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03月07日-09号

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  1. 岡山市議会 2019-03-07
    03月07日-09号


    取得元: 岡山市議会公式サイト
    最終取得日: 2021-08-30
    平成31年 2月定例会    平成31年2月定例岡山市議会    議 事 日 程  第9号       3月7日(木)午前10時開議第1個人質問 甲第2号議案~甲第119号議案      …………………………………〇会議に付した事件 日程第1 個人質問      甲第2号議案~甲第119号議案      ──────〇──────〇出席議員(46人)            1番  東     毅            2番  田 中 のぞみ            3番  林   敏 宏            4番  柳 迫 和 夫            5番  柳 井   弘            6番  岡 崎   隆            7番  松 田 隆 之            8番  松 本 好 厚            9番  林     潤            10番  河 田 正 一            11番  竹之内 則 夫            12番  福 吉 智 徳            13番  太 田 栄 司            14番  山 田 正 幸            15番  難 波 満津留            16番  千 間 勝 己            17番  二 嶋 宣 人            18番  川 本 浩一郎            19番  赤 木 一 雄            20番  藤 原 哲 之            21番  竹 永 光 恵            22番  中 原 淑 子            23番  松 田 安 義            24番  鬼 木 のぞみ            25番  高 橋 雄 大            26番  森 山 幸 治            27番  吉 本 賢 二            28番  森 田 卓 司            29番  成 本 俊 一            30番  小 川 信 幸            31番  東 原   透            32番  松 島 重 綱            33番  則 武 宣 弘            34番  田 尻 祐 二            35番  磯 野 昌 郎            36番  羽 場 頼三郎            37番  下 市 このみ            38番  楠 木 忠 司            39番  小 林 寿 雄            40番  和 氣   健            41番  三 木 亮 治            42番  鷹 取 清 彦            43番  礒 谷 和 行            44番  浦 上 雅 彦            45番  田 口 裕 士            46番  宮 武   博      …………………………………〇欠席議員(0人)      ─────────────〇説明のため出席した者       市     長  大 森 雅 夫       副  市  長  那 須 正 己       副  市  長  加 藤 主 税       危機管理担当局長 田 中 利 直       市 長 公 室 長  福 井 貴 弘       政 策 局 長  山 口 博 史       総 務 局 長  河 野 広 幸       財 政 局 長  山 本 修 司       市 民 生活局長  荒 島 茂 樹       市 民 協働局長  江 田 美 幸       保 健 福祉局長  森 安 浩一郎       岡山っ子育成局長 小 野 典 生       岡山っ子育成局保育幼児教育担当局長                中 原 貴 美       環 境 局 長  門 田 和 宏       産 業 観光局長  赤 坂   隆       産業観光局産業政策担当局長                堤   修 治       都 市 整備局長  林   恭 生       都市整備局都市・交通・公園担当局長                栗 田 泰 正       下水道河川局長  桐 野 眞 二       水道事業管理者  今 川   眞       市場事業管理者  田 淵   薫       消 防 局 長  東 山 幸 生      選挙管理委員会       委     員  河 内 智 美      監 査 委 員       委     員  岸   堅 士      人 事 委 員 会       委  員  長  藤 岡   温       事 務 局 長  大 森 祥 治      農 業 委 員 会       第一農業委員会会長黒 田 栄三郎      教 育 委 員 会       教育長      菅 野 和 良      ─────────────〇出席した議会事務局職員       局     長  矢 木 広 幸       次     長  中 野   光       総 務 課 長  山 本 和 広       議 事 課 長  森 安 章 浩       調 査 課 長  塩 見 紀己代      午前10時0分開議 ○田尻祐二副議長  皆さんおはようございます。 これより2月定例市議会第9日目の本会議を開きます。 ただいまの御出席は39名であります。      ───────────── ○田尻祐二副議長  会議録署名議員に岡崎議員,楠木議員のお二人を指名いたします。      ───────────── ○田尻祐二副議長  本日の議事日程は,個人質問並びに甲第2号議案から甲第119号議案までの118件の議案についてであります。      ──────〇────── △日程第1  個人質問 甲第2号議案~甲第119号議案      ───────────── ○田尻祐二副議長  日程に入ります。 日程第1は,個人質問並びに甲第2号議案平成31年度岡山市一般会計予算について以下118件の議案についてであります。 これらを一括上程し,個人質問を行います。 それでは,順序に従いまして難波議員。     〔15番難波満津留議員登壇,拍手〕 ◆15番(難波満津留議員)  皆様おはようございます。質問戦も,あと本日とあすと2日となりました。自由民主党岡山市議団難波でございます。どうぞよろしくお願いいたします。 また,傍聴席には50人ぐらい来る予定でしたけど,予定は予定でなかなか計画どおりいかないのが人生でございまして。 いよいよ4年に1回ですね,ラグビーのワールドカップがことし4年に1回ございます。ラグビーの用語としてノーサイドという言葉がございます。私は好きなのでずっとサッカーもラグビーも見るんですけど,ラグビーのすばらしいところは,サッカーはもうゴールしたらアナウンサーもゴールと,ユニホームを脱いで走り回ります。だけど,ラグビーの場合はタッチダウンをこうしますよね。だけど,ただ仲間が寄ってきてみんなで励まし合って,そんな大きなパフォーマンスをしない。だけど,これがノーサイドから来て,ノーサイドというのはアフターマッチファンクションって,終わった後,審判の人も,それから協会の人も,当然選手同士もそこで食事する。そういった紳士のスポーツから来た──今ノーサイドという言葉は余り使われてない,フルタイムという言葉が使われているそうでございます。和氣さんはよく御存じだと思いますけど。ああいうすばらしいスポーツが来年のオリンピックに向けて──これも4年に1回です──本当に盛んになっている。本当にすばらしいことだなと思いつつ,我々の4年に1回もノーサイドで終わりたいなと御祈念申し上げて質問に入ります。 では,1,地方経済からの地域創造についてでございます。 日本全体で人口減少と高齢化が急速に進んでおり,岡山市においても来年,2020年から人口減少都市に入るとの予測がされております。産業人口も減少しており,これにより地域経済における人口の減少,高齢化の進展は,需要面から見た経済活動の停滞や地域の文化・伝統・教育の担い手不足という懸念をもたらしています。このままでは人口減少地域経済,地域文化の衰退,縮小を呼び,それがまた人口減少を加速させるという負の連鎖に陥る都市構造,環境になってまいります。 地方創生が叫ばれ,まち・ひと・しごと創生総合戦略の取り組みの中,地域経済の活性なくして地方創生,日本経済全体の底上げはなし得ないと考えます。今議会においても多くの議員,則武議員それから……,人口減少問題について質問が出ておりますが,抜本的で即効性のある対策が進んでいないのが現状と考えております。しかし,指をくわえているわけにはいきません。本市においては人口減少に真っ向から取り組み,地方経済の活性を促し,人,金,物,文化が交流,集積する活力ある持続可能な,継続可能な新たな岡山市を創造するべきと考えます。 まず,都市圏(首都圏)への若者(次世代の産業労働者)の転入是正ついてお尋ねいたします。 (1)東京圏の大学の地方サテライトキャンパスについて,本市はどのようにアクションを起こされたのか,お示しください。 (2)本市の児童・生徒に対して,人口減少時代を迎える中,若者の減少による地方都市の疲弊,衰退についてどのような教育を施しているのか,お示しください。 (3)地方創生に資する大学改革において,島根大学では年間約100件の企業との共同研究がされており,産学官が連携して地元の若者の産業人材育成に向けた仕組みづくりを構築しております。本市の市内大学はどのように取り組まれているのか,お示しください。 続いて,雇用創出,企業集積,企業の課題対策等についてお尋ねいたします。 (4)政府機関の移転について本市はどのようにアクションを起こされたのか,お示しください。 (5)本社機能の移転について本市はどのようにアクションを起こされたのか,お示しください。 (6)岡山空港南産業団地は多くの企業から引き合いがあるとのことですが,これも本市の持つ優位性と立地条件の利点がニーズの高さになったと考えられます。そこで,以前から提言しております岡山空港団地東側と第1リサーチパーク北側フルーツフラワーパーク構想の跡地は岡山県の所有でありますが,これについて県と共同で開発し,新たな企業誘致を計画すべきと考えます。御所見をお示しください。 (7)本市の地域未来牽引企業数とそれによりどのくらい新たな雇用創出が見込まれるのか,お示しください。 (8)地域経済,雇用を支える中小・小規模事業者においての大きな課題は,後継者不足と人材不足であります。伝統ある確かな企業の廃業がふえております。本市の抜本的で即効性のある支援策をお示しください。 (9)中小・小規模事業者が継続,持続する発展に対する施策や事業案は,連携中枢都市圏の8市5町共通認識の上で進められているのか,お示しください。 続いて,本市の新たな経済圏,商圏,生活圏の構築と経済団体との連携についてお尋ねいたします。 (10)連携中枢都市圏は確かな経済成果が上がっていますか,お示しください。 (11)四国4県,山陰2県を統括する支店,営業所の本市への移転集積が進んでいるとのことであります。ここから,四国4県と山陰2県と本市を合わせて広域的な経済圏,商圏,生活圏の構築を目指すべきと考えます。御所見をお示しください。 (12)地方経済の新たな起爆剤として期待されております四国新幹線の構築であります。岡山駅が出発・到着駅になると予想されることから,四国4県と協議を進めるべきと考えます。御所見をお示しください。 (13)ファジアーノ岡山岡山シーガルズ岡山リベッツプロチームによるスポーツツーリズムが岡山市の地域活性に寄与しております。本当にありがたいことであります。しかし,広島カープの抽せん権の配布を見るように,スポーツツーリズムの代表はプロ野球チームであると感じております。そこで,四国4県と山陰2県と共同で新たなプロ野球チームの誘致など種をまくことを提言いたします。御所見をお示しください。 (14)本市の地方,地域経済の少子・高齢化,人材不足等に対応するために,商工会議所,商工会,中央会,中小企業家同友会,農業団体などと本市の当局とで一堂に会して定期的に協議することが必要と考えます。御所見をお示しください。 それでは,1回目の質問でございます。 御清聴ありがとうございました。(拍手) ○田尻祐二副議長  当局の答弁を求めます。 ◎山口博史政策局長  地方経済からの地域創造についての項,まず(1)東京圏の大学の地方へのサテライトキャンパス設置についてお答えいたします。 議員お尋ねの東京圏の大学の地方サテライトキャンパスの設置については,若者の東京一極集中を是正し地方への若者の流れを促進することを目的に,国として地方公共団体と東京圏の大学とのマッチングを支援する取り組みが平成30年12月21日閣議決定のまち・ひと・しごと創生総合戦略2018改訂版において初めて位置づけられたものと承知しております。具体的には,国において本年8月下旬ごろをめどに,サテライトキャンパス設置を希望する大学の情報等を集約したポータルサイトの開設とマッチングに関する相談窓口の開設を予定しているとお聞きしており,今後の動向について必要な情報収集を行うとともに,どのような大学がどのような内容のサテライトキャンパスの設置を希望されるのかを注視してまいりたいと考えております。 次に,(4)政府機関の移転についてでございますが,政府関係機関の移転につきましては,東京一極集中の是正に向け,平成27年3月に各自治体に対して東京都に所在する政府関係機関及び国の研究・研修機関の地方移転に係る提案の募集が行われました。その際,本市では独立行政法人情報処理推進機構西日本拠点の新設及び国立研究開発法人理化学研究所のバイオリソースセンターサブバンクの新設を提案したところですが,国の有識者会議におきまして,機関の任務の性格もしくは研究能力の確保,向上等の理由から採択には至りませんでした。その後,平成28年3月,国のまち・ひと・しごと創生本部において,文化庁の京都への全面移転を初めとする中央省庁の移転及び23機関50件の研究・研修機関の全部または一部の移転を盛り込んだ政府関係機関移転基本方針が取りまとめられ,一定の整理がなされたところでございます。そうした状況ではありますけれども,国のまち・ひと・しごと創生総合戦略においては,今後の政府関係機関の新設に当たっては,真に東京圏内での立地が必要なものを除き東京圏外での立地を原則とするとされていることから,新たな提案の機会が設けられるかどうかも含め,引き続き国の動向を注視してまいりたいと考えております。 次に,(11)四国4県と山陰2県と本市を合わせた広域的な経済圏,商圏,生活圏の構築及び(13)四国4県と山陰2県と共同の新たなプロ野球チームの誘致の種をまくべきではとのお尋ねに一括してお答えいたします。 岡山市では,中心都市である本市への通勤通学割合が10%以上であるなど,経済,社会,文化または住民生活等において密接な関係を有する8市5町で岡山連携中枢都市圏を形成し,圏域全体の経済成長の牽引,高次の都市機能の集積・強化,圏域全体の生活関連機能サービスの向上の3つの連携分野で取り組みを進めているところでございます。 議員御提案の四国4県と山陰2県とを合わせての広域的な経済圏,商圏,生活圏の構築,また共同での新たなプロ野球チーム誘致の種をまくということについてですが,より広域的な圏域による取り組みとしては,例えば周遊観光などの取り組みで有益な点もあると考えられますが,現時点では岡山連携中枢都市圏の取り組みを着実に進め,中心都市として圏域の発展を牽引する責任を果たしてまいりたいと考えております。 次に,(12)四国新幹線に関する四国4県との協議についてですけれども,四国新幹線につきましては,平成29年7月に四国4県を初めとする四国の自治体や主要経済団体等から成る四国新幹線整備促進期成会が設立されました。その後,平成30年7月にはこの期成会が岡山県知事四国新幹線実現に向けた協力を要請するなど,早期整備実現を目指して国への要望活動や地元での機運醸成に向けた取り組みを進められているものと承知しております。本市といたしましては,今後こうした期成会及び国や岡山県,四国4県の動向を踏まえながら,必要な検討を行ってまいりたいと考えております。 以上でございます。 ◎堤修治産業観光局産業政策担当局長  同じ項,順次お答えいたします。 3番目の島根大学では年間約100件の企業との共同研究がされているが,市内大学はどうかとのお尋ねです。 平成29年度の企業との共同研究数は,岡山大学の発表では319件,岡山理科大学では57件で,さらに大学研究シーズの積極的な情報発信による共同研究,産学連携の拡大に取り組まれています。 次に,5番目の本社機能の移転についてアクションを起こしたのかとのお尋ねです。 平成26年度から本社機能や中四国支店等の立地を対象とした補助制度を創設し,誘致活動を行ってきたところです。具体的には,企業立地フェアへの出展やアンケート調査などにより企業の意向を把握し企業訪問を行うなど誘致活動を行ってまいりました。 次に,6番目の岡山空港団地東側フルーツフラワーパーク構想跡地を共同で開発してはどうかとのお尋ねです。 岡山空港団地東側の県有地は空港関係工事残土処分場として使われており,フルーツフラワー公園予定地については事業は実質凍結されております。それぞれ県有財産であり,現時点で企業用地として活用する予定はないとお聞きしております。 次に,7番目の地域未来牽引企業数と新たな雇用創出についてのお尋ねです。 国では地域経済牽引事業の担い手の候補となる地域の中核企業として地域未来牽引企業を選定しており,本市では27の企業が選ばれています。新たな雇用につきましては,国では選定された企業による地域経済牽引事業が活発に行われることが地域の事業者等に対する経済的波及効果を及ぼすとされており,雇用創出にもつながるものと期待しています。 次に,8番目の中小・小規模事業者後継者不足と人材不足への支援策についてのお尋ねです。 まず,後継者不足については,企業の事業承継は時間がかかるケースが多く,即効性を期待することは困難ですが,早期の取り組みが重要であり,本市は商工会議所などと連携し事業承継に関するセミナーや個別相談会を開催するなど,経営者に計画的な準備を促し,円滑な事業承継に向けて支援しております。 次に,人材不足については,中小・小規模事業者などの企業情報冊子を県内外の大学等に配布し,学生の地元就職につながるよう支援を行っているところです。 次に,10番目の連携中枢都市圏の成果についてのお尋ねです。 産業関係の連携として平成29年度から開始したCLT建材活用促進事業では,平成29年度の見学会参加者が43名,平成30年度のセミナー参加者が109名となっており,今後CLT建材の活用拡大を期待しています。また,今年度は食品製造業見本市への共同出展事業も実施しており,ことし2月に出展した見本市では出展直後の商談件数が約1,600件,成約金額が3,000万円強となっており,今後成約件数や成約金額がふえていくことが見込まれます。 次に,9番目を飛ばしておりました。申しわけありません。中小・小規模事業者の継続,持続する発展に対する施策や事業案は8市5町共通認識の上,進められているかとのお尋ねです。 それぞれの自治体は地場産業振興に取り組んでおり,そうした共通認識のもと事業を進めているものと認識しておりますが,今後とも情報交換等を通じて取り組んでまいりたいと考えております。 私のほうから最後となります。14番目の少子・高齢化,人材不足等に対応するため,商工会議所や商工会等と市が一堂に会して定期的に協議することが必要ではとのお尋ねです。 商工会議所や商工会などとの協議については,現在,団体ごとにきめ細やかな意見聴取を定期的に実施しているところです。議員御提案の一堂に会しての協議については,まずは関係団体の意向を確認する必要があると考えております。 以上です。 ◎菅野和良教育長  この項最後となりますが,2番目の若者の減少による地方都市の疲弊,衰退についてどのような教育を施しているのかというお尋ねでございます。 小・中学校では,ESDの取り組みなどを通して子どもたちが地域の人物,自然,歴史や文化などに触れることで自分のふるさとを深く知ったり,よりよい地域の実現に向けてアイデアを発信したりする活動を行っております。さらに中学校では,社会科等で少子・高齢化やそれに伴う地域経済の課題について学ぶ機会があり,また岡山後楽館高校では持続可能な社会の形成に貢献する人材育成のために地元企業等と連携した学習を行っております。今後もさまざまな機会を通じて,ふるさとに愛着や誇りを持ち,主体的に地域社会に参画していこうとする人材の育成を目指してまいる所存でございます。 以上でございます。     〔15番難波満津留議員登壇〕 ◆15番(難波満津留議員)  御答弁をいただきました。ありがとうございました。 また市長には何というあほな質問をしとんやろうなと思われておると思うんですが,まず大学なんですけど,国の動向を注視するという答弁をいただきました。注視するだけで本当にいいんですかね。いやいや,なぜ行動を起こそうとしないんですか。例を言いますと,早稲田大学は北九州にキャンパスがある。慶應義塾大学は山形県の鶴岡市にあります。それから,東京農業大学,これは網走にもキャンパスがございます。といったように,いろんな自治体が各自治体独自で動いているわけであって,岡山市の場合はいつまでたっても注視注視というて,注視したまま終わってしまう。それでいいんですか。 ◎山口博史政策局長  現在,岡山市ですけれども4年制大学が9校,それから短期大学は3校の計12校ございます。それから,学生数ですけれども約3万1,000人おりまして,これは人口比で見ますと政令市では上から6番目,20都市中6番目ということになっています。大学生が多いまちということにはなっています。それで,これから日本全体として人口が減っていくということで少子・高齢化が進んでいく中で,大学間での競争というものもこれから発生してくるだろうと思っております。単なる競合相手がふえるということだけになるとそれは問題だろうと思いますので,さまざまな影響をにらんだ上でサテライトキャンパスを誘致することについては検討が必要なんだろうと思っております。 以上です。 ◆15番(難波満津留議員)  この人口減少問題というのは結局岡山市だけじゃ当然できないことですよね,市長。国も一緒になってやらなきゃいけない。だけど,私が言っているのは,言葉は悪いですけど一時しのぎ的なところがいっぱいあります。だけど,人口減少問題で出生率を上げるというて,例えば来年から上がったとしても結果が出るのは20年後なんです。だから,その20年の間をどうしていくのかということを言っているだけで。岡山に,例えば早稲田のキャンパスがあったっていいじゃないですか。なぜこう言っているのか。大学が岡山へ来ることがなぜいいのか。局長,わかりますか。それはどういうメリットがあるか,答えてください。 ◎山口博史政策局長  難波議員がおっしゃったように早稲田のキャンパスがあれば,当然そのキャンパスに通う学生がキャンパスの周りに住まうことになるでしょうから,そういった意味で若者がその地域に住まうと,消費もするであろうし,不動産業者というところにも影響が出たりするという意味で活気が出るということは考えられるかと思います。 以上です。 ◆15番(難波満津留議員)  違う。局長,違うんじゃ,そりゃあ。親の教育の負担,例えば東京の早稲田まで行って年間何ぼかかるんですか。岡山で通えばそれだけの負担が減る。いかに岡山から若者が転出しないか,東京圏の一極集中をとめなきゃいけないからこうやって提言しているわけであって,今の答えじゃ,それはありきたりの答えです。当然地域の活性化もできます。これは夢です。夢を語っているような目標なんですけど,例えば早稲田キャンパス,慶應キャンパスがあったら,当然九州のほうからも,もう東京まで行かなくていいやと岡山に来るかもしれない。鳥取から来るかもしれない。だから,アクションを起こしましょうということを申し上げているんで,全然今の答えじゃ,まあ注視してどうにか……みたいなところしかないじゃないですか。ねえ市長,笑っていますけど。市長,答えてください。     〔大森雅夫市長登壇〕 ◎大森雅夫市長  余り皆さん方に申し上げたことがなかったかもしれませんが,昔,私はボストン大学を誘致するというので随分動いたことがあるんです。どういう現象が起きるかというと,私は阿蘇の裾野の土地を彼らに見せたんです。そしたら,ボストン大学の人が,これをもらうのは当たり前,ただみたいなもんだろうと,ここは。どんなものを建ててくれるんだ,どんな研究に助成してくれるんだというような感じで,最終的には諦めたんです。これは日米貿易促進委員会というのがありまして,それでやったんですけど。 今,鶴岡とか帯広がどうやっているのかよくわかりませんが,多分誘致するには相当の経費がかかってくると思います。それがどういうルートで鶴岡に行ったのかもよくわかりませんけれども,いいチャンスがありゃ私もやればいいと思います,そこは。だけど,何でもかんでもやみくもにやっていくということになると,そこは実際上のプラス面とマイナス面の相互比較になってくる。政策局長が言ったのは割と若手は多いよという話で,そういった者の就職先みたいなもの,本社機能とかそういったものを岡山としては重視していかなきゃいかんというようなことを言ったんだろうと想像しますけど,そういう民間機能を我々としてはどんどん充実させていかなきゃいかんとは思います。だからといって大学が要らないと言っているわけじゃなくて,あればあったで越したことはない面もありますが,そういうコストと,そしてプラスの要素を両方見ながらいろいろなことを考えていかなきゃいかんと思います。 だけど,東京,規制される前に相当の大学が定員増をしていますから。僕はそっちのほうが問題だと思っています。 以上です。 ◆15番(難波満津留議員)  当然市長のおっしゃることはよくわかります。そこで,東原議員が今回質問されたんですけど,廃校の校舎を活用するのも一つの手なんですよね,市長。民間に譲るんもいいけど,ああやって立派な自然の中へある高田小学校,福谷,ねえ,東原議員。それを大学に提供するのも一つの策だと。そうやってアイデアをどんどんどんどん出していく。ただ民間に売却すりゃあええというもんじゃない。その次を考えた上でコストがかからないように,そうやって岡山から若者が出ていかないような新たなアイデアを出していくことが必要なんじゃないかと思います。これは,こういうふうなお話をして次に移ります。 この議会の議案として保育士の奨学金の償還制度の予算が上程されています。岡山の地方企業に就職する場合,その企業自体が奨学金の償還制度の活用を望んでいるならば,例えば鳥取のほうから来た子でもいいじゃないですか。県が出しているのは東京圏からだけです。東京圏から岡山の企業へ就職するなら奨学金の償還制度を使いましょうと。岡山市はない,奨学金の償還制度が。ないですよね,産業政策担当局長。だから,なぜこれをつくらないのか聞きます。つくりましょうよ。 ◎堤修治産業観光局産業政策担当局長  議員がおっしゃられたように,今学生の半数以上は奨学金を活用して大学等へ進学されているというのは,たしかアンケート調査でも見たことがございます。まずは企業がそういった奨学金制度をつくるかどうかというニーズも必要だと思いますし,そういった施策の有用性といいますか,そこらあたりを含めて研究してまいりたいと考えております。 以上です。 ◆15番(難波満津留議員)  市長に聞かにゃ話が前に進まん。 大学生の奨学金償還制度,岡山の企業へ就職していただく。別に東京から来ていただく人ばかりじゃない。九州から来て岡山の企業へ就職する。岡山の子が企業へ就職する。そのための奨学金償還制度を創設しましょう,これを申し上げているんです。市長,答弁をお願いします。     〔大森雅夫市長登壇〕
    ◎大森雅夫市長  難波さんが言うのも一つでしょう,そりゃあ。いろいろな政策があると思います。それを否定するわけじゃありません。そういう中で岡山にどれだけ人に残ってもらう,残ってもらうというのは変だけど,岡山に魅力的な産業が多くあって,いてもらう。そのためのトリガーをセットするというのはあると思います。 ただ,我々というのは今3,300億円のこの予算をセットさせていただき,まちづくりもあれば福祉もあれば子育て,いろんなところにこうやって目配りしながらバランスをとってやっている。今回の産業政策も,新たに岡山に企業を誘致するないしは本社機能をより充実させるために新しい手を打っているんです。そういう中のバランスとしてさまざまな議論をして取捨選択しながらこういう予算案を提出させてもらっている。 だから,難波さんの今の言っていることを否定するつもりはありません。一つの方策としてあり得ることはあり得るだろうと思います。今後どういう手を打っていかなきゃいけないかというのは,これは中・長期的にもあるし,また短期的にも考えていかなきゃいかん。こういう中で議論していきたいと思っております。 以上です。 ◆15番(難波満津留議員)  保育士の方に奨学金,これは僕はいい制度だと思うんですけど,もともと保育士を必要とする子どもをつくるがための若者がここにいないと,保育士の償還制度も活用ができんようになるんです。だから,若者の方が当然岡山から出ていくことを防ぐ。そして,来ていただく。そもそも論はここなんだと思うんです。それはそもそも論を言えば出生率を上げるのが一番いいんですけど,それがなかなか即効性のあるいろんな案が出てこない。だから,先ほど言った一時しのぎになるかもしれない。だけど,20年のスパンを考えたときの岡山の生き残る道はやっぱり若い人が岡山から転出しない,若い人をここへ呼び戻す。その策で僕は大学のことを今回言いました。 次のステップとして,じゃあその方たちがどこへ就職を,雇用を見出せるのかの問題になります。産業政策担当局長,堤さん,今議会は本当にお疲れさまでございました。最後でございますね。中小・小規模事業者の人材不足,後継者不足,これは本当に私も考えて,ないんです,即効性のあるものが。いろんな経済界,団体の方に聞いてもないんですけど,1つあるとしたら,先ほど言った牽引する中核企業がそういった中小・小規模事業者の人材不足であったり後継者不足に対して,要は異業種連携する。異業種連携事業をその中核企業が中心となってやるしか,僕はもう即効性のある策はないんだと思うんです。じゃあ,外国人の労働者。これも一時しのぎです。だけど,せっかく今までずっと伝統ある企業があって,そこの中には中心となる企業が必ずあります。これは先ほど地域未来牽引企業27社ということをお聞きしたんですけど,いろんな学区,地域にも牽引する企業はございます。だから,そこが異業種連携事業,異業種と連携する。同業者はなかなか連携しにくいです。だけど,異業種がお互いの企業の中で引っ張っていく。逆に言やあMアンドAになるかもしれない。そういうことをすることが私は即効性のある事業じゃないかなと思うんですけど,いかがでしょうか。 ◎堤修治産業観光局産業政策担当局長  私も異業種連携についてはいろいろ取り組んだことはございますけれども,議員が言われたように,やはり同じ規模の企業の連携というのはなかなかうまくいかなくて,その中に一つ核となるような企業が何社かを引っ張っていく形であれば異業種連携というのは可能なのかなとは思っております。そういうことで新たなサービスとか商品の提供であるとかいろんな創業にも結びついて雇用を生み出すということについては,可能性はあるんではないかなと考えております。 以上です。 ◆15番(難波満津留議員)  その異業種連携事業というのは来年度,再来年度の事業案としてまた考えていただきたいという御要望を申し上げたいと思います。 続いて,政府機関の移転について,これはずっとどの方も言っておられるけど,今回もいろんな方が御質問されました。則武議員,川本議員が質問されて。だけど,東京の構造を変えなきゃいけないという市長の御答弁があって,全然やる気がないでしょうね,お国さんが。文化庁しかなかなか決まらない。よく言う岡山の安定した安全な土質や地形や地質というのが生かされてこないじゃないですか。ねえ,政策局長。僕に聞かれても困るみたいな顔しておるけど。本社機能も一緒です。大きな上場企業がぽんとここへ来るかというたら,なかなか難しいのはわかります。わかるんだけど,じゃあ僕は一企業人として申し上げるんですけど,挑戦をやめた企業というのはそこから後退が始まります。必ず常に前を向いて挑戦し続けなきゃ,そこからもう後退が始まってずっと後退していく。ですから,今回,岡山市の少子化問題,それから人口減少問題,いかにアクションしていくか。ずっと続けなければ,備えも必要です,備えることも当然必要,だけど全てに対してアクションを起こそう,アクションを起こそうとしないと,注視するだけじゃあ何も前に進まん。後退しかないです。(「そのとおり」と呼ぶ者あり)だから,政府機関の移転,もう一回アクションを起こすような前向きな答弁を聞かせてください。お願いします。 ◎山口博史政策局長  政府機関の移転についての再質問でございますけれども,先ほど答弁申し上げましたように,移転基本方針によって平成28年3月に国としては一定の整理がなされているという状況ではございますので,今後いつ,どのようなタイミングで方法やその手法について,どういう形で国に対して要望できるかというのを研究してまいりたいと考えております。 以上です。     〔大森雅夫市長登壇〕 ◎大森雅夫市長  指さされたから立たなきゃいけないという感じもありましたが,この前の政府機関移転は2つ声を上げたんですけど,これは要は場所を差し出せみたいな前提があるんです。場所を差し出すという,文化庁のときはあったのかどうかよく知りませんけど,あのときの機関移転では政府がどこどこに置くんだよと指定で来るわけです。そうなると岡山市内であいているビル,例えば市の所有している学校はあるかもしれませんけど,そういう何とかの役所が来るようなところというのはなかなかないんです,そこは。だけど,我々としてはこのくらいの空室率があるから,政府の機関のほうが来たら利用は可能ですよみたいな話はしてはいるんですけど,そこはなかなかうまくマッチングができない。 私は,政府機関移転も,もちろんこれは今さっきの大学のほうが効果が大きいですかね,政府機関のほうも意味がないわけじゃない,そこは。だから,来れば本当にそれはありがたい話で。ただ,それの経済効果ってどれだけ大きいかというのは出してみないと少しわかんないですけれども,例えば平成の頭に大きな醸造研究所というのが広島へ行ったんです。でも,そこでの経済効果というのをそれから議論されているというのは余り聞いてないです。だから,活力をこの地に生むというのは一体何なのか。何が向いていてどういう負担を我々がして集めていくのかというところをよく考えていかないといかん。 だから,政府機関も大学も注視,注視じゃ足らないとすれば,もうワンステップアップの言葉は重要かもしれませんけれども,やはり岡山で地域を活発にしていくのは経済。経済というのは何なのかというと,確かに大企業の誘致ってそう簡単にいく話じゃない。となると,今いる企業に伸びてもらう。新しい企業を起こしてもらう。そういったところが私は重要なんじゃないかなと思っています。そういう面で今回も経済関係では幾つも提案させていただいています。ぜひ認めていただいて,大いに経済の活性化を興していきたいと思います。 ◆15番(難波満津留議員)  それでは,時間がございませんので,もう市長に大体お答えもいただいたんですが,最後にこれは堤局長に聞きたいんですけど,8市5町の連携中枢都市圏の共通認識。これは,先ほど言った若者がいる,その若者が就職して家庭を持って,また次の世代へ確かなたすきを,我々は箱根駅伝の一人として次の世代へたすきを渡していく役目が必要なんだと僕は思うんです。その中で,この四国何県とかというのは時間がありませんからできませんけど,これは僕はいろんな県の方に申し上げている,また県議の方に申し上げているんですけど,岡山市が小規模企業・中小企業振興条例の制定をやりましたよね。やって初めて小規模事業者の認定をして,今回の災害でいろんな会員からあれがあったおかげで助かったという声がありました。本当にありがとうございました。ですから,8市5町についても,小規模事業者の認識は確かにあると思うんです。認識はあるけど,それに対しての,理念型かもしれないけど,しっかりとした小規模企業振興条例を各市町村がつくれば,要は県がつくるべきなんです。県がつくらんからこんなことになる。だけど,それを岡山市が言うのはどうかと思うけど,同じ共通認識を持ってつくるべきじゃないですか。 ◎堤修治産業観光局産業政策担当局長  去年の2月議会で承認いただきまして,岡山市は四十数年ぶりに中小企業振興条例を理念型の小規模企業・中小企業振興条例というふうに見直ししました。県内で言いますと,たしか新見市が去年の多分6月議会だったか9月議会だったかで理念型に変えております。それから,総社市さんもたしか理念型に変えていると思います。地場の中小企業,小規模企業を支援していく上では,条例という形で市が理念型の条例を持つ,それに基づいてさまざまな事業を進めていくという部分は背骨という部分にはなるのかなと考えておりますので,8市5町で同じ方向に向いて地場企業を振興,盛り上げていくという部分でいえば,そうした岡山市が取り組んだことを含めて情報共有しながら対応してまいりたいと考えております。 以上です。 ○田尻祐二副議長  以上で難波議員の質問は終わりました。(拍手) 次は,順序に従いまして中原議員。     〔22番中原淑子議員登壇,拍手〕 ◆22番(中原淑子議員)  皆さんおはようございます。公明党岡山市議団の中原淑子でございます。 傍聴にお越しの皆様,ありがとうございます。 さて,3.11から8年が目前になっております。誰ひとり取り残さないことを改めてお誓いし,小さな声を政策へとつなぐ質問をさせていただきます。 大きい1,がん対策の推進について。 (1)がん教育の推進。 2016年,がん対策基本法の改正ではがん教育の推進が明記され,2017年の第3期がん対策推進基本計画では,外部講師の活用体制を整備し,がん教育の充実に努めることが盛り込まれました。さらに,次期学習指導要領ではがんを扱うと明記されました。 本年1月10日,倉敷市立中学校で開催された東京女子医科大学がんセンター長林和彦先生の授業に参加させていただきました。国民の2人に1人ががんになり,死因の1位であるにもかかわらず,正確な知識がなく,患者に対する理解も十分でないこと。がんは怖い病気,死んでしまう病気と思っているけれども,実際は6割が治る病気であること。早期発見すれば100%に近い治癒率であることを生徒たちに教えられていました。その後の教員への講演で林先生は,これまで大きな会場で大人を対象にしてきたが,ほとんど波及効果がなかった。それに対して学校での授業は,子どもたちが必ず家族にがんや検診の重要性を伝える。実際に受診率の向上につながっている成果もあり,このようにダイレクトに結果が出ることはすばらしいことだと訴えられていました。 ア,岡山市が実施しているがん教育についてお示しください。 イ,がん教育の推進が健康寿命の延伸につながると考えますが,御所見を伺います。 ウ,東京都は,がん教育推進協議会を設置し,全公立学校にがん教育の実施を推進しようとしています。岡山市も協議会を設置し,学校,医療,行政との連携を図り,外部講師のリスト化,資料作成,研修会の開催などを推進し,全校フルタイムのがん教育を実施すべきです。御所見を伺います。 (2)受動喫煙の防止。 がんと喫煙,受動喫煙の因果関係は科学的に明らかになっています。平成30年,健康増進法改正により,望まない受動喫煙をなくすこと,健康影響が大きい子ども・患者等に特に配慮することが盛り込まれました。岡山市の学校・園,病院,児童福祉施設等,行政機関における現状と今後の受動喫煙防止対策についてお示しください。喫煙,受動喫煙によるがんへの影響について,教育現場ではどのように指導しているのでしょうか。また,市民に対する啓発をどのように行っているのでしょうか。 (3)アピアランス支援。 がん医療に対する検査,治療法が進歩し,仕事を持ちながら通院治療している患者が増加しています。それとともに,特に女性は外見の変化に悩む割合が多く,生活の質の向上と就労を継続していくためにもアピアランス支援は重要と考えます。 ア,女性の抗がん治療による副作用の苦痛度の1位は頭髪の脱毛です。また,乳がんの手術痕の形を整える下着などの補整具は高額です。ウイッグや帽子,補整具の購入に助成制度の創設を求めます。御所見を伺います。 イ,一方で,アピアランスケアについては正しい知識の伝達とケア技術を持った人材の育成が必要です。民間企業や医療機関と連携した市の取り組みが必要と考えます。御所見を伺います。 大きい2,同性パートナーシップ制度の導入について。 同性パートナーシップ制度とは,同性カップルを条例や要綱で結婚に相当する関係と認め,お互いをパートナーとする証明書を発行することを定めたものです。虹色ダイバーシティが調査した2019年1月31日現在の自治体のパートナーシップ制度の導入状況を見ると,11の自治体で349組のカップルが誕生しています。熊本市や茨城県などは導入予定,さいたま市,堺市などで導入を検討しているとお聞きしています。パートナーシップ制度を全国に広げる運動として,「自治体にパートナーシップ制度を求める会」が昨年6月,パートナーシップ制度に関する陳情・請願書を首都圏を中心に27の自治体,議会に対して一斉に提出しました。また,同性との結婚を認めないのは憲法に反するとして,13組のカップルが本年2月14日,国を相手取り損害賠償を求める訴訟を東京,大阪,名古屋,札幌の各地方裁判所に提訴しました。 岡山市議会は,平成27年度に多様性のある社会実現調査特別委員会を設置し,2年間の調査のまとめの中でパートナーシップ制度等について,最終的には法整備が必要だと思われるが,岡山市の権限の範囲内でできることは検討すべきであると記述しています。 (1)今年度,LGBT支援者──アライの見える化のための研修を行い,受講者にはアライを示す缶バッジを配布しました。研修の参加者数,研修の内容,成果についてお示しください。来年度以降継続して取り組んでいくのでしょうか。 (2)公立高校の入学願書にある性別欄を廃止する動きがあります。2019年春の入試から廃止するのは,大阪府と福岡県。神奈川県など14道府県が検討し,岡山県も時期は示していませんが廃止に向けて検討するとしています。岡山市も廃止を検討すべきと考えます。また,市役所の申請用紙にある性別欄についても再度見直ししてはいかがと提案いたします。御所見を伺います。 (3)当事者への聞き取りでは,同性パートナーシップ制度の導入により性的マイノリティーへの理解が進むとの御意見をいただいております。同性パートナーシップ制度の導入に向け,初めの一歩はアライの見える化であり,既に実施されています。次の一歩は,教育や医療関係者,事業者などとの意見交換の場を設けることではないでしょうか。御所見を伺います。 (4)今議会で上程された岡山市男女共同参画社会の形成の促進に関する条例の一部を改正する条例の制定についての主な変更点の一つは,性の多様性の尊重です。条例改正後どのような取り組みを推進していくのか,お示しください。 大きい3,岡山市立公民館基本方針について。 教育委員会は,公民館基本方針策定に向け,昨年6月にPTを発足させ,精力的に取り組んでこられました。本年1月には市民フォーラム,2月には市長,教育長出席のもと第2回公民館大会を開催し,昨年12月21日から本年2月5日までの期間,パブリックコメントを実施しました。昨年4月に公民館振興室が設置され,約1年が過ぎようとしています。昨年12月には中央教育審議会から,人口減少時代の新しい地域づくりに向けた社会教育の振興方策についての答申が出され,社会教育のあり方,社会教育施設のあり方について国の方向が示されたところです。 (1)これまで私は,岡山市立公民館のあり方について,37公民館の体制,館長,社会教育主事や公民館主事の身分,人員配置,任用等について質問してまいりましたが,それらを反映した内容とは思えません。当初,岡山型公民館システムを構築すると記述していた基本方針案からその文言が消え,これまでの課題を整理して公民館のあり方を示す記述も後退しているように見えます。一方で,目指す公民館の姿には,共生のまちづくり,地域防災,若者・次世代の参画などと描かれてはいますが,誰がどのような体制で推進するのか見えてきません。これらの変化はどのように理解すればよろしいのでしょうか。基本方針は今後どのような過程を経て策定されるのでしょうか,お示しください。 (2)この1年間,公民館振興室の姿が市民からほとんど見えなかったことはとても残念でした。振興室の役割は37公民館の統括,支援する重要な役割があるにもかかわらず,市の生涯学習課のホームページには振興室に関する記述はありません。振興室の位置づけを明確にすべきです。このたびの基本方針策定により,公民館のあり方,推進体制,公民館事業について何がどのように変わるのでしょうか。今後,岡山市の公民館施策はどこがどのように推進していくのでしょうか。 大きい4,ICTの活用で全ての子どもたちに質の高い教育を。 昨今,医療政策の推進による在宅療養児の増加や医療の進歩によって疾病を抱えながら生活することが可能になってきた病気療養児の子どもたちがいます。文科省は昨年9月,病気療養児に対し,テレビ会議システムを使って学校と離れたところで遠隔教育を受けた場合,出席扱いとすることを決めました。かつては病気やけがで欠席が続く小・中学生は,遠隔教育を受けても出席扱いとはならず,高校受験で不利になった場合があったと伺いました。そのような子どもたちの復学には,友達同士や学校とのつながりの継続が必要です。ICTの活用は,不登校や病気療養など通学したくてもできない児童・生徒にとっても重要な役割を担っています。 病気療養児などに対して有効ではないかと,先日,世間で話題になっている分身ロボットオリヒメに接する機会を得ました。オリヒメは,高さ20センチほどの上半身だけの小さな人型ロボットです。マイク,スピーカー,カメラを搭載し,子どもが病室や自宅でタブレットを使って簡単に操作することによって,教室にあるオリヒメが分身のように手を挙げたり,視線を動かして子どもの意思や感情を伝えることができるものです。遠隔操作ができること,治療のために変わった自分の容姿は見られなくて済むこと,手振りなどのしぐさがつくため表情が出ること,持ち運びが簡単なため,遠隔地で療養している子どもたちや感染症対策のため面会が難しい子どもに有用で,小学生の子どもたちにとって親しみやすいことなどが長所です。このようなことから,オリヒメは小学生年代には有効であること,またそれ以上の年代に関してもICT機器の進歩は目覚ましいものがあり,さまざま検討の余地があるかと思います。オリヒメ導入の考えられる課題としては,リース契約で1台月額4万円,年間で約50万円,Wi-Fi環境下でないと利用できないことなどが挙げられます。 病院内に設置されているいわゆる院内学級は,岡山大学病院内の鹿田小学校や桑田中学校など4施設6学級あります。日々入院した子どもたちが抱える悩みや不安に寄り添い,保護者の方々とも真摯にかかわってくださる院内学級の先生方や御指導くださる先生方には感謝が尽きません。他県や他市からの入院患児も含まれるとしても,岡山市内の院内学級は病院が設置されている学区の小・中学校の病弱・身体虚弱特別支援学級であることから,岡山市が学びの環境を整備する責務があると考えられます。 先日,鳥取県の教育委員会が,授業や行事に参加するために分身ロボットオリヒメを本格導入する方針を固めました。これまで県内での2年間にわたる実証実験により効果が得られたとしています。院内学級の児童だけではなく,教室で学ぶ児童にも教育的な効果が認められたとしています。鳥取県を初め近隣の県──広島県ですけれども──や市でも病気療養児に対してのICT支援の導入が進んでいることもありますので,御検討いただければと思います。 SDGs目標4には全ての人への公平で質の高い教育と生涯学習の機会を提供するとあり,ICTを活用した学びの機会の広がりはこの理念に通じるものがあると考えます。また,2016年に制定された教育機会確保法は,さまざまな理由で不登校状態になっている子どもたちに教育の機会を確保することを定めています。 (1)院内学級を初め,病気療養中の子どもたちの学びについて,現状をお示しください。 (2)医療の進歩により病気を抱えながら成長していく子どもたちが,変化する社会の中で必要な力を身につけるためにはどのような支援が必要と考えているのでしょうか。御所見を伺います。 (3)分身ロボットオリヒメを初めとするICT機器は,通学したくても通学できない病気療養児やさらに不登校児に対しても学びの機会を提供できるものと考えられます。御所見を伺います。 以上で1回目の質問を終わります。 御答弁よろしくお願い申し上げます。(拍手) ○田尻祐二副議長  当局の答弁を求めます。 ◎河野広幸総務局長  1番のがん対策の推進についての項,受動喫煙の防止の中で,行政機関における現状と今後の対策についてお答えいたします。 本庁舎などの施設におきましては,平成30年1月から建物内禁煙を実施しております。今後は健康増進法の一部改正を踏まえて対応を検討してまいりたいと考えております。 以上です。 ◎森安浩一郎保健福祉局長  同じ項,まずがん教育の推進と健康寿命の延伸についてです。 市では,がん教育を平成24年度から市内の中学校を中心に実施希望校を募り,病気や治療法など,医師や患者会の方に講師を依頼し実施しています。がん教育は,健康と命の大切さについて学び,みずからの健康を適切に管理し,がん及びがん患者に対する正しい認識を持つことを狙いとしています。がん教育を通じて自分が正しい生活習慣を送ること,定期的な検診受診の大切さを学ぶことや家庭で検診受診を勧めるなど,長期的な視点で健康寿命の延伸の一助となるものと考えており,実施後のアンケートでも9割以上の生徒が,がん教育によりがんという病気が理解でき,禁煙や検診受診の重要性を学べることが今後の生活に役立つとの回答があったことから,事業の効果があったと認識しています。 次に,同じ項,受動喫煙の防止の中,病院の現状と今後の対策についてです。 地方独立行政法人を含む市立病院については,既に敷地内禁煙としています。一部事務組合立の福渡病院については建物内禁煙としていますが,法改正の内容に従い見直すこととしています。 次に,喫煙,受動喫煙に関する市民への啓発についてです。 市では,平成29年度にたばこが体に与える影響を記載したチラシを作成し,親子手帳の交付窓口や1歳6カ月児健診,3歳児健診での配布を行うとともに,特定健診,各がん検診,妊婦パートナー歯科健診受診の喫煙者に対して禁煙治療助成に関する情報提供をしています。そのほか,地域での健康教育や事業所等への出前講座,「市民のひろば おかやま」への掲載など,あらゆる機会を活用し周知に努めているところです。 次に,アピアランスの支援についてです。 アピアランスケアとは,がん治療に伴う外見に関する諸問題に対する医学的,技術的,心理社会的支援とされており,がんとの共生を推進する上での今後の課題であると認識しています。相談や企業と連携した情報提供は総合相談窓口であるがん診療連携拠点病院などのがん相談支援センターを中心に行われているところですが,市としてもこうした取り組みについて周知に努めるとともに,助成制度も含めてどのような支援ができるか研究してまいりたいと考えています。 以上です。 ◎小野典生岡山っ子育成局長  同じ項,受動喫煙の防止のうち,児童福祉施設等の現状についてです。 岡山っ子育成局が所管します市立幼稚園はもとより,保育園,児童館,善隣館などの児童福祉施設は,全て敷地内禁煙としております。 以上です。 ◎菅野和良教育長  同じ項,まずがん教育の推進についての中,全校フルタイムのがん教育を実施すべきではないかというお尋ねですが,現在,岡山市で設置されています岡山市がん対策推進委員会において,がん教育を含め総合的な対策について意見交換をしているところであり,それを活用する中で保健福祉局と連携して外部講師を招いた授業を実施しており,今後さらにがん教育の推進に努めてまいります。 なお,中学校の新学習指導要領では,保健体育科の保健分野において,がんとは何か,がんの要因,がんの予防等について1単位時間で取り扱うこととされており,それに従って全校でがん教育を実施してまいります。 次に,受動喫煙の防止の中,学校・園における受動喫煙防止対策の現状と今後についてでありますが,平成19年4月1日から全ての学校・園において敷地内禁煙を実施しております。 この項最後になりますが,喫煙,受動喫煙によるがんへの影響について教育現場ではどのように指導しているのかというお尋ねです。 喫煙や受動喫煙が個人のみならず周囲の人々の健康にも影響を及ぼすことについて,小学校高学年から中学校,高等学校と発達段階に応じて保健体育の授業等で指導しております。特に常習的な喫煙が,がんなどさまざまな疾病を引き起こすリスクを高めることは,生活習慣病の予防と関連させ指導しているところでございます。 以上でございます。 ◎江田美幸市民協働局長  2番目,同性パートナーシップ制度の導入についての項,順次お答えいたします。 まず,LGBT支援者の見える化のための研修の参加者数,内容,成果は,来年度以降継続するのかとのお尋ねです。 自助グループであるプラウド岡山の代表者等による「多様な性を知ろう~セクシュアリティと人権~」,岡山大学大学院保健学研究科中塚幹也教授による「性的マイノリティに関する最近の話題」とワーク「岡山市の職員として考えてみよう」という内容の研修を実施し,2日間で270名の職員が受講しました。市民と接する機会の多い市職員として,性的マイノリティーに関する基礎知識と最新の動向を学ぶことができた貴重な機会であったと考えております。来年度も同様の研修を予定しており,LGBT支援者の輪をさらに広げていきたいと考えております。 次に,申請書の性別欄を再度見直してはとのお尋ねです。 平成16年7月の性同一性障害者の性別の取扱いの特例に関する法律の施行や本市の公文書における個人情報の取り扱いの見直し方針を受けて,市民が提出する各種申請書などから,性別を初め職業や本籍地など特にプライバシーにかかわる記載欄を削除する見直しを実施いたしました。その後は個人情報の記載欄のある様式を新規で作成したり様式を改正したりする場合は,人権推進課長が指定合議先となることで必要のない記載欄が設けられないように確認を行っているところです。そのため,現在のところ再度の見直しは予定しておりません。 次に,教育や医療関係者,事業者との意見交換の場を設けてはとのお尋ねです。 パートナーシップ制度を初め性的マイノリティーの方の生きづらさを解消するためのさまざまな施策が有効に活用されるためには,議員御指摘の関係者の理解と協力が欠かせないものと考えております。そのためには,まず関係者を含む市民の皆様の理解促進を図ることが重要であると考えており,さまざまな機会を捉えて啓発に取り組んでまいります。 次に,条例改正後の取り組みについてです。 このたびの条例改正については,わかりやすいリーフレットを作成するとともに,さんかくウイークを初めさまざまなイベントで取り上げることにより,条例改正の趣旨を広く市民の皆様に周知してまいります。また,男女共同参画社会の形成の促進に関する事業者表彰制度の募集チラシに性の多様性の尊重に取り組む事業者も対象となることを明記することなどにより,事業者の理解の促進を図ってまいりたいと思います。 以上です。 ◎菅野和良教育長  この項最後となりますが,公立高校の入学願書の性別欄についてです。 岡山後楽館高校におきましても,入学願書にある性別欄につきましては廃止の方向で検討しているところでございます。 続きまして,岡山市立公民館基本方針についての項,一括してお答えいたします。 基本方針の理念につきましては,岡山型公民館システムの構築に向け,ESDの視点を取り入れながら,社会教育の観点から地域課題の解決やSDGsの達成に取り組むこととしており,理念そのものに変化はございません。この基本方針案は,先日,社会教育委員会議にお諮りしたところであり,今後,市民文教委員会に報告した上で今年度中に案がとれる予定でございます。この基本方針により,今後はともに私たちが未来をつくる開かれた公民館としていくため,公民館振興室がリーダーシップを発揮し,ワーキンググループを立ち上げ,公民館職員が連携してそれぞれの力が出せるよう事業の企画を行うとともに,毎年度の事業計画の評価を行いながら,学びと実践の循環により,よりよい地域づくりを目指してまいります。 続きまして,ICTの活用で全ての子どもに質の高い教育をの項,順次お答えしてまいります。 まず,院内学級を初め病気療育中の子どもたちの学びの現状でありますが,院内学級では学級担任が中心となって医療関係者や保護者と調整しながら,一人一人の子どもの病状や治療状況に応じた授業を行っております。また,前籍校,前にいた学校でございますが,そこと連絡をとり合いながら,該当の子どもが復学したときに困らないように学習進度を合わせたり苦手な教科の補充学習をしており,定期テストなどを受けることもできます。自宅療養中の子どもたちに対しては,在籍校の教職員が定期的に家庭訪問して学校で学習していることを伝えたり,可能であれば学習の支援に当たっており,子ども自身のペースに合わせて家庭で学習に取り組めるようにしております。 次に,病気を抱えながら成長していく子どもたちが社会で必要な力を身につけるにはどのような支援が必要かというお尋ねです。 病気療養中の子どもたちには,集団の中でかかわり合う力が必要であると考えております。そのため,手紙のやりとりや写真等で学校や学級の様子を伝えることで友達とのかかわりを深めたり,集団への所属意識を高めたりしております。 この項最後に,分身ロボットオリヒメなどのICT機器は病気療養児や不登校児に対して学びの機会を提供できるのではないかというお尋ねですが,さまざまな理由で学校に来られない子どもたちがICT機器を活用することによって学校以外の場所でも学習したり人とかかわったりすることは,学習に対する意欲向上やコミュニケーション能力の向上につながると考えております。今後も先進的な取り組みを行っている自治体の事例を参考に,ICT機器を活用した学び方について研究してまいりたいと考えております。 以上でございます。     〔22番中原淑子議員登壇〕 ◆22番(中原淑子議員)  種々御答弁いただきました。ありがとうございます。 それでは,順次再質問させていただきたいと思っております。 まず,1番目,がん対策の推進ですけれども,がん教育の推進について全校で実施すると御答弁いただきました。ありがとうございます。ただ,全校で実施するにはそれ相当の準備が必要で,計画的な取り組みが必要だと思っております。それに向けてもう一度御見解を伺います。 外部講師の活用など,既に岡山市では先進的に取り組んできたということでございますけれども,全国での取り組みが今後前進していくと思います。重要なのは,子どもたちががん教育でどれだけの知識を得たのかではなく,そこで得た知識をもとにどのように自分自身の健康課題として対応できる力を醸成するのかということだろうと思っております。子ども自身が家族に検診に行くことを勧めたり,また自分自身が大きくなって検診に行ったり,仕事をやめなかったり,がんで死なないことなど,そういうことが考えられ,これはすぐさま健康寿命の延伸につながるとも思っております。そういう側面からも計画的にこの全校実施を考えていただきたいと思っておりますので,よろしくお願い申し上げます。 それから,アピアランス支援について,まずは相談ということなのですけれども,その相談支援センターでいろいろな課題が上がってくると思います。ウイッグだったり補整具だったりということはなかなか言葉にはなってこないかもしれませんけれども,そういうところに支援するということで,当事者にとってはそれは生きる力のプラスになるとも思っておりますので,もう一度御所見を伺いたいと思います。 同性パートナーシップ制度の導入についてです。 この同性パートナーシップ制度につきましては,当事者の方からいろいろお声をいただいております。確かに小さな声ではあるかもしれませんけれども,それを行政課題と受けとめる感性が職員のほうに求められているのではないでしょうか。マイノリティーの人が頑張るのではなく,人権という観点からいうと,市民を守る側の行政当局やマジョリティーの方の意識の変革が求められているのではないかと思います。実際の導入に向けてはさまざまな課題があると思いますけれども,例えば職員の福利厚生から研修,各種計画との整合性などなどそういう課題を整理してはいかがかと提案いたしますが,これについての御所見をいただきます。 それから,アライの次の一歩は教育や医療関係者,事業者との意見交換の場を設けることではないかと申し上げました。これは啓発だけではなく,そのような方々との会議体を設けてはどうかということでございますので,これについての御所見もいただきたいと思います。 公民館の基本方針についてでございます。 2月3日,第2回公民館大会で市長が挨拶に来られました。そのときの内容は,私は今回の中教審の答申に響くものがあると思っております。中教審答申の中には,人づくり,つながりづくり,地域づくり,社会教育に求めるものと書かれておりまして,今回,市長が自主防災組織の組織率100%を目指す。これは単位町内会に焦点を当てるということで,単位町内会に着目されたということは非常に的を射たところかなと思っております。この中教審の答申の中にも公民館は地域の防災拠点とも示されておりまして,公民館の機能を充実させることによって公民館を活用することができると考えておりますけれども,これについての御所見を求めます。 それから,今後の公民館施策の充実ですけれども,公民館職員がそれぞれ連携を深めていくということでございました。確かに館長がいて,正規の社会教育主事がいて,嘱託の公民館主事がいて,地域担当職員がいるという非常に現場では動きにくい体制にもなっているかなとも思いますけれども,よりよい地域づくりのためにそこら辺をどのように推進していくのか,具体的にお示しくださればと思います。 ICTの活用について,ありがとうございます。 院内学級のことについて,私も今回いろんな勉強をさせていただきました。ICTの活用により一人一人の学びが前進するということはきっちり意見表明をしていただきましたので,具体的な検討事項について今後考えていただけたらと思いますけれども,これについての御所見を求めます。 以上で2回目の質問を終わります。 ○田尻祐二副議長  当局の答弁を求めます。 ◎江田美幸市民協働局長  2点御質問をいただきました。 まず,パートナーシップ制度についてでございますが,市民の方の性の多様性に対する理解を進めるとともに,この制度につきましては議員がおっしゃいましたような,どのような課題があり,またそれをどのように解決していけばそれが有効に活用できるのかといったようなことについて今後も研究していきたいと考えております。 それから,2点目の関係者,医療機関であるとか学校,教育関係者,そういった方との会議体についての御質問ですが,そういった関係者の方々と意見を交換する,考えをお聞きするといったようなことも大事なことであるとは思いますので,具体的にどういったふうに関係者の方々とできるかということについて検討していきたいと思います。 ◎森安浩一郎保健福祉局長  アピアランス支援について,相談支援センターとの関係での再質問をいただきました。 がん相談支援センターは,現在,医療の進歩によりましてがんの治療が進んできたことから,社会生活を営みながらの治療というところで重要な役割を果たしております。その中で相談について,個別の課題を整理してその対応につなげていくと。未解決にならないように課題を取りまとめて,行政内部で相談が解決するものであれば市内部で調整する。それから,解決困難な課題については,課題の解決方法について検討するという中で,アピアランス支援についてもその患者や患者の家族の方とかの御意見も入れながら,どのようなことができるか研究してまいりたいと思います。 以上です。 ◎菅野和良教育長  まず,がん教育の全校実施に向けての準備についてでございますが,既に平成27年度から保健の公開授業を実施しておりまして,各校から教員に参加してもらい,実践を深めております。そうしたことで完全実施に向けての準備を進めているところでございます。 次に,公民館の基本方針についてでありますが,国においては,より広い分野で社会教育の振興を図ることなど,直面している諸課題に対して教育行政として積極的に取り組んでいく方針を示されております。より一層学びを通じた地域づくり,社会づくりにつながるよう役割を果たしてまいりたいと考えております。 また,公民館振興室は,先ほど答弁しましたように,よりリーダーシップを発揮し,社会教育主事を中心にしたワーキンググループを立ち上げ,事業の企画,評価を実施することで全公民館の連携が強化され,全市的な基本方針の推進が図られると考えております。学びと実践の循環により地域の複雑多様化する地域課題に対応することによって,地域の未来づくりに貢献してまいる所存でございます。 最後に,ICTの活用について,病気療養児等の具体的な施策でございますけれども,分身ロボットの活用など具体的な検討事項について今後研究してまいりたいと考えております。 以上でございます。     〔22番中原淑子議員登壇〕 ◆22番(中原淑子議員)  済いません。再々質問になりましたけれども,自主防災組織率100%に向けて公民館を活用してほしいと申し上げました。市長の見解を求めます。 ○田尻祐二副議長  当局の答弁を求めます。     〔大森雅夫市長登壇〕 ◎大森雅夫市長  この前灘崎で開かれましたよね。中原議員もいらっしゃったことは確認ができておりました。子どもたちも非常に楽しそうに,ESDという大きな運動の中で公民館を中心に動いてきた結果として,さまざまなものが世代間教育というものを通してうまくいっているのかなと思ったところであります。あのとき申し上げた自主防災組織率100%,その中で公民館活用と明確に申し上げたかどうかは記憶にないんですけれども,自主防災組織の話は申し上げました。やはりみんなできずなをつくってやっていこうじゃないかと。灘崎で見たきずなもそれに相当するもんだなと思った次第であります。 先ほど難波議員のほうからも今回の予算の使い方の話が出ましたけども,我々もこの3,300億円の中で今回は災害に非常に重点を置いて整理させていただきました。自主防災組織の結成に向けてのインセンティブも用意させていただいたところであります。今度はその中で,公民館としてのハードないしはソフト機能の充実の問題だろうと思っていますが,これから本当に防災面で自主防災組織がワークするためには一体何が本当に必要なのかというのは,もう少し議論していかないと私はだめなんじゃないかなと思います。 第一弾の課題,昨年7月の災害に関する課題は年度末に出します。その後に若干また再建に係る課題も出そうと思っているんですが,そういう中で議論して,災害を防止する,そして被害を最小限にしていく,再建も円滑にしていく。そのためにはどうすればいいのか,そのときに公民館がどういうふうに位置づけられるのか。そういうのが整理し切れて,多分それぞれの施設をどうするのかという議論になるんじゃないかなと思っております。中原議員の御指摘はきちっと受けとめさせていただきたいと思います。 ○田尻祐二副議長  以上で中原議員の質問は終わりました。(拍手) 次は,順序に従いまして山田議員。     〔14番山田正幸議員登壇,拍手〕 ◆14番(山田正幸議員)  皆様こんにちは。私は,自由民主党岡山市議団の山田正幸でございます。 このたび個人質問の機会をいただいたことに感謝しております。 傍聴席の皆様,本日は大変お忙しい中,岡山市議会にお越しいただきまして,まことにありがとうございます。また,インターネット中継やoniビジョンで見てくださっている皆様,ありがとうございます。心よりお礼を申し上げます。 それでは,通告に従いまして質問に入らせていただきます。 1,SDGs,ESDについて。 昨今,新聞,テレビなどでSDGsという言葉をよく目にしたり耳にするようになったと思われます。SDGs──サステーナブル・ディベロップメント・ゴールズは,2015年に国連加盟国193カ国が全会一致で採択した2030年に向けての持続可能な開発目標のことです。昨年には,岡山市がSDGsの達成に向けたすぐれた取り組みを行う自治体として,国からSDGs未来都市に選ばれました。また,先月2月17日に行われたSDGsフォーラムin岡山2019には数多くの市民の皆さんが参加され,産官学民それぞれSDGsの取り組みが進んでいると感じられます。しかし,まだまだSDGsがどういったものなのか,また岡山市がかねてから取り組んでいるESDとの関連性についても,一部の方だけが知っているだけで,多くの市民の皆さんへは浸透していないのではと思っています。 そこで質問です。 (1)改めてSDGsとはどういうもので,ESDとの関係はどうなのか,わかりやすく御説明いただきたいと思います。 (2)SDGs未来都市の事業として保健福祉の事業があると思いますが,その内容と現在の進捗状況を教えてください。 (3)来年度に向けて市民への周知についてどうお考えか,教えてください。 2,東岡山駅踏切の渋滞解消について。 東岡山駅の西側に踏切がありますが,この踏切がほとんどあかずの踏切となる時間帯があります。一度ひっかかると20分ぐらい開きません。踏切を挟んで車の渋滞ができます。車の渋滞が長く続くため,踏切が開いてもなかなか踏切を渡ることができません。JR山陽本線,JR赤穂線,山陽新幹線で分断されて,東岡山駅周辺の北側と南側をアンダーパスで結ぶという案は,以前から渋滞解消を望む住民の要望とともに考えられています。東岡山駅周辺をアンダーパスで結び,土田地内の岡山聾学校南側から下地内の国道250号までのバイパスの整備の進捗状況はいかがでしょうか,お示しください。 3,防犯カメラの設置支援について。 多くの町内会,自治会は,住民の安全確保に役立つように防犯力メラの設置を希望しています。不特定多数の人が利用する道路,公園等は危険度が高く,防犯カメラの設置が望まれます。岡山市では,防犯カメラ設置支援事業が平成26年10月1日から平成28年度まであり,その申請は平成28年12月9日まででした。防犯カメラの設置支援を望んでいる多くの町内会,自治会は,その期間に申し込めていないのです。防犯カメラは犯罪の抑止効果がありますので,多くの町内会,自治会は防犯カメラの設置支援を希望しています。 平成30年2月定例議会において防犯カメラの設置要望について個人質問させていただきました。そのときの岡山市の答弁としまして,平成28年度の事業終了以降二十数件の要望があり,平成30年度に入り次第,希望調査を実施する予定である,具体的な方法については検討中とのことでした。その後,昨年夏に全町内会を対象とするアンケート調査が行われ,その調査結果により来年度予算に防犯カメラ設置支援事業が盛り込まれることとなっております。 そこでお尋ねします。 この事業はいつごろから募集を始めますか。スケジュールをお示しください。 4,東区のめぐりんバスの利用状況について。 岡山中心部と岡山市東区西大寺地区を結ぶ路線,めぐりんバス益野線の運行が2018年4月27日より開始されました。益野線の申請ルートの多くが両備バス岡山西大寺線及び岡山電気軌道東山線と重複するルートであり,運賃も両備バスや岡電バスよりも格安に設定されました。両備バスにとって,岡山市中心部と西大寺地区を結ぶバス路線は両備ホールディングスのドル箱路線ともなっているため,めぐりんバス益野線の新設が発表されて以来,賛否両論いろいろな論争がありました。両備バス側は,運行休止ストライキではなく,両備バス西大寺線と岡電路面電車に限った集改札ストライキとして,4月26日,27日に運賃の収受を行わないストライキが行われたほどでした。 (1)めぐりんバス益野線の運行開始から1年近くになりますが,めぐりんバスを利用する乗客はどのような状況でしょうか。両備バス側からの意見などはいかがでしょうか,お示しください。 (2)めぐりん医大線では,土日,祝日は平日とルートを変えて,市役所と大供公園の間の道路にバス停を設置しイオンモールへの買い物客を運んでいるようですが,これまでのタクシー等に比べ多くの方を一度に運べ,また渋滞解消にもつながるのでよい取り組みだと思います。この便の利用状況はどうなのでしょうか,お示しください。 5,風疹の流行と対策について。 昨年からことしにかけて,近年にないほど風疹が流行しました。現在の流行の中心は30代から50代の成人男性です。風疹の定期予防接種は昭和52年,1977年から開始されましたが,平成6年,1994年までは先天性風疹症候群の発生を防ぐことを目的に中学の女子のみ対象に予防接種が行われたため,現在30代後半以上となる男性は定期予防接種の機会がありませんでした。また,現在20代後半から30代前半の男性は風疹の予防接種率が低く,このことから風疹の患者の多くが30代から50代の男性になっていると考えられています。 風疹の抗体を持たない,または低い抗体価の妊娠中の女性が風疹にかかると,赤ちゃんに先天性風疹症候群という障害が起こる可能性があります。妊娠中の女性は予防接種が受けられないため,風疹は妊娠中の女性,妊娠の可能性のある女性にとっては恐ろしい病気です。 岡山市においても風疹の流行があったという報道がありましたが,実際岡山市においてどのような様子だったのでしょうか。いつごろ風疹の流行があり,年代,男女における流行のぐあい,妊婦の感染率など,個別具体的にお示しください。 また,はしかの感染拡大が最近10年間で最多のペースで続いています。国立感染症研究所──感染研によると,2月17日までの1週間に48人の患者が新たに報告され,患者が確認された地域は22都道府県になりました。そして,感染研の26日の発表では,ことしの累計患者数は222人です。都道府県別では大阪の77人が最も多いです。大阪市の百貨店あべのハルカス近鉄本店などで集団感染が発生したことが大きいと思われます。三重49人,愛知20人,東京14人などが続きます。はしかについて,岡山市においてはどのような状況でしょうか。いつごろはしかの流行があり,年代,男女における流行のぐあい,妊婦の感染率など,個別具体的にお示しください。 以上で第1回目の質問を終わらせていただきます。 御答弁をお願いいたします。(拍手) ○田尻祐二副議長  当局の答弁を求めます。 ◎江田美幸市民協働局長  大きい1番目,SDGs,ESDについての項,SDGsとはどういうものか,ESDとの関係についてのお尋ねにお答えいたします。 2015年の国連サミットにおいて,先進国を含めた国際社会全体で2030年までに達成すべき世界共通の目標として持続的な開発目標,SDGsが策定されました。SDGsは誰ひとり取り残さないを理念としており,経済,社会,環境の3つの要素を調和させて世界の課題解決に向けて取り組むことが重要になります。一方,持続可能な開発のための教育,ESDについては,SDGsの目標4,質の高い教育をみんなにに含まれますが,ESDは持続可能な社会の担い手づくりの取り組みのことであり,ESD活動を今後も一層推進していくことでSDGs17の目標全ての達成に貢献し,持続可能なまちづくりが促進されるものと考えております。 次に,来年度に向けた市民への周知についてです。 市民へのSDGsに対する理解を深め,SDGs推進のための新たな実践行動へとつなげていくため,さまざまなステークホルダーと連携してSDGsの学びの機会を設けるなど,一層の普及啓発に努めてまいります。具体的には,8月に大型商業施設において持続可能な消費と生産をテーマとしたSDGsフェスタを開催するほか,2月には産官学民の取り組みを共有しさらなる行動につなげていくSDGsフォーラムを開催する予定です。また,庁内での研修も継続して実施し,SDGsに対する職員の意識向上も図ってまいります。 以上です。 ◎森安浩一郎保健福祉局長  同じ項,保健福祉の事業の内容と進捗状況についてのお尋ねです。 岡山市SDGs未来都市計画において保健福祉局で実施する個々の事業概要は,公明党の則武議員にお答えしたとおりです。 事業の主な進捗状況ですが,AIを活用した健康見える化事業は,AIに読み込ませるために過去3年分の健診データと診療データの加工を行っているところです。次に,SIBを活用した健康ポイント事業は,おかやまケンコー大作戦と名づけて,市内のさまざまなお店や施設が提供する健康的なメニューを利用し健康な生活の習慣化を図る事業として2月から参加者の募集を開始しました。SIBを活用した生涯活躍就労支援事業は,就労先となる企業に高齢者雇用についての意識啓発の働きかけを行っており,3月8日には人材確保の取り組みについての講演会を開催します。 以上です。 ◎林恭生都市整備局長  2番,東岡山駅踏切の渋滞解消についての項,東岡山駅周辺のバイパス整備の進捗状況についてですが,自民党政隆会を代表されての松島議員にお答えしたとおりでございます。 以上です。 ◎荒島茂樹市民生活局長  3番,防犯カメラの募集の時期についての御質問にお答えいたします。 新年度のなるべく早い段階で補助率など事業の内容について町内会等の地域団体の皆様方に広報を行った上で,夏ごろには募集の開始ができればと考えております。 以上です。 ◎栗田泰正都市整備局都市・交通・公園担当局長  4番目の項,めぐりん益野線,医大線の利用状況及び両備バスの意見,この御質問に一括してお答えいたします。 持続可能な公共交通ネットワークの構築を目指し,市内全ての路線バス事業者が参加して議論を行っている法定協議会において,めぐりんについては事業者から利用状況等に関するデータは提供できないと言われており,益野線,医大線ともに把握できてはおりません。また,同協議会では両備ホールディングスから,黒字路線を狙った参入や運賃競争などの過度な競争を抑制しなければ経営状況が悪化し,市内の公共交通ネットワークの毀損につながるといった意見が出ているところです。 以上です。 ◎森安浩一郎保健福祉局長  5,風疹の流行と対策についての項,岡山市内の風疹と麻疹の流行状況についてのお尋ねです。 風疹については,平成30年7月下旬から首都圏を中心に患者数が増加しました。本市においては,平成30年10月に発生し,平成31年2月末までに7件の届け出がありました。年代は30歳代から50歳代の方で,男性6件,女性1件,妊婦の届け出はありませんでした。麻疹については,本市では平成26年に2件の届け出があった以降は発生していませんが,全国的には近年海外で感染し帰国後に発症し,集団発生につながる事例が報告されています。引き続き保健所内の岡山市感染症情報センターにおいて感染症の発生状況や動向を常に把握し,適切に市民や医療関係者に情報提供してまいります。 以上です。     〔14番山田正幸議員登壇〕 ◆14番(山田正幸議員)  御答弁をいただきました。ありがとうございます。 再質問させていただきます。 1番目のSDGs,ESDについてです。 SIBを活用したヘルスケア推進事業については,参加者の募集を開始したとのことですが,応募状況はいかがでしょうか,お示しください。 2番目の東岡山駅踏切の渋滞解消についてです。 JRに委託している工事は長い期間と多額の事業費を要する大規模プロジェクトであり,市民に周知するための取り組みが何かできないでしょうか。御所見をお示しください。 4番目の東区のめぐりんバスの利用状況についてです。 めぐりん益野線の運行によって岡山市の中心部と西大寺の間の便数がふえて便利になった面もありますが,一方で市全体の公共交通ネットワークの維持を考えた場合,事業者間の役割分担についても考えていく必要があると思います。今後の公共交通ネットワークのあり方を検討するに当たっては,市が直接調査してでもめぐりんの利用状況を把握すべきではないでしょうか。御所見をお聞かせください。 5番目の風疹の流行と対策についてです。 感染症の発生状況や動向を常に把握し,適切に市民や医療関係者に情報提供してまいりますとの答弁がありましたが,風疹について岡山市として具体的には今後どのように対応するのでしょうか。御所見をお示しください。 以上で再質問を終わります。 御清聴いただきましてありがとうございました。 ○田尻祐二副議長  当局の答弁を求めます。 ◎森安浩一郎保健福祉局長  まず,おかやまケンコー大作戦の応募状況についてのお尋ねです。 事務局にお伺いしたところ,反響,お問い合わせ等は多数あるということですが,2月15日開始以降の募集の状況については把握はしておりません。問い合わせ等はたくさん届いているということはお聞きしております。 それから,感染症,風疹について市として今後どのような対応をしていくかというお尋ねでございますけれども,医療機関からの届け出をしっかり把握した上で感染症の流行の状況をよく把握して,流行が拡大しないかどうか,そのあたりをしっかり確認して,流行の状況が多くなりそうであれば,その次の対策,県などと連携しての対策をとっていくということになるかと思います。 以上です。 ◎林恭生都市整備局長  JRに委託している工事の取り組みを市民に周知できないかというお尋ねです。 JRの委託工事は,新幹線と山陽本線の下を通すという数少ない工事で,事業が10年,事業費110億円という大事業でございますが,地下の工事ということもあって周りから見ることができません。例えばですけれども,工事の進捗状況なんかもあるんだと思いますが,市民を対象とする工事の見学会を行うなど,事業の周知方法について考えてまいりたいと思っております。 以上です。 ◎栗田泰正都市整備局都市・交通・公園担当局長  めぐりんの利用状況の把握についての再質問でございます。 バス路線の利用状況を把握していくことは,もちろん具体的にどういった分析に活用するのかということによるんですが,やはりこれはある程度必要かと考えております。めぐりんにつきましては,引き続きバス事業者にデータ提供の必要性を御理解いただいた上で引き続き提供を求めていきたいと思っていますし,利用状況の把握につきましてはいろいろな方法について引き続き努めてまいりたいと考えております。 以上です。 ○田尻祐二副議長  以上で山田議員の質問は終わりました。(拍手) 質問の途中でありますが,午後1時まで休憩いたします。      午前11時53分休憩      ~~~~~~~~~~~~~      午後1時0分開議 ○宮武博議長  午前中に引き続き会議を開きます。 次は,順序に従いまして鬼木議員。     〔24番鬼木のぞみ議員登壇,拍手〕 ◆24番(鬼木のぞみ議員)  皆さんこんにちは。ちょっと準備に時間がかかりまして失礼いたしました。鬼木のぞみです。 先ほど中原さんも言われたんですけれども,3.11東日本大震災から8年を迎えます。今でもこの岡山市に避難,移住してこられる人がいらっしゃいます。また,御相談もずっと続いています。決して風化させることなく,決して孤立させることなく取り組みたいと思っております。岡山市のほうもよろしくお願いいたします。 また,話は変わってイノシシのことなんですけれども,今回さまざまな来年度予算でも一歩二歩前進ということで喜んでおります。イノシシとすみ分ける中山間地域を一緒につくっていきたいと思いますので,これからもよろしくお願いします。 では,1,人に優しいまちづくり。 (1)子どもの視力について。 子どもの目の働きは,ほぼ6歳児までに完成すると言われています。弱視などの子どもは幼児期に治療することが重要で,3歳児健診の視力検査が大きな節目になります。小学校に進む前の就学時健診で異常に気づいても,最大限の効果が得られる治療の機会を逸してしまうことになります。私のところに,3歳児健診では目の異常の指摘はなく,その後,4歳,5歳で他の治療を契機に気づかされて治療を始めた,もっと早くから治療したかったというお声が幾つか届いています。 ア,乳幼児の目の健康について,私たち親たちは知識が乏しいのが実情です。岡山市は親子手帳を渡すときに子育てのしおりを配布していますが,その3歳児のところに,3歳児健診の呼びかけと目のチェックポイントは掲載されていますが,なぜ眼の異常に早く気づくことが大切なのかは書いてありません。きちんと伝えるべきではないでしょうか。 妊娠したときに手にした子育てのしおりでは,肝心な3歳児健診のころには年月がたち,忘れてしまっている可能性が大きいです。1歳半健診,3歳児健診のときにもパンフレットなどで眼のチェックの大切さを伝えるべきではありませんか。 イ,3歳児健診のとき,岡山市では家庭での1次検査,そして健診会場での保健師による2次検査を行っています。2次検査で指摘を受けたら眼科を受診します。1次検査は家庭において親がカードを用いて行う検査で,子どもの視力の異常に気づくことは難しい可能性があります。例えばこれです。よく皆さんわかると思います。 3歳児健診で眼の専門家が健診している自治体があります。岡山市も行われませんか。政令市の中には眼科医や視覚訓練士が行っている場合があります。また,導入される前の即時対応として,3歳になったら眼科受診を保護者に呼びかけていただけませんか。 ウ,9歳未満の小児が小児弱視等の治療用眼鏡等を購入したとき療養費が給付されますが,この制度についてもわかりやすく周知してほしいとのことでした。岡山市のホームページにはほんのわずか掲載されているだけで,その存在を知っている私でも見つけにくいです。周知の工夫をしていただけませんか。 (2)視覚障害者への情報提供について。 視覚障害者が暮らす家の近くの信号や道路のあり方が変わった場合,視覚障害者にはどのように伝えておられますか。 保険関係,家庭ごみ・リサイクル関係,危機管理室において,視覚障害者への情報配慮が行われているものを教えてください。 行政からの情報は大切なものです。岡山市から視覚障害者へ発送している全ての封筒に,プライバシーへの配慮も含めて工夫しておられますか。 2016年の障害者差別解消法の施行に当たり,視覚障害者への情報提供で見直しをされたことはありますか。障害者への情報保障についてガイドラインを策定されませんか。 2,防災,西日本豪雨災害を受けて。 西日本豪雨災害を受けて,岡山市では自主防災会の組織率100%を目指した取り組みが行われます。担い手を育て,住民の共助を育み支える岡山市の施策が必要です。 (1)自主防災会と区づくり。 災害のときには区ごとに災害対策本部が立ち上がり対応が行われますが,自主防災会の結成について区役所はどのような役割を果たしますか。市域全体の組織率は44.8%ですが,区ごとに異なり,とりわけ北区は34.8%と低いです。どのような理由で低く,どのように解消していかれますか。 (2)自主防災会継続のポイントは。 結成されたら継続が必要です。西日本豪雨災害を受け,自主的な防災への思いが募っている地域や市民がおられます。そのお一人から丸亀市の川西地区自主防災会が参考になるということを教えていただきました。継続のポイントとして,女性の参画,企業とのコラボレーション,各種賞へのチャレンジ,継続的な資金調達が入っています。御所見と岡山市の展望を教えてください。 (3)防災備蓄土及び土のう給付事業について。 岡山市は,町内会に防災備蓄土及び土のうを給付する事業を行っています。実績を教えてください。西日本豪雨以後はふえていますか。また,備蓄に当たっての課題は何で,岡山市はどのような協力をされるのでしょうか。 (4)防災頭巾。 3.11東日本大震災の原発事故を契機として関東圏から多くの方が岡山に避難,移住してこられましたが,関東圏の多くの学校では子どもが小学校入学時に防災頭巾を準備するという話を聞きました。そして,それがすぐれものであると。これが防災頭巾で子ども用なんですけれども,ふだんは座布団,クッションに使って,防災のときにはこうやってかぶる防災頭巾になって,体育館に移動したらまた座布団になるということです。大人用もあります。これは耐火加工がされています。岡山市の小学生にもどうでしょうか。いかがですかね。ちょっとかぶるわけにいかない。(笑声) 3,ESD,SDGs。 SDGsとは,誰ひとり取り残さない持続可能な社会を2030年までにつくるための持続可能な開発目標のことです。2015年9月の国連サミットにおいて全会一致で採択された世界共通の17の目標です。それを実現させるための人づくり,教育がESDです。市長も今議会で,ESDは重要であり,今後も継続していきたいと述べられました。 (1)ESDにまつわる国際会議。 2014年の国際会議から5年の節目ということでESDにまつわる国際会議を行うとのことですが,いつごろ,どんなテーマで,どんな規模で行われますか。未来を担う子どもたちとのセッションをぜひ実現していただきたいが,いかがですか。 (2)グローバル・アクション・プログラム。 ユネスコから,2020年度以降のESDを進めるためのポスト・グローバル・アクション・プログラムの骨格案が出ています。岡山市としても,どのように進めるのかについて方向性を出す必要があります。これまでの取り組みの評価はどのように行いますか。 2020年度以降の取り組みについての協議は,2020年度にスタートするためにどのようなスケジュールで行うのでしょうか。実りあるものにするために,かかわっておられる多様なステークホルダーと取り組む必要があると思いますが,御所見をお聞かせください。 (3)岡山市としてSDGsに取り組むため,SDGs未来都市の次の一歩をどのように市長は考えておられますか。 (4)市庁舎の建てかえがあり,基本構想へのパブリックコメントが今求められています。市庁舎にESD,SDGsを意識した建物構造やサインをつけ,市庁舎に来るとESD,SDGsについて理解ができるものをつくられませんか。 (5)ESD・市民協働推進センターについて。 市庁舎の建てかえの素案には考え方として6つ示されています。そのうちに交流・協働機能があります。私は時々ESD・市民協働推進センターを訪れますが,とても手狭です。市民と行政,市民やさまざまなステークホルダーを結ぶ大切な機能です。長岡市に視察に行った折,市役所の敷地に入った途端,市民にわかりやすい場所に市民協働のカウンターやスペースが広々とあり,市民に開かれた市政を感じました。岡山市も市民が入ったらすぐわかる位置が望ましいかと思いますが,御所見をお聞かせください。 4,新斎場。 (1)新斎場への進入路工事。 新斎場への進入路工事が行われています。産廃最終処分場跡地部分も工事の対象です。跡地からの浸出水の電気伝導率を地域の皆さんは定期的に計測しておられますが,工事以降,水の流れが変わり,今までにない高い電気伝導率となっていると聞きました。進入路工事に当たってはどんな調査を行い,どのように形質変更の届け出が行われましたか。工期はいつまでで,どのようなモニタリング計画で,現在の御様子はいかがですか。 地域の皆さんにヒアリングをして対応していただきたいですが,いかがですか。 (2)本体工事の実施設計を行うに当たって事前の調査が必要かと思います。現在,業者とは工事を進めるに当たりどんなやりとりをしていますか。 (3)納棺内の副葬品,衣類や保冷剤についての考え方をお示しください。 (4)年末に,最も近隣でリスクを受ける可能性の高い町内会の皆さんと意見交換の場を持たれました。確認書が出されましたが,その後についてお聞かせください。意見交換の場を継続して持ってください。 以上です。 よろしくお願いします。(拍手) ○宮武博議長  当局の答弁を求めます。     〔大森雅夫市長登壇〕 ◎大森雅夫市長  それでは,鬼木議員の質問にお答えします。 その前に,その頭巾。私の子たちも持っていました。しかしながら,私が答えるのは防災ではなくて。(笑声)答弁に入っていきます。 私は,ESDにまつわる国際会議ということで,この場でも余り今まで議論になっていないんで,私のほうから少し紹介させていただきたいと思います。 G20が10月19,20日に開催される話はここで何度か出ておりますが,11月の下旬に岡山大学と共催で教育に関する国際会議を開催いたします。会議では日本を含む海外の教育関係者が集い,SDGs達成に向けた世代間教育とグローバルな市民教育について話し合うことになります。この会議には世界70カ国以上から100名を超える教師,教育の関係者が出席する予定であります。 なお,この会議にあわせまして岡山市のこれまでのESD活動を振り返るとともに,今後の活動のあり方を考えるため,ESDフォーラムを開催いたします。フォーラムへは今年で5年目を迎えるESD岡山アワードの過去の受賞団体を招くほか,教育に関する国際会議の出席者にも参加していただく予定であります。 次に,SDGs未来都市の次の一歩を市長はどう考えているんだという真っ正面の質問なんですが,少し私は未来都市の位置づけが鬼木議員と違うのかなと思っています。この未来都市自体は政府側からの要請といいますか,手を挙げるかどうかという話がありました。今後,各自治体が打つ施策としてSDGsに合うような,そういうフィットするようなものは何ですかというようなお話があり,我々としても,岡山市の取り組みが大きく日本また各国に発信できるんであれば,それはいいだろうということでSIBを使った健康事業を行ったと。これはSDGsの3番目でしたっけね,誰でも健康をというところにもフィットしますからいいだろうと思って手を挙げたところです。国のほうもなかなかおもしろいといって認めていただいたと。国も多分,SDGsを本当に広めたかったんだろうと思います。私はいろいろとそういう面での受賞のときに政府に行くこともあるんですが,この場合は総理が出席され,たしか官房長官も外務大臣も出席されるって異例でありました。そういう面では国の意図も十分わかったし,我々としてこのSIBを使った健康事業が大きく発信できたという面ではプラスだったと思います。 ただ,SDGsの本質というのはそれだけじゃないわけでありまして,この場でも何回も申し上げている日経グローカルが岡山市を全体815の市及び区の中で5位にランクづけしているんです。それは,経済面,社会面,そして環境面,それらから成る総合的なものであります。川本議員が質問された財政の実質公債費比率みたいなものもその中に入っています。これは経済面です。多くの方が質問された公共交通に関するものもこの指標に入っています。したがって,我々が今やろうとしている大きな方向性がSDGsの立場から見てどうなのかということを常に考えながらやっていくのが,SDGsの我々が守っていく本質なんじゃないかな。もちろん新しい施策でやるとすればそれは次の一手になるのかもしれませんけども,持続可能なそういう目標というものを自分の心の中,我々の心の中に置きながらこの施策を展開していくというのが私としてはこのSDGsの進め方。もちろんこれからも発信する手段があれば,このSDGs未来都市ですか,ああいったものを発信する例えばイベントとかいろんなものがあればどんどんやっていきます。そこはやっていきますが,個々の施策からにじみ出ていくようなものがSDGsなんじゃないかなと思っている次第であります。 今さっき中原議員がESDの話をされました。今,鬼木議員もESDの話をされましたが,ESDなんていうのは,これはSDGsの17の項目を全部支える,私は非常に大きな要素だろうと思っています。だから,そういったことを一つ一つきちっとやりながらSDGsの推進に取り組んでいきたいと思います。 以上です。 ◎田中利直危機管理担当局長  1の人に優しいまちづくりの項,視覚障害者への情報提供についてのうち,危機管理室での視覚障害者への情報配慮についてお答えいたします。 視覚障害者への情報提供につきましては,岡山市防災マニュアル点字版を作成し,「市民のひろば おかやま」点字版の配布登録者に個別に配布し,岡山県視覚障害者協会に置いていただくとともに,危機管理室や区役所等で希望者にお渡しできるようにしております。 以上です。 ◎森安浩一郎保健福祉局長  同じ項,まず子どもの視力について一括してお答えします。 目の異常に早く気づき適切に眼科受診することの大切さについては,1歳6カ月児健診や3歳児健診などの機会を通じてわかりやすく保護者に伝えてまいります。特に3歳児健診のころは子どもの目の機能の発達を確認するのに適した時期であることから,健診の個人通知に同封する資料などで目のチェック方法と弱視などの治療の必要性や療養費の給付制度についてわかりやすくお伝えできるよう内容を工夫してまいります。子育てのしおりについては,改定の時期に合わせ見直しを検討します。 3歳児健診では,家庭での目の1次検査が適切に実施できたかを確認するとともに,実施できなかった場合は検査を保健師が行うこととしています。さらに,正しく見えなかった受診児には眼科受診を勧めるとともに,その結果を確認しています。これまで眼科受診を勧めた人数の割合を見る限り著しいばらつきはなく,適切に対応できているものと考えていますが,3歳児健診においてどの段階で見落としが起こり得るのか,精度管理上改善すべき点があるかどうかも含めて検討してまいります。 次に,保険関係の視覚障害者への情報配慮についてです。 国民健康保険,介護保険,後期高齢者医療保険の市からの郵送物については,平成30年度から全ての封筒で市章を型押ししたものを使用しています。また,国保保険証については事前の対象者の把握が困難ですので,お申し出があれば点字シールを各区市民保険年金課の窓口で配付しています。一度お申し出いただいた方については継続して配付しています。 次に,封筒へのプライバシーの配慮を含めての工夫,それから視覚障害者への情報提供の見直し,ガイドラインの作成についてです。 市から視覚障害のある方へ発送する封筒には市章を型押しし,他の郵便物と区別できるよう全庁的にも周知し対応しているところです。個人情報が含まれる重要な文書に目印をつけるなど,代読を依頼するときの判断基準となるようなプライバシーの配慮までは行っていません。 障害者差別解消法の施行前から,市では広報紙を初めとする各種印刷物の点字または音声版の作成や音声読み上げに対応できるホームページの運用などにより,視覚障害のある方へ配慮した情報提供を行っています。特にホームページについては,障害のある方々にとって使いやすいサイトを作成するための基本ルールや注意事項を示したガイドラインを2008年9月に策定し,これまで運用してきました。また,2020年にはホームページのリニューアルを予定しており,音声機能を利用される方のさらなる利便性を高めていきたいと考えています。障害のある方々への情報発信については,総合的なガイドライン策定の必要性も含め,今後充実について検討してまいります。 以上です。 ◎門田和宏環境局長  同じ項,視覚障害者への情報提供についてのうち,家庭ごみ・リサイクル関係についてお答えいたします。 家庭ごみ・リサイクル関係での視覚障害者への配慮として,有料指定ごみ袋に容量を区別するための穴をあけております。点字や音声による情報発信については,関係団体等の御意見をいただきながら検討してまいりたいと考えております。 ◎林恭生都市整備局長  同じ項,視覚障害者への情報提供についてのうち,視覚障害者の家の近くの信号や道路が変わった場合にどのように伝えているかというお尋ねです。 道路工事により通行形態が変わる際,視覚障害者の方に限定した情報提供は行っておりませんが,近隣町内会に御協力をいただき回覧等による情報提供を行うとともに,広く周知が必要な場合には報道関係に対し記者会見や資料提供を行い,道路を通行する方へも情報提供を行っているところです。 以上です。 ◎田中利直危機管理担当局長  2の防災,西日本豪雨災害を受けての項,自主防災会と区づくりのうち,自主防災会の結成に区役所はどのような役割を果たすのかと,北区の組織率はどのような理由で低いのか,どのように解消するのかとのお尋ねにお答えいたします。 自主防災組織の結成を支援する制度について区役所と意思疎通を図っており,共同して自主防災組織の結成を地域に働きかけてまいります。また,北区の自主防災組織率が市全体に比べ低いことにつきましては,自主防災組織を結成していただくための説明会を北区の町内会で実施した際に,これまで自然災害による被害が少なかったため関心が余りなかったなどの御意見をお聞きしております。今後は町内会への支援を拡充し,自主防災組織の結成につなげてまいります。 次に,自主防災会継続のポイントは,女性の参画,企業とのコラボレーションなどですが,岡山市の所見と展望はとのお尋ねにお答えいたします。 議員御紹介の丸亀市川西地区の自主防災会は,平成14年に創設されてから,地域に密着し継続的に活動を続けてきた成功事例と認識しており,今後自主防災会交流会の場などで参考にしていただくための先進的な事例として紹介することも考えていきますが,まずは自主防災組織の結成を進めてまいりたいと考えております。その後,自主防災組織が継続的に活動していくことについて表彰なども検討してまいりたいと考えております。 以上です。 ◎菅野和良教育長  同じ項,防災頭巾を岡山市の小学生にもどうかというお尋ねです。 岡山市では現在,防災頭巾を備えている学校はございませんが,今後児童の防災意識の向上に向けて,他の自治体の取り組み等を参考に研究してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ◎桐野眞二下水道河川局長  同じ項,防災備蓄土及び土のう給付事業についてのお尋ねです。 防災備蓄土及び土のう給付事業の町内会等への給付実績は,平成27年度は66団体に対し備蓄土118立方メートル,土のう袋9,850袋,平成28年度は82団体に対し160立方メートル,1万3,000袋,平成29年度は76団体に対し150立方メートル,1万1,360袋を給付しました。昨年7月豪雨後の申請件数と備蓄土は前年,平成29年同期と比較しまして約2倍,土のう袋は約3倍に増加しております。給付に当たっての課題としては,町内会等の申請団体数が広がりを欠いていることから,事業の周知不足や備蓄土置き場の確保が考えられます。今後は,柳迫議員にお答えしたとおり,事業周知の強化を図るとともに,備蓄土置き場として市有地の利用の相談に応じてまいります。 以上です。 ◎河野広幸総務局長  3番目のESD,SDGsの項,本庁舎の建てかえのときにESD,SDGsを意識した建物構造やサインをつけ,ESD,SDGsについて理解できるものにしないか,またESD・市民協働推進センターの位置についての御質問にお答えいたします。 新庁舎は耐震性,安全性,ユニバーサルデザイン,経済性,環境負荷軽減に配慮した整備を行うこととしており,来年度策定する基本計画の中で空間構成やゾーニングを含め建物構造や設備等を検討してまいります。 以上です。 ◎江田美幸市民協働局長  同じ項,ESDにまつわる国際会議の中,子どもたちとのセッションについてお答えします。 海外でESDに取り組む方々が参加されるESDフォーラムにおいて,ユネスコスクールの活動発表等も視野に入れたプログラムを検討してまいりたいと思います。 次に,グローバル・アクション・プログラムの中,これまでの取り組みの評価はどのように行うのかとのお尋ねです。 2015年に策定した岡山ESDプロジェクト基本構想において重点取り組み分野ごとに評価指標を設定しており,最終年となる来年度末の時点でこれを用いた評価を実施します。また,岡山ESD推進協議会の参加団体にもそれぞれの取り組みについて自己評価を実施していただき,集計や分析等を行った後,有識者の御意見をお聞きした上で最終評価をまとめたいと考えております。 次に,グローバル・アクション・プログラムの2020年度以降の取り組みスケジュールについてです。 現在,2020年度以降のESDの推進方針についてはユネスコのさまざまな会議で協議されており,ことしの秋ごろにユネスコ総会及び国連総会において新たな推進計画が採択されると聞いております。日本政府がその後に策定するESDの国内実施計画や本市がこれまで取り組んできた岡山ESDプロジェクトをベースに,岡山ESD推進協議会の参加団体を初め多くのステークホルダーの方に幅広く意見をお聞きしながら,順次2020年度以降の取り組みを検討していく予定です。 以上です。 ◎荒島茂樹市民生活局長  4の新斎場の項に順次お答えいたします。 まず,進入路の工事についてですが,どんな調査を行い,形質変更の届け出が行われたのか,工期それからモニタリングはどうなのか,それから地域住民の方へのヒアリングを実施してはどうかとの御質問にお答えいたします。 進入路工事に係る詳細設計を行う際,廃棄物の処理及び清掃に関する法律に基づいた土地の形質変更の届け出を行い,ボーリング調査を実施しました。その後,進入路工事に当たっても同様に土地の形質変更の届け出を行い,現在工事を進めております。契約工期につきましては今月末でしたが,ことしの秋ごろまでの工期延長を予定しております。また,施工期間中は廃棄物の飛散・流出,悪臭,可燃ガス等,放流水,周縁地下水,地中温度の項目についてモニタリングを行っており,現在,異常は見受けられておりません。 なお,地域の方々に御不安があるのであればお聞きしたいと思います。 続きまして,本体工事の実施設計を行うに当たり,業者とどのようなやりとりを行っているかとの御質問です。 現在,業者から全体の工程についての説明を受けるとともに,土地の形質変更の届け出等の法規関連の手続についても仕様書,契約書に基づき確認作業を行っているところです。 続きまして,副葬品や衣類,保冷剤についての考え方についての御質問です。 納棺内の副葬品等については,御遺骨の傷みや火葬炉の損傷等を招くおそれがあるため,プラスチック,ビニール,化学合成品やガラス,金属,カーボン,紙類,ドライアイス等を取り除くようホームページ等でお願いしております。こうしたルールについて,さらに徹底できるように啓発に努めてまいりたいと考えております。 最後になりますが,近隣の町内会の皆さんとの意見交換の場についての御質問です。 年末に近隣の町内会の皆さんと意見交換を行いましたが,その後,水質調査に関する要望をいただき,現在,水質調査の項目等につきまして検討しているところです。情報の共有などにつきましては,今後も継続して取り組んでまいりたいと考えております。 以上です。     〔24番鬼木のぞみ議員登壇〕 ◆24番(鬼木のぞみ議員)  どうもありがとうございました。 順不同ではあるんですけど,最初に市長がESD,SDGsで御説明いただいたので,そのことから私の感想を述べさせていただこうと思います。 私はこのSDGsの誰ひとり取り残さないという言葉が本当にすばらしい言葉だなと思っております。皆さんどの質問もこれに共通することだなと思ってはいるんですけれども,さらに多くの市民やいろんな分野の人を巻き込んで,この17項目の誰ひとりも残さないということで進めていきたいなと思っていますし,市長も同じだと思うんですが。SDGsの次の一歩なんですけども,基本的には岡山市のまちをどうするのかということに通じてくるとも思うんですが,それをもう少し明確に,岡山市は17項目の問題,課題の解決に当たってこうするんだというような形でいろんなところと協働してもう少し目に見える形で取り組んでいったらどうなんだろうかなと私は思っておりますが,どのように思われるか,お聞きしたいと思います。 では,あとは順番に1番から行きます。 まず,目のことです。 子どもの目のことで,正直言って私も3歳児健診がこんなに大切だとは知りませんでした。周りのお母さんたち幾人から,ちゃんと早くから知っていたらもっと早く対応できたのになというお声を聞いたりとか,あと自分たちはこうだったけど,次のお子さんを育てるとき,周りのお友達たちにはこういう思いをさせたくないというような思いから私のほうへお声がかかりました。 それで,専門家のことについては答弁がなかったんですけれども,私は全国の政令市を調査してみたんですが,要するに3歳児健診から次の専門的な機関で精密調査をしてくださいって上がってくる数,そしてその中でこれは異常だとか経過観察をしたほうがいいですよという数が本当政令市によってまちまちなんです。私はそれにすごくびっくりしました。岡山市の場合は同じぐらいだと言われたんですけど。そうなると,私は見落とされている可能性があるんじゃないんかなと逆に思ったりするわけです。そういう意味で,専門家をきちっと配置してほしいというのが私自身の要望なんです。これは要望でお伝えしておきますけれども。 具体的に3歳児健診のときに,このランドルト環というのをおうちでされるわけなんですけれども,皆さんは見たことがあると思うんですが,これを本当に適正にお母さんが子どもにできるかどうかというのは,私は100%なかなかできにくいなと思います。3歳児健診のときに保健師さんがどの子どもにもしたらどうかと思いますが,そのことについて御検討いただけるよう質問します。 あと,答弁で子育てのしおりとか,3歳児健診のときのこととか,1歳半健診のときにもちゃんと伝えてくださるってことで,ぜひぜひそこはよろしくお願いしたいんですけれども,言われるに弱視などでどんな症状があったらそうなんだということまで具体的に書いてあると,3歳児に至るときに,このうちの子は目のことをもっと気をつけたらいいんじゃないかとか3歳児健診に対する心構えとかがきちっとできるので,どんな症状が出るかも含めて注意喚起の文章を書いてほしいということでしたけれども,そのことについて入れてほしいんですが,いかがでしょうか。 次,2つ目,視覚障害者への情報提供についてですが,これはそもそもの1番は一番最後に答えてくださった道路のことで,立て看板があったり,私たちには目に見えたり,あと回覧板とかがあったりするんですけれども,ひとり暮らしの視覚障害者の場合はそういうことに触れられない可能性もあるわけで,そんなときに一体どうしたらいいんだろうかという問題意識から今回この質問をしました。 問題意識はよくわかる,危険性を何とか回避したいのはよくわかるんだけれども,じゃあどうしたらいいんだろうかというようなことでなかなか次の一歩が見えてこなかったといろいろなところからお聞きしたんですけれども,今「市民のひろば おかやま」は点字や音声などで届けている人がいて,そういった人を通じて何か届けをされると言われもしました。このようにして,大変かもしれないけれども,交通状態が変わったらぜひ知らせてほしいというのも登録してもらって,町内会に流す交通情報などの場合にはお届けができないものかなと思ったりするんですけれども,どうでしょうか。質問です。 あと,視覚障害者の方に,実はきのう,これを示しますよと出してなかったんで出しにくいんですが,いろいろ見直されて,岡山市の市章をかたどったのを封筒に押してほかのものとは区別する。例えば私たちにはフリーで入ってくるようなものと区別する。市からの大切なものだということで岡山の市章がここに確かに入るようになっていてはいるんです。私がある視覚障害者の方に聞くと,以前は障害福祉課からのものだけに入っていて,ああ,障害福祉課から来たなというのがわかったんだけど,今はどの封筒にも入っていて,一体どこから来たのかわかりにくくなってしまっていると。私もさっき会派の控室に行って見たんですけど,これは岡山市財政局課税管理課って書いてあって,じゃあこれが果たして自分の手続のどこにどうなるかというのがわかりにくいと思うんです。だから,もう一工夫,障害福祉課とかがわかるような,そういう封筒の工夫とかができないだろうかと思いますが,そのことについて保健福祉局にお聞きします。 次に,防災です。 区役所と危機管理課が共同していかれるということで,ぜひそのようにしていただきたいんですが,まだまだ御様子を見ているとそこまで踏み込んでないと思うんです。やっぱりまちづくりは防災に通じるし,防災はまちづくりにもつながる。このことは支え合いに関係があるので,ぜひ区づくり,区役所のあり方というものをそのように対応できるようにより一歩進めてほしいと思いますけれども,区役所のそういう体系の見直しはいかがでしょうか。 あと,土のう袋とかはよろしくお願いいたします。 あと,市長からうちの子どもが使っていたという発言が出るとは思わなかったんですけど,やはり東京のほうの方なんだなと思いました。見ると,関東圏とか東海とか兵庫とかそういったところに入っているということで,非常に危機感を持っているところがしているわけで,逆に言うと危機感について岡山市はどうなのかということが問われてくると思います。今研究という言葉があったんですけれども,早目に自治体とかを調査していただきたいんですが,そのことについてもう一度質問いたします。 最後に,新斎場についてお聞きいたします。 私も見に行ったんですけど,かなり大きな工事が行われています。実際今までとちょっと違う電気伝導率が出たりしたら不安だと思うので,そこのところはしっかり気持ちを酌んでいただいて,今ここまでこんなんなんですよと,モニタリングは大丈夫なんですよとか,皆さんのところはどういうふうに変わっているみたいな情報提供などはしっかり行っていただきたいなと思いますので,よろしくお願いしたいと思います。 先ほどその道路を一個つくるに当たっても形質変更の届けとか調査とかボーリングとかも行われているので,さぞかし本体工事についてはいろんなことが必要なんだなと改めて思わせていただきました。それで,今協議中ということなんですけれども,私は岡山市のほうからも積極的に,きちっとボーリング調査とか地質をもう一回調査をしてほしいということを業者に提案していただきたいんですけれども,いかがでしょうか。 あと,環境局はガイドラインに沿ってしっかりされるように,見ていかれるようになるんですけど,今までにない大きな産廃を掘るわけですから,私はどういうふうにそれを判断するかというときに専門家を入れて意見を聞くというのがすごく大切だと思いますが,どうでしょうか。 あと,副葬品なんですけれども,今ホームページを見たらお願いというレベルなんです。それをさっきもうちょっと徹底するようにしていくと言われたんですが,具体的にどうされるのか,お聞かせください。 以上です。 よろしくお願いいたします。 ○宮武博議長  当局の答弁を求めます。     〔大森雅夫市長登壇〕 ◎大森雅夫市長  SDGsの話です。 SDGsの推進のために施策を講じてという視点を先ほど申し上げて,ずっとそう私も考えていましたが,我々の施策を今度は逆に17の項目に当てはめてみると。矢印を両方にするということですね。なかなかおもしろい発想じゃないかなとは思います。現実的にできるのかどうか,また負担がどの程度のものになるのか,すぐにはわからないところがありますが,非常におもしろいアイデアだと思います。考えてみます。 ◎田中利直危機管理担当局長  今後,自主防災会の結成を進めるとかそういったものも区と一緒に,それから区のまちづくりとあわせて防災も進めてはという御質問でございますけど,区役所はこれまで区まちづくり独自企画事業,そういったものを使って各区ごとにそれぞれ防災に関する取り組みをやっております。それで区の特色を生かしたまちづくりを行っております。来年度も自主防災組織を結成していくに当たって,そういったことも踏まえながら区のまちづくりと防災事業を一緒に進めていきたいと考えております。 以上です。 ◎荒島茂樹市民生活局長  本体工事についての御質問ですが,今後,本体工事を行っていくに当たっては,廃棄物の処理及び清掃に関する法律,廃掃法と呼んでおりますが,それが中心になるとは思いますけれども,その他の関連法規も含めてちゃんと必要な手続を行っていくように伝えていきたいと思っております。 それから,副葬品につきましては,お願いベースということにならざるを得ないんですけれども,今後いわゆる葬祭業者,そういったところへ協力の依頼を徹底していきたいと考えております。 以上です。 ◎森安浩一郎保健福祉局長  まず,子どもの健診について2点,どの子にも健診で実施できないか,それから3歳児での重要性の注意喚起などができないかというお尋ねだと思います。 1歳ごろからずっと目の成長がある中で3歳児ごろが健診には一番適した時期ということを含めて,どういう場合に目の異常があるかということを保護者の方にもしっかり周知して,家庭での生活状況を含めた子どもの状況を確認していただく。その上で今のランドルト環の視力検査を家庭でやっていただいて,その検査の意味と大切さ,検査方法などをもう少しわかりやすくできるように資料などを工夫して周知に努めて,その上で健診会場での保護者への確認,それから再検査を徹底することで健診の精度を保っていきたいと思っております。 それから,封筒の工夫,各部署のどこから来たかの配慮ができないかというお尋ねでございますが,いろんなシールを張るとかということがあるんですけれども,個別にお申し出があれば対応できる方法について,実施方法も含めて検討していきたいと思います。 以上です。 ◎菅野和良教育長  防災頭巾についてでございますが,子どもたちの意識を高めるという取り組みは非常に大切であると思っております。現在でもさまざまな物品の活用等が行われておりますが,この防災頭巾につきまして,ほかの自治体の取り組みを参考にしっかり研究してまいりたいと考えております。 以上です。 ◎門田和宏環境局長  形質変更届が出た場合にきちんと確認するために専門家の意見を聞かないかとのお尋ねでございます。 形質変更届につきましては,ガイドラインに適合しているかどうかをきちんと確認するということで,必ずしも専門家の意見を聞くということは要件ではございませんが,内容に応じて必要があれば検討させていただきたいと考えております。 ◎林恭生都市整備局長  道路工事後などの情報提供についてのお尋ねですが,個人情報のこともございまして,近くにお住まいの視覚障害者の方に直接アプローチするというのはなかなか難しいのかなと思っております。これは,もしかすると道路だけのことではないのかもしれません。誰がどのように情報提供したらいいのか,関係課とも意見交換しながら考えてまいりたいと思います。 以上です。     〔24番鬼木のぞみ議員登壇〕 ◆24番(鬼木のぞみ議員)  ありがとうございました。 いろいろと前向きな答弁もあったんですけれども,道路のほうなんですが,登録制にして必要だと思う人には渡したらどうかということを質問したので,もう一度お聞きします。 あと,副葬品についてですが,もう少し書きぶりを工夫していただきたいなと思いますが,それについてもお答えください。 きょうはどうもありがとうございました。 ○宮武博議長  当局の答弁を求めます。 ◎荒島茂樹市民生活局長  書きぶりということで,こういったものを納棺しないようにとする理由をもうちょっと具体的に書いて,わかりやすくするように努力したいと思います。 以上です。 ◎林恭生都市整備局長  済いません。先ほど質問にありました町内会等に登録してもらって,そこに市が情報提供するということについて,参考にさせていただきたいと思います。 よろしくお願いします。 ○宮武博議長  以上で鬼木議員の質問は終わりました。(拍手) 次は,順序に従いまして三木議員。     〔41番三木亮治議員登壇,拍手〕 ◆41番(三木亮治議員)  皆さん,私は自由民主党市議団の総務会長をしております三木亮治でございます。 きょうの5人目,最後の登壇ということでございます。 それにしても,私どものこの岡山市議会,質問する方が多い多いとは思っていましたけれども,本当に多いですね。(笑声)私は多いということが悪いと思っているんじゃなくて,これは全国でも珍しいと思います。すばらしい活気のある議会であると思いますが,ちなみに私どもの岡山市議会は46人の定数でございますけども,そのうち5名の方は質問ができないという申し合わせになっております。議長,副議長,そして議運の委員長,監査委員のお二人でございますが,今回はその質問できない方々に加えてお二人勇退なさる先生が質問されませんが,残りの方々,特にこの4月7日の選挙に出馬を決意しそうな方々,まだ正式にはしてないんで,しそうな方々が全員登壇するという,私は本当にすばらしいと思うんです。私もそのうちの一人として頑張っていきたいなと思っております。 きょうは子育て支援策についてお尋ねしようと思っております。 子育て支援策は岡山市の最重要課題でありますけども,今回は放課後児童クラブについて,それから認定こども園について,そして子ども医療費助成について,この3点を簡単にですがお尋ねさせていただきたいと(笑声)思いますので,簡単に聞きますけども十分に答えていただきたいということでございます。 まず最初は,大きい1番,放課後児童クラブについてであります。 本市の児童クラブは主に運営委員会方式でなされておりまして,地元の任意組織によって自主的に運営されているのは御承知のとおりでございます。本市はそれぞれの運営組織に補助金で支援しているということでございますが,それぞれの学童のサービスや保護者負担金に格差が生じている。また,その経理等の事務負担が過重になっている。そしてまた,支援員等の確保に苦慮している組織もある。そしてまた,運営委員会の事業主としての責任も大変に重いということが課題となっておりまして,岡山市が主体となって統一ルールにより運営するという方針になったのであります。 そこでお尋ねいたします。 (1)岡山市への運営移行については,各クラブの意思を尊重するのでしょうか。あるいは,ほぼ強制的に移行ということになるのか,お尋ねいたします。 (2)それぞれのクラブによってサービスレベルの格差がございますが,この格差をどのように修正するのか。クラブによっては大変高いサービスレベルがなされておりまして,それを維持してほしいというクラブもあります。いかがでしょうか。 (3)職員の身分について詳細をお知らせいただきたいと思います。現在,各クラブで働いておられる職員はどういうような身分になるのか,明らかにしていただきたいと思います。 (4)職員の業務及び能力レベルに応じた処遇についてのお考えをお示しいただきたいと思います。例えばですけども,私どもの地元の宇野クラブは既に250名以上の児童をお預かりしております。そのために指導員もたくさんおりまして,その指導員を統括し,またあるいは経理面の専門的な知識がある人も必要になるということで,どういうふうに考えられているのか,お示しいただきたいと思います。 (5)職員の採用についてどのようにしていくのか,基本的なお考えをお示しください。 (6)発達障害と思われる児童が最近大変ふえております。クラブによっては入会の障害となっている場合もあると聞いております。しかし,岡山市がかかわるとなれば,発達障害と思われる全ての児童を引き受ける必要があるのではないかと思います。いかがでしょうか。 (7)既に発達障害と思われる児童を引き受けているクラブもございます。適切な指導を行うためには作業療法士を配置すべきと思います。たしかこれは東議員の質問に出たんですかね。林議員だったですかね。これはふれあい公社のほうで管理すると聞いておりますけども,できれば,ふれあい公社あるいは岡山市の正規職員として採用して各クラブの指導員の支援をして支えるべきだと思いますが,お考えをお示しください。 大きい2番,認定こども園についてお尋ねいたします。 政府主導のもとで進められている認定こども園についてでございますが,数点お尋ねします。 (1)今回,我が会派の代表質問で市長から,30の提供区域に1園という現在の方針を見直そうという方針が示されました。我々は,少なくとも中学校区に1園は必要と考えております。 そこで質問させていただきますが,我が宇野学区においては,宇野保育園を公立のまま認定こども園にされます。既に新園舎の工事に入っておりますけども,その工事が完了後,宇野幼稚園の園児がその宇野保育園のあとの認定こども園に移ります。そして,現在の幼稚園の園舎は取り壊されて,私立の認定こども園がそこに新しく設置されます。今後,市内の公立幼稚園,保育園はどのようにされるのか,明確にその方向性をお示しいただきたいと思います。 (2)全国的に見まして,岡山市の保育園,幼稚園は公立の比率が突出して高いと言われてきました。公立から民間へと経営を切りかえることは,そうしたことからも当然とは言えると思います。しかしながら,出生率の急激な下落は,直ちに園の経営にも大きな影響が出ることが予想されております。これはまさに少子化の問題でありますが,この児童の減少により,私立の場合,経営不振から閉園するということも将来は考えられるわけであります。どのような検証のもとでこの公立と私立の選択がされているのか,その方針をお示しいただきたいと思います。 (3)保育士不足は深刻であります。本市も市独自で給与の上乗せ等の補助をされておられます。さらなる保育士確保の妙案が必要であります。お考えをお示しください。この件については我が自民党の代表質問で浦上議員が質問されましたけども,たしか家賃補助をしようと市長が大変な英断を下されているわけでありますが,もうちょっと私も聞きたいことがあるんで,改めてこれをお聞きさせていただきます。 (4)さて,公立保育園でありますけども,正規職員は半数程度であります。任期つき職員や臨時職員でやりくりしていると聞いております。公立の認定こども園の職員は今後いかにあるべきなのか。公立を減少させて職員も削減してしまっては,現状以下の職員構成になるものと考えられます。公立を維持するのであれば,それなりの正規職員の採用を行うべきと考えます。いかがでしょうか。 (5)さて,さきの項でも申し上げましたけども,発達障害児がふえております。それに伴った市の対応が必要でございまして,児童相談所についても言えることですが,専門的知識のある人材が一定数必要と考えております。例えばこれは先ほども言いました一定数の作業療法士や心理士をちゃんと正規採用して現場を巡回指導させる,つまりスーパーバイザーとしての役割を果たさせる,これが必要と考えますが,いかがでしょうか。 最後の項であります。大きい3番,子ども医療費助成についてお尋ねいたします。 子ども医療費助成につきましては,市長も御理解いただいて,平成18年から就学前児童の医療費全額助成,また平成28年4月からは小学校卒業前児童の医療費負担を1割にするという医療費助成を行ってきたところでございます。 そこでお尋ねいたします。 (1)消費税がいよいよ10%となります。市民が子ども医療費助成についてもその10%となった恩恵があるのではないかと期待されるのは当然のことと思います。子育て支援の観点からその拡充が望まれるものと思います。中学校卒業までは医療費の全額を助成すべきと考えます。いかがでしょうか。 (2)そして,高校卒業までは医療費1割負担とする助成を行ってはいかがでしょうか。 (3)インフルエンザの猛威がとまりません。予防接種が大切です。しかし,高額なため,まだまだワクチン接種,予防接種は低率にとどまっております。親の所得にもよりますけども,私は希望する児童の全てに無料及び低額で予防接種が行き渡るようにすべきと考えます。いかがでしょうか。 1回目の質問を終わらせていただきます。 では,いい答弁を期待しております。 ありがとうございました。(拍手) ○宮武博議長  当局の答弁を求めます。     〔大森雅夫市長登壇〕 ◎大森雅夫市長  それでは,三木議員の質問にお答えしますが,その前に,議員が最初に,今回も多くの議員の皆さん方が活発に質問し,議会が活性化しているというようなお話をされました。私も,議会の活性化といいますか,活発な議論をやっていくというのは当然だろうと思っております。それは,議員の皆さんそれぞれが地域の声をここへ伝えていくという義務もあるでしょうし,また御自身の考え方を披瀝していくというのも私は当然だろうと思います。 ただ,一方で考えていただきたいのは職員の負担の問題であります。今,自公政権下では働き方改革が随分議論されているところであります。また,連合の皆さん方も働くことを軸とする安心社会の実現,私は連合の会も多く行かせていただいていますが,それぞれの方の働き方をどうするかという視点を考えておられます。また,今回も教員の負担の話がありました。実は教育長とも随分議論させていただくんですが,教育の問題というのは大勢の方が質問されます。私は,それは一人一人おっしゃることはすごく正しいというか非常に納得できることでありますけども,それを先生に全部負担を強いていくと,今度は負担の軽減というのができなくなるわけであります。したがって,先生に何かお願いをするんであれば,今度は何かをスクラップしていかなきゃいかんということもあるわけであります。議会のあり方について,職員の負担軽減という要素も考えていただきながら,今後議論していただければと思います。 私は,認定こども園のところで,公立保育園また保育園がどうなるか方向性を示せと,また今後児童の減少によって私立の保育園などが閉園することも考えられ,どのような考え方で公立,私立の選択をするのかということの問いに一括して答えたいなと思っています。 これは,自民党を代表されての浦上議員に市立の認定こども園の30の見直しも含めてこれから検討したいという話も申し上げました。それで,各会派の皆さん方からもいろんな質問があり,竹之内議員からもこの関係の質問があったのは承知しているんですが,全体をうまく伝えられているかどうかということもあるんで,もう一度ここを申し上げたいと思います。 まず,公の役割を担う市立の認定こども園,これはセーフティーネットという役割もありますので,これを地域ごとに整備する。これが大前提であります。これは,30がいいかどうかということは見直しするという前提です。 次は,やはり民に任せる。民にできることは民に任せるという方針は,将来にわたり安定的な就学前教育・保育を持続させるためにも必要であるということで,この方針は堅持していきたいと思っております。 一方,この2つの方針で今まで動いてきたわけですが,30の市立の認定こども園という問題等々もあり,なかなか十分に,スピーディーに動いてはいなかったという感がございます。そういう面でスピード感を持って具体的に事業を進めていくため,ことしの秋までに実効性のある方策を検討していきたいと思っております。 では,市立の認定こども園に移行する園以外の公立の施設はどうなるかということでありますが,これは民営化や廃止を含めて今後のあり方を検討するということになります。議員御指摘のように,保育需要は今ふえているものの,生まれる子どもたちの数はどんどん減ってきているわけであります。したがって,将来的には保育需要といいますか,保育園に手を挙げる方々は減少に転じるということは間違いありません。したがって,事業者の参入意欲も考慮しながらですが,民営化を進めるに当たって,民営化候補園の優先順位をつける必要があるんではないかというようなことも早急に検討していきたいと考えております。 それでも将来的に必ず保育ニーズが減少します。減少した場合の対処方法としては,公立施設の定員数を見直すことで調整することができるのではないかと今のところ考えているところであります。 以上です。 ◎小野典生岡山っ子育成局長  まず,大きな1番,放課後児童クラブについての項,順次お答えいたします。 まず,運営移行については,各クラブの意思を尊重するのか,ほぼ強制的な移行かとの御質問です。 統一ルールを受け入れて新体制へ移行するかどうかは各クラブで判断していただくことになりますが,できるだけ前向きに御検討いただきたいと思っております。 次に,サービスレベルの格差の修正についての御質問です。 サービス内容につきましては,開所日数や時間など数字であらわせるものもあれば,安全面への配慮や障害のある児童への支援など一概には数字であらわせないものもあり,各クラブで千差万別の状況でございます。こうしたクラブ特有のサービスにつきましては今後一定の線引きは必要と考えておりますが,クラブ側の実情を考慮した上で適切に取り扱ってまいりたいと考えております。 次に,職員の身分そして職員採用の考え方についての御質問に一括してお答えします。 移行後のクラブ運営を円滑に行っていく必要があるため,現在各クラブで働いている職員は原則として岡山市ふれあい公社の職員として採用する予定です。移行後,新たに支援員等を採用する場合は,公募による試験を経て採用されることになります。 次に,職員の業務や能力レベルに応じた処遇の考え方についての御質問です。 支援員等職員の雇用及び処遇の考え方については,公明党を代表されての竹之内議員に御答弁したとおりでございます。 次に,発達障害と思われる児童を全て引き受ける必要があるのではとの御質問です。 平成30年5月1日現在,本市の児童クラブでは発達障害に限らず障害がある児童を643人受け入れております。今後とも専門的知識等を持つ支援員を加配できる国庫補助事業を活用しながら,障害のある児童を可能な限り受け入れられるよう必要な人員確保に努めてまいりたいと考えております。 この項最後ですが,作業療法士を採用し,各クラブの支援員を支えるべきではとの御質問です。 作業療法士の配置につきましては,巡回による対応も含めまして今後の検討課題と考えております。 以上です。 ◎中原貴美岡山っ子育成局保育幼児教育担当局長  大きな2番,認定こども園についての項,市長答弁以外に順次お答えします。 まず,さらなる保育士確保についてです。 保育士確保策については,自民党を代表されての浦上議員にお答えしたとおりです。 次に,公立園での正規職員の採用についてです。 公立園につきましては,毎年度正規の保育幼児教育職員の採用を行っており,任期つきフルタイムの保育士等も活用して保育士の確保を図っているところです。保育の質を保っていく上で正規保育士の役割は重要であり,児童数の推移,民営化の動向や退職者数等を勘案し,必要な職員の確保について関係部局と協議してまいります。 この項最後です。作業療法士や心理士による指導についてです。 岡山市では,公立と私立の認定こども園や保育園を対象として,障害児保育に関する巡回指導や巡回相談を行っております。巡回指導では,作業療法士や臨床発達心理士,大学教授などの専門家の方の御指導をいただいております。また,市の職員で申しますと,市の発達障害者支援センターからも訪問指導を受けております。 以上です。 ◎森安浩一郎保健福祉局長  3,子ども医療費助成についての項を順次お答えいたします。 まず中学卒業までは全額助成すべきとのお尋ねですが,共産党を代表されての河田議員に御答弁したとおりです。 次に,高校卒業まで1割負担の助成をしないかとのお尋ねです。 子ども医療費助成の対象年齢や負担のあり方については,小学生のうちは受診機会が多いことや保護者の経済的負担と医療資源確保の面から,医療を提供する側の負担等を総合的に勘案して決定したものです。小学生の保険診療に係る通院の自己負担を3割から1割に軽減した施策は,保護者の経済的負担と医療現場の負担軽減の両面からバランスがとれ,適正な医療が提供できている状態と考えます。このため,当面は今の制度を続けてまいります。 次に,インフルエンザの予防接種についてです。 本市では,予防接種法上,定期接種として定められた予防接種について,その費用の一部または全額を公費で負担することとしています。小・中学生へのインフルエンザ予防接種は,昭和37年に集団接種が開始されましたが,その後,予防接種による健康被害の集団訴訟や有効性などに関する国での議論を経て,平成6年の予防接種法改正により定期接種から外され,任意接種となったものです。 その有効性については,発病そのものを抑える効果はおおむね20%から60%と限定的で,発病後の重症化を抑える効果も一定程度にとどまるため,流行を阻止する効果を示す知見は得られていません。また,予防接種による副反応も一定程度報告されています。これらのことから,定期接種として位置づけられていない予防接種の費用を単市で負担することは困難と考えています。 以上です。     〔41番三木亮治議員登壇〕 ◆41番(三木亮治議員)  市長,御丁寧な答弁ありがとうございました。市長が子ども対策について非常に熱心であるということが非常に伝わってきます。とても心強く思っております。今後ともよろしくお願いしたいと思います。 さて,作業療法士のことについてなんですけど,これは実は認定こども園あるいは放課後児童クラブに限らず,教育現場のほうでも発達障害の子どもさんがふえてきていて,その対応はかなり厳しいと。一生懸命先生方が研修を受けられたりして勉強されているということはもちろん伝え聞いているわけでございますけども,まだまだ十分でないということは事実であります。 今,発達障害者支援センターあるいは任期つき職員という形で対応されておられますけども,これだけ事例がふえてきているということになると,これは正規の採用をしなくてはいけない状況に私はなっていると思うんです。いつでもその困っている現場,困っているお子さん,困っている保護者,そういった方々のために,岡山市役所が本店としての役割を果たしていくべきであると思います。ぜひ正規の作業療法士あるいは心理士の採用をふやしていくことを市長に今後考えていただきたいということを申し上げます。特に答弁は必要ございませんが,もしお考えがあるのであれば御答弁をお願いしたいと思います。 それと,子ども医療費の問題でありますけども,岡山市の見解は十分であると,保健福祉局長が今そう言われましたね。だけど,現場の先生方がじゃあそれで十分かと思っているかといってそれは思っていませんよ,正直言って。ただ,財政的にできる範囲とできない範囲があるというのは,私も当然理解しております。だけども医療現場から見ればそれが十分であるということは全然思っておりませんし,特に小児科の専門医の集まりのお話を聞いても,この子ども医療費の助成についてはその拡充をお願いしたいという思いを私も伝え聞いております。 岡山市の目指す姿,中四国のナンバーワン都市を目指すというのは私も市長も同じだと思うんですけれども,岡山へ来たら子育てしやすいと。誰が考えたって岡山へ来たら子育てしやすいんだよと。保育園へ入るのに待機することはないし,その入った保育園,認定こども園でも非常にレベルが高い。小学校へ入れば入ったで発達障害児に対する対策も十分だし,あるいは放課後児童クラブも十分な機能を果たしている。そして,何といっても岡山へ来たら子どもに関する医療費が要らないんだよと。いいじゃないですか。こうしましょうよ。全国的に見て岡山はやっぱり1番だよと,こういうようなまちにしたいですよね。 特に市民1人当たりの医師の数,あるいは市民1人当たりの病床数,どれを考えたって岡山市は今既に全国トップランクです。もっともっとほかのトップランクを狙っていきましょう。そして,真の中四国のナンバーワン都市を目指していこうじゃないですか。ぜひこのことについて,もしお考えがあれば御答弁をいただきたいと思います。 2回目の質問を終わります。 ○宮武博議長  当局の答弁を求めます。     〔大森雅夫市長登壇〕 ◎大森雅夫市長  全体から見たら三木議員のおっしゃるとおりです。子育てしやすい環境をつくっていくということは本当に考えていかなきゃいけない。私は今回いろいろな予算で調べてみましたら,岡山っ子育成局関係ですね,子育て予算って平成27年度からこの平成31年度予算で6割ふえている,六十数%。いろいろな議論を経てこういうふうにしている。我々としては最大限やらせていただいているところであります。教育問題も,教育長が真剣にやっています。中学は大分いい形になってきたんだけど,そうなると今度は小学校がというところでジレンマはありますが。 ただ,子どもの医療費は,私もこれを1割負担にするときに随分お医者さんたち,医師会の人たちと議論しました。当時の医師会の会長さんは内田さんという会長でしたね。彼は全部アンケートをとってくれたんです。アンケートをとって,もちろん全員が同じ意見だったとは思いませんけれども,全体の意見として,医療費をゼロにすると小児科医に負担がかかりもたないと。ただ,子どもたちを育てるに当たっては一定の助成はやってもらったほうがいいというような意見があったんです。内田さんの後は三浦さんが医師会長をやられていますけれども,このごろその議論は余りしていません。彼らからその話を伺うことはありません。他の市町村で確かに全額助成しているところが多いというのは承知しています。ただ,その医師の問題,そして全体の医療,また子育てに係る経費等々を,ほかに経済だとか福祉だとかまちづくり,いろんなものがある中で,そういった予算の問題を全部考えてみると,1割負担が少なくとも今の段階では妥当かなと思っているところであります。三木議員とも,これから子どもたちは我々の宝だという視点でいろいろ議論させていただきたいと思います。 以上です。 ○宮武博議長  以上で三木議員の質問は終わりました。(拍手) 本日はこれをもって打ち切り,次の本会議は明日午前10時に開き,引き続き個人質問を行います。 本日はこれをもって散会いたします。 御苦労さまでございました。      午後2時24分散会...