新潟市議会 2019-02-22
平成31年 2月22日全員協議会(新年度議案勉強会)−02月22日-01号
平成31年 2月22日全員協議会(新
年度議案勉強会)−02月22日-01号平成31年 2月22日全員協議会(新
年度議案勉強会)
全員協議会会議録
日時:平成31年2月22日 午前10時01分〜午後1時52分
場所:
全員協議会室
〇出欠議員
出席議員 46名
欠席議員 4名 (渡辺 仁議員,金子 孝議員,栗原 学議員,青野寛一議員)
欠員議員 1名
〇出席説明者
木村副市長
荒井副市長
高橋副市長
各部長
病院事業管理者
財務課長
〇件名
1 新
年度議案勉強会
(午前)
・木村副市長 議案説明(P1〜P4)
・荒井副市長 議案説明(P4〜P7)
・高橋副市長 議案説明(P7〜P11)
・新市民クラブ 質疑(P11〜P14)
・共産党議員団 質疑(P14〜P18)
・民主にいがた 質疑(P18〜P20)
・
新潟市政クラブ 質疑(P20〜P23)
(休憩)
(午後)
(開議)
・新潟市公明党 質疑(P23〜P25)
・市民ネットにいがた 質疑(P25〜P28)
・
水道事業管理者 議案説明(P28〜P29)
・
病院事業管理者 議案説明(P29〜P30)
・教育長 議案説明(P30〜P31)
・民主にいがた 質疑(P31)
・
新潟市政クラブ 質疑(P31〜P32)
・新潟市公明党 質疑(P32〜P33)
○永井武弘 議長 ただいまから全員協議会を開会します。(午前10:01)
本日は,新
年度議案勉強会を行います。
まず,平成31年度議案について,副市長に説明をお願いし,その後に質問,答弁を行います。
次に,
水道事業管理者,
病院事業管理者,教育長に説明をお願いし,その後に質問,答弁を行います。
なお,議案説明,答弁が終了した執行部の方々からは,お引き取り願いますので,御了承いただきたいと思います。
最初に,木村副市長から説明をお願いします。
◎木村勇一 副市長 皆さん,おはようございます。それでは,お手元の
議案説明要旨に基づいて,私の所管する部と区に係る新年度当初予算の概要について御説明します。なお,説明は,新規,拡充のものを中心にさせていただきます。
初めに,
危機管理防災局です。1ページ,2ページをお開きください。予算状況は記載のとおりです。
3ページをお開きください。引き続き,市民の安心・安全確保のため,災害対応能力の向上と市民啓発に取り組みます。まず,防災知識の普及啓発についてですが,5年に1回の県市
総合防災訓練などを実施し,
関係防災機関との連携強化と
市民一人ひとりの
防災意識向上につなげます。
次の
自主防災組織等の育成については,
自主防災組織への継続的な支援,地域の防災士のさらなるスキルアップに取り組むとともに,
避難所運営体制連絡会の開催により,協力体制の強化を進めます。
災害応急対策の充実では,
災害対策本部機能強化のため,正確な情報を迅速に市民に伝達するシステム,機器の整備を継続的に行います。
次に,
文化スポーツ部です。5ページ,6ページをお開きください。予算状況は記載のとおりです。
7ページをごらんください。
文化振興関係については,ことし9月から開催される国民文化祭,
全国障害者芸術・文化祭を官民協働で実施することで,市民の文化活動の活性化と交流人口の拡大につなげます。また,光や映像で町なかを演出することで,港町新潟の魅力発信や漫画,アニメを活用したまちづくりに取り組みます。さらに,障がいのある方もない方もともに楽しめる
芸術文化公演を実施するとともに,子供のための
コンサート体験事業など,幅広く芸術,文化に触れる機会を提供します。
美術館関係では,新潟市美術館並びに新津美術館で多彩な企画展を開催します。
文化プログラムの推進関係については,東京2020
オリンピック・
パラリンピック競技大会に向け,全市一体で取り組むとともに,
アーツカウンシル新潟による市民主体の
文化芸術活動への支援を進めます。
水と土の文化創造の推進関係では,市民が企画,運営する
市民プロジェクトの支援と,子供たちの創造性を育む
こどもプロジェクトを実施します。
歴史文化関係については,文化財の調査や保存,活用を進めるとともに,文書館の整備に着手します。
9ページをごらんください。
スポーツ振興関係については,東京2020
オリンピック・
パラリンピック競技大会に向け,フランスやロシアなど
ナショナルチームの事前合宿の誘致を進めます。
次に,観光・国際交流部です。11ページ,12ページをお開きください。予算状況は記載のとおりです。
13ページをごらんください。重要課題の一つである交流人口の拡大に向け,取り組みを強化していきます。まず,観光誘客の推進については,東京2020
オリンピック・
パラリンピック競技大会など
交流人口拡大の好機を捉え,食文化を初め本市の個性を生かした
観光コンテンツの強化を図ります。また,県内外の都市や民間事業者との連携により,効果的な情報発信や
観光セールスを行い,誘客を促進します。さらに,
クルーズ船社等へのセールスや歓送迎対応の充実を図り,寄港回数の増加につなげます。
観光客受入態勢の充実では,ストーリー性のある観光エリアを形成するとともに,国内外からの観光客が快適に滞在し,行動できるよう,誘導サインの充実や多言語対応など,
おもてなし態勢を整備します。また,
観光循環バスの利便性,回遊性の向上を図るとともに,車両の更新により,観光都市としてのイメージアップを図ります。
MICE誘致の推進については,
公益財団法人新潟観光コンベンション協会などとともに
MICE誘致・支援を図り,交流人口の拡大につなげます。
空港利用活性化については,新潟空港の利用活性化のため,県や関係団体との連携をさらに強化し,新規路線の誘致や既存路線の維持,拡充に向けて取り組みます。
14ページの国際交流の推進については,ハルビン市との友好都市提携40周年,ナント市との姉妹都市提携10周年を記念し,代表団の相互派遣を行うなど多様な分野で交流を進めるとともに,3つの海外事務所を活用し,観光,文化,経済などでの交流を促進します。
国際経済交流の推進については,本市の強みである食を中心とした輸出機会の拡大を図り,台湾,シンガポールなどとの経済交流を進めます。
次に,こども未来部です。15ページ,16ページをお開きください。予算状況は記載のとおりです。
17ページをごらんください。
すこやか未来アクションプランの推進については,2020年度からスタートする第2期新潟市子ども・
子育て支援事業計画を策定します。
出会いと結婚の支援では,結婚の希望をかなえるため,出会いの場の創出や,結婚に伴う新生活への支援を行います。
安心して妊娠・出産できる環境の整備では,引き続き各区の妊娠・子育てほっとステーションにおいて,母子保健や育児に関する相談,支援を行います。
子育て家庭への支援については,
こども医療費助成の通院に係る助成対象を中学3年生までに拡大します。にい
がたっ子すこやかパスポートについては,新たに聖籠町,田上町と相互の協賛店で利用できるよう広域連携を行います。
18ページの多様な
保育サービスの提供については,乳幼児の教育,保育については,新規施設の開設や既存施設の増改築により定員を拡充するとともに,
市内保育士養成校との連携などにより保育士確保に努めます。また,病児・病後児保育の未設置区での新設や休日保育の対応など,多様化する保育ニーズに対応していきます。幼児教育・保育の無償化については,10月からの実施に向けて保護者の皆様への周知を行い,確実に対応していきます。
安心してすごせるこどもの居場所の整備では,
放課後児童健全育成事業において,引き続き,支援員の処遇改善や施設整備など,環境整備に努めていきます。
19ページをごらんください。中ほどの,こどもに関する相談体制の拡充については,児童相談所の体制をさらに強化するとともに,社会的養護が必要な子供に対しては,家庭養育を優先とした里親制度の推進を図っていきます。なお,今後とも国の動向を注視しながら,児童虐待に対しては子供の安全を最優先に,万全の体制で対応していきます。
発達障がい児への支援では,児童の障がいなどの早期発見・支援に努め,障がいのある子供やその家庭を支援します。
20ページのひとり親家庭への支援については,引き続き経済的支援や就業支援などに取り組みます。
次に,都市政策部です。21ページ,22ページをお開きください。予算状況は記載のとおりです。
23ページをごらんください。本市の拠点性の向上や交流人口の拡大に向け,国や県と連携して取り組んでいきます。
都市計画事業関係については,本市の拠点化と雇用創出に資する魅力あるまちづくりを推進するため,駅,万代をつなぐ
公共空間利活用などに取り組むとともに,多様な暮らしの実現に向け,
移住モデル地区への支援の充実を図ります。
まちづくり推進事業関係では,大和跡地及び万代5丁目地区の再開発に対して,国とともに事業費の一部を助成し,町なかの活性化に寄与するほか,古町花街地区や
萬代橋周辺地区などの
観光交流空間の整備を進めます。
都市交通政策関係については,新バスシステムについて,
青山交通結節点などの環境の改善に取り組みます。また,シニア半わりを引き続き実施するほか,鉄道の新駅設置の実現に向けた検討を行うとともに,区バス,住民バスなど,地域内交通の改善,強化に取り組みます。
24ページの
港湾事業関係については,
万代島多目的広場について,港町新潟を象徴するにぎわい空間として,円滑な管理運営により交流人口の拡大を図るほか,万代島地区のにぎわいの創出に向けた取り組みを県と連携して行います。また,新潟港の利用活性化を図るため,コンテナ貨物の輸出支援などに取り組みます。
空港事業関係では,国が実施する新潟空港の整備について事業費の一部を負担するほか,引き続き
航空機騒音対策に関する助成を実施します。
新潟駅周辺地区の整備については,拠点性の向上を図るため,高架駅全面開業に向けて
鉄道高架化事業を進めるとともに,立体交差道路や駅前広場などの整備を進めます。
次に,総務部です。25ページ,26ページをお開きください。予算状況は記載のとおりです。
27ページをごらんください。3つ目の二重丸,
庁舎整備関係については,大和跡地再開発ビルへの,仮称,市役所ふるまち庁舎の整備を引き続き進めます。
行政改革推進関係では,ニーズの高い事業に投資できる財政基盤を確立するため,3年間の集中改革期間を設定し,選択と集中を徹底的に行います。
情報化関係については,情報システムを安価で効率的に運用するため,機器等を共同利用できる
共通基盤システムの活用を推進します。
28ページの
職員研修関係と
職員健康管理関係については,引き続き,
人材育成基本方針に基づき職員研修を実施するとともに,職員の健康管理のため,定期健康診断や
ストレスチェックなどを実施します。
一般議案については,28ページ,29ページに記載のとおりです。
最後に,区役所になります。97ページ,98ページをお開きください。南区,西蒲区について御説明します。各区の予算状況については記載のとおりです。
103ページをお開きください。最下段にある南区です。特色ある
区づくり事業ですが,南区の魅力の向上と発信に取り組みます。また,区民や地域団体との協働や学校との連携により,にぎわいの創出を図るとともに,誰もが安心して暮らせるまちづくりを進めるため,記載の13事業を行います。
区政振興関係については,総務省の
地域おこし協力隊制度を活用して都市圏からの移住を促し,
地域活性化策を推進します。
次に,105ページをごらんください。下段の西蒲区です。特色ある
区づくり事業については,食,農業と観光を区内外に発信するとともに,交流人口の拡大と地域の活性化を図るため,記載の13事業を行います。
106ページの観光誘客の推進・
観光客受入態勢の充実については,ことし10月から開催される新潟県・
庄内エリアデスティネーションキャンペーンや東京2020
オリンピック・
パラリンピックを見据え,新潟空港から岩室温泉などへの2次交通を拡充するとともに,観光資源をめぐる周遊バスの試験運行や上堰潟公園の環境整備を行います。
その下の
施設整備関係ですが,仮称,
潟東地域コミュニティセンターの建設本体工事を実施し,2020年度の供用開始を目指します。
私からの説明は以上です。
○永井武弘 議長 次に,荒井副市長,説明願います。
◎荒井仁志 副市長 それでは,私の所管します部と区に係る平成31年度当初予算の概要について御説明します。
まず最初に,市民生活部です。31ページと32ページをお開きいただければと思います。部全体,課別の予算状況となっています。
33ページをお開きいただければと思います。まず,最初の
交通安全対策関係では,高齢運転者の加害事故を防止するため,
高齢者交通事故防止対策事業として,
安全運転サポート車の体験会の開催や,安全運転を心がける,いわゆる補償運転の普及を図ります。
その下の防犯関係ですが,犯罪が起きにくい安心,安全なまちづくりの推進のため,広報や講習会などの防犯啓発を行うとともに,
自主防犯活動団体への支援や,新規事業として
防犯カメラ整備に対する助成,さらには
防犯パトロール活動を実施します。
34ページをごらんいただきたいと思います。上から3つ目,
地域コミュニティ関係では,育成事業の拡充により
地域コミュニティ協議会の運営や活動を支援するとともに,
地域活動補助金により,
各種地域団体の課題解決に向けた取り組みを支援します。
一番下の
男女共同参画関係では,ワーク・ライフ・
バランス推進に向けた男性の
育児休業取得奨励金の支給ですとか,働く女性や働きたい女性を支援するため,セミナーや交流会などを開催します。
35ページをお開きいただきたいと思います。
性的マイノリティーに対する支援では,差別や偏見をなくすための啓発事業や
性的マイノリティーのための電話相談,
同性パートナーシップ制度の導入に向けた検討を進めます。
真ん中の広聴関係では,引き続き市民との対話集会や市長への手紙などの広聴事業を実施するほか,
行政苦情審査会の開催,
コールセンターの運用,無料法律相談などの
市民相談事業,人権教育・啓発の推進に取り組みます。
一般議案については,一番下に記載のとおりです。
続いて,環境部です。37ページと38ページが予算状況となっています。
39ページをお開きいただければと思います。まず,最初の
環境保全関係ですが,
地球温暖化対策について,
地球温暖化対策実行計画,地域推進版の改定を行うとともに,
再生可能エネルギーの地産地消の推進に向けて,環境省の補助金を活用して事業の実現性の評価を行います。
ページの最下段の湿地に関する取り組みについては,潟を観光資源として有効活用する
エコツーリズム事業を新たに行います。
40ページをごらんいただければと思います。上の段,環境負荷の抑制及び監視体制の充実ですが,大気,水質,騒音の監視体制の強化を図るほか,浄化槽整備について,補助金により
単独処理浄化槽またはくみ取り便槽から
合併処理浄化槽への転換を促すことで,水環境の保全を図ります。
下段の廃棄物関係では,食品ロスの削減,
廃プラスチックの抑制など,これまで以上に3R活動を推進し,循環型社会の構築に向けて取り組みます。また,今後の廃棄物施策の指針となる
次期一般廃棄物処理基本計画の策定を行います。
続いて,福祉部となります。予算状況は,43ページと44ページのとおりとなります。
45ページをお開きいただければと思います。まず,最初の
地域福祉関係では,引き続き,民生委員,児童委員への支援を行うとともに,
次期地域福祉計画の策定に着手するほか,新潟市
社会福祉協議会の活動を支援し,地域福祉の充実を図ります。また,
日常生活自立支援事業ですとか
成年後見事業を引き続き実施し,権利擁護を推進します。
真ん中の障がい福祉関係ですが,障がい者アート等を活用しながら,共生の
まちづくり条例や障がいに対する理解促進を図るほか,障がい
者基幹相談支援センターにおいて各種相談に対応します。障がい
福祉サービスの関連では,引き続き必要なサービスの提供を行うとともに,強度行動障がい者児への支援として実地研修を開催し,施設従事者の技術の向上を図ります。また,日常生活用具の給付を行い,障がい者児の社会参加を支援するとともに,障がい
者就業支援センターこあサポートの体制を強化し,障がい者雇用をさらに推進します。
46ページをごらんいただければと思います。上から2つ目の
高齢者福祉関係では,高齢者が住みなれた地域で,健康で生き生きとした生活が続けられるよう,
地域包括ケアシステムの深化,推進に向け,関係機関と連携しながら各種施策を推進します。地域における相談・支援体制の充実では,地域の茶の間への助成や
認知症サポーターの養成を通じて,住民同士が支え合う
仕組みづくりの構築を進めます。施設整備については,
小規模特別養護老人ホーム,グループホームなど地域密着型の
介護サービスの充実に努めます。
その下の生活の安定では,引き続き生活保護法に基づく支援を行うほか,市の単独事業として
法外援護事業を実施します。
生活困窮者自立支援については,新たに自身の家計状況の把握が困難な
生活困窮者等への
家計改善支援事業を実施し,より効果的な支援を行います。
47ページをお開きいただければと思います。ここからは特別会計となりますが,まず
国民健康保険事業会計です。県へ納める納付金が増加したため,収支不足が見込まれますが,
国民健康保険事業財政調整基金を活用することにより,保険料率の改定は行わず,据え置くこととします。また,
特定健康診査,特定保健指導については,受診率の向上を図り,医療費の適正化に努めます。
真ん中の
介護保険事業会計については,新たにフレイル予防を取り入れ,介護予防の取り組みを強化するとともに,助け合いの学校を通じた生活支援の担い手養成を進めます。また,
地域包括支援センターの運営体制を強化して,質の高いサービス提供を促進します。認知症施策については,
認知症初期集中支援チームの活動を充実させ,切れ目ない支援体制の構築を進めます。65歳以上の方の介護保険料については,消費税率の引き上げに合わせて低所得者への軽減を拡充します。
一般議案については,48ページに記載のとおりとなっています。
続いて,保健衛生部です。49ページと50ページが予算状況となっています。
51ページをお開きいただければと思います。まず,
健康づくり関係です。健康寿命の延伸に向けて,平成31年度から5年間の第3次新潟市
健康づくり推進基本計画に基づいて,
生活習慣病予防や高齢者の健康づくりに取り組みます。また,地域の
健康課題解決に向けた取り組みを実施するとともに,企業などの健康経営の取り組みを支援します。
真ん中の
救急医療関係では,
病院群輪番制参加病院や救急指定病院への補助金交付により,
救急医療体制の強化を図ります。また,夜間に医療機関の受診の必要性や対処方法について助言を行う
救急医療電話相談事業,♯7119を実施するとともに,適正受診の啓発を推進します。
一番下の
自殺総合対策関係では,平成31年度から5年間の第2次新潟市
自殺総合対策行動計画に基づいて,若年層対策など,関係機関・団体と連携し,自殺予防に取り組みます。
52ページをごらんいただければと思います。まず,
保健予防関係ですが,風疹など感染症の予防対策と蔓延防止に努めるとともに,難病の患者に対する医療等に関する法律に基づいて医療費助成を行います。また,歯科保健については,新たに口腔機能等の健診を行い,
オーラルフレイル予防を推進します。
真ん中下の
新潟水俣病対策関係ですが,患者への家庭訪問指導や健康教室などに取り組むほか,教訓を将来に伝えるため,小・中学生の環境学習や市民講座などを実施します。
53ページをお開きいただければと思います。中段の墓地・斎場関係です。青山斎場において,供用後23年を経過し,ふぐあいが生じている火葬炉を改修します。
ここからは特別会計となりますが,一番下の
介護保険事業会計です。在宅医療を担う医師や看護師等の人材確保・育成に取り組むとともに,在宅医療・
介護連携センターやステーションを拠点として,地域の医療・介護連携の推進や市民,関係者への普及啓発に努めます。
一般議案については,54ページに記載のとおりです。
次に,農林水産部となります。予算状況は55ページと56ページのとおりとなっています。
57ページをお開きいただきますと,まず,元気な
農業応援事業関係です。意欲を持って農業を行う農業者が,園芸作物を導入して経営の複合化などを行っていくことに対して支援し,本市の農業の持続的な発展と,効率的で安定した魅力ある元気な農業の担い手を育成します。特に農業者の所得確保に向けて,米中心の生産体制から高収益な園芸作物への転換を重点的に推進します。
58ページをごらんいただきたいと思います。1つ目の二重丸,林業の振興関係ですが,平成31年度施行予定の
森林関係法令の改正に伴うもので,まず
林地台帳システムを新たに整備し,森林情報を公表,情報提供することで持続的な林業経営を推進,支援します。また,新設される
森林環境譲与税については,まず新潟市
森林環境譲与税活用基金を設けて,これに積み立てを行い,その上で本市が実施する森林整備や担い手確保などの経費に充てていきます。
59ページをお開きいただければと思います。1つ目の二重丸,農村環境の整備関係ですが,多面的機能の維持,発揮を図る取り組みに対して支援を拡大します。
下から2つ目の二重丸,農産物の
販路拡大関係ですが,中国への米輸出が解禁されたことなどを踏まえて,米と酒を中心とした本市の食文化を発信し,市内産農産物の輸出拡大を図ります。
次の
ニューフードバレー・国家戦略特区の推進関係については,
外国人農業支援人材が,母国語で相談が可能な窓口を設置します。
一般議案については,60ページ下から61ページにかけて記載のとおりとなっています。
続いて,区役所です。予算状況は97ページと98ページのとおりとなっています。
まず東区ですが,100ページをお開きいただければと思います。特色ある
区づくり事業として,地域の皆様と連携,協働し,産業,歴史,文化など東区の特色を生かした魅力づくりに取り組むとともに,少子・超高齢社会への対応,防犯・防災力の向上に重点を置き,人も町も元気で笑顔があふれる東区を目指していきます。
続いて,下段の中央区をごらんいただきたいと思います。まず,特色ある
区づくり事業では,中央区の魅力を生かした町なかの活性化を推進する取り組みですとか,子育て,高齢者,防災などに関する取り組みを地域と連携,協働しながら行っていきます。
101ページをお開きいただきたいと思います。真ん中の
施設整備関係ですが,
北部総合コミュニティセンターを旧入舟小学校の校舎に移転し,地域の活性化のため,活動拠点の充実を図ります。また,当センターは災害時に指定避難所となることから,今回敷地内に移転してくる
中央消防署附船出張所とあわせて,災害時の地域防災の拠点として機能することになります。
一般議案については,その下に記載のとおりとなっています。
次に,西区です。104ページをお開きいただければと思います。一番下に,特色ある
区づくり事業があります。豊かな自然環境,高度な学術機関が多くある西区の特性を生かし,地域との協働を軸に大学とも連携し,健康寿命の延伸を初め,高齢者・子育て支援,防災,西区産農産物のPRや環境の保全などに取り組み,全ての区民が安心して心豊かに暮らせるまちづくりを進めます。
また,次のページの上のほうに,新規事業として西区子育て応援事業がありますが,子育て情報をSNSにより発信し,育児不安や孤独感の解消を図ります。
最後に,消防局になりますが,107ページ,108ページが予算状況となっています。
109ページをお開きいただければと思います。まず,消防活動体制関係では,消防指令管制システムの端末機器を更新するとともに,消防活動上必要な車両の更新や資機材などの整備を行って,消防活動体制の充実,強化を図ります。
救急業務高度化関係,応急手当普及関係,そして消防団関係については,記載のとおりとなっています。
平成30年中は火災件数が124件ということで,人口1万人当たりの火災発生件数を示す出火率が1.6と,4年連続で政令指定都市の中で出火率の一番低い都市となりました。引き続き出火防止と被害の軽減に努めていきます。
以上で私からの御説明は終わります。
○永井武弘 議長 次に,高橋副市長に説明を願います。
◎高橋建造 副市長 私の所管する部と区に係る平成31年度当初予算の概要について御説明します。
まず,地域・魅力創造部です。67ページ,68ページをお開きください。予算状況については記載のとおりです。
次に,69ページをごらんください。G20新潟農業大臣会合開催推進関係については,本年5月11日,12日に本市で実施されるG20新潟農業大臣会合が円滑に開催されるよう,G20新潟農業大臣会合開催推進協議会が中心となり,新潟が有する多くの魅力を発信します。
次の新潟開港150周年関係については,新潟開港150周年を契機としたにぎわいの創出や記念事業の盛り上げに,引き続き取り組んでいきます。また,民間発の自主的な取り組みをさらに促進していくことで,港町の歴史,文化に対する市民の関心や誇りを高めるとともに,地域の総合力を向上させ,新たなまちづくりの推進につなげていきます。
次の新潟暮らし創造運動の推進関係については,新潟暮らしの魅力を市内外にPRすることを通して,若者の流出抑制など定住促進を図るとともに,UIJターンなど,本市への移住促進に取り組みます。また,市内外の対象者に応じた情報発信機能の充実を図ります。
次に,経済部です。71ページ,72ページをお開きください。予算状況については記載のとおりです。
次に,73ページをごらんください。新潟IPC財団と連携した中小企業支援については,事業承継の相談などを実施するほか,新事業展開による付加価値の向上を促進し,販路拡大や技術開発など,中小企業の取り組みを支援します。
次の創業支援関係については,相談,セミナーのほか,事業アイデア創出の支援や創業者同士のつながりづくりを新たに行うなど,関係団体と連携して,創業前から創業後まで切れ目なく支援します。
次の成長分野への参入促進については,航空機関連産業において技術力の高度化や航空機部品の一貫受注生産体制の構築を支援するほか,先端技術による新しいビジネスの創出に向け,本市で行う実証事業やICT人材の育成を支援します。
次のページ,企業立地・工業振興関係については,中小企業の競争力強化と人手不足に対応するため,生産性向上に資する設備投資への補助を継続するほか,関係機関と連携しながら企業の誘致,立地を推進します。
次の商業振興関係については,意欲ある商店街の活動を引き続き支援するほか,プレミアム付商品券事業,西堀地下施設等の維持管理と調査,産業振興センターの大規模改修を行います。
次の制度融資関係については,中小企業に対して制度融資による資金調達のほか,信用保証料補助や新規開業者への利子補給を行い,経営安定化を支援します。
次のページ,市内就労の促進と働きやすい職場環境の整備については,中小企業団体が取り組む人材育成や採用に対する支援を行うほか,首都圏から移住して市内企業に就職する方を対象とした支援金の支給を行います。また,経済団体や地元大学など,関係機関と連携してセミナーの開催や情報発信を行うほか,企業の働きやすい職場づくりを推進します。
一般議案については記載のとおりです。
次に,建築部です。77ページ,78ページをお開きください。予算状況については記載のとおりです。
次に,79ページをごらんください。まず,安心・安全な建築物関係については,災害に強いまちづくりを進めるため,民間建築物の耐震診断,耐震改修工事や危険ブロック塀等撤去工事を引き続き支援していきます。また,公共建築物については,保全計画に基づく保全工事を実施するとともに,緊急修繕についても優先度を総合的に判断して,効率的に実施していきます。
次の子育て・健康長寿のための健幸すまいリフォーム支援については,補助上限額を基本工事の数に応じて増額する制度に拡充することで,事業効果の促進を図ります。
次のページ上段のUIJターンの促進については,新潟暮らしをさらに促進するため,UIJターン世帯のリフォームを引き続き支援していくほか,
移住モデル地区における住宅支援制度の対象地域を拡大し,住環境の面から地域の取り組みを支援していきます。
一般議案については記載のとおりです。
次に,土木部です。81ページ,82ページをお開きください。予算状況については記載のとおりです。
次に,83ページをごらんください。初めに,道路整備関係については,交流,連携の促進や拠点性の向上を図るため,新潟中央環状道路や小須戸田上バイパスなどの幹線道路の整備のほか,山ノ下橋,小須戸橋のかけかえなどを引き続き進めます。
次の道路橋りょう維持管理関係については,橋梁やトンネルなどの重要構造物の定期点検や維持補修を行い,国県道の舗装や側溝について,緊急度を考慮しながら補修を行います。また,災害に強い安心,安全な道路を確保するため,橋梁の耐震対策や急斜面ののり面対策を行います。道路除雪については,ICTを活用した効果的な除雪や凍結防止剤散布などの対策を行い,冬期間における道路交通の確保に努めます。
次の
交通安全対策関係については,国県道の交通安全施設の整備と維持補修を行うとともに,引き続き,通学路交通安全プログラムに基づいた安全対策を実施し,安全な通行の確保に努めます。また,自転車利用環境の推進のため,自転車利用環境計画に基づき走行空間の整備を進めるとともに,放置自転車対策を引き続き行います。
次のページ,公園緑地関係については,公園施設のバリアフリー化や,老朽化した遊具などの更新,改修を行い,安心,安全の確保に努めます。公園の整備については,引き続き,きらら西公園の整備を進めるとともに,身近な公園の整備を行います。緑化の推進については,緑化活動団体への支援や萬代橋チューリップフェスティバルなどを行うほか,公園などで発生する病害虫に対する防除を行います。
一般議案については記載のとおりです。
次に,下水道部です。85ページ,86ページをお開きください。こちらは,一般会計の予算状況です。
87ページ,88ページをお開きください。こちらが下水道事業会計の予算状況であり,記載のとおりです。
次に,89ページをごらんください。まず,一般会計については,下水道事業会計への繰り出しを行うほか,雨水対策として県が実施する山二ツ・山崎排水路の改修工事に当たり,費用の一部を負担します。
次に,下水道事業会計についてです。業務の予定量,収益的収入及び支出,資本的収入及び支出の全体の概況は記載のとおりです。
次の経営関係では,良質なサービスを安定的に提供できるよう,経営の効率化と経営基盤の強化に努めます。
次のページ,公共下水道事業関係では,健全で持続可能な下水道サービスを提供するため,下水道施設の計画的な改築と維持管理を最重要課題と位置づけ,ストックマネジメントの実施により,施設の機能確保を図ります。また,安心,安全な暮らしを守り,環境に優しく快適な暮らしを支えるため,下水道整備を推進します。下水道施設の改築では,船見・早川堀排水区などで管渠更生工事を進めるとともに,中部下水処理場において設備等の更新を進めます。浸水対策の推進では,新たに新潟駅周辺地区の対策強化として,鳥屋野排水区などにおいて雨水バイパス管工事などを進めるとともに,各種助成を行うなど,浸水被害の軽減に努めます。次のページをお開きください。下水道施設の地震対策では,新たに大石排水区大石幹線のほか,中部下水処理場非常放水渠などの耐震化工事を行います。下水道処理区域の拡大では,管渠を約6キロメートル整備することにより,汚水処理人口普及率は88.8%となる見込みです。合流式下水道の改善では,公共用水域への汚濁負荷量等軽減のため,引き続き中部下水処理場に調整池の整備を進めます。
一般議案については,92ページに記載のとおりです。
次に,財務部です。93ページ,94ページをお開きください。予算状況については記載のとおりです。
次に,95ページをごらんください。財務・税政・財産関係についてです。まず市税ですが,基幹税目の個人市民税と固定資産税でそれぞれ増収を見込み,市税全体では1,351億円余,前年度と比較して2.7%,35億円余の増となっています。地方交付税については,普通交付税で535億7,500万円,臨時財政対策債は241億8,200万円を計上しました。そのほかの主な歳入は記載のとおりです。
歳出の主なものは,財政調整基金への積立金が5億円,起債償還のための公債管理事業会計への繰出金が442億円余,土地開発公社への事業資金貸付金が77億円余となっています。その他,公債管理事業会計については記載のとおりです。
一般議案についても記載のとおりです。
次に,区役所です。97ページ,98ページをお開きください。私からは,北区,江南区,秋葉区について御説明します。各区の予算額は記載のとおりです。
99ページをごらんください。初めに,北区です。特色ある
区づくり事業については,住みたくなるまち北区の実現に向け,次世代農業の推進や商業の活性化に取り組むとともに,子育て支援及び介護・認知症予防など,福祉の充実を図ります。また,北区の特徴である自然や文化・スポーツ活動を生かし,北区の魅力や誇りを高める,地域との協働の取り組みを推進します。事業は記載のとおりです。
ページ下段,
庁舎整備関係については,行政サービスの機能維持を目的として,耐震性能やバリアフリーなどに配慮された新庁舎の建設を進めます。また,公民館と複合化することで,公共施設総面積の削減を図ります。
次に,江南区です。101ページをごらんください。特色ある
区づくり事業については,都市的なたたずまいと緑豊かな田園,自然がバランスよく共存している地域特性や,地域が持つ宝,地域資源を生かすことで,町の魅力,活力の向上につなげます。さらに,区民の安心,安全で健康な生活を守ることで,緑と調和した,賑わいと安らぎのあるまちを目指します。事業は記載のとおりです。
施設整備関係については,曽野木地区において,地域住民の活動拠点となるコミュニティ施設等の整備に向け,事業者を選定します。
次に,秋葉区です。特色ある
区づくり事業については,区民との協働により秋葉区の魅力を生かした事業を実施し,シビックプライドの醸成を図るとともに,交流人口の拡大や移住,定住のための
仕組みづくりを行います。また,障がい者や高齢者の支援,子育てサポートにより,さらなる福祉の充実を進めます。事業については記載のとおりです。
次のページをごらんください。ページ中ほどのやや下になりますが,政策推進関係については,機能性に注目が集まるもち麦を核に,農業,福祉,健康づくりの各分野で連携した取り組みを展開するとともに,区民と協働で,秋葉区における課題の解決と魅力の向上を図ります。
私からの御説明は以上です。よろしくお願いします。
○永井武弘 議長 それでは,順次,質問を行います。
質問をなさる方については,自席で挙手をもって御発言をお願いしたいと思います。また,答弁をなさる方については,自席で挙手の上,名前を名乗った後に御答弁をお願いしますので,御了承願います。なお,質問,答弁とも着席のままでお願いしたいと思います。
最初に,新市民クラブに質問を許します。
◆佐藤正人 議員 おはようございます。新市民クラブの佐藤正人です。このたび中原市長は,平成31年度一般会計当初予算案を発表されました。昨年11月に就任された中原市長にとって初めての予算編成は,対前年度比120億円増の3.2%アップした,活力ある新潟を目指した積極型の予算編成だと評価していますので,各部局の御答弁も中原市長の意を酌んだ積極的な答弁を期待して,順次,質問させていただきます。
まず初めに,子ども医療費助成拡充について3点伺います。
1つ目は,子ども医療費助成の目的と今回の拡充の具体的な内容をお聞かせください。
2つ目として,この拡充により新たに受給する人数と,当初予算で比較して幾ら増額になったのかお聞かせください。
3つ目として,4月から開始するようですが,市民や医療機関への周知が大切だと思いますが大丈夫でしょうか。以上,3点伺います。
◎木村勇一 副市長 1点目の
こども医療費助成の目的と具体的内容についてですが,子育て世帯の経済的支援と,これから子供を産み育てようと考えている方々にまず安心感を持ってもらおうというもので,少子化対策と活力ある新潟市の実現を目的としています。具体的な内容としては,これまで通院費の医療費助成の対象年齢は小学6年生まででしたが,これを中学3年生まで拡大するものです。
それから,2点目の新たに受給する人数と予算についてですが,新たな対象人数は約1万5,500人で,予算としては前年度比較で2億7,769万円の増となって,今年度の予算額は22億7,000万円余となります。
それから,3点目の周知についてですが,議決をいただいてから実施までの期間が非常に短いことから,周知が大変重要であると考えています。市民の皆様に対しては市報やホームページで広報するほか,新年度の医療費助成の受給者証の発送に合わせて,広報用のチラシを同封しようと思っています。また,県内の全医療機関,薬局に対しても周知の案内文とポスターを速やかに発送し,広報に努めていきたいと思っています。
◆佐藤正人 議員 児童の親御さんたちから非常にありがたいという喜びの,感謝の声が,こども未来部にもメールや電話で届いたそうなので,確実な実施をよろしくお願いします。
次に,経済活性化について伺います。中原市長は,さらなる成長に向けた重点課題への取り組みとして,未来に向かって,全国とつながる,世界とつながる拠点都市新潟,また,新潟の総力を結集して取り組む新潟市まち・ひと・しごと創生総合戦略を提示し,拠点性の向上と経済活性化策に力点を置いていますが,財政再建は一番税収アップにつながる経済活性化策であるという点について伺います。
まず,新設される成長産業支援課について,目的と具体的な内容をお聞かせください。
また,2番目として,企業立地課を企業誘致課に改称しますが,その具体的な内容もお聞かせください。
◎長井亮一 経済部長 成長産業として支援する航空機産業については,中小企業の新規参入及び集積を図るため,これまで市内の2つの共同工場を拠点に設備投資や人材育成,技術の高度化などを支援してきました。企業集積や受注の面で成果が生まれつつあり,本年1月には,地域内での一貫受注・生産を目指す地域専門商社が事業を開始し,大きく前進しています。もう一つの成長産業であるICT産業では,生産性向上や新たなビジネスの創出に向け,本市の多様なフィールドにおいてAI,IoTといった先端技術を活用した実証実験などに着手しており,世界初となる次世代通信規格,5Gによる動画のリアルタイム電送や建設現場におけるICTの活用など,さらに広がりを見せています。このことから,将来的に成長が期待できる航空機,ICTの2つの産業の育成と高度化を支援するため,成長産業支援課を新設し,重点的に取り組む体制を整え,本市における新たなリーディング産業の創出を目指すものです。
もう一つ,企業立地課を企業誘致課に改称することについてですが,人口減少,特に若年層の首都圏への流出にどう歯どめをかけるかが大きな課題となる中,本市の拠点性強化や魅力ある雇用の場の創出は極めて重要であると認識しています。一方で,首都圏に立地する企業は,付加価値の高い事業であっても人手不足によりさらなる展開が難しくなってきており,地方展開を検討する中で,首都圏に近いことや安定した雇用の確保が見込めるなどの本市が有する魅力が改めて注目され,大手IT企業の進出が相次ぐなど,明るい兆しが見え始めています。このたびの名称変更は,この旺盛な企業の進出ニーズを好機と捉え,首都圏企業に向けて本市の企業誘致の姿勢をより鮮明にし,発信力を高めて,これまで以上に企業の誘致に積極的に取り組んでいくためのものです。
あわせて,現在取り組みを進めている新たな工業用地の確保や製造業の生産性向上の支援など,市内工業者の事業拡大や技術の高度化支援にも引き続きしっかりと取り組み,企業誘致とあわせて魅力ある雇用の場の創出により,働く場の選択肢を広げ,本市の拠点性向上を図っていきます。
◆佐藤正人 議員 今,経済は好調だと言っていますが,トランプ政権はいつどうなるかわからない。また,中国経済も停滞してきているという経過もありますので,迅速な企業誘致,また,工業団地の造成をよろしくお願いします。
次に,農業活性化について伺います。田園型政令市をうたう本市の約半分を占める水田の面積は2万8,500ヘクタールで,全国の市町村別では1位の面積を誇り,都道府県レベルに匹敵する中,食用米の消費量の減少と米価の下落で,本市で大半を占める米単作兼業農家の方々は危機的状況に陥っているのが現状です。もうかる農業イコール水田フル活用による園芸作物への転換と,農地集積による大規模営農と言いますが,現実はそう簡単にはいっていないのが実情だと思います。
そこで(1),もうかる農業をどのようにお考えなのかお聞かせください。
次に,昨年11月29日,農林水産省は,中国政府が東京電力福島第一原発事故後から行っている新潟県産米に対する輸入停止措置を解除したと発表しました。そして,ことし1月には,吉川農林水産大臣が閣議後の会見で,輸出を手がけるJA全農によると,新潟県産のコシヒカリ1トンを中国の大連港に向けて出荷,上海の日本産食品のアンテナショップで2キログラムずつ試験的に小売りする計画を発表したそうです。吉川農林水産大臣は,全国1位の米産地でもあり,また米の輸出量全体の3分の1を占める新潟県産米が大消費国の中国に輸出されることを今後も期待していると,期待感を示しました。また,5月には新潟で,御承知のとおりG20新潟農業大臣会合が開催されます。これを絶好のチャンスと捉えてはいかがでしょうか。米輸出についてお聞かせください。
◎村上徹也 農林水産部長 国内における主食用米の需要が減少し続ける中,農業者所得を確保していくためには,農地集約による大規模化,効率化を促進するとともに,加工用米,米粉用米といった非主食用米や麦,大豆のほか,高収益作物への転換による主食用米の価格安定と農業者の所得の確保が重要と考えています。そのために,元気な農業応援事業では,担い手の規模拡大に伴う機械,施設の整備や新たな大規模園芸産地の育成に向けて支援を行っています。取り組みに当たっては,規模拡大等の要件があることから全ての農業者を対象とすることはできませんが,規模要件のない加工用米,米粉用米等への取り組み支援もあり,意欲ある農業者全体を対象とする事業となっています。
次に,米輸出についてお答えします。
中国へ米を輸出するには,中国が認可した指定登録施設で精米及び薫蒸を行う必要があります。現在,全国で精米工場が3カ所,薫蒸倉庫が7カ所設置されていますが,本県には設置されていません。まずは中国での新潟産米の認知度を再び高め,需要を拡大し,事業者から指定登録施設の設置に取り組んでいただけるよう働きかけていきます。なお,指定登録に向けたトラップ調査などについては,国による支援制度があるため,その活用を促していきます。
また,国に対する要望として,先日本市を訪問された吉川農林水産大臣に対し,指定登録施設の本市への設置について市長から直接お伝えしたところです。引き続き,中国への米輸出の拠点となれるよう取り組んでいきます。
◆佐藤正人 議員 ぜひ薫蒸施設と精米施設を,新潟東港にですかね,早急に設置していただくよう努力をお願いします。
最後に,健幸すまいリフォーム支援についてお伺いします。
1つ目,現況について。現年度分の利用状況についてお聞かせください。
次に,平成31年度の拡充内容についてお聞かせください。
◎鈴木芳典 建築部長 まず,現況についてです。本事業は,平成29年度では市民からの申請額が9月の上旬で予算上限に達し,受け付けを終了したことから,より多くの市民の皆様から制度を利用していただくとともに,市民の皆様が通年で申請できるよう,今年度より補助上限額を5万円に見直し,あわせて申請書類の簡素化など改善を図ったところです。今年度の申請状況は,当初見込んでいた件数には届いておらず,年度末の予算執行見込みは60%程度と想定しています。
次に,新年度の拡充内容ですが,新年度は市民や業界,議会の皆様からの御意見や御要望を踏まえながら補助上限額を増額する制度の拡充を行うとともに,予算規模も拡大します。補助上限額については,本事業の申請要件としている3種類の基本工事,バリアフリー化,子育て対応,温熱環境改善に係る工事のうち1種類実施する場合は上限額5万円,2種類以上実施していただける場合には上限額を10万円に増額します。予算規模についても,厳しい財政状況が続く中,今年度の7,000万円に対し1,000万円増の8,000万円を計上しています。引き続き多くの市民の皆様に御利用いただき,健康で幸せに暮らせる住環境整備の一層の促進とあわせて,地元工務店の仕事づくりと,地域経済を活性化させ,活力ある新潟市につながればと考えているところです。
◆佐藤正人 議員 大変前向きな御答弁をありがとうございました。これで質問を終わります。
○永井武弘 議長 次に,共産党議員団に質問を許します。
◆風間ルミ子 議員 日本共産党新潟市議会議員団の風間ルミ子です。初めに,農林水産部の予算に関連してお伺いします。
12月定例会の一般質問で,国連,家族農業の10年について市長の見解を伺いましたが,中原市長からは「本市が有する広大な農地は,家族経営農家を初め,専業・兼業・自給的農家など,多様な農業形態により支えられており,地域の風土や文化の形成に寄与しているとも考えられ,今後も農地や農村,多様な担い手への支援が必要と考えています」との御答弁でした。そのことを踏まえてお聞きしたいと思います。
1点目は,元気な農業応援事業についてです。
がんばる農家支援事業をパワーアップし,3事業をまとめて,元気な農業応援事業として実施するとして,平成30年度から始められた事業ですが,平成31年度当初予算事業説明書では,拡充として7億8,300万円が計上されています。予算額だけで言いますと,平成30年度は7億9,430万円でしたので,同等規模,むしろ減額になっていると思うのですが,どこがどのように拡充されたのかお伺いします。
◎村上徹也 農林水産部長 平成31年度の拡充については,多様な米づくりの一層の推進を図るために,輸出用米などの新規販路開拓米への支援の新設のほか,担い手への農地集積・集約の進展に応じ,担い手が米づくりに必要となる機械,施設の整備への支援のための予算を拡充しました。また,もうかる農業の確立に必要な新たな園芸産地づくりへの支援額を拡充し措置するとともに,担い手が複合営農を展開する際に必要な機械や施設の整備への支援要件の緩和を行いました。
◆風間ルミ子 議員 機械購入に対する支援も強めたという中身ですが,具体的にはどういうところなのでしょうか。
◎村上徹也 農林水産部長 担い手が複合営農を展開する際に必要な機械や施設の整備への支援要件を緩和したというところですが,こちらについては,特に園芸品目の導入に当たっては複数の機械の導入が必要という声があって,そのために要件の緩和を行ったところです。
◆風間ルミ子 議員 ニーズに応えた拡充ということだと思うのですが,先ごろ開催された農業関係者を対象にした議会報告会の中で,補助メニューはたくさんあるが使い勝手が悪い,なかなか使えない,小規模農家でも使える支援策が欲しいという声が何人もの方から上がったわけです。小規模であっても,新たに農機具を買いかえようという方は農業を継続しようという方であるわけですので,そういう方への支援策をもっと充実させてほしいと思うのです。そのような検討はできなかったものかなと思うのですが,どうでしょう。
◎村上徹也 農林水産部長 例えば,新たな産地づくり支援として今年度から支援しています園芸関係の予算については,国,県の補助メニューにさらに市が上乗せし整備した施設,機械については,JA等が所有して,それを農家に貸し出すという形で行っています。それによって,農家の方たちはみずから投資をすることなく新たに園芸等に取り組むことができるということで,そういった形での小規模な農家の方の利用も可能かと考えています。
◆風間ルミ子 議員 次に2点目,担い手の確保についてお伺いしたいと思います。
本市の統計を見ますと,販売農家に限ってですが,2005年に1万1,171戸あった農家が2010年には9,683戸,2015年は8,249戸と右肩下がりに減っています。全国的に見ても同様の結果であると思うのですが,農家の減少,耕作放棄地の増大を招き,ひいては国土の保全という農業の持つ重要な機能を減少させることにもつながる問題でもあります。
それで,農業の担い手確保策として,新規就農者の確保,多様な就農の推進,意欲ある担い手の育成などの事業に取り組んでいるわけですが,新年度取り組むに当たって,担い手確保策の内容と,それぞれ何人ぐらいの就農者を見込んでいるのかお伺いします。
◎村上徹也 農林水産部長 本市が担い手の確保・育成対策として取り組んできた施策内容としては,まず国庫補助事業として農の雇用事業,こちらは知識,技術等の習得に要する研修費として助成するというもので,年額120万円が上限です。次に,農業次世代人材投資事業ということで,就農準備金または営農資金等として助成を行うもので,年額150万円を上限とし,最大で7年間支援するというものになっています。また,市の単独補助事業として,新規就農者確保・育成促進事業を行っています。こちらについては,新規就農者の技術及び知識習得のため,そういった新規就農者を雇用する法人等へ研修費用の一部を助成する形となっており,月額8万円を上限とし,2年目にはその半額を,最長18カ月間助成するものになっています。こちらについては,障がい者を雇用した場合について,補助額は同額ですが,最長で24カ月助成を行っています。
また,アグリパークにおいて,農業の知識・技術習得,経営管理,農業体験などさまざまな研修を実施し,新規就農者の確保,育成に努めているところです。新規就農者の目標としては,70名としています。
◆風間ルミ子 議員 新規就農者として70名が目標だということです。
次に,親元就農についてもお聞きしたいと思うのですが,先般の議会報告会の中でも親元就農に対する支援が欲しいというお話が大変あったわけですが,親元就農に対する支援というのは全然ないわけでもありません。国の支援策の中にいろいろあるようなのですが,それについても,単に親元に就農するだけではだめだという,いろいろな条件があるようです。農家に育った皆さんが親元の農業を継承することは,担い手としては最もふさわしいと私は思っていて,後継者を育てることにも直接つながるということになると思うのです。親元就農についての支援を本当に真剣に考えていく必要があるのではないかと思うのですが,新年度予算を編成するに当たって,そのような検討はなされなかったのかどうかお聞かせください。
◎村上徹也 農林水産部長 親元就農についてですが,現在,国庫補助事業である農業次世代人材投資事業については,対象年齢が45歳未満,かつ親元就農をする者は就農後5年以内に所有権を移転して経営を継承するか,農業法人の共同経営者になることを要件に助成されているということで,議員おっしゃるように結構ハードルの高い条件となっています。しかしながら,こちらの国の事業については,来年度については対象年齢が50歳未満に引き上げられ,また所有権の移転ではなく利用権の設定であっても事業の対象とするなど,要件が緩和されるということです。こういった施策等を見きわめながら,市として独自の支援策の必要性は今後検討したいと考えています。
◆風間ルミ子 議員 よろしくお願いしたいと思います。
3点目,学校教育田制度の変更についてお伺いしたいと思います。
新年度から内容が変更されるというような話があって,今までどおりの事業の継続を求める声が議会報告会で多く出されました。その変更する内容と,変更する理由はどこにあるのかお伺いしたいと思います。
◎村上徹也 農林水産部長 学校教育田制度の変更についてお答えします。今年度までは,一般的な収穫量に指導料を上乗せして10アール当たり15万4,000円とし,収穫された米については全量を学校に提供するものとしていました。この場合,指導料は田んぼの面積の大小にかかわらず一定額かかるものですが,面積に応じて減額されているという状況でした。また,収穫された米が学校内のみで消費され,自由に扱えないという弊害もありました。
こうしたことから,新しい制度では,面積にかかわらず指導料については一律とし,その上で子供たちが植える,栽培することによる損失分について補償する形にしています。また,収穫された米についても,学校に提供する米は児童1人当たり200グラムとし,残りの米については農家が自由に扱えるものと変更しています。これによって,学校に提供しない分の米については一般に販売できるようになるため,今回の補助金と合わせると10アール当たりの農家の手取りとしては変わらないように設計しています。
この学校教育田は,日本一の米の生産量を誇る本市にとって,子供たちが米に関する意識を高めるための重要な施策と考えていますので,農家,JA,学校と協力して今後も継続していきたいと考えています。
◆風間ルミ子 議員 説明はわかったといえばわかったのですが,すごく複雑になりますよね。それで,今まではそこでとれたお米は全部学校に供給して,給食にも使えたという話をお聞きしているのですが,新しい制度だと学校給食には使えないというようなお話も聞いていますし,今まで教育田を提供していた現場の農家の皆さんからは,もうやめたいといいますか,協力できなくなるみたいなお話をお聞きしているわけです。こういう制度を変更するのは,よくなるように変更するのならいいのですが,農家の皆さんが嫌になるというか,皆さん方だっていろいろな計算をしなくてはいけないわけで,大変複雑になるのではないかと思うのですが,何でこういうことになったのかお聞かせ願えますか。
◎村上徹也 農林水産部長 先ほどもお答えしましたとおり,これまでは指導料については田んぼの面積によって減額されていたといったことがありましたが,そちらについては一定の額に変えるということ,それから収穫された米が学校内のみで消費されるということで,その学校ごとの取り組みの面積によって不公平が生じるといったようなこともあったことから,学校に提供する米については児童1人当たり200グラムということで,平等に扱うということに変えたものです。
また,その残りの米については農家が自由に扱えるということですので,例えば子供たちが加工品を製造したり,学習の中で販売するといった形での活用もできますし,あるいは,子供たちがつくったお米ということで農家さんから直売所等で販売していただくといった形で,損失の補填ということで使っていただければと考えています。
◆風間ルミ子 議員 学校給食に使えないという話を聞いているのですが,そこはなぜそうなったのか,お答えがなかったと思うのですが。
◎村上徹也 農林水産部長 今,答弁の中でも若干触れましたが,もともとは米を学校に全量提供していたということで,学校給食等に使っていた分もあるかとは思いますが,それは取り組みの面積によって学校間に不平等が生じるということで,そこの部分については生徒1人当たり,参加した生徒さん当たりに使うという形にしています。残った分については,無償での提供といったようなことではなくて,そこは教育委員会,あるいは学校で給食について検討していただけるものと考えています。
◆風間ルミ子 議員 基本は農家にとってどうなのかというところだと私は思うのです。協力農家が減るような制度の変更はいかがなものかと。これは実際どうなるかわからないところもありますが,そういうところでは注視していきたいなと思っています。
次に,4点目についてお聞かせください。多面的機能支払交付金事業についてです。2018年度予算では,前年度より50%も削減された長寿命化活動交付金が,2019年度予算案ではほぼ2017年度並みに復活し,多面的機能支払交付金事業費は合計で16億4,857万5,000円になっています。2018年度に削減した理由はどこにあったのか。また,2019年度予算案を編成する中でどのような検討がされ,今回の提案になったのかお伺いします。
◎村上徹也 農林水産部長 多面的機能支払交付金事業ですが,昨年度については事務事業点検で一般財源の縮減を厳しく求められて,各部・区が全ての事業について見直しを行う中,農林水産部としては事業規模から本事業を縮減せざるを得ず,やむなく削減したものです。本年度に入って,地域の活動組織から長寿命化の事業が計画どおりに進められないといった声や,広域活動組織からは長寿命化の事業の順番が回ってこないなどの戸惑いの声をいただいたところです。これに加えて,昨年9月には広域活動組織より,多面的機能支払交付金の予算復活を求める要望書が本市に提出されたほか,中原市長就任以降も土地改良区の団体から予算復活を求める要望書が提出され,さらに12月定例会においては,多数の広域活動組織から同じ趣旨の請願が出され,市議会において全会一致で採択されたところです。このように多面的機能支払交付金予算の復活を求める動きが市内で非常に強くなっている中,農林水産部としては,地域の皆様の活動が支障なく計画的に実施できるよう予算要求を行い,今回の予算案として提案させていただきました。
◆風間ルミ子 議員 はい,よくわかりました。
次に,児童虐待対策についてお伺いします。千葉県野田市で小学校4年生の女児が死亡し,父親の虐待が疑われる事件が起きました。警察庁が2月7日に発表した2018年の犯罪情勢の中で,虐待を受けた疑いがあるとして児童相談所に通告した18歳未満の子供は前年比22.4%増の8万104人で,統計のある2004年以降初めて8万人を超えたとの報道がありました。認定NPO法人児童虐待防止協会の津崎哲郎理事長は,野田市の事件について,今回の事件の最大の問題は,児童相談所,学校,教育委員会が,子供が出したSOSに気づいていたのに,応えることができずに救済のチャンスを逃してしまったことと述べています。予算案では,こどもに関する相談体制の拡充ということで,児童相談所による相談・支援事業として4億6,262万4,000円が計上されていますが,どのような内容なのかお伺いします。また,新年度,新たな取り組みはあるのかお聞かせください。
◎山口誠二 こども未来部長 まず,児童相談所による相談・支援事業の予算内訳についてですが,全体の4億6,262万4,000円のうち約84%の3億8,700万円が児童養護施設や乳児院,里親委託に係る措置費となっています。内容として,支弁項目としてはそこで生活する児童の生活費,教育費,医療費などとなっていますし,また,その他県の児童自立支援施設新潟学園の事務委託料,それから里親支援に係る経費,また職員の専門性向上のための研修費,あと児童相談所の維持管理費ということとなっています。
また,新年度の取り組みとしては,これは人件費の計上に当たる部分となっていますが,児童相談所の虐待通告相談対応件数の増加などに対応するために,児童福祉司2名,児童心理司2名をさらに増員することとしています。
また,先般,県及び警察と,児童虐待に関する情報共有の取り決めを書面で交わしたところです。議員からも,やはりそういった関係機関の連携が大切だということですが,この書面により,新年度より市,県の児童相談所及び新潟県警の3者による連絡会議を定期的に,年2回ほど見込んでいますが,開催していくこととしています。その中でいろいろな確認事項,連携を強めていくということです。
また,児童相談所に求められているものは,さまざまな案件,事象に対応するための職員の専門性の向上でもあると認識しています。そういった中で,対応力の向上,家族再統合の強化,里親の推進であるとか,保護している児童の養育環境の向上といったことについて,所内で研究会を立ち上げるなどして継続的に取り組んでいくこととしています。
◆風間ルミ子 議員 いろいろな機関と連携をさらに密にするというような御答弁であったと思うのですが,先ほど御紹介した津崎さんは,児童相談所で保護した子供を家に帰すべきかどうかを判断するときに,適切な判断ができるまでには最低でも5年とか10年とかかかるのだと,経験が必要だというお話でした。専門性を育てることは当然必要ですし,研修だけでなくて,経験を積み重ねた人を現場に残せるような取り組みが必要だというようなこともおっしゃっているのですが,本市では,どのように専門性を持った職員を育てる取り組みを進めようとしているのか,最後にお聞かせください。
◎山口誠二 こども未来部長 職員の専門性の向上については,国が定める児童福祉司に対する研修があります。こちらについては,所内でも職員,スタッフがそろっていますので,内部研修でも対応できます。また,特に,先ほど申されました家族の再統合,家に戻せるかどうかと。最近,親の養育力も非常に低下しているという部分もあり,非常に専門性が高いという部分もありますので,こういった部分に関しては,そういった資格を持つ先進都市から講師を招くなどして,所内でスキルアップを図るといったことにも取り組んでいます。新年度においても,さらに進めていきたいと考えています。
◆風間ルミ子 議員 よくわかりました。ぜひ頑張っていただきたいなと思っています。終わります。
○永井武弘 議長 次に,民主にいがたに質問を許します。
◆山際務 議員 民主にいがたの山際務です。通告に従って,順次,質問させていただきます。
初めに,
家計改善支援事業についてです。
自身の家計状況を把握することが困難な生活困窮者に対し,専門の支援員が家計に関する相談に応じ,相談者の家計の状況を明らかにして生活再建に向けた意欲を引き出した上で,みずから管理ができるよう支援するとありますが,情報収集のすべを持たない生活困窮している方々がパソコンを持っていなかったりとかといったこともあると思うのですが,この支援を受けるための周知や広報についてどのように考えているのか,まずお聞きします。
◎三富健二郎 福祉部長
家計改善支援事業を含めて生活困窮者支援全般についての周知方法ですが,ホームページとかリーフレットはもちろんのこと,これまでの相談対応実績を見ますと医療機関であったり,
地域包括支援センター,ハローワーク,福祉事務所といった関係機関や弁護士,後見人,ボランティア団体など,いわゆる支援者の皆様を間に挟んだ御相談が半数近くを占めているという状況から,そうした関係機関などへの周知をしていくことが大変重要なものと考えていますので,引き続き協力をお願いしていきたいと考えています。
◆山際務 議員 支援員を生活困窮者自立相談支援機関に配置ということですが,これは実際,どこに配置されるのか。また,その専門の支援員とは,どういう資格者をもって構成されるのかお聞きします。
◎三富健二郎 福祉部長 配置としては,本市で開設していますパーソナル・サポート・センターです。そちらに2名配置させていただきたいと思っています。
資格ですが,厚生労働省の実施要綱の規定があって,社会福祉士の資格であったり,社会保険労務士の資格,あるいはファイナンシャルプランナーなどの資格を有する者で,厚生労働省が実施する養成研修を受講し,修了証を受けた人で構成することになります。
◆山際務 議員 相談者のプライバシー保護といったものについての対策はどんなふうに考えているのでしょうか。
◎三富健二郎 福祉部長 今,御説明した支援員の皆様については,その事業終了後も含めて守秘義務が課されることになります。もちろん,個人情報を取り扱う場合,法律であったり,本市の条例が適用されるわけですが,加えて,相談支援に当たっては,必要な関係機関と十分情報共有する必要があります。こういった情報共有をする場合には,相談者にあらかじめ十分説明をした上で,書面による同意を得ることとしています。先ほど申しましたとおり,厚生労働省の研修を受ける場面がありますし,これを受ける受託事業者で,みずから個人情報の保護に関する研修を実施したり,あるいは,個人情報を管理するパソコンは限定し,外部持ち出しをしないとかいった対策をしっかり講じていきます。
◆山際務 議員 自立生活が崩壊している方々が相談されるということだと思うのですが,相談に訪れること自体が難しい方へ,先ほど広報とか周知の話はお聞きしたのですが,最終的にアウトリーチのような支援という方法は考えているのでしょうか。
◎三富健二郎 福祉部長 相談者がパーソナル・サポート・センターまで行くことができない場合など,相談者の方々の状況に応じて,例えば,区役所などを相談場所に指定して,そこで相談を行ったり,あるいは,家計管理に関する講習会であったり出張相談の日を設けて,開催していきたいと思っています。そのほかにも,パーソナル・サポート・センターの職員から,駅であったり,公園,インターネットカフェなどを巡回しながら実際に声がけするなど,生活困窮状態にある方を早期に発見して,支援につなげていきたいと考えています。
◆山際務 議員 次の質問に移ります。
観光交流空間整備についてです。
西新道,9番町の街路について石畳による本舗装工事を実施ということですが,この事業の完了によってどんな効果があり,そして,回遊性の向上については,どのように貢献できるのかお聞きしたいと思います。
◎新階寛恭 都市政策部長 平成31年度の事業内容は,西堀通9番町の通称,西新道の石畳舗装工事です。この石畳化の取り組みは,花街エリアに残る歴史文化遺産を生かした町並みの保全,創出により,地域の愛着を高め,訪れる人々が回遊できる都市空間を創出することを目的に,平成15年度から実施してきました。平成31年度の事業をもって花街エリアの東新道,西新道の石畳化が完了しますが,主な効果としては,町屋建築や小路が数多く残る花街エリアにおいて,より風情ある回遊空間を創出できると考えています。
◆山際務 議員 工事が終われば石畳になったというのは認知できると思うのですが,観光交流の向上に向けて,そういったものをどうやって周知していくのでしょう。
◎新階寛恭 都市政策部長 どのように周知していくかということですが,現在,市民団体の古町花街の会とともに,花街エリアの町屋の保存と活用,防災性の向上等について意見交換を重ねています。地域との合意を形成しながら,建物ファサードの修景ですとか観光案内サインの設置など,その石畳をより広く周知できるような取り組みを,古町花街の保全,活用,回遊性向上などに資する措置を検討,実施していく必要があると考えています。
◆山際務 議員 まだ市民の中でも,この花街の空間整備を行ったところでも,古町花街というのがどういうものか,なかなかわからないところもあると思うのですが,そういった方々に向けても,また,さらにこれを拡大していくということで考えますと,古町花街の今後の整備というのはあるのか,整備するとすればどういったことで整備していくのかお聞かせください。
◎新階寛恭 都市政策部長 交流人口の拡大に大変重要な役割を担う古町全体のまちづくりの中で,特に港町文化,食文化を色濃く残している花街エリアですので,昼夜を通して観光客の皆さんに訪れていただけるような,本市を代表するようなエリアに育てていく必要があるかと思っています。そのために,歴史的景観の再生ですとか,港町文化の体験コンテンツの充実ですとか食文化の発信,あるいは安心して歩き回れる環境形成なども必要と考えられます。地元関係者の方々ですとか,それから観光部局,文化部局などとも連携しながら総合的に取り組んでいきたいと考えています。
◆山際務 議員 大和跡地の完成までもう少し時間がかかりますし,今度,三越の撤退ということで,古町の活性化は,これからまたいろいろ考えていかなければならないと思うのですが,古町の活性化において,この花街文化を,こういったものとどうやって連動させてこの古町というのをつくっていくのか,そのあたりについて,もし考えがありましたらお聞かせください。
◎新階寛恭 都市政策部長 この花街エリアの案内サイン等だけでなく,そういった新たな再開発等においても,この花街の案内を充実させるとともに,その再開発地区を含む古町全体の回遊性のための,さまざまなモビリティー等による回遊性の向上ですとか,バス等の連携などを図ることによって,より外側の方が来やすくなる,わかりやすく歩き回れる環境をつくっていくことが必要だと考えています。
◆山際務 議員 本町のほうもまた撤退するところもありますし,これからこの古町かいわいが一旦,三越の閉店からまた少し時間があるという中で,非常に重要な観光交流の施設になってくるのではないかと思いますので,そのあたりをしっかり取り組んでいっていただきたいと思います。私からは以上です。
○永井武弘 議長 次に,
新潟市政クラブに質問を許します。
◆串田修平 議員
新潟市政クラブ幹事長の串田修平です。私からは,勉強会の原点に立ち返って,新規事業概要調書の中から6件について質問します。
質問に入る前に,新年度予算総額については3,922億円,前年当初比120億円増と,子育て支援策,庁舎再編予算がかさ上げにつながったとはいえ,健全財政と積極財政のバランスのとれた予算編成と評価しているところです。
それでは,1番目です。組織改正案の行財政の集中改革推進についてです。集中改革推進課を新設し,行財政の集中改革を着実かつスピード感を持って推進することとしていますが,市民の間では財政危機をどう立て直すのか,不安と批判が渦巻いています。中原市長も市長選の中で,財政再建の道筋を早急に市民の皆様にお示ししたいと公約されました。よって,市民の皆さんも首を長くして待っていると思います。
そこで(1),集中改革プランの内容やスケジュールの公表はいつなのか。
(2),中期財政計画,特に3カ年の概要の公表はいつなのか。2点について伺います。
◎上村洋 総務部長 私からは,集中改革プランの内容とスケジュールについてお答えします。
集中改革プランは,行政改革プラン2018に掲げる取り組みから財政基盤の強化につながる項目を抽出し,経営資源の適正配分,持続可能な財政運営,民間活力の導入の推進を基本方針に,よりスピードアップ,具体化,強化を図っていくものです。これまで行ってきた事業費の精査に加えて,一時的または将来的に休止や廃止が可能かなど,より大胆な視点を持って見直しを行っていきたいと考えています。
そのため,事業や施設ごとにコスト,利用状況,効果,役割などを分析し,休止や廃止を選択した場合に市民の皆様の生活にどれくらいの影響が及ぶかなど,可視化をしていきたいと考えています。
集中改革プランは,2019年度半ばごろの策定を予定しており,時期を捉えて事前に,市議会の皆様にも説明させていただきたいと考えています。
◎朝妻博 財務部長 お尋ねの中期財政計画の公表についてですが,集中改革プランにおける行財政改革の取り組みの効果を反映したものとする必要があると考えています。したがって,集中改革プラン策定のタイミングと基本的には合わせて行いたいと思っていますし,これに基づいて2020年度予算編成につながるという形が望ましいと思っています。
◆串田修平 議員 2番目の質問に移ります。航空機産業クラスター推進事業についてです。
本市の産業振興支援の4本柱の一つである航空機産業は,裾野が広く,航空機そのものの部品数は自動車の10万パーツに比して30倍の300万パーツと言われており,関連産業の誘致や雇用の拡大に貢献するものと大変期待しています。今まで,NIIGATA SKY PROJECTとして南区のNSCA戦略的複合共同工場や西蒲区のJASPA共同工場など,コンソーシアムによる企業体に支援をしてきました。しかし,まだまだクラスターとはなっていません。
そこで,新規のクラスター推進事業について大いに評価しつつ,次の3点について伺います。
(1),具体的な事業者の件数と動向について。
(2),増額の考えはあるかどうか。
(3),2年限りのコスト計画となっていますが,この制度内容と効果について伺います。
◎長井亮一 経済部長 初めに,航空機産業の現在の動向と新事業での対象事業者についてです。
新興国やLCCの台頭による旺盛な旅客機需要を背景に,航空機産業は活況を呈しています。そうした中,大手メーカーでは部品調達の効率化を図る目的で,販売元が一貫受注・生産体制を備えていることを発注要件とする傾向にあります。そのため,今後もクラスター化の支援を進めることが必要であると認識しています。今回の事業での支援が想定される企業は,戦略的複合共同工場に入居する共同受注グループ,NSCAを構成する7つの企業や,新たに航空機産業への参入を目指している市内企業に加え,このたび,市内商社と大手総合商社,政府系金融機関からの出資により設立された新会社などを想定しています。
次に,増額についてです。新年度予算に計上している航空機産業クラスター推進事業は,お客である大手メーカーが求める一貫受注・生産体制の構築に向けて,品質保証及び生産管理システムの構築に係る経費を盛り込んだものです。引き続き,それぞれの段階で最適な支援のあり方を考えていきます。
次に,内容と効果についてです。制度の内容は,クラスターに参画する中小企業が担う各製作工程を取りまとめ,お客に対し,製品の品質を保証するための
仕組みづくりや納期を管理するための生産管理システムの構築,高品質,低コストを実現するための人材育成などにより,製品の一貫受注・生産体制の構築を支援するものです。これにより,これまで受注できなかった国内外の航空機部品の受注獲得を期待しています。
◆串田修平 議員 次は3点目,
森林環境譲与税活用基金積立金についてです。
これは,新規の税ということで譲与されるわけですが,新規事業概要調書では積立金に回すということで,活用の内容がありません。どういう考えなのか伺いたいと思います。
◎村上徹也 農林水産部長
森林環境譲与税の使途としては,市町村は間伐,人材育成,担い手の確保,木材利用の促進や普及啓発等の森林整備及びその促進に関する費用に充てなければならないとされています。新年度予算の歳入のうち,
森林環境譲与税は3,700万円を見込み,歳出はその使途として森林台帳システムの導入経費460万円を計上しています。
本市の新年度予算の編成段階では,
森林環境譲与税の使途に沿った形ですぐに活用できる既存事業や新規事業がないことから,一旦3,240万円を新潟市
森林環境譲与税活用基金条例による積立金とします。現段階で想定される事業としては,平成31年4月に森林経営管理制度が全国で施行され,手入れがなされていない森林について森林所有者に意向調査などを実施し,経営管理ができない森林所有者にかわって市町村が森林整備をできる仕組みに,
森林環境譲与税の使途を活用していくことになります。詳細は財務部局と協議の上,事業規模や実施時期を決めていくとともに,その際は,基金を取り崩す補正予算の議案を上程させていただきます。
◆串田修平 議員 1点再質問ですが,これは松くい虫防除には使えない予算ということですか。
◎村上徹也 農林水産部長 本市は,保安林等でのボランティア団体への補助や松くい虫防除事業に対して国の補助事業を活用しているということから,単純に
森林環境譲与税の使途とすることはできないということになっています。
◆串田修平 議員 次は4点目,フレイル予防事業について伺います。
余り聞きなれない事業というか,言葉なので,その概要と今後の予算拡充,モデル実施が中央区の2会場のみとなっていますが,他の区への広がりはどのように考えているのでしょうか。
◎荒井仁志 副市長 このフレイルですが,言葉が少し耳なれないのですが,意味内容としては,健康な状態と要介護状態の中間のような,いわゆる虚弱になったというふうな状態です。フレイルに関しては,兆候を早期に発見して,いわゆる日常生活の改善,生活習慣を改善することによって進行を抑制したり,要介護状態にならずに済む,あるいは健康状態を戻したりすることができるということを言っています。国においても,このフレイル対策については,健康寿命延伸に向けた重点取り組み分野の一つとされています。
早期に発見という点に関しては,自分自身の心身の状態をフレイルチェックといって,滑舌度ですとか,ふくらはぎの周囲の長さといったものを,専用のチェックシート等により計測器で確認して,その結果に基づいて生活習慣を改善するということで,みずから対策をとっていくということになると思います。このチェックに関しては,6カ月ごとに実施していただいて,6カ月前と比較することで改善の度合いを確認できるというような仕組みになっています。これは,東京大学において,フレイルチェックのそういった仕組みがありますので,そちらを活用させていただくことになっています。
また,生活習慣の改善という部分については,ツールを市から提供したいと思っていて,例えば,市が既に実施している健康教室ですとか,口腔指導,栄養相談といった事業がありますので,これを取りまとめたガイドブックを市で作成して,参加者の方に配付して,そういうところで生活習慣の改善に取り組んでいただくというようなことを考えています。
そして,今後の進め方ですが,そういった意味では,先ほどのみずからチェックするというところですが,会場にお集まりいただいて,そこでサポーターの方にチェックの手助けをしていただくというふうなことを考えています。先ほど,中央区で2会場とおっしゃいましたが,最初はこのような形でサポーターの方と参加者の方がそろって,そこでチェックをまずやっていただくということです。こうしたことから,サポーターの役割が大変重要です。最初は小さい規模で始めたいと思っていますが,順次,このエリアを拡大して,最終的には全市に広げていきたいと考えています。
また,参加者の方に,こういうフレイルのような取り組みがあるということを御承知いただくことも大事ですので,市民の皆様方への講演会の開催とか啓発活動を行って,認知度を高めていくということにもあわせて取り組んでいきたいと思っています。
◆串田修平 議員 わかりました。
○永井武弘 議長 ここで,しばらく休憩します。(午前11:52)
(休 憩)
○永井武弘 議長 本日の勉強会を再開します。(午後1:00)
次に,新潟市公明党に質問を許します。
◆志賀泰雄 議員 新潟市公明党の志賀泰雄です。早速質問に移ります。
まず第1に,活気ある新潟の経済活性化に向けた取り組みについてお聞きします。
本市事業所の約99%は中小企業であり,従業員数も,約78%が中小企業に勤務されています。活気ある新潟経済のために,中小企業支援は大変に重要になります。来年度予算では,この中小企業支援に向け,多くの新規事業にも着手し,私としては,これまでになく力を入れている印象があります。
まず初めに(1),新潟の経済活性化に向け,来年度予算ではどのような点に留意した中小企業支援になっているのか,具体的な予算額とともにお聞かせください。
◎高橋建造 副市長 本市においては,今,議員お話しのように,市内事業所の約99%が中小企業であり,市内従業者の約8割が中小企業で働いています。中小企業は,まさに本市の経済,雇用を支える大きな役割を担っています。平成の時代において,インターネットに代表される新技術の登場などにより,暮らしやビジネスを含めた社会・経済状況が大きく変化しました。現在もそのただ中にありますが,こうした変化を的確に捉え,リードし,支えてきたのは創業者,起業者を含めた中小企業であったと認識しています。
一方で,業績のよしあしにかかわらず,事業承継が大きな課題となっています。また,若者が,地域で輝く中小企業をよく知らないまま首都圏に進学,就職するという現実もあります。こうした課題認識のもと,今年度は,中小企業振興基本条例に基づく中小企業・小規模事業者活性化プランの改定作業を行いました。この過程で,中小企業団体などとの個別の意見交換に加え,一堂に会した全体会を初めて開催するなど,議論を重ねてきました。
活性化プランでは,4つの大きな方針,1つは創業しやすい環境づくり,1つは経営力強化,生産性向上に向けた取り組み支援,また,安定した事業環境の整備と円滑な事業承継の支援,そして,産業を担う人材の確保,育成の支援,この4つを柱立てとし,今後4年間の方針とする予定です。新年度予算では,これらの方針の達成に資する事業として,先ほど私が御説明しました
議案説明要旨73ページから75ページに掲げた事業を進めることとしています。
◆志賀泰雄 議員 市長は選挙公約で,経済活力を生み出し,そのことにより市民所得の向上につなげていくと掲げています。私も経営者だけではなく,そこに働く方々に元気を持っていただくことが新潟の活力を生み出すと考えます。
再質問ですが,市民所得の向上に向け,来年度予算では,新潟の経済活性化に向けた中小企業支援でどのようなところを目指したいのか,その思いをお聞かせください。
◎高橋建造 副市長 地域内消費を増加させ経済活力を生み出す好循環を生み出していくことを基本に,人口減少社会においては,地域外から稼ぎ,地域への還元を進めることが重要と考えています。
そこで,新事業展開への支援や成長産業の育成といった,地域外から稼ぐ産業への投資を進めるとともに,多様性のある雇用や産業の新たな担い手の創出など,人への投資を行い,市民所得の向上につなげていけるよう支援に取り組んでいきます。
◆志賀泰雄 議員 では次に,中小企業支援の新規事業について,(2)として,中小企業の新事業展開への支援,新事業チャレンジ応援事業についてお聞きします。
施策の内容は,新事業の開拓や新商品の開発など,中小企業の新たな事業展開による付加価値向上の取り組みを支援するため,アイデア創出,具現化プロセスを学ぶ機会の提供,事業計画の策定支援,係る費用の補助を行うとし,新潟IPC財団補助金の一部として400万円の予算を計上しています。
まず初めにアとして,この事業を行うに当たり,どのようなニーズ調査をもとに立てたのか,事業立案の背景についてお聞かせください。
◎長井亮一 経済部長 中小企業白書によると,新事業展開を実施している企業は,実施していない企業に比べて,経常利益率が増加傾向にあることが明らかになっていますが,大企業に比べ経営資源に限りのある中小企業は,ノウハウを持つ人材の不足やコスト面などに課題があり,そのため,7割以上の中小企業が新事業展開を実施できていない状況です。実際に,新潟IPC財団の相談窓口には,業態転換や多店舗展開といった新事業展開に関する相談が年間200件程度寄せられています。また,中小企業団体との意見交換でも,人口減少,少子高齢社会など,社会・経済状況の変化への対応という点から見ても,新事業展開への積極的な支援が必要であるという話を伺っており,こうした背景から事業を立案したものです。
◆志賀泰雄 議員 中小企業支援と一言で言っても,業種が幅広くある中で,限られた予算で,より早い効果を求めるのであれば,ターゲットを絞る必要もあるかと思います。
再質問になりますが,この新規事業は対象を広く構えているようですが,このあたりの意図として,どのようなものがおありで計画されたものでしょうか。
◎長井亮一 経済部長 今回の見直しは,限られた財源の中でより多くの中小企業に取り組んでいただくことが目的となっています。新事業展開の際の課題として,中小企業白書のデータや新潟IPC財団の経営相談からも,まずはノウハウの不足が挙げられます。ぼんやりとしたアイデアがあっても,それを実際の事業にまで磨き上げ,事業計画を策定するまでには難しさがあり,実際の取り組みにまでつながらないといったことです。こうした課題に対しては,補助金を用意しただけでは取り組みが進まないと考えています。
他方,コスト負担も課題の一つですので,補助金はメニューの一つとして用意しますが,機運醸成として,著名な経営者からアイデア創出,具現化プロセスのイメージを膨らませてもらい,その中から専門家の力をかりながら,一社でも多くの中小企業が事業計画を策定することを,事業の目標としています。こうしたことから,補助金だけでない,課題に応じた支援が有効だと考え,今回の制度設計を行いました。
◆志賀泰雄 議員 次にイ,事業の告知についてお聞きします。
中小企業経営者の皆様とお話をすると,国の中小企業支援について情報が届いていない,メニューを御存じでない方が多くいらっしゃいます。このあたりは国でも課題としていますが,やはり,メニューを用意しても知られていなければ意味をなしません。まずは告知をしっかり行う必要があると考えます。この新事業は,どのようにして市内中小企業の皆様に告知していくのでしょうか。
◎長井亮一 経済部長 周知に関しては,新潟IPC財団のホームページやフェイスブック等のインターネット上での従来の周知のみならず,著名な経営者を招聘することで新聞記事などにしていただくなど,パブリシティーを活用して広く周知したいと考えています。また,金融機関や各経済団体などとも連携しながら,十分な周知に取り組んでいきます。
◆志賀泰雄 議員 再質問になりますが,中小企業支援で困ることの一つに役所への申請書類の多さがあります。人手不足の中で書類を書く手間,特に役所への書類は数も多いと聞きます。この事業でも申請書類を書く必要がありますが,このあたりのフォローはどのようになっていくものでしょうか。
◎長井亮一 経済部長 補助金の申請手続は,国の補助金などの申請書と比較し,簡易でわかりやすいものとなるよう日ごろより心がけていますので,本事業についても必要最低限の申請手続にしたいと考えています。また,申請書の書き方がわからないといった中小企業には,必要に応じて記載方法のアドバイスを行う等,十分なフォローを行っていきたいと考えています。
◆志賀泰雄 議員 終わります。
○永井武弘 議長 次に,市民ネットにいがたに質問を許します。
◆青木学 議員 市民ネットにいがたの青木学です。まず,シニア半わりについて伺います。
この間の参加者数,市の負担額,そして新年度の見込みをお聞かせください。
◎新階寛恭 都市政策部長 シニア半わりは平成28年9月より制度化していて,約2年半が経過しています。平成28年度は,補填額が,9月からの半年間で約1億500万円,平成29年度は2億2,500万円,平成30年度は2億5,400万円となる見込みです。平成31年度は,2億7,700万円を予算計上しています。
それから,参加者数ですが,平成28年度が3万943人,平成29年度が3万5,327人,平成30年度,これは1月末現在ですが,3万8,102人となっています。
◆青木学 議員 続いて,負担額の上限の考え方についてお聞きしますが,私は,この事業は賛成していますし,参加者がふえることは喜ばしいことだと思っています。ただ,市の負担が青天井にふえていくということは問題だと認識していて,導入に当たって,やはり上限額を設定すべきではないかということを提起してきました。それに対して,市も,利用者が増加した場合にはこれまでよりも交通事業者の収益がふえることも考えられるので,その場合には,新潟交通からも負担していただくことで合意を得ていると,導入に当たってこういう答弁をしているわけですが,この合意は実行されているのでしょうか。
◎新階寛恭 都市政策部長 可能なものから順次,お互いが負担し合うことで合意はとれています。
まず,事業費が拡大傾向であるということですが,今後,この制度が続く場合,高齢化の進展ですとか,制度の周知,普及によって参加者が増加することが想定されます。ですので,持続可能な制度となるよう,市の補填額を抑えつつ,効果を最大限発揮する取り組みが必要不可欠であると考えています。
事業開始から2年半の間に蓄積された利用データを分析したところ,高齢者のバスでの新たなお出かけを誘発,促進するという,本事業の目的に沿っているとは考えにくい,恐らく通勤等で高頻度に利用している方々が一定程度いるということがわかってきました。ですので,このような方々へは,新潟交通が販売している高齢者割引定期券,おでかけ65あるいはおでかけ70への移行を促すとともに,このような取り組みを初めとして,持続可能な制度となるよう,引き続き,新潟交通と協議を重ねながら見直しを進めていきたいと考えています。
◆青木学 議員 毎年,負担額は実際にふえていますが,補填額の上限ということについては,実際に協議しているのでしょうか。
◎新階寛恭 都市政策部長 明確な上限額を設定するというよりは,まず個別に,利用されている方の個人としての利用額を設定するとともに,これまでの利用額を見ながら,新潟交通のその増収分を差し引かせていただくという方向で協議を進めています。
◆青木学 議員 そこはまた確認が必要ですが,きちんとした合意が実行されているという状況ではないのではないかという危惧を,今少し持っています。それで,新潟交通の,この事業にかかわっての収益はどのぐらいなのでしょうか。
◎新階寛恭 都市政策部長 新潟交通の収益というか,増収分ですが,幾つかあって,1つがこのシニア半わりの利用の中で利用者に還元していないポイント相当額というのがあります。それから,本事業ができたことで新たにバスを利用することになった参加者の利用額というものがあります。それから,従前からそのバスを利用していたのだけれども,この参加者になったことでバスの利用がふえたという利用増加額,これらがあると考えています。
◆青木学 議員 具体的に,金額的にどのぐらいの収益になっているかというのはわかりますか。
◎新階寛恭 都市政策部長 さっき申し上げた2つ目と3つ目,この事業によって新たにバスを利用された参加者の利用額,それから3つ目の,従前からバスを利用していた方で利用がふえた額については,現在,正確に把握するデータがなくて算出が不可能となっています。1点目の,利用者に還元していないポイント相当額は把握できています。
◆青木学 議員 次の質問にも関連してくるのですが,当初から,この事業によって出た収益の一部を学生とか,例えば子育て世代とか,多世代に還元していくべきだという議論もしていて,市もそういう方向で協議していくということなのですが,現状はどんなふうですか。
◎新階寛恭 都市政策部長 このシニア半わりというのは高齢者,65歳以上の方を対象としていますが,まずこのシニア半わりに伴う制度の効果といいますか,お出かけ回数の変化ですとか,あるいは,医療費がどう変わっていったかとか,あるいは,外出したことによる買い物消費額の変化など,こういったデータを蓄積して事業効果を把握していきたいと考えています。それを踏まえつつ,高齢者に限らず,子育て世代などの高齢者以外の世代の方々への制度拡大について,検討していきたいと考えています。
◆青木学 議員 ということは,今のところ,まだこのシニア半わりを導入して以降,多世代にそれを還元するところには至っていないということなのでしょうか。
◎新階寛恭 都市政策部長 現在検討中ですので,まだ確定したというものではありません。
◆青木学 議員 この事業によって新潟交通がどのぐらい収益を上げているかというのをある程度客観的につかまなければ,この還元についても,あるいは補填額の上限を考える上でも,判断する根拠が全くないわけですよね。そういうことで,民間ということでいろいろな見解もあるかもしれませんが,新年度は2億7,000万円ほどの予算を投入するわけですから,新潟交通にもきちんとそういう自覚と責任を明確にする形で市民に示すように,市から強く申し入れをしていただきたいと思いますが,その点はいかがでしょうか。
◎新階寛恭 都市政策部長 新潟交通の増収額を把握していくように,現在ICカード等のデータを蓄積しています。それらを踏まえて,正確に増収額を把握した上でその分が補填できるように,引き続きしっかりと協議していきたいと考えています。
◆青木学 議員 では次に,会計年度任用職員制度への移行について伺います。
この新制度は,2020年4月から実施されることになっていて,これによって現在の非常勤・臨時職員の位置づけ,処遇も大きく変わり,市役所の組織体制,人事政策にも大きな影響が出てくると考えていますが,まず,今後のこの制度移行に向けての作業のタイムスケジュールをお聞かせください。
◎上村洋 総務部長 地方公務員法及び地方自治法の一部改正によって,おっしゃるとおり2020年4月から新たに会計年度任用職員制度がスタートします。当該制度は,これまで不明確であった地方公務員の臨時,非常勤の任用等を,法律上で明確化するために国が新たに創設した制度です。本市の場合,臨時,非常勤のほとんどが会計年度任用職員に移行することになります。この移行によって,これまで臨時,非常勤には支給できなかった期末手当の支給が可能となるなど,新たな制度設計が必要となりますが,任用や給与,勤務時間,休暇等の勤務条件は労使協議により決定されますので,現在,職員組合と勉強会などを通じて話し合いを行っている段階です。今後,早期の合意を目指したいと考えています。
また,新制度への移行については,関係条例を整備する必要がありますので,現在,職員の募集時期などを踏まえますと,2019年6月議会定例会での議会への上程を予定しています。
◆青木学 議員 この新制度導入に当たって,例えば今までなかった期末手当の支給とか,場合によっては退職手当とか,単純に考えて人件費がふえる新制度なわけです。そういう意味でいうと,そもそもこういう法改正を行ってきた国が,その分の人件費をきちんと補填する,財源を確保する,そういう方向でいるのかどうか,この辺が今,全く明らかになっていない中で,6月定例会には条例を提案するというお話でしたが,そもそもそういう制度設計が可能なのかどうか,その点をお聞かせいただきたいです。
◎上村洋 総務部長 臨時・非常勤職員に関しては現在,地方公務員法の適用を受けていませんが,会計年度任用職員へ移行しますと,地方公務員法の一般職となり,給与や休暇などの勤務条件は正規職員と同様に,地方公務員法が適用されることになります。具体的には,給与水準について,民間との均衡を考慮しなければならないとする均衡の原則,給与は職務に応じたものでなければならないとする職務給の原則など,地方公務員法に定める諸原則にのっとり,人事委員会勧告を尊重した形で適正な水準が確保されるべきものと考えています。現在のところ,国の財政措置については不明確な状況ですが,会計年度任用職員制度の導入の趣旨を踏まえれば,財政措置の内容にかかわらず,地方公務員法の規定にのっとった適切な制度設計を進めていく必要があると考えています。
◆青木学 議員 今ほど国の財政措置にかかわらずという答弁があったわけですが,仮に,国から財政措置があったとしても,これは全国的にも同じことだと思いますが,本市の増大した分全てを国が交付税措置することは考えにくいわけですよね。その場合,当然,市としての独自の財源確保ということが,持ち出しということが必要になってくるのだろうと思います。現在のこの財政状況の中で,市としては,今回の制度導入に合わせて,人件費総額を引き下げていくことを検討する可能性があるのではないか,そういうことにつながっていかないのかという危惧もあるわけですが,その点,お考えをお聞きしたいと思います。
◎上村洋 総務部長 今ほどもお答えさせていただきましたが,職員の給与は,給与の諸原則や人事委員会勧告を尊重して適正な水準が確保されるべきものと考えていますので,必要な人件費が措置されるように努めていきます。
◆青木学 議員 必要な人件費が措置されるようにというのは,国に対して求めていくというのもそうでしょうが,市としても必要な人件費の財源を確保していくという意味で受けとめてよろしいのでしょうか。
◎上村洋 総務部長 国の財政措置の内容いかんにかかわらずということでよろしいと思います。
◆青木学 議員 終わります。
○永井武弘 議長 ここで,議案説明,答弁が終了した執行部の方々はお引き取り願います。
次に,井浦
水道事業管理者,説明願います。
◎井浦正弘
水道事業管理者 水道局所管の議案の概要について説明します。
113ページをごらんください。初めに,業務の予定量ですが,給水戸数,配水量及び主要な建設改良事業は,それぞれ記載のとおり予定しています。
また,収益的収入及び支出,資本的収入及び支出の予定額は記載のとおりです。なお,詳細については,111ページ及び112ページをごらんいただければと思います。
次に,113ページの下段からになりますが,主要な事業計画について,水道事業中長期経営計画に掲げています基本理念である,すべてのお客さまに信頼される水道の実現に向け,安全,強靱,持続という3つの目指す方向性に沿って,順次,説明します。
初めに,1つ目の安全では,安全でおいしい水道水の供給を確実に実施していくため,水源から蛇口まできめ細かな水質管理を行い,水質管理の充実,強化を進めます。そのため,水質検査機器の適切な維持管理と計画的な更新及び整備により,水質検査結果の精度と信頼性を確保するとともに,国が定めた水質基準値などよりも厳しい,本市独自の安全性とおいしさの基準である管理目標値を設け,引き続き,より安全でおいしい水道水の供給に取り組んでいきます。
次に,114ページをごらんください。2つ目の強靱では,強靱な施設,体制による給水の確保に向けて,浄配水施設の計画的更新及び災害対策を進めます。継続事業である阿賀野川浄水場施設整備事業及び配水場施設整備事業において,主要設備の更新を進めるとともに,各施設や設備の状況に合わせた計画的な更新及び整備を実施します。
次に,管路施設の計画的更新及び災害対策では,更新周期を迎えた配水幹線などの基幹管路及び配水支管の更新を進めるとともに,鉛給水管が多く分岐している配水管を計画的に更新することにより,効果的に鉛給水管の解消を進めます。一方,事故・災害対策の観点からは,基幹管路整備事業において,巻浄水場系と
戸頭浄水場系間の相互連絡管及び青山浄水場系と南山配水場系間の相互連絡管の整備を継続するほか,新潟広域都市圏ビジョンに掲げる連携事業として,燕市との間で緊急連絡管の整備を行い,事故・災害時の相互援助の体制を図ります。また,引き続き,重要施設と位置づけている医療機関や行政機関向けの配水管の耐震化を図ります。
次に,3つ目の持続についてです。経営基盤の強化として,今後の水需要減少に対応した施設規模の適正化等を検討し,長期的な施設整備・再編に係る基本構想を策定します。また,水道事業経営審議会の意見や助言を的確に把握し,事業運営に反映していきます。
次に,115ページをごらんください。戦略的な広報及びお客さまの意見,要望の把握については,より多くのお客様に水道事業について理解していただけるよう,効果的な広報活動を継続的に実施し,お客様アンケートや水道モニター制度の継続運用により,お客様の視点に立った事業運営に努めていきます。
放射性物質を含む浄水汚泥の適切な管理と情報提供では,今後も発生が見込まれる1キログラム当たり200ベクレル以下の浄水汚泥については,引き続き,セメント原材料として有効利用を図ります。また,現在,浄水場構内の収納庫に仮保管されている1キログラム当たり8,000ベクレル以下の浄水汚泥については,近隣にお住まいの方の不安軽減などを図るため,放射性物質汚染対処特措法等に基づく管理型最終処分場への搬出,処分を進めます。なお,浄水汚泥の管理,処分に当たっては,引き続き,十分な情報提供に努め,適切に対応していきます。
技術,知識を有する人材の確保と育成では,水道局職員研修基本計画に基づく研修を確実に実施し,水道事業が持続していくために必要な技術の継承を進めます。
一般議案については記載のとおりです。
以上で,水道局所管の議案の説明を終わります。
○永井武弘 議長 次に,片柳
病院事業管理者,説明願います。
◎片柳憲雄
病院事業管理者 今定例会に提出しました市民病院関連の議案について説明します。
議案第11号平成31年度新潟市病院事業会計予算についてです。予算額全体については,
議案説明要旨117ページ,118ページに記載しています。
次に,業務の予定量について説明しますので,119ページをお開きください。病床数は,一般病床652床,精神病床16床,感染症病床8床の計676床です。患者数は,入院患者は年間21万7,251人,外来患者は年間24万9,600人を予定しています。また,主な建設改良事業については,器械備品購入として7億7,120万円を計上しています。
次に,収益的収入及び支出並びに資本的収入及び支出については記載のとおりです。資本的収支は,差し引き8億1,318万9,000円の資金不足となりますが,これについては損益勘定留保資金等をもって補填します。
続いて,主な事業について説明します。医療器械備品整備関係では,診療機能のさらなる充実を図るため,全身用2管球搭載型X線CT診断装置など,医療器械備品の新設及び更新を行います。
以上,平成31年度予算案について説明しました。なお,一般議案については記載のとおりです。
平成31年度の病院運営に当たっては,1,患者相談室の新設により,相談窓口の明確化とノンストップ化を図るほか,全病棟に薬剤師を配置し,病棟チームの一員として薬剤の管理や説明を行うことで,より安心,安全な医療を提供することにより,患者サービスを充実します。2,脳卒中,心大血管疾患,多発外傷などに対応するための3次救急の強化のほか,高齢者の脳血管疾患や心大血管疾患に対する低侵襲性治療や医療安全の向上のためにハイブリッド手術室を検討するなど,引き続き,高度急性期・急性期機能の病院を維持します。3,病診連携,病病連携をさらに推進するほか,
地域包括ケアシステムにおいては急性期の救急対応や急性期後の在宅復帰支援の協力などにより,地域医療に貢献します。4,医療スタッフの確保やチーム医療の推進により職員の負担軽減を図り,長時間労働対策を行うとともに,認定・専門資格の取得や維持を支援し,高いモチベーションの維持を図ることや,インシデントレポートの集積,解析を行い医療安全の徹底を図ることにより,職員が働きがいのある病院を目指します。5,安定的な収益の確保と,費用の抑制や適正かつ効率的な執行により,収支のバランスを考えた健全な経営を推進します。以上の基本的な運営方針によって当院の役割をしっかり果たし,広く市民に信頼される病院にしていきます。
以上,市民病院関係の議案を説明しました。
○永井武弘 議長 次に,前田教育長,説明願います。
◎前田秀子 教育長 教育委員会所管の平成31年度当初予算と一般議案の概要について御説明します。
歳入歳出の予算額については,121ページ,122ページに記載のとおりです。
123ページをお開きください。主な事業については,拡充や見直し事業などを中心に説明させていただきます。初めに,教育政策関係です。教育ビジョンについては,推進委員会で施策の評価について意見,助言をいただきながら第3期実施計画の進行管理を行うとともに,教育ビジョン次期実施計画の策定を進めます。学校適正配置については,新潟市立小中学校の適正配置基本方針及び新潟市立幼稚園再編実施計画に基づき,教育環境の改善に取り組んでいきます。
次に,学校管理関係ですが,情報共有や校務の効率化に向け,教育ネットワーク及び統合型校務支援システムの構築に取り組みます。就学援助事業については,今年度見直した所得基準を維持し,継続して実施します。123ページから124ページにかけての学校の改築関係では,潟東小学校移転改築工事,東特別支援学校の増築工事に着手します。
次に,学校保健・学校給食関係です。給食の運営については,新たに自校調理方式の小学校3校を加え,小学校13校と学校給食センター10施設で給食調理業務の民間委託を実施し,より効率的な運営を図り,引き続き,安心,安全な学校給食を提供していきます。
続いて,その下から125ページにかけての学校教育関係です。スクールソーシャルワーカーを1名増員して4名とし,生徒指導上の支援を必要とする学校に迅速に対応します。また,新潟市いじめの防止等のための基本的な方針をもとに,いじめの積極的な認知と組織的な対応を徹底し,いじめ防止に努めます。子供の見守りについては,引き続き,警察官OBを各区に配置し,子ども見守り隊等と連携しながら児童生徒の安心,安全な登下校を確保します。部活動指導員については,3人から8人に増員して,中学校における部活動指導体制の充実を促進し,教員の負担軽減や部活動の質的な向上を図ります。特別支援教育では,個別の支援が必要な児童生徒に対し適切に支援員が配置できるよう見直し,障がいのある児童生徒の学校生活を支援します。
続いて,教職員関係です。学校現場における働き方改革をより一層進めるため,学校事務支援員の配置校を5校から17校にふやすとともに,スクールロイヤーの配置とその活用により,教職員の負担軽減を図ります。引き続き,第2次多忙化解消行動計画に基づき,学校,園と教育委員会,保護者,地域が一体となって取り組みを進め,教職員が健康で生き生きと児童生徒と向き合える教育環境を整えていきます。
続いて,126ページ,地域連携関係です。引き続き,地域と学校パートナーシップ事業を実施するとともに,小・中学校16校で地域と学校ウェルカム参観日を開催するなど,学・社・民の融合による教育を推進していきます。
その下の青少年関係についてですが,若者支援事業では,若者支援センターで相談業務や居場所の運営を行うほか,若者の自立や社会参加・参画を支援する事業を行います。
続いて,その下の生涯学習関係です。生涯学習センターでは,本市の生涯学習施策を推進する拠点として,にいがた市民大学の実施,学習相談に応じる窓口の開設や生涯学習ボランティアの育成などに取り組んでいきます。127ページにかけてになりますが,公民館では,出産前から思春期までの子供の成長に合わせた家庭教育学級を開催するとともに,子育て出前学習講座を実施するなど,家庭の教育力向上に努めます。図書館では,引き続き,図書資料の充実に努めるとともに,ビジネス支援や,障がい等により来館が困難な方への宅配サービスなどを実施します。また,ブックスタート事業や学校図書館の支援などにより,子供の読書環境の整備に努めます。
最後に,一般議案については記載のとおりです。
以上,教育委員会の議案の概要について御説明しました。よろしくお願いします。
○永井武弘 議長 それでは,民主にいがたに質問を許します。なお,残り時間は10分44秒です。
◆山際務 議員 東特別支援学校整備事業について伺います。
現在,支援学校の児童生徒数の増加は,今後もしばらく続くものと思われますが,今回の増築によってどの程度まで,何年後とは言えないのかもしれないですが,まだまだふえる可能性がある中で,どれぐらいまで対応可能と考えているのでしょうか。
◎前田秀子 教育長 今回の増築については,平成28年度時点に,2022年度の児童生徒数が最大で181人,30学級となる推計であったことから,これに対応できる計画となっています。また,この増築の工事終了後,大規模改造工事を行うこととしており,その際に,部屋の配置を工夫するなどして,普通教室をもう3教室から4教室設置できる見込みであることから,当面は対応できるものと考えています。
◆山際務 議員 今回,決まった敷地内での増築,大規模改造ということになるかと思うのですが,工事期間中の教育環境の変化,校庭が狭くなってしまうとかといった支障はないものなのでしょうか。
◎前田秀子 教育長 限りある敷地の中での工事になりますが,例えば駐車場を,グラウンドを使ってではなくて敷地外を利用するなどして,学校への影響に配慮して,できる限り教育環境に影響のないようにしていきたいと思っています。
○永井武弘 議長 次に,
新潟市政クラブに質問を許します。なお,残り時間は6分40秒です。
◆串田修平 議員
新潟市政クラブの串田です。今ほどの山際務議員の質問とも若干重なりますが,教育委員会の東特別支援学校整備事業について伺います。
私は一昨年,小・中学校の特別支援学級の児童生徒の増加に伴い,特別支援学校へ通学する児童生徒の増加を予測して,新設の特別支援学校の建設を提言しました。特に西・東特別支援学校に通学するのに時間を要する南部地区,対象としては南区,秋葉区,江南区ですが,南部地区に新設の考えはあるか,市の考え方をお尋ねしてきましたが,改めてお伺いします。
(1),もう一校,新設の考えはないのか,お答えください。東特別支援学校の増築に至った経緯についても,あわせてお答えください。
(2),増築のキャパシティーは今回で十分なのか。向こう何年くらいを想定しているかについてもお答えください。
◎前田秀子 教育長 東特別支援学校の過大化への対応については,平成28年度に,校舎を増築した場合,閉校となる学校の校舎を活用して新設した場合,用地を新規に取得して校舎を新築して新設した場合などについて,それぞれの施設整備費や人件費,通学時間,通学バスの運行方法など,さまざまな項目を検討した結果,現在の敷地内に緊急的にプレハブ教室棟を増設した上で,敷地内に校舎を増築することとしました。社会的に特別支援教育への理解が進むとともに,特別支援学校を就学先として選択する保護者が増加したため,近年,その在籍数が増加傾向にありますが,保護者の特別支援教育についての理解の広まりと本市の児童生徒の減少傾向を踏まえると,特別支援学校の児童生徒の増加数は,そう遠くない将来的には落ちつくものではないかと考えています。教育委員会としては,今後もしっかりとその傾向を注視して,必要に応じた対応を検討したいとは思っていますが,そう遠くない将来に増加の傾向が落ちつくと考えていることから,現時点においては,新設については考えていません。
また,増築のキャパシティーについては,先ほど山際務議員にお答えしたとおりですが,当面,2022年度181人,30学級に対応できるということで増築を行いますが,その後の既存校舎の大規模改造の際に,三,四教室程度増設するという予定で当面の増加に対応できると考えています。
◆串田修平 議員 1点再質問させてもらいますが,先ほど山際務議員からも出ていましたが,東特別支援学校はかなり手狭だと思うのです。町なかですし。発足当時はまだ環境がよかったのでしょうが。そういう意味からすると,郊外に,せっかく小・中学校統合により廃校で使える学校,施設もあるわけですので,やはり環境のいい施設で特別支援をやったほうがいいのではないかと思うのですが,いかがですか,考え方は。
◎前田秀子 教育長 平成28年度にその検討をする際には,そういう廃校となる校舎の活用も検討したところですが,その伸びが予測できないということや,やはり,障がいのある子供たちも地域の学校へできるだけ行けるようにするほうが本来の教育ではないかという考えもあって,新設は考えなかったところです。
◆串田修平 議員 6番目の質問に移ります。浄配水施設再編基本構想策定業務について伺います。
新規事業ですので,内容について私も余り知らなかったのですが,策定の手法について,概要,事業費の内容,策定の成果と公表時期についてお伺いします。
◎井浦正弘
水道事業管理者 再編基本構想の策定業務の内容についてお答えします。
この策定の手法については,今後とも水需要が減少する見通しの中で,約50年先までの水需要の減少について,国勢調査の結果ですとか世帯構成,あるいは節水機器の普及の動向などを踏まえて,各浄水場が受け持つ区域ごとの水位を予測して,現在保有している浄水場や配水場について,更新時期を迎えた際に,施設規模の縮小を含め,どのように整備していけば最も経済的に安定給水が確保できるかという視点で長期的な整備方針を策定するものです。さまざまな観点から分析や推計が必要ということで,コンサルタント会社へ委託することとしており,事業費については全額委託料です。結果の公表時期についてですが,委託期間を2020年3月末としていますので,2020年度の早い時期に公表する予定です。
◆串田修平 議員 以上で終わります。
○永井武弘 議長 次に,新潟市公明党に質問を許します。なお,残り時間は7分30秒です。
◆志賀泰雄 議員 スクールソーシャルワーカー活用事業についてお聞きします。
1名増員して4名体制になりますが,やはり大事なことは,しっかりと効果を出すことにあると思います。
(1)として,増員をしたことにより,どのような効果を考えているかお聞かせください。
◎前田秀子 教育長 本市では,平成28年度にスクールソーシャルワーカーを1名増員して,現在3名体制となっています。子供たちの抱える問題が多様化,複雑化することに伴って,スクールソーシャルワーカーの対応児童生徒数,出動回数は年々増加しており,今回4名に増員することで,さまざまな事案に,より早く,また継続して対応することができ,問題の解決につながることを期待しています。
◆志賀泰雄 議員 さまざまな事案ということで,もう一つ効果として考えられるという点では,昨今,痛ましい事件が連続している児童虐待の対応についてがあると思います。スクールソーシャルワーカーによって,児童生徒のSOSの早期発見も期待されますが,特に,進学や転学による学校間の情報伝達の不備をなくし,引き継ぎがしっかりと実施されることも考えられると思います。
再質問ですが,この児童虐待対策におけるスクールソーシャルワーカーの役割,効果についてはどのようにお考えなのでしょうか。
◎前田秀子 教育長 スクールソーシャルワーカーの児童虐待への対応については,まず学校や家庭での課題を抱えた児童生徒との面談の中で,虐待の疑いを発見するケースがあります。その場合は,各区健康福祉課,児童相談所などに情報を提供し,その上で保護者や児童生徒の相談に乗ったり,学校の見守り体制について助言をしたり,また必要に応じて医療機関や警察へもつないだりということをしています。今後スクールソーシャルワーカーがふえることで,そういった場合についても,これまで以上に丁寧に対応できるようになると思っています。
◆志賀泰雄 議員 次に(2),活用するための周知についてお聞きします。
スクールソーシャルワーカーの活用を促すには,その取り組みを理解してもらう必要があります。教職員もそうですが,市民の皆様,まずは保護者に,スクールソーシャルワーカーにどんな困り事を相談できるのか知ってもらう必要があります。予算拡充の妥当性を御理解いただくためにもスクールソーシャルワーカーの役割についての周知は必要と思いますが,この辺はどのように取り組んでいきますでしょうか。
◎前田秀子 教育長 本市では,これまでスクールソーシャルワーカーの役割や活用方法については,校長会や生徒指導主事会を通して教職員への周知を図ってきました。また,面談が必要と思われる保護者には,積極的に周知を図ってきました。今後,ホームページで公開されている教育委員会の広報紙,にいがた共育通信や学校支援課だよりにスクールソーシャルワーカーの活動の様子についての特集を掲載するなどして,市民の皆様にもこのような専門家が児童生徒のために活動しているということを知っていただくようにしていきたいと思っています。
◆志賀泰雄 議員 終わります。
○永井武弘 議長 これで,新
年度議案勉強会を終了します。
以上で,本日の全員協議会を閉会します。(午後1:52)...