静岡市議会 2022-09-05
令和4年9月定例会(第5日目) 本文
↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1 ◯議長(望月俊明君) 会議に先立ち申し上げます。
去る9月23日の台風15号の大雨の影響で、本市では市民生活に大きな打撃を受けました。被災した皆様に心よりお見舞い申し上げますとともに、市内外を問わず本市に温かい御支援をいただいた皆様に深く感謝申し上げます。
午前9時30分開議
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2 ◯議長(望月俊明君) これより本日の会議を開きます。
この際、諸般の報告をいたします。
初めに、本日、市長より認定第17号の訂正について申出がありました。
次に、本日、市長より提出された案件は、議案第148号令和4年度静岡市一般会計補正予算(第5号)外4件です。
次に、本日、天野正剛君外47名から発議第6号核兵器のない世界の実現に向けて一層の取組み推進を求める意見書が提出されました。
次に、報告第28号専決処分の報告のほか、お手元に配布した資料のとおり5件の報告がありました。
以上で諸般の報告を終わります。
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3 ◯議長(望月俊明君) 本日の議事日程は、お手元に配布したとおりであります。
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4 ◯議長(望月俊明君) この際、お諮りいたします。
寺尾 昭君から9月20日の総括質問の発言の一部をお手元に配布した資料のとおり取消したい旨の申出がありました。これを許可することに御異議ありませんか。
〔「異議なし」〕
5 ◯議長(望月俊明君) 御異議なしと認めます。
よって、発言の一部取消しの申出を許可することに決定しました。
次に、9月22日の鈴木和彦君の議事進行に関する発言についてですが、お手元に配布した資料のとおり取消したい旨の申出がありました。これを許可することに御異議ありませんか。
〔「異議なし」〕
6 ◯議長(望月俊明君) 御異議なしと認めます。
よって、議事進行に関する発言の取消しの申出を許可することに決定しました。
これに伴い、議長としての関連する発言についても取り消すことといたします。
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日程第1 認定第17号の訂正について
7 ◯議長(望月俊明君) 次に、日程第1、認定第17号の訂正についてを議題といたします。
説明員から訂正理由の説明を求めます。
8 ◯公営企業管理者(森下 靖君) お手元に配布されております資料、認定第17号の訂正についてを御覧ください。
令和4年9月9日に提出いたしました認定第17号令和3年度静岡市水道事業会計決算の認定についての一部に誤表記がありましたので、訂正をお願いしたく、静岡市議会会議規則第19条の規定に基づき、御承認をお願いするものでございます。
9 ◯議長(望月俊明君) お諮りいたします。
ただいま議題となっております認定第17号の訂正については、承認することに御異議ありませんか。
〔「異議なし」〕
10 ◯議長(望月俊明君) 御異議なしと認め、認定第17号の訂正については、承認することに決定しました。
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日程第2 認定第1号 令和3年度静岡市一
般会計歳入歳出決算の認定について 外53
件
11 ◯議長(望月俊明君) 日程第2、認定第1号令和3年度静岡市
一般会計歳入歳出決算の認定についてから日程第55、議案第147号令和4年度静岡市一般会計補正予算(第4号)までを一括議題といたします。
これら54件に関し、各委員長の報告を求めます。
初めに、総務委員長、池谷大輔君。
〔池谷大輔君登壇〕
12 ◯池谷大輔君 総務委員会に付託されました決算4件、議案17件につきまして、審査における要望・意見を中心に審査の結果を御報告いたします。
初めに、認定第1号令和3年度静岡市
一般会計歳入歳出決算の認定について中所管分のうち、市長公室に関する要望・意見についてであります。
都市認知度向上事業について、どのような政策が必要か検討するとともに、指標として魅力度ランキングなどを活用されたいとの発言がありました。
次に、総務局に関して、事務事業総点検表の作成について、評価結果と実態の違いを指摘する発言や評価の仕方の見直しを求める要望が複数の委員からありました。
また、行財政改革の推進について、一定の成果は出ているが、今後はウィズコロナの視点やデジタル手法を最大限活用し、官民連携をもっと推進されたいとの発言や、職員がより高い目標に挑戦していくような風土の醸成も必要ではないかとの意見が述べられました。
内部統制の推進について、事務事業事故・ミスを未然に防ぐため、業務量が膨大であれば職員の配置適正化やチェック機能強化のために専門家などの外部人材を登用することなどを求めるとの発言がありました。
次に、企画局に関して、スタジアムについて、整備手法などを整理したとのことで、確実で着実な情報提供及び進捗に期待するとの発言や、アリーナ整備の推進とアート&スポーツ/ヒロバの存続に向けて、所管課同士の連携及び市民への情報発信が大事であるとの意見が述べられました。
新清水庁舎の建設について、現清水庁舎建物の構造面の検討が手つかずであり、静岡庁舎新館との扱いの違いなどを精査されたいとの発言がありました。
次に、
選挙管理委員会事務局に関して、投票率の向上に向け、移動期日前投票所の設置をはじめとする投票所の拡充や選挙ポスター掲示場の設置場所の見直しなど、選挙を身近に感じられる取組が必要との要望が複数の委員からありました。
続いて、財政局に関する要望・意見です。
決算について、経常収支比率などの財政指標が改善された財政運営を評価するとの発言がありました。
一方で、コロナ禍における地方交付税交付金の増額は一過性であり、自主財源の確保に取り組まれたいとの要望がありました。特に市税収入は減少しており、歳入を増やすために、ふるさと寄附金に加え、広告事業や目的税の導入といった新たな視点により効率的な行政運営に取り組まれたいとの意見が述べられました。
そのほか、危機管理総室を中心とする本市の災害対策について、今回の台風15号の被災に伴う情報収集能力の向上、広報の在り方、早期復旧に向けた取組、今後の課題検証、インフラ整備の重要性などに関する発言が複数の委員からありましたので、付言いたします。
なお、認定第2号、第5号及び第6号については、特に要望・意見は述べられませんでした。
おおむね以上のような要望・意見が述べられた後、認定第1号中所管分については、
リニア中央新幹線関連事業において、南アルプスの自然環境の破壊、水の流出問題などの懸念があること、またアリーナの誘致関連事業、マイナンバー制度、自衛官募集事業、国民保護計画などに関する経費が含まれていることから反対する旨の討論がありました。
以上のような討論の後、各決算を表決に付したところ、認定第1号中所管分については賛成多数をもって、残る認定第2号の
電気事業経営記念基金会計、第5号の公債管理事業会計及び第6号の競輪事業会計の決算3件は、全会一致をもって認定すべきものと決定いたしました。
次に、議案第116号から第128号まで及び第137号の地方公務員法の改正に伴う職員の定年引上げに係る条例改正等について、定年引上げにより、対象となる職員の豊富な知識、技術、経験を最大限に活用できるよう対応されたい。あわせて、全ての職員が高いモチベーションを持って働くことができるよう、処遇を含めて働きやすい職場環境を整備されたいとの要望がありました。
次に、議案第141号の同
報系防災行政無線デジタル化に係る工事請負契約の締結について、高性能なスピーカーの導入や文字情報の提供など、配慮が必要な方にも災害情報が行き届くようになることから、早期の整備を求めるとの発言がありました。
なお、議案第112号令和4年度一般会計補正予算(第3号)中所管分及び議案第129号静岡市税条例等の一部改正については、特に要望・意見は述べられませんでした。
おおむね以上のような要望・意見が述べられた後、議案第112号中所管分、第116号から第129号まで、第137号及び第141号の17件を表決に付したところ、全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。
以上、御報告申し上げます。
13 ◯議長(望月俊明君) 次に、
市民環境教育委員長、宮澤圭輔君。
〔宮澤圭輔君登壇〕
14 ◯宮澤圭輔君 それでは、
市民環境教育委員会に付託となりました決算1件、議案7件につきまして、審査における要望・意見を中心に審査の結果を御報告申し上げます。
初めに、認定第1号令和3年度静岡市
一般会計歳入歳出決算の認定についてのうち、市民局及び区役所所管分であります。
まず、マイナンバーカードの交付について、今後も誤交付ゼロ件を目指すとともに、申請機会の提供を実施して交付率向上に向けて取り組んでいただきたいとの要望がございました。
また、スマート区役所の検討において、デジタル化による利便性の向上と温かみのある窓口業務の両方を進めていただきたいとの発言がありました。
次に、環境局所管分であります。
次世代エネルギーパーク関連施設管理運営事業について、SDGsの観点からもこれから静岡市が進めていかなければならないもので、積極的なPRをするよう要望がありました。
次に、
廃棄物不法投棄監視業務について、DXの推進に取り組んでいただき、不法投棄の早期発見など、取組の検討を求める意見がありました。
次に、
教育委員会事務局所管分であります。
音楽室等の特別教室や避難所にもなる体育館へのエアコン設置や、
インクルーシブ教育への対応のため、校内のバリアフリー化、エレベーターの設置等を求める要望が複数の委員からありました。
幼児言語教室指導事業について、誰一人取り残さない静岡市の教育の観点から、事業の拡充を求める発言がございました。
また、
訪問教育相談員事業について、年々増加している不登校生の人数を考慮し、本事業のような
アウトリーチ型訪問教育の拡充を求める意見がありました。
おおむね以上のような要望・意見が述べられた後、認定第1号中所管分については、
登録証明書交付事務について、
マイナンバーカード制度に関する経費が含まれていること、また
小中一貫教育準備経費が含まれていることから、反対する旨の討論がありましたが、表決の結果、賛成多数をもって認定すべきものと決定いたしました。
次に、議案第112号令和4年度一般会計補正予算(第3号)中所管分のうち、環境局所管分についてであります。
ごみ等収集事業について、燃料費高騰分のみならず、人件費なども含めて適正な予算措置を行い、業務が安定して継続できるようにしていただきたいとの要望がありました。
続きまして、
教育委員会事務局所管分についてであります。
和田島自然の家整備事業費の繰越明許費について、学校利用に限らず一般利用者が増えるよう、一般利用者も利用しやすい設計を求める意見がございました。
次に、議案第147号令和4年度一般会計補正予算(第4号)についてであります。
電力・ガス・
食料品等価格高騰緊急支援給付金給付事業について、給付漏れのないような体制をぜひつくっていただきたいとの要望がありました。
次に、議案第132号から第135号までの地方公務員法の改正に伴う職員の定年引上げに係る条例改正について、定年引上げに伴う教育現場の混乱を未然に防げるよう入念に準備し、万全な体制でスムーズに制度移行されたいとの意見や、定年引上げをマイナスではなくプラスに考え、若手教員とベテラン教員がうまくコミュニケーションを取り合って知識の共有ができるように配慮されたいとの発言がございました。
また、教員採用の計画を立てて、教員の採用人数を抑制することがないよう求める要望がありました。
おおむね以上のような要望・意見が述べられた後、議案第112号中所管分、議案第132号から第135号まで及び第139号並びに第147号の7件を表決に付したところ、全員異議なく原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。
以上、御報告申し上げます。
15 ◯議長(望月俊明君) 次に、厚生委員長、加藤博男君。
〔加藤博男君登壇〕
16 ◯加藤博男君 厚生委員会に付託となりました決算9件、議案5件につきまして、審査における要望・意見を中心に審査の結果を御報告申し上げます。
初めに、認定第1号の令和3年度
一般会計歳入歳出決算のうち、
保健福祉長寿局所管分であります。
まず、清水区
脳梗塞予防実証実験事業負担金について、この事業は全国的にも注目されているため、今後も継続的に事業を実施されたいとの要望がありました。
次に、桜ヶ丘病院の医師確保について、具体的な施策が見えていないと感じている。市とJCHOとの間で締結された基本協定書に基づき、しっかりと対応してほしいとの発言がありました。
次に、うつ病・ストレス対策について、メンタルヘルスの問題は近年、増加していると実感している。うつ病等予防対策の普及啓発動画の閲覧件数が多いことから、市民の関心も高いと思うので、引き続き力を入れて取り組まれたいとの要望がありました。
次に、
子ども未来局所管分であります。
まず、牧之原市の認定こども園での死亡事故に関連して、認定こども園等への指導監査について、改めてマニュアルのチェックを行い、静岡市において同じような事故を発生させないという強い気概を持って取り組まれたいとの要望がありました。
次に、発達早期支援事業について、局間連携を強化して支援が必要な子に多くの選択肢を与えられるような環境づくりやその子の未来につながる施策を講じてほしいとの要望がありました。
次に、児童相談所の事業については、社会的養護が必要な児童が増えている中、子供たちを守る上で必要不可欠であるため、引き続き丁寧な対応を求める発言や、里親事業について、NPO法人との連携を強化し進められたいとの意見が述べられました。
次に、認定第7号の令和3年度
国民健康保険事業会計歳入歳出決算について、繰越金の額から考えると、来年度は保険料を据え置いても十分安定的な財政運営は可能であると考えるため、検討されたいとの発言がありました。
次に、認定第16号の令和3年度病院事業会計決算について、清水病院は清水区の地域医療の要であるため、他の病院等との連携を図りながら、さらなる経営改善に取り組まれたいとの発言が複数の委員からありました。
なお、認定第4号、第10号、第11号及び第13号から第15号までの6件については、特に発言はありませんでした。
次に、決算に対する討論として、認定第1号の
一般会計歳入歳出決算について、令和3年11月補正で計上した桜ヶ丘病院移転に係る土地交換の差額収入が含まれていることから反対するとの討論がありました。
以上のような討論が述べられた後、各決算を表決に付したところ、認定第1号については賛成多数をもって、残る第4号の母子・父子・
寡婦福祉資金貸付金会計、第7号の
国民健康保険事業会計、第10号の介護保険事業会計、第11号の
介護保険サービス会計、第13号の
後期高齢者医療事業会計、第14号の
静岡病院事業債管理事業会計、第15号の簡易水道事業会計及び第16号の病院事業会計の決算8件については、全会一致をもって認定すべきものと決定しました。
次に、議案第112号の一般会計補正予算(第3号)中所管分についてであります。
まず、生活困窮者一時生活支援事業について、現在の社会情勢においてこのような
セーフティーネット事業はますます重要になっているため、必要な方に必要な支援が届くよう引き続き取り組まれたいとの要望がありました。
次に、障害者福祉施設等の
光熱費等負担軽減事業費助成については、市民の安全・安心に直結するセーフティーネットとしての役割もあり、今回の予算を評価する発言がありました。
次に、議案第113号の
国民健康保険事業会計補正予算(第2号)について、井川診療所の後任医師をしっかりと確保できるよう取り組まれたいとの要望がありました。
次に、議案第130号の静岡市民生委員の定数に関する条例の一部改正について、民生委員の認知度を高め、なり手の確保に努められたいとの発言が複数の委員からありました。
なお、議案第114号及び第144号については、特に発言はありませんでした。
おおむね以上のような要望・意見が述べられた後、議案第112号の一般会計補正予算中所管分、第113号の
国民健康保険事業会計補正予算、第114号の
介護保険事業会計補正予算、第130号の民生委員の定数に関する条例の一部改正及び第144号の
病院事業会計資本剰余金の処分の5件を表決に付したところ、全会一致をもって可決すべきものと決定いたしました。
以上、御報告申し上げます。
17 ◯議長(望月俊明君) 次に、
観光文化経済委員長、平井正樹君。
〔平井正樹君登壇〕
18 ◯平井正樹君
観光文化経済委員会に付託されました決算認定3件、議案2件につきまして、審査における要望・意見と審査の結果を御報告いたします。
初めに、認定第1号令和3年度
一般会計歳入歳出決算の認定について中所管分についてです。
まず、
観光交流文化局所管分についてです。
静岡型体験観光推進事業について、本市ならではの新たな体験観光を模索し、リピーターを増やすとともに、本市の特徴を最大限に生かした事業に期待しているとの発言がありました。
次に、駿州の
旅日本遺産推進事業について、日本遺産に認定された地域資源の地名度の向上を図り、県内外から多くの観光客を呼び込むような事業につなげてほしいとの発言がありました。
次に、姉妹・友好都市交流及び
MICE誘致推進費については、コロナ禍でもオンライン交流を継続していることを評価する発言や、ウィズコロナに応じた各種交流会の実施を望むとの意見がありました。
次に、各種文化施設の管理運営については、収支改善に向けて魅力的な事業を実施することで来館者増を図り、収入増につなげていただきたい。また、静岡市民文化会館は、今後の大規模改修に向け、市民のニーズをしっかりと把握し、主催者、利用者ともに使いやすい施設整備としていただきたいとの意見がありました。
そのほか各所管施設に共通し、安心・安全の強化と利用者の使いやすさに考慮した設備の修繕にも対応してほしいとの発言がありました。
続きまして、経済局所管分についてです。
移住就業支援交付金については、国や県に追加予算を要望する、市単独の財源で補正予算を組むなど、多くの方が利用できるように整備し、本市の移住者が増えるような施策としてほしいとの要望がありました。
次に、「ホビーのまち静岡」推進事業について、ホビースクエアの来場者が増えるように新たな喚起策やPR活動も検討していただきたいとの意見がありました。
次に、
ロジスティクス産業立地促進事業について、清水地域を中心として民間事業者の後押しとなるような行政の援助を望むとの発言がありました。
次に、
海洋文化施設建設事業について、年間を通じ何度も来館してもらえるような施設になるよう、目玉となる事業の企画・運営も検討していただきたいとの発言や、魅力向上による収入増と経費削減策を共に検討し、事業全体の改善を求めるとの意見がありました。
そのほか、遊休農地の解消について、本市には土地が少なく、企業誘致をする上でも敷地面積や地価が課題であるため、遊休農地や荒廃農地の宅地、工業用地への転換を積極的に進めていただきたいとの要望がありました。
また、認定第12
号中央卸売市場事業会計歳入歳出決算の認定については、利用者のニーズや今の時代に合わせた対応を求めるとの発言がありました。
なお、認定第8号については、特に発言はありませんでした。
おおむね以上のような要望・意見が述べられた後、認定第1号中所管分については、
海洋文化施設整備事業について、計画段階から赤字が見込まれており、事業そのものを再考すべきであるとの理由から、反対する討論がありましたが、表決の結果、賛成多数をもって認定すべきものと決定いたしました。
そのほかの認定第8号及び認定第12号の2件については、全会一致をもって認定すべきものと決定いたしました。
次に、議案第112号令和4年度一般会計補正予算(第3号)中所管分をはじめとする議案2件についてです。
初めに、議案第112号中所管分のうち、
観光交流文化局所管分についてです。
大河ドラマ活用推進事業について、家康公ビールをきっかけに宿泊も伴う面的な周遊観光へつながることを期待するとの発言やそのほかの商品の検討を求める意見がありました。
次に、まちは劇場TRY'22開催事業負担金について、まち全体のイベントを後押しする事業として評価しているため、来年度以降も継続していただきたいとの要望がありました。
続きまして、経済局所管分についてです。
貨物自動車運送業者支援事業費助成については、申請の簡素化や早期支援等、スピード感を持った支援の実施を求める意見や経済状況に即した施策、個人事業主への支援の拡充を検討していただきたいなど、複数の意見がありました。
次に、農業者支援事業費助成について、原油価格・物価等の高騰を踏まえ、現場の声に寄り添った丁寧な対応を求める意見がありました。
なお、議案第131号については、特に発言はありませんでした。
おおむね以上のような要望・意見が述べられた後、議案第112号中所管分をはじめとする議案2件は、全会一致をもって可決すべきものと決定いたしました。
以上、御報告申し上げます。
19 ◯議長(望月俊明君) 次に、都市建設委員長、後藤哲朗君。
〔後藤哲朗君登壇〕
20 ◯後藤哲朗君 都市建設委員会に付託となりました決算3件、議案4件につきまして、審査における要望・意見を中心に審査の結果を御報告いたします。
初めに、認定第1号令和3年度
一般会計歳入歳出決算の認定についてです。
まず、県と共同して事業を進めていく巴川治水、急傾斜地対策、移譲河川など、県との信頼関係が重要であるなどの発言がありました。
それでは、都市局所管分についてです。
静岡都心地区まちなか再生事業において、葵歴史のまちづくりグランドデザインの具体的な取組として、ウォーカブルな都市空間への再編を目指すとのことであった。人に優しく経済にも活力を与える市街地づくりに向け、地域と連携して積極的に取り組んでいただきたいとの要望や、清水駅周辺整備推進事業では、清水駅周辺での今後のまちづくりを見据え、新たな人の流れに対応できるよう、ペデストリアンデッキの概略検討を実施したとのことであった。今後の清水駅東口周辺のまちづくりの変化を視野に入れ、整備に当たっては慎重に進めていただきたいとの意見、公園整備事業では、街区公園の整備において大規模既存集落制度の開発許可に関する手引で12地区を指定しているが、地代を支払って整備している公園もあるとのことであった。整備に当たっては、現況に合ったものとなるよう、関係局と連携し、検討を進めていただきたい。また、身近な公園を増やすための無償借地公園制度について、自治会等へ定期的に周知することで件数を増やしていただきたい。また、ブロック塀等耐震改修事業については、国庫補助金での対応期間が終了し、職員による現地調査を実施しているとのことであった。人員の拡充を図り、倒壊のおそれがあるブロック塀の解消に向け、取り組んでいただきたいなどの発言がありました。
そのほか、世界水準の自転車都市を目指すのであれば、指標に対する現時点の計画の検証を求める発言などがありました。
続いて、建設局所管分についてです。
道路新設改良費のうち、市街地から井川地区へのアクセス道路となる県道トンネルの建設では、工事車両の通行など、地域住民の生活に配慮した対応を求める発言のほか、残土処理に当たっては、県盛土等の規制に関する条例において土地所有者の責任も明記されているため、土地所有者となる市民に寄り添った対応を求める意見や、急傾斜地崩壊対策事業は県事業ではあるが、生命に関わる重要な事業であり、県や地元・関係機関とも連携し、早急な対応を求める発言、道路舗装整備事業においては、近年、反射熱を軽減するなど多様な舗装整備手法があるので、より安全で快適な道路環境整備を求める発言などがありました。
そのほか、流域治水プロジェクトとして、国、自治体、企業等が協働し、流域全体で治水対策を行う考え方へと転換している中、気候危機という現象を踏まえ、両局が直面する課題は大きく、現場から学ぶことの対応を求める発言がありました。
次に、認定第9号令和3年度駐車場事業会計歳入歳出決算の認定についてです。
静岡駅北口地下駐車場エキパは、完成から19年が経過しており、現況に合わせ大規模更新を想定した計画の検討を求める発言のほか、運営や経営の議論が長年続いているが、指定管理者制度への移行も完結しておらず、今後の姿を見据えにくいとの意見がありました。
認定第3号については、特に発言はありませんでした。
次に、反対討論として、認定第1号一般会計決算では、城北公園Park-PFI事業で改善、改良を求めた住民と合意に至らなかったという点で、住民に寄り添い、今後の展開を見守り意見していくという立場で反対するとの討論がありました。
以上のような討論の後、表決に付したところ、認定第1号は賛成多数をもって、第3号及び第9号は全会一致をもって認定すべきものと決定しました。
次に、議案第112号令和4年度静岡市一般会計補正予算(第3号)中所管分をはじめとする議案4件についてです。
まず、議案第112号中所管分についてです。
道路照明灯LED化事業費の債務負担行為補正の追加では、事業導入による省エネ効果をESCO事業者が保証することで自治体の利益が保障されるとの説明であった。地元の電気事業者の施工で実情に沿った工事や災害時の早期復旧などを期待するとの発言の一方、照明器具の寿命により全面的な取替えが必要となり、新たな市の負担発生が心配であり、アセットマネジメントの観点から、課題として検討を求める発言がありました。
なお、議案第142号及び議案第143号の2件につきましては、特に発言はありませんでした。
次に、賛成討論として、議案第140号の(仮称)有東木トンネル道路整備工事の請負契約の締結では、地下水への影響がほぼ心配ないとのことで賛成するとの討論がありました。
以上のような討論の後、表決に付したところ、議案第112号中所管分、第140号、第142号及び第143号は、全会一致で可決すべきものと決定しました。
以上、御報告申し上げます。
21 ◯議長(望月俊明君) 次に、企業消防委員長、安竹信男君。
〔安竹信男君登壇〕
22 ◯安竹信男君 企業消防委員会に付託されました認定第1号令和3年度静岡市
一般会計歳入歳出決算の認定について中所管分をはじめとする3件の決算及び議案第115号令和4年度静岡市水道事業会計補正予算(第2号)をはじめとする5件の議案につきまして、要望・意見を中心に審査の結果を御報告いたします。
初めに、消防局所管の認定第1号令和3年度静岡市
一般会計歳入歳出決算の認定について中所管分です。
まず、消防団員の確保について、今般の災害時においても消防団が率先して土砂や瓦礫の処理に当たり、市民の安全・安心を支えていることから、あらゆる努力をして確保に努められたいとの発言がありました。
また、女性の消防職員、消防団員の確保について、他都市の先進事例なども参考に募集方法を工夫するなどして積極的に取り組まれたいとの意見が述べられました。
消防ヘリコプターの運用について、広域的に運用されており、大変頼もしく思う。ただ、不具合があっては事故になりかねないので、修繕により長寿命化を図るか、新機種に更新するか、早期に結論を出していただきたいとの発言がありました。
消防団庁舎の耐震化について、住民の安全・安心の拠点になることから、計画どおり建て替え、耐震対策を行っていただきたいとの要望がありました。
消防車や救急車の出動に関し、ウイルスの感染状況や気象状況等による出動の増加が予想されるので、支障のないような対応を求めるとの発言や、隊員の健康管理や安全対策にも配慮されたいとの意見がありました。
防火対象物の査察についてであります。他都市の先進事例を参考にするなど研究を進めて、しっかりと取り組んでいただきたいとの意見がありました。
耐震性防火用貯水槽の整備について、老朽化による更新を見据えた適正な設置計画や予算措置を求める発言がありました。
災害機動支援隊の取組について、実際の災害現場では俯瞰的な安全管理が重要であることから、今後の活動に期待したいとの発言がありました。
次に、上下水道局所管の認定第17号令和3年度静岡市水道事業会計決算の認定について及び認定第18号令和3年度静岡市下水道事業会計決算の認定についてであります。
水道事業に関してですが、今回の台風15号で取水口が機能を失い、水の供給に支障を来したことなどを教訓として、水道施設中長期更新計画の再検討を行い、市民生活に影響が出ないような対策を講じていただきたいとの発言がありました。
また、水道の有収率について、老朽化した管の更新や長寿命化の工夫、効果的に漏水箇所を発見するための新たな技術の活用などに積極的に取り組んでいただきたいとの発言がありました。
また、料金支払いの利便性向上について、利用者にとって様々な支払い方法があることは安定的な収納につながるので、今後も高い収納率を維持できるよう引き続き取り組んでいただきたいとの発言がありました。
水道技術の継承の仕組みづくりについて、行政職員は異動があるので、技術や知識が継承されるような仕組みや専門の知識を持った水道技術職員の採用を継続していただきたいとの発言がありました。
次に、下水道事業に関してですが、雨水総合排水計画について、今回の台風15号の被害が大きかった地区をはじめとする計画の見直しや、浸水の原因を細かく分析するなど、市民に寄り添った対応を求めるとの意見がありました。
また、高橋雨水ポンプ場について、市民はポンプ場が常に機能することを求めているので、運転条件について県や関係機関と調整して対応されたいとの発言がありました。
おおむね以上のような要望・意見が述べられた後、認定第1号中所管分及び認定第17号、認定第18号は、全会一致をもって認定すべきものと決定いたしました。
次に、議案第115号令和4年度静岡市水道事業会計補正予算(第2号)外4件の議案についてであります。
初めに、議案第138号についてです。
水槽付消防ポンプ自動車の購入について、購入後、速やかに使用できるように受入れ体制を整えておいていただきたいとの意見がありました。
おおむね以上のような要望・意見が述べられた後、議案第138号については、全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。
また、議案第115号、第136号、第145号及び第146号の4件については、特に要望・意見もなく、全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。
なお、付託議案以外の所管事務に関する報告として、8月13日の葵区のビル火災での消防職員の殉職についての報告を受けたわけでありますが、複数の委員から今後の事故調査委員会での検証、分析等を通して安全対策や再発防止に組織全体で取り組むことを求める旨の発言がありましたので、付言いたします。
以上、御報告申し上げます。
23 ◯議長(望月俊明君) ただいまの委員長報告に対する質疑に入ります。
質疑はありませんか。
〔「ありません」〕
24 ◯議長(望月俊明君) 質疑なしと認め、質疑を終了いたします。
これより討論に入ります。
討論の通告がありますので、順次、発言を許します。
初めに、杉本 護君。
〔杉本 護君登壇〕
25 ◯杉本 護君 日本共産党の杉本 護です。
初めに、このたびの台風15号によって被災された全ての方にお見舞い申し上げます。そして、一刻も早く復旧し、元の生活を取り戻すことを心から願うとともに、支援されている全ての方に感謝申し上げます。
それでは、日本共産党静岡市議団を代表して、本議会に上程された認定第1号令和3年度静岡市
一般会計歳入歳出決算、認定第18号令和3年度静岡市下水道事業会計決算に対する反対討論を行います。
2021年度はどんな年だったのか。新型コロナウイルス感染症が広がって2年目となり、その猛威は衰えず、幾度となく感染拡大の波が押し寄せ、市民の暮らしと命、経済に大打撃を与え続けました。
そうした中で、国政では、オリンピック・パラリンピックを強行した菅政権は1年で退陣し、岸田政権が誕生しましたが、アベノミクスの経済政策を引き継いだことから、ロシアのウクライナ侵略という情勢の下、現在の異常な円安を招き、物価の高騰が市民生活を直撃しています。
市長は、2021年度に向けた施政方針で、命と暮らしを大切にする2つのライフを強調し、新型コロナウイルス感染を一日でも早く収束させるべく全力を尽くす決意を表明しました。しかし、本市のコロナ対策はワクチン接種頼みではなかったでしょうか。我が党は、無症状感染者がいる下、新型コロナ対策として、ワクチン接種と同時にPCR検査をいつでも誰でも無料で行えるようにすることと併せ、保健所や医療体制の抜本的な強化を求めてきましたが、不十分な対応でした。そして、ワクチン接種も予約をはじめ様々なトラブルを招き、接種が遅れるなど混乱を招きました。
疲弊している中小業者への支援はどうだったか。我が党は、本市がSDGsを推進するならば、誰ひとり取り残さないように、困っている全ての事業者への支援を求めました。これに対して実施された支援は、例えば事業者応援事業費助成は、売上げが30%以上減少しなければ対象にならず、商店街などの支援もキャッシュレス決済が中心となり、地域消費促進キャンペーンも中心市街地活性化区域内の商店に限定するなど、全ての事業者に支援の手が届いたとはいえません。
一方、田辺市長は、3次総の目標として掲げた2025年人口70万人維持は不可能と判断し、視点を交流人口、関係人口に移して、その拡大のため歴史文化施設、海洋文化施設、アリーナ、サッカースタジアムなど大型箱物建設事業にかじを切っていますが、昨今の経済情勢の下、強引に進めることは将来に禍根を残すことになります。
本日は、遠藤代表監査委員も出席されていますが、監査委員の決算における審査意見書の総括で以下のように述べています。
「市が、事業を実施するに当たっては、何よりも市民の理解を得ることが重要である。事業を進める過程において、地元関係者を含めた市民に説明していく機会があることと思うが、市民目線に沿った丁寧な説明や出された意見に対する真摯な対応に努めることにより、多くの市民に共感を得られる事業となることを望むものである。」市長は胸に手を当ててこの言葉を重く受け止めるべきであります。
以上の点を踏まえ、認定第1号令和3年度静岡市
一般会計歳入歳出決算に対する反対の理由を述べます。
まず、マイナンバーカードを普及させるため、マイキーID設定支援事業、戸籍・住民基本台帳等事務としてのマイナンバーカード交付事業についてです。
現在、マイナンバーカードを作ると最大2万ポイントがもらえるサービスをつけていますが、ここまでやってもまだ市民の約半数しか登録していない状況です。これは、市民にとってマイナンバーカードのメリットが感じられず、むしろ個人情報の情報漏洩で悪用される危険への警戒心が根強くある証です。そもそもマイナンバーカードは、国民の所得、資産、社会保障給付を掌握し、国民への徴税強化、給付削減を押しつけることを目的としているもので、このような制度を推進、普及することは認められません。
自衛官募集業務と国民保護計画についてです。
ロシアがウクライナを侵略して半年以上がたち、戦争が長期化しています。先日、北朝鮮のミサイル発射で青森県の上空を通過した際、Jアラートが作動し、ほとんどのテレビ番組が国民保護に関する情報画面に切り替わり、まるで戦時のような異様な状況となりましたが、これも国民保護計画の一環です。
岸田政権は、軍事費をGDP比2%へ増強するとしていますが、軍事対軍事の対応は緊張を高めるものです。集団的自衛権の行使を容認した安保法制の下、アメリカ軍と一体となって戦争する体制づくりが進められています。
こうした中で、若者を戦場に送り込むことになりかねない自衛官募集や国民の権利を奪う国民保護計画は、憲法違反であり、認められません。
企画調査事業であるリニア中央新幹線開業後のまちづくり研究事業についてです。
リニア中央新幹線の静岡工区は、トンネル工事による水の流出や大量の残土処理問題などで工事そのもののめどが立っていません。また、地球温暖化対策として、省エネ社会が求められる下、通常新幹線の4倍もの電力を使うリニア中央新幹線は必要ありません。県や周辺市町、農業者等、関係者が大井川の水問題を懸念し、未解決の下、開業が見通せない中で開業後のまちづくり研究に市民の税金を使うことは認められません。
アリーナ整備の推進事業についてです。
東静岡駅北口の静岡市有地が最有力候補地として進められていますが、巨額の建設費と維持費がかかる事業であり、その必要性については十分な検討が必要です。市民の暮らしを最優先に考えれば、現状では不要不急の事業であり、認められません。
桜ヶ丘病院の清水駅東口公園への移転に関する一連の事業についてです。
そもそもこの清水駅東口公園は、津波浸水想定区域です。このようなところに市民の命を預かる病院を建設することに多くの市民が反対しています。市長はこうした意見を直接聞くことを避け続け、清水駅東口公園を分筆、測量、登記し、モニュメントや樹木等を撤去、JCHOの持つ大内新田の土地と市有地との土地交換を行ったことは許しがたいことであり、認めることはできません。
海洋文化施設整備事業についてです。
もともとは総事業費約240億円から入館料収入約70億円を差し引いた約170億円を債務負担するものでした。今、建設資材の高騰でこの構想は大きく崩れているのではないでしょうか。将来にわたり財政負担を強いられるような大型箱物建設は慎重に検討すべきであり、認められません。
国直轄道路事業費負担金についてです。
国と地方自治体では、それぞれの役割があり、国税、地方税と区分されています。国が直轄で管理すべき道路事業は、全て国で行うべきであり、認められません。
次に、
小中一貫教育準備経費についてです。
2021年度は、静岡型小中一貫教育準備期間の最終年度となり、今年度から一斉にスタートしました。小中を縦軸、地域との交流を横軸として進めるとしていますが、グループ校によって準備段階でも温度差があり、1つの小学校から3つの中学校に進学することによる一貫性の確保にも問題があり、小中一貫教育について疑問を持つ保護者や教職員が少なからずいます。そうした下で全校一斉のスタートは強引ともいえる進め方で、認めることはできません。
次に、認定第18号令和3年度静岡市下水道事業会計決算についてです。
下水道の受益者負担金は、都市計画税との二重課税です。さらに、土地の下に下水道管が敷かれただけで、利用しなくても土地を持っていることで徴収されるものとなっていて、受益者負担とも言いがたく、認めることはできません。
以上が個別事業に対する反対の理由です。
日本共産党静岡市議団は、これまでも田辺市政に対して是々非々で対応してきました。新型コロナ対策や事業者支援策も、不十分ではあっても少しでも市民の利益になることには賛成してきました。これからも現在と将来にわたって市民の命と暮らしを守ることを第一に取り組んでいくことを表明して、討論とします。
26 ◯議長(望月俊明君) 次に、繁田和三君。
〔繁田和三君登壇〕
27 ◯繁田和三君 まず、台風15号によりまして被災されました皆様に重ねてお見舞い申し上げますとともに、地域の皆様やボランティアの皆様の復旧への御尽力に改めて感謝申し上げます。
それでは、自由民主党静岡市議会議員団を代表して、認定第1号から認定第18号まで、議案第112号から第147号までの全議案に対しまして、賛成の立場で令和3年度決算を中心に討論を行います。
令和3年度は、第3次総合計画後期実施計画の3年目の年として、世界に輝く静岡の実現に向け、5大構想を着実に推進するとともに、新型コロナウイルス感染症の拡大が続く中、市民の皆さんの命を守り、暮らしを取り戻すため、感染拡大防止対策と社会経済対策の両立を目指す必要がありました。
このため市長は、令和3年度当初予算編成においてポストコロナ時代を見据えた新たな日常に対応した社会の実現に向けた取組や5大構想の推進に向けた取組、国土強靱化を推進するための取組に予算の重点配分を行いました。
また、補正予算においても、新型コロナウイルス感染症対策として、市民の安全・安心の確保や地域経済の活性化のための施策を推進してきました。
今回、提案されております令和3年度一般会計決算では、市税収入が減少している中で、市債残高を縮減するとともに、基金残高を維持した上で前年度を上回る約65億円の実質収支額を確保したほか、経常収支比率など各種財政指標も改善するなど、おおむね良好な財政運営であったと評価しております。
ここで、令和3年度における5大構想の主な取組とその評価を申し上げます。
まず、歴史文化の拠点づくりでは、歴史文化のまちの中核となる歴史博物館は、本年7月にプレオープンしていますが、この施設では建設地で発見された戦国時代の道と石垣の遺構を施設に取り込んでおり、歴史の積み重ねを体感してもらうことで輝かしい本市の歴史文化を保存・伝承し、その魅力が市内外へ発信されするものと期待しております。
続いて、海洋文化の拠点づくりでは、国際海洋文化都市・清水の核となる海洋文化施設の整備については、コロナ禍により一時停止していましたが、令和8年早期の開館を目指し、事業の再開を決定していますし、清水港海づり公園については、安全・安心な施設整備に向け、修正設計を行っております。清水のまちづくりについては、引き続き港町の歴史と自然に向き合い、民間投資を促しながら、世界に誇れる国際海洋文化都市の実現を目指していくことを期待しております。
次に、教育文化の拠点づくりでは、東静岡・草薙エリアでJR草薙駅の交通結節機能や利便性のさらなる向上を目指し、北口駐輪場の整備を行っています。
また、東静岡地区のアート&スポーツ/ヒロバでは、東京オリンピックでのローラースポーツの影響等もあり、開館以来最高の来場者数となるなど、交流人口の増加に寄与しております。
次に、健康長寿のまちの推進では、市民が健康で人生を楽しむことができ、住み慣れた自宅でずっと自分らしく暮らすことができるまちの実現を目指し、目標数を上回る自立支援型ケアプランの検討を行い、高齢者の自立支援、重度化防止を促進しております。
そのほか、元気いきいき!シニアサポーター事業の推進やS型デイサービスの運営など、介護予防の強化に取組、地域包括ケアシステムの推進を図ってきました。
最後に、まちは劇場の推進では、新型コロナウイルス感染症の影響により、残念ながら一部のイベントが中止となりましたが、静岡まつりなどを、事業規模を縮小しつつも十分な感染拡大防止対策を行いながら開催し、ポストコロナを見据えたイベントの在り方の検証を行うとともに、まちのにぎわいの創出につなげ、本市の魅力を広く発信することができたと評価しております。
以上、令和3年度に実施された5大構想の主な取組と評価を申し上げました。
令和3年度は、新型コロナウイルス感染症から市民の皆さんの命と暮らしを守る取組を進めつつ、世界に輝く静岡の実現のため、着実に事業を推進し、実績を積み上げてきました。また、本年度も感染症の影響が続く中、本定例会では新型コロナウイルス感染症への対策、原油価格・物価高騰等への対策、にぎわいの創出の3本の柱の下、時機を逸することなく様々な取組を打ち出されており、高く評価したいと思います。
しかし、一方で、これらの施策の内容が必要とされる市民の皆さんに適切に届いていたのか、また各制度は市民が利用しやすい仕組みとなっていたのかという点では、検討を要するものがあるかと思います。
本市の情報発信と市民ニーズの把握手法については、今回の台風災害の事例も踏まえて、検証を行っていくことを要望いたします。
さて、現在、第4次総合計画の策定が進められておりますが、今後、明らかにされるその詳細には、大いに期待しているところであります。ポストコロナ時代に向けて市民が人生を謳歌できる持続可能な都市を目指すとともに、住みたいまち、訪れたいまちとして静岡市が選ばれるよう、各種取組を推進していただき、第4次総合計画が市民のニーズを的確に反映したものとなるよう要望させていただき、全議案に対する賛成討論といたします。
28 ◯議長(望月俊明君) 次に、松谷 清君。
〔松谷 清君登壇〕
29 ◯松谷 清君 台風15号によって被災されている皆様にお見舞い申し上げます。一日も早い回復、復旧を願っていることを表明したいと思います。
ただいま上程されております認定第1号2021年度静岡市
一般会計歳入歳出決算の認定について、緑の党として反対討論を行います。
2021年度は、歳入3,643億2,356万円、歳出3,548億3,470万円、実質収支65億2,387万円で、監査委員は評価できるとしております。しかしながら、市債残高は4,829億7,992万円と、2020年度に比べ52億6,347万円の増加、全会計においては6,835億4,970万円と26億9,913万円の増額、経常収支比率が90.0%に下がったとはいえ、市民文化会館の大規模改修や海洋文化施設のPFI事業、清水庁舎の今後を考えますと、また追加議案となった災害対策補正予算の105億円のうち57億円が市債であること、今後の気候変動による災害の多発が予測される中では決して安心できる状態にはありません。
この決算審議のさなか、静岡市は、ここ数年九州、西日本で起きた大洪水、2019年の東日本台風19号に並ぶ台風15号の大豪雨に見舞われました。線状降水帯による1日400ミリ、時間100ミリを超える雨量は、1974年の七夕豪雨以来と指摘されております。
2021年に国土交通省は、既に気候変動の影響を踏まえた治水計画や設計基準類の見直し、流域全体を俯瞰した総合的かつ多層的な対策を掲げ、静岡市においても、安倍川水系、巴川水系、興津川水系などにおいて国、県、市による流域治水プロジェクトが立ち上げられております。
その意味において、今年度、私が所属する都市建設委員会の建設局決算審議においては、始まったばかりの流域治水計画への転換とこれまでの通常の治水計画事業の2021年度版の両方を重ねて審議する必要に迫られました。具体的には、例えば巴川遊水地計画において時間69ミリに対応することになっておりますが、100ミリを超える雨量にどう対処するかという問題であります。
都市局決算審議においても同様で、公共交通、自転車、歩いて楽しいまちづくりという市民の暮らしやすい都市計画と2050年カーボンフリー、地球の気温上昇を1.5℃に抑える気候危機対策の議論を重ね合わせることが求められました。
世界水準の自転車都市を目指す自転車活用推進計画では、2034年に自転車分担率を18.3%から30%にすることを目指し、二酸化炭素排出削減量148千tと具体的な削減目標を持っており、田辺市長が掲げる2030年50%以上の削減目標の重要な要素となります。
その意味におきまして、記録的短時間大雨注意報16回という台風15号は、想定外ではなく、これから毎年1回は起こり得る気候変動、異常気象の一環として捉える必要があります。
このことを指摘して、認定第1号の個別的な反対理由を述べたいと思います。
6点あります。
反対理由の第1は、清水庁舎の建て替えはPFIによる新庁舎建設ではなく、大規模改修をすべきとずっと主張してきた観点からであります。
2021年度において新清水庁舎PFI事業は、コロナ禍の影響で一旦廃止となり、建設予定地であった清水駅東口公園は桜ヶ丘病院の建設場所となり、12月、JCHOが病院の建設を予定していた大内新田用地との交換となり、それでもなおデジタル型庁舎の可能性があるとした経緯がありました。その後、庁舎の位置を示す条例も廃止となり、現在、清水庁舎整備検討委員会が設置され、5つの選択肢が示されて議論が行われております。2020年に建設の是非をめぐる住民投票を実施しておれば大きな方向性は提示されたはずで、改めて議会の否決は大きな間違いであったことを指摘しておきたいと思います。
反対理由の第2は、清水庁舎と並んで一旦停止となっていた仮称海洋・地球総合ミュージアムは、2021年度1年をかけて協議されていたと思われますけれども、再び同じ169億円の債務負担行為が提案されました。コロナ禍の第7波は収束方向にありますが、インフルエンザとの同時感染の拡大とも指摘される第8波も想定されており、ロシアのウクライナ侵略、低金利政策の継続による原油価格高騰、資材価格高騰、物価高騰とインフレ、円安と、経済は極めて不安定な状況にあり、入場者数の再分析も行わず、10%を超える収益変化にプロフィット・ロスシェアで乗り切れるとする安易な提案に納得できません。どうしてもということであれば、直営、あるいは規模縮小、ダウンサイズなど、改めてゼロベースの再検討が必要であります。
反対理由の第3は、2021年度においてマイナンバーカードを用いたオンライン手続を実現するためのシステム整備、市民の転出・転入手続のワンストップ化を図るシステム改修事業が実施されており、反対であります。
デジタル関連法の成立によって、ビックデータ、つまり個人の特定情報が非識別加工情報として新たな政策決定の重要な柱として示されており、国からある意味強制される形で自治体、議会の個人情報保護条例の改正も進んでおり、改めてデジタル社会とマイナンバーカードの在り方について議論を行うべきであります。
取得のメリットを感じない市民に、現在も取得にマイナポイント5,000円、健康保険証化、銀行口座の1か所ひもづけで7,500円ずつ、総計で2万円、カード普及に1兆8,000億円もの税金を投入し続けているわけであります。現在、マイナンバーカードの取得者は、2022年1月段階の29万1,341人、交付率41.96%から8月末で32万9,431人、47.8%であります。目標の80%にほど遠い状況であります。しかしながら、昨日、河野担当大臣は、紙ベースの健康保険証を2024年に廃止するということを宣言し、事実上のマイナンバーカード義務化にかじを切ったわけであります。とんでもない決定であります。
反対理由の第4は、静岡市はJR東海による南アルプストンネル工事に対して、エコパークに指定されている南アルプスの上流域に責任を持つ立場から、水がなくなる場所に水を戻すことを市長意見をたびたび述べてきており、13の小規模河川を抱えていながら、2021年度に密かに大深度法に基づく自らの管理権限を放棄していると推察される点であります。
国土交通省の有識者会議は、生態系をテーマに新たに出発し、静岡市も正式なオブザーバー参加者となりました。静岡県と同様の毅然とした態度が求められております。
反対理由の第5は、城北公園PFI事業の問題からであります。
住民グループと市との間でドライブスルー、樹木の伐採数、駐車場の台数で合意への努力がなされながら住民監査請求、訴訟に至っており、住民の立場で発言する議会内意見が求められているという点で、反対を表明する必要があると考えているからであります。
昨年5月、住民からの公園の大木が伐採されますとのSOSから、公園内集会を呼びかけ、みんなで考えよう!城北公園の会が設立されました。総括質問において、1つは、コロナ禍も重なり、住民への情報提供が極めて不足していたこと、2つ目に、市の負担は3,000万円以内として、工事全体としては数億円の事業であるにもかかわらず、パブリックコメントを実施しなかったことの過ちについて問題視しました。
反対理由の第6は、2021年度は厚生労働省として子宮頸がんワクチンの接種推奨を中止しておりますが、1,323人の受診者があり、ワクチン接種が継続されている点であります。幸いにも副反応はありませんでしたが、2020年度は733人のうち1人に副反応があり、現在、厚生労働省に救済申請中であります。今年度から子宮頸がんワクチンの勧奨による接種が再開されることになり、小学校6年生から高校の女子生徒1万4,000人、接種の機会を失っていた24歳までの女性2万8,000人を合わせて4万2,000人を対象とする8億1,301万円の予算計上が行われました。子宮頸がんワクチン被害者集団訴訟の原告団は、今も重篤な副反応に苦しんでいる全国の多くの被害者らを置き去りにした再開と批判しております。
以上、個別の反対理由を述べて討論を終わりたいと思います。
30 ◯議長(望月俊明君) 以上で討論を終了いたします。
これより議案第145号及び議案第146号の2件を一括して採決いたします。
これら2件に対する委員長の報告は、可決すべきものとされております。
これら2件は、原案のとおり可決することに御異議ありませんか。
〔「異議なし」〕
31 ◯議長(望月俊明君) 御異議なしと認め、議案第145号外1件は、原案のとおり可決することに決定いたしました。
これより認定第1号を採決いたします。
本件に対する委員長の報告は、認定すべきものとされております。
本件は、認定することに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
32 ◯議長(望月俊明君) 起立多数。よって、認定第1号は認定することに決定いたしました。
これより認定第18号を採決いたします。
本件に対する委員長の報告は、認定すべきものとされております。
本件は、認定することに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
33 ◯議長(望月俊明君) 起立多数。よって、認定第18号は認定することに決定いたしました。
これより認定第2号から認定第17号までの16件を一括して採決いたします。
これら16件に対する委員長の報告は、認定すべきものとされております。
これら16件は、認定することに御異議ありませんか。
〔「異議なし」〕
34 ◯議長(望月俊明君) 御異議なしと認め、認定第2号外15件は、認定することに決定いたしました。
これより議案第112号から議案第144号まで及び議案第147号の34件を一括して採決いたします。
これら34件に対する委員長の報告は、可決すべきものとされております。
これら34件は、原案のとおり可決することに御異議ありませんか。
〔「異議なし」〕
35 ◯議長(望月俊明君) 御異議なしと認め、議案第112号外33件は、原案のとおり可決することに決定いたしました。
───────────────────
日程第56 議案第148号 令和4年度静岡市一
般会計補正予算(第5号) 外4件
36 ◯議長(望月俊明君) 日程第56、議案第148号令和4年度静岡市一般会計補正予算(第5号)から日程第60、議案第152号令和4年度静岡市下水道事業会計補正予算(第2号)までを一括議題といたします。
説明員から提案理由の説明を求めます。
37 ◯副市長(大長義之君) 本定例会に追加提案いたしました議案について、私の分担事務に係るものについて御説明申し上げます。
議案集16)、表紙をおめくりいただきまして、議案説明を御覧ください。
議案第148号は、一般会計の補正予算(第5号)で、台風15号の被害に対する被災者、被災事業者への支援として、
災害廃棄物処分事業や断水したエリアにおける水道料金の減額に係る水道事業会計繰出金に要する経費のほか、インフラ・公共施設の復旧として、道路、河川、農道等の災害復旧事業に要する経費などの増額を計上するものでございます。
補正予算の総額は105億2,000万円余で、補正額を加えた累計予算額は3,690億7,000万円余となります。
なお、繰越明許費は、土木施設災害復旧費の単独災害復旧事業費等において年度内の完了が見込めないものについて、翌年度に繰越して使用するものでございます。
また、市債の補正は、中学校災害復旧事業債等の追加及び道路橋りょう災害復旧事業債等の変更でございます。
38 ◯副市長(本田武志君) 引き続き私の分担事務に係るものについて御説明申し上げます。
議案第149号は、農業集落排水事業会計の補正予算(第1号)で、業務費の増額に伴い、市債の増額を計上するものでございます。
議案第150号は、駐車場事業会計の補正予算(第1号)で、業務費の増額に伴い、市債の増額を計上するものでございます。
議案第151号は、水道事業会計の補正予算(第3号)で、収益的収支において、営業収益の減額に伴い、特別利益を増額するとともに、営業費用の増額を計上するものでございます。
1枚おめくりください。
議案第152号は、下水道事業会計の補正予算(第2号)で、収益的収支において、営業収益の減額を計上するものでございます。
39 ◯議長(望月俊明君) これより質疑に入ります。
質疑の通告がありますので、順次、発言を許します。
初めに、松谷 清君。
〔松谷 清君登壇〕
40 ◯松谷 清君 それでは、提案されております議案第148号一般会計補正予算、第151号水道事業会計補正予算について議案質疑を行います。
台風15号による災害対策費補正が最終日に提案されてくることは、当局のこの災害に対する何とかしなくてはいけない、安心・安全な静岡のまちを市民に実感してもらいたいという熱意は伝わっております。
23日夜半から始まる1974年の七夕豪雨以来の大災害に、24日13時に災害対策本部が立ち上がり、26日8時30分に第1回本部会合、11時に記者会見が行われました。停電12時間、断水、給水車、自衛隊出動要請問題と初動の対応が遅れたとして様々に市民の批判の声が上がっております。市長は、まず重要なこと、求められていることに全力を尽くし、様々な問題については後日の検証の中でというような姿勢を示しております。
今回、105億円という災害対策費ですが、議案質疑は自らの意見表明はできないという制約もあり、直接的に初動対応の遅れや災害対策本部の在り方についての質疑はできないわけであります。補正予算に即して質問いたします。
まず、議案第148号について伺います。
財政局に伺いますが、当初予算に計上した災害復旧費に残額があると聞いているわけでありますけれども、台風15号による災害復旧にその残額を使わず、必要額を全額補正予算に計上しているのはなぜなのか、伺います。
2つ目に、105億円の財源として、災害救助法の範囲の国負担額ということで22億9,600万円が示されております。そして、57億円の市債が組まれております。9月27日、星野剛士内閣府副大臣の現地視察も行われました。激甚災害対処法に基づく激甚災害指定の可能性も示唆されております。激甚災害対策法の趣旨はどういうものなのか、また指定された場合に災害復旧費の財源はどうなるのか、伺います。
3点目に、保健衛生の関係ですけれども、断水への料金負担軽減は上下水道局ではなく、市長部局からの繰り出しという形の提案となっております。断水エリアにおける水道料金の減額を行う財源を一般会計から繰り出すことになったいきさつはどういうことなのか、伺います。
次に、環境局にお伺いします。
災害廃棄物仮置場設置運営事業として9億3,000万円が提案されております。仮置場に選定された3か所の土地使用の契約条件はどのようなものであるのか、また今回の3か所の仮置場を選定した理由はどのようなものであるのか伺って、1回目の質疑を終わります。
41 ◯財政局長(大石貴生君) 議案第148号に関する2点の御質問にお答えします。
1点目の必要な災害復旧費を全額補正予算に計上した理由についてですが、令和4年度当初予算では、突発的に発生する災害に対し、早期に復旧が実施できるよう災害復旧費として約36億円を計上しており、今回、追加補正予算の編成時点では約30億円の残額がありました。しかしながら、台風15号による災害復旧として緊急的に対応が必要となる費用は、これを上回る約73億円が見込まれたこと、また、今後の自然災害などへの備えとして一定額を確保しておく必要があることから、今回の補正予算では必要な額を全額計上することといたしました。
2点目の激甚化法の趣旨と指定された場合の財源についてですが、激甚化法は著しく激甚である災害が発生した場合における国の地方公共団体に対する特別の財政援助等について規定したものです。その財政援助措置としては、公共土木施設や公立学校、農林水産業等の災害復旧事業に対し、国庫負担金等の通常の補助率をかさ上げするほか、補助制度がない公立社会教育施設の災害復旧を補助対象とするなど、特別な財政援助が行われます。
指定された場合の災害復旧費の財源についてですが、国庫負担金等の補助率のかさ上げ率は、各都市の災害復旧に要する地方負担額により変動するため、災害復旧事業の全体が明らかになっていない現時点では、具体的な補助率や金額をお示しすることはできませんが、地方負担額が一定額以上となるなどの条件を満たせば、一般的に1割から2割程度のかさ上げ措置が講じられるとされています。
また、補助率のかさ上げ等が行われた場合、その分地方負担額が減少するため、これに充当される市債の額は減少することとなります。
今後、災害復旧に要する地方負担額の総額の把握を進め、本復旧に要する予算とともに、激甚災害に指定された場合は、その財政援助を踏まえ、補正予算を編成してまいります。
42 ◯保健衛生医療統括監(吉永幸生君) 断水エリアにおける水道料金の減額を行う財源を一般会計から繰り出すこととなったいきさつについてですが、今回の断水を受けて、市長部局と上下水道局が協議した結果、断水エリアにおける水道料金の減額については、水道事業の経営を考慮し、一般会計から補助金を繰り出すこととし、減額作業に係るシステム改修、通知作成等に係る事務的経費については、企業会計で負担することとなりました。
43 ◯環境局長(田嶋 太君) 仮置場に関する2点の質問にお答えします。
初めに、仮置場に選定された3か所の土地使用の契約条件についてですが、まず大内新田の仮置場については、市有地を利用しており、賃貸借契約は発生しておりません。一部、静岡市土地開発公社が所有する土地もありますが、災害対応ということもあり、無償で提供いただいております。
次に、エネオス清水油槽所遊休地につきましては、エネオス株式会社から災害における非常対応ということで、半年間無償提供をいただいております。
最後に、葵区北に一時保管場所として設置した一般社団法人静岡県トラック協会の土地についても、災害における非常対応ということで、半年間無償提供をいただいています。
今回、3つの仮置場の開設につきましては、土地所有者をはじめ周辺自治会、関係者の皆様の御理解、御協力を賜りました。この場をお借りして改めて御礼申し上げます。
次に、仮置場を選定した理由についてですが、仮置場の選定に当たっては、災害の内容、被災地域、災害廃棄物の発生量をはじめ、仮置場の大きさ、位置、箇所数など様々な要因を考慮し、決定する必要があります。
今回の台風15号による災害では、特に清水区の広範囲において被害が甚大となり、災害廃棄物の発生量は推計で約2万5,000トンになると想定しております。
また、仮置場を1か所とした場合には、持込みをされる方が集中し、近隣に渋滞を発生させること、持ち込まれた災害廃棄物の量が膨大となることで分別作業に時間を要するなどの課題も生じることから、それらを整理し、今回、諸条件に合致する3か所の仮置場を選定しました。
〔松谷 清君登壇〕
44 ◯松谷 清君 それでは、2回目の質問をいたします。
まず、第148号関連ということで、仮置場について答弁をいただきました。エネオスやトラック協会による仮置場の提供は、無償提供ということでありまして、企業として、あるいは協会として社会貢献していただいていることに感謝申し上げなければなりません。
私も一昨日、大内新田の仮置場に行ってまいりました。とにかく仮置場が確定し、被災者の皆さんにとって安心が生まれたことになります。
災害ごみ仮置場につきましては、2020年の清掃対策審議会においてその方向性が示されており、私自身そのときに委員でもありましたけれども、東日本台風の長野県の事例を基に早期の災害ごみの仮置場の選定を求めた記憶があります。今回、災害ごみ仮置場が決定されておらず対応の遅れがあったことについては、災害ごみ仮置場への搬入などがまさに現在進行形でありますし、議案質疑の範囲からも外れますので、後日の検証に委ねたいと思います。
質疑に戻ります。
この3か所の仮置場の運営形態はどういう形になるのか。
2つ目に、災害廃棄物収集運搬事業として2億1,300万円が提案されているわけであります。この事業はどのような団体に委託されるのか、また消防団にも要請がされると聞いておりますけれども、消防団も委託の対象となるのか、伺いたいと思います。
3つ目に、災害廃棄物処理事業として12億700万円が提案されております。この事業の内容はどのようなものであるのか、委託先はどのように考えているのか、伺いたいと思います。
次に、第151号について伺います。
先ほどの1回目の質問で、なぜ断水への料金負担額が市長部局からの繰出しになったのかということに対する答弁をいただいたわけであります。昨日の記者会見において市長は、断水対策の甘さがあったことは認めております。市長部局からの繰出しにする法的根拠は、公営企業法第17条の3であるわけであります。
そこで、上下水道局にお伺いします。
このたびの補正議案は、広範囲かつ長時間にわたる断水で不便な生活を強いられた断水エリアの被災者の負担軽減を考えてのことだと思いますが、断水に係る対応などについて3問質問させていただきます。
第1は、当初、給水拠点は生涯学習交流館など27か所で、そして不足だという声もあり41か所に拡大しておりますけれども、どのように受け止めているのか、伺います。
2つ目に、承元寺取水口の断水解消に向け、自衛隊を含め職員、業者でどのように対応したのか、伺います。
3点目に、工業用水が融通されて、どの段階で受水が始まり、断水解消に役立ったのか、伺いたいと思います。
45 ◯環境局長(田嶋 太君) 災害廃棄物に関する3点の質問にお答えします。
初めに、仮置場の管理・運営形態についてですが、仮置場の運営は、持ち込まれる廃棄物の種類、仮置場内での分別などを考慮し、敷地内の配置等を検討する必要があります。また、持ち込まれた災害廃棄物の受け取りから効率よく処分するための分別作業や場内管理、さらに持込み車両の交通整理や受入れ時間外には外部から廃棄物を投入されないよう安全管理を徹底して行う必要もあります。
これらのことから、仮置場全体の管理・運営を一括して行う必要があり、設営、運営、警備を含めて委託しております。
次に、災害廃棄物の収集運搬事業はどのような団体に委託されるのか、また消防団も委託事業の対象となるのかについてですが、収集運搬事業は、大規模災害時における災害廃棄物収集運搬協定に基づく処理業者や可燃ごみの収集運搬業者、県トラック協会などが委託先となります。加えて、全国都市清掃会議を通じて要請した他の自治体などに委託することになります。
また、消防団につきましては、非常勤特別職の地方公務員であり、消防団活動の一環として支援していただいておりますので、委託の対象とはなりません。
最後に、災害廃棄物処分事業の内容についてですが、この事業は市内3か所の仮置場に集積された災害廃棄物のうち、市の清掃工場での処理が困難な冷蔵庫などの家電、ガラスや瀬戸物、金属類及び畳などについて、民間の廃棄物処理施設において処分を行うものです。
委託先については、本市が公益社団法人静岡県産業廃棄物協会と締結している大規模災害時における災害廃棄物の処理等に関する協定書に基づき、同協会加盟の処理業者へ委託する予定です。
46 ◯上下水道局長(服部憲文君) 断水の対応に関連した3つの御質問にお答えします。
まず、断水期間中の対応としての給水拠点設置の流れについてですが、被災の確認後、直ちに本市の保有する全ての給水車10台を使用し、給水拠点10か所を開設しました。
同時に、9月24日午前10時20分に災害相互応援を実施する日本水道協会静岡県支部に応援要請し、同日午後1時30分には日本水道協会中部地方支部に応援要請をいたしました。
翌25日には、給水車19台の応援を受け、本市を含め29台で計27か所の給水拠点を設置しております。
その後、26日には32台、28か所、27日には61台、28か所、28日には73台、41か所、29日には79台、33か所の給水拠点の設置と病院等への給水を実施いたしました。
このような活動を踏まえ、今回の災害が市民生活に甚大な影響を及ぼしたことを考慮し、生活再建のため水道料金等の減額措置を講じることといたしました。
2つ目は、断水の原因となった承元寺取水口の対応についてですが、9月24日午前2時30分、清水谷津浄水場の監視装置により取水口で取水ができていないことを覚知しました。
午前5時40分、対岸から職員の目視により興津川の増水による取水口への流木の漂着を確認したため、同日中に地元業者に除去作業を依頼しましたが、興津川の水位が高く、実施できませんでした。
翌25日も興津川の水位が想定より下がらなかったため、取水口の構造を熟知している本市職員と地元業者で人力による除去作業を開始いたしました。
その後、取水口外部の土砂を重機により撤去する予定でしたが、27日の午前、土砂が取水口内部に大量に流れ込んでいることが確認されたため、重機投入を断念し、人力での作業を決断いたしました。これには相当の時間を要することが見込まれたため、一刻も早く取水を開始できるよう、同日午後1時30分に自衛隊に応援を依頼し、午後6時36分から隊員30名により土砂の撤去作業が開始され、翌28日午前1時4分に完了しました。
土砂の撤去後、28日朝から取水の再開と浄水場の調整などを行い、同日午後1時には取水量が平常時の6割程度に回復し、以後、順調に回復しております。
最後に、断水解消に向けた工業用水の融通に関する御質問にお答えします。
まず、どの段階で受水を開始したのかについてですが、9月25日午後1時に県を通じて国から融通の承諾を受け、受水に必要な配管工事の完了を待って同日午後3時から受水を開始しました。
次に、断水解消にどのように役立ったかについてですが、バックアップ施設である八木間水源からの取水に加え、工業用水を日量約1万立方メートル受水できたことで、通水作業の前倒しが可能となり、断水期間を短縮することができました。
〔松谷 清君登壇〕
47 ◯松谷 清君 それでは、3回目の質問をいたします。
今、環境局からは、そうした経過について答弁いただきました。そして、上下水道局から断水の解消に向かう事実経過が報告されました。様々意見の出る場ではないので控えますけれども、現在、市長と知事の不仲がこの事態の様々な遅れの要因ではないかという自衛隊の要請問題も議論されておりますけれども、今、答弁がありましたように、静岡市と民間事業者と自衛隊の三者の協力によって早期に断水が回復したという事実をまずきちんと私たちは押さえて議論する必要があると思うわけであります。
自衛隊が入れたその背景に興津川の水位が下がるという条件も重なって、三者一体になってこの断水解消の実現が進んでいったという事実から出発した議論をしていく必要があると私は考えておりますけれども、議案外になりますので、これ以上はやめておきます。
改めて、議案第148号に戻ります。
この105億円の災害対策費は、まさに被災された市民の皆さんの実情をどのように把握して支援していくのかに関わりますし、これから復旧に向かうという意味において、真っただ中にあるわけであります。被災の全体像がこれから徐々に明らかになっていきます。補正予算においては、市民局と経済局において被災された市民の皆さんや事業者の皆さんの支援に向けた補正予算が組まれております。
昨日、自民党市議団の皆さんから、床上浸水や土砂崩れの影響で被災住民が多発し、厳しい生活を余儀なくされているとして、市営住宅入居基準の被災者向け緩和を求める要望書が出されました。いわば仮設住宅に関わるものであり、全壊・半壊の住宅の被災状況の把握に関わるわけであります。
そこで、2点お伺いいたします。
災害援護資金貸付金の補正予算額1億1,000万円、全壊から半壊など5つの規定に基づく被災した世帯への生活再建のための災害援護資金の貸付けが提案されております。どのように算出されているのか、伺います。
2つ目に、被災中小企業等支援金支給事業7,000万円、被災した中小企業等に対しての支援金が提案されております。対象となる700者の算出方法はどのようなものであるかを伺って、3回目の質問を終わります。
48 ◯市民局長(草分裕美君) 災害援護資金貸付金の補正予算額の算出についてですが、災害援護資金貸付金は、災害により被害を受けた方に対して生活再建に必要な資金の貸付けを行うものです。対象となる方は、住居が滅失・流出された世帯の方や全壊・半壊の被害に遭われた世帯の方などで、貸付金額には被害の程度により150万円から350万円までの上限額が設定されています。
補正予算額の算出に当たっては、被災家屋調査の状況から6,000件の浸水被害を想定しています。そのうち4,000件の住居に半壊の被害があったものと仮定して、過去に災害救助法の適用があった他都市の事例を参考に、被害に遭った方のうち1.6%に当たる64世帯の方が半壊の上限額170万円の貸付けを利用すると想定し、算出しています。
49 ◯経済局長(稲葉 光君) 被災中小企業等支援金支給事業の対象者数の算出方法についてですが、まず、市内事業所の被害状況の把握に当たっては、静岡商工会議所や清水商工会など産業支援機関と連携し、日々の情報把握に努めており、スピード感を持ってその支援策を打ち出すこととしました。
今回の追加補正では、住宅と同様に事業所も同等程度浸水被害があったと想定し、市内の全世帯における浸水被害の割合から推計することとしました。具体的には、市内の全世帯数約30万世帯のうち、浸水被害のあった件数を約6,000件と見込み、その割合である2%を用いて、市内の全事業所約3万5,000事業所の2%に相当する700事業所が被災したものと見込み、算出しています。
50 ◯議長(望月俊明君) 次に、寺尾 昭君。
〔寺尾 昭君登壇〕
51 ◯寺尾 昭君 それでは、議案第148号一般会計補正予算、第151号水道事業会計補正予算に対する質疑を行います。
私は、今回の豪雨災害で様々市民からの意見が出ておりますけれども、今後に生かしていかなければならないという立場、思いから質問したいと思います。
静岡市にとって昭和49年の七夕豪雨以来と言われる豪雨の爪跡は予想以上に大きなものとなり、とりわけ長期・長時間にわたる断水と停電、加えて大量の災害ごみが市民に大きな負担となっております。
土砂崩れによる家屋の損壊や浸水による被害も広範囲に及びました。静岡市民挙げての懸命な復旧活動が続けられていますが、今なお市内各地にその痕跡をとどめております。地球温暖化がその原因となっていることは今や常識と言われておりますけれども、台風や豪雨災害は大型化し、かつ集中化しているといえます。災害は、かつては忘れた頃にやって来ると言われておりましたけれども、今や忘れる間もなくやって来るというふうに言えると思います。
水道の断水は長期に及びました。その間、ほかの市からの応援も得て給水車による給水も行われたわけであります。市長が標榜しております2つのライフ、命と暮らしということでありますが、この水道というのはやはり両方に関わる問題だということで、ライフラインである水の供給が絶たれたことは、市民に大きな不安を与えたわけであります。
宮嶋橋の水管橋の応急復旧は順調に行われた感がありますけれども、承元寺取水口については、流木やごみの除去作業の状況、被災直後の対応に不十分さがあったのではないかというような批判もありますけれども、市民の一層の不安と怒りの声が聞こえたと思います。
そこで質問でありますけれども、断水の原因となった興津川に架かる宮嶋橋の水管橋の落下及び承元寺取水口の閉塞に対する応急復旧の経緯はどのようなものか、お伺いするわけですが、今、承元寺の関係については答弁がありましたので、もし準備していれば言っていただいていいですけれども、よろしくお願いします。
浸水となった地域からは、9月24日から水につかった家財や電化製品が家から運び出され、道路や近くの公園などに次々と集積されておりました。交通への支障や悪臭など衛生上の問題が心配されたわけであります。早く除去してほしいと、地域の方や被災された方からも要望が強く出されておりました。公園や道路に積まれた災害ごみがいつになったら片づくのか、市民のイライラが次第に膨らんできたという状況もあったかと思います。
そこで、この公園などの災害ごみの処理について、これまでの経緯、そして今後、どのように回収していくのか併せてお伺いして、1回目といたします。
52 ◯上下水道局長(服部憲文君) 宮嶋橋水管橋の落橋における復旧の経緯についてですが、9月24日の午前2時に和田島浄水場からの配水流量が急激に増加する異常を清水谷津浄水場の監視装置により覚知しました。水道管の破断による漏水が原因と見込まれ、道路部から被災情報を収集した結果、水管橋落橋の情報を得たため、夜明けとともに現地に赴き、同日午前7時過ぎにその事実を確認いたしました。その水管橋を応急復旧するため、宮嶋橋道路脇に仮配管を施工する方向で、県と本市道路部と調整を進め、並行して清水区の水道業者で構成する清水管工事システム協同組合に配管資材の調達及び管路の施工の要請を行いました。水管橋の応急復旧工事は、9月28日から着手し、10月1日の午後1時に完了しました。
なお、落橋した水管橋の撤去については、10月3日から着手しており、10月20日をめどに完了する見込みであります。
次に、承元寺取水口の復旧に係る初期対応と経緯につきましては、先ほど、松谷議員の御質問に答弁したとおりでございますが、9月24日に取水口の被災を覚知し、25日から本市職員と地元業者で流木等の除去作業を開始しました。27日に作業を完了し、取水口内部の土砂撤去を自衛隊に依頼、撤去完了後、28日には取水を開始しております。
53 ◯環境局長(田嶋 太君) 災害廃棄物に係るこれまでの経緯及び今後の回収方法についてですが、発災当日の9月24日から情報収集を開始し、翌25日には職員が市内各所に赴き状況把握を行っております。
また、25日には、まずは市民の皆様にお近くの公園などに災害廃棄物をお出しいただけるよう調整を行い、廃棄物の出し方などについて、市ホームページに加え、自治会長を通じて周知いたしました。
さらに、その作業と並行し、災害廃棄物の収集運搬に関する協定締結事業者、消防団及び他自治体など関係機関へ支援を要請するとともに、大型の仮置場開設に向けた調整に着手し、10月1日にはエネオス清水油槽所遊休地、10月10日には大内新田の市有地に仮置場を開設することができました。
今後の回収方法についてですが、公園などに集積された災害廃棄物については、10月13日には回収を完了できる見込みとなっております。
また、被害の大きかった清水区においては、10月14日から16日にかけて自宅前に出されている
災害廃棄物を地域ごとに一斉回収する予定です。
さらに、市全域を対象に、集積所や自宅前にお出しできなかった方につきましては、自ら仮置場にお持ちいただくか、申込みをしていただき個別に収集する方法により、全ての
災害廃棄物を回収してまいります。
〔寺尾 昭君登壇〕
54 ◯寺尾 昭君 私たち共産党議員団も被災地を一巡してまいりました。被災者からは多くの要望や意見もお聞きしてきたわけです。道路、河川の被災などは私たちが想像していた以上のものでありました。土砂崩れ、あるいは路肩の崩落で通行不能となり、孤立集落も多く生じたわけであります。浸水被害に遭われた方々が復旧作業に汗を流しておりました。そういう点では、住民生活にも大きな影響があったわけであります。
インフラの復旧は全体の災害復旧の推進にも大きく関連してまいります。応急復旧から本格復旧を図り、一日も早く正常な状態に戻すことを願わずにはおれません。
質問でありますが、災害による孤立の原因となった道路の応急復旧の現状、そして今後の見通しについてお伺いいたします。
今回の補正予算で被災者支援に取り組むことになったわけであります。行政の各部署でこの事業が始まるということでありまして、申請する市民の側から見ると窓口が大変たくさんになるということで、いわゆる一本化、ワンストップということが必要であります。お聞きしましたら、既に一本化して市民の便宜を図ることを準備しておりますということでありましたので、それは大変評価したいと思います。
ただ問題は、そのような状況がしっかりと市民に伝わっているかどうか、ここが一番心配になるわけであります。
そこで、お伺いいたしますが、この被災者に対する支援制度、今回、補正の項目にも様々あるわけでありますけれども、この支援制度や支援窓口を開設しているということを市民にしっかり周知を図っていかなければならないと考えますが、その辺をどのように考えておられるのかお聞きして、質問といたします。
55 ◯建設局長(池谷 誠君) 孤立の原因となった道路の応急復旧の現状と今後の見通しについてですが、今回の台風15号によって、葵区で322か所、駿河区で80か所、清水区で490か所、全体で540路線、892か所の道路被害を確認しております。
このうち、被災によって道路が寸断され、孤立となり、市民生活への影響が特に大きかった主な路線は、国道では葵区昼居渡の国道362号、県道では葵区蕨野の主要地方道梅ヶ島温泉昭和線ほか3路線、市道では葵区大原の市道大原水見色線ほか3路線の9路線です。これらの路線については、これまでに崩土除去や迂回路の確保、仮設道路の設置などによって通行が可能となり、現在、孤立は解消されております。
被災箇所の応急復旧の現状としては、9路線のうち主要地方道清水富士宮線、市道大原水見色線の2路線が既に完了しております。
今後の見通しについては、引き続き応急復旧作業を進め、橋梁架け替え工事が必要となる清水区清地の市道清地1号線を除く残りの6路線については、本年11月中旬までに順次、完了していく予定です。
また、そのほかの被災を受けた路線についても、引き続き並行して作業を進め、市民の安全・安心のためにも、速やかな復旧に努めてまいります。
56 ◯市民局長(草分裕美君) 被災者支援制度や支援窓口開設の周知についてですが、被災された市民の皆さんに生活再建のために必要な支援制度の情報を確実にお届けすることが重要であると考えております。そのため、罹災証明書の発送の際に生活再建のための被災者支援制度や昨日から3区で開設した被災者支援窓口の案内を同封することで、被災された市民の皆様に直接、情報を提供しております。
また、本市のホームページやLINE公式アカウントなどへの掲載や生涯学習交流館など市の関係施設に冊子やチラシを配架することで、より多くの市民の皆さんに支援制度や支援窓口の開設を周知しております。
57 ◯議長(望月俊明君) 以上で質疑を終了いたします。
ただいま議題となっております議案第148号外4件は、配布した議案付託表のとおり、それぞれ所管の常任委員会に付託いたします。
この際、委員会開催のため暫時休憩いたします。
午前11時30分休憩
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午後3時50分再開
58 ◯議長(望月俊明君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
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日程第56 議案第148号 令和4年度静岡市一
般会計補正予算(第5号) 外4件
59 ◯議長(望月俊明君) 日程第56、議案第148号令和4年度静岡市一般会計補正予算(第5号)から日程第60、議案第152号令和4年度静岡市下水道事業会計補正予算(第2号)までを一括議題といたします。
これら5件に関し、各委員長の報告を求めます。
初めに、総務委員長、池谷大輔君。
〔池谷大輔君登壇〕
60 ◯池谷大輔君 総務委員会に付託されました議案第148号令和4年度一般会計補正予算(第5号)中所管分につきまして、審査の結果を御報告いたします。
災害復旧に係る財源について、国とのやり取りの中で国庫支出金等の財源をより多く確保できるよう努力されたいとの発言がありました。
以上のような要望・意見が述べられた後、議案第148号中所管分を表決に付したところ、全会一致をもちまして原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。
以上、御報告申し上げます。
61 ◯議長(望月俊明君) 次に、
市民環境教育委員長、宮澤圭輔君。
〔宮澤圭輔君登壇〕
62 ◯宮澤圭輔君
市民環境教育委員会に付託されました議案第148号令和4年度一般会計補正予算(第5号)中所管分につきまして、審査の結果を御報告いたします。
まず、被災者は本当に御苦労されており、市の対応に大変期待しているので、今回の補正予算の内容を計画どおり推進するよう要望がございました。
次に、災害援護資金貸付事業に関連して、被災者に対し適時・適所で情報発信するとともに、被災者向けの窓口対応や問合せに対して寄り添った丁寧な対応を求める意見が複数の委員からありました。
また、
災害廃棄物の仮置場に関し、いつ災害が起こっても対応できるような体制の強化と
災害廃棄物の迅速な処理をお願いしたいとの意見が述べられました。
次に、学校の復旧に関して、児童生徒の学習に影響がないよう一日も早く進めていただきたいとの発言や子供たちの心のケアを求める発言がありました。
おおむね以上のような意見・要望が述べられた後、議案第148号中所管分を表決に付したところ、全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。
以上、御報告申し上げます。
63 ◯議長(望月俊明君) 次に、厚生委員長、加藤博男君。
〔加藤博男君登壇〕
64 ◯加藤博男君 厚生委員会に付託となりました議案第148号令和4年度静岡市一般会計補正予算(第5号)中所管分につきまして、審査の結果を御報告申し上げます。
水道事業会計への繰出金について、水は市民生活にとって一番大事な根幹をなすものであるため、今後も財源確保についてはしっかりと対応してほしいとの発言や、市民の皆さんが一日でも早く元の生活に戻れるよう引き続き尽力されたいとの要望がありました。
おおむね以上のような要望・意見が述べられた後、議案第148号中所管分を表決に付したところ、全員異議なく原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。
以上、御報告申し上げます。
65 ◯議長(望月俊明君) 次に、
観光文化経済委員長、平井正樹君。
〔平井正樹君登壇〕
66 ◯平井正樹君
観光文化経済委員会に付託されました議案2件につきまして、審査の結果を御報告いたします。
初めに、議案第148号令和4年度静岡市一般会計補正予算(第5号)中所管分のうち、
観光交流文化局所管分についてです。
体育施設災害復旧事業について、復旧済みの体育施設や学校のグラウンドなど、団体同士が融通して利用できるような対応を求める意見や、復旧工事を行う施設については、進捗状況を市ホームページで情報発信していただきたいとの要望がありました。
次に、公園災害復旧事業の日本平動物園展望広場東側斜面の崩落について、危険なエリアに人が近づき、二次被害につながることがないよう安全管理の徹底と早期復旧を求める発言がありました。
次に、経済局所管分についてです。
被服、寝具、その他生活必需品給与等事業について、被災者は一刻も早い支援を求めているため、スピード感を持って対応すること、また今回の災害を教訓に、今後は発災後、速やかに受付ができるようにしていただきたいとの意見がありました。
農業者災害復旧支援事業費助成について、農地の復旧は農業の根幹に関わるものなので、被災した農業者を1人でも多く支援していただきたい、また早期復旧できるよう農業者に寄り添った対応を願うとの意見がありました。
農業用施設災害復旧事業について、本市のミカンやイチゴなどはもうすぐ最盛期を迎えるため、一日も早い復旧に尽力いただきたいとの要望がありました。
また、全ての事業に共通し、災害対応は緊急性が高く、時間との闘いである。市内のほか、県内外の業者にも発注するなど、災害復旧優先で進めていただきたいとの要望がありました。
なお、議案第149号令和4年度静岡市農業集落排水事業会計補正予算(第1号)については、特に意見はありませんでした。
おおむね以上のような要望・意見が述べられた後、議案第148号中所管分及び議案第149号を表決に付したところ、全会一致をもって可決すべきものと決定いたしました。
以上、御報告申し上げます。
67 ◯議長(望月俊明君) 次に、都市建設委員長、後藤哲朗君。
〔後藤哲朗君登壇〕
68 ◯後藤哲朗君 都市建設委員会に付託されました議案第148号一般会計補正予算(第5号)中所管分をはじめとする議案2件について、審査における要望・意見と審査の結果を御報告いたします。
初めに、都市局所管分についてです。
公園災害復旧事業においては、憩いの場である安倍川緑地の利用再開を待ち望んでいる市民のため、早期の利用再開に向けてスケジュールに遅れのないよう進めていただきたい。また、被災住宅応急修理事業では、支援内容を知らない市民に、事業内容の周知に際しては、あらゆる手段で周知を図るよう、局を越えた取組の検討を求める発言がありました。
さらに、住宅災害復旧事業では、被災箇所の市営住宅の住民ニーズを把握し、臨機応変な対応を求める発言がありました。
次に、建設局所管分についてです。
河川災害復旧事業や道路橋りょう災害復旧事業では、今後の大雨で二次災害を心配する被災者は多く、引き続き情報収集に努めていただきたい。さらに、関係機関との調整や境界の確定などに時間がかかることは理解するが、応急復旧後の本復旧は速やかに取り組んでいただきたいなどの要望や、災害土砂の仮置場や最終処分について、県や周辺自治体、民間の力を仰ぎ、スピード感を持って用地確保に努めていただき、災害土砂が搬出できず工事が滞ることがないよう求める発言のほか、業者は業務量が増えており、契約中の案件の工期延長の請求などについて、契約課から受注者に通知を出しているとのことだが、さらに周知を図っていただきたい。さらに、ドローンを増台し、操作の有資格者を増やし、平時においても利用の検討を求める発言などがありました。
おおむね以上のような要望・意見が述べられた後、議案第148号中所管分及び第150号を表決に付したところ、全会一致をもって可決すべきものと決定いたしました。
以上、御報告申し上げます。
69 ◯議長(望月俊明君) 次に、企業消防委員長、安竹信男君。
〔安竹信男君登壇〕
70 ◯安竹信男君 企業消防委員会に付託されました議案第151号令和4年度静岡市水道事業会計補正予算(第3号)及び議案第152号令和4年度静岡市下水道事業会計補正予算(第2号)の2件につきまして、審査の結果を御報告いたします。
水道事業に関連し、台風15号で被害を受けた宮嶋橋水管橋の応急復旧から本復旧までの事業計画について、市民にしっかり周知していただきたいとの発言がありました。
また、水道事業及び下水道事業に共通して、浸水エリアにおける水道料金及び下水道使用料を減額するとのことだが、対象となる市民への周知に努めるとともに、混乱のないような対応を求める意見が複数の委員から述べられました。
また、今回の台風では、水道施設を中心に甚大な被害を受けたため、今後の災害対策をしっかりしていただきたいとの要望がありました。
おおむね以上のような要望・意見が述べられた後、議案第151号及び議案第152号を表決に付したところ、全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。
以上、御報告申し上げます。
71 ◯議長(望月俊明君) ただいまの委員長報告に対する質疑に入ります。
質疑はありませんか。
〔「ありません」〕
72 ◯議長(望月俊明君) 質疑なしと認め、質疑を終了いたします。
討論の通告はありませんので、直ちに採決に入ります。
これより議案第148号から議案第152号までの5件を一括して採決いたします。
これら5件に対する委員長の報告は、可決すべきものとされております。
これら5件は、原案のとおり可決することに御異議ありませんか。
〔「異議なし」〕
73 ◯議長(望月俊明君) 御異議なしと認め、議案第148号外4件は、原案のとおり可決することに決定いたしました。
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日程第61 発議第6号 核兵器のない世界の
実現に向けて一層の取組み推進を求める意
見書
74 ◯議長(望月俊明君) 日程第61、発議第6号核兵器のない世界の実現に向けて一層の取組み推進を求める意見書を議題といたします。
お諮りいたします。
ただいま議題となっております発議第6号は、説明、質疑、委員会付託、討論を省略し、直ちに採決したいと思いますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」〕
75 ◯議長(望月俊明君) 御異議なしと認め、発議第6号は直ちに採決することに決定いたしました。
これより発議第6号を採決いたします。
本件は、原案のとおり可決することに御異議ありませんか。
〔「異議なし」〕
76 ◯議長(望月俊明君) 御異議なしと認め、発議第6号は、原案のとおり可決することに決定いたしました。
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日程第62 議員の派遣
77 ◯議長(望月俊明君) 日程第62、議員の派遣を議題といたします。
お諮りいたします。
お手元に配布した資料のとおり、議員を派遣することに御異議ありませんか。
〔「異議なし」〕
78 ◯議長(望月俊明君) 御異議なしと認め、資料のとおり議員を派遣することに決定いたしました。
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79 ◯議長(望月俊明君) 以上で本日の日程は終了いたしました。
この際、市長から発言を求められておりますので、これを許します。
〔市長田辺信宏君登壇〕
80 ◯市長(田辺信宏君) 9月定例会の閉会に当たりまして、御挨拶申し上げます。
本日は、令和3年度の一般会計、特別会計及び企業会計の決算をはじめ、令和4年度一般会計補正予算や各種条例の改正などの諸議案につきまして、いずれも原案どおり認定、可決をいただき、誠にありがとうございました。
今定例会におきましては、新型コロナウイルス感染症への対策や原油価格・物価高騰等への対策に要する経費に加え、先日の台風15号の被害に対する被災者、被災事業者への支援やインフラ・公共施設の復旧に要する経費を追加計上させていただいたところであります。
台風15号は、市内各所に甚大な被害をもたらしました。被災に遭われた皆様の日常生活を一日でも早く回復できるよう、全力で取り組んでまいります。議員各位におかれましても、より一層の御協力とさらなる連携を賜りますようお願い申し上げ、閉会の挨拶といたします。
ありがとうございました。
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81 ◯議長(望月俊明君) これにて令和4年9月静岡市議会定例会を閉会いたします。
午後4時6分閉会
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地方自治法第123条第2項の規定によりここに署名する。
令和4年10月12日
議 長 望 月 俊 明
副議長 佐 藤 成 子
議 員 尾 崎 行 雄
議 員 寺 尾 昭
議 員 後 藤 哲 朗
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