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  1. 神戸市議会 2015-03-04
    開催日:2015-03-04 平成27年予算特別委員会第2分科会〔27年度予算〕(建設局) 本文


    取得元: 神戸市議会公式サイト
    最終取得日: 2023-04-24
    本文へ移動 ↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1   (午前10時0分開会) ◯主査(吉田基毅) おはようございます。  ただいまから予算特別委員会第2分科会を開会いたします。 (建設局) 2 ◯主査(吉田基毅) それでは,日程によりまして,建設局関係の審査を行います。  当局におかれては,簡明な説明をお願いいたします。  それでは,当局の説明を求めます。局長,着席されたままで結構です。 3 ◯末永建設局長 ありがとうございます。  それでは,お手元にお配りしております平成27年度予算説明書によりまして,予算議案3件,予算関連議案3件につきまして,一括して御説明を申し上げます。  1ページをお開きください。  1建設局予算の概要の総括事項でございますが,建設局では,市民とともにつくる安全・安心・元気あふれる美しいまち神戸の実現に向け,市民の生命と財産を守る施策を進めているところでございます。しかし,近年,全国的に大規模な自然災害が多発しており,神戸市においても,昨年,台風による大雨や集中豪雨等により,六甲山地を中心に大きな被害が発生し,自然災害から市民生活を守るための取り組みが強く求められております。  このような状況を踏まえ,平成27年度は,防災・減災や社会インフラの適切な維持管理に重点的に取り組むとともに,少子・高齢化が進む中,まちの魅力を高める取り組みを進めてまいります。  1.市民が地域とつながり福祉と医療をはじめ安心してくらせる街をごらんください。  (1)阪神・淡路大震災の経験を礎とした安全な都市基盤の構築でございますが,土砂災害対策といたしまして,市民の生命・財産を守るため,土砂災害の危険度を予測・判定できる神戸市土砂災害危険度予測システムを構築するとともに,市有林における土砂災害対策をさらに推進してまいります。  道路・橋梁の安全対策でございますが,橋梁・トンネルにつきましては,長寿命化計画に基づき,効率的・効果的な維持管理に努めるとともに,道路のり面の崩落対策や橋梁の耐震化を進めてまいります。あわせて,平成26年7月に改正された道路法の趣旨を踏まえ,次期橋梁長寿命化計画の策定に向け,橋梁の詳細点検を進めてまいります。  道路照明灯につきましては,平成26年度に実施いたしました点検結果に基づき,計画的な改修・修繕に努めていくとともに,緊急輸送道路や幹線道路,河川沿いの道路において路面下空洞調査を実施し,道路陥没事故を未然に防止してまいります。  2ページをお開きください。  河川管理施設点検でございますが,改正された河川法の趣旨を踏まえ,平成27年度から5年間で河川管理施設の点検及び健全度の評価を行い,河川施設管理計画を策定し,継続的かつ適切な維持管理に取り組んでまいります。  魚崎ポンプ場改築更新でございますが,新たなポンプ場は,現在の位置で既設ポンプ場の機能を段階的に切りかえながら建設を行う必要があります。施工の難易度が高いため,民間事業者の技術力を最大限に活用することを目的とした設計施工一括発注方式による契約を予定しております。
     3ページをごらんください。  西部下水処理場北系整備でございますが,昭和40年に供用を開始した西部下水処理場は耐用年数を迎え,施設の老朽化が進んでおります。また,高度処理の導入や施設の耐震化を図る必要があるため,北系水処理施設の築造工事に着手いたします。  浸水対策でございますが,平成27年度は重点地区の1つである西区玉津町において,雨水幹線の整備に本格的に着手し,浸水被害を低減いたします。  4ページをお開きください。  下水道管渠の布設・改築更新でございますが,下水道管渠は高度経済成長期に集中的に布設しており,今後,改築・更新時期を迎えるため,計画的な改築・更新を進めることで,事業費の平準化と下水道施設の保全を図ります。  (2)高齢者・障がい者が安心・豊かにくらせるまちづくりの推進をごらんください。  安心・快適なまちづくりといたしまして,病院周辺の道路にリハビリに活用できる健康増進器具等の設置を検討するなど,ユニバーサル歩道整備事業計画の見直しを行うともに,公園においては,地域の状況やニーズに応じて健康ベンチ等の設置を進めてまいります。  5ページをお開きください。  2.市民が元気で働けるにぎわいのある街,(1)観光交流とスポーツ・芸術・文化のまちづくりの推進でございますが,わくわくする動物園として,アミメキリンの購入や旧ハンター住宅周辺の整備など施設改修を実施し,魅力向上を図ります。  また,公園の魅力アップ調査といたしまして,東遊園地のさらなる活性化を目指し,都心のオアシスとしてふさわしいサービスの提供や新たな魅力づくりについて調査を行うとともに,少子・高齢化などの社会情勢の変化や市民ニーズの多様化により,機能の見直しが必要な身近な公園について魅力アップを図るための調査を行います。  (2)すべての人に優しい交通網の整備でございますが,街路事業の推進といたしまして,神戸三田線等において道路拡幅工事等を引き続き進めていくとともに,夢野雪御所線においては,人に優しく,市民が憩える空間となるように,歩道に桜並木や休憩スポットなどを整備してまいります。  また,自転車モデル都市の実現といたしまして,東灘区の鳴尾御影線及び長田区の国道28号などにおいて,自転車レーンの整備を行います。  6ページをお開きください。  (3)地域の資源を活かしたまちの再生でございますが,中部処理場跡地利用では,公募により跡地を活用する事業者及び事業内容を決定し,平成28年度の敷地全域での供用開始を目指します。  3.世界に誇れる夢のある街では,(1)神戸のさらなる飛躍に向けた都心の再生といたしまして,都心の活性化を図るため,三宮中央通り及びサンクンガーデンにおいて,音楽ライブやマルシェなど,にぎわい創出に向けたモデル事業を実施するとともに,市民や沿道企業等の意見を取り入れながら,ニーズの把握やハード・ソフト面の課題を整理し,地下公共空間のあり方を検討してまいります。  続きまして,7ページをお開きください。  2.建設局所管歳入歳出予算総括表をごらんください。  以下,計数につきましては,100万円単位で御説明をさせていただきます。  建設局全体の歳入は,表の左側最下段の合計欄にございますように677億3,700万円,歳出は表の右側最下段の合計欄にございますように931億9,500万円でございます。  10ページをお開きください。  一般会計の歳入予算について御説明を申し上げます。  第14款分担金及負担金1億9,800万円は道路整備費負担金等を,第15款使用料及手数料55億1,400万円は道路占用料等を,第16款国庫支出金37億500万円は道路・公園及び河川の整備等に係る負担金を計上いたしております。  11ページをごらんください。  第17款県支出金3億2,600万円は道路及び河川事業に係る負担金等を,第18款財産収入10億2,100万円は市有林に係る貸地料等を計上いたしております。  12ページをお開きください。  第19款寄附金4,100万円は公園緑地事業等に対する寄附金を,第20款繰入金2億1,200万円は環境事業基金繰入金等を,第22款諸収入6億1,600万円は土木事業に係る受託収入等を計上いたしております。  13ページをごらんください。  第23款市債33億8,200万円は起債承認見込額でございます。  16ページをお開きください。  歳出予算について,御説明を申し上げます。  第9款土木費,第1項土木総務費54億3,000万円は,建設局職員の職員費,一般事務経費等の土木総務費,宅地の保全等の宅地開発指導費でございます。  17ページをごらんください。  第2項道路橋梁費28億1,900万円は,放置自転車対策経費等の道路橋梁費,街灯の維持管理経費等の街灯費,私道舗装に対する助成金等の私道対策費でございます。  18ページをお開きください。  第3項道路橋梁整備費82億7,600万円は,将来道路計画調査に係る経費等の調査費,広域幹線道路対策費,19ページに参りまして,県道改良等の道路改良費,道路の維持補修の道路補修費,橋梁の改修等の橋梁整備費,歩道・自転車歩行者道の整備等の交通安全施設費,道路掘削跡の復旧工事等の受託工事費でございます。  20ページをお開きください。  第4項公園緑地費51億6,000万円は,公園の維持管理経費等の公園街路樹費,再度公園の維持管理経費等六甲国立公園費,相楽園等の管理経費の有料公園等管理費でございます。  21ページをごらんください。  第5項公園緑地整備費22億900万円は,公園の整備に係る公園整備費,六甲山森林整備の推進等のみどりの聖域推進費,花のまち神戸の推進費等の緑化推進費でございます。  22ページをお開きください。  第6項河川砂防費12億7,200万円は,河川関連施設の維持管理等の河川管理費,都市基盤河川改修事業等の河川改修費,自然災害防止事業等の治山砂防費でございます。  23ページをごらんください。  第10款都市計画費,第4項街路事業費23億9,600万円は,山手幹線等の整備を行う街路築造費でございます。  24ページをお開きください。  第13款教育費,第11項社会教育費8億1,600万円は,王子動物園の施設改修等を行う動物園費でございます。  25ページをごらんください。  第14款災害復旧費,第1項災害復旧費100万円は,土木施設災害復旧費でございます。  26ページをお開きください。  債務負担行為は,平成27年度既成宅地防災工事貸付損失補償等でございます。なお,参考といたしまして,都市整備等基金による平成27年度公共用地取得事業を掲げております。  28ページをお開きください。  続きまして,駐車場事業費について,御説明を申し上げます。  歳入予算でございますが,第1款事業収入9億5,000万円は駐車場使用料等,第2款繰入金1億3,000万円は一般会計からの繰入金,第3款繰越金1,000円は前年度からの繰越金でございます。  30ページをお開きください。  歳出予算でございますが,第1款駐車場事業費5億3,500万円は,三宮駐車場等の管理運営経費でございます。  第2款諸支出金5億4,300万円は,公債元利償還予定額等の繰出金でございます。  31ページをごらんください。  第3款予備費200万円は,駐車場事業予備費でございます。  33ページをお開きください。  続きまして,下水道事業会計について,御説明を申し上げます。  1.業務の予定量でございますが,(1)事業量として,下水及びし尿処理量と汚水中継量及び雨水排除量を,また(2)に建設改良事業の概要を記載しております。  34ページをお開きください。  2.収入支出一覧について,御説明を申し上げます。  (1)収益的収入及び支出でございますが,第1款下水道事業収益が367億4,400万円,第1款下水道事業費が365億9,500万円でございます。なお,経営収支は欄外に掲げておりますが,当年度の純損失は5億3,100万円となっております。  次に,(2)資本的収入及び支出でございますが,第1款資本的収入が148億9,400万円,第1款資本的支出が271億3,600万円でございます。  35ページをごらんください。  3.予算実施計画の説明でございます。  (1)収益的収入及び支出のうち,ア収入でございますが,第1款下水道事業収益,第1項営業収益250億4,900万円は,下水道使用料,使用料減免に伴う他会計負担金,雨水処理補助金,受託工事収益でございます。  第2項営業外収益115億9,500万円は,受取利息及配当金,他会計補助金,国庫補助金,長期前受金,雑収益でございます。  第3項特別利益1億円は,一般会計補助金の返還金でございます。  36ページをお開きください。  イ支出でございますが,第1款下水道事業費,第1項営業費用321億6,800万円は,管渠・処理場・ポンプ場などの維持管理費,受託工事費,水洗化促進費,使用料徴収費等の業務費,維持管理部門職員の給料等の総係費,減価償却費,資産減耗費でございます。  第2項営業外費用39億4,900万円は,支払利息及企業債取扱諸費,消費税,雑支出でございます。  第3項特別損失4億4,700万円は,過年度損益修正損固定資産除却費等のその他の特別損失でございます。  第4項予備費は3,000万円でございます。  37ページをごらんください。  (2)資本的収入及び支出のうち,ア収入でございますが,第1款資本的収入,第1項企業債75億9,000万円,第2項国庫支出金38億7,200万円は,建設改良費の財源に充当する収入でございます。  第3項他会計繰入金5億9,700万円は,企業債の元金償還金などに充当する一般会計からの繰入金でございます。  第4項財産収入1,800万円は,基金収入でございます。  第5項雑収入28億1,600万円は,工事負担金及び雑収入でございます。  38ページをお開きください。  イ支出でございますが,第1款資本的支出,第1項建設改良費162億7,500万円は,処理場及びポンプ場の建設費,汚水及び雨水の幹枝線布設費,流域下水道事業費,施設改良費などの処理施設等整備費でございます。  第2項基金造成費20億3,300万円は,下水道事業基金の造成費でございます。  第3項企業債等償還金87億9,700万円は,企業債の元金償還金及び国庫返還金でございます。  第4項予備費は3,000万円でございます。  39ページから42ページにかけましては,平成26年度及び平成27年度の予定貸借対照表及びその注記を掲載しております。  43ページにはキャッシュ・フロー計算書を,44ページには債務負担行為,45ページには企業債,一時借入金,予定支出の各項の経費の金額の流用,他会計からの補助金,たな卸資産購入限度額を記載しております。  なお,47ページから63ページにかけまして,一般会計及び下水道事業会計の工事計画表を掲げておりますので,後ほど御参照ください。  続きまして,予算関連議案3件につきまして,御説明を申し上げます。  65ページをお開きください。  第28号議案神戸市都市公園条例の一部を改正する条例の件につきまして,御説明を申し上げます。  参考資料により概要を御説明いたしますので,71ページをお開きください。  1.趣旨でございますが,神戸総合運動公園野球場は,現在,管理許可により民間事業者が管理運営を行っておりますが,附随する野球場北駐車場等についても野球場と一体的に管理し,より効率的に運営できるよう,神戸市都市公園条例の一部を改正しようとするものでございます。  2.主な内容でございますが,野球場北駐車場及び第2球技場について,野球場と同様,管理許可により管理を行う公園施設に変更いたします。  3.施行期日は,平成27年4月1日でございます。  72ページをお開きください。  第29号議案神戸市自転車等の放置の防止及び自転車駐車場の整備に関する条例の一部を改正する条例の件につきまして,御説明を申し上げます。  80ページをお開きください。  1.趣旨でございますが,市立自転車駐車場等の適正な管理と利便性の向上を図り,自転車等の放置の防止を促進するため,市立自転車駐車場内の不正使用に対する自転車等の撤去要件及び自転車駐車場の附置義務に関する規定等を改正しようとするものでございます。  2.主な内容でございますが,(1)市立自転車駐車場内の不正使用対策につきましては,市立自転車駐車場内に不正に駐車している自転車について,撤去等の措置を講じことができる旨の規定を追加いたします。  (2)撤去した自転車等の保管費用の免除措置につきましては,事前に盗難届が警察に提出された場合には,撤去された自転車等の保管費用を免除する規定を追加いたします。
     (3)自転車駐車場の附置義務に関する規定につきましては,附置義務対象外の施設が施設の用途変更により対象施設になった場合に,自転車駐車場の設置を義務づける規定等を追加いたします。  3.施行期日は,平成27年4月1日でございます。  82ページをお開きください。  第30号議案神戸市手数料条例の一部を改正する条例の件につきまして,御説明を申し上げます。  84ページをお開きください。  1.趣旨でございますが,地域の自主性及び自立性を高めるための改革の推進を図るための関係法律の整備に関する法律により,採石法及び砂利採取法の一部が改正され,岩石採取計画及び砂利採取計画の認可権限が兵庫県から移譲されます。  認可等に係る事務手数料の徴収を行えるよう,神戸市手数料条例の一部を改正しようとするものでございます。  2.主な内容でございますが,神戸市手数料条例に採石法及び砂利採取法に基づく岩石の採取計画等の認可に関する規定を追加いたします。  認可に係る事務手数料につきましては,表のとおりでございます。  3.施行期日は,平成27年4月1日でございます。  以上で,建設局所管の平成27年度当初予算案及び予算関連議案等についての説明を終わらせていただきます。何とぞよろしく御審議のほどお願いを申し上げます。 4 ◯主査(吉田基毅) 御苦労さまでした。当局の説明は終わりました。  引き続いて,順位により質疑を行います。  なお,委員会運営の効率化のため,当局におかれては簡明な答弁に努めるとともに,適当なものについては担当部課長からも答弁されるよう,この際,特に申し上げておきます。  また,質疑者が要望にとどめた項目についてはコメントを要しませんので,念のため申し添えておきます。  また,委員各位におかれては,質疑の要点をおまとめの上,簡明にお願いいたします。  それでは,長瀬委員,発言席へどうぞ。 5 ◯分科員(長瀬たけし) おはようございます。よろしくお願いいたします。一問一答でさせていただきますので,よろしくお願いいたします。  まず,1問目にお伺いしたいのは,街路灯についての整備についてでございます。  これは私がボランティアで,深江の自分の事務所で市民相談室というのを開かせていただいているんですけども,一番最初にお越しになった方の御要望というのも街路灯をつけてほしいという御要望でした。そして,最近もまた,何で街路灯がなくなったんやというお話をお聞きしました。ほんとにこの問題は,古くて新しい問題だなというふうに私自身も思っております。  きょうのこの先ほどの局長の御説明の中にもありましたように,市民とともにつくる安全・安心・元気あふれる美しいまち神戸の実現といったときに一番に思い当たるのは,安心して暮らしたいという,もうせつない,そこに暮らす人々の思いだと思うんですね。そこで,この住宅街の道路照明や街路灯について,建設事務所が管理をしておられるわけですが,増設の要望などは頻繁にあると思うんですね。防犯上の観点からも,やはり数をふやしてほしいというものに,もっと積極的に応えてもらいたい,そんな気がしてなりません。  東灘区では,ひったくりなどの犯罪が後を絶ちません。これは一例でございますが,本山第一小学校校区の近くは,細い道も多くて街路灯も少ない。大変暗いんだというお話をよくお聞きしております。このように住民の皆様が不安に思っている。しかし,街路灯を設置する場合には,一方において,何で私の家の前がそんな明るくなるんだというようなお話もお聞きします。難しい問題ですよね。ですが,やはりここをしっかりとやっていただきたいと思いますので,両方の住民の意見を聞きつつ,やはり積極的にさらに数をふやしていただきたいと思うのですが,いかがでしょうか。よろしくお願いいたします。 6 ◯末永建設局長 今,委員御指摘のように,安全・安心なまちづくりをしていくというのは建設局の一番大事な使命だというふうに考えております。  その中で,街路灯の整備でございますが,これは,もう順次,過去から力を入れて進めておりまして,まず数字を申し上げるんですが,全体としては12万灯の街路灯を設置しております。そのうち3万灯が歩道及び車道を照らす道路照明灯,それから,今,委員御指摘のございましたように,住宅地の生活道路などを照らすものについては9万灯の一般街路灯ということで,我々設置をしてきているところでございます。  それで,増設でございますが,我々,婦人市政懇談会を初め,さまざまな機会で要望をいただいておりまして,また,その要望を各建設事務所で現場に実際に行きまして,トータル──現場を勘案しながら設置の可否を決めているところでございます。  ただ,増設の場合は,御指摘のように,ちょっとまぶしいなというようなことで,隣接する住民の方から少し反対を受けたりいうこともございますが,場所の選定については,そういったことも踏まえて,地域の皆さんの協力を得ながら進めていく必要があると思っておりますし,また,御理解いただけるように設置の高さでありますとか照らす方向,明るさ,そういったことをいろいろ工夫して実際やっておりますので,今後ともそういう方向でやっていきたいというふうに考えています。  以上でございます。 7 ◯分科員(長瀬たけし) ありがとうございます。  今,局長の御答弁の中にもありました明るさの問題について,少しこの点,ちょっと掘り下げてみたいと思います。  数もさることながら,もっと明るくしてもいいんじゃないかというお声も大変多いんですね。近年はLEDというのも大変普及をしてきておりまして,LED照明というのは,ちょっと手元のスイッチを変えるだけで明るくしたり,ちょっと暗くしたりもできるというふうに伺っております。この街路灯にLEDを導入して,そこら辺の市民のニーズに応えていく,照度をアップしていくということについて,どのような方策があるのかお聞きしたいと思います。よろしくお願いします。 8 ◯末永建設局長 最近の技術の進歩によりまして,照度アップも低い電力量で実現できるようになっておりまして,私どもとしましては,平成18年に一般街路灯の基準をこれまでの20ワットに比べまして明るさが約2.4倍,それから,光の届く範囲も1.5倍ということで,32ワットの照明のワット数に切りかえをしております。  この設置に当たりましては,地域の皆さんと合同で夜間パトロールを実施いたしまして,そして,どこを照度アップしたらいいんかということをいろいろ現場で確認をし合いながら,その増設を進めてきたということでございます。9万灯の一般街路灯のうち,これまでに約6割に当たる6万灯につきまして32ワットの切りかえを行っておりまして,今後も引き続き,照度アップに努めてまいりたいというふうに思っております。  御指摘のありましたLEDでございますが,LEDについては比較的ワット数の大きいものが非常に電力消費量の削減効果が大きいと。そして,技術も安定しているということで,300ワット以上の道路照明灯を対象に,今,先行して切りかえを行っているところでございます。  一般街路灯,いわゆる低いワット数のLED化については,日本工業規格,いわゆるJISで定められるようなまだきちんとした一般的な規格がございませんので,これは少し技術の革新を待たないかん部分があるのかなというふうに思っておりまして,機能とか性能に少しばらつきがございます。価格も大分安くはなってるんですけれども,そういった面で,ちょっと長期に使うことについては少しまだ不安があるということと,電力消費量もまだ32ワットのほうが有利ではないかというふうに我々のほうでは聞いておりますので,現時点では,そこの部分については実施に至っていないということでございます。  そういうことで,低い電力量の部分については,この商品の技術開発の状況とか,そういったことを十分見きわめるとともに,トータルの電力量を下げるために300ワット以上の道路照明灯の切りかえの進捗状況を進めてまいりたいというふうに考えております。  以上でございます。 9 ◯分科員(長瀬たけし) ありがとうございます。  この街路灯について,最後に1点,要望をさせていただきます。  今のお話でもいろんな自治会さんなどを通じて周知をしておられる,また,御要望を受けておられるということなんですが,それでも私たちが接する地域にお住まいの方からは,何でなくなったか,知らないうちになくなったとか,ここはずっと前からつけろと言っていたけど,いつつくのかそういう話は全然聞かされてないという声が後を絶ちません。これは,ここまでやったからというものでもないと思うのですが,街路灯の撤去や新設についての周知をさらに心がけていただきたい,事細かに周知をしていただきたいと思いますので,これは要望でございます。どうぞよろしくお願いします。  それでは,道路工事における地下埋設物の掘削工事等について,同じように工事をするいろんな他局との工事の調整について,ちょっとお伺いをさせていただきます。  建設局さんでは,当然のことながら,道路を掘って工事をされると思うんです。これもほんとにその地域にお住まいの皆様の素朴な感情として,どうして道路の工事を一遍に済ませてくれないんだという話もよく聞くんですね。水道の工事が終わりました,1回舗装やり直しました,また今度ガスが入りました,また今度は歩道の工事が入りましたという形で,どうしても住んでる人から見ると,そこをもうちょっと調整して一遍にしたらうまくいくんじゃないかという,そういうお話をよく伺います。  当然,経費の軽減や工期の短縮にもつながるんではないのかなと思うんですが,これは私がさきに担当させていただきました水道局さんの質疑においても同じ質問をさせていただいているんですけども,改めてどのような調整を行っておられるのかお教えいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。 10 ◯油井建設局道路部長 神戸市では,道路工事に伴う不経済な掘削や著しい交通障害を防止するために,昭和37年に道路管理者であるとか交通管理者,水道,下水道,ガス,電気,電話等の公共・公益管理者で神戸市道路掘削工事連絡協議会を組織してございます。  この協議会では,道路の掘削工事及び地下埋設工事等を計画的かつ全体的に調整をするために幹事会を設けてございます。さらに,四半期ごとに各建設事務所別の細部調整会議を開催しているところでございます。この会議におきまして,当該年度及び次年度以降の5カ年間の長期計画の施工時期であるとか施工方法について十分調整を行うことによりまして無駄な掘り返しを防止して,また,事故の防止に努めているところでございます。  一般に掘削工事が競合する現場では,委員御指摘のように,一緒にいろんな地下埋の工事を行うことで経費の削減であるとか工期の短縮が図られる場合があるというふうに思っております。しかし,地下埋設位置は地下埋設物によって異なることが多く,また,全ての埋設物を同時に施工するとなれば,広い作業スペースや掘削された状態が一定期間必要となります。そうすることで車両や歩行者の通行規制及び沿道の利用制限など,市民生活に多大な支障を及ぼすことになるというふうに考えてございます。このため,一般的には,工事に必要な最低限の範囲で順次施工しまして,埋設の完了した箇所から仮舗装を行い,最終的に施工範囲全体を本舗装する方法も採用してございます。この方法が市民生活への影響を最小限にして,工事が安全に進捗する有効な手段というふうに考えておるところでございます。なお,最終舗装後は,例えばガス漏れ等の緊急補修など,特別な理由がない限り,一定の期間,掘削工事の規制を行っているところでございます。  今後も,この協議会を十分に活用しまして,また,工事関係者と一層の情報交換を行いまして,完成後の再掘削等を防止して,掘削工事により市民生活への影響を可能な限り最小に抑えれるように努めてまいりたいというふうに考えてございます。 11 ◯分科員(長瀬たけし) ありがとうございます。  ぜひ綿密な打ち合わせに基づいて,少しでもお住まいの皆様に御迷惑がかからないようにしていただきたいと思うんですが,今度は,中長期的な私たちの未来がどうなるんだということを考えて,ちょっと追加で質問させていただきたいんですけども,今,電柱の地中化工事というものは徐々に進められています。私たちの住む東灘区では,ちょうど山手幹線の岡本の少し東のところの電柱がきれいになくなって,あの区間だけほんとに見晴らしがいいですよね。車で走ってても,とても気持ちがいいと思うんです。あれを見た人たちが,もっと早くやってほしいというお声も大変強いです。とてもお金がかかる工事ですし,そう簡単にはいかないと思います。  そこで,きょうの局長の先ほどの御報告をお聞きしていて,例えば,この4ページにある下水道管渠の布設,改築・更新,これもこれから必要となる,しかも大変大きな予算を必要とする課題だと思うんですけども,こういったものにあわせて,さらに電柱の地中化の計画を前倒ししていただけないかな。一遍には無理だと思いますけれども,もう少し早く私たちの目の見える形で電柱の地中化が進めば,ほんとに明るい将来の東灘像みたいなのが市民の皆様にはもっとわかっていただけるんじゃないかなと,そんなふうに思うので,いかがでしょうか。よろしくお願いいたします。 12 ◯油井建設局道路部長 無電柱化事業でございますけれども,まちの防災であるとか景観の向上のために非常に重要な施策だというふうに考えてございます。  神戸市におきましては,昭和61年を初年度としまして無電柱化の推進計画をつくりまして,それに基づきまして主要地方道等の緊急輸送道路,また,観光地であるとか,震災復興の区画整理,また,再開発,または街路事業等におきまして,無電柱化する路線を選定して整備を進めてまいりました。委員御指摘の山手幹線の岡本もそういった中で進めさせていただいたということでございます。  道路の掘削による掘り返しを防ぐためには,やっぱり委員御指摘のように,無電柱化事業と,例えば,下水道の管渠の布設とか,その辺の地下埋設の工事とあわせてすることが望ましいというふうに考えてございます。無電柱化計画に位置づけられている路線について,今後──地下埋設の更新工事と調整を図ってやっているというのが現状でございます。  今後とも無電柱化事業に際しましては,下水とか水道とかいろんな地下埋設物の更新計画と十分に調整を図り,緊急輸送道路とか北野とか,そういった観光地において無電柱化事業を積極的に推進してまいりたいというふうに考えてございます。 13 ◯分科員(長瀬たけし) よろしくお願いいたします。  それでは,次に,公園の管理と整備について御質問をさせていただきます。  私たちの暮らしも時代を経て刻々とまちが姿を変えるように,市民のニーズもどんどん変わってまいります。そこで,ぶらっとまちを歩いてみますと,公園にはさまざまな遊具が設置をされておりまして,中には,ほんとにこの遊具は使われるんだろうかというようなものがあったり,それから,子供たちがほんとに多いのに,ちょっと遊具が足らないんじゃないかというようなところとかいろんなところがありまして,この公園の遊具の整備というものが少しむらがあるのではないかなというふうに思ったりもします。それから,大きな公園じゃなくて小さな公園,そんなところにブランコとか置くよりも,特に高齢者の方が多いわけだからベンチとか置いてあげたほうがいいのになとか,そういうところもあるんですね。  この質問に先立って,少し学ばせていただきまして教えていただいたんですけれども,私も驚きましたけども,市内に1,600もの都市公園があって,1,600もあれば全部をお住まいになられる方のみんなのニーズを吸い取ってというのは難しいんだろうなというのは十分に理解されるんですけれども,せっかくお金をかけて,ことしもこうして新しい予算で大きなお金を公園遊具の更新に充ててくださってますので,せっかくなんで役立つような遊具に更新していただきたいなと思います。この点について,いかがでしょうか。よろしくお願いいたします。 14 ◯井川建設局公園砂防部長 遊具につきましては,委員御指摘のとおり,老朽化が進んできております。市内約1,600の公園につきまして,その老朽化対策といたしまして年4回全ての公園につきまして定期的な点検を行っております。その点検の健全度を確認しまして,異常が認められた遊具につきましては,随時補修を行っております。また,改築・更新に当たりましては,もっと詳しい細部に至る点検を行いまして,老朽度合いを見きわめまして,優先度の高い遊具から順次,改築・更新をいたしております。  住民ニーズの捉まえ方でございますが,公園に対する住民ニーズにつきましては,日ごろの建設事務所,あるいは本庁もですけども,職員のパトロールでありますとか,あるいは婦人市政懇談会・自治懇談会等で,日ごろからできるだけ多くの方々の意見を聞くようにしております。  その中で,優先度の高い遊具の改築・更新をする場合におきましては,既設の遊具をそのまま入れかえるということではなくて,高齢者から子供まで幅広い年齢層の活用を意識しまして,安全で,かつ耐用年数の長い部材の遊具へと更新しております。その際,自治会などの地縁団体を中心にしまして,公園管理会で活動されている方などの意見をお聞きしまして,できるだけ地域の方々の御要望を反映できるように努めてまいっております。  また,たまたま地縁団体がない地域もございますので,そういう場合につきましては,例えばですけれども,近隣のマンションにお住まいの方に対してアンケート調査を行うというような事例もございます。これらの取り組みによりまして,ニーズに即した遊具の改築・更新を進めていきたいと思っております。  来年度につきましては,引き続き,遊具の補修を随時行うんですが,約40の公園で改築・更新を行う予定にしております。住民ニーズを最大限把握いたしまして,遊具の改築・更新を今後とも進めて,誰もが楽しく安心して利用できる公園の維持管理に今後とも努めてまいりたいと,このように考えております。 15 ◯分科員(長瀬たけし) ありがとうございます。  この公園の遊具の管理については,もう1点,質問させていただきたいんですけど,私が実際にこれも承ったお話です。  これは建設局さんの管轄する分野ではなくて教育委員会さんの管轄する分野ですが,東灘区のある幼稚園で遊具の更新がなされると。業者の方が,当然トラックなどで工事に参られますよね。それが幼稚園の終業式の日に来たというんですね。あと1日おくらせれば子供たちもいないのに,何で終業式の日に工事に着手するんやという形でお怒りのお声をいただきまして,実際にその現場も行きまして,お話を伺いました。  ほんのちょっとのことだったんだろうなと思うんですけども,公園などを点検をして,危ないところを見つけて,そこからその工事の計画を立てて,そして,業者に発注して業者に入ってもらうというその一連の流れの中で,その着工時期をいつにするかというところまでなかなか難しいと思うんですけども,ましてや40カ所までということなので難しい思うんですが,例えば,夏休みや春休みの真っ最中に子供たちの多い公園で工事がというようなことは,できるだけ避けていただきたい。ぜひ計画にその辺をしっかりと盛り込んでいただきたい。これ要望にも近いんですが,これいかがでしょうか。よろしくお願いします。 16 ◯井川建設局公園砂防部長 委員御指摘のとおり,その公園の最も使われる時期に工事を発注するということは,あってはならないと思いますので,その公園,公園でその時期というのも違うかもしれませんので,そのあたりを見きわめて発注計画を立てていくように今後ともいたしたいと思っております。 17 ◯分科員(長瀬たけし) よろしくお願いいたします。  それでは,次は,魚崎ポンプ場の改築・更新について,お話を伺いたいと思います。  先ほど局長の御報告にもありました魚崎ポンプ場が大変古くなって,これを新しくするということでございます。大変大きな工事になるらしいですね。この事業を実施することについては,景気の効果も大いに期待ができるところでございますが,その最新式のポンプ場整備するについて,これもちょっと事前に伺いましたところ,デザインビルド方式というようなものも検討されていると。そのような新しい方法,きっと施工方法も新しいだろうし,非常に最新の技術が導入されると思うんですね。  そこで1つ心配なのは,この最新技術を導入した魚崎ポンプ場の更新が神戸市には直接余り関係のない,例えば,大手ゼネコンみたいなところが全部やってしまって,実際には神戸市内の業者さんが余り携わることができなかったということがあれば,ちょっと残念だなと思います。せっかくこんな大きな工事が我がまちで行われるのですから,これにぜひ地域の景気浮揚のためにも役立てていただきたいんですが,その点はいかがでしょうか。よろしくお願いいたします。 18 ◯畑建設局下水道河川部長 魚崎ポンプ場は,魚崎・青木地区など東灘区の低地盤地区を浸水から守ります重要な雨水用のポンプ場でございまして,神戸市で最も大きな流域面積を受け持っております。昭和37年に運転を開始して以来50年以上が経過しておりまして,相当老朽化が進行しており,改築・更新が必要ということになってございます。  しかし,そのポンプ場の周辺でポンプ場を一気に建てかえるだけの十分な用地を確保することができませんので,新たなポンプ場は既存のポンプ場に隣接するあきスペースを利用いたしまして,現有施設の機能を維持しながら,若干時間をかけまして,少しずつ改築・更新していかざるを得ないと,そういう状況にございます。このため,非常に高度な技術力が要求される工事となりますので,民間事業者が設計段階から参画いたしまして,事業者が有する高度な技術力を積極的に活用したいということで,今,デザインビルドというお話ございましたが,設計施工一括の発注方式を採用させていただきます。  この採用におきましては,魚崎ポンプ場の規模からいたしますと,土木工事,建築工事,機械電気設備工事,さまざまな工事が含まれておりますので,地域経済の活性化に寄与できるものと考えてございますが,デザインビルド方式で一括で発注いたしますと,その予定価格が20億2,000万円以上の大型工事は全てWTO案件ということで,すなわち政府調達に関する協定の適用を受けるということになってしまいます。このため,入札参加条件といたしましては,事業所の所在地の要件ですとか,下請業者として市内企業を使うというような要件を最初から課すことは非常に難しゅうございます。  このような状況でございますが,市内事業者がどのようにしたら参画でき,さらに連携して事業を進めていくことができるかというようなことにつきまして,現在,鋭意検討をしております。せっかくの大規模な事業でございますので,これによりまして地域経済が活性化できますように,少しでも寄与できるように努力させていただきたいというふうに考えております。  以上でございます。 19 ◯分科員(長瀬たけし) ぜひ,よろしくお願いいたします。  今このお話がありました魚崎ポンプ場の改修など大規模な土木工事など,いろいろ神戸市内でも今,進んでおりますが,次に,優良工事表彰制度についてもちょっとお聞きしたいと思います。  私,実は,こうして議員にならせていただく前に現場監督をしていた時代もありまして,毎朝,朝礼で連続無災害時間を発表するなどということを思い出します。工事現場では品質の確保,安全な施工という形で,日夜皆さんほんとに努力をされておられます。全国的には東京オリンピックであるとか,東日本の復興などで徐々にですけれども景気が浮揚していると。土木工事やらがふえることによって建設業界では人材確保とともに,この品質の向上というものが問題になってます。現場では皆さん頑張っておられますが,これはほんとに大きな問題になってます。  そこで,神戸市としてちゃんとすばらしい施工を安全にしていただいた工事そのものであるとか,共同企業体とか,あるいは施工会社,あるいはその計画を立てたコンサルタントなどに,よく頑張りましたという形でインセンティブを与えることによって,さらにこの取り組みを促進させるようなことをやっておられるのかどうか。例えば,神戸市が発注した公共工事において,優良な工事を安全に無災害で終えたその現場所長とか現場代理とか,あるいは全部の施工業者さんとか,あるいは協力会社とかそういうところに対する表彰は,どのような形で行われているのか,ちょっとお聞きしたいと思います。よろしくお願いいたします。 20 ◯末永建設局長 優良工事制度ですが,きちっとした制度が現在,神戸市の中で構築されてないということでございます。それで,まず,背景といたしましては,平成25年度以降,平年を上回るような事業量を確保していこうということで積極的に推進しておりますが,委員御指摘のように,技術者の人材確保,それから,工事の品質向上,これが量の増加に伴いまして非常に大事な課題ということになってございます。全国的にもやはりダンピングによりまして受注して,いわゆるインフラ,社会基盤の品質確保,あるいは担い手が不足しているということで,大きな課題となっておるところでございます。  昨年6月に政府のほうでも公共工事の品質確保の促進に関する法律,我々,品確法というふうに呼んでおりますが,それが改正されまして,いわゆる発注者の責務というのが明確になっております。そこで我々は,建設業者の方々の意欲を向上させていきたいということと,また,優秀な技術者の育成を図っていくということで,土木・建築いろんな全業種を対象に,優良な工事を行った請負人の方及びその現場を担当されました技術者を表彰する制度を平成27年度に創設をしていきたいというふうに考えております。  表彰に当たりましては,まず,施工状況とか品質がすぐれているもの,これは当然でございますが,その次に,困難な施工条件に対応していただいたとかですね,あるいは地域への貢献度,そういった顕著な取り組みがあったものも対象にしていきたいと。それから,最近非常に災害というのが多ございまして,なかなかその災害というのは急に起こりますので,会社のほうでいろいろ計画されてる工事量とは少し違って,突然需要が出てくると,そういったこともございますが,そういった中でも災害復旧工事などにおきまして早期完了するとか,いろんな工夫をしていただいて早期に仕事を終わったとか,技術的な工夫があったというようなことも積極的に取り組まれたことなども対象にしていきたいというふうに思っております。  今後の取り組みの中で,第1回の表彰につきましては,今年度中に完成した工事を対象に,ことしの夏ごろに実施をしていきたいというふうに思っております。また,表彰された方といいますか,表彰された施工業者さんといいますか,そういった方々のインセンティブをさらに高めるために,平成28年度より総合評価落札方式において加点の対象にできないかといったこともあわせて検討をしていきたいと思っております。  このような優良工事の表彰制度を使って公共工事の品質向上,それから,建設業者の意欲向上,それから,技術者の育成を図る取り組みということを積極的に行ってまいりたいというふうに考えております。  以上でございます。 21 ◯分科員(長瀬たけし) ぜひ,よろしくお願いいたします。  それでは,最後に,土砂災害対策について,御質問させていただきます。  昨年の夏,大きな被害をもたらした台風11号では,神戸市内にも大変多くの土砂災害をもたらしました。私たちの暮らしに大きな影響の生じる──自然災害の恐ろしさを改めて身にしみたところでございますが,この冒頭の局長の御説明でも,一層災害に強いまちづくりを進めていくというふうにお聞きしておりますが,同時に,災害が発生したとき,迅速にそこにお住まいの方の生活環境を復旧させることも大変重要でございます。建設局さんにおいては,やはり被害を受けた道路を迅速に復旧させていくことが最も重要な課題ではないでしょうか。  公の道においては,当然のことながら,市役所が,県が,国がその管理を行っているわけですが,問題は,私の道ですね,ここの復旧がなされないがために,そこの地域に対する支援が遅滞するようなことが実際に発生しているというふうにお聞きをいたしました。私道というのは,ほんとにそこの地域に密着した道ですよね。ここを復旧させないと,そこの人たちがにっちもさっちもいかないということなんです。この市民生活の早期復旧のためにも,今まではこれは私の道だから私でといった考え方だったと思うんですけども,もう1歩も2歩も踏み込んで考えていかないといけないのではないでしょうか。この点について,よろしくお願いいたします。 22 ◯末永建設局長 委員が御指摘のとおり,平成26年8月に台風11号が発生いたしました。市内でも多くの被害が発生しております。いわゆる公共土木施設ということで,道路,あるいは河川,それから,公園も含めてでございますが,そういったものについては災害の復旧制度というのがございまして,現在その制度を活用いたしまして,北区,西区,市街地におきましても東部管内を中心にして,さまざまに復旧の仕事を今,継続してやってるところでございます。全体的には,できるだけ早く復旧を終えていきたいというふうに思っております。  そういった中で,山麓部におきましては,一部北区なんかでもそうなんですが,委員御指摘のあったように,私道上に土砂が流入したというような被害等も発生しております。私道については,不特定多数の方の利用があるということでございますので,これについても被災した場合に道路上に土砂があるといった状態が長く続くということは,やはり市民生活に大きな支障が出るということで,早期の復旧が必要という認識がございます。  それで,ただ,基本的には私道の復旧工事,土砂の撤去工事といったことについては,みずから実施していただくということが必要であるというふうに考えておりますし,土砂を発生させてる,例えば,山から来たら山のほうの現有者の方が撤去をするとか,いろいろ責任の所在等の課題があるというふうに認識をしておりまして,そういったこともトータル含めまして,早期の工事着手を促す支援のあり方について検討を進めてまいりました。  私どものほうでは,従来,公道化に至らない私道に対しまして,その公益性に鑑みて,従来から私道舗装等助成制度を設けてございまして,傷んだときに補修工事の費用に対して助成を実施をしてきております。そこで,この異常な天然現象に被災した私道についても,市民生活の早期復旧の観点ということで,この助成制度の対象に追加しまして,早期の工事着手を促していきたいというふうに考えておりまして,具体的には,私道の道に流入した土砂等の除却等を助成対象に追加するという方向で,今,詳細な検討を進めております。平成27年度に要綱の改正を実施いたしまして,できるだけ早く施工をしていきたいというふうに考えております。  以上でございます。 23 ◯分科員(長瀬たけし) この点について,もう1点,ちょっと御質問させていただきたいんですが,この私道の復旧に対する助成というものは,この幅員であるとか利用頻度とかについて規制があるというふうに,一定の枠があるというふうにお聞きをいたしました。  しかしながら,実際には,これより広い道に対して行われるという助成であったとしても,それより狭くても大変住民の足として重要な私道というのも結構あるんではないかなと思うんですね。こういう問題については,今後どのような取り組みがなされるのか,お聞きしたいと思います。よろしくお願いいたします。 24 ◯末永建設局長 いわゆる助成をどういった形で行うかということについては,今現在まさに制度設計を行っておりますが,いわゆる土砂が出た場合に,早期に復旧するにしても現地に到達できないといけませんので,そういった現場条件も加味しながら,あるいは私道の全体的な現状といいますか,そういったことも踏まえて実施をしてまいりたいと。現在その細かい要件は詰めているところでございます。 25 ◯分科員(長瀬たけし) ありがとうございます。  私たちの暮らしの安全と安心,万が一のときに大変重要な案件だと思いますので,ぜひよろしくお願いいたします。
     それでは,最後にもう1点,この河川の管理について,1点最後に質問をさせていただきます。  東灘区には天上川という川が流れております。私の住む深江には高橋川という川も流れております。どちらも2級河川です。ここの川の中にイノシシがいて,きっと点検とか補修の際に,川の中に入るときには,相当警備をしなければいけないのではないかなと思います。実際に私が見たときも,ガードマンさんをつけて,この橋の下とかそういう擁壁の点検をしている状況をよく目にしたことがあります。これは,建設局さんだけの問題ではありません。このイノシシなどの有害鳥獣を駆除する産業振興局農政部であるとか,あるいは環境局であるとか,保健福祉局と他局にまたがる話でありますが,あの状態を一体いつまで放置するんだろうかということは,多くの人たちが,あれを見てて疑問に思うんですね。また,一部の人が,もうあのイノシシは自分たちでは生きていけないんだからという形で,禁止されている餌づけをいまだに公然とやり続けているわけですね。私は,やっぱりあの川の中にイノシシが落ちてもう出られないんであれば,早期にあのイノシシを川の中から出さないと,点検とか補修がちょっとそれがせいでおくれるということがあってはならんと思います。  また,逆に,あそこまで──最初2頭落ちたやつがふえて,今10数頭になっちゃってるんですけども,もう随分の期間あそこにいますので,例えば,補殺をするということになると全国から非難を浴びて苦しい立場にも立つと思うので,例えば,王子動物園には国外の動物を中心に展示してありますけども,身近な動物として,あそこから救い上げたイノシシ全部じゃなくても,そのうちの何頭かを王子動物園に展示して,身近なイノシシはこんな危険な動物だからというのを子供たちに教える教材に役立てるよと,そういう論理構成のもとに,あの川のイノシシを川から出したほうがいいと思うんですけど,いかがでしょうか。よろしくお願いいたします。 26 ◯畑建設局下水道河川部長 御指摘のとおり,東灘区の山手付近を中心に結構イノシシの問題が出ておりまして,私も実際に天上川のほうでイノシシと出会いまして,そのあたりではイノシシのことをいろいろ生態を研究されてるグループの方ですとか,神戸市のそれなりの組織もございますので,その辺といろいろ情報交換をさせていただきながら対策を考えております。川の段差がございまして,やはりイノシシ,一旦下におりたら,なかなか川を上がることができないというような点も一部では御意見をいただいております。  ただ,今まだそのあたりにつきましては,生物というんですか,動物の保護というような観点と河川管理というような観点,この両方のすり合わせをどのようにしていくかということにつきまして検討しておる最中でございますので,皆さん方の御意見を聞きながら,何がよいのかということについて取り組んでいきたいというふうに考えております。 27 ◯分科員(長瀬たけし) ありがとうございます。ぜひよろしくお願いいたします。  それでは,私の質疑はこれで終わります。ありがとうございました。 28 ◯主査(吉田基毅) どうも御苦労さまでした。  次に,むらの委員,発言席へどうぞ。 29 ◯分科員(むらの誠一) それでは,引き続き質疑をさせていただきたいと思いますけれども,私,いつも建設局の質疑をさせていただく冒頭には,地元の建設事務所に御礼を申し上げているんですね。私は須磨区選出ですけれども,須磨区の西部建設事務所に関しては,とにかく市民の方々の要望に迅速に常日ごろから対応していただいていることに関しまして,この場をおかりして改めて御礼を申し上げておきたいと思います。  各事務所がそうであると思いますけれども,とにかくやはり直の部隊を持ってる最大のメリットというのはスピードだと思いますので,今後も市民の方々からのさまざまな要望があると思いますけれども,スピーディーにぜひとも対応をしていただきたいということもお願いをしておきたいと思います。  それでは,早速,質問に入ります。  まずは,商店街のアーチの道路占用料について,お伺いをいたします。  平成25年度の決算特別委員会におきまして,私,こちらで質疑させていただきました。商店街に設置されているアーチは地域のシンボルであり,公共性が高いと。道路占用料1基当たり10万2,000円,これはかなり負担ではないかと。そこで,減免をすべきではないかと。これは総括に関しても我が会派からさせていただいて,市長から中途半端なことをはしないと,かなり前向きな──局長の答弁も前向きでしたけれども,それ以上に前向きな答弁をいただいております。  現在,パブリックコメントを実施されているというふうに聞いておりますけれども,この減免率などの内容,そして,実施の時期について,まずお伺いをしたいと思います。 30 ◯末永建設局長 まず,建設事務所のことでお褒めをいただきまして,ありがとうございます。全職員スピード感を持って仕事に当たりたいというふうに思っております。  御指摘の商店街のアーチでございますが,やはり地域のシンボル──ランドマークであるということで,一定の公共性を認識しております。市の中でも商店街の活性化というのは非常に大事な政策課題というふうに位置づけられていることを踏まえ,建設局としても,この活性化の支援をしていく上で,一助となるべくアーチ占用料の減免に向けての条件整理を行っております。現在,神戸市道路占用料減免基準要綱の一部改正に向けたパブリックコメントを実施しておりまして,27年の2月9日から3月10日の間で実施をしているところでございます。  その内容でございますが,アーチ占用料を商店街のアーケードと同様に100%免除しようというものでございます。現在,市内にはアーチの占用許可に関して言いますと,42の商店街に対して59基を許可をさせていただいております。先ほど委員から御指摘のありましたように,1基当たりの占用料は年額10万2,000円でございますので,今回の改正によりまして商店街の負担軽減,あるいは活性化に寄与できるものというふうに考えております。今の予定でいきますと,27年の4月1日から実施をしてまいりたいというふうに考えております。  以上でございます。 31 ◯分科員(むらの誠一) ありがとうございました。  100%減免で4月1日から実施ということで,これは商店街・市場の振興というのは,久元市長が公約で掲げておりますし,商店街の方々の負担軽減に資するということで,今回の件に関しましては,道路の油井部長を初め,野田課長ですね,産振局といろいろと汗をかいていただいて実現したということで,改めて感謝を申し上げておきたいと思います。  次に,王子動物園について,ちょっと取り上げさせていただきたいと思います。  わくわくする動物園を目指してということでありますけれども,この動物園に関して,一般会計からの支出の割合ですけれども,ざっと約50%──48%というふうに25年度の決算では資料をいただいておりますけれども,王子動物園に係る支出の中の一般会計からの支出が約5億円という形で,簡単に言うと,この5億円が赤字という形になるんですけれども,これについて,まず局長はどういうふうに考えておられるのか,お聞きしたいと思います。 32 ◯末永建設局長 王子動物園につきましては,まず,今,御指摘のあったような予算の支出の面でのことございますが,1つは,動物園としての公的役割ということで,市の直営で園の運営を行っております。それは動物園というのは,やはりレクリエーションのほか,種の保存でありますとか,教育・研究などの公的な役割を担っていると,社会教育施設としての位置づけというようなことがございますので,現時点でのスキームでいきますと,直営でやってる中で,いろいろとやっぱり必要な経費がございますので,一定係る予算については必要なものが発生しているという認識をしております。 33 ◯分科員(むらの誠一) このあり方,経営の形というのは,また質疑させていただきたいと思いますけれども,25年度の決算で約5億円の赤字と。これは,恐らく24年,23年大体この程度の赤字がずっと続いてきてるんだろうと思うんですけれども,この赤字幅について圧縮すべきというふうに私は考えるんですけれども,局長は,公的な責任があるから,いわゆるこの赤字をこのままずっと続けておいてよいというふうに考えておられるのか,お聞きしたいと思います。 34 ◯末永建設局長 今,一定必要な中で,そういった赤字幅についても,我々緊縮していくといいますか,縮減していくというか,そういった努力は必ず必要だという認識をしております。 35 ◯分科員(むらの誠一) そこはまず安心しました。公的な位置づけなので,このまま赤字をずっと出しておってもいいんだと,いわゆる圧縮する必要はないんだというふうに思っておられると経営努力というものが失われますから,神戸市いろんなところで直営でやってるところに関しても,やはりできるだけコストを削減していくであるとか経営改善をしていくという努力はされてます。いろんな形でやっています。  それで,私は,他都市なんかも調べてみましたけれども,いわゆる市立の動物園を外郭団体が運営をしているとか,それは指定管理で民間がやっているというようなところも中にはあるみたいですけれども,当然民間の動物園もありますが,先ほど局長がおっしゃったように,私は,公な位置づけというのはあると思うんですね。種の保存でありますとか,事業の継承ということもあります──事業というか,技術の継承ですね。飼育員さんは動物とのコミュニケーションが大事ですから,そういったものを継承していくということもあります。  そういった観点から,民間にやらせたらいいというふうには私は思いませんけれども,やはり民間活力の導入という観点を考えると,外郭団体がふさわしいんではないかなというふうに思っております。今,神戸市はずっと外郭団体を減らしてきています。私も委員長させていただいて,どこどこ減らすべきやというような質疑もさせていただいてきましたけれども,やはり必要な外郭団体に関しては,当然必要だろうというふうに思うわけですね。まさにこういう市立の動物園,公の責任がありながら,やはり経営効率も満たしていくと,経営効率も図っていくと,市民サービスも向上させていくというようなところに関しては,まさにこの外郭団体というのがふさわしいんではないかなと。  私は,先ほど繰り返しになりますけれども,新しい外郭団体をこさえてやるというのも1つですし,現在は建設局関連でいうと,公園緑化協会が外郭団体としてあります。外郭団体もこの王子動物園公園に関しては一部仕事もしているみたいですけれども,こういう経営に変えていく必要があるんではないかなというふうに思いますが,いかがでしょうか。 36 ◯末永建設局長 新たな仕事をやっていく上で,民間活力の導入,それに際して外郭団体,必要なものが必要だということは,私も全く同感でございます。  まず,王子動物園について,現状の少し課題でございますけれども,これを踏まえた上での運営ということになるかというふうに存じますが,まず1点,動物園が開園から64年たっているということで,施設が動物を収納といいますか,飼育している施設の老朽化が進んでいるということ。それから,王子動物園がパンダ,あるいはコアラなど世界の希少動物を集めているということで,現在130種・800点の動物を飼育・展示をしてございます。  少し先ほどお話ございましたように,この動物ごとに異なった技術と経験で飼育をやっていく必要があるということ。それから,もう1点,野生動物がやはり減少しているということで,そういう保護されているということで,非常に新たな動物の入手が困難な状況がございますので,今いる動物を適切に飼育して繁殖させていくということが非常に動物園の使命だというふうに考えておりまして,また,そういった技術をですね──培われた飼育技術を,あるいはノウハウを次の世代に引き継いでいくということが大事だというふうに思っておりまして,こういった課題をいろいろと整理しながら,その運営体制をどうしていったらいいのか,そういった議論をしていく必要があるのではないのかなというふうに思っております。 37 ◯分科員(むらの誠一) 当然そういった課題は,私も事前にも聞いております。いわゆるこういう課題をクリアできるんであれば,私は今の直営でなくてもいいんではないかなというふうに思っております。  先ほど私,冒頭,赤字の圧縮という話をしましたけれども,私はこの問題に関して,この赤字の削減,それからタイミングですね,それから技術の継承,この辺の観点でちょっと質問させていただきたいんですけれども,現在,これ,王子動物公園の方々,働いてらっしゃる職員の人数は,職員で35名──市の職員でね。一般行政職が5名,技術職が1名,衛生監視,これ,お医者さんらしいですけれども6名,動物飼育員が23名,これが労務職ですね。この方々の給与が一体どれぐらいかというふうに調べますと,今,30代から34歳,35歳から39歳,40から44歳といろいろいらっしゃいます。30から34歳で1名,35歳から39歳で2名,40歳から44歳に5名,45歳から49歳に9名,50歳から54歳に4名,55歳から59歳に1名。この年齢の割合でもかなり高齢化しているというか,若手よりも40とか40の後半ぐらいからぐっと上にあるわけですね。  1人の部分に関しては,その職員が特定されるというようなこともあって,皆さん出したがっておられませんので,この複数のところを見ておきますと,50から54歳のところで4名平均年収で約967万円。45歳から49歳で9名いらっしゃいますけれども,これ,時間外勤務手当も含めてですけれども,平均で870万。40から44歳,これ,平均で5名いらっしゃいますけど880万円。全部言いませんけれどもね。これでいくと,恐らく給与表というのあるでしょうから,55歳から59歳のこの年齢の部分も約1,000万円超えてくるんではないかなというふうに思ってますけれども,民間のいわゆる動物園等が大体どれぐらいのなのかなと。私も時間の都合もあって,詳しくありとあらゆるような動物園聞いて回っておりませんけれども,当局に,どんなもんやというふうに聞きましたら,民間では大体500万円とか400万円台,このあたりですね。年齢は40歳代ぐらいというふうにお聞きしてますから,神戸市でいうと870万,880万というところですから,やはりかなりこの給与の差というのがあります。  これは,神戸市全体の中でも,総務省からも指摘ありますけれども,民間のいわゆる同業種と神戸市と──神戸市だけじゃないですけれど,労務職の同業種の格差について,やはりきちっと是正しなさいよと,その辺,適正化しなさいよというのは言われてきておりますけれども,私は,今働いている方々をどうのこうのと言うつもりはありません,技術の継承ということがありますからね。ただ,やはりこの技術の継承をしていくタイミング,いわゆる今後も──先ほど高齢化というふうに申しましたけれども,この方々の技術を次の人材に継承するときに,また,労務職の方に,いわゆる神戸市の職員に継承しないといけないのか,それとも,別で民間の意欲ある,私は動物に関与したいんだと,動物園で働きたいんだと,こういう意欲ある人に継承していく,これは十分可能ではあろうかなと思っております。  今の制度ではできないわけです。当然直営ですから,技術の継承するのは市の職員しか継承できません。今は,新規の採用をもとめてるようですけれども,たくさんの方々が動物園で働きたいというような声があるそうです。これ,民間に出すと100倍ぐらいの倍率──私,ぜひ働きたいというようなことも聞いておりますけれども,そういう観点からも,私は,赤字の削減もできて,しかも技術の継承というのもタイミングですから,今すぐじゃなくてもいいですけれども,計画を持って継承のタイミングに,民間の方々に門戸を開いていくと。働きたい人に働いていただく。それから,タイミングと。何度も申しますけれども,一旦市の,例えば,労務職の方々に,若い20代の方に継承してしまうと,多分,皆さんの答弁でいくと,いや,もう技術の継承がありますのでと。この方が60定年になるまで,多分,動かせませんわ。組合との労使交渉もありますから。だから,今の労務職員を今どうのこうのじゃなくて,この方々の技術を継承するタイミングで,やはり外郭団体というか,民間活力の導入を一気に進めていくと。そのためには,当然準備していかないといけないわけですけれども,そういう観点で私は申し上げているわけでありますが,その点についていかがお考えか,お伺いしたいと思います。 38 ◯末永建設局長 今,給与水準等について,いろいろ御指摘をいただきました。動物園の運営に関しまして,他都市で先行して東京,あるいは横浜等で指定管理等で実施されている事例も現在,調査をしておるところでございまして,そういった事例を参考に,委員御指摘のように,どういうタイミングで,どういう体制でそういったいい方向にもっていくかということは重要だというふうに考えております。  それで,現在,少子・高齢化,あるいはレジャーも非常に多様化をしておりまして,王子動物園を今後どういうふうに活性化していくかということの必要性は私も認識しております。そういったことで,他都市のいろいろ指定管理にすれば非常に経費の縮減が図れたと,市民サービスをする上で柔軟な対応ができたとか,そういったメリット,あるいは若い人を一定その5年,10年かかるような飼育技術の継承に若い人の採用がどういった形で行われているかとか,そういったメリット・デメリットをひとつ検討する必要があるんではないかと。  それから,もう1つは,行政の枠にとらわれない柔軟な管理運営体制,そういったことがどういうふうに行われているかといったことを十分検討した上で,王子動物園の今後をどういうふうに捉まえていくのかということを,ぜひ精力的に検討してまいりたいというふうに考えております。 39 ◯分科員(むらの誠一) ぜひ研究をしていただいて,前向きに検討していただきたいと思います。  例えば,東京の上野動物園,多摩動物園,井の頭動物園も外郭団体がやってます。横浜の野毛山動物園,それから,金沢動物園,横浜動物園,これも外郭団体がやってます。政令市で,あとは浜松・広島・北九州市も外郭団体がやってます。  私は,離宮公園の質疑をさせていただいたときに,指定管理から,いわゆる外郭団体に随契をやりました。私は,民間の活力はきちっと残しながら,皆さん方としては,この技術の継承,あれは植物ですけれども,そういったものを継承していくためには随契が必要なんだということで随契やりました。私は,だから今回のこの動物園に関しても,外郭団体で随契をやったらいいと思うんですね。そうすればきちっと技術職員,そういった技術の継承であるとか,種の保存であるとか,そういうものも長期的に経営安定した中で図っていけますし,そういう形であれば,私は,先ほど局長が答弁された,いろんな課題も全てクリアができるんじゃないかというふうに私は思っておりますので,ぜひ研究を重ねていただきたいというふうに思います。  ただ,タイミングが大事ですから,とにかく,もうそろそろ高齢化してますから,それを技術の継承をしていくには,やはり動物にもよりますけれども,5年かかるもの,10年かかるもの,いろいろあるそうですから,早期にやっていただきたい。後手に回らないように,ぜひお願いをしたいと思います。  最後に,ちょっと園長さんも来られてますから,私,やはり動物園で働きたいんですというようなそういう声が来てるのかどうなのか,ちょっと参考に聞かせていただきたいと思います。 40 ◯高井建設局王子動物園長 私も現場でよく電話なんかとったり,イベントで質問コーナーがあったりするときには,大体必ず出る質問でございます。 41 ◯分科員(むらの誠一) 私,今,この労務職員の23名,お聞きしましたけれども,このうち,いわゆる初めから動物園としての労務職員として採用されているのが14名やったかな。残りの9名は,いわゆる建設局の別の部署に働いてた方が人事異動で動物園に行っていると。当然,私,行きたいんですと意欲を持って行かれている方も中にはいらっしゃるそうですけれども,役所ですから人事異動で動物に携わっていると。これだけの給料はもらってますけれども。やはり私はテレビなんかを見ていても,田舎に行っても動物にかかわりたいんだと,動物が好きなんだという方々たくさんいらっしゃいます。ぜひともそういう方々に,いわゆる動物にかかわる仕事を提供する,これもやはり神戸市としての1つの使命ではないかなというふうに思っておりますので,ぜひその点も改めて申しておきたいと思います。これについては,これで終わらせていただきたいと思います。  次に,商店街・市場道路の舗装について,先ほどアーチについてお伺いをしましたけれども,道路の舗装について,お伺いしたいと思います。  商店街や市場の中を通る道路は,公道である場合がほとんどであります。一部これらの道路について,道路が傷んでベビーカーや車椅子の通行に支障が生じている場合があると聞いてます。商店街に行きやすく買い物しやすい環境を整えることは,商店街の活性化に必要不可欠なんではないかというふうに思います。  プレミアム商品券というのを神戸市がやるわけですけれども,やる目的というのは,局長,どういうふうに考えておられますか。 42 ◯末永建設局長 ほんとに現在,政府で行われているような経済政策が地域,あるいは地方に対して隅々まで行き届くようにやられている施策でございますので,こういった施策は十分浸透するように,そしてまた,建設局としても商店街の地域の道路環境,そういったことについてしっかりとサポートして,そういった目的が達成できるように十分連携をしながらやっていく必要があるというふうに思っております。 43 ◯分科員(むらの誠一) 今,局長のお口から商店街──市場ということは出てきませんでしたけれども,いわゆる商店街・市場の活性化というのが主なんですね,とにかく。当然,プレミアム商品券の政策的な効果というものがあらわれれば,ふだん商店街・市場に行かない方々にも行っていただけると。だから,ふだんよりもたくさんの方々が,その商店街,皆さん方が所管している道路を通る形になるわけですね。  そのときに,先ほど申し上げましたけれども,がたがたして,結局行こうと思ったけれども蹴つまずいたとか,足元が悪いから行きにくい,ベビーカーを押しながら行けないということになりますと,いわゆる政策的効果というものが軽減してしまいます。やはり最大限政策的効果というものを出すには,先ほど局長おっしゃったように,ありとあらゆる部局がその目的に沿って力を合わせてやっていくということでありまして,個別に言いますと,大安亭市場と──これは我が会派のかわなみ議員が大安亭市場の理事長さん等から要望を受けて個別に建設局にも要望して,今動いていっているようですけれども,大安亭市場に限らず,このプレミアム商品券を発行するこのタイミングにおいて,建設局は商店街・市場の舗装状況というものをきちっとチェックをして,受け入れられるような体制をつくっていくべきではないかというふうに思いますけれども,いかがでしょうか。 44 ◯油井建設局道路部長 商店街とか市場へ買い物に来られる方はもとより,地域の皆さんも多く利用されてまして,安全・安心のコミュニティーの核としてのさまざまな役割を果たしているというふうには考えてございます。  委員御指摘のとおり,プレミアム商品券ができて,今以上にたくさんの方が商店街に集まるということで,さらに商店街などの道路を健全な状態に保つ必要があるというふうに考えてございます。商店街などにおいては,買い物客などには,例えば,歩行者だけじゃなくてベビーカーであるとか,車椅子など,多くの方が利用しておられますので,安全・安心に通行できるように,例えば,段差であるとか穴ぼこなどの緊急対応を含めて必要な箇所の補修を現在もやらせていただいているところでございます。  商店街で今,大安亭の話ではございますけども,中部建設事務所のほうでいろいろ対応させていただいております。要望としては,舗装の補修だけじゃなくて側溝の整備であるとか,そういったことをお聞きしています。その辺は,鋭意詰めさせていただきたいというふうに思っておりますけれども,商店街などで工事を実施する場合,例えば,当然店舗ですから営業されていますので,その営業している商店との施工時間の調整であるとか,休業日にするとか,そういった地域の合意形成が非常に大切だと思っていますので,その辺は丁寧にやらせていただきたいというふうに思ってございます。  それと,歩きやすい,つまずかないように平たん性の確保であるとか,例えば,水たまりがあると,せっかく商店街に来たのにというようなこともありますので,そういう必要な補修を行っていくというのは非常に重要なことだというふうに思っております。今後も,今市長が公約で商店街の活性化と言ってますけれども,建設局として商店街の活性化を図るために,やはり買い物しやすいような道路環境を整えるように現場事務所とともに頑張っていきたいというように思っております。 45 ◯分科員(むらの誠一) よろしくお願いいたします。  とにかく私もそう思いますけれども,久元市長は,やはり政策的効果というものにこだわっておられます。いわゆる今回プレミアム商品券をやるわけですから,何度も繰り返しになりますけれども,一度行ってみて,こんながたがたやったら,もう次はないわと,次行きたくないわというようなことがないように,ぜひお願いをしておきたいというふうに思います。  次に,先ほどもちょっと質疑がありましたけれども,公園の整備について,特に遊具について,お伺いをしたいと思います。  私の地元の須磨区の高倉台,これは超高齢化してるニュータウンですけれども,今,さまざまな問題が出てます。それらに対する解決策や改善策を住民と市が協働して見出そうとする今,ワークショップ等も取り組みが進められておりまして,先日も,私,この高倉台というのは地元の中学出身なんで住民の皆さんと一緒に歩いて,そういうイベントというかね,我がまちをあるいて知ろうということがイベントがありましたので行ってきました。  そのときは,ちょうど公園というものをテーマに,公園をとにかく見て回ってみましょうということで,こんな公園があったんやな,ここにもそういえば公園があったなというような形で,私もいろいろと気づかさせていただいたり,多くの感動があったんですけれども,かつてニュータウンの住民の年齢層が若く,子供たちが多かった時代には,多くの人が公園を利用していたと思うんですが,住民の高齢化に伴って利用者が少なくなっているというふうに感じました。公園についても超高齢化への対応が必要であり,遊具の更新に合わせて積極的に健康遊具を設置してはどうかと。  今回のこの予算説明書の中にも,その健康遊具というものを病院の近く等でリハビリ目的でというふうに記載がありましたけれども,私は,その健康寿命というふうに言われておりますけれども,病院の近くだけに限らず,全てをそうしろというわけではありませんけれども,先ほどの答弁でありましたように,ニーズ──地域地域でここはラジオ体操をする公園になっているんですと。そのラジオ体操が終わった後に,ちょっとその健康遊具でぶら下がってみたり,背筋を伸ばしてみたり,いろいろと遊具があるみたいですけれども,そういう地元から要望があるところに関しては,病院の近くというふうに限定せずに,積極的にお年寄りの健康を促進するという意味でも健康遊具というものを設置していってはどうかというふうに考えますが,いかがでしょうか。 46 ◯末永建設局長 公園の分野につきましても,そういった健康遊具を積極的に活用してまいりたいというふうに思っております。  まず,背景といたしまして,高倉台といったニュータウンにつきましては,計画的に公園を配置して緑あふれるまちをつくってきたということでございまして,当時配置された公園では,子育て世帯向けの整備が中心となっておりまして,遊具といいましても,やはり子供向けが中心でございました。  それで,ちょっと法律のことになりますが,平成5年の都市公園法の改正によりまして,子供向けの公園という位置づけから,街区にお住まいの幼児から高齢者まで,さまざまな利用者を想定した公園というふうに法律も改正になってございます。そのため,遊具の改築・更新に関しましても,高齢者にとって魅力ある,また,利用しやすい公園となるように,既設の遊具をそのままに更新するのではなくて,いろんな住民のニーズ,あるいは年齢構成,利用状況などを十分に把握しながら,子供向けの遊具だけでなく,お年寄りが利用できる健康遊具などの整備も部分的には進めてきておるところでございます。  さらに来年度からは,高齢者の方が生き生きと活動できるまちを目指すということで,まずは高齢者の方が多く利用される公園から,委員御指摘のあったような,例えば,背伸ばしのできる健康ベンチ,ぶら下がりができるとか,最近は,ほんとにさまざまな健康遊具が出てきておりまして,そういったものを積極的に設置を進めてまいりたいというふうに思っておりまして,高齢者を初め,さまざまな方が憩える公園づくりを目指してまいりたいというふうに思っております。  その中でも大事なことは,やはりワークショップとかそういったことを通じて地域の皆さんがどういったニーズがあるんかというようなことございますので,そういったニーズを的確に把握しながら地域にとって魅力のある,使いやすい,そして,健康づくりにも役に立つ,そういった公園になるように整備を進めてまいりたいというふうに考えております。  以上でございます。 47 ◯分科員(むらの誠一) ぜひよろしくお願いをいたします。  他都市なんかでも積極的にこの健康遊具というものを活用してお年寄りの健康促進というか,そういうものを図っておられるところもあるようでありますので,先ほどのニーズという話がありましたけれども,地域のそういった声をしっかりと聞いていただいて対応していただきたいということをお願いしておきたいと思います。  次に,有料公園のペット入場について,お伺いをしたいと思います。  須磨離宮公園など,市内の有料公園については,ペットの入場が制限されております。有料公園には貴重な草花が栽培されており,また,ペットのふん尿の問題や他の入場者への配慮などのため一定の制限が行われていることはやむを得ないというふうに私も認識しております。  ただ,飼い主はペットに愛情を注ぎ,安らぎ,そういったものを感じておられて,特に,ひとり暮らしのお年寄りなんかは,もうペットが生きがいと,我が子,我が孫のようにという方々も多いようであります。そのような方が有料公園に行きたいと思っても,ペットが入園できないということで,そのペットを置いて入ることはできないのであきらめるというようなこともあるそうでありまして,そういうものはいかがかなというふうに思うわけであります。  もちろん,その草花の保護や他の入場者への配慮というのは必要ですけれども,リードをつないで歩かせるというのは難しいかもしれませんが,例えば,小型犬に限りカートに乗せて一緒に,おろさなければペットを入場させることができるというような取り組みはできないのか。私もカインズホームというところに工具を買いに行ったときに,カートに犬・猫を乗せて,あそこは大型犬も含めてカートに乗せて店内をうろうろして皆さん買い物をされてました。特段わんわん,犬もほえるわけでもなかったですし,私も特別に何か嫌悪というか,違和感も感じなかったんですけれども,先ほど申し上げたように,小型犬なんかをカートに乗せて,全ての有料公園とは言いませんけれども,その辺は何ら問題ないのかなとも思ったりするんですが,その辺いかがか,お伺いをしたいと思います。 48 ◯井川建設局公園砂防部長 建設局の管理しております有料公園,須磨離宮公園を初めまして,相楽園,ハーブ園,森林植物園におきましては,現在,ペット同伴の入場をお断りしております。  その理由といたしましては,先生,先ほどおっしゃいましたように,ペットのふん尿による園内の貴重な植物に影響を与える可能性が高いだけでなく,入園者の中には動物を怖がる方もいらっしゃいます。他都市の有料公園においても本市と同様に,ペット持ち込み不可にしている事例が多いというふうに考えております。マナーを守らない飼い主が多くいる一方で,委員御指摘のように,ひとり暮らしのお年寄りなどはペットに愛情を注いで安らぎを感じておられる実態もあることは十分承知はしております。  有料公園におきましては,貴重な草花や他の利用者への影響もございますことからペット持ち込み不可としていたということから,特に今までペットに関する利用者の声を直接お聞きすることをいたしておりませんでした。そこで,須磨離宮公園において,今後,入園者等に対して意見をお聞きすることによって判断していきたいというふうに考えております。  以上でございます。 49 ◯分科員(むらの誠一) これもすぐにとは言いませんけれども,ぜひ。  その有料公園にもいろいろあります。この間,六甲山牧場でしたかね,有料公園で動物がペットにかまれたとか,感染症が移ったとかそういうことで,今まではペットが入場できたけれども,もう入場できないというふうにしたというニュース,新聞も私,拝見しましたけれども,当然全てというふうにはいかないでしょうけれども,一律にだめだというよりは個別に考えていっていただいて,先ほど言ったように,動物の大きい小さいもいろいろとね,一律というのではなくて,できるだけそういう方々にも配慮した政策というか,基準でやっていただけたらなと思います。  私は,動物愛護というよりは動物共生,ともに生きる時代だろうというふうに思っておりますので,他都市がやってないからではなくて,ぜひとも先駆的にやっていただいて,神戸市は動物との共生,こういうものを推し進めているということでお願いをしたいというふうに要望をしておきたいと思います。  最後に,地元の須磨浦地区の整備事業について,お伺いをしたいと思います。  須磨浦地区の整備事業は,今,みなと総局とか,それから,産業振興局,建設局,いろんな局がJR須磨駅の南側の再整備されてます。事前にやはり地元の議員として皆さん方から説明を受けるんですが,どうも,ここは建設局の所管の土地だから建設局が,ここは産振局の所管だから産振局が,ここはみなとだからみなとだというふうに,べたな縦割りで物事が考えられ,進んでいってるように私は思うんですね。当然そこもそのときには縦割りを廃して面で考えてほしいと。面でここを一体どういうものにするのか。それを先に決めて,じゃあ,ここの部分は建設局が所管してるわけだから,ここはこういうふうに建設局お願いしますねと。みなとはみなと,産振は産振という形で,いわゆる先に区割りをするんではなくて,まず一体的にどうするのかということを決めて──グランドデザインとかいうのもよく言いますけれども,そういった観点で,ぜひこの事業を進めていっていただきたいというふうに思うんですけれども,いかがでしょうか。 50 ◯井川建設局公園砂防部長 まず,現状を御報告いたしますと,委員がおっしゃっておられますJR須磨駅南側の須磨海岸では,現在,産業振興局によってアクセス道の整備が,みなと総局によって遠浅海岸や遊歩道などの海岸の再整備が計画されております。建設局では,アクセス道沿いに公園整備をする計画でございまして,3局で連携して役割や整備手法を調整しながらJR須磨駅南側の景観や環境の改善に取り組んでおるところでございます。  今現在は,アクセス道のための基盤整備を産業振興局が進めている段階でございます。建設局では,来年度アクセス道完成後に整備する公園の設計を行う予定でございますが,委員御指摘のように,アクセス道や海岸と一体的なものにしていきたいというふうに考えております。設計に当たりましては,関係する自治会など,さまざまな地元の意見も聞きながら進めていくことが重要だと考えております。  委員御指摘のように,須磨海岸の整備には,さまざまな局が関係しておりまして,各局とはいろいろなアイデアも出し合いながらコンセプトを共有しまして,全体として一体感のある整備ができるように連携を深めていきたいというふうに考えております。  また,その中で,地元にも喜んでもらえる公園を整備いたしまして,多くの人でにぎわい,安心して楽しめるデザイン都市にふさわしい須磨海岸の実現に寄与してまいりたいと,こういうふうに考えております。  以上でございます。 51 ◯分科員(むらの誠一) 今の答弁をお聞きして安心しましたけれども,決まったわけではなかったんでしょうけれど,地元の方々に建設局の職員が,今後この道路・公園どうするかという説明をちょっと口頭でされたときに,須磨だから須磨のシンボルの木は松だからということで,道路をつくって街路樹をまた松を植えますみたいなことをちょっとおっしゃったというふうに地元の方から聞きました。この辺は言った言わないになりますから,確実におっしゃったかどうかはわかりません。そのときに地元に婦人会の会長さん等が,私,そんな松じゃなくて,やっぱりこれから新しい須磨海岸のイメージでヤシの木なんかがいいわというふうに思うんやけれどもというような声もありました。だから,今までの建設局のやってきた中の仕事にとらわれずに,先ほど申し上げたように,さまざまな意見なんかも,全て意見どおりに私はやったら収拾つかないと思いますから,当然,行政が一定リードしていただかないといけないわけですけれども,今までのものにとらわれずに,ぜひ面的にいいものをつくっていただきたいということをお願いをしておきたいというふうに思います。  最後に,私は要望をさせていただきます。  今後の皆さん方の道路の行政というのは,やはりダウンサイジングの時代だろうというふうに思っておりまして,今後やはり人口減社会,それから,車もどんどん減っていく中で,都市計画と建設局が一緒になっていろんなさまざまな道路の計画を今までやってきているわけですけれども,右肩上がりではなくて──当然,経済は右肩に上がっていただかないといけないわけだけれども,そういった人口,車,そういったものはやはり下がっていくというふうに言われておりますから,それを見据えた計画でありますとか,それから,構造物ですね,例えば,歩道橋なんかというのも当時は必要であったけれども,必要がなくなった歩道橋というのは,今,撤去をしようとしている。だから,これからつくる道路,そういうものは必要がなくなったときには容易に撤去ができるようなそういう技術でありますとか,計画であるとか,そういうものを考えて,ぜひ進めていただきたいということを要望だけしておきます。これで終わりたいと思います。  以上です。 52 ◯主査(吉田基毅) どうも御苦労さまでした。  委員の皆様に申し上げます。  午前中の審査はこの程度にとどめ,この際,暫時休憩いたします。  午後0時55分より再開いたします。   (午前11時52分休憩)
      (午後0時55分再開) 53 ◯主査(吉田基毅) ただいまから予算特別委員会第2分科会を再開いたします。  午前中に引き続き,建設局に対する質疑を続行いたします。  それでは,金沢理事,どうぞ。 54 ◯副主査(金沢はるみ) それでは,数点,質問させていただきます。  土砂災害に特化してお聞きをいたします。  土砂災害によるさまざまな被害を未然に防いだり軽減させるためには,やはり地盤崩壊を起こしやすい土地をきちんと保全すること,そして,そういうところでの宅地開発を抑制することが何よりも一番重要だと考えます。現在の許可制度の見直しや神戸市で規制を厳しくすることなど,何か考えておられるのか,まずお聞きをいたします。 55 ◯原田建設局総務部長 ただいま理事の方から御指摘いただきましたように,山麓部周辺における災害防止の取り組みというのは,ほんとに大切なことでございます。これにつきましては,これまでから山の保全,そして,宅地の適正な開発指導ということで重点的に行ってきております。  このうち,山を保全する主な取り組みといたしましては,六甲山系のグリーンベルト整備事業というものがございます。この事業につきましては,御承知のとおり,阪神・淡路大震災の折に六甲山系を中心に山肌が相当崩れたところがございました。そういったことで,2次災害等を防止するために六甲山の南側の山腹斜面一帯におきまして,国を中心に今,取り組まれておる事業でございます。  この内容につきましては,市街地に面した斜面を国及び県のほうで土地を買収していただき,対策が必要な箇所につきましては斜面補強,そして,樹林整備を行っていこうというものでございます。これによりまして,災害に強い防災緑地が形成されるとともに,中には事業区域の指定,これは市街化区域から市街化調整区域に切りかえるものでございますけれども,こういうようなことから市街地の無秩序な拡大ということが抑えられるようなことになってございます。これまでの取り組みの中では,約1,230ヘクタールの買収が進んでおりまして,多くの箇所で山腹の補強工事が実施されるなど,少なくとも当時よりは山麓市街地の安全性が大分向上してきたということで考えております。  一方,山麓部には住宅が張りついているような格好で市街化区域が広がっております。こちらにつきましては,当然,また別途土砂災害を防止する取り組みということが必要になってまいります。基本的には宅地を開発・造成しようとする場合には,法に基づきまして市の許可というものが必要になってまいります。私どものほうで宅地開発指導課等で業務を行っておりますけれども,こちらのほうでは従来から地盤の安定性の確認,そして,必要な対策工事の指導など,技術審査につきまして厳格に行いまして,宅地の安全性の確保というようなことも図ってきております。  また,今後につきましては,山麓部の土砂災害を防止する視点ということからは,また別途いろんなことを検討していかないといけないということかと思いますけれども,例えば,土砂災害の危険性が高いこういう箇所につきましては,県のほうが行っておりますけれども,土砂災害特別警戒区域,いわゆるレッドゾーンと呼ばれるものでございますけれども,こういった指定というのも有効になっていくんではないかなというふうに考えてございます。  具体的に申し上げますと,このようなレッドゾーン──特別警戒区域に指定をされますと,開発,そして建築が行われる場合には改めて斜面補強などの防災対策,そして,居住用の建築物,こういうものにつきましては構造強化が義務づけをされるなど,これまで以上に防災性の高い,さらに強い規制・指導というのが可能になってまいります。  今後とも,先ほど申し上げましたように,山の保全はもとより,開発,そして宅地造成に関する規制・指導を引き続き適正に行ってまいりまして,土砂災害の防止に努力をしてまいりたいというふうに考えてございます。 56 ◯副主査(金沢はるみ) 私が思うに,グリーンベルト事業とかそういったものは国の事業として行われているので別問題としまして,特に宅地造成等規制法について,ちょっと踏み込んでお伺いをしたいと思うんです。  実は,今回土石流が起こりました古々山ですね,大池の上側ですけれども,ここは地図で見ますと渓流沿いに横に家が建っておりました。まさに今回,土砂災害が起きると言われていたとおりに土石流が起こっております。その土石流の起こったところは道路と──私道ですけどね──道路というふうになっています。砂防堰堤の計画がこれからできるとは思うんですけれども,数年を要すると思いますけれども,今後豪雨が来たら,もう逃げるしか今はないわけです。  とすれば,なぜこういうところが開発できたのかなという,ちょっとぞっとする思いがいたしました。多分,神戸市の宅造の規制では,500平米以上だと思うんです,規制にかかるのが。古々山を考えますと,多分全部が一緒に開発されたわけではないので,お聞きをしますと,割と1戸とか2,3戸とか,そういう形で今回土砂災害が起こったところは開発をされたということでしたので,この宅地造成等規制法にかからなかったのかなという気はいたしております。ですから,この法にかからないようなところで崖とかそういう斜面とかで大規模ではない開発が行われた場合に,どういう規制が行われることができるのか。レッドゾーンの問題は,また後ほどお聞きしますけれども,ちょっとその辺,何か対策を打つ手があるのであればお聞きをしたいと思います。 57 ◯原田建設局総務部長 今,理事からもお話がございました。北区での例を挙げていただきましたけれども,御紹介ありましたように,都市計画法によります開発許可,これについては500平米ということで一応線を引かせていただいております。さまざまないろいろ開発が行われるわけですけれども,先ほど申し上げましたように,特に土砂災害警戒区域,当然ここも土砂災害のおそれがあるという区域でございますけれども,この中でも当然必要な,先ほど言いました安全上のさまざまな施工・対策をとれば,その上で,先ほども申し上げたように,厳しい技術審査をクリアすれば開発等も可能になってるというのが法的にはそういうふうな制度になっておりまして,ただし,そこがそういう地域でありますとかそういうことであれば,当然,開発業者につきましては事前に相談があったところにもきっちり指導もしておりますし,それなりの対策をするようにということで,かなり神戸市の中でもさまざまな地域がございます。当然そういうようなことで,危険性のあるところにつきましては,私どものほうも十分把握しておりますので,実際の窓口の指導等で対応してまいりたいというふうに考えております。 58 ◯副主査(金沢はるみ) そうしますと,今の古々山の件は,私道が危険渓流そのものだったわけですね。だから,どういう指導がされたのかと。本来であれば,ああいうところをちょっと住宅を建ててはいけないようなところだと思うんですよ。ましてや砂防堰堤が今ないわけですからね,十分危険性把握されているということでしたけれども,どういう対策を打たれていたのかなというのが1つあるんです。  それと,もう1つ,私が最近かかわったケースですけれども,鈴蘭台のほうで,これは完全に500平米以上の開発だと思います。宅造の規制にのっとって建てられたところなんですけれども,建てて1年ぐらいで自分とこの裏が斜面だということで,私のほうに御相談があったんです。  御相談承っておりましたら,ここは急傾斜地の崩壊区域だと,警戒区域だということがわかりまして,その開発をした業者さんそのものが,じゃあ,この警戒区域なので急傾斜地の申請をしましょうと,のり面をきちんとやってもらう申請をしましょうと,私たちもお手伝いしますよということだったんですけれども,それだったら警戒区域に入っているんだったら,建てるときからやっぱりその点についてもきちっと対策を打って売らないといけなかったんじゃないかなという気がしましてね,業者さんわかってましたので,この地域がこういう地域に入っているというのは。それもおかしいなと思ってるんです。  だから,切土ですから2メートルの確かに擁壁はあるんですが,その上が30度の斜面なんですよ。それについては全く対策は打たれなくて売られていたと。一戸建てがね,7,8戸ですけれども売られていたというのがあるので,そういう点についての指導はどうだったのかなという──だから,大丈夫だとおっしゃるんですけれども,実際には危険なままで売られているという実態がありますので,そこら辺,どうなんでしょうか。 59 ◯原田建設局総務部長 ちょっと今,御紹介の個々の案件につきましては,そこまでは承知しておりませんけれども,先ほども申し上げましたように,急傾斜地崩壊危険区域,こちらであれは急傾斜地の崩壊による災害の防止に関する法律ということで,別の法律でも定められております。あるいは地すべりに関しましては防止区域ということで,地すべり等防止法ということで,それぞれに対応した法がございまして,それに沿った格好での先ほど言いました指導,あるいは基準というのがございますので,今後ともそういうようなことで基準を満たしてもらうようにきっちりと指導をしてまいりたいというふうに考えております。 60 ◯副主査(金沢はるみ) 今,言いましたように,実際には急傾斜地の崩壊区域でありながら,その対策を打たれないまま開発を行って売っていらっしゃるんです。もちろん開発の隣接してるんですよ。そこの業者さんが買った土地ではありませんけど,隣接したところが,すぐ裏が崩壊区域になっているので,当然現場は見られますでしょう,宅造の担当者の方とか,中間検査,完了検査まであるわけですから見ておられるわけですので,そういう場合には,やっぱりこういうところもきちっとしなさいよという指導を徹底を今後していただきたいというふうに思います。  それと同時に,この問題では法律の上乗せというか,法律よりも厳しくすることは可能だというふうに思うんですね。ですから,宅地造成等規制法よりも厳しい条例などで厳しく審査をするということは可能だと思うんです。例えば,横須賀なんかでは,適切な土地利用の確保に関する条例というのがあって,災害の関連なんかで,よりこういう宅地造成等規制法や,今言った急傾斜地の崩壊による災害の防止に関する法律とか,土砂災害防止法などの関連法令よりももっと防災に配慮した土地利用ということで条例をつくられている,そういう方針をつくっておられるというふうにお聞きをしてるんですけど,神戸市でもこういう条例なり指針なりで厳しく,やはり今後の土砂災害に備えて開発に当たっては厳しいものをつくっていくべきではないかなと思うんですけど,それについてはいかがでしょうか。 61 ◯原田建設局総務部長 開発許可につきましては,法によりまして,特に市街化調整区域であれば非常に制限がかかっております。原則としていろんな建築については制限がかかっておりますけれども,技術基準──先ほどから何度も申し上げておりますけれども,特に市街地で開発をする場合には,一定の技術条件がございます。この要件を満たしておれば,私どものほうの立場からすれば,この開発については許可をしなければならないということで,実は,法のほうでそういうふうになっておりまして,そういうことから幾つも何度もその辺の事前の相談,いろんな懸念それぞれの土地にはあるわけですけれども,そういったリスクを十分把握した上で対策をとっていただく必要があるということで,これまでから指導もしてきておりますし,そういう格好でやっていきたいと思います。  それから,前も申し上げたように,法で一応しなければならないというものを,なかなかこれを条例で規制するというのが非常に難しいのではないかというふうに考えております。今そういうことで他都市の事例を出されましたので,そういった点についてもよく研究してまいりたいというふうには思っております。 62 ◯副主査(金沢はるみ) この問題については,また今後いろいろと検討もしていただきたいと思います。と言うのは,やはりそういう危険なところで宅地開発が行われる。宅地開発の地域そのものは安全であったとしても,そのすぐ横に山があって,今回の有馬口なんかはそのいい例ですけど,道路を挟んだ向こう側の山が崩れちゃったわけですよね。だから,当然そういう場合,もし同じように開発をされるとしたら許可は出るんでしょう。出るんでしょうけど,お隣の山は危ないよというのはそのまま続くんでしょうから,そういう場合にもやっぱり売買する場合に,住民の人にそういうこともきちんと周知させるような仕組みも私は必要ではないかなというふうに思っておりますので,その点,御検討いただきたいと思います。  続きまして,レッドゾーンの問題について,お伺いをいたします。  土砂災害防止法に基づく土砂災害計画区域及び土砂災害警戒区域,それと特別警戒区域の指定状況は有識者会議の中でも議論になっておりましたけれども,神戸市はレッドゾーンの指定が行われておりません。この指定が今後どのように行われる予定なのか,県との調整だと思いますけれども,その辺についてお伺いします。  イエローゾーンも今後さらに調査を進めて指定をされていくのか,その点についてお聞きします。 63 ◯松岡建設局担当部長 土砂災害警戒区域と特別警戒区域の話でございますけども,これ,御承知のように,災害発生の危険の周知,警戒避難体制の整備,あるいは特別警戒区域につきましては建築物の構造規制等を行えるために指定してございます。  この指定は兵庫県のほうがいたしますけども,兵庫県のほうは,まずどういうところがそういう土砂災害が発生するおそれがあるかということを明らかにしていこうということで,警戒区域の指定を先行させました。特別警戒区域につきましては,先ほどの話にも通じますけど,建物に破損が生じ,住民に著しい危害が生じるおそれのある区域ということで,防災上,一定規制,あるいは権利の制約があるという形になります。  そういった点から,兵庫県もいろいろと検討しながら,平成26年──今年度から調査・指定を開始してございます。今年度は県下で100カ所調査し,27年度につきましては約300カ所を予定しているというふうに聞いてございまして,27年度の指定箇所につきましては,神戸市域も含むということで聞いてございます。  今後,指定に当たりましては,先ほどからのいろんな課題もございますので,市のほうも調整に積極的に関与し,特別警戒区域の指定促進という形で協力してまいりたいというふうに考えております。 64 ◯副主査(金沢はるみ) 済みません,イエローゾーンについては。 65 ◯松岡建設局担当部長 済みません。申しわけございませんでした。  イエローゾーンのほうでございますけども,イエローゾーンにつきましては,県下で約2万400カ所指定されてございまして,現在,兵庫県のほうが総点検という形を行ってございます。これは,ことしの1月から27年度までにかけての2カ年で実施するという形で,これにつきましては,実は,開発の進んだところとか,そういった形で地形改変があったとかいう形をチェックしてもう1度見直すという形での点検をするというふうに聞いております。 66 ◯副主査(金沢はるみ) 27年度で神戸市域で300カ所ですか。県下で300カ所。じゃあ,神戸市域では大体何カ年ぐらいでこのレッドゾーンの指定が計画的に終わっていくのかということを1つお伺いしたいのと,イエローゾーンについては,今,総点検とおっしゃいましたけれども,新たにまたイエローゾーンの指定が行われるということはもうないんでしょうか。 67 ◯松岡建設局担当部長 まず,今年度の予定でございますけども,300カ所のうち,どれぐらいうちの神戸市に入ってくるかということについては,まだ未定でございます。ただ,これから県とよく調整していきたいということで考えています。  現在,市域でイエローゾーンは2,177カ所ございますけども,その全部がということでは決してないんですけども,約7割から8割ぐらいはそのうちレッドが検討しなきゃならない可能性はございますので,私どものほうとしましては,今これから県との相談ではございますけども,今後,数年から10年単位ぐらいで調査をしていこうというような形になろうかというふうに考えております。 68 ◯副主査(金沢はるみ) ちょっとびっくりしたんですけど,レッドゾーンが──このイエローゾーンの中の7割から8割ぐらいがレッドゾーンになる可能性があるんですか。ちょっともう1回。 69 ◯松岡建設局担当部長 これは兵庫県さんとの見解でございますけども,その区域が全て──今のイエローになっているのが全て真っ赤っかになるということは決してございません。例えば,その区域の中で,非常に真下に家があるところだとか,そのイエローの中で部分的に赤になるとかそういうことはあり得ますので,そういうことも含めて,今申し上げた箇所数が最大限ですけども,そういうふうに想定されるということです。  以上です。 70 ◯副主査(金沢はるみ) それでも今おっしゃった答弁で,その黄色の中の一部分が赤くなると,レッドゾーンになるかもしれないということですけれども,それでもやっぱり私自身が想像していたよりも,かなりたくさんの箇所がレッドゾーンになる可能性が高いということですので,やっぱり早急に県さんと前倒しででもしていただいて,早く指定していただいて,そこに対する対策ですね,レッドゾーンだと私権の制限なども伴うということで,土砂災害の有識者会議でもお話がされておりますけれども,命と直接関連するものでありますので,やはりことしの梅雨どき,それから台風時,そういうのを住民の方も非常に御心配になっておられると思いますので,そういう点でも早く指定のほうが進むように要望をしておきたいというふうに思います。  それから,3点目ですけれども,次は,砂防ダム・治山ダムの関係です。  砂防ダムなどの増設について,国や県との協議の場は設けられているんでしょうか。実は,この前の台風の折に,私も六甲山の国土交通省の六甲砂防事務所,それから,県の治山課とか砂防課とか県の土木事務所とか走り回りました。それで,そこで聞いたのは,神戸市はそこの中には入ってませんけども,国と県が情報の共有をなかなかされていないなというのを非常に痛感いたしました。市も含めて,共通の認識を持って市民の生命・財産を守るということからも協議の場,同じダムの──どこにダムがあるとかいうような台帳ですね,こういう整備も必要だと思いますけれども,いかがでしょうか。 71 ◯松岡建設局担当部長 まず,私どものほうで平成24年に六甲山の森林整備戦略というのをやってました。これは,もちろん森林のことをキーにはしてございますけども,砂防ダムですとかそういう防災上のことも含めた計画といいますか,基本的な構想という形にしております。  そういった中で,国・県・市の情報交換というのは非常に大切だということは,これは私ども十分認識してございます。従来も,いわゆる事業の説明会ですとか,その年度の事業だとか情報交換してございましたけども,それぞれの課題についても話し合いたいということで,その整備戦略策定後は毎年1回か2回ぐらいではあるんですけども,情報交換の場をもって意見交換も含めてやらさしていただいております。  また,どこに砂防ダム・治山ダムがあるかということに関しては,共通の資料をつくってございますので,その辺の情報については共有させていただいております。  以上です。 72 ◯副主査(金沢はるみ) その治山ダムや砂防ダムの件ですけれども,市民がきちんと閲覧──見たいと,自分の近くにはあるのかというときに,閲覧できるように整備をしていただきたいと思うんですけれども,これについてはいかがでしょうか。 73 ◯松岡建設局担当部長 市民への情報提供ということが非常に重要だというふうに思ってございます。総論的なもので申しますと,例えば,先月の21日も私どものほうで国・県・市で一緒になりまして六甲の森林整備から土砂災害を考えるというようなフォーラムを開催させていただいたり,あるいは出前トーク等をさせていただくという形にはなります。  個別の案件につきまして,もしお問い合わせございましたら,私どものほうにお申し出いただきましたら情報提供ということはさせていただけますので,そういった形で対応させていただきたいなというふうに思っております。  また,我々も今後もいろんな機会を通じて,市民の方にわかりやすく情報提供していくようには努めていきたいというふうに考えております。  以上です。 74 ◯副主査(金沢はるみ) ぜひこれは市民がそちらのほうに行かれて,もうすぐ閲覧とかができるように整備をしていただきたいというふうに思います。  それから,次に,砂防ダムの維持管理について,お伺いをいたします。  特に国や県の砂防ダムなどで,土砂がたまり過ぎていて,もうあふれているという専門家からの危険性をお聞きをいたしております。こういうあふれているところというのは,次の災害が来たときには,軽々と土石流が乗り越えて,ほんとに住民のところに土石流が流れ込んでしまうという危険性も指摘をされています。これらの対策についても国や県と協議をすべきと考えますけれども,いかがでしょうか。 75 ◯松岡建設局担当部長 六甲山系,御案内だと思いますけれども,国及び兵庫県で砂防ダムで569カ所,それから,治山関係のダムで言いますと,あと1,300ぐらいございます。まず,こういった中には土砂が今言われたように堆積しているところとか,昨年の台風の際に土砂が土石流を受けとめたというようなダムもございます。  砂防ダムの1つの目的でございますけども,こういった土石流の発生,これも食いとめるということはまず第一でございますけども,土砂がたまりましても,いわゆる渓流の勾配を緩やかにしたりですとか,水の流れを弱めて,このことによって土砂の流出や土石流の発生を抑える,あるいは谷が埋まることで両側の山裾を押さえ,新たな山腹崩壊を防ぐということもその目的の1つとされてございます。  非常に今言われたような形で,堆積するという形で市民の方も非常に不安ということを感じてらっしゃる方もいらっしゃるかもしれません。私どものほうにもそういうようなお問い合わせございますけども,ダムの背面に,言いましたらちょっと平場ができまして,新たな土石流が発生してもそこで受けとめるという形になります。その後,通常時に少しずつ安全に流していくというのが砂防ダムの基本的な考え方でございまして,いわば計画的に総合的に土砂をコントロールする仕組みということになってございます。そういう意味では,現在は基本的に問題はないというふうに考えてございます。  ただ,砂防ダムがこのような機能ということを継続して発揮するということは今,御質問の要点だと思いますけども,国の六甲砂防事務所などの管理者も非常に重要に考えております。毎年定期的に点検を行って適正に管理をしてございます。例えば,昨年8月の台風に実際にたまりまして,流木なんかがたまっているところがございます。そういったところにつきましては,流木の撤去を行う,もしくは現在そのための発注の準備をしているというふうに聞いております。そういったことについても私どもとも十分情報交換をさせていただいておりますし,そういった市民の皆さんの財産を守るという観点からも非常に大事なことだと考えてございますので,今後もこういった取り組みがされるよう,我々としても支援・協力という形で努めていきたいというふうに考えております。  以上です。 76 ◯副主査(金沢はるみ) 余り議論する時間はないので踏み込みませんけども,専門家の方からは,もう既に満杯になっていて,少しずつもちろん流されているのは穴が開いていて,そこから出ていくのは水とか小さな土砂ですので,大きなものはたまっていくということで,専門家の方は,やっぱり次に大きな災害が来たときには,それを軽々乗り越えていってしまう可能性は十分にあると。しかも危険な箇所はどこだというところまで指摘をされて,具体的な箇所まで指摘をされて言っておられる専門家の方もいらっしゃいます。そういう点については,やっぱり真摯に受けとめて,点検を国のほうでされているということではありますけれども,やはりそういった危険性というのは常にきちっと考えて対応をしていただきたいというふうに思います。これは指摘にとどめます。  それから,次に,午前中にも出ました私道の件ですけれども,先ほど私道に土砂が入り込んだ場合には私道舗装等助成制度に準じて助成をしていくということを考えるというお話でしたけれども,幾つかそれについてお聞きをしたいと思います。  昨年の台風被害,豪雨被害のような緊急の場合には,申請がすぐに追っつかないと思うんですけれども,こういう場合にはどうするのかということと,この私道の助成のあらましを見ますと,道路の持ち主が個人じゃない場合,企業や団体,法人所有部分は対象外というふうに書いてあったんですけれども,そういうことがどうなるのかということと,とりあえず,その2つお願いします。 77 ◯末永建設局長 災害時は,非常に緊急でございますので,緊急に土砂等を撤去していかなきゃいけないということでございますので,事後に──今ちょっといろいろ調整はしておりますが,事前にはもちろんのこと,事後であったとしても一定の根拠資料をもとに,それが申請をしていただければ助成ができるような方策をとってまいりたいというふうに考えております。  一番大事なことは,地域の皆さんで私道の所有の方がまとまって申請をされて,そういう形で土砂撤去をやろうということに対する助成でございますので,まずそういう想定をしておりますので,特に法人所有のものについて現時点でそういうことを想定しているわけではございません。 78 ◯副主査(金沢はるみ) そしたら,法人所有だとだめということなんでしょうか。 79 ◯末永建設局長 基本的には個人の皆さんで所有されている私道について対象にしていきたい。  ただ,私道については成立の過程がいろいろありますので,その辺はよくよく研究はしたいと思っておりますが,現時点では各個人所有の私道を対象にしていきたいというふうに考えております。 80 ◯副主査(金沢はるみ) 私道といいますと,もちろん個人で所有されてるところもたくさんあるんですけれども,例えば,不動産業者──開発した業者がそのまま公道移管しないで私道になってるというようなケースが結構あると思うんですね。北区でも鈴蘭台なんかでもそういうところが多いんじゃないかなというふうに思うんですけど,そうなりますと,ちょっと確認ですけれども,そういうところは今の段階ではだめだということですか。 81 ◯末永建設局長 私道の中にありましても,地域の皆さんが利用するに当たって,やはり自然災害によって土砂が流れ込んだと。市民生活に物すごく影響があるので,それを緊急に除却していきたいということでございますので,やはり地域の皆さんがそこにお住まいになって利用されているという私道を今,想定しております。 82 ◯副主査(金沢はるみ) そういう地域の皆さんが利用はしてるんです。だけど,持ってるのが不動産屋さん。しかも,その不動産屋さんに連絡をつけても連絡がつかない。手紙を送っても手紙が返ってきてしまう。実態があるのかないのかもわからない。多分なくなってしまっていると,実態がね。そういうところはきっとたくさんあるんだと思うんですよ。そういう場合は,もう仕方がない。できない。 83 ◯末永建設局長 理事御指摘のように,私道についてはさまざまな成立過程といいますか,できた経緯があるかと私も認識しております。しかしながら,やはり個人の財産──財産といいますか,一定公益性があるというふうなことをやはり確認することと,個人で御所有の土地といいますか,共有されているような私道を対象にしてまいりたいというふうに考えております。 84 ◯副主査(金沢はるみ) ちょっとしんどいですね,それだと。なかなかこれをつくっていただいても利用できないところがたくさん出てきてしまうのではないかなということをすごい懸念しますので,ぜひこれについては拡充をしていただきたいというふうに思います。  それから,同じく私道の問題で,今お話ししましたように,公道化していきたいというふうな動きもあります。自治会さんが一生懸命頑張って公道化していきたいということで頑張っておられるんですけれども,先ほど申し上げましたように,持ち主が不明ということがあります。こういう場合は私有財産ということで公道化がとまってしまいますけれども,何らかの対策を今後──ほんとに傷んでいる私道も多いですので,対策を考えていくべきではないかと思うんですが,いかがでしょうか。 85 ◯油井建設局道路部長 私道の公道化について,ちょっと御説明をさせていただきたいと思います。  私道の公道化につきましては,理事からもありましたけども,いろんなところで要望を承っております。今まで私道については,局長も答弁してますけど,私道ができた経緯もたくさんございますけれども,やはり私道の所有者の負担を減らすというようなこともあって,昭和46年に用地寄附による公道化の基準を設けておりまして,その基準に合わないという──合えば公道化を認めると。ただ,条件がございまして,具体的なその条件としましては,幅員が4メートル以上,それから,起終点が既存の公道に接続をしている。それから,側溝は原則として整備されておりまして,それが公共用地を経由して流末に処理されていると。それと,用地についてでございますけど,用地については所有者全員から寄附をいただけるということと,所有権以外の一切の権利がないということを条件にしております。  その公道化に際して,用地の寄附を前提にしているというのは,やっぱり当該用地の私権が制限されますので,それによって今後もし,ない場合でいくと市と所有者の間で紛争が起こるといったようなこともありますので,所有権の確保ということを考えているということです。所有者が判明しないとかいろんな場合がございますけれども,今,公道化に当たっては,そういう基準でさせていただいております。 86 ◯副主査(金沢はるみ) 先ほどのこの私道の助成もそうですけれども,持ち主がわからないとか,法人だったりしたら,これ自身も使えないですし,午前中に言われた緊急の災害に遭った場合も使えないということでは,なかなかほんまにしんどいと思うんですね。鈴蘭台なんかでいえば,開発されてもう50年以上たっていると思うんですけど,ほんとにそういうところ入り込みますと,がたがたで,アスファルトはめくれてるし,砂利が見えてるし,穴ぼこだらけだし,多分こういうところはこういうのが使えなくてそのままになってて誰も直す人がいないというふうな状態になってますので,せめて私は,やっぱりこういうところについても,まずは調査とかそういったことはできると思うんですけれども,まずはそこからでも取り組んでほしいと思いますけど,いかがですか。 87 ◯油井建設局道路部長 今回,私道に土砂の流入があったときに,いろんな形で他都市がどうしているかということも調査させていただいております。私道の助成制度についても,そういった中で,神戸市は1つの基準を決めてやっておりますので,今やってる制度をそういう他都市の状況などを調査してやっておりますけれども,さらに新しくやられてるような団体がありましたら,そういったことについても研究──研究というか,ほかにそういうことをやってるか研究したいと思いますが,ただ,やはり助成制度については,例えば,法人の話が出ましたけれども,その法人の所有がわかってるところで今現在その法人については助成対象にしておりません。例えば,法人がわからなくなったら助成対象にするという話になりますと,逆にその法人が,悪い言い方をしますと倒産してどこかへいってしまったら助成を神戸市がするという話になってくると,今,協力的にやっていただいている法人の方もたくさんいらっしゃいますので,そういったことへの影響もあるのかなということで,この辺は慎重に考えるべき問題だというふうに思っております。 88 ◯副主査(金沢はるみ) せめて,そういうがたがたになってる道とかの調査だけでもしていただきたいということを申し上げて,終わります。 89 ◯主査(吉田基毅) どうも御苦労さまでした。  次に,池田委員,発言席へどうぞ。 90 ◯分科員(池田りんたろう) それでは,早速,質疑に入らせていただきます。  今も議論がありましたけども,午前中もありました土砂災害のことについて,いろんな角度から質疑が交わされたわけですが,六甲山,今回ほんとに大きな被害を受けたわけでありますけども,六甲山は花崗岩が噴火してその堆積した真砂土,これが雨に弱いと,災害が発生しやすい,こういうふうに言われているわけですけども,そのために,土砂災害を防ぐために堰堤の整備や山の保水力を高めるための森林整備,こういったことが必要であるとは思いますけども,その六甲山の山の半分は私有地というふうに聞いています。六甲山を自然災害に強い山にするためには,当然所有者の理解と協力というものが必要になってくると思いますけども,この私有地の土砂災害に対する対策について,どのような方針で進められておられるのか,まずお伺いをしたいというふうに思います。  それから,三宮の地下空間の活用についてお伺いをしたいんですが,現在,三宮の地下空間,さんちかなどは商店が入っていろいろとにぎわいを醸し出しておりますけども,あの花時計と大丸を地下で結ぶ三宮中央通りの地下道というのは人通りもない,閑散としている,そんな状況でありますし,ある面,余り市民の皆さんに知られてないんではないかなというふうな気もしないわけではないですね。  そんなことを考えるときに,札幌に行ったときに行政の皆さんから,ちょうど芸術のイベントなんかやっとったときだったと思うんですけども,札幌の地下空間,通路を利用していろんなイベントをやってるという話を聞かせていただきました。あそこは500メーターぐらいの長さと幅が100メーターとか60メーターと非常に幅も広いこういう空間ですから,いろんなことができるのかなと思ったりはしないではないんですけども,しかし,小さいなら小さいなりの考え方もあろうというふうに思うんですけども,そういったところでは,札幌が地下歩行空間を「チ・カ・ホ」という形で名称をつけてやっていますけども,パフォーマンスをやったり温泉等のイベント,アート作品の展示,情報発信なり販売促進や商品のPRなどさまざまな角度からやられておる,にぎわいも出していると,こういうことですので,神戸市においても,この三宮中央通り地下道の積極的な活用を考えて都心のにぎわいづくりを進めたらどうかというふうに考えておりますけども,御所見をお伺いしたいというふうに思います。  3点目に,東遊園地の活性化のことについてであります。  今,検討会でいろんな議論がされて──このことも含め議論がされているんだろうというふうに思っておりますけども,三宮東遊園地,ほんとのすばらしいロケーションにありながら,十分活用されていないんではないかなと。昼間は余り人が集まっていないというか寄ってきてないと,そんな状況であります。したがって,ルミナリエとかオクトーバーフェストなど,そういったイベントをされるときは遊園地も非常ににぎわいを醸し出しているわけですけども,今言いましたように,平生は余り都心の中心地にありながら活用されていないというふうに思うんですね。そんなところから,やはりあの東遊園地というのは,ほんとに人が集う,憩う,そういう非常に高いポテンシャルを有したまちでありますから,積極的に有効活用を考えて都心のにぎわい創出につなげるべきだというふうに考えておる。  私も余りそんなに外国へしょっちゅう行ったことはありませんけども,行ったときには,特にヨーロッパ系なんかは都心の真ん中にほんとに広い芝生広場があって,そこに市民の皆さんが出てきて家族連れでゆっくりしたり,いろいろなスタイルで楽しんでおられるんですよね。遊園地も芝生化したらどうかなと思うんです。以前にも一遍聞いたことありますけど,維持管理が大変だということのようですけども,やはり今の神戸の三宮周辺の市街地再整備をあわせて,にぎわいをつくるためには思い切った施策が必要ではないかというふうに思いますので,そういったことについて,御見解をお伺いしたいと思います。  それから,もう1つ,公園の関係ですが,午前中にも公園の遊具の問題等についていろいろと御質疑がありました。私も北区に住んでおりまして,北区のニュータウンがほとんどオールドタウン化してきているこういう状況で,唐櫃とか大池とかの市営住宅,さらに今度は桜の宮住宅のリノベーション,再整備ですね,これがやられようとしているし,やっているわけですけれども,今度,有野台のリノベーションの予算も少しつけていただいたようでありますけども,そういう大規模団地には多くの公園があるわけですね。あるんですけども,午前中もありましたように,高齢化が進んでいく中で,余りそこにもう人が行かない,行っていない,こういう状況です。  したがって,午前中もありましたように,高齢化ですから健康器具を設けるとかいうこれも1つの方策だろうというふうに思います。思いますが,それはそれとして進めていただくと同時に,公園というのは近隣住民の人が集い,憩う,こういうところでありますし,住民間のきずなを高めていくというかね,そういう機能も持っている,こういうふうに思っておりますので,それぞれの団地いろいろな考え方があろうかと思いますけども,その団地のニーズなど,また状況なんかを聞き取りしながら,住民の人が,そこに住んでおる人が公園に行ってみようかと思えるような公園にぜひリニューアルをしていただきたい。特に今少し申し上げましたように,大規模団地,モデル団地等をつくりながら,現に地域とともに将来の団地をつくっていこうと,リニューアルをしていこうという作業も進んでいるそういう団地もあるわけですから,そういった取り組みにあわせて建設局としても,その団地内の公園について,団地のリニューアルと一体とした公園の整備をやってはどうかというふうに考えているんですけども,御所見をお伺いしたいというふうに思います。  それから,最後に,下水道管の老朽化対策について,お伺いをいたします。  神戸市では高度成長期に水洗トイレを普及させるために集中的に汚水管を布設をしました。結果,現在約4,000キロの汚水管が整備されとるというふうに聞いております。加えて,現在その布設から50年以上経過した管は,全体の5%に当たる約220キロ程度というふうに聞いておりますし,10年後には,これは36%に当たる1,400キロに達するというふうにも聞いています。そんなことを見るときに,平成22年度から毎年約30億円の予算を組んで約25キロのペースで改築・更新を進めている,こういうことですけども,そういうペースというか,現在のそういったペースでは全ての管を更新するのに100年以上かかるんではないかと。これ,水道も一緒なんですよね。水道の配水管も,もう老朽管やろうと思ったら100年ぐらいかかるという──予算規模でやっていくとね。下水道,水道管と同じような感じかなというふうにちょっと思ってるんですけども,そのように急増する老朽管について,どのようにその改築・更新を進めていこうとしているのか。また,その事業実施するに当たっての課題とその対応策についてお伺いをしたいというふうに思います。  以上です。 91 ◯末永建設局長 三宮のあの地下公共空間の活用につきましては,交通安全上,あるいは雨の日はぬれずに歩けるとか,さまざまな効用があるわけでございますが,委員御指摘のように,積極的な活用によりまして都心のにぎわいづくりを進めるという視点は非常に大事なことだというふうに考えております。  三宮の中央通りでございますが,これは延長560メーター程度ございまして,幅員も6メーター程度ということでございまして,その中間にありますサンクンガーデン,地上とつなぐ半地下の構造物でございますけれども,ほんとに都心の中心部にありながら,現在余り知られていないということでございまして,交通量といいますか,通行量も日3,000名当たりということで,さんちかなんかが日々15万人~20万人ということでございますので,非常に離れたところにあるということで,有効に活用されてないということでございますので,これを新たな魅力スポットとして目指していきたいと。イベント等によるにぎわいの創出をぜひ検討してまいりたいというふうに考えております。
     委員御指摘の札幌のほうでございますが,札幌駅前地下歩行空間というのは札幌駅周辺地区と大通り地区をつないで都心商業空間の回遊性を高めるということで,平成23年の3月に整備された地下空間というふうに聞いております。当初からイベント,あるいは物品販売など多目的に活用することを想定した空間であるということでございまして,供用後は地下空間だけでなく,都心全体の通行量が増加するということで,そういったことに寄与しているというふうに聞いております。  私ども,三宮地下通路につきまして,位置的にはにぎわい空間として非常にポテンシャルが高い部分だというふうに考えておりまして,来年度は,まずはサンクンガーデンを活用しながら音楽ライブ,それから,飲酒・物販──そういったマルシェと呼ばれるそうなんですが,そういったイベントをモデル的に実施することとしていきたいというふうに思っております。  実施に当たっては,買い物に来られた方が立ち寄って憩える空間にするということもありますし,イベントそのものを目的に訪れてもらえるような仕掛けづくりをぜひやってまいりたいというふうに思っております。モデル事業を実施いたしまして,ハード面,あるいはソフト面ですね,そういった課題をぜひ整理していきたいということで,活性化の方策についても検討をしていきたいというふうに思っております。  それから,今後,地下空間や広場を活用してにぎわいづくりに取り組む札幌を初め,ほかの都市のことにつきましても,運営方策などについて情報収集をしております。三宮地下通路通りの地下通路については,これらの事例も参考に,将来はサンクンガーデンを拠点としまして,にぎわい創出の取り組みを東西方向の地下通路へも拡大してまいりたいというふうに思っておりますが,やはり防災上のこともございますので,この辺は十分関係部局とも連携いたしまして,安全な地下通路を目指して,そしてまた,都心の回遊性の向上に期するような,あるいは活性化に期するような通路を目指してまいりたいというふうに考えております。  続きまして,東遊園地の活性化でございますが,ほんとに東遊園地というのは都心における貴重な緑のオープンスペースでございまして,市民の憩い,あるいは散策,レクリエーション等に活用されております。また,ルミナリエや神戸まつり,1.17の集い等の重要なイベントの会場となるなど,広く認知されているところでございます。  そしてまた,近年の全市的な都心の将来ビジョン,あるいはデザイン都市・神戸の推進の動きと相まって,東遊園地の持つ資源,あるいは恵まれた立地条件を生かして,魅力づくりや利用の活性化ということについて取り組んでいくことは重要なことだというふうに考えておりまして,そういった方向で,ぜひいろんな取り組みをしていきたいと思っておりますが,先ほど芝生化のお話がちょっと出たんですが,東遊園地がルミナリエ等大規模イベントの会場になっているということで,多数の来場者によりまして芝生の損傷──たくさんの人が芝生を踏むといったこともあるのは事実でございまして,ただ,芝生というのは海外の事例を見ましても都心の中で緑のオアシスといいますか,快適な空間,あるいは美しい環境形成に寄与するという側面もあるというふうに認識をしております。  来年度は東遊園地に求められるニーズを踏まえまして,都心のオアシスとしてより一層市民に親しまれるように,利活用のあり方や施設のリニューアルについてハード・ソフト両面から調査・検討をしてまいりたいというふうに思っております。その中で,芝生化につきましても,最近非常にいい芝生の品種も出ておりますので,利用者,イベントの主催者,そしてまた,そういったことを研究されている芝生の専門家などさまざまな形で有識者等の意見を幅広く聞きながら,その実現の可能性についてぜひ検討してまいりたいというふうに考えております。  以上でございます。 92 ◯畑建設局下水道河川部長 私のほうから,下水道管の老朽化対策について,御答弁させていただきます。  現在市内には,約4,000キロの汚水管がございますが,高度経済成長期に布設いたしました古い鉄筋コンクリート管,約2,500キロメートルを対象といたしまして改築更新基本計画という計画を平成22年度に策定しております。  その計画では,まず1つ目といたしまして,鉄筋コンクリート管の耐用年数は最大80年まで何とか使えるというふうに見込んでおりまして,平成23年度から平成72年度,50年間でございますが,この間に総事業費約3,000億円をかけて全ての改築・更新を完了させるというものでございます。  それで,計画の2つ目といたしましては,一気に取り組むわけにはまいりませんので,平成23年度~27年度までの5年間は毎年の事業量を約25キロメートル,28年度以降は約45キロメートルに加速するというような計画といたしております。現在までに三宮・元町・兵庫,そのあたりで200キロメートルの改築・更新事業を完了させております。  今,課題は何だというお話がございましたが,この改築のスピードアップにきっちりとその計画どおりに実現していくこと,これが最大のテーマでございまして,その課題といたしましては,まず1つ目でございますが,増大していきます事業量に対応するために業界をきっちりと育成していくこと,さらに本市の執行体制も強化していくことが必要でございます。対応策といたしましては,今後,神戸市の改築・更新の長期的な事業量をきっちりと公表いたしまして,企業の計画的な投資拡大──その改築・更新に必要な機材の購入等の投資拡大をしていただきますと同時に,人材の確保を促すと,さらに本市の体制強化についても検討しておるところでございます。  また,改築・更新の工法でございますが,道路を掘り返さずに管渠の内側から補強するという新しい工法を下水道のほうでは採用しておりますが,この新しい工法につきましては,やはり我々市役所と民間の事業者──公民が連携いたしまして,品質管理とか施工管理のさらなる技術開発に確実に取り組んでいく必要があると思っております。  それから,課題の2つ目といたしましては,財源の確保,これも大きな課題でございます。本市の汚水管の大部分を占めます直径が30センチ未満の管渠,これに対しましては,国の補助の制度が非常に手薄でございます。このため,同様の課題を持つ大都市の間で連携いたしまして,国に提案・要望をいたしておりまして,実は,平成28年度までの時限ではございますが,50年以上たった管渠については,管の大きさに関係なく補助制度をつくりますよというようなことも創設していただきました。今後も引き続きまして,大都市で連携して国費の確保に努めてまいりまして,計画的に改築・更新を進めていきたいというふうに考えております。  以上でございます。 93 ◯井川建設局公園砂防部長 私のほうからは,身近な公園のあり方について,御回答申し上げます。  午前中にもございましたが,昔は児童公園と呼ばれておりました街区公園,あるいは近隣公園など身近な公園には良好な環境や景観,防災,憩い,運動やスポーツなどさまざまな機能がございます。神戸市内には全体で1,600の公園がございますが,そのうち約1,400公園が身近な公園でございます。その身近な公園のうち,約7割の公園で地域住民が魅力化ボランティアを結成していただいてまして,清掃などの管理会活動や地域イベントなどに積極的に取り組んでいただいております。  これらの活動の中には,委員御指摘のように地域住民のきずなを強めるという公園の重要な機能がございます。子供が遊ぶ機能を中心に整備をしてきた身近な公園では,少子・高齢化により利用者が少なくなってきているというのは事実でございます。身近な公園のあり方の検討につきましては,来年度からコミュニティーの単位である小学校区を基本にニーズの把握を行いまして,公園の持つ機能を見直す作業を進めたいと思っております。例えば,高齢者などが多く子供が少ない地域の公園では,遊具広場を健康づくりの場や憩いの場にリニューアルするなど,地域のニーズに合った機能の見直しに取り組んでいきたいと考えております。  一方,高齢化が進んだニュータウン内のモデル団地において,住宅都市局や区役所が地域の方々と一緒にリニューアルの具体的な取り組みの検討を進めているというふうにお聞きしております。リニューアルの際には関係部局と連携いたしまして,身近な公園についても地域ニーズに合った機能を有する公園にしていきたいと,このように考えております。 94 ◯松岡建設局担当部長 私の方から,土砂災害対策のほうについて,お答えをいたします。  六甲山地,御指摘のように土砂災害が発生しやすい山ということで,昨年8月の台風11号におきましても北区内で記録的な大雨を観測しまして,これ,六甲砂防の調査でございますけども約270カ所以上斜面の崩壊や土石流が発生しております。  これも繰り返しになりますけども,これまでも国・県・市が連携し,砂防堰堤が569基,治山ダムが1,300基以上築造されるなど,また,市有林内で私どもが設置したものも含めて土砂災害対策が進められてきてございます。御指摘のとおり,六甲山の約半分,これが私有地でございます。所有者の理解と協力がこれらの事業を進めていくためには不可欠というふうに考えております。  六甲山系,国・県が中心となりまして砂防事業,あるいは治山事業が着実に進められておりますけども,これらの事業につきましては山林の所有者の理解と協力ということを得ながら行われております。例えば,砂防事業では堰堤築造に当たりまして,これは用地買収を伴いますので,そういった意味での協力をいただいたり,あるいは治山事業の場合は買収が行えませんが保安林指定というような形が必要になってまいります。私有林内での治山ダムや山腹崩壊防止の工事に協力をいただいているという形になります。  一方で,私有林内の山の保水力を高める森林整備につきましては,平成24年の4月に六甲山の森林整備戦略という形で策定させていただきました。私有林につきましても,これは具体的に取り組みを開始していきたいということで検討してまいりました。そういった中で,今年度,平成26年度におきましては,有野地区の私有の人工林におきまして県民緑税による災害に強い森づくりと緊急防災林の軽量対策と申しますけども,そういったところが1カ所,あるいは治山事業による樹林整備が事前調査という形ですけども1カ所新たに実施されてございます。  新しい取り組みといたしまして,平成27年度からは公益性の高い私有林につきましても,これは制度は従前もございましたので,既存の国・県の補助制度を活用いたしまして,市も必要な負担をし,新たに私有林の森林整備を神戸市としても継続的に進めていくという形で事業をスタートさせる予定でございます。  さらに県民緑税事業のほうでございますけども,六甲山でより活用できるよう,例えば,昨年の台風で大きな被害がありました北区や三条地区,こういったところを事例をもって県と協議をしておりまして,使いやすい制度の拡充などについて相談しております。また,平成26年12月に行いました27年度兵庫県予算に対する要望でもそういった趣旨で提言を行っております。今後もこれまで以上に国や県と連携を図りながら,計画的,戦略的に事業を進めていきたいというふうに考えております。  以上でございます。 95 ◯分科員(池田りんたろう) それでは,今の土砂災害対策,私有地,具体的に今,前段でもちょっと議論がありましたけども,北区の古々山ですね,ここである人を介して話があったんですが,メールが入ってきておるんですけども,土砂が山が崩れて土石流となって下流の神戸電鉄,神鉄バスの車庫にどさっと入ってきたと。途中の住宅の中にも庭の中に土砂が入り込んだ。私も現場行って見ましたけども,そういった土石流の事故があったんですが,メールが入ってきたのが,これは大変やと,まず六甲砂防事務所に連絡したと。連絡したけど,その撤去は管轄外やということで兵庫県の企画県民部災害対策局に連絡したと,その後聞いて。すると治山課に回されたと。治山課に回されて,治山課の人は所有者の指示で処分してほしいと。あわせて神戸市に問い合わせてほしい,こういうことがあったようでして,北建設事務所に電話を入れたんでしょう。連絡をしましたが,土砂が流れた道は神戸市道ではないということなので,神戸市としては救済できないと。土砂や流木の処分場所は神戸市の環境局に聞いてほしい,問い合わせてほしい,こういうことであって,また環境局に電話を入れた。そうすると,土砂と木は分別をして,ちゃんと分けて専用の処分場に持ち運んでほしいと,こういうことであったんで,何とかならんのやろうかと,行政のほうでも何か助成してもらえる助けていただけるような策はないんだろうかというふうな問い合わせ,メールが入ってきたんですけども,やりとりするうちに時間もかかってしまったんですけど,要は,私道のことでは助成対象にするんだということで検討してるということがありましたけども,これが私有林,私有地であれば,これほんとにできたんかなと。2,000万ほど金かかったと言うとるんですね。  ある企業が持ってるから関係者と相談をしながら土砂を搬出をして整理してきたんですね。企業が持ってるからそういうことが,2,000万もかけてできたと思うんです。これが個人の山林,私有地やった場合に,果たしてどうなのかなと,そういったことができるんだろうかというふうに思うんですけども,そういったところについて,いま一度,こういった私有地における土砂災害の対策,行政として何かやるべきだろうというふうに思うんですが,そういった中で,治山とかそういう整備,ハード面については国とか県がやるというふうな役割がありますけども,ただ,そうかといって市民が困るわけですから,神戸市としてもやはり住民の皆さんの意見を聞いて国や県に積極的にそういった場へ働きかけていくという調整役をやるというかね,そういうことも必要だろうというふうに思うんですけど,そのあたりちょっとお聞かせ願いたいと思います。 96 ◯末永建設局長 まず,災害時に市民の方からさまざまな形で困っていることをどこに言ったらいいんだというようなことがございましたが,やはり私どもでいいますと,建設事務所で所管しておる事務が現場のほうは大半でございますので,そういったところでそういった山のこともきっちりと説明ができるように体制を組んでいきたいというふうに考えておりますし,来年度少し組織改正を行いまして,防災部といった組織も発足する予定でございますので,そういった中で,情報の統括をしながら現場の事務所におきましても,そういったことが徹底できるように,あるいはどこに連絡したらいいんだというようなことがないように,できるだけの努力をしてまいりたいというふうに思っております。  それから,土砂の撤去の部分でございますが,一定能力のある企業等が所有されてるような山林から土砂が流出があるといったことを想定いたしますと,基本的にはやはり土砂を出された方が取っていただくというのが基本的な考え方というふうに思っております。その中で,市民が急を要すると,あるいは山の所有者がどこへ行ったかわからないとか,いろんなケースが想定されますが,そういったことをいろいろ含めまして,制度のあり方を検討して,できるだけ早期に復旧ができるような形にしていきたい。  ただ,やはり発生源の方に一定負担が生じる,そして,後日そういった清算ができるような方法もあるというふうに考えておりますので,そういったところについては,いろいろ最後詰めてまいりたいというふうに思っておりますが,いずれにしましても,古々山で今回起こったような事例をできるだけ市民の方々の負担を助成しながら早期に円滑に復旧できるような方法を,できるだけ早くできるようにしてまいりたいというふうに考えております。 97 ◯分科員(池田りんたろう) ありがとうございます。  市民の不安を取り除くためにも,ぜひよろしくお願いいたしたいと思います。今,特に集中豪雨,最近特に激しくなってますので,ことしもまたそういう災害が起きるかもわからない,こういう状況もありますので,取り組み方,ぜひよろしくお願いを申し上げておきたいと思います。  それから,地下空間のことですけども,今,にぎわいづくりの観点でお伺いをさせていただきました。いろいろとマルシェですか,ライブのイベントをモデル実施をしたいと。ライブは今やってるのかな──そういうことでありますし,活用の運営等々についても検討していくと,こういうことですから,ひとつ積極的に取り組んでいただきたいというふうに思います。  そこで1つ,今,にぎわいの観点で言いましたけども,あの空間,1つは行政の広報の役割も持たせたらどうかなと。札幌の「チ・カ・ホ」なんかでも,北海道の施策・問題も期間限ってでしょうけど展示するとかPRやっている。特に今回は,27年度予算で久元市長が,新たなステージに立って新たな神戸と,こういうふうに言っておられるわけで,三宮の市街地整備の問題とか空き家活用の促進事業,農村定住促進事業,いわゆる定住移住促進事業,これをやっていこうという新たな視点での政策も打ち出しているわけですし,戦略産業の育成ということでは航空や宇宙,医療・健康福祉等々も出していますので,新たな神戸のまちをつくっていこうということですから,やはりあの通路も政策の宣伝と広報の役割も少しにぎわいづくりとあわせて持たせたらどうかなというふうに思っておりますので,これはひとつ検討をしていただけたらなというふうに要望をしておきます。よろしくお願いします。  それから,東遊園地ですけども,難しいですよね,ほんとに。イベントやればそこで人が集まって芝生を踏み荒すということになって,ほんとに悩ましい話なんですけども,でもやはりそんなにしょっちゅう人が集まって芝生を踏んで痛めつけるという,そんな状況になれば,それはそれでほんとにいいことだと思うんですね。にぎわいができて活性化もする,いいことやと思うんです。なかなかそこまでいかんのかなという消極的な考えではいかんのですけども,やはり市民の皆さんが憩える,集える,そういう空間をぜひ都心の中に必要だと思うんですね,1カ所は。磯上グラウンドもありますけども,磯上も芝生でサッカーやラグビーなどができるような整備をという声もあるわけですけども,ひとつ何とか東遊園地,人が集い,憩えるようなそういう施設にしてほしいなということと,もう1つ,今,ルミナリエとオクトーバーフェストでは本当に人が集まりますが,民間活力を活用して,もう少し新たなイベントというのかね,東遊園地いうたらこんなイベントやってるよというそういうイメージでのイベントというのが考えられないのかなというふうに思うんですけど,これはどうでしょうか。 98 ◯末永建設局長 まず,東遊園地でございますが,ハード面から言いますと,現在,市役所に近いほうと,道を1本隔てまして南側のエリアというふうに大きく分かれているわけでございますが,その中には,これまでいろんな記念碑の記念をすべきモニュメント等がたくさんございます。こういったことも当時の記念になったことのコンセプトを尊重しながら,効果的に再配置する必要がある時期に来ているんではないかなというふうに思っておりまして,そういう中で整理,あるいは統合する中でハード面で少し余地を生み出すというのが1つ考え方としてあるんではないかなというふうに思っております。今の現状のまま,例えば,芝生化するとか,部分的に芝生化するのがいいのか,その辺は十分検討をしてまいりたいというふうに思っております。  それで,ソフト面といいますか,新たなそういった活用の面でいきますと,最近公園の活性化についても民間活力の導入ということが盛んに試行されておりまして,非常に重要だというふうに考えております。パークマネジメントとかエリアマネジメントといった新たな手法が注目されておるところでございます。これは公園,または特定のエリアにおきまして事業者,あるいはNPO,また,地域の団体などが自主的なイベントを開催して,あるいは広報活動等を通じまして地域のエリアの価値を高めようということを目指すものでございます。東遊園地におきましても,こういった手法を参考にしながら,どういう民間の持ってるノウハウを本来の公園という目的を達成しながらそういうスキルを生かしていくかというようなことで,東遊園地バージョンというか,そういうソフト面での工夫が必要ではないかなというふうに思っております。  来年度は活性化調査検討業務の中で,民間事業者の方々からイベント等の参入の意向を把握するような市場調査,それから,先ほど申し上げたように野外パフォーマンスとか,あるいは神戸産の農産物を提供するような市場的なことを活性化に向けたさまざまな社会実験を行っていきたいなというふうに思っておりまして,こういう取り組みを通して,日ごろから誰もが楽しめる公園,憩える公園の中にそういうにぎわいをもたらすような東遊園地,あるいはイベントのときにでも活用できる拠点としてそういった機能も果たすというような非常にぜいたくでございますが,都心の中の中心的な公園になることを目指して努力していきたいというふうに思っております。  以上でございます。 99 ◯分科員(池田りんたろう) ありがとうございました。  市民に喜ばれる広場としていろいろな角度から検討いただいて,取り組みをお願いをしたいと思います。  下水道管の関係ですが,るるやっていこうとされているわけです。マンパワーがちょっとどうかなというふうに心配もしとるんですけども,積極的にひとつ頑張っていただきたいと思います。  最後に,身近な公園のあり方なんですが,いろいろと基本的なことをお伺いしました。小学校単位を基本にニーズの把握を進めてやっていきたいと,こう言ったんですが,現にもう具体的に団地のリニューアルで学者さんも含めてやっていこうという団地があるわけですね。そういったところの団地について公園の整備の検討を加えていくと,こういうことはできますでしょうか。できますでしょうかというか,ぜひお願いしたいんですけど。 100 ◯井川建設局公園砂防部長 その検討の中に我々も入りまして,どういう方向性がいいのかということを受けとめてリニューアルについてやっていきたいというふうに考えています。 101 ◯分科員(池田りんたろう) ありがとうございました。  ぜひ一緒に地域の声も聞いて,並行的に公園整備に取り組んでいただきたいと,こういうことをお願いをして終わりたいと思います。どうもありがとうございました。 102 ◯主査(吉田基毅) どうも御苦労さまでした。  この際,約20分間休憩いたします。  午後2時40分より再開いたします。   (午後2時21分休憩)   (午後2時41分再開) 103 ◯主査(吉田基毅) ただいまから予算特別委員会第2分科会を再開いたします。  休憩前に引き続き,建設局に対する質疑を続行いたします。  それでは,壬生委員,どうぞ。 104 ◯分科員(壬生 潤) それでは,早速,質疑をさせていただきます。  初めに,土砂災害対策における土砂災害特別警戒区域等の規制についてお伺いいたします。  昨年8月,台風11号により北区を中心に大きな土砂災害が発生し,また,広島市では大規模な土砂災害により多くの人命や財産が失われました。六甲山については,国の機関である六甲砂防などが中心となって堰堤を整備し,土砂災害対策が進められています。昨年の被害についても,これらの堰堤が被害の拡大を防いだと言われていますが,近年の集中豪雨や台風の状況を鑑みると,想定を超えた異常気象により災害が発生する可能性も考慮しなければなりません。  堰堤の整備率は6割程度と聞いていますが,整備には莫大な予算が必要であるため,着実な整備の推進が求められます。また,ハード整備を進めると同時に,土砂災害が発生するリスクの高い地域に居住している方に危険性をよく知っていただくことも重要です。この点について,広島市の被害を受けて,全国的に土砂災害防止法に基づく土砂災害特別警戒区域及び土砂災害警戒区域の指定が課題となっています。神戸市内では2,177カ所について土砂災害警戒区域の指定がなされていますが,特別警戒区域の指定はなされていません。指定が必要な区域については指定を行い,居住している方の土砂災害に対する意識を高めていただく必要があると思います。ただ,区域の指定は兵庫県が実施することとなっており,指定に当たっては当該地を所有している方の意見等にも十分に配慮する必要もあり,県に任せるだけでは迅速・適切な指定ができないのではないでしょうか。住民の意見を最も把握している市が区域指定に当たって積極的にその役割を果たしていくべきであると考えますが,いかがでしょうか。  次に,六甲山森林整備戦略について,お伺いいたします。  六甲山については,平成24年4月に六甲山森林整備戦略が策定され,今後100年を見据え,緑の安全・育成を積極的に推進するとともに,治山・砂防事業とも連携しつつ,緑豊かな安全で美しい六甲山を目指しております。特に昨年の土砂災害の発生状況を鑑みると,六甲山の森林を健全な状態に保つことが災害の未然防止に資するものと思います。六甲山は国・県・市などが所有する公有地と私有地の割合が約5対5であります。公有地については予算の制約はあるものの,税により森林整備を進めていくことが可能です。しかし,私有地についてはどのように整備を進めていくのかが大きな課題となっています。特に六甲山の森林は,林業として整備を行うことが難しく,所有者にとって森林整備に対するインセンティブが極めて乏しいと言わざる得ません。私有林の整備については,六甲山整備戦略の中でもうたわれていますが,今後どのような方針で整備を進めようとしているのか,お伺いいたします。  次に,道路空間の活用について,お伺いいたします。  三宮都心における再整備計画が検討されている中,海・山に近い神戸においては,人が集い人が楽しめる都心空間へと再整備を行うことで,自然を感じつつ都市の魅力を楽しむことのできる他の都市には見られない空間へとリニューアルすることができ得るものと考えます。そのためには,まちに整備されている道路についても,その空間を人を中心として魅力あふれる,歩いているだけで楽しい空間へと再整備することで神戸の魅力は大きく向上するものと思います。また,地下空間についても活性化を図っていくことが重要であると考えます。局長の御見解をお伺いいたします。  次に,自転車駐輪場等の整備について,お伺いいたします。  三宮駅周辺については,近年,タワーマンションなどの大規模住宅が建設された結果,都心に居住者がふえ,自転車利用者が増加しているように思われます。そのため,駅周辺の放置自転車が非常に多くなっており,歩行者の通行に支障が生じている場合があり,また,神戸の顔である三宮駅周辺に放置自転車が多い状態は景観的にも好ましいものではありません。駅周辺では道路占用などの制度を活用し,駐輪場整備を進めていると仄聞していますが,根本的な解決には至っていません。都心の再整備に合わせて地下空間などを活用し,駐輪スペースを確保するべきであると考えます。そして,そのためにも再整備計画の中で駅周辺の駐輪場のあり方を積極的に議論していくべきであると考えますが,いかがでしょうか。  最後に,防災・減災対策における橋梁・トンネルの長寿命化修繕計画について,お伺いいたします。  橋梁・トンネルなどの社会インフラの点検・補修については,我が会派において,かねてより強く主張しており,建設局においても従前から橋梁の長寿命化修繕計画などを策定し,計画的な修繕に努められ,高く評価するところであります。  しかし,今後,高度経済成長の時期に建設された橋梁・トンネルが大量に更新時期を迎えようとしており,市民生活の安全・安心のためには確実に計画を進めていく必要があります。また,道路法改正に伴い,橋梁・トンネルに関する点検について5年ごとの近接目視が義務づけられるなど,安全性確保のための取り組みが一層求められております。今後どのような方針で橋梁・トンネルの点検・補修を進めようとしているのか,お伺いをいたします。  以上です。 105 ◯末永建設局長 それでは,私のほうから,道路空間の活用について,御答弁申し上げます。  人を中心とした道の再整備につきましては,これまで大丸の東側の明石町筋など車線を一定絞り込んで歩道を広くするということで,歩行者を中心としたゆとりある空間の創出,それから,フラワーロードの今,市役所前でもやっておりますが,光のミュージアムなど魅力的な空間の創出,それから,官民連携によりましてオープンカフェなどの取り組みによりまして道路空間の活用に取り組んでまいりました。  都心の道路空間につきましては,今,道路空間のリデザインというものに取り組んでおりまして,これは今まで取り組んできたことを都心全体に展開していこうということでございまして,今,新神戸から三宮,元町等を結びます10路線を対象に都心の道路空間リデザインを検討しているところでございます。  整備方針の検討に当たりましては,各路線ごと,あるいは地域ごとに交通量,あるいは特性がございますので,そういったことを踏まえて道路空間の再配分を行いたい。道路空間の再配分というのは,歩道・車道の占有割合を少し変えたり線形を少しよくしたり,そういう変化をつけていこうということでございます。それぞれの地域の魅力を最大限に生かしながら,それに取り組んでいきたいということでございます。  具体的には,再配分により拡幅した歩道におきまして,例えばでございますが,来訪者に安らぎを与えるようなベンチ・花壇の設置,それから,ほんとに歩いて楽しくなるような道路デザイン,防災・減災のための案内サインの拡充,こういったことを総合的に取り組みを進めていきまして道路空間の魅力向上を図っていきたいというふうに思っております。  地下空間につきましても,さんちかを初めとする魅力的な空間が整備されております。さらに地下と地上の回遊性を高めていくことによりまして,都心の新たなにぎわいを創出してまいりたいというふうに思っております。  27年度はサンクンガーデンや三宮中央通り地下通路などにおいて具体的な取り組みを進めてまいります。これらの検討に当たりましては,神戸の都心の未来の姿検討委員会や建設局で所管しておりますみちの懇談会等でさまざまな意見をいただいております。対象路線の整備方針の案のほうに反映をしてまいりたいというふうに考えております。  ただ,今後具体化に当たりましては,やはり優先順位を定めた上で,地域の皆さんとの先ほど申し上げた案をもとに話し合いを進めながら,人を中心にした魅力あふれる高質な道路空間づくりを進めてまいりたいというふうに考えております。  続きまして,自転車駐車場等の整備について,御答弁を申し上げます。  私どもが行っております駐輪場の整備につきましては,3つの方法がございまして,まず1つ目に,通勤・通学等の長時間利用者を対象にした駅前の公共駐輪場の整備でございます。それから,2つ目に,買い物等の短時間利用者に加えまして通勤・通学利用者を補完する形で道路上に民間事業者が駐輪場の整備を行うと,駐輪器具を置いて駐輪場を整備するというものでございます。そして,3つ目が,商業施設利用者のための民間駐輪場,いわゆるこれは附置義務駐輪場でございます。こういったことで自転車の利用状況に応じた施策を進めておるところでございます。  特に三宮周辺では,駐輪場の容量不足があるということで,公共駐輪場に加えまして道路上に駐輪器具を置いて民間の駐輪場の整備を進めているところでございます。三宮駅周辺では,放置禁止区域内で駐輪場利用も含めまして約2,000台の自転車がございます。平成25年整備箇所,そして,フラワーロード北側などで本年3月供用予定の箇所を合わせますと,約400台の駐輪場が増加する見込みでございまして,これまでの分と合わせますと全体の容量としては約1,800台・93%でございますが確保できる予定でございます。今後も容量の確保のために駐輪場を整備していく必要があるというふうに考えております。  一方で,駐輪需要の増加に伴いまして,順次,駐輪場を拡大してきたということでございますので,三宮の駅の周辺に駐輪場が細かく分散しているような状況がございますので,ちょっと非常にわかりにくいような部分もございますけれども,通勤・通学利用者のための駅前の駐輪場につきましては,一定集約が必要ではないかというふうに考えておりまして,今後,三宮の再整備計画の中で駐輪スペースを確保する必要があるんではないかなというふうに考えております。  そこで来年度は,さらなる対策を推進するために,新たに三宮駅周辺での放置自転車の台数,利用目的などを把握する実態調査を行いたいというふうに思っておりまして,その結果をもとに,利用される方の利用動線を踏まえた,また,地下空間なんかも活用しながら三宮の再整備計画に合わせまして適正な,そして利用しやすい駐輪場の配置ですね,そういったことを考えていきたいということで,関係いたします住宅都市局とも積極的に議論をして進めてまいりたいというふうに思っております。  以上でございます。 106 ◯油井建設局道路部長 そうしましたら,私のほうから,橋梁とトンネルの点検・改修について答弁させていただきます。  建設局が管理してございます橋梁につきましては,全体で2,150橋ございまして,平成20年度に橋梁長寿命化修繕計画を策定して予算の平準化であるとか,コスト縮減を図っておりまして,平成20年度からの5カ年で114橋の補修を実施してございます。この結果,早急にかけかえであるとか大規模補修が必要となっていた主要幹線道路の橋梁の補修が完了してございます。現在は,平成24年度に策定いたしました第2期の計画に基づきまして,平成25年度より5カ年で100橋の補修を進める予定としてございます。  トンネルのほうですけれども,トンネルについては建設局が管理しているトンネルが33本ございまして,これについては,平成24年度にトンネル長寿命化修繕計画を策定をいたしまして修繕を進めているところでございます。  委員からもお話ありましたけれども,平成26年の7月に道路法の改正がありまして,それに伴って近接目視の点検が義務化されてございます。また,これにあわせて,必要に応じて打音調査を併用することで,より詳細な部材の状況であるとか,損傷の確認ができるようになりました。橋梁につきましては,平成25年度より実施しておりまして,歩道橋であるとか跨線橋の近接目視点検を実施しております。これにより,比較的大きなひび割れ等が遠望目視でわからないところが新たに確認をできまして,速やかに対応することが可能になったという状況です。  引き続きまして,その主要幹線道路から優先度をつけて実施していきまして,今の橋梁については第2期計画ですけれども,第3期計画を策定する平成29年度末までに全橋2,150橋の点検を完了する予定で進めていきたいと思っております。  トンネルについてですけれども,同様の点検を平成25年度末に完了してございます。そのときに,兵庫区にあります鵯トンネルでコンクリートの片状が確認をされまして,詳細な調査を行った結果,トンネルの背面に空洞があるといったことが確認されたため,現在,対策工事を実施しているところでございます。このことを踏まえまして,同様の構造を有するトンネル,同様の工法でやったトンネルですね,そのトンネル16本あるんですけども,それを対象として今年度,背面の詳細の調査に取り組んでいるところでございます。  今後も引き続き,近接目視点検の結果をもとに,今,計画的にやってございますが,随時その計画を見直しながら優先度の高い橋梁・トンネルから補修を進めて安全性の確保に努めていきたいと思っております。  以上でございます。 107 ◯松岡建設局担当部長 それでは,私のほうから,土砂災害対策と森林整備のほうについて,御説明をいたします。  最近の土砂災害の頻発で,土砂災害対策ということは非常に重要度は増してございます。対策につきましては,いわゆる砂防堰堤などのハード対策,それから,まさにこの法規制,危険箇所の把握などのソフト対策,情報伝達等のヒューマンウエアといった総合的な取り組みという形で考えてございます。御指摘ございました土砂災害警戒区域及び特別警戒区域の指定といいますのは,このソフト対策の重要な柱でございまして,また,ヒューマンウエアのことにもつながっていくというふうに考えてございます。  土砂災害警戒区域でございますけども,これは土石流や崖崩れが発生した場合に,住民に危害が生じるおそれのある区域という形で警戒避難体制──これはヒューマンウエアのほうですけど対象となります。先ほどもお話出ておりましたけども,警戒区域の指定はほぼ完了してございます。建設局といたしましても,広報紙,インターネットを通じて警戒区域を広く市民に知っていただき土砂災害に備えた啓発を充実させていきたい。あるいは危機管理室や区役所と連携しながら地域における防災活動など,そういった広報を通じまして住民の意識を高める取り組みにも協力をしていきたいと考えてございます。  次に,特別警戒区域のほうでございます。これも繰り返しになりますけども,建物に損壊が生じ,住民の著しい危害が生じるおそれのある区域という形で開発,建築の構造等について一定の規制がなされております。神戸市域では,27年度から兵庫県が調査に着手し,順次,指定を進めることになっておりますけど,具体的箇所の調整についてはこれからでございます。本市としましても,住民の命を守り,対策の充実を図るため,この指定は促進を考えていきたいと思ってございますけども,ただ,先ほど言いました規制の話,あるいは資産価値の低下など,そういうことを御心配される方もいらっしゃいます。ですから,この指定に当たりましては,特にどこから進めていくかということも含めまして,住民や地権者への丁寧な説明と理解を得ていくという形で努力をしてまいりたいと思っております。  警戒区域と特別警戒区域,それぞれ土砂災害対策の重要な施策でございます。より一層取り組みをしていかなければならないということで考えています。特別警戒区域に関しましては,今後,県が調査を進めていくわけでございますけども,まさに御指摘ございましたように,市民の声や地域の情報提供を行いまして地域の実情を踏まえた提案を行うなど,市としても積極的に関与し,地元調整についても我々のほうが支援・協力をしていくという形でこの促進のほうに取り組んでいきたいというふうに考えてございます。  それから,森林整備のほうでございますが,御指摘いただきましたように,平成24年の4月に森林整備戦略を策定いたしまして,これは公有・私有を問いませんという形で六甲山の森林を継続的に管理していくということを示させていただきました。御存じのとおり,六甲山は明治の中期,砂防植林,あるいは治山事業という形で人の手によって回復した山でございます。また,いろんな多様な保護施策で緑が守られてございます。
     一方で,全国的にも,いわゆる私有の例えば杉やヒノキの人工林の放置というのが防災上にも非常に大きな課題という形になっております。したがいまして,国や県はこういった森林の整備に対して公的に関与する,私有林であっても公的な支援を行うという形での関与する政策を進めてございます。六甲山におきましては,人工林及び,実は広葉樹林のほうが多ございますけども,災害防止機能,あるいは環境保全機能という形で非常に成長し過ぎた山が多様性が欠けて森林の持つ公益,かつ多面的機能が低下しているというふうに考えてございます。  私有林の整備の方法のあれでございますけども,私有林でございましても,いわゆる保安林がかぶってございましたら治山事業でこれは100%公的に整備ができます。また,そのほかの森林につきましては,これも委員御指摘でございましたように,林業という形が存在しておりませんので,森林所有者が自助努力だけで進めていくという形はやはり困難なので,我々としても公的な支援・関与という形が必要ではないかなというふうに考えております。  そういった実例の中で,26年度,比較的大規模に所有されております指定,かつ人工林が多い有野地区につきまして,県民緑税に災害に強い森づくり事業ができないか,あるいは治山事業により樹林整備ができないかというような形での調査をさせていただいております。例えば,この治山事業の樹林整備の調査というのは調査範囲が30ヘクタールございまして,順次,段階を追って整備を今後進めていきたいというふうに考えております。  新たな取り組み,これも先ほどと重複いたしますけども,27年度からこういう公益性の高い私有林,特に六甲山なんかは防災上いろんな意味で公益性が高いというふうに考えてございますので,先ほどもちょっとお話いたしました国・県の補助制度を活用する場合,実はこれを活用しようと思いますと,市が一定の負担をするという必要が出てまいります。ですので,この市のほうも必要な負担をするという仕組みを考え,いわゆる人工林の間伐等の促進を図っていきたいという形で考えております。これも具体的には有野地区などでまとまった面積のところでモデル的に──これまで余りそういった意味で,私有林,まとまって仕事しておりませんので,モデル的に事業をしていきたいというふうに考えてございます。  それから,人工林以外,例えば,里山的なということもやはり私有林では非常に多ございます。そういった意味で,身近な森林整備につきましては市民ボランティア,あるいは企業のCSRカードを導入して推進していくという体制づくりを考えていきたいというふうに考えております。  また,六甲山系はちょっと外れたところが多いんですけども,北区の山村部分では県民緑税の里山防災林というような形で,いわゆる第2期の段階でも75ヘクタールほどそういった実績がございますけども,そういった整備もさせていただいております。こういった意味で,森林整備の大切さを伝えていくことも非常に大事というふうに考えておりまして,林業をしてない六甲山ならではの,いろんな六甲の活性化などとも連携した仕組みづくりということも進めていきたいというふうに考えております。森林整備というのは非常に長い単位で考えていく必要がございますので,また,制度・仕組みも非常に多様でございます。これまで以上に国や県と連携,あるいは市民や企業さんとの連携も図りながら計画的・戦略的に進めていきたいというふうに考えております。  以上でございます。 108 ◯分科員(壬生 潤) それでは,まず,自転車の駐車場の整備ですけれども,地下空間なども活用してということでございました。確かに道路上に自転車がとまってますと景観上,また,まちを歩いていますと,やはり車椅子とか御高齢の方歩きにくいというようなことも見受けられます。地下にありますと景観上も──何年か前には東京の地下の駐輪場を見に行ったことがあります。非常に整然としておりました。景観上も地下に全体駐輪場ありますからいいということなんですけども,そのときに思いましたのは,1台当たりの管理する管理料,コストといいますか,そういったものが相当かかるだろうなという印象を受けました。道路上といいますか,地上で管理をするのと地下で管理をするのと1台当たりのコストがどういうふうになるとかいう,そういうふうな検討はされているんでしょうか。 109 ◯末永建設局長 ちょっと今すぐには地下の分でどれぐらいかかるかという数字は持ち合わせておりませんが,基本的には地下に収納するとなりますと,一定地下を掘り込んで,それからその周りを囲って,あと駐輪器具を例えば自動にするとすれば,自転車を入れて,それを段階的に収納していくような設備面での費用が必要であるということでございます。  今,委員御指摘のような地下にする場合のメリットですね,これはやはり道路上にそういったものがないということで,非常にメリットあるんですが,我々も地下のほうにスロープでおりていくその際に,バイコレーターと呼んでおりますが自転車を乗せて,それからすっと下におろしていくような機械を設備をしながらそういったものを,あるいは上げるときにはそれに乗せて上げるというようなことをしたりしてるんですが,やはりコスト面プラス地下にすると非常に利用率が下がる面がございまして,そのメリット・デメリットをよく考えて,あとはコスト面ですね,先ほど言われたようなコスト面も考えながらトータルどういったものが一番いいのかというのはやっぱりよく考えないといけないんだというふうに思っております。 110 ◯分科員(壬生 潤) 三宮周辺にある──ほかにもありますけども,既存の自動車の駐車場ですね,その収支等については,毎年毎年のその運営の中で十分把握されてると思いますので,それを自転車に置きかえた場合どうなるか──コストをですね,トータルの維持管理経費もかさむと思いますので,その辺を考えていただきながら,やっぱりそこの民間の活力を生かしたりとかいうことも大事ではないかなというふうに思いますので,ぜひこの持続可能なシステムを構築しながら,これまでの経験を生かして収支のことも考えながら,お願いしたいなというふうに思います。  それから,放置自転車とか少なくなりまして,景観がよくなっていく。道路の歩道を広くしたりとかこういうことも再配分をお考えになっていらっしゃるということですけれども,ちょっと私,観点が違ってまして,道路そのもの,その空間そのものを歩行者天国といいますか,そういったことを柔軟に三宮の都心かいわいで──先ほどのサンクンガーデンの活用もありましたですけども,神戸まつりのときは通行規制全面的にしますよね。そんなに大がかりでなくても何か日曜日が来れば,どこかで何かイベントが行われているみたいな,観光客の方とか,また,市民も憩えるとかいうふうなことがごく普通に,デザイン都市・神戸というような中で,おしゃれに開催されてる。例えばで言いますと,生田新道で東急ハンズから北野坂の起点にあるところまでの約200メートルぐらいの間,結構道幅も広くて一方通行ですから,そんなに車いつも通ってないんですね。あそこを日曜日の一定の時間開放して,何かそこでイベントをですね,ミニ神戸まつりではないですが,そういうことをやってみるとか,どこかの神戸まつりで協賛していらっしゃるところにお声をかけたりとか,オープンカフェもそうかもわかりませんけども,何か三宮の都市のどこかで道路空間を使ってイベントをやってる,あるいは広場を使ってやってるというようなことで,そういうことに対する柔軟な対応があってもええんじゃないかなと思うんですけども,いかがでしょうか。 111 ◯末永建設局長 私どもも過去,先輩が歩行者天国といったようなことを旧居留地でありますとかそういったことで企画をしまして実現した記憶がございます。  ただ,やはりそれをどういうふうに維持していくのかということが少し問題になったということでございまして,それは経費面,もう1つ,交通をとめますので,その迂回対策をどうするかというようなこと,それから,やはりイベント等になりますと警備の面ですね,雑踏警備でありますとかそういったことで,交通管理者との調整といったこともありますので,いろんなそれに適した適地を私も思い浮かぶんですが,どういった方法が都心の活性化につながるか,よく研究してみたいと思います。 112 ◯分科員(壬生 潤) 流れとしましては,都心には全体に広く網をかけて車がなるべく来ないような──将来ですよ,そういうふうにしようと。歩行者に優しいというよりも,歩行者しかいないみたいなという感じのまちというのを目指していこうというような近未来的な発想もある中で,その先輩の皆さんがやられた時代状況と今ではちょっと違ってきてるんちがうかなと。普通に一定の区間どうぞ使ってくださいと。特に警備が必要で,盛り上げてたくさんの人がそこに密集するかのようなイベントやるとかじゃなくて,通りかかったらたまたまやってるわというところがそこかしこにあると。やっぱり神戸っておしゃれやねというふうなことを印象を受けてもらえるようなことがあっても,柔軟に対応していけるような道路管理者として対応をしていただければうれしいなというふうに思ったりします。御検討いただければというふうに思います。  それから,警戒区域のことなんですけれども,これまでもいろいろ議論があったと思います。多くの雨が降りましたときに,やはり御自分が住まわれている地域が警戒区域に入ってるということを御存じなかった方が神戸市でたくさんいらっしゃる。垂水区でもお問い合わせが私のところにもありました。今,広報に努めておられるということでありますけれども,この機に,特別警戒区域の指定云々という議論があるこのときにレッドゾーンになる可能性のあるところだけではなくて,イエローのところも丁寧な説明が──こういうことだから警戒区域なんです。レッドゾーンが指定されたらイエローゾーンは危なくないのかなというようなことを思われないようにするためにも,しっかりとした説明が,これは今からでもできることなので,丁寧に地域に対する説明を行う必要があると思うんですけれども,いかがでしょうか。 113 ◯末永建設局長 まさにそういった点が今回の8月の台風の反省点でございまして,先ほど担当部長が申し上げたように,いかに人命を守るかといったことが非常に我々,至上命令だと思っております。そういったことを実現するために,来年度,防災部というのを組織いたしまして,そういったことを組織的に情報発信ができる,あるいは被災状況でありますとか,そういったことを集約する中で,適切に現場のほうの対応もできると,市民への広報も確実にやるというようなことで,これはもちろん消防局・危機管理室と連携をしながら建設局としてもハード面をやりながら,そういったソフト対策との連携をしっかりとやっていきたいというふうに思っております。 114 ◯分科員(壬生 潤) ぜひお願いしたいと思います。  次に,六甲山森林整備戦略の件ですけれども,私有林が半分あるということで,公的にも関与していきたいというお話が現にされてるということでございますけれども,その森林整備をしていく中で,50年後,100年後にやはり公有林は立派になったけれども私有林は何かそのままになってるよねというようなことで差がつかないように,ぜひそのバランスをもってお願いをしたなというふうに思います。  そこで,この六甲山森林整備戦略ですけども,2012年の4月──3年前ですね,ちょうど策定をされまして,この2015年,ことしまでが準備期間だと。短期計画の実施実行年度に当たるんだと,2015年が。その10年後の──50年,そしてまた,その100年後に向けて100年後を見通した計画であるということでうたわれているわけでありますけれども,これまでの例えば,ここに戦略の準備期間等短期計画の関連について,例えば公有林では公有林のモデル的整備をやっていきますと。それを今後10年間でその成果を踏まえて森林整備をしていくんだと──これは実行年ですね,モデルではなくて,行動に起こす最初の年になるわけですよね。これまでのモデル的整備の内容,それから今後の10年の取り組みをどういうふうにされるのかということについてお伺いします。 115 ◯松岡建設局担当部長 委員御指摘がありましたように,2012から’15までが準備期間という形でしておりました。  1つ,準備期間の中で,私どもが大きなテーマであがっておりましたのは,私有林の整備にどういうふうに取りかかっていくかということを──とにかくいろんな今までやっていなかったことでございますので,私有地への私有財産やらそういう関連もございますので,それについて議論を進めさせていただいて,来年度からモデル的に実施していくという形で1つ議論を整理してきたというのが1つの内容でございます。  もう1点,今,公有林で試験的な施業という話がございました。先ほどもちょっとお話をしましたように,六甲山という山は,いわゆる杉,ヒノキの人工林というのは全体の5%ほどでございます。大体500ヘクタールぐらいでございます。それ自体は大きな面積なんですけども,例えば,人工林の間伐というのは非常に今でもテーマとしてわかりやすいといいますか,1本1本が立った木を間を抜いていって成長不良を切って整理をして,いわゆる間伐というような形になるわけなんですけども,広葉樹林というのは育ち方がそれぞれ多様でございます。いわゆる樹幹といいますか,木の広がりというのも非常に横幅に広がってまいりますので,単純に例えば人工林であるように間伐というような形で切っていったとしましても,我々が問題にしてます地面に光が届かないというようなことが余り解決しないとかそういうふうなことがございます。そういった意味では,施業方法とかそういったことを勉強させていただいたというような形で進めさせていただきました。そういった成果を踏まえて,今後我々,人工林だけじゃなく広葉樹でもやっていきたいと思っておりますけども,そういった施業内容について反映させていきたいというふうに考えております。  以上でございます。 116 ◯分科員(壬生 潤) その中で,整備戦略の中には森林整備の中で市民参画による森づくり──市民の皆さんが森に親しみ,森づくりに参加できるような機会をつくっていきたいというふうにうたっております。これについては,行政が主体的に森づくりをされるということと同時に,市民参加による森づくりもやっていくんだというふうにうたってますけども,この辺はいかがでしょうか。 117 ◯松岡建設局担当部長 市民参加の森づくりは今までも,従前から例えば,こうべ森の学校ですとかそういう形で進めてございました。現在につきましては,非常に実はこの市民参加というのは県の制度とかいっぱいございます。そういった点も整理をしながら,皆さんになかなか制度もわかりづらいところがございますので,わかりやすい広報と参加しやすい仕組みづくりということを立ち上げていきたいという形で,ちょっと今,課題の整理をして,これから都市計画の中で詳細を詰めていきたいというふうに考えております。  以上です。 118 ◯分科員(壬生 潤) そのおっしゃったことをするために,ここには新たな森林整備組織体制の設立準備をこの3年で行って,今後10年かけてこの体制を確立をしていきますというふうになっております。今までどういう取り組みを行われて,どういうイメージでこの体制を確立しようとされているのかお伺いいたします。 119 ◯松岡建設局担当部長 その辺につきましては,例えば,私どもと森林植物園なんかを管理しています公園緑化協会なんかも参加してもらいながら,いろいろと議論はしております。  ただ,ちょっと残念ながらそこまで細かなところまでの整理まではできておりませんで,まだこれからも課題があるということで,来年から実際に私ども整備に取りかかるという中で,もう少し検討していきたいというふうに考えております。  以上です。 120 ◯分科員(壬生 潤) それから,この準備期間で六甲山ブランドということをぜひ確立していきたいというふうな内容もあります。この3年で六甲山ブランド形成に向けた検討・実証を行っていくと。それを踏まえて,今後10年間で六甲山ブランドの展開を図っていくというふうになってますけども,この辺の取り組みはいかがでしょうか。 121 ◯松岡建設局担当部長 一番最初にも申しましたように,六甲山,林業所ございませんので,皆さんにわかりすい仕組み,参加していただく仕組みという形で,そういうブランド化という形をしておりました。  ただ,一方で,六甲山活性化というような形も取り組まれている中で,あわせてそれに対する理解を深めていくという形でいろいろと議論はしております。例えば,森林と健康ですとか,環境学習をうまく組み合わせられないかとか,あるいは発生材からのグッズといいますか,そういう細物を作れないかとかいうようなことを,残念ながら今アイデア出しの段階にはなってございますけども,実際に今例えば健康産業ですとかいう形も我々のほうから話を聞きに行ったりいろいろ接触をしておりますので,またこれからその辺も含めて進めていきたいというふうに考えております。  以上です。 122 ◯分科員(壬生 潤) せっかくデザイン都市・神戸という宣言をしているわけですから,同じ間伐材を利用したノベルティーでも全然違うなと。やっぱり神戸でつくった,六甲山の森でつくったものは違うぞというふうな,林業として使えなくてもいろんなものに使える,そういうおしゃれなイメージというんですか,神戸のイメージと六甲山のブランドが重なって大変身近にすばらしい自然環境があるというふうなことをぜひPRをしていただきたいというふうに思います。  それと,六甲山の森をゾーニングしてどういう森だということを位置づけてらっしゃいますけども,やはり近年の土砂災害の被害ということを考えましたら,災害防止の森,この構築が急務であると思います。この短期間のこの10年間で,ぜひとも国のグリーンベルト事業だけではなくて,その森全体の保水能力を上げるだとか,崩壊しないようにとか,そういうことを優先してぜひお願いをしたいというふうに思います。  それから,橋梁・トンネルの長寿命化ですけれども,点検に国費がつくようになりまして,事前防災という意識が非常に高まってるという状況の中で,一どきにそういう仕事が集中するかもわかりませんけれども,平準化をしていただきながら点検業務をぜひ積極的に行っていただきたいということを申し上げて質問を終わります。  以上です。 123 ◯主査(吉田基毅) どうも御苦労さまでした。  次に,山下委員,発言席へどうぞ。 124 ◯分科員(山下てんせい) 新世代こうべの山下でございます。  日ごろは,建設局におかれましては,道路の安全対策,十分力のほうを入れていただいていると思います。その点には非常に敬意をお払いしたい。特に見通しが悪いときに繁茂した草木を伐採していただいたり,あるいは標識にかかっている枝を払っていただいたりと,そういった日常的な活動に関しては建設事務所のほうが電話を入れることによって,いち早く動いていただいているというふうな部分に非常に感謝をしております。  ただ,実は今回取り上げたい道路の問題なんですけれども,実際に事故が発生するところを目にするにつけ,やはり不安は尽きないものでございます。一方,この平成27年度予算に関する市長提案の説明の中に,道路の安全確認とか安全保全,未然防止,そういった視点の記載がないんですね。余りにも日常的になりすぎて,そういった視点を入れてないだけなのかなと私は解釈してるんですけど,幾つかの事例を含めながら,ちょっと皆さんに問題提起をさせていただきたいなと思います。  では,まず1点目なんですけど,車の速度抑制のハード対策ですね,この点につきましては,昨年10月の決算特別委員会におきましても高瀬議員取り上げられていらっしゃいましたけれども,この視点,実は住宅団地や住宅密集地域にこそ大切な視点なのではないかなと考えております。今回は,身近な住宅団地内にあるT字路にフォーカスを当てて問題提起させていただきます。  まず,ケース1なんですけれども,この当地,春日台の公園北東角の場合でございます。こういった地域でございます。当地は住宅団地内を縦断する幹線道路40キロ制限です。春日台8・9丁目方面からは当該幹線道路に合流するというT字路です。このピンクであらわしているところをこう入ってくるわけですね。実は,縮尺もちょっと大きくすればよかったんですけれども,なぜこんなに縮尺が小さいかといいますと,この区間の信号が,この下にある小学校の前と春日台公園の端ですね,この区間まで約1キロになるんですけれども,この区間,信号がありません。信号ないんです。信号のないこういう区間の中にあるT字路でございます。  この地域は事故のパターンとしては車両同士の右直事故,子供の飛び出しでありまして,12月,2月と立て続けに事故が発生しました。事故の原因は,この幹線道路を直進する車の速度超過なんですね。この南のほうから上がってくる道路ですね,この道路におきまして信号がないがゆえに,ここをついつい速度を上げてしまう。実は,交差点の見通し,物すごくいいんです,ここ。交差点の見通しがすごくいいがゆえに速度を上げ過ぎてしまうというのが背景にあります。また,合流側には,とまれの標識がありますので,徐行でゆっくり入ってきます。  この交差点に対して建設事務所に何とかしてくださいというお願いをしたところ,1回目の見解です,これは。交差点の備えるべき装置は十分であり,これ以上の加工はできないというものでした。  一方,住民としては,この信号の設置,もしくは幹線道路上の加工はできないのかという希望が出ております。減速を促す標示等,こういった加工を道路管理者たる局ができることというのはほんとにないのか,この際お伺いしたいと思います。 125 ◯油井建設局道路部長 これまでの交通安全対策について,少しお話をさせていただきたいと思います。  道路ですから道路管理者と交通管理者ですね,警察と車の両輪となってこれらの交通安全対策を進めているところでございます。  その中で,先ほど委員も事故があったとありますけれども,例えば,事故が多発する箇所については,毎年定例的に各警察署で交通事故防止検討会議というのを実施しまして,また,さらに死亡事故等の重大な事故が発生した場合については,随時その会議を開催することによって公安委員会と協働で事故原因について分析した上で,どういった対策が可能なのか,そういった検討を行って,できるものについては対応していくという形でやらせていただいております。  その結果に基づいて,建設局としては,例えば歩道の設置であるとか,交差点の改良,防護柵の設置,そういう必要な対策をとらせていただいているということなんですけれども,先ほどお話ありました西区の春日台公園のところについては,委員からも話ありましたけれども,ここについては計画的に開発された団地ということで,歩道も両側整備されて,確かに見通しがいいと,交差点形状も十分配慮するような整備がされております。  ただ,御指摘のように,信号機のないT字路ですので速度が超過する車があるといったことで,やっぱりその事故の発生が危惧されるというところについては,現地の状況を確認するとともに公安委員会とも協議をさせていただいて,必要に応じて──道路構造としては非常にきれいな格好でできていると思うんですけども,さらなる交通安全対策について検討していきたいというふうに思っております。 126 ◯分科員(山下てんせい) 今,交通管理者たる警察と交通事故防止検討会議等を開催されているというお答えがありました。私もやっぱり公安のホームページ等を見ますので事故多発地点というのを研究をしたりしますけれども,やはり話題にのぼりやすいところというのは幹線道路同士の十字路,あるいは複合交差点,そういった形のケースが多いように見受けられます。  実際にこの生活道路という部分で,なかなかフォーカスが当たりにくいんじゃないかなというのを危惧しているんですけれども,そういった生活道路においての事故多発地点というものも先ほどの防止検討会議等はカバーできてるのかどうか,いささかちょっと疑問が残ってるんですけれども,実態的にはどうなんでしょうか。 127 ◯油井建設局道路部長 当該道路が生活道路かどうかというのは,ちょっといろいろ判断もあるんですけれども,実際,春日台のケースについてそういう会議を開いてやったということはないと思います。 128 ◯分科員(山下てんせい) となると,やっぱり道路管理者というのが一体どこまで任意にできるのかという話になってくると思うんですね。  法律上の話をしますと,道路標識等の設置──信号や道路標識は道交法の4条に定められてますように都道府県の公安委員会の問題になりますので,信号をつけるとか道路標識をつけるというところは無理だと思うんですけども,道路標示という部分に関しては,これはどうとるか。並木や街灯は御存じのとおり道路の附属物と考えられてますので,道路法の18条1項に規定する道路管理者が設けることができるとなっております。ならば道路標示はどうなのかということですね,その点についてはどういう認識でしょうか。 129 ◯油井建設局道路部長 先ほど委員の話ありましたように,信号機の設置というのは公安委員会ですし,法定外の道路標示については道路管理者ができると。そういった面で,例えば,ここの交差点については,普通の交差点で横断歩道があってということですけれども,実現可能かどうかは別にしまして,例えば,その交差点の入ってくるところに減速マークなどでドライバーにその道がちょっと気いつけなあかんと,そういった意思表示を道路側から与えるようなそういった工夫についても検討していきたいというふうには考えております。 130 ◯分科員(山下てんせい) ありがとうございます。ぜひ検討していただきたいんですね。  これは,まねしてくださいというわけではないんですけど,例えばの話,福岡県の吉富町というところが最近ちょっと有名なの御存じでしょうか。非常に道幅が狭い道路について,非常にユニークな取り組みをしています。それがこれです。「あ,危ねー」という,ちょっとびっくりするような道路標示を社会実験として書いてるんですけれども,あるいは「飛び出す」──ビックリマークすごい大きいらしいんですけども,こういうふうな道路標示を町として道路管理者の任意の範囲内でやると。ゆっくりみたいなね,こういうふうな工夫をしたりとか,あるいはどこかわからないんですけれども,道端にこんな大きい歩行者がどんと書いてある。こういうふうな工夫というものも実は必要じゃないか。  何でこんなことを思うかといいますと,高齢化社会を迎えた1つの問題点だと思うんですね。信号ですとか道路標識というものが小さいので,やっぱりお年寄りになってくると目が弱くなりますので,そういったものは見ていないですし,実際にドライバーの目線で考えるとどこを見ているかといったら,やはり道路とさっきの景色を見ているわけです。実際にドライバーの立場で意識してるのは道路標示じゃないかと思っているんで,そういった部分の検討というのは,ぜひ進めていただきたいなと思います。  もう1点,ケース2ですね,あるんです。続きまして,道路のケース2ですね,これは井吹の丘小学校裏の交差点のパターンです。当地は住宅団地内を縦断し,かつ外周道路といった機能を持つ道路で,櫨谷から団地内に入ってくる道路が合流するT字路でございます。かつ小学校の通学路ともなっております。幹線道路は左から大きく曲がってくる道,こちらには減速マークが入っております,ゼブラマークが入っております。直進してくる見通しのよい道,この上の矢印ですね,こっちのほうから入ってくる道,これ,見通しのいい真っすぐの道です。この道で構成されており,かなりのスピードでアプローチすることになっております。ここ,実は小学校ができる前からこの構造なんですけど,小学校ができた,そして,実は幼稚園の送迎バスの停留時点にもなっている。なおかつ近くに井吹北サブセンターがあるという場所であるということから,この現状のままでは,今後大きな接触事故が起こる危険性が高いと地域では非常に心配をされている場所でございます。  この部分に信号をつけてほしいというお話をずっとしてるんですが,警察の見解は,交通量が信号設置要件を満たさないので,今は信号設置は見送るというものでした。地域住民から疑問の声が上がっております。このケースにおいて,局としてはどのような見解なのかお伺いしたいと思います。 131 ◯油井建設局道路部長 信号の設置については公安委員会の所管事項でございまして,そういう中で警察が現況の交通量を見て,現場の状況を見てそういう判断をされたのかなということで,それ以上ちょっとコメントがしかねます。 132 ◯分科員(山下てんせい) そうじゃないかなとは思うんです。  ただ,この交差点に関しても,先ほどお話しした道路標示という観点も含めて,何らしかやはり手を打っていただかないと,やっぱり──小学校があるんですよね。これは一番重要なところでして,特に私がちょっと色をつけているこの通学路と書いてあるんですけれども,この赤線のところ通学路なんです。歩行者道路というか赤道なんですけど,ここが出て切れたところにもう信号のない交差点がどんとあって,交通量があるのかないのかちょっと中途半端な道路ですけれども,すごいスピードで車がわっと走ってくる,こういうふうな道です。  子供が飛び出しというものをする危険性というのは非常に高いと思うんですね。こういった交差点に関して,信号設置というものに関して,そういう見解である一方で,井吹台中学校第2グラウンド建設に伴って生徒の安全確保のために,みなと総局のマターになりますけど信号設置を優先的に決定しているという背景もあります。工事車両の通行のため,みなと総局が肩がわりして警察に移管するということで,こういうやり方もあると。  地域の住民の方は,井吹の丘小学校の建設も元をたどれば神戸市の都市計画に端を発しているのであり,まして判断力の高い部活──中学生の移動のための必要より,判断力の低い小学生,特に低学年の児童ですね,そういった児童の通学路でもある井吹の丘小学校の3差路,この角が後回しになっているというのはやはりおかしいという声があること,これは確かなんですね。ですから,道路管理者として建設局からも,ぜひ一度議論していただきたいテーマだと思うんですけれども,やはり信号はここつけていただきたい,つけるように何とか働きかけをしていただきたいなと思います。実際に信号設置に向けてのスキームというのはどういう感じになっているんでしょうか。ちょっと説明いただけますか。 133 ◯油井建設局道路部長 ちょっと質問の意図がもうひとつよくわからないところがあるんですけれども,道路をつくったときに交通量を鑑みて,その中で,信号処理をするほうが円滑な道路交通が図れたりとか,歩行者の安全性が確保できるということを総合的に判断されて警察のほうがつけられると。その中で,警察からよく聞いているのは,兵庫県下でもたくさんいろんな箇所で信号の布設の要望があると。そういう中で,そういう状況を見きわめながら優先順位を考えてつけておられるんじゃないかというふうに思います。 134 ◯分科員(山下てんせい) 非常に不満です。当然なんですけれども,ただ意見として,自分のところの市の小学校がある。小学校があって子供が飛び出す危険性がある場所だと。そこのところを警察に意見する。こういうところは信号が必要じゃないですかという意見を述べるという。これ,市民がいくらわあわあと言ったところで,結局警察の基準で無理ですと言われたら何も言えないわけですよ。ですけれども道路管理者としての意見だったら多分看過できないと思いますので,ぜひそういう危険なT字路というのがあるんだぞということを警察にもぜひ神戸市から意見していただきたい。これは要望しておきます。ぜひ検討のほうをお願いいたします。  きょう,そのT字路の話でほとんど時間を使い果たしてしまいましたけれども,きょうの議論ですね,委員会の話をずっと聞いておりまして,私も実は12月市会においてストリートミュージシャンの質問をさせていただきました。まちのにぎわいづくりのためにそういった装置というものは必要だと思いますし,サンクンガーデンの答弁が出てきたことは非常にうれしかったんですね。こういったサンクンガーデンの利用の仕方,他都市の動きを見ながら判断していくという答弁がありましたけれども,姫路駅前のキャッスルガーデンが非常におもしろい取り組みをしているなと思いますので,いいところだけちょっと紹介して終わりたいと思います。  姫路のよかったところは,キャッスルガーデンの管理を一般社団法人──民間組織が受付窓口,かつ運営主体になっていること,そして,まちの活性化とにぎわいづくりのためにかなり使用要件を緩和していると,この2点が非常にすぐれた点だと思います。また,27年4月からは,内容のぜひはともかくとして,サンクンガーデンの具体的な使途を示した点では先進的ではないかなと思っております。  三宮の有益な装置としてサンクンガーデンの利用を大いに期待しておりますけれども,1点だけ,サンクンガーデンの運営管理主体についてはどういった組織を想定されているのか,最後にこれだけ答弁お願いします。 135 ◯末永建設局長 サンクンガーデンにつきましては,姫路の例も参考にしながら進めていきたいというふうに思っておりますが,行政だけではなくて地域団体,沿道企業及び有識者による協議会をまず設置いたしまして,その中で幅広く意見を聞きながら運営管理主体についても検討してまいりたいというふうに考えております。  以上です。 136 ◯分科員(山下てんせい) 最後一言だけですけども,ぜひそういったデザインの観点から,ちょっと殺風景なんで,KIITOなんかも入れてはいかがかと思います。  以上です。 137 ◯主査(吉田基毅) どうも御苦労さまでした。  次に,浦上委員,発言席へどうぞ。 138 ◯分科員(浦上忠文) 朝から,さまざまな人がいろんな立場から意見を言うて,皆さんの答弁聞いてて,きょうはほんとに勉強になりました。特に森林の松岡さんでしたかね,いろいろ森の詳しいことを教えていただいて,ありがとうございました。次回話されるとき,ちょっとだけマイク離されたほうが,みんなに声,十分伝わってますから,より聞きやすいですから,気をつけていただければ,なおいい局になるんやろうなとか思ってます。  きょうは,質問は2ついたします。  1つは,建設局のとき,私,15分のときは必ず動物園ネタと──動物園好きなものですから,それと一般的な話をするんですが,特に動物園は石川さんやとかいろいろいろんな園長さんと話をしてきたんですが,とにかく日本一の動物園やないかと。あれだけの環境の中で,そして,神戸の子供たちも行きやすくて,パンダがあって,パンダファンも新幹線の駅からも近いということで,私も動物園好きですから,例えば,秋田市の大森山動物園なんかも,貧乏ながらもよく見えるように工夫したりとか,子供の好きな人が本当にあれを担当しておるんやろうなと。  日本中で少子化の問題がいろいろ議論されておりますが,とにかく保育園つくれやとか,子供産んだら手当出せとかそんなことやなしに,私の考えですよ,親がほんとに人生はなかなか捨てたもんやないなと,この自分の楽しさを子供にもまた伝えたいというふうな情緒的にゆったりしたところがないと,なかなか子供を産め産めと言うたって産めるものやないと私は思っておるんです。そういう意味で動物園であるとか,あるいは植物園であるとか,あるいは神出の自然植物園であるとか,あるいは港めぐりであるとか,そういうところに恵まれた神戸というのは,ほんとに幸せなところやと思うんで,局長さんもまた久元市長と会うことがあったら局審査で浦上がこう言うとったとまた伝えといてくださいね。なかなか会う機会がないので,ひとつよろしくお願いいたします。  1つ目,動物園の話でありますが,今度はわくわくするをコンセプトとして多くの動物を飼育して,市民から見てもいろんな動物と出会えるチャンスをつくってくださってると。しかし,10年前,何年前の園長に聞いても,動物園の動物というものは,当時のイメージですよ,世界中に動物商みたいな人がおって,石川さん,いい動物おるよ,珍しいのあるよ,買わないみたいな人がやってきて買うんかと言うたら,全然違いますと。もういまや世界中の動物園にあるような動物は全部ナンバーで登録されてるんです。ナンバー制度みたいなもんですからね。どれがどこいった,どれとどれは交配するために貸したとか貸さんとか。でも私が1つ疑問に思っているのは,テレビなんか見てたらサバンナのほうなんかいったら何ぼでもおるやないやですか。何であんなもんをとったらあかんようになっておるのか,これは世界的な問題やからここで議論してもしようがないんですが,ただ,いろいろ珍しい動物をふやしていくために今回もアミメキリンが来て,キリンの繁殖にチャレンジしていくということですが,人間のような人工授精みたいなものでふやしていくみたいなそういう工夫みたいなのは動物園の動物たちの世界にはないのか,それをちょっと1点,園長にお聞かせ願いたいと思います。  もう1つ,私,かねがね心配していることがありまして,地震の後に魚崎の処理場が大破壊をいたしまして,ようあそこから立ち上がったなということで当時の下水道局の人は,皆偉いなと思ってたんですが,そのときから考えてみれば,水道や下水道というのも鉄道と同じもんで,延々と続いていくんでありますが,鉄道の線路なんかは──私,住吉から三宮まで来るんですが,時々線路が横に置いてあって,夜のうちにかえたりなんやしてるんやろうなと。しかし,下水というのは,やりながら,使いながらかえていかなあかんし,耐用年数が来たら,はい,きょうはここがストップというわけにはいかへんので,物すごい大変な仕事になるんやと思うんです。大変な経費が要るんやろうと思います。  先ほど私と同じようなことを問題意識を持っておる人もおるとみえまして,池田のりんちゃんが畑さんにどうやと聞いておったら,畑さんが,いや,50年,80年やなかなかという話で,そういう長いことかかるなという話はわかったんですが,さてそれに対するお金なんかは一体どうしていくんやろうなと。今後,神戸アクアプラン2020というものを策定するそうでありますが,その下水道のサービスを安全,かつ持続的に提供していくために,どのような視点で次の経営計画をつくられるのかと,その辺をちょっとお伺いしておきます。  以上,2点でございます。 139 ◯末永建設局長 市民にとりまして必要不可欠な下水道サービスを安全,かつ持続的に提供いたしていくには下水管渠,処理場,こういったものを随時更新していく必要があります。これを確実に実施していく必要があるというふうに考えております。  委員御指摘のように,雨水管渠といったものは道路上にありますと陥没の原因になったりしますので,これは現在より事業量を2倍程度に加速していく必要があるのかなと。それから,大規模施設整備処理場とか魚崎のポンプ場なんかも,やはり現在の機能を確保しながら更新していく必要がありますので,これも計画的にやっていく必要があるということでございます。  ただ,一方で,人口減少社会への転換や節水型の社会,いろんな節水の機器が出ておりますので,汚水量使用料──収入は減少傾向にございまして,やっぱりこれは将来的に非常に楽観できないなということでございます。また,次の2020の計画に当たりましては,こういった点を踏まえて十分議論をしていかなあかんと思っておりまして,1つ目は,やはり平準化でございまして,事業量を平準化して改築,あるいは更新事業が一時期に重ならないようにしていくということが必要やというふうに思っております。  それから2つ目は,やはり改築事業というものの計画を積極的に外部に公表することによって民間の事業者の方々の体制を強化していただくとか,新しい技術をどんどん開発していただくとか,そういう取り組みが必要だというふうに思っております。  それから3つ目は,やっぱり国のほうの下水道政策の中に神戸市の下水はこうだよということを常々広報してるわけでございますが,やはり神戸市にとって一番有利なような形で補助金をつけていただく,国費を配分していただく,計画的につけていただく,これが最も大事だというふうに思っております。こういった視点を軸に,今後検討を重ねて27年度に次期の中期計画を策定してまいりたいというふうに考えております。  以上でございます。 140 ◯高井建設局王子動物園長 動物園の繁殖についてという御質問ですが──マイクこのぐらいでよろしいでしょうか。王子動物園では,ジャイアントパンダ,コアラがいる動物園を非常に売りにしております。国際的にこういうような希少な動物を集めて皆さんに楽しんでいただいて,わくわくする動物園を目指しております。  ただ,この王子動物園の中でも繁殖が困難な種類もあります。全国の動物園でもなかなかうまく順調に繁殖をしてないというような動物種がございます。さらに,ワシントン条約もかなり規制が強化されておりますし,いろんな国が人気動物をかき集めたりして,彼らからの購入価格なんかも上昇してるということがございます。それから,口蹄疫とか鳥インフルエンザなんかの感染症の関係で輸入の制限なども厳しくなっております。こういう状況が,いわゆる動物のコレクションを難しくしているというふうな状況がございます。  このような中で,王子では国内・海外含めまして,いろんな動物園と連携してブリーディングローンと呼ばれるような動物の貸し借りを行っております。それから,今回のアミメキリンのような購入もしながら,何とか繁殖を続けて動物を確保していきたいというふうな取り組みをしております。今年度ブリーディングローンの成功例としましては,タイから貸与された雄のコアラが,うちのコアラとうまく繁殖をしまして,2頭の赤ちゃんを産んでおります。現状,お母さんにだっこされる姿が見れるようになってますので,お客さんにも非常に好評で,多く来ていただいております。それから,オランウータンですけれども,雌のオランウータンを貸し出しをしまして,横浜のズーラシアで赤ちゃんを産んで,ほかの動物園でも貢献しているというふうな実績,事例もございます。  それから,人工授精につきましては,今まで特にジャイアントパンダなんかは,そういう技術を何とか積み重ねてきた結果,出産まではいってませんけど,2回の受胎に成功しております。今後,人工授精を再開するときのために,毎年飼育員とか,あるいは獣医師が中国のパンダの保護センターの方に行って人工授精とか,あるいは出産・育児の研修を積み重ねております。今後も,ほかの動物園とか,あるいは大学なんかとも連携して何とか人工授精の技術,まだまだ野生動物ですので確立してないのもありますので,これを積み重ねて将来も動物園の目的であります希少野生動物の保護に取り組んで,いつまでもわくわく動物園が続けるように,そういう動物の確保にも努めていきたいと,そのように考えております。 141 ◯分科員(浦上忠文) 園長なかなかおもしろい人で,感動しました。
     ちょっと質問なんですけどね,ある人が私の事務所に来て動物園談議をしておったんですが,日本の動物園を見ててね,動物園の特養みたいになっとんちゃうかと,こう言うんですよね。それはみんな同じような年寄りが集まって見ておるんやからあれなんです。もっと若いときのこのときの動物園は,もっと動物が生き生きしとったと思うけど,高齢化が進んどるんやないかという話になってたんですが,そのことについて1つと,もう1つ,人工授精について,動物なんかの場合の精子を取るというのは,怖いものとかごちゃごちゃ動いておるものから取るというのは,ちょっと麻酔でもしてそれで取るのかというふうなことを私,思ったりするんですが,その2点について質問いたします。  局長については,いろいろそういう政策は述べられましたけれども,実際のお金はどこから生んでくるんかということは,別に値上げなんかのことはこういうことには触れへんと,そういうことでよろしいのか,その辺ちょっとお伺いいたします。 142 ◯末永建設局長 全体的な事業費を見込みをどうするかという作業は実施していきたいというふうに思っております。  先ほど申し上げたような状況の中で,経営状況は現時点では楽観視はできませんが,そういった努力を──努力というのはいろいろ工事費を平準化したり,あるいはコスト縮減を図ったり,そういう努力を重ねる中で,できるだけ市民の皆様に負担がかからないような方法を検討してまいりたいというふうに考えております。 143 ◯高井建設局王子動物園長 1つ目,動物の高齢化の問題なんですが,やはり動物園の飼育技術とか,餌の管理とか,環境の管理も動物福祉も含めましてかなり向上してまいっておりますので,当然野生に比べたら高齢化した動物が多くなるということがあります。我々も少なくなってきている動物は,できるだけ長く生かしてお客さんに見てもらいたいというのはあります。それと,先ほど言いました繁殖にも何とか成功して,次の代に続けたいというふうに考えております。  それから,人工授精の精子の採取も委員御指摘のように,非常に難しい部分があります。できれば無麻酔でやれるようにしたいと考えておりますが,ただ,それには非常に訓練をして飼育員と動物との関係性を高めてそういうのをできる体制にするというのが必要ですので,動物種によってできるものとできないものがございます。麻酔はやはりそういう危険性もはらんでいるということがありますので,できたらそういう無麻酔でやるのがベストだと考えております。 144 ◯分科員(浦上忠文) 丁寧な御答弁ありがとうございました。  昔,猛獣のおりと,中で面倒を見る方と扉をごちゃごちゃする環境の中に入れていただいてスリルを味わったことがあるんですが,ほんとに動物園楽しいなと思って大好きでありますから,一生懸命応援いたしますから,動物園いろいろ質問したいんですが,少数会派で15分しか時間ありませんから,常に一番愛してる動物園と基本的な政策ということで質問いたしました。皆さんで力を合わせて,ひとつ頑張ってください。ありがとうございました。 145 ◯主査(吉田基毅) どうも御苦労さまでした。  次に,前島委員,発言席へどうぞ。 146 ◯分科員(前島浩一) 道路行政について,お尋ねしたいと思います。  1点ですが,県道神戸三木線,これ,都市計画決定が戦後すぐされておられて,今の現状と余り変わらないんですけど,そういった形で決定はされておりますけれど,その後,御存じのように近隣の三木市等から車が大幅に流入してきてると,こういう実態でありまして,道路の現状に対してとてもじゃないけどさばき切れないと,こういうこともあって,1つは,バイパスじゃないんですけど,高和志染線の計画が打ち出されたと。しかし,これも土地改良の事業の関係でとまってしまったと。その後,やればできなくはないんですけど進んでないと。バイパスができないもんですから県道神戸三木線がますます朝晩の渋滞がひどくなってると。こういう実態に対して10年ほど前に計画決定した責任上,都市計画総局は,いうならば地元に入って拡幅,あるいは場合によってはバイパス化も含めて検討に地元に入って協議をしてきたんですが,これも地元がまとまらないということもあって一時的にとまってしまったということでありました。その後,平成25年の1月10日付で地元は何とか拡幅4車線化を要望しておるわけであります。  この道路行政について,基本は都市計画が道路拡幅の関係の面は,あるいは歩道整備は都市計画かもしれませんけれど,決定されてる内容について変えていくとなれば,しかし,現実としては,例えば,歩道がないところを整備していく,あるいは交差点を改良する,あるいは関連する道路等の整備を行う等々は道路の基本は建設局やというふうに私は思っておるんですけど,まずその点,局長の見解を聞きたいと思います。 147 ◯油井建設局道路部長 道路につきまして,委員御指摘のとおり,今までは街路事業については都市計画局,それから,道路事業については建設局という格好でいろいろやってきて,そういう役割分担でやってきてました。今,道路の工事については建設局が一元化という格好で今やってきて,都市計画が残っているというところです。  神戸三木線の話について,ちょっと先生からお話がありましたけども,神戸三木線は委員おっしゃるとおり,戦後間もなく三木市から神戸電鉄の小畑のところについてはまだ計画決定のままで残ってて,11メーターという格好で残ってるんですけれども,三木市からの流入であるとか,ちょうど神戸三木線のところに団地がいろいろありますけれど,例えば,富士見が丘とか,月が丘とか,桜ヶ丘とか,そういったところからの流入が入って混雑をしてきてるというような状況があります。住宅都市局のほうが過去から見直し,バイパスとか4車化の話とかそれに入ってきてはおるんですけども,今の現在の状況でなかなか4車化とかその辺が難しいというふうに──難しいというか,交通量からすると4車化の必要はないということで,今地元に入って御了解いただいておるというふうに聞いてます。当然ながら建設局では,都市計画は計画をしていますけれども,歩道施設とかについては建設局が従来からやってきておりましたので,現在今の計画決定とほぼ同様な格好で歩行者動線を考えながら歩道を整備する案について住宅都市局が地元に入って了解をとってるということですので,建設局としても来年度そういう状況を踏まえて,小畑駅バス停付近において歩道設置の検討をしてまいりたいというふうに考えております。 148 ◯分科員(前島浩一) 道路は建設局が責任持ってやっていくということで今,御説明もありましたが,そういう方向に示されておるわけでありますけれど,要は先ほど来申し上げておりますように,この道路,地元は25年に,やっぱり今のままじゃ困るんですよと。現実は御存じのように先ほど言いましたように,高和志染線ができてない,道路は渋滞している,この状態をほんとにどこまで建設局が認識してるかと。歩道を整備するということは大変重要なことです。安全や安心のためにも歩道の整備は必要です。あるいは交差点を改良してもらう,これも必要です。だけど基本は,あの流入量を,あるいは夕方には戻す量を確保できるだけの道路がないんですよ,幅員が。だから拡幅してもらいたいということを基本に置いとるわけです。そのことについての認識が余りにもなさ過ぎるんではないかと,こう思うんです。  まして今度は,神戸西インターチェンジの周辺にみなと総局が,そこのインターからの出入りの流入をスムーズにするためという理由らしいですけれど4車線化していくと。そうすると,小畑から南のほうは4車線になっている。西のほうは,いわゆる北のほうは2車線のままやと。そうしたら,とんでもないふん詰まりになるわけですよ,結局ね。あるいは逆に,そこでおかしな状態がずっと詰まった上で,今度は2車線にそれぞれ振られると,こういうことになってて,道路行政をやっぱり一本化していくには,建設局が主導的に──今のみなと総局がやってるこの道路整備を悪いとは言いません。だけどほんとは,このインターチェンジから出入りする車というのは,ほんとにわずかです。ほとんどが県道神戸三木線を直進する車ばかりです。  その中で,このインターの整備に伴って道路拡幅しようというそのことは理解はできますけれど,もっとやらないかんことは,このものの現状である神戸三木線をもっともっと拡幅に向けて精力的に取り組んでいくべきじゃないかと,こういうふうに思うわけです。だから,その認識はほんとにあるのかどうか,局長が答えてください。 149 ◯末永建設局長 まず,道路行政の一元化の目的は,今,委員御指摘のように,都市計画で街路事業をやったり,あるいは道路管理者が建設局がばらばらにやるというのではなくて,これはもう一貫した指導のもとに道路のことについてしっかりと踏まえた上で道路づくりをやるということが原則だというふうに私も考えております。  ただ,やはり現在の社会情勢の中で,人口減少社会にも向かっておりますし,そういった中で,個々の道路について4車が必要なのか,2車なのか,あるいは区間ごとにどういった車線が必要なのか,これは我々が中心になって検証をしながら,それに応じて都市計画決定の変更手続を行うということは大事なことだというふうに思っておりますし,また,みなと総局で行われている道路事業についても,我々としてはしっかりと連携してそれを進める必要があると思っております。この中にやはり一貫性が欠けないように基本的な考え方の部分では連携をする。  ただ,全体が一気に整備できる予算も限られておりますので,これは段階的な整備の中で,向こうが進んでるけどここは全然進んでないという状況も過渡期には発生するかもわかりませんが,これはやはり全体計画をきちっと見きわめた中で,交通量のことも考えながら整合を図るようにしてまいりたいというふうに考えております。 150 ◯分科員(前島浩一) 10年前に都市計画が地元に入って,具体的に4車について話をしてきたという経緯を事実があるわけです。その後,今,局長言われるように,道路の必要性があるなしというのは当然それぞれの道路の状態について判断していかないかん。この神戸三木線は必要なんですよと。神戸市民よりも三木市等から入ってくる車のために神戸市民が迷惑を受けてると,はっきり言えばというぐらいの実態なんです。だから,そのことを認識してこの道路をやっぱりさばいていく,きちんとスムーズな通行できるような形にやっていくというのも立派な道路行政じゃないですか。そのことを認識して,何でもかんでも一律に道路をつくっていけというようなことを言っとるんじゃないです。実態をきちんと調べた上で,必要があればお金をかけてでも道路をつくっていきなさいということを申し上げておるんです。そのことをきちんと認識していただいて対応を考えていただきたいということを要望しておきます。終わります。 151 ◯主査(吉田基毅) どうも御苦労さまでした。  以上で,建設局関係の質疑は終了いたしました。  当局,どうも御苦労さまでした。 152 ◯主査(吉田基毅) 以上で,本日の日程は全部終了いたしました。  長時間の審査,お疲れさまでした。  次回,あす3月5日午前10時より当委員会室において,環境局関係の審査を行いますので,よろしくお願いします。  本日はこれをもって閉会いたします。   (午後4時11分閉会) 神戸市会事務局 Copyright (c) Kobe City Assembly, All Rights Reserved. No reproduction or republication without written permission. ↑ ページの先頭へ...