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平成21年2月定例会(第4日目) 名簿
平成21年2月定例会(第4日目) 本文

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  1. 静岡市議会 2009-02-04
    平成21年2月定例会(第4日目) 本文


    取得元: 静岡市議会公式サイト
    最終取得日: 2023-05-18
    ↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1          午前10時開議 ◯議長(城内 里君) これより本日の会議を開きます。  本日の議事日程は、先日お手元に配付したとおりであります。    ───────────────────   日程第1 認定第1号 平成20年度由比町一般    会計歳入歳出決算の認定について 外103件    (総括質問) 2 ◯議長(城内 里君) 日程第1、認定第1号平成20年度由比町一般会計歳入歳出決算の認定についてから日程第104、一般質問までを一括議題といたします。  昨日に引き続き、総括質問を行います。  順次発言を許します。  初めに、牧田博之君。   〔7番牧田博之君登壇〕 3 ◯7番(牧田博之君) 皆さん、おはようございます。  本日のトップバッターとして質問させていただきます。よろしくお願いします。  今回は、私が議員となって1期4年間の最後の質問となるわけですが、また、記念すべき10回目の質問でもあります。その都度、御指導いただきました先輩議員の皆様や御協力いただきました当局や関係者の皆様に対し、まずもって心より感謝の意を申し上げたいと思います。  さて、通告に従いまして総括質問を行うわけですが、今回は今までの9回とちょっと違う気持ちで立っています。  と言いますのは、今までは私は取り上げたテーマについて、自分なりに調べものをしたり、さまざまな立場の方々にお話を伺いながら、最終的に自分なりの考えをまとめて質問を行ってきましたが、その一つ一つの情報の積み重ねによって、今までは必ず1つの結論に向かっていく組み立て、ストーリーができたものでした。  今回も同じように準備を進めてきたつもりですが、今回は聞く相手によって、特に旧清水市側の立場と旧静岡市側の立場で全く異なる現状認識を持ち、全く異なる思いや考えを持っていることがわかり、大変驚きました。  しかも、その相反する意見に対して、相互に極度の感情をむき出しにするという何とも悲しい、また何とも難しい状況の中に飛び込んでしまったなということで、今、渦中に飛び込んだ思いでここに立っています。  テーマは東静岡地区への多目的アリーナの誘致についてであります。
     合併して2年後に議員となった私は、合併当時、新庁舎が東静岡地区に建てられることになったこと、そして、その後、保留となっているということは理解していましたが、現在既に市役所の所在地が更地で何も建っていない市有地に定められていたことを知り、大変驚きました。なぜだろうと疑問に思ったことが今回の質問のスタートであります。  まずは、合併当時のことを知りたいと思い、4年間29回にわたる合併協議会の議事録に目を通してみました。そこには、毎回毎回、旧清水市側の委員と旧静岡市側の委員との間で繰り広げられました激しいつばぜり合いが生々しく記されていたわけであります。  お手元の資料1枚目にポイントとなる協議内容の経緯を参考までにまとめてみました。  特に、この新市庁舎の所在地をめぐる議論では、旧清水市側の委員が吸収されてしまうのではないかという市民感情を背景に、新市建設計画のもととなる新市グランドデザイン策定の中でも、あるいは、新市建設計画決定の場面においても合併の1つの条件として東静岡地区に強くこだわったものでありました。  一方で、旧静岡市の庁舎も、旧清水市の庁舎もまだまだ建設して年月がたっていないことや、特に旧静岡市庁舎は100万都市に対応したものであること、旧両市の人口が既にピークを超え、減少に向かっていること、庁舎新築の前に市民サービスに直結する事業を優先すべきであること、厳しい財政状況に配慮すべきであることなど、実現的な状況を訴える意見も多く出されましたが、最終的には旧清水市側の意見に耳を傾け、新市における最小限の行政中枢機能東静岡地区位置づけ、建設することに同意がされました。  建設する時期においても、これもけんけんごうごうの議論の結果、お手元の資料2枚目の右下のように決定されたわけです。  この新市建設計画は、平成13年8月29日の第23回合併協議会で決定された後、県知事、総務大臣に送付されるとともに、その後、両市内各地域への説明会が開催されました。  全46地区で5,000名を超える市民が、直接説明を受けるとともに、意見の集約も行われました。  平成14年3月20日に開催されました第29回最後の合併協議会において、いよいよ両市合併の是非を問うことになり、議長を務める旧静岡市長の小嶋会長が、委員一人一人の意見と賛否の意向を求めました。結果、3名の反対者を除き、39名中36名という多数の賛成をもって、ここに両市の合併が決定されたわけであります。  賛意をあらわした委員の皆さんは、旧静岡市側、旧清水市側という立場を超えて、新市の将来に向けた大きな期待、例えば政令指定都市への移行や周辺100万経済圏の中枢都市への発展などを期待するとともに、子供たちや孫たちの世代に向けて、よりよいまちをつくり、残していきたいという熱い思いを口々に表明されたわけであります。  このような経緯を見るにつけ、歴史、文化、経済環境などが大きく異なる旧両市の委員の皆様が、4年間という歳月と大変な御苦労を重ねながら、この合併を実現してきたことに対し、改めて心より敬意と尊敬の意をあらわす次第であります。同時に、このときの精神は、後世に長く引き継がれなければならないと確信もした次第であります。  そして今、合併後6年がたち、これからまた気持ちを一つにして、第2次総合計画を策定し、政令市としてさらなる発展を期そうとしている大事な時期であります。  冒頭述べましたような旧両市関係者のあつれき感情の表出は、だからこそ大変残念でなりません。  今ここにあるのは、旧静岡市でも旧清水市でもありません。新市となって2期目の小嶋市長のもとで市政が運営され、私たち議員も新市となった静岡市民から初めて選出された議員なのです。今あるのは新しい静岡市、新静岡市なのだということ、そして、そのスタートとなったのが、議案上程されました新市建設計画なのだということを、改めて皆さんで御確認いただきたいと願う次第であります。  また同時に、今私の立っている場所、スタンスにつきましても、そのような気持ちで立っているということを御理解いただきたいと思います。  さて、本題に戻ります。  先週、小嶋市長は、当会派の石上議員の代表質問に答え、東静岡地区への多目的アリーナ誘致について、静岡、清水両都心と競合しない文化、国際交流、スポーツなどの都市機能を有する都市拠点として発展していくことが、本市や県全体の発展につながるとの考えを表明されました。  私は、この東静岡地区位置づけについて、今までより踏み込んだより新しい方向性を示していただいたものと大変高く評価したいと思っております。  119件のパブリックコメント、8件の反対の中でも、多目的アリーナ自体に反対した意見は、箱物は要らないとした1件のみであり、多くの市民の共感を得るもの、あるいは、得ているものと判断いたします。  同時に、合併時に策定されました新市建設計画の変更と、市条例で定めた新庁舎の建設を取りやめることにつきましては、厳しい財政状況や行財政改革推進の見地に立つと、新庁舎建設の必要性は限りなく小さく、ふさわしいとは言えないと説明されました。  市民への説明資料とパブリックコメントへの市からの回答にある新庁舎建設の必要性はなくなったとの断定的表現から比べますと、少し表現がソフトにはなっていました。  これにつきましては、先ほど来述べてきました合併協議の経緯を考えますと、私は一議員の責務として、この議会に本案件が上程されてきた経緯や今後の市のビジョンなどについて、市民にしっかりと説明しなければならないと考え、先月22日、地元の皆さんに対して説明会を開催しました。  合併当時の市民モニターだった方や現職、元職の連合自治会の役員の皆さん初め、多くの方々の参加をいただいたわけですが、そこで気づいたことは、ほとんどの皆さんが今回の議案が提出された経緯や、その内容について知らなかった、知識がなかったということであります。  私なりに説明を行ったり、質問に答えたりしながら議事を進めたわけでありますが、どうしても答えることができなかったり、補足が必要だなと感じたものについて、本日この場の質問でお答えいただきたいということで質問に入りたいと思います。  まず第一に、新庁舎建設の見直しについてでありますが、合併当時、新庁舎を東静岡地区と定めた理由について改めて確認をさせていただきます。その理由は何だったのでしょうか。  そして、今回、新庁舎を不要と判断した理由、根拠は何だったのでしょうか。  新市となって500名の職員削減を行ってきたことや、市民サービスが十分図られている現状、財政的理由などの説明はありましたが、合併当時、将来に向けた大きな期待があったわけですが、今後の環境変化などに対しても十分こたえられるということを、人口動向や周辺市町との合併の動向などを踏まえて具体的にお示しください。  2つ目に、新市建設計画の見直しの手続についてであります。  先ほど述べましたように、今、私たちが住んでいる新静岡市のスタートとなったのがこの新市建設計画です。  資料1枚目にありますように、第1次総合計画都市計画マスタープランなどのもとともなっているこの計画は、合併特例法第5条に基づく法定計画であり、その変更に当たっては、事前に県知事との協議、了承と市議会の議決が必要となっています。  今回の一連の見直し手続につきましては、その策定に費やした時間と労苦に比べ、全市的な要望からわずか2カ月で議会上程するという余りに素早く、余りに軽微な手続で進められたような感じを受けます。  資料2もごらんください。  左側は、新市建設計画策定から本議会に上程されるまでの経緯、右側は、新市建設計画の新市の施策に示された主要な項目を抜き出したものであります。  市は、これら施策の実施状況について、全79事業中、前期5カ年の19年度までに完了した事業は12事業、20年度までに実施または予算化された事業が59事業、これは総事業費5,582億円余りのうち約2,230億円に当たりますと説明してします。  合併後10年間という残り4年間の中で、そもそもこれらすべての事業を完成することができるのでしょうか。  既に見直されている事業もあるのではないでしょうか。あわせて、その事業内容におきましても、新庁舎の建設を含めて全体に何と箱物が多いと思いませんでしょうか。  この計画の策定から7年半、合併してからは6年たっています。経済環境の変化も含め、改めて全体的に見直しをかけなければならないと思いませんでしょうか。これは堂々と議論を尽くし、堂々と見直しをかけていくまたとないチャンスなのではないでしょうか。  そして、万一、合併時のしこりを残している方がいたとしても、改めてその議論の場に参加し、議論の輪に加われば理解し、賛同してくれる世界がここにあるのではないでしょうか。  これは、冒頭お話ししました旧両市関係者の感情的なあつれきをなくし、真に気持ちを一つにしていく大きなチャンスでもあるのではないでしょうか。このチャンスを生かすため、この法定計画を変更するに当たっては、審議会や検討委員会などの審議の場をつくり、包括的に見直しを行っていくというしっかりとした手続を踏んでいただきたいわけですが、そのような手続を踏まないのはなぜでしょうか、1つ目の質問です。  同じように、資料2枚目左側をごらんください。  新市建設計画の中から、新庁舎にかかわる条項を抜き出しますと、ブルーで色塗りした東静岡地区位置づけにかかわる高度行政機能という文言、グリーンで色塗りした公共施設の基本的考え方にかかわる新市の庁舎については、東静岡地区に建設するという文言、そして、オレンジで色塗りした新市庁舎及び危機管理センターの建設という新市の施策の3つがあります。  今回の上程案は、この中の3つ目の新市の施策のみを見直そうとしています。これでは、上程案が通過しても、東静岡地区位置づけ高度行政機能のまま残ってしまいますし、新市の庁舎は東静岡地区に建設するという基本的考え方もそのまま残ってしまいます。  先ほども言及しましたように、市長はこの地区を静岡、清水両都心と競合しない文化、国際交流、スポーツなどの都市機能を有する都市拠点と表明されました。  ここはその位置づけを明確にするためにも、堂々と見直しを行い、筋の通った形で次年度の第2次総合計画の策定に結びつけていくべきだと考えますが、いかがでしょうか。  新市の施策のみを見直す理由は何でしょうか。このような形での法定計画の見直しについて、県はそれをよしとしているのかどうかお答え願います。  そして、続いて3つ目の項目、県との調整についてです。  私は、県が進めている県営体育館の耐震化と静岡市が求めているコンベンション施設にもなる多目的アリーナは、もともとその内容や規模が大きく異なるものではないかと思っていました。  しかし、先月19日、20日に行われました県議会で、県知事は草薙体育館について高度化する施設水準への対応も含め、総合計画の見直しなども踏まえて検討したいと述べるとともに、スポーツ施設の整備について、人口200万人、300万人を対象としたものを整備すると地域のためにもなると、県中部地域の施設なら、山梨からの誘致や利活用も踏まえ、施設設備のあり方を検討していく考えを示しました。  グランシップがあるこの地区は、県にとっても重要な地域であり、県と市の連携のモデルとしていきたいという知事の意向も考え合わせますと、市の要望にこたえる方向性を示したものと期待されるわけであります。ただ、具体的にその姿がまだ見えていません。  そこで伺います。  市はその内容的な整合性や建設の時期、財政的負担の有無、あるいは、分担などについて、今後、県とどのように調整していくのでしょうか。  以上、1回目の質問といたします。よろしくお願いします。 4 ◯経営企画局長(鈴木 孝君) 新庁舎問題等に関する5点の御質問にお答えをいたします。  まず、合併当時、新庁舎を東静岡地区に定めた理由は何かとの御質問でございます。  東静岡地区は、静岡都心と清水都心の中間に位置し、広大なオープンスペースの確保など、開発ポテンシャルも大きいことから、静清合併の協議においても当初から新市の発展を牽引していく重要な地区として、そのあり方が議論されてきました。  このような中で、平成12年2月に策定されました新市グランドデザインにおきまして、高度行政機能、情報・芸術拠点としての東静岡都心との位置づけがなされました。そして、新市の事務所は東静岡地区に立地すると合意され、新市建設計画におきましても、新庁舎建設事業が登載されたところでございます。  次に、新庁舎を不要と判断した理由、根拠は何か。  特に、人口動向、周辺市町との合併の動向も踏まえ、今後も同様であると判断した理由は何かとの御質問でございます。  市全体の発展の観点から、新庁舎建設予定地多目的アリーナを誘致すべしとの要望が、全市の市民自治組織、経済団体、体育関係団体という広範な市民、団体からなされ、これを受けまして市は市議会と御相談の上、同趣旨の要望を県に行いました。  さらに、新庁舎問題に係る合併後の取り組みや経緯、さらには現在の2本庁3区役所体制における庁舎の充足状況等につきまして、丁寧に説明いたしました資料によりパブリックコメントを実施しましたところ、圧倒的多数の賛成意見が寄せられました。  このようなことを踏まえまして、新庁舎の必要性は限りなく小さくなったと判断したものであります。  また、今後の人口減少社会を展望すれば、また行財政改革の観点からも、庁舎スペースを増大させる状況にはありません。さらに、仮に周辺市町との合併があったとしても、区制下におきましては、既存の庁舎を活用することで十分対応が図れるものと考えております。  続きまして、今回の法定計画の変更に当たって、その変更内容を審議、決定するために、審議会の設置など、しっかりとした手続を踏まないのはなぜかとの御質問でございます。  今回の新市建設計画の変更案は、特定の市民、団体の皆さんなどの利害にかかわるものではなく、すべての市民の皆さんにかかわる共通の問題でございます。  また、新庁舎・危機管理センター建設事業を廃止しようとする今回の計画変更は、特段、専門的な知見や学術的な経験を必要とするものではありません。  したがいまして、今回の計画変更につきましては、市民参画条例に基づく、広く意見等を募集するための手続としてパブリックコメントを選択し、これを実施したところでございます。  続きまして、新市建設計画において、新庁舎・危機管理センター建設事業のみを見直すのはなぜか、また、県はそういったことを了解しているのかとの御質問でございます。  新市建設計画は、合併新市の建設を総合的かつ効果的に推進していくため、新市の速やかな一体化を促進し、新市の均衡ある発展と市民福祉の向上を図ることを目的に、平成14年2月に静岡市・清水市合併協議会が策定したものであります。  本市としましては、この計画を踏まえ、1次総を策定し、これまでも新市の一体化に向けてさまざまな事業を実施しているところでございまして、ごみ処理や飲料水の供給など、大きな成果が上がっているものと考えております。  今回の新庁舎・危機管理センター建設事業は、合併協議の中でも特に重要な事項であったため、その廃止に当たっては、新市建設計画を変更すべきと判断したものであります。  今後も新市建設計画に基づいて2次総の中で各種事業を着実に推進していこうとしております。したがいまして、建設計画全体の見直しを行うことは考えておりません。  また、今回の新市建設計画の変更については、2月6日付をもちまして、法定手続である県から異議のない旨の回答をいただいております。  最後でございます。市の期待する多目的アリーナと県が考える県立体育館との内容的な整合性及び建設の時期、財政的負担等は今後どのように調整していくのかとの御質問でございます。  多目的アリーナについては、本市としましては、国際スポーツ大会開催可能な規模を要望しているところであり、知事からも大きな賛意を示していただいておると認識しております。  したがいまして、東静岡地区の市有地の土地利用に関する条件整備が整いました後には、施設の内容、建設時期等について県事業であることを基本に、県市間で協議、調整を行っていくことになるものと考えております。  以上でございます。   〔7番牧田博之君登壇〕 5 ◯7番(牧田博之君) 御答弁ありがとうございました。  先ほど来、述べてきましたさまざまな疑問点に対し、大分、市としての考え方が見えてきたものと思いますが、どうも聞いていることに直接答えてもらえていないような感じを多少受けます。  さて、多目的アリーナに対する最後の質問は、本議案の上程時期についてであります。  総合計画の見直しなどを踏まえた検討という、県が示した方向性は、言いかえれば、時間をかけて取り組みますよとも読み取れるわけです。まだまだ県と調整できる時間的余裕があると考えられるにもかかわらず、第1回目の質問において述べてきましたように、東静岡地区位置づけを明確にしていくチャンス、あるいは、旧両市民の気持ちを一つにしていける絶好のチャンス、これを逃がすばかりでなく、逆に新たな溝を生じさせるような、この時期に、どうして本議案を上程したのか、お答えください。  次に、大項目2つ目の質問に移ります。  私の説明会に参加したほとんどの皆さんが、その経緯や内容について知らなかったと言わせていただきましたが、これをどのように理解したらいいのかということであります。  質問の1つ目は、静岡市自治基本条例に規定された市民への情報提供の原則について、個々の案件処理において担当部局がその精神にのっとって間違いなく運用できるようにするために、どのように職員や職場に周知し、運用、チェックを行っているのでしょうか。お示しください。  次に、市は、この重要案件に対してパブリックコメントのみで市民参画の姿勢を十分示したとしているわけですが、パブリックコメントに寄せられた意見や要望に対し、市の回答は答えていないものがあり、従前の説明文を繰り返すのみで、大変そっけない説明でもあります。  さらに、93%の賛同を得たと言っていますが、統計学的に見れば、70万という母集団の大きさに対して、回答サンプル数119という数は、全く信頼するに足らない数であります。  パブリックコメントの生かし方というのは、数の大小に一喜一憂するのではなく、そこに寄せられた意見の中にある、なるほどとひらめいたり、確かにと納得できるような、そのような光る意見をいかにして活用し、いかにして生かすかということにあるわけであります。  市は、レジ袋有料化施策の策定に当たり、市民討論会という新たな市民参画手法を取り入れていると聞いています。  これは、任意抽出された数千人に案内を出し、関心のある方の参加、これはほぼ40名から50名前後になるそうでありますけれども、これによって数回の議論を重ねて練り上げていく手法であります。  このようなことも含め、現在、市の政策や施策を決定するに当たっては、市は市民参画条例にうたわれた市民参画の活動を推進するためにどのような取り組みをしているのでしょうか。2つ目の質問です。  最後に、市民の声を的確に市政に反映していくために、どのように市民参画を推進しようとしているのでしょうか、3つ目の質問です。  以上、2回目の質問といたします。よろしくお願いします。 6 ◯経営企画局長(鈴木 孝君) なぜ、この時期に本件を上程することになったのかとの御質問でございます。  市全体の発展の見地から、東静岡地区に多目的アリーナ施設を誘致しようとする取り組みは、全市の住民自治組織や経済界、体育関係団体など広範な市民、団体からの数度にわたる強い要望でありまして、これを受けて、市は市議会と御相談の上、同趣旨の要望を県に提出したところであります。  多目的アリーナ施設の誘致を早期に実現していくには、まずは建設地である市有地における土地利用の条件整備が前提となります。  そこで、新市建設計画の変更案及び事務所の位置を定める条例の改正案につきまして、市民参画条例に基づくパブリックコメントを実施したところ、93%もの圧倒的多くの市民の皆さんが賛成の意見を明確に表明されました。  このような状況を総合的に判断し、市民の負託に早急にこたえていくためには、今議会への提案が相当であると判断したものであります。  次に、市民への情報提供を進めるためにどのように職員に周知、運用、チェックを行っているのかとの御質問、それから市民参画を推進するために、どのような取り組みをしているのかとの御質問にあわせてお答えをいたします。  円滑に市政を行っていく上で、市議会はもとより、関係者、さらには広く市民の皆様との対話を繰り返していくことは重要であり、これまでもそのように努めてまいりましたし、今後もまた同様でございます。  一方で、本市はまちづくりの最高規範である自治基本条例を、さらに市民参画の推進に関する条例をそれぞれ制定いたしました。これは、不断の市民との対話に加え、市政への参画を制度的に保障しようとするものであり、従来の市民参加をさらに強化する制度であります。
     このように市政の運営に当たっては、常に市民の市政への参画を確保するよう徹底を図ってまいりました。  具体的には、市民参画手続の実施課から計画書の提出を受けまして、実施課と分権推進課とで市民参画手続について協議をいたします。  その後、その手続内容を確認、公表、実施に移してまいります。実施後は、報告書を提出してもらっております。  また、このような取り組みにつきましても、諮問機関であります市民自治推進審議会で検証していただいております。  さらに、職員研修においても科目を設ける等のことをしております。  なお、平成20年6月には、各区の市政情報コーナーなどにおける市民参画手続の公表方法について、その手順書を作成し、改めて庁内への周知を図ったところであります。  次に、今後、市民の声を的確に市政に反映していくために、どのように市民参画を推進しようとしているのかとのお尋ねでございます。  市民参画の推進に関する条例の施行により、市民参画が制度化され、多くの市民の声が市政に反映されてきております。  19年度におきましては、64施策の市民参画手続を行い、パブリックコメントでは29施策、延べ474人から768件の御意見が寄せられました。意見交換会は4施策、延べ6回231人、市民ワークショップは5施策、延べ14回245人の方に御参加いただきました。  このように施策の内容や目的などに応じて最適な参画手続を採用することで、さまざまな視点から幅広く市民の皆さんの声を的確にお寄せいただいているものと考えております。  今後もさらに市民の皆さんへのPR、職員への周知等により市民参画の推進に努めてまいりたいと考えております。  以上でございます。   〔7番牧田博之君登壇〕 7 ◯7番(牧田博之君) 御答弁ありがとうございました。  最後に要望を言わせていただきます。  平成の大合併の先鞭をつけた旧静岡市と旧清水市の合併は、全国的にも注目されてきました。今回、その新市建設計画の変更が議会を通るとなれば、これもまた全国初の変更となるのではないでしょうか。  全国的に注目されている中で、本議会が開かれているということであると思います。  新市建設計画の変更については、県から異議ない旨の回答があったとのことです。今後は第2次総合計画の策定の中で、見直しの検討が進められることになると思いますが、市民感情のあつれきを残さないためにも、市民を巻き込んだ十分な審議を行い、全市民の心が一つになっていく活動となりますように、強く要望をさせていただきます。  それにしても、私は、今回上程されました新市建設計画の扱い方が、策定時の苦労を考えますと、余りに粗雑に扱われていると感じています。これが全国の先例となるわけであります。合併のあり方にも一石を投じることになるかと思いますし、情報提供、市民参画のあり方についても議論となるものでしょう。  さらに、本議案の議会での取り扱い方によっては、議会のあり方も問われる可能性もあります。  開かれた議会を目指し、静岡市議会は、議会基本条例の策定を進めていますが、いまだ合意に至っていません。  このように、本議案は、多目的アリーナのよしあしや、庁舎の所在地変更のよしあしだけにとどまらないさまざまな要素を含んでいる議案なのだということを皆さんにはぜひ気づいていただきたいと思います。  これ以上の議論は、総務委員会の中で十分審議していただきたく、お願いいたしたいと思います。  市長は、本議会の施政方針の中で、都市の品格を高めること、市民の目線を大切にすることという2つの政策理念を表明されましたが、私はこれに大いに共感するものであります。  都市の品格は、質の高い心豊かな生活に裏づけられた市民一人一人のまちに対する愛着と誇り、倫理観、道徳観などによってもたらされるものであり、そのための魅力ある都市空間の創出や都市基盤の整備、開かれた行政、議会の活動などによって、総合的ににじみ出てくるものであると思います。  その品格を高めるためには、行政と議会の役割は重要であり、市民に対し、しっかりとした筋を通した上で、訴えるべきは訴え、見直すべきは見直していくという節度ある姿勢が必要となります。  それによって、市民と行政、市民と議会との相互の信頼関係が築かれ、建設的な議論ができる環境が整備されてくると思います。  「国家の品格」を著した藤原正彦氏は、現在の金銭至上主義やすべてを法律で規制する社会を断罪しながら、国民一人一人の高い道徳観、倫理観で治められてきた日本固有の歴史的な文化、社会を、武士道精神の最高位に位置する、強者が弱者に示す慈愛、愛というものを引き合いに出しながら、日本の守るべき国柄であると説いています。国民一人一人に対し、市民一人一人に対し、しっかりと顔と顔を合わせながら誠意を持って理解を求めていく、都市の品格を高めるためにも、市民参加の機会を広げるためにも、そのような姿勢をもって市政運営が行われていきますよう、改めて強く要望させていただきたいと思います。  最後になりましたが、ここで一言お礼を申し上げたいと思います。  長年にわたり、市の職員として市政の発展と市民福祉の向上に御尽力をいただき、この3月末をもって退職されます局長、部長の皆様、また、200名を超える職員の皆様、本当に長い間御苦労さまでした。  人生の大半を市政一筋に生きてこられた皆様ばかりであると思います。その間、多くの思い出をお持ちのことと存じますが、とりわけ質問の中でも言及しました旧静岡、清水両市の合併と政令指定都市への移行という歴史的大事業は、皆様方がいたからこそ成し遂げられたものと改めて心から感謝と敬意を表するものであります。  どうぞ、皆様方の第二の人生が今まで以上にすばらしいものとなりますよう、心からお祈りいたします。これは、我が会派全員からのメッセージであります。本当にお疲れさまでございました。ありがとうございました。  以上で、私のすべての質問を終了します。御清聴、ありがとうございました。    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 8 ◯議長(城内 里君) 次に、佐野慶子君。   〔1番佐野慶子君登壇〕 9 ◯1番(佐野慶子君) 通告に従いまして、2つのテーマについて質問を行います。  1つ目のテーマは、前11月議会に引き続いて我が市の緊急経済対策及び市財政運営について、2つ目のテーマは、代表質問の中でも、また、ただいま牧田議員の質問でも取り上げられました東静岡多目的アリーナ建設について、市長及び局長に伺います。  1つ目のテーマ、2月13日に公表された静岡市緊急経済対策本部の第2次実施計画、60事業155億円の総事業費、5つの基本方針で構成されておりますけれども、1つ、中小企業対策、2つ、雇用・生活者対策、3つ、有効需要創出、4つ、地域経済力強化、5つ、公共事業対策、この5つの基本方針で構成されております。  質問の1番目は、11月議会でも地場の商工業の実態把握について伺いました。  当時、経済局長は、国や地元シンクタンクの調査分析を活用して、市は実態を把握をする、当時独自の調査は予定しないと答えています。その後、第2次の実施計画に至る過程で、実態はどう把握をされたのか、調査をなぜしないのか、それで経済対策は我が市の実態にマッチしているのか、お伺いをいたします。  質問の2番目は、第1次の緊急経済対策の効果はどう評価しているのか。  その総括の上で、質問の3番目、第2次実施計画のねらいはどこに置いているのか、どのような効果を最も期待しているのか。  質問の4番目は、市長に伺います。  11月議会で市長は、景気低迷の長期化による市民生活や地域経済への影響が大きくならないように、こういう認識だったと思います。  今議会の施政方針を伺っておりますと、長期的になりそうだし、影響はこれから大きくなるという認識のようです。  現下の世界経済、投機的金融システムの危機のもとでの世界同時不況、市長はどのような見通しを持っているのか、お伺いいたします。  いろんな学者がいろんな見通しを言っているけれどもというお話がありましたけれども、市長はどういう見通しを持っているのか伺います。  その上で、経済対策における地方自治体の役割について、市長の理念と政策の基本的考え方をお伺いいたします。  次に、2つ目のテーマ、県立体育館東静岡地区への移転誘致について伺います。  静岡県草薙総合運動場は、1930年7月15日、静岡電気鉄道、現在の静岡鉄道が草薙球場を開設したことが始まりだそうです。  その後、1939年に静岡電気鉄道から県に移管をされ、1941年に県の総合運動場として竣工されたようです。1957年の国体の開催を契機に施設が整備をされ、1963年には都市公園として設置をされたのが経緯だそうです。  昨年2月取りまとめられた再整備基本構想は、2008年度から2012年度のおおむね5年間、現区域23.8ヘクタールに静岡学園用地2.4ヘクタールを加え、26.2ヘクタールを構想対象地とし、1つ目が、硬式野球場の拡張と施設の改修、2つ目、草薙体育館の耐震工事の実施の検討、設備の充実、高機能化、トップレベルの大会の開催に対応できるよう県中部地区における移転も含めた検討、3つ目、緑地広場、多目的広場の整備、4つ目が、さらなる公園面積の拡大の検討というのが再整備の概要でした。  質問の1番目は、草薙運動場再整備基本構想については、市当局はどう受けとめているのか。  質問の2番目、この間の経緯、県と市の関係について説明をいただきたいと思います。  1つ目、再整備の方向性、県中部地区においての移転も含めて検討する、県から市当局には説明はあったんでしょうか。  2点目、東静岡地区への県立草薙体育館の誘致については、どこの部局で検討されていたのか。  3つ目、静清合併時に法定計画である、ただいま質問が出ましたけれども、新市建設計画に登載をし、その後2003年以降、凍結をされてきた新庁舎建設の見直しについては、いつから、どこで検討が行われ、12月18日の見直しの決定となったのか。  質問の3番目、こうしたそれぞれの検討の過程と東静岡地区全体のまちづくりのコンセプトの検討は、どう行ってきたのか。  東静岡地区は、バブル期に手に入れた市有地4,000平米はNTTドコモに売却をいたしました。それ以外にも2万6,000平米の相川鉄工所有地には、商業系の複合施設建設計画、急病センター、心の健康センター計画といろんな計画が進められつつあります。  代表質問に対する市長の答弁では、静岡空港の開港で大規模イベントの開催需要が高まる、グランシップとの相乗効果で大きな集客、他ブロックにも施設整備を誘発というものでした。まさか、本当に期待しているとは思いません。空港やグランシップは今後のお荷物と評価している人が多いのが現実です。 10 ◯市長(小嶋善吉君) 私からは、今後の世界経済の見通しをどう考えているか、また、経済政策に係る地方自治体の役割についてどう考えているかという御質問でありますが、今後の世界経済の見通しは、だれもよくわからないということだろうと思いますが、いずれにしても、金融不安がこれほど実体経済に大きな影響をもたらすとは思っていなかった人が結構多い。今、実体経済に対する影響が非常に大きくなってきているということが非常に深刻な問題となっているわけでありますが、実はまだ金融不安がおさまっていません。アメリカ、ヨーロッパの大手の金融機関がまだどうなるか、非常に不安な状況、この金融不安が取り除かれた後に、恐らく実体経済の回復が進んでくるんじゃないかなと僕は思っているんですけどね。一気にこれだけ需給ギャップが広がって、需要が減ってくる中で、各国の政府は金融不安の解消と、もう一つは、やはりいかに需要を急速に拡大をしていくか、そして景気を押し上げていくかということにこれから努力をしていくんだろうと思います。  そのうちの1つが、今のオバマ大統領が、緊急経済対策で公共事業を初めとした大きな需要拡大を図って景気回復を図ろうとか、昨年の春にも、ブッシュ大統領が10兆円規模の所得減税をやったりとか、そういうことは全部需要を拡大するための方策だったわけでありますが、これらが実際にどの程度効果が出てくるかちょっとまだわからない。  日本も今、定額給付金の話がありますが、これも実は即効性のある需要拡大施策と思って、国は考えてやろうとしているわけでありますが、こういったものは僕は本当はもっとスピードを上げてやらないと、見込んだ効果も出てこないというふうに実は思っているんです。  ですから、国におかれても、景気対策はやっぱり喫緊の課題だと思うし、それもやっぱりスピードのある景気対策をやらないと、時期を失したら喚起できる需要も喚起されなくなるということもあり得るわけですから、その辺を実は心配をしています。  いずれにしても、日本が輸出主導型だったから急激にこれだけGDPも減ったと、韓国はそれ以上にGDPが下がっていますが、そういうことは僕はちょっと違うと思うんですね。  国内、内需拡大はもちろん大事ですよ。大事ですけども、やはり長期的な国の経済成長を考えると、僕は輸出主導型が悪いとは思っていません。それはやっぱり安定する、長期的に経済を成長させていくために、技術を革新して、輸出主導型で経済を再生させるというのが長期的見地からすれば、それは僕はいいことだと思うんですよ。  ただ、今それができないものだから、一生懸命内需拡大で景気を下支えしていこうというふうに今考えているわけです、みんなね。  しかし、日本の場合には、やっぱり輸出産業、製造産業によって景気、経済が非常に大きく成長してきたわけで、それを内需主導型に切りかえても、内需は医療とか福祉とか教育とか、よく言われていますね環境とか、そういうもので景気、需要を拡大しようとしても、私はそれほどの力は、今までみたいなことにはならないだろうというふうに思っています。  したがって、やっぱり一刻も早く、力強い内需拡大策をしていかないと、それも私はやはり長期的に見ると公共投資とか、そういうものは大事じゃないかなと。日本は今までずっと公共投資削減、公共事業削減できましたから、やっぱり将来の力強い経済の成長を考えると、そういうことも今やっていかないといけないと、アメリカは今それに気づいているんじゃないかなと僕は思っているんですが、そんなようなこともいろいろ考えると、本当にグローバルな経済システムになっちゃっていますから、日本だけでもいけないし、アメリカ、ヨーロッパ、あとBRICsとも協調してやらなきゃいけない、そういう中で、今我々は非常に難しい世の中にいるなと、そういうふうに思います。  ただ、我々は地方自治体ですから、我々の役割というのはやはり国が決めたいろんな経済対策について、的確にそれに早く対応していくこと、それを実現していく努力をすること、我々は国との連携とか国の施策をいち早く国民のために実現していく、我々の役割として。あれば速やかにやっていくということが必要になってくるんではないかなというふうに思います。  その他、当面、我々、意を用いているのは、やっぱり雇用とか、住宅とか、そういうものを失って生活そのものができなくなる人をいかに救うか、これはやっぱり国もやるでしょうけども、我々、一番基礎自治体としては、市民の顔が、状況が見えるわけですから、そういう面には一生懸命力を入れていかなきゃいけない、そんなことを思っております。  以上です。 11 ◯経済局長(熱川 裕君) 昨年末以来の地場商工業の実態をどう把握しているのか等の御質問にお答えをいたします。  全体的な状況につきましては、さきに田中議員に答弁させていただいたとおりでございますが、業況の悪化している業種に属する中小企業者として、いわゆるセーフティーネット5号の認定を受けた中小企業者数は、今年度は2月16日までで2,770件であり、うち11月は799件、12月は930件、1月は540件、2月は347件と、ことしに入って減少傾向にあるものの、昨年度の年間114件に比べ依然として格段に多い状況でございます。  また、地場産業事業者へのヒアリング状況、国や地元シンクタンクなどによる経済状況の調査結果等からも中小企業者の経営状況は厳しい状況にあるものと認識しております。  このような認識のもと必要な緊急経済対策を実施しているものでございます。  次に、緊急経済対策第1次実施計画の効果をどう評価しているかとの御質問でございます。  平成20年12月25日に発表いたしました緊急経済対策におきましては、景気変動対策資金利子補給制度の創設による中小企業者の年末の資金需要への対応、解雇等の理由で離職した方の雇用や、同じく住居を失った方への市営住宅の提供などを初め、本市の市民生活や経済の安定化に向け、特に緊急に必要な事業を実施したところでございます。  これらの事業につきましては、中小企業対策、雇用・生活者対策、有効需要創出、地域経済力強化及びその他公共事業対策等の5本の柱を基本方針として取りまとめ、緊急措置として対応したことで、一定の効果を上げたものと考えております。  続きまして、緊急経済対策第2次実施計画のねらいは何か、また、どのような効果を期待しているのかとの御質問にお答えをいたします。  緊急経済対策の5本の柱に基づく、事業の継続実施のほか、第2次実施計画において大幅に拡充した有効需要創出、地域経済力強化及び、その他公共事業対策等各方面からの対策を講じることにより、中小企業を初めとする地域経済の下支えや、底上げの効果を期待しているところでございます。  以上でございます。 12 ◯経営企画局長(鈴木 孝君) 県が発表しました草薙総合運動場再整備基本構想をどう受けとめているかとの御質問にお答えをいたします。  草薙総合運動場は、昭和16年の竣工以来、本県スポーツの殿堂として、長年にわたり市民はもとより広く県民に親しまれてまいりました。  平成20年2月に県が発表いたしました基本構想は、この草薙総合運動場のリニューアルを目指そうとしていくものであり、各施設の一層のグレードアップが図られていくことを大いに期待しております。  また、草薙総合運動場が新しい静岡市の中心に位置する場所にあり、その再整備がなされていくことは、本市の今後の発展にとっても意義のあるものと受けとめているところであります。  続きまして、県の再整備構想の策定に当たり、市に協議があったのか、それから会議所等からの要望を受けまして、新体育館の誘致、新庁舎建設の見直し等をどのように検討したのかとの御質問でございます。  県の再整備構想は、県が関係者や有識者等からの意見聴取を行った上で策定されたもので、昨年2月の公表後に、本市といたしましても、特に県中部地区への移転も含め検討するとの内容について、関心を持って情報収集に取り組んでまいりました。  そのような状況の中、昨年8月には、静岡商工会議所から、また、12月には全市の住民自治組織、静岡、清水の会議所、市体協から市東静岡地区に多目的アリーナ施設として誘致すべしとの要望がなされたところであります。  本市としましては、これらの要望は東静岡地区に高次都市機能を集積し、本市全体の発展を目指していく上で、まことに時宜を得た提案であると受けとめたものであります。  一方で、新庁舎につきましては、新市発足とともに新庁舎検討委員会を立ち上げ、その具体化を図ってまいりましたが、平成16年11月に当委員会から建設凍結との御報告をいただき、今日に至っているところであります。  さらに、指定都市移行による区制施行後の庁舎の充足状況を見ますと、もはや新たな庁舎の必要性は限りなく小さいという状況になっております。  そこで、広範な市民、団体の皆さんからの要望を実現していくことが今後の市の発展にとって重要であると考えまして、市は市議会とも御相談し、県あてに、同趣旨の要望を提出するとともに、東静岡地区市有地の土地利用につきまして、新庁舎建設事業から多目的アリーナ施設建設へと変更する案について、パブリックコメントを実施しました。  その結果、93%もの圧倒的多数の市民の皆さんから市の方針について御支持をいただきましたので、今議会に関係する議案を提出したところであります。  最後に、東静岡地区のまちづくりの全体コンセプトの検討はどのように行ってきたのかとの御質問でございます。  東静岡地区は、静岡、清水都心の中間という地勢や交通利便性のよさという優位性を持っており、本市の3つの都市核の1つとして位置づけられ、コンベンション機能、情報関連産業や生活文化関連産業の集積及び文化、国際交流、情報発信などの高次な都市機能を有する交流拠点として、質の高い都市空間を形成することを目指しております。  このため、これまで民間はもとより、県、市が連携しながら区画整理事業、JR東静岡駅、グランシップなどの整備を進めてまいりました。  したがいまして、今回、誘致しようとする多目的アリーナ施設の立地は、東静岡地区のまちづくりの方向性と軌を一にしているものであり、その実現に向けて県とも十分な連携を図ってまいりたいと考えております。  以上でございます。
      〔1番佐野慶子君登壇〕 13 ◯1番(佐野慶子君) まずは、1つ目のテーマ、緊急経済対策について。第1次の実施計画についてさらに伺います。  1点目、このときの規模、実施内容はどのようなものであったのか。  2点目、目標設定及び実施率も明らかにしてください。ねらいについては説明をいただきました。  2番目、第1次と第2次の緊急経済対策のねらい、考え方はどう違うのか。  次に、財政当局に伺います。  質問の1番目は、新年度の予算編成について、全国どこの自治体も苦労をした編成を行っております。19日の市長の施政方針の中では、4つの柱の2009年度経営方針が語られました。政策理念は昨年と全く同じ、都市の品格を高めることと、市民の目線を大切にすること。  昨年秋からの厳しい経済社会状況に対する認識が不十分なのかな、あるいは、勤勉な市民に支えられ、市税収入の減少が46億円程度でおさまりそうなため、緊張感をもてないのかな、この時代にあって極めて楽観的な予算編成と言わざるを得ないと思います。  当初の計画をどう修正されたのか。500億円を超す市債を組んだのはなぜなのか、お伺いいたします。  質問の2番目は、財政の見通しについて2点伺います。  1点目、財政の健全性の観点からは、2012年度までの各年度において100億円から130億円もの財源不足が生じるという見込みに対してどう責任を持つのか。  2点目、財政見通しについて、健全な枠内を一貫して強調してきましたけれども、この間の財政当局のこの姿勢、不安要因は何だと考えているのかお伺いをいたします。  2つ目のテーマ、経営企画局長の答弁によりますと、県立草薙体育館東静岡地区への移転誘致にかかわる経緯として何度も語られましたけれども、昨年2月21日、県が草薙総合運動場再整備基本構想を発表、8月6日、静岡商工会議所、市長、議長に要望、タイトルは、「草薙体育館東静岡地区への移転・建て替え」、12月16日、静岡商工会議所、清水商工会議所、市自治会連合会、市体育協会、市長、議長に要望、タイトルは、「草薙体育館東静岡地区への移転誘致について」というものです。  ところが3日後、12月19日、市長、議長が県知事、県議会議長に要望、東静岡地区への多目的アリーナ施設の建設、どこで変身したのでしょうか。  そもそも多目的アリーナはバブリーなものとされ、封印をされていたのに、また、姿を変えて息を吹き返したのでしょうか。何で多目的アリーナなどと不思議に思っている方は多いし、無駄な箱物だから見直しをしたと。つまり、後々厄介な施設になるおそれがあると心配している人が今でも多いのです。  質問の1番目は、県は今年度、現体育館の耐震構造調査を実施をし、補強対策が必要との結果が出たようですけれども、草薙での耐震補強改修の可能性があるのかどうか。それとも、移転は前提なのか。県からはどう説明をされているのか。  もう1点、都市局長に伺います。  静岡工業高校跡地と静岡学園用地との交換についてです。  工業高校の地元地区から要望の出ている東町大岩線の拡幅見直しや跡地を代替地として利用し、地区のまちづくりを行っていく将来的展望はあるのでしょうか。既に、交換は約束されており、代替地に使える余地などないということなのでしょうか。  質問の2番目、この間の県、市の関係、経緯がどうもはっきりしません。何点か伺います。  1点目、県とは具体的に情報交換を行っているんでしょうか。  2点目、なぜ県立新体育館が多目的アリーナ施設の建設となったのか。12月25日の記者会見では、県立多目的アリーナと市長はコメントをしておりますけれども、県は承知をしているんですか。  昨日、市長は、きょうもありましたけれども、県、市連携のモデル、知事は大きな賛意を示していると語っておりますけれども、県当局は本当に大丈夫なんでしょうか。  3つ目、市は市有地を提供、県が建てるということが合意をされているんでしょうか。  4つ目、現在、県、市の具体的協議はどこの部局間で行われているんでしょうか。具体的な協議項目、負担区分、課題等を明らかにしてください。  5つ目、今はっきりしていることは、市長の意向は庁舎建設をやめたいということですか、どうしても今議会で決着をつけたいというのは。  質問の3番目、でしたら、東静岡地区のどこを中心軸にまちづくりをしていくのか定めるべきだし、2次総にしっかり位置づけるべきだというふうに考えます。どう考えているのかお伺いをいたします。 14 ◯経済局長(熱川 裕君) 緊急経済対策第1次実施計画の規模、内容、実施率等についてお答えをいたします。  中小企業対策など、5本の柱を基本方針として20の事業を位置づけております。中小企業対策といたしましては、景気変動対策資金利子補給事業のほか、融資相談窓口や市内経済団体相談窓口の充実・強化、雇用・生活者対策としては、市臨時職員の採用、離職者等への緊急的な住宅提供のほか、633の事業所に対する市長による雇用の維持・確保の要請、雇用対策関係機関連絡会議の開催などを実施したところでございます。  実施率につきましては、事業数ベースでは20事業中、実施済み及び実施中のものが18事業、90%、事業費ベースでは総事業費19億円余のうち実施済み、発注済みのものが12億6,000万円余で66.2%でございます。  また、景気変動対策資金利子補給事業につきましては、申し込み件数246件、融資総額は37億円余でございますが、計画額としては今年度60億円としております。  もう1点でございます。  緊急経済対策の1次実施計画と2次実施計画の考え方の違いは何かとの御質問にお答えをいたします。  本市の緊急経済対策といたしましては、これまで2回にわたり取りまとめ、推進してきているところでございます。  これらの対策は、特に緊急的に実施する対策と、平成21年度を見越しての対策というふうに整理したものでありますが、5つの柱による基本方針に基づき市民生活や地域経済の安定化に努めるという基本的な考え方につきましては、相違ございません。  以上でございます。 15 ◯財政局長(諸戸修二君) 当初予算編成の関係でお答えを申し上げます。  まず、現在の経済状況、市税の減等に対してどういう編成を行ったのかという点でございますけども、市税につきましては、平成20年度当初では1,307億円を見込んでおったところでございます。でございますけども、その後の経済状況等の変化によりまして、20年度につきましても、当初予算額を大幅に下回る見込みというところでございまして、また、21年度につきましても大変厳しいものとならざるを得ないというふうに認識をしていたところでございます。  21年度につきましては、現行の行財政改革推進大綱実施計画に基づきます取り組みを反映させますほか、歳入面では国の地方財政計画に基づきまして、地方交付税、あるいは、臨時財政対策債を見込みますとともに、財政調整基金など基金の活用、さらに、地域活性化・生活対策臨時交付金も活用しての20年度2月補正予算の編成ということも含めまして、財源の確保に努めたところでございます。  歳出面では、経常的な事務事業に要する経費の抑制を図りますとともに、市民サービスへの直接的な影響ができる限り生じないようにという観点を第一として、不急な事業の先送りなど、事務事業の精選の取り組みなどを行いまして当初予算編成を行ったところでございます。  続きまして、中期見通しの関係で、今後の財政見通し、どういう対応を考えていくのかということ等でございますけども、今回の予算編成に合わせまして見直しました平成24年度までの財政の中期見通しにおきまして、実質公債費比率につきましては13%以下、経常収支比率につきましては90%前後で推移をすると見込んでいるところでございます。  一方、財源不足につきましては、おおむね数十億から100億超というような見通しだということも公表させていただいところでございますが、この財源不足についての対応につきましては、大変厳しいものと認識しているわけでございますけども、平成21年度に策定予定の新たな行財政改革推進大綱に基づきます取り組み、あるいは、財政調整基金等利用可能な基金などの活用、それから市債の適正な管理、さらにはわかりやすい財政情報の開示の徹底ということなど、歳入歳出の両面にわたりまして、あらゆる選択肢を考えた上で、これに対応していく必要があると考えているところでございます。  それから、今後の不安要素というようなお尋ねでございましたけども、財政運営に際しましては、そもそもこの財政運営と切っても切り離せません時々の経済状況というものを踏まえまして、経営資源のひとつでございます、いわゆる金に関しますさまざまな事柄について考慮をしていく必要がございます。  というところでございますが、あえて例示的に申し上げますれば、まずは徴収努力も含めまして、市の収入の大宗をなします税収を的確に見込むこと、それからまた、市債残高、あるいは、歳出面では人件費や公債費など、さらに財政指標では健全化判断比率や経常収支比率など、あくまで例示的なものでございますけども、などに留意をしていく必要があると考えているところでございます。  以上でございます。 16 ◯都市局長(金井宣雄君) 草薙総合運動場再整備基本構想には、静岡学園用地を県立静岡工業高校跡地と交換することが記載されているが、今後、跡地周辺地区におけるまちづくり用地として、跡地利用の可能性はあるのかとの御質問にお答えいたします。  静岡学園用地と静岡工業高校跡地の交換につきましては、平成21年度中の交換契約を目標に、平成20年3月、静岡学園と静岡県の間で覚書が締結され、現在詳細な協議が進められていると聞いております。  なお、再整備基本構想に基づく草薙総合運動場公園面積拡大の都市計画変更手続も完了しておるところでございます。  今後、県と静岡学園との協議の推移を見ながら、工業高校跡地の土地利用計画について情報収集に努め、跡地周辺地区の環境改善につなげていきたいと考えております。  以上でございます。 17 ◯経営企画局長(鈴木 孝君) 多目的アリーナについての7点の御質問にお答えをいたします。  初めに、県では草薙体育館の耐震調査を実施しているようであるが、現在地での建てかえを検討しているのかとの御質問でございます。  県では、老朽化し、耐震の問題も指摘されている草薙体育館について、本年詳細な耐震診断を実施され、補強対策が必要であるとの調査結果が得られたと伺っております。  続きまして、草薙体育館の再整備について具体的に県と情報交換をしてきたのかとの御質問でございます。  平成20年2月に、県が草薙総合運動場の再整備構想を発表され、その中で体育館については、県中部地区においての移転も含めて引き続き検討するとの取り扱い方針が示されました。  それ以来、本市といたしましても、さまざまな機会をとらえ、情報収集等に努めてきたところであります。  3点目でございます。再整備構想では、県立体育館の移転となっているけども、なぜ多目的アリーナ施設となったのか、このようなことを県は了解しているのかとの御質問でございます。  現在の草薙体育館は、空調設備の不備や雨漏りなどに加え、サブアリーナがないことなどにより、国際大会の開催が難しいとの課題を持っているとされております。  このような状況の中で、広範な市民、団体の皆さんから時宜を得た要望をいただき、これを実現していくことが今後の市政発展や東静岡地区全体の開発はもとより、県全体の発展にとって重要な意義を持つと判断したことから、市は市議会とも御相談の上、県に対し多目的アリーナ施設の誘致を要望したものであります。  今後、市議会での議決をいただき、市有地の条件整備が整った後に、県と具体的な協議を行っていこうと考えております。  続きまして、誘致に当たり市が市有地を提供し、県が建設するということが了解されているのかという御質問でございます。  本市といたしましては、本事業が県事業であるということを基本に、東静岡地区の市有地の条件整備が整った後に、県と具体的な協議を行っていこうと考えております。  続きまして、誘致に当たっての県、市の窓口、具体的な協議内容との御質問でございます。  多目的アリーナ施設の誘致に向けて、現在は新市建設計画の変更などの市有地の条件整備を進めているということでありますので、市では経営企画局が、県では総務部、建設部がそれぞれ窓口担当部局として所要の調整を進めております。  その結果、新市建設計画の変更については、2月6日付をもちまして、県から異議のない旨の回答をいただいたところでございます。  続きまして、市の本当の意向は庁舎建設をやめたいということかとのお尋ねでございます。  広範な市民や団体の皆さん方からの御要望やパブリックコメントによる圧倒的多数の市民の皆さんの御支持にこたえることが、市全体の観点に立つと大きな意義を有すること、また、指定都市移行後の庁舎の充足状況から見て、新庁舎の必要性は限りなく小さくなったものと判断しております。  最後に、今後、東静岡地区のどこを中心軸にこの地区のまちづくりを進めていこうとするのか、そして、それを2次総にどう位置づけていくかとの御質問でございます。  東静岡地区では、現在、基盤となる区画整理事業も順調に進捗しておりまして、今後、民間活力などにより各街区において、核施設の導入などが進んでいくことが期待されております。  市におきましても、今般、市議会の議決がいただけますれば、東静岡地区市有地の土地利用を多目的アリーナに転換し、その実現に向けて県と具体的な協議を進めていくことになります。  東静岡地区のまちづくりの方向は、1次総に示されているところでありますが、2次総においてもこの方向は変える状況にはなく、本市全体の発展を牽引する高次都市機能の集積を目指していこうと考えております。  将来、多目的アリーナが完成しますれば、このようなまちづくりの方向が一層促進されていくものと考えております。  以上でございます。   〔1番佐野慶子君登壇〕 18 ◯1番(佐野慶子君) 3回目になりますけれども、経営企画局長のおっしゃっていることはよくわかります。どうもしっくりこないということなんです。  1次総総仕上げの年、かつ2次総策定の年、この間、市長のみならず、多くの局長が人口減少社会、経済の回復は望めない、難しいとの判断を示されてきました。  ところが、これまで計画した大型箱物は、まだつくり続けようとする。とりわけ3つの都市核、駅前美術館、音楽ホール、今度は多目的アリーナ、こんな大型公共投資を見直しても、市民は支持をいたします、もうそういう時代だというふうに思っているからです。  私は、2次総で大きく政策を転換すべきだというふうに考えております。絶好の機会だとも思っております。  この間、語られました的確な財政計画と、めり張りのある2次総などというあいまいな表現ではなくて、市長の理念と政策をぜひ示していただきたいというふうに思います。  次に、県立新体育館の東静岡地区への誘致問題についてです。  質問の1番目は、今、県の財政状況から考えますと、県は本当に建てるつもりなんでしょうか。体育館部分は建てるが、アリーナは市で負担なんていうことにはならないんでしょうか。  県が建設をしなければ、それでは振り出しに戻るのでしょうか。県が決定権を持っているわけですから、そもそも昨年度、静岡学園と交渉を進めるための基本協定が取り交わされたとき、あるいは、再整備基本構想を公表した時点には、あら方のシナリオはできていたということなんでしょうか。そのレールの上での各種団体、市の要望活動だったということなのでしょうか。そういうふうに考えますと、すごくよくわかります。  用地の交換も東静岡への多目的アリーナ建設も自明のことだったということなのでしょうか。こんな手法こそ、非常に問題だというふうに私は思います。  質問の2番目は、概算事業費はどのくらいなんでしょうか。エコパほどではないにしても、浜松アリーナよりは高く、150億円から200億円ぐらいだという数字がもう歩いております。県、市の負担割合は、先ほどの答弁では、土地利用の条件整備が整い次第などという答えは、私は今現在ではないだろうというふうに思います。どの段階で協議されることになるのか。  大体が事業費や持ち分割合や建設後の運営方法、どこが運営をする、費用はどうするといった、あるいは、費用対効果というふうな事務レベルの協議書もなしに、あるいは、協定書というものもなしに走り出してしまうこと自体、大変問題です。無責任だと思います。  今、決めていること、現段階でわかっていることをぜひ明らかにしていただきたいというふうに思います。 19 ◯議長(城内 里君) 質問はあと1分で終了してください。 20 ◯1番(佐野慶子君)(続) そうでないと、非常に不確かなまま、この問題はまだ経緯していくだろうというふうに思います。市民はそんなに喜んでばかりいるわけではありません。  以上です。 21 ◯経営企画局長(鈴木 孝君) 初めに、人口減少社会が到来し、大型投資事業の中心の政策から転換していくべきとの御質問にお答えをいたします。  2次総は、今後5年間の本市の経営指針となるものであります。このため21年度にかけまして、市民ニーズはもとより、1次総策定後の環境変化など現況と課題の分析とそれを克服するための政策体系づくり、さらにはその体系を肉づけする政策事業計画をまとめていくこととしております。  市を取り巻く環境変化の中で、とりわけ人口減少により縮減していく市の経営資源を、市民、団体と協働の上、真に必要な部門や今後の市の発展につながる分野へ効率よく配分していくことが重要となっております。  また、定住人口に加え、大規模社会資本などを活用した交流人口の増加についても意を用いていかなければなりません。  また、世界的な経済の後退の中にありまして、市など公的セクターの役割として、公共事業による有効需要を創出し、結果として地域の雇用を確保していくとの視点も欠かせないところではございます。  このような観点に立ちますと、市民ニーズを踏まえ、社会のセーフティーネットを充実させるとともに、交流人口増大策やグリーンニューディールなどの言葉に示されるような、今後の経済社会の望ましい発展方法を促進させ得る政策事業、さらには必要とされる投資的事業を2次総にあっても、取り入れていくべきものと考えているところでございます。  続きまして、多目的アリーナに関する2点の御質問にお答えをいたします。  初めに、県立体育館の移転は県が決定するのかどうなのか、県の厳しい財政状況の中、本当に建設するのかとの御質問でございます。  今般の市の東静岡地区への多目的アリーナ施設の誘致につきましては、広範な市民、団体等からの要望を受けたものであり、かつ、パブリックコメントにおいても圧倒的多数の市民の賛同を得ていること等を背景としております。  さらに、要望活動における対応等からも、知事も大変大きな賛意を示していただいておると認識しております。また、県議会で県当局が本件に関しまして、昨年末には静岡市及び関係団体から草薙体育館東静岡地区へ移転誘致する要望書が出されたところでもあり、高度化する施設水準への対応も含め、引き続き広く関係者から意見を伺った上で、総合計画の見直し等も踏まえまして、この方向性を検討してまいりますと答弁されているところであります。  最後に、多目的アリーナ施設の概算事業費等、県、市の負担割合など今後どのような時期に協議の俎上に乗るのかとの御質問でございます。
     本市といたしましては、市有地の条件整備が整った後には、県事業であることを基本に、県との具体的な協議を行ってまいりたいと考えております。  以上でございます。    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 22 ◯議長(城内 里君) 次に、千代公夫君。   〔33番千代公夫君登壇〕 23 ◯33番(千代公夫君) 自民党会派の千代公夫でございます。  今期を最後に、健康上の理由により議員を引退いたします。10年間、在籍してまいりまして、今議会で25回目の質問となります。よろしくお願いをいたします。  平成7年の初当選後の9月議会で、清流藁科川の保全問題と第二東名、今は新東名と言うんですが、藁科サービスエリアのハイウエーオアシス、これも今はスマートインターと言いますが、その活用の提案をさせていただきました。  以後、お茶の都関係8回、清流の都7回、森林林業7回、東海地震など危機管理5回、教育行政5回、国道362号4回、スポーツ振興、交通対策、食と農、歴史の都など、私なりに課題を持ってただしてまいりました。最近では、歴史の都を強く訴えてまいりました。  それでは、質問に入らせていただきます。  大きな項目として、1、教育行政、2、スポーツ振興、3、お茶の都、4、清流の都、5、歴史の都とタイトルを打たせてもらいました。過去、何回か取り上げてきました。施策として実施されているもの、やっと実施にこぎつけたもの、まだまだ時間のかかる課題もありますので、最後に強く要望させていただきます。  市長の施政方針を聞かせていただきました。政令市になって4年、1次総の総仕上げの年と位置づけておられ、この21年度は、2次総の策定の年で、今後の飛躍をうたわれました。今回の質問もその面を頭に入れてといたしました。  恵まれた諸条件を最大限に生かし、政策運営を行い、厳しい状況をチャンスに変える決意を述べられたことはうれしく思っております。  経営方針の第一に挙げたのが、活力ある交流都市への躍進であったわけであります。活力ある都市とは、そこに住む市民が元気で生き生きしていることがまず先にあります。そして、交流都市とは、静岡の魅力を感じ、行ってみたい、見てみたい市であり、最終は住んでみたいと思わせる都市と理解をいたしました。  そういう意味で、子供たちに元気が出る教育行政であり、市民ひとり一スポーツで明るく活力のある都市にするスポーツ振興であります。  しかし、施政方針の中にスポーツ振興がなったのが少々残念に思っております。  では、具体的に入っていきたいと思います。平成17年、政令市になって教育の権限が拡大をいたしました。その一方で、市の独自性が求められ、その責任も増したわけであります。いつもその評価と課題をみずから持つことが大事になったのであります。  本市の教育のバイブルであります教育基本構想が打ち出されて4年、計画期間が5年でありますので、この21年度が区切りになります。  独自性がどこに見られるのか、また、22年度から新しい計画がスタートするわけでありますが、その方向性はどの辺にあるのかお聞かせください。  次は、市立の3つの高校の基本方向を検討している市立高校基本計画の進捗状況と各高校の方向性をどう出していくのか、お伺いをいたします。  少子化による生徒の減少、ニーズの変化による普通科のあり方、2つの市立商業高校と県立商業との関係、あるいは、近隣の県立高校とのかかわりなど多くの課題を抱えており、多くの方が注目をしております。お答えください。  次に、このほど全国体力テストの結果が公表されました。おかげさまで、静岡市は対象学年のすべてにおいて全国平均を上回っておりました。ただし、少しだけでありますけども、状況の概略を資料につくりましたのでごらんください。お手元にいっています。  これがどうこう言うつもりはありませんけども、ごらんのように福井県がすべて3位までに入っております。さらに、秋田、新潟県も上位にいます。そして、関東の千葉県も上位にいます。この分析はこれから行われると思いますが、私は、1年じゅう外でのスポーツができる静岡県や静岡市が上位にあってもおかしくないと思っているからであります。自然環境、施設環境は十分に恵まれているからであります。この結果を今後どう生かしていくのか、お聞かせください。  次は、小中一貫校教育についてであります。中一ギャップの解消ということで全国で導入が見られます。中学入学時になじめずに不登校になったり、どう取り組んだらよいのかわからず、意欲をなくすことなどの防止を期待してのことと伺っております。  本市では、この考え方と取り組みをどうされるのかお聞きをいたします。  次は、体験教育、環境教育であります。  この件も過去何回か充実を求めてまいりました。昨日の質問でも環境局の取り組みのお答えがあったわけでありますが、その効果も聞いております。教育面での状況と今後の方針をお聞かせください。  すばらしい静岡への愛着は小さいころからの体験からと思っております。また、外に出ることにより視界も広がり、動くことで体力も向上し、反射神経も醸成されます。お聞かせください。  この項の最後でありますが、校庭の芝生化についてお聞きをしておきたいと思います。  一昨年、委員会視察で、大阪の小学校の芝生校庭を体験してまいりました。また、昨年は我が会派の研究グループで、磐田市の小学校の芝生校庭も体験してまいりました。  そのよさは言うまでもありません。平成21年度、本市においても実験的に取り入れると伺っております。その実施の計画とその後についてのお考えをお聞かせください。  大きな2項目目、スポーツ振興であります。これにつきましても、平成10年にスポーツ大会誘致や国体に向けての強化、平成12年には、地域スポーツと部活、平成14年には1年後に迫った国体について伺いました。ほかにも河川敷のスポーツ広場の整備や学校における運動の推進も訴えました。  今回、取り上げましたのは、昨年策定されスタートしたスポーツ振興計画が、どのように進んでいるか気になったからであります。  この振興計画では、市民ひとり一スポーツを目標に、成人では週1回以上の運動の実施率を68%以上、子供では授業以外で週1回以上の運動の実施率を83%と打ち出しております。  この辺の成果や状況を聞いたのですが、まだお答えする状況にないとのことでありました。今後を注目したいと思っております。  さて、この計画の重点施策であるのが総合型地域スポーツクラブを全市展開することであります。この取り組みをお伺いいたします。  また、これらの施策を支援するために、広域スポーツセンターの考えが取り入れられておりますが、これについてはどうなっているのか、お聞かせください。  次に、施設環境整備について2点お伺いいたします。  まず、静岡市にはすばらしいトレーニングなどができる清水ナショナルトレーニングセンターがありますが、この位置づけはどのようになっているのか。一般市民の利用はどうなっているのかお伺いいたします。  次に、広大な河川敷を有する安倍川の活用でありますが、現在、河川敷には幾つかのスポーツ施設が整備されております。  今、市民からの要望の多い、グラウンドゴルフ場の整備などの計画は、どのようになっているのか、お伺いいたします。  次は、本年、県下で開催されます日本スポーツマスターズ2009、通称マスターズについてお伺いをいたします。  まだ、県のPR不足なのか、マスターズやその開催が余り知られておりません。35歳以上が対象の全国大会で、種目が幾つかあります。その概要と、本市ではどの種目が行われ、そのかかわりはどうなのかお示しください。  この大会でのおもてなしに団塊の世代の出番があると思っております。見たり声援を送るばかりでなく、交通や会場案内、ひいては観光案内のボランティアとして盛り上げていってほしいなと思っております。  この項の最後であります。私もスポーツをやってきましたが、小嶋市長もスポーツ万能と聞いております。高校時代はラグビーの選手として活躍しましたし、ゴルフも大変うまいと思っております。  また、母校の野球の応援も熱心であります。当然、スポーツのよさや効能も知っており、健康管理やいやしとしても考えられると思います。そういうなら、この静岡は1年じゅうスポーツができる環境にあります。  気候温暖、雪は降らない、風もさして強くない、施設的にも市営はもとより、県営施設もあるし、十分でないにしても河川敷の施設も使えます。このことは、全国大会が十分開催できるということであります。  地理的にも日本のど真ん中にあるし、静岡空港が開港すれば飛躍的に交通アクセスが改善されます。宿泊、飲食、土産や交通での直接経済効果もあります。また、新聞、テレビほかのメディアの取り上げで、はかり知れないPR効果があるわけであります。一流選手のプレーを地元で見れば市民意識も高揚しますし、体力増強や大人のメタボ解消効果、ひいては医療費の削減にもつながってまいります。再度、スポーツの全国大会誘致の考えをお聞かせください。  以上で、1回目、終わります。 24 ◯教育長(西条光洋君) 教育行政へのお尋ねのうち、初めに、これまでの取り組みについて、政令指定都市としてどのような独自性が出てきているのかとのお尋ねからお答えいたします。  静岡市教育基本構想では、政令指定都市静岡の教育行政を基本の課題の1つとして掲げ、政令指定都市としての自立的な教育行政と他機関との連携を進めております。  政令指定都市となり、小中学校教員の任命権が移譲され、市独自の採用試験を実施することが可能となったことから、教員としての高い資質や能力を備えた人材の確保を目的に、静岡熱血教師塾の立ち上げに取り組んでいるところでございます。  また、市の単独施策として中山間地域における複式学級の授業改善を初め、スクールカウンセラーの派遣、教育相談員、部活動指導員や特別支援教育支援員の配置など、よりきめ細かな教育施策が展開できるようになりました。  さらに、全国でもまれな市と県との共同による高等学校の再編整備を推進し、教育環境の整備を図るなど、政令指定都市としての独自性を打ち出せるようになりました。  今後とも政令指定都市としての権限を最大限に生かしながら、保護者や市民の期待にこたえるような施策を展開するよう努めてまいります。  次に、新しい計画に静岡らしさをどのように求めていくのかとのお尋ねにお答えいたします。  新しい計画につきましては、これからの本市教育の一層の振興を図るため、平成21年度までを計画期間とした静岡市教育基本構想の次の計画として、教育の各分野にわたる具体の施策を総合的、体系的に位置づける仮称静岡市教育振興基本計画として策定してまいります。  平成21年度には、外部有識者等による検討委員会を設置し、市民の意見を幅広く伺うことに加え、平成20年7月に策定された国の教育振興基本計画や、平成22年度から始まる第2次静岡市総合計画との整合も図りながら、静岡市のよさや静岡市の教育に求められることを広く洗い出し、静岡らしさを盛り込んだ計画の策定を進めてまいりたいと考えております。  次に、静岡市高等学校基本計画の進捗状況及び今後、市立の各高等学校はどのような方向性を出そうとしているのかとのお尋ねにお答えいたします。  市立3高校につきましては、平成19年10月に策定しました静岡市高等学校基本計画に基づき、新しい時代に対応した特色ある学校づくりを進めております。  まず、普通科の市立高等学校につきましては、現在、科学教育の充実のため、科学的リテラシーの涵養を目指す学科やコースの設置を検討しております。  具体的には、昨年6月に有識者から成る静岡市立高等学校理数教育推進委員会を設置し、教育内容や設置学科などのあり方について検討しており、将来的には静岡市における科学教育の拠点となることを目指しております。  次に、市立商業高等学校につきましては、平成25年度開校に向けて、県立静岡南高等学校との再編整備を進めております。  新構想の高等学校は、静岡地区で初めての総合学科の高校となることが決定しております。総合学科では、両校の商業科、普通科の伝統を踏まえた上で、生徒の多様な学習ニーズに対応するため、新たに家庭、福祉の科目を中心に学ぶ系列や、地域の文化や伝統産業を学ぶ系列の設置を検討しております。  また、現在、県立静岡南高等学校で実施し、成果を上げております静岡北特別支援学校南の丘分校との、ともにはぐくむ教育を引き続き実施していくことを予定しております。  次に、市立清水商業高等学校につきましても、平成25年度開校に向けて、県立庵原高等学校との再編整備を進めております。  現在、市立清水商業高等学校は、商業科だけの単独高校ですが、新構想の高等学校では、普通科、商業科、英語科等の設置を検討しております。  従来の商業科の学習のみならず、幅広く大学等への進学にも十分対応でき、また、部活動を初め教育活動の一層の活性化が期待できる清水区を代表する高等学校に発展していくことを目指しております。  次に、全国体力・運動能力、運動習慣等調査を受けて、その結果をどう評価していくかとのお尋ねにお答えいたします。  本市では、小学校5年生と中学校2年生を対象とした今回の調査に、市立小中学校のすべてが参加いたしました。体力、運動の能力に関しましては、小中学校の男女とも8種目の体力合計点で全国平均値を上回っており、おおむね良好な結果でございましたが、種目別に見ますと、握力のみが全国平均値を下回っておりました。  また、運動習慣等の調査結果では、家族と運動する児童生徒の割合が小中学校とも全国平均を上回っており、学校において運動している時間につきましても同様に上回っているため、日ごろから子供たちが運動に親しんでいる傾向がうかがえます。  今後は学校に対し、自校の結果を踏まえて体育の授業や教育課程を見直し、体力向上に向けた教育活動の改善を図るよう指導するとともに、学校が実情に応じて選択できる改善案を作成する作業を進めてまいります。  次に、小学校6年生の児童が中学校生活へスムーズに移行できるよう、現在、市ではどのような取り組みを行っているかとのお尋ねにお答えいたします。  現在、本市では中学校区内の小中学校教員が近隣校研修により、小中学校の枠を超えた授業研究や義務教育9年間を見通した生徒指導を行うなど、小中連携の取り組みを進めております。  また、小中学校区の子供たちを同じ授業観、生徒指導観等ではぐくむことで、小学校6年生の子供たちが中学校へ違和感なく進学できるように努めております。  本市では、小中一貫校教育についての構想はございませんが、他市の取り組み状況も見ながら、こうした教育のあり方について研究してまいりたいと考えております。  次に、現在、市内の小中学校では、どのような体験学習、あるいは、環境教育が行われているかとのお尋ねにお答えいたします。  市立の小中学校では、理科、生活科などの教科や総合的な学習の時間を活用し、茶摘み、野菜づくり、昆虫飼育などの体験学習を行っております。  また、本年度87校のすべての小学校と、中学校では43校中27校が、井川や和田島の少年自然の家等を利用した宿泊体験学習を実施し、そこでも自然観察、そば打ち体験、沢登りなどを中心とした活動を行いました。  このように恵まれた自然の中での体験学習を通して、子供たちは自然のすばらしさに触れ、感性を磨いたり、環境保護に対する意識を高めたりしております。  市教育委員会としましては、今後も教科学習や学校行事において、体験活動を取り入れた環境教育に積極的に取り組むよう指導してまいりたいと考えております。  以上でございます。 25 ◯教育次長(辻 和夫君) 校庭の芝生化についての2点の御質問にお答えいたします。  1点目の清水岡小学校グラウンド芝生化整備事業の工事の予定はという御質問でございます。  清水岡小学校グラウンド芝生化整備事業につきましては、来年度設計を予定しております。同校を選定した理由といたしましては、隣接した清水第二中学校と相互にグラウンドの多目的な利用が可能になること、学校と地域の連携による維持管理が期待できることなどが理由でございます。  設計に当たっては、同校のグラウンドが大雨の際に水をためる構造となっていることから、維持管理を見据えた配慮が必要と考えておりますが、できるだけ早い時期にスポーツ振興くじの助成を活用し、工事が実施できるよう準備を進めてまいります。  また、設計とあわせて学校や地域の関係者との話を進めるとともに、整備後の維持管理体制についての協議をしてまいりたいと考えております。  もう1点ですが、清水岡小学校整備後の見通しはどのように考えているかとの御質問でございます。  清水岡小学校整備後は、維持管理の過程で得られる学習活動や屋外環境への影響、校庭の利用状況、学校と地域との連携による維持管理体制の確保の状況などを一定の期間をかけて見きわめていく必要があると考えております。  今後の見通しにつきましては、清水岡小学校の芝生化整備から得られる課題や問題点を整理した上で判断してまいりたいと考えております。  以上でございます。 26 ◯生活文化局長(古屋光晴君) スポーツについての6点の御質問にお答えいたします。  まず、スポーツ振興基本計画における重点施策である総合型地域スポーツクラブの全市展開と、広域スポーツセンター機能の整備についてどのような取り組みをしてきたのかという御質問にお答えいたします。  総合型地域スポーツクラブの全市展開を図るため、地域のスポーツリーダーに積極的にクラブの設立を働きかけをしております。  現在、複数のクラブが設立に向け準備しておりますので、関係者と連絡を密にして相談に応じております。また、クラブの円滑な運営を支援するため、活動事業補助金を新設するとともに、クラブ同士の情報交換と課題の解決策を協議するために、総合型地域スポーツクラブ連絡会議を設置いたしました。  広域スポーツセンター機能の整備については、現在、他都市の情報を収集、研究するとともに、静岡市スポーツ振興審議会に諮問をし、本年度末に答申をいただく予定となっております。  今後はその答申内容を踏まえ、具現化に向けて取り組んでまいります。  次に、施設環境の整備に関する2点の御質問にお答えいたします。  1つ目は、清水ナショナルトレーニングセンターの利用状況についての御質問でございます。  昨年12月までに平成13年の開館以来、200万人の利用がございました。平成19年度の実績を見ますと、芝生グラウンド、体育館、プールなどのスポーツ施設の利用者は約20万人、その他宿泊施設及び会議室等が約7万人、合計約27万人の利用がございました。
     施設は、日本を代表するトッププレーヤーのトレーニングや審判員、指導者の育成の拠点として活用されるとともに、一般市民による各種スポーツやフィットネス、エアロビクスなどの利用も多く、体力づくりや交流の場として活用されております。  今後も、だれもが楽しむことのできる施設として利用の拡大を図ってまいります。  2つ目は、安倍川河川敷におけるグラウンドゴルフ場などのスポーツ広場整備をどのように行っていくのかという御質問でございます。  現在、市内の河川敷スポーツ広場は、地元住民や各種団体の身近な活動の場として有効に活用されております。  近年、中高年のスポーツ人口の増加に伴い、グラウンドゴルフ場などの整備を求める声が多くなってきております。  河川敷の利用については、河川管理者の許可が必要となり、安倍川は日本屈指の急流河川であり、治水上の観点から、その利用については多くの制約がございます。  今後、河川管理者の理解を得ながら、利用者の意向のみでなく、地元住民の安全に配慮した整備に努めていきたいと考えております。  なお、本年度は福田ケ谷地先にグラウンドゴルフなどができる多目的広場の整備を進めております。  次に、日本スポーツマスターズ2009についての2点の御質問にお答えいたします。  1つ目は、大会概要についてでございます。  日本スポーツマスターズは、年齢30代以上の選手によるスポーツ総合競技大会であり、財団法人日本体育協会と開催都道府県及び開催都道府県体育協会の主催で毎年開催されております。  日本スポーツマスターズ2009富士山静岡大会は、平成21年9月16日から7日間、静岡県内8市36会場において13種目が開催され、約7,000人の参加者が見込まれております。  2つ目は、この大会に市としてどのようなかかわりを持つのかという御質問にお答えいたします。  静岡市では、軟式野球、バスケットボールなど5種目の競技会が開催されます。競技会の運営については、各種目の競技団体が行い、市は競技会の主催者に加わり、主に会場の提供、大会の広報などを行います。  最後に、全国大会の誘致について市としてどのように考えているかという御質問でございます。  私たちとスポーツのかかわりは、スポーツをみずから行う、見て楽しむ、支援するという面があります。そして、スポーツ大会では、常に競技者の高度なテクニックと、純粋な情熱やスポーツ精神を目の当たりにすることができます。  感動や驚嘆、笑顔と涙は観客を初め、すべての者にスポーツを通じての一体感を生み出します。そして、スポーツに対する取り組みを促すことにより、スポーツのすそ野を拡大するとともに、個々の競技力の向上にもつながってまいります。  このようにスポーツ大会を開催することは大きな意義がございます。  そのため、施設等の整備に努めるとともに、関係機関、関係団体等との連携を密にし、富士山静岡空港を初めとした地勢上の優位性を踏まえて、全国大会の誘致に積極的に対応してまいりたいと考えております。  以上でございます。   〔33番千代公夫君登壇〕 27 ◯33番(千代公夫君) 教育行政でお答えをいただきました。  時間がたつのは早いもので、政令市になって4年、議員の改選期でもありますが、教育基本構想もスタートして4年、平成21年度には見直しもされるわけであります。  先ほどお示しいただきました幾つかの項目で静岡らしさが出ていると感じております。しかし、これぞというものが静岡にはまだないものですから、ちょっと言わせてもらいたいんですけれども、郷土への愛着、あるいは、静岡への興味を持ってもらえば、静岡から出て行ってまた静岡に戻ってくることもありますし、たとえ他都市で生活していても、静岡市ということで注目してもらえると、そのように思っています。  ですから、ぜひ小さいときからの、海、山、川がたくさんあります。そういうことで静岡のよさをこれからもぜひ打ち出してほしいなと、そのように思っております。そういうことを期待しております。  また、後ほどお話ししますけれども、歴史の都ということで、歴史の宝庫でもあります。だから、そういう面での体験教育というのかな、その辺もぜひ考えていただきたいし、そこには情操も育つと思っておりますので、よろしくお願いをいたします。  それと、1年じゅうスポーツができる環境を生かした全国大会、これをぜひいろんな関係団体と協議をして進めてほしいなと。空港ができますし、また、県の施設についても先ほどから話があるように、考えもあるようですので、全国から一番来やすいような市だと私は思っていますし、施設も整っているということで、私はスポーツの王国、昔はそれこそ陸上も水泳も盛んでした。テニスもインターハイで優勝したりしております。そして、野球もサッカーも。ところが、サッカーがジュビロがああいう状態ということで、何となく総体的に沈下しているような気がして、どうしてもそういう気がしてしようがないものですから、今回取り上げたんですけども、私は静岡市、あるいは、静岡県はスポーツ王国であっていい、スポーツの都だと、そう思っていますので、ぜひそういう観点からよろしくお願いします。  さて、2回目の質問であります。  お茶の都、清流の都、歴史の都を取り上げていきたいと思います。  お茶の都でありますが、長年静岡の農業はお茶でもっている、あるいは、お茶に関連する仕事が半数近くある本市最大の重要な産業で、これが廃れたら静岡は終わってしまうとも訴えてまいりました。  昨年は大変よい品質であったわけでありますが、逆に単価が下がるという厳しい状況であったことは御存じのことと思います。  茶農家は生産の意欲を失いつつあります。今こそ強力な施策が必要であるということで、再度取り上げました。  昨年11月議会で初の議員提案の条例、めざせ茶どころ日本一条例が全会一致で可決をされました。長年取り組んできた私としましては、大変うれしいことでありました。各所でその期待を寄せられ、今後の施策が注目されているところであります。  代表質問でも出ておりましたので、重複しないところで何点かお伺いしていきたいと思います。  条例が制定される以前から、お茶のまち100年構想も打ち出され、市として施策が取られてきてはおりますが、先ほど述べましたとおり、茶業の衰退をとめるに至っておりません。今後の日本一計画や機運を盛り上げるお茶の日制定など、取り組まれることはお聞きをいたしました。  ここで市長から、日本一の茶どころ実現に向けての意気込みといいましょうか、強い取り組みを、その決意をまず伺っておきたいと思います。  次に、何と言っても生産の現場で将来にわたってつないでいくことが大事であります。高齢化の話は前から出ており、もう続けられないということで、委託など一部では見られますが、中山間地においてははっきりと放棄された茶園が見られるのも事実であります。  この後継者、あるいは、茶園の維持を図る委託や農業法人としての雇用など、新規就農者を含め、育成をどのように図っていくのかお聞かせください。  2点目として、流通や消費面で考えてみたいと思います。  お手元に新聞の記事がありますので、ごらんください。  総務省統計の家計調査で、緑茶の購入数量、表の左側になって、その左側の一番右に2008年があります。その一番下が年間の計になっております。大幅に減っていることがわかります。また、右側の表のほうは、金額でございまして、これも2008年、やはり減っております。  残念、何で、不況かなと思いましたが、5月が大幅に落ちております。まだ、このころは不況感は余りなかったのであります。今後、茶業関係機関でこの原因の調査も進むでしょうが、このリーフの消費拡大をどのように図っていくのか、お聞かせください。  リーフの消費拡大を述べましたが、まず、市民がお茶に親しむこと、お茶のよさを感じること、お茶のある生活と文化を楽しむこと、お茶の健康の効果を実感すること、お茶のまちづくりをすることが必要ではないかと思います。そして、静岡の歴史の一面は、お茶の歴史でもあるのではないかと思います。それらの施策をどのようにとらえるのか、お伺いをいたします。  次に、茶文化振興基金の件でありますが、毎年活用してきております。茶業の危機である今こそ、集中的に積極的にこれを活用するべきと思いますが、いかがでしょうか。お答えください。  さて、この項の最後でありますが、茶業は、生産、流通、商業といいますか、おのおの言っている時代ではないことはわかっていると思います。あらゆる面で連携をして、この危機を乗り越えなければなりません。  昨年7月に、農商工等連携促進法が成立し、全国で114件が認定をされています。お茶に関する使途として健康飲料、健康食品、サプリメント事業など、新しい研究や商品開発に取り組めるような環境をつくってやり、後押しをする施策をとったらと思いますが、いかがでしょうか。  昨日の岩ヶ谷議員の質問にもありました桜葉の香りのする「まちこ」、けさ、早速味わってみました。確かにほのかな香りがしましたし、話題性があるかと、そのような感じを持ちました。  新しい品種も研究されており、「やぶきた」一辺倒だったものが見直しをされております。新間のネクトで熱心に取り組んでいる花粉症の防止に効果がある「べにふうき」もその1つであり、まだ研究の余地はあると思います。  企業誘致の面からお尋ねをいたします。  第二東名も着々と進捗しており、平成26年度の供用開始が言われております。その結節点がインターチェンジとサービスエリアの2カ所であるわけであります。これを活用しない手はないと思っております。  静岡の発展やPRの場がここにあるわけであります。この周辺にお茶に関連した食品関係、健康産業、研究所などを誘致したらと思いますが、お考えをお聞かせください。ちょうど中山間地の入り口に当たり、茶の産地でもあり、最適の場所と思うのですが、いかがでしょうか。  次は、清流の都であります。  これも私が初当選した平成7年9月の議会で取り上げた課題であります。当時の清水市に興津川保全条例があり、基金も既にありました。  静岡市の清流、安倍川、藁科川も保全の施策をとるべきと訴えました。バーベキューのごみの放置など、目に余るものがあったからでありまして、水資源確保や森林の整備についても訴えました。  平成18年には清流条例が制定され、森林環境基金も設けられ、そして、具体的な施策として、清流の都創造プロジェクトが打ち出され、静岡の将来に明るい展望が見出されたわけで、うれしく思っております。  このプロジェクトを今後どのように推進するのかお伺いいたします。  また、以前に提案させていただいた全国で清流をうたう都市との清流サミットを静岡で行えないかお伺いをいたします。  次に、昨年7月、環境省の平成の名水百選に安倍川が選定をされました。水質の保持は当然で、全国一にもなった実績もあり、今後も守り、育てていかなければならないことであります。  市民に名水百選がある実感を持ってもらう、誇りに思ってもらうためにも、PRが必要であります。そのための施策も打っていかなければならないと思いますが、いかがでしょうか。  清流の都の最後でありますが、CO2の地産地消についてお伺いいたします。  CO2削減の目標にしている平成24年は、すぐそこであります。現段階ではなかなか減らないのが実情であります。  そんな中、我が市は全国に範を見せる可能な環境にあると思うのであります。昨年の環境モデル都市には選出されませんでしたが、低炭素地域国土形成推進調査を実施しており、独自性の表明が待たれるところであります。  現時点での進みぐあいや目指すところ、及び平成21年度の取り組みについてお聞かせください。  次は、歴史の都であります。  昨年の2月議会で市民から出された請願が全会一致で採択され、市に対して総合歴史博物館の建設を促しました。  第一歩を踏み出したのでありますが、どうも議会と市当局に温度差があるように感じてなりません。  私は、平成19年11月議会で思いを強くぶつけました。あと、昨年の11月議会では、我が会派の剣持議員から質問も出されております。  私は、再度質問をさせていただきます。  静岡市と由比町が昨年11月に合併をいたしました。これで旧静岡市から旧蒲原町までのベルト地帯が一体となったわけであります。いわゆる東海道であります。この新静岡市に東海道の宿が幾つあるか、皆さん御存じでしょうか。  江戸から15番目の蒲原宿、次に由比、興津、江尻、府中、丸子、6つもあるんであります。また、この旧静岡市、当時の生活の場をそのままあらわす町名、大鋸町、研屋町、馬場町、伝馬町、紺屋町、呉服町、鷹匠町、金座町などあり、駿府96カ町はそれ自体エコミュージアム、屋根のない博物館であると思います。  まだまだ数え切れない歴史があります。歴史の宝庫であります。しかし、評価がされていないのか、低いのか、現存の文化財はもとより、眠っているものはいっぱいあります。静岡市の歴史についてどのような認識でおられるか、まず、先にお伺いをいたします。  では、その現存の文化財はどのように収蔵、保管されているのか、お伺いをいたします。  また、今後の収蔵の考え方、方針はどうされるのかもお伺いをいたします。  次に、学芸員の問題であります。博物館建設の前の段階において、学芸員の役割は、大変重要なものがあります。建設に当たっての博物館の位置づけ、いわゆるコンセプトであります。どういう博物館を目指すのかによって違ってまいります。  これに伴う収蔵する文化財の内容も変わります。まず、市内にどのような文化財が存在するのかを調査研究し、その価値をどう評価し、開館まで良好な環境に保存すること、また、修復も必要になるでしょう。時代考証やその時点での生活や政治情勢の裏打ちも必要になるでしょう。古文書を解読できる専門の学芸員も必要になります。その教育研修にも時間がかかると思われますので、今から確保が必要と思いますが、いかがでしょうか。  以上で2回目、終わります。 28 ◯市長(小嶋善吉君) まず最初に、長年御苦労さまでございました。千代さんとは、昭和38年、高校1年のときに机を並べて勉強したのが始まりでありまして、お互いに46年になるんですか、年をとったなと思いますけれども、健康に気をつけて一市民としてまた市の行政の応援をしていただきたいというふうに思いますし、まだ体力の範囲内で頑張っていただきたいと思います。  それでは、お茶のことについてちょっとお話をさせていただきますが、お茶は本市にとっても重要な産業でありますとともに、都市ブランドの向上と地域経済の活性化を図るためのシティセールス戦略上の貴重な資源の1つであります。  静岡を出ますと、静岡は何というイメージですかというと、すぐ、お茶という人が全国的に一番多いというのは皆さんも感じておられると思いますが、その割に茶業が今、非常に疲弊をしておりまして、特に生産、流通の方々は今大変だというふうに思いますが、これをこれから何とかしていかなきゃいけないというふうに、同じ思いだろうというふうに思います。  特に、中山間地域にとりましては、茶業の振興がなければ活性化はあり得ない、それほど重要な産業だと認識しておりますが、茶業を取り巻く環境は想像以上に厳しくなってきております。  このような状況の中で、茶業の支援として茶園改植等の基盤整備のほか、リーフ茶の消費拡大に向けたさまざまな取り組みを実施しているところであります。  その1つとして、本市では、「お茶の美味しい入れ方教室」を実施しておりますが、子供のときからお茶に親しむ機会を重ねることは、お茶のもたらすゆとりの時間、ゆとりの心をはぐくむという意味でも大変よい取り組みだと自負しております。産業としてのお茶に加えて、茶文化、お茶の心を次の世代に引き継いでいくことにより、豊かな市民生活、日本一の茶どころを目指していきたいというふうに思っております。  産業面ばかりではなくて、お茶の文化性とか、お茶を通して伝わってくる人間の感性のよさというものを、感性をはぐくむためにお茶の果たす役割というものも知ってもらいたいわけでありますが、当面、産業として成り立つかどうかがやっぱり今の我々の抱えている課題でして、ことしも新茶のシーズン、多分、静岡、清水の山間地をずっと回ると思いますけども、おっしゃったように、耕作放棄されている茶園が街道から見えるようになりましたので、本当に心配をしております。  今、林業に限らず農業全般について、国のほうも真剣に取り組んでおられまして、今、特に農林水産省では減反の問題が一番かなり厳しい議論をしているように我々は聞いておりますが、日本全体の1次産業をどうやってこれからてこ入れしていくか、これは国政の問題でもあるんですけども、我が静岡市にとってやはり基幹産業、基幹農業はやっぱりお茶だと僕は思うものですから、この業界を、特に生産部門をどうやって支えるか、これから永遠の課題かもしれませんが、当面、何かしなきゃいけないかなというふうにすごく感じているとこであります。また、皆さんの御協力をよろしくお願いいたします。 29 ◯経済局長(熱川 裕君) お茶に関連する質問に何点かお答えをいたします。  まず、茶業後継者の育成の御質問についてお答えをいたします。  茶業後継者の育成は、高齢化が進む中、次代へ産地を継承していく上で非常に重要な課題と認識しております。  地域茶業の拠点となる共同製茶工場や、経営の安定している自園、自製、自販といった個人茶工場においては、次世代の若い生産者が参入するケースも見られることから、新規就農希望者の受け皿としても期待されるところでございます。  今後、地元組織や農協などの支援機関と連携を図る中で、茶工場の農業生産法人化等により、新規就農者、就農希望者の受け入れの場の確保や、地域茶業の担い手の育成を進めてまいりたいと考えております。  一方、茶業経営には、今後一層の経営能力が求められることから、これらにかかる専門アドバイザーの派遣等を通して、経営感覚にすぐれた茶業者の人材育成に取り組んでまいります。  続きまして、リーフ茶の消費拡大と市民にお茶に親しんでもらうための施策についての2点の質問にまとめてお答えをさせていただきます。  本年度行った市民意識調査では、若い世代ほどリーフ茶離れが進んでいる傾向がうかがわれ、この世代へのアプローチが重要であると再認識したところでございます。  お茶のおいしさや楽しさを伝える機会として、小学生への「お茶の美味しい入れ方教室」や生涯学習施設での闘茶体験教室の開催のほか、JR静岡駅北口地下広場へのお茶のまち静岡の情報発信拠点の整備などを進めているところでございます。  さらに、海外での日本食、日本茶への関心が高まる中、昨年の緑茶輸出が23年ぶりの高水準になるなど、さらなる拡大が期待されているところから、ジャパンブランド育成支援事業への助成などを行い、静岡のお茶の海外評価を高めていくことにより、消費拡大に努めてまいります。  続きまして、茶文化振興基金の活用についての御質問にお答えをいたします。  茶文化振興基金につきましては、これまでも茶文化及び茶業の振興のため有効に活用してきたところでございます。  来年度は茶業の現状を踏まえ、既存事業の拡充だけでなく、富士山静岡空港等での呈茶サービスによるPR等、リーフ茶の消費拡大、茶文化の振興、発展につながる新規事業に活用していく予定でございます。  今後は、来年度策定いたします静岡市茶どころ日本一計画の中へ、茶文化振興を図る施策事業を位置づけ、その実現に向けてより効果的な基金の活用を図ってまいりたいと考えております。  続きまして、茶業活性化のための農業と商工業の連携、推進に関する御質問にお答えをいたします。  農業と商工業とが連携して事業化を進めていくことは大変重要なことと考えております。
     本市では、中小企業支援センターを中心に、茶業者を初め、農林漁業者と中小企業者とが共同で行う新製品開発等の事業化を推進するため、静岡県中小企業団体中央会との連携により、経済産業省の農商工等連携支援事業の採択に向けた取り組みを支援しております。  また、お茶を活用した新たな研究開発事業として、昨年11月、県と共同申請した科学技術振興機構の地域結集型研究開発プログラムが採択され、本年度から5年間、産学官の連携により地域の技術と産業力を結集して、おいしく体によい新世代茶飲料の開発に取り組んでまいります。  最後に、新東名の静岡インターチェンジ、サービスエリア周辺地域への茶に関連した食品製造業等の誘致に関する御質問にお答えをいたします。  新東名静岡インターチェンジ及びサービスエリア周辺地域への茶関連産業の誘致につきましては、本年度、市全域を対象に、工業用地開発可能性調査を実施し、企業立地の可能性を検討しており、この結果などを踏まえ、今後、同地域への茶に関連した食品産業、研究所などの誘致の可能性についても検討していきたいと考えております。  以上でございます。 30 ◯環境局長(内山和俊君) 清流の都に関する3点の御質問にお答えをいたします。  初めに、1点目の清流の都創造プロジェクトの推進体制の強化と、清流をうたう都市とのサミットなどを視野に入れた取り組みについての御質問でございます。  清流の都創造プロジェクトは、南アルプスから駿河湾に至る山、川、海など恵まれた自然環境と共生し、その豊かな自然のもとに人々が集まる政令指定都市を目指す姿を清流の都という言葉に集約し、これを推進するために清流の保全と継承や、自然と都市が調和した美しい景観の創造など、4つの重点施策を柱に展開していくこととしております。  このプロジェクトの推進体制としましては、自治会連合会、商工会議所など80の団体及び個人で構成される清流の都・静岡創造推進協議会を設置しており、会員相互の情報交換を初め、情報発信のためのウエブサイトの開設や講演会の開催などを行っております。  今年度は、この協議会に事業の企画を行う事業委員会を設置し、推進体制の強化を図ったところでございます。  また、清流をうたう都市との交流を念頭に、全国の政令指定都市、中核市などを対象に清流保全活動を調査してまいりました。  来年度には、調査した都市の中から1市との交流を予定しておりますが、これを契機として将来的には類似の取り組みを行っている複数の都市との交流を目指していきたいと考えております。  次に、2点目の安倍川が平成の名水百選に選定されたが、どのようにPRをしていくのかとの御質問でございます。  昨年7月に、北海道で開催された洞爺湖サミットにちなみ、環境省の平成の名水百選に安倍川が選定されました。これは、良好な水質とともに、地域における住民の保全活動が評価されたものであります。  また、興津川における保全活動が国土交通省などから表彰されたこともあわせれば、本市の清流保全に対する取り組みが高く評価されたものと考えております。  これらを踏まえまして、本市の取り組みについてホームページや案内看板などで周知を図るとともに、レジャー客が訪れるときや環境教育などのあらゆる機会を通じて、清流保全に対する意識の啓発を図ってまいります。  最後に、3点目の二酸化炭素の地産地消モデルの概要及び平成21年度の予定についての御質問でございます。  低炭素地域国土形成推進調査は、都市地域と森林地域の連携、リンケージにより、市域の約8割を占める森林を活用し、市内で排出される二酸化炭素をできる限り市内で削減、吸収するモデルの構築を目指しております。  現時点でのモデルの概要ですが、森林の恩恵を受ける都市地域の企業や住民が森林の整備により二酸化炭素を削減した権利を購入、排出権取り引きし、この購入経費が森林地域に投入されることにより、持続可能な林業経営を目指しております。  さらに、二酸化炭素の吸収を高めるため、森林所有者、企業、市との協働により、間伐を促進するため、森林環境アドプト制度を創設いたします。  平成21年度の取り組みでございますが、このモデルを広く市民、事業者に周知するため、シンポジウムを開催するとともに、平成22年度に本格運用するための準備を進めてまいります。  以上でございます。 31 ◯生活文化局長(古屋光晴君) 歴史の都に関しての3点の御質問にお答えいたします。  まず、静岡市の歴史、文化についてどう認識しているかという御質問にお答えいたします。  本市には、登呂遺跡に代表される古代の人々の生活、律令期の駿河国府の設置を契機とする政治や文化の拠点、また、それを基盤とする戦国期以降の今川氏、徳川氏によるまちづくりとその発展など、現在に至る長い歴史や文化が積み重ねられております。  特に、今川氏、徳川氏が残した数々の遺産は、我が国の歴史上、非常に重要な資料であるばかりでなく、市内各地域の文化として伝承され、あるいは、産業や町並みにおいても、本市の今日の発展の基盤ともなっております。  また、合併により加わった市域には、それぞれの地区に長い年月にわたり引き継がれてきた、特色ある歴史や文化が数多く存在しております。  このように本市に伝え、残されてきた多彩な歴史や文化は現在に生きる私たちが保存、育成し、次の世代へ引き継ぐべきものと認識しております。  次に、歴史資料の収蔵の現状と方針についてお答えいたします。  本市の文化財関連の収蔵施設についてですが、現在、清水区横砂の埋蔵文化財センター、駿河区小鹿の埋蔵文化財収蔵庫、葵区産女の文化財課分室の3カ所に埋蔵文化財を保管し、清水区三保の文化財収蔵庫に民俗資料を、また北部勤労者福祉センター内の公文書館に、本市に寄贈された古文書類約5,000点を保管しております。  いずれの施設も残りの収蔵スペースが少ないため、今後の調査などにより見込まれる新たな収集資料を収蔵する場所の確保や整備を検討してまいりたいと考えております。  最後に、歴史文化施設建設に伴う学芸員の確保についてお答えいたします。  歴史文化施設建設の過程において、歴史資料の展示や活用の方向性を決定していくことになりますが、それに関連して、市内外の広い範囲を対象とした資料調査を進める必要があります。そのためには、専門的知識を有する学芸員などが必要となりますので、その配置についても検討してまいりたいと考えております。  以上でございます。   〔33番千代公夫君登壇〕 32 ◯33番(千代公夫君) 市長、いろいろ先ほど伺いました。ありがとうございました。本当に市長とは同期で、高校から、そして、この議会に入っても一緒に市のことを考えてきたということで、すごい感慨がひとしおでございます。本当に長い間お世話になりました。  お茶について、これは待ったなしなんですよ。本当に茶園が荒らされているところを見る、あるいは、若い人がやる気をなくしていく話を聞くと、本当にこれでいいのかなと、静岡の産業がこれで廃れていっちゃう、本当に静岡はだめになっちゃう、そんな気を持って仕方がないものですから、やらせていただきました。  また、新幹線の駅でおりたら、お茶の香りがする、何かそういう方法ができないかなという提案もさせていただきました。  今度、駅北口の地下の広場にそういうスペースを持っていただけるということで、今、工事しているのかな、少しおくれているようですけども、そこでお茶の香りが出せるよという話も聞いておりますので、期待もしておきたいと思います。  それから、お茶については輸出が伸びるということもあって、その分では期待ができると思ってはおりますけども、やっぱり静岡市民自体がリーフの消費を拡大するよう、そのよさを日本全国にするよということで、ぜひ頑張りたいものだなと思っております。  それから、歴史の都、スケジュールも何も出てきておりません。資料が散逸し、劣化していることを考えると、これも待ったなしだと思っています。収蔵だけでも今しっかりやってほしいなと強く願っております。  本市は、歴史の上に成り立っているものと私は静岡市のあり方をそのように思っておりますので、そういうことで強く願っているものであります。 33 ◯議長(城内 里君) 質問はあと1分で終了してください。 34 ◯33番(千代公夫君)(続) ほかにも幾つか言いたいこと、あるんですけども、この課題、優秀な職員と熱心な議員の皆さんに御期待を申し上げまして、すべての質問を終了させていただきます。ありがとうございました。(拍手) 35 ◯議長(城内 里君) この際、暫時休憩いたします。         午後0時26分休憩    ───────────────────         午後1時30分再開 36 ◯副議長(望月厚司君) 休憩前に引き続き会議を開きます。  総括質問を続行します。  次に、井上恒弥君。   〔34番井上恒弥君登壇〕 37 ◯34番(井上恒弥君) それでは、ただいまより質問を行うわけでありますが、その前に先ほど質問されました千代公夫議員に一言申し上げます。  14年間に及ぶ議員生活、本当に御苦労さまでございました。平成7年の当選以来、同期の桜として政策に、そして市民の対応に時間を一緒に費やしてまいりました。25回に及ぶ議場での総括質問、立派なもので、本当に感謝します。  まだまだ頑張ると思っていた私どもから見ると、自身で決めたこの英断には敬意を表するものであります。これからも静岡市の発展のため、力を賜るようお願いし、また健康に気を使い、楽しい人生を過ごされることを祈念し、14年間を感謝いたします。本当に御苦労さまでした。  それでは、通告に従いまして質問をいたします。  今回はデジタル化と題して質問をいたします。  1つに、家庭で見ているテレビの問題を市民とデジタル化についてと題します。  2つ目に、公共のテレビについて。  3つ目に、防災・消防無線のデジタル化について伺いたいと思います。  このデジタル化についての質問は、佐野議員が20年9月に消防システムの広域化によるデジタル費用を質問されています。また、18年の9月議会に尾崎議員が通信インフラ整備とデジタルディバイドについての中で、地上デジタル放送の完全移行にかかわる現状と将来計画について質問されております。  そのときの佐野議員への答弁では、概算金額の提示がなされたこと、そして、尾崎議員への答弁では地上デジタル放送については、安倍川上流域に4カ所の中継局が設置される予定と聞いております。また、2011年7月24日のアナログ放送終了日までには、すべて設置される予定であると聞いておりますと言い、難視聴地区については現状と同様、共同アンテナなどによる共聴設備を設けて対応すると聞いておりますとの答弁でした。  議事録を見て、議事録のとおり今読み上げております。あとは、ブロードバンドの質問やコンテンツとか情報格差とか、いろんな議員が質問されております。  私が心配して、この質問に立ったのは、今の答弁で紹介したように、デジタル化への対応は電気屋さんと放送局と個人で対応すれば行政は関係ないのだというように聞こえてくる答弁であります。  しかし、これは総務省の事業として行われているもので、メーカーの技術革新で行われているものではありません。平成21年1月26日、情報通信審議会、情報通信政策部会、地上デジタル放送推進に関する検討委員会、施策の実施方法に関する検討ワーキンググループという、非常に長い名前のグループの第4回目の会合が開かれました。そのときの資料がここにあります。  この中で、平成21年度予算案決定後の進め方や、支援が必要とされる問題点をどのように進めていくのかを検討されていますが、特に支援が必要な人の対象を拡大することに力を入れております。  支援とは、デジタル対応機器を購入できない方や、受信不能な場所にいる人のことです。皆さんも御存じのように、1953年に放送が開始されたアナログ式のテレビジョン放送は、電波の有効利用を主目的に、デジタル式に置きかえ、あきとなるチャンネルは地上デジタル放送、携帯電話、携帯電話向けの放送、業務用通信、公用機関向けの通信などに使用する予定であるとし、国の施策として進められているものであります。  方式につきましては、日本方式を初め、アメリカ方式、ヨーロッパ方式、韓国方式、中国方式があり、それぞれのお国の事情により違いはありますが、世界の数多くの国でアナログからデジタルへ変換が行われております。  国内でこの話をすると、家電メーカーと家電商等の後押しをしているように思っている方もおられるようですが、そうではありません。総務省の事業として組み込まれているものです。  行政側もそのような雰囲気での対応があのような答弁になったのではないでしょうか。  しかし、今回の質問に関しては、しっかりした対応が見られ、多少安心いたしました。  そこで、質問に入っていきたいと思います。  最初に、(1)の市民とデジタル化について伺います。  前段でいろいろ申し上げましたが、地デジへの移行は受信機の買いかえやデジタルチューナーの買い足し、アンテナ設置、共同受信では施設の改修の必要など、経費の負担が伴うわけでありますが、生活の中に溶け込んでいるテレビは、市内すべての地域においてくまなく地上デジタル移行は必須と考えているわけでありますが、これまでに静岡市のデジタル化への取り組みの現状はどのようになっているかお聞かせください。  次に、(2)の公共施設のテレビについてお聞きします。  だれもが公共施設のテレビはどのようにするのかなと心配しているのは当然のことだと思います。  最も多いのは病院かな、でも、部屋のテレビはレンタルだし、公民館かな、学校かな、それとも庁舎内かななどとクイズごときに考えながら、この対応も当然検討しているだろうなと思う次第であります。  そこで、質問をいたします。  庁舎内などに設置しているテレビに関する調査と、その結果についてお聞かせください。  次に、(3)の消防無線のデジタル化についてお聞きします。  消防や防災において、消防車や救急車との連絡や災害時の情報収集のために使う幾つかの無線があると思います。これらもやはりデジタル化が必要になってくると伺っています。防災部においては、20年度の事業で地域防災無線のデジタル整備が進んでいると聞いています。  そこで、伺います。  現在、防災や消防で使用している無線の整備状況とデジタル化への移行の期限が示されているのかどうかお聞かせください。  以上、1回目の質問を終わります。 38 ◯総務局長(村松 眞君) デジタル化に対します2点の御質問にお答えをいたします。  初めに、本市における地上デジタル放送への取り組みの現状でございます。  市では、これまでチラシ、ポスターによる広報や地域住民の集会における周知活動を行うほか、自主共聴施設の管理者などを対象とした説明会を、平成20年8月に開催しております。  また、9月からは現状の共聴施設の立地条件でデジタル電波が受信できるか否かを判断するため、NHKに受信点調査を依頼するとともに、公共施設のデジタル化の進捗状況などについても情報収集を行っております。  なお、本市では共聴施設のデジタル化改修を円滑に推進するため、自主共聴施設デジタル整備事業費助成として、平成21年度予算案に補助金2,600万円を計上しているところであります。  続きまして、庁舎内等に設置するテレビに関する調査とその結果についてでございますが、2011年の地上デジタル放送開始に備え、庁内のテレビの設置状況とデジタル化への対応等についての調査を昨年度実施いたしました。  これはデジタル化に対応するためのテレビの買いかえやチューナーの取りつけ等の経費が集中することを避けるために実施したものであります。  その結果、学校、幼稚園を除く状況は、購入の必要があるもの182台、チューナー取りつけの必要があるもの429台という内容でした。調査結果から受信機の機種やケーブルテレビ契約の有無など、それぞれの状況により必要とするチューナーの種類や工事などが異なることなどから、各局における計画的な予算執行の中で2011年までの対応を進めていくこととなっております。  以上でございます。 39 ◯消防防災局長(岡村一博君) 消防防災部で使用している無線の整備状況とデジタル化への移行期間等についてお答えいたします。  現在、消防防災局で使用しております無線の状況ですが、まず、防災部は、地域防災無線、これにつきましては、地震等が発生した場合に地域の拠点となる地区支部や区本部、市災害対策本部との間で情報収集伝達や応急対策等の指示を行うための無線として整備しております。  このシステムにつきましては、電波法の改正により、平成23年5月31日までにアナログ式からデジタル式に移行する必要があり、現在、2カ年計画で整備を進めているところであります。  平成20年度には、市街地の基地局と無線機350台を整備し、21年度には山間地域の中継局と残りの無線機約250台の整備を予定しております。  この整備により、平成22年度当初から地域防災無線は完全にデジタル化に対応することになります。  2つ目は、気象情報や地震情報等を市民に一斉に通報するシステムとして、市内各所に設置してある同報無線のシステムがあり、現在はアナログ式となっておりますが、この無線のデジタル化につきましては、いまだ国からは移行の期限が示されておりません。  次に、消防部の無線についてでありますが、消防にも2種類の無線があり、1つは画像伝送システムであります。
     このシステムは、市役所屋上に設置してある高所監視カメラの映像を衛星通信により国や県、他都市の消防本部等に配信するもので、既に平成19年度中にデジタル化が完了しております。  2つ目は、現場出動した消防隊や救急隊が災害現場や、指令室との間で使用する消防救急無線があり、こちらは現在アナログ式の無線機となっております。この消防救急無線につきましては、電波法の改正により平成28年5月31日までにデジタル式に移行することが必要となっております。  以上です。   〔34番井上恒弥君登壇〕 40 ◯34番(井上恒弥君) 答弁、ありがとうございました。  地上デジタル放送は、総務省の事業と理解の上、静岡市として推進してきたとの話でありますが、ここに平成20年4月30日現在、静岡県内の自治体広報紙などの記載状況があります。  市町全部を書いてありますが、この時点で静岡市は広報紙に掲載したのは1回だけです。多いところでは湖西市、裾野市が4回、川根本町が6回、新居町、西伊豆町が5回の掲載となっております。  結果的に電波がとめられるまでに市民が対応できるなら、この掲載でよいと思いますが、その辺がちょっと心配の向きがあります。  先日の週刊誌には、1,000万世帯のテレビが映らなくなる、こんなふうに書き立てております。  また、先月6日に総務省静岡県テレビ受信者支援センターを開所し、松本センター長が赴任されました。家電業界では既に家電困りごと相談センター、デジタル110番と称した相談窓口を設けております。  しかしながら、市民から見ると、家電商業界へ連絡すると、出張診断は有料でもあるし、高いテレビを買わされるのではないかという心配があり、なかなか電話をしにくいものです。  また、先ほどの県の受信者支援センターはどこにあるのかよく知られていません。SBSの局内にあるなど、知っている人はごくわずかであります。  そうなると、先ほどの心配が再燃してきます。静岡市でのデジタル化のおくれはないかどうか心配であります。  また、他市では国や家電業界とは別に、生活の相談は市の窓口へ、この観点から独自に地上デジタル相談センターを設置している市が出てきております。  さらに、2011年の完全デジタル化まで余すところ2年数カ月となったわけでありますが、山間部などのデジタル波が受信できない地域への対応や、生活保護世帯などへのチューナー無料配布が決定した場合の対応はどうするのか。  また、高齢者世帯などのデジタル化への対応が困難な世帯をサポートする対応や、中山間地ではない静岡市内でも、東海総合通信局のデータによりますと、籠上、松富、昭府、麻機、瀬名、この地域で日本平よりの直接波が届かないところがあり、ブロックノイズで映らなくなる心配もされております。  ただいまいろんなことを申し上げましたが、質問をまとめると、完全デジタル化に向けてどのような課題があるか、静岡市としてどのような対応をしていくのかお聞かせください。  次に、公共施設のテレビについてであります。  答弁をいただいたわけですが、昨年度に庁舎内のテレビ設置状況を調査した結果、購入しなければならないテレビが182台、チューナーを購入すれば何とかなる、そのテレビが429台あることがわかりました。  そして、その対応は各局で計画的に対応していく、これもわかりました。  しかし、この調査には、学校、幼稚園を除くとしてあります。冒頭で言いましたが、学校、幼稚園が一番多くテレビを使用していると思われます。それをどのようにするのか心配しております。  そこで、質問をいたします。  学校施設のテレビの買いかえ、デジタル放送対応は今後どのように取り組んでいくのかお聞かせください。  次に、防災・消防無線のデジタル化でありますが、防災部の地域防災無線は、電波法の改正で23年5月31日までにデジタル式に移行の必要があるとのことで、静岡市では22年当初より完全デジタルになるようにもう対応ができているということであります。  同報無線は現在アナログ式でありますが、国から移行しろという期限が示されていないとのことでした。  消防のほうの無線は2種類あって、1つ目の市役所の屋上に設置してある画像伝送システムは、もう既に平成19年度に完全デジタル化が終了しています。  2つ目の消防隊や救急隊が現場と指令室とでやりとりをする消防救急無線は、アナログ式で平成28年5月までにデジタル式に移行することが必要となっているということです。  消防無線、防災無線、今までの取り組みがよくわかりました。しかしながら、無線は消防も防災も非常に重要な通信方法であるとともに、同報無線は市民にとっても災害情報の入手手段として大事なものです。  そこで、質問をいたします。  少しでも早目に整備することで、よいシステムができるのではないかと考えています。今後のデジタル化へ向けた取り組みはどうなっているのか、お聞かせください。  以上、2回目の質問を終わります。 41 ◯総務局長(村松 眞君) 完全デジタル化に向けまして、どのような課題があり、また市としてどのような対応をしていくのかという御質問にお答えいたします。  テレビ放送のデジタル化に関しましては、山間部などに多く設置されております自主共聴施設でデジタル化改修が必要となる場合がありますので、市の支援制度を活用し、早期に施設の改修を完了するよう、関係者への周知広報に努めてまいります。  生活保護世帯などへのチューナーの無料配布という国の施策については、その詳細は明らかではございませんが、事業が決定した場合には関係機関などと連携し、円滑に実施できますよう体制を整えていきたいと考えております。  また、デジタル化への対応をサポートするための市の窓口の設置につきましては、総務省テレビ受信者支援センターや電気商業組合など、各種相談窓口の活用状況を見ながら検討してまいりたいと考えております。  中山間地以外におきます難視聴についてでございますが、デジタル化に伴い市街地では大幅に受信環境がよくなるものの、市街地に近い、御指摘のような一部地区につきましては、新たな難視聴となる地区も出てくることが想定されております。  こうした地区は、現在、国で調査中でありまして、その結果が本年3月末にまとまる予定と聞いております。  いずれにいたしましても、国としては2011年7月までの完全移行を目指しているところであり、市としても遺漏のないよう万全を期して取り組んでまいりたいと考えております。  以上でございます。 42 ◯教育次長(辻 和夫君) 学校施設のテレビの買いかえなど、デジタル放送対応には今後どう取り組んでいくのかとの御質問でございます。  各学校のデジタル放送対応につきましては、既に一部対応している学校がありますが、2011年のアナログ放送終了までに必要に応じてテレビを買いかえたり、デジタルチューナーを追加するなどして、すべての学校の職員室等において防災、気象情報等が引き続き視聴できるよう対応していく予定でございます。  なお、現在、小中学校の各教室に設置されているテレビにつきましては、今後アナログ放送終了後もビデオ教材等の視聴に活用してまいります。  以上でございます。 43 ◯消防防災局長(岡村一博君) 消防防災局の無線についての今後のデジタル化に向けた取り組みについてお答えいたします。  先ほど申し上げましたとおり、消防救急無線につきましては、既にデジタル方式に移行すべき期限は示されているものの、無線機器の詳細な仕様などについてはいまだ国から公表されておりません。  今後、無線機器の仕様など整備に必要な情報を積極的に収集するとともに、静岡県域全体での無線体制の構築と静岡県中部圏域の消防救急広域化の推進と並行して、消防活動及び救急活動に最適な消防救急デジタル無線システムの検討を進めていきたいと考えております。  次に、同報無線についてでありますが、この無線システムは設置から既に30年を経過し、老朽化していること、さらには、建物の高層化や住宅の遮音性が高くなっていることなどから、子機、つまりスピーカーでありますが、スピーカーからの音声放送が伝わりにくくなっていることなどの問題があるのが現状であります。  今後は同報無線のデジタル化の検討とあわせまして、子局の配置、見直しを進めるとともに、電子メール配信等の新たな情報伝達手法の導入も含めて、検討を進め、情報が確実に市民に伝達できる通信システムの構築に努めてまいりたいと考えております。  以上であります。   〔34番井上恒弥君登壇〕 44 ◯34番(井上恒弥君) 答弁、ありがとうございました。  (1)の市民と地デジについては、チューナーの無料配布が今後大きな問題になりそうです。  政府では、260万世帯を見込んでおります。そうすると、静岡市でもかなりの数字になるのではないでしょうか。送付しただけで済めばよいのですが、接続、配線が必要となりますので、それをどのようにしたらよいか、それを電気屋さんのほうにお願いすると、生活保護家庭の名前がわかってしまうなど、非常に難しい問題がそこから発生してきます。  それから、量販店から購入したデジタル対応機のテレビ、これを購入したはいいんですが、そのままアナログで使っている、これもかなりのパーセンテージであると聞いております。  それから、先ほど局長の説明がありましたように、市街地でも難視聴の地域があるということも心配している1点であります。  もう1点心配しているのは、アナログ対応のテレビの処分であります。  今、国の施策で市民に負担がかかっているのに、さらに家電リサイクル法の処理費を払わなければならないのかという、そういう質問が出てくる、それを思われます。国としても、これに対してどういう答弁になるのか、静岡市のほうにまともにこういう質問が出てきた場合も困ったなという話になるかと思います。  それから、学校のテレビであります。先ほど答弁いただきましたが、数は公表されませんでした。かなりの数があると思われます。聞くところによりますと、2,000弱とも聞いております。職員室や避難場所としての利用のほうには、地デジを入れていくとのことで、一気にやるとお金がかかるので、各学校で少しずつ対応していくというようなことで、よろしいんじゃないかなと思います。  それから、学校に対する補助のことが、日経に出ておりますが、学校の対応、地デジに対する対応はまだ1%だと。それの補助金が9年度約75億、10年度約150億円、11年度約125億円、総額で約350億円の補助制度を今申請して通るか通らないかという、そういう場面に来ておりますので、こういうのの利用なんかも考えていかれたらいかがなものかなと思います。  それから、消防・防災は電子メールなどの新たな情報手段、手法の導入も含めて検討されるということで、非常に意欲的であって、いいことだなと思います。  最後に、いずれにしろ、この取り組みは国の施策で行われることを自覚しながら行動することをお願いして、総括質問を終わります。ありがとうございました。    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 45 ◯副議長(望月厚司君) 次に、鈴木節子君。   〔2番鈴木節子君登壇〕 46 ◯2番(鈴木節子君) 景気悪化のもと、市民生活は困窮をきわめています。こういうときこそ、暮らし、福祉を守り、充実させる立場で、今回は3つの分野で質問します。  初めに、生活保護行政について質問します。  戦後最大の経済危機のもと、派遣切り、雇用危機が一段と深刻さを増し、失業、所得激減など、市民生活は困窮をきわめています。  年度末には、失職する人が40万人とも予想される中、仕事を奪われ、住まいまで失いかねない人々を路頭に迷わすことなく、実情に即した素早い保護行政が求められています。  金融危機が増した昨年の秋以降、生活保護の相談、申請はふえ続け、昨年12月の保護申請件数の前年度比伸び率は、浜松市が109%増、本市は91%増と全国第2位の伸び率です。  大手自動車関連工場が多い浜松市、名古屋市は、派遣切りや失業による影響と推測できますが、本市も昨年比2倍近い申請です。  本日の新聞報道では、1月比で32%増と、保護行政は最後の安全網、問われる活用策との見出しが踊っています。  質問の1点目に、生活保護の相談、申請、開始件数は、昨年度との比較でどう推移しているのか伺います。  2点目に、生活困窮の理由は何か。病気で仕事ができず、解雇、廃業、あるいは、医療費が払えない、就労していても収入が少ないなど、多々あると思いますが、相談、申請、開始の理由は主に、どのようなものか、また、昨年度と比べて特徴はどういうものか伺います。  次に、国民健康保険について、今回は保険証取り上げと保険料引き下げについて質問します。  保険料が高過ぎて払えない、これは国保に加入している世帯の共通の思いです。滞納世帯は3万500世帯、加入世帯11万5,300世帯のうち4軒に1軒が滞納していることになります。このうち72%が所得200万円以下世帯、35%が総所得のない世帯です。所得が低く、暮らしが厳しい世帯にとっては、やむにやまれず滞納せざるを得ない事態が続いています。  保険料を滞納し、保険証を取り上げられた世帯は2,500世帯、短期保険証は5,850世帯もあり、滞納分を納めなければ保険証が交付されず、そのために受診できず、病状を悪化させるといった事例が後を絶ちません。病気のため失業、廃業、解雇、また、急速な景気悪化で派遣切り、減産による収入減など、保険料を払えない人からも保険証を取り上げているのが実態ではないでしょうか。  一律機械的な保険証取り上げは、決して許されません。国保行政が市民の命を奪うことがあってはなりません。  本市は滞納世帯のうち中学3年生までの子供さんからの保険証の取り上げをやめましたが、子供に限定せず、一般的対応はどうか。  質問の1点目に、保険証を取り上げられた世帯で医療を受ける必要があると申し出た場合は、滞納保険料を納付しなくとも保険証を交付しているか、その対応を伺います。  2点目に、国保料が家計を圧迫し続ける中、来年度は国保料のうち介護分が値上げとなりましたが、医療分と後期高齢者支援金分は据え置きとなりました。市民からは保険料が高過ぎて生活できないという声が日を追うごとに増しています。  保険料を据え置きとし、一般会計からの繰り入れを3億増額したことは、一定の評価をしています。  では、市民の暮らし応援の立場から、本市はどのように考えているのかを伺います。  3つ目の項目、妊婦健康診査について。  来年度は14回必要とされている妊婦健診助成が5回から14回まで拡大され、血液検査と超音波検診も助成対象に、また、里帰り出産も助産院も対象となりました。経済的不安がなく子供を産みたいと願うお母さんたちにとっては、大きな朗報です。  今回の助成拡大を少子化対策と子育て世帯の負担軽減の2つの側面からどのような効果があるとお考えか、伺います。  以上、1回目の質問です。 47 ◯保健福祉子ども局長(長田光男君) 生活保護の相談、申請、開始件数は、昨年度との比較でそれぞれどう推移しているのかとの御質問にお答えいたします。  平成20年4月から平成21年1月までの件数について、平成19年度と比較すると、相談件数では約10%増、申請件数、開始件数では約20%増となっており、特に景気の悪化が顕著にあらわれた11月以降について見ると、相談件数37%増、申請件数51%増、開始件数については32%増と大きな伸びを示しております。  次に、昨年暮れからの生活保護の相談申請等の状況についてお答えいたします。  相談内容としては、就労収入の減により医療費の支払いが困難、手持ち金の減少による生活困窮という相談が多くあり、申請開始の理由については、就労収入の減少や傷病、障害、高齢による不就労が多く見受けられました。特に就労日数や就労時間の短縮が原因で、就労収入が減少したため、生活が苦しいなどの相談が昨年度に比べてふえております。  次に、資格証明書が交付された世帯で医療を受ける必要が生じた場合は、滞納保険料を納付せずとも国保保険証を交付しているかとの御質問ですが、国の通知によりまして該当世帯に属する被保険者が医療を受ける必要が生じ、かつ、医療機関に対する医療費の一時払いが困難である旨の申し出を行った場合には、短期保険証を交付いたします。  次に、国保料についての御質問にお答えいたします。  来年度の国保料は、介護報酬改定等により医療保険者が負担する介護納付金の増加が見込まれるため、介護分保険料については引き上げとしましたが、それ以外の医療分及び後期高齢者支援金分保険料については据え置きとしております。  次に、妊婦健康診査の拡大の効果についてお答えいたします。  近年、出産年齢の上昇等により適切な健康管理が必要となる妊婦が増加傾向にあることや、経済的な理由等により健康診査を受診しない妊婦も見受けられるなど、母体や胎児の健康を確保する上で、妊婦健康診査の重要性、必要性は一層高まっているところであります。  14回の妊婦健康診査助成を行うことにより、妊婦の健康管理の充実及び経済的負担の軽減を図ることが可能となり、安心して妊娠、出産がしやすい環境が確保できるものと考えております。  以上でございます。   〔2番鈴木節子君登壇〕 48 ◯2番(鈴木節子君) では、2回目、質問します。  先に生活保護についてですが、これまでの生活保護は住居が定まっていないとか、65歳未満で働く能力があるというだけで、保護の申請すら受け付けてもらえないことが日常化していました。
     しかし、現在のような不況の嵐のもとでは、減産で週3日しか働けず、月数万円の収入しか得られない。また、職を探してもなかなか仕事につけないなど、個人の努力では解決できない事態が続いています。  年末年始の年越し派遣村の取り組みの中で、保護申請者全員が短期間で受給できました。稼働能力があっても求人がない場合は保護の対象とされ、定まった住所がないことも問題にはされませんでした。  このような事例は生活保護法や憲法25条に基づいた当然の運用です。本市の見解、対応を確認する意味で質問します。  1点目に、住居の問題です。  失業し、手持ち金がなくなり、家賃滞納で住まいを失ったケースの対応です。定まった住所がない、または、明らかでない場合でも、保護を必要とすると判断された人は申請を受け付け、保護決定すべきですが、どう対応しているのか。住居確保から保護開始までの対応を伺います。  2点目に、稼働能力について。  就職活動をしても仕事につけない、仕事がないという事態が続いています。不景気のもと、20代、30代の人でも十数回面接しても就職できない、50代、60代ではなおさら困難という事態です。就労能力と就労の意思があり、就職活動しても仕事につけず、困窮状態にある場合、要保護状態とみなし、保護を適用するのか、伺います。  3点目に、手持ち金がないなど、急迫状態の場合です。あるケースは家族5人、父親のみの収入で子供を抱え、手持ちは1,000円、預金通帳には子供のために600円しか残っていないぎりぎりの瀬戸際で申請しました。  また、あるケースは、病気になっても無保険のため受診ができず、仕事は減産により週3日しか働けず、月数万円しか収入がなく、家賃や水道代、介護保険料など、公共料金も払えず、手持ち金も数千円というケース、どちらも自力でぎりぎりまで生活を切り詰めてやりくりしても追い詰められたケースですが、このような急迫状態にある場合、速やかに保護を開始すべきですが、どう対応しているのか伺います。  次に、国保の問題です。  先ほど1回目の質問で、医療分と後期高齢者分の据え置き、これは私は評価をしました。それについて市民の負担感からどう考えているのかという質問をしましたので、その質問についてのお答えが医療分を据え置きとしたと、何かオウム返しのような答えしか返ってきておりませんので、ここはしっかりと答弁をいただきたいと思います。  では、国保の保険証取り上げについて伺います。  本市の対応は病気で受診の必要があるときは滞納の一部を納付すれば保険証は交付されるように改善されつつあります。  厚労省も医療を受ける必要があり、窓口で医療費の一時払いができない場合は、医療費を納付することができない特別な事情に準ずるとして、保険証を交付することができるとしています。  では、医療の必要性という要件なく、窓口での医療費の一時払いができないという申し出をすれば、保険証を交付するのかという問題です。  舛添厚労大臣は、昨年11月の国会答弁で、医療費の一時払いが困難であるという申し出さえあれば、医療の必要性という要件は必要ではないと答弁し、また、厚労省の保険局長は、緊急対応で滞納保険料の納付は必要なしと答弁しています。  質問の1点目に、医療費の一時払いが困難だと申し出れば、医療の必要性にかかわらず、保険証を交付すべきですが、本市はどうお考えか、伺います。  次に、高過ぎる保険料について。  諸物価は高騰し、課税強化による増税、年金受給額は減っているのに公共料金引き上げの重圧感が重くのしかかっています。  国保加入世帯の8割が所得200万円以下世帯、年金生活者は3割を超えています。こういう状況の中、全国的には京都市は国保運協で一般会計からの繰り入れの確保に最大限努力すべしと附帯意見がつき、96%の世帯で保険料を引き下げ、釧路市は1世帯平均8,400円の引き下げが実現しています。福岡市では、市長が国保運協に国保料引き下げを諮問し、2月定例会で引き下げ議案が審議されています。可決すれば、2年連続引き下げとなります。本市も戦後最大の景気悪化のもと、市民の暮らしを守るために、据え置きから一歩踏み込んで引き下げるという英断をすべきですが、お考えを伺います。  次に、妊婦健診について。  助成拡大は大きな前進ですが、お産は病気でないため保険がきかず、若い子育て世代にはまだまだ経済的負担が重くのしかかります。  新潟県は、全市町村で14回の健診を公費負担で実施する見通しを示しました。本市も全額助成し、子育て応援を太く強く押し出す、このことについての見解を伺います。  以上、2回目です。 49 ◯保健福祉子ども局長(長田光男君) 生活保護の適用についての2点の御質問にお答えいたします。  居住地がないことのみをもって、保護の要件に欠けるものではないため、他の要保護者同様、資産要件等の要否判定を行った上で、生活保護を適用しております。  なお、在宅生活可能な人は、保護適用後直ちにアパート等への入居ができるよう支援をしております。  同様に、稼働能力があることのみをもって、保護の適用に欠けるものではないため、他の保護者、要保護者同様、資産要件等の要否判定を行った上で、生活保護を適用しております。  なお、稼働能力を有する人については、保護適用後、就労支援員による就労指導を行い、自立を促しております。  次に、手持ち金がないなど、要保護者が急迫状態にある場合は、速やかに生活保護を適用すべきだと考えるが、市としてどのように対応しているかとの御質問ですが、要保護者が申請時に手持ち金がない場合には、申請に伴う必要な調査等を実施する間の生活費について緊急援護金を支給しております。  なお、疾病等により急迫状況であると判断された場合には、申請の有無にかかわらず生活保護を適用しております。  次に、国保資格証明書が交付された世帯で、医療費の一時払いが困難であるという申し出があれば、医療の必要性にかかわらず保険証を交付すべきではないのかとの御質問ですが、先ほど答弁したとおり、国の通知により、該当世帯に属する被保険者が医療を受ける必要性が生じ、かつ、医療機関に対する医療費の一時払いが困難である旨の申し出を行った場合には、短期保険証を交付いたします。  次に、一般会計からの繰り入れによる国保料の引き下げについての御質問にお答えいたします。  国民健康保険事業は、被保険者の保険料を主として、国庫負担金その他の収入で賄うのが原則だと考えております。  本市においては、国民健康保険財政の収支を見ながら市全体の財政事情を勘案し、繰り入れを実施しており、保険料の引き下げを目的とした一般会計からの繰り入れについては考えておりません。  次に、妊婦健康診査について、子育て支援の立場で全額助成すべきではないかとの御質問にお答えいたします。  妊婦が出産するまでに受ける妊婦健康診査については、それぞれの妊婦の健康度、妊娠の状況などによって健診回数、検査や指導の内容、また、病院、診療所によっても受診費用に差がありますが、望ましいとされる受診回数まで拡大するとともに、超音波や血液検査等健診内容が充実し、補助対象としたことにより、妊婦健康診査に係る経済的な負担は大幅に改善されるものと考えており、当面は制度の円滑な運営に努めてまいります。  以上でございます。   〔2番鈴木節子君登壇〕 50 ◯2番(鈴木節子君) では、3回目の質問です。  生活保護と稼働能力についてですが、保護の可否の判断について、働く意思があっても、就職活動しても、仕事を得ることができるかどうかに着目する、ここがポイントです。  本市の場合、景気の低迷による減産で、関連業者、下請、孫請業者も仕事がとまる。内職までなくなる状況下で、必死に仕事を探しても就労できない現状が続いています。  厚労省は、生活保護実施要領で、稼働能力を活用する就労の場を得ることができるか否かにより判断することと指導しています。  また、地域における有効求人倍率や求人内容の客観的な情報や、育児や介護の必要性など、就労を阻害する要因を踏まえることと指導しています。  本市も、稼働能力の活用について、仕事を得ることができるかどうかという厚労省の指導に沿った判断を行っているのか、確認の意味で伺います。  2点目に、体制の問題です。  生活を守る最後のとりでとして、生活保護行政のさらなる充実が求められていますが、ケースワーカーの担当件数の上限は80件です。しかし、昨日、日本共産党の代表質問に対する答弁では、保護受給者がふえ続け、本市は平均100件です。最高は125件を超えると聞いています。  今、職員体制を増員させなければ、ニーズにこたえられないのは明らかです。  来年度の機構改正では、障害福祉と生活保護の課が一体になります。このような機構で生活保護業務が充実ができるのでしょうか。昨日の答弁では、生活困窮と障害は相互に関連がある、一体的サービスがさらに充実されれば、幅広いサービスにつながるという答弁でしたが、今、オーバーワークになっている体制をまず改善させなければ、保護を必要としている人に必要な手だてが迅速に打てなくなるおそれがあります。  障害福祉と生活保護は、それぞれの専門性を持った職員が対応するのが原則です。生活保護にかかわる職員配置をどう充実をさせていくのか、定員管理計画のもとで、かなり折衝があるとは思いますが、市当局としての方針を伺います。  次に、国保証の取り上げについて。  今、不況の嵐が吹き荒れる中、収入の激減、派遣切り、廃業など、暮らし破壊がかつてない勢いで進んでいます。  病気で働けず、収入がないまま保険料が払えず、保険証が取り上げられ、医療費も払えず受診できない人に対し、行政として命と健康を守るのは最低限の責務です。滞納者への制裁は国保に対する不信や不満を増長させるだけで、逆効果です。  こうした方たちにとって行政が何も手を差し出さず、かえって何とかしてくれとすがるような手を払いのけるような行為ではないでしょうか。  滞納せざるを得ないほど高過ぎる国保料に問題があるのであって、払えない世帯に責任転嫁すべきではありません。社会情勢を見れば、保険証取り上げは一切やめて、今こそ払える保険料にする。そして、滞納せざるを得ない人たちからの保険証の取り上げはやめて、市民の皆さんの暮らしを、健康を、命を守るという市の方針を大きく転換させ、今、不況で苦しんでいる多くの市民の皆さんに対して、これから安心して住み続けられるという保障を静岡市の政治の役割として示すべきではないでしょうか。  市のお考えを伺って質問を終わります。 51 ◯保健福祉子ども局長(長田光男君) 生活保護適用に係る稼働能力活用の有無についての御質問にお答えいたします。  稼働能力の活用については、活用する意思があるか、それを活用する仕事があるか、病気や障害、育児、介護等の阻害要因がないかについて個々に確認し、総合的に判断しております。  次に、生活保護業務に携わる機構改正後の職員配置はどのように充実させるのかとの御質問にお答えいたします。  来年度から高齢者世帯を担当する訪問支援員を各福祉事務所に配置することにより、ケースワーカーの担当する世帯数を減らし、個々の世帯への支援を一層充実させるとともに、生活保護申請に係る業務についてもきめ細かな対応をすることで、生活保護世帯の増加に対する体制を強化してまいります。  次に、国保保険証についての御質問にお答えいたします。  国民健康保険は、被保険者の相互扶助で成り立つ制度であり、その財源となる保険料の収納確保は、制度の維持及び被保険者の負担の公平を図るという観点からも極めて重要であると考えます。資格証明書等は法令の規定によって交付するもので、当然、法の定める要件に当てはまる被保険者には資格証明等の交付をすべきものと考えております。  以上でございます。    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 52 ◯副議長(望月厚司君) 次に、山本明久君。   〔16番山本明久君登壇〕 53 ◯16番(山本明久君) 私は、労働者の雇用を守り、つくり出すということと、中小業者を支援するという2つの問題で、当局の積極的な対策を求めて質問をいたします。  我が党の代表質問でも取り上げましたように、年度末の派遣切りによる大量の解雇という問題ですけれど、この問題の本質は、偽装請負やクーリング期間を不当に使い回して、同一業務で3年以上派遣を雇っているのに3年期限だから首を切るということが労働者派遣法違反だということです。  これは、今国会での日本共産党の追及で多くの事例が明らかになり、本来なら3年を過ぎて派遣された企業が直接雇用の申し出をする義務が生じているということで、これも政府が認めました。ですから、今、各県労働局に直接雇用の義務を派遣先企業に果たさせることを求める申請運動が全国で起こっています。  市内においても、違法な派遣切りを許さないという行政の認識と姿勢を持つことが今大事になってきています。  また、大企業がこの間大もうけをため込んできたにもかかわらず、景気悪化で収益が落ちたからという理由で、下請、中小企業から仕事を奪うやり方についても、行政は地元中小業者の営業を守り、仕事づくりと資金繰りを応援するという姿勢を持つことが今大事になってきています。  本市も、そういう中で2月半ばに緊急経済対策第2次実施計画を打ち出しましたが、その打ち出されたメニューで、今起きている解雇問題や中小企業をどれだけ救済し、支援できる実効ある内容になっているのか、よくわからない面もありますから、具体的にお聞きしていきます。  1つ目には、緊急の雇用対策についてです。  この第2次実施計画で、緊急雇用対策については、ふるさと雇用再生特別交付金や、緊急雇用創出事業交付金を活用した事業を計画しています。  しかし、具体化されてくるのは、6月の補正以降だというふうに聞いております。1次計画では、雇用対策ではヘルパー資格30人とか市の臨時職員20人程度を雇用するということになっていますけれど、2次計画では、中身は委託事業ということになっています。ですから、深刻化する解雇問題に対応できる規模と中身になっているのかどうかというのが疑問になってきます。  もともとこの政府の交付金については7割、4分の3というようなさまざまな規定があるようで、使い方が極めて限定的で使いにくいものになっているようです。  しかし、ともかくも、使えるものは何でも使って総動員して、雇用をつくり出すという取り組みが今行政に求められていますので、これらの交付金を使って具体的にどのような事業として活用しようとしていこうと考えているのか、まず、お聞かせいただきたい。  2つ目には、今、仕事ががたんとなくなり、経営危機に見舞われ、苦しんでいる地域の中小業者に対して、これもできる手は打って、徹底して支援して守るということが今切実に求められているという点についてです。  市の第2次実施計画に盛られた地域活性化・生活対策臨時交付金の活用等による事業展開によって、市内の中小業者に具体的にどの程度の仕事づくりや需要の掘り起こしなどの経済的効果を見込んでいるのか、具体的にわかりやすく説明していただきたいと思います。  また、資金繰りに関して、昨年末から実施されて活用されている緊急保証融資、きょうの答弁でも大きく利用されているということはもうはっきりしています。  役立っていることは明らかですが、しかし、せっかく市の対象セーフティーネット認定を受けても、経営状況によっては保証協会や金融機関からの貸し渋りによって融資を受けられない、何とかしてほしいという声があちこちで聞かれます。  市は、こうした貸し渋りの実態についてどう認識しているのかお聞かせいただいて、1回目を終わります。 54 ◯経済局長(熱川 裕君) ふるさと雇用再生特別交付金、緊急雇用創出事業交付金の活用についての御質問にお答えをいたします。  国の交付金の対象事業につきましては、21年度から23年度までの事業につきまして、現在、県と協議を行っているところでございます。  交付金の活用分野につきましては、産業振興分野のみならず、教育・文化分野、福祉分野、環境分野など、雇用の維持安定につながる幅広い分野での活用を考えております。  今後、県により認められた事業につきましては、順次事業を積極的に推進し、雇用の創出または拡充に努めてまいります。  次に、市の緊急経済対策第2次実施計画の市内中小企業者にとっての経済効果に関する御質問にお答えを申し上げます。  本年2月に決定いたしました静岡市緊急経済対策第2次実施計画では、中小企業対策、雇用・生活者対策、有効需要創出、地域経済力強化、その他公共事業対策等を5本の柱として事業を推進しております。  対象事業及び予算額につきましては、平成20年度は20事業26億円、平成21年度は60事業130億円でございます。  また、景気変動対策資金の融資枠は、平成20年度は65億円、平成21年度は98億円でございます。  これら事業が地域中小企業者にとって下支えや、底上げとなることを期待しているところでございます。  続きまして、緊急保証が保証協会や金融機関からの貸し渋りによって融資を受けられない実態についてどう認識しているかとの御質問にお答えをいたします。  1月30日の金融庁の発表によりますと、いわゆる貸し渋り、貸しはがし、金融の円滑化等の融資業務に関する相談が大幅に増加しているとのことですが、今回の緊急保証制度は、融資額の10割が保証の対象となり、金融機関にリスクが生じないため、いわゆる貸し渋りは発生しないものと考えております。  融資を受けられないケースといたしましては、静岡県信用保証協会の承諾が受けられない場合がありますが、同協会によりますと昨年12月12日から本年2月23日までの景気変動対策資金の審査件数254件に対し、保証協会の規定や申請者の都合により保証が受けられなかったものは17件、率にしますと6.7%とのことでございました。  その理由といたしましては、社会保険料の滞納、従業員数等の要件を満たしていないもの、二重の申請、申請者の都合による取り下げ等であると聞いております。  また、静岡県信用保証協会の調査では、保証承諾を受けた融資案件のほぼすべてが銀行の融資を受けているとのことでございました。  以上でございます。   〔16番山本明久君登壇〕 55 ◯16番(山本明久君) 2回目です。  雇用問題ですが、派遣労働とあわせて正規労働者にも大量解雇を広げるという動きが、今、大企業・財界の方針として出ています。
     しかし、この場合は明確に整理解雇4要件というのがありまして、これを全部満たさなければ違法だということはもうはっきりしています。  しかし、収益が落ちたという、これもだめなんですが、そういう理由をつけて身勝手に解雇を強行しようとしていることが社会的な問題になっていますので、これに対しても大企業にルールを守らせて社会的な責任を果たさせようという行政そのものがそういう声を上げることが今大事になってきています。  同時に、中小企業に対しては、当然、雇用を守るための支援策の拡充が今必要になってきています。  そういうもとで、今、答弁にありました雇用交付金等をどう活用しようとしているのかということについては、今、協議中だということで、そう具体的には述べられませんでしたけれど、しかし、市は何をやりたいのか、こうしようとしているという積極的な姿勢は示されませんでした。  先ほど言いましたように、委託事業で基本的には雇用契約1年更新可能ということにもなっていますけれど、どれだけ解雇者が発生して、どれだけ救済しようとしているのかという、基本的なところが恐らくつかまれていないもので、具体的にこうしようというのがよく見えていないんじゃないかというふうに感じました。  そういうことも踏まえて、実際、6月以降の補正でという具体的な事業は、そういうふうになってきていると思いますが、しかし、交付金事業でうまくマッチングしないだとかということになってくれば、交付金事業のメニューである対象事業の分野でも、市の実情に合わせた、例えば環境整備なり、福祉の介護の分野、清掃の分野、森林保全、生活関連の公共事業などの分野で、大いに交付金事業を使うとともに、もう少し細かく、規模によっては市独自の上乗せや横出しを各分野の事業で考えて、解雇者に見合うような雇用対策事業を展開してはどうかと、こちらから提案したいんですが、市はどのように考えているのかお聞かせいただきたいと思います。  2つ目の中小企業支援策ですけれど、これも確かに2次実施計画で一覧表になっている事業を見ますと、有効需要創出という点は、具体的にどういう地元の業者の仕事づくりになるかというのが余りはっきり見えないんですね。地域経済力の強化とか公共事業の前倒しというのは従来の線から一定わかる面はあるんですが、しかし、全体として今困っている中小業者に本当にきめ細かく仕事が回るようなという発想で取り組まれているのかどうかというのが、やっぱり答弁を聞いても疑問になってきます。それだけ、目に見えるような力強い支援策になっていないんじゃないかというふうに思います。  臨時交付金事業は、使い道は結構きめ細かなインフラ整備とか、あるいは、ソフト事業にも使えるというふうになっていますので、これも我が党の代表質問で取り上げましたけれど、住宅リフォーム助成やら、もうちょっと細かな小規模工事なんかについても、もっともっと知恵を働かせて、仕事に困っている中小業者の仕事づくりに全力を挙げてやると、市の独自メニューもしっかりつくってやるという姿勢が今大事だと思います。  そして、その仕事づくりとともに、資金繰りについての問題ですけれど、市は、今、述べましたように、緊急保証は100%融資で借りかえ、一本化もできるから、金融機関にとっては安全なんだと、だから、融資は基本的にはされているんじゃないかという認識でしたけれど、しかし、ですから、金融機関が率先して借りに来ている、申請に来ているという状況はあるようです。  しかし、現にセーフティーネット認定を受けても融資に至らないという事例は、私も電話で直接聞いています。政府も2次補正でこの枠を大幅に拡大しましたし、市の2次計画でも大幅に枠を拡大しているのは大事な問題です。  しかし、借りられない人がないように、大いに使えるようにするというのがその制度の趣旨なはずです。ですから、全国的にもこの緊急保証に対して、できるだけ融資を実現しようということで、中小企業庁も例えば借りられない実例を挙げながら、例えば赤字でも売り上げが伸びている場合や、在庫を抱えていても数年間程度で処分できそうだという場合には、融資に結びつけなさいとか、仮に、今、答弁にもありましたように、税を滞納しているような場合でも、業者が分納して、まあまあ返済できるめどが、完納できるめどがありそうな場合とか、条件変更している場合でも一生懸命返していっている場合には、融資につなげなさいという通知を出しているほどです。  ですから、市はないという前提に立てば、調べようという気にはならないのかもしれませんが、しかし、貸し渋りに対して実態をしっかり調査して、仮にそのような事例を把握した場合には、金融機関や保証協会に対してこの緊急保証の趣旨にのっとって縛らないようにしっかり要請することが求められると思いますけれど、どうお考えかお答えいただきたいと思います。  そして、この点ではもう1点、制度融資の拡充ということについても当局は方針を持たれていますけれど、特に個人事業主や零細業者に対しては、保証協会を通さなくても市が直接無担保、無利子、無保証で融資できるようなほんの小口の50万程度でもいいです。本当に困ったという場合は保証協会を通さなくても、市が直接そういう緊急融資の制度をつくって、困っている業者を支援してはどうかと思いますけれど、そのお考えについてお聞きして、2回目を終わります。 56 ◯経済局長(熱川 裕君) 雇用の関係の御質問にお答えします。  20年度末の派遣切り等による失業に対してどのように考え、対応しようとしているのかとの御質問でございますが、昨今の雇用環境の悪化による平成20年度末の非正規労働者の雇いどめ等の問題は、憂慮される事態と考えております。  このようなことから、今後もハローワーク等の関係機関との連携を密にするとともに、事業所からも情報収集等を行うなど実態把握に努め、必要な雇用対策を講じ、雇用の維持安定を図ってまいります。  続きまして、市として貸し渋りをやめるよう保証協会や金融機関に要請すべきではないかとの御質問にお答えいたします。  現在のところ、緊急保証制度上の融資につきましては、いわゆる貸し渋りがあるとの認識は持っておりませんが、金融機関を監督する立場にある金融庁の対応を注視するとともに、中小企業者、保証協会、金融機関等と積極的な情報交換を図る中で、状況の把握に努めてまいりたいと考えております。  続きまして、個人事業主や零細業者に対して保証協会を通さない、市が直接融資する小口融資制度をつくる考えはとの御質問にお答えをいたします。  市が中小企業者に対し、直接資金を融資するに当たりましては、中小企業者の経営に関する専門的な知識を有し、融資の可否の審査や経営指導が行える職員の確保や債権の管理等のノウハウが必要となるため、現在はすべての融資制度を静岡県信用保証協会の保証つきとしているところでございます。  以上でございます。   〔16番山本明久君登壇〕 57 ◯16番(山本明久君) 3回目です。  雇用問題についてですけれども、雇用がなくなれば食べていけないという問題ですので、生活費の支援策についても当局の計画でも政府のメニューでも、離職者支援資金だとか就職安定資金の融資というのはありますけれど、実際、借りると3%の利子がかかったり、民生委員の合意書をとってきなさいというような制度になっていますから、使いにくいという側面があります。  しかし、再就職を支援していくというために、その間の生活費をしっかり支援するという意味では、緊急の無利子の融資の実施というのが、これは市も独自に検討してほしいなと思いますが、お考えをお聞きしておきます。  また、効果的な失業対策ということと同時に、再就職と継続的な就労につなげていくというのが今極めて重要になってきています。  しかし、その資格の取得だとか職業訓練というのは、限られた分野のメニューしかありませんので、これももっと多くの産業分野で継続的な就労につなげるような事業を市独自にでも展開してはどうかと思いますが、この点についても市の考えを聞いておきます。  もう一つ、今回、融資と仕事づくりという特に緊急の経済対策という側面から見えてくるもう少し抜本的な問題に取り組む課題として、私たちはこれまで地域経済振興条例の制定を求めてまいりました。  昨年、私の総括質問に対して、検討するというところまでは進んできました。  我が党市議団も昨年夏に、地域産業経済振興基本条例案というのを策定して、今、経済諸団体との懇談を進めてきていて、新しい議会で提案しようということで準備しております。  静岡市内の地域経済を支えている各産業と、中小業者が元気になることで生産を上向かせ、雇用を生み出し、所得をふやし、地域内消費をふやし、さらに生産を上向かせ、地域内で再投資が進んで、内需も循環していくというような、いわば地産地商─後の方の「地商」は商売ですが、地域経済を元気にするための条例という中身です。  そのもとで、しっかり各産業分野で基本計画を市が持って、一生懸命地域経済のために働いていくということが、その求められている中身になっています。  それに関して、今回、市のほうで商業振興基本条例を制定するという方針が示されました。一歩も二歩も前進だとは思いますが、問題は中身ですけれど、しかしなぜ、商業だけでなければいけないのか。  本市が他の政令市より盛んな1次産業も、2次産業で集積がある地場産業や製造業、金属工業、建設業も、やっぱりしっかり振興を図らなければいけないし、当然、商業振興も柱になってきます。  ですから、各産業での雇用拡大の努力ということもしっかりうたいながら、こうした中身の条例に発展させていくという考えがあるのかどうかについてお聞きしておきます。  そして、最後には、やはり経済対策もこれから補正も含めてどんどんやっていくということですから、21年度当初予算の商工予算、農林水産業費も含めて見ますと、従来レベルでしかないわけですね。  これは本当に地域経済を元気にして、暮らしを応援していくということから、今の経済情勢から見れば、抜本的に増額する必要があると思います。つまり、現状は本当に少な過ぎるというふうに思います。  ですから、ふやせば市独自の融資制度ということもできますし……。 58 ◯副議長(望月厚司君) 質問はあと1分で終了してください。 59 ◯16番(山本明久君)(続) 以前やっていた預託ということも復活して、独自の融資制度をつくろうと思えば、そういう展開ができるはずです。  業者の仕事づくりも大いにやっていけるように商工予算を大幅に増額していく考えがあるかどうかについてお伺いしておきます。これは商店、事業所数でこの5年間で4,300が減り、そこで働く従業員2万7,000人がマイナスになっている本市の現状からすれば、商工予算をしっかり農林水産業費も増額させながら、地域経済を元気にして暮らしを応援すると、そういう立場を鮮明にしていただきたいと思います。  以上で終わります。 60 ◯経済局長(熱川 裕君) 再就職支援のために緊急の無利子融資を実施すべきと考えるがどうか、また、職業訓練等の継続的な就労につながる対策をとの御質問にお答えいたします。  今後、予想されます離職者に対しましては、国、県等との連携による再就職の支援、労働相談、市営住宅の確保、臨時職員への採用等を引き続き行っていくため、現時点で無利子融資を実施する予定はございません。  また、職業訓練等につきましては、事業所からの要望が高い訪問介護員養成研修講座や、パソコン資格取得講座を実施しております。  今後も離職者の知識、技能等のスキルアップは就労に向けて非常に有効であるため、就労につながる技能習得の支援を行ってまいります。  続きまして、地域経済振興基本条例の制定の考えはとの御質問でございます。  本市では、平成17年3月に地域経済の振興を図るため、静岡市産業振興プランを作成したところでございますが、現下の経済情勢等を踏まえ、21年度の見直しを予定しております。  市といたしましては、この振興プランの理念に基づき各事業の推進を通じて地域経済の振興を図っていくことが肝要と考えております。  続きまして、地域経済を元気にするために商工予算を抜本的に増額させていく考えはとの御質問にお答えをいたします。  地域の産業経済が活発に展開していくために、各種の事業を実施していくことは、施策の重要な柱と考えております。  このため、21年度におきましても、効果的な支援策を講じるため、必要な商工関係の予算化を図っているところでございます。  以上でございます。 61 ◯副議長(望月厚司君) この際、暫時休憩します。         午後2時50分休憩    ───────────────────          午後3時再開 62 ◯議長(城内 里君) 休憩前に引き続き会議を開きます。  総括質問を続行します。  次に、橋本勝六君。   〔40番橋本勝六君登壇〕 63 ◯40番(橋本勝六君) それでは、本日、最後でありますけども、総括質問をさせていただきたいと思います。  私は、今日の経済状況の中での経済対策、雇用問題、さらには、こういう状況の中での中心市街地活性化基本計画、これらの取り組みについてお伺いをするものであります。  きょうの新聞を見ますと、グッドウィル、これは派遣会社でありますけども、製造業の派遣撤退、技術系4,000人削減、4月15日と書いてあります。  これは、AIG、アメリカンインターナショナルグループの企業が大幅な赤字でもって、米政府は2.9兆円の追加注入をしたという問題であります。  これは、本年2月の新車販売が対前年度32.4%削減して、1974年以来35年ぶりの低水準であったということが記載されております。  先ほどもお話がありました生活保護の申請も、過去非常に大きく出ている。1日の新聞だけでもこうした大きな課題が次々と毎日載っている状況であるわけであります。  この議会におきましても、こういう情勢を受けて論議がされているわけでありまして、今日の経済動向、これらについて重複は避けながらも論議をしていきたいと思います。  こうした米国発の金融危機のさなかにアメリカの新しい政権、オバマ政権が発足をしまして、世界は、このオバマさんのいろんな手法に対して、世界経済の回復に大きな期待がかけられているわけであります。  このオバマ政権が過去前例のないほどの大型経済対策を議会に提案し、8,000億ドル、日本円にして約70兆円の景気対策を承認されて、具体的な施策が展開されようとしているわけであります。  金融機関の抱える膨大な不良債権の買い取り、最大400万人の雇用創出などが含まれているわけでありますけども、しかし、市場の反応は非常に冷ややかでありまして、こういう部分に対する株価の上昇も見込めず、際限のない株価低落となっている状況でありますし、日本の株価も35年ぶりの低価格というふうに報じられているわけであります。  その原因は何かと言いますと、アメリカの金融危機による世界の金融損失規模は、1,000兆円と言われておりまして、アメリカが70兆円の経済対策を提案しても、この1,000兆円に比べれば焼け石に水のごとく、このものだけで経済が回復するということは、極めて難しいのではないかという評価があるわけであります。  自動車の販売台数も今言われたように、32.4%対前年を割り込んだ。輸出主導の家電業界、あるいは、住宅の新築の急落、こうした状況から見ると、大変厳しい状況が今後も相当長く続くということを覚悟しなければならないというふうに思います。  当然、こういう状況は日本経済もこの10月から12月期GDPマイナス12.7%という統計が明らかになりまして、戦後2度目の2けたマイナスというものが記録されている。日銀もこれらに対して対策をとっているようでありますけども、なかなかこれに歯どめがかかっていないというのが現状であります。  こうしたことは一体どういうことになっていくかと言いますと、現在の労働者の賃金につきましても派遣労働者の雇い切りなどによる賃金の目減り、正規社員と言えども生産調整による休日増、あるいは、残業減から実質賃金が低下をいたしまして、それはすなわち、個人消費の冷え込み、景気悪化、こういうスタイルの悪循環が連続をしているという状況だというふうに思います。  このことは当然、市の税収に対しましても同じような状況が言われるわけでありまして、特に法人市民税を中心とする落ち込み、さらには個人の収入が減ることは来年度また税収の個人市民税が減っていくという部分になりまして、大変これから厳しい状況をまだ迎えていくというふうに思うわけであります。  こういう中で、我々この市にとって、どういうものを見ながらこれからの市政運営をしていくかということになりますと、今大変重要な時期を迎えているのではないかというふうに思うわけでありまして、先ほど市長のほうからもお話がありましたように、輸出主導というものも大事であるがという話もありましたが、新たな内需拡大に向けた経済対策も求めていかなければならない。いわばグリーンニューディールというような新しい産業を目指して取り組んでいかなければならない時期だというふうに思うわけであります。環境に配慮した産業の育成、ソーラー発電などを含めて、あるいは、健康志向の食品開発などを含めて、静岡市が行政としてどうそれらをリードして、新しい分野を開発をしていくかということがこれから求められる大事な時期でありますし、そうしたことがこれからの都市間競争に勝ち抜いていく大事な課題ではないかというふうに思っています。  そこで、質問に入るわけでありますけども、今日のこういう経済情勢を受けまして、静岡市内産業の動向は先ほど佐野議員のほうからも論議がありまして、その回答が述べられましたけども、もう一つの面の商業関係で言えば、中心市街地における交通量とか商業の販売額の動向、これらについてどう推移をしているのかお伺いをしていきたいと思います。  2点目には、これらの経済情勢の中で緊急経済対策に取り組んでいるわけでありまして、国、県、市、この連携した経済対策、この主要な取り組み、また実績についてお伺いをしていきたいというふうに思います。  資金の貸付状況につきましては、先ほどの回答がありましたので、省略をさせていただきます。  あと、静岡市におきまして、こういう経済対策を受けまして新たな産業創出に取り組む姿勢というものをどう見つけ出していくかという部分についてお伺いするわけでありまして、企業立地戦略指針というものもありまして、その中で新しい産業育成にどう取り組んできたのか、また、今後どう取り組んでいくのか、こういう問題についてお伺いをしておきたいと思います。  2点目には、静岡市としてこの静岡市の経済対策、これをどうつくり上げていくか、どう取り組もうとしているか、この問題についてもお伺いをしておきたいというふうに思います。  次に、雇用対策であります。社会的格差、格差社会、こういう言葉が国会でいろんな部分で論議をされてきました。この格差社会というものが一般的に使われるようになりましたのは、何と言っても小泉構造改革が具体的に進められて、市場万能主義、自己責任、規制緩和、この路線が次々と具体的に進められまして、その結果、顕著に出てきたのが労働分野の規制緩和対策であります。  日本社会は1億総中流社会と、一時はそう言われたことはつい先日のような気もするわけでありますけども、この中流意識が強かったのは日本型雇用形態の中で終身雇用、あるいは、年功序列賃金などがありまして、生活が安定してきた、こういう生活が1億総中流社会というふうに言われるものをつくり出してきたわけでありますけども、グローバル経済というものが進んで、この終身雇用、年功序列賃金がなくなり、直接雇用、正社員の比率がどんどん少なくなり、最近では派遣社員という部分にしか就職口がない、もうこういう状況になりまして、若者は現在、非正規社員が多数を占めているという状況になっているわけであります。  2004年には、派遣労働者が製造業にまで許可がされてきた。先ほども話がありましたように、この製造業におきまして、派遣労働者を置く場合に、3年間は置くことができる、3年後にはその派遣労働者は直接企業が雇用するか、あるいは、雇い入れをするか、請負をするか、あるいは、やめてもらうか、この3つしか選択肢がない、こういうことが本年3月に時期が迫ってくるわけであります。  全就労者人口は約5,000万人、うち非正規労働者は3分の1、1,700万人、派遣労働者は400万人というふうに言われておりまして、特にまだこの中の3月というものが、そういう意味で大事な時期を迎えるということであります。  現在の経済情勢から3年がたって、派遣労働者が企業に直接雇用されるということは極めて難しい状況ではないかというふうに言われておりまして、さらに派遣切れの失業者が増大をしていくということが予想されるわけであります。  急激な雇用情勢の悪化、いわゆる2009年問題を踏まえて静岡市におきましては、今日の有効求人倍率というものをどう見ているのか。2点目には、派遣労働者の派遣切れとなっているものの実態はどうなっているのか。3点目には、外国人労働者の現状はどうか、こういう派遣労働者の雇用問題についてどうなっているかお伺いをするものであります。  2点目には、派遣切れとなった労働者は、当然お金もないわけでありまして、住む家もなくなってしまう、生活費さえもなくなってしまう、こういう部分に対します失業者に対する支援にどう取り組んでいこうとしているか、この辺についてお伺いをするものであります。  次に、中心市街地活性化基本計画の国への申請と具体的な取り組みについてお伺いをいたします。  経済情勢は既に述べたとおりでありますから、どの商業者も現状は非常に厳しい状況を迎えているわけであります。  特に清水地区におきましては、商業環境が今大変厳しい状況となっておりまして、既存商店街のシャッターが閉められる、シャッター通りにならないうちに早く手を打っていかなきゃならない緊急の課題というふうになっているわけであります。  静岡市中心市街地活性化基本計画は、昨年5月ごろには一定の方向性が定まって、その後、国との調整を終え、早くこれらに承認をいただいて、具体的な施策を推進をしていこうというふうに聞いていたわけであります。  しかし、今日まで多くの時間を費やしてきまして、いわゆる内閣府との調整、協議というものが相当いろんな角度から論議がされたというふうに思います。  そこでお伺いするわけでありますけども、今日の申請に至るまでの経緯、その中で論議された課題や具体的協議内容は、どういうものであったのか、この点についてお伺いをいたします。  2点目には、基本計画に盛り込まれた特徴的な施策、あるいは、今後の数値目標をどうとらえていくか、こういう問題についてはどうなっているのかお伺いをいたします。  3点目には、今日の基本計画が内閣府より認定されたことによって、そのメリットはどういうものを想定をしてメリットと言えるのかという点についてお伺いします。  4点目には、今後この基本計画を進めていくに当たって、清水、静岡それぞれの協議会、商店会組合、あるいは、商店街に加盟する個店などに求めていくものは一体何なのか。  5点目には、先ほども少し論議がありましたが、仮称商業都市2050戦略プロジェクト事業が本年の事業に搭載されているわけですけれども、その2050戦略プロジェクト事業、この事業の目的、内容はどんなものを目指しているものなのかお伺いをして、1回目の質問を終わります。 64 ◯経済局長(熱川 裕君) まず、中心市街地の交通量及び商業販売額の動向についての御質問にお答えをいたします。
     静岡地区において、毎年秋の休日に実施している中心市街地の歩行者通行量調査によりますと、平成20年ベースで対前年比4万6,000人、9.9%減少しており、清水地区におきましても同様の傾向でございます。  また、市内百貨店の売り上げにつきましては、平成20年ベースで対前年比32億円余、5.9%の減少となっております。  さらに、最近の状況として、本市が行っている景気状況調査において、商業者から日に日に厳しさが増しているという意見が数多くあることなどから、市内産業の一翼を担う商業を取り巻く環境は厳しさを増しており、非常に憂慮すべき状況であるととらえております。  続きまして、緊急経済対策第2次実施計画の主要な取り組みについての御質問にお答えをいたします。  国の地域活性化・生活対策臨時交付金対象事業として、訪問介護員養成研修講座、保育園耐震補強など15事業、金額にして7億円を盛り込んだところでございます。  また、具体的な事業につきましては確定しておりませんが、国の交付金を財源として県が約100億円の基金を造成するふるさと雇用再生特別交付金、緊急雇用創出事業を活用し、地域における継続的な雇用機会の創出を図ることとしております。  今後も国、県の経済対策と連携しながら適切に対応していきたいと考えております。  続きまして、企業立地戦略指針の中で新たな産業育成にどのように取り組んでいくかとの御質問にお答えをいたします。  静岡市企業立地戦略指針では、技術先端型産業、港湾・物流関連産業、健康・環境関連産業、都市型関連産業及び創造型地域産業を、本市に重点的に立地を推進する産業としております。  この5分野の産業集積育成のためには、産学官連携による研究・技術開発支援や、各産業を担う人材の育成確保などを行うとともに、企業立地促進助成制度の充実、企業立地相談に関するワンストップ体制の整備など、企業目線に立った施策を総合的に推進することとしております。  続きまして、静岡市としての今後の具体的な経済対策はどのように取り組むかとの御質問にお答えをいたします。  これまでも中小企業向けの5つの融資制度を初め、産学交流センターやSOHOしずおかなどによる創業者・起業者支援、クリエーター支援センターの設置によるコンテンツ産業の振興、県のフーズサイエンスヒルズ構想に基づく食品・健康関連産業などの振興に努めてきたところでございます。  今後も中小企業に対する支援はもとより、本市の持つポテンシャルを最大限に発揮し、地域資源を生かした産業、成長が見込まれる産業などの振興を図るとともに、企業立地につきましても積極的に推進しながら、地域経済の活性化に努めてまいりたいと考えております。  続きまして、急激な雇用情勢の悪化、いわゆる2009年問題等の状況下で静岡市における派遣労働者及び外国人労働者の現状はどうかとの御質問にお答えをいたします。  昨年末からの急激な雇用環境の悪化は、市内におきましても、自動車部品メーカーなどの製造業を中心に派遣労働者などの非正規労働者の雇いどめが実施され、離職者が増加傾向にあります。  また、有効求人倍率も平成20年12月末現在、ハローワーク静岡管内では、1.15倍と前年度同月を0.21ポイント、ハローワーク清水管内では0.89倍と前年同月を0.30ポイントそれぞれ下回っており、ハローワーク清水管内は4カ月連続で1割台を割り込み、先週発表されました本年1月のデータでは、これらの数値をさらに下回るなど、本市においても大きな影響が出ているものと認識しております。  また、外国人労働者につきましては、特にハローワーク清水管内を中心に、製造業等について影響があらわれているところでございます。  続きまして、派遣切れになった失業者に対する支援に関する御質問にお答えをいたします。  昨年12月から社員寮等の住宅からの退去を余儀なくされた離職者を対象に、厚労省がハローワークを窓口として労働金庫を通して、入居初期費用、家賃補助費、生活・就職活動費の資金の貸し付け、いわゆる就職安定資金融資を実施しているところでございます。  市といたしましても、緊急経済対策の一環として失業者に対する市営住宅の提供、臨時職員の採用等を実施したところでございますが、今後もこれらを継続するほか、状況を見ながら国の財政支援を活用した新規雇用につながる事業を推進することにより、支援をしてまいる考えでございます。  続きまして、中心市街地活性化基本計画に関する御質問にお答えをいたします。  まず、国への申請に至るまでの経緯と国との協議内容は何かとの御質問でございます。  中心市街地活性化基本計画につきましては、静岡地区、清水地区の両中心市街地活性化協議会から、平成20年5月下旬に提出された意見書を踏まえ、内閣総理大臣の認定に向けて国との事前協議を鋭意進めてきたところでございます。  具体的には、当市の地理的、自然的特性や経済的環境の変化を踏まえ、効果的かつ効率的に中心市街地の活性化を推進するための事業が十分に盛り込まれているのか。実現性、合理性の視点から的確に数値目標を設定しているのか。さらには、民間事業者、有識者、地域住民等の理解と参画を得た推進体制が整備されているかなどについて細密な協議を行ってまいりました。  このような協議に加え、内閣府に対する市長みずからの説明や関係省庁との事前調整を経て、1月30日の申請書受理へとつながったところでございます。  次に、基本計画に盛り込まれました特徴的施策と数値目標に関する御質問にお答えを申し上げます。  基本計画は、中心市街地の現状を把握し、取り組むべき課題を整理した上で、活性化に向けた基本方針を定めております。  その基本方針に基づき、目指すべきまちの姿の実現度合いを定量的に把握するため、静岡地区については歩行者通行量、年間小売販売額など、清水地区については居住人口、観光交流客数などの数値目標を設定したところでございます。  また、数値目標を達成するための特徴的施策として、静岡地区については快適な歩行者空間を形成するための「仮称まちなか商業空間モール化推進事業」や、紺屋町地区市街地再開発事業、駿府秋のわくわく祭りなど、清水地区につきましては、清水区玄関口の顔づくりを進めるためのJR清水駅西口広場整備事業を初め、駅西第1地区市街地再開発ビル内のにぎわい施設整備事業、清水魚市場再整備事業、「仮称まちなか共同セール事業」など、ハード、ソフト両面にわたる事業を予定しております。  次に、国の認定が得られた場合の本市が受けるメリットとの御質問でございます。  計画認定のメリットといたしまして、行政、商工会議所、商業関係者、事業者などのまちづくり関係者が中心市街地の活性化を推進するための取り組みを行う場合、国土交通省、経済産業省などから事業についてハード、ソフト両面にわたる財政支援や優先的な事業採択が受けられることが挙げられます。  このほか、中心市街地の大型店の誘致を支援するため、清水地区については大店立地法の特例措置として規制の実質的な撤廃が可能となります。  次に、中心市街地活性化のために商店街組合や個店に何を求めていくのかとの御質問にお答えをいたします。  中心市街地活性化のためには、商店街や個店の魅力の向上が必要不可欠であることから、商店街などには、国からの支援メニューを活用し、自主的かつ自立的に中心市街地の活性化に資する取り組みを積極的に展開していただくとともに、行政、商工会議所、協議会などのまちづくり関係者はもとより、地域住民と連携しながら地区全体で事業が推進できるよう、まちづくりの主要な担い手の一員としての役割を果たしていただきたいと考えております。  続きまして、仮称商業都市2050戦略プロジェクト事業の目的及び内容についての御質問でございます。  仮称商業都市2050戦略プロジェクト事業は、現在の経済環境を踏まえ、商業都市静岡の中長期に向けた発展を図るため、これからの商業振興施策の方向性や、本市のまちづくりの目標に整合した商業集積の指針を示すことにより、総合的な商業振興施策を戦略的に推進することを目指そうとするものでございます。  具体的には、本市の商業振興の基本的な方向性や考え方を示した商業振興基本条例の制定と、まちづくりの視点から地域ごとの実情に即した商業集積のあり方を示す商業集積ガイドラインの策定を行い、さらにはこれらを踏まえた商業振興ビジョンの整備を一体的に行おうとするものでございます。  これらにより、本市の大きな強みである商業機能のさらなる充実を図ることが可能となり、商業都市静岡の確固たる都市ブランドが構築できるなどの効果が見込めることはもとより、これらを通して本市全体の活性化が期待できるところであると考えております。  以上でございます。   〔40番橋本勝六君登壇〕 65 ◯40番(橋本勝六君) それでは、御回答いただきまして、2回目の質問に入っていきたいと思います。  今日の経済状況、これから脱却をしていくにはまだまだ相当な年月がかかるというふうに見なければならないと思いますし、米国の経済の傷跡は、さらに深く大きく深刻な状況であるということも認識をしながら、そういう中で厳しい税収の中で新たな産業の育成、あるいは、リーディング産業として生み出していくものを見つけ出していかなきゃならない大変大事な重要な時期であるというふうに思うわけであります。  私も前にいろんな産業問題でここで質問したときに、市長のほうから、観光産業は静岡市のリーディング産業だ、これから強く伸ばしていかなきゃならないという回答もいただいたこともあったわけでありますけれども、なかなかそれが具体的に進んでいるというふうにはならないわけでありまして、特に静岡空港の開港を控えて、どうして静岡市にお客さんを呼んでくるのか、その戦略がなかなか見えないわけでありまして、観光戦略、観光産業、あるいは、シティセールス、こういう中にどうこの静岡市を売り込んでいくということを生かしていくのか、その面についてから質問をしていきたいと思いますけども、やはり具体的な観光戦略というものをしっかり持って静岡市を売っていく、こういうことが必要じゃないかというふうに思いますので、ぜひこういう分野からどう考えていくか、お伺いをしていきたいと思います。  さらに、皆さんのほうからもいろんな部分で論議がありまして、日本平山頂公園の問題も、合併記念公園、こういう問題もありました。  基本計画もでき上がってはいるわけでありますけども、日本平の山頂公園の具体的な整備も遅々として進んでいかないという部分もありまして、これは要望でありますけども、やはり観光戦略というものの1つの中に加えながらも、早くそういう問題については具体的な対応をして整備をしていくということが大事じゃないか、こんなように思いまして、これは要望とさせてもらいたいと思います。  2点目に、特に雇用問題であります。  特に私ども静岡市が政令市になった、この大きな権限、権能を持った静岡市、この中にどうも労働政策というものが非常に抜けているではないか。いわゆる商業労政課という課はあるわけでありますけども、労政のほうはなかなか具体的な課題について取り組むところが見えないわけであります。  先ほどからの論議がありますように、これからの雇用創出をどうしていくか、現在の雇用問題をどう見るか、今日の若年層の諸君をどういう方向に導いていくか、これは国、県の問題ではなくて静岡市の問題として具体的に取り組んでいく必要があるじゃないかという立場に立って2回目の質問をさせてもらいたいというふうに思います。  派遣切れとなった失業者、この失業者に対する雇用、今日、製造業というのは非常に厳しい状況を迎えているわけでありまして、前から雇用のミスマッチと言われるような問題もあります。これから伸ばしていかなきゃならないその産業に向けて、どう職業訓練も含めてそういう方向に導いていくかということも大事な課題でありまして、先ほどからも言われている介護現場への誘導、あるいは、農業への誘導、環境問題を含めた林業への誘導などなどがあるわけでありまして、こういう雇用のミスマッチの解消のため、そういう方向に向かっていく、そういう対策をどう取り組んでいくか、職業訓練なども含めて具体的な問題があるかと思いますけども、そういう問題についてお伺いをしておきたいと思います。  2点目には、目まぐるしくこれから変化する経済情勢であります。  こういう情勢だからこそ、市も産業界も、あるいは、労働界もこの情勢をしっかり認識しながら、お互いがどういう方向にこれから向かう社会をつくるべきかという情報交換をする場をつくる必要があるじゃないか。そうすれば、そういうところからまた新しい道が開けるではないかというように思うわけでありまして、市、あるいは、経営者協会、商工会議所、労働界、こういうところでつくる、いわゆる労使問題懇話会じゃありませんが、そのようなものをつくっていろいろな情報交換をしながら、新しい道を開いていくということが大事だと思います。  さらに、先ほども労働金庫の生活資金融資の問題が回答でありましたけども、今の派遣労働者の実態というのは年収2、3百万、結婚もできない、雇用保険もない、新しい職業を選択する、その勉強する金もない、こういう非常に厳しい若者が多いわけであります。こういう人たちに対する生活資金の融資、そういうものももっと市としても手厚く考えていく必要があるじゃないかということは、ちょっとこれは要望でありますけども、お願いしておきたいと思います。  あと、中心市街地活性化基本計画の問題でありますが、一定の事業内容、それから数値目標が決まって、それに対する積極的な助成制度もあるよ、また商店街も個店もやっぱり自分たちでしっかり頑張れという部分でありますが、これからいろんなまだ数値目標はつくったけれども、数値目標がどうも現状と合わないという部分も多分これから出てくると思うわけであります。  当然そういう部分に当たっては、数値目標をどうそれを変更するためのまた具体的施策を展開するかということが問われるというように思います。  あるいは、逆の立場から言うと、いろんなまちづくりが進んで、さらに具体的な施策について、地元商店街や協議会が事業の変更や新たな事業の組み込みなどが予想がされるわけでありまして、このような事業計画の変更があった場合、これは基本計画にどう変更されて反映されていくか、この道筋についてお伺いをしておきたいと思います。  あと、要望といたしまして、特に清水駅周辺における、あるいは、清水地域における商業の課題につきましては、多くの課題が存在するわけでありまして、何とかこれを打開していかなければならない大事な時期だというふうに思っています。  市の当局、あるいは、地元の皆さんのいろんな努力もありまして、今、清水駅西口の駅前広場の拡張工事、さらにはそれを含めて市街地再開発事業、さらには新しい文化施設の建設などなど、大変力を入れていただいて、駅周辺が変わろうとしている。さらに河岸の市や、あるいは、海の玄関口としての江尻漁港のこれからの方向性なども論議がされているところでありまして、これからもこのような計画が具体的に進んでいくことを我々も一生懸命取り組んでいきますけども、こういうことがまた新しい中心市街地活性化基本計画の中の新しい分野に次の事業として組み込まれるということを強く望んでいきたいと思っておりまして、ぜひこういう動きの中で当局にもその流れの中でしっかり受けとめていただいて、今の新しい事業を具体的につなぎ合わせて活性化していくように応援をお願いをしておきたいと思います。  これからの厳しいこういう時代でありますけども、みんなの英知を重ねて、新しい時代を開いていくためにお互いに頑張っていきたいというふうに思いまして、私の発言を終わっていきたいと思います。ありがとうございました。 66 ◯経済局長(熱川 裕君) まず、観光戦略に関する御質問にお答えを申し上げます。  観光戦略は、来年度策定するということで、経済局の重要なテーマとしております。また、観光戦略の1つといたしまして、シティセールスについて重要なテーマとして扱っているところでございます。  来年度につきましては、首都圏や富士山静岡空港就航先など、重点的なターゲットとしているところでございますが、本年6月に静岡空港が開港することから、就航先の1つである韓国仁川広域市において8月から80日間開催される仁川世界都市祝典に県、浜松市と共同で出展し、本市の魅力をPRするとともに、海外へのシティセールスや交流拡大への足がかりとしてまいりたいと考えております。  また、空港就航先との連携、交流を促進するとともに、JR静岡駅の観光案内所の移設や北口地下広場に設置する情報提供コーナーを初め、市民を含めたもてなしの心の醸成を図り、本市を訪れる方の満足度の向上や交流人口の拡大に努めてまいりたいと考えております。  派遣切れ等による失業者対策として、職業訓練を実施し、雇用推進をとの御質問にお答えをいたします。  本市では、離職した方の再就職を支援するため、平成14年度から訪問介護員養成講座を実施し、これまで人材確保が困難とされた介護職への就職につなげております。  特に、今年度は雇用環境が急激に悪化したこともあり、緊急経済対策事業として、現在2回目の講座を行っております。  今後も再就職を支援するため、国、県の経済対策と連携しながら、必要な分野における技術習得の支援の拡大に努めてまいります。  次に、市・連合・経営者協会といった政・労・使による雇用対策会議等を設けて、意見交換する場も必要と考えるがとの御質問にお答えいたします。  本市では、静岡、清水のハローワーク及び商工会議所と雇用対策関係機関連絡会議を開催し、情報、意見交換を行っているほか、労働者福祉団体とも意見交換を行っております。  今後も経済・雇用情勢を勘案する中、状況に応じ、関係機関、関係団体との意見交換を行ってまいります。  続きまして、中心市街地活性化基本計画の認定後、事業の変更や新たな要望について、基本計画にどのように反映させていくのかとの御質問にお答えをいたします。  基本計画は、認定後も搭載事業の進行管理を適切に行い、事業の推進を図っていくとともに、中心市街地の活性化に向けた事業の拡充を図るなど、協議会や民間事業者等の関係機関と連携し、中心市街地の活性化を推進するための事業を積極的に追加することにより、計画の内容の充実を図っていくよう考えております。  以上でございます。    ─────────────────── 67 ◯議長(城内 里君) 本日はこれにて延会いたします。         午後3時46分延会    ─────────────────── Copyright © Shizuoka City, All rights reserved. ↑ ページの先頭へ...