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12月08日-05号

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  1. 岡山市議会 2020-12-08
    12月08日-05号


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    最終取得日: 2021-08-30
    令和 2年11月定例会    令和2年11月定例岡山市議会    議 事 日 程  第5号       12月8日(火)午前10時開議第1 個人質問 甲第181号議案~甲第243号議案,諮問第4号      …………………………………〇会議に付した事件 日程第1 個人質問      甲第181号議案~甲第243号議案,諮問第4号      ──────〇──────〇出席議員(46人)            1番  寺 林 綾 乃            2番  森 山 幸 治            3番  菅 原   修            4番  平 元 道 隆            5番  江 田 厚 志            6番  松 本 好 厚            7番  岡 崎   隆            8番  柳 井   弘            9番  熊 代 昭 彦            10番  東     毅            11番  田 中 のぞみ            12番  柳 迫 和 夫            13番  林   敏 宏            14番  福 吉 智 徳            15番  川 本 浩一郎            16番  赤 木 一 雄            17番  松 田 隆 之            18番  山 田 正 幸            19番  二 嶋 宣 人            20番  難 波 満津留            21番  鬼 木 のぞみ            22番  林     潤            23番  太 田 栄 司            24番  高 橋 雄 大            25番  竹之内 則 夫            26番  中 原 淑 子            27番  藤 原 哲 之            28番  東 原   透            29番  小 川 信 幸            30番  千 間 勝 己            31番  吉 本 賢 二            32番  成 本 俊 一            33番  羽 場 頼三郎            34番  下 市 このみ            35番  竹 永 光 恵            36番  小 林 寿 雄            37番  楠 木 忠 司            38番  松 田 安 義            39番  則 武 宣 弘            40番  田 尻 祐 二            41番  田 口 裕 士            42番  宮 武   博            43番  和 氣   健            44番  三 木 亮 治            45番  森 田 卓 司            46番  浦 上 雅 彦      …………………………………〇欠席議員(0人)      ─────────────〇説明のため出席した者       市     長  大 森 雅 夫       副  市  長  那 須 正 己       副  市  長  古 橋 季 良       理     事  河 野 広 幸       市 長 公 室 長  小 山 直 人       政 策 局 長  福 田   直       総 務 局 長  門 田 和 宏       財 政 局 長  重 松 浩二郎       市 民 生活局長  中 原 貴 美       市 民 協働局長  亀 井 良 幸       保 健 福祉局長  福 井 貴 弘       岡山っ子育成局長 田 渕 澄 子       岡山っ子育成局子育て支援担当局長                近 藤 康 彦       環 境 局 長  國 米 哲 司       産 業 観光局長  赤 坂   隆       都 市 整備局長  林   恭 生       都市整備局都市・交通・公園担当局長                平 澤 重 之       下水道河川局長  河 原 浩 一       消 防 局 長  藤 原   誠       水道事業管理者  今 川   眞       市場事業管理者  大 杉   誠      教 育 委 員 会       教  育  長  菅 野 和 良      監 査 委 員       委     員  岸   堅 士      ─────────────〇出席した議会事務局職員       次     長  石 井 敏 郎       総 務 課 長  山 本 和 広       議 事 課 長  岡 田 慎一郎       調 査 課 長  塩 見 紀己代       総務課課長補佐  永 田 朱 美      午前10時0分開議 ○浦上雅彦議長  皆さんおはようございます。 これより11月定例市議会第5日目の本会議を開きます。 ただいまの御出席は41名であります。      ───────────── ○浦上雅彦議長  会議録署名議員に羽場議員,和氣議員のお二人を指名いたします。      ───────────── ○浦上雅彦議長  本日の議事日程は,個人質問並びに甲第181号議案から甲第243号議案までの63件の議案及び諮問第4号についてであります。      ──────〇────── △日程第1  個人質問 甲第181号議案~甲第243号議案,諮問第4号      ───────────── ○浦上雅彦議長  日程に入ります。 日程第1は,個人質問並びに甲第181号議案令和2年度岡山市一般会計補正予算(第6号)について以下64件の議案についてであります。 これらを一括上程し,個人質問を行います。 それでは,順序に従いまして林潤議員。     〔22番林潤議員登壇,拍手〕 ◆22番(林潤議員)  皆さんおはようございます。本日,トップバッターを務めさせていただきます日本共産党岡山市議団の林潤です。どうかよろしくお願いいたします。 さて,昨日からニュースで「はやぶさ2」の試料の採取の話,本当にすごいなと思っています。何年もかけて試料を採取してきて,そしてまた今度は次の目的地には今後11年かかるという話です。科学は本当に長い目を持って育てていかなければならないということを改めて感じています。そして,こうした研究に将来携わるかもしれない学生の支援について,また後ほど取り上げたいと思っています。 それでは,通告に従いまして質問に入ります。 大きい1,新型コロナウイルス感染症の対応について。 (1)検査の拡大。 新型コロナウイルス感染の拡大は終息が見通せません。岡山市でも11月18日に,1日にこれまで最多の19人の感染者が出ました。連日のように感染者が確認され,10人を超える日も出ています。経路不明の感染も増え,第26回の新型コロナウイルス感染症対策本部会議の資料では36.2%とされています。 感染が確認されても無症状の人が1割以上います。症状のある人とその接触者の検査では無症状の感染者を把握し切れず,把握できていない感染者には感染防止策を講ずることができません。感染者が想定される地域の面的な検査と,感染者が広がっては困る施設等での社会的検査が必要です。 施設等での社会的検査には次の目的があります。一つは,施設利用者への感染を未然に防ぎ重症化を避けること,もう一つは感染者または感染疑いのある方に接触した可能性が高い方に対して早期に対応すること,そしてもう一つ,施設内でのクラスターを抑止することです。 世田谷区では既に介護施設での社会的検査を行い,無症状の感染者も発見し,拡大防止策を取った例が出ています。 そこで質問です。 ア,市の対策本部会議で示された,接待を伴う飲食店での検査とはどのように行いますか。 イ,経路不明の感染者の増加についてどう考えていますか。症状がある人とそのつながりの検査では,市内の無症状者の動向を把握できないのではありませんか。 ウ,医療機関,介護施設,学校等での感染拡大を防止するために,施設での社会的検査を行いませんか。 10月14日,厚労省から新型コロナウイルス感染症の感染症法の運用見直しの事務連絡が発出されました。高齢者,呼吸器疾患等の基礎疾患があるなど重症化リスクのある者,症状等を総合的に勘案して医師が入院させる必要があると認める者,都道府県知事(保健所を設置する市または特別区にあっては市長または区長。以下同じ)が蔓延防止のために入院させる必要があると認める者等に該当する場合については入院勧告・措置の対象となり得るとされています。感染即入院ではなくなっています。検査を拡大すると無症状の感染者も把握できることになります。療養施設の確保が必要になり,運用に工夫が必要になると考えられます。 そこで質問です。 エ,繁華街等での感染の広がりを把握して対策を取るために,誰でも何度でも受けられる面的検査を行いませんか。接待を伴わない飲食店でもスクリーニング検査を行いませんか。 オ,感染者が療養する際の病院,療養用の借り上げホテル,自宅の振り分けはどのような基準で行われていますか。さきに挙げた重症化リスク,医師が必要と認める者,都道府県知事が必要と認める者以外の条件で振り分ける運用をしていますか。 カ,自宅療養による感染拡大はありませんか。ほかの人へ感染させないためにどのような対策を講じていますか。 (2)暮らしの支援。 新型コロナウイルス禍の暮らしへの影響が長期化,深刻化しています。家計,暮らしを支援しなくては経済も回りません。プレミアム商品券方式は,当面は使わないまとまったお金がないと恩恵を受けることができません。困窮している人はGo Toイートの券を買う1万円を工面するのが大変です。 スマホ決済は,早く実施できるのが利点とされていましたが,新型コロナウイルス禍は長期化する様相です。準備に時間がかかっても,低所得者向けに元手もスマホも要らない支援策を講じるべきです。元手の要らない地域商品券を配付している自治体もあります。 世界ではイギリス,ドイツ,オーストリア,フランス,イタリア,スペインなど37の国が付加価値税の減税をしています。標準税率が日本より高い国でも多くの国では食料品など生活必需品は非課税だったり,税率が低く設定されたりしています。日本では,食料を含め生活必需品も消費税が課税されています。一部に標準税率より2%低いものがあるだけです。日本こそ,消費税の減税が所得の低い人の負担軽減になります。 そこで質問です。 ア,低所得者向けの給付事業などの支援策を設けませんか。 イ,4月28日から2021年4月1日の間に生まれた子どもたちへの給付金の趣旨は何ですか。 ウは割愛します。 エ,全ての人の暮らしの支援になり,消費刺激策にもなる消費税の減税を国に求めませんか。 (3)大学生,高校生の支援。 新型コロナウイルス禍で学生も困難な状況にあります。7月に行われた全国大学生活協同組合連合会アンケート調査で,約3割の学生がアルバイト収入が減ったと回答しています。飲食店の営業縮小がアルバイトに影響しています。また,岡山市内の学生からもアルバイトが減った,アルバイトをしたいが見つからない,オンライン授業のためにパソコンが必要になった,プリンターインクの出費もあるといった声を聞いています。新型コロナウイルス禍で保護者の収入が減れば仕送りにも影響が出ます。 このような状況で全国でも,岡山でも,生活が苦しくなっている学生に対して食料品を提供するボランティアが行われています。 公的な支援では,今年度から市の給付型奨学金が創設されたことは前進です。新型コロナウイルス感染症の影響を鑑みて,2次募集,特例募集が行われていることは,日本共産党岡山市議団も求めてきたこととして歓迎しています。 ただし,額や対象が不十分です。他自治体では,既存の奨学金制度以外の支援策も行われています。山梨県笛吹市では,大学生等学業継続支援事業として10万円の給付を行っています。同じ趣旨で給付を行っている自治体がほかにもあります。朝日新聞11月29日付に大学へのアンケート調査で経済的理由による退学・休学者が増えると予想している大学が190大学あると報じられています。大学独自の支援策もありますが,公的な支援の拡充が必要です。 学生の生活難の大本には国の高等教育の予算が少なく,学費が高いことがあります。学費の値下げが求められます。将来を担う若者に社会が手を差し伸べることは次世代育成のために大切です。岡山市で学んでよかったと思ってもらえるまちにすることは,岡山市の将来を担う若者を育てることになるでしょう。 そこで質問です。 ア,アルバイトや仕送りの減少で困っている学生の実態把握をしませんか。例えば成人式でアンケートをしませんか。 イ,留学生についても状況の把握と支援が必要だと考えます。外国人総合相談窓口での情報発信と相談の強化に取り組みませんか。 ウ,学生への食料支援の取組を把握していますか。 エ,学生支援への取組に対して場所の提供や公的な情報発信などの協力をしませんか。 オ,市の給付型奨学金を増額し,対象を拡大しませんか。 カ,12月に行われるとされる国の学生支援緊急給付金の追加配分について,市としても広報しませんか。 キ,安心して学業を続けられるように,市として新型コロナ対策の給付制度を創設しませんか。 クは割愛します。 ケ,国に対して高等教育予算の増額と大学の学費軽減を求めませんか。 大きい2,学校給食の在り方について。 (1)給食センター大規模化と職員体制。 岡山市学校給食センター(仮称)整備運営PFI導入可能性調査業務委託報告書(以下,給食センター報告書とします)がまとめられ,議会や学校給食運営検討委員会岡山学校給食センターを大規模に建て替える方向性が報告されています。しかし,肝腎の保護者と教職員には市教委からは報告されていません。直接安全性や味の影響を受けるのは子どもたちと教職員です。決まってから通知を出すのではなく,広く知らせて意見を聞くべきです。 11月20日の学校給食運営検討委員会でも給食センターの大規模化については報告済みであることが確認されています。必ずしも市民に広く伝わっているとは言えない会議で確認を重ねて既成事実化して進めていいものではありません。当日の学校給食運営検討委員会では,経験を積んだ調理員がいることの大切さについて発言があり,子どもたちが食べる様子を見て食材の切り方を工夫するなど,安全でおいしい給食を提供するために調理員の仕事が紹介されていました。給食の質を守るためには栄養士だけでなく,調理員の能力も重要です。安定して働き続けることで技術を向上させ,知識を豊かにすることができます。自校調理と栄養士の全校配置,調理の直営と調理員の安定的な確保を求めます。 そこで質問です。 ア,岡山市学校給食運営検討委員会の委員には給食センター報告書の全文は配付されていますか。 イ,新たな配送先として想定されている7つの中学校とその中学校区の小学校の保護者及び教職員には,意見を受けて変更できる時期までに市教委として報告すべきではありませんか。 ウ,学校給食の在り方に関わる岡山学校給食センターの大規模化について,市民的議論が必要ではありませんか。全市的な説明会の開催やパブリックコメントを実施しませんか。 エ,学校給食はセンター方式ではなく,自校方式を拡充すべきではありませんか。 オ,学校給食運営検討委員会で出された自校調理場に正規の調理員がいることの大切さをどう受け止めていますか。 大きい3,岡山後楽館中学校・高等学校について。 唯一の岡山市立の高校である岡山後楽館高校の教員は,県との人事交流で確保されています。人材確保について,市として方針を持つ必要があると考えます。 教育環境にも充実を求めます。高校の実験室が不十分ということや,実習の費用負担について聞いています。 後楽館中学校には給食はありません。食育と発達保障の観点から,中学生にも給食が求められます。全国的に中学生に給食を求める市民運動があり,新たに始めている自治体もあります。 そこで質問します。 ア,県立高校との人事交流による人材確保はどのような状況ですか。 イ,育休や産休の代替は確実に確保できていますか。 ウ,授業時間中は冷暖房を使えるように冷暖房費を予算化していますか。 エ,工業選択者の実習費2万3,700円の生徒負担は公費負担にしませんか。 オ,実験室の給湯器など,実験環境を整備すべきではありませんか。 カ,中学生には給食を提供しませんか。 以上,お尋ねいたしまして,第1回目の質問とします。 答弁よろしくお願いします。(拍手) ○浦上雅彦議長  当局の答弁を求めます。 ◎重松浩二郎財政局長  1番,新型コロナウイルス感染症の対応についての項,暮らしの支援の中,消費税減税を国に求めないかについてお答えします。 消費税につきましては,国において経済の動向や社会情勢を踏まえて議論されるべきものであり,適切に対応されていると認識しております。 以上です。 ◎亀井良幸市民協働局長  同じ項,留学生の状況把握と支援,外国人総合相談窓口についてお答えします。 留学生につきましては,これまでも大学や日本語学校などに聞き取りを行い,状況把握に努めてきました。今後も随時,状況の把握と必要とされる情報の提供をしてまいります。 外国人総合相談窓口においても,新型コロナウイルス関連の相談に応じ,必要な情報の多言語化や,やさしい日本語に変換するなど外国人市民に分かりやすく提供するとともに,関係部署につなげるなどの対応を行っております。引き続き,多言語によるきめ細やかな対応を行い,外国人市民に必要な情報が届くように努めてまいります。 以上です。 ◎福井貴弘保健福祉局長  同じ項,検査の拡大の中,接待を伴う飲食店での検査についてです。 7月末に実施した立入調査の対象ホストクラブ約20店舗にPCR検査の受検を呼びかけています。年内に結果が判明するよう検体採取方法など,関係者と調整しているところです。 次に,経路不明の感染者の増加についてどう考えるか,症状がある人とそのつながりの検査では無症状者の動向を把握できないのではないかについてです。 7月と比較すると,11月以降の感染源不明者の割合は約半分と増加しております。一般的には経路不明の感染者の増加については市中感染が否定できないということではありますが,新規感染者数は11月中旬以降減少傾向にあり,市中に感染が蔓延している状況だとは考えておりません。現段階で全ての市民にPCR検査を行うことは困難であり,感染が発生した場合に濃厚接触者だけでなく,幅広く無症状の方も含めた関係者を検査し,感染拡大防止に努めているところです。 次に,介護施設等に対する検査を行わないのかについてです。 感染が確認されていない施設への検査を行う予定はありません。少しでも症状がある場合は仕事を休み,かかりつけ医等を受診することを呼びかけ,PCR検査を行うことで感染拡大防止を図っております。 次に,接待を伴わない飲食店でもスクリーニング検査を行うべきではないのかについてです。 現時点では行う予定はございません。 次に,療養先の振り分け基準についてです。 入院の勧告,措置については,医療資源を重症者や重症化リスクのある方に重点化していく観点から,国の通知に基づき運用しているものであり,今後も同様の運用を行ってまいります。 次に,自宅療養による感染拡大はあるか,どのような対策を講じているかについてです。 自宅療養者には,食事など自宅から外出することなく生活できることを確認しております。また,保健所から毎日健康観察を行っております。ちなみに自宅療養により外部に感染が広がった事例はございません。 次に,同じ項,暮らしの支援の中,低所得者向けの給付事業などの支援策を設けないかについてです。 低所得者向けの給付事業について,現時点では考えておりません。 以上です。 ◎近藤康彦岡山っ子育成局子育て支援担当局長  同じ項,暮らしの支援のうち,子どもたちへの給付金についてのお尋ねです。 コロナ禍では,立会い出産や里帰り出産に加え,出産後も親族や友人等の援助を受けることが難しい状況となっています。こうした中,大変な思いをしながら出産されたが,基準日の関係で国の定額給付金の対象とならなかった方もいます。そうした方の妊娠から出産までの苦労をねぎらい,子育てを応援することを目的に,市独自の臨時的な制度として本年4月28日から来年4月1日までに生まれた同学年の新生児を対象とした新生児子育て応援金を創設することとしたものです。 次に,大学生,高校生の支援について,順次お答えします。 まず,学生の実態把握のためのアンケートについてのお尋ねです。 大学生の実態把握については,これまで大学へのヒアリングを3回──6月と9月と12月でございます──行うとともに,11月には直接専門学校を含めた学生へのヒアリングを行っており,市でのアンケート調査は考えておりません。 なお,ヒアリングの範囲では生活に困っている深刻な状況は見られませんでした。 続きまして,学生への食料支援についてのお尋ねです。 独自に弁当を配付した大学や,市の支援金を活用して低額の学食ランチを提供した大学があると承知しています。 次に,学生支援への協力,それから国の学生支援緊急給付金の広報,さらに学業継続のための給付制度の創設についてのお尋ねに一括してお答えいたします。 本市が学生支援の取組へ協力することについては,まずは大学とよく話をした上で必要に応じて対応してまいりたいと考えております。 なお,給付制度の創設は考えておりません。 次に,市の給付型奨学金の拡充についてのお尋ねです。 本市の給付型奨学金は,住民税非課税世帯の高校生を対象としておりますが,コロナの影響を考慮し,特例措置として家計急変した世帯も対象としています。この奨学金は本年度創設したばかりであり,金額の増額や対象の拡大については実績を踏まえた上で必要に応じて適切に対応してまいりたいと考えております。 なお,大学生を対象とすることは考えておりません。 この項最後です。国への要望についてのお尋ねです。 本市では,高等教育そのものを所管しておらず,市民の方々からの要望等も受けていないため,国への要望は考えておりません。 以上です。 ◎菅野和良教育長  大きな2番,学校給食の在り方についての項,順次お答えしてまいります。 まず,検討委員会の委員へPFI導入調査報告書を配付したか,また新配送校と想定される学校関係者へ報告すべきではないか,それから市民的議論が必要ではないかについて一括してお答えいたします。 PFI導入可能性調査業務委託報告書について,学校給食運営検討委員会の委員にはその内容を要約したものを配付しております。また,学校関係者へは具体的な集約化の内容を決定していないため,現段階では考えておりません。 今後,岡山学校給食センター建て替え内容など具体的な検討を進める中で,岡山市学校給食運営検討委員会をはじめ必要に応じて広く御意見を頂戴してまいりたいと考えております。 また,整備内容の素案を作成した段階で説明会の開催時期や対象者などを含め検討してまいります。 次に,自校方式の拡充でございますが,教育委員会としましては岡山学校給食センターをはじめとする給食施設の老朽化や児童・生徒数の減少に適切に対応していくためには,ある程度の施設の集約化は必要であると考えております。 この項最後に,正規の調理員がいることの大切さについてですが,学校給食の安定的,継続的な運営のためには正規職員は必要な存在であると認識しております。 この項以上でございます。 続いて,岡山後楽館中学校・高等学校についての項,順次お答えしてまいります。 まず,県立高校との人事交流による教員の人材確保ですが,岡山後楽館高校の教員につきましては毎年県と協議を行い,中高一貫教育の推進に向けて人材確保に努めているところであります。 次に,育休,産休の代替は確実に確保できているのかというお尋ねですが,年度途中に代替講師を確保することは大変困難な状況にあり,講師を確保するために大学訪問による人材確保,ホームページや駅前のデジタルサイネージなどによる募集広報,退職者への講師登録の依頼,学校での勤務を希望する方を対象とした相談会の実施などに取り組んでおります。今後も,代替の講師を早急に配置できるよう努めてまいります。 次に,授業時間中に冷暖房が使えるよう予算化しているかというお尋ねですが,授業時間中に必要な冷暖房を行うための電気代については,学校運営に要する経費として予算措置をされております。 次に,実習費の生徒負担,また実験環境の整備についてでありますが,実習に係る材料費につきましては,生徒個人に還元されるものは受益者負担となっております。また,実験に係る環境につきましては,学校における施設,設備の状況を把握し,計画的な整備充実に努めてまいります。 この項最後に,中学生に給食を提供しないかというお尋ねでございます。 岡山後楽館中学校・高等学校は中高一貫教育校であり,開校当初からの方針として中学校から弁当を持参することとしているため,学校給食は実施しておりません。 以上でございます。     〔22番林潤議員登壇〕 ◆22番(林潤議員)  答弁ありがとうございました。 それでは,一問一答形式で再質問に入りたいと思います。 先ほど,接待を伴う飲食店などの検査は年内に一通りやるような話だったんですけれども,ここで感染者が発見された場合はその後どんな対応になると想定されていますか。 ◎福井貴弘保健福祉局長  また改めてPCR検査を確認検査という形でさせていただくことになるとは思いますが,それにあわせてその周辺の方々,接触者,濃厚接触者等の検査も広げてやっていくということになるかと思います。 以上です。 ◆22番(林潤議員)  先ほど,医療機関等での社会的検査を求めた際には症状がなければしないということだったんですが,今回,今まで発生した実例を鑑みて,まだ症状がなくてもするということかと思うんですが,そうしたことを通じて社会的に取り組む意味が分かってくるんじゃないかなとは思っています。 実際に,東京の豊洲市場では11月2日から12月4日,これはもう1か月余りかけて業界団体が自主的に検査を行って,対象の従業員約3,500人のうち約3,100人が受けて,陽性率は2.3%だったとされています。これについて,業界の自主的なものですけれども,都の担当者もコメントしていて,検査によって早期に感染者を発見でき,感染拡大が防げたとしていると報じられています。まずはこういったほかの自治体だとか全体的な検査の動向についても把握はされていますか。 ◎福井貴弘保健福祉局長  自主的に民間の企業さんとかがされているというのはあるようですが,自治体としてそうした無症状者といいますか,誰でもといいますか,そういう検査はされていないと認識しております。 以上です。 ◆22番(林潤議員)  ただ先ほども紹介したように,世田谷区では介護施設でも行っているということですし,岡山市でも例えばこういった発生,蔓延したら大変な施設──医療機関,介護施設等でクラスターなど出た場合には社会的な検査として行う必要があると思うんですが,そういったことは今後検討の対象にはならんでしょうか。 ◎福井貴弘保健福祉局長  このたび,岡山市でもクラスターが立て続けに複数発生したということを受けてホストクラブのほうの社会的といいますか,そういった無症状の方も含めた幅広い検査をやろうということを今考えているところなんですが,基本的には症状があった場合にまずは仕事等は休んでいただいて,速やかに医療機関を受診して検査につなげていただく,もうこれが何よりの感染拡大防止だと思っております。 以上です。 ◆22番(林潤議員)  市は今みたいに症状,発熱とかにこだわっておられるんですが,そうした場合にどう市民が動いたらいいかというところで,県が発熱外来の情報提供をしているんですが,曜日ごとに受け入れている機関を列挙したPDFファイルで,しかも県が県内をまとめて報告していて,これが医療機関が五十音順でもなくて,住んでいる自治体ごとでもなくて,なかなか見にくいんです。これについて,例えば岡山市と,岡山市から通える範囲の隣接自治体の医療機関をまとめた情報発信とか,市で工夫していただきたいんですが,そういったことは考えられないでしょうか。
    福井貴弘保健福祉局長  まだ,全てのそういった医療機関を公表するという形にはなってはいないんですけども,岡山市のほうでは今市内でも240か所ぐらいの診療所等で検査はできるようになっています。そういったことから,まず医療機関あるいは保健所のほうへ問い合わせていただければきちんと丁寧にお伝えできるかと思っております。 以上です。 ◆22番(林潤議員)  市民が不安になったときに動きやすいような情報提供をしていっていただきたいと思います。 それから療養について,感染の検査にこういった繁華街,飲食店も含めたら必要になる人が増えてくるかと思うんですが,先ほどの病院とかホテルとかの振り分けの中で例えば療養のホテルは若い人みたいな,そういった扱いなんかはされているんでしょうか。 ◎福井貴弘保健福祉局長  基本的には,宿泊療養施設に入られる方というのは軽症あるいは無症状の方でも若い方ということにはなっております。ただ,最近40代ぐらいの方でも宿泊療養施設というケースに少しずつ移行しているといいますか,そういった動きもあります。 以上です。 ◆22番(林潤議員)  医療機関の逼迫というか,満床とかも想定される中で,適切な運用をしていくことと感染をそれ以上広げない,ちゃんと感染者の行動を把握できるような取組をしながらやっていっていただきたいと思います。 次は,学生のところなんですけれども,困っている状況を把握できていないということでしたけども,同時に大学の取り組んでいる弁当だとか,低額の食堂なんかは把握されているということなんですよね。 岡山でも岡大のホームページに,2日と4日には留学生に教職員から募った食料を配付した取組が載っています。その前段としては,私費留学生のアンケートで経済的な困難に直面している学生がいることを把握したとも書かれているんです。こういった情報は,そのヒアリングとかの中では伝わってきていないんでしょうか。 ◎亀井良幸市民協働局長  留学生の状況につきましては,5月,7月等に大学あるいは日本語学校等に聞き取りを行いまして,状況把握を行っております。 それと,市内で食料品等の給付が行われている事例があるんですが,岡山市のほうで7月に創設しました市民活動支援金により,市内の市民活動団体が困難を抱えている市民を支援する活動に支援金を支給しているんですが,その活動の中にも留学生にお米,あるいは学生に低額な給食というような取組を行っているところです。 以上です。 ◆22番(林潤議員)  その大学での取組というところでは,先ほど市民の取組がありましたけども,私も幾つか情報があったので,紹介したいと思います。 ちょうど昨日の話なんですけれども,山陽学園の近傍で地域の人がいろいろこういった食料を集めて学生さんに提供するという取組をされました。写真を昨日送ってもらったところで,こんなふうに食料品を並べて学生さんがやってきてと。これもその場でこれに気づいた人,一定のお知らせなんかもしていたようなんですが,友達が友達を呼んできて受け取るといったようなことで,その中では食費も水道代もできるだけ減らすようにしているとか,アルバイトを掛け持ちしている人が増えたとか,経済的に困っていることや学ぶ環境についての悩みの声が聞かれたと聞いています。こういったことを改めて情報収集してほしいですし,今度ある成人式も,ここは社会人も当然いらっしゃいますけども,なかなか市というのは学生さんと接触する機会がないと思うんですけども,いい機会になると思うんです。ぜひやっていただきたいんですけど,再度検討をお願いできないでしょうか。 ◎近藤康彦岡山っ子育成局子育て支援担当局長  先ほど答弁しました格安ランチを提供したのは山陽学園大学の同窓会等の援助で行ったと把握しているところでございます。 それから,成人式でアンケートとかヒアリングを実施してはというところでございます。 今回,成人式はコロナの関係があって例年開催しておりました岡山ドームからシティライトスタジアムへ場所を変更して開催する予定にしておりますが,5,000人規模の行事でございまして,感染リスクを徹底して排除することが求められております。3密対策に最優先で取り組むこととしておりまして,アンケートを実施した場合,おしゃべりや人の滞留を助長するようなおそれもあるということから,考えていないところでございます。 以上です。 ◆22番(林潤議員)  もちろん今コロナ対策を議論しているところで,感染が広がるようなことは困るんですけども,情報発信と収集には引き続き取り組んでいっていただきたいと,そこは強く要望しておきます。 それで,先ほど学費のことがありました。考えていないということだったんですけど,何でこれを取り上げたかといいますと,資料をお配りもしているんですが,日本の高等教育への公的支出はOECD諸国の中でも低い割合になっています。全体平均の0.9%に対して0.4%,こうした下でこれがどんなことになっているかというと,大学の学費が1975年には3万6,000円だったものが,翌年の1976年には倍以上の9万6,000円になって,今では53万5,800円。今,独立行政法人化なので,標準額としてこれがすぐそのまま学費じゃないですけど,反対に1.2倍までは増やすこともできている。これは単に大学のコストで決まってきたわけじゃなくて,私立大学との差だとか,一体受益者で何%が適当かみたいな政治的に議論されてきたことですから,政治の問題として取り上げています。 奨学金については市長会でも充実を要望しているということですから,大学,学びに関わる費用としての負担軽減を求めてもいいんじゃないかと思うんですが,どうでしょうか。 ◎近藤康彦岡山っ子育成局子育て支援担当局長  大学生の公的支出のことですが,国は本年度から授業料の減免や給付型奨学金の拡充をかなり図っているところでございます。例えば国公立の大学で申し上げると,住民税非課税世帯ですが,減免の上限額として入学金では約28万円,授業料では約64万円(後刻,「54万円」と訂正)というふうな形になっておりまして,かなり国のほうでも充実が進められておる関係もあり,市としては考えていないということでございます。 ◆22番(林潤議員)  ここは大学のまち岡山として岡山市で学んでよかったと言えるようなまちにしていっていただきたいと思います。 時間がありますので,次へ移ります。 給食センターのところで具体化が進んできたら報告するというような話だったんですけども,いつ何が決まったら具体化になるんですか。固まってしまってもう変わらんという状況になってから報告されて説明されても保護者も学校も困ると思うんですけど。 ◎菅野和良教育長  今現在,集約化の対象となる学校は,候補としては出ておりますが,決定はしておりません。したがって,現段階では説明会の実施を考えていないところであります。岡山学校給食センター建て替え内容など,具体的な集約化の内容が決定したら必要に応じて説明会の開催を検討いたします。 以上です。 ◆22番(林潤議員)  ただ,もう報告書としてはこういう名前も挙げて,新たに高島,富山,操南,旭東,西大寺,福浜,福南,これらについては報告書としての説明はできるんじゃないでしょうか,報告書は税金を使ってまとめているんですから。市民から要望があればやりますか。 ◎菅野和良教育長  現段階では基本的な方針ではなく個々の事案であるため,広く意見を取り入れるといいますか,説明するということについては考えておりません。 以上です。 ◎近藤康彦岡山っ子育成局子育て支援担当局長  申し訳ございません。先ほど,私の答弁の中で数字を言い間違えておりますので,訂正させていただきたいと思います。 大学の授業料の減免の件ですが,64万円と申し上げたようなんですが,54万円が正しい数字でございます。申し訳ございません。 ○浦上雅彦議長  以上で林潤議員の質問は終わりました。(拍手) 次は,順序に従いまして菅原議員。     〔3番菅原修議員登壇,拍手〕 ◆3番(菅原修議員)  皆さんおはようございます。日本共産党岡山市議団の菅原修です。 今日,傍聴においでくださいました皆さん,朝早くからありがとうございます。 質問に入る前に,今日が12月8日ということでどんな日だったかということを紹介したいと思います。 今日は,今から79年前,日本軍がハワイ真珠湾への奇襲攻撃を行い,太平洋戦争が始まった日でもあります。この戦争で310万人の日本人,そして2,000万人を超えるアジアの人々の貴い命が犠牲になったというこの日でもあります。 かつての日本では,徴兵制がありました。召集令状が来たらいや応なく戦争に行かなければならないという状態です。拒否すればもちろん逮捕,罰則等々もありました。 今日,全国各地で一斉に召集令状,赤紙,これは模擬のもんですけども,それを配って皆さんにアピールして平和の行動を40年も続けておられる女性の団体があります。そのことも御紹介して,そして8月15日の終戦記念日,これと同様にこの日も忘れてはならないということをまず初めにお知らせして,通告に従って質問に入りたいと思います。 それでは1番,地域公共交通について。 (1)フィーダー交通について。 桃太郎線のLRT化基本計画は,策定が遅れています。一方,地域公共交通利便増進実施計画の案が示されました。既存のバス路線からの接続,余力を活用した新設路線からの接続,生活交通を活用した接続など,協議状況について少し具体的に伺います。 ア,重複区間の集約等による余力を活用したバス路線の新設という点では,調整後,市内周辺部でできるだけ広くバス路線が延びることを期待しています。 10月の協議会ではバス路線の再編,都心の運賃値上げ・適正化,そして高齢者,障害者の運賃半額割引を3本柱とする実施計画案などが協議されたと聞いています。その後も事業者に様々な動きがあると伺っています。現在協議中ですが,どのような見通しをお持ちでしょうか。 イ,6月議会で局長は,桃太郎線沿線のフィーダー交通についてもしっかり検討すると述べられました。また,既存の生活交通もフィーダー交通と位置づけているよう答弁されていますが,生活交通については地元協議会が立ち上がって初めて具体化されることになっていますので,このままでは新駅を含む沿線各駅に接続する交通機関の整備がいつになるのか見通しが立ちません。市が主体的に取り組み,時期的な目標を示していただきたいと思いますが,いかがでしょうか。 ウ,桃太郎線沿線のうち,中山地域や高松地域はバス路線がなくなっているか,便数が少なくなっています。もともとバス路線がない町内もあります。このような地域での駅への接続はどう考えておられるでしょうか。 (2)足守駅の計画変更について。 桃太郎線LRT化計画の中で足守駅の位置に関する突然の変更に対し,近くに駅ができると思っていた住民の怒りや混乱には大変大きいものがあります。はしごを外されたようなものですから,当然だと思います。 これについて伺います。 ア,住民の間に混乱を生んでいる大きな理由は,行き違い施設を計画していなかったなど当初計画がずさんだったこと,計画変更に伴う住民説明が不十分だったことなど,市の姿勢にあると考えます。このことについて,市の責任をどう考えていますか。 イ,LRT化基本計画は,今年度中に取りまとめることができるのですか。その中には足守駅のことも盛り込まれるのですか。 ウ,LRTの計画案が示された時点では,総事業費が約240億円とされていました。その後,これに含まれない費用があれこれ言われています。改めて240億円以外にどういう事業にどの程度の費用がかかるのかを具体的にお示しください。 (3)住民の声を丁寧に聞く市政を。 現在の岡山市政は,住民の声を丁寧に聞いて住民に寄り添うのではなく,強引に事業を進めることが多過ぎます。大森市政の期間中には産廃処分場の許可の問題,北斎場建設をめぐる問題,市立保育園と幼稚園を統廃合する問題,学校給食の調理場大規模化・センター化の問題などがあります。 住民の中で賛否が大きく分かれ,住民の納得が得られていない問題を岡山市側の結論ありきで強引に進めたという認識はありませんか。市政の主人公は市民です。市民の声を大事にした市政運営を求めるものですが,いかがでしょうか。あわせてお答えください。 2番,足守・大井地区でのメガソーラー建設計画について。 足守・大井地区で計画されている186ヘクタールもの巨大な太陽光発電事業について,昨年の6月にも取り上げました。今年に入って新たな動きがあるので,改めて質問します。 岡山市は,1年前環境アセス条例を施行しましたが,国が2020年4月から一定基準以上の大規模太陽光発電についての環境アセスを義務化したので,足守,大井の件の環境アセスについては国が実施することになると思われます。 そして,事業者にも新たな動きがありました。事業者は,2017年7月に大井連合町内会で説明会を開きましたが,その後3年間全く音沙汰なしでした。ところが今年8月,事業者がメガソーラー建設に向け環境アセスの手続に入りたいと連合町内会長に伝えてきたとお聞きしています。 この事業者が3年前に開いた説明会では,住民からたくさんの質問が出されました。いまだに質問への回答はありません。資源エネルギー庁が作成した太陽光発電の事業計画策定ガイドラインでは,事業者に対して地元住民と積極的なコミュニケーションを図ることを求めていますが,住民から出された疑問や質問に回答もしないというのはコミュニケーション以前の問題で,全く不誠実だと私は思います。 太陽光発電は,環境に優しいエネルギーであり,気候危機が叫ばれる今日,導入の促進が必要であることは言うまでもありません。しかし,里山の大規模な森林伐採で自然や住環境が著しく変化し,災害リスクも高まるようなところに建設するのはいかがなものかと思います。地元の皆さんは,一貫して全面的に反対しています。 岡山市議会でも,2018年6月定例市議会に太陽光発電所設置計画について市民の安全に配慮し地域住民の立場を伝え開発許可に反対する意見を述べることを求める陳情が出されました。全会一致で採択されています。 以上を踏まえて質問します。 ア,住民の方々の懸念に対する岡山市の認識について前回も質問しましたが,状況に変化がある今,改めて認識をお伺いします。 イ,このような開発においては,私は住民合意が絶対に必要だと思います。現在の状況は,事業者がコミュニケーションを図っているとは言えないのではないでしょうか。この点について,市はどのようにお考えですか。 ウ,岡山市として,住民が同意しない開発は市としても同意できないとはっきり言いませんか。単なる手続論ではない答弁をお願いします。 エ,あわせて国に対してこの事業そのものを取り消すよう求めていただきたいが,いかがですか。 3番,エヌエス日進の産廃処分場について。 御津虎倉に建設中のエヌエス日進の産業廃棄物処分場は,現在砂防法違反で工事は止まっています。搬入路の一部は第三者の所有で,従来エヌエス日進と所有者との申立書による合意で通行ができていましたが,最近一部の土地が別の人に取得され,その人の意向で産業廃棄物の搬入ができない状態になっているとお聞きしています。 そこで質問です。 ア,搬入路の確保は要件にないとのことですが,産廃処理の指導要綱について他県の例を調べてみますと,例えば宮城県では大型車両が通行できる搬入路があることが許可要件の一つになっています。搬入路の確保についても許可要件に加えるべきではないでしょうか。 イ,産廃処分場の建設は,第3期分については岡山市が許可しました。しかし,業者が搬入路の地権者と通行について同意したとする申立書に添付されている現況図は,法務局の切り絵図と比べると明らかに違っていることが分かっています。事実でない現況図に基づいて許可した当時の判断は誤りだったのではありませんか。 ウ,土地の所有関係については厳格な確認が必要ではありませんか。 エ,行政が行う手続の一般の問題として総務局長にお伺いします。 許可手続に関係する書類に事実と違う部分があったときには,正確な資料を申請者に提出し直させるのが行政の当然の在り方ではないでしょうか。 以上,1回目の質問です。 御答弁よろしくお願いいたします。(拍手) ○浦上雅彦議長  当局の答弁を求めます。 ◎小山直人市長公室長  大きい1番,地域公共交通についての項,(3)住民の声を丁寧に聞く市政をについてお答えいたします。 岡山市では,都市の持続的な発展と市民福祉の向上のため,各種事業を実施しております。市民生活への影響が大きい事業についてはアンケート等の各種調査の実施や地元説明会の開催など,市民の皆様の声を丁寧に聞きながら推進しているところです。 以上でございます。 ◎平澤重之都市整備局都市・交通・公園担当局長  同じ項,フィーダー交通についてで,まず3本柱についてです。 3本柱に関する見通しについては,吉本議員にお答えしたとおりです。 次に,市が主体的に取り組み導入時期を示しては,それからバス路線がない地域での駅への接続についてです。 桃太郎線LRT化では,より多くの方々が公共交通を利用できるよう,駅へ接続するフィーダー交通の導入により桃太郎線を軸とした公共交通ネットワークの構築を進めていきたいと考えております。 フィーダー交通については現時点で導入時期をお示しすることはできませんが,需要も考慮しながら路線バスや生活交通など様々な手法を検討する必要があると考えております。 次に,足守駅の計画変更についてで,市の姿勢についてです。 足守駅の位置の変更に対する市の考えにつきましては,二嶋議員にお答えしたとおりです。 次に,LRT化基本計画についてです。 LRT化基本計画については,二嶋議員にお答えしたとおりです。 足守駅や新駅の位置については,基本計画の中でお示ししたいと考えております。 最後に,事業費についてです。 LRT化の概算事業費約240億円の内訳については,電化設備や車両基地,行き違い施設などの地上設備の整備にかかる費用として約135億円,車両費として約36億円,新駅の設置等にかかる費用として約25億円,併用軌道区間の道路拡幅等にかかる費用として約44億円を見込んでおります。 これら以外に岡山市及び総社市がそれぞれ整備するものとしてパーク・アンド・ライド駐車場を含む駅前広場やアクセス道路がありますが,その内容とともに費用についても今後整理してまいりたいと考えております。 以上です。 ◎國米哲司環境局長  2,足守・大井地区でのメガソーラー建設計画についての項,4点の御質問に順次お答えします。 まず,住民の方々の懸念に対する市の認識についてです。 住民の皆様は,地域の環境を守りたいという強い意識をお持ちであると認識しています。事業が実施される場合には,環境影響評価の制度に基づき事業者が適切に手続を行っていく中で,住民の方々の懸念を払拭できるよう適宜協議の場を設けていただきたいと考えています。 次に,事業者と住民とのコミュニケーションについてです。 事業者は,住民の方々とよく連絡を取り合い,円滑な合意形成を図ることが望ましいと考えております。事業者に対しては,地域の方々の理解を得るための十分なコミュニケーションを図ることが必要であると考えています。 次に,住民同意がない開発は市として同意できないと言わないかについてです。 本計画については,環境影響評価法の対象となるため,事業者はこの法に基づく手続を行っていただく必要があります。この制度の中で事業者に対し可能な限りの環境保全対策や地域住民との合意形成に取り組むよう,市としてもしっかり意見を述べてまいりたいと考えております。 最後に,事業そのものを認めないよう国に求めないかについてです。 市は中立的な立場であり,そうした働きかけはできません。市としては,法の手続の中で環境の保全の見地から,適切に意見を述べてまいりたいと考えております。 以上です。 ◎門田和宏総務局長  3番,エヌエス日進の産廃処分場についての項,一般論として許可手続関係書類に事実と違う部分があったときは,出し直させるべきではとの御質問にお答えします。 法令に従った指導及び処分を行うために必要があるときは正確な書類の提出を求めますが,必要がないときは提出を求めません。 以上です。 ◎國米哲司環境局長  同じ項,搬入路の確保を許可要件に加えるべきでは,許可当時の判断に誤りがあったのでは,土地の所有関係の確認が必要ではについて一括してお答えします。 廃棄物処理法では,産廃処分場の許可要件には裁量の余地はなく,追加や変更等は認められていません。産廃処分場への搬入路確保は許可の要件ではありませんが,本市では指導要綱により事業者に搬入路に当たる土地所有者の同意書等の提出を求めています。本件の審査においては法務局の公図と申請者が作成した図面を精査しており,搬入路に当たる可能性のある土地の所有者から通行を承諾するとの申立書があったことから,許可の時点では事業者と所有者の間で合意がなされ,通行に支障がないと判断したものです。 土地の権利関係が許可後に変わることについては,事業者と土地所有者との間の問題であり,市が介入する余地はありませんが,その動向については注視してまいります。 以上です。     〔3番菅原修議員登壇〕 ◆3番(菅原修議員)  御答弁ありがとうございました。 それでは,再質問に入らせていただきます。 地域公共交通についてのことで,フィーダー交通については9月議会で我が会派の田中議員の質問に,フィーダー交通の確保はLRT化と並行してとの答弁があったんですが,フィーダー交通の検討と実施は住民の利便性向上のために先行してやっていただきたいと思います。 そして,2年前中鉄バスが沿線の路線を中止した経緯があります。さらに,今民間バスの事業者は8割以上の路線で赤字が続いています。フィーダー交通を民間業者が担うのは,現実的には困難ではないでしょうか。営業主体は誰を想定しているのか,お示しください。 足守駅の計画変更についてです。 足守駅移設問題では,移設案が一旦示された後に撤回されたということで,近くに駅ができると思っていた住民の皆さんはかなり落胆されています。私のところにも様々な声が寄せられました。市長は,先日の本会議で住民の方々に申し訳なかったと述べられました。また,あまりがちがちになって動かしようのない話を提供するのはいかがなものかとも話されました。意見交換会は今後も開かれるようですが,開催場所も回数も複数設けるなど工夫して,より多くの地域住民が参加できるようにしていただきたいと思いますが,いかがでしょうか。 足守のメガソーラーの件です。 今,いろいろと業者に対しての指導というか,言われていますけども,今一番住民の方が懸念しているのは,この建設予定地の中心部が土石流危険箇所,土石流警戒区域に指定されている場所だからです。地域住民の皆さんは,そんな場所でなおかつ森林を伐採してむき出しの状態になってしまうと,まさに土石流が起こり,住民の生命と安全を侵す危険な災害を招いてしまわないかという,そのことを一番懸念されています。県にも一定のルールがありますが,市としても住民の生命と財産を守り,安心・安全を保障するためのルールをつくっていただけませんか。 そして,地域住民の皆さんは里山活性化研究会という月2回の勉強会を設けて,自分たちの地域をどうしたらよくなるかとか,そういうことを勉強されています。専門家の意見も聞きながら,国に対しても要請しておられます。最初に述べましたように,事業者がコミュニケーションを取っていない状況があります。ガイドラインで求められている積極的なコミュニケーションが取られているかどうかの判断は,一体誰がするんでしょうか。 そして,岡山市は基礎自治体として住民の中に不安や反対の声があるときに,その思いを受け止めて国,県や事業者に対して物を言うべきだと思います。まだ未回答の部分が回答されておりません。せめて,事業者に対し環境アセスの手順の手続の前に説明会を開くよう求めることができないでしょうか。 エヌエス日進の産業廃棄物処分場についてです。 先ほども搬入路の件でありましたが,いろいろな全国の例を挙げて資料にも出させてもらいましたが,郡山市は産業廃棄物処理指導要綱を定めており,その中で搬入道路用地の所有権を有しない場合は登記簿の謄本及び当該土地の公図の写しなどを添付して提出するよう求めている例があります。岡山市としてもこういう要綱を出すことができないか,もう一度御所見をお伺いします。 ○浦上雅彦議長  当局の答弁を求めます。 ◎國米哲司環境局長  まず,足守のメガソーラーの再質問です。 まずは災害についての御心配ということですが,まず林地開発については県のほうの土石流の対応になりますので,岡山市としてはそれに対しては特にあれはありませんが,林地開発許可の手続の中で県のほうで検討されるものと考えております。 あと,自然について地域の方が一生懸命されているということですが,住民の方が身近な生き物の里山事業をはじめとして生態系の保全に一生懸命取り組んでいただいているということは大切なことであり,ありがたいと考えております。岡山市としては,影響評価の手続の中でそういったものへの影響が懸念される場合には,市としても可能な限り影響を回避するよう,措置を講じるよう適切に意見を述べてまいりたいと思います。 あと,エヌエス日進の件です。 要綱の件ですが,本市では指導要綱に基づいて事前協議の中で隣接地や搬入路の状況を確認して,業者に土地所有者等の同意書の提出をもう既に求めているところです。許可後に状況が変わった場合には当事者において解決していただくもので,市は関与する立場にはないと考えております。 以上です。 ◎平澤重之都市整備局都市・交通・公園担当局長  まず,LRT化についてで,フィーダー交通の営業主体,運営主体についてでございます。 フィーダー交通については需要を考慮しながら路線バスや生活交通など,様々な指標を今後検討していくことになりますが,その運営主体もその中で検討していきたいと考えております。 次に,今後の説明会についてでございますが,地域の意向を踏まえながら適宜適切に開催してまいりたいと思います。 以上です。     〔3番菅原修議員登壇〕 ◆3番(菅原修議員)  ありがとうございました。 メガソーラーの件ですけども,災害の警戒区域であるというところに市としてももっともっとはっきり意見を言うと。全国的にもこれは問題になると思います。この岡山市でそういう災害の警戒区域に指定されているところで推し進める,この建設を計画するということが絶対にあってはならないと思います。このことも強く求めたいと思います。住民の声に寄り添っていただくということでお願いして,もう少し時間がありますね。 足守の移設の問題についてもう一つ。 皆さんは真剣に考えていろいろと意見を言われています。もっともっと丁寧に意見も聞いて,その意見が取り入れられることであれば積極的に取り入れてほしいと思います。納得のいく説明をお願いしたいと思います。 最後,御所見よろしくお願いして質問を終わりたいと思います。 ○浦上雅彦議長  当局の答弁を求めます。 ◎平澤重之都市整備局都市・交通・公園担当局長  桃太郎線のLRT化については,岡山から総社間の公共交通軸の強化,便利に使いやすいものとなるように計画を検討しているところであり,今後も地元の皆さんにとって便利で使いやすいものになるように地元への説明,意見聴取も含めてしっかりと進めてまいりたいと思います。 以上です。 ○浦上雅彦議長  以上で菅原議員の質問は終わりました。(拍手) 次は,順序に従いまして則武議員。     〔39番則武宣弘議員登壇,拍手〕 ◆39番(則武宣弘議員)  皆さんこんにちは。公明党の則武でございます。 今日の新聞を見ますと,コロナウイルス感染症で重症者の方々が全国で530人という数字が載っておりました。それに伴って,自衛隊を大阪府と旭川市に派遣すると言われております。いよいよ感染拡大の激しい地域は医療崩壊というか,看護師不足,また新聞の中には離職される看護師の方もいらっしゃると書かれていましたけれども,本当に厳しい状況が続き出したなあと思います。 岡山市におきましても,連日10人前後の新規の感染者,患者が発生しておりますけれども,今のところ岡山市の中ではそういうような状況にはなっていないと認識しておりますが,しっかりとこの年末年始含めて対応していかないと大変なことになるなあと思います。市長におかれては,全集中の呼吸を持って対応していただきたいと思いますので,よろしくお願いいたします。 それでは,大きい1番の岡山市の交通政策についてお伺いしたいと思います。 まず,1,岡山市地域公共交通網形成計画です。 岡山市では,人口減少,少子・高齢化に伴い将来にわたって持続的に発展,成長するまちづくりを進めるため,市民の移動手段の確保としての公共交通のネットワーク化の実現と活性化を含めた再編計画を進めています。その計画づくりを協議する岡山市公共交通網形成協議会を7回開催いたしましたが,本題である地域公共交通利便増進実施計画の策定及び共同経営に関する協定について,いまだ合意に至っておりません。 特に,コロナ禍での本市における公共交通の現状は,路線バスにおいて利用者が大きく減少し,厳しい経営状況となっており,市内を運行する路線の約8割が赤字であります。対策は待ったなしの状況で,新型コロナウイルス感染症の影響も踏まえ,交通事業者等の関係者と十分に協議を行いながら取り組んでいく必要があります。 また,この11月27日には市長が働きかけ政令市市長会を動かし,地域公共交通活性化再生法の一部改正がなされ,施行となりました。この協議にも関係が大いにあると思われますので,以下お尋ねいたします。 (1)市内運行の路線バスが新型コロナウイルス感染症の影響で利用者が減少していますが,11月末までの利用と収支の状況,また本年になっての減便,休止の状況はどのようになっているか,お伺いいたします。 (2)地域公共交通網形成計画の地域公共交通利便増進実施計画(以下,利便増進実施計画と言います)における最重要施策としての3本柱,バス路線の再編,都心の運賃値上げ,運賃割引が提案されています。その内容はどういったものなのか,また3本柱の実現によって不利益となる事業者はいるのか,お伺いします。 (3)利便増進実施計画は,策定することが望ましいですが,計画策定が困難となった場合でも,市民の移動手段を確保するために市としてやれることがあればそれだけでも施策として実施すべきと考えますが,市長の御所見をお伺いいたします。 (4)今回の法改正で地域旅客運送サービス継続事業が創設されましたが,交通不便地域での生活交通の手段の選択肢は広がっていくのでしょうか。輸送資源の総動員による移動手段の確保とはどのようなことなのか,あわせて御説明ください。 (5)鉄道,路面電車,バス,タクシーにおけるICカード等のキャッシュレス化への対応についてお伺いいたします。 現在,Hareca,ICOCA,モバイル電子決済など各事業者間で利用できるサービスが違っています。事業者によらず利用者がICカードを利用できるように改善すべきであると思いますが,御所見をお伺いします。 (6)MaaSについてお伺いいたします。 MaaSとは,バス,電車,タクシーからライドシェア,シェアサイクルといったあらゆる公共交通機関をITを用いてシームレスに結びつけ,人々が効率よく,かつ便利に使えるようにするシステムのことです。現在,全国各地で実証実験による研究が進められていますが,本市ではMaaSの導入についてはどのようにお考えですか。 (7)中鉄バスが一宮,高松,足守の国道180号,429号線のバス路線を休止しています。理由は,運転手不足であります。国では自動運転技術等の研究開発を進めていますが,本市では自動運転を活用したバス,タクシーの運行はどのように考えているのか,御所見をお伺いいたします。 続きまして,2,自転車の安全で適正な利用についてお伺いいたします。 9月議会におきまして,議員提案で岡山市自転車の安全で適正な利用を促進するための条例(以下,自転車条例と呼びます)が成立し,来年4月から施行となります。概要は,自転車損害賠償責任保険等の加入の義務化,子どものヘルメットの着用義務化,自転車安全利用や防犯対策などが盛り込まれています。本年,コロナウイルスの感染拡大と特別定額給付金の10万円で自転車の購入と利用が高まったといううわさを聞きましたが,事実かどうか分かりませんけど,本市では自転車利用は以前よりももちゃりをはじめ利用者が多い都市であります。この条例の施行とともに安全で適正な利用が促進されることを期待して質問いたします。 そこで何点かお伺いします。 (1)まず自転車条例が来年4月施行でありますが,現在の自転車損害賠償責任保険の加入率はどのくらいでしょうか。そして,加入促進はどのように進めていきますか。義務化によって自転車販売店では保険加入の対応が変わってくるのでしょうか。 (2)子どものヘルメット着用の義務化について学校・園で子どもたちに周知徹底と交通安全教育を進めていくと思いますが,特に条例の公布後から施行までの間に新たな取組はありますか。御所見をお伺いします。 (3)自転車利用者は道交法上の軽車両として交通ルールを遵守していかなければなりませんが,なかなか交通マナーを守って運転ができていないのが現状であります。本市としても自転車安全利用5則の遵守を進めるような取組を進めていますが,警察との連携は具体的にどのようにしておられますか。 (4)自転車先進都市おかやまとして自転車利用環境の整備は進めていかなければなりませんが,自転車専用道路,自転車優先レーンなどの走行空間の整備を進めていかれると思います。進捗率は今年度末で28.3キロで41%です。当初の計画では令和3年度末でしたが,実現できるのでしょうか。計画では69キロですが,新規の延長なども考えておられますでしょうか。御所見をお伺いします。 (5)ももちゃりについてお伺いします。 第1波のコロナウイルスの感染状況下において,自粛期間中に利用状況が低迷したと聞いています。現在の利用状況はどのようになっていますか。 (6)ももちゃりポートは現在34か所で設置されておりますが,設置場所の利用頻度が低いポートはあるのでしょうか。以前は後楽園にもポートがありましたが,現在は撤去されております。利用頻度で撤去や増設はあるのでしょうか。私は,新たにポートの設置を提案いたします。一つは後楽園と中区役所,また北区ではJR北長瀬駅と問屋町にポートの設置を検討してはどうかと考えますが,御所見をお伺いいたします。 大きい2番のデジタル社会の構築を目指して。 1,菅総理が誕生し,デジタル庁の設置を提唱され,我が国も後れを取っているデジタル社会への取組を進めようとしています。また,コロナウイルス感染症の流行により新しい生活様式の行動様式からデジタル社会の必要性は待ったなしであります。デジタル庁が発足される真の目的は,縦割り行政によるIT関連業務の非効率性の改善にあると言われています。市役所内でも個別のITシステムの違いにより業務の重複やコストの無駄といった非効率性が生じているところもあります。そのため,ITやAIやIoTの導入が望まれています。 以下,質問いたします。 (1)本市でも岡山市役所内のデジタル化を進めるとともに,市内全域にもデジタル化を推進する部署を設置して取組を進めるべきではないかと考えますが,市長の御所見をお伺いいたします。 (2)デジタル組織をつくるにはやはり人材です。本年,デジタル関係の外部の人材の活用をいたしました。今後も専門性を持った人材の確保はどのように進めていかれるのでしょうか。 続いて,2,マイナンバーカードの普及,活用についてお伺いいたします。 マイナンバーカードの普及の遅れを改善することも,デジタル庁が解決すべき課題の一つとして今注目を集めています。政府は,デジタル庁を発足してマイナンバーカードの普及やIT業務の一元化を実現し,行政手続の効率化やスピード向上を実現したいというわけであります。 本年は,コロナウイルス感染症による緊急事態宣言を受けて国民全員に10万円の特別定額給付金の申請手続を行う際,マイナンバーカードでの電子申請をすることができましたが,本市では申請書の誤入力もあり,途中で打ち切りました。 また,9月からはマイナポイント制度によりキャッシュレス決済を行うことで25%のポイント付与率,上限5,000円分のポイントが還元されます。これらを踏まえて政府ではマイナンバーと金融機関口座のひもづけについても進めようとしており,今後緊急時の給付金など速やかに受け取ることができることも可能にしようとしております。 マイナンバーカードの普及促進に向け,令和3年3月からは健康保険証として利用できる仕組みをつくり,本格運用します。また,令和4年度中におおむね全ての医療機関でマイナンバーカードによる資格確認ができるようになります。同様に,令和8年に向けてマイナンバーカードと運転免許証を統合させる方向性も出てきました。 そこで質問です。 (1)マイナンバーカードの普及率は全国で11月1日現在21.8%で,岡山市が18.8%です。本市の職員のマイナンバーカードの取得数と取得率はどのくらいでしょうか。 多くの市民がマイナンバーカードの申請手続と受け取りに区役所等に来ていますが,一時は大変長時間待ちがありました。政府では,11月28日からカードを取得していないおおよそ8,000万人を対象にQRコードがついた申請書の発送を開始しました。より多くの方が区役所等の窓口に受け取りに来られますが,その対応は大丈夫でしょうか。 (2)私は,昨年9月議会でマイナンバーカード交付円滑化計画の策定についてお聞きいたしました。当時の総務局長の答弁では,今後国が開催する説明会の内容も踏まえ,岡山市でも交付円滑化計画を策定いたしますと言われましたが,策定されているのでしょうか。また,改善点はないのでしょうか。 (3)マイナポータルのぴったりサービスなどで各種のワンストップサービスが展開されています。本市ではどのようなサービスが受けられるのでしょうか。また,カード取得者には知っていただいているのでしょうか。利用状況についてお伺いいたします。 (4)マイナンバーカードを健康保険証として利用するための申込みはできるようになっていますが,来年3月以降どのくらいの医療機関で利用ができるのか,その準備状況についてお知らせください。 (5)マイナポイント事業の実施に伴いマイナンバーカードの取得も増えてきました。やはり,特典,メリットがあるとインセンティブが働いていることが分かります。その意味では,マイキープラットフォームによりマイナンバーカードを地域のカードに利用できるようにしたり,自治体ポイントが付与されるようにすれば,より市民の皆さんにも活用と有効性が理解していただけるのではないかと思います。マイキープラットフォームの活用について,本市はどのように考えておられますか。 最後,3,AIの活用についてお伺いします。 Society5.0の中核にあるAI,IoTなどの最新テクノロジーを活用し,便利な社会を構築しようとしています。 (1)本市でも今年度,業務の自動化──RPAを視野に入れた市民サービス窓口業務の見直しに取り組むとされています。RPAは単純なオフィス業務を自動化するシステムで,データ収集,入力,加工,集計,保存といった定型的パソコン業務をロボットが代行いたします。市民サービス業務にも適しています。いつから自動化の業務がなされていますか。御所見をお伺いします。 (2)本市ではほかにAIを取り入れた業務はありますか。今後,取り入れていく業務はあるのでしょうか。 (3)さいたま市では待機児童対策にAIを取り入れています。さいたま市では保育園の利用者と保育所のマッチングシステムにAIを導入したところ,利用者の複数のニーズと保育園の調整をするのに年間で1,500時間かけていたところ,AIに優先順位のアルゴリズムを与えておくと瞬時に最適解を導き出してくれました。その最適解は,市の職員の行った調整の結果とほぼ一致しているそうです。本市も現在新年度の保育園の入園について募集も終わり調整していることと思いますが,AIを導入して取組をしてはどうかと考えますが,御所見をお伺いします。 ということで,第1回目の質問を終わります。(拍手) ○浦上雅彦議長  当局の答弁を求めます。     〔大森雅夫市長登壇〕 ◎大森雅夫市長  それでは,則武議員の質問にお答えします。 私は,まだ鬼滅の刃を見ていませんけれども,全集中の呼吸で頑張っていきたいと思います。 私は,まず交通政策の中で計画策定が困難となった場合でもできることだけでも実施すべきだという話であります。 今回の議会でもこのバス問題を非常に多く取り上げていただいておりますが,事業者間の協調というのは必ずしも十分じゃないというのは申し上げたところであります。そういう面では,計画の策定も非常に難しい面があることは事実であります。ただ,市民の足を確保することは喫緊の問題だという認識の下でおりまして,来年度予算に向けてこの3本柱のうち実施できるものから進めていくということも考えていかなければならないと思っております。 則武議員がこのバス問題の議論の中で新型コロナウイルスの話もされました。多くの方も触れられたところでありますが,先月実は私は政令指定都市の市長会を代表して国のほうに緊急要望させていただきました。この新型コロナウイルス感染症の影響が続く中で,地域公共交通について運行サービスを維持するために必要な財政支援を早急に講じてほしいということを国土交通省の幹部に話をしてまいりました。 いい感触ではあったんですが,まだ報道ベースではありますけれども,今日政府が閣議決定する追加経済対策の中で地域公共交通の維持,活性化という項目が挙がったところであります。そういう面で,一つのミッションは果たしたかなと思っております。 次に,デジタル社会の構築の中でデジタル化を推進する部署を設置し,取組を進めるべきではということであります。 今,ICT推進課,また行政改革推進室などが担当してデジタル化への対応を行っているところであります。人材自体も拡充していかなけりゃならないと思っておりますが,今の体制そのものでいいかというと,私もまだまだそうとは言い切れないと思っているところであります。これから新年度の体制を検討していく中で,体制整備についてもデジタル化の進展に向けて何ができるかということを前向きに検討していきたいと思っております。いずれにしろ,デジタル化への対応については積極的に対応していきたいと思います。 よろしくお願いいたします。 ◎中原貴美市民生活局長  大きな1番,岡山市の交通政策についての項,自転車の安全で適正な利用についてのうち,自転車保険の加入率と加入促進策,自転車販売店の対応についてです。 自転車保険の加入率の正確な把握は困難ですが,昨年実施した市民意識調査の結果では,加入していると回答した方は31.8%となっております。今後,保険会社等と連携し,保険加入の必要性の周知啓発に取り組み,加入率の向上に努めてまいりたいと考えております。 また,本条例では自転車小売業者に対し購入者へ保険加入の有無の確認や保険加入等に関する情報提供を行うこと等を努力義務としております。これまでにも自転車小売店組合等への説明,周知を行ってきたところですが,今後店頭への啓発ポスターの掲出など,一層の周知を図ってまいります。 次に,警察との連携についてです。 市では,自転車ルールの遵守やマナー向上を図るため,県警と連携した自転車安全教室の開催や街頭啓発活動などに取り組んでいるところであり,県警においては市街地交差点等における自転車利用者へのマナー指導等を実施していただいております。また,自転車条例の施行を控え,現在県警と共同で策定中の「安全で安心なまちづくり」新岡山市行動プランの中でも自転車の安全利用を重点施策に位置づけ,こうした取組を一層推進してまいりたいと考えております。 以上です。 ◎田渕澄子岡山っ子育成局長  同じ項,自転車の安全で適正な利用についてのところで,子どものヘルメット着用義務化の園への周知と新たな取組についてお答えします。 子どものヘルメット着用につきましては,新入園児の説明会や保育園,幼稚園等の園長会において周知を行うとともに,園を通して保護者へ啓発チラシの配布を行うこととしております。また,引き続き送迎時に自転車を利用する保護者に子どものヘルメット着用について声かけを行い,周知を図ってまいりたいと考えております。 以上です。 ◎菅野和良教育長  同じ項,この自転車の条例の公布後から施行までの間の新たな取組についてでありますが,この点については林敏宏議員に御答弁したとおりでありますが,遺漏のないようにしっかり取り組んでまいります。 以上でございます。 ◎平澤重之都市整備局都市・交通・公園担当局長  同じ項,まず新型コロナウイルス感染症の影響による11月までの利用と収支の状況,本年の減便と休止の状況についてです。 岡山県バス協会によると,8月までの市内バス事業者の輸送実績は前年と比較して利用者数,運賃収入ともに4月,5月はおおむね半減,6月から8月は2割から3割程度の減少となっており,その後も大きくは回復していないとのことです。 本年の減便と休止の状況は,田口議員にお答えしたとおりです。 次に,3本柱の内容と,また不利益となる事業者はいるのかについてです。 3本柱の具体の内容として,非効率な運行となっている重複路線を集約し,運行の効率化を図るバス路線の再編,中心部で自由競争により150円前後の認可運賃ではなく,実施運賃で100円と低い設定となっている初乗り運賃を値上げする都心の運賃値上げ,路線バスと路面電車を対象に65歳以上の高齢者や障害者の運賃を半額とし,割引分を障害者定期券の割引分も含めて市が負担する高齢者,障害者の運賃割引をお示ししております。 本市の試算では,3本柱を実施することで全ての事業者において運行経費の縮減や運賃収入の増加といった経営改善が図られることとなり,不利益となる事業者はいないと考えております。 次に,地域旅客運送サービス継続事業の創設についてです。 バス路線を廃止するに当たっては,道路運送法に基づき運行事業者は原則6か月前に国へ届出を行うこととなっておりますが,運行改善による継続や代替手段の確保に向けた議論を行うには十分な期間を確保するのが難しい場合があります。このため,先月の地域公共交通活性化再生法の改正では,地域旅客運送サービス継続事業が創設され,バス路線等の運行継続が困難となった段階で,例えば乗合タクシーや自家用有償運送での継続など,地方公共団体が法定協議会等で運行サービス継続の実施方針を策定し,公募の手続を経て運行事業者を選定することが可能となりました。今後,バス路線が廃止となる場合には,この制度を活用しながら様々な輸送サービスの活用による持続的な公共交通の確保に努めてまいりたいと考えております。 次に,ICカードについてです。 利用者の利便性向上の観点から,1枚のICカードで市内の全ての公共交通を利用できることが望ましいと考えております。現時点でこのことは実現されておりませんが,例えばICOCAについてはJR,路面電車,一部の路線バスとタクシーで利用できるようになっており,こういった取組が広がっていくことを期待しているところです。 一方で,市内にはICカードが導入されていない路線バス・タクシー事業者が存在するため,岡山市では今年度その導入支援を行うこととしております。 次に,MaaSの導入,自動運転についてです。 MaaSについては,現在の岡山市では交通事業者等との情報共有が十分でないとともに,導入機運が醸成されていないため,具体的な取組については実施しておりませんが,移動のシームレス化を図る上で有効であると考えております。 また,自動運転技術等の新技術については,運転手不足の解消や安全性の向上を図る上で有効であると考えております。 今後,MaaSについては他都市の取組状況等について情報収集を行いながら,また自動運転技術等の新技術については開発動向等に注視しながら適切な時期に検討してまいりたいと考えております。 次に,自転車走行空間整備についてです。 自転車走行空間については,平成24年8月策定の自転車先進都市おかやま実行戦略に計画延長を定め,整備を進めてまいりましたが,道路幅員が十分でなく,自転車走行空間を生み出すことが困難な路線があることなどから当初の計画より整備に時間を要している状況です。来年度は計画期間が終了することから,このことも踏まえ次期計画を策定したいと考えており,新たな整備計画区間についてもその中で整理してまいりたいと考えております。 次に,ももちゃりの現在の利用状況についてです。 ももちゃりの利用状況については,新型コロナウイルス感染症拡大の影響により3月から5月にかけて利用が大きく減少し,5月の利用は前年度比で約57%となりましたが,その後はコロナ禍における利用促進のための回数券の無料配布,プロスポーツチームの特別仕様車の導入,青年会議所からの桃色の車両の寄贈などもあり,11月の利用は前年度比で約84%となっております。 なお,回数券の無料配布については準備した8,000枚のうち11月末で約8割が配布済みとなっております。今後も運営事業者とともに利用の促進に努めてまいります。 最後に,ももちゃりのポートについてです。 ももちゃりは,他都市と比較しても利用率が高く,利用1回当たりの運行経費も安いことから,高いコストパフォーマンスで運用しております。一方で,経費の約半分を自転車の再配置に係る人件費が占めており,経費の削減が難しい状況にあります。このため,展開エリアをやみくもに広げることなく,利用状況を踏まえながらポートを高密度かつ適切な場所に配置し,高いコストパフォーマンスを維持していくことが重要と考えており,新たなポートの設置については費用対効果を踏まえながら慎重に検討する必要があると考えております。 なお,後楽園ポートについては県立博物館の耐震改修工事の妨げになることから一時的に撤去しているものであり,工事完了後には再設置する予定です。 以上です。 ◎門田和宏総務局長  2番,デジタル社会の構築を目指しての項の御質問にお答えいたします。 まず,専門人材の確保についてです。 デジタル化は時代の流れであり,その取組をさらに進めていくためには高い専門性や知見を有する人材の確保が重要となります。今年度は,政策局において外部人材活用を行い,どういった分野でデジタル化の推進が図れるのか検討しているところです。 また,専門人材の職員採用については,これまで民間企業等での職務経験や専門的な資格を要件とする募集により平成28年度以降の5年間で5名を採用し,ICTに精通した人材の確保に取り組んできたところです。今後,デジタル化が加速していく中で,国の動きと連動させながらデジタル化を前に進めていけるよう,必要な人材の確保に向けて来年度以降,より積極的な採用を検討してまいります。 次に,マイナンバーカードの普及,活用についての御質問のうち,まず本市職員の取得についてですが,9月末現在の教職員などを除く本市職員では取得数1,218人であり,取得率24.2%となっております。 次に,QRコードつき申請書発送への窓口対応についてですが,窓口の体制強化については市民生活局長及び私,総務局長から柳迫議員,東原議員,平元議員に御答弁したとおりです。 次に,交付円滑化計画についてですが,昨年度マイナンバーカード交付円滑化計画を策定し,約1年が経過しており,このたび改定を行いました。改善点としては,交付窓口の整備拡大等を計画の中に盛り込んでおります。 次に,ぴったりサービスの現状についてですが,マイナポータルサイトから電子申請ができる岡山市のサービスは,児童手当の請求や妊娠の届出等の6種類でしたが,先月から新たに教育・保育給付認定申請兼保育利用申込について手続が可能となっております。 利用状況については,マイナンバー制度により添付書類が不要となるなど申請手続自体が簡素化していること,また別途面談等が必要な手続では電子申請の利点が十分活用できないことなどもあり,利用は伸びておりません。今後は,関係部局に活用を呼びかけるとともに,市民への広報に努めてまいります。 最後に,マイキープラットフォームの活用についてですが,マイキープラットフォームについては今年度はその活用の一環として国のマイナポイント事業が実施され,マイキーIDの設定も進んでいるところです。当面は,マイナポイント事業の広報と急増するマイナンバーカードの円滑な交付に取り組むことが重要と考えておりますが,今後マイナンバーカードの交付状況の推移を見ながら市独自の活用策についても関係部局と検討してまいりたいと考えております。 以上です。 ◎福田直政策局長  同じ項のうち,RPAの活用についてお答えいたします。 RPAについては,昨年度から実証実験に取り組んできた結果,昨年度は滞納整理や公用車管理などの業務において職員の作業時間を年間約1,500時間削減することができており,今年度もさらなる成果を上げるべく取り組んでいるところでございます。 続きまして,AIの活用についてお答えいたします。 AIについては,昨年度から音声認識機能を活用した会議録作成システムを導入しているほか,今年度は新型コロナ関連の問合せにインターネットを通じて24時間対応できるチャットボットを試験導入するなどしたところでございます。今後,文字認識機能を活用して職員のデータ入力作業を軽減するなど,AIのさらなる活用を図ってまいります。 以上でございます。 ◎福井貴弘保健福祉局長  同じ項,マイナンバーカードの普及,活用の中で,健康保険証としてどれくらいの医療機関で利用できるのか,その準備状況についてです。 医療機関側の整備は国が進めており,顔認証つきカードリーダーの設置やシステム改修等の補助を行っています。国のホームページの情報によると11月22日時点でカードリーダーの申込み率は全国で17.7%となっており,令和3年3月に向けて6割程度の医療機関,薬局での利用を目指し,さらなる導入支援を行っていると承知しております。 以上です。 ◎田渕澄子岡山っ子育成局長  同じ項,AIの活用についてのところで,保育園入園の利用調整へのAI導入についてですが,本市の利用調整におきましても平成30年4月の新規申込みから入園一括選考管理システムを導入しております。令和2年4月の新規入園申込者5,276人に対し,選考に要した期間は1日程度です。他の自治体のAI活用事例を参考にしながら今後も事務の効率化や職員の負担軽減を図ってまいります。 以上です。     〔39番則武宣弘議員登壇〕 ◆39番(則武宣弘議員)  それでは,再質問させていただきます。 交通の問題なんですが,先ほど私の質問で不利益になる事業者はいるのかと聞いたところ,3本柱を実施すれば不利益はないと答弁されました。事業者側は,コロナ禍で路線の再編より路線維持や存廃に危機感を抱いていると要望の中に書いていました。ここに岡山市と事業者間の意識の乖離があるのではないかと思いますが,これは鶏が先か,卵が先かというような議論もあるかと思います。路線の再編が路線維持や存廃の有効策になるというふうなことをきちっと岡山市としても示したほうがいいんじゃないかと思うんですが,現在の路線維持の有効策になることをぜひお示しいただきたいと思いますが,いかがでしょうか。 2つ目が,昨日小林議員から,現在のコロナ禍ゆえにしっかり手を打っていかなければならない対策があるのではないかというふうな御質問がありました。再編の重要性を訴えつつ,さっき市長がもう言っていただきましたけど,今度の経済対策で緊急要望もしていただいて,路線維持策もまた手を打っていただいたほうがいいんじゃないかなあと,今の運行事業者に対して。それを同時に並行してやっていけば,もう事業者側の言い分というのも少しは解決ができて合意形成に入っていっていただけるんじゃないかと思うんで,ぜひともそこら辺の策も今度の国の予算を含めて岡山市の新年度予算も含めて対応していただければと思います。 その上で,昨日市長は業者間の協調と合意についてもう何度も訴えられました。先日,田口議員も1社を除くような行為をやるべきではないと熱く訴えられていましたが,当然私も全事業者,9社入れてきちっとやって協調していただき,そしてその上で合意にいけるような方法を考えていただきたいなあと思いますが,市長の御所見を再度お聞きできたらと思います。 もう時間がないんですけど,今日はそういう意味でデジタル化の話をずっとさせていただきました。MaaSや自動運転の話もなかなかすぐにできる話じゃないことは理解しておりますが,このデジタル化を進めていくという中にこういった事業もどんどん入っていきます。また,AIもそうですし,こういったところをいろんな部署で取組は進めていけれると思います。そういった意味では,ぜひともこの関係部署をつくっていただいて取組を進めていただきたいと思います。 そこで質問は,マイナンバーカードの活用が結局こういういろんなマイナポイントなんかが……,質問できませんでしたね。(笑声) 以上で終了いたします。 ○浦上雅彦議長  当局の答弁を求めます。     〔大森雅夫市長登壇〕 ◎大森雅夫市長  先ほど,局長から路線の再編というのは各事業者にとって不利ではないという認識を示させていただきました。当然,私もそう思っております。そこは重複をできるだけ避けていきましょうということで,当然ながら重複が避けられればそこの無駄を廃していくわけですから,一定の余裕が生まれてくるということになると思います。そういう面では,我々としてはそういう認識でいるところであります。 3年間ずっとこれをやらせていただいているわけでありまして,再度もちろん則武議員おっしゃるように9社にもお話を申し上げたいと思います。ただ,現実問題として昨今の事業者の動きを見ていると,我々として完全に1月までに収まっていくのかというのは難しい面があるというのは否めない事実だろうと思います。そういう状況下の中で,喫緊の課題として早急に手を打たなきゃならないということもまた事実でありまして,先ほどの答弁のような議論をさせていただいたわけであります。 なお,今のように話をしていかなきゃならない相手は当然9社であります。既存の事業者全体に平等に我々としては対応させていただきたいと思います。 それから,今日報道の政府の閣議決定の内容の中に,先ほど申しましたように地域公共交通の維持,活性化という項目があります。11月に国土交通省のトップの方たちと話をしたときも,これはやらなきゃならないという認識であったことは事実でありますが,ただこれからの新型コロナウイルスの影響がどこまであるのか等々で対策がどこまでできるのかというのは非常に難しい問題だろうと思っております。国の力も借りながら,我々として最善の努力をしていきたいと思います。 以上です。 ○浦上雅彦議長  以上で則武議員の質問は終わりました。(拍手) 質問の途中でありますが,午後1時まで休憩いたします。      午前11時56分休憩      ~~~~~~~~~~~~~      午後1時0分開議 ○松田安義副議長  午前中に引き続き会議を開きます。 次は,順序に従いまして和氣議員。     〔43番和氣健議員登壇,拍手〕 ◆43番(和氣健議員)  久しぶりに質問の機会をいただき,ありがとうございます。 12月に入りまして,本来であれば忘年会,忘年会ということで大変まちがにぎわっておりますけれども,今年はコロナ,コロナで本当に寂しい限りであります。 この間,タクシーの運転手さんとお話しする機会がありました。運転手さん大変なようですねというふうなことでお話ししましたが,もう本当に大変なんじゃと。車のローンもあるし,家のローンはあるし,教育費はかかってくるし,自分の僅かな小遣いを削っても賄い切れんと。非常に厳しい状況で,もう家に帰っても女房とけんかばかりになると。ということで,このコロナは本当に人々の心に忍び寄り,ぎすぎすした人間関係をつくるような事態に陥っているように思います。元気が出るように何とかしなければなりません。少しでも明るい希望を持ちながら生きなければ人間はなかなか生きていけないのではないかなと思っております。少しでも元気が出るように,岡山市を元気にしたいという思いを込めて質問させていただきたいと思っております。しばらくの間,御清聴いただきたいと思います。 大きい1,公示価格についてお伺いいたします。 公示価格が示すもの。 岡山市の都市としての魅力をどのように高めていくかということは,極めて重要なことであります。政令都市になったからといって自動的に魅力が高まるものではありません。都市の魅力を高めることとは何か,一言で言うことは難しいものがあります。絶え間なく真剣に都市経営に取り組み,市民自身が誇れるようなまちを目指すことではないでしょうか。 また一方において,部外者の感覚,来岡者が駅前に降りてきたときの一瞬の印象も大切にしなければなりません。魅力のある都市,にぎわいのある都市かどうかはあくまでも個々人の好みによるもので,どのようにはかるかは難しいものがあります。 だが,その一つの指標となるのが地価の公示価格ではないかと思います。それだけの価値があることを世間一般が評価したものだと言えるからであります。その公示価格,他都市の地価はどうなっているのか,その都市における最も高い場所の地価を調査しました。お手元にお配りしておりますけれども,この表に書かせていただいております。あわせて,5年前に比べてどのように変化しているのか,またその場所の容積率を参考までに調べました。あくまでも最も高い地点の地価であります。 我々が目標にし,競い合う──競い合うという表現が正しいかどうか分かりませんけれども──都市を挙げるとすれば広島あるいは熊本ではないでしょうか。しかし,広島とは倍以上の開きがあるのが現実であります。熊本市にもかないません。また,5年間の価格の伸び率においても両市に大きく水をあけられている。つまり残念ながら差がだんだんだんだん開いているという状況にあるわけであります。こうした厳しい現状を正確に認識し,様々な知恵を出し,都心活性化の施策を取っていかなければなりません。さもなければ,衰退する政令市の仲間入りをしかねないのであります。その分岐点にあるように思っております。 その施策の一つが,我が自由民主党岡山市議団がかねてから提案しております中心市街地の容積率の引上げであると考えます。つまり容積率を引き上げることで民間が高度な土地利用を行うことになり,にぎわいを高め,魅力度のアップが期待できる。結果,地価が上昇する。このことは固定資産税に反映するといったことにつながり,まさにプラスのスパイラルをつくり出すことができるのではないでしょうか。 以下,数点質問させていただきます。 1,まちのにぎわいを表す指標としての地価。競い合うべき都市をあえて挙げるとすれば広島と熊本と思うが,両市の地価,魅力度の推移をどのように見ているのか,当局としての御感想をお聞かせください。 2,岡山駅東口,西口,表町かいわい,そして北長瀬駅前などにぎわいが期待されている地域の容積率を引き上げてはどうかと考えます。公共投資を行わないで民間自らの資本を呼び込むことを可能にすると思われます。御所見を伺います。 3,にぎわいが増し,結果公示価格が上がることは,すなわち固定資産税の増収ということであります。思い切った判断をしていただきたいと思います。 4,本市は中心市街地に駐車場が多い都市であるとのデータがあるように,このことで中心市街地のにぎわいが生まれにくい状況にあります。中心市街地にふさわしい土地利用を促すことが求められます。ちなみに中心市街地の重点エリアでの駐車収容台数はどのように推移しているのか,お示しください。 続きまして,大きい2,岡山港の整備と岡南臨港地区の発展について。 1,南海地震による港湾被害の補完的な役割。 南海地震が起きれば太平洋に面する港湾の多くが津波や高潮の被害を受け,場合によれば使用が困難になるおそれがあります。瀬戸内海でも大阪港や神戸港も危ないと思われます。 言うまでもないことですが,我が国は食料の6割,エネルギーの9割を海外に依存する国であります。また,貿易貨物の99.7%は海運に頼っているのが現状であります。したがって,港湾は貿易立国たる我が国の活力の源泉である産業の国際競争力を支えていくとともに,国民の生活物資の安定的な輸送の基盤として国民生活に貢献しているところであります。万が一の緊急事態においても途絶えることがあってはなりません。いずれかの港が補完的な役割を果たさなければならないと思うわけであります。 淡路島に遮られた岡山港の安全性は高いと思われます。十分な補完機能を果たせる港になり得ると思われます。緊急事態に対応し得る港として手を挙げ,相応の整備をしておく必要があるのではないでしょうか。 しかしながら,岡山港における取引量においても,取引額においても,残念ながら年々減少傾向にあり,しゅんせつなどの維持管理が十分になされているように思えません。行く行くは消滅の運命をたどるのではないかとさえ思うわけであります。 歴史的には神武天皇の東遷の折,九州の日向から大和へ向かう際,岡山の高島に社を設け3年もの長きにわたり滞在し,船の整備をし,食料や水を積み込んだと言われている。つまり,古代から海上交通の要衝であり,輝かしい歴史を持つ岡山港であることを振り返れば寂しい限りであります。 現在の岡山港は,岡山県が港湾管理者となり,昭和39年には重要港湾に指定されております。また,岡山港の発展,ひいては岡南臨港地区の発展に寄与することを目的として岡山市が関係企業の力を結集し,港湾管理者である岡山県と協調して岡山港埠頭開発株式会社を設立し,運営しておるところであります。岡山市として管理者である岡山県と連携を取り,岡山港の整備の未来を共に考える責任を果たしていただきたいと思うところであります。また,国に対し積極的に要望を行う立場でもあると思います。 南海地震による港湾被害に備え,補完的な役割を担える重要な港として,できれば大型船舶にも対応し得る機能を備えた港として整備をすべきと考えるが,御所見をお聞かせください。 2,岡南臨港地区と卸売市場の活性化について。 岡山市の持つ地理的優位性の一つが,交通の要衝としての高いポテンシャルを持っていることであります。とりわけ物流の根幹を担う国道等の交通網が優れており,これからもそのメリットを存分に生かした都市経営を行うことが何よりも重要であります。 このところ,にわかに国道事業及び幹線道路網の整備が動き出しているように思えます。特に,私の地元周辺での動きが顕著であります。すなわち,国道2号大樋橋西交差点の渋滞解消に向けて立体化の工事が進められております。さらには,古新田から倉敷市新田までの高架化が事業化に向けて進んでおります。 また,国道180号岡山西バイパスは,北区西長瀬から北区楢津間の本線高架部も今年度事業化されております。将来的には総社・一宮バイパスから吉備スマートインターチェンジへ直接乗り入れが可能となるわけであります。 岡山西バイパスは,岡山環状南道路,市道藤田・浦安南町線とつながる外環状線に当たるものであります。このことで,岡山港から山陽自動車道,さらには岡山空港に短時間でつながることになります。言うまでもなく,岡山市の南部には中央卸売市場や製造・物流企業等が立地しております。また,新たな物流の拠点も稼働しており,物流の効率化による産業振興が大いに期待されるところであります。この事業の効果を最大限発揮し,本市の発展につなげる施策が求められます。 いずれにしましても,国交省直轄の国道事業の効果は大変大きなものがあります。今後とも,国交省直轄の国道の事業化に向けた要望活動にあらゆる力を結集して取り組んでいかなければならないと思います。 以下,数点質問させていただきます。 (1)外環状線の完成に伴い,岡南臨港地区の発展が期待されます。今後,沿道地域の線引きの見直し,用途区域の変更など,どのような戦略を考えておられるのか,お聞かせください。 (2)外環状線の完成に伴い,中央卸売市場の取扱高も大きく増加させることができるのではないか。市場管理者としては絶好のチャンスと捉え,有効な対応を講ずべきと考えるが,いかがか。 (3)国交省直轄の国道事業の要望活動に積極的に取り組むべきと考えます。次なる戦略をお聞かせいただきたい。 3,公有水面埋立て。 津波による港湾被害を受けにくい岡山港の地理的な優位性は,裏を返せば旭川,吉井川の河口流域にあり,上流からの堆積土が堆積しやすく,常に水深の確保のしゅんせつを行わなければならないということでもあります。堆積土砂の処分場がないとの理由で難しいとすれば,港周辺の公有水面を埋め立てることを考えればいいのではないでしょうか。そして,埋立地を企業団地として分譲すれば事業費を抑えることができるのみならず,不足する企業団地をつくり出すことができるのではないでしょうか。御所見をお伺いします。 4,瀬戸内海の観光拠点化。 瀬戸内海の岡山県,香川県の島々を舞台に現代アートの祭典「瀬戸内国際芸術祭」が3年ごとに開催されております。国内外から多くの観光客を集めるとともに,高い評価を集めているようであります。東洋のエーゲ海とも言われる瀬戸内海の魅力がこの芸術祭により広く伝わり,評価されるのではないかと期待しております。 しかしながら,この芸術祭の拠点が高松港になっておるのであります。つまり,瀬戸内海観光の玄関口が岡山港ではないということに違和感を覚えるとともに,大変残念な思いをいたしております。このことは,単に芸術祭だけのことではありません。瀬戸内海観光全般に関わることでもあります。 御承知のように,新幹線のぞみの停車駅である岡山駅を後ろに抱える岡山港の優位性は比較にならないと思うのに,どうしてかと思えてなりません。今,コロナ禍にあり,クルーズ船による船旅がストップしておりますが,大型船による船旅の魅力は決して廃れることはないと思います。こうした大型船舶が岡山港に停泊するようになれば,観光,経済に大きな効果をもたらすことになるのではないかと思われます。 そこで質問でございます。 (1)岡山港への公共交通を含めアクセスを整えるなど,本州の入り口としての岡山港の活用を真摯に考えるべきではないでしょうか。 (2)岡山港は旭川,吉井川の河口に位置し,児島湾のほぼ全域を港湾区域としております。瀬戸内観光目的,釣り目的のプレジャーボートなど,瀬戸内海を楽しむ小型船の係留施設の充実を進めてはいかがと考えます。 以上で第1回目の質問を終わります。 よろしく御答弁をお願いいたします。 御清聴いただきましてありがとうございました。(拍手) ○松田安義副議長  当局の答弁を求めます。 ◎平澤重之都市整備局都市・交通・公園担当局長  1,公示価格についての項,まず広島市と熊本市の地価,魅力度の推移についてです。 地価公示の最高価格地について,2015年と2020年の価格を比較すると,広島市は約1.7倍,熊本市は約1.8倍と岡山市の約1.4倍を上回っております。都市の魅力については,議員御指摘の地価の公示価格も一つの指標と考えられますが,それだけではなく都市機能の集積や文化芸術の振興,歴史的遺産,都市景観や緑の質やボリュームなど様々な要素から構成されるもので,それぞれの都市にそれぞれの魅力があると考えており,本市の特性を生かしながら魅力の向上に向けた様々な施策に取り組んでいるところです。 次に,にぎわいが期待される地域の容積率を引き上げてはどうか,思い切った判断をすべきではないかについてです。 区域で一律に容積率を緩和することは,必ずしもにぎわいの創出に資する都市機能の誘導にはつながらず,ペンシルビルの建設を助長するなど良好な市街地の形成を阻害するおそれがあると考えております。このことから,本市ではオープンスペースの確保など,都市の活力と魅力の向上に資する取組を行う開発に対して,その貢献度に応じて高度利用地区や総合設計制度による容積率の割増しを行っております。今後は,さらなるにぎわいの創出に向けて,立地適正化計画に定める都市機能誘導施設の立地を促すために容積率を緩和する特例制度などについて検討することとしております。 次に,中心市街地の重点エリアの駐車収容台数はどのように推移しているのかについてです。 本市の中心市街地の重点整備エリアにおける駐車収容台数は,平成27年11月の調査では3万9,879台でしたが,令和元年8月の調査では3万7,980台であり,僅かですが減少しています。 以上です。 ◎大杉誠市場事業管理者  大項目の2番目,岡山港の整備と岡南臨港地区の発展についての項,岡南臨港地区と卸売市場の活性化についてのうち,外環状の完成を絶好のチャンスと捉え,有効な対応を講じるべきと考えるがいかがかについてお答えします。 市場の取扱高は,市場外流通の増加等により全国的に減少傾向であり,岡山市においても例外ではありません。今回の外環状線など交通網の整備が市場の取扱高の増加に直結するものではありませんが,道路が整備されることで中四国の交通の結節点という岡山市の強みを生かした物流拠点としての役割,また本年6月の改正卸売市場法施行に伴う規制緩和を踏まえた市場間転送の拡大や,生鮮食料品等の流通形態の変化も注視しながら新たな市場機能の実現に取り組んでいきたいと考えております。 以上です。 ◎林恭生都市整備局長  同じ項,まず南海地震による港湾被害の補完的な役割についてでございます。 管理者である岡山県において,岡山港は岡山市を背後圏とする内貿物流拠点及び小豆島との交通拠点として位置づけられています。また,岡山港は耐震強化岸壁により大規模災害発生時には県内被災地への緊急物資輸送機能を有しており,重要な役割を果たしております。岡山県に確認したところ,岡山港の位置づけに変わりはないと聞いており,現在の役割を十分発揮してもらえるよう要請してまいります。 次に,岡南臨港地区と卸売市場の活性化のうち,国交省への要望活動についてです。 国道180号岡山西バイパスと国道2号の渋滞対策については,昨年度でいえば8月の期成会要望時に,また1月には単独で市長が直接大臣や国交省幹部に喫緊の課題として熱心に働きかけをしてまいりました。そのかいもあって,岡山西バイパスの本線立体整備は本年度新規事業化され,また国道2号については概略の構造等を決定する計画段階評価の手続の中で先月の国の有識者会議において部分立体案が妥当だと判断されるなど,新規事業化へ向けた検討が進んできました。今年度も,コロナ禍の第2波と第3波の間隙を縫って市長が直接東京に足を運んで要望しており,引き続き岡山西バイパス及び国道2号の渋滞対策を強く要望していきたいと考えております。 次に,公有水面埋立てについてでございます。 岡山県は,航行船舶の安全を確保するため航路及び泊地の水域施設の維持しゅんせつを行っておりますが,そのしゅんせつ土は水島港に運搬していると聞いております。議員御提案の公有水面の埋立てにつきましては,岡山港の港湾計画に正儀地区に公有水面を埋め立てる計画が記載されておりますが,岡山港の取扱貨物量が低迷していることや,関係者との調整が難しいことから事業化は困難と聞いております。 最後,瀬戸内海の観光拠点化のうち,瀬戸内海を楽しむ小型船の係留施設の充実を進めてはというお尋ねです。 現在,岡山港には正儀地区に平成9年に供用開始された岡山県の施設があり,プレジャーボートなどの小型艇を56隻係留できます。そのほかにも数多くの民間マリーナがあることなどから,岡山県では平成21年度以降新たな施設整備は行っていないと聞いております。 以上です。 ◎平澤重之都市整備局都市・交通・公園担当局長  同じ項,まず岡南臨港地区と卸売市場の活性化のうち,外環状線の完成に伴う岡南臨港地区の発展についてです。 岡南地区の外環状線沿線の市街化区域においては,背後の住宅地や沿道利用を考慮した上で商業系,工業系の土地利用を許容する用途地域を設定しております。今後は,沿道の土地利用転換の見通しや開発需要の動向を考慮し,必要に応じて用途地域の見直しを検討してまいりたいと考えております。 また,沿線の市街化調整区域においては,産業の振興を図る上でその規模や位置が必要と認められ,計画的な市街地整備を行うことが必要な工業団地や流通団地については,整備の見通しが明らかになった段階で農林漁業等との調整の下,必要に応じ市街化区域への編入や地区計画制度の活用を検討してまいりたいと考えております。 次に,岡山港への公共交通でのアクセスについてです。 現在,岡山港高島地区の新岡山港については,フェリーが小豆島へ1日往復24便運航しております。また,新岡山港へのアクセスとしては,路線バスが岡山駅へ平日で1日往復で34便,休日で1日往復で42便運行しており,フェリーの発着時刻に合わせたダイヤを組んでおります。今後,フェリー等の運航が増加した場合には利用状況やニーズ等の把握を行い,必要に応じてバス路線の拡充について検討する必要があると考えております。 以上です。     〔43番和氣健議員登壇〕 ◆43番(和氣健議員)  せっかくこの表を作りましたので,この中身について。 高いところが大阪となっておりまして2,500万円,次に名古屋が1,850万円,横浜が1,510万円,福岡が1,100万円ということで,1,000万円をこの4都市が超えているわけであります。以下,続いておるところであります。 岡山市が152万円ということで,これは第14番目に位置しておりますけれども,これから要するに伸びていくという──答弁にありましたようにこの指標だけが全てを表しているわけではありませんけれども,おおむね都市の魅力度を表しているということも言えるわけでありまして,私としてはこの指数も高いほうがいいのではないかなあと思います。 質問の中で取り上げたように,この容積率を見てみますと岡山市が600%となっております。広島市が900%となっております。熊本が600%でありますけれども,おおむね上位にある都市が800%ぐらいになっているわけでありますので,800%ぐらいに,一番高いところですよ,一番の密集地については800%ぐらいに持っていってもいいのではないかなあと思いますし,都市の形態がそれぞれ変わっているということです。 今,大変元気なのは北長瀬駅前であろうと思います。民間がこの土地に投資したいという意欲が高まっているわけでありまして,私もあちこちのほうから容積率を上げてもらえないのかなあという相談を受けることがあります。この辺は慎重であるべきだとは思いますけれども,この容積率を少し前向きに検討するということを本気で検討すべき時期にあるのではないかなあと思います。経済が停滞しておるときにどうかなという部分はありますけれども,伸ばしていく計画というのは早めに備えるというのがいいのではないかなあと思っておりますので,大きな変更はなくても少し見直していくという方向性を少し打ち出してほしいなと思っておりまして,御答弁いただければと思います。 それから,2番目の資料ですけれども,これは岡山国道事務所から資料としていただいたものですが,グラフにしたのがよく分かるということで,右側のグラフに示しておりますとおりこれが事業費なんですけれども,岡山市がブルーのラインで,一番下のラインにおるわけでありますが,本当に目立つのがこの島根県の高さが,道路予算が目立つわけであります。 こういうふうなことを我々はあまり意識しておりませんでしたけれども,国の直轄事業というのは大変都市を元気にするというようなことにつながる,直接元気になれるこの国の直轄事業というのは岡山市の飛躍にとって大変大きなことのように思います。 これが事業費の変化です。この下のほうが伸び率ですけれども,このところ岡山市はぐっと伸びていると,それは冒頭にも申し上げましたとおりいろんな国道事業が始まっておりまして,ぐっと伸びた感じがあります。こういうことでありまして,これからも伸ばしていく必要があるということではないかと思います。 少なくともこのグラフで例えば広島市との差を埋めるぐらいの意欲を持って官民挙げてこの差を縮めていって,何とかこのことで追いつくということも一つの目標にしなければならないのではないかなあと思います。 田舎のほうの道路事業をいきますと,大きな立て看板を立てて事業化に向けて官民挙げて取り組んでおるような自治体があちこちにあるんですけれども,岡山市内というか,岡山県ではあまり見たことがないというところがありますので,こういうことを特に市長は得意な分野であると思いますので,先頭に立って官民挙げて頑張っていただきたいと思います。この辺のことについて御所見をいただければと思います。 それから,岡山港に関してですけれども,私はそんなに大きな変化のある前向きな答弁がいただけるとははなから思っていないわけですけれども,港というのは大変重要なものであると思っております。一気にこれが事業化に向けて進むというふうなことは思いません。ただ,国の大きなプロジェクトというのはその中でしかもう動かないというふうなことは感じるところがありますので,この国家プロジェクトを何とか大きな渦をこしらえて前に進めるということは,岡山市にとって大変大きなことではないかというふうなことでありまして,これも市長を中心に市長が音頭を取ってこの事業の旗振り役を務めていくような御意思があるや否か,お答えをいただければと思います。 以上で再質問を終わります。 ○松田安義副議長  当局の答弁を求めます。     〔大森雅夫市長登壇〕 ◎大森雅夫市長  和氣議員の質問にお答えします。 まずはこの容積率,そして地価に関しての表,和氣議員が用意されたこれでありますが,今質問されている間に私なりに分析させていただきました。ここに20の都市が,政令市が記載されています。その政令市から3大都市圏を除きます。除くと10市になります。福岡,札幌,仙台,広島,これがブロックの中心都市であります。それから,上から熊本,岡山,静岡,北九,浜松,新潟,これがそれ以外の都市ということになるわけであります。 地価の上昇率,平成27年から令和2年の比率を見てみました。それでいきますと,ブロックの中心都市が高い。福岡,札幌,仙台,広島は高く出ております。それ以外の6都市は,新潟以外は高くはなっているものの,ブロックの中心都市にはかなわない状況になっています。その6都市の中では和氣議員おっしゃるように熊本に続いて岡山になっている。でも,これよく見てください。平成27年と平成29年の地価を比較すると岡山は12%伸びています。熊本は,それに対して7%の伸びにとどまっています。熊本は,平成29年から令和2年でぐんと上がっている。これはなぜか。これは地震ですね。復興事業が出てきますから土地が動き出す。それで高くなっている。だから,残りの6都市でいくと,何とも言えませんが,少なくとも平成27年,平成29年でいくと岡山が最も高いんじゃないかと思われます。これが1つ。 じゃあ,確かに広島の全体に対して169%の伸びに対して岡山は140.7%の伸びです。これに対してどう言うか。もちろん平澤局長が言ったようにこの地価だけじゃないという要素はそのとおりですが,地価というのは経済のパワーを示します。それはもう和氣議員のおっしゃっているとおりであります。これは商業地の一点を取り上げたものとなると,この商業地をどうやって盛り上げていっているかということになるわけです。これは中心市街地の活性化の問題です。広島は土地が狭いということもあって,非常に中心市街地にウエートがかかってくる。岡山はそれに対して今一生懸命中心市街地はやっているものの,まだ全体としてまちが伸びている。この影響が出てきているところであると思います。経済的には私はこの表から見ても相当岡山は健闘しているんではないかと思います。 それから,容積率の質問ですけれども,局長がペンシルビルを建てて市街地の良好な形成を否定しちゃいけないということを言いました。そういう要素もあります。ただ,実際上600%を超えるような建物の必要性が出てきたときは議論はしなきゃいけないと思っています,そこは。ただ,今見るとまだそれほどの稠密性はない。そして,個別のマンションの建築等々で困ったという人はいない。これがある時点から岡山のまちが凝縮していって,この600%じゃ足らないということになるとそこは果敢に議論してやっていかなきゃならないと思います。 次,この資料,これも今分析させていただきました。和氣議員,この直轄のプロジェクト量というのは何で決まっていくのか,これ道路ですよね。この直轄というのはずうっとこれ広いエリアで線としてやっているところで,プロジェクト単位に追っかけていくものなんですね。だから,今例えば広島が高く出ているというのは広島にプロジェクトがあるから高く出ている。岡山も2号線の整備だとか,外環の一部をやっているときは多分相当高く出ていたところだと思います。 そういう面では,この5年を比較してもそれほど意味がない。もっともっと長い間の比較をしないと意味がないんですけど,それを比較したからといってじゃあどうなのかというと,なかなか国に対して物は言えない。国に対して物を言うというのは,これからの道路整備の必要性があるかどうかの一点に限っちゃうんです。道路整備の必要性とは何なのかと言うと,分かりやすく言えば渋滞です。じゃあ,何で渋滞が起きるのかということになると経済の問題が出てくるわけです。おかげさまでここでも地価が140%ぐらいになるように岡山の経済というのは全体として悪くない。これは堂々と国と議論ができるようになっている。国道2号の渋滞箇所も岡山と広島ぐらいしかないんですよ,上のほうは。基本的には岡山のほうが渋滞が多いというところから何とかしろということが我々言えるということであります。 そういう面ではもちろん林局長が話したようにこれからも国に対して話はしていきますが,何より経済,そして生活の利便性を向上させるという具体の視点がないと多分駄目じゃないかなと思います。幾つか,2号線にしろ,和氣議員のお近くの外環にしろ,動きは出ています。これをさらに促進させるように動いていきたいと思います。 以上です。     〔43番和氣健議員登壇〕 ◆43番(和氣健議員)  市長からお聞きしたかったもう一つが,岡山港のプロジェクトの話だったんですけども,答弁がなかったので,もう一度質問させていただきたいと思います。 その前に,通告では下水道の話もする予定でしたが,あまり量が多くなるということで取りやめましたので,申し訳ありませんでした。相談の機会がありませんで,申し訳ありませんでした。 答弁いただきたかったのは,これ大々プロジェクトになると思うんです。簡単な話ではないと思うんですけども,少し本当にコロナ禍で人の気持ちが閉ざされて,発展的な膨らみがないというような状況ですので,何とか少し光があるような,夢があるような,希望が湧くような御答弁になればなあと思っとったんですけど,なかなかそうはならないんですけれども,ただその同じ思いを共有していただけるぐらいはいけるんじゃないかなあと思っておりますので,そのお気持ちを述べていただければと思います。 ○松田安義副議長  当局の答弁を求めます。 ◎林恭生都市整備局長  すいませんでした。岡山港の位置づけのことですけれども,今回の質問をいただいて岡山県のほうに確認させていただきました。県にとっては岡山港以外にも,ほかにも他都市の港湾があります。それぞれの港湾の位置づけというのがあるんだと思います。そういう意味で,岡山港の今の位置づけを変えるつもりはないという御返事をいただいたと理解しています。 そうした中で,岡山県においてもっと機能を上げていく必要があるということであれば,我々としてもしっかり国なりに要望していって,後押ししていきたいと考えております。 以上です。 ○松田安義副議長  以上で和氣議員の質問は終わりました。(拍手) 次は,順序に従いまして鬼木議員。     〔21番鬼木のぞみ議員登壇,拍手〕 ◆21番(鬼木のぞみ議員)  皆さんこんにちは。市民ネットの鬼木のぞみです。 午前中,菅原議員が言われたんですが,今日12月8日は今から79年前にアジア太平洋戦争に突入した日で,多くの貴い命が犠牲になりました。二度と戦争を経験しないよう平和を誓って議会質問をいたします。 話はがらりと変わりますけれども,今年もイノシシ猟が解禁されました。なかなか今年は行けていないんですけれども,作物を作っている皆さん,猟師の皆さんの元気が出る施策をと願います。 1,住宅地等における農薬使用について。 この1年間,住宅地における農薬使用についてのお問合せが相次ぎました。農薬,殺虫剤などの薬剤は,使い方によっては人の健康や生活環境,生態系に影響を及ぼすおそれがあります。農薬により激しいアレルギー症状を起こす方,化学物質過敏症で苦しんでいる方,農薬の子どもへの影響を心配される方々からです。 そんな方のお一人から,岡山市はせめて国が出している住宅地等における農薬使用についてと公園・街路樹等病害虫・雑草管理マニュアルを遵守してほしいという訴えをいただきました。 この通知では,農薬による防除を必要とする病害虫が発生しにくい植物及び品種を選定するよう努め,予防的薬剤散布をやめ被害を受けた部分の剪定や捕殺──捕ることですね──機械除草などの物理的防除に最大限努め,できるだけ農薬を使わないことを求めています。 (1)岡山市が管理する公園や街路樹などにおける植栽管理の業務の委託を造園業者等に行っていますが,岡山市は国からの通知の徹底をどのように行っていますか。明確に規定してチェックできるようにしていますか。すべきではないですか。 (2)入札の資格要件として,国の通知には「業務の実施上の責任者が,当該地方公共団体が指定する研修を受けていること又は当該地方公共団体が指定する資格を有していること」を規定していますが,岡山市は資格要件に入れていますか。 (3)農薬などの薬剤を基本的には一切使用しない管理をしている自治体があります。岡山市も農薬を使わない取組を始めませんか。 (4)は割愛します。 2,子どもの豊かな育ちにまつわって。 (1)特別支援教育。 岡山市の特別支援教育にまつわって,支援が必要な子どもの保護者から特別支援学級,通常学級とも教員のスキルアップを求める声を多く聞きます。子どもに向き合うそもそもの姿勢,特性を理解した言葉かけ,子どもの能力,特性に合った教育実施,発達障害の子どもへの環境整備などについてです。 岡山市が政令市になった2009年の小・中学校の特別支援学級数は263学級でしたが,年々増加して2020年には564学級になっています。 ア,スキルアップには研修や事例研究などとともに人員配置への配慮が必要ではないでしょうか。2020年度の岡山市において,小・中学校に勤務する教員の86.7%が正規教員ですが,今年度の小学校の特別支援学級の担任において正規教員は61.7%と割合が低いです。非正規の講師の中には理解やスキルがある方もおられますが,数字から見ると非正規の講師が特別支援学級の担任をする割合が多い傾向にあるように思いますが,どのように考えられますか。せめて通常学級と同じ割合になるよう働きかけるべきではありませんか。 イ,また,岡山県と連携して県立特別支援学校との人事交流を計画的に進めませんか。 ウ,特別支援学級から通常学級に転籍する子どもたちが多くいます。通常学級では一切配慮できませんと言われ,ためらっている保護者の声を聞きました。本当に一切配慮ができませんか。 エ,通常学級にも支援が必要な子どもたちがいます。支援が必要な子どもにはないと困る支援は,どの子どもにもあると便利な支援です。例えば板書の工夫で子どもの理解が進んだり,授業に遅れずについていくことができます。ハンドブックや事例集を提供している自治体がありますが,人間関係,教室環境,学習方法,説明の分かりやすさなど,全ての子どもの多様なニーズに応えられるユニバーサルデザインの教育を進めるべきではないでしょうか。 オ,2021年度から全ての児童・生徒にタブレットが用意されます。 (ア)私の周りには,ワープロだとすばらしい文章を書くことができますが,板書や手書きがとても苦手で,それだけで学習速度やモチベーションが格段に落ちてしまう子どもがいます。1人1台のタブレットが配備されるので,必要な子どもにはタブレットでのワープロ対応を認めてほしいが,いかがでしょうか。 (イ)支援が必要な子どもの特性に応じた様々なアプリが出ており,障害や教科など個々の実態に応じた合理的配慮の提供ができるようになると期待しています。岡山市としてはどのようなことを検討しておられますか。 (2)ヤングケアラー。 ヤングケアラーとは,普通なら大人が担うと考えられている家族のケアを担っている子どものことをいいます。介護だけではなく,病気や障害を持つ家族の世話をしたり,きょうだいの面倒を見たり,家事を担ったりと様々な役割を負っています。 埼玉県が今年の夏に行った県内の高校2年生全員約5万5,000人への調査で回答した86.5%のうち,1,969人,4.1%がヤングケアラーだったとこの11月25日に発表しました。25人に1人です。そして,ヤングケアラーの約3人に1人が家族を毎日ケアし,約4人に1人は悩みを話せる相手がいないなど,子どもへの負担の実態が浮かび上がりました。 これがそのグラフなんですけれども,不満を話せる人の有無ということで,いないという人が約4分の1います。ここの58%の相談できる人の中の多くはほとんどが家族,次いで友人となります。 ケアを始めた時期で最も多いのが中学生,次いで小学4年生から6年生など小学生,中学生のヤングケアラーの状況も浮き彫りになっています。ここが中学生で34.9%,ここが小学校1年生から6年生で32.2%になります。こっちは高校生,こっちは小学校に入る前です。 学校生活への影響として,孤独,ストレスを感じる,勉強時間,自分の時間が取れないなどが挙がり,希望するサポートについては,相談できるスタッフや場所,信頼して見守ってくれる大人,宿題や勉強のサポートと続きます。 毎日新聞によると,2017年時点で全国には15歳から19歳のヤングケアラーが3万7,100人いると推計され,15歳未満の子どもを含めるとさらに多くなります。 こうした実情の中,国もこの冬に全国調査に着手します。 ア,岡山市ではヤングケアラーの実態と課題についてどのように認識していますか。行政,学校,介護事業者,医療機関,地域など関係機関との連携が必要になりますが,何らかの取組をしておられますか。 イ,全国調査が行われますが,岡山市でもまず実態を調査し,支援策を検討すべきではないでしょうか。 ウ,ヤングケアラーは,小学生,中学生の課題でもあります。負担を抱えている児童・生徒に対して学校の教員がその課題を理解し,相談に乗り,関係機関と連携して適切な支援を行っていくことが重要です。教員への研修も含め,教育委員会としてどのように取り組んでいかれますか。 エ,障害児・者や高齢者施策の視点からはどのように認識されていますか。現在,岡山市地域共生社会推進計画を改定中です。ヤングケアラー支援についても掲載すべきではないですか。 3,公共交通については割愛いたします。 4,岡山北斎場。 岡山市北区富吉で岡山北斎場の建設が進められ,その姿が現れてきています。環境配慮は欠かせない課題です。 (1)現在どこまで工事が進んでいますか。 (2)基礎工事で掘削した産業廃棄物が混じった土壌について質問します。 ア,どのようなものがどのくらいの量あったでしょうか。安定型最終処分場以外での処分はありませんでしたか。 イ,土壌の分析結果についても具体的に教えてください。 ウ,アスベストについてはどういう結果でしたか。 エ,地盤沈下については24時間監視ですが,その結果はどう出ていますか。 オ,工事による環境への影響について心配している地域の方がおられます。どのように住民に公表しますか。 (3)は割愛します。 (4)指定管理者の募集の要項配布を12月18日から始められます。 ア,選定には専門的な内容を含みますが,とりわけ安全・安心の確保は必要です。誰が判断するのですか。 イ,岡山北斎場建設には近隣住民との重たい経過があり,解決していません。指定管理者が間に入るとき,岡山市は近隣住民との信頼関係の修復をどのように行っていかれますか。 (5)斎場が稼働してからの環境調査はどこが何をどのように行い,公表するのですか。 以上です。 どうぞよろしくお願いします。ありがとうございました。(拍手) ○松田安義副議長  当局の答弁を求めます。 ◎平澤重之都市整備局都市・交通・公園担当局長  1の住宅地等における農薬使用についての項,まず国からの通知の徹底についてです。 市が管理する街路樹等については造園業者に管理を委託しており,農薬の使用に当たっては国から示されている住宅地等における農薬使用についてを遵守することを仕様書の中に明記しており,造園業者はこれを遵守しながら業務を行っていると考えております。今後,遵守の状況について市としてどのように確認していくか,検討してまいりたいと考えております。 次に,入札の資格要件として市は指定する研修を受けていること,または指定する資格を有していることを規定しているのかについてです。 本市が管理する街路樹等の管理業務の入札を行う際には,研修の受講や国の通知に記載されている農薬管理指導士などの資格を要件とはしておりません。 最後に,岡山市も農薬を使わない取組を始めないかについてです。 現在,街路樹等の管理業務においては薬剤による病害虫の防除を行っておりますが,今後国からの通知を踏まえ,人の健康や生活環境への影響の観点から,効果的な病害虫の駆除や予防のための薬剤使用の在り方について研究してまいりたいと考えております。 以上です。 ◎福井貴弘保健福祉局長  2つ目の子どもの豊かな育ちにまつわっての項,ヤングケアラーの中で,障害者,高齢者施策の視点からの認識,地域共生社会推進計画に掲載すべきではについてです。 ヤングケアラーの実態があることは認識しております。ヤングケアラーの負担要因が障害者,高齢者の問題である場合には,現行の各種施策の中で対応してまいりたいと考えております。 地域共生社会推進計画の中でヤングケアラーの問題は,個別の施策として子ども支援の項目に含まれているものと考えております。 以上です。 ◎近藤康彦岡山っ子育成局子育て支援担当局長  同じ項,ヤングケアラーの実態と課題,それから関係機関との連携についてのお尋ねです。 ヤングケアラーの実態として本市の実例を申し上げると,要保護児童対策地域協議会──要対協のことでございますが──でネグレクトとして把握しているケースの中に,精神疾患のある親を家に残して登校するのが心配で不登校になっている事例や,母子家庭で母がダブルワークの間幼いきょうだいの面倒を見るために不登校になっている事例などがあり,関係機関と連携して支援しております。 しかしながら,本市を含めた要対協全体ではヤングケアラーへの認識が十分行き渡っているとは言えず,そういう視点で実態把握や支援を行っている状況ではありません。そのため,まずは要対協の構成機関に対して啓発や研修等を実施しながらヤングケアラーについての認識や理解を深めてまいりたいと考えております。 次に,市での実態調査と支援策検討についてですが,国の調査結果を踏まえた上で市としてのさらに踏み込んだ調査が必要かどうか,またどのような連携や支援をすべきか探ってまいりたいと考えております。 以上です。 ◎菅野和良教育長  同じ項,特別支援教育についてのうち,まず特別支援学級の担任に占める講師の割合についてですが,教育委員会は,特別支援学級の担任は関係諸機関等とのマネジメント力や児童・生徒の個々の実態に応じた指導力が求められることから,正規,非正規を問わず適切な担任の配置となるよう学校に指導しております。 また,特別支援学級の担任に対しては,校内の体制づくりや関係機関との連携の仕方などについて学ぶ研修を実施しております。特に講師に対しては,特別支援教育の基礎,基本について必ず学ぶことができるようにしております。 次に,県立特別支援学校との人事交流を計画的に進めないかというお尋ねですが,これまでも県立特別支援学校との人事交流を実施しており,今後も教員の特別支援教育に関する能力や資質の向上に努めてまいります。 次に,通常の学級で配慮はできないのか,また全ての子どもの多様なニーズに応えられるユニバーサルデザインの教育を進めるべきではないかというお尋ねです。 通常の学級において,全ての児童・生徒に分かりやすい指示や説明をすることや,個別に活動内容を理解できているかを確認するなどの配慮や支援を行っているところです。現在,実態に応じた個別の配慮を行う授業の工夫をテーマに研究を進め,全ての児童・生徒にとって分かりやすい授業の実践事例を市内の小・中学校に周知しております。今後も多様な教育的ニーズに応えられるようにしてまいります。 次に,タブレット端末でのワープロ対応,それからタブレット端末を活用した合理的配慮についてですが,1人1台端末の活用に慣れていく中で,ワープロ機能の活用や板書を画像として保存するなど,多様な支援が必要な子どもの実態や学習内容に応じて効果的な活用となるよう検討してまいります。 この項最後に,ヤングケアラーに係る教員研修,適切な支援についてでありますが,教育委員会は研修の中で教員がヤングケアラーについての認識ができるようにしてまいります。学校は,子どもの様子の観察や教育相談などから不安なことや困っていることなどの把握に努めており,そうしたケースがあれば必要に応じて関係機関と連携を図ってまいります。 以上でございます。 ◎中原貴美市民生活局長  大きな4番,岡山北斎場について順次お答えいたします。 まず,工事の進捗についてです。 現在は,待合棟,告別棟の鉄骨工事,火葬棟の躯体工事,外構部の造成工事を行っているところです。 次に,掘削で生じた廃棄物の処分についてです。 掘削によって発生した廃棄物の内訳,処分量について,コンクリート殻等の瓦礫類の約1,002トンは中間処理施設において処分しております。土砂等については,約5,198トンのうち約4,683トンは安定型最終処分場において,残りの約515トンは管理型最終処分場でいずれも適正に処分を行っております。 次に,土壌の分析結果等について一括してお答えします。 アスベスト含有廃棄物埋立区域に隣接する2か所で土砂を採取し分析を行った結果,アスベストは含まれていないことを確認しております。その後もアスベストの飛散は確認されませんでした。 また,地盤沈下については現在も24時間監視を継続しておりますが,確認されておりません。これらの調査結果については地域住民の皆様にお知らせいたします。 次に,指定管理者の募集要項についてのうち,安全・安心の確保についてです。 外部委員で構成された岡山市公の施設の指定管理候補者選定委員会からの答申を踏まえ,岡山市が判断することになります。 なお,同委員会へは臨時委員として斎場運営について専門的な知見を有する方に御参加いただいております。 次に,地域住民への対応についてです。 岡山北斎場の整備に当たっては,これまで町内会単位での説明会や学区説明会,全戸訪問等を節目ごとに行い,御理解を得られるように努めてまいりました。岡山北斎場が指定管理者による管理となっても施設設置者としての市の責任を果たしてまいります。 この項最後です。稼働後の環境調査についてです。 工事完了後2年間は水質,可燃性ガス,排気ガスを測定する予定としております。測定結果については回覧等により地域住民の皆様にお知らせします。 以上です。     〔21番鬼木のぞみ議員登壇〕 ◆21番(鬼木のぞみ議員)  御答弁ありがとうございました。 まず,1の住宅地等における農薬使用についてですが,仕様書に国のことを遵守するようにと明記していると言われました。仕様書の中を全部見ると,農薬を使うことについては別個に取り出してきちっといろいろ書いてあるんですけれども,その前提の予防的なことはしないとか,できるだけ使わないようにするとか等々のそういったことは仕様書の中にはちっとも入っていないんです。だから,すごく国の通知を分けて,載せているものと載せていないものがあるんです。だから,きちっとその前提である農薬は基本的には使っていかないというようなことを,まずそういうことも含めて仕様書に書いていただきたい。よろしくお願いしたいが,どうでしょうか。 あと,入札の資格要件に,国の通知にある資格を有している人を入れていないということですけれども,何か資格のある方を入れておられますでしょうか。私は,農薬について熟知している人も入れるべきだと思いますが,どうでしょうか。 少なくとも岡山市が指定する研修を受けてもらうべきではないでしょうか,どうでしょうか。 あと,農薬を使わない取組をすることについては研究していってくださるということでもうすごく切に願います。日々日々苦しんでいる人たちの声が届きます。そのことをこの国からの通知も踏まえて,ぜひしていただきたいと思います。 全体で,がもちろん望ましいんですけれども,試行的にでもエリアを決めてでもしていただきたいです。期待していますので,よろしくお願いします。どういっためどでされるでしょうか。また,その場合は仕様書をがらりと変える必要があると思いますので,そのようにお願いします。 次,子どもの豊かな育ちにまつわってで,特別支援教育のところです。 教員の正規教員は86.7%,特別支援学級では61.7%,これ25%の差があるんです。今,要するに適材適所でと言われたんですけれども,この25%の差というのは私はあまりにも大きいんじゃないんかと思います。この差ということについて教育長はどのように考えられますか。特別支援学級の子どもの数は少ないんですけれども,もう本当専門性と力も要るところで,それはもうよく認識されていると思いますが,教育長としてはこのままでいいと思っているのか。 今回,提案したのは目安として全体の比率と同じ割合で校長がちゃんと配置するべきではないか,働きかけるべきではないかということですが,これについてももう一度お願いします。 今回,どういうふうにして資質の向上をするのかということでいろいろ見たんですが,岡山県では岡山県特別支援教育推進プランというのを作成して,その中のすごく大切な項目として教職員の専門性の向上というのもきちっと書いて,目標指標やその工程も示されているんです。御存じだとは思うんですけども,2月議会の市民ネットの代表質問でも計画的に特別支援教育を進めるためにこのプランを作成してほしいと質問しました。他都市の策定状況を研究しているところですと言われましたが,岡山市でもぜひつくってほしい。どこまで研究が進んだか,教えてください。 あと,ユニバーサルデザインの教育については行っていると言われたんですけども,果たしてどこまで実態がそうなのか,きちっとそこを確認してほしいんです。本当にたくさんの保護者の方から悶々とした声が届き,どこかに自分たちに必要な情報がないかという感じであちこちの保護者の方を頼って頼って今皆さん過ごされているのが現状だと思います。 他の自治体を見ると,どんな考え方や見通しでどういうふうなことを行うのかということをきちっと載せておられて,私はそれを見るとここの自治体はこうやっているんだなというのが分かってほっとするんです。岡山市もそのことをきちっとホームページ上に載せてほしい。 岡山市は,最近就学相談のQ&Aや就学説明会のシートが掲載されるようになってそれはすごくよかったことだなあと思います。本当に情報量が少ないので,ぜひユニバーサルデザインの教育への取組内容についても保護者に分かるようにホームページに掲載していただきたいが,どうでしょうか。 あと,タブレットのワープロ利用や障害の個々に応じたことの検討というのは今していただいているというところですけれども,具体的にどれぐらいの期間をめどにいつまでに検討を行われるのか,また具体的にどんなことを考えていらっしゃるのか,あれば教えてください。 次,ヤングケアラーについてです。 ヤングケアラーについては一応認識はしている,でもその認識が不十分だからさらにさらに勉強して多くの人にそれを研修していきたいというようなお話だったと思うんですが,つかんでいる数というのは僅かだったと思うんですけども今聞いたら本当に深刻な話で,埼玉県の調査ではケアの生活への影響として,勉強時間が十分取れないが200人,学校への遅刻が多いが73人,成績が落ちたが67人,そして私は涙が出る思いでしたが,学校を休みがちなのが44人なんです。教育長,この数値についてどう思われますか。 誰にも相談できなかったと,さっきグラフをお見せしましたけれども,相談できた中でも家族がほとんどで,家族の中で閉じてしまってはもう外に出ないわけです。担任の先生に相談できたのはたった3%,保健室は0.6%なんです。教育長,この数についてはどう思われますか。 しっかりヤングケアラーがいるという認識を──今答弁の中で要対協の人たち,グループの人たちを中心にしっかり研修や認識を広げていくということを言われましたけれども,しっかりチラシを作って,口頭とかそういうものではなくってこういうものがヤングケアラーで,こういうことを皆さん一緒に理解していきましょうというまず第一歩を具体的に作っていただきたいが,そのことについていかがでしょうか。 調査の自由記載欄に,自分がヤングケアラーという存在だったことを初めて知って少し救われる気持ちがしたと子どもが書いているんです。私はこの言葉は重たいなと思うんですが,教育長この言葉についてどう思われますか。 子どもたちにヤングケアラーという存在があることを具体的に伝えることが必要だなと思うんです。どういうふうにいたしますか,子育て支援担当局長と教育長にお聞きします。 次,岡山北斎場についてです。 調査結果については報告するということでよろしくお願いいたします。皆さん気にしていらっしゃるので,中に埋めたりとか,いろんなことがあったことを見ていらっしゃるので,本当に大丈夫なんかと思っていらっしゃるので,そこはよろしくお願いします。 あと,土壌についてなんですけど,さっきお聞きしたら管理型のところにも持っていっていらっしゃるということでした。何で管理型のところにそれを持っていっていらっしゃるのか,どうしてなのか教えてください。 あと,斎場が稼働してからの環境への影響が心配で,この2年間はガイドラインに沿ってしてくださるというお話なんですけれども,水質,そして地盤沈下がどうなのかということはきちっと,ずっとそこに長く今から子どもや孫が住んでいくわけですから,分かる形でしっかり伝えていくということは必要だと思うんです。斎場が来なかったら何も心配なかったわけですから。 それで,例えば環境影響調査の塩化水素だけど,最大着地濃度出現地点の濃度は保全目標ともうぎりぎり同じ。どうなんだろうかとそこの人は心配もしておられます。それで,以前の議会での質問で,火葬炉排気ガスについては環境影響調査で行った8項目について定期的な観測をして分析結果をお知らせしていくと答弁しておられるので,そこのところを確認します。 また,水質とか地盤沈下についてもどうなのかということをしっかり地元の人と話をして,みんなが安心できるような方向を持っていただきたいんですけれども,そこの検討について確認させてください。 再質問を終わります。 ○松田安義副議長  当局の答弁を求めます。 ◎中原貴美市民生活局長  2点御質問をいただきました。 まず,管理型の最終処分場へ搬入した件ですが,受入施設の事情で一時的に受入れができなかったため,やむなく管理型へ持ち込んだと聞いておりますので,御心配な件ではないと考えております。 それからもう一つ,稼働後の環境調査についてなんですけれど,地域の皆様の御意見をお聞きしながら必要な調査については定期的に実施していきたいと,そういうふうに考えております。 以上です。 ◎近藤康彦岡山っ子育成局子育て支援担当局長  再質問を2ついただきました。 まず,チラシを作ってはどうかということでございますが,今後啓発等していくに当たりましてはチラシ等の刷り物が必要になるかと考えております。今後,検討してまいりたいと考えております。 それから,子どもの状況を踏まえての認識のようなお尋ねでございますけれども,まずは周りの大人たちが子どものそういう状況に早く気がつくことが重要であろうと思っております。その上で,その状況や子どもの意向に応じた支援につなげていく。具体的には私どもとして今考えておりますのは,いかに子どもさんの負担を減らして孤立から守っていくかというようなポイントだろうと考えております。関係機関が連携してそういった取組を進めていくべきと認識しております。 以上です。 ◎菅野和良教育長  たくさんありましたので,もし漏れておりましたらまた後ほど御指摘ください。 まず,特別支援教育の担任の正規教員の割合が通常学級よりも20%以上低いということでありますが,これは大きな課題だと考えます。ただ,繰り返しになりますけれども,正規,非正規を問わず指導力のある教員の適切な配置が重要であると考えておりまして,引き続き適切な配置となるように学校に指導してまいりますし,さらに研修も充実させてまいるつもりでございます。 それから,特別支援教育推進プランは,岡山県また他県や,それから他市の状況について検討しながら作成を進めてまいります。 合理的配慮の内容をホームページに掲載することにつきましては,今後研究してまいりたいと考えます。 それから,タブレット機器の活用についてですが,まず活用に慣れることから始め,実践事例などを収集して市内への周知を図っていく,このことについて検討してまいります。 それから,ヤングケアラーについては,これまでも多くの場合学校は子どもたちの各家庭の状況について,ヤングケアラーという言葉を使うかどうかは別として,その子が家庭の中でどういう状況にあるのかというのは様々な情報の中から推しはかっているところもございました。例えばネグレクトであるとか虐待とかという言葉の中にこのヤングケアラーが含まれる場合もあったとは思います。その上で,ヤングケアラーということをもうちょっと言葉を鋭く捉えて,この認識を教員が持ってしっかり子どもを見ていくということも大切かなあと議員の御指摘を受けて思います。そして,他市の状況等も研究したり,それから今後も関係機関との連携を図っていこうと考えております。 以上でございます。(「子どもたちにどう伝えるのか,ヤングケアラーについて」と呼ぶ者あり) 子どもたちへの伝え方ですが,これは非常に微妙な点もあると思います。これも今後しっかり研究してまいります。 以上でございます。 ◎平澤重之都市整備局都市・交通・公園担当局長  住宅地などにおける農薬使用について再質問をいただきました。 まず,仕様書についてですけども,仕様書はそこそこのボリュームがあるものですが,病害虫防除という章立てをしていて,その中の一つの条文として薬剤散布等を書いておりまして,その中に農林水産省,環境省の住宅地等における農薬使用についてを遵守すると書いております。 そのほか,ほかのところよりもここでは農薬使用に当たっての注意事項を15項目挙げて記載しておりまして,例えば近隣に学校,幼稚園,保育園,通学路などがある場合には学校等を通じて子どもの保護者などへの周知を図るとともに,散布の時間帯に最大限配慮するとか,ここについて特に力を入れて仕様書を書いております。そういった意味では,このことをしっかり認識して業務に取り組むように業者としっかり話はしていきたいと思っております。 それから,入札,資格要件,何があるのかという御質問でした。 現在,資格要件に入れているのは,造園施工管理技士,造園技能士,街路樹剪定士の資格を有する者を雇用し,技術者として現場に配置することとしております。 それから,市の研修を受講させてはどうかというお話でしたけれども,岡山県が定期的に農薬管理の研修会を開いておりますので,そこへの参加を促していきたいなあと思います。 それから,取組はいつからどんなふうにやるのかという御質問だったと思いますが,病害虫に対して敏感な方々もたくさんいらっしゃることから,農薬を全く使わないというのは現時点ではなかなか難しいかなと思っていますので,まずは効果的な病害虫の駆除について実際にその業務を行っている区役所,それから現場でやっている業者と協議を始めたいと思います。 以上です。     〔21番鬼木のぞみ議員登壇〕 ◆21番(鬼木のぞみ議員)  住宅地の農薬使用ですけれども,仕様書に明確にきちっと前提の予防的なことはしないとか,そういったことも書いていただきたいです。検討してください。 あと,農薬を使わない取組,鋭意取り組んでいただきたいと思います。これは要望にしておきます。 あと,特別支援のところなんですけども,見える化というのが物すごい大切だと思うんです。保護者は見えないから何を考えていいかつかめない。だから,この見える化をぜひしてほしいんですが,その方策についてお願いします。 あと市長,ヤングケアラーについて今皆さんの話を聞いてどう思われて,どうしていくのか,御所見をお聞かせください。 以上です。 ○松田安義副議長  当局の答弁を求めます。     〔大森雅夫市長登壇〕 ◎大森雅夫市長  ヤングケアラーという名前ってつい最近ですよね,出てきたのは。(「もっと以前からあります」と呼ぶ者あり)そうですか。本会議で議論になったというのはそれほどじゃないと思うんですけれども,今やり取りを聞いていて,まずは国が調査を行うと言われました。埼玉ではなかなか厳しい結果が出ているという話でありましたけども,まずは実態を把握するということが重要なんじゃないかなあと。国全体としての調査が出てくるとなったときに担当局長が言っていましたけども,我々としても必要があればその調査を付加していくということもあるでしょう。その調査を行い,実態が分かった段階で公として何かやることがあるのかどうか,やらなければならないのかどうかということを検討していく,そういったことになるのかなと思います。そういう中で全体のこの市政,プライオリティーもあるわけでありますから,その中で我々として何をやるべきなのかということを十分議論していきたいと思います。 以上です。 ◎平澤重之都市整備局都市・交通・公園担当局長  仕様書の件ですけども,国の通知の趣旨,背景等について,仕様書に書き込むことについて御提案がありましたので,検討したいと思います。 ◎菅野和良教育長  これから学校に行くとか,それから学校生活が始まるということについてまず不安があればそれをなくしていくというのは非常に大切なことでございますので,先ほど議員言われた見える化についてもしっかり取り組んでまいります。 以上です。 ○松田安義副議長  以上で鬼木議員の質問は終わりました。(拍手) 次は,順序に従いまして松本議員。     〔6番松本好厚議員登壇,拍手〕 ◆6番(松本好厚議員)  皆さんこんにちは。自由民主党市議団,松本好厚でございます。 本日,6番目の登壇でございます。どうかよろしくお願い申し上げます。 また,傍聴席には多くの方にお越しいただきましてありがとうございます。 先ほども和氣議員からありましたけども,忘年会,新年会,今朝の新聞報道によりますと企業の88%が忘年会と新年会を取りやめるという記事が載っておりました。議員さんもこれから忘年会,新年会,地域の町内会とか連合町内会とかでありますけども,私中区のほうなんですけども,一応忘年会が1つだけあって,あとは全部中止ということでございます。 こういったことが続くとどうしても地域との触れ合いとか,いろんなコミュニケーションが不足してしまいますんで,新しい生活様式,新しい新年会のやり方とか忘年会のやり方とか考えていかないといけないんじゃないかなと思っております。 それでは,通告に従いまして質問させていただきます。 1,再犯防止推進計画について。 刑法犯の認知件数は,平成14年をピークに17年連続で減少しており,令和元年も戦後最少を更新しています。安心して暮らせる安全なまちづくりに向けた様々な取組が大きな要因であると考えます。 その一方,刑法犯の検挙人員に占める再犯者の割合である再犯者率が約53%,少年の刑法犯検挙人員に占める再非行少年の割合である再非行少年率が約37%で,犯罪や非行の繰り返しを防ぐ再犯防止が大きな課題となっています。 平成29年12月に国の再犯防止推進計画が策定され,各自治体においても国の計画を勘案して地方再犯防止推進計画が本市でも策定中であると聞いています。 また,再犯防止に取り組む上で保護司の役割も重要だと考えています。保護司は犯罪や非行をした人の立ち直りを地域で支える民間のボランティアであり,保護司法に基づき法務大臣から委嘱された非常勤の国家公務員とされていますが,給与は支給されていません。 保護司が活動する上で更生保護サポートセンターがあります。本市では,各区にそれぞれ設置されています。現在,南区を除いた3区,北区,中区,東区は民間の施設に入居しており,長年にわたり公的施設に入居できないかとの要望があります。 そこでお尋ねいたします。 (1)再犯防止推進計画の進捗状況をお示しください。 (2)更生保護サポートセンターを本市の公的施設に移設できないか,御所見をお示しください。 2,操山のイノシシ対策と自然休養林について。 操山の有害鳥獣被害であるイノシシ対策については,本年2月より捕獲おり,くくりわなを順次設置しましたが,思ったほどの捕獲ができていない状況にあります。この秋の収穫時の沢田の柿については,大きな被害がなかったのは幸いでした。しかしながら,来春に収穫予定のタケノコについては,もう既に地中の若芽への被害が発生している状況にあります。今後は,防護柵──トタン柵,ワイヤーメッシュ柵,電気柵,防護ネットなど──の設置を検討中であります。 操山は国有林,民間地が入り乱れており,民間地の所有者でも間違えることもあるようです。操山の一部は自然休養林で,林野庁所管の国有林内に設けられているレクリエーションのために活用する森林のエリアであり,森林保護の立場から指定地以外でのたき火や炊飯,野営,植物や土石の採取は厳しく禁じられています。しかし,現状では森林の保護,管理は十分なされておらず,つまり荒れ放題です。鳥獣被害の要因になっていると地元の所有者からの意見があります。 そこでお尋ねします。 (1)本市の自然休養林の管理はどこなのかをお示しください。 (2)自然休養林の管理が不十分なため,その影響で鳥獣被害──イノシシ──があると考えますが,操山のイノシシ対策はどうしていくのか,お示しください。 3,岡山芸術創造劇場について。 岡山芸術創造劇場の完成は,令和4年秋頃から令和5年夏頃に延期となっていますが,プレ事業も本年度は10以上のプログラムが開催されており,完成後の期待が高まっています。 さて,岡山芸術創造劇場条例も本年9月に制定され,会場使用料も決定いたしました。また,市から芸術文化団体として認定された市民団体等の利用は,当局と委員会の皆様の御苦労により中劇場の使用料を3割減免することとなり,利用する団体からもある程度理解されていると聞いています。 しかしながら,いまだ決定していない附属設備使用料金については大変心配されている状況にあります。冷暖房使用料金についても従来の時間利用制度から全日使用料金となり,割高となっています。また,劇場連続利用,例えば1週間連続公演等の割引制度も未決定の状況であります。 一方,劇場の運営についてですが,指定管理者として公益財団法人岡山文化芸術創造が担うことになっています。運営に当たっては,行政,財団,劇場が三位一体となって取り組むことが必要だと考えます。 そこでお尋ねいたします。 (1)劇場使用料金の連続使用割引の設定はありますか。 (2)冷暖房使用料金の時間利用料金の設定はありますか。 (3)附属設備の使用料金はどのようになりましたか。 (4)劇場を取り仕切る体制──館長,プロデューサーなど──はどのようになりましたか。 以上で1回目の質問を終わります。 よろしくお願いいたします。(拍手) ○松田安義副議長  当局の答弁を求めます。 ◎福井貴弘保健福祉局長  1番目の再犯防止推進計画についての項,再犯防止推進計画の進捗状況についてです。 本市の再犯防止推進計画については次期岡山市地域共生社会推進計画に包含する形で策定することとし,現在素案についてパブリックコメントを実施しているところです。その後,寄せられた意見を反映させ,保健福祉政策審議会での審議等を経て本年度末の策定を予定しております。 次に,更生保護サポートセンターを市の施設に移設できないかについてです。 更生保護サポートセンターについては運営を行う保護司,所管する岡山保護観察所と協議しながら市としても引き続き可能な範囲で協力してまいります。 以上です。 ◎赤坂隆産業観光局長  2の操山のイノシシ対策と自然休養林についての項,自然休養林の管理はどこか,それと操山のイノシシ対策について一括してお答えいたします。 本市の自然休養林は操山だけであり,管理は近畿中国森林管理局岡山森林管理署が行っております。 次に,操山のイノシシ対策については引き続き防護柵や捕獲おりの支援制度の活用も促しながら,猟友会駆除班及び町内会と連携し,鳥獣被害の防止に努めてまいります。 なお,自然休養林の管理を行っている岡山森林管理署にはイノシシ出没等の情報提供を行います。 以上です。 ◎中原貴美市民生活局長  大きな3番,岡山芸術創造劇場についてお答えします。 まず,使用料金等の割引,減免についてです。 劇場の中劇場には,市の認定を受けた岡山市芸術文化団体や,学生の学校外文化芸術活動や行事を対象とした使用料の減免制度の導入をすることから,連続使用割引を行う予定はございません。また,冷暖房使用料金は使用料に含まれております。 次に,附属設備の使用料金についてです。 劇場の附属設備使用料については現在策定中の備品計画に基づき今後検討を進め,施設予約の開始前までには決定し,広くお知らせしていく予定です。 この項最後です。劇場の運営体制についてです。 劇場の顔となる館長,プロデューサー,テクニカルディレクター,マネジャーについては今年度中に公益財団法人岡山文化芸術創造と協力しながら人選を行ってまいります。 以上です。     〔6番松本好厚議員登壇〕 ◆6番(松本好厚議員)  御答弁ありがとうございました。 それでは,一問一答でよろしくお願いしたいと思います。 再犯防止推進計画につきましては,以前1年半ぐらい前に質問させていただきまして,今回今年度末までに作成されるということでございます。一つ,再犯防止推進計画でなくて岡山市の場合は岡山市地域共生社会推進計画に包含されるということでございます。こういった名前のことなんですけども,これは岡山市だけなんですか。それともほかの自治体でもこういった計画というか,こういう呼称で呼ぶところがあるんでしょうか。 ◎福井貴弘保健福祉局長  他都市が地域共生社会推進計画という名前かどうかというのはよく分かりませんが,つくっているところは34市町村,そのうち岡山市と同じように包含している形でつくっているのが24市町村と伺っています。その中に政令市も4市入っていると聞いています。 以上です。 ◆6番(松本好厚議員)  ありがとうございます。 私も保護司をやって11年目になるわけでございますが,この再犯防止につきましてはもう従来より,私の経験なんですけども,特に保護観察を受けたり,仮釈で出てきた場合どうしても就労,仕事がない,それから住むところがないということでまた再犯を起こすということがございます。大変難しい問題でございますが,これは希望なんですけども,しっかりと支えていっていただきたいと思っておりますので,よろしくお願い申し上げます。 続きまして,操山のイノシシ対策でございます。 このイノシシ対策,もうこれで3回目になるんですけども,当初おととし操山でイノシシが出たというときは,うそじゃろというところからスタートしたわけでございますが,当時からうちの岡崎議員から1頭出たらもう倍々ゲームで増えるぞと言われたとおりにもう今すごいことになっております。夜の監視カメラをつけている方がいらっしゃいますけど,夜中の1時,2時にはもう10頭以上が一つのカメラに写っているという状況があります。これがまた,来年の春には子を産むというような形になります。市長,沢田の柿がなっているところでございます。 これ,私もまだぴんとはきていないんですけども,今のところ百間川の右岸,右岸の操山になりますけども,要は左岸のところまで来ていないからまだみんなぴんとこないところはあるんですけども,3か月ぐらい前には3年前に完成した沢田橋を渡って左岸まで歩いて来ていたという情報もあります。これはもう本当に根本的に,いつもしっかりと猟友会とか町内会とかと連携を取ってやられると言うんですけども,私自身も正直よく分かっていないところがありますんで,くくりわなをつける,電柵をつけるとか,いろんなことがあるんですけども,今何とかしないと操山の今度はもう南にまた行くようなこともあります。どういった対策がいいのかよく分からないですけども,人的被害がないことを祈るしかないんですけども,今回の質問でもありましたが,豊浜のホームセンターで猟友会の方がけがをされたということもあります。操山は,前から言っておりますけども,子どもたちからお年寄りまで散策される近郊の山でございます。自然休養林ということで国の管轄もございますが,林野庁自体もマンパワーが全然足りていないというようなことも聞いておりますので,国と連携を取ってというか,これも要望というか,局長何か一言よろしくお願いいたします。 ◎赤坂隆産業観光局長  イノシシ対策につきましては,今現在実態調査等を行っておりますし,それに伴って有効な手段といいますか,そこら辺を今後検討していきたいと考えております。操山のイノシシ対策についてもそこら辺の考えについて地元の方といろいろ協議のほうもさせていただきながら有効な対策を検討してまいりたいと思っております。 以上です。 ◆6番(松本好厚議員)  ありがとうございます。 それでは,芸術創造劇場について質問させていただきます。 利用料金とか割引とかの話,今年の9月に条例が決まったということで,なかなか次の段階というのは難しいとは思いますが,他の自治体で,特に中劇場が主になりますけども,同規模の例えば運営料金であるとか,本市の他の施設の冷暖房料金とかがどのようになっているか,教えていただきたいんですが。 ◎中原貴美市民生活局長  議員に御質問いただいて,連続使用割引については他の自治体の施設を少し調べてみました。申し上げにくいんですが,連続使用割引を導入しているところは少ないと,ほとんどの施設はその割引がないと我々は確認しました。ただ,すいません,市のほかの施設のお尋ねなんですが,今手元に資料がございませんので,申し訳ございません。 ◆6番(松本好厚議員)  他の都市で連続使用割引がほとんどないというようなことですけども,現在市民文化ホールではある制度ですから,ぜひとも今度──あると聞いているんですけども。市民文化ホールですけど,ないんでしょうか。質問です。 ◎中原貴美市民生活局長  すいません,私の認識ではないと思っていたんですけど,すいません,間違っておりましたら。大至急確認いたします。 ◆6番(松本好厚議員)  中劇場の話になりますけども,令和5年の夏完成でございます。現在,特に市民文化ホールを使われている団体さんにとりましては新しくなるということは非常にいいと思います。ただ,当初から使用料金についてはいろいろ問題がありまして,やっと減免していただくということで大変喜んでいる,私自身も質問させていただいた経緯で減免していただくということで大変喜んでいるわけでございます。他都市との比較ではありますが,代替のホール,800席くらいのものが岡山にはないということで,今の市民文化ホールを利用していて,例えば1週間連続,6日連続で使用した場合の利用料金が例えば50%アップとか70%アップになりますと,なかなか市民団体の皆様方は利用しにくいと思います。私自身がそういった団体であっても大変使いにくくなるということがございますので,この件については3年ありますけども,ぜひとも御検討のほどよろしくお願いしたいと思います。 それから次に,劇場を取り仕切る体制ということで館長,プロデューサー,テクニカルディレクター等が今年度中ですか,決定されるということでございます。こちらについてはどっちかというと運営のことでございますが,財団は公益でございますので,公平に多くの方々に様々な場所で文化を楽しんでいただく岡山市芸術祭等を担うことだと思っております。 劇場は,創造劇場なので,劇場を拠点とした芸術等を創造し,芸術を楽しむという営みを担う,劇場はそういった役割をすると思っております。こういったことは,これからまだ時間もありますけども,ぜひともこの辺のことを検討していただきながら人選していただきたいなと思うんですけども,御所見をいただきたいと思います。 ◎中原貴美市民生活局長  先ほどは大変失礼しました。確認いたしました。市民文化ホールでは連続使用の割引は現在はございません。 それから,今後のことについて御意見をいただきました。やはり市民の皆様に使っていただくというのが一番だと思います。現時点では我々今の料金体系が一番シンプルで分かりやすくて合理性があるとは考えておりますが,開館後の利用状況等も見ていく必要があるとそこは思っております。 それから最後に,これから運営体制,人選を進めてまいるわけですが,芸術劇場のその役割が十分果たせるようにしっかりと体制を取っていきたいと思います。舞台を見て楽しんでいただける,それからそこからいろんな芸術文化を発信できるようにしっかりと準備を進めていきたいと思います。 以上です。 ◆6番(松本好厚議員)  ありがとうございます。 実は私,高校時代に吹奏楽団,ブラスバンドをやっておりまして,それから大学ではアマチュアオーケストラをやって,7年,8年ぐらいいろんなホールに出演した経緯がございます。実は,市民文化ホール,オープンして2年目だと思いますけども,ステージに立った記憶があります。今でも写真があるんですけども,もうちょっとふさふさの頃でございますけども,たまに見ると懐かしいなと思うんですけども,そういった思い入れがあるわけです。その市民文化ホールが使えなくなり,新しい創造劇場に中劇場ができるということでどんなものができるんかなという,そういったわくわく感もありますし,現在も市役所に通勤するときに毎日工事現場を見ますけども,日々とは言わないですけども,だんだんだんだんどんどん今基礎工事が始まって上にちょっと伸びている段階で,2年先にはある程度のものができるという中で,もうわくわく感があります。 特に,芸術創造劇場という,いわゆる市民会館ではないわけでございますんで,今後もいろんなイベント等をする中で,行政として例えば文化振興課,生涯学習課,国際課とかといったセクションで分かれたようなイベントがあると思いますけども,当然ながらこれは局が違っております。こういったところが縦割りになってくる,今までもそうじゃったんじゃないかなと思っているんですけども,連携を取って行政としてきちっとまとめていっていけばいいものができるんじゃないかなと思っているわけでございますが,そのあたり,局長の御所見をいただきたいんですけども。 ◎中原貴美市民生活局長  文化芸術,大変幅広いと考えておりますので,できる連携をしっかり取っていきたいと思います。 以上です。 ◆6番(松本好厚議員)  ありがとうございます。 私も,先ほど言いましたけども,劇場に対する思い,それから片や1キロ北にありますシンフォニーホール,1回ステージに立ったことがあります。こういった思いで両方,シンフォニーホールも創造劇場もしっかり盛り上げていただいて,当然ながらその間にあります表町商店街,30年前のにぎわいと今のにぎわいはもう全然違うと私自身も思っておりますので,しっかりと盛り上げていくためにも御協力よろしくお願いして質問を終わりますが,市長,一言あればよろしくお願いいたします。     〔大森雅夫市長登壇〕 ◎大森雅夫市長  松本議員が市民文化ホールのステージに立ったというのは初めて伺いました。でも,そういう経験というのは人間をつくっていくもんじゃないかなあと思っています。人生のいろいろな過程過程において,こういう文化での大きな自分の体験というのは人格形成に大きな影響を与えていくだろうと思っています。 今,市民生活局長が申し上げましたけども,3本柱でやっているわけです。「魅せる」「つくる」,そして「集う」であります。魅せるというほうは,例えばあるところに頼めばそこそこの人たちは来てくれるというのはあるでしょう。それも一つの見るほうも経験ではあるんですけど,難しいのはつくるであります。岡山の今までの文化の形成過程においては,つくるというのはなかなかそれほどどんどん湧いて出てくるほどという感じにはなっていないですね。これからの人選に当たっても,そういう要素をつくる,要するにクリエートするという要素を強く醸し出せる,そういう人が必要なんじゃないかなと私は思っているところであります。 それから,シンフォニーホールと劇場,その間の表町の商店街であります。あのシンフォニーホールも先週ベートーヴェンの第九等々やられました。私も行って聞かせていただきましたけど,本当に感動したところであります。そして,これで劇場ができてくる。あの表町の商店街というのは私はもう変わってくるだろうと思っています。現に,天満屋よりも少し南の下之町の辺りは新しい動きが出ているような気がします。この前じっくりと見させていただきました。そういう中でも新しい芽が出てきている。これが劇場の創設時には一定の変化が出てきて,そしてシンフォニーと劇場,これが相乗効果を持つようになってきたときには,表町の動きというのも変わってくるんじゃないかなあと思っています。市としてもそれのサポートは必要だと思っています。 したがって,今県庁通りの1車線化の議論もやっていますし,路面電車の延伸の議論もやっています。いろんなことを合わせ技でやっていくということが重要かなと思っていますんで,よろしくお願いいたします。 ○松田安義副議長  以上で松本議員の質問は終わりました。(拍手) 質問の途中でありますが,しばらく休憩いたします。      午後3時3分休憩      ~~~~~~~~~~~~~      午後3時20分開議 ○松田安義副議長  休憩前に引き続き会議を開きます。 次は,順序に従いまして山田議員。     〔18番山田正幸議員登壇,拍手〕 ◆18番(山田正幸議員)  皆様こんにちは。私は,自由民主党岡山市議団の山田正幸でございます。 インターネット中継やoniビジョンで見てくださっている皆様ありがとうございます。心よりお礼を申し上げます。 それでは,通告に従いまして質問に入らせていただきます。 1,東区の活性化について。 岡山市は,犬島で超高速インターネット回線網の整備に乗り出します。2022年開催予定の次回瀬戸内国際芸術祭の開幕に合わせたサービス開始を目指します。約30世帯の犬島には,現在通信速度の遅い非対称デジタル加入者線(ADSL)が設けられています。そこで,海底ケーブルを新たに敷設して光ファイバー回線を利用できるようにします。年度内に調査を行って設計,工事に入るとのことです。これにより,高速大容量通信が整います。瀬戸内国際芸術祭で訪れた国内外の観光客が会員制交流サイト(SNS)などで口コミ情報を発信しやすくなるといった効果も期待されています。岡山市ICT推進課は,犬島の魅力をより高め,交流人口の増加や活性化につなげたいとのことです。また,新型コロナウイルス禍による新しい働き方や将来の遠隔医療にも対応しやすくなるとのことです。 岡山市は,2019年度に対岸の朝日学区へ超高速ブロードバンド環境を整備しました。今後は,事業主体であるNTT西日本は国からの補助を見込むとともに,公益財団法人福武財団と岡山市が事業費の一部を折半して負担し,実施するとのことです。すばらしい取組です。 西大寺地域における産業振興について。 西大寺地区においては多くの商店が廃業し,町なかの人の往来も減り,かつてのにぎわいが失われつつあります。しかし,西大寺地区には高校も複数あり,多くの若者が集まっています。この若者たちに将来西大寺地区のまちづくりを担っていってもらうためにも,若者が地域から出ていくのを減らさなければなりません。 (1)若者の定着や移住・定住のためには働く場の確保が必要であり,企業誘致を積極的に進めていく必要があるのではないでしょうか。御所見をお示しください。 西大寺地域には,日本三大奇祭「西大寺会陽」を開催する西大寺観音院やロケ地としても有名な五福通りなど魅力的な観光地を有しています。今後,西大寺地域の活性化を図る中で,観光による盛り上がりは必要だと考えます。 (2)西大寺地域の観光振興について,これまでの岡山市の関わりと今後についてお聞かせください。 2,小・中学校におけるコロナ禍の教育実態について。 中国の武漢から始まった新型コロナウイルス感染症が日本中で蔓延したため,岡山市の公立小・中学校は臨時休校となった時期もありました。その後,給食なしの午前中のみの授業再開,午前中授業,給食後下校という形態を経て5月28日から通常の教育活動が再開されて現在に至っています。必要授業時間数を確保するため夏休みの期間も短縮され,また学校行事の精選もされました。 そこでお尋ねします。 (1)学校行事の精選としてどのような工夫をされましたか,お示しください。 (2)7月の時点で,1日当たり約70人の児童・生徒が新型コロナウイルス感染症への感染不安から自主欠席していたとのことでした。その後,現在まで感染不安から自主欠席している児童・生徒の実態はいかがですか,お示しください。 (3)学校側の自主欠席の児童・生徒に対する学習指導や健康状態のチェックなどの対応はどのような様子でしょうか。個別具体的に分かりやすくお答えください。 3,高齢者及び弱者のための地域の協力体制について。 災害・防災対策として自助,公助,共助がよく言われます。日本は,年々総人口における高齢者の割合が増え,高齢社会になっています。特に,地方においてはより高齢社会となっています。 私の地元岡山市東区はさらに超高齢社会で,高齢者夫婦のみ,高齢者の独り暮らしが多いのです。災害時でなくても日頃より高齢者は手助けを必要としています。施設に入居しないで1人で生活している高齢者でも,電球や蛍光灯の取替えや高いところの物を取るということに不便を感じています。脚立に上がるのは高齢者にとっては危険を伴います。そういうことも子どもが同居していれば頼むこともできるでしょう。 高齢者夫婦のみの生活,高齢者の独り暮らしの世帯ばかり住んでいる地域では,何々をしてください,何々をお願いしますと気軽に頼める人がいません。〇〇のことは〇〇に頼めばいいというようにシステム化されていれば高齢の方は安心できます。 (1)このようなシステムづくりについて,岡山市としてはどのように思われますか。御所見をお示しください。 (2)何世代もの家族が一緒に住むというような伝統的な家族構成で成り立っている地域なら,このようなシステムづくりについて考える必要はないでしょう。家でも,御近所でも,協力体制ができているでしょう。しかしながら,高齢者ばかりの地域ではこのシステムづくりは必要です。岡山市の主導による町内会レベルで考えるのがいいのか,岡山市がシステムをつくるのか,いかがでしょうか。御所見をお示しください。 (3)このシステムで,高齢者,弱者の交通手段の提供をお願いできるようになると,とても住みやすい地域づくりになると思います。御所見をお示しください。 4,待機児童の実態と保育所の待遇改善について。 近年,日本の経済は低迷のまま推移し,労働者の賃金も上昇することなく低迷のままです。そして,少子・高齢化がますます進んでいます。子どもを持つ女性が家庭で子どもを育てるといった日本古来の考え方は通用しなくなってから久しいです。働く女性が子どもを預けて安心して働ける環境がなければ明るい日本の未来も描くことができないでしょう。 少子・高齢化の解決策の一つである人口増加のためにも若い女性が安心して子どもを産み育てる環境が必要です。おじいちゃん,おばあちゃんが孫の面倒を見るという家庭の在り方は減少し,核家族,祖父母が高齢で孫の面倒を見られない,ひとり親が多くなっています。 何年か前,保育園落ちたというフレーズがよく聞かれました。働きながら安心して子どもを預けられる保育園が充足していれば,もっと子どもを産み育てようという若い親も増えます。 さて,岡山市の待機児童の数が2020年10月1日時点で157人であったとの発表がありました。4月の259人から102人の減少です。2017年,2018年の待機児童数は全国ワースト2位でしたが,ワースト4位だったそうです。 岡山市は,3月末までに待機児童ゼロを目指していましたが,達成できませんでした。幼児教育・保育の無償化で入園申込数が大幅に増え,必要な保育士を確保できなかった影響です。せっかく保育士の資格がありながら,保育士として働けない人が多くいるというのは残念なことです。保育士の確保が難しいのはどのような理由があるのでしょうか。 保育士の処遇改善が必要だと思われます。岡山市が行った保育士の処遇改善策については,我が会派の松田隆之議員の質問への答弁でお答えいただいたように,3%の賃金上乗せや奨学金の返済支援,宿舎借り上げ支援など様々な施策を打っていただいております。こうした施策により順調に保育士も増加しているとのことで,待機児童の解消も時間の問題だと認識しております。 しかしながら,松田議員からも再質問がありましたように,期間限定の処遇改善策では,一旦待機児童が解消されても処遇改善策が終了した途端保育士が離職する可能性もあり,再び待機児童が発生するおそれがあります。待機児童解消を瞬間ではなく永続的に達成していただくためにも保育士確保の継続をぜひともお願いいたします。これは要望としますが,よろしくお願いいたします。 岡山市立の幼稚園を閉園にしてこども園にしていますが,その進捗状況はいかがですか。こども園を増やすことでどのような利点があり,反対にどのような問題点が出てきましたか,お示しください。 以上で第1回目の質問を終わらせていただきます。 御答弁をお願いいたします。 御清聴ありがとうございました。(拍手)
    ○松田安義副議長  当局の答弁を求めます。 ◎赤坂隆産業観光局長  1つ目の東区の活性化についての項,若者の定着や移住・定住のための働く場の確保についての御質問ですが,学生や若年層の働く場の選択肢を増やし,若者の定住につなげるために新たな企業誘致は重要な役割を果たすものと考えております。 本市においても幅広い職種を誘致対象として企業の立地を推進してきましたが,若者に人気のある魅力的な職場を創出するために,今年度からIT・デジタルコンテンツ産業を誘致対象として取り組んでおります。西大寺地区においても,これらの企業の立地希望があれば積極的に支援してまいりたいと思います。 次に,西大寺地域の観光についての御質問ですが,これまで西大寺地域では会陽や会陽当日の冬花火,西大寺駅前広場ほかをライトアップする西大寺ファンタジー,西大寺朝市,海水浴場の開設などに地域と区役所が連携して取り組んできたところです。積極的な情報発信にも努めており,海外でも人気の高い会陽についてはおかやま観光コンベンション協会ホームページに特集ページを開設するとともに,国内外のメディアや旅行会社を招いたファムツアーを実施するなど,多様な機会を捉えて雑誌やテレビ等への情報提供を行っております。また,五福通りについてはロケ地として誘致を図るとともに,ロケツーリズムの目的地として紹介しております。今後も岡山市の重要な観光エリアとして,引き続き地域とともに魅力を高めていくとともに,積極的な情報発信を行ってまいりたいと考えております。 以上です。 ◎菅野和良教育長  大きな2番,小・中学校におけるコロナ禍の教育実態についての項,一括してお答えいたします。 学校は,授業時数を確保しながら各行事の狙いや取り組み方を再検討し,行事に係る日数や校外学習の行き先を変えるなど,感染症対策を行いながら学校の実態に合った学校行事を実施しております。 自主的に欠席する児童・生徒数は徐々に減少しておりましたが,最近は感染者の増加に伴い再び増加傾向にございます。欠席している児童・生徒に対しましては,定期的な電話や家庭訪問を行い学校の様子を伝えるとともに,家庭での生活や健康状態,学習状況を把握し,個に応じた指導をしております。 今後も学校の感染防止対策について丁寧に説明し,不安の解消に努めるとともに個に応じた対応をしてまいります。 以上でございます。 ◎福井貴弘保健福祉局長  3つ目の高齢者及び弱者のための地域の協力体制についての項,地域の協力体制システムづくりへの所見,進め方,高齢者等の交通手段の提供についての所見に一括してお答えいたします。 高齢者のみの世帯の増加などに伴い日常生活における困り事への支援ニーズも高まってきており,地域住民の力を活用した支え合いの仕組みづくりが重要と考えています。支え合いの仕組みづくりには行政はもちろんのこと,町内会や社会福祉法人などの多様な主体の連携が必要であるため,コーディネート役となる支え合い推進員を配置し,地域課題の把握や解決に向けた支援を進めているところです。 高齢者の交通手段については重要な地域課題と考えており,地域の要望や実情を踏まえながら交通政策部局とも連携して支援を行ってまいります。 以上です。 ◎田渕澄子岡山っ子育成局長  4の待機児童の実態と保育所の処遇改善についての項,市立認定こども園の整備の進捗状況,利点,問題点についてお答えします。 市立認定こども園につきましては,36ある中学校区ごとに1園ずつ整備する方針ですが,令和2年4月時点で16園が開園しており,令和3年4月に1園,令和4年4月に2園の開園を予定しております。残りの地域につきましても順次説明会を開催するなど,認定こども園整備に向けた調整を進めております。 次に,認定こども園の利点ですが,幼稚園と保育所の機能や特徴をあわせ持ち,保護者の就労の有無にかかわらず受入れができることや,子育て家庭を対象にした相談や親子の集いの場の提供といった子育て支援の実施が挙げられます。 また,大きな問題点があるとは認識しておりませんが,こども園移行時の変化に子どもや保護者の方が戸惑うことがないようコミュニケーションを図る工夫など行っております。 以上です。     〔18番山田正幸議員登壇〕 ◆18番(山田正幸議員)  御答弁をいただきました。ありがとうございます。 再質問させていただきます。 2の小・中学校におけるコロナ禍の教育実態について,(1)の学校行事の精選の具体事例の答弁を受けての再質問です。 学校行事の精選の工夫についての御回答をいただきました。体験的な学習について,オンライン等を用いた取組も可能であると思いますが,そのような取組はしていますでしょうか。御答弁をお願いします。 4の待機児童の実態と保育所の待遇改善について。 公立こども園整備について,地域からも早く整備してほしいという声を多くいただいております。人員面や予算面でも大変な時期ではあると思いますが,安心して子どもを産み育てることができる環境づくりのためにしっかり頑張ってほしいと思います。御所見をお示しください。 以上で再質問を終わります。 御清聴いただきましてありがとうございました。 ○松田安義副議長  当局の答弁を求めます。 ◎田渕澄子岡山っ子育成局長  御声援と捉えさせていただきました。ありがとうございます。 公立こども園整備についてしっかり頑張ってほしいということへの所見をということでしたが,公立こども園整備につきましては,既に整備済みの16園で得たノウハウをしっかり生かしながら,また財政の健全性も確保しながら着実に進めていきたいと思っています。 以上です。 ◎菅野和良教育長  オンライン等を用いた取組についてのお尋ねでございました。 学校では,修学旅行で訪れる予定であった地域の人たちとの交流,また職場体験学習に代わる取組として他県の企業との交流,講演会,これをオンラインで実施しているということも伺っております。 以上でございます。 ○松田安義副議長  以上で山田議員の質問は終わりました。(拍手) 本日はこれをもって打ち切り,次の本会議は明日午前10時に開き,引き続き個人質問を行います。 本日はこれをもって散会いたします。 御苦労さまでございました。      午後3時44分散会...