• MアンドA(/)
ツイート シェア
  1. 神戸市議会 2019-09-27
    開催日:2019-09-27 令和元年決算特別委員会第1分科会〔30年度決算〕(行財政局等) 本文


    取得元: 神戸市議会公式サイト
    最終取得日: 2023-04-24
    本文へ移動 ↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1   (午前10時0分開会) ◯主査(しらくに高太郎) おはようございます。ただいまから決算特別委員会第1分科会を開会いたします。  最初に私から御挨拶申し上げます。  このたび副委員長に就任し,本分科会の主査として分科会運営を担当することになりました。理事並びに委員各位におかれましては,本分科会の運営が円滑に進められますよう格段の御協力をお願いいたしまして,甚だ簡単ではございますが御挨拶とさせていただきます。  次に,分科会の運営につきましては,去る26日の委員会で決定されましたところにより行ってまいりたいと存じますので,皆様の御協力をお願いいたします。  次に,去る26日の理事会において決定されました事項について御報告いたします。  まず,委員各位の席の配置につきましてはお手元の定席表のとおりに,また質疑に当たっては発言席を設けて,その席で行っていただくことになりましたので,御了承願います。  次に,質疑順位につきましては,局別審査においてはお手元の質疑順位表のとおりとし,総括質疑においては大会派順といたします。  また,公務等により予定の質疑順位で不都合が生じる場合は,交渉会派については,交渉会派の最後6番目に,また非交渉会派については,非交渉会派の最後にそれぞれ質疑順位を入れかえることを原則といたしますので,お含みおき願います。  次に,局別審査の質疑時間につきましては,議運決定事項により,答弁を含めて自由民主党さんは65分,公明党さんは45分,日本維新の会さん及び日本共産党さんはそれぞれ40分,こうべ市民連合さんは35分,つなぐさんは20分,共創・国民民主さんは15分,平野章三委員は10分,また質疑者数については,自由民主党さんは3名以内,公明党さん,日本維新の会さん及び日本共産党さんはそれぞれ2名以内,その他の会派はそれぞれ1名となっておりますのでよろしくお願いいたします。  以上,報告を終わります。 (会計室) 2 ◯主査(しらくに高太郎) それでは,日程によりまして,会計室関係の審査を行います。  当局におかれては,簡明な説明をお願いいたします。  それでは,当局の説明を求めます。  着席で結構です。 3 ◯かど野会計室長 それでは,平成30年度一般会計歳入歳出決算のうち,会計室所管分につきまして,お手元の決算説明書により御説明申し上げます。  1ページをお開きください。  初めに,1,会計室の事業概要でございます。会計室の所管事務は,第1に一般会計,特別会計の現金・有価証券の出納・保管及び決算の調製等の会計事務,第2に3つの企業会計,下水道事業,港湾事業,新都市整備事業各会計の現金・有価証券の出納・保管の事務,第3に支出負担行為の確認事務,第4に公共料金一括支払いの事務でございます。また,公金の収納・支払いにつきましては,本市の指定金融機関である三井住友銀行が取り扱っております。
     次に,2の会計事務取扱件数でございますが,平成30年度におきましては,1)公金収納件数が776万4,813件,2)の支出命令書取扱件数が25万9,126件でございます。  2ページをお開きください。  平成30年度一般会計歳入歳出決算額について御説明を申し上げます。  2ページは歳入,3ページは歳出の決算額一覧表でございます。  内容につきまして,4ページ以降の平成30年度一般会計歳入歳出決算事項別明細書で御説明を申し上げます。  申しわけございません。4ページ,5ページをお開きください。  金額につきましては,1万円未満を省略して御説明をいたします。  まず,歳入でございます。  第17款使用料及び手数料,第2項手数料,第1目証紙収入は,建築確認,産業廃棄物処理業許可申請等の手数料としての証紙の売りさばき収入でございます。決算額は,5ページの左から2列目の収入済額欄にございますとおり,1億4,114万円でございます。  次に,第24款諸収入,第7項雑入,第1目預金利子は,歳計現金の預金利子で,決算額は554万円でございます。  次に,第5目償還金は,会計室で電気・ガス・電話等の公共料金を一括支払いした後,各局の予算からの振りかえにより受け取る収入で,決算額は40億5,198万円でございます。  以上,歳入の合計は,下段にありますように予算現額45億8,780万円に対しまして,収入済額は41億9,868万円となっております。  次に,6,7ページをお開きください。  歳出でございますが,第2款総務費,第1項総務費,第2目総務管理費は,会計室の事務管理経費でございます。支出済額の主なものといたしまして,第11節需用費では,電気・ガス料金等の一括支払いに係る経費,第12節役務費では,電話料金の一括支払いに係る経費及び公金の収納等に要した手数料を,第13節委託料では,公金の収納に係る委託料等をそれぞれ計上いたしております。  以上,歳出合計は,下段にありますように予算現額44億6,073万円に対しまして,支出済額は41億1,360万円,不用額は3億4,713万円でございます。不用額の主なものは,公共料金一括支払い額が当初の見込みを下回ったためでございます。  以上で,平成30年度決算の会計室所管分につきまして御説明を終わらせていただきます。何とぞよろしく御審議のほどお願いを申し上げます。 4 ◯主査(しらくに高太郎) 当局の説明は終わりました。  質疑の通告がありませんので,以上で会計室関係の審査は終了いたしました。  当局,どうも御苦労さまでした。  委員各位におかれましては,市長室・行財政局が入室するまでしばらく自席でお待ち願います。 (市長室・行財政局) 5 ◯主査(しらくに高太郎) それでは,日程によりまして市長室・行財政局関係の審査を行います。  当局におかれましては,簡明な説明をお願いいたします。  それでは,当局の説明を求めます。  遠藤行財政局長,着席でどうぞ。 6 ◯遠藤行財政局長 行財政局長の遠藤でございます。本日よろしくお願い申し上げます。  それでは,平成30年度一般会計歳入歳出決算のうち市長室及び行財政局所管分及び平成30年度公債費歳入歳出決算につきまして御説明申し上げます。  お手元の平成30年度決算説明書の3ページをお開きください。  1総括でございます。  平成30年度の本市の一般会計決算は,社会保障関係費が増加した一方で,所得の増加などに伴う個人市民税の増や,神戸市行財政改革2020に基づく取り組みを着実に進めたことなどから,20億4,000万円の黒字を確保いたしました。  本市は,これまでの行財政改革により財政対応力を着実に回復してきましたが,超高齢社会の進展に伴って社会保障関係費がさらに増大することが予想されます。人口減少社会の克服を目指し,まちの魅力と活力を高める施策や新たな行政課題に対応した施策を積極的に展開するため,事務事業の見直しなど神戸市行財政改革2020に基づく取り組みを着実に実行してまいります。  次に,2主要事業の実績及び効果でございます。  (1)時代の変化に対応した市政改革の推進では,少子・超高齢化社会の進展などにより複雑化・多様化する市民ニーズや新たな行政課題に的確に対応しつつ,引き続き行財政改革に取り組みました。また,職員のワーク・ライフ・バランスと業務の省力化・生産性向上を実現するため,3カ年のロードマップを策定し,働き方改革に全庁挙げて取り組みました。  (2)市役所本庁舎の再整備の検討では,老朽化が進む市役所2号館について,必要となる機能や民間活力の導入可能性,コスト削減手法等の調査・検討を行いました。また,本庁舎のエネルギー管理などを担う電気・機械室の再整備についても検討を行いました。  4ページをお開き願います。  (3)事務効率化の取り組みでは,人事・給与・福利厚生などの総務事務について,総務事務センターによる事務の集約化やICTの利活用による事務の効率化を推進しました。  また,定型的な行政手続などの対応を行政事務センターに集中することにより,業務効率の向上を図りました。  (4)公正な職務執行の推進では,コンプライアンスを推進し,公正な職務執行や服務倫理の徹底を図るとともに,事務事業の監理・考査等を通じて,不適正な事務処理や不祥事などの未然防止に努めました。  (5)区役所機能の強化では,平成30年9月に北区新庁舎の建てかえ・移転が完了し,兵庫区庁舎についても建てかえ工事が進捗しました。  また,西神中央地域に移転する西区新庁舎の基本設計に着手するとともに,市役所本庁舎3号館敷地に建てかえ移転する中央区新庁舎については,基本設計を完了しました。  さらに,第2・4木曜に19時まで実施していた平日夜間特別窓口を平成30年7月から20時まで延長した上で毎週へと拡充し,死亡関連手続について御案内するおくやみコーナーを東灘・北・西区に設置しました。  また,他の区役所と同様の市民サービスを提供するため,平成31年4月に北神支所を区役所に格上げし,北神区役所を設置しました。  5ページに参りまして,(6)組織及び職員に関する事務では,組織や定数を管理するほか,職員の適正配置を図り,選考,服務,分限,懲戒,人事評価などを行うとともに,職員研修,人材育成などに取り組みました。  また,働き方改革の視点を踏まえた業務の再構築に取り組むとともに,職員1人1人の能力の向上や活用に向けた取り組みを行いました。  (7)財政の企画及び調整,市債管理,資金運用では,市財政全般の企画,調整,予算の編成,執行管理,財政広報などを行うとともに,統一的な基準による財務書類の作成・公表を行いました。  また,国・県などの各関係機関に対する要望活動や適正な市債の発行及び管理,効率的な資金の運用を行いました。  (8)契約事務では,工事請負契約,物品調達契約,その他請負契約などの入札・契約事務を行いました。また,契約事務に係る相談,指導及び調整を行いました。  (9)財産管理及び不動産の取得・処分,資産活用では,公有財産,財産区有財産の管理,保全及び処分を行うとともに,公有財産事務の連絡及び調整を行うほか,未利用市有地等の市有財産のさらなる利活用を積極的に推進しました。  さらに,神戸市公共施設等総合管理計画に基づき,計画的かつ適正な施設管理が図られるよう,公共施設の総合的な管理を推進し,全体最適化に取り組みました。  6ページをお開きください。  (10)市税の賦課徴収では,市民税,固定資産税などの賦課徴収事務を行うとともに,市税総額の確保と収入率の向上を図るため,滞納繰越額の圧縮を目標に滞納処分事務を行いました。  (11)秘書事務では,市長・副市長の秘書,叙勲,褒賞及び表彰に関する事務などを行いました。  (12)国際交流の推進では,神戸市国際交流推進大綱に基づき,さらなる経済交流を促進するため,海外ビジネスコーディネーターの配置などを行うとともに,バルセロナ市との姉妹都市提携25周年,天津市との友好都市提携45周年を記念し,ビジネス等を通じた交流事業を実施いたしました。  また,外国人市民が暮らしやすいまちづくりを推進するため,多言語による情報発信などに取り組みました。  (13)広報・情報発信では,市民が求める市政情報をわかりやすく効果的に伝えるため,広報紙KOBEの発行やホームページなど最適な媒体による広報活動を展開しました。  また,GovTechサミットや子育て事業など,各部局と連携しながら計画的かつ効果的な情報発信を行うとともに,民間事業者のノウハウを活用し,市の発信力強化に取り組みました。  海外向けの情報発信については,SNSの活用やKOBE PRアンバサダーを通じた外国人ならではの視点による情報発信を国内外へ積極的に行いました。  (14)広聴事業の充実では,市民ニーズの複雑・多様化や社会の少子化・高齢化・情報化の進展といった変化に対応するため,市長への手紙や情報共有アプリKOBEぽすと,対話フォーラムネットモニターなど幅広な広聴事業を展開し,市民ニーズの的確な把握と適切な市政反映に努めました。  12ページをお開き願います。  平成30年度一般会計歳入歳出決算額一覧表でございます。  以下,計数につきましては100万円未満を省略して申し上げますので,御了承願います。  左のページには市税以下歳入を,右のページには議会費以下歳出を掲げております。  18ページをお開き願います。  歳入歳出決算額合計でございますが,一番下にございますように,歳入決算額合計で5,322億6,400万円,19ページの一番下,歳出決算額合計で2,245億5,800万円となっております。  詳細について御説明申し上げますので,22ページをお開き願います。  平成30年度一般会計歳入歳出決算事項別明細書でございます。  歳入から順を追って御説明申し上げますが,主要な事項のみ御説明いたしますので,御了承願います。  右側の23ページの左から2列目の収入済額欄にございますとおり,第1款市税は,総額3,009億円を収入しております。内訳として,第1項市民税は,個人・法人分を合わせて1,464億9,400万円を,第2項固定資産税は1,115億2,200万円を,第3項軽自動車税は16億2,100万円を,第4項市たばこ税は92億1,900万円をそれぞれ収入しております。  24ページをお開き願います。  第6項入湯税は2億7,700万円を,第7項事業所税は92億7,600万円を,第8項都市計画税は224億8,900万円をそれぞれ収入しております。  第2款地方譲与税は,国税として徴収された収入の一定割合について地方に譲与されるものであり,合わせて49億7,300万円を収入しております。  26ページをお開き願います。  第3款利子割交付金は5億2,300万円を,第4款配当割交付金は15億6,800万円を,第5款株式等譲渡所得割交付金は12億4,200万円を,第6款分離課税所得割交付金は3億3,000万円を,第7款県民税所得割臨時交付金は40億6,400万円を,第8款地方消費税交付金は282億7,400万円を,第9款ゴルフ場利用税交付金は3億6,100万円をそれぞれ収入しております。  28ページをお開き願います。  第11款自動車取得税交付金は17億6,200万円を,第12款軽油引取税交付金は64億2,500万円を,第13款地方特例交付金は14億8,700万円を,第14款地方交付税は684億1,700万円を,第15款交通安全対策特別交付金は4億6,800万円を,第17款使用料及び手数料は,本庁舎喫茶などの目的外使用料などで1億7,200万円を収入しております。  30ページをお開き願います。  第18款国庫支出金は,給与実態調査委託金などで200万円を,第19款県支出金は,県税徴収委託金などで24億8,000万円を収入しております。  32ページに参りまして,第20款財産収入は,土地売却代や基金収入などで41億1,800万円を収入しております。  34ページに参りまして,第21款寄附金は2億4,500万円を,第22款繰入金は特別会計や基金からの繰入金で112億4,300万円を収入しております。  36ページに参りまして,第23款繰越金は,平成29年度の一般会計歳入歳出決算の差し引き額58億8,600万円を,第24款諸収入は,市税などの延滞金加算金及び過料や宝くじ収入などで70億4,900万円を収入しております。  38ページをお開き願います。  第25款市債は802億6,300万円で,民生債以下44ページの災害復旧債までの市債収入でございます。  以上で歳入の説明を終わらせていただきます。  次に,46ページをお開き願います。  歳出について御説明申し上げます。  右側の47ページの左から2列目の支出済額欄にございますとおり,第1款議会費は,議員費,事務局の職員費,運営費で21億円を支出しております。  48ページをお開き願います。  第2款総務費は386億1,200万円を支出しております。内訳として,第1項総務費は,市長,副市長及び一般職員の給料などの職員費,庁舎の維持管理経費や各課の一般事務費などの総務管理費などで332億5,800万円を,54ページに参りまして,第2項企画費は,天津事務所,上海事務所の管理運営経費などで8,700万円を,56ページに参りまして,第3項徴税費は,市税の賦課徴収に要する経費などで26億円を,58ページに参りまして,第4項財産管理費は,市有財産の管理,保全及び処分などに要した経費などで1億9,900万円を,60ページに参りまして,第8項庁舎等建設費は,区役所などの庁舎整備に要する経費などで24億6,600万円を支出しております。  第3款市民費は,総合コールセンターの運用に要する経費などで1億4,700万円を,62ページにかけまして,第13款教育費は,留学生支援に要する経費で6,000万円を支出しております。  第15款諸支出金は1,836億3,600万円を支出しております。内訳でございますが,第1項繰出金は1,754億2,100万円を支出しており,市場事業費以下64ページの工業用水道事業会計までの17会計に対する歳入不足額及び負担区分などに基づく繰り出しでございます。第2項過年度支出は,市税などの過年度返還金で15億4,400万円を,第3項雑出は,財政調整基金及び公債基金の造成などで66億7,000万円をそれぞれ支出しております。  第16款予備費は,各費目に充当いたしました結果,3,100万円の不用となっております。  以上で,一般会計歳出についての説明を終わらせていただきます。  72ページをお開き願います。  次に,公債費について御説明申し上げます。  平成30年度公債費歳入歳出決算額一覧表でございます。  一番下の欄にございますとおり,歳入歳出とも決算額は同額で,2,748億600万円となっております。  詳細について御説明申し上げますので,76ページをお開き願います。  まず,歳入ですが,右側の77ページの左から2列目の収入済額欄にございますとおり,第1款繰入金は2,166億9,400万円を収入しております。内訳でございますが,第1項他会計繰入金は1,812億5,100万円を収入しており,公債の元金,利子及び手数料などに係る一般会計以下80ページの工業用水道事業会計までの15会計からの繰入金でございます。  82ページに参りまして,第2項基金繰入金は,市債の元利償還金などのため,公債基金より繰り入れたもので354億4,200万円を収入しております。
     第2款市債は,公募債などの借りかえ分で581億1,200万円を収入しております。  84ページをお開き願います。  次に,歳出でございますが,右側の85ページの左から2列目の支出済額欄にございますとおり,第1款公債費は,公債の元金,利子,手数料並びに減債積立金に係る経費で2,748億600万円を支出しております。  以上で,公債費の説明を終わらせていただきます。  89ページをお開き願います。  次に,平成30年度決算に基づく健全化判断比率の報告についてを御説明申し上げます。  地方公共団体の財政の健全化に関する法律第3条第1項の規定により,平成30年度決算に基づく健全化判断比率を報告するものでございます。  表にございますように,市税や地方交付税などの経常的な収入に対する一般会計などの実質的な赤字の割合を示す実質赤字比率及び市の全ての会計を合算した連結実質赤字比率につきましては,実質収支が黒字のため,算定されておりません。一般会計などの元利償還金などの割合を示す実質公債費比率につきましては5.7%,一般会計などが将来的に負担すべき実質的な負債の割合を示す将来負担比率につきましては71.0%となっており,いずれの指標も括弧内の早期健全化基準を下回っております。  以上,平成30年度一般会計歳入歳出決算のうち市長室及び行財政局所管分及び平成30年度公債費歳入歳出決算について御説明申し上げました。何とぞよろしく御審議のほどお願い申し上げます。 7 ◯主査(しらくに高太郎) 当局の説明は終わりました。  引き続いて順位により質疑を行います。  なお,委員会運営の効率化のため,当局におかれましては簡明な答弁に努めるとともに,適当なものについては担当部課長からも答弁されるよう,この際,特に申し上げておきます。また,質疑者が要望にとどめた項目についてはコメントを要しませんので,念のため申し添えておきます。  また,委員各位におかれましては,質疑の要点をおまとめの上,簡明にお願いいたします。  それでは,坊委員,どうぞ。 8 ◯分科員(坊 やすなが) 自由民主党の坊 やすながでございます。質問させていただきたいと思います。  昨年に発覚しました職員団体のヤミ専従の問題というものがありました。これは,職員団体が不正にヤミ専従をしていたということが発覚したということは,もちろんこれは重大なことだったわけでございますけれども,そのほかに重要なことが発覚というかわかったということだと私は思っておりまして,それまでの神戸市の構造がどのようになっていたか,意思決定がどのような形で行われていたかということ,そして職員の人事がどのような形で行われているか,労務管理がどのような形で行われてきたか,こういうことが発覚したということは非常に,有意義という言葉は間違っておりますけれども,これから改革をしていく上では非常に大事なことがわかったということなんだろうというふうに思っております。よくないところはよくないところでしっかりと変えていってもらわないといけませんけれども,それまでの神戸市の構造の中の組合の位置づけというものが明らかになって,それがもうこれからは通用しないという状況が生まれてきているわけであります。  これは何かといいますと,職員の皆さん方にとっては,特に行財政にかかわる方々にとっては非常に重要な時期にこの仕事に携わっていただいておるということになるんだろうというふうに思っております。高度成長のときに非常に効率のいい構造をつくって,仕事の進め方をつくって,政策を遂行するにはどの組織が,どういう形がよかったのかということを多分突き詰めていけば,これまでの構造になっていたんだろうというふうに思っておりまして,あの構造が全て悪かったと私は思っておりません。時代に合った形で有効に作用したんだろうというふうにも思いますけれども,その構造が変化をしないといけない時期に来ておるわけでありまして,これからの何十年間かの市役所の,また神戸市の行政の形を今つくっていかないといけない,そういう時期なんだろうというふうに思っております。  そういう観点から質問を幾つかさせていただきたいと思いますので,よろしくお願いを申し上げます。  やはり構造が変わるということについては,最もやらないといけないのは,これまでの弊害を解消していくということなんだろうというふうに思っておりまして,特に行財政改革については,前市長が行ってきた部分以外にほとんど手がつけられていなかった部分があるのではないかというふうな思いがいたしております。特に,我々の前で乾いた雑巾を何度も絞るようにというような形で行政改革を行っているというアピールをされてきたわけでございますが,実はその行政改革もずぶずぶにぬれたタオルの雑巾を持っておられる方々に相談をしながら進めてきたと。つまり本当に絞らないといけないところは絞れてなかったんじゃないかというふうな私たちは見方をさせていただいております。  そんな中で,行財政改革2020では,組織や人員体制の見直し,効率化を図る,また人材や財源を神戸の発展とか成長のために必要な部分に充てていくというふうにされておるわけであるんですが,この取り組みが十分満足のいくものではないんではないかというふうに私は思っております。  先ほども申しましたとおり,最も手をつけないといけなかったところが行財政改革で手をつけられていないという部分が私はあると思っておりまして,特にごみの収集分野については,他都市との比較──職員数とか,また官民の役割分担という点からもまだまだというより早く手をつけないといけないんじゃないかというふうな思いがしておりますが,現在,行財政局として神戸市役所の組織,人員体制についてどう考えておるのか,またどうしようとしているのか,お聞かせいただきたいというふうに思います。 9 ◯遠藤行財政局長 現在取り組みを進めております行財政改革──神戸市行財政改革2020,この計画に基づきまして現在進めておるところでございます。  行財政改革2020,サブタイトルには「プラス思考で好循環の実現を」といったことで掲げてございまして,実施すべき施策,事業の優先順位を明確にしながら,見直すべきものは見直しを進めていくと,そういったことでスクラップ・アンド・ビルドの徹底によりまして新しいまちの課題に迅速かつ柔軟に取り組むことのできる財源を確保するということ,それに加えて限られた経営資源を有効活用していくと,そういったことが重要であるという考えで進めているところでございます。また,行財政改革を進めるに当たりましては,私どもとしては聖域なき取り組みを進めるということで,かねてからそういったスタンスで臨んできているところでございます。  これまでも市役所の体制ということでは,1つは,大型ごみの収集業務,あるいは小学校の給食調理業務などの民間委託の導入,また市立幼稚園あるいは市立保育園の再編などの取り組みなども進めてきたところでございます。  また,民間コンサルタント会社も活用しながら,本庁や区役所の業務分析も取り組んでおるところでございまして,郵送・電子申請などの近未来の区役所やRPAを活用した業務プロセス改革などの取り組みも強化しているところでございます。  こういった取り組みを進めることで,その結果,職員の総定数につきましては,行財政改革2015最終年度──平成27年度と現在の令和元年度を比較しますと400名を超える職員体制の縮減を図っているという状況でございます。  今具体的にお話のありましたごみ収集体制の関係でございますが,震災前──平成6年度でございますが,約1,100人の体制でございました。その後,減車あるいは反転車の傭車などによりまして,今年度当初には約600名ということで震災前の約半分の水準になってございます。近年におきましても,家庭ごみの収集におきまして,官民の役割分担を踏まえた見直しをするべしということで,平成29年度から反転車の傭車化,また大型ごみ収集の委託化,こういったことから,収集車両については260台のうち半数以上──134台ですか──が民間が参入をするといった状況になってございます。  こういった取り組み,今後もごみの減量とか社会状況も踏まえながら,既存の体制の見直しをさらに進めていこうとしているところでございます。  以上でございます。 10 ◯分科員(坊 やすなが) 今,実績をおっしゃっていただいたんですが,この実績というものは,前市長,要するに古い構造の中で折り合いのついた改革であったわけですね。今,私,最初に申し上げたとおり,新しい構造をつくっていくということからいけば,これまでのやり方を踏襲するということをすれば,逆に変なメッセージを周りに与えるんじゃないかというような危惧をいたしております。  大体ごみの収集というふうに言いますけれども,以前はバケツに生ごみが入っていて,それをトラックに積みかえないといけないというような非常に過酷な労働だったというふうに聞いておりますけれども,現状でいけばそういうことではなく,袋に入ったものをトラックに積んで,それを持ってきて焼却場に処分するというだけの仕事になっているわけです。いわば運搬業になっているわけでございまして,ごみといえばコストがかかっても仕方がないというようなイメージでありますけれども,これ,ただの運搬業という形でいけば,このコストは余りにもかかっているんじゃないかなというふうな気がいたしております。  ちょっと正確かどうかわかりませんが,ある方の試算を聞きますと,例えば直営でやっているパッカー車1台のコストは2,500万以上というふうに聞きました。民間が今入札をされていますけれども,これが800万円台になっているということでありまして,少なくともこんな差があるような状況は解消しないといけないというふうに思っております。  今,世の中で同一労働同一賃金という言葉があります。これは,同じ職場の中で正社員であろうがパートさんであろうが,同じ仕事をするのであれば同じ賃金でしょうという,そういう話なんだろうというふうに思うんですけれども,もう少し解釈を広げますと,同じ仕事をしている民間と同じ仕事をしている公共でこんだけのコストの差があるということは,これはよくないと。特に給与の1人当たりの平均から見ましても大幅な格差があるということであります。ですので,ここの行財政改革の切り込みというものは,これまでのやり方では不十分だということをはっきり申し上げたいと思うんですが,この点,いかがでしょうか。 11 ◯遠藤行財政局長 確かに公務員として。 12 ◯主査(しらくに高太郎) 遠藤局長,済みません。委員より,少し御答弁の声が小さいと,聞こえにくいと要望がありまして,もう少しお願いいたします。 13 ◯遠藤行財政局長 どうも申しわけございません。  公務員として仕事をしていく上で,公と民との仕事の役割分担というんですか,そういったことは当然しっかり認識をした上で,整理をした上で考えていかなければならないというふうに思います。  今,委員がごみ,単に収集しているだけであるということで,民間と全く同じではないかと,それに対してコストが大きく違うという点,ごみ収集業務のほうも時代に合わせて,ごみを収集することに加えて行政としての役割ということ,そういったことも今求められている状況であると考えております。  1つは,地域の高齢化が進んでおります。そういった中で,高齢者や障害者がごみを出しにくい,いわゆるごみ出し弱者がふえておられる,そういったこと,あるいは地域コミュニティーも高齢化に伴って弱体化をしている,それとまた外国人の方が余り日本のマナーを十分御存じなくてお住まいになっているという,そういったことから,ステーションの適切な管理ということをやはりきっちりやっていく,ただ単にごみを集めているだけじゃなしに,そういった行政としての一定の役割,またそういったことを,しっかりとどうそこを認識していくのかということ,そういった中で判断していく必要があろうかと思います。  給与水準についても,当然適正な水準であるべきだと思います。そういった意味で,我々としても,当然コストは縮減して,そしてまた公務員としてやるべき仕事は何なのかということをしっかり整理した上でその仕事を担っていただく,そういった整理が必要であると考えております。そのあたり,また環境局とも十分調整をしながら進めていきたいと考えております。  以上です。 14 ◯分科員(坊 やすなが) お気持ちはわかって,何とかしようという気はわかるんですけれども,これまでの延長線上の改革では職員に対して変なメッセージになりかねないということが一番私は危惧しておるところでございまして,やはり体制が変わったんだと,思い切ってこれは構造が変わっていくんだということを肌で感じていただくような形で行財政改革を進めていかないと,何だ,何も変わってないじゃないかということになりかねない。  これは,こんだけ優秀な人たちの能力を引き出さないといけない皆さん方が能力を引き出さない方向に動いてしまう,そういう環境をつくってしまうということに私はほかならないというふうに思っておりますので,行財政改革,ちょっと今までの延長線上の発想ではなくて,自分たちがあるべき姿により早く近づいていくと,近づけていくという気概を持ってやっていただかないといけないというふうに思っています。  ごみ収集の話をしますと,これ,専門同士の話じゃなくなりますので,どこに行ってしまうかわからないので余りしませんが,いずれにいたしましても,弱者があるとか,ごみの指導をするとか,言うていることはわかりますが,だからといってコストが3倍以上もするような合理的な理由にはならないというふうに誰が見ても思うというふうに思っておりますので,特に私はこの部分──いろいろ実績を言われましたけれども──ごみということではなくて,運搬業というふうに考えれば,ほとんど行財政改革は進んでいないというふうになるのではないかと思っておりますので,その点,しっかりやっていただくようにお願いしたいと思います。  余計な話ですが,例えばごみの指導なんか,外国人がどうのというお話がありましたけれども,私は,公務員にそれをやっていただくんじゃなしに,ごみステーションの整備をしっかりやったほうがローコストで済むんじゃないかなというふうにも思いますし,例えば生ごみをどうにか別の形で処理ができれば,あとのごみはほぼ資源ごみになるわけですから,そういう意味では今,発電機を焼却場につけておりますけれども,あれを上手に使う形でコストを下げていくということだってできるわけでありまして,根本的な発想の転換をしないと行財政改革は進まない,イコール今までの構造が壊れたけれども,次新しい構造が──確固たるものができていかない,そうするとみんなが優秀にもかかわらず何をしていいかわからなくなって何もしない,神戸市がどんどん衰退していくと,こういう負の回転になっていくんじゃないかと。今,局長おっしゃいましたけれども,好回転に持っていくんだということでありましたが,このままでは逆の回転になりかねない,非常に危惧しておりますので,もう1度ちょっと決意をいただけたらというふうに思います。 15 ◯遠藤行財政局長 先ほども申し上げましたように,行財政改革,聖域なき取り組みということで私どもも臨んでいく所存でございます。  当然コストということ,削減を図っていくということ,本当に私ども十分認識してございます。その中で,技能労務職,先ほど給与のお話も少し触れられましたけども,労務職員の給与水準については,前回の行財政改革2015の中で同種同様の業務を行っている政令指定都市との比較で中位程度の水準に持っていくといったことを掲げてございます。  今,委員おっしゃられたように,少し取り組みが十分でないという部分にその部分も含まれるのかと思われますが,今現在中位程度の水準は達しておりません。そういったことで,私どもとしては,確実に政令市,少なくとも政令市の中位程度の給与水準まで引き下げていく必要があろうかと思います。  当然,これまでの業務の効率化であったり,時間外勤務の解消といったことで,そういったコスト縮減には取り組んできていたわけですが,労務職員に適用される給料表の見直しもこの場に至ってはせざるを得ないというふうに考えてございます。  そういったことで,コストの縮減,そしてそのあり方についてしっかりと検討,なお実践していきたいというふうに考えております。  以上でございます。 16 ◯分科員(坊 やすなが) 給与表もさわっていくということは,多分大きな一歩だろうと,皆さん方の感覚でいえばそういうことなんだろうというふうに思いますが,それはそれで私は前向きな評価をさせていただきたいと思いますけれども,先ほども言いましたように,そんなレベルではないということをはっきりと申し上げたいと思います。  極端なことを言えば,その仕事自体が要るのか要らないのか,公共がやらないといけないのかどうなのか,民間で十分できるのかどうか,そういう基準で物を考えて行財政改革をやっていただかないと。聖域なき改革とかというのは私は余りいいイメージないんです,今となっては。乾いた雑巾を絞るというのも含め,それ,正確じゃなかったんやろという象徴の言葉のように捉えてしまうんですね。  ですので,今の行財政局からすれば,これまでの感覚からすれば非常に大きな一歩──それは給与表をさわるんですから大きな一歩でありますけれども,果たしてそれだけでいいのかというところもしっかり考えて行財政改革に取り組んでいただかないと,人口減社会の中で,特に政令市の中では神戸が大幅に人口が減ってきている。その政令市の中でも勝ち組と負け組がだんだんと見えてきております。神戸の位置というものは,しっかり元気を出してどんどんと伸びていくという意思がなければ,これは確実に負け組に入ってしまうんじゃないかというふうな危惧をしているわけでありまして,大変たくさんいらっしゃる職員──これ,ほとんどの方,小学校の時代からこつこつ勉強して,学校の中ではそれなりの成績を残したばっかりの人たちを採用しているわけでして,この方々の知恵とか能力というものがこの組織の中で生かせるような形を今つくらないと,この人ら一生何してたんやということになりかねないわけでありまして,その大きな責任を持っておられるのが行財政局であり,また市長室で私はあるというふうに思っております。この能力さえ生かせれば,人口減社会の中でも神戸はしっかりと堂々と先頭を歩んでいけると,私はそう感じておりますので,もう一歩踏み込んだ強いメッセージを職員に見せていただけるように強くお願いしておきます。  次の質問でありますけれども,先ほどの行財政改革2020の中にもありましたけれども,そこでできた財源を充填して必要なところに配分していくというお話でありますけれども,これ,何が重要かという部分が少ししっかり考えていただかないといけないんじゃないかなというふうに思っています。  少子化であったり高齢化と──これはもうずっと言われるわけでございますが──人口減もそうですけれども,この中で福祉のレベルを維持しようと思えば,どこかで稼いでこないといけないということになります。ですので,私は,今やらないけない神戸市の施策は,稼いでくる,稼いでくるということを中心に予算を立てていただかないといけないんじゃないかというふうに思います。  これだけの先進国でありますから,大きく伸ばせるような産業が果たして見つかるのかというふうなことをおっしゃる方もありますけれども,今特に神戸の中で伸びるだろうというふうなことをはっきり言えるのは,これは1つはやっぱり観光なんだろうというふうに思います。1,000万ぐらいのインバウンドの客が急に3,000万を超えてきたと。これが6,000万はいくんだろうと,5,000万はいくんだろうと言われている中で,急激な外国のお客様──インバウンドの経済的な効果というものをとっていかないといけないという時期にあるというふうに思っております。  それにしては,役所の中では観光はそれなりに予算があるというふうな言われ方はしますけれども,私は,ここに今こそもっと集中して人材も集めていっていただかないといけないんじゃないか,これが引っ張って人口減のマイナスを外から来ていただける方で埋めていくということをしていかないといけないんじゃないかなというのが1点。  そしてもう1点は,我田引水ではありませんけれども,これまで手つかずで規制の中で守られてきていました農業,これの産業化を進めていくということについては非常に可能性を感じるわけでございます。  それはなぜかといいますと,前も言いましたが,近畿圏で昔はカナダ1国のGDPと言われていまして,今はメキシコ1国のGDPがあると。要するに,それほど経済的に恵まれた地域であって,まして農業からいいますと多くの市場が目の前にあるという非常に立地がいいわけです。いい立地の中でなぜ周辺にある農家が,もう田んぼええわとか,こんなんしてももうからへんからとかというふうな雰囲気になるのかというのが私は一番不思議でありまして,農業の産業化というものは,我々の地域では最もリスクの少ない施策になっていくんじゃないかなというふうに思っています。  特にこの2つにつきましては,もうちょっと人材と予算をしっかりつけて,ちゃんと哲学を持って進めていけば,将来の神戸を引っ張っていく産業に育つんだろうと,低リスクでそれができるんだろうというふうに思っておるわけでございますが,予算配分についてどのように思っておられるのか,御見解をお伺いしたいと思います。 17 ◯西尾行財政局財政部長 私のほうから,予算配分の重点化についての御答弁をさせていただきます。  委員御指摘のように,本格的な人口減少,少子・高齢社会を迎える中で,市民サービスの維持・向上,このためには人・物・情報が集まると,こういった活発に交わる都市づくりというのが求められるだろうと考えております。加えまして,東京一極集中ということが加速する中で,神戸の固有の魅力,都市ブランド力にさらに磨きをかけて,選ばれるまちとして吸引力を高めるということも一方取り組みとしては必要かと思っております。これらの観点に立ちまして,施策にめり張りをつけてスピーディーに展開する,都市の安定した成長による税源の涵養につなげるというのが委員御指摘のことかと思います。  観光につきましても,さまざま取り組みをしておるところですが,その部分についての重点配分ができていないのではないかという御指摘かと思いますが,今取り組みを始めました六甲山でありますとか,神戸固有の魅力をどう発信していくか,それにインバウンドをどう取り寄せていくかということと,西北神の農業地域でありますとか沿岸部があって,委員おっしゃいますような市場が近くにあるという神戸の特色・特性がございますので,そのあたりを生かして今申し上げた施策にどうつなげていくかというのは予算編成の中で十分議論した上で今後予算配分を決めていきたいと考えております。  以上でございます。 18 ◯分科員(坊 やすなが) 何か優等生の答弁をいただいたわけですけれども,思いは持っていただいているんだろうというのはよく理解しておりますけれども,もうちょっと私に言うんではなくて,多くの職員に向かって,やっぱり方針の1つになるわけですから,しっかりと訴えて,思いを乗っけて,こういうところに予算を入れてこうやっていくんだというものはやはりこのランクの方々がはやらないといけないと私は思っていまして,私に対する答弁は非常に紳士的な,いただいたわけでございますが,そういう決意を職員にわかるように,ぜひそういう答え方をしていただければ非常にありがたいなと思うんですが,いかがでしょうか。 19 ◯西尾行財政局財政部長 思いをということですが,なかなか予算を持つ者,予算編成をする者ということでございますので,重点配分というのは当然に求められるものだと思っております。その中で産業政策というのは重要な柱の1つであると我々も認識しておりますし,その中で御指摘の観光・農業・漁業,このあたりをどう生かしていくかということを考えるのは最重点事項だと私も認識しております。その他にも子育て支援であるとか,そういった部分についてバランスよく我々としては予算編成を行っていくという使命がございますので,それが職員に伝わるよう,今後とも予算編成通知等でお知らせしていきたいと思っております。  以上です。 20 ◯分科員(坊 やすなが) 特に,神戸市,あらゆる施策をしているわけですから,それは当然なんですが,そこに何かを決めていくときに必ず観光の担当者を入れると。観光の視点でいろんな施策の中で,ちょっとこうしてもらったら観光に資するんやとか,そういうものがいろいろ出てくるんじゃないかなというふうに思っておりまして,特にそういう観光の目で見える人たちがいろんな各局の政策決定の場で──決定するところじゃなくてもいいんですが,組み立てていくところでいいんですが,そういう目で見れる人がチェックを入れる体制をつくれば,同じ予算で2倍おいしいというような施策ができるかもしれませんし,そういうこともぜひ工夫をして限られた予算の中で成長産業にしっかり予算を振り向けていただきたいというふうに強く要望させていただいておきます。  次に,先ほどから少しお話をさせていただいているんですが,職員に対するケアというんですか,職員をやる気にさせていくということが,これは死活問題になるんだろうというふうに思っておりまして,先ほども言いましたけれども,基本的には1人1人がそれぞれの人生の中で俺は頑張ったんだという部類の人たちが市役所の中で働いておられる。この人たちのやる気を出させて能力を発揮していくという環境をつくっていただくのが非常に重要なんだろうというふうに思っております。能力が十分に発揮できていない,発揮できる環境にないというところから出発して,もう1度ちょっと職員に対する考え方というものを見直していただけたらというふうに思っています。  その中で,神戸市の中で久元市長になられて,副局長とつなぐ課というものが新設されました。これ,まだどんなものになっているのかというのを職員の中でも,はっきりこうなんですと,こんな組織なんだということが実感として多分わかっていないし,私もわかっておりません。まだ半年ぐらいしかたっていないので,それも仕方がないんだろうというふうに思うんですけれども,これ,特別な組織ができたわけでして,これまでの改正の中で,この課がこう分かれてこっちに行ったんかとか,そういうレベルではなくて,全く新しいものができたみたいなイメージなわけです。ですので,半年ぐらいしかたっていませんけれども,極力,事あるたびに副局長の役割,それからつなぐ課の役割,これはちゃんと報告というんですか,していかんといけない問題なんだろうというふうに思っていますのでちょっと質問するんですが,一体今後どうここをうまく動かしていこう,どのような効果が出てくるんだということも,抽象的な話ではなくて,できるだけ具体的な形で答弁いただけたらと思います。 21 ◯遠藤行財政局長 御指摘のとおり,風通しのよいスピード感のある組織にしていこうと,そういったことでことしの平成31年度──令和元年ですね──の組織改正におきまして,そういった副局長,そしてつなぐ課をつくったわけでございます。  やはりより風通しよくスピーディーな組織ということで,かねてから縦割り行政であったり,業務のタコつぼ化,セクショナリズムというんですか,そういったことがやはり大きな組織になればなるほど散見されてきたわけですが,そういったことを縦方向にも横方向にも串刺しをして,そこがしっかりと機能していくようにという目的を持ってつくったものでございます。  副局長につきましては,位置づけとしましては,局長の右腕といいますか,情報を待つという受け身の体制ではなしに,みずから動いて情報収集あるいは調整をして動くと,そういった立場を期待しているものでございます。そういった機動力を持って局全体を1つにしていくということ,それから局長からの特命事項であったり,困難な事案についての調整や解決を副局長にお願いして,横串しながら進めていく,そういったもので考えてございます。  各局のほうも,確かに4月当初はこれは一体どういう組織なんだという戸惑いもあったわけですが,もう今既に幅広い情報が副局長を通じてもたらされるようになったとか,より効果的な経営判断,指示がおろせるようになった,そういった評価もいただいているところでございます。  具体的にと申しますと,私どもの局でまさに筒井が副局長なわけでございますが,私どもの局は働き方改革,それから業務改革,そういったことを全庁的にリードする局でございます。局内部も当然,組織・人事と給与を扱う部門もあれば,業務改革を専ら担う,行財政改革を担う,そういったところ,そして財政であったり,そういったことを,全体をコーディネートしながら業務を調整して進めていると,そういった大きな成果が出ているというふうに考えてございます。  また,つなぐ課につきましては,企画調整局の中に設置をしてございます。ここにも,本当にもういわば遊撃隊といいますか,局をまたがる案件であったり,またつなぐのは局内だけではなくて,民間企業であったり,NPO,大学,そういった外部の機関とも積極的につながる,そういった中で横断的に解決していかなければならない課題について検討しております。  具体的には,空き家・空き地の活用,それからひきこもり支援,それから在住外国人への支援,こういったことが,それぞれのつなぐ課の職員がそれぞれの機動力を発揮して調査して,それを政策提案という形で上げ,それを,市長・副市長が参加するつなぐ会議というのを頻繁に行っております,その中で政策のブラッシュアップに向けた議論をしていくということでございます。今既に成果として,今申し上げた3つの事例に加えて全体で5つの案件についてそれぞれ事業,実際の取り組みにつながっていると,そういった形でございます。  上半期,その成果,ますます具現化されてくるものと期待しているところでございます。  以上でございます。 22 ◯分科員(坊 やすなが) ちょっと具体的に,特に副局長は何となく感覚がわかるんですけれども,つなぐ課が今言ったようにますます上半期やっていくということなんですけれども,もしお話しできるような事例があればちょっと御披露いただいたほうがみんなわかりやすいんじゃないかなというふうに思うんですが,いかがでしょうか。 23 ◯遠藤行財政局長 例えば,今1つの事例で申し上げました空き家・空き地の活用でございますが,空き家・空き地については,いろんな家そのものとしての空き家・空き地──物としてですね──があります。それについても,その家が,これはもう潰さなければいけない家なのか,あるいは流通していくほうに持っていける家なのか,そういったことも建築住宅局と都市局の中でそれぞれの役割分担の中で対応しております。  逆に,そういった空き家を潰していかなければならない,もう大分老朽化して近所にも迷惑がかかる,そういったときには,それを支援する施策が必要である。今度は,逆にそれに対して,空き地になりますと税の優遇が受けられなくなる,それに対して我々としての税部門も一緒にその中での検討に入っていく。また,一方で,空き家・空き地の中でお住まいの方がいる,高齢化して家の適切なメンテができない──これは空き家ではありませんが,そういった老朽した家,しっかりと保全されていない家,そういった意味での住んでいる方,そういった方に対してはやっぱり福祉的な取り組みが必要になってくる。そういったそれぞれのハード・ソフトに分かれたいろんな問題点があるんですが,それぞれの局はやはりそれぞれの局でしか対応できない,限界がある,それをつなぐ課が縦横無尽につなぎながら,それで1つのプロジェクトをつくるような形で課題に当たっていくと,そういった取り組みをしているところでございます。  以上です。 24 ◯分科員(坊 やすなが) ちょっといいところまで御説明いただいたんですが,これまでと同じ案件で,これまでとつなぐ課ができた違いというのは,ちょっとそこを説明していただいたらいいんじゃないかなと思うんですけど。 25 ◯遠藤行財政局長 そういったことを,今まででしたらそれぞれの局ごとが集まって大きな会議を開いて,ああでもない,こうでもない,やっていたわけですが,それもやはりセクショナリズム的なところでなかなか進まない部分もあったわけですが,それをつなぐ課がよりスピーディーにつないで進めていくといった,そういうことでございます。  以上です。 26 ◯分科員(坊 やすなが) 要するに,スムーズに物事が進み出したと。その人たちが自分らで走り回って調整していくわけですね,各局を。それでうまいこといっているわけですね。  それ,うまいこといかないところもあるんですか。そんなんは別にないんですか。 27 ◯遠藤行財政局長 済みません,詳細の部分までは全てお聞きしているわけではないんですが,やはり問題が大きければ大きいほど,そこに問題が内在しておりますので,そこに調整にも時間がかかる案件はあるということでございます。 28 ◯分科員(坊 やすなが) この組織,私,最初,こういうのをつくるんだというふうに聞いたときに,これは使いようによっては非常にスムーズに物が進み出すんじゃないかなというふうに思っておりました。  今言われたように,なかなか調整が難しい部分をつなぐ課がやっていくんだということでありますので,それはそれの1つの仕事としては有効に使っていただければ物事が邪魔くさくないような形で進んでいくということについては非常にいいんだろうというふうに思いますし,また副局長も,私のところにも何度も説明に来ていただいています──どうやらややこしい案件扱いになっているのかなと思いますけれども,いや,違いますけど。それはそれでそれなりの活躍をされているということでいいんですが,ここを非常に活躍できるような環境になっていけば,神戸市の政策がスムーズに前に進んでいくということなんで,ここをしっかりと有効に働いていけるような形でさらに進めていただけたらというふうに思います。  次に,やはり管理職になりたい,なろうという気概を持って入ってきた人たちが管理職になろうと思っていたけどちょっとあれやなということでは,将来の神戸市にとっては非常に不安な部分が残っております。その1つがやっぱり係長の待遇の部分にあるんじゃないかなというふうに思いまして,係長にまずなりたいという思いができるような枠組みをつくらないと将来が非常に不安ですし,もう少しいえば──違う面からいえば,今までのプロパーの職員中心ではない場面というのも出てくる可能性はあると思うんです。外部からの人材をしっかり優秀な人を採ってきて,そこにそれなりに与えていかないといけないというのもあるというふうに思うんですね。  要するに,優秀な人,仕事ができる人,やる気のある人に対して,やっぱり昇進意欲が湧くような仕組みを早急につくらないといけないというふうに思っていますんですけども,この点,どのようにお考えでしょう。 29 ◯遠藤行財政局長 今の委員がおっしゃられたとおり,本当にそのとおりではないかなというふうに考えてございます。  神戸市政を発展させて,質の高い市民サービスを提供していくためには,意欲を持った優秀な人材を確保していくと。そのためには職員1人1人がやりがいを感じ,意欲を持って業務に打ち込み,頑張っている職員が真に報われる人事給与制度,そういったことが重要であると私どもも認識をしてございます。  私どもとしましては,管理職への1段階となります係長級へ昇任する際の処遇改善を図るということ,これは極めて大事なことだと考えてございます。これまでも取り組んできたところではあるんですが,より一層職員の昇任意欲を醸成し,組織力を高めていくために神戸市役所改革方針の中でも係長級の職員の処遇改善については掲げておるところでございます。  また,先般,人事委員会の報告におきましても,組織を活性化するためにも引き続き係長級以上への昇任意欲の醸成並びにそれを支える環境づくりに努める必要があるといった報告をいただいているところでございます。  係長級職員が高い意欲を持って職務に取り組めるように,また担当職員が昇任意欲を持つことができるように,年功序列的な給与体系から脱却をして,より一層職務・職責を反映した給与体系をしていく必要があると考えてございます。具体的な内容については,しっかりと今後検討を進めていきたいというふうに考えてございます。  以上でございます。
    30 ◯分科員(坊 やすなが) やはり係長になっていこうと,幹部職員になっていこうというのを刺激するということは非常に重要ですので,ここは思い切った施策でやっていただければというふうに思いますし,ちょっと少しずれるかもしれないんですが,この20年間,皆さん内向きにならざるを得ない環境の中で仕事をされた方が圧倒的に多いんだろうというふうに思います。それは,お金がないという中で予算を使うなという雰囲気の中で仕事をされてきた。前向きに何かしようと思ったら,どうしても予算のかかることになって,そこは避けて通ってきた,要するに20年間そういう発想で仕事に携わらざるを得なかったというのが現実なんだろうというふうに思います。  これを,神戸を新しいステージへということで,もう1回元気出して前向いていくんだというメッセージを市長は一生懸命出された。これ,2回の選挙でもしっかり出されております。予算の中でも,特に三宮の再開発・再整備については,1つの大きなアピールになったんだろうというふうに思うんですが,20年内向きの発想で仕事をしてきた中で,突然前向けと言われて,さあどないしようということになれば,これ,なかなか前に向くまでに時間がかかるんじゃないかなというふうに思います。  先ほども少し触れましたけれども,しっかり実績のある人材を呼んできて,そこが先頭に立って何か1つの施策をやって,成功体験を職員に感じていただくというようなことも重要じゃないかと。要するに,眠っている能力を目覚めさせるための何かというものが必要なんだろうというふうに思います。それはやっぱり成功体験が大事なんだろうというふうに思っていまして,優秀な人材を獲得するという部分についても──外部からですよ──ここもよその都市よりも有利な何かルール,枠組みというものをつくっておくべきなんだろうというふうに思うんですけども,この点はいかがでしょうか。 31 ◯遠藤行財政局長 やはり専門的な知識を持った外部人材ということを登用して,庁内全体にその刺激がめぐるといったことも大変大事であるというふうに考えております。  今もう既にそういったいろんな分野での専門官といいますか,ディレクターといいますか,そういった職の方,何人か起用しております。そういったことで,専門性を庁内に発信していただいて庁内の全体のレベルアップを図るという,そういった形で起用しているところでございます。  やはり新たな仕組みといいますか,今はそういうどちらかというと一本釣り的な形で進めております。採用の枠として,新しいそういった枠を設けてやっていくのかどうか,そこらあたり,今も全く試験によらない一般枠であったり,もう既に行っておるところでございますが,そういった特に何かそういうスキルを持った方の採用ということ,それについても何か考えられないか,検討はしていきたいというふうに考えております。  以上です。 32 ◯分科員(坊 やすなが) 先ほども言いましたが,なぜ申し上げたかといいますと,これ,震災後入った人たちがもう課長になってきている状況ですね。この人らが実際動かさないといけない立場にあるにもかかわらず,前向きなことを一回もやったことがないということでは,なかなか次のステージに行くのに,エンジンに火をつけるのに時間がかかるんだろうという心配があるわけです。  ですので,やはりその課長さんらが,そうなんや,こういう感覚なんやということを自分で感じてもらわないとなかなか発想につながりませんので,ですから,そういう意味ではもう既に成功した人たちをしっかり連れてきて成功体験の事例をつくっていくというためにも,そういう枠組みというのは非常に重要なんだろうというふうに思います。  これは別に70歳であろうが80歳であろうが関係ないわけですから,そういう人材をしっかり見つけてくるようなことも同時にやっていただければ活性化していくんじゃないか,次のステージへスムーズに上がっていけるんじゃないかというふうに思います。  次に,人材教育──この続きなんですけれども──キャリア形成というのが私は重要になるんだろうと思っていまして,持論として申し上げておりました,要するに北神とか北区とか西区の連絡所ですけれども,ここに係長級をしっかり入れて,エリートをつくっていくルートをつくるべきじゃないかということを申し上げておりましたが,ことし淡河連絡所にこれまた優秀なやつが来ているんですね。まだそんなに時間がたってないんですけれども,淡河町ではこれは非常にありがたいと,この人1人おるだけで非常にまちづくりが活発化してきたということをはっきりとおっしゃられます。  この連絡所に行くということはどういうことかといいますと,よくおわかりなんでしょうけれども,これ,縦割りじゃないんですね,あそこは。あそこ,全部の局を見ないといけないんです。そういう経験をして実際にまちを経営していくところに参画するという職員が──この経験というのはやはり神戸市の将来の幹部になるには非常にここはやっておかないといけないような経験になるんだろうというふうに私は思っておりまして,この部分を広げていくべきなんだろうと,これはいい政策だと私も思うんですけれども,出張所に格上げも考えながら,この施策,より前へ進めていくべきだというふうに思っておりますが,この辺はどのようにお考えでしょうか。 33 ◯遠藤行財政局長 連絡所の機能強化ということでございますが,連絡所につきましては,地域のまちづくり活動を支援する行政拠点として今後も機能転換・機能強化を図っていくべきだというふうに考えてございます。  今,委員もおっしゃられましたように,連絡所管内におけるまちづくりに関しましては,高齢化であったり,公共交通とか,さまざまな課題があります。それを全体トータルで対応していかなければならない。また,定住人口とか交流人口の増加につなげていくといったことから,やはり市街地にはない農村地域ならではの魅力もあると,そういったことをうまく発信していく,そういったことも今後期待される大事なことではないかというふうに思っております。そういった意味で,連絡所が果たす役割については大変重要と私どもは認識しております。機能強化の方向性について引き続き検討していきたいというふうに考えてございます。  係長級の配置をして,淡河連絡所ですが,大変委員からも高い評価をいただいてありがたいと思ってございます。地域との連絡役として重要な役割を担ってございます。地域からも高い評価をいただいているとお聞きしてございます。本人にとってのキャリア形成にもつながるということでありますので,各連絡所管内での地域課題の状況とかを踏まえながら,今後の配置拡大については個々に検討していく必要があるというふうに考えてございます。  以上です。 34 ◯分科員(坊 やすなが) これ,若いころに幹部の練習──幹部になったときの練習と言ったらちょっと言葉は悪いですけれども,私はその地域出身やからいいかなと思うんですが──練習に大いになるわけですね。将来,大きな局を動かしていくというときにやっぱり全体に目くばせして,どれだけの問題があって,その問題をどうクリアしながら上手にバランスをとって運営していくかということについては,係長ぐらいの年齢にとっては非常に有効な施策なんだろうというふうに思いますので,この施策,しっかりと進めていただきたいというふうに思いますので,強く申し上げておきます。  あと,ちょっと心配なことを1つ質問させていただくんですが,2号館の建てかえによりまして,これ,8年ぐらいかかるんですかね。この間,さまざまな局が外部に出ております。ここで庁舎外にいたとき,みんながそろっていたときの横のつながりのレベルからいけば,相当ここが希薄になるんじゃないかなというふうに思っておりまして,つなぐ課ができてもそれだけではちょっと到底難しい部分が,弊害が出てくる可能性を私は非常に心配しております。  横のつながりをしっかりと続けていく,この環境を維持していかないといけないというふうに思っているんですが,今どんなことを考えられていますか。 35 ◯筒井行財政局副局長 横のつながりの維持ということでございますが,御指摘のとおり,多くの部局が分散することで部局間のコミュニケーションの希薄化が本当に懸念されているところでございまして,そのため,現在,働き方改革の一環として取り組んでおりますICT等を活用した庁内コミュニケーションの円滑化,これを進めてまいりたいと考えております。  具体的には,昨年12月にウエブの会議システムを導入しました。離れている部局間の会議や打ち合わせが可能となっているところでございます。  また,本年5月でございますが,スケジュール等のコミュニケーションツールであるグループウエア,これを全庁的に導入して,パソコン上での──先ほど申し上げました──スケジュール等を介した連絡・情報共有,それから簡易な決裁等も行えるような形になるなど,場所の制約を受けない円滑なコミュニケーションが可能となってございます。  さらに,今年度,企画調整局でございますが,外出が多い管理職に軽量小型ノートパソコンを再配置するとともに,現場持ち出し用──庁舎間を行ったり来たりする現場持ち出し用としてタブレット端末を追加配置するなど,それぞれの業務内容に応じた,適応したパソコンやタブレット端末を配付する予定でございます。  このように,現在導入を進めておりますICT等のツールを積極的に活用していくことで,部局横断的なコミュニケーションの活性化につなげていければというふうに考えてございます。  以上でございます。 36 ◯分科員(坊 やすなが) 今おっしゃいました事務的な会議とか連絡という部分ではICT化を進めたらええと思うし,また便利ですし,やったらええと思います。それから,生産性も上がりますから。  それは大賛成でありますけれども──今,掲示板とおっしゃいましたね,職員同士の。これも使いようによっては,今一生懸命工夫しながらやっておられるということは聞いておりますし,これはいい話で,中身がうまくいけば,これは有効な手段になるんだろうと思うんですが,それはもう皆さんもお感じのとおり,人と人とが機械を通してじゃなくて,こうやってしゃべるということの大切さというのは,言葉にしにくいわけですけれども,重要なんは全員がそういうふうに感じているはずなんですよね。  そんな中で,やはり8年間も外へ出ていってばらばらになる。本庁に戻る用事もないのに戻れない。今少しおっしゃいました待機場所はつくるということですけれども,そんな部分ではなかなか用事がないと来てはいけないと言われているような感じもします。  ここは,もう少し思い切った形で人が集まる場所をつくるべきじゃないかなというふうに思っていまして,今考えておられるのがどのくらいの広さか知りませんけれども,これまでのパターンからいけば大したことにならない,ただの待機場所になるんだろうというふうに思うわけですが,私の個人の発想からいけば,職員食堂を,今なくなっていますけれども,これをやっぱり整備を先すべきじゃないかなと。お昼御飯を食べに本庁に戻るという目的意識,持てるんじゃないか。何もなかったら本庁には行きにくいけれども,食堂があったら御飯を食べに行くついでにじゃああそこの局に寄っていこうかとか,ちょっと話ししていこうかというようなことになるんではないかと。  その効果もあるし,もうちょっと言えば,あった食堂をそのままやめたままほったらかして次どうなるかも言わずにということは,一体職員にどんなような効果になっているのかなと考えたときに,私はこれはちょっと怖いなというふうに思っています。ないものをないままでやるんだったらまだしも,あったものをなくしておいて,あとどうなるかも言わないなんていうのは,これはやはり職員のことを考えていないんじゃないかというふうにとられる懸念を私は持っております。  職員食堂というものは,やっぱり職員食堂があるから本庁に戻っても誰にも何しに来たんとも言われないという大きな理由づけになるわけですので,今大企業の中でも非常に職員に対して健康の管理という意味でも職員食堂──いいものをつくってですよ──土・日は一般に開放しても非常にお客さんが多いというようなところも多数あると聞いております。まずかろう安かろうじゃなくて,自慢できるようなものをさらにつくって,食堂にみんなが集って,そこで話しして,それプラスしてやはりコワーキングスペースのようなものを余裕のある形でつくるべきなんだろうと私は思っておりますが,どのように考えておられますか。 37 ◯筒井行財政局副局長 職員食堂というふうなことで御指摘いただきました。  職員食堂につきましては,御承知のとおり,平成31年3月末をもって閉鎖しているところでございまして,今後,どういった形で職員食堂については,福利厚生の観点,あるいは健康経営の観点の推進ということでも我々進めてございます。具体的にどうしていったらいいのかというようなことで,今,民間企業のこともおっしゃられましたけど,他都市の例,民間企業の取り組み例を考えながら十分に調査・検討してまいりたいとは思っております。  それと,コワーキングスペースというふうなことでおっしゃられましたが,今,1号館19階にサテライトオフィスを整備する予定でございますが,やっぱり単なる集まる場所でなくて,コワーキングスペースというふうなことという御指摘でございますので,サテライトオフィスをコワーキングスペースということで職員同士の円滑なコミュニケーション──仕事に関するコミュニケーションの場というふうなことで活用できないかというようなことで,規模とかオフィス機能等を配慮しながら検討・調整してまいりたいと考えております。  以上でございます。 38 ◯分科員(坊 やすなが) やっぱり私も選挙する身ですので,人の大切さというものが選挙をするたびに感じるわけでして,それぞれの人1人1人に人生があって,真面目に俺はこれで生きていくんだと思ってその仕事についているわけですから,ここはしっかりやる気を出せる,そしてみんなでやっていくんだというふうな形の環境づくりにしっかりとやっていただきたいと思います。  以上です。 39 ◯主査(しらくに高太郎) お疲れさまでした。  次に,吉田委員,発言席へどうぞ。 40 ◯分科員(吉田謙治) 公明党の吉田謙治でございます。  それでは,早速質疑をさせていただきたいと思います。  まず,第1点目は,行政の基本中の基本でありますけど,行政サービスの維持・向上といいますか,提供についてまず第1点目お尋ねしたいと思います。  行政サービスの提供ということになりますと,市民の皆さんにいろんな各種サービスがあるわけでありますけれども,担い手──誰が供給するかということですが,1つは,当然ながら行政自身が直接市民の皆さんにサービスを提供する──区役所の窓口サービスとか,そういったものでありますけれども。それから,もう1つは,行政が直ではなくて,民間の企業であったり,あるいは社会福祉法人,医療法人さんと,そういう法人格を持ったところ,あるいは団体であったりに市のほうからお願いして市民の皆さんにサービスを提供していただくと。もう1つ,最後は,住民の皆さん自身で,要は地域の住民団体にお願いして住民の皆さんに,市民の皆さんにサービス提供していただくと。大まかに言いますとこの3種類ぐらいのパターンかなと思いますけれども,きょうここでは,行政サービスの担い手としての地域住民・地域団体のことについてお尋ねしたいと思います。これ,過去にも実は私,何回かお尋ねしているんですが,改めてお尋ねしたいと思います。  なぜこのことを取り上げるかといいますと,これも過去にも申し上げましたように,皆さんもよく重々御存じだと思うんですけれども,地域の中で1つはやはり生活とか環境が大分変わっておりまして,いわゆる少子・高齢化しているとか,あるいは昔は結構自営業の方とか,私ども西区の場合でしたら農家の方とか,要は割と個人として時間の自由がきく方という方々が結構おられたように思います。あるいは,また各御家庭でも,奥さん方と言っていいかどうかあれですけれども,女性の皆さんが家におられて地域の中で活動されるというのが多かったように思います。  しかしながら,昨今は,なかなか地域の中で,いわゆる自治会ですとか子供会,婦人会,あるいは神戸市のほうでおつくりになったふれあいのまちづくり協議会とか,こういったところの役員さんになられたり,実際に活動されたという方々のマンパワーの確保が非常に難しくなっているというのは,これは言わなくても皆さんもよく御存じのことだと思います。  こういった状況の中で,行政サービスの担い手として地域の団体というのが最も市民,住民にとっては身近な存在で,日々こういう地域の中で活動をしていらっしゃる御近所の方々,地域社会の中の市民の方々に一番身近にサービス提供していらっしゃるんですが,それだけにこのところが手薄になってくると,直接その部分,行政サービスが低下していくと。  例えば自治会がなくなってしまうと自治会がやっていた活動というのはなくなるわけですから,立ち行かないと。自治会がなくなっていきますと,自治会を──自治会だけではありませんけれども──中心にしているふれあいのまちづくり協議会の活動もなかなかうまくいかなくなって,地域福祉センターの運営のために主につくったわけでありますけど,地域福祉センターの鍵をあけに行くことすら難しくなっているというようなところも出ているようであります。  こういった問題の解決を図るためには,やはりマンパワーの確保ということになれば,これは行政サービスの担い手であるということが前提ですけども,処遇の改善をやっぱり図るべきではないのかと。私も改めて地域の中の団体を見てみますと,これもおおむね3つぐらいあるのかなと。1つは,今申し上げた自治会,子供会,婦人会,老人会のように,地域住民の皆さんが自主的におつくりになっている地域の団体ですね。2つ目は,今申し上げたふれあいのまちづくり協議会というのは行政が主導して条例をもってつくった団体でありまして,一定の行政目的を持って構成されていると。3つ目は,民生児童委員協議会とか青少年育成協議会とか,法律でもって設置されている地域団体です。  実は,なぜこういうことを申し上げるかというと,どうも設立の形態といいますか経緯といいますか──によって,実は地域の中で昨今いろいろと問題になりますのがお金のことなんです。どういうことかというと,全くボランティアでやっている方,それから有償ボランティアと呼ばれている方,ちょっと細かいんですが,費用弁償だけ出る民生委員さんのような方々,それから,ちょっとかた苦しい言い方になりますが,最低賃金を守られて報酬を得てやっていらっしゃる方々というふうに分かれておりまして,ところが,同じ地域の中で同じような活動をしていて,世知辛いお話に聞こえるかもわかりませんけれども,お金が違うと。  そういたしますと,全くのボランティアをやっている人たちからすると,お金が欲しくてやっているわけでは当然ないわけでありますけれども,何となく不公平感が漂ってくるということなので,このあたりをどうするかということをそろそろ整理して考えるべきではないかと。  ちょっと長くなりましたけれども,先ほど私が申し上げたように,こういった団体というのは必ずしも行政サービスの担い手ではありません。親睦のためにやっているところもあります。それから,そういったことを考えますと,一方でコミュニティービジネス的なことをやっている地域団体もあります。例えば地域の幼稚園とか保育園にお弁当をつくって利益を出してやっていらっしゃるところも地域団体としてあります。  そういたしますと,行政サービスの担い手──つまり行政サービスを提供するという極めて公的性格の強い活動と,親睦組織というような地域住民の間でどうぞ御自由にやっていただいたらいい活動と,さらに進んでその中から利益を出そうというような活動をやっていらっしゃる,1つの団体でそういうことをやっているところがあったりするわけです。  その中で,本当に行政の側として行政サービスの担い手としてきちんとマンパワーを確保していかなければいけないとすれば,それを担っている方々については,団体の設立経緯・性質の違いはあろうかと思いますけれども,一度ぜひ研究をしていただいて十分な処遇をしないと,これだけ人手不足で各分野で人手がないといって人材のとり合いになっているわけですから,全くのボランティアで行政サービスの提供ということについてはかなり厳しいものがあるんではないかと思いますので,御見解をお伺いしたいと思います。  ちょっと済みません,長くなりましたが,2つ目は,同じく行政サービス,先ほど私,直接供給をするのは行政でと申し上げました。先ほども坊先生からいろいろと職員の皆さんの能力をいかにということがございました。私もちょっと違う角度ですけれどもお尋ねしたいのは,係長の昇任選考で筆記試験が廃止されましてと。昔から係長試験というと大変なお勉強をしないと通らないということで大変御苦労されたという話をよくお伺いいたしました。ということがあってのことだと思うんですが,少し気になりましたのは,実力本位・人物本位の人事を行うというふうになっておりまして,これ,具体的にどのような判断基準で人物とか実力とかというのを御判断されるんだろうかなと。やはりかなり客観性がないと選考されるほうは不安だったり,それは少しえこひいきじゃないかとか,不公平感を持ってしまうとよろしくないと思うのでありますけれども,具体的にどのような判断基準でこういう係長さんになっていただくというのを選考されているのか,お教え願いたいと思います。  それから,大きくは2つ目のお話でありますが,多文化共生社会の構築ということについてお尋ねしたいと思います。  私ども議会のほうでもこの3月に外国人に対する差別解消と多文化共生の社会をつくっていこうということで条例を全会一致で制定させていただき,明年の4月から施行されるということになってございます。  この条例の1つ大きな背景は,言うまでもないことでありますけれども,いわゆる諸外国からニューカマーと呼ばれる新しく留学生であったり技能実習であったりと,観光でもたくさんお越しになりますけれども,留学生,技能実習ということになりますと,一定期間日本に,神戸にお住まいになるわけでありますけれども,こういう方々が大変たくさんふえていらっしゃると。  残念ながら日本人の人口は徐々に神戸市の場合は減っているということで,市長御みずから危機感を持って取り組もうということでやっているわけですが,外国人の方々の人口はふえているということのようなんですね。よく言われますように,なかんずくベトナムからお越しになっている方が急速にふえていらっしゃるということでありまして,これは別に神戸市だけではなくて,出入国管理及び難民認定法──難しい名前の法律でありますが,それとやはり人手不足も反映いたしまして,いわゆるEPAという条約でもってスムーズに人材を確保できるように,あるいは働いていただけるようにというようなことが趣旨だと思いますけども,EPAの協定,条約を結んだ国も徐々にふえてまいったというようなことが背景にあると思います。  これも何度かこういう議論でも出ていますけれども,突然といいますか日本にやってこられて,先ほどもありましたけども,それこそごみ出しのルールから何から全くわからない。これ,当然だと思いますけれども,言葉もよくわからないわけで,生活・文化の習慣も全然違うわけですから,こういったことのトラブルのないようにということで既にいろんな手を当局のほうでも打っていただいておりますけれども,一方で,外国から来られる方々の人権問題もあるわけですね。詳しくは申し上げませんけれども,例えば留学生でやってきて,留学生ですから,例えば実習という形で留学生の専門学校へ行って,その実習というような格好で実際は働いて,留学生で実習ですから当然ながらお金をたくさんもらえるわけでもなくというようなことで,事実上労働力として留学生の形で労働力として使っちゃうとか,いろんな問題があるわけであります。  一方で,こういう方々を迎え入れる側の悩みもたくさんあるようです。例えば住宅を確保することが難しいとか,なかなかまだまだなれておりませんから,外国の方々が来られるということになるとお部屋を貸して大丈夫かと家主さんが思われるのもある面いたし方ない部分がありますので。しかし,なかなか住宅が確保できないでは,人手不足で入れたいんだけれども,お住まいになるところを探すことが難しいとか,私も悉皆調査をしているわけじゃないのでよくわからんわけでありますけれども,そういうお声をよく聞きます。  ここでお尋ねなんですけれども,神戸市としてこういった御相談窓口は今大分整備していただいていまして,かなり多言語化が進んでおりますけれども,こういった方々を受け入れている団体とか日本語学校とか,あるいは雇用主といいますか,技能実習を受け入れていらっしゃる事業をおやりになっている方々のお声,お悩みとか,こういったものをやはり神戸市として十分調査し,把握する必要があると思うんですけど,現況はそのあたりどうかということをお尋ねしたいと思います。  それから,これは最後になりますけれども,こういったことを進めていく中で,既に神戸市の場合は,よく言われますように,明治の開港以来,当時日本人よりも外国人の人口が多かったということだそうでありますけれども,ある意味でありがたいことにかなり早い段階から外国の方々が神戸にお住まいになり,旧居留地ができ,いろんな新しい文化が入ってきて外国人のコミュニティーもかなり早い時期からできてきたという歴史があります。言うまでもないことですが,東遊園地も旧居留地の方々が都市計画の設計をされて,西遊園地は結局できなかったようでありますけれども,東遊園地をおつくりになった。  そういうようなことで,現在もそれぞれの御出身のお国ごとに,あるいは地域ごとにコミュニティーをおつくりになっているわけでありますけれども,既にこういった外国人コミュニティーと神戸市が一緒になっていろんなお取り組み,特に国際交流という観点からのお取り組みをしていただいていると思うんですが,今後,ニューカマーの人たちに対する,先ほど申し上げたような情報提供であったり,いろんな生活上の相談,サービスをこういった外国人コミュニティーの方々がいわばお話ししやすいというか,文化も言語も同じという方々に御対応いただくのはこういう方々のほうがニューカマーの方々もお話ししやすいんだろうと思うので,これからの御方針として,既にお取り組みしていただいている部分も聞いておりますけれども,さらにこういったことを充実する必要があるのではないか。やっぱり対外的に神戸市はこういう形でニューカマーの皆さんをちゃんとお迎えするぞということも対外的に広くお示しいただく必要があるんじゃないかと思いますけれども,そういった意味で充実を図るということが大事じゃないかと思いますが,御見解をお尋ねいたします。  とりあえず以上です。 41 ◯遠藤行財政局長 それでは,私のほうから,行政サービスの担い手の件,それから係長試験につきまして御答弁させていただきます。  行政サービスにつきましてでございますが,神戸市におきましては,複雑・多様化する市民ニーズや新たな地域課題に対応するために市民と行政がともに考え,ともに汗を流すといった協働と参画のまちづくり,これを進めているところでございます。  地域のさまざまなサービスということがあるわけですが,サービスの形態に応じてそれぞれ市としての業務の展開の仕方,あるいは地域への支援の仕方があろうかと思われます。その形として,地域団体に,本来本市が担うべき仕事については施設管理であれば指定管理,また運営費に対しての委託であったり,それから地域の自主的な活動については補助金で支援するとか,そういったことでそれぞれの業務のサービスの内容に応じて私どもがそれをサポートあるいはみずからやっているということであろうかと思われます。  今,委員が御指摘のとおり,同様の行政サービスが地域にあって,それが一方では指定管理業務として行われている,あるいは委託として行われる,または全くボランティアで地域が主体的に行われていると,そういった形でそれぞれに対してのサポートの仕方も違っているというような現実があるということ,これは私どもとしても認識しているところでございます。  ただ,これ,委員もおっしゃられましたが,位置づけとか切り口が異なる,これはやはり派生してきた長い時間の中でそういった同じ業務でもそれぞれの捉え方や切り口の違いで今日にそういった形で至っているのではないかなというふうに考えてございます。  そういった中で,現状としてはそういうふうな状況を認識しておるわけですが,なかなか具体的にじゃあ何がどうしましょうという部分がなかなか難しい課題であるなと思っております。  私ども行財政局としては,やはり人口減少社会を迎えておりますので,このまま推移していくと地域も地域力がだんだん落ちていく,我々行政のほうも人口減少社会の中で職員の数もやはりそこは圧縮していく,新しい職員を何ぼでも採用できるといった状況ではありませんので,お互いだんだんこのままでは機能低下を起こしていくということになる。  それではいけないということで,まず行財政局としては,行政が住民サービスを持続的かつ安定的に提供していくために,マンパワーをどう振り分けていくかといったことが大事かと思います。IであったりRPAなどICTを使った革新的な技術,こういったことを取り入れながら,限られた財源と人材,そういった中でもより効率的・効果的にそういった市民サービスの業務が遂行できるような仕組み,これを構築していくということが我々が担う役割かというふうに考えてございます。  持続可能なまちづくりというためにも,地域活動の担い手の育成であったり,コミュニティービジネス,それからこういったものの地域支援,そして市職員の現職あるいはOBの職員の地域参画,こういったことも促していくとか,そういったさまざまな手法は,今後の行政サービスそのもののあり方を検討していくに当たって,企画調整局,それから市民参画局とも連携しながら今後進めていく必要があるのかなというふうに考えてございます。  それから,もう1点の係長試験でございます。  本市では,係長昇任選考につきまして,長年にわたって試験を行ってきたわけでございますが,現在,筆記考査等の負担軽減を図るということ,それと委員も御指摘のありました実力本位・人物本位の人事を行うと,そういった視点から30年度から新たな昇任選考制度を導入しているところでございます。  選考方法といたしましては,各局室区の所属長からの勤務成績などの意見をもとに昇任候補者を行財政局のほうへ推薦をいただくということになっております。推薦をいただいた行財政局のほうでは,人事評価,それから勤務成績などを活用して,係長にふさわしい人物であるか,その判断をしているところであります。  その判断基準でございますが,能力評価,それから業績評価,こういった人事評価があります。これの全体評価でSからDまであるわけですが,Sまたはの評価が少なくとも1つ以上ある,かつC,Dの評価がないといったこと,そういったことを1つの人事評価の基準として,また勤務成績につきましては,局室区長が所属長の意見を出してきているわけですが,それはあくまでそこの今の職場での評価でございますので,それは昇任までのずっと今までの間の勤務成績等を総合的に勘案して判断するということにしております。  一方で,人事評価,これを正として評価しておるわけですから,人事評価により客観性を担保していくということが必要になります。そういう意味では,当然複数の職員の者が評価を行うということ,それと評価そのものの公平性・公正性・客観性,これを確保するために評価レベルの向上が必要ですので,特に今年度からeラーニングなどを使って評価についての研修を実施して評価レベルの向上を図っているところでございます。こういった取り組みの中で,客観性を担保しながら実力本位で人物本位の選考を行っているところでございます。今後ともその点,十分留意して行っていきたいと考えております。  以上です。 42 ◯山村市長室長 私のほうからは,多文化共生社会の構築について2問御質問頂戴していますので,御答弁させていただきます。  1点目,ニューカマーの増加におきまして,日本語学校であるとか企業の声をどういう形で収集しているのか,あるいは実態はどうかというような御質問でございますけれども,もちろん増加する外国人の方を御支援するに当たりまして,今の現状を把握するのはもちろん基本中の基本というふうに考えておりまして,常時情報収集を行っているというふうな状況でございます。  特に,入国管理局を含め,各関係機関でありますとか,外国人のコミュニティー,そして外国人支援団体等も情報交換を行っておりますし,また市役所の内部のほうでも情報交換をしっかりと行いまして,共有を行っております。  また,支援団体につきましては,いろんな支援団体,10団体以上ございますけれども,そういう団体とも年に4回ほど情報交換をしながら,どういった形で問題があるのかというふうな形で問題共有も行っております。  委員のほうから御指摘ありましたように,現在日本語学校に留学するベトナム人が急増しております。大体年に1,000人単位で増加しているというふうなこともございまして,実は日本語学校と2年前から連携を強化しているという形でございまして,日本語学校のほうで連絡会などで日本語学校の今の現状,そして留学生の生徒様の現状,生活の現状,そういったこともヒアリングさせていただくとともに,個別に日本語学校の先生,そして留学生が多い大学の先生とも意見交換を進めることによって現状の生徒様の状況,そしてかつ留学生が卒業して就職した先のそういった企業様の状況,あるいは企業様のニーズ,そういったものも大学の先生のほうから情報を収集してるというふうな状況でございます。  また,受ける先の企業のニーズにつきましては,経済観光局のほうでも年に1回外国人の雇用についてのアンケートを行っておりまして,受ける先については,やはり日本語能力を重視するという声が多いというふうに聞いておりますし,委員の御指摘がありました住宅の問題,実は,つなぐ課──先ほどちょっと御審議ございましたが──そこが受ける先の企業でありますとか,実際の住宅を私どもと一緒に訪問をして,そういった現状も情報共有をしてるところでございます。  情報共有については,しっかりと行って効果的な支援につなげていきたいというふうに考えております。  それから,2点目でございます。  外国人コミュニティとの連携を充実したらどうかというふうなお話でございました。  外国人の方にきめ細やかな支援を行うためには,やはり,その外国人の方にとって身近な存在である外国人コミュニティ,そして支援団体との連携というのは不可欠であるというふうに思ってます。  また,こういった支援策を神戸市がやってますというのもなかなか周知は実際うまくいってませんので,こういったことを知っていただくためには,外国人コミュニティのお力をかりて進める必要があるというふうに思っております。以前から,実は神戸市のほうでは,こういうコミュニティとの連携を進めておりまして,特に,平成15年から外国人市民会議というのをやっておりまして,ここにコミュニティの方に参画をしていただき,いろんな御意見や御提案を頂戴しまして,実は,ここの中でいただいた御提案を,結構今の支援策で実現をしているものもございます。1つは,各区役所で電話での3者通訳──これは外国人市民会議から御提案をしていただいたものを実現したものでございますし,あと,外国人が住民登録をする際に,いろんな資料──支援策の資料とか避難所のマップ,そういったものをお配りしておりますけど,そういったものも外国人市民会議から御提案をして実現してるものでございます。  また,災害時におきましては,より外国人の方にいち早く情報を伝える必要があるという形で,コミュニティに防災行政無線の同報系の個別の受信機を設置しまして,いち早く皆様にお伝えをしてもらうというふうな形を考えて現在やっております。  そして,また,今年度から新しい動きも出てきてます。ごみ出しルール,これなかなか難しい問題でございますけども,そういったものをより一層推進するために,外国人コミュニティの方と連携をしながら外国人の留学生がごみステーションを巡回して啓発をしていくといったものも今年度から実施をしていきたいというふうに思っております。  外国人の方々,せっかく神戸にお住まいでございますので,安心・安全に住んでいただきたいというふうに私ども思っておりまして,そのためには,コミュニティの存在というのは非常に重要であるというふうに思ってまして,今後ともしっかりと連携をしていって,外国人支援の施策を進めていきたいというふうに考えています。  以上でございます。 43 ◯分科員(吉田謙治) どうも,大変ありがとうございます。  ちょっと順を追って再質問をさせていただきたいと思います。  まず,行政サービスの担い手としての地域の団体の皆さんのことでありますけれども,具体に言いましたら,やはり実際に地域の現場の中で行われてることというのは,主にでありますけれども,子育ての関係のこと──これは児童館があったり,民生委員さん──主任児童委員がおられていろいろ行事をやられたり,地域福祉センターでやってるものもあったりします。子育てともう1つはやはり,御高齢の皆さんの介護だけではないんですけど,お元気な方も当然たくさんいらっしゃるわけですから,御高齢の方々の強いて言えば,介護であったり介護予防であったりということになろうかなと思いますが,この介護の問題。それから,広い意味での教育ですね。学校の外でのいろんな小・中学生のお子たちの教育活動というのも地域でやっておられます。担い手としては,これまた地域福祉センターでやっておられたり民児協でやっておられたり青少協でやっておられたりということなわけですけれども,先ほど申し上げましたように,現時点では何とかそれぞれ一生懸命おやりいただいてるわけでありますけれども,どうしてもやはり担い手が,定年退職をされた方──時間がどうしても要るわけでありますから,定年退職をされた方々が大半なわけですね。それは,やはり時間があって,別にお金をたくさんいただかなくても,まさにボランティア精神で地域のためにやってあげようと,こういうことでやっていただいておるわけですが,その方々の数がやっぱり少なくなってきているので,先ほど申し上げた処遇改善というのは,いろいろほかの仕事も──皆さん例えば,もう60超えても大体皆さんお仕事行ってらっしゃいますよね。それは,やっぱり年金だけでは大変だからということがあって,あるいは健康のためにという方もいらっしゃるでしょうけども,どうしてもほかの仕事との選択の中で地域のこういったことの活動についていけないということが──いただけないということがあるので,これは,にわかに今すぐどうこうせいということではありませんけれども,処遇ということにつきましては,このあたりをある程度,行政サービス,それも非常にぜひやっていただかんといかんという部分については,それなりの処遇をしないとどんどんマンパワーがなくなってしまうんではないかなと。先ほど申し上げた行政は,これ皆さん当然ながら公務員の皆さんお給料をもらってらっしゃる。企業・団体に指定管理であったり業務委託をしてる分も,これも当然お仕事ですから,実際の活動にといいますか,携わる方々は最低賃金法で保障されて最低賃金以上のものをもらってらっしゃるわけですよね。で,地域住民についてはどうかとこういう話になるので,ぜひ,これは,難しいということではなしに,他の事例も引きながら具体にちょっと検討をぜひ進めていただきたいと思うんですけど,いかがかということです。  もう,ちょっとまとめて時間がないので言っちゃいますけれども,それから,それに関連してくるんですけど,公務員の人材育成ということでありますけれど,人物本位とかなかなか難しいなと──実力本位ですか,人物本位・実力本位,先ほどもちょっと局長おっしゃったんですけど,御本人をどう評価するかということについて,私,ぜひお願いしたいなと思うのは,今申し上げた地域の中で地域団体の活動等々,現職であっても現役であっても別にお金になることは全然問題ないわけでありますから,ぜひ,やはりこういった活動に従事してるということを人物評価に入れていただきたいなと。ちょっと言いにくいんですけど,なかなか地域の中では神戸市の職員だということをできるだけ知られないほうがいいなというふうなことをおっしゃる方も,ごくまれにですけれどもいらっしゃいます。積極的に自治会活動であったり,なかなか大変だと思いますけれども,民児協であったり学校開放であったり,そういうところにぜひ,役所のOBの方,結構やってらっしゃる方多いんですけど,なかなか現役だということになるとお仕事が,本業が大変忙しいからということで,無理もないと思うんですけれども,実力本位だとか人物本位だということであれば,やっぱりこういう社会活動,地域に貢献する活動を率先してやってらっしゃる方は,少なくともいい点をおつけいただくということになれば,現役であってもこういう中で頑張ろうというインセンティブになるんではないかと思いますので,この点についてどうかということでございます。  最後,多文化共生のことについては,いろいろやっていただいてるんです。これは,もう要望に近い話ですけど,せっかくいろいろやっていただいてるし,これから充実をしていくということであれば,外から見たときに,神戸市さんってそういう──例えば,外国人コミュニティの方々も一緒になってすぐぱっと見たらわかる看板をぜひ出してほしいなと,名前をつけていただいて,外国人市民会議ではちょっと弱いかなと思うので,外国人の方々にいろんな情報提供とある意味では手とり足とりちゃんとサポートしますよと,ぜひ,神戸へ来ていただいて勉強なりしていただく,あるいは一緒にお仕事をしていただくことについて,全面的に神戸というまちはバックアップするぞということを,ぜひ,アピールしていただく意味で,今お取り組みをいただいてること,これから取り組もうとしてることをちょっと整理をしていただいて,わかりやすい形で対外的にぜひアピールをしていただきたいと思うんですけれども,以上でございます。 44 ◯遠藤行財政局長 私からは,行政サービスと係長の社会活動について御回答させていただきたいと思います。
     まず,担い手のほうでございます。  先ほども申し上げましたように,やはり地域の中には今,御指摘がありましたように,いろんな同じ子育てに対しての支援でも,それぞれの切り口から地域の方が携わってらっしゃる。これは,実際そういった状況にあろうかと思います。本当に公,行政のほうはお願いをしますということで地域の皆さんにやっていただいてる部分もあれば,本当に自分たちでまた違うやり方をやろうというか,すき間を埋めようというか,さらなる充実を図ろうというか,そういった切り口でボランティアでされてらっしゃる方もいらっしゃいます。その中には,区のほうで地域団体を──そういったボランティア団体を支援する助成制度とかもあって,それを活用する中で活動されてらっしゃる方もいらっしゃいます。全く自分たちだけの手弁当でやっていらっしゃる方もいらっしゃる。そういった,本当,いろんな切り口の中で──位置づけの中で,されてらっしゃいますので,そこの処遇の改善をというのを,なかなか,その切り口1つで入っていくいうのはなかなか整理が──その前の整理が必要になるのかなというふうに思います。  そういった意味では,地域サービス,全体がどんな──地域によっても違うんでしょうが──どういうんですか,棚卸しといいますか全体を俯瞰する形で,その中でサービスのあり方ということを考えていく必要があるのかなというふうに考えてございます。  今後も企画調整局,市民参画推進局とともに研究をしてまいりたいというふうに考えてございます。  それから,係長のそういった人材の評価に地域活動をということでございます。  確かに係長になっていくという中で,必要な人材を必要な知識・技術,そして広い視野,豊かな発想,こういったものを有して,業務の遂行や施策の立案ができる,こういった人物を係長として求めていくということを,この人材育成基本計画の中にも示してるところでございます。  そういった意味で,社会活動については,人間のいろんな広い視野を持つ,また,いろんな豊かな発想にもつながっていくものとも考えております。そういった──どうそれを評価をしていくかということは,また逆に難しい課題もあろうかと思いますが,かかわり方とか評価の仕方が難しい部分もあるとは思いますが,御指摘の趣旨を踏まえまして,これも検討させていただければと思います。  以上です。 45 ◯山村市長室長 実は,私どもいろんなことを今までやってますし,今後もやろうとしてますけども,それについて市民の皆様も余り知らない,そして実際の外国人の方もそんなに知らないという形で,これは非常に私どもとしても,もう少し頑張らないといけないというふうに思っておりまして,また,外国の方,これから日本で仕事をしたい,そういう方に対して神戸としてPRができてるのかという形になりますと,不十分なものがあるというふうに思ってます。神戸は宗教施設もあり,そして外国人学校もあるという形で,外国人の方が仕事をしやすい場所であるというふうに私は思っておりますので,そういう形で市民の皆様,そして今住んでる外国人の皆さん,そして外国の方々に対して,より神戸をアピールできるような,そういう形については,今も現状,実は検討しておりますけれども,その検討のスピードを速めていき,実現に向けて頑張っていきたいというふうに考えてます。 46 ◯分科員(吉田謙治) ありがとうございます。  行政サービスの担い手としての地域をどう捉えるかというのは,確かに局長おっしゃるように非常に難しいです。誤解のないように,私,言っとかないといけないのは,住民自治の原則が大原則なので,自分たちの生活をよくしていこう,地域社会をよくしていこうということは,お仕事としてお金をもらってやるということではなくて,まさに住民自治というのは自分たちでやるというのが大原則です。しかしながら,一方で,行政の側から見たときには,ぜひこれは行政とか,あるいは先ほど申し上げた企業・団体等にお金を払ってお願いをしてというわけにはちょっといかないという,地縁団体としての優位性というのがあって,よく児童館なんかをその地域の団体に運営してもらったりしてます。  そういうことを考えたときに,全てを有償でやってくださいといってるのではなくて,ぜひ,これはぜひとも地域でやっぱり担っていただかなきゃいけないというものが幾つがありますので,それについては,当然ながら神戸市で勝手に処遇改善するということでお金をどうぞというわけにはいきませんから,地域と御相談をいただきながらということですけれども,そこのところは市としても方針をはっきりしとかないと,どうもやっぱり日常いろんな御不満を聞いてしまうといいますか,例えば,余計なことかもわかりませんが,民児協の皆さんというのは,費用弁償しかないわけでありますけども,コンプライアンスの関係で費用弁償それぞれの口座に振り込んで,自分たちとしては,民児協として使おうということで,また,民児協の口座にまた戻してみたいな変なことをしてるわけで──変なことではなくややこしいことしてるんですけれども,しかし,これはある種,長くやっておられると褒章の対象になったり,そういう名誉だという部分もあるかもわかりませんけれども,これはこれで法律でつくった組織だからいいとしましても,処遇のことはやっぱりちょっと意を用いていただきたいなということを改めて申し上げておきたいと思います。  公務員の人材育成ということですけれども,ちょっと私心配するのは,これ筆記試験をやめたというのは──時間ありませんけど──私は筆記試験の問いかけてる問題が難し過ぎたんやと思っとるんです。そうではなくて,やっぱり筆記試験ってやるべきだと,これも私の意見として,ぜひちょっと御勘案いただきたいんですが,基礎知識とか行政の法律であったり制度であったり,基礎知識はやっぱり座学として勉強して試験やらないと覚えませんので,最近やっぱり非常に感じるのは,この辺の基礎知識が大変──口幅ったいことを言って申しわけないですが──昔に比べるといかがなもんかなということを感じるので,これはちょっと御再考いただきたいと思います。難しい,必ずいっぱい勉強していろんなことを覚えなきゃいけない試験問題を出す必要は私はないと思いますけど,筆記試験そのものをやめてしまうというのはいかがなものかと思いますので,ちょっと時間がもうきましたので,改めてまた御相談をしたいと思いますけれども,御再考をお願いしたいというふうに思いまして,申し上げて終わります。  ありがとうございます。 47 ◯主査(しらくに高太郎) お疲れさまでした。  委員の皆様に申し上げます。  午前中の審査はこの程度にとどめ,この際,暫時休憩いたします。  午後1時20分より再開いたします。   (午後0時20分休憩)   (午後1時20分再開) 48 ◯主査(しらくに高太郎) ただいまから決算特別委員会第1分科会を再開いたします。  午前中に引き続き,市長室・行財政局に対する質疑を続行いたします。  それでは,山本委員どうぞ。 49 ◯分科員(山本のりかず) 日本維新の会の山本のりかずです。私と住本委員2名で質疑させていただきたいと思います。  私からは,大きく3点お伺いします。  まず,一問一答で1点目ですけども,税収の現状と確保についてお伺いいたします。  総務省が発表した住民基本台帳に基づく人口動態調査において,神戸市は人口減少の多い市区町村として北九州市に次いで2番目に多い結果が判明した次第です。一般会計の市税の決算状況において,県費負担教職員制度による権限委譲を除けば,伸び率は0.3%とほぼ横ばいの状態です。前年度比伸び率の指定都市との比較においては,下位に位置しています。  今後,神戸の経済が元気になるためには,積極的な政策展開をしていく必要があると考えております。そのためには,自主財源である税収をふやすことが近々の課題で重要でございます。  そこで,当局としての見解をまずはお伺いしたいと思います。 50 ◯遠藤行財政局長 税収の確保ということでございます。  平成30年度の決算におきまして,財政健全化判断比率は改善をしてございまして,政令指定都市の中でも上位を確保するなど,必要な投資への財政対応力をさらに高めることができてございます。  市債残高につきましては,阪神淡路大震災以降,投資的経費をずっと抑制してまいってございまして,約0.7兆円減少しておりまして,市民1人当たりで見ますと政令指定都市の平均を下回るまでに圧縮できてございます。  一方で,この間の市税収入の推移を見てみますと,総額ベースでは4位から7位になってございまして,近年の伸び率も指定都市の中で下位に位置する状況でございます。  今後,財政の持続可能性を確保しながら,まちや暮らしの質を高める施策を積極的に展開していくためには,強い財政基盤の構築に向けて,震災後,特に注力してまいりました歳出の効率化,それに加えまして自主財源である税収をふやしていくということは,今後の神戸市にとって特に重要であると考えてございます。  税収確保に当たりましては,まちの発展につながるような成長プロジェクトを推進していき,その成長の果実を市民・企業,そして行政が享受をし,さらに全世代への社会保障の充実であったり戦略的な投資を実施をしていくという,そういったさらなる好循環を生み出していく,また,この好循環を全ての市民が享受できると,そういったことにつなげていければというふうに考えてございます。  以上です。 51 ◯分科員(山本のりかず) 局長の答弁にありました震災以後,これまでのたゆまない努力によって市債残高減らしてると,なおかつ継続していろんな御苦労があった中で,市の職員の皆さん頑張っていただいたことに関しては感謝も示すし評価もしております。  一方で,まず,現状を見ないといけないと思うんですね。私も2日前の本会議において,神戸の市税伸び率について考察していく必要があると訴えさせていただきました。具体的には,もう1度申し上げますけれども,政令指定都市,20都市の比較において,神戸市の立ち位置を確認すれば,個人市民税の伸び率については下から2番目,法人税伸び率については下から3番目,固定資産税伸び率については下から5番目,財政力指数は下から5番目という位置づけでございます。この数値を見ても今の神戸の元気,そして,神戸経済,神戸市の立ち位置が非常にわかるんではないかなと思ってます。  近年,目まぐるしく他都市に人口規模においても川崎市,福岡市に抜かれてる状況です。そういった現状を踏まえて,今の数値を私自身が発表したことによって,局長,簡潔にどのように思われるか,簡潔で構わないんで答弁お願いします。 52 ◯遠藤行財政局長 大分,他都市に比べて低迷している状況にあるなというふうに考えます。  さらに,他都市の比較ばかりではありませんが,やはり相対的な地位を上げて,豊かなまちづくりを進めていく必要があると,それが,やはり好循環を生むということ,そういう形につなげていかなければならないということを強く感じてございます。  以上です。 53 ◯分科員(山本のりかず) 私の考えで,やっぱり他都市とも切磋琢磨して競争していかないといけない時代に突入しているのかなと思っています。  そこで,昨今,少子・超高齢化社会により,今後,社会保障関係費が増加していくことが予想されているわけでございますけども,今後の税収を確保していくためにも,やはり数年後のある程度,税収目標値を設定するなど,中長期的な観点での行財政改革や税収アップに向けての取り組みが本局として必要と考えています。  そこで,そのあたりの考えについて見解をお伺いします。 54 ◯西尾行財政局財政部長 自治体の税収におきましては,国の地方税財政の制度改正というのを影響を多大に受けてしまいます。ということからしましても税収の目標値を設定することには,一定困難性があるということを御理解いただきたいと思っております。  例えばでございますが,平成26年度に地方法人課税の見直しということが行われました。これは何かというと,税源の偏在に対しまして,要は東京都に一極集中する法人課税を交付税原資にしまして,一旦見た目上は法人市民税が減ったような形に見えるんですが,交付税原資にしまして交付税として交付されるというような仕組みがとられた場合に,税収の目標ということを設定するのと,ちょっと意味合いが異なってくるかなということがございます。  いずれにしましても限られた財源であります人材でありますとか,そのあたりを最大限活用しながら,先ほど局長も申し上げましたように市民サービスの維持の向上,これを目指しまして都市の安定した成長に税源の涵養を図ってまいりたいというふうに考えております。  以上でございます。 55 ◯分科員(山本のりかず) 西尾部長おっしゃるように,なかなか目標値設定するのは困難ということは,今の答弁で理解したわけなんですけども,例えば,幹部会議とか局長会議,市長・副市長いる会議が毎月開催されてると思うんですけども,そういった中で,この法人税,市民税伸び率──じゃあ1年後,現状と比較して,どうだったんかという総括もやっぱり必要なんかなと思います。  そういった意味では,今後こういった資料も局長会議,そして市長・副市長の会議でも検討資料として用意する必要があると思いますけども,そのあたり局長,お考え,簡潔に答弁いかがでしょうか。 56 ◯遠藤行財政局長 今,委員が御指摘のとおり市の職員,特に幹部職員が,そういった今神戸市の置かれている状況をしっかり把握をして,その上でどういった施策を展開していくのかということをしっかり意識を持ってやっていく上でも,そういった情報の共有化というのは大事だと思います。そういう形で努めてまいりたいと思います。 57 ◯分科員(山本のりかず) しっかりそのあたりやっぱり情報共有して,メールで送っているだけではなくて,今現在,副市長,局長,市長,幹部職員ももちろん市職員も全体で共有して,やっぱり神戸の経済の活性化,神戸が活性化することによって財源がプラス──ふえるということで教育であったりとか福祉に予算回せると思うんで,ぜひともそのあたり進めていただきたいなと思います。  次に,2点目質問させてください。  効果的なシティープロモーションについてお伺いいたします。  これまで,KOBE PRアンバサダーやコウベ・インターナショナル・クラブ,海外ビジネスコーディネーターなどの活動により,海外に向けて神戸の魅力やまちの情報を発信していることは承知しております。一方で,都市間競争が激化する中で,より効果的なプロモーション活動が必要だと考えます。  そこで,例えば,強力なインフルエンサーなどを──海外で特定の分野に大きな影響力のある人物などを活用することにより,ただ発信するだけの広報ではなく,市としてターゲットを明確にし,伝えたい相手にしっかりと届く広報をより積極的に行っていくべきと考えますが,今後の海外への広報戦略について見解をお伺いします。 58 ◯山村市長室長 ただ情報発信をするだけではなく,伝えたい相手に伝わるという形で,私も全く同感でございます。  私どもどうしても情報発信のみに注力をしてしまいがちでございまして,効果的なプロモーションにおいては,やはり相手に伝わるという形のものをもっと意識をしていく必要があると思います。  そういった点から,私ども市内部のほうでもインバウンド誘致でありますとか外資系企業誘致,そして,食というそういった分野におきまして,より効果的なプロモーションを狙ったような活動での情報発信を実施しております。  私どもにおきましては,そういった各局の事業を支援するとともに,より効果的なPRを目的に委員御指摘のようなインフルエンサー──特定の分野に大きな影響力を持つ方を4年前から神戸に招聘しまして,食,そしてインバウンドに宛てたPRを行っているとことでございます。特に,シンガポールにおきましては,約34万人のフォロワーがいるインスタグラマーを招聘し,地場産業や観光のPRを行っておりますし,ドイツのほうは約36万人の登録者を持つユーチューバーも招聘しているところでございます。  海外の広報につきましては,これだけやればいいというのがなくて,いろんな方法をやっていく必要があるというふうに考えておりまして,大事なことは,しっかりと相手を見たプロモーションというふうな感じで思っておりまして,しっかり相手に伝える広報活動を実施してまいりたいと思います。 59 ◯分科員(山本のりかず) 私も過去のインフルエンサーではないんですけども,神戸大使を調べてみると,アメリカの元プロバスケットボール選手であるコービー・プライアントを御存じでしょうか。元プロバスケット選手で神戸の名前が入ってるんですね。神戸の名前をつけた由来は,お父さんが神戸の──御存じの方もいらっしゃると思うんですけども,ステーキハウスに奥さんと行ったときに神戸の名前を気に入って,コービー・ブライアントとお子さんにつけたというふうに伺ってます。そして,1998年なんですけども,日本に初来日した際には,神戸市に寄附されて──その後ですね,神戸市の大使にもなっています。  また,切り口変えますと,神戸観光局なんか,SNSに昨今注力しまして,現在,過去のいつ時点というのはちょっと私も失念しましたけども,フォロワー数が大阪・奈良に比べて非常に多いという結果が出ています。  そういった意味で,山村室長おっしゃったように,やっぱり時代とともに発信の方法というのはさまざま変わってくると思いますんで,やっぱり相手にしっかりと伝わるような工夫して,今後とも取り組んでいただきたいなと,これはもう室長おっしゃったように私も考え一緒ですので,ぜひとも積極的に展開していただきたいなと思います。  次に,再質問ですけども,今神戸においてデジタルサイネージや大型ビジョンを活用した広報は,視覚に訴えた音声や動画によって,不特定多数に広く情報が発信されるため,有効な広報手段と私は考えております。現在,市役所1号館1階やミント神戸の大型ビジョンなどで発信している市政・観光・イベント情報などは,日本語対応のみでございます。例えば,地下鉄構内など,多くの人が行き交う場所にデジタルサイネージや大型ビジョンの設置を広げていくとともに,在住外国人や訪日外国人に向け多言語発信を行ってはどうか考えますが,見解をお伺いします。 60 ◯林市長室広報戦略部長兼広報官 御質問いただきました大型ビジョンやデジタルサイネージを活用した情報発信については,視覚に直接訴えることができて,かつ非常にインパクトがあるという広報媒体ということでは認識をしております。設置箇所,放映箇所も市役所やら区役所,それから地下鉄各駅など,市が所有するデジタルサイネージはふやしてきておりますし,また,民間の大型ビジョン設置事業者とも協定を締結しまして,低廉な価格で情報提供発信をさせていただいております。  今後さらに主要駅等でデジタルサイネージの設置を拡大していきたいと考えておりますし,また,大型ビジョン等の設置事業者も非常にふえてきておりますので,それも協力いただいて拡大を図っていきたいと考えております。  なお,先生おっしゃった放映する内容なんですけれども,現在,ミントビジョンや市役所などで市政の動画に合わせまして,例えば神戸観光局が制作したインバウンド向けの動画なども制作をして放映をしております。これからゴールデンスポーツイヤーズを迎えて外国人の方々たくさん神戸に来られますので,デジタルサイネージを活用した外国人向けの動画発信については,神戸観光局とも相談しながら,積極的な情報発信に向けて研究を進めて,対応についても進めていきたいと考えております。  以上でございます。 61 ◯分科員(山本のりかず) 前向きな答弁ありがとうございます。  ぜひとも広げていっていただいて,実行していただきたいと思います。  先ほどおっしゃってた市営地下鉄の構内なんですけども,例えば今,技術が進歩してまして,円柱の柱に対してフィルムを張りつければ動画を流すような仕組みを──御存じと思うんですけども──民間企業が開発してるんで,そのあたりもぜひとも勉強していただいて,実行に移していただいて,先ほどスポーツ関連の話もあったと思うんですけども,これから機会をふやしていただきたいなと思います。  次,最後の質問に移らせてください。  災害時の在住外国人の支援についてお伺いいたします。  平成30年の統計によれば,神戸における在住外国人の出身国・地域数は何と140を超えていると伺っております。近年,自然災害が多発する中で,災害時の在住外国人支援制度が必要だと私は考えております。神戸市では,災害時通訳翻訳ボランティア制度の運用や多言語防災ハンドブックの配布など,多くの取り組みを行っていることは承知しております。異なる文化・習慣を持つ在住外国人に対しては,災害の種類によってどのような行動をとることが最適なのかを,わかりやすく学ぶ防災学習や防災訓練などを実施していく必要があると私は考えます。日本語学校やふたば国際プラザと協力して実施するなど,関係局と連携したより丁寧な支援が必要であると考えますが,見解をお伺いします。 62 ◯山村市長室長 神戸に暮らす外国人の方に安全に安心に暮らしていただきたというのは,私もそういう形で思っております。  ただ,そのためには,わかりやすく理解しやすくいろんな工夫をする必要があるというふうに考えておりまして,危機管理室ともいろいろ連携をしながら私ども事業をやってるわけでございますが,まず,ことしの3月には,今,委員おっしゃったように地震とか津波とか大雨とかそういう形にどう行動をすればいいかとか,わかりやすく動画をつくりまして,それをホームページや区役所のモニター等でも放映しているところでございます。  御指摘の防災教育,そして防災訓練につきましては,非常に有効なものと思っておりまして,日本語学校のほうにも依頼をしております。現に,既に日本語学校のほうでそういった防災学習会の実績もございますし,10月には六甲アイランドでも防災訓練に外国人学校が参加するというふうな形になっております。  大事なことは,ふだんから防災に関する情報を外国人市民の方にちゃんとお伝えし,そして何か起こった場合は,迅速かつ効果的に情報をお伝えするというふうな形と思っております。  以上でございます。 63 ◯分科員(山本のりかず) いろんな広報をされてるということで,ひとまずちょっと安心はしてるんですけど,ただ,やっぱり実際災害が起こると自分で訓練とか体験してないとどうしたらいいんだ,どこに避難すればいいんだというのは,日本の市内の在住の方でもわからない方もいらっしゃる。特に,在住外国人になると言語もわからない方もいらっしゃいますんで,そのあたりきちんと現実の世界で体験,訓練,災害時の訓練を行うことによって,日ごろから意識を持っていただくことも重要ですので,そのあたりも先ほど室長おっしゃったように日本語学校さんとか関係部局とかいろんなとこと連携して体験していただくというような取り組みも,ぜひ周知して実行に移して取り組んでいただきたいなと思います。  それでは,私の質疑はこれで終わらせていただいて,住本委員とかわります。 64 ◯主査(しらくに高太郎) お疲れさまでした。  次に,住本委員,発言席へどうぞ。 65 ◯分科員(住本かずのり) 住本でございます。よろしくお願いいたします。  私のほうからは,行財政局主要事業のうち,組織及び職員に関する事務について一問一答で御質問させていただきますので,よろしくお願いをいたします。  まず,適材適所の人事配置について,職員の意欲や能力を適性に応じて市政の多様な分野で有効に活用する取り組みとして,近年では庁内インターンシップや庁内フリーエージェント制度,また特定分野におけるスペシャリストを養成するため税務分野や福祉分野の専任職制度が実施されていると聞いております。  このような取り組みは,職員の士気を高め風通しのよい職場環境をつくり出し,ひいては市民サービスの向上につながるという好循環を生み出すものとして積極的に実施していくべきと考えます。  これまでの導入効果と今後の取り組みについて,御見解をお伺いいたします。 66 ◯筒井行財政局副局長 適材適所の人材配置でございますが,まず,特定分野におけるスペシャリストを養成する専任職制度でございますが,平成29年度に税務分野におきまして,まず実施しまして,専任職に指定された職員が,例えば研修講師を率先して行うなど,これまでの知識・経験を生かして意欲的に職務に取り組んで活躍しているということから,平成30年度からは,福祉分野にも拡充いたしまして,さらに対象分野外の所属で勤務する職員の応募も可能として実施しているところでございます。現在,税務分野で9名,福祉分野で5名の職員が専任職として活躍してございます。  それから,庁内フリーエージェント制度につきましては,希望部署へ配属された職員が熱意を持って働いて活躍しており,一定の成果を上げてるところでございますが,平成29年度は4名,平成30年度は2名の実績にとどまってございまして,効果的なPR等の検討が必要であると──これはまだ課題であるというふうに考えてございます。  さらに,職員自身が希望する所属で,一定期間職務の経験ができます庁内インターンシップ制度,これにつきましては,平成29年度に一部の所属で試行実施いたしまして,参加者職員からは,実際の実務を経験することができて,働く姿をより鮮明にイメージできたといった肯定的な意見も多くいただいてるところでございまして,平成30年度からは,全所属を対象に実施しているところでございます。  今後でございますが,今後とも現在導入している諸制度の効果・検証を引き続き行うということはもちろんでございますが,制度の拡充の検討,利用促進を図るとともに,職員の意欲や能力を適性に応じて市政の多様な分野で発揮できる──委員もおっしゃいましたように,そのために職員のキャリア形成支援,市政への参加意欲向上のための取り組みを積極的に推進してまいりまして,適材適所の人材配置に努めてまいりたいと思っております。  以上でございます。 67 ◯分科員(住本かずのり) 御答弁ありがとうございます。  インターンシップやフリーエージェントなど,希望する職員は多くいると思いますが,全てフリーエージェントで異動させるのも難しいと思います。どういう基準で異動がかなうのか,希望しててもなかなかかなわないという声も聞いておりますが,そのあたり御説明お願いいたします。 68 ◯筒井行財政局副局長 インターンシップとか庁内フリーエージェントの基準でございます。  庁内インターンシップにつきましては,採用から2年以上10年未満の一般行政職の担当職員,これであるかという応募条件が満たしてるかどうかの書類選考を行財政局のほうで行いまして,合格者を選考してございます。職員が主体的にキャリアプランを検討することができる制度でございますし,できるだけ多くの応募した職員が希望する所属で職務を体験できるように選考してございまして,これにつきましては,今年度は希望者全員が合格しております。
     それから,庁内フリーエージェントでございますが,これは採用から10年が経過している係長級以下──係長と担当職員でございますが,その職員が条件でございまして,人事評価において一定の評価を受けているかどうかといった応募条件を満たしているかどうか,その書類審査を行財政局で行い,それに加えまして応募先の所属で面接選考を行っていただきまして,その結果を考慮いたしまして,行財政局で合格者を選考しているという状況でございます。  以上でございます。 69 ◯分科員(住本かずのり) FAというか──フリーエージェントはちょっと関門が,受け入れ側の問題もあるので,なかなか二重に壁があるのかなと思うんですけど,インターンシップは比較的ちょっと簡単にというか,体験なんで,できやすいなと思うんですけど,ちょっと危惧することが,インターンシップといったら学生によく見られる制度で,職場体験というか仕事体験──こういった意味合いが強いと思うんです。プロの行政マンが職場体験をした場合,抜けた部署,もしくは受け入れた部署──受け入れたら当然また一から仕事を教えないといけないんで,負担がふえる。その場合,行政サービスの低下につながらないかというちょっと心配なんですけど,そのあたりはいかがですか。 70 ◯筒井行財政局副局長 おっしゃるとおりでございます。  抜けた部署がそういった行政サービスが低下しないように,それにつきましては,人事配置等で補完するというふうなことも考えてるところでございます。  以上でございます。 71 ◯分科員(住本かずのり) 学生のインターンシップでしたら,もともと人員配置というか数に該当してない学生を受け入れるわけなんで,特に負担は手とり足とり教えるぐらいになるんですけど,今度,抜けたとこと受け入れたところが二重の行政負担になると思いますんで,そのあたりまたしっかり検討していただきたいと思います。  既に,他都市ではフリーエージェント制度とか自治体で行われてるというところもたくさんあると思います。中には,もう,これは制度としてはだめなんで廃止をしている自治体もあると聞いております。まだ,本市は始まったばっかりなんで,課題など今後出てくると思いますが,やはり職員の士気を高めたり,希望する職員の希望を聞くためにも継続してしっかりと取り組んでもらいたいと思うことを要望して,次の質問にいきたいと思います。  続きまして,人事評価制度について御質問させていただきます。  管理職のマネジメント能力の一層の向上を図るための取り組みといたしまして,平成30年度より管理職360度フィードバック制度が部長級に導入され,対象である部長級はもちろんのこと,同僚や部下についても評価に携わる者として意識の変化があったと推察されます。  この取り組みは,業務改善や風通しのよい職場づくり,コンプライアンス意識の向上にもつながると考えられますが,導入してからこれまで職場環境にどのような変化をもたらしたのか,お伺いしたいと思います。 72 ◯筒井行財政局副局長 管理職360度フィードバック制度でございますが,昨年度──御指摘のとおり──から実施してございます。実施結果につきましては,対象者に対しまして上司であります局長級からフィードバックを行っております。上司が観察結果からマネジメント行動の改善が必要であると判断した場合は,対象者である部長級でございますが,それにマネジメント行動改善報告書を作成させ,具体的な行動の改善を促す仕組み,そういったこともあわせて導入しているところでございます。  今年度7月に昨年度実施しました,この制度につきましてのアンケートを実施いたしました。対象者である部長級につきましては,例えば,「部下職員の観察結果のフィードバックは,マネジメント行動の改善に向けた気づきにつながったと思う」と回答した割合が約8割でございました。また,評価する立場である局長級については,「観察結果のフィードバックは対象者との間のコミュニケーションツールとして役立った」「人材育成のツールとして有効だと感じた」と回答した割合が約7割でございました。さらに,下からの観察者である課長級でございます。課長級につきましては,「観察者に指定されたことが同時にみずからの行動を振り返るきっかけになった」といった回答をした割合が約6割でございました。  このように,平成30年度より実施いたしました部長級の管理職360度フィードバック制度につきましては,一定の制度に対する職員の理解や肯定的な効果が得られたものと認識してございます。  今後でございますが,より効果的な制度となるように必要な改善を図っていくのは当然でございますが,制度の効果拡大を図るため,今年度は局長級と課長級に対象を広げて実施していく予定でございます。  今後とも制度の積極的な活用を通じまして,管理職みずからがマネジメント行動の改善を図ることを促しまして,ひいては全ての職員が働きやすい職場環境づくりを進め,組織のモチベーション向上を図ってまいりたいと思っております。  以上でございます。 73 ◯分科員(住本かずのり) そうしますと,上司がフィードバックするということで,直接人事評価には携わらない,影響がないということですね。本人に伝えるのみ,すなわちフィードバックのみで本人の上昇意欲につながるのかといったら,これからだと思うんですけど,直接給与にやっぱり反映されるもんでないと,どこか不備が今後出てくるんじゃないかなと思うんですけど,そのあたりはいかがですか。 74 ◯筒井行財政局副局長 委員,直接給与に反映されるということは人事評価のほうに反映されるというふうなことが必要ではないかという,こんなことで──と思いますが,人事評価でございますが,評価年度におきまして評価される対象の職員が発揮した能力とか上げた実績と総合的に判断して行うものでございまして──御承知のとおりでございまして,その評価は必ずしも管理者360度フィードバック制度の観察結果に縛られるものではないと考えているため,人事評価に直接的に反映をしない運用を行ってるところでございます。  一方で,観察結果でございます──360度フィードバック制度の観察結果につきましては,人事評価の評価者が評価される対象者のマネジメント能力を把握し得るものでございます。評価者が人事評価を行う上での基礎資料として活用することは有効であるというふうに考えております。  また,評価者がみずからの視点のみならず,対象者である部下,それから同僚からの視点も考慮して人事評価を行うことは,評価の客観性の向上にも寄与するものだと考えております。そういったことから,今後でございますが,人事評価に先立って管理職360度フィードバック制度を実施することで,評価者が評価の際に,一定の参考にできるようにするなどの制度の積極的な活用を図ってまいりたいというふうに考えてございます。  以上でございます。 75 ◯分科員(住本かずのり) なかなか公務員は営業数値が目に見える形であらわれないんで,評価は難しいと思います。果たして正しい評価はどこなんだという議論もございますが,この制度は,従来の管理職一辺倒の評価から,一歩進んだ評価制度だとは思います。アンケートの結果も見て,おおむね60%だとか70%だとかいい評価を皆さんされてると思います。  今後やっぱりいかに管理職の能力を引き上げ,強いて言えば管理職のマネジメント能力は部下の能力の引き上げにもやっぱりつながってくる大きな問題と思います。私も社会人経験が長かったんで,上司が上手に部下を使えば,やっぱり組織能力も上がって,大きな成果が得られるということもわかっておりますので,引き続き質の高い行政サービス実現のために,人事評価適正化に努めていただきたいということを要望させていただきますので,よろしくお願いをいたします。  続きまして,外郭団体等への職員派遣の見直しについて御質問させていただきます。  外郭団体等への職員派遣の見直しについては,行財政改革2015から引き続き取り組んでおり,30年度は27名の見直しが行われております。時代や環境の変化に応じ,市・外郭団体・民間の役割分担を明確にし,意味のない慣例的な職員の派遣については抜本的な見直しを行うべきと考えます。今回の神戸新交通における不祥事の反省も踏まえ,今後,どのような見直しを図っていくのか,御見解をお伺いいたします。 76 ◯遠藤行財政局長 外郭団体の職員派遣の関係でございますが,外郭団体,行財政改革の推進の中で派遣について見直しを進めてまいっております。外郭団体そのものも平成6,7年ごろが64団体ございましたが,現在30団体にまで削減をしておるところでございます。  また,派遣しております職員数につきましても,外郭団体の独立性を高めるということ,そしてまた,関与の適正化を図ると,そういった観点から行財政改革2015のこの5年間で目標を30%削減をするということで,目標を掲げまして,もうそれを上回る結果を出してるところでございます。  このたび,神戸新交通におきまして問題が生じたわけでございますが,本市からの派遣職員が深く関与をしていたことにつきましては,まことに遺憾であると感じてございます。それに伴いまして,示されました監査結果につきましては,私ども深く受けとめているところでございます。  その監査結果の中で,市からの派遣について,年功序列の順送り人事などは厳に慎むべきであるといった厳しい御指摘を受けたところでございます。これにつきましては,私どももかねがねこの外郭団体への職員の派遣につきましては,その団体のミッションであったり業務の内容,また,置かれた状況など,十分考慮して適材適所ということで配置をしているところでございまして,年功序列の順送り人事という──そういったことでは考えてはございませんが,監査結果の指摘を踏まえまして,いま一度外郭団体への職員派遣のあり方を見直すことが必要であるということで考えてございます。  また,一方で,外郭団体自身におかれても,みずからの業務内容あるいは神戸市との施策との関連性,そういったことを勘案して本当に本市からの職員派遣が必要なのかどうか,そういったことについても民間人材を登用することも含めて,トータルで検討していただいた上で市のほうに派遣の要請を行っていただく必要はあるというふうにも考えてございます。  いずれにしましても,外郭団体に対してガバナンスの強化に取り組むことを求めていきますとともに,神戸市からの外郭団体への職員派遣のあり方については,鋭意検討してまいりたいというふうに考えてございます。  それから,済みません。もう1点,先ほど,副局長の答弁の中で庁内インターンシップでお互い職場に穴があくというようなことで,人事配置での措置をということで申し上げましたが,実際には──実際にはといいますか,運用の上では,これ全職場に対象を広げておりますし,お互いにそのあたりは理解をしながらやっていただくということで運用をしてございます。組織全体でこういった仕組みをサポートしていただきまして,職員の資質向上につなげていくということ,全庁的な理解のもとで進めていきたいというふうに考えてございます。  以上でございます。 77 ◯分科員(住本かずのり) インターンシップは,庁内理解を得た上でお互いさまということで,それはよくわかります。外郭団体のほうなんですけど,やっぱりこの質問しますと,もう適材適所と言われることがよくあると思います。順の先送りは考えていないとか言いながらも年功序列はやめるべきという監査報告が出てるんですけど,外郭団体の派遣はある一定のルールは設けておられるのか,例えば担当部局──その外郭団体の担当部局,担当課から仕事を精通した人が外郭団体に派遣しているのか,慣例的にトップが入れかわっていた新交通の問題などはちょっと疑問が残るとこもあるんですけど,そのあたりいかがでしょうか。 78 ◯遠藤行財政局長 外郭団体からの人の派遣の要請につきましては,それぞれ所管局がございますので,所管局を通じて行財政局に申し入れていただくということなんですが,もちろん外郭団体でどういった業務でどういった能力を発揮してほしいと考えているのかということ,そういったことをしっかり派遣の要請のときにはお示しをいただきまして,私どもはその中で人材を当たりまして,人材情報をお示しするというか,結果として派遣につなげていくというような形でございます。  以上です。 79 ◯分科員(住本かずのり) ちょっと時間ありませんので,また続きはやりたいと思います。よろしくお願いいたします。ありがとうございました。 80 ◯主査(しらくに高太郎) お疲れさまでした。  次に,松本委員,発言席へどうぞ。 81 ◯分科員(松本のり子) 日本共産党の松本です。一問一答で4問質問をいたします。  まず,じゃあ1問目ですが,行財政改革2020の取り組みについてお聞きをいたします。  平成30年度決算の一般会計の実質収支は約20億円の黒字となっています。これは,事務事業の見直しを初め,信用保証料の見直しや小学校調理業務の委託など,人件費の抑制の結果です。市民サービス低下につながっているこの行財政改革は中止するべきですが,いかがでしょうか。 82 ◯遠藤行財政局長 行財政改革でございますが,震災以降の厳しい財政状況のもとで市民サービスを維持・向上するために不断の行財政改革を行ってまいりました。その結果,財政は改善してきておりますが,本格的な人口減少社会の到来,また,少子・超高齢化の進展による社会保障費の増加など,今後も先行きは不透明で,予断は許されない状況にございます。  今後も質の高い行政サービスを継続しながら,神戸の成長に向けた施策を展開していくために,行財政改革2020の取り組みを着実に進めていく必要があると考えてございます。  この計画に基づく取り組みによりまして,平成28年から30年度の実績では,165項目にわたる事務事業の廃止・縮小,また,職員総定数の削減の実施をしているところでございます。  このような縮小・縮減ということではないかという御指摘ではございますが,このような行財政改革に基づいて財源・人員を生み出したことによりまして,保育所の定員拡充であったり子育て施策の充実であったり,高齢者・障害者施策の充実,空き家・空き地の対策,こういったいろんな安全・安心なまちづくりなどもあらゆる施策にバランスよく取り組んでいく,市民サービスの向上を図っていく,そういったことに財源・人員を生み出すために不断の努力を続けているということでございます。  いずれにいたしましても,限られた財源・人員の有効活用を最大限に図りながら,市民サービスの維持・向上,そして,神戸の魅力と活力をさらに高めていく施策を展開していけるように,税源の涵養を図るということ,それとあわせて時代の変化に対応した事務事業の見直しなどの行財政改革を,引き続き着実に進めてまいりたいと考えてございます。  以上です。 83 ◯分科員(松本のり子) 165項目廃止をされて,そして,そのかわりに財源を生み出して子育て充実とか空き地・空き家活用とおっしゃいましたけれども,子育て充実で見ましたら,局長も御承知のように兵庫県下の中で,子供の医療費の無料化じゃないわずかな市のうちの1つになっております。全国でも80%以上の自治体が,中学校卒業,あるいは高校卒業まで無料にしております。威張って言えるものではないなと。空き家・空き地活用にいたしましても,これも国挙げての施策として上げてるもので,何も神戸市が飛び抜けてこれにお金を──財源を生み出してつくっているという,そういった制度ではない,そのことが言えると思います。  神戸市が飛び抜けてつくった制度といえば,認知症の保険制度ですよね。1人当たり400円を超過課税したこれまでの市県民税プラス400円を超過課税してると,これは本当に毎年,毎年──先ほどおっしゃいました震災後ずっと黒字になってきて,これまで120億円の──要するに集めた税金が余って使わないのが120億円というお金を基金として上げておりますが,だったらば,今,この認知症の400円というのは,保険制度に市民に400円負担させるのではなく,超過課税をやめる,そういったことを決断すべきだと思いますが,いかがでしょうか。 84 ◯大崎行財政局担当局長 いわゆる認知症条例を改正いたしまして制度をつくったときなんですけども──御提案させていただいたときなんですけども,市民税の超過課税を盛り込んだ理由ということで,これは,新たな認知症神戸モデルの導入に当たって損害賠償責任保険制度──これ全ての市民の方が対象となる制度であると,また,誰にでもなり得る可能性のある認知症という病気に対応して,本市で全国に先駆けて全く新しい制度を導入して幅広い支援措置を創設しようとしたものでございました。  こうした趣旨の制度を創設するときに,条例で財源として超過課税いたしました理由といたしましては,総合的なもんなんですけども,本市の福祉や教育といった経常的な経費,これは現在の世代が支払っております税や保険料で賄うことがちょっとできていない。事実上,子供や孫の世代に先送りしているという状況にあるということ,それから,道路や橋というインフラであれば次の世代も使うことがあるので,一定,負担を将来世代にわたってということも考えられるんですけども,今の世代のまさに私たちが経常的に使ってるお金につきましては,これ以上将来世代に先送りするこというのは好ましくないんではないかなということ,それから一方で,これは新しい世代として神戸から全国にも発信していきたいということで,行く行く国にも採用して全国的なものにしていきたいなということで,認知症の方々が安心して過ごしていただけるような環境づくりも必要であるというふうな発信の意味も踏まえまして,これらを考えて,この新しい取り組みについては,新たな財源を市民の皆様1人1人で御負担いただくことで導入することが適切だということで議会にも提案させていただきまして,可決をいただきましたものでございます。  このように,総合的に制度の趣旨,それから,これからのことを考えましたことでございまして,地方税法上でも超過課税については財政上その他の必要がある場合にできるというようなことの趣旨も踏まえましたものでございますので,その考えは当初のときから変わってございません。  以上です。 85 ◯分科員(松本のり子) 私が今言ったのは,集め過ぎてる税金は市民に還元するのが,これが税のあり方じゃないでしょうかということを聞いてるんです。120億ありますよね,今。単年度で20億円黒字というのか集め過ぎてるお金があります。だったら認知症はわずか3億円なんですね──400円掛ける市民で集めても。20億円の中で3億円というのは,十分孫子の先までしたがってその税負担に係るような部分ではないんですよ。震災後ずっと黒字を続けておりますから,3億円はできるんでありませんかと。国において介護保険にこの認知症の保険制度が組み込まれれば,そこでも400円は市民は払わなくいいんですから,そういう決断を──税をどう使うかという決断をすべきじゃないですかとお聞きしてるんですが,税との関係でもう1回お答えください。 86 ◯遠藤行財政局長 税金,一定のルールに基づきまして私ども徴収をさせていただいております。その中で,今,御指摘があったような集め過ぎているという御指摘がございますが,決して私どもそういった認識はございません。ルールに基づいて税を納めていただいて,その上でいかにそれを配分していくか,いかに使うか,これについては議会の皆様方とも十分御議論をさせていただいて,その中で予算を編成して使わせていただいておるところでございます。  また,基金といった形で次への投資につなげていく,あるいは災害時に一刻も早く都市機能を市民生活を回復させる,そういったための基金も必要でございます。そういったことをトータルで判断をしながら貴重な税金を使わせていただいてるところでございます。  以上です。 87 ◯分科員(松本のり子) 単年度黒字の20億,そして120億の基金が決して集め過ぎではないというふうにおっしゃいますが,今の市民の状況というのは,国保を見たらよくわかるんですけれども,収入が100万円未満の方が,国保加入者で79%も占めておられるんです。どういった状況か,非課税の方がかなりの部分を占めている中で,集め過ぎではないというのは──やっぱり非課税,それと課税でも非課税と課税との間にいってる方たちが大半であるということが言えます。そういった中で,やはりこの税──今の神戸市の市民の状況は,やはり税の取り過ぎの部分,20億というのはかなり市民にとってはきつい部分があります。  市民サービスを向上させるために頑張っているとおっしゃいますけれども,一番,私が直近でひどいなと思うのは,市税事務所──区役所の市税事務所をなくして新長田に移転させ,そして区役所には3つテレビ電話を置かれました。私,何回かほかの区も自分の東灘区の区も見に行ってどんな状況なんだろうと──市民の皆さんはどんなぐあいなんだろうと思って見に行きましたけれども,もう高齢者の方に至ってはよくわからないんですよ。カメラの前に置いてください言われたってどこにカメラがあるのかもわからないし,両隣からは大きな声で相手とお話をなさってるので,もう本人は聞こえないいうような状況で,これは東灘だけの特徴かと思えば,ほかの区にも行ってみますと,やっぱり同じように混乱なさってるんですね。これは市民サービスの低下と言わずして何ていうのかと思います。  ですから,こういう行財政改革は中止をし,そして,市民から市税を──税金をため込むというのはやっぱりおかしい。ため込まないで,しっかり市民に還元をしていく,収支がゼロ円でゼロ円とは言わなくても──ゼロ円でいいと思うんですよ。マイナスにならなければいいと思うんです。今の市民の状況を見れば,私はそういう状況であるから,これはぜひ考え直していただきたいということを言いまして,次の新庁舎の整備についてお聞きをいたします。  新中央区役所の移転整備に約95億,本庁舎の2号館,3号館の整備に約360億円かけて整備をしようとしておりますが,それだけの費用をかけて庁舎移転・建てかえをする必要が今あるのかという疑問です。必要はないと思いますが,いかがでしょうか。 88 ◯筒井行財政局副局長 庁舎の再整備の関連でございますが,本庁舎におきましては,御承知のとおり現在2号館が築62年,3号館が築53年を迎えておりまして,老朽化してございます。また,さきの阪神淡路大震災では,内壁・外壁といったところに亀裂が入るなどしておりまして,特に2号館につきましては,御承知のとおりでございますが,6階部分が崩壊する被害を受けてございました。また,設備関係につきましても大幅な更新が必要となってきておりまして,これはもう建てかえの必要な時期に至ってるため,このたび建てかえを行うものでございます。  中央区総合庁舎につきましても,現在,築39年を迎えて老朽化が進みまして,建てかえを検討する時期となってございます。庁舎の再整備につきまして,平成29年度より中央区区民まちづくり会議で御意見をいただくとともに,区民意見募集・市民意見募集を行いまして,30年7月に新中央区総合庁舎整備計画を作成したところでございます。  2号館でございますが,2号館につきましては,本庁舎2号館再整備基本構想に基づきまして,現在,基本計画の策定作業を行ってございます。民間事業者とのサウンディング調査を進めながら床面積,にぎわいを創出するための具体的な施設内容や規模,想定される事業手法や概算費用などの検討をしてパブリックコメントに向けた準備を進めているところでございます。  また,その3号館跡の新中央区総合庁舎につきましては,平成30年度に基本設計を完了し,今年度から実施設計を進めてるところでございます。  なお,360億円──これ新2号館の概算事業費でございますが,これにつきましては,過去に実施された事例などから想定した金額でございまして,用いられる事業手法等により市の負担する事業費は変わってくるものでございます。  以上でございます。 89 ◯分科員(松本のり子) 39年とか四十数年で古い古い言われたら,ちょっと市民の皆さん納得するのかなと思います。例えば,一番政令市で古い京都市役所は,1927年──もう87年,名古屋市役所も85年,名古屋と京都に聞きましたら,コンクリートが劣化してなくて老朽化じゃないんですかと聞いたら,いや調べたらコンクリート大丈夫なんですよと,だから,改修で免震化とかそういうもので対応してますと,じゃあ,神戸の四十数年のコンクリートは非常にだめなんでしょうかって聞いたら,いや,ちょっとよくわかりませんがとおっしゃってましたけれども,八十数年の市役所で十分コンクリートがもつと。で,私不思議だなと思いましたのが,中央区の春日野小学校も老朽化してる老朽化してると,1948年,今おっしゃった庁舎よりももっと古いですよね,建てたのが。だから,建てかえるんだと言われましたけれども,市長の一声でちょっととまって,今後,改修の方向で建てかえないという方向に決まったと──ということは,考え方によったら十分この3つの本庁舎はもつということであると思います。ましてや,2号館,これは1号館の北側にありますが,あの震災のときまでは──新開地から三宮に引っ越してきたのが昭和32年ですかね。それから,三宮の本庁舎としてずっとそこで8階建ての建物でやっていて,震災で5階から上がちょっと潰れましたけれども,そこを取り除いて,今,5階建てをつくっているということは,やはり,神戸市民にとっては,震災でも耐えてなおかつ今,2号館が建ってるというのは,やっぱり1つは,すごく誇りに思う部分があるんですね。そういった歴史あるというのか,あの震災をくぐり抜けて上を取っ払って5階建てのまま使ってる庁舎というのは,私は京都市役所や名古屋市役所と同じように市民にとっては非常に──ある意味,歴史のあるすばらしい建物なんです。それを簡単に取っ払って,62年で古いからといって──春日野小学校はもっと古いけれども──建て直すのは,もう全然つじつまが合わないんですが,いかがでしょうか。 90 ◯筒井行財政局副局長 まず,委員,名古屋市とか京都市の事例を申されました。確かに古い庁舎が使われてるというのは,事実でございます。御指摘の名古屋市につきましては,本庁舎と東庁舎,西庁舎に分かれてございまして,このうちおっしゃられた本庁舎でございますが,これが昭和8年9月竣工で……(「もうその説明いいです…」の声あり)  はい,要は,これは国の重要文化財に指定された建物ということで,それ以外はもう新しいことでございます。京都も同じような形の庁舎が分かれておりまして,古い庁舎につきましては,近代建築物として歴史的・文化的価値を有するということで使用されたというふうなことでございまして,また,他都市の事例等──名古屋,仙台でございますが,築61年,伊丹は築50年といった状況でございまして,他都市と比べても本市が特別早くて建てかえしてるというふうなことは考えてございません。  それで,建物自体,やはり震災での影響を隅々あります。それから,繰り返しになりますが,設備面での大幅なメンテも必要になってきております。それから,今後のバリアフリーとかそういったもろもろも考慮して,建てかえの時期に至っているというふうなことで考えておりますので,御理解いただければと思います。 91 ◯分科員(松本のり子) いろいろ言われましたけれども,やっぱり市民のためにある神戸市ですから,それをおっしゃるなら,まず,本庁舎建てかえの前に,むしろ,天井が落ちてきた体育館あるいは文化施設──須磨文化センターですかね,天井が落ちてきましたけれども。ここに書いてありますように防火シャッターが中央区役所も本庁舎も──中央区役所は防火シャッターも非常に危険なんだと書いてますけども,防火扉がないような小学校も数いっぱいまだあります。そちらを先にするのが役所の務めだと思いますが,いかがでしょうか。 92 ◯遠藤行財政局長 公共建築物についても安全で快適に御利用いただくということ,これは当然でございます。  公共建築物については,計画性をもってメンテをしていくということで,建築技術部と私どもの資産活用部と連携をしながら,そういった保全業務についても適切に行ってるところでございます。(発言する者あり)  失礼しました。  また,教育委員会につきましても施設を危険なところについて保全をしていくということで,今回の補正予算でも2カ年にわたって事業を行うということで予算もいただいておるところでございます。  以上でございます。 93 ◯分科員(松本のり子) 教育施設,順次やっていくとおっしゃいましたけれども,そのやり方がすごく遅いんですよね。だから,非常に市内の小・中学校は現場に行きますと非常に困っておられます。にもかかわらず,こちらを──この本庁舎をどんと先に何百億かけてするというのは,市民にとっては全く納得がいかないということを申し上げて,次に,公契約条例についてお聞きをいたします。  公契約条例は,市の一定額以上の委託事業や建設などの公共事業について契約する際に,最低賃金以上の労働報酬下限額を提示し,遵守を条件としています。今,公契約条例は,53の自治体で制定され,要綱で示しているのが17自治体にもなっています。合わせて70の自治体にあっという間に広がってきています。労働者の適正な労働環境の確保が図られ,地域経済を発展させることにつながる公契約条例を制定すべきと考えますが,いかがでしょうか。 94 ◯西尾行財政局財政部長 公契約条例につきまして,お答えさせていただきます。  本市の基本的な考え方といたしましては,労働者の労働条件は労働基準法,最低賃金法などの法令により国の労働行政の分野で全国統一的に定められておりまして,本市におきましては,公契約制度については,特定の地域で独自の基準を設けるべきではなく,国の労働行政の分野において全国一律に法令で規定すべき事項であると考えております。  しかしながら,公契約に携わる労働者について,適正な労働条件や賃金水準を確保する必要があるということは十分に認識しておるところでございまして,そのために本市では,業務量の確保や地元発注率の向上など,市内企業の業績確保に努めるとともに,最低制限価格の設定,低入札価格調査の実施によるダンピング対策強化,労務単価の引き上げを行うほか,適正な労働条件の確保の内容を盛り込んだリーフレットを契約の都度,受注者に配布することで事業者に労働関係法令の遵守を求めてるところでございます。  さらに,平成29年9月以降に公告を行う案件からは,契約約款に元請業者が最低賃金法違反で送検されたときに,市が契約解除を可能とする規定を追加いたしまして,また,入札説明書には入札金額の積算に当たりまして,最低賃金法を踏まえたものとするよう記載しておるところでございます。  さらに,平成30年,31年度入札参加資格の本登録におきましては,適正な労働条件の確保に関する誓約書の提出を求めましたほか,31年4月より元請及び全ての下請事業者から労働関係法令の遵守に係る誓約書の提出を求めるなど,最低賃金遵守等の労働関係法令の遵守の取り組みを進めておるところでございます。  条例という形ではございませんが,こうした取り組みをしっかりと進めていくことが,適正な労働条件の確保や行政サービスの質の維持・向上につながっていくものと考えております。  以上でございます。 95 ◯分科員(松本のり子) 先ほど,この神戸市の取り組みをいろいろ教えていただきましたけれども,2014年とか2016年の法改正に従った──神戸市もそれに準じてやっているというものも多々あるかなというふうに思います。やっぱり独自で頑張っていただきたいと──昨日,本会議で市長が,兵庫の最賃は大阪よりも65円低く871円で,これは問題があるような,もっと兵庫も上げるべきだみたいな雰囲気の発言をされておりました。これを,本当に市長の言うようにやろうと思えば,公契約条例をつくって最賃,そしてその市独自で上乗せする労働報酬下限額の設定,そのことによって一定の市内で住んでいる,市内で働いてる人の賃金を上げていくことになると思うんですが,きのう,最賃の大阪との関係の差,そして,それによって条例で定めることでアップしていくことができるという点について,いかがでしょうか。 96 ◯西尾行財政局財政部長 昨日の答弁で,市長のほうが申し上げました最低賃金価格は871円ということですが,令和元年10月1日から御案内のとおり,時間額については899円という形で上がるということになっております。  また,市長のほうも申し上げておりましたが,1つの自治体でこれを解決するというのは困難性があるということを申し上げたと思います。ですから,経済の振興等を図ることによりまして,市民所得の向上を目指すことによりまして,それを実現していくということがあるべき姿ではないかと思っております。 97 ◯分科員(松本のり子) 1つの自治体で困難だから,国にも求めていくということなんでしょうけれども,1つの自治体で困難だから条例をつくって少しでも賃金を設定して,神戸市で──神戸市に住んでいる働いている公の仕事をする入札参加の企業たちに賃金アップ,ここまではちゃんと労働者に払いなさいよという──定めるということが必要であるという考え方もあります。だからこそ,2008年に初めて山形県で公契約条例ができましたけれども,この10年間で70の自治体にまでどんどんと進んでいるというのは,そういうことなんですね。例えば,世田谷区の公契約条例を見ましても,東京では985円ですが,世田谷区では1,070円を最低の労働報酬下限額の設定をしておりますので,なぜそういうことをしてるのかといえば,やはり,都民のそこで仕事をする人,下請,その下請の人まできっちり守っていく,生活を保障する,地域経済を守るという立場でそういうことをされています。  そういった考えは,今のとこ全くないということなんでしょうか。 98 ◯西尾行財政局財政部長 繰り返しの答弁になりますが,労働者の労働条件は労働基準法,最低賃金法などの法令により国の労働行政の分野で全国統一的に定められており,本市におきましては,特定の地域で独自の基準を設けるべきではなく,国の労働行政の分野において全国一律に法令で規定すべき事項であると考えております。 99 ◯分科員(松本のり子) 本当に70の自治体がそういうことではあかんと,地域の市民を守っていかなきゃいかんということで条例をつくり金額を最賃よりも上乗せして設定する,今,ワーキングプアをなくしていこうという取り組みがされていますが,一日も早くそういった方向に神戸市も向いていただくことを希望いたしまして,最後に,平和行政についてお聞きをいたします。  国連加盟国の6割以上の賛成で採択された核兵器禁止条約は9月20日の調印開始から2年を迎えました。現在,70カ国が調印をし,32カ国が批准をしています。核兵器のない世界の実現に向けて,全世界が今動いてる中,兵庫でも井戸知事,久元市長を初め県内16市長,町長が核兵器廃絶国際署名に署名をされています。御自身の市長の署名だけでなく,神戸市としても他都市同様に核兵器廃絶署名の取り組みを多くの市民に呼びかける広報をすべきと思いますが,いかがでしょうか。 100 ◯筒井行財政局副局長 昭和57年に広島と長崎が中心となりまして設立した平和首長会議,これに加盟する近隣の都市におきましては,そういった核兵器禁止条約の早期締結を求める署名等に関しまして,市のホームページから平和首長会議のホームページへリンクを行い,署名ができるよう誘導を行ってるところでございます。  また,西宮,宝塚,芦屋,尼崎市におきましては,イベントの際の署名用紙の配紙や設置などの取り組みをしているところと聞いております。  本市でございますが,平成22年1月に平和首長会議に加入いたしまして,加盟都市として平和首長会議の行う活動に対して協力を行ってきております。その中で,核兵器禁止条約の早期締結を求める署名活動につきましては,市のホームページ──ホームページのピックアップに掲載しております災害と戦災資料館でございますが──そこから平和首長会議のホームページにリンクを張りまして,他都市と同様にオンライン署名ができるような対応を図っているところでございます。  また,委員御指摘のとおり,広島・長崎の被爆者が訴える核兵器廃絶国際署名に関しまして,久元市長に対しても署名要請をいただいておりまして,市長が署名を行うとともに,その団体が作成している署名を呼びかけるポスターに県内の市長とともに市長の顔写真を掲載するなど,署名の呼びかけに協力しているところでございます。
     今後とも引き続きそういった形で協力してまいりたいと思っております。  以上でございます。 101 ◯分科員(松本のり子) 私が今お聞きしましたのは,このポスターですよね──この大きなね。市長も署名され──私は被爆者の訴えに賛同して署名しますというね,これを広げてください言ったんであって,今お答えになられたのは,禁止条約の署名がホームページからリンクされて首長会議のほうで電子署名ができますよということで,私が聞いたのは,このヒバクシャ国際署名を広げてもらうために,西宮なんかは広島・長崎の被爆者が訴えたこのヒバクシャ署名を街頭で配られて,市役所宛てに戻ってくるようにされてます。今おっしゃったように幾つかの市でも市役所のロビーに置いてますが,神戸市としては,このヒバクシャ──市長が署名なさった核兵器廃絶国際署名,これを広げるためにどうされますかって聞いてるんです。 102 ◯筒井行財政局副局長 我々,御承知のとおり,それにつきましては来年8月に中央図書館で戦災資料展を開催しております。その場で署名用紙の配置等の対応を検討してまいりたいと考えております。  以上でございます。 103 ◯分科員(松本のり子) これは来年の8月までなんですよ,期限が。なぜ来年の8月までかといえば,来年に多分,核兵器禁止条約が国連で発効されると思うんですけれども──今32カ国まで批准をしておりますので──だからこの被爆をなさった人たちの──被団協の人たちが来年まで自分たちで頑張って集めて,そしてそれを国連で調印・発効させるための交渉なんですね,この署名が。だから今全国で早急に行っているんですけども,来年の8月の戦争展ではちょっと遅いんです,それは。だから被爆者が呼びかけ,被爆者が世論を今つくり上げていこうとしているときに,8月ではなく,もっと本当市役所の下に置くべきだと思いますが,いかがでしょうか。 104 ◯筒井行財政局副局長 署名を市役所のところに置くというふうな形でございますが,署名活動につきましては,当然核兵器廃絶に関するこの署名にとどまらず,多くの署名活動がある中で,この分を庁舎に設置することは難しいと考えてございます。署名に関する事業,さまざまな部局が事業を行っておる中で対応していくものと考えております。  近隣の5都市に確認したところ,庁舎への署名用紙の設置状況でございますが,そういった設置につきましては直接実施せず,イベント等の際に配布してPRしているというふうにお聞きしているところでございます。  以上でございます。 105 ◯分科員(松本のり子) たしか伊丹ではロビーに置いてると聞いておりますので,宝塚とか,あと西宮なんかは街角でこの署名をまかれてね,市役所に戻ってくるようにしてるというのはすごいことだなと思います。  来年の8月に戦争展の中でこの署名を置くということですけれども,それ以外はいろんな署名がある中で,これはできないとおっしゃいました。今この核兵器禁止条約というものが批准をされ発効されるということの意味をどのように考えておられますか,そうおっしゃるんだったら。 106 ◯筒井行財政局副局長 これにつきましては,久元市長がポスターに掲載して署名にも賛同してますとおり,非常に重要なことだというふうに考えております。  以上でございます。 107 ◯分科員(松本のり子) だから非常に重要だと考えておられるのでしたら,なぜ一歩あすから動こうとされないんですか。 108 ◯筒井行財政局副局長 同じような答弁でございますが,市の施策,重要な施策,さまざまな施策を我々やってるわけでございますが,これもその1つの施策だというふうに思っているところでございます。そういった署名活動についてはイベントの際等で対応・検討していくというふうなことで,庁舎への設置は考えてないということでございます。よろしくお願いします。 109 ◯分科員(松本のり子) 他都市と比べて,なぜこんなに平和行政がおくれてるのかなと考えますと,平和の担当部局がないのがやはり問題だと思います。伊丹では平和の課──平和課というのがあるんですね。だからいろんな平和についての問題を市民に介していってるんです。  この際ですから,平和の部局というものをきちんとつくるべきだと思いますが,いかがでしょうか。 110 ◯筒井行財政局副局長 平和の関係でございますが,平和とは非常に重要なことでございまして,市政の運営に当たって平和を基本とするのが当然のことでございます。  本市が行っている全ての施策が当然平和を前提としてというふうなことでございますので,各施策を担当している所管部局におきまして,それぞれの立場で平和なまちづくりに取り組んでいるところでございます。  行財政局におきましては,市民の方々が命の大切さ,平和のとうとさ等について考えるきっかけとなることを目的に取り組んでいるところでございます。  今後とも平和的なまちづくりの実現に向けて,我々の考えとしましては,それぞれの所管部局において取り組んでいくということでございまして,御理解いただければと思います。 111 ◯分科員(松本のり子) いろんな平和に関する団体の皆さんがお話をしていますと,ここは神戸は窓口しかないと,窓口しかないから,それはどこどこの課,これはどこどこの課いうてつなぐだけなんだと。ほかの都市に行くと,やはり課そのものがあるから,そこでしっかり受けとめて,それを市全体としてつかんで,そしてそれを行動に移すことができるというのが他都市との違いなんですよね。課がないということは,そういうことなんだなと思います。  先ほどおっしゃったようなことであるならば,やはり個々に任せるということになりますので,しっかりと軸として,もう二度とこういった核兵器は,もう本当に落とされた唯一の日本は国ですから,これは絶対に揺るがないものだというところでは,平和の課というものは私は検討に値すると思うんですが,これまで一切検討もされたことがないんでしょうか。 112 ◯遠藤行財政局長 平和についての組織については先ほど副局長が答弁しましたとおりでございます。神戸市全体で平和について意識をして市政に反映していくということですので,今までもそういった私が知っている範囲におきましては,そういった議論といいますか,職制を新たにつくるということはございません。  以上です。 113 ◯分科員(松本のり子) 部署をつくっていただければ,もっと充実したものになると思います。来年は2020年で被爆75周年です。先ほどおっしゃいました戦争展に──原爆展ですか──おきましては必ず──遅いかもわかりません──この署名をヒバクシャ署名を置いていただくということ約束してくださいましたので,ぜひ実行していただきたいと思います。  終わります。 114 ◯主査(しらくに高太郎) お疲れさまでした。  この際,約20分間休憩いたします。  午後3時より再開いたします。   (午後2時41分休憩)   (午後3時0分再開) 115 ◯主査(しらくに高太郎) ただいまから決算特別委員会第1分科会を再開いたします。  休憩前に引き続き市長室・行財政局に対する質疑を続行いたします。  それでは,池田委員,どうぞ。 116 ◯分科員(池田りんたろう) こうべ市民連合の池田りんたろうでございます。よろしくお願いします。  では早速,質疑に入らせていただきます。  まず1点目は,職員の技術継承と人材育成についてお伺いします。  先ほど坊先生からも大所高所に立った人材育成のことについていろいろとお話がありましたけども,私はミニマムなことでちょっとお聞かせをいただきたいというふうに思います。  行政改革が進められてまいりまして,その中で業務プロセスの再構築とか,民間活力の導入などによって業務の効率化,総人件費の抑制が図られた,こういうことですが,それらによって生み出された人的資源というのは,新たな事業等の業務をこなすということで職場に配置をされているというふうに思います。  一方で,人員体制が逆に縮小した職場におきましては,職員の高齢化が進む,こういうことで,年齢構成にゆがみが生じているというふうに思いますし,特に技術・労務職のところでは技術継承もままならない状態だというふうに聞いています。これまで培われた技術によって保たれていた市民サービスの低下が懸念されますけども,このことについてまずお伺いをしたいというふうに思います。  まとめてやって,あとは一問一答でお願いします。  2点目は,市有財産の活用についてであります。  人口減少対策や待機児童の解消など,市が直面している行政課題に対応した施策を積極的に展開していく,こういったために,本市における財源確保の問題でもありますけども,未利用地を全庁的に把握をして,局横断的な利活用を進めていく,こういうことが必要ではないかなというふうに考えておりますが,平成30年度から資産活用部が新設され,未利用地の有効活用を図っている,こういうことでありますけども,これまでの実績と今後の取り組みについてお伺いをいたします。  それから最後,3点目でありますけども,これも吉田先生のほうから在住外国人の支援等の問題について議論がありましたけども,この外国人問題,本年4月に改正出入国管理法が施行されて,お話もありましたように,特にベトナム人が大変多くふえているということもあります。  本市におきましても,今後ますますこういった在住外国人が増加する,こういうことになろうかと思いますが,この6月には──話もありましたけども──神戸市外国人に対する不当な差別の解消と多文化共生社会の実現に関する条例が全会一致で可決されました。また,多文化共生の拠点施設として長田区にふたば国際プラザが開設されるということや,9月には在住外国人へのワンストップ相談窓口の機能も大幅に拡充される,こういうことで,本市の支援環境も順次整いつつあるというふうに感じているところです。  今後は本市の外国人支援策をまずやっぱり在住外国人の方々に広く知っていただくという──わからないわけですから,ルールを広く知ってもらう,こういうことが大事でありますし,加えて国籍や在留資格など,外国人の置かれている状況やニーズ,さまざまな状況なりニーズがあると思いますが,これらに対してさらにきめ細かな支援を行っていく必要がある,こういうふうに考えているわけでありますが,御見解をお伺いしたいと思います。  以上です。よろしくお願いします。 117 ◯遠藤行財政局長 私のほうからは,職員の技術継承につきまして御回答させていただきます。  行財政改革ということで,より効率的な体制を確立するということで,神戸市行財政改革2020,これを着実に実行しておるところでございます。この計画の中で組織の最適化ということがございまして,部門ごとに,また業務ごとに既存の体制を見直して,総人件費の抑制を図っていくということ,簡素で効率的な組織を目指すことを進めてございます。  そういったことで,職員につきましては,コンスタントに採用を続けてきて──行政職については──おるわけですが,職員全体として見ましたところ,平成20年度以降は職員の採用数を一定数確保してきておるわけですが,震災以降の厳しい時期には職員の採用数を抑制してきた期間がございます。そういったことで,特に30歳代後半から40歳代前半の年齢の職員数が他の年齢層の半分程度と極端に少ない,ちょっといびつな職員構成になっているのが現状でございます。  また,その上で,今後15年ぐらいに定年退職を予定している職員が全体の約5割弱ぐらいを占めてございまして,年齢構成の適正化であったり,また退職に伴う技術の継承,それから幹部を育てていく,そういった育成をしていくという重要な点につきまして,重要な経営上の課題があるというふうに認識をしているところでございます。  技術の継承という形では,まず研修の計画的な実施を行いますとともに,業務についてのマニュアル化,そういったことを進めてございます。また,26年度からは定年退職者を公務内で活用する再任用制度も導入をしてございまして,ベテランから中堅・若手職員への知識・技術と経験の継承に努めていくということを組織立ってやっておるところです。  さらに,行政職全体に占める土木・建築などの技術職員の採用割合をふやしておるところでございます。  また一方で,労務職のほうでございますが,平成24年度以降,新規採用を行ってございません。そういったことで,平成23年度当初と比べると,約800人削減をしているといった状況にございます。  また,労務職につきましては,労務職全体の職のあり方,全ての業務について官民の役割分担,そういったことを見きわめながら,一方で一層の民間活力の導入,さらなる効率化,そういったことも進めながらも,抜本的な見直しを図るべく検討をしているところでございます。  今後も公務ならではの職の整理を踏まえまして,その職全体のあり方を考えていきたいというふうに考えてございます。  以上でございます。 118 ◯山村市長室長 私のほうからは在住外国人の支援について御答弁させていただきます。  委員おっしゃるように,私どもも今後外国人はふえていくというふうに思っております。そういった増加する外国人をしっかり御支援をしていくように,私ども今3つの視点を持って支援を行っているところでございます。  1つは情報発信を充実をしていくこと,2つ目には多言語対応,これも充実していくと,そして3つ目については日本人と外国人との相互理解・交流を進めるというふうな形で全庁的に具体的な支援を行っております。  ただ,こういった支援策を実施しておりましても,委員御指摘のように在住外国人の方に知っていただくということがまず前提になるというふうに思っておりまして,午前中の審議のほうにもございましたけれども,私どもホームページやあるいはチラシ,そういうところで周知をしておりますけれども,まだ十分ではないというふうに思っておりまして,そこで今現状を見てまいりますと,日本語学校に留学するベトナム人が急増してるとそういうところも含めまして,私どもが日本語学校の例えば入学式とかあるいはオリエンテーションに行きまして,そこでこういったサービスであるとか,行政情報,そういった日本の文化とか,ルールとか,そういうのを御説明をさせていただくことを進めておりますし,またベトナム人の方はフェイスブックをよくごらんになるというふうな形もございまして,ベトナム語のフェイスブックをつくりまして,そこにベトナム語で質問や御意見をいただく,そしてこちらのほうからベトナム語で回答させていただくという形で,こちらのほうについては大体1カ月に6,000件ぐらいの今現状アクセスをもらっているところでございます。  また,ふたば国際プラザにおきまして,生活ガイダンスみたいなものも,この6月から実施してまいりますので,そういったところでも,こういった支援策をしっかりと周知をしてまいりたいというふうに思っております。  そして,あときめ細やかな支援につきましては,私ども,これも3つあるのかなというふうに思っておりまして,1つは,やっぱり日本で生活するにおきましては,ある程度の日本語を習得をしてもらうというのと,2つ目は外国の児童・生徒──これ学校現場での言語的な支援,そしてあと行政の窓口での外国語対応を充実していくと,この3つのニーズが今後もふえていくだろうというように思ってまして,日本語学習では,1つは全く日本語を知らない人に対しての日本語教室をふたば国際プラザで今後実施していきたいというふうに思っておりますし,学校現場においては言語面での支援のサポーターを拡大できないかどうかについて今検討をしておりますし,あと区役所窓口,これについては今電話での3者通訳を行っておりますが,早期にタブレットを使いましたテレビ電話通訳,そういったものを導入をしていきたいというふうに思っております。  こういった支援策をより在住外国人の方,そして市民の皆様にも周知できるように注力するとともに,1歩1歩着実にこういった支援策のほうについても実行をしていきたいというふうに考えております。  以上でございます。 119 ◯磯兼行財政局資産活用部長 私のほうから市有財産の利活用につきまして御答弁させていただきます。  委員おっしゃいますとおり,平成30年度に行財政局に資産活用部を新設──設置いたしております。  この設置の目的につきましては大きく2つございまして,不動産の総合調整機能を強化し,全庁において財産価値をより生かす土地の利活用推進を図ること,これが1点でございます。また,今後のさらなる少子・高齢化の進展,人口減少社会の本格化など社会情勢の変化の中で,未利用となってございます市有地につきまして,まちづくりの観点をさらに重視し,より効果的に利活用していくと,これが2点目でございます。  とり行ってございます業務につきましては,これまで市有地の売却,貸し付けあるいは不動産の評価,こういうことは管財業務として行ってきたわけでございますが,これらに加えまして,5つの業務に取り組んでおります。  まず1つ目が,全庁各部局で利活用あるいは処分,こういったものを検討する対象地の徹底した把握ということでございます。庁内各局で保有してございます利活用あるいは処分,こういったものを検討する対象地の保有量調査を行いました。また,跡地利用計画の実態調査,こういうものを実施いたしまして,利活用可能な財産の徹底した把握を行ってございます。  平成30年度に行いました調査では,高額な解体費あるいは地図混乱によります境界確定がまだできていないといったような,即売却等が難しいような物件も多数含まれてはございますが,貸し付け等も含めた今後の利活用の可否を検討できるような土地が多数あるということがわかってまいりました。  2つ目が,庁内での土地利活用に関する情報共有,連携ということでございます。先ほど申しました調査の結果の庁内での共有ですとか,売却検討不動産の庁内の周知,こういったものをさらに徹底をするというために,これは庁内組織でございますが,神戸市不動産運用連絡調整会議という会議を新たに設置いたしまして,まちづくりに生かせるような取り組みの受け皿となる土地財産情報の共有,局間の連携,こういうものを図ってございます。  3つ目が,跡地活用の庁内検討の推進ということでございます。学校ですとか,区役所跡地といった,全体としてより財産価値を生かすべき大規模な未利用地につきましては,企画調整局あるいは区役所といったところと連携いたしまして,全庁横断的に検討を行っております。  また,従来,市有地の利活用の方法としましては,庁内で利用希望のない場合は,財源確保ということで民間に売却をするというのを第一義に考えてきたところでございますが,大規模な未利用地につきましては,各種の政策課題に対応できる重要な資産であることから,貸し付けでの活用を検討するといったような財産の特性に合わせた利活用方策も検討をしてございます。  4つ目が,土地活用手法の調査研究ということでございます。この土地の利活用に関しまして,民間の知見ですとかあるいは民間活力を導入するといったことを推進いたしますために,民間事業者との利活用に関する意見交換を行いますサウンディング型市場調査と言っておりますが,こういう調査を実施いたしまして,今後の利活用の検討につきまして実効性を持って進めているところでございます。  5つ目が,利活用を進める必要のある普通財産の管理ということでございます。全市的な管理から,利活用を進める必要のあります普通財産につきましては,例えば特別会計で持っているものですとか,裁判で係争中のものですとか,そういうものを除きまして,用途を廃止した後に行財政局で移管を受けまして,一元的に管理を行ってございます。  今後の取り組みですが,先ほど申し上げましたような新たな取り組み,これをさらに進めますとともに,さらに新たな手法を研究するなどいたしまして,市有地の利活用の取り組みを力を入れて進めてまいりたいと考えてございます。以上でございます。 120 ◯分科員(池田りんたろう) それでは,まず人材育成のところなんですけども,平成24年──もうちょっと前から採用とめとん違うかなと思うんやけど,もう10年以上なるん違うかなというふうに思ってるんやけど,本当に年齢構成というか,職場の構成,非常にいびつになっている。今局長のほうから30代というのは他の年齢からいうと2分の1やというお話もありましたけど,まさに本当にいびつになっている。  技術継承の関係も,再任用制度の採用してるんで,その中でまた若手職員にその技術継承も図るとこういう機会もあるんだということですが,職員の技術継承とあわせて人材育成を図っていく,こういうことで,研修制度の充実も重要であるというふうに思っています。局長のほうからも研修をやっているというこういうお話もありましたけども,役所に入ってすぐ半年間いろいろ研修しますよね。それから適宜,配置されたところでまた先輩から教えていただいたり,いろいろと研修していく,こういうことで進めてきていると思うんですが,そこでやはり計画立てた研修というものが必要だろうというふうに思うんですけども,研修やってるというような話もありましたけど,技術職員に対して具体的にどのような研修を行っとんか,ちょっと教えていただけますでしょうか。 121 ◯三和田行財政局職員研修所長 技術職員に対する研修でございますけれども,委員御指摘のとおり,計画的に体系立てた研修を行っていくことは人材育成の観点から大変重要であるというふうに考えております。  職員研修所では,ビジネススキルなど職種を問わず,神戸市職員に共通して必要なスキルや知識を習得するための研修を実施してございます。  一方,専門知識獲得のための研修については,各局,各職場において実施しているのが現状でございます。  技術職員への研修につきましては,現在建設局の技術管理課が主体となりまして,5職種──これは建築・土木・電気・機械・造園でございますが──の建設系技術職員を対象といたしまして,平成21年度から本格的に研修を実施してございます。  具体的には,階層別の研修を初めとして,土木積算の基礎でありますとか,道路,橋梁,舗装,地下埋設物等に関する専門研修など,座学だけではなく実地研修も取り入れて体系的に行ってございます。さらに,新規採用職員を対象にいたしましたベテラン職員への経験談の聞き取りの研修であるとか,土木技術発表会なども実施されているところでございます。  またさらに,国土交通大学校や全国建設研修センターあるいは近畿地方整備局等が実施する研修に職員を平成30年度は100名派遣をするなど,職員の能力向上を図っているところでございます。  このほか,自己啓発に対する支援といたしまして,例えば1級建築士あるいは技術士などの資格取得に要する経費を対象に,平成27年度から費用助成も行ってございます。  今後とも職員のスキルアップ向上に資する研修を実施し,人材育成に努めてまいりたいと考えております。  以上でございます。 122 ◯分科員(池田りんたろう) ありがとうございました。  もう1点,採用を中止してるということで,いろいろと課題があるというふうなことも認識をいただいているというふうにお聞きをさせていただきましたが,この再任用制度,年金受給開始年齢等々もあって,いろいろと変遷を遂げてきておりますけども,再任用,さらに再々任用というのが現実にはあるんですね。そのやはりノウハウ,技術を持った職員が引き続いてその仕事をやっていくということで,非常に効率的やし,一面,人件費を抑制するという効果もあるわけですね。  でも,再々任用というところまで──それ以上あるのかないのかわかりませんけども,それを進めていくと,逆に若年層の雇用機会をある意味そこで奪っているわけですから,やはり若年層の雇用対策ということも含めて,その再任用制度について一度検証する──見直せとは言いませんけど,検証する必要があるのではないかと思うんですが,そのあたりどうでしょうか。 123 ◯遠藤行財政局長 公務員の再任用制度につきましては,現在60歳を原則定年をしまして,それから65歳ぐらいまでそういった形で引き続き仕事ができるという仕組みでございます。これも国のほうで職員の定年延長,そういった今検討も進められてますので,今後この仕組みも変わってくるものかと思われますが,現在そういった状況でございます。  確かに若い職員の登用を妨げているのではないかという御指摘ではございますが,やはり現在65歳までだんだん年金の受給もおくれてきております。そういった中で,やはりまだ60で定年しても,まだまだやる気も体も元気という中で,そういったスキルを生かしていく,また社会に出て貢献をしていくということ,それは一方で大変大事なことであるというふうに思います。また,そういった技術を後進の者に継承していくということも大事です。  そういったことと,また若い正規職員の採用ということ,そこをバランスをとりながら,組織全体として──本当に震災後,特に行政職の場合ですが,採用を抑えて,今ちょっと字型カーブというような職員の年齢構成になっております。そういったことも今後適正な形で,余り世代間バランスが崩れないように十分そのあたりも配慮しながら,採用していきたいというふうに思っております。  以上です。 124 ◯分科員(池田りんたろう) 年齢構成,本当にひとつまたしっかりお願いしたいと思います。平均年齢が50歳──49歳から50歳というところがあるわけですから,本当いかがなものかなというふうに思います。震災後の25年たった中で,いろんな取り組みをやられた結果,今の状況生まれておりますから,これから徐々にであっても是正をしながら,今局長のおっしゃったような体制確立に向けて頑張っていただきたいというふうに思います。  それから,市有財産の関係ですけれども,資産活用部,サウンディング調査というのがありました。北区では兵商跡をサウンディング調査やって,いろいろと結果が出とんですけども,午前中もちょっと話があったと思うんですが,湊山小学校とか,雲雀丘小学校,ここでもサウンディング調査をやっているということなんですけども,具体的にその学校跡地等含めて具体的な活用を進めとるのかどうか,ちょっと教えてください。 125 ◯磯兼行財政局資産活用部長 学校跡地の利活用についてでございます。
     委員言われましたように,今湊山小学校と雲雀丘小学校,これにつきまして,8月から利活用の事業者公募を始めております。サウンディング調査につきましては,昨年行いまして,湊山小学校は4者,雲雀丘小学校につきましても4者の業者とサウンディングの調査をさせていただいておるところでございます。このサウンディング調査に基づきまして,募集要項をつくりまして,現在募集中と。これにつきましては,今後11月上旬には優先交渉権者を決定いたしまして,その後の契約等に進めていければというふうに考えてございます。  サウンディング調査は,昨年度もう1つ旧夢野中学校も行いましたけど,これにつきましても,ことし後半には公募をかけていきたいなというふうに思ってございます。  以上でございます。 126 ◯分科員(池田りんたろう) 広大なというか,大きな土地なので,有効活用できるように図っていただきたいと思います。兵商は特にまためちゃめちゃ大きいからね,細分化してやるというような方向性も出とるようですけど,よろしくお願いしたいと思います。  最後に,在住外国人の問題なんですけども,神戸市内,大学,短大,多くの留学生が在籍をしているわけでありますけども,そんな中,今後市内企業の外国人材確保の動きが進んでいるというふうに思います。特に優秀な人材の市内企業への橋渡し──これは僕,日韓議連入りよんですが,韓国の人も台湾の人も外大や看護大学へ留学で来とって勉強しとって,神戸で働きたいという人も結構おられるんで,そういったところいろいろと橋渡しをしてるそういう企業もあるわけですけども,行政としても,やはり優秀な人材を市内の企業へ橋渡しをするそういう支援することが,ふえる中でやっぱり大事なんではないかなというふうに思ってるんですけども,ただそれを市長室だけがやるということではないと思いますので,市長室と関係部局等々が連携をしながら積極的に取り組んでいく必要があるのではないかなと考えておりますけども,御所見をお伺いしたいというふうに思います。 127 ◯山村市長室長 今神戸市内の大学にいらっしゃる留学生,約3,600人の方がいらっしゃいます。そして委員おっしゃったように,今大体卒業生のうち6割ぐらいが日本で就職という形で,以前に比べますと非常に日本での就職意欲が向上してるという形もございますし,あと市内の企業様も,そういう外国人材の需要というのが向上してると。また1つ国のほうも,留学生の就職を支援をしようという形で,在留資格の制度の緩和も行っております。以前は留学生が日本で就職する場合は,専門的な分野──システムエンジニアとか通訳の分野に割と限定されていたんですけど,今年度から日本語能力とかそういった語学の能力が使える部署,例えば宿泊施設とか飲食店,工場等についても就職ができるというふうな制度になってきています。  そういった機運のもと,私ども市長室としましても,経済観光局と連携しまして,中小企業と留学生の方のワーキングとか,そういうのも数年前からやっておりますし,あと留学生を対象にしました合同企業の説明会というのも29年度からやっています。これは年々参加留学生,それと参加企業ともに増加をしているというような形の支援を実施しております。  また,こういった就職支援とともに,まずは留学生の方に神戸を知っていただき,神戸に愛着を持ってもらうというのも私ども大事と思ってまして,留学生のうちから多文化交流員というような形で任命しまして,地域での交流事業に参加する,そして通訳・翻訳事業をする,そしてまた情報をソーシャルメディアで発信をしてもらうという形で,今25名の方を任命をしておりまして,神戸を好きになっていただく,そのことがイコール神戸にまだ残っていただくことにもつながるというふうに思っておりまして,こういったことを状況を見ながら拡充をしていきたいというふうに思っておりまして,優秀な留学生,これはぜひとも神戸に残っていただきたいというふうに思っておりまして,今後とも必要な支援策を実施していきたいというふうに思っています。 128 ◯分科員(池田りんたろう) ありがとうございました。  就職,神戸でしていただいて──神戸で就職していただくということは,ある意味神戸とその留学生の母国との交流促進ということにもつながっていくでしょうし,そういった努力を重ねていると,このことが留学生にとっても大きな──神戸に愛着という話ありましたけども,残念ながら神戸で就職できなかったけども,いろいろと神戸の人頑張っていただいたなという思いを持って母国に帰ると,また神戸との橋渡しというか,交流というか,そういうところにもまたつながっていく可能性というのは出てくるというふうに思いますので,人口減少の問題もいろいろと午前中からずっと議論がありますけども,そんな中で外国人がふえてるということですから,ましてや留学生,優秀な学生を神戸にぜひとめていただいて,神戸のある意味魅力を生み出す,こういうことにもつながっていくだろうと思いますので,頑張っていただきたいというふうなことをお願いを申し上げ,質問を終わらせていただきます。  ありがとうございました。 129 ◯主査(しらくに高太郎) お疲れさまでした。  次に,高橋理事,発言席へどうぞ。 130 ◯副主査(高橋ひでのり) 会派つなぐの高橋と申します。私からは2点,行財政局と市長室にお伺いします。まず2点とも説明をした上で,あとは一問一答ということでさせてもらいます。  まず,各区に生活支援課──昔は保護課といってましたけど,生活保護の仕事を大部分するそういったセクションがあります。  厚生労働省が2016年度に実施した福祉事務所の人員体制調査というものがあります。これを見ると,生活保護の係長ですね,査察指導員ともいうんですが,その方たちについてケースワーカーの経験があるのかないのかということが厚生労働省のほうできちんとチェックをされてまして,その内容が,政令指定都市の約半数が100%経験者が係長になっている。政令市の平均でも86.7%の方が経験を持ってるわけですね。  ところが,神戸市は断トツの最下位で30.2%の方しかケースワーカー経験がないと。大抵のところでは,もうケースワーカー経験者が係長になるということは常識になってるのに,神戸ではケースワーカー経験のない係長のほうがずっと多いと,そういった状況にあるわけです。  これは別に昔からということではないと思うんですね。私が1984年から’96年まで生活保護のケースワーカーをしていたときは,ケースワーカー経験のない係長というのは珍しい存在でした。ところが,いつの間にかそういう状況になっていると。当時,やはり係長というのは,ケースワーカーが日々ぶつかるいろんな対人処遇上の問題点を相談して,場合によっては一緒に面接をしてもらう,そういった形で,やはりどう相手に接するのかということについていろんな助言をしてもらう,そういう職責だったわけです。その方がケースワーカーの経験がないということは余り現場では考えられなかったわけですね。  経験のない職員を係長に配置するということは,特段の係長に対するそういう対人処遇についての研修というのもないようですし,非常にこれはリスキーではないかなと。ケースワーカーにとっても係長にとっても非常に大きな負担を与えているんじゃないかなというふうに推測されます。当然住民サービスにもいろんな影響が出てくると思います。  こういった生活支援課の係長に,神戸だけ非常にケースワーカーの経験者が少ないという状況なんですが,何とかこれを改善すべきだと思いますが見解をお伺いしたいと,これが1点目です。  それから,市長室のほうになんですが,神戸国際協力交流センターの相談体制について,吉田委員や池田委員からも多文化共生の観点での質問がありまして,多少は重なるんですが,外郭団体における特別委員会において,神戸国際協力交流センターについて,多言語によるワンストップ窓口として市民相談室やその他の関係機関につなぐ役割を担っている,そういった答弁がありました。きょうの答弁でも,そういった趣旨の答弁がいろいろあると思います。  ワンストップ窓口というのは,もちろん非常に大切です。いろんなさまざまな問題を持ち込まれるわけですから,的確に専門的な部署にそれを紹介するということはもちろん大切なんですが,さらにその上で,やはり外国人の方々というのはもともと言葉の壁,文化の壁もあります。1回の相談で終わるということは,なかなか考えにくいわけですね。ですので,継続的な支援を必要とされる方が多数おられると思います。せっかく相談窓口に来られて,いろんな問題を把握しても,それが続かないという問題がやっぱり現状ではあるんではないか。  現状,KICC──神戸国際協力交流センターには5人の相談員さんがおられて,平均在籍年数が2年ということもお伺いしました。神戸市としても無期雇用に転換していくというそういう努力もされて,いろいろ相談能力を向上させようとはされてると思うんですが,もう少し神戸市として,やっぱり継続的な支援ができるような,そういう専門相談体制の充実ということをぜひ考えてもらえないかと。  例えば弁護士さんというのは特に配置をされてませんけども,そういった弁護士さんの配置なり,あと一番大事なのは,やはり5人の相談員さんをどう統括をして,いろんなネットワークを神戸市全体でつくっていくのかということが大事だと思います。相談員さんは語学力を評価されて採用されてる方が多いと思いますが,もう少しそういう福祉的な観点でのいろんな助言,スーパーバイズができる方をぜひ国際協力交流センターに配置をして,さまざまな助言とかネットワークづくりをやっていく必要があるのではないかということで,その点について見解をお伺いしたいです。  以上です。 131 ◯遠藤行財政局長 私のほうからは,区の生活支援課の職員配置につきまして御答弁させていただきます。  神戸市の職員配置に当たりましては,本人の希望内容を確認をするあるいは家庭状況であったり健康状況であったり,そういったことをさまざまなことを勘案して,全庁的な視点で人事配置を行っているところでございます。  御指摘の区の生活支援課の体制でございますが,ケースワーカーの未経験の昇任者で係長になっている者が全体の約4割となってございます。係長の中でこの4割というのが一番多い状況でございます。次いで福祉職,専任職が約3割といった状況でございます。先ほど政令市の中で低い,30%ほどであるというこの数字が,この約3割ということになろうかと思います。  ケースワーカー未経験の昇任者が多い理由といたしましては,本市の異動方針といたしまして,採用から10年以内に多くの職場を経験をさせるといったことを掲げてございます。こういったことから,各区の生活支援課に関しましては,さまざまな業務知識であったり現場対応力,そういったことを習得することができる場として,係長昇任後,1カ所目の若手の係長の配置を行っているということが挙げられると思われます。  この4割には,そういった新しい新人の係長がしっかり仕事ができているのかどうかという部分につきましては,人事評価を見ますと良好な結果が出てございます。その多くが意欲を持って業務に取り組んでいる,職場の中心として活躍しているとそういったことでお聞きをしているところでございます。  加えて,対人研修が十分でないという御指摘でございましたが,新任者向けのさまざまなスキル向上のための研修を行ってございます。そういったことで未経験者の業務執行に役立つように取り組んでいるところでございます。  一方で,さまざまな多岐にわたる相談,専門性が必要なケースもふえてきておるのも認識をしてございます。29年度から,そういったスペシャリストの育成を目的といたしまして,専任制制度を導入をしてございます。平成30年度からは,もともとこれ税部門で導入をしましたが,福祉分野にも対象を拡大いたしまして,福祉職以外にも専門性の高い人材の配置にも努めているところでございます。  今後ともこういった専門性の観点から,各職場において核となる福祉職や専任職の配置,こういったことも十分留意をしながら,福祉分野におけます多様化する市民ニーズに対応できる業務執行体制の構築に努めてまいりたいと考えてございます。  以上です。 132 ◯植松市長室国際部長 それでは,KICCのほうの体制について私のほうから回答させていただきます。  理事のほうの御指摘ございましたように,KICC,午前中からの審議でもございますが,ワンストップの窓口という機能を持ってございます。そちらのほうで相談という,継続的にという趣旨の御質問ございましたが,通常の生活相談というのは年間に昨年度実績で470件余り,また一方で専門といった類いのものは178件という件数でございます。  その中で大きく占めてございますのが77件程度ですけれども──外国人特有ということであろうかと思いますが──入管の制度の関係,こういったものが多く占めてございます。そういったことから,行政書士会の御協力を得て,こちらのほうの月に2回程度,専門性を持った窓口という機能を持っておるというのが現状でございます。  そのほか多く占めますのが,主には子供の関係ですね。乳幼児から小学校入学というような感じでの福祉・子育てといった観点で77件程度ございます。この主なものは,新生児の訪問であったり保育所入所,学校手続といったようなことでございます。  ですので,こういったことを地域のほう,お住まいのところでの解決というのが非常に重要になってまいります。もちろん言葉の壁というのがございますので,KICCのほうでは先ほど来出ております3者通訳,また同行通訳というようなこともサービスを提供して,そちらのほうで言葉の壁をできるだけ取り払うという努力をしつつ,その専門性のある部署で対応いただくということでつないでいっております。  福祉また学校教育といったものは,やはり専門性高いものですから,それらの全ての問いというのは全て各部署で人材,資源また手法等も集約されているというふうな理解をしてございますので,そちらのほうで継続的な支援を行うと。そのためのサポートをKICCが言語サービスを持ってやらせていただくというようなことで対応をしてまいっているということでございますし,これからも言語数をふやし,また一定の生活の転入者のニューカマーの方の相談などにつきましても,新しくできたふたば国際プラザ等も活用しながら,取り組みのほうを進めてまいりたいというふうに考えてございます。  私のほうからは以上でございます。 133 ◯副主査(高橋ひでのり) まず,生活支援課の職員配置なんですが,専任職制度なんかも活用して,当然一般職の方もどんどん希望する方を配置していくと,そういうことについては当然やっていただきたいと思っています。ただ,それで十分対応できるのかということなんですね。  1つは,やっぱり今,生活支援課で病欠──病休ですね──をとっておられる方が非常に多いというデータがあります。係長で59名中2人,ケースワーカーが361人中49人,これ平成30年のデータなんですが,大体6人のケースワーカーに1人の係長というのが平均ですので,ほとんどの係で病休者がいると。もちろん病気はさまざまな原因でしょうが,やっぱり精神疾患が多いのではないかと推測されます。  やはり,ほとんどの係でケースワーカーが6名中1人休んでるというのは,非常にこれは職場としては大変な状況だと思うんですね。こういった状況がある中で,どうやってそれを改善していくのかというのは非常に喫緊の課題ではないかと思います。  昨年度,今年度の定例人事異動方針の中で,わざわざ各区の保護課には一定の行政経験または福祉の専門的知識を有した職員を配属していくため,今後は福祉職の新規採用者を中心に配属するということが具体的に追加されています。つまり,これまでは新卒の一般事務の方が大量に配置されてましたけども,やはり非常に多くの問題があったのではないかと推測されます。こういった状況にあることに対してどう対応するのかなんですね。  一般職の方ももちろん希望者を配属していくのは大事ですが,やはり福祉職の採用を抜本的にふやさない限り,この問題は解決しないのではないかと思うんですが,どうでしょうか。 134 ◯筒井行財政局副局長 福祉職の採用というふうなことでございますが,理事御指摘のとおり,我々としましても増大する福祉ニーズにやっぱり対応していくためには,専門性を持ちました福祉職の採用は必要と考えてございます。これまでも退職者数を上回る採用を行いまして,必要な増員を図ってきたところでございます。  また,そういった福祉分野における人材の確保策としましては,これまで社会人採用における福祉区分の新設を平成27年度から行いました。それとともに,受験資格の年齢上限の引き上げでございますが,34歳から39歳というようなことで平成28年度から実施してございます。そういった採用試験の充実を図るとともに,近隣の大学等におきましても,就職説明会を行うなど,リクルート活動を積極的に行っているところでございます。  今後とも積極的にPR等努めてまいりたいと思っております。  以上でございます。 135 ◯副主査(高橋ひでのり) ぜひ福祉職採用,大幅にふやしてほしいということなんです。  もう少しその必要性について意見を述べさせてもらいますと,ことしの7月に京都府の向日市でケースワーカーが死体遺棄をしてしまったということで発覚した問題があります。生活保護を利用されている方の支配下にケースワーカー職員が置かれてしまって,殺人の手伝いまでしてしまうと,そういう非常に特異な事件なんですが,これは決して他人事ではないと思うんですね。神戸市でも30年ぐらい前だと思いますが,ケースワーカーがその利用者を殺してしまうというそういう事件も発生しています。  やはり,そういった対人処遇において,本当きちんと組織的にケースワーカーが抱えている問題を把握しないと,極端に言うと,こういう問題が起きるというのが生活保護の現場なんですね。そこまでいかなくても小さな問題,例えば暴力を振るわれるという問題とか,非常に人間関係をどうつくるのかということで日々ケースワーカーは悩んでるわけです。  だから,そういうケースワーカーをきちんと組織的に問題を把握してフォローするためには,当然係長にはケースワーカーの経験者が必要ですし,それをやっていこうと思ったら,もっと社会福祉職を多くしなければ──これ時間かかることですからね,当然これからどんどん福祉職を大幅にやっぱり増加する中で,何とか全国並みになっていけるというそういう問題ですので,ぜひその点については検討してほしいということを要望をしておきます。  あともう時間がありませんので,国際協力交流センターのことなんですが,先ほどのお話で各区の専門部署にできるだけそういった専門的な相談体制を委ねて,語学的なフォローをKICCとしてはやっていく,そういう発言だったと思うんですが,例えば日本語学校が先ほどの話でも,やっぱりこれからどんどんふえていくと思いますが,日本語学校なんかで生徒さんの例えば解雇されたとか,そういう労働問題があったときに,きちんとそれがKICCに集約されるというか,ちゃんと相談が来るような体制になってるんでしょうか,質問します。 136 ◯植松市長室国際部長 今相談件数の総数を申し上げましたけれども,日本語学校ということではないんですが,私の知り得る限りでは,民間関係で雇用関係がうまくいかなかったということで来られたような方というのはいらっしゃいます。ただ,それらにつきましては,全ていわゆる法律相談のほうに弁護士の方を御紹介するというような形で対応しているというのが現状でございます。 137 ◯副主査(高橋ひでのり) そこなんですね。先ほど専門相談のこと,具体的な件数を示されましたけども,実際にそういう区役所に行って法律相談を受けても,区役所の法律相談というのは一般的なことしか説明できませんので,実際に困ってることについてどうやって弁護士の協力を得てやっていくのかという,そういうニーズには応えられてないというふうに聞いています。実際には民間団体とかが一生懸命弁護士を探したり,法テラスを探して,それで経済的に貧困な中でも弁護士を利用するというそういったことを民間団体が一生懸命やってるということを聞いてます。もう少し神戸市として,ですからそういう民間団体とも連携しながら,きちんと本当に例えば外国人の方が配偶者暴力で悩んでいる,どうすれば離婚できるのかとか,非常に切実な問題があるわけですから,そういう方たちの相談をきちんと民間団体と協力しながら,KICCとしてもずっとフォローしていくそういう体制をぜひつくってほしいという御意見を申し上げて,私のほうからの質問にかえさせてもらいます。  ありがとうございました。 138 ◯主査(しらくに高太郎) お疲れさまでした。  次に,諫山委員,発言席へどうぞ。 139 ◯分科員(諫山大介) よろしくお願いいたします。諫山です。  3つお願いいたします。全庁コミュニケーションと協働の促進について,地域貢献応援制度について,そして,「ごろごろ,神戸」シリーズについて3つでお願いいたします。  午前中でも質疑があったんですけれども,決算関連資料で業務改革の推進が大きな柱になっております。平成30年6月に策定したロードマップに基づき,改革を進めているとのことは承知しております。数ある施策のうちの1つとして,全庁コミュニケーションと協働の促進を掲げまして,グループウエア,ウエブ会議システムの促進を図るとしております。現在は庁舎移転により各局の勤務地が各地に点在している現状であるために,この重要性がますます高まっているということは間違いないと思います。  職員のコミュニケーションの活性化,速やかな意思決定,合意形成に必要な情報共有,部署をまたがる協働について,これまでの成果と課題,今後の課題についてお伺いします。  2つ目は地域貢献制度ですが,公務員が自分の経験を生かして地域で起こっている課題に市民として活動できる応援する制度──地域応援制度が導入され,昨年度では延べ13人が利用したとお聞きしております。また,公益性の高い継続的な活動に限って報酬を得てもいいという画期的な仕組みは,働き方の規制改革,規制緩和でもあると考えられます。  今後さらに多くの職員が制度をどう捉えて,どう制度活用の拡大を図っていくのか,見解をお伺いします。  3つ目です。毎回広報をテーマにさせていただいてるんですが,かなりニッチなところを聞かせていただきますけれども,インターネット上の文と写真によって深い反響を生み出すブロガーの平民金子さんが神戸市のエッセイを執筆しましたと。子供を乗せたベビーカーをごろごろと押しながら神戸のまちを歩き,考えたことをつづります。孤独と明るさ,笑いと寂寥,憂いと愛。2000年代のインターネットのように,さまざまな濃淡によって描かれた神戸のまちの生活の歌をごらんくださいとホームページで紹介されている,「ごろごろ,神戸2」です。  独自の視点で神戸のさまざまなスポットを紹介するということなんですけれども,私の周りにも,このエッセイのファン,たくさんいました。  市の広報戦略として,どういった狙いで金子氏に依頼したのか,また市内外における反響,お伺いします。お願いいたします。 140 ◯遠藤行財政局長 私のほうからは地域貢献応援制度につきまして御答弁させていただきます。  この制度につきましては,今もう諫山委員が申していただいたとおりでございますので,繰り返しは行いませんが,市民の立場で本当に地域におけるさまざまな課題に積極的に取り組んでいけるといった画期的なものであると考えております。従来であれば,公務員というのは報酬を受けてはならない,アルバイトしてはならないということになってございます。そういった意味で,営利企業の従事制限いうのはかかっておるわけですが,これの許可類型の1つとして報酬を受け取りながら,そういった活動に携われるということに門戸を開いたものでございます。  今までに15名に今なってございます。さまざまな市内各地で,いろんなイベントにあるいは行事とか活動に参加をしてございます。  例えば市民団体の摩耶山再生の会というのは御存じのことと存じますが,摩耶山活性化に向けた山頂でのロシア語講座,こういったことの講師としても参加をしておる職員がおります。また,須磨海岸で障害者の方が海に入ってひとときを過ごせるような支援をしたり,部活動の外部指導員を担ったり,そういったことを幅広く,それぞれ自分の持つスキルを生かしながら携わっているところでございます。  実際にこの制度を利用した職員からは,もともと報酬出しますよというお話はあっても,なかなか受け取ることに対してちゅうちょがあったということで,ためらっておりましたが,こういった制度ができたので,その心配もなく今参加できているということ。また運営側も無償というと,やはりかえって気を使うと,何がしかの報酬を出すことで気兼ねなく来ていただいてるといった,そういったお互いがウイン・ウインの形の御評価をいただいておるところでございます。  ただ,現在15人ということで,余りに少ないなというふうには感じてございます。こういったことで,まずはこの制度を職員に十分周知をしていくことが大事だろうと思っています。職員向けの冊子等で制度のお知らせをしたり,また今申し上げましたような取得者の声,生の声をそういったチラシ,庁内配布用のものに掲載をしたりしながら,また新規採用職員にも,そういった若いエネルギーを地域にといったことも大事かと思います。そういった折に触れて制度の周知を図って利用者の拡大を図っていきたいと考えてございます。  以上です。 141 ◯筒井行財政局副局長 私のほうから全庁コミュニケーションの円滑化ということで御答弁申し上げます。  現在働き方改革の一環としまして,業務の省力化,生産性向上の実現に取り組んでおりまして,その中でICT等を活用した庁内コミュニケーションの円滑化,それから少ない時間と労力で仕事ができる環境づくりを推進してございます。  そういったことで,これまで御指摘のとおりウエブ会議システムを導入したりあるいはグループウエアを導入して,そういった庁内コミュニケーションの円滑化に必要なツールを導入を進めてきているところでございます。  成果と課題というふうなところでございますが,ウエブ会議システムの導入によりまして,遠隔地で開催される会議への移動時間あるいは費用の削減につながっていると考えております。具体的には,北区役所と北神区役所間の会議あるいは消防署間の会議,それから東京や海外との会議などで利用されているところでございます。  また,グループウエアの導入によりまして,職員間で直接情報共有や意見交換を行えるなど,スピード感のある円滑なコミュニケーションが可能となってございます。中でもチームのコミュニケーションとグループワークの効率を上げるために導入しましたグループチャット機能ですね,これがグループウエアの中についてるんですが,時間や場所を問わない複数人間の情報共有や会議までの論点整理に使われてございまして,会議数とか会議時間の減少にもつながってございます。  一方,課題でございますが,導入後,間もないことが職員のやっぱりICTリテラシーの問題もございます。ウエブ会議やグループウエアといった新しいICTツールのさまざまな機能があるわけでございますが,それがフル活用されているという状況までは至ってないことが挙げられると思っております。  今後でございます。委員御指摘のように,庁舎移転によりまして,各局の勤務地が各地に点在する状況下におきましては,これらのツールを活用することが迅速な意思決定,合意形成に有効であると考えてございます。  今後も研修,活用事例の共有化,そういったことを通じて利便性や必要性の周知を図ることで,職員間のコミュニケーション活性化,迅速な意思決定,合意形成に必要な情報共有,部署横断的な協働の促進に努めてまいりたいと考えてございます。  以上でございます。 142 ◯林市長室広報戦略部長兼広報官 「ごろごろ,神戸」について御答弁をさせていただきます。  まずは,ごらんいただきましてありがとうございます。この神戸ウエブエッセイなんですが,市内在住のブロガーなどに依頼をいたしまして,神戸での豊かな暮らし,特に具体的にイメージできるようなものを書いていただいて,エッセイにまとめて,市のホームページで掲載をしております。29年度,30年度,この2年間で人気ブロガー平民金子さんが連載をしまして,子供を乗せたベビーカーをごろごろと押しながら神戸のまちをあちこち歩いて,まちの魅力を深掘りをしていって,思ったことをつづっていただきました。非常に人気がありまして,多くの方に読んでいただいております。  特に市民がふだん意識していないような気づきとか,共感を得たというような反響であったり,また氏が一個人の視点で,もう本当に独自の視点を大切に取り上げて紹介しているということを好意的に感じているというような感想を市内外広くからいただいております。29年度,月4回,30年度,月2回の記事を掲載して,フェイスブックなどでも告知をして,毎回3,000回ぐらいの閲覧をしていただいております。より多くの方に読んでいただくために,タブロイド版も1,000部販売をしたんですけど,すぐに売り切れてしまいました。平民金子さんには引き続き神戸の情報を本当に深い情報を発信していただきたいと思っています。  今年度のウエブエッセイなんですが,フリーライターで2年前に結婚を機に首都圏から神戸に移住してきた岩崎雅美さんに今回は執筆を依頼をしておりまして,こちらのほうも──市がなかなか発信力の強化はもちろん大事なんですけども──いろんな多様性のある神戸の魅力を発信するために,こういった生活者が感じた神戸の魅力を発信する取り組みということで引き続き進めていきたいと考えております。  以上でございます。 143 ◯分科員(諫山大介) では,業務改革から一問一答でさせていただきます。  本当1年半ぶりのちょっと委員会質疑なんですけれども,本当にこの部分が目玉といいますか,改革していこうという意気込みを感じる分野でしたので,ぜひ進めていってほしいという思いを込めて質疑をさせていただいたんですが,課題のほうですね,やっぱり多機能──私たちも全てのソフトを活用できているわけではないということで,恐らくこれから研修などをとりながら機能紹介もされると思うんですけども,昨日の本会議でもRPAが取り上げられまして,むしろ機能というよりも,業務を見直すきっかけ,それを使うことで,どういう業務が無駄なのかとかを含めまして,今回の新しい取り組みにおいても,それもできるんじゃないかなということが1つと,便利な機能──恐らく強い方が実践例をどんどんやっていくんじゃないかなと思うんですが,それの水平展開──横展開というのも必要じゃないかと思うんですが,こういった視点からの研修というものは考えていますでしょうか。 144 ◯筒井行財政局副局長 こういったウエブ会議システムあるいはグループウエア,先ほどRPAのお話等もございました。この辺につきましては,ICTツールということで,企画調整局の情報化戦略部のほうと連携しながら,職員の周知,研修等を進めていってるというふうなところでございます。職員のレベルに合わせて研修するというふうな視点でもってやってるところでございますし,今し方申されました,知ってる方が横で水平展開するという視点ですね,これについてもどのようなことができるのかというふうなことは,今後有効にこれを広げていくような手段ということで,情報化戦略部のほうとまた相談してまいりたいなというふうに考えてございます。  以上でございます。 145 ◯分科員(諫山大介) ぜひよろしくお願いいたします。どういった成果といいますか,実践例があって,こういう成果があったというのがないと,なかなか機械だけでは何ができるかって私たちもよく──そこまで詳しくはないので,よろしくお願いいたします。  ブログのほうなんですけども,私ちょっと知ったのは最近でして,平民金子展というのが実際ありまして,それで実際お会いして,ずっと読み直したというところもあるので,なかなかネットだけではたどり着けないところもあるので,実際もしブログとかされる場合は,そういったイベントもやっていただいたほうが読んでいただけるのかなと思うんですが,神戸移住者からの目線ということで,下町を含む神戸の魅力を何げない日常の描写ですね,今回は子育てに苦労する父親から掘り起こすということが心に刺さるわけですけれども,移住というハードルの高い狙いではなく,神戸の魅力を多面的に重層的に発信するという目的・視点がいいじゃないかと。いわゆる都市プロモーションのような,いい,きれいな神戸のイメージではなくて,暮らしとか生活者の目線というところからの視点ですね。この「ごろごろシリーズ」のように,神戸の魅力も生活視点が変われば変わるという観点からもやっていただきたいんですが,また新しく先ほど岩崎さんからもあるということで,またこれは進めていってほしいと思いますし,どんどんこういうことをやってるというのをネット以外でもちょっとアピールしていただきたいなと思います。これは要望とさせていただきます。  最後で地域貢献制度に関しては,今局長のほうからありましたので,もう要望となってしまうと思うんですけど,周知徹底しかないのかなということと,そもそも公務員の仕事が地域貢献であり,午前中でも無償でいろいろなところで働いているということで,お金をもらうというところのハードルを少しでも緩和できないかということで設けられた仕組みであると。あくまで制度でありますけど,何かとりたいなと思っても,上司の認識がなかなかとれないとか,そういうハードルもあるのかなと思いますので,先ほど御答弁にありましたように,研修の場とかいろんな場で常に発信していただきたいということと,実際これとられた方で,地域に飛び出す公務員アワード2018で非常に評価されたということもお聞きしておりますので,それでまた神戸の職員の人がすごく頑張ってるんだという広報にもなるかと思いますので,ぜひ活用するべく頑張っていただきたいと思います。  以上です。 146 ◯主査(しらくに高太郎) お疲れさまでした。  次に,平野章三委員,発言席へどうぞ。
    147 ◯分科員(平野章三) 500Startupsと連携した起業家育成プログラムに財政部は予算を認めてきたんですよね,これ。ただ,マスコミもスタートのときはすごく華々しく評価してきたんですが,今は地元の波及効果が乏しいという意見も出てます。  きのう,やっぱりこのプロジェクトは神戸に根づいてないというようなことを話しますと,副市長──誰やったか忘れたんですけど,寺崎さんですかね,この起業家を他の地域から呼び込んで定着させることはございませんって。これ,てっきり起業の応援する思ったら,別に来てもらわんでええって明確に言ってるんですね。その後,結果として定着されることがあるかもしれません──やっぱり来てほしいなという希望を言うとんです。その後,むしろ神戸に優秀で若い起業家を呼び込んで──一体いつ──何で──やはりこれ呼び込むんかなと,意味不明の答弁やったんですよ,きのう。神戸が挑戦できる場としてブランディングアップする,これが重要である──要するにアピールができたらええというようなことで,結果的には私は後づけで,こういう言い方しかしゃあないということでなったんじゃないかなと。このため,この3年間,大きな成果が出たと考えてますって言うてるんですよ。  実は,内部の近い職員さんからも聞いたんやけど,このプロジェクトどうなんやと。これ多分神戸市が受け皿ないやろうと言ったら,そうなんですって,全然だめですわって。あかんやろうこれはいうて。一体何件あってん言うたら,1件しかありませんっていう話なんですよ。ほかのまた職員さんからも,このプロジェクトもう中止せないかんのちゃうかなと実は思ってましたっていうことを言うてるんですよ。  結局ね,その後また副市長が答えたんは,これ4度目,3年間やって,3年目は60%ぐらいが外資系なんですよ,企業。もうほとんど外資系の企業で,神戸なんか全然関係なかった。4度目は500Startupsとして異例のことでございますがいうて副市長が言うとんですよ。あなたが異例やねん。おかしいんや,こんな話がね。  結局,ヘルステック領域を対象に深化してまいります。これ,衣がえなんですよね。いかにも,どういうのかな,ちょっともうがっくりくるのは,視察や企業の交流会やそれから機構と連携して事業化支援するとか,クリエイティブラボの入居優遇策をするとか,ごっついこのヘルステックのプロジェクトにこんなんがありますよ言うとんですよ。こんなんもともとあるやつなんですよ。ふだん──今でもあるんですよ,こんなん。だから縛りがないんですよ。神戸に根づくような条件が全然入ってない。こんなんを言うてるだけなんですよ。  こんなひどいプロジェクトを堂々と胸張ってしゃべりまくる副市長も副市長やけど,私の言うのは,ちょっと問題あるのは,こういう内容は,多分局長はこの内容についてはちょっと待ちやと,副市長がこれは非常に成果が出たと,大きな成果が出たと,3年間でと言うてるから否定でけへんと思うんですよ。  だから,これはこれで私の1つの例なんです。だからそれは横へ置いといて,例えば本当に費用対効果ということで投資をどんどんこういう新しいプロジェクトでしていった。そういう中で,知らん間に消えてるやつとか,知らん間に看板がえしてるやつとか,かなりあるんですよ。我々は予算のときだけ,これどないなっとんねや,これいけんのかどうかって聞いていって,次の年も継続していく。ところが,後のことのフォローはないんですよ。  私は全てやなくて主なプロジェクトは,局長のほうで少しやっぱりリストアップして検証すべきやと思うんですよ。その検証なんかは議員もほとんど見えないまま,知らん間に消えてるやつもあるんですよ,何億かけても。このプロジェクトも毎年億単位でかけとんですよ。こういうのを検証してるのかどうか,ちょっと聞きたいんですけど。 148 ◯遠藤行財政局長 プロジェクトの成果というんですか,対費用効果をしっかり把握をして,それで見直しをしているのかという御指摘でございますが,事務事業の見直しという形で私ども行財政改革とあわせて,それも毎年同じスケジュール感を持って取り組んでいるところでございます。その中には,当然限られた人材・財源,それを有効に生かすということで,スクラップ・アンド・ビルド,そういったことを徹底しながら,時代への適合性・補完性・効率性・有効性,そういったことの観点から見直しをかけているところでございます。  やはり事務事業の見直しということで,何項目,今年度は見直しましたということをまとめて先生方にも御報告はさせていただいておりますが,やはりその中で多いのは,どうしても長年やってきて,その中で余り今どきもうそれをやめてはどうかという議論の中で,やめていくものが多いのは実情でございます。  新しいプロジェクトという形で,新しいものについて,それを検証をかけてどうするかということについては,少しその事業の衣がえとか,新しいまた視点を取り入れてやっていくとか,そういった形にどうしてもなりがちになるというようなことは御理解をいただきたいと思ってございます。この事務事業の見直しにつきましては,引き続き議会のほうにも御報告をさせていただきたいというふうに考えております。  以上です。 149 ◯分科員(平野章三) 事務事業の見直しというか,やっぱり主なプロジェクトを追いかけていかなあかんと思うんですよね。そういう意味では,予算のときに結構政策会議をして,皆と協議をして,これはいけるかどうか検討していって慎重なんですよ。これがある程度2年,3年たったときに,もう構ってないんですよね。自動的に予算がついていくと。  これ,逆にやめる勇気も要るんですね。そういうのをやっぱり原局は言いにくいんですよ,やめる勇気がなかなか出しにくい。それはやっぱり後ろを押したらなあかんと思うんですが,それは何かというと,予算のときの政策会議と同じように,もう少しそういう局の中でピックアップして政策会議的な──ようわからんけど,そういうもので検証して,それでチェックして,それ自体を──去年はこんな──ずっとこう一覧表できるように──簡単な話ですやん。予算あんだけの膨大なもんつくるのをあとフォローでちょっとつくって,決算のときでも,やっぱりこういうのはこうなりましたと。これみんな言いにくいんですよ,アウトになるやつは。だけどそれをやっぱりもっと検証して政策会議して,勇気持ってやるようなそういうものを私はちょっとどういうのか,組み替えるなりするか,一遍その辺を検討してもらったらどうかな思うんやけど。 150 ◯遠藤行財政局長 確かに原局のほうは,やるやると言ってやり出したものを今さらうまいこといきませんでしたと言いにくいと,そういった部分もあろうかと思います。そういった意味では,我々がしっかりと予算編成をするときに,継続してその予算をつけていくのかどうか,そういったことをしっかりした目を持って,その事業の検証をしていく必要があろうかと思います。  ただ,そういった政策会議の中で事業を見直していくということ,これも幹部──市長,副市長おそろいの中で決定をしていくということは大事なことであると思います。  費用対効果,費用のほうは定量的に見えてくるんですが,なかなか効果となると,誰も使ってないとか,明らかな定量的なもので判断できるものはいいんですが,なかなかそこが把握が難しい部分もございます。そういったところはいろんな視点で見ながら,検討していかなければならないというふうに考えております。  以上です。 151 ◯分科員(平野章三) おっしゃるとおり,明確にこれが右が左か判断つきにくいものは絶対あると思います。将来は伸びるかもわかりませんから。だからそういう意味で,政策会議的なんで検討してもうて,ずっと発表してほしいと思います。よろしく。 152 ◯主査(しらくに高太郎) お疲れさまでした。  以上で,市長室・行財政局関係の質疑は終了いたしました。  当局,どうも御苦労さまでした。 153 ◯主査(しらくに高太郎) 以上で本日の日程は全部終了いたしました。  長時間の審査,お疲れさまでした。  次回は,9月30日午前10時より本委員会室において企画調整局関係の審査を行いますので,よろしくお願いいたします。  本日は,これをもって閉会いたします。   (午後4時20分閉会) 神戸市会事務局 Copyright (c) Kobe City Assembly, All Rights Reserved. No reproduction or republication without written permission. ↑ ページの先頭へ...