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令和 4年第 2回定例会−06月17日-05号

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  1. 熊本市議会 2022-06-17
    令和 4年第 2回定例会−06月17日-05号


    取得元: 熊本市議会公式サイト
    最終取得日: 2022-11-22
    令和 4年第 2回定例会−06月17日-05号令和 4年第 2回定例会   令和4年6月17日(金曜) ┌─────────────────────────────────────┐ │ 議 事 日 程 第5号                         │ │ 令和4年6月17日(金曜)午前10時開議                │ │ 第  1 一般質問                           │ │ 第  2 議第144号 令和4年度熊本市一般会計補正予算        │ │ 第  3 議第145号 熊本県公安委員会委員の推薦同意について     │ └─────────────────────────────────────┘                             午前10時00分 開議 ○原亨 議長  ただいまより本日の会議を開きます。       ──────────────────────────── ○原亨 議長  日程第1「一般質問」を行います。  発言の通告があっておりますので、順次発言を許します。  まず、伊藤和仁議員の発言を許します。伊藤和仁議員。          〔8番 伊藤和仁議員 登壇 拍手〕 ◆伊藤和仁 議員  おはようございます。公明党熊本市議団の伊藤和仁です。今回で5度目の一般質問に立たせていただきます。このたびの質問では、特に第3問の災害時支援体制の質問は、後ほど述べたいと思いますが、市議会議員としての原点とも言うべき質問となっています。その意味においても、このたびの質問の機会を与えていただいた先輩議員、同僚議員の皆様に感謝申し上げます。  それでは、質問に移りたいと思います。  まず、教科担任制についてお尋ねいたします。
     昨年12月、政府は、公立小学校高学年での教科担任制を拡大するため、2022年度に教員の加配定数を950人増やすことを決定しました。当初、文部科学省の概算要求では2,000人を掲げていたため、十分な予算を確保できず、厳しい結果となったとのことで、当面は、専科授業によるものではなく、学校内における授業交換、小規模校では中学校教員の活用など、小中連携や小学校同士の連携で教科担任制の導入を目指すことになります。  今後も、文部科学省は、2025年度までに3,800人の加配定数増を目指し、4年かけて、小学校高学年における教科担任制を段階的に推進するとしています。しかし、厳しい財政状況の中、引き続き教員の定員数増には困難が予想されます。  それでも、教科担任制の導入には多大なメリットがあります。小学校高学年教科担任制を導入するメリットは、1、授業交換を実施する場合を含め、授業準備の効率化につながる。2、同じ授業を複数回実施することによる授業改善が図られる。3、教師の担当教科の減少、授業担当外の時間増に伴い、教材研究の充実につながる。4、複数の教師が教科指導に当たることを通じて、多面的な指導・支援ができ、児童の問題を学年間の教員で共有できるようになり、生活指導がしやすくなる。5、複数の学級の同一教科を指導することで、指導と評価の一体化、適正で信頼される評価について、学級間の差がなくなり、より公正・公平な評価に基づいた授業改善ができるようになると言われています。  小学校高学年ともなると学習内容が難しくなり、教師の指導力がより求められ、教科によっても得手不得手があります。専科指導の加配教員による指導をはじめ、授業交換などで自身の得意な教科を担当することで専門性の高い指導を実現できるほか、教材研究も、教科を絞って取り組めるため、じっくりかつ効率的に行うことができることから、働き方改革につながる可能性もあると言われています。  文部科学省では、優先的に専科指導の対象とすべき教科としては、外国語、理科、算数、体育の4教科が挙げられており、今年度から地域や学校の実情に合わせて教科担任制の趣旨の理解、目的の実現に向けた対応が求められます。  一方、本市の状況は、小学校高学年の一部教科担任制実施状況調査報告で確認することができます。調査対象は熊本市立の小学校92校で、令和3年11月に調査が行われています。どの小学校も何らかの形で一部教科担任制を導入できており、その中でも、理科が84校と最も多く、続いて音楽67校、外国語53校と続きます。また、高学年では、ほとんどの学校で一部教科担任制を導入できていて、中学年では7割近くで導入できていることになります。現在の一部教科担任制では、専科授業の形がほとんどで、交換授業では約4割で採用されています。成果も8割から9割の学校で教科担任制の目的が果たされていると感じる一方、教科担任制の実施が交換授業において実施している割合が高いことから、時間割の調整が難しいと感じている割合が8割近くに上ります。  教科担任制の意義が理解され、その取組は確実に拡大していると言えますが、加配がそれほど期待できないことで、そこを交換授業などの工夫で実現しようとしているのが分かります。ここで、教科担任制の導入への機運を高め、継続的に取り組んでいけるよう、計画性を持って実行していくことが重要と考えます。  また、文部科学省は、人材確保のために社会人等の多様な人材の活用を行うとしています。その内容を紹介いたしますと、1、小学校の免許状を働きながら試験により取得できるようにする。2、特別免許状の授与対象者の多様な経歴の評価を行い、学校現場のニーズに合った教員が活躍できるようにする。3、社会人が働きながら免許状の取得に必要な単位を修得できるよう、教職特別課程の修業年限を弾力化する。4、企業で働く社会人等が企業に所属しながら、学校に参画する機会を創出する学校雇用シェアリンクを創設・運営する。5、教員免許状保有者小学校現場で勤務できるようにするための教育支援プログラムを開発し、実施するなどです。このように民間企業との連携や教員免許を取りやすくする取組が行われ、社会人等の多様な人材を確保していこうとしています。  そこで、教育長に3点お尋ねいたします。  1、今後の教科担任制へのさらなる取組の目標及びそれを達成する時期についてお示しください。  2、民間企業との連携や教員免許を取りやすくする取組が行われ、社会人等の多様な人材を確保していこうとしています。これによって、教科担任制を実施する前提条件は大きく変化していくと考えますが、社会人等の積極的な採用をいかにお考えでしょうか。  3、教科担任制をさらに推進していくためには、学校の規模や実情に合わせ、現場の校長がリーダーシップを発揮しながら、指揮を執っていく必要があります。また、教師が専門性を持って高度な知識を吸収し、学びの質を高めていくことや指導力に差が生まれ、担任する学年が固定化しないよう、気を配る必要があります。よって、校長や教員に対し、教科担任制の意義や今後の計画、その実践例などを示していく必要があると思いますが、いかがでしょうか。          〔遠藤洋路教育長 登壇〕 ◎遠藤洋路 教育長  教科担任制について、3点お答えいたします。  まず、教科担任制の導入は、ただいま議員から詳しく御紹介いただいたように、教材研究の充実や多面的な児童理解につながるなどの意義があり、教育委員会としても積極的に推進しているところです。          〔議長退席、副議長着席〕  1点目の取組の目標及び達成時期についてですが、さらなる教科担任制の拡充を目指し、得意な教科や専門性を生かして、担任同士で教科を交換して実施する授業を、令和5年度までに全ての学校で実施が進むよう取り組んでまいります。  次に、社会人等の積極的な採用についてですが、優れた知識・経験を有する民間人の採用により、学校全体の活性化や教科担任制の充実につながると考えます。教員の成り手を安定的に確保する観点からも、小学校はもとより、他の校種での採用も進めてまいります。  3点目の、学校への示し方ですが、各学校が教科担任制の意義やメリットを理解し、さらに工夫して取り組むよう、校長・園長会等の機会に周知してまいります。その中で、実施上の課題である時間割の調整の難しさを改善するために、学校規模に応じた具体的な時間割モデルや好事例を示してまいります。          〔8番 伊藤和仁議員 登壇〕 ◆伊藤和仁 議員  教科担任制の今後は、令和5年度までに全ての学校で得意な教科や専門性を生かしての担任同士の交換授業によって、教科担任制の実施が進むよう取り組むとのことです。当然、専科授業による教科担任制が理想となりますが、教室数が不足している状況下では仕方がない面があります。そのため、文部科学省では、社会人でも教員免許が取りやすくする環境を整えたり、民間人の採用によって、教員の成り手を確保しようとしています。ぜひ教科担任制を今後推進するに当たって、積極的に社会人の採用の検討をお願いいたします。  また、実際、教科担任制を導入していくのは各学校です。まずは、学校長に教科担任制導入へのリーダーシップを発揮してもらいたいと思います。ゆえに、校長や教員への理解を進めるとともに、導入が困難と見られても、解決方法などの様々な情報を提供できるようにお願いいたします。教科担任制の知識と実践例や課題解決法等の情報を提供するなど、現在の教師数が不足している状況でも最大限推進できていくようお願いいたします。  次の質問に移ります。  近年、地球温暖化の影響によると考えられる自然災害の激甚化・頻発化や、金属や化石燃料などの天然資源の枯渇、海洋プラスチックごみによる生態系への影響など、環境問題が深刻化する中、大量生産・大量消費・大量廃棄の社会システムを見直し、資源の循環的利用をより一層徹底することにより、天然資源の消費を抑制し、環境への負荷ができる限り低減される循環型社会への変革が求められています。  国においては、平成30年6月に第四次循環型社会形成推進基本計画の閣議決定がなされ、令和元年10月に食品ロスの削減の推進に関する法律が施行され、さらには、令和3年6月にプラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律の公布などにより、循環型社会形成に向けて、環境的側面、経済的側面、社会的側面を統合的に向上させる持続可能な社会づくりへの取組が進められています。  本市においては、平成23年3月に熊本市一般廃棄物処理基本計画を策定し、市民・事業者・行政との協働の下、ごみの減量化やリサイクルの推進、ごみの適正処理などの取組を進めてきました。さらに平成27年度に同計画の中間見直しを行うとともに、市域内のし尿及び浄化槽汚泥の処理方法や今後の処理の在り方などを定めた生活排水処理基本計画を策定し、生活排水の適正処理を実施してきました。  令和3年度で本市のこれらの計画の期間が終了することに伴い、少子高齢化の進展や廃棄物を取り巻く環境の変化に対応した持続可能な循環型社会の実現に向けて、さらなるごみの減量化やリサイクルの取組を推し進めるとともに、生活排水の適切な処理により水環境を保全するため、熊本市一般廃棄物処理基本計画が更新されました。今回は、この計画の中でも、一般廃棄物、特に家庭ごみについて質問いたします。  まず、家庭ごみの状況を見てみると、家庭ごみは、平成21年10月からの家庭ごみ収集有料化や平成22年10月からのプラスチック製容器包装の分別回収が開始したことにより大きく減少し、また、リサイクルの取組によって減少傾向が続いていましたが、近年は、その減少傾向が鈍化し、おおむね横ばいの状況となっています。逆に、令和元年は、新型コロナウイルスの影響で家庭で過ごす時間が増えたことから、増加に転じています。  令和元年度の家庭ごみの組成分析調査結果によると、直接廃棄や食べ残しなど、いわゆる食品ロスを含む生ごみが約32%含まれています。また、分別の誤りによる不適正排出が約19%あり、このほとんどは、プラスチック製容器包装や紙など、正しく分別することによって資源化が可能なものです。このことから、家庭ごみの減量は、いかに食品ロスを減らし、紙やプラスチック製包装容器などの分別を強化していくということで方向性は非常に明確だと考えます。  家庭ごみの組成の推移を見ると、紙類など資源化可能なものの割合が減っており、市民の協力による分別が進んでいることが分かります。しかし、ごみの排出量は近年は横ばいの状況であることから、これまでのごみ減量化リサイクルの意識では難しいと考えます。というのも、ごみの減量・リサイクルの情報は、自分が求めないと得られない情報となっています。本市のごみの状況も、普段の生活の中でその情報を得られる機会がなかなかありません。ゆえに、プッシュ配信の手法が非常に有効と考えます。さらに、ごみカレンダーアプリ、LINE、ユーチューブが連携し、情報発信や啓発を行うことが重要となってまいります。  令和元年度の家庭ごみの組成分析では、直接廃棄が6.2%を占めています。これは、適切に消費していければごみにはならないものです。食品ロス削減への意識を常に持っている必要がある一方で、フードドライブ活動を身近に実施できる場所や事業所があれば、社会貢献につながると同時に、食品ロスを削減することができます。本市では、熊本連携中枢都市圏で連携してフードドライブを実施していますが、それが、もっと身近になってくること、民間企業のさらなる協力が得られることで、食品ロス削減の機運を高めることにつながっていくと考えます。  そこで、環境局長に2点お尋ねいたします。  1、ごみ減量やリサイクルなどの情報発信や啓発のために今後どのような取組を行っていくのでしょうか。特にごみカレンダーアプリ、LINE、ユーチューブなどが連携して広報を行っていくことは有効と思いますが、いかがでしょうか。  2、フードドライブ活動をはじめとした取組をきっかけに社会全体がごみ削減への意識を高めていけるように、民間企業と協力・連携していくことは非常に大事と思いますが、いかがでしょうか。          〔早野貴志環境局長 登壇〕 ◎早野貴志 環境局長  家庭ごみの減量化について、2点の御質問にお答えします。  まず、家庭ごみの減量に向けた情報発信や啓発につきましては、小学生を対象とした環境学習、エコレシピの調理実習講座本市公式LINEを活用した分別クイズ、ごみカレンダーアプリの普及・充実などに取り組んでまいりました。  今後、さらにごみの減量を推進するため、SNS等を活用した啓発は大変有効と考えておりまして、個別に運用しているごみカレンダーアプリ本市公式LINEユーチューブを連動させるとともに、内容の充実を図るなど、利便性の向上と情報の効果的な発信に努めてまいります。  次に、民間企業等との連携につきましては、企業の特色を生かした情報発信や従業員の皆様への啓発も見込まれることから、ごみ減量の意識向上を図る上で重要な取組と考えておりまして、昨年度は、SDGs連携協定企業と共同でフードドライブ活動に取り組むとともに、地元高校が実施した食品ロス削減プロジェクトへの活動支援などを行ったところです。  今後も様々な機会を捉えまして、多様な企業・団体等と連携・協働し、食品ロス削減など、ごみ減量の意識啓発に努めてまいります。          〔8番 伊藤和仁議員 登壇〕 ◆伊藤和仁 議員  家庭ごみの減量は、ごみ袋の有料化やプラスチック・紙類の分別などで着実に減少してきました。ただ、これらの取組は非常に分かりやすく、明確であります。一方で、食品ロス削減は、これまでの自身の生活習慣との闘いで、意識を大きく変えていかなければなりません。この意識変革の困難さが近年、家庭ごみの排出量が横ばいになっている理由の一つと考えます。  また、今回家庭ごみの減量というテーマで様々調べていく中で、本市の家庭ごみの状況がよく分かりました。そこで分かったことは、意識を持って、ごみの減量法などの情報を求めると、確かにその情報は得られました。ネット社会になり、情報は幾らでもすぐそこにあると言えます。しかし、意識しなければ、普段の生活を送っていく中でごみの減量を行おうとはなかなか思えません。いかに身近なところでごみ減量の取組、今で言えば、SDGsの取組が行われていくかが重要と考えます。  あるスーパーが資源物を持ち込むと、重量に応じてポイントがもらえるという取組を行っていますが、ごみを持ち込むという行為が自身の目に見えた利益にもつながり、今後の新たな取組へのきっかけとしては有効と考えます。本市からの発信は目につく形で効果的に行い、一方で、社会全体の機運を底上げしていく取組をぜひ民間企業との連携・協力でお願いいたします。  次の質問に移ります。  これから行う質問は、初日の我が会派の井本議員からの質問でもあったように、熊本地震復興検証プロジェクトの一環として行わせていただきます。様々な検証のテーマがありますが、私からは災害時支援についてお尋ねいたします。  今から6年前の熊本地震は、ちょうど税理士の開業の準備を行っているただ中に発生いたしました。そのため、事務所がめちゃくちゃな状態となり、そこからのスタートとなりました。また、地震発生当時、長男は1歳足らずで、避難所となった小学校では体育館が被災し、使用できなかったため、避難所として機能していませんでした。また、水道は止まり、1週間お風呂に入れずにいると、その長男が結膜炎を発症し、目やにで目が開かない状態となり、避難生活は大変に困難を極めました。  そういった経験をしたがゆえに、災害時支援の体制は避難弱者に行き届く体制でなければならないと痛感いたしました。そして、市議会議員に当選し、すぐに災害支援体制についてヒアリングをし、確認を行いました。そのような意味で、まさに市議会議員としての原点である災害時支援の観点から、熊本地震からの復旧・復興の検証を行いたいと思います。  まず初めに、指定避難所の耐震性の問題です。当時、小学校などの構造体の耐震改修はほぼ終わっていたとのことで、倒壊や崩壊に至るような大きな被害はありませんでした。しかし、数多くの体育館では、非構造部材である劣化した外壁や古い工法の窓や天井材などが落下、破損し、使用ができませんでした。本震時は深夜で、かつ非常に寒かったと記憶しており、幼子を連れているため、避難所の体育館が使用できないと分かって、そこから引き返さざるを得ませんでした。よって、指定避難所が再び熊本地震と同程度の規模の揺れがあった場合、耐えられる状況にあるかどうかが非常に気にかかるところです。  そこで、教育長にお尋ねいたします。  指定避難所となっている被災した体育館は、どのような改修がなされたのでしょうか。また、再び熊本地震と同程度の規模の揺れがあった場合、被災していない体育館も含めて、間違いなく避難所として利用は可能でしょうか。  質問を続けます。  本市の受援能力の見直しについてお尋ねいたします。  熊本地震において、他の自治体からの支援は、被災自治体自らの対応に限界がある中にあって、被災自治体の受援に係る負担を軽減し、その状況に応じたきめ細やかな支援を迅速に行う上では有効でありました。  しかし、熊本地震では、本市職員が避難者対応等に追われていたため、応援職員への指揮や誘導、調整等への関与が十分ではなく、応援自治体に任せきりになる例や本市のマネジメントが機能せず、技術職の応援職員が避難所運営の補助に回るなど、職員のスキル・能力を有効に活用し切れていない例が一部では見受けられたと聞いています。土地勘のない応援自治体職員のスキル・能力を最大限発揮するためには、現場で明確な指示が行えるよう、応援職員の支援やマネジメントを適切に行うことのできる体制を整える必要があります。ほかの自治体からの支援を有効に活用するためには、被災自治体支援自治体の役割分担の在り方を整理・検討しておく必要があります。  また、支援物資もプッシュ型でどんどん運び込まれてくるため、支援を受ける側の能力も非常に重要でした。  そこで、政策局長にお尋ねいたします。  本市の受援能力は、どのように体制が見直され、高まっていったのでしょうか。  さらに質問を続けます。  罹災証明書の発行業務の改善についてお尋ねいたします。  地震後、復旧・復興を迅速に行っていくためには、罹災証明書の速やかな発行が必要となってまいります。熊本地震の際には、住民の間で応急危険度判定住家被害認定調査が混同されるケースが散見され、現場で一部混乱が生じたと聞いております。また、罹災証明書の発行業務では、住家被害認定調査については税務部が、罹災証明書の受付と発行業務は各区の福祉課が担い、組織がまたがっていたことで大変に苦慮したと聞いています。膨大な処理が必要な場面において、組織がまたがっていることは、スピードと正確性においてマイナス面しかありません。非常時には平時と違った対応が必要と考えます。  一方で、円滑な判定業務の実施のためには、知識や技術をさらに高め、より専門性の高い、現場で即戦力となる調査員の育成・確保をしていく方策が必要であり、判定訓練等を定期的に行い、判定技術の維持・向上に努めていく必要があると考えます。  そこで、政策局長に2点お尋ねいたします。  1、罹災証明書の発行業務では、組織がまたがっていたことで業務に支障を来しましたが、大規模災害の発生時には、熊本地震の経験を基に、一連の事務を統括する組織横断的な部署を設置するなどの対策が必要と考えますが、現在の検討状況をお聞かせください。  2、また、罹災証明の発行に関して、住家被害認定調査などは、知識や技術をさらに高め、いざというとき、即戦力となる調査員の育成が必要と考えます。そのために本市で取り組んでいる研修の内容、頻度を教えてください。          〔遠藤洋路教育長 登壇〕 ◎遠藤洋路 教育長  さきの熊本地震では、24校の体育館が被災し、避難所として使用することができなくなりました。このうち22校については、平成28年度中に改修工事を終え、残りの2校は平成30年度末までに建て替えが完了しております。  改修工事に当たっては、柱やはりなどの構造部材については補強を行い、天井や雨戸などの非構造部材については落下防止の措置を講じた改修を行いました。  一方、被害がなかった体育館についても同様に、構造部材の補修や補強を行い、非構造部材の落下防止の措置を計画的に進めております。  今後、万が一、熊本地震以上の地震が発生し、体育館が使用できなくなった場合には、教室を開放するなど、学校施設が避難所として利用できるよう、柔軟に対応してまいります。          〔田中俊実政策局長 登壇〕 ◎田中俊実 政策局長  私からは、本市の受援能力について、また、罹災証明書の発行業務の改善について、お答えさせていただきます。  熊本地震の際は、応急給水、避難所運営、罹災証明に係る住家被害認定調査など、多くの災害応急業務が生じましたが、本市職員だけでは対応が困難であったことから、指定都市市長会や全国市長会をはじめ、全国の自治体等から多数の人的支援をいただきました。しかしながら、当時は受援に関する方針やマニュアル等が整備されておらず、他の自治体等職員に対する的確な業務の要請や円滑な現場マネジメントを行うことができない場面もございました。  そこで、平成30年5月に熊本市災害時受援計画を策定し、災害対策本部に新たに受援班を設けるとともに、各対策部と連携する組織体制のほか、受援対象業務やその要請手順などについて定めたところでございます。また、職員の被災地支援による実務経験や民間事業者等との災害協定による協力関係の構築などを通じまして、本市の受援力の向上を図っているところでございます。  今後も、大規模災害発生時に迅速かつ的確な受援活動ができますよう、平時から職員の訓練に努めるとともに、国・県、他都市等とも連携を深め、本市の受援力を高めてまいります。  次に、罹災証明書の発行業務についてでございますが、まず、熊本地震の際、罹災証明書交付に関する業務につきましては、受付・交付を区役所福祉課で、住家被害認定調査を税務部各課で担いまして、事業所向け罹災証明書については、受付・認定調査・交付を商業金融課で行いました。そのため、住家と事業所を所有する市民の方は、それぞれの証明書の申請・交付窓口が区役所と本庁舎に分かれるなど、利便性の面で課題がございました。  そこで、関係部署によるプロジェクトチームを設置し、住家と事業所向けの罹災証明書の交付に係る一連の業務を一元化するとともに、区役所等の窓口においてワンストップで手続ができますよう見直しを行っているところでございます。  また、住家被害認定調査の研修等につきましては、毎年度、税務部職員約200名を中心に、被害程度の判定や調査票記入方法などの実務のほか、被災地支援に派遣された職員の知識や経験の共有を図っているところでございます。  罹災証明書の交付は、被災者の生活再建に直結する重要な手続であることから、今後も業務改善や職員の育成に取り組んでまいります。          〔8番 伊藤和仁議員 登壇〕 ◆伊藤和仁 議員  指定避難所の耐震性については、被災した体育館などは、構造部材だけでなく、非構造部材の落下防止措置を取られているとのことです。また、被害がなかった体育館についても、同様の措置を計画的に進めておられます。ただし、熊本地震のときのように、いざというときに使用できないのでは意味がありません。今後も速やかに対策を進めていただきたいと思います。それでも、念には念を入れて、学校の教室の利用など、あらゆる可能性に対処できるようにお願いいたします。  本市の受援能力の見直しについては、受援能力向上のために、平成30年5月に熊本市災害時受援計画を策定し、災害対策本部に新たに受援班を設け、各対策部と連携する組織体制のほか、受援対象業務や要請手順などを定め、また、職員の被災地支援による実務経験や民間事業者等との災害協定による協力関係の構築などを通じて、本市の受援力の向上を図ってきたとのことです。いざというときに対応できることが非常に重要となりますので、平時から職員の訓練等に努めるとともに、国・県、他都市との連携を深め、受援力の向上に努めていってください。  罹災証明書の発行については、関係局によるプロジェクトチームを設置し、住家と事業所向けの罹災証明書について調査・発行業務を一元化するとともに、区役所等の窓口において、ワンストップで手続ができるよう見直しを進めているとのことです。罹災証明書は、被災者の早期の生活再建に不可欠なものでありますので、迅速に発行できる体制を整えていただきたいと思います。  さらに大規模災害時には膨大な業務量に対応する必要があり、人材育成と多くの職員をマネジメントする必要がありますので、研修だけでなく、今後も今ある体制が常に機能していくかどうかの検証もお願いいたします。  続きまして、災害時ボランティアの受入れ体制についてお尋ねいたします。  熊本地震においては、避難所運営等において、ボランティアの存在が大きな支えになるなど、改めて災害時におけるボランティア活動の重要性が再認識されました。一方で、ボランティアセンターの一部では、ボランティアの受付窓口が花畑広場の1か所であったため、ボランティアが殺到し、被災地におけるボランティアのスムーズな活動につながらなかったと聞いております。  本市のボランティアセンターの体制が充実されるとともに、災害対応・復旧において大きな役割を果たすボランティアが効果的に活動できるよう、関係機関と連携して、ボランティアの募集状況等に関する情報の迅速な収集・発信を行う必要があります。  さらに災害ボランティアセンターの運営の長期化に伴い、運営スタッフの人数が不足し、災害ボランティアセンターの電話に問合せが殺到し、電話がつながらないとの苦情が多くありました。また、ボランティア志願者への情報提供が不十分であり、ボランティアを送迎する車両と運転手の確保が困難であったなど、様々な問題がありました。  そして、何より、本市が作成した熊本市震災記録誌によると、大規模災害時には現地のニーズを把握しづらく、ボランティアを適切に派遣できなかったことから、現地のニーズを的確に把握し、マッチングできる体制が必要であるとし、地域災害ボランティアコーディネーターの養成研修の実施を検討するとあります。各地域にボランティアのコーディネーターが存在すれば、それは頼もしい限りではありますが、その養成には時間がかかると考えます。現在、地域災害ボランティアコーディネーターの取組はどのように推進されているのでしょうか。  そこで、文化市民局長にお尋ねいたします。  熊本地震のような大規模災害が起こった場合、ボランティアの受入れ体制は現在どのようになっているのでしょうか。  また、地域災害ボランティアコーディネーター養成事業は、現在どのようになっているのでしょうか。  質問を続けます。  校区防災連絡会の今後についてお尋ねいたします。  今回の熊本地震では、避難所運営マニュアルがない、または周知されていないなど、市町村における円滑な避難所運営についても課題となりました。また、地震当初、本市職員が避難所対応に人手が割かれていたため、罹災証明書の発行など、本市が担わなければならない業務に遅れが生じました。ゆえに、その教訓を踏まえ、各地域の避難所の開設・運営はその地域で行う必要があり、各校区に校区防災連絡会を設置し、自助・共助の考え方の下、地域のことは地域で行うことを明確にし、防災力向上に努めてきました。  避難所管理運営マニュアルの策定が進み、校区においても避難所開設訓練を行うなど取組が進んでいますが、校区によって、その取組の内容は様々です。地域主体で行うようになっているので、主体性がある地域は積極的に話合いが行われ、その地域の防災力は見る見る向上していきます。一方、主体性のない地域は、具体的な訓練が行われていなかったり、話合いすら行われていなかったりして、確かにこの2年間は新型コロナウイルス感染症の影響が大きいと思われますが、それを差し引いても、校区防災連絡会は設置されたものの、実効性に疑問が残ります。  校区にはそれぞれの地域課題もあると思われますが、校区の防災力にばらつきが生じないよう、本市は見届けなければならないのではないでしょうか。各校区の防災力がある一定水準に到達できているか、確認していく必要があると考えますが、いかがでしょうか。  そこで、政策局長にお尋ねいたします。  地域防災力のレベルアップのため、今後どのように取り組んでいかれるのでしょうか。          〔横田健一文化市民局長 登壇〕
    ◎横田健一 文化市民局長  災害時ボランティア受入れ体制についてお答えいたします。  本市では、大規模災害に備え、熊本市社会福祉協議会と災害ボランティアセンターの設置等に関する協定を締結しており、市は、ボランティア活動場所の提供や連絡窓口の設置、行政情報の適切な提供を、社会福祉協議会では、ボランティア運営の実務的な業務を行うという役割をそれぞれ担うことといたしております。  これまでの本市の取組といたしましては、熊本地震の経験を踏まえ、活動拠点となるボランティアセンターの設置候補地を熊本地震時の1か所から8か所に拡大したところです。また、実務的な運営業務を行う市社会福祉協議会においては、ボランティア志願者等への情報提供のため、ホームページやSNS等を活用し、災害時ボランティアセンターの運営やボランティア活動に関する情報発信などを行っているところでございます。  また、議員御質問の、地域における災害ボランティアのコーディネーター養成につきましては、市社会福祉協議会において、地域の自治会等を対象とした地域防災の担い手づくりやリーダー育成に関する研修等を平成29年度から毎年実施しているところでございます。  これらの取組に加え、災害や災害ボランティアに関する情報共有を行うため、熊本県、熊本県社会福祉協議会、熊本市、熊本市社会福祉協議会及び関連するNPO法人とで構成され定期的に開催されている会議に参加するなど、有事の際に各機関が連携して対応するための体制づくりに努めているところでございます。          〔田中俊実政策局長 登壇〕 ◎田中俊実 政策局長  校区防災連絡会についてお答えします。  校区防災連絡会は、本年5月末時点で90校区4地区で設立されており、それぞれの地域の特性に応じた防災活動に取り組んでいただいているところであります。しかしながら、議員御指摘のとおり、地域によっては、訓練や会議の実施などの活動状況に差があり、その活性化に向けた取組が非常に重要であると認識しております。  そこで、今後は、各地域で取り組まれている避難行動訓練や、迅速で確実な安否確認の方法などの先進事例について紹介していくとともに、新たに防災士を活用した訓練や講座を実施するなど、地域と行政が一体となって取組を進めていくことで、市全体の防災力の向上につなげてまいりたいと考えております。          〔8番 伊藤和仁議員 登壇〕 ◆伊藤和仁 議員  災害時のボランティア受入れ体制については、ボランティアがスムーズに活動できるように、市内8か所に災害ボランティアセンターの設置、候補地を確保したとのことであり、また、現在、県、県社協、市、市社協及びNPO法人が集まり、定期的に会議を行い、災害や災害ボランティアに関する情報共有を行っており、大規模災害に備え、各機関が連携を取って対応できるよう、体制づくりを進めているとのことで、これらの点は前進しているようです。  また、ボランティアコーディネーターの養成は、平成29年度より地域の自治会等を対象に熊本市社会福祉協議会が主催し、地域災害ボランティアコーディネーターの養成を含んだ地域防災の担い手づくりに関する研修や災害ボランティアセンター設置訓練等を毎年実施しているとのことです。しかし、コーディネーターの役割からいって、専門性や経験、リーダーシップ等が必要と考えられ、いざというときに機能しなければ意味がありません。地域の現状を見極めつつ、各局連携しながら、コーディネーターの養成に取り組んでいってください。  校区防災連絡会の今後については、各地域の災害時に備えた避難行動訓練や迅速で効率的な安否確認の方法などの先進事例の紹介や新たに防災士を活用した訓練や講座を実施するなど、地域と行政が一体となった取組を進めることで、本市全体の防災力の向上につなげていくとのことです。  しかし、校区防災連絡会などで話合いや検討がなされたとしても、それに参加していない市民にとっては、今のところ、それらの情報を知りようがありません。避難所の運営方法など、事前に知っておけば、いざというときの混乱は少なくなります。また、それらの情報は、知りたいときにいつでもアクセスできることが重要と考えます。よって、校区防災連絡会に今後情報発信機能が必要と考えますので、それが可能となるよう、各局連携してぜひ御検討してください。  最後に、このたびの質問を作成する際に参考にした資料は、本市が作成した熊本市震災記録誌でありましたが、そのほか様々な資料を検索していく中で、実は、東京都が平成28年熊本地震支援の記録、都の防災対策の実効性向上に向けてという冊子を作成していました。その内容を見ると、熊本地震の際の支援を通して、そこで経験した課題を今度は東京都の場合に置き換えて、現在の都の防災体制で大丈夫なのかということを検証するものでした。東京都は、東日本大震災を経験して、さらに首都直下型の地震が起こった場合、どれほど困難があるかという危機感を非常に強く抱いていることがこの内容から伺うことができました。東京都の姿勢は、現在の体制を最善のものとは考えず、絶えず現体制の課題を検証し、その体制を更新していっています。いつ起こるか分からない災害に対して、防災体制は社会の変化等の状況に応じて、常に見直していくものであるとの姿勢で非常に重要な考え方です。  そこで、大西市長にお尋ねいたします。  現在、本市では、防災基本条例の策定に取り組んでおられ、熊本地震の記憶の風化をとどめるとともに、本市のさらなる防災力向上を図ろうとなされています。熊本市民74万人の命と生活を守るためにも、防災力強化への大西市長の決意をお聞かせください。          〔大西一史市長 登壇〕 ◎大西一史 市長  これまで本市では、熊本地震からの復旧・復興に向けて、被災された方々の生活再建を最優先に、地域経済の活性化や防災・減災のまちづくりなどに全力で取り組んでまいりました。  しかしながら、震災から6年が経過いたしまして、市民アンケートの結果では、熊本地震の記憶や教訓を忘れがちになっていると回答された方が6割以上となるなど、記憶の風化と防災意識の希薄化が進んでおります。  さらに新型コロナウイルス感染症の蔓延により、地域における防災訓練や会議等の中止を余儀なくされるなど、地域活動の制限に伴う防災力の低下も懸念されております。  そこで、本年5月に市長とドンドン語ろう!防災版を開催し、私自ら各区にお伺いし、校区防災連絡会や自治協議会の皆様に対し、防災に関する本市の状況を直接お伝えしますとともに、地域が抱える課題や要望等について意見交換を行ったところです。  これらのことを踏まえまして、現在、(仮称)熊本市防災基本条例の制定に向けて検討を進めておりまして、この条例を契機として、自助・共助・公助のそれぞれの力を高め、結集することで、本市の防災力のさらなる強化を図ってまいりたいと考えております。  今後も市政をあずかる市長として、自ら先頭に立って、あらゆる災害から市民の生命、身体、財産、そして暮らしを守り抜く覚悟であります。          〔8番 伊藤和仁議員 登壇〕 ◆伊藤和仁 議員  大西市長、力強い決意、ありがとうございました。  記憶の風化もそうですが、コロナ禍で地域での防災訓練を含む行事が開催できなかった期間があり、地域のつながりも少なからず低下し、それに伴って、地域の防災力が低下しています。  しかし、本年5月には、各区において、市長とドンドン語ろう!防災版を開催し、校区防災連絡会や自治協議会の皆様と地域の課題等について意見交換を行われたとのことで、地域の現状や意見を把握できたことは非常によかったと思います。震災から6年がたちますが、地域の防災体制についてはまだまだこれからのように感じます。今後も防災力強化に向けて、大西市長のリーダーシップをよろしくお願いいたします。  質問は以上となりますが、最後に要望させていただきたいと思います。  来月、参議院議員選挙が行われますが、先日の高本議員の質問でもありましたように、投票率の状況が気にかかります。それに関連して、先日ある学生の団体の方々と懇談する機会がありました。その学生さんたちは、政治に対しても関心が高く、とてもしっかりとした意見をお持ちで、現在、投票率向上のために投票に行った人にお店等で割引を受けられるようにと、企業と交渉を行っているとお聞きしました。また、その学生さんたちには、本市の学生に対する投票意識向上のための事業にも協力いただいていることも聞いております。  その学生さんたちが、若年者が投票へ行かない理由について、学校で学んできたものの、現在の政治の状況や政党がどういった政党なのかがいまいちよく分からないとのことで、どこに入れていいのかが分からないとの意見をいただきました。また、別の中学生の話にはなりますが、政治に大変興味があるが、学校での授業の内容は主に制度が中心であり、今現実に行われている政治についてなかなか学ぶ機会がないとのことで、政治を学べる時間を増やしてほしいとの意見をいただきました。  若年者の政治や選挙への意識向上に、教育の面から、また、投票率向上に向けて、具体的に動いている団体へのサポートなど、ぜひ今後力を入れていっていただきたいと思います。何とぞよろしくお願いいたします。  今回、私が用意した質問は以上となります。真摯に回答いただいた大西市長をはじめ執行部の皆様、大変ありがとうございました。また、平日の午前中という大変お忙しい中、傍聴においでいただいた皆様、そして、インターネット中継で御覧いただいた市民の皆様に心より感謝申し上げます。  本日は大変ありがとうございました。(拍手)       ──────────────────────────── ○園川良二 副議長  この際、議事の都合により休憩いたします。  午前11時10分に再開いたします。                             午前10時54分 休憩                             ───────────                             午前11時10分 再開 ○原亨 議長  休憩前に引き続き会議を開きます。       ──────────────────────────── ○原亨 議長  一般質問を続行いたします。  西岡誠也議員の発言を許します。西岡誠也議員。          〔23番 西岡誠也議員 登壇 拍手〕 ◆西岡誠也 議員  皆さん、こんにちは。市民連合の西岡でございます。  7項目ありますから、早速質問に入らせていただきます。  第1番目、自殺防止対策についてでございます。  昨年、熊本いのちの電話の事務局長から話を聞く機会がありました。熊本市には、いのちの電話とこころの電話があり、熊本いのちの電話と同様な組織は全国にもございます。先日、芸能人の中にも、亡くなられたときにテレビの下にテロップが出る、そういうことが記憶に新しいと思います。  昨年話を聞きましたから、1年前のデータですけれども、2020年に熊本市で相談を受けた件数が7,298件ということでございました。前年よりも1,988件減少したと。しかしながら、県内の自殺者は296名で、前年と比べれば16人増えたということでございました。全国で見れば2万1,081人、前年に比べますと、912人の4.5%増加という結果であったということです。熊本市での相談、男女とも10代は少なく、20代が増えて、40代、50代が最も多い、そして、60代から減少してきているというのが相談件数でございます。  一方、自殺傾向率には男女差があると。女性は10代、それから20代が多いと。ほかの年齢層は同じような傾向となっている。そして、男性では、10代は少なく、30代から60代まで高止まり、最も多いのは70代ということでございました。相談内容につきましては、人生相談が最も多いと。続いて精神、家族、対人、そのような内容があるということでありました。  これらの相談を受ける相談員(認定者)は、94名おられるということでございますけれども、実働できる方が87名で、通常電話が2本ありますけれども、相談員が不足しているということで、1回線で受信する日も多くなっているということでございました。当番制で1人3時間から4時間、交代制で24時間受け付けておられます。  この相談員になるためには、2年程度の養成期間が必要であり、1年目は精神障害やアルコール依存症、発達障害など、そして、一番重要な相手の立場を理解することなどを座学で学んでもらい、2年目はインターンでの研修ということでございます。2年間でようやく相談を受ける体制ができるということでございます。  また、相談員は一切名前を公表してはならないと。相手の身分も問わず、相談内容は外部に一切他言してはならないということになっている。また、無報酬のボランティアで活動されております。その年齢は、一番若い方で38歳、年長者で84歳がおられるということでございました。  このいのちの電話の相談活動を維持・存続していくために、資金は全て個人サポート会員や法人サポート会員の寄附に頼っているという状況でございます。  そこで、1点目として、熊本市としてどのような自殺防止対策が行われているのか。2点目に、熊本いのちの電話との連携ができないのか。3点目に、必要な経費の支援ができないのか、お尋ねいたします。大西市長、答弁をお願いします。          〔大西一史市長 登壇〕 ◎大西一史 市長  自殺は、健康問題、過労、社会的孤立、子育ての不安、いじめ等々、様々な要因が複雑に重なった結果、心の視野狭窄が起こり、その状態が続くことで生きることへの希望が見いだせず、苦痛から逃れたいという強い衝動により引き起こされるものと考えられています。  しかし、その一方で、心の底で生きたいという強い願望も同時に存在し、誰かに助けを求めているものでもあることから、周りの方々ができるだけ早く気づいて支援をするということが何よりも重要であると考えております。  本市では、本人からのSOSを受け止め、相談から支援に確実につなげるため、ゲートキーパーなどの支援者育成や関係機関のネットワークなどにより自殺防止体制の充実に取り組んでおりまして、こころの健康相談やSNSこころの悩み相談など、多世代が利用しやすい様々な相談体制を取り、対応を行っております。  次に、熊本いのちの電話との連携及び必要経費の支援について、併せてお答えいたします。  社会福祉法人熊本いのちの電話においては、長年社会に貢献されておりまして、本市の自殺対策連絡協議会の委員としても御意見をいただいているところです。  また、近年は、様々な要因によるストレス、悩みが多くなっている状況の中で、電話相談員の不足が続き、その影響で電話がつながらない状況に陥っているということも伺っております。  このため、いのちの電話相談員の募集を市政だよりにて広報し、支援を行っているところです。また、今年度は、小中学校に対し、熊本いのちの電話のパンフレットを配布することとしており、必要経費を含め、どのような支援が必要なのか、御意見を伺いながら支援の在り方を検討してまいりたいと考えております。          〔23番 西岡誠也議員 登壇〕 ◆西岡誠也 議員  ありがとうございました。  今の答弁で、熊本市としてもいろいろ対策が行われており、そして、連携もされているということで理解いたしました。  資金づくりの一つとして、自動販売機による寄附を進めようということで取り組まれております。市関係の公共施設にも自動販売機が設置されておりますけれども、熊本いのちの電話のための寄附式自販機にしたらどうかと考えております。自販機に、いのちの電話に寄附されますということで表示がなされます。  この方法であれば、熊本市の財政負担にもならないと思いますから、これについては、佐賀市や福岡市、この辺りでは、寄附付自販機の寄附を活動資金として活用しているという事例もございますので、ぜひ熊本市でも、その辺は対策をお願いしたいと考えております。  また、コロナ禍の中、社会のために奉仕をしている団体を市として表彰する機会があれば、対象としていただければ幸いでございます。匿名で、個人の名前は明かすことができませんので、いのちの電話に対する表彰といいますか、そういう表彰制度を設けていただきたいと考えております。  この件については、健康福祉局長に答弁をお願いいたします。          〔津田善幸健康福祉局長 登壇〕 ◎津田善幸 健康福祉局長  2点の御質問にお答えいたします。  まず、御提案の寄附式自動販売機の設置についてでございますが、市有施設における自動販売機設置状況を確認いたしますとともに、効果的な方法につきましては、施設の管理部署や自動販売機の設置者等と協議してまいります。  次に、団体の表彰についてでございますが、昼夜を問わず、献身的に活動いただいている電話相談員の方のモチベーション向上にもつながると考えられますことから、今後、表彰制度の在り方を検討してまいります。          〔23番 西岡誠也議員 登壇〕 ◆西岡誠也 議員  自販機についても他都市で実現しているわけでありますので、ぜひ熊本市としても実現できるように検討をお願いしたいと考えていますし、それから、表彰についてもぜひ検討をお願いしたいと考えております。  次に、会計年度任用職員の一時金の関係についてお尋ねいたします。  以前は、臨時・非常勤として雇用されておりましたけれども、今現在は会計年度任用職員ということで雇用形態が変更になっております。そして、一時金も支給されるという状況でございますけれども、これまでは、職員と同様の仕事をしながらも、臨時・非常勤の職員については、官製型ワーキングプアということで、厳しい労働条件が続いてまいりました。この制度については、総務省として、臨時・非常勤の雇用の安定、処遇改善に向けて、自治体で雇用する臨時・非常勤に対して、賃金の改善、費用弁償としての通勤手当の実費支給や期末手当を支給すべきとして、会計年度任用職員制度がスタートいたしました。職員の一時金については、期末手当と勤勉手当、両方で合算して支給されますけれども、会計年度任用職員については期末手当のみということになっております。昨年の12月、期末手当の支給が削減されました。したがいまして、会計年度任用職員についても当然削減になるということになります。  ただ、問題なのは、これまで職員の一時金が削減されてきたのは期末手当でございます。増額されるときは勤勉手当が増額されると、この流れがずっと続いてきております。したがって、今回民間の景気がよくなって、一時金が増額される場合には、期末手当でなく、勤勉手当が増額されると。そうした場合、会計年度任用職員については引上げがないという可能性がございます。したがいまして、これらの問題について、他都市については何らかの努力をされているということも伺っております。これについて把握されているかお尋ねします。  そしてまた、2点目に、熊本市として、会計年度任用職員の一時金に対する考え方をお尋ねします。  それから、3点目に、この間進めてきた会計年度任用職員の処遇改善について、どのようにお考えなのかお尋ねしたいと思います。総務局長に答弁を求めます。          〔宮崎裕章総務局長 登壇〕 ◎宮崎裕章 総務局長  会計年度任用職員の期末手当についてお答え申し上げます。  会計年度任用職員の制度は、自治体ごとに異なっていた臨時・非常勤職員の任用や勤務条件に関しまして、統一的な取扱いとする目的で、令和2年度に地方自治法及び地方公務員法に定められ、その中で期末手当の支給が可能となったものでございます。  本市におきましては、制度導入当初から期末手当を常勤職員と同じ支給月数としておりまして、その後も常勤職員に準じて改定しているところでございます。  そのような中で、指定都市のうち7市が常勤職員とは異なる支給月数としていることは承知しておりまして、会計年度任用職員の処遇の見直しにつきましては、国の動向を注視いたしますとともに、他都市の運用状況も参考にしながら、検討を行っていきたいと考えております。          〔23番 西岡誠也議員 登壇〕 ◆西岡誠也 議員  総務局長の答弁の中で一番最後の行が一番重要でございまして、他都市の状況を参考にしながらということで、ぜひ取組をお願いしたいということを申し上げておきたいと思います。  次に、調整池の有効活用についてお尋ねいたします。  大規模開発を行う場合、公園や調整池を設ける必要がございます。その中で、調整池についてお尋ねいたします。  私の自宅の近くに流通団地がありますけれども、規模も大きく、その調整池についてもかなり広い面積となっております。ただ、そこは、雑草が多く、東バイパスの歩道にその草がのしかかるという状況も実はございます。また、土砂の堆積もあるために、数年、あるいは十数年に一度はしゅんせつをするということになっております。  そこで、このような調整池の上を何らかの形で利用できないかと考えております。確かに土砂のしゅんせつとか、それから放流する際の堰の問題、このあたりは考えなければなりませんけれども、全面を利用するのでなく、一部を利用したり、当然重機を入れてしゅんせつするわけですから、そのクリアランスも考えなければなりませんけれども、ぜひそのような課題を少しずつ解消することによって、有効活用ができないかと考えております。  この流通団地については一例でありますけれども、今後このような大規模開発が出た場合に、当初からそういう計画がなされないか、ぜひ検討願いたいと考えております。都市建設局長の答弁をお願いしたいと思います。          〔井芹和哉都市建設局長 登壇〕 ◎井芹和哉 都市建設局長  ただいまの調整池に関する質問にお答えいたします。  本市の大規模開発につきましては、雨水の流出抑制を目的として、申請者に対しまして調整池の設置を指導しておりますけれども、市が引き受ける調整池は、公共施設として管理いたしますため、維持管理上の観点等から原則として掘り込み式とし、公園等の他の用途との併用は認めていない状況でございます。  しかしながら、近年の技術革新により地下貯留の新技術が開発されておりますことに加え、民間商業施設の駐車場等の地下に設置されている事例も見受けられますことから、維持管理や構造上の課題等と併せ、調整池上部の多目的利用について検討してまいりたいと考えております。          〔23番 西岡誠也議員 登壇〕 ◆西岡誠也 議員  先進的な事例もあるようでございますから、ぜひそのあたりも参考にしながら、検討いただきたいと考えております。
     次の、職員定数条例の見直しと定員管理についてお尋ねいたします。  自然災害や新型コロナウイルス感染症対策など、通常業務以外の突発的な状況の中で、通常業務を担っている職員や併任事例で新型コロナウイルス感染症対策を行っている職員も、いずれも厳しい職場実態となっております。少ない人数で最大限の行政サービスを行うため、業務の在り方や定数管理を行い、職員の削減が行われてきました。しかし、現在の状況は、慢性的に人員が不足している状況が生じています。例えるなら、乾いた雑巾を絞るような状況になっているんではないかと考えております。  令和4年度の教職員を除いた職員数は6,223名と伺っており、政令指定都市へ移行した平成24年度に比べて、232名減少となっております。また、定数条例に着目すると、市長部局においては、定数の余裕が僅か1.4%、上限まで52名ということになっております。さらに採用後3年以内の退職者が、令和元年度は6名、令和2年度は15名、令和3年度は18名となるなど、増加傾向にあることも注目すべきであります。良質な市民の暮らしを保証するためには、それを提供する職員の確保が求められているのではないかと思います。  そこで、1点目に、自然災害や新型コロナウイルス感染症対策など、通常業務以外の突発的な状況でも定数条例の関係で採用できなくなることがあると思います。緊急事態に備えて、余裕を持った定数条例にすべきだと思いますが、いかがでしょうか。  2点目に、若年層の早期退職の関係で、どのような理由で退職するのか把握する必要があると思いますが、把握されているのでしょうか。把握していれば、どのような対策が行われてきたかお尋ねいたします。  1点目は深水副市長に、2点目は総務局長にお尋ねいたします。          〔深水政彦副市長 登壇〕 ◎深水政彦 副市長  新型コロナウイルス感染症や災害等への対応に当たりましては、これまで全ての事務事業の積極的かつ抜本的な見直しを徹底し、業務の縮小・延期及び執行体制の見直し等により生み出してきた人員を関係業務にシフトすることで対応を図ってまいりました。  一方、新型コロナウイルス感染症への対応が長期化する中で、緊急事態や多様化する市民ニーズへ機動的に対応する必要がありますことから、新たに第7次熊本市定員管理計画を策定し、人員体制の拡充を図ることといたしております。  また、災害等の非常時に機動的に対応できるよう、一定の余裕を持たせるために定数条例を見直すことも検討しているところでございまして、今後適正な職員数を確保してまいりたいと考えております。          〔宮崎裕章総務局長 登壇〕 ◎宮崎裕章 総務局長  採用後3年以内の退職理由の多くは、民間企業、または他の行政機関等への転職や家庭の事情、病気療養等でございます。  また、若年層職員の離職対策といたしまして、採用後の研修や配属先の職場指導員によりますサポート体制の充実など、職員の成長を支援し、意欲を持って働き続けることができるよう取り組んでいるところでございます。  今後、さらに詳細な退職理由の調査・分析を行いまして、職員が働きがいを感じ、長きにわたり持てる力を最大限発揮できるような職員満足度の高い職場環境の整備に努めてまいります。          〔23番 西岡誠也議員 登壇〕 ◆西岡誠也 議員  必要な職員数については確保してまいりたいということ、それから、条例改正についても検討するという回答がございました。  そして、ちょっと気になったのが、若年層の退職の関係で、市にいて、ほかの公共自治体というか、公共的な職に転職するとか、その辺がちょっと気になったわけでありまして、ずっと働きたいという職場をつくるのが本来必要ではないかと思いますから、ぜひそのあたりも分析していただいて、検討いただきますようにお願いしておきます。  次に、中心後退部分の指導と寄附申請についてお尋ねいたします。  この中心後退については、令和元年第2回定例会でも私、質問させていただきました。そして、今年の第1回定例会でも、熊本自民の藤山議員も質問されました。狭隘道路の通行、避難の安全等の確保、良好な市街地形成のために建築基準法第42条第2項の道路については、昭和61年に熊本市建築行為等に係る狭あい道路指導要綱というのを策定されておりまして、判定要領による道路判定を行い、その結果に基づき、建築確認が行われているというのが今の流れでございます。  質問については、建築後、有効幅員が確保されているのか。また、後退部の熊本市への寄附を進めるべきではないかというものだったわけでありますけれども、これに対する答弁は、後退した敷地を道路管理者へ寄附するかについては、法的に義務づけることはできない状況にあると。代理人の協力を得ながら、建築主への周知徹底を行うという回答でございました。  また、建物完成後の指導については、後退した土地を引き続き建築主等が所有する場合、後退した土地に樹木を植えたり、構造物を設置しないよう、チラシにて注意喚起を行っているという回答でございました。  今後は、年間を通じて定期的に実施している違反建築パトロールや違反建築防止週間等の機会を捉えて、指導強化にも努めるという回答でございましたが、いろいろ聞いてみますと、通常業務がかなり忙しいということもございまして、そのパトロールは月に1回程度ということでございます。そうしますと、かなり多くの建築確認申請が行われている、中心後退部分が出てきていると。その中にあって、月に1回では、なかなか指導もできないんではないかと考えております。  したがいまして、提案をしたいと思うんですが、市役所職員OBとか、シルバー人材センターとか、この辺をきちっと研修して、常時何班かに分けて、エリアを設定しながら、そして巡回をし、指導すると。それから、そういう寄附申請のお願い、こういうことをしないと、狭隘道路対策にならないんではないかと考えておりますので、ぜひそのような対策をお願いしたいと考えています。都市建設局長の答弁を求めます。          〔井芹和哉都市建設局長 登壇〕 ◎井芹和哉 都市建設局長  道路後退の指導と寄附要請につきましては、これまではチラシによる注意喚起を行っておりましたが、寄附率の向上を目的に、建築確認申請時に、建築主に対する寄附制度の周知徹底と寄附の意思を確認する取組を新たに始めているところでございます。  また、既に工事完了、または工事中の物件に対する取組といたしまして、まずは、令和2年度に建築確認申請がありました約4,000件のうち、道路後退を要する約500件について追跡調査を実施し、後退がなされていない場合の指導や寄附の依頼を行っていくこととしております。  その結果を基に、議員御提案の手法なども検証し、狭隘道路の解消に努めてまいりたいと考えております。          〔23番 西岡誠也議員 登壇〕 ◆西岡誠也 議員  今答弁がありましたように、年間4,000件、そのうち、中心後退の部分が500件ということでございます。これは1年間でありますから、過去に遡りますと、かなりの件数があるということでございます。今いろいろ検討されて、そして、令和2年度の分について精査するということでございますけれども、これを調査する上で、まず、今現在確認申請した部分の中でその500件を洗い出す。その中で、地域割りをするとか、いろいろ準備が必要です。そして、調査するグループが必要。そして、帰ってきたら、それをまた記録する、こういう作業が必要になってきますから、まずは、先ほど答弁がありましたけれども、職員でそれをやってみるということでありますから、その結果、どれだけの必要な人員が必要なのか、それから、今後どのような班体制をつくって、回せばいいのか、それを具体的に検討いただいて、できるだけ早くその辺の対策が取られるようにお願いしておきたいと思います。  次の質問です。  中高年のひきこもり問題についてお尋ねいたします。  ひきこもりは、社会問題として認知された1980年〜1990年代、若者の不登校との関係で注目されました。当時厚生省が1991年に始めたひきこもり・不登校児童福祉対策モデル事業で支援したのは18歳未満でした。1990年代半ば〜2000年代半ばまでの就職氷河期を経て、背景が就労のつまずきと複雑になり、中高年で引き籠もり始める人が目立ってまいりました。  しかし、国の事業は若者限定が多く、2006年度から続く就労支援の地域若者サポートステーションの利用対象も30歳までを基本にされてきました。国が年齢制限のないひきこもり対策推進事業に乗り出したのは2009年度でございます。都道府県・政令指定都市が設置するひきこもり支援センターはその中核で、2,000万円を基本とする運営費の半額を国が自治体に補助するということになっています。センターは、相談から適切な関係機関につなぐ役割を担うということになっています。ただ、自治体によっては、最近まで一定の支援で年齢制限を残していたという実態がございます。さらに国は、市町村主体のひきこもりサポートセンター派遣事業の補助を2013年度に創設いたしました。情報発信や居場所の提供などを含めたひきこもりサポート事業に発展させ、補助を続けているところであります。また、2015年度施行の生活困窮者自立支援法に基づく就労準備支援などもひきこもり対策と連動させて進めているところでございます。  そこで、熊本市として、どのような対策が行われているのか。また、その対策により、成果が上がっていればお答えいただきたいと思います。健康福祉局長の答弁をお願いします。          〔津田善幸健康福祉局長 登壇〕 ◎津田善幸 健康福祉局長  中高年のひきこもり問題につきまして、対策とその成果をお答えいたします。  本市におきましては、ひきこもりは若者特有の問題ではなく、中高年を含む社会問題であると認識しております。ひきこもりの専門相談機関として、平成26年10月に熊本市ひきこもり支援センターりんくを開設いたしまして、中高年を含めた相談支援を行っているところでございます。昨年度、新規相談件数139件のうち、ひきこもり状態にある中高年者の相談件数は、本人からが6件、その家族等からが26件、合計32件でございました。  このうち、関係支援機関へつないだ件数は15件で、具体的成果といたしましては、医療機関にかかられていない方が受診されたこと、就労支援によりアルバイトを開始されたこと、また、発達に特性が疑われる方が検査を受けられたことなどがございます。  今後もひきこもり支援センターりんくの周知により、相談できる場所があることを多くの市民の皆様に知っていただき、関係機関と連携しながら、ひきこもりの状態にある御本人やその御家族の支援に努めてまいります。          〔23番 西岡誠也議員 登壇〕 ◆西岡誠也 議員  家族になかなかそういう相談がある場所が分からないというようなところもかなりあると思います。ぜひその辺の相談を行うことができるということをお知らせいただきたいと考えております。  それでは、中心市街地における点字ブロックの増設についてお尋ねいたします。  市内の高校に通う学生さんからメールをいただきました。それは、先日、熊本市中心地のアーケードを歩いていますと、目が不自由な方が点字ブロックのないアーケードで人とぶつかってしまったり、壁にぶつかってしまったりと、大変な危険な状況で歩いていらっしゃいましたと、このようなメールでございました。  私も白杖を持った方が歩いておられるのを見かけます。それで、下通、上通、銀座通りを歩いてみました。ところが、アーケードの中には点字ブロックは全くありません。そして、アーケードから銀座通りに出るところ、ここについても点字ブロックがありませんでした。ですから、そういう意味では、高校生が気づいてメールをしてくれましたから、そのあたりについて、これまで検討されてきたのか、ちょっと疑問でございます。  ですから、そういう意味では、人に優しいまちづくり、これを考えるときに早急に対応する必要があるんではないかと考えておりますけれども、都市建設局長の答弁をお願いいたします。          〔井芹和哉都市建設局長 登壇〕 ◎井芹和哉 都市建設局長  本市中心部における点字ブロックにつきましては、令和元年度にバリアフリー法に基づく特定道路として指定された整備延長6.3キロメートルのうち、約4.9キロメートルの整備を完了しているところでございます。  一方で、アーケードや銀座通り等の点字ブロック設置につきましては、道路と建築物等との連続性の課題や、車道と歩道の区分がないアーケードにおいて、歩行者を安全に誘導するための設置場所の確保などの課題もございます。  現在、本市では、バリアフリーのまちづくりの基本理念となりますバリアフリーマスタープランの策定に取り組んでおり、その中で、高齢者、障がい者、施設管理者等の皆様の御参画を積極的に促し、連携を図りながら、点字ブロック整備を含む、面的・一体的なバリアフリー化を検討してまいります。          〔23番 西岡誠也議員 登壇〕 ◆西岡誠也 議員  マスタープランを策定しながら検討していくということでありますけれども、ぜひマスタープラン策定を前に、並行して、そういう対策については行っていただきたいと考えております。  確かに下通、上通、新市街アーケードについては、地元商店街で道路の表面は施工しておりますから、そちらとの協議とか、そして、上通については真ん中に板がありますから、そういう関連とか、それから、店から近いところについては商品を前に出すとか、いろいろそういう課題もあることは理解しておりますけれども、ぜひ人に優しいまちづくりという意味では、そのあたりの課題も克服しながら、対応いただきますようにお願いしておきたいと思います。  以上で、私の質問は終わりました。いろいろ執行部の皆さん、前進ある回答もいただきました。ぜひよろしくお願いしておきたいと思います。  傍聴の皆さん、それからインターネットで御視聴の皆さん、全ての方に感謝申し上げ、私の質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)       ──────────────────────────── ○原亨 議長  この際、議事の都合により休憩いたします。  午後2時に再開いたします。                             午前11時52分 休憩                             ───────────                             午後 2時00分 再開 ○原亨 議長  休憩前に引き続き会議を開きます。       ──────────────────────────── ○原亨 議長  一般質問を続行いたします。  落水清弘議員の発言を許します。落水清弘議員。          〔44番 落水清弘議員 登壇 拍手〕 ◆落水清弘 議員  今議会でのしんがりの質問役を務めさせていただきます、熊本自由民主党市議団落水でございます。どうぞよろしくお願いいたします。  本日の質問は私がこの2年半のコロナ騒動の間に得た真相と疑問から、市民の命と健康を守る、及び人権とポリティカルコレクトネス思想がテーマです。ぜひ、市民の皆様にも耳を傾けていただければ幸いです。  では、順次。  通告1、新型コロナ騒動から市民の命と健康を守る新しい政策について。  (1)水の安全こそが、市民の命と健康を守る。  本市の上水道は、世界50万人以上の都市で、まれな、良質な地下水です。さて、先々月、厚労省は上水道中の農薬残留基準等を緩めました。しかし、なぜか報道では目にしません。今、日本の農薬使用量は世界でも多い方と耳にします。国連、FAOの調査でのOECDプラス大国の中国を加えた39か国中のワースト5をお答えください。  また、各農薬メーカーが安全試験をしておりますが、それを農水省は再実証試験をして安全を確認しているのでしょうか。お答えください。  また、これらのことを、私が質問通告をする前に、市職員の方々は御存じでしたでしょうか。  3点、大西市長、お答えください。          〔大西一史市長 登壇〕 ◎大西一史 市長  国連食糧農業機関、いわゆるFAOが公表しております2018年の統計データベースによりますと、経済協力開発機構、いわゆるOECDの加盟国に中国を加えました39か国中、単位面積当たりの農薬使用量の多い5か国は、中国、イスラエル、日本、韓国、オランダの順となっております。  農薬の登録に当たりましては、農薬取締法に基づき、国は毒性や作物への残留、環境への影響など、90種類以上の試験成績の提出を申請者に求めますとともに、その成績の信頼性を確保するため、試験施設や機器、手順など、試験機関が守らなければならない内容を詳細に規定しております。また、審査に当たっては、農林水産省は内閣府食品安全委員会、厚生労働省、環境省と連携して、消費者や農薬を使用する農業者の健康への影響等を、提出されたデータに基づいて評価した上で、使用基準を定めて登録しているということでございます。  本市職員の認知状況についてでございますが、農薬登録に係る手続等は国の事務として行われておりまして、かつ国内外の農薬使用量の状況についても専門的な内容であるため、知らない職員も多いと考えます。  いずれにいたしましても、市民の皆様の命と健康に関わる情報は、本市としても重要でありますことから、今後、様々な情報について収集や研究に努めてまいりたいと考えております。          〔44番 落水清弘議員 登壇〕 ◆落水清弘 議員  ワースト1が中国、ワースト2がイスラエル、3位が日本、4位が韓国、5位がオランダ、日本ワースト3というのは、気持ちがいいものではないです。  また、農水省は独自の毒性試験はしていない。しかし、このことで即農薬が悪だというつもりではありません。農薬があるために収穫量は拡大します。病害虫からも作物を守れます。全ての事象にメリットとリスクが混在するわけです。  次に、昨今はマイクロ・ナノプラスチックの環境汚染が注視されています。本市において、河川、海水、水道水及び大気中の汚染状況、調査されているなら環境局長、お答えください。          〔早野貴志環境局長 登壇〕 ◎早野貴志 環境局長  マイクロプラスチック、ナノプラスチックの環境汚染についてお答えいたします。  河川中のマイクロプラスチックにつきましては、令和3年3月に加勢川で行った独自調査では確認されなかったものの、生態系や健康への影響も懸念されていることから、河川に加えこれまで調査を実施していない海域についても、定期に実施している水質調査の検体を活用して確認してまいります。  また、今年度中には、環境省の河川マイクロプラスチック調査ガイドラインに基づく調査を実施し、その結果を公表してまいります。  次に、大気中のナノプラスチックについては、現在、本市が行っている調査では特定が困難であり、また、国においても研究が進められているものの、いまだ知見が少なく調査方法も確立されていないことから、引き続き国や大学等による調査研究の動向を注視してまいります。  なお、水道水中のマイクロプラスチックについては、これまで上下水道局が実施している定期検査では混入は認められず、引き続き、確認を行っていくと聞いております。          〔44番 落水清弘議員 登壇〕 ◆落水清弘 議員  海外のデータによりますと、人間の血液の中にもナノプラスチックが混じっているそうでありますし、子供の尿からもナノプラスチックが検出されているデータが多数ございます。これらは熊本市にとっては法令義務では全くありません。しかし、大西市長、これで本市の地下水やアサリ貝、または大気が汚染されてもいいのかを、やはり考えなければならないと思います。  通告2、食の安全こそが市民の命と健康を守るから、輸入農作物の危険性と国産農作物の安全性調査について。  先ほどの農薬使用量ワースト1と5の中国、韓国などからの輸入農作物の不安は、日本人誰もが持っているでしょう。また、ワースト3が日本と聞くと、誰もが、おい、大丈夫かとつい心配になるのが普通の感情です。  本市では、市域での食品の残留農薬調査はされておりますでしょうか。健康福祉局長、お答えください。  次に、人工甘味料をはじめとする新たな食品添加物の不安について。  カロリーゼロ、こういう名の飲料水が20年ほど前から世に蔓延しています。これらに使用されている人工甘味料の多くはリスクのある食品添加物です。中には砂糖の1万倍、4万倍というものもあります。ネオテームというものはモンサント社が開発し、その特許は、かのファイザー社の所有です。ファイザー社です。  昨今は食品添加物が発達障害の原因だとか、アレルギーの原因などという書籍をよく目にします。それと食品添加物の種類や使用量は日本はとても多いとの話も聞きます。また、EU各国では日本よりはるかに厳しい基準を設けています。本市において市域での食品添加物の調査はされておりますでしょうか。健康福祉局長、お答えください。  3点目、小麦高騰と小麦グルテンアレルギーからの米飯給食推進について。  このグルテンのことは、国内でコロナ騒動後始まった2年前のオーストラリア現地の情報です。オーストラリアではレストランのメニューが一つは普通のメニュー、もう一つはベジタリアン・グルテンフリーメニューとなっています。私が行った14店全てです。  オーストラリア人の間では小麦は腸内環境を乱し、免疫力を低下させると考える人が多数いるあかしです。今、小中学校では、米飯給食が週3日だそうですが、小麦高騰を機会に、グルテンアレルギー、ポストハーベストなど、子供たちの健康を配慮してもっと米飯給食を増やすことを検討いただけないものでしょうか。教育長、お答えください。
     さて、残留農薬、食品添加物、グルテンアレルギー、ポストハーベストなどの話をいたしましたが、これらは成人病の原因とも言われます。成人病、生活習慣病、これら食源病とも呼ばれます。糖尿病、がん、脳心臓疾患等について、日本人の食事が西洋化し始めた1964年、さきの東京オリンピックの頃からです。もう半世紀を過ぎました。そしてこの間、食源病のがんは、3倍以上、1日に70人が亡くなっています。糖尿病は50倍と急速に増えました。特にがん、世界の先進国は減っているにもかかわらず、日本は右上がりです。私も二人の兄を近年がんで亡くしました。市民の生活習慣病を少しでも減らすために、発酵食品や野菜を中心とした和食を推奨していただけませんでしょうか。健康福祉局長お答えください。          〔津田善幸健康福祉局長 登壇〕 ◎津田善幸 健康福祉局長  私からは1点目、輸入農作物の危険性と国産農作物の安全性調査、2点目、新たな食品添加物の不安について、それから、4点目の和食の推奨についてお答えいたします。  まず、1点目と2点目を併せてお答えいたします。  本市では、市内に流通している食品を営業者から無償で提供していただき、残留農薬や食品添加物の検査を行っておりまして、これまで人の健康を損なうおそれのあるような違反は確認されておりません。今後とも市民の皆様が不安を感じられることのないよう調査研究を行い、積極的に食品の検査を進め、その結果を市民の皆様に周知してまいります。  4点目についてお答えいたします。  和食の推奨でございますが、議員御案内のとおり、食事の欧米化に伴い、がんや心疾患などの生活習慣病に加え、近年は様々なアレルギーを有する国民が増えたと言われております。生活習慣病の予防には、適度な運動や禁煙の実践、さらには安全安心でバランスのよい食事などが非常に重要でございます。  議員御提案の和食は一汁三菜が基本であり、副菜が添えられ、栄養バランスも優れているなど、生活習慣病の予防に効果があると言われている和食の特徴につきまして、熊本の食のホームページを用いて啓発してまいります。          〔遠藤洋路教育長 登壇〕 ◎遠藤洋路 教育長  私からは学校給食に関してお答えいたします。  まず、小麦をはじめとする給食物資の価格についてですが、近年の価格高騰が、学校給食の実施にも影響を及ぼしているところです。今年度は、保護者負担を増やすことなく、これまでどおり栄養バランスの取れた給食を提供するため、新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金を活用し、対策を講じたいと考えております。  また、小麦アレルギーを有する児童・生徒に対しては、パンの提供ができないといった課題はありますが、他の食物アレルギーを有する児童・生徒と同様に対応を行っております。なお、輸入小麦の残留農薬に関しては、国の基準に適合しており、問題ないものと認識しております。  一方、米飯給食は多様な食に触れる食育の観点から、現在の週3回の実施回数としているところであり、今後においても国の食育に係る方針等を踏まえて調査、研究してまいりたいと考えます。          〔44番 落水清弘議員 登壇〕 ◆落水清弘 議員  教育長、残留農薬に関しては、国の基準に適合しているので問題はないと認識しているというお言葉ですけれども、先週も国会で厚生労働大臣が謝罪しておりました。データが違っていたと言って。ですから、私は今、国が安全ですと言ったとしても、先ほどのお話ではありませんけれども、農薬に関して国は安全試験をしていません。安全試験の基準をつくってメーカーにさせているだけです。ワクチンと全く一緒です。つまりルールづくりは国がやっているけれども、国自ら安全試験をやっているわけではないんです。ですから、国が安全だからという言葉に関して、我々がそのままうのみにしていいかどうかは、今我々が考える時代に入ったということです。御承知のようにワクチンの超党派議員連盟もつくられて、その厚労省のデータの間違いなのか、改ざんなのかについても追及しておりますけれども、やはり私たちは今考えなければならないのは、自らの子供を守るには、自らが学ばなければならないということに気がつく時代だということを、ぜひとも皆さん方は考えていただければ幸いです。  続いて、(3)自己自然免疫こそが、市民の命と健康を守るについて。  コロナ騒動で私が一番感じたことは、創造主が創ったこのすばらしい人間の身体の優秀さです。それはワクチンや医薬品のはるかに上をいくものです。  まずお伺いしたいのは、東洋医学のことです。オミクロン株になって、ワクチンを接種している方も激減しています。どこの接種会場も閑散としています。私はオミクロン株になり、発病して病院へ行っても、軽症だと何も処置をしないケースが多いと聞き、前から漢方医からコロナ初期には麻黄湯が効果があるとのことで、親戚をはじめ、多くの方に薦めました。その関係者20名ほどが麻黄湯を使用しましたが、全員効果があったと返事が来ております。感謝もいただきました。そのうち4人は、娘夫婦と孫です。  随分昔から東洋医学と西洋医学の組み合わせはとてもよいとの話を聞いておりました。市民病院でも様々な疾病に東洋医療の積極的導入を検討いただけませんでしょうか。  次に、コロナ特例承認薬、ラゲブリオについて。  1日8錠、5日で40錠と大量に服用する飲み薬です。そして、特例承認ですから、通常の治験はされておりません。mRNAワクチンと同じです。ラゲブリオは患者の副作用等を記載した同意書に署名が必要です。聞くところによりますと、説明が不十分で、不安なまま使用している患者がいるやに仄聞いたします。改善をお願いします。  続いて、mRNAよりはるかに副反応の少ない、ノババックスワクチン、このノババックスワクチンの推奨について。  厚労省は8億8,000万本のコロナワクチンを確保したそうです。今のペースだと、半数ぐらいしか使われないそうです。それであれば副反応の少ないノババックスを希望する市民に簡単に接種できる体制ができないものでしょうか。大西市長、お答え願います。  4点目、自己自然免疫を高めるには、適度な運動が必要なのは誰もが知っていることです。私もいろいろやってみましたが、なかなか長続きがしません。効率的なのは体幹を強化することだと聞きました。免疫が高まるそうです。そして、階段を2段ずつ上がるのはよいと聞き、この2年間続けています。正直手軽にできて効果を実感しています。市長もぜひやっていただければ健康になります。このやり方にこだわるわけではありませんが、市民向けに手軽に体幹等を鍛え、免疫力を高める方法は周知いただけませんでしょうか。  自己自然免疫で市民の命と健康を守る答弁、4点、大西市長にお願いいたします。          〔大西一史市長 登壇〕 ◎大西一史 市長  4点の御質問に順次お答えいたします。  市民病院は保険医療機関であり、いわゆる西洋医学や東洋医学といった区分に関わることなく、保険診療で認められた中で、担当医が患者さんにとって最も適切と判断した治療を行われているものと承知しております。今後も同様な方針で、東洋医学も含め、患者さんにとって安全安心で最適な医療が行われるものと認識しております。  次に、新型コロナウイルス感染症に係る特例承認薬の使用同意書についてお答えいたします。新型コロナウイルス感染症に係る特例承認薬について、適応のある方に対しては所定の項目に関し文書による十分な説明を行い、御納得いただいた上で同意書を取得し使用しております。なお、本人の病状等により説明ができない場合は、御家族に対して十分な説明の上、文書による同意を得ております。  今後も引き続き丁寧な説明を行い、御納得いただいた上で同意を得てまいりたいと考えております。  次に、武田社ワクチンノババックスの接種についてお答えいたします。  6月8日から、熊本県においてアレルギーが生じる方などを対象に、県内で唯一熊本地域医療センターで、ノババックスワクチンの接種が開始されたところです。本市では、アレルギー症状はないものの本ワクチンの接種を希望される方も対象とし、7月中旬には接種できるよう準備を進めておりまして、その際、市外にお住まいの方も対象としたいと考えております。  最後に、体幹強化訓練等についてお答えいたします。  議員御案内のとおり、体幹の強化や筋肉をためる、いわゆる貯筋運動など、スポーツ、運動の実践は、健康の保持・増進に加え、自然免疫力を高めることにもつながるため、非常に重要であります。今後も全ての市民の皆様が、生涯を通して住み慣れた地域で健康で生き生きと暮らせるよう、様々な啓発や環境整備を行い、健康寿命の延伸や生活の質の向上に取り組んでまいります。          〔44番 落水清弘議員 登壇〕 ◆落水清弘 議員  ノババックスワクチン、市外の皆さんにも門戸を開いていただけるとのこと。市長、感謝申し上げます。  赤ちゃんに優しい市民病院が、より一層市民から頼られる病院に進化することを期待いたしております。  今後とも命と健康を最優先の行政をよろしくお願いいたします。  通告2、地方自治体の、市民を守る新しい危機管理政策について。  原油が高騰しています。国内の原発を稼働させないと、中国や北朝鮮のように時間給電、つまり1日で数時間、電気のない生活を余儀なくされる可能性が出てきました。政府はこの冬、110万世帯の停電を示唆しました。また、ロシアに電力配給を頼っていたフィンランドは、先月一連の敵対発表により、給電をストップされました。やはりインフラ、ライフラインは他人任せにしていると大変なことになります。世界政府構築など、夢のまた夢のまやかしです。現実をしっかり見詰めていかなければなりません。  今となって考えますと、九州電力の原発の電源依存が高かったのは幸いとなっています。皆さんは日本の電力料金を御存じでしょうか。10社あるんですが、それぞれ違うんです。そして、一番安いのは九州電力です。ネットで見られてください。北海道電力が一番高いんですが、その差は20%です。九電さんは20%割引で我々に電気を配布していただいております。九電さんに感謝いたします。  さて、地方自治体も自前のエネルギーを確保する時代になったと感じています。今、日本の火力発電はCO2を約9割近くカットできる世界トップ性能のものがあります。CO2がカットできるんです。地震危機の可能性より、私はエネルギー危機の可能性がはるかにもう上回っていると感じています。  庁舎新築、四、五百億円は、建て替えるよりも新型火力発電所建設に回すのが、私は市民のためになると思いますが、環境局長はいかがでしょうか。  次に、大阪市のメガソーラー事業に中国企業が参画している件について。  10年も前の話ですので、その真相はよく分かりませんが、先ほどのフィンランドの件ではありませんが、電気や水のインフラ、ライフラインは海外に参入させては絶対になりません。各国の入札制度を調査の上、WTOの枠内でクリアできる方法を見つけていただきたいのです。総務局長、御答弁ください。  (2)市民の居住地域の安全について。  青パトドライブレコーダーについては、割愛します。  3月の予算決算委員会で質疑した各地区防犯協会の事務局長がいまだに空席のままです。今後の見通しを、文化市民局長、お答え願います。          〔早野貴志環境局長 登壇〕 ◎早野貴志 環境局長  私からは、都市のエネルギー自給に関する御質問にお答えいたします。  本市では、昨今の世界情勢を踏まえ、脱炭素社会の実現だけでなく、エネルギーの安全保障の観点からも再生可能エネルギーの確保が重要であると認識しており、地域で発電した電力を地域で消費する電力の地産地消を推進しているところでございます。  具体的には、東西環境工場における廃棄物の焼却熱や下水処理に伴う消化ガス、太陽光などによる発電を行い、その電力を本市施設で有効に活用しております。また、家庭における太陽光発電設備や蓄電池などの導入への補助を行い、再生可能エネルギーの創出を促進しております。  今後も新たな発電技術についての情報を収集するとともに、地域のエネルギー資源を生かした電力の地産地消を推進してまいりたいと考えております。          〔宮崎裕章総務局長 登壇〕 ◎宮崎裕章 総務局長  私からは契約に関する質問にお答え申し上げます。  ただいま議員から御案内がありました大阪市のメガソーラーの事案につきまして、可能な限り確認を行ったところでございまして、その概要からしますと、入札や契約に参加させないということは、地方自治法施行令等の規定によりできないものと考えます。しかしながら、危機管理の観点から、今後起こり得る状況を想定し、法令等の範囲の中で、市としてどのような対応ができるのか、指定都市で構成する大都市契約事務協議会におきまして、情報交換し、他都市からの意見や様々な情報を参考にしながら、適正な契約事務の執行に努めてまいります。          〔横田健一文化市民局長 登壇〕 ◎横田健一 文化市民局長  地区防犯協会の事務局長の欠員に関しまして、お答えいたします。  今年度から空席となっている3地区の防犯協会の事務局長については、地域と警察の橋渡しを行う重要な役割を担っていることから、これまでも県警OBが就任しており、県警の協力もいただきながら年度途中での人材確保も含め、引き続き事務局体制が確保できるよう努めてまいります。          〔44番 落水清弘議員 登壇〕 ◆落水清弘 議員  総務局長、新たな提案をいただきうれしく思いました。できないという答えで終わってしまうのかと思いましたら、やはり危機管理上考えるべきことであるというお話でしたので、非常に私は新しい扉が一つ開いたなと思っております。  WTOは、結局違反したからといって、WTO自らが制裁を加えることはありません。要するに2国間協議で相手国が、日本がルール違反をしているというふうに訴えない限りはWTOは動くことはありません。つまり、相手の国がのこのこと日本に来て、電気やガスを供給するような手続をやっているのであれば、逆に日本が相手の国に行ってやっていいというふうになります。ですから、そこのところをきちんと情報を収集されて、海外で日本がどういう、一国ずつ、アメリカならアメリカ、中国なら中国、どういう形で交渉をしているのか、それと同じレベルであれば、WTOに提訴されることはあり得ないんですから。そういうことをやはり日本の官僚の皆さん方に、ぜひ、総務局長、知恵を与えてやってください。お願いいたします。  続けて、通告3、国と市町村の国民福祉の役割分担について。  本日の質問では、熊本市という地方自治体がしなければならない法的義務事務以外の内容が幾つもあります。しかし、その内容は、市民の命と健康に直結するものばかりです。振り返りますと、2000年の小泉改革の地方分権は各自治体の自立を目指したものです。しかしそれから、22年、自立した自治体はほとんどなく、単なる国からの提案書であった通知書を、いまだに2000年以前の指示書であった通達書と受け止めて、処理をし続けています。このことにより、今回のようなコロナ騒動が起きますと、職員はスピーディーな対応ができません。また、仕事に自由度がないため、やる気を損ねているのも現実です。大西市長、ぜひ改善策を講じていただきたい。命と健康を最優先の熊本市へ変革すべきときではないでしょうか。御答弁をお願いいたします。          〔大西一史市長 登壇〕 ◎大西一史 市長  国は基本的に外交や防衛など、国家としての存立に関わる事務を行い、都道府県は、警察や河川管理など広域事務を担っております。一方、市町村は、消防や福祉、健康など、住民の日常生活に密接に関わる事務を幅広く行っております。  2000年の地方分権一括法の施行により、国と地方自治体の関係は、上下・主従から対等・協力の関係となり、以降、例えば、教職員の定数の決定、学級編制基準の決定、病院の開設許可、介護サ−ビス事業者の監督、さらには、災害時の救助実施に係る様々な権限など、事務権限の移譲が進んでおります。それらの取組により地方の自主性や自立性が高まる一方で、依然として国からの通達や通知による助言や法令による義務づけ、枠づけなどの関与が残っており、さらなる地方分権の推進が必要であると認識しております。  そこで、地方分権改革に関する提案や、指定都市市長会等を通じた要請活動を積極的に行うなど、様々な機会を捉えて、裁量拡大に努めているところです。  私といたしましては、住民に最も身近な基礎自治体の長として、市民の生命、身体、財産を守ることはもとより、様々な市民ニーズを的確に把握し、これまでの枠組みに限らず検討を行い、住民福祉のさらなる向上に取り組んでまいりたいと考えております。          〔44番 落水清弘議員 登壇〕 ◆落水清弘 議員  市長の崇高なお考え、よく分かりましたし、そうであったと前から思っておりました。  しかしながら、現実的には、市職員たちが自立であるとか、独立であるとかいう意識がどれほどあるのかというと、残念ながら首をかしげることが結構多いです。市長、ぜひ市職員の国・県からの自立・独立意識の高揚をお願いするものでございます。  通告4、世界を席巻する全体主義(ポリティカルコレクトネス思想)について。  今世界は、急速に全体主義、共産主義、管理社会、言論統制、つまり国連の世界人権宣言の30条を強く制限する方向へ、大きく流れを変え始めました。ユーチューブ、ツイッター等のSNS言論統制、また、中央マスコミなどの偏った報道実態、多分、日本のマスコミの中で働いておられる方々へも、全ての情報は届かずに偏った情報のみで仕事をし、発信せざるを得ない仕組みが存在するのかと推察いたします。  それは、世界報道自由度ランキングで、G7中最下位、全世界で71位、この日本の報道実態がこのデータとして表れております。  我が自由民主党は、国会議員の免責特権趣旨に基づき、議員の発言の自由を100%保障し、政治における様々な言論を妨げないことを党是としております。現代社会は幸いにもネット情報の氾濫により、よきもあしきも、全ての情報をこの手にすることはできないわけではありませんが、問題は受け取る側の人間としての能力です。どれが事実なのか、どれが何らかのバイアスがかかった情報なのか、本当に陰謀なのか。病的なただの陰謀論なのか。それぞれの人間の経験値や知恵、宗教学、哲学、地政学などの教養量、もちろん知識やデータも必要ではありますが、こちらはグーグル先生で十分です。  かのアインシュタインが話しておりました。知識は図書館へ行けば幾らでもあるの言葉は、今日の時代を予言したようでもあります。蛇足ですが、先月の福岡科学館でのノーベル賞受賞100年のアインシュタイン展もなかなかの内容だそうです。  さて、悪魔の思想、ポリティカルコレクトネス、これはロシア革命の頃から始まった思想です。最初に申し上げておきますが、この思想を世の中に流布している人間は、悪魔のような心を持つ人間なのですが、単にこの思想に洗脳されている人々は、ただのリベラルか極左思想家なのです。つまり、ポリティカルコレクトネス思想に染まった一般人は、悪意がないというところが困ったものなのです。他人の人権を汚し、踏みにじっているにもかかわらず、それがよいことのように思い込んでいる。まさに病的です。  では、ポリティカルコレクトネス思想、長いのでこれからは、本当にかみそうですけれども、ポリコレといいますが、ポリコレの和訳は、政治的中立、公平とか訳されていますが、その現代での実態は、社会の特定のグループやメンバーに、不快感を与えてはならないという理解不能な思考に変容しています。もう一度言います。現代の実態は、社会の特定のグループやメンバーに、不快感を与えてはならないという理解不能な思考に変容しています。そしてその特定のグループやメンバーの人権を尊重するあまりに、大多数の既存の、世界人権宣言30の人権侵害に当たる社会現象が起きています。  私はここ3年ほど、このポリコレのことを勉強する機会を得て、そのことを耳にした方から、先月講演依頼を受けました。ポリコレとトランスジェンダーの話をさせていただきました。RKKの報道でも取り上げていただき、主海偉佐雄元議長からもお褒めの言葉をいただき、意味ある内容だったと感じております。  では、分かりやすいポリコレ実例を話します。  最近の話では、昨年末のファミリーマートのお母さん食堂事件、これは、ファミマコンビニがお母さん食堂というブランド名で販売していた弁当類の表現を、一般人がお母さんだけが食事を作るのは性別役割分担に当てはまるという曲解な解釈で、他者を攻撃し、自らの思想を広めようとしたものです。これを突き詰めていきますと、お母さんという日本語の言葉狩り、言論の統制になりかねません。  次は先々月の事件、日本経済新聞の全面広告一面です。月曜日のたわわ事件。これは漫画の広告ですが、そこら辺の下通でも歩いているような、普通のミニスカートの女子高校生の漫画の一面広告なのですが、胸の大きさが誇張され現実的ではないと難癖をつけられている。どう思われていますか。誇張されて現実的ではない。それで攻撃をするんです。まさに表現の自由の侵害も甚だしい事件です。  この人権侵害をしている人たちは、あの天皇陛下の写真を燃やし、踏みつけることを表現の自由と言っているやからに関して、どのような意識、認識を持っておられるんでしょうか。ダブスタもここまで来ると本当にイワシの頭も信心からの領域になります。  私の35年の議員生活の中で、とても印象深いポリコレ事件がありました。それもこの議場で、気の毒にもその餌食になられたのは、第28代市長三角保之さんです。とても心の温かいいい市長でした。  さて、議員名は伏せますが、とある議員の質問で、男女同権、男女平等の発言がエスカレートして、男女同質と思われるような発言となりました。三角市長はその発言への答弁で、原稿を読まれた後に、この席で、素で○○議員のお話を聞いておりますと、トイレも一緒、風呂も一緒にしなければならないと感じるのですがというような、危惧の内容を発言されたように、私は記憶しております。その後、閉会後に抗議があったようで、翌日の本会議で発言撤回がなされたことがありました。多分記憶にあられる議員さんもおられるでしょう、ここに。本当にお気の毒な事件でした。  今、アメリカでは、三角市長が予言されていた世界になっています。ニューヨーク州やカリフォルニア州などの民主党の本拠地では、トイレが一つになってしまっています。男性用も、女性用も、LGBTQ用でもなく、ただ一つ、その名はオールジェンダートイレだそうです。アメリカではトイレとは言わないので、レストルームと言うんでしょうけれども。全日本人の99%が不快になるトイレ、そしてその結果はトイレ内で性犯罪が増えているということです。文化市民局長、教育長、公共施設や学校での男女区別のトイレの御見解をお示しください。  また、過去、ポリコレ思想で作成された男女混合名簿についても教育長、お答えください。          〔遠藤洋路教育長 登壇〕 ◎遠藤洋路 教育長  私からは、男女混合名簿と学校のトイレについてお答えいたします。  男女混合名簿については、平成8年頃から議会におきまして、採用を求める要望を数多くいただき、教育委員会でも検討を重ね、平成14年度より新小学校1年生から段階的に導入を始めました。現在、全ての市立小中学校、高等学校で使用されるに至っております。男女混合名簿の使用については、子供や教職員が、性別や性自認に関係なく、一人一人の子供を一人の人間として捉える意識の形成に役立っていると考えております。今後も男女混合名簿を使用することで、性的マイノリティーの児童・生徒も含め、全ての子供が自分らしく安心して過ごせる学校環境づくりに努めてまいります。  なお、トイレについては、男女別に加え、バリアフリートイレの設置を進めており、今後もこの形で使用を続けてまいります。          〔横田健一文化市民局長 登壇〕 ◎横田健一 文化市民局長  私からは、公共施設の男性トイレ、女性トイレ、ユニセックストイレについて、お答えいたします。  我が国では、事業所等のトイレ設置の基準について、事務所衛生基準規則をはじめとした関係法令において、原則、男性用と女性用に区別して設置することが定められているところでございます。しかしながら、トランスジェンダーもそうでない方も含め、誰もが安心して気持ちよくトイレを利用できるようにするためには、様々なジェンダーの方々の意見も聞きながら、トイレの設置方法や内部の構造等を工夫するなどの環境整備を行っていく必要があると考えております。  現在の男性トイレ、女性トイレに加え、障がいや性別等にかかわらず、誰でも利用できる施設である多目的トイレの設置も有効な手段であると考えております。          〔44番 落水清弘議員 登壇〕 ◆落水清弘 議員  教育長、名簿は我慢します。しかし、トイレは絶対一つにはしないでください。市長にもくれぐれもよろしくお願いしておきます。  続いて、(3)人間の人権について。  アメリカの水泳のリア・トーマス選手の話は有名ですが、少し説明いたします。彼は、いえ、彼女はトランスジェンダーです。3年前に自分が女性であったことに目覚め、その後女性ホルモン治療を受け、昨年から女性水泳選手としてデビュー、数々の新記録を樹立し続けています。彼か、彼女かが私には不明なので、リア氏と呼びますが、まず、リア氏は身長180センチ以上、体重も80キロ以上、この議場におられる誰よりも強い肉体の持ち主です。そして、現在、男性器保有者です。バストも男性です。しかし水着に着替えるときは、女性更衣室で男性器が見える状態で着替えます。他の女性選手からは苦情が噴出しています。また、何とリア氏のデート、交際相手は、生物学的女性だそうです。これらのことで、女性への人権侵害との関係を皆さんはどう思われますでしょうか。大西市長、女性、男性、LGBQとトランスジェンダーの人権の見解をお示しください。
             〔大西一史市長 登壇〕 ◎大西一史 市長  近年、性的少数者を表す言葉の一つでありますLGBTQという概念が認知され、特定の性的指向を概念や思考から排除することなく受け入れる社会へ変化しつつあると考えます。  一方で、性的少数者の方々とそうでない方々との間で、社会環境への考え方について相違があることも承知しております。  私は、人権は全ての人々が持っている人間としての尊厳に基づく固有の権利であると同時に、社会の一員としての義務を負うものであると捉えております。  本市が目指す上質な生活都市の実現のためには、全ての市民がこのことを自覚し、人権意識及びその尊重と共存の重要性について理解を深め、相互に認め合うことが重要と考えております。          〔44番 落水清弘議員 登壇〕 ◆落水清弘 議員  答弁内容に相当御苦労いただきました。一番話しにくい内容ですから、聞く方も申し訳ないとは思ってはおります。  しかし、社会の分断を図るポリコレがここまで進めてきますと、やはり触らずにはいられないというのが、私の信条です。  今、市長や執行部の皆さん方が、議論、苦労をされたこと自体が、少数派の人権を尊重するとともに、今までの多数派の人権も擁護できる仕組みができると、私は考えるんです。ですから投げかけるんです。そして、執行部に考えていただく。そして、報道はこれを皆さんに伝えていただければ、みんなが仲よくするにはどうしたらいいかという考えのところに必ず行き着きます。社会の分断を図るポリコレ全体主義思想に、日本の和の文化が壊されないように、大西市長、よろしくお願いいたします。  では、この項最後と、通告5を一緒に。  情報リテラシーとグローバリゼーション報道、テレ東BIZ、ABEMATVからの、自治体の情報収集分析専門官養成について。  本日のほとんどの質問は、市民の命と健康、人権に関するものばかりでしたが、自治体の既存の政策領域外のものでもありました。しかし、2000年の小泉改革で、地方は国との対等な関係性になったことは、御答弁のとおりです。ということは、市民の命と健康、人権に関することは、大西市長の裁量権でやれる。いえ、やる義務が生じているということになります。  でも、その意識は職員たちにはまだ芽生えていません。なぜか。今日の質問で、このことは御存じでしたかという異例な質問をさせていただきました。その理由は、市職員の情報量の少なさを確認するために、市長、私はお伺いしたわけでございます。  市長、今、情報量は昔と比べれば100倍、1,000倍という量かと思います。目まぐるしく移り変わる第4次産業革命に、今、熊本市の情報収集は全く追いついていません。  さきの田中敦朗議員の内閣府のムーンショット計画、驚き、恐れるような内容です。また、情報リテラシー能力も残念ながら培われていません。早急に情報収集分析官などというポジションの方が20名以上、私は熊本市に必要だと感じています。御答弁をお願いします。  結びに、世界食糧危機について。  国連アントニオ事務総長は、先月19日、今年の後半からの数年にわたる世界食糧危機の警鐘を発信しました。また、2週間前の6月3日、日本農業新聞によると、本年度の米作付面積は、減反量は3.5万ヘクタール、収穫量にしますと、約189万トンです。人口で換算しますと、353万人分の1年分です。転作もあるかと思いますが、やはりこの数字を聞くと、不安を覚えずにはおられません。  ほかにも、輸入肥料減の問題、野菜の輸入種の問題など、食糧自給率37%の日本にとっては、危機感を強く持たざるを得ません。大西市長、市民の命に関わる問題です。その情報収集と対応、対策への御見解をお示しください。          〔大西一史市長 登壇〕 ◎大西一史 市長  近年、ソーシャルメディアなどを通じ、デマやフェイクニュースを含め様々な情報があふれており、自治体職員には正しい情報を収集・分析し、エビデンスに基づく政策形成につなげていく能力が必要であると認識しております。  本市では、幹部職員を対象としたトップマネジメントセミナーで、金融経済動向などの研修を実施するとともに、国・県の情報や統計データ等を収集・分析しながら、新型コロナウイルス感染症対策などに反映してきたところです。  そのような中、国内外の社会経済情勢が目まぐるしく変化しておりまして、グローバルな視野から市民生活に直結する情報を収集・分析し、先を予測しながら政策立案を行うことが求められております。  議員御指摘の情報収集等に関する職員の養成は大変重要であると考えておりまして、今後、国内はもとより、海外姉妹都市などを通じて、広く情報収集に努めますとともに、職員を専門的な講演会や研修等へ派遣するなど、情報リテラシーのさらなる向上に取り組んでまいります。  世界的な人口増加や気候変動に加えて、ロシアによるウクライナ侵攻の影響によりまして、世界の人々への穀物等の安定供給への不安がさらに高まっております。国民に対する食糧の安定供給の確保は、国の基本的な責務であると認識しておりますが、本市といたしましても、国内外の情報収集に努め、市民生活への影響を見極めながら、必要な対応を検討してまいります。          〔44番 落水清弘議員 登壇〕 ◆落水清弘 議員  今、日本の国力は、1990年全世界の18%ありましたが、現在では5%です。転落してしまいました。日本の優良企業は、外国の乗っ取り資本家から奪われてしまい、英紙、フィナンシャル・タイムズ紙調査では、パンデミック後でも繁栄する世界トップ100社には、僅か3社しか入っておりません。米中に大きく溝を開けられました。今、世界はグレートリセット、ムーンショット計画など、私には理解できない価値観、そして、一般人にとっても善か悪かも分からないものばかりが聞こえてきます。大西市長、ぜひ市民福祉のために、ファーストペンギンになっていただきたいのです。様々な新しい価値観に、市長がチャレンジしていただければ、熊本市民の最大の喜びと市民福祉につながると確信いたします。その市長の行動には、私は全面的に支援を惜しみません。よろしくお願いいたします。  以上で本日の質問を終了いたします。御清聴いただきました皆様方に心から感謝を申し上げ、終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手)       ──────────────────────────── ○原亨 議長  次に、日程第2 議第144号「令和4年度熊本市一般会計補正予算」を議題といたします。  市長の提案理由の説明を求めます。          〔大西一史市長 登壇〕 ◎大西一史 市長  提案理由の説明に先立ち、一言申し上げます。  御承知のとおり、先日の本会議におきまして原口亮志市議会議長が辞任され、新たに原亨議長が選任されました。  原口前議長におかれましては、就任以来これまでの間、伝統ある熊本市議会の議長としてその職責を見事に全うされました。御在任中は新型コロナウイルスの感染拡大防止や市民生活の安心・安全の確保、地域経済の再建など、困難な課題が山積する状況にもかかわらず、終始誠実かつ意欲的にその職務に取り組まれ、市政の進展と市民福祉の向上に大きく寄与されました。ここにその御労苦と御功績に対し衷心より感謝を申し上げる次第でございます。  また、原議長におかれましては、歴史と伝統ある熊本市議会の第59代議長への御就任を心からお喜び申し上げますとともに、今後の御活躍を祈念申し上げます。引き続き市議会と執行部がそれぞれの役割を果たしつつ、本市のさらなる発展を図ることができますよう、特段の御高配をお願い申し上げる次第でございます。  それでは、ただいま上程されました議第144号につきまして、その提案理由を御説明申し上げます。  去る4月28日、コロナ禍において原油価格・物価高騰等の影響を受けた生活者や事業者の負担の軽減を実施できるよう、コロナ禍における原油価格・物価高騰対応分が創設され、新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金を追加配分する方針が国より示されました。この方針を受け、原油価格・物価高騰の影響を受ける生活者への支援として、物価高騰対策プレミアム付商品券発行支援経費や学校・保育所等における給食食材高騰対策緊急支援、低所得のひとり親世帯への生活支援特別給付金を支給するための経費等を計上しております。  また、事業者への支援として、公共交通事業者に対する燃料費高騰等への支援や、旅行事業者や農業者等への支援に要する経費等を計上しております。これらの対策は、市民や事業者を支援するために極めて重要であり、速やかに対応する必要があることから、今定例会に令和4年度一般会計補正予算案を追加提案するものでございます。  以上が補正予算の歳出の説明でありますが、これを賄う財源として、それぞれの歳出に見合う国・県支出金を計上しております。この結果、一般会計において19億6,975万円の増額、補正後の予算額は3,843億5,539万円となり、補正後の予算を前年同期と比較いたしますと、特別会計や企業会計も含めた全体の合計額では3.5%の増となっております。  以上で説明を終わりますが、何とぞ慎重に御審議の上、御賛同いただきますようお願い申し上げます。 ○原亨 議長  市長の提案理由の説明は終わりました。  それでは議案を付託いたします。  議第144号は、これを「予算決算委員会」に付託いたします。       ──────────────────────────── ○原亨 議長  次に、日程第3 議第145号「熊本県公安委員会委員の推薦同意について」を議題といたします。  〔議題となった案件〕 ┌─────────────────────────────────────┐ │ 議第145号                                │ │                          令和4年6月17日提出 │ │   熊本県公安委員会委員の推薦同意について               │ │  熊本県公安委員会委員として次の者を推薦したいので同意を求める。    │ │                        熊本市長 大 西 一 史 │ │   甲 斐 隆 博                           │ └─────────────────────────────────────┘ ○原亨 議長  市長の提案理由の説明を求めます。          〔大西一史市長 登壇〕 ◎大西一史 市長  ただいま上程されました議第145号「熊本県公安委員会委員の推薦同意について」の提案理由を申し上げます。  本件は、本年6月30日をもちまして辞任されます下山史一郎氏の後任として、甲斐隆博氏を新たに熊本県公安委員会委員候補者として推薦しようとするものであります。  甲斐氏は、昭和26年の生まれで、慶應義塾大学商学部を卒業後、肥後銀行に入行され、以来、取締役融資第二部長、代表取締役頭取などの要職を歴任されたほか、九州フィナンシャルグループ代表取締役会長として活躍されました。現在は、肥後銀行代表取締役会長、九州フィナンシャルグループ取締役を務められております。  甲斐氏は、警察の民主的管理と政治的中立性の確保を図るために設けられた公安委員会の委員として適任であると考え、推薦の同意をお願いする次第であります。 ○原亨 議長  市長の提案理由の説明は終わりました。  別に発言の通告がありませんので、これより採決いたします。  本案に対し御異議ありませんか。          (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○原亨 議長  御異議なしと認めます。  よって、本案は「同意」することに決定いたしました。       ──────────────────────────── ○原亨 議長  本日の日程は、これをもって終了いたしました。  この際、お諮りいたします。  明18日から6月28日まで11日間は、休日、議案調査並びに委員会開催のため休会いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。          (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○原亨 議長  御異議なしと認めます。  よって、明18日から6月28日まで11日間は、休会することに決定いたしました。  次会は、6月29日(水曜日)定刻に開きます。       ──────────────────────────── ○原亨 議長  では、本日はこれをもって散会いたします。                             午後 3時03分 散会 〇本日の会議に付した事件 一、議事日程のとおり 令和4年6月17日 出席議員 46名       1番   原     亨        2番   園 川 良 二       3番   山 本 浩 之        4番   北 川   哉       5番   古 川 智 子        6番   島 津 哲 也       7番   吉 田 健 一        8番   伊 藤 和 仁       9番   平 江   透       10番   荒 川 慎太郎      11番   齊 藤   博       12番   田 島 幸 治      13番   日 隈   忍       14番   吉 村 健 治      15番   山 内 勝 志       16番   緒 方 夕 佳      17番   高 瀬 千鶴子       18番   三 森 至 加      19番   大 嶌 澄 雄       20番   光 永 邦 保      21番   高 本 一 臣       22番   福 永 洋 一      23番   西 岡 誠 也       24番   田 上 辰 也
         25番   浜 田 大 介       26番   井 本 正 広      27番   藤 永   弘       28番   原 口 亮 志      29番   田 中 敦 朗       30番   紫 垣 正 仁      31番   小佐井 賀瑞宜       33番   大 石 浩 文      34番   村 上   博       35番   上 田 芳 裕      36番   那 須   円       37番   澤 田 昌 作      38番   田 尻 善 裕       39番   満 永 寿 博      40番   田 中 誠 一       41番   津 田 征士郎      43番   藤 山 英 美       44番   落 水 清 弘      46番   三 島 良 之       47番   坂 田 誠 二      48番   白河部 貞 志       49番   上 野 美恵子 欠席議員  2名      32番   寺 本 義 勝       45番   倉 重   徹 説明のため出席した者   市長       大 西 一 史    副市長      深 水 政 彦   副市長      中垣内 隆 久    政策局長     田 中 俊 実   総務局長     宮 崎 裕 章    財政局長職務代理者河 野 宏 始   文化市民局長   横 田 健 一    健康福祉局長   津 田 善 幸   環境局長     早 野 貴 志    経済観光局長   田 上 聖 子   農水局長     大 塚 裕 一    都市建設局長   井 芹 和 哉   消防局長     福 田 和 幸    交通事業管理者  古 庄 修 治   上下水道事業管理者田 中 陽 礼    教育長      遠 藤 洋 路   中央区長     岡 村 公 輝    東区長      本 田 昌 浩   西区長      河 本 英 典    南区長      江   幸 博   北区長      小 崎 昭 也 職務のため出席した議会局職員   局長       富 永 健 之    次長       潮 永   誠   議事課長     池 福 史 弘    政策調査課長   上 野 公 一...