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  1. 彦根市議会 2007-09-01
    平成19年9月定例会(第15号) 本文


    取得元: 彦根市議会公式サイト
    最終取得日: 2021-09-16
    ↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1            午前9時31分開議 ◯議長(藤野政信君) 皆さん、おはようございます。ただいまから本日の会議を開きます。 ────────────────── 日程第1 会議録署名議員の指名 2 ◯議長(藤野政信君) 日程第1、本日の会議録署名議員の指名を行います。  会議録署名議員に、24番山田多津子さん、および25番野村郁雄君を指名いたします。 ────────────────── 日程第2 議案第55号から議案第77号ま で、および諮問第1号(質疑ならびに一 般質問、委員会付託) 3 ◯議長(藤野政信君) 日程第2、議案第55号から議案第77号まで、および諮問第1号を一括議題とし、昨日に引き続き、個人からの各議案に対する質疑ならびに一般質問を行います。  5番松本忠男君。   〔5番(松本忠男君)登壇〕 4 ◯5番(松本忠男君) 皆さん、おはようございます。3日目ということで大変お疲れだと思いますけど、よろしくお願い申し上げます。  私は、今議会におきまして2点の項目についてご質問させていただきます。  まず最初に、美しいひこね創造条例の一部を改正する条例案についてお伺いいたします。  美しいひこね創造条例案は、市民が美しい心で実践する美しい行為を奨励する目的で、市長さんの熱い思いと熱意で肝入りで制定されたものと理解しております。私も多くの方が登録されることを願っております。  この質問は、矢吹議員が一般質問されて重複する点がございますが、全通告どおり質問させていただきます。  物事を改革するためには、現状把握が一番大切だと思いますので、現在の状況についてお伺いいたします。  現在の個人と団体別の参加人員について、および年度別の参加人員の推移についてお伺いいたします。
    5 ◯議長(藤野政信君) 企画振興部長。 6 ◯企画振興部長(丸尾 勉君) 平成19年8月末現在での本事業への登録者数は2,846人でございます。申し込みの方法といたしまして、個人で参加登録の申請をされた方は657人、自治会や老人会等の団体で取りまとめて申請をされた方は2,189人でございます。  年度別の推移といたしましては、平成18年度末の登録者数が1,996人、平成19年8月末までの登録者数は850人となっております。 7 ◯議長(藤野政信君) 5番。   〔5番(松本忠男君)登壇〕 8 ◯5番(松本忠男君) きのうの答弁と同じであるのは当然でございます。  2番目の、個人の参加人員の年齢構成についてお伺いいたします。 9 ◯議長(藤野政信君) 企画振興部長。 10 ◯企画振興部長(丸尾 勉君) 本年8月末現在の登録者の年齢構成でございますが、20歳代が76人で全体の2.7%、30歳代が223人で7.8%、40歳代が263人で9.3%、50歳代が504人で17.7%、60歳代が806人で28.3%、70歳代以上が974人で34.2%となっております。 11 ◯議長(藤野政信君) 5番。   〔5番(松本忠男君)登壇〕 12 ◯5番(松本忠男君) 次に、現行条例では、多くの市民や自治会の紹介で参加されている人員が、矢吹議員と同様、私も参加人員は低調だと思うんですけど、これは個人によって考え方が違うと思いますけど、なぜ少ないのかなと私は思っておりますので、なぜ参加者が少ないかご返答をお願いいたします。 13 ◯議長(藤野政信君) 企画振興部長。 14 ◯企画振興部長(丸尾 勉君) 本事業につきましては、美しいひこねを創造することに賛同いただきました市民の皆さんがあくまで自主的に美しいひこね創造活動に登録をしていただいているものでございます。したがいまして、本事業に参加いただいていない市民の方々の理由につきましては、その趣旨からもアンケート調査等を特段行っていないところでございまして、その理由については把握をしていないところでございます。 15 ◯議長(藤野政信君) 5番。   〔5番(松本忠男君)登壇〕 16 ◯5番(松本忠男君) 今ご返答いただきましたんですけど、全般的な行政としての答弁はしかるべきことだと思うんですけど、矢吹議員も私も一個人としては低調だと思っておりますので、部長さんの個人的な意見で、なぜ低調かどうか、その原因について思いがありましたらご返答願いたいと思います。 17 ◯議長(藤野政信君) 企画振興部長。 18 ◯企画振興部長(丸尾 勉君) 18年度に参加登録の予算上の人数というのを5,000人というふうに設定をさせていただいたわけでございます。19年度は3,500人ということで人数の設定をさせていただいておりますけれども、これにつきましては、あくまで予算上の目安といいますか、そういう部分で設定をさせていただいたということがございます。今議員ご指摘の低調だということにつきましては、その人数からいえば少ないというのは事実でございますけれども、先ほども申し上げましたように、この趣旨に賛同いただいた市民の皆様が登録をいただいているということからも、一概にその人数だけをもって低調というふうには考えておりませんので、よろしくお願いいたします。 19 ◯議長(藤野政信君) 5番。   〔5番(松本忠男君)登壇〕 20 ◯5番(松本忠男君) 人数だけでこの活動が低調かどうかということは判断できないというご返答と理解させていただきます。  では、現在の状況をどのように評価されていますか、お伺いいたします。 21 ◯議長(藤野政信君) 企画振興部長。 22 ◯企画振興部長(丸尾 勉君) 参加登録者数につきましては、平成19年8月末現在で2,846人、先ほど申し上げましたが、1年前の平成18年8月末現在は1,791人でございました。この1年間で1,055人の増加となっております。また、市民団体につきましては、昨年の10月から申請受け付けを行っておりまして、登録団体数は平成18年度末で22団体、平成19年の8月末現在では55団体と、この5カ月間で33団体の増加となっております。こうした現在の状況については、人数、団体につきましてもそれなりに増加をしていただいているのではないかというふうに考えております。  なお、参加登録者数市民団体登録のいずれにつきましても、地域通貨の交付時期でありますことしの4月から5月にかけて大きく増加をいたしております。これは、身近なところで地域通貨の交付や換金の状況をごらんになった市民の皆さんが本事業に関心を持たれて登録申請をされたものではないかというふうに考えております。  市といたしましては、より多くの市民の皆様にこの制度を知ってだけるよう努めるとともに、今後も制度の充実を図り、より多くの方々にご登録いただけるよう努力をしてまいりたいというふうに考えております。 23 ◯議長(藤野政信君) 5番。   〔5番(松本忠男君)登壇〕 24 ◯5番(松本忠男君) 次に、この条例の普及にどのような方策を施されましたかということで、今ご返答をいただいたように思うんですけど、全体的には3%、それから、20代では2.1%の76名というふうにお聞きすると、まだまだ少ないので、今度の条例の普及にどのような施策をされるのかお伺いいたします。 25 ◯議長(藤野政信君) 企画振興部長。 26 ◯企画振興部長(丸尾 勉君) 平成17年12月の条例制定以降、制度の周知方法といたしましては、広報ひこね、市ホームページへの掲載、報道機関への資料提供、エフエムひこねでのラジオ広報のほか、自治会や老人会等に対しまして、協働のまちづくり会議を初め、直接自治会や老人会へ向きまして、制度の説明をさせていただくなど、いろいろな機会を通しまして広報を実施してまいりました。 27 ◯議長(藤野政信君) 5番。   〔5番(松本忠男君)登壇〕 28 ◯5番(松本忠男君) 条例の第3条の市の責務ということで普及の問題が書いてあるんですけど、責務ということは、どうしても行政としてやり抜かなければならない課題なんですね。私から見ますと、全体の3%、2,846名は本当に低調だと思います。数だけの問題をとらえれば低調だと思いますし、先ほど部長がおっしゃいました、この制度の方についてはそうは思っていないということだと思うんですけど、その点について、新たな取り組みということですか、矢吹議員のときもいろいろ聞かせてもらいました。今も同じようなご答弁をいただいたんですけど、それだけではまだまだ普及がされないと思いますので、何かいい方策はないのかなと私も思案をしているんですけど、何か思いがありましたらご返答願います。 29 ◯議長(藤野政信君) 企画振興部長。 30 ◯企画振興部長(丸尾 勉君) 今回の条例改正で、市外から市内へ通勤をいただいている方、それから、大学生の方等に参加資格の拡大を図っております。新たな取り組みといたしましては、この条例をお認めいただきました後に、各事業所、彦根市内にある企業等にこの制度について説明等をさせていただきまして、より多くの参加者が達成できるように努めてまいりたいと思います。また、大学等にも出向きまして説明をさせていただきまして、これも新たな参加者を募ってまいりたいというふうに考えております。 31 ◯議長(藤野政信君) 5番。   〔5番(松本忠男君)登壇〕 32 ◯5番(松本忠男君) 続きまして、改正の理由というのは、参加者の拡大を図り、制度の充実を図るものというご説明を聞いているんですけど、1番目としては、先ほどもおっしゃいましたように、参加人員数か、それに伴う経費予算額のどちらに達成目標を置いておられるのか、やはり物事を進めるのには目標がなければできませんので、その辺の確認をさせていただきたいと思います。 33 ◯議長(藤野政信君) 企画振興部長。 34 ◯企画振興部長(丸尾 勉君) この制度の構想段階におきましては、できるだけ幅広い対象者を設定したいと考えておりました。しかしながら、事業を円滑にスタートするため、制度発足時は、できる限りコンパクトな形で制度設計を図ったところでございます。  事業開始から1年を経過いたしまして、参加登録から地域通貨の交付・換金といった全体の事務が一巡をいたしましたことから、これまでの経過を踏まえて、今回制度の拡大を図ろうとするものでございます。  また、事業所としてこの活動に参加されるに当たり、彦根市民であるかどうかにかかわらず、従業員が同じ条件で取り組みたいとのご意見もちょうだいをいたしておりました。  したがいまして、参加人員数あるいは経費予算額のいずれかを達成目標として条例改正を行うというものではございません。参加対象者の拡大によりまして、本事業の目的である「美しい行為」と「地域通貨」を通じた市の活性化に向けて今回の条例改正をお願いするものでございます。 35 ◯議長(藤野政信君) 5番。   〔5番(松本忠男君)登壇〕 36 ◯5番(松本忠男君) 市の活性化が最終目標だということで、どちらにも置いていないというご返答だと聞いておきます。  参加対象者年齢を拡大すれば参加人員の予測数をどのように見込まれているのか。出発時点はコンパクトに出発したということですけど、1年半を過ぎたので改正したいなという思いはあるんですけど、20歳代の方で76名ということですと、相当少ない数だと思いますので、参加人員の予測数についてお伺いいたします。 37 ◯議長(藤野政信君) 企画振興部長。 38 ◯企画振興部長(丸尾 勉君) 先の矢吹議員のご質問にも答弁をいたしましたが、今回の制度拡大によりまして、新たに参加対象となるのは約2万人の方でございます。制度改正後の参加登録者数の予測数については、数値の設定は難しいというふうに考えておりますが、議員ご指摘のとおり、若年層についての登録が少ないという現状から、今回新たに拡大をいたしますのは、市外から市内へ通勤をされている勤労者の方、また大学生の方でございます。それと、20歳以上を18歳以上に引き下げたということで、今後は、この事業所、大学等、若年層をターゲットにした分が新たに加わりますので、その方々にできるだけ多く参加していただけますように取り組んでまいりたいというふうに考えております。 39 ◯議長(藤野政信君) 5番。   〔5番(松本忠男君)登壇〕 40 ◯5番(松本忠男君) 続きまして、参加者年齢層を部長がおっしゃっています事業所の従業員の方にも広げていくということなんですけど、それが制度の充実につながるかということで、一部回答をいただいているんですけど、改めていただきたいと思います。 41 ◯議長(藤野政信君) 企画振興部長。 42 ◯企画振興部長(丸尾 勉君) 条例制定時から、市議会においてもいろいろと制度の充実についてのご意見をちょうだいいたしておりました。  そうしたご意見を踏まえまして、若い世代の方々に美しい行為に取り組んでいただくことは意義のあることでございます。その意味からも、対象年齢の引き下げを含め、参加対象者の拡大を図ることは、より多くの美しい行為の実践につながりますことから、本事業の目的達成に向けた制度の充実になるものと考えております。 43 ◯議長(藤野政信君) 5番。   〔5番(松本忠男君)登壇〕 44 ◯5番(松本忠男君) 続きまして、改正の事項について具体的に聞いてまいりたいと思います。  今もご返答いただいているわけなんですけど、1番目として、第2条第2号中の「20歳以上の者」を「18歳以上の者」に改正する根拠についてお伺いいたします。 45 ◯議長(藤野政信君) 企画振興部長。 46 ◯企画振興部長(丸尾 勉君) 本事業の目的の達成のためには、小学生や中学生といった子どもさんも「美しいひこねを創造する活動」に参加していただき、美しい行為を通しまして、自分たちの町を自分たちで美しくする活動を実践していただくことが非常に有意義であると考えております。  しかしながら、本事業におきましては、ボランティア保険への加入ができないという問題がございますことから、いきなりすべての子どもさんたちを対象とするのではなく、まずは高校生を除く18歳以上の方という部分に限定をいたしまして、今回は対象年齢の引き下げを図ったものでございます。 47 ◯議長(藤野政信君) 5番。   〔5番(松本忠男君)登壇〕 48 ◯5番(松本忠男君) ご答弁をいただいたのは、もっと年齢層を小学生からまた、そういう話もありまして、今回は18歳ということなんですけど、この条例では、自発的に自分で自ら進んで入りたいというのに、何で高校生を抜かないとあかんのかなと。同じ18歳だったら、高校生も自発的な自分の意思というものを十分表現できる世代になっていると思うんですけど、何で高校生が抜けているのかなと。それはボランティア保険に入れないから抜けたのかなというような聞き方もしていたんですけど、除外された部分について、何で除外されたのか、その点についてお伺いいたします。 49 ◯議長(藤野政信君) 企画振興部長。 50 ◯企画振興部長(丸尾 勉君) 18歳以上というふうに限定をさせていただきましたのは、本人の同意という部分と、それから保護者の同意という部分がございます。いろいろこういう活動をしていただく上で、事故等を想定いたしました場合、ボランティア保険に加入できないという問題と、それから、保護者の同意という部分は一定検討しなければならないということで、高校生につきましては、18歳以上に認められているいろいろな法律上の部分につきましても、「高校生を除く」という規定が各種ございます。それと、高校生であっても、18歳になられた誕生日をお迎えになった方とそれ以外の方という部分での区分もございまして、これは特段高校生を除くというのは大きな意味があるわけではございませんけれども、今回は高校生という部分については全体的に除外をさせていただいたというものでございます。 51 ◯議長(藤野政信君) 5番。   〔5番(松本忠男君)登壇〕 52 ◯5番(松本忠男君) その点についてはまた次回に話し合う機会があるかとは思っております。  次に、第2条第3号の「ボランティア活動その他の非営利活動団体」に拡大する根拠についてお伺いいたします。 53 ◯議長(藤野政信君) 企画振興部長。 54 ◯企画振興部長(丸尾 勉君) 寄附を受けていただきました地域通貨を換金できる団体であります市民団体につきましては、これまで自治会、老人会等の地縁による団体とNPO法人のみを対象といたしておりました。しかしながら、昨年の4月の事業開始以来、法人格は取得していないものの公益的な活動を継続して行っておられる市民団体や自治会内でのボランティアグループなどから「市民団体として認めてほしい」との声をいただいてまいりました。  また、今回の改正で市外からの通勤者を参加登録の対象といたしますことから、事業所単位での積極的な取り組みを推進するためにも、事業所内で設立をされて活動をされておられますボランティアグループ的な団体についても、条例上の要件を満たすものについては市民団体として登録できるように、対象を拡大しようとするものでございます。 55 ◯議長(藤野政信君) 5番。   〔5番(松本忠男君)登壇〕 56 ◯5番(松本忠男君) 次に、第2条第3号のアにおいて、「次世代育成支援団体」はその他の社会貢献に係る分野に入るんですかということを聞いているんですけど、次年度の施策としての重点項目でも次世代育成支援に取り組んでいきたいというふうなことを今議会等で答弁されております。それに対する地域での子育て支援団体やあらゆる次世代育成支援団体があるんですけど、それを別個に記載することが私は大切だと思いますので、その点についてお伺いいたします。 57 ◯議長(藤野政信君) 企画振興部長。 58 ◯企画振興部長(丸尾 勉君) お尋ねの次世代育成支援という活動内容につきましては、一般的には福祉分野に含まれると理解をしておりますが、次世代育成支援の活動をされている団体が市民団体の登録要件を満たすかどうかということに関しましては、個々の団体の組織構成や活動の内容などによりまして、条例に基づきまして判断をすることといたしております。 59 ◯議長(藤野政信君) 5番。   〔5番(松本忠男君)登壇〕 60 ◯5番(松本忠男君) 今の答弁でいきますと、青少年の方は書いております。この4月から青少年の担当は福祉保健部になっているんですけど、青少年育成についても福祉に含まれるということだったら、逆に抜いてもいいんじゃないですか。その点どうですか。 61 ◯議長(藤野政信君) 企画振興部長。 62 ◯企画振興部長(丸尾 勉君) 今回、市民団体として参加資格といいますか、それを拡大いたしましたのは、事業でどの内容をやっておられるという部分で判断するのではなく、あくまでNPO法人の認証規定というのを県で持っております。そのNPO法人の認証規定を市で判断をいたしまして、それは条例で上げさせていただいておりますいろいろな規定がございますけれども、一定の活動をしておられるとか、人数が何人だとか、そういう部分で判断をさせていただくというものでございます。 63 ◯議長(藤野政信君) 5番。   〔5番(松本忠男君)登壇〕 64 ◯5番(松本忠男君) 続きまして、条例第2条第3号のウの「当該団体を構成する者のみを対象としない活動をしていること」、これはどういうようなことを言っているのか、ちょっと私は理解に苦しみまてので、ご説明願いたいと思います。 65 ◯議長(藤野政信君) 企画振興部長。 66 ◯企画振興部長(丸尾 勉君) 構成員のみによるグループ内の活動ではないという意味でございます。例えば事業所のグループでございますと、その事業所、会社・工場でございますけれども、その工場内だけの清掃活動をやっているとか、そういうグループではなく、不特定多数の方を対象とした活動、具体的に申し上げますと、つまりその周辺の清掃活動をやっておられるとか、そういう部分で広く公共の利益の増進につながる活動を行っておられる団体という意味でございます。 67 ◯議長(藤野政信君) 5番。   〔5番(松本忠男君)登壇〕 68 ◯5番(松本忠男君) 疑問点についてお伺いいたします。  市が助成や補助金を支給する団体にもこれは適用されるのかどうかお伺いいたします。 69 ◯議長(藤野政信君) 企画振興部長。 70 ◯企画振興部長(丸尾 勉君) この条例における市民団体といいますのは、あらかじめ登録を行っていただくことによりまして、地域通貨「彦」の寄附を受けることができる団体のことでございます。各団体が受けられました寄附による「彦」は通貨「円」に換金することができるというものでございます。当該団体の活動事業費に対する助成ではございませんことから、当該団体が市の助成や補助金を受けておられるということによりまして、この適用を除外するものではございません。 71 ◯議長(藤野政信君) 5番。   〔5番(松本忠男君)登壇〕 72 ◯5番(松本忠男君) 続きまして、対象団体の拡大は不正申請につながるおそれがあります。ということは、個人がするのではなくて、取りまとめられるところで、その取りまとめる団体の利益につながるためにしようと思えばできることと思われますので、個人的な自己申請を確認されるんでしょうかということについてお伺いいたします。
    73 ◯議長(藤野政信君) 企画振興部長。 74 ◯企画振興部長(丸尾 勉君) まず、市民団体として適当かどうかの判断につきましては、先ほど申し上げましたように、NPO法人の設立認証の基準等を参考に登録要件を規定をいたしております。これにのっとりまして、書類審査や聞き取りによりまして、登録資格の確認を行ってまいります。  また、地域通貨を個人に交付をさせていただく際に、参加登録者が提出される活動報告書につきましては、現状の様式でございますけれども、これは活動回数を算定するにとどめておりまして、個々の活動内容の詳細な確認までは行っていないところでございます。  これまでから申し上げておりますとおり、この事業は市民の良心に基づきまして運用をいたしておるものでございまして、制度改正後も同様の扱いをする考えでございます。 75 ◯議長(藤野政信君) 5番。   〔5番(松本忠男君)登壇〕 76 ◯5番(松本忠男君) 市民の良心でということなんですけど、じゃ、第4条におきまして、参加は市民とすると書いておりますけど、先ほどのご答弁を聞いておりますと、事業所にご勤務されている方は市民ばっかりではないんですけど、条例第4条、「市民とする」ということは改正されるのかどうか、その点についてお伺いいたします。 77 ◯議長(藤野政信君) 企画振興部長。 78 ◯企画振興部長(丸尾 勉君) 今回の改正で市民の枠を広げておりまして、「市民」という部分については、市外から通勤をされておられる方とか通学をされておられる方という形で改正する予定でございます。 79 ◯議長(藤野政信君) 5番。   〔5番(松本忠男君)登壇〕 80 ◯5番(松本忠男君) この改正は、美しいひこね創造条例の趣旨の根本的な解決策になっているんでしょうか、再度お伺いいたします。 81 ◯議長(藤野政信君) 企画振興部長。 82 ◯企画振興部長(丸尾 勉君) 美しいひこね創造事業は、美しい行為と地域通貨を通じまして、市民が協働して市の活性化を図り、美しいひこねを創造することを目的といたしております。  また、これまでから対象者の拡大についてのご意見もいただいておりました。このことから、今回の改正をお諮りするものでございます。  今回の改正によりまして参加対象者が拡大され、より多くの美しい行為が実践されることになりましたら、こうした目的を達成するために意義のあることと認識をいたしております。  本事業につきましては、今後さらによりよい制度といたしていくために、順次制度の拡大または見直しを図ってまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。 83 ◯議長(藤野政信君) 5番。   〔5番(松本忠男君)登壇〕 84 ◯5番(松本忠男君) 大変いい条例だと私は思いますので、賛同はするわけなんですけど、どれだけいいことでも、それまでの前提条件として、孔子が言われました「子曰く、民は信なくんば立たず」という言葉があります。行政を行う者と市民との信頼関係が失われていれば、どんないい施策でも私は成り立っていかないと思うんですね。今議会でもいろんな点で「市民と行政」という言葉、また議会人も含まれると思うんですけど、やはり信頼関係の構築が大変必要だと思っていますので、もう一度市民の信頼感の再構築についての考え方をお聞かせ願いたいのと、また、何事をするのにも、管理者、市長を初めとする職員さんの率先垂範、自ら手本を示して自ら先にやるということが大切だと思いますので、市職員を初め、この美しいひこね創造条例に基づく美しい行為をどのように実践されているかについてお聞かせ願いたいと思っております。  また、一般市民は、当たり前の行為として美しい行為を実践されている多くの市民がおられると思います。これに参加登録されていなくてもね。そんな市民がなぜこのことに登録されないのか、いま一度考え熟慮しなければならないんじゃないかなという点での条例の見直しは必要だと私は思っております。その点についての所見がありましたらお聞かせ願いたい。  もう1点は、何事も石の上にも三年という格言がございますね。この条例は、発足して1年半ということですので、もう少し今の現状のままで動向を見て、なぜ若年層の参加者が少ないかということを、ただ幅を広げるだけで数を増やすんじゃくて、今までの20歳以上の方で拡大をする方法がとれなかったかなという思いがありますので、その点についての根本的な種々の解決策についてお伺いいたします。 85 ◯議長(藤野政信君) 松本議員にお願いしますけれども、今の質問は通告になかったわけですので、再質問で通告のない部分は控えてほしいと思います。  5番。   〔5番(松本忠男君)登壇〕 86 ◯5番(松本忠男君) 議長のご指示に従って、一応私の思いだけを述べさせていただいておきます。  続きまして、時間の都合がありますので、大堀山の崖下の市道歩道(芹川側)の拡幅と道路の安全対策についてお伺いいたします。  まず1番目としまして、崖崩れの防止対策についてお伺いしますけど、この件については、私が議員になってから3回ほどお伺いをさせていただきまして、改めて取りざたするような問題ではないんですけど、なかなかできませんので、もう一度お願いと、進め方についての過程についてお聞かせ願いたいと思っています。  1番目としまして、先日もニュースで山の崖から岩が落下したと。そのときには、一応防護柵をつくられていたということですけど、防護柵を打ち破って、崖の下の道路を通行している車両を直撃したわけなんですけど、幸いに人身には被害がなく、不幸中の幸いだったと私はとらまえています。そこで、道路上に突然岩や石が落下し、通行者や通行車両に被害が発生したときの対処と責任はどこにあるかについてお伺いいたします。 87 ◯議長(藤野政信君) 都市建設部長。 88 ◯都市建設部長(中辻源壽君) 道路管理者は、道路を良好な状態に維持管理しなければならないことから、標識を設けたり、一時通行を停止する等の措置を講じて、岩や石を取り除き、通行者や通行車両の安全を確保する必要があります。  道路管理者が、明らかに落石の危険が認められるにもかかわらず、落石注意の標識や通行規制または落石防止措置を講じていない場合は、責任を免れることはできないとの判例があります。  全国の落石事故の判例から推測いたしますと、危険予知の度合いや気象条件、事前対策の状況により、道路管理者の責任の割合が異なります。  以上でございます。 89 ◯議長(藤野政信君) 5番。   〔5番(松本忠男君)登壇〕 90 ◯5番(松本忠男君) 続きまして、8月27日の大体午後5時ごろでしょうか、旭森小学校体育館から石清水神社、旧中山道の公園前の道路で大堀山の崖から落石したという事実があるわけです。幸いに落石に巻き込まれた事故はなかったので、こういうような報告を聞いて私もほっとしていますけど、自治会なり行政なりに連絡をとり、また小学校、幼稚園、保育園にも連絡して対処したということなんですけど、道路上に落下している岩や石が障害物として道路上にあった場合、それに衝突して通行人や通行車両に被害が発生したときの対処と責任はどこにあるんでしょうか。 91 ◯議長(藤野政信君) 都市建設部長。 92 ◯都市建設部長(中辻源壽君) 道路管理者は、警察署等から通報を受けたならば、先の質問にもお答えいたしましたとおりの対処をすることとなります。  道路管理者には、落石注意の警戒標識や落石止めの方策を講じなかった場合は、管理瑕疵を問われる場合があります。ただし、通行者や自動車の運転者は、障害物を発見したならば、その前で停車できる速度と注意をもって通行または運転しなければならない義務があることから、過失相殺される場合もございますので、よろしくご理解をいただきたいと思います。 93 ◯議長(藤野政信君) 5番。   〔5番(松本忠男君)登壇〕 94 ◯5番(松本忠男君) じゃ、道路上に落下している岩や石の撤去はだれがされるんでしょうか、お尋ねします。 95 ◯議長(藤野政信君) 都市建設部長。 96 ◯都市建設部長(中辻源壽君) 道路上に落石した岩や石につきましては、安全かつ円滑な通行に支障を来すことから、道路パトロールや通行者等により連絡を受け次第、速やかに道路管理者が撤去いたします。 97 ◯議長(藤野政信君) 5番。   〔5番(松本忠男君)登壇〕 98 ◯5番(松本忠男君) 8月27日の大堀山の落石の撤去と処理は素早く道路河川課の行政の方がしていただいて本当にありがたいと私も思っておりますし、感謝いたしているわけなんですけど、二次災害が余りなくてよかったなと。また、先ほども部長がおっしゃったように、過失相殺という問題も出てきますし、事故を未然防止できるように素早い対処を今後ともよろしくお願いしたいと思っております。  次に、道路上に岩や石の落下防止策はどこが実施し管理されるかについて再度確認しておきます。 99 ◯議長(藤野政信君) 都市建設部長。 100 ◯都市建設部長(中辻源壽君) 道路管理者は、通行の安全を確保するため、道路周辺の地形、地質等の状況および交通状況を調査して把握する必要があります。調査の結果、安全性を欠くと判断した場合は、道路管理者は警戒標識の設置や防護柵を設ける等の対策を講じ管理することとなります。 101 ◯議長(藤野政信君) 5番。   〔5番(松本忠男君)登壇〕 102 ◯5番(松本忠男君) 今のご答弁を踏まえて次の問題に入ってまいりたいと思います。  風致地区内の崖崩れの安全対策についてお伺いいたします。  風致地区の崖崩れの防止策はできないのかということについてお伺いいたします。 103 ◯議長(藤野政信君) 都市建設部長。 104 ◯都市建設部長(中辻源壽君) 風致地区の崖崩れの防止対策につきましては、風致地区の指定がなされているため、コンクリート構造物等の対策はできませんが、自然環境に配慮した構造物の安全対策は可能であります。 105 ◯議長(藤野政信君) 5番。   〔5番(松本忠男君)登壇〕 106 ◯5番(松本忠男君) 風致地区内には工事する場合の規制がされているとは承知していますけど、いろんなことで風致地区内に建物を建てたり、崖崩れ等の安全対策などいろんなことをされていると思うんですけど、許可はだれがされるんでしょうか。 107 ◯議長(藤野政信君) 都市建設部長。 108 ◯都市建設部長(中辻源壽君) 今の許可のご質問でございますが、当然、風致地区内の行為でありますと、条例改正、法律改正もございまして、10ヘクタール未満の小さな風致地区の場合は、各市町村に権限委譲がされました。それ以上の大きな風致地区につきましては、県知事ということになるわけでございますが、彦根市内には現在10カ所の風致地区がございます。そのうち10ヘクタール未満といいますのは、今ご質問をいただいておる大堀山の風致地区が唯一それに該当するわけでございます。したがいまして、大堀山のことに限っていえば、市長の許可ということになります。  以上でございます。 109 ◯議長(藤野政信君) 5番。   〔5番(松本忠男君)登壇〕 110 ◯5番(松本忠男君) 風致地区も、条例改正のことはまた後ほど言いますけど、人命と財産を守るという部分が一番大事なことです。私は自然環境の景観とか保全についても大切なことだと思いますけど、やっぱり昔から安全第一とおっしゃっているとおり、人命と財産を守ることが必要だと思いますので、風致地区内における既設道路の安全対策は景観・自然保護より優先する方法はないのかという問題点についてお伺いしたいと思います。 111 ◯議長(藤野政信君) 都市建設部長。 112 ◯都市建設部長(中辻源壽君) 当然、道路の安全対策が最優先でございます。ただし、今ほどご答弁申し上げましたように、風致地区の指定がされていることから、法律の範囲内で自然環境に配慮した構造物による安全対策というのが求められているところでございます。 113 ◯議長(藤野政信君) 5番。   〔5番(松本忠男君)登壇〕 114 ◯5番(松本忠男君) 先ほど部長から答弁がありましたとおり、風致地区で10ヘクタール以内の面積のところは、彦根市の条例でなっているということで、彦根市条例もいろいろと目を通させていただいたんですけど、第2条には市長の許可が書いていますし、第1条では、どういうようなことが許可を受けなくてはならないのか、その項目によっては許可を受けなくてもいいんだというようなこともうたわれていますけど、その中においての規制緩和された中で、この地区の安全対策は実施できないのかということについてお伺いいたします。 115 ◯議長(藤野政信君) 都市建設部長。 116 ◯都市建設部長(中辻源壽君) 小規模風致地区は規制緩和されましたというようなご質問でございますが、平成13年5月の法改正によりまして、先ほど申しましたように、小規模な風致地区、面積が10ヘクタール未満につきまして、市町村への権限委譲がなされましたが、法律の内容とかについては変更事項はございませんでした。  このことから、従前のとおり風致地区の規制を受けるということには変わりはございませんので、ご理解をいただきたいと思います。 117 ◯議長(藤野政信君) 5番。   〔5番(松本忠男君)登壇〕 118 ◯5番(松本忠男君) 道路は公共施設、都市基盤の大事なものだと思いますけど、第2条第3項で、国、県または市機関は第1項の許可を受けることを要しないということが書いていると思います。民間がいろいろと風致地区内での建築物にする行為に対する規制はされているんですけど、公共団体が行うことについては、許可を受けることを要しないと私は条例解釈しているんですけど、その点についてご返答願いたいと思います。 119 ◯議長(藤野政信君) 都市建設部長。 120 ◯都市建設部長(中辻源壽君) 平成16年に風致地区に関する権限委譲の関係で条例を制定いたしております。確かに、民間で行われる関係につきましては許可行為でございますが、国および県ならびに市町村が行うことにつきましては、許可を受けることは要しないと言われております。しかしながら、市長に協議をするということになっておりまして、内容は許可と同じでございます。その点ご理解をいただきたいと思います。  ただし、第3条には適用除外というのもございますので、そういったところの条例の運用ということにつきましては、こちらの方で判断をしてまいりたいというふうに考えております。 121 ◯議長(藤野政信君) 5番。   〔5番(松本忠男君)登壇〕 122 ◯5番(松本忠男君) 条例的には許可を受ける必要はないけど、市長との協議が必要だということなんですが、それを踏まえて次の問題に入ってまいりたいと思います。  具体的に大堀山の崖崩れの防止策について、立地条件が違いますので3項目挙げております。  最初の1番目に体育館側の方を挙げているんですけど、それは道路を挟んで民家がずっと建ち並んでおりますので、大変危険だと思います。まず、その点からお聞かせ願いたいと思います。 123 ◯議長(藤野政信君) 都市建設部長。 124 ◯都市建設部長(中辻源壽君) 風致地区内の工事のため、先ほどからご答弁申し上げておりますとおり、自然環境に配慮した落下防止対策が求められることから、今後調査をしながら検討してまいりたいというふうに考えております。 125 ◯議長(藤野政信君) 5番。   〔5番(松本忠男君)登壇〕 126 ◯5番(松本忠男君) 次に、2番目の今度は芹川寄りの話ですけど、これは一般道路の車道と歩道に分かれた道路で、崖の下に歩道があるということでの安全対策、防止策についてお伺いします。特に歩行者の避難場所がないと思いますので、その点についてもご見解があったらつけ加えてよろしくお願いいたします。 127 ◯議長(藤野政信君) 都市建設部長。 128 ◯都市建設部長(中辻源壽君) 今ほどご答弁をさせていただきましたようなことで、同じようなご答弁になるわけでございますが、いわゆる風致地区内のこういった行為につきましては、風致地区に配慮した形での防護策が求められるわけでございます。現在、ご承知のように、歩道が狭いということで、再三ご要望もいただいております。過日こうして落石事故があったのも事実でございますので、その点につきましては、十分調査をしながら、その対策につきましては対応してまいりたいというふうに考えております。  以上でございます。 129 ◯議長(藤野政信君) 5番。   〔5番(松本忠男君)登壇〕 130 ◯5番(松本忠男君) その山の日の上がる方、日が上がってくるんですけど、その中に旭森公園がございます。そこには、小さなお子さんとかいろんな弱者の方が集われる機会が大変多いと思います。そのときのそういう公園内の防止策についてお伺いいたします。 131 ◯議長(藤野政信君) 都市建設部長。 132 ◯都市建設部長(中辻源壽君) 旭森公園の一部につきましては、都市公園として開設をいたしておりまして、清掃、除草等の維持管理につきましては、地元大堀町自治会に委託をいたしております。  また、大堀山の区域につきましては、都市計画公園として計画決定しておりますが、事業に着手しておらず、大堀町自治会において園路や植樹等の公園整備活動を実施しておられます。
     ご質問の公園内への岩や石および立木の落下防止策につきましては、大堀町自治会のご協力を得ながら危険箇所のパトロールを実施しております。また、危険と予測される斜面の枯れ木の伐採等を行い、今後とも安全に利用していただけるよう取り組んでまいりたいと考えておりますので、ご理解をいただきたいと思います。 133 ◯議長(藤野政信君) 5番。   〔5番(松本忠男君)登壇〕 134 ◯5番(松本忠男君) 続いて、同地区の歩道の拡幅と安全対策についてお伺いいたします。  狭い歩道の拡幅についての部長としての所感、思いについてお聞かせください。 135 ◯議長(藤野政信君) 都市建設部長。 136 ◯都市建設部長(中辻源壽君) 市道旭橋大堀線、これは今ご指摘の道でございますが、これにつきましては、南側に大堀山、北に芹川に囲まれた区域で、幅員1程度の歩道が併設しておりますが、多数の児童が通学するには狭い歩道であると認識をいたしております。しかしながら、先ほどからご答弁申し上げておりますとおり、風致地区の指定がされていることから、コンクリートの構造物の設置はできなく、また、山を削ることは自然環境に調和しないために歩道の拡幅は難しいというふうに考えております。  以上でございます。 137 ◯議長(藤野政信君) 5番。   〔5番(松本忠男君)登壇〕 138 ◯5番(松本忠男君) 次に、旭森連合自治会から要望書が市の方に提出されていると思いますけど、その点についてのご回答はどのようにされているのか、ちょっとお伺いいたします。 139 ◯議長(藤野政信君) 都市建設部長。 140 ◯都市建設部長(中辻源壽君) 旭森連合自治会からの要望書の回答につきましては、道路法線、いわゆる中心線でございますが、これを芹川側にずらし歩道を拡幅する方法、また、大堀山を削り歩道を確保する方法の2案について回答いたしております。しかしながら、前者につきましては、道路構造上好ましくなく、後者につきましては、風致地区に指定しているために規制を受けるということになりまして、歩道の拡幅は難しいという形で回答させていただいております。 141 ◯議長(藤野政信君) 5番。   〔5番(松本忠男君)登壇〕 142 ◯5番(松本忠男君) 要望書の回答書も私の手元にあるんですけど、いわゆる1番目だったら、法線の問題、芹川寄りに出すということについては、道路構造上このような線形は好ましくありませんというのが1点です。これについてはまた部長さんのところへいろいろと話し合いに行きますけど、私は特に風致地区ということについての問題点を取り上げて考えてまいりたいと思います。  3番目に、旭森地域の歩道の拡幅についてということを改めて書きましたのは、今議会でいろいろと風致地区内の民間診療所の開発があります。それについてのご答弁は、市もさらに指導したということが福祉保健部長からご答弁があったと聞いております。その許可は県知事だというふうにも先ほどの答弁では理解させていただきます。そうしますと、旭森の風致地区でそういう問題点をとらえてなぜできないかなというのが私は不思議で、市長の方には許可は必要ない、市長協議でできるんだとおっしゃっていますと、この民間診療所以上に風致地区の規制をある程度緩めていただいた中で、その地域の景観と自然保全を兼ね合わせた道路拡幅ができるんではないかと思うんです。それは皆さんの英知を集めた中での職務、責務だとも私はとらえておりますので、その点についてのご見解をよろしくお願いいたします。 143 ◯議長(藤野政信君) 都市建設部長。 144 ◯都市建設部長(中辻源壽君) 先ほどからご答弁申し上げておりますとおり、非常に風致地区という制約の中での歩道拡幅というのは難しいということを再三申し上げておるわけでございます。しかしながら、今議員ご指摘のとおり、過日そういった落石事故がありまして、こういうようなことも重く受け止めまして、市といたしましては、斜面の落石防止対策であるとか、あるいはまた、今の山を削ってそういった拡幅ができないかとか、あるいはまた、ご承知のように条例の中には適用除外の項目もございます。この1つに、急傾斜地崩壊対策危険防止区域というような区域指定のこともあるわけでございます。そういった対策を行うことによって、あるいは指定をすることによって、可能になる部分もあるやに判断をしておるわけでございます。これまでから再三にわたりましてご要望いただいておりますので、その件につきましては、市としてもきっちりと対応してまいりたいというふうに考えておりますので、よろしくお願いをいたします。 145 ◯議長(藤野政信君) 5番。   〔5番(松本忠男君)登壇〕 146 ◯5番(松本忠男君) 4番の項目につきましては、ご返答いただいていますので、割愛させていただきます。  次に、現在、崖は岩か石かで構成されているんですけど、その崖の地質調査を実施するという約束になっていたんですけど、その調査結果についてわかればご報告願いたいと思います。 147 ◯議長(藤野政信君) 都市建設部長。 148 ◯都市建設部長(中辻源壽君) 崖の地質調査についてお答えをいたします。  調査地に分布する基盤岩でございますが、これは専門用語になりますが、古生層の粘板岩あるいは凝灰質砂岩が平成12年の調査で確認をされています。岩盤の状況でございますが、亀裂が全体的に多く、れきが主体で、現状の斜面勾配、これが1対0.3から1対0.7とかなり急斜面であると推測をされます。  現地を踏査したところ、特に斜面崩壊の形跡というのは見られず、斜面は安定しているという判断がそのときになされております。しかしながら、過日そういった落石事故もございまして、岩盤の表面は、風化の影響から岩盤剥離のおそれがあると、このときに既に懸念されておるという報告がなされております。こういったことで対策を考える一つの参考にしてまいりたいと考えております。 149 ◯議長(藤野政信君) 5番。   〔5番(松本忠男君)登壇〕 150 ◯5番(松本忠男君) ありがとうございます。年々どんなものでも私らでも年をとりますし、自然も風化していると思いますので、逐次調査していただきまして、安全対策を講じていただきたいなと思っております。  6番目は、部長さんから誠意あるご答弁をいただいて感謝しているわけですけど、地区住民、旭森小学校、小学生が現在600名がその崖下を通って通学、また保育園とか幼稚園は裏の方の道路も通っておりますので、各種団体、前川議員、私ともども長年要望してきたことですので、どうかこの山麓のがけの安全対策と道路の拡幅を幾重にもお願いをいたしまして、私の質問を終わらせていただきます。どうもありがとうございました。 151 ◯議長(藤野政信君) 9番山口大助君。   〔9番(山口大助君)登壇〕 152 ◯9番(山口大助君) 平成19年9月定例議会に当たりまして、私は細項目で以下17点につきまして質問させていただきます。どうぞ市長ならびに理事者の皆様のご答弁をよろしくお願いいたします。  彦根市では、平成8年の行政改革に続きまして、平成13年度の事務事業評価システムを盛り込んだ行政改革の推進など経営の改善改革にご努力を賜ってまいりました。しかし、近年の経済状況の変動や地方交付税の減少など財源不足が発生してまいりまして、扶助費や公債費、他会計への繰出金の大幅な増加などにより、財政再建団体への転落もあり得る危機的な状況のもとで、その回避に向けて、平成17年度から平成21年度を取組期間として新たな行政改革大綱を設定し、思い切った発想の転換による経営改革を推進されてきました。その行政改革大綱の基本方針に基づいて、具体的な取り組みを推進するための実施計画としまして、平成18年2月に「彦根市経営改革プログラム」がまとめられました。  9月定例議会は、来年度の彦根市の事業計画等につきましてお尋ねすることがほぼ中心になる議会でもありますことから、「彦根市経営改革プログラム」に示されております内容に沿って、本市の来年度行政改革の推進や事業計画、財政運営などにつきましてお尋ねをするものでございます。  昨日、また一昨日の代表質問ならびに議員諸兄の皆様方の一般質問と多く重複するところがございまして、適宜割愛をさせていただきながら進めさせていただきたいと思っておりますで、どうぞよろしくお願いをいたします。  中項目、市財政の現状と来年度の見通しについてでございますが、細項目の1番、財政が低迷する中で、財政調整基金、減債基金を取り崩して予算に充当することで市運営をしてこられましたが、来年度の基金の取り扱いについて等々につきましては、これまでのご質問の中でご答弁をいただいておりまして、十分に理解をさせていただきましたので、割愛をさせていただきます。  2番目の基金残高の状況についてでございますが、これはお尋ねをいたします。 153 ◯議長(藤野政信君) 総務部長。 154 ◯総務部長(松岡一男君) まず、平成18年度末の基金残高の状況につきましてでございますけれども、特定目的基金を含む基金残高全体が約75億3,000万円となり、うち財政調整基金が19億9,500万円、減債基金が7億4,800万円となる見込みとなっております。  また、平成19年度末残高見込みにつきましては、19年度当初予算におきまして、財政調整基金については3億円、減債基金についても3億円を取り崩すことにしておりまして、今議会に提出しております補正予算案におきまして、さらに財政調整基金を9,500万円取り崩す予定をしております。こういったことから、今回の補正予算案をお認めいただきますと、特定目的基金を含む残高全体が約62億円となり、うち財政調整基金が約16億円、減債基金が約4億円、合わせて約20億円の残高となる見込みでございます。 155 ◯議長(藤野政信君) 9番。   〔9番(山口大助君)登壇〕 156 ◯9番(山口大助君) これまでもこういう財政調整基金ですとか減債基金等を取り崩していろいろ充当してきたという経過がございますが、依然として厳しい市の財政に基金を取り崩して進んでいくという、そういう姿勢というものは今後とも続くであろうと、こういうようなお話かと思います。  3番目でございますが、「近年、市債発行を抑制し」と、市債残高等についてもお尋ねをさせていただいておりますけれども、市債発行額の抑制と負担の軽減につきましては、これまでのご答弁で理解をさせていただきました。割愛をさせていただくものでございます。  4番目、硬直化を避けるための義務的経費の件でございますが、縮小ですとか減少についての取り組みの中で、人件費の抑制につきまして、来年度の「定員適正化計画」をもとにお尋ねをさせていただいてまいりました。通告をさせていただきましたけれども、これも定員適正化計画等々のお話も触れられて、人員の抑制につきましても重複をいたしますので、割愛をさせていただきます。  その次に5番、さらに増大するものとして扶助費に対する対応が今後の大きな課題の一つになるのではないかと思うところでございますが、「経営改革プログラム」等でも掲げられておりますけれども、扶助費の見直しとして、21年度までに1億円の削減計画が掲げられておるわけでございます。年々増加をしていくこういうような費用に対しての削減目標でございますが、来年度の扶助費、これは非常に大きな内容ではないかなと思うんでございますが、来年度の扶助費の対応につきまして、削減計画に沿っての目標についてお尋ねをさせていただきます。 157 ◯議長(藤野政信君) 総務部長。 158 ◯総務部長(松岡一男君) 生活困窮者や老人、児童あるいは障害者などを支援するために支給をいたします扶助費につきましては、法律でその支給が義務づけられていることなど簡単には減らすことができない経費がその多くを占めておりまして、議員ご指摘のとおり、増大する扶助費に対する対応が大きな問題となっております。  扶助費につきましては、少子高齢化等に伴いまして、今後も増加が見込まれるため、「彦根市経営改革プログラム」におきましては、医療費の抑制に向けた予防施策を重点実施するなど将来的な費用の抑制に向けた施策を検討することとしております。  主な取組事項といたしましては、健康づくりの推進による医療費の抑制や生活扶助における被保護者への就労支援体制の充実、就労サポーター等の設置による障害者の一般就労支援等による扶助費の抑制策を掲げております。  期間中、18年度から21年度になるわけなんですけれども、この削減の目標額は減額が1億円、増額が1,000万円、合わせて9,000万円の削減としておりまして、平成20年度における削減目標額はこのうち約2,500万円でございますので、ご理解をいただきますようお願いいたします。 159 ◯議長(藤野政信君) 9番。   〔9番(山口大助君)登壇〕 160 ◯9番(山口大助君) ありがとうございます。2,500万円という結構大きな額でございまして、例えば生活保護の問題もこれまでのご質問の中にも多々ございました。そういうような内容も踏まえて、的確に削減目標と現実をあわせて勘案して進めていただきたいなと思っている次第でございます。  6番の、特別会計への繰出金も増加傾向にあると思いますが、下水道事業への繰出金につきまして、来年度はどの程度の規模になるのか、平成18年度と比較をしてお尋ねをいたしたいと思います。 161 ◯議長(藤野政信君) 総務部長。 162 ◯総務部長(松岡一男君) 下水道事業特別会計への繰出金につきましては、平成18年度決算見込みで約23億円、また、平成19年度当初予算で24億7,051万2,000円となっておりますが、ご質問の来年度の繰出金の予算規模がどの程度になるかにつきましては、現在予算編成方針の作成中でございますので、現段階では未確定ですので数値はお答えすることができませんので、ご理解をお願いしたいと思います。 163 ◯議長(藤野政信君) 9番。   〔9番(山口大助君)登壇〕 164 ◯9番(山口大助君) ありがとうございます。幾つかある財政の課題の中で、人件費でございますとか、他会計への繰出金の問題でございますとか、こういうところが大きなポイントになるんではないかなと思うわけでございまして、適切なそういう事業運営に努めていただきたいなと。これから予算を積み上げていくところでございまして、2月の後半にならないとある程度は見えてこないというのは重々わかるわけでございますが、これもしっかりと経営を進めていただきたいなと思っている次第でございます。  7番でございますが、市立病院への繰出金につきましてもどの程度かお尋ねをさせていただきたいなと思っている次第でございます。 165 ◯議長(藤野政信君) 総務部長。 166 ◯総務部長(松岡一男君) 市立病院事業会計への繰出金につきましては、平成18年度決算見込みで約12億円、また平成19年度当初予算で7億9,998万1,000円となっておりますが、先ほどお答えいたしましたとおり、下水道事業会計への繰出金と同様、来年度の予算規模がどの程度になるかにつきましては、現在予算編成中でございまして、現段階では未確定でございますので、数値としてはお答えができませんので、ご理解をお願いしたいと思います。 167 ◯議長(藤野政信君) 9番。   〔9番(山口大助君)登壇〕 168 ◯9番(山口大助君) ありがとうございます。こういうような繰出金の関係は、例えば特別会計は下水道事業でございますとか、市立病院の事業の内容でございますね、そういうものと密接に結びついておるわけでございまして、事業の適正な運営というか、そういうものに改善をしていくということがやっぱり大きな課題ではないかなと思うのでございますが、8番、市立病院につきましての事業適正化計画の中で、懸案の医師不足対策につきまして、現状の対応状況をお尋ねをさせていただいてまいりました。これは昨日、一昨日来、非常に多くの方が病院の医師不足の対策についてもお尋ねをさせていただいているところでございますが、事業適正化計画の中である程度どういうふうに取り組んでいくのかという観点から、申しわけございませんが、重複するところもあろうかと思いますが、お尋ねをさせていただきます。 169 ◯議長(藤野政信君) 病院長。 170 ◯病院長(赤松 信君) 市立病院の医師不足対策の現状についてお答えいたします。  病院事業会計も大変厳しい状況にありまして、現在経営改革推進本部を設置いたしまして、経営健全化に取り組んでいるところでございます。  こうした厳しい財政状況の中ではありますが、医師確保は極めて重要な課題でありまして、とりわけ産婦人科医師の確保が緊急の課題であることから、基金を取り崩して財源を確保していただき、本年度当初予算において産婦人科医師着任支度金やハイリスク分娩待機手当を増額するなど、医師確保に向けて取り組みを進めているところでございます。  こうした手だてを講じながら、機会あるごとに関連大学を初め、広く近畿圏の大学に働きかけ、特に関連大学へは人脈あるいは地縁を頼りつつ、人事担当部局をたびたび訪問し、強く産婦人科医師の派遣要請を行っているところでございます。しかし、現段階では、大学の医局自体が医師不足の状況であり、大学病院がその診療体制を維持しなければならない事態でありまして、本院の実情にはご理解をいただきながらも、残念ながらよい返事がいただけていない次第であります。  また、ほかの科の医師不足に対しましては、当直業務を外部の嘱託医師に依頼するなどの取り組みを進め、医師の過重労働の緩和に努めており、また、県の補助金を活用して医師が働きやすい環境づくりを目的に、医療情報センターを整備するといった医師が定着する取り組みも進め、医師確保につながる受け皿づくりに取り組んでいるところでございます。  さらに、このたび、滋賀県の国民健康保険連合会におきましても、医師確保対策として、県内の医学生および臨床研修医に来年度から奨学金を貸し付ける制度を設けられました。こうした制度を積極的に活用して医師確保に努めてまいりたいと考えております。  いずれにいたしましても、医師確保は大変厳しい状況にありますが、国の方でも危機感を強めており、今後も引き続き関係各機関と連携しながら粘り強く活動してまいりたいと考えております。 171 ◯議長(藤野政信君) 9番。   〔9番(山口大助君)登壇〕 172 ◯9番(山口大助君) ありがとうございました。関係する院長先生を初め皆様方のご苦労が昨日または一昨日伝わってまいりまして、本当にご努力をされているなという思いがひしひしと伝わってくるようなお話もございました。今回も事業適正化計画の中で、確かに院長先生を初め皆様方のご努力もさることながら、ドクターの働きやすい、または定着しやすい環境も予算の中でも気づいて考えて進めていただきたいなと、このような思いをさせていただいているところでございます。  その次の中項目の2番でございますが、財政再建団体への状況についてお尋ねをさせていただきたいと思います。  「彦根市経営改革プログラム」の試算によりますと、平成19年度には財政再建団体に陥る危険性がありますよという、そういうことが述べられておりまして、現在積み立てている基金にすべて使ったとしても、先ほど基金のお話がございましたけれども、そういう状況にしても、平成20年度には同様に財政再建団体に陥ると試算をされているという旨の試算が発表をされておりまして、やっぱりこういう財政再建団体に陥る危険性が本当に高いのかどうかという、そういうところが、私どももそうですけれども、市民の皆様方は本当に夕張の二の舞になるのかどうかと。あの経営改革プログラムを読ませていただくと、あっ、19年度は危ないな、私ども結構言ってきた方なんですけれども、20年度ももしかしたら危ないぞと、こういうふうに市民の皆様方が多分思っていらっしゃるというふうに思うのでございますが、その中で少しお尋ねをさせていただきます。  細項目の1でございますが、総務省は去る8月30日に2008年度の地方交付税要求額などを発表いたしまして、地方税の増収による地方自治体の税収不足を補うための必要額が減少したと。自治体に配分する交付税額は出口ベースで2007年度比の4.2%減という14.6兆円と、こういうようなことを発表されまして、税収の伸びはあるものの、地方交付税の減少は市財政をさらに圧迫する原因となるわけでございまして、来年度試算による本市の財政再建団体に陥る可能性について、今日までの経過を踏まえてお尋ねをさせていただきたいと思います。 173 ◯議長(藤野政信君) 総務部長。 174 ◯総務部長(松岡一男君) 本市の長期収支見通しでは、平成19年度には前年度決算の赤字額が標準財政規模の20%を超え、自治体自身で赤字を解消できず国の管理下で財政再建を進めなければならない「財政再建団体」に陥るという危険性が判明いたしましたので、経営改革プログラムを策定いたしまして、健全な経営基盤を確立するためのさまざまな経営改革への取り組みを進めてきたところでございます。  こうした経営改革への取り組みを行った結果といたしまして、当初試算されていた今年度に本市が財政再建団体に転落するという事態は、回避することができる見込みでございます。  また、平成20年度につきましても、依然として財政状況は厳しいものの、財政再建団体へ陥るという事態までには至らないものというふうに考えておりますので、ご理解を賜りたいと思います。 175 ◯議長(藤野政信君) 9番。   〔9番(山口大助君)登壇〕 176 ◯9番(山口大助君) ありがとうございます。そういうところはきちっと言っていただいて、例えば広報等でもいろいろな財政状況を発表されておりますけれども、そういうところでも適宜発表していただきたいなと思っているところでございます。やっぱりそういうのがわからないと、えっ、前に計画が出ていたけど、20年度はだめかなという、そういうことになってしまいますので、単純に考えて、やっぱりそういうところも言っていただきたいなと思っているのでございますが、2番目、財政再建団体への転落が回避できる見込みだということを今お述べになられましたけれども、その大きな要因と今後の予測等につきましてはどうでございましょうか、お尋ねをさせていただきます。 177 ◯議長(藤野政信君) 総務部長。 178 ◯総務部長(松岡一男君) まず、財政再建団体転落の回避の要因につきましては、先ほどお答えいたしましたとおり、財政再建団体へ転落の危機があるという深刻な収支見通しの結果を受け、職員全体に危機意識が浸透し、経営改革に真剣に取り組んだ成果と考えております。  次に、今後の予測につきましては、財政再建団体への転落を回避するためには、ご質問にもありますように、税源移譲や景気の回復を反映した一定の税収の伸びはあるものの、地方交付税が減少するなど歳入全体の確保が難しくなってきているため、歳入確保や歳出削減に向けた取り組みを今後も続けていかなければならないと考えております。  また、財政健全化法がこの6月に成立をいたしまして、「実質赤字比率」「連結実質赤字比率」「実質公債費比率」「将来負担比率」の4つの健全化判断比率が示されました。  この法律は、ご承知のように、夕張市の財政破綻を契機として、いきなり財政再建団体に陥るのではなく、そうした深刻な状況になる前に、地方公共団体に警鐘を鳴らし、早期是正を促すことを目的としたものでございまして、一定の判断基準を超えますと、財政の早期健全化を行うべく財政健全化計画を定めなければならないというふうになっております。  現在のところ、基準の詳細につきましては明らかにされておりませんけれども、本市におきましては、実質公債費比率が現行の基準を超えているということから、財政再建団体に陥ることは免れているものの、早期健全化団体に該当するものと考えております。このためには、今後さらに健全化に向けた取り組みを行っていかなければならないと思っておりますので、皆様方のご理解とご協力をよろしくお願いしたいと思います。 179 ◯議長(藤野政信君) 9番。   〔9番(山口大助君)登壇〕 180 ◯9番(山口大助君) ありがとうございます。非常にご努力をいただきまして、こういう計画、予算等も組んでいただいて、追い風として景気がやや上向きになって、市税等の税収も少し増加傾向にあると、こういうものも、やはりこういうような財政再建団体への回避というものの大きな影響、要因になっているんじゃないかなと思うわけでございます。  中項目の3番目でございますが、「経営改革プログラム」では、改革に向けた取り組みとして項目別に削減目標が掲げられておりますけれども、この計画は平成17年度から21年度までの計画でございますが、細項目の1番で、来年度はどのような項目を中心に事業経費の削減を推進されるのでございましょうか、具体的にお教え願いたいと思います。 181 ◯議長(藤野政信君) 総務部長。
    182 ◯総務部長(松岡一男君) 本計画は、一般行政経費の節減、公共工事の効率化、投資事業の見直し等多くの推進項目から成り立っておりまして、計画期間中に行うすべての取り組みの積み重ねにより削減目標が達成できるものでございます。  したがいまして、経営改革プログラムに掲げている推進項目につきましては、特定の項目を中心に経費の削減を行うという性格のものではなく、総合的に取り組んでいく必要があると考えております。  しかしながら、人件費の抑制につきましては、「定員適正化計画」を、公債費の負担の軽減につきましては「公債費負担適正化計画」をそれぞれ策定しておりまして、個別の計画を定めておりますので、これらは重点的に実施していく必要があるというふうに位置づけておりますので、ご理解を賜りますようお願いいたします。 183 ◯議長(藤野政信君) 9番。   〔9番(山口大助君)登壇〕 184 ◯9番(山口大助君) ありがとうございます。僕は、通告制でございますので、出させていただいているんですけれども、重点的にといいますか、どのような項目をと。全体的にと言われると、どうなんだと、ちょっとよくわからんところがございまして、やはり事業というのはわかりすいように、市民にとってもわかりやすいようなところをしっかりと述べていく、こういうことが必要ではないでしょうか。全体的に進めていく、そんなものは当たり前のことでございますよ。年度年度によって、じゃ、この経営改革プログラムのどこをどういうふうに重点的に進めていくのかというぐらいのことは考えてしかるべきではないかなと思っているんでございますね。全体的に進めていくという、そういうような説明のもとに、来年度の特徴的なものをわからなく何かされているような気がいたしますので、再度、ここにも具体的にと書いてございますが、どういうものを中心にと、こういうふうに聞かせていただいておりますので、そういうところをお聞かせいただきたいと思っています。 185 ◯議長(藤野政信君) 総務部長。 186 ◯総務部長(松岡一男君) 全体的に取り組んでいくということですけれども、経営改革プログラムの中にありますように、あらゆる事務事業の見直し、経費削減、そして収入の確保等々を挙げておりますので、各部局においてもう一度すべての事業についてゼロベースで見直していただいて、これが本当に市民の方々のサービスにつながるのかといったことを重点的に検討いたしまして、そういったところには予算はつけさせていただいて、不要なところについてはもう一度見直して削減をしていくということでご理解をいただきたいというふうに思います。そういうことで、ご理解をよろしくお願いします。 187 ◯議長(藤野政信君) 副市長。 188 ◯副市長(松田一義君) 経営改革プログラムは、ご案内のとおり、作成した時点で、その時点での財源なり、その時点での事業計画を立てたらこうなってしまうということですので、それでは財源をどう確保するか、それから何を優先的に何を辛抱してもらうか、そういうものを毎年毎年予算をつくるときに整理をしながら、削減をしてきているわけでございます。一方、喫緊課題になっております医療を中心にしましては、基金を取り崩してでも対応していくという、その年その年に応じた、そのときにしなければならないものは今手を打たなければならないというのがございます。  昨日の答弁でもお答えしましたが、そういう面と、一方では未収金というのがたくさんございます。これは全庁的にあるものでございまして、今までは税であるとか、水道料金であるとか、そういうものについてはかなり徹底した徴収をやっていたわけでございますが、例えば保育料であったり、学校給食であったり、その性格によって厳しく取れないという部分があったりしたこともございまして、収納のシステムといいますか、最終的に法的措置までとれると、そういうものについて全庁的に今集中的にやっているわけでございます。いわゆる財源の確保と、それと、次世代を中心に、医療とか、そういう喫緊の課題のものについては投資をしていく必要があると思いますけれども、その他少し事業計画を延伸かけたり調整をしながら、公債費の負担の問題がございますので、そういうものを調整しながら、やっていきたいというふうに思っております。やっぱり集中・選択、それから財源確保、これは主な重点的な取り組みとしてやっていきたいというふうに思っております。 189 ◯議長(藤野政信君) 9番。   〔9番(山口大助君)登壇〕 190 ◯9番(山口大助君) よくわかりました。やはり17年度から21年度までというふうに経営改革プログラムが決められているということは、何年度にどういうことをやっていくのかということをきちっと決めているはずだと思います。そういうものについて年々検討、比較をして、じゃ、来年度はこういうことを重点的にしていこうかと、こういうところはやはりしっかり決めているべきだと思いますので、お聞きをいたしたわけでございます。そういうところも的確に決めていただいて、こういうものを進めていただく用意をしていただきたいなと思っている次第でございます。総枠でと言われると、何が何だかよくわからんと思いますので、そういうところはまた来年度に向けての特徴的なもの、また来年の3月議会もございますけれども、そういうところでもまたお尋ねをさせていただけるかなと思っておりますが、しっかりと年度ごとの特徴をきちっとつかまえて進めていただきたいと思っている次第でございます。  2番目でございますが、財源の使い方といいますか、そういうものに関してでございますが、市長交際費は今日の状況下では廃止すべきと考えますが、いかがでございましょうか。 191 ◯議長(藤野政信君) 市長。 192 ◯市長(獅山向洋君) 市長という名前がついておりますので、市長から答弁させていただきます。  一般的に市長交際費と言われておりますけれども、予算書や決算書ベースで申し上げますと、総務費の中の交際費というものでございまして、これはいわゆる市長の交際費ではなくて、彦根市の交際費、より細かく言えば、市長部局の交際費であるというふうにご理解いただきたいと思います。  大体この市長交際費というふうに言うときは、どちらかというと、余り芳しくない意味で言われております。といいますのは、ほとんど現在ではなくなっていると思いますけれども、こういう市長交際費という中から、市長の私的な目的やあるいは政治活動あるいは庁内の食糧費に使われていたとか、いろいろございましたので、そういう意味での市長交際費というものにつきましては、これは山口議員がご指摘のとおり、絶対に廃止すべきであるというふうに考えております。  ただ、一般的な意味での交際費ということになりますと、これは非常に彦根市にとって重要なものでございまして、少しご理解を得るために具体的なことを2、3申し上げたいと思いますが、例えば、上田道三画伯がおかきになった彦根城旧観図というのがございますが、これを掛け軸にいたしまして、1本1万6,000円ぐらいかかるわけでございますが、これにつきまして、例えば外国の非常に重要な要人が来られたとか、あるいは大会社の社長が来られた、名前を出して申しわけありませんが、例えば田原総一朗さんとか、こういう方にお渡ししております。そういう方々は、彦根城の旧観図の掛け軸を恐らく社長室とか、外国では「日本へ行ってきたらこういうものをもらってきた」とか、そういうことで、彦根城はこんなんだよと、こういうふうに宣伝していただけるわけですね。  それから、例えば、400年祭でたくさんの市長さんが来ていただいているわけですが、これもあらかじめ「ひこにゃん」のぬいぐるみとか、あるいは彦根の銘菓、お菓子ですね、こういうものを送っておきますと、そうすると、彦根へ来られたときに、さらにこのぬいぐるみを買っていただいたり、お菓子を買っていただいたりしていただけるわけです。「ひこにゃん」も今せっせとよそから来られた方にバッジをお渡ししているわけですが、非常に喜んでいただきまして、帰ってまた話題にしていただけると、こういうようなことでいろいろと彦根の宣伝にも使えるわけですね。過日は姫路城から風鈴をいただきましたので、彦根梨をお送りいたしました。これもやはり宣伝になるわけでございますね。そういうことで、いろいろと対外的な交際では、使いようによっては非常に役に立つということでございます。  それともう一つ、市民との関係では、いろいろと慶弔関係で、お祝いの電報を打ったり、あるいは弔電を打ったりするわけでございますが、これにつきましても、秘書課でかなり厳格に、どういうときに打つかということも決めております。しかも、市長の個人的な政治活動にならないように、必ず名前は出さない、単純な「彦根市長」ということで出すということにしております。そういうことで、現在では、いわゆる市長交際費は、本当に彦根市の交際費として使うように鋭意努めているものでございます。  ただ、ちょっと議会の方々にもお話ししておきたいんですが、ことしは築城400年祭でございまして、非常に多くの方々が来られるわけですね。そのときに、正直申しまして、現在のこの200万円という交際費は非常に苦しい状況にあるということだけご理解いただきたいと思います。  そういう意味で、山口議員のおっしゃるいわゆる市長交際費というものは、厳にこれはやってはならないことではございますけれども、一般的な意味での彦根市の交際費というものは、観光彦根ということもございますけれども、私としてはやや少ないんじゃないかなというような気さえしておりますので、率直な感想を申し上げておきます。 193 ◯議長(藤野政信君) 9番。   〔9番(山口大助君)登壇〕 194 ◯9番(山口大助君) ありがとうございます。  それと、次の項目とも関連をいたしますので、次のところを先にお尋ねをさせていただいて、細項目の3番でございますが、また、議長交際費も同様に考えますけれども、いかがでございましょうか、お尋ねをいたします。 195 ◯議長(藤野政信君) 議会事務局長。 196 ◯議会事務局長(辰己久雄君) 議長交際費につきましては、議長が彦根市議会を代表して外部との交際上に要する経費でありまして、今日までその時々の社会情勢、財政状況を見極めながら適正な執行と縮減に努めてまいったところでございます。  ご質問の議長交際費の廃止につきましては、議長等が議会を代表して対外活動をする場合には、必要なものと考えております。したがいまして、現時点では廃止までは考えておりませんので、ご理解をいただきますようお願いをいたします。  なお、執行に当たりましては、引き続き適正な執行に努めるとともに、あわせまして経費の削減に努めてまいりたいというふうに考えておりますので、ご理解をお願いいたします。 197 ◯議長(藤野政信君) 9番。   〔9番(山口大助君)登壇〕 198 ◯9番(山口大助君) 「私のお墓の前で泣かないでください。そこに私はいません。死んでなんかいません」、こういうような歌を聞きましたときに、私は本当にびっくりいたしました。こういう考え方もあるのか。あっ、ここにはいないんだなと、このようにも思って感じたことがございました。たくさんの人にこの曲がヒットしているというふうに思っておりますけれども、人生長く生きておりますと、往々にしてこういうような場合も多々あるわけでございまして、今まで当たり前だと思っていたこと、そのとおりだなと思っていたような内容、これは普通にこういうふうにするんだろうと、こういうふうに親から教えられたことが、ある日、180度ごろっと変わったような考え方に接するというときもあるわけでございます。  ただいま市長ならびに議会事務局長から、交際費についてのご答弁をいただきました。この交際費につきましても、今、市長もおっしゃっておりました、局長もおっしゃっておりましたけど、おおむねその性格として、別に個人の使い方がどうのこうのと言っているわけではありません。おおむねこういう交際費というのは、例えば慣習でございますとか、前例でございますとか、そういうような性格が強うございます。こういうような時代背景といいますか、彦根市の状況に合わせて本当に必要かなというところをもう一度考えていただいて、これを廃止をするもやむなしと、このように決意をしていただいて、もしそのように進んでいただいたとしたならば、多くの市民がこれを聞いたときに、それはやめた方がいいぞという方は余りおられないんじゃないだろうかと、こう思うのでございます。そこまで市長ならびに議長が考えていただいているのか、市税の使い方を配慮してくれているのかというような、そういう方向に市民の気持ちも動いていくのではないかなと思うのでございます。  これまでの交際費の使われ方、別に不正とは申しておりません。やはり大きく転換をするような時期もあってもいいんではないだろうかなと、このようにも思っている次第でございます。大きな空に千の風になって吹き渡るように、市民を思う市長、また議長のその心が、市の財政を配慮する心が一陣の風となって彦根市の空に吹き渡るような答弁があるかなと期待をしておりましたけれども、かえって少ないぞというお声もございました。これからも議会ごとにこういうような提言、廃止を含めて見直しの提言もさせていただきたいと思っている次第でございます。一石を投じさせていただく、こういうこともこれからあろうかなと思いますので、よろしくお願いいたします。  この市長交際費につきましては、今お述べになっておりましたけれども、そういう方向でいくんだということであれば、そういう方向でいっていただいても結構でございますが、額でございますとか、そういうところについては、往々にして時代背景を考えて見直していただきたいなと、こういうことも要望させていただきたいと思っております。  その次に、大項目の2でございますが、自立する彦根市へ向けてお尋ねをいたしたいと思います。  獅山市長は、合併をしないという市民意思を尊重して、その方向で市政運営を進めておられますけれども、国の方向は、あくまでも合併による地域の発展でございますが、合併をしないという方向には、自立をしたまちづくりが強く求められる、このようにも思っている次第でございます。公約に沿って種々の施策が推進をされておりますが、財源の確保につきましても、自立に向けての努力を行っていくべき、このようにも思っている次第でございます。私もこれまでにミニ公募債を初めいろいろと財源の確保について提案もさせていただいてまいりました。「財源は自ら稼げ」、このようなことが最近の自治体にも強く求められていると思います。  細項目の1番でございますが、かつて横浜市の広告事業を調査いたしたことがございましたけれども、まさしく「財源は自ら稼げ」という意欲ある内容でございました。本市でも実施されておりますけれども、広報への広告掲載はもとより、税金関係等の通知書、水道料金の通知書、市役所で使用する共通の封筒でございますとか、給与明細書、図書館での図書返却シートなどに多彩な広告事業を展開をしている内容でございました。このようなことも提言をさせていただきまして、本市の財源確保への取り組みにつきましてお尋ねをするものでございます。いかがでございましょうか、お教え願いたいと思います。 199 ◯議長(藤野政信君) 総務部長。 200 ◯総務部長(松岡一男君) 広告事業につきましては、現在、本市ホームページでのバナー広告、「広報ひこね」の広告、および上下水道使用水量のお知らせへの広告掲載を行うなど、自主財源の確保に努めているところでございますけれども、来年度はさらに「広報ひこね」の広告枠の増枠あるいは職員の給料明細への広告掲載を予定いたしております。  経営改革の目的にありますように、「自立、自己責任型の地域経営」を可能とするためにも、議員ご指摘のとおり、「財源は自ら稼げ」「財源は自ら作り出す」を念頭に、厳しい財政事情の中、コスト削減とあわせて、自主財源の確保は非常に重要でありますことから、職員の創意と工夫によりあらゆる部分での新たな財源確保の検討、研究を重ね、前向きに取り組んでまいりたいと考えておりますので、ご理解をお願いいたします。 201 ◯議長(藤野政信君) 9番。   〔9番(山口大助君)登壇〕 202 ◯9番(山口大助君) ありがとうございます。こういう広告事業のみならず、ほかにもいろいろ財源の確保についての手段もあると思いますので、ぜひご努力をしていただきたいなと思っている次第でございます。  大項目の3つ目、「道の駅」の誘致についてお尋ねをいたします。  中項目でございますが、「道の駅」では、運転での休息をとるという目的に加えまして、その地域の特産物ほか、農産物の販売が相まって多くの人々に利用されているところでございます。  細項目でございますが、湖周道路の本市の区間内に「道の駅」の誘致、建設について、県でございますとか、国への要望を求めたいと思いますが、いかがお考えでございましょうか、お尋ねをします。 203 ◯議長(藤野政信君) 副市長。 204 ◯副市長(松田一義君) 「道の駅」につきましては、道路利用者にとりまして、休憩施設あるいは観光などのための地域案内という利便施設でございまして、また、地域側からは、特産品の販売あるいは地域情報の提供による地域経済の活性化を求める経済施設でもございます。  本市におきましても、「道の駅」の設置につきましては、以前より産業全体の振興、道路施策および周辺環境面の観点から協議、検討をしたところでございますが、運営面や広範囲での用地確保等幾つかの課題がございました。  しかし、地域経済の活性化や産業の振興には有効な施策でございまして、湖岸道路を見ますと、米原、旧近江町にございますが、湖南から近江八幡、彦根にかけてはないような状況でございます。一方、沿道サービスとしては、広い駐車場と多様な機能を持つコンビニエンスストアや大型商業施設も進出しております。これら現状を踏まえまして、するとしたら、位置、規模、どのような地域振興施設が考えられるか、いま一度検討を加えていきたいというふうに考えておりますので、ご理解をお願いいたします。 205 ◯議長(藤野政信君) 9番。   〔9番(山口大助君)登壇〕 206 ◯9番(山口大助君) ぜひその方向で検討を進めていただきますようにお願いをいたします。  最後でございますが、大項目の4番、中学校給食の実施につきましてお尋ねをいたします。  中項目でございますが、PFIのコンサルティング会社の選定も決まりました。そして、これから推進をされるところでもございますが、来年度の具体的な事業等につきましてもお尋ねをさせていただきたいと思うところでございます。  細項目でございますが、来年度の具体的な事業につきましてお聞かせを願いたいと思います。 207 ◯議長(藤野政信君) 教育部長。 208 ◯教育部長(礒野治夫君) 現在行っております「(仮称)彦根市学校給食センター整備・運営事業PFI導入可能性調査」の調査結果に基づき、本年度中に本市にとりまして最善な整備・運営手法を決定してまいります。その整備・運営手法には、従来の公設方式による手法、PFI手法、その他に、設計・建設と維持管理・運営事業に分けてそれぞれ一括発注する方式など、設計・建設・運営事業の発注方法や資金調達を市と民間のどちらが行うかによる各種組み合わせの違いによる手法があり、その選択する整備・運営手法によって来年度の事業計画は異なってまいります。  公設による手法を選択する場合には、施設設計の業者を選定し、施設の設計を行い、建設に向けての準備を進めます。  次に、PFI手法を選択する場合には、「民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律」、いわゆるPFI法の定めるところにより事業を進めることとなり、来年度は、実施方針の公表、特定事業の選定、入札公告、事業者選定という段階を踏むことになります。  その他の手法の場合においても、今ほど述べましたそれぞれの手法に類似したものとなり、作業を進めることとなります。ご理解をお願いいたします。 209 ◯議長(藤野政信君) 9番。   〔9番(山口大助君)登壇〕 210 ◯9番(山口大助君) ありがとうございました。いろいろ来年度の事業につきまして、いろんな手法を交えてお話しいただきましたけれども、来年度は大きく中学校給食の事業が進展をするという年度ではないかなと思うのでございますが、2番目でございますが、今後、今おっしゃっていただきました用地の購入でございますとか、施設の建設、担当する事業者の選定でございますとか、そういうところも含めて、中学校給食を実施するに当たり、おおよその事業費として総額どの程度になると見込んでおいでになるかお尋ねをさせていただきます。 211 ◯議長(藤野政信君) 教育部長。 212 ◯教育部長(礒野治夫君) 現在実施中の「(仮称)彦根市学校給食センター整備・運営事業PFI導入可能性調査」において、幾つかの事業範囲、事業期間、事業方式等の組み合わせを検討した上で、本市にとって最善の事業スキームを決定してまいりますので、事業費総額の見込みを説明できる段階ではございません。本年末に調査結果をまとめ、この調査結果を年明けには公表したいと考えており、その時点で事業費総額の見込みも公表してまいりますので、ご理解賜りたいと思います。 213 ◯議長(藤野政信君) 9番。   〔9番(山口大助君)登壇〕 214 ◯9番(山口大助君) ありがとうございます。年明けとおっしゃっていましたね。年明けというのは来年ですかね。来年まで一応お待ちしたいと思いますが、こういうような私が今回質問をさせていただいた一連の内容は、財政の非常に厳しい中での事業をどうするかということでございまして、この中学校の給食もそれは1,000万円、2,000万円の問題ではございません。何十億円でございます。ランニングコストだって、100万円、200万円、そんな問題ではございません。ある日突然、事業費はこれだけかかりますよとドーンと出されて、はい、そうですかといって承諾できるような問題ではございませんので、ある程度見込みのついたところの時点で、総額どのぐらいかかるのかというところは、概算でもそういうような提示をするという、そういうことがやっぱり責任ある事業の進め方ではないかなと思っている次第でございますが、今回、まだ少し時期が早いようでございますが、できれば、これはこの項目に入っておりませんので、殊さらお尋ねする気持ちはございませんけれども、例えば同じような事業を実施しておりますそういうようなほかの例ではこのぐらいかかっているぞぐらいの、参考資料としての答弁もあっていいんではないかなというふうにも思いますが、来年年明けぐらいを一回その時期としてまた議論をさせていただきたい、このように思っている次第でございます。  以上いろいろ質問させていただきました。まことにありがとうございました。  以上でございます。 215 ◯議長(藤野政信君) 暫時休憩いたします。            午前11時23分休憩            午前11時35分再開 216 ◯議長(藤野政信君) 休憩前に引き続き会議を開きます。  15番夏川嘉一郎君。   〔15番(夏川嘉一郎君)登壇〕 217 ◯15番(夏川嘉一郎君) 15番夏川でございます。よろしくお願いします。  私は、今9月の定例会において大項目2つの質問をしたいと思います。よろしくお願いします。  まず、大項目1であります。都市計画マスタープランにかかわるまちづくりについて。  今、まちづくりは変化の時代を迎えていると考えるものであります。都市高度化が促進する中、高層ビルが増え、交通量が増加する等、負の側面が増えております。都市化弊害が生活環境を圧迫してくると、市民もまた当然のことながら、便利さ追求のみならず、文化景観、環境面などの要求を高めることになります。これまた自然の条理ではないかと考えます。  これら諸要求の高まりと地域自立意識の高揚も重なり、市民のまちづくり参加意識の強まりは、時代の流れとなりつつあるのではないかと考えるものであります。今後のあるべきまちづくりの方向を考えるとき、何らかの形での市民参加はもちろんでありますが、市の都合よりも市民、これは主に地域住民を指していますけれども、地域住民の幸せ優先の形でなければならず、それでいてかつ人類の未来をも洞察した深い思考が組み込まれたものでなければならないと考えるものであります。  以上の見解を踏まえて質問に入ります。  まず、中項目の1番でございます。マスタープラン策定について。  策定委員会は、プラン策定の中枢であり、ゆえにより慎重で民主的であるべきであるというふうに考えるものであります。これを踏まえて以下に移ります。  細項目の1、策定委員会のメンバー構成について、構成はどのような基準に基づいてなされたものか。その他にも近隣主要都市、例えば京都とか大津とかいろいろありますけれども、この辺の構成状況も踏まえて質問したいと思います。 218 ◯議長(藤野政信君) 都市建設部長。 219 ◯都市建設部長(中辻源壽君) 彦根市都市計画マスタープラン策定委員会の委員構成につきましては、彦根市都市計画マスタープラン策定委員会設置運営要綱において、学識経験者3人、行政機関職員1人、市長が指名する者2人、各種団体推薦5人および公募による住民代表7人以内の計18人以内と定めております。  なお、近隣の大津市、草津市および栗東市の状況につきましても同様で、人数にはばらつきがありますが、学識経験者、各種団体代表および住民代表にて構成をされております。  以上でございます。 220 ◯議長(藤野政信君) 15番。   〔15番(夏川嘉一郎君)登壇〕 221 ◯15番(夏川嘉一郎君) ありがとうございます。ただ、先に質問しましたように、この構成基準は何に基づいてなされたのか、あるいは、一応成り行き上、当初のことですので、均等にバランス的に決められたのか、これをお伺いしたい。 222 ◯議長(藤野政信君) 都市建設部長。 223 ◯都市建設部長(中辻源壽君) 先ほどご答弁申し上げましたとおり、設置運営要綱というのをまずつくりまして、できるだけ広く学識経験者の方も含めまして、また後の質問にも関係いたしますが、地域の代表の方、こういった方、各中学校区から1人ずつ合計7人の方にご参加をいただいております。そういった中でご意見をちょうだいしながら、マスタープランをまとめたということでございます。ご理解をいただきたいと思います。
    224 ◯議長(藤野政信君) 15番。   〔15番(夏川嘉一郎君)登壇〕 225 ◯15番(夏川嘉一郎君) ありがとうございます。初めのことですので、常識に基づいて決められたなというふうにうかがえます。別に方程式で決めているわけじゃないので、それで結構でございます。  2番に移ります。  策定段階での地域住民参加について。これは大事な点でございますので、地域民主化の時代であります。現状の策定委員会構成では、該当地域住民の声が反映されにくいのではないか、この点について見解を伺いたい。 226 ◯議長(藤野政信君) 都市建設部長。 227 ◯都市建設部長(中辻源壽君) 今ほどご質問にお答えをいたしましたように、18人の委員のうち7人が公募による住民代表の委員であり、市内の7中学校区から各1人ずつを選出いたしております。  また、この委員の声だけではなく、計6回の委員会の議事録を広報およびホームページにて公表し、広く市民に意見および提案を求めるとともに、各自治会を通じ、約1,300人を対象にアンケートを実施し、市民の意見や意向を把握するなどの住民参加を図っております。ご理解をいただきたいと思います。 228 ◯議長(藤野政信君) 15番。   〔15番(夏川嘉一郎君)登壇〕 229 ◯15番(夏川嘉一郎君) 先ほどから私が質問したいのは、その該当地域の住民の意見をいかに重視するかということでございます。日本の町なり村々というのは、村というのは昔の呼称ですけれども、時の支配者が城下でつくった町もありますけれども、自然発生的にできた村もたくさんあります。その時代は、うちの在所はどうのこうのという村意識が強く、そういう何もかもほとんどという、戦国時代からいろいろずっと歴史をたどりますと、自主活動がかなり盛んであったと。今は時代が変わりまして、中央がすべて支配するまちづくりができた。しかし、また最近地方の意識が変わってきました。地方自立意識というものが高まってきました。これが時代の流れではないかというふうに考えます。  今のご答弁ですけども、今の策定プランは非常に民主的なように感じますけれも、やはり地方が抜けているんじゃないか。できましたら、この策定委員会、当初の中に該当地域の住民を入れることはできないか、この点改めてお尋ねしたい。 230 ◯議長(藤野政信君) 都市建設部長。 231 ◯都市建設部長(中辻源壽君) 該当地域住民のそういった選択というんですか、選ぶ基準というのは非常に難しいとは思いますが、ただいま議員ご指摘のように、まちづくりの形態というのはやはり徐々に変わりつつあります。以前こういった席でもご答弁を申し上げましたが、地域住民自らがそういった地域づくりに立ち上がる、そういった時代が来ているのではないかなというふうにも考えます。  このマスタープランは、その基本となる基本計画と申しますか、中軸をなす、そういった計画をつくるものでございます。したがいまして、先ほど申しましたアンケートを実施したり、広く市民からそういった意見を聞くような形で今回は進めさせていただいたわけでございますので、その点ご理解をいただきたいというふうに思います。 232 ◯議長(藤野政信君) 15番。   〔15番(夏川嘉一郎君)登壇〕 233 ◯15番(夏川嘉一郎君) もっともな意見だとは思うんですけども、次の時代の流れを洞察するときに、地域がつくる、地域が主体となるまちづくり、このプランの中の終わりの方にも「市はサポート役に将来は回るべき形が望ましい」というようなこともちょっと書いていましたけども、やはりそういう方向に向かって何らかの改正をしていかなあかんのと違うだろうかと、このように考えます。  それから、ホームページとか、できたプランを各地域に見せるような形もとられておるようでございますけども、できたものを見せて、これはどうやと地域の住民に見せても、それはしようがないなというふうにあきらめが先行する。やはり策定段階で何らかの地域の参加、これはぜひ考えてもらいたいなというふうに考えますが、どうでしょうか、もう一度尋ねます。 234 ◯議長(藤野政信君) 都市建設部長。 235 ◯都市建設部長(中辻源壽君) 都市計画マスタープランに地域の意見をという、そういうことでございます。確かに地域の意見をどのような形でこのマスタープランに生かせるかというのは、担当といたしましても真剣に考えたわけでございます。今回こういった中学校区の住民代表の方を委員の中にお願いをいたしまして、広く意見を求めたわけでございます。しかしながら、この都市計画マスタープランといいますと、やはり専門的なそういった知識も必要でございますし、個々の地域の発展よりも市全体の発展、まちづくりをどうしていくかと、こういった建設的なご意見をちょうだいするというような形で進めましたので、そういった具体的なまちづくりに対する提案はなかなかいただけなかった。中には、そういったことでご発言いただいた方もいらっしゃるわけでございますが、そういったご意見をちょうだいしながら、今回の場合はアンケートも実施をいたしましたし、こういった市のつくったプランに「いかがですか」というような形で問いかけもさせていただきましたので、私は住民の意見が十分反映されているプランであるというふうに自負をいたしております。よろしくお願いいたします。 236 ◯議長(藤野政信君) 15番。   〔15番(夏川嘉一郎君)登壇〕 237 ◯15番(夏川嘉一郎君) いろんな民主的な形でやっているという回答でございましたけども、私から見れば、やっぱり中央支配の考えが出ているなというふうに考えます。これはいつまでもこんなやりとりをしていても時間がかかりますので、できれば、今後はそういう地域の声を生かすような方策を検討していただきたいというふうに考えます。  次に移ります。  中項目2番でございます。策定プラン中、土地利用設定面での一部変更について。  例えばプラン中、土地利用設定の方針の中で、該当地域住民が利用地変更を求めた場合の対応についてでございます。  細項目1、都市づくり基本方針中、土地利用地設定の変更について。  地域住民が、例えば、プランの中の30ページでございますが、ピンク地(商業地)をイエロー地(住宅地)、これは例でございますけども、変更を求めた場合、変更は可能だと思うけども、できるであろうかというふうに、それを質問したい。 238 ◯議長(藤野政信君) 都市建設部長。 239 ◯都市建設部長(中辻源壽君) 住民が土地利用の変更を求めた場合の対応について、基本的な考え方についてお答えをいたします。  例えば、ただいま議員ご指摘のように、商業系、ピンクとおっしゃいましたが、商業系から住居系、イエローでございますが、住居系の用途地域へ土地利用の変更をする場合、都市計画の変更手続きに基づく必要がございます。  手続きには、変更を必要とする理由、現状の土地の利用状況、都市計画マスタープランにおける土地利用計画等に照らし、市民の意見等をお聞きした上で、都市計画審議会での審議を経て行うことになりますので、ご理解をお願いいたします。 240 ◯議長(藤野政信君) 15番。   〔15番(夏川嘉一郎君)登壇〕 241 ◯15番(夏川嘉一郎君) 都市計画審議会という機関にかけて、多数決か3分の2か知らんけども、それでOKならいけると、こういうことですね。憲法でも3分の2、賛成が多ければ変わりますので、これはいろんな手続もありますけども変更可能だと思います。そういうふうに受け取ってよろしいですか。ありがとうございます。  それでは、次に移ります。  中項目の3番でございます。景観にかかわる建築物規制について。  高層建築の建設が技術的に非常に容易になったために、その建設時、住民とのトラブルが頻発。文化都市彦根にとって今後の大きな課題ではなかろうかということで、規制問題についてであります。  細項目の1、彦根城周辺(歴史景観地区)、「景観核」というふうに言ってもいいですが、景観地区での建築物規制についてお聞きしたい。  彦根城周辺は歴史景観核となっており、建物規制がされているとのことでございますが、これは当然でございますけども、規制の具体的な内容についてお聞きしたい。これは高さ制限と、それ以外に何か制限・規制の対象があるかどうか、その辺も含めてお聞きしたい。 242 ◯議長(藤野政信君) 都市建設部長。 243 ◯都市建設部長(中辻源壽君) 本市では、ことし6月に策定をいたしました彦根市景観計画で、彦根城を中心とする周辺地域約400ヘクタールの区域につきまして、城下町景観形成地域として指定をいたしました。さらに、地域の特性に応じた6つの地区を設定いたしております。  具体的な規制の内容でございますが、今ご指摘の建築物の高さ、それ以外には形態、色彩、敷地の緑化について規定をいたしております。  建築物の高さにつきましては、6つの地区の特性と都市計画の用途地域の指定の状況などに考慮した高さとするため、10、12、15、20、30と区分をいたしております。  形態にありましては、10分の3から10分の5、いわゆる3寸勾配から5寸勾配のある屋根を設けることといたしまして、その色彩は、歴史的景観に調和するよう落ち着いた色彩の数値範囲、明度とか彩度とかあるわけでございますが、こういった色彩の数値範囲を示しております。  敷地の緑化につきましては、敷地の空地面積に対しまして、30%以上の緑化を行うよう定め、これらの基準に沿った建築計画で届け出を求めているということでございます。 244 ◯議長(藤野政信君) 15番。   〔15番(夏川嘉一郎君)登壇〕 245 ◯15番(夏川嘉一郎君) ありがとうございます。  次に、細項目の2番に移ります。  歴史景観地区(彦根城周辺)、今のところでございますが、以外での建築物規制について。  景観地区以外の地域でも、そこに住む住民にとっては、そこが市の中心であります。地域住民の建築物規制要求があった場合、これはどういうふうに対応されるのか見解を伺いたい。 246 ◯議長(藤野政信君) 都市建設部長。 247 ◯都市建設部長(中辻源壽君) 城下町の景観形成地域以外では、ほかに4つの景観形成地域を指定しておりまして、それぞれに景観形成基準を設け、建築物等の計画がある場合は、基準に沿った届け出を求めております。  また、景観形成地域以外につきましては、市内全域を3つの景観ゾーンに分けまして、それぞれに景観形成基準を設け、大規模な建築物を行為を対象に届け出を求め、指導・助言を行っているところでございます。  今後、地域住民より建築物規制の提案等がある場合には、法に基づく建築協定制度や地区計画制度などの趣旨を踏まえ、その提案にふさわしい方法で規制・誘導できるよう対応してまいりたいと考えております。 248 ◯議長(藤野政信君) 15番。   〔15番(夏川嘉一郎君)登壇〕 249 ◯15番(夏川嘉一郎君) 今のご答弁でもう一遍確認したいんですが、今の城周辺以外の3つの地区以外のところでも、申し出があればそれなりにいろんな法に照らして検討する可能性があると、こういうことでよろしいんでしょうか。 250 ◯議長(藤野政信君) 都市建設部長。 251 ◯都市建設部長(中辻源壽君) 特に、議員ご指摘の高さの関係が中心になっておると思いますが、地域住民の方より、そういった建築物規制のご提案がある場合は、実は法に基づくそういったものでしか建築物の高さ制限はできないということになってございます。1つには、先ほど申しました建築基準法に基づきます建築協定あるいは地区計画、こういった制度が法に定められておりまして、その法に基づく規制をすることは可能であるということをご答弁申し上げたわけでございますので、それはやはり地域住民の合意、建築協定などは100%の合意が必要でございますし、そういった形でまちづくりをしていただくということは可能であるということをご答弁を申し上げたわけでございます。 252 ◯議長(藤野政信君) 15番。   〔15番(夏川嘉一郎君)登壇〕 253 ◯15番(夏川嘉一郎君) くどいようですが、もう一度確認したい。変更を申請する場合は、住民の100%というふうに今回答されましたけども、これは100%でなければいかんのですか。 254 ◯議長(藤野政信君) 都市建設部長。 255 ◯都市建設部長(中辻源壽君) ただいま例に挙げました建築基準法の建築協定というのは、建築基準法第69条に定められておるわけでございますが、これはそのエリアの方の100%合意でございます。 256 ◯議長(藤野政信君) 15番。   〔15番(夏川嘉一郎君)登壇〕 257 ◯15番(夏川嘉一郎君) ありがとうございます。  次に移ります。  細項目の3番でございます。全市高層建築物規制、条例設定化について。  文化都市彦根といつも自認されている当市であります。もちろん地域によって高さを求める差はあると思うんですけども、これは全市条例化を、今後の彦根を考える上で世界遺産の話もありますし、検討すべき課題と考えますが、見解を伺いたいと思います。 258 ◯議長(藤野政信君) 都市建設部長。 259 ◯都市建設部長(中辻源壽君) 高層建築物を規制するには、都市計画法第9条に基づく高度地区の指定を行うということによって可能となります。  高度地区は、都市計画用途地域内において市街地の環境を維持し、または土地利用の増進を図るため、建築物の高さの最高限度または最低限度を定めるものとして、特に歴史的景観の形成を進める地域や住環境等の保護を目的とした地域などに対しまして高度地区の指定を行うものであり、市全域を対象として指定を行うことは想定をいたしておりません。  また、その他の方法といたしまして、法令による、先ほど申しました建築協定やあるいは地区計画制度、景観地区により規制を行えますが、これらの制度は、地域住民の合意形成が要件となることから、限られた地域での規制となります。  なお、自主条例によります高層建築物の立地規制は、これはできませんので、ご理解をいただきたいと思います。 260 ◯議長(藤野政信君) 15番。   〔15番(夏川嘉一郎君)登壇〕 261 ◯15番(夏川嘉一郎君) ありがとうございます。これで、大項目1番は終わります。  次に、大項目2番に入ります。  人権施策の今後の取り組みについて。  「ひこね21世紀創造プラン」、これを参考にしております。人権問題は、今回は特に同和対策を考えておりますが、市政の重要課題であり、ために各種の施策が施行され、大きな改善成果を見るに至ったが、人権意識理解度の点でまだ課題が残っている。今後は課題解消のため創意工夫を凝らした施策の実施を検討していくとあります。まさに同感であります。事は人間の尊厳にかかわる問題であり、全力を挙げ、効果的施策を検討すべきと考えるものであります。  以上の考えに立って、下記伺います。  中項目の1番、今後の施策の方向について。  以上の見解を踏まえ、今後の政策の方向、取り組み方についてであります。  細項目の1番、市民意識改善方法について。  今後は、具体的に、先の大項目2番のところでいろいろ取り組みについてしゃべりましたけども、それを踏まえてどのような教育方法、啓発方法を検討しておられるのか伺いたい。 262 ◯議長(藤野政信君) 市民環境部長。 263 ◯市民環境部長(野瀬 毅君) 本市におきましては、市民の人権意識の高揚を図るため、学校や企業、地域社会などあらゆる場と機会をとらえ、さまざまな人権教育、人権啓発活動に取り組んできているところでございます。  これまで、幼児期からの一貫した人権教育や企業内同和教育、地区別懇談会、学区別市民学習会、また在宅での学習としての人権問題通信講座などさまざまな取り組みを行ってきているところでございます。  昨年実施をいたしました「人権に関する市民意識調査」結果によりますと、参加したことがある講演会や研修会等の内容を年齢別に見てみますと、年齢層が高くなるほど地区別懇談会など地域における研修会等への参加頻度が高くなる傾向にある一方、年齢層が低くなるほど職場や職域での研修会等への参加頻度は高くなる傾向にございます。また、自分が同和問題にかかわった場合にとる態度を年齢別に見ますと、年齢層が低くなるほど差別を克服しようとする意識が高い傾向がございます。  こうした結果から、40歳代以上で参加頻度の高い地域啓発、20歳代、30歳代も含めてすべての就労者が参加対象となる企業啓発、そして園児や児童・生徒を対象とする学校等における人権教育は、いずれも有効かつ重要であるということがうかがえます。  また、これまで以上に教育や啓発をすべき分野につきましては、「子どもの人権問題」「高齢者の人権問題」「障害のある人の人権問題」に特に多くの回答が集まる一方、その他さまざまな人権問題にも幅広く回答が集まってまいりました。今後の啓発活動の内容につきましては、「考えさせる」「より多様性を持たせる」あるいは「より明るく親しみやすい」ものとすることが望まれているというふうに考えております。  今後におきます教育の手法や啓発方法につきましては、こうした意識調査の結果等を十分に踏まえまして、あらゆる人権問題を対象に、多様で明るく親しみやすい、また考えさせる内容とするため、例えばワークショップなど参加型の啓発やインターネットを活用した啓発など、さまざまな手法について研究し、できる限り取り入れてまいりたいと考えておりますので、ご理解を願います。 264 ◯議長(藤野政信君) 15番。   〔15番(夏川嘉一郎君)登壇〕 265 ◯15番(夏川嘉一郎君) ありがとうございます。非常に工夫されたきめ細かな施策を推進しようとされているというふうに考えて安心いたしました。  中項目の2番に移ります。
     市民意識改善方法の新たな展開について。  社会の意識内部を凝視するに、社会風土の中に滞留する差別意識には、例えば、今は組織社会でございます。組織体の中でございますが、権力の有無、出生の違い、貧富の差等々によるものが見られます。いずれも社会的強者が弱者を侮蔑する気風であり、そこに言葉が使い分けられ、差別感を一層助長する。このように差別の温床が社会風土の中に内在するのである。この問題を解消していくことこそ、人権問題を解決していく上でのキーポイントではと考えるものであります。以上の見解から、社会の意識、内面まで浸透し、不具合な意識を洗い流していく強力な人間平等をうたう理念普及運動に新施策の方向を見出すべきではないかというふうに考えるのであります。このことを踏まえて質問したいと思います。  細項目の1番でございます。ノーマライゼーションの理念運動の推進について。  これは社会福祉用語でございますが、人間の平等性をうたった理念運動として世界に広まりつつあります。これは非常に参考にすべき運動ではないか。つけ加えますと、アメリカでは人種平等をもこの中に含めている、拡大されていると、こういうことでございます。見解を伺いたいと思います。 266 ◯議長(藤野政信君) 市民環境部長。 267 ◯市民環境部長(野瀬 毅君) 「ノーマライゼーション」につきましては、1950年ごろ、デンマークにおきまして施設に隔離された知的障害の子どもたちを地域に帰すという目的を持った親の運動から始まったものですが、その後、障害がある人もない人も、高齢者も若者も、ともに住み、ともに生活できる社会こそが当たり前の社会であるという、社会福祉の基本理念として世界中に広がってきております。  この理念は、本市が目指します「人権が尊重され、誰もが安心して暮らせる福祉のまちづくり」の実現に向けた取り組みと考えを一にするものであり、本市におきましても、この理念に基づくさまざまな施策を総合的、体系的に実施しておりますので、ご理解賜りますようお願いをいたします。 268 ◯議長(藤野政信君) 15番。   〔15番(夏川嘉一郎君)登壇〕 269 ◯15番(夏川嘉一郎君) ありがとうございます。  最後になりますけども、細項目の2番に移ります。  人権施策を推進していく上での施策二面性について伺います。  現状の施策は、先に言われましたいろんな今までの施策を創意工夫しての施策でありますが、多くの成果を残してきたものであり、改善工夫を加えこれは続行すべきである。またそれに重ねて、今の新理念運動、人間平等性を高らかにうたった新理念運動を強力に展開すべきではないか。先に私が冒頭に読みました社会内部に存在するいろんな差別、今まで皆さんは気がついたかつかんか知らんけども、組織内部とか貧富の差とかいろんな差別があります。そういう差別の一つ一つに浸透していって、それを洗い流す、そういう強力な理念運動を展開すべきではないかと考えます。見解をお伺いしたい。 270 ◯議長(藤野政信君) 市民環境部長。 271 ◯市民環境部長(野瀬 毅君) 我が国におきましては、昭和40年(1965年)の「同和対策審議会答申」におきまして、同和問題の解決は国の責務であり、国民的課題であるという認識のもと、数次にわたる特別措置法に基づくさまざまな対策が講じられてまいりました。  本市におきましても、昭和47年(1972年)に同和対策長期計画を定め、同和対策を市政の重要課題として、各種事業と教育・啓発の推進を図ってきた結果、同和地区の生活環境の改善整備を中心とする事業は、所期の目標に沿って相当の成果をおさめてまいりましたが、差別事象の発生など今なお解決すべき課題が残されております。  平成9年(1997年)に国において取りまとめられました「人権教育のための国連10年国内行動計画」の中で、同和問題だけではなく、女性や子ども、高齢者、障害者、外国人などあらゆる人権問題解決への取り組みが必要であると認識されるようになり、本市におきましても平成10年には、「人権が尊重されるまち彦根をつくる条例」を施行し、市民と行政が一丸となり、すべての人の人権が尊重される社会を目指し取り組みを進めてまいりました。  こうしたことから、本市におきましては、引き続き同和問題解決への取り組みを積極的に進めるとともに、その成果をあらゆる人権問題解決に向けて広め、深めることが重要であるというふうに考えておりますので、ご理解を賜りますようお願いをいたします。 272 ◯議長(藤野政信君) 15番。   〔15番(夏川嘉一郎君)登壇〕 273 ◯15番(夏川嘉一郎君) ありがとうございました。かなり熱の入った答弁をいただきました。今後ともどうかよろしくお願いします。  以上をもちまして、私の質問を終わります。 274 ◯議長(藤野政信君) 暫時休憩いたします。            午後0時12分休憩            午後1時15分再開 275 ◯議長(藤野政信君) 休憩前に引き続き会議を開きます。  7番渡辺史郎君。   〔7番(渡辺史郎君)登壇〕 276 ◯7番(渡辺史郎君) 私は、9月定例会におきまして、大きく分けまして2点につき質問をいたします。理事者の皆さんの明快なるご答弁をよろしくお願いを申し上げます。  まず1点目でございますが、本市における山林の現状をお尋ねいたします。  中項目の1番でございますが、集中豪雨による被害の実態をお尋ねいたします。  ことしも全国各地で地震、集中豪雨等が多発し、大きな被害が発生いたしております。彦根市におきましても、7月12日、集中豪雨に見舞われたところであり、市内各地において住宅また道路が冠水し、農地におきましても農作物の冠水による被害、特に大豆において冠水のために発芽不良という被害が出ております。また、山林においても、土砂崩れによる災害が発生しているとお聞きいたしておりますが、この7月12日の集中豪雨につきましては、きのう、おとといにも住宅地等々の浸水について出ておりますが、私は山林の土砂災害についてお尋ねをいたします。  まず、1番目でございますが、市内の山林の崩落が確認されておると思いますが、その場所と崩落の規模をお尋ね申し上げます。 277 ◯議長(藤野政信君) 産業部長。 278 ◯産業部長(尾本吉史君) 7月12日の集中豪雨によります崩落した場所でございますけれども、2カ所を確認いたしております。1カ所が稲里町北小路の延壽寺裏の山腹で、延長15、高さ30が崩落、さらにもう1カ所といたしまして、仏生寺町地先の林道滝谷武奈線の沿線において、延長15、高さ12が崩落いたしております。 279 ◯議長(藤野政信君) 7番。   〔7番(渡辺史郎君)登壇〕 280 ◯7番(渡辺史郎君) それでは、2番目でございますが、いろいろな山崩れの原因があろうと思います。原因は雨ということでございますが、主たる原因ですね、それはどういうものであるのかお尋ねいたします。 281 ◯議長(藤野政信君) 産業部長。 282 ◯産業部長(尾本吉史君) 崩落の原因につきましては、いずれの被災箇所におきましても地滑りを起こしやすい土質でありますが、主たる原因は、稲里町地先におきましては7月12日の最大時間雨量37mm、仏生寺町におきましては7月14日の最大24時間雨量71mmという局地的な集中豪雨での異常出水により流水が集中し、斜面が浸食を受け、土砂が流出・崩壊に至ったものと考えております。 283 ◯議長(藤野政信君) 7番。   〔7番(渡辺史郎君)登壇〕 284 ◯7番(渡辺史郎君) この山崩れですけれども、再度このようなことがほかにも起こるし、現在のところでも起こる可能性が大きいわけでございますが、今、2カ所崩落したということでございますが、復旧工事が早く望まれるわけですけれども、その復旧の計画をお尋ねいたします。 285 ◯議長(藤野政信君) 産業部長。 286 ◯産業部長(尾本吉史君) 稲里町地先の災害復旧につきましては、県が環境防災林事業により来年度に復旧工事を予定していただいているところでございます。  仏生寺町地先の災害復旧につきましては、本市議会定例会で補正予算をお願いしているところであり、年度内完成を目指しております。 287 ◯議長(藤野政信君) 7番。   〔7番(渡辺史郎君)登壇〕 288 ◯7番(渡辺史郎君) まず、いずれにいたしましても、一日も早く復旧していただきたいということをお願いしておきます。  今、このように集中豪雨があったわけでございますが、土砂災害特別警戒区域での災害の発生といいますか、起こりそうなところはなかったのかお尋ねを申し上げます。 289 ◯議長(藤野政信君) 都市建設部長。 290 ◯都市建設部長(中辻源壽君) 現在、彦根市においては、「土砂災害防止法」に基づき指定を受けました「土砂災害特別警戒区域」は26カ所ございますが、これらの区域で7月12日の集中豪雨による災害が発生したという報告はございませんでした。 291 ◯議長(藤野政信君) 7番。   〔7番(渡辺史郎君)登壇〕 292 ◯7番(渡辺史郎君) このように、土砂災害の特別警戒区域に指定されている地域の土砂災害防止施設が急がれるわけでございますが、現況と今後の取り組みについてお尋ねをいたします。 293 ◯議長(藤野政信君) 都市建設部長。 294 ◯都市建設部長(中辻源壽君) まず、「土砂災害防止法」でございますが、これは、土砂災害から人命を守るため避難体制の整備を図る等ソフト対策を目的とするものでございます。  一方、土砂災害の防止・軽減を図るためのハード対策といたしましては、現在のところ「急傾斜地法」に基づき「急傾斜地崩壊危険区域」に指定し、擁壁等の施設整備をされた箇所が13カ所、「砂防法」に基づき「砂防指定地」に指定し、施設整備された箇所が16カ所ございます。  このように、土砂災害を防止・軽減するための施設等のハード対策につきましては、「土砂災害警戒区域等の指定」とは別に、さらに「急傾斜地崩壊危険区域」あるいは「砂防指定地」の指定を行い、施設整備の計画を樹立していく必要がございます。  今後は、地域の住民の皆さんのご要望等を伺いながら、ソフト・ハードの両面から取り組みが必要であると考えております。  しかし、ハード面の施設整備をするには、完成までに相当の年月と多額の費用が必要でありますので、ご理解賜りますようお願いをいたします。 295 ◯議長(藤野政信君) 7番。   〔7番(渡辺史郎君)登壇〕 296 ◯7番(渡辺史郎君) これも今部長がおっしゃいましたとおり簡単にいくものではないと思われますが、やはり危険な場所に指定されておるということでございますので、できるだけ早く対策をといいますか、施設を急がれるようによろしくお願いを申し上げます。  続きまして、中項目の2番でございますが、カシノナガキクイムシという長ったらしい名前の虫でございますが、それによる樹木の被害について、また、その対応についてお尋ねを申し上げます。  最近、市内の山林を見渡しますと、この暑いのに早くも紅葉したかなと思うほど、勘違いするような光景が方々の山で見られるわけでございます。すなわち、大きな木が枯れているのが最近特に目立つようになってまいりました。私自身も、ああ、マツクイムシがまたひどくなってきたのかなと思っておりましたが、どうも違う。原因を聞いてみますと、カシノナガキクイムシ、以下「カシナガムシ」と申し上げますけれども、そういう虫が特にカシ・ナラ類の幹に入り込んで木を枯らしているとのことでした。  この木は、昔ですと、かつて炭とか割り木とか、いろいろな生活に密着した木でよく使われておりましたが、現在では燃料革命によりまして次第に使われなくなり、多くの木がますます大木となっております。このカシやナラは、いわゆるドングリ、またシイの実と、私どもが子どものときにはよくとりに行ったものでございますけれども、多くの市民に親しまれる木でもあります。このため、杉やヒノキなど人工林のみならず、カシやナラなどの広葉樹についても次世代に引き継いでいくためには、また防災面から考えても、このカシナガムシの被害対策は重要な課題であると考えております。  以下質問をさせていただきます。  1番目に、彦根市内における山林のカシ・ナラ類のカシナガムシによる被害実態についてお尋ねいたします。 297 ◯議長(藤野政信君) 産業部長。 298 ◯産業部長(尾本吉史君) 被害実態につきましては、数年前に鳥居本地域の森林で被害が確認され、現在は市内のほぼ全域においてナラ類の枯れ木が見受けられ、特に鳥居本地域から正法寺町・野田山町に及ぶ山林に被害が拡大している状況でございます。 299 ◯議長(藤野政信君) 7番。   〔7番(渡辺史郎君)登壇〕 300 ◯7番(渡辺史郎君) 里山のカシ・ナラ類が大量に失われれば、動物にとっても環境が異変し、いろいろな動物がすんでおりますが、重要な食料となるドングリ類までが不足するということになるわけでございます。はたまたそういう動物による被害が増えるということは、平地に出てくるということになりかねません。そういうことで、この木の枯れ死問題を市として高く位置づける必要があると考えますが、当局のお考えをお示ししていただきたいと思います。 301 ◯議長(藤野政信君) 産業部長。 302 ◯産業部長(尾本吉史君) カシノナガキクイムシが幹に進入する樹種、木の種類でございますが、数十種類とされており、枯れますのは、ナラ類やシイ・カシ類などのブナ科の樹種と言われております。その他の樹種においては被害が及ぶ可能性は低いと言われておるところでございます。  さらに、被害を受ける木につきましては、老齢木、大変年をとった木に多く見られることから、カシやナラの樹木が全滅するものではなく、ドングリ等を食料とする野生動物の食料の欠乏にただちにつながるものではないと考えておりますので、よろしくお願いいたします。 303 ◯議長(藤野政信君) 7番。   〔7番(渡辺史郎君)登壇〕 304 ◯7番(渡辺史郎君) 今、部長がおっしゃったとおり、全滅するというようなおそれはないと私もお聞きいたしておりますが、あれほど枯れてくると、近辺に住んでおられる方は心配をされるわけでございます。このように集団枯れ死に対して、今おっしゃったように代替樹が急に回復する見込みは低いと考えます。集中豪雨等発生した場合、このカシ・ナラ類の枯れ死は、自然林においてもやがて保水力の低下を招き、土砂災害も起こしかねないと思いますが、いかがでしょうか、お尋ねいたします。 305 ◯議長(藤野政信君) 産業部長。 306 ◯産業部長(尾本吉史君) 先ほどもお答えいたしましたように、カシノナガキクイムシが幹に進入する樹種は数十種類に及びますが、枯れる木につきましては、ナラ類やシイ・カシ類などブナ科の老木を中心とした樹種だけであり、すべての樹木に被害が出るわけではなく、山林全体に影響を与えるものとは考えておりません。ご存じのとおり、森林は降った雨を一時的に保水し、時間をかけて徐々に水を下流へ流していくという大切な機能を有しておりますが、そうした機能がこのことにより大きく阻害されるとは考えていないところでございますので、よろしくお願いいたします。 307 ◯議長(藤野政信君) 7番。   〔7番(渡辺史郎君)登壇〕 308 ◯7番(渡辺史郎君) 現在までに市または滋賀県としてカシナガムシの対応と、今後の対策があればお答えいただきたいと思います。 309 ◯議長(藤野政信君) 産業部長。 310 ◯産業部長(尾本吉史君) 県におきましては、カシノナガキクイムシの駆除事業と予防事業という2つの補助制度が平成18年度から始まっており、本市ではこれまで本補助事業を利用した事例はございませんが、森林所有者等へこの制度の利用を呼びかけてまいりたいと考えております。  また、本市における関連した取り組みといたしましては、「里山リニューアル事業」を活用し、昨年度、荒神山地区1ヘクタールの森林の整備を行う中で、カシノナガキクイムシによる枯れた木の除去等を行ったところでございます。平成19年度、今年度でございますが、昨年度に引き続き2ヘクタールの「里山リニューアル事業」を実施する予定をしておりますので、よろしくお願いいたします。 311 ◯議長(藤野政信君) 7番。   〔7番(渡辺史郎君)登壇〕 312 ◯7番(渡辺史郎君) 今、昨年1ヘクタール、ことし2ヘクタールという、山のことですので、細かい範囲のことであったと思いますが、私の時代は災害が、その木が枯れたままほうってあるわけですので、大変大木ですので、松と違って相当、またその木が倒れたりしてくる。そのすそには人家があるわけですので、そういうところが市内にもたくさんあろうと思います。大変危険であるということと同時に、土砂災害が起こりかねないと非常に心配しておりますので、その点またひとつよろしくお願い申し上げたい、このように思っております。  5番目ですけれども、今、築城400年祭でいろいろ盛り上がって、市民皆さん、また当局の皆さんのご努力によりまして大きな成果を上げております彦根城、その彦根城の城山においてのカシナガムシによる被害は発生していないのでしょうか、お尋ねいたします。 313 ◯議長(藤野政信君) 産業部長。 314 ◯産業部長(尾本吉史君) 彦根城内では、黒門や裏山道、それから管理用道路等において前述の樹木が生息しておりますが、その一部において被害を受けていると専門家から伺っております。  今後、樹木医等の専門家から指導を受けて、その対応に努めてまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。 315 ◯議長(藤野政信君) 7番。   〔7番(渡辺史郎君)登壇〕 316 ◯7番(渡辺史郎君) 特別、彦根城につきましては、観光地といいますか、彦根にとって大変重要なところでございますので、この対策は怠らないようにしていただきたいなと、こう思っております。  次に移ります。
     中項目の3番でございますが、鳥獣害対策についてお尋ねをいたします。  鳥獣害対策につきましては、当局におかれましても平素より真剣に取り組んでいただいていることは重々承知いたしております。平素のご苦労に対して敬意を表するところでございます。今回、特にイノシシの対策に関して質問をさせていただきますので、よろしくお願いいたします。  市内では、鳥居本から野田山にかけ、また鈴鹿山麓、南は荒神山にかけまして、檻または柵の設置対策等々、いろいろなことを講じていただいております。が、一向に有効な成果というものが見受けられない、一時的なものと私は思っております。農作物の被害につきましても、減少した、ないなと思っておると、次の年には被害が出ておるというのが現実でございますが、これは私のところですけれども、一時的に止まってもまたすぐ出てくる。今既に家の端まで出てきておるわけでございますが、そのようなことの繰り返しということになっております。いろいろ芋とか何とか掘られておるというのも現実でございますし、裏の荒神山の方に行きますと、曽根沼、今は梨の収穫真っ最中でございますけれども、その梨園にもやはりまた入っておるというのが現実でございます。  そういうことで、被害等々は余り聞いておりませんけれども、朝早く収穫に行き、暗くまで収穫されておるので、気持ち悪いというようなこともたびたびあるわけでございますし、また、最近、旭森地区の鞍掛山のふもとにも出ておるということだそうでございます。特に鞍掛山のふもとにつきましては、住宅が密集しておるところも近くにあるわけでございますので、また住民、市民に不安を与えるものと思います。そのようなことを背景にいたしまして、お尋ねをいたします。  1番目、檻または柵を設置していただいているところで農作物への被害が一向に絶えない、その原因はどこにあるのかお尋ねいたします。 317 ◯議長(藤野政信君) 産業部長。 318 ◯産業部長(尾本吉史君) 一般的に鳥獣による被害が発生いたします背景には、収穫しない野菜が放置されたり、果樹、雑草などが農地周辺に、鳥獣のえさ場となる環境が数多くあり、さらに野生鳥獣の個体数の増加、また一方で狩猟される方の高齢化・減少、山間部においては効果的な駆除が実施できない地域が増えていること等々があり、十分な捕獲ができないというのが要因であろうかと存じます。 319 ◯議長(藤野政信君) 7番。   〔7番(渡辺史郎君)登壇〕 320 ◯7番(渡辺史郎君) 新しい要因といいますか、そういうことは余りない、今までからのことではございますが、地域住民の皆さんに対策といいますか、そういうことを最小限に食い止められるのか、専門的な指導といいますか、そういうことはなされてきたのか、なされておるのか、お尋ねいたします。 321 ◯議長(藤野政信君) 産業部長。 322 ◯産業部長(尾本吉史君) 鳥獣の被害対策でございますけれども、防止柵あるいは檻の設置というハード的な対策が有効でありますが、一部的な点での対策となり、全体としての被害軽減効果は低く、地域全域の被害の軽減を行うためには、地域ぐるみによる面的対策で取り組んでいただくことが重要であろうと存じます。  こうしたことから、鳥獣害対策は集落営農の一環としてとらえ、集落全体の農家も非農家も参画する自治会などの組織で取り組んでいただく必要があると考えております。  具体的な策といたしましては、技術指導者など地域で活躍する人材を育成し、地域ぐるみ対策へ誘導していくことが大切であると考えております。  現在のところ、専門的な指導までは至ったおりませんが、県や関係機関と連携し、被害防止対策の情報や技術を地域の方々へ積極的に提供していくよう努めているところでございますので、よろしくお願いいたします。 323 ◯議長(藤野政信君) 7番。   〔7番(渡辺史郎君)登壇〕 324 ◯7番(渡辺史郎君) 3番ですけれども、過日、1週間ほど前ですか、県の自民党の政調会が開催され、私も出席させていただきました。その中で、鳥獣害のことも出てきたわけでございますが、ある県会議員さんが言っておられたわけですけれども、旧の愛東町、あそこも多賀とよく似たもので山林ですけれども、2億円をかけて柵をつくったと。電気柵ですか、ああいうところですので、シカとかそういうものもおりますので、もっと背の高い2の柵を2億円をかけてつけて、被害が大きく減少したということをお聞きいたしました。滋賀県の中でもそういうように大きなお金を投入して対策を講じておられるところもあるわけでございますので、引き続き、このような対策は当然していただきたいわけでございますが、有効な対策を講じていただきたいというのが願いでございます。今後の対策についてお尋ねをいたします。 325 ◯議長(藤野政信君) 産業部長。 326 ◯産業部長(尾本吉史君) 鳥獣害対策につきましては、集落等が設置される防止柵あるいは電気柵などの費用に対する補助を行うほか、檻や銃器による捕獲を実施してまいりました。また、周辺の自治会等には、イノシシに出会ったときの対応等を説明したチラシを配布し、注意を呼びかけてきたところでございます。  さらに新たな取り組みといたしまして、去る7月4日に湖東地域振興局管内で1市4町、営林組合、農業共済組合、JA東びわこなどで組織する湖東地区獣害対策地域協議会が設置され、広域的、効率的な駆除対策が実施できるよう検討しているところでございますので、よろしくお願いいたします。 327 ◯議長(藤野政信君) 7番。   〔7番(渡辺史郎君)登壇〕 328 ◯7番(渡辺史郎君) 対策をよろしくお願いいたします。  4番目ですけれども、初めにも申し上げましたとおり、旭森地区の鞍掛山という山があるわけでございますが、そこにイノシシが出るということをお聞きいたしておりますが、当局では確認されておるのかお尋ねいたします。 329 ◯議長(藤野政信君) 産業部長。 330 ◯産業部長(尾本吉史君) 鞍掛山周辺におきましては、4月末ごろから8月中旬にかけまして、目撃情報が多数寄せられており、周辺農地においてはイノシシの足跡が見つかるほか、野田山町地先の芹川付近の農地では親子のイノシシがたびたび目撃されているなどの情報を確認いたしているところでございます。しかしながら、生息数等については把握できておりません。 331 ◯議長(藤野政信君) 7番。   〔7番(渡辺史郎君)登壇〕 332 ◯7番(渡辺史郎君) この地域につきましては、先ほども申し上げましたとおり、住宅地が密集しておるというところが多いわけでございますが、今までに人的被害とか農作物の被害とかそういうものの報告はあったのかお尋ねいたします。 333 ◯議長(藤野政信君) 産業部長。 334 ◯産業部長(尾本吉史君) 人的被害や農作物被害についての報告は聞き及んでおりませんが、野田山町の農地で、あぜを壊したり掘り起こしたりなどする被害報告は受けております。 335 ◯議長(藤野政信君) 7番。   〔7番(渡辺史郎君)登壇〕 336 ◯7番(渡辺史郎君) 私もはっきりはわからないわけですけれども、この山もそう大きな山ではないように思うわけでございますが、銃とかそういうものも多分あかんのやろうと思いますけれども、その対策予定をお聞きいたします。 337 ◯議長(藤野政信君) 産業部長。 338 ◯産業部長(尾本吉史君) これまでの目撃情報等により、今後も農作物、農地への被害が懸念されますことから、現在、捕獲用檻を1基設置する準備を進めているところでございます。  設置場所等につきましては、鞍掛山周辺の正法寺町および野田山町の農地周辺を考えており、早急に地元自治会との調整を図り、設置ができるよう進めてまいりたいと考えております。  また、周辺の住民の方々や旭森小学校、旭森幼稚園、旭森保育園に対しましては、イノシシに出会ったときの対応を説明したチラシを配布してまいりました。今後においても、必要に応じ注意喚起をしてまいりたいと考えております。  なお、被害防止対策については、檻などの設置はもとより、周辺にえさ場をつくらないための環境づくりを実践するなど、地域の方々のご協力をお願いして進めてまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。 339 ◯議長(藤野政信君) 7番。   〔7番(渡辺史郎君)登壇〕 340 ◯7番(渡辺史郎君) ありがとうございます。またこの山につきましてもどうぞひとつよろしく対策をお願い申し上げたいと、このように思います。  続きまして、大きく2番に移らせていただきます。地域振興策についてお尋ねをいたします。  1番目ですけれども、三津・海瀬両町にまたがります開発予定地の早期対応策を願ってということでお尋ねを申し上げます。  三津・海瀬町にまたがる20ヘクタールの土地は、約20年前よりリゲインハウス建設予定地として、ほ場整備事業を除外し、福祉施設建設予定地として開発を望んでまいりました。しかし、財政事情等によってリゲインハウスの建設が中止になって以来、地区内では最も悪条件な農地で水田として維持管理されてまいりました。しかし、農機具の大型化に伴い、現状の地形、水利、農道では農地としての維持管理が困難になってまいっております。このままでは近々荒廃地になる可能性が大きく、地元では農地の有効利用について真剣に検討されております。しかしながら、いろいろな縛りの中でのこと、到底あらゆる行政機関の指導と対応がなければ実現いたしません。  そこでお伺いいたします。  1番目、現在までにお聞きいたしておりますと、工業用の用地としてもだめ、農業用の特区制度活用もだめ、あれもだめ、これもだめでは、今後のこの20ヘクタールの大きな土地の有効利用を当局としてどのような方向に導いていこうとされておるのかお尋ねをいたします。 341 ◯議長(藤野政信君) 産業部長。 342 ◯産業部長(尾本吉史君) 当地域は、農業振興地域の整備に関する法律第10条第3項第1号に示された農用地で、農地が20ヘクタール以上の集団的に連担していることから、基盤整備当により農地の有効的利用が図られることが必要ではないかとは考えております。 343 ◯議長(藤野政信君) 7番。   〔7番(渡辺史郎君)登壇〕 344 ◯7番(渡辺史郎君) 2番目です。現状のままの農地では、農業振興地といえども成り立っていかない。今ご回答に、基盤整備をして農地としてということであるわけでございますが、このような現在の状況下で、地域としていろいろ縛りのある中で四苦八苦されておりますけれども、地元として今後どのような方向性をもって進むべきか。今言われた農業の整備、農地としての整備をせよという、そのようにご指導されておるのか、また地元として進むべき道をお示しいただきたいと思います。 345 ◯議長(藤野政信君) 産業部長。 346 ◯産業部長(尾本吉史君) 農地を活用し、農業振興による地域振興を進めていただくためには、まずは認定農業者や集落営農組織など、地域の経営体の育成を進めていただくことが肝要であり、地域で十分論議していただく必要があると考えておるところでございます。  最近の報道で、農林水産省において「農地の所有と利用」の制度について見直しが検討されており、こうした改正がなされれば、今後地域で農地を守る選択肢が広がるのではないかと考えております。  いずれにいたしましても、市といたしましては、地元の意向を十分お聞きしてまいりたいと存じますので、よろしくお願いいたします。 347 ◯議長(藤野政信君) 7番。   〔7番(渡辺史郎君)登壇〕 348 ◯7番(渡辺史郎君) 三津・海瀬両町につきましても、農業をほうっておくというわけではございません、三津町にしろ海瀬町にしろ真剣に集落営農等々で頑張ってやっておられるわけでございますが、その土地だけに関しては昔のままの土地ということがあります。現状が農業をしていくためにはそぐわない。第一、農機具は入らないというようなところでございますので、今、基盤整備をして本当に進めてやっていくのであるならば、もっともっと地域に指導といいますか、そういうこともされ、率先して、20年前からのことでございますが、やはり行政としてもこれは責任があるのではないかなと私は思っております。どうかひとつ、両町とも農業については先ほども申し上げましたとおり精いっぱいやっておられます。やっておられますが、ここについてはできないというようなことでございますので、何とかもう1ランク、2ランクもレベルの上がったようなご回答がいただけないかなと私は今回は思っておりましたが、ずっと3年前、4年前から先輩の皆さんがやっておられるようなことで全然進歩していないということでございますが、何としてもこの土地については真剣にお考え願いたいと、このようにご要望しておきます。よろしくお願いいたします。  2番目でございますが、曽根沼干拓の嵩上げ事業の推進と非農用地の有効利用計画についてお尋ねを申し上げます。  1番目、本事業は、愛知川災害復旧事業の残土処分場として活用され、平成19年度、すなわち本年度をもって完了する予定でございますが、現在鋭意推進ご努力を願っておるところでございます。計画どおりの内容をもって19年度中には必ず完了していただけるものと地元ではもちろん思っておられるわけでございますが、いよいよ残すところ日がなくなってまいりましたが、さらなるご努力をお願い申し上げたいと、このように思っております。現在、嵩上げ事業計画に対しての進行といいますか、もう完了というようなことになろうかと思いますけれども、完了の見通しをお尋ねいたします。 349 ◯議長(藤野政信君) 産業部長。 350 ◯産業部長(尾本吉史君) 干拓の嵩上げ事業の残土の搬入は、平成19年3月30日をもって終了し、現在、非農用地全体の整地工事を実施中でございます。  なお、本事業は、県営経営体育成基盤整備事業と一体となり実施していることから、県営事業とともに、平成20年度に完了する計画となっております。 351 ◯議長(藤野政信君) 7番。   〔7番(渡辺史郎君)登壇〕 352 ◯7番(渡辺史郎君) 20年度に完了というようなことでございますが、嵩上げ完了後、不測の事態がたまたま発生することがあそこの土地はあると思われます。  例えば、現在の梨が植わっておる梨園、彦根梨の生産地においてですけれども、今現在でも沼地の跡ということで地盤沈下がいたしております。私も多少は梨にかかわっておるわけでございますが、棚がしてあります。棚はちょうど180cmのところに当初はされておったわけでございますが、所によっては150cmというようなところまで棚が下がっておる。大変仕事もしづらいし、どんどんどんどん、全体が下がるとよろしいんですけれども、梨の木は根が張っていますので余り下がらない。棚は下がるということで、大変苦労されておるところが、もうご承知と思いますけれども、そのような土地では梨もだめ、やはり湿気が多いということで、梨の木も大きくならないというのが現実でございます。  そういうようなところで、きのうでしたか、今現在新たなところにも梨を植え、オーナー制の梨を3ヘクタールするということになっておると言いますが、ちょっとオーナー制が3ヘクタールというのは間違いではなかろうかなと私は思っておりますけれども、それは結構ですけれども、そういうことで多分地盤沈下が生じてくると思っておりますが、今後仕上がってからの対策についてもお願いをしたいと思っておりますが、お尋ねを申し上げます。 353 ◯議長(藤野政信君) 産業部長。 354 ◯産業部長(尾本吉史君) 嵩上げ事業完了後の不測の事態ということで、不等沈下の部分をお指しだと思います。その対策でございますが、特に現在整地中の非農用地につきましては、不等沈下を想定し完了時の高さを決定しているところでございますので、よろしくお願いしたいと思います。  また、嵩上げ全域の不等沈下の補充に使われる耕土、表土でございますけれども、これにつきましては、ある程度ストックしており、できるだけ地元対応で対策を講じていただけるようにしてまいりたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。 355 ◯議長(藤野政信君) 7番。   〔7番(渡辺史郎君)登壇〕 356 ◯7番(渡辺史郎君) 今そういう想定をしてやっているということですけれども、その点をちょっと、どのような想定をされておるのか。現場の耕作者の声を聞いてやっておられるものと思いますけれども、全体に地盤沈下するならよろしいけれども、部分的に沈下するということですので、そういう残土を用意しておくといいましても、平地ならよろしいんですけど、棚をしてあるもので、そのところに土を幾ら入れても、下が上がるだけで棚は下がっておる。そんなところに土を何ぼ入れても根本的にだめなんです。そのようなところが現実に出ておるということですので、これはそういうことも出かねないと思います。今後、私自体、多分大変なことになるのではないかなと思っておりますが、そのようなことは頭に置いておいていただきたいと、このように思っております。  3番目です。非農用地の跡地利用につきましては、いろいろ非公式といいますか、あらゆるところであれやこれやとちらちらと耳にするわけでございますが、当局においては正式には発表を現在何もされておりません。つきましては、この跡地利用につきましては、行政が先行することなく、やはり地元の意見といいますか、地域の意見を十分尊重していただきまして、地域の活性化に結びつく有効な土地利用を願いたいということが地元の皆さんのお考えであろうと思います。この事業完了後の非農用地の土地利用についての計画、またお考え等々をお示しいただきたいと思います。 357 ◯議長(藤野政信君) 産業部長。 358 ◯産業部長(尾本吉史君) 曽根沼干拓嵩上げ事業完了後の非農用地の土地利用につきましては、地元上石寺・下石寺の両町を中心に組織されている曽根沼非農用地推進プロジェクト委員会で協議されているところであり、地域の特性を活かした農業振興が図れるような利活用方法について、市はもとより県、JA東びわこが加わり検討を重ねております。今後とも、地域の意向および特性が最大限に発揮され、幅広く農業振興につながるような利活用について検討していただき、市としてもでき得る必要な支援を行ってまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。 359 ◯議長(藤野政信君) 7番。   〔7番(渡辺史郎君)登壇〕 360 ◯7番(渡辺史郎君) 今現在ではそのようなことでございますが、いろいろとこれから出てこようと思いますが、何回も申し上げますけれども、地元の意見を十分に尊重して、有効な土地利活用ができますことを願って、私の質問を終わらせていただきます。  ありがとうございました。 361 ◯議長(藤野政信君) 13番安藤博君。   〔13番(安藤 博君)登壇〕 362 ◯13番(安藤 博君) 9月定例会に当たりまして、数点の質問をさせていただきたいと思います。市長ならびに理事者の皆様には建設的なご答弁をよろしくお願い申し上げたいと思います。  さて、大項目ですけれども、彦根市の産業経済施策に関して質問をさせていただきたいと思っております。  今回の代表質問等でも市の財政状況に関しましては明らかになっております。三位一体改革の影響であったり、実質公債費比率が悪化方向になっている、そんなような背景から適正な市民サービスにも弊害が生じていく、そんな答弁もお聞きをしている中で、市長公約にも優良企業の誘致を掲げられております。本市の厳しい財政状況をかんがみますと、有効な施策の一つであるというふうに考えており、これまでの議会でも関連した質問なり提言をさせていただいたところであります。  そこでお尋ねをいたしたいと思います。  まず、市長公約であります企業誘致でございますが、残す任期が2年弱となった現段階での中間的な評価と今後の方向性について市長の見解を求めたいと思います。 363 ◯議長(藤野政信君) 市長。 364 ◯市長(獅山向洋君) 企業誘致につきましては、ご指摘のとおり私の公約でございます。企業誘致によりまして、固定資産税あるいは法人所得税、さらに従業員の方の所得税、さらに購買力が高まるとか、いろいろな面で波及効果が多いわけでございまして、現在、産業部に担当職員を配置いたしまして、企業進出を促す、あるいは滋賀県および商工会議所などの関係機関と連携あるいは情報交換を図りながら、取り組みを進めているところでございます。  そして、この企業の進出につきまして、私の就任以降、幾つかの企業から打診がございました。しかし、残念ながらこれは実現に至っていないわけでございます。  そこで、この問題点を少し申し上げておきたいと思いますが、まず、このごろの企業もかなり世知辛いといいますか、なるだけ短期間に投下資本を回収したいというお気持ちが強うございまして、そういう意味で今すぐ欲しいというようなお気持ちがあり、それに応えるためには、長年にわたり準備行為が必要であったわけでございますが、すぐにそういうものはございませんし、いわゆる工業団地もないわけでございますので、そういう企業の要望にすぐ応えられないというところが一つございます。  それともう一つは、これは私も想定外と言うと言い方はおかしいですけれども、彦根の工業専用地域とか準工業地域のところが住宅地なんかで虫食い状態になっておりまして、そのために住宅地に近いような値段に地価が上がってしまっておるわけです。そういうことで、せっかくご要望がございましても、最終的に地価という問題で、これはちょっと高過ぎるということで、よそのところにとられたり、あるいは彦根市周辺の安い地域にとられたりというようなことがあるわけでございます。  そういうことで、現状において、なかなかこれは思うように進んでいないということが事実でございまして、苦慮しているということでございます。  ただ、ありがたいことに、そういうことで企業誘致ははかばかしくないわけでございますが、既に彦根市に進出しておられる企業あるいは工場が増設、増築の意向が非常に強うございまして、そういうことで、何百億円というような形で、この彦根地域に投資を既にいただいておりますし、またこれからも投資していただくことになっております。特に高宮地域に立地していただいている企業のここ数年の投資は莫大なものになっておりまして、いわば新たな企業誘致に匹敵するものになっております。  そういうことで、そういうような企業は、やはり現在の立地条件をよりよくしてほしいというご要望が強うございまして、それにつきましては、道路とかあるいはフジテックさんのように近江鉄道の新駅設置とか、そういう企業環境といいますか、それを整えてほしいというご要望が強うございますので、企業誘致ははかばかしくはないけれども、増築、増設の計画がある限り、できるだけそれに沿うようなご要望に応えていくということに意を使っているわけでございます。  さらに、今後の企業誘致の問題でございますが、先ほど申し上げましたように、企業はすぐ欲しいとかあるいは地価が高いというような状況が明らかになってまいりましたので、既にいろいろと工場立地の条件等はこの1、2年の間に調査済みでございますので、むしろ従来のように、大きな工場をあるいは大きな面積を必要とする企業を誘致するというよりは、なるだけ早く手に入れられて、しかもそんなに大きな面積が要らないというような、そういう条件のもとでいろいろとご要望に応えていくということが必要ではないかというふうに考えてきております。  そういう点で、企業誘致をあきらめるわけではございませんけれども、なるだけ早くご要望に応えられるような形での企業誘致に尽力してまいりたいと、こんなふうに思っております。
     以上が現状のご報告と方向性でございます。 365 ◯議長(藤野政信君) 13番。   〔13番(安藤 博君)登壇〕 366 ◯13番(安藤 博君) ご答弁ありがとうございました。後の質問にも関連した内容も含まれていたかとは思いますけれども、産業部の方に担当の職員さんを配置されているというようなご答弁もちょうだいをいたしました。本来、市長公約に関係なく、非常に厳しい財政状況で、歳入に向けて有効的な施策であるならば、産業部に担当職員を配置しているということから、少なくとも市長直轄の部署なりそんな形で、今、評価も含めて今後の方向性も含めて小規模なところに転換をしていくようなお話もいただきましたので、その方向の転換にも伴って、そんな部局なり組織の改編をされたらどうかなというふうに思いますが、もしこの点で何かお考えがあるようでしたらご答弁を願いたいと思います。 367 ◯議長(藤野政信君) 市長。 368 ◯市長(獅山向洋君) 今申し上げたことは、現状認識からの方向性でございまして、当面、幾つか引き合いもございますので、急激に方向を変えるというわけではございません。ただ、どうも地価が高いとか、こういうことで彦根市のいわゆる企業誘致の競争力といいますか、そういう面でちょっと弱い面があるということは明確でございますので、そういう点で現在も今後も産業部の担当職員と十分に協議しながら、この方向性なりにつきましても、両面と言うとおかしいですけれども、大きな企業も誘致したいけれども、こういう方向でも考えてみようというようなことで、個々の引き合いがあるたびにしっかりと協議してまいりたいと思っております。 369 ◯議長(藤野政信君) 13番。   〔13番(安藤 博君)登壇〕 370 ◯13番(安藤 博君) それでは、次の細目に移らせていただきます。  企業誘致の条件ということで、市長答弁の方にも包含されていたかと思いますが、経済産業省が初めて企業立地に関する意識調査を本年3月から4月にかけて実施をしておられます。対象は、2001年から2005年までに土地を取得した5,865事業所のうち、5年以内に工場を新設予定している3,537事業所でありまして、その回答率は30.7%であったと。その結果、最も多い回答が、「適切な広さの工場用地を安価に確保できる」、次いで多いのが「道路等のインフラ整備状況が良い」、そして「補助金、税制などのインセンティブが多い」の順であったというふうにされております。つまり、補助金などの金銭支援よりも、適切な工場用地を安価に確保できることを進出企業としましては重視されているというふうなことになっているようでございます。  そこで、彦根市の企業誘致施策は、工場等設置奨励の金銭支援的なところで今行われておりますけれども、今のこの企業の要望から考えますと、企業誘致施策を見直す必要があるのではないかと私自身考えますので、その見解を求めたいと思います。 371 ◯議長(藤野政信君) 産業部長。 372 ◯産業部長(尾本吉史君) 議員ご指摘のとおり、これまでの進出のお話があった企業側からのご要望の多くは、「ただちに立地できる場所」「ある程度、次の計画も遂行できる余裕のある広さで、しかも安価な土地」に集約されるのではないかと考えております。  ご質問の、本市の奨励措置の内容につきましては、土地取得を除いた新たな投資額に対する税額を基本に奨励措置をしていくこととしており、奨励金額に違いはありますが、県内ではほぼ同じ形での金銭支援となっているところでございます。  企業誘致のためには、他の市町にないインセンティブが必要であると認識しておりますが、交通の利便性や高等研究機関が立地していること、住環境に恵まれていることや商業集積があることなど、他市町にない本市の優位性を訴えていくことも必要な要素ととらまえております。また、議員ご指摘の、安価に土地が確保できることや社会資本整備を優先させることも必要であると認識しておりますが、「地方自治体の優遇制度の拡充はほぼ限界に来ている。コストの低さだけでは立地の決め手にはならない」といったことも言われてきておるところでございます。  こうしたことから、厳しい財政状況の中、現行制度が現時点で本市がとり得る最も現実的で有効なものであり、今のところ見直しの考えはいたしておりません。  いずれにいたしましても、財政状況の悪化を招くような奨励措置を講じることはできませんことから、企業誘致と財政健全化のバランスをとることが最も重要であると考えておりますので、よろしくお願いいたします。 373 ◯議長(藤野政信君) 13番。   〔13番(安藤 博君)登壇〕 374 ◯13番(安藤 博君) 経済産業省が調査した内容から、適切な広さの工業用地を安価に確保できるとかいうのが企業の強い要望という中で、私自身はいわゆる彦根市の支援施策というものは見直していくのがいいのではないかというご提言をさせていただきましたけれども、財政状況が厳しいから見直す考えはないというような答弁でございました。卵が先か鶏が先かの違いでありまして、いわゆる先行投資をして、それを回収する見込みがあるんであれば、当然そこに資本投資をしていただきまして、それがひいては歳入の財源確保につながって、それがさまざまな市民サービス、行政事業にまた反映できるというふうに私自身は考えます。  それが、先ほど市長の答弁の中にもありましたように、地価の高騰であったり、社会環境に有するところの部分も当然ございますので、その辺に関しましては、引き続きの調査・研究をしていただきたいなというふうに思いますけれども、その支援施策、金銭の工場等設置奨励に関して、今それ以上踏み込んだものは当面はないというようなことでございます。そこら辺は、今申し上げたとおり、先行投資をしてそれが回収できるようなシミュレーションであったり、今、幾つかアプローチが来ているというようなことも市長の方からお伺いしましたので、その企業さんがどれだけ彦根市に還元ができるかどうかという費用対効果の部分も含めて検証をお願いしたいと思います。またいずれかの機会にその方向性なり確認をさせていただきますので、よろしくお願いを申し上げます。  それでは、次に、彦根市の工業用地の実態はということで、先の調査結果からも最も多い回答が「適切な広さの工業用地を安価に確保できる」ということでございましたけれども、彦根市内の工業用地候補予定地で最も面積の広い土地は、今どれぐらいの程度をお持ちなのか、また、その地域はどこら辺なのか。それとまた、工業用途に適切と思われる土地は何カ所存在するのかお示しをいただきたいと思います。 375 ◯議長(藤野政信君) 産業部長。 376 ◯産業部長(尾本吉史君) 現在、本市が工場を誘致すべき土地としておりますのは、工業専用地域である野田山町の約25ヘクタール、また、鳥居本地域の約5ヘクタールの工業地域ならびに約4ヘクタールの工業専用地域、高宮町と大堀町にまたがっております工業専用ならびに工業地域の約42ヘクタールの4カ所が大きなものとなっております。一部、民間の開発も行われておりますが、ほとんどが農地として残っている状況でございます。  また、今までの取り組みの中で、紹介することの了解を得ております空き地、空き工場等は、1,000m2規模から約3万m2規模まで10件の物件でございますので、よろしくお願いいたします。 377 ◯議長(藤野政信君) 13番。   〔13番(安藤 博君)登壇〕 378 ◯13番(安藤 博君) 野田山あるいは鳥居本、高宮といったところでそれぞれ今、工業用地予定地として考えておられる面積についてはお聞かせいただきました。ちなみに、例えば三重県のシャープの亀山工場でありますと、あそこは33万m2、それから、先ほども非常に設備投資を強力に進められているという、今、高宮にありますブリヂストン彦根工場、あそこが65万m2、稲枝の方のタカタさんが24万m2、フジテックさんが15万m2、大日本スクリーンさんが14万m2というようなところからすると、市長の先ほどの冒頭のご答弁のとおり、いわゆる大手企業の特に製造業の誘致というのは、今お示しいただいた高宮の42ヘクタールがすべて工業用地になったとしても、そのほかのところではちょっと大手の製造企業というのが誘致しにくい環境だということがここで明らかになったわけでございますけれども、この製造業を取り巻く環境も非常に厳しゅうございまして、ほとんど今は中国あるいは東南アジアから今度はインド、アフリカといったところに、これは前の議会でも申し上げたかもわかりませんが、進出を考えておられる。ただ、とはいうものの、BB技術、いわゆるブラックボックス技術ということで、その企業の成り立ち、生い立ちからして、海外の方へ流出してはならない技術というのをやはり大事にしていこうというような動きも片方であります。というようなことで、一部の企業ではありますけれども、国内待機をされている企業さんも現にありますから、そんな情報も当然入れていただきたい。いわゆる第三次産業の部分でも企業誘致を今後図っていただきたい。今おっしゃったように、25ヘクタールであったり、5あるいは4ヘクタールというような小規模な工業用地でありますと、そういった第三次産業のところの部分で誘致をしていただける可能性もなきにしもあらず。あるいはIT時代でありますから、それこそ事務所的なものでも世界に発信できる今は時代でございますから、そんなところのIT的な分野の企業さんにもアプローチをかけていただきたいなというふうに思います。当然需要と供給の世界でありますから、今、彦根市が持っているものは、今おっしゃったものしかないということであれば、それに見合った企業を探していただく、これを強力に進めていただくことでいわゆる歳入の確保につながる一助になればと思いますので、訴えをさせていただいて、次の質問に移らせていただきます。  工業用地候補予定地の周辺で道路のインフラ整備の状況についてお尋ねをいたします。  今、数カ所の地域の候補地をお示しいただきましたが、そのような中でインフラ整備というものがどのような状況になっているのか。先ほど、すぐ工場を設置してすぐ稼働したいというような企業さんが多いという中で、そんな形に見合うような状況になっているのか、それとも未整備地というような場合でも将来的に整備が可能なのかどうかということについて、インフラ整備についてのお尋ねをさせていただきます。 379 ◯議長(藤野政信君) 産業部長。 380 ◯産業部長(尾本吉史君) 先ほどお答えいたしました4カ所につきましては、国道8号線、国道306号線および主要幹線道路の沿線となっておるところでございます。  未整備の場合の将来的な道路整備等につきましては、これまでの誘致企業と同様、進出企業の動向に応じ、その整備を検討する必要があると考えておりますので、よろしくお願いいたします。 381 ◯議長(藤野政信君) 13番。   〔13番(安藤 博君)登壇〕 382 ◯13番(安藤 博君) 企業誘致が確定してからそこら辺は進めていくというようなご答弁でありました。ということは、先ほどの経済産業省の調査の結果に基づきましてマトリックスでまとめると、広さだめ、インフラ整備だめ、あとは残すところインセンティブの部分になってくると思うんですね。それは確かに補助金あるいは税制などのインセンティブを望まれる企業も第3位ぐらいに占めていますので、ということは、彦根市が企業誘致に向けてアプローチするところでいきますと、やはりこのインセンティブをどのようにPRしていくのか、これにかかってくると思うんですよね。  工場設置奨励の状況等も、今は見直す考えはないというふうにおっしゃいましたけれども、今のこの結果からいたしますと、ただいまの答弁を集約して考えますと、この彦根市で企業誘致をしようとすれば、やはり税制面の処遇であったり、補助金といったところしか残っていないということに結論が導かれますので、この点については、産業部の方で担当職員を配置されて種々検討されていると思いますので、ここの部分についてきっちりと方向性を導き出していただきたいなというふうに思っております。  続きまして、同じく企業誘致のところからではございますけれども、今度は雇用という部分に目を向けて質問をさせていただきたいと思います。  総務省が7月に発表いたしました7月の完全失業率は3.6%で対前月比0.1ポイント低下をしております。男女別では、男性が3.7%で対前月比0.1ポイントの低下、女性が3.3%で対前月比0.2ポイント低下と、雇用環境は向上している指標となっております。しかし、この環境は、都市部での雇用が上向く中で、地方では有効求人倍率も伸び悩んでおりまして、雇用情勢の地域間格差が広がっているというふうに受け止めております。したがいまして、今の数値を加味しながら以下お尋ねをしたいと思います。  彦根市工場等設置奨励条例では、「新たな投資固定資産総額」と「新たに常時雇用する従業員数」、そして「新たな工場等の敷地面積」のいずれかの諸条件に該当すれば奨励金措置を行っておられます。あわせて雇用奨励金というものもお持ちでございますが、雇用の地域間格差に歯止めをかけるためにも、新たに正社員雇用に対しての優遇措置というものを盛り込んだ条例に改正をしてはいかがかと考えます。このことは、正社員雇用の拡大につながっていくということも考えておりますので、この点も考慮したご答弁をお願いしたいと思います。 383 ◯議長(藤野政信君) 産業部長。 384 ◯産業部長(尾本吉史君) 工場等設置奨励条例では、企業等が新規進出ならびに増築された場合に限り、その完成日を基準として、一定期間、新たに常時従業員を雇用された場合、奨励の対象としております。  その運用に当たっては、フルタイムで就業する雇用形態である正規雇用に限って奨励対象とし、派遣労働や短期雇用契約などの非正規雇用は対象といたしておりませんことから、議員ご質問の正規職員雇用の拡大の趣旨に沿っているものと存じますので、ご理解のほどよろしくお願いいたします。 385 ◯議長(藤野政信君) 13番。   〔13番(安藤 博君)登壇〕 386 ◯13番(安藤 博君) 新たに常時雇用する従業員数の中に今おっしゃった内容も承知をしておりますけれども、私が申し上げているのは、条例として正規社員雇用というものを明言化するということが非常に重要でございまして、今おっしゃったように、いわゆるフルタイムで働いていただける方を常時雇用する。この常時雇用するのがいつまでなんだというようなところもありまして、実際の今までに奨励金を払ったところでの一企業に対して、勤続されている年数であったり、そんなところも一回調べていただきたいなと思いますけれども、お金で解決するわけではないんですが、いわゆる正社員を雇用するとこれだけ奨励措置ができるんだというようなことにつながればと考えます。先ほどマトリックスで考えるとインセンティブの部分しかないので、そのことを今ここであえてまた申し上げている次第でございますので、今後の検討課題に入れていただきたいというふうに思います。  それでは、第2項目めの質問の方に移らせていただきます。  平成18年度人口動態統計によりますと、平成18年の合計特殊出生率が1.32と平成14年以来4年ぶりに1.3台に回復したことが明らかになりました。しかし、長期的に人口を維持する水準とされる2.07には達しておらず、人口減少に歯止めがかかったとは言いがたい状況にあります。このような環境認識のもと、以下質問をさせていただきます。  まず、「彦根市次世代育成支援行動計画」に関してでございますけれども、この件に関しては、昨日の議員の一般質問の中でも触れておられましたけれども、通告どおりさせていただきます。  平成17年3月に策定をされました彦根市次世代育成支援行動計画「子どもきらめき未来プラン」は、平成21年までの有期計画というようなことでございます。  そこで質問いたしますけれども、本年はちょうど中間年というようなことになりまして、策定時に示されたおのおのの目標達成について、進捗状況を把握し、検証する必要があると考えておりますが、検証されているのでしょうか、お尋ねをするものでございます。また、検証されているのでありましたら、その進捗状況についての概要をお聞かせください。もし検証されていないのであれば、検証の是非についての見解を求めたいと思いますので、よろしくお願いを申し上げます。 387 ◯議長(藤野政信君) 福祉保健部長。 388 ◯福祉保健部長(江畑 隆君) 彦根市次世代育成支援行動計画「子どもきらめき未来プラン」の進捗状況につきましては、施策の柱ごとに指標とする数値目標を定め、進捗管理を行っております。  その進捗状況につきましては、「ひこね子育てねっと・フレンズ」の年間アクセス数では、本計画の最終年であります平成21年度目標値7,000件のところ、5,273件で前年度比は73%の増、「ファミリー・サポート・センター会員数」は、目標値500人のところ、971人で前年度比21%増、「子ども110番の家」の設置箇所数は、目標値2,000カ所のところ、1,615カ所で前年度比24%増、男女共同参画センター「ウィズ」の講座の年間受講者数は、目標値1,000人のところ、1,046人で前年度比13%増と、高い伸び率を示しております。  以上でございます。 389 ◯議長(藤野政信君) 13番。   〔13番(安藤 博君)登壇〕 390 ◯13番(安藤 博君) 今、行動計画の進捗状況をお答えいただきました。すべてクリアをしているというようなご答弁だったかと思いますが、この中間年という位置づけからいたしまして、次の質問にも移っていくわけですが、行動計画の見直しをする必要があるのではないかなというふうに考えております。社会環境も変化しておりますし、後半2年間の行動計画の見直しや補強・補完が必要であります。その協議体である彦根市次世代育成支援対策地域協議会を招集され、その見直しをしてはいかがかと考えますが、見解を求めたいと思います。 391 ◯議長(藤野政信君) 福祉保健部長。 392 ◯福祉保健部長(江畑 隆君) 計画の見直し等につきましては、随時検討を加え、毎年3月に開催いたします彦根市次世代育成支援対策地域協議会の席上でその妥当性を審議していただくようにしております。具体的な計画変更までには至っておりませんでしたが、昨年度は冬休みの期間中の放課後児童クラブの開催につきまして施策に反映してきたところでございまして、今後も行動計画の目標数値等に関する見直しを図っていきたいと考えております。  以上でございます。 393 ◯議長(藤野政信君) 13番。   〔13番(安藤 博君)登壇〕 394 ◯13番(安藤 博君) 先の質問の行動計画の進捗で、すべてクリアをされた中でその伸び率もお示しをいただきました。当然後半の2年間というものは、これにプラスアルファをした形で計画の見直しをしていくのが本来の姿だというふうに思います。したがいまして、この協議会を招集されてきっちりと、当然今施策としてしてこられたことが実を結んで、先ほどのそれぞれの伸び率につながっていくわけですから、ハードルはやはり高くしていく、そのことによってその施策が本当に生きたものになってくるということでございますので、その点しっかりとやっていただくという意味も込めまして、この目標の改善であったり招集も含めて今いつごろをお考えなのか、ありましたらお願いをしたいと思います。 395 ◯議長(藤野政信君) 福祉保健部長。 396 ◯福祉保健部長(江畑 隆君) 今申し上げましたように、協議会は3月に開催いたしております。この3月といいますのは、当該年度の総括をする意味で3月に開催をいたしております。今、安藤議員のご指摘のように、決して目標数値を達成したからといってそれに満足することなく、大幅に数値目標を上げるということで今までその数値目標自体の見直しは行われてこなかったということでございます。しかしながら、今のご指摘のように、当然数値目標は高く、それに向かって当然努力していかなければならないというように認識しておりますので、いつ開催するかというのはまだ未定でございますが、協議会におきまして議論をしていただきたいと思っております。  以上でございます。 397 ◯議長(藤野政信君) 13番。   〔13番(安藤 博君)登壇〕 398 ◯13番(安藤 博君) 今年度もう既に半年を経過して、残すところあとわずかな年度になっています。普通、企業でもそうなんですけれども、利益を達成すれば、その利益をまた上回る計画目標というのを、随時それに向かって一丸となって突き進むというのが本来のあり方であります。いつやるかわからないけれども、目標数値については議論をしていきたいというようなお考えですけれども、これではこの厳しい財政状況の中、代表質問の答弁でございましたとおり、スクラップ・アンド・ビルドの考え方から次世代育成というのは重要に考えているんだ、柱として考えているんだ、いわゆる厳しい財政状況の中でもこの次世代育成というものを本当に大きくとらまえて、そこには投資をしていくんだというような答弁がありましたけれども、その意気込みと今部長がおっしゃったご答弁というのは非常に乖離をして、実感として私自身受け止められないのですが、その点いかがでしょうか。 399 ◯議長(藤野政信君) 福祉保健部長。 400 ◯福祉保健部長(江畑 隆君) 決してしないということではございません。今、18年度の実績というのを先ほど一つ目のご答弁で申し上げました。今それは確定した数値でなしに速報値でございますので、決算と一緒で、18年度分の正確な数値を今集計しております。それが出ましたら、当然、18年度分について協議会の委員の皆様にご報告させていただいて、その場でそれらに基づきまして目標値について議論していただくというように考えております。  以上でございます。 401 ◯議長(藤野政信君) 13番。   〔13番(安藤 博君)登壇〕 402 ◯13番(安藤 博君) 18年度の速報値で今最終的なことをまとめられるということなんですけども、今出ているわけですよね、速報値としても。それであれば、その速報値に準じてでも目標値を議論していただく場を当然設定していただきまして、先ほど言いましたように、策定から期間が2年経過しているわけですから、新たな課題であったり、新たな目標の設定というものは当然生まれてくるはずなんです、議論していただければ。その場を持っていただかないと、せっかく次世代育成を頑張るんだというようなお話からすると、福祉保健部がたまたま所管ですから、あえて福祉保健部の部長さんの方にお尋ねしますけれども、これではちょっとスピードに対しても欠けているのではないかなというふうにどうしても私は感じざるを得ない。そしたら、最終、正確な平成18年度の数値、いわゆる実績がまとまるのはいつでございましょうか。 403 ◯議長(藤野政信君) 福祉保健部長。 404 ◯福祉保健部長(江畑 隆君) 今現在取りまとめして、ほとんどまとまりつつございますので、10月にはまとまると考えております。それがまとまったら、協議会の開催につきまして検討しまして、その席上で目標値を上げていくというような議論をしていただこうと思っております。  以上でございます。 405 ◯議長(藤野政信君) 13番。   〔13番(安藤 博君)登壇〕 406 ◯13番(安藤 博君) 10月にまとまるということであれば、10月のまとまった時点で会議を招集かけてもいいのではないかなというふうには思いますけれども、この行動計画を平成17年3月に策定されて、それに向かって今彦根市としても次世代育成を重要課題としてとらまえて予算もつけて事業も展開されておりますから、そこの検証をする意味でも、20数名いらっしゃいますよね、協議会のメンバーの方々の意見をまた集約して、今度はこんな事業に対しての目標値を新たに設けようとかいう建設的な議論を逆に行政の方から仕掛けをしていただくべきだと思いますので、これは10月なりあるいは11月の早い段階に招集をされて、ぜひとも目標値修正、いわゆる改善をしていただけるような形でお願いをしたいというふうに思います。  それでは、次の中項目2番の方に移らせていただきます。  給食の民間委託の評価と課題ということですが、この件に関しましては、12月の債務負担行為をめぐりまして、私どもは修正案を出させていただきましたけれども、結果、今事業としては本年4月から動いております。  その中で、旭森小学校と金城小学校で給食の一部民間委託、調理部門というようなところと清掃というような限られたところで民間委託が進んでいるわけでございますけれども、まず、この1学期を終えて、給食の一部民間委託について、教育委員会といたしましてはどのように評価をしておられるのかお尋ねしたいと思います。これは「人」「物」「金」の観点からのご答弁を求めたいと思います。 407 ◯議長(藤野政信君) 教育部長。 408 ◯教育部長(礒野治夫君) 本年4月から給食調理業務の一部民間委託を導入したことに伴いまして、臨時職を除く給食調理員につきましては、委託校を除くすべての直営校で複数配置が可能となり、負担の軽減を図ったところでございます。  また、委託校2校の経費を前年度と本年度契約後の委託料で比較いたしますと、約1,000万円の減となっております。  次に、委託会社の給食内容等に関する評価に関しましては、4月の新学期が始まる前に、保護者、学校職員、教育委員会関係者、業者の4者で試食会を行い、味・量の確認を行いました。5月中旬には、児童、保護者、教職員にアンケートを実施し、7月末から8月初めには、先の4者による情報交換、意見交換のための懇談会を実施しました。  アンケートの結果からは、献立の味つけについて、濃い・薄い等の食習慣からくる好みはあるものの、8割の児童等から「おいしい」との評価を受けました。  児童から調理員に「ありがとう」「ごちそうさまでした」等の会話が見られ、また、調理員からは「どういたしまして」「熱いから気をつけてね」等の言葉をかけるなど、これまでと変わりのない子どもたちと触れ合う様子が見られております。  また、委託会社も夏季休業を活用して研修会を実施するなど、学校給食の衛生知識の習得や集団調理方法の研究に努めており、市直営校と同様に安心・安全でおいしい給食が提供できたと考えております。 409 ◯議長(藤野政信君) 13番。   〔13番(安藤 博君)登壇〕 410 ◯13番(安藤 博君) 1学期の実際運営をされた中で、今ご答弁をちょうだいいたしましたけれども、現場に行かれましたか。民間委託になって、おやめになられた方なり、市の職員さんで過去調理員をされていた方が今実際現場にいらっしゃいます。その民間委託の会社にお勤めになっておられます。したがいまして、調理というものに関してそういった混乱というものはなかったということも私はお聞かせをいただきました。  ただ、その中で、先ほど濃い・薄いというようなことをおっしゃいましたけれども、調理マニュアルといいますか、いわゆるマニュアルがきめ細かにされておりますけれども、ただ、あのとおり作って、必ずしもそのように調理ができるものではないと、それはご認識していただけると思うんですが、例えば、持ってきた野菜に含まれる水分が春先と夏場では違ったりとか、そんなところで若干の苦労もされたように聞いております。今おっしゃった評価は、以前と変わらなかったということで、一定の安心はしますけれども、やはりこの2校でモデル的に始まったわけですから、今後順次展開をしていく内容でございますので、アンケートもおとりにはなられましたけれども、きっちりと実際の現場に行かれてそれぞれ聴取していただいて、いわゆる教育委員会としての管理・監督というものもしっかりしていただきたいというふうに思っております。  当然、今、味つけの方に関しましては、いわゆる請負業者でございますから、例えば県から来られている栄養士さんが直接指示命令することはできませんよね。だから、そんないわゆる時間的な流れで最終子どもさんに給食を提供するところで問題が起こったら困りますので、そんなところもきっちりと今後把握をしていただくためにも、小まめに現場の方々とお話をしていただきたいなと。これは質問通告にも入れておりませんが、湖南市の方では民間委託をしようと思われたんですね。ただ、滋賀労働局から偽装請負の疑いがあるかもわからないというようなところで、予算計上されていましたけれども、それを取り下げるといったことも現実この滋賀の地ではされていますので、そんなところ、いわゆる偽装請負にならないような形で、きっちりとマニュアルで調理ができる体制づくりといいますか、本当にそれができるかどうかはわかりませんけれども、しっかりと教育委員会としてお願いをしたいなというふうに思っております。  それでは、最後、ただいま種々お示しをいただきましたけれども、この評価された中で当然課題というものも抽出されたというふうに考えますので、特筆する点で結構でございますからお聞かせをいただきたいというふうに思いますし、また、その課題に対しまして、既に2学期は始まりましたけれども、2学期に向けてどのような対策を構築されたのかもあわせてお聞かせいただきたいと思います。 411 ◯議長(藤野政信君) 教育部長。 412 ◯教育部長(礒野治夫君) 保護者からは、児童との触れ合いについて今後とも充実を図ってほしいとのご意見をいただきました。受託業者からは、児童との声かけによる触れ合いはもちろんのこと、調理業務に支障のない範囲で、季節感の感じとれる給食の時間になるよう努力していくとの回答を得ております。
     今後とも、定期的に保護者、学校職員、教育委員会関係者、業者による会議を開催し、情報交換、意見交換をしながら、改善すべきことは改善に努め、安心・安全でおいしい給食の提供に努めてまいります。 413 ◯議長(藤野政信君) 13番。   〔13番(安藤 博君)登壇〕 414 ◯13番(安藤 博君) 保護者の方から、児童との触れ合いに大切にしてほしいであったり、調理の内容を充実させてほしいというようなことが課題として挙がっているようでございますが、実際は、今通告にもありますように、この2学期はどのように意見を集約されて、どのような対策を今とられているんですか、再度お聞かせいただきたいと思います。 415 ◯議長(藤野政信君) 教育部長。 416 ◯教育部長(礒野治夫君) 特に2学期からというようなことにつきましては、児童との触れ合いについても今後充実を図ってほしいというようなこんなご意見が出ておりますけれども、それは懇談会で意見をいただいた都度、教育委員会の方で協議し、現場で反映できるものは委託会社にその都度懇談会の席上お話をして、相手方に「どうですか」というようなことも求めているわけですので、特に2学期からということじゃなしに、懇談会があったその都度その都度改善していきたいと、かように思っております。 417 ◯議長(藤野政信君) 13番。   〔13番(安藤 博君)登壇〕 418 ◯13番(安藤 博君) ありがとうございました。今定例会では、厳しい財政状況という中で、山口議員の質問の中にも含まれておりましたけれども、彦根市独自の歳入確保策というものを並行して実施していただきたいという思いから今回質問をさせていただきましたので、またご答弁いただいた内容につきましては、次の議会なり委員会の方で確認をさせていただきますので、そのことを申し上げまして、質問に代えさせていただきます。  ありがとうございました。 419 ◯議長(藤野政信君) 暫時休憩いたします。            午後2時55分休憩            午後3時09分再開 420 ◯議長(藤野政信君) 休憩前に引き続き会議を開きます。  26番小林武君。   〔26番(小林 武君)登壇〕 421 ◯26番(小林 武君) それでは、私の方から、大きく3点の質問をさせていただきます。ご答弁の方をよろしくお願い申し上げます。  今定例会の報告の中に、道路瑕疵による事故に伴う損害賠償についてが出ております。道路整備には大変なご苦労をいただいておりますけれども、昨日の質問の中にも、安心・安全な道路、また道路整備、幹線道路や生活道路・通学道路等の整備についての要望が出ておりました。このような中で、市民が暮らしの中で安心・安全の求められた道路で生活するということは大事なことでありますけれども、そうした中でこのような損害賠償についての報告がなされておりますことについて詳しくお聞かせをいただきたいと、そんな思いでありますので、よろしくお願いいたします。 422 ◯議長(藤野政信君) 都市建設部長。 423 ◯都市建設部長(中辻源壽君) 私の方からお答えを申し上げます。  事故の詳細につきましては、平成19年、ことし6月5日でございますが、午前9時20分ごろ、市内西今町西今松田団地内の市道上におきまして、自転車で走行中横断水路のグレーチングのすき間に前輪が落ち込み、前方に放り出すように転倒され、左肋軟骨損傷全治18日の負傷をされました。  現場の状況は、幅員6メートルの市道に幅50センチメートル深さ80センチメートルの横断水路に受け枠つきの鋼製グレーチングが6枚ふたとして敷かれていました。  この原因は、グレーチングがボルト固定できていなかったために、何らかの原因でずれて道路中央部に約4センチメートルのすき間ができたものであります。  以上でございます。 424 ◯議長(藤野政信君) 26番。   〔26番(小林 武君)登壇〕 425 ◯26番(小林 武君) 道路の整備につきましては、各自治会あるいはまたパトロールをお願いしているところからそういう情報が入ってくるというふうには思っているんですけれども、やはりそういった瑕疵状態にある道路、それからまた、そういう状況の中で事故が起こったときに行政が負う責任の範囲、これはどこまで及ぶのかなという思いがあるわけです。たまたま道路を横断する溝ぶたがグレーチングでしたので、それはわかると思うんですけれども、これが横断する溝じゃなしに、側溝の溝であった場合でもそのような状態が起こるんでしょうか。この市内の中におきまして、本当に狭い道路の中におきましては側溝はほとんど完備されておりません、正直言いまして。きのうの杉本議員の質問にもありましたけれども、そういった側溝にはまって、けがをするということは往々にしてあるわけでございますけれども、そうしたことが起こってから損害賠償どうこうということじゃなく、本来側溝のふたというものは管理する行政に責任があるというふうに私はずっと思っているんですけれども、それは経費の面、財政的に無理だということは聞いております。今回の事故が、たまたまこのような軽く済んだと言えば失礼ですけれども、事は幸いなことなんですけれども、今後におきまして、側溝等に転落したそういう事故が多発すると思うんですが、そういったことで行政が責任をどこまで負えるのかということにつきましてお聞きしたいと思います。 426 ◯議長(藤野政信君) 都市建設部長。 427 ◯都市建設部長(中辻源壽君) 行政の責任の範囲でございますが、道路施設の管理や気象状況、通行者の前方注視義務等、あらゆるケースによって責任の割合が異なります。  本件の場合は、グレーチングとグレーチングとの間に、自転車のタイヤがはまり込む程度のすき間があき、自転車で走行中落ち込む直前までそのすき間を発見することができなかったということでございます。  このため、過去同様の事故の判例や、市が加入しております道路施設賠償責任保険の保険会社の専門家の意見を総合的に検討しましたところ、道路瑕疵があったと判断し、相手方の損害額のすべてを賠償するものでございます。  以上でございます。 428 ◯議長(藤野政信君) 26番。   〔26番(小林 武君)登壇〕 429 ◯26番(小林 武君) ありがとうございます。  次、3番ですが、道路・側溝・溝ぶたの維持管理、先ほどちょっと触れましたけども、彦根市内の生活道路は大変狭い。狭い道路がなおさら側溝の溝ぶたの不備によりましてさらに狭くなっております。このことは、やはり安全上からも、また狭い道路を広く使うという意味からも非常に大事だと思うんですけれども、前回の議会におきましても、これは無理だというような表現もございましたけれども、今回の道路瑕疵による損害賠償を受けまして、道路の整備からもう一度維持管理についてのご判断、ご意見をお伺いしたいと思います。 430 ◯議長(藤野政信君) 都市建設部長。 431 ◯都市建設部長(中辻源壽君) 道路・側溝・溝ぶたの維持管理につきましては、道路の安全パトロールで日々点検を行い、不備な箇所を発見した場合には緊急補修を実施いたしております。  また、管理の行き届かないところや修繕の必要な箇所につきましては、各自治会や道路利用者の皆様からの要望、通報等により、現地を確認し、緊急性や構造物の状態により、補修・改修の必要性を判断し適宜対応いたしております。 432 ◯議長(藤野政信君) 26番。   〔26番(小林 武君)登壇〕 433 ◯26番(小林 武君) 側溝・溝ぶたにつきましては、本当にたくさんないところ、不安定なところがあるわけですので、申し出があったということでは遅いのではないかなと思うんですけれども、これは本来行政が道路整備の一環としてなすべきものだと私は考えるんですけれども、それはおかしいんでしょうか。本来そうあるべきなのかお答えいただきたいと思います。事故が起こってからでは遅いというふうに思うんですけれども、その点もう一回お聞かせください。 434 ◯議長(藤野政信君) 都市建設部長。 435 ◯都市建設部長(中辻源壽君) 現在、市道管理と申しますと、市内に延長にいたしまして六百数十キロの管理をいたしております。しかしながら、今議員ご指摘のように、危険箇所というのは予測もつかないところにございまして、例えば過日の事故の例を申し上げますと、雨の降った後に路肩の舗装の際がちょっと雨でえぐれまして、そこに車輪を落として事故に遭われたとか、こういうようなこともあるわけですね。時と場合によって、全然目の届かないところで起こる事故、こういったものにつきましては、保険対応でしか仕方がないと。できる限りのこちらの方も維持管理には努めておるわけでございますけれども、その範囲が余りにも広いがために目が行き届かない。それによっては、市民の通報であるとか、道路を利用されておる方の通報によりまして対応しておる、これはいたし方ないところではないかなというふうに判断をいたしております。よろしくお願いをいたします。 436 ◯議長(藤野政信君) 26番。   〔26番(小林 武君)登壇〕 437 ◯26番(小林 武君) ありがとうございます。大変距離的にも長いものでございますので、よくわかるんですけれども、何か事故が起きてからやるというようなことになりますと、通報を受けてからやるというのも少しおかしいなと私は思うんですね。いつも担当部署へ行きまして道路の不備を言いますと、早急に直してもらっています。そのことは非常にありがたいんですけれども、それじゃなく、もっと前向きにやっていただければという思いがありますので、質問をさせていただきました。  次に、点検や安全のパトロール体制についてお聞かせいただきたいと思います。これは、各自治会においても自分の自治会においてはそういう点検等をやっていただいて、その旨担当部署に連絡されていると思いますけれども、パトロールをお願いされている民間の団体等があると思うんですけれども、その点についてお聞かせください。 438 ◯議長(藤野政信君) 都市建設部長。 439 ◯都市建設部長(中辻源壽君) 点検・安全パトロール体制につきましては、2名の専任職員により、休日を除く毎日、道路パトロールで点検を行い、不備な箇所を発見した場合には、緊急補修を実施いたしております。  また、補完する対策といたしましては、年2回、都市建設部職員10班体制でパトロール隊を編成いたしまして、市内全道路を対象に安全点検を実施し、維持管理に努めているところでございますので、ご理解いただきたいと思います。 440 ◯議長(藤野政信君) 26番。   〔26番(小林 武君)登壇〕 441 ◯26番(小林 武君) それでは、中項目の彦根市内の橋の安全性についてお聞かせいただきたいと思います。  アメリカや中国で一瞬に橋が崩落するという事件が発生しております。日本ではそういうことは余り聞かないんですけれども、まして彦根ではそんなことはないだろうということで安心して暮らしてはいるんですけれども、築後というんですか、つくられてから何十年もたっている橋もたくさんあろうかと思います。そういった橋のことにつきましてお聞かせいただきたいというふうに思います。  今日まで市内におきまして橋にかかわるような事故が発生した経緯をお聞かせいただきたいと思います。 442 ◯議長(藤野政信君) 都市建設部長。 443 ◯都市建設部長(中辻源壽君) 彦根市が管理する橋にかかわる事故につきましては、昭和47年に宇曽川にかかる境橋が、過積載、重量オーバーでございますね、過積載のダンプが通行したことにより落橋した事故がございます。  また、台風による被害といたしまして、近年では平成2年に犬上川にかかる犬上川橋が落橋した被害があり、昭和40年から50年代には、今橋、庄堺橋等の木橋が洪水によって被害を受けたと、こういうような記録も残ってございます。  以上でございます。 444 ◯議長(藤野政信君) 26番。   〔26番(小林 武君)登壇〕 445 ◯26番(小林 武君) ありがとうございます。そうした橋の管理態勢は今どのようにされているんでしょうか。 446 ◯議長(藤野政信君) 都市建設部長。 447 ◯都市建設部長(中辻源壽君) 彦根市が管理しております市道橋は476カ所ございます。市道橋の安全維持管理態勢においては、平成8年度から平成14年度にかけて、幹線道路に係る橋梁13カ所について耐震対策工事を実施しております。  また、その他市道に係る橋梁につきましても、道路パトロール、市民からの通報等により危険箇所の発見に努め、修繕等が必要あると判断した場合は、緊急補修を行うよう努めております。 448 ◯議長(藤野政信君) 26番。   〔26番(小林 武君)登壇〕 449 ◯26番(小林 武君) 本当に今彦根の橋は大丈夫なんでしょうか。476本ありまして、13カ所の点検をいただいたということは、ほとんど点検されていないと理解してもいいと思うんですけれども、こうした中で橋の安全性というものにつきましても、点検を毎年やっておられるのか、また橋ができてから何年たってどうかというその橋の寿命、そういったものを考慮して点検されているのかお聞きしたいと思うんですが、きのう出ておりました中藪の青橋も、どこから見てもあれは橋と見えないですけれども、もう何年も不安定な状況で使用されておりますことからも、点検されているのかどうか。歩道橋をつくるのも大事ですけれども、あの橋そのものが危険だと僕は思うんですけれども、あわせてお答えください。 450 ◯議長(藤野政信君) 都市建設部長。 451 ◯都市建設部長(中辻源壽君) 彦根市の管理する橋梁の安全点検を、平成7年度に幹線道路に係る橋梁および橋長10を超える橋梁41カ所について実施をいたし、先にお答えしましたとおり、13カ所について耐震対策工事を施工し、その他の橋梁25カ所について、けたの塗り替え塗装、耐震修繕、ジョイント修繕等を行っております。  また、平成14年度におきまして、1級および2級市道に係る橋梁およびその他市道に係る鋼鉄製、スチールですね、鋼鉄製の橋梁108カ所につきましても総点検を実施し、高欄の補修・塗り替え塗装、地覆のクラック補修等を実施してまいりました。  以上でございます。 452 ◯議長(藤野政信君) 26番。   〔26番(小林 武君)登壇〕 453 ◯26番(小林 武君) ありがとうございました。  次に、中項目の3、子どもの安全活動促進支援についてお聞かせいただきたいと思います。  全国各地で多発しております子どもたちへの犯罪行為や事件から、子どもたちを守る取り組みとして実施されておりますボランティアによりますスクールガード事業についてお伺いしたいと思います。  お忙しい中をご苦労いただいております従事者の方々に対しての事故防止、また、子どもたちに対する指導、また、各学校における防犯対策についてもお伺いするわけですけど、まず、スクールガード登録者、従事者の方々の傷害保険やアクシデント対策についてお聞かせいただきたいと思います。 454 ◯議長(藤野政信君) 教育長。 455 ◯教育長(矢田 徹君) 子どもの安全活動促進支援についてご質問にお答えをいたします。  本市におきましては、平成19年9月現在、スクールガードは1,600名に登録いただいておりまして、地域で子どもを守る体制整備の推進にご協力いただいておるところでございます。  スクールガードの登録につきましては、滋賀県教育委員会が管轄しており、本市からは見守り活動に協力いただける方を小学校を通じて募り、県に連絡させていただいております。また、スクールガードの傷害保険については、滋賀県教育委員会が「防犯協会員団体総合補償保険制度」に加入しており、防犯活動中の万一のけがやアクシデント等の賠償事故に備えているところでございます。 456 ◯議長(藤野政信君) 26番。   〔26番(小林 武君)登壇〕 457 ◯26番(小林 武君) 従事をしていただいておりますボランティアの方々におきましては、子どもの安全のために配慮していただいておりますけれども、私はスクールガードの皆さんの安全というものに対してどのような配慮をされているかなと思うんですね。交通事故もありますけれども、やはり子どもが通行するときに、いろんな方がおられます。車等の運転手さんとのトラブルもあろうかと思うんですけども、そういった対応もあわせてお聞きしたいと思うんですけれども、従事していただいて、トラブルが起こる可能性は十分にあると思うんですね。善良な優良な運転手さんばかりじゃございませんし、いろんな方がおられますので、そういったトラブルが起こったときの対応というものに対してどのようにお考えかお聞きしたいと思います。 458 ◯議長(藤野政信君) 教育長。 459 ◯教育長(矢田 徹君) 見守り活動中のトラブル等については、現在把握しておりませんが、今申し上げましたように、見守り活動中の事故に対しましては、防犯協会員団体総合補償保険制度、これにて対応していただきたいと、かように思っているところでございます。 460 ◯議長(藤野政信君) 26番。   〔26番(小林 武君)登壇〕 461 ◯26番(小林 武君) 私ども何かあれば保険で対応しよう、何か心が伝わっていないような気がするんですけれども、やはりボランティアで奉仕していただく方々にはもう少し温かい配慮が大事だと思います。何かあれば保険だというようなことでは済まないと私は思うんですけども、次の質問に入らせていただきます。  各学校における防犯対策はどのようにされているのか。校舎、校庭、いろいろとあると思うんですけれども、そういった対策が講じられているかどうか、もちろん講じられていると思いますけれども、その内容につきましてお聞かせいただきたいと思います。 462 ◯議長(藤野政信君) 教育長。 463 ◯教育長(矢田 徹君) 各小中学校におきましては、不審者対応や事故等、さまざまな場面を想定した危機管理マニュアルを作成し、子どもの安全を守る対策を講じておるところでございます。  登下校の安全確保のための方策といたしましては、小学校では、集団による登下校を継続して実施しており、スクールガードの皆さんによる見守りに加えて、教職員が下校時に同伴する等の取り組みを行っております。中学校においても、クラブ活動終了後は、複数で下校することを促し、教職員が学校の周辺で見守り活動を行っているところでございます。  また、どの学校も警察署等と連携して安全教室や防犯教室等を開催し、児童・生徒が被害者とならないために、子ども自身の危険回避能力を育む取り組みを進めております。  さらに、年間3、4回実施する避難訓練におきましては、不審者の侵入に備えた訓練も行っており、緊急時の体制整備に努めておるところでございます。  以上でございます。 464 ◯議長(藤野政信君) 26番。
      〔26番(小林 武君)登壇〕 465 ◯26番(小林 武君) ありがとうございます。そうした中で、ことしの夏休みの事故はどうかということなんですけれども、県下でも事故が起こっておりますので、市内におきましての事故の発生状況についてお聞かせいただきたいというふうに思います。 466 ◯議長(藤野政信君) 教育長。 467 ◯教育長(矢田 徹君) 日ごろから機会をとらえて、学校への通知や校園長会議等での周知などにより、交通事故防止を初め、スポーツ活動中のけがや熱中症事故などのさまざまな事故の防止等、子どもたちの安全、健康の確保のために必要な情報を提供し、注意を喚起しているところでございます。  特に長期の休業期間中には、各校園において、子どもたちに休み期間中の安全で健康な過ごし方を指導し、保護者にも子どもたちの生活面での注意事項として情報の提供、注意の喚起を行っております。  この夏休み中の事故といたしましては、残念ながら学校管理下外で3件の交通事故がありました。自転車の飛び出し、相手の不注意などの原因によるものでございます。  なお、幸いこの交通事故以外に子どもたちの生命にかかわるような事故はありませんでしたが、今後とも機会をとらえて、子どもたちの安全、健康の確保に向けての情報発信に努めてまいりたいと考えております。  以上でございます。 468 ◯議長(藤野政信君) 26番。   〔26番(小林 武君)登壇〕 469 ◯26番(小林 武君) ありがとうございます。事故防止につきましては、学校だけではございませんので、地域社会や家庭がしっかりと守らないといけないというふうには自覚しております。  続きまして、中学校における体験学習につきましてお聞かせいただきたいと思います。  体験学習のいわゆる訪問先の範囲といいますか、業種・業態等、どこまでをその範囲しておられるのかということをお聞かせいただきたいと思います。そしてまた、生徒の訪問先へ行き帰りの交通安全や、また体験学習先での安全確保等々についてお聞かせいただきたいと思います。 470 ◯議長(藤野政信君) 教育長。 471 ◯教育長(矢田 徹君) 中学校における体験学習につきましては、行事として修学旅行や野外活動等の校外学習と総合的な学習の時間の中での職場体験学習や福祉体験学習等がございます。  校外学習の実施に当たりましては、事前に市教育委員会へ「修学旅行・遠足・野外活動等実施届」の提出を求めております。その中で危険物・危険箇所に対する安全対策や生徒の安全確保のための事前指導等の確認をし、必要に応じて指導をしているところでございます。また、教師による事前の現地調査を必ず実施し、生徒の安全面を最優先した活動になるよう留意しているところでございます。  以上でございます。 472 ◯議長(藤野政信君) 26番。   〔26番(小林 武君)登壇〕 473 ◯26番(小林 武君) 大企業でしたら、多分安全確保はまずできていると思うんですけれども、体験学習の場合には、小さな商店や小さな企業にも行かれると思いますし、サービス業、いろいろありますので、その中で安全確保ということにつきまして、先生が現地に行かれて、これは大丈夫だと思われるだけで済むのか、あるいはまたそのお店の方と、こういうことはこうなりますよというような協定みたいなものをお結びになるのか、その点についてお聞かせいただきたいと思います。 474 ◯議長(藤野政信君) 教育長。 475 ◯教育長(矢田 徹君) 議員ご指摘のものは、職場体験学習のときのことだろうと思うわけでございますけれども、いわゆる中小企業の体験学習におきましては、それぞれの企業主等が大変ご配慮いただいて、かなり安全面を最優先していただいている状況でございます。それを教師が回りまして、事業主等と確認しているのが現状でございます。  以上でございます。 476 ◯議長(藤野政信君) 26番。   〔26番(小林 武君)登壇〕 477 ◯26番(小林 武君) 体験学習というのは非常に大事だと思っております。子どもたちが働くことの大切さや大変さを学んでいただけるし、また大人の生の働く姿をしっかりと見ていただいて、いろんな勉強をしていただけるので、体験学習というのは非常にいいと思っておりますけれども、まず事故のないように安全面でご配慮していただきますようにお願いをいたします。  次に4番ですが、歩行喫煙、路上喫煙についてお聞かせをいただきたいと思います。  路上喫煙禁止条例は全国的な流れになっておるわけでございまして、今、彦根市においては400年祭が多くの観光客を迎えて開催中であります。彦根は文化都市を標榜もしておりますその中で、やはりくわえたばこ、歩行たばこの規制につきましても今気をつけるべきと私は思っております。全面じゃなしに一部分だけでも手をつけて、やはりそういう流れにしっかりと乗らなければならないという思いから質問をさせていただきます。  屋外での受動喫煙といいますと、屋外ですと空気が流れておりますので、これは大丈夫だという思いがあるわけですけれども、込み入ったところではその影響も出ようかと思いますし、また、たばこの火によります、小さな子どもたちの体への危険、衣服への被害等々あるわけでございます。そうした対応につきまして、今日まで私も過去聞いておりますけれども、前向きの検討はいただいておりません。改めまして、今回この議会におきまして、その対応についてお聞かせいただきたいと思います。 478 ◯議長(藤野政信君) 市民環境部長。 479 ◯市民環境部長(野瀬 毅君) 喫煙によります健康への影響は、肺、喉頭などのがんを初め、狭心症などの心臓病、さらに慢性気管支炎や肺気腫などの病気と関係があると言われており、屋外での受動喫煙による健康への影響も考えられるところでございます。  なお、ご質問のたばこの火による身体、いわゆる体、衣服への被害につきましては、現在までそのような届け出等はございませんが、路上喫煙によります迷惑や危険性につきましては今後も市民の皆様には啓発をしてまいりたいというふうに考えております。 480 ◯議長(藤野政信君) 26番。   〔26番(小林 武君)登壇〕 481 ◯26番(小林 武君) 過去の議会におきまして、歩行喫煙による危険性に対しまして質問いたしておりますけれども、歩行喫煙に対しましては、ポイ捨て条例によって対処できるというご答弁でございました。ポイ捨て条例におきましては、たばこの吸殻をごみと扱っての対応かと思うんですけれども、やはり吸殻とごみは違うわけでございまして、ごみの散乱防止のためのポイ捨てはわかりますけれども、危険なものの取り扱いとしての歩行喫煙は非常に困るわけでございまして、そういった意味から、歩行喫煙禁止はポイ捨て条例では対応できないと私は思うんですけれども、そのお考えをお聞かせください。 482 ◯議長(藤野政信君) 市民環境部長。 483 ◯市民環境部長(野瀬 毅君) 「彦根市ごみの散乱およびふん害のない美しいまちづくり条例」におきましては、ごみの散乱防止を図る観点から、市民の責務として、屋外で喫煙するときは、吸殻入れが設置されている場所での喫煙、または吸殻入れを携行するよう規定しているものでありまして、歩行喫煙そのものを規制しているものではありませんことから、ご指摘、ご質問いただいております部分は、この条例では防止はできないというふうに考えております。 484 ◯議長(藤野政信君) 26番。   〔26番(小林 武君)登壇〕 485 ◯26番(小林 武君) 防止できないから条例をという話をしておりますので、ですから、その点でもう一度お考えをお聞かせください。危険だからと言っているんです。ごみの散乱ではないわけですので、何か考え方に差異があると思うんですけれども、散乱と危険とはまた違うと思うんですけどね。 486 ◯議長(藤野政信君) 市民環境部長。 487 ◯市民環境部長(野瀬 毅君) ご質問いただきましたように、散乱と危険とは全く違う概念でございます。それは十分認識をいたしております。ただ、ご質問がポイ捨て条例でこの問題は対処できますかというご質問でございましたので、この条例では対処できませんというご答弁をさせていただきました。  議員も今ほどご質問いただきましたように、ごみのいわゆるポイ捨て条例につきましては、あくまでも吸殻そのものをごみという概念でとらえております。したがいまして、ごみのポイ捨ては困りますということですので、今申し上げましたように、喫煙そのものを禁止している条例ではございませんので、先ほど来、危険性の部分でいろいろご質問いただいているわけですけれども、この部分につきましては、今後、市民の皆様に十分このことのいわゆる危険性の認識といいますか、その辺のご質問にあります必要性は私ども十分わかりますので、そこにつきましては、先ほどご答弁申し上げましたように、今後も市民の皆様にお知らせをするなり、啓発をするなり、そういった手段を講じていきたいというふうに考えておりますので、ご理解賜りますようお願いいたします。 488 ◯議長(藤野政信君) 26番。   〔26番(小林 武君)登壇〕 489 ◯26番(小林 武君) ありがとうございます。  次に、大項目の2、市の企業誘致についてお聞かせいただきたいと思います。  先ほど安藤議員からも細かな質問がございまして、重なる部分があろうかと思いますけれども、よろしくお願いいたします。  企業誘致をするために優遇措置制度をつくり、企業誘致活動に取り組んでいただいているところでございます。企業の撤退や縮小は、彦根市の財政や経済、活気に大きな影響が出てまいります。プラス、マイナスあるわけでございますけれども、逆に企業の進出や大きな設備投資は、雇用の創出や税収を増加させ、大きなメリットが考えられるわけでございます。そうした中で、今日まで市内の企業や工場等の設備投資の状況をお伺いしますので、よろしくお願いいたします。 490 ◯議長(藤野政信君) 産業部長。 491 ◯産業部長(尾本吉史君) 平成17年4月に条例改正をし、奨励対象業種を従来の製造業に、サービス業のうち情報通信業、運輸業および自然科学研究所を加えたものでございます。  ご質問の設備投資の状況詳細等につきましては、平成18年度の工場等設置奨励審査会では、4社の製造業の奨励措置を決定しております。その投資額の合計は約235億円となっております。また、本年度におきましては、現在までに2回の審査会を開催し、計8社、そのうち製造業7社、運輸業1社でございますが、その投資額の合計は約211億円となっております。 492 ◯議長(藤野政信君) 26番。   〔26番(小林 武君)登壇〕 493 ◯26番(小林 武君) ありがとうございました。  設備投資が拡大されておりますけれども、これによります彦根市の財政的なメリットについてお聞かせください。 494 ◯議長(藤野政信君) 産業部長。 495 ◯産業部長(尾本吉史君) ここ数年、製造業を中心に企業の投資意欲は旺盛で、先に申し上げましたように、本市におきましても、大規模な投資がなされている状況でございます。  こういった設備投資による財政的効果につきましては、平成19年度以降に新たに課税されますことから、現時点では正確な数字の掌握はできておりませんが、償却資産を含めた固定資産税としての増収は、単純に税率を適用しましても数億円になるものと予想をいたしております。また、企業の業績にもよりますが、法人市民税の増収も見込めることとなります。  さらに、今回、奨励措置の指定をさせていただいた企業の中には、大幅に従業員が増加する企業もあり、これらの方々が生活拠点を本市に求められた場合の市民税、固定資産税等の市税収入の増加に加え、消費活動による経済効果も期待されているところでございます。 496 ◯議長(藤野政信君) 26番。   〔26番(小林 武君)登壇〕 497 ◯26番(小林 武君) 細項目の3番は、安藤議員の質問の答弁でいただいておりますので、割愛させていただきます。  大項目の3番、温暖化対策についてお聞かせいただきたいと思います。  これは、赤井議員、徳永議員からの質問で出ておりますけれども、ご答弁をよろしくお願いいたします。  ことしの夏は大変暑い夏でございまして、これが地球温暖化によるものなれば、温暖化に向けての取り組みに一層努めなければならないと、そんなところでございますけれども、ヒートアイランドを防ぐためにも、市内の建物緑化、いわゆる屋上緑化や壁面緑化、徳永議員は緑のカーテンとおっしゃっていましたけれども、そういったものの取り組みについてお聞かせいただきたいと思います。  今、市内の建物の緑化の現状についてお聞かせいただきたいというふうに思います。 498 ◯議長(藤野政信君) 市民環境部長。 499 ◯市民環境部長(野瀬 毅君) 近年、緑の確保に伴う屋上緑化や壁面緑化につきましては、温室効果ガスの一種である二酸化炭素の吸収やヒートアイランド対策として、特に緑地の確保が困難な大都市において、有効な手法として取り入れられております。  本市におきます建物緑化といたしましては、都市景観形成重点地区に建設されました大型集客施設がございますが、この施設は、当該地区の地区基準である敷地面積の20%という条件を地上部で満たさないため、例外的に建物壁面、屋上、敷地周囲のフェンスへの緑化を指導されたものでございます。該当は以上でございます。 500 ◯議長(藤野政信君) 26番。   〔26番(小林 武君)登壇〕 501 ◯26番(小林 武君) 次に、建物緑化への指導、今おっしゃいましたけれども、ある量販店に対する指導だと思うんですけれども、そうした指導を含めまして、建物緑化に対する助成制度の導入についてのお考えをお聞かせいただきたいと思います。 502 ◯議長(藤野政信君) 市民環境部長。 503 ◯市民環境部長(野瀬 毅君) 今もお答えいたしました大型集客施設につきましては、「快適なまちを創る景観条例」に基づく都市景観重点地区の地区基準により指導が行われたものでございます。  また、「景観法」に基づき、本年6月に彦根市景観計画を定め、その中で緑化措置、例えば琵琶湖・内湖景観形成地域の愛知川から犬上川地区では、緑化率は建築面積を除く敷地面積の40%以上といった基準を定め、緑化を進めております。  なお、地上部での緑化で基準を満たさない場合は、建物の壁面、屋上の緑化なども含め敷地内緑化の指導に努めているところでありまして、助成制度を導入することについては考えておりませんので、ご理解賜りますようお願いいたします。 504 ◯議長(藤野政信君) 26番。   〔26番(小林 武君)登壇〕 505 ◯26番(小林 武君) 今ほど量販店の緑化率につきまして、20%を指導したというお話でございますけれども、今日までの出店事業者に対する建築に際しての指導された緑化率の達成というんですか、守られているかどうか、その点についてお聞きしたいなというふうに思うんです。聞くところによりますと、守られていないというようなことも耳にするんですけれども、状況についてお聞かせください。 506 ◯議長(藤野政信君) 都市建設部長。 507 ◯都市建設部長(中辻源壽君) 最初に、先ほどご答弁を申し上げました中に答弁誤りがありましたので、訂正をさせていただきたいと思います。  小林議員が、安心・安全なまちづくり、彦根市内の橋の安全性についての中で、過去市内において橋にかかわる事故の状況をお尋ねいただきました。この中で、私、今橋のあるいは庄堺橋の木橋が被害を受けた年代を、本来、「40年から50年代」と申し上げるところを、「50年から60年代」と申し上げてしまいましたので、おわびして訂正をさせていただきます。申しわけございませんでした。  それでは、ただいまのご質問でございます。景観からの緑化率の達成度のことにつきましてお答えを申し上げたい思います。  本市では、平成8年度から快適なまちを創る景観条例を施行し、景観行政を進めてまいりましたが、平成16年の景観法制定を受けまして、平成19年6月に新しく彦根市景観条例を施行することといたしました。  景観法による彦根市景観計画では、建築物の敷地内の緑化について、敷地内の空地面積に対し30%または40%を求めております。これは、目指すべき景観形成の重要な要素の1つとして緑化率を定めたものでございます。  また、この緑化の基準は、敷地における緑化率を基準としており、建物屋上や壁面の緑化についても誘導することとしています。  なお、彦根市景観条例によるこれまでの届け出は8月末までに20件ございましたが、この中では敷地の緑化率を確保していただいておりまして、屋上緑化や壁面緑化を行った事業者等はございませんので、ご理解をいただきたいと思います。  以上でございます。 508 ◯議長(藤野政信君) 26番。   〔26番(小林 武君)登壇〕 509 ◯26番(小林 武君) ちょっと聞き漏らしたんですけれども、指導された事業者に対する緑化率は達成されているんですか、再度お聞きします。 510 ◯議長(藤野政信君) 都市建設部長。 511 ◯都市建設部長(中辻源壽君) ただいま申し上げましたように、緑化率と申しますのは、敷地内の空地面積に対しての率を定めておりまして、この確保につきましては、いずれの届け出の件数20件すべて確保していただいております。そういうことでご理解をいただきたいと思います。 512 ◯議長(藤野政信君) 26番。   〔26番(小林 武君)登壇〕 513 ◯26番(小林 武君) くどいようですけれども、その緑化率の達成に対しましては、報告を受けていますのか、調査されたのか、どうでしょうか。 514 ◯議長(藤野政信君) 都市建設部長。 515 ◯都市建設部長(中辻源壽君) この緑化という問題は非常に難しくございまして、図面上の配置図によりまして、その緑化面積を算定していただいております。その場合、例えば緑化面積を出すときに、植えたときは緑化というのは当然少ないわけですね。それが年がたちますと、だんだんと緑化面積が増えてくるわけでございますけれども、その追跡調査というのは、どの時点でするのかというのは難しゅうございます。例えば花壇を設置するその花壇面積は当然緑化面積に入ってくるわけでございまして、一々この20件の8月末までの申請に対して追跡調査はいたしておりませんが、申請上、ここの部分を緑化するという、そういう計画で申請をいただいておりますので、それによってチェックをしておることでございますので、ご理解をいただきたいと思います。 516 ◯議長(藤野政信君) 26番。
      〔26番(小林 武君)登壇〕 517 ◯26番(小林 武君) まことに遺憾なことでありますけれども、それは出店されるときに厳しい指導というか、要望をされておりまして、それ以後、ほとんど調査されていないと理解してもいいわけでございますけれども、それで達成されたというのは少しおかしいなと思うわけです。ぜひとも調査していただきまして、やはり当初の指導どおりされているということを確認してほしいなというふうに思いますので、よろしくお願いいたします。  次の4番ですけれども、この件につきましては、赤井議員の質問に詳しく答えていただいておりますので、割愛をさせていただきます。  これをもちまして、私の質問を終わります。どうもありがとうございました。 518 ◯議長(藤野政信君) 本日の会議は、議事の都合によりあらかじめこれを延長いたします。  24番山田多津子さん。   〔24番(山田多津子さん)登壇〕 519 ◯24番(山田多津子さん) 私は、今期定例議会におきまして、大きく四つの項目について質問をいたします。  まず、ごみの減量化・資源化について質問いたします。  近年、ごみの排出量は増加の一途をたどっている中で、ごみの減量化計画が策定されました。  現在、彦根市では8分別の取り組みがされていますけれども、まだまだ資源化できるものが焼却処分をされています。大型焼却場の計画がなされている今、いかにごみの減量化を図れるかが問われていると思います。  そこで、以下の質問をいたします。  ごみの減量化の基本計画の根拠として、再生利用量を平成8年度の15%から平成22年度には24%に増加させることが必要というふうになっていますけれども、この根拠をお示しいただきたいと思います。 520 ◯議長(藤野政信君) 市民環境部長。 521 ◯市民環境部長(野瀬 毅君) 平成12年3月策定の彦根市一般廃棄物処理基本計画では、平成22年度末に再生利用量を24%に増加させることになっておりますが、この根拠につきましては、従来から資源ごみとして収集している缶・金属類やびん類に加えて、ペットボトルや容器包装プラスチックの資源化、さらに古紙回収の拡大等によってこの目標を達成していこうとするものでございます。なお、この目標数値につきましては、国や県の計画目標とも整合させた数字となっております。  以上でございます。 522 ◯議長(藤野政信君) 24番。   〔24番(山田多津子さん)登壇〕 523 ◯24番(山田多津子さん) 平成8年のごみ総排出量が約128トン、平成22年になりますと195トンになるというふうに言われていますけれども、この計画でいきますと、再生化率24%にするにはさらに20トンを日量として再利用するというふうに基本計画の中にも上がっていますけれども、今、ペットボトルとか容器包装とか言われましたけれども、では、具体的に何をどういうふうに減らしていくのか、どういう計画がなされているのかというその辺をお示しいただきたいと思います。 524 ◯議長(藤野政信君) 市民環境部長。 525 ◯市民環境部長(野瀬 毅君) 今のご答弁申し上げましたもとになる数値につきましては、平成8年度の当時の状況で当然缶・金属類とかそういうのは資源化の方に回しておりました。それから後は、ご承知いただいております容器リサイクル法の関係でありますとか、家電のリサイクルの問題等々も先が見えておりました。その辺のある程度の再生も見込みながら数値を置いていったわけですけれども、今再質問ございましたように、トン数で今お話しいただきましたが、現在の18年度の数値が14%台となっておりますので、なお目標とは10%ぐらいの開きがございます。これにつきましては、基本的に今押し進めております古紙の回収でありますとか、さらに分別できるものについて、リサイクルできるものについて、どういったものがあるかにつきましては、今現在開催をいたしております審議会の中で十分ご議論をいただき、この数値目標をできるだけ達成していきたいというふうに現在考えておりますので、ご理解賜りたいと思います。 526 ◯議長(藤野政信君) 24番。   〔24番(山田多津子さん)登壇〕 527 ◯24番(山田多津子さん) それでは、例えば燃やせるごみなんかはどういうふうに減量していくか、このことはどういうふうに計画をなされているのかお示しいただきたいと思います。 528 ◯議長(藤野政信君) 市民環境部長。 529 ◯市民環境部長(野瀬 毅君) 燃やせるごみの分別につきましては、過去の議会でもいろいろご答弁申し上げておりますように、可燃物に回っているごみの量のうち相当がリサイクルに回せるということは十分認識をしておりますので、今ほど申し上げましたように、もう一度、現在審議会でご審議いただいておりますが、ごみの減量化と資源化の大きな2点がございますので、その辺で十分整理をしていきたいというふうに考えております。 530 ◯議長(藤野政信君) 24番。   〔24番(山田多津子さん)登壇〕 531 ◯24番(山田多津子さん) 基本計画の目標達成の方策で予測した値の約40%の排出抑制を図る必要があるけれども、なかなか目標達成には困難であるというふうになっています。しかし、目標達成するには、やっぱり減量化・資源化に向けての施策を継続、さらに拡大していく努力が必要であるというふうにもなっています。今の燃やせるごみの問題も含めてですけれども、こういうことも具体的にぜひ計画を進めていただきたいと思います。  それで、次の質問に移っていきたいと思います。  それでは、コンポストの補助、そして、これの復活と家庭用のごみ処理機の補助の増額についてはどのようにお考えでしょうか。 532 ◯議長(藤野政信君) 市民環境部長。 533 ◯市民環境部長(野瀬 毅君) 一般家庭から排出される可燃ごみのうち、生ごみの占める割合はおおよそ40%と見込まれております。したがいまして、ごみの減量化を進めていく上で、生ごみの発生抑制対策は避けて通れない重要なポイントと考えており、家庭用生ごみ処理機のさらなる普及促進を初め、効果的な対策の検討を進める必要がございます。  こうした課題につきましては、現在、彦根市廃棄物減量等推進審議会において検討が進められているところであり、審議の進捗を見極めながら、総合的なごみ減量化・資源化対策の一環として有効な対策を講じていきたいと考えております。 534 ◯議長(藤野政信君) 24番。   〔24番(山田多津子さん)登壇〕 535 ◯24番(山田多津子さん) この基本計画の中に、例えば平成8年の可燃ごみが78.51トン、それが平成22年になりますと127.87トンという数字になっているんですけれども、今、家庭用の生ごみの占めている割合が非常に高いというふうにおっしゃっていただきました。以前、2004年までコンポストの補助がありましたけれども、2005年度からなくなっていますね。コンポストの価格というのは、5,000円ぐらいから1万円、いろんな形のものがありますけれども、やはりこれをもっともっと普及させてもらうということが大事だと思うんですね。これは廃止された理由というのが、非常に安価だということと、利用率が低くなっているからというような理由で、答弁の中でそういうふうなお答えをいただいていますけれども、生ごみを減らしていくということ、いかにごみの量を減らしていくかということが非常に大きな課題になってくると思うんです。私は、このコンポストをもう一度、もっともっと皆さんに見直していただくという意味でも補助をぜひ復活していただきたいと思うんです。  それと、生ごみ処理機、これも以前は1万6,000円の補助でした。これが1万2,000円に減額をされています。実は成宮議員が自宅で生ごみ処理機を利用されています。19回、自宅でわざわざ使っていただいた数値を出してもらったんですけれども、本当に生ごみの量を減量化するには、この生ごみ処理機というのは大きな役割を果たしています。一つずつ全部言いませんけれども、最終全部の量を1万1,295という総量が出ているんですけれども、処理の結果、1,240に減っています。いわゆる減量化率は10.98%、これだけ減っているんですね。生ごみというのは非常に重いし、燃やすにも逆に燃料が要るという本当に非効率なものになってきますし、こういうものをもっともっと増やしていただく、補助をしていっていただくということが非常に大事になってくるのではないかと思うんですが、この辺の見解をもう一度改めてお願いします。 536 ◯議長(藤野政信君) 市民環境部長。 537 ◯市民環境部長(野瀬 毅君) ご指摘がございましたように、コンポストにつきましては、平成16年までで、一応それぞれの利用状況を勘案いたしまして廃止をいたしております。今お話がございました、いわゆる生ごみ処理機等の問題につきましては、まず各家庭から減量していただける第一歩であるということは過去の答弁でも申し上げておりました。まさしくそのとおりであるというふうに思います。ただ、今詳しい数値もお示しいただきまして、乾燥させたときの量も示していただきました。そういったことで、私どもは、この生ごみ処理機の必要性につきましては十分認識はいたしておりますので、先ほどもご答弁申し上げましたように、審議会の中でこの辺のコンポストも含めて、どういうあり方が効率的で一番効果があるのか、その辺も含めてご議論をいただきたいというふうに考えておりますので、ご理解をいただきたいと思います。 538 ◯議長(藤野政信君) 24番。   〔24番(山田多津子さん)登壇〕 539 ◯24番(山田多津子さん) 今のご答弁ですと、もう一度再検討をしていただくというふうに受け取ってよろしいんでしょうか。 540 ◯議長(藤野政信君) 市民環境部長。 541 ◯市民環境部長(野瀬 毅君) ごみの減量化の議論の中で、今ご指摘のあった部分につきましては、審議会の中で十分ご議論をいただくということで考えておりますので、よろしくお願いいたします。 542 ◯議長(藤野政信君) 24番。   〔24番(山田多津子さん)登壇〕 543 ◯24番(山田多津子さん) 前向きな検討をお願いします。これは一緒にちょっとお示ししたいんですけれども、彦根市のホームページの中からとった「暮らしの中で「ちょっとの手間でごみの減量」運動にご協力ください」、これは彦根市のホームページに載っています。すぐに始められる家庭の生ごみの処理方法ということで、生ごみをどうしたら有効に使えるのかなというようなことで、彦根市でこういうふうに示されていますので、ぜひこういったことを大いに前向きに検討していただく必要があると強く求めておきたいと思います。  次の質問に移ります。  廃油回収の取組状況、今、廃油回収をしていただいていますけれども、今後の見通しについてお尋ねいたします。 544 ◯議長(藤野政信君) 市民環境部長。 545 ◯市民環境部長(野瀬 毅君) 廃食油の回収につきましては、今日まで市内の幾つかの団体が地域での自主的な取り組みとして実践をされてまいりました。市におきましては、こうして回収された廃食油を収集し、資源化施設への持ち込みを行うなど、活動への協力を行ってきたところでございます。  今般、こうした活動に加えまして、市の清掃車に廃食油を精製したバイオ・ディーゼル燃料を使用することとあわせ、新たに市の関係施設5カ所に拠点を設け、広く市民から廃食油を回収する事業を開始いたしました。この趣旨につきましては、資源循環型地域社会を構築するための1つの具体的な実践事業として位置づけることにあり、市民参加による地球温暖化防止対策という観点からも、意義ある取り組みであるというふうに考えております。  新たな拠点の設置につきましては、まだ緒についたばかりの状況でございますので、今後におきましては、回収状況を見極めながら、拠点の拡大等も考慮に入れて、本事業の普及に努めてまいりたいというふうに考えております。 546 ◯議長(藤野政信君) 24番。   〔24番(山田多津子さん)登壇〕 547 ◯24番(山田多津子さん) このBDFは豊郷で実施がされていますよね。今、彦根市でも清掃車の燃料に試験的に使われるというふうな新聞報道がされていますけれども、今まだ始まったばかりですので、回収の拠点が、今ここに私が資料を持っている中では、6団体の協力を得て回収をしているというふうになっています。市役所の下の市民環境部、あの入り口にも置いています。確かに、てんぷら油というのは、家庭では処理がしにくいですし、あと燃やすのも袋に入れてとか大変になりますので、非常に効率的なリサイクルだと思いますので、ぜひ拡大をしていっていただきたいと思うんですが、例えばもっともっといろんな団体に回収の働きかけをしていただきたいと思うんです。特に女性のいろんな団体、そういうところに働きかけをしていっていただきたいと思うんですけれども、このことはどういうふうにお考えでしょうか。 548 ◯議長(藤野政信君) 市民環境部長。 549 ◯市民環境部長(野瀬 毅君) 今もお話がございましたように、廃食油につきましては、現在燃えるごみの中へ紙にしみ込ませていただいたりというような形でお出しをいただいておりますので、資源化の道が新たに開けたということで、私どもとしては、今後、今お話がございましたように、広く市民の皆さんに呼びかけをして、この運動が本格的に市民の皆さんの間に普及していくように、そういった努力をしていきたいというふうに考えております。 550 ◯議長(藤野政信君) 24番。   〔24番(山田多津子さん)登壇〕 551 ◯24番(山田多津子さん) 本当にごみの減量化につながるよう、ぜひ拡大をしていっていただきたいというふうに思います。  では、次の質問に移ります。  ごみの「まちかど出前講座」の実施数と効果はどのように分析をされているんでしょうか。 552 ◯議長(藤野政信君) 市民環境部長。 553 ◯市民環境部長(野瀬 毅君) 自治会において実施をいたしております「出前講座」の件数につきましては、昨年度は26件で、そのうち早朝に集積所において実施をいたしました「まちかど出前講座」が19件、自治会の会合等に出向いたものが7件となっております。  また、小学4年生を対象に、パッカー車への積み込みや分別の方法等を体験するごみ学習を、昨年度は12校、今年度は1校を除くほぼすべての小学校で開催をいたしました。  これらの講座につきましては、子どもたちを初め市民の皆さんに、ごみの分別やごみの正しい出し方について理解を深めていただくことを目的に行っておりますもので、分別を徹底していただく中で、集積所の状況が改善された例や、子どもたちからは「ごみへの関心が高まった」という感想文も寄せられており、少なからず効果が上がっているものと受け止めております。  今後におきましても、工夫を重ねまして、このような講座は継続してまいりたいというふうに考えております。 554 ◯議長(藤野政信君) 24番。   〔24番(山田多津子さん)登壇〕 555 ◯24番(山田多津子さん) 出前講座ですけれども、19件とおっしゃいました。早朝ですので、なかなかお聞きいただく人数も限られていると思うんですけれども、どれぐらいの人数の方がお聞きになられたのか。効果がね、やはりまだまだ分別に迷われている方もたくさんあると思うんですが、積極的にどういうふうに取り組んでいくのか、その辺もう一度お示しいただきたいと思います。 556 ◯議長(藤野政信君) 市民環境部長。 557 ◯市民環境部長(野瀬 毅君) 「まちかど出前講座」につきましては、昨年度19件ということで今ご答弁申し上げました。どれぐらいの人数かということでございますけれども、基本的には、特に分別の周知がされていない集積所、そういったものがありますので、特に自治会の役員さんの方から一度指導に当たってほしいというご要請があった場合等、私どもの方から早朝出向いております。したがいまして、その近辺の集積所へ搬入されるすべての市民の皆さんにそこに集まっていただいてということではございません。当然そこにごみを搬入してこられるわけですから、そのときに声かけは全部できるわけですけれども、基本的には役員の皆さんにお立ち会いをいただいて指導していく。翌日以降、正しい分別をしていただくというような流れの今指導になっております。  当然この分別の方法につきましては、私どももいろんな媒体を使って市民の皆さんにご協力をお願いしているわけですけれども、まだまだ十分でない部分もございます。ただ、この「まちかど出前講座」につきましては、実際にそれぞれの皆さんに体験していただけるという大きな効果があることは私どもも認識しておりますので、今後も、こういう形や方法も含めて続けていきたいというふうに考えております。 558 ◯議長(藤野政信君) 24番。   〔24番(山田多津子さん)登壇〕 559 ◯24番(山田多津子さん) では、次の質問に移ります。  ペットボトル、乾電池の混入率と回収率の状況と今後の指導はどのようにお考えかお示しください。 560 ◯議長(藤野政信君) 市民環境部長。 561 ◯市民環境部長(野瀬 毅君) ペットボトルにつきましては、市内およそ250カ所に設置をいたしております回収拠点に排出をしていただいておりますが、いまだにプラスチックごみとして排出される割合が高く、プラスチックごみに混入しているペットボトルの割合はおよそ6%となっております。  一方、乾電池につきましては、陶器類その他ごみの収集日に、別の袋に入れて排出していただくこととしておりますが、陶器類その他ごみに混入されているケースが多く見受けられます。こうしたことから、結果として投棄場に持ち込まれることとなり、現在その量は電池の総回収量のおよそ18%に上っております。  議員ご指摘のこれらの品目の分別徹底につきましては、当面は広報等を用いた啓発の強化により、分別の徹底を喚起していかなければならないと考えておりますが、分別方法や排出方法の見直しも含めた課題につきましても、現在、廃棄物減量等推進審議会で検討していただいているところでありまして、審議会での方向づけを踏まえて、より有効な対策を今後講じてまいりたいというふうに考えております。 562 ◯議長(藤野政信君) 24番。   〔24番(山田多津子さん)登壇〕 563 ◯24番(山田多津子さん) 私も実際、プラスチック類のごみを出しますけれども、あの中にたくさんペットボトルが入っています。もっともっときちっとした指導をしていただきたいなというふうに思うんです。それがやっぱりごみの減量化につながるということで、先ほどのまちかどの出前講座、ああいうことも積極的にどんどんやっていただかないと、なかなか市民に徹底されないのではないかということでこういう質問をさせていただいています。  これは、市民団体が中山投棄場を見学されたときに見られたんですけれども、乾電池がバケツ16杯も混入されていたという、こういう実態があるというふうに聞きました。乾電池はその他ごみの中に知らないで入れておられる方がたくさんあるんですね。そういうことでも、きちっとしたリサイクルができるということの徹底をしていただきたいということで、先ほどの出前講座、そういうことを市民に周知していただく方法としてもっともっと積極的に取り組んでいただきたいというふうに思っているところです。  次の質問に移ります。  トレーと厚紙の資源回収について、これもごみの減量化として取り組むべきというふうに思うんですけれども、見解を求めます。 564 ◯議長(藤野政信君) 市民環境部長。 565 ◯市民環境部長(野瀬 毅君) トレーや厚紙の分別収集のあり方につきましては、まさに現在、廃棄物減量等推進審議会において検討がなされているところでございますが、市といたしましては、その方法はどうであれ、ごみ減量と資源循環型社会を築いていくためには、こうしたものの資源化は避けて通れないであろうと考えております。審議会での方向づけを待ちまして、適切に対応していきたいというふうに考えております。 566 ◯議長(藤野政信君) 24番。   〔24番(山田多津子さん)登壇〕 567 ◯24番(山田多津子さん) トレーも厚紙も私は以前の議会の中でも取り上げて質問させていただいたと思うんですけれども、本当にごみの減量化・資源化というそういう観点から見ていただくのであれば、廃プラスチックの中にもトレーがたくさん入っていますよね。あれは汚れていれば再生がなかなかしにくい。私なんかは洗って別に袋に入れて、今は事業所しかありませんので持っていっていますけれども、それをやっぱり行政として集めてもらう、それがごみの減量化、市民に対しての啓発、そういうことにつながっていくのではないかというふうに思うんですが、その辺のお考えはどうでしょうか。 568 ◯議長(藤野政信君) 市民環境部長。 569 ◯市民環境部長(野瀬 毅君) ご質問のうち厚紙につきましては、ダンボール等の中で整理をしていくことは可能だというふうに考えておりますが、トレーの取り扱いにつきましては、ご承知いただいておりますように、生産・消費・廃棄のサイクルの中ですと、消費段階ですべてこれを整理していくというのは、多分大変な作業になる可能性もございます。といいますのは、いわゆる最初の段階で消費に入るまでのいわゆる流通の段階で、例えば、市内の事業所さんにどういった協力をお願いできるか、その役割分担も含めて、このリサイクル社会のシステム、そういったものを今後考えていきたいというふうな思いもいたしております。これは、先ほども申し上げましたように、審議会の中で十分この辺はご議論いただいておりますので、審議会の最終的な方向を待ちたいというふうに思います。  以上です。 570 ◯議長(藤野政信君) 24番。   〔24番(山田多津子さん)登壇〕 571 ◯24番(山田多津子さん) 以前の広報にも入っていました。せっかくの資源が汚れていたり異物がついていたりなど正しく出されていないと、ごみとして埋立処分になるということが書かれています。そういう意味では、もっともっと啓発をしていただいて、資源化につながるような取り組みをぜひ強めていっていただきたいというふうに思います。
     次の質問に移ります。  ごみの有料化は中止をということで、彦根市廃棄物減量等推進審議会の審議内容は現在どうなっているのでしょうか、お尋ねします。 572 ◯議長(藤野政信君) 市民環境部長。 573 ◯市民環境部長(野瀬 毅君) 廃棄物減量等推進審議会は、去る7月6日に初回の会議を開催し、市長の諮問を受けて、精力的に審議を進めていただいているところでございます。  審議会では、「ごみの減量化、資源化に関する施策の検証と新たなごみ減量対策および分別収集体系の構築について」と「ごみ処理費用の市民負担のあり方について」および「市民参画によるごみ減量化の方策について」検討していただくことになっており、これまでに「ごみ減量・資源化目標と対応する施策」についての大枠の審議および「ごみ処理有料化に関する基本事項」について課題整理をしていただいたところでございます。  今後におきましては、専門部会による詳細な検討を含め、市民の意見を聞く機会も取り入れながら、方向性をとりまとめていただくということになっております。  以上でございます。 574 ◯議長(藤野政信君) 24番。   〔24番(山田多津子さん)登壇〕 575 ◯24番(山田多津子さん) 次の質問に関連します。細項目2に行きます。  ごみの有料化、今、審議会の中の審議内容でおっしゃいましたけれども、ごみの有料化も検討されているというふうにこちらは受け止めているんですけれども、その根拠と見解はどのようになっているんでしょうか、お示しください。 576 ◯議長(藤野政信君) 市民環境部長。 577 ◯市民環境部長(野瀬 毅君) 本市におきまして、ごみ処理の有料化を進める最大の目的につきましては、ごみの減量と資源化の推進ということでございます。  ご承知いただいておりますように、本市のごみ量は改善傾向を示さず、資源化率も伸び悩みの傾向となっております。この状況を改善し、新たな分別収集体系を構築していくことによって、環境への負荷を抑制した地域社会を築いていく必要がございます。  有料化につきましては、廃棄物減量等推進審議会での慎重審議を踏まえつつ、市民の皆さんの理解を十分に得ながら対処をしてまいりたいというふうに考えております。  以上でございます。 578 ◯議長(藤野政信君) 24番。   〔24番(山田多津子さん)登壇〕 579 ◯24番(山田多津子さん) 私、これは審議会の中での感想をお聞きしたんですけれども、まず、広報に掲載された審議委員さんの公募の中で、有料化とは一言も書いていなかったというふうに聞いていますけれども、有料化が前提であるような市長の答申依頼には非常に疑問を感じると。有料化を可能な限り遅らせるために、減量対策審議、それをまずするべきではないかというような意見をお聞きしました。いろいろ減量化について今私は言いましたけれども、もっともっと減量化について審議をしなければならないのではないかというふうに思うんです。今の数字なんかをお聞きしていましても、なかなか厳しいという感じがするんですね。減量化率が数字は挙がっていますけれども、それに向けて、具体的にどのように減らしていくのか、例えば古紙回収はもっともっと広げていくとかというふうなことをおっしゃっていますけれども、例えばダンボールや厚紙を、皆さんにどういうふうに具体的に啓発していくのかということが、全然今までのお答えの中で私は感じ取れませんでした。それを置いておいて、有料化をまず議論するということ自体が私は本来間違っているんではないかというふうに思うんですね。だから、私はごみの有料化をやめるべきだというふうに考えています。その辺の見解をお示しください。 580 ◯議長(藤野政信君) 市民環境部長。 581 ◯市民環境部長(野瀬 毅君) 本市といたしましては、今ほどの答弁でもお答え申し上げましたように、有料化の具体的な方向づけにつきましては、現在廃棄物減量等推進審議会においてさまざまな角度から検討を行っていただいているところでございまして、審議の進捗あるいは取りまとめの方向を注視させていただきながら、導入に向けての対応を進めていきたいというふうに考えております。  以上でございます。 582 ◯議長(藤野政信君) 24番。   〔24番(山田多津子さん)登壇〕 583 ◯24番(山田多津子さん) これは有料化の目的として審議会の中の文章なんですけれども、「ごみの減量やリサイクルに積極的に取り組んでいる人とそうでない人の負担の公平を図る。また、多量に排出する人にはより多くの負担を求める」という排出量に応じた手数料の徴収によって費用負担の公平性を確保するという、こういうことが書かれていますけれども、本来ごみの量が多いとかというのは、家族構成によって当然違ってきますよね。そういうことで、ごみが多いから、そこはたくさん出すから取るとかという、そういう発想そのものが私は間違っていると思います。ごみをたくさん出さなければならない、家族構成によって違うということは、その分やはり税金もたくさん払っておられるということですよね。そういうところの議論が全然違うと思いますので、ぜひもう一度改めていただいて、考え直していただきたい、このことを強く求めておきたいと思います。  次の質問に移ります。  大きい項目二つ目です。公共交通問題について質問をいたします。  日常生活における面的移動を担う路線バスは、通勤、通学、買い物、通院など地域の密着した公共交通として重要な役割を果たしています。  しかし、昨年10月に路線の大幅な廃止や変更が行われ、大きな混乱を招きました。路線バスの懇話会が開催されて、今後、彦根市として公共交通機関のあり方の検討がされています。  そこで、以下の質問をいたします。  路線バス懇話会での検討内容と今後の計画、懇話会で出された意見の内容と反映方法はどうするのかお示しください。 584 ◯議長(藤野政信君) 都市建設部長。 585 ◯都市建設部長(中辻源壽君) 現在までに2回の懇話会を開催いたしました。第1回目は、路線バス全般について各委員から意見を自由に出していただき、路線バスが持っている共通課題等を認識していただいたところでございます。また、2回目には、デマンドタクシーなどの他市の成功事例を紹介し、彦根市にふさわしい公共交通機関のあり方について、各委員からそれぞれ意見を出していただきました。  出されました意見といたしましては、レストランなどの飲食店では、飲酒運転を防止するため、路線バスを利用する乗客に割引券を渡しているところがあり、もう少し視野を広くして、生活に密着したところでの利用促進プランを検討すべきであるといった意見がありました。  また、中心市街地活性化プランでは、今まで車での来客には駐車場代が無料であるのに、バスでの来客には何のサービスもなかったことから、バスでの来客に割引サービスを始めた商店街があると。そこまで広げて議論すれば、多彩な利用方法やアイデアが出てくるといった意見もありました。  さらに、バスを走らせるために、地域が主体となり、協賛企業へのお願いや募金などを行い、公共交通づくりを実践している事例があり、行政や交通事業者等へ単に要望陳情するだけでなく、自分たちの地域は自分たちの手で何とかしようとする考えが重要であるといった意見もございました。  今後につきましては、これらの各委員からの意見を踏まえまして、デマンドタクシーを含めた新しいシステムの導入など、具体的な提案に基づき、より検討を深めていく予定をいたしております。  以上でございます。 586 ◯議長(藤野政信君) 24番。   〔24番(山田多津子さん)登壇〕 587 ◯24番(山田多津子さん) 今いろんな検討をしていただいていると言われましたけれども、委員さんからいろんな意見を出されたというふうにお聞きしているんですけれども、次の2番ですけれども、市民の意見を一層反映させるためには、今後どのようにお考えなのか。例えば、中学校区単位での検討委員会なども立ち上げていただいて、広範囲の意見を聞くべきだというふうに考えますけれども、見解を求めます。 588 ◯議長(藤野政信君) 都市建設部長。 589 ◯都市建設部長(中辻源壽君) 市民の意見を一層反映させる方策といたしましては、現在、「彦根市路線バス懇話会」を開催し、検討していただいております。  今まで市に寄せられました市民のご意見を伺っておりますと、路線バス全般についてのご意見というよりも、自分の地域についてのご要望が多く、それぞれの意見を集約するには難しいというのが実感であります。  今回検討をお願いしております懇話会の委員さんは、大学教授、市長、バス事業者、行政関係者で構成されておりまして、いわばそれぞれの地域事情に束縛されず、住民の視点に立った公平な議論をされる方々でありますので、ご理解をお願いいたしたいと思います。 590 ◯議長(藤野政信君) 24番。   〔24番(山田多津子さん)登壇〕 591 ◯24番(山田多津子さん) この懇話会ですけれども、市民の意見が反映されていないなというようなことを委員さんの中から出たようなことをちょっとお聞きしたんですけれども、やはりもっと多くの市民の意見を聞く、そういう場が必要だというふうに思うんです。私どもにも投書も来ています。直接この庁舎の方に連絡があったりする場合もありますけれども、「本当に困っている。病院へ行けへん。買い物にも行けへん。病院へ行けへんさかいに、我慢して、我慢して、とことん我慢して耐えられなくなってしまってから救急車を呼ぶしかない」、こんな切実な投書もいただいています。そういう意味では、それは地域地域によっていろんな要求があるのは当然だと思うんですけれども、もっと利用されている方の切実な思いを聞いていただくには、やはり市民も入れた検討委員会というのをぜひ早急に立ち上げていただきたいと思うんですけれども、もう一度お聞きします。 592 ◯議長(藤野政信君) 都市建設部長。 593 ◯都市建設部長(中辻源壽君) ただいまのご質問でございますが、市民の方に広く意見を聞いたらと、こういうようなご質問でございます。確かに市民の意見を聞くということは大切なことであろうとは思いますが、バスのことに関しましては、当然自分の家の前に道路があれば、停留所も欲しい、バスも通ってほしいというのが市民の願いであろうと思います。また、自分の悪いときに、バスの便でも少ないより多い方がいいというのが市民のご意見だろうというふうに思います。  この公共交通機関の問題というのは、全国の各地方自治体が抱える大きな問題でございまして、本当に彦根市としてどういうようなシステムが一番いいのかということを、まずこの懇話会の中で十分議論をしていただきながら、その結果を出していきたい。一つの事例を挙げますと、例えばショッピングセンターがシャトルバスを経営しておられます。こういったことも含めまして、何か違うシステムで考えられないかと。今、例えば一つ、開業医へ行きたいというお年寄りが大変多いと。大変多いお年寄りをどのようにしてお医者さんへお運びするかという、こういうシステムを何か特別な方法はないかと、こういうようなことを真剣に議論しておるわけでございまして、市民の目線で検討しているということでございますので、その点ご理解をいただきたいと思います。 594 ◯議長(藤野政信君) 24番。   〔24番(山田多津子さん)登壇〕 595 ◯24番(山田多津子さん) では、次の質問ですが、懇話会の検討結果を踏まえて今後どのような計画、それから、実施に向けてはどういうふうにされていくのかお示しいただきたいと思います。 596 ◯議長(藤野政信君) 都市建設部長。 597 ◯都市建設部長(中辻源壽君) 現在、懇話会は継続中でございまして、十分な検討を重ねる必要がございますので、今後の計画や実施時期については現在のところ明言はいたしかねますが、今年度中には懇話会の検討結果をまとめたいというふうに思っておりますし、路線バスに限って言えば、来年でございますが、平成20年10月から新たな見直しができればと現時点では考えておりますので、ご理解をお願いいたしたいと思います。 598 ◯議長(藤野政信君) 24番。   〔24番(山田多津子さん)登壇〕 599 ◯24番(山田多津子さん) ぜひよろしくお願いします。  では、次に二つ目の項目です。  従来のバス路線の復活ですけれども、今日まで共産党議員団として提起してきた諸課題、稲枝・旧日夏・旧市内から市立病院行きへのバスの復活、南彦根駅での乗り換えの連絡・接続がなくなって、非常に不便というふうになっています。また、旭森方面から市立病院への接続が不便になっていることなど、多くの混乱を招いており今後検討するべきと考えますけれども、見解を求めます。 600 ◯議長(藤野政信君) 都市建設部長。 601 ◯都市建設部長(中辻源壽君) これまでのバス路線の経緯や市民の皆様からのご意見、ご要望といったものにつきましては、懇話会の委員の皆様方へあらかじめ説明し、それを踏まえた上での検討を願っているところでございます。今ほどご答弁申し上げましたように、全体的なシステムそのものも考えていきたいと思っておりますので、よろしくお願いをいたします。 602 ◯議長(藤野政信君) 24番。   〔24番(山田多津子さん)登壇〕 603 ◯24番(山田多津子さん) 20年の10月からまた見直すということで、ぜひ前向きに、市民の皆さんが利用しやすい公共交通機関をぜひ実施していただくことを強く求めて、次の質問に移ります。  次に、子育て支援についてです。  彦根市では、放課後児童健全育成事業として、保護者等の就労その他の事情によって、昼間保護者が家庭にいない児童に遊びおよび生活の場を与えて、健全育成を図る事業と位置づけて実施がされています。遊びの場を与えるだけでなくて、生活の場も用意して行う事業と位置づけられていますけれども、「生活の場を与えては」とは、人間生活の基礎的・基本的な衣食住の場を与えているということです。放課後や長期休業日に生活の場を与えるというのは、活動や遊びなどそういうことを含んだ基本的な生活の場を与えるというふうになっています。  しかし、社会情勢がいろいろ変わる中で、急増する放課後児童クラブの入所希望者、そして放課後の安全対策が本当に急務となってきています。  そこで、以下の質問をしたいと思います。  放課後児童クラブの位置づけはどのようにお考えでしょうか。 604 ◯議長(藤野政信君) 福祉保健部長。 605 ◯福祉保健部長(江畑 隆君) 放課後児童クラブは、児童福祉法に基づき、保護者の就労やその他の事情により、昼間家庭に保護者のいない小学校低学年児童に対して、授業の終了後に遊びと生活の場を提供して、児童の健全な育成を図ることを目的といたしております。  以上でございます。 606 ◯議長(藤野政信君) 24番。   〔24番(山田多津子さん)登壇〕 607 ◯24番(山田多津子さん) では、現在の利用状況と待機児童数、また待機児童への対応はどのようにされているんでしょうか。 608 ◯議長(藤野政信君) 福祉保健部長。 609 ◯福祉保健部長(江畑 隆君) 市内17カ所の放課後児童クラブに入会している児童数は、9月5日現在、629名でございます。待機児童数は、8月末現在、14名でございます。そのうち一部につきましては、放課後児童クラブ室の増築が完了いたしますので、待機児童は解消の見込みでございます。  今後も、待機児童の解消に向けまして、関係機関と協議を進めてまいります。  以上でございます。 610 ◯議長(藤野政信君) 24番。   〔24番(山田多津子さん)登壇〕 611 ◯24番(山田多津子さん) 待機児童14名、今ちょっと改善があるというふうにお聞きしましたけれども、この待機児童の方はどうされているかということを私、実際に、もう入れないので仕方がないので、高層マンションに住んでおられる方ですけれども、夏休みずっと家から出ない、そんな生活をされている、本当に胸が痛みました。そういうことで、お知りになっているとは思うんですけれども、次の質問につながりますのでぜひ考えていただきたいと思うんですが、現在の放課後児童クラブの定数基準と現在の収容スペースおよび静養室の状況、そして、今後確保に向けての計画はどのようにお考えなのかお示しください。 612 ◯議長(藤野政信君) 福祉保健部長。 613 ◯福祉保健部長(江畑 隆君) 定数の基準につきましては、おおむね児童1人当たり1.65平方メートル、畳1畳分の広さが確保できるとを目安に定員を定めております。  放課後児童クラブは、専用室のところと学校の空き教室を利用しているところがあり、一概には言えませんが、収納スペースは十分とれていないところがございます。また、静養室につきましては、本市では設けられていないのが実情でございます。  これらの確保につきましては、敷地スペース、増築経費の問題等もございまして、計画の策定まで至っていないのが現状でございます。当面する課題といたしまして、増加する児童数に対応できる活動スペースの確保がまず優先と考えておりますので、ご理解をいただきたいと思います。  以上でございます。 614 ◯議長(藤野政信君) 24番。   〔24番(山田多津子さん)登壇〕 615 ◯24番(山田多津子さん) スペースは非常に狭いですよね。私、30人の定員のところを見学に寄せていただいたんですけれども、もう部屋いっぱい。40人のところももういっぱい。子どもさんが走り回っているんですけれども、指導員さんもうろうろしておられるというような、そういう状況の中で、もっともっときちっとしたスペースを確保していただくことが大前提だと思うんです。  それと、ことしはすごく暑かったですよね。専用室でないところですと、クーラーもないところで子どもさんがちょっと熱を出されて、すぐお母さんがお迎えに来られない。寝ておられる頭の上を子どもさんが、小さい子どもさんですので走り回っている。全然静養できるような状況ではないということ、これは指導員さんもお困りでした。ぜひそういうスペースを確保していただくことが本当に大事だと思うんです。ぜひ前向きな検討をしていただきたいというふうに思います。時間がないので、次に移ります。  次に、現在、対象年齢は原則小学校3年生までとなっていますけれども、社会状況の変化に伴って、そして、核家族世帯やひとり親世帯も増加をしています。子どもたちの安全な放課後を保障すべき立場から、対象年齢の拡大と時間延長が求められています。見解を求めます。 616 ◯議長(藤野政信君) 福祉保健部長。 617 ◯福祉保健部長(江畑 隆君) 現在、施設に受け入れの余裕がある場合は、必要に応じまして、4年生以上の児童についても受け入れを行っている場合もございますが、全面的な対象年齢の拡大には至っておりません。なお、開設時間の延長につきましては、今年度から終了時刻を従来より30分延長し、午後6時30分といたしたところでございます。  対象年齢の拡大とさらなる時間延長につきましては、クラブ室の増設あるいは整備のための敷地などの物理的な問題、あるいは学校施設との調整や指導員の確保など多くの問題をクリアする必要がありますことから、現段階では困難であると考えております。  以上でございます。 618 ◯議長(藤野政信君) 24番。   〔24番(山田多津子さん)登壇〕
    619 ◯24番(山田多津子さん) 次の質問とも少しかぶるんですけれども、例えば、8月現在の表を見せていただいたんですけれども、城南小学校ですと、70名の定員に対して86名が登録されている。それから、金城小でも80名が83名、6カ所の児童クラブが定員以上の利用をされている。そういう中で、先ほどのスペースの確保というところにもつながるんですけれども、しかし、小学校3年生ということで原則なっていますけれども、先ほど申し上げました社会状況の変化に伴って、小学校4年生でも5年生でも6年生の方でもお一人でこの長い夏休みを過ごされている方があります。私、先ほど申し上げましたけれども、もっとほかにも相談の電話が入りました。何とかしてもらえないだろうかということでしたけれども、確かに満杯のところですと、余裕がないので、とてもじゃないけれども、4年生以上の方は受け入れられないという、それが現状だということで、指導員さんも何とかしてあげたいんだけれども、どうにもならないということを言っておられました。そういう意味では、やはり拡大をしていただくということが本当に今求められていると思うんです。そのことをぜひ検討していただきたいと思います。  それで、次の質問にもなるんですけれども、そういった意味では、今後の指導員さんの確保、そして労働条件の保障、これもあわせて考えていっていただきたいと思うんですが、見解を求めます。 620 ◯議長(藤野政信君) 福祉保健部長。 621 ◯福祉保健部長(江畑 隆君) 市内17カ所の放課後児童クラブのうち、運営を委託しております2カ所を除いた15カ所の放課後児童クラブに、現在、約50名の指導員が勤務しております。この指導員につきましては、保育士や学校・幼稚園教諭の資格を持つ者を公共職業安定所を通じ募集、採用しているところですが、完全に充足するところまでには至っておりません。この不足分はやむを得ずシルバー人材センターにお願いをしている現状でございます。  なお、指導員の賃金単価は、資格の有無を基準に保育園の臨時保育士と同等の待遇をして雇用しているところでございますので、ご理解を願います。  以上でございます。 622 ◯議長(藤野政信君) 24番。   〔24番(山田多津子さん)登壇〕 623 ◯24番(山田多津子さん) 17カ所で50名の指導員さん、シルバー人材センターさんもお願いをしているということですけれども、やはり児童福祉法に明記された事業の趣旨に沿っていること、これが学童保育の事業では大変重要になってきていると思います。保護者が労働等によって昼間家庭にいない児童に適切な遊びおよび生活の場を与えて、健全な育成を図る事業として、そういう意味でのこの放課後児童クラブが位置づけられていると思っています。指導員さんの資質も専門性も求められています。そして、配置や体制、このことが十分に整っていなければできない、そういう事業だというふうになっています。そのことを踏まえていただいて、スペースの拡大、そして、対象年齢の拡大、そういったこともぜひ前向きな検討をしていただきたい、このことを強く求めておきたいと思います。  では、次の質問に移ります。  大きい項目4番目です。障害者自立支援法の改善ということで、障害者自立支援法は、昨年4月に実施をされて1年半近くが経過をしました。同法によって、大幅な利用者負担増によるサービスの利用抑制、報酬単価の引き下げと日払い方式による事業所経営の悪化など深刻な事態が広がっています。  こうした現状に対して、障害者団体や関係団体の皆さん、障害者自立支援法を見直せとの運動や努力などによって、政府も、2008年度までの期限つきですけれども、利用料を軽減するなどの1,200億円の特別対策を実施せざるを得なくなりました。  日本共産党国会議員団は、2006年の全国256の障害者施設・事業所の協力でアンケート調査を行って、2回にわたって「緊急要求」を行いました。国としての実態調査を当時の小泉首相に約束をさせたところです。2007年2月の政府の調査で、負担増を理由に入所・通所施設の利用を中止した人が1,625人にも達していることが判明しています。  障害者は好んで障害を受けたわけではなく、結果的に見て、また本人からすれば不可避的であったものです。不可避的な問題ならば、当然ながら社会で支えるべきであり、具体的には「障害」による不都合・不利益については公的な支援策が講じられるべきだと考えています。  そこで、以下の質問をいたします。  以前にも質問をいたしましたけれども、市独自での支援策、軽減策ということで、東近江市では、市独自で個人負担の全額補助を実施されております。彦根市でも同じように取り組むべきだと考えますけれども、見解を求めます。 624 ◯議長(藤野政信君) 福祉保健部長。 625 ◯福祉保健部長(江畑 隆君) 障害者自立支援法によりこれまでの利用者負担が増額となることから、滋賀県では、利用者負担の軽減を図るための独自の施策として、平成18年10月から障害者自立支援緊急特別対策事業を実施してきております。また、本年度においては、国が特別対策として利用者負担のさらなる軽減措置を実施することになりましたが、滋賀県独自の障害者自立支援緊急特別対策事業は、これより負担軽減の対象者を拡大した内容で実施しているところです。  また、東近江市では、障害福祉サービスに係る利用者負担のうち通所施設の利用者負担額を全額補助されておりますが、本市におきましては、滋賀県の障害者自立支援緊急特別対策事業において、通所施設利用者については特別の緩和措置がとられておりますところから、この制度を活用の上、サービスを利用していただいているところであり、市独自の軽減策は考えておりませんので、ご理解をいただきますようお願いします。 626 ◯議長(藤野政信君) 24番。   〔24番(山田多津子さん)登壇〕 627 ◯24番(山田多津子さん) 東近江市で実施をされている表をちょっとお借りしてきたんですけれども、低所得者の方で負担が3,750円が0、低所得者の2段階の方でも3,750円が0、一般の所得者ですと9,300円の利用料が要るんですが、これも0になっています。私、何度も申し上げていますけれども、障害者が作業所に行かれて、1カ月作業所でもらわれるいわゆるお給料ですけれども、平均7,000円しかありません。そういう方がなぜお金を払わなければならないのかということでは、この障害者自立支援法そのものがそういう応益負担になっていることが問題なんですけれども、給食費は残念ながら個人負担となっています。現在、作業所に通われている方ですが、今、約半数の方が作業所での給食を断って、自宅からお弁当なり、それぞれが自分でいろいろ調達して持ってこられているというのが実態だそうです。この5,060円の食費が払えないという、そういう実態なんですね。その上にまだ利用料を払わなければならない。そうすると、1カ月の作業所でもらうお給料が全然足らないので、家族から出してもらったり、障害者年金から補てんをしたりという、そういうのが今の実態なんですね。ですから、これは期限つきではあるんですけれども、東近江市ではやはりそういうことを踏まえて実施をされたのが全額保障なんです。  ちょっと私、事前にお聞きをさせていただいたんですけれども、彦根市として、この障害者自立支援で市独自での軽減策、補助をすると約1,000万円ぐらいでできるというふうにお聞きをしています。この1,000万円というお金が本当に皆さんの命をつなぐ、そういうものにつながるというふうに私は思っているんですけれども、その辺の見解をもう一度お尋ねしたいと思います。 628 ◯議長(藤野政信君) 福祉保健部長。 629 ◯福祉保健部長(江畑 隆君) ご承知のとおり、障害者自立支援法といいますのは、その制度そのものが悪くはないとは思っています。これは当然自らの意思に基づいてサービスを選択されるという制度がございますし、また、サービスのそれによって向上が図られるということもございました。しかしながら、この法自体がきめ細かさに欠けているというようなことも、これはだれしもが思うところでございます。そのことで国が手直しを随時やっているということでございます。したがいまして、やはり利用者あるいは事業者の方にとってもう少し配慮されたような制度に、彦根市としては減額措置ができませんので、国に対しまして要望をしてまいりたいと、そのように思っております。  以上でございます。 630 ◯議長(藤野政信君) 24番。   〔24番(山田多津子さん)登壇〕 631 ◯24番(山田多津子さん) サービスが自分で選べるという、そういう制度だというふうに部長は今おっしゃいましたけれども、私、その言葉は、どういうふうに受け止めておられるのかというふうに思います。これはある作業所の利用者ですけれども、いわゆる脳性麻痺の方です。この方は、ホームで暮らされているんですけれども、以前ですと、毎日入浴ができていました。しかし、この自立支援法ができてからは、ホームヘルパーが利用できなくなりましたので、1週間に2回しかおふろに入れない、そういう事態になっているんです。これはホームヘルパーが全部実費負担になっているんですね。ですから、本当に大変な状況。自分たちは毎日おふろに入りたいですよね、それが1週間に2回だと聞いています。しかも2回ではかわいそうなのでということで、70歳近いお母さんがわざわざホームへ出向いて入浴の介助をされている、そういうのが現状です。本当に大変なこの障害者自立支援法、私はまず撤回をしてほしいというふうに思うんですけれども、今の部長のお言葉、ぜひ作業所にも見に行っていただきたい。障害者の本当の生活実態をぜひ見ていただきたいと思うんです。本当に大変な生活をされています。毎日自分たちが、今までもっともっと皆さんと同じような生活ができる、そういうような状態だったものが、この応益負担になってからはそういうことができなくなってしまったというのがこの障害者自立支援法なんです。  そこで、細項目2に移りますけれども、国に対してこの応益負担の撤回と制度の改善を求めるということで、自治体としてこの制度の改善を求めるべきだというふうに考えていますけれども、この見解を求めます。 632 ◯議長(藤野政信君) 福祉保健部長。 633 ◯福祉保健部長(江畑 隆君) 障害者自立支援法は、支援費制度が増加し続けるサービス利用のための財源確保への対応が大きな課題となる中、将来伸びていくサービスを質、量ともよくしていくため、障害福祉サービス等を利用される方々にも利用料を負担していただくことを趣旨として制定されたもので、今後も一定の利用者負担をお願いしていくことは必要かと思っています。  現行制度の利用者負担の軽減措置は、課税状況や収入金額等に応じた対策が講じられており、応益負担と応能負担を組み合わせたものとなっております。  また、サービスに見合うある程度の負担により、サービス事業者に対する利用者の考えが伝えやすくなることにもつながり、利用者と事業者の双方からの障害福祉サービスの質的向上が図られるものと考えております。  このようなことから、国が予定しております平成21年度の制度見直しに向けましては、現行の負担軽減措置の継続、さらには、就労継続支援型事業のように、事業者と障害者の間で雇用契約が結ばれている場合における利用者負担の撤廃など、利用者負担増とならない制度実施について、県を通じて国へ要望してまいりたいと考えております。  以上でございます。 634 ◯議長(藤野政信君) 暫時休憩いたします。            午後4時57分休憩            午後5時08分再開 635 ◯議長(藤野政信君) 休憩前に引き続き会議を開きます。  8番馬場和子さん。   〔8番(馬場和子さん)登壇〕 636 ◯8番(馬場和子さん) 今定例会最終の質問者として登壇いたします。皆さん大変お疲れのこととは存じますが、いましばらくのお時間をちょうだいいたします。今回私は大きく三つの項目について質問をさせていただきます。誠意あるご答弁をよろしくお願い申し上げます。  大項目1、市民の安全をより確実にするための方策。  9月1日の「防災の日」を基点に、9月は防災を考える月間であります。ことしになって既に震度5以上の地震が3件も発生し、大きな被害に見舞われた地域もありました。被災者の方々には心よりお見舞い申し上げます。  滋賀県にも大きな断層帯が複数存在し、今後30年間に推定マグニチュード7.8クラスの地震の発生確率は9%であるとも報じられています。  「備えあれば憂いなし」、そんな格言もありますが、備えは万全の上にも万全を期して、市民の生命と財産の安全をより確実にするためにも、今から取り組める事項について以下質問をさせていただきます。  中項目1、天王山配水池(水道山タンク)の整備状況について。  平成17年9月の定例会の中で、タンクおよび地盤の安全性についての質問をさせていただきました。早速に耐震調査を同年12月から翌年2月にかけて実施していただきました。その調査結果等を踏まえて、現在の天王山配水池の整備状況についてお伺いいたします。 637 ◯議長(藤野政信君) 水道部次長。 638 ◯水道部次長(馬場 稔君) 天王山配水池の整備状況についてでございますが、天王山配水池は、昭和36年度から48年度にかけまして築造されました1,000トンの配水池5池、昭和58年度と平成3年度に築造されました5,000トンの配水池2池合わせて7池がございます。  近年、多発する大規模地震を受け、昭和48年度までに築造された5池につきまして、平成17年度に耐震診断調査を実施しました。  兵庫県南部地震後に見直された日本水道協会水道施設耐震工法指針における新基準レベル2、プレート内地震震度7程度に対しましては、強度が不足し補強が必要であるとの結果がございました。  その結果を受け、補強および補修による工法と新設する工法を検討いたしましたが、費用対効果や補修工法から5池につきましては解体し、貯水容量5,000トンの配水池1池を築造するとともに、緊急遮断弁を設置して、災害時における配水池貯留水の確保を図り、応急給水所としての整備を進めてまいるものでございます。 639 ◯議長(藤野政信君) 8番。   〔8番(馬場和子さん)登壇〕 640 ◯8番(馬場和子さん) 耐用年数間近でもあることなどの理由で、タンクの補修より、解体して新たに5,000トンの大型のタンクを新設していただくとのことですが、今回の改修工事の実施計画についてお示しください。 641 ◯議長(藤野政信君) 水道部次長。 642 ◯水道部次長(馬場 稔君) タンク改修工事の実施計画についてでございますが、今年の7月から8月にかけまして、関係自治会への事業計画や施工方法について説明会を行い、ご意見をお伺いしました。  そのご意見をもとに、本年11月ごろから現在の水道施設管理道路の一部整備工事に着手いたします。  管理道路の整備を終えた後、平成20年1月ごろより既存配水池の取り壊しを行い、同年7月ごろには造成工事等を終えまして、その後、配水池の築造を予定いたしておりまして、平成22年度には新配水池の使用を開始する計画をいたしております。  以上でございます。 643 ◯議長(藤野政信君) 8番。   〔8番(馬場和子さん)登壇〕 644 ◯8番(馬場和子さん) ありがとうございます。5基のタンクを解体した後に整地して、新たにこれまでの5倍の容量のタンクを新設していただく3年に及ぶ大がかりな工事になりますが、工事車両の通行や工事期間中の諸問題に対して、どのような安全と安心のための対策をしていただけるのか、タンク改修工事での安全対策についてお伺いいたします。 645 ◯議長(藤野政信君) 水道部次長。 646 ◯水道部次長(馬場 稔君) タンク改修工事での工事期間中の安全対策につきましては、ご承知のとおり、天王山配水池は、千鳥ヶ丘公園内に位置することから、公園利用者の安全を確保するため、防護柵や交通整理員を配置するなど工事中の安全を図ってまいります。  また、周辺への対応につきましては、交通安全や環境対策につきまして、地元自治会や学校などの関係機関と調整を図りながら安全管理に万全を期してまいりたいと考えておりますので、ご理解をよろしくお願いいたします。 647 ◯議長(藤野政信君) 8番。   〔8番(馬場和子さん)登壇〕 648 ◯8番(馬場和子さん) 地元住民たちの理解と協力をいただくためにも、今後も今まで以上に誠意を持って対応していただきたいと考えます。よろしくお願いいたします。  それでは、中項目2、和田町市営住宅跡地について。  市内の中央部に位置する和田町に市営住宅が設けられていましたが、老朽化が著しく解体されました。ここは、市民ボランティアの皆さんの手により竹林の整備などの里山づくりが行われている区域に隣接している地域でもあります。  和田町にあった市営住宅の解体、撤去の時期などの経緯をお尋ねいたします。 649 ◯議長(藤野政信君) 都市建設部長。 650 ◯都市建設部長(中辻源壽君) 市営住宅の解体、撤去の経緯についてお答えをいたします。  旧市営和田住宅は、昭和24年に建設された木造瓦葺平屋住宅で、老朽化が著しかったが、現地での建て替えが困難であったことから、市営和田東団地の完成を待って、平成9年4月に入居者の移転が行われた後、同年に解体、撤去されたものでございます。 651 ◯議長(藤野政信君) 8番。   〔8番(馬場和子さん)登壇〕 652 ◯8番(馬場和子さん) 道路部分を含む市営住宅の跡地は3,687平方メートルもの広大な面積があります。解体撤去後、この跡地3,687平方メートルはどのようになっていますか、現状についてお尋ねいたします。 653 ◯議長(藤野政信君) 都市建設部長。 654 ◯都市建設部長(中辻源壽君) 跡地3,687平方メートルの現状についてのご質問でございます。  旧和田住宅解体、撤去後は、一部の土地を社会福祉法人の駐車場として貸し出ししていますが、ほとんどの土地は未利用地として管理しておりますので、ご理解をお願いいたしたいと思います。 655 ◯議長(藤野政信君) 8番。   〔8番(馬場和子さん)登壇〕 656 ◯8番(馬場和子さん) 跡地利用についてのことをお伺いいたします。  災害に備え、被害を最小限に食い止める努力も必要ですが、最近の地震や風水害などの天災は、時や場所を選ばずにやってきます。  被災地では、学校の校庭を使っての仮設住宅など急場の対応として建設されているような例もありますが、復旧が長引けば、学校施設を被災者の方に提供している子どもたちにも大きな影響が出てきます。  また、この土地の下には、ご存じのこととは思いますが、大藪浄水場から天王山配水池へとつながる大動脈である送水管が埋設されています。例えばこの土地を民間に売却された場合には、民間裁量での構造物が建てられることになり、この送水管が現状維持できる保証はありません。  そこで、この市営住宅跡地を仮設住宅の建設予定地として残しておく、ふだんは近くの竹林を中心とした里山を自由に行き来できる芝生公園として、近在の市民の憩いの場として開放することを提案しますが、この提案についての見解をお尋ねいたします。 657 ◯議長(藤野政信君) 総務部長。 658 ◯総務部長(松岡一男君) 議員ご提案の仮設住宅の建設予定地につきましては、彦根市地域防災計画に基づきまして、あらかじめ二次災害の危険性の少ない場所やライフラインの整備状況を考慮いたしまして、仮設住宅の建設に適した土地を選定しておくこととなっております。現在、それらの条件に見合った、市内に約39ヘクタールもの建設予定地を選定しておりますことから、新たな予定地としての活用は考えておりません。  また、芝生公園として開放すればということでございますけれども、当該跡地につきましては、現在用地の確定測量をしておりまして、今後確定すれば土地利用についても検討していきたいというふうに思っておりますので、ご理解をお願いしたい思います。 659 ◯議長(藤野政信君) 8番。   〔8番(馬場和子さん)登壇〕 660 ◯8番(馬場和子さん) 今ほどお示しいただいた仮設住宅の建設用地は既に用意されている。しかし、その施設リストを見せていただいたんですけれども、公園として整備されている地域や用途が確定していて市民に広く利用されている施設でもあることから、現段階で用途の確定されていないのが和田町市営住宅の跡地です。また、市内中心部に位置する広域避難所に隣接するこの跡地をぜひ仮設住宅建設予定地の1つにしていただきたい。それは非常に合理的なことだと思いますが、いかがでしょうか。 661 ◯議長(藤野政信君) 総務部長。 662 ◯総務部長(松岡一男君) 現在、市内の12カ所の公園を仮設住宅の予定地ということで指定しております。市内17学区すべてにまんべんにというわけにはいっていないわけなんですけれども、ほぼ市内全地域に偏りなくこの建設予定地については指定をしておりますので、その辺でご理解をお願いしたいと思います。 663 ◯議長(藤野政信君) 8番。
      〔8番(馬場和子さん)登壇〕 664 ◯8番(馬場和子さん) 今、測量中であるということですが、この用途についての検討は早急に進められるんでしょうか。 665 ◯議長(藤野政信君) 総務部長。 666 ◯総務部長(松岡一男君) 現在、用地の確定測量をいたしております。これが今年度中にはできるというふうに思っておりますので、その後、土地利用についてまた検討をしてまいりたいと思っております。 667 ◯議長(藤野政信君) 8番。   〔8番(馬場和子さん)登壇〕 668 ◯8番(馬場和子さん) ぜひ提案の中に入れていただければありがたいなと思います。  では、次へ行きます。  中項目3、広域避難所である千鳥ヶ丘公園について。  細項目1、千鳥ヶ丘公園は、金亀公園とともに、周辺自治会の広域の避難地に指定されていますが、ここを避難の場所にされている自治会の範囲をお示しください。 669 ◯議長(藤野政信君) 総務部長。 670 ◯総務部長(松岡一男君) 千鳥ヶ丘公園の避難対象地域として想定されますのは、芹川以南の城東学区と佐和山学区、さらには平田学区や城南学区となります。これまでから説明させていただいておりますように、実際災害がございまして、避難の際には、災害状況に応じてより安全な場所へ避難をしていただくよう市民の皆さんにお知らせしているところでございますので、ご理解を賜りたいと思います。 671 ◯議長(藤野政信君) 8番。   〔8番(馬場和子さん)登壇〕 672 ◯8番(馬場和子さん) 芹川以南のかなり広域な地域の方の避難所であるということを理解しました。  それでは、細項目2、災害発生時に必要な救援物資の備蓄状況についてお尋ねいたします。 673 ◯議長(藤野政信君) 総務部長。 674 ◯総務部長(松岡一男君) 本市では、災害により被災された市民の生活維持に必要な食糧および生活関連物資等を、平成7年度から順次防災備蓄倉庫や小学校を初めとする公共施設での備蓄に努めているところでございます。  まず、消防南分署に設置しております防災備蓄倉庫には、乾パン、アルファ米、飲料水等の非常食糧や毛布、炊き出し用具といった避難生活時に必要な物品や、投光器、つるはし、バール等、災害現場での必需品を備蓄いたしております。  また、防災備蓄倉庫以外では、小・中学校や各地区公民館等公共施設を避難場所として指定しておりますことから、空き教室等を中心に非常食糧や毛布、簡易トイレ、ろ水機等を分散備蓄しておるところでございます。  平成19年4月1日現在の主な物資の備蓄量でございますけれども、アルファ米、乾パン、おかゆ等の非常食糧が約3万5,000食、飲料水が500ccのペットボトルで4,600本、毛布が9,420枚、簡易トイレが47台、ろ水機が17台、ライトつきラジオが136台等でございます。  以上でございます。 675 ◯議長(藤野政信君) 8番。   〔8番(馬場和子さん)登壇〕 676 ◯8番(馬場和子さん) 災害時には、緊急避難してこられた住民には、水、食糧、医薬品、衣料品、寝具、また介護や育児用品など多様な救援物資のニーズがあります。  各避難所に備蓄されている常備物資のほかに必要な救援物資の備蓄を市内中央の避難地に備蓄することも必要かと考えます。多様な救援物資の備蓄倉庫の建設について、その見解をお尋ねいたします。 677 ◯議長(藤野政信君) 総務部長。 678 ◯総務部長(松岡一男君) 先ほども申し上げましたように、備蓄物資につきましては、防災備蓄倉庫を中心に、市内小・中学校や各地区公民館等の指定避難場所に分散して備蓄をしております。現在、保管スペースに特に問題はございませんが、引き続き備蓄倉庫や公共施設の空きスペースの活用を図るとともに、民間倉庫に保管されている流通備蓄品の利用も含めて検討をしてまいりたいと考えておりますことから、新たな備蓄倉庫の建設については今のところ考えておりませんので、ご理解を賜りたいと思います。 679 ◯議長(藤野政信君) 8番。   〔8番(馬場和子さん)登壇〕 680 ◯8番(馬場和子さん) 新たには考えていただいていないということで、財政的な面もあろうかと思いますけれども、実はこんなプランが国にあります。災害等に強い安心・安全なまちづくりを目指し、また被害の軽減を図る目的で、平成17年4月20日に総務省消防庁より示された防災基盤整備事業要綱には、防災資材等備蓄施設にも補助制度があることが示されています。この制度を利用して、広域避難所である千鳥ヶ丘公園内に備蓄倉庫を建設することの取り組みを提案しますが、いかがでしょう。 681 ◯議長(藤野政信君) 総務部長。 682 ◯総務部長(松岡一男君) 国の防災基盤整備事業の補助制度につきましては、承知はいたしておりますけれども、先ほどからお答えさせていただいておりますとおり、救援物資の備蓄倉庫につきましては、小学校17校の拠点避難施設を初め既存施設の有効利用を図るということで対応してまいりたいと考えておりますので、現時点では新たな施設の建設については考えておりませんので、ご理解を賜りたいと思います。 683 ◯議長(藤野政信君) 8番。   〔8番(馬場和子さん)登壇〕 684 ◯8番(馬場和子さん) 実は千鳥ヶ丘にこだわるということなんですけれども、この広域避難地である千鳥ヶ丘公園を整備していただくに当たり、平田町内の方から本当に貴重な土地をたくさん提供していただき、整備が進められました。当時には、今後地域住民のための公共施設建設の計画もあったと仄聞いたします。また、この施設建設については、地元も強く熱望されており、市長あてに要望書も提出していただいているところです。有事の折には、災害対策基地としてその機能が期待される施設ですが、通常は地域のコミュニティ施設として利用する、そんな施設があってもいいのではないかと思いますが、ご所見をお伺いいたします。 685 ◯議長(藤野政信君) 総務部長。 686 ◯総務部長(松岡一男君) 議員ご質問の災害対策基地としての施設につきましては、市庁舎が基地としての機能を有しておりますし、仮に庁舎が被災しても、消防本部に対策本部を設置することとしておりますことから、現在のところ建設については考えておりませんので、ご理解をお願いしたいと思います。 687 ◯議長(藤野政信君) 8番。   〔8番(馬場和子さん)登壇〕 688 ◯8番(馬場和子さん) 今までの経緯を含めまして、またしっかりと別に話をさせていただきたいと思います。  次に移ります。  大項目2、ポスト400年祭「これからの彦根のまちづくり」。  中項目1、歴史的文化財を市民にも公開するために。  昭和62年2月11日に彦根城博物館が開館した折に展示される予定であった彦根の古代史を物語る文化財は、博物館に展示されることなく、3カ月の短期間のみ佐和口多聞櫓で展示された後に、子ども向きの展示として子どもセンターに展示されていましたが、今はそこからも撤去を余儀なくされました。  細項目1、発掘された土器や古い絵図など古代から近代に至る古い彦根を物語るこれらの歴史的文化財の存在とその価値の認識についてお伺いいたします。 689 ◯議長(藤野政信君) 教育部長。 690 ◯教育部長(礒野治夫君) ご指摘の件は、彦根城博物館の開館に合わせて準備しました「彦根の歴史展示」のことであると思っております。「彦根の歴史展示」は、彦根の原始古代から近世までを15のパネルとケースで紹介したもので、彦根の歴史を解き明かす上で貴重な資料と認識しております。 691 ◯議長(藤野政信君) 8番。   〔8番(馬場和子さん)登壇〕 692 ◯8番(馬場和子さん) 認識をしていただいているということで本当にうれしいなと思います。今、このお宝は、子どもセンターから消えた後、お蔵入りしております。一体、この歴史的文化財は今どこにありますか。 693 ◯議長(藤野政信君) 教育部長。 694 ◯教育部長(礒野治夫君) 子どもセンターから撤収されたパネルや展示ケースは、現在、市民会館に収納されています。また、その際に展示されていた資料は、彦根城博物館と文化財課に分けて保管しております。 695 ◯議長(藤野政信君) 8番。   〔8番(馬場和子さん)登壇〕 696 ◯8番(馬場和子さん) 収納されているということで、やはりお蔵入りしているということですね。  次、中項目2、400年祭閉幕後の二の丸佐和口多聞櫓、旧の開国記念館の利活用についてお伺いいたします。  400年祭開催中に二の丸佐和口多聞櫓には、「井伊家十四代物語」が継続展示されていましたが、400年祭閉幕後はどのようにされるのか、方向性についてお伺いいたします。 697 ◯議長(藤野政信君) 教育部長。 698 ◯教育部長(礒野治夫君) 400年祭終了後の二の丸佐和口多聞櫓のうち開国記念館の活用につきましては、場所的にも彦根城の玄関口に位置し、立地もよく集客も見込めること、また、400年祭のために施設準備を進めてきたことから、「井伊家十四代物語」に替わるべき事業を庁内で検討してまいりたいと考えております。 699 ◯議長(藤野政信君) 8番。   〔8番(馬場和子さん)登壇〕 700 ◯8番(馬場和子さん) 検討していただけるということですが、この佐和口多聞櫓、開国記念館は、城山に上がらなくてもすばらしい展示が観覧できる貴重なスペースであると考えます。ぜひ継続して、展示スペースとして活用をしていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。  細項目2、入場料の徴収については。  400年祭の開幕前には、市民ギャラリーとして使われていたこともあった佐和口多聞櫓、旧の開国記念館ですが、特別史跡内での展示については一定の制約があることは理解いたしますが、天秤櫓や西の丸三重櫓での特別展で国内の有名なあるいは著名なアーティストの展示に触れた市民の反響も大きく、また、アーティスト自身も、このような特別な場所での展示ということを大きな喜びと感じられてのコメントも仄聞いたしております。  そこで、今後は、展示希望者を全国から募り、入場料の徴収をしてでも活用されるお考えはありますか、お伺いいたします。 701 ◯議長(藤野政信君) 教育部長。 702 ◯教育部長(礒野治夫君) 事業内容にもよりますが、開国記念館を活用して市民や観光客にも入館していただけるものであれば、また入場料の徴収についても検討してまいりたいと考えております。 703 ◯議長(藤野政信君) 8番。   〔8番(馬場和子さん)登壇〕 704 ◯8番(馬場和子さん) ありがとうございます。前向きに検討していただいて、すばらしいアーティストに彦根へ来ていただく、彦根の市民にも触れていただくことを取り組んでいただきたいと思います。開国記念館というその名前にふさわしい、例えば、井伊大老に関する展示あるいは彦根の歴史を紹介する展示スペースとしてもまた活用していただければと思っております。  それでは、細項目3、体の不自由な方にも観覧していただけるようにとエレベーターを設置していただきましたが、この仮設エレベーターは400年祭閉幕後どうなるのですか、お伺いいたします。 705 ◯議長(藤野政信君) 教育部長。 706 ◯教育部長(礒野治夫君) 開国記念館の有効活用を検討する中で、現在、仮設エレベーターにつきましては必要であると考えておりますので、建築基準法上の手続や特別史跡内の現状変更許可の新たな申請もしくは延長を文化庁にお願いしてまいりたいというふうに考えております。 707 ◯議長(藤野政信君) 8番。   〔8番(馬場和子さん)登壇〕 708 ◯8番(馬場和子さん) ぜひ、足の不自由な方にも上がっていただけるように取り組んでいただきたいと思います。  細項目4、今後の方向性の中に、中項目1でお尋ねした、彦根の古代の歴史を物語る歴史的文化財の展示スペースを開国記念館の中に設けるということについて、そんな提案を入れていただくことに対しての見解をお尋ねいたします。 709 ◯議長(藤野政信君) 教育部長。 710 ◯教育部長(礒野治夫君) 開国記念館の有効活用につきましては、歴史的な文化財の展示場所としての活用も検討事業の一つとして受け止めております。 711 ◯議長(藤野政信君) 8番。   〔8番(馬場和子さん)登壇〕 712 ◯8番(馬場和子さん) 先ほども申し上げましたように、開国記念館にふさわしい展示、例えば今の彦根のもっと古い時代の遺産を子どもたちが観覧できる場所を設けることは、僕たち・私たちのまちの成り立ちを知るよい機会になると考えます。歴史を物語る文化財の展示には最適であると考えますので、ぜひ展示の方向で進めていただければうれしいと思います。  それでは、中項目3、400年祭終了後の「まちなか博物館」の継続についてお尋ねいたします。  細項目1、彦根の隠れたすばらしさを発掘、公開の場として有効であった「まちなか博物館」ですが、400年祭閉幕後に継続のお考えはあるのでしょうか、お伺いいたします。 713 ◯議長(藤野政信君) 産業部長。 714 ◯産業部長(尾本吉史君) 彦根まちなか博物館は、市民が地元の魅力を発掘し、その楽しみ方とあわせて来訪者を温かく迎えるという事業を展開されたもので、400年祭では「日下部鳴鶴コレクション」「近江鉄道コレクション」「高橋狗佛コレクション」「彦根の引札コレクション」を発掘、研究され、アル・プラザ彦根、夢京橋あかり館で展示されています。また、近江鉄道彦根駅構内では、近江鉄道ミュージアムとして、現存する電気機関車などを展示・公開されているところです。  本事業は、国宝・彦根城築城400年祭実行委員会の主催事業として実施されているものであり、400年祭閉幕後の「まちなか博物館」につきましては、実行委員会においてその評価がなされ、今後の方向づけを検討されるものと考えております。  なお、このうち夢京橋あかり館につきましては、開幕からこれまでの実績を踏まえ、館の設置目的に沿った形での展示・運営が可能なことから、「高橋狗佛コレクション」の展示を中心として、閉幕後も継続する方向で指定管理者と検討を進めているところでございますので、よろしくお願いします。 715 ◯議長(藤野政信君) 8番。   〔8番(馬場和子さん)登壇〕 716 ◯8番(馬場和子さん) ありがとうございます。本当にこの400年祭を機会に、たくさんあるお宝がどんどん発掘できた再発見の期間であったと思いますので、せっかく発掘できたお宝を、市民の目に触れる、そういう機会を設けていただきたいと思いますし、また、高橋狗佛さんのことに関しましても、カリスマ学芸員養成講座というのがありまして、それに市民の方が本当にたくさん参加されて、勉強もしていただきました。そういう意味で、より広がりが大きくなったのではないかと思います。また、狗佛展のときには、説明できるカリスマ学芸員が彦根にもたくさんいらっしゃるということをまたご認識いただきたいと思います。  細項目2、市内各商店街にもまちのお宝が「まちかどギャラリー」で展示されていました。この身近で懐かしい展示品の受け皿として、「まちなか博物館」を利用してはどうかなという構想についての見解をお尋ねいたします。 717 ◯議長(藤野政信君) 産業部長。 718 ◯産業部長(尾本吉史君) 「商店街まちなかギャラリー」につきましては、彦根商店街連盟が国宝・彦根城築城400年祭の協賛事業として展開されているもので、各商店街が創意工夫を凝らした展示を行うことで、来訪者を温かく迎え、地域商業を振興するために実施されておるものでございます。  展示は、加盟9商店街で開催されており、商店街の今昔写真展や骨董品の展示などが行われております。  この中には非常に貴重なものも含まれておりますが、あくまで本事業は、気軽に商店街に来ていただくために、空き店舗やショーウインドーを利用し、地域が持つ資源を展示し、商店街に興味を持っていただくことが目的の事業でございます。  商店街に行って、見て、感じてもらってこそ価値が生まれるものであり、施設を限定し展示される「まちなか博物館」とは少し性格が違うものと考えておるところでございます。  今後の「商店街まちなかギャラリー」につきましては、商店街連盟ならびに加盟商店街でその実績を評価し、今後の展開を検討されるものと考えておりますので、よろしくお願いいたします。 719 ◯議長(藤野政信君) 8番。
      〔8番(馬場和子さん)登壇〕 720 ◯8番(馬場和子さん) 「まちなか博物館」と「まちなかギャラリー」の違いを明確にお示しいただきましたけれども、せっかく出てきましたお宝の数々でございます。また、市内回遊型の観光ということを進めていかれる以上、観光客の方がその商店街に寄ったときに身近なお宝を楽しんでいただける、また、市民の方が「こんな商店街にはこんな歴史があったのか」と知っていただく機会としても非常に有効な展示だと思いますので、ぜひ市当局からも商店街連盟の方に継続していただく働きかけをしていただきたいし、また何らかの支援があればもっとうれしいなと思います。よろしくお願いいたします。  次、中項目4、善利組足軽組屋敷の保存についてお伺いいたします。  足軽組は、芹川と外堀の間に集中的に割り当てられ、整然とした町並みを形成していました。市内に数組ある足軽屋敷群のうち、最も大きいのが善利組です。その屋敷は独特の建築様式と役目に応じたつくりが特徴です。市内観光マップにも記載され、平成13年には教育委員会により、その屋敷群の説明ボードを設置していただいた経緯もあります。  細項目1、この善利組足軽組屋敷の一部は、平成16年には彦根市指定文化財に指定されましたが、これらの足軽組屋敷を貴重な歴史的・文化的建造物であると認識されているのでしょうか、お伺いいたします。 721 ◯議長(藤野政信君) 教育部長。 722 ◯教育部長(礒野治夫君) 彦根藩の足軽組屋敷は、慶長11年(1606年)に設置された中藪組を初めとして、元和3年(1617年)には善利組が設けられるなど、江戸時代の早い段階に整えられました。これらの足軽組屋敷の中で最も規模の大きいのが善利組でした。東西約750メートル、南北約300メートルを占め、幕末期には約700戸を数えました。これらの屋敷は小さいながらも庭つき1戸建てで、武家屋敷の体裁を整えた特徴的な姿を示しており、貴重な建物であると認識いたしております。  現在、教育委員会では現存する足軽組屋敷の建物調査を継続的に実施しており、江戸時代の姿を良好に残している屋敷の中から、建物および土地所有者の承諾をいただいて、平成16年度に太田家住宅1棟、それから、平成18年度に中居家住宅1棟を彦根市指定文化財に指定させていただいたところであります。 723 ◯議長(藤野政信君) 8番。   〔8番(馬場和子さん)登壇〕 724 ◯8番(馬場和子さん) 価値を認識していただいて指定していただいたということでございます。実はこの足軽組屋敷には、天守閣だけではなくて、市内回遊型の観光をと進められた結果、本当に地図を頼りに観光客の方が訪ねてこられます。ところが、来られた観光客の方は、屋敷が余りにも少ない、どこにあるのかわからないということで、屋敷群ではなくて点在した屋敷だけになっているわけなんですけれども、その屋敷の少なさに失望と戸惑いを口にされます。この現状をいかがお考えになりますか。 725 ◯議長(藤野政信君) 教育部長。 726 ◯教育部長(礒野治夫君) 近年、足軽組屋敷が次々と姿を消し、現在では江戸時代の建物は1割程度にまで減少しています。足軽組屋敷の広がる一帯は、個人住宅が多く、現代的な居住形態への改築や観光地化されることへのちゅうちょが地元に強く存在することもまた事実でございます。  ただ、一方で、歴史的な地域に生活していることへの自負と、それを守り保存していくことの大切さを自覚されている人も少なくありません。そうした皆さんに支えられながら、すべての区域は不可能であっても、特定のゾーンを決めて、足軽組屋敷の保存が、点から線、線から面へと広がり、保存から活用へと所有者自身の意識改革の芽も芽吹くように努力していきたいと考えております。 727 ◯議長(藤野政信君) 8番。   〔8番(馬場和子さん)登壇〕 728 ◯8番(馬場和子さん) 努力していきたいと考えてくださっているということで、実は居住されている方の高齢化や、あるいは遠隔地への転出等で、このところ屋敷の解体や売却が顕著になってきています。今年度末には売却したいとの屋敷は、「辻番屋」と呼ばれる象徴的な足軽屋敷の形態を持っています。何とかこの貴重な建物をどのような方法であれば保存することができるのでしょうか、お教えいただきたいと思います。 729 ◯議長(藤野政信君) 教育部長。 730 ◯教育部長(礒野治夫君) 近年、足軽組屋敷の重要性につきましては、多くの皆さんに理解をしていただくようになり、解体や売却についても事前にご相談をいただくことも多くなりました。ご指摘の「番屋」の屋敷についてもご相談がありました。しかし、市単独で土地や建物を購入し、保存の手を加えることは非常に難しい状況となっておりますことから、市民団体や幾つかの相談先をご紹介して、何らかの保存対策や現状での活用方法を検討しているところでございます。 731 ◯議長(藤野政信君) 8番。   〔8番(馬場和子さん)登壇〕 732 ◯8番(馬場和子さん) 細項目3に続いて再質問ですけれども、この観光地図にも足軽組屋敷群を明記し、あるいはまた教育委員会もこの一角に足軽屋敷群との表示をしていただいているのですから、その保存や保護のために、何らかの支え、補助あるいは支援があってもいいのではないかと考えます。文化財課だけの問題ではないと思いますので、やはり観光課からの支援もいただいて、横断的な取り組みで何とか保存できるようお願いしたいのですが、いかがでしょうか。 733 ◯議長(藤野政信君) 教育部長。 734 ◯教育部長(礒野治夫君) 市内部で検討するということはもちろんのことではございますが、内部でのことは、先ほども申し上げましたように、市単独で土地や建物を購入してというと、類似の建物も市内にはたくさんございまして、購入しかけると莫大なお金がかかるというようなこともございますし、そういったようなところもございますので、例えばNPO法人彦根景観フォーラムとか、そういったようなご相談先をご紹介するとか、あるいは保存対策として文化財の価値をよく理解している方への購入とか、あるいは借家のあっせんとか、そんなようなこととか、先ほど申しましたNPO法人に募金活動なりしていただいて購入していただくとか、いろんな手だてをともに考えながら、保存あるいは現状での活用方法、住みたい人を探すとか、そんなようなことで何とかやっていけないかなというふうに考えております。 735 ◯議長(藤野政信君) 8番。   〔8番(馬場和子さん)登壇〕 736 ◯8番(馬場和子さん) ありがとうございます。よその方を紹介するんじゃなくて、大事だなと思われるんでしたら、ぜひ一緒に相談にも乗っていただいて、一緒に考えていただきたいと思います。  中項目5、彦根を盛り上げていただいた諸団体の活動に対する想い。  細項目1、「彦根を何とか盛り上げたい」、そんな想いで、400年祭期間中多くの団体の皆さんが汗を流して取り組んでいただきました。ともに汗を流したからこその強いきずな、このネットワークは、これからの彦根のまちづくりの大きな原動力になると考えます。  400年祭成功の影の立役者とも言えますが、これら諸団体の皆さんの活動に対してどのように感じられたかお伺いいたします。 737 ◯議長(藤野政信君) 企画振興部参事。 738 ◯企画振興部参事(中村宇一君) 今回の国宝・彦根城築城400年祭の開催に当たりましては、実行委員会の発足に当たりまして、彦根市を挙げてさまざまな団体の参画のもと、各種の事業を進めていく必要性があると考えておりました。  そこで、実行委員会の中心となりました構成団体は、彦根商工会議所、社団法人彦根観光協会、彦根商店街連盟、稲枝商工会、彦根市物産協会、社団法人彦根青年会議所および私ども彦根市でございましたけれども、いずれも市民の代表という立場をあわせ持っていただいたと考えております。  まず、築城400年祭の中心となります主催事業の実施に当たりましては、各構成団体が事業担当団体となりまして、団体の力を結集して中心となって運営をしていただいております。  また、一昨日、市政会の代表質問でもお答えをさせていただきましたとおり、協賛事業におきましても、22の支援事業と50に及びます後援事業を市内のさまざまな団体が主体となり、創意と工夫を凝らしたそれぞれの事業で大きな成果を挙げられるとともに、この築城400年祭を大いに盛り上げていただいているところでございます。  さらに、「ひこねを盛り上げ隊」の発足とその後の活動につきましては、市民自らも傍観者ではなく主体的に参加していこうという機運を大いに盛り上げていただいたところでもございます。  こうした諸団体の皆様方の活動を初め、市民が多方面で盛り上げていただいたことによりまして、来訪者を初め多くの方々に好感を抱いていただける取り組みとなっておりまして、この築城400年祭が盛り上がっているものと考えているところでございます。 739 ◯議長(藤野政信君) 8番。   〔8番(馬場和子さん)登壇〕 740 ◯8番(馬場和子さん) ありがとうございます。私も「ひこねを盛り上げ隊」の一員として、本当に多くの行事に参加させていただく中で、すばらしいネットワークを身をもって感じさせていただきました。  この培われたネットワークをこれからも太く長くつないでいくためにも、ぜひ協働のまちづくりのための市民活動センターなど拠点施設の整備が必要かと思います。元気なまち、これは市民が「このまちが好き」の気持ち、そんな気持ちのあふれるまちだと思います。市民と行政がともに手を取り合う、そして元気なまち、協働のまちを目指す、そのためにも市民活動の拠点施設の整備、その見解をお伺いいたします。 741 ◯議長(藤野政信君) 企画振興部長。 742 ◯企画振興部長(丸尾 勉君) 築城400年祭を契機といたしました、これらさまざまな市民参画の取り組みとその気運の高まりが、今後彦根のまち全体に広がりまして、400年祭終了後も継承されていきますことが、将来の彦根の発展を支える重要な要素であると考えております。  このことからも、拠点施設の整備は必要と考えておりますが、現在のところ、財政面の事情もありますことから、その対応は難しい状況にございますので、ご理解をいただきたいと思います。 743 ◯議長(藤野政信君) 8番。   〔8番(馬場和子さん)登壇〕 744 ◯8番(馬場和子さん) 財政的になかなか難しいということですけれども、今、市民活動センターがお堀の近くにございます。ぜひ精神的なサポートだけでもしていただきたい。そういう意味で、行政の方もぜひその会にも参加していただきたいなと思っております。  中項目6、人気者「ひこにゃん」の今後の身の振り方。  「ひこにゃんに会いに彦根に行こう」、そんな彦根への導き役を果たした「ひこにゃん」であったと思います。ひこにゃん人気に支えられて、全国で数々開催されていた400年祭の中、彦根の400年祭への来場者が際立ったものと考えます。  ひこにゃんグッズの販売も好調、ブログへのアクセス数も上昇の一途。今定例会では、ひこにゃんの着ぐるみの追加作成や修繕あるいは出務経費として補正予算が上程されていますが、400年祭閉幕後もひこにゃんを「彦根の顔」として認定してはいかがでしょうか、見解をお聞かせください。 745 ◯議長(藤野政信君) 企画振興部参事。 746 ◯企画振興部参事(中村宇一君) 国宝・彦根城築城400年祭のキャラクター「ひこにゃん」の活用につきましては、築城400年祭の広報・宣伝を中心に、印刷物やインターネットのホームページでの告知を初め、キャンペーンでの登場など、開幕前から大いに活用してまいりましたし、開幕後は、「ひこにゃんに会いに彦根城に来てください」の宣伝を実践するために、彦根城や彦根城博物館などで連日登場いたしまして、市民を初め観光客や全国各地からの老若男女のひこにゃんファンなどに取り囲まれるほどの人気を現在も維持をしております。  今や、ひこにゃんは、全国の「ゆるキャラ」と呼ばれる地方キャラクターの代表選手に登り詰めたのではないかと認識をいたしております。  築城400年祭閉幕後の活用につきましては、実行委員会でも議論されているところでございますが、ひこにゃんそのものが全国的な知名度を高めていることから、今後は彦根市が管理し、引き続き彦根城や彦根の広告塔としての立場を保っていきたいと考えておりますけれども、具体的な活用方法は、今後さらに議論を深めた上で決定してまいりたいと考えております。  ご提言の「彦根の顔」としての設定もそうした議論の中で定めてまいりたいと考えておりますので、ご理解をお願い申し上げます。 747 ◯議長(藤野政信君) 8番。   〔8番(馬場和子さん)登壇〕 748 ◯8番(馬場和子さん) 今ほどご答弁ございましたように、行政側もそのように理解されておりますし、市民もひこにゃん人気が400年祭成功の原動力であったと実感されています。今後の「ひこにゃん」の身の振り方は、400年祭実行委員会でも協議されることと思いますが、ぜひ、このひこにゃんの功績を声を大にして訴えていただき、そして、「彦根の顔」として長く市民に愛されるひこにゃんを市民は期待しておりますので、今後もこの愛らしいひこにゃんとその人気がより一層の誘客効果を発揮できるよう、これまで以上にひこにゃんへの支援をお願いいたします。  それでは、大項目3、全中学校の給食実施に向けてお伺いいたします。  中項目1、実施に向けた取り組みについて。  細項目1、現段階での進捗率について。  建設予定地は確定しました。手法についても検討段階に入りました。市内のすべての中学校での給食が実施されるまでのさまざまな段階の中、現時点での進捗率はどのぐらいだと言えますか、お尋ねいたします。 749 ◯議長(藤野政信君) 教育部長。 750 ◯教育部長(礒野治夫君) 現在、給食センターの整備・運営手法を決定するための調査を進めておりますが、本年度中には、この調査の結果に基づき、整備・運営手法を決定する予定です。  今後の給食実施までのプロセスは、その整備・運営手法によって変わってきますが、今後の作業を大きく分けますと、第1段階が現在行っております「整備・運営手法の調査」、第2段階は、公設手法の場合、「施設の設計事業者の決定、建設事業者の決定と維持管理や調理・配送等の運営業務の具体的な内容の決定作業」となり、PFI手法の場合は、「施設の設計、建設、運営を包括的に行う事業者の決定」となります。その他の手法の場合においても、今ほど述べましたそれぞれの手法に類似したものとなります。最終段階が「施設の設計、建設と運営体制の整備」という3つの段階に分けられます。これらの段階を踏んで、平成22年度中には供用開始をしたいと考えております。  現段階における進捗率とのご質問ですが、現在行っている調査は、期間的には今年末までと短期間ではありますが、今後の事業推進の基礎となる大変重要な作業であり、また、来年度以降の作業につきましても、各段階における作業の性格、プロセスについて、単純に数値化することは難しいものでございます。  現段階が、給食実施までの第2段階へ向けての大きなステップを踏んでいるところであるというふうにご理解いただければと考えております。 751 ◯議長(藤野政信君) 8番。   〔8番(馬場和子さん)登壇〕 752 ◯8番(馬場和子さん) ありがとうございます。山口議員の質問でも詳しくお答えいただきましたので、2番については割愛させていただきます。  細項目3、市長公約の目玉であった全中学校給食実施ですが、残された任期中に実現するとお考えですか、お尋ねいたします。 753 ◯議長(藤野政信君) 教育部長。 754 ◯教育部長(礒野治夫君) 市長の任期満了日は、平成21年5月9日となっておりますけれども、全中学校での給食の供用開始時期を平成22年度中の予定としておりますが、これに向けて、平成20年度に建設、運営に向けての具体的な準備作業を行い、平成21年度には給食センターの建設に着手する計画としております。  現在、その前段階として給食センターの整備・運営手法を決定するための調査を進めておりますことから、実施に向けて着実にステップを踏んでいるものと考えております。 755 ◯議長(藤野政信君) 8番。   〔8番(馬場和子さん)登壇〕 756 ◯8番(馬場和子さん) ありがとうございます。先ほど完成年度を示していただいてところで任期内には無理だというのはわかっておったんですけど、すみません。あえて。それで、これができるまでは続投されると言われるのかなと思っていましたので、すみません。中学校で給食が実施していただけるそんな期待で、2年前の市長選挙の折には獅山市長へと尊い一票を投じたそんな市民の皆さんもたくさんいらっしゃいます。ぜひその期待に応えていただくためにも、ここまでしたから絶対できますよという確実なところを決めていただきたい。例えば市長が替わると方針が変わって、県でも国でもそういう方向がちょっとありますので、揺るぎない決意を持って当たっていただきたいと思います。これは要望といたします。  9月は防災を考える月間であると同時に、高齢者を敬う月であり、また人権を考える月でもあります。市民の安全を守る取り組みについての質問を初め、議員各位からはさまざまな角度から多くの質問がされました。当局からの心あるご答弁に感謝申し上げますとともに、有言実行、おっしゃったことは、しっかりと実施・実現に向けてその取り組みをお願いいたします。  終盤に向けて、最終の盛り上がりが期待される彦根城築城400年祭です。この400年祭がこれからの彦根を考えるための大きな節目になることを願うばかりです。市民とその協働でもっと元気な彦根になることを切に願い、大トリでございますのでちょっと締めさせていただきます、私の質問を終わらせていただきます。皆様、ありがとうございました。 757 ◯議長(藤野政信君) 以上で通告による質疑ならびに一般質問は終わりました。  ほかに質疑はありませんか。   (「なし」と呼ぶ者あり) 758 ◯議長(藤野政信君) 質疑なしと認めます。  これにて質疑ならびに一般質問を終結いたします。  お諮りいたします。  ただいま議題となっております各議案のうち、議案第75号から議案第77号まで、および諮問第1号については、会議規則第37条第3項の規定に基づき、委員会付託を省略いたしたいと思いますが、これにご異議はありませんか。   (「異議なし」と呼ぶ者あり) 759 ◯議長(藤野政信君) ご異議なしと認めます。よって、議案第75号から議案第77号まで、および諮問第1号については、委員会付託を省略することに決しました。  これより討論に入ります。  ただいまのところ討論の通告はありません。  討論はありませんか。   (「なし」と呼ぶ者あり) 760 ◯議長(藤野政信君) 討論なしと認めます。  これにて討論を終結いたします。  これより採決を行います。  まず、議案第75号彦根市固定資産評価審査委員会委員の選任につき同意を求めることについてを採決いたします。  お諮りいたします。  原案のとおり同意を与えることに賛成の諸君の起立を求めます。   〔賛成者起立〕 761 ◯議長(藤野政信君) ご着席願います。
     起立全員であります。よって、議案第75号は、原案のとおり同意を与えることに決しました。  次に、議案第76号彦根市固定資産評価審査委員会委員の選任につき同意を求めることについてを採決いたします。  お諮りいたします。  原案のとおり同意を与えることに賛成の諸君の起立を求めます。   〔賛成者起立〕 762 ◯議長(藤野政信君) ご着席願います。  起立全員であります。よって、議案第76号は、原案のとおり同意を与えることに決しました。  次に、議案第77号彦根市固定資産評価審査委員会委員の選任につき同意を求めることについてを採決いたします。  お諮りいたします。  原案のとおり同意を与えることに賛成の諸君の起立を求めます。   〔賛成者起立〕 763 ◯議長(藤野政信君) ご着席願います。  起立全員であります。よって、議案第77号は、原案のとおり同意を与えることに決しました。  次に、諮問第1号人権擁護委員の候補者の推薦につき意見を求めることについてを採決いたします。  お諮りいたします。  原案のとおり適当と認めることに賛成の諸君の起立を求めます。   〔賛成者起立〕 764 ◯議長(藤野政信君) ご着席願います。  起立全員であります。よって、諮問第1号は、原案のとおり適当と認めることに決しました。  ただいま議題となっております議案第55号から議案第74号までの各議案については、お手元に配付いたしております議案付託表のとおり、所管の各常任委員会に付託いたします。  次に、今期定例会において本日までに受理いたしました請願については、お手元に配付いたしております請願文書表のとおり、所管の常任委員会に付託いたします。 ────────────────── 765 ◯議長(藤野政信君) お諮りいたします。  明13日から14日まで、18日から20日までの5日間は、議事の都合により休会いたしたいと思います。これにご異議ありませんか。   (「異議なし」と呼ぶ者あり) 766 ◯議長(藤野政信君) ご異議なしと認めます。よって、明13日から14日まで、18日から20日までの5日間は、休会することに決しました。  なお、15日から17日までは、市の休日のため休会であります。  来る21日は、定刻から本会議を開き、各常任委員長に委員会審査の結果報告を求め、質疑、討論ならびに採決を行います。  以上で本日の日程はすべて終了いたしました。  本日はこれにて散会いたします。  ご苦労さまでした。            午後6時10分散会 Copyright © Hikone City, All rights reserved. ↑ ページの先頭へ...