた5月30日の文書を公文書公開請求したところ、非公開とされました。その理由は、請求のあった公文書が市に存在しないためという回答でありました。この文書は存在するのかどうかを伺います。 371 ◯副議長(安居正倫君) 企画振興部長。 372 ◯企画振興部長(馬場完之君) 文書につきましては、平成29年7月28日付彦情第59号で回答しましたとおり、市では保有しておりません。 373 ◯副議長(安居正倫君) 北川君。 〔3番(北川元気君)登壇、資料掲示〕 374 ◯3番(北川元気君) 先ほど申し上げたとおり、文書が市に存在しないため非公開という答弁がありました。  皆様には、資料を配付しております。新ごみ処理施設建設候補地についてという内容の文書です。許可をいただいておりますので、掲示いたします。これは原町関係者の方に資料提供いただきました。市が存在しないと言っている文書が、ここにこうしてあるわけです。  それでは、細項目2、文書の内容は。  川嶋副市長と原町で交わされている5月30日の文書ですので、恐らく川嶋副市長から答弁があるのだろうと思っていますが、この文書の内容を明らかにしてください。 375 ◯副議長(安居正倫君) 川嶋副市長。 376 ◯川嶋副市長(川嶋恒紹君) ご指摘の文書は、私の方から一方的に地元関係者の方にお渡ししたものです。その内容は、応募地1について、新ごみ処理施設建設候補地となる方向である旨を記載したものです。 377 ◯副議長(安居正倫君) 北川君。   〔3番(北川元気君)登壇〕 378 ◯3番(北川元気君) 新ごみ処理施設建設候補地についてという文書は、原町自治会と原開発委員会に、川嶋副市長が一方的に出されたものだというお話でした。そして、新ごみ処理施設建設候補地について記載したものだという説明でしたが、市民の方が聞いているとわかりづらいと思うのです。僕は広域行政組合の方でこの経緯を知っていますので理解できるのですが、市民の皆さんにもわかりやすいように説明いただきたいと思います。  それから、新ごみ処理施設建設候補地についてという文書の中に、「平成25年3月25日に、本市と原開発委員会とで締結した基本協定書を履行させていただく方向となりました」という文言があります。平成25年ですので、こちらに座っておられる獅山議員が市長の時代、前獅山市長の時代に交わされた基本協定書の内容をちゃんと履行するという意味の文書だと理解しています。  そこで、もととなる前獅山市長時代に原町と原開発委員会と交わされている基本協定書も、公文書公開請求をさせていただきました。この文書は公開されましたので、皆さんにも資料として配付しております。議長の許可も得ていますので、掲示させていただきます。  この二つの資料がややこしいので、再度、市民の方にわかりやすいように説明いただけますか。 379 ◯副議長(安居正倫君) 川嶋副市長。 380 ◯川嶋副市長(川嶋恒紹君) この文書の内容は、先ほど申し上げましたように、応募地1が新ごみ処理施設建設候補地となる方向である旨を記載したものです。その旨を直接的にはその文書にあらわしてはおりませんが、意味としましては、そういう内容の意味です。 381 ◯副議長(安居正倫君) 北川君。   〔3番(北川元気君)登壇〕 382 ◯3番(北川元気君) 二つ、確認しておきたいことがありますが、一問一答なので、一つずついきます。  まず、これは公文書ではないという認識なのか、勝手に出されたのか、確認させてください。 383 ◯副議長(安居正倫君) 川嶋副市長。 384 ◯川嶋副市長(川嶋恒紹君) 私が一方的に、応募地1の関係者の方に出させていただいた文書です。私自身の認識としては、公文書とは思っておりません。 385 ◯副議長(安居正倫君) 北川君。   〔3番(北川元気君)登壇〕 386 ◯3番(北川元気君) 「公文書とは思っておりません」とのことですが、5月30日に川嶋副市長が出された文書には、「彦根市副市長」という名前で書かれ、ご丁寧に印鑑まで押してあります。これを公文書ではないと言うのは、理解しづらい。原町と出てしまっていますので、応募地1イコール原町となってしまうわけですが、原自治会に対して、「新ごみ処理施設は原町で進めております」という内容だと確認してもいいですか。 387 ◯副議長(安居正倫君) 川嶋副市長。 388 ◯川嶋副市長(川嶋恒紹君) 私自身としては、5月23日に開催されました第6回目の管理者会議で方向が確認されたと認識しておりました。したがいまして、議員がおっしゃったとおりの認識です。 389 ◯副議長(安居正倫君) 北川君。   〔3番(北川元気君)登壇〕 390 ◯3番(北川元気君) 聞いておられる方は、時系列がわからないと思うので、簡単に説明しておきます。  1市4町で構成される広域行政組合で、ごみ処理施設をどこにしようかということで、いろいろ議論がありました。そこに管理者会議というのがありまして、その管理者会議で、ごみ処理施設をどこにするかということを議論しているのです。1回目が2月15日、2回目が2月21日、3回目が3月9日、4回目が5月1日で、この間に、彦根市長選挙が開催されています。彦根市長選挙は4月16日から23日でした。管理者会議は全部で7回あるのですが、3回目と4回目の間に市長選挙が開かれています。5回目が5月11日、6回目が5月23日、最終、ごみ処理施設建設候補地が決定された7回目が6月19日なので、この文書が発行されたのは6回目と7回目の間になるわけです。そのときの議事録も持っていますので、議事録を読めば、なるほどということがわかります。川嶋副市長は私文書と言われましたけれども、5月30日に「新ごみ処理施設建設候補地について」という文書を発行されたということは、候補地1、相手先である原町にごみ処理施設が行く、そのように進んでいるという文書を出されたということです。  次の質問に移ります。再質問という形で聞いてしまったので、失礼しました。細項目3、川嶋副市長と原町で交わされた5月30日に交わされた文書の持つ意味を、市民の皆さんにわかるようにご説明願います。 391 ◯副議長(安居正倫君) 川嶋副市長。 392 ◯川嶋副市長(川嶋恒紹君) 再質問の中で答弁しましたとおり、その文書自体は、その時点において、私自身が理解していた内容を地元の方にお伝えしたものです。 393 ◯副議長(安居正倫君) 北川君。   〔3番(北川元気君)登壇〕 394 ◯3番(北川元気君) ありがとうございます。  では、細項目4、文書が交わされた経過は。  川嶋副市長と原町で交わされた文書は、いつ、誰が、どのように、何のために作成されたのか、また原町とどのように交わされたのか、詳細にご説明をお願いします。 395 ◯副議長(安居正倫君) 川嶋副市長。 396 ◯川嶋副市長(川嶋恒紹君) 今ほどもお答えしましたように、文書は、私がその時点において理解していた内容を地元の方にお伝えしたもので、それ以上でも、それ以下でもございません。5月30日に来庁されました地元関係者の方に、求めに応じて、私の方からお渡しいたしました。 397 ◯副議長(安居正倫君) 北川君。   〔3番(北川元気君)登壇〕 398 ◯3番(北川元気君) 5月30日に、原町の方が来庁され、求めに応じて、文書を作成されたとのことですが、どういう求めがあったのか、どういう経緯があったのか、今の説明ではわからないのでお願いできますか。 399 ◯副議長(安居正倫君) 川嶋副市長。 400 ◯川嶋副市長(川嶋恒紹君) 5月末の時点で、管理者会議の方向として、私としては結論が出たものと理解しておりましたので、お見えになったときに、口頭でその旨をお伝えしましたら、「文書を書いてもらえないだろうか」という求めがありましたので、それに応じたということです。 401 ◯副議長(安居正倫君) 北川君。   〔3番(北川元気君)登壇〕 402 ◯3番(北川元気君) 1点、気になるのは、「来庁されたときに求められたので」というところです。こちらから「庁舎に来てください」と言ったわけではないのですか。たまたま来られて、その話になったら、紙に書いてくれという話になったのですか。 403 ◯副議長(安居正倫君) 川嶋副市長。 404 ◯川嶋副市長(川嶋恒紹君) たまたまというより、実はその数日前だったと思いますが、一度、お見えになられました。日は覚えていませんが、その段階で、5月23日の管理者会議を受けての話をさせていただきました。そのときに、「文書で出してもらえないだろうか」というお話を頂戴しました。私もどうしたらいいか悩みましたが、口頭でお伝えしている内容ですので、その限りにおいて文書に記したということです。 405 ◯副議長(安居正倫君) 北川君。   〔3番(北川元気君)登壇〕 406 ◯3番(北川元気君) わかりました。ごみ処理施設をどこに建てるのかを議論している、全部で7回あった管理者会議の6回目が5月23日で、この6回目を受けて、川嶋副市長はごみ処理施設が原町になるという結論が出たと認識されたので、原町に対してこの話をし、それを書面にしてくれという求めに応じて、書面にされたということです。ということは、公文書ではないのですか。  何で川嶋副市長なのかと、聞いておられる方は考えると思うので、細項目5、この文書に大久保市長は関与していたのか。  川嶋副市長と原町で交わされた5月30日の文書に、大久保市長は関与されていたのか、また指示や相談等があったのか、伺いたいと思います。 407 ◯副議長(安居正倫君) 川嶋副市長。 408 ◯川嶋副市長(川嶋恒紹君) 文書の作成および交付につきましては、市長の了解を得たものではありません。あくまでも私の一存で行ったものです。 409 ◯副議長(安居正倫君) 北川君。   〔3番(北川元気君)登壇〕 410 ◯3番(北川元気君) それはまずいのではないですか。彦根市が多額の税金を投じる、1市4町で100億円近いお金がかけられるごみ処理施設が原町で進んでいるという文書に、市長が関与していないというのは問題ではないかと思います。この点、大久保市長はどのようにお考えですか。 411 ◯副議長(安居正倫君) 後の質問に出てくるようですので、後にしてください。  北川君。   〔3番(北川元気君)登壇〕 412 ◯3番(北川元気君) 細項目6です。原町に出された文書の経過についてはご説明がありました。では、川嶋副市長と原町で交わされた文書と同じような文書が、ほかとも交わされているのか、伺います。存在しないと思うのですが、存在しないとすれば、なぜ原町とだけ、このような文書が交わされているのか。その理由もあわせてお答えください。 413 ◯副議長(安居正倫君) 川嶋副市長。 414 ◯川嶋副市長(川嶋恒紹君) ほかの地域には、そのような文書はお渡ししておりません。この件に関して、直接お話をしたこともありません。応募地1に対しましては、私のところにもお越しになられましたし、そのときの状況についてご説明も申し上げました。地元の方からの求めに応じたことですので、ほかの地域には文書はありません。 415 ◯副議長(安居正倫君) 北川君。   〔3番(北川元気君)登壇〕 416 ◯3番(北川元気君) 細項目7、川嶋副市長の辞任騒動とこの一件の関係について伺います。 417 ◯副議長(安居正倫君) 川嶋副市長。 418 ◯川嶋副市長(川嶋恒紹君) 辞意を表明した理由は先ほどもご説明させていただきましたけれども、ご指摘いただいている文書とは、直接的に関係しているものではありません。 419 ◯副議長(安居正倫君) 北川君。   〔3番(北川元気君)登壇〕 420 ◯3番(北川元気君) この文書は「新ごみ処理施設建設候補地について」というタイトルで書かれています。辞表を出して理由は、ごみ処理施設の責任をとることと体調不良だと述べられました。関係していないとの答弁だったのですが、誰が聞いても関係しているように思えるので、再度、説明を求めます。 421 ◯副議長(安居正倫君) 川嶋副市長。 422 ◯川嶋副市長(川嶋恒紹君) 当然、間接的には関係しておりますけれども、直接、この文書があるゆえに、私は辞意を表明したわけではありません。 423 ◯副議長(安居正倫君) 北川君。   〔3番(北川元気君)登壇〕 424 ◯3番(北川元気君) それでは、細項目8、この文書について聞きたいと思います。  この文書について、その責任は、誰が、どのようにされるのかを伺います。 425 ◯副議長(安居正倫君) 市長。 426 ◯市長(大久保 貴君) お尋ねの文書の責任については、他市の事例等も参考にしながら、弁護士等の専門家にもご意見を伺って対応していきたいと思っております。 427 ◯副議長(安居正倫君) 北川君。   〔3番(北川元気君)登壇〕 428 ◯3番(北川元気君) ということは、今後、弁護士を通じて、市としての考えをまとめるけれども、現時点では、何もないということですか。 429 ◯副議長(安居正倫君) 市長。 430 ◯市長(大久保 貴君) 今は規定等がありませんので、整理して、対応していきたいと思っております。 431 ◯副議長(安居正倫君) 北川君。   〔3番(北川元気君)登壇〕 432 ◯3番(北川元気君) 大久保市長は、この文書には関与されていないとのことでした。川嶋副市長は、公文書ではなく、勝手に自分でつくったものだとおっしゃいました。その責任について再質問をしたときに、後からという話があったのですが、多分、今の質問だと思うのです。僕が聞いているのは違う意味だったので、ここでお答えください。 433 ◯副議長(安居正倫君) 市長。 434 ◯市長(大久保 貴君) その辺も含めて、整理して、対応したいと思っております。
    435 ◯副議長(安居正倫君) 北川君。   〔3番(北川元気君)登壇〕 436 ◯3番(北川元気君) 市長が知らないところで、副市長が勝手に副市長名で、100億円以上のお金を投じる1市4町のかかわるごみ処理施設があなたのところで進んでいますという文書を出した。この責任はどう考えておられるのですか。 437 ◯副議長(安居正倫君) 市長。 438 ◯市長(大久保 貴君) 議員が指摘されているのは管理責任だと思うのですが、そこも含めて整理して、対応したいと思っております。 439 ◯副議長(安居正倫君) 北川君。   〔3番(北川元気君)登壇〕 440 ◯3番(北川元気君) 整理して対応する、弁護士に相談するということで、一向に議論が進まないので、これ以上は質問しません。後日、見解について明らかにしていただきたいと思います。  次に、中項目3、川嶋副市長の進退について。  川嶋副市長の辞任騒動の原因について、滋賀彦根新聞の7月10日号では、「広域ごみ処理施設の建設候補地が愛荘町竹原に決まったことに対し、市内の候補地の選定に向けて動いてきた川嶋氏が責任をとったとする見方もある。また、有力視されていた市内の候補地を選定しなかった市長への不信から辞任の意向を示したとの意見もある」と報道されておりました。  細項目1、川嶋副市長は、大久保市長を信任する(信頼・信用して物事を任せる)ことができるのか、伺いたいと思います。 441 ◯副議長(安居正倫君) 川嶋副市長。 442 ◯川嶋副市長(川嶋恒紹君) 私の立場は、市長の命を受けて企画政策を遂行するということです。事案により意見の違い、考え方の相違は生じてまいりますが、最終的には、組織の人間です。組織の決定を重んじるということに立てば、信任の上に成り立つものです。 443 ◯副議長(安居正倫君) 北川君。   〔3番(北川元気君)登壇〕 444 ◯3番(北川元気君) 組織の人間であるがゆえに、信任せざるを得ないというようなニュアンスに聞こえました。  先ほど触れた報道でも、川嶋副市長は一生懸命、ごみ処理施設のことに対して動いておられた。地域の皆さんとも話してこられた。にもかかわらず、大久保市長は愛荘町竹原にいきなりひっくり返したのです。議事録を読んで、我々もびっくりしました。多くの方が「何で」と思っておられると思います。信じられなくなって当然だと思うのです。  次に、細項目2、川嶋副市長への記者の取材では、「疲れがたまり、体調を崩しました。(副市長を)続けていきます」とだけ話されたと報道されています。この際、はっきりと、川嶋副市長の進退についてご答弁を願います。 445 ◯副議長(安居正倫君) 川嶋副市長。 446 ◯川嶋副市長(川嶋恒紹君) 先ほども申し上げましたように、市長の命を受け、企画政策を遂行していく立場に立ち戻っています。引き続き、職責を果たしていきたいと考えております。 447 ◯副議長(安居正倫君) 北川君。   〔3番(北川元気君)登壇〕 448 ◯3番(北川元気君) 非常に答弁しづらいだろうとお察しいたします。  時間がないので、大項目2に移りたいと思います。彦根市長選挙の大久保市長の発言について。  大久保市長は、本年4月16日告示、23日投開票の彦根市長選挙の際、原町において、リップサービス満載の演説をされていたと伺いました。その内容は、原町が長年にわたって期待してこられたごみ処理施設について、「原町でお願いしたい」と発言され、その発言を証言している方もいると伺っております。そして、原町の皆さんは、その言葉を信じて、大久保市長の選挙を応援されたとも伺っております。しかし、大久保市長は、広域行政組合の管理者として、ごみ処理施設を原町ではなく愛荘町竹原に決定されました。原町の方々は裏切られたという話であります。これが本当であれば、ひどい話であり、原町の方々もさぞ怒っておられることと思います。  さらに、これは彦根市長選挙の期間中ですので、こうした行為で票を得ていたとすれば、いわゆる利益誘導であり、公職選挙法違反になる可能性も出てくると考えられます。  中項目1、彦根市長選挙の際の原町での大久保市長の発言について。  細項目1、彦根市長選挙の際、大久保市長(選挙運動にかかわる者も含め)が、原町で演説された内容を明らかにしてください。 449 ◯副議長(安居正倫君) 市長。 450 ◯市長(大久保 貴君) 私の記憶しておりますのは、原町で集会等をして、演説をしたことはありません。皆様方が集まって、お掃除をされているところにお伺いして、ご挨拶したという記憶はあります。その際には、「地域の思いをしっかりと受けとめて、地域振興に励んでまいります」という趣旨のお話をしたと記憶しております。 451 ◯副議長(安居正倫君) 北川君。   〔3番(北川元気君)登壇〕 452 ◯3番(北川元気君) 後ろから、「何でそんなうそをつくのか」という声が聞こえてきました。  細項目2、彦根市長選挙の際、大久保市長(選挙運動にかかわる者も含む)は、原町でごみ処理施設を誘致する旨を話をしたのかどうかを伺います。 453 ◯副議長(安居正倫君) 市長。 454 ◯市長(大久保 貴君) そのような話をしたことはございません。 455 ◯副議長(安居正倫君) 北川君。   〔3番(北川元気君)登壇〕 456 ◯3番(北川元気君) では、証言をしている方がうそをついているのか、大久保市長がうそをついているのか、どちらかになると思います。  次に、細項目3、公職選挙法違反の可能は。  彦根市長選挙の際、大久保市長が原町でごみ処理施設を誘致する旨の話をし、それで票を得た場合、公職選挙法の利益誘導罪などの選挙違反に当たる可能性はあるのか伺います。 457 ◯副議長(安居正倫君) 選挙管理委員会委員長。 458 ◯選挙管理委員会委員長(小川良紘君) 公職選挙法第221条第1項第2号では、「当選を得もしくは得しめまたは得しめない目的を持って選挙人または選挙運動者に対しその者またはその者と関係のある社寺、学校、会社、組合、市町村等に対する用水、小作、債権、寄附その他特殊の直接利害関係を利用して誘導をしたとき」に、3年以下の懲役等に処することが規定されております。  これは、例えば鉄道の敷設、学校の設置等に力を尽くすことを演説する等によって、選挙人に直接利害関係のある事項についてその希望を達成しまたは欲望を満足させて選挙人を引きつけ、自分の選挙を有利に導くような場合のこととされております。  国または地方自治体の選挙について、候補者が自己の政見を述べることは当然でありますが、それが地方自治体に影響がある問題ではなく、ある特定のまたは限られた範囲の選挙人もしくは選挙運動者またはそれと関係のある団体にとってのみ特別かつ直接に利害関係があり、それを強調することは利害誘導罪に該当するとされております。  いずれにいたしましても、選挙管理委員会といたしましては、個別具体の事例につきまして捜査する権限を有しておりませんので、ご理解をいただきたいと思います。 459 ◯副議長(安居正倫君) 北川君。   〔3番(北川元気君)登壇〕 460 ◯3番(北川元気君) では、この件については、ぜひ捜査できる方に捜査していただきたいと思います。私は法のプロではありませんのでわかりませんが、該当する可能性があると思います。  大項目3、広域行政組合で彦根市長として発言された内容について。  大久保市長は、彦根市では彦根市長でありますが、1市4町で構成する広域行政組合では管理者という立場です。この広域行政組合の管理者会議において、大久保市長は彦根市長として発言されたことと、広域行政組合の管理者の立場で発言されたことがあると、広域行政組合議会で答弁されています。  ここは彦根市議会ですので、当然、彦根市長として、広域行政組合の管理者会議で発言された内容について質問していきたいと思います。  中項目1、広域行政組合の管理者会議における大久保市長の発言について。  細項目1、7回の管理者会議で、大久保市長が彦根市長の立場で発言された内容を、市民の皆さんが聞いておられますので、明らかにしてください。 461 ◯副議長(安居正倫君) 市長。 462 ◯市長(大久保 貴君) 今回の広域ごみ処理施設の応募地として、彦根市内3カ所の自治会から応募をいただきました。この3カ所のうち2カ所は農業振興地域でしたので、都市計画法上の準工業地域でかつ地元同意率が100%の自治会が、彦根市としては候補地としてふさわしいという旨の発言を繰り返ししてまいりました。 463 ◯副議長(安居正倫君) 北川君。   〔3番(北川元気君)登壇〕 464 ◯3番(北川元気君) 中項目2、ごみ処理施設が愛荘町に建設された場合。  細項目1、彦根市のメリット・デメリット。  ごみ処理施設が愛荘町竹原地区に建設されると決定されたのですが、彦根市民にとってどのようなメリット・デメリットが生じるのか。きのうからの質問でも出ておりますけれども、丁寧にご説明をお願いします。 465 ◯副議長(安居正倫君) 市長。 466 ◯市長(大久保 貴君) ようやく候補地が決まった段階で、建設地が決まったというところまではいっておりませんので、ご理解をいただきたいと存じます。  新しいごみ処理施設は、彦根・愛知・犬上1市4町の圏域内にごみ処理施設を建設するものです。建設する場所等によって、それぞれの見方が変わりますので、個々の構成市町の住民にとってメリット・デメリットが生じるのは事実だと思います。  しかしながら、それぞれの立場を主張するのみでは合意形成が図れませんので、そうした難しさをはらんでいましたが、管理者会議で一定の結論を出させていただきました。  きのうも申しましたが、広域ごみ処理施設が2カ所あるものを1カ所に統合し、新たなごみ処理施設をつくることによって、全体として大きなメリットが生じてきます。確かに、場所によっては、地理的に遠い・近いということが出てきます。それも今後の課題ですので、具体に建設が目前になってきましたら、それぞれの市町だけではなく、広域全体で取り組んでいく課題だと思っておりますので、ご理解のほどお願いしたいと思います。 467 ◯副議長(安居正倫君) 北川君。   〔3番(北川元気君)登壇〕 468 ◯3番(北川元気君) 全然理解できません。メリット・デメリットが一つもわかりませんでした。市民の皆さんは、愛荘町竹原地区にごみ処理施設が行ってしまったら、本当に大変な問題だと思っておられます。  最後に、最大のなぞがあると思うのです。これだけ問題になっておきながら、副市長が辞任するような問題にしておきながら、原町の皆さんを怒らせておきながら、なぜ最後の最後に、広域行政組合の会議で意見を変えられたのか。 469 ◯副議長(安居正倫君) 質問を終わります。  14番小菅雅至君。小菅君。   〔14番(小菅雅至君)登壇〕 470 ◯14番(小菅雅至君) それでは、今定例会におきまして、大きく1点、彦根市の在宅医療について質問させていただきたいと思います。  大項目1、彦根市の在宅医療への取り組みについて。  近年、急速に加速しつつある高齢化社会において、自宅で人生の最期を迎えたいと希望されるお年寄りの方がたくさんおられます。五十数年前までは、自宅などの住み慣れた環境において亡くなられる方が約8割を占めておりましたけれども、現在では、逆に病院で亡くなられる方が8割に迫る勢いになっています。  そこで、近年、自宅などの住み慣れた場所で療養することが注目されています。以下、質問をさせていただきたいと思います。  中項目1、在宅医療の重要性について。  細項目1、市内の高齢独居や高齢者のみの世帯の状況は。  現在の彦根市内における高齢者のひとり暮らしや高齢者のみの世帯数等を教えてください。 471 ◯副議長(安居正倫君) 福祉保健部長。 472 ◯福祉保健部長(牧野 正君) 平成27年の国勢調査の結果では、本市における65歳以上の高齢単身者世帯数は3,898世帯、また夫65歳以上・妻60歳以上の夫婦1組の世帯という定義による高齢夫婦世帯は4,779世帯となっております。 473 ◯副議長(安居正倫君) 小菅君。   〔14番(小菅雅至君)登壇〕 474 ◯14番(小菅雅至君) 高齢夫婦が4,779世帯と、非常に多い状況になっています。彦根市に限らず、日本全国どこでも多いのですが、これだけ高齢者の方が多いと、在宅医療の重要性が増してくると思います。  細項目2、在宅医療のメリットは。  住み慣れた環境で療養するのですから、自分らしい生活ができる環境にあります。よく眠れる、食欲が増してくるなど、治療にとってもいいことが考えられるのですが、在宅医療のメリットをどのようにお考えなのか、お聞きします。 475 ◯副議長(安居正倫君) 福祉保健部長。 476 ◯福祉保健部長(牧野 正君) 在宅で医療を受けるメリットは、自身が住み慣れた場所で過ごすことができることであり、聞き慣れた音やかぎ慣れたにおいの中で、家族や友人、地域の人と思い思いの時を過ごすことができることだと考えております。また、病状にもよりますが、病院の規則に捉われず、自身のペースで、自身が思うように過ごすことができることなども、在宅で医療を受けることのメリットであると考えております。 477 ◯副議長(安居正倫君) 小菅君。   〔14番(小菅雅至君)登壇〕 478 ◯14番(小菅雅至君) ご回答にありましたように、自宅で療養しますと、家族や友人と思い思いの時を過ごせ、生きがいも見つけて生活できるので、大変いいと思います。ただ、何事もそうですが、メリットがあればデメリットが存在します。  次に、細項目3、在宅医療のデメリットは。  在宅医療になりますと、家族の負担がかなりあることは想像にかたくありません。在宅医療のデメリットについてお聞かせください。 479 ◯副議長(安居正倫君) 福祉保健部長。 480 ◯福祉保健部長(牧野 正君) 在宅で医療を受けるデメリットですが、今ほどもありましたように、介護される家族の方などの負担が大きくなること、緊急時の対応がすぐには難しく不安が大きいこと、CT検査等の高度な検査や手術などの積極的な治療を受けることができないことなどが考えられます。 481 ◯副議長(安居正倫君) 小菅君。   〔14番(小菅雅至君)登壇〕 482 ◯14番(小菅雅至君) ご回答にありましたように、負担や緊急時の不安といったデメリットがあると思います。それをサポートしていくのが地域になってくると思います。以前にも質問したのですが、地域包括ケアシステムというものが存在し、地域でサポートしていくことが重要になってくると思います。  次に、細項目4、地域包括ケアシステムにおける重要性について。
     住まい、医療、介護、介護予防といったことについては、地域包括ケアシステムで一体的に支えています。その中では、在宅医療が重要になってくると思います。地域包括ケアシステムにおける在宅医療の重要性について、見解をお願いいたします。 483 ◯副議長(安居正倫君) 福祉保健部長。 484 ◯福祉保健部長(牧野 正君) 団塊の世代が75歳を超える2025年に向け、地域包括ケアシステムの構築が求められております。年を重ねるとともに、慢性疾患にかかることや複数の病気を抱える可能性も高くなり、日常生活の中で医療や介護が身近なものとなる人の増加が予想されます。年をとっても、病気になっても、住み慣れた場所やその地域で最期まで暮らし続けることができるようにするためには、在宅医療は欠かせない重要なものであると認識しております。 485 ◯副議長(安居正倫君) 小菅君。   〔14番(小菅雅至君)登壇〕 486 ◯14番(小菅雅至君) 私も在宅医療は欠かせないものと思っています。お話にありましたように、療養されている方のほとんどが何らかの形で介護を受けていると思います。認知症であったり、障害であったりして、介護を受けている方がほとんどですので、次で質問をしたいと思います。  中項目2、在宅医療と在宅介護の連携体制の構築について。  医療と介護が連携されていないと、受けられる方も不安になります。彦根市内の状況をお聞きしたいと思います。  細項目1、在宅医療と在宅介護の連携の状況は。  現在の彦根市の状況をお聞かせください。 487 ◯副議長(安居正倫君) 福祉保健部長。 488 ◯福祉保健部長(牧野 正君) 在宅医療と在宅介護の連携につきましては、本市では、平成24年度からその取り組みを開始しているところです。中でも、医療や介護の専門職や行政などの関係者が一堂に会することう地域チームケア研究会の取り組みにつきましては、在宅医療や在宅介護に携わる関係者同士がお互いの顔の見える関係を築く機会となっております。この研究会では、医師会や介護保険事業者協議会など、医療、介護に携わる団体がそれぞれに話題提供を行い、意見交換を通じて、自らとは異なる専門分野についての学び・理解を深めることにより、在宅医療と在宅介護の連携を深めるプラットホームとなっているところです。 489 ◯副議長(安居正倫君) 小菅君。   〔14番(小菅雅至君)登壇〕 490 ◯14番(小菅雅至君) お話のありましたことう地域チームケア研究会には、私も、2、3回参加させていただきました。7、8人が一つのテーブルで、いろんな職種の方とお話ができ、生の声、いろんな意見が出てきます。非常によかったので、これからも参加させてもらいたいと思っています。平成24年から取り組みを開始されたとのことですので、5年が過ぎました。今後は高齢者が増えてきます。介護の需要も増えてきます。今後の取り組みについてお聞きしたいと思います。  細項目2、在宅医療と在宅介護の連携を充実させる今後の施策は。  今後の施策をお聞きしたいと思います。 491 ◯副議長(安居正倫君) 福祉保健部長。 492 ◯福祉保健部長(牧野 正君) 在宅医療と在宅介護のさらなる充実を図るためには、医療や介護の各専門職が、他の職種に対して感じている課題の解決に向け、具体的に取り組みを進めていくことが必要であると認識しております。  その取り組みに向けた一環として、現在、医師、薬剤師、ケアマネジャー等がそれぞれ同職種で集まり、日ごろの業務の中で感じている課題等について話し合っていただく場を設けております。今後は、そこから抽出された課題をもとに、課題の解決、他の職種との連携の充実に向けた取り組みを進めてまいりたいと考えております。 493 ◯副議長(安居正倫君) 小菅君。   〔14番(小菅雅至君)登壇〕 494 ◯14番(小菅雅至君) これからも連携の充実に向けた前向きな取り組みをお願いしたいと思います。  そんな中、現場の方からいろんな意見を聞いております。相談は非常に重要になってくると思います。相談支援についてお聞きしたいと思います。  細項目3、在宅医療と在宅介護の連携に関する相談支援体制は。  在宅医療の窓口はありますし、在宅介護の窓口もあります。今後、連携をより密にしていくための相談支援体制についてお聞きしたいと思います。 495 ◯副議長(安居正倫君) 福祉保健部長。 496 ◯福祉保健部長(牧野 正君) 在宅医療と在宅介護の連携に関する相談につきましては、在宅医療福祉職応援事業として、彦根愛知犬上介護保険事業者協議会に委託し、相談員となるコーディネーターを平成26年8月から1名配置しております。  平成28年度における相談件数は圏域で74件あり、内容としましては、医師との連携に関すること、他団体の取り組み内容に関すること、介護サービスに関すること、退院時支援に関することなどの相談が多くなっています。その相談に対して、支援や情報提供を行っているところです。 497 ◯副議長(安居正倫君) 小菅君。   〔14番(小菅雅至君)登壇〕 498 ◯14番(小菅雅至君) コーディネーターを1名配置しているとのことですが、他市ではほとんど置いていない。そもそも医療は医療の窓口、介護は介護の窓口だけで、連携のためのコーディネーターがおられないところもありますので、いい状況だと思います。  情報は必ず共有していかないと、一から全てのことをやっていかなければなりません。以前、情報の共有化ということで、びわ湖メディカルネットのお話をさせてもらいました。あれから半年ほどたっていますので、お聞きしたいと思います。  細項目4、医療・介護関係者の情報共有の支援の状況は。  現在の支援状況はどうなっていますか、お聞きしたいと思います。 499 ◯副議長(安居正倫君) 福祉保健部長。 500 ◯福祉保健部長(牧野 正君) 医療・介護関係者の情報共有につきましては、例えば脳卒中に関する地域連携クリティカルパスや、退院支援ルールという入院から在宅に戻られるまでの情報を関係者で共有できるツールなどがあり、これらの活用により情報共有を推進している状況です。引き続き、これらの手段が医療・介護の関係者に浸透し、情報共有がよりスムーズに進むよう、顔の見える関係づくりに取り組んでまいりたいと考えております。 501 ◯副議長(安居正倫君) 小菅君。   〔14番(小菅雅至君)登壇〕 502 ◯14番(小菅雅至君) 入院から退院、在宅までの情報を関係者が共有できるという、大変いいシステムになっていると思います。ことう地域チームケア研究会に参加させてもらったときも、冒頭に、「顔が見える関係」と言われていました。お互いに顔を見て連携していくことが大前提ですので、よろしくお願いいたします。  医療と介護の関係についていろいろお聞きしましたが、在宅では、より専門職の連携が必要になってくると思います。  中項目3、専門職種間の連携について。  細項目1、専門職種間の連携の現状は。  在宅医療や在宅介護では、多くの専門家が携わることになります。医師、歯科医、薬剤師、訪問看護師、ケアマネジャー、ヘルパー、ソーシャルワーカー、リハビリがある場合はリハビリの専門職の方、そういった方々が連携し、患者さんのために進んでいきます。専門職種間の連携はどのような状況でしょうか。 503 ◯副議長(安居正倫君) 福祉保健部長。 504 ◯福祉保健部長(牧野 正君) 専門職種間の連携の現状につきましては、個別のケース事例を通しての連携において、医師からは「昔と比べて、他の職種の支援のもと、医師のみにかかる負担が軽減されているので随分楽になっている」というような声も聞かれております。  また、医師同士が集まり、在宅医療に関して感じている課題等について話し合う場に、歯科医師やケアマネジャー等の他の専門職種が参加することで、医師が感じている課題を共有する機会を設けているほか、各専門職団体が主体となり合同での勉強会の開催により連携を深める取り組みなどが行われております。  そのほかにも、ことう地域チームケア研究会での出会いをきっかけとして連携が図られている現状も伺っております。 505 ◯副議長(安居正倫君) 小菅君。   〔14番(小菅雅至君)登壇〕 506 ◯14番(小菅雅至君) 勉強会、課題を話し合うなど、専門職種間で連携をとっていただけていると思います。  入院から退院、そして在宅へと、情報共有はされているとのお答えでしたので、病院と在宅の連携について質問をさせていただきたいと思います。  中項目4、病院と在宅の連携について。  普通、退院すると在宅になるのですが、この間がスムーズにいかないと、患者さんも非常に不安になります。  細項目1、病院の医療者が在宅で何ができるかを十分把握しているか。  病院の医療者は、自分の仕事については把握しておられるのですが、退院してから自宅で療養を受ける在宅医療についてどの程度把握しておられるのか、お聞かせください。 507 ◯副議長(安居正倫君) 病院事業管理者。 508 ◯病院事業管理者(金子隆昭君) 在宅医療について、病院の医療者ができることにつきましては、地域のケアマネジャーと連携し、情報収集などに努めています。また、地域包括ケアシステムについて、本院の職員一人ひとりが理解し、実践できるよう、院内集合研修や在宅への見学など教育体制も整えており、さらに平成28年度より地域連携センター内の地域医療連携室、患者家族支援室、訪問看護ステーションおよび在宅医療支援室が中心となって、在宅の現場で実践を行っています。  今後も、本院の医師を含む多職種が、地域連携センターにおける実践を通し、あるいは地域のケアマネジャーとの連携を通して、本院を退院される患者さんの在宅復帰に向けた方向性、退院後の様子をしっかりと把握し、在宅医療における役割を果たしていきたいと考えています。 509 ◯副議長(安居正倫君) 小菅君。   〔14番(小菅雅至君)登壇〕 510 ◯14番(小菅雅至君) 在宅医療に関しましては、退院時は非常に大事になってきます。おっしゃられましたように、いろんなところで勉強され、医療関係者の方も在宅医療を十分把握して、その後の療養を進めていただけたらと思います。  市立病院では、退院の際に、カンファレンスなどを行われていると思いますので、質問をしたいと思います。  細項目2、市立病院における退院調整の現状は。  現状をお聞かせください。 511 ◯副議長(安居正倫君) 病院事業管理者。 512 ◯病院事業管理者(金子隆昭君) 退院調整につきましては、2病棟につき1名の退院調整専任の看護師または医療ソーシャルワーカーを配置して取り組んでいます。入院後、できる限り早期から退院支援に取り組むこととしており、3日以内に入院状況を確認し、7日以内に病棟で医師や多職種によるカンファレンスを実施するとともに、患者さんまたはご家族との面談を行っています。  また、退院支援には、地域のケアマネジャーとの連携も重要となりますので、昨年度に、湖東保健医療圏において、患者さんの入退院における病院とケアマネジャーの連携を具体的に図式化し説明を加えた湖東医療圏における病院とケアマネジャーの入退院支援のための手引書を保健所とともに作成し運用しております。この手引書を運用することで、ケアマネジャーと早期に連携がとれるようになっています。 513 ◯副議長(安居正倫君) 小菅君。   〔14番(小菅雅至君)登壇〕 514 ◯14番(小菅雅至君) 退院されると自宅療養に入りますので、できるだけ早い時点で地域のケアマネジャーと一緒になって退院調整していただけることを要望します。よろしくお願いします。  退院調整の重要性をお話しましたが、続いて、今後の取り組みについてお聞きしたいと思います。  細項目3、退院支援に関する市立病院の今後の取り組みは。  今後もより充実させていただきたいと思いますので、今後の取り組みについてお聞かせください。 515 ◯副議長(安居正倫君) 病院事業管理者。 516 ◯病院事業管理者(金子隆昭君) 退院支援につきましては、急性期病院という本院の役割・性質上、入院期間が短いため、その間に課題を解決できないこともあることから、各病棟担当の退院調整看護師、医療ソーシャルワーカーを中心に、退院後も継続して課題解決に取り組んでいけるよう、地域の多職種と連携を図ることが重要であると認識しています。  まず、ケアマネジャーや地域包括支援センターとの連携につきましては、毎年度、保健所の協力を得て、退院支援に関する学習会を開催しています。学習会への参加を通して、本院の病棟看護師やケアマネジャー、地域包括支援センター職員が相互に状況や課題を共有するとともに、共同して退院支援に取り組んでいます。  今後におきましては、ケアマネジャーや地域包括支援センターだけでなく、介護福祉施設との連携もさらに強化し、患者さんの状態に適した退院支援を目指していきます。  また、在宅介護に医療が必要な方に対する在宅診療科による訪問診療や看取り支援につきましては、地域のかかりつけ医との連携を強化し、在宅医療が継続できるよう積極的に取り組んでいきます。  さらに、円滑な退院支援のためには、近隣の彦根中央病院、友仁山崎病院および豊郷病院との連携が重要であることから、これらの病院と毎月1回、定例会議を開催しているほか、本年度から、毎週、退院支援担当者と患者カンファレンスを行っています。  こうした取り組みをさらに深めていきたいと考えています。 517 ◯副議長(安居正倫君) 小菅君。   〔14番(小菅雅至君)登壇〕 518 ◯14番(小菅雅至君) 答弁がありましたように、学習会やカンファレンスなどいろいろ行われていると思います。退院時は、患者さんも今後のことや自宅での療養のことが気になると思います。この後どうなるのかがわかれば、不安もかなり取り除けると思いますので、今後も課題を解決していただけたらと思います。  次に、中項目5、自宅における在宅医療チームの構築について。  細項目1、在宅医療チームの構築は十分か。  多くの専門職種が集まりますので、情報共有もそうですが、連携がとれないこともあるかもしれません。在宅医療チームの状態が患者さんにも影響してきます。在宅医療チームの構築は十分とお考えでしょうか。 519 ◯副議長(安居正倫君) 福祉保健部長。 520 ◯福祉保健部長(牧野 正君) 在宅での療養生活におきましては、医療のほか、介護の支援もかかすことはできません。チームに関しては、医師を中心として、訪問看護師のほか、ケアマネジャー、ヘルパー、リハビリ専門職やデイサービス職員等の介護の専門職がお互いに情報を共有し連携した支援が図れるよう、療養される方の状況に応じたチームが構築されております。  医療や介護の専門職がそれぞれの専門性を発揮し、チームで本人の療養生活および家族の支援を行うことができるよう、今後も医療と介護の連携の推進に向けた取り組みを進めてまいりたいと考えております。 521 ◯副議長(安居正倫君) 小菅君。   〔14番(小菅雅至君)登壇〕 522 ◯14番(小菅雅至君) 在宅医療チームは、それぞれの専門性が発揮できると、かなり力強い味方になると思います。ぜひ在宅医療チームを充実させていただけたらと思います。  在宅医療支援チームだけでなく、そのほかにもいろいろな支援があります。その支援について質問をさせていただきたいと思います。  中項目6、在宅医療に関する支援について。  在宅医療に関する支援は幾つもあるのですが、大きく3点について質問したいと思います。  細項目1、在宅療養支援診療所の整備状況は。  24時間、365日、訪問診療が受けられる在宅療養支援診療所ですが、診療所には大変負担がかかります。彦根市内の整備状況はどのようになっているのでしょうか。 523 ◯副議長(安居正倫君) 福祉保健部長。 524 ◯福祉保健部長(牧野 正君) 市内における在宅療養支援診療所数は、現在のところ、5カ所となっております。
    525 ◯副議長(安居正倫君) 小菅君。   〔14番(小菅雅至君)登壇〕 526 ◯14番(小菅雅至君) 5カ所というのが、多いのか、少ないのかはわからないのですが、24時間、365日の体制を整えなければなりませんので難しいはと思いますけれども、できれば診療所を増やしていく方向で頑張っていただきたいと思います。  細項目2、地域医療支援病院の承認に向けての進捗は。  どういう現状なのかを質問したいのですが、きのうの質問で、進んでいることはお聞きしました。地域医療支援病院制度は、平成9年、地域の医療機関の連携を図る観点から創設されました。最初の承認要件は、紹介患者の積極的な受け入れ、救急医療の実施、施設・設備の開放、地域の医療関係者に対する研修という4点だったのですが、10年後の平成18年ごろに、在宅医療の支援が加えられました。要件に加えられたということは、それだけ国も在宅医療に力を入れていこうと考えていることのあらわれだと思います。地域医療支援病院の承認に向けての進捗状況をお聞かせください。 527 ◯副議長(安居正倫君) 病院事業管理者。 528 ◯病院事業管理者(金子隆昭君) 地域医療支援病院とは、医療機関相互の機能分担と連携を進める観点から、他の医療機関で対応困難な紹介患者に対する治療のほか、地域の医療従事者への研修や病院の施設・設備の共同利用等を通じて、地域の診療所、かかりつけ医等への後方支援を行い、地域医療全体の充実を図ることを目的とした病院です。  現在、地域医療支援病院に係る県知事の承認を得るために必要な要件のうち、紹介患者に関する要件を除いて全ての要件を具備するに至っております。残る紹介患者の要件としては、紹介率50%、逆紹介率70%を安定的に超えることが求められますが、本年4月から7月までの実績では、各月ともに高いレベルでクリアしており、本年度中には達成できる見通しとなっております。  議員が言われます在宅医療に関するかかわりとしましては、在宅にかかわるかかりつけ医の先生の後方支援の役割を行うことと、介護者の疲れをフォローするレスパイト入院も当院では積極的に行っています。  こういったことを中心として、地域医療支援病院の要件を得るとともに、あわせて地域の在宅医療をフォローしていきたいと考えています。 529 ◯副議長(安居正倫君) 小菅君。   〔14番(小菅雅至君)登壇〕 530 ◯14番(小菅雅至君) かかりつけ医という言葉が出てきましたが、開放病床ではかかりつけ医も同席される場合もあるということで、いつも診ていただいている方に来てもらえると、患者さんも安心すると思います。かかりつけ医は患者さんの生活までよく知っている場合があります。開放病床を進めていくことが要件にもなっているとお聞きしましたので、今年度中に、地域医療支援病院の承認をいただけるように頑張っていただきたいと思います。  レスパイト入院の話が出ましたけれども、家族に対する支援が十分なのかも気になるところです。  細項目3、在宅療養者の家族に対する支援は十分か。  デメリットのところで申し上げましたけれども、介護も在宅医療もそうですが、家族にはかなりの負担がかかってきます。小さい子どもがおられるところでは、ストレスから子どもに対して気が短くなるなどして、家族の融和までもが崩れていくという話を結構聞きます。家族に対する支援は十分行われているのか、お聞きしたいと思います。 531 ◯副議長(安居正倫君) 福祉保健部長。 532 ◯福祉保健部長(牧野 正君) 在宅療養者の家族に対するレスパイト機能としましては、通所系および短期系のサービスがあります。通所系としましては、通所介護(いわゆるデイサービス)、通所リハビリテーション(いわゆるデイケア)、さらに短期系としましては、短期入所生活介護(いわゆるショートステイ)などがあります。また、かかりつけ医と病院の連携によるレスパイト入院による支援も行われているところです。  このほか、在宅での療養や看取りを考える活動をされている花かたばみの会や認知症の介護家族の集い「ほっこり」でも、介護家族の支援をされているところです。 533 ◯副議長(安居正倫君) 小菅君。   〔14番(小菅雅至君)登壇〕 534 ◯14番(小菅雅至君) ありがとうございます。周囲の関係者の方々のストレスをなるべく解消していただけるよう、今後もいろんな施策を打っていただきたいと思います。  家族の心身の負担というのは、当事者でないとわからないところがあります。身近に在宅患者や介護しなければいけない方がおられない場合は、そのしんどさがわかりません。一般的にも、地区の自治会にも、わからない方がおられます。自治会も含めた広い範囲で、在宅医療について知っていただけたらと思います。  中項目7、在宅医療に関する普及啓発活動について。  細項目1、在宅医療に関する普及啓発活動の現状は。  市の広報などが出てくると思いますけれども、現在の活動状況をお聞かせください。 535 ◯副議長(安居正倫君) 福祉保健部長。 536 ◯福祉保健部長(牧野 正君) 市民の皆さんに、看取りや看取られることに対する正しい理解や知識を持っていただくことを目的に、出前講座等を通して啓発を行っております。出前講座につきましては、在宅での療養や看取りを考える会花かたばみの会に事業を委託し、在宅看取りの現状の説明、病院と在宅療養の違い、在宅での多職種のチームで対応していること、在宅看取りの事例の紹介、エンディングノートについてなど、身近にイメージできる内容で講座を開催しています。  また、従来は、専門職の間で開催しておりました在宅医療介護連携推進フォーラムを、今年度は市民の皆さんにも参加していただけるよう内容を拡充し、在宅医療・介護連携推進の市民フォーラムとして、来る10月28日土曜日に開催する予定をしており、在宅療養に係る情報を市民の皆さんにも発信してまいりたいと考えているところです。 537 ◯副議長(安居正倫君) 小菅君。   〔14番(小菅雅至君)登壇〕 538 ◯14番(小菅雅至君) フォーラムの日程まで詳しくお答えいただき、ありがとうございます。出前講座など身近でできることがたくさんありますので、これからもやっていただきたいと思います。  細項目2、今後の普及啓発活動の施策は。  答弁がありましたように、たくさんのことをやっておられますが、地域包括ケアシステムを充実させるためには、在宅医療はますます重要になってきます。今後の普及啓発活動はどのようになっていますか。 539 ◯副議長(安居正倫君) 福祉保健部長。 540 ◯福祉保健部長(牧野 正君) 市民の皆さんに、在宅での療養生活について正しく理解し、元気なときからかかりつけ医を持つことの大切さ等を認識し、いざという時に備えて準備をしていただくことができるよう、出前講座や市民フォーラム等により、引き続き、普及啓発活動に努めてまいりたいと考えております。  また、本年度は、「広報ひこね」11月1日号におきまして、在宅医療・介護連携推進に関する特集記事を掲載し、啓発させていただく予定です。 541 ◯副議長(安居正倫君) 小菅君。   〔14番(小菅雅至君)登壇〕 542 ◯14番(小菅雅至君) ありがとうございます。これからも普及啓発活動をますます進めていただけたらと思います。よろしくお願いします。  今まで在宅医療について、メリットやデメリット、重要性、専門職種間の連携等、いろいろお聞きしました。最後に2問、質問したいのですが、トップはどう考えておられるのか。最終的には、トップの考えがそのまま施策に反映されると思いますので、行政トップの方と医療機関のトップの方に、在宅医療についてどのようにお考えなのかをお聞きしたいと思います。  中項目8、市長の在宅医療についての考えは。  細項目1、大久保市長の在宅医療についての考えは。  市長は、近江ふるさと園などで、直接、介護の現場に携わっておられると思います。現場からいろんな声も聞いていると思います。市長が在宅医療についてどのような考えを持っておられるのかをお聞きしたいと思います。 543 ◯副議長(安居正倫君) 市長。 544 ◯市長(大久保 貴君) 本市第6期高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画の基本理念として、地域の支え合いの中で高齢者が生きがいを持って暮らせるまちづくりを掲げ、その実現に向けて、在宅医療・介護連携の推進の取り組みは極めて重要であると認識しております。  医療と介護の両方を必要とする状態の高齢者が、住み慣れた地域で自分らしい暮らしを人生の最期まで続けていけるよう、在宅医療と介護を一体的に提供するため、医療関係と介護事業所等の関係者の連携を推進していくことが必要であると思っております。  本市では、在宅医療・福祉の拠点施設であるくすのきセンターを活動拠点とし、同センターの中に事務所を置く彦根医師会等の関係5団体との連携や、多職種の情報交換や顔の見える関係づくりを目的としたことうチームケア研究会の開催など、多職種連携を深めていくための仕組みづくりを進めてまいりました。  今後も、高齢者は増加の一途をたどることから、在宅医療・福祉のさらなる推進に向け、これまでの取り組みの充実に努めてまいりたいと考えております。 545 ◯副議長(安居正倫君) 小菅君。   〔14番(小菅雅至君)登壇〕 546 ◯14番(小菅雅至君) 福祉は本当に重要ですので、よろしくお願いします。市長も福祉日本一とおっしゃっています。日本一の定義についてはいろいろ議論はありましたけれども、福祉を充実させると常々言われていますので、彦根を福祉の充実した市にしていただけますよう、よろしくお願いいたします。  中項目9、病院事業管理者の在宅医療についての考えは。  細項目1、金子病院事業管理者の在宅医療についての考えをお聞きしたいと思います。 547 ◯副議長(安居正倫君) 病院事業管理者。 548 ◯病院事業管理者(金子隆昭君) 湖東医療圏において、高齢化の急速な進展や在宅療養診療所を初め地域医療を支える資源が不足している状況等に鑑み、本院においても、急性期病院としての機能・役割を発揮しながら、在宅医療に積極的に取り組むことが重要であると考えています。  このため、本院は、平成28年4月から在宅医療支援室を設置し、本年4月からは医師1名を増員し、医師2名体制で在宅医療を担当し、在宅訪問診療を行うとともに、在宅で容態が急変したときや患者の介護疲れ等の際のレスパイト入院に対応しています。  今後ますます高齢者が住み慣れた自宅で療養することが多くなると見込まれることから、その支援を行うとともに、本院で治療を行っていたがんに代表される疾患等により、看取りの時期になった方の在宅療養のニーズに応えることができるよう、体制の整備に努めてまいりたいと考えています。  また、地域包括ケアシステムにおける本院の役割を認識し、在宅医療・福祉の拠点施設であるくすのきセンターと連携して、在宅医療に対するさまざまな患者・家族・地域のニーズに対応してまいりたいと考えています。私の幾多の経験から、在宅医療は患者さんをいやす大きな力を秘めていると考えています。 549 ◯副議長(安居正倫君) 小菅君。   〔14番(小菅雅至君)登壇〕 550 ◯14番(小菅雅至君) ありがとうございます。今年4月から、在宅医療支援室の医師が1名増えました。この前、在宅医療支援室の学習会に参加する機会があり、その医師が、自分が目指す家庭医について、誠実にお話をされていました。聞いている方も、「この先生は、一生懸命やってくれる先生だ」という印象を受けました。切手先生が2年ほど前から頑張っておられますが、もう1人増えて、ますます充実していけるのではないかと思います。その学習会では、配属になった若い看護師の方も、看護師の視点でいろいろお話をされ、「自宅に行くと、患者さん一人ひとりに生活があり、価値観が違うと痛感しました」と言っておられました。  一人ひとり、いろんな考え方や価値観があります。自分の住み慣れたところで、自分の生きがいを見つけて、最期を迎えられるというのが一番いい形だと思います。これからも在宅医療をますます充実していただけたらと思います。それが福祉にもつながります。市長もどうかよろしくお願いします。  これで、今定例会における私の質問を終わらせていただきたいと思います。どうもありがとうございました。 551 ◯副議長(安居正倫君) 暫時休憩します。            午後3時01分休憩            午後3時14分再開 552 ◯副議長(安居正倫君) 休憩前に引き続き会議を開きます。  18番山田多津子さん。山田さん。   〔18番(山田多津子さん)登壇〕 553 ◯18番(山田多津子さん) 私は、今期定例会におきまして、大きく三つの項目について質問をいたします。  まず、大項目1、全国一福祉モデル都市を目指すための「温もりある福祉政策」実現を。  近年の異常気象で、子どもたちの教育環境を取り巻く条件は非常に劣悪な状況となっており、子どもたちが安定した環境の中で教育や保育を受けることは、健康保持や学力向上に欠かせない条件です。今年度中には小学校へのエアコン設置が完了します。関係者の皆さんの努力に感謝を申し上げます。  しかし、前回の市長選挙の公約でもありました幼稚園へのエアコン設置がまだ実現していません。これまでの議会答弁では、「全面改築等の整備更新を進めていく中で、年次的な施設整備計画を策定し、空調設備も並行して検討していく」とされています。  私は、8月に、市内の幼稚園8園を訪問してきました。この暑さの中、どの園からも切実な状況をお聞きして、一日も早いエアコン設置を願われていました。  担当課では、各幼稚園に室温調査を依頼されています。その調査結果では、36度を超す日が何日も記録されています。熱中症にかかる注意ラインは約29度と言われ、警報ラインは31度と示されています。ある園の先生の言葉です。「私たちは命を預かっています」。私は、この言葉の重みをしっかりと受けとめ、子どもたちが充実した環境の中で教育を受けられる条件を整備することも、地方自治体の役割だと思っています。子どもたちの教育環境を充実させるために、以下の質問をいたします。  中項目1、幼稚園への一日も早いエアコン設置を。  細項目1、担当課は、3年前から、市内の各幼稚園にリズム室と保育室の室温を調査するように依頼されていますが、その目的は何でしょうか。 554 ◯副議長(安居正倫君) 子ども未来部長。 555 ◯子ども未来部長(高橋嘉子さん) 各幼稚園への室温調査の目的ですが、近年の温暖化の影響で、特に夏場の施設環境が厳しいことから、現状把握を行うため実施してきたものです。また、測定場所につきましては、保育室は児童の園生活にとって基本となる場所であり最も長く時間を過ごす場所であること、リズム室は通常保育終了後の預かり広場を行う部屋として使用することから、調査をしているものです。 556 ◯副議長(安居正倫君) 山田さん。   〔18番(山田多津子さん)登壇〕 557 ◯18番(山田多津子さん) 実態把握とのことでした。預かり広場も時間が延長されました。どの幼稚園からも、「今にもエアコンをつけてもらえるのではないだろうか」という期待の声を聞きました。  次に、細項目2、室温調査の結果はどのように分析されているのでしょうか。 558 ◯副議長(安居正倫君) 子ども未来部長。 559 ◯子ども未来部長(高橋嘉子さん) 室温調査の結果につきましては、全ての幼稚園で過去3年において毎年7月の最高室温は33度を、また8月の最高室温は35度を超えています。9月においても前半では30度を超える日がありました。このような結果から、夏季休業日を除いても、厳しい施設環境であると考えております。 560 ◯副議長(安居正倫君) 山田さん。   〔18番(山田多津子さん)登壇〕 561 ◯18番(山田多津子さん) 私は、平田認定こども園を除く8園全ての幼稚園を回ってきました。私がいただいた室温調査では、8月ですと39度の幼稚園もありました。ほとんどが35度を超えています。この分析を次に生かすことが大事だと思います。7月に保育室で36.5度を計測した園があるのですが、お弁当の保管に非常にお困りになっていました。室温調査の分析の中で、室温について検討されたのか。もう一度、お聞きします。 562 ◯副議長(安居正倫君) 子ども未来部長。 563 ◯子ども未来部長(高橋嘉子さん) 保育室の室温につきましては、園児たちの体調のこともあって、室温調査をしました。もちろんお弁当等も、室温が高くなると傷みますので、園によっては職員室など空調設備のあるところに保管したり、風通しなども考えながら保管しております。お弁当についても考慮はしていますが、まずは子どもたちの体調管理のために必要であろうと考えております。 564 ◯副議長(安居正倫君) 山田さん。   〔18番(山田多津子さん)登壇〕 565 ◯18番(山田多津子さん) 昨日の答弁でも、最もふさわしい室温は25度から28度とおっしゃられたと思うのです。どの園も暑いとは言っておられるのですが、お弁当の管理にかなり苦労されています。保管庫を置いているところもあります。普通は温めるための保管庫なのですが、逆に、中に保冷剤を入れて、傷まないように保管されています。保健室だけエアコンをかけて、そこに保管しているところもあります。そういった点での室温調査も含めて分析していただきたかったと思います。  次に、細項目3、熱中症にかかる注意ラインは約29度、警報ラインは31度と示されています。その温度をはるかに超えた室温になっていることをどのように認識されているのでしょうか。 566 ◯副議長(安居正倫君) 子ども未来部長。 567 ◯子ども未来部長(高橋嘉子さん) おっしゃられますとおり、熱中症の警報ラインを超えていることは認識しております。全ての幼稚園で最高室温が警報ラインの31度を超えており、園児や保育者にとって厳しい施設環境であると認識しております。 568 ◯副議長(安居正倫君) 山田さん。   〔18番(山田多津子さん)登壇〕
    569 ◯18番(山田多津子さん) 全ての園から室温調査の結果を頂戴してきました。ある園では、6月の登園日22日のうち熱中症にかかる注意ラインの29度を超えている日は14日あります。警報ラインの31度を超えている日は9日もあります。7月だと、登園日13日全てが29度を超えています。31度を超えた日も12日ありました。登園日13日のうち12日が31度を超えている。そういう状況は認識されていると思いますが、再度、お願いします。 570 ◯副議長(安居正倫君) 子ども未来部長。 571 ◯子ども未来部長(高橋嘉子さん) 温度については、確かにおっしゃられたとおりだと認識しております。ただ、窓を開けると風の通る部屋もありますので、温度だけを見ているのではなく、湿度や風といった自然の状況等も勘案しながら、保育者の皆さんには大変ご苦労いただいて、熱中症にならないようきめ細かな気遣いをして、園児の安全を守っていただいております。 572 ◯副議長(安居正倫君) 山田さん。   〔18番(山田多津子さん)登壇〕 573 ◯18番(山田多津子さん) 熱中症にかからないようどのような努力をされているのか、担当課は知っていると思うのです。窓を開けて風を通すと言われましたが、風が全く通らない部屋が園には幾つかあります。その園には3歳児が入っておられて、本当に苦労されています。室温を調査し、分析して、熱中症ラインはどうなのかをきちんと見ていただくことが必要なので、「分析されたのですか」とお聞きしたのです。「知っています」と言うだけではなく、充実した教育環境をつくるための室温調査だったと思うので、しっかりと分析する必要があることを求めておきたいと思います。  次に、細項目4、皮膚疾患や身体に疾患を持った特別支援の必要な園児への対応策はどのようにお考えでしょうか。 574 ◯副議長(安居正倫君) 子ども未来部長。 575 ◯子ども未来部長(高橋嘉子さん) 特別な支援が必要な園児への対応としまして、幼稚園の現状を保護者に説明し、必要な支援について十分な打ち合わせを行った上で、保育を実施しております。  皮膚疾患の園児の対応につきましては、園の窓にUVカットのフィルムを張り紫外線を防止していますが、窓を開けることや外遊びもあることから、園児自身が常時UVカット用の長そで・長ズボン・帽子を着用しています。  また、別の園児になりますが、体に疾患を持った園児や体温調整の難しい園児につきましては、水分補給をこまめに行う、保冷剤で首や頭を冷やす、体調に応じて空調設備のある職員室や保健室で休息させるなど、園児の健康管理に努めていただいているところです。 576 ◯副議長(安居正倫君) 山田さん。   〔18番(山田多津子さん)登壇〕 577 ◯18番(山田多津子さん) 内容は十分把握していると思うのですが、今言われた以上に、園は努力されています。皮膚疾患のお子さんは、紫外線を浴びると、そこからがん化していくという非常に難しい病気です。窓は絶対に開けられないので、UVカットのフィルムを張っていますが、その部屋の窓は開けられません。だから、風が通らない。外遊びをするときは、しっかりと防御して出られるのですが、部屋の窓が開けられないのは非常につらい状況です。認識していただきたい。  それと、歩行困難なお子さんが数名おられます。そのお子さんはバギーを使われています。子ども用の車椅子のようなものです。背中が密着してしまうので、背中に保冷剤を張る。体温調整ができないので、体をクールダウンしないといけない。  低年齢児、特にこういう疾患をお持ちのお子さんは、体温調整ができない。この実態をどこまで把握しているのか。対応策はそれぞれの園に任せていると言われたのですが、体温調整ができないことについてどのようにお考えなのか、見解をお聞かせいただきたいと思います。 578 ◯副議長(安居正倫君) 子ども未来部長。 579 ◯子ども未来部長(高橋嘉子さん) おっしゃられましたように、バギーで過ごしている園児につきましても、訪問したときに、ご苦労されている話を聞かせていただいております。  UVカットの服を着ている園児は、風を感じることもできない。先生にご苦労をかけるしかないのですが、少しでも涼しく感じられるところで、保冷剤等を利用して頭や首、背中を冷やしていただくようお願いしているところです。先生にお願いして、随時、保健室や職員室等空調設備のある部屋での休息をとっていただいています。本当に難しい環境で保育をしていただいていることは認識しております。 580 ◯副議長(安居正倫君) 山田さん。   〔18番(山田多津子さん)登壇〕 581 ◯18番(山田多津子さん) 体調が悪くなったら、保健室や職員室へ移動してもらうという対応もとられていると思うのです。これはルビンシュタイン症候群と言われ、体温調整が難しい病気です。脇に保冷剤を挟んで、クールダウンしているのです。「保健室へ移動しましょう」と言っても、みんなと同じ部屋で保育を受けたいという主張をされるとのことです。みんなに平等に保育をしたい。うちわであおぎ、体温を上げないように、背中に保冷剤を張る。そういう努力をされています。施設上の問題もあって、保健室のエアコンだけをつけることができない園もあります。そこはどのようにお考えですか。 582 ◯副議長(安居正倫君) 子ども未来部長。 583 ◯子ども未来部長(高橋嘉子さん) おっしゃられましたように、保健室のエアコンだけをつけることのできない園もあります。朝からずっとエアコンをつけているわけではなく、外気温や室温等を考え、園児の体調を見ながら保育をしていただいています。保育者が気をつけて、少し前から部屋を冷やしておくという形をとられています。うちわであおいでいるという現状も知っています。保育の現場では、保育者に気づかいやご苦労をいただきながら、できるだけ自然を感じることも大事ではないかと考えています。ただ、最近の異常気象の中で、温度が上がり過ぎていることは私たちも感じております。安心・安全な幼稚園になっていくように私たちも考えておりますので、ご理解ください。 584 ◯副議長(安居正倫君) 山田さん。   〔18番(山田多津子さん)登壇〕 585 ◯18番(山田多津子さん) 現場のご苦労は十分承知されていると思います。  細項目5、大久保市長は、全国一の福祉モデル都市を標榜されています。子どもたちが充実した環境の中で教育を受けられる条件を整備することも、地方自治体の役割です。子どもたちの教育環境を充実させるために、幼稚園へエアコンを設置すべきと考えますが、見解を求めます。 586 ◯副議長(安居正倫君) 子ども未来部長。 587 ◯子ども未来部長(高橋嘉子さん) 先ほどから申し上げていますとおり、幼稚園への一日も早いエアコンの設置につきましては、子どもたちの安全で安心な保育環境の確保のために必要であることは十分に認識しております。設置に向けて検討を進めてまいりたいと考えておりますので、ご理解のほどよろしくお願いいたします。 588 ◯副議長(安居正倫君) 山田さん。   〔18番(山田多津子さん)登壇〕 589 ◯18番(山田多津子さん) 一日も早く設置しなければならないと認識しているとのご答弁をいただきました。ご存じだと思うのですが、園長会からもエアコン設置の要望書が上がっています。ある園長先生のお話ですが、「命にかかわる問題です。本当に大切な命を預かっています。対策には限りがあります。だから、エアコンをつけてほしい。職員室にエアコンはついていますが、子どもたちが帰ってからしかつけられません。そういう思いの中で、自分たちも現場で働いています」。一日も早い設置が必要だと認識しているとのお答えをいただいたのですが、これは前向きに検討していただけるというお答えでよろしいのでしょうか。 590 ◯副議長(安居正倫君) 子ども未来部長。 591 ◯子ども未来部長(高橋嘉子さん) 全ての保育室、リズム室に設置するのが望ましいのですが、まずは1園に1室でも設置できるように検討していきたいと思っておりますので、ご理解ください。 592 ◯副議長(安居正倫君) 山田さん。   〔18番(山田多津子さん)登壇〕 593 ◯18番(山田多津子さん) 先ほども申し上げましたけれども、預かり広場が4時に延長されました。ある園からは、水曜日も、夏休みも拡大していく方向だと聞きました。そうなると、今まで自分たちが経験したことのない時間帯で保育をしなければならない。先生方はそういう不安もお持ちです。必ず設置していただくことを強く求めておきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。  大項目2に移ります。国体準備に向けての市民体育センターのあり方について質問をいたします。  第79回国民体育大会が、2024年に彦根を主会場として開催されます。日本共産党彦根市会議員団も、国体開催は歓迎する立場で臨んでいます。しかし、主会場が県立彦根総合運動場に決定したことに伴い、現在の市民体育センターを移転せざるを得ないとして、解体することを前提に計画が進められています。  現時点において、新市民体育センターの建築計画も進められていますが、耐震工事が済んだばかりの現在の市民体育センターを活用するなどの選択肢は全くなく、市民体育センターは移転を前提に議論が進められています。しかし、国体基準を十分に兼ね備えた現在の市民体育センターをなぜ壊すのか。こんな市民の声も上がっています。  6月定例会でも同様の質問をいたしましたが、再度、質問をしたいと思います。  中項目1、現市民体育センターを取り壊すことについて。  細項目1、6月定例会で、「県として総合運動公園の配置計画を決定された結果、市民体育センターの解体が必要となったことから、平成27年5月25日に正式に県から要請があり、県の主たる担当の方がお見えになって、お聞きした」と答弁されていますが、公式な文書での依頼だったのか、お聞きします。 594 ◯副議長(安居正倫君) 教育部長。 595 ◯教育部長(安居庄二君) 公式な文書での依頼はございません。 596 ◯副議長(安居正倫君) 山田さん。   〔18番(山田多津子さん)登壇〕 597 ◯18番(山田多津子さん) 公式な文書での依頼ではなかった。では、誰がお決めになったのですか。 598 ◯副議長(安居正倫君) 教育部長。 599 ◯教育部長(安居庄二君) 本件につきましては、県において基本構想が策定され、配置計画案を検討された結果、市民体育センターの解体が必要となったもので、おっしゃられましたように、平成27年5月25日に県の幹部の方がお見えになって、解体および移設について要請があったということです。 600 ◯副議長(安居正倫君) 山田さん。   〔18番(山田多津子さん)登壇〕 601 ◯18番(山田多津子さん) こんな重要な内容を口頭だけで、公式な文書もなく決定されたことは非常に問題だと思うのです。県が計画を進めた中で、そのようになった。だから、やむを得ないという回答だったと思いますが、なぜ公式な文書での依頼を求められなかったのでしょうか。 602 ◯副議長(安居正倫君) 教育部長。 603 ◯教育部長(安居庄二君) 本市としましては、今までの国体の誘致、県とともに市としても国体を成功に導いていくために、県が懇話会を初めさまざまな競技団体等との協議の中でお決めになられたことを尊重し、口頭ではありますが、県からの正式な要請にやむを得ずお応えしたものです。 604 ◯副議長(安居正倫君) 山田さん。 〔18番(山田多津子さん)登壇、資料掲 示〕 605 ◯18番(山田多津子さん) 正式な要請といっても、口頭だけです。これが正式な要請になるのか。非常に疑問を持ちます。県から言ってきたものは、やむを得ないのでお受けになった。こんな重要な問題を、口頭だけで、文書もなくお決めになったことは大問題だと思っていますので、指摘しておきたいと思います。  次に、細項目2、2014年5月20日の国体主会場を決定する第79回国民体育大会主会場選定評価報告書では、総合運動公園の配置計画で、当初は現在の市民体育センターは現存する計画となっています。これが報告書です。最初に県が示した計画では、市民体育センターは全く触りません。陸上競技場もそういう計画が出されています。総合運動公園における陸上競技場は、なぜこの計画から北方向へ移動することになったのか、その理由をお示しください。 606 ◯副議長(安居正倫君) 教育部長。 607 ◯教育部長(安居庄二君) (仮称)彦根総合運動公園整備計画検討懇話会において、中心となる第1種陸上競技場の方向や規模、また施設の動線等の検討の中で決定されたものと認識しております。 608 ◯副議長(安居正倫君) 山田さん。   〔18番(山田多津子さん)登壇〕 609 ◯18番(山田多津子さん) 県が決定したのですか。市民体育センターを残したままで計画を立てているのですが、計画の段階で北方向に移動せざるを得ない理由は、彦根から言ったものではないのか。北方向に動かさないと仕方ないと県が言ったので動かしたということなのですか。 610 ◯副議長(安居正倫君) 教育部長。 611 ◯教育部長(安居庄二君) 議員がおっしゃられている選定評価報告書は、平成26年5月26日の県の第2回常任委員会で提出され、ご説明があったものと思います。その後、県におかれては、滋賀県の陸上競技連盟に検討を依頼され、陸上競技連盟では日本陸上競技連盟の公認競技の陸上競技場新設に伴う基本的な考え方を踏まえて、風向きや日差しなどの比較・検討が行われ、総合評価として現在の配置案が優れているという回答がなされていると理解しております。  先ほども申しましたが、第4回の彦根総合運動公園整備計画検討懇話会において、議論の結果、現配置案が適当と結論づけられたものと思っております。 612 ◯副議長(安居正倫君) 山田さん。   〔18番(山田多津子さん)登壇〕 613 ◯18番(山田多津子さん) 彦根が北方向に動かすという要請をしたのではないのですか。県が北方向に移動しなければならないと判断されたのですか。 614 ◯副議長(安居正倫君) 教育部長。 615 ◯教育部長(安居庄二君) 今ほどもご答弁しましたように、県の陸上競技連盟等の中で、風向き、日差しなどを検討された結果、総合評価として、現配置案が優れているという結果になりました。また、懇話会におきましても、さまざまな検討をなされた上で、現配置案が適当として、現在の案になったということです。 616 ◯副議長(安居正倫君) 山田さん。   〔18番(山田多津子さん)登壇〕 617 ◯18番(山田多津子さん) 2015年3月の市長答弁ですが、「県に対して、彦根城に近接して整備される主会場のスタジアム等の施設や公園の設計デザインについても配慮をお願いしたい」とあります。このように市が世界遺産登録を考慮してほしいということで、県に申し入れられたのではないですか。 618 ◯副議長(安居正倫君) 教育部長。 619 ◯教育部長(安居庄二君) 今ほどの件につきましては、あくまでも配慮をお願いしているもので、最終、どのような配置案にするのかは、県の陸上競技連盟を初め、懇話会の中でるる検討された結果、原配置案が適当ということでお決めになられたと理解しております。 620 ◯副議長(安居正倫君) 山田さん。   〔18番(山田多津子さん)登壇〕 621 ◯18番(山田多津子さん) これは第3回の懇話会で示された配置図です。原案はこのように示されています。こういう案もあると懇話会の中で示されています。北方向に移動しない案も提案されています。県だけがお決めになったのか、非常に疑問に思います。彦根の意向がかなり影響しているのではないかと思うのですが、いかがでしょうか。 622 ◯副議長(安居正倫君) 市長。 623 ◯市長(大久保 貴君) 先ほどから教育部長が答弁しておりますように、県においてお決めになったことです。私どもは、特別に位置について何かをしてくれと申し上げたことはありません。私どもが申し上げてまいりましたのは、高さあるいは意匠について、地域の今までの歴史的景観にマッチするような配慮をお願いしたいということです。さまざまな案が出ていたことも理解しております。しかしながら、競技団体等との検討の上、現状の案に固まったと理解しております。 624 ◯副議長(安居正倫君) 山田さん。   〔18番(山田多津子さん)登壇〕 625 ◯18番(山田多津子さん) 細項目3、現在の市民体育センターを取り壊すことについて、議会に諮ったのでしょうか。 626 ◯副議長(安居正倫君) 教育部長。 627 ◯教育部長(安居庄二君) 地方自治法で定める議決事件ではないことから、正式には議会にお諮りしておりませんが、平成26年9月市議会定例会や同年の12月市議会定例会、また平成27年6月市議会定例会におきまして、お答えさせていただいたところです。 628 ◯副議長(安居正倫君) 山田さん。   〔18番(山田多津子さん)登壇〕 629 ◯18番(山田多津子さん) 平成27年の6月定例会では、「県から要請があったので了承しました」と市長が答弁され、その時点では仕方がないと理解したのですが、時系列で整理していくと、こんな大事なことを議会にも諮らずに決めた、県から要請があったので決めてしまったことに対して、本当に疑問に思います。県内で国体開催に伴って市の施設を解体するのは、彦根だけなのです。彦根市民体育センターだけです。こんなに重要なことを議会に諮らない。市としてどうするのかという点で、議会で議論する必要があったのではないかと思うのですが、いかがでしょうか。 630 ◯副議長(安居正倫君) 教育部長。 631 ◯教育部長(安居庄二君) 先ほどもご答弁しましたが、平成26年9月市議会定例会において、「市民体育センターが移転するのか、あるいは移転しないのかは決定されておりませんが、市民体育センターが移転する場合には、本市で施設移転整備検討委員会を設置し、市民体育センターの建て替え等について検討してまいりたいと考えております」と答弁しております。  また、同年12月市議会定例会におきましても、「今後、(仮称)彦根総合運動公園の整備に係る基本構想や基本計画が県で策定され、正式に県から市民体育センターの取り壊しについて申し出があった場合は、既に耐震補強が終わっている状況でありますが、積極的に国体主会場を本市に招致した経緯からも、取り壊さざるを得ないと考えております」とご答弁申し上げております。  そして、今ほど議員からもありましたが、平成27年6月定例会におきましては、「県の整備方針に沿って整備されるに当たりまして、県から正式に市民体育センターの移転について要請がありましたので、やむを得ないことだと判断し、了解したところです」とご答弁を申し上げております。  その都度、お答えを申し上げてきたところですので、ご理解を賜りますようよろしくお願いいたします。 632 ◯副議長(安居正倫君) 山田さん。   〔18番(山田多津子さん)登壇〕 633 ◯18番(山田多津子さん) 理解できないです。こんな重要なことを、議会に相談もせずに、県からの依頼があったので決めてしまった。るる説明があったのですが、時系列に見てみますと、途中で計画が北方向に移動していることがわかります。市はどこかで了承されたと思うのですが、大事な施設を壊さなければならないので、了承するときに議会に相談されるべきだったと申し上げておきたいと思います。
     細項目4、市民の大事な資産である現在の市民体育センターは取り壊すべきではないと考えますが、見解を求めます。 634 ◯副議長(安居正倫君) 教育部長。 635 ◯教育部長(安居庄二君) 現市民体育センターの取り壊しにつきましては、県が(仮称)彦根総合運動公園の配置計画を決定された結果、移転を要請され、本市としてもやむを得ないと判断したものです。 636 ◯副議長(安居正倫君) 山田さん。   〔18番(山田多津子さん)登壇〕 637 ◯18番(山田多津子さん) 先日、全員協議会があり、補償問題の説明があったのですが、現在の市民体育センターの価値は10億4,000万円あるというお話がありました。本当に大事な資産だと思います。全国知事会では、できるだけ既存の施設は使っていきましょう、コンパクトな国体をやっていきましょうという緊急決議を上げられています。彦根がやっていることは逆行しています。国体関連に100億円近いお金を拠出しなければならない事態になるのではないかと思います。市民の大事な税金です。もう一度考え直していただきたいと強く申し上げておきたいと思います。  次に、大項目3、石寺町地先に計画のラウンドアバウト交差点について質問いたします。  石寺町地先の石寺稲里線の交差点は、近年、車両の衝突事故が頻繁に発生しており、地元自治会から信号機の設置要望が毎年出されていますが、交通量や信号機の維持管理面を理由に、警察からは新たな設置は困難との回答が返ってきています。  この交差点では、人身事故も起こっており、早急な安全対策が求められている中、6月定例会の補正予算で、比較的交通量の少ない交差点において、交差点形状を円形等の環状に整備し、信号に頼らず交通抑制を行うものとして、ラウンドアバウト環状交差点を導入するための詳細設計予算が計上されました。  しかし、全国的にも導入されている箇所はまだ少なく、非常に複雑な形状の交差点であることから、十分な理解と説明が必要だと思います。以下、質問をしたいと思います。  中項目1、周辺住民の十分な理解と協力のもとでの計画を。  細項目1、ラウンドアバウトを導入されるに当たり、地元や周辺自治会などの十分な理解が得られているのでしょうか。 638 ◯副議長(安居正倫君) 都市建設部長。 639 ◯都市建設部長(山本茂春君) 石寺町で計画するラウンドアバウト事業につきましては、先般の6月定例会において、補正予算のご承認をいただいたところです。  当該交差点におきましては、以前から事故の発生等、危険な交差点であり、地元からは信号機の設置等を要望いただいておりました。しかしながら、公安委員会からは設置困難の回答を得ており、本市としましては、これに代わる有効な対策として、ラウンドアバウトの導入について検討し、本市では初めての試みになりますが、交通の安全性・円滑性の観点から有効な手段であると判断し、事業化したものです。  そうした中、今年度は補正予算にてご承認いただいた測量と詳細設計を進めることとしておりますが、事業を進めるためには地元のご協力とご理解が不可欠であると考えておりますので、稲枝北学区連合自治会に対して、事業の趣旨、目的などを説明させていただいたところです。その後、直接事業に関係する上石寺町自治会ならびに下石寺町自治会の役員様への説明を行い、事業実施について一定のご理解を得ているところです。  また、住民の皆様へは、役員を通じ、文書による周知をお願いし、現在、測量作業に着手しているところです。 640 ◯副議長(安居正倫君) 山田さん。 〔18番(山田多津子さん)登壇、資料掲 示〕 641 ◯18番(山田多津子さん) 稲枝北学区の連合自治会の自治会長会のときに説明をしていただいたことは知っております。それから、上石寺町、下石寺町は一番よく使う集落だと思います。そこの役員に説明されたとおっしゃいました。  ラウンドアバウトの交差点というのは、こういう形状になります。非常に複雑です。ある地域の方にお話を聞いたのですが、「非常に難しい道路になる」と思っておられました。どのような道路になるのか、非常に不安に思っておられます。役員に説明したとおっしゃったのですが、役員もまだ十分に理解できていません。理解が得られているのかという点では、まだまだ不十分だと思います。  次に、細項目2、地元住民や周辺自治会の十分な理解と協力が必要ですが、どのような手立てをお考えでしょうか。 642 ◯副議長(安居正倫君) 都市建設部長。 643 ◯都市建設部長(山本茂春君) 今ほどお答えしましたとおり、事業実施につきましては、地元の皆様に一定のご理解を得ているものと認識しております。  なお、現在は現地での測量作業に着手しており、今後、測量成果に基づき詳細な設計を行うこととしておりますが、素案ができた段階で、地元の皆様に対し説明会などで、ご指摘のありましたどのように通ればいいのかといった通行方法など詳細な説明を行ってまいりたいと考えております。  また、詳細設計の進捗により、新たに必要な用地範囲も明確になると考えられますので、地権者の皆様方にも丁寧な説明を行ってまいりたいと考えております。 644 ◯副議長(安居正倫君) 山田さん。   〔18番(山田多津子さん)登壇〕 645 ◯18番(山田多津子さん) 6月定例会の補正予算で提案されましたが、全く知らなかった自治会がほとんどです。上石寺町だけはご存じだったのですが、あとは全然ご存じなかった。事故がなくなるので、いい交差点だとは思うのですが、こういう形状ではどのように通ったらいいのかわからない。ご近所には、「難しい道路は通らないでおこう」とおっしゃる方もいます。「遠回りをしても、田んぼ道を通ろう」とおっしゃっている方もいます。非常に不安の声があることを十分に認識していただきたいと思います。  細項目3、私たち日本共産党は、8月2日に、県内で唯一ラウンドアバウトを導入されている守山市立田町の交差点を視察して、導入に至るまでの経過を担当課の職員に説明していただきました。守山市では、地元の自治会の役員を含め、社会実験のための委員会を設置し、理解と協力を得る努力をされてきています。彦根市でも社会実験を実施し、十分な理解を求めることが必要と考えますが、見解を求めます。 646 ◯副議長(安居正倫君) 都市建設部長。 647 ◯都市建設部長(山本茂春君) 守山市での社会実験は、平成25年度に国が進める道路に関する社会実験の支援事業に応募され、約2カ月間実施されました。この社会実験は、国の指導のもとで補助金を受けて実施されたものであり、実験によりラウンドアバウト導入の有効性を立証され、実際に導入されたものと聞き及んでおります。  当時は、全国的に見ても事例は限られており、また平成25年の道路交通法改正によりラウンドアバウトが定義されて間もない時期であったことから、周知を含め効果を検証する意味においても必要であったと考えております。  一方、今般の石寺町での事業化に当たりましては、守山市の事例以降、全国的に導入は増加しており、公安委員会においても免許センター等で積極的に紹介されていることから、おおむね認知されているものと考えております。  また、整備に当たっては、当交差点は今お示しの4方向の一般的な交差点であり、技術的な基準も構築されていることから、社会実験の実施は考えておりません。  しかしながら、完成後においては、道路利用者に十分に理解していただけるよう、期間を定めて、交通誘導員や案内看板などを設置し、わかりやすい誘導に努めてまいりたいと考えております。 648 ◯副議長(安居正倫君) 山田さん。   〔18番(山田多津子さん)登壇〕 649 ◯18番(山田多津子さん) これは守山市の社会実験の写真です。社会実験を2週間されたそうです。中央部分を9メートルにするか、12メートルにするかによって、通り抜けるスピードが変わってくる。社会実験の中で検証されたとお聞きしました。全国的にも事例が増えているとおっしゃられましたが、地元の住民は形すらわかりません。これだけの道幅のものが、この道幅に拡大されるのです。かなり用地を広げての環状交差点になります。  先ほど見たパネルで理解していただけると思うのですが、ラウンドアバウトというのは本当に複雑です。左側はそのまま曲がりますが、右へ行く場合は時計回りで回ります。農村地域ですから、地元の方は、田んぼへ行ったり、畑へ行ったりするために、この交差点は必ず通るので、不安をお持ちなのです。やはり社会実験などをして、理解を深めてもらう必要があると思うのですが、いかがでしょうか。 650 ◯副議長(安居正倫君) 都市建設部長。 651 ◯都市建設部長(山本茂春君) 守山市が社会実験をされた平成25年度時点においては、先ほどもお答えしましたが、全国的に見ても、ラウンドアバウトはほとんど存在しておらず、構造基準も定まっていない状況でした。このころに整備を検討された長野県飯田市、同県軽井沢町、静岡県焼津市の各市町および守山市は、いずれも社会実験を実施されています。ご指摘のとおり、中央のサークルの大きさにより、当然速度や進入角度も変わってきます。その他、進入するときに、一旦停止するのか、徐行で入るのかなど、課題を検証し、解消するために、社会実験をされてきました。この実験を受けて、ラウンドアバウトの構造基準が固まってきたと聞いております。  おっしゃるとおり、まだまだ珍しいものと思われますが、道路交通法でも定義され、一般化されつつあるものと認識していることから、特段の社会実験を行うことは考えておりません。  しかしながら、今も答弁したとおり、完成後にスムーズに利用していただけるよう、交通誘導員や案内看板の設置を考えておりますので、ご理解をお願いいたします。 652 ◯副議長(安居正倫君) 山田さん。   〔18番(山田多津子さん)登壇〕 653 ◯18番(山田多津子さん) 守山市の例ですが、通常、交差点に入るときには、「とまれ」と認識されるのですが、「とまれ」ではなく「ゆずれ」となり、とまらないのです。そんなことはなかなか認識できない。誰が先に行くのかも含めて、非常にややこしい交差点なので、守山市では「ゆずれ」という標識が入り口に立っています。職員が交差点の入り口に立ってどのように通るのかを案内し、2週間の社会実験をされました。ブロックで形状をつくって、社会実験され、理解していただきました。社会実験をする際には、地元の自治会の役員が委員会に入って、いろんな検討を重ねてこられて、こういう形状になったという説明をされました。私は社会実験をされるべきだと思います。  最後の質問です。細項目4、守山市では、導入当初、交差点の中央にある円形地帯に直進して乗り上げたという事例がありました。「理解をしてもらうのに時間がかかりました」とおっしゃられました。そういう事例があったので、太陽光などの電源利用で、夜間でも目立つような工夫もされています。こういった課題対策を検討する計画はどのようにお考えでしょうか。 654 ◯副議長(安居正倫君) 都市建設部長。 655 ◯都市建設部長(山本茂春君) ご指摘の事案は、私も現地の方で確認しております。  今年度に、ラウンドアバウトの導入に当たっての詳細設計を行いますが、この中で、現状の交通状況などを勘案し、適切な設計を行っていきたいと思います。また、夜間の通行に当たっては、道路照明灯を設置するなど、課題を把握し、安全な交差点になるよう十分検討し、対応してまいりたいと思います。社会実験の代わりに、期間をもって誘導等をしていきたいと考えておりますので、ご理解をお願いいたします。 656 ◯副議長(安居正倫君) 山田さん。   〔18番(山田多津子さん)登壇〕 657 ◯18番(山田多津子さん) 守山市では、課題等も含めて、導入までに住民を集めて3回説明されています。その中でいろんな課題が見えてきたとおっしゃられました。そういった課題解決が必要だと思うのですが、いかがでしょうか。 658 ◯副議長(安居正倫君) 都市建設部長。 659 ◯都市建設部長(山本茂春君) 詳細設計が終わって、素案ができた段階で、地元の皆様に十分説明をさせていただきたいと考えておりますし、繰り返しになりますが、使用開始後も誘導員等を配置して案内をしていきたいと考えておりますので、ご理解をお願いいたします。 660 ◯副議長(安居正倫君) 山田さん。   〔18番(山田多津子さん)登壇〕 661 ◯18番(山田多津子さん) 大変有効な交差点だと思いますので、地元の協力と理解を得る交差点にしていただきたい。 662 ◯副議長(安居正倫君) 暫時休憩します。            午後4時08分休憩            午後4時24分再開 663 ◯議長(八木嘉之君) 休憩前に引き続き会議を開きます。  本日の会議時間は、議事の都合によりあらかじめこれを延長します。  11番和田一繁君。和田君。   〔11番(和田一繁君)登壇〕 664 ◯11番(和田一繁君) 本日の最後ということで、頑張りますので、よろしくお願いいたします。  今回は、大項目で2点の質問をさせていただきます。  国宝・彦根城築城410年祭は、閉幕の12月10日まで3カ月を切りました。昨日のご答弁の中でも、平成29年度の目標は90万人ですが、410年祭では75万人という数値目標もお話いただきました。8月中旬で45万人と聞いておりますので、あと30万人達成に向けて、オール彦根でやっていかなければいけないということで、今回、質問をさせていただきます。  大項目1、オール彦根で挑む彦根城築城410年祭について。  中項目1、410年祭期間中の太鼓門櫓改修について。  7月29日、突然、太鼓門櫓改修が発表され、櫓が使用禁止になりました。もちろん文化財保護のためには必要不可欠であり、後世に残していかなければなりません。また、お客様の安心・安全に努める責任もあります。ただ、発表に至るまでの経緯について、余りにも急であり、それぞれの担当課で議論されたのかを含め、以下の質問をいたします。  細項目1、太鼓門櫓の改修箇所および原因についてお尋ねいたします。 665 ◯議長(八木嘉之君) 文化財部長。 666 ◯文化財部長(馬場孝雄君) 彦根城天守の南側に位置する重要文化財建造物である太鼓門櫓につきましては、入り口部分の敷居が棄損したため、入り口部分に設置されているみざら敷板を撤去したところ、常に湿った状態となっており、入り口の敷居の棄損および土台にまで影響が出ている状態となっていました。これは、太鼓門櫓公開のために、入り口部分の溝や高低差を解消するために設置したみざら敷板により、雨水が十分流れない状態になっていたことが主な原因であると考えています。 667 ◯議長(八木嘉之君) 和田君。   〔11番(和田一繁君)登壇〕 668 ◯11番(和田一繁君) それでは、細項目2、太鼓門櫓改修における使用禁止に至るまでの経緯をお尋ねいたします。 669 ◯議長(八木嘉之君) 文化財部長。 670 ◯文化財部長(馬場孝雄君) 本年7月25日に、昨年度に一部棄損し、棄損部分が進行しないように、応急処置としてカバーをして保護していた太鼓門櫓の入り口部分の敷居について、彦根城管理事務所から棄損が進行しているとの報告を受け、文化財課職員が現地にて棄損が進んでいることを確認いたしました。  翌日、別件で彦根に来ておられた滋賀県の文化財保護課職員に現地確認をしていただいた際には、「敷居の下にある土台に影響がある可能性があるため、原因となっていると考えられる入り口部分の敷板を撤去し、周囲を確認するように」との指導を受けました。  同月28日に、入り口部分の敷板を撤去したところ、敷板の設置により雨水がたまり、敷板下の土を初め、入り口部分が常に湿った状態となっていたことから、入り口部分の敷居が腐朽により棄損し、土台にまで影響がある可能性が認められました。  このことから、棄損範囲を拡大しないための措置として、入り口部分の敷板の撤去を行うとともに、早急に来場者の安全確保を図る必要があったため、観光企画課の了解を得た上で、公開を中止したものです。 671 ◯議長(八木嘉之君) 和田君。   〔11番(和田一繁君)登壇〕 672 ◯11番(和田一繁君) それでは、細項目3、調査はどこまで進んでいるのか、具体的にお示しください。 673 ◯議長(八木嘉之君) 文化財部長。 674 ◯文化財部長(馬場孝雄君) 太鼓門櫓の入り口部分については、屋根からの雨水を流すための雨落ちと呼ばれる溝の内側に土台がありますが、土台の高さと周囲の地盤面の高さがほぼ同じ高さでした。また、土台と土どめとの間は約10センチメートルであり、そのすき間にも土が流入し、通行するための敷板の設置により、常に湿った状態となっていたこと、湿気による土台の腐朽が進行していることが、公開中止直後の簡易な調査でわかりました。  また、構造体である土台の腐朽が進行し、大量の降雨の際は門側の石垣に水がしみ出す状態となっていることも確認しました。土台にかかる門側のはりも腐朽していることを確認し、使用禁止の緊急対応を要する重大な損壊状況であることがわかり、かなり大規模な修理が必要となる可能性があることを確認しました。  近日中には、さらに土台周辺にたまった土を取り除き、土台の腐朽状況やその範囲を確認します。このようなことから、現在は周囲を乾燥させる必要があるため、入り口部分の敷板を撤去し、公開を中止しております。 675 ◯議長(八木嘉之君) 和田君。   〔11番(和田一繁君)登壇〕 676 ◯11番(和田一繁君) 大規模な修理が必要となる可能性があるとのことでした。  細項目4、いつ本格的な改修工事が始まり、太鼓門櫓が使用できるのは大体いつごろになると推測されていますか。お願いいたします。 677 ◯議長(八木嘉之君) 文化財部長。 678 ◯文化財部長(馬場孝雄君) 先ほども申し上げましたように、棄損の状態が進行している状況であり、調査の状況によっては櫓全体の修理に及ぶ可能性もあることから、現在のところ、修理期間についてはわかりませんが、早急に滋賀県に見に来ていただき、修理方法・時期について協議を行う予定です。 679 ◯議長(八木嘉之君) 和田君。   〔11番(和田一繁君)登壇〕
    680 ◯11番(和田一繁君) 再質問します。彦根城の観光に絡む部署の方々は、現状を把握しているのでしょうか。 681 ◯議長(八木嘉之君) 文化財部長。 682 ◯文化財部長(馬場孝雄君) 公開を中止した直近の部長会議で、産業部長の方から詳細を報告していただきました。情報共有はできているものと考えております。 683 ◯議長(八木嘉之君) 和田君。   〔11番(和田一繁君)登壇〕 684 ◯11番(和田一繁君) 細項目5、この時期に使用を禁止した理由は。  部長会議等で、7月29日に発表されたのですが、使用禁止にした理由を教えてください。 685 ◯議長(八木嘉之君) 文化財部長。 686 ◯文化財部長(馬場孝雄君) 太鼓門櫓につきましては、入り口部分の敷居・土台が腐朽したことにより棄損したため、棄損範囲を拡大しないための緊急措置として、入り口部分の敷板の撤去を行うとともに、早急に来場者の安全確保を図る必要があったため、公開を中止したものです。  太鼓門櫓は国の重要文化財建造物であり、活用を図る前に、適正な保存・維持・管理が必要となり、今回の公開中止は、来場者の安全確保を図るとともに、そうした文化財保護の一環であることをご理解いただきますようお願い申し上げます。 687 ◯議長(八木嘉之君) 和田君。   〔11番(和田一繁君)登壇〕 688 ◯11番(和田一繁君) 当然、来場者の安全・安心に努めるということでは理解しております。  中項目2、ひこにゃんの出陣場所変更について。  細項目1、天守前から、終日、博物館前変更による影響は。  7月29日、突然の通達で太鼓門櫓改修工事に伴い、彦根市のPRとして、午前中唯一、彦根城天守前でのひこにゃんのパフォーマンスがなくなり、無料エリアの博物館前に変更になりました。彦根城を訪れる観光客に喜んでいただいている中、午前中、ひこにゃんを見たい方はお城の入場券を買って見に来ていただいていました。さまざまな考え方・捉え方がありますが、彦根城を見学したい方やひこにゃんを見たいから彦根城に登ってこられる方もいらっしゃいました。しかし、太鼓門櫓の使用禁止に伴い、ひこにゃんの出番が、有料エリアの天守前から、終日、彦根城博物館前に変更になり、午前中、ひこにゃんが見たいから彦根城に登るという選択肢を自らなくしてしまっています。しかも410年祭期間中で、入場者数の目標を75万人と設定している中、収益も減らしかねない行為だと思います。  そこで、天守前から、終日、無料エリアの彦根城博物館前への場所変更による影響についてお尋ねいたします。 689 ◯議長(八木嘉之君) 産業部長。 690 ◯産業部長(黒澤茂樹君) 具体的な影響については把握しておりませんが、議員ご質問のとおり、国宝・彦根城築城410年祭開催中で、90万人という目標を設定している中、ひこにゃんを見たい方が彦根城に登っていただけるという機会を失ってしまうことについては非常に懸念しております。 691 ◯議長(八木嘉之君) 和田君。   〔11番(和田一繁君)登壇〕 692 ◯11番(和田一繁君) 再質問します。  懸念の解消策はあるのでしょうか。 693 ◯議長(八木嘉之君) 産業部長。 694 ◯産業部長(黒澤茂樹君) 後の質問でお答えしようと思っているのですが、できるだけ早く、彦根城の天守前で登場できるよう進めてまいりたいと考えております。 695 ◯議長(八木嘉之君) 和田君。   〔11番(和田一繁君)登壇〕 696 ◯11番(和田一繁君) 細項目2、オール彦根で挑んでいる中、410年祭を受け持つ企画振興部、ひこにゃんを管理する観光企画課、彦根城全般を管理する文化財部と、今回の変更は十分調整し議論されたのかを含め、最終的には誰が決めたのかをお尋ねします。 697 ◯議長(八木嘉之君) 産業部長。 698 ◯産業部長(黒澤茂樹君) 太鼓門櫓の改修につきましては、7月28日の朝に文化財部より連絡を受け、その日から、ひこにゃんが天守前で登場できなくなることを了承いたしました。その時点では、新たな登場場所について文化財部と十分調整する時間もなく、ほかに選択肢もなかったことから、一旦、登場場所を彦根城博物館前に変更させていただくよう私が判断し、観光企画課から文化財部へ依頼させていただきました。  さらには、議員ご質問のとおり、翌日の7月29日からは、ひこにゃんの登場場所が全て彦根城博物館前になる旨をホームページ等でお知らせしたものです。  市長へもこの旨は速やかに報告し、先ほど文化財部長が答弁しましたように、部長会議でも情報を共有いたしました。 699 ◯議長(八木嘉之君) 和田君。   〔11番(和田一繁君)登壇〕 700 ◯11番(和田一繁君) 細項目3、天守前でのパフォーマンスは今すぐにでも検討すべきでは。  ひこにゃんは、10年前の400年祭に誕生し、当初は月・水・金曜日しか彦根城に登場していませんでした。以前の答弁でもありましたが、彦根城を訪れる観光客は、彦根城とひこにゃんをあわせて見たいという方が多く、彦根城への誘客をさらに推進する狙いがありました。  また、ひこにゃんのプロフィールにもありますように、ひこにゃんのお仕事は彦根城本丸天守前広場や彦根城博物館に登場して彦根をPRすることです。「彦根へお越しいただくことで、決まった時間にひこにゃんに会えることが、ひこにゃん自身の価値を高めると考えている」と答弁されています。  まさに彦根城天守前でのパフォーマンスこそが、登城して疲れた気持ちをひこにゃんがいやしてくれ、自身の存在価値を高めるのではないかと思います。410年祭の閉幕まで3カ月を切っています。これから秋の観光シーズンで、たくさんのお客様に訪れていただけるはずです。3回とも無料エリアでひこにゃんを出すのではなく、有料エリア、天守に登っていただいて、そこでのひこにゃんのパフォーマンスを検討すべきではないでしょうか。お尋ねいたします。 701 ◯議長(八木嘉之君) 産業部長。 702 ◯産業部長(黒澤茂樹君) 議員ご指摘のとおり、ひこにゃんのパフォーマンスを天守前で行うことは、彦根市にとって重要であると考えております。  このため、太鼓門櫓が使用できないと文化財部から連絡を受けた後には、文化財部の職員と観光企画課の職員でひこにゃんの控え場所および登場場所代替案について現地を確認しながら検討しましたが、彦根城特別史跡内における一定の制限をクリアした上でひこにゃんのプライバシーを確保できる一定のスペースがあること、暑さがしのげること、観客の方が安全に見るスペースがあり動線が確保できることなどの諸条件を満たすことのできる場所・方法をすぐに見出すことができませんでした。  しかしながら、秋の行楽シーズンに向けて、再びひこにゃんが天守前に登場するべく、その後も文化財部と協議・調整しました結果、天守前の売店の一角を仕切り、そこをひこにゃんの控室とする改修工事に現在取りかかっていただいているところです。 703 ◯議長(八木嘉之君) 和田君。   〔11番(和田一繁君)登壇〕 704 ◯11番(和田一繁君) ありがとうございます。いつから天守前に登場する予定になっていますか。 705 ◯議長(八木嘉之君) 産業部長。 706 ◯産業部長(黒澤茂樹君) 早ければ今週中に工事が終わり、新しく出てくる動線等も確認し、遅くとも来週の月曜日には天守前で登場したいと思っています。 707 ◯議長(八木嘉之君) 和田君。   〔11番(和田一繁君)登壇〕 708 ◯11番(和田一繁君) 連休もありますし、これから観光のトップシーズンに入りますので、よろしくお願いします。また、ホームページ等でもひこにゃんは天守前広場で登場と上がっていると思いますので、情報発信もしっかりとしていただきたいと思います。  それでは、中項目3、近隣駅構内における410年祭PR媒体について。  3月18日に開幕しました彦根城築城410年祭ですが、ブルーインパルス展示飛行を初め、幾つかの主催事業、市民提案事業、後援事業など、既に終えた事業もあります。ただ、市民がどこまで知っているのかと思います。  これから12月10日閉幕に向けて、秋の紅葉シーズンを挟み、さらにどのように可視化・広報していくか。米原駅の改札口コンコースには、現在大ヒット中の映画「関ヶ原」の約15メートルのPR横断幕が掲げられ、横断幕には410年祭特別展「関ヶ原展」も宣伝されています。米原駅、長浜駅などは、降りた瞬間に、そのまちのイメージや風景が連想され、オブジェや目に見えるポスター、また旅行者がわくわくした旅気分になる駅構内です。  そんな中、現在、彦根駅はエスカレーターの改修工事中です。当初から、410年祭期間中の工事開始など議会でも議論はありましたが、少しでも前に進めるため、市民や観光客の皆様にも不便がないよう、工事は安全重視のもと、着々と進行しています。  2月、公政会の代表質問におきまして、工事期間中の観光客等対応の質問に対して、「彦根駅エスカレーター工事中の対応につきましては、関係課と協議し、工事用の防護幕などに彦根城築城410年祭の案内表示等ができないか、検討しているところである」と答弁をいただきました。観光客や市民に対して、工事期間中における各市内、近隣駅構内の410年祭PR媒体についてお尋ねいたします。  細項目1、JR彦根駅の工事期間中における410年祭のPR媒体についてお尋ねいたします。 709 ◯議長(八木嘉之君) 企画振興部参事。 710 ◯企画振興部参事(辰巳 清君) 彦根駅西口のエスカレーター改修工事に際しましては、工事現場を仮囲い等で覆い施工しているところですが、ここに410年祭をPRするパネルを設置するなど、観光に訪れた方が不快な思いをされないよう、工事担当部局と協議の上、装飾を図り、PRに努めてまいりたいと考えております。 711 ◯議長(八木嘉之君) 和田君。   〔11番(和田一繁君)登壇〕 712 ◯11番(和田一繁君) ありがとうございます。いつから開始されますか。 713 ◯議長(八木嘉之君) 企画振興部参事。 714 ◯企画振興部参事(辰巳 清君) 工事の進捗状況によりますので、工事担当課の交通対策課と協議中です。ご理解のほどよろしくお願いいたします。 715 ◯議長(八木嘉之君) 和田君。   〔11番(和田一繁君)登壇〕 716 ◯11番(和田一繁君) これから連休もあります。先ほどから申しておりますように、あと3カ月です。最初にお客様が訪れるところは彦根駅になりますから、その構内で、直虎を含め410年祭のPR活動をよろしくお願いします。遅いのですけれども、今からでも間に合いますので、ぜひ進めていただけますようお願いいたします。  それでは、細項目2、南彦根駅、河瀬駅、稲枝駅における410年祭PRの媒体は。  今回、稲枝駅、河瀬駅、南彦根駅を回ってまいりました。ほぼ410年祭ののぼり旗はありません。河瀬駅には1カ所、ポスターが張ってありました。河瀬駅では、10月9日に、410年祭主催事業としまして、荒神山でウォークラリーや花火があります。中部エリアで非常に大きな主催事業が開催されます。当然、河瀬駅からシャトルバスも運行される中、河瀬駅においても、410年祭のイベントがあるという発信が全く見えません。南彦根駅、河瀬駅、稲枝駅における410年祭のPR媒体についてお尋ねいたします。 717 ◯議長(八木嘉之君) 企画振興部参事。 718 ◯企画振興部参事(辰巳 清君) 国宝・彦根城築城410年祭のポスターやのぼり旗など市内に掲出するPR媒体の設置目的は、本市への来訪者に対してイベント開催地としての盛り上がりを演出すること、市民に向けたイベント機運の醸成であると考えております。  来訪者に対するPRにつきましては、彦根城周辺でののぼり旗設置に加え、観光目的での来訪者が多く利用するJR彦根駅改札前の大型パネルの設置や駅構内でのポスター掲出を行うほか、駅西口および東口のロータリーにのぼり旗を立てて、イベント開催地としての演出を行っております。  一方、市民向けのイベント機運の醸成につきましては、各自治会でのポスター掲示や商店街でののぼり旗掲出などにご協力いただくことで対応しているところです。  議員ご指摘の南彦根駅、河瀬駅、稲枝駅でのPR媒体設置につきましては、主に市民や通勤・通学者に対するイベント機運の醸成が目的になると考えられますが、駅構内でのポスター掲示は原則有料であることから、費用対効果を勘案し、市が管理するポスター掲示板を除き、PR媒体の設置は見送っているのが現状ですので、ご理解賜りますようお願いいたします。 719 ◯議長(八木嘉之君) 和田君。   〔11番(和田一繁君)登壇〕 720 ◯11番(和田一繁君) 再質問です。  では、南彦根駅、河瀬駅、稲枝駅に関しては必要ないと捉えてよろしいですか。 721 ◯議長(八木嘉之君) 企画振興部参事。 722 ◯企画振興部参事(辰巳 清君) 必要ないわけではありません。市が枠を持っているところにはもちろん掲出しておりますし、米原駅にも枠がありますので有効活用したいと思いますが、有料のところはほかの媒体、ほかのPR方法を使います。費用対効果を考えた上で、今のところは見送っているということです。 723 ◯議長(八木嘉之君) 和田君。   〔11番(和田一繁君)登壇〕 724 ◯11番(和田一繁君) これがオール彦根で挑む410年祭なのかと思います。先ほど言いましたように、河瀬駅では10月に主催事業も控えております。あと1カ月ですから、河瀬駅からシャトルバスが出るというPRも必要です。市民の方々にも参加していただかなければならない事業です。主催事業のチラシや城まつりのチラシ、置けるところには紙媒体を置いてPRしていただきたいと思いますので、もう一度お尋ねいたします。 725 ◯議長(八木嘉之君) 企画振興部参事。 726 ◯企画振興部参事(辰巳 清君) 議員のおっしゃるとおり、南部地域につきましては、「広報ひこね」等の媒体を活用するのはもちろんですが、あらゆる媒体を使って広報していきたいとは思っております。ただ、その辺も費用対効果も考えての手法ですので、よろしくお願いいたします。 727 ◯議長(八木嘉之君) 和田君。   〔11番(和田一繁君)登壇〕 728 ◯11番(和田一繁君) 細項目3、米原駅構内における410年祭のPR媒体は。  米原駅は、滋賀県で唯一、新幹線が停まる駅です。改札口にはかなり大きな横断幕が設置されていますが、ポスターは1カ所しか張っていないことを確認しています。米原駅から彦根まで来ていただけるような仕掛け、動線をつくっていただきたいと思います。現在の米原駅構内における410年祭のPR媒体に関してお聞きします。 729 ◯議長(八木嘉之君) 企画振興部参事。 730 ◯企画振興部参事(辰巳 清君) 先ほども少し触れましたが、米原駅構内におきましては、駅改札口から駅西口に向かう通路に、従前から、本市に割り当てられている観光ポスター掲示枠がありますので、410年祭のポスターを掲示して、米原駅を利用する観光客に対してPRを行っているところです。 731 ◯議長(八木嘉之君) 和田君。   〔11番(和田一繁君)登壇〕 732 ◯11番(和田一繁君) ありがとうございます。410年祭のポスターは410年祭をうたっていますので、どういうものを彦根市でやっているのかというのが見えてこないポスターです。あのポスターは開幕のとき用のポスターであって、お客様が来たときに、彦根市では今何をやっているのかがわからない。目に見えるポスター掲示、内容がわかるポスターに替えた方がいいと思います。要望です。今の410年祭のポスターよりも、これから3カ月、どういうイベントが彦根市で行われるのかというポスターに変更していただきますよう、よろしくお願いいたします。  次に、細項目4、今後、JR、近江鉄道に対して、秋シーズンに向けて410年祭のPRについてはどのような協力を求めるのか、お尋ねいたします。 733 ◯議長(八木嘉之君) 企画振興部参事。 734 ◯企画振興部参事(辰巳 清君) 今後、JR彦根駅におきましては、秋の行楽シーズンとエスカレーター改修工事の時期が重なるため、来訪者等に不便が生じないよう対応する必要がありますので、工事担当部局を通じて協力を求めていくとともに、さきの答弁でも申し上げましたとおり、工事現場の仮囲いへの装飾など410年祭のPRに対して調整を図ってまいりたいと思っております。  また、ご指摘の近江鉄道につきましても、タクシーなどいろいろなご協力をいただいております。今後は、近江鉄道の県内各駅におけるポスター掲示やパンフレット設置なども可能な限り協力いただけるよう求めてまいりたいと考えております。 735 ◯議長(八木嘉之君) 和田君。   〔11番(和田一繁君)登壇〕 736 ◯11番(和田一繁君) JRや近江鉄道でしっかりとPRしていただきますようよろしくお願いいたします。期待しております。
     それでは、大項目2、世界の記憶登録について。  世界記憶遺産から、現在は世界の記憶と定められています。世界の記憶とは、世界の重要な記録遺産の保護と振興を目的に、平成4年に開始されたユネスコの事業であります。対象は手書きの現行や書籍、ポスター、地図、音楽、フィルム、写真等です。平成28年に朝鮮通信使が世界の記憶に申請され、今年の秋ごろに登録される予定と聞いております。  また、2007年、彦根城築城400年祭のときに、朝鮮通信使の初来日から400年を記念して、彦根でも日韓交流フェスタin彦根が開催され、当時の衣装を着て、朝鮮人街道の旧街道から通信使の宿とされていた宗安寺まで行列し、国書交換式を見届けた記憶があります。  また、今年も5月4日、5日と、第6次21世紀の朝鮮通信使・ソウルから東京友情ウォークにおいて訪問していただくほど、彦根と朝鮮通信使の歴史のつながりは深いです。  そこで、中項目1、朝鮮通信使の世界記憶登録について。  細項目1、朝鮮通信使ユネスコ記憶遺産日本推進部会の加入は。  平成28年6月定例会にて、矢吹議員も記憶遺産について質問されています。昨年とは状況も変わり、現在、朝鮮通信使がユネスコの記憶遺産に申請されました。県内では、日本推進部会に長浜市、近江八幡市が加盟されており、滋賀県もオブザーバーとして参加されております。昨年6月定例会では、「本市は朝鮮通信使に関する資料が乏しいことなどから、同部会の加入を見送った経緯があります」と答弁されています。現時点での部会加入についてお尋ねいたします。 737 ◯議長(八木嘉之君) 市民環境部長。 738 ◯市民環境部長(小林重秀君) 議員もご承知のとおり、朝鮮通信使ユネスコ記憶遺産日本推進部会は、朝鮮通信使の関連資料をユネスコ記憶遺産に登録するための申請準備事業を中心となって行うことを目的に、本市も加盟するNPO法人朝鮮通信使縁地連絡協議会内に平成26年5月に設立され、現在、13の自治体や民間3団体が加入されております。  本市につきましては、朝鮮通信使に関する資料が乏しいことなどから、同部会への加入を見送った経緯もあり、現在も加入しておりません。 739 ◯議長(八木嘉之君) 和田君。   〔11番(和田一繁君)登壇〕 740 ◯11番(和田一繁君) 資料が乏しいとおっしゃっていますが、彦根ゆかりの朝鮮通信使関連資料ということで、井伊家伝来の資料の中にも朝鮮通信使に関する資料はたくさん残っています。例えば、彦根市指定文化財になっている朝鮮高官像、朝鮮人御馳走御用御入用積作事方萬仕様帳など、彦根市に朝鮮通信使に関する資料が残っているのですが、どれだけ集めれば資質があると思われるのか、その根拠をお尋ねいたします。 741 ◯議長(八木嘉之君) 文化財部長。 742 ◯文化財部長(馬場孝雄君) 後ほどの質問とも関連してくると思いますが、推進部会の加入を見送った時点で、彦根市内に朝鮮通信使が残した資料としましては、文化財課で3点把握しておりました。1点目は彦根市指定文化財となっている本町2丁目の宗安寺の朝鮮高官像、2点目が本町2丁目の江国寺本堂にかかる額、3点目が肥田町の崇徳寺の山号を描いた額です。その3点では資料として乏しいとして、市として総合的に判断されたものです。 743 ◯議長(八木嘉之君) 和田君。   〔11番(和田一繁君)登壇〕 744 ◯11番(和田一繁君) それでは、細項目2、推進部会に加入しない理由をお尋ねいたします。 745 ◯議長(八木嘉之君) 市民環境部長。 746 ◯市民環境部長(小林重秀君) 朝鮮通信使ユネスコ記憶遺産日本推進部会につきましては、平成28年3月に、当時のユネスコ記憶遺産、現在の世界の記憶への登録申請を済まされたことにより一定の役割を終えられ、現在は活動休止になっていると伺っております。  今後につきましては、NPO法人朝鮮通信使縁地連絡協議会事務局に問い合わせたところ、世界の記憶の登録が決まりましたら、推進部会を解散し、遺産の活用を目的とした新たな部会を同協議会内に立ち上げる予定と聞いておりますが、その詳細については検討中とのことでした。  本市といたしましては、引き続き、情報収集などに努めてまいりたいと考えております。 747 ◯議長(八木嘉之君) 和田君。   〔11番(和田一繁君)登壇〕 748 ◯11番(和田一繁君) それでは、細項目3、朝鮮通信使の新たな資料の発見について。  さきの答弁では、その時点で、朝鮮通信使に関する資料が乏しいのが理由で推進部会への加入を見送ったとのことでしたが、その後、新たな資料の発見はあったのか、お尋ねいたします。 749 ◯議長(八木嘉之君) 文化財部長。 750 ◯文化財部長(馬場孝雄君) 先ほど申し上げましたように、彦根市内に、朝鮮通信使が残した資料としましては、当時、文化財課で3点把握しておりました。  その後、平成28年11月に、宗安寺におきまして、人権政策課と文化財課が担当して、朝鮮通信使に関するイベント「朝鮮通信使を学ぼう!!」を開催いたしました。このイベントの広報に当たりまして、朝鮮通信使にゆかりの物品が埋もれていないか、市民に情報提供をお願いしましたが、情報は寄せられませんでした。  現時点では、彦根市において、朝鮮通信使が残した新たな資料は確認できておりません。 751 ◯議長(八木嘉之君) 和田君。   〔11番(和田一繁君)登壇〕 752 ◯11番(和田一繁君) それでは、細項目4、朝鮮通信使の世界記憶登録に際して物証がない根拠は。  平成28年6月、彦根市は、NPO法人朝鮮通信使縁地連絡協議会に加盟しております。そこから世界記憶遺産運動にかかわるに足りない、物証がないという話で、参加しないという判断をされました。しかしながら、井伊家資料には幕末の朝鮮通信使に関する記録があり、宗安寺にも資料が残っています。今回、彦根藩岡本半介の交流を示す筆談が、大阪歴史博物館所蔵品として、日本側の対象リストとして加わっています。朝鮮通信使関連資料ということで、滋賀大学では朝鮮通信使の行列図など、全部で23もの彦根ゆかりの朝鮮通信使の資料が残っています。そんな中で、物証がないと言われることが理解できない。申請ができないことも含めて、お願いいたします。 753 ◯議長(八木嘉之君) 文化財部長。 754 ◯文化財部長(馬場孝雄君) 議員ご指摘のとおり、世界の記憶の対象の具体例としましては、手書き原稿、書籍、新聞、ポスター、図画、地図、音楽、フィルム、写真等となっております。  朝鮮通信使縁地連絡協議会の事務局担当の対馬市総合政策部観光交流商工課に確認しましたところ、先ほど答弁しました彦根市内の朝鮮通信使の残した三つの文化財のうち、2点目と3点目の額については該当しないとのことでした。また、1点目の朝鮮高官像につきましては、描かれているのは中国の文官ではないかという見方をする研究者もおられまして、その結論が出ていない状況であることから見送ったものです。 755 ◯議長(八木嘉之君) 和田君。   〔11番(和田一繁君)登壇〕 756 ◯11番(和田一繁君) 再質問です。今後の追加認定はあり得るのでしょうか。 757 ◯議長(八木嘉之君) 文化財部長。 758 ◯文化財部長(馬場孝雄君) 本年11月ごろ、登録結果が出ると聞き及んでおりますので、その可否にかかわらず、追加の登録が可能かどうかも含め、事務局である対馬市の方に確認したいと考えております。 759 ◯議長(八木嘉之君) 和田君。   〔11番(和田一繁君)登壇〕 760 ◯11番(和田一繁君) 11月ごろに結果がわかるとのことでした。  細項目5、朝鮮通信使の世界記憶登録担当はどこの部局か。  確認しましたら、朝鮮通信使は人権政策課多文化共生係が担当し、彦根市が一会員の朝鮮通信使記憶遺産に関するNPO法人朝鮮通信使縁地連絡協議会の担当は企画課、朝鮮通信使啓発活動・歴史出前講座は文化財課が担当しています。他市と連携して、誰が、どの部局が登録推進に向けて動くのでしょうか。  長浜市は、市民協働部歴史遺産課が窓口になり、秋の登録を心待ちにされています。長浜の曳山がユネスコ無形世界文化遺産に登録され、次には平成29年度の重点課題として、世界の記憶登録に力を入れています。世界遺産登録に対する取り組み姿勢、熱量が違い過ぎます。改めて、彦根市の担当部局がどこなのか、お尋ねいたします。 761 ◯議長(八木嘉之君) 文化財部長。 762 ◯文化財部長(馬場孝雄君) 朝鮮通信使に係る自治体間の連携につきましては、国際交流の観点から人権政策課が担当しており、朝鮮通信使の世界の記憶に係る連絡調整等の事務を行っていますが、世界の記憶の登録につきましては、文化財としての専門性も要求されることから、文化財部で担当するのが適当であると考えております。 763 ◯議長(八木嘉之君) 和田君。   〔11番(和田一繁君)登壇〕 764 ◯11番(和田一繁君) 人権政策課と文化財部との共同による朝鮮通信使のイベントも大切です。朝鮮通信使の市民向けの啓発活動に取り組んでいく必要性も感じます。ただ、今は目の前の可能性のある世界の記憶登録に力を入れるべきだと思います。市長の見解をお尋ねいたします。 765 ◯議長(八木嘉之君) 文化財部長。 766 ◯文化財部長(馬場孝雄君) 議員のおっしゃるとおりだと思いますので、今後、人権政策課と連携を深め、世界の記憶登録が可能かどうかも含めて検討してまいりたいと思います。 767 ◯議長(八木嘉之君) 和田君。   〔11番(和田一繁君)登壇〕 768 ◯11番(和田一繁君) ぜひお願いします。  細項目6、彦根城世界遺産登録との連携強化は必要ではないか。  まさに暫定登録から25年たつ彦根城の世界遺産。平成28年6月の定例会で、矢吹議員の世界遺産の関連質問に対して、山根副市長は「世界の記憶遺産の対象物は文書ですが、世界文化遺産の構成資産として要件を満たしているとは言えず、朝鮮通信使の関連文書は江戸時代の彦根において国際交流に使われていたことを示す彦根の文化創造を説明する一つの源泉と考えております。ユネスコは、文化発展の源泉として、文化的多様性や交流を大変重視しております。世界文化遺産においても、文化交流の視点が重要です。今後も、彦根における朝鮮通信使を含むさまざまな文化交流について研究を深め、彦根城とその関連資産を世界文化遺産に登録するための背景情報としてストーリーに組み込もうと考えております」と答弁されています。このストーリーの一つこそが、朝鮮通信使の世界の記憶登録ではないでしょうか。  我々は彦根城を世界遺産として進めております。世界遺産と同じようなレベルで、世界の記憶も登録予定と言われています。彦根城世界遺産登録に向けての連携強化が必要ではないでしょうか、お尋ねいたします。 769 ◯議長(八木嘉之君) 山根副市長。 770 ◯山根副市長(山根裕子さん) 平成28年6月定例会でお答えしましたように、世界遺産登録におきましても文化交流の視点が大変重要です。  朝鮮通信使を含む江戸時代のさまざまな文化交流について研究をさらに深めておりますが、特に彦根においては、儒教、漢詩を学ぶことなどが重要で、そういう意味でも宗安寺の存在は大変重要だったと考えております。朝鮮通信使が運んできた文化交流や彦根藩によるその文化の吸収を、彦根城とその関連資産の世界遺産登録に資するような背景情報にしたいと考え、検討しております。 771 ◯議長(八木嘉之君) 和田君。   〔11番(和田一繁君)登壇〕 772 ◯11番(和田一繁君) 世界遺産登録を目指す我々にとっても、世界の記憶というのは一つの事案だと思います。長浜市、近江八幡市は部会に入っておられ、いろんな情報を共有されています。雨森芳洲に関しても、子どもたちに朝鮮通信使を伝承していこうとふるさと納税も始められました。長浜市は、曳山の世界遺産をとり、さらに二度目を目指しています。本気度が形として見えてきていることに刺激を受けながら、我々彦根市として何が必要なのか。近いところでは、世界の記憶も一つのチャンスだと捉えます。課が分かれていますが、朝鮮通信使に関しては文化財部が主導権を握って登録を目指していただければと思います。世界の記憶は本当に近づいています。世界の記憶遺産をとることによって、彦根城の世界遺産登録にも近づける。期待しておりますので、ぜひよろしくお願いいたします。  これで質問を終わります。ありがとうございました。 773 ◯議長(八木嘉之君) お諮りします。  本日の会議はこの程度にとどめ、延会したいと思います。これにご異議ありませんか。   (「異議なし」と呼ぶ者あり) 774 ◯議長(八木嘉之君) ご異議なしと認めます。よって、本日は延会することに決しました。  明日は、定刻から本会議を開き、本日に引き続き、各議案に対する個人からの質疑ならびに一般質問を行います。  本日はこれをもって延会します。  お疲れさまでした。            午後5時11分延会 Copyright © Hikone City, All rights reserved. ↑ ページの先頭へ...