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03月02日-05号

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  1. 岡山市議会 2021-03-02
    03月02日-05号


    取得元: 岡山市議会公式サイト
    最終取得日: 2021-08-30
    令和 3年 2月定例会    令和3年2月定例岡山市議会    議 事 日 程  第5号       3月2日(火)午前10時開議第1 個人質問 甲第2号議案 令和3年度岡山市一般会計予算について 甲第3号議案 令和3年度岡山市国民健康保険費特別会計予算について 甲第4号議案 令和3年度岡山市用品調達費特別会計予算について 甲第5号議案 令和3年度岡山市災害遺児教育年金事業費特別会計予算について 甲第6号議案 令和3年度岡山市公共用地取得事業費特別会計予算について 甲第7号議案 令和3年度岡山市財産区費特別会計予算について 甲第8号議案 令和3年度岡山市学童校外事故共済事業費特別会計予算について 甲第9号議案 令和3年度岡山市母子父子寡婦福祉資金貸付事業費特別会計予算について 甲第10号議案 令和3年度岡山市介護保険費特別会計予算について 甲第11号議案 令和3年度岡山市後期高齢者医療費特別会計予算について 甲第12号議案 令和3年度岡山市公債費特別会計予算について 甲第13号議案 令和3年度岡山市立総合医療センター病院事業債特別会計予算について 甲第14号議案 令和3年度岡山市病院事業会計予算について 甲第15号議案 令和3年度岡山市水道事業会計予算について 甲第16号議案 令和3年度岡山市工業用水道事業会計予算について 甲第17号議案 令和3年度岡山市市場事業会計予算について 甲第18号議案 令和3年度岡山市下水道事業会計予算について 甲第19号議案 岡山市公共施設における暴力団排除に関する条例の一部を改正する条例の制定について 甲第20号議案 岡山市職員の給与に関する条例の一部を改正する条例の制定について 甲第21号議案 岡山市職員厚友会条例の一部を改正する条例の制定について 甲第22号議案 岡山市印鑑登録及び証明に関する条例の一部を改正する条例の制定について 甲第23号議案 岡山市証明事務等手数料条例の一部を改正する条例の制定について 甲第24号議案 岡山市社会体育施設条例の一部を改正する条例の制定について 甲第25号議案 岡山市特定非営利活動促進法施行条例の一部を改正する条例の制定について 甲第26号議案 岡山市国民健康保険条例の一部を改正する条例の制定について 甲第27号議案 岡山市保健衛生関係事務手数料条例の一部を改正する条例の制定について 甲第28号議案 岡山市養護老人ホームの設備及び運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例の制定について 甲第29号議案 岡山市特別養護老人ホームの設備及び運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例の制定について 甲第30号議案 岡山市軽費老人ホームの設備及び運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例の制定について 甲第31号議案 岡山市老人デイサービスセンター条例の一部を改正する条例の制定について 甲第32号議案 岡山市介護保険条例の一部を改正する条例の制定について 甲第33号議案 岡山市児童福祉施設の設備及び運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例の制定について 甲第34号議案 岡山市指定通所支援の事業等の人員,設備及び運営に関する基準等を定める条例の一部を改正する条例の制定について 甲第35号議案 岡山市指定障害児入所施設等の人員,設備及び運営に関する基準等を定める条例等の一部を改正する条例の制定について 甲第36号議案 岡山市指定障害福祉サービスの事業等の人員,設備及び運営に関する基準等を定める条例の一部を改正する条例の制定について 甲第37号議案 岡山市指定障害者支援施設等の人員,設備及び運営に関する基準等を定める条例等の一部を改正する条例の制定について 甲第38号議案 岡山市障害福祉サービス事業の設備及び運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例の制定について 甲第39号議案 岡山市障害者支援施設の設備及び運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例の制定について 甲第40号議案 岡山市指定居宅サービス等の事業の人員,設備及び運営に関する基準等を定める条例の一部を改正する条例の制定について 甲第41号議案 岡山市指定地域密着型サービスの事業の人員,設備及び運営に関する基準等を定める条例の一部を改正する条例の制定について 甲第42号議案 岡山市指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準等を定める条例等の一部を改正する条例の制定について 甲第43号議案 岡山市指定介護老人福祉施設の人員,設備及び運営に関する基準等を定める条例の一部を改正する条例の制定について 甲第44号議案 岡山市介護老人保健施設の人員,施設及び設備並びに運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例の制定について 甲第45号議案 岡山市指定介護療養型医療施設の人員,設備及び運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例の制定について 甲第46号議案 岡山市介護医療院の人員,施設及び設備並びに運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例の制定について 甲第47号議案 岡山市指定介護予防サービス等の事業の人員,設備及び運営並びに指定介護予防サービス等に係る介護予防のための効果的な支援の方法に関する基準等を定める条例の一部を改正する条例の制定について 甲第48号議案 岡山市指定地域密着型介護予防サービスの事業の人員,設備及び運営並びに指定地域密着型介護予防サービスに係る介護予防のための効果的な支援の方法に関する基準等を定める条例の一部を改正する条例の制定について 甲第49号議案 岡山市指定介護予防支援等の事業の人員及び運営並びに指定介護予防支援等に係る介護予防のための効果的な支援の方法に関する基準等を定める条例の一部を改正する条例の制定について 甲第50号議案 岡山市地域活動支援センターの設備及び運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例の制定について 甲第51号議案 岡山市福祉ホームの設備及び運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例の制定について 甲第52号議案 岡山市家庭的保育事業等の設備及び運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例の制定について 甲第53号議案 岡山市特定教育・保育施設及び特定地域型保育事業の運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例の制定について 甲第54号議案 岡山市立認定こども園条例の一部を改正する条例の制定について 甲第55号議案 岡山市立学校条例の一部を改正する条例の制定について 甲第56号議案 岡山市環境影響評価条例の一部を改正する条例の制定について 甲第57号議案 岡山市屋外広告物条例の一部を改正する条例の制定について 甲第58号議案 岡山市公園条例の一部を改正する条例の制定について 甲第59号議案 岡山市児童遊園地条例の一部を改正する条例の制定について 甲第60号議案 岡山市建築関係事務手数料条例の一部を改正する条例の制定について 甲第61号議案 岡山市教育研究研修センター設置条例の一部を改正する条例の制定について 甲第62号議案 損害賠償の額を定めることについて 甲第63号議案 指定管理者の指定について 甲第64号議案 指定管理者の指定について 甲第65号議案 指定管理者の指定について 甲第66号議案 指定管理者の指定について 甲第67号議案 指定管理者の指定について 甲第68号議案 指定管理者の指定について 甲第69号議案 指定管理者の指定について 甲第70号議案 指定管理者の指定について 甲第71号議案 指定管理者の指定について 甲第72号議案 指定管理者の指定について 甲第73号議案 指定管理者の指定について 甲第74号議案 指定管理者の指定について 甲第75号議案 指定管理者の指定について 甲第76号議案 指定管理者の指定について 甲第77号議案 指定管理者の指定について 甲第78号議案 指定管理者の指定について 甲第79号議案 指定管理者の指定について 甲第80号議案 指定管理者の指定について 甲第81号議案 指定管理者の指定について 甲第82号議案 指定管理者の指定について 甲第83号議案 指定管理者の指定について 甲第84号議案 指定管理者の指定について 甲第85号議案 指定管理者の指定について 甲第86号議案 指定管理者の指定について 甲第87号議案 指定管理者の指定について 甲第88号議案 指定管理者の指定について 甲第89号議案 指定管理者の指定について 甲第90号議案 令和3年度包括外部監査契約の締結について      …………………………………〇会議に付した事件 日程第1 個人質問      甲第2号議案~甲第90号議案      ──────〇──────〇出席議員(42人)            2番  森 山 幸 治            3番  菅 原   修            4番  平 元 道 隆            5番  江 田 厚 志            6番  松 本 好 厚            7番  岡 崎   隆            8番  柳 井   弘            9番  熊 代 昭 彦            10番  東     毅            11番  田 中 のぞみ            12番  柳 迫 和 夫            13番  林   敏 宏            14番  福 吉 智 徳            15番  川 本 浩一郎            16番  赤 木 一 雄            17番  松 田 隆 之            18番  山 田 正 幸            19番  二 嶋 宣 人            21番  鬼 木 のぞみ            22番  林     潤            23番  太 田 栄 司            24番  高 橋 雄 大            25番  竹之内 則 夫            26番  中 原 淑 子            27番  藤 原 哲 之            28番  東 原   透            29番  小 川 信 幸            30番  千 間 勝 己            31番  吉 本 賢 二            32番  成 本 俊 一            33番  羽 場 頼三郎            34番  下 市 このみ            35番  竹 永 光 恵            36番  小 林 寿 雄            38番  松 田 安 義            39番  則 武 宣 弘            41番  田 口 裕 士            42番  宮 武   博            43番  和 氣   健            44番  三 木 亮 治            45番  森 田 卓 司            46番  浦 上 雅 彦      …………………………………〇欠席議員(4人)            1番  寺 林 綾 乃            20番  難 波 満津留            37番  楠 木 忠 司            40番  田 尻 祐 二      ─────────────〇説明のため出席した者       市     長  大 森 雅 夫       副  市  長  那 須 正 己       副  市  長  古 橋 季 良       理     事  河 野 広 幸       市 長 公 室 長  小 山 直 人       政 策 局 長  福 田   直       総 務 局 長  門 田 和 宏       財 政 局 長  重 松 浩二郎       市 民 生活局長  中 原 貴 美       市 民 協働局長  亀 井 良 幸       保 健 福祉局長  福 井 貴 弘       岡山っ子育成局長 田 渕 澄 子       岡山っ子育成局子育て支援担当局長                近 藤 康 彦       環 境 局 長  國 米 哲 司       産 業 観光局長  赤 坂   隆       都 市 整備局長  林   恭 生       都市整備局都市・交通・公園担当局長                平 澤 重 之       下水道河川局長  河 原 浩 一       消 防 局 長  藤 原   誠       水道事業管理者  今 川   眞       市場事業管理者  大 杉   誠      教 育 委 員 会       教  育  長  菅 野 和 良      監 査 委 員       委     員  岸   堅 士      ─────────────〇出席した議会事務局職員       局     長  矢 木 広 幸       次     長  石 井 敏 郎       総 務 課 長  山 本 和 広       議 事 課 長  岡 田 慎一郎       調 査 課 長  塩 見 紀己代      午前10時0分開議 ○松田安義副議長  皆さんおはようございます。 これより2月定例市議会第5日目の本会議を開きます。 ただいまの御出席は35名であります。      ───────────── ○松田安義副議長  会議録署名議員に熊代議員,山田議員のお二人を指名いたします。      ───────────── ○松田安義副議長  本日の議事日程は,お配りいたしておりますとおりでございます。      ──────〇────── △日程第1  個人質問 甲第2号議案~甲第90号議案      ───────────── ○松田安義副議長  日程に入ります。 日程第1は,個人質問並びに甲第2号議案令和3年度岡山市一般会計予算について以下89件の議案についてであります。 これらを一括上程いたします。 これより個人質問に入ります。 質問に入ります前に,一言議会運営についてお願いいたしておきます。 御通知申し上げておりますとおり,質問はお一人20分以内にお願いいたしたいと思いますので,御協力をお願いいたします。 また,当局は質問の要点を十分把握され,簡明,的確に答弁されますよう,この際申し上げておきます。 それでは,順序に従いまして東議員。     〔10番東毅議員登壇,拍手〕 ◆10番(東毅議員)  皆さんおはようございます。日本共産党岡山市議団の東毅です。 今日から個人質問です。発言通告は早めに出す私でございますが,実はトップを飾るのは初めてです。皆さんの呼び水になれるよう,幸先のよい答弁をお願いします。 それでは,通告に従い一問一答形式で質問します。 1,学童保育(放課後児童クラブ)について。 新年度から,21クラブが市立の学童保育に移行し43クラブ,運営委員会形式のクラブが44クラブになります。3年間の移行期間の1年目が終わろうとしています。月給の支援員の数の確保とともに,勤務時間の30時間制限を外し,保育の質の充実と他市に劣らない待遇にすることを求めて,今回も質問します。 保育の中身についてですが,市立クラブでも来年度から保育計画をつくるとのことです。来年2月には立てた計画の振り返りも行うそうです。子どもの発達支援には不可欠であり,着実に実行されることを望みます。 合宿など行事を子どもが成長する機会として位置づける経験を耳にします。市立クラブでも行事の位置づけは大切だと思います。 質問ア,個々のクラブでの保育計画を立てる,振り返る勤務時間はどう確保されますか。 イ,長期休暇だけの利用児童には,別途の保育計画が必要になりませんか。 ウ,行事の費用1人当たり年5,000円の上限は少ないのではないですか。 エ,かつての運営委員会が持っていたお金について,行事の費用への上乗せを含めて使い道に制限はないですか。 岡山市は,昨年10月に市立クラブの保護者にアンケートを行いました。開所日数や支援員の対応について,多くの方が満足と答えられています。コロナ禍の中で,公社の担当や支援員の方々が重ねてきた努力への大きな評価だと思います。 市は,アンケート結果を基にQ&Aのリーフレットを作り,市立に移行していないクラブの保護者向けに各クラブへ郵送しました。これは,それぞれのクラブの現状に即した情報発信なのか,疑問を持ちました。 質問オ,リーフレットでは,市立化のメリットとして多くのクラブで開所時間は増えています,開所日数が増えていますなどとあります。実際はクラブによって異なるのではないですか。誤解なく伝わるようになっていますか。 カ,保育の質は低下することはないとも書いていますが,直接のアンケート結果にはない項目です。何によってはかりましたか。 キ,支援員にもアンケートを取る必要がありませんか。 ク,アンケートで不満という声の解決のために対応しますか。 ケ,同じく送られたアンケート結果から見えてくるものでは,必ずしも従前どおりの行事が歓迎されているわけではないと明記されています。行事が少なくなったことへの不満の意見もある中で,この分析を出す意図は何ですか。 市立クラブの支援員について,地元や保護者から,意見を言っても今までのとおりに応えてくれなくなったなどの声を仄聞します。個別対応が必要だと考えます。 質問コ,研修はどのような中身で行っていますか。 サ,支援員の異動についての意向調査の状況はどうなっていますか。 シ,市立移行後に,ふれあい公社からの採用で体制充実に必要な支援員をクラブに配置することができますか。 2,災害から命と暮らしを守るまちづくりについて。 東日本大震災から10年です。災害は,忘れるのではなく日々備えることを求めて質問します。 児島湾締切り堤防の耐震化工事が国事業で行われています。南海トラフ巨大地震が発生し,堤防が沈下しても,津波よりは低くならずに防げるといいます。いち早い完成を望みます。国は,津波が締切り堤防を越えれば児島湖周辺が広範囲に被災するとしており,児島湖の堤防は地震でもたない想定と思われます。児島湖の堤防については,2年前の豪雨で破損し,高齢者施設が避難した経緯があります。 質問ア,児島湖沿岸堤防の耐震性について,市は把握していますか。 イ,児島湖沿岸堤防の耐震性が足りないならば,津波が来なくても地震直後から浸水の可能性がありますが,想定はしていますか。 ウ,特に干拓地において,地震直後でも避難できる一時避難場所が確保されていますか。 エ,児島湾,児島湖の堤防や締切り堤防の管轄は県や国ですが,住民の安全を守る立場から,文字どおり穴がないように市が問題提起する必要がありませんか。 避難所について,昨年の台風10号の際,鹿児島市ではコロナにより避難所の定員を減らしたものの,もともとの定員を超える市民が避難し,結局全員を受け入れたところがありました。岡山市でも起こり得ます。 質問オ,水害時に自宅や友人宅などの避難を呼びかけていますが,それにより避難所に行く人数がどれだけ減らせるか,想定はありますか。 カ,コロナで避難所の定員が減りますが,より長距離の避難を強いられる市民が出ますか。どう対応しますか。 キ,避難者が定員を上回る避難所が出た場合,追い返すべきではないと考えますが,どうしますか。 3,幼稚園の3歳児教育について。 市立幼稚園での3歳児からの入園が,来年度は2園で拡大します。一方,2年連続で候補として地元に打診されながら外れた園もあります。 私の娘が通っている市立幼稚園では,学区外から通ってくる子どもがいます。近くに3歳児から入れる私立幼稚園があっても,入園を断られるケースがあるのです。どの子も断らない市立幼稚園は,廃止,民営化するどころか,全園で3歳児教育を行うことが必要と考えます。 質問ア,保育園あるいは幼稚園の入園を希望しながら,どこにも行けない3歳児は何人いますか。 イ,幼児教育・保育の無償化が行われる下で,幼児教育が受けられない子どもがいる不公平さを解消する考えがありますか。 ウ,市立幼稚園のない中学校区では,市立幼稚園での3歳児教育の必要性をどう判断していますか。 エ,市立認定こども園化の状況にかかわらず,全園で3歳児教育を行いませんか。 4,市民に寄り添う収納対応を。 市は,納付相談を行い,分納している市民から,46万円余りの料金の差押えを行いました。この方は前倒しで分納を行っていたため,結局3万円を取り過ぎたのですが,本人に返すどころか同意なく全額税金の差押えに回しました。この滞納は,かつてけがで入院したときに生まれたものです。このとき借金もしたので,その後かかったがんの再発検査を前に入院費用をあらかじめ確保せねばとためていたお金が,今回差し押さえられたのです。命に関わるお金であっても差し押さえるなど,認められません。 ほかの方,これも月1万円の国保料の分納を行っている市民に電話し,差押えをちらつかせる中で分納額を1万5,000円に増やさざるを得なかったという話を聞きました。この市民も,次男の心臓手術の費用を確保しないといけないという事情がありました。 ともに納付相談を行い,事情を話した上で分納額を決めています。納付相談をしても,市の都合でひっくり返すのでは,生活設計が立ちません。医療のお金であるなら,命に直接関わる取立てになります。 滋賀県野洲市では,相談をきっかけに一人一人の生活再建を進める,市民に寄り添う収納対策を取っています。市民生活が厳しい今こそ,徴収の在り方も困難にある人に寄り添う姿勢が必要ではないでしょうか。 質問ア,納付相談を行い,計画的に分納を行っている人の財産を差し押さえる場合の判断基準は何ですか。 イ,差押えで取り過ぎたお金は,本人に返却すべきではないですか。 以上です。 御答弁のほどよろしくお願いします。(拍手) ○松田安義副議長  当局の答弁を求めます。 ◎近藤康彦岡山っ子育成局子育て支援担当局長  私から,児童クラブについて順次お答えいたします。 まず,市立クラブの保育計画,それから長期休暇だけの利用児童に対する保育計画についてのお尋ねです。 育成支援の目標や計画については今後作成予定ですが,何をどこまでするかなどの詳細は検討中であり,所要時間や長期休暇利用者をどうするかは,お答えできる段階ではありません。 続きまして,行事費用が少ないのではとのお尋ねです。 行事については,本年度はどのクラブもコロナの影響でほとんどできていない状況ではありますが,現在のところ予算枠を変更する予定はありません。今後の執行状況を見ながら,必要があれば柔軟に対応してまいりたいと考えております。 続きまして,旧運営委員会が持っていたお金を行事費用へ上乗せすることについてのお尋ねです。 市立クラブの運営費は市からの委託料で賄うことになっており,行事経費に対しても外部団体等から助成を受けることはできません。 なお,行事における地域や保護者会等との連携の在り方については,今後具体的な事例を積み重ねながら一定の基準のようなものを整備していく必要があると考えております。 続きまして,市が作ったリーフレットは誤解なく伝わるのかとのお尋ねです。 このリーフレットは,市立に移行していないクラブの保護者の方々に対して,先行して移行したクラブの保護者の評価や御意見を紹介し,全体像を知っていただくために作成したものです。分かりやすい表現に努めたため,詳細な内容までは記載しておりませんが,これにより誤解を招くことはないと考えております。 続きまして,保育の質を何によってはかったのかとのお尋ねです。 今回のアンケートではクラブでの育成支援の質を直接聞くような形を取っておりませんが,それは保護者の方が何をもって抽象的な質を判断するかはかりかねたためです。そのため,運営内容を聞く項目の中に具体的に子どもの満足度や対応の仕方などを聞く設問を設け,その結果から質を推しはかっております。 続きまして,支援員にもアンケートを取る必要があるのではとのお尋ねです。 職員へのアンケート実施については,雇用主のふれあい公社が判断することであり,公社からは,現在のところアンケート形式は考えておらず,個別の聞き取りで把握していくと聞いております。 続きまして,アンケートの「不満」という声への対応についてのお尋ねです。 不満足回答への対応については,直ちに対応すべきもの,計画的に対応すべきもの,推移や状況を見ながら判断すべきものに分けられますが,内容に応じて適切に対応してまいりたいと考えております。 続きまして,必ずしも従前どおりの行事が歓迎されているわけではないと書いた意図についてのお尋ねです。 アンケート結果から見えてくるものという資料は,移行していないクラブに配付して説明したもので,保護者への説明用ではございません。これまで一部のクラブから,今までどおりの行事ができなくなるとの反対意見があったことから,保護者アンケートを踏まえた本市の受け止めを説明したものです。アンケート結果では,行事に対する保護者の関心はあまり高くないこと,自由意見の中に行事の見直しを求める意見が一定数あったことから,こうした表現としております。 続きまして,研修の中身についてのお尋ねです。 市及びふれあい公社において市立クラブの職員を対象に行っている研修は,発達障害児対応,遊びや体験を通じた子どもの発達支援,アレルギー対応・衛生管理,接遇,交通安全,人権,ストレスマネジメントなどでございます。 続きまして,人事異動の意向調査についてのお尋ねです。 ふれあい公社では,8月から9月にかけて正規支援員全員に個別面談を行っており,その中で異動希望等についても聞き取りを行うほか,職員から希望があれば随時相談に応じていると聞いております。 この項最後です。市立移行後の支援員配置についてのお尋ねです。 ふれあい公社からは,本年度途中に正規職員2名を採用し,本年1月から2クラブに1名ずつ配置したと聞いております。 年度途中であってもクラブや職員の状況を踏まえながら,必要な職員の確保と配置に努めているところです。 以上です。 ◎河野広幸理事  2番の災害から命と暮らしを守るまちづくりについての項,順次お答えいたします。 まず,干拓地において地震直後でも避難できる一時避難場所についてお答えします。 地震及びそれに伴う津波の避難場所は,おおむね国道2号より南の地域に津波避難ビル52施設を確保しております。 次に,自宅や友人宅などへの避難を呼びかけることで避難所に行く人数の減少についてお答えいたします。 在宅避難が可能な人数は,現在行っている避難者の想定作業の中で算定することとしております。 次に,コロナで避難所の定員が減るが,長距離の避難となる市民への対応についてお答えいたします。 避難所の感染症対策に伴う定員減少により長距離の避難を強いられる市民への対応につきましては,日本共産党を代表しての田中議員にお答えしたとおりでございます。 次に,避難者が定員を上回る避難所が出た場合の避難者への対応についてお答えいたします。 定員を上回る避難所が発生した場合は,感染症対策を徹底し,避難者を受け入れることも必要だと考えております。 以上です。 ◎赤坂隆産業観光局長  同じ項で,まず児島湖沿岸堤防の耐震性についてですが,堤防管理者である県が,海岸保全整備事業の高潮対策として東南海・南海地震を想定したレベル1地震動で設計,施工を行っていると聞いております。 次に,浸水の想定についてですが,レベル1地震動での設計が直ちに破堤等,浸水について想定できるものではないと考えております。 次に,国や県に問題提起する必要性についてですが,施設の各管理者である国,県に対して高潮及び地震,津波への安全対策に万全を期すよう要請してまいりたいと考えております。 以上です。 ◎田渕澄子岡山っ子育成局長  3,幼稚園の3歳児教育についての項に順次お答えします。 どこの保育園や幼稚園にも入れない3歳児の人数についてですが,認可保育園等の利用を希望しながら未入園となっている3歳児の数は,令和2年4月1日現在で194人,そのうち幼稚園の預かり保育や企業主導型保育事業,特認登録保育施設などの保育の受皿の利用者は69人,公立幼稚園の利用者は22人,認可外保育施設の利用者は35人,どの施設も利用していない家庭保育と思われる人数は68人となっております。 また,幼稚園につきましては,各園での申込みのため,入園できなかった子どもの詳細を把握しておらず,どこにも入れなかった3歳児の人数は分かりません。 次に,幼児教育が受けられない子どもの不公平さの解消についてですが,幼児教育・保育の無償化に伴う3歳児教育のニーズ拡大に対応するため,市立幼稚園における3歳児の受入れを拡充しております。 今後も,認定こども園の整備に合わせた3歳児教育の拡大の方針を基本としながら,保育利用と幼児教育利用の希望状況を把握し,対応を検討していきたいと考えております。 また,認可外保育施設を幼稚園代わりに利用する子どもへの市独自の補助を令和2年4月から開始しております。 次に,市立幼稚園のない中学校区の3歳児教育の必要性についてですが,市立幼稚園のない中学校区の3歳児教育につきましては,認定こども園の整備により進めていきたいと考えております。 続きまして,市立幼稚園全園で3歳児教育を行わないかについてですが,市立幼稚園での3歳児教育につきましては,公明党を代表しての福吉議員に答弁したとおりです。 以上です。 ◎重松浩二郎財政局長  4番,市民に寄り添う収納対応をの項,分納を行っている人への差押えの判断基準と御本人へのお金の返却について,一括してお答えします。 議員が示された事例については市の認識とそごがありますが,以下一般論として御答弁申し上げます。 保険料は納期限内納付が原則ですが,生活困窮などの相談があった場合は,実態をお聞きした上で徴収の猶予,いわゆる分割納付を認めております。 しかしながら,お聞きした内容と異なる多額の資産が認められた場合は,生活費等を考慮した上で差押えなどの滞納処分を行います。 なお,この旨は御本人に交付した分割納付計画書にも記載しており,分割納付誓約時に確認しております。 また,滞納処分による残余金が生じた場合であっても,他の徴収金に滞納があれば差押え等により債権確保することとされているものでございます。 以上です。     〔10番東毅議員登壇〕 ◆10番(東毅議員)  御答弁ありがとうございます。 それではまず,学童保育のことについて再質問を一問一答でお伺いします。 行事の費用についてなんですが,具体的に聞くと,誕生日とかのプレゼントを保護者会などが用意するということも難しいということですか。 ◎近藤康彦岡山っ子育成局子育て支援担当局長  行事でプレゼントを提供することはどうかということですが,何もかも駄目というつもりはもちろんございません。少しそのあたりは,先ほどもお答えさせていただいたように,個別の事例を積み重ねながらやっていきたいとは考えておるところでございます。 ◆10番(東毅議員)  ここについて,しわい話をしているのは学童保育だけなんですよ。聞いた話では,例えば幼稚園とか保育園や小学校でも何らかの形の記念品などは,卒業式とか運動会とかそういうのはいろいろ聞いているところなんですが,念のため確認させてもらっていいですか。 田渕さん,幼稚園とか保育園で保護者会のお金を子どもに何らかの形の行事で出すというのはあり得るかということについてお願いします。 ◎田渕澄子岡山っ子育成局長  保護者会と園の話合いで合意を得てもらって,それでしているところはございます。 ◆10番(東毅議員)  教育長にもお伺いします。 小学校でPTAのいろんな記念品について,特に問題になったことはないですよね。 ◎菅野和良教育長  PTAのお金について適切な手続,先ほどのPTAと学校との話合いとか,そういう手続を経た上で学校・園の行事に記念品を配付する,そういったことについては問題があるとは考えておりません。 ◆10番(東毅議員)  ありがとうございます。 幼稚園,保育園や学校ではそのような運用がされておりますので,とりわけ学童保育だけ厳しいということにはなかなかならないんじゃないかなあと思っています。 それで,この行事についてのお金,やり方をこれから整理していくということで御答弁いただきました。具体的にはどういう運用をするのかというのが決まり次第,これはこれでクラブに改めて周知させていく必要があるかと思っておりますが,その点についてはできるでしょうか。
    近藤康彦岡山っ子育成局子育て支援担当局長  行事の運用の話ですが,現在もガイドライン的なものは作成して,クラブのほうへはお知らせしております。また,新しい整理が加わった段階では,その都度クラブのほうへは説明してまいりたいと考えております。 以上です。 ◆10番(東毅議員)  いち早い整理と周知をよろしくお願いします。 それで,Q&Aでリーフレットのことについてお尋ねします。 3つ目には,保育の質ということについて書かれております。現場では様々な困難な中でどのクラブでもしっかりされていると認識しています。ただ,その質が下がっていないということの評価です。先ほど言いましたが,子どもが安全に過ごせているかとかということぐらいで,とにかく子どもを見る最低限のことしか質が下がっていないということの根拠にしてないわけなんですよ。どんな保育をやっているのかということについて関心を持っていただきたいというか,そこについての視点が欲しいと思っています。運営委員会で頑張っているクラブから見たら,子どもの満足度と支援員の子どもへの対応について,支援員の保護者への対応についてということだけで保育の質ということを判断されては,ほんの一側面を切り取った評価だけしか保育の質についてされないんじゃないかと受け止められることを危惧します。その点,この側面で保育の質を判断しますよ,それ以上のことはありませんよということじゃないと思うんですが,いかがですか。 ◎近藤康彦岡山っ子育成局子育て支援担当局長  質を判断するに当たってこれだけではないのではということでございます。 確かにいろんな面から質の部分は検討していく必要があると思います。今回は私ども,クラブは誰のためにあるのかという視点でこういったことを考えさせていただいております。クラブは,利用者,すわなち子どもや保護者のためにあります。利用者の評価が一番重いと考えておりまして,利用者に支持されなければ何もならないということから,今回こういった限定的な評価ではありますけれども,現段階での一つの結論が出ているのではないかと考えているところでございます。 ◆10番(東毅議員)  言われるとおり,本当にクラブは子どものためにあると,保護者の方向けも非常に大事だということだと思います。その上で,別に質が下がっているとかと言っている話じゃなくって,市が何をもって保育の質を判断しているのかということについて疑問を持っているということをお尋ねしております。いろんな側面があるということで言われました。いろんな側面があるんだけれども,厚生労働省が一定の基準を示しております。これが放課後児童クラブ運営指針というところで,どういうことを職務としてやるべきことなのかということでいろいろ載せております。育成支援における職務内容として,生活に見通しを持てるように計画を策定してやっていくということなどを載せております。 ですので,最初の質問で市立クラブで保育計画づくりに踏み出したことを紹介いたしました。厚生労働省が出している目標に沿って目標を立てているか,育成支援の目標や計画を立ててやっているかということについては,これは保護者アンケートとは別に保育の質をはかる上で見ていくことが要ると思うんです。このことについては今後はできるでしょうか。 ◎近藤康彦岡山っ子育成局子育て支援担当局長  運営指針の御紹介がございました。この国の運営指針は最低基準ということではございません。望ましい方向に導いていくための全国的な標準仕様という位置づけのものでございます。確かに,ただこういう形を目指して私どもも運営の質の向上に努めているわけでございます。ですので,いろんな今後も自己評価的な部分,実際に立てた目標に対してどのような状況になって,何が反省点だったか,そういった意味での自己評価というものはやっていかなければならないと考えております。 ◆10番(東毅議員)  最低基準でないので,今一生懸命現場でつくろう,やっていこうということで努力しておりますので,しっかり支えていただきたいと思うのと,この育成支援,計画立ててやっているのは支援員さんなんですよ。保育の質の確保について評価するには,保育を提供する側からの意見というのも欠かせないと思っています。その点からも,支援員からは質の確保が追求できているかどうかといったことも含めたアンケートを集めることが必要じゃないか,ふれあい公社にお任せっきりでいいのかということは,市立クラブの推進を進めるという立場に立つ上でも要るんじゃないかと思うんですが,いかがですか。 ◎近藤康彦岡山っ子育成局子育て支援担当局長  職員のアンケートが要るのではないかということでございます。 私は,必ずしもアンケートは手段でございますから,要するに状況がつかめればいいわけで,それは聞き取りでも差し支えないと考えております。 ◆10番(東毅議員)  分かりました。 ただ,今までの答弁でいうと,この運営指針については最低基準じゃないというところで,これに沿って頑張ろうとしている現場の努力からすると,局長のお話は少し下がる印象を持つところです。現場の問題意識をしっかり捉える立場に当局も立っていただきたい。あと,こういう計画を立てるときに人手や時間もかかります。検討中だということで御答弁をいただきましたが,しっかり確保していただきたいです。その上では,改めての話だから要望にするんですが,月給の支援員が週30時間,1日6時間の勤務時間というのでは足りない,確保してほしいということを求めるところです。 あとは,この2つ目の市立クラブの支援員の待遇が向上し,よい人材を確保しやすくなりますとか,子どもと向き合う時間が増えますとかということも紹介されているんですが,どうですか。去年の9月議会でしたか,市立クラブの1日の勤務時間の6時間の使い方として,子どもが来ている時間に1時間休憩を取ることを前提に御答弁いただいたと思います。これは,あくまで一例として挙げられたものであって全てに当てはめるべきものではないとしても,子どもと向き合う時間が本当に増えるのか。あと,今の運営委員会のところでも,しっかりとした人の確保に頑張っているところもありますので,これを市立クラブのメリットとして打ち出すのは,本当にそうかなと思うんですが,その点いかがですか。 ◎近藤康彦岡山っ子育成局子育て支援担当局長  今回市立化に当たりまして,かなり事務負担の軽減を図っております。事務負担軽減をすれば,どうなるかといえば,本来業務に集中しやすくなると考えております。それは,すなわち子どもと向き合う時間,そういったところに全部返っていくということで,こういう表現にさせていただいております。 以上です。 ◆10番(東毅議員)  先ほどの質問では,子どもが来ている時間に休憩時間を取るのが前提で6時間という話だと紹介したところです。それなのに,事務負担が減るから子どもと向き合う時間が増えるという話は,これは納得いかんと私は思っているところです。 先ほど,行事についての姿勢についても御答弁いただきました。行事をしっかりやっていきたいという思いを持っているクラブもある中で,抑制的に受け止められる回答を出してくるということになれば,これは市立クラブのメリットじゃなくってデメリットとして受け止められることになりかねないわけです。その点についても,保育の質についての評価も含めて出し直す,考え直すということにはならんでしょうか。いかがですか。 ◎近藤康彦岡山っ子育成局子育て支援担当局長  行事のことですが,以前からも少し申し上げさせていただいておりますが,クラブによってはこれまで保護者から別途集金しているようなところがあって,行事についてはやはり市立化に当たって一定の平準化が必要と考えております。5,000円をどうして決めたかという話も背景もありますので,そこも御説明させていただきたいと思います。 この枠を決めるに当たっては,全クラブの行事内容と経費,これを洗い出しました。その中で宿泊を伴う高額な行事,これを除きまして,じゃあ1人当たり幾らぐらいになるかということで導き出したのが5,000円の枠という形でございます。ただ,これは全体にならした数字ではございます。実際にやってみないと分からない部分があると思っておりますので,執行状況により,必要があれば見直す余地はあるということを申し上げさせていただいております。 以上です。 ◆10番(東毅議員)  よく検討して,見直すときは見直していただきたいということで要望します。 次に移ります。 災害から命を守るまちづくりで,児島湖沿岸堤防,レベル1地震動で想定ということで御答弁をいただきました。これは,震度でいうとどれぐらいのものですか。 ◎赤坂隆産業観光局長  これ,レベル1というのは震度で測っているものではなく,中規模の地震で頻発に起きている地震に対応するということでしております。実際の計算は細かい設計になっていると思いますけれども,一般的に言われているようなものとなっております。 ◆10番(東毅議員)  これが,岡山市が出している揺れやすさマップです。児島湖沿岸は震度6強になっております。レベル1地震動じゃなくてレベル2地震動に相当する強さであると認識しておりますが,間違いないでしょうか。 ◎赤坂隆産業観光局長  こちらの施設の管理者においては,レベル1が適当であるという判断をされて設計されているものと考えております。 ◆10番(東毅議員)  南海トラフ巨大地震の大きさには耐えられないということであります。それで適当だというのは,これは農地が塩害に遭わないためという基準ですよ。そもそも国の事業だって国営総合農地防災事業というもので,農地を塩害から守るものであって,実際そこに住んでいる住民を水から守るものではない基準であります。 それで,これが南区役所に貼ってあるパネルなんですけど,干拓地の高さと児島湖の水の高さでいえば,児島湖の水の高さのほうが高いわけです。地震が起こった直後に浸水する可能性について想定に入れる必要があると思いますが,その点はいかがでしょうか。 ◎赤坂隆産業観光局長  この施設管理者にはその旨はお伝えしますけれども,施設管理者においては,今現在の設計施工が適当であるという判断でされているものと考えております。 ◆10番(東毅議員)  ごめんなさい。お聞きする先は理事でした。お願いします。 ◎河野広幸理事  現在の堤防,絶対壊れないという想定はございませんので,それについては今後,関係機関といろいろと研究,検討して,何ができるか考えてまいりたいと思っております。 以上です。 ◆10番(東毅議員)  御検討をぜひよろしくお願いします。 締切り堤防の耐震化が終わって,児島湖にこれで津波が来ない,やったあで済めばいいんですけれども,そういうわけにはいかない。2時間半後に津波が来るというんじゃなくて,地震が起こった直後に被災する可能性があることについて,しっかり見ていただきたいですし,住民からはすぐに逃げ込める場所が欲しいという要望もお聞きしているところですので,ぜひ御検討いただきたいということで要望します。 最後,徴収についてなんですけど,暮らしを守るという心があるかどうかということが大きな問題だと思っています。市には,もう法令で市民の財布に手を突っ込んで必要なら徴収するという大きな権限があると私は認識しているんですが,その認識で間違いないでしょうか。 ◎重松浩二郎財政局長  法令にのっとった適正な税務行政を行う中で,差押えも行っております。その中で,当然御本人の生活といったものにも十分配慮させていただいておるところでございます。 ◆10番(東毅議員)  法令にのっとったって言われる中で,暮らしをしっかり見るという視点は足りないんじゃないかということでの指摘の質問です。 今後のこととして,納付相談の際に差押えの可能性のある事態についてしっかり伝えることや,事情をよく聞いて納付額を決めること,合意したことはひっくり返さないということができますか。 ◎重松浩二郎財政局長  相談される方は様々な事情をお持ちで,またコロナ禍で大変な方も当然おられます。そういった中で丁寧に対応させていただいているところでございますが,そういった方からの生活困窮などの御相談には,今後とも御本人の様々な状況をしっかりお聞きし,その方の生活への配慮というものもしながら丁寧に対応してまいりたいと考えております。 以上です。 ○松田安義副議長  以上で東議員の質問は終わりました。(拍手) 次は,順序に従いまして森山議員。     〔2番森山幸治議員登壇,拍手〕 ◆2番(森山幸治議員)  今日の質問はいろいろ多岐にわたりまして,いつもになく珍しくたくさん質問項目がありますので,少し今日は早口になるかもしれませんが,御了解いただきたいと思います。 岡山市版ニューノーマルの構築。 コロナにより,ニューノーマルという言葉をよく聞きます。社会的に大きなインパクトを与える事象に伴って変化した人々の意識や行動,さらには社会経済の変革による新たな社会経済システムを指すようです。 庁内においても,岡山版のニューノーマル,このシステム構築が求められようとしています。中でも,行政としての公助としての最たるセーフティーネットである生活保護は,連日ニュースで取り上げられています。セーフティーネットのニューノーマル構築についてお聞きします。 国会でも生活保護について,自助,共助,公助という議論がありました。生活保護の予防線などセーフティーネットのニューノーマル構築の考え方,その必要性について御所見を願います。 現在の受給者・世帯数,スタッフ体制について,各福祉事務所別でお答えください。 また,中央福祉事務所ならではの特色,その課題についてお聞かせください。 今後ニーズが減ることがない──相談のニーズです──中で,課題としてケースワーカーの持続可能性があります。 国の基準は1人当たり80ケース,それについて本市の数,また一般職員がいきなり現場担当ということでの課題もあると思います。全体の増員とともに,福祉専門職の割合も増やす必要がありませんか。ケースワーカーの持続可能性について御所見をください。 執務環境の改善も必要ではないですか。相談数は増加傾向にあります。また,相談の場での危険行為も頻繁にあるとお聞きします。相談カウンターでの防犯カメラの設置や警察の巡回など,職場の安全・安心についてお聞かせください。 生活保護からの脱却について,どのぐらいの割合ですか。就労支援の課題は何か,どう改善していこうと考えていますか。 中心市街地の飲食店等の商店主や文化芸術エンターテインメントへの緊急支援について。 夜のまち,飲食店を中心に営業の自粛,会食の制限が強いられ,さらに罰則までつけるという非常に滑稽な日本のコロナ,クラスター対策が始まります。イギリス,ドイツ,フランス等では,営業補償が営業利益の3分の2,7割と手厚い。一方で,日本の場合は一律に6万円と不合理であります。かつ,宣言外では適応外となっています。保健所でマスクをつけていない場面はと聞かれれば,それは家か飲食店になります。クラスター対策の変更,現実に見合った営業補償がなければ,今年も来年も夜のまちの飲食店や文化芸術エンターテインメント界は救われません。町なかからは人影がなくなり,入居者募集の貼り紙が目立つようになりました。 市長は,この中心市街地,町なかの惨状についてどのようにお考えでしょうか。どのような支援をお考えでしょうか。グローバル,県外資本に対しての江戸時代以来続く,この旧城下町での商いを通した固有の庶民文化,これを今後どう守って育てていこうと考えていますか。ポストコロナを見据えたこれからのまちづくりについて,市長からお考えをお聞かせ願いたいと思います。 第3次補正1.5兆円の中で活用できる施策について何かありませんか。地方創生臨時交付金の地方単独事業分を具体的にどう活用しようとしていますか。具体的にお聞かせください。 月ごとに空き店舗が目に見えて増えています。空き店舗で新たにチャレンジする,そういった人たちへの事業初期支援についての至急メニューを考えられませんか。 感染状況を見ながら,県内宿泊旅行への割引の追加発行やGo Toイートの販売等,事業者や生産者を応援できる事業の仕組みが必要ではないですか。 夜のまちでの客引き等迷惑行為について,コロナ禍でその実態がより深刻になっております。本市としての見解はいかがですか。早急に現場の調査をお願いしたいと思います。 コロナ禍で市内ライブハウス関係者,ライブハウスやプロモーターの方々が連帯して岡山ライブハウス連絡会を発足させています。この連絡会によると,ライブハウスの稼働率は昨年の4月から今年1月の時点で,およそ昨対で1から2割といいます。七,八割減ですね。あるプロモーターの興行は,昨年度年間100本が,今年は10本で9割の減。そして,驚くべきは,そのうちの7から8割が地元のライブハウスでの興行ということです。ライブハウスの主な収入がプロコンサートである以上,プロモーターが機能しないとライブハウスという箱も成り立ちません。音響,照明,舞台の人材もそろったこの資源をなくすわけにはいかない。このままでは,今後岡山市は世界のエンターテインメントには触れられないという都市にもなりかねません。あわせて,草の根活動を支援できる展望を持った体制づくりも急務です。 現在の支援メニュー,文化の灯を消さない!プロジェクトについて,連絡会の皆さんからは実態に見合う変更,改善を要望されています。新年度からの継続,変更について聞かせてください。 観光,イベントのニューノーマル。 従来型のインバウンド,県外からの誘客・交流事業,これも実態に見合った内容に変更する必要があると思います。 今年の秋の桃太郎まつりについて,どのような開催をお考えでしょうか。旧城下町エリアで営業される飲食店やライブハウスやギャラリー等の箱を活用し,地域や商店等との面的な開催について,所見願います。 城下町エリアでは,備前岡山だんじり祭りが一昨年からスタートしています。地域のだんじりが表町商店街へ集まり,新たなにぎわいづくりが始まろうとしています。また,市指定の重要無形民俗文化財である備前岡山獅子舞太鼓唄や,下出石のお綱祭りといった江戸時代から続く行事もありますが,この環境の変化によって継承問題など様々な課題が出てきています。 インバウンドが戻ったときに,観光の魅力でもある本市固有の伝統芸能が元気でなければいけません。このコロナ禍での支援をより強力にお願いしたいと思います。御所見ください。 都市整備です。 県庁通りの1車線化の1次工事が完成間近になりました。それは,とても見違えるようで,まちの雰囲気も一変したのではないでしょうか。車から人へ,この考え方を広めていくためには,ハード整備後の運用の仕方も大切です。 次年度の工事概要と今後立ち上げ予定の沿道組織,これが担う役割についてお聞かせください。従来の維持管理の課題解決とは何か。 沿道の植栽が完成するのはいつになるのでしょうか。 公園でのトイレのネーミングライツについての導入状況,今後の取組,特に観光拠点でのクオリティーについて,トイレの質については早急の対応が求められると思いますが,いかがですか。 出石地区での堤防上通路の社会実験の内容,その目的,公募概要をお聞かせください。 公園によっては,木々,植栽,遊具,記念碑など計画的に配置されていないような公園も見受けられます。 公園の樹木調査,この目的は何ですか。調査対象の都市公園数とそのスケジュールを聞かせてください。 また,この調査をきっかけにして,地域ニーズに沿った公園利用にもつなげていただきたいと思いますが,いかがでしょうか。 中心市街地,旧城下町エリアの地域の暮らしについてお聞きします。 1960年後半,スーパーの出店ラッシュがあり,地元商店街からそれに対しての反発等もあり,旧百貨店法を改正し,大規模小売店舗法,略称大店法が1974年3月1日に施行されています。その後,海外からの出店を可能とする──トイザらスとかそうですけども──などのためにこれを廃止して,いわゆるまちづくり3法の一つとして2000年,大規模小売店舗立地法を施行しています。以後,シャッター商店街が全国的に増えてきて,さらに人口減少,少子・高齢,グローバル,ネット社会,そして今まさにコロナ被害を受けて,様々な要因を受けながら,中心市街地の地元固有の産業は疲弊し,地域の自治,いわゆるタウンシップ,この空洞化はさらに深刻さを増しているところです。 そんな中,岡山市はコンパクトシティーを旗印に,中心部再生へ乗り出そうとしています。 新劇場,路面電車,道路の1車線化,新庁舎,再開発マンション・ビルなどなど,この機能集約をもって中心部を再生されていますが,肝腎要であるタウンシップ,地域の自治をどのように再生し,構築していこうとお考えでしょうか。その必要性についてもお聞かせください。 生ごみのリサイクル,今こそ暮らしに見える循環を。 このステイホームで家庭ごみ,生ごみの量が増えているように思います。温暖化対策へ向け,本市も取組を強化しているところです。令和5年度からプラスチックの分別が始まりますが,皮肉にも燃焼効率はそのことによって低下していき,生ごみの燃料代金は上がっていく一方です。岡山連携中枢都市圏にて2050年二酸化炭素排出ゼロへ向けては,自治体,企業,そして何より一人一人の行動にかかっていると思います。 企業が100%再エネに取り組むことを宣言する国際的な枠組みをRE100といいます。日本では,RE Actionという枠組みで中小企業や自治体も参加しています。また,地域で実現するために,現在260以上の自治体がゼロカーボンシティにも参加しています。グローバルな脱炭素が迅速に進む中で,本市は参加も含めどのようにお考えですか。 いわゆるごみの3R,リデュース,リユース,リサイクル,この率は政令市レベルでどのくらいでしょうか。一般ごみ家庭系,事業系,産廃系についてお聞かせください。 プラスチックの分別スタートと同時に,生ごみの3Rもより推進が求められます。 生ごみの堆肥化率について,他市との比較においてお聞かせをください。 岡山市の取り組むコンポスト事業内容について,課題はありませんか。ごみを減らすだけではなく,循環の見える化事業の再設定が必要ではないですか。この循環を暮らしに近くするために,家庭ごみや給食ごみである生ごみを堆肥化するプロジェクト,これは公園や学校という場を活用して取組ができませんでしょうか。 最後,学校給食のニューノーマル。 コロナ禍において,学制発布以来,初の休校措置がされました。皮肉にも児童・生徒の食の確保,栄養維持に大きく寄与している学校給食が再認識されたところです。市長所信でも,我々はでき得る限りのことをして世に送り込まなければならないと。この市長の決意を学校,家庭,地域全体に浸透させていくためにはどうすればいいのか。 格差,共働き,地域のつながりの希薄,子どもを取り巻く環境が困難な今,学校給食の今日的役割とは何ですか。食生活は人間の生活の基本中の基本であり,何より自然に近く,温暖化など環境課題への関心にも通ずると思います。コロナ禍を受け,学校給食のニューノーマル,その構築について,教育長の所見を願います。 岡山市は,数校の自校調理をなくして新しく給食センターを造ります。その各方式での食育についてどう考えますか。課題解決についてお聞かせください。 1日に出る給食の残りは何キロで,年間の焼却費用は幾らかかりますか。 給食から始まる児童・生徒の食育をまず考えます。校内での給食残渣をコンポスト,堆肥化,それによる農園,収穫,これをみんなで分かち合うようなコミュニティースクールランチの取組が必要ではないでしょうか。このような食の循環が各地,全国,学校で取り組まれるようになってきております。コロナ禍である今こそ,本市でも取り組みませんか。 1回目の質問を終わります。 ありがとうございました。(拍手) ○松田安義副議長  当局の答弁を求めます。     〔大森雅夫市長登壇〕 ◎大森雅夫市長  それでは,森山議員の質問にお答えいたします。 私は,中心市街地の飲食店等の商店主や文化芸術エンターテインメントへの緊急支援ということで,まずは固有の庶民文化,こういったものをどうやって守っていくのか,現在の惨状をどう捉えているのか,そして,交付金の地方単独分をどう活用するのか,その点について一括して答えたいと思います。 私は,もう従前から岡山の文化というものを大切にしていこうということをずっと申し上げておりました。そういう面では,特に旧城下町,もうこれは450年前に宇喜多直家公が建てられたこのまち,脈々と続いていくものであります。そういう中で,岡山城の改修,そして石山公園,そういったあたりの整備の問題から始まって,旭川河畔の整備,そして劇場,そういう一連の流れの中で,旧城下町を大切にする,そして県庁通り1車線化をつくりながら商業施設を中心とする岡山駅との交流もやっていく,そういった方針の下,動かしてきたところであります。 そういう中で,飲食店の皆さん方,現在悲鳴を上げられているということについてはよく承知しているところであります。また,文化芸術の様々な担い手の方々の御苦労も承知しているところであります。 したがって,我々としては,事業継続支援事業,スマートフォン決済による消費喚起事業や文化の灯を消さない!プロジェクトなど,時期に応じた対策を駆使して行ってきたところであります。 ということで,現在まで相当数にわたり,この新型コロナウイルスの経済対策,社会対策については講じてきたところでありますが,この3次補正で示された臨時交付金地方単独事業分の23億円も活用していくということはここでまた明言させていただきたいと思います。地域経済への支援,市民生活,また市民活動への支援など,さらに必要な対策を早急に講じてまいりたいと思っております。 以上です。 ◎福井貴弘保健福祉局長  岡山市版ニューノーマルの構築の項に順次お答えいたします。 まず,生活保護の予防線などセーフティーネットのニューノーマルの構築の考え方やその必要性についての所見です。 今後コロナ禍が収束しても直ちに元の生活状況に戻れるとは限らないことから,新たな経済格差が生じることも懸念され,そういった方々の経済的,社会的な自立に向けて,一人一人の状況に応じた支援が今まで以上に重要であると考えています。 今後も就労支援,家計相談などの支援を強化していくとともに,生活保護が必要な方には,申請をためらうことがないよう丁寧な説明を行うなど,困っている方に寄り添った支援を行ってまいりたいと考えております。 次に,福祉事務所別の保護受給者数,世帯数,スタッフ体制,中央福祉事務所ならではの特色,課題についてです。 令和3年1月時点の福祉事務所別の保護受給者数,世帯数,ケースワーカー数は,北区中央は4,940人,4,093世帯,ワーカー45人,北区北は990人,815世帯,ワーカー9人,中区は3,354人,2,434世帯,ワーカー27人,東区は899人,626世帯,ワーカー7人,南区西は423人,309世帯,ワーカー4人,南区南は2,128人,1,520世帯,ワーカー17人となっています。 また,北区中央福祉事務所は,保護世帯数が最も多く,全体の約4割を占めており,他地域からの転入者やホームレス等の住居に困窮する方の相談,申請も多く,その中には刑務所退所者も1割から2割程度含まれています。 次に,ケースワーカー1人当たりのケース数,職員が現場担当することの課題,職員の増員や福祉専門職の割合増の必要性などについてです。 令和3年1月現在のケースワーカー1人当たりのケース数は約90です。ケースワーカーは,対人対応能力が必要であり,職員の異動時には実地での研修も行っております。よりよい支援を継続して実施するためには,福祉専門職の割合を増やすことも必要と考えており,ケースワーカーの増員とあわせて,引き続き関係部局と協議してまいります。 次に,執務環境の改善の必要性,防犯カメラの設置など職場の安全・安心の状況です。 防犯カメラについては,今年度北区中央福祉事務所内に試験的に1台設置しており,他の福祉事務所への設置についても,今後検討していきたいと考えています。 また,危険行為があった場合には,警察と連携し,対処しているところであり,引き続き職場の整理整頓など執務環境の改善,職場の安全・安心の確保に努めてまいります。 この項最後に,生活保護から脱却する割合,就労支援の課題と改善に向けての考えについてです。 令和元年度の生活保護廃止件数のうち,就労により自立された方の割合は,およそ2割程度です。就労支援の課題としては,就労意欲があっても受入先が見つからない方,仕事が長続きせずすぐに離職してしまう方などへの対応が挙げられますが,今後とも対象者一人一人の状況に合わせた支援に努めてまいりたいと考えております。 以上です。 ◎中原貴美市民生活局長  中心市街地の飲食店等の商店主や文化芸術エンターテインメントへの緊急支援についての項,まず客引き等迷惑行為についてです。 今年度,岡山駅東口の本町地区周辺における客引き行為の実態調査を行う予定としておりましたが,コロナ禍の中,外食の自粛などにより中心部の人出に大きな変化が生じていることから,調査実施を見合わせている状況です。しかし,人出が減少したことで,逆に客引きが過熱しているという声も伺っております。 今後の新型コロナウイルス感染症の状況も踏まえながら,新年度のなるべく早い時期で実態調査が行えるよう準備してまいりたいと考えております。 次に,新年度からの文化の灯を消さない!プロジェクトについてです。 新年度からの支援制度については,自民党市議団を代表されての千間議員に御答弁したとおりです。 今後もライブハウスに限らずコロナ対策をしっかりと行いながら,市民の方が安心して音楽文化を楽しめるよう支援を継続してまいります。 以上です。 ◎赤坂隆産業観光局長  同じ項で,空き店舗で新たにチャレンジする方への支援についてですが,現行の創業者支援事業補助金では,創業する際の初期経費に対する補助を行っており,店舗の改装費や家賃などを補助対象としていることから,空き店舗を活用する場合も支援対象となります。 現行制度では,商工団体などの支援機関による4回以上,1か月以上の創業支援を受ける特定創業者支援等事業に関する認定要件を補助対象者の要件の一つとしておりますが,事業を廃止した方などの事業経験者が新たに事業を開始する場合については,その要件を不要とするなど,補助対象者の要件見直しなどについて検討してまいりたいと考えております。 次に,県内宿泊旅行への割引,Go Toイートの販売等の応援についてでございますが,コロナ禍で疲弊した観光産業の下支えを目的に,昨年9月から岡山市応援旅として,楽天トラベルとじゃらんnetを通じて,岡山県民を対象に市内の宿泊施設への宿泊に対して,宿泊クーポンとグルメクーポンの支援を行ってまいりました。 現在,Go Toトラベル等も停止になっていることから,今後の感染状況やGo Toトラベルの状況などについて注視してまいりたいと考えております。 今後の支援策については,自民党を代表しての千間議員にお答えしたとおりでございます。 次に,観光,イベントのニューノーマルについての項,まず今年の秋の桃太郎まつりについての御質問ですが,秋の桃太郎まつりについては,これまで郷土の食と芸能と歴史をテーマに,烏城公園,石山公園等を会場として実施してきましたが,岡山城の改修工事により烏城公園の立ち入りを制限することから,現在開催場所の検討を行っているところです。 また,開催に当たっては,コロナウイルスの感染防止対策についても検討を行う必要があり,祭りのテーマや内容についても検討しているところです。 秋の桃太郎まつりの実施に向け,桃太郎まつり運営委員会等で検討する中で,面として広がりのある開催についても,手法の一つとして検討してまいりたいと考えております。 次に,伝統芸能についての御質問ですが,その土地固有の文化である郷土芸能は,観光振興にとっても重要なものと考えております。郷土芸能の保存,継承には,担い手の高齢化や地域で引き継いでいくことの難しさなどの課題があることは認識しており,現在,シャギリや踊り,獅子舞などの郷土芸能団体には,その芸能の保存と後継者の育成等を図る活動に対して,年間4万円を上限に補助を行っております。 また,郷土民踊の普及啓発のため,町内会や福祉施設へ民踊の講師派遣も行っており,引き続きこれらの取組を継続してまいりたいと考えております。 最後に,都市整備の項のうち,観光拠点でのトイレの御質問ですが,代表的な観光拠点である岡山城本丸内のトイレにつきましては,来年度実施を予定しております大規模改修により,改修及び改築を行う予定としております。 以上です。 ◎平澤重之都市整備局都市・交通・公園担当局長  同じ項,まず県庁通りについてです。 令和3年度は,西川緑道公園筋から柳川筋までの約310メートルの整備を行い,令和3年度末には,市役所筋から柳川筋までの予定している約600メートル区間全てが完成する予定です。 また,県庁通り及びその周辺のにぎわい創出を図ることを目的に,沿道事業者等により組織された団体を立ち上げる予定としており,拡幅された歩道を活用したにぎわいづくりとともに,日常的な清掃活動など維持管理の一部を担ってもらいたいと考えており,具体的な内容については今年度末までに決めたいと考えております。 次に,県庁通りの植栽についてです。 植栽については,令和3年度末に完了予定の工事の中で行いますが,現在お示ししているイメージパースのような街路樹の状態になるには一定の年数が必要であり,3年から4年程度を要するものと考えております。 次に,公園でのトイレのネーミングライツについてです。 公園のトイレのネーミングライツは,中心市街地の公園におけるパークマネジメントの導入に向けた取組の一環として始めたもので,現在西川緑道公園と下石井公園でネーミングライツを導入しており,石山公園については募集中の状況です。 石山公園については,現時点で事業者からの応募はありませんが,利用者も多い公園であることから,快適なトイレとなるように市としてどのようなことができるか検討してまいりたいと考えております。 また,公園のトイレのネーミングライツは,トイレの快適性の向上だけでなく,公園全体のイメージアップにもつながる有効な手段と考えており,今後企業の社会貢献意欲や公園周辺の状況等を踏まえながら,新たな募集についても検討してまいりたいと考えております。 次に,出石地区における堤防上の通路についてです。 旭川右岸の出石町地区においては,現在施工中の堤防拡幅工事の完了後,本年夏頃からキッチンカーやテーブル等を堤防上に仮設し,にぎわい創出と回遊性向上に向けた取組について社会実験を行う予定です。 令和3年度早々には公募を開始し,地域の活性化に寄与する取組などについて提案を求めていきたいと考えておりますが,公募の具体の内容については今後検討していく予定です。 次に,公園の樹木調査と地域ニーズにも沿った公園についてです。 樹木調査は,都市公園における緑の現状を把握し,将来に向けた望ましい姿を検討するため,街区公園など約360の公園を対象に行っており,令和4年度末までに完了させる予定です。 本調査完了後,将来に向けた望ましい姿を検討する中で,地域のニーズに沿った公園の在り方についても検討してまいりたいと考えております。 以上です。 ◎亀井良幸市民協働局長  中心市街地,旧城下町エリアの地域の暮らしの項,中心市街地のタウンシップの再生,構築,その必要性についてお答えします。 中心市街地の町内会においても,多くの町内会と同様に住民,役員の高齢化や担い手不足等が問題になっております。持続可能な地域づくりを進めるためには,町内会をはじめとする地域の主体的な活動が継続的に行われることが必要です。 現在中心市街地においても自主防災活動や地域福祉活動などが行われており,区づくり推進事業においては,備前岡山だんじり祭などの地域交流事業が行われております。今後,地域担当職員や地域支え合い推進員などで連携して,地域における課題解決に向けた取組を支援することにより,地域住民の交流や地域の主体的な活動の活性化につなげてまいりたいと考えております。 以上です。 ◎國米哲司環境局長  生ごみのリサイクルの項,御質問に順次お答えします。 まず,脱炭素に向けた様々な枠組みへの参加についてです。 来年度,周辺自治体や地元経済界,大学等とも協力し,実質ゼロに向けた道筋や取組内容について検討していくこととしており,その中で議員御紹介の枠組みの参加についても研究してまいります。 次に,ごみの3Rの状況についてです。 平成30年度実績で申し上げますと,家庭系,事業系を合わせた一般廃棄物のリサイクル率は,政令市平均19.8%に対し,岡山市は27.7%であり,千葉市に次ぎ2番目に高い数値となっています。なお,その他の項目については,市町村単位での統計がございません。 次に,生ごみの堆肥化率の他市との比較についてです。 政令市中,ごみの堆肥化施設による処理実績があるのは5市のみとなっています。岡山市では,コンポストを使った補助金や啓発の事業による堆肥化がありますが,統計上の数値としては計上されていません。 最後に,コンポスト事業の課題,循環の見える化事業の再設定,生ごみを堆肥化する取組についてです。 これまでコンポスト等の事業を通じて生ごみの減量化に取り組んでまいりましたが,大きな減量効果にはつながっていません。生ごみの減量化は重要な課題であると認識しており,小学生を対象としたごみスクールや一般市民を対象とした公民館講座などを通じて,日々の暮らしの中で行うことのできる生ごみ堆肥化の啓発など,今後も市民が成果を実感できる施策に継続して取り組んでまいります。 以上です。 ◎菅野和良教育長  学校給食のニューノーマルの項,順次お答えしてまいります。 まず,コロナ禍を受け,学校給食のニューノーマルの構築についてでありますが,本来学校給食の時間は,栄養バランスや規則正しい食生活などを身につけるため,生きた教材として楽しい雰囲気の中で会食し,食事を体験しながら学ぶ時間と捉えております。 しかしながら,ウィズコロナ時代の到来とともに,現在では会食に当たって飛沫を飛ばさないよう,机を向かい合わせにせず,会話しないで黙って食べるなどの対応を行っている現状がございます。 今後,学校給食の充実及び学校における食育の推進を図ってまいりたいと考えております。 次に,各方式での食育,共同調理,それから自校方式でありますが,食育をどう考えるかということ,また課題解決はありますかということですが,心豊かな児童・生徒を育てるための食に関する指導は,自校方式や共同調理方式にかかわらず,国の方針に基づき各学校が策定する食に関する指導の全体計画に基づいて行われているところであります。 また,朝食を毎日食べる児童・生徒数や給食の残食量などの食に関する課題についても,その計画の中で解決に向けて取り組んでいるところであります。 次に,1日に出る給食の残りは何キロで,年間焼却費用はというお尋ねですが,1日に給食から出る残食量は約1,100キロ,全体の約3%であります。また,年間焼却費用は約250万円となっています。 この項最後に,校内で食循環の取組をしないのかというお尋ねです。 食循環の取組は大切であるとは思いますが,教育課程の中にどう位置づけていくかなど大きな課題があり,困難であると考えております。 以上でございます。     〔2番森山幸治議員登壇〕 ◆2番(森山幸治議員)  御答弁ありがとうございました。 中心市街地,これからたくさんのハード整備が進んでいくという中で,それに先んじて県庁通りの1車線化です。 これは,本当にもう見違えるようで,これで植栽があと三,四年後とおっしゃいましたか,植栽も完成すれば,これが本当に岡山市の町なかなのかと疑うぐらい,まちが人を育てて人がまちを育てるというような市長の思いが込められたような取組で,これは本当にすばらしいなと思っているところであります。 その中心市街地の夜ですけれども,もちろん市長は,この昨年来より事業支援,様々な取組を迅速に対応していただいたと思っております。PayPayの25%というのは,これは全国でもまれで,多くの方がそれを享受されたと思っていますが,やはりこの中心市街地の夜のまちというのが発災直後からある種のいけにえになってきたことも事実だと思っています。より今後,面的なエリア,飲食店といっても中心部と郊外部,いろんなお店があるわけですけども,中心部の夜のまちに限っての手だてというのがまだ足りていない。それはまだ致し方ないというのは十分承知していますけれども,緊急事態であることは間違いないわけで,目の前の大火事に対しての対応というものをもう一つ踏み込んで,市長のそこのお考えをお聞きしたいと思いますので,よろしくお願いしたいと思います。 飲食店の皆さんにとっては,この1年が勝負です。1年といわず,1か月,2か月,その人にとっては1日とか1週間,本当目の前が大変なのは間違いありません。市長のお言葉をもう一度お聞かせください。 そして,セーフティーネットの強化について御答弁ありがとうございました。このセーフティーネットの強化については,コロナの前から経済格差が言われていて広がってきたわけですが,このコロナでさらにその傷は深まったし,今後もそこへアクセスしてくる,リーチされることが増えていくのは間違いない中で,この生活保護そのものの概念をニューノーマルに変えていく必要があると思って質問したんですけども,つまりそれは何かというと,生活保護が終着駅になっていやしないかと。だから,この終着駅から休憩場所として,そう捉えられるような概念変更が今必要だと思うんですよね。 そういう意味で,今脱却が2割とおっしゃいましたが,非常に少ない,低い数値であります。特に中央福祉事務所というのは全体の4割の受給者の方をお迎えしていて,そこでどんな方々かというと,1から2割が刑務所での服役が終わった方々で,こんなにいらっしゃるということも驚いたわけですけれども,そういう方々。これは推測するに,精神的に非常に心を病んでしまって疲れている人たちがここに頼らざるを得ない,本当は権利なので,それは胸を張る必要はないが,権利なのでそれを享受すればいいんだけど,我が国ではまだまだ生活保護へのまなざしというのが理解されきれていない状況の中で,この生活保護というところを休憩場所にしていくためには,ケースワーカーの量ももちろんですが,質ですよね。そういう社会でなかなかいい人とかいい環境に出会えなかったような人たちを次の就労につないでいくというためには,専門家が必要だろうと。その専門家というのは何かというと,またこれはいろいろあります。例えばたくさん社会経験というのか,いろんな経験を積んだ方,いろんな,大きな仕事ばっかりじゃなくて,本当に目には見えないんだけどしっかりとそこに息づいているような仕事であったり。この間映画で見させていただきましたけれども,すばらしき世界という映画,本当に感動しました。これは受刑者の方が生活保護を脱却するために障害者の人たち,あるいは高齢者の人たちと一緒に働く現場,そこを共有することで,今までのいろんな怒りが弱さに変わっていくというか,そこで初めて自分より弱い立場の人に出会ったときに,その方がまた回復していくという映画だったんです。そういう意味でも,このケースワーカーさんの多様性というものも今後取り組んでいただきたいと思いますので,これは要望としたいと思います。 そして,このコロナのそもそもの発生事由というのは環境破壊だと一説に言われています。森林破壊が進んで,未開の地の動物が人間に接するようになった,ウイルスを持ち込むようになったのが一つの要因ではないかという話もあります。気候変動はこの岡山市でも大きな被害,平成30年の西日本豪雨を経験しております。その中で,まず目に見える取組として,この生ごみの堆肥化をぜひとも市を挙げて取り組んでいただきたい。今の段ボールのコンポスト事業についても,初動としてはこれでよかったと思うんですけど,次のフェーズに,次のステップに持っていく必要があると思っております。 政令市で今生ごみの堆肥化の取組が5市ということでありましたが,岡山市はリサイクルですか,産業廃棄物でしたか,それが27.7%で,これは2位という,本当に胸を張っていいような数字だと思いますので,これからこのリサイクルについて,2位という場所をしっかりやっぱり固持していただきたいし,そのための生ごみの堆肥化プロジェクトもどんどん進めていっていただきたいと思います。これも要望にしておきたいと思います。 地域の暮らしが,もう時間がなくなって質問できないんですけれども,ハード整備はこれまでうまくいって,とても目覚ましいものがありますが,そこに暮らす人の整備,新しい人がつながるような拠点整備についても市長から御所見をいただきたいと思います。 ○松田安義副議長  当局の答弁を求めます。     〔大森雅夫市長登壇〕 ◎大森雅夫市長  森山議員の質問を聞いていて,この1年間の足跡というか,あれを思い出しましたけど,特に夜のまちについては,当初クラスターが出て,保健所のほうから各店舗に感染対策の指導をしていただきました。まだ夏の暑い頃だったと思います。また,その後,やはり夜のまちから感染者が出たということで,出ていない店も含めて全てPCR検査を行わせていただきました。これは,夜のまち自体がそういう感染者が出ているという面で注意しなけりゃならないというところに,そういう認識に至ってのことではありますけれども,ただ,別の面からいうと,夜のまち,そういった生活をされている人たちのこともよく考えて我々として対処しなければならないという思いでもあったわけであります。 また,飲食業の関係の話も,特に年末年始は多くの感染者の中でお話がされたのが,大人数での会食というのがあったわけであります。そういう報道も我々が発表しているようなこともあって,飲食業の方,本当に感染対策をきちっとやっておられるところにも,相当の被害といいますか,それが生じていたんではないかと思っているところであります。 そういう面で,もうこの1年間,6回にわたる補正をやらせていただきました。我々この市役所のメンバーとしては,本当にできるだけの対策は講じさせていただいたつもりであります。全体で930億円,一般財源,市の持ち出しだけで45億円ということになります。こういう形でやらせていただいてはいるものの,実際上,飲食,宿泊,様々な業に携わっている方が悲鳴を上げていることもまた事実であります。そういうことを我々は受け止めなければならないと思っています。 我々として経済界ともまたこれから話をしていかなければなりません。また,我々なりの分析,どこまでできるか分かりませんけれども,どういう業種が困っているのかということもできるだけの把握に努めていかなければならないと思っております。そういう一定の分析を踏まえて,話を踏まえて,私は年度明け早々には,時期をここでまだ明言する段階にはなっておりませんけれども,できるだけ早い時期に補正を打って,我々ができること,様々な困っている方に対策を打っていくということをさせていただきたいと思います。 以上です。 ◎亀井良幸市民協働局長  中心市街地での新しい人がつながる整備についての再質問です。 中心市街地におけるコミュニティーの課題ということで,世代間の連携の希薄化,それからコミュニティー内の既存住民と新たに転入してきた住民との間の連携,それから隣接するコミュニティー間の連携の希薄化ということが,区づくりの中でも地元のほうから上がっております。 市のほうといたしましては,こういったマンション等を取り巻くコミュニティー,新しく住まれた方とのそういった交流の成功事例等のセミナー等も行っております。今後も引き続き,こういったことでそういった地域の交流の活発化ということに取り組んでいきたいと思っております。 以上です。 ○松田安義副議長  以上で森山議員の質問は終わりました。(拍手) 次は,順序に従いまして三木議員。     〔44番三木亮治議員登壇,拍手〕 ◆44番(三木亮治議員)  皆さんこんにちは。自由民主党市議団の三木亮治でございます。 久方ぶりの質問になりますので,大変緊張しておりますけども,最後まで一生懸命頑張りたいと思います。よろしくお願いいたします。 新型コロナ感染症,岡山市内でも,昨日時点で1,253名を超える方が感染して,14名の方がお亡くなりになっておられます。心より御冥福をお祈りし,またお見舞いを申し上げたいと思います。 この問題については,代表質問でも多くの議員諸氏が必ず触れておられましたけども,やはりワクチン接種が順調に行われて,一日でも早く収束することを私自身心から願っているところでございます。 さて,質問に移りたいと思いますけども,今回は大森市長就任8年目を迎えて,その今までなさってきた仕事,成果に対する市民の評価がこれからなされるであろうということを考慮しながら,数点お尋ねいたします。よろしくお願いいたします。 1,幼児保育・教育についてでありますが,これは言葉の使い方がちょっと違いますね。幼児教育・保育に訂正させていただきたいと思います。 (1)まず,待機児童対策であります。 大森市長は,この問題については非常に積極的に政策を打ってこられたと思います。幼児教育・保育の無償化も影響しておりますけども,女性の社会進出が大幅に進んで,待機児童対策は本当に一生懸命なさっておられるものの,なかなかそのニーズには追いついていけないというのが現状であります。自らの子どもが入園できないと,保護者の不満は募るばかりであります。 そこでお尋ねしたいと思います。 平成26年以降,これまでに岡山市が取り組んできた保育の受皿確保と保育士確保について,どれだけの予算を投入してどれだけの成果があったのかをお示しください。 あわせて,認定こども園の整備によって,幼稚園要件での3歳児教育の受皿がどれだけ増えたのか,お示しください。 また,岡山市は,令和4年4月での待機児童ゼロを目標とされておられますけども,実現に向けて今後どのように進めていくのかについて,できる限り丁寧に分かりやすく市民に御説明いただきたいと思います。 (2)幼保民営化についてお尋ねいたします。 岡山市の幼保施設の運営は,従来,市立が私立を大きく上回っておりました。これも,もう皆さん御存じのとおりでありますけども,これは,実は全国ではまれなケースであったと思います。大森市長の就任後,市立施設の整備につきましては,中学校区ごとに1園ずつ,市立認定こども園を整備するとともに,その他の施設は民営化や統廃合を検討する方針だと認識しております。 この方針は正しいものと私は判断しておりますが,問題は,どの程度の比率まで今後民間の事業者の方にお任せしていくのか,また私立保育園・こども園の職員確保策として様々な補助制度を推進しておられますけども,市立施設では職員の確保がままならず,例えばフルタイムの会計年度任用職員も不足しているありさまであります。これでは,市立施設の質の担保ができません。今後どのようにしていかれるのか,方針を示されるべきと思います。いかがでしょうか。 2,道路事業についてお尋ねいたします。 大森市長就任以降,岡山市に関係する道路事業は実に活発に進んでいると私は高く評価しております。道路事業には莫大な予算を要しますが,それを上回る利益を岡山市民にもたらすものと思います。 そこでお尋ねいたします。 まずは,市長就任以降の道路事業については,どれだけの予算をかけてこられたのか。就任前後と比較してお示しください。 次に,岡山市が現在事業中の道路事業の見通しと,今後重点的に進めていく事業についてお示しください。 この項最後になりますが,岡山市では,国道2号の慢性的渋滞や市内中心部の渋滞対策,また県内自治体との広域連携に貢献する岡山自動車道の4車線化や,美作岡山道路等の整備促進について,市長も熱心に要望してこられておられますが,これまでの成果についてお示しください。 3,中心市街地の活性化についてであります。 中心市街地活性化は,都市活性化の基本であります。表町三丁目芸術創造劇場再開発や駅前,あるいは野田屋町,蕃山町,表町三丁目等,再開発事業はめじろ押しで,さらに両備や様々な企業によるマンションやホテル,テナントビルの建設が続いております。 一方,中心市街地の回遊性を高めるため,路面電車の岡山駅前乗り入れや県庁通りの1車線化,あるいはももちゃりなど,まさにやれることは何でもするという市長の姿勢が伝わっております。 これらにも巨額な予算がかかっております。それぞれの事業目的や期待される効果など,詳しく市民に御説明いただきたいと思います。 4,市街化調整区域の今後についてであります。 (1)過疎地域から学校がなくなることについてお尋ねいたします。 このたびの予算に山南義務教育学校(仮称)整備が上げられております。中山間地域や田園地域の児童減少による小・中学校の統廃合は,これは時代の流れであるとも思っております。しかしながら,過疎化した地域から学校がなくなることには,寂しさとむなしさを感じざるを得ないのであります。 岡山県中北部の県立高校は,近年統廃合が盛んに行われてきました。これは何を表すのか。学校がない過疎地域では,十分な教育環境がない。つまり,進学を目指す子どものおられる家庭は,過疎地域を離れ,市内中心部に住まいを移そうということで,ますます過疎地域ではさらなる過疎となるのであります。当局はどのように捉えておられるのか,お示しください。 (2)市街化調整区域の土地利用についてであります。 この問題については,とにかく多くの議員に取り上げられておられます。それだけ深刻な問題であります。 さて,都市計画はまちづくりの基本であり,原点であり,無秩序な開発は絶対あってはならないことと私は個人的に思っております。ただし,市街化調整区域内における土地利用,不動産活用には,あまりにも制約が多く,このままでは移住促進どころか,過疎地域はますます過疎が進み,いずれは消滅してしまうのであります。 既存宅地の活用,古民家の活用,あるいは耕作放棄地の活用,僅かに規制を緩めるだけでも様々な活用方法が生まれ,若い世代が過疎地域にも戻る可能性はあります。お考えをお示しください。 5,公共交通についてお尋ねいたします。 (1)先日,岡山市は市内電車の環状化を単線で施工すると発表されました。岡山商工会議所が中心となり,市街地1㎞スクエア構想の中で,市内電車の岡山駅前広場乗り入れとこの環状化を提案されたのは二十数年前であったと記憶しております。やっとここまでこぎ着けたのであるなあというふうな感慨でいっぱいであります。でき得れば,岡山芸術創造劇場の開館に合わせて環状化の完成を目指していただきたいと思います。これは難しいことは承知しておりますが,創意工夫,知恵を絞り出せば,私は可能であると思っております。御所見をお示しください。 (2)新型コロナウイルス感染症の蔓延によりまして,路線バス事業は青息吐息の状況が続いております。御承知のように,路線バス事業は車社会の進展とともに衰退し,利益は上がらず,最も経営の厳しい業界であります。そんな厳しいところへ新たな事業者が参入され,路線バス業界は大変に混乱しております。 岡山市は,市民の足である路線バスを守るため,法定協議会を立ち上げて,問題解決のため頑張っておられます。何とか高齢者,障害者の割引運賃を岡山市が補助することは決定できましたけれども,ほかの問題は,解決どころか業界の反発を招く状況ともなっております。 そこでお尋ねいたします。 後発事業者の岡山駅バスターミナル乗り入れは,法定協議会で調整し,決定すべきと考えますが,いかがでしょうか。 各事業者の路線バス事業の採算について把握されておられますか。それぞれの路線により採算はもちろん異なります。赤字線を黒字線がどの程度カバーしているのか,お示しいただきたいと思います。 この項最後になりますが,この際申し上げたいと思います。 既存路線は既存事業者に頑張っていただき,後発事業者には既存路線以外の路線をぜひ開発していただきたいと考えます。例えば,北長瀬駅から南に循環するコミュニティー路線を任せるということも一つの策であります。とにかく業界の混乱をまずは鎮めることが未来につながると考えます。お考えをお示しいただきたいと思います。 以上で1回目の質問を終わります。 御清聴ありがとうございました。(拍手) ○松田安義副議長  当局の答弁を求めます。     〔大森雅夫市長登壇〕 ◎大森雅夫市長  それでは,三木議員の質問にお答えいたします。 私は,まず道路の問題を1つ話をさせていただきたいと思います。 様々な要望活動の成果ということでありますが,実は中国地方の渋滞を表す図があるんです。ワースト10というと,岡山市と広島市だけなんです。交通量は岡山市,広島市とも9万台を超えています。しかしながら,広島市と岡山市を比較すると,岡山のほうが渋滞の長さがひどいんです。最大約12キロメーターということになっています。この原因は一体何なのかということでありますが,国道2号は,広島では本線が高架であります。それに対して,我々のほうは大樋橋から西に平面交差点が連続しております。したがって,渋滞が発生しているということで,この渋滞対策を何とかしなきゃならないということをずっと国に話をしてまいりました。 要望を行ってきた結果,今後の国道2号の古新田以西の渋滞対策については,交差点の立体化の方針が決定し,事業化に向けて国が準備を行っているということになります。 この国道2号が工事をするとなると,そこに入ってくる車はどうするかということでありますが,様々なところに逃げ場を求めていくということになっております。そこで,今も渋滞している国道180号岡山西バイパスの問題が出るわけであります。この国道2号の渋滞対策が本格化いたしますと,この西バイパスもさらに渋滞が深刻な状況になってきます。そういう面では,この西バイパスを先行して対策を講じなければならないということを訴えてまいりました。その成果も出てきておりまして,西バイパスの本線立体整備について,今年度新規事業化されたところであります。これらが完成した暁には,相当数の渋滞解消が図られるだろうと思います。 それから,三木議員御指摘の岡山自動車道の4車線化であります。 県や沿線自治体との連携が必要な路線整備について,会長を務める期成会で強く要望してまいりました。岡山ジャンクションから北房ジャンクション間に残る暫定2車線区間,約18キロのうち,現在約13キロで整備が進められております。 三木議員の質問にはなかったんですけども,岡山市は政令市の中でももう断トツに橋梁が多い。これはなぜかというと,干拓で相当部分ができている,用水路が張り巡らされているということで,橋梁が圧倒的な多さを誇っているわけであります。それらが今老朽化してきているということで,この長寿命化をやっていくに当たっては,相当の財政負担になってくるということを国に訴えてまいりました。国からの予算は,平成26年度と比べ,令和2年度は約2.1倍ということになっているところであります。 今一部だけ申し上げましたけども,やはり道路に対する市民の思い,整備への思いというのは非常に強いものがあると思っております。これからも動きを強めていきたいと思います。 それから,公共交通の中で,既存路線は既存の業者に,後発事業者は既存路線以外の路線を開発すべきだという三木議員の案をいただきました。 もちろん一つの案としては認識いたしますが,この案は,この案といいますか,公共交通の路線案というものは,全事業者が合意しない限り計画にならないわけでありまして,法定協議会,この計画に基づいて,例えば新規路線があったときにどう計画に支障を及ぼすのかというような議論,そのベースとなる計画ができないですね。 三木議員の案とは違いますけれども,我々は今の現状,バス路線の現状,そして経緯もあります。それから,法制度にのっとった動き,そういうものを踏まえて,最も客観的にリーズナブルな案をつくってお示ししたところであります。結果は,御存じのように,新型コロナウイルスの影響もあったということではありますが,合意には至らなかったところであります。 これから新型コロナウイルスの影響が収束した段階で,事業者の方々からお話をいただいてスタートすることにはなっておりますが,やはり私はある面,この調整というのを事業者が中心となってやっていかないとなかなかまとまらないんじゃないかなというような思いをしております。 これは,一つの例として,広島では広電さんが中心となって絵を描きながら整備されているところでありますが,企業間それぞれの事情もあるわけであります。我々として今回これが最善だろうと思って行った案を提示したわけですけども,なかなかそれぞれの事業者のお考えと合わない面もあったことも事実であります。事業者が中心となって案をつくっていただきながら,もちろん我々もリーダーシップを発揮してやるべきことはやっていきたいと思いますが,路線の再編というのも,大きな面では重複している部分をすっきりさせて,余力を周辺部に回していけないかということなんで,私は大きな意味はあると思っております。 この問題については,新型コロナウイルスの収束後にまた事業者と議論させていただきたいと思います。 以上です。 ◎田渕澄子岡山っ子育成局長  幼児教育・保育についての項,待機児童対策のところで,平成26年以降の保育の受皿確保と保育士確保について投入した予算と成果,認定こども園の整備による幼稚園要件での3歳児教育の受皿の増加数,待機児童ゼロの目標に向けての取組についてお答えします。 保育の受皿確保のため,平成26年度から令和元年度までに施設整備等に要した支出額は,決算額合計で約103億7,700万円となっております。 この期間の成果といたしましては,公立認定こども園16園,私立の認可保育所等68園が開園し,認可園での保育の受皿が約3,900人分増加しております。そして,保育士確保のため市独自の処遇改善や保育支援者の配置助成等に約5億6,700万円を支出しており,保育士数は私立認可園で800名余り増加しております。また,公立認定こども園の整備による幼稚園要件での3歳児教育の受皿は,185人増加しております。 今後も保育士の処遇改善や負担軽減により,保育士確保に努めるとともに,保育者のニーズに丁寧に寄り添いながら,待機児童解消を目指して頑張ってまいります。 次に,幼保民営化のところで,どの程度の比率まで民間に任せるのかについてですが,民営化につきましては,限られた財源で将来にわたり安定的に良質な就学前教育・保育を持続していくため,できるだけ多くの市立施設で進めていく必要があると考えております。保護者や地元関係者の方の一定の理解をいただくために,丁寧な説明に努めるとともに,運営事業者の参入意欲があるうちに募集が行えるよう,スピード感を持って取り組んでまいります。 続きまして,市立施設では職員が不足しており,質の担保ができない,今後どのようにする方針かについてですが,公立園では多様な雇用形態を活用しながら計画的な採用に努めておりますが,フルタイムの会計年度任用職員については応募が少なく,パートタイム職員で補っている状況があります。保育の質を保っていく上で保育士確保は重要であり,引き続き必要な人員の確保に努めてまいります。 以上です。 ◎林恭生都市整備局長  道路事業についての項,市長答弁以外で,まず市長就任前後の予算についてです。 市長就任前の平成21年度から平成25年度までの5か年の年平均では,道路改築事業費が約76億円,橋梁等の耐震化,長寿命化の事業費が約14億円,合計約90億円であったのに対して,就任後の平成26年度から令和元年度までの6年間では,それぞれ約77億円,約26億円,合計103億円で14%増となっております。 市としては,道路改築事業のスピードを落とすことなく,防災・減災に資する事業を加速しております。 次に,現在事業中の道路事業と今後進めていく事業についてです。 外環状線の一部である市道藤田・浦安南町線は,令和3年度末の供用開始を目指して,笹ケ瀬令和橋を含めた全線において急ピッチで工事を進めているところです。 同じ外環状線の県道岡山・赤穂線では,国道250号から県道東岡山・御津線の区間での早期供用に向け,JR立体交差部での工事を進めており,状況を見ながら,続く中区中井から土田の区間の整備を進めてまいります。 中環状線では,都市計画道路下中野・平井線では,用地取得がほぼ完了しており,早期完成に向けて旭川の橋梁工事などを進めております。 また,残る未整備区間の都市計画道路米倉・津島線の事業化に向けて準備を進めております。 また,吉備スマートインターチェンジの24時間・大型車対応への整備は,NEXCO西日本との基本協定を締結したところであり,今後,用地買収や文化財調査を進めてまいります。 以上です。 ◎平澤重之都市整備局都市・交通・公園担当局長  中心市街地の活性化についての項,再開発事業,路面電車の岡山駅乗り入れ,県庁通りの1車線化,ももちゃりの事業目的や期待される効果についてです。 市街地再開発事業は,中心市街地における土地の合理的かつ健全な高度利用及び都市機能の更新を目的としており,事業実施により高次都市機能の集積と利便性の高い居住空間の創出を促進し,良好な都市環境の創出につながるものと考えております。 路面電車の岡山駅前広場乗り入れは,本市の公共交通ネットワークの要である岡山駅での交通結節機能の強化とともに,中心市街地の回遊性の向上,ひいては活性化を目的としております。事業実施により,停留所の分かりやすさの向上,乗換え時間の短縮などが図られ,あわせて実施する駅前広場の整備により,駅前広場の機能や魅力の向上を図ります。 県庁通りの1車線化については,町なかのにぎわいと回遊性の向上を目的として事業を実施しており,これにより拡幅した歩道には,緑陰を生み出す街路樹やベンチ,照明を設置することで,居心地のよい,憩いのある空間を創出します。 あわせて,歩行空間を活用したオープンカフェ等のテラス営業ができる仕組みを構築し,沿道事業者等と連携を図ることで,にぎわい創出と回遊性向上につながると考えております。 ももちゃりについては,公共交通主体の交通体系の構築,にぎわいのある町なかの創出,自転車を活用したまちづくりを目的としており,町なかでの移動の選択肢が増えることで,回遊性が高まるとともに,デザイン性の高い施設とすることでまちのイメージアップにもつながるものと考えております。 以上です。 ◎菅野和良教育長  市街化調整区域の今後についての項,学校の統廃合についての考えでありますが,学校の統廃合につきましては,児童・生徒数の状況のみで判断するのではなく,統合後も地域コミュニティーとの結びつきをより深められるように,これまでの歴史や背景にも配慮し,地域に根差した教育活動を進めていけることを前提として検討すべき課題であると捉えております。 以上でございます。 ◎林恭生都市整備局長  同じ項,市街化調整区域の土地利用についてです。 市街化調整区域は,市街化を抑制する区域であり,無秩序な市街化を防止することが必要ですが,既存宅地などは一定の制限の範囲内であれば土地の有効活用が可能です。 一般的に都市計画マスタープランの内容等を踏まえ,市街化を促進するおそれがない施設については立地可能となっており,例えば自己用の住宅,小規模な店舗,社会福祉施設などは,立地要件によっては可能な場合があります。 以上です。 ◎平澤重之都市整備局都市・交通・公園担当局長  公共交通についての項,路面電車の延伸・環状化についてです。 路面電車の延伸・環状化事業のスケジュールについては,自民党政隆会を代表しての田口議員に市長がお答えしたとおりです。 次に,路線バスの岡山駅前広場乗り入れについてです。 昨年11月の地域公共交通活性化再生法の施行により,地域公共交通利便増進実施計画が策定されれば,新規路線等の申請に対し,実施計画の実現に支障があるかどうかについて,市は協議会で議論し,国に対して意見を提出することができるようになり,国はその意見を踏まえて認可の判断を行うことになりますが,実施計画が策定されていない現状においては,新規路線等について協議会で議論する予定はございません。 次に,路線バス事業の採算性についてです。 岡山市内の路線バスについて,令和元年度は204系統のうち168系統が赤字となっており,市内バス事業者全体の収支としては8.2億円の赤字となっております。 現在,今年度の全体の収支は把握しておりませんが,前年度と比較すると,輸送人員及び運賃収入ともに,全国を対象に緊急事態宣言が出された4月と5月は半減,6月以降も2から3割程度の減少となっており,厳しい経営状況が続いているものと考えております。 以上です。 ○松田安義副議長  質問の途中でありますが,午後1時10分まで休憩いたします。      午後0時4分休憩      ~~~~~~~~~~~~~      午後1時10分開議 ○浦上雅彦議長  午前中に引き続き会議を開きます。     〔44番三木亮治議員登壇〕 ◆44番(三木亮治議員)  どうも御答弁をいただきましてありがとうございました。 さて,いろいろと御答弁をいただいて,待機児童対策のために大きな投資をしてきた,道路事業の充実のために大きな投資をしてきた,区役所とかあらゆるものが,実は政令指定都市に移行した後,また大森市長が就任した後,動いてきたという認識が当然ございます。私,26年前に初当選いたしまして,そのときの時の市長,お名前は言いませんけども,故人となられていますので,ただ,あのときの記憶で言いますと,その前の市長の松本市長が数百億円の基金をためていたんですが,その基金を枯渇させて,さらに財政が大きくマイナスに動いていったという記憶がございます。それはなぜかというと,やはりいろんなものに対する投資に対して工夫が足りなかった,はっきり言えばそれだけだったんじゃないかなと思うんです。 大森市長におかれましては,創意工夫されて,優先順位のつけ方,あるいは非常に科学的な根拠に基づいた投資をしてきたおかげで,財政が揺るぐことのない状態に今なっているということに大変に感謝しておりますし,これからもぜひそういった運営をしていただきたいなということをまず申し上げておきます。 それで,数々の答弁をいただきましたけども,幼保民営化の中で,保育士,市立保育園あるいは市立こども園の保育士のことについてちょっと触れさせていただきましたが,正規の職員がどんどん,あまり採用しないもんですから,どんどん比率が下がってくる。それを補充するための会計年度任用職員を入れるわけですけども,ところがそれもなかなかままならないということで,今,私立が積極的に保育士を入れることができている代わりに,岡山市が全然足りていない,このジレンマを何とかしなきゃいけないと思うんですが,どこかをめどにやっぱり公立,市立保育園,こども園の職員の質を向上させる,中身をもうちょっと変えていくべきではないかと思うので,そのことについて御答弁をお願いしたいと思います。 それと,道路事業。 これもすごい動いとんですが,答弁で1つなかった。美作道路です。美作道路の山陽自動車道とのジャンクション,これを今造るために予算がついとんですよね。令和9年度の完成を目標にされているということですけども,これについても,岡山市がしなきゃいけないんだけど,相当な規模の予算がかかるということで,これについても若干の説明をしていただきたいなと思います。 それと,中心市街地の活性化のところで,回遊性を高めるという項,この中で,1つこれは私からの希望なんですけども,西川緑道筋,ここで歩行者天国を年に5回ぐらいされていますね。これ季節感で,例えば半年でもいいんですけども,その季節の間は常時というよりも,日曜日の午後からとか,そういう形で常にそこを歩行者天国にするという試みをやってみたらどうかと思いますので,御答弁をお願いしたいと思います。 それと,市街化調整区域でありますけども,これは都市計画法,これで厳しく市街化調整区域の用途制限がされるわけですけども,しかし国はだからといってがんじがらめに100%しているわけではなくて,恐らくは自治体の裁量権というものが幾らかそこに存在するのではないかと思うんです。それで,ただその裁量権についてどこまでが裁量としてできるのかどうかということが,なかなか我々議員にとっても実は分かりにくいところがあります。それで,このあたりをもうちょっと分かりやすくしてもらえると,うん,これは岡山市はこういうことはできるんだなということが分かるんじゃないかと,そしてまたそれが一つの活力につながるのではないかと思いますので,御答弁をお願いしたいと思います。 それと,公共交通です。 局長から御説明がありましたけども,駅への乗り入れ,これについては法定協議会で協議して国に報告するというのは本筋であるけども,法定協議会ではそれをしないということです。それで,しない場合どうなるのか,このあたりの説明をしていただきたいと思います。 いずれにしても,とにかく一生懸命になさってきた8年だと思いますけども,このコロナという危機が来ました。今度はこのコロナ危機を乗り越えたときに,新たなまた試練が,いろんな試練が待っております。それを勇気を持って乗り越えるためにはどうあるべきかということを,市長御自身からももう一つ答弁をいただきたいと思います。 2回目の質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。 ○浦上雅彦議長  当局の答弁を求めます。     〔大森雅夫市長登壇〕 ◎大森雅夫市長  市政運営,財政運営について御評価いただきましてありがとうございます。 やはり重要なのは,余裕。今回,新型コロナウイルスがありました。当初は交付金がどれだけ来るか全く分かりませんでした。こういう中で財調を取り崩すことができるということというのは非常に大きかったと思います。それだけの余裕というのは重要だろうと思いますし,これから同じ額がずっと使えるかどうかというのは,基金があるかどうかというのは分かりませんけれども,田口議員の質問にもありましたように,庁舎の基金も90億円あります。今回3億円出しましたけれども,実際上1期では34億円で済むようにもなりました。2期分で取っとくという話もありますが,ある面は余裕もそこでは生まれているわけであります。 それから,将来負担比率,実質公債費比率,そういう基本となる率を政令市と見比べることによって,我々の財政状況というのもよく分かるわけでありまして,そういうことをベースに置きながら,将来枯渇して困ってしまうというようなことがないように対応していきたいと思います。 そういう面では,コロナウイルスの最後の質問になりますけれども,危機が収束したときどうなるかというところは,そういう余裕もある程度持ってない限り,なかなか対応できないということもあると思います。アフターコロナ,ポストコロナがどんな姿になるのか,なかなか分かりません。そういったことを日々検討しながら,我々として政策を提案していきたいと思います。 幾つかの質問の中で,私,西川緑道公園の話をさせていただきたいなと思っています。 今,年間数回に限らせていただいており,今年度はこのコロナウイルスの関係でなかなか満足にできなかったわけでありますけれども,実はこれも,歩行者天国のやり方によって随分変わってくる。まだやり始めて間がないわけであります。そういう中で,徐々に徐々に我々の関与を小さくしてお任せしていく,そういうやり方というのが可能になってくるんだろうと思います。そうなっていくと,回数を広げていく,ないしはやり方を少し変えていくということも可能になってくると思いますんで,いろんなことを模索していかなきゃならないと思っております。 私からは以上です。 ◎田渕澄子岡山っ子育成局長  公立の保育士が足りていない,質の向上をという質問にお答えします。 正規の保育士に関しましては,将来を見込んだ計画的採用が必要であり,多様な雇用形態の活用もしていく必要があります。そういった中で,正規の採用とあわせて,やはり任期付フルタイムの職員の募集により工夫して努めていくとともに,研修など質の向上に努めていきたいと思います。 以上です。 ◎林恭生都市整備局長  2件いただきました。 まず,1件目,美作岡山道路の事業の状況です。 平成31年3月に暫定供用しておりまして,その後,今インターチェンジになる部分のスペースを造るための山切りをやっておりまして,これが結構時間もお金も食っている状況です。用地のほうはおおむね買収済みで,一部たしかNEXCOから譲り受けるべき土地が残っていたと思います。これからその山切りを終えると,いよいよジャンクションへの整備ということで,立体構造物を造っていくという運びです。 先ほど令和9年度目標ということもございました。そこに向けて一生懸命これから取り組んでいきたいと思っております。 それから,もう一件,市街化調整区域の開発の件です。 先ほど答弁でも言いましたように,一部要件を満たすものについては市街化調整区域でも立地ができるということになっています。そもそも,そうはいいながら市街化調整区域なんで,市街化を促進するようなおそれがないということを前提として,一体何が必要なのか。特に周辺部で地域のコミュニティーを維持するために必要なものは,我々も必要であろうと考えております。そうしたことを今の要件の中でどう工夫すれば活用することができるのか,関係部局と一緒によく話をして整理していきたいと思っております。 以上です。 ◎平澤重之都市整備局都市・交通・公園担当局長  路線バスについて,新規路線とか路線の延伸について協議会で議論しなかった場合はどうなるのかという御質問だったと思います。 まず,事業者のほうから今の新規路線とか路線の延伸については,国のほうに申請を行います。国は,受理した後に道路運送法等に基づいて審査を行って,許可するかどうかの判断を行うということになります。 以上です。 ○浦上雅彦議長  以上で三木議員の質問は終わりました。(拍手) 次は,順序に従いまして川本議員。     〔15番川本浩一郎議員登壇,拍手〕 ◆15番(川本浩一郎議員)  皆様こんにちは。自民党岡山政隆会の川本でございます。 傍聴席の皆様,ありがとうございます。今日初めて議会へ来られた方もいらっしゃいます。実はその中に私の息子もおりまして,本当でしたら1年前コロナがはやり始める前に来る予定だったんですが,どうもその後はなかなか傍聴に来れないというような状況でございます。彼も春からは忙しくなるということだそうですんで,今日がなかなか数少ない機会なのかなあと。よく親の背中を見て子どもは育つとか,親の姿勢が大切だというようなこともよく聞きます。今日答弁がどういったことになるかなあと,それによって子どもの成長に影響がないことだけを(笑声)少し気にしながら,冗談はさておきまして,通告に従いまして質問へと入らせていただきます。 まず,1,サポートカードについて。 サポートカードとは,発達障害のある方を対象に日常をサポートするツールとして作成された,携帯できる名刺サイズ型のカードです。 皆さん,お手元にもお配りしております,配付している資料を見ていただければと思います。 例えば,困ったときやうまくコミュニケーションを取る必要がある日常生活の様々な場面において,サポートカードに本人の特徴などを記載しておくことにより,周囲の方へ分かりやすく説明できるようにすることを目的として活用されています。 サポートカードを導入している自治体は既にあり,政令指定都市では,川崎市,相模原市,さいたま市が導入しています。 これは,川崎市の例になります。見ていただきながらお聞きいただきたいと思います。平成26年に作成した川崎市でのきっかけは,小学校の通級指導教室に通うお子さんの保護者の声でした。お子さんが医療機関を受診した際,発達障害の特徴を医師に無理なく伝えられるカードが必要と感じ,関係機関へ相談したことが作成の始まりとお聞きしています。その後,関係者との協議や相談を行い,初年度6,000部のサポートカードが作成され,関係機関や行政機関を通して配布が行われています。また,医療機関での受診時や理容・美容を利用する際に必要性が高いとの声を基に,川崎市医師会をはじめ,歯科医師会,理容・美容の各協議会の協力をもらい,会員へチラシ配布も行われました。あわせて,市のホームページへの掲載,各区役所などの行政施設でのチラシ配布とともに,教育委員会と連携して学校関係者へも周知が図られています。 導入したどの自治体でも,サポートカードを持つことや記入することは任意です。発達障害は外見からは分からないため,どんなことに困っているのか周囲の方に理解してもらい,必要なときには支援してもらいたいとの思いがカードには込められています。 そこでお尋ねいたします。 (1)サポートカードを持つなど,発達障害者が支援を求めやすくするためにはどうすればよいとお考えでしょうか。 (2)岡山市内の小学校では,保護者が作成されたオリジナルのサポートカードを使用している児童がいます。実は,今日その関係者の方からお借りさせていただきました。こういったものを日常生活の中で携帯して学校生活を送っているとお聞きしています。学校での使用に対する教育委員会の所見もお聞かせください。 (3)岡山市では,発達障害をはじめ一見障害者とは分からない方に対し,ヘルプカードの配布を行っています。同じく,外見からは分からなくても援助や配慮を必要としていることを知らせるストラップ型のヘルプマークの配布も行っています。また,発達が気になる子どもやその家族が,幼児期から成人期まで一貫したサポートを受けやすくする相談支援ファイル「りんくる」を作成しています。それぞれの配布状況,利用者の声,市民の認知度,現状の課題についてお示しください。 2,新型コロナウイルス感染症対策について。 年末から年始にかけ全国的に増加していた新規感染者数は,現在減少に向かっており,また新型コロナウイルス感染症に係る対策の推進を図るため,特別措置法などの改正やワクチン接種の開始など,これまでの先行き不透明な状況から脱しつつあります。岡山県内では,1月中旬に政府の対策分科会が示す基準において,多くの指標がステージ3に該当するなど厳しい状況が続いておりましたが,現在は全ての指標が改善されており,先日ステージ1へ引き下げられました。ただ,引き続き感染症対策を徹底しつつ,活動再開に向けた支援も必要となります。 そこでお尋ねいたします。 (1)これまで政令指定都市市長会では,国に対して新型コロナウイルス感染症に関する様々な要請を行ってきました。1月にはワクチン接種に係る国の措置など8項目について要請されています。今後を見据えると,県との役割分担がポイントと感じています。ワクチンに関してだけではなく,感染症対策の仕組みの再構築や緊急包括支援交付金の指定都市への直接交付など,新たな感染症への対応を想定したときにも重要と考えますが,市長の御所見をお聞かせください。 (2)今年1月,大都市圏を中心に緊急事態宣言が発令されました。市内経済へ与えた影響についてお答えください。 (3)ワクチン接種に向けた準備が進められている中,昨日3月1日から新型コロナウイルスワクチン接種コールセンターが開設されました。問合せなどコールセンター初日の状況についてお聞かせください。 (4)密を避けるため,市有施設の混雑状況の見える化を求めてきました。現在窓口混雑予測カレンダーの作成や窓口呼び出し状況の配信などが始まりました。市民に広く活用してもらえるよう,どのように周知していくお考えでしょうか。 (5)昨年の9月議会では,地域スポーツ団体に対する感染防止対策支援や文化団体などの活動再開支援に対する補正予算が可決されました。これまでの申請状況についてお示しください。また,スポーツ・文化団体の活動はどの程度再開されているのでしょうか。 次に,同議会で可決した,高齢者の介護予防活動や地域とのつながり維持の取組を支援する生活不活発防止対策支援の実施状況についてもお示しください。 (6)今年度,多くの地域団体が活動を自粛しています。新規感染者数の減少に伴い,今後は徐々に活動再開に向かうことが予想されます。町内会に対する支援は予定されていますが,学区体育協会や各老人クラブに対する支援はお考えでしょうか。 3,市民要望について。 これまでも本会議や委員会において市民要望の在り方について質問いたしました。ただ,この件についてはいまだ改善の余地があると感じております。現状と課題,今後のデジタル化を見据えた対応などについてお尋ねいたします。 (1)区役所への市民要望件数は,平成28年度2,928件,平成29年度2,464件,平成30年度2,406件と推移しており,例年約半数の要望は年度内に対応済となっています。令和元年度及び令和2年度に区役所で受け付けした要望の件数と対応状況についてお示しください。また,市民からの要望やその対応において,新型コロナの影響はありましたか。 (2)要望の受付時期や内容により対応が複数年にわたるケースがあります。そのうち対応までに3か年以上の期間を要する件数はどの程度あるのでしょうか。また,対応のめどが立っていない要望はありますか。 (3)市民要望への対応は,平成28年3月に作成された広聴の手引の中で回答期限は受付から2週間以内を目安に回答するとされています。要望への対応が複数年にわたるケースにおいて,回答のルールはありますか。 (4)過去の質問において,要望への対応や文書管理,進捗状況について担当課内で把握する仕組みを尋ねた際,各担当部署において責任を持って対応するものとの答弁がありました。区役所で要望を受けた際,具体的にはどのように要望内容や進捗状況を管理,チェックしているのでしょうか。また,そうしたルールは各区共通なのでしょうか。 (5)これまで市民要望の見える化について提案してきましたが,システムの導入,要望件数の多さ,データの入力や管理など課題が多いとお聞きしています。現在市役所内で進むデジタル化の流れを考えれば,要望の在り方についていま一度検討するべきと感じます。また,電子町内会を活用した要望受付の仕組みなど,町内会の負担軽減にもつながる仕組みの構築も考えてはいかがでしょうか。御所見をお願いいたします。 4,交通政策について。 持続可能なまちの実現には,様々な世代の交通環境を充実させることが重要となります。そのためには,現在の過度な自動車依存からの転換が必要であり,徒歩や自転車,公共交通を中心とした交通体系の実現が欠かせません。同時に道路の維持管理や渋滞対策も求められます。 そこでお尋ねいたします。 (1)交通手段の変化について。 岡山市では,路面電車の駅前乗り入れやネットワーク化,桃太郎線のLRT化,バス路線の維持,充実,交通不便地域における新たな生活交通の確保,スマート通勤など,公共交通の充実に向け,ハード,ソフト両面で取組が行われています。新型コロナの影響により中断せざるを得ない事業もありますが,事業の多くは今後実施される見通しです。 また,市民意識調査を見ると,公共交通の充実が重要と考える市民は増えています。一方,近年の鉄道利用者は増加傾向にあるものの,路線により利用状況は大きく異なり,路線バスや路面電車の利用は横ばいが現状です。意識は変化しつつあるものの,利用には必ずしも結びついていないとも感じますが,市民の交通手段は変化しているのでしょうか。 (2)バス路線の再編に関するアンケート調査などについて。 前議会,岡南方面で行われたアンケート調査の内容についてお尋ねいたしました。同時期に行われた妹尾方面のアンケート調査とあわせ,集計結果をお示しください。 岡南方面では,南ふれあいセンター経由のバス路線に対し,毎年補助金が出ていますが,利用は低調とお聞きしています。現在の利用状況及び利用促進に向けた取組についてお示しください。 (3)自転車の活用推進について。 現在平成24年に策定された自転車先進都市おかやま実行戦略に基づき各種施策が推進されており,来年度も自転車走行空間の整備などが予定されています。来年度の事業及び策定が予定されている次期実行戦略のポイントについてお示しください。 また,コミュニティサイクルももちゃりは,全国的にも高い回転率を誇っていましたが,新型コロナの影響を受け利用が減少しました。その後,9月から利用回復に向け無料カードが配布されていますが,状況はいかがでしょうか。懸念される収支の見通しとあわせお答えください。 次に,道路関連についてお尋ねいたします。 (4)県道洲崎・米倉線周辺の対応状況について。 一昨年の6月議会,県道洲崎・米倉線周辺の渋滞対策や安全対策についてお尋ねし,まず交通状況などの調査を行うとの答弁でした。そのうち,当新田交差点では改良工事が既に始まっていますが,米倉交差点や備前西市駅周辺での対策はどうなっていますか。調査結果も踏まえ,お答えください。 (5)道路管理について。 現在,目視による定期的な確認に加え,スマートフォンで撮影した映像を活用したパトロールの実施により,全体の状況を把握して効率的な施工に結びつけていると伺っています。さらに,トヨタ自動車から車両データを活用した道路保守の提案を受けており,協議を重ねていると過去答弁がありました。その後の状況について御説明ください。 (6)路面標示について。 みちづくり計画では,路面標示の取組が一部紹介されていますが,市道での注意喚起を促す路面標示の取組事例と,その効果についてお示しください。 以上で1回目の質問を終わります。(拍手) ○浦上雅彦議長  当局の答弁を求めます。     〔大森雅夫市長登壇〕 ◎大森雅夫市長  それでは,川本議員の質問にお答えします。 お子さんの成長にプラスになるような(笑声)答弁をしたいと思います。 私は,新型コロナウイルス感染症対策についてということですが,県との役割分担がポイントではないかということであります。 人口,産業が集積するこの指定都市であります。当然人口密度も大でありますから,感染者が相当数出てまいります。そして,その新型コロナウイルスに伴う経済への影響も大きく現れてまいります。また,患者対応に当たる医療機関も集積しており,当然ながら独自の保健所も有しているわけであります。 しかしながら,特措法では,その権限が一般の市町村と同様の極めて限定的なものとされており,財源についても臨時交付金では指定都市への加算は講じられておりません。先週タクシーの交付金についても議論がありましたけれども,そういう具体の事例から見ても,臨時交付金自体,指定市への加算が講じられていない現状がよく分かると思います。 そのため,指定都市が柔軟かつ機動的に感染症対策や経済対策を講じることができるよう,指定都市市長会を通じて権限や財源の拡充を国に要望してまいりましたが,先般の特措法等の改正に盛り込まれるには至らなかったわけであります。非常に残念に思っております。 そういう中で,私も指定都市の会長である横浜市長とも相談いたしました。こういう現状下で,もちろん特措法の改正,これからもあれば対応を求めていくということにはなると思うんですけれども,それだけじゃなくて,もう個別法での対応ではなくて,権限や財源の包括的な移譲を目指す特別自治市制度について,現在指定都市市長会のプロジェクトで議論を重ねており,むしろこちらの議論を加速させていくこととしたいと思っております。 お子さんのためにも──やはり政令市,これだけの人口,そして産業集積を持ち,市役所の職員の能力も高いわけであります。私は,特別自治市としてこれから岡山市が雄飛できることを望んでおり,そのための努力をしていきたいと思います。 以上です。 ◎福井貴弘保健福祉局長  1つ目のサポートカードについての項で,ヘルプカード,ヘルプマークの配布状況,利用者の声,市民の認知度,現状の課題についてです。 ヘルプカードは平成29年度から約1万枚を配布し,ヘルプマークは平成30年度から約2,300個配布しております。利用者からは,ヘルプマークを持っていると声をかけてもらえた,いざというときのために安心だという声をいただいております。 認知度については,数値としては把握しておりませんが,より認知度を上げていくことが現状の課題となっており,広く市民の方への広報活動に努めてまいります。 以上です。 ◎近藤康彦岡山っ子育成局子育て支援担当局長  同じ項,サポートカードを例に挙げての発達障害者支援のお尋ねでございます。 現在本市では,援助や配慮が必要な方を対象としたヘルプカードがあります。発達障害者支援センターでは,こうしたカードが必要な方に対して,外出時などにお願いしたいことを記載し,その都度説明しなくても見せれば分かるようにするなどの活用方法を説明し,携帯することをお勧めしております。 発達障害者が必要とする支援は個々により様々であることから,どのようなときに困るのか,どのような場所で困るのかなどを丁寧に聞き取りながら,それぞれに合った支援が受けられるよう,合理的な周知の在り方を検討してまいりたいと考えております。 続きまして,相談支援ファイル「りんくる」についてのお尋ねです。 「りんくる」は,学校・園,保健センター,福祉事務所,自立支援協議会等の関係機関へ計969冊配布しました。利用者からは,就学に当たって成長の記録や相談の経過をまとめる必要があったのでうれしい,家族で共有でき,もしものときの安心感につながっているなどの声をいただいております。 「りんくる」は,本年度改訂したことがテレビや新聞などで取り上げられ,提供を希望する来所者が例年の2倍以上増えている状況です。課題としては,発達障害の可能性がありながら本人や家族で抱え込んで,どこにも相談しない方に情報が届きにくいケースがあることから,今後,関係者の意見を聞きながら効果的な方法を検討してまいりたいと考えております。 以上です。 ◎菅野和良教育長  同じ項,サポートカードの学校での使用についての所見でありますが,学校では子どもたち一人一人が自立に向けた学校生活が送れるように,教職員と保護者が障害のある子どもへの必要な支援を話し合い,校内で共通理解した上で合理的配慮の提供を行っております。 サポートカードにつきましては,登下校や校外での活動などで周囲へ理解や支援を求める際,活用が有効な場合も考えられることから,今後は活用方法など研究してまいります。 以上でございます。 ◎中原貴美市民生活局長  大きな2番,新型コロナウイルス感染症対策についての項,まず区役所窓口の待合情報等の市民への周知についてです。 窓口が混雑する日の予測カレンダーや,北区役所窓口の呼び出し状況や待合情報のユーチューブでの公開については,「市民のひろば おかやま」3月号にそれぞれホームページへ誘導するための2次元コード,QRコードを掲載いたしました。さらに,地元紙や地域情報誌でも紹介していただきました。 現在2次元コードを窓口に掲示するなどの対応を図っておりますが,今後もSNS,LINEやフェイスブック等の活用など一層の周知に努め,窓口での混雑解消,密の回避につなげたいと考えております。 次に,地域スポーツ団体及び文化団体に対する支援と活動状況についてです。 まず,地域スポーツ団体への支援についてですが,地域スポーツ団体感染防止対策支援金は,学区で活動する地域スポーツ団体を対象に,令和2年10月1日から先日2月22日まで受付を行い,475件の申請がありました。団体ごとの活動状況は把握しておりませんが,直近3か月のスポーツ施設の利用状況は,例年のおおよそ8割となっております。 次に,文化団体に対する支援についてです。文化の灯を消さない!プロジェクトは,文化芸術活動の大会などを対象に令和2年10月1日から先日2月26日まで受付を行い,333件の申請がありました。 なお,いわゆる新型コロナ第3波以降,イベントなどのキャンセルも再び増えており,現在も相談窓口に継続支援を求める声が多く寄せられているところです。 次に,学区体育協会への支援についてです。 学区体育協会を含む地域スポーツ団体へは,今年度,感染防止対策支援を行っております。加えて学区体育協会へは,岡山市スポーツ協会を通じてコロナ対策に必要な物品の貸出しも行っているところです。 以上です。 ◎福井貴弘保健福祉局長  同じ項,まずワクチンのコールセンターの初日の状況についてです。 3月1日開設日の問合せは43件ありました。主な内容は,接種場所はどこか,住所地以外での接種のこと,接種スケジュールについての相談でした。 次に,同じ項で生活不活発防止対策支援の実施状況についてです。 生活不活発防止対策支援では,新型コロナウイルスの影響下においても工夫しながら実践されている高齢者自らの介護予防の取組や,地域の見守り活動等の好事例をまとめた冊子やDVDを作成中です。今後完成次第,高齢者団体等へ配布する予定です。 次に,各老人クラブに対する支援についてです。 老人クラブには,活動への補助金を交付しています。今年度はコロナ禍において通常の活動ができず,補助金を予算執行できないなどの声を聞いており,今後の活動再開に向けても活用していただくようお知らせしているところです。 以上です。 ◎赤坂隆産業観光局長  同じ項で,市内経済への影響についてですが,昨日,日本銀行岡山支店が発表した岡山県金融経済月報によりますと,県内景気は新型コロナウイルス感染症の影響による弱さが続いているものの,持ち直しているとされておりますが,一方で2月に国が発表した月例経済報告によりますと,景気の先行きが持ち直していくことが期待される反面,内外の感染拡大による下振れリスクの高まりに十分注意する必要や,金融資本市場の変動等の影響を注視する必要があるとされております。 また,市内事業者の方々の現状につきましては,まだまだ厳しい状況が続いているとの声を聞き及ぶ状況にあります。 以上です。 ◎小山直人市長公室長  大きい3番,市民要望についての項,(1)区役所への市民要望件数と対応状況,新型コロナの影響,(2)3年以上の期間を要する要望の件数,(3)複数年にわたる要望への回答ルール,(4)区役所での要望対応状況,(5)市民要望の見える化について,一括してお答えいいたします。 市民要望件数については,現在,年度途中であるため令和元年度のみの件数になりますが,区役所へは合計2,324件の要望があり,うち対応済が1,133件,対応中が1,058件,対応不能が133件でした。また,要望や対応に新型コロナウイルスの影響はなかったと報告を受けております。 3年以上の期間を要する要望件数ですが,平成29年度に受け付けした要望件数2,464件のうち約15%に当たる364件が現在も対応中とのことです。 対応が複数年にわたる要望については,個々の案件において状況や内容,規模がそれぞれ異なることから,一律のルールは定めておりませんが,本庁,区役所いずれにおいても要望を受けた各担当部署が進捗状況等を管理し,対応していると報告を受けております。 市民要望の見える化については,事務負担等検討すべき課題が多くあるため,まずは市民の要望等に迅速かつ適切に対応していくよう,関係各課に改めて呼びかけてまいります。 以上でございます。 ◎福井貴弘保健福祉局長  4,交通政策についての項,バス路線の再編に関するアンケート調査等についての中,南ふれあいセンターへのバスの利用状況及び利用促進に向けた取組です。 本市では,南ふれあいセンター利用者の利便性を確保するために,バス運賃の割引を実施しており,割引運賃の利用者数は年間延べ3,000人程度で推移しています。 本制度について,南ふれあいセンターの館内やホームページ等で制度の周知に努めているところです。 以上です。 ◎林恭生都市整備局長  同じ項,県道洲崎・米倉線周辺の対応状況についてお答えいたします。 県道洲崎・米倉線やその周辺の渋滞対策については,今年度実施予定であった全国道路・街路交通情勢調査にあわせて調査することとしておりましたが,コロナ禍の影響により全国調査にあわせて中止としたため,来年度改めて調査を行った後,検討してまいりたいと考えております。 また,備前西市駅周辺での歩行者の安全対策については,空間の確保に向けて,今年度関係機関と協議を行っているところであり,地元関係者の意見も伺いながら進めてまいりたいと考えております。 次に,道路管理についてです。 国道,県道については,新たな取組として昨年度から2か年でスマートフォンで撮影した画像を解析するシステムを使って,外側線などの区画線の状況を調査した結果,補修が必要な延長が約551キロメートルあることが判明しており,令和3年度より3か年を目途に集中的に区画線の補修を実施する予定です。 また,トヨタ自動車との協議は,今年度はコロナ禍の影響もあり止まっておりますが,今後も民間企業や国の新技術を使った道路管理の取組を導入して,より効率的で精度の高い道路管理に努めてまいります。 次に,路面標示についてです。 生活道路については,地元からの要望や通学路交通安全プログラムによる合同点検により,歩行者や自転車の安全を確保するため,運転手にスピードの抑制を促す路面標示などの対策を実施しておりますが,その効果の検証まではできておりません。 一方,幹線道路については,毎年交通事故が多発する交差点について,道路管理者と県警察で協議を行い,多くの場合は路面標示などの安全対策を実施しております。例えば,平成30年には,国道250号新京橋東詰付近が人身事故8件と最も事故が多い交差点でしたが,路面標示などを追加することにより交通事故は減少しており,交通事故防止に一定の効果があるものと考えております。 以上です。 ◎平澤重之都市整備局都市・交通・公園担当局長  同じ項,まず市民の交通手段の変化についてです。 岡山市の自動車分担率は,1971年から2012年までの約40年間で27%から60%に倍増し,一方で公共交通の利用は半減しており,今後の人口減少,高齢化の進行を見据えると,公共交通の充実は喫緊の課題であると考えております。 鉄道に関しては,市内33駅の1日当たりの乗降客数は,2005年に増加に転じてから2020年までの15年間で27%増加しております。その間,北長瀬駅,西川原駅といった新駅設置や庭瀬駅,高島駅での改札増設などに取り組んでおります。 また,路面電車や路線バスに関しては,低床車両の導入支援,岡山駅東口のバス乗り場の再編,バスの乗り方教室などに取り組み,減少傾向であった利用者数は,路面電車は2011年から微増傾向,路線バスは2006年から横ばい傾向になっております。 しかしながら,現在,新型コロナウイルス感染症の影響により,公共交通利用は大幅に減少していることから,高齢者,障害者の運賃割引など,より一層の利用環境の向上に取り組んでまいりたいと考えております。 次に,バス路線の再編に関するアンケート調査についてです。 昨年10月に実施したアンケート調査では,岡南及び妹尾方面のバス路線沿線を対象に約5,000人を無作為に抽出し,現在重複している路線を集約することにより生み出された余力を活用して延伸するバス路線の利用意向等をお聞きしました。 約2,300人からの回答があり,その内容について分析した結果,現在当該バス路線を利用していない方で延伸後は利用すると回答した人は,岡南地区で506人中158人,妹尾方面では756人中193人となり,延伸を想定している路線の需要は一定程度期待できると考えております。 次に,自転車の活用推進で,来年度の事業及び次期実行戦略のポイントについてです。 来年度の自転車走行空間の整備については,中心市街地において市道東島田町・下石井線など約9.2キロメートルの整備を行いたいと考えております。 次期実行戦略については,現在の実行戦略の評価や来年度に策定が予定されている国の自転車活用推進計画を踏まえ,自転車利用をさらに推進する計画になるよう検討してまいりたいと考えております。 次に,ももちゃりの無料カード配布についてです。 ももちゃりの無料カードの配布については,配布予定の8,000枚のうち,2月末現在で約7,900枚が配布済です。 ももちゃりの利用については,全国を対象に緊急事態宣言が出されていた4月と5月は大きく利用が落ち込みましたが,徐々に回復し,4月から2月までの累計で前年度の約80%となっております。 収支については,無料カードの配布を実施するとともに,今後運営支援金を支給することとしておりますが,現時点では支出が収入を上回る見込みであり,自主事業による収入増を図るなど,運営事業者と協議しながら,引き続き収支の改善に努めてまいりたいと考えております。 以上です。     〔15番川本浩一郎議員登壇〕 ◆15番(川本浩一郎議員)  御答弁ありがとうございました。 サポートカードについてからお尋ねさせていただきます。 今回の質問を通じて,広く多くの方にこのサポートカードとか支援する手法について知っていただこうとの思いで資料もお配りさせていただいて,周知を少しでも図れればなという思いでさせていただきました。お恥ずかしい話,私自身サポートカードといったものを知らなかった。議会の会議録でもそんなワードがあったのかなと思ったけれど,今まで出てきたことがないということであります。 答弁にもありましたが,サポートカードやヘルプマークやヘルプカード,これは周知だとか市民に広く知っていただく,このことも今御答弁であった課題なんだと思います。周知をどうやっていくか,そこは改めて考えていただきたいと思いますし,もう一点が,このサポートカード,先ほどオリジナルというのを御紹介させていただきましたが,なぜ保護者の方が試行錯誤しながらこういったものに取り組まなきゃいけないのかな。そのことも少し感じながら質問をつくらせていただきました。 ちょうど今日始まる前に赤木議員とも,サポートカード,何これみたいなところからやり取りして,発達障害の子どものこともいろいろ意見交換させていただいて,親がどういった取組をしているのかといったことが実は子どもにも直結している部分がある。恐らく先ほど御紹介したサポートカード,こういったものも,親御さんからすれば,自分の子どもにどういった支援ができるのかなといった,そういった一つの形だと私は感じております。既に寄り添った支援とかそういったものは様々されているんだと思います。もちろんどんな取組もやればいいというものではなくて,一定の統一性といったものも,もちろん必要になってくるかとは思いましたけれども,先ほど申しました,支援の形は人それぞれであってもいいんだと思います。引き続き柔軟に取り組んでいただきたいと思っています。 今,るる申し上げましたが,この点についてもう一度御所見をいただきたいと思います。     〔大森雅夫市長登壇〕 ◎大森雅夫市長  ヘルプカードを導入したときもここで随分議論させていただきました。このヘルプカードをかばんにつけておくだけで周りの人が気づいてくれる。姿形は全く変わらないんだけども,気づいてくれるというような話がありました。今回発達障害の関係でサポートカード,私も川本議員,赤木議員と同様,全く承知しておりませんでした。今回初めてそういうカードがあるということを承知したわけでありますけれども,混乱しないのか,そしてそれが本当にその仕分みたいなものがうまくできるのか,いろんな議論があるんじゃないかなあと思います。今日伺ったところでありますんで,保健福祉局ともまた相談しながら,どう対応していくか議論していきたいと思います。 ◆15番(川本浩一郎議員)  市長御答弁ありがとうございます。 おっしゃるとおり,何か新しい取組,ヘルプマーク,ヘルプカードもそうでしょうし,このサポートカードもそうでしょうけど,言えば当事者ではない方に何かと気づいてもらえる,そこが最初の一歩だと思います。恐らくそのことを通じて理解が深まるんだと思いますし,その手法というのが,決して何でも好き勝手すればいいというわけではもちろんないかとは思いますけれども,できる支援を引き続き考えていただきたいと思います。ありがとうございます。 次に,新型コロナウイルス感染症対策についてであります。 先ほどの森山議員との議論もありました。既に今議会でも答弁がありましたが,市長からも経済対策を早急に行う,ぜひこのことを改めて私のほうからもお願いさせていただきます。非常に厳しい状況,そういった声は年を明けてさらに広がっているのが実情だと思います。 また,県との役割というお話をさせていただきましたけれども,災害のときも大きい災害があった数年後に法が改正になるということもあります。もちろん今ありました特別自治市という中で,岡山市全体のお話になると進むことと進まないこと,もちろんあるかと思います。しかし,そういった感染症のことはいつ何どき起こるかということもあります。今市長会を通してお話しする,これも大きな力だと思いますし,こういったことがあるんだというのを多くの市民にも知っていただきたいなと思います。引き続き御努力いただきたいと思います。 その上で,先ほどスポーツ,文化の団体の支援についてですけれども,来年度文化団体については支援メニューがあります。一方,スポーツ団体の活動,だんだん再開しているのかなとか,スポーツ協会を通じてというのはあったかと思います。なぜ文化団体にはメニューはあるけれど,来年度スポーツ団体にはないのか,その辺についてもう少し分かりやすくお答えいただけますでしょうか。 ◎中原貴美市民生活局長  スポーツ団体への支援を来年度考えていない理由のお尋ねだと思うんですけれど,今年度は各団体に対して体温計とかアルコール購入のための助成を3万円させていただきました。活動の状況などを見ると,一定程度の効果はあったのかなと今の時点では判断いたしております。また引き続き活動の状況などを見てまいりたいと思っております。 以上です。 ◆15番(川本浩一郎議員)  活動の状況を見てということですから,このまま収束すればいいんですけれども,もし状況が変われば,そのときには御対応をぜひ,そういったことも頭に入れていただきたいと思います。 また,先ほど体育協会だとか老人クラブだとかそう具体的に言ったのは,もうこれは団体によって今再開状況が正直言って違います。新たに再開しようとするときにはいろんな御苦労が多いんだと思います。もちろんお金の支援もあるかもしれませんけれども,そういった情報だとか,そういったこともしっかり提供していただく中での支援といったこともあるかと思います。引き続きこの点についてはお願いしておきたいと思います。 市民要望についてであります。 いろんな事前の御調整をいただきました。広報広聴をはじめ,総務はじめ,区役所はじめ皆さんありがとうございますなんですが,もう実際のところでこの実情について誰とというと,恐らく今日の分野を絞ってこの方,この方というやり方はできるんでしょうけど,なかなか全体像といったもの,なかなか議論がしづらいという状況が改めて分かりました。 例えば要望件数,今年度は年度途中なんで分からない。私は,こんな管理の状況なんかないと思います。例えば何月時点だけどこのぐらいあると,そういったことが出てこないということは,そもそも管理ができているのという入り口から始まって──るる御答弁いただいて,いろいろ言いたいことはあるんですが,そこはまた私もどういった質問の仕方がいいのか研究させていただきます。 ただ,市長公室長,1点だけ,当たり前のことなんですけども確認させていただきますが,市民要望への対応について,もちろん改善の余地があればどんどん改善していく,そういったお考えであることだけ──あるのかないのか,そこだけお答えいただけますでしょうか。 ◎小山直人市長公室長  当然市民の要望,市民要望が例えば複数年にわたって処理ができていないとか,そういったところは当然改善していかないといけないと思っています。関係課と話もしますし,今回いろいろ実情を調べていくに当たって,要望の処理経路であるとか,そのあたりはこれからもどんどん改善していきたいと思います。 以上でございます。 ◆15番(川本浩一郎議員)  最後,交通政策についてお尋ねいたします。 私は以前,平成27年に公共交通のある研修会に行かせていただきました。その研修会で印象に残っているのは,実は報告書も今ここにあってそこにも書いているんですけども,公共交通といったものはみんなでつくるものであり,ほかに任せても解決はしないと,そういったようなお話がありました。今議会,福吉議員の御質問の中で,バス路線に対する市民の理解とか応援とか,そういったことは情報発信をこれからしていくということでございました。ぜひ情報発信もしっかりしていただきたい。 それと同時に,もう岡山市が努力されているのは,恐らく内容を知っている方であればもう皆さん知っている話だと思います。一方,民間事業者も,今までの経緯もありますし,汗もかかれているのも事実だと思います。そういった協議に加えて市民のそういった機運の醸成,こういったことも情報発信するだけじゃなくて,しっかり巻き込んでいく。そのことが,私は導入後の利用にも影響が出ると感じています。この点について最後御所見をいただければと思います。     〔大森雅夫市長登壇〕 ◎大森雅夫市長  完全にお子さんは寝たようで。(笑声)もうなかなか成長にプラスになる話はできないかもしれませんけど。 もう川本議員のおっしゃるとおりなんですけど,どうやって情報発信していくか,これは本当に難しいですよね。健康づくりで筑波大学の久野先生と随分話をさせていただきました。健康づくり,これだけ歩けば健康になっていくんだ,毎日こうやればいいんだみたいな話をどうやって伝えるのがいいか。これは,広報紙にもちろん載せるのも一つかもしれないが,実際上はなかなかいかない。先生は,口コミだという話をされていました。我々も既存のツールに沿った形での宣伝,私もメールマガジン等を使って話をしたりもしていますけれども,ぜひ議員の皆さん,それぞれの選挙の後援会もあるでしょうし,そういった方とお話をしていただいて,徐々に徐々にでもこういうものが伝わっていく,こういったことが私は必要なんじゃないかなあと思っている次第であります。我々も全力を尽くして発信していきたいと思いますので,議員の皆さん方もよろしくお願い申し上げます。 以上です。 ○浦上雅彦議長  以上で川本議員の質問は終わりました。(拍手) 次は,順序に従いまして東原議員。     〔28番東原透議員登壇,拍手〕 ◆28番(東原透議員)  皆様こんにちは。 お茶の間でoniビジョンを見ていただいている皆さんこんばんは。多分今の時刻が9時30分前後ではないかと思われます。夕食も済まされ,ゆっくりおくつろぎのことと思います。また,インターネットで議会中継を見ていただいている皆様,議会にいつも関心を持っていただき大変ありがとうございます。 自由民主党岡山政隆会,東原透でございます。よろしくお願いいたします。 先日,備前平野に春を呼ぶはだか祭りが新型コロナウイルスの感染予防のため,500年余りの歴史で初めて宝木争奪戦を見送ったと報道されました。昨年は裸衆1万人が参加して行われていたのですが,今年は残念ながら実施できませんでした。西大寺会陽の終了を感謝する稚児入練供養が先日の日曜日に開催されました。今年の会陽も無事終了することができました。来年は1万人の裸衆がぜひとも境内で行っていただきたいなと思うわけでございます。 私の足守でも,今の時期では毎年恒例になっております雛めぐりがコロナウイルス感染のために中止となっております。寂しい限りでございます。一刻も早く収束するよう,皆様一人一人がよく気をつけて,正しく恐れずに接していきましょう。 質問に入る前に,私が前の議会でマイナンバーカードの諸手続が各地域センターで対応できないかと質問させていただきましたが,早速対応してくださり,地域センターでも手続ができるようになり,地域の高齢者の方が大変喜んでおられます。市役所の本館まで手続に来るのは,高齢者にとっては並大抵のことではなかったかと思います。 それでは,通告に従いまして質問に入ります。 今回の私の質問は,新年度予算の中の重要事業についてでございます。 大きな1番目,地域振興基金の拡充による周辺地域の振興について。 2月定例会は,コロナ禍という未曽有の国難の中で,岡山市政のかじ取りをどのようにしていくのか,将来に向け本市の確かな発展のために非常に大事な議会となります。 予算案では,一般会計が本年度比8億円増の3,441億円計上されております。コロナ禍による市税収入が56億円減少する中で,感染症対策とまちづくり,経済対策の両立に取り組む決意を示された「未来を守り・拓く」,もう一回言います,「未来を守り・拓く」予算編成ではないかと受け止めております。 大森市政の真価が問われると同時に,我々議会もこれまで以上に熟議を尽くさなければなりません。 さて,周辺地域の議員の一人として,大変注目しているのは,周辺地域の振興のための基金の活用であります。これまでも周辺地域に対しては様々な対策を講じていただいてきたところでございますが,残念ながら私の周りでは,中心部の活性化の恩恵が必ずしも周辺地域まで届いていないとの声を多く聞きます。 周辺地域は,中心部に比べ,当局の皆様が考える以上に人口減少や高齢化のスピードが大変速く,住民の危機感は増すばかりであります。 実効性のある周辺部対策を願って,基金活用の具体的な仕組み,効果,課題などを掘り下げてお尋ねいたします。 1番目,これまでの地域振興基金を活用したコミュニティービジネスはどのような成果があったのか,また課題は何であったのか,具体的にお示しください。 2番目,私の周りでは,理念が強すぎ周辺部の実情と乖離しているとの声を多く聞きます。検証された上での今回の見直し,拡充だと思いますが,当局の御認識をお伺いいたします。 3番目,新たな拡充では,地域住民の声をしっかり聞いた上で活用していくべきと考えますが,当局の御認識をお示しください。 ア,報道によると,毎年度最大3億5,000万円を観光振興や生活の利便性の向上に充てるとされていますが,この成果を評価する仕組みをつくっていただき,確実なものにすることが大事だと思います。当局の御認識をお示しください。 イ,基金活用事業として示されている生活交通への維持・確保事業には,足守生活バスは含まれているのでしょうか,お伺いいたします。 4番目,周辺地域の課題は,地域によって様々な背景があります。基金の活用は一助になりますが,絶対ではありません。それほど簡単でないことを理解していただきたいと思いますが,市長の御認識をお聞かせください。 5番目,昨年6月議会で,旧足守藩木下家の文化遺産を足守地区で保存し,展示することができないか質問させていただきました。 残念ながら,期待した回答はいただけませんでしたが,足守にゆかりのある木下家の遺産は,足守にあってこそ生きると思います。この基金を活用し,木下家の文化遺産を再び足守で保存し展示することを地元は望んでいますが,市長の御所見をお聞かせください。 また,今回のこの基金で足守の文化財について活用する事業があればお示しください。 大きな2番目,防犯灯設置支援事業について。 事業の趣旨,目的は,犯罪や交通事故を未然に防止し,安全で安心なまちづくりを推進するために防犯灯を設置及び取替えする町内会に対してその費用の一部を補助するとあります。まだまだ地域によっては防犯灯の設置ができていないところがあるのではないかと思っております。市民の人が安心して暮らせる場所,高齢者の多い地域が多く暮らしているところにしていただきたいと思いますが,そこでお尋ねいたします。 1番目,現在の事業内容,補助について詳しくお示しください。また,変更はありませんか,お示しください。 2番目,新年度予算のポイントである「器具交換への補助を追加」は何と何が該当するのか,お考えをお示しください。 3番目,今後も地域に密着した防犯灯設置支援事業を進めてもらいたいと思いますが,お考えをお示しください。 大きな3番目,稼ぐ力強化のための海外展開支援事業について。 市内中小企業の海外への販路拡大を促進し,売上増加や海外企業との取引増加が図られるよう支援しますと目的では説明されておられます。 海外展開に必要な経費を補助しますと説明し,具体的には海外現地調査経費,コンサルティング等の経費,認証等手数料,試作品製作費,展示会出展経費,テストマーケティングに係る経費と詳しく説明しておられますが,なお詳しくお聞きしたいと思いますので,考え方をお示しください。 1番目,この事業の取組方,事業者の選定方法等について,お考えをお示しください。 2番目,令和2年度の実績等が分かればお示しください。この事業はとてもよい事業と思われます。今後も継続していかれるのですか。お考えをお示しください。 大きな4番目,中山間地域はどうなるパート13でございます。活力ある農業の振興。 今まで12回,中山間地域はどうなるという質問をいたしました。久しぶりに農業問題について質問したいと思います。 平成27年2月の定例市議会で質問した覚えがあります。岡山市が作成した農業振興ビジョン(平成21年3月)が配られ,基本的な考え方,重点施策が挙げられておりました。その成果について質問しましたが,よい回答はなかったように思います。これからの中山間地域の農業はどうなるのか不安でありますので,今回も質問いたします。 高齢化が進み,担い手がいない山がかりの田んぼ,田んぼは2年,3年耕作しなければ山林化します。そんな中で,令和3年度の主要事業の中に活力ある農業の振興が挙げられております。農業を継続できる環境づくり,担い手の確保,育成,農地の集積等を目的とされております。岡山市農林水産振興アクションプランにもありましたが,担い手の確保,育成がいかに大事であるかと思われます。 そこでお尋ねいたします。 1番目,担い手の確保,育成,農地の集積等を挙げていますが,具体的にお示しください。 2番目,活力ある農業の振興の事業内容の中で,きめ細やかな新規就農サポート体制の構築等を掲げておりますが,内容の詳細をお示しください。 3番目,経営改善に取り組む意欲ある農業者への支援についても,具体的にお示しください。 次に,土地改良についてお尋ねいたします。 岡山市には,現在23の土地改良区があると認識しております。大きな改良区としては,皆様御存じの児島湾土地改良区,西大寺土地改良区,吉井川下流土地改良区がありますが,他の改良区は似たり寄ったりではないかと思われます。 そこでお尋ねいたします。 4番目,土地改良区は,土地改良法により地元の受益者負担金等で運営しているのが現状だと思われます。以前改良区の合併問題が出ておりましたが,現在,合併について当局はどうお考えですか,お示しください。 5番目,土地改良法の改正により単式簿記から複式簿記に2年,3年後にはするよう指導がありました。その準備として今,どの改良区も行っていると思われますが,システム変更が必要になります。その経費は各改良区ごとの負担になると思われます。 現在市では各改良区に対して土地改良区事務費等補助金を助成していますが,改めて制度の内容をお示しください。 大きな5番目,農作物被害対策事業について。 有害鳥獣が出没しにくい環境の整備を啓発するとともに,侵入防止柵設置助成,捕獲柵設置助成,捕獲活動を行う駆除班の活動支援,捕獲に対する助成を行い,総合的な対策を図りますと目的に掲げております。 私は,特にイノシシ問題を中心に今回はお尋ねいたします。 議員の皆様から毎回の議会で質問が出ているイノシシ対策,昔はこうイノシシが出没することはなかったように思いますが,イノブタになって1回に産む頭数,5ないし6頭,年に三,四回発情するといっており,毎年毎年頭数が増えているのが現状であります。 以前にも質問しましたが,夜寝ずの番をしている農家の方がおられますと言った覚えがあります。車の中で,ずっとイノシシを見ながら,来たら花火等を上げていたわけでございます。 当局の方もいろいろと苦心しながら,状況を見ながら対策を考え,予算計上していただけていると思いますが,農家の人の気持ちになっていただきたいと思います。 そこでお尋ねいたします。 1番目,当局が集計している昨年度のイノシシ捕獲頭数等の実績をお示しください。 2番目,農家に出している昨年度の侵入防止柵補助金額等をお示しください。 3番目,農家がイノシシの捕獲を依頼する際の手続を教えてください。また,農家が直接捕獲することはできないのか,お示しください。 4番目,岡山市も県が設けているように,市の鳥獣害対策室をぜひ設置していただきたいと思いますが,お考えをお示しください。 これで1回目の質問を終わらせていただきます。 御清聴ありがとうございました。(拍手) ○浦上雅彦議長  当局の答弁を求めます。     〔大森雅夫市長登壇〕 ◎大森雅夫市長  それでは,東原議員の質問にお答えします。 私は,地域振興基金拡充による周辺地域の振興ということで,毎年度3億5,000万円を観光振興等に充てると,この成果を評価する仕組みをつくること等が重要だということが1点,もう一つは,この基金活用事業に足守生活バスが含まれているのか,3点目としては基金の活用は一助にはなるが絶対ではないという点,この3点について申し上げたいと思います。 この地域振興基金を活用した周辺地域の振興でありますが,これまでコミュニティービジネスを中心にこれを周辺地域で興していく,そういうことでいろいろと産業の振興が図れるんではないかと思っておりましたが,一部もちろんプロジェクトは動いておりますけども,全体としてはやっぱり限界があるということが明らかになってきたところであります。 そういう面では,今後それを拡充しようということで,コミュニティービジネスといった経済,産業の視点,これは継続いたします。ただ,その視点に加えて,歴史,文化の継承による誇りの醸成,また生活機能サービスの維持,向上といった視点を含む,幅広い分野でこの基金をさらに活用していきたいと思います。この中には,生活交通の維持,確保として足守生活バスの地元負担を軽減する事業も含まれております。 もちろん周辺地域の振興に特効薬は存在しておりません。息の長い取組が必要になるわけでありますが,今後基金活用事業の効果を検証しながら,必要に応じて事業を追加することを含めて検討し,当該地域の活性化を図っていきたいと思います。 次に,旧足守藩木下家の文化遺産の保存と展示であります。そして,この文化財への基金の活用ということでありますが,旧足守藩木下家の様々な資料でありますけれども,豊臣秀吉の正室ねねの実家である備中足守藩に関する貴重な歴史的なものだと思っております。ただし,個人所有の寄託品であります。したがって,所有者の意向が最優先されるわけであります。また,温度や湿度管理の必要な指定文化財も含まれております。保管と展示には慎重な対応が必要になってまいります。 基金の活用という点に関して言うと,旧足守藩木下家資料が足守という地域に存在する意義や保管場所の在り方について,先ほど申し上げました所有者や地元の中で合意形成ができた上で検討していくと考えております。 また,足守の文化財への基金の活用については,足守の貴重な歴史遺産の一つでもある岡山市指定重要文化財旧木下権之助屋敷表門の保存修理事業を行うことにしております。 以上です。 ◎福田直政策局長  1番,周辺地域の振興の項のうち,基金活用事業の成果,課題,今回の拡充についてお答えいたします。 地域振興基金を用いた地域の未来づくり推進事業では,陣屋町足守での空き家を活用したユニークな取組や,妹尾地域での助け合い事業など9件のプロジェクトが動いており,地域の活性化や生活機能サービスの維持につながっております。 一方,周辺地域の振興に向けてコミュニティービジネスという視点だけで対応するにはおのずから限界がありますことから,先ほどの市長答弁のとおり,今後幅広い分野で基金を活用していくこととしております。 続きまして,地域の声を踏まえた活用についてお答えいたします。 今後,基金活用事業を展開していくに当たり,地域の皆様の声も伺いながらしっかりと対応してまいります。 以上でございます。 ◎中原貴美市民生活局長  大きな2番,防犯灯設置支援事業についての項,現在の事業内容と変更点等についてお答えします。 現行の町内会設置の防犯灯に対する補助は,新設の場合のみ行っており,既設電柱に取り付ける場合は9割補助で上限2万5,000円,専用柱の設置を伴うものは上限6万円の補助としております。このたびの変更は,器具交換の場合にも補助を行えるよう,新設の場合の補助額の見直しとあわせて制度変更しようとするものです。 変更後は,専用柱の設置を伴う新設補助額は,現制度と同じく上限6万円,それ以外の新設と器具交換はいずれも上限を1万円とし,新たに行う器具交換の補助対象は,LED灯器具全体と交換工賃とする予定です。また,年間の交換灯数の上限は,保有している灯数が40灯未満の町内会の場合は3灯まで,40灯以上の町内会は保有灯数の1割までとするよう考えております。 次に,防犯灯設置支援事業の進め方,考え方についてです。 防犯灯は,地域のニーズを的確に把握されている町内会の要望等を踏まえて設置されております。今後もニーズに応じた町内会への補助を継続してまいりたいと考えております。 以上です。 ◎赤坂隆産業観光局長  3の稼ぐ力強化のための海外展開支援事業についての項,事業の取組方,事業者の選定方法,令和2年度の実績,今後について,一括してお答えいたします。 本事業は,ジェトロ等と協力しながら,市内の事業者が補助要件を満たす場合に予算の範囲内で支援するもので,本年度は新型コロナウイルス感染症の影響で海外への渡航が制限されていたことなどもあり,事業が実施できず,実績はありません。 一方で,コロナ禍において市内事業者のオンラインを利用した取引による海外販路拡大のニーズは急速に高まっており,来年度は本事業の補助対象にEC(電子商取引)のサイトを活用した海外販路の開拓に係る経費を加えることで,コロナ禍にあっても事業者の海外展開を促進できるよう,引き続き支援してまいりたいと考えております。 次に,4の中山間地域はどうなるパート13についての項,まず担い手の確保,育成,農地の集積事業と経営改善に取り組む意欲のある農業者への支援について,一括してお答えいたします。 農業の担い手の確保については,農地,経営資金,技術等就農に関する課題を解決するために,国の補助事業を活用して就農後の支援として最大5年間,年間150万円の資金を交付するほか,UIJターンによる市内へ移住し新たに園芸農業を始める方に対して初期費用の一部を支援しております。また,意欲のある担い手への農地集積・集約化を推進し,経営規模拡大を図るとともに,近代化,効率化のための機械,設備などの導入や,環境に配慮した農業に対しての支援を行うなど,農業の経営力の向上を図っております。 令和3年度には,主にブドウ,桃,イチゴ,ナスなどに対して設備補助などを実施する予定としております。 次に,きめ細やかな新規就農サポート体制の構築についてですが,本市では新規就農者の確保に向け,総合窓口として就農サポートセンターを設置し,きめ細かい就農相談や関連団体等と連携した就農支援を行ってきております。 具体的には,市内外で開催される就農相談会において,本市への就農PRを行うほか,相談者の状況や希望に応じ,10日間程度の農業体験や本格的な農業技術修得のための1か月間の農業体験研修,2年間の農業実務研修を紹介するなどしております。 今後とも関係機関・団体と連携して様々な制度を活用しながら,新規就農者の確保,育成に取り組んでまいりたいと考えております。 土地改良区の合併と,それから土地改良区事務費等補助金の制度内容について,一括してお答えします。 土地改良区の運営は,農家数及び受益面積の減少などにより,人件費節減など自助努力での運営の保持が厳しい状況にあることから,改善に向けて一部ではありますが合併などの声も聞いております。 市では,合併等による経営の合理化は運営基盤の強化につながると考え,3年に1度の定期検査などで運営状況を把握し,改善に向けた手法等について引き続き土地改良区の意向を伺いながら説明してまいりたいと考えております。 なお,市では,土地改良区事務費等補助金制度により,徴収した賦課金を算出根拠とした経常的な事業に対する支援と,過去3年分の事業費を算出根拠とした事業実績による支援を行っており,今後も農地や農業用施設の維持に重要な役割を担う土地改良区に対して,継続して支援を行ってまいりたいと思っております。 5の農作物被害対策事業についての項に順次お答えいたします。 まず,昨年度のイノシシの捕獲頭数は,有害捕獲と狩猟捕獲を合わせて4,564頭であります。 次に,農家に対する侵入防止柵の設置補助については,本市では原則2戸以上の受益農家に設置資材費の3分の2を補助しております。令和元年度では19件で約720万円の補助金を交付し,設置された侵入防止柵の延長は約20キロ余りとなっております。 次に,捕獲についてですが,イノシシ等による農作物被害にお困りの農家の方には,まず各区役所及び各支所の農林担当課に相談していただくようお願いしております。担当課では,鳥獣被害対策実施隊を紹介し,現地確認の上,侵入防止柵の設置を促したり,捕獲が必要な場合は主におりによる捕獲を実施しております。 また,農家の方が直接イノシシを捕獲することについては,捕獲後の殺処分に危険が伴うため,狩猟知識があり,適切に実施できる猟友会駆除班員に許可しております。 なお,比較的危険性の少ないイノシシや鹿以外の小型獣の捕獲許可については,狩猟免許を取得している農家も対象とするよう研究しているところです。 最後に,鳥獣害対策室の設置についてですが,農作物被害に対しては農林水産課,各区役所の農林水産振興課などの農林部門で取り組んでおり,市街地にイノシシが現れた場合の緊急対応としては,岡山市有害鳥獣被害防止対策対応マニュアルを策定し,学校や町内への注意喚起などが迅速に行われるよう,関係部署間の連絡体制を構築しているところであり,引き続き現行の体制で対応してまいりたいと考えております。 以上です。     〔28番東原透議員登壇〕 ◆28番(東原透議員)  御答弁ありがとうございました。市長も御丁寧に答弁していただきましてありがとうございます。 木下家のゆかりの遺産が足守にあるわけでございまして,今回何か権之助の表門の修理ということで予算づけしていただいたように今お聞きしました。大変ありがとうございます。木下家のゆかりのものがあると思いますんで,それがそろい次第,空くんでしたら,保存庫にというんですか,あれをつくっていただきたいなあと思います。それは要望としておきます。 最後に1点だけお伺いします。 10年ほど前から私も鳥獣害対策室をというのをずっと言うてきたわけなんですけど,多分備前市だったかと思いますけど,一番初めにシカ・イノシシ課というのを多分つくったので,私がそれにすぐ飛びついて質問したわけなんですけれど,いい答えは聞けてなかったんです。今は現状のままということのお答えでしたが,担当副市長,何かありますれば,よろしくお願いしたいと思います。ぜひともこの対策室をやっていただきたいなあと思います。御答弁お願いいたします。 ○浦上雅彦議長  当局の答弁を求めます。 ◎那須正己副市長  答弁いたします。 室の設置ということも一つあるんですけれども,区役所というか本課の体制はどういうふうな形が一番いいのか,そこも含めた上で室の検討をさせていただきたいと思います。 以上でございます。(「よろしくお願いします」と呼ぶ者あり) ○浦上雅彦議長  以上で東原議員の質問は終わりました。(拍手) 次は,順序に従いまして竹之内議員。     〔25番竹之内則夫議員登壇,拍手〕 ◆25番(竹之内則夫議員)  皆様こんにちは。公明党岡山市議団の竹之内則夫でございます。 本日の質問者は私で最後でございますので,もうしばらくのお付き合いをどうぞよろしくお願いいたします。 では,早速質問に入ります。 1,障害者等への新たな支援について。 国においては2016年12月に再犯防止推進法が成立,施行され,これを受けて翌年12月には再犯防止推進計画が閣議決定されました。そして,地方公共団体は,国の推進計画を勘案し,地方再犯防止推進計画を定めるよう努めなければならないとされています。 私はこれまで,障害者支援を重要な政策課題と位置づけてきたこともあり,触法障害者──法に触れる行為をした障害者ということですね──への理解や支援が十分ではないと思われることから,お配りしておりますデータで現状をお示しした上で,岡山市の取組を伺っていきたいと思います。 なお,発達障害を含む精神障害については網羅的なデータが見つからないので,今回は知的障害者を軸に話を進めてまいります。 2015年の新規受刑者の20%がIQ69以下の知的障害者です。一方,日本における知的障害の状況はといいますと,現在の知的障害の定義ではおおよそIQ70未満で社会性に障害があるとされています。おおむね人口の1%が療育手帳保持者ですが,知能指数の分布から予測すると,およそ2%の人が知的障害に該当すると言われています。社会には2%,新規受刑者には20%です。 さらに,2012年末現在の調査対象施設における受刑者総数のうち療育手帳所持者数は,受刑者総数に対する比率は0.7%,知的障害受刑者に対する比率は27.6%となっています。手帳の所持率というのは低いんですね。いかに支援から置き去りにされたまま生きてこられたのかが分かります。 そして,忘れてならないのが,人口の14%程度いるとされる境界知能の人たちです。境界知能とは,IQが70から84程度で,知的障害グレーゾーンとも言われ,はっきりと知的障害の診断まではつかないものの,IQは正常域でもなく,様々な困難さを抱えた人たちがこれに相当します。彼らが子どもの頃から生きづらさを持っていたにもかかわらず,ほとんど気づかれることはなく,支援につなげてもらえることも少ないため,仕事が続かなかったり,引き籠もったり,法を犯し刑務所に入ってしまう場合もあります。 こちらの図①の法務省矯正局の資料を見ていただきますと,知的障害20%とともに,境界知能の方がどう見ても30%以上いらっしゃるように見えます。ですから,合わせて50%以上ということですね。 次に,図②の2020年版犯罪白書によれば,2019年の刑法犯検挙者のうち,再犯者率は48.8%,約5割です。そして,入所者全体に占める再入者の割合は,調査では約6割となっています。この中の半数以上は知的障害あるいは境界知能の方々と言えます。 さて,犯罪白書,矯正の現状等の資料によれば,犯罪件数は認知件数,検挙件数ともに減少傾向をたどり,刑務所の受刑者数も減少傾向にある中,再犯者,刑務所への再入所者数の割合は増加傾向にあります。 また,人が罪に問われる場合,主な機関で関わることになるのは,警察官,検察官,裁判官,刑務官,保護観察官ですが,彼らは仕事に就くことができないために生活苦から再犯に至る,または居場所がなく再犯に至る,こうした知的障害,精神障害,あるいはそれとおぼしき再犯者の姿を少なからず見ているとのことです。警察,検察庁において捜査され,裁判所において審理され,刑務所において処遇される触法者に対して,社会復帰すなわち再犯防止の観点から連携した支援がもっともっと必要です。 (1)入り口支援。 ア,入り口支援は,刑務所に入る前の刑事司法手続あるいはその時期での支援のことです。 上記の関係機関とその職員は岡山市に属しませんが,こうした機関は医療,福祉,行政との関わりが疎遠であることが指摘されています。各機関の職員はその道のエキスパートですが,必ずしも障害とその特性についての理解が十分でない場合も考えられます。障害者への理解が深まることで,捜査,審理の段階から被疑者,被告人に対する理解が深まるだけでなく,実刑判決が避けられない場合にも,入り口段階から障害者への支援体制構築に着手することができ,これを受刑中または出口段階での支援に結びつけることができると思われます。 市民を守る,障害者を守る視点で,岡山市から呼びかけて,医療,福祉の知見を生かし,関係機関への講習等を行ってはいかがでしょうか。 イ,また,特に弁護士においては,罪に問われた人の権利擁護と社会正義の実現を担う上で,障害者への理解は重要です。同様の取組を弁護士会とも行ってはいかがでしょうか。 ウ,一方で,起訴されない見通しの人,執行猶予がつきそうな人に対する地域生活定着支援センター(以下,定着支援センター)や,福祉施設との連携による支援も始まっていますが,出口支援に比べると制度としても十分ではありません。 本市の入り口支援に対する連携実績や課題についてお示しをください。 (2)出口支援。 出口支援とは,出所する方の生活環境調整に関する支援です。 今現在,出口支援の柱は,保護観察所並びに連携する定着支援センターです。定着支援センターは,2012年までに全都道府県に設置されていますが,特別調整と呼ばれる支援対象者は,主に,主にですよ,出所後に居住先が確保されている高齢者または障害者であり,満期出所者の約半数が帰住先を確保できていないことから,支援から外れやすくなっています。これは,図③のとおりです。 実際,全国定着支援センター協議会による2014年の調査結果によれば,2009年7月から2013年度末にセンターが支援した対象者4,493人のうち,再入所者の割合は5.92%とのことであり,明らかな成果が現れていますが,一方で2020年版犯罪白書によると,仮釈放者の再犯率が3割前後に対して,満期出所者の再犯率は5割前後となっています。これは,図④のとおりであります。 こうした実態から,この項では,障害者だけでなく,障害者同様に再犯率,再入率が高止まりしている高齢者など,支援が必要な方たちについて伺います。 ア,本市の定着支援センターとの連携状況についてお示しください。 一方で,図⑤のとおり,再入所者の7割が再犯時に無職であり,就労の有無が再犯リスクに比例していることから,就労支援も重要課題です。 特に知的障害者の支援については,1,住居,2,福祉サービス,3,就労を段階的な支援と位置づけるだけでは不十分で,住居と同時に就労を提供できることが重要との指摘があります。 イ,そもそも出所者が住宅確保要配慮者に含まれることが十分浸透していないのではないでしょうか。本市において,出所者の住宅確保支援の現状をお示しください。 ウ,定着支援センターでの支援の5割以上が障害者と言われています。本市において,1,住居,2,福祉サービス,3,就労の窓口となる担当者,例えば生活保護ケースワーカーなど──午前中も森山議員が指摘されていましたが──に対して障害者の特性等についての研修を強化すべきではないでしょうか。 エ,また,県定着支援センターにお聞きしたところ,障害者グループホームの空きが少なく──これは岡山市内のことであります──受入先の確保が難しい状況にあるとのことでした。障害者グループホームの整備方針並びに入居支援強化についての御所見をお聞かせください。 オ,一方で,高齢者福祉では,障害者と比べ,居住の受入先確保が難しい状況にあると聞きます。市設置の養護老人ホームでの受入れに協力してはいかがでしょうか。 カ,次に,就労について伺います。 事業加算から確認したところ,本市で所管している就労継続支援A型事業所,B型事業所では3名とのことでした。就労には単に収入を得る効用にとどまらず,大事なことは孤立させないこと,関われるところをつくるという大事な役割があります。A型事業所,B型事業所での受入れ体制の強化に向け,自立支援協議会や就労継続支援A型事業所協議会等と対応を協議すべきと考えますが,いかがでしょうか。 キ,岡山保護観察所に登録している岡山市内の協力雇用主は96社で,うち18社が現に雇用しています。そして,岡山市長は,出所者とのマッチングを受託している岡山県就労支援事業者機構の理事でもいらっしゃいます。 一方,本市では,再犯防止推進法に基づき,入札参加資格審査において協力雇用主として登録や雇用した実績がある場合に,社会貢献活動や地域貢献活動として加点する等の優遇措置を講じていますが,実績はほぼない状況です。 協力雇用主への周知,登録,雇用の促進について,本市としてのさらなる取組を求めます。御所見をお聞かせください。 ク,仮釈放者も満期出所者も,多くは世間の冷たい風を覚悟してのリスタートです。しかし,仮釈放者には出所後も保護観察や自立への支援がありますが,満期出所者には原則,手厚い支援はありません。また,仮釈放には住居が決まっていることが必要ですが,満期出所者では住居が確保できていない方が半数程度います。 こうした点に鑑み,定着支援センターによる支援という大きな網の目を擦り抜けてしまう出所者に対する出口支援として,岡山市は出所者に対する相談支援体制を今以上に強化すべきと考えますが,いかがでしょうか。 (3)働きづらい人や高齢者の就労。 様々な事情から働きづらさを抱えている人は,触法障害者に限ったことではありません。こうした人たちに寄り添いながら,その人に合ったオーダーメード型の就労支援を行っている自治体があります。 静岡県富士市では,2017年にユニバーサル就労の推進に関する条例を制定し,障害手帳の有無にかかわらず富士市ユニバーサル就労支援センターで相談から支援まで一体的に行っています。図⑥は,その位置づけのイメージです。 ア,就労施策は何かと縦割りになりやすいことが課題です。本市においても,社会福祉協議会がこうした支援の一翼を担っているところですが,さらに働きづらさに着目した就労支援について,根拠法を整え,市独自の体制をつくり上げてはいかがでしょうか。 さて,今月私は65歳を迎え,晴れて高齢者の仲間入りをさせていただきます。同級生も同様で,多くはこの春退職を迎えます。 残念ながら,同輩は家にいても居場所がない御仁も多く,地域デビューも少数派です。社会では,介護等の分野への労働力移転が期待されていますが,65歳になると体力面で不安があります。 一方で,障害者就労事業については,A型,B型とも事業の活性化や収益力の向上が課題となっており,長年経営に携わってきた退職者の能力発揮に期待が寄せられています。体力よりも経験,スキルが必要とされ,一定の収入が得られ,社会貢献の実感も湧く職場と言えます。 イ,65歳からの再就職は,意外と門戸が狭いのが今の労働市場である点に鑑み,ぜひとも行政がこうした障害者が働く事業所へのマッチングを支援していただきたいと思いますが,いかがでしょうか。 2,公共交通の利用促進について。 2018年11月のバリアフリー法一部改正を受け,岡山市バリアフリー基本計画が策定されようとしているところであります。 私は,これまでにも地元の上道駅など公共交通網の基幹となる鉄道駅のバリアフリー化に向けて,1日当たりの平均乗降者数3,000人超えにつながる駅及び駅周辺の整備を求めてきたところですが,具体的な動きは見えませんでした。 そうこうするうちに,岡山市バリアフリー基本計画についての第1回協議会が昨年8月に開催されましたが,残念ながら重点整備地区の設定は,岡山駅地区が示されたのみでした。 一方で,国交省が2021年度からバリアフリー化目標設定で平均利用者数を3,000人から2,000人へと緩和する大詰めの検討を行っていたことから,私は昨年秋に,国交省の方針を反映し,岡山市の基本計画の重点整備地区を見直すよう要望しました。 ありがたいことに,本年2月4日の協議会で,上道駅,法界院駅等が盛り込まれ,バリアフリー化が必要な駅に位置づけられることになりました。大きな前進です。まずは,そのことに感謝申し上げ,以下伺います。 鉄道駅のバリアフリー化で最も大きな予算を必要とするのは,エレベーターの設置です。市とJRそれぞれに役割があることから,双方の整備計画及び予算措置が必要となります。 本市の整備基本計画は本年12月までに策定の予定ですが,財政状況が厳しいJR西日本の計画策定は難航が予想されます。 ア,本市計画の策定と並行し,JR西日本との積極的な協議を行っていただきたいと思いますが,いかがでしょうか。 イ,仮にJR側が本市と足並みがそろわない場合,岡山市整備分を先行して実施するお考えはありませんでしょうか。利用者にとっては,半分だけの負担軽減でも助かります。 ウ,さて,エレベーター設置によるバリアフリー化とあわせ,今後の公共交通の利用促進については,鉄道駅をハブにしたバスによるフィーダー交通等の充実が欠かせません。例えば,上道駅では,ロータリーを大型バスが回転できませんし,駐輪場は足りず,パーク・アンド・ライド等に対応した駐車場もありません。市の基本計画を補完すべく,こうした環境整備についても検討していただきたいと思います。御所見をお聞かせください。 以上で1回目の質問を終わります。(拍手) ○浦上雅彦議長  当局の答弁を求めます。     〔大森雅夫市長登壇〕 ◎大森雅夫市長  それでは,竹之内議員の質問にお答えいたします。 私は,公共交通の利用促進ということで,一括してお答えを申し上げたいと思います。 鉄道駅へのエレベーターの設置については,バリアフリー基本計画の策定に向け,重点整備地区におけるバリアフリー化の具体の事業計画を定める中で,施設管理者であるJR西日本と協議を行い,実施時期について整理していきたいと思っております。 橋上駅である上道駅でございますけれども,改札の外側に岡山市,また改札の内側にJRがそれぞれエレベーターを設置することになります。地上駅である法界院駅については,改札の内側にJRがエレベーターを設置することになります。 したがって,上道駅のエレベーターについては,実施主体が異なるわけであります。JR西日本の状況は我々詳細には承知しておりませんけれども,JR側の設置に時間を要するという場合には,岡山市が先行して設置することも検討したいと思います。我々としては,令和4年度予算の編成時期にどうするかということを決めていきたいと思っております。 また,上道駅南口の駅前広場については,国道250号と上道駅が近接していること,また商業施設等に囲まれていることから,ロータリーの拡張や駐輪場,パーク・アンド・ライド駐車場等の整備に必要なスペースの確保が難しい状況になっております。重点整備地区における具体の事業計画を定めていく中で,こうしたスペースの制約を踏まえながら,鉄道の利用環境向上策として何ができるのか考えていきたいと思います。 私からは以上です。 ◎福井貴弘保健福祉局長  1つ目の障害者等への新たな支援についての項に順次お答えいたします。 まず,入り口支援の中で,刑務所等関係機関への講習,弁護士会への講習を行ってはどうかについてです。 刑務所等関係機関への研修は,現在も行っております。今後も関係機関と協議しながら,必要に応じて実施してまいります。 次に,入り口支援の連携実績,課題についてです。 起訴されない見通しの人,執行猶予がつきそうな人についても,福祉サービスの利用が必要と考えられるような場合には,検察庁や弁護人を通じ,岡山県地域生活定着支援センターが生活環境調整を行っています。対象者の大半は,市内在住,または市内に定着を希望する人で,調整に当たっては,その人の状況に応じて市内の相談支援事業所,福祉事務所等と連携しています。 課題としては,本人が希望しない場合は調整の対象にならず,また限られた拘束期間の中で調整が難しいケースもあると聞いています。 次に,出口支援の中で,地域生活定着支援センターとの連携状況についてです。 出口支援における連携状況も,入り口支援の場合と同様に,市内の相談支援事業所とは福祉施設への入所調整等を,福祉事務所とは生活保護に関する相談等の連携を行っています。 次に,出所者の住宅確保支援の現状についてです。 出所後,一時的に住むことができる更生保護施設や自立準備ホームへの入所があるほか,生活困窮者自立支援制度による一時生活宿泊施設への入所,寄り添いサポートセンターによる社員寮つきの就労先のあっせん,居住支援法人等による賃貸物件の紹介などの支援があります。 次に,障害者に関する研修を強化すべきではないかについてです。 年度当初に,福祉事務所等を対象とした研修を毎年行っているところです。今後,効果的な研修方法について研究してまいりたいと考えております。 次に,障害者グループホームの整備方針並びに入居支援強化についての所見です。 障害者グループホームについては,障害者の地域生活への移行を推進するため拡充を図り,整備を推進する必要があるものと考えており,第6期岡山市障害福祉計画に位置づけ,事業者に対して働きかけを行ってまいります。 次に,養護老人ホームでの受入れについてです。 養護老人ホームへの入所については,福祉事務所が窓口となり,住居の状況のほかに経済的理由や家族の状況を勘案しながら,市の措置により決定しております。 続いて,A型事業所等での受入れ体制の強化に向け協議すべきではについてです。 先日,A型事業所協議会を含む各支援機関が参加した障害者自立支援協議会就労支援部会において,保護観察所の観察官を招き,保護観察所が行う就労支援について現状と支援の在り方を共有したところです。引き続き関係機関と協議しながら,障害のある多様な方が就労に結びつく支援を進めてまいります。 次に,協力雇用主の周知,登録,雇用の促進についてです。 協力雇用主制度は,保護観察所が所管,運用しているものですが,登録事業所の拡大,雇用の促進に向けて,市としても制度の周知に協力してまいります。 続きまして,出所者に対する相談支援体制を強化すべきではないかについてです。 岡山市では,どの機関に相談があっても市全体で受け止め,必要な支援につなげられるよう,多機関協働による総合相談支援体制の取組を推進しています。 支援ニーズのある犯罪をした人などが必要な支援につながるよう,本市の取組について刑事司法関係機関,調整機関である地域生活定着支援センターにも周知し,連携強化を図ってまいりたいと考えております。 次に,働きづらい人や高齢者の就労の中で,就労支援について市独自の体制をつくってはどうかについてです。 生活困窮者の就労支援は寄り添いサポートセンターや福祉ジョブ・サポート・スペースが,高齢者の就労支援は生涯かつやく支援センターが行っており,各機関が連携して働きづらい人への支援を行う体制をつくっています。 最後に,障害者が働く事業所への高齢者の就労支援についてです。 生涯かつやく支援センターでは,高齢者の雇用に理解のある企業等の開拓と登録を進めています。障害者が働く事業所についても,就労先の選択肢の一つとして利用者に紹介していけるものと考えており,事業所が集まる連絡会議などを通じて周知を行い,本事業への登録を促進していきたいと考えております。 以上です。     〔25番竹之内則夫議員登壇〕 ◆25番(竹之内則夫議員)  先に鉄道駅のバリアフリー化についてですが,市長,前向きな御答弁をいただきまして本当にありがとうございます。期待して令和4年度予算をまた見てまいりたいと思います。 次に,触法障害者についてです。 2点再質問させていただきます。 1点は福井局長にお伺いしたいと思いますが,今議会に障害者基幹相談支援センターの設置事業が予算上程されているわけですけれども,この相談体制が充実,強化されるというのは非常にありがたいと思っています。一方で,先ほど私,障害者の就労支援ということを申し上げたんですけれども,この基幹相談支援センターに実は欠けているメニュー,御存じだと思うんですが,就労支援がそこに入ってないんですね。そういう意味では,今後障害者の就労支援センター,こういったものが岡山市に私は必要だと思うんですけれども,その必要についての御認識を福井局長にお伺いしたいと思います。 それから,2点目は市長にお伺いしたいと思うんですけれども,市長,よく御存じのように,社会には制度のはざまというものがどうしてもあるわけですよね。例えば児童養護施設,今回の議会でも出ましたけども,養護されている子どもは18歳になると支援が一旦途切れるという形になります。そして,受刑者も,出所に際して,先ほど申し上げましたが,支援の6つの要件を満たさないと,途端に支援のドアがぱたんと閉まってしまうわけなんです。 行政に限らず,世間でも往々にして自分のやることに境界というのを設けたがるものでありますけども,私の仕事,あなたの仕事,誰かの仕事と。しかし,誰もが私の仕事じゃないといって線を引くというか,見て見ぬふりをすると,社会ってなかなか,ぎすぎす,うまく回っていかない,健全に回っていかないというところが課題だなあと思っています。 行政もそういう意味では,ここに意を用いる工夫というのが私は要るんじゃないかと思っています。触法者,また再犯者というのは,世間的には支援のイメージが描きにくい側面というのはどうしてもあるんだと思うんです。しかし,ある意味で最も支援から置き去りにされてきた方たちという側面を,今回ずっと調べたんですけれども,非常に私は強く感じました。もちろん全ての方という意味ではありませんけれども,触法障害者というのは社会的弱者だというのが,基本的に私が思ったところであります。 私は支援からこぼれ落ちたり,あるいは自ら申請することにはたどり着きにくい方に,すなわち触法者,中でも結果的に再犯率の高い障害者や高齢者に対して,まずここに来てお話を聞かせてくださいねという,出所者の相談を受ける窓口のようなものを設けることから岡山市は始めるべきではないかと思います。もちろん出所者のということで行きにくいところがあるかもしれませんが,そのあたりの工夫をした上で,こんなことを始めていただいたらありがたいなと思いました。誰も置き去りにしないというのはSDGsの理念でありますが,この理念を政策のど真ん中に据える岡山市の長として,このことについて大森市長のお考えをお伺いして,質問を終わりたいと思います。 よろしくお願いいたします。 ○浦上雅彦議長  当局の答弁を求めます。     〔大森雅夫市長登壇〕 ◎大森雅夫市長  私は今,古松園という施設の理事長をやらせていただいています。そこでは,矯正施設から出てきた人たちの住居を確保し,社会生活になじんでもらうように対応している。特に岡山の場合は,重い刑を終えた方々が大勢おられるということで,我々として,この我々というのは古松園として,そういった方に入っていただいて対応させてもらっているわけですけども,私1回法務省の仲間と話をしたことがあるんですけども,全国でもこれは特異な例だと。たしか明治30年にできたものでありますけれども,脈々と今まで続いている。大森さん,いいことしているねと言われたのを覚えております。 逆に言うと,そういう古松園のようなものというのはそれほどあるわけではない。矯正施設から出た方が,なかなか行き場がなくなるということも事実だろうと思います。そういう面で,再犯率が高くなっていく。 竹之内議員の話で,知的障害の方がこれほど多いというのは,私も初めて今日伺いましたけども,様々な要因が現在の実態を生んでいるんだろうと思います。そういう中で,制度のはざまという議論がありました。確かに,一つ一つ私はよく分かりませんけれども,制度のはざまというものが存在することは間違いないだろうと思います。そういう面では,総合行政たる市役所というものがそういったところに乗り出していくという余地は十分あるんではないかと思います。竹之内議員の御指摘の点も踏まえながら,少し考えてみたいと思います。 ◎福井貴弘保健福祉局長  再質問で,就労支援センターの必要性についていただいたかと思います。確かに岡山市では,例えば生活困窮者とかは福祉事務所とハローワークとかで連携して就労支援チームがあったり,ジョブ・サポート・スペースのほうで伴走型の就労支援サポートがあったり,それから生涯かつやく支援センターとか,いろんな取組はあろうかと思います。それからあと,障害者の相談支援機関というのもあると思います。 議員がおっしゃられる就労に特化した就労支援センターの必要性は確かに認識はしているんですけども,まずはこういった既存の支援機関をうまく連携してつないでいけるように,岡山市の場合,総合相談窓口というのを設けていますので,それとともにこのたび新年度から立ち上げようとしている基幹型の支援センター,そのあたりが司令塔となって,各機関を結びつけていくというようなことを,そういった仕組みをしっかりまずは築いていきたいなと思いますし,今後自立支援協議会の就労支援部会でも,また協議はしていきたいと思います。 以上です。 ○浦上雅彦議長  以上で竹之内議員の質問は終わりました。(拍手) 本日はこれをもって打ち切り,次の本会議は明日午前10時に開き,引き続き個人質問を行います。 本日はこれをもって散会いたします。 御苦労さまでございました。      午後3時20分散会...