岡山市議会 > 2021-06-11 >
06月11日-02号

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  1. 岡山市議会 2021-06-11
    06月11日-02号


    取得元: 岡山市議会公式サイト
    最終取得日: 2021-08-30
    令和 3年 6月定例会    令和3年6月定例岡山市議会    議 事 日 程  第2号       6月11日(金)午前10時開議第1 個人質問 甲第115号議案 令和3年度岡山市一般会計補正予算(第2号)について 甲第116号議案 岡山市固定資産評価審査委員会条例の一部を改正する条例の制定について 甲第117号議案 岡山市市税条例等の一部を改正する条例の制定について 甲第118号議案 岡山市証明事務等手数料条例の一部を改正する条例の制定について 甲第119号議案 岡山市心身障害医療費給付条例の一部を改正する条例の制定について 甲第120号議案 岡山市養護老人ホーム条例の一部を改正する条例の制定について 甲第121号議案 岡山市児童福祉施設の設備及び運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例の制定について 甲第122号議案 岡山市指定通所支援の事業等の人員,設備及び運営に関する基準等を定める条例の一部を改正する条例の制定について 甲第123号議案 岡山市指定障害児入所施設等の人員,設備及び運営に関する基準等を定める条例の一部を改正する条例の制定について 甲第124号議案 岡山市指定障害福祉サービスの事業等の人員,設備及び運営に関する基準等を定める条例の一部を改正する条例の制定について 甲第125号議案 岡山市指定障害支援施設等の人員,設備及び運営に関する基準等を定める条例の一部を改正する条例の制定について 甲第126号議案 岡山市障害福祉サービス事業の設備及び運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例の制定について 甲第127号議案 岡山市障害支援施設の設備及び運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例の制定について 甲第128号議案 岡山市地域活動支援センターの設備及び運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例の制定について 甲第129号議案 岡山市福祉ホームの設備及び運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例の制定について 甲第130号議案 岡山市保護施設の設備及び運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例の制定について 甲第131号議案 岡山市家庭的保育事業等の設備及び運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例の制定について 甲第132号議案 岡山市特定教育・保育施設及び特定地域型保育事業等の利用負担額に関する条例の一部を改正する条例の制定について 甲第133号議案 岡山市自転車等駐車場条例の一部を改正する条例の制定について 甲第134号議案 岡山市公園条例の一部を改正する条例の制定について 甲第135号議案 訴えの提起について 甲第136号議案 和解及び損害賠償の額を定めることについて 甲第137号議案 和解及び損害賠償の額を定めることについて 甲第138号議案 指定管理の指定について 甲第139号議案 字の区域・名称の変更について 甲第140号議案 岡山市第六次総合計画後期中期計画の策定について 甲第141号議案 市道路線の認定について 甲第142号議案 市道路線の認定について 甲第143号議案 市道路線の認定について 甲第144号議案 市道路線の認定について 甲第145号議案 市道路線の認定について 甲第146号議案 市道路線の認定について 甲第147号議案 市道路線の認定について 甲第148号議案 市道路線の認定について 甲第149号議案 市道路線の認定について 甲第150号議案 市道路線の認定について 甲第151号議案 市道路線の認定について 甲第152号議案 市道路線の認定について 甲第153号議案 市道路線の認定について 甲第154号議案 市道路線の認定について 甲第155号議案 市道路線の認定について 甲第156号議案 市道路線の認定について 甲第157号議案 市道路線の認定について 甲第158号議案 市道路線の認定について 甲第159号議案 市道路線の認定について 甲第160号議案 市道路線の認定について 甲第161号議案 市道路線の認定について 甲第162号議案 市道路線の認定について 甲第163号議案 市道路線の認定について 甲第164号議案 市道路線の認定について 甲第165号議案 市道路線の認定について 甲第166号議案 市道路線の認定について 甲第167号議案 市道路線の認定について 甲第168号議案 市道路線の廃止について 甲第169号議案 工事請負契約の締結について 甲第170号議案 工事請負契約の締結について      …………………………………〇会議に付した事件 日程第1 個人質問      甲第115号議案~甲第170号議案      ──────〇──────〇出席議員(39人)            1番  柳 迫 和 夫            2番  平 元 道 隆            3番  林   敏 宏            4番  川 本 浩一郎            6番  江 田 厚 志            7番  松 本 好 厚            9番  太 田 栄 司            10番  福 吉 智 徳            11番  竹之内 則 夫            12番  赤 木 一 雄            13番  藤 原 哲 之            14番  菅 原   修            15番  東     毅            16番  鬼 木 のぞみ            17番  熊 代 昭 彦            18番  岡 崎   隆            19番  松 田 隆 之            21番  高 橋 雄 大            22番  中 原 淑 子            23番  松 田 安 義            24番  東 原   透            25番  小 川 信 幸            26番  林     潤            27番  田 中 のぞみ            28番  森 山 幸 治            29番  山 田 正 幸            31番  難 波 満津留            34番  小 林 寿 雄            35番  則 武 宣 弘            36番  田 尻 祐 二            37番  田 口 裕 士            38番  宮 武   博            39番  竹 永 光 恵            40番  下 市 このみ            41番  羽 場 頼三郎            42番  森 田 卓 司            44番  三 木 亮 治            45番  千 間 勝 己            46番  和 氣   健      …………………………………〇欠席議員(6人-欠員1)            5番  寺 林 綾 乃            20番  柳 井   弘            30番  二 嶋 宣 人            32番  吉 本 賢 二            33番  楠 木 忠 司            43番  成 本 俊 一      ─────────────〇説明のため出席した       市     長  大 森 雅 夫       副  市  長  那 須 正 己       副  市  長  古 橋 季 良       危 機 管 理 監  荒 木 昭 彦       市 長 公 室 長  藤 澤 明 彦       政 策 局 長  福 田   直       総 務 局 長  門 田 和 宏       財 政 局 長  岸     学       市 民 生活局長  中 原 貴 美       市 民 協働局長  近 藤 康 彦       保 健 福祉局長  福 井 貴 弘       保健福祉局感染症対策担当局長                宮 地 千登世       岡山っ子育成局長 田 渕 澄 子       環 境 局 長  國 米 哲 司       産 業 観光局長  小 川 祥 子       産業観光局産業政策担当局長                安 東 功 夫       都 市 整備局長  林   恭 生       都市整備局都市・交通・公園担当局長                平 澤 重 之       下水道河川局長  河 原 浩 一       消 防 局 長  藤 原   誠       水道事業管理  今 川   眞       市場事業管理  大 杉   誠      教 育 委 員 会       教  育  長  菅 野 和 良      選挙管理委員会       委  員  長  火 矢 悦 治      監 査 委 員       事 務 局 長  鍋 島 裕 幸      ─────────────〇出席した議会事務局職員       局     長  行 正 彰 夫       次     長  石 井 敏 郎       総 務 課 長  山 本 和 広       議 事 課 長  岡 田 慎一郎       調 査 課 長  藤 原 恵 子      午前10時0分開議 ○和氣健議長  皆さんおはようございます。 これより6月定例市議会第2日目の本会議を開きます。 ただいまの御出席は38名であります。      ───────────── ○和氣健議長  会議録署名議員に平元議員,江田議員のお二人を指名いたします。      ───────────── ○和氣健議長  本日の議事日程は,お配りいたしておりますとおりでございます。      ──────〇────── △日程第1  個人質問 甲第115号議案~甲第170号議案      ───────────── ○和氣健議長  日程に入ります。 日程第1は,個人質問並びに甲第115号議案令和3年度岡山市一般会計補正予算(第2号)について以下56件の議案についてであります。 これらを一括上程いたします。 なお,これらの議案につきましては,既に市長の提案理由の説明を終わっておりますので,本日は個人質問を行います。 質問に入ります前に,一言議会運営についてお願いいたしておきます。 御通知申し上げておりますとおり,質問の発言時間は,一問一答方式を選択された議員はお一人15分以内,その他の議員は10分,20分のうち,選択された時間内でお願いいたしたいと思いますので,御協力をお願いいたします。 また,当局は質問の要点を十分把握され,議員の質問の重複,引用や同じ答弁の繰り返しを避け,簡明,的確に答弁されますよう,この際申し上げておきます。 それでは,順序に従いまして則武議員。     〔35番則武宣弘議員登壇,拍手〕 ◆35番(則武宣弘議員)  皆さんおはようございます。今定例議会の一番バッターを務めさせていただきます公明党の則武でございます。 時間があまりないので,早速質問に入らせていただきたいと思います。 1番,市長の提案理由説明より質問させていただきます。 大森市長は,先般の市長提案理由説明の中で,3期目に挑戦することを表明され,2期8年間の市政運営,とりわけ6つの分野──まちづくり分野,経済・交流分野,子育て分野,教育分野,健康・福祉分野,安全・安心分野について実績を述べられました。私は,市長がこの8年間,市政運営を着実に進めてきたことを高く評価している一人であります。そのことを踏まえてお尋ねしたいと思います。 1,今は最大の課題である新型コロナウイルス感染症対策を継続的に進めていただきたいと思います。後ほど質問いたしますが,ワクチン接種においては高齢の接種率も全国の先頭集団を走っています。今後の一般接種においても,引き続き進めていただきたいと思います。その上で,ポストコロナ,さらなる飛躍,誇りを持てる都市の実現,潜在能力などのキーワードを述べられましたが,次の岡山のまちをどのようにしていきたいのか,市長の思いをお聞かせください。 2,信なくば立たず,市政は皆様方からの信頼がなければ成り立ちませんと述べられました。信頼を得る政治とはどのようなものなのでしょうか。そのためには,市民の民意がどこにあるのか,それを酌み取ることが大変重要であります。市長は,信頼を得る政治,民意を酌み取る政治をどのように進めていかれるのでしょうか。御決意をお聞かせください。 2番,新型コロナウイルス感染症対策について。 2020年初頭から流行した新型コロナウイルス感染症は世界的なパンデミックを起こし,日本においても4度の流行の波を繰り返しています。特に,岡山市では本年5月から変異株の流行により急拡大を起こし,連日100人を超える新規感染を出すこともありました。このことにより,入院患者,宿泊療養施設入所,自宅療養が急増し,医療提供体制はステージ4の危機的な状況になりました。5月末から新規感染数は減少に転じてきましたが,依然として病床使用率,10万人当たり療養数は高水準であり,これは6月4日現在の話ですが,ステージ4の厳しい状態が続いております。 このような中,岡山市において4月中旬より施設入所の高齢ワクチン接種が始まり,特に5月10日からは65歳以上の高齢の予約を始め,17日からは接種を始めたところであります。予約の当初は病院やコールセンターに電話がつながらない,また予約のインターネットの仕方が難しいなど,大変混み合い混乱したところであります。また,6月下旬からは一般接種のスケジュールを他都市に先駆け,いち早く提示したところであります。一般接種をスムーズで円滑に進めるため,最善の方法で取組を進めていただきたいと思います。 このワクチン接種により集団免疫を高め,一日でも早く感染の収束に向かうことで新型コロナウイルス感染症の流行前の日常を取り戻すことを期待しつつ質問させていただきます。 ではまず,新型コロナワクチン接種についてお伺いいたします。 1,65歳以上の高齢の接種予約を5月10日から開始いたしましたが,先ほど述べたように混乱いたしました。当初よりある程度の混乱は予測していたと思いますが,市民にとっては電話がつながらないとか,かかりつけ医の患者の方しか予約ができないと言われ断られた,地域にワクチンを打てる病院等がないなど,予約がスムーズにできないことに不安と焦燥を感じました。最初の予約受付体制のどこに問題があったのか,お尋ねいたします。 2,本市では,高齢約19万5,000人の8割,約15万6,000人ぐらいを想定していますが,7月中旬までに接種ができるのでしょうか。現在の進捗状況はどのくらいか,ワクチン接種は任意でありますが接種の勧奨はしていくのでしょうか,お伺いいたします。 3,個別接種のできる接種可能医療機関は,これは6月4日現在ですけど,ホームページに掲載されているのが314の医療機関であります。そのうち電話のみが248,インターネット予約が66であります。これらが接種可能医療機関の全てでしょうか。市内にはまだたくさんの医療機関があります。一般接種に向けて接種可能な医療機関を増やしていけるように協力を求めるべきではないでしょうか。現状についてお伺いいたします。 4,中学校区ごとに医療資源の格差が大きいことから,補完会場開設の検討についても必要と思われますが,いかがでしょうか。 5,空き状況リストには,62の個別接種医療機関と1つの集団接種会場の状況が掲載されています。空き状況が分かりやすくなり非常に予約しやすくなりました。しかしながら,62の医療機関であり,少ないと思います。今後,空き状況の個別医療機関を今以上に増やすことはできないのでしょうか。御所見をお伺いいたします。 6,高齢にとっては,近隣で接種できる医療機関がないとワクチン接種を受けづらいと思います。自力で接種医療機関集団接種会場に行くのが困難な人に対して,タクシーやバスなどでの移動支援を行ってはどうでしょうか。同様に,障害への合理的配慮についても御所見をお伺いいたします。 7,同様に,自力で接種会場に行くのが困難な高齢には訪問接種を行うことができると聞いていますが,どの医療機関が実施しているのか分かりません。この訪問接種についても見える化にしてはどうでしょうか。また,現在訪問接種ができる医療機関はどのくらいあるのでしょうか。現在までどのくらいの実績があるのか,あわせて教えてください。 8,6月上・中旬からの一般接種の予約方法等の周知を進めていくようになっていますが,どのように周知していくのでしょうか。その方法を教えていただきたいと思います。 9,一般接種のスケジュールとその対象,種別について,市民に分かりやすいように説明してください。要は,どのようにして予約の混乱を回避するのかお示しください。 10,7月初旬からの先行予約では,基礎疾患を有する方が予約できますが,ちなみに基礎疾患とはどのような病気なのでしょうか。判別はどこでするのですか。基礎疾患の病気や基準は,接種券発送書類の中に入っているのでしょうか。また,障害は基礎疾患を有する方に入るのでしょうか。障害の対応についてはどのように考えていますか。 11,一般接種に向けてコールセンターの回線数は増やすのでしょうか。現状を踏まえてどのようにするのか,御説明ください。 12,一般接種の中でも先行予約期間の接種の枠を広げることは検討できないでしょうか。例えば,9月に海外に留学する学生,生徒はワクチン接種が義務づけられていることから,留学するまでに2回の接種が実施できるように配慮できないでしょうか。また,緊急事態宣言下で時短営業や営業自粛していた飲食業等の方々には,職域ではないんですが,業界接種などで早めに安心して営業していただけるような考慮はできないでしょうか。御所見をお伺いいたします。 13,ワクチン接種計画として,7月からのワクチンの供給と打ち手についてお伺いいたします。 厚生労働省のファイザー社製ワクチン供給では,第9,第10クール,これも6月4日付ですが,岡山県に115,117箱配分されるようになっています。7月中旬からは岡山市にはどのくらいの配分が来るのでしょうか。ワクチン供給の見通しについてお聞かせください。 また,供給が増えれば打ち手も必要となり,現在の個別接種の医療機関を増やしたり,土日も含めて接種日を増やしていく必要があります。また,先日の山陽新聞には,岡山市では救急救命士や臨床検査技師を活用しないと答えていたようでありますが,どのように打ち手を確保するのか,方針をお伺いいたします。 続きまして,公共施設等感染症対策についてお伺いいたします。 新型コロナウイルス感染症の流行によって,社会全体で人が集まったり使用した物については,感染防止対策として消毒や3密の回避などが慣行となってきています。例えば,飲食店でもお客さんが帰ればその後消毒したり,集客する施設等でも使用した後の座席や机なども消毒しています。同様に,公共施設等感染予防対策としては,例えば学校を含む公共施設でも,使用後にその都度消毒や洗浄などを行っているのが現状であります。 今回のコロナウイルス感染症の流行を契機に,恒常的な抗ウイルス,抗菌,除菌対策を講じていく必要性を感じます。最近改めて注目されているのが,光触媒,NRC触媒など,壁にコーティングを施すものやオゾンによる除菌,脱臭効果などがあります。 これらを簡単に説明しますと,光触媒とは,二酸化チタンをメイン成分として作られたコーティング剤で,二酸化チタンコーティングされた物に太陽や室内灯の光が当たることで酸化還元反応が発生し,無害な水や二酸化炭素に分解することにより,抗菌や空気の浄化,汚れ防止といった効果を発揮いたします。 また,NRC触媒は,ナノテクノロジーを駆使し,特殊製法による表面活性化を有するナノダイヤモンドによる触媒です。強い活性力を持った酸化還元反応と抗酸化作用により,有害物質などに作用し,分解,消滅,不活性化を行います。新型コロナウイルス不活性化の効果も検証済みであります。 オゾンは,人体に影響を与える高濃度のオゾンが新型コロナウイルスに効果があるということは奈良県立医科大学で発表されていましたが,昨年,藤田医科大学でも,人体に影響を与えない低濃度のオゾンでも新型コロナウイルスの感染力を低下させる効果があると検証もされました。 これら光触媒等のコーティング施工の建物は,今医療・福祉・介護施設や教育・文化施設などで採用されています。また,オゾン発生器は同様な施設とともに救急車に使用しているところもあります。 そこでお伺いいたします。 1,現在建設中の岡山芸術創造劇場や市役所の新庁舎の感染予防対策はどのように講じられていますか。感染予防対策としてコーティングを進めてはどうかと提案します。御所見をお伺いいたします。 2,今後建設する公共施設等や既存の施設でも市民が使用したり利用する施設では,これらの感染予防対策を講じていくべきと考えますが,御所見をお伺いします。 3,赤磐市では,昨年度小・中学校の全教室に低濃度のオゾン発生器を設置しました。新型コロナウイルスの流行前からインフルエンザ対策として導入を進めており,昨年度はコロナが流行し始めたことにより,全教室に導入したそうです。本市でも取組を進めてはどうでしょうか。 また,東京都や大阪市の救急車には同様に設置しています。導入についての御所見をお伺いいたします。 3番,公共工事における平準化の推進について。 本市における公共工事の施工時期の平準化についてお伺いいたします。 働き方改革の推進により,令和6年度から建設業にも労働時間規制が本格的に適用されることになり,新担い手3法の品確法において施工時期の平準化が発注の責務として明記されています。 本年2月の定例市議会において公明党代表質問で福吉議員が平準化の推進について伺ったところ,大森市長からは,令和元年度の平準化率が0.81まで来ているので,令和5年度までに0.9を目標としていくとの趣旨の答弁がありました。 平準化していくには,「さしすせそ」の取組が有効とされています。さは債務負担行為の活用,しは柔軟な工期の設定,すは速やかな繰越手続,せは積算の前倒し,そは早期執行のための目標設定などが挙げられます。 そこで以下,質問いたします。 1,まず,令和2年度の平準化率はどのくらいになっているのでしょうか,お示しください。 2,令和3年度からの3年間,令和5年度までの平準化率の向上を進めるためには,ゼロ市債の活用が有効であると思われます。年度ごと,どのように目標を立てて進めていくのか,方針をお示しください。 3,「さしすせそ」の取組についてどのように進めていくのか,お示しください。 4,最後に,施工時期の平準化を進めることで具体的にどのような効果があるのか,お答えください。 以上をもちまして第1回目の質問を終わります。(拍手) ○和氣健議長  当局の答弁を求めます。     〔大森雅夫市長登壇〕 ◎大森雅夫市長  皆さんおはようございます。 それでは,則武議員の質問にお答えいたします。 まずは,議員,8年間の市政運営に対して高く評価していただきましてありがとうございます。 そして,岡山のまちをどのようにしていきたいのかということでありますが,まず岡山というまちはどういうまちなのかと考えてみますと,全国に1,700余りの市町村があります。その中で政令指定都市は20市しかありません。その中の一つとして,日本を代表する都市であります。そして,地域的に見てみると,やはり広島とともに中四国を牽引する都市であるわけであります。そういう岡山を私としてはやはり総合力を上げていかなければならないと思っております。岡山の地理的な特性,気候,様々なものを考えながら総合力,住みやすさ,そして力強さ,安全・安心という観点から,このレベルアップ,ステップアップを図っていかなければならないと感じています。 この本会議でも少し前,議論になりました東洋経済が出した幸福度ランキングというのがあったと思います。これは,一種の総合力を勘案したものでありますが,2年ごとの資料で,平成28年岡山市は,政令市の中で12位でありました。平成30年が11位,そして令和2年が5位になっております。もちろんこのランキングが全てではありませんが,我々としては様々な部門,分野におけるレベルアップを図り,岡山の市民が誇りを持てるような,そういう都市にしていかなければならないと思っております。もちろん,この新型コロナウイルス対策の万全を期するというのが大前提であります。 次に,信頼を得る政治,民意を酌み取る政治というのをどのように進めていくかということでありますが,私自身8年間,岡山市民の信頼を得るために努力してまいったところであります。一つには,やはり物事の透明性であります。できるだけ様々な施策をオープンにしていく,そういう努力。そして,様々な点,いろいろな分野の方,いろんな立場の方がおられます。そういった方々の公平性,そして公正性,そういったものにも尽力してきたつもりであります。もちろん市民との直接対話,大盛トークなどを行って,今新型コロナウイルスの関係で中断はしているわけですけれども,進めさせていただいています。ただ,やはり市民の皆さんとの直接の対話というと,約72万5,000人おられるわけで,そう簡単に直接お会いできるわけではありません。したがって,私は今日ここにおられる皆さん方,議員の皆さん方とできるだけ会話を行い,予算の前にも話をし,様々な形で接触させていただき,それぞれの議員の方々の意見を酌み取るという形を取らせていただいたわけであります。出馬表明させていただきましたんで,選挙活動ということにこれからはなってくるわけでありますから,特に告示後というのは直接お話しできる機会も多くなってくる。そういったことも活用しながら民意をできるだけ私としても幅広く正確に酌み取る努力をしてまいりたいと思います。 新型コロナウイルス関係について,最初の予約受付体制の問題点であります。 高齢接種の開始時においては,各医療機関の予約受付方法が様々あったにもかかわらず,この方法の周知というのは十分でなかったとも思います。コールセンターなど市民の問合せ,予約に対応する電話の回線数も不足していたという点もございます。こういう電話がつながらないなどの状況が発生したことについては,誠に申し訳なく思っているところであります。 今も時々声を聞きます。高齢の方,予約がまだできていない,予約の仕方がよく分からないという方もおられるというのをお伺いしています。したがって,昨日,本部会議を開かせていただいて,そういった高齢の方を少し見回ってほしいということを様々な関係にお願いしたところであります。愛育委員,そして連合婦人会,またケアマネジャー等々に対してお願いさせていただいたところであります。 次に,一般接種の予約方法等の周知でありますが,6月21日以降,市内の全世帯を対象に一般接種の予約方法などを掲載した案内チラシを配布いたします。加えて,市のホームページや広報紙7月号も活用し周知に努めたいと思っております。 基礎疾患のある方などに加えて,市独自基準である介護・障害支援施設等従事,教職員,保育士などについて,先行して予約を受け付けます。県共通予約システムを利用する場合は,事前に登録が必要なので注意していただきたいと思います。 先行予約の対象でない方については,混雑回避のため,年代順に順次予約受付を開始いたします。空き状況の見える化も活用し,予約がまだの方は早めに予約していただきたいと思います。 また,これから始める一般接種も多くの方に積極的な接種をお願いしたいと思います。 私からは以上です。 ◎門田和宏総務局長  2番,新型コロナウイルス感染症対策についての項,市役所の新庁舎の感染予防対策についてお答えいたします。 新庁舎につきましては,現在実施設計を進めており,その中でウイルス等による感染症予防に効果のある対策を検討しております。具体的には,通常の執務室に加え,感染症対策時には各階の打合せスペースを活用することで密を避けられる執務空間を確保するとともに,機械換気と自然換気を併用し,必要な換気量を確保します。また,トイレには人感センサーによる照明や自動水栓などを設置することで,非接触による感染予防対策を行う方針です。 コロナ禍において様々な技術を活用した新たな感染予防対策が示されており,コーティング技術による感染予防対策も含めて,公共施設での採用事例や費用対効果を見極めながら,今後さらに検討してまいります。 以上です。 ◎岸学財政局長  同じ項,公共施設における感染予防対策についてでございますが,議員御紹介の事例も参考としながら,国の方針や考え方等を踏まえた上で,それぞれの施設において効果的な予防対策ができるよう,適切に対応していくべきものと考えております。 以上です。 ◎中原貴美市民生活局長  同じ項,岡山芸術創造劇場感染予防対策についてです。 岡山芸術創造劇場については,公益社団法人全国公立文化施設協会が示す劇場,音楽堂等における新型コロナウイルス感染拡大予防ガイドラインに沿って対応してまいります。加えて,議員お示しのコーティングについても,今後検討してまいりたいと考えております。 以上です。 ◎宮地千登世保健福祉局感染症対策担当局長  同じ項,新型コロナウイルスワクチン接種について,順次お答えいたします。 6月9日時点で1回目接種が完了している高齢が約8万3,500人となっており,7月中旬完了の目標に向けて順調に接種が進んでおります。 接種勧奨につきましては,新型コロナワクチンの予防接種はあくまでも任意ではございますが,ケアマネジャーや地域包括支援センターの地区担当職員等に加え,愛育委員,民生委員等に地域の高齢の接種予約の支援をお願いしているところであり,ワクチンの安全性や効果を周知しながら,できるだけ多くの方に接種していただきたいと考えております。 続いて,一般接種に向けて,接種可能な医療機関を増やしていけるよう協力を求めるべきではないかについてですが,現在ワクチン接種を行っている医療機関数は364か所です。5月下旬に市内の医療機関に対し,改めて接種医療機関の登録について依頼したところ,約20の医療機関から新規に接種を実施するとの回答がございました。今後も機会を捉え,接種実施医療機関が増えるよう努めてまいりたいと考えております。 続いて,補完会場開設の検討についてです。 医療機関における個別接種数は増加傾向にございます。また,県において大規模接種会場を岡山市内に2か所設置することや,国も職域接種の希望企業を募るなど,会場も増えつつあると認識しております。市の集団接種会場の追加につきましては,今後の接種の進捗状況や地域差なども見据えて必要に応じて検討してまいります。 続いて,空き状況の個別医療機関の掲載を増やすことについてですが,市民をはじめ各方面から好評をいただいているところでございます。引き続き,掲載数の増加について協力を求めてまいります。 続いて,タクシーやバスでの移動支援,障害への合理的配慮についてです。 ワクチン接種は,身近な医療機関においての接種を想定しており,まずは地域で接種できる医療機関が増えるよう努めているところでございます。 また,地域の高齢に対する予約等の必要な支援を地域包括支援センターや居宅介護支援事業所のケアマネジャーにお願いしているところです。 視覚障害への対応として,点字による接種案内や声の広報を配布しております。また,聴覚障害に対しては,予約・接種説明会を実施するとともに,集団接種会場に手話通訳タブレット等のツールを備えるなど,障害を持っておられる方が円滑に接種を受けられるように配慮しております。 続いて,訪問接種の見える化と接種可能な医療機関数及び実績についてですが,訪問接種の実態については,現時点では把握できておりません。地域に接種場所に出向くことができない高齢がおられれば,訪問接種できる医療機関の紹介等もできるよう,訪問接種可能な医療機関の把握を行ってまいります。 続いて,一般接種における予約混乱の回避についてです。 60歳から64歳の方や基礎疾患がある方,介護・障害支援施設従事,教職員等の方を対象に先行予約期間を設定しております。あわせて59歳以下の基礎疾患がない方につきましては,年代順に間隔を空けて順次予約を開始いたします。また,24時間予約が可能なインターネット予約の活用について,各医療機関に働きかけを行うこととしております。 続いて,基礎疾患の種類や判別,障害の方への対応についてです。 基礎疾患としましては,慢性の呼吸器の病気や心臓病,腎臓病など,14種類の病気や状態が該当いたします。これらによって通院または入院している方に加え,BMIが30以上の方も対象になります。個々の疾患があるかについては,市で把握することが困難であるため,自己申告していただきます。 基礎疾患に当たる疾患名などは,接種券発送書類に同封せず,事前に全世帯に配布する案内チラシに掲載するとともに,市ホームページでも周知いたします。 重症心身障害などにつきましては,14種類の基礎疾患に含まれており,先行接種の対象となるため,障害の方の支援施設等を通じて丁寧な周知に努めてまいります。 続いて,コールセンターの回線数の増加については,高齢接種と比較して一般接種の対象が大幅に増えることを踏まえ,コールセンターの回線数についても増設する予定でございます。 先行予約の対象拡大の提案についてですが,先行予約について対象の拡大は考えておりませんが,企業や大学の職域接種が実施されることにより,早期の接種が可能になる場合があると考えております。 ワクチン供給の見通し,打ち手の確保についてですが,7月の岡山市へのワクチン配分については,現在手続中であり確定しておりませんが,必要な量が確保できるものと想定しております。打ち手としましては,医師や看護師,薬剤師といった医療専門職については,組織的な支援をいただいているところであり,必要な人数は確保できていると考えております。 以上です。 ◎菅野和良教育長  同じ項,公共施設等感染症対策についての中,オゾン発生器の設置についてでありますが,全教室へのオゾン発生器の導入につきましては,その効果や他都市の状況などを参考に,必要性も含めて研究してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ◎藤原誠消防局長  同じ項,救急車へのオゾン発生器導入についてお答えします。 救急車の感染防止対策については,国の指針に基づき策定したマニュアルに沿って消毒を行うとともに,作業監視員を配置するなど万全を期しております。したがって,オゾン発生器の導入までには至っておりませんが,東京消防庁や大阪市消防局など,先行導入している本部もあることから,その有効性等について調査研究を継続してまいります。 以上です。 ◎岸学財政局長  大きい3番目,公共工事における平準化の推進についての項,令和2年度の平準化率,また令和5年度までの平準化率向上と「さしすせそ」の取組をどう進めていくかについてお答えします。 令和2年度の平準化率は,本市試算で0.76となり,昨年度より0.05ポイント下回っています。これは,昨年度の率を押し上げていた中学校のエアコン設置工事の繰越しがなくなったことによるものです。この状況を踏まえ,令和5年度平準化率0.9の目標達成に向けて,令和3年度0.8,令和4年度0.85を目標値として設定し,計画的に取り組むこととします。 達成に向けましては,議員御指摘の「さしすせそ」について積極的に取り組んでいるところであり,とりわけゼロ市債による早期発注工事については,各年度の目標達成に必要な件数を各局ごとに状況を踏まえて設定してまいります。さらに,その執行状況を捉まえ,次年度の目標設定に反映させることにより,確実な達成を目指します。 次に,平準化による効果についてです。 平準化を進めることは,年間を通した工事量を安定させることとなり,人材,資機材の実働日数が増加し,生産性や経営の健全性を向上させるものであり,ひいては労働の処遇改善や労働力不足の解消につながるものと考えています。 以上です。     〔35番則武宣弘議員登壇〕 ◆35番(則武宣弘議員)  答弁ありがとうございました。 市長におかれましては,3期目の挑戦をこの間表明されました。総合的に岡山の魅力,住みやすさとかを高めていきたいということでございます。しっかりと取組を進めていただきたいと思います。また,信なくば立たずのところでございますが,我々議会の声を聞いていただくのは当然ありがたいんですが,やはり直接市民の声を聞く機会を,コロナ禍ではございますけれども,しっかりとやっぱり持っていただくことが私は大事なんじゃないかなと思いますので,これは申し上げさせていただいておきます。 それでは,ワクチン接種について少しだけ質問させていただきます。 今おおむね,今日の新聞にも載っていましたけど,高齢の接種率が43%と非常に高くて,県をも牽引しているという記事が載っていました。全国的にも先頭集団を走っているんじゃないかなと思います。そういった意味では,成功してきていると思います。しかしながら,これからの一般接種で多くの市民の皆様が接種を受ける機会が出てきますから,最初のときの予約の状況がやっぱり大変混乱したのと同様に──今回は年代別とか優先接種とかいろいろな形で工夫もされていると思います。そこら辺もすばらしいなとは思うんですが,事前登録なんですけれど,あの事前登録がきちっとできれば私は年代別にスムーズにいくと思うんですが,事前登録をきちっとできるかどうかがちょっとポイントじゃないかなと思うんです。事前の周知の段階で工夫してやっていただけると思うんですけれど,そこら辺をどのように考えられているのかということをまず1つお聞きしたいと思います。 それから,ちょっと遡るというか前の質問ですけれど,私が6月4日時点でのホームページを見ると314の医療機関しか載っていないですね,数えたんですけど。今日の説明ですと,364の医療機関で接種できるようになっています。ということは,50の医療機関が6月4日の時点では載っていなかったと思います。市民の皆さんから見て,通知の書類とかインターネットで見るのが一番の情報収集だと思うんですね。そういう意味では,この残りというか50の医療機関はどうやって探せばいいんですかね。そこら辺,まず教えていただきたいと思います。 それから,中学校区ごとの医療機関,1つしか医療機関が載っていない中学校区もありました,1つとか2つとか。やっぱり先ほど申し上げましたように,中学校区によって医療機関の多さが大分違うと思うんですね。学区ごとに接種率をつかむのは難しいと思うんですけれど,その状況は私も分かりませんが,やはり行ける先が身近にあることが重要だと思います。個別接種の医療機関が少ない学区なんかに補完的な会場を設置してはどうかと尋ねましたが,それを含めてもう少し医療機関を増やす努力をしていただきたいと思います。これも再度もう少しお聞かせいただきたいと思います。 以上で質問を終わらせていただきたいと思います。 よろしくお願いします。 ○和氣健議長  当局の答弁を求めます。 ◎宮地千登世保健福祉局感染症対策担当局長  まず,事前登録の周知についてでございますけれども,昨日チラシについて本部会議で御説明させていただいたところです。まず各戸に案内チラシで周知させていただくとともに,各団体,それからホームページ,それから市の広報紙等々を通じましてできるだけ広く周知を図っていきたいと思っております。 それから,医療機関の登録数のことについてですけれども,手を挙げていただいている医療機関,手続中の医療機関も確かにございます。ですので,手続ができ次第,ホームページ等の更新はさせていただこうと思います。医療機関につきましては,コールセンター等で近くの接種会場等がないかどうかのお尋ねにはそこの医療機関も含めて御案内できたらと考えております。 それから,医療機関が少ないところの補完会場につきましても,今後も医療機関等に御説明,お願い等させていただきまして,広く接種していただくようにこちらも努めていきたいと考えております。 以上です。 ○和氣健議長  以上で則武議員の質問は終わりました。 次は,順序に従いまして東議員。     〔15番東毅議員登壇,拍手〕
    ◆15番(東毅議員)  皆さんおはようございます。日本共産党岡山市議団の東毅です。 通告に従い一問一答形式で質問いたします。今日はよろしくお願いします。 1,コロナ対策について。 (1)今こそPCR検査の対象拡大を。 緊急事態宣言が延長される中で,医療の逼迫が続いています。感染数は減少してきておりますが,これに伴い1日当たりの平均検査件数は5月上旬の900件近くから,先週は500件程度まで減っています。県内の検査能力は1日当たり1万3,000件余りです。検査能力の余力を生かし,持てる力をコロナ封じ込めに使うことを求めます。 質問ア,2月議会では,無症状からの感染はないとしていましたが,その後も同じ知見なのでしょうか。 イ,岡山市では,感染の症状が出る2日前からの接触を検査の対象にしています。感染すれば,症状がない状態でも周りにうつす可能性があると認識してよいでしょうか。 ウ,現在無症状の人でも,感染していないかを広く調べるための検査拡大を行いませんか。 エ,濃厚接触の検査は,感染との接触6日後ということになっていますが,施設等で感染が出たら6日後の検査の前にまず一度,施設内の全員に直ちに検査しませんか。施設利用の安心につながるとともに,既に感染能力のある人がいた場合のいち早い追跡に役立つと考えます。 オ,保健所による接触の追跡に時間がかかったという事例を聞きました。保健所体制の補正予算が組まれていますが,改善はされますか。 カ,高齢施設職員だけでなく,保育,障害福祉,教育に関わる職員への定期検査をせめてワクチンが行き渡るまでの間でも行いませんか。 キ,検査を自主的にやっている事業所に検査費用の補助を行いませんか。 (2)ワクチン接種について。 6月3日,ワクチン接種スケジュールが示されました。一般高齢へのワクチン接種は少なからず混乱しました。教訓を酌んだ対応をお願いします。 質問ア,接種券を送っていても未接種の人へ重ねての働きかけを行いませんか。 イ,視覚障害や外国人などに接種券を送る際,読まれないことがないよう配慮されませんか。 ウ,知的障害などインターネット利用に困難のある人への入力支援は考えられますか。 エ,ワクチン接種で休日を取らせる事業所の取組を市として応援できませんか。 (3)命と暮らしを守る対策について。 営業への打撃が深刻です。今年度は,県の飲食店等一時支援金や市のコロナ対応事業応援金などがありますが,昨年より手続が煩雑になったとも聞いています。医療機関は,コロナへの警戒と経営危機というダブルパンチです。 質問ア,事業,個人への資金貸付けなどへの支援は現行のもので十分ですか。どう見ていますか。 イ,医療機関の減収補填が必要ではありませんか。 先月国会で可決された改正医療法では,地域医療構想で病床,ベッドを減らせば給付金が支給されます。コロナで医療が逼迫している事実を受け止めているのか。命を脅かす病床削減です。 質問ウ,岡山市内の病院にはどういう影響がありますか。 エ,国が公立・公的病院再編統合を示したとき,市は声を上げ,せのお病院などを対象から外させました。今回も病床数維持のため声を上げませんか。 感染対策とあわせた災害への備えについてお尋ねします。 自宅で療養されている方や感染疑いのある方が避難先に困ることがあってはなりません。 質問オ,自宅が災害で危険になった自宅療養はどう避難すればいいか,計画は示されますか。 カ,開設した避難所に感染が確認されていなくても体調不良の方が来た場合,どうしますか。 2,埋蔵文化財の保護と継承について。 南区にある彦崎貝塚は,縄文時代早期,約1万年前から晩期,約2,800年前にわたる国指定史跡です。大きさは,南北100メートル,東西80メートルで西日本最大,全国的に貴重な縄文前期の人骨が多数発掘されています。灘崎歴史文化資料館では,彦崎式土器や石器などと共に本物の縄文人の骨も展示されています。 彦崎貝塚の現地は,石碑と案内看板が2つありますが,そのすごさは分かりづらいです。この議場配付資料の下のほうですけど,これ瀬戸内市の門田貝塚というところです。竪穴式住居や貝塚の再現など,史跡公園として分かりやすく整備されています。埋蔵文化財センターにも展示があります。展示があるんですが,残念ながら,市域のジオラマが平成の大合併前のものに見えます。また,灘崎歴史文化資料館もですが,映像資料の機械に故障中の貼り紙がされています。こちらのほうが埋蔵文化財センターで,こっちが灘崎の資料館のほうなんですが,両方とも故障中という事態です。 文化財は,保存とともに次の世代に継承していくことが大事です。より多くの人に市内数多くある文化財の価値や魅力を広げていただきたいと考えます。 質問ア,彦崎貝塚は,今後新たに発掘するのか,周辺を整備するのか,どのようにしていく計画ですか。 イ,埋蔵文化財センターや灘崎歴史文化資料館などの展示の修理,改善を行いませんか。 ウ,全国の下水道部局が行っているマンホールカードのようなもの,例えば文化遺産カードに参加するなど,文化財への周遊を進める工夫が考えられませんか。 造山古墳ビジターセンターでは,きれいで分かりやすい展示がされていますが,本物の出土品の展示があってもよいと考えます。 質問エ,造山古墳周辺の古墳群で発掘が進められていますが,ビジターセンターなどで本物の出土品の展示は行いませんか。 以上です。 御答弁のほどよろしくお願いします。(拍手) ○和氣健議長  当局の答弁を求めます。 ◎荒木昭彦危機管理監  1番,コロナ対策についての項,命と暮らしを守る対策についてのうち,自宅療養,体調不良避難についてお答えいたします。 自宅療養中の感染避難につきましては,専用の避難場所を確保しており,そちらへ案内することとしております。体調不良避難された場合には,専用スペースへ案内することとしております。 以上でございます。 ◎福井貴弘保健福祉局長  同じ項,命と暮らしを守る対策についての中で,個人への資金貸付けの支援は現行のもので十分かについてです。 個人への貸付制度では,生活福祉資金における特例貸付けの申請期限が6月末から8月末に延長されており,その時点の状況に応じた対応がなされてきていると考えております。 次に,医療機関への減収補填が必要ではないかについてです。 医療機関への経営支援については,昨年度に続き今年度も市独自の支援策を5月に開始したところです。 次に,地域医療構想における病床数削減,岡山市内の病院への影響,病床数維持のため声を上げないかについて一括してお答えいたします。 本市において削減対象となっている公的病院はありません。地域の病床数については,県南東部地域医療構想調整会議において岡山市の意見を必要に応じて伝えていきたいと考えております。 以上です。 ◎宮地千登世保健福祉局感染症対策担当局長  同じ項,今こそPCR検査の対象拡大をのうち,無症状からの感染はないとしていたが,その後も同じ知見か,症状がない状態でも周りにうつす可能性があると認識してよいかについて一括して答弁いたします。 国によりますと,コロナ感染症患者は有症状の場合,発症2日前から発症後7日間から10日間程度,他の人に感染させる可能性があるとされております。 無症状の感染力については,現時点では不明です。感染のほとんどは有症状から感染したものと考えております。 続いて,検査拡大を行わないかについてですが,これまでも感染の周辺の接触については,症状のあるなしにかかわらず対象を拡大し,PCR検査を実施しているところです。接触でない無症状の方を幅広く検査する予定はございません。 続いて,施設内の全員に直ちに検査しないかについてですが,施設等で感染が出た場合,まず感染源の特定のために検査を行っており,濃厚接触については適切な時期に実施すべきと考えております。必ずしも施設内の全員に検査する必要はないと考えております。 続いて,保健所体制の改善についてですが,補正予算により保健師の派遣を受け入れることに加え,全庁からの応援職員により人員を増加させることで,接触の調査等,保健所の対応は改善できているものと考えております。 続いて,保育,障害福祉,教育に関わる職員への定期検査についてですが,保育,障害福祉,教育に関わる職員に対しましては,感染が発生した時点で検査を広めに行い,感染拡大防止に努めており,定期検査は予定しておりません。 続いて,検査を自主的に行う事業所への補助については,現時点では考えておりません。 (2)ワクチン接種についてですが,接種勧奨につきましては,則武議員に御答弁したとおりです。 続いて,視覚障害や外国人への配慮,知的障害などインターネット利用困難への支援についてですが,一括してお答えします。 外国人への配慮につきましては,多言語の案内チラシをホームページに掲載し,集団接種会場には翻訳端末を用意しております。また,知的障害に対しても,障害福祉サービス事業に予約代行をお願いするなど,円滑に接種を受けることができるよう配慮しております。 視覚障害の方への対応は,則武議員に御答弁したとおりです。 続いて,ワクチン接種で休日を取らせる仕組みを市として応援できないかについてですが,労働がワクチンの接種を安心して受けられるよう特別の休暇制度を設けるなどの対応が考えられますが,市として何ができるのか,関係部局と協議し,その必要性も含め研究してまいります。 以上です。 ◎安東功夫産業観光局産業政策担当局長  同じ項,命と暮らしを守る対策についてのうち,事業への資金貸付けについてお答えします。 昨年3月以降,政府系金融機関において新型コロナウイルス感染症に係る融資を3年間実質無利子化しており,令和2年5月からは岡山県も事業の利便性に配慮し,市内金融機関から借入れが可能となる同様の融資を受付開始しました。本市では,市,県等の融資を受ける際に必要となるセーフティネット保証に係る認定書をこれまで約1万件余交付しております。民間調査会社の調べでは,市内企業の令和2年度倒産件数は23件,負債額は28億円余で,対前年比,件数で82.1%,金額で88.4%減少(後刻,「88.4%に減少」と訂正)しており,これらの融資制度や他の支援策が事業への資金繰りに寄与しているものと考えております。 以上です。 ◎菅野和良教育長  埋蔵文化財の保護と継承についての項,一括してお答えいたします。 彦崎貝塚は,保存のため発掘調査はできませんが,説明看板の設置や張り芝などを行い,史跡整備を進めております。また,埋蔵文化財センター,灘崎歴史文化資料館では,毎年企画展を行い,展示のリニューアルにも努めておるところでございます。 文化財への周遊につきましては,史跡を説明するパンフレットを作成し,ホームページでも紹介しておりますが,他市の事例なども参考にしながら,より工夫してまいりたいと思っております。 造山古墳の発掘調査での出土品は,岡山市埋蔵文化財センターで常時展示し,秋には発掘調査速報展で市役所1階の市民ホールで展示しております。 以上でございます。     〔15番東毅議員登壇〕 ◆15番(東毅議員)  御答弁ありがとうございます。 それでは,一問一答形式で再質問,再々質問させていただきます。よろしくお願いします。 まず,コロナ対策についてなんですけど,無症状からの感染については,症状が出た方は2日前から感染能力があるという国の知見についてお話をいただきました。今無症状であっても感染能力がこれから出てくる人が存在し得るということと受け止めているところです。まさにそういう方を見つけていく検査を検査能力に余裕があるときにやっていくのかどうかということについてが,最初の質問の趣旨です。 書画カメラを御覧ください。議場配付資料にもあります。 これ広島県の県知事が8日に行ったものです。感染の数をどうやって減らしていくのかというグラフで示しています。赤は特に検査の対策を取らなかった場合のグラフで,青は集中的な検査を行った場合に感染がどう減っていくのかというグラフになっています。検査を強化することによって,いっときは感染の数が増えるんだけれども,そこから先は減っていくというグラフになっております。 あと,下の表も御覧ください。 PCR戦略の全体像ということで,検査について戦略という考えを持って進めているわけですが,ここの一番上の丸が今まで岡山市が検査を広げている症状のある方,有症状についての検査です。広島県では,それに加えて,言ってみればいつでも誰でも何度でも無料で受けられる,街角で受けられる検査について,あと感染の中では高い割合を占めている若い世代をターゲットにして事業所を対象にした検査も行っております。このような検査を方針として持っていて,今感染数が減ってきて検査能力に余裕が出てきたので,14日まで中止していたのも再開するという計画を立てております。 有症状を中心にした検査だけじゃなくて症状がないか,あるいは分かりにくい人にまで検査を広げるということが感染を抑える上で有効ではないかと思っておりますが,その点についてはどのような御所見があるでしょうか。 ◎宮地千登世保健福祉局感染症対策担当局長  岡山市におきましては,現在のところ感染が出た場合に有症状,無症状の方も含めて幅広く検査を行っているところです。 なお,感染が多かった状況におきましては,高齢施設の職員に向けて定期的な検査等も行っているところでございます。感染状況に合わせて今後も対応していくものと考えております。 以上です。 ◆15番(東毅議員)  今の検査のやり方について御説明いただいたんだけれども,今の検査の範囲を広げて,症状がない方を対象にした検査に広げることができないかということでお尋ねしました。やらないという御答弁だと受け止めたんだけれども,やらない,あるいはやれない理由というのは何かあるのでしょうか。 ◎宮地千登世保健福祉局感染症対策担当局長  岡山市の今の現状におきまして,感染状況も踏まえてより有効な検査はするべきと考えておりますので,まずは感染が出た場合において,かなり広く多めにPCR検査を実施するということがまず市としての進むべき方向性だと考えております。 以上です。 ◆15番(東毅議員)  検査の能力を有効に活用するのは言われるとおりなんです。今まで検査の数が600件とか何百件とかすごく多かったのが減ってきて余裕が今は出てきている状況なので,それを感染の数を抑えていくために活用できないかということでお尋ねしているんです。そこについては,もう感染が広がるまでは,遊ばせておくという言い方も悪いんですけど,活用するということにはならないんでしょうか。 ◎宮地千登世保健福祉局感染症対策担当局長  まず有症状の方を広く各医療機関等でも検査していただくようにお願いしているところでございますので,感染の方を発見するというところに重きを置いて行っているところと考えております。 以上です。 ◆15番(東毅議員)  有症状の方を中心にした検査で余裕が出てきているからどうするんですかということでお尋ねしております,もう繰り返しになってしまっておりますが。感染を見つけにいくための攻めの戦略をPCR検査の余力が出てきているところで持つことができるんじゃないか,やってはどうかということで私は考えているところです。 緊急事態宣言を現状の期限の6月20日に解除した場合に,東京で8月に重症が再び宣言が必要になるレベルにまで増えてくるとの予測を京都大学のチームが出しているところです。ワクチンの効果が大きいということであれば,その効果によって生まれてくる余力をしっかり活用するということを改めて求めて次の質問に移ります。 事業支援で,貸付けについて御答弁いただいたんだけれども,支援の全体についてお尋ねいたしておりますので,そこについてお伺いします。 岡山市が行っているコロナ対応事業応援金について,収支内訳書が事実上求められている状況については把握されているでしょうか。 ◎安東功夫産業観光局産業政策担当局長  御質問の答弁の前に,先ほどの答弁でちょっと修正をお願いいたします。 倒産状況のところで,「対前年比,件数で82.1%,金額で88.4%減少」と言ったんですけども,「対前年比,件数で82.1%,金額で88.4%に減少しており」の間違いでしたので,細かいですけどすみません,修正をお願いいたします。 先ほどの質問ですけども,昨年実施した岡山市事業継続支援金と基本的に提出書類についての変更は行っていないんですけども,今回は副業を対象としたということで,収支内訳書の提出を求めております。 以上です。 ◆15番(東毅議員)  収支内訳書について,事業の方で白色申告されている方については作っていない場合もあるわけで,もう資料が増えて仕方がないということで聞いているんですが,この収支内訳書がなければ副業についての状況というのは把握がそもそもできないものなんでしょうか。 ◎安東功夫産業観光局産業政策担当局長  昨年実施した事業継続支援金のときにいろいろ審査していく中で,やはりどういった収入が入っているかということで,提出書類以外にも種々提出を求めており,実際の実務の中では提出を求めている場面もあります。そもそも今回,提出書類として加えた収支内訳書につきましては,確定申告のときに必須になっているということを確認しております。その部分は負担にはなるんですけども,大きな負担にはならないと考えて添付をお願いさせていただいております。 以上です。 ◆15番(東毅議員)  税務署においては収支内訳書が求められることはあるんだけれども,これは別になくても通るものでして,税務署の肩代わりみたいな,仕事の肩代わりをする必要はないと思っております。 例えば収支内訳書が本当に要るものなのかといいますと,ここに確定申告書の現物を持ってきました。岡山市では,添付書類の中では確定申告書の第一表というもの,これが第一表なんですけれども,これが求められているんだけれども,その反対側,同時に出す第二表,ここが所得の内訳ですね,どういう中身なのかという全体が分かるようになっています。第二表を求めれば,そもそも収支内訳書が必要ないんじゃないか。副業の状況についても分かるものなのに,これについて提出を求めずに収支内訳書という作っていない人がいる物を求めるのはやはり手間が増える,煩雑になる,出せないで困る人が出てくるということになるんじゃないでしょうか。お尋ねします。 ◎安東功夫産業観光局産業政策担当局長  確かに一部雑所得においては不要となっております。その場合,フリーランスの方なんかがどういった申告をされるかというところもあるんですけども,給与収入でもらっている場合があったり雑報酬というような形でもらっていたり,その部分を雑所得ということ,雑収入ということで申告されている場合──昨年度につきましては国の持続化給付金とか岡山市で言えば事業継続支援金というような給付金を出しております。そういった給付金がその雑所得の中に入っていたりすることもありますので,そういったところを確認するために収支内訳書の提出を求めているということであります。 以上です。 ◆15番(東毅議員)  今,書画カメラで映しましたのが収支内訳書の現物です。収入の欄に一括で書くようになっているわけですよ。国とか行政の交付金などが入っているかどうかというのを確かめようとしても,これを見ただけでは分からんのじゃないですかということについてお尋ねします。 やっぱりこれを出すだけじゃなくて,改めて聞かなきゃならない書類であって,不要ではないかということについてはいかがでしょうか。 ◎安東功夫産業観光局産業政策担当局長  反問で,先ほど映し出されたものは申告書の第二表でしょうか。 ◆15番(東毅議員)  反問にお答えします。 もう一度映します。すみません。 これが先ほどの質問の中で,出す必要がないのではないかとお話ししています収支内訳書です。確定申告書の第二表とは違います。ここのところに売上げとかその他の収入を書く欄があるんだけれども,額としては書くところがあっても内訳としては分からない。これだけ出しても交付金など行政からのお金の中身が分からないものを求めて煩雑にさせているんじゃないかということが質問の趣旨です。 ◎安東功夫産業観光局産業政策担当局長  すみません。ちょっと私が手元に持っている令和2年分以降という収支内訳書につきましては,収入金額の明細ということで,売上先名,所在地,それから売上金額というようなものを書くような書式になっております。先ほども申しましたように,税務署に確認すると,基本的にこの収支内訳書というものは確定申告時に提出するということを聞いております。それほど事業の負担にはならないかなということで,今回添付書類に加えさせていただいたものになっております。 以上です。 ◆15番(東毅議員)  こちらの趣旨としては,内訳書を作っていない方もおられる場合があり,その方にとって負担になるんじゃないかということを改めませんかということが1個。もう一個が,そもそも確定申告書の第二表が出れば内訳が分かるんだから,これで済ますことができないかということであります。特に2つ目について検討ができないのか,お尋ねします。 以上です。 ◎安東功夫産業観光局産業政策担当局長  現在の整理では,収支内訳書を出していただくということでお願いしたいと考えております。 ○和氣健議長  以上で東議員の質問は終わりました。(拍手) 次は,順序に従いまして難波議員。     〔31番難波満津留議員登壇,拍手〕 ◆31番(難波満津留議員)  皆様こんにちは。自由民主党岡山市議団の難波でございます。しばらくの間のお付き合いをいただきたいと思います。 まず,コロナの感染症によりお亡くなりになられた方,それから療養中の方,本当にお悔やみとお見舞いを申し上げたいと思いますし,さらに我が自由民主党岡山市議団から2人の感染が出たということで,多くの方に御迷惑,また混乱を招いたこと,深くおわびを申し上げたいと思います。本当に申し訳ございませんでした。 今,ステイホームということで家にいることが大変多いんですけど,本当に本を読んだりテレビを見たりで,テレビをつけたらもう大体コロナに何人感染しましたとか,東京オリンピックはどうするんだと,そんな話題ばっかりで,本当に何か楽しい話題はないのかなという思いで,この壇上でどういう冒頭の挨拶をしようかと。早う質問始めえと言う方がおられるかもしれませんけど,そうですね,うれしかったニュースというのが,私の母校の大先輩であります和氣先輩が議長に就任されたということで,我が岡山工業高校から議長に就任されたと,本当に喜ばしいことが最近のうれしいニュースかなと思っております。 スポーツの話をするとね,悲喜こもごもいろいろあるんで,恐らく30分,40分かかって質問する時間がなくなるんで,ここでやめておきますけど,和氣議長,体を見ますとブルドーザーのような方でございますけど繊細な方で,ただ少し老眼鏡の度が合っていないのかなという心配がございますので,ぜひ測っていただきたいなという思いで,通告に従い質問に入らせていただきます。 1,大森市政の検証並びに岡山市政の今後について。 大森市長は,6月7日の議会冒頭の提案理由説明において,来る市長選への出馬を表明されました。平成25年に大森岡山市政がスタートして8年が来ようとしておりますが,掲げた政策,施策が芽を吹き,どのように花が咲き,どのような実をつけたのかに多くの市民が関心と期待を寄せているところであり,ここで改めて検証を行うとともに,未来の岡山市のあるべき姿について大森市長に問うところであります。 そこでお尋ねいたします。 (1)政治は結果であります。その結果は提案理由説明に示されておりますが,改めて市長選への出馬を決意された思い,経緯を力強くお示しください。 (2)市長は,目標とする,もしくは尊敬する政治家をあえて挙げるならお示しください。並びにその理由もお示しください。 平成29年に大森雅夫が取り組む10の挑戦を掲げられました。この10の挑戦は,大森岡山市政の羅針盤であり,また第六次総合計画もしかりであります。 そこでお尋ねいたします。 (3)日本は,人口減少時代となっております。岡山市もしかりでありますが,人が集まれば活力を生み,にぎわいを創出いたします。市長は,今後岡山市の人口増加を目指すのか,現状維持を目指すのか,はたまた人口減少に備えるのか,お示しください。 (4)地方経済は労働力不足や後継問題,内需の低迷など多くの課題を抱えている中,市長は中小・小規模事業支援,岡山空港南産業団地での企業誘致など,経済施策を実施してまいりました。しかし,今後コロナ不況が叫ばれる中,さらなる経済施策が必要と考えます。ここはオオモリミクス,仮称でございますが,そういったものの岡山市経済政策案を発信すべきと考えます。御所見をお示しください。 (5)子どもは地域の宝,人は地域の財産と言われ,市長は人材育成の重要性をおっしゃっておられます。ふるさとを愛する人を育てることが岡山市の発展につながると考えます。今後どのようにふるさと愛に満ちあふれた人材育成を行うのか,また文化,スポーツなどの秀でた人材育成も重要と考えます。御所見をお示しください。 (6)地方都市にとって国との関係は強く太いパイプが重要なのは皆様御承知のとおりであります。市長は,官僚経験,人脈を生かして国とのパイプは強く太いことは誰もが認めるところでありますが,そこに関わる岡山県選出の国会議員の方々との関係も重要であります。そこで,毎年夏頃に実施される市政懇談会でありますが,機械的な形式的な懇談会となっており,市長の経験,人脈が生かし切れていない会のように感じております。市長をはじめ議長,副議長,各常任委員長が政治家としてもっと本音で活発な議論をする会こそが本来の目的の市政懇談会と考えます。御所見をお示しください。 (7)市長は,女性の社会進出を促進し,女性の力を地域づくり,組織づくりへ最大限発揮できるように取り組んでまいりました。今後,ウィメノミクスをどのように進め,企業,各種団体へどのように発信するのか,お示しください。 続いて,市民の皆様からいただいた御意見をお尋ねいたします。 (8)あなたたち市議会議員の方々とは身近な課題,問題などフェース・ツー・フェースで意見し合えるけれど,市長は少し遠い存在だなと言われます。この意見を聞いて市長はどのような見解をお持ちなのか,お示しください。 (9)市長は,今までの市長と比較しても計画考案力,施策実行とリーダーシップはトップクラスだと評する意見をよく耳にいたします。その中で,中心市街地の活性化及び人を呼び込むことは及第点だが,周辺地域の活性化施策が不足しているのではなかろうか,そのことにより中心部と周辺・山間地域の生活・賃金格差が生まれているとの意見をいただきます。このことについての見解をお示しください。 それでは,今までを総括して(10)少子・高齢化の著しい進展と人口減少,首都圏一極集中が止まらない現状から,地方都市岡山市は大変厳しい現状にあると感じております。しかしながら,地方分権を進め,地方創生をなし得ることこそに地方都市,日本の未来があると考えます。日本の多くの都市の中で,また中四国の雄都として輝き続けるために大森市長が考える未来の岡山市のあるべき姿をお示しください。 ここで新型コロナ感染症対策について,市長の政治判断をお尋ねいたします。 (11)市長は,昨年5月に新型コロナ感染症対策として財政調整基金を取り崩して市内の中小企業への経済対策,事業継続支援金の措置を実施されました。また,令和3年1月から3月を対象に応援金(給付金)の措置もされております。これは,我々事業経営,経済人にとっては感謝申し上げる市長の政治判断だと感じております。 そこで,緊急事態宣言の中,応援金の期限延長の政治判断をなすべきと考えます。御所見をお示しください。 (12)また,この緊急事態宣言により,市民生活も困窮しており,岡山市独自の特別定額給付金の支援の政治判断をなすべきと考えます。御所見をお示しください。 以上,第1回目の質問を終わります。 よろしくお願いいたします。(拍手) ○和氣健議長  当局の答弁を求めます。     〔大森雅夫市長登壇〕 ◎大森雅夫市長  それでは,難波議員の質問にお答えいたします。 私は,最初の市政の検証等々でございますが,最初の問い,出馬を決意した思い,経緯であります。 私も難波議員と同じ思いを持っていまして,政治は結果である,どこまでやることができたのか,そこに尽きると思います。その過程をお示しし,公平性を持ち,透明性を持って歩んでいくことだろうと思っております。そういう面から,住みやすさ,力強さ,安全・安心,その3つを中心に動いてきました。細かい点は所信で述べさせていただいていますので,再度触れませんけれども,そこは一定の成果が出たと思っております。しかしながら,それぞれの分野において完璧に出来上がったというものはありません。したがって,道半ばであります。さらなる結果を追い求めてこれからの4年間,市長として市政運営に携わりたいという思いでこの前3選への出馬をお話し申し上げたところであります。 次に,尊敬する政治家ですが,こういう質問は8年間で初めてだったと思います。私も霞ヶ関が非常に長いですから多くの政治家と,またここでも多くの政治家の方とお話しする機会,接触する機会が多かったわけであります。やはり政治家の方,それなりに皆さん方,魅力をお持ちの方がおられますけれども,誰を尊敬すべきかということでいくと,なかなか名が挙がりにくいかなと。ある面,毎日私を後ろからずっと見ている政治家が1人います。犬養元総理,樹人という書を書いて,その書が私の後ろに常にあるわけであります。犬養毅元総理,どうして犬養木堂という名を自分で名のるようになったのか,ずっと不思議だったんです。つい最近,あるテレビを見ていて分かりました。剛毅木訥仁に近しという論語の言葉があるんですね。木訥のこれ木なんですけど,そこからどうも取ったらしいんですね。剛毅木訥という言葉自体が持つ意味は,非常に信念を強く持っていく,そして決断していく,そして物欲にも屈しない,そういう姿なんだろうと。そういう面では,五・一五事件で倒れますけれども,その前,平和を求めて日中戦争を処理しようとされた犬養元総理,また政党政治を貫こうとした元総理,そういったことが思い出されて,私もこの剛毅木訥という言葉に少し感銘を受け,犬養元総理という名前が今難波さんの質問から思い出されたところであります。 次に,人口の問題であります。それから,中四国の雄都として輝き続けると。 先ほどの則武議員への答弁と重複するところがありますが,この前,国勢調査の速報が出ました。岡山県全体,5年前,約192万人だったものが約188万人台になりました。そういう中で,岡山市は約71万9,000人が約72万5,000人という形で上がっております。この5年間,一体じゃあ何があったのかというところがポイントなんですけれども,先ほど3つ,力強さ,住みやすさ,そして安全・安心というのを申し上げました。もちろん住みやすい環境づくりというのは大きな要素でもあるんですが,何といってもやはり人口という面でいくと仕事であります。産業であります。そういう面では,この5年間,自然減,亡くなる方が生まれる方よりも多いことがずっと続いていて,特にこの2年間は1,000人を超えるオーダーで自然減になっている,そういう中で,やはり産業の好調さというものが大きく寄与したのかなと思っております。その基調はもちろん変えちゃならないだろうと思います。難波さんもよく産業振興の議論をされます。私はそこは重要だろうと思っております。したがって,そういう力強さを得て岡山がより発展していく,こういう姿勢で臨みたいと思います。ただ,この2年間,1,000人を超える自然減と申し上げました。これからもっと増えてまいります。こういう中で,人口の推移というのは,やはりより客観性を持って見ていく。そうじゃないと,これはこれから住んでいく岡山市民が不幸になってくる。より客観的に冷徹に見ながら,そしてそれに対応できるまちづくりをしていかなければならないと思っている次第でございます。 次に,ふるさと愛に満ちあふれた人材育成ということであります。 ふるさとって何だろうと考えると,多分ここにおられる皆さん方,それぞれの思いがあり,岡山から一旦出て戻ってきた人,ずっと岡山にいる人,そもそも岡山じゃない人,いろいろおられる。何なんだろうと,昨日教育長ほか何人かとそういう話をしたんですけれども,もちろんこういうのは結論が出る話じゃない。どっちかというと,かけがえのないもの,自分の原点みたいな,そういうものなのかなという感じがいたします。 私が尊敬しているジャーナリストの一人に橋本五郎さんという読売新聞の特別編集委員の方,今読売新聞で一定の期間ごとに五郎ワールドというのを書かれている。奥さんと一緒に仕事していたんですけどね。その方の言葉にこういう言葉があるんです。家族を愛せよ。家族を愛せない人間はふるさとを愛せない。ふるさとを愛せない人間は国を愛せない。私そのとおりだと思うんですね。彼もよく秋田のことを話します。この前もお話しさせていただいたんですが,秋田のことを話すともう非常に饒舌になるわけであります。 昨日,この家族が原点というのは教育長と一致したんですけどね。こういう思いというのをやはり子どもたちにずっと持たせていく,そういう教育というのは重要だろうと思います。学力の問題も全国水準に達しました。これから不透明な時代に入る,こういう中で選択と挑戦を繰り返しやっていく,そういう子どもたちをつくっていく,そういう中の子どもたちの原点というのは,一つふるさとだろうと思います。そういった子どもたちの原点をより誇らしいものにしていく,そういうふうにしていきたいなと思います。 それから,文化,スポーツでありますが,これも市民生活局長が昨日,力を持って説明していました。たまたまですが,山陽新聞で芸術創造劇場の館長の草加さんが書いていました。やはり劇場を通じて,これをプラットフォームとして本当に岡山の文化を創り上げていく,こういったことをみんなそういう力を持ちながら話していくこと自体がそういったことにつながっていくんではないかなと思います。 次に,市政懇ですが,この頃難波さん出ていますか。随分変わったんじゃないかなと思います。私自身が平成26年からですけれども,当初はこちらからの説明を長々とやっていたんですね。もうそれやめようじゃないかと。ということで議論を重ねました。国会議員の皆さん方も我々が出した話題だけじゃなくて,いろいろな話をしてきます。そういう中で生きた会話ができていると思います。私もそこで合併推進債の話を去年は随分させていただきました。新庁舎にこの合併推進債が使えるようになったというのは,これは本当に岡山市の財政にとって大きなものだろうと思います。それ以外も先週も私は逢沢議員と話をし,特別自治市とか,やっぱりこれからの大都市の在り方は変えていかなきゃならないという話を随分申し上げたところであります。いろいろな場で議論を重ねていくことが必要だと思っていますんで,市政懇の活性化も一つですが,様々な形でやりたいなと。 次に,市長は少し遠い存在だ,これはどなたの意見ですかね。多分,難波さんの近くの人たちからの話が可能性としては大きいかなと。私の身近では,私は決して遠い存在じゃないですけども。ただ,市議会議員という形からいくと,シグマが46になるわけですから,それは相当の人間が市議の皆さん方と非常に近くなってくる。特に地域に根差している,それから組合とか,そういう産業に根差している,そういった方々が中心で広いネットワークも広がっているでしょうから,私なんかよりも近い存在の方が多いだろうとは思うわけです。だから,最初の則武議員への答弁のように,私も行けるときはどんどん行きますが,ただ限界もあります。そういう面では,いろいろとこういう意見があるんだということをお聞きしながら考え方を整理したりしていく。4年に1回の選挙は直接お話を聞く機会がより増えますから,これから十分また話を聞かせていただきたいなと思います。 それから,周辺地域の活性化施策が不足している,これは日本中,本当に難しい問題ですよね。たまたま35億円のを見つけたんですよね。私はこの70万人を超える都市,これだけの消費力があるから周辺地域でもコミュニティービジネスは相当成り立っていくんじゃないか,一定のインセンティブを渡していけばと思ったんですが,やっぱりなかなかうまくいかない。でも,この前,それこそ馬屋上の桃のピザ,秘書課,政策局のメンバーと一緒に食べに行きましたけどね,みんな非常に好評でありました。そのほかにも今計画しつつあるようなところにも行きましたし,足守のそばも行ってみました。やっぱりいろいろと出てきている。出てきているが,何というか目に見える形でぐんとGDP上げているぞという雰囲気になっていないことは事実なんですね。でも,それをやっぱり続けていく必要があるんだろうと。それとともにやはり周辺部に住んでいる方々にとって,これはプラス面もあると思いますが,やっぱりマイナス面がある。マイナス面をどう補完していくかということも重要で,それが生活交通の負担金をどれだけ下げていくかということもやらせていただき,そのほか観光にも力を入れていくと。東大寺瓦窯跡もプロジェクトとして動かしていこうというような動きもあります。高松城址もVRを今やっているところであります。そういう面をこういったところで押していく,もう少し多角的にやっていくというようなことをやりながら活性化施策につなげていきたいなと思っているところであります。 次に,最後ですが,経済対策をもう一度打つべきだという話がありました。 実は,5月補正でやったばっかりですよね。これは1月から3月の実態調査に基づいてやらせていただいたわけであります。今の緊急事態宣言などを考えると,さらなる必要というのは私もうなずけるところであります。 ここで私は大きな問題が1つあると思うんですよ。政府の5,000億円の予備費を使った経済対策,あれ都道府県にしか行っていないんですよ。今3,000億円使っていますけどね。うなずいていただいている議員の方もおられますが,あれは問題。岡山市の人口は県全体の中の38%ぐらいなんです。でも,感染は半数超えているんです。店の数も非常に多い。こういう中で,我々は具体の実態調査もやりながら対策を講じてきている。こういうときにこういう大都市に交付金が配られない,配付されないというのは私は問題だろうと思います。先日の会見でも申し上げましたし,それを踏まえてすぐに横浜市長にも連絡し,横浜市のほうも政令市として行動すると。この前も政令市の市長会議でその話はしたんで一定の動きはしたんですが,さらに動いていただくというようなこともやっているところであります。これはぜひ難波さんにもお力添えをいただいて,党ベースでぜひ動いていただきたいなと思います。 以上です。 ◎近藤康彦市民協働局長  市長答弁以外について順次お答えします。 まず,ウィメノミクスについてのお尋ねです。 先日発表されたジェンダーギャップ指数によりますと,日本は156か国中120位であり,経済分野では女性の労働参加率は高いものの,管理職への登用が低い状況となっております。平成30年の本市調査では,管理職登用の妨げとなっている要因について,企業側は人材が少ない,ポストがない,長い時間働けないなどを挙げ,女性従業員は家庭との両立が困難のほか,能力,体力,責任に自信がないことを挙げています。こうしたことから,女性活躍を推進していくためには,女性の視点が競争力強化につながること,長時間労働の是正などワーク・ライフ・バランスを推進すること,人材育成・登用を図ることなどを重点的に啓発していく必要があると考えております。今後,アンケート調査等で実態を把握しながら,商工会議所などの経済団体等で構成する協議会や経営等を対象にしたシンポジウムなどを通じて情報発信に努めてまいりたいと考えております。 以上です。 ◎福井貴弘保健福祉局長  同じ項で,岡山市独自の特別定額給付金の支援はしないのかについてです。 市独自の支援としては,住居確保給付金の対象の拡大や短期集中型の就労支援事業に取り組んでいるところです。また,国から生活困窮世帯を対象とした新たな自立支援金の制度が示されており,7月からの受付開始に向けて準備を進めているところです。 以上です。 ◎安東功夫産業観光局産業政策担当局長  同じ項,岡山市経済政策案についてお答えいたします。 これまで地域経済の活性化と安定した雇用の創出に向け,新しいものをつくり出す視点から,ももたろう・スタートアップカフェを拠点とした創業支援,市内企業を守る視点から,中小企業への設備投資に対する支援,貴重な経営資源や雇用,技術を引き継ぐための事業承継への支援,外から呼び込む視点から,拠点性を生かした企業誘致の推進など3つの視点から取り組んできたところです。 現在のコロナ禍においては,IoT・AI等先端技術導入支援やECサイト活用支援,サテライトオフィスの設置支援などを実施しているところですが,今後は3つの視点に加えて,アフターコロナを見据えた支援に取り組んでまいりたいと考えています。 以上です。     〔31番難波満津留議員登壇〕 ◆31番(難波満津留議員)  御答弁ありがとうございました。 このたび質問するに当たって,じゃあ正直なところ何をしようかなと,大森市長が出馬表明されるであろうと。私も政治家として名のれる10年,ここでたったわけで,10年たったけど,まだまだはな垂れ小僧ですよ。ほんで,市長のように見識もあるわけじゃないし知識もあるわけじゃない。ただただ,市民の皆さんからいろんな思いをいただき,いろんな御意見をいただいた中で,この場へ届けて,それをいかに形にしていくか。やっぱり市長にしても我々にしても結果を求められていく,そういった職業と言っていいのか,そういった責務を背負っているところなんだろうなという思いから今回質問させていただいたわけなんですけど,あまり再質問を考えておりません。答弁を聞いてから考えようと,いつもの私のスタイルなんですけど。やっぱり人口が減っていくというか,ずっといろんな国会議員の方々と話をしたり意見を聞いたときに,いつもこう言うんですね。地方創生なくして日本の未来はないとか,もうずっとこれ10年聞いてきた言葉なんですけど,ずっと言うんです。じゃあ何を変えていただけるの,何が変わるのというところがあって,東京一極集中をどうにか止めましょう,止めましょう,これもずっと聞きますわ。それから,以前から話があった省庁をどうにかとかというような話もずっといろんな国会議員の方から聞くんですけど,じゃあどれだけ進んだのか。どれだけ岡山市がというお話を聞くんですけど,確かに政治家ですから大風呂敷は広げりゃいいですよ,夢は語りゃいいですけど,じゃあそれが伴ってきたのか。ここは別に国会議員の悪口言う場じゃないんですけど。 市長とは就任以来,例えば国交省へ何度か一緒にお邪魔しました。よく市長にそのとき申し上げたのが,市長,先輩面しちゃいけんですよと。うんうん言いながら,もう部屋に入った途端先輩面みたいな。それが悪いとは言わないですよ。ほかの首長さん方が秘書官の前で名刺と要望書を渡してお帰りになる姿をよく見るんですけど,市長はもうその秘書官の机の前を素通りしてすぐ審議官とか局長の部屋にテニスはどうなったみたいな,そんな話とか,これが強いパイプなんだろうなという思いです。 私の住んでいるところは本当に岡山市の中心部から十数キロメートル離れた地域でもありますし,岡山市は特異な市だと私は思います。中心部があって,農業が盛んな地域がどんとあって,中山間地域もあるということで,本当に日本の縮図なんだろうなということを思います。 私が市長に再度お聞きしたいのが,先ほど市民の声がこういうふうにあるということをお話ししたんですけど,大盛トークを今コロナでやられていないと。ただ,大盛トークをやるに当たって,中学生の方とかとも大盛トークをやられたというのもお聞きはしているんですけど,もっと未来を見据えている,背負っていただける若い人たちとどんどんどんどん──例えば中学生,高校生,大学生でもいいし,時には小学校6年生でもいいです。そういった方々とそれをして,それをぜひユーチューブで流していただきたい。なぜかというと,市長が言うように総合力は確かに上がってきているという結果があるんですけど,魅力度ランキングが全然上がっていないんですね,岡山市。もう倉敷市のほうが魅力度ランキング上なんです。当然広島市も上。岡山市に魅力はあるんだろうけど,それがうまいこと発信できていないんじゃないかなと。要はコマーシャルメッセージができていないんじゃないかと。だから,そのあたりを若い人たちと,例えば教育長もそうですけど,ふるさと愛を育てるためのそういった議論を子どもたちとやって──要は岡山で育った子がやっぱり岡山にずっといてほしいわけですよね。ユーチューブで発信して,こんなことをやっているんだよと。興味を持っていただく,ふるさと愛を育てていただける,そういった大盛トークじゃなくてもりもりトークぐらいにしていただきたいなということでお考えをいただきたいと思います。 それから,コロナの感染症についてなんですけど,もう新聞でも言われておりますけど,ウッドショックが絶対起きます。もう起きています。いろんな建築業界の中でウッドショックが起きて,今,要は新築ができない。職人さんが行くところがない状況が6月から始まっています。恐らく8月,9月ぐらいになってくると,いよいよその業界自体が停滞していくだろうと。いろんな要因があるけど,主な要因はやっぱりコロナなんです。もうコンテナ船が出ない。それから,ステイホームがアメリカとか中国で始まって,そこの原材料がもう入ってこない。ヨーロッパからも入ってこない。もうこれ実態で,例えば今新築しよう思ったら,恐らく建てられるのが年内どうなのかなというようなところで,ウッドショックが必ず起きてきます。そして,ウッドショックが起きるということは,いろんな業種がそこにいますので,必ずその方たちがやっぱりちょっと困るであろうという,業界の話なんですけど。だから,そういったことで,僕は要は事業継続支援金というか応援金は例えば1月から3月なんだけど,そうじゃなく,この緊急事態宣言の中であっても売上げ,例えばその後もというようにずっと経済状況を調査しながら,できるんであれば,新たなものがいいのか応援金を持続していくのか,そのあたりの政治的判断をいただきたいなという思いであります。 市政懇談会,先ほど市長が言われたように,変わってきたんだよということなんですけど,市政懇談会って当然局長の方々も御出席をなさるんですけど,私も3回ほどですかね,出席させていただいて,あまりにも形式的で全然面白くない言うたら怒られますけど,ねえ,川本さん,そうでしょう。いや,本音でトークでいいんじゃないですか。そりゃ岡山県出身ですから,いろんな党の国会議員さんおられますよ。おられるけど,岡山をほんまにあの人ら愛しとんかなと,悪く言えばですよ。資料渡してこうこうこうですよって。あんた勉強しておけよと僕思うんです,岡山市は今どんなん,倉敷市どんなん,それぐらいのことを思っているんだったら。資料渡して,それからこれはどうなっているのみたいな,そんな懇談会なんか要らないですよ。すみません,悪口。だから,それはもっともっと市長も含めやっぱり本音でトーク,岡山のあるべき姿を本当にこれからどんどんどんどんそうやって話をしていく,すばらしい市政懇談会になればなという思いで,再度市長──悪口じゃないんです,これ提言ですから。といったところで質問を終わりたいと思います。 よろしくお願いしたいと思います。 ○和氣健議長  当局の答弁を求めます。     〔大森雅夫市長登壇〕 ◎大森雅夫市長  何が質問なのかよう分かんなかったところもあるんですけどね。(笑声) 取りあえずは私の印象に残ったのが魅力度ランキングが低いというところで,あれなかなか上がんないですよね。上位50ぐらい見ると,北海道とかそういったところがずらずらずらですね。たしか私,釧路に,いわゆる友好親善都市の関係で行って,釧路で20位ぐらいなんですね。岡山では,確かに一番高いのが倉敷で,うちは次いでると思いますけど,そんな感じになっていますよね。これは,多分といいますか,印象度なんで,一朝一夕に変わるわけじゃない。この前,看護連盟の方がおっしゃっていましてね,この前,金沢へ旅行に行かれたらしいんですよ。そしたら,仙台の人に会って,岡山変わってだんだんとよくなっているねと言われてすごいうれしかったという話があって,そういったことの多分蓄積でしかないんじゃないかなと。だから,逆に低いんなら上がるだけだからということで頑張っていくしかないですよね。一緒になってやりましょう。 それからあと,市政懇の話で,私は国会議員の悪口は一切言いませんけれども……,(発言するあり)悪口じゃない。失礼しました。それぞれの方はもちろん日々は国政をやっているわけで,そういう中で市のことも勉強はされているとは思います。それぞれの代議士の方が自分の観点で話をしておられると思います。どちらかというと,もっと市議の方がその場で発言されたらいいんじゃないでしょうか。そこで何か結論が出る場じゃないですから。だから,そういう中で本音のトーク,ただ大勢の場ですから。マスコミも全部入っています。完全な本音トークにはならないとは思いますけどね。そういう中で,もっと活性化するやり方はあるだろうと思います。今年の市政懇,一緒にいいものにしていきたいと思います。 以上です。 ◎安東功夫産業観光局産業政策担当局長  今後の経済支援についてですけども,先ほど市長が御答弁したとおり,ヒアリング等によって市内の状況を常に把握しながら,どういった支援が必要かということを検討して今までもやってきたところです。今お聞きした建築業のこと,報道等でアメリカからの輸入材木の高騰というようなところも見聞きしているところです。今後どういった状況になるかということを見ながら考えてまいりたいと思います。 以上です。 ◎藤澤明彦市長公室長  大盛トークにつきましては,現在コロナ禍ということで実施等できておりません。今後コロナが収束した後になるとは思いますけれども,議員のほうからいただいた若い世代,小・中高,またユーチューブ等,そういったこともできる範囲になろうかと思いますけれども,検討してまいりたいと考えております。 以上です。 ○和氣健議長  以上で難波議員の質問は終わりました。(拍手) 質問の途中でありますが,午後1時10分まで休憩いたします。      午後0時8分休憩      ~~~~~~~~~~~~~      午後1時10分開議 ○和氣健議長  午前中に引き続き会議を開きます。 次は,順序に従いまして熊代議員。     〔17番熊代昭彦議員登壇,拍手〕 ◆17番(熊代昭彦議員)  皆様こんにちは。自由と責任の会の代表,熊代昭彦でございます。 1人会派は現在3人おりまして,みめ麗しい女性2人と私ですが,LINEでくじ引しまして,私が20分に当たったということで,申し訳ないですけど20分やらせていただきたいと思います。 最初は,1番目,コロナ関係の免疫力を高めましょうという話でございますが,欧米などに比べますと死者も患者も少ないわけでございますけども,それにしても本当に亡くなられた方,また御家族の方々,心からお悔やみを申し上げる次第でございます。今後,ワクチン接種も始まりましたし,一挙に解決していかなければならないと思います。 その中で,全て政府の施策はきっちりと守った上で,やっぱり個人個人が免疫力を高めるということで,自分自身がかからない努力をするということが大切だとも思いますね,いつもいつも申し上げているところでありますが。今日は,衆議院・前議員会の会長の綿貫民輔会長が会の雑誌に巻頭言を掲げられましたので,それを手がかりにお話ししたいと思います。 綿貫会長は,免疫学の権威によると,1番,腸内環境を整えること,2番,良質な睡眠,3番,知的刺激,この3つが大切だということをその道の権威に聞いたらば言われたということであります。意外な感じもいたしますが,よく考えると確かにそのとおりかもしれません。これに加えまして,権威,大御所とはまだ言えないかもしれませんが,現役バリバリの63歳の開業医,堀田修先生の4,鼻うがいを加えるべきだと思いますが,この3点プラス1点について御見解をお伺いしたいと思います。 綿貫会長の3点,1についてはいろいろな方法がありますが,ちょっと具体名を挙げて恐縮なんですけど,私と私の家内はファンケルの内脂サポートというサプリが非常に腸内環境を整える上ですばらしいと思っております。私はサプリをいっぱい取っているんですが,うちの家内は絶対反対で,薬剤師でもありまして,しかし内脂サポートだけは,いやあ,これはいいと言っております。腸内環境を物すごく整えると思います。 2については,良質な睡眠,大切でありますけども,逆説的ではありますけれども,寝るために横になっているだけで体内の血流,血液の流れが立っているときの3倍流れるというので,熟睡する必要はないので安心して寝るということが大切だと思います。熟睡したい,したい,しなきゃいかんと思うと眠れないですね。全く眠れないですが,眠れなくたって横になっていれば3倍血液が流れるんだと思っていると安心しまして,そのうち本当に熟睡しちゃうんですね。逆説でありますけども,そういうことはぜひやらなければいけないと思いますが,これを知っていれば,結果的に良質の睡眠を取ることができると。医学界の常識だとは思いますけども,それは正しいのかどうか,これも質問させていただきたいと思います。 それから,3,知的刺激はちょっと思いもつかないことでしたけども,卓抜な指摘だと思います。知的刺激をしましてかつかつと生きているということですね,そのことが免疫力を高めるんだと思います。ただ,今日知的刺激といいましても,ネット情報などがあふれておりまして,物すごい量がありますので,どれを選択していいか分からないという現状であります。研究が研究を始めるときに,作業仮説,英語で言えばワーキング・ハイポセシスと言うんですが,それをつくって,その仮説に合っているかどうかで資料を整理していくと。そのことによって,その仮説を少しずつ高めていくわけですけども,そういう作業仮説で,自分の情報の処理のために誤っているもの,吸収しないもの,そういうものを整理していくことによって知的刺激が非常にいい働きをすると思います。トラスト・バット・ベリファイ──信用せよ,しかし検証を怠るな──,レーガンが言ったことで有名になりましたけども,これはもともとロシアでレーニンなんかも言っていたらしいですけど,とにかくまず信用しなきゃ話にならない,信用してやってみようということでありましてね。しかし,ベリファイ,やっぱり検証しなければだまされる,大いに検証しなければいけないわけですね。そういうことで,本物の知的刺激を得るということは大切だと思います。 4については,根拠に基づく医療──EBM(エビデンス・ベースド・メディシン)──の重要性が言われていますが,堀田修先生の鼻うがい健康法という本に書かれている健全な上咽頭の働きを保つ方法というのは,上咽頭という繊毛がびっしり生えているところ──中咽頭も下咽頭もあるんですけども,これはのっぺらぼうであまり役に立たないと。そこには白血球のいろいろな要素がいっぱい入っていまして,それを調べてみると,ここでウイルスも細菌もみんな殺しちゃうというんですね,健全であれば。しかし,8割の人は上咽頭が健全でなくて慢性上咽頭炎になっていると。これを治すためには鼻うがいがいいということですね。鼻うがいキットなんかも既に商品として売られていますけども,私自身は吸い飲みでやっています。それでちょっと恥ずかしい格好ではありますが,ホームページにも載せておりまして,こうやるんだということであります。そのときに言うべきであったのは,朝晩2回必ずやると,それで長期間続けるということだと思います。ある人からクレームがありまして,私は言われて1か月前から鼻うがいしてんだ,しかしコロナにかかっちゃったと。それじゃどんなふうにやっておられるんですかと言ったらば,やっぱり朝はやっていなくて夜だけやっておられたんですね。やっぱり朝目覚めてから外に出かけるときまでに必ず鼻うがいを1回やると。鼻うがいと言っておりますけども,鼻うがいと口うがいはセットでありまして,0.9%の生理食塩水というのを確かめるにはやっぱり口でうがいしてみなきゃ分からない。口うがいも2回やって,鼻の左も2回,右も2回。鼻で吸い込まないで,決して吸い込まないで頭を傾けると生理食塩水が入ってくると。入ってくるときに必ずああとかええとか声を出さないと気管とかいろんなところに入っちゃって大変になりますんで,必ず声を出せばそういうことは一切ありません。大丈夫なんですね。最初はちょっと難しいかもしれませんが,すぐ慣れますので,ぜひトラスト・バット・ベリファイで一応信用してやってみるということが大切だと,お薦めしたいと思います。 冒頭申し上げましたように,政府の政策,まちで推奨している政策を全て忠実に実行した上で,プラスアルファで自分自身が努力できるということは大切だと思いますね。多くの人が自分で努力するということがいかに大切かということを私は実感しているところでございます。 次は,質問の2番目でございますが,岡山の若者,壮年の開拓精神を燃え上がらせ,岡山市を愛と思いやりあふれる100万市民の都市に成長させる政策は何か。不必要な規制の大胆な撤廃,特に岡山市などの県庁所在地と政令指定都市の農地,全部で約28万ヘクタールほどなんですが,これは全国の全農地の6.4%にすぎないんですけども,それを自由化すると。その他の全市町村の農地も20%程度は自由化する。自由化ですから,農業をそのままやってもいいわけで,農業をやらないで売るというときは売ってもいいというんですね。ただ,全く自由というわけにもいきませんので,条例でそれは定めると,やるべきことはね,規制すべきことは規制する。国の政治家,午前中も出ましたけど,農地とか地方の市街化調整区域については,全く分かっていないと思いますね,以前の私も含めまして。私自身は農家の次男ですから多少知っていまして,兄が農地を引き受けたんですけども,とにかく農業は機械を買わないとできないと。中学校の先生をしていたんですけども,ボーナスはみんな機械の返済で消えちゃうんですね。だから,高い趣味の農業だなということで嘆いておりました。そのうち耐え切れなくなって全部やめて,人に今委託しております。そんな状況でありまして,中央の政治家,そして農林水産省,これもよく分かっていないか,分かっているけれども省益のために今の政策に非常に固執しているのかね。それで議員を結構手懐けていましてね,農水省は。なかなかややこしいことでありますけども,国益に目覚めてやっぱり変えてもらわないと駄目だと。地方創生と言っていますけど,農地と,それから市街化調整区域のいい意味での自由化ということをやらないで何で地方創生がありますか。企業を誘致するといったって随分遠方のほうへ企業団地造ってやっているわけで,もっと便利のいいところにきちっとやらなければならない。そうしますと,例えば農業であっても農業機械,農地を確保するんじゃなくて農業機械への大規模な補助制度をつくることが大切なことであると思います。いろいろネットサーフィンしていますと,女性の研究が言っていました。やっぱり生産要素をしっかり分析しなきゃ駄目だと。農地を確保するのが生産に役立つのか,農地はやたらに耕作放棄地になっているわけですね。それよりも農業機械を補助するということが生産に役立つと言っていました。これは非常に優れた人だと思います,無名の人ですけどもね。ということで,それをやらなければならないと思います。国でなかなかいかないならば,例えば岡山市で10万円とか5万円とか農業機械へ補助金出しますということだけで今の農業は奮い立ちます。それで食料自給率が今37%か36%になっていますけど,それを50%にすると。万一のときを思って50%にすると。それには,農業機械の補助制度というのが大切ですね。岡山市で5万円,10万円出せば,これは本当にかつてないことであり,すごいことだと。農業をやっぱり認めてくれているんだなという思いがすると,ある農業は言っていました。 さらに,市街化調整区域内での民間活動の原則自由化をやるべきではないかと,これも規制は条例でやるわけですが。これを特区申請で実行して,岡山から日本を改革していくべきもののスタートにすべきではないかと。全国にやっぱり及ぼさないといけないと思います,日本を生まれ変わらせ活性化するためにはね。しかし,特区がうまくいくかどうかは別としまして,何らかの形で岡山市で始めると。特区制度も利用可能ではないかと思いますが,思い切ってやるべきではないかと思います。 3番目,もう一つの方法は,市街化区域をコンセンサスができたところから徐々に拡大していく方法であります。 例えば,桃太郎線の沿線は市街化調整区域ばっかりです。これを市街化区域にしなければLRT化をやったってやっぱり赤字ですよね。国土交通省出身の局長が言うから,JR西日本も付き合いでやったんじゃないかと,これは勝手な推測ですが。コロナが来てしめたと思ってすぐやめたんだと,これも邪推でしょうけど,私自身はそんなふうに考えています。やっぱりきちっと乗客を確保する政策をやらなければ,岡山市も桃太郎線も活性化いたしません。 それで,しかしこれまで市街化区域をほとんど拡大してきませんでした。ほんの僅か,やったのかやらないかの感じで,それでコメントを得ていますけども,みんな言ってもしょうがないから言わないんですよね。本当はもっと何とかしてほしいと思っているわけです。その拡大しない理由を伺います。 4番目,公立幼稚園としてしか地元の要望に応えて存立し得ない幼稚園の公立存続を例外的に認めるべきではないか伺います。 具体的には,竜之口幼稚園がこの間陳情に来られました。民営化して駐車場を造るには土地が狭過ぎると。ほいじゃ,代わりに竜之口小学校の周りは農地がいっぱいあるわけですから,農地を取得してそこに建てたらどうだと言ったら,その説明に来た人が,それも何とかという規制があってできませんと。できないのならどうしようもないわけですね。だから,遠方まで行くのか,ここで何とかするのかということで,農地を取得して広々としたところで民営化するということができないなら,それまでの間は臨時ででも公立を認めるべきではないか伺います。 5番目,ヌートリア対策と富山学区のイノシシ対策について伺います。 ヌートリア対策の現状はどうなっておりますか。子どもに害を及ぼすことはないのでしょうか。富山小学校の前にヌートリアが2匹おりまして,土管に出入りしておりましたのでお伺いするわけでございます。 次は,曹源寺や富山小学校でイノシシが出現したが,これまで対策はほとんど皆無の地域です。どのような対策が可能か伺います。 対策がしっかり行われているところは,ある意味で大丈夫ではないでしょうけど相当いいわけですが,全く初めてのところはどうしていいか分からないというようなことがございます。 以上で1回目の質問を終わります。 御答弁よろしくお願いいたします。(拍手) ○和氣健議長  当局の答弁を求めます。 ◎宮地千登世保健福祉局感染症対策担当局長  1番の免疫力を高めましょうの項,医学界の常識が正しいのかどうかについてですけれども,免疫力を高めること,また良質な睡眠を取ることについては重要だと考えておりますが,医学界の常識については市としては承知しておりません。 次に,鼻うがいについての見解ですが,市として鼻うがいの効能について評価することは困難であるため,国や専門家の見解等の動向に留意してまいります。 以上です。 ◎小川祥子産業観光局長  2番目の項,農地の自由化,農業機械の大規模な補助制度の導入についてお答えいたします。 農地の自由化により無秩序な開発が行われれば,洪水防止や良好な景観形成などの多面的機能が失われることや,農地の集積・集約化にも支障を及ぼす可能性があることから,一定の規制は必要であると考えます。 農業機械等の導入については,国,県及び市が連携して補助事業を行っているとともに,本市でもUIJターン園芸農業支援事業の補助制度により支援しております。 以上です。 ◎平澤重之都市整備局都市・交通・公園担当局長  同じ項,市街化調整区域内での民間活動についてです。 岡山市では,今後の人口減少を見据え,持続可能な発展,成長と,それによる暮らしやすい市民生活の確保を図るために,コンパクトでネットワーク化された都市づくりを進めることとしており,市街化を抑制すべき区域として市街化調整区域を定める線引き制度を引き続き適切に運用していくことが必要であると考えていることから,市街化調整区域での民間活動を自由化する考えは持ち合わせておりません。 次に,市街化区域を拡大していく方法の項,市街化区域の拡大についてです。 本市では,昭和46年に線引き制度を導入して以降,計画的な市街地形成を図ることを前提としながら,人口の増加など必要に応じて市街化区域の拡大を行ってきたところであり,合併によるものを除くと,現在は昭和46年と比べて約600ヘクタールの増となっております。 以上です。 ◎田渕澄子岡山っ子育成局長  4の公立幼稚園の存続を例外的に認めるべきではないかの項についてお答えします。 公の役割を担う市立認定こども園を中学校区ごとに1園ずつ整備するとともに,民にできることは民に任せるという方針は,将来にわたり安定的な就学前教育・保育を持続するために必要であり,この方針は堅持する必要があると考えております。今後も市立認定こども園の整備や民営化に当たっては,保護や地元関係との十分な話合いや丁寧な説明に努め,一定の理解を得たところから進めてまいります。 以上です。 ◎小川祥子産業観光局長  5のヌートリア対策と富山学区のイノシシ対策についての項,ヌートリア対策の現状及び子どもへの害についてお答えいたします。 ヌートリア対策としては,小型箱わな等での捕獲や防護柵の設置等の支援を実施しております。 子どもへの被害については伺っておりませんが,水辺での目撃情報は多くあることから,餌やりを行わないよう促す看板を設置するなどの対策も実施しているところです。 次に,曹源寺などでのイノシシ対策についてお答えいたします。 先日,曹源寺北西の住宅地と森林との境界にてイノシシの幼獣が目撃されたとの情報提供があったと伺っております。曹源寺北の操山は,銃を使用した鳥獣の捕獲等を禁止する区域に指定されていることから,山中に捕獲おりを6基設置し,イノシシ等の対策を実施しているところです。 また,市街地に出現した場合は,鳥獣被害対策実施隊等の指揮の下,緊急捕獲を行うこととしております。 以上です。     〔17番熊代昭彦議員登壇〕 ◆17番(熊代昭彦議員)  御答弁ありがとうございました。 やりたくないときにはあらゆる理屈を言うというのが国の役人の常套方法でありまして,彼らは言っていました,我々はできないことは9でも20でも幾らでも考えられるんだと。それほどではないでしょうけども,しかしやっぱり現状を打破していく大切さを認識したならば,例えば市長が先頭に立って農地の改革や市街化調整区域の改革をやれば,それは物すごい違うと思いますね。それをやらなければ,現状のままと。例の立地適正化計画,あれは市街化区域をさらによくしようと,いいところとよくないところもありますが,さらによくしようということで,それはそれで高齢なんか大変助かりますしね,やってもらえばいいと思います。ただ,市街化調整区域には,この間も質問しましたけど,13万人近くの人が住んでいると。市街化区域に住んでいる人たちも困るなと思っている人たちもいると。そういう人たちのこともやっぱり考えなければいけない。ですから,思い切ってここを自由化して,そして条例でやると。国は全く分からないわけですからね,市町村の実情は。ですから,市町村に規制の手を移すと,このことが根本的に必要であります。根本的な改革のために必要であると思います。その辺につきまして,市長,御見解をお伺いします。 ○和氣健議長  当局の答弁を求めます。     〔大森雅夫市長登壇〕 ◎大森雅夫市長  やらないためにいろんな理屈を言うという話が少しありましたけど,国の役人という話があったんですけども,私もそうかもしれませんけど,熊代議員も元国の役人だったような気がいたしますが。 市街化調整区域の問題については,まず人口構造がこれからどうなるかということをやっぱり的確にやらなければならない,それに基づいて動かしていかなければならないと思っています。ただ,市街化調整区域に関して,いわゆるGDPを上げていくような,こういった生産拠点に関しては,私はできるだけやれるところはやっていくという必要はあるだろうと思っているわけで,例えばインターの周辺であるとか物流の物流軸であるとか,そういったところに関していくと,調整区域でもぜひ事業活動をやってもらいたいと。この前,国のほうも投資促進法をつくりました。これに基づいて農地の様々な規制を外す,そういう方向で動いているところでもあります。我々もできるものはそういうことを活用してやっていきたいと思いますが,通常の住宅地とか商業施設等々に関していくと,それをやることがかえって岡山市民のこれからの生活をおかしくしていく,そういったことになってくるわけでありまして,いろいろとケースを分けて議論すべきだろうと思っている次第であります。 以上です。     〔17番熊代昭彦議員登壇〕 ◆17番(熊代昭彦議員)  3回目ですけど,たった一つだけお伺いしますけども,確かに昭和46年から考えれば大分広げてきましたけど,最近市街化調整区域を市街化区域に繰り入れたということはほとんど例がないのではないか。最近ほとんど繰り入れないことについての理由をぜひお伺いしたいと思います。 よろしくお願いします。 ○和氣健議長  当局の答弁を求めます。 ◎平澤重之都市整備局都市・交通・公園担当局長  最近市街化区域の拡大があまり見受けられないのはなぜかという御質問だったと思います。 岡山市においては,人口減少を見据えて土地利用について適切な運用を図っていきたいと考えておりまして,それを見据えた中で実際に拡大する必要があるところが最近ではさほどなかったということでございます。 以上です。 ○和氣健議長  以上で熊代議員の質問は終わりました。(拍手) 次は,順序に従いまして竹之内議員。     〔11番竹之内則夫議員登壇,拍手〕 ◆11番(竹之内則夫議員)  皆様こんにちは。公明党岡山市議団の竹之内でございます。 今回は原稿のボリュームが大変多いものですから,用意しておりました前説も省略させていただき,早速質問に入らせていただきます。 大きな1,コロナウイルスワクチン接種と行政課題について。 (1)市民視点の行政運営。 高齢へのワクチン接種予約では,連携や協議不足が高齢を直撃しました。少し詳しく経過をたどりたいと思います。 市が今回選択した予約方法は,早い勝ちの仕組みでしたから,予約開始日から数日間は一定の混乱は当初から生じると予測できただけに,混乱の緩和に向けた対策が望まれましたが,実際には適切な情報提供ができなかったことが予約行動の混乱に拍車をかけてしまいました。少しでも早く感染及び重症化リスクを避けたいのは人情です。市民が予約に前がかりになるのは責められません。多くの対象に御迷惑をかけてしまい,申し訳ない限りです。 では,どのように適切ではなかったのかを見ていきます。 時系列にまとめました資料①──お手元にお配りしております。字が小さくてすみません──のとおり,本市では今年1月1日に専従チームが発足し,市長が記者会見で個別接種を中心に行うと発表したのは2月15日でした。岡山県が各医療機関に個別接種等の意向調査を行ったのが2月2日,締切りが2月10日でしたから,岡山市もこの段階で各医療機関の当初の意向は確認済みだったと思われます。一方,国が当初設定した案内送付は3月12日で,すぐに3月中旬以降へと変更になりましたが,最終的に案内を投函した4月23日は,国の当初の設定から6週間後でしたので,ワクチン入荷が不透明だったとはいえ,ワクチン接種に万全を期すために手を打つ時間は稼げたはずです。しかし,その間,大きくは3つの点で対応が不十分でした。 1つ目は,接種体制の拡充です。国難とも言うべきコロナ禍にあって,市内でインフルエンザの予防接種実績のある500近い医療機関に総立ちで協力をお願いしたようには見えません。あくまでも県が2月にメールで確認した意向を前提にワクチンの配送手続を進めただけに映ります。 2つ目は,予約受付に関する情報収集です。岡山市は,各医療機関がどのように予約を受け付けるのかを取りまとめて,対象──高齢ですね──に提供する手順を作業として想定していなかったようです。コールセンターでのネット予約の代行以外は予約受付は医療機関にお任せ状態でした。 3つ目は,対象への情報提供です。接種対象の高齢に4月23日に発送した案内には,個別接種の医療機関名と連絡先が記載されていましたが,実際の予約方法は医療機関ごとにまちまちでした。大まかには,電話と来院両方で予約を受け付ける,電話のみで予約を受け付ける,来院のみで予約を受け付ける,インターネットのみで予約を受け付ける,そしてインターネットと電話両方で予約を受け付けるのいずれかでした。そして,コールセンターは,インターネット予約医療機関に限っての予約代行だということは周知されませんでした。医療機関によっては,受診歴のある人とない人を区別する対応がなされることも周知されていませんでした。一方,インターネットでの予約受付を行う63の医療機関一覧を市のホームページにアップしたのは5月6日でした。その後もインターネット予約に関する情報はホームページでの提供にとどまり,6月号の「市民のひろば おかやま」にも掲載はありませんでした。インターネットにアクセスしない対象にこそ,インターネットでの予約受付を行うあるいは行わない医療機関の情報が必要だとは思わなかったのかもしれませんが,仮にインターネット予約ではない約8割の医療機関を紙媒体で周知できただけでも,ふくそうしたコールセンターへの電話本数は相当数の削減ができたことでしょう。 3つとも市と医療機関とのコミュニケーションに由来する課題ですが,その根っこは市民へのまなざしです。さきに申し上げたように,望まれていたのは混乱の緩和に向けた対策でしたが,キャパの拡大も丁寧で分かりやすい情報も不発で,対象の困惑や混乱は明らかでした。しかも,市側からのアナウンスは,コールセンター及び予約システムにつきましては若干混み合っているときもありますが順調に動いているところでありますというものでした。順調だったのは,システムと接種です。予約受付は全くの別物でした。 ①まず,5月10日までの準備について,対象の予約行動との関係で総括をお聞かせください。 ②役所の好感度が最も低いものの一つは,市民に届くお知らせや申請書の分かりにくさです。今回に限らず,行政運営に欠けている点,改善が必要な点について所見があればお聞かせください。 ③行政職員に市民の視点で絶えず思考する癖をつけていただくにこしたことはありませんが,行政からの情報提供ツールや内容について第三が評価する仕組みづくり,あるいはデータの分析,情報提供の仕方などについて,民間にアウトソーシングしつつ学んでいく選択もあるのではないでしょうか。 (2)岡山県との関係。 コロナウイルス感染症への応戦は,間もなく1年半が経過しようとしています。この間,岡山市と岡山県の役割分担や連携については,十分な連携や協議がなされてきたかといえば必ずしもそうではなさそうです。今年に入ってから半年間での気になる事例を見ておきます。 1つ目,まず思い出されるのは,岡山県一般乗用旅客自動車運送事業感染拡大防止支援金制度に関して,岡山市のタクシー事業が支援対象から外されたことに対して,2月15日に岡山市から抗議の申入れを行った一件です。 2つ目,4月28日に市長が知事に申入れを行った特措法第24条第9項の規定に基づく営業時間短縮要請は,2日後の4月30日に共同記者会見を行う運びとなりましたが,打てば響くというよりは岡山県が国への要請をあらかじめ模索,準備し,タイミングを計っていた過程で岡山市への相談がなかったことが露呈した印象でした。 3つ目,5月20日に岡山県が表明した大規模接種会場の設置表明です。7月末までの接種完了を目指し,県内市町村を支援するための対策とのことですが,その後に市内2か所への設置が発表になった岡山市への具体的な相談や調整はなかったようです。 そして4つ目,高齢へのワクチン接種予約の準備についてです。当初,各自治体で準備を始めていたワクチン接種予約システムは,市町の境を越えた予約への対応を理由に,広域行政を担う岡山県が担当しました。しかし,そのシステムの準備が整ったのは予約開始日5月10日の直前でした。岡山県が各医療機関にインターネットによる予約システムを利用するかどうかを打診したのは4月22日で,回答の締切りは4月29日でしたから,岡山市が対象へのお知らせを印刷し,4月23日に発送するスケジュールには間に合いようもありません。結局のところ,予約開始までに岡山県はシステムを間に合わせたけれど,高齢が行う予約という行為に際して,各自治体が用意すべき情報は間に合わなかったわけであります。犯人捜しをすれば岡山県が最有力でしょうが,それでは課題解決にはなりませんので,以下伺います。 ①予約に必要な情報を市民に届けるためには,接種を行う医療機関に漏らさず行うべき聞き取り項目の設定や,譲れないスケジュールの設定,そして役割の確認が要ります。市と県はどのような協議を行ったのかお答えください。 ②仮に,スムーズな協議や調整がなされなかったとすると,市と県の間にはどのような障害や阻害要因があるのか,お示しください。 (3)市民への情報提供ツール。 危機管理の観点からも,非常時における市民への個別通知の在り方を見直す必要を強く感じます。紙媒体は,原稿,印刷,封入,郵送と工程が多く,機動性に欠け,コストに見合わない側面があります。実際,4月23日に続き,5月7日に全対象宛てに2度目の投函を行いましたが,1回目の補完には程遠く,市のホームページにアップされていたインターネット予約の医療機関名も記載されず,集団接種は会場のみで日程さえ記載されていないお知らせで,随分と不評でした。 そして,市からの次の広報は,市民のひろば6月号でしたが,予約については集団接種会場の日時が明示されたのみでした。とても残念です。 所得や年齢によりインターネット等の情報技術を利用する能力及びアクセスする機会を持つと持たざるとの間に情報格差が生じるとされる問題,デジタルディバイドが指摘されていることは承知していますが,令和2年版情報通信白書のインターネット利用率──これはお手元の資料2でございます──によれば,2019年には既に70歳代でも4人に3人が利用しており,しかも年齢が高い方ほど急速に利用が増加しています。 ①岡山市におけるデジタル化推進の方向性として,デジタル技術を活用したプッシュ型など,利用目線に立った情報提供の在り方については,どのようにお考えでしょうか。 (4)今後のワクチン接種体制。 さて,高齢へのワクチン接種での反省を踏まえ,以下伺います。 ①6月25日に一般接種券を発送する予定です。4月23日の高齢接種券発送から2か月間に既に改善されてこられた項目について,お示しください。 ②就業が接種しやすい環境や態勢の充実には,平日の日中には雇用主の,週末もしくは夜間には医師の協力が欠かせません。市はどのように推進していくのでしょうか。 ③今回は,接種を行う医療機関の一覧を送付しないと聞いています。つまり,対象が岡山市のホームページにアクセスできる前提で準備を進めているということです。であれば,そのままネット予約していただくのがシンプルで,しかも混乱回避の最善手と言えます。高齢接種では,ネット予約の医療機関は約2割でした。ネット予約医療機関を多数派へと劇的に高める方針で臨むべきと考えますが,いかがでしょうか。 大きな2,個別計画作成の課題について。 災害時の迅速な避難支援を強化するための改正災害対策基本法が5月20日に施行されました。災害時に支援が必要な高齢や障害ら災害弱者ごとの個別計画の作成を市町村の努力義務にすることなどが柱で,公明党の主張が随所に反映されています。 内閣府では,改正法と並行して,作成経費を支援する新たな地方交付税を措置し,今後5年程度でハザードマップ上で危険な地域に住んでいる介護が必要な高齢など,推計250万人の計画作成を優先し,作成が円滑に進むよう要支援の状況を把握している福祉専門職などの連携強化も図る方針です。 さて,私の地元町内会は約520軒の戸建て住宅が並んでいる地域ですが,岡山市から提供された昨年5月1日現在の避難行動要支援名簿には16名が記載されています。そのうち80歳以上は3名で,いずれも要介護3以上ですが同居がいらっしゃいます。80歳未満の13名はほとんどが身体障害または知的障害の方々です。 一方,地域で把握している80歳以上の高齢は約100名で,そのうち8名はお独り暮らしであり,多くは訪問介護やデイサービスを利用しているか,歩行に一定程度の難がある方たちですが,いずれも市の要支援名簿には記載されていません。また,高齢夫婦だけの世帯や2世帯以上の同居であっても,昼間は要介護の高齢お一人という世帯も増えてきています。そして,65歳から80歳までの方々については,昨年,町内会の小単位ミーティングで情報共有を行いましたが,参加率が5割だったことから,漏れている世帯があると思われます。 折しもこのたび岡山市逃げ遅れゼロを目指す防災戦略事業に取り組むことになり,コロナの感染が一定程度収束に向かう局面を見定めながら,個別の世帯調査,安否確認体制,個別計画とステップを踏んでいこうと考えていますが,岡山市内一円でどの地域でも助け合い,支え合い,命を守る仕組みをつくり上げていくには,市の要支援名簿だけでなく,地域を歩き情報収集してくれる町内会の協力が欠かせません。 そこで,以下伺います。 ①基礎データを得るための町内会ごとの悉皆調査が必要と考えますが,岡山市はどのようなサポートを検討されるのでしょうか。 ②個別計画作成以前に地域における安否確認体制をどうつくり上げるかが問われそうです。近隣の自主性に任せるだけでは,取り残される方が出る危険性は拭えません。市として,誰一人取り残さない安否確認体制をどのように推進するのでしょうか。 ③個別計画が必要かどうかは,結構幅のある判断になりそうです。基準をどのようにお考えでしょうか。 ④福祉専門職などと連携する仕組みは,岡山市が構築すると考えてよいのでしょうか。 ⑤個別計画作成には,個別の検討会議が必要になると思われますが,検討会議をコーディネートする役割はどこが受け持つことになるとお考えでしょうか。 ⑥最後に,安否確認に関連して伺います。 気になるのは,地震対策として家具の固定がなかなか進んでいない点です。自己責任で済ませず,地域で互助が進むよう,例えば市による家具固定セミナー事業等を各地で実施するなど,対策を講じるべきではないでしょうか。 大きな3,子育て支援について。 我が国は,1966年のひのえうまの年に戦後最低の出生率1.58を記録しましたが,23年後の1989年,出生率1.57を契機に少子化が重大な社会問題と認識され,それ以降,国,地方とも子育て支援が政策課題に位置づけられてきました。その結果,子育ては家族の責任から,いわゆる子育ての社会化へと次第にシフトしていくことになります。 特に経済財政面では,出生率の上昇が逆ピラミッドを緩和し,社会保障制度の維持にとって望ましい,あるいは不可欠であること,幼少期に貧困を経験すると,その後の就学,就職,健康に悪影響が残り得ることから,幼少期に十分な支援を行うことで,長じてからの支援に伴う財政支出を抑制できること,女性の就業促進が経済成長と労働人口を押し上げることなどが主な理由として挙げられるところです。すなわち,子育て支援は社会全体にとっても利益にもなるということです。 さて,本市では,大森市長が2期8年にわたり子育て支援に取り組んでこられました。特に待機児童解消については,あと一息のところまで成果が現れており,感謝申し上げます。 そこで伺います。 ①これまで2期8年の取組の評価をお聞かせください。 ②就学前教育・保育における今後の課題についてお考えをお示しください。 ③コロナ禍の影響による出生数の減少が顕在化している中,今後重点化すべき少子化対策,子育て支援策について御所見をお聞かせください。 以上で1回目の質問を終わります。(拍手) ○和氣健議長  当局の答弁を求めます。     〔大森雅夫市長登壇〕 ◎大森雅夫市長  それでは,竹之内議員の質問にお答えいたします。 私は,子育て支援について一連の答えをしたいと思いますが,まずは七,八年前,竹之内議員とは保留児の解消ということで随分話をした記憶があります。あれからもう8年もたったわけでありますが,隔世の感があるんじゃないかなあと思います。待機児童の定義を変えてからピーク849名という待機児童の数を出し,これが31名になったということであります。今も少し評価をいただいたところであります。 そもそも社会保障とは何なんだと考えるときがあるんですね。社会保障というのは,まずはやっぱり所得の再配分を行っていく,再配分を行うことによって国民の生活が安定していくということですね,我々で言うと市民の生活が安定していく。それだけじゃなくて,それによって需要をつくり,消費に回し,経済を活性化させていく,こういう役割も私はあると思うんです。そういう面では,ピークの849人から31人になった,その間に多くの保育園が整備され,保育士の方々にも多く活躍していただいたわけであります。 まず,生活の安定というところでは先ほどの話そのものですんで,ちょっと省略させていただきますが,経済的な側面,いわゆる経済成長というか,そういう視点からいくと,平成28年から令和3年までの5年間で3,064人の子どもの受入れが増えております。保護のうち母親という観点からいくと,2,324人のお母さんが子どもを保育園に預けることによって働くことができるようになったということであります。保育園に預けている母親の平均所得136万円,年収ベースでいくと約220万円ということでいくと,この5年間の累計で約94億8,000万円の所得が増え,これらが消費等々に回っていったということで,非常に経済効果は大きかったと思います。 通常社会保障というとこういったところで議論は終わるんですが,保育園の整備というのはそれにとどまらない。先ほどジェンダーの問題でOECD諸国の中で女性の活躍の度合いが低いという話もありましたけれども,まだ今雇用の流動化がそこまで進んでいない我が国においては,女性がやはり仕事を一気通貫でやれるということは,女性の活躍,そういったものにもつながっていく。そして,子どもを預けて働くことができるということによって出生率,こういうものにも影響してくるというような様々な効果があったんではないかなと思っている次第であります。 次に,課題と今後の少子化対策等々であります。 まずは,コロナウイルスの感染の収束が重要なわけでありますけれども,今出生数が落ちていますからね,それをコロナの収束と経済回復によって戻していくということをまず考えなければならない。ということなんですが,ちょっと岡山市の出生の数を令和元年度と令和2年度で比較しました。令和元年度が5,648人,令和2年度が5,514人で,マイナス134人,マイナス2.4%であります。それに対して全国は,令和元年度が89万5,539人,令和2年度が85万3,214人,マイナス4万2,325人でマイナス4.7%,全国に対して岡山は半分ぐらいにとどまっているということであります。全国のことはともかくとして,この少子化対策というのは,私は非常に重要だろうと思います。様々な会派から今まで多くの質問をいただいておりましたけれども,私この8年間で子どもに対する投資というのを非常に増やしていった覚えがあります。こういう流れというのは私は止めちゃならないと思っていて,子どもに対する投資,まだ保育士の確保にも相当のお金をつぎ込んでいるところであります。今のこういう経費のバランスが少し変わってきた段階で,一体何をして子どもに対する投資を増やし出生数を増やしていくようにしていくのか,こういったことは真剣に考えなければならない問題だろうと思っております。 以上です。 就学前教育と保育の今後の課題に触れていないという今指摘があったんですが,触れていることは触れていると思うんですが,一応答弁書をいただいていますんで,そこの紹介だけしておかないと担当から怒られるようでありますんでやらせていただきます。 待機児童31人の中には重い障害を持っておられる方がいて,その対応がきちっとできていないという問題と,また経済的な理由から認可園に比べて保育料の高い認可外保育施設に行くことができない児童もおられると。こういった問題にきちっと対応していくということも一つの課題だろうと思っております。 以上です。 ◎福田直政策局長  1番,行政課題の項のうち,情報提供,第三者評価等についてお答えいたします。 市民の皆様への情報提供を含む市民サービスについては,常に市民の皆様からの評価にさらされている中,市民本位で考えることが基本であり,今年度は市民意識調査も実施する予定でありますが,例えば利用目線のデジタル化で改善できるものもあれば,以前御質問いただいたBPR──業務プロセスの再構築──を進める中で改善できるものもあると思いますので,そのような取組の中で市民サービスの向上を図ってまいります。 続きまして,プッシュ型の情報提供についてお答えいたします。 岡山市におけるプッシュ型の情報提供としては,例えばソーシャルメディアのLINEを活用して市の公式アカウントを開設し,広報担当から市政情報全般をプッシュ型でお知らせするサービスを展開するなどしております。今後,現行の岡山市情報化指針が今年度末で期限切れとなることも踏まえ,デジタル化に関する新たな計画の策定を検討しておりますので,その中に利用目線でのデジタル化の在り方を盛り込んでまいりたいと考えております。 以上でございます。 ◎宮地千登世保健福祉局感染症対策担当局長  同じ項,(1)市民視点の行政運営についてのうち,5月10日までの準備について対象の予約行動との関係での総括につきましては,則武議員にお答えしたとおりでございます。 続いて,市民に届くお知らせや申請書に改善が必要な点につきましては,市民に対するお知らせ等は理解しやすく簡潔でなければならず,いわゆる行政目線での表現等は改善の余地があると考えております。 続いて,(2)岡山県との関係でございます。 予約に必要な情報を届けるために市と県がどのような協議を行ったか,市と県の間に障害や阻害要因はあるのかについて一括してお答えいたします。 県と市町村はワクチン接種等につきまして,定期的な連絡会議や必要に応じて担当とのワーキングミーティングを開いて意思疎通を図っており,予約システムについても2月以降,必要な情報交換を行っているところです。 県と岡山市の間に特段の障害等はなく,今後もお互いの役割分担を明確化し,必要な連携を取って進めてまいりたいと考えております。 続いて,(4)今後のワクチン接種体制のうち,高齢接種券発送後に改善できた項目についてですが,接種を円滑に進めるため,予約の空きがある医療機関の情報を岡山市のホームページやコールセンターで案内するとともに,急な予約キャンセルなどで余ったワクチンの廃棄を防ぐため,小・中学校の教職員や介護事業所等の従事に接種する仕組みづくりを行っております。 続いて,就業が接種しやすい環境や態勢の充実についてですが,岡山市の集団接種会場においては,週末も含め午後8時まで接種を行っているところです。個別の医療機関においても可能な限り接種していただけるよう必要な情報の周知等を行っていきます。 今後,企業,雇用主に対し,市としてどのような働きかけができるのか関係部署とも協議してまいりたいと考えております。 続いて,ネット予約医療機関を多数派へと増やすべきではないかについてですが,一般接種に向け,接種実施医療機関に対する説明会を6月11日,本日開催し,オンライン予約のメリット等を丁寧に説明し,オンライン予約ができる医療機関の拡大をしてまいりたいと考えております。 以上です。 ◎荒木昭彦危機管理監  2番,個別計画作成の課題についての項,順次お答えいたします。 個別避難計画作成を行うための基礎データ収集に関して岡山市からどのようなサポートが必要か,福祉専門職などとどう連携するか,検討会議のコーディネーターはどのような人材が望ましいかにつきましては,現在実施している国の個別避難計画作成モデル事業の中でノウハウを蓄積し,効率的,効果的な作成方法を構築してまいりたいと考えております。 続きまして,個別計画作成前に安否確認体制をどのように推進するのかについてお答えします。 岡山市では,平成30年7月豪雨の教訓から,地域の方全員が安全に避難できる体制づくりを目的に,自主防災組織の結成に取り組んでまいりました。引き続き,床上浸水など災害リスクの高い地域に重点を置いて自主防災組織が結成されていない町内会の組織結成に取り組んでまいります。 また,自主防災組織に対しては,安否確認体制をさらに充実させていくため,助成金の拡充を行い,要配慮避難誘導訓練や共助の体制強化に向けた防災学習会の実施を働きかけてまいりたいと考えております。 続きまして,個別計画の必要性の判断基準をどう考えるかについてお答えします。 個別避難計画は,まず床上浸水など災害リスクの高い地域にお住まいの避難行動要支援名簿掲載,続いてこの地域にお住まいの高齢など,災害時に支援が必要な方について計画作成を進める必要があると考えております。 最後に,地震対策としての家具固定の啓発についてお答えします。 地震に備えた家具固定につきましては,出前講座や防災訓練の場で啓発に努めるとともに,市民に配布しております岡山市防災マニュアル等で紹介しております。家具固定の有効性については,さらにどのような啓発ができるか検討してまいります。 以上です。     〔11番竹之内則夫議員登壇〕 ◆11番(竹之内則夫議員)  御答弁ありがとうございました。また,市長から子育て支援についての御答弁,丁寧にいただきましてありがとうございました。 時間があまりありませんので,ポイントだけ確認させていただこうと思います。 今回は,本当は前段で磯田先生の話を紹介しながら,パンデミックと災害ということに対してどういうふうに応戦していくかという基本的なスタンスについてお互いに確認したいなということを申し上げたいなと思っていたんですが,ちょっとそこが時間の関係でできなかったので残念です。 ワクチン接種の予約を例に申し上げましたけれども,市民が行政と接触するタイミングで行政にはこの接点でもっと,気を遣っていると思っていらっしゃるかもしれませんけど,もっと気を遣っていただくというか,そこを大事にしていただきたいなというのをやっぱり今回のワクチンのことでは特に感じました。 デジタルのことで御答弁をいただきました。デジタルに替わることで大分変わってくる,スムーズになる可能性はあると思いますが,デジタルもやはり市民との接点の一つでありますので,そういう意味では市民本位,市民ファーストを心がけましょうねということで,その掛け声を庁内でするだけで組織風土を変えていくというのはなかなか難しいのかなとも思っています。そんな意味で私は外から評価するような仕組みあるいは事業というのを導入してはいかがですかと今申し上げさせていただきました。 また同様に,災害のときにおいても安否確認,安否確認って簡単なことのようなんですけども,これ任意じゃなくて仕組みでやっていこうと思うと,なかなかそこまで高めるというのは,これからやろうとしてみて実際に労作業だなと実感しているんですね。ですから,町内会がそこで主体的に頑張れるように,これまでにはなかったマンパワーなんかの支援が要ると申し上げました。福祉専門員のようなこともあるでしょうし,市の職員関係がいろいろあると思うんですけども,中学校区に1人配置してある地域担当職員なんかも一つのあれかなと思っています。 いずれにしても,市が,あるいは行政が市民,住民にもっと寄り添うような施策あるいは事業を打ち出す方向へと市長にはもっとかじを切っていただく,そのことをしていただいたらありがたいなと思っていますので,今後次の市政を担うかもしれない市長の決意をお聞きして終わりたいと思います。 ○和氣健議長  当局の答弁を求めます。     〔大森雅夫市長登壇〕 ◎大森雅夫市長  今回の新型コロナウイルスの感染拡大に伴って,従来にはない市民との様々な接触というものが新たに出てきたわけであります。局長も福井,宮地の両氏だけじゃなくて様々な局長,ないしはその担当が市民の皆さん方と接触して様々な意見を吸い上げてきているところであります。しかしながら,これだけの未曽有の出来事というのはやはりそう簡単に一つ一つ処理できるわけではないというのも痛感したところであります。竹之内議員おっしゃるように,そういう一つ一つの声を大切にして市民に寄り添いながらこれからの岡山市政,運営してまいりたいと思いますんで,よろしくお願いいたします。 ○和氣健議長  以上で竹之内議員の質問は終わりました。(拍手) 次は,順序に従いまして川本議員。     〔4番川本浩一郎議員登壇,拍手〕 ◆4番(川本浩一郎議員)  皆様こんにちは。自民党岡山政隆会の川本でございます。 それでは,通告に従いまして質問へ入らせていただきます。 1,新型コロナウイルス感染症対策について。 比較的感染数の少なかった岡山ですが,3月下旬以降は感染の増加が続き,5月16日,緊急事態宣言が発令されました。現在,感染数は減少傾向ですが,病床使用率は高止まりしており,県は政府分科会が示す最も切迫度の高い基準,ステージ4を維持する方針を先日示されました。 そこでお尋ねいたします。 (1)感染拡大の要因をどのように分析されていますか。 (2)年代別感染数の状況は,20代から年代が上がるにつれ減少する傾向にあります。これまで行ってきた若者に対する感染予防対策についてお示しください。 (3)3月下旬以降の推定感染源やクラスター発生の特徴についてお示しください。 (4)今議会の補正予算では,急増しているPCR検査需要に対応するため,検査体制の拡充が盛り込まれています。事業の概要及び現在の市内PCR検査実施可能件数についてお示しください。 (5)県は,4月2日にステージ2へ,23日にはステージ3へ,5月3日からは市内中心部の飲食店へ時短要請,12日はステージ4への移行及び国へまん延防止等重点措置の適用を要請,16日に緊急事態宣言が発令となりました。これまで段階に応じた対策が講じられる中,発令後の県内の感染数はほぼ前週の同じ曜日の感染数を下回るなど減少傾向が続いています。対策を講じてから一定の時間を要した後に感染数は減少するとされる中,どの段階の対策から効果が現れたと分析されていますか。 (6)5月17日から一般高齢へのワクチン接種が始まりました。現在の接種人数及び予約状況についてお示しください。 次に,7月中旬までにおおむね接種は完了すると伺っていますが,どの程度の高齢が接種を終えると見込んでいますか。 次に,接種可能な医療機関の増加や予約の空き情報の提供により,接種体制の充実が図られています。さらに,民生委員や高齢団体などとの連携や交通手段を確保することにより,接種を望む高齢が漏れなく接種できる支援についても検討してはいかがでしょうか。 (7)一般接種のスケジュールが公表されました。優先接種や年代順予約受付及び12歳から16歳未満へのワクチン接種の考え方についてお示しください。 また,スムーズな予約や接種に向けた新たな方策は検討されていますか。 次に,一般接種が進むにつれ,今以上にワクチンのロスや接種の予約が埋まらない状況も想定しておかなければなりません。対策は考えていますか。 (8)ワクチン接種後の副反応の状況についてお示しください。 また,ワクチン接種後の献血やインフルエンザ等のワクチン接種について問題はないのでしょうか。 (9)集団接種会場において自然災害が発生または予測される場合の対応についてお示しください。 (10)緊急事態宣言解除後に感染が再拡大するのではと懸念する声が多くあります。解除後の取組についてお示しください。 (11)緊急事態宣言の発令により市内経済はこれまで以上に厳しい状況です。解除後,適切なタイミングでの消費喚起策を検討しておくべきと考えます。御所見をお願いいたします。 (12)緊急事態宣言の解除やワクチン接種が進むことにより,地域活動は徐々に再開が期待されます。ただ,今後は今まで以上に活動状況に差が出てくることが懸念されます。活動再開時期に向けて,町内会などの地域活動団体を支える体制を一層強化していただきたいと思います。 また,長引くコロナ禍により孤立する高齢や子育て世代をフォローする体制も必要と感じます。御所見をお願いいたします。 (13)ホームページやLINEの活用などにより,感染の動向やワクチン接種など幅広く情報の提供が行われています。ただ,デジタル機器から遠ざかっている市民にとっては,必ずしも適切なタイミングで情報やサービスが届いていないのが現実です。対応策があればお示しください。 (14)学校関係についてお尋ねいたします。 導入したタブレットの活用状況及び長引くコロナ禍による学校行事への影響,また昨年来の課題である新型コロナの影響により自主的に欠席している児童・生徒の現状についてお示しください。 2,人口推移と未来の岡山市について。 岡山県は,5月17日,令和2年国勢調査結果速報を公表しました。岡山市の人口は72万5,108人,前回調査の平成27年から5,634人増加しています。一方,県全体では,前回調査からマイナス3万1,918人の約188万9,000人,県内23の市町村で減少しており,人口減少が加速している状況が明らかになりました。 そこでお尋ねいたします。 (1)政令指定都市の中には,既に人口減少期に突入している都市がある中,本市は前回調査後も人口が増加しています。仕事,子育て,健康,安全・安心への取組など,近年幅広く政策を講じた成果ではないでしょうか。大森市長の所見をお聞かせください。 (2)新型コロナの影響は,人口動態の推移にも影響を及ぼしています。この新たな変化は,本市の人口動態にどのような影響を与えているのでしょうか。 (3)岡山市の人口は増加しているものの,平成12年の国勢調査以降の人口増減率は3.2%,1.9%,1.4%,そして今回は0.8%と減少傾向です。また,本市の推計では,今後緩やかに人口は減少に向かうとされています。この傾向は岡山市に限ったことではなく,人口が増加している地方都市であっても傾向はおおむね同様です。こうした状況を踏まえ,これまでの人口規模や人口構成を前提とした成長拡大を目指す社会から,市民の生活の質を向上させ,一人一人が幸せを実感できる社会の実現を目指すべきと考えます。御所見をお願いいたします。 (4)東京一極集中の是正は,地方の人口にも影響を与える重要な課題です。総合計画内にも挙げられています。その解消の一つに,政府関係機関の移転があります。実際に政府は首都機能の移転先として栃木・福島,岐阜・愛知,三重・畿央の3か所を候補地として検討した時期が過去にあり,その際,古橋副市長は移転候補先に携わった経験をお持ちと伺っています。当時の議論についてお聞かせください。 岡山においても,玉野市出身の作家,高嶋哲夫さんが2012年に連載した首都崩壊をはじめとする著書において,首都岡山を提案されており,現在首都岡山について研究するグループもあります。国のまち・ひと・しごと創生総合戦略において,政府関係機関の新設に当たっては,東京圏外での立地を原則とされていますが,国の新たな動きはあるのでしょうか。 (5)国立社会保障・人口問題研究所が2017年に公表した日本の将来推計人口では,2053年に総人口は1億人を下回り,2065年8,808万人と推計されています。2021年5月現在の日本の総人口1億2,536万人と比較すると約7割まで減少することになります。これを単純に本市へ当てはめると,50万人まで減少します。さらにその先も人口の減少基調は続くことが予測される中,長期的視点でまちづくりを進めるには,強みを生かした特色あるまちの創造が必要ではないでしょうか。未来の岡山市に対する大森市長の思いをお聞かせください。 3,今後の選挙への取組について。 岡山市長選挙は10月3日投票,衆議院議員の選挙日程は未定ですが,10月21日に任期満了を迎えます。両選挙では,感染症対策を講じ,安心して投票のできる環境をつくると同時に,課題である投票率向上への取組も求められます。さらに,日程重複の可能性も考慮して準備を進めなければなりません。 そこでお尋ねいたします。 (1)昨年来,総務省自治行政局選挙部等から選挙管理委員会に対し様々な通知が出ています。1月8日の「選挙の管理執行における新型コロナウイルス感染症への対応について」では,昨年9月に続きマスクの着用や施設内の換気,消毒液の設置などの基本的な感染防止対策をはじめ,期日前投票所の増設や開設期間の延長,開披台の増設などの対策を積極的に行うこと,また選挙人が安心して投票できるようにするためにも,感染防止対策の内容を十分に周知するとともに,投票所等の混雑状況の情報提供に積極的に努めることとされています。既に昨秋の岡山県知事選挙で実施されている内容もありますが,混雑状況の情報提供など新たな取組は検討されていますか。 (2)静岡市では,2009年から若者に選挙や政治への関心を持ってもらおうと投票事務への参加を呼びかけており,今年3月の市議会議員選挙では200名を超える高校生が参加しています。あわせて同選挙では,子育て世代を対象にした啓発チラシの作成を行い,市内の全児童を通じて配布が行われました。1月の山形県知事選挙では,投票日の立会人に高校生を起用した2町において,18歳の投票率がともに7割を超え,選挙啓発に一定の効果があったとされています。 このほかにも若い世代に関心を持ってもらうための取組が全国では実施されています。岡山市選管では,3月からツイッターによる情報発信など新たな取組が行われていますが,若者や子育て世代に向けた取組はありますか。 また,岡山市長選挙に向けた啓発はどのようにお考えでしょうか。 (3)イオンモール岡山への期日前投票所は可能な限り設置したいと考えているものの,市有施設ではないため選挙ごとに施設側と協議が必要との見解が示されています。現在,選挙日程の決まっている岡山市長選挙では,設置に向け協議が行われているのでしょうか。 次に,衆議院選挙は今回にかかわらず日程の確定や投票スペースの確保など,イオンモール岡山へ期日前投票所を設置するには課題が多いと感じます。所見をお聞かせください。 (4)新型コロナウイルスへの感染により,宿泊療養施設や自宅で療養されている方に対し,郵便投票を認める法案が今国会で成立する見通しです。既に協議は始められていると思いますが,重い障害などにより投票に行けない方が郵便により投票する既存の不在投票と同様の手続になるのでしょうか。 (5)10月24日投票の神戸市長選挙では,記号式投票が採用されます。記号式投票とは,あらかじめ候補の氏名が印刷された投票用紙に丸印を書いて投票するものです。期待される効果は,投票方法が簡単になり有権者の利便性が増すことや,有権者が候補の氏名を自ら書く自書式投票に比べ,無効票や疑問票が減るなどの点が挙げられます。神戸市のほかにも政令指定都市では広島市,熊本市が採用しており,令和元年末現在,首長選挙では県,市区町村の計228団体が採用しています。一方,立候補が確定してから投票用紙の印刷を始めなければならない準備期間の問題,候補数が多数になる場合の対応などが課題として挙げられます。記号式投票について市選管の所見をお聞かせください。 以上で1回目の質問を終わります。(拍手) ○和氣健議長  当局の答弁を求めます。     〔大森雅夫市長登壇〕 ◎大森雅夫市長  それでは,川本議員の質問にお答えいたします。 まず最初に,新型コロナの緊急事態宣言解除後の取組について申し上げたいと思います。 昨日,本部会議を行いました。そこで保健所長が発言したんですが,その保健所長の発言の中に,この頃感染の聞き取りをしても,会食によって感染したということはほとんど聞かなくなっているということがございました。そういう面では,飲食店の御協力等があり,また市民の皆さん方が非常に御努力していただいている,そういうことがもう如実に出ているのかなあと思ったわけであります。これで緊急事態宣言を解除した後にどうなるか。やはり一番怖いのはリバウンドであります。このリバウンド対策は講じていかなければならない。そこは県としてもどういうふうにやるべきなのか,そういったことも我々も調整といいますか話をしていかなきゃならないと思いますが,我々としても例えば飲食店へ行く場合に,市民の皆さんが安心して店を選んでいただくことができるような,そういう取組というのを考えていかなきゃならないと思っております。現在,担当のほうで具体的な案文づくり,調整を行っているところでございます。 また,切り札であるワクチンを円滑かつ積極的にやっていくというのはおっしゃるとおりだろうと思っております。 それから,消費喚起策の話ですが,これは先ほど難波議員の質問にもありました。大きな面で言えば経済対策の一つであります。今の状態を考えてみると,やはりこれから何らかの手を打っていかなきゃならないと思っております。難波議員の質問では申し上げませんでしたけども,我々としてはもう5月,6月も全部一般財源をここで投入しているわけであります。もう交付金は一銭もないわけでありまして,もちろんこういうときこそ出さなきゃならないものは出していくという姿勢で私もいいとは思うんですけれども,やはり国としてちょっと偏りがあるんじゃないかと思うんで,そこは皆さん方,先ほど国会議員との会の話が出ましたけれども,ぜひ様々な場で訴えていただきたいと思います。私も関係に会うたびに申し上げている次第でございます。 次に,国勢調査の結果速報における人口増加,幅広く政策を講じた成果ではないかということで,これは若干お褒めにあずかっているのかなということでありがたいと思います。もちろん最終的に効いてくるのは様々な総合政策だろうと思いますが,その中でも最も効きが大きいのはやはり経済政策。仕事がないと人は集まってこないわけでありますから,そういう視点で少し分析してみました。これまでの国勢調査,また住民基本台帳の動態などを分析したところ,主に10歳代後半から20歳代前半の若者が増加しているのではないかと思われます。この中には,一部外国人も含まれておりますが,若者が大学等への就学もしくは就職など働く場を求めて岡山市に転入してきたものと考えられます。そういう面では,雇用を創出する経済の活性化は人口増につながる最も重要な施策であります。これからも産業政策に力を入れてまいりたいと考えます。 次に,今後の人口の流れなどを勘案して,成長拡大を目指す社会から質を向上させ,幸せを実感できる社会の実現を目指すべきではないか,あと強みを生かしたまちの創造が必要じゃないかということに一括してお答えしたいと思います。 一言で言うとおっしゃるとおりなんですけれども,やはり今申し上げたように経済の集積,企業の集積を図って,力強くいく,そこで人を吸引していく,こういったことも私は重要な要素だと思うんですけれども,我々市政全体として言えば,おっしゃるとおりで,様々な生活の質というのを上げていくということが重要だろうと思います。今日も則武議員の質問でお答え申し上げましたけども,東洋経済がやっている幸福度ランキング,どんどん岡山市は上がってきているところで,政令市の中で5番目になってきた。こういうのは非常にうれしいことだと思いますし,具体的にどのように市民が本当にそういうものを実感できるのか,そういったこともよく考えながら施策の充実を図っていきたいと思います。 以上です。 ◎近藤康彦市民協働局長  大きな1番,新型コロナウイルス感染症対策についての項,地域活動の支援についてのお尋ねです。 コロナ禍における地域活動の支援については,昨年6月に1団体当たり10万円を上限額とした市民活動支援金制度を創設しましたが,本年度においてもこの制度を活用しながら支援してまいりたいと考えております。 また,活動に当たって困り事や悩み事がある場合には,お気軽に市の担当部署へ御相談いただきたいと考えております。内容に応じてアドバイスしたり担当部署へつなぐなど,丁寧に対応させていただきます。 以上でございます。 ◎福井貴弘保健福祉局長  同じ項,孤立する高齢をフォローする体制についてです。 地域包括支援センターが地域に足を運び,民生委員や地域組織とも連携を取りながら対応しているところです。また,高齢の日常生活における困り事相談や見守りなどの地域活動については,支え合い推進員が活動の再開や継続の支援を行っております。 以上です。 ◎宮地千登世保健福祉局感染症対策担当局長  同じ項,感染拡大の要因についてですが,4月下旬からの急激な感染拡大につきましては,大型連休に伴い人流が増加したことが大きな要因であり,また変異型ウイルスによる感染力の強さも要因の一つと考えております。 続いて,若者に対する感染予防対策につきましては,感染拡大時など,特定の年代の感染割合が高いと判断した場合には,対象の年代に向けて市の本部会議などで強いメッセージを発するなどの呼びかけを行っているところです。 また,大学に対しましては,大学の共同体であるコンソーシアムを通じ,クラスター対策の啓発を行っているところです。 続いて,3月下旬以降の特徴についてですが,3月下旬から5月中旬までの間,週別の推定感染源不明の割合が4割から6割程度と比較的高くなっておりました。 クラスターについては,これまでの市内の発生件数44件のうち約半数が3月下旬以降に発生しており,医療機関,高齢施設など様々な施設で発生しております。事業や大学では,会食に起因したクラスターが発生しているところです。 続いて,検査体制拡充の概要,市内PCR検査実施可能件数についてですが,検査体制の拡充につきましては,これまで保健所が直接行っていました無症状の濃厚接触等のPCR検査を,医療機関においても実施できるようにするものです。 市内PCR検査実施可能件数につきましては,1週間で約6,000件程度であると認識しております。 続いて,どの段階の対策から効果が現れたかにつきましては,感染を発症日別に集計したところ,5月7日,8日の発症がピークとなっております。これは,5月2日から5日頃の感染がピークであった可能性が高いことを示しております。このことから,5月3日の市内中心部の飲食店への時短要請後,市民,事業の皆様の協力の下,人流が減少したことで感染が減少していったものと考えております。 続いて,現在の接種人数及び予約状況,高齢の見込み,漏れなく接種できる支援についてお答えします。 一般高齢へのワクチン接種人数は,則武議員に御答弁したとおりです。 個々の医療機関の予約数は把握しておりませんが,接種を望む高齢が漏れなく接種できるよう,民生委員や地域包括支援センター等に,高齢に対して予約方法やホームページに掲載している予約の空き状況を案内するよう依頼しているところです。 なお,高齢の接種は約8割と見込んでおります。 続いて,優先接種や年代順予約受付及び12歳から16歳未満へのワクチン接種の考え方,スムーズな予約や接種に向けた新たな方策,ワクチンのロスや予約が埋まらない状況への対策についてですが,12歳から16歳未満の接種の手法につきましては,現在検討中です。 ワクチンロス等への対策ですけれども,現在実施している居宅サービス事業所等従事や教職員を対象とした余剰ワクチン接種,それから個別医療機関の予約空き状況を市のホームページへ掲載するなどして対象を拡大するなど,柔軟に対応していきたいと考えております。 優先接種や年代順予約,スムーズな予約,接種に向けた取組につきましては,則武議員に御答弁したとおりです。 続いて,ワクチン接種後の副反応の状況,献血や他のワクチン接種は問題ないのかについてですが,現在使用されているファイザー社製ワクチンの副反応については,1回目より2回目接種において発熱,頭痛,倦怠感等が多いなどが報告されています。 また,献血につきましても,接種後48時間は不可です。ほかの予防接種につきましては,13日以上の間隔を置くこととされております。 続いて,集団接種会場で自然災害が発生,または予測される場合の対応についてですが,自然災害が発生し,警報等により集団接種会場が閉館されるなどの場合は,会場ごとの運用に従いたいと考えております。 続いて,適切なタイミングで情報やサービスが届くような対策についてですが,市民の皆様への情報発信については,適宜見直しを行い,ホームページ,LINE,広報紙などを利用し,行っているところです。今後もデジタル機器だけでなく広報紙を利用していくほか,ワクチン接種については,地域の婦人会や愛育委員等に御協力いただき,声かけ等を行っていく予定です。 以上です。 ◎田渕澄子岡山っ子育成局長  同じ項,孤立する子育て世代をフォローする体制についてですが,子育て中の親子が交流したり育児相談できる場として,保育園やこども園,児童館に44か所の地域子育て支援の拠点を設置しております。緊急事態宣言期間中は,感染拡大防止のため交流の場の提供や育児講座の催しなどは休止しておりますが,直接対面しなくても実施できる電話相談は継続し,悩みを抱える子育て世代の支援に取り組んでおります。こうした取組の情報がコロナ禍で孤立を深める方にも十分に届くように,ホームページやSNS等も活用して広報に努めてまいります。 以上です。 ◎菅野和良教育長  同じ項,学校関係についてですが,現在学校の授業の中で緊急時にも双方向で教員と児童・生徒がオンラインで対話できることを想定し,1人1台端末の使用のスキル向上を図っているところであります。 学校行事は,新型コロナウイルスの影響によりやむを得ず縮小,延期または中止せざるを得ないという場合もありますが,各学校の実態に合わせて取組方を検討し,感染症対策を講じた上で実施する方向で年間計画を立てております。 自主的に欠席する児童・生徒数は,5月の緊急事態宣言に伴い一時300人程度になりましたが,6月に入ってからは減少傾向にあり,現在100人程度であります。 以上でございます。 ◎古橋季良副市長  2,人口推移と未来の岡山市についての項,政府関係機関の移転についてお答えします。 昭和52年に策定された第三次全国総合開発計画において,首都機能移転が国土政策上の重要な課題と位置づけられて以降,平成4年には国会等の移転に関する法律が制定され,平成11年には国会等移転審議会の答申の中で移転先候補地として3つの地域が選定されるに至りました。 一方,首都機能移転の意義は,多くの国民に受け入れられながらも,具体的な候補地が選定されると,それ以外の地域では関心が後退してしまい,推進力が急速に失われるという構図になるため,その後大きな進展は見られておりません。 なお,政府関係機関の地方移転については,まち・ひと・しごと創生総合戦略でも言及されており,消費庁や文化庁などで一部動きがあるものの,そのほかでは目立った動きは見られないところです。 以上です。 ◎福田直政策局長  同じ項,新型コロナに伴う人口動態についてお答えいたします。 今般の新型コロナに伴い,大都市圏の人口過密リスクが改めて浮き彫りになり,東京都の転入超過が弱まるといった動きも見られるところです。 一方,岡山市の社会動態については,日本人では一昨年は300人程度の減でしたが,昨年は転出が抑制されたことにより700人程度の増となっております。 また,外国人では,一昨年は1,300人弱の増でしたが,昨年は入国が制限されたこともあり500人弱の減となっております。 以上でございます。 ◎火矢悦治選挙管理委員会委員長  今後の選挙への取組についての項,(1)選挙の管理執行における新型コロナウイルス感染症への新たな取組についての御質問に答弁します。 選挙執行時の新型コロナウイルス感染症対策は,他の自治体の取組や県知事選挙の経験を踏まえ,その対策も効果的な取組がほぼ定着しつつあります。そのような状況でも,今以上に選挙に来られた方が安心して投票できるよう,投票所での消毒等の取組をしっかり紹介するとともに,混雑状況等の情報提供はコロナ禍の状況で実施された県知事選挙で得た情報の提供を行うことで,分散投票のさらなる呼びかけを行ってまいりたいと考えております。 次に,(2)若者や子育て世代に向けた選挙啓発の取組,岡山市長選挙の啓発についてです。 若者や子育て世代は投票率が低く,それらの方々を対象にした啓発活動が従来から求められており,新型コロナウイルスの感染症が蔓延する以前には,「家族と一緒に投票」を表記した啓発用品の頒布等を行ってまいりましたが,今では感染予防のため選挙啓発も接触型から非接触型へと,その手法も変更せざるを得ない状況になっています。このようなことから,選挙管理委員会公式ツイッターをはじめ特に若い世代に興味を持っていただけるような情報発信に取り組んでいるところであります。今後も出前授業やWASAOレターを通して培ったネットワークを活用し,岡山市長選挙に向けて若者や子育て世代に政治や選挙に関心を持っていただけるよう,情報発信を行ってまいりたいと思います。 次に,(3)イオンモール岡山の期日前投票所の市長選挙での設置に向けた協議状況についてです。 イオンモール岡山の期日前投票所は,過去3回の選挙で延べ2万2,000人以上の方に利用していただき,高評価を得ていると思います。このようなことから,岡山市長選挙でもイオンモール岡山と協議を進めており,様々なイベントを調整していただき,前回同様の期間で期日前投票所を設置できるような状況になっております。 次に,衆議院議員選挙におけるイオンモール岡山の期日前投票所設置の課題についてです。 衆議院議員選挙は,急な解散から短期間で行われる選挙で,選挙日程が分かった段階では既にイオンモール岡山の未来スクエアの利用計画が策定されていることから,会場の確保は難しいと考えております。 また,衆議院議員選挙は,投票の種類も多く,さらに同じ区でも選挙区が分かれていることにより,投票箱を多く設置する必要があるなど,会場の広さも今以上のものが必要となります。仮に衆議院議員選挙と同じ時期に他の選挙が行われた場合,どちらか一方の選挙だけの期日前投票所をイオンモール岡山に設置できたとしても,一度に全ての投票ができない,間違えた投票をしてしまうなどの問題が発生するおそれがあります。このようなことから,衆議院議員選挙でのイオンモール岡山への期日前投票所設置は難しいと考えております。 次に,(4)新型コロナウイルスの感染により療養中の選挙人の投票の手続についてです。 新型コロナウイルスに感染され施設や自宅で療養している方は,外出の制限があり投票に行くことが難しく,憲法が保障する選挙権が侵害されるおそれがあります。この課題を解決するために,郵便投票の対象を新型コロナウイルス感染症の療養などに拡大する新法が提出され,今国会の期日内で成立する見通しとなりました。このような動きを受け,岡山市選挙管理委員会としても,新型コロナウイルス感染症療養の方が利用可能となる郵便投票制度について,ホームページなどの手段を活用し周知を行うとともに,療養のため外出できない方でも投票が可能な環境を構築してまいりたいと考えております。 最後に,(5)記号式投票についてです。 記号式投票は,御指摘のとおり無効票や疑問票等が減るという利点がありますが,それを首長選挙で導入している自治体は約1割であります。その要因は,期日前投票は自書式投票,当日投票は記号式投票となり,1つの選挙で2つの投票方法があることや,相当数の立候補があった場合の選挙では,紙面に限りがあることから記入欄が狭くなってしまうなどの課題もあります。さらに,期日前投票を利用する方が増加する中で,そのメリットを十分に生かし切れない状況になることも考えられます。記号式投票は,このような課題もあり,現在導入する考えはありませんが,投票環境の向上に資することは,継続的に研究してまいりたいと思っております。 以上です。     〔4番川本浩一郎議員登壇〕 ◆4番(川本浩一郎議員)  御答弁ありがとうございました。 まず,コロナに関してであります。 市民の皆様,今多くの不安を抱えて過ごされているのも事実だと思います。御答弁いただいた内容は,場合によっては実は私が調べて分かるようなこともありましたけれども,あえて聞かせていただいたのは,市民の皆様の安心につながるこういった情報というのを,引き続きだと思いますが,適切に出していただきたい。こういった場合はどうなるの,ああいった場合はどうなるのといったこともあるんだと思います。ぜひそういった情報を発信いただくと同時に,地域の団体のこともお尋ねいたしました。こういったときだからこそ,寄り添った支援,そういったような体制なんだよという姿勢をしっかり示していただいて,コロナ後には,しばらく行政とも何のやり取りもなく対話もしづらいなというよりは,いろんな関係構築できたなと,ぜひそういった状況をつくっていただきたいと思いますので,お願い申し上げます。 今後,これからワクチン接種が進んでいく,緊急事態宣言も解除されていくということであります。いつも思うのが,私コロナの質問をするのが昨年の6月,9月,11月,2月,これで5回目なんですけども,そのときには大体感染数が減っている。議会が終わるとまた感染数が増えて,議会になると減っているから,何かどこに対して──ここであれば例えばコロナの収束に向けてその後の策,その後の策と言いながら,実はその後の策といえどもしっかり感染予防策を取った上で経済も回していかなきゃいけない,そういったことなんだと思います。 市長からも御答弁ありました。実際に今どういった状況が起こっているのか,そこも確認していただきたいと思いますし,よくこういったような事例の中で,例えば山梨モデルであれば飲食店の第三の認証制度をやっているだとか,福井モデルと言われるのはマスクをしっかり着用していれば実はそんなに感染は広がらない,だからこそそういった店舗には支援しているだとか,やっぱりこうした事例もあります。先ほどのお話にもありましたこういったものは,岡山県と市との役割分担もあったり,情報発信については岡山市も実はしっかりやってくれているんですけども,必ずしもマスコミベースで全てが届くというわけでもありません。ただ,先ほど言いました感染防止対策をしっかり取っていく,片や経済のほうは改めて時期に応じてになりますけれども回していく。そういったタイミングには,やっぱり岡山市として明確なこういった対策を取っていただきたい,逆にこういった対策を取っている──これは飲食店だけじゃないと思います──といったところは安心して行っていただければいいんだと,そういったようなメッセージを明確に送っていただく必要があると思います。重ねての質問になるかもしれませんが,いま一度この点については御答弁をいただきたいと思います。 2番目の人口推移と未来の岡山市についてであります。 岡山市は国勢調査の結果でも人口が増えているということであります。ただ一方,お聞きすると住民基本台帳の数字というのは実は減ってきている。国勢調査では明らかになるけれど,住んでいると岡山市が明確に確認されている人の差が実は少しずつ広がっているんだと。逆に言うと元気な都市といいますか,若者が入ってくる,先ほど御答弁のあった年齢構成にもそのことが反映しているんだと思います。ぜひその点については,その先の,今言われた産業政策,雇用のことであったり──入ってくる理由というのはやはり学ぶ機会であったり働く機会,これ私は学ぶ機会が非常に大きいウエートなのかなと思います。その先に岡山市にいていただける策といったものもぜひ考えていただきたいと思います。 今日は則武議員,難波議員のほうから未来の岡山市というようなことで,私も聞かせていただきました。また細かいことは改めて言いますけれども,総合力を高めていく。先ほど林議員と話をしていると幸福度ランキングで欠けているのは待機児童の問題である,そのことはこれで解消に向かうから,恐らくそこは上がるだろうという見解を先ほどお聞きしたんで,恐らくそのとおりだと思います。総合力は上がるけれども,未来に向けてこういった特性を持っていく,岡山のまちはこうやっていくべきなのだという方向もぜひ今後の中では示していく,そのことが市長も所信表明でおっしゃった市民の誇りであるとか,そういったものにもつながるんじゃないのかなと思います。私にもこういう策をというのがあるんですけれども,これはまた次の機会にさせていただきますが,特性を生かしていく,ぜひそのことは考えていただきたいと思います。市長からこの先に向けてどう特性をより強めていくか,どういったまちをつくっていくのかについて,いま一度御所見をいただきたいと思います。 そして最後,選挙の関係であります。 まず1点は,市長選挙と同様に中区については補欠選挙がございます。このこともイオンモール岡山でやるのか,まずその点についてお聞かせください。 もう一点は,先ほど衆議院選挙に向けては非常に難しいであろうと,私も同様な意見であります。ただ,そのときに,選挙がどの程度重複すればできないのか。市長選挙の日程というのは10月3日投票ということで決まっている。その2週間前に期日前も含めれば13日間という期間がある。一方,10月21日ですかね,任期満了の衆議院選挙,それは場合によってはそれ以降になる可能性もありますけれどもその前の可能性もある。仮に,僅かでもこの日程期間がかぶれば,そこはもう逆に言うと市長選のイオンモール岡山での期日前投票,これも難しいということになってくるのか,ちょっとその辺の日程が重なった場合どうなるのかについて,いま一度御所見いただきたいと思います。 以上で質問を終わります。 ○和氣健議長  当局の答弁を求めます。     〔大森雅夫市長登壇〕 ◎大森雅夫市長  まずは,新型コロナウイルス,取りあえずここまで下がってきていますから,早晩緊急事態宣言自体の解除という議論も出てくるだろうと思っております。ただ,そうなったときのその後のフォロー,リバウンドさせないようなフォローというのは非常に重要だと思っております。飲食店に一定のものを掲示してもらって,ここはこういう対策をやっているんだよということを示していただき,例えばそれがない場合にも我々5月の補正で10分の10の補助率の対応策を講じさせていただいていますし,そういったことも飲食店と十分調整しながらやっていく,こういったことができればということで今動いているところであります。 2点目の岡山の特性を生かしたまちづくりで,特性というのは言うはやすく,なかなか一言で答えろというのはすごい難しい話だろうと思います。ただ,みんなが感じている特性というのは,おのずから一定のものになっているのかなと思っているんですけども,それはどうやって築いてきたかというと,一つはやっぱり歴史だろうと思います。先ほど彦崎貝塚の話がありましたけど,そこまで遡らなくても吉備の文化,そして江戸時代の池田家,いろんな干拓等をやってきたその歴史,明治以降の歴史,こういうものが我々の様々な文化等々の面で形づくってきている。そして,地政学的に言っても,やっぱり中四国の拠点たり得る場所にあるわけで,それによって例えば広島よりもはるかに流通の面では発展してきているというようなこともあります。そういうのを生かしながら総合力を高めていき,幸福度ランキングだけじゃなくて魅力度も上げていく,こういったことができればと思っております。頑張っていきますんで,よろしくお願い申し上げます。 ◎火矢悦治選挙管理委員会委員長  中区市議会議員補欠選挙があった場合,イオンモール岡山の期日前投票所はどうなるのか,衆議院議員選挙と岡山市長選挙の選挙日程が重複した場合,イオンモール岡山の期日前投票所の設置はどうかとの御質問に答弁させていただきます。 イオンモール岡山に設置する期日前投票所は,投票率の下支えとなっており,可能であれば設置したいと考えております。しかしながら,選挙によってその状況には違いがあり,市長選挙と同時に行う市議会議員補欠選挙であれば,来場される方の混乱も少なく,必要な広さも確保できることから,イオンモール岡山での設置は可能だと思います。 しかし一方,衆議院議員選挙では,投票の種類が小選挙区,比例区,最高裁判所の国民審査の3種類となり,さらに選挙区の違いもあり,無効になる票が増えることも懸念され,混乱を避けるための広さは確保できないと考えています。このようなことから,衆議院議員選挙は単独でも他の選挙の期日と重複した場合でも,いずれの場合でもその設置は不可能だと考えております。 以上です。 ○和氣健議長  以上で川本議員の質問は終わりました。(拍手) 本日はこれをもって打ち切り,次の本会議は6月14日午前10時に開き,引き続き個人質問を行います。 本日はこれをもって散会いたします。 御苦労さまでございました。      午後3時8分散会...