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  1. 彦根市議会 2012-12-01
    平成24年12月定例会(第18号) 本文


    取得元: 彦根市議会公式サイト
    最終取得日: 2021-09-16
    ↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1            午前9時01分開議 ◯議長(杉本君江さん) 皆さん、おはようございます。ただいまから本日の会議を開きます。 ────────────────── 日程第1 会議録署名議員の指名 2 ◯議長(杉本君江さん) 日程第1、本日の会議録署名議員の指名を行います。  会議録署名議員に、9番野村郁雄さん、および10番田中滋康さんを指名します。 ────────────────── 日程第2 議案第97号および議案第98号 上程(市長提案説明) 3 ◯議長(杉本君江さん) 日程第2、市長から、議案第97号および議案第98号が追加提出されましたので、これを議題とします。  事務局に議案を朗読させます。   〔川部議会事務局次長朗読〕 4 ◯議長(杉本君江さん) 提案者の説明を求めます。  市長。   〔市長(獅山向洋君)登壇〕 5 ◯市長(獅山向洋君) 本日提出しました議案につき、その概要をご説明申し上げます。  議案第97号は、特に緊急に処理する必要があり、議会を招集する時間的余裕がなかったため、市長において専決処分をいたしましたので、その承認を求めるものであり、衆議院の解散に伴う選挙および最高裁判所裁判官国民審査執行経費について一般会計予算の補正を行ったものです。  議案第98号は、彦根市防災行政無線移動系デジタル化整備事業工事請負契約の変更契約の締結につき議決を求めるものです。  以上が本日提出いたしました議案の大要です。よろしくお願い申し上げます。 ──────────────────
    日程第3 議案第70号から議案第98号ま で、および諮問第7号(質疑ならびに一 般質問) 6 ◯議長(杉本君江さん) 日程第3、議案第70号から議案第98号まで、および諮問第7号を一括議題とし、各議案に対する質疑ならびに一般質問を行います。  発言の通告書が16名の方々から提出されておりますので、順次発言を許します。  その順位は、1番辻真理子さん、6番山田多津子さん、11番馬場和子さん、23番北村收さん、7番上杉正敏さん、15番赤井康彦さん、21番渡辺史郎さん、10番田中滋康さん、19番谷口典隆さん、14番安居正倫さん、16番安藤博さん、12番宮田茂雄さん、13番安澤勝さん、5番山内善男さん、18番矢吹安子さん、2番有馬裕次さんの順とし、順次ご登壇願います。  1番辻真理子さん。1番。   〔1番(辻 真理子さん)登壇〕 7 ◯1番(辻 真理子さん) 皆様、おはようございます。総選挙、真っただ中です。おまけに雪も降りまして、皆様、お越しになるのが大変だったと思います。そういう中、私たちは市議会に集中したいと思います。  私は、12月定例会におきまして、大きく二つの点について質問をさせていただきます。  大項目1、放課後児童クラブを教育委員会に移管しようとする理由は。  厚生労働省のホームページによりますと、放課後児童クラブについて、「児童福祉法第6条の3第2項の規定に基づき、保護者が労働等により昼間家庭にいない小学校に就学しているおおむね10歳未満の児童に対し、授業の終了後に児童館等を利用して適切な遊び及び生活の場を与えて、その健全な育成を図るものです」とあることを前提として、以下の質問をいたします。  中項目1、福祉保健部子育て支援課から教育委員会事務局教育部生涯学習課へ移管しようとする理由は。  先日の議案説明におきまして、放課後児童クラブと学校との連携をスムーズにするためとの説明がございましたが、それは放課後児童クラブをよりよい環境にするためと受けとめていますが、現場の指導員の方々からは疑問や不安が寄せられていますので、そういうお声を受け取って、質問をさせていただきます。  細項目1、子育て支援課が所管である現在、どのような問題があるのでしょうか。 8 ◯議長(杉本君江さん) 福祉保健部長。 9 ◯福祉保健部長(若林重一君) 現在の放課後児童クラブの問題点として、入会児童が増加した場合のクラブ室の確保が難しいことや指導員の確保が難しいことなどがあります。また、自然災害時等の緊急時対応や個々の児童に応じた指導方法など、学校と放課後児童クラブの情報共有のあり方についての課題もあり、今後はさらなる連携を図っていかなければならないと考えております。 10 ◯議長(杉本君江さん) 1番。   〔1番(辻 真理子さん)登壇〕 11 ◯1番(辻 真理子さん) それでは、細項目2、生涯学習課が所管することになると、どのように改善すると考えておられますか。 12 ◯議長(杉本君江さん) 教育長。 13 ◯教育長(前川恒廣君) 先ほど答弁がございましたように、現在の放課後児童クラブ運営には幾つかの問題点が挙げられております。これらの問題について、今年6月より福祉保健部、教育部の構成により課題整理や改善策を検討するため、月1回のペースで作業部会を開催してまいりました。その部会の検討において、おおむね次の2点が改善点として挙げられました。  まず、一つ目には、施設管理と放課後児童クラブの管理運営を教育委員会で一括して行うことにより、将来、児童数が増加したり、活動の場を確保したりする場合に、これまで以上に施設利用について弾力的な運用ができるものと考えております。児童数の点でつけ加えますと、今年8月の児童福祉法の改正により、放課後児童クラブ対象児童が将来、第6学年児童まで拡大されることも予想されており、こういった問題に対して柔軟な対応ができることも改善点ではないかと思います。  二つ目の改善点としては、児童にかかわる情報についてさらに学校との連携がスムーズになり、より迅速で詳しい児童の情報共有ができ、より適切な指導や保育ができるようになると考えております。つまり学校側の取り組みとして、放課後児童クラブとの連携について、まずは学校経営管理全体計画に記載するとともに、学校組織校務分掌に位置づけることを考えております。  今回の移管にかかわり、学びの場である学校の施設を利用し、子どもたちが元気に安全にかつ自由に有意義な時間を過ごす場所を確保し、さらに充実していきたいと考えております。それを具現化していくためには所管を一元化した方が進めやすく、保護者や子どもたちにとってわかりやすいと考え、教育委員会で所管することとしました。 14 ◯議長(杉本君江さん) 1番。   〔1番(辻 真理子さん)登壇〕 15 ◯1番(辻 真理子さん) それでは、中項目2にまいります。放課後児童クラブは児童福祉法と教育基本法のどちらの指針により運営されることになるのでしょうか。  細項目1、放課後児童クラブの指導員からの疑問や不安への説明は。  子どもたちをお預かりする理念は、児童福祉法第6条の3第2項に基づき、放課後の適切な遊びおよび生活の場を与えて健全な育成を図るものとして児童福祉の視点で考えられていますが、教育の場ではないと考えています。教育委員会に所管が移ることにより、今後は教育基本法に基づき子どもたちを教育指導することになるのだろうかという疑問が指導員の中に生まれています。それに伴い、今後、指導員には教員免許が必要になるのかなど、疑問や不安が生まれています。その指針を明確にし、現場の指導員の方々に説明をする必要があると思いますが、見解を求めます。 16 ◯議長(杉本君江さん) 福祉保健部長。 17 ◯福祉保健部長(若林重一君) 放課後児童クラブは、教育委員会に移管しても、児童福祉法第6条の3第2項に規定する放課後児童健全育成事業に位置づけられるものであり、学校の授業終了後に適切な遊びや生活の場を与えて、その健全な育成を図るといった本旨が変わるものではありません。  したがいまして、移管後も滋賀県放課後児童健全育成事業実施要綱、彦根市放課後児童クラブ保育指針に基づき指導を行うものであり、新たな指針を作成する必要はなく、また指導員につきましては、現在の募集では、教員、保育士、児童厚生員のいずれかの資格を有する者、また資格がない場合でも子育て経験がある者等を採用しており、今後においても現状と変わるものではありません。  なお、今回の条例改正をお認めいただけましたら、その内容等について指導員に説明し、疑問や不安の解消に努めたいと考えております。 18 ◯議長(杉本君江さん) 1番。   〔1番(辻 真理子さん)登壇〕 19 ◯1番(辻 真理子さん) 行政の方々は地方自治法に従い仕事をするということが訓練されていますので、それが正しいことだと思って、毎日仕事をしていると思いますが、市民の方々はそういうことはご存じなく、ただその一部だけが知らされたときに、職員の方々と市民の感覚にはギャップがあると思います。今後も丁寧に説明していただき、現場の方々が戸惑わないようにお願いしたいと思います。  それでは、細項目2にまいります。教師の側からの疑問や不安への説明は。  一方、小学校の教師の方々からは、現状の仕事の多さ、いじめの問題への対処に加え、さらに放課後児童クラブにも関与することになるのかという、時間的、精神的、体力的な疑問や不安があるという意見を伺っています。教職員の方々に対しては今後どのように放課後児童クラブに関与していくのかを明確に示す必要があります。疑問に答え、不安を解消するために、今後どのような対応をされるのか、見解を求めます。 20 ◯議長(杉本君江さん) 教育長。 21 ◯教育長(前川恒廣君) 放課後児童クラブの運営は、児童福祉法により従前のとおり運営されるものであり、教職員が放課後の時間帯に直接的な指導をすることはありません。この件については、今年10月、定例校園長会において、放課後児童クラブを来年4月1日より福祉保健部より教育委員会に所管替えすることを前提に協議している旨を周知いたしました。その折、移管に向けて横浜市や東京都品川区への先進地視察や作業部会の立ち上げをしていること、市内すべてのクラブの視察を行い、課題の整理や移管準備に取り組んでいることなどを説明したところです。また、放課後児童クラブの移管の理由については、放課後児童クラブと学校がこれまで以上に情報交換を密接に図りながら、子どもにとってより安心・安全な居場所づくりとして取り組んでいくことも説明しました。  こうしたことから、来年度にはこれまで以上に子どもにかかわる情報などが迅速に学校と共有できることを目指しており、放課後児童クラブの指導員との窓口になる学校担当者を明確にできるような対策を考えております。  教職員へは、今回の条例改正をお認めいただきましたなら、移管にかかわる趣旨説明を進める中で、不安や疑問の解消に努めたいと考えております。 22 ◯議長(杉本君江さん) 1番。   〔1番(辻 真理子さん)登壇〕 23 ◯1番(辻 真理子さん) ありがとうございます。  それでは、中項目3にまいります。児童福祉法改正において、放課後児童クラブにかかわる内容は。  2012年8月10日に、子ども・子育て支援法案、認定こども園法改正案児童福祉法改正案が可決・成立しました。その中で放課後児童クラブに関して、彦根市の対応についてお伺いいたします。  細項目1、対象児童を小学生とし、将来的に6年生まで引き上げることは無理ではないか。  現在、彦根市放課後児童クラブは、定員を超える児童を受け入れているのではないかと推察いたします。彦根市の状況を考えると、将来的に対象児童を6年生まで引き上げることには無理があると思いますが、定員と実際に在籍している児童数を示しつつの見解を求めます。 24 ◯議長(杉本君江さん) 福祉保健部長。 25 ◯福祉保健部長(若林重一君) 彦根市放課後児童クラブの本年4月時点の定員は、930名に対し在籍児童は871名となっています。このうち定員を超過した児童クラブは17クラブ中7クラブありましたが、受け入れは行っており、待機児童は発生していません。  子ども・子育て支援法及び就学前の子どもに関する教育、保育等の総合的な提供の推進に関する法律の一部を改正する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律により、児童福祉法第6条の3第2項が改正され、放課後児童健全育成事業の対象はおおむね10歳未満の児童であったものが小学校に就学している児童に改正されました。この対象については市町村の裁量で対象学年を変更できるものではなく、子ども・子育て支援法の本格施行が平成27年4月を想定されていることから、平成25年度には国の指針に即したニーズ調査を実施し、平成26年度前半に子ども・子育て支援事業計画を策定する中で、各年度の事業量の見込みや事業提供体制の確保の内容を明らかにしてまいります。 26 ◯議長(杉本君江さん) 1番。   〔1番(辻 真理子さん)登壇〕 27 ◯1番(辻 真理子さん) 私は全体の数が定員をオーバーしているのではないかと受け取っておりましたが、今お聞きしましたら、定員以下である、放課後児童クラブで人数に差があるということがわかりました。少し私の描いているのとは違いましたけれども、質問いたします。定員をオーバーしている放課後児童クラブは7クラブあったということですが、その数の多い方から、どのようなクラブであったのかということをお伺いしたいと思います。特に一番どこが多いのかということをお伺いしたいと思います。 28 ◯議長(杉本君江さん) 福祉保健部長。 29 ◯福祉保健部長(若林重一君) まず、七つのクラブが定員オーバーとなっていますけれども、一番多いのは旭森の放課後児童クラブで、17名のオーバーでした。次が城南のクラブで、16名のオーバー。その次が城西のクラブで、14名のオーバーです。城東が5名、城北が2名、城陽が5名、河瀬が2名、以上7クラブでした。 30 ◯議長(杉本君江さん) 1番。   〔1番(辻 真理子さん)登壇〕 31 ◯1番(辻 真理子さん) ありがとうございます。理解しました。  待機児童もあって、今のままでは6年生までにするのは無理があるかと思っていましたが、学校ごとに何年生までと決めることはできないとおっしゃいましたので、いずれは6年生までになるというのは間違いないということでしょうか。 32 ◯議長(杉本君江さん) 福祉保健部長。 33 ◯福祉保健部長(若林重一君) 先ほどご答弁申し上げましたように、ニーズ調査の後に彦根市が策定する子ども・子育て支援事業計画の中で、各年度の事業量の見込みやそれに対応する提供体制の確保を明らかにしていくことになります。この計画は5カ年計画になっていまして、1年目ですべてが解消できるというものではなく、ニーズに対して供給量をどのように増やしていくのかということを明らかにしていく計画ですので、年次的に解消していくことになろうかと考えています。 34 ◯議長(杉本君江さん) 1番。   〔1番(辻 真理子さん)登壇〕 35 ◯1番(辻 真理子さん) ありがとうございました。  それでは、次にまいります。細項目2、小1の壁の対策は。  現在、子どもを保育園に預けている保護者の多くが、子どもが1年生になったら放課後児童クラブで預かってほしいと考えるとするならば、到底今の放課後児童クラブの規模では対応できないと思います。今後、彦根市は、放課後児童クラブに入会を希望する児童をすべて受け入れるのか、待機児童が出る覚悟でも一定の制限を設けるのかなど、小1の壁の対策について見解を求めます。 36 ◯議長(杉本君江さん) 教育長。 37 ◯教育長(前川恒廣君) 保育所の卒園児すべてが放課後児童クラブを利用しているのではなく、平成24年3月に卒園した児童に対して平成24年4月の小学校1年生の放課後児童クラブへの入会率は約55%となっている状況で、条件に合う児童はすべて受け入れています。現在において特に入会の制限は設けていませんので、児童の待機は発生していない状態であると言えます。 38 ◯議長(杉本君江さん) 1番。   〔1番(辻 真理子さん)登壇〕 39 ◯1番(辻 真理子さん) それでは、再質問いたします。平成24年度の1年生の55%が入会を希望して受け入れているということですが、今後の状況について心配するわけです。入会を望む児童をすべて受け入れるのか、一定の制限を設けるのかの方向を考えるときに、重要なポイントがあると思います。教育基本法第10条には、「父母その他の保護者は、子の教育について第一義的責任を有するものであって、生活のために必要な習慣を身に付けさせるとともに、自立心を育成し、心身の調和のとれた発達を図るよう努めるものとする」とあります。児童の養育の基本的な責任は父母および保護者、つまり家庭にあると言っているのだと思います。子育て中の保護者が、現在は働いていらっしゃる方が増えてきたということがあると思うのですけれども、留守家庭にいらっしゃるお子様を預かるという基本的な理念ですが、私は留守家庭をつくらないという発想の転換が必要かと考えるわけです。そういうことができないかと思うのです。市長にお伺いしたいのですけれど、子育て中の保護者が勤務時間の短縮を認められるという発想について、心の中に描くだけでも結構ですが、市長の中にそういう発想がおありになるかどうかをお聞きしたいと思います。 40 ◯議長(杉本君江さん) 教育長。 41 ◯教育長(前川恒廣君) 教育基本法の第10条は議員のおっしゃるとおりなのですが、第2項に行政機関はそのために支援をしなさいというようなものが入っていたと思います。また、施設等の拡充に努めよというような規定もあったと思います。待機児童をつくらない方向で努力したいと、私の立場としては申し上げたいと思います。 42 ◯議長(杉本君江さん) 1番。   〔1番(辻 真理子さん)登壇〕 43 ◯1番(辻 真理子さん) 少し本論から外れたと思いますので、結構です。ありがとうございます。  次に、細項目3にまいります。指導員の処遇改善と人材確保の具体案についてお聞きします。  指導員の仕事は、本来、家庭で保護者が子どもに基本的生活習慣を身につけさせるべきところのお手伝いをしているのであり、母のような愛の心を持って接し、育てていくことが求められていますが、多くの子どもたちに適切に対処していくことは、体力的、精神的にかなりハードな仕事です。指導員の質の向上を求めるとともに、指導員の処遇改善と人材確保に対してはどのような対策を考えておられるのか、お伺いいたします。 44 ◯議長(杉本君江さん) 教育長。 45 ◯教育長(前川恒廣君) 現在の指導員の賃金は、保育士資格、教員資格、児童厚生員資格の有資格者が時給955円、資格のない者は時給852円としており、有資格者の時給単価は公立保育園の臨時保育士と同額としていることから、バランス上、賃金の引き上げは難しいと考えております。  指導員の質の向上につきましては、特別支援教育にかかわる職員研修や療育研修、応急手当研修、防犯研修などを受講していただいております。  また、人材確保の具体案ですが、放課後児童クラブの指導員業務につきましては、NPO法人等への委託を推進しているとともに、直営の場合の指導員の確保は広く周知することなど、これまでどおり職業安定所を通じて募集することとなります。 46 ◯議長(杉本君江さん) 1番。   〔1番(辻 真理子さん)登壇〕 47 ◯1番(辻 真理子さん) それでは、細項目4にまいります。交付金は国から市町村に直接補助となりますが、老朽化した施設の改善策は。  今後、市町村が策定した地域子ども・子育て支援事業計画に基づいて交付金が交付されることとなりますが、彦根市の放課後児童クラブの方針・計画がしっかりしていなければ交付金の交付に大きく影響が出ることになります。彦根市の放課後児童クラブの施設は一部老朽化しているところが多く、現状の把握と改善計画を立てる必要があると考えますが、見解を求めます。 48 ◯議長(杉本君江さん) 福祉保健部長。 49 ◯福祉保健部長(若林重一君) 放課後児童クラブ室は17クラブで25室ありますが、専用棟は10室、学校施設内の教室を使用しているものが15室ございます。老朽化した施設の改善策としては、専用棟に限って申し上げますと、現段階において施設の老朽化により大規模な改修が必要な施設はございませんが、軽微な改修につきましてはその都度対応しております。  今後、入会児童数の増加や老朽化により建て替えや増築などの大規模改修が必要な場合は、学校施設内の教室を活用するなど、改築以外の方法も検討しなければならないと考えております。こうした施設の大規模な改修につきましては、子ども・子育て支援事業計画において位置づけることにより国から交付金が交付されるかどうかについては、現在、具体的な方針が示されておりませんので、今後の国の動向を注視してまいりたいと考えております。 50 ◯議長(杉本君江さん) 1番。   〔1番(辻 真理子さん)登壇〕 51 ◯1番(辻 真理子さん) 再質問させていただきます。老朽化している施設の改善に関する補助金は専用教室に限るとの見解であるように聞いていますが、空き教室の改善にはこの補助金が使えないとすれば、空き教室の改善には教育委員会の予算を充てることになるのでしょうか。 52 ◯議長(杉本君江さん) 福祉保健部長。 53 ◯福祉保健部長(若林重一君) 今ほどご答弁申し上げましたように、放課後児童クラブは子ども・子育て支援法第59条第5号に定めます児童福祉法による放課後児童健全育成事業ですので、本市の子ども・子育て支援事業計画に盛り込むことにより、同法第67条および第68条による国・県の予算の範囲内で交付金を交付することができると法律上明記されているところです。しかし、今ご質問のございました空き教室に使えるかどうかということですが、その辺も交付金対象となるかどうかについて具体的な方針が示されておりませんので、それについても今後の動向を注視してまいりたいと考えております。 54 ◯議長(杉本君江さん) 1番。   〔1番(辻 真理子さん)登壇〕 55 ◯1番(辻 真理子さん) それでは、もう少し質問したいと思うのですが、児童福祉法改正の学童保育に関する内容の中で、余裕教室などの公有財産の積極的な貸し付けを促し、実施の促進を求めるとあります。今後、彦根市は空き教室の利用を重点的に行うのか、専用教室の建設の方に考えをシフトしていくのか、方向性がわかればお尋ねしたいと思います。
    56 ◯議長(杉本君江さん) 教育長。 57 ◯教育長(前川恒廣君) 小学校17校で、空き教室を利用するとか、それ以外の施設を学校敷地内に建てるとか、さまざまです。例えば城南小学校では、校門入り口右手の方に施設を建て、なおかつそれでは足りないので図書室を使っています。城南小学校は教室もいっぱいで、なかなか難しい面もございます。放課後という意味においては、もうこれ以上施設を建てるところがない場合に、教室を使うのか、あるいは特別教室を使うのか、学校敷地内や近くに適切な場所があって、それを活用する方がいいのか、そこら辺は今後検討していかなければいけないと思います。学校によりましては、教室といえどもほとんど使われていない教室を持っている学校もあります。こういうところは積極的に改修して、そこを使っていけばいいと思うのですが、昼間に子どもたちが使っている場合にどのようにしていくかという問題になろうかと思います。 58 ◯議長(杉本君江さん) 1番。   〔1番(辻 真理子さん)登壇〕 59 ◯1番(辻 真理子さん) ありがとうございました。  それでは、細項目5にまいります。子ども・子育て会議には、現場の指導員が参加できるか。  子ども・子育て支援法では、2013年4月から子ども・子育て会議の設置を努力義務としていますが、設置されるならば放課後児童クラブ指導員は現場の声を届けるために会議に参加するべきと思いますが、参加できるのでしょうか。 60 ◯議長(杉本君江さん) 福祉保健部長。 61 ◯福祉保健部長(若林重一君) 地方版子ども・子育て会議において、どのような方に委員になっていただくかにつきましては、子ども・子育て支援法第74条第2項により、国の設置する子ども・子育て会議の委員として、子どもの保護者、都道府県知事、市町村長、事業主を代表する者、労働者を代表する者、子ども・子育て支援に関する事業に従事する者および子ども・子育て支援に関し学識経験のある者から任命するとしており、本市においてもこうした構成を参考にしたいと考えております。  なお、子ども・子育て支援法附則第1条第2号に基づき、市町村等における合議制の機関の設置や保育の需要および供給の状況の把握などに関する規定は、平成25年4月1日から施行されることから、今後、子ども・子育て会議の地方版の設置について検討していきたいと考えております。 62 ◯議長(杉本君江さん) 1番。   〔1番(辻 真理子さん)登壇〕 63 ◯1番(辻 真理子さん) わかりました。なるべく現場の方々の声もお聞きしていただきたいと思います。  それでは、細項目6にまいります。放課後子どもプランと放課後児童クラブの整合性は。  放課後子どもプランによりますと、市町村に余裕教室などの公有財産の積極的な貸し付けを促しており、望ましいことですが、一方では、入会審査を受け、利用料を支払って放課後児童クラブに在籍している児童と、それ以外の児童を放課後の運動場で遊ばせるとすると、監督責任は放課後児童クラブの指導員なのか、学校側となるのかなど、問題が発生することが予測されます。放課後子どもプランと放課後児童クラブの整合性について、見解を求めます。 64 ◯議長(杉本君江さん) 教育長。 65 ◯教育長(前川恒廣君) まず、放課後子どもプランについてご説明申し上げますと、放課後子どもプランは、放課後等の時間帯に子どもたちに安全で健やかな居場所づくりを推進するため、すべての児童を対象にした放課後子ども教室と、保護者が労働等により昼間家庭にいない小学校1年生から3年生までを対象とした放課後児童クラブを一体的あるいは連携して実施する総合的な放課後対策のことであり、放課後子どもプランは学校教育の一環として位置づけられているものではありません。  ご質問の放課後の運動場で、放課後子どもプランの一つである放課後子ども教室の児童と放課後児童クラブの児童の管理・監督の責任については事業実施主体にあり、教職員が責任を負うものではありません。なお、放課後子どもプランと放課後児童クラブにつきましては、放課後子どもプランの中の一つの事業として放課後児童クラブが位置づけられているものです。 66 ◯議長(杉本君江さん) 1番。   〔1番(辻 真理子さん)登壇〕 67 ◯1番(辻 真理子さん) ありがとうございます。この問題は今後の課題としたいと思います。  それでは、大項目2にまいります。彦根市立病院改革プランの成果と評価について。  平成23年度の彦根市立病院改革プランの評価委員会は、プラン全体の評価については、収支の面では平成23年度の改革プランの数値をほぼクリアし、また経常収支は2年間連続黒字を達成され、病院長初め職員が一丸となって改革プランの推進に取り組まれたことを高く評価しています。14項目にわたる改革プランの評価のうち、6項目が「よい・ややよい」という評価、5項目が「普通」の評価、3項目が「やや悪い」という評価でしたので、その中の幾つかの評価についてお尋ねいたします。  中項目1、改革プランの個別評価について。  細項目1、患者単価の確保策について。  評価は「よい」です。期待以上の好成績とのことです。入院患者単価については、目標は4万2,550円であったのに対し、4万7,235円となりました。外来患者の単価につきましては、目標は9,000円であったのが、1万378円となっています。患者単価の確保策についてはどのような努力をされたのでしょうか。 68 ◯議長(杉本君江さん) 病院事務局長。 69 ◯病院事務局長(長崎隆義君) まず、入院患者単価の確保策につきましては、平成21年4月からDPCを導入したことによる入院収益の増加や、平成21年7月から看護配置を7対1にしたことによる入院基本料の上昇などがございます。  また、入院患者単価と外来患者単価に共通する確保策につきましては、平成22年4月に本院にとって増収となる診療報酬の加算をとるための施設基準の届け出を多く行ったことや、平成22年の診療報酬改定がプラスになったことが挙げられます。  さらに、本院では、平成22年度から年1回、「彦根市立病院受診のしおり」を全戸配布し、本院が湖東医療圏における急性期の医療を提供する役割を担っていることを市民の皆さんにお知らせしており、手術件数が平成22年度の2,748件から平成23年度の2,812件に増加するなど、手術や検査などの積極的な治療を行う急性期の患者さんが相対的に増えていることも患者単価を引き上げているものと考えております。 70 ◯議長(杉本君江さん) 1番。   〔1番(辻 真理子さん)登壇〕 71 ◯1番(辻 真理子さん) 患者単価が引き上げられたことにより、今後は医師・看護師の勤務状況の改善も含め、1日の外来患者の数、入院患者の数はどれくらいが妥当とお考えでしょうか。 72 ◯議長(杉本君江さん) 病院事務局長。 73 ◯病院事務局長(長崎隆義君) 入院患者数ですけれども、現在の看護師数で受け入れが可能な入院患者は345人程度という計算になっておりますので、まずはこれを目指すべきであろう。医師・看護師が充足してまいりましたら、その数値は上がってくるのではないかと思っています。  外来患者数ですけれども、外来患者につきましては、本年度は全国的にも5%程度減少しているという情報も入っており、当院につきましても目標は1,000人としておりましたが、現在のところ950人程度で推移しております。ちょうど5%程度下がっている状況で、今後、地域連携、開業医との連携をどのように進めていくかにもよりますが、外来患者については900人程度になるのかと考えており、現在策定しております中期経営計画の中で、どういった目標数値にしていくのかといったことを明らかにしてまいりたいと考えております。 74 ◯議長(杉本君江さん) 1番。   〔1番(辻 真理子さん)登壇〕 75 ◯1番(辻 真理子さん) ありがとうございました。もう一つお聞きしたいのですけれども、患者単価が上がったことにより、本人の負担、国保の負担、健康保険組合の負担、国家財政へはどのような影響があると思われますか。 76 ◯議長(杉本君江さん) 病院事務局長。 77 ◯病院事務局長(長崎隆義君) 私どもの病院の患者単価が上がったということは、当然、患者さんのご負担は増えてくるということで、社会保険や国保の負担も増えてくるというのは間違いないことです。ただ、患者負担が増えることにつきましては、やはりそれだけのサービスを提供しているということの対価ですので、ここら辺は積極的にそういう加算をとって、経営の安定はもちろんですけれども、患者サービスの向上につなげていきたいと考えているところです。 78 ◯議長(杉本君江さん) 1番。   〔1番(辻 真理子さん)登壇〕 79 ◯1番(辻 真理子さん) ありがとうございました。病院経営をよくしようとすれば患者単価を上げたいということになりますし、その代わり、本人、健康保険組合、国の財政が膨らみ、結果としては医療費が高くなるという、また別の矛盾がありますので、今後は総合的な問題、見解でいろいろ考えていかなければならないと思います。  それでは、細項目2にまいります。救急受け入れ率99%の高い評価について。  評価は「よい」です。高水準の救急受け入れを維持されていて、その努力には頭が下がりますという評価です。湖東医療圏の二次救急、時には三次救急をも担っていただいていますが、この受け入れ率を維持するために、9月25日に彦根市消防本部と彦根市立病院の合同勉強会が開催されたとのことですが、救急医療の充実に努力されている内容についてお聞きいたします。 80 ◯議長(杉本君江さん) 病院事務局長。 81 ◯病院事務局長(長崎隆義君) 本院は、救急車の受け入れを断らないことを基本として救急センターの運用を行っており、平成23年度平均で99%、直近の本年10月は99.7%と非常に高い受け入れ率を堅持しております。  この体制を維持するために、常に消防との連携を図り、スムーズな患者搬送を実現できるよう努力しているところです。具体的には、毎月開催しております救急運営部会では、院内の関係職員に加えて消防本部の職員にも参加いただき、定期的な情報共有および患者の円滑な受け入れに向けた取り組みを行っています。また、これとは別に、平成22年度からは、本院の看護師が救急車に同乗し、患者が病院に搬送されるまでの実際の状況を把握することを目的とした実習も実施しております。  さらに、ご質問にございますように、本年9月25日には、消防本部と本院が共催で救急症例検討会を初めて開催し、実際に起こった事案に対して双方の立場からディスカッションなどを行っています。今後も救急医療の充実に向け、このような機会を通してお互いの活動を理解し、顔の見える関係を構築するなど、さらなる連携の強化に努めてまいりたいと考えております。 82 ◯議長(杉本君江さん) 1番。   〔1番(辻 真理子さん)登壇〕 83 ◯1番(辻 真理子さん) ありがとうございました。今後は彦根市立病院が99.7%、ほとんど100%近く受け入れているということを市民の皆様にもっと知っていただき、病院が本当に努力していることを理解していただくようにしたいと思います。  細項目3にまいります。DPC導入による増収目標と実績は。  評価は「よい」です。平成23年度のDPCによる増収目標と実績についてお聞きします。 84 ◯議長(杉本君江さん) 病院事務局長。 85 ◯病院事務局長(長崎隆義君) DPC導入による入院収益につきましては、平成23年度の年間目標を1億円としていましたが、実績は年間2億1,000万円となり、目標額を大きく上回ることができたところです。 86 ◯議長(杉本君江さん) 1番。   〔1番(辻 真理子さん)登壇〕 87 ◯1番(辻 真理子さん) 大変努力されたのだと思います。質問なのですけれども、これは患者さんにとってデメリットが多少あると聞いていましたが、苦情などはありませんでしたか。 88 ◯議長(杉本君江さん) 病院事務局長。 89 ◯病院事務局長(長崎隆義君) DPC導入による苦情といったものは、現在のところお聞きしていません。本院がこういう包括評価という制度を導入したということについてはお知らせもしておりますが、今のところ、苦情といったことはお聞きしていません。 90 ◯議長(杉本君江さん) 1番。   〔1番(辻 真理子さん)登壇〕 91 ◯1番(辻 真理子さん) それでは、細項目4にまいります。請求漏れ、記入漏れ対策の取り組み内容は。  評価は「よい」です。安定的に1,000万円以上の目標を達成と書かれていますが、請求漏れ、記入漏れを防ぐためにはどのような取り組みをなされたのか、伺います。 92 ◯議長(杉本君江さん) 病院事務局長。 93 ◯病院事務局長(長崎隆義君) 病院改革プランの増収提案、請求漏れ・記入漏れ対策につきましては、平成23年度では年3回、増収提案プロジェクトチームによる増収提案ならびに増収診断調査を行い、事務担当者はもちろんのこと、医療職にも請求漏れ防止に対する意識づけを行ったところです。  こういった取り組みにより増収につながった主なものは、救急医療管理加算、救急医療乳幼児加算、薬剤管理指導料3、画像診断管理加算IIなどがございます。また、支払基金や国保連合会で審査されました診療報酬の査定情報につきましては、診療科ごとに毎月1回開催しております医師・医事連絡会議で情報の共有化を図り、今後の請求に活かすよう努めております。  そういった取り組みの結果、平成23年度の請求漏れ・記入漏れ対策の実施による効果額につきましては、年間1億6,000万円と試算しております。 94 ◯議長(杉本君江さん) 1番。   〔1番(辻 真理子さん)登壇〕 95 ◯1番(辻 真理子さん) それでは、細項目5にまいります。紹介率向上についての対応は。  評価は「普通」です。紹介率は平成23年度の目標が35%で、実績は33.2%でした。診療所の医師との信頼関係が重要だと思いますが、診療所への事務連絡に誠意がなかったというご意見が一部ありました。また、診療所への逆紹介にも丁寧な対応が必要かと思います。彦根市立病院の医療の充実、高度な精密検査の周知も必要と思います。紹介率の向上について対応をお聞きします。 96 ◯議長(杉本君江さん) 病院事務局長。 97 ◯病院事務局長(長崎隆義君) 診療所との連携につきましては、従来から、医療機関向けに「診療のご案内」という当院の各診療科のスタッフ、診療の基本方針、専門診療や検査・診療設備の特色などを掲載した印刷物を毎年度作成し、配布しております。また、院外の医師も参加いただける勉強会や症例検討会についても、診療所へ開催案内とご指摘の依頼を行ったところです。また、これ以外に、当院の広報紙である「かがやき通信」を年3回発行しており、これも診療所へ配布し、当院の折々の様子や各部門の紹介などを行っております。  さらに、本年3月からは、1階ロビーに「かかりつけ医紹介コーナー」を設け、病状の安定した患者さんを診療所へ紹介させていただくための相談に乗り、希望診療所に紹介させていただくとともに、このコーナーを所管する地域医療連携室においては、近隣の診療所へ出向き、本院に対するご意見をお聞きするとともに、患者さんの紹介などを依頼しているところです。  以上のような取り組みにより紹介率の向上を図っているところです。  加えて、本年度、地域医療再生基金を活用して、地域医療連携ネットワークシステムを構築しており、来年度から当院のカルテ情報や検査予約状況等の情報がオンラインで、湖東・湖北地区の診療所や病院に提供できる体制が整うこととなります。これにより、近隣の医療機関との連携がさらに深まるものと思っております。  また、こういった院内の取り組みとともに、健康推進課において、地域医療を支えるために、かかりつけ医を持つことや、医療機関への適正な受診を案内した「医療のかかり方」を作成、12月に1市3町の全世帯に配布しており、この効果もこれからの紹介率向上につながるものと期待しているところです。 98 ◯議長(杉本君江さん) 1番。   〔1番(辻 真理子さん)登壇〕 99 ◯1番(辻 真理子さん) 先日、全戸配布で「医療のかかり方」というパンフレットが送られてまいりました。これは非常によくできていたと思います。皆様が周知してくださることを望みます。  次に、細項目6にまいります。MRIの土曜日稼働の見直しについて。  評価は「やや悪い」でした。平成23年度の目標は年間450人でしたが、実績は126人でした。MRIの土曜日稼働につきましては、当時、MRIの検査が3週間から4週間待ちであったため、患者さんの治療が遅れるとの危機感から土曜日の稼働を実施したと記憶しております。しかし、利用していただけない理由は何か。再分析、再検討が今後必要と考えます。また、一定期間において改善が見られないときには、MRIの土曜日稼働の見直しも必要かと思いますが、見解をお聞かせください。 100 ◯議長(杉本君江さん) 病院事務局長。 101 ◯病院事務局長(長崎隆義君) まず、平成23年度の目標人数ですが、450人となっております。これは病院改革プランの策定時点では1日の検査可能人数を9人と見込んでおり、この目標数値を総務省に提出したものです。しかしながら、計画策定後に職員の勤務体制の関係から、1日5人の対応が限度であるといったことがわかり、これにより実質的な土曜日の検査可能人数は最大で年間250人となります。このことは評価委員会でも説明させていただき、院内の目標管理もこの250人としているところです。数値が変わったことの総務省への協議につきましては、全体の収支にかかわるなどプラン全体を大幅に見直す場合に限られていることから行っておらず、そのままの数値としています。このため計画と実績に乖離が生じているものです。  一方、現在、当院におけるMRIの地域紹介枠は、平日で1日3枠、土曜日は午前中で5枠を設けています。病院改革プラン策定前の平成20年の時点では、平日が1日2枠、土曜日は稼動していませんでしたので、議員ご指摘のとおり、MRI検査まで相当な期間をお待ちいただくような状況であったと思われます。しかしながら、現在の紹介枠数になってからの土曜日稼働率は、平成22年度で250人に対して約50%、平成23年度が約53%となっており、予約まで患者さんにはほとんどお待ちいただかなくても希望の日に検査を受けていただける状況にあるのではないかと考えております。  なお、MRIの土曜日稼働の見直しということですが、現在策定に向けて取り組んでいる中期経営計画で、土曜日稼働に限らず、全体でより効率的な運用が図れるよう検討してまいりたいと考えております。 102 ◯議長(杉本君江さん) 1番。   〔1番(辻 真理子さん)登壇〕 103 ◯1番(辻 真理子さん) ありがとうございました。これで私の質問を終わります。 104 ◯議長(杉本君江さん) 6番山田多津子さん。6番。   〔6番(山田多津子さん)登壇〕 105 ◯6番(山田多津子さん) 私は、今期定例会におきまして、大きく三つの問題について質問をいたします。  まず、1点目、地域住民のニーズに応えられる市立病院にということを願って、質問をしたいと思います。  国が示した「経済財政改革の基本方針2007」を踏まえて、公立病院改革ガイドラインが策定され、病院事業を設置している地方公共団体においては、公立病院改革プランを策定して、病院事業経営の改革に総合的に取り組むことが求められました。市立病院におきましても6回にわたって改革プラン策定委員会を開催し、彦根市立病院改革プランを策定され、今年度が最終年度となります。  そこで、今年度当初予算に、市立病院改革プランが平成24年度で終了するため、今後の病院のあり方や方向性を検討し、ポスト改革プランとしての中期経営計画を策定するためとして450万円が計上されました。  彦根市立病院は昨年開院120周年を迎え、また現在の地に新築移転してから10年目の節目を迎え、「住みなれた地域で健康を支え、安心とぬくもりのある病院」を基本理念に掲げ、病院経営に努めておられます。市立病院は、安全性、信頼性の高い良質な医療を提供する、患者の権利と満足度に配慮した患者中心の医療を提供する、公立病院としての機能が充実されることを願って、以下、質問をしていきたいと思います。  中項目1、中期経営計画策定について。
     細項目1、中期経営計画を策定するに当たり、本年度に終了する改革プランを病院としてどのように評価し、今後の病院運営に反映されていくのか、お尋ねいたします。 106 ◯議長(杉本君江さん) 病院事務局長。 107 ◯病院事務局長(長崎隆義君) 改革プランにつきましては、総務省からの要請を受け、平成21年2月に策定、以降、本院が目標として掲げた平成23年度の経常収支の黒字達成、平成24年度の不良債務の解消に向け取り組みを進め、平成22年度に経常収支の黒字を達成、平成23年度に不良債務の解消と、いずれも目標より1年早く達成できたところで、この点では一定評価ができるものととらえています。  ただ、患者数や患者単価、紹介率といった個々の項目につきましては、平成22年に10年ぶりにプラスとなった診療報酬改定があったことや、目標設定に無理のあった指標も含まれていることから、設定した数値と乖離した項目や目標に届かなかった項目もあり、目まぐるしく変わる医療環境や診療報酬制度に応じた計画策定の難しさを感じているところです。そして、こういった評価できる点、反省しなければならない事項を、今回の中期経営計画に反映させていくものと考えており、取り組みを進めているところです。 108 ◯議長(杉本君江さん) 6番。   〔6番(山田多津子さん)登壇〕 109 ◯6番(山田多津子さん) 診療報酬の改定などがあり、個々の数値の乖離などもあり、改善する点、反省する点が何点かあるというような答弁がありましたが、次の質問にもかかわってきますので、細項目2に移りたいと思います。  国が求めてきた「公立病院改革ガイドライン」による改革プランは、あくまで国の方針に基づくものでしたけれども、この中期経営計画は市立病院独自で今後の病院のあり方も含めた計画を策定されるものと期待するところです。中期経営計画の開始年度と何年計画でされていくのか、その根拠についても見解を求めたいと思います。 110 ◯議長(杉本君江さん) 病院事務局長。 111 ◯病院事務局長(長崎隆義君) まず、計画期間ですが、平成25年度から平成28年度までの4年間としており、これまで開催しました策定委員会で承認を得ております。また、計画期間を4年としましたのは、ご存じのように、2年に1度診療報酬の改定がなされることから、中間年で次期の計画を策定したいと考えたこと。つまり翌年の改定が見えない状態で次の計画を立てることを避けるために、4年間としたものです。さらに、4年より長い期間でもいいのではないかということも言えるのですけれども、今後大きく変わることが予想される制度や診療報酬改定といったもので、現実の動きと策定した計画が乖離してしまうのではないかと考えたことも、その理由としてはございます。 112 ◯議長(杉本君江さん) 6番。   〔6番(山田多津子さん)登壇〕 113 ◯6番(山田多津子さん) では、次に細項目3に移ります。  中期経営計画はどのようなメンバーで策定されているのか。そのメンバーの中には市民も含めた外部からの意見を取り入れる必要があると思いますけれども、委員構成の内容とその位置づけについて伺います。 114 ◯議長(杉本君江さん) 病院事務局長。 115 ◯病院事務局長(長崎隆義君) 中期経営計画策定委員会は、委員長に病院長が就任し、院内からは看護部長を兼務する副院長と事務局長の3名が委員に就任しております。委員総数は11名としており、8名の委員につきましては院外の方にお願いしております。院外委員の方ですが、豊郷病院の代表理事、彦根医師会の会長、彦根保健所長、看護学部を有しておられる滋賀県立大学と聖泉大学からそれぞれ1名、現在の改革プランの評価委員会の委員の中から引き続きお願いした委員1名、さらに市行政から総務部長と福祉保健部参事が入り、合計11名となっております。  次に、委員の位置づけですが、本院が湖東保健医療圏唯一の公立病院としての使命を果たすためにどうあるべきかを、それぞれのお立場でのご意見をお聞かせいただき、計画に反映してまいりたいと考え、就任をお願いしたものです。また、市民の皆さんには、策定委員会の会議を公開し、傍聴いただくことが可能ですし、ご意見につきましては、素案策定後に予定しておりますパブリック・コメントでお寄せいただきたいと考えております。 116 ◯議長(杉本君江さん) 6番。   〔6番(山田多津子さん)登壇〕 117 ◯6番(山田多津子さん) 確かにパブリック・コメントなどがあるのですが、公募をされてもなかなか意見が集まってこないというのが、今までのいろんな計画の中でのパブリック・コメントだと思うのです。一般市民がこういう中に参画されて、じかに意見を述べられる機会が必要だと思うのですが、その点はどうなのでしょうか。 118 ◯議長(杉本君江さん) 病院事務局長。 119 ◯病院事務局長(長崎隆義君) 当院では、この策定委員会とは別に、一般市民の方にお入りいただいた病院懇談会というものを年3回開催しており、病院の内情、どういった状況にあるのかといったことをお知らせしています。当然、今後に開催する病院懇談会の中では、こういった中期経営計画の方向といったものもお示ししていく必要があると考えております。この病院懇談会につきましては、公募の委員の方もお入りいただいています。 120 ◯議長(杉本君江さん) 6番。   〔6番(山田多津子さん)登壇〕 121 ◯6番(山田多津子さん) 確認ですけれども、病院懇談会の中で中期経営計画の中身も含めて示され、その内容について懇談もし、そのことが中期経営計画の中で大いに反映されるという位置づけになっているのか。その点をもう一度お聞きしたいと思います。 122 ◯議長(杉本君江さん) 病院事務局長。 123 ◯病院事務局長(長崎隆義君) 今回の計画につきましては、あくまで経営計画でございます。これからの病院経営をどうしていくのかというところが主眼です。当然、その中にはこれからの病院の方向性といったものも表現していくといいますか、計画にあらわしていく必要はあろうと思います。細かな数字、例えば入院患者を何人にしていきますとか、外来患者はどうしますとか、そういうことではなく、市民の方のご意見については、次回の病院懇談会を2月ごろに予定しておりますので、そこら辺で素案が明らかになればお聞かせいただいて、反映できるものがあれば反映していくというスタンスで次回の病院懇談会に臨んでいきたいと考えています。 124 ◯議長(杉本君江さん) 6番。   〔6番(山田多津子さん)登壇〕 125 ◯6番(山田多津子さん) 経営計画であるとは思うのですけれど、市立病院が市民に開かれたというか、市民が利用しやすい病院になるということも含めて、皆さんは期待されています。そういう点では、今おっしゃられたように、ぜひ病院懇談会の中で出された意見も反映するということもお願いしておきたいと思います。  次に、細項目4に移ります。中期経営計画策定の進捗状況と今後のスケジュールはどのようになっているのでしょうか。 126 ◯議長(杉本君江さん) 病院事務局長。 127 ◯病院事務局長(長崎隆義君) 中期経営計画の進捗状況につきまして、これまで2回の策定委員会を開催しております。これまでの2回の策定委員会で、本院の現状分析や将来人口から見た将来の患者推計などを加え、課題の抽出を行っているところです。  この後、12月20日に開催する第3回目の策定委員会では、10月25日に開催しました第2回委員会以降に行いました院内の部署ごとのヒアリング結果を反映させた計画素案をご審議いただき、素案としてまとまった後、パブリック・コメントを実施、2月下旬ごろに予定しております第4回策定委員会で計画案を取りまとめ、その後、最終調整の上、3月下旬に公表してまいりたいと考えております。 128 ◯議長(杉本君江さん) 6番。   〔6番(山田多津子さん)登壇〕 129 ◯6番(山田多津子さん) 進捗状況ですけれども、各部署でのヒアリングをしていただいたということをお聞きしましたが、次の質問にもかかわってきますので、次に進んでいきたいと思います。  中項目2、中期経営計画と現在の病院が抱える課題解消について。  細項目1、国が求めてきた「公立病院改革ガイドライン」は、単年度の黒字化と不良債務の解消を達成させることを中心とした経営再建を求める内容でしたけれども、中期経営計画は市立病院独自で今後の病院のあり方も含めた計画であると主要事業の説明にあります。中期経営計画策定に当たり検討した課題と現在の市立病院が抱えている課題をどのように中期経営計画で反映させていくのか、お尋ねいたします。 130 ◯議長(杉本君江さん) 病院長。 131 ◯病院長(金子隆昭君) 検討課題としましては、大きく「地域に貢献できる病院となるためには」とし、その中で検討項目として五つの項目を掲げています。  まず、一つ目は救急医療で、休日急病診療所と本院救急センターとの役割分担をどうしていくのか。二つ目は周産期医療について、県の保健医療計画で本院が周産期協力病院と位置づけられていることから、湖東地域の周産期医療に本院がどういった役割を果たしていくのかが課題として挙がっております。三つ目は、本院の強みである循環器疾患に今後どのように対応していくか。四つ目として、がん診療で、本院が地域がん診療連携拠点病院として今後のがん疾患にどのように対応していくか。最後五つ目は、圏域全体で住民に医療を提供していくために、本院と圏域の病院や診療所との地域連携、また県の医療福祉に関する意識調査でも、多くの県民が最期を迎えたい場所として自宅を望んでおられることを踏まえた在宅医療について、市立病院としてどのように対応していくかが、課題として挙がっております。  このように救急医療、周産期医療、循環器疾患、がん診療、地域連携と在宅医療、この五つを大きな課題ととらえており、それぞれの課題について本院がどういった役割を果たすことを求められているのか、その方向性を計画の中で明らかにしていきたいと考えております。 132 ◯議長(杉本君江さん) 6番。   〔6番(山田多津子さん)登壇〕 133 ◯6番(山田多津子さん) 五つの大きい中心課題をお示しいただいたと思います。それは非常に大事な点だと思うのですが、もう少し具体的に、例えば病床がいっぱいで入院患者さんを受け入れられない状況が起こっているといった課題を、今後この計画の中でどのように反映されていくのかというようなことをお尋ねできたらと思ったのです。  次の質問です。細項目2、市立病院のホームページにも紹介されているように、病床数は458床となっていますが、閉鎖された病棟があり、実際は全稼動にはなっていません。中期経営計画の中でベッド稼働をどれだけ拡大させていく計画になっているのか。このことについて見解を求めます。 134 ◯議長(杉本君江さん) 病院長。 135 ◯病院長(金子隆昭君) 本院の許可病床につきましては、開院当初は470床でしたが、議員ご指摘のとおり、本年6月定例会でお認めいただき、このうち12床を通院治療センターに転用したことから、現在458床となっております。このうち救急病床の2-B病棟、これは集中治療室の隣の病棟なのですけれども、12床、それから7-B病棟の49床は看護師不足などから閉鎖しており、実際の運用病床は397床となっております。  これら病棟の再開について、今後、医師・看護師が充足するかどうかにもよるのですけれども、何とか今回の計画期間中に、救急病棟の12床の再開を目指したいと考えております。 136 ◯議長(杉本君江さん) 6番。   〔6番(山田多津子さん)登壇〕 137 ◯6番(山田多津子さん) 救急の12床の方は今後計画の中で進めていきたいということですけれども、7-B病棟の稼働は今後どのように計画を立てていかれるのか。先ほどもう少し具体的にということを申し上げたのですけれど、ベッドが足りなくて、入院患者さんを受け入れられない状況が起こっているということも聞いています。そういう状況をこれから病院としてどのように改善していくのか。当然、看護師の確保や医師の配置も出てくると思うのですけれど、これをどのように計画の中で進めていくのか。そのことをもう少し具体的に見通しとしてお答えいただければと思います。 138 ◯議長(杉本君江さん) 病院長。 139 ◯病院長(金子隆昭君) まず、7-B病棟ですけれども、こちらの再開につきましては、次回の中期経営計画以降で考えております。といいますのは、一つの病棟を運営するのにナースが30人は要るわけです。毎年増員の計画はしているのですけれども、退職するナースもおられます。ですから、なかなかそこまで一気に増やせないという実情がございます。現在の診療報酬は、ご存じのように、7対1という看護師の配置数でもって決まっているという事情がございます。ということで、今回の中期経営計画ではまず救急病棟からの再開というように考えているところです。  それから、満床のときに患者さんをどうするか。当院では、救急は満床でも断るなと伝えております。その場合どうなるかというと、もし満床で救急車搬送された患者さんに入院が必要ということになれば、よその病院に転送させるしかないわけです。実際、日勤帯も病床数が動かないときには、入院が必要な患者さんはよそへ転送という体制をとって、何とかクリアしております。あくまでも救急車は断らない。満床でも、それを理由に断るなということは徹底させているところです。 140 ◯議長(杉本君江さん) 6番。   〔6番(山田多津子さん)登壇〕 141 ◯6番(山田多津子さん) 非常に努力していただいているということは十分承知しています。受け入れ可能なベッドは458床ある中で、実際は345床。日によって変動があるとは聞いているのですけれども、7-B病棟が閉鎖状態にあるということも含めて、あれだけ立派な病院ができているので、ぜひこの計画の中で反映させていただいて、全病棟が開院していただけることをお願いしておきたいと思います。  次に、細項目3に移りたいと思います。今の答弁の中にもありましたけれども、看護師の配置が10対1から7対1と看護基準が変更となり、病棟閉鎖という状況に陥っています。病棟再開のめどと看護師確保の見込み計画をお尋ねしたいと思います。 142 ◯議長(杉本君江さん) 病院長。 143 ◯病院長(金子隆昭君) 閉鎖病棟の再開とこのための看護師確保対策につきましては、平成26年度末に聖泉大学看護学部の1期生が卒業され、この1期生のうち10名を超える方が本院の奨学金の貸与を受けておられます。こういったことから、一番奨学金を受けておられる方の卒業が多い平成27年度以降が、さきに申し上げました2-B病棟再開の時期と考えております。  また、もう一つ閉鎖しております7-B病棟の49床につきましては、先ほど申しましたけれども、平成29年度以降が計画期間となります次期の中期経営計画で検討すべきであると考えているところです。  なお、次年度以降の奨学金の貸与者を卒業年で申しますと、平成25年3月卒業の方が16名、平成26年3月卒業が18名、平成27年3月卒業が25名、平成28年3月卒業が8名となっております。 144 ◯議長(杉本君江さん) 6番。   〔6番(山田多津子さん)登壇〕 145 ◯6番(山田多津子さん) 7対1の看護基準が導入された際に、看護必要度、看護師が患者さんに対して点数をつけていくという看護の業務をはかるものさしが設置され、看護師数とベッド稼働数とが連動してくると思うのです。1日の入院患者数は345人ということですけれども、現在抱えている問題として、看護師が目いっぱい働かなければならない状況が生まれていると聞いています。そういうことを含めて、今の状態に対しての改善策、対応策はどのように考えておられるのかお尋ねしたいと思います。 146 ◯議長(杉本君江さん) 病院長。 147 ◯病院長(金子隆昭君) 確かに議員が指摘されますように、7対1を維持するために病棟数を減らしているのですけれども、それでもこの時期はどうしても入院患者さんが増えますので、場合によっては350人を超えてくることがございます。議員が指摘されました看護必要度も当院では17%と、15%を超えているわけです。看護必要度が15%を超えて、しかも平均在院日数も14日。これが7対1看護を維持できる根拠になっていて、当院としてはそれを十分クリアできているわけです。  現在の看護師業務の負担を軽減させるということになりますと、看護師を絶えず求め続けることと、看護助手を積極的に受け入れるということです。実は委託業者にお願いして、看護助手の方をある程度維持するということもさせていただいております。これを導入することによって、特に深夜帯のナースの負担が減るというような効果が期待できるのではないかと考えております。 148 ◯議長(杉本君江さん) 6番。   〔6番(山田多津子さん)登壇〕 149 ◯6番(山田多津子さん) 先ほど言いました看護必要度というのは、患者さん1人にどれだけの看護が必要かということでチェックをしていって、そこで点数が決まってきます。15%を超えて17%とおっしゃられました。看護の業務をはかるものさしとしては非常に高いものになっているという点で、看護助手の配置も非常に重要になってくると思いますし、看護助手も看護をされているということでは、点数に入っていくのではないかと思うのです。委託をされているということですが、委託されても看護助手の確保ができない。そのことが看護現場での大変な状況を生んでいるということをお聞きしています。それが患者さんにはね返って、例えばナースコールを押してもすぐに来てもらえないという状況が起こっているのではないか。今起こっている課題に対して、中期経営計画の中で反映させていただきたい。このことを強く求めておきたいと思います。  次に、細項目4に移りたいと思います。中期経営計画の中で産科の再開をどのように見込まれているのか、お尋ねしたいと思います。 150 ◯議長(杉本君江さん) 病院長。 151 ◯病院長(金子隆昭君) 産科の再開につきましては、滋賀県地域医療再生計画の目標では平成25年度までに本院の分娩取り扱い件数を月30件以上とすると掲げられていましたが、本年6月の県議会の知事答弁では、「平成25年度末までには、分娩が再開できるよう支援してまいりたい」と後退しています。こういったことから、中期経営計画には、平成26年度から再開するということで計画に盛り込んでまいりたいと考えております。 152 ◯議長(杉本君江さん) 6番。   〔6番(山田多津子さん)登壇〕 153 ◯6番(山田多津子さん) 計画の中では平成26年度再開とおっしゃいましたけれども、病院としてどのような働きかけ、動きをもたれるのか。そのことについてお尋ねしたいと思います。 154 ◯議長(杉本君江さん) 病院長。 155 ◯病院長(金子隆昭君) 県の地域医療再生計画では、当院は周産期医療に関して協力病院ということでございます。もちろん協力病院といっても、人材がいないことには協力もできないわけです。その辺につきましては、滋賀医科大学あるいは京都大学産科教室の方に私も足しげく通って、何とか人材の確保ということでアピールしているところです。断定できることではないのですけれども、ここ数年、減った産科医の数が徐々に増えてきているということは確かにあるようです。もちろん教室主催の教授から、「今すぐにOK」という返事はいただけないのですけれど、私の考えとしては、決して悪い方向には流れていないというような印象は持っております。 156 ◯議長(杉本君江さん) 6番。   〔6番(山田多津子さん)登壇〕 157 ◯6番(山田多津子さん) 病院長の思いを言っていただいたと思います。総合病院での分娩再開というのは、多くの市民が望まれていることです。助産所の方でも頑張っているのですけれども、産科の再開。ぜひこれも中期経営計画の中で大いに反映していただく。県の計画もだんだん延びていってしまっていますので、ぜひ1日も早い産科の再開を求めておきたいと思います。よろしくお願いします。  次に、大項目2、子どもたちの教育環境の充実を求め、小・中学校へのクーラーの設置を求めて。  彦根気象台の今年8月の最高気温が35.5度で記録され、2学期が始まった月末でも34.7度と記録されています。9月に入っても半ば過ぎまで30度を超す日が何日も記録されており、最高気温は33.5度になっています。彦根市は7年前から夏休みが縮小され、猛暑の中、運動会練習なども行われました。  私たち日本共産党議員団は、毎年の予算要望で、全教室への空調設備の設置を求めています。子どもたちが充実した環境の中で教育を受けられる条件を整備することも、地方自治体の大きな役割です。  11月10日に行われた子ども議会でも、3人の児童から、切実な思いを込めてエアコン設置を求める質問が出されました。子どもたちの教育環境を充実させるために、以下の質問をします。  中項目1、全小・中学校へのエアコン設置の計画は。  細項目1、子どもたちが安定した環境の中で教育を受けることは、健康保持や学力向上に欠かせない条件です。教育を受ける快適温度は何度が適温なのか。これは何度も議会の中で尋ねていますけれども、再度答弁を求めたいと思います。 158 ◯議長(杉本君江さん) 教育部長。 159 ◯教育部長(辰巳 清君) 教育を受ける快適温度につきましては、従来から答弁しておりますとおり、文部科学省が発行しております「学校環境衛生管理マニュアル」の中から、日常における環境衛生に係る学校環境衛生基準によりますと、教室温度は人間の生理的な負担を考えると、夏は30度以下、冬は10度以上であることが望ましいとなっております。ただし、快適温度となりますと、湿度、風の有無、運動を伴っているかどうかによって体感温度が異なりますので、個人差があるものと思われます。 160 ◯議長(杉本君江さん) 6番。   〔6番(山田多津子さん)登壇〕 161 ◯6番(山田多津子さん) 文部科学省が夏場は30度以下、冬場は10度以上であることが望ましいとしているかというと、私たちでも25度を超してしまうとものすごく暑く感じますので、教育環境が守られているのかどうかということが問われていると思うのです。  次の質問、細項目2に移ります。小・中学校の全教室に扇風機が設置されていますけれども、夏場の暑い時期の実際の教室内の温度を測定されたかどうか。この点についてお尋ねします。 162 ◯議長(杉本君江さん) 教育部長。 163 ◯教育部長(辰巳 清君) 教室内の温度測定につきましては、学校環境衛生基準に基づく検査により定期的に行っていますが、ご質問の夏場の暑い時期と限定した測定は必要に応じて行っております。これまでの測定では、平成22年9月上旬に、幼稚園・小学校・中学校の各2校園におきまして、各階の教室の温度を測定したところです。 164 ◯議長(杉本君江さん) 6番。   〔6番(山田多津子さん)登壇〕
    165 ◯6番(山田多津子さん) 平成22年は、最高室温が幼稚園で34度、小学校で36度、中学校は36度で、多分その数字をおっしゃられているのだと思います。ある先生に聞いたのですけれど、教室には温度計があるので、大体毎日見ているそうなのですが、37度を超えている日があると言われています。そういうことを本当に認識されているのか。平成22年なのですが、平成24年度もされていないのですね。教育委員会がどのような認識をされているのか。もし見解があれば求めたいと思います。 166 ◯議長(杉本君江さん) 教育部長。 167 ◯教育部長(辰巳 清君) 夏場限定の測定で、こちらの方から積極的に測定したのは平成22年で、温度も山田議員のおっしゃったとおりです。直近で報告を求めたのは、東中学校が新しくなりましたので、その際に調査したものです。東中学校の普通教室で、34度から37度という結果が出ております。そういうことで、夏場の時期の温度も認識はしています。 168 ◯議長(杉本君江さん) 6番。   〔6番(山田多津子さん)登壇〕 169 ◯6番(山田多津子さん) 37度ということはお認めになったと思います。  次に移ります。細項目3です。11月に行われた子ども議会で、「教室の温度が37度を超える日がある。頭痛を訴える人や熱中症にかかる人もいた。暑さで勉強にも集中できない。ささいなことでももめごとが起こる。各教室にエアコンを設置してほしい」というような発言がありました。子どもたちが充実した環境の中で教育を受けられる条件を整備することが本当に大事です。子どもたちの教育環境が守られているのか。この点について見解を求めます。 170 ◯議長(杉本君江さん) 教育部長。 171 ◯教育部長(辰巳 清君) ご承知のとおり、本市では、これまで中学校3年生の教室から年次的に扇風機設置工事を行い、平成23年度からは全小・中学校の普通教室において扇風機を使用して授業を行っています。このように、夏場の暑さ対策として環境整備を進めてきたところで、設置した扇風機を活用しながら教育環境の確保に努めておりますので、ご理解を賜りたいと思います。 172 ◯議長(杉本君江さん) 6番。   〔6番(山田多津子さん)登壇〕 173 ◯6番(山田多津子さん) 先ほど言ったように、37度まで上がっているのです。実際に私たちが37度の中で仕事ができるかといったら、できないと思うのです。市役所でも28度になったらエアコンが入るようになっています。未来を背負っていく子どもたちが勉強しようとするときに、37度の中では勉強なんかできない。それは子ども議会の中で子どもさんが言われた切実な訴えです。本当に教育環境が守られていると認識をされているのか。その点について再度求めます。 174 ◯議長(杉本君江さん) 教育部長。 175 ◯教育部長(辰巳 清君) 今ほども答弁しましたように、あくまで扇風機設置ということで年次的に計画してまいりました。これまでの予算の中で措置して、議会にお認めいただきながら、厳しい予算の中で設置してきたわけです。子どもたちには、こういう環境ですけれども、あくまでも扇風機で対応していきたいと考えております。 176 ◯議長(杉本君江さん) 6番。   〔6番(山田多津子さん)登壇〕 177 ◯6番(山田多津子さん) また同じ答えしか返ってこないのですけれど、教育環境が守られているかどうかということを聞いているのです。37度の中で、子どもたちが落ち着いて、集中して勉強できるかどうかということを尋ねているのです。扇風機を整備したのでとおっしゃるのですけれども、37度にもなった教室の中で子どもたちが集中できるのか、教育環境が守られているかどうかという認識をどのように考えておられるのか。再度求めます。 178 ◯議長(杉本君江さん) 教育部長。 179 ◯教育部長(辰巳 清君) 同じ答弁になると思いますけれども、あくまでも現状で対応してまいりたいと考えております。 180 ◯議長(杉本君江さん) 6番。   〔6番(山田多津子さん)登壇〕 181 ◯6番(山田多津子さん) 認識を疑います。前の子ども議会のときも出ていましたが、暑くてけんかが起こるのです。普段はそんなことがなくても、暑いのでけんかが起こってしまう。人間関係まで崩れてしまう。そういうことが起こっているということを教育委員会がきちんと押さえて、認識しないと、教育環境が守れているとは言えないと思うのです。同じ答弁しか返さないということ自体に問題があると思います。そのことを強く求めておきたいと思います。  細項目4です。順次エアコンを設置することの考えとして、これまでの議会で、小学校・中学校の全教室へのエアコン設置には10億円の経費が必要だからなかなか難しい、財政的に厳しいというような答弁をされているのですけれども、進学を控えた子どもたちから扇風機をつけたように、計画的な設置は考えられないのでしょうか。 182 ◯議長(杉本君江さん) 教育部長。 183 ◯教育部長(辰巳 清君) 全小・中学校の教室へのエアコン設置につきましては、小学校17校、中学校7校の普通教室、特別教室を合わせて約650教室あり、総事業費は10億円近くと見込んでおります。  議員からは、「扇風機のように年次的に設置してはどうか」というご指摘をいただきました。しかしながら、エアコンを設置するとなりますと、その設置工事費のみならず、消費電力の増加や点検修理費等、設置後のランニングコストの問題、また東日本大震災の影響による電力不足への対応として取り組んでいる節電との兼ね合い、さまざまな課題もございます。これらのことから、限られた予算の中で教室へのエアコン設置を優先的に行うことは難しいと考えておりますので、ご理解をお願いいたします。 184 ◯議長(杉本君江さん) 6番。   〔6番(山田多津子さん)登壇〕 185 ◯6番(山田多津子さん) 節電と言われるのは逃げの答弁だと思うのです。何回も言いますけれど、37度の中で子どもたちの教育環境が守られているかということをしっかりと見ないとだめだと思うのです。財源確保が難しいと言われますけれども、だからこそ順次つけていくのです。長浜市では、新しく改修するなどしたところには順次つけておられるのです。そういう計画をすれば無理ではないと思うのです。650教室あると言われましたけれども、例えば3階の一番暑いところ、4階の一番暑い教室から順次つけていくということを計画的にやる。一気には無理だと思うのですけれど、ぜひやるべきです。そういう認識をする。子どもたちの教育環境を守る。そういうところにこそお金をかけるべきです。そのように思います。同じ答弁しか返ってこないので答弁は求めませんけれども、そういう認識に立つということが大事です。このことを強く求めておきたいと思います。  次の質問に移ります。大項目3、高校再編計画は道理がなく、市として再度中止を求めることについてお尋ねいたします。  彦根市は、11月15日付で、滋賀県に対し滋賀県立高等学校再編計画案に対する意見書を提出されました。県の教育委員会が県内12カ所、彦根市内でも4カ所の会場で、保護者や関係者、市民を対象にした意見交換会を開催し、参加してきましたけれども、改めて県の道理のなさを痛感しました。そこで、以下の質問をしていきたいと思います。  中項目1、高校再編計画策定に係る公開質問書について。  細項目1、計画そのものに反対を表明している彦根西高校のPTAや同窓会、後援会、彦根西高校関係者は、この意見書提出に対して総意で望まれたのか。このことについて見解を求めます。 186 ◯議長(杉本君江さん) 市長。 187 ◯市長(獅山向洋君) このたびの県の高校再編計画について全く理念がないというご意見については、私も同感です。ただ、あくまで県立高校の設置に関する条例あるいは予算措置などは県知事に権限がありますし、県立高校のあり方などの計画作成は県の教育委員会が権限を持っているわけで、彦根市としては何の権限もないという実情です。  そういうことで、最終的なチェック機能を持っている県議会に対して、彦根市議会議員各位もいろいろと働きかけていただきましたし、彦根市としても長浜市長と一緒に県議会の各会派に働きかけたわけです。最終的な結論としては、昨年秋に県議会が一定の判断をしていただき、時間的な余裕はできたわけです。その後、彦根市としては、企画振興部長を窓口に、県教育委員会は県教育委員会の次長を窓口に、いろいろと交渉を重ねてきたという経過はございます。  いろいろと交渉は続けているわけですが、このたび彦根市が出した意見書あるいは公開質問書に対して、県教育委員会の方からそれに対する回答が出てきました。そのとき意見書提出に際して、彦根西高校および彦根翔陽高校のPTA、同窓会、後援会の皆様に集まっていただき、いろいろとご意見はお聞きしました。しかし、誤解のないようにお願いしたいのですが、あくまで彦根西高校および彦根翔陽高校の関係者の皆さんは、再編計画には反対です。ただ、先ほど申し上げましたように、彦根市としては、権限はないけれども、彦根市やこの地域の保護者や生徒の皆さんのために、できる限り条件的な意味でしっかりしたことを言っておく義務があると考えていますので、例えばこういうようなことを県は言っているけれども、彦根西高校の皆さん、あるいは彦根翔陽高校の皆さんはどのようにお考えになりますかというご意見をお聞きしたわけです。そういう意味で、あの意見書が彦根西高校や彦根翔陽高校の総意であるとお考えになっては困ります。あくまであの意見書や公開質問書は彦根市の立場で行ったものであると、ご理解いただきたいと思います。 188 ◯議長(杉本君江さん) 6番。   〔6番(山田多津子さん)登壇〕 189 ◯6番(山田多津子さん) この意見書を出されるまでに、関係者で意見交換会をされたとお聞きしています。そういう中で彦根市としてどういう対応をされるのかということを含めて、関係者に意見をいただいて、それをまとめて出されたと私は理解しているのです。先ほど市長が言われたように、彦根西高校の関係者も、彦根翔陽高校の関係者も、再編計画そのものには反対され、そういう意思表示もされています。  細項目2に移ります。提出された意見書には大きく4点の提言がされており、実現が不可能であれば反対と表明されていますけれども、その意図についてお尋ねします。申しわけありませんが、もう少し答弁をまとめてお願いしたいと思います。 190 ◯議長(杉本君江さん) 市長。 191 ◯市長(獅山向洋君) この意見書は、校舎の新築、通学環境の改善、彦根西高校の跡地利用について具体的な計画を示せというもので、その上でこういうことが実現されないならば再編計画案の実行に反対するということです。  先ほど申し上げましたように、これはあくまで彦根西高校あるいは彦根翔陽高校の皆さんの意見をまとめた上での意見書ということではございません。いろいろとご意見をお伺いした上で、彦根市としての意見でございます。特に現状の教育内容とか、教育環境が悪化してはいけないのは当然のことですが、向上させるべきであるということは、恐らく県教育委員会あるいは知事、彦根市も同じ考えだと思いますので、そういう観点から申し上げているものとご理解いただきたいと思います。 192 ◯議長(杉本君江さん) 6番。   〔6番(山田多津子さん)登壇〕 193 ◯6番(山田多津子さん) 先ほどの答弁の中であったのですけれど、今朝、市が出した公開質問書に対しての回答が返ってきて、私たちの手元にも届きました。回答書を読んでも、県からの回答というのは全く理にかなっていない。全面改築の問題にしても、交通問題にしても、こんなことが可能なのかというようなことが入っていると思うのです。例えば、公開質問書に、「1学年の生徒すべてが収容できる多目的教室の整備はどのように行うのか」と書かれている内容については、「1学年の生徒360人全員を収容できる約300平方メートルの広さの大講義室を配置する予定です」と、まるで大学のように、可動式で体育館みたいなところにそういうものを設置するというようなことが書いてあるのですけども、こんなことは不可能に近いと考えるのです。実現不可能であれば反対を貫かれるのかどうか。その点について、市長の考えをもう一度お尋ねしたいと思います。 194 ◯議長(杉本君江さん) 市長。 195 ◯市長(獅山向洋君) 今例に挙げられました360人入る大講堂、これは明確に県あるいは県教育委員会が回答してきていますので、不可能かどうかは私もわかりませんが、約束と私はとらえており、それは実現されるものと考えております。 196 ◯議長(杉本君江さん) 6番。   〔6番(山田多津子さん)登壇〕 197 ◯6番(山田多津子さん) 細項目3です。こういう公開質問書を何項目かにわたって出されました。先ほど意見を聞いて、それを参考にしてこういう意見書をまとめた、あくまで市としての考えだと言われたのですけれども、関係者に意見を聞かれたということも踏まえての意見書だと私は思います。市が出されている意見書の中に、全面改築というようなことを書かれています。県が示している数字では、耐震工事をすれば両校で8億円、新施設を建てれば15億円と言われるのですけれども、新施設を建てても、耐震工事には彦根翔陽高校も半分の4億円がかかると書いてあります。そういうことをやりとりすること自体、むだです。反対をきちんと貫き通すということが大事だと思うのです。県がいろんな理由をつけてきていますし、先ほど県がやるかどうかはわからないと言われましたけれども、全面改築なんてことを本当に県がやるのかという保証もなにもないです。この回答の中には、一切の文言も入っていません。条件さえ合えば賛成するという公開質問書は、先ほど市長が言われた答弁とは離れていくのではないかと思うのです。条件をつけるのではなく、あくまで反対の意思を貫き通していただきたいと思うのですけれど、その点についての見解を求めたいと思います。 198 ◯議長(杉本君江さん) 市長。 199 ◯市長(獅山向洋君) 実は、彦根市としましては、ただ単に反対だけを言っている方がはるかに楽なのです。なぜかと申しますと、最初に申し上げましたように、彦根市には高校再編や高校教育に関する何らかの発言権も権限も全くないわけです。そういうことで、今日まで、県議会を動かしたり、いろんなことをしてきたわけです。  これは関係者にもお話しているのですが、これで最後まで反対するのであれば、現在の両校の保護者の方々が訴えの提起でもして、「教育環境が悪化する」ということをやらないといけない状況になってきているのです。その中で、私ども彦根市としては、そういうことを背景に置きながら、県や県教育委員会に対して今日までいろいろと条件について、交渉というのは本来お互いに権限がある者同士がやるものですが、ない者が交渉してきたわけです。  ただ単に反対の意思だけ表明せよと言われますが、今度は県や県教育委員会が、「ここまでいろいろと交渉してきたけれども、彦根市は最後まで反対なのですか。それなら全部取りやめます」と言われたときにどうするのかということなのです。もちろん彦根西高校の方も、彦根翔陽高校の方も最後まで反対なのです。これは明確なのです。だからといって、ただ何もせずに反対だけを言っているということは、これは逆に彦根市としての立場を放棄しているということになりますので、その点はひとつ議員各位におかれましてもご理解いただきたいと思います。 200 ◯議長(杉本君江さん) 6番。   〔6番(山田多津子さん)登壇〕 201 ◯6番(山田多津子さん) では、確認です。先ほど高校運営に対しては市には全然権限がないと言われたのですけれども、県に対して、教育条件を向上させていく、少しでもよくしていくためだけにこういう質問書を出されたのか。もう一度お尋ねしたいと思います。 202 ◯議長(杉本君江さん) 市長。 203 ◯市長(獅山向洋君) 彦根市としましては、当然のことですが、両校のPTA、同窓会、後援会の皆様からもお話を聞いていますし、同時に長浜市の状況も聞いていますし、両校の先生方のご意見も聞いているのです。それはなぜかと言いますと、やはり彦根市としては両校の事情というものをしっかり把握しているかどうかということも非常に問題で、条件闘争をする場合でも、ここがおかしい、あそこがおかしいというご意見を聞かなければできないのです。ですから、お集まりいただいた方々にも何回も申し上げているわけです。「皆さんが反対であるということはよくわかっています。ただし、彦根市の立場としては、権限のない者が厳しいことを言わなければいけないのですから、そういう意味で、両校の事情はしっかりとお話してください」ということをお願いして、それに対していろいろとご意見をいただきましたので、あくまで彦根市の立場として県あるいは県教育委員会へ申し入れをしているとご理解いただきたいと思います。   (「終わります」と呼ぶ者あり) 204 ◯議長(杉本君江さん) 質問を終了いたします。  暫時休憩いたします。            午前11時00分休憩            午前11時12分再開 205 ◯議長(杉本君江さん) 休憩前に引き続き会議を開きます。  11番馬場和子さん。11番。   〔11番(馬場和子さん)登壇〕 206 ◯11番(馬場和子さん) 12月定例会に際しまして、大きく三つの質問の項を立てさせていただきました。当局ならびに市長の明瞭かつ前向きな答弁をよろしくお願いいたします。  今朝も冷え込みました。今年は冬が厳しく、春の訪れが遅く、梅、桃、桜の開花が同時になりました。春を実感できたのは5月も中ごろ過ぎでした。梅雨どきには竜巻が日光市、つくば市で暴れ、犠牲者も出ました。平成24年7月九州北部豪雨と名づけられた集中豪雨や、洪水で熊本、大分、福岡で多大な被害をもたらしたのも記憶に新しいところです。一方、夏の酷暑による熱中症により病院に搬送された方も未曾有の数字となり、例年より4.1度も高い気温の記録が残っています。台風14・15・16号は沖縄や九州地方に、台風17号は日本列島を縦断し、甚大な被害をもたらしました。  悪いことばかりの1年ではなく、7月にはロンドンオリンピックで、日本の選手団が多くのメダルを獲得し、口々に「皆さんのおかげです」というコメントに感動しました。5月1日の金環食では、日本中が天体ショーを感動の面持ちで空を見上げたこともありました。  その反面、子どもたちの心をむしばむいじめや児童虐待の実態が表面化し、大きな社会問題となりました。  国連人口基金が世界人口が70億人に達したと発表しましたが、ここには食糧問題、ごみなどを含む環境問題など、地球への多くの問題がのしかかっています。  このような時代にあって、身近な地域できずなを結ぶ、そのための手立てを早急に講じるべきだと思います。災害時の対応として、また次代の子どもたちを育てることの大切さを共有できるものだと考えています。次世代育成を柱として施策を推進され、風格と誇りの持てる彦根の創造に尽力された市長の見解も含めて、以下、質問をさせていただきます。  大項目1、公民館を地域の核施設として活用するために。  市内には、中学校単位を中心として八つの公民館があります。公民館は地域とともに存在するものであり、生涯学習等を行い、社会福祉に貢献し、生活文化の振興に寄与することが目的であり、指標であると理解しています。すなわち、地域をよくしたいという思いや考えを持ち寄る場が公民館であると考えています。地域づくりとは、人と人との関係づくりを理解し、地域の実情に即した動向をとらえた上で、それぞれの地域に合った運営をすべきだとの思いから、以下、質問をいたします。  中項目1、公民館等の指定管理者制度の導入について伺います。  細項目1、指定管理者制度導入後の中地区公民館の評価について。  市内8館の中で唯一指定管理者制度を導入し、従来の公民館の果たすべき業務の遂行と、あわせて市民発意による独自の事業で弾力的な運営をしている中地区公民館では、公民館の利用者数も飛躍的に伸びています。指定管理者制度導入後の中地区公民館の評価についての見解を伺います。 207 ◯議長(杉本君江さん) 教育部長。 208 ◯教育部長(辰巳 清君) 本市における公民館への指定管理者制度の導入につきましては、平成16年6月に、彦根市公民館運営審議会委員を兼任する彦根市社会教育委員の会議に、「社会教育施設における市民参画型の運営について」を諮問し、「可能なところから制度の導入を考慮されるべき」との答申を受けました。教育委員会で検討し、平成20年度から、中地区公民館において指定管理者制度を導入しています。中地区公民館は、4年間の指定管理期間を終え、現在2期目の指定管理を受けています。  なお、指定管理者制度導入後の中地区公民館の取り組みに対し、指定管理者候補者選定委員会において、8名の委員により評価を行っています。具体的には、21項目において評価を行い、中地区公民館は、A(優れている)、B(おおむね優れている)、C(改善を要する)の3段階の評価におきまして、平成21年度はA15、B6、平成22年度はA18、B3、平成23年度はA13、B8と、いずれの年度もCはないという高い評価を受けております。  ほかにも、地域の団体の長が構成している運営団体が、地域密着型の運営を行っています。広報紙として「みなく~る」を毎月全戸配布し、公民館情報や団体の活動情報を発信されています。公民館職員と地域が一体となった運営、また経費の削減等にも努められていることなどが、良好な評価を受けています。  以上のことから、指定管理者制度導入後の中地区公民館の取り組みにつきましては、適正かつ主体的、積極的、モデル的な運営をしていただいていると評価しております。 209 ◯議長(杉本君江さん) 11番。   〔11番(馬場和子さん)登壇〕 210 ◯11番(馬場和子さん) ただいまご答弁いただきましたが、本当に高い評価をしていただき、かかわらせていただいている者として本当にありがたい、うれしいと思っています。  では、細項目2、指定管理者制度導入のネックとなることは。  指定管理者制度の導入に際して、ネックとなるのはどのようなことであるとお考えか、見解をお示しください。 211 ◯議長(杉本君江さん) 教育部長。 212 ◯教育部長(辰巳 清君) 中地区公民館を除く市内7地区公民館に指定管理者制度を導入することにつきましては、考慮すべき点としまして、一つ目は個人情報を取り扱う出張所と併設している公民館をどうするのか、二つ目として施設の耐震性の確保や老朽化が進んだ施設設備をどうするのか、さらに三つ目として現在の社会情勢を考慮し、地域に密着した、地域の願いや課題を熟知した受け皿となる団体の有無などが挙げられます。 213 ◯議長(杉本君江さん) 11番。   〔11番(馬場和子さん)登壇〕 214 ◯11番(馬場和子さん) ただいま答弁いただいたことを受けまして、細項目3に移らせていただきます。他の公民館での導入の可能性は。  指定管理者制度を導入して、非常に活発な公民館運営をしている中地区公民館ですが、この事例を参考に、他の公民館での導入の可能性について、細項目2の答弁を受けて、見解をお示しください。 215 ◯議長(杉本君江さん) 教育部長。 216 ◯教育部長(辰巳 清君) 今ほど述べたことと重なるかもしれませんけれども、地区公民館に指定管理者制度を導入するためには、個人情報を取り扱う出張所と併設されている公民館をどうするのか、耐震が十分でない老朽化が進んだ施設設備をどうするのか等の課題はもちろんのこと、中地区公民館の取り組みの成果を検証してみますと、地域に密着した、地域の願いや課題に熟知した地域団体の有無が何より大切であると考えております。  以上の条件が整えば、ほかの館への導入も考えておりますので、ご理解をお願いいたします。
    217 ◯議長(杉本君江さん) 11番。   〔11番(馬場和子さん)登壇〕 218 ◯11番(馬場和子さん) ありがとうございます。  それでは、視点を変えて、細項目4、申請手続の煩雑さに対する見解について伺いたいと存じます。  指定管理者制度にエントリーするためには、非常に多くの資料の準備が必要であり、その膨大な資料を準備することが大きなハードルになっているというような声も仄聞しますが、この点についてはどのようにお考えでしょうか、お伺いいたします。 219 ◯議長(杉本君江さん) 教育部長。 220 ◯教育部長(辰巳 清君) 指定管理者の指定を受けようとする法人その他の団体は、公募要項に基づき所定の申請書類を提出いただく必要がございます。これは彦根市公民館の設置および管理に関する条例第17条第1項の規定によるもので、提出書類としては、1)団体概要書および応募資格を有していることを証明する書類、2)管理業務の事業計画書、3)管理業務に係る収支計画書、4)団体の経営状況を説明する書類等がございます。  公民館は社会教育施設として、社会教育法第20条で、「一定区域内の住民のために、実際生活に即する教育、学術及び文化に関する各種の事業を行い、もって住民の教養の向上、健康の増進、情操の純化を図り、生活文化の振興、社会福祉の増進に寄与すること」とされており、地域の生涯学習推進の中核的な役割を果たしているものです。  指定管理者制度の選定には、指定管理者候補者選定委員会におきまして、提出された申請書類について、その申請団体が公民館の設置目的を達成する条件を満たしているか、また管理運営を安定して行うことができるかなどを審査して候補者を選定し、議会の議決を経て指定管理者として指定するものであることから、現行の書類の提出は必要であると考えております。 221 ◯議長(杉本君江さん) 11番。   〔11番(馬場和子さん)登壇〕 222 ◯11番(馬場和子さん) もちろん公共の施設をお任せするのですから、非常に慎重な審査が必要であることは認識しておりますけれども、行政の方はお慣れになっていますが、なかなか一般の方というのは資料をそろえるだけで非常に大きな壁を感じているということも認識いただきたいと存じます。  それを受けまして、次の細項目5にまいります。受け皿となる地域団体育成の支援は。  指定管理者制度を導入するに当たっては、その受け皿となる団体が必要です。地域の事情に精通した地域団体が管理者となることで、地域の顔が自然とつながり、まさに地域の核施設として、情報発信基地や地域のきずなをより深く結ぶための施設になると考えていますが、受け皿となる地域団体に対する助言、申請手続も含めてですが、この助言を行うなどの支援をされるお考えはあるのでしょうか。見解を伺います。 223 ◯議長(杉本君江さん) 教育部長。 224 ◯教育部長(辰巳 清君) 指定管理者制度を導入するに当たり、既に指定管理を導入している中地区公民館が地域住民にも親しまれ、利用人数が増えていることなどを検証しますと、その地域の団体や住民の方々との連携や協力によるものがあり、地域の団体が指定管理者となった成果であると考えられます。このことから、今後、他の公民館の指定管理者を選定するときには、地域との結びつきのあることが一つの条件となり、公民館エリア内にある団体が運営を担っていただくことがよいものと考えております。  文部科学省が示している公民館の設置及び運営に関する基準第7条においても、「公民館の設置者は、地域の実情に応じ、地域住民の意向を適切に反映した公民館の運営がなされるよう努めるものとする」とされております。地域の団体が指定管理者となれば、さらに生涯学習の拠点として活性化されるものと考えます。  ご質問の受け皿となる地域団体育成支援につきましては、現在、地域に密着した団体から指定管理者制度についてのお尋ねがあり、可能な範囲内で情報提供を行っているところです。今後とも、指定管理者制度のお問い合わせにつきましては、公民館職員や生涯学習課において情報提供してまいりたいと考えております。 225 ◯議長(杉本君江さん) 11番。   〔11番(馬場和子さん)登壇〕 226 ◯11番(馬場和子さん) では、細項目6にまいります。地域の実情に合った公民館の運営で地域の活性化を。  地域再生には、住民の学習活動を前提とした生きがいや学び、暮らし、住み心地のよい地域をつくることが必要だと考えます。それは住民が地域を知り、地域とつながり、地域の課題をともに考え、よりよい地域を創造していく。公民館のあるべき姿は、学習の場を提供し、地域と住民を結ぶために存在することでもあります。地域の実情に合った公民館運営で地域が活性化することを期待するものですが、当局のお考えをお聞かせください。 227 ◯議長(杉本君江さん) 教育部長。 228 ◯教育部長(辰巳 清君) 地域の実情に合った公民館運営につきましては、公民館が地域の生涯学習の拠点として大きな役割を担っていることから、地域住民の参画なしには公民館の運営はあり得ません。また、地域住民が公民館の各事業に単に参加するだけでなく、企画運営に携わって初めて参画と言えると考えております。  さて、市内7地区公民館におきましては、地域の種々の団体の代表からなる運営委員会や各種事業ごとの実行委員会、サークル代表会等を開催して、公民館運営や事業ごとの企画運営に地域住民の方々にも役割を担っていただくとともに、地域住民の声をお聞きし、よりよい公民館運営を図っております。  指定管理者制度を導入しております中地区公民館におきましては、地域の自治会や各種団体の代表等からなる中地区交流の館運営協議会で、公民館の管理運営にかかわる事項を協議されており、まさに地域住民が参画し、企画運営いただいているケースだと思います。  各地区公民館では、時代や地域のニーズに応じたパソコン教室や高齢者の健康や余暇活用を学ぶ福寿大学など、さまざまな自主活動を行うとともに、サークル活動等を支援して、地域住民の教養の向上や健康の増進を図っております。特に各地区公民館の文化祭においては、地元自治会やサークル等の方々が実行委員会を組織され、地域の青少年の参画を得ながら活性化の取り組みを図っていただいており、このような取り組みが引き続き行われるよう支援するとともに、今後も人づくりや地域の活性化のための生涯学習の拠点として、より充実を目指してまいりたいと考えております。 229 ◯議長(杉本君江さん) 11番。   〔11番(馬場和子さん)登壇〕 230 ◯11番(馬場和子さん) ありがとうございます。本当に細かく分析されています。ちなみに文化祭では、1日目に1,686人、2日目には2,371人、のべ4,057人の方が来場されたという記録です。開かれた公民館として、他の公民館での指定管理者制度導入の弾みにしていただきたいと思います。  また違った視点から、中項目2にまいります。身近な公民館・集会所・自治会館の活用のための支援について。  現在、地域の皆さんが、子どもたちの下校時の見守り活動やスクールガード、学校支援本部事業ボランティアに登録してくださっています。まさに地域の人材バンクと言える一つの組織となっていますが、地域が地域の子どもを見守り、育てる仕組みが徐々に整いつつあることは大変うれしいことです。地域のきずなを結ぶ顔の見える関係を構築するためにも、歩いてでも行ける距離にある公民館や集会所、自治会館などの施設を活用することにより、よりきめ細かい住民のネットワークの構築が図れるのではないかと思います。  細項目1、子どもたちの「おかえりなさい」の施設として。  共働きの家庭が増え、核家族が増加する社会情勢の中、下校した子どもたちを「おかえりなさい」と迎えるための受け皿として、公民館や集会所、自治会館を活用できないでしょうか。見解を伺います。 231 ◯議長(杉本君江さん) 教育部長。 232 ◯教育部長(辰巳 清君) 公民館につきましては、社会教育法第20条に明記されているとおり、「市町村その他一定区域内の住民のために、実際生活に即する教育、学術及び文化に関する各種の事業を行い、もって住民の教養の向上、健康の増進、情操の純化を図り、生活文化の振興、社会福祉の増進に寄与すること」を目的とした社会教育施設でございます。  このことから、議員ご質問の下校した子どもたちの「おかえりなさい」の施設として、子どもたちを受け入れ、預かるといった施設として活用することは考えておりません。また、そのための職員の配置、子どもたちの安全性の確保、公民館の利用状況から見ても、課題があると言えます。  現在、公民館においては、子どもたちの安心・安全な居場所づくりを目的としまして、週末や長期休業中にさまざまな体験活動や地域住民との交流活動を行う地域子ども教室を積極的に展開しているところですので、こうした事業の充実に努めてまいる所存です。  また、集会所や自治会館が子どもたちを受け入れることにつきましては、あくまでも自治会が施設を所有し運営されている施設ですので、その施設のあり方については住民の意見によって運営されるべきと考えております。  なお、保護者が労働等により昼間家庭にいない小学校1年生から3年生の児童については、放課後児童クラブにおいて対応しているところです。 233 ◯議長(杉本君江さん) 11番。   〔11番(馬場和子さん)登壇〕 234 ◯11番(馬場和子さん) 管理主体がどこであるかというのも十分認識した上で質問しているのですが、次の細項目2も聞いていただきたいと思います。  高齢者と子どもたちの交流の場として。  少子高齢化の波は今後も一層加速していくものと推計されています。それまで地域を支えてくださった高齢者の皆さん、そしてこれから地域を背負って立つ子どもたちは、どちらもが地域の宝です。高齢者の方には充実感や達成感、そして生きがいを持っていつまでもお元気に、子どもたちにはおじいちゃんやおばあちゃんの知恵や温もりを身近で感じてもらい、真っすぐに育ってくれることを期待するものですが、高齢者と子どもたちの交流の場として、公民館や集会所、自治会館を開放して、顔のつながる地域をつくっていけたらすばらしいと考えております。もちろん行政の方にお手伝いいただくというよりも、むしろ地域の方がボランティアとしてかかわるというようなことを思っていますが、このことについて見解を伺いたいと思います。 235 ◯議長(杉本君江さん) 教育部長。 236 ◯教育部長(辰巳 清君) さきのご質問でお答えしましたように、公民館は社会教育法第20条の目的を達成するために、各種事業や教育活動を展開する社会教育の拠点です。現在、公民館においては、その役割を果たすべく、文化祭や地域子ども教室の中で、工夫を凝らしながら、地域の高齢者と子どもたちとの交流の場を持っています。  今年度につきましては、河瀬地区公民館で伝承遊びや将棋を通した交流、中地区公民館で伝統工芸の体験や染め物体験、稲枝地区公民館で茶道体験、鳥居本地区公民館で郷土料理づくりや輪投げを通して、地域の高齢者との交流活動を実施しています。いずれも温かいふれあいの中で、楽しく開催されていると聞き及んでいます。  また、小泉町の清心塾のように、集会所や自治会館を利用して、地域の高齢者と物づくりや料理を通して豊かな交流活動を展開している地域もあります。ただ、このような取り組みは地域住民による自発的な意思によるもので、行政による具体的な取り組みは難しいと考えております。 237 ◯議長(杉本君江さん) 11番。   〔11番(馬場和子さん)登壇〕 238 ◯11番(馬場和子さん) では、細項目3、地域のきずなを結ぶ施設として活用するための側面支援を。  自治会や町内会が管理している施設ということは十分承知しています。市としての支援の方法にはさまざまなハードルもあることは認識していますが、歩いてでも行けるところに施設があるということで、これらの施設を活用して地域の活性化を図る事業への助言やモデル事業推進補助などの側面支援をしていただくことについてのお考えはあるのでしょうか。 239 ◯議長(杉本君江さん) 教育部長。 240 ◯教育部長(辰巳 清君) 「地域が地域の子どもを見守り育てる仕組みが徐々に整いつつあることは本当にうれしいことです」という議員のご意見には、全く同感です。  公民館におきましては、引き続き、文化祭を初めとする各種事業、各種講座、各種サークルの活動支援、地域子ども教室等をさらに充実し、地域のきずなを深める施設として、その機能を一層果たしてまいりたいと考えております。また、自治会館や集会所等におきましては、地域住民の自発的な意思により創意と工夫によりきめ細かなネットワークの構築がなされ、地域のきずなを結ぶ取り組みがますます充実されることを期待するものです。  したがいまして、今後も各地域における積極的な取り組みにつきましては、行政として把握には努めてまいりますが、自治会館や集会所を活用した地域の活性化を図る事業への助言あるいはモデル事業推進補助などは、現在のところ考えておりませんので、ご理解をお願いします。 241 ◯議長(杉本君江さん) 11番。   〔11番(馬場和子さん)登壇〕 242 ◯11番(馬場和子さん) 余り前向きないい答弁をいただけなかったので残念ですが、地域のきずなをつなぐ、結ぶためにも、今後はそういうものにも目を向けていただきたいということを申し上げて、大項目2に移らせていただきます。  彦根のごみ事情と、その対応・対策について、伺います。  江戸のまちは、かつて世界一清潔できれいなまちと言われていました。それは鎖国令により資源はすべて国内で手に入れるしかなく、そこであらゆるものが取引され、リサイクルされるのが主で、生ごみは地面に埋めておけばやがて土にかえるというサイクルでした。幕府は隅田川の河口にごみ捨て場をつくり、そこに船で運び、捨てることで、江戸のまちは清潔できれいなまちになったといういきさつがあります。  しかし、人類は産業革命以降、技術革新が進展し、大量生産、大量消費によるごみは、地球全体の問題になってきました。日本では、1年間に家庭から排出されるごみは5,000万トン。これは東京ドーム139杯分にも相当します。毎日1人当たり1キログラムのごみを出していることになるとの数値もあります。いまやごみ問題は焼却・埋め立て中心から、減量とリサイクルを重視し、持続可能な社会の実現のための環境対策の主要な問題となっています。  このような情勢を踏まえた上で、彦根のごみ事情と、その対応・対策について、以下、伺います。  中項目1、分別の徹底とリサイクルの推進について。  ごみの減量と並行して、リサイクル率の向上を目的に、ごみの分別方法が大きく変更されました。ごみを減らす四つのRとして、リターナブル容器の使用などによるリユース、詰め替え方式の商品を買うなどによりごみの発生を減らすリデュース、正しい分別をして再資源化するリサイクル、使い捨て商品や過剰包装、レジ袋を断るリフューズがありますが、リサイクル可能な資源ごみの確実な分別について、以下、お尋ねいたします。  細項目1、分別変更に伴うごみの減量は図れたのか。  従前にはプラスチックごみとされていた汚れたトレイなど、可燃ごみに含むものの内容が大きく変わりました。この変更により減量は図られたのでしょうか、伺います。 243 ◯議長(杉本君江さん) 市民環境部長。 244 ◯市民環境部長(磯谷直一君) 汚れた容器包装プラスチックにつきましては、品質の高い資源化を促進するため、平成21年4月に燃やすごみへ分別区分の見直しを行いました。このことにより容器包装プラスチックの排出量は、変更前の平成20年度に2,568トンであったものが、平成21年度は1,798トン、平成22年度は1,662トン、平成23年度は1,577トンと推移しております。一方、燃やすごみにつきましては、平成20年度は3万2,558トン、平成21年度は3万2,117トン、平成22年度は3万1,908トン、平成23年度は3万3,294トンと推移しているところです。  燃やすごみのうち、汚れた容器包装プラスチックがどれだけ入っているのかはわかりませんけれども、この2品目の合計で単純に比較しますと、分別区分見直し前の平成20年度と比べまして、ここ3年間の平均で約3%の減少を見たところです。この分別の変更につきましては、ごみの減量というよりも、むしろ先ほど申し上げましたリサイクル原料としての質の向上に一定の成果を上げたものと考えております。 245 ◯議長(杉本君江さん) 11番。   〔11番(馬場和子さん)登壇〕 246 ◯11番(馬場和子さん) では、細項目2です。容器包装プラスチックごみの分別は徹底されているのか。  オレンジ色で印字された袋には、リサイクル可能なごみとして容器包装プラスチックごみ用の袋となっていますが、集積所に出されている状態を見ると、汚れたトレイなどが混入しています。容器包装プラスチックごみの分別は徹底されてないように感じるのですが、いかがでしょうか。 247 ◯議長(杉本君江さん) 市民環境部長。 248 ◯市民環境部長(磯谷直一君) 容器包装プラスチックにおいては、プラマークのついた汚れのない容器包装プラスチックがリサイクルの対象となりますが、平成21年4月からの分別区分の見直しにより、分別排出される容器包装プラスチックの中に占めるリサイクルの対象とならない汚れの付着した容器包装プラスチック、また容器包装以外のプラスチック、あるいは埋め立てごみ等の不適合物の割合が、変更前は約36%であったのに対して、変更後の現在は約23%と少なくなってきており、分別の徹底が浸透してきたものと考えております。しかしながら、依然として汚れの付着した容器包装プラスチックなどの不適合物の混入が見られるところです。 249 ◯議長(杉本君江さん) 11番。   〔11番(馬場和子さん)登壇〕 250 ◯11番(馬場和子さん) いまだに23%も混入しているという答弁でした。  それでは、細項目3、容器包装プラスチックを高品質のリサイクル原料とするために。  可燃ごみはそのままで燃やされますが、容器包装プラスチックごみはリサイクル原料とするために手で仕分けされています。原料となる容器包装プラスチックだけを収集できれば、高品質の資源が得られると思うのですが、そのためには分別の徹底や資源ごみとなるものの具体的な表示などの手立てを講じるべきではないかと考えますが、見解を伺います。 251 ◯議長(杉本君江さん) 市民環境部長。 252 ◯市民環境部長(磯谷直一君) 容器包装プラスチックと他のプラスチックとの分別がわかりにくいため、先ほども申し上げましたように、容器包装プラスチック用市指定専用袋や「ごみ等の分け方・出し方豆知識」に記載していますように、容器包装プラスチックであるかどうかは、プラマークの有無を目印とすることが市民の皆様にとって最もわかりやすい方法であると考えております。今後もプラマークを全面的に押し出して、より一層分別の啓発に努めていきたいと考えております。 253 ◯議長(杉本君江さん) 11番。   〔11番(馬場和子さん)登壇〕 254 ◯11番(馬場和子さん) わかりやすい分別というか、見てわかるというような分別で、ぜひ徹底していただきたいと思います。  では、また違った視点で質問させていただきます。中項目2、産官学の共同で、ごみを資源にする取り組みの推進を。  2005年に活動をスタートした滋賀県立大学工学部高分子・複合研究室の廃棄物バスターズの活動ですが、2007年には彦根から排出されるプラスチックごみを原料としたリサイクルプランターの製造に成功し、ホームセンターなどでの販売や自治会や道路沿いにプランターを使った美化活動を積極的に推進しています。廃棄物バスターズの積極的な取り組みに対する見解と、産官学共同でごみを資源にする取り組みの推進を願って、以下、質問をいたします。  細項目1、滋賀県立大学廃棄物バスターズの取り組みに対する見解は。  2005年にスタートした滋賀県立大廃棄物バスターズの積極的な取り組みに対する見解をお聞かせください。 255 ◯議長(杉本君江さん) 市民環境部長。 256 ◯市民環境部長(磯谷直一君) 廃棄物として出されました硬質プラスチックを再生利用し、リサイクルプランターとして商品化にこぎつけるにとどまらず、その普及活動にも取り組んでおられる実績は、高く評価されるものだと考えております。  本市におきましては、平成20年度にリサイクルプランターの原料となる硬質プラスチックを提供し、翌年の平成21年度のエコライフの集いでは、県立大学および製造元と協働し、でき上がった製品を展示するブースを設け、また同時開催しました市民環境フォーラムでは、県立大学工学部准教授の徳満先生に「廃プラだって地産地消」と題しまして、プラスチックごみの再生利用について基調講演をいただくなど、その普及啓発に努めたところです。また、平成23年度から本庁舎で取り組んでいるゴーヤを使った緑のカーテンには、一部リサイクルプランターを使用しております。次年度以降は、緑のカーテンコンテストへの参加者にもリサイクルプランターの利用を呼びかけるなど、PRにも努めてまいりたいと考えておりますし、グリーン購入の取り組みとしても位置づけてまいりたいと考えております。 257 ◯議長(杉本君江さん) 11番。   〔11番(馬場和子さん)登壇〕 258 ◯11番(馬場和子さん) では、細項目2です。プランターの材料となる硬質プラスチックごみの収集の協力について伺います。  ごみの地産地消、つまり彦根で排出されたごみを彦根でリサイクルできれば、遠方への搬出費用も削減できます。リサイクルプランターの材料となる硬質プラスチックは、現在の分別ではその他ごみ、埋め立てごみとして出されています。埋め立てごみを受け入れる施設の許容量にも限界があることから、埋め立てるのではなく、プランターの材料としてリサイクルするためにも、より一層の収集協力をしてはいかがかと考えますが、現状と今後の方向性について見解を伺います。 259 ◯議長(杉本君江さん) 市民環境部長。 260 ◯市民環境部長(磯谷直一君) 現在、本市におきましては、硬質プラスチックの分別区分を設けていませんけれども、最終処分量の削減とリサイクルの推進という観点から、粗大ごみとして持ち込み搬入されるごみの中から、灯油などのポリ容器やプラスチック製の衣装ケースなどの一部を選別し、硬質プラスチックとしてリサイクルを行うという形で、議員ご指摘の当該事業に積極的に参加してまいりました。
     清掃センターでの作業内容としましては、選別した硬質プラスチックを一旦ストックヤードに貯留し、通常の粗大ごみとは別に粗大ごみ処理施設もしくは重機により破砕し、フレコン袋に詰めて、リサイクル業者のある甲賀市まで運搬するというものです。  この硬質プラスチックのリサイクルは平成20年度から実施しており、当初はリサイクル業者が本市までの引き取り運搬費用を含めた契約金額で売却しておりましたけれども、平成23年度から運搬費用の負担が生じることとなったため、職員での運搬に切り替えて、事業を継続しているところです。このことから、現在、ただ同然の売却単価に対して、中間処理経費や運搬経費が大幅に上回っており、事業の縮小を余儀なくされている現状があります。  今後、粗大ごみや埋め立てごみの中に含まれる硬質プラスチックのリサイクルにつきましては、最終処分量の削減やリサイクルの推進の観点から重要な取り組みと認識しておりますが、処理方法や処分先、運搬経費等のコスト面を比較考慮して方向性を検討してまいりたいと考えておりますので、ご理解をお願いします。 261 ◯議長(杉本君江さん) 11番。   〔11番(馬場和子さん)登壇〕 262 ◯11番(馬場和子さん) いろんな問題も生じてくるとは思いますけれども、ぜひ環境に配慮して、推進を後押ししていただきたいと思います。  では、細項目3です。環境と福祉をつなぐ「HANA-WAプロジェクト」に対する評価は。  2011年、「廃プラだって地産地消、そして福祉へ」と銘打って、民間の製造業者の協力を得て、福祉施設との連携による自立支援、継続的生活支援を行うための「HANA-WAプロジェクト」がスタートしました。リサイクルプランターを用いて障害者自らが花を栽培し、そのメンテナンスをすることで、リサイクルプランターの付加価値を高めるとともに、障害者の支援につなげようという取り組みです。この取り組みは、環境活動と障害者支援活動が評価され、グリーン購入ネットワークが主催するグリーン購入大賞を受賞しました。市内の大学が独自の取り組みで、埋め立てごみの減量、リサイクル、障害者の自立支援を実践していますが、環境と福祉をつなぐ「HANA-WAプロジェクト」について評価をお聞かせいただきたいと存じます。 263 ◯議長(杉本君江さん) 市民環境部長。 264 ◯市民環境部長(磯谷直一君) 「HANA-WAプロジェクト」は、グリーン購入大賞を受賞されており、リサイクルプランターを用いた花の栽培につきましては、廃棄物の減量や資源化という環境面での評価、またそのメンテナンスの担い手として障害のある方に働く場を提供していることが、障害者の自立支援や社会参加の促進に寄与するという障害者支援の面においても評価された結果であると考えております。  しかしながら、その一方で、先ほどの答弁でも申し上げましたように、粗大ごみや埋め立てごみの中に含まれる硬質プラスチックのリサイクルにつきましては、最終処分量の削減やリサイクル推進の観点から重要な取り組みと認識しておりますが、処理方法や処分先、運搬経費等のコスト面を比較考慮して方向性を検討していく課題もございます。また、障害者就労の視点から見ましても、ペットボトルキャップの回収量や協力企業が少ない現状では、就労上の課題となっております平均工賃の引き上げに寄与するほどの収入にはなっていないということもお聞きしております。  「HANA-WAプロジェクト」の発想を福祉と環境をつなぐ仕組みとして安定的に運用していくためには、仕組みを担う大学、企業、行政、障害者のどこかに負担が強いられるようなことがあってはならないと考えており、十分な研究・検証が必要であると考えております。 265 ◯議長(杉本君江さん) 11番。   〔11番(馬場和子さん)登壇〕 266 ◯11番(馬場和子さん) 十分に検討していただきたいと思います。  では、細項目4です。公共施設等でのプランター設置協力に対する見解は。  平成23年度には、県内の6企業が「HANA-WAプロジェクト」に賛同して、プランターを設置していただきました。さらなるすそ野の広がりにより、環境と福祉の両面を考えたこの取り組みが一層推進していくものと考えますが、彦根市でも公共施設等でのプランターの設置についていかがお考えか、お聞かせいただきたいと思います。 267 ◯議長(杉本君江さん) 市民環境部長。 268 ◯市民環境部長(磯谷直一君) 障害者就労施設等が供給する物品等に対する需要の増進等につきましては、障害福祉サービス事業所等からの物品の購入や役務の提供を受ける場合に、随意契約するなどの対応に努めるよう、担当部局からも周知されております。  また、本年成立しました国等による障害者就労施設等からの物品等の調達の推進等に関する法律によりまして、障害者就労施設等からの受注機会の増大を図るための措置が国や地方公共団体の責務となっており、市における物品の購入や役務の提供において、障害者就労施設等からの受注機会の増大に、さらに積極的に取り組みを進めていくとも聞いております。  こうしたことから、市への役務提供の一つの選択肢として位置づけることは可能であると考えておりますが、現在のところ、プランターの設置管理を必要とする業務の需要は少ないものと考えておりますし、またこれまで申し上げましたような課題もある状況の中では、慎重に検討してまいりたいと考えておりますので、ご理解をお願いいたします。 269 ◯議長(杉本君江さん) 11番。   〔11番(馬場和子さん)登壇〕 270 ◯11番(馬場和子さん) 市内に三つの大学がある彦根市ですし、低炭素社会構築都市宣言を標榜している彦根市が、先駆けて、産官学の共同で、環境に配慮したナンバーワンの市を目指していただくためにも、さまざまな角度での検討を重ねていただきたいと思います。  それでは、最後の質問ですが、大項目3、市長の通信簿ということで質問をさせていただきます。  平成21年4月、「さらに輝く彦根を目指そう」と立候補され、市民の信任を得られて彦根市長に当選されてから、早いもので4年が過ぎようとしています。  ますます輝きを増す彦根市を目指して、歴史まちづくり法大臣認定、定住自立圏構想の推進、中学校給食実施に向けては湖東定住自立圏構想の中で圏域内の二つの町との協定およびセンター建設候補地の調査、荒神山自然の家の整備、JR稲枝駅駅舎全面改築へも弾みがつき始めています。任期中には、彦根市制施行75周年の節目の事業も滞りなく開催実施され、風格と誇りの持てる彦根へのさまざまな視点での施策を推進されてきました。懸案であった彦根の人気者ひこにゃんの裁判騒動においても、弁護士としての経験を活かされ、その解決には安堵したところです。  来春には彦根市長改選の時期を迎えるわけですが、4年間の総括の意味も込めまして、市長の通信簿と銘打って、市長自らに4年間に対する成績をつけていただきたく、項を立てました。以下、4年間で実施・実現したこと、実現の手前まで進んでいるが積み残したことなどを伺い、それらの積み残したことの今後の展望について、見解も含めて、次期市長選への出馬の決意を聞かせていただきたいと存じます。  中項目1、獅山市長、4年間の総括として。  細項目1、4年間で実施・実現されたことのうち、これはということをおっしゃっていただきたいと思います。 271 ◯議長(杉本君江さん) 市長。 272 ◯市長(獅山向洋君) 最初に申し上げておきたいのは、市長の通信簿ということですが、自分で自分の成績をつけるというような方もおられるのですけれども、それはおかしいのではないかと思っています。やはり成績をつけるのは市民であるとお考えいただきたいと思います。その上で、皆さんと一緒に、約3年半の間にどういうことをみんなでやったかを思い出したいと思います。  まず、一つは、国宝・彦根城築城400年祭に引き続き、井伊直弼と開国150年祭を実施しました。それから、先ほどおっしゃいました市制75周年の記念事業もいろいろやったわけです。それと湖東定住自立圏の中心市宣言、形成協定、共生ビジョンの策定も行いました。また、歴史まちづくり法につきましては、ご承知のとおり、金沢、高山、萩、亀山と並びまして、彦根市が第一次指定を受けたわけです。さらに、びわ湖・近江路観光圏ですが、これは彦根市が事務局となり、北は長浜から南は蒲生郡まで、現在も一緒の観光圏として頑張っています。  それから、国宝・彦根城築城400年祭のときに、市民から多額のご寄付をいただき、楽々園の大書院の解体修理も滞りなく終わらせていただき、お浜御殿の公有地化につきましては、国の方から多額の補助金をいただいて完了したわけです。  何と言いましても、東日本大震災ですけれども、大震災のときには、彦根市としてはいち早く福島県双葉郡富岡町にお手伝いさせてくださいと申し入れ、市の職員43人、延べで400人以上の方々に手伝っていただきました。これは彦根市だけではなく、彦根市の各種団体の方々、市民を挙げて、大変なご支援をいただき、これも彦根市として誇るべきことではないかと思っています。  そういう防災関係では、かねてから進めていました彦根市内の小・中学校の耐震補強が全部完成しました。その中で特に東中学校の全面改築ができましたし、高宮小学校も増築ができたわけです。  さらに特筆すべきなのは、荒神山古墳が国の史跡指定を受け、彦根市の南部の今後の観光の中心になるのではないかと考えられます。  いろいろと申し上げるとたくさんあるのですが、防災関係で緊急地震速報のシステムが公共施設ででき上がっていますし、さまざまな備蓄についても充実させたということです。  あとは鳥居本運動公園の完成。これは中山投棄場との関係がございまして、ようやくでき上がったということもありがたいことだったと思っています。  やはりひこにゃんだけは忘れてはならないわけで、ひこにゃんが現在も人気を維持しているということ自体、これは彦根市民がしっかりとひこにゃんを支えている証であろうと思っています。暗い面では、訴訟が長々と続いていましたけれども、ようやく今回和解ということで終結しました。  このようないろいろな事業を行ってきたわけですが、どうか皆さんにご理解いただきたいのは、オーケストラに例えれば、私はやはり指揮者の立場にあるかもしれませんが、同時に、すばらしい音楽を奏でるということは、市議会の皆さんはコンサートマスターのようなお仕事かと思いますし、市民全体が彦根市という一つの交響楽を奏でているとお考えいただきたいと思いますので、この3年半の間にいろいろな事業をしっかりとやったと思っています。 273 ◯議長(杉本君江さん) 11番。   〔11番(馬場和子さん)登壇〕 274 ◯11番(馬場和子さん) 振り返ってみますと、3年半というのはあっという間でしたが、実現していただいたことの答弁をちょうだいしました。  では、この4年間に積み残されたことの今後の展望ということで項を立てさせていただきましたが、いかがでしょうか。 275 ◯議長(杉本君江さん) 市長。 276 ◯市長(獅山向洋君) この3年半の間、一番彦根市にとって重くのしかかっていたのは、実質公債費比率の問題です。これを18%未満に下げないと、起債が思うようにならないということが常にありました。音楽で例えれば、大きな交響楽を奏でるというのはなかなか難しい状況にあったわけです。おかげさまで何とか実質公債費比率もかなり下がってきましたので、これからは特にJR稲枝駅の改築周辺整備事業、継続事業である彦根駅東土地区画整理事業、一番大きな問題ですが上下水道の整備、市立病院の医療機器の整備、このようなことがある程度できるようになってきたのではないかと思っています。特に懸案の彦根駅大藪線など街路整備事業は、インフラとして非常に重要ですので、今後しっかりやっていかなければいけないのではないかと思っています。  それと、もう1点、残念ながら、どんどん先を越されていっているのですが、彦根城の世界文化遺産登録推進は、今後の彦根の将来にとって重要な問題です。  それから、皆さんは余りお気づきになっていないかもしれませんが、既に議会でも取り上げていただいた土地開発公社の解散事業もございます。起債の制限がありますとできなかったわけですが、ようやく取りかかれることになり、これも彦根市としては非常に重要なことではないかと思っています。  もう1点、このたびの議会でも問題になっていますように、県立高校の再編事業は彦根市の事業ではございませんけれども、しっかりとこれは見届けていくということが重要ではないかと思っています。  以上、まだいろいろと申し上げたいことはあるのですが、当面の事業内容を申し上げました。 277 ◯議長(杉本君江さん) 11番。   〔11番(馬場和子さん)登壇〕 278 ◯11番(馬場和子さん) ありがとうございます。限られた時間の中で、濃縮した部分をお答えいただきました。  では、細項目3です。少し視点を変えますが、嘉田知事との関係についての見解を伺いたいと思います。  いろんな場面で、嘉田知事との対立ということが表面化しており、そのことを心配される市民の方もおられます。そこで、嘉田知事との関係について、市長の見解をしっかりとお示しになるべきだという思いがありますので、このことについて見解をお示しいただきたいと存じます。 279 ◯議長(杉本君江さん) 市長。 280 ◯市長(獅山向洋君) あたかも嘉田知事と彦根市が対立しているかのように理解しておられる議員各位もおられるかもしれませんが、そうではございません。むしろ彦根市以外の市も知事の見解と非常に対立していることが多く、私ども市長としては、まず自分の市の利害を守るということと同時に、やはり県政の間違いは正していかなければいけない。それを正さないと、たちまち彦根市民へのいわれのない負担になる可能性が十分あると考えているわけです。  例えば嘉田知事は、今回の日本未来の党の政見放送で、「私は400億円のダムをやめて40億円で済ました」などとおっしゃっているのですが、まさにこれは芹谷ダムなのです。40億円で済ませたのではなく、40億円は現在の滋賀県の治水の予算です。済ませたのではないのです。その辺が、我々市長が絶えず嘉田知事に「おかしいではないか」と言っている原因です。  そのほかたくさんありますが、ただ一つだけ、今回知事として日本未来の党の党首になられたわけで、その点だけ申し上げておきたいと思います。実は地方自治法に、執行機関の首長の誠実義務というものが規定されております。皆さんは議員として総選挙でいろいろと活動しておられますが、これは議員の仕事のうちです。ところが、ただ単にほかの議員、総選挙で応援演説にいらっしゃるぐらいは別に問題ないのですが、1党の党首になるということは、明確な一つの職におつきになったわけで、知事としての事務を誠実に執行できるかどうかということが一番問題になっているわけで、私自身は知事の今回の行動についてはおかしいのではないかということを申し上げているわけです。  以上、いろいろと申し上げましたけれども、細かい点はたくさん申し上げたいのですが、質問の趣旨をはしょっておられましたので、この程度の答弁にさせていただきます。 281 ◯議長(杉本君江さん) 11番。   〔11番(馬場和子さん)登壇〕 282 ◯11番(馬場和子さん) ありがとうございます。言葉には尽くせないという思いも言葉の間から拝察するところです。市民の方が「どうなってるの」と心配されていることも含め、「これはこういう理由で」ということを示されるべきではないかということを感じたので、項を立てさせていただきました。  では、細項目4に移ります。ずばり次期市長選挙への出馬は。  「川の中流で馬を替えるな」、これは4年前の市長選挙に出馬された際のキャッチフレーズでした。市民を背に乗せて川の中流に差しかかっているときに、川の真ん中で馬を乗り換える。経験不足の馬が市民を落馬させるかもしれない。馬が川に流されるかもしれない。だから、このような危険な時期にこそ、実績を評価し、馬を乗り換えるべきではないとの意味合いでした。では、ずばり、次期市長選挙への出馬について、どのようにお考えか、お聞かせください。 283 ◯議長(杉本君江さん) 市長。 284 ◯市長(獅山向洋君) 私が来春の市長選挙をどう考えているかというご質問で、それについて端的に申し上げておきたいのは、現時点では、4月に執行される市長選挙には出馬する決意でいます。前回は確かに馬に例えていたわけですが、今回はオーケストラに例えたいのです。先ほど申し上げましたように、ようやく彦根市も実質公債費比率の重圧を緩和でき、いろいろ大きな事業ができるようになってきました。交響楽で言えば、既に序曲に入っているものもあれば、第1楽章、第2楽章まで来ているような事業もございまして、このオーケストラの中で、市議会というコンサートマスターもおられますが、市の職員はバイオリンやチェロなどさまざまなものをやっていてくれるわけで、それを新しい指揮者がきちんと引き継いでやっていただけるのかどうか。その点について心配していまして、彦根市の事業を遅らせてはならないという責任感から、そのような決意に至ったわけですので、ひとつご理解いただきたいと思います。   (「ありがとうございました」と呼    ぶ者あり) 285 ◯議長(杉本君江さん) 暫時休憩いたします。            午後0時13分休憩            午後1時14分再開 286 ◯議長(杉本君江さん) 休憩前に引き続き会議を開きます。  23番北村收さん。23番。   〔23番(北村 收君)登壇〕 287 ◯23番(北村 收君) 私は、今期定例会において、次の3項目についてお尋ねします。誠意あるご答弁をお願いします。  まず、大項目1点目、平成21年からの約3年半を振り返り、市長としての市政の総括についてお尋ねします。  現在、国政においては衆議院選挙の真っただ中にあり、選挙ムード一色ですが、ここ彦根に目を移してみると、市長の任期は来年5月9日まで、選挙管理委員会においては、市長選挙の期日を来年4月21日に決定しているところであり、市長選挙まで4カ月余りという状況になっています。  そこで、獅山市長におかれましては、平成21年5月からの約3年半を振り返り、これまで取り組まれてきた事業など、市政全般についてどのように総括されているのでしょうか。そこで、質問いたします。  中項目1、市長としての3年半の市政の総括は。  細項目1、平成21年の選挙の際に掲げた選挙公約について、達成できたもの、できなかったものは。  任期満了まで残り約5カ月となりましたが、平成21年の市長選挙の際に、市長が選挙公約として掲げたものについて、その達成度はどの程度とお考えでしょうか。 288 ◯議長(杉本君江さん) 市長。 289 ◯市長(獅山向洋君) 私がその当時、選挙公報に掲げておりました公約ですけれども、ちょうどあの選挙の前年の秋にリーマンショックがありました。当時の表現としては、「100年に1回と言われる世界的な金融恐慌と不況の波に巻き込まれている」という書き出しのもとに、「こういうような異常な状況のもとでは、市長候補者が何をすると公約しているかよりも、危機に適切に対応できる市長候補者であるかの方がはるかに重要だ」というような主張をしておりました。  その上で、公約として幾つか掲げていたわけですが、合併における住民投票、中学校給食実施、場外馬券売り場反対、彦根城の世界遺産登録、防災・防犯対策の強化ということを考えていました。  合併における住民投票については、市議会のご協力を得まして、住民投票条例をつくったわけです。  中学校給食実施につきましては、今日いろいろと経過をご説明しているように、豊郷町、甲良町のご参加を得て、地域活性化事業債を利用して、ようやくめどがついたというように思っています。  場外馬券売り場反対につきましては、現状においてはもうその話は立ち消えになっていると考えております。  それから、彦根城の世界遺産登録ですが、これは鋭意努力していますが、残念ながらいろいろとブランクもあって、現在、鎌倉の方に先行されているという状況です。  それから、防災・防犯対策の強化ですけれども、東日本大震災などがありまして当時以上にこれについての強化を行っているとお考えいただきたいと思います。  それから、このとき、国の方針である観光と農業に力を注ぐということも言っていたわけですが、残念ながら、農業につきましては国の政策がいろいろ変化しましたので、彦根市としての明確なものは打ち出せないままになっていると思っています。ただ、観光につきましては、びわ湖・近江路観光圏というものをいち早く国の方に届け出まして、許可を受けて、現在も国の方からいろいろと補助金などをいただいており、そういう意味では、ある程度の目標を達成しているのではないかと思っています。  それから、国からの補助金・交付金をできる限り引き出し、財政への負担を軽減させるということを言っていました。ご承知のとおり、湖東地域の定住自立圏構想とか、歴史まちづくり法に基づく補助金、お浜御殿の公有地化、大書院の修理などにつきまして、いろいろと国の方からお金を引き出しています。  もう一つ重要なことで、芹谷ダム事業を再開させるということを言っていて、私としてはいろいろと手を尽くしたつもりでいます。知事選におきましても、そういう方向をおっしゃっている候補者の方を応援したということもありましたが、残念ながら、現状では難しい状況になっています。  当時出しました政策ビラにおいて、多くのことを申し上げているわけですが、選挙公報に書かれている内容が中心になっていますので、さらに細かい個々の問題については割愛させていただきたいと思います。  以上です。 290 ◯議長(杉本君江さん) 23番。   〔23番(北村 收君)登壇〕 291 ◯23番(北村 收君) それでは、細項目2番に移りたいと思います。3年半の間に生じた新たな課題は。
     国宝・彦根城築城400年祭に引き続き、平成20年度から平成21年度にかけて井伊直弼と開国150年祭という大きなイベントを手がけ、ひこにゃん人気も相まって、彦根の認知度は大きく高まり、彦根にも多くの観光客の皆様に訪れていただくようになりました。また、湖東圏域の中心市として定住自立圏構想にも取り組まれております。一方で、平成23年3月11日は、東北地方を中心に東日本に甚大な被害をもたらした東日本大震災が発生したところであり、最近では、今後30年以内に発生する確率が60%から87%と予測されている東海地震、東南海・南海地震への対応、さらには南海トラフ巨大地震への対応など、余り災害が多くないと思われている彦根においても、災害への備え、防災対策について考えていかなければならないと感じております。さらに、次世代育成支援対策、低炭素社会構築、安心で安全な暮らしを守るための対策など、重点的に取り組むべき課題は多いと考えます。市長として、3年半の間にさまざまな施策、事業に取り組まれてこられたと思いますが、現在の彦根市における課題、この3年半の間に認識された新たな課題について、どのようにお考えでしょうか。 292 ◯議長(杉本君江さん) 市長。 293 ◯市長(獅山向洋君) 確かに新たな課題が幾つかございます。彦根市は教育施設についての耐震補強というものを優先させてきました。小・中学校あるいは幼稚園につきましても、ほぼ完成という時期を迎えております。ですから、これからは社会教育施設と同時に、市の本庁舎の耐震補強というものが急がれる状況になってきております。これは新たな事業として考えていく必要があると思います。  それから、改修の話ばかりになって申しわけないのですが、彦根城博物館とかひこね市文化プラザ、特に彦根城博物館はかなり年数がたっていますが、改修の必要性や使い勝手の問題とかもありまして、これについても考えていかなければいけません。  それから、医療関係で、在宅医療というものが非常にクローズアップされてきており、地域医療支援センター建設というものにも取りかからなければなりません。  そんなことで、今後考えていくべき新たな問題が出ており、継続事業とあわせまして、市議会の皆さんと一緒にいろいろと考えていく必要があるのではないかと思っております。 294 ◯議長(杉本君江さん) 23番。   〔23番(北村 收君)登壇〕 295 ◯23番(北村 收君) それでは、細項目3番に移りたいと思います。課題解消に向けての市長のお気持ちは。  さきの質問に対してご答弁いただいた課題について、市長として、自らの手で課題解消に向けた取り組みを行う意思はあるのでしょうか。 296 ◯議長(杉本君江さん) 市長。 297 ◯市長(獅山向洋君) 私自身がやるかどうかは、市民の皆さんがお決めになることですので、お答えしにくいわけです。これから4カ月の間に、その方向性だけでもきちんと決めておきたいと思っております。特に市庁舎の耐震補強あるいは増築の問題ですが、これはかなり大きな事業で、市の財政の問題も考えていく必要があります。また、彦根城博物館につきましては、かなり屋根が傷んできて、困った状況になってきていますので、改修にある程度着手できるようにしておかなければいけないのではないかと思っています。また、地域医療支援センターにつきましては、議会の皆さんにご審議いただくことになっており、方向づけはできるのではないかと思っています。  あと幾つかあるわけですが、いろいろと難しい問題がありますので、市民の皆様のご理解がいただけるなら、こういう難しい問題について私自身がやっていきたいという気持ちはありますけれども、それは私の単なる気持ちや思いで、やはり市民のご判断によるものと考えております。 298 ◯議長(杉本君江さん) 23番。   〔23番(北村 收君)登壇〕 299 ◯23番(北村 收君) それでは、細項目4番目に移ります。来年度の予算編成についてのお考えは。  9月定例会においては、任期が1年を切った中での予算編成の方針について、「通常、市長が任期満了を迎えるときに、多くの場合は骨格予算ということにしておいて、選挙後に本格予算を組むということが非常に多い。ただし、彦根市としては、継続事業あるいは新しい事業であっても急いでやらなければいけない事業については本格的な予算という形で組ませていただきたい」との答弁がありました。その後に公表された来年度の予算編成の方針でも、いわゆる骨格予算ではなく、例年どおりの本格的な予算を組む方針と聞き及んでいますが、これは市長自らが取り組みを進めていく意思をお持ちであると理解してよろしいのでしょうか。 300 ◯議長(杉本君江さん) 市長。 301 ◯市長(獅山向洋君) これは私が取り組みを進めていくという意思ではありません。はっきり申し上げますと、例えば彦根駅大藪線などの街路事業あるいはJR稲枝駅改築事業、さらに彦根駅東土地区画整理事業、ほかにもいろいろございますが、この三つは特に国・県の予算をいただかないと進めていけない事業で、当初予算できちんと予算として計上しておかないと、補助金とか交付金がいただけない場合があるわけです。そういう意味で、私がやるというよりも、だれが市長になっても国・県の交付金や補助金が受けられるように対応していくという趣旨で、とても骨格予算では間に合わないだろう、やはり本格的な予算を組んでおかなければいけないだろうと考えているわけです。  私自身がもし市長になったらこのようなことをやりたいというような、国・県との絡みがないような事業については、場合によって、当選したあかつきの6月定例会あたりではっきりと打ち出すかもしれませんけれども、本格予算についての説明としては、今申し上げたような事情のもとにお話しているとご理解いただきたいと思います。 302 ◯議長(杉本君江さん) 23番。   〔23番(北村 收君)登壇〕 303 ◯23番(北村 收君) それでは、細項目5番目に移ります。今後予定されている大型事業に対するお考えは。  選挙公約にも掲げられていた中学校給食については、さきの9月定例会での議決を踏まえ、本年10月に豊郷町との定住自立圏に係る協定変更を行い、実現に向けて緒についたところかと思います。今回の定例会においては、甲良町とも協定変更を行うこととし、1市2町での取り組みが進められようとしています。  また、市長は危機管理室をつくるなど、危機管理体制の充実も進められてきたところですが、災害時には災害対策本部機能を持つ市役所本庁舎の耐震化についても緊急を要する事業であり、湖東地域の医療の拠点としても重要な位置づけとなる地域医療支援センターの整備についても既に取り組みは進められているところです。さらにはJR稲枝駅舎の改築および周辺整備事業、JR彦根駅東土地区画整理事業、彦根駅大藪線の街路事業など、相当の事業費を有する事業も数多く計画しておられると認識しています。  このように彦根市にとって大変重要な、また大がかりな事業について市長として取り組んでこられ、まさにこれから本格的に進められていこうとする中で、市長自身、これらの事業に対して今後どのようになさろうとお考えでしょうか。 304 ◯議長(杉本君江さん) 市長。 305 ◯市長(獅山向洋君) 現在の彦根市は、ただいまご指摘がありましたように、非常に多くの事業が集中しつつあるということは事実です。ある程度進行しつつある事業というものが多いですし、同時に彦根駅東土地区画整理事業とか彦根駅大藪線などは長年の懸案で、このような事業を進めていくということはなかなか大変なことです。大変という意味を申し上げますと、例えば給食センターの問題などは、長い間、豊郷町や甲良町の町長や教育委員会の皆さんと協議してきて、人間的な信頼関係といいますか、そういうものが基本にあってこそ進めていけるものです。また、市役所本庁舎の耐震化につきましても、市職員にとって非常に重要な問題で、市職員のさまざまな意見、ここを利用される市民の皆さんの意見、そういうものを集約しつつ計画を立てていかなければならないわけです。地域医療支援センターにつきましても、彦根医師会、歯科医師会、薬剤師会、さらに看護協会の皆さんとの間でいろいろと協議していく必要があったわけです。  そのようなことで、単なる事業というものは引き継ぎがきちんとできればやっていけるかもしれませんが、人間的な信頼関係のもとで進んできたような事業については、簡単に人が替わるとなかなか大変ではないかと思っております。そういう意味で、今後4カ月の間に、どなたがおやりになってもできるような体制だけはきちんとつくっておきたいと考えております。 306 ◯議長(杉本君江さん) 23番。   〔23番(北村 收君)登壇〕 307 ◯23番(北村 收君) それでは、細項目6番目に移ります。前の議員の個人質問で、市長が出馬の意向をお話されましたが、改めてお聞きいたします。平成25年4月の市長選挙について、市長としての現段階の確たるお気持ちをお聞かせください。 308 ◯議長(杉本君江さん) 市長。 309 ◯市長(獅山向洋君) 私の市長選挙についての決意ですが、現時点で、私は来年4月に執行される彦根市長選挙に立候補する決意でおります。  その理由は、これだけ多くの事業をこれから推進していかなければならない状況にあり、これはすべて財政的に十分検討しながら進めていかなければならない問題ばかりで、地元の皆様あるいは各町の皆さん、もちろん市議会の皆さんとしっかりと協議し、スクラムを組んでいかなければなりません。市長を替えて、その引き継ぎがうまくいかなかったり、場合によっては国・県からどのように見られるかという問題も出てまいりますので、しんどいと内心は思いながらも、それはそれとして、彦根市を預かっている者の責任という観点から、やはりこのまま続けるべきであるというような判断をした次第ですので、どうかご理解いただきたいと思います。 310 ◯議長(杉本君江さん) 23番。   〔23番(北村 收君)登壇〕 311 ◯23番(北村 收君) ただいま確たる決意を述べられました。多くの大型事業をこれから継続していかなければならないときに、ぜひ市長の固い決意を来年4月に向けて、頑張って市政の継続に取り組んでいただきたいと思います。  それでは、次の大項目2点目、彦根市内中学校における深刻ないじめや暴力について。  大津市立中学2年生の男子生徒、当時13歳がいじめにより自殺した問題を受け、県教育委員会が7月下旬に県立学校と市町教育委員会に対し、学校でのいじめ事案の再検証を求めたところ、4月から8月に学校が新たに認知したいじめは105件に上り、この間の認知件数は合わせて223件に上り、昨年度の219件を上回ったことが発表されていました。  ところが、10月3日の新聞報道で、彦根市内中学校で、同級生の服を無理やり脱がせて、全裸にした上で、携帯電話で写真を撮り、写メールでグループ仲間に送信したとして、滋賀県警少年課と彦根署に、彦根市立中学校3年生の男子生徒2人(いずれも14歳)が、暴行と強要の容疑で逮捕されたことが報道され、愕然としたものです。  ここまで来ると単なるいじめで済まされるものではなく、なぜもっと早く学校がいじめの前兆があったはずなのに気づかなかったのか。また、気づいていても表に出せなかったのか。気づいていれば根気よく指導できなかったのか。非常に残念でなりません。  今回の事案に関係した6名程度のいじめグループは、小学生のときにも同級生へのいじめ問題を起こしており、そのときも被害者の母親が警察に被害届を出されたことを聞いており、そのグループがそのまま市内の同じ中学校に入学するために、当時の中学校の校長先生や教育委員会に対し、お互いに連携をとって指導してもらわないと、またいじめ問題を起こすかもしれないと申し上げておきましたが、残念ながら、今回の生徒の逮捕という結果になってしまいました。  そこで、質問いたします。中項目1、中学校における深刻ないじめの対応は。  全部わかっておりますので、あえて中学校の名前は言いません。答弁で必要があれば言っていただいても結構です。  細項目1番目、今回のいじめグループをどのように把握していたのか、お聞きいたします。 312 ◯議長(杉本君江さん) 教育長。 313 ◯教育長(前川恒廣君) 今回のグループにつきましては、中学校からは、「メンバー全員が当てはまるとは言えませんが、小学校のときから行動に落ち着きがなく、個別の指導や支援が必要な子どもたちであり、小学校と中学校の連絡会や管理職間の情報交換により、学習面および友達関係等において十分な配慮が必要であると認識していました」と報告を受けております。  教育委員会としましては、学校からこのような報告を受け、注視していたグループではありましたが、このようなことが起きたことはまことに遺憾に思っております。 314 ◯議長(杉本君江さん) 23番。   〔23番(北村 收君)登壇〕 315 ◯23番(北村 收君) 細項目2番目に入ります。このいじめ問題で、教育長にいろいろお尋ねするわけですが、3年前から見ますと、教育長もお替りになって、現在の教育長も昨年に教育長になられ、学校教育課長も、教育部長も、みんなが替わられた後にこういう事件が起こって、非常にお答えにくい面があろうかと思います。以前の経緯が伝わっていたのかという問題も考えております。  このグループが入学してから現在までの約2年半の間、どのような指導を行ってきたのか、お尋ねします。 316 ◯議長(杉本君江さん) 教育長。 317 ◯教育長(前川恒廣君) 中学校からの報告では、入学当初から、基本的生活習慣の定着に向けた取り組みや個別の学習支援に努め、粘り強い指導を繰り返してきたと聞いております。  そして、いじめを初め、問題行動を起こした際には、人として許されない行為であることや法に触れる行為であることを厳しく指導するとともに、相手のつらく苦しい気持ちに気づかせるよう、個々に応じた指導を工夫し、また自分の行動が多くの人を悲しませたことを直視させ、同じ過ちを繰り返さないことを決意させる等の指導を徹底してきたとの報告を受けております。また、当然ではありますが、家庭訪問を繰り返したり、保護者に来校してもらったりして、親子で生活の課題を振り返らせ、生活習慣の見直しや学習に関する取り組みについて十分に話し合い、さらには関係機関との連携を図りながら粘り強く指導してきたと聞いております。  教育委員会としましては、それらの報告の都度、適切な指導や支援を行い、またできるだけ学校を訪問して実態を把握し、その把握した実情に基づいて効果的な指導が行えるように努めてきたところです。 318 ◯議長(杉本君江さん) 23番。   〔23番(北村 收君)登壇〕 319 ◯23番(北村 收君) それでは、次の細項目3番目に移ります。今ご答弁いただいたことにも関係するのですが、この間、学校は教育委員会への報告などは迅速に行ってきたのかということをお尋ねします。 320 ◯議長(杉本君江さん) 教育長。 321 ◯教育長(前川恒廣君) 今ほど申し上げましたように、中学校では、入学当初から細心の注意を払い、指導を行っており、また教育委員会も、学校に対してたびたび確認等を行っておりました。その中で、生徒指導上の問題が発生した際には、当該中学校から教育委員会に対して、都度、迅速な報告がなされておりました。 322 ◯議長(杉本君江さん) 23番。   〔23番(北村 收君)登壇〕 323 ◯23番(北村 收君) それでは、4番目に移りますが、教育委員会はいつの時点で報告を受け、どのような指導を学校に行ってきたのか。これにつきましては、市内のいろんな中学校でも問題が起こっておりますので、それを絡めてご答弁いただきたいと思います。 324 ◯議長(杉本君江さん) 教育長。 325 ◯教育長(前川恒廣君) 今回の件につきましては、担任が被害生徒の様子がおかしいことに気づき、声をかけ、話を聞くことで、この事案が発見されました。その後、ただちに学校から教育委員会へ第一報が入りました。同時に、学校は画像がインターネット上に流出する心配があったので、まず完全に消去することが何よりも大切であるとの判断から、画像の確実な消去方法を彦根警察署に相談しました。  報告を受けた教育委員会は、とにかく速やかに画像を完全に消去するよう指導した上で、ストップいじめアクションプランに基づき、正確な事実確認の後、対策会議を開き、被害生徒のケアを最優先に取り組むこと、加害生徒に対しては保護者も含め厳しく指導し切ることを学校に対して指導しました。さらには、いじめの前兆の有無や他の生徒へのいじめがなかったかを確認することについて指示し、また事実や今後の取り組みについて説明する生徒集会や保護者会を開催し、周りの生徒や保護者の不安を取り除くよう指示いたしました。 326 ◯議長(杉本君江さん) 23番。   〔23番(北村 收君)登壇〕 327 ◯23番(北村 收君) それでは、5番目に移ります。今回の生徒の逮捕について、教育長はどのようにお考えになっておられるのか。 328 ◯議長(杉本君江さん) 教育長。 329 ◯教育長(前川恒廣君) 中学校では、入学当初からきめ細かく、また粘り強く指導を継続し、重大事案に至らないように努めてまいりました。しかしながら、服を脱がせ、裸の写真を撮り、アプリケーションに掲載するという、人としては許されない深刻かつ責任の重い事案が発生してしまいました。  学校といえども決して社会から隔絶したユートピアではなく、学校生活における自由とは自己責任の自覚のもとに享受する権利であり、本件のように起こした行動が、場合によってはその自己責任のとり方において厳しく社会のルール、すなわち法による処罰が適用されるのだということをしっかりと生徒には認識させる必要があると思います。それはまた、子どもであるがゆえに、保護者もしっかりと連帯して認識する必要があるとも考えます。そういう意味において、今回の事案は道義的責任では済まされない、法的責任を問われる明らかな犯罪行為であり、強要・暴行を認知した警察が逮捕に踏み切ったことはやむを得ないものと思います。しかしながら、将来ある少年たちのこれからの立ち直りに向けた指導が、学校関係者の責務として何よりも必要であると痛感しているところです。 330 ◯議長(杉本君江さん) 23番。   〔23番(北村 收君)登壇〕 331 ◯23番(北村 收君) 中学校で生徒が逮捕されるという事案については、起こってはならないことですし、市民の皆さんも逮捕されたことについて動揺もされています。ぜひ教育長も学校と連携を密にとっていただいて、こういうことが今後一切なくなるように、ご努力いただきたいと思います。  それでは、6番目に入ります。今回いじめられた生徒は、私の知っている範囲では、このいじめグループの仲間でありながら、今回の陰険ないじめを受けたことに対して、教育長はどのように考えておられますか。 332 ◯議長(杉本君江さん) 教育長。 333 ◯教育長(前川恒廣君) 文部科学省のいじめの定義に、「一定の人間関係のある者から」と書かれておりますように、この事案も含め、いじめはお互いを知っているグループの中で発生するものと言えます。また、今日のいじめにおける仲間関係の特質についての調査研究によりますと、いじめの多くが比較的親密と思われる仲間関係のうちで起きているという結果が示されています。  今回の事案は、まさにこの親密と思われるグループの中で発生したものであり、各学校に対しましては、仲よしのグループだからと安心するのではなく、より丁寧に子どもを観察し、心理等も理解しながら、いじめの早期発見に努めるよう指導しているところです。 334 ◯議長(杉本君江さん) 23番。   〔23番(北村 收君)登壇〕 335 ◯23番(北村 收君) それでは、7番目に入ります。現在、被害生徒と加害生徒にはどのように対応しておられるのでしょうか。 336 ◯議長(杉本君江さん) 教育長。 337 ◯教育長(前川恒廣君) 現在、被害生徒は、本人が少しの間、環境を変えたいとの強い思いから、転校し、転校先の学校で新しい人間関係を築き、しっかりと学習していると報告を受けています。当該学校も転学先の学校へ二度訪問し、また家庭訪問や電話連絡を頻繁に行う中で、本人と会い、元気な姿を確認しており、進路の相談を含め、今後の生活等について親身になって対応してもらっているところです。  加害生徒については、2名が家庭裁判所送致となり、2週間の観護措置の後、学校に戻っています。学校は、この生徒の反省の状況や精神状況を観察・分析し、それらをもとに、改めて人としての生き方や社会のルールを遵守することの大切さを諭すとともに、中学生としてのあるべき姿をじっくりと考えさせることに力を注ぎました。その上で、本人と保護者とともに、学校生活についての約束事をつくらせ、生活態度の向上と学力の向上を目標に中学校生活が送れるよう、その支援に努めております。  学校は個別の支援体制を整えるとともに、継続した家庭訪問や関係機関との連携に努め、全力で指導・支援に当たっているところです。被害生徒、加害生徒とも中学3年生でありまして、現在、それぞれの進路実現に向けて頑張っていると聞いております。 338 ◯議長(杉本君江さん) 23番。   〔23番(北村 收君)登壇〕 339 ◯23番(北村 收君) 当初、この事件が起こったときは、被害者が即隔離というような状況になったと聞いております。隔離するのが良策かという問題もあろうかと思います。やはり同じ学校で更生させる。仲直りをさせて、生活させるのが、いい策だと思っております。これについても、今後よろしくご努力いただきたいと思います。  それでは、8番目です。これは今まで質問してきた中学校とは違いますが、市内の他の中学校でも、暴力やいじめがかなりひどい学校もあるように聞いていますが、一体実態はどうなっているのか。今まで本会議で各議員がいろいろと質問されましたけれども、実態は答弁されたのとは全然外れていると思います。私が調べた中では、現実にはいろいろあろうかと思います。わかっている範囲で全部言ってください。 340 ◯議長(杉本君江さん) 教育長。 341 ◯教育長(前川恒廣君) 市内の中学校での暴力やいじめの実態につきましては、11月末時点で、暴力行為の発生件数は17件、いじめの認知件数は10件で、昨年同期比暴力行為は11件、いじめは8件の増加となっており、その暴力行為の内訳は、対教師暴力が10件、生徒間暴力が6件、器物損壊が1件となっています。  これらの学校では、生徒の安全と学習権を保障するため、管理職を先頭に学校ぐるみで、その解決に向けて全力で取り組んでおります。とりわけ加害生徒に対しては、暴力やいじめは人権侵害行為であることを認識させ、二度と同様の行為を繰り返さないよう粘り強くその指導に取り組んでもらっています。  教育委員会は、対教師暴力や器物損壊については警察に被害届を出し、毅然とした対応をとるように指導しております。また、先ほど述べましたが教育基本法の第10条に、「父母その他の保護者は、子の教育について第一義的責任を有するものであって、生活のために必要な習慣を身につけさせるとともに、自立心を育成し、心身の調和のとれた発達を図るように努めるものとする」とありますように、法律上も子どもの問題行動の第一義的責任は保護者にあるとされており、実態上も保護者の協力なくしては子どもの健全育成は図れないことから、その都度、保護者として子どもの教育に対する役割を十分認識してもらい、ともに子どもの健全育成について話し合うなどしております。しかしながら、現実には、保護者の十分な理解を得られず、思うような成果が見られないケースもあることから、今後はこれまで以上に、保護者にも、生徒にも、学校といえども大人の社会と同じく、法に触れる行為をしたときは法的措置を受けることがあることを周知し、いじめ・暴力の極小化に向けて取り組んでいきたいと思っています。 342 ◯議長(杉本君江さん) 23番。   〔23番(北村 收君)登壇〕 343 ◯23番(北村 收君) それでは、細項目9に移ります。これは旧市内ですが、市内のある中学校では、1時間の授業が10分くらいしか進まないほど、授業を妨害する生徒がいるように、保護者の方から直接お聞きしたのですが、実態はどうなっているのでしょうか。 344 ◯議長(杉本君江さん) 教育長。
    345 ◯教育長(前川恒廣君) 授業妨害をする生徒につきましては、毎月末に、中学校生徒の問題行動等・不登校状況調査により、その実態を把握しております。それによりますと、本年度、中学校で授業妨害する生徒は、11月末時点で8人、昨年同期と比べて7人の増加です。  これらの授業妨害の内容は、私語をしたり、立ち歩いたり、教室を出たり入ったりするというものですが、議員ご指摘の1時間に授業が10分しか進まなかったという報告は受けておりません。  これらの授業妨害があった際には、その都度、すべての教員が毅然として指導するとともに、手の空いている教員が教室に入り複数で指導したり、授業妨害をする生徒に個別にかかわったり、教室前廊下を巡回して教室への出入りを指導したりするなど、学校を挙げて取り組んでおります。  さらに保護者に対しても現状を伝え、実際の姿を見てもらうなど、家庭とも協力して、改善に向け粘り強く指導していますが、残念ながら、根絶には至っていない現状にあり、このような対策を繰り返しても改善せず、議員ご指摘のような授業が進まないような状況が生じる場合には、出席停止の措置に踏み切るなど、他の生徒の学習する権利を保障するためのあらゆる対策を講じてまいる所存です。 346 ◯議長(杉本君江さん) 23番。   〔23番(北村 收君)登壇〕 347 ◯23番(北村 收君) ただいまご答弁いただきました中で、学校からは報告を受けていないという教育長のご答弁でした。細かいことというより、こういうことがまた大きくなるわけですから、こういうことも学校として教育委員会に報告すべきだと思うのです。報告せずに学校で対応せよという教育委員会の方針かもしれませんが、今いろんな事件が起こっております。そういう授業妨害がエスカレートすると、いじめや暴力に発展しますので、こういうことも密に教育委員会の方に学校から報告するように、ぜひ学校の方にご指導いただきたいと思います。  それでは、大項目3番目に入ります。彦根市と湘潭市との友好親善関係の今後の見通しは。  彦根市と湘潭市とは、平成3年11月1日に友好関係を締結し、以来、使節団や中学生交流団の相互派遣、研修生の受け入れなどを通じて友好交流を進めてこられました。彦根市からの使節団の派遣は隔年で行ってこられましたが、前回平成22年度も、今回と同様に尖閣諸島をめぐり日中両国の緊張が高まり、中国各地でデモや暴動が起こり、いまだに沈静化せず、日本企業が暴徒によって甚大な被害を被り、現地に進出している平和堂やジャスコや他のスーパーが略奪や放火などで35億円から50億円近い被害を受けたことが報道されていました。今後も尖閣諸島問題で、日中間での緊張がおさまる気配が全くなく、ますます緊張が高まるものと思われ、今後の両市の友好関係も一度見直す時期に来ているのではないでしょうか。  そこで、質問いたします。中項目1、彦根市と湘潭市との友好関係の今後の見通しは。  細項目1、彦根市と湘潭市と今までどのような友好関係の効果があったのか、お聞きいたします。 348 ◯議長(杉本君江さん) 企画振興部長。 349 ◯企画振興部長(小川徳久君) 彦根市と湘潭市は、平成3年に友好都市締結に係る協議書に調印し、友好都市として今日まで21年にわたり交流事業を通じて友好を深めてまいりました。  これまで行ってきた事業としまして、人的交流の面では、平成3年から彦根市、湘潭市の代表団がそれぞれ隔年で訪問を行っており、これまでに本市からは9回、湘潭市からは11回の訪問が行われています。また、中学生による隔年の相互訪問も平成7年に始まり、これまでに本市からは7回、湘潭市からは9回の訪問が行われており、子どもから大人まで市民間での交流を行っているところです。さらに、市役所や市内の企業において、湘潭市からの研修生を一定期間受け入れるなどの交流も行われてきたところです。  また、友好締結の節目となる年には記念事業などを実施しており、平成8年の5周年の際には、湘潭市民が集う菊花塘公園の一部を、両市の友好関係の永続性を体現するため湘潭市彦根市友誼園として整備するとともに、記念式典や記念碑の建設などを行い、平成13年の10周年の際には、本市では記念式典と湘潭市児童芸術団による公演を行うとともに、湘潭市では友誼園の拡張とあわせてあずまやなどの整備も行っています。さらに、20周年を迎えた昨年では、記念式典の場で交流協力の強化に関する覚書を取り交わし、これまでの交流の成果と今後も引き続き交流を推進していくことを確認したところです。  さらに、日中国交正常化を記念して5年ごとに開催される日中の交流都市の中学生による卓球大会では、平成4年から彦根市と湘潭市でチームをつくって参加しており、今年8月にも開催された大会では、本市と湘潭市の中学生チームが好成績をおさめるなど、スポーツを通じた交流も行っているところです。  このように、本市と湘潭市とは、市民の国際理解、多文化交流を深めてきたところで、国際交流事業は市民にとっても非常に有意義な事業であったのではないかと考えております。特に中学生の交流事業につきましては、学校訪問やホームステイを通じて、言葉や習慣が違う互いの国の生活を肌で感じ、国際化する社会に適応できるためのコミュニケーション能力や豊かな人間性を育み、若い世代の国際理解教育に大きな効果があったのではないかと考えております。 350 ◯議長(杉本君江さん) 23番。   〔23番(北村 收君)登壇〕 351 ◯23番(北村 收君) それでは、最後の質問ですが、市長は両市の友好関係を一度見直す考えがあるのでしょうか。暴動が起こったときに、市長のコメントで、そういう時期が来ているのではないかというお話もされていたようにお聞きしていますが、ここで改めて、市長は両市の友好関係を一度見直すお考えがあるのでしょうか。 352 ◯議長(杉本君江さん) 市長。 353 ◯市長(獅山向洋君) 彦根市と湘潭市との間の今日までの関係は、ただいま企画振興部長が答弁したとおりですが、湘潭市との関係は、滋賀県が湖南省と姉妹県省の関係を結び、その中で当時の彦根市は県下で2番目、湘潭市は湖南省で2番目の規模の市ということで、滋賀県の方からぜひ彦根市も湖南省の湘潭市と友好関係を結んでほしいというお話があって、当時の市長であられた井伊直愛市長が湘潭市にいらっしゃって、一種の仮調印的なものをして帰ってこられたわけです。その後、私が市長になりまして、確認のために湘潭市の方にもう1回行きまして、平成3年、彦根プリンスホテルで調印式を行ったという経過です。  以来、親密に友好関係を続けてきたのですが、友好関係をずっと続けてきたという日本国内の都市でも、彦根市は意外にまじめにきちんとやってきたのではないかと思っております。ただ、残念なことに、平成22年はちょうど彦根市から友好使節団が行く年でしたし、隔年の平成24年もまた尖閣問題で行けなくなったということです。  正直に申し上げますと、今回の平成24年につきましては、団員を募集したのですけれども、尖閣問題のさなかでしたので、団員の応募者がなかったというような事情もあり、湘潭市の方へ残念ながら行けないという連絡をしたのです。ただ、尖閣問題について、特に平和堂などが略奪に遭ったりしていた時期でしたので、私としても非常に腹が立って、見直さなければいけないのではないかというような気持ちを持ったことは事実です。  私ども彦根市としても考えなければいけないのは、平和堂の先代の夏原平次郎さんが非常に思い切った決断をされ、湖南省の長沙市に出店されて、以来、非常に友好であると同時に、良好な経営状態で、私どもも非常に喜んでいたわけです。しかも、私は平和堂出店の10周年には、わざわざ使節団を連れていったということもありまして、彦根市としては株式会社平和堂の本社所在地であるということから考えますと、やはり平和堂が今後も湖南省と親善関係を続けられ、なおも店舗展開をされるかどうかということも一応考慮にいれなければいけないという考えもあったわけです。  そのような経過の中で、株式会社平和堂が店舗を再開され、テレビでも報道されたわけですが、株式会社平和堂としては、湖南省における親善関係を続けていきたいとおっしゃっていました。残念ながら、湘潭市には平和堂はないのですけれども、湖南省で店舗展開されるという前提のもとに、彦根市としても今後、湖南省あるいは湘潭市と友好関係を続けるべきではないかと思っているわけです。  それと、もう一つ申し上げておきたいのですが、2年前に友好親善使節団をお断りしたときにも、湘潭市長からは比較的丁重なご返事というか、「やむを得ませんね。しかし、うちの方は受け入れてもいいのですよ」というような趣旨のご返事をいただきましたし、今回も、「両市の交流は、相互尊重がその基本であり、前提である。歴史を見つめ、尊重しながら、各方面へ働きかけを続け、中日友好の推進にご尽力をお願いする」という非常に丁重なお手紙をいただきました。これは私個人の見解ですが、滋賀県知事にも湖南省から返事がいっているのですけれど、省や市と中国政府とは多少ニュアンスが違うというような感じも受けています。もちろん中国政府がどのように出てくるか、我々にはわかりませんので、ここで簡単に結論は出せませんけれども、しばらく様子を見ながら、できれば親善関係を続けていくべきではないかと考えておりますので、ご理解賜りたいと思います。 354 ◯議長(杉本君江さん) 23番。   〔23番(北村 收君)登壇〕 355 ◯23番(北村 收君) どうもありがとうございます。できることであれば、せっかく長いこと続けてこられたのですから、今後も友好親善を深めていっていただければと思っています。  以上で私の質問を終わります。ありがとうございました。 356 ◯議長(杉本君江さん) 7番上杉正敏さん。7番。   〔7番(上杉正敏君)登壇〕 357 ◯7番(上杉正敏君) 私は、この12月定例会におきまして、大項目で2点質問させていただきます。  まず、1点目は、子育て3法の具体化についてです。  さきの通常国会では、社会保障と税の一体改革の一環として、子育て環境の充実を図る子ども・子育て関連3法、認定こども園法の一部改正法、子ども・子育て支援法、関係整備法が成立しました。  今回の改正では、発足して8年が経過した認定こども園を単一の施設として扱い、認可・指導監督を内閣府に一本化するとともに、財政支援を強化し、幼稚園と保育所が連携し、一体的な運営を行う幼保連携型の認定こども園を拡充していくことになりました。また、全国で2万人を超す待機児童の解消へ向け、国の認可基準に満たず、これまで十分な公的支援を得られなかった利用定員6人以上19人以下の小規模保育や、保育ママなどによる利用定員5人以下の家庭的保育、事業所内保育など、多様な保育を推進することになりました。さらに、今まで基準に適合しながら自治体が財政難を理由に認可しない事例があることから、保育所の認可は基準を満たせば原則として認可するよう改められました。あわせて、保育の担い手である保育士などの待遇改善や復職支援による人材確保が盛り込まれました。  これらの施策を実現するため、子育て予算が1兆円超増額されます。例えば、この予算を活用して新たな財政支援制度が創設されます。具体的には、認定こども園、幼稚園、保育所は施設型給付、小規模保育や保育ママなどは地域型保育給付の対象となります。このほか、地域子ども・子育て支援事業として、市町村が地域の実情に応じて実施する病児・病後児保育や放課後児童クラブなどの事業にも助成し、総合的に子育て支援を進めていくことになりました。  大切なことは、子育て分野に1兆円超の予算が増額されますが、この財源を活用して地域で子育て支援策を実施する主体は自治体だということです。このため自治体には、以前にも増して、主体性が求められることになります。  自治体は今後新たな支援策を実施するに当たり、地域の子どもや子育てに関するニーズを把握し、子ども・子育て支援事業計画をつくる必要があります。都道府県も独自に計画を立て、実施主体である市町村を後押しします。教育・保育施設の認可のほかに、保育士の人材確保など、市町村だけでは対応が難しい事業に取り組みます。  こうした計画立案には、こども園や幼稚園・保育所の事業者、利用者など現場の声を反映させる必要があります。時代の変化に伴い、子育て支援に関するニーズも大きく変化してきています。そのため、仕組みとして、関連法では自治体に対して地方版子ども・子育て会議の設置が努力義務として定められています。今後、本格施行に向けて、この会議による早期の議論が重要です。  各種支援策の本格実施は、消費税が10%に引き上げられる2015年と想定されています。それまでに自治体が準備すべき事柄は山ほどあります。また、計画策定に向けた調査や子育て会議の設置も来年度から実施するとなると、予算の確保が必要です。彦根市におかれても、平成25年度予算編成要領で、特に次世代育成支援対策に重点化することをうたわれていることからも、以下の点について前向きな答弁をお聞かせください。  中項目1、子育て3法の具体化について。  細項目1、子ども・子育て支援事業計画作成への取り組みについて。  さきの国会で子育て分野に1兆円超の予算が増額決定され、今後、自治体においては子ども・子育て支援事業計画をつくることが必要となりますが、彦根市においてはどのように計画されるか、お聞かせください。 358 ◯議長(杉本君江さん) 福祉保健部長。 359 ◯福祉保健部長(若林重一君) 子ども・子育て支援事業計画は、地域における子ども・子育て支援の基盤整備の基礎となるものです。事務作業としましては、子ども・子育て支援法本格施行の半年程度前から、地域型保育事業者の認可・確認、都道府県の認可を受けた施設・事業に対し給付の対象とすることの確認、子どものための教育・保育を受ける資格の認定等の事前準備を行う必要がございます。  現在、国では、平成27年4月からの子ども・子育て支援法本格施行を想定していることから、平成25年度には国の指針に即したニーズ調査を実施し、平成26年度前半に本市の子ども・子育て支援事業計画を作成したいと考えております。 360 ◯議長(杉本君江さん) 7番。   〔7番(上杉正敏君)登壇〕 361 ◯7番(上杉正敏君) ただいまの答弁の中で、平成25年にニーズ調査とおっしゃいましたが、そのための経費を計上されているのか、答弁願います。 362 ◯議長(杉本君江さん) 福祉保健部長。 363 ◯福祉保健部長(若林重一君) 国から示されておりますスケジュールにおきましては、平成25年度中にニーズ調査を終える必要があることから、来年度当初予算、平成25年度の当初予算におきまして予算計上したいと考えているところです。 364 ◯議長(杉本君江さん) 7番。   〔7番(上杉正敏君)登壇〕 365 ◯7番(上杉正敏君) ありがとうございます。  それでは、細項目2、地方版子ども・子育て会議について。  今回の子育て3法の関連法では、自治体に対して地方版子ども・子育て会議の設置が努力義務と定められていますが、彦根市としてはどのようにお考えなのか、お聞かせください。 366 ◯議長(杉本君江さん) 福祉保健部長。 367 ◯福祉保健部長(若林重一君) 地方版子ども・子育て会議は、子ども・子育て支援事業計画へ地域の子育てニーズを反映していくことを初め、地域の子どもおよび子育て家庭の実情を踏まえ、自治体における子ども・子育て支援に関する施策の総合的かつ計画的な推進に関し必要な事項および当該施策の実施状況を調査・審議するなど、重要な役割を果たすものと考えております。  子ども・子育て支援法附則第1条第2号に基づき、市町村等における合議制の機関の設置や保育の需要および供給の状況の把握などに関する規定は、平成25年4月1日から施行されることから、その設置に向けて検討したいと考えております。 368 ◯議長(杉本君江さん) 7番。   〔7番(上杉正敏君)登壇〕 369 ◯7番(上杉正敏君) 先ほどの辻議員の質問ともかぶりますけれども、地方版子ども・子育て会議にはどのようなメンバーの方を想定されているのか。また、これも予算計上が必要とされますが、その辺について答弁をお願いします。 370 ◯議長(杉本君江さん) 福祉保健部長。 371 ◯福祉保健部長(若林重一君) 地方版の子ども・子育て会議におきましては、国が設置する子ども・子育て会議の委員として、子どもの保護者、都道府県知事、市町村長、事業主を代表する者、労働者を代表する者、子ども・子育て支援に関する事業に従事する者および子ども・子育て支援に関し学識経験のある者から任命することとしており、本市においてもこうした構成を参考にしてまいりたいと考えているところです。  この計画では、幼児期の学校教育・保育、地域子ども・子育て支援事業に係る需要量や提供体制の確保等について規定することとなるわけですので、こういった事業に対して多角的な方面からご意見をいただける方をお願いしたいと考えております。これらを総合的に判断して、委員を決定したいと考えています。  そして、開催経費ですけれども、こちらにつきましても平成25年度当初予算に計上させていただきたいと考えています。 372 ◯議長(杉本君江さん) 7番。   〔7番(上杉正敏君)登壇〕 373 ◯7番(上杉正敏君) この件につきましても、速やかに進めていただくことを願っています。  続きまして、細項目3、小規模保育や保育ママなどの地域型保育給付への取り組みについて。  子育て予算の増額で新たな財政支援制度が創設される中で、小規模保育や保育ママなどは地域型保育給付が対象となりますが、彦根市においてはどのように利用されようとしているのか、お聞かせください。 374 ◯議長(杉本君江さん) 福祉保健部長。 375 ◯福祉保健部長(若林重一君) 地域型保育給付は、従来の家庭的保育に加え、利用定員6人以上19人以下の小規模保育や事業所内保育などを活用することにより、保育サービスの量的拡充を図り、待機児童の解消を目指すものです。  子ども・子育て支援法および就学前の子どもに関する教育、保育等の総合的な提供の推進に関する法律の一部を改正する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律が成立したことにより、地域型保育事業は市町村による認可事業となります。地域型保育給付は、多様な施設や事業の中から利用者が選択できる仕組みとされていますが、認可の基準や運用の詳細が示されていないことから、今後示される国の指針を受け、ニーズ調査の結果等をもとに事業内容を検討し、子ども・子育て支援事業計画を策定してまいります。 376 ◯議長(杉本君江さん) 7番。   〔7番(上杉正敏君)登壇〕 377 ◯7番(上杉正敏君) 地域型保育給付につきましても、今回の子育て予算の増額で実施されることが決定していますので、先ほどの地方版子ども・子育て会議や子ども・子育て支援事業と並んで、遅延のないように進めていただきたいと思います。  次に、細項目4、幼保連携型の認定こども園の拡充について。  子育て3法を受けて、彦根市における今後の幼保連携型の認定こども園の拡充についてどのように進めていかれるのか、お聞かせください。 378 ◯議長(杉本君江さん) 福祉保健部長。 379 ◯福祉保健部長(若林重一君) 既存の施設を活用しての幼保連携型の認定こども園への移行につきましては、まず一つ目には、既存の隣接する幼稚園と保育所を一体的に運営することにより幼保連携型の認定こども園に移行する方法がございます。二つ目には、既存の幼稚園に保育所機能を備えることにより移行する方法。三つ目としましては、既存の保育所に幼稚園機能を備えることにより移行する方法が考えられます。  本市における幼保連携型の認定こども園の拡充につきましては、現在のところ、国からその基準や運用の詳細が示されていないことから、今後の国の動向に注視しながら、それぞれの移行によるメリット・デメリットを十分に検討し、本市にふさわしい幼保連携型の認定こども園のあり方を今後検討してまいりたいと考えております。 380 ◯議長(杉本君江さん) 7番。   〔7番(上杉正敏君)登壇〕 381 ◯7番(上杉正敏君) 今の答弁の中でいろんな組み合わせが考えられるということでしたが、私が思うのは、まず彦根市立の幼稚園・保育所からでも進めてはどうかと考えていますが、それについての意見を聞かせてください。 382 ◯議長(杉本君江さん) 福祉保健部長。 383 ◯福祉保健部長(若林重一君) 今回の子ども・子育て支援法におきましては、私立の幼稚園も施設型給付として残るわけです。私立幼稚園につきましては、一部認定除外することも可能です。保育所等において待機児童が生じているということを考えていくと、公立保育園の待機児童解消のためには、公立幼稚園を認定こども園化するというのが一つの大きなやり方ではないかと認識はしています。ところが、幼保連携型認定こども園にするためには、施設整備基準はこれから示されますが、給食施設などの施設が必要になってきますので、それに対する財政支援がどうあるのかということも含めて、今後の国の指針や基準を待ちながら整理し、対応してまいりたいと考えています。 384 ◯議長(杉本君江さん) 7番。   〔7番(上杉正敏君)登壇〕 385 ◯7番(上杉正敏君) ありがとうございます。  次に、細項目5です。病児・病後児保育の利用状況は。  今年開設されました病児・病後児保育の利用状況をお聞かせください。 386 ◯議長(杉本君江さん) 福祉保健部長。 387 ◯福祉保健部長(若林重一君) 病児・病後児保育事業は、定住自立圏事業として実施していますので、1市4町の平成24年9月開設以降の利用実績について申し上げますと、9月が7人、10月が11人、11月が13人の合計31人です。  ちなみに市町村別で申し上げますと、彦根市が29人、愛荘町が1人、豊郷町が1人となっています。 388 ◯議長(杉本君江さん) 7番。   〔7番(上杉正敏君)登壇〕 389 ◯7番(上杉正敏君) ありがとうございます。
     それでは、細項目6、病児・病後児保育の拡大は。  今回開設された施設での利便性を考えると、隣接する4町や彦根市の南部地域に住まれる方にも利用しやすい場所での設置を望みますが、どのようにお考えか、お聞かせください。 390 ◯議長(杉本君江さん) 福祉保健部長。 391 ◯福祉保健部長(若林重一君) 病児・病後児保育につきましては、当面の間は、現在実施している病児・病後児保育事業を市民の皆様に知っていただき、本事業を定着させることが重要であり、利用状況を見定める必要があると考えております。  将来的に、利用状況によっては、定員の増員や実施施設の新設も検討しなければなりませんが、新設検討の際には、事業を実施していただける医療機関との兼ね合いもありますが、地域性も考慮してまいりたいと考えております。 392 ◯議長(杉本君江さん) 7番。   〔7番(上杉正敏君)登壇〕 393 ◯7番(上杉正敏君) この施設につきましては、福祉病院教育常任委員会の八王子市への視察でも確認していますが、八王子市では3カ所なのですけども、それでも都市部に集中しており、郊外にそういった施設がないということです。彦根市でも、南部地域や周辺町の利用もしやすいように今後検討していただけることを望みます。  続きまして、細項目7、放課後子ども教室の実施を。  前川教育長から2月定例会の徳永議員の答弁の中で、「放課後子ども教室の実施に係る課題整理に努める」との発言がありましたが、その後の進捗はどこまで進んでいるのか、お聞かせください。 394 ◯議長(杉本君江さん) 教育長。 395 ◯教育長(前川恒廣君) 放課後子ども教室に関しましては、先進的に実施されている横浜市や品川区、県内他市への視察や情報収集を行っており、放課後の子どもの居場所づくりとして、課題整理や今後の運営のあり方を検討しているところです。  放課後子ども教室に関する本市での課題としては、活動場所の確保として、児童数の多い小学校においては余裕教室がないことなどが挙げられます。次に、人的な面としては、この事業は地域の大人たちの参画を得てスポーツや文化活動の取り組みを実施するものですが、現在、子どもの居場所として公民館で実施している地域子ども教室の実情からすると、平日に地域のボランティアを確保することが大変難しいということが挙げられます。  こうした課題等も含め、来年度の予定としては、先ほど申し上げました放課後児童クラブを教育委員会に円滑に移管していただき、教育委員会で放課後子ども教室とあわせて一元管理し、着実に課題の解決に向けて、より充実した運営について議論を深めていきたいと思っています。 396 ◯議長(杉本君江さん) 7番。   〔7番(上杉正敏君)登壇〕 397 ◯7番(上杉正敏君) 放課後児童クラブとあわせて、前向きな取り組みを今後もよろしくお願いします。  続きまして、細項目8、乳児家庭全戸訪問の支援事業の拡充は。  子ども・子育て支援事業が拡大されて、乳児家庭全戸訪問事業が法定対象事業に位置づけられた意味は大きいところですが、彦根市においてはどのように進めていかれるのか、お聞かせください。 398 ◯議長(杉本君江さん) 福祉保健部参事。 399 ◯福祉保健部参事(川嶋恒紹君) 子ども・子育て支援法第59条におきまして、市町村は子ども・子育て支援事業計画に従って、地域子ども・子育て支援事業を行うこととされ、その具体的事業の一つに、児童福祉法で規定されている乳児家庭全戸訪問事業が位置づけられました。  乳児家庭全戸訪問事業は、本市ではこんにちは赤ちゃん事業として、彦根市民生委員児童委員連絡協議会連合会に委託し、実施しているところです。この事業の目的は、すべての乳児家庭を訪問し、子育てに関するさまざまな不安や悩みを聞き、子育て支援に関する情報提供を行うとともに、支援が必要な家庭に対しては必要なサービスの提供に結びつけることにより、地域の中で子どもが健やかに育つ環境整備を図ることであり、新たな法のもとで子育て支援事業が体系化されましたが、本事業の目的自体は変わるものではないと認識しています。  一方、これまでの子育て支援に関する事業が地域子ども・子育て支援事業として体系化されたことにより、それぞれの事業の連携や相互の情報交換等をより密に行うことが求められることから、乳児家庭全戸訪問事業におきましても、子ども・子育て支援事業の他の法定事業として位置づけられている保護者からの相談に関する事業等とのかかわりを重視するとともに、必要な支援の情報提供を充実させることなどにより、より実効ある事業として継続してまいりたいと考えております。 400 ◯議長(杉本君江さん) 7番。   〔7番(上杉正敏君)登壇〕 401 ◯7番(上杉正敏君) 全国他市では不幸な事件等がありますけれども、彦根市におきましてはさらなる充実で平和な乳児家庭が守られることを祈りたいと思います。  続きまして、大項目2番、福祉の充実に向けて。  中項目1、介護福祉の充実を。  細項目1、障害者が利用する福祉バスの運用状況は。  車いすの人たちも利用できる福祉バスの利用および運用状況をお聞かせください。 402 ◯議長(杉本君江さん) 福祉保健部長。 403 ◯福祉保健部長(若林重一君) 福祉バスの運行は、近江鉄道株式会社、滋賀観光バス株式会社、彦根観光バス株式会社の3社が保有する観光バスを、委託契約に基づき配車いただき運行しています。この3社のうち1社がリフトつきの大型観光バス2台を保有されています。福祉バスは、社会福祉団体および福祉ボランティアならびにこれらに準ずるグループが利用でき、同団体の育成や自主的な社会福祉に関する活動を支援するほか、障害者の自立・共生および社会参加の促進を目的とした活動に必要となる移動の円滑化を図るために運行しています。  次に、利用状況についてですが、昨年度は92団体で103台の利用があり、そのうち障害者団体からは26団体で31台の利用があり、そのうちリフトつきバスは7団体から7台の利用でした。また、本年度は11月末現在として、82団体で92台の利用があり、そのうち障害者団体からは22団体で28台の利用、そのうちリフトつきバスは8団体から8台の利用となっています。 404 ◯議長(杉本君江さん) 7番。   〔7番(上杉正敏君)登壇〕 405 ◯7番(上杉正敏君) 思っていた以上に利用されているのだということを確認しました。  続いて、細項目2、福祉バスの拡充は。  車いすの人たちが福祉バスを利用しようとしても、リフトつきバスがなく利用できなかったとの声を聞きますが、拡充するお考えはあるのか、お聞かせください。 406 ◯議長(杉本君江さん) 福祉保健部長。 407 ◯福祉保健部長(若林重一君) 福祉バスの配車に当たりましては、彦根市福祉バス設置規則に基づき手配していますが、利用を申し込みいただいても、季節によっては委託先のバスに空きがなく配車できない場合があり、利用団体には日程の変更などをお願いしているところです。  リフトつきバスの申し込みに関しましても、同様に空きがなく、日程変更が無理な場合は、利用団体に工夫いただくなどして一般車両バスの配車で対応していただいており、リフトつきバスがなかったことで車いすでの参加ができなかったという報告や利用団体からの声を伺ってはおりません。  このリフトつきバスは、委託バス会社が自社の経営方針等で保有されているもので、福祉バスの運行のために整備されたものではなく、また福祉バスとして専有しているものでもございません。このため、本市としましては、委託バス会社の保有バスを利用させていただいていることから、リフトつきバスを市独自に拡充していくということは考えておりませんのでご理解いただきたいと思います。 408 ◯議長(杉本君江さん) 7番。   〔7番(上杉正敏君)登壇〕 409 ◯7番(上杉正敏君) リフトつきバスについては、費用面についても多額な金額が発生すると思いますが、先ほどの答弁にありましたように、3社あり、その1社で2台のリフトつきバスがあるということです。バス会社にとっては、リフトつきバスということで福祉に貢献しているというPRにもなると思いますので、彦根市として持っていない他の2社などに働きかけをしていただくことについて、再度質問させていただきます。 410 ◯議長(杉本君江さん) 福祉保健部長。 411 ◯福祉保健部長(若林重一君) バス会社に福祉バスの導入の働きかけはできないかということですが、高齢社会が進行することで、車いすを利用される方も増加してくることが予想されます。現に、下肢機能障害など車いすが必要と思われる障害者手帳の所持者も、わずかずつではありますが増加しているという状況にあります。そういうことを考えていきますと、路線バスで導入が進む低床バスなどと同様に、観光バスの更新の判断材料として、介護保険の認定者の状況や障害者手帳交付者数等の情報を提供するなどによりまして、企業の社会的なイメージアップにつながるということで働きかけをすることは可能であると考えております。 412 ◯議長(杉本君江さん) 7番。   〔7番(上杉正敏君)登壇〕 413 ◯7番(上杉正敏君) ぜひお願いしたいと思います。  続きまして、中項目2、認知症対策の強化を。  厚生労働省の推計によりますと、介護を必要とする認知症の高齢者は、2002年時点で149万人でしたが、2012年では305万人に上り、この10年間で倍増しています。さらに、2025年には470万人に達する見通しで、この数は65歳以上の高齢者の10人に1人が認知症という計算になります。今後、彦根市においても、この問題は避けて通ることができません。そこで、以下の点について、お考えをお聞かせください。  細項目1、彦根市における認知症患者の実態は。  彦根市における認知症患者の実態をお聞かせください。 414 ◯議長(杉本君江さん) 福祉保健部長。 415 ◯福祉保健部長(若林重一君) 本年8月24日、厚生労働省が発表しました認知症の高齢者数305万人は、認知症高齢者の日常生活自立度II以上の高齢者数の推計であり、平成22年の1年間の要介護認定データをもとに算出されたものです。認知症高齢者の日常生活自立度IIというのは、日常生活に支障を来すような症状・行動や意思疎通の困難さが多少見られても、だれかが注意すれば自立できる状態を言います。  国の推計の考え方をもとに、昨年度の要介護認定の結果から、本市の認知症高齢者の日常生活自立度II以上の高齢者数を算出しますと約2,050人で、65歳以上の高齢者の約8.6%を占めております。 416 ◯議長(杉本君江さん) 7番。   〔7番(上杉正敏君)登壇〕 417 ◯7番(上杉正敏君) ありがとうございます。  続きまして、細項目2、認知症患者への取り組みは。  先ほど答弁でもありましたように、彦根市では2,050人ぐらいと想定されていますが、現在、彦根市で認知症の方に対してどのような取り組みをされているのか、お聞かせください。 418 ◯議長(杉本君江さん) 福祉保健部長。 419 ◯福祉保健部長(若林重一君) まず、地域包括支援センターでは、高齢者の総合的な相談支援の充実に努めており、認知症高齢者に係る相談対応については、認知症状の理解や認知症の方への対応方法をお伝えするほか、医療機関の紹介や連携を図り、早期受診につながるよう支援を行っております。また、介護保険サービスの導入が必要な場合におきましては、要介護認定の申請支援やケアマネジャーへ引き継ぎを行っております。  一方、市では、今年9月からは、脳の健康教室を週1回、半年間開催し、脳の活性化による認知症および認知機能低下の予防や他の方との交流を図れるように支援しています。  そして、地域における認知症の理解を深めることを目的に、認知症高齢者とその家族への応援者である認知症サポーターの増加を図るため、認知症サポーター養成講座に取り組んでいます。地域の自治会、老人会等のみでなく、事業所での開催も行っており、認知症サポーター養成講座を受講した従業員のいる事業所を認知症あったかサポート店と認定しており、現在11店となっています。  さらに、認知症の症状による徘徊により行方不明となられた方の早期発見・早期保護を目的に、彦根市総合情報配信システムの徘徊検索者情報において、事前登録されたシステム登録者に、行方不明者の情報をメールやファックスで配信する体制も整えています。  なお、認知症高齢者への支援のみでなく、介護されている家族の心理的負担を軽減できるよう、介護家族のつどいの開催支援にも取り組んでいるところです。 420 ◯議長(杉本君江さん) 7番。   〔7番(上杉正敏君)登壇〕 421 ◯7番(上杉正敏君) 彦根市におかれましても、いろんな取り組みはされているのは理解しました。  続きまして、細項目3、福井・若狭町モデルを取り入れては。  介護を必要とする認知症高齢者が急増する中、全国に先駆けて認知症の早期発見・早期対応へ向けて訪問支援に力を入れている福井県若狭町の取り組みが注目を集めています。そこで、このような先進事例をぜひ取り入れてはと考えますが、先ほどの取り組みも踏まえて、こうした取り組みをどのように考えておられるのか、お聞かせください。 422 ◯議長(杉本君江さん) 福祉保健部長。 423 ◯福祉保健部長(若林重一君) 福井県若狭町の取り組みは、認知症の早期発見・早期対応に向けて訪問支援に力を入れておられます。この取り組みは、本年9月に厚生労働省から発表されました平成25年度から平成29年度を計画期間とする認知症施策推進5カ年計画、通称オレンジプランと言われていますが、このプランの中で、早期診断・早期対応施策の一つのモデル事業として位置づけられている認知症初期集中支援チームの設置に先駆けたものであり、だれもが安心して暮らせるまちづくりのためには重要なことであると考えております。  本市の第5期高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画におきましては、認知症施策を重要な柱と位置づけており、認知症の進行や家族の誤った対応による症状悪化等を予防するためにも、各自治会等への出前講座をさらに充実してまいります。  また、現在国が進めておりますオレンジプランの検討状況も参考にしつつ、地域包括支援センターが取り組んでいる高齢者の実態把握のデータを活かし、早期発見・早期対応の機会を充実してまいりたいと考えております。 424 ◯議長(杉本君江さん) 7番。   〔7番(上杉正敏君)登壇〕 425 ◯7番(上杉正敏君) 今の答弁でも言われましたオレンジプランで、好事例を踏まえて、我が市でもこういった水平展開を広げていっていただくことを願いまして、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。 426 ◯議長(杉本君江さん) 暫時休憩いたします。            午後2時54分休憩            午後3時08分再開 427 ◯議長(杉本君江さん) 休憩前に引き続き会議を開きます。  15番赤井康彦さん。15番。   〔15番(赤井康彦君)登壇〕 428 ◯15番(赤井康彦君) 私は、今定例会に際しまして、大きく2点の質問をさせていただきたいと思います。担当部局の明快なるご答弁をよろしくお願い申し上げます。  まず、前回の9月の議会では学力テストの質問をさせていただきました。その際に、学力だけでなく、やはり体力も必要であるという話をさせていただきましたが、今回は体力、部活動について質問をさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。  夕方にもなると、学校のグラウンドなどでは、毎日のように練習に励む生徒の姿をよく見かけ、頑張っているといつもうれしく思うわけですが、部活動の選択やクラブチームができている中で、教育委員会の見解をお聞きしたいと思います。  まず、部活動を行う意義や意味はどのようなものでしょうか、お答えください。 429 ◯議長(杉本君江さん) 教育長。 430 ◯教育長(前川恒廣君) 教育基本法第2条第1項に、教育の目標の一つとして、「幅広い知識と教養を身に付け、真理を求める態度を養い、豊かな情操と道徳心を培うとともに、健やかな身体を養うこと」とあります。  この目標をより具現化するために、今回の学習指導要領の改定により、総則の中に「部活動の意義と留意点」として、「生徒の自主的・自発的な参加により行われる部活動は、スポーツや文化及び科学等に親しませ、学習意欲の向上や責任感、連帯感の涵養等に資するものであり、学校教育の一環として教育課程との関連が図れるように留意すること。その際、地域や学校の実態に応じ、地域の人々の協力、社会教育施設や社会教育関係団体等の各種団体との連携などの運営上の工夫を行うようにすること」と、部活動が教育活動の一環であることを初めて明記され、その意義を示されています。  その中でも、運動部活動のよさは、スポーツに興味・関心を持つ同好の生徒が、より高い水準の技能・記録に挑戦する中で、スポーツの楽しさや喜びを味わい、豊かな学校生活を経験することにあります。その経験は、体力の向上、健康の増進にも効果をもたらすことはもちろん、生徒の自主性・協調性・責任感・連帯感などを育成するとともに、仲間や教師等との密接なふれあいの場としても大いに意義があると考えております。 431 ◯議長(杉本君江さん) 15番。   〔15番(赤井康彦君)登壇〕 432 ◯15番(赤井康彦君) ありがとうございます。新学習指導要領においては、「生徒の自主的・自発的な参加により行われる部活動」ということで、学習意欲の向上や責任感・連帯感というものを育んでおられ、それも教育の一環であるとおっしゃられました。ありがとうございます。それを受けて、また質問をしていきたいと思います。  次に、実際に部活動に励んでいる生徒はどれくらいの割合でいるのでしょうか。 433 ◯議長(杉本君江さん) 教育長。
    434 ◯教育長(前川恒廣君) 平成24年5月1日現在、市内中学校全生徒数3,328人中、運動部には2,432人が加入しており、73.1%となっています。また、文化部には608人が加入しており、18.3%となっています。 435 ◯議長(杉本君江さん) 15番。   〔15番(赤井康彦君)登壇〕 436 ◯15番(赤井康彦君) 73%と18%ということで、兼部はあるかどうかわかりませんけれども、90%ぐらいの割合で部活に所属されているという話かと理解しておきます。9割であれば、教育長として、これは多い方か、これぐらいなのか、どのような認識なのか、お答えいただきたいと思います。 437 ◯議長(杉本君江さん) 教育長。 438 ◯教育長(前川恒廣君) 9割近くが学生生活において運動部や文化部等の部活動に参加しているということで、大変いい数字だと思います。これは強制するものではないので、残りの10%の生徒がどういう実態にあるのか。今はいじめとか、いろいろ難しい問題もある中で、生徒たちが運動部や文化部で活動してくれれば、もう少しそちらの方も改善されるかとも思いつつ、学生時代に培われた部活動での友達関係というのは大事なものですから、参加するように学校としても努力してもらいたいとお願いしていこうと思っています。 439 ◯議長(杉本君江さん) 15番。   〔15番(赤井康彦君)登壇〕 440 ◯15番(赤井康彦君) ありがとうございます。  次に、クラブチームというものもこのごろはありますけれども、クラブチームだけに所属している生徒はどのくらいいるのでしょうか。把握されているでしょうか。 441 ◯議長(杉本君江さん) 教育長。 442 ◯教育長(前川恒廣君) クラブチームとは、法人、非営利法人(NPO)、個人等が運営するスポーツ団体のチームと解釈しています。現在、野球、サッカー、水泳、柔道、体操競技などの種目において彦根市内にもクラブチームが存在しますが、それらに所属する生徒の正確な数は把握しておりません。 443 ◯議長(杉本君江さん) 15番。   〔15番(赤井康彦君)登壇〕 444 ◯15番(赤井康彦君) クラブチームだけに所属している生徒は把握していないということでした。  次に、部活動やクラブチームに所属していない生徒への指導はどのようなことをしておられるのでしょうか。 445 ◯議長(杉本君江さん) 教育長。 446 ◯教育長(前川恒廣君) 一般論になりますが、豊かな中学校生活を送るために、学業に頑張ったり、趣味を楽しんだりするなど、その生徒なりに目標を持って充実した日々を送れるように支援していただいているところです。 447 ◯議長(杉本君江さん) 15番。   〔15番(赤井康彦君)登壇〕 448 ◯15番(赤井康彦君) 理解します。先ほどの新学習指導要領にも、自発的とか、自主的というようなことが載っておりますので、そのあたりでしかいけないのかと思います。  また、クラブチームに所属し部活動に所属していないことで内申などに影響が出てくるのでしょうか。 449 ◯議長(杉本君江さん) 教育長。 450 ◯教育長(前川恒廣君) 議員のおっしゃる内申とは、高等学校入学者選抜、いわゆる高校入試ですが、これにおいて中学校が提出する個人調査報告書のことと思いますが、個人調査報告書には、学業成績のみならず、学校内外で表彰を受けたことや、スポーツ的活動・文化的活動を含め、本人の中学校での状況や努力・成果などを記入して報告しています。  ただし、記入した内容をどのように評価するかは、受け入れ先の学校がそれぞれに判断するわけですので、部活動に所属していないことで内申などに影響が出てくるかというご質問に関しては、お答えできる立場にはないと思います。 451 ◯議長(杉本君江さん) 15番。   〔15番(赤井康彦君)登壇〕 452 ◯15番(赤井康彦君) 再質問したいと思います。先ほどはクラブチームに所属している生徒を把握していないというお話をされていたかと思います。内申にはクラブチームの成績なども考慮して出していくというようなことをおっしゃったかと思います。それならば、クラブチームに所属している子というのはきちんと把握できるのではないかと思うのですけどもいかがでしょうか。 453 ◯議長(杉本君江さん) 教育長。 454 ◯教育長(前川恒廣君) クラスの担任は、クラスの生徒が学校の部活動以外のスポーツ活動や文化的活動について多分把握していると思います。ただ、教育委員会として、そういった数字を上げてくださいという指導はしておりませんので、我々のところでは把握しておりません。  それから、一般に内申書ですが、教師が自分の担任する生徒の中学校における活動を総合的に書いていますので、クラブチームとはいえ、活躍している子については、本人とのコミュニケーションの中でそういう情報を把握して、頑張っているということであれば、部活動以外であってもきちんと評価してくれているものだと考えております。 455 ◯議長(杉本君江さん) 15番。   〔15番(赤井康彦君)登壇〕 456 ◯15番(赤井康彦君) クラブチームだけに所属している方もおられるかもしれません。こうした方もぜひ評価してあげていただきたいと思います。  次に、各中学校の部活動の選定・存続・廃部の決定はどのように行われているのでしょうか。 457 ◯議長(杉本君江さん) 教育長。 458 ◯教育長(前川恒廣君) 部活動の選定・存続・廃部の決定については、その基準として、競技を行う場所や施設、指導者、希望する部員数などのほか、学校の歴史や伝統、地域の要望や特色などが挙げられ、そういったものを総合的に判断して、各学校長の責任のもとに決定されていると認識しています。 459 ◯議長(杉本君江さん) 15番。   〔15番(赤井康彦君)登壇〕 460 ◯15番(赤井康彦君) 学校長ということでしたけども、例えば地域の要望があれば考慮していくということかと思いますが、知識や技術を有する先生を彦根市に呼ぶということは教育委員会としてできるのでしょうか。 461 ◯議長(杉本君江さん) 教育長。 462 ◯教育長(前川恒廣君) 議員のご質問に、教職員でそういう専門性を持った職員という意味でお答えしますが、私もこういう役職について人事異動等をやっているわけですけれど、優秀な指導力のある先生というのは、どこの学校もなかなか離したがらないというのが現実です。むしろ育てていかなければいけない。いい先生という方にお願いして来ていただこうとする場合、こちら側からもそれなりの人をという形になってしまいます。一本釣りで、この人がいいから来てほしいというだけではなかなか動かないという世界です。 463 ◯議長(杉本君江さん) 15番。   〔15番(赤井康彦君)登壇〕 464 ◯15番(赤井康彦君) ありがとうございます。よく理解しました。教育長が言われたように、先生の技術を育てる方にも力を注いでいただければと思います。  小学校から続けているスポーツを中学校でも続けていきたいと思う子どもはたくさんいるはずです。例えば市内で、柔道を頑張っている子どもたちはたくさんいますが、中学校には部活動はありません。また、優秀な成績がすべてではありませんが、県内でも優勝するなどの子どもたちがたくさんいるにもかかわらず、部ができないのは子どもたちのモチベーションにも影響してくるのではないかと思います。こうした生徒の気持ちも考慮し、部活動をつくることができないのでしょうか。 465 ◯議長(杉本君江さん) 教育長。 466 ◯教育長(前川恒廣君) すべての生徒が自分のやりたいスポーツができるというのが望ましいと考えますが、先ほども申し上げましたとおり、部活動の選定には多くの条件が必要になります。議員ご指摘のとおり、現在、彦根市内の中学校には柔道部はありませんが、これは各中学校がそれぞれの実態に合わせ、総合的に判断された結果だと考えます。  ただ、個人種目に限りますが、中学校に希望する運動部がなくても、各種大会に出場できるという規定があり、今年度も、水泳、柔道、体操競技などに個人種目で出場し、大いに活躍している生徒もいます。 467 ◯議長(杉本君江さん) 15番。   〔15番(赤井康彦君)登壇〕 468 ◯15番(赤井康彦君) ありがとうございます。個人種目ではできるということです。2年ほど前ですか、子ども議会でそのような答弁をされていると思います。しかしながら、子どもの立場で見れば、部活動として認められているか、認められていないかということでは、やはりモチベーションに差があると、本人からも聞いています。そういったことも考慮していただき、中学校の校長の権限というお話もありましたので、そのあたりは配慮願えればと思います。  次に、小学校6年生を対象に、中学校の部活動についての説明などを行うべきだと思いますが、こうした説明会などは実施されているのでしょうか。 469 ◯議長(杉本君江さん) 教育長。 470 ◯教育長(前川恒廣君) 現在、すべての中学校において、小学校6年生を対象に進学前の2月に入学説明会を行っています。ここで、教員や生徒会から部活動の紹介や説明を行っています。その中で自分の希望する部活動がなくても、柔道や剣道、水泳、体操などの個人種目は大会に出場することが可能であることについても詳しく説明を行うよう指導していきたいと思っています。 471 ◯議長(杉本君江さん) 15番。   〔15番(赤井康彦君)登壇〕 472 ◯15番(赤井康彦君) ありがとうございます。  次に、中学校の部活動の指導について質問したいと思います。中学校で部活動を指導していただいている先生には、手当等はついているのでしょうか。 473 ◯議長(杉本君江さん) 教育長。 474 ◯教育長(前川恒廣君) 部活動指導の手当につきましては、通常勤務日においては支給されていませんが、週休日、休日等、正規の勤務時間以外の時間において4時間以上部活動の指導を行った場合、1日につき2,400円が支給されています。 475 ◯議長(杉本君江さん) 15番。   〔15番(赤井康彦君)登壇〕 476 ◯15番(赤井康彦君) ありがとうございます。そのことを踏まえた上で、次の質問をしたいと思います。  部活動をしている先生としていない先生との違いは何でしょうか。 477 ◯議長(杉本君江さん) 教育長。 478 ◯教育長(前川恒廣君) 中学校における教員の部活動指導につきましては、年度当初の職員会議で役割を決定し、管理職を除く教員は各学校の運動部および文化部のいずれかの部の指導を担当することになっています。また、各種大会への生徒の引率や大会期間中の学校管理にも当たるなど、部活動指導にかかわっていない教員は原則としておりません。 479 ◯議長(杉本君江さん) 15番。   〔15番(赤井康彦君)登壇〕 480 ◯15番(赤井康彦君) すみません、調査不足で申しわけありません。知りませんでした。ということは、部活動というのは教職員の職務であると言っていいのですか。 481 ◯議長(杉本君江さん) 教育長。 482 ◯教育長(前川恒廣君) 職務というか、服務規程の中にあるかどうかというのは、持ち合わせていないのでわかりませんが、現場の各学校に確認したところ、年度当初に必ず各職員は運動部や文化部の指導あるいは副指導という形でつくようにしていますので、そういうことではないかと推察するところです。 483 ◯議長(杉本君江さん) 15番。   〔15番(赤井康彦君)登壇〕 484 ◯15番(赤井康彦君) わかりました。  次にいきたいと思います。部活動の外部協力について質問します。先ほども申し上げましたが、必ずしも先生が専門的な知識や技術を持っていない場合もあろうかと思いますが、外部協力者の状況をお聞かせ願いたいと思います。 485 ◯議長(杉本君江さん) 教育長。 486 ◯教育長(前川恒廣君) 彦根市教育委員会では、外部協力者の派遣事業としてスポーツエキスパート事業を行っています。この事業では、毎年11名の枠で、元ジュニアオリンピック強化選手や武道の有段者、体育協会の指導員などを運動部活動の指導協力者として各学校に派遣しています。指導時間は1回2時間、年間30回で、今年度の種目としては水泳、剣道、サッカー、ホッケー、軟式野球、バレーボール、バドミントン、バスケットボールです。  また、文部科学省の委託を受けて県が実施している地域スポーツ指導者活用事業でも、1名の方にバスケットボールの指導をしていただいています。このほかにも、不定期ですが、5名の地域の方にボランティアとして、野球、バレーボール、卓球、サッカーなどの技術指導をしていただいているところです。 487 ◯議長(杉本君江さん) 15番。   〔15番(赤井康彦君)登壇〕 488 ◯15番(赤井康彦君) スポーツエキスパート事業という外部協力者のお話をしていただきましたが、外部協力者が指導的な立場で教えておられるということなのでしょうか。補助的に教えられるということなのでしょうか。 489 ◯議長(杉本君江さん) 教育長。 490 ◯教育長(前川恒廣君) 部活動はあくまでも学校教育の一環として行っていますので、基本的には部活動の指導担当の先生が主であり、エキスパートの方に技術指導面等でご協力いただいていると聞いています。 491 ◯議長(杉本君江さん) 15番。   〔15番(赤井康彦君)登壇〕 492 ◯15番(赤井康彦君) さらに、少子化や指導者不足の背景がある中で、学区を越えての合同部活動も考えられるかと思いますが、教育委員会の見解はいかがでしょうか。 493 ◯議長(杉本君江さん) 教育長。 494 ◯教育長(前川恒廣君) 合同部活動ですが、練習時間の確保の問題や放課後の帰宅時間、行き帰りの安全面、送迎の問題などクリアすべき課題が多く、日々の練習をともに行うことは大変難しく、実施している学校は現在ありません。  合同部活動の設置につきましては、各学校長がその必要性や諸課題を勘案しながら判断されるものと考えております。 495 ◯議長(杉本君江さん) 15番。   〔15番(赤井康彦君)登壇〕 496 ◯15番(赤井康彦君) ありがとうございました。ただいまの質問で、やはり中学校の校長先生の権限が大きいと理解しました。また、そちらの方にもお話をさせていただきたいと思います。  次に、ペットのふん害について質問いたします。  この問題は一見小さな問題と思われるかもしれませんが、まちを歩けばよく見かけることで、困っている方や不快に思っている方は多いものです。中には、自宅に「ペットのふんをするな」とか、「犬のふん、罰金何万円」と看板をつけておられる家もあります。  こうした中、議員になった当初、このふん害について質問したところ、「広報などを使い啓発活動を行ってまいる」との答弁でした。しかし、ペットのふん害は一向に改善される兆しがないと感じています。飼い主のモラルの向上が第一であるのは理解していますが、何年も広報等をしているにもかかわらず、一向に改善されない状況を考えると、もう少し踏み込んだ施策が必要であると感じており、以下、質問してまります。  まず初めに、彦根市内のペットの登録数は何頭になるのでしょうか。 497 ◯議長(杉本君江さん) 市民環境部長。 498 ◯市民環境部長(磯谷直一君) 彦根市における犬の登録数につきましては、狂犬病予防法に基づき登録されている数となりますけれども、平成24年9月末現在6,357頭となっています。 499 ◯議長(杉本君江さん) 15番。
      〔15番(赤井康彦君)登壇〕 500 ◯15番(赤井康彦君) ありがとうございます。この約6,300頭というのは、彦根市内に実際にいる犬の頭数と乖離があるのではないかと思うのですけども、そのあたりはどうお考えなのでしょうか。 501 ◯議長(杉本君江さん) 市民環境部長。 502 ◯市民環境部長(磯谷直一君) 狂犬病予防法におきまして、犬の所有者は犬を取得した日から30日以内に市町村長に犬の登録を申請しなければならないとなっています。これは義務になっておりますし、罰則規定もございます。ですから、申請されないのがどれだけあるのかというのは把握できておりませんけれども、基本的には申請されなければならないものだと考えております。 503 ◯議長(杉本君江さん) 15番。   〔15番(赤井康彦君)登壇〕 504 ◯15番(赤井康彦君) もう少し話を聞きたいと思いますが、登録するだけですよね。登録して、死亡したときは届けていませんよね。そうなると、犬の登録数は、本来の数とは少しずつ乖離があるのではないかと思うのですが、そのあたりはいかがでしょうか。 505 ◯議長(杉本君江さん) 市民環境部長。 506 ◯市民環境部長(磯谷直一君) 死亡したときも届け出をしなければならないと思います。 507 ◯議長(杉本君江さん) 15番。   〔15番(赤井康彦君)登壇〕 508 ◯15番(赤井康彦君) 死亡の届け出をしなければならないということですが、実際にあるのですか。今年何件あったのですか。 509 ◯議長(杉本君江さん) 市民環境部長。 510 ◯市民環境部長(磯谷直一君) その数については把握しておりません。 511 ◯議長(杉本君江さん) 15番。   〔15番(赤井康彦君)登壇〕 512 ◯15番(赤井康彦君) 登録数をなぜ知りたいかというと、きちんとした登録数がわかっていれば、これからの啓発がきちんとできるかという思いがあって質問させていただいています。義務ですべて届け出がされているような答弁でしたので、約6,300頭いるということで、啓発をぜひお願いしておきたいと思います。  ひこにゃんが住民票をつくっていますので、わんちゃんの住民票などをつくってもいいかと思いますが、これは要望で結構です。  次に、市に寄せられた苦情等の数や内容はいかがでしょうか。 513 ◯議長(杉本君江さん) 市民環境部長。 514 ◯市民環境部長(磯谷直一君) 生活環境課で受け付けた苦情・相談の件数は、平成24年度11月末現在、犬に関するものが10件、猫に関するものが1件となっています。  苦情の内容は、重複しますが、公共の場所を含めた犬や猫のふんの後始末の問題が6件、犬の鳴き声に関する相談が3件、犬にリードをつけずに散歩をするなどが5件となっています。 515 ◯議長(杉本君江さん) 15番。   〔15番(赤井康彦君)登壇〕 516 ◯15番(赤井康彦君) ありがとうございます。  では、その苦情を受けた上で、これまでにふん害をなくすように努力してきた行政の成果等はあるのでしょうか。 517 ◯議長(杉本君江さん) 市民環境部長。 518 ◯市民環境部長(磯谷直一君) 犬の飼い主には、狂犬病予防注射のときなどに啓発のチラシ等を配布し、適正飼養に努めていただくようお願いするほか、自治会など地域でのふんによる被害防止の取り組みに、チラシ配布などの情報提供を行っていますが、ふんの被害がなかなか解消されていないのが実情です。  一方、猫につきましては、「広報ひこね」で室内飼いの推奨をしており、また防除の手段として猫よけ器の3カ月間無料貸し出し等を行っています。これにつきましては、保有している6台が常に貸し出されている状態であり、また貸し出し後、再度の相談もないことから、実用性はあると考えております。 519 ◯議長(杉本君江さん) 15番。   〔15番(赤井康彦君)登壇〕 520 ◯15番(赤井康彦君) 次に、町と町の間や市の歩道などのふん害には、比較的目が届かないものです。自宅の前にふんがあれば、市にも苦情を言うかもしれませんけれども、目の届かないところもあります。こうしたところのふん害も把握した上で、特にふん害の多い場所に巡回するなどの行動は起こせないものでしょうか。 521 ◯議長(杉本君江さん) 市民環境部長。 522 ◯市民環境部長(磯谷直一君) 議員のご指摘のとおり、特にふんによる被害が多い場所を巡回等により監視していけば、一定の効果は見込まれるのではないかと考えておりますけれども、巡回する頻度や時間帯、また飼い主も市内一円におられることから巡回エリアも広がっていかざるを得ないこと、現在の職員体制や巡回にかかる費用を考えていきますと、現状では難しいと考えております。しかしながら、忌避剤の散布、センサーライトの設置など、自衛策の紹介などの情報提供については積極的に取り組んでまいりたいと考えておりますので、ご理解をお願いいたします。 523 ◯議長(杉本君江さん) 15番。   〔15番(赤井康彦君)登壇〕 524 ◯15番(赤井康彦君) 巡回は難しいということですが、忌避剤、センサーライトの設置などは考慮していただけるということです。まず何かを始めていかなければ、こうしたふん害というものは決してなくなるものではないと思います。まず、忌避剤とかセンサーライトですか、ぜひお願いしたいと思います。  次に、彦根市ごみの散乱およびふん害のない美しいまちづくり条例の中には、第12条に、「市長は、この条例の目的を達するために必要と認めるときは、指定する職員に、ごみが散乱している土地や飼い犬のふん等が放置されている土地に立ち入らせ、必要な調査をさせることができる」と書いてありますが、実際にこの条例を活用していけるものでしょうか。 525 ◯議長(杉本君江さん) 市民環境部長。 526 ◯市民環境部長(磯谷直一君) 彦根市ごみの散乱およびふん害のない美しいまちづくり条例は、「市民等、市民団体、事業者および占有者が協力し、ポイ捨てによるごみの散乱および犬のふん害を防止することにより、美観・景観の保持および水域の水質保全に努める」ということを目的とした条例です。この目的を達成するため、市としてはふんの被害防止に対する啓発策を進めてきたところですが、この条例は、基本的に市民のモラル・マナーの向上を呼びかける条例であると考えております。  条例第4条で市民等の責務としまして、「犬を飼養する市民等は、ふん害を防止し、生活環境が損なわれないよう努めなければならない。また、犬を連れて歩くときは、ふんを回収する用具を携行し、公共の場所等で犬がふんを排泄したときは、ただちに回収しなければならない」と定められており、こうした市民としての責務を守っていただくよう訴えてまいりたいと考えております。  犬のふんによる被害の防止につきましては、飼い主のみならず、地域が一体となった取り組みが必要であり、より一層の意識の向上を働きかけてまいりたいと思います。 527 ◯議長(杉本君江さん) 15番。   〔15番(赤井康彦君)登壇〕 528 ◯15番(赤井康彦君) 向上を図っていきたいというように、この条例の趣旨をおっしゃられました。この条例の中には、指導とか勧告とか命令、罰則2万円以下というのも現に載っているわけです。しかしながら、時間もかかり、現実的でないと理解するところです。  少し話は変わりますけど、ふん害といいますけれど、ふんと尿とは同じという形でよろしいのですか。 529 ◯議長(杉本君江さん) 市民環境部長。 530 ◯市民環境部長(磯谷直一君) 条例第2条に「ふん害とは」という定義がございます。「飼い犬のふんにより、道路、河川、公園その他の公共の場所または他人の土地を汚すことをいう」となっていますので、あくまでふんになっていると思います。 531 ◯議長(杉本君江さん) 15番。   〔15番(赤井康彦君)登壇〕 532 ◯15番(赤井康彦君) 条例を見て、もしかしたらそうかと思っていました。尿でも迷惑をされている方はおられます。ほかの自治体では、ペットボトルに水を入れて、それを持ち歩いて、それで流してくださいと啓発されているところもあります。こうした啓発の方法もありますので、ぜひお願いしたいと思います。  最後に、今の条例ではまだまだ活用できていないと思っています。新しく罰則を強化するなどの条例を制定することはできないものでしょうか。 533 ◯議長(杉本君江さん) 市民環境部長。 534 ◯市民環境部長(磯谷直一君) 先ほど申し上げましたとおり、彦根市ごみの散乱およびふん害のない美しいまちづくり条例につきましては、モラル・マナーの向上を目的とした条例であると理解しております。条例には、先ほど議員がおっしゃいましたように、罰則として2万円以下の罰金に処するという規定はありますけれども、これまで罰金を科すに至った事例はございません。  市としては、罰則を強化するという方向ではなく、あくまで市民としての責務を果たしていただけるよう、またモラル・マナーの向上につながるような啓発に努めてまいりたいと考えておりますので、ご理解をお願いいたします。  それから、先ほど死亡の届け出の件がございましたが、犬の死亡につきましては年間で437件の死亡届がございました。その中には、転出や放棄や行方不明、その他の抹消というデータも含まれていますので、死亡したものばかりというわけではありませんけれども、年間でそのくらいの届け出はあるということです。 535 ◯議長(杉本君江さん) 15番。   〔15番(赤井康彦君)登壇〕 536 ◯15番(赤井康彦君) ありがとうございました。啓発、広報に努めるということですが、これは10年前にも聞いたということを一番最初に申し上げたと思うのです。そこで、何とか改善していかなければならないと思っています。  最初に申し上げましたが、この問題はすごく小さな問題かもしれませんけれども、何年も改善されていないというのは大きな問題だと思っています。ぜひこうした認識を広めていただいて、ふん害のないまちづくりに努めていただきたいと思います。  以上で私の質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。 537 ◯議長(杉本君江さん) 暫時休憩いたします。            午後3時46分休憩            午後4時00分再開 538 ◯議長(杉本君江さん) 休憩前に引き続き会議を開きます。  本日の会議時間は、議事の都合によりあらかじめこれを延長します。  21番渡辺史郎さん。21番。   〔21番(渡辺史郎君)登壇〕 539 ◯21番(渡辺史郎君) 私は、12月定例会におきまして、大きく3点に分けて質問をさせていただきます。2年半ぶりの質問ですので、とちるかもわかりませんけど、ひとつよろしくお願いします。  大項目1点目ですが、有害鳥獣の対策について質問させていただきます。先ほど赤井議員が10年前に質問したとおっしゃいましたが、私も10年前から言っています有害鳥獣の問題です。  過日、湖東地域広域鳥獣害防止対策検討会議主催の平成24年度彦根市獣害防止対策協議会獣害対策研修会が開催され、私も出席させていただきました。  研修会のテーマとして「集落環境点検を契機とした集落ぐるみ対策の実践」と題して、滋賀県湖東農業農村振興事務所の川村主幹による講義をお聞きしました。その内容の一部として、「近年、被害が中山間部から平たん地、湖辺までどんどんと拡大してきている。河川管理不十分のため、竹やぶ等においては野生獣の休息地ならびに移動の経路になっている。防護柵の設置は一つの手段であって、森林の適切な管理、緩衝帯の整備が必要で、被害を受けている人だけでなく、地域の関係機関と連携して、集落ぐるみの実践が必要」と締めくくっておられました。  私が居住している集落では、一帯に広がってきたイノシシの被害対策に行政担当課のお知恵をお借りして、非農家も一緒になって集落ぐるみで電気柵および防護柵の設置を進めていますが、完全な防御には至っておらず、田畑の被害が続出しており、深刻です。こういうことを背景に、質問をさせていただきます。  中項目1番、市内の被害状況について。  細項目1番、市内全域における有害鳥獣の被害状況についてお尋ねします。 540 ◯議長(杉本君江さん) 産業部長。 541 ◯産業部長(志賀谷光弘君) 鳥居本や野田山などの中山間地域では、イノシシ、シカによる農作物への被害、樹木の皮はぎ被害やサルによる生活被害、また荒神山地域では、イノシシによる水稲の踏み荒らしや畦畔の掘り起こし被害が出ています。  平成23年度の鳥獣類による農作物の被害状況調査によりますと、彦根犬上農業共済組合に係る被害金額、地元からの聞き取りやパトロール時の状況によりますと、被害面積は全体で518アール、被害金額は240万5,000円となっています。なお、家庭菜園など被害額の把握が困難なものを含めますと、実質的な被害は今ほどの数値より大きいと考えています。 542 ◯議長(杉本君江さん) 21番。   〔21番(渡辺史郎君)登壇〕 543 ◯21番(渡辺史郎君) 240万5,000円の被害と言われますが、部長の言われましたように、家庭菜園の被害も相当出ています。本当に深刻だと思っています。  細項目2番、荒神山近辺の被害状況についてお尋ねします。 544 ◯議長(杉本君江さん) 産業部長。 545 ◯産業部長(志賀谷光弘君) 荒神山一帯につきましては、特にイノシシ被害が多く、主に植えつけ直後から収穫までの水稲に対する踏み荒らし、麦や大豆・野菜の踏み荒らし、また畦畔を中心とする掘り起こしなどがあります。また、最近では、宇曽川堤防の掘り起こしなどの被害報告も聞いています。 546 ◯議長(杉本君江さん) 21番。   〔21番(渡辺史郎君)登壇〕 547 ◯21番(渡辺史郎君) 宇曽川堤防等は既に私どものところも相当荒らされています。  細項目3番にいきます。市内で被害が拡大している地域、宇曽川でいいますと、宇曽川を渡って東の方に被害が出ていると聞いていますが、拡大している地域を把握しておられればお願いします。 548 ◯議長(杉本君江さん) 産業部長。 549 ◯産業部長(志賀谷光弘君) 特に際立って拡大している地域はないと考えていますが、山の中のえさとなる実のなりぐあいや防護柵の設置等、周辺環境の状況により、えさ場を求めて山から平たん地にあらわれているようです。侵入防止柵を設置された集落については被害が減少していますが、常に新たなえさ場を求めて移動する習性から、出没の場所も変化してきていると見ています。 550 ◯議長(杉本君江さん) 21番。   〔21番(渡辺史郎君)登壇〕 551 ◯21番(渡辺史郎君) 私の聞いている範囲では、被害が拡大している、部長にお答えいただいた以外にも出ているということです。防護柵とか電気柵をしているところをよけて、新たなところへ行っています。地域についてはまた後で質問させていただきますけれど、どんどんと進んでいますので、今後いろいろなところでお考えいただきたいと思います。  次に、中項目2番、一級河川における野生獣消息実態は。  細項目1番、一級河川の竹やぶ等に休息地、繁殖地存在の実態確認はされているのでしょうか、お尋ねします。 552 ◯議長(杉本君江さん) 産業部長。 553 ◯産業部長(志賀谷光弘君) 河畔林と呼ばれる堤防の自然林、竹やぶは、豊かな自然を象徴するものではありますが、近年、とりわけ竹やぶは手入れがなされていない状態です。本市としまして、一級河川における野生獣の生息状況調査を実施したことはありませんが、宇曽川ではイノシシの掘り起こしなどの生息痕跡があることから、行動範囲となっていると考えられますが、繁殖地となっている事実は確認しておりません。 554 ◯議長(杉本君江さん) 21番。   〔21番(渡辺史郎君)登壇〕
    555 ◯21番(渡辺史郎君) 宇曽川でも上から下がってきたのか、下から上がっているのかわかりませんけれど、稲枝の肥田町に高橋という橋があるのですけど、そこにもイノシシが出ているということも聞いております。今後の対策等をお考えいただきたいと思います。  細項目2番ですが、一級河川での野生獣の移動経路の形跡確認は。繁殖の実態はないとの回答をいただきましたが、移動しているという実態はあるのでしょうか。 556 ◯議長(杉本君江さん) 産業部長。 557 ◯産業部長(志賀谷光弘君) 滋賀県が策定しているイノシシ特定鳥獣保護管理計画によりますと、「現在のイノシシの生息地は、主として森林やその周辺の耕作放棄地、放置竹林等であり河川等を利用した平野部への侵入など行動域が変化しており、イノシシの分布は拡大しつつあると考えられる」とされていることから、河川敷を経路として山間部から移動しているものと思われます。 558 ◯議長(杉本君江さん) 21番。   〔21番(渡辺史郎君)登壇〕 559 ◯21番(渡辺史郎君) 山間部から河川敷を利用して移動しているということですけど、確認されているのか。彦根市内の一級河川であるのならば、今後の対応等もお聞きしたいと思います。 560 ◯議長(杉本君江さん) 産業部長。 561 ◯産業部長(志賀谷光弘君) 県の調査にもありますように、河川敷を通って他の場所、他の山へ移動している痕跡はあるということで、掘り起こし等を見ましても、その点はあると確認しております。特に荒神山地域では、先ほどもおっしゃいましたように、宇曽川を越えて東清崎や日夏町の方へ出ているということもございます。鳥居本では、甲田町の方から8号線を越えて出ているというのも確認はされています。  いずれにしましても、この辺は河川敷に大きなやぶなどがないので、そういう点では繁殖地になっているということはありませんが、移動経路にはなっていますので、防止柵や檻、緩衝帯の設置など、いろんなものを総合的に組み合わせて対策を講じていくということになると考えております。 562 ◯議長(杉本君江さん) 21番。   〔21番(渡辺史郎君)登壇〕 563 ◯21番(渡辺史郎君) 宇曽川の河川敷を利用して、荒神山でしたら河川敷を上がっていって、それを越えてまた田んぼへ入るというようなことがうかがえますので、今後の対応についてもお願いしたいと思います。  中項目3番ですが、緩衝帯の整備についてお尋ねします。  荒神山一帯では、昨年、ふもとから一定の距離の竹林を伐採していただきました。その緩衝帯についてお尋ねいたします。  細項目1番、竹林を伐採していただいたのですけれども、整備効果はあらわれているのでしょうか。 564 ◯議長(杉本君江さん) 産業部長。 565 ◯産業部長(志賀谷光弘君) 緩衝帯の整備につきましては、滋賀県が事業主体となり、平成23年度にふるさと里山再生事業を利用し、延長約4キロメートル、面積にして4.8ヘクタールの緩衝帯を設けたものです。周辺集落によりますと、見通しがよくなったことから、イノシシの出没は減ったと聞いております。ただ、鳥獣害対策の効果につきましては、緩衝帯だけではなく、防護柵、捕獲檻の設置や日常の追い払い、山林の手入れ・管理など、総合的な取り組みで効果が出てくるものと考えております。 566 ◯議長(杉本君江さん) 21番。   〔21番(渡辺史郎君)登壇〕 567 ◯21番(渡辺史郎君) 細項目2番に移ります。伐採された竹等ですが、後始末についてお尋ねします。  伐採された竹等は他の近隣自治体、東近江市、米原市や多賀町においては、きれいに除去されています。切った竹はどのように始末されているのかはわかりませんけれども、彦根市は切った竹が防護柵にもたれかけるように積まれているのが現状と思います。緩衝帯によって見通しがよくなったとおっしゃいますが、逆に見通しが悪くなっているところがいっぱいあります。彦根市と他の自治体との違いはどのようにお考えでしょうか。 568 ◯議長(杉本君江さん) 産業部長。 569 ◯産業部長(志賀谷光弘君) 今回の緩衝帯の整備につきましては、手入れが行き届いていない森林の下草刈りや伐採等を行い、荒廃した里山の再生を図ることでイノシシなどを寄せつけないようにするもので、滋賀県におきまして緊急雇用創出特別推進事業を活用し、緊急的に実施されたものです。  取り組み事業の目的・内容は伐採であり、あくまで見通しをよくすることで鳥獣の隠れ場所となることを防ぐもので、これは他市町でも同様です。伐採地近辺への棚積みとしており、地元集落へも事前に説明はさせていただいています。なお、伐採木や竹等の後始末につきまして、一部、他市町でやっておられるのは、地元集落や森林組合で処理されているものです。 570 ◯議長(杉本君江さん) 21番。   〔21番(渡辺史郎君)登壇〕 571 ◯21番(渡辺史郎君) 伐採すると見通しがよくなってイノシシが出にくいということですけれど、効果が見えないというところがたくさんあります。当然知っておられると思います。後始末は地域でやれと言われるのか。何か方法はないのか。せっかく切っていただいても、私は余り効果が出ていないと思っています。現実にイノシシは出ています。せっかくきれいにしていただいたので、何か後始末もお考えいただきたいと思いますが、方法等も含めてですけれど、後始末についてもう一度お尋ねします。 572 ◯議長(杉本君江さん) 産業部長。 573 ◯産業部長(志賀谷光弘君) 今ほども申し上げましたように、まず第一義的な目的は、見通しをよくするために緩衝帯をつくるということで伐採しました。現地を私も見ておりますけれども、切った当初はかなりかさがあったのですが、現在はかさも減り、かなり見通しがよくなっているのではないかと思っています。  防護柵にしてもそうなのですけれど、緩衝帯設置にしても、他の里山リニューアル事業もありますが、今回は100%県の負担ということでやっていただき、檻にしろ緩衝帯にしろ設置したときがスタートで、ここからいかに手入れをして維持していくかということが求められるわけです。この辺につきましては、集落ぐるみの日常的な取り組みの中に位置づけていただき、管理等もお願いしていきたいと思っています。もちろん補助等で行政も一緒にやる部分もございますので、そういった面については、私どもも一緒に取り組んでいきたいと思っています。 574 ◯議長(杉本君江さん) 21番。   〔21番(渡辺史郎君)登壇〕 575 ◯21番(渡辺史郎君) 次に移ります。中項目4番、集落ぐるみの対策と実践についてお尋ねします。  森林の適切な管理は、被害を受けている人だけでなく、地域の関係機関と連携して、集落ぐるみの対策と実践が必要と指摘されています。集落ぐるみの対策と実践についてお尋ねいたします。  細項目1番、担当課として、現在までに被害の出ている市内各集落に対して、集落ぐるみの対策についてどのような啓発や指導をされてきたのか、またこれからされようとしているのか、お尋ねします。 576 ◯議長(杉本君江さん) 産業部長。 577 ◯産業部長(志賀谷光弘君) 彦根市獣害防止対策協議会は、被害集落の代表者も構成員となっており、猟友会や学識経験者、関係機関とともに、被害防止に向けた対策や研修会の実施について協議しております。  特に被害防止対策研修会では、各集落からリーダーを募り、対策の基本から具体的な取り組みを学んでいただいており、研修した内容を集落に持ち帰り、集落内で話し合い、取り組みをお願いしております。また、要請があれば集落に出向き、説明会や集落環境点検など、地元と一体となって対策を実践していくこととしております。 578 ◯議長(杉本君江さん) 21番。   〔21番(渡辺史郎君)登壇〕 579 ◯21番(渡辺史郎君) 細項目2番、集落ぐるみで実践されている自治会の数とその成果についてお尋ねします。 580 ◯議長(杉本君江さん) 産業部長。 581 ◯産業部長(志賀谷光弘君) 集落ぐるみで取り組む集落環境点検につきましては、西清崎で平成21年度から取り組まれています。西清崎では、集落内の被害実態の把握と再点検を実施し、行動計画を定めて、農地管理としての防護柵の点検・補修やサルの花火による追い払い、生息環境管理としての緩衝帯の除草管理などに取り組まれ、被害は減少しているとのことです。  そのほかの集落ぐるみの取り組みとしましては、電気柵やワイヤーメッシュ柵の設置などに8自治会で取り組まれています。 582 ◯議長(杉本君江さん) 21番。   〔21番(渡辺史郎君)登壇〕 583 ◯21番(渡辺史郎君) 8自治会が取り組まれているということですが、荒神山近辺だけではなく、鳥居本の方もやっておられるということでよろしいのですか。 584 ◯議長(杉本君江さん) 産業部長。 585 ◯産業部長(志賀谷光弘君) 今ほどの8自治会につきましては、荒神山だけではありません。全市でございまして、具体的に申し上げますと、笹尾町、日夏町島、西清崎、東清崎、野田山、稲里町北小路、稲里町山崎、石寺町の8自治会です。 586 ◯議長(杉本君江さん) 21番。   〔21番(渡辺史郎君)登壇〕 587 ◯21番(渡辺史郎君) 今後の集落ぐるみの対策について、まだ取り組まれていない、また新たに侵入してきている地域で、この前の研修会のときにも話が出ておりましたが、なかなか集落ぐるみでやるのは難しいという町もたくさんあると伺っています。今後、そういう自治会をどのように指導していかれるのか。持ち帰って、下へおろしてやっておられる自治会は、今言われたような自治会ですが、行政の方に苦情を出して少しも進行していないという自治会もあって、対策について差が出てくると思うのです。そういうことも含めて、細項目3番、今後の対策についてお伺いします。 588 ◯議長(杉本君江さん) 産業部長。 589 ◯産業部長(志賀谷光弘君) 本年度に滋賀県が集落の被害マップの作成や集落の被害状況と課題整理を行い、集落で起きている実態を正しく把握するために集落環境調査を実施され、本市内では10集落で実施されております。  今後、集落全体が被害や対策の現状を共有し、集落ぐるみの対策について合意が得られたところから、県の調査や情報提供をもとに集落環境点検を実施される予定となっています。 590 ◯議長(杉本君江さん) 21番。   〔21番(渡辺史郎君)登壇〕 591 ◯21番(渡辺史郎君) 次に移ります。中項目5番、有害獣の捕獲実績。  有害獣の捕獲は、猟銃ならびに檻等が大半であろうと思います。その捕獲実績についてお尋ねいたします。  細項目1番、害獣であるシカ、サル、イノシシの過去3年間の市内での捕獲数についてお尋ねいたします。 592 ◯議長(杉本君江さん) 産業部長。 593 ◯産業部長(志賀谷光弘君) 銃器駆除および檻による捕獲実績につきましては、平成22年度は、シカが47頭、サルが23匹、イノシシが94頭、平成23年度では、シカが52頭、サルが15匹、イノシシが40頭、本年度につきましては11月末現在で、シカが38頭、サルが3匹、イノシシが24頭となっています。 594 ◯議長(杉本君江さん) 21番。   〔21番(渡辺史郎君)登壇〕 595 ◯21番(渡辺史郎君) 今年を含めて過去3年間の捕獲数をお聞きしたわけですけれど、年間の捕獲数が少ないように思うのですが、原因としてどういうことが考えられるでしょうか。 596 ◯議長(杉本君江さん) 産業部長。 597 ◯産業部長(志賀谷光弘君) これは暦年ではなく年度の数です。  それと、確かに捕獲数自体は減っています。先ほども若干触れましたけれども、山の中のえさの状態とか、そういった環境にもよりますし、ほかへ逃げ出しているところもありますので、絶対数が減ったということは言い切れないと思っています。ニホンジカとは違うのですけれど、イノシシの絶対数が科学的根拠ではつかめていない状況です。捕獲数で把握すると減っていますけれども、必ずしも全体が減ったわけではないと思っています。周りの環境によって、捕獲数は減ったり、増えたりするという面はあると思っています。 598 ◯議長(杉本君江さん) 21番。   〔21番(渡辺史郎君)登壇〕 599 ◯21番(渡辺史郎君) 今言われたとおり、捕獲数が減っても数が減ったとは考えられません。被害の方は広がっているくらいですので、減っているとは思いませんけれども、イノシシの場合、檻がほとんどだと思うのですが、設置場所や方法が適正であるのか。場所を変えれば捕獲できるのではないかと思うのです。今年は山林の中に食べるものがたくさんあって捕獲数が少ないということもあると思いますけれど、檻の設置方法について考えていただければありがたいと思います。その点についてはまた言わせていただきますので、答弁は結構です。  次に、中項目6番目、ハクビシン・アライグマについてお尋ねします。  近年、ハクビシンやアライグマが市内各地に出没していることは、以前より定例会等で質問されていますが、現在も被害が続出しているように思います。  細項目1番、畑または家庭菜園等での被害を当局ではどの程度把握しておられるのか、お尋ねいたします。 600 ◯議長(杉本君江さん) 市民環境部長。 601 ◯市民環境部長(磯谷直一君) 市民からは、アライグマ、ハクビシンの目撃情報という形で多くの連絡を受けており、畑などの被害の程度については把握できておりません。  なお、加害動物につきましては、保護の対象となるタヌキやイタチなど、在来の生物も含まれるものと推測しております。 602 ◯議長(杉本君江さん) 21番。   〔21番(渡辺史郎君)登壇〕 603 ◯21番(渡辺史郎君) 細項目2番、個人が捕獲されて連絡が来たとか、そういうことがあろうと思いますので、捕獲数がつかめていれば、過去3年間の捕獲数をお尋ねしたいと思います。 604 ◯議長(杉本君江さん) 市民環境部長。 605 ◯市民環境部長(磯谷直一君) 市によりますアライグマの捕獲数につきましては、平成21年度は0頭、平成22年度は2頭、平成23年度は5頭、平成24年度は11月末現在ですが10頭となっています。一方、ハクビシンの捕獲数につきましては、平成21年度は4頭、平成22年度は9頭、平成23年度は2頭、平成24年度11月末現在10頭です。  なお、アライグマ、ハクビシンを含めまして、野生鳥獣の捕獲にはわな免許の保有および捕獲許可が必要です。市民が捕獲できるものではありません。また、許可権者が県知事であることから、市としては個人での捕獲数を把握しておりませんので、ご理解をお願いいたします。 606 ◯議長(杉本君江さん) 21番。   〔21番(渡辺史郎君)登壇〕 607 ◯21番(渡辺史郎君) 細項目3番、今年度に入り、市民からの苦情もあろうかと思います。内容と件数をお尋ねします。 608 ◯議長(杉本君江さん) 市民環境部長。 609 ◯市民環境部長(磯谷直一君) 市民からは目撃情報として受け付けるケースが多く、今年は58件出動しております。しかし、現場の調査、わなの設置による捕獲の結果、イタチや猫であるケースも多くございます。 610 ◯議長(杉本君江さん) 21番。   〔21番(渡辺史郎君)登壇〕 611 ◯21番(渡辺史郎君) 今議会に空き家の条例が上程されています。稲里の北小路では、空き家にサルが住んでいるというようなことも聞きます。質問には空き家は上げていませんが、どこへ行っても、空き家や小屋にハクビシンやアライグマが住んでいるのは確実ですので、空き家を何とかしたいと思っています。よろしくお願いしたいと思います。  細項目4番、これからの対応についてお尋ねします。 612 ◯議長(杉本君江さん) 市民環境部長。 613 ◯市民環境部長(磯谷直一君) 捕獲につきましては、生態系の保全ということを目的に、アライグマは国が定めた特定外来生物、ハクビシンは県が定めた指定外来生物として、県が示すマニュアルに従い、市として捕獲しております。市民からの目撃情報は、畑などに限らず、市街地での情報もあり、生ごみなどのえさ場があれば生息が可能であると考えております。  外来獣に限らず、獣害対策の第一歩は防除です。市民に対し、生ごみなどのえさとなるものを放置しないなどの自衛策を講じていただくことを周知するとともに、外来生物を自然界に放すことのないよう啓発を行ってまいりたいと考えております。  また、アライグマやハクビシンなどの外来生物の捕獲につきまして、免許の保有や捕獲の許可がなくても、一定条件を満たせば市民が自ら捕獲処分できるよう、鳥獣保護法の改正を県を通じ国に要望しており、これからもこのような取り組みを継続してまいりますのでご理解をお願いします。 614 ◯議長(杉本君江さん) 21番。   〔21番(渡辺史郎君)登壇〕 615 ◯21番(渡辺史郎君) 鳥獣保護法等で縛りがあるということで、今後そういうことも含めてやっていくということですので、何とかよろしくお願いしたいと思います。
     次に、大項目2番に移ります。公共下水道の積極的な推進について。  公共下水道については、定例会で質問が出てくるわけですけれども、必ず遅れているところの者が質問するというのが通例です。よろしくお願いしたいと思います。  快適な生活環境、また河川や琵琶湖の水質保全、公平性の確保の観点から、未実施地区の早期設置が強く望まれています。公共下水道についてお尋ねいたします。  中項目1番、平成23年度、平成24年度実施予定地区の進捗率について。  細項目1番、平成23年度、平成24年度実施予定地区の11月現在の地域ごとの進捗についてお尋ねいたします。 616 ◯議長(杉本君江さん) 上下水道部長。 617 ◯上下水道部長(夏原眞造君) 平成23年度、平成24年度実施予定地区の11月現在の進捗状況です。まず、平成23年度につきましては、11地区で行っており、完了しているのは10地区で、彦富町、安食中町、高宮町、広野町、大堀町、開出今町、芹川町、銀座町、佐和山町、彦根駅東地区です。残りの1地区の金田町につきましては、道路内に埋設されているNTT地下ケーブルや口径の大きい上水道管に近接するため、当機関との調整に日数を要したことや、集落の主要道路となるため、農繁期との調整を地元と行ったことにより着手が遅れることとなったため、平成24年度へ繰り越しいたしました。現在は主要工事を終え、清掃等の後始末を行っているところです。  平成24年度につきましては、12地区の整備を予定しており、11月末現在の進捗状況では、入札を終え施工中の箇所は6地区で、芹川町、高宮町、清崎町、安食中町、開出今町、彦根駅東地区でございます。現在入札の手続中の箇所は2地区で、金田町と鳥居本町でございます。残りの4地区につきましては、彦富町、大堀町、地蔵町、原町ですが、関係機関との調整を終え、入札に向け、設計・積算を行っているところです。 618 ◯議長(杉本君江さん) 21番。   〔21番(渡辺史郎君)登壇〕 619 ◯21番(渡辺史郎君) 平成23年度の事業の残は平成24年度に回っていますが、平成24年度の予定地区は平成24年度中にできる予定ですか、お尋ねします。 620 ◯議長(杉本君江さん) 上下水道部長。 621 ◯上下水道部長(夏原眞造君) 一応、年度内工事ということで発注はしておりますけれども、現場によっていろいろ事情がございますので、ハプニング等で繰り越しせざるを得ないという現場もあるかもわかりません。 622 ◯議長(杉本君江さん) 21番。   〔21番(渡辺史郎君)登壇〕 623 ◯21番(渡辺史郎君) 中項目2番です。下水道工事に対しての苦情についてお尋ねします。  下水道工事に当たっては、振動、その他の苦情が絶えないことから、請負業者への指導、事前の住民説明などは当然行われていることと思いますけれども、苦情とその対処についてお尋ねします。  細項目1番、主にどのような苦情があるのかお尋ねします。 624 ◯議長(杉本君江さん) 上下水道部長。 625 ◯上下水道部長(夏原眞造君) 下水道工事着手前には説明会を行い、地域の皆様にはご不便をおかけすることをお断りしておりますけれども、苦情等をいただくことがあります。工事に当たっての苦情の内容につきましては、工事施工時の建設機械の振動、舗装版取り壊しに伴う騒音といったものから、工事中の通行どめ等による日常生活にかかわるもの、工事の施工時期や期間にかかわるもの、そういったものがございます。 626 ◯議長(杉本君江さん) 21番。   〔21番(渡辺史郎君)登壇〕 627 ◯21番(渡辺史郎君) 細項目2番、苦情等に対して請負業者への指導等はされていると思うのですが、お尋ねいたします。 628 ◯議長(杉本君江さん) 上下水道部長。 629 ◯上下水道部長(夏原眞造君) 苦情に対する請負業者への指導につきましては、工事契約後の打ち合わせ時に、地域の日常生活への影響を最小限にとどめるよう、例えば臨時駐車場を確保する、ごみ収集への配慮をする、交通誘導員の教育および適正な配置といった指導を行っています。  なお、工事中に発生した苦情に対しましては、誠実に対処するよう請負業者に指導を行っているところです。 630 ◯議長(杉本君江さん) 21番。   〔21番(渡辺史郎君)登壇〕 631 ◯21番(渡辺史郎君) 細項目3番ですが、住民に事前説明はどのようにされているのか、お尋ねします。 632 ◯議長(杉本君江さん) 上下水道部長。 633 ◯上下水道部長(夏原眞造君) 新たに下水道工事の整備対象となる土地所有者ならびに地域の住民の方には、地元自治会と相談の上、地元自治会館等を会場にお借りして、工事説明会を開催しています。その内容は、まずは工事へのご理解・ご協力をお願いするとともに、受益者負担金制度や公共汚水枡の設置位置の決定、さらには請負業者から工程、施工順序の説明を行っています。なお、工事説明会に出席していただけなかった方には、別途戸別に訪問し、同様の説明を行っています。また、このような工事説明会を開催しない場合には、職員が各対象者を戸別に訪問して、説明会と同様の説明を行っています。 634 ◯議長(杉本君江さん) 21番。   〔21番(渡辺史郎君)登壇〕 635 ◯21番(渡辺史郎君) 細項目4番です。苦情の対処はすべて請負業者が行っているのか、お尋ねします。 636 ◯議長(杉本君江さん) 上下水道部長。 637 ◯上下水道部長(夏原眞造君) 市民からの苦情は多種多様にありますので、その苦情対処につきましても多様なものとなります。  工事の施工にかかわる苦情につきましては、基本的に請負業者の対応となりますけれども、通行規制や通行どめに伴う迂回路の設置などの苦情につきましては、職員と請負業者が対処しております。また、下水道の制度についての苦情につきましては、職員がすべて対処しています。  しかしながら、いずれの苦情につきましても、地域の皆様のご理解・ご協力がいただけないことには、下水道工事の実施は難しいのが現状です。今後も引き続き、市民の皆様からの苦情が未然に防止できるよう工事の仕様書に特記するなど請負業者への指導を行うとともに、職員間の情報の共有化を図ってまいりますので、ご理解賜りますようお願いいたします。 638 ◯議長(杉本君江さん) 21番。   〔21番(渡辺史郎君)登壇〕 639 ◯21番(渡辺史郎君) ありがとうございます。下水道については、1日も早くやっていただくことをお願いして、次に移ります。大項目3番に移ります。稲枝駅西口に通ずるアクセス道路についてお尋ねします。  稲枝駅改築整備事業につきましては、関係当局のご尽力により、駅舎の自由通路および駅舎橋上化に関する基本協定を西日本旅客鉄道株式会社と平成24年度中に締結する必要があるため、本議会に19億7,000万円の債務負担行為補正を計上されました。市南部地域および利用者にとっては、バリアフリーの観点からも、待ち望んでいたことですので、スムーズに1日も早く新駅舎が完成することを望むところです。新しく駅舎西口が開設されるに当たり、駅に通ずるアクセス道路についてお尋ねします。  中項目1番、平成27年度に駅舎が完成する予定となっていますが、アクセス道路は現在どのような状態であるのかということをお聞きしたいわけです。駅西口から停車場線、芹橋彦富線、稲部本庄線についてお尋ねします。  細項目1番、西口に通ずる停車場線の進捗状況と平成24年度中の予定をお尋ねします。 640 ◯議長(杉本君江さん) 都市建設部参事。 641 ◯都市建設部参事(桑野正則君) 稲枝駅西口へのアクセス道路である稲枝西口停車場線につきましては、今年度4月に稲枝駅西口から芹橋彦富線までの250メートルの区間を都市計画決定し、6月には西口から住宅が連なる区間85メートルについて都市計画事業の認可を得て、国の社会資本整備総合交付金を活用しながら事業に着手しております。  平成24年度におきましては、85メートル区間の用地測量および建物補償費算定調査のための委託業務契約を締結し、現在、調査中でございます。来年度以降、調査結果に基づきまして、地権者の皆様と交渉を進めてまいりたいと考えております。 642 ◯議長(杉本君江さん) 21番。   〔21番(渡辺史郎君)登壇〕 643 ◯21番(渡辺史郎君) 駅が平成27年度中にできるということで、停車場線についてもう少し早くやっていただきたい。団地内を通っていますので、駅ができましたら、違う苦情が出てくるのは確実です。駅舎の改築が完成すると同時に停車場線もできていると当初は思っていたのですが、なかなか進んでいないように思います。ひとつよろしくお願い申し上げたいと思います。  次に、細項目2番ですが、芹橋彦富線の進捗状況と平成24年度中の予定についてお尋ねします。 644 ◯議長(杉本君江さん) 都市建設部長。 645 ◯都市建設部長(寺嶋 勲君) 市道芹橋彦富線につきましては、市道稲部三津線から主要地方道愛知川彦根線までの800メートルの区間について平成21年度から事業を実施しており、現況測量、道路詳細設計および用地測量を行い、昨年度から用地買収を進めております。今年度も引き続き、稲部町地先において7筆1,056平方メートルの用地買収を計画しており、このうち現在までに5筆656平方メートルの売買契約を完了し、残りの2筆400平方メートルの地権者につきましてもおおむねの了解をいただいたところであり、近々契約する予定です。  なお、事業の進捗としましては、本年度予定の買収がすべて完了すれば、用地取得率が全体の21%になります。 646 ◯議長(杉本君江さん) 21番。   〔21番(渡辺史郎君)登壇〕 647 ◯21番(渡辺史郎君) 稲部町から進めているのは承知していますが、以後、先線があるわけです。21%というと、あと79%残っています。これもひとつよろしくお願いしたいと思います。  細項目3番ですが、稲部本庄線の進捗状況と平成24年度中の予定をお願いします。 648 ◯議長(杉本君江さん) 都市建設部長。 649 ◯都市建設部長(寺嶋 勲君) 市道稲部本庄線につきましても、主要地方道大津能登川長浜線から芹橋彦富線までの400メートルの区間について平成21年度から事業を実施し、現況測量、道路詳細設計および用地測量を行い、昨年度から用地買収を進めております。今年度も引き続き、稲部町および彦富町地先において用地買収を実施しており、計画しておりました3筆1,184平方メートルについて売買契約を完了したところです。  なお、事業の進捗としましては、用地取得率が全体の70%となっております。今後も早期完了に向け努力をしてまいりますので、引き続き、議員の皆さんのご支援を賜りますようよろしくお願いいたします。 650 ◯議長(杉本君江さん) 21番。   〔21番(渡辺史郎君)登壇〕 651 ◯21番(渡辺史郎君) 稲部本庄線については70%の用地取得をしていただきました。いずれにしましても、両線とも西口ができたら必要な道路ですので、早く何とかしていただきたいと思っています。地域でできることは地域も一生懸命やらせていただきますので、よろしくお願いを申し上げ、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。 652 ◯議長(杉本君江さん) お諮りします。  本日の会議はこの程度にとどめ、延会したいと思います。これにご異議ありませんか。   (「異議なし」と呼ぶ者あり) 653 ◯議長(杉本君江さん) ご異議なしと認めます。よって、本日は延会することに決しました。  明日は、定刻から本会議を開き、本日に引き続き、各議案に対する個人からの質疑ならびに一般質問を行います。  本日はこれをもって延会します。  ご苦労さまでした。            午後4時54分延会 Copyright © Hikone City, All rights reserved. ↑ ページの先頭へ...