広島市議会 > 2018-06-22 >
平成30年第 2回 6月定例会−06月22日-03号

ツイート シェア
  1. 広島市議会 2018-06-22
    平成30年第 2回 6月定例会−06月22日-03号


    取得元: 広島市議会公式サイト
    最終取得日: 2022-12-05
    平成30年第 2回 6月定例会−06月22日-03号平成30年第 2回 6月定例会         平成30年   広島市議会定例会会議録(第3号)         第 2 回                 広島市議会議事日程                                 平成30年6月22日                                   午前10時開議                   日    程  第1 一般質問 ───────────────────────────────────────                会議に付した事件等  開議宣告(終了)  会議録署名者の指名(終了)  日程に入る旨の宣告(終了)  日程第1 一般質問  休憩宣告(終了)
     開議宣告(終了)  一般質問(続行)  休憩宣告(終了)  開議宣告(終了)  一般質問(続行し,25日も続行)  次会の開議通知(25日午前10時開議を宣告)  散会宣告(終了) ───────────────────────────────────────                出 席 議 員 氏 名    1番  海 徳 裕 志            2番  山 本 昌 宏    3番  山 内 正 晃            4番  山 路 英 男    5番  木 戸 経 康            6番  平 野 太 祐    7番  石 橋 竜 史            8番  森 畠 秀 治    9番  定 野 和 広            10番  近 松 里 子    11番  森 野 貴 雅            12番  森 本 健 治    13番  碓 氷 芳 雄            14番  西 田   浩    15番  渡 辺 好 造            16番  宮 崎 誠 克    17番  大 野 耕 平            18番  三 宅 正 明    19番  伊 藤 昭 善            20番  桑 田 恭 子    21番  馬 庭 恭 子            22番  藤 井 敏 子    23番  豊 島 岩 白            24番  八 軒 幹 夫    25番  八 條 範 彦            26番  原   裕 治    27番  米 津 欣 子            28番  安 達 千代美    29番  星 谷 鉄 正            30番  平 木 典 道    31番  今 田 良 治            32番  元 田 賢 治    33番  谷 口   修            34番  竹 田 康 律    35番  村 上 厚 子            36番  中 原 洋 美    37番  中 森 辰 一            38番  酒 入 忠 昭    39番  佐々木 壽 吉            40番  太 田 憲 二    41番  若 林 新 三            43番  山 田 春 男    44番  児 玉 光 禎            45番  金 子 和 彦    46番  永 田 雅 紀            47番  沖 宗 正 明    48番  土 井 哲 男            49番  木 山 徳 和    50番  種 清 和 夫            51番  中 本   弘    52番  木 島   丘            54番  藤 田 博 之    55番  中 石   仁 ───────────────────────────────────────                欠 席 議 員 氏 名    53番  碓 井 法 明 ───────────────────────────────────────           職務のため議場に出席した事務局職員の職氏名  事務局長    重 元 昭 則       事務局次長   石 田 芳 文  議事課長    小 田 和 生       議事課課長補佐主任事務取扱                                吉 川 和 幸  議事課主査   高 谷 昌 弘       議事課主査   村 田 愛一朗  外関係職員 ───────────────────────────────────────              説明のため出席した者の職氏名  市長      松 井 一 實       副市長     谷   史 郎  副市長     岡 村 清 治       危機管理担当局長行 廣 真 明  企画総務局長  及 川   享       財政局長    手 島 信 行  市民局長    政 氏 昭 夫       健康福祉局長  古 川 智 之  こども未来局長 滝 川 卓 男       環境局長    和 田 厚 志  経済観光局長  日 高   洋       都市整備局長  山 地 正 宏  都市整備局指導担当局長           道路交通局長  谷 山 勝 彦          胡麻田 泰 江  下水道局長   早 志 敏 治       会計管理者   長   敏 伸  消防局長    斉 藤   浩       水道局長    野津山   宏  監査事務局長  堀   敬 輔       財政課長    中 村   徹  教育長     糸 山   隆       選挙管理委員会事務局長                                久 保 雅 之  人事委員会事務局長          柴 田 吉 男 ───────────────────────────────────────                午前10時59分開議                出席議員  52名                欠席議員  2名 ○永田雅紀 議長       おはようございます。  出席議員52名であります。 ───────────────────────────────────────                  開議宣告 ─────────────────────────────────────── ○永田雅紀 議長       これより本日の会議を開きます。 ───────────────────────────────────────                会議録署名者の指名 ─────────────────────────────────────── ○永田雅紀 議長       本日の会議録署名者として               12番 森 本 健 治 議員               22番 藤 井 敏 子 議員 を御指名いたします。 ───────────────────────────────────────                日程に入る旨の宣告 ─────────────────────────────────────── ○永田雅紀 議長       これより日程に入ります。 ─────────────────────────────────────── △日程第1 一般質問 ─────────────────────────────────────── ○永田雅紀 議長       日程第1,昨日に引き続き一般質問を行います。  発言通告者に順次発言を許します。  10番近松里子議員。                〔10番近松里子議員登壇〕(拍手) ◆10番(近松里子議員) 皆さん,おはようございます。  日本共産党,近松里子です。市議団を代表しまして一般質問を行います。  最初に,核兵器廃絶について,米朝首脳会談に関連してお聞きします。  6月12日,シンガポールでトランプ米大統領と北朝鮮の金正恩国務委員長が史上初の米朝首脳会談を行いました。朝鮮半島の完全な非核化と北朝鮮に対する安全の保障の提供を米朝が相互に約束する共同声明に署名し,朝鮮半島の平和体制の構築に向けて協力する新しい米朝関係を確立することを表明しました。  日本共産党は,長年にわたって厳しく敵対してきた米国と北朝鮮が初の首脳会談を行い,非核化と平和構築を進め,両国関係を敵対から友好へと転換させるために努力することで合意したことに対して,心から歓迎を表明するものです。朝鮮半島で軍事的な衝突が起きれば,一番被害を受けるのは韓国と日本です。対話による問題の平和的な解決こそ真の道であり,戦争をしないために知恵と力を尽くすのが政治の責任であることを示したと言えます。  被爆者団体は,6月14日に開かれた定期総会の中で,米朝首脳会談が確認した朝鮮半島の非核化への前進を期待するという特別決議を上げ,非核化と平和体制構築のスタートに向けて具体的な努力を求めています。朝鮮半島非核化核兵器禁止条約は合致するものであり,両国に賛同・批准することを呼びかけました。改めて訴えるべきは,核兵器を脅しの道具に使う軍事的威嚇に勝者はいないということです。そもそも核兵器を持って他国より優位に立とうという核抑止論にしがみつく国があるから,決して認めることはできませんが,北朝鮮のように体制を保障するための自衛として核保有に走る国が出てくると言えます。核兵器を禁止し,その廃絶に踏み出してこそ,全ての国の安全を保障することができます。  今後,開始される非核化と平和のプロセスが成功をおさめるならば,北東アジアの情勢を一変させる可能性があります。日本が核兵器禁止条約の不参加の理由としてきた北朝鮮脅威論も問われてきます。北東アジアで核兵器のない世界の流れを強めるよう力を尽くすのは,日本自身の安全の保障のためでもあり,唯一の被爆国としての役割でもあります。そのために,被爆地の市長として改めて日本政府に核抑止論から抜け出し,核兵器禁止条約に署名するように求めるべきではありませんか,答弁を求めます。
     次に,かき船かなわについて質問します。  かき船かなわは,世界遺産原爆ドームのバッファーゾーンの中でも景観に重要な役割を持つ元安川の水面に設置されました。そのため,世界遺産の価値を損なうものであると撤去を求める市民の声があり,裁判にもなっています。本来,元安川は市街化調整区域のために,都市計画法の開発許可を受けないと建築物は建てられません。そのため市は,かき船かなわは建築物ではない,船だと主張してきました。しかし,設置されてから3年近く,1度も実際に動かして見せたことはありません。これはカキ船文化を守るということを名目に民間業者の利益を優先した開発行為であり,世界に対して広島市の信頼を裏切るものです。  そこで,改めてお聞きします。3月の予算特別委員会で我が党の中森委員がかき船かなわと同じく,台船の上に1階建ての建物を建てている東京の天王洲運河の水上レストランの場合は,船の法律とともに建物の法律も適用されており,かき船かなわも船舶安全法だけではなく,建築基準法も適用し,建物の安全に市が行政としての責任を果たすべきだとただしました。  それに対して市の答弁では,かき船かなわは取り外し可能なロープやいかりで係留され,桟橋や給排水などのインフラ設備についても容易に着脱可能な構造だから,随時かつ任意に移動可能であり,自力では動かないが,引っ張れば今の位置から動かすことができると述べました。さらに,東京の例は,動かさないのが前提の設置の仕方になっているから,建築基準法が適用された例であり,広島のかき船かなわとは違うと述べました。  そうなると,この問題の根本は,動かすのが前提なのかどうかです。動かないものは建築物であるということです。それならば,かき船かなわは動かすことが前提になっているでしょうか。係留ポストにつないだままで動かさずに営業することが前提で,元安川の中に設置されているのではありませんか。それなら,東京の水上レストランと同じですから,建築基準法を適用する必要がありますが,どのようにお考えですか。  平成元年1月19日付の建設省住宅局建築指導課長通知海洋建築物の取り扱いについて」では,従来より建築基準法第2条にいう土地に定着する状態とは,水面,海底などに定常的に桟橋や鎖などで定着された状態のものも含むものであるとの判断が確立しており,このような状態にある工作物に対しても,その使用実態に即して建築基準法が適用され,建築確認などの必要な手続が行われてきたと述べています。すなわち,インフラ設備などが容易に取り外し可能であっても,動かすことを想定していないなら土地に定着している状態ですから,建築物であるということです。広島市は本当は建築基準法を適用しなければならないのに,解釈を曲げて船だと言い張り,都市計画法の適用を免れようと言うんではありませんか。明確にお答えください。  そこで,実際にかき船かなわを動かすことについて考えてみました。カキ船が川底からわずかでも浮き上がることができるのは,大潮などのときの満潮時の前後1時間程度です。動力がありませんから,移動するためには別の大きな船で引っ張るしかありません。そのような船が元安橋や平和大橋の下をくぐってかき船かなわのところに来ることができるのは,川の水面が低い干潮のときだけです。しかし,干潮のときは,かき船かなわは川底についたままです。つまり別の船で引いて動かすことは困難だということです。これでは到底随時かつ任意に移動することなどできないではありませんか。そうなると,かなわは違法建築物であり,それを免れるために広島市行政が脱法行為をやったのではないかという重大な疑惑が生じます。随時かつ任意に移動するというなら,動かして見せてください。広島市行政の信頼がかかっています。どうするのか明確にお答えください。  次に,高齢者公共交通機関利用助成制度についてお聞きします。  日本共産党市議団は,ことしの1月から3月にかけ市政へのアンケートに取り組み,3,029名の市民から回答をもらいました。その中で,高齢者公共交通機関利用助成制度について意見を聞いたところ,最も多かったのは,もとの6,000円に戻すべき48%,3,000円で残すべきは19%,もっと増額すべきは13%,合わせて存続・拡充を求める意見が8割を占めています。廃止してもよいと答えた方は13%でした。  寄せられた意見の一部を紹介します。交通弱者の切り捨ては絶対反対です,私は85歳でも元気でボランティア活動をしていますが,交通費助成金受給者を犠牲にしてまでポイントは欲しくありません,自動車の運転もできず,外出もままならぬ方々こそ恩恵を受けるべきです,いずれみんな弱者になります,優しい市政を求めます。また,別の市民は,助成金が減額されたら高齢者はますます外出しなくなり,病院の通院も困難になり,健康寿命も下がります。さらには,交通費が高く,病院に通うとき心細くなる,高齢者の福祉がよいと感じたことはない。こういう意見もありました。このように高齢者の交通費助成制度の助成額の削減について反対の声がたくさん寄せられています。  市は,いきいき活動ポイント事業に移行して,これまでの高齢者公共交通機関利用助成制度は廃止するという市の方針について,市民に理解されているというお考えでしょうか。  そもそもこの制度ができた当時,多くの自治体で公共交通機関の利用を自由にできる敬老パス制度がつくられていました。広島市でも敬老パスを実現してほしいという運動が広がり,8,000円余りを補助する制度が実現したものです。全国を見ると,多くの自治体で一部負担があるものの,敬老パス制度などが継続しています。今,議会に対して,高齢者の団体が改めて敬老パス制度を念頭に高齢者公共交通機関利用助成制度の拡充を求める請願も出されました。  老人福祉法には,老人は,多年にわたり社会の発展に寄与してきた者として,かつ豊富な知識と経験を有する者として敬愛されるとともに,生きがいを持てる健全で安らかな生活を保障されるものとするとうたっています。この老人福祉法の精神に沿って,他都市で実施している敬老パス制度を求める声について,市としてどう受けとめられておられますか。  この問題の最後に,交通政策の観点で高齢者の交通費助成についてお聞きします。  アンケートには,母に免許証を返上するように勧めています,山の上に住んでいます,車がないと不便なので,公共交通費利用助成制度を6,000円に戻してほしい,こういう声がありました。今,高齢者による事故が増加し,社会問題にもなり,運転免許証を返納するかどうか迷ってる方がたくさんおられます。しかし,車なしでは買い物も通院も困難な地域で暮らす高齢者にとっては,免許証を返上すれば,たちまち日常生活に支障が生じます。そのため,広島市は,団地などを走る乗り合いタクシーなど地域交通の普及を進めていますが,その際,高齢者は,この高齢者公共交通機関利用助成制度を利用することができます。全国で車がなくても団地で住み続けられるように,公共交通手段の確保と同時に交通費助成を新たに始める自治体がふえています。前橋市などでは,免許証を返納すればタクシー券を出す事業を始めました。こうした交通弱者の高齢者への交通費助成の役割や意義について,どのように考えておられますか。  次に,高過ぎる国保料の軽減についてお聞きします。  市民アンケートの回答にも,国民健康保険料が高過ぎて払えないという声が書き込まれています。非正規労働者は,年金保険料国民健康保険料で収入の4分の1を支払うのは正直きついです,家賃を払うと,食費と水道光熱費でほぼ残りません。年金生活の方は,年金生活で高い保険料を払って,病院にかかれば支払いがある,毎月苦しい。また,定年退職したばかりの人は,高過ぎる,恐ろしいくらい,現役のときより高くなった,介護保険料もあり,むちゃくちゃだと悲鳴の声を上げています。アンケートに答えた人のうち,これ以上の引き上げは困ると,2,117人の81%が答えています。  6月11日,広島市から国保の加入者へ今年度の保険料の納付書が送られました。非正規労働者や年金生活の高齢者が加入する国民健康保険は,所得が低いのに高過ぎる保険料がさらに暮らしを追い詰めています。市は,高くて払えない保険料を引き下げるのではなく,差し押さえなど滞納世帯への制裁強化を進めています。  ことしからは,市町が運営してきた国保事業に県が加わり,財政運営を握りました。国の狙いは,医療費を削減するため,ストレートに加入者の痛みとして保険料にはね返るようにすることです。そのため,市町がこれまで独自の保険料軽減のために行ってきた一般会計からの赤字補填の法定外繰り入れを解消するように自治体に迫り,本市もこれに従い,繰り入れをなくす計画を作成しました。一方,初年度であることしは,全国で高い保険料の試算が示されて,慌てて国は法定外の繰り入れを維持し,保険料の値上げを抑えるように促しました。そうした中で,今年度広島市の1人当たりの保険料額は2018年度11万7643円と前年比1.5%の引き上げになったとしています。  これをモデル世帯の保険料で見ると,給与収入500万や360万円の単身者は所得割が減ったので,前年より減っています。一方,給与収入360万円でも子供のいる4人世帯や年金収入200万円という夫婦世帯の保険料が上がっています。これは2014年度の計算方式の変更で,4年間段階的に設けられてきた激変緩和措置がなくなったためです。以前の市民税方式では,子供など扶養家族や障害者など加入世帯の構成に応じて控除がなされ,保険料の軽減がされていました。こうした世帯の事情に配慮した軽減がなくなり,ことしから値上げになっています。  そこで,お聞きしますが,今回,所得の高い世帯は保険料が下がったのに,低所得者世帯子育て世帯などの保険料が上がったことについて,どのように受けとめられておられますか。  とりわけ子育て世帯は高い保険料を負担しています。給与収入400万円の子育て4人世帯は,協会けんぽの保険料では約20万円ですが,国保では約40万円と2倍の開きがあります。子供がふえれば,世帯の人数に応じて保険料が上がる応益割という国保独自の仕組みによるものです。所得に応じて保険料が決まるサラリーマンなどの加入する健康保険では考えられないことです。  改めてお聞きしますが,同じ収入でも子供が多いほど保険料が上がる国保加入の子育て世帯の負担について,どのようにお考えですか。  これまで市としての独自軽減の実施を私たちも求めてきたところですが,市は,県単位化したため県内の自治体全てが同じルールで行うべきという考えを示され,独自の軽減に背を向けられています。一方,県内では福山市が国の実施する低所得者の保険料減免を受ける世帯の子供について,2人目から均等割を2割軽減するという独自の減免を行っています。また,同じ政令市の仙台市では,ことしから子供世帯の市独自軽減策を始められました。18歳未満の子供1人につき9,504円を軽減するというものです。約1億円の予算です。広島市に当てはめれば2億円で可能です。  国保法第77条には,被保険者に特別な事情がある場合は,市町村の判断で国保料を減免できることを規定しています。本市として,この子育て軽減について,どのようにお考えでしょうか。  子どもの貧困対策についてお聞きします。  昨年7月,市は,広島県と一緒に市内4,000名の小学5年生と中学2年生の児童生徒とその保護者に生活実態や学習環境を聞く調査を行いました。子どもの貧困に関する施策を検討することを目的にしたものです。その内容は,4人に1人が生活困難と新聞に大きく掲載された県の結果とおおむね同じでした。調査は,世帯の所得が低いか,公共料金や家賃の滞納経験など家計の逼迫の状況,誕生日を祝えないなど経済的理由による子供の体験や所有物の欠如について聞いています。このうち二つ以上に該当する生活困難層の世帯は,小学5年,中学2年ともに8.8%でした。また,いずれか一つの要素に該当する周辺層まで含めた困難層は,小学5年で24.8%,中学2年で26.4%になっています。さらに,ひとり親家庭世帯のうち小学5年生では61.5%,中学2年で52%が生活困難層であり,改めてひとり親家庭世帯の深刻な状況が浮き彫りになりました。  現代の貧困の問題は,家や食べ物がないという絶対的な貧困ではなく,相対的な貧困です。経済的な困難により機会や物などの剥奪が問題視され,学力や健康,心身の発達などに影響を与えることが指摘されています。今回の調査からも,経済的に困難な層ほど子供の成長に必要な学びや体験,人とのかかわりなどが奪われることで,子供が孤立や無力感を味わい,自己肯定感が低く,社会とのつながりも薄くなりがちだという状況が見て取れます。こうしたことを放置すると貧困の連鎖を生み,経済成長の鈍化など社会的な損失が大きいということが今広く認識されてきました。  日本は,2013年,子どもの貧困をなくす対策法が成立しましたが,2015年の相対的貧困率は13.9%と前回よりは減少したものの,先進国,OECD主要国の中で依然として高く,最低水準にあります。広島の子供たちが経済的な事情で誰も夢や希望を諦めなくてもいい,誰も置き去りにしない社会にするための政治の責任が問われています。  そこで,お聞きします。今回の調査結果について,どのように受けとめましたか。特に市として子供にかかわる施策を貧困と格差をなくす視点で見直し,改善することが求められています。その際,具体的な目標を設けて計画を立てるべきですが,どのように考えておられますか。  今回,指摘したいのが医療機関への受診抑制です。今回の調査では,経済的な理由で医療機関への受診を控えた経験の有無を聞いています。医療機関で自己負担を支払うことができないと思ったと答えた小学5年の保護者は,生活困窮層27.8%,生活困難層で21.9%でした。中学2年では,生活困窮層では22.2%,生活困難層で10.7%に上ります。このことは,生活困難度が高いほど受診抑制の傾向が見られることを示しています。本市の小学5年生全体に当てはめると150人,中学2年生全体に当てはめると120人に及ぶと聞いています。  調査対象だった小学5年生と中学2年生は,現在行われている本市のこども医療費補助制度の通院助成の対象外です。病気になっても窓口でお金が払えないから,病院にかかるのを我慢した子供たちが存在するということを受けとめて,受診抑制をなくすためにも,こども医療費補助制度の対象年齢拡大が必要ではないでしょうか。どのようにお考えですか。拡大を求める声に対して財源のことを上げられますが,小学校入学までしか助成しない広島県に対して,医療費補助制度の対象年齢拡大を働きかけてはどうですか。  次に,会計年度任用職員についてお聞きします。  ことしの初め頃から町内会の掲示板に,放課後児童クラブ指導員募集のチラシを目にするようになりました。幾ら募集しても人が集まらない状況が続き,教育委員会の苦肉の策と言えるでしょう。しかし,それでも,ことし4月の採用に向けて放課後児童クラブと児童館の指導員を100名募集しましたが,69名しか応募がなく51名しか採用できなかったと聞きます。また,昨年度は,せっかく採用しても1年未満の指導員が8人も退職するという状況です。4月1日現在では31名が欠員のため,臨時職員で穴埋めをしていると聞きました。  放課後児童クラブと児童館指導員は全員が非正規職員です。現在は,勤務時間は正規職員の4分の3ですが,40年働いても年収200万円程度で,正規職員の平均年収の3分の1にもなりません。一時金は4分の1程度です。放課後児童クラブの指導員と言えば,ことしから長期休業中の開所時間を前倒しで実施するため,時間外の早出を行うことになりました。指導員のなり手がない状況を改善し,子供たちが安心して利用できるようにするためには,待遇改善は待ったなしです。  本来,地方公務員法には,自治体の仕事について任期の定めのない常勤職員を中心とする公務の運営,つまり正規職員が原則とされています。しかし,長年にわたって正規職員を削減し,非正規化を進めてきました。保育士の6割,給食調理員の8割が非正規職員です。本来,恒常的な仕事は正規職員で担うべきところを,任期の定めのある非正規職員が半数以上いる市の仕事が多くあることは,このこと自体が問題です。同時に,正規職員との均等待遇が求められてきました。  こうした中で,2年後の2020年4月から地方公務員法と地方自治法の改正により,本市の臨時職員,非常勤職員の雇用のあり方が変更することになります。主な内容は,非正規職員の任用の根拠を適正化することと会計年度任用職員の新設です。  そこで,お聞きします。  第1に,新たに設けられた会計年度任用職員になれば,今の嘱託職員という雇用の不安は解消されるんでしょうか。  ことしの4月から民間に働く非正規雇用労働者は,無期転換ルールが始まり,5年を超えて雇用が継続すれば,本人の申し出により期限に定めがなくなる無期雇用へ転換することになりました。一方,公務に働く臨時・非常勤職員にはこの労働契約法は適用されず,任用であることを根拠に,いつでも雇いどめ,いつまでも非正規です。放課後児童クラブを利用する子供たちは毎年継続して通ってきますが,指導員は更新するとはいえ,任期は1年という不安定な雇用形態です。今回の改正地公法・自治法でこの問題は解消されるんでしょうか。  第2に,会計年度任用職員になることで嘱託職員の待遇は改善されるんでしょうか。  今回の改正で,これまで出せなかった手当の支給が可能になったと言われています。しかし,実際のところ,会計年度任用職員はフルタイムとパートタイムに分かれるとされ,フルタイムは退職手当など,もろもろの手当を支給するが,1分でも勤務時間が短いとパートタイムとみなし,賃金ではなく,これまでと同じ報酬とすることや手当の支給も期末手当のみという格差が残りました。今後,本市の嘱託職員は全て会計年度任用のパートタイム職員とみなされるんでしょうか。また,そのことにより,嘱託職員のこれまでの賃金や手当よりも待遇はよくなるんでしょうか。  国は,今回の法改正の趣旨は,任用の適正化と勤務条件の確保であると国会で答弁していますが,任用の適正化といって今まで脱法状態であったものを解消しても,待遇改善が進まなければ年々業務量がふえ,責任の重くなる嘱託職員の苦労に報いることにはなりません。人手不足も解決できません。どのようにお考えでしょうか。  基町住宅地区について,最後,お聞きします。きのう,八條議員の質問に既に答弁されて重なる部分がありますが,改めてお聞きします。  広島市は,隣接する中央公園をサッカー場建設候補地の一つとするために,基町住宅地区の住民に今後のまちづくりについて説明するとお聞きしました。そもそも基町住宅地区の生活環境の整備は市の責任であるとお考えですか。特にどのような課題があると認識されているんでしょうか。今回示されるのは,こうした課題を解消するものですか。  基町住宅地区には,サッカースタジアムの建設よりも地区住民のコミュニティの維持や高齢化対策が待たれています。私も,これまで県営住宅跡地を活用して,地区住民の超高齢化に対応できないかと提案してきました。現在,基町住宅地区には広い空き地があります。元安川の東側にある市営高層・中層アパートに囲まれた県営住宅の跡地です。県は300戸の県営住宅の用途廃止を決め,ことしの2月末をもって国有地である国に跡地を返還しました。  5月7日,私は,国有地を管理・処分する中国財務局でこの県営住宅跡地2ヘクタールの活用について方針を聞きました。その中では,国として施設を建設して活用する予定はないことや売却についても考えておらず,処分を保留するつもりだという回答がありました。具体的に聞くと,都市部の国有地であるから有効活用するために,市の意見や意向を聞いて,その活用策を検討するということでした。国のこうした方針について,お聞きになりましたか。その際,市はどのように回答されているんでしょうか。  そもそも広島市は,県営住宅廃止を踏まえた土地活用などの検討について,地元の意見の把握や検討をするとされています。このことは,2013年7月に地元団体,有識者,市住宅部,区役所などが団地の課題を解消するために作成した基町住宅地区活性化計画に明記されています。この計画にのっとり,今後どのように住民の意向を反映し,活用策を検討するのか,具体的なお考えをお聞かせください。  これまでのやりとりの中で,市は,高齢化の進む基町地区において,身近な場所で泊まりのできる介護施設が整備されることは,同地区の高齢者の介護が必要な状態になっても地域で安心して暮らせることにつながるものと考えます。また,このことについては,今後,基町地区のまちづくりの視点に立ち,検討する必要があると考えていますと回答されています。今回の住民説明会で新たな介護施設の整備について具体的に考えを示されるんでしょうか。  また,2017年に作成された市営住宅マネジメント計画で,中央公園に面した中層の市営基町アパート17号館については建てかえる方針を公表されました。中区には,江波地区に市営住宅と特養ホームなど介護施設を備えた悠悠タウンがあります。こうした先行事例に倣い,基町住宅地区の高齢者が安心して住み続けられる具体策を検討するべきですが,どのようにお考えですか。  以上で,理事者の皆さんには公平な答弁を求めて質問を終わります。(拍手) ○永田雅紀 議長       市長。                〔松井一實市長登壇〕 ◎松井一實 市長       近松議員からの御質問にお答えします。  核兵器廃絶に向けてについて御質問がございました。  人類史上最初の被爆都市である広島は,被爆者のこんな思いをほかの誰にもさせてはならないという思いを根底に据え,核の抑止力に頼る政策と核兵器がこの世からなくなることを願い,訴えなければならないと考えています。このため,本市としては,被爆地広島にしかできない役割である被爆者の体験をベースにした平和を思うヒロシマの心を内外の市民社会に発信し,共通の価値観としてもらうよう努力を重ねることを根底に,さまざまな取り組みを進めています。  また,こうした取り組みは,被爆者の平和への思いが市民社会共通の価値観となり,市民社会の総意としての平和への願いが核保有国や我が国を含む核の傘の下にある国の為政者に届くようにすることが重要であることから,世界で約7,600の都市が加盟する平和首長会議と一体となって,引き続きしっかりと取り組んでいきたいと考えています。  核兵器禁止条約の早期締結についても,平和首長会議において行動計画の重点取り組み事項に位置づけて取り組んでおり,国内加盟都市会議から日本政府に対し,本気になって核保有国と非核保有国の橋渡し役としての行動を起こすとともに,実効性のある核兵器禁止条約となるよう力を尽くすことを要請しています。今後とも,同条約の早期締結に向けて加盟都市と連携し,取り組んでいきたいと考えています。  その他の御質問については,関係局長から答弁いたします。 ○永田雅紀 議長       都市整備局指導担当局長。 ◎胡麻田泰江 都市整備局指導担当局長  カキ船についての御質問にお答えします。  かき船かなわは,建築物として建築基準法を適用する必要があると思うが,どのように考えているのか。広島市は,都市計画法の適用を免れようとしているのではないかとの御質問でございます。  建築基準法では,建築物を「土地に定着する工作物のうち,屋根及び柱若しくは壁を有するもの」と定義しており,かき船かなわが建築物に該当するか否かについては,これが定着しているかどうかということになります。ところで,かき船かなわは,桟橋や給排水等のインフラ設備と接続していますが,容易に着脱できる構造となっています。また,カキ船本体は取り外し可能なロープやいかりを備えており,これによって係留されています。さらに,満潮時には浮き,移動が可能な状態になります。したがって,過去の定着性の有無を争点とした判例などからしても,随時かつ任意に移動が可能であり,土地に定着するものではないと判断いたしました。都市計画法における市街化調整区域内の建築に係る許可の規定については,このように建築基準法における建築物に該当しないかき船かなわには,当然適用されないこととなります。  次に,かき船かなわが随時かつ任意に移動可能であるなら,実際に動かす必要があると思うが,どうなのかとの御質問でございます。  かき船かなわは,中国運輸局による検査に合格した船舶安全法に基づく係留船です。したがって,係留船は,係留に用いているロープやいかりを解き,また給排水等のインフラ設備を取り外し,桟橋を離れることで移動できるようになります。したがって,カキ船が随時かつ任意に移動が可能であることの確認については,現状をもって足りていると考えています。  以上でございます。 ○永田雅紀 議長       健康福祉局長。 ◎古川智之 健康福祉局長   まず,高齢者公共交通機関利用助成についての3点の御質問にお答えいたします。  まず,高齢者いきいき活動ポイント事業の移行に係る市の方針について,市民に理解されているのかどうかということでございます。  高齢者公共交通機関利用助成については,これまでの市議会における説明や議論を経た上で,高齢者いきいき活動ポイント事業に移行することとし,その移行を促進するために,当面交通費助成を半額とすることとして,地域団体説明会や市民説明会を開催するとともに,昨年8月のポイント手帳送付の際や本年5月の制度案内のチラシ送付の際に説明するなど,あらゆる機会を捉えて高齢者の方に周知をしてきたところでございます。したがって,昨年9月の制度開始後,活動団体の登録数は1万件を超え,高齢者からも既に8,000件を超えるポイント手帳が提出されているのは,高齢者いきいき活動ポイント事業の導入から周知まで一貫して説明を行ってきた成果でございまして,多くの市民に御理解いただいているものと考えております。  次に,敬老パス制度に対する受けとめ,それから交通弱者の高齢者への交通費助成についての御質問がございました。  敬老の思いを込めた事業の創設については,少子高齢化の一層の進展が見込まれる中で,その必要性や費用対効果の観点から慎重に考える必要があると考えております。高齢者が交通弱者であることに着目した交通費助成については,あらゆる年齢層にわたって交通弱者が出現することになる地域における生活交通の確保が,まちづくりの重点課題となる中での考慮要素ではありますが,公共交通政策の一環として取り組むべきものと考えております。  次に,国民健康保険についての3点の御質問にお答えします。  まず,保険料算定方式の変更に伴う激変緩和措置がなくなった。このことにより平成30年度において低所得世帯,子育て世帯などの保険料が上がったことについての受けとめでございます。  保険料算定方式の市民税方式から所得方式への変更は,税制改正による所得控除等の見直しに伴い,保険料に影響が生じないようにする趣旨で行われたものであり,必要な制度改正であったものと認識をしております。しかしながら,算定方式が変更になることで保険料が大きく増加する世帯があることから,そうした世帯に対しては段階的に保険料を引き上げることを目的に,一定期間の激変緩和期間を設けたものでございまして,その激変緩和期間が終了することで保険料が上がることになったものと承知しております。  次に,同じ収入でも子供が多いほど保険料が上がる国保加入の子育て世帯の負担について,どのように考えているかということです。  国保は,応能・応益の負担によってお互いを支え合う相互扶助の制度であり,被保険者は所得割保険料のほか,被保険者均等割,世帯平等割による保険料を負担することとされています。子供についての被保険者均等割は,応益負担によるものですが,子供がふえれば,その家庭の生活費自体も増加することから,その負担を軽減するために保険料が軽減されるようになっています。また,この軽減は,平成26年度から5年連続で拡充をされております。本市においては,県の国民健康保険運営方針に示されている所得割,被保険者均等割,世帯平等割の賦課割合に対し,子育て世帯の生活費負担軽減という観点から,当分の間,子育て世帯に配慮した賦課割合とすることにしているところでございます。  最後に,本市として子育て軽減についてどのように考えているかについてです。  子供についての被保険者均等割を軽減することについては,平成30年度から国保が都道府県単位化され,応能・応益負担の原則のもとで,将来的に県内どこに住んでいても同じ所得水準で同じ世帯構成であれば同じ保険料となる統一保険料率とすることを県や他市町とともに目指している中,本市が独自で国保法第77条に基づき,子育て世帯に対する保険料軽減措置を講じることは適当でないと考えています。もし仮に措置するのであれば,別途新たな制度を創設し,必要な財源なども含めて県や他市町と調整した上で,県内全体で行う必要があると考えております。なお,本市としては,子育て世帯の負担軽減については次世代の健全育成の観点から,国において必要な措置を講ずるべきであるとして,指定都市市長会や全国市長会などを通じて,国に対して支援制度の創設を要望しているところでございます。  それから次に,子どもの貧困対策のうち,こども医療費補助制度についてお答えいたします。  こども医療費補助制度については,平成29年1月から通院の対象年齢を小学3年生まで拡大したところです。今回の調査対象である小学5年生と中学2年生は,通院についてこども医療費補助制度の対象外ですが,ともに生活困難度が高いほど経済的理由により受診抑制をしている傾向があるとの調査結果が出ており,このことも踏まえ,所得水準に応じ,通院の補助対象年齢のさらなる拡大に向けた検討を進める必要性を改めて認識したところでございます。  こども医療費補助制度における通院の補助対象年齢をさらに引き上げていくことについては,今後,国における全世帯型の社会保障に向けた議論と本市の財源確保のあり方を念頭に置きつつ,本市の子育て施策全体のあり方を検討する中で検討していく必要があると考えております。また,子供の医療費助成に関する県の補助制度については,これまでも県内の市町とともに対象年齢の拡大を働きかけているところであり,今後も要望を継続してまいります。  以上でございます。 ○永田雅紀 議長       こども未来局長。 ◎滝川卓男 こども未来局長  子どもの貧困対策についてのうち,子どもの生活に関する実態調査の調査結果についてどのように受けとめているのか,また,子どもの貧困対策について具体的な目標を設けて計画を立てるべきと思うが,どのように考えているのかについてお答えいたします。  広島県と連携して昨年度実施した広島市子どもの生活に関する実態調査では,調査世帯の約4分の1が生活困難層に該当し,中でもひとり親世帯においては半数以上が生活困難層となっています。また,生活困難度が高いほど子供の授業の理解度や自己肯定感などが低い傾向が見られ,中学2年生の生活困難層においては,授業がわからないと回答した割合が約2割,自分は価値のある人間だと思わないと回答した割合が約4割という結果でした。  これらの結果については,本市の子供を取り巻く生活実態の厳しさや,そのことが子供の学力や自己肯定感などに与える影響を示唆するものとして受けとめ,子供の健やかな成長のためには,貧困の状態にある子供に対し,より一層の支援の充実を図っていく必要があると考えております。  本市の子どもの貧困対策については,平成27年度から31年度を計画期間とする広島市子ども・子育て支援事業計画において,子どもの貧困の問題に対する総合的な施策の推進を重点施策として掲げ,子供とその保護者に対し,教育の支援,生活の支援,就労の支援,経済的支援に関するさまざまな施策を展開しているところです。当該事業計画については,今年度から次期計画の策定作業を行っており,御指摘の目標設定を含めて検討を進めてまいります。  以上でございます。 ○永田雅紀 議長       企画総務局長。 ◎及川享 企画総務局長    会計年度任用職員について2点の御質問にお答えいたします。  まず,今回の地方公務員法・地方自治法の改正による会計年度任用職員になれば,いつでも雇いどめ,いつまでも非正規という問題は解決されるのかについてです。  今回の法改正により,平成32年4月から導入される会計年度任用職員は,その処遇改善を図りながら適正な人員配置が行われるようにするために導入されるものであり,会計年度任用と,任用期間が限定されるような呼び名ではございますが,客観的な能力の実証を経て,再度任用することが可能であり,同一の職がある場合は翌年度も引き続き働くことができる制度となっております。  次に,本市の嘱託職員は全て会計年度任用職員のパートタイムとみなされるのか,また嘱託職員のこれまでの報酬よりも待遇はよくなるのかについてお答えいたします。  総務省が示した会計年度任用職員制度の導入等に向けた事務処理マニュアルでは,会計年度任用職員の職の設定に当たっては,現に存在する職を漫然と存続するのではなく,それぞれの職の必要性を十分吟味した上で適正な人員配置に努めることとされております。  また,その処遇については,フルタイム勤務か短時間勤務かを問わず,期末手当を支給することができるようになります。加えまして,フルタイム勤務の場合,時間外勤務手当や地域手当,退職手当等が支給でき,短時間勤務の場合も,退職手当を除きまして,フルタイム勤務の職員との均衡に留意して報酬水準を定めることとなります。これによりまして処遇改善は図られるものと考えております。  会計年度任用職員の職の設定や勤務条件等については,今後,この事務処理マニュアルに沿って市全体の職員体制のあり方や財政負担等も踏まえ,関係者とも協議しながら検討していきたいと考えております。  以上でございます。 ○永田雅紀 議長       都市整備局指導担当局長。 ◎胡麻田泰江 都市整備局指導担当局長  基町住宅地区についての御質問に順次お答えいたします。
     基町住宅地区の生活環境の整備は市の責任であると考えているのか,どのような課題があると認識しているのか,住民説明会で示されるのは,こうした課題を解消するものかとの御質問がございました。  基町住宅地区は,本市が市営住宅群にあわせて,保育所,小学校,店舗など生活に必要な公共施設を一体的に整備した町ですが,建設後約40年が経過し,建物の老朽化や少子・高齢化によるコミュニティの活力低下など,さまざまな地域課題が顕在化しております。したがって,基町のまちづくりについては,引き続きこの町をつくった本市が責任を持って取り組んでいくべきものと考えています。  このような考えに立って,住民説明会では高層棟のリニューアルや基町ショッピングセンター内へのデイサービスセンターの設置,若年世帯などの特例的な入居の推進などの当面の取り組みに加え,中・長期的なまちづくりの取り組みも含め,基町の将来を見据えたまちづくりの方向性について説明したいと考えています。  次に,県営基町住宅跡地の活用について,国の方針を聞いているのか,市はどう回答しているのか,今後,住民の意向をどのように反映するのかとの御質問です。  広島市の意見や意向を聞いて,その活用策を検討するという国の方針については聞いており,本市としては長期的な観点に立った活用策が決まるまで,当面,オープンスペース── 開放広場として活用したいと考え,現在,国と協議をしています。また,基町地区のまちづくりの取り組みの一環として県営基町住宅跡地を活用することについては,引き続き基町住宅地区活性化計画の改定やその後の取り組みを進めていく際に,住民の意見を伺い,検討していきたいと考えております。  次に,今回の住民説明会で新たな介護施設の整備について具体的な考えを示すのか,基町地区の高齢者が安心して住み続けられる具体策を検討すべきだが,どのように考えているのかとの御質問です。  住民の方々の高齢化への対応として,身近な場所で泊まりのできる介護施設が整備されることは,地区の高齢者の方々が地域で安心して暮らせることにつながるものと考えています。こうしたことから,住民説明会では,基町地区のまちづくりの取り組みの一つとして宿泊型の福祉・介護施設の整備を推進する旨の説明をすることとしており,今後,基町住宅地区活性化計画の改定等の際,住民の意見を伺い,具体化を図っていきたいと考えています。  以上でございます。 ○永田雅紀 議長       10番近松議員。 ◆10番(近松里子議員) きょうは,3,000名を超える市民の皆さんからアンケートの回答があって,市民の皆さんの切実な暮らしの願いや声を質問に盛り込んで,皆さんに答弁を求めてきたところですが,私としては十分な回答をいただけなかったなというふうな思いです。  そこで,ちょっとお聞きしますが,国保の問題では,子育て世帯や低所得者の方,こういう方の負担が重い,そういう世帯に高い保険料がかかっている,こういうことに対して局長さんは,相互扶助の制度だから仕方がないというようなことを言われましたけれども,国保は本当に相互扶助の制度でしょうか。国保のしおりを読まれたことがあるんでしょうか。そこについて改めてお聞きしたいと思いますし,それと同時に,高齢者の交通費助成のことについて市民の方に理解されているかをお聞きしましたけれど,いきいき活動ポイントの事業についてはおおむね理解していただいておるという,説明会などで理解の声が,受けとめてらっしゃる声を聞いたと答弁されましたけれども,この高齢者公共交通機関利用助成制度が削減されている,廃止も考えておられるようなことへの理解が進んでいるとお考えなのか。そこのことについてお聞かせいただきたいと思います。  また,カキ船についても,誰が見ても動かすのが前提でない構造物だというのは明らかだと思うんですが,これまでと同じ答弁をされております。私たちが言ってるのは,建築物だという疑念に応えるのはやっぱり広島市の責任ではないのかということです。この疑念に応えるためには動かすしかないんじゃないですか,動かせるということを証明するのは広島市ではないんでしょうか。そこについて,それ以外の方法があるのかお聞きしたいと思います。  それから,核兵器廃絶の問題です。これも市民の皆さんにアンケートで,核兵器禁止条約について日本政府がサインをしないという態度についてお聞きしました。それについては74%が日本政府に核兵器禁止条約に署名すべきだ,こういうふうに回答がありました。まだ年が明けて間もない朝鮮半島の緊張もまだまだ高まっていた時期でもありました。しかし,被爆国日本が率先して条約に署名して,北東アジアの緊張感緩和に積極的にリーダーシップをとるべきだ,やっぱりそういう思いが,この74%の方が禁止条約にサインを日本政府はするべきだというふうなことで回答されているんだと思います。  そういう意味では,広島市の市長として,8月6日の平和宣言にこの核抑止論から抜け出して核兵器禁止条約にサインすべきだと日本政府に求めるべきだと思うんです。残念ながら昨年の平和宣言には,核保有国と非核保有国の橋渡しになってほしいという言葉はありましたけれど,核兵器禁止条約にサインをすべきだという明確な言葉が,宣言の中には盛り込まれておりませんでした。長崎市では,昨年の平和宣言に明確に日本政府へ求めますと,はっきりと核兵器禁止条約のサインをするように,そういう言葉が書かれております。ことしの平和宣言ではどのように考えていらっしゃるのか。このことについてもお聞きしたいと思います。  そして,ちょっと後先になりますけど,こども医療費補助の制度の問題についても,もう一点ちょっとお聞きしたいと思うんです。この受診抑制というのは,本当に緊急的な課題だと思います。先ほどの質問の中では,小学校5年生と中学校2年生では,およそ合わせれば270名ぐらいの子が受診抑制をしているというふうに答えているということで言いましたけど,これが中学校卒業するまでの今,医療費の通院の助成のない子供たちの年齢に当てはめてみましたら,800人以上の受診抑制が起きているんじゃないかという,そういう可能性が指摘できると思うんです。ですから,この状況は放置できないと思うんですけれども,年齢拡大について改めてこういう状況を放置できないという認識を持っていらっしゃるのか,改めていつまでにこれについての見通し,拡大について見通しを示されるのか,こういうスケジュールについてもお聞かせいただきたいと思います。  そして,会計年度任用職員についてもちょっとお聞かせください。国のマニュアルに沿ってやっていく中で,処遇改善も図れるんじゃないかということでしたが,今起きている放課後児童クラブなどの人手不足,これは今,嘱託の職員の方では保育士さんのほうでも募集をかけても応募がないという,そういう状況にあると言います。それぞれの担当課に聞きましたら,嘱託職員さんそれぞれの,うちのだけ上げるというわけにはいかない,みんなの全体のバランスがあるんだみたいなこともおっしゃるんですが,今回のこの法改正によって,そして総務省からもマニュアルが示されて,そういう中で処遇改善が進められると言われましたけれど,こういう人手不足という状況が解消されるのか,そこについてお聞きをしたいと思います。  そして,もう一つ聞きたいと思うんですが,基町住宅地区のことについてです。今回,きのう一般質問も行われて,ニュースでもこの基町住宅地区に新たに福祉・介護施設ができるというような内容のニュースも流れて,早速に問い合わせがあって,本当にすぐにできるんか,こういう声がありました。私たちが求めてきた,あそこに大きな空き地がありますので,県営住宅跡地,そこは緑地帯にしたいということですが,じゃあ,それでは,どこにこういう宿泊のできる福祉・介護施設をつくるような候補地があるのか。市としては,ある程度そういう見通しは持っていらっしゃるのか,そこもお聞かせいただきたいと思います。  以上。 ○永田雅紀 議長       企画総務局長。 ◎及川享 企画総務局長    人手不足の問題に対して処遇改善がどう寄与するのかということだと思うんですが,人手不足の問題が一体どういう要因によって起きてるかによっても違うとは思いますけれども,一般的に申し上げまして,やはり処遇を改善することによって,要するに雇用が確実に確保できるということは間違いないことだというふうに思ってますので,今回の会計年度任用職員制度,先ほど申しましたように,今までいわゆるボーナスが非常勤の嘱託職員には出てなかったものが,今度,期末手当が2.6月分出るようになります。この辺はやはり臨時職員,そこの辺はないわけですから,やっぱり大きな問題だというふうに思ってますし,留守家庭指導員の問題も今度はやっぱり処遇改善のところでちゃんと給与表等を定めていくような形になりますから,年々でも要するに給与改定等も行われていくような形になりますので,大きな処遇改善というふうになるというふうに思ってます。それによって,やっぱり雇用の確保も進むものだろうというふうに考えております。  以上です。 ○永田雅紀 議長       市民局長。 ◎政氏昭夫 市民局長     日本政府に核兵器禁止条約の署名を求める内容を平和宣言に盛り込むべきではないかという御質問についてお答えいたします。  ことしの平和宣言に盛り込む内容につきましては,平和宣言に関する懇談会の御意見を踏まえて,今後,検討することとしております。  以上でございます。 ○永田雅紀 議長       健康福祉局長。 ◎古川智之 健康福祉局長   順番は前後いたしますけども,まず国保でございますけれども,保険制度でございますので,当然,相互扶助ということでございます。国保のしおりの中でも,お互いが収入などに応じて保険料を出し合い,助け合う制度ですということは表示してあるということでございます。  それから,いきいき活動ポイント事業の関連でございます。先ほど御答弁いたしましたとおりでございますが,この事業に移行して,その移行を促進するために,当面,交通費助成を半額とすることとして,もろもろ周知を図ってきておりまして,現状の参加団体であるとかポイント手帳が提出されている状況を踏まえますと,この一貫した説明について多くの市民に御理解いただいてるものではないかというふうに考えております。  それから,子供医療費の関係でございます。子供医療費につきましては,これも先ほど答弁申し上げましたけれども,今後,国における全世帯型の社会保障に向けた議論と本市の財源確保のあり方を念頭に置きつつ,本市の子育て施策全体のあり方を検討する中で検討していく必要があると考えておりまして,現時点でスケジュールを明示するということはできる状況にはございません。 ○永田雅紀 議長       都市整備局指導担当局長。 ◎胡麻田泰江 都市整備局指導担当局長  カキ船について随時かつ任意に移動が可能であることの確認については,先ほど御答弁申し上げましたとおり,現状をもって足りていると考えているところでございます。  それから,基町地区での宿泊型の福祉・介護施設の整備について,具体的な場所の検討,どういった施設をつくるかというものは,これからになりますけども,基町地区のまちづくり全体の取り組みの一つとして,今後,検討してまいりたいと思います。  以上でございます。 ○永田雅紀 議長       10番近松議員。 ◆10番(近松里子議員) まず,健康福祉局長さんにお聞きしますが,国保のしおりには,相互扶助でもある,お互いの保険料で賄うもんだけれども,社会保障であるというふうにはっきりと明記されております。やはり低所得者の皆さんが多い,そういうところに負担が重い。これは本当の社会保障の精神じゃないんじゃないでしょうか。そこについて,社会保障であるという認識について改めて持っていらっしゃるのか,お聞きしたいと思います。  それから,核兵器禁止条約のことについてですが,私たちが核兵器禁止条約を平和式典でも,きちんと日本政府に求めるべきだ,核抑止力から抜け出すべきだということを求めるべきだと言っているのは,核抑止論がやはり二度と繰り返してはいけない核戦争,これは核兵器を使用することを前提としとるものだからです。被爆国の日本政府にそれを求める,これは8月6日は絶好の機会じゃないかと思うんですが,改めて認識をお聞かせください。  そして,基町団地の問題ですが,これについて,これからどこにつくるのかについては検討すると言われたんですが,検討されるというところで,市としての幾つかの候補地みたいなものはあるんでしょうか。その候補地がないのに,ただやるやる,つくるつくると言っても,本当に説得力はないんじゃないかと思うんですが,そこら辺についてお聞かせください。 ○永田雅紀 議長       市民局長。 ◎政氏昭夫 市民局長     先ほど市長の答弁にもございましたように,人類史上最初の被爆都市である本市は,被爆者のこんな思いを他の誰にもさせてはならないという思いを根底に据えておりまして,核の抑止力に頼る政策と核兵器がこの世からなくなることを願い,訴えていかなければならないということでございます。その上で,ことしの平和宣言にどのような内容を盛り込むのかということにつきましては,先ほど申し上げましたとおり,懇談会の意見も聞きながら,これから検討していきたいと考えております。  以上でございます。 ○永田雅紀 議長       健康福祉局長。 ◎古川智之 健康福祉局長   国保のしおりでございますけども,国保は社会保障制度の一つであり,市が県とともに保険者となって,被保険者の皆さんが納める保険料と国からの補助金等により運営していますということで,保険制度であるということと社会保障制度であるということは,全然矛盾するものではないと理解しております。 ○永田雅紀 議長       都市整備局指導担当局長。 ◎胡麻田泰江 都市整備局指導担当局長  今回の説明会では,このまちをつくった広島市が責任を持って整備を進めていく旨の御説明をさせていただきます。具体的な検討はこれからということで,具体的な場所を幅広く,これから検討していきたいというふうに考えております。  以上でございます。 ───────────────────────────────────────                  休憩宣告 ─────────────────────────────────────── ○永田雅紀 議長       この際,暫時休憩いたします。                午後0時04分休憩 ───────────────────────────────────────                午後1時04分開議                出席議員  46名                欠席議員  8名 ○永田雅紀 議長       出席議員46名であります。 ───────────────────────────────────────                  開議宣告 ─────────────────────────────────────── ○永田雅紀 議長       休憩前に引き続き会議を開き,一般質問を行います。  3番山内正晃議員。                〔3番山内正晃議員登壇〕(拍手) ◆3番(山内正晃議員) 市民連合の山内正晃でございます。会派を代表しまして一般質問を行います。しばらくの間,御清聴をどうぞよろしくお願いいたします。  まず,女性活躍についてお尋ねします。  広島市は,福祉・医療,教育,平和,文化,観光,まちづくりなど幅広い行政を展開しており,各分野の政策の企画・立案に当たって,市民ニーズに合致した実効性の高いものとするためには,これからは男性の視点だけでなく,女性の視点からの議論がますます重要となっています。  このため,さまざまな政策の分野で女性職員が幹部職員となって市の行政の推進役となることは,市民サービスをより豊かにすることにつながり,広島市が国際平和文化都市として発展していく上で欠かせないことであると思います。  広島市は,2016年3月に女性活躍推進法に基づき,広島市女性職員活躍推進プランを策定し,女性職員が活躍できる環境づくりに向け,成果目標と具体的な取り組みを定めて推進をしています。私は,その進捗状況を確認し,また課題についても申し上げた上で,さらに女性活躍を進めるための質問を行いたいと思います。  まずは,職員の新規採用の段階においてです。採用した職員に占める女性職員の割合について,先ほど御紹介した女性職員活躍推進プランでは,毎年度40%以上を目標として掲げてあります。対してその実績は,2017年度46.1%と達成をされています。今後ともこの目標は達成をされていくものと思いますが,46.1%という割合は,民間企業などと比べても高く,本市職員全体に占める女性職員の割合は,今後,さらに高まっていくことが見込まれると思います。そして,民間企業でも女性職員の割合が高い企業ほど女性活躍の取り組みに熱心であることを考えると,広島市も女性活躍にさらに熱心に取り組まなければならないと思います。  次に,職員のキャリア形成の段階についてです。管理職職員に占める女性職員の割合について,先ほどのプランでは,2021年4月で16%以上という目標を掲げております。対して実績は,2018年4月に11.8%とやや下回っています。しかしながら,1割は超えているということで,以前よりは女性の幹部職員さんがふえてきたように私も実感をします。  しかしながら,私がここで強く問題意識を持っているのは,もちろん広島市だけの課題ではありませんが,このように女性職員がふえる中で,頑張れる女性職員が頑張るのみならず,女性職員全体のキャリアアップを目指さなければならないということです。すなわち,一般に女性職員が子育てを行いながら,余り無理をせずに自然体でキャリア形成を行い,幹部職員へと育っていくという道筋は,現在のところ必ずしも確立をされていないと思います。  そのための方策としては,まず女性職員の一般的なキャリアプランを明示するとともに,育児期間中はフレキシブルな勤務を可能とするなど,個々の女性職員に応じたきめ細かな対応をぜひお考えいただきたいと思います。一方,子育てについては,女性だけに任せるのではなく,男性も育児に参加することが女性活躍の観点からも重要です。本市の男性職員の育児休業取得率については,先ほどのプランによると2019年度に13%以上という目標を掲げておりますが,実績は近年やや上昇はしているものの,2016年度で4.7%と目標を大きく下回っています。この点については,さらなる取り組みの強化が必要だと思います。  そして,このような女性活躍の進め方ですが,各職場を通した広島市全体の取り組みとしていくことが不可欠ではないでしょうか。すなわち検討段階にあっては,実際に仕事と子育てを両立しながらキャリア形成に取り組んでおられる女性職員を含めて,職場の声をよく踏まえて実効性のあるものにしていかなければなりませんし,実施段階にあっては,松井市長を中心として管理職の皆さんが認識を共有し,各職場ごとにきめ細かく対応していく必要があると考えます。さらに,このような広島市での女性活躍に関する取り組みは非常に有効なノウハウになっていきますので,ぜひ市内の企業にも紹介をし,拡大を図っていただければと思うところです。  そこで,お尋ねします。広島市として女性職員の活躍に向けた取り組みの充実について,今後どのように進めていこうと考えておられるのでしょうか。また,広島市の取り組みを市内の企業へ拡大していくことについてはどのようにお考えでしょうか,お尋ねをします。  次に,外国にルーツのある児童生徒の教育についてお尋ねします。  先日,ある地域のお祭りで地元の小学生がつくった平和に関する標語を拝見しました。核兵器をなくそう,みんな仲よく,平和な世界をつくろう,こうした標語の中,私が目を引いたのは,クラスの中でいじめや仲間外れをしないように努力していきたい,そういう標語でありました。身近にあるいじめや差別をなくしていくことが平和な世の中をつくっていく第一歩であるということを改めて小学生から学びました。  広島市においては,広島朝鮮初中高級学校への補助金支給が2012年度分以降,凍結されています。これまでの市議会での答弁によると,本市の助成は国・県を補完する立場で行っているため,国・県の対応が変わらない現状においては,助成の再開は困難という答弁でした。補助金を支給する際の枠組みの問題だということですが,ほかの自治体を見れば,京都市,北九州市,札幌市など,補助金支給を行っている自治体もあり,補助金を支給する・しないの判断は自治体にあると思います。朝鮮初中高級学校への補助金支給再開を求めておきます。  さて,こうした民族学校に通うケースだけでなく,広島市内には両親や祖父母が外国出身であるなど,外国にルーツを持つ児童生徒が少なからずいます。日本に住む外国人の子供については就学義務がないため,就学実態を完全に把握できないという問題があるとお聞きしますが,把握ができており,市内の公立学校に通われている児童生徒においても母言語が中国語,タガログ語,ブラジル語など,さまざまに異なるとお聞きします。  こうした児童生徒は,小学校あるいは中学校に入学しても日本語を十分に使えないため,学校の授業についていくことが難しい場合があることから,学校内に日本語学習教室を設けたり,日本語指導協力者による日本語学習のための時間が設けられるなど日本語学習支援が行われているとのことです。より一層,こうした支援の充実を図っていく必要があると思います。児童生徒は,それぞれ母国語は異なりますが,こうした子供たちに日本の学校で学んでよかったと思ってもらえるような教育環境を整えることも大切だと思います。  愛知県では,こうした日本の公立学校で学ぶ外国人の児童生徒を対象に,多文化共生をテーマにしたスピーチをしてもらうコンテストを開催したところ,外国人児童生徒のモチベーションが向上したり,ふだんは別の小・中学校に通っている児童生徒同士の交流が促進したなどの効果があったそうです。  本市においても,日本の公立学校で学ぶ外国人の児童生徒が交流する機会をつくってはいかがでしょうか,お尋ねします。  次に,教育委員会への請願についてお尋ねをします。議会に対する請願ではなく,教育委員会に提出される請願の取り扱いについてです。  先日,市民の方から広島市の教育委員会会議規則には請願の取り扱いについての規定が存在しないことから,請願を行うことができるのかどうか,また請願を行った場合,どのように取り扱われるのかがはっきりしていないという指摘を受けましたので,この質問をいたします。  請願とは,一般的に国民が公的機関に意見や希望を述べることができる権利とされています。例えば絶対君主制度のもとでは,国民が君主に対して希望や意見を述べることは一般には認められておらず,時には重い処罰を覚悟して意見を申し述べるような場合もありました。その後,君主の権力を制限し,憲法に立脚した政治── 立憲政治の考え方が浸透するとともに,国・政府に対して国民が希望や意見を申し述べる権利を保障するべきだという考え方が生まれました。これが請願権という理念へと引き継がれ,現在の日本国憲法にも第16条に請願権を保障する旨の条文があります。  憲法第16条には,何人も,損害の救済,公務員の罷免,法律,命令又は規則の制定,廃止又は改正その他の事項に関し,平穏に請願する権利を有し,何人も,かかる請願をしたためにいかなる差別待遇も受けないとあります。請願法第5条には,この法律に適合する請願は,官公署において,これを受理し誠実に処理しなければならないと定められています。つまり国民・市民からの請願に対しては,公的機関は受理をし,誠実な処理をしなければならないということです。地方自治体議会においては,地方自治法により紹介議員の紹介によって請願を行える旨が規定されています。  さて,委員会制度で運営されている教育委員会に対しても,一般に請願が行えることとされており,多くの県・市の教育委員会では教育委員会会議規則などで請願に関する取り扱いが規定されています。事例は数多くありますので,一部を紹介します。例えば東京都品川区の場合,委員会に請願しようとするものは,教育長または委員の紹介により請願書を提出しなければならないこと,また,教育長は,請願書を受理したときは請願文書表を作成し,委員会の会議に付さなければならないこととされています。議会と同様に,紹介委員を介せば教育委員会に対して請願が行え,その請願は委員会に付託をされるという取り扱いが定められています。また,政令市である川崎市の場合,提出された請願について,内容によって教育長が判断したときは,会議で確認の上,審議を行わないことができるという旨や,審議が決したときは速やかに請願者等に対して審議結果を文書で通知しなければならないなどの取り扱いを要綱で定めています。つまり請願は必ずしも審議をしない場合があること,並びに審議結果は提出者に通知をされることを規定しています。  一方,広島市の教育委員会会議規則には,冒頭申し上げたとおり,請願の取り扱いについて,このような規定が存在をしないということです。教育委員会に確認をしたところ,請願を受け付けていないということではなく,受理をし,請願の中身を確認した上で,それぞれ教育長,教育次長,部長などのところで誠実に対応されているということでした。しかしながら,先ほど申し上げたとおり,請願に対しては受理をし,誠実に処理をしなければならないものです。本来ならば市民の請願権を保障し,誠実に対応していることを明確に示す上では,本市においても規定の整備を行うことが望ましいと考えます。いかがでしょうか,市教委の考えをお尋ねします。  続いて,中小田古墳群の保存と活用について質問をします。  広島市には,国指定の文化財史跡は四つあります。頼山陽居室,広島城址,原爆ドーム,そして四つ目として平成8年に国の指定史跡となったのが中小田古墳群です。  中小田古墳群は,4世紀後半の大和政権と関係があった有力者の古墳とされ,太田川流域で最古の古墳の一つと考えられています。この古墳群からは,三角縁神獣鏡が発掘されています。当時の鏡は単に姿を映す道具ではなく,儀式に使われる重要な器であり,所有者にとっては権威を象徴するシンボルでもあったとされています。この三角縁神獣鏡は,魏から卑弥呼に対して送られた鏡とも言われているもので,中小田古墳群に祭られた人物は大和政権と深い関係にあった人物と推測をされています。  こうした歴史的価値がある中小田古墳群については保全を進めるとともに,現在,広島市が所有するのり面について防災対策工事が実施されています。中小田古墳群の周辺ののり面防災工事について,今年度完了する見込みと聞いていますが,現在の進捗をお尋ねします。  古墳群の中でも第1号古墳は,全長30メートルクラスの前方後円墳であったと想定され,石室も3メートル長の大きさのものが現在も残っています。しかしながら,アクセス手段がほとんど未整備であることから,一般市民が見に行くことが困難な状況です。立地条件としては,中小田バス停から徒歩1分ほどで登山道の入り口に到着をし,登山道を10数分ほど歩けば第1号古墳に到着する場所にあります。登山道が整備されれば,ハイキングや登山目的の市民もこの古墳群を見に来ることができることから,観光資源としても期待をされ,史跡公園化へ向けて地元としても大いに期待しています。  お尋ねをします。現在の古墳をもっと見てもらえるように,古墳群の近くに案内板を設置していただきたいと思いますが,いかがでしょうか。また,古墳群を見学し,学習できるような史跡公園とすることを地元としても求めています。市としては,今年度は整備計画図の作成に着手するとともに,公民館での学習会やフィールドワークを実施するなどの取り組みをされると3月の予算特別委員会の答弁でお聞きしました。  そこで,お尋ねをしますが,公民館学習会やフィールドワークの実施に際しては,さまざまな公民館の活動グループにも呼びかけたり,自治会にもPRしてはいかがでしょうか。また,座学とフィールドワークを組み合わせるなど,中小田古墳群整備の機運の醸成につながるように取り組んでいただきたいと思いますが,いかがでしょうか。本市の考えをお尋ねします。  次に,ごみの分別とリサイクルの取り組みについてお尋ねします。  広島市は,政令指定都市における比較では1人1日当たりのごみ排出量が最も少ない水準を維持しています。有料のポリ袋を指定袋とする市町がふえている中,新聞紙などで作った手製のごみ袋で可燃ごみを捨てることができるのは,広島市らしい取り組みとして市民からも一定の評価を受けていると思います。一方で,高齢化社会の進行やカラス等による被害の増加,収集場所の確保など,ごみ収集に当たっては常に課題が山積しています。  こうした中,広島市は,ごみニティ活動支援事業として収集枠やシートの貸与を3年前から事業化しています。とりわけ収集枠の貸与については,私の地元では設置場所をどこにするかなどの課題はあるものの,設置が実現をしたところではおおむね好評であり,この事業のさらなる継続を求めます。  分別については,8種類分別のルールに戸惑うという声もお聞きしますが,子供のころからごみの分別やリサイクルの意識をしっかりと身につけておくということは大切なことであり,子供の考える力を育む上でも,よい影響をもたらすのではないかと思います。  例えば使い捨てライター,いわゆる100円ライターの廃棄方法については,広島市のごみ分別ルールを見ると,ガスをしっかり抜いて中身を空っぽにし,火災予防のため,ほかの不燃ごみと袋を分け,袋にライターと書いて不燃ごみとして排出してくださいとあります。実際には使い捨てライターは金属カバー,火打ち石,噴射ノズルなど複数の部品で構成されていますが,分解すれば金物類,その他プラなどに分類して捨てることもできると思います。子供に使い捨てライターの分解をさせるのは難しいところもありますので,実際には広島市が推奨する廃棄方法が正解とは思いますが,ごみを捨てるときに分別について考えることは,先ほど述べた考える力を育むとともに,自然やふるさとを大切にする意識の醸成にもつながると思います。  本市においては,環境教育としてエコライフ学習という取り組みがあると伺います。これは,企業に出前講座を依頼したり,牛乳の紙パックのリサイクルを実践するなどの取り組みとのことです。  こうしたごみの分別やリサイクル等の環境教育の取り組みを学校教育の中でさらに充実をさせていく必要があると思いますが,市の考えをお尋ねします。
     一方で,ごみの収集においては,市民にとっての利便性向上にも取り組んでいくことが大切です。本市では,ごみの収集日カレンダーがアプリで閲覧できる家庭ごみ収集日程等お知らせアプリ「広島市版5374.jp」── ゴミナシドットジェーピーを配信しています。二次元バーコードからアプリを閲覧することができ,そこでごみ収集日のカレンダーを見ることができるというアプリです。  お尋ねをします。このアプリは,どのような経緯で作成されたのでしょうか。また,このアプリの活用を市民に周知する取り組みについて,より強めていただきたいと思うところです。現在のところは,パンフレットや紙製の収集カレンダーに二次元バーコード等の記載はあるものの,これに加えて例えばごみ集積場の看板あるいは「市民と市政」など,いろいろな媒体でも周知していただきたいと思いますが,市の考えをお尋ねします。  次に,地域包括支援センター受託法人の公募についてお尋ねします。  地域包括ケアを進める上で地域包括支援センターが担う役割は大きくなっています。本市では,2006年から地域包括支援センターへの委託事業が開始され,現在まで10年以上にわたり地域の諸課題に取り組んでいただいているところです。本市の第7期高齢者施策推進プランによれば,地域包括支援センターの選定における公募の導入に向けて検討が進められているということであります。  介護・福祉の充実は喫緊の課題であり,公募の導入は大切な観点だと思いますが,これまでに成果を上げてきたノウハウの活用も重要な視点であり,こうした点を公募選定に当たっての評価基準としてどのように設定をするのか,市の考えをお尋ねします。  また,仮に公募により委託法人が交代する結果となった場合には,業務の継続性はもちろん,地域とこれまで築いてきたつながりを維持することも必要ですが,この点の対応をどのように考えておられるのか,あわせてお尋ねします。  いずれにしましても,公募制が導入をされる方向であるとすれば,地域包括ケアの取り組みが質,量ともに向上することが肝要だと思います。本市では,原則として中学校区に一つを基本として地域包括支援センターが設置をされていますが,都市部,団地部,中山間地域それぞれの地域事情があり,また高齢者人口の多い,少ない,人口密度が高い,低い,あるいは連携する地域団体が多い,少ないなど,それぞれ固有の事情が存在します。  現在,地域包括支援センターの取り組みを評価する上では,定量的な評価,例えば地域団体との会合に出席した回数や市民からの相談に応じた件数などの項目が導入をされており,それは大事な評価基準であるとは思いますが,より定性的な取り組み,例えば地域課題の解決にこのように取り組んだということ,地域団体とこのような連携を実現している,こうした取り組みをより積極的に評価していくことも大事だと思います。このような取り組みを行われてはいかがでしょうか,市の考えをお尋ねします。  また,地域包括支援センターは,日常生活圏域に1カ所,具体的には先ほど申し上げたとおり,中学校区に一つを設置の目安とされていますが,現在,複数の中学校区にまたがって設置されている地区も幾つかあります。地域住民が地域に住み続けていくことができる,こうした地域包括ケアの理念を本気で進めていくならば,本来のとおり中学校区に一つの設置を目指して整備を進めていくべきではないかと思います。  お尋ねします。今後の課題として,複数の中学校区にまたがっている地域包括支援センターの担当区域について改善を図ることも必要ではないでしょうか。市の考えをお尋ねします。  最後に,障害者雇用の推進についてお尋ねします。  国においては,障害者法定雇用率が2018年4月1日から引き上げられ,地方公共団体では2.3%から2.5%へと引き上げられました。直近の広島市の2017年6月時点のデータについて申し上げますと,市長部局の障害者雇用率は2.67%,教育委員会については2.18%,そして市役所全体での雇用率は2.51%ということであります。2018年度のデータは,これから算出をされるということですが,昨年度,2017年度のデータを見る限りでは,公的機関としてはもう少し障害者雇用に門戸を開いていただきたいと思わざるを得ない数字です。市として障害者雇用の拡大に向けて採用枠の拡大を進めていただきたいと思いますが,市の決意をお尋ねします。  また,民間企業においても,同様に法定雇用率は2.0%から2.2%へと引き上げられました。今,企業の社会的責任の観点あるいは障害者の能力を活用するという観点などから,障害者を積極雇用しようという企業が増加しつつあります。しかし,まだまだこうした動きは十分ではありません。このように障害者雇用を進めている企業を応援しよう,そうした企業でもっと購買するようにしよう,そういう消費者がふえれば障害者雇用に踏み出す企業もよりふえていくものと思います。  そこで,お尋ねをします。広島市においても,障害者雇用を積極的に推進している事業者や企業を評価したりPRする取り組みを強めていただきたいと思いますが,どのようにお考えでしょうか。  以上で壇上からの一般質問を終わります。御清聴まことにありがとうございました。(拍手) ○永田雅紀 議長       市長。                〔松井一實市長登壇〕 ◎松井一實 市長       山内議員からの御質問にお答えします。  女性活躍についての御質問がございました。  広島市においては,近年,新規採用職員の4割以上を女性が占めており,今後とも職員全体に対する女性職員の割合は増加していくことから,従来にも増して女性職員の能力を発揮してもらうことが必要となります。そのため,職員が女性であるがゆえに制約を受けて,その能力を存分に発揮できないような環境があるとすれば,それを早急に解消し,性別にかかわらず全ての職員が活躍できる広島市にしなければならないと考えております。  こうした問題意識から,私自身,さまざまな立場にある女性職員の皆さんと直接意見交換を行い,これまでの職業経験の中で仕事と家庭生活の両立を図る上での苦労や,今後のキャリア形成を図る上での職場環境や支援体制についての改善策等に関して意見を聞かせてもらったところであります。現在,そこで出た意見を受けとめ,今後の取り組みの充実について検討を進めております。  その主な取り組みの方向性について申し上げますと,まずは子育てとキャリア形成の両立についての懸念の解消が必要であると考えております。これは,女性職員が育児等により職場を離れることが多く,その間のキャリア形成不足が管理職になる際の障害になるのではないかと考えている女性職員が多くいることから,そうした不安を払拭することができるよう,具体的なキャリアプランの例を明示していきたいと考えております。  次に,具体的なキャリア形成について,女性職員が育児等により職場を離れる可能性に配慮した対応が必要であると考えます。これは,女性職員が育休の取得等によりキャリア経験を十分に積めず,将来のキャリアデザインを描きにくいとの意見があることから,若いうちから企画・管理部門への配置をより積極的に行うとともに,国,自治大学校等への派遣研修の機会の拡充を図りたいと考えております。  さらに,女性職員が育児等を行いながら業務に従事できるよう,柔軟な働き方が可能な環境を整える必要があると考えます。これは,子供の送迎等のために時間休暇を取得せざるを得ない職員が多くいることから,民間企業での取り組みも参考にして,現在1日単位の利用としているテレワークを1時間単位で利用できるよう見直すことにより,例えば早朝や夜間に短時間のテレワークを行うことで,朝夕の時間を家庭生活に充てることができるようにするなど,よりフレキシブルな勤務が可能となるようにしたいと考えております。  また,御指摘いただいた男性職員の育児休業等の積極的な取得の促進を進め,職員の仕事と家庭生活等の両立を支援していくためには,所属長を初めとする職場全体の理解と協力が不可欠であります。このため,今後,これらの取り組みを市職員の人材育成基本方針の中に明確に位置づけ,私を含め,管理職職員が一丸となって取り組みを推進していくことによって,女性職員はもとより,全ての職員がその能力を存分に発揮して,生き生きと活躍できる広島市を目指していきたいと考えております。  さらに,こうした本市の取り組みについては,市内企業が参考としやすいよう,民間企業における先進的な取り組みとともに,事例集として取りまとめることを考えております。事例集については,経済団体との連携による研修会での活用や会員企業への配布などにより,市内企業の取り組みの促進につなげていきたいと考えております。  その他の御質問については,関係局長から答弁いたします。 ○永田雅紀 議長       教育長。 ◎糸山隆 教育長       外国にルーツのある児童生徒の教育についてお答えをいたします。  公立学校で学ぶ外国人の児童生徒が交流する機会を設けてはどうかというお尋ねです。  帰国・外国人児童生徒が学習や日常生活に必要な日本語を早期に身につけることは,学校や地域社会で生活していく上で重要だと考えております。また,教員等から日本語の指導を受けることに加え,日本語指導を受けている児童生徒が互いに交流し,励まし合ったり学び合ったりすることは,日本語学習に対する意欲の向上につながるなど,教育的効果があるものと考えております。こうしたことから,各小学校で日本語指導を受けている児童が集い,日本語のほか,日本の生活や文化についてともに学び,交流する機会を設けることなどについて検討していきたいと考えております。  次に,教育委員会への請願の取り扱いについてお答えをいたします。  本市においても,請願に関する規定の整備を行うことが望ましいと考えるが,どうかというお尋ねです。  請願法第5条の規定では,請願については,当該請願の事項を所管する官公署において,これを受理し,誠実に処理しなければならないとされています。本市教育委員会における請願の処理については,教育委員会事務局担当部署において請願を受理し,その希望内容を把握しているところであり,事案の内容に応じて適宜申請者にその処理状況等をお知らせしているところです。したがって,現在の請願の処理は,請願法の趣旨を踏まえた運用であり,教育委員会会議規則の請願に関する規定を必要とする状況にはないと考えておりますが,他都市等の教育委員会における規定の内容や運用の状況などについて研究していきたいと考えております。  以上でございます。 ○永田雅紀 議長       市民局長。 ◎政氏昭夫 市民局長     中小田古墳群の保存と活用についての3点の御質問にお答えいたします。  まず,のり面防災工事の進捗状況についてですが,史跡指定地内の落石,崩落等が続いた西側周縁部の住宅等隣接地について,平成17年度から防災工事を実施しています。平成29年度の進捗率は約85%であり,今年度末までに全ての防災工事を完了する見込みです。  次に,現在の古墳群をもっと見てもらえるよう,近くに案内板を設置してはどうかについてです。  中小田古墳群を周知するとともに,同古墳群を見学したい方々にその場所を案内するためには,議員御提案の案内板の設置は有効な方策であると考えています。今後,案内板の設置場所や内容について,関係部局や地元とも協議・調整してまいります。  次に,公民館学習会やフィールドワーク実施の際に,公民館グループに呼びかけるなど古墳群整備の機運の醸成につながるように取り組んではどうかという御質問です。  中小田古墳群に関する公民館学習会やフィールドワーク実施に際しては,「市民と市政」等での広報に加え,高陽地区内の公民館の歴史グループや地元自治会に参加を呼びかけていきたいと考えています。学習会と現地でのフィールドワークは両方セットで受講することで,より中小田古墳群の歴史的価値を学ぶことができることから,一つの連続した講座として開催したいと考えています。また,参加者の中から講座受講後,除草等の作業に参画してもらう市民ボランティアを募ることを予定しており,古墳群整備の機運の醸成につながるよう取り組んでまいります。  以上でございます。 ○永田雅紀 議長       環境局長。 ◎和田厚志 環境局長     ごみの分別とリサイクルについて2点の御質問にお答えいたします。  まず,家庭ごみ収集日程等お知らせアプリ「広島市版5374.jp」── ゴミナシドットジェーピーと言われておりますが,これはどのような経緯で作成されたのかという御質問でございます。  家庭ごみの収集日程等については,従来から収集日程表を全世帯に配布したり,本市のホームページに公開するなどして周知を図ってまいりましたが,スマートフォン等でもっと簡単に見ることができないかとの問い合わせや要望が多かったことから,これに対応するための方策を検討していました。こうした中,IT技術を活用して公共サービスの利用を支援していくことを目的とした非営利団体「Code for Hiroshima」が「広島市版5374.jp」── ゴミナシドットジェーピーというアプリを開発いたしました。このアプリの利用については,本市としても市民の要望に応えることができ,利便性の向上が期待できることはもとより,経費や人的な負担がないこと,民間活力を活用できることから,本市が「Code for Hiroshima」に,ごみ収集日のデータを提供し,平成28年6月から当該団体がこのアプリを無償で市民に提供しています。  次に,このアプリ「5374.jp」── ゴミナシドットジェーピーをいろいろな媒体で市民に周知してはどうかとの御質問にお答えします。  このアプリは,市民の皆様の利便性の向上に大きく貢献するものであることから,活用について本市のホームページを初め家庭ごみ収集日程表やマスコミを通じてPRをしており,今年度はごみ出しハンドブック「ひろしまエイト」の表紙にも掲載いたしました。引き続き,広報紙「市民と市政」など,さまざまな媒体を利用して周知拡大を図ってまいりたいと考えております。  以上でございます。 ○永田雅紀 議長       教育長。 ◎糸山隆 教育長       ごみの分別とリサイクルについてのお尋ねのうち,ごみの分別やリサイクル等の環境教育の取り組みを学校教育の中でさらに充実させていく必要があると思うが,どうかというお尋ねについてお答えいたします。  各学校では,発達段階に応じ,年間指導計画を作成し,計画的に環境教育を進めております。具体的には,社会科や理科等の授業のほか,環境保全に取り組んでいる企業の協力を得て,ごみの削減や地球温暖化問題などについて学ぶ出前授業や,市内各所の清掃工場やリサイクルプラザ等の見学を行い,ごみを減らすための広島市の取り組みについての学習などを行っております。  また,議員からも御紹介のありました牛乳パック等のリサイクルのほか,ごみの減量化や分別,利用していない教室の電気のスイッチオフ,水道節水運動など,生活目標を決めて日常的な取り組みも行っております。教育委員会としては,児童生徒が身近なところから環境について考え,環境保全のために自分にもできることに取り組んでいくことは,持続可能な社会を構成する一員としての実践力を高める上で有効であると考えており,引き続き環境教育の一層の充実に取り組んでまいります。  以上でございます。 ○永田雅紀 議長       健康福祉局長。 ◎古川智之 健康福祉局長   地域包括支援センター受託法人の公募についての4点の御質問にお答えいたします。  まず,センターのこれまでの成果やノウハウの活用といった視点を公募選定に当たっての評価基準としてどのように設定するのかについてです。  議員御指摘のとおり,地域包括支援センター受託法人の公募制の導入に当たっては,既存の受託法人やセンターの運営実績のある法人がこれまで蓄積してきたセンター運営に係るすぐれた成果やノウハウを公募選定の際の評価に反映させることにより,今後の運営に生かしていくことが重要であると考えています。したがって,評価基準等については,こうした考えを踏まえ,今年度末を目途に学識経験者等で構成する地域包括支援センター運営協議会の意見を聞きながら,具体的に検討していきたいと考えております。  次に,公募により受託法人が交代することになった場合の業務の継続性等への対応についてです。  公募選定の結果,地域包括支援センターの受託法人が交代することになった場合には,センター運営に係る事務処理だけでなく,高齢者一人一人に対する支援や地域団体等と協働した取り組みが切れ目なく継続することが不可欠であると考えています。このため,本市と新規法人との間で引き継ぎに係る委託契約を締結し,業務開始前の一定期間,新旧法人間で確実に引き継ぎが行われることを担保するとともに,新たに従事する職員への研修の開催などを通じて,新規法人がしっかり準備を行った上でセンター運営が始められる体制を確保したいと考えております。  次に,既存のセンターのすぐれた取り組み等を評価するための取り組みです。  地域包括支援センターの活動に関する評価基準には,相談件数など数値化できるものについては基本的に定量的な指標を設定するとともに,例えば職員の資質向上といった数値化できないものについても可能な限り研修の計画的な受講や受講内容のセンター内での伝達といった取り組みの内容や成果に係る定性的な指標を設定し,個々のセンターにヒアリングも行った上で,取り組みの成果が反映できるように評価を行っています。こうした評価を行う中で把握した各センターのすぐれた取り組みや特徴的な取り組みについては,定期的に開催しているセンターの活動発表会やセンター職員の研修会での紹介などにより横展開を図っており,今後とも,こうした取り組みを一層強化することにより,センター全体の活動の底上げをしていきたいと考えております。  最後に,複数の中学校区にまたがっている包括支援センターの日常生活圏域の見直しについてです。  本市の地域包括支援センターは,高齢者人口等を勘案して設定した日常生活圏域に各1カ所を原則として,市内に41カ所設置しています。これまで,圏域の高齢者人口の増加等に対しては,その都度,必要な増員を行うことなどにより体制の充実を図ってきたところです。議員御指摘の日常生活圏域の見直しについては,今後のさらなる高齢化の進展に合わせて,センターが引き続き高齢者の身近な総合相談窓口としての役割が果たせるようにするために,業務の効率性とともに高齢者にとっての利便性の確保といった観点から不断に見直しを行うこととし,地域団体や事業者等の意見,他都市の事例なども参考にしながら体制の整備・充実に努めてまいりたいと考えております。  以上でございます。 ○永田雅紀 議長       企画総務局長。 ◎及川享 企画総務局長    障害者雇用の推進についての御質問のうち,障害者雇用の拡大に向けて市の決意はどうかについてお答えいたします。  国や地方公共団体などの公的機関については,率先して障害者雇用を推進することを求められており,議員御紹介のとおり,民間企業よりも高い法定雇用率が設定されております。このため,本市では,単に障害のある職員の退職に伴う欠員を補充するという考え方にとどまるのではなく,毎年,身体障害者を対象とした採用試験を実施して一定数の採用を確保しており,法定雇用数を上回るよう,今後も引き続き障害者の採用に積極的に取り組んでまいります。  以上でございます。 ○永田雅紀 議長       健康福祉局長。 ◎古川智之 健康福祉局長   障害者雇用の推進についてのうち,障害者雇用を積極的に推進している事業者や企業の評価,PRの取り組みについての御質問にお答えいたします。  本市では,平成25年度にハローワークなど関係機関で構成する広島市障害者雇用促進検討会議を設置し,障害者雇用に積極的に取り組む企業のPR等について,この会議での検討を踏まえて実施しています。平成26年には,障害者雇用に積極的な企業を紹介する広島市障害者雇用好事例集を作成し,広島市内の障害者雇用率が未達成の全ての企業等に配布し,本市のホームページにも掲載するとともに,平成26年度から毎年,企業の人事担当者等を対象に講演会を開催し,障害者雇用に積極的な企業の取り組み事例を紹介しています。さらに,平成28年度からは,障害者就労支援モデル事業所認定・顕彰制度を実施し,障害者を多く雇用する事業所等をモデル事業所として認定し,本市のホームページで公表しています。今後も,引き続きこれらに取り組むとともに,障害者雇用を促進するより効果的な取り組みについて,広島市障害者雇用促進検討会議において検討し,実施してまいります。  以上でございます。 ○永田雅紀 議長       3番山内議員。 ◆3番(山内正晃議員) 何点か要望と再質問をちょっと一つさせていただきたいというふうに思います。  まず,要望といいますか,女性活躍について市長からも答弁いただきました。市長の答弁にありましたように,女性に限らず全ての職員さんが生き生きと働ける環境づくりを目指していく,こういったことも非常に大事だというふうに思ってます。それがひいては女性職員さんの活躍ということにもつながってくるというふうに思っています。  その中で,男性の育児休暇取得率が低いということを指摘をさせていただきました。私のこれ個人的なことで申しわけないんですが,ことしの4月に初めての子供が生まれました。それで,私も育児に参加しなきゃいけないということで,病院のほうに妻が入院してる間,毎日1日1度は顔を出そうということで出してたんですけれども,私は立場上,比較的昼間自由に動けるということで,昼間病院に行っていましたら,看護師さんにこのように指摘をされましたと。山内さんのところは毎日来られるなんて珍しいですね,普通こんなに来られないですよ,営業か何かの仕事をされてらっしゃるんですかと。営業じゃないんですけれどもというようなこともありまして,これ結構実態として看護師さんが感想として言われた一言なんですけれども。実際,確かに妻の話を聞くと,大体の方は夜,面会時間ぎりぎりになって駆け込んできて,我が子の顔を見ようとか,それも毎日できればいいほうで,二,三日に1度だったりというようなことが,割と社会の今の現実としてあるんではないかというふうに感じたところであります。  市の職員さんにおいても,男性の育児休暇取得率というのはまだまだだと思うんですけれども,世の中的にもまだまだなかなか難しいというのが実際のところじゃないかというふうに思います。ぜひともこういったことを市が率先して進めるということが大事なんではないかというふうに思います。もちろん育児休暇に限らず,有給休暇ですとか,そのほかの働く者の権利と言ったらあれですけれども,働く者として当然取得できる休暇もあります。こうしたものをしっかりとれるような職場環境をつくっていくことが大事ではないかというふうに思います。もちろん市民ニーズに対応しながらやっていただかなきゃいけないというところで難しいところはあると思うんですが,ぜひともこうした体制づくりを市としても進めていただきたいというふうに思います。  続いて,中小田古墳群についても質問させていただきました。3月の予算特別委員会でありました答弁をベースに質問をさせていただきました。  今年度は整備計画図の作成に取りかかられるということでありまして,これまでに比べると少し具体化をしてくるという印象もあります。しかしながら,これは国との調整も必要になってくるというところであるというふうに思います。質問の中でも申し上げましたが,中小田古墳群の歴史的価値をやはり多くの人に知っていただきたい,知っていただくことが史跡公園化へ向けての機運の醸成につながってくるというふうに思っております。  公民館を活用した学習会ですとかフィールドワークをしていただくということなんですが,公民館といいますと,具体的に私の地元で言いますと恐らく口田公民館が一番近いんだろうと思うんですけれども,その口田公民館からでも中小田古墳までは二,三キロぐらいはあるかなと。歩いてすぐに移動できるというようなところではありません。学習会で終わるんじゃなくて,学習会とやはりフィールドワークを一体に取り組むということが大事だと思います。答弁の中でもいただきました。  こうしたときに,例えばこの中小田古墳群のすぐ近くには大人の隠れ家と言いまして,山林を切り開いて民間の方が集まれるようなスペースをつくっておられるところがあります。こうしたところを例えばお借りして学習会をやってみるということも,一ついいアイデアではないかなというふうに思います。全天候型ではないんで,雨が降ったらどうするかという問題はあるんですが,こうしたこともあわせて御提案をさせていただきたいというふうに思います。  それで,再質問の件です。教育委員会への請願の件ですが,研究をしていきたいという御答弁でありました。教育委員会さんでは請願ができるんだということで,市民の方から指摘をいただいたんですけれども,質問の中でも申し上げたとおり,結局出した請願がどうなったんだろうかよくわからなかったというところが今回の質問の発端であります。答弁にもありましたが,研究をしていくという中で,ただ,他都市で言うと3割ぐらいの市町は,この教育委員会会議規則に請願をこのように取り扱いますという規定があるのが現状だと思います。  ただ,こういう規定がない場合は,例えば議会では請願が当然ホームページに一覧になってますし,議会事務局に尋ねれば,どういう請願がどういうふうに出ていて,今どういう審議状況にあるかということが一覧でわかるんですけれども,教育委員会さんの場合では必ずしもそういう状況にないということであります。  そこで,お尋ねをしますが,広島市の教育委員会さんには何件の件数が出されているんでしょうかということをまずお尋ねします。 ○永田雅紀 議長       教育長。 ◎糸山隆 教育長       教育委員会で受理した請願について,教育委員会には請願であるとか要望であるとか市民の声とか,いろんな形で,いろんな声が届きます。そういう中で,請願という記載のあるものについて最近5年間の件数で申し上げますと,25年度は4件,26年度は10件,27年度7件,28年度はゼロ,29年度は6件と,この5年間で申しますと,合計で言うと27件というふうになっております。  以上でございます。 ○永田雅紀 議長       3番山内議員。 ◆3番(山内正晃議員) 5年間で27件だということであります。教育長がおっしゃいましたとおり,たくさんのそのほかの要望とか陳情とかいうようなものもあるんだろうというふうに思うんですけれども,私がやはり一番思っておりますのは,教育行政というのは,いろいろなものから独立をしていなきゃいけないということ。私が言うまでもなく,当然十分に御認識だと思うんですけれども,そこが一番大事であるというふうに思っております。その中で,どういった請願が出ているのか,どういう要望が出ているのかというのが状況としてやはりわからないというよりは,出せるものは情報公開していくということが教育の独立性を担保していくということにもつながるんじゃないかというふうに思っております。  愛知県では,審議の結果,採択された請願をホームページにて公開しますというようなことが明記されてます。いろいろな市町の事例を私も調べてるところなんですけれども,どういう請願を受理をしているのかというか,そういった何件ぐらいの請願があるとか,そういったような情報を例えばホームページとかで情報公開を進めていくようなことは検討はできるんじゃないかというふうにも思います。いかがお考えかをお尋ねします。 ○永田雅紀 議長       教育長。 ◎糸山隆 教育長       ただいま御提案のあったことについては,さまざまな請願がございます。どのような請願をどのように公表していくのかということを含めて,関係課とも協議しながら検討してみたいと思います。  以上でございます。 ○永田雅紀 議長       次に,31番今田良治議員。                〔31番今田良治議員登壇〕(拍手) ◆31番(今田良治議員) 自由民主党・市民クラブの今田良治です。発言通告のとおり,5項目の質問をさせていただきたいと思いますので,どうかよろしくお願いいたします。  まず初めに,市民主体のまちづくりの支援についてお尋ねします。市民主体のまちづくりを支援する立場にある市は,どのように地域にかかわり,支援していくのか,その考え方をお尋ねしたいと思います。  まず,区の魅力と活力向上推進事業についてです。
     私は,常日ごろからこの事業で安佐北区の方々が主体的に行っているさまざまなまちづくり活動に触れる機会があり,幾つかの活動にはみずからも参画しています。まちづくり活動を牽引している人たち,安佐北区を訪れて活動に参加してくれる人たちの生き生きとした笑顔に触れ,この事業が地域活性化にもたらす効果を実感するとともに,平成24年度の制度創設から7年目を迎えた今,ようやく軌道に乗ってきているのではと感じているところでございます。  このような区の魅力と活力向上推進事業によるまちづくり活動の一例として,安佐北区桧山の取り組みを紹介したいと思います。この地区では,8.20の豪雨災害をきっかけに耕作放棄地となった田んぼを活用し,稲作栽培から酒づくりに至るまでの一連の作業を地元住民はもちろん,広島大学の学生や地元可部にある酒造メーカーとも協力しながら取り組んでいます。今は耕作規模も小さく,ささやかな取り組みかもしれませんが,こうした取り組みが地域の内外の人たちに知られ,その協力を得ることにより,未来に向けて大きく羽ばたく可能性があるのではないかと思っています。  このような場面に出会う一方で,最初は熱意を持って取り組みながら,結果として根づかずに衰退してしまう活動も幾つか見てきました。私には,さまざまなまちづくり活動に触れ,参加する中で強く感じていることが一つあります。それは,活動する人たちにとっては,自分たちの取り組みを広く知ってもらい,また参加する人たちに笑顔で帰ってもらうことが活動を継続する上での大きな励みになっているということです。しかし,自分たちのまちづくり活動を地域の内外に知らしめることは,地域住民の力だけでは到底難しく,これが活動のモチベーションの低下やマンネリを招き,ひいては取り組みをやめてしまう原因の一つになっているのではと感じております。  私は,このようなまちづくり活動の広報にこそ,市の支援が力を発揮すると思います。広島市には,広報紙「ひろしま市民と市政」を初めホームページ,テレビ・ラジオ番組といったさまざまな広報媒体がそろっています。これに掲載することで,住民がさまざまなまちづくり活動を行っていることを広く知ってもらうことができるのではないかとも思うのですが,まだまだ掲載や紹介が少ないのではないでしょうか。そして,数多くある住民主体の活動のうち,特に市としてもその意義を認め,活動費の支援などを行っている区の魅力と活力向上推進事業によるまちづくり活動については,もっと広報し,住民のやる気をさらに引き出すべきではないでしょうか。  そこで,お尋ねします。区の魅力と活力向上推進事業による住民主体のまちづくり活動を周知するために,市はもっと積極的に広報すべきと考えますが,いかがでしょうか。お答えください。  次に,こうした住民主体のまちづくり活動に対する広島市としての支援体制のことについて,お尋ねしたいと思います。  各区役所には地域起こし推進課が設けられ,先ほども紹介いたしました安佐北区桧山地区での取り組み事例を初め,各区内で行われてる地域のさまざまな活動に対し,現場レベルで密接に地域住民に寄り添いながら,その支援に取り組んでもらっています。一方,私は,以前よりまちづくりを進めるには専門的な知識やノウハウも必要であり,また区ごとの隔たりをなくし,市としての統一的な考え方で取り組むべき部分もあるのではないかと考えておりました。  こうした中で,昨年の4月,企画総務局に地域活性化調整部が設置され,同部に地域活性推進課とコミュニティ再生課が設けられました。これらの組織は,市長が理想と考えるまちづくりの進め方である「自分たちのまちは自分たちで創る」という手法を強力に推し進め,それを具現化するため,市長の強い思いのあらわれの一つとして新設されたものであると私は理解しております。これらの組織が各区の取り組み情報を共有し,連携を導き出すことや,国及び他都市の動向や取り組みを市政・区政に取り入れていくことも役割の一つではないかと思っております。  そこで,お尋ねします。こうした本庁組織の役割と区役所との連携について,広島市の考えと取り組みの状況をお答えください。また,こうした組織が設けられたことでどのような成果があったのか,お答えください。  次に,小河内小学校跡地施設活用のことについてお尋ねします。  安佐北区の小河内地区は,小河内川に沿って傾斜地に集落が点在し,急峻な地域で平地が少なく,市内の中山間地区の中でも人口減少,少子高齢化が著しい地区と考えます。こうした中,平成27年3月には地域コミュニティーのシンボルでもあった小河内小学校は閉校となりました。しかし,地元が主体となって都市・農村交流に取り組むなど,小河内を日本一元気な田舎に再生するまちづくりに挑戦しています。小河内小学校の閉校についても,地元としてマイナス思考として捉えるのではなく,跡地施設を地域活性化に資する地域資源の一つとして捉え,地域に新たな活力を生み出すような活用を図ることを目指して地元主体で検討を進めてこられ,ことし1月には跡施設活用に係る提案書を市に提出されました。現在,市は,それに基づき対応を進めていることと思います。  そこで,お尋ねをします。この跡施設活用について,現在広島市ではどのような対応を行っており,今後どのようなスケジュールで進んでいくのか,お答えください。  最後に,同じく安佐北区の可部地区での取り組みについて,少し触れておきたいと思います。  この可部地区では,夢街道まちづくりの会という団体が地域を活性化する取り組みを長きにわたり進めておられます。これは可部駅西口広場整備を契機に取り組みが始まり,平成15年12月に結成された団体で,ことしで15年がたとうとしています。この活動の大きな柱に,可部旧街道沿道の町並み,景観及び住環境整備に関する活動があります。この団体が結成されて間もなく,平成16年度には社団法人広島県建築士会の参加を得て,町並みの調査や評価,歴史的な資産を生かした町並み再生の進め方に関する研究,そして地域住民との合意形成手法の検討を行っています。  そうした取り組みから15年,さて,旧街道の町並みはどうなっているでしょうか。老朽化によって改築を余儀なくされ,旧街道と言うには新し過ぎる建物も見受けられます。これは時間の経過だからと言って諦めることなのでしょうか。地域には歴史ある町並みを保存したいという熱い思いを持った方々がたくさんおられます。また,最近では,地域の内外の若い人たちがこの取り組みに賛同して,その思いを引き継ぎ,将来に向けて活動していこうという動きもあります。これは私の目から見ても大変心強い限りです。広島市には,こうした動きも的確に把握していただき,活動を行う彼らがやりがいを感じ,将来を見据えて持続的に活動を展開できるように,しっかりと支援,後押しをしていただくことを切に要望をしておきます。  まちづくりというものは,地元とともに長い目で取り組んでいかなければならないもので,一朝一夕にはその効果というものはあらわれにくいものであるとは思いますが,それぞれの地域の活性化のために,今後とも市として住民主体のまちづくりをしっかりと支援していただくよう大いに期待しています。  次に,高次脳機能障害についてお聞きします。  本年1月,日本を代表する音楽プロデューサー小室哲哉氏の引退会見において,妻のKEIKOさんが高次脳機能障害であることを公表し,介護の苦悩を打ち明けるということがありました。高次脳機能障害という言葉は余り聞きなれないかもしれませんが,この会見を契機に高次脳機能障害に関する報道が数多く見受けられるようになったと感じています。  高次脳機能障害とは,交通事故やスポーツ事故による脳外傷や脳梗塞などにより脳の機能を損傷することで,けがや病気は治ったにもかかわらず,新しいことを覚えられなくなり,同じミスを繰り返すようになったとか,気が散りやすく,不注意になったなどの症状が残ってしまうものです。  そこで,お伺いします。高次脳機能とはどういったもので,この機能が損なわれるとどのような障害があらわれるのか,また高次脳機能障害の方がどのくらいおられるのか,男女比や年齢構成など広島市の実態をお答えください。  高次脳機能障害の原因は,けがや病気による脳の機能を損傷することによるものですから,発生段階では外傷や脳梗塞などの治療を病院で行いますが,その後,障害が残ってしまった場合,退院後においても継続的な支援が必要となります。しかしながら,高次脳機能障害は外見上にはあらわれない障害であることが多いため,本人も,そして周囲の人も障害が残っていることに気づきにくい点が問題と言われています。本人が障害に気づかないため,実際には感情のコントロールができないなどの症状により,生活のしづらさがあっても支援を求めないこともあるそうです。このため,広島市の支援を受けてない方が数多くいる可能性があるのではないでしょうか。これらの方々を治療や支援につなぐためには,高次脳機能障害に関する広報を行う必要があると考えます。  そこでお伺いします。具体的な広報活動も含めて,高次脳機能障害の方に対する広島市の支援内容を教えてください。  また,高次脳機能障害の方へのケアを十分に行っていくためには,病院等との連携を深めるなど,対策の強化を行っていくべきであると思いますが,今後どのような取り組みをするのか,お答えください。  次に,再犯の防止についてお尋ねします。  犯罪や非行した者に対する,地域での更生支援をめぐっては,刑務所を出所した者などが再び罪を犯さないように,指導・支援する取り組みである再犯防止対策を,国と地方公共団体の責務と位置づけた再犯防止推進法が,平成28年12月14日に公布・施行されています。  また,本法律に基づき,平成29年12月に,平成30年度から平成34年度までの5カ年を計画期間とする再犯防止推進計画が閣議決定されたところです。  この再犯防止推進計画では,五つの基本方針と七つの重点課題が設定されており,その重点課題には,保護司などの民間協力者の活動推進などが掲げられています。  そのほかに,犯罪や非行した者に対する地域での更生支援をめぐっては,裁判所が,3年以下の懲役または禁錮の判決を言い渡す場合に,被告の刑期の一部を執行猶予できるとした刑の一部執行猶予制度も,平成28年6月から開始されております。例えば,懲役3年,うち懲役1年は3年間の執行猶予とするとの判決を受けた場合は,2年間服役して出所した後,3年間,新たな犯罪を犯さなければ,残る1年の刑期は刑務所に戻らずに済むというものです。執行猶予期間中は保護観察の対象となるもので,保護司による面接などが実施されることになります。  このように,更生支援に取り組んでいる保護司の役割の重要性は,一層高まっている状況です。こうした中,法務省は,刑務所からの仮出所や,保護観察中の少年らの社会復帰を支援する保護司の活動拠点である更生保護サポートセンターを,全国886地区にある全ての保護司会に設置する方針としています。参考ですが,平成29年度末で全国501カ所に設置されているところです。  更生保護サポートセンターは,保護司会が,地方公共団体の公共施設の一部を借用するなどし,ベテランの保護司が常駐するもので,保護観察中の仮出所者や少年らの保護司との面接,保護司同士の情報交換,地域の企業・団体と保護司の連携を進める場となっています。  地域での更生支援や再犯防止対策の必要性が指摘される中,更生保護サポートセンターの新設や既存の更生保護サポートセンターの充実,保護司の活動環境の改善,保護司の安定的な確保など,保護司制度の維持と発展を図る必要があると思っています。  さらに,地域において,犯罪をした者等の社会復帰を支援するための幅広い活動を行う更生保護女性会などの更生保護ボランティアや就労支援に協力している事業者,非行少年等の立ち直り支援に取り組む少年警察ボランティアなど,多くの民間協力者の活動に対して,支援を行っていくことが必要であると思っています。  そこで2点ほど,お尋ねします。  1点目は,国により平成28年12月に公布・施行された再犯防止推進法に基づき,平成29年12月に再犯防止推進計画が作成されたことを受けて,広島市は,今後,再犯の防止等についてどのように取り組もうとしているのか,市の考え方をお聞かせください。  2点目は,再犯の防止等に関する施策を実施するに当たっては,保護司などの民間協力者の活動は重要であると考えられますが,広島市は,保護司などの民間協力者に対してどのような支援を行っているのか,お聞かせください。  次は,子供の通学路の安全・安心への取り組みについてお尋ねします。  先月5月7日午後10時半ごろ,新潟県西区のJR越後線の線路内で,近くに住む小学生の遺体が見つかる痛ましい事件が起きました。広島市においても,平成17年11月22日,広島市安芸区矢野西小学校の当時小学1年生が,下校途中で殺害された事件は,市民にとって衝撃的であり,13年前の出来事ではありますが,昨日のことのように記憶に焼きついている事件です。  事件後,広島市子どもの安全対策推進本部を立ち上げ,子供の見守り活動を衰退させることなく,子供を地域全体で守っていく体制づくりを継続することを目的に,広島市では,子供の安全を考え行動する日を定めることとしました。その後,学校・家庭・地域において,子供の安全を守るためのさまざまな取り組みを集中的に進めることとして,事件発生後1年を迎える平成18年11月22日を初回として,毎月22日を「子ども安全の日」としています。推進本部では,市内各企業や団体の協力を得て,子供見守り活動用のジャンパーを作成し,市内各小学校に配布しています。また,地域学校安全指導員として,警察官OBに依頼し,各幼稚園や小学校や,その通学路の巡回指導を行っており,そうしたことが継続していることは非常によいことだと思っています。  一方で,このたびの事件で,改めて通学路への関心が高まっています。不審者があらわれやすい場所はホットスポットと呼ばれ,見守りやパトロールは,犯人があらわれやすい場所を重点的に行うホットスポット・パトロールでプレッシャーを与え,犯行を諦めさせるような活動が必要だと指摘する大学教授の意見も,テレビ等の報道で伝わってきています。また,事件後,新潟県警察本部では,新潟市の小学校の前に,警察の移動交番車をこども見守りセンターとして配置する取り組みもあったと聞いています。  時代の経過とともに,犯罪者の心理を踏まえた研究や対応も更新されてきていると思います。こうした状況を的確につかみ,活動に反映させる積極的な取り組みが重要であり,欠かせないのではないでしょうか。そのためには,地域と警察,学校関係者との連携も欠かせないと思います。  そこで,こうした事件を契機に,改めてお尋ねします。まず,児童生徒の登下校時における安全確保に対する教育委員会の基本的な考え方をお聞かせください。  次に,児童生徒への声かけや,つきまといなどに関する不審者情報の現状,情報収集や伝達の方法はどうなっていますか,お尋ねします。  そして,矢野西小学校の事件以来,子供の安全確保に対する施策は一定の成果を上げていると思いますが,これまでどのような取り組みを行ってきたのか,また,このたびの新潟市の児童殺害事件を受け,教育委員会として何か新たな取り組みを考えておられますか,お聞かせください。  最後に,安佐市民病院の建てかえとその関連事業について,お尋ねします。  安佐市民病院の役割は,病院長の平林直樹氏が,ホームページの挨拶の中でわかりやすく説明されています。その内容は,地域の皆様に安心で安全な医療を届け,中山間地域の医療を守るため,私たちの病院に与えられた責務として,1,突然発症された脳や心臓病に代表される救急医療への対応,2,がん医療の充実,3,脊椎や膝などの変性疾患に対する生活の質の改善を目指す医療,4,小児・周産期医療の充実,5,地域医療支援病院・僻地医療支援病院・災害医療拠点病院の役割など,責務を全うするためには,各医療機関と密に連携を図り,質の高い安全な医療を提供し続けますという内容が示されています。  こうした病院の役割を果たすためにも,安佐市民病院の建てかえを進めていく必要があります。この3月には,安佐市民病院基本計画がまとまり,引き続き4月には実施計画に着手するため,業務契約が締結されたところです。  また,新病院の建設用地を提供する土地区画整理事業は,安佐北区亀山南地区一帯の地権者が,この4月に事業主体となる広島市荒下土地区画整理組合を設立し,5月に宅地造成工事の契約を締結するなど,順調に事業が進められています。皆さんの御努力が着実に実を結んでいることが実感できます。改めて,関係された方々に敬意を表するものであります。このように着々と事業が進み,徐々に具体的な動きが見えてくることで,市民の期待も大きくなっているものと思います。  そこでお伺いします。3月には新安佐市民病院の基本設計が公表されましたが,改めてこの新病院はどのような病院になるのかお聞かせください。  このような中で,土地区画整理の造成工事や新安佐市民病院の建設工事はどのように行おうとしているのでしょうか。これらの工事では,多くのトラックで,土砂や資材を搬入することになると思われますが,国道183号から区役所南側の宇津可部線を,多くのトラックなどの工事車両が通行した場合,この道路は通学路でもあり,沿線の住民は交通事故が起こらないかと危惧されています。  そこでお伺いしますが,造成工事や建築工事におけるトラックなどの工事車両は,一体どこの道路を通行し,安全対策はどう考えているのでしょうか,お聞かせください。  また,各地域で開催された地元説明会で,病院への利用環境を整える上で欠かせないバス路線の新規路線の設置,病院経由の路線設置,循環型の路線など,バス路線の新設・再編を約束していますが,交通事業者との調整などが進展しているのか,現在の状況と今後の見通しをお聞かせください。  また,こうしたバス路線の新設・再編には,利用者の利便性と事業者の効率性の両立を図りつつ,将来にわたり持続可能なバス路線の再編を進めていくため,バス事業者等の関係者と連携しながら策定に取り組んでいる地域公共交通再編実施計画との整合を図る必要があると思います。その取り組みの第一弾として,都心循環線の導入を主な内容とする広島市地域公共交通再編実施計画は,この3月28日に国の認定を受けています。このような取り組みがある中で,公共交通にしっかりと目を向けている道路交通局と連携し,交通事業者と協議を行うことが必要と思います。  新安佐市民病院への利用環境を整えるバス路線と道路交通局が進めている広島市地域交通再編実施計画との整合について,市の考え方をお聞かせください。  今後,2022年の新安佐市民病院のオープンまでには,病院利用者のためのバス路線の新設・再編を確実に行っていく必要があります。その一方で,道路交通局が進めている市北部のバス路線の再編に向けては,より広範囲な検討が必要となることから,時間がかかる面もあろうかと思います。ただ,いずれも同じ公共交通の話ですので,病院の整備主体である広島市立病院機構と,市の担当者である健康福祉局,公共交通を担当する道路交通局の三者がしっかりと連携し,共通認識のもとに一体となって交通事業者との交渉に当たっていただくよう要望して,質問を終わります。  御清聴ありがとうございました。(拍手) ○永田雅紀 議長       市長。                〔松井一實市長登壇〕 ◎松井一實 市長       今田議員の御質問にお答えします。  安佐市民病院の建てかえとその関連事業についてのうち,新安佐市民病院(仮称)の概要についての御質問がございました。  本市では,新安佐市民病院(仮称)について,高度で先進的な医療機能,災害拠点病院及びへき地医療拠点病院としての機能を備えた病院として,荒下地区に整備するとともに,高齢者等の地域住民が受診できる日常的な医療機能等を現在の北館に整備するという機能分化の考え方により整備を進めることとしております。  この考え方に基づき,このたび,市立病院機構において新安佐市民病院(仮称)の基本設計が取りまとめられました。現在でも,安佐市民病院は,県北西部地域や島根県の一部までもカバーしていますけれども,新病院については,このような広域にわたる対象医療圏の中核病院として,高度な救急医療に力点を置いた整備を行うこととされております。具体的には,今後の高齢化の進展に伴い増加が見込まれる脳・心臓血管疾患に対して,内科・外科によるチームを構成し,総合的に治療を行う脳・心臓血管センターを設置することとされています。これは,脳血管疾患の患者のうち約3割が心臓血管疾患にも罹患していることから,これらを一体的に治療すべきとの観点から設けられるものであります。また,これと連動して,県北部では初めてとなる救命救急センターを設置するとともに,病院の屋上にヘリポートを整備し,ヘリコプターで広域から搬送されてくる患者を,専用のエレベーターによりダイレクトに救命救急センターに搬送できるようにされております。そのほか,入院患者が安心して過ごせるよう,公的病院の多くは,個室化率が20から30%程度である中で,新病院では病室の半数以上を個室化することとされております。あわせて,憩いの場となるデイルーム等の整備なども盛り込まれており,患者や家族にとってよりよい療養環境が提供できる病院になるものと考えております。  今後とも平成34年春の開設に向けて,市立病院機構との連携を図りながら,着実に取り組みを進めてまいりたいと考えております。  その他の御質問については,関係局長から答弁いたします。 ○永田雅紀 議長       健康福祉局長。 ◎古川智之 健康福祉局長   安佐市民病院の建てかえとその関連事業についてのうち,2点の御質問にお答えします。  まず,土地区画整理や病院の工事における工事車両は,どこの道路を通行し,安全対策はどのように考えているのかについてです。  土地区画整理事業の造成工事については,土地区画整理組合が施工するものですが,工事車両の通行経路としては,できるだけ交通量の少ないルートとするため,国道183号を経由して東からアクセスするのではなく,原則,太田川橋西詰から荒下地区の対岸の県道下佐東線に入り,柳瀬大橋を渡り,西から県道宇津可部線を通り,土地区画整理事業区域にアクセスすることを地元に説明し,了解を得ていると聞いております。  また,工事車両の運行に当たっての安全対策としては,通学時間帯は運行を避けることや,工事現場の出入り口に交通整理員を配置し交通誘導を行うなど,適切な措置を講ずる予定と聞いております。  病院建設に係る工事車両の運行についても,土地区画整理事業の造成工事と同様のルートを基本に考えていますが,具体的な工事車両の通行経路については,地元や区役所,土地区画整理組合などの関係機関と協議し,平成31年度の工事着工までに決めることとしています。あわせて,安全対策についても,地元や関係機関と協議し,万全を期してまいります。  次に,バス路線の新設・再編に係る調整などの状況についてです。  安佐市民病院の建てかえにあわせ,各地域からバスを使って通院できる環境を整えるため,各交通事業者に協力していただき,既定のバス路線の再編を行うとともに,現在バス路線がない地域へ,市立病院機構が独自に通院バスを運行することにしています。  既定のバス路線につきましては,荒下地区に病院を移転した場合に再編する路線が,交通事業者から提示されています。また,市立病院機構が独自に運行する通院バスにつきましては,高陽地区と新病院を往復するバス,安佐地区と新病院を往復するバス,可部地区中心部を巡回するバスの三つを提示しているところです。  今後,新病院の開設時期を見据え,市立病院機構において,バスの利用者数の推計を行うなど詰めの作業を行い,交通事業者との協議を重ねて,地元の意見も踏まえながら,具体的なルート等を決定することとしています。  また,ハード面の整備として,これらのバスが新病院にスムーズに乗り入れすることができるよう,土地区画整理事業により整備されるJRあき亀山駅前の交通広場については,交通事業者との協議を踏まえて,バスの乗降・駐車スペースを十分に確保する計画とされています。  引き続き,市立病院機構や道路交通局と連携を密にし,交通事業者との協議や地元との調整を進め,平成34年の新病院の開設までには,バス路線の新設・再編を行うことにより,アクセスを確保してまいります。  以上でございます。 ○永田雅紀 議長       道路交通局長。 ◎谷山勝彦 道路交通局長   安佐市民病院の建てかえとその関連事業についての御質問のうち,新安佐市民病院へのバス路線と広島市地域公共交通再編実施計画の整合について,お答えいたします。  本市では,人口減少・少子高齢化社会が急速に進展する中,利用者の利便性と事業者の効率性の両立を図り,将来にわたり持続可能なバス路線のネットワークを確保していくため,地域公共交通再編実施計画の策定に取り組んでおり,その第一弾として,議員からも御紹介のありましたように,都心部を対象とした再編実施計画第1版を取りまとめて,本年5月に都心循環線「エキまちループ」の運行を開始したところでございます。現在,これに続く第2弾の取り組みとして,郊外部での基幹バスとフィーダーバスの新たなネットワークのあり方や,広島港と井口商工センター地区,西風新都など,広域拠点を結ぶバス路線の新設などについて,中国運輸局や関係事業者等と具体化に向けた協議を始めたところであり,今後,運行ルートやダイヤ等が具体的になった段階で,順次,再編実施計画に位置づけることにしております。  議員お尋ねの新安佐市民病院の開設に伴うバス路線につきましては,将来の本市北部方面のバスネットワークの一部を形成するものであり,運行内容が具体的になった段階で,再編実施計画の大きな要素として位置づけていくものと認識しております。  こうしたことから,道路交通局といたしましても,市立病院機構や健康福祉局としっかり連携し,必要に応じてバス業者との協議を一体的に行うなど,新安佐市民病院に関連するバス路線が確実に実現できるよう,再編実施計画との整合を図っていきたいと考えております。  以上でございます。 ○永田雅紀 議長       企画総務局長。 ◎及川享 企画総務局長    市民主体のまちづくりの支援について,3点の御質問にお答えいたします。  まず,区の魅力と活力向上推進事業による住民主体のまちづくり活動を広く周知するために,市はもっと積極的に広報すべきと思うがどうかについてです。  区の魅力と活力向上推進事業による住民主体のまちづくり活動の広報については,議員御指摘のとおり,活動内容を広く知ってもらうことで住民のやる気を引き出し,より活発な活動につながるといった効果が期待できることから,区役所とも連携しながら,これまで以上に積極的に取り組む必要があると考えております。このため,まずは活動のさらなる発展が期待できる取り組みや,創意工夫にあふれた取り組みなど,他の地域団体にも参考になり得る活動を中心に,市や各区役所のホームページに掲載するとともに,「ひろしま市民と市政」や,若者向けの情報発信にすぐれたフェイスブックなど,あらゆる広報媒体を活用して,広報の充実に努めてまいります。  次に,地域活性化調整部の役割と区役所との連携について,市の考えと取り組み状況はどうか,また,こうした組織が設けられたことにより,どのような成果があったかについてです。  地域活性化調整部は,中山間地,島嶼部を中心とした地域の活性化やコミュニティーの再生を,区役所との緊密な連携のもと,より強力に推進するため,昨年度設置したものです。その取り組みについては,例えば,安佐北区の各地域において,熱心な議論を経て本市に提出されたまちづくりに関する提言書への対応に当たりまして,区役所を初め,関係する部署とともに,地域におけるまちづくりの議論の場に参加することにより,地域の方々と対話を重ね,信頼関係の構築と地域ごとの実情の把握を行っております。その上で,市としての支援策を着実に講ずることができるよう,庁内における適切な進行管理を図り,地域の思いが反映されたまちづくりの実現に取り組んでいるところです。また,地域コミュニティー活性化のための支援策である“まるごと元気”地域コミュニティ活性化補助事業では,本事業の活用を希望する地域団体や市議会などから頂戴した御意見を参考に,区役所とも意見交換を行い,対象団体への子ども会の追加といった制度拡充を図ってきました。その結果,申請件数が増加しており,地域コミュニティー活性化に向けた住民主体のさまざまな取り組みが進められていると考えています。  このように,地域活性化調整部の設置から1年余りが経過し,地域住民との信頼関係を構築しながら,協議を進める中で,「自分たちのまちは自分たちで創る」という本市のまちづくりの考え方が地域住民にも浸透しつつあると認識しております。今後とも,区役所等ともしっかりと連携して,地域に寄り添いながら,地域住民にとって納得度の高いまちづくりを進めていきたいと考えております。  最後に,小河内小学校跡施設の活用について,現在,市ではどのような対応を行っており,今後どのようなスケジュールで進んでいくのかについてお答えします。  小河内小学校跡施設については,本年1月に地域から本市に対して,民間事業者による活用を柱とする提案書が提出されております。この提案書を受け,本市では,民間事業者の参画意欲の把握や,公募条件の参考とすることなどを目的とした,対話型市場調査を本年4月から5月末までの間で実施いたしました。この対話型市場調査においては,小河内小学校跡施設の活用に関心を示す事業者,計7者から聞き取りを行いました。現在,その結果を踏まえ,具体的な公募要項の作成を進めているところです。今後,地元との協議・調整などを経まして,8月には跡地を活用する事業者の公募を開始し,審査を経て,11月には事業者を選定し,本年中に基本協定を締結したいと考えています。さらに,年度末までには,賃貸借契約の締結などの手続を完了し,来年度当初から事業者が必要な施設改修や事業開始に着手できるようにする予定です。  以上でございます。 ○永田雅紀 議長       健康福祉局長。 ◎古川智之 健康福祉局長   高次脳機能障害についての3点の御質問にお答えします。  まず,高次脳機能とはどういったもので,この機能が損なわれると,どのような障害があらわれるのか,また,高次脳機能障害者の人数など,本市の実態についてです。  高次脳機能とは,記憶力,計画性,感情のコントロールといった極めて高度な脳の機能のことで,事故や脳血管障害によるダメージにより,これらの機能が著しく低下した状態になることを高次脳機能障害と言います。  高次脳機能障害では,外見上は回復したように見えても,会話がうまくかみ合わない,段取りをつけて物事を行うことができない,同じことを繰り返し質問するなどの症状があらわれ,周囲の人に,以前と人が変わった,怠け者になったなどの印象を与えることがあります。  本市で,高次脳機能障害者に該当するとして精神障害者保健福祉手帳を取得されている方は,平成30年3月31日時点で341人となっており,その男女比は男性が7割,女性が3割,年齢構成は,65歳未満が7割,65歳以上の高齢者が3割となっています。  一方で,厚生労働省は,平成13年から平成17年に実施した高次脳機能障害支援モデル事業によると,全国で約27万人の高次脳機能障害者がいるとの調査結果が出ており,本市では約2,500人の対象者がいると推測されます。  次に,広報活動を含めた本市の支援内容についてです。
     本市では,高次脳機能障害の普及啓発を目的として,医療・福祉関係者や,本市職員を対象とした講演会を年1回開催し,障害に対する市職員の理解の促進,関係機関等との連携強化に努めています。  また,平成23年度から,高次脳機能障害に特化した就労継続支援施設の運営や広報・啓発などの活動をしている特定非営利活動法人高次脳機能障害サポートネットひろしまに委託して,リーフレット等を作成し,区役所や障害者相談支援事業所,ハローワーク,市内の脳神経外科病院などの関係機関に配布して,高次脳機能障害の周知を図っています。  さらに,障害者本人やその家族を対象に,月1回の相談会や年1回の交流会を実施し,その必要に応じて,精神障害者保健福祉手帳の取得や障害福祉サービスの手続など,福祉制度の紹介のほか,機能訓練などのリハビリを行う施設等につないだり,障害年金の申請支援を行っています。  最後に,高次脳機能障害の方へのケアに係る病院との連携など,今後の取り組みについてです。  昨年12月,高次脳機能障害者の外来診療やリハビリに積極的に取り組んでいる民間医療機関と共催で,セミナー「高次脳機能障害者の幸せな生活を目指して」を開催しました。このセミナーは,障害者本人やその家族,医療・福祉関係者だけでなく,関心のある市民を含めて,300人近くの参加があるとともに,新聞や情報誌にも掲載され,高次脳機能障害を広く周知することができました。このため,今年度も同様のセミナーの開催を検討しているところです。  また,広島市立リハビリテーション病院においては,発症間もない高次脳機能障害を有する患者の回復期のリハビリテーション医療の提供のほか,広島県から高次脳機能地域支援センターの指定を受けて,地域の中核として,専門的な相談などに対応しています。  本年6月からは,病院に附帯する自立訓練施設において,高次脳機能障害を有する方に対する,例えばスケジュール管理や作業手順の確認などといった,生活能力の向上を目的とした生活訓練も始めました。引き続き,こうした関係機関等との連携や支援に一層取り組んでいきたいと考えています。  以上でございます。 ○永田雅紀 議長       市民局長。 ◎政氏昭夫 市民局長     再犯の防止等についての2点の御質問にお答えいたします。  まず,国の再犯防止推進計画が策定されたことを受け,広島市は今後,再犯の防止等にどのように取り組もうとしているのかについてでございます。  国の再犯防止推進計画においては,犯罪や非行をした者に対する就労・住居の確保,保健医療・福祉サービスの提供,学校等と連携した修学支援や保護司などの民間協力者の活動促進などを行うことを定めており,その実施に当たっては,地方公共団体と連携することとされております。このため,本市には,広島刑務所,広島拘置所,広島少年鑑別所の3矯正施設が所在していることを踏まえ,まずは,これら三つの矯正施設を含めた法務省の関係部署,民間協力者等及び本市とで連携体制を構築するとともに,刑務所を出所した者などの実態調査を行うこととしています。その結果をもとに,それぞれの役割分担を踏まえながら,例えば,円滑な社会復帰につなげるために必要な情報提供の方策など,効果的な支援策について検討し,実施していきたいと考えています。  次に,保護司などの民間協力者に対して,どのような支援を行っているのかについてでございます。  犯罪や非行をした者の円滑な社会復帰を進める上で,保護司を初めとする民間協力者の支援が重要であると認識しています。このため,本市では,地域の保護司会からの依頼に応じて,保護司の活動拠点である更生保護サポートセンターの設置場所として,市の施設5カ所を提供しているところです。また,教育委員会では,保護司会が毎年7月に実施,事業を展開している社会を明るくする運動に対する補助金交付など,民間協力者が行う事業に対する助成を行っているところです。  今後とも,国と連携し,保護司を初めとする民間協力者と情報交換を重ね,ニーズを把握しながら,必要な支援を行っていきたいと考えています。  以上でございます。 ○永田雅紀 議長       教育長。 ◎糸山隆 教育長       子供の通学路の安全・安心への取り組みについて,3点お答えをいたします。  まず,児童生徒の登下校時における安全確保に対する教育委員会の基本的な考え方についてです。  本市では,平成17年に安芸区で発生した市立小学校における児童殺害事件を受け,こうした悲惨な事件を二度と起こさせてはならないとの決意のもと,同年に市長をトップとする広島市子どもの安全対策推進本部を設置し,「子どもの見守り活動 10万人構想」を策定しました。この構想は,登下校時において子供を事件から守るためには,できるだけ多くの大人が子供の見守りを行うことが効果的であるとの考えのもと,学校や行政だけでなく,地域団体や保護者等の協力を得て,地域社会全体で子供の安全を確保していく体制づくりを目指すもので,これにより定着しているさまざまな取り組みを,今後も着実に実施していくことが重要であると考えております。  次に,児童生徒への声かけやつきまといなどに関する不審者情報の現状,そして,情報収集や伝達の方法についてです。  教育委員会では,子供が怖いと感じたものを不審者としており,学校ではこのことを子供に伝え,不審者に遭遇した場合は,速やかに学校や保護者に知らせるよう指導しています。平成29年度に取り扱った不審者情報の件数は419件で,その内容としては,登下校時に見知らぬ大人から声をかけられたものが37%,後をつけられたものが13%,これらの二つで全体の約半数を占めており,そのほか,スマートフォンを向けられたものが12%などとなっております。  次に,不審者情報は,不審者に遭遇した子供やその保護者,不審者を目撃した地域住民の方から,学校や警察を通じて,教育委員会に情報提供があります。教育委員会は,こうして収集した不審者情報を該当区等の学校等に電子メールやファクスにより情報提供を行うとともに,情報提供を受けた学校等は,携帯メール連絡システムなどを活用して,不審者情報を保護者に提供しております。  最後に,矢野西小学校の事件以来,これまでどのような取り組みを行ってきたのか,また,このたびの新潟市の児童殺害事件を受け,教育委員会として何か新たな取り組みを考えているのかというお尋ねです。  本年5月に新潟市で発生した児童殺害事件は,報道等によれば,子供が一人で下校する区間において,見守りする者もいない中で発生しており,再発防止のためには,こうしたいわゆる空白地帯をできるだけ解消することが課題であると指摘をされております。現在,本市では,平素から小学校において学級や同学年などの複数人で下校するよう指導するとともに,地域で見守りを行っていただいているボランティアの方には,各学年の下校時刻を伝え,子供が帰る時刻に合わせて要所に立っていただいています。また,小学校の新1年生の児童の保護者に,通学路で一人となる区間を地図上に落とした一人区間マップを作成をしていただき,その情報を教職員で共有するとともに,これをもとに警察官OBである地域学校安全指導員等が,定期的にその区間の見守り活動を行っております。  さらに,地域によっては,通学路の一人区間が生じるのは避けられず,また,そうした区域で常時見守り活動を行うことも困難なことから,子供自身が安全に対する意識を高め,自分を守る方法を身につけるための取り組みが重要であると考えています。そのため,全ての小学校の全学年において,通学路の危険箇所を明示した安全意識啓発マップを児童も参画して作成したり,警察官等による防犯教室を開催をしております。そのほか,地域学校安全指導員による通学路の巡回指導や,市民による散歩や買い物などの機会を活用した見守り活動である8・3運動,広島市通学路安全点検プログラムに基づく通学路危険箇所の合同点検を実施するなどの取り組みを行っています。  このように,本市では,既に子供の安全確保のためにさまざまな取り組みを行っているところですが,今後,新潟の事件の詳細が明らかにされれば,それを踏まえた新たな取り組みの必要性について,学校等と連携して検討してみたいと考えております。  以上でございます。 ○永田雅紀 議長       31番今田議員。 ◆31番(今田良治議員) 今回は,五つの項目を選ばせていただきまして,それぞれ数点ずつ質問させていただき,御答弁をいただきました。  いただきました御答弁につきましては,そのように進めていただきたいと思っております。それから,そのほか数点の要望をさせていただきました。この要望につきましては,またこれからいろいろ検討していただきまして,一歩でも二歩でも前に進められるようにお取り計らいをいただきたいということをお願いして,質問を終わります。  ありがとうございました。 ───────────────────────────────────────                  休憩宣告 ─────────────────────────────────────── ○永田雅紀 議長       この際,暫時休憩をいたします。                午後2時52分休憩 ───────────────────────────────────────                午後3時10分開議                出席議員  47名                欠席議員  7名 ○山田春男 副議長      出席議員47名であります。 ───────────────────────────────────────                  開議宣告 ─────────────────────────────────────── ○山田春男 副議長      休憩前に引き続き会議を開き,一般質問を行います。  44番児玉光禎議員。                〔44番児玉光禎議員登壇〕(拍手) ◆44番(児玉光禎議員) 皆さん,お疲れでございます。誰も上がってきてもらえんのか思ったが,ええあんばいに上がってもらってありがとうございます。  それでは,発言通告に従いまして,まず,総合教育会議座長の言葉についてから始めさせてください。  地方教育行政制度が改正されて,教育委員会教育委員長のポストは廃止されました。教育長に統合されるとともに,総合教育会議の制度ができ,首長,いわゆる市長が設置し,招集することとなりました。これにより,広島市の場合は,松井市長が座長として総合教育会議を仕切られることとなりました。  教育基本法第16条では,教育は不当な支配に服することなくと定められていますが,おおよそイデオロギーを持たない首長はいないと思います。とするならば,首長が座長になることは,公正・中庸な立場を確保する上で問題があろうかと思う次第です。特に教育基本法では,真理と正義を希求することが最も大切な基本ですから,座長の姿勢は殊さら正しくないといけません。また,公正・中庸であることが大変必要です。  総合教育会議では,児童,生徒等の生命または身体に現に被害が生じ,またはまさに被害が生ずるおそれがあると見込まれる場合は,緊急の場合に講ずべき措置を取り扱うこととされています。そのような総合教育会議の座長である市長が,自殺した生徒やその現場に線香の一本を上げることもなく,現場を見ることもなく,痛恨のきわみとは無責任きわまる言葉だと思います。  そこでお尋ねいたしますが,平成27年4月から施行されている地方教育行政制度における総合教育会議について,市長の責任や役割はどのように考えておられるのか,また,政治的中立性は確保されているのか。  そして,2番目,五日市観音中学の生徒自殺問題について,市長は痛恨のきわみと発言されていますが,市長としてどのような対応をされたのでしょうか。女子学生が亡くなられて,その遺体がだびに付されたとお聞きしたとき,無念にも死を選んでしまったその女の子がかわいそうで,私はいたたまれず,白い花を持って生徒の家の玄関に供えて帰りました。そう思うのが人の心,人情というものだろうと思いますが,市長,教育長は,この未来ある女子生徒の死をどう受けとめたのでしょうか。線香の一本を手向けるでもなく,学校現場にさえ行かなかった。私にはそれが全く理解できません。そんな気持ちの人が,本当の教育ができるのかと疑問に思いました。どうか,人の痛みのわかる血の通った教育をすべきと思います。  次に,南海トラフ大地震と吉見園沖埋立地内のダイオキシン対策についてお伺いいたします。  五日市産業廃棄物処分場にあるダイオキシンについて,平成21年11月29日,楽々園公民館で広島県の総括監が産業廃棄物の説明を行ったときに,吉見園沖埋立地の中にダイオキシンが埋められている可能性がないとは言えないと発言されました。そのことについて,地元県議会議員が県議会生活福祉保健委員会で質問しました。さきの総括監が,楽々園公民館と同じようなことを言って,埋まっている可能性があると言いました。そこで,各報道機関が一斉にこのことを報道しました。これまでこの地区は静かな優良な住宅環境と思っていた住民は,大変驚きました。  ダイオキシンはサリンの10倍,青酸カリの1万倍という強烈な地上最強・最悪の猛毒であります。平成20年12月,NHKテレビ等で,環境基準で3ナノグラム以下でなければいけないのに,23ナノグラムあったことが報道されました。ダイオキシンは,ベトナムの枯れ葉剤に使用され,ダイオキシンの影響でベトちゃん,ドクちゃんという奇形児が生まれました。かわいい子供なのに胴体がくっついていた画像が放映されて,世界中の人が大きな衝撃を受けました。  私は,平成20年から経済環境委員会や本会議で,何度も質問を繰り返しました。その要旨は,まず,埋立地の中にダイオキシンがあるのかないのか,はっきり調査をし,その結果を住民に知らせるべきである。このような産業廃棄物の問題は,広島市が広島県に対して指導監督するよう,法律で定められていますから。これに対し環境局長は,五日市住民の不安や意見,要望等を真摯に受けとめ,誠意を持って対応するよう指導してまいりますという同じような答弁を何度も繰り返し,いまだに埋立地にダイオキシンがあるのかないのか,その程度はどんなものなのか,広島県は全く調査しようとしていないようであります。もし,近々襲ってくると言われている南海トラフの大地震が起これば,液状化現象によって,覆土された埋立地の中にあるダイオキシンが地上に露出して氾濫すれば,近接する海岸及び沿岸部だけでなく,佐伯区全体,広島市域の住民に甚大な被害を与えることになるでしょう。したがって,事前に危険を防ぐことはとても重要だと考えます。ダイオキシンは,人の体内に口から食べて入る,息で吸って入る,肌に触れて入るということになっていますので,ぜひとも明らかにすべきだと思います。  ここからは,質問したたびに答えられた各局長や部長,課長の答弁を,ちょっと並べておりますので,それを読ませていただきます。  地元住民の不安の払拭に早期に努めるよう,県を指導してきました。次に,本市は地元住民の不安を一刻も早く払拭することが最も大切であると考えております,委員の御意見につきましては,県に再度,直ちに伝えるとともに,地元住民の意見や要望に誠意を持って対応し,住民の不安を速やかに払拭するよう強く指導します。次に,本市は地元住民の不安を一刻も早く払拭することが,最も大切であると考えております,委員の御意見につきましては,県に再度,直ちに伝えるとともに,地元住民の意見や要望に誠意を持って対応し,住民の不安を速やかに払拭するよう,強く指導します。次に,繰り返しになりますけど,住民の方々の不安を一刻も早く払拭することが大切と理解しております,今日の委員の御意見,直ちに県のほうへ伝えて,適切な対応をするよう,県に伝えていきたいと思います。次に,県に対して,環境監視を続け,その結果を公表するとともに,地元住民の意見や要望に誠意を持って対応し,地元住民の不安を一刻も早く払拭するよう指導してまいります,地元住民の方々の不安を一刻も早く払拭する手だてについて,誠心誠意検討するよう重ねて要請いたします。次に,市としては,県及び公社に住民の方々の不安や意見,要望等を真摯に受けとめ,誠意を持って対応するよう指導してまいります。  まだまだたくさんありますが,切りがありませんので。だけど,市が言う,県はそのような答えをする,これの繰り返しがずっと今まで続いております。  次に,広島市内の建設工事に伴う建設汚泥,廃棄物の処理についてお伺いします。  平成28年9月定例会で指摘した建設汚泥の保管・処理問題や,他の市町への不法投棄問題は,どのようになっているのか。建設汚泥等の中間処理の許可を得ている業者は,何社あるのか,社名をお答えください。  その中間処理業者のうち,3社を現地調査したところ,1社が,島根県邑智郡邑南町の山林に埋め立て,また,次の1社が三次市三和町福田の山林に埋め立て,また,もう1社が世羅町世羅ゆり園に埋め立てられていることを確認いたしました。これは私が現地に行って,調べました。様子を見て,写真にも撮って帰っております。  この3社の埋め立て処分は,不法投棄になっているかどうか確認しているのでしょうか。当局に聞けば,島根県の場合は,島根県が問題にしない限り,広島市は問題としないと言っていたが,そのとおりでしょうか。排出者責任はどうなるのでしょうか。なお,世羅町世羅ゆり園については,平成28年9月議会の質問において,環境開発公社の佐伯区の事業所で,法律に違反して8年6カ月,建設汚泥が保管されていたことが明らかになりました。しかし,指導・監督する立場にある市長は,市民に対して,いまだ反省も謝罪もしていません。  一体,広島市は,1年間,幾ら建設工事に伴う汚泥や廃棄物を収集し,それをどこに捨てているのか,広島市は当然わかっていると思いますが,マニフェストやいろいろ定められた方法により,広島市の状況はわかるはずですが,その点を市民によくわかるように説明してください。  次に,広島市の空港対策,市長の考えをちょっと承りたいんですが,西飛行場の廃止に伴う広島市の空港機能,つまりインフラについて,どのように考えておられますか。  市長は,陸海空のインフラを整備して,広島市の将来の発展を図ると言っておられました。ところが,当選してその5月27日に,空港の廃止を決定されました。確かに3月31日に広島市議会は,秋葉市長の提案した広島シティ空港設置の議案を否決しました。それが大きな原因の理由だったと思います。また当時は,1年間に5億円経費がかかるということも議論されました。市議会での否決の理由を述べた議員は,秋葉市長ではなく,次の選挙で選ばれた市長で決めればいいではないかと発言しました。松井市長が空港開設のため,熱意があり,本当に広島市の将来のためを思って行動すれば,市議会も変わっていたかもしれません。  平成23年第3回広島市議会定例会で,市長は所信表明で,都市の内外を結ぶ陸海空の交通体系は,活力とにぎわいを呼ぶ重要なインフラであり,物流や旅客輸送において,時間とコストの競争力を持つ高速性と定時性に優れたネットワークを備えなければなりませんと述べられております。  したがって,その後,どのように考えておられるのか,お伺いいたします。  質問は以上で終わります。ありがとうございました。(拍手) ○山田春男 副議長      市長。                〔松井一實市長登壇〕 ◎松井一實 市長       児玉議員からの御質問にお答えします。  広島市の空港対策についての御質問がございました。  広島西飛行場のヘリポート化につきましては,私は平成23年6月の議会で次のような答弁をしております。すなわち,広島西飛行場をヘリポート化することについての県からの説明や,広島西飛行場の存続を希望する人の意見,さらには市民,議会や経済界などの幅広い意見を総合的に勘案するとともに,平成23年5月27日に開催した広島県知事・広島市長会議において,今後とも広島空港の機能強化,とりわけ広島空港へのアクセスの向上に積極的に取り組む,広島西飛行場をヘリポート化した後に発生する広大な跡地利用について,市が検討を進め,県は市に協力して検討するという2点について,県市が連携の強化を図るということが合意できたことから,広島西飛行場のヘリポート化を了解したものですといった答弁をしております。  また,同議会における所信表明では,県との対話において,中枢都市広島が広島県全体の発展に貢献するために,より充実した連携関係をつくり出しますと言った上で,都市の内外を結ぶ陸海空の交通体系は,活力とにぎわいを呼ぶ重要なインフラであり,物流や旅客運送において,時間とコストの競争力を持つ高速性と定時制に優れたネットワークを備えなければならないと申し上げました。これは,県内の約4割の人口を有する中枢都市広島が,今後さらに発展し,県全体の発展に貢献していくためには,周辺市町を含めた広域的な視点に立って,地域全体の活力を生む存在とならなければならないということであり,空港を含むインフラ整備についても,そうした視点に立って取り組むとの考えを述べたものであります。こうした私の考えは,現時点においても何ら変わるところはありません。  その他の御質問については,関係局長から答弁いたします。 ○山田春男 副議長      教育長。 ◎糸山隆 教育長       総合教育会議座長の言葉についてという質問について,2点お答えをいたします。  まず,総合教育会議について,市長の責任や役割はどのように考えているか,また政治的中立性は確保されているかというお尋ねです。  総合教育会議は,いわゆる教育大綱の策定に関する協議のほか,教育の振興を図るために重点的に講ずべき施策や,児童生徒等に被害が生じた場合等の緊急の場合に講ずべき措置について,首長と教育委員会という対等な執行機関同士が協議・調整を行う場として設けられたものです。  地方教育行政の組織及び運営に関する法律によると,首長の役割としては,総合教育会議を設置すること,招集すること,議事録を作成・公表することがあり,また予算編成・執行権など,首長の権限に属する事項について,総合教育会議で調整が行われた場合,その調整の結果を尊重する義務を負うものとされています。  この総合教育会議が設けられた背景には,地域住民の民意を十分に反映させていこうという考えがあります。首長と教育委員会とが十分な意思疎通を図り,地域の課題やあるべき姿を共有して,より一層民意を反映した教育行政の推進を図るとされております。  また,新しい制度においても,合議制の執行機関としての教育委員会の従前の権限に変更はなく,総合教育会議で首長と協議・調整を行う事項であっても,最終的な執行権限は教育委員会に留保されております。  これらのことから,本市教育委員会としても,教育の政治的中立性は確保されているものと考えております。  次に,五日市観音中学校の生徒の死亡事案について,市長は線香も上げずに現場も見ていないというようなことが問題だという御発言で,市長として,この件に対してどのような対応をしたのかということについてです。  本事案に関する市長としての対応についてですが,市長は,事案発生当初,教育委員会から報告を受け,いじめ防止対策推進法第28条第1項の規定により,教育委員会及び当該中学校が調査を行うということについて,了承されました。また,いじめの事実の全容の調査結果の公表時にも,教育委員会から報告を受けました。さらに,教育委員会と連携して,平成30年度当初予算において,いじめに関する総合対策について,スクールカウンセラーの配置拡充などの組織体制強化を図ったほか,平成30年度組織及び職員配置の見直しにおいて,教育委員会生徒指導課にいじめ対策推進担当を置き,担当課長を含め,職員を増員するなどの対応を講じています。御遺族や学校への対応について,御指摘がありましたが,本事案については,いじめ防止対策推進法に基づき,教育委員会が責任を持って対応しているところであり,今後とも御遺族の思いや意向を尊重しつつ,適切に対応していきたいと考えております。  以上でございます。 ○山田春男 副議長      環境局長。 ◎和田厚志 環境局長     南海トラフ大地震と吉見園沖埋立地内のダイオキシン対策についての御質問にお答えをします。  五日市処分場のダイオキシン類の問題に関しては,処分場の維持管理をしている一般財団法人広島県環境保全公社では,廃棄物処理法に規定されている処分場からの放流水や周辺海域の海水の調査を行い,また,本市の要請を受けて,広島県では毎年大気中のダイオキシン類の濃度を測定し,その結果を公表しております。  したがって,本市としては,五日市処分場については,廃棄物処理基準に基づく覆土により廃棄物の飛散及び流出防止措置が講じられていること,定期的に行われている処分場内の保有水や放流水の水質及び周辺海域の水質の調査結果が,環境基準を下回っていること,任意で行っている処分場内の大気中のダイオキシン類の測定結果が,環境基準を下回っていることから,五日市処分場に埋め立てられた廃棄物により周辺環境への影響は生じていないと考えております。  今後とも,広島県及び一般財団法人広島県環境保全公社に対して,今後のダイオキシン類濃度の調査結果などに注意しながら,環境監視等を徹底するよう指導してまいります。  次に,市内の建設工事に伴う建設汚泥,廃棄物の処理についての数点の御質問に順次お答えいたします。  まず,市内の建設汚泥の発生量とその処理,市のかかわりについての御質問です。  平成26年度に実施した産業廃棄物実態調査結果によると,平成25年度に広島市内で発生した建設汚泥は約13万トンで,産業廃棄物の発生量全体の約6%を占めています。発生した建設汚泥は,産業廃棄物処理業者の施設で脱水,乾燥,固化等の中間処理を行った後,約10万4000トンが改良土として建設資材などに再生利用され,約3,700トンが埋立地に最終処分されています。
     本市は,定期的に建設汚泥の中間処理業者への立入調査を行い,廃棄物の処理基準,保管基準の遵守状況を確認し,適正処理のための指導を行っています。また,建設汚泥が発生する工事現場へも随時,立入調査を行い,建設汚泥の適正処理について監視・指導を行っております。  次に,平成28年9月議会で御指摘があった建設汚泥の保管・処理問題,他の市町における不法投棄問題の御質問についてです。  本市は平成28年9月議会での指摘を受け,平成28年11月までに,建設汚泥の中間処理を行う全業者への立入調査を行い,廃棄物の処理基準や保管基準の遵守状況,改良土の品質管理の状況等について確認をいたしました。その後も定期的に立入調査を行い,建設汚泥の適正処理に係る指導を行っていますが,これまで法令等に違反した事例はなく,いずれの業者においても適正な処理が行われていることを確認しています。また,本市は,建設汚泥の処理を含め,産業廃棄物の処理に係る指導を強化する方針で,平成28年10月に産業廃棄物処理業者に対して,法令遵守の徹底に係る文書通知を行いました。さらに,市域内外を問わず,不適正処理案件に対する指導を強化し,違反状態の早期改善を図るため,平成29年1月には,産業廃棄物処理業者に対する行政指導等の運用指針を定めました。現在,この方針に基づき,施設の処理基準等に違反があった場合には,その早期解消を図ることとしております。  次に,市内において建設汚泥を中間処理している業者数と,その社名についての御質問でございます。  建設汚泥を中間処理し,改良土にリサイクルしている業者は,株式会社環境開発公社,協和鉱業株式会社,株式会社三洋基礎,株式会社砂原組,千代田テクノ株式会社,株式会社福永建設工業,平和実業株式会社,丸伸企業株式会社の8社でございます。  次に,議員が現地調査をされた3社が行った建設汚泥の処理の対応についての御質問にお答えします。  議員御指摘の3件のうち,島根県及び世羅郡の事案については,過去に不法投棄が疑われるとの通報があり,所管する自治体と連携して調査を行いました。これらの事案については,本市の許可業者が中間処理した改良土が土地造成に利用されたものであったため,本市はこれらの土地造成の現地調査を行うとともに,許可業者が市内で行った中間処理の状況等を立入調査した結果,法令違反に該当する行為が行われていないことを確認しております。いずれの事案についても,土地造成箇所を所管する自治体は,不法投棄には該当しないと判断をしております。三次市の事案については,現時点で把握できていないため,広島県に確認したところ,過去に不法投棄に係る通報があったが,調査の結果,不法投棄には該当しないと判断したと報告を受けております。  次に,業者名の公表について,本市では,情報公開条例において,法人に関する情報であって,公にすることにより当該法人の競争上または事業運営上の地位その他社会的な地位を害すると認められるものは,不開示情報としています。これらの3件の事案については,いずれも本市及び関係自治体で廃棄物処理法に基づく行政処分を行っておらず,それにもかかわらず業者名を公表することは,当該業者の競争上の地位等を害するおそれがあることから,お答えしかねます。  なお,議員御質問の3件の排出者責任については,いずれも建設汚泥をリサイクルした改良土であって廃棄物でないため,不法投棄に当たらず,排出者責任は問われません。  最後に,平成28年9月議会で議員から御指摘があった,建設汚泥の中間処理施設において,建設汚泥が長期間法令に違反して保管されていたことへの対応の御質問にお答えします。  平成28年9月議会で議員から御指摘のあった件については,中間処理業者において,建設汚泥の一次処理後の廃棄物が,産業廃棄物処理基準に違反した状態で保管されていたもので,改善に係る指導は継続して行っていたものの,行政処分は行わなかったため,長期間に及び違反状態が続いていたものでした。  このような事態に至ったことを踏まえ,先ほど答弁したとおり,本市では,不適正処理案件に対する指導の強化,違反状態の早期改善を図る目的で,平成29年1月に産業廃棄物処理業者に対する行政指導等の運用方針を定めました。施設の処理基準等に違反があった場合には,この方針に基づいて厳正な指導を行い,違反状態の早期解消を図ってまいります。  以上でございます。 ○山田春男 副議長      44番児玉光禎議員。 ◆44番(児玉光禎議員) 主に3点の質問になったかと思いますが,私思いますのは,飛行場のことに関しては,市民のいかに多くの人が広島市内に空港があったほうがいいというふうに感じておられるかいうことが知りたかった。市長と県知事が話ししたから,これはこれでええんだというのは,市民をないがしろにした行政のやり方だというふうに思います。  それから,ごみの問題ですが,あなた,一遍現場へ行ってみりゃあええですよ。要するに,瓦れき,石を砕いたようなものをダンプカーで持っていって,ざらっとおろしておったり,中間処理,ええぐあいにやっておるかどうかいうことは一目瞭然ですよ,現地を見れば。それで,それをようわからんようなことを言われますが,あなたの話は非常にええかげんだと思います。私は写真も撮って戻っておりますし,それから,世羅ゆり園行ったときも,ダンプからおろすところの内容がこうじゃったいうのも撮ってますから,あなた,責任者としてそういうことを言っちゃあいけませんで。  それで,業者の名前を言えいうて言うても,知っとるのは知っておるんですか,どういう業者がそういうことをしよるいうの。邑南町へやったり,三次の三和町へ行ったり。それから,特に湯来町にもあるんですが,湯来町なんかは,これはやっぱり不法投棄に類しますから,広島市が徹底的に厳しくやりよりますね。それでずっと厳しくやるから,今是正しよるから,これは私はあえて言わんかったんですよ。だけど,そういうことを片や指導しながら,片やほったらかしておくいうことは,行政の不公平ですよ。それからしかも,法律に決まったことをやらんいうのは,いけんですよ。何で,あんな遠くまであれを持っていくんですか,その中間処理したものを遠くまで。そりゃ,遠くに持っていくには持っていくだけの利益があるということがあるんですわ。そういうこともわからんの,全然調査してはおらん,何にも。  だけど,ここは本会議場ですから,これ以上言いません。市長はやっぱり市民の声をちゃんと聞かにゃいけん。  それから教育長さんも,首長の座長さんが,大体人が死んだらですな,やっぱり,しかも,矢野の木下あいりちゃんは犯罪です。だけど,観音中学校の場合は,子供が朝6時45分に家を出て,学校へ行って,4階から飛びおりて死んだ。これは学校,いろんな問題があっとるんですね。だから,学校で死ぬいうことは,学校に対する物すごいメッセージですよ,その子供の。そういうところを,ただ,文書がこうなっております,決まりがこうなっておりますいうて,それ一つで片づけて,大体,全然何ともないですか,死んでからに,子供がかわいそうに。それが教育する人の姿勢でしょうかね。私は市長さん,そういうところはわからんよ。理屈だけ整えやええんですか。そうじゃないでしょう。人いうのは心と心がつながっておるんじゃないんですか。特に教育いうのは,子供を育てる最も大切な仕事ですから,そこら辺をよく考えてみていただきたいと思います。きょうは,あと5分しかないけえ,これでやめます。だけど,別な折に,またいろいろとお伺いさせていただきます。  それで,環境局は本気で調べないけんよ,ほんまそんなこと言っちゃあ。それで,その3社はわかっておるんですか,わかっておらんのですか,環境局長さん。 ○山田春男 副議長      環境局長。 ◎和田厚志 環境局長     先ほど御答弁を申し上げましたとおり,この事案について,特に不法投棄というものではございませんので,公表はできませんが,それぞれの場所につきましては,本市の職員が世羅郡とそれから島根につきましては,現地を見ておりますので,また,三次につきましても,今回議員から御指摘を受けて,県のほうに確認しておりますので,業者そのものはわかっておりますが,不法投棄ということではございませんのでお答えをしかねます。  以上でございます。 ○山田春男 副議長      本日の一般質問はこの程度にとどめたいと思います。 ───────────────────────────────────────                 次会の開議通知 ─────────────────────────────────────── ○山田春男 副議長      この際,御通知申し上げます。  25日は午前10時より議会の会議を開きます。 ───────────────────────────────────────                  散会宣告 ─────────────────────────────────────── ○山田春男 副議長      本日はこれをもって散会いたします。                午後3時45分散会 ─────────────────────────────────────── ───────────────────────────────────────   議 長   永  田  雅  紀   副議長   山  田  春  男   署名者   森  本  健  治   署名者   藤  井  敏  子...