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平成30年第 1回 2月定例会−02月21日-03号

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  1. 広島市議会 2018-02-21
    平成30年第 1回 2月定例会−02月21日-03号


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    最終取得日: 2022-12-05
    平成30年第 1回 2月定例会−02月21日-03号平成30年第 1回 2月定例会         平成30年   広島市議会定例会会議録(第3号)         第 1 回                 広島市議会議事日程                                 平成30年2月21日                                   午前10時開議                   日    程  第1┌自第1号議案 平成30年度広島市一般会計予算    ┤    └至第60号議案 包括外部監査契約の締結について      (総括質問) ───────────────────────────────────────                会議に付した事件等  開議宣告(終了)
     会議録署名者の指名(終了)  日程に入る旨の宣告(終了)  日程第1┌自第1号議案 平成30年度広島市一般会計予算      ┤      └至第60号議案 包括外部監査契約の締結について       (総括質問)  休憩宣告(終了)  開議宣告(終了)  総括質問(続行し,明日も続行)  次会の開議通知(明日午前10時開議を宣告)  散会宣告(終了) ───────────────────────────────────────                出 席 議 員 氏 名    1番  海 徳 裕 志            2番  山 本 昌 宏    3番  山 内 正 晃            4番  山 路 英 男    5番  木 戸 経 康            6番  平 野 太 祐    7番  石 橋 竜 史            8番  森 畠 秀 治    9番  定 野 和 広            10番  近 松 里 子    11番  森 野 貴 雅            12番  森 本 健 治    13番  碓 氷 芳 雄            14番  西 田   浩    15番  渡 辺 好 造            16番  宮 崎 誠 克    17番  大 野 耕 平            18番  三 宅 正 明    19番  伊 藤 昭 善            20番  桑 田 恭 子    21番  馬 庭 恭 子            22番  藤 井 敏 子    23番  豊 島 岩 白            24番  八 軒 幹 夫    25番  八 條 範 彦            26番  原   裕 治    27番  米 津 欣 子            28番  安 達 千代美    29番  星 谷 鉄 正            30番  平 木 典 道    31番  今 田 良 治            32番  元 田 賢 治    33番  谷 口   修            34番  竹 田 康 律    35番  村 上 厚 子            36番  中 原 洋 美    37番  中 森 辰 一            38番  酒 入 忠 昭    39番  佐々木 壽 吉            40番  太 田 憲 二    41番  若 林 新 三            43番  山 田 春 男    44番  児 玉 光 禎            45番  金 子 和 彦    46番  永 田 雅 紀            47番  沖 宗 正 明    48番  土 井 哲 男            50番  種 清 和 夫    51番  中 本   弘            52番  木 島   丘    53番  碓 井 法 明            54番  藤 田 博 之 ───────────────────────────────────────                欠 席 議 員 氏 名    49番  木 山 徳 和 ───────────────────────────────────────           職務のため議場に出席した事務局職員の職氏名  事務局長    田 原 範 朗       事務局次長   重 元 昭 則  議事課長    石 井 一 司       議事課課長補佐主任事務取扱                                小 田 和 生  議事課主幹   立 原   満       議事課主幹   今 井 悦 尚  議事課主査   高 谷 昌 弘       外関係職員 ───────────────────────────────────────              説明のため出席した者の職氏名  市長      松 井 一 實       副市長     谷   史 郎  副市長     岡 村 清 治       危機管理担当局長行 廣 真 明  企画総務局長  及 川   享       財政局長    手 島 信 行  市民局長    谷 本 睦 志       健康福祉局長  川 添 泰 宏  こども未来局長 滝 川 卓 男       環境局長    和 田 厚 志  経済観光局長  久保下 雅 史       都市整備局長  山 地 正 宏  都市整備局指導担当局長           道路交通局長  谷 山 勝 彦          古 川 智 之  下水道局長   早 志 敏 治       会計管理者   佐々木 政 弘  消防局長    山 崎 昌 弘       水道局長    野津山   宏  監査事務局長  堀   敬 輔       財政課長    中 村   徹  教育長     糸 山   隆       選挙管理委員会事務局長                                久 保 雅 之  人事委員会事務局長          柴 田 吉 男 ───────────────────────────────────────                 午前10時00分開議                 出席議員  49名                 欠席議員  4名 ○永田雅紀 議長       おはようございます。  出席議員49名であります。 ───────────────────────────────────────                  開議宣告 ─────────────────────────────────────── ○永田雅紀 議長       これより本日の会議を開きます。 ───────────────────────────────────────                会議録署名者の指名 ─────────────────────────────────────── ○永田雅紀 議長       本日の会議録署名者として               3番 山 内 正 晃 議員               37番 中 森 辰 一 議員 を御指名いたします。 ───────────────────────────────────────                日程に入る旨の宣告 ─────────────────────────────────────── ○永田雅紀 議長       これより日程に入ります。 ─────────────────────────────────────── △日程第1┌自第1号議案 平成30年度広島市一般会計予算      ┤      └至第60号議案 包括外部監査契約の締結について       (総括質問) ─────────────────────────────────────── ○永田雅紀 議長       日程第1,第1号議案から第60号議案を一括議題といたします。  昨日に引き続き,総括質問を行います。  発言通告者に順次発言を許します。  22番藤井敏子議員。                〔22番藤井敏子議員登壇〕(拍手)
    ◆22番(藤井敏子議員) おはようございます。  日本共産党の藤井敏子でございます。日本共産党市会議員団を代表して総括質問を行います。よろしくお願いいたします。  まず初めに,核兵器廃絶と憲法9条について伺います。  昨年,国連で核兵器禁止条約が採択されるという歴史的な一歩を踏み出しました。10月には核兵器廃絶国際キャンペーン── ICANがノーベル平和賞を受賞するなど,核兵器廃絶への機運が高まっています。  そんな流れに挑戦するかのように,ことしの2月2日,トランプ米大統領は,使える小型核兵器開発を強く打ち出し,通常兵器でも核兵器で対応するとした新核戦略── NPRを公表しました。自国の目標達成のためには何万人もの人間に人道に反する核の被害を与えることも構わないとする米政権の核戦略は,核兵器禁止・廃絶を求める世界の流れに逆行するものであり,到底容認できないものです。  ところが安倍政権は,この非人道的なNPRの発表直後に,高く評価すると歓迎しました。唯一の戦争被爆国で,核兵器の非人道性を認めながら,アメリカの核攻撃体制の強化を歓迎することは,世界と国民を欺くものであり,被爆地への裏切りです。核兵器禁止条約に署名もせず,アメリカの新核戦略を高く評価するというような安倍首相は,ことしの8月6日の平和記念式典に参加する資格はありません。核兵器禁止条約の署名を拒否するだけでなく,アメリカの新核戦略を評価し歓迎する日本政府の表明を広島市長として認められるのか。直ちに抗議するとともに,撤回を求めるべきではありませんか。答弁を求めます。  さらに安倍首相は,我が国が戦争を始めた結果として人道に反する原爆被害を受けたことを忘れ,二度と戦争をしないと誓った憲法9条を変えようと画策しています。国連憲章は,悲惨な第二次世界大戦を経て,戦争を原則禁止しましたが,米ソなどの大国のごり押しで,一時的なものとしながらも,個別的自衛権だけではなく集団的自衛権までも認めたため,これを根拠に数多くの戦争が行われてきたことは周知の事実です。日本国憲法第9条は,国連憲章からさらに踏み込んで,国としても交戦権を否認した,戦争のない世界を実現するという人類全体の願い実現に向けた最も先駆的なものです。世界に向けて恒久平和を訴えてきた平和都市広島市の市長としての,この点についての御認識を伺います。  一昨年の9月19日に安倍政権が強行成立させた安保法制は,同盟国であるアメリカが戦争を始めたとき,集団的自衛権を発動して,そのアメリカの側に立って戦争に参加しようとするものであり,その際に派遣される自衛隊は,まさに戦争を遂行する軍隊としての自衛隊にほかなりません。安倍首相が憲法9条の第3項に書き加えようとしている自衛隊は,その軍隊としての自衛隊です。法律の原則では,後から書き加えた条項が優先することになっています。憲法第9条2項には,戦力を持たない,交戦権は認めないと宣言していますが,この後に第3項として軍隊としての自衛隊が書き加えられると,これと矛盾する第2項は意味をなさないものとなり,戦争の放棄をうたった第9条は戦争可能の条項に180度変えられることになります。つまり日本国憲法は,世界に先駆けた平和憲法ではなくなるのです。これは加憲などというものではなく,巧妙な平和条項の破壊にほかなりません。  核兵器の廃絶と世界恒久平和を呼びかけてきた被爆地広島にとって,人道に反する核兵器の廃絶は戦争を排除した憲法9条と一体です。広島市長として,安倍政権が進める,海外で戦争する軍隊としての自衛隊を書き込む憲法9条改定には反対であると,明確に宣言するべきではないかと考えます。答弁を求めます。  次に,米軍岩国基地再編・強化について。  広島市から西に約40キロメートルの米軍岩国基地には,神奈川県厚木基地の米軍艦載機部隊の移駐が進められており,ほぼ3分の2が移ったと言われています。移駐が完了する5月には,120機を有する極東最大級の航空基地となります。  沖縄では米軍機の事故が県内全域で頻繁に発生し,沖縄県民の怒りと不安が広がっていますが,このことで最大の問題は,事故が発生しても住民の不安をよそにすぐに事故機と同型機の訓練が再開されることです。これに対して,我が国の政府は,そうした米軍の行動をただ追認しているだけです。今の政府に,住民の命と暮らしを守る姿勢は,実態としてありません。沖縄県の翁長知事は,政府には当事者能力がないとまで言っておられます。  岩国市では,岩国市長が受け入れを決めるに当たって,艦載機部隊岩国基地を使って陸上空母離着陸訓練夜間連続離着陸訓練空母着艦資格取得訓練── これらはいずれも極めて激しい爆音被害を周辺に及ぼしますが,これらの訓練はしないとの確約があると,岩国市議会で答弁されました。ところが,昨年12月下旬に,日本共産党が直接中国四国防衛局の当局者に会って問いただしたところ,こうした訓練はしないことになっていると明確に表明できませんでした。沖縄所属のオスプレイ岩国基地を拠点に熊本の演習場で訓練をするはずが,岩国基地周辺,しかも広島上空を使って訓練をしている実態が明らかになっています。岩国を拠点にするに当たって,中国地方で訓練をすることにはなっていないにもかかわらずです。  昨年12月9日,地上から見て明らかにオスプレイとわかる低空で,井口小学校上空を通って西風新都上空を北のほうへ飛び,また戻ってきたことが目撃情報で明らかになりました。広島県にも広島市にも何の説明もないまま,墜落事故が相次いでいるオスプレイが,勝手に広島市民の頭の上で低空飛行訓練をしているわけです。米軍の運用上の都合を言えば何でもありというのが,在日米軍と日本政府の関係の実態です。  伺います。米軍機の低空飛行訓練に関して,広島市に今年度,何件の苦情や目撃情報が寄せられていますか。12月以降の件数と昨年度の件数もお答えください。また,騒音の測定器や監視体制はどうなっていますか。  また,こうした事態が現に起きていることに対して,広島市長は米軍当局と日本政府に対して,広島市民の安全確保のために訓練は認められないと明確に申し入れるべきですが,答弁を求めます。  他方,岩国基地再編・強化によって県内の低空飛行訓練の被害が一層拡大して,その対策費に充てるために広島県も再編交付金をもらいたいと湯崎県知事が表明し,多くの人々を驚かせました,と同時に,一斉に反発の声が上がりました。在日米軍の再編交付金は,いわば迷惑料であり,これを受け取るということは,その迷惑を受け入れるということにほかなりません。重大な事故につながる超低空飛行訓練が繰り返されることに対して,県民は中止を求めているのです。米軍機の低空飛行訓練受け入れと同じ意味である交付金受け取りなど,考えられないことです。  既にオスプレイが広島市上空で訓練を行った事実で明らかなように,このことは広島市民の安全にもかかわることであり,広島市長として,県知事の交付金を受け取りたいとの発言の撤回を要請していただきたいと思います。市長の答弁を求めます。  次に,こども医療費補助制度について伺います。  広島県の子供の生活実態調査では,4人に1人が生活困窮にあるという結果を公表しました。子供の貧困は子育て家庭の貧困問題でもあります。特にこども医療費補助については,経済的な理由で子供の医療を受ける権利が阻害されないようにと,全国の自治体が独自に補助制度を拡大させてきました。広島市も昨年,入院は中学校卒業まで無料化し,入院費用の心配をしなくて済んだのは前進と言えます。しかし,通院は新たな所得制限まで導入し,窓口負担がふえる世帯が生まれるという制度に後退させ,小学校3年生までしか年齢を拡大しませんでした。  子育て世代にとって小学校4年生からいきなり3割の窓口負担は大変重く,特にその影響がはっきりあらわれる例が歯科の受診です。県と市が行った子供の生活実態調査では,虫歯が4本以上ある子供は生活困難層に多く,小学5年生と,そうでない子供の約5倍,中学2年生では約4倍という調査結果が出されています。歯科医療関係者からも,健康な体をつくるための土台である子供の口腔崩壊の深刻な状況について,子供の貧困化との関係を指摘しています。口腔崩壊とは,10本以上が虫歯で,特にひどい場合は歯根しかない状態もあります。学齢期の場合,よくかむことができないため,必要な栄養を効率よく吸収できず,顎や体,脳の発達に影響を与える可能性があると言われています。  早期発見・早期治療と生活習慣の見直しは,医療費削減の大きな鍵でもあります。こども医療費補助制度を他都市に遜色のない制度に今後見直すよう求めた議会の決議に応えるためにも,こども医療費補助の対象年齢を,通院も入院と同様に中学校卒業までの拡大を早急に検討すべきと考えますが,どうお考えでしょうか。  次に,中学校給食について伺います。  豊かな食生活は,憲法25条で保障する健康で文化的な最低限度の生活を営む権利の骨格をなすものです。食は子供たちの心身の成長や人格の形成に大きな影響を及ぼし,生涯にわたって健全な心と体を培うとともに,豊かな人間性を育む基礎となるものです。まさに生きる力の土台です。  特に中学生の時期は生涯の中で最も成長が著しい時期であることから,栄養バランスに配慮した多様な献立による食事をとることにより,心身ともに豊かな成長ができるように,有効な施策を展開していくことが重要です。  こうした視点から改めて広島市の現在の中学校給食を見てみると,64校のうち43校はデリバリー弁当と家庭からの弁当などの選択制です。残りの21校が自校調理かセンター調理の完全給食です。総生徒数約2万9000人のうち約7割がデリバリー弁当などの選択制です。そのうち6割は家庭からの弁当,あるいはコンビニ弁当や菓子パンです。広島市全体の中学校給食の実際の実施率は生徒数だけで見ると58%と,100%ではありません。デリバリー給食平均申込率は年々減り続け,2016年度では40%です。一番少ない学校は15%と,クラスでも五,六人しか食べていないことになります。残食率も23%と,約4分の1近くが捨てられています。それぞれが食べているものが違っていては,おいしいねと共感することもありません。しかも給食時間はたった15分。ただ黙ってかき込むことを強いるだけの食事は,食育基本法で目指す豊かな学校給食とは到底言えません。  全国では,デリバリー給食は問題が多く,自校調理の給食に変えていく自治体がふえています。先日,1年前に,3年間で全ての中学校の完全給食の実施を決断した福山市に行ってきました。2016年,学校給食の実施を決め,給食方式を決める際,デリバリー給食学校給食の基本方針に合わないと,最初から選択肢から外されたと聞きました。つまり学校給食としてデリバリーは論外ということでした。福山市は,自校調理方式が1校,小学校から配送する親子調理方式が27校,センター方式が7校とし,2020年までに実施完了する計画です。既に親子調理方式で実施された加茂中学校では,中学校では先生が大変なのではという質問にも,想像以上に子供たちが協力し合って力を発揮していて驚いた,子供たちが落ちついてきた,準備から配膳完了まで10分もかからない,給食はおいしい,温かいもの,冷たいものが適温で食べられる,家で食べられない献立がうれしいなど好評で,残食もほとんどありません。先生方も,みんなが同じものを一緒に食べられてよい,学校に来づらい子も給食を楽しみにしていますと,感想を述べられています。調理室の建設費は国の補助金が半分出るので12億円です。大規模な給食センターの建設より,配送コストも考えれば費用はかかりません。  そこで伺います。広島市のデリバリー給食の残食率は28年度で23%,自校給食の中学校の残食はほとんどありません。この違いをどのように考えられるでしょうか。福山市では最初から論外としたデリバリー給食を,広島市はデリバリー給食でも食教育は可能だと言い続け,見直すことを否定し続けてきました。実施後20年になるデリバリーと選択制の給食を改めて検証するべきと考えます。現在のデリバリー給食をやめて,学校給食の本来の食教育に最も有効な直営・自校調理方式の給食に変えていく決断をするべきです。答弁を求めます。  次に,生活保護について伺います。  5年前に生活保護基準が切り下げられ,世帯の人数が多いほど大幅に保護費が削減されました。これに対して,憲法で保障された最低生活を下回る暮らししかできないと,裁判まで起きています。厚生労働省は机の上でどうやって生活保護費を削ろうかと考えているのかもしれませんが,実際に保護を受けている世帯の暮らしは本当に厳しい状況です。  国は2018年の10月から,さらに今後3年間で最大5%もの大幅な保護費の切り下げを強行しようとしています。67%の世帯が減額の影響を受けます。ある40代のシングルマザーの方は,今の基準でさえ,洋服はおろか下着1枚買えない生活です,昨年の冬は灯油が買えず,肺炎になりかけた,これ以上下げたら死人が出る,引き下げはやめてほしいと訴えています。  厳しい暮らしをしている生活保護世帯に対して保護費を切り下げる論理は,生活保護を受けていない生活保護基準より所得が低い世帯に比べて生活保護世帯のほうが消費額が多いから,もっと保護費を引き下げるというものです。生活保護が必要な低所得世帯のうち実際に保護を受けているのは全体の2割から3割程度しかないというのが,我が国の生活保護行政の実態です。保護を受けるべき状態にある低所得世帯が保護を受けていなければ,保護を受けている世帯より消費が少なくなるのは当然です。そうした保護を受けていない低所得世帯と比べて消費が多いからと保護基準を引き下げるとなると,保護基準は際限なく切り下げられることになります。そして,憲法25条が保障し政府として責任を負うべき生活水準は,際限なく健康で文化的な生活からかけ離れていくことになります。  生活保護行政を実際に現場で担っている広島市行政は,このやり方がいかに無責任なやり方か,おわかりだと思います。広島市行政として,今以上の生活保護基準切り下げについてのお考えをお聞かせください。保護基準の再切り下げの撤回を求めるべきと考えますが,どうされますか。  また,さきに生活保護世帯の生活実態の一部をお示ししましたが,今の生活保護基準が憲法25条が保障する健康で文化的な最低限度の生活を保障し得る水準なのかどうか,広島市としての御見解をお示しください。  最後に,生活保護基準が切り下げられると,各種減免制度の基準や保育料などにも影響が及ぶのではないかと思います。どのような事業が影響を受けるのか。また,5年前の生活保護基準切り下げの際,これが自治体が実施するほかの制度に影響しないようにとの政府の通知が出され,広島市も影響しないようにするとしていましたが,実際はどうであったかもお答えください。  次に,国保問題です。  食べたら払えない,払ったら食べられない,毎年引き上げられる保険料に悲鳴が上がっているのが国民健康保険制度です。4月からの県単位化を前に,広島市の国民健康保険事業案が示されました。昨年示された県の試算では,大幅な保険料の上昇になるとされて,市民から批判の声が上がりました。国も新制度の導入で保険料が高騰しないように財政支援を計上し,市町の一般会計の繰り入れの継続を認めてきました。  今回,一般会計から法定外繰り入れを6年かけて段階的になくす,赤字解消計画が示されました。保健事業など医療費を削減して保険料を軽減することや,保険料の収納率向上で赤字を減らすとしています。しかし,収納率の目標は示されているものの,医療費削減の目標は示されていません。加えて,再来年からの医療費の伸びの見込みが全く示されておらず,医療費が抑えられなければ,この分が保険料に上乗せされて,さらなる値上げとなるというものです。  結局,広島市の示す赤字解消計画は,一般会計繰り入れ削減ありきで,それを加入者に転嫁する国保料引き上げ計画ではありませんか。国保は,周知のとおり半数が仕事を退職した無職者であり,市民の2割が加入する,国民皆保険の最後のとりでです。その加入者は低所得が多く,高齢化しているのに,ほかの健康保険に比べても保険料の負担の重いものです。新制度の導入を口実に保険料値上げ計画を押しつけることは,市民の暮らしをますます追い詰めるものではありませんか。答弁を求めます。  最後に,介護保険について伺います。  安倍政権の進める介護削減に対して,全国認知症の人と家族の会は,介護の実態を無視した報酬引き下げや利用制限に反対するとのアピールを出して警鐘を鳴らしました。誰もが必要なときに必要なサービスが受けられる制度から,いざというときに使えない制度へ大きく変えられようとしていると指摘し,まるで介護保険を使わないことがよいことで,介護を必要とする状態になることが利用者,家族の自己責任だという考えは到底受け入れられないと,厳しく批判しています。  広島市は,2018年から20年までの第7期高齢者施策推進プラン・介護保険計画案を示しましたが,認知症の家族の会が懸念する,いざというときに使えないという印象を抱かざるを得ません。  まず,介護保険料の値上げについてお聞きします。年金が減り,消費税も医療費もふえる中,介護保険料の負担がさらに高齢者の家計に重くのしかかります。現在の介護保険料の基準月額5,868円を来年から6,170円に,年間3,624円を値上げするとしました。2025年には8,400円程度まで上がる推計を出し,サービスを削減しなければ負担増は当然だと言わんばかりです。  ところが広島市の介護保険会計は黒字で,2017年度末で39億円の基金があります。これまでは基金を全額崩して保険料引き上げの圧縮に充てていましたが,今回,5億円を残すといいます。39億円の基金の全額を保険料引き下げに充てるべきです。保険料の値上げを抑えるために基金を全額活用しないのはなぜですか。基金39億円を全額保険料引き下げに充てたら基準月額で幾らになるのか,お答えください。  次に,特養ホームの増設についてお聞きします。  これまで2015年から17年の3年間,第6期の計画は特養ホームを7施設670人分ふやしましたが,今回の計画では3年間で特養ホームを380人分しか整備しないといいます。しかし,特養ホームの待機者数は2017年4月1日現在3,570人,うち要介護3以上は2,470人に上ります。国は,入所対象者を原則要介護3以上にすると制限しましたが,それでも高齢者が特養ホームを希望するのは,国民年金でも入れる,年金の少ない高齢者にとって頼みの綱だからです。ほかの施設に入っている場合でも,高い利用料では入所し続けることができないから特養を申し込んでいる高齢者もいるのです。  そこで伺います。380床と整備数を決めた根拠をお示しください。  また,現役世代の年金水準が切り下げられている中,今後,単身の高齢者が4人に1人になると言われています。こうした介護が必要な低い所得の高齢者のついの住まいとして,特養ホームをどのように考えているのか,お答えください。  次に,新総合事業についてお聞きします。  今年度から要支援1,2の認定の通所・訪問サービスは,全国同一基準から,広島市が独自に基準を決める新総合事業になりました。ヘルパーの資格のない人でも従事できるとして,これまでの報酬より8割程度に引き下げた基準緩和型サービスという,安上がりのサービスを新たにつくりました。これまでのサービスから基準緩和型サービスへの移行を進めていますが,この受け皿が整備されていないと,問題になっています。  12月27日付中国新聞で,基準緩和型に参入した事業者の実態が掲載されました。報酬が2割近く減収になるため,これまでの介護予防事業の事業者のうち,この事業に手を挙げたのは,訪問介護で3割,通所介護で1割といいます。しかも事業者の規模を見ると中小の介護事業者ばかりで,大手の事業者はいません。これらの事業者に参入した理由を聞くと,利用者が,基準緩和型サービスに移行したときにヘルパーや事業所が変わることになれば不安になるからと答えていました。結局,利用者の不利益を避けるために苦渋の選択をして,経営基盤の脆弱な中小の事業者が人件費などの不足分を持ち出してでもこの事業を担っているのが実態です。  そもそも基準緩和型サービスを担うとされる生活援助員は何人養成されているのでしょうか。また,こうした事業者の善意に頼り経営を圧迫している実態について,どのようにお考えですか。  また,さらに,国は要介護1,2も自治体に丸投げをすることを検討していますが,事業者は,これ以上の基準緩和型サービスの受け入れは無理だと答えています。事業者が参入しないような基準緩和型サービスの拡大は無理があると考えます。このサービスへの移行を迫られた高齢者にとって,利用できる事業者がいないとなれば,介護難民になりかねません。これでは到底持続可能な制度とは言えないのではありませんか。  以上,誠意ある答弁を求めて,総括質問を終わります。(拍手) ○永田雅紀 議長       市長。                〔松井一實市長登壇〕 ◎松井一實 市長       藤井議員からの御質問にお答えします。  核兵器廃絶と憲法9条についてのうち,日本政府がアメリカの新核戦略を評価し歓迎すると表明したことに対して,広島市長として認められるのかについての御質問がございました。  米国は他の核保有4カ国とともに核兵器不拡散条約── NPT体制に加盟しており,核の拡散を防止し,核軍縮交渉に誠実に取り組むことを約束している国であると認識しています。今回公表された米国のNPRは,核兵器の役割を大幅に強化するという内容になっており,米国としての約束を履行することなく,NPT体制そのものを形骸化させかねないものであると考えています。  広島や長崎の惨禍を再び繰り返さないためには,核兵器による非人道的なおどしで国を守るという発想を根底からなくす必要があると考えています。トランプ大統領には,核兵器による非人道的なおどしで国を守るという発想を根底からなくしていただくために,被爆地を訪問していただきたいと思います。そして,1発の原子爆弾がもたらした被爆の実相を深く理解し,平和を願う被爆者の思いを真摯に受けとめていただきたいと思います。  本市及び平和首長会議としては,市民社会が連帯し,核兵器が二度と使用されることのないようにしていくことが重要であると考えており,核兵器はこの世に存在してはならない絶対悪であるという認識を広く世界に広げることによって,日米両政府を含む世界各国の為政者が核兵器廃絶に向けた取り組みを前進させるような環境づくりを進めていきたいと考えています。  その他の御質問については,関係局長から答弁いたします。 ○永田雅紀 議長       市民局長。 ◎谷本睦志 市民局長     核兵器廃絶と憲法9条について,広島市長として憲法第9条についての認識はどうか,また,市長として,安倍政権が進める,海外で戦争する軍隊としての自衛隊を書き込む憲法第9条改定には反対であると宣言するべきではないかという御質問についてお答えします。  日本国憲法の前文にうたわれる恒久の平和を念願するという根幹的な理念や,第9条にうたわれるように国際社会での紛争の解決や抑止に当たって武力ではなく対話による平和的解決の道を探ることは,核兵器廃絶と世界恒久平和の実現を願う本市の立場に通ずる,何よりも大切な考え方だと認識しています。  憲法改正については,平和宣言などで現行憲法の平和主義の大切さを訴えているところであり,今後のあり方については,現行憲法の平和主義を堅持して現在の我が国があることを重く受けとめた上で,国会において,将来の国のあり方を見据えた,国民の多くが納得できるビジョンをもとに,慎重な議論をしていただく必要があると考えています。  次に,米軍岩国基地再編・強化について,広島市に今年度何件の苦情や目撃情報が寄せられ,そのうち12月以降は何件か,昨年度は何件か,また,騒音の測定器や監視体制はどうなっているのか,また,市長は米軍当局と日本政府に対して,市民の安全確保のために訓練は認めないと申し入れるべきでは,どのように考えているかとの御質問がございました。  本市における今年度の米軍機の目撃件数は,2月15日時点で33件,そのうち12月以降は29件です。また,昨年度の目撃件数は5件です。  本市には騒音測定器は設置されておらず,市内の米軍機の騒音状況は市民からの情報提供により把握しています。本市としては,我が国と米国の安全保障上の問題は基本的には国家間の問題として,国民世論を踏まえ,国政の場で議論されるべきものと考えています。しかしながら,米軍機の低空飛行訓練については,騒音問題や事件,事故の発生など,県全体として広域に住民生活への影響が懸念されることから,広島県が本市を初め県内各市町における米軍機の低空飛行訓練の目撃情報を取りまとめ,年2回は日米両政府に対し低空飛行訓練の中止を要請しているところです。  市民の安全・安心を守る立場から,市民生活に影響を及ぼすような事態が発生しないよう,引き続き広島県等と連携を図りつつ,日米両政府に対し適切な対応を求めてまいりたいと考えています。  最後に,市長として,県知事の交付金を受け取りたいとの発言の撤回を要請していただきたいとの御質問がございました。  本市としては,これまでも広島県と連携し,日米両政府に対し適切な対応を求めてきているところであり,県知事の財政措置を求めるとの発言をもって低空飛行訓練を受け入れるということにはならないと考えています。したがって,発言の撤回を要請することは考えておりません。  以上です。 ○永田雅紀 議長       健康福祉局長。 ◎川添泰宏 健康福祉局長   こども医療費補助制度について,通院の対象年齢を入院と同様に中学校卒業まで拡大するよう,早急に検討すべきではないかとのお尋ねでございます。  こども医療費補助制度については,平成29年1月の見直しにより対象年齢を大幅に拡大しており,より多くの子供の保護者の負担を軽減し,子供たちの健やかな成長を促すものになったと考えています。  現在,制度改正の効果等を見定めるため,子どもの健康・医療等実態調査を行っているところであり,今後,保護者や医療機関に対する調査結果をさらに分析し,また,平成29年診療分のレセプト等のデータ分析により,一部負担金区分ごとの受診状況の比較等を行った上で,その結果を踏まえ,医師会と意見交換を行いながら,必要な制度の充実に向けて検討してまいります。  その際,国における全世代型の社会保障に向けた議論と本市の財源確保のあり方を念頭に置くとともに,他都市の制度の状況も見つつ,本市の子育て施策全体のあり方を検討していく必要があると考えております。  以上です。 ○永田雅紀 議長       教育長。 ◎糸山隆 教育長       中学校給食について,2点,お答えをいたします。  まず,デリバリー給食の残食率は23%だが,自校給食の残食はほとんどないと,この違いをどう考えるかという御質問です。  デリバリー給食は,食中毒防止のため,全ての副食を冷却して提供しています。また,ランチボックスに1人分の決められた量を盛りつけるため,個々の生徒の喫食量に応じた量の調整ができません。これらのことなどが,教室でつぎ分ける食缶方式の給食と比べ残食が多くなる要素ではないかと考えております。  次に,デリバリー方式の給食を検証し,直営・自校調理方式の給食に変えていくべきと考えるが,どうかという御質問です。  本市のデリバリー給食は,平成6年度に試行を始め,平成9年度から拡大実施してきたところですが,残食率の高さは当時から変化はなく,また,最近は家庭からの弁当等がふえ,申込率が年々減少している状況にあります。  また,県内を見ますと,議員御紹介のありました福山市では,小学校の既存の給食施設で調理したものを給食未実施の中学校に届けるようにするなどして,中学校給食を順次実施しております。一方で,尾道市,呉市,熊野町は,平成26年度から28年度の間に,それぞれ本市と同様のデリバリー方式による中学校給食を開始したところです。  こうした中で,本市における中学校給食のあり方については,他都市の状況も視野に入れながら,提供対象となる生徒数や給食施設の供給能力などの動向に応じて,安全でおいしい給食を安定的に提供できるよう,中長期的な観点から研究をしていきたいと考えております。  以上でございます。 ○永田雅紀 議長       健康福祉局長。 ◎川添泰宏 健康福祉局長   生活保護に関する御質問に順次お答え申し上げます。  まず,現在の生活保護基準は,憲法第25条の健康で文化的な最低限度の生活を保障し得る水準であると考えるのかとのお尋ねでございます。  生活保護基準については,国において5年に1度,社会保障審議会の生活保護基準部会で専門的かつ科学的な見地から評価,検証が行われ,定められているところであり,生活保護法第3条の,この法律により保障される最低限度の生活は健康で文化的な生活水準を維持することができるものでなければならないとの規定を満たしているものと考えております。  次に,国は平成30年10月から生活保護基準を引き下げようとしている,広島市として,今以上の生活保護基準の引き下げについてどう考えるか,また,国に生活保護基準の引き下げの撤回を求めるべきではないかとの御質問でございます。  今回の生活保護基準の見直し案については,国の生活保護基準部会において専門的かつ科学的な見地から,現行の生活保護基準生活保護世帯以外の低所得世帯の消費水準と均衡しているか検証が行われ,その結果を踏まえて示されたものであり,減額となる世帯については,その影響を緩和する措置を講じることとされております。この見直し案につきましては,国においてナショナルミニマムの確保の観点から議論され,その議論を踏まえ,厚生労働大臣が生活保護基準を定めるべきものであり,国会での議論を見守りたいと考えています。  次に,生活保護基準の切り下げはどのような事業が影響を受けるのか,それから,5年前の生活保護基準の切り下げの際,国の通知が出され,広島市も対応したが,実際どうであったかとのお尋ねでございます。  今回の生活保護基準の見直しに伴い影響が生じ得る制度については,本年1月に国から示された資料では,国民健康保険の一部負担金の減免,介護保険料や高額介護サービス費の減免,障害福祉サービスの利用者負担,保育所の利用者負担など47項目が挙げられています。また,このほか本市の単独事業として,あんしん電話設置事業,重度身体障害者入浴サービス事業なども影響が生じ得ると考えられますので,本年10月からの生活保護基準の見直しが決定しましたら,改めて対象となる制度を精査した上で,国の動向等を踏まえ,対応を検討したいと考えています。  平成25年8月の生活保護基準の見直しに際しては,国からの通知を踏まえ,本市でも影響が生じ得る70事業について該当者の有無を確認し,国民健康保険の一部負担金の減免や介護保険料の減免など,該当者がいた五つの事業で経過措置として減免を実施したところであります。  次に,国民健康保険に関する御質問がございました。広島市の示す赤字解消計画は,一般会計繰り入れの削減ありきで加入者に転嫁する国保料値上げ計画ではないか,また,新制度の導入を口実に保険料値上げ計画を押しつけていくことは,市民の暮らしをますます追い詰めるものではないかとのお尋ねでございます。  国保は平成30年度から県単位で運営されることになりますが,県からは,市民が将来にわたり安心して必要な医療を受けられるようにするため,国保が安定的に運営され,赤字が生じないようにしなければならないという考え方のもと,6年間で赤字を解消する計画を策定することが求められているところです。  このような中,本市としては,6年間の赤字解消計画を策定し,収納率向上,医療費適正化等に取り組み,また,財政支援の拡充に伴う国費の確保を図りながら,できる限り保険料の上昇を抑制しつつ,市民が安心して必要な医療を受けられるようにしようとするものです。
     なお,低所得者の保険料につきましては,平成30年度に法定軽減の対象者が5年連続で拡大されることとなっており,生活に困窮されている方には保険料軽減や減免制度を適切に運用するほか,必要に応じて生活困窮者自立支援制度,生活保護制度等につなぐなど,それぞれの生活の実態を把握しながら適切に対応していきたいと考えております。  次に,介護保険に関する御質問がございました。まず,なぜ保険料の値上げを抑えるために介護給付費準備基金を全額活用しないのか,また,基金を全額活用したら保険料の基準月額は幾らになるのかとのお尋ねでございます。  介護保険事業では,国の運用指導に基づきまして,各年度に生じた決算剰余金は介護給付費準備基金に積み立て,次期計画における保険料の軽減を図るためにその残高を取り崩すこととされており,来年度からの第7期計画においては,本年度末の基金残高見込み約39億円のうち34億円を取り崩すことにしております。国の運用指導では,介護保険事業の運営に必要となる財源を確保した上での基金の取り崩しを認めておりまして,今年度から開始した総合事業や,国が進める医療機関の療養病床から介護保険施設への転換などに係る事業費等が計画以上に膨らむ恐れがあることから,その財源として5億円を確保することにしたため,基金の全額は取り崩さなかったものであります。  なお,基金を全額取り崩した場合の保険料の基準月額を試算しますと,6,120円程度になります。  次に,特別養護老人ホームを市としてどう考えているのか,それから,第7期介護保険事業計画における特別養護老人ホームの整備数を380人分と決めた根拠は何かとのお尋ねでございます。  特別養護老人ホームは,居宅での生活が困難な中重度の要介護者が,入浴,排せつ,食事等の日常生活上の世話,機能訓練,健康管理,療養上の世話を受けながら生活する場であり,質の高い介護サービスを提供する上で重要な施設と考えております。このため,これまでも入所待機者の状況等を踏まえて整備を進めてきたところですが,第7期計画においては入所要件が原則要介護3以上の高齢者であることを踏まえつつも,入所の必要性が高い待機者が入所できるようにする方針で整備数を設定しております。  具体的には,第6期計画と同じく,自宅や介護老人保健施設,病院にいる要介護4と5の方,それから自宅でひとり暮らしをする要介護3の方のほかに,今回は1年程度のうちに入所が必要になると判断されている自宅の要介護1と2の方や,家族と同居の要介護3の方,介護老人保健施設と病院の要介護1から3の方も入所の必要性が高い待機者に新たに加えております。こうした方々が第7期期間中に入所できるよう,第6期計画で整備を行い,今後開設する施設の入所枠や既存施設における退所者数を考慮した結果,380人分の整備を行うこととしたものであります。  次に,総合事業の担い手である生活援助員を何人養成しているのか。それから,基準緩和型サービスが事業者の経営を圧迫している実態をどう考えているか,基準緩和型サービスへの事業者の参入がなくなりサービスを利用できなければ,介護難民になりかねず,持続可能な制度とは言えないのではないかとの御質問でございます。  平成30年1月末現在で生活援助員研修修了者は43人となっており,これを受けまして,新年度から当該研修に係る奨励金を交付する事業を実施し,より一層,この養成・確保を促進することにしております。  総合事業の介護サービス事業者によるサービスの報酬単価が事業者の経営を圧迫しているか否かにつきましては,適切な水準として設定したものであり,また,事業開始後間もないことから,いましばらくサービスの提供状況や事業者の動向等を注視する必要があると考えております。  現在のところ,基準緩和型サービスの影響で経営困難により事業所が廃止となった事例は生じておらず,サービスの利用者数に十分対応できるだけの事業所数も確保できていることから,サービスの利用に支障が生じることはないと考えております。  以上です。 ○永田雅紀 議長       ありますか。  22番藤井議員。 ◆22番(藤井敏子議員) 答弁ありがとうございます。  幾つか確認をさせてください。  まず初めに,核兵器禁止条約と憲法9条について答弁いただきました。この中で,市長もコメントを出されておられると思いますけれども,一つ確認したいんですけども,アメリカのNPR── 新核戦略を,これを国に対して,政府に抗議をされたのかどうか,このことを1点,お願いします。  それと,続いてですけども,もう一つ,岩国米軍基地の再編・強化についてですけど,この間,井口台小学校の上空をオスプレイが飛行した事実を先ほども言いましたけれども,これに対しては確認をして抗議もされたのかどうか,この2点をお聞きします。  昨日20日の午前にも,青森県の三沢市の米軍三沢基地所属のF16戦闘機が燃料タンクを切り離して湖に投棄をしたという,こういう事故も頻繁にこのごろ起きております。こういった点からも,大変市民も心配をしているところなんです。ぜひ抗議を,時宜を得てやっていただきたいと思います。  この二つを,まず確認させてください。 ○永田雅紀 議長       市民局長。 ◎谷本睦志 市民局長     日本政府がアメリカのNPRを評価するとしたことに対して抗議をしたのかということですけども,個別に抗議ということはしておりません。  それからもう一つ,オスプレイの目撃情報の件ですけれども,いただいた情報については県に報告するという形でやっておりますし,それについて年2回は県のほうから中止要請なり,実態を報告して,その対応を求めるという形で対応しています。  以上です。 ○永田雅紀 議長       22番藤井議員。 ◆22番(藤井敏子議員) 核兵器廃絶,憲法9条は一体のものだと私も先ほど言いましたけれども,このことについて,こうやって政府が今,戦争へと,憲法を変えてまでしようとしているわけですので,しっかりと被爆地広島の市長として言うべきことはしっかり言っていただきたいということを私は強く思うんです。  平和首長会議のトップですから,発言力はやっぱり世界中にも影響を与えます。ぜひ憲法9条というものをしっかり生かして,対話でさまざまな平和的に解決する,このことを生かすよう,市長にも改めて要望しておきます。  岩国の問題では,本当に市民の皆さん,不安だと思っております。北広島町でも大変な低空飛行訓練が行われています。また,今,廿日市,これからいよいよ岩国の基地再編完了を担っていくことを,これまで以上の訓練,合意のない訓練がされる可能性が非常にあります。ぜひこのことはしっかりと受けとめて,県と一緒でももちろんですけども,市独自としても平和都市広島市長としてしっかりと発言していただきたいということを要望しておきます。  そして,次に,こども医療費補助制度について確認をさせてください。  今,こども医療費補助制度をこれから検討を,まだ今しているところだという答弁だったと思いますけれども,今,県が行った子供の実態調査,これは広島市の子供が半分含まれておるわけです。ですが,広島市のまとめはできましたかと聞いたら,これはまだできてないと,これは3月中にまとめられるということでありました。先ほども触れましたけれども,今,広島市の子供の大変な貧困状態,これも明らかに,4人に1人に近い状態であることは明らかです。そういう中で子供の医療費,お金がなくて本当に病院に行けないというようなことは絶対にあってはならないと思うわけで,通院の部分,これは全国では非常に,中学校卒業までというのがもうほとんど多くの自治体,やっているところはほとんど中学校卒業,15歳までがほとんどとなっています。そういう中で,広島市は他都市に遜色のないという,そういうのをやると言っているわけですから,これは私はそう長々と時間をかけてもらっては困ると思います。これについて,どれぐらい時間をかけてこれから見直すというのか,そのことをまず1点。  それから,続いてですけども,学校給食です。デリバリー給食の問題を取り上げてきました。今まで何度も,ちょっとこれは見直したほうがいいんじゃないかと,私もたびたび委員会でも言ってまいりました。でも今回,中長期的な観点から,これから研究していきたいという答弁をされましたので,これは一定の前進かと思います。しかし,これが中長期的ということは,また10年,20年ということでは私はあってはならないと思います。この期間,どのぐらいの期間をめどにやると言って,はっきりと言っていただければと思います。  子供の医療費とデリバリー給食の問題は,その期間について,めどについて答弁をお願いいたします。  そして,最後にもう一つ,国民健康保険料と介護保険料です。  今,高齢者の皆さん,本当に怒っていらっしゃるのは,年金が下がり続けるのに,何で国保料,介護保険料が上がっていくのかと,これでは本当に暮らしていけないんだと,こういうことを,私たちは本当に,今,アンケートもやってるんですけども,非常にたくさん,その声が寄せられております。年金が下がって,保険料,社会負担がふえれば,まさに首を絞められているという,こういう実感じゃないかなと思うわけです。そういう意味では,国保料も介護保険料も上がるのが当たり前という計画では絶対にあってはならないと思うんです。これは絶対に国保料は上げない,せめて据え置く,介護保険料も据え置くという,こういうあり方で本当に計画する立場で,県や国へもしっかりと言っていただきたいということを強く思うわけです。特に低所得な人が8割ですから,200万,300万の人が8割を占める中で,非常に国保料負担が重い。これは市民の命と暮らしを守る一番のとりででもあります。ここはしっかり認識を持っていただいて,保険料はこれ以上上げない。  あと介護保険料についていえば,介護保険料の引き上げはしないということを訴えるわけです。特に介護保険料は,借金を返す赤字解消計画を優先でずっと,6年間でやると言っていますけれども,それよりもまず引き下げを優先していただきたい,このことを思っているわけですけども。ぜひそういう点,今のその姿勢です。国保料上げない,介護保険料上げないという姿勢について,さきの子供の医療とデリバリー給食に続いて,お願いいたします。 ○永田雅紀 議長       健康福祉局長。 ◎川添泰宏 健康福祉局長   まず,こども医療費補助制度の見直し検討にどれぐらい時間がかかるのかとのお尋ねだったかと思いますけども,先ほども御答弁申し上げましたが,今現在,データ分析の最中でございます。今後,医師会とも意見交換を行いながら検討していくわけでございますけども,その検討に当たりましては,国の社会保障に向けた全世代型の議論,それを踏まえた本市の財源確保の状況,それから他都市の状況,そして最終的には本市の子育て施策全体のあり方というものを整理する必要がございます。そうした諸条件が整う必要がございますので,いついつまでの期間ということは申し上げられませんが,そういう進め方をさせていただければと思っております。  それともう1点,介護保険料,あるいは国民健康保険料の保険料は,もう据え置くべきではないかとのお尋ねでございますけども,いずれもこれは保険制度でございます。この保険制度といいますのは,それぞれの限られた財源の中で安定的に,しかも継続して恒久的に運営をしていくということが最優先されるというふうに考えておりますので,そうした安定的な運営を継続するためには,ちゃんとした財政の,それぞれの保険財政の健全な状態を保つ必要がございます。その際に,給付費の適正化であるとか収納率の向上であるとかという,財源確保と歳出の適正化を図って健全化を進めていくわけでございますが,その中で,やはり保険料を全く据え置くということができれば一番それがいいんでございますけども,それができない場合も当然出てまいります。今回,国保の場合で申し上げますと,赤字解消計画というもので健全化を図るための計画をつくって取り組むという中で,必要最低限の保険料の引き上げをお願いをしているというものでございます。我々としましては,この保険料の,介護保険料もそうでございますけども,引き上げは,できれば,できるだけ抑制したいというふうに考えているところでございます。  以上でございます。 ○永田雅紀 議長       教育長。 ◎糸山隆 教育長       中学校給食についての改めてのお尋ねです。  中学校給食デリバリー方式,本市の現状,あるいは取り巻く,それをめぐる状況というのは,先ほど申し上げたとおりでございます。そういうのを踏まえて,本市の中学校給食のあり方について,先ほど御答弁を申し上げたとおり,他都市の状況も視野に入れながら,提供対象となる生徒数や給食施設の供給能力などの動向に応じてということで,このあたりを十分見ながら研究をしたいということから,中長期的観点でということを申し上げたものです。時期として,今,断定できるものはございません。  以上でございます。 ○永田雅紀 議長       次に,40番太田憲二議員。                〔40番太田憲二議員登壇〕(拍手) ◆40番(太田憲二議員) 皆さん,おはようございます。  市民連合の太田でございます。会派を代表して総括質問を行います。御清聴よろしくお願いいたします。  最初に,平和について質問をいたします。  昨年7月に122の国と地域の賛成で採択された核兵器禁止条約は,核兵器の開発,実験,製造,備蓄,移譲,使用及び威嚇としての使用の禁止並びにその廃絶に関する条約です。この条約が採択されたことは,まさに歴史的な一歩と言えると思います。現在,56カ国が署名を済ませ,そのうち5カ国が批准しました。この条約は,50カ国以上が批准すると発効することになります。2018年のことしは,この条約が発効するのかどうか,極めて重要な年になると思います。  そこで,改めてお尋ねいたします。核兵器禁止条約の採択の意義と発効の促進に向けた決意を改めてお聞かせください。  また,具体的には,早期発効に向けて各国が批准を進めやすい環境をつくっていく役割が,広島,長崎,そして平和首長会議にあると思います。122カ国・地域の賛成で採択された条約ですから,賛成した国の全てが署名,批准されることはもちろん,反対や棄権した国も署名,批准するように取り組みを進めなければなりません。これまでも具体的に取り組んでこられていますが,ことしは取り組みをさらに強化していただきたいと思います。  ことし4月にスイスのジュネーブ市で開かれるNPT再検討会議第2回準備委員会の機会に,本市及び平和首長会議として,核軍縮が進むように,そして再検討会議が実りあるものにするために,どのような取り組みを進めるお考えでしょうか。お聞かせください。  私は毎年,大学生の政治インターンシップを行っています。春休みと夏休みの年2回の実施です。学生とのさまざまな活動の中で私自身が学ぶことも多くあり,毎年,充実した活動となっています。  こうしたこれまでの活動の中で感じていることがあります。インターンに来る学生は,多くは広島出身の大学生ですが,その多くが小学生以来,平和記念資料館には行っておらず,記憶も薄れていました。平和学習において一番効果があるのは,平和記念資料館を直接見学し学習することだと思います。その際には,平和記念公園内にあるさまざまな慰霊碑をめぐり学習したり,被爆体験証言者などから直接話を聞くことも重要です。  そこで提案をしますが,広島市内の高校生を対象に,春休みや夏休みを利用して平和記念資料館や平和記念公園内で平和学習を実施をしてもらうことで,被爆体験を継承する事業を充実,強化していただきたいと思いますが,いかがでしょうか。  次に,教員の働き方改革について質問いたします。  中学校教諭の約6割,小学校教諭の約3割が月60時間の過労死ラインを超える長時間労働をしていると,昨年,文部科学省が公表しました。これは2016年の教員勤務実態調査に基づくものです。  もう少し具体的な数字を見てみたいと思います。今回のデータは2016年度のものですが,1週間の勤務時間を10年前の2006年と比較してみると,小学校教諭が4時間9分も増加,中学校教諭が5時間12分も増加しています。また,中学校の部活動では週に5日以上活動している教諭が全体の93%に上るなど,部活動の影響による長時間労働の実態がはっきりと見えてきています。  具体的にどのような仕事がふえたのかを見てみると,小学校では授業と授業準備,学年,学級経営の時間がふえています。中学校では授業と授業準備,成績処理,そして部活動,クラブ活動の時間がふえています。  こうした長時間労働の原因はさまざまですが,一つの要因としては,学習指導要領の改訂で授業時間数がふえたことや,教える内容も広がったこと,また,部活動の多様性に伴い,半ば義務的に多くの先生が活動を余儀なくされている実態も長時間労働につながっています。  さらに,長時間労働に加えて,1日の勤務の中で休憩時間が確保できないことも大きな課題となっています。教員は休憩時間といえども,授業の準備に加え,個別の学習指導や生徒指導の対応,校務に関する資料作成,運動場で遊ぶ子供の安全確保などなど,さまざまな業務が待っています。学校では教職員間での業務の分担やローテーションを行うなど,休憩時間の確保に向けて工夫しているようですが,突発的な対応が生じる場合も多くあり,児童生徒が学校にいる時間帯においてはなかなか休憩時間がとれないのが現実のようです。  こうした状況の中にあっても,教員の皆さんが情熱と使命感を持って献身的に取り組みを進められていることは十分理解はしていますが,長時間労働による教員の疲労感や負担などは決して看過できないものになってきています。  そこでお尋ねいたします。これまでに教員の働き方改革として,どのようなことを取り組んでこられたのでしょうか。  国は,今お話ししましたような状況を改善するため,昨年8月に,学校における働き方改革に係る緊急提言を出しました。そして,12月22日には,学校における働き方改革に関する総合的な方策,中間まとめを取りまとめ,その上で緊急対策を取りまとめています。緊急提言では,1,教育委員会は学校において勤務時間を意識した働き方を進めること,2,全ての教育関係者が学校,教職員の業務改善の取り組みを強く推進すること,3,国として持続可能な勤務環境整備のための支援を充実させることとしています。  国の学校における働き方改革に関する緊急対策では,業務の役割分担や適正化,勤務時間管理や時間外勤務の抑制など,具体的な改革の提言がなされています。国の動きにあわせて,東京都や横浜市の教育委員会は独自に働き方改革のプロジェクトを立ち上げ,提言を行っています。  広島においても教員の仕事を見直し,本当の意味での働き方改革を進める必要があると思います。そして,その際には国の提言の趣旨を踏まえ,また,関係者や外部の方々の意見も取り入れながら,具体的な計画を立案し,確実に進めることが重要です。また,保護者や地域の理解を得ることも重要だと思います。  そこでお尋ねいたします。広島市では,働き方改革に向けた取組計画の策定や推進に向けた体制づくりなど,今後どのように取り組もうとしているのか,お聞かせください。  働き方改革については次の点に留意してもらいたいと思います。拘束時間,労働時間,休憩時間,時間外労働などの労働時間の管理を徹底すること,また,地方公務員や私立学校及び国立附属学校の教員にも時間外労働の上限は適用されていますが,公立学校の教員だけが適用除外となっています,広島市独自の制度として,時間外労働の上限規制を検討すること,職員の加配措置や少人数学級の徹底を図ることなどです。  こうしたことを実現しようとすると,人的配置という財政的な課題に直面します。今回の私の質問は教員の働き方改革という視点ですが,教員の皆さんが疲れ果てた状態で児童生徒と向き合うのか,余裕がある状態で充実した教育が進められるのか,今回の質問は,教育の質の向上という重要な視点も含んだ質問であります。  財政的措置も視野に入れたさまざまな視点から働き方改革を実施し,日本全国に先駆けた教育のまち広島をつくり出していただきたいと思います。ぜひよろしくお願いいたします。  次に,広域都市圏発展ビジョンについてお尋ねをいたします。  広域都市圏発展ビジョンの基本的な考え方は,このまま人口減少や少子高齢化が進むと,経済活動の停滞や市民生活への悪影響を招く恐れがあることから,市としても対策を行っていく必要があること,また,市の経済活動は,近隣市町から働きに来る人や市内産品,製品の近隣市町での消費にも支えられているなど,近隣市町の人口動向は市の発展を左右します。市と経済面や生活面で深く結びついている近隣市町を含めた都市圏全体として活性化を図り,人口減少に歯どめをかける必要があるとしています。地域ポイント制度を含め,さまざまな取り組みは,圏域の人口減少をいかに食いとめるかということが最終目標です。  今国会では,東京都市圏の大学の定数増を制限する法案が議論されています。東京の一極集中を是正するために,若い世代を東京にこれ以上移動させないことと,地方の大学を支援することが目的です。これは,東京の一極集中を是正する政策を進めてきたけれども効果がなかったことを露骨にあらわしていると思います。  先日,総務省が,住民基本台帳に基づく昨年の人口移動状況を発表しました。新聞などでは東京圏への人口集中が加速したとの報道がされましたが,広島都市圏の状況はどうなっているのか,お聞かせください。  広島の広域都市圏構想の基本である人口減少を抑えるためにやろうとしている政策も,あらゆる分野の一つ一つの積み重ねです。しかし,根本的で直接的な政策も実施する必要があります。東京圏が露骨に若い世代をふやさないということを実施するのですから,広島広域都市圏は,露骨に若い世代を広域圏から出さない仕組みづくりや,UIJターンを促す仕組みづくりなども必要なのではないでしょうか。  例えば福山市では,人口減少対策を強化するため,庁内会議を立ち上げ,民間の人材を交えて施策をつくり,新たな対策を講じるとのことです。さまざまなアイデアで若い世代の東京,大阪圏への流出を直接防ぐことを進めていかないといけないと思います。広域都市圏発展ビジョンの推進組織に若者人口確保プロジェクトを設置し,具体的な人口流出抑制と流入増加のための具体的な政策をつくっていただきたいと思いますが,いかがでしょうか。  次に,障害者福祉についてお尋ねいたします。  障害者の皆さんの人権が,ここ数年,法律の制定という形で少しずつ形になってきました。2014年に障害者総合支援法が施行され,2015年には障害者権利条約の締結がなされ,2016年には障害者差別解消法が施行されるなど,近年になってようやく障害者の社会参加に向けた法律が整備されてきました。  障害者福祉は障害者のためだけにあるものではありません。例えばまちのバリアフリーは,障害者の移動を制限するものを取り除くわけですが,それは高齢者にも子供にも,そして将来高齢者に必ずなる現役世代にも優しいまちづくりを進めるということです。つまり障害者の法律整備は,全ての人,全ての世代の人にとって,とても重要な法律ともいえます。  広島市は,広島市障害者計画を今年度末に策定しようとしています。この計画は,2018年から2023年までの6年間の計画ですが,前計画と比べてどのようなところに重点を置いた計画となっているのでしょうか。  少し話は飛びますが,皆さんに,障害者の方々が日常の生活で障害だと思われている例を紹介したいと思います。障害者の皆さんと話をしていると,よく聞く話です。  それは,御飯を食べに行けるところが少ないという事実です。特に車椅子を使用する障害者の皆さんにとって,トイレがバリアフリーではない,段差が多くてバリアフリーではないなどによって,障害者の皆さんが食事に行くのに制限があるということです。健常者の皆さんが,例えば食べログなどを見て,おいしいところへ行ってみようとすると思いますが,障害を持っている方々はそれが簡単ではありません。障害者の方々は,そのお店に電話して,お店の状況などを聞く必要があります。しかし,そのほとんどの場合,バリアフリーのお店ではなく,食事に行くお店がないというのが現実なのです。  行政の施設は,長い間をかけてバリアフリーなどの整備を進めてきました。2016年の障害者差別解消法の施行などにより,市職員については意識の面でも大きく改善していると思います。行政については引き続き改善を進めるとして,今後の大きな課題は民間の建築物や公共交通機関の改善と,意識の改革です。  もう一度言いますが,さまざまなバリアフリーの施設をつくるということは,高齢者も子供たちも,そして現役世代にも,もちろん障害者も,全ての人と世代に優しいということです。  先日,昨年走り出したユニバーサルタクシーに乗りました。このタクシーは誰もが乗りおりしやすい車の高さを確保したり,車椅子の方が介助者なしでも乗車できるように設計されています。こうした車両を交通事業者には計画的に配置してもらうことも考えられます。  民間建築物などの改善では,モデル地域を設ける必要もあります。例えば小さなお店では,自前でトイレの改善などを行うには,スペースなどの問題もあり,難しい面があります。そこで,地域全体で考えることによって改善できることもあります。大型スーパーやコンビニ,行政施設などと連携したり,商店街の空きスペースをトイレへと改善するなどです。また,買い物の後に休憩する場所をつくったり,段差のない歩道の整備なども必要です。  ことし,いわゆるバリアフリー法が改正されようとしています。バリアフリー法の改正によっては,交通事業者のバリアフリー化への取り組みや市町村による重点地区のバリアフリー化の取り組みを一層促進するための規定が盛り込まれるとともに,ハード面での整備だけでなく,ソフト面の取り組みである心のバリアフリーを推進する施策についても検討されると聞いています。まさに先ほど紹介したユニバーサルタクシーをふやすことや,商店街などのトイレの改善などの実現に向けた追い風になるのではないでしょうか。広島市における取り組みについても,今後さらに充実するものと期待しております。  こうした中,まずは障害者差別解消法の施行などを踏まえた,障害を理由とする差別の禁止や,合理的配慮を含むバリアフリー化について,民間事業者へのハード,ソフト両面の働きかけなどについて,新たな障害者計画においてどのように取り組むこととしているのでしょうか。お聞かせください。  次に,障害者差別解消条例── 仮称ですけども── についてお尋ねいたします。  この条例については,2016年の議会で全会派一致で条例制定促進の議決をいたしました。今回の広島市障害者計画にも,その制定に向けて検討すると明記されています。障害者福祉の前進に向けて,こうした条例の制定は大きなインパクトを与えることとなり,できるだけ早い制定が望まれるところです。  障害者差別解消条例の制定については,審議の過程が宣伝になるようにすべきだと思います。例えば交通事業関係者に集まってもらい,条例について議論してもらう,さまざまな企業や商店街関係者にも同じく議論をしてもらう,高校生や大学生で討論会を開催してもらうなど,いろいろな方法で障害者差別解消条例について広く市民の皆さんに周知・宣伝しながら条例制定を進めていただきたいと思いますが,条例の内容について,どのような方法で検討するのか,また,スケジュールについてはどのようになっているのか,お聞かせください。  次に,交通についてお尋ねいたします。  最近,数年でさまざまな広島市の交通計画が策定されましたので,私なりに整理しておきたいと思います。  2015年8月に広島市は,公共交通体系づくりの基本計画とバス活性化基本計画を策定し,今後の公共交通の方向性を示しました。そして,2016年12月には,広島市地域公共交通網形成計画を策定しました。これは国の地域公共交通の活性化及び再生に関する法律の第5条に基づく法定計画としてつくられたものです。  2017年12月には,広島市地域公共交通再編実施計画,第1版の基本原案をまとめ,都市活性化対策特別委員会に報告がありました。この広島市地域公共交通再編実施計画,第1版は,当面の課題であるバス路線の過密化を循環線の新設などで解消しようとするものです。ただし,これは第一ステップであり,一度にバス路線を再編するのではなく,段階を踏んで再整備しようとする計画となっています。  そこで改めて,地域公共交通再編実施計画とはどのようなものなのか,お聞かせください。  昨年12月の特別委員会では,循環線の運行開始に向けて再編実施計画が交通事業者などの同意が得られ次第,国に申請を行うとのことでしたが,現在どのような状況で,今後どのような予定を考えているのでしょうか。  また,バス活性化に向けては,今後この計画だけではなく,さまざまな取り組みを進めていく必要があると思いますが,その中でも市民にとって利便性の向上につながる施策を御紹介いただけますでしょうか。  今なぜ広島市の交通政策を進めようとしているのか,私なりに皆さんに説明をしたいと思います。  最初に申し上げたいことは,日本の公共交通は本当の意味での公共交通と言えるのかどうかということです。私はこのことをさまざまなところで発言をしてきました。改めて皆さんに御紹介をしたいと思います。
     世界の公共交通は,その営業について一定の税金が投入されています。公共交通と言っているわけですから,当然のことだと言えます。多くの国では公共交通の運営費に,約50%から100%までと幅はありますけれども,税金を投入しているのが当たり前です。  一方,日本の公共交通はどうでしょうか。基本的に税金の投入はありません。車両購入などに一部の税金が投入されていますが,割合でいくと約3%から5%の税金投入というところです。世界の国々が公共交通に50%から100%税金を投入をしているのに,日本では5%前後とはどういうことでしょうか。税金を投入せずに公共交通と呼んでいるバスや電車は,世界の中では実は日本だけの状況なのです。これは民間が運営するコンビニと同じで,赤字になればコンビニもなくなります。それと同じように,バス事業も赤字になればその路線は減便になったり,最悪の場合は路線がなくなるということです。私は,これでは本当の意味での公共交通とは呼べないと思っています。  では,反対に100%税金を投入して運営する公共交通とはどのようなものでしょうか。それは,自治体がみずから運営する公共交通です。例えば名古屋市がその例です。名古屋市では,民間のバス会社が運営していましたが,赤字を理由に市内のほとんどで撤退をいたしました。そのために名古屋市が直接その路線を受け継ぎ,今ではほぼ100%名古屋市がバス路線を運営しています。その経営を見てみると,一般会計から35億円を補助金として拠出し,バス事業を支えるために敬老福祉パス負担金として66億円も拠出しています。名古屋市は,バスの運営に1年間101億円も税金を出しているのです。しかもバス事業はなかなかもうかる事業ではありませんから,累積赤字は今,380億円まで膨れ上がっています。これは一般民間企業では倒産している状況でしょう。行政がやっているから継続できている状況です。  こうした状況にならないように,広島市地域公共交通再編実施計画を策定し,市民の皆さんが利用しやすい公共交通を目指して取り組みを進めようとしているのです。これから少子高齢化がますます進む中で,公共交通の果たす役割はさらに大きくなっていきます。今回制定するこの計画を広島の交通政策の大きな一歩として捉え,今後も確実に実施していただきたいと思います。よろしくお願いいたします。  最後の質問です。駐輪場設置についてであります。  市が平成28年5月19日に調査した都心部の放置規制区域周辺における駐輪場の利用状況を見ると,市営と民間を合わせた駐輪場の収容台数は9,710台ありますが,駐輪場利用台数は7,656台であり,今ある駐輪場が利用されていない実態がわかります。また,同じく市は自転車利用者の駐輪場整備に関するニーズ調査も行っており,目的地から徒歩何分以内であれば駐輪場を利用するかという質問に対して,約75%が3分以内と回答している結果となっています。  私は,平成26年度の予算特別委員会で駐輪場整備について質問しましたが,自転車が交通手段の中で一番のドア・ツー・ドアの乗り物であるため,大きな駐輪場を設置しても利用しやすい場所でなければ使う人が少ないと考えています。私はそのときの質問でも,路上や歩道への駐輪場設置を促進するように質問していますが,昨年は中国電力前から市役所前の歩道に駐輪場が設置されました。とても便利ですし,何よりもまちがきれいになったと思います。  そこで,改めて質問します。路上や歩道を利用した駐輪場の建設を積極的に進めるために,民間事業者から場所と使用方法などの提案を受け付けて,それを市が選定し,駐輪場建設を進める手法をぜひ実施してもらいたいと思いますが,いかがでしょうか。  この方法では,民間にアイデアを出してもらい,場所についても民間が探し,そして建設費用も民間が拠出するというものです。市はお金を一切出さずに駐輪場が建設できますし,しかもかなり早く建設ができることになります。ぜひ実施してもらいたいと思いますが,いかがでしょうか。  最後に,横川駅北口駐輪場について要望をしておきます。  ここは平面で利用されている駐輪場で,現在372台の駐輪ができます。この場所は広島市の土地でありますが,横川駅北口近くという,とても立地条件のいい場所にあります。平面利用ではもったいないので,広島市が独自で2階建ての駐輪場をつくるという案もありました。しかし,立地条件がとてもよいところでありますから,民間の力で駐輪場を建設する手法を提案したいと思います。土地を民間に売却し,その上で駐輪場をつくってもらう方法です。民間事業者はマンションやオフィスビルを建設して収益を上げます。そして駐輪場建設費を捻出し,駐輪場も建設してもらうものです。広島市は一切お金を出すことなく,駐輪場を建設することができますし,地域にとっては駐輪場だけではなく,にぎわいの創出にもつながります。ぜひ検討していただきたいと思います。詳しくは予算特別委員会で質問をしたいと思いますので,よろしくお願いをいたします。  以上で私の質問を終わります。御清聴まことにありがとうございました。(拍手) ○永田雅紀 議長       市長。                〔松井一實市長登壇〕 ◎松井一實 市長       太田議員からの御質問にお答えします。  公共交通についてのうち,地域公共交通再編実施計画についての御質問がございました。  私は,人口減少・少子高齢化社会に対応して,地域の自立的で持続的な発展を図るためには,市街地のみならず中山間地や島嶼部にも多くの人が循環できるようにすることで,市域全体に活力とにぎわいを実現していく必要があると考えております。  また,本市の地形というものを踏まえながら,デルタ市街地にあってはバスによる循環や路面電車による循環を形成し,デルタ市街地と中山間地域を結ぶために西風新都内の循環と西風新都とデルタ間の循環を形成することによって,公共交通を中心とした四つの循環を実現することが本市の公共交通の充実,強化に資するものと考えております。  こうした視点に立って,一昨年度に公共交通体系づくりの基本計画を策定し,昨年度は地域公共交通網形成計画を取りまとめ,現在は都心部に係る地域公共交通再編実施計画を第1版として取りまとめたところであり,本年2月19日付で国に認定申請を行っているところであります。  この再編実施計画は,法制上の措置や国の財政支援などを有効に活用し,将来にわたり持続可能なバス路線の再編に取り組むために,市内で運行しているバス事業者等と協議し策定するものであります。  その主な内容としては,都心部における競合,過密化したバス路線の解消を図り,それによって生じた余剰のバスを都心部を中心とした新たな循環路線などに振り向け,利便性を高めるとともに,郊外部や中山間地域等では適切な支援制度を活用しながら,基幹バスとフィーダーバスの役割分担の見直しや,地域の実情に応じた乗り合いタクシー等の導入を検討するといったものであります。  今後はバス事業者等の関係者と連携しながら,利用者の利便性と事業者の効率性の両立を図るとともに,持続可能な公共交通ネットワークの構築を目指して,引き続き都心部以外の地域をも含めた再編実施計画の策定に取り組んでいく所存であります。  その他の御質問については,関係局長から答弁いたします。 ○永田雅紀 議長       道路交通局長。 ◎谷山勝彦 道路交通局長   広島市地域公共交通再編実施計画につきまして,2点の御質問にお答えいたします。  まず,循環線の運行開始に向けて国に認定申請を行うということで,現在の状況と今後の予定についての御質問がございました。  先ほど市長が御答弁いたしましたように,都心循環線の運行を内容とする再編実施計画,第1版につきましては,バス事業者,鉄道事業者,航路事業者などを含め,関係する交通事業者の全ての同意が得られましたことから,2月19日に中国運輸局に認定を申請をしたところでございます。今後,国の審査・認定を経まして,運行事業者としては5月13日の運行開始を予定をしております。  次に,バス活性化に向けて,市民にとって利便性の向上につながる施策,どのようなものがあるかということでございます。  本市では,都心循環線に続くバス路線の再編に向けまして,バス事業者等の関係者と具体的な再編内容について協議を始めているところでございます。その内容としましては,拠点間を連携し,新たな交流を生み出す路線の新設や,郊外部等の交通拠点を中心とした基幹バスとフィーダーバスの役割分担などについて,利用者の利便性と事業者の効率性の両立を目指して検討を行っております。  一方,バス事業者におきましても,将来的なバス事業のあり方について議論が行われており,昨年11月から実施された都心部における均一運賃エリアの設定を初めとして,今春の交通系ICカードシステムの改修を契機とした乗り継ぎ割引や共通定期の導入などについても検討が進められております。  こうした検討に加えまして,来年度当初予算案の中で,再編路線における新たなバス停上屋等の整備や,郊外部のバス乗り継ぎ地点における待合施設の整備についての支援策を講じたところでございます。今後ともバス事業者と連携をして,利用者にとってわかりやすく使いやすいバスネットワークの構築に向けて取り組んでまいります。  以上でございます。 ○永田雅紀 議長       市民局長。 ◎谷本睦志 市民局長     平和について,核兵器禁止条約発効への取り組みについてです。  条約の採択の意義と発効の促進に向けた決意はどうかとの御質問がございました。  核兵器禁止条約は,昨年7月,国連加盟国の6割を超える122カ国の賛成により採択されました。このことは核兵器の廃絶に向けた新たな進展を意味し,核兵器という非人道的な兵器は禁止すべきという価値観が国際社会において広く認められたものと受けとめています。  しかし一方で,核保有国と核の傘の下にある国は,いまだに核兵器禁止条約への署名,批准について反対の姿勢を崩しておらず,今後の展開は楽観視できません。また,北朝鮮をめぐる情勢など国際社会に緊張が高まる中,核の抑止力を強化する動きも見られ,世界の多くの国々が核拡散や核兵器の役割拡大に対する危機感を身近に感じている状況にあります。  こうした中,核兵器のない世界こそあるべき姿であるとの認識のもと,核保有国を含む全ての国々がこの条約を早期に締結することが必要です。同時に,国際社会は総力を挙げて核兵器禁止条約を実効性を持つものへと育てていくことが必要です。これらのためには,各国の為政者に核抑止政策に頼らないとの決意をしてもらい,より長期的な視点に立った一歩を踏み出してもらう必要があります。  本市及び平和首長会議としては,市民社会が連帯し,核兵器はこの世に存在してはならない絶対悪であるとの認識を世界に広げることによって,各国の為政者が核兵器廃絶に向けた取り組みを前進させるような環境づくりを進めていきたいと考えています。  次に,ことし4月にスイスのジュネーブ市で開催されるNPT再検討会議第2回準備委員会の機会に,本市及び平和首長会議としてどのような取り組みを進めるのかとの御質問がありました。  この2020年NPT再検討会議第2回の準備委員会に,広島,長崎両市長及び役員都市の市長から成る平和首長会議代表団を派遣し,同委員会のNGOセッションにおいてスピーチを行い,国連,各国政府関係者と面会します。これらの場で,核保有国を含む163の国と地域の7,500を超える都市が加盟する平和首長会議は,そのネットワークを最大限に活用し,核兵器のない世界こそ今後のあるべき姿との認識を市民社会に広げ,為政者が核兵器廃絶に向けた取り組みを推進させるよう後押ししていくので,各国等においてはこれをぜひ利用して,核保有国と非保有国の為政者は対立する立場に立つのではなく,具体的な核軍縮・不拡散措置を進め,さらに核兵器禁止条約を生かしていくよう訴えたいと考えております。  また,核兵器禁止条約の早期締結を求める署名活動に積極的に取り組んでいる高校生を派遣し,署名目録を国連関係者に手交するとともに,海外の加盟都市やNGOの青少年も参加するユースフォーラムで核兵器廃絶に向けた広島のメッセージを発信してもらうことを予定しています。  あわせて,核兵器の非人道性を伝える平和首長会議原爆ポスター展の実施も予定しており,核兵器のない世界の実現に向けた総意をつくるためのさまざまな取り組みを実施する予定です。  次に,インターンに来る広島の大学生の多くは,小学生以来,平和記念資料館に行っておらず,記憶も薄れている。ついては,市内の高校生に平和記念資料館等で平和学習を実施することで,被爆体験を継承する事業を充実,強化してはどうかとの御質問がございました。  被爆体験を風化させることなく,このまちに暮らす若い世代の人々に引き継いでいくことは,被爆地ヒロシマの使命であることから,市立高等学校においては,小学校から高等学校までの一貫した平和教育プログラムの中で平和学習に取り組んでいるところです。また,個別の学校では次世代と描く原爆の絵を作成したり,被爆をテーマにした創作劇を行ったりしているところであり,被爆体験の若い世代への引き継ぎがしっかりと行われているところです。さらに平和記念資料館においては,高校生などを対象とし,中・高生ピースクラブや,英語で伝えようヒロシマセミナーを開催するとともに,各学校への被爆体験証言者の派遣などにも取り組んでいるところです。  議員の御提案については,市内の高校生への被爆体験の継承が着実に進むようにするための方策になると考えますが,本市において成果を上げているこれまでの取り組みと調整,整理を行う中で,より多くの高校生が被爆の実相に触れながら平和学習を行える機会をふやすための取り組みについても検討していきたいと考えています。  以上です。 ○永田雅紀 議長       教育長。 ◎糸山隆 教育長       教育についての御質問にお答えいたします。  まず,教員の働き方改革について,これまでどのようなことに取り組んできたのかというお尋ねです。  学校の抱える問題が複雑化・多様化し,学校に求められる役割が拡大することに伴い,近年,教員の長時間勤務が大きな問題となってきており,こうした中,教員の働き方を改革することは,教員が心身ともに充実した中で子供と向き合う時間を確保し,授業等の本来の業務に専念する上で,極めて重要と考えております。  教育委員会においては,関係部課長及び園長,校長等を構成員とする学校経営改善委員会を設け,平成25年度以降,教員の負担軽減に向けて,教育委員会と学校がそれぞれ取り組むべき内容等について検討を行い,調査・報告等の縮減,ICT活用による帳票等の簡素化,校内の各種委員会の統合や会議開催数の削減など,できることから順次実施してきたところです。  また,今年度は県費負担教職員制度に係る権限移譲等を活用し,教員が子供としっかり向き合い,個に応じたきめ細かな指導ができるよう,スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーなど心理や福祉等の専門性を持ったスタッフの配置や,学校運営体制を強化するための教員の加配を行いました。  次に,教員の働き方改革について,今後どのように取り組むのかという御質問です。  教育委員会では,先ほど申し上げました学校経営改善委員会におけるこれまでの取り組みについて,その成果と課題を今年度内に整理するとともに,昨年12月に中央教育審議会が示した学校における働き方改革に関する中間まとめの内容等も踏まえながら,学校におけるこれまでの働き方を,学校が担うべき業務の範囲の適正化,学校の組織運営体制の効率化,勤務時間に関する教員の意識改革など,さまざまな視点から見直して,教員の負担軽減に焦点を当てた取り組み計画をできるだけ早期に策定する予定です。  現在,計画策定に向け,学校現場や有識者等の意見も聴取しながら検討を始めているところであり,策定後は速やかに学校現場に周知するとともに,教育委員会と園長,校長の代表等を構成員とするプロジェクトチームを組織して,取り組みに係る進捗状況の把握や,成果と課題の検証等を定期的に行いながら着実に実施していきたいと考えています。  また,学校が担う業務の範囲の見直し等を行うに当たっては,家庭,地域,学校が連携,共同して子供の学びを支える,ひろしま型チーム学校の構築を前提とし,保護者や地域,関係機関等の理解・協力も得ながら連携して検討を進めたいと考えております。  以上でございます。 ○永田雅紀 議長       企画総務局長。 ◎及川享 企画総務局長    広島広域都市圏発展ビジョンについて,2点の御質問にお答えいたします。  まず,広島広域都市圏の住民基本台帳に基づく人口移動状況についてです。  住民基本台帳に基づく広島広域都市圏の人口の社会増減については,平成25年に2,578人の転出超過であったものが,平成28年には1,550人の転出超過へと超過幅が大きく縮小したものの,先日発表されました平成29年の結果では2,398人の転出超過と,超過幅が再び拡大しています。  具体には,転入超過となった本市や廿日市市,坂町など6市町の転入超過総数はほぼ横ばいであったものの,転出超過となりました呉市・三原市など18市町の転出超過総数が大幅に増加したことから,このような結果となったものでございます。  次に,広域都市圏発展ビジョンの推進組織に若者人口確保プロジェクトを設置し,人口流出抑制と流入増加のための具体的な政策をつくってはどうかとの御質問にお答えします。  圏域において若者の人口を確保していくためには,議員御指摘のとおり,圏域内での就職を促進し,域内在住の若者を圏域内にとどめること,及びUIJターンを促進することが大変重要であると考えております。  広島広域都市圏としては,これまでも圏域内の大学で学ぶ学生に地元企業で働く機会を提供する有給長期インターンシップ事業により,地元企業における若者の雇用を促し,若者の圏域外への流出を防ぐための取り組みを進めるとともに,広島県とも連携しながら,圏域への移住・定住を促進する取り組みなどを進めてきております。  加えて,新年度からは圏域内の市町のほか国や経済団体等で構成する協議会を立ち上げ,東京,関西圏の学生等を対象にUIJターン就職の促進に取り組み,地元企業の人材確保を支援するとともに,圏域内の就職世代の転出超過数の減少につなげていきたいと考えております。  議員御提案の,若者を初めとする人口の流出抑制と流入増加のための具体的な政策につきましても,こうした取り組みなどの成果を見きわめながら検討してまいりたいと考えております。  以上でございます。 ○永田雅紀 議長       健康福祉局長。 ◎川添泰宏 健康福祉局長   障害者福祉に関する3点の御質問にお答えいたします。  まず,新たな広島市障害者計画は,前計画と比べてどのようなところに重点を置いた計画となっているのかとのお尋ねでございます。  新たな計画では,障害者差別解消法等の施行や障害者の高齢化,重度化の状況,障害者と高齢の親が同居する世帯への支援など,ニーズの多様化等を踏まえ,地域共生社会を目指す必要があることから,これまでの基本理念に暮らしと生きがい,地域をともにつくるという概念を加え,基本理念実現のための基本的視点には,社会的障壁の除去と合理的配慮の提供による差別を解消する取り組みの推進,地域包括ケアの体制整備を見据えた支援の充実,社会のあらゆる活動に参加できるような活躍の支援を掲げております。  これらの基本的視点に基づき,新たな計画では,障害者差別解消法等の一層の啓発,障害者差別解消のための条例の制定に向けた検討,乳幼児期から親亡き後や高齢になるまでの切れ目のない相談支援や,地域への移行支援等の充実,障害者も含めた地域包括ケアの体制整備,障害者のスポーツや文化芸術活動への支援の充実などに重点的に取り組んでまいります。  次に,バリアフリー化についての民間事業者へのハード,ソフト両面の働きかけ等について,新たな障害者計画においてどのように取り組もうとしているのかとのお尋ねでございます。  障害者差別解消法では,事業者は社会的障壁の除去の実施についての必要かつ合理的配慮を的確に行うため,みずから設置する施設の構造の改善及び設備の整備,関係職員に対する研修その他の必要な環境の整備に努めなければならないとされています。  こうした趣旨を踏まえ,障害者が安心して外出したり施設を利用できるよう,新たな計画においては公共交通機関や民間建築物等のバリアフリーの促進を図るため,引き続き交通施設バリアフリー化設備整備費や低床の路面電車やバスの購入費への補助等を行うとともに,バリアフリー法の改正等の動向を注視し,民間事業者等の自主的なバリアフリー化を促す仕組みについて検討したいと考えております。  また,機会を捉えて事業者に対して障害者差別解消法についての周知を図っていくほか,障害者からの意見や要望があった場合には,個々の事業者や業界団体等に対して適切な対応をお願いするなど,引き続き合理的配慮の提供がなされるように促してまいります。  次に,障害者差別解消条例── これは仮称でございますが── これの制定に向けた検討において,市民の皆さんに周知・宣伝しながら進めていくべきと思うが,どのような方法で検討するのか,また,スケジュールはどうなっているかとのお尋ねでございます。  条例制定に当たっては,来年度,国等との役割分担を整理し,他都市の状況等を調査した上で,障害を理由とする差別に関する紛争解決の仕組みなど,条例に盛り込むべき内容の原案を作成し,障害者・市民・事業者などの関係者から幅広く意見を聞き,議論が整い次第,早期に条例案を策定したいと考えております。  以上でございます。 ○永田雅紀 議長       道路交通局長。 ◎谷山勝彦 道路交通局長   駐輪場の整備について,そして路上駐輪場の整備を積極的に進めるため,民間事業者から場所等の提案を受け,それを市が選定する方法を実施してはどうかというお尋ねでございます。  本市では,自転車を生かしたまちづくりを進めていくため,広島市自転車都市づくり推進計画を平成25年度に策定しておりますが,同計画に基づく路上駐輪場の整備を進めるため,公募により決定した事業者がみずからの資金で駐輪場を設置し,料金収入によって運営するという手法を採用しております。具体的には,平成26年7月に本市における初めての取り組みとして,アリスガーデン前,相生通り及び白島通りにおいて,この手法による路上駐輪場の供用を開始いたしました。  また,昨年9月には,国道54号の平和大通りから国道2号の間の歩道上に自転車等放置規制区域の拡大とあわせて380台分の路上駐輪場を整備したところであり,周辺の放置自転車が整備前の約500台から約20台へと大幅に減少する効果があらわれております。  このような路上駐輪場の整備を進めるに当たりまして,駐輪場の整備,運営に当たる民間事業者との協議などを行ってまいりましたが,この中で,この事業者がさまざまな整備・運営ノウハウを有していることを知ることができております。今後は議員御提案のように,こうしたノウハウを持つ事業者に広くヒアリングを行うなどして,効果的な整備場所の選定等に生かしていきたいと考えております。  以上でございます。 ───────────────────────────────────────                  休憩宣告 ─────────────────────────────────────── ○永田雅紀 議長       この際,暫時休憩をいたします。                午前11時50分休憩 ───────────────────────────────────────                午後1時35分開議                出席議員  44名                欠席議員  9名 ○山田春男 副議長      出席議員44名であります。
    ───────────────────────────────────────                  開議宣告 ─────────────────────────────────────── ○山田春男 副議長      休憩前に引き続き会議を開き,総括質問を行います。  38番酒入忠昭議員。                〔38番酒入忠昭議員登壇〕(拍手) ◆38番(酒入忠昭議員) 皆さん,こんにちは。お疲れさんです。  自民党・市民クラブの酒入忠昭です。会派を代表して,総括質問をさせていただきます。新会派での初めての質問でございます。しばらくの間,御清聴方よろしくお願いをいたします。  さて,我が国の総人口は平成28年に発表された国勢調査によると1億2709万人,5年前の調査に比べて96万2667人の減少となっております。これは大正9年,国勢調査が始まって以来100年近い国勢調査の歴史の中で,初めて日本の総人口が減少に転じた一つの節目の年であります。  1974年,国土庁が分析した日本列島における人口分布の長期時系列分析をもとに作成された我が国の人口の長期的推移,NHKスペシャル取材班の資料によりますと,我が国の人口は平成20年── 2008年の1億2808万人が最高で,12年後の2030年には1億1913万人,高齢化率31.2%,2050年には人口1億192万人,高齢化率37.7%と予測しております。これはあくまでも予測であり,日本政府の今後の政策により変化する可能性はありますが,最悪を予測して諸施策を検討,実施していかなければならないと思います。私は,そのような観点から総括質問をさせていただきます。理事者の皆さんの前向きな御答弁を期待しております。  最初に,基金残高と本市の財政運営方針についてお尋ねをいたします。  昨年,国の経済財政諮問会議において,地方債残高や基金残高の増加など,地方財政に影響があるような議論がなされていたと承知しております。総務省が公表している地方公共団体の普通会計決算によれば,地方債残高が平成28年度末で140兆円を超えているとしています。  本市の財政運営方針においては,一般会計ベースでの市債残高の抑制を目標としておりますが,本市の市債残高はどのようになっていますか。また,財政運営方針での目標と,現在の達成状況と,今後の見通しはどうなっているか,お答えください。  次に,一方で総務省が行った地方公共団体の基金の積み立て状況等に関する調査によれば,平成18年度末と10年後の平成28年度末の地方公共団体の基金残高を比較すると,58.4%の増加となっています。  そこでお尋ねいたします。本市の基金残高は減少していると聞いておりますが,どのようになっているのか,お答えください。  次に,国の経済財政諮問会議においては,地方の基金残高が増加していることを理由に,地方財源の削減をすべきではないかと指摘があります。この指摘に対して,本市はどういった取り組みをしているのですか。また,今後どのように対処していくのか,お伺いいたします。  次に,中学校における部活動のあり方について質問をいたします。  昨今,多様な働き方を選択できる社会を実現し,働く人一人一人がよりよい将来の展望を持てるようにすることを目的とした,いわゆる働き方改革に対する関心が大変高まっております。現在,国会においても連日議論されているところであります。中でも教員の長時間勤務の問題は,早急に対応すべき課題の一つであります。  一方,学校の運動部活動は学校教育の一環として行われ,我が国のスポーツ振興を支えてきました。また,体力や技能の向上を図る以外に,生徒同士や教師等との人間関係の構築を図ったり,自己肯定感を高めたりするなど,教育的意義は大変大きいと考えられております。  しかし,近年,少子化の進展や社会経済の変化等により,教育等にかかわる課題が複雑化・多様化し,学校や教師だけで解決することができない課題もふえております。運動部活動に関しても従前同様の体制では維持が難しく,学校や地域によっては存続の危機にあると言われています。  そこで,将来においても運動部活動を持続可能なものとするためには,運動部活動のあり方の抜本的な改革に取り組む必要があると私は思います。  こうした中,スポーツ庁はことし1月16日,生徒にとって望ましいスポーツ環境を構築するという観点から,運動部活動の在り方に関する総合的なガイドライン骨子案を示しました。  そこでお伺いいたします。このガイドラインはどのような内容になっていますか。お答えください。また,本市独自の基準の早急な作成を検討するべきであると私は考えますが,どのように対応するのか,御答弁ください。  次に,本市においては従前から行われている広島市立中学校運動部活動活性化支援事業についてお尋ねをいたします。  本事業は,外部指導者の招聘を希望する中学校に原則1名の外部指導者を派遣し,生徒の多様なニーズに応じた活動を保障するとともに,運動部活動の活性化を図るものです。外部指導者はその学校に勤務する教員ではないことから,生活態度や授業態度など生徒の日ごろの様子を把握することが難しいと考えられています。技術指導を行うことはできても,生徒指導的な観点から指導できにくいことから,教育的効果は上がりにくいのではないかと私は考えます。  そこでお尋ねします。この支援事業において,外部指導者の役割とはどのようなものですか。また,どのような方が外部指導者として従事され,その人選はどのように行われているのか,お尋ねをいたします。  最後に,部活動指導員制度についてお尋ねいたします。  部活動の適正化を目指し,外部指導者を中学校や高等学校などへ配置できるよう,平成29年4月1日,国が部活動指導員を制度化しました。部活動指導員とは,校長の監督を受け,部活動の技術指導や大会への引率等を行うことを職務としております。この制度の導入により,部活動の質的な向上はもちろん,教員の部活動指導にかかわる時間が軽減され,教材研究や生徒との面談等の時間が確保できたり,経験のない競技を指導することによる心理的負担が軽減されたりするなど,さまざまな効果が期待できると思います。  そこでお尋ねします。本市では,この部活動指導員制度の導入についてどのように考えているのか,お答えください。  次に,高齢者施策・地域活性化についてお尋ねします。  本市の高齢者施策の基本理念は,高齢者一人一人が生き生きと住みなれた地域で安心して暮らせることとしております。私も同感であります。  さて,本市の65歳以上の高齢者人口は2年後の平成32年度には30万299人になると見込まれており,高齢化率は25.1%に上昇する見込みです。また,2025年度── 平成37年度には高齢者人口が30万8982人,高齢化率が25.9%,この時点での75歳以上の高齢者人口は18万1364人で,本市の人口に占める割合が15.2%になると見込まれており,高齢化が一段と進行します。とりわけ団塊の世代が全て75歳以上となる2025年── 平成37年以降,医療・介護ニーズの増加が見込まれるとともに,65歳以上1人に対して20から64歳が2人未満となることが見込まれるなど,担い手となる人口の不足も見込まれております。  さらに今後,ひとり暮らし高齢者や認知症高齢者の増加等により,医療・介護を含めた高齢者支援に対するニーズは複雑かつ多様化していくことが予測されます。  これらの状況を踏まえ,本市においては広島型・福祉ビジョンに基づいて自助・共助・公助を適切に組み合わせることにより,段階的に地域福祉を再構築していくとしております。しかし,先ほど申し上げたとおり,本市の高齢化率も上昇しており,市長の提唱される広島型・福祉ビジョンにおける自助・共助,そして公助の組み合わせが十分機能しない困難な状況になるのではないかと危惧するものであります。  一方,本市では,市民の市政に対する満足度の向上を目指し,本市の施策や事務・事業について今後の進め方を検討するための基礎資料とするため,毎年,広島市市民意識調査を行っております。平成28年度は広島市に在住する18歳以上の男女5,000人を無作為抽出し,郵送調査で回収率は46.4%でした。  主なアンケートの結果を見ると,広島市が暮らしやすいまちだと思いますかの問いに対しては,そう思うとある程度そう思うと答えた人が84.7%でした。これからも広島市に住み続けたいと思いますかの問いに対しては,住み続けたい57.3%,住み続けてもよいが32.6%,合わせて実に89.9%の人がよい評価をしております。広島のまちに誇りを持っている人も81.3%と全体的に本市は暮らしやすいまちとして大変市民の高い評価をいただいていると判断をいたします。大変うれしいことであります。一方,悪い評価として,地域住民やコミュニティーとの人間関係がよくない,公共交通機関の利便性が悪いとか子育て環境がよくないと指摘されています。  そこで,地域コミュニティーについてお尋ねしたいと思います。アンケート調査で,住んでいる地域でどのようなコミュニティー活動が行われることが大切だと思いますかの問いに対しては,夏・秋祭り,とんど,新年会などのお祭り・親睦事業の実施を望む声が多く,56.1%を占めておりました。環境美化活動,ごみ出し,リサイクル活動,防犯活動,そして高齢者の見守り・支え合い活動などの福祉活動を望むテーマが続いております。私はこの地域コミュニティーに関するアンケート結果を見て,多くの地域行事が行われることは望むけれども,自分が率先して手伝うことはしたくないのではないかと感じております。  しかし,これが地域コミュニティーの現実であることを理解しなければならないと思います。さきに申し上げましたとおり,地域においては高齢化の進展に伴い諸行事の担い手不足が続いております。多くの行事を行いたくても担い手不足で行えないのです。それが地域の現状です。地域団体が維持できなくて解散,または事業の縮小を行っている団体もあると聞いております。  そこでお尋ねいたします。さきの広島市市民意識調査の結果や社協会長・町内会長として現実の姿を見ると,地域の活性化の取り組みや高齢者の見守りの取り組みなどは一つの局・部・課の問題ではなく,全市が挙げて協力して取り組むべき課題であると私は考えますが,市のお考えをお聞かせください。  次に,私は昨年2月の総括質問で,地域福祉の再構築について質問させていただきました。その中で,高齢者は増加していますが,老人クラブ数は10年前に比べて26%も減少していることを指摘しました。並行して町内活動などが停滞ぎみです。その傾向は今も変わっていないと思います。  その対策として,市退職職員の協力をお願いしました。そのときの局長答弁は,本市を退職する職員を対象に行っている福利厚生制度等の説明会の場や退職者を対象とする会報で呼びかけを行いますと御答弁をいただいております。その後の状況をお答えください。優秀な市退職職員さんの協力は市長の目指す「広島型・福祉ビジョン」の成否に大変かかわってくると私は思います。御協力を強くお願いしてください。  次に,町内会・老人会への加入率が減少するなど,地域コミュニティーが希薄な現在,地域が見守りの必要な全ての高齢者を見守ることは不可能であります。町内会・老人会に加入している高齢者・障害のある人などの方は町内会・老人会が見守ることはできますが,未加入者については個人情報漏えいの関係もあり把握することも不可能であり,見守ることが困難であります。  そこで,町内会未加入者については公共の関与がある程度必要ではないかと考えますが,どのようにして行っていこうとしているのかお考えをお答えください。  次に,高齢化の進む中,地域福祉を担う地域の各種団体の活動に活性化の差が生じてくるのではないかと危惧するものであります。何らかの理由で活動が活発でない地域の底上げが大切であると考えますが,地域福祉の観点からどのようにして地域全体の活動が活発になるように取り組んでしていこうとしているのかお考えをお伺いいたします。  さて,高齢者いきいき活動ポイント事業が昨年9月1日にスタートして5カ月余りが経過しました。私の地域では新しく三つの事業が立ち上がりました。行事の開催回数もふえ,参加人員も増加していると聞いております。元気な高齢者がふえるものと期待しており,大変うれしいことであります。私もこの事業の立ち上げに関与できたことをうれしく思っております。  この事業は本市にとって今までにない初めての事業であり,スタート当初に多くの問題点,疑問点が指摘されていました。ついては,これらの問題点に的確に対応され,事業に参加される高齢者や団体がこれまで以上に増加し,また積極的に協力していただけるよう,今期末の3月末までに対応されますことを強く要望しておきます。  広島市では,平成30年度から平成32年度までの3年間の新しい第7期高齢者施策推進プランがスタートします。その基本理念は「高齢者一人一人が,いきいきと,住み慣れた地域で安心して暮らせる,持続可能な共生型社会の形成」としております。その実現を大いに期待しております。私も地域の社協会長・町内会長として協力させていただきたいと思います。  最後にもう1点要望させていただきます。これから先の高齢者施策を考えるときに重要な点は,お一人様世帯の増加があります。現在,ひとり暮らし世帯と二人暮らし世帯が国内の6割以上を占めていると言われております。また,生涯未婚率も男女ともどんどん高くなってきており,さらに今後はシニア世代のひとり暮らしもふえると予測されます。そこで,2015年時点で全国の34.6%が単独世帯だと書かれた本もありました。  そこで,このような現状を認識し把握され,将来の施策に反映されますよう要望しておきます。  最後に,200万人広島都市圏構想についてお伺いいたします。  全国的に人口減少,少子高齢化が急速に進展する中,本市は近隣市町村とともに200万人広島都市圏構想を掲げ,その実現に向け取り組みを進めていますが,平成28年3月の取り組み開始から2年が経過しようとしております。そこで,これまでの取り組み状況を確認するとともに,平成30年度以降,どのように取り組みを進めていこうとしているのかお尋ねいたします。  平成28年3月に本市と近隣23市町との間で協定を締結以来,具体的にどのような活動をしてきたのですか,また,どのような成果があったのですか,お答えください。  私は以前から,事業を行うときにはPDCAサイクルを回さなくてはよい成果を上げることはできないと申し上げております。行政の作業は民間企業の作業に比べてPDCAサイクルを回しにくい事業が多いと感じますが,この事業についてはPDCAサイクルを実施することとしていたと思いますけれども,どのような結果だったのかお伺いします。また,実施結果を来年度予算にどう反映させているのかもお伺いいたします。  ところで,少子高齢化が一層進展すると,東京さえも安閑としてはいられない状況が予測されると書かれております。東京での人口は戦後ふえ続け,2015年時点では1352万人まで膨れ上がりました。しかし,東京都の試算によりますと,その人口も東京オリンピック・パラリンピック後の2025年にピークを迎えた後,減少に転じると予想しております。東京23区のうち11の区で人口が減少すると見られています。そこで,これからは地方が協力して発展し,注目される時代の到来は近いと感じております。200万人広島都市圏のますますの発展を期待して私の総括質問を終わらせていただきます。  長時間の御清聴,ありがとうございました。(拍手) ○山田春男 副議長      市長。                〔松井一實市長登壇〕 ◎松井一實 市長       酒入議員からの御質問にお答えします。  高齢者施策・地域活性化についての御質問がございました。  本市においても少子高齢化,ひとり暮らし世帯の増加,コミュニティー意識の希薄化等が進む中,誰もが安心してその人らしく生き生きと暮らすことができるよう地域福祉を再構築していく必要があり,その際,議員御指摘のとおり,それぞれの地域の実情に配慮しつつ,地域全体の活性化を図る必要があると考えております。  このような問題意識により,2年前に広島型・福祉ビジョンを策定したところです。その中では,地域によって状況はさまざまであることから,地域住民が主体的に参加して地域の実情に応じた地域福祉に取り組むエリアマネジメントを推進するとともに,自助・共助・公助を適切に組み合わせた包括的な支援体制をそれぞれの地域で構成し,従来の支える側と支えられる側という二分論にとどまらず,住民の誰もが多様な担い手として,その人らしい役割を持ち,お互いに支え合うまちづくりを進めるということを掲げてきました。  この広島型・福祉ビジョンに沿って施策を進めてきたところでありまして,昨年9月に開始した高齢者いきいき活動ポイント事業は,活動団体の登録数が既に1万件を超え,高齢者活動団体から,スタンプをためるのが楽しみだ,活動の参加者がふえたといった声があり,地域全体の活性化に貢献することが明らかとなってきております。高齢者いきいき活動ポイント事業については,引き続き不断の見直しを行いながら,地域住民の主体的な事業として定着するように取り組んでまいります。  また,現在の区役所厚生部は,地域団体を所管する部署が分散していること,さまざまな課題を複合的に持つ地域や世帯に対し,高齢者・子供・障害者といった対象ごとにそれぞれ支援を行う体制であることから,地域団体住民から,行政との連携が図りにくい,課題全体を捉えた総合的な支援が行われないといった声がありました。このため,これを組織的に解消して地域や世帯としっかり向き合い,支援を総合的に行える体制とするように,区役所厚生部の再編を行うことにしております。  具体的には,厚生部に地域支えあい課を設置し,地域福祉の担い手となる地域団体,保健医療関係団体,地域包括支援センター等を一元的に所管することにより,地域の関係者との協力体制を構築し,地域団体や住民,行政が連携を図って地域の課題解決に向けた取り組みを行いやすくいたします。  また,地域ごとに担当保健師を決めて,その保健師が専門性を発揮し,地域における保健活動を充実させ,地域住民が自助・共助の活動を安心して行いやすくしていきたいと考えております。  この厚生部の再編については,まずは平成30年の4月から東区役所で他の区役所に先駆けて実施し,業務の流れや各課の連携等を確立した上で,平成32年度に他の7区役所でも実施することにしております。さらに平成30年度には,本市の地域福祉計画を見直し,地域共生社会実現計画── 仮称でありますけど── これをつくりまして,新たに策定すべく社会福祉審議会における議論を本格化することにしておりまして,その中で地域の底上げを行い,地域全体の活性化を図りながら高齢者,障害者,子供など,全ての人々が地域,暮らし,生きがいをともにつくり高め合うことができる地域共生社会の実現に向けて取り組むよう検討を進めていきたいと考えております。  その他の御質問については関係局長から答弁いたします。 ○山田春男 副議長      企画総務局長。 ◎及川享 企画総務局長    高齢者施策・地域活性化についての御質問のうち,地域の担い手が不足する中,地域活性化の取り組みは全市を挙げて協力すべき課題であると考えるが,市の考えはどうかについてお答えいたします。  地域の活性化を図るには,それぞれの地域において住民が主体となり,地域の実情に応じたまちのあるべき姿を描きながら,その実現に向け力を合わせて取り組んでいく必要がございます。そのためには活動の中核を担う町内会・自治会等を初めとする地域コミュニティーの活性化を図ることが肝要だと考えています。しかし,議員御指摘のとおり,地域では急速な少子高齢化の進展,また,個人の価値観の多様化などによる担い手不足が問題となっております。このことは町内会,地区社会福祉協議会,老人クラブ,民生委員など,さまざまなコミュニティー団体において共通していることから,本市としましても今年度新設した地域活性化調整部を中心に,区役所とも連携しながら全庁挙げてその解決に取り組むべき課題であると認識いたしております。  以上です。 ○山田春男 副議長      健康福祉局長。 ◎川添泰宏 健康福祉局長   高齢者施策・地域活性化に関する2点の御質問にお答えいたします。  まず,老人クラブ数が減少し,町内会活動も停滞ぎみの中,以前,市を退職する職員への説明会の場等で呼びかけを行うと答弁があったが,その後の状況はどうかとのお尋ねでございます。  本市では,これまでも退職年度の職員を対象とした福利厚生制度説明会,退職を5年後に控えた職員を対象としたニューライフセミナー及び本市の退職者で組織するまこも会の会報において,退職後における町内会,自治会などの地域団体への参加を呼びかけてきました。これからはこれまで以上に市退職者が積極的に地域活動に参加することを促す必要があると考えており,今年度からは助け合い,支え合う地域づくりを進めることの重要性を訴えるとともに,これまでのような地域団体への加入にとどまらず,生活支援訪問サービスなどといった,より具体的な支え手活動への参加の呼びかけも始めております。今後はこれまでの参加の呼びかけに加えて,例えば再任用者を対象とした参加の呼びかけ等を行うことにより,本市の退職者のうち多くの人が地域活動に参加するよう働きかけていきたいと考えております。  次に,町内会や老人会に加入していない高齢者の見守りについて市としてどのようにしていこうと考えているのかとのお尋ねでございます。  本市では,町内会や老人クラブなどの地域団体への加入の有無にかかわらず,ひとり暮らし高齢者等を地域全体で見守り支える仕組みづくりに向け,高齢者地域支え合い事業を小学校区単位で実施しております。具体的には本事業の実施に伴い職員を増員した各地域包括支援センターがコーディネーターとなって,各区役所とも連携し,既に自主的な見守り活動を行っている地域団体と協議・調整を行いながら地域の実情に応じた新たな見守り,支え合いのネットワークづくりを進めています。昨年度末までに55の小学校区でネットワークづくりが行われているところですが,昨年9月に開始した高齢者いきいき活動ポイント事業をきっかけとして地域団体の見守り活動の充実や参加者の増加を図りながら,今後,地域におけるネットワークづくりを加速化し,第7期高齢者施策推進プランの計画期間の最終年度である平成32年度内には,全ての小学校区においてネットワークを構築したいと考えております。  以上でございます。 ○山田春男 副議長      財政局長。 ◎手島信行 財政局長     自治体基金についての3点の御質問にお答えいたします。  まず,本市の財政運営方針の目標として掲げた市債残高の抑制について,達成状況と見通しはどうかでございます。  本市の財政運営方針で抑制することとしている臨時財政対策債の残高及び減債基金積立金累計額を除いた一般会計の市債残高は,平成28年度末では6748億円で財政運営方針の計画額6949億円を201億円下回っております。平成30年度末の残高見込みについては,当初予算では6700億円と財政運営方針の計画額6610億円を90億円上回ってはいますが,決算の段階では例年入札による執行残等が相当程度生じることから,計画額を達成できるものと考えております。  次に,総務省が行いました基金に関する調査によりますと,平成18年度末と28年度末の基金残高を比較すると58.4%の増となっていると,本市の基金残高はどうかの御質問でございます。  総務省の行った調査における数値は,一般会計と一部の特別会計に設置している基金残高の合計から地方債の満期一括償還のために積み立てている減債基金の額を控除したものでございます。このベースで本市の基金残高を申し上げますと,平成18年度末が約167億円,平成28年度末が約97億円となっており,約70億円,41.8%の減少となっております。  最後に,国の経済財政諮問会議において基金残高の増加を理由に地方財源を削減すべきとの指摘があるが,この指摘に対し本市はどのように取り組みをしているのか,今後どのように対処していくのかとの御質問でございます。  地方の保有する基金は,災害対策や社会資本の老朽化対策,将来実施する特定の事業に向けた計画的な財源確保のために,各自治体が地域の実情を踏まえておのおのの責任と判断で積み立てを行っているもので,地方の基金残高が増加していることをもって地方財政に余裕があるかのような議論は適切ではなく,ましてや基金が減少している本市にとって議論以前の話であると受けとめております。このため,本市では,指定都市と議会が連携して行っている大都市財政の実態に即応する財源の拡充についての要望,いわゆる青本要望におきまして,地方の保有する基金の増加や現在高を理由とした地方財源の削減は決して行わないことを国に対して要望しております。この青本要望のほか,全国市長会の平成30年度国の施策及び予算に関する重点提言においても同様の主張をしております。来年度も国において同様の議論が行われることが予想されますことから,他団体とも連携しながら時期を捉えて要望活動などを行っていきたいと考えております。  以上でございます。 ○山田春男 副議長      教育長。 ◎糸山隆 教育長       中学校の部活動のあり方についてお答えをいたします。  まず,ことし1月,スポーツ庁の検討会議で示されたガイドライン骨子案の内容についてです。  スポーツ庁の検討会議で示された運動部活動の在り方に関する総合的なガイドライン骨子案は,中学校段階の運動部活動を主な対象とし,生徒にとって望ましいスポーツ環境を構築するという観点から,運動部活動が地域,学校,競技種目等に応じて最適な形で実施されることを目指すものです。主な内容としては,1,適切な運営のための体制整備,2,合理的でかつ効率的・効果的な活動の推進のための取り組み,3,適切な休養日等の設定,4,生徒のニーズを踏まえたスポーツ環境の整備,5,学校単位で参加する大会等の見直しとなっており,具体的には運動部活動の方針等の策定,部活動指導員の配置による指導運営に係る体制の構築,短時間で効果が得られる活動の実施,休養日や活動時間の設定などについて記載をされております。  次に,本市独自の方針の早急な作成を検討すべきではないかという御質問です。  このたびスポーツ庁の検討会議で示されたガイドライン骨子案では,高等学校段階への準用を期待するとされていることを踏まえまして,本市の運動部活動の方針等については市立中学校及び高等学校等を対象として策定したいと考えています。今後,中学校長会,高等学校長会,中学校体育連盟の代表者及び教育委員会事務局職員などから成る検討会議を設置をし,本市の運動部活動のあり方に係る方針を平成30年度中に取りまとめたいと考えております。  次に,現在行っております広島市立中学校運動部活動活性化支援事業における外部指導者の役割,また,どのような方が外部指導者として従事され,人選はどのように行っているのかという御質問です。  現在活用しております中学校の運動部活動に係る外部指導者は,教員の指導のもと,技術指導や安全指導について補助的な役割を担うものとなっています。人選については,校長が地域のスポーツ指導者で指導力や人格を踏まえ的確であると認めた方や,当該中学校に非常勤講師等として勤務するスポーツ経験者の中から選任をしております。  最後に,広島市では部活動指導員制度の導入についてどのように考えているのかという御質問です。  教員にかわって部活動の指導や部活動の大会の引率ができる部活動指導員は,部活動の質的な向上はもとより,教員の働き方改革の観点からも有意義であると考えており,今後,運動部活動のあり方に係る方針の検討を深める中で,導入を視野に入れて考えてまいります。  以上でございます。 ○山田春男 副議長      企画総務局長。 ◎及川享 企画総務局長    200万人広島都市圏構想について2点の御質問にお答えいたします。
     まず,連携協約に基づく具体の取り組みと成果についてです。  広島広域都市圏内の市町との連携協約に基づくこれまでの具体的な取り組みとしましては,ヒト・モノ・カネ・情報の循環を基調とするローカル経済圏を構築するため,広島広域都市圏産業振興研究会を設置し,ものづくり産業の強化や圏域内の周遊観光の促進,圏域内農水産物等の地産地消などを進めてまいりました。また,質の高い医療サービスの安定的な提供体制の構築や地域包括ケアの推進など,市町の共通課題に対する施策の共同実施,保育サービスなど各市町が有する行政資源の相互利用などに取り組んできました。  こうした取り組みによりまして,ものづくり産業の強化に向けて圏域内企業が共同で取り組むグループ研修活動に対する支援や広域的な無料公衆無線LANの整備,多言語での圏域の観光情報の発信のほか,圏域内農作物の生産者,出荷者と卸業者との商談会による取引成立などが実現しています。また,安佐市民病院と圏域北部の3市町との病院との間でテレビ会議システムによるカンファレンスが開始されております。  さらに,安芸地区における在宅医療相談支援窓口の運営における連携や病児・病後児保育事業の圏域全体での相互利用など,圏域内の住民に対するサービスについても充実を図ることができるなどの成果が上がっています。  今後とも圏域内の各市町と連携して取り組みの着実な推進を図ってまいります。  最後に,取り組みについてはPDCAサイクルを実施することとしていたと思うが,どのような結果だったのか,また,その実施結果は来年度予算にどう反映させているのかにお答えいたします。  今年度,都市圏発展ビジョンの平成28年度の取り組みについてPDCAサイクルを実施した結果,統計値未公表の4指標を除く数値目標,KPIの16指標のうち順調,おおむね順調が合わせて12指標── 75%となったことから,ビジョン全体としてはおおむね順調に推移していると考えています。  一方で,実績値が下降または計画どおり増加していない指標もあるため,こうした指標に関する取り組みについては,一層の対応を図る必要があることから,新たな取り組みを実施することとしております。例えば実績値が基準値を下回った圏域来訪観光客の訪問市町数に対しては,来年度新たに広島バスセンター内への観光案内所の設置や,佐伯区石内東に開店予定の大型商業施設内への情報発信拠点の設置に取り組むことにより,都市圏を訪れる観光客の圏域内周遊,滞在をさらに促すこととしております。  今後ともPDCAサイクルを有効に機能させることによりまして,200万人広島都市圏構想の実現に向け取り組みを進めてまいります。  以上でございます。 ○山田春男 副議長      38番酒入議員。 ◆38番(酒入忠昭議員) 御答弁ありがとうございました。  1点質問と1点要望をさせていただきます。  質問は先ほども総括質問の中で述べましたように,教員の長時間労働というのがやはり大きな問題になって,その要因の一つは部活動,運動部活動というのも私は多いと思うんです。質問の中でも言いましたように,精神的な負担もあるということで,このたび国が部活動指導員制度を導入してくれたということは,私は大いによいことでないかと思います。  今,中学校・高等学校もそうですけれども,部活動というのは結構数が多いと思うんです。その中で,指導員というのは何名までよいというように国が言っているのかお答えいただきたいと思います。  それからもう1点,要望は,先ほど御答弁いただきましたが,高齢者地域支え合い事業と,これはどこの地域もやっていると思うんですけども,その中で先ほど申しましたように,町内会の未加入,それから老人会の未加入という人の把握ができないんです。元気な人は,加入している人は把握できますから声かけをしたり,少し顔を見なかったら,ああ,どうしたんかね,あの人はということでできるんですけども,全くそういう行事に出てこないという方についての情報が不足しているというのが私の思いでございます。  そうはいいましても,個人情報の問題があるんで,出すわけにはいかない部分もありますが,できれば行政と地域の社協単位でも結構ですから,地域の団体と年に1回でも結構です,2年に1回でも結構ですが,話し合いをして,地域でどういうことが知りたいんですかということをちょっとやっていただければと,それで,できるできないはそのときの内容でございますんで仕方がないことですけど,やはり地域の悩みを聞くということも必要じゃないかということを私は思いますんで,そういう検討をお願いしたいということを要望しておきますのでお願いします。 ○山田春男 副議長      教育長。 ◎糸山隆 教育長       部活動指導員の御質問にお答えいたします。  平成30年度の国の予算の中で部活動指導員配置促進事業ということが事業として予算化されておりまして,その説明資料によりますと,想定とすると先導的に取り組む学校にまず配置をしていくというようなことで,1校当たり3人程度を配置するという想定で予算が組まれておるという状況でございます。  以上です。 ○山田春男 副議長      次に,32番元田賢治議員。                〔32番元田賢治議員登壇〕(拍手) ◆32番(元田賢治議員) 自民党・保守クラブの元田賢治でございます。  それでは,総括質問をさせていただきますので,よろしくお願いいたします。  まず最初に,水道事業の広域連携についてお伺いいたします。  昨年,広島県が県内の水道事業を事業統合し,県内一水道を目指したいという考えを明らかにされました。最初にこの話を聞いたときに思い出したのが,いわゆる平成の大合併のことであります。これを振り返ってみたいと思います。  我が国では,人口減少・少子高齢化などの社会経済情勢の変化や地方分権の担い手となる基礎自治体にふさわしい行財政基盤の確立を目的として,国の主導のもと,平成11年以来,全国的に市町村合併が積極的に推進されました。この結果,平成11年に3,232あった市町村が平成27年には1,718となっています。広島県も積極的に取り組まれ,86あった市町村が23となり,市町村数の減少率は全国第2位となっています。総務省では,この市町村合併による主な効果として住民サービスを提供する体制の充実強化や広域的なまちづくり,適正な職員の配置や公共施設の統廃合など,行財政の効率化を上げています。  その一方で,主な問題点・課題としては,周辺部の旧市町村の活力の喪失や住民の声が届きにくくなっている住民サービスの低下を挙げられています。スケールメリットによる行政の効率化がうたわれた平成の大合併ですが,市民サービスに直結した部分は効率化が難しく,庁舎の統廃合も思うようにはできないなど,想定していた効果が得られず,厳しい財政運営を余儀なくされている自治体もあり,この市町村合併にも一長一短があること,大きくなればいいというものではないと感じています。  そして,近年では,急速な少子高齢社会の進展が深刻な社会問題として顕在化してきました。  広島市においては,人口減少・少子高齢化に歯どめをかけ,圏域経済の活性化と圏域内人口200万人超えを目指す200万人広島都市圏構想を掲げ,多様な施策に取り組んでいます。行政合併とはまた違った形で地域全体の発展に向けた取り組みを進めていこうということは大事なことだと思いますし,今後の進展に期待したいと思います。  こうした中,水道事業を取り巻く状況を見てみますと,全国的に人口減少に伴う料金収入の減少や施設などの老朽化に伴う大量更新期の到来などにより,経営環境は一層厳しさを増してきているところです。そのため,総務省は平成26年に水道事業の広域的な連携強化について,地域の実情に応じて経営基盤の強化や経営効率化の推進などを図るための一方策として検討することを各都道府県へ要請しております。あわせて平成28年には,総務省及び厚生労働省が検討体制を早期に構築するとともに,市町村などの水道事業の広域連携について検討することを要請しております。  このような状況を背景として,広島県は平成28年秋ごろから広域連携について検討を進め,そして平成29年9月に県内の水道事業を統合して県内一水道を目指したいとの考えを明らかにしましたが,いきなり県内一水道というのは甚だ唐突な感じもしております。  県の水道広域連携案では,人口減少などに伴って水需要や給水収益は大幅に減少する一方,水道施設の老朽化などにより,更新需要は大幅に増加し,経営が急速に悪化する見通しであることや,中小規模の市町での人材不足が特に顕著になっていることを県内の水道事業体の課題として挙げております。そして,このような課題に対し,施設や管理の最適化や人材の確保などの効果が最も期待できる事業統合を全県で目指すことを基本として,本格的な施設の更新に着手する前に市町・県による協議組織を設置し,具体的な検討に着手することが必要とされています。  そこで,本市の基本的な考えをお尋ねいたします。  200万人広島都市圏構想を掲げる本市としては,広島県の示した水道事業の広域連携についてどのような姿勢で臨んでいこうと考えているのかお伺いします。  広島県の設置する協議組織による検討は,平成30年度から2年程度の期間をかけて行っていく予定であると聞いております。しかし,事業統合という事業の根幹にかかわる経営形態に関する議論にしては,2年の検討期間というのは余りにも短いのではないかと思います。中四国地方の事例では,香川県がほぼ全県を事業統合することを目的として,平成29年11月に香川県広域水道企業団を設立し,平成30年4月から事業開始予定と聞いております。香川県の事例では,事業統合に向けてどれくらいの期間をかけて検討されてきたのかお伺いいたします。  また,広島県内の水道事業の現況を見ると,水道料金の格差の問題が存在しており,1カ月10立方メートル使用した場合の水道料金は,県内で最も安い事業体と最も高い事業体とでは最大で3.3倍の格差があります。水道料金というものは給水に係るコストに基づいて算出されるものですが,県内での水源の状況が異なり,例えば西部地域では太田川水系,東部地域では芦田川水系といったように水源が違い,水質もそれぞれ異なります。水質の状況が異なると,浄水処理コストも変わってくるのではないかと思います。  さらに,水源からの距離によっても給水に係るコストも変わってきます。県内の各市町では,水源からの距離がそれぞれ異なっており,特に島嶼部の事業体となると,水源から事業体までをつなぐ長い距離の送水施設が必要となり,ひいてはこのコストが水道料金に反映されることになります。島嶼部の事業体からすると幾ら経営努力をしても限界があるということで,大変厳しい経営環境にあることが想定できます。  また,各市町ごとの施設整備水準の格差という問題も存在します。現在のところ,水道料金が安い事業体でも老朽化した施設を適切に更新していれば問題はありませんが,もし更新が進んでいないということになると,事業統合した途端に多額の更新費用が水道料金にはね返ってくることも懸念されます。  こうした中,事業統合を行うことによってスケールメリットを創出し,課題解決を図っていこうということも一方策だとは思いますが,事業統合となるとやがては水道料金を統一することになるのではないかと思います。それはつまり,水道料金が安い事業体,ひいてはそこに暮らす住民がコスト負担するということになるのではないかと懸念するところであります。  本市の水道事業の経営状況を見ますと,近年,毎年度純利益を計上し,計画的かつ確実に健全経営を行っており,今後も引き続きしっかりとした事業運営をお願いしたいと思いますが,今後においても大規模な老朽施設の更新や災害対策を行う必要があります。  さらに,事業統合となると,先ほど述べたような各市町間に存在する水道料金や施設整備水準の格差を解消するために必要なコストについて,本市が負担することになるのではないか,言いかえると本市の水道料金を値上げすることになるのではないかという危惧をしております。  そもそも広域連携の目的は,広島市も含めた各事業体における経営基盤の強化を図ることであると理解しております。それが広域連携を進めた結果,広島市民にとって新たな負担につながるというのであれば,何のための広域連携なのか疑問に思うわけであります。  そこで,本市の水道事業経営の将来見通しはどのようになっているのか,他の事業体を援助するような財政的な余裕はあるのか,また,広域連携には本市にとってどのようなメリットが考えられるのかお伺いします。  広域連携というのは,いわゆる事業統合に限らず,連絡管を整備して隣接する市町へ給水する方法や維持管理業務を一つの事業体が受託するといったさまざまな方法があろうかと思います。ただ,隣接する市町に連絡管をつなぐとしても,その整備にコストがかかりますし,水圧や水量に余裕があるかなどにも留意し,慎重に判断していく必要があります。また,隣接する市町の維持管理業務を受託することについても同様でありますが,私自身,電気設備関係の経験があり,施設管理についてはある程度の知識を持っておりますが,事業体によって使用している設備もさまざまであり,仕様も目的も異なります。さらにこうした業務の受託には,専門性の高い知識と豊富な経験が必要です。  つまり,一言に広域連携といってもそう容易なものではないと考えています。  しかしながら,一方で,本市は中四国地方における中枢都市としての役割を果たしていく責任もあると考えています。今後,難しい政策判断を求められるときが来るかもしれませんが,いずれにしても,本市の水道事業は広島市民の負担の上に成り立っている事業であることを念頭に置いて,県や県内市町との協議に臨んでほしいということを強く要望して次の質問に移ります。  次に,マンホールトイレの整備についてお伺いします。  本市の中心市街地は,太田川によって形成された三角州地帯において発展しているため,万一大規模地震が発生すれば,地盤の液状化が起こりやすく,大きな被害を受けるリスクを抱えております。このため,本市においても大規模地震に対する備えは重要な課題であり,こうした地震などの災害時において,市民の生命,身体及び財産を保護し,被害を最小限に抑えるためには,災害に強い都市構造にしていく必要があります。そのためには建築物の耐震化を推進することはもちろんですが,被災した場合の避難場所の環境整備を行うことも大変重要です。  この避難場所の環境整備の中で,私が特に気になっているのが避難場所のトイレの問題です。一たび大規模な災害が発生すると,トイレに起因するさまざまな問題が生じます。  例えば平成7年── 1995年の阪神淡路大震災においては,被災地の広範囲で水洗トイレが使えなくなり,避難場所においても仮設トイレの衛生状態の悪化により,トイレを使用すること自体が困難な状況となりました。また,平成23年── 2011年の東日本大震災においても,仮設トイレの設置数が少ない上に,衛生状態も悪かったため,避難者の中には水分を控えたことで体調の悪化や精神的にも苦痛になったと聞いております。  このように,災害時に衛生的にトイレを使用できなくなることは,被災者へ肉体的・精神的疲労を与え,健康被害につながることを過去の経験は示しております。心のケアという側面で考えると,避難場所での生活はただでさえふだんと違う環境でプライバシーを保つことも難しいというストレスを抱える中で,トイレの使用までままならなくなった場合の精神的な疲労ははかり知れないと思います。  災害時には家を失うなどして多くの被災者が避難場所に集まり,トイレを使うことになるため,避難場所のトイレについては十分な設置数と日常使用している水洗トイレに近い環境を迅速に確保し,快適なトイレ環境を整備することが求められています。こうした中,通常の仮設トイレはタンクにし尿をためる方式であるため,過去の災害ではし尿の収集が間に合わず,トイレとしての機能が果たせなくなる事例が全国で数多く報告されております。  そうした中で,私が注目しているのはマンホールトイレです。このマンホールトイレは下水道管に直接接続する方式となっており,河川の水などを貯留槽にためておいて,定期的に水を流すことでし尿を速やかに下水道管に排除することができます。このため,マンホールトイレは災害時においても日常使用しているトイレに近い環境を迅速に確保でき,衛生的な有効な手段だと考えています。  また,通常の仮設トイレには下にタンクがあるため,ステップを上がる必要がありますが,マンホールトイレは段差がないので出入りしやすく,お年寄りの方など,要配慮者が使用しやすいという利点があります。国が定めた防災基本計画では,市町村は避難所における生活環境が常に良好なものであるように努めるものとし,そのため,トイレの設置状況などの把握に努め,必要な対策を講じるものとされています。また,広島市地域防災計画においても,避難場所におけるトイレ機能の確保のため,マンホールトイレの整備を行うこととされています。  こうした状況の中で,避難場所でのトイレの機能を確保するために設置しているマンホールトイレの整備の現状はどのようになっているのか,また,他の政令指定都市と比べて本市のマンホールトイレの整備状況はどうなのかお伺いします。  あわせて,避難場所での生活環境の確保のためにも,このマンホールトイレを積極的に整備していく必要があると考えますが,本市では今後,整備計画をどのように考えているのかお伺いします。  以上で質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手) ○山田春男 副議長      市長。                〔松井一實市長登壇〕 ◎松井一實 市長       元田議員からの御質問にお答えします。  水道事業の広域連携についての御質問がございました。  200万人広島都市圏構想は,広島広域都市圏の24市町がおのおの別々に発展することを目指す旧来の考え方を改め,圏域全体の発展を目指すこととし,そのための施策について,その実現可能性を検討し,これを着実に実行していくことが重要であるというふうに考えております。  こうした考え方のもとで,経済面,生活面で深く結びついている圏域内の市町が連携しようとするものでありまして,消防事務では一定の成果が出ているところでありますけれども,現在,県内の各市町の水道事業が抱える課題の解決に向けて極めて有効なものであるとも考えております。水道は市民生活や産業活動に欠かせない重要なライフラインであり,将来にわたって安全な水を安定して供給していくことが求められているものですが,各市町の水道事業においては人口減少等に伴って今後も給水収益が減少するということが見込まれる中,老朽化した施設の更新等に取り組んでいく必要があり,そのための経営基盤の強化は極めて重要な課題となっています。  こうした中,このたび広島県から提案があった県内の水道事業の広域連携という方向性は,本市が進める200万人広島都市圏構想に合致するものであると考えています。ただし,広域連携の一方策である事業統合については,各市町の住民にとって水道料金や施設整備水準などの面で格差のないものになることを目指して行われるべきものであることから,まずはこのような課題についての解決策から丁寧に議論を進めていく必要があると考えております。  こうした視点に立って,今後,県や他の市町とどのような連携手法を講ずることができるのか検討してまいりたいと考えております。  その他の御質問については関係局長から答弁いたします。 ○山田春男 副議長      水道局長。 ◎野津山宏 水道局長     水道事業の広域連携についての御質問に順次お答えします。  まず,香川県における事業統合に要した検討期間についてです。  香川県における検討経緯ですが,まず,平成20年に県内水道事業の統合・広域化に関して県及び市町の担当者による調査検討を開始しました。その後,県及び市町で構成する広域水道事業体検討協議会の設置などを経て,平成29年8月に県及び16市町が香川県水道広域化基本計画に合意し,基本協定を締結しました。このように,約9年の期間を経て平成29年11月に香川県広域水道企業団を発足させ,平成30年4月から事業を開始する予定となっています。今後は,財務・料金システムなどを順次統一するとともに,旧事業体ごとに施設や財政の水準の格差是正に取り組みながら,事業開始から10年後となる平成40年度に水道料金等を統一する予定となっています。  次に,本市の水道事業経営の将来見通しと他の水道事業体を援助する財政的な余裕はあるのかについてです。  本市の水道事業経営の将来見通しは,引き続き水需要や給水収益の減少が見込まれる一方,水道施設の更新や災害対策に取り組んでいく必要があり,健全経営の維持が不可欠となりますが,現行の運営形態のままでさらに推移するならば,資金不足といった事態も見込まれるなど,一層厳しさが増すものと考えています。そのため,これまで以上に中長期的視点に立った計画的な経営を推進していく必要があります。  したがいまして,広域連携についてはこうした経営見通しを踏まえつつ,お互いの経営基盤を悪化させることなく持続可能なものへと変えていくための取り組みが重要と考えています。  最後に,広域連携における本市のメリットについてです。  広域連携の方策として,例えば隣接する事業体と施設の統廃合を行うことができるならば,その後の更新費用や維持管理経費の確実な削減につながるものと考えられます。現在のところ,本市を含む各事業体においては,長期的には水需要の減少により施設に余力が生じる一方で,施設の老朽化が進み更新費用が増加するものと見込まれることから,今後,他の市町の現状と課題を把握し,県及び他の市町との協議を通じて本市にとってもメリットを見出せる方策を探っていきたいと考えています。  以上です。 ○山田春男 副議長      下水道局長。 ◎早志敏治 下水道局長    マンホールトイレの整備について3点の御質問にお答えいたします。  まず,マンホールトイレの現在の整備状況についてです。  マンホールトイレは一般のくみ取り式の仮設トイレに比べ下水道管に直接接続する方式であり,し尿を速やかに排除することができるため,避難場所に避難された方が衛生的な生活を送る上で非常に有効な対策になると考えております。このため,本市においては平成31年度までを計画期間とする広島市下水道総合地震対策計画に基づき,平成18年度から国の交付金を活用して整備を進めてきており,これまでに中央公園や比治山公園など9カ所,合計172基のマンホールトイレを設置しております。  次に,他の政令指定都市と比べて本市の整備状況はどうなのかについてです。  本市がこれまでに設置しましたマンホールトイレ172基は,設置数としては20の政令指定都市の中で10番目となります。また,政令市それぞれの人口をマンホールトイレの設置数で割ったマンホールトイレ1基当たりの人口については,政令市平均が約2万9000人に1基に対し,本市は約7,000人に1基と政令市平均を上回っております。  最後に,今後の整備計画をどのように考えているのかについてです。  災害時においてマンホールトイレの機能を適切に発揮するためには,下水道本管や処理場施設を災害に強い構造にしていくことが重要であり,現在,これら施設の耐震対策を重点的に進めているところです。マンホールトイレの整備は,大規模な地震時に地盤の液状化による被害が想定されるデルタ市街地において,下水道本管の耐震化が一定程度完了した地区にある避難場所を対象として整備しています。  今後,こうした考え方に基づき,平成32年度からの次期整備計画を策定し,下水道本管や処理場施設の耐震対策とあわせて計画的な整備を進めていきたいと考えております。  以上でございます。 ○山田春男 副議長      32番元田議員。 ◆32番(元田賢治議員) 御答弁ありがとうございました。  しかし,水道事業の広域連携については,水道事業の事業統合については,やはり事前に課題とか問題点をしっかり把握していただいて丁寧に行っていただきたい。ということは,やはり広島市にとってどれだけメリットがあるのか,または反対にどれだけデメリットがあるのかということも,そういったことも前提に県としっかりと話をしていただきたいということを要望しておきます。  そして,マンホールトイレなんですが,今9カ所で172基ということですが,余りにもマンホールトイレというのは認知度が,皆さん方でも名前は聞いているがどんなものだろうかということがあろうかと思います。そのためにも,市民にマンホールトイレというのはこのようなものなんだというようなPRをしっかりしていただきたいんですが,それはどのように考えておられますか。 ○山田春男 副議長      下水道局長。 ◎早志敏治 下水道局長    マンホールトイレのこれまでのPRとしては,トイレの設置場所にその仕組み,あるいは役割を説明した看板を掲示しております。あわせて市の広報紙「ひろしま市民と市政」にも紹介したということがございます。  今,議員おっしゃったように,マンホールトイレは地下に設置されておりますので,地表面にはマンホールのふたしか見えないという状況になっております。ですから市民の方にはなかなか存在というのがわかりにくいという状況となっております。  ただ,我々,災害に備えて,こうした目に見えない場所でもマンホールトイレの整備を市としてやってきているということをもっと市民の方に知っていただくということは,少しでも市民の皆さんの災害に対する安心ということにもつながっていくんではないかと考えております。今後のPRにつきましては,例えばマンホールトイレが設置されている地域の自主防災会の組織,こういった方々に情報提供して,あるいは現地も見ていただくというようなことなど,効果的なPRを工夫してやっていきたいと考えております。  以上です。 ○山田春男 副議長      本日はこの程度にとどめ,明日引き続き総括質問を行います。 ───────────────────────────────────────                 次会の開議通知
    ─────────────────────────────────────── ○山田春男 副議長      この際,御通知申し上げます。  明日は午前10時より議会の会議を開きます。 ───────────────────────────────────────                  散会宣告 ─────────────────────────────────────── ○山田春男 副議長      本日はこれをもって散会いたします。                午後2時54分散会 ─────────────────────────────────────── ───────────────────────────────────────   議 長   永  田  雅  紀   副議長   山  田  春  男   署名者   山  内  正  晃   署名者   中  森  辰  一...