また、将来、
医療職を目指す若者への
医療情報の発信を行うセミナーを開催いたします。なお、これらに専門的に対応する部署として「医療がつなぐ『ひと』と『地域』の
交流センター」を設置いたします。なお、
概要版の主な
取り組み(2)にも記載してございます。
中期計画案には、
成果指標、
関連指標という表が記載されておりますが、
成果指標は、目標に対し達成すべき指標を記載しでございます。
関連指標は、必ずしも達成すべき指標ではなく、
年度ごとの実績数を記載したものでございます。ここでは、「
静岡市民『からだ』の学校」開催ほかを記載してございます。
なお、4月24日、日曜日午後2時から、グランシップ11階
会議ホール風にて、第5回「
静岡市民『からだ』の学校」を開催いたしますので、よろしくお願いいたします。
次に、(2)
救急医療です。これは、
地域医療の核として、他の
医療機関と連携しながら、365日24時間、「ことわらない救急」医療を継続し、新たに
救急医療体制の充実を図るため、救急科を設置いたします。なお、
概要版主な
取り組み(3)にも記載してございます。
次に下段、(3)
高度医療の提供です。
本市の
基幹病院として、専門性の高い先進的な医療を提供します。特に、
心疾患とガンについて重点的に取り組んでまいります。
心疾患では、
ハートセンターにおいて、
循環器内科と
心臓血管外科が連携して
心臓血管手術や
カテーテル治療を行うとともに、
ハイブリッド手術室やTAVIによる
先進的医療を行います。
次に3ページをごらんください。
がん治療では、
手術支援ロボット「ダヴィンチ」による
前立腺がん手術や、「リニアック」による
放射線治療を継続実施いたします。
また、新たに
地域がん診療連携拠点病院として、
がん診療体制を強化するため、PETとCTの画像を同時に撮影できる
PET-CTを導入し、平成29年度中の稼働を目指します。なお、
概要版の主な
取り組み(1)にも記載してございます。
次に、(4)
政策医療についてです。
公的病院として、
市民ニーズに必要な医療を提供してまいります。特に、
感染症対策は、静岡県で唯一の第
一種感染症指定医療機関として、第
一類感染病床2床と第二
類感染病床4床、計6床を有しており、その役割を果たせるよう、エボラ出血熱などの
感染症患者にも対応できる
医療体制を確保してまいります。なお、周産期及び
小児医療、
精神疾患の
身体合併症の治療、
生活習慣病などに取り組んでまいります。
次に、4ページ、災害時医療についてでございます。
災害時医療は、日ごろの訓練が重要となります。当院では、
防災訓練、研修などを実施しております。
ここで、設備・
備蓄状況について御説明させていただきます。
非常電源装置として、西館と東館に各1基の発電機を保有し、災害時には3日程度の
電源供給が可能でございます。
水源の
確保状況は、
地下水浄化システムを平成26年10月に設置、運用開始し、現在、
上水使用量の90%以上を供給しています。災害時には、配管の損傷がなく、電源が供給されれば、時間10トン程度の水が供給可能となっております。
備蓄関係は、医薬品、
医療資器材及び食料を常時3日程度供給できるよう備えてございます。
また、地震、火災、津波、噴火等の大
規模災害発生時の
援助要請に応えられるよう、災害時
医療派遣チーム──
DMATを保有してございます。
DMATの構成は、医師1人、
看護師2人、薬剤師1人、事務1人の5人で構成されております。
DMATの派遣については、県内や近県で大
規模災害が発生した場合、
静岡県知事の要請で出動いたします。
次に、2医療の質の向上と人材の確保についてでございます。医療の質の向上では、総合的な診療と
チーム医療を推進するため、
栄養サポートチーム、
緩和ケアチーム等の
医療スタッフを養成してまいります。また、
先進医療機器や
設備整備として
PET-CTの導入や、アンギオグラフィ──
血管撮影装置等の更新を行います。
次に、5ページ上段です。
医療職の確保、知識の取得、技術の向上を図ってまいります。まず、
医療職の確保では、7対1
看護配置に向けた
看護師確保として、平成25年度431人に対し、平成30年度までに90人の増員を図ります。これにあわせ、
静岡市立看護専門学校等との連携を図り、
看護師の養成を支援してまいります。
また、
医療職の知識の取得、技術の向上として、
専門医資格、
指導医取得、
認定看護師等の取得を支援してまいります。
次に、(4)
臨床研修医の育成です。
病院を活性化するためには、
初期研修医の確保が重要となります。そのためには、社会の要請に合致した
研修プログラム等、
研修内容の充実を図り、
臨床研修医の
受け入れ推進と定着を図ってまいります。なお、
成果指標としまして、
臨床研修医の
募集定員充足率、
関連指標として、
臨床研修医マッチング数を記載してございます。
次に、6ページ上段です。調査・研究、治験の実施は、新しい治療法の開発等に貢献する
臨床研究や治験に積極的に取り組んでまいります。
次に、3医療の安全性と信頼性の向上についてでございす。まず、十分な
情報提供と、適切な取り扱いを行ってまいります。そのためには、常に患者やその家族の立場に立ち、誠意を持った応対に心がけ、医療の提供に当たっては、インフォームドコンセントや
セカンドオピニオンを受けられる体制を整えます。
また、
患者情報の保護、
情報公開については、市の
関連条例の
実施機関として、適切に取り扱ってまいります。
次に、(2)
医療安全管理等の徹底についてでございます。
医療安全は、
医療安全管理室が中心に、
情報収集及び分析、
院内教育研修などの
医療安全管理を行うとともに、
感染管理室が感染症に係る
情報収集及び分析を実施してまいります。
次に、7ページ、市民への積極的な
広報活動として、
病院ホームページ、
静岡病院広報紙を通じて、各診療科の特色や
治療実績等を市民にわかりやすく広報してまいります。
次に、4利用しやすく快適な
病院づくりでは、患者第一の
病院づくりを整備してまいります。具体的には、
患者満足度調査などによって
患者ニーズを把握し、医療、
病院環境の提供を行います。なお、現在、
待ち時間対策として、
診療待ちの患者さんに対し、
体操指導を行うなどの
取り組みを実施しております。
次に、8ページ、5市及び
医療関係機関との連携、
国内外医療関係機関との交流については、
市立病院として市と連携するとともに、
高度急性期病院及び
地域医療支援病院としての
静岡病院の役割を踏まえ、
救急対応や診療所からの
紹介患者の
受け入れ、逆紹介などについて、他の
医療機関や医師会と連携してまいります。
また、
地域包括ケアシステムの中では、
急性期医療を担い、
退院後患者が住みなれた地域で生活していくため、
診療所等、多職種の関係者と連携してまいります。
次に、第3
業務運営の改善及び効率化に関する目標を達成するためにとるべき措置では、職員の働きやすい
職場環境と職員の
やりがいづくりが必要となってまいります。
具体的には、職員のワーク・ライフ・バランスに配慮した多様な
雇用形態の導入、
職員ニーズを踏まえた
職場環境づくり、
院内保育所の運営、
健康管理、
労働安全衛生の
確保等、働きやすい病院にしてまいります。
また、
職員自身の
能力開発や、
技術向上のため
院内研修の充実や、
事例発表会への参加を促進し、職員の
やりがいと満足度の向上を図ってまいります。
次に、9ページ、2
業務運営体制の構築です。
病院は、
診療報酬改定が2年置きにございます。平成28年度
診療報酬改定も非常に厳しい改定となっております。
そのため、
医療環境の変化に迅速、柔軟に対応できる体制の構築が必要となります。
新たに、
理事長のリーダーシップと理事会を組織し、迅速で明快なプロセスによる
意思決定を行うとともに、
組織体制構築に当たっては、
病院経営を企画・立案する部署を設置し、効率的で効果的な
組織体制といたします。このことについては、
概要版の主な
取り組み(5)にも記載してございます。
また、
病院機能評価等の受審、適正な
病院経営、
会計執行については監事による監査を実施するなど、
外部評価等を活用し、
病院体制の充実や医療の質の向上、適切な
病院経営に努めます。なお、
事務部門においては、
業務執行能力の高い組織を確立するため、
医療経営、
医療事務に係る
専門的知識や使命感を持った人材を採用・育成し、
事務部門の強化を図ってまいります。
次に、10ページ、第4
財務内容の改善に関する目標を達成するためとるべき措置として、収入の確保、費用の
削減等を行うとともに、総
収支比率、
経常収支比率、
医業収支比率等の指標を活用し、安定的な経営の維持を図ってまいります。
具体的には、中段(2)収入の確保については、
診療報酬改定への的確な対応、
未収金圧縮等により
収入確保を図ってまいります。
また、費用の削減は、
後発医薬品の採用、
診療材料・医薬品の
在庫管理の徹底により
費用削減を図ってまいります。なお、11ページ、計画的な投資の実施については、
投資効果等の検討を踏まえ、
主要医療機器の整備、施設の整備・
修繕計画を策定し、投資を行ってまいります。
中段、第5その他
業務運営に関する
重要事項に係る目標を達成するためとるべき措置については、
地下水利用による
水道使用量の
削減等により、
地球環境に配慮した
病院運営を行ってまいります。
次に、11ページから13ページ、第6予算、
収支計画及び
資金計画についてでございます。いずれの金額も、平成28年度から平成30年度までの3年間の
合計金額となっております。
同じような表が3つ並んでおります。
中期計画では、この3表を作成することになっておりますが、まず、これらの表の概要について簡単に御説明させていただいた後に、
収支計画で詳細を説明させていただきます。
まず、11ページの予算は、
資金ベースで収入と支出をあらわしたもので、
減価償却費等の非現金の収入や支出、繰越金は含まれておりません。
次に、12ページ、
収支計画ですが、
損益計算書に相当するものでございます。
損益ベースで収益と費用と純利益をあらわしたもので、税抜きで表示、非現金の収入や支出も含まれております。
次に、
資金計画ですが、これは、
キャッシュフロー計算書に相当するもので、一
会計年度の資金の流れを、
業務活動、
投資活動、
財務活動の
活動区分ごとに表示したものでございます。非現金の収入や支出は含みません。また、前期からの繰越金及び次期への繰越金も含めて資金の流れを表示したものでございます。
この
資金計画は、
業務活動により
キャッシュがどのように調達されたかといった、法人の
資金状況を動的に把握することです。
損益計算書とは違った資金面からの
法人経営状況の実態を分析することができます。
それでは、
収支計画について、御説明させていただきます。
12ページをごらんください。
この
収支計画は、平成27年度
決算ベースと
院外処方移行を盛り込み、3年間の
収支計画を作成いたしました。
収入総額は、約594億円。内訳は、
営業収益約582億円、
営業外収益6億3,000万円、
臨時利益5億6,600万円です。
営業収益の主なものは、入院・
外来収益532億2,000万円、静岡市からの
繰出金として、
運営費負担金47億8,900万円、13ページ
上段営業外収益の
運営費負担金2億4,000万円を合わせ、静岡市からの
繰出金は、50億2,900万円となっております。
次に、
補助金等収益1億2,000万円は、国・
県補助金収入で、
臨床研修費補助金等が主なものでございます。
次に、資産見返
負債戻入5,900万円は、国・県からの
補助金を財源に取得した
固定資産の
当該年度の
減価償却相当額費用が発生する都度、
減価償却費に見合う収益を計上するものでございます。
次に、
営業外収益6億3,000万円の主なものは、その他
営業外収益約4億円で、
住宅使用料、
駐車場使用料等が主なものです。
次に、
臨時利益5億6,600万円は、静岡市から承継した
医療機器等の受贈益を
全額臨時利益として計上したものでございます。なお、同様に支出の部、
臨時損失5億9,600万円は同様の資産を
消耗品等として
全額臨時損失として計上したものでございます。
次に、
支出総額約594億円の内訳は、
営業費用559億4,000万円、
営業外費用28億8,000万円、
臨時損失5億6,600万円でございます。
営業費用の主なものは
職員給与費で、
医業費用と
一般管理費を足した259億円が
給与費でございます。
給与費比率は、
医業収益に
職員給与費が占める割合でございますが、約49%、他の
地方独立行政法人が55%から65%であることから、
給与比率については低いと言えると思います。
次に、薬品、
診療材料、
給食材料等の
材料費は約160億7,000万円で、同じく
材料費比率は30%で他の
地方独立行政法人が25%から30%であることから、高い状態にあると思います。これは、高額な
診療材料を必要とする
心疾患の治療を専門的に行っていることが要因と言えると思います。
次に、
医業費用等における
高度医療機器等の委託に要する経費は約95億6,000万円で、
経費比率は18%で、他の
地方独立行政法人が17%から23%であることから、ほぼ同程度と言えると思います。
次に、建物、構築物及び
器械備品の
資産減少を費用化した
減価償却費は4億500万円で、
減価償却費率は7.5%、多くの
地方独立行政法人が9%台であることから、低い状態と言えると思います。
次に、
営業外費用約28億8,000万円は、企業債の
支払い利息、
看護師確保費、
控除対象外消費税等負担額が主なものでございます。
次に、
臨時損失は、静岡市から承継した
医療機器等の
資産同額を
臨時損失として計上したものでございます。なお、収支は同額で計上してございますので、純利益は0となっております。
続きまして、14ページ、第7
短期借入金の
限度額でございます。
限度額は20億円で、想定される
発生事由につきましては、記載のとおりでございます。
次に、第10剰余金の使途につきましては、
病院施設の整備・修繕、
医療機器の購入等に充てることができます。
次に、第11料金に関する事項です。
料金の額は、
健康保険法、高齢者の医療の確保に関する法律、
労働者災害補償保険法並びに
自動車損害賠償保険法により算定いたします。なお、
文書料等の料金は別途、
管理規程で定め、その際の消費税及び
地方消費税に係る料金は外税といたします。
次に、15ページ、第12その他市の規則で定める
業務運営に関する事項のうち施設及び設備に関する計画は約29億円で、主なものとして
PET-CT導入経費が約4億円。
医療機器導入経費が約13億5,000万円。
施設改修費が約4億5,000万円となります。
次に、3
中期目標の期間を超える
債務負担についてでございます。移行前の地方債の
償還債務として、
右欄総額78億1,800万円、
中期目標期間償還額が左欄18億1,000万円。次期以降
償還額が中央の60億900万円となっております。なお、(2)の
長期借入金償還債務は右欄の9億円、
中期目標期間償還額は左欄の1億8,000万円、次期以降の
償還額が中央の7億2,000万円となっております。したがって、第1期
中期計画終了時点の
地方債残額は67億2,900万円となります。なお、16、17ページに、
中期計画案に記載されております用語の解説を載せてございますので参考にしてください。
最後となりますが、本院は、静岡市と連携して、市民が必要とする高度で良質な医療を安定的、継続的に提供するという使命を確実に実行し、医療で静岡市を支えてまいりますので、よろしくお願いいたします。
説明は以上です。
3 ◯議長(
繁田和三君) 以上で、
市議会協議会を閉会いたします。
午後2時25分閉会
──────────────────────────────
議 長 繁田 和三
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