• 公文書管理条例(/)
ツイート シェア
  1. 川崎市議会 2021-01-28
    令和 3年  1月健康福祉委員会-01月28日-01号


    取得元: 川崎市議会公式サイト
    最終取得日: 2021-05-06
    令和 3年  1月健康福祉委員会-01月28日-01号令和 3年  1月健康福祉委員会 健康福祉委員会記録 令和3年1月28日(木)   午前10時00分開会                午後 2時34分閉会 場所:605会議室 出席委員:原 典之委員長、赤石博子副委員長、嶋崎嘉夫、斎藤伸志、各務雅彦、浜田昌利、      川島雅裕、岩隈千尋、鈴木朋子、渡辺 学、吉沢章子、三宅隆介各委員 欠席委員:なし 出席説明員:(健康福祉局宮脇健康福祉局長馬場総務部長鹿島地域包括ケア推進室長、        相澤長寿社会部長紺野庶務課長柳原企画課長丹野施設課長、        津田地域包括ケア推進室担当課長中村高齢者事業推進課長       (病院局)田邊病院局長髙田総務部長岡経営企画室長北村井田病院事務局長、        関庶務課長市川経営企画室担当課長長澤井田病院事務局庶務課長       (総務企画局大竹コンプライアンス推進室担当課長 日 程 1 所管事務の調査(報告)      (健康福祉局)     (1)指定管理特別養護老人ホームの民設化に向けた進捗状況について      (病院局)
        (2)井田病院光熱水費請求等事案に係る再発防止策等について     2 その他                午前10時00分開会 ○原典之 委員長 ただいまから健康福祉委員会を開会します。  お手元のタブレット端末を御覧ください。本日の日程は、健康福祉委員会日程のとおりです。  初めに、所管事務の調査として、健康福祉局から「指定管理特別養護老人ホームの民設化に向けた進捗状況について」の報告を受けます。  それでは、理事者の方、よろしくお願いいたします。 ◎宮脇 健康福祉局長 「指定管理特別養護老人ホームの民設化に向けた進捗状況について」につきまして、お手元の資料に基づき、中村高齢者事業推進課長から説明させていただきますので、よろしくお願いいたします。 ◎中村 高齢者事業推進課長 それでは、御説明をいたしますので、お手元のタブレット端末の1(1)指定管理特別養護老人ホームの民設化に向けた進捗状況についてのファイルをお開きください。  表紙から1ページお進みいただき、2ページを御覧ください。  資料1の表題にございますとおり、指定管理特別養護老人ホームの民設化に向けた進捗状況について御報告をいたします。  初めに、左上の1、これまでの経過でございますが、これまでの健康福祉委員会において、指定管理特別養護老人ホームの民設化に向けた進捗状況について御報告をさせていただいております。  内容といたしましては、以下、記載のとおりでございますが、令和2年8月20日の健康福祉委員会において、募集の目的のほか、移管先予定者の選定結果や応募がなかった4施設の今後の対応などについて御報告をさせていただいております。  また、令和2年11月12日の健康福祉委員会において、再募集の実施のほか、移管先予定者の選定結果や3施設の民設化に向けた進捗状況などについて御報告をさせていただきました。  詳細は、参考資料として4ページ以降に添付をしておりますので、後ほど御覧いただきたいと思います。  次に、2、3施設の今後の方向性についてを御覧ください。  川崎市高齢者・障害児者福祉施設再編整備基本計画・第1次実施計画に基づき、指定管理特別養護老人ホーム8施設について、令和3年度からの民設化に向けた移行業務を進めていますが、現時点において、3施設の移管先運営法人が決定していない状況です。この間、調整を継続してきた結果から、次のとおり、今後の方向性に向けて手続を進めてまいります。下段の表を御覧ください。  特別養護老人ホームこだなかにつきましては、定員が50名、現指定管理者が社会福祉法人白山福祉会となりまして、今後の方向性といたしましては一時休止として進めてまいります。  次に、特別養護老人ホーム陽だまりの園につきましては、定員が50名、現指定管理者が社会福祉法人照陽会となりまして、今後の方向性といたしましては、こだなかと同様に、一時休止として進めてまいります。  次に、特別養護老人ホームしゅくがわらにつきましては、定員が68名、現指定管理者が社会福祉法人鈴保福祉会となりまして、今後の方向性といたしましては指定期間の変更、3年間の延長として進めてまいります。  次に、下段でございますが、施設ごとのこれまでの経過について御説明をさせていただきます。  初めに、(1)特別養護老人ホームこだなかについてを御覧ください。  現指定管理者から、当該施設の運営を継続することが困難である旨の意向を受けています。この間、問合せが寄せられた法人と調整を継続した結果、譲渡民設化に係る申請の意向が示されたため、当該法人の資格審査の手続を進めてまいりましたが、資格審査終了後、当該法人から申請取下げの申し出がありました。このため、今年度中の入居者移転を進め、一時休止とし、現行施設につきましては、譲渡民設化に向けた来年度以降の公募の実施に向けて調整を進めてまいります。  資料の右上に参りまして、(2)特別養護老人ホーム陽だまりの園についてを御覧ください。  現指定管理者から、民設化に係る諸条件として、原則20年以上の施設運営や土地の返還時の義務の更地返還などについて、理解が得られるよう説明を継続してきましたが、譲渡民設化に向けた了承が得られておりません。また、指定管理者制度に基づく指定期間の変更につきましても了承が得られず、当該施設の運営を継続することが困難である旨の意向を受けています。このため、今年度中の入居者移転を進め、一時休止とし、現行施設につきましては、譲渡民設化に向けた来年度以降の公募の実施に向けて調整を進めてまいります。  なお、下段の枠囲みにございますとおり、併設する地域包括支援センターにつきましては、施設再開までの運営について、他法人による業務引継ぎに向けた調整を進めてまいります。  次に、(3)特別養護老人ホームしゅくがわらについてを御覧ください。  現指定管理者から、民設化に係る諸条件として、原則20年以上の施設運営や土地の返還時の義務の更地返還などについて、理解が得られるよう説明を継続してきましたが、譲渡民設化に向けた了承が得られておりません。この間、現指定管理者と調整を継続してきた結果、指定期間の変更として、3年間の延長について了承が得られたことから、当初計画の譲渡民設化から現行の指定期間の変更、3年間の延長を行う方向で手続を進めてまいります。  なお、現行施設につきましては、譲渡民設化に向けた指定期間中の公募の実施に向けて調整を進めてまいります。  次に、下段の審議内容及び審議結果を御覧ください。  川崎市健康福祉局指定管理者選定評価委員会を令和3年1月20日に開催をいたしました。審議内容でございますが、現指定期間の変更に係る妥当性について審議を行うものでございまして、審議結果といたしましては、譲渡民設化に向けた調整が整うまでの間、入居者へのサービスを継続する必要性が認められるため、指定期間の変更、3年間の延長について承認をいただいております。  また、川崎市健康福祉局指定管理者選定評価委員会高齢者施設部会を令和3年1月25日に開催をいたしました。審議内容でございますが、現指定管理者の平成28年度から令和元年度の総括評価及び提出を受ける事業計画書などにより、管理運営に係る全体的な評価を行うとともに、現指定管理者が運営を継続することの妥当性について審議を行うものでございまして、審議結果といたしましては、社会福祉法人鈴保福祉会は、選定の条件である基準点を超え、指定管理者にふさわしいと判断されたものでございまして、書類審査は480点でございました。  下段の囲みを御覧ください。御説明をさせていただきましたとおり、こだなか、陽だまりの園、しゅくがわらの対応を進めるとともに、高齢者・障害児者福祉施設再編整備基本計画・第1次実施計画に関する3施設の譲渡民設化時期について見直しを行ってまいります。  次に、3、今後のスケジュール、予定を御覧ください。  令和3年2月上旬に議案提出を行いまして、同様に2月上旬から、こだなか、陽だまりの園について、入居者様・御家族の皆様への御説明と移転先の調整を進めてまいります。以降につきましては記載のとおりでございまして、施設ごとの方向性に従って取組を進めてまいります。  1ページお進みいただき、3ページを御覧ください。  表題にございますとおり、こだなかと陽だまりの園に関する入居者移転に向けたスケジュール、予定となります。  指定管理者との調整をはじめとして、他施設受入れ可否調査のほか、サービス利用者や御家族様向けの説明会や移転先施設意向調査などについて、今後の予定を示させていただいているものでございます。  説明は以上でございます。 ○原典之 委員長 説明は以上のとおりです。  ただいまの説明について質問等ございましたらお願いいたします。 ◆鈴木朋子 委員 それでは伺いたいんですけれども、まずこの件につきましては、前々からいろいろと民設化についてはだんだん減ってきて、残ったところがついに一時休止なのかということで大変ショックを受けているところです。  まず現状を伺いたいんですが、こだなか、陽だまりの園、しゅくがわら、それぞれ現在の定員は、50、50、68ということですけれども、現在入居されている方の人数を教えてください。 ◎中村 高齢者事業推進課長 特別養護老人ホームこだなかにつきましては、1月22日現在となりますけれども、定員50名に対し入居者34名、陽だまりの園につきましては47名でございまして、しゅくがわらにつきましては、今お話しできる数字がないので、申し訳ありません。 ◆鈴木朋子 委員 それでは、後日教えていただけますか。 ◎中村 高齢者事業推進課長 はい。 ◆鈴木朋子 委員 分かりました。  こだなかが50名のところを1月22日時点で34名ということで、少し前に伺ったときより減っているような気がするんですけれども、これは自主的に移転されたということでしょうか。 ◎中村 高齢者事業推進課長 施設法人におきまして、現在、入居者様との調整をさせていただいている部分もございまして、せんだって少しお話しさせていただいたときよりも、2人、3人少し減っている状況がございます。 ◆鈴木朋子 委員 その方たちは、ほかの特養に移られたのか、それとも民間の施設に移られたか、その辺は分かりますか。 ◎中村 高齢者事業推進課長 恐らくですが、ほかの特別養護老人ホームに移られたんだと思われます。具体的にどこの施設にという形まで伺っていないものですから、すみません。 ◆鈴木朋子 委員 そうしますと、市の調整前に御自分たちで状況を察知されて移られていったということでよろしいんでしょうか。 ◎中村 高齢者事業推進課長 そのとおりでございます。 ◆鈴木朋子 委員 分かりました。  こだなかについてですけれども、これも確認ですが、一旦は問合せがあった法人と調整をして、かなり進んでいたと思うんです。これはコロナが原因でと伺っているんですけれども、申請の取下げの申出があった経緯とその原因、主な理由について伺いたいと思います。 ◎中村 高齢者事業推進課長 申請の取下げに至った具体的な理由につきましては、法人様からは、業務の引継ぎ期間が短いというお話を少しいただいております。それから、人材的な確保が時間的な部分でも困難だという話、それからコロナにおける法人負担が、現在の運営上でも増えているという状況から、取下げに至ったという経緯を伺っているところでございます。 ◆鈴木朋子 委員 ありがとうございます。そうしますと、今後、再度調整していくに当たっても、そういった原因が取り除かれなければ、同じことの繰り返しなのかなということが容易に想像がつくんですけれども、今後の調整というのは具体的にどのようなことを想定されているのか教えてください。 ◎丹野 施設課長 今回手挙げのない施設につきましては、小規模な施設で、将来の安定的な経営に課題を抱えているという状況等も改めて認識させていただいたところでございまして、そういったものを考慮いたしまして、再公募における応募法人さんからの御提案などもお聞きしながら進めてまいりたいと考えております。ですので、例えば、現在50名という小規模施設ではございますが、サテライト化といいまして、29名の定員ですが、人員的な緩和が講じられるという施設もございますし、そういった展開ですとか、あるいはまだ建物自体は、築年数はさほどは経過していないんですけれども、増床に向けた検討なども今現在進め始めさせていただいているところでございます。そういったものを考慮しながら、再公募にしっかりつなげていきたいなと考えてございます。 ◆鈴木朋子 委員 分かりました。ちなみに増床する場合の費用というのはどうなるんでしょうか。 ◎丹野 施設課長 増床分につきましては、恐らく現状の施設におきましては、土地の面積的にも建て増しというのは少し厳しいと想定しておりまして、増床を行う場合につきましては、建て替え民設化という手法が妥当ではないかということで今検討を進めているところでございます。 ◆鈴木朋子 委員 そうしますと、例えば、来年度にその分の予算というのはもう組まれているんですか。 ◎丹野 施設課長 現時点におきましては、建て替え民設化という庁内方針の確定はまだ至ってございませんので、その分の費用については、予算は要求はしておりませんが、先ほどの1つ前の質問に戻りますが、長沢壮寿の里が今回建て替え民設化をさせていただいている中で、こちらについては新設と同程度の補助金を投入させていただくとともに、あと建物の解体費用につきましても補助を行っている、こういったことを参考にさせていただきながら、建て替えの検討、増床の可能性について検討してまいりたいと考えてございます。 ◆鈴木朋子 委員 分かりました。  それから、陽だまりの園は地域包括支援センターがあるということで、こちらについては、引継ぎの調整というのはどんな感じになっているのか教えてください。 ◎津田 地域包括ケア推進室担当課長 陽だまりの園も3月までとなっておりますので、令和3年4月以降、担当エリア相談支援業務が適切に実施されますよう、施設の運営再開までの当面の対応といたしまして、他法人による業務引継ぎに向けた調整を進めてまいります。 ◆鈴木朋子 委員 それは具体的な法人がある程度想定されて、調整を具体的にしているという状況と考えてよろしいでしょうか。 ◎津田 地域包括ケア推進室担当課長 他地区内の近接エリア地域包括支援センターを設置している他法人の協力を得つつ、4月以降に地域の相談機能を途切れさせないようにするための対応を現在調整中でございます。 ◆鈴木朋子 委員 分かりました。地域包括ケアシステムにも影響が出ると思いますので、そこはしっかりと対応と調整をお願いしたいと思います。  しゅくがわらについてですけれども、3年の延長ということですが、これについて選定評価委員会が開かれたということですけれども、委員の方からは、3年の延長についてどのような意見が出たか教えてください。 ◎中村 高齢者事業推進課長 選定評価委員会の中では外部委員の5名からお話をいただきました。財務上における法人の確認をさせていただき、問題はなく、良好な法人であるということでの確認をし、それから、これまでの運営の実績等を勘案した形で委員会で審議をしていこうということで、地域の交流を積極的に取り組んでいる状況、介護の職員としての知識とか技術、レベルアップとかも図っていることを評価していただいて、事務局に対する意見としては、指定期間中に譲渡民設化に向けて意見交換を計画的に進めるようにということの御意見をいただいております。 ◆鈴木朋子 委員 分かりました。この件につきましては議事録を要求したいと思いますので、委員長、よろしいでしょうか。 ○原典之 委員長 はい。 ◆鈴木朋子 委員 よろしくお願いいたします。 ◎中村 高齢者事業推進課長 議事録につきまして、今、各委員の確認を取っておりますので、確認が取れ次第、御提出させていただきたいと思います。 ○原典之 委員長 よろしくお願いいたします。 ◆鈴木朋子 委員 あと、入居者移転に向けたスケジュールについてお伺いしたいんですけれども、こちらを見ますと、案内送付の後、説明会が開かれるという段取りになっているかと思うんですが、先ほどこだなかでしたか、もう既にそういった状況を察知されて移られている方がいるということは、ある程度入居者や御家族に対しては、もうこういう状況であることは知られているというか、ある程度説明が何らかの形でなされている状況と把握してよろしいんでしょうか。 ◎中村 高齢者事業推進課長 こだなかにつきましては、8月に応募がなかったということで、10月に一度、御家族と御利用者様に御説明をさせていただいた経緯がございまして、その折に万々が一ということを、そういうことにならないようにという形でのまずお話をさせていただきまして、御利用者、御家族様には一度お耳に入っている状態がございます。今回のものにつきましては、法人様との部分について少し察知をされたのかなという形で想定しておりますが、御案内状を差し上げたことで、少し動きが始まったということで想定しております。 ◆鈴木朋子 委員 分かりました。説明会が設定されていて、こだなかは土曜日に3回、陽だまりの園は3日間ですか、ここに来られないという方もいらっしゃるかと思うので、これ以外にも個別対応というのはされるんでしょうか。 ◎中村 高齢者事業推進課長 当然この日の設定の部分でいらっしゃれない方もいらっしゃると思いますので、その方々については対応はきちんとさせていただきたいと思っております。 ◆鈴木朋子 委員 分かりました。説明会と意向調査というのが、このスケジュール表によりますと、別々に書かれているんですが、これは説明会をしながら意向を調査していくと読み取ってよろしいんでしょうか。 ◎中村 高齢者事業推進課長 そのとおりでございます。 ◆鈴木朋子 委員 分かりました。最後に、現状でのめどといいますか、どの程度移行のめどが立っているかと、もし万が一、移行できなかったという状況が絶対に生まれないとは言えないと思うのですが、その場合の応急対応といいますか、入居されている方はお家に戻るということは現実的には考えられないと思いますので、そういった場合の応急対応と、今、市で準備されていることを教えてください。 ◎相澤 長寿社会部長 スケジュールにも書かせていただいておりますが、他施設の受入れ可否調査を今日を締切りに実施しておりまして、市内の特別養護老人ホームを対象といたしまして、今55施設中34施設から回答をいただいております。その中で、受入れ可能であると御回答いただいたのが34施設中23施設で、現在では、多床室67床分、個室34床分、従来型個室4床分、合計105名分が受入れ可能という御回答をいただいております。 ◆鈴木朋子 委員 そうしますと、一応数的には何とかなりそうと思ってよろしいんでしょうか。 ◎相澤 長寿社会部長 まだ回答いただいていない施設が21施設、今日を締切りとしておりますので、さらにこれは増床されると考えておりますので、可能かと思っております。 ◆鈴木朋子 委員 分かりました。少し安心材料があるのかなと伺って思ったんですが、最後に要望です。  入居されている方は、例えば、状態であるとかいろいろな御事情で個室を希望されている方とか、きめ細かくいろいろな御事情があると思います。本当に入居者の方には多大なる御迷惑という状況だと思いますので、そこを十分分かっていらっしゃると思いますが、十分配慮されて、最後の一人まできちんと対応していただくことを要望します。 ◆川島雅裕 委員 移動が伴うということで、コロナ禍の中の移動ということで、リスク等をどのように回避していくのか、どういうお考えなのか教えていただければと思います。 ◎中村 高齢者事業推進課長 入居者様の移動につきましては、1日に何人もの方々を移動させるということは現実的には難しいと思っております。1日に限られた数の方々を3月31日までの期間において、今のこだなか様、陽だまりの園様と調整をしつつ、移転先の法人様との日程調整等をさせていただきながら対応させていただきたいと思っております。 ◆川島雅裕 委員 年度内ということで、限られた期間の中での移動になりますので、施設の職員から話を聞くと、コロナの対応は非常に大変で、入居者もかなりの高齢者の方なので、ストレスによる免疫力の低下だとか、そういうことを非常に心配されています。そういった意味では、本当によくよく注意をしていただいて、移動する際の感染防止というのは徹底をしていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 ◆渡辺学 委員 ちょっとお聞きしたいんですけれども、私どもはこれまでも言ってきたように、指定管理から譲渡民設化ということについては、行政の責任が後退するということで、このこと自体にも反対をしてきたんです。委員会でもたびたびこの問題は――この問題というのは、小規模で、公募をしてもなかなか手が挙がらないのではないかという指摘も、これまでもされてきた中で、こういった事態が発生したというのは、本当に私は計画自体の大きな問題があるのではないかなと思っています。  それでまずお聞きしたいんです。こだなか、陽だまりの園で一時休止をして、来年度公募をかけてということですけれども、これまでも手が挙がらない状況できていて、こういう事態になったわけですが、公募があって、いろいろ審査等がやられて、新たな法人の下で再開をする、それは再来年度というそんなような考え方でいらっしゃるのか、まずお聞きしたいんです。 ◎丹野 施設課長 今回、一時休止ということではございますが、できるだけ早期に再公募につなげてまいりたいと考えてございます。現時点におきましては、令和3年度内早期に公募を目指したいと考えているところでございます。 ◆渡辺学 委員 そうしますと、来年度中にでも公募があって、審査等を行って決定されれば、来年度中でも再開というとおかしいんですけれども、するということですか。 ◎丹野 施設課長 先ほど御質問いただいた件でもお話しさせていただきました、例えば建て替えですとか、大規模修繕にも、入居者さんがいてしまうとできないような修繕については、どうしても供用開始までの時間を要すると考えてございますので、来年度中に行いたいと考えております公募の内容、整備スキームといったものを検討させていただいた上で、それに応じた対応、それと供用開始をお示ししてまいりたいと考えてございます。 ◆渡辺学 委員 分かりました。  それと、先ほどの御質問で、移動しなければいけない入居者の方の移動先、新たな法人のところで要請をしている。55施設のうち34施設から受入れの返事があって、そのうち105床受入れ可能だということですけれども、まずこの点についてお伺いしたいんです。現行でも申込みをしても入居できない、待機の方が二千数百名いらっしゃいますね。要介護4、要介護5の方でも相当な数、合わせればたしか1,300名を超えている数ではないかと思うんです。現行でそれだけあるにもかかわらず、今105床、さらにまだ返事がないところもあるから、もう少し増えるのではないか。こういう事態というのはどういうことなのか、私はお聞きしたいんです。受入れ可能ですよというここの人数分は、これまでの待機している方を受け入れることが可能であったのではないかと思われるんですけれども、そこのところをお聞きしたいんです。 ◎中村 高齢者事業推進課長 現在、入居者調整の各施設への調査をさせていただいております。その中で、短期入所生活介護の空きベッドを活用した受入れ可否調査という形で実施させていただいております。調査結果がまとまり次第、指定管理者とも当然共有をさせていただきながら、入居者、御家族の方とも御理解いただいた形で移転先の調整を進めてまいりたいと思います。 ◆渡辺学 委員 そうしますと、今の御説明ですと、今回のこだなか、それから陽だまりの園の入居されている方は、主に短期入所のそのベッドを使ってと考えていらっしゃるのか教えてください。
    ◎相澤 長寿社会部長 既に特別養護老人ホームに入所されている方は、入所での介護が必要な方ということで、そこをもってこの事態なので、受入れ先の施設の方たちが受入れを可能だと言っていただいて、今この状況にあるかと思います。ですので、待機している方は、もちろん即時必要な方もいらっしゃるとは思うんですが、それも多分今、入居されている方のニーズは全体的に高いということで、その方たちを受け入れていただけるということだと思います。 ◆渡辺学 委員 よく分からなかったんですけれども、そうしますと、先ほど言ったように、こだなか、陽だまりの園で今入居されている方が、一時休止になるから、2月、3月をかけて移動をお願いするわけですね。その方が入るのは、今手が挙がっている法人のところでは、主にショートステイ、短期入所のベッドを利用するという考え方で今説明があったんですけれども、そういうことなのか。短期入所のベッド数というのは、逆に言えば、今幾つ確保できて、そこへ入所させるのかをお聞きしたい、まずそれを教えてください。 ◎宮脇 健康福祉局長 一番初めの質問の待機者2,600人、そこについて、常に私どもが持っているシステムの中で、入所の順番を決めながら入れていますので、2,600人がいても、空いているからどうですかという話をしても、実際そのときに入らない方もいらっしゃいます。それは前も多分説明はさせていただいたと思っているんですけれども、そういうことも含めた中で、今はリストには載っているけれども、実際に必要な人の数はもっと絞られているのは事実です。あと、今すぐ入所したいと思っている方とかとそれがなかなか施設とのマッチングできないとかそういうことで、実際今ある特養の中の充足率が上がっていないのも事実としてあります。  なので、特養全体の中で、入居者はいるんですけれども、マッチングができないということの中での空きベッドの数とかそういうのを活用すると、確実に今回一時休止した人たちの部分は吸収できます。そういうこともありますので、実際今、私どもで各施設宛てに今の状況で、こだなか、しゅくがわらで出ている方たちの入所者を転所させることについて、できる施設はございますかということでこちらからオーダーを出していることの回答が今出てきている最中です。それが今実際105ございます。ただ、それは多床室とユニット型とかもいろいろありますので、それこそ今入っている方たちがお望みのところに行くに当たっては、また改めて調整が必要だということもありますので、そのスケジュールを引いています。  あと逆に、もしも本当にそれでも埋まらないということになったらば、先ほど言いました短期入所のところで、実際使っていない、いつも空いてしまっていてどうにかならないか、埋めたいというベッドが144ぐらいありますので、そこを本入所に替えるなりということなりで対応を考えていますので、基本的には、それなりの御要望に応える、当然御要望に応えることを大前提としますけれども、ベッドの数的なところでの、いや、ベッドがないから入れませんという話にはならないと私どもは考えております。 ◆渡辺学 委員 空きベッドを利用してと、だから、空いているんだったら、先ほど私が言ったように、待機が、要介護4、要介護5の本当に重度の方も待機されているんです。ただ、局長が今言われるのは、そういう人たちは必ずしも、例えば、入所可能ですよといっても、断られる方が多いから空きがあるんだ。何かそのように御説明を受け止めたんですけれども、本当に実態がそうなのかどうか、甚だ疑問な点があります。  それから、短期入所のベッドを、今お話があったように、通常空いていることが多い法人のところを言っていらっしゃるんだと思うんですけれども、ただ、短期入所の希望というのも相当あると私はあると思うんです。逆に言えば、短期入所を利用したい人が利用できないような事態は本当に避けなければならないと思うんです。そうしたことへの影響というのはどういうふうに考えているのか教えてください。 ◎中村 高齢者事業推進課長 ショートステイの活用状況につきましては、令和2年12月現在では稼働率77%ほどという形で推計しております。また、短期入所につきましては、地域の特性上もございまして、施設的にも100%を超える稼働率であったり、他の施設においては40%くらいの施設もございますので、そういった形で、地域ニーズに即した形での稼働率を維持しているところでございます。 ◆渡辺学 委員 定数が特養だと4,900ぐらいですね。その中で、100床分が、一時期とはいえ、休止になるというのは大きいと思うんです。だから、今、こだなか、陽だまりの園が指定管理の延長もできないという回答だということですけれども、それが、例えば市の社会福祉事業団のほうへの指定管理で受入れだとか、そういうことも要請をすべきなのではないかと思うんです。これを休止してしまうということは、定数、定員数そのものが減るわけですから、入居を希望されている方の要望に沿えないと思うので、その辺については、むしろ社会福祉事業団のほうへの、要請されたのかもしれないんですけれども、その辺について教えていただけますか。 ◎中村 高齢者事業推進課長 社会福祉事業団へのお願いという形をこれまでにさせていただいている状況でございまして、社会福祉事業団につきましても、高齢の部門、障害の部門、保育の部門等、多岐にわたる事業を展開されている中で、法人の最終的なスケジュールとして、譲渡民設化及び指定管理における今回の御提案には、お手を挙げていただくことができなかったという形で調整をさせていただきました。 ◆渡辺学 委員 市の社会福祉事業団と本市との関係からすれば、そうした高齢者福祉の点からすれば、ただ受け入れてもらえませんでしたということでなくて、もう少し強く――強くというと言い方はあれなので、どういうふうに言えばいいか分かりませんけれども、要請を繰り返しやって、こうした事態なんだから、何とか協力してくれということをやらなければいけないのではないかと思うんですけれども、今後どうなんでしょう。社会福祉事業団のほうに改めて要請するということは可能なのかどうか教えてください。 ◎中村 高齢者事業推進課長 現在の公募の条件、それから指定管理の延長のお話の部分ででは、お話としては何度も繰り返し社会福祉事業団さんの方ともお話をさせていただきましたけれども、手を挙げていただくことができなかったという状態ですが、今後、こだなか、陽だまりの園の再開に向けての公募を出す際には、改めて社会福祉事業団へのお願いも当然させていただく予定でございます。 ◆渡辺学 委員 引き続き市の責任で、定員を減らすのではなくて、一時休止の中で定員が減るわけですから、そうでなくて、まずは継続をしながら、新たな委託先を見つけていってほしいんだと思っています。  先ほどの答弁の中で、ほかの法人のほうでこれだけの受入れ、ベッドがあるということですけれども、そういう場所というのは、空いているということは、利用を希望されない場所にあったり、施設だったりするのではないかとも思われるんです。そうしますと、そうしたところに今入居されているこだなか、陽だまりの園の方が紹介されて、どうでしょうかという調整をされるんだと思うんですけれども、地域でかなり離れた場所とか、入居者にとっては不都合なような状況が生まれるんだと思うんです。  その辺については、入居者の皆さんの意向だとか、そういうものを最大限聞いていただいて、ただ、限られた場所とは多分なると思うんです。先ほど言ったちょっと遠いとか、入居されている人は、それぞれの地域からだから必ずしもそうではないかもしれませんけれども、希望が少なくて空いているということであると、何らかの問題というのもあるのかなと考えられるので、その辺については、現状のところの紹介というか、調整先の施設については、状況を細かく説明をして、現行、こだなかと陽だまりの園に入居されている御本人や御家族だとか、そういうところへの説明もきっちりやっていただきたいとは思いますので、よろしくお願いします。 ◆岩隈千尋 委員 今の議論を聞いていて、私はちょっと恐ろしいなと思ったんですけれども、こういったことを公式の場で議論すること自体がいかがなものかなと私は思うんです。渡辺委員から今お話があった社会福祉事業団に対してお願いしたらどうなんですかという話ですが、いや、そこにもお願いしますよと。  皆さん、御承知のとおり、社会福祉事業団というのは、歴代の健康福祉局の局長さんたちの天下り先であったり、それはそれでいいんですけれども、いろいろとこの間、過去に不祥事等々を起こして、今ちょうと経営改善等々に頑張っている最中なところですね。広く公募をきちんと募って、そしてその選択肢の一つとして事業団があるというんだったらいいんですけれども、特定のところに議員がはいはいと、求めたらどうですかと、お願いしたらどうですかと聞いて、それに対しての答弁で、いや、そこを踏まえてやっていますなんて、これは随意契約を助長するような話ですよ、これはある意味。そんなことをやっていいんですか。  オフレコで、今お話を私がしたように、広く公募を募った上の選択肢の一つの事業体としてやるんだったらいいですよ。公平公正、フリーペア、オープンですからね。特定のところを、では、お願いして、では、そこに任せますよという選択肢は、これはこの間、我々の川崎市議会がやってきた方向性と大いに逸脱すると思うんですけれども、そこら辺の答弁は大丈夫なんですか。 ◎相澤 長寿社会部長 今の中村課長の発言は中の広く公募をした上で、公募に応募していただけないかというお願いをしたということでございまして、先ほどの発言も、来年度以降に公募をする中で、社会福祉事業団さんにも公募に手を挙げていただけないかというお願いをするということでございます。 ◆岩隈千尋 委員 そこら辺、答弁については公の場で発言する話ですから、何でもかんでも、では、入居者の方々が行く場所が、方向性がないというところですから、特定のところに任せればいい、市と密接な関係があるからというところの議論は丁寧に行っていただきたいと思うんです。  選定評価委員会の先生方の、先ほど鈴木委員から議事録の提出等々を求める発言もありましたけれども、その討論として、この先生方、では、ここの事業者ですか、いい悪いということに関しては、当然もう結果として、ここは問題ないですよと言わないことには、引き継いでくれるところがないので、ここがNGだという話には全くならないですから、もっと分かりやすい平易な言葉では、出来レース的な委員会だったのかもしれないわけですね。  そうしたときに、ここでしっかり議論してもらわなければいけないのは、この間、健康福祉委員会の今の委員から議論があった今後の方向性のことではないですか。議論はきちんとしなければいけないのは、これまでの皆さん方の計画というのが余りにもずさんで、結果として最悪なケースとして、コロナ禍において行き場所を求めなければいけないとこの検証というのを、しっかりと行っていただかなければいけなかったというところだと思うんです。そうしたときに、外部有識者の先生方にそういった議論であったりとか、私が今指摘したようなこれまでの行政計画、高齢者・障害児者福祉施設再編整備基本計画・第1次実施計画、これについてきちんと議論されているんですか、それを確認させてください。 ◎丹野 施設課長 再編整備基本計画につきましては、平成29年3月に策定前の再編整備計画の基本的な考え方をまとめました基本方針を策定させていただきました。その時点におきますパブリックコメント等の実施でありましたり、関係法人様に御説明等をさせていただいたところでございます。その後、本計画の策定につきましては平成30年3月でございますが、その前にもパブリックコメントは実施させていただきまして、その間も関係法人さんと意見交換を重ねたところでございます。  しかしながら、平成30年3月、計画策定後につきましては、正直、会話、ヒアリング等、意見交換等が不足していたものと認識しているところでございまして、十分な意見交換を行うことができなかったところでありましたり、最終的に法人と寄り添い切れなかった部分につきましては反省をさせていただいているところでございます。 ◆岩隈千尋 委員 この間、我々議会というのは、この計画について何度も、私なんかは前回の健康福祉委員会に入っていた、まさにこの計画が策定された2018年、そのときの委員会のメンバーですけれども、これは出た当初から、これについては危ない計画ですよという警鐘を鳴らしてきました。なので、少なくとも我が会派は、これについてはきちんと議論もしてきましたし、議員個人の一般質問についても取り上げてきた。  ところが、この間、長寿社会部については、そういった議会からの意見というのは全く取り入れずに、この計画というのを進めてきたわけです。今、選定委員会の先生方との議論が深まっていない、まだやっていないということで、反省という言葉がありましたけれども、これは、今後検証ということではどういうふうにやっていくのか。局長、8月に私が聞いたときに、社会情勢の変化に伴って見直しも計画をやっていくよ、本計画については平成30年から平成39年、もっと先の話ですけれども、これはすごい長期にわたる計画ですね。今後、こういった計画が今非常に問題になっている中で、学識経験者を踏まえた検証をやるのか、やっていただかなければ困るわけですけれども、ましてや局の中で検証をどういうふうに行っていくのか、そこを明確にしてください。 ◎宮脇 健康福祉局長 委員が今おっしゃられたこの計画、ましてつくったときと今の状況はかなり変わっているのは実態としてございますので、少なくともこの計画については見直しは、今回の事実を受け入れながらしていく必要はあると思います。ただ、その中でどのようなやり方を考えるかということについては、すみません、今の時点ではまだ決めていません。ただし、少なからず実態として、3つが民設化できなかった事実を今後改善していくためには、この計画のままというわけにはいきませんので、これは庁内を含め、また外の学識者の意見を聞くということが必要になってくると思っていますので、そこはこれから進めていきたいとは思っています。 ◆岩隈千尋 委員 特養については民でも経営されているところも多いので、そういった社会的な動きもあるのは実態としては把握していますけれども、だからといって、こういった計画が、今回こういうふうになって、もう行き場所がこれから探さなければいけませんよという状況は、最悪のケースだと私は思っております。そういった中で、例えばこの間、年度内に財政的な県のスキームも構築していくよというお話があったと思うんですけれども、その辺はどういうふうに整理されたんですか、それを確認させください。 ◎丹野 施設課長 長寿命化に資する大規模修繕に対する支援策につきましては、この間、施設の収益性の分析でありましたり、他都市における先行取組状況の把握と比較検討、補助制度創設に伴う財政効果の検証などを行ってきたところでございまして、この間、庁内における合意形成を経まして、一定の方向性を固めさせていただいた状況でございます。補助金額などの具体的なスキーム等につきましては、今後の予算案の公表後に対外的にお示ししてまいりたいと考えてございます。 ◆岩隈千尋 委員 担当の課長からも今お話しいただきましたけれども、今後、検証過程の中で、きちんと選定委員会の先生方にも、本計画についての議論というのはしっかりやっていただくという方向性で、課長、よろしいですね。 ◎丹野 施設課長 まず今回、手が挙がらなかった施設に関しまして、法人と会話を重ねさせていただいた中で、小規模であるという将来的な採算性に不安の課題が残るといったことも改めて認識をさせていただきましたので、そういったことを十分踏まえまして、検証の手法としては、先ほど申しましたとおり、まだ正式なものというのはお示しはできないんですけれども、そういった採算性のことも考慮した様々な課題について検討した上で、再公募につなげてまいりたいと考えております。 ◆岩隈千尋 委員 発言が長いんですよ。的をずらしているからそういう発言しかできないのかもしれませんが、やるかやらないかなんです。10年計画で、2018、2019、2020、2021ですか、もう2年ちょっとで頓挫しているような計画ではないですか。そうしたときに、選定評価委員会の先生が言うのか、別のところの学識、有識の先生方が言うのか分かりませんが、きちんと検証する方向性で、これは部長でも局長でもいいです、ここはよろしいんですね、確認させてください。 ◎相澤 長寿社会部長 検証する方向で考えていきたいと思います。 ◆岩隈千尋 委員 そこが一番大事なところではないですか。原因究明をきちんとやるというところにいかないことには、これは絶対に次につながりませんからね。そこはきちんとやっていただきたいと思います。  これは局長、最後にですけれども、今回、こういったケース、最悪な事態になったわけですが、コロナ禍における移動というところで、これは健康福祉局の責任についてはどのようにお考えなのか、これを端的にお答えいただきたいと思います。 ◎宮脇 健康福祉局長 本当に3施設についてずっとぎりぎり引っ張って、結局、一時休止という形で、入所者の方たちを違う場所にということが実態として起きていますので、この件については、本当に皆様に対して申し訳なく思っていますし、また、その方たちが今後転所先で生活していく上に当たって、本当に支障がないようなことを健康福祉局としても最大限支援していけるような形は考えております。また、その方たちのことも含め、この3つについてうまくいなかったことについては、私の指揮不足もあったのかなと思っていますので、そこは私の責任だとは思っています。  ただ、これは弁解と取られても致し方ございませんが、この計画をつくったときと今の状況は、コロナの関係もあって変わってしまったという実態もございますので、本当に申し訳ございません。予期しなかったことも起きているのも実態です。それと同時に、課長たちからの発言もあったとおり、今運営している法人さんたちに寄り添い切れなかったというのも事実としてございますので、そこはまた改めて反省しながら、今後、このようなことがないような形に計画なりを策定していければと思っています。 ◆岩隈千尋 委員 今、局長に御丁寧に御答弁いただいたんですけれども、これから検証する過程の中で見出した課題、問題点というのを振り返って、そしてまた、今後の方向性、施策の展開につなげていただきたいと思います。 ◆吉沢章子 委員 私も岩隈委員のおっしゃっていたことをそのまま言おうと思っていたことなので、重ならないようにしたいと思うんですけれども、このプロジェクトに関してのまずは真摯な反省と、それから原因究明、再発防止が必要であろうと思っています。今それを検証していただくということですから、再発防止に関しては、検証が再発防止に向けて動き始めるんだろうなとは期待を持っています。  この間も事前に課長に来ていただいてヒアリングをさせていただいたときに申し上げたんですけれども、いつ撤退するかということを交渉の中では必要なわけです。さっきもいみじくも局長がおっしゃったんですけれども、最初につくったスキームと時代が変わってきて、変遷してきて変わってきた。その変わってきたものをどう柔軟に取り入れて、どう変えていくかという視点が絶対に必要ですが、どうも川崎市は、行政はそうなんですけれども、計画をつくってしまったら、それを追加する、途中で変えることはならぬ、それが事業評価にとってマイナスになるみたいな変なスキームがあるではないですか。でも、そこに従って粛々とやらなければならないとなれば、最後まで、ぎりぎりになるまで交渉しなければいけなかったというのは非常に問題があるわけです。結果的に一番起きてはならないことが起きているわけです。  局長、私も今、見解を教えてくださいと言おうと思ったんですけれども、本当に申し訳ないとおっしゃった。本当に申し訳ないですね。このコロナ禍に、特養というのはついの住みかです。そのついの住みかを追われるということですから、しかも不本意ながら、事業スキームはもう無理ですよ、撤退されるわけですから、そこで不本意ながらお年寄りの方々がコロナ禍において移動せざるを得ない。この事実をつくってしまったことは本当に申し訳ないと思っていますし、この間も申し上げましたけれども、気の毒でなりません。課長もそう思っていらっしゃるでしょうし、まして地域包括支援センターがなくなるというのは、一人のケアマネさんと相性が合わないから何とかしてよという話を山ほど聞く中で、先ほど人数的には、スキーム的には落差がありますよというお話なんだけれども、その一人一人が本当に相性が合うところに行けるのか。  しかも、これは聞きたいですけれども、今空床があるのが、1つには、コロナ禍の移動を実は控えたいということで、新規入所の方を控えているというところもあるわけです。そうすると、この方々が行って、何だかいじめの対象になったりはしないかということは非常に心配ですけれども、その辺のケアもちゃんとしていただけるのか、PCR検査をちゃんとやって、陰性確認して行くとか、そういうことも絶対必要なわけです。ですから、そこは質問として聞いてほしいんですけれども、事業スキームの中で撤退をするタイミング、許される社会環境というか、事業環境、川崎市がその環境というものをしっかりつくってほしいと思いますけれども、その辺について、局長、どう思われますか。 ◎宮脇 健康福祉局長 移動される方たちについては最大限配慮しなければいけないことだと思っていますので、当然受入れ先が不安がないような形、今言われたような検査が必要ということであれば、する必要性はあるのかなと思っています。そこら辺は、今後、受入れ先の施設と話を詰めていく必要があるのかなと思っています。  あと、何回も繰り返してしまいますが、今回のこの3施設については、いかんともしがたい状況が今までもあった中でのこの計画の中で載ってきたことでございますので、そこは、改めて再開するに当たっては、安定した事業が継続できるようなことを考えるようなものをお示しできれば、いろいろな方たちから、いろいろな法人の方たち、また、今回のことについてのうまくいなかったことについて、川崎市はどうかなというところをクリアできるような形、挽回できるかなと思っていますので、そんなに時間はかけられませんが、最大限ここについては力を発揮しながら、庁内の意見を聞きながら、うまくつくっていければと思っていますので、何とぞ御了解ください。 ◆吉沢章子 委員 御理解くださいというお話ですけれども、もう一度、現場のこの状況をきちんと市全体として共有して、原因究明での1つには、撤退するタイミングというのがあったはずなので、今、有事の真っ最中ですから何が起きるか分からない状況なわけですね。そういうものに柔軟に対応していかないと、結果的にはこういう市民の方々が大迷惑をこうむるというお話になりますので、その辺は市全体として、局長からもこれを上げていただいて、改善に向けて取り組んでいただければと思います。 ◆嶋崎嘉夫 委員 ちょっとお伺いしたいんですけれども、2ページのところで説明の2、こだなかについては、指定管理の運営法人が今後の運営を継続するのは困難だということです。もう一度確認ですが、何で困難だと言っているんですか。 ◎中村 高齢者事業推進課長 審査終了後に申請の取下げがあった具体的な理由としては、先ほどお話しさせていただきましたが、業務の引継ぎの期間が短いというお話と、この短い期間の中での人材の確保が困難であることと、それから、法人としても規模が大きい法人でしたので、法人全体の負担が、現在、コロナという状況もあり、増大していることが主な理由となっているところでございます。 ◆嶋崎嘉夫 委員 答弁、それでいいの。 ◎中村 高齢者事業推進課長 現行法人ということでよろしかったですか。今運営されている法人ということで、失礼しました。今の答弁を修正させていただきます。  コロナ禍につきましては、将来的な運営の確保をすることが不安材料だったということ、築年数的にも一定程度経過していることから、設備等の老朽化への対策が必要ということもあって、運営を継続することが困難である旨の意向を受けています。 ◆嶋崎嘉夫 委員 そうすると、次に陽だまりの園としゅくがわら、これについては、この報告書では、諸条件について理解が得られなかったということですけれども、逆に何で理解が得られなかったのか。それから、では、法人側からは、これだったらいいですよという提案はあったのか、それはどうなんですか。 ◎中村 高齢者事業推進課長 諸条件につきましては、公募をかけた昨年の段階、それから一度手を挙げられなかった5月のタイミング、そこのタイミングで庁内も含め確認不足というのがございまして、その後、法人様の御要望等いただきながら会話をさせていただく中で、庁内の関係部署と弁護士さん等も調整させていただいた中で、一定確認が取れた情報を現行の指定管理者さんにお話はさせていただきましたけれども、まだまだ詰める状況がございましたので、陽だまりの園さんについては、公募を出したときからの変わった情報を口頭でのお話はさせていただきましたけれども、文書のお示しはできていませんでした。  それから、しゅくがわらさんの法人様につきましては、文書での回答はさせていただきましたが、もう少しお時間をちょうだいしたいということで、現行の指定管理の継続という形で今回上げさせていただいているものでございます。 ◆嶋崎嘉夫 委員 いえ、だから、要は指定管理を今まで行っていた法人のほうから、こういう条件を見直してくれるんだったら考えますよとかいうのは具体的にあったんでしょうか。それはどんなことを言ってきたんですかと聞いているんです。 ◎中村 高齢者事業推進課長 原則20年間運営を継続していただきたいという思いは公募の条件の中にございました。それは建物がまだ若いという状況がございましたので、大規模な修繕、運営をしていただく前の修繕などをやりながら、今後、20年間の建物の維持管理等ができる仕組みの部分も対応させていただきたいというお話もさせていただいたり、土地の更地返還というお話がございますが、財産条例において、市の土地を無償で貸付けをし、事業が終了するとともに、建物の除却をするという1つの条例の中でのルールがございますが、その辺、法人様でこれまで指定管理として運営してきた中で、貯蓄というか、運営の実績に応じてためることができていない状態の中で、20年という近い将来の中で、更地の返還という部分では困難だという話、そういった形でお話をいただいているという状況でございます。 ◆嶋崎嘉夫 委員 そうすると、20年というものの維持管理を含めて、大規模改修とかいろいろなとき、その負担というものがかなり重くなるのではないか。それから、20年を経過した後、財産条例に基づいて貸付けの土地、こちらを返還してもらうときには、更地にするその解体費用等が捻出が厳しい。内部留保資金が余裕がない状況の中では何とかできないかという話だったわけですか。 ◎中村 高齢者事業推進課長 そのとおりでございます。 ◆嶋崎嘉夫 委員 そうすると、例えばですけれども、そういった問合せに対して、局の中でいろいろと議論したと思うんですが、局の中では、でも、それに対してもう一歩進んだような回答はできなかったということですか。 ◎中村 高齢者事業推進課長 確認を去年の中でも当然させていただいて、確認した暁に、法人様へお示しをさせてきていただいておりましたが、陽だまりの園さんの法人様につきましては、そういった文書でのお示しができていないというのが現実でございます。 ◆嶋崎嘉夫 委員 お示しをされたというのは具体的に何か提案したんですか。 ◎中村 高齢者事業推進課長 運営法人の経営状況等によって、社会情勢の変化も当然ございますけれども、その中で特別養護老人ホームとしての指定の用途というのがございます。そういったところを使っていくことが難しくなった場合においては、あらかじめ事前に、急に明日辞めるということはさすがに我々としてもお答えできない部分はありますけれども、事前にある程度の期間を持った形でお示しをしていただいて、法人様との調整をさせていただき、指定の用途という形は変更していくことは可能だと思っております。 ◆嶋崎嘉夫 委員 それは抜本的な解決には至らないだろう。要は、20年という問題と更地にして返すというのがネックなんだよ、内部留保が少ないから、将来の経営に向けて、こういうコロナの状況とか考えた場合に厳しいんだということだと思うんです。そうすると、例えば、施設の開設時とか大規模改修時等の場合は、様々な補助体系というのがありますけれども、老朽化した施設を新たに解体する場合、こういったときは補助体系というのは何かあるんですか。 ◎丹野 施設課長 今回の長沢壮寿の里の例をお話ししますと、建て替え民設化という手法でございまして、こちらにつきましては、建て替えに伴う解体費の補助については予算をつけていただいたところでございます。ただ、今後につきまして、例えば、あってはいけないと思うんですが、仮に事業撤退等が生じた場合の純粋な建物の解体に対する補助というものは、現時点では市ではございません。ただ、法人様のほうでおっしゃっております返還時の義務というのは、途中まで公設で、もともと市が建てた建物で、途中で法人で請け負った。ただ、最後は全て解体で法人負担というのは、法人さんの御意見も理解できるところが多くございますので、現時点ではそういった補助制度はございませんが、将来的な課題といたしましては、そういった解体に関わる補助制度の創設の検討も必要であると認識しているところでございます。 ◆嶋崎嘉夫 委員 今、医療福祉機構では、そうした老朽化施設等に対する解体費の補助体系というのは何かありますか。 ◎丹野 施設課長 把握する範囲でございますが、大規模修繕に関する貸付制度というものは医療福祉機構はございますが、解体に関する費用というものはなかったように認識しております。 ◆嶋崎嘉夫 委員 そこなんだよね。結局、どの施設が、もうこれから一斉に老朽化の時期を迎えてきますよ。今までは建て替えに伴って建て替えるというのが当たり前という意識になってしまっていたんだけれども、でも、社会福祉法人としてもう体力が落ちてしまっているところもあれば、もうこれで事業というのができない。建て替えた後も運営できないというのもどこでも出てくる可能性もあるわけです。そうすると、それに見合った形でどうあるべきか。  それから、20年という契約を結んで、さらにそのときであれば、例えば施設の老朽化に伴う建て替え費用に伴う補助助成体系というものを構築して、例えば、一定の金額は行政側が補助をして負担するけれども、一定の残りの金額については、10年とか15年とかで返済という形でお願いしますよとかいうスキームをつくらないと、いつまでたったってこの問題は解決しないのではないの。建物自体は減価償却というのが計算がもうあるわけなんだから、それに見合った形のスキーム体系がないということに対して、これは議論はされているんでしょうか。 ◎丹野 施設課長 各法人、特に特養の運営上の積立金については、やはり積み立て切れない現状というものは認識してございます。一方で、先ほどの小規模な施設については、より経営が厳しい状況の中に法人さんのほうで頑張っていただいてきたという状況もございまして、そういったことも支援するべく、来年度、令和3年の4月から新たな大規模修繕の補助制度をこのたび予算も要求をさせていただいたところでございまして、大規模修繕の補助制度が創設される予定にありますが、それだけではなくて、例えば小規模な運営に対する補助でありましたり、人材の支援策等も、ソフト面も合わせて具体的に講じながら対応していきたいと考えております。 ◆嶋崎嘉夫 委員 いや、だから、それは大規模修繕、改築という前提に立っているんだけれども、建物の改築、特に今回のような指定管理に切り替えた後の建物について、こうした措置を講ずるとかいうものをつくらないと、解決しないのではないんですかという話ですよ。例えば、特養なり行う社福が新規で行った場合、10年間の貸付金制度、経営安定化資金とかあるけれども、あれだって内部の監査の指摘を受けた結果、制度を見直しして、ところが、使い勝手が悪くなったんです。そうでしょう。10年間、そのたびに返済、返済、返済という形が、そのたびに銀行から融資を受けて返済していかなければいけない。だから、そういうのももう10何年以上前から指摘して、見直すべきではないんですかと言っているのに全然やってこないでしょう。  だから、何度も言うけれども、これは構造的な問題は何かというと、今申し上げたような行政側が、これからの老朽化施設の一斉改築とか、様々な問題が起きることに向けてのしっかりとしたスキームを今どうつくるかというのがセットで出てこないと、法人さんだって、では、積み込んで協力しますよというのが言えないのではないですかということです。だから、次の募集をかけるということだけれども、それまでにとにかく何とか協議して進めていく必要があると思うんですが、局長、どう思いますか。 ◎宮脇 健康福祉局長 ありがとうございます。委員の今言われたように、確かに法人によっては本当に体力がないところとかございますので、幕引きの仕方とか、そこら辺も含めたことが今回のこの計画の中にはうまく説明ができていなかったところもあると思うんです。指定管理をやっていた法人がそのまま民設できるかということも1つあるんですけれども、では、逆に全く関係ないところが手を挙げるとすると、それなりの諸条件がそろっているかということなりが、なかなかうまく説明できていなかったのかと思っていますので、今の委員の御意見等も含めた様々な諸条件を改めて確認しながら、今後、公募に向けて公募案をつくっていければと思っています。引き続きその進捗状況につきましてはまた御報告させていただきながら進めてまいれればと思いますので、よろしくお願いいたします。ありがとうございます。 ◆嶋崎嘉夫 委員 それ以外にも無償貸付けできている。実際には法人のほうが、では、何で内部留保ができないんですか。本来だったら、そういった部分のところについても、財務上の一定の何かしらか負担をかぶせるというわけではないけれども、そういったものをちゃんとつくって、内部留保のうちの一定金額のところをちゃんと積立てとか、いろいろなのもあるとは思うけれども、そういったものも法人のほうにもちゃんと理解していただきながら、スキームというものをもう1回改定してつくり上げていかないといけないだろう。それをやらないと、2025年問題がもう目の前の状態になって、さっきも触れましたけれども、老朽化した施設が一斉にこれから改築を迎えてくる状況で、もうてんやわんやの状況になってしまう可能性というのが出るわけです。だから、そういったことも含めてどうあるべきか。  それから、大規模改修に限らず、改修、これも予算をつけないとしようがない。部分改修の様々なところで、何とかやりくりしながら局内でというのがあるかもしれないけれども、これはもう市全体のスタンスとして、こういった福祉医療関係のところはもう重点的に進めていくということをやっていかない限り、はっきり言って、もう限界ですよ。だから、そういった声が、委員会からの指摘が出たというのも、調整会議等の中でよく発言していただいて、市全体としてどう取り組むべきなのかという基本的な姿勢の問題、こういったことについても併せて御議論を深めていただきたいと思います。これは意見要望としてお願いします。 ◆浜田昌利 委員 1つは、様々な困難があると思うんですけれども、残った80名ぐらいの方ですか、幾つか選択肢を示されるんだと思うんですが、家から遠くなるのではないかとか、家族が来にくくなるのではないかとか、交通ルートがどうだとか、いろいろなことがあったり、渋々了解したりとか、または最後まで不平不満が残ったりとか、移った後も不満を言う方もいるかもしれませんけれども、何とかプロジェクトXのように乗り越えていただいて、ぜひ着地できるように、それは頑張っていただきたいということを心から切に要望申し上げます。  もう一つは、せっかくこだなかについて、もう一歩というところまでいっていた法人さんがあるわけですね。残念ながら申請取下げということになってしまいましたけれども、縁がなかったねというので終わるのはちょっと残念なので、先ほどもおっしゃったように、サテライト化とか増床に向けた検討で、増床に向けた検討なら、建て増しは厳しいけれども、建て替えによってなるという選択肢があるんだと思うんです。なので、その辺もなるべく局のほうで具体的に、例えば、では、増床に向けたほうは、建て替えに対しても、こういう形で市としては補助しますよとか、こんなふうになりますよと、ある程度イメージが膨らむような感じで提示しながら、やはり縁があったねとなってほしいなと思うんです。例えば、では、建て替えた場合に、こだなかさんで建て替えて増床に向けた取組をした場合に、大まかでもこのくらいの増床になるのではないかとか、その辺は示せないものでしょうか。 ◎丹野 施設課長 現在、今回応募のなかった施設を中心に、将来的な仮に建て替えの可能性を含めた場合のキャパというか、整備の可能性についてはシミュレーションを行っているところでございます。  今、委員からこだなかということでございますが、こだなかは、どうしても敷地に建物がいっぱいいっぱい建っているというところから、現状の50名よりは増床は可能かなというシミュレーションではございますが、90床ですとか100床規模の施設というのは、建て替えしても少し難しいという今シミュレーションの途中でございます。 ◆浜田昌利 委員 分かりました。それでもせっかくここまで、もう一歩というところまできた法人さんなので、その法人さんの意向もよく聞いていただいて、このぐらいだったらいけるのかとか、もう1回申請してもらえるのかとか、その辺はやり取りしていただいて、せっかくの縁が実りますように努力を心から期待します。 ○原典之 委員長 ほかにないようでしたら、以上で「指定管理特別養護老人ホームの民設化に向けた進捗状況について」の報告を終わります。  ここで理事者の退室をお願いいたします。                 ( 理事者退室 )         ───────────────────────── ○原典之 委員長 それでは、換気とお昼と休憩を挟みたいと思いますので、再開は12時半とさせていただきますので、よろしくお願いをいたします。                午前11時21分休憩                午後 0時29分再開 ○原典之 委員長 委員会を再開いたします。  まず、傍聴の申出がございますので、許可することに御異議ありませんでしょうか。                 ( 異議なし ) ○原典之 委員長 それでは、傍聴を許可します。                 ( 傍聴者入室 ) ○原典之 委員長 次に、所管事務の調査として、病院局から「井田病院光熱水費請求等事案に係る再発防止策等について」の報告を受けます。  それでは、理事者の方、よろしくお願いいたします。 ◎田邊 病院局長 病院局でございます。それでは、井田病院光熱水費請求等事案に係る再発防止策等について御報告させていただきます。  本件は、市立井田病院光熱水費請求等事案に関する再発防止策及び行政財産目的外使用許可等に係る光熱水費等の調査についての2件でございます。  詳細につきましては、関庶務課長から2件まとめて御説明させていただきますので、よろしくお願いいたします。 ◎関 庶務課長 それでは、お手元のタブレットにございますファイル「1(2)-1井田病院光熱水費請求等事案に係る再発防止策等について(資料1及び資料2)」をお開き願います。  表紙にございますとおり、資料1により市立井田病院光熱水費請求等事案に関する再発防止策を、また、資料2により行政財産の目的外使用許可等に係る光熱水費等の調査について、それぞれ御報告、御説明をいたします。なお、その下、参考資料といたしまして、市立井田病院光熱水費請求等事案に関する意見書を別途配付しておりますので、後ほど御参照いただければと思います。  2枚おめくりいただきまして、3ページを御覧ください。初めに、資料1、市立井田病院光熱水費請求等事案に関する再発防止策について御説明いたします。本再発防止策は、12月25日に川崎市長からの御回答をいただきました本事案に関わる外部有識者の意見書の内容も踏まえまして、病院局として、再発防止に向けた対策、取組を取りまとめたものでございます。  2枚おめくりいただきまして、5ページをお開き願います。「はじめに」でございます。3段落目でございますが、本事案に関しましては、昨年の決算審査特別委員会におきまして、レストラン事業者に対する光熱水費の一部が未請求となっていたこと、また、その後の処理・対応状況等について不適切な実態が明らかになったところでございます。こうしたことから、川崎市長宛てに当該事案に関わる検証作業を依頼しておりましたが、12月25日に市立井田病院光熱水費請求等事案に関する意見書として御回答いただいたところでございます。  下から5行目にありますとおり、当該意見書におきましては、法律・財務・行政実務に関する外部有識者の皆様から、多岐にわたる観点から厳しい御意見をいただき、大変重く受け止めているところでございまして、今後、同様の事案が発生しないよう、法令遵守等に努めてまいります。
     2枚おめくりいただきまして、7ページを御覧ください。目次でございます。本書の構成ですが、「Ⅰ 本事案の発生を踏まえて」では、事案発生の原因やその背景、取組の方向性を取りまとめております。また、「Ⅱ 具体的な取組及び再発防止策について」では、法令遵守などの包括的な対応、取組を1として、また、意見書の各論点に対する個別の再発防止策を2として、それぞれ取りまとめました。  次の8ページを御覧ください。本書における組織名の表記に当たりましては、対策を講じる部署の組織としての役割や位置づけを明確にするため、例示にございますとおり、局の内部統制担当課あるいは各病院の行財担当課といった表現を用いております。  次の9ページを御覧ください。「Ⅰ 本事案の発生を踏まえて」でございます。光熱水費の未請求状態の発生やその後の報告、公表の遅延、事務の著しい遡及処理などは、法令遵守や組織としてのリスクマネジメント意識が希薄であったことに起因するとともに、組織内の各職員及び関係部署間における連携、引継ぎ、情報共有不足などがあったものと考えているところでございます。  3段落目に移りまして、これまでも法令遵守等の意識の向上に向け取り組んできたところでございますが、今後、より一層積極的に取り組み、意識醸成を図ってまいります。  また、このような事案が発生する背景といたしましては、医療機能の強化に伴う人員増のほか、災害、感染症など危機管理事象への対応など、事務部門が担う業務内容の複雑化や業務量の増大もあるものと考えております。そのため、本書でお示しいたします取組及び再発防止策を確実に実施していくとともに、人材育成や働きやすい職場環境の整備に向けた取組も進めてまいります。  次の10ページを御覧ください。「Ⅱ 具体的な取組及び再発防止策について」の「1 法令遵守・リスクマネジメントの強化に向けた取組」でございます。私たちは全体の奉仕者として、法令等を遵守しながら、市民の信頼を得て職務を執行する必要がありますが、今般、不適切な事例、実態がございました。そのため、下記の「主な取り組み」にございます意見書及び本再発防止策の局内全職員への周知、あるいは階層別研修の受講促進等の取組を実施し、法令遵守やリスクマネジメントの強化を進めてまいります。  11ページを御覧ください。「2 有識者からの意見を踏まえた再発防止策等」でございます。意見書では、13の論点ごとに専門的な立場からの御意見、御指摘をいただいており、本項では、この論点ごとの対策を取りまとめております。  (1)を御覧ください。各項目とも、初めに論点を、次にその論点に対する有識者からの主な意見・指摘事項、最後に病院局における再発防止策といった構成になっておりまして、さらに再発防止策につきましては、このページの一番下にございますとおり、病院施設整備時における対策など、対策を講じるべき時点ごとに取りまとめております。  初めに、(1)「論点1 なぜ、未請求状態等が発生したのか」でございますが、有識者からは、担当者は、レストラン及び売店で使用される電気と水道の系統と、その測定・請求方法を把握しておく必要があったなどの意見、指摘がございました。  その下、病院局における再発防止策でございますが、本事案の全体像を見たとき、病院施設整備時において、適切にメーターが設置され、そのことが情報共有されていれば起きなかった事案でありますことから、本論点への対策が非常に重要であると考えているところでございます。  そのため、その下、病院施設整備時における再発防止策といたしましては、まず①として、病院施設整備に係る基本計画策定の際、テナントの情報、光熱水費請求の有無やメーター設置といった施設整備要件を関係者が十分に協議し、基本計画に明記していくことといたします。  また、これをまちづくり局とも情報共有するとともに、次のページに参りまして、②設計及び施工の際に、基本設計の内容が適切に反映されているか確認するとともに、③建物竣工、引渡しの際にもメーターの確認を行うなどの対策を行ってまいります。  その下、テナント運営事業者募集時における対策といたしまして、①事業者入替えのタイミングでのメーターの現認や、②電気等の系統や光熱水費の徴収の有無、算定方法の公募時の仕様書等への明記を行うとともに、その下、テナント運営開始後における対策では、当該仕様書等を光熱水費調定伺書に添付し、決裁または合議の際のチェックが容易になるようにしてまいります。  その下、恒常的な対策といたしましては、②として、各病院において、使用許可した施設・設備や使用料の額、光熱水費徴収の詳細な内訳などを記載した一覧表を作成いたしまして、自院の他の案件、さらには他病院の案件との比較を容易にすることで、適切に処理されているかのチェックを行ってまいります。  また、内部統制の取組において、事務執行に当たり特に注意すべき点を取り上げたリスクチェックリストを作成しておりますが、次のページに参りまして、このチェックリストに光熱水費の算定を追加いたしまして、各課が予防的措置を講じていけるようにしてまいります。  14ページを御覧ください。(4)「論点4 なぜ、公表しなかったのか」でございますが、有識者からは、未請求額が一応確定した時点または関係事業者への請求漏れの謝罪を終えた時点で、速やかに公表すべきであったなどの意見、指摘がございました。  次のページに参りまして、病院局における再発防止策でございますが、事業者への配慮などから未公表としておりましたが、今後は、説明責任と事案の解決を分けて考えてまいります。  そのため、①として、事案発生時等の各所管課から局の服務担当課への報告の徹底を行うとともに、局の服務担当課では公表の必要性について検討いたします。  また、②公表の基準等の作成について、関係局と協議してまいります。  次に、(5)「論点5 なぜ、分割納付することについて、文書での取り交わしがなされていないのか」でございますが、有識者からは、支払い時期・金額が不明瞭となる不適切な処理であるなどの意見、指摘がございました。  病院局における再発防止策でございますが、今後は、法令等に基づき適切に対応、処理できるよう、①として、徴収事務を担当する職員の債権管理研修会等への受講勧奨を行うなど、知識の習得に努めてまいります。  16ページを御覧ください。(6)「論点6 なぜ、一括で調定せず、請求の都度の調定としたのか」でございますが、有識者からは、一括して調定すべきであったなどの意見、指摘がございました。  病院局における再発防止策でございますが、未請求額の一部支払いについて、事業者の合意が得られなかったことなどから一括調定をしておりませんでしたが、今後は、意見書及び本書を局内に再度周知し、法令にのっとった適切な処理を徹底してまいります。  次に、(7)「論点7 なぜ、レストラン事業者に対し、行政財産使用料を免除したのか。利益供与には当たらないのか」でございますが、有識者からは、2つ目の丸、使用料を免除する判断自体については、裁量の逸脱があったと認定することは困難との意見、指摘がある一方、5つ目の丸、免除が光熱水費の問題と全く無関係に検討されたとは考えにくいとの指摘がございました。  次のページに参りまして、病院局における再発防止策でございますが、公募の際、応募が現事業者1社のみであったことなどから、現事業者における運営継続を優先に考えましたが、今後は、②各病院の行財担当課は幅広い事業スキームを検討するとともに、③運営事業者等と複数の課題・問題について協議・相談を行う際は、それぞれの関係性の有無を明らかにし、誤解を与えない資料作成、説明を行ってまいります。  次に、(8)「論点8 なぜ、行政財産の目的外使用許可と使用料の免除を遡及により処理したのか」でございますが、有識者からは、法的根拠がなく、不適切であるとの意見、指摘がある一方、前年度からレストラン事業が継続し、市も現実として排除しようとしていないことから、整合するよう年度当初に遡及して許可せざるを得なかったと理解することができるとの意見もございました。  病院局における再発防止策でございますが、行政による意思決定過程等が不明確になりますことから、①として、許可更新時には、局及び各病院の行財担当課職員の意見交換の場を活用し、作業スケジュールを確認しながら、遅滞なく使用許可を行うことを徹底するとともに、次のページに参りまして、③毎年、文書の適正な取扱いに関する通知を発出し、周知徹底を図ってまいります。  19ページを御覧ください。(11)「論点11 光熱水費の算定にあたり、未検定品の電力量計を用いることは適当か」でございますが、有識者からは、計量法の規定に照らし、適当とは言えないとの意見、指摘がある一方、未検定品を使用して請求した場合に、認められないとする法律、判例は見当たらないとの意見がございました。  病院局における再発防止策でございますが、病院施設整備時における対策といたしまして、検定品を設置できるよう、基本設計の策定の際など、関係部署が十分に協議・情報共有するとともに、テナント運営開始後における対策といたしまして、更新時期を示したメーターの一覧表を作成するなどにより、遅滞なく更新できるよう取り組んでまいります。  次に、(12)「論点12 なぜ、レストラン事業者の給湯分の使用水量の算定方法が誤っていたことに気づかなかったのか」及び「論点13 レストラン事業者の給湯分の使用水量の算定方法が誤っていたことに関し、実測によらない方法で過去の使用水量を推定し、水道料金の清算をすることは適当か」でございますが、有識者からは、異常値を把握した場合、原因を調査した上で、必要な対策を講じなければならないとの意見、指摘がございました。  次のページに参りまして、病院局における再発防止策でございますが、給湯に関わる設備構造やメーター類の設置といった情報が共有されていなかったことが原因と考えておりまして、施設整備時等における対策を講じるとともに、①使用量の測定が困難となった場合の関係者への相談の徹底、②組織内ミーティングの活用などによる日頃からの異常値の把握と情報共有、その原因の調査の徹底を図ってまいります。  なお、説明を割愛させていただきました論点2、3、9及び10に対する再発防止策につきましては、他の論点に対する再発防止策と重複または類似しているもの、あるいは御指摘を踏まえ適切な判断を行っていくもの等でございますので、後ほど御覧いただければと存じます。  資料1の説明は以上でございます。  続きまして、21ページを御覧ください。資料2、行政財産目的外使用許可等に係る光熱水費等の調査について、その内容及び結果について御説明いたします。  「1 経緯」でございますが、井田病院のレストラン光熱水費未請求事案を受け、病院局における行政財産目的外使用許可等に係る光熱水費等について調査・確認を行いました。  次に、「2 調査対象」でございます。市立3病院において、令和2年12月1日時点で行政財産の目的外使用許可等をしているものでございまして、表1のとおり、合計で52件、内訳は記載のとおりでございます。  次に、「3 調査・確認した内容」でございますが、調査表による調査を基に、ヒアリングにより確認を行いました。  (1)の電気、ガス、水道・下水道、電話回線の使用状況等については、電気等使用の有無、電気等の実費等徴収の有無、実費等を徴収している場合の根拠及び行政財産使用許可書等への実費等負担が条件である旨の記載の有無について、また、(2)の使用料・貸付料等の減免については、使用料・貸付料等の減免の有無及び減免の根拠について調査をいたしました。  次に、「4 調査結果」でございます。(1)の電気等の使用状況等についてでございますが、調査対象52件のうち、電気等を使用しているものが28件で、電気、ガス等の内訳については表2のとおりでございます。  22ページを御覧ください。(2)の電気等の実費等徴収についてでございますが、表3のとおり、1の実費等を徴収しているものが22件で、そのうち、子メーターに基づくものが12件、子メーターの設置がないものが10件でございます。  2の実費等を徴収していないものが6件で、そのうち、実費等を徴収しないと判断したものが5件、実費等を徴収していないものが1件でございます。  表下のアを御覧ください。子メーターに基づき実費等を徴収しているもののうち、川崎病院と井田病院のレストランの水道料金・下水道使用料(給湯分)につきましては、実費等の算定方法について精査中でございます。  また、イ、子メーターの設置がないものは、病院局が支払う電気料等を建物の延べ床面積に対する使用許可面積で案分して算定等をしております。  また、ウ、実費等を徴収しないと判断したもの5件の内訳は、公衆電話3件のほか、記載のとおりでございます。  また、エ、実費等を徴収しないと判断した5件のうち、行政財産使用許可書等に実費等を徴収する旨の記載があるものが4件ございますので、次回の許可時に改めてまいります。  また、オ、実費等を徴収していないものについては、多摩病院における防災行政無線設備でございまして、電気を使用しておりますが、公有財産使用承認書に実費等を徴収する旨の記載もなく、実費等を徴収しておりませんでした。今回の調査により、川崎病院、井田病院では実費等を徴収していることが判明したため、徴収に向けて使用者である総務企画局と調整しているところでございます。  次に、23ページを御覧ください。(3)使用料・貸付料等の減免についてでございます。減免件数は、表4のとおり、合計28件で、川崎市病院局会計規程第98条第1号から第3号の規定により減免しておりまして、内訳は記載のとおりでございます。  第1号から第3号の内訳につきましては、表4下のアからウに記載しておりますが、イの第2号によるもののうち交通標識につきましては、第1号「国等において公用又は公共用に供するとき」に該当するため、次回の使用許可から改めてまいります。  以上で市立井田病院光熱水費請求等事案に関する再発防止策等についての説明を終わらせていただきます。 ○原典之 委員長 説明は以上のとおりです。ただいまの説明について、質問等がございましたらお願いいたします。 ◆岩隈千尋 委員 では、よろしくお願いします。  まず、質問を行わせていただく前に、病院局からの再発防止策については、12月25日に総務企画局のコンプライアンス推進室が示された意見書に基づいてつくられているわけですけれども、これについては、病院事業管理者がそもそも市長に対して、自分のところでは客観性の担保も含めてできないので、意見書をつくってくださいねということで、外部のいわゆる総務企画局のコンプライアンス推進室のほうにお願いしているわけですね。それについて出されたわけですけれども、今日、病院事業管理者はいらっしゃいますかね。いらっしゃいませんよね。今回の皆さん方の再発防止のペーパーについて、「はじめに」の冒頭文に病院事業管理者が書かれているのに、なぜ病院事業管理者がいらっしゃらないのですか。公営企業の下では、一応会社の社長さんみたいな扱いではないですか。恐らく今日の委員会で、今回の検証報告については、問題の共有や認識がきちんとなされると思うんですけれども、なぜ病院事業管理者がこの場にいないのですか。 ◎田邊 病院局長 申し訳ございません。病院事業管理者の意につきましては、この再発防止策の「はじめに」の中にうたい込ませていただきまして、その意を受けて私どもが説明に上がりました。 ◆岩隈千尋 委員 出席しようという考えはなかったのですか。そもそも会社の社長さんがいらっしゃらないわけでしょう。自分の名前で再発防止策を出しておきながら、それで本人がいらっしゃらないというのは非常に理解に苦しむんですけれども、局内でそういう考えはなかったのですか。 ◎田邊 病院局長 管理者の意向を受けて、私どもが代わって説明に上がらせていただきました。申し訳ございません。 ◆岩隈千尋 委員 どういう意向があったのですか。自分では説明はしない、あなた方に任せますという意向だったのですか。どういう意向があったのか教えてください。 ◎田邊 病院局長 再発防止策の5ページの「はじめに」にもございますとおり、この意をきちんとお伝えするというような意向でございました。 ◆岩隈千尋 委員 だったら本人が同席してしかるべきではないのですか。そういったところから、まず皆さん方の緊張感がないと、この間、我々の会派はずっと指摘していますけれども、この最終段階に来てもガバナンスがないというところが如実に分かるわけですが、病院事業管理者につきましては、きちんとその旨を御理解して認識していただくように、これは議論が進みませんので、まずはお願いしたいと思います。  まず、これはコンプライアンス推進室のほうに伺いたいんですけれども、関係理事者として出席されていると思いますが、今回、13の論点で、これは病院局の再発防止策を含めて非常にボリュームが多いわけです。この間、皆さんは論点1から13まで列挙されておりますけれども、これについては、私どもの会派や、私自身の決算審査特別委員会の質疑の中で発覚した事案でございますので、取り上げたものが中心になっております。一方で、これは、議論すべき事案がこれだけではなくて、多岐にわたっているとは思うんですけれども、論点を13に絞った意図について伺います。 ◎大竹 総務企画局コンプライアンス推進室担当課長 論点を13に絞った意図についてでございますけれども、論点が多岐にわたるというのはおっしゃるとおりでございますが、全ての論点を短期間の間に整理するということは難しいと判断したところから、論点を13に絞って意見書を作成したものでございます。 ◆岩隈千尋 委員 それは私が今お話ししたことと一緒ですけれども、なぜ13の論点だけに絞ったんですかというお話なので、それは検証が短期間だから、やむを得ずこうなったということですか。どういう理由で13に絞ったのですかということを伺っております。 ◎大竹 総務企画局コンプライアンス推進室担当課長 論点を13に絞ったというのは、今回の事案について最も検証しなければいけないところを絞り込んだところ、結果として13になったということでございまして、ほかの部分につきましては、当然漏らしている部分もあるかと思いますが、それについては、時間の制約もあったことから、やむなく漏らしたというものでございます。 ◆岩隈千尋 委員 今回の事案は、不祥事の中で言うと、非常に大きい不祥事であったと思うんですね。そうしたときに、時間よりも大事なことは、きちんと検証、原因究明をして、コンプライアンス推進室というのは新しく設置された部署ですから、時間ではなくて、質の高いものをつくるというのが再発防止につながると考えておりますけれども、今回、皆さん方が短い時間の中でつくられたというのは私も認識しておりますので、それはそれで結構です。  そこで、意見書をまとめるに当たって、短い時間の中で皆さん方も汗をかかれたと思いますけれども、病院局等々関係者へのヒアリング調査、また外部有識者にもお話しされていると思うんですね。この意見書を見ると、外部有識者に関しても、ある意味、平易な言葉では迷惑なわけですよね。それはなぜか。短い時間の中で、川崎市のこと、病院局のことが一切分からない人に対して、いきなり、我々のまちで不祥事が起きました、どうぞ審査してくださいとお願いして、はっきり言って分かるわけがないじゃないですか。だから、これについての意見書のいわゆる有識者からの意見がばらばらなところ、もしくは共通の観点、主観がこの中に物すごく盛り込まれているわけですけれども、その中で、皆さん方は、そこは丁寧に御説明されているとは思いますが、当事者である病院局関係者に対して、ヒアリング等々はどのように行ったのか伺います。 ◎大竹 総務企画局コンプライアンス推進室担当課長 病院局の職員に対するヒアリングの実施でございますけれども、関係者に対して直接ヒアリングの機会を設けていただきまして、ヒアリングを行ったところでございます。 ◆岩隈千尋 委員 そういう答弁を求めていない。具体的に誰にどういう質問をしたのですかという話です。 ◎大竹 総務企画局コンプライアンス推進室担当課長 具体的にどの者に対して質問したかということにつきましては、今、手元に資料がございませんので、後ほど情報提供させていただきたいと思います。申し訳ございません。 ◆岩隈千尋 委員 手元に資料がないというのはどういうことですか。あなた方が出席しているのは、そういうことを答弁するためにいらっしゃると思うんですけれども、後ろの係長さんは分からないのですか。何人、どなたにどういった形で議論されたとか、2人出席されているのに全く分からないということはないと思いますよ。 ◎大竹 総務企画局コンプライアンス推進室担当課長 申し訳ございません。ただいまヒアリングを行った者については判明いたしましたので御報告させていただきます。今井元病院局長、田邊元事務局長、迫田元庶務課長、大谷元庶務係長、田中元経理担当課長、以上の5名に行いました。 ◆岩隈千尋 委員 先ほど病院事業管理者の出席のことについてもお話ししましたが、局長は井田病院の元事務局長さんなのでいらっしゃいますけれども、元の局長さんはもう退職されていらっしゃいません。残りの方たちは、ある意味、当事者なわけですよね。よく内容を御存じの方ですよね。この人たちは病院局にまだいらっしゃるわけでしょう。そういう人たちもこの委員会の場にいないわけですよ。これは意図的にその人たちを外しているのかもしれませんけれども。そうすると、明確な答弁がきちんと返ってくるんですかというところから、皆さん方のガバナンス、これまでの不誠実な対応に対してきちんとした姿勢を見せるのであれば、こういった関係者もきちんと理事者席に座って、明確な答弁をなされるというのが筋だと私は思いますね。分かりました。  では、調査の内容についてはどういったことを伺ったんですか。 ◎大竹 総務企画局コンプライアンス推進室担当課長 調査の内容につきましては、当時の実際のやり取りとか、当時どういう考えを持ってこういうことを行ったのかということについて、一つ一つ確認したと記憶しております。 ◆岩隈千尋 委員 分かりました。  では、病院局のほうの本体の話をさせていただきますけれども、今回の再発防止策を見ますと、私はちょっと驚いたんですが、この間、組織としての原因究明や検証がこの中で一切行われておりません。これに関してはゼロですね。有識者からの主な意見、指摘事項なんていうのは、コンプライアンス推進室がつくった文書のまさにコピー・アンド・ペーストですし、先ほどいみじくも庶務課長がおっしゃったように、重複している部分が多いということを考えると、一体皆さんは原因究明や検証をどこでどういうふうにされたのかというのが今回の病院局の中ではゼロなんですね。これは本当に驚くべきことです。12月25日に総務企画局が公表した外部有識者からの意見や指摘事項等、これまで我々の会派が指摘し、質疑した内容の全くコピー・アンド・ペーストですけれども、この間、隠蔽や公文書の捏造、事務ミス及び不誠実な議会対応があったことは冒頭文でも書かれていますけれども、こういったことについての原因究明や検証が行われていないのかというところですが、なぜ事実経過、原因究明、検証が行われなかったのか、これを外したのか、これは局長に伺いましょう。 ◎田邊 病院局長 原因究明等につきましては、局は局なりに、当時、関わった職員等から個別にヒアリング等をして確認してきたところでございます。それを踏まえて今回の再発防止策につなげたと認識しているところでございます。 ◆岩隈千尋 委員 検証もせずにどうやって再発防止するか。では、その個別ヒアリングした内容は何でここに列挙されていないのですか。一切書かれていないではないですか。これはコンプライアンスとか意識の徹底を図るという文言が随所に見られているのですけれども、本当に意識の徹底を図るのであれば、原因の究明や、まさに今、局長がお話しされたように、関係者に対してヒアリングした、どこがボトルネックになってきちんとした仕事ができなかったのかということを含めて、ここの中に記述するのが、ある意味、皆さん方の再発防止や原因究明ではないのかなと思うんですけれども、コンプライアンス推進室の意見書がまとめられる前であっても、ニュースや新聞でもあれだけ報道されていたわけですから、自浄作用を発揮して原因究明、検証を行うことは組織改善への第一歩になりますよということも、この間ずっと私どもも指摘をさせていただきました。意図的に原因究明とか検証は行わないと判断をされたのですか。 ◎髙田 総務部長 原因究明につきましては、コンプライアンス推進室からの意見書も同時並行の形になりますけれども、局内において、当時担当していた者、現担当の者について、それぞれ個別にヒアリングをさせていただきまして、事実確認が中心でしたが、それを行いました。そうした中で、どこが悪いとか、誰が故意にとかという事実は明確にはならず、どちらかといいますと組織的に防げたのではないかということが、それぞれの皆さんからのヒアリングの結果でございます。では、全員が全員きちんと対応していただけたかといいますと、必ずしもそうでもない部分もあって、あまり詳しく理解していなかったとか、そのような方もいらっしゃいますし、多くの皆さんは真摯に対応していただいて、事実をつまびらかに教えていただきまして、それを把握した結果、やはり局として、組織的な対応としてしっかりと対応する必要があると理解し、受け止めた次第でございます。 ◆岩隈千尋 委員 再発防止だけで、そういったことがここに何も書かれていないではないですか。コンプライアンス推進室からの意見書を踏まえて、局内で再発防止策をまとめられた経緯を伺いたいと思います。今日は事務局長がいらっしゃっていますけれども、井田病院はもとより、この文書をまとめられたコンプラ担当は総務部のラインだと思うんですが、ほかに経営企画室も当然関わっているわけですが、このペーパー策定に当たっては、いつから着手し、どういう形でまとめられたのか、経過について、これは部長でも庶務課長でも構いませんけれども、伺いましょう。 ◎関 庶務課長 本再発防止策の取りまとめの経緯についてでございますけれども、まずは市長宛て検証作業の依頼をしておりましたので、そちらは最終的に踏まえる必要があるだろうということで、実態としての取りまとめ作業はそれ以降になっております。ただ、9月議会等から指摘はいただいておりますので、各部署におきまして、これは井田病院の所管課や各制度所管課に再発防止策について検討をお願いしておりまして、それの文書の取りまとめという作業を12月から開始いたしました。また、この際、取りまとめにおいては、各所管課の中で、職員も含めて意見交換をしながら取りまとめられたという部署もございますし、本庁の各部署内、担当課長等々も協議の場というのでしょうか、意見交換の場というのでしょうか、こういったものを複数設けながら、どういう取組ができるかをさらに追求しながら取りまとめたという経緯がございます。 ◆岩隈千尋 委員 そうすると、総務部は総務部で、経営企画室は経営企画室で、井田病院は井田病院でおのおのされたということですか。 ◎関 庶務課長 まずはそれぞれの部門、部署ごとに、できるものは何かというのを検討していただきまして、それを取りまとめた上で、さらに連携してできるものはないかというところでの取組を強めてきたところです。 ◆岩隈千尋 委員 それはいつから着手をされたのですか。きちんと文書という形では残っているのですか。総務部はこういったものをつくりました、経営企画室は経営企画室でこういったものをつくりました、井田病院は井田病院でこういったものをつくりましたというのは、きちんと文書として残っているのですか。 ◎関 庶務課長 まず意見書が出されました段階で、意見書を関係部署に送付しております。その際に、まず再発防止策について、また、この論点を踏まえて検討してほしいということを、メールだったかと思いますけれども、依頼させていただきました。その後、1月に入りましてから正式に文書を発出いたしまして依頼をし、各所管から帳票という形で取りまとめを行わせていただいております。 ◆岩隈千尋 委員 文書を発出して、帳票という形で回答をもらったということですか。 ◎関 庶務課長 こちらのほうで論点ごとの指摘事項、それに対する病院局の見解、最終的にどういう取組をするかという形の帳票をつくりまして、13の論点といいましても各論点の中には幾つかの指摘事項がございました。ですので、それらは漏れなく再発防止策として検討できるような形にするということで、表形式、一覧形式で取りまとめを行いました。 ◆岩隈千尋 委員 私は何でこれを聞いているのかというと、繰り返しになりますけれども、原因究明、検証が全くなされていないので、どうしてかというところなんですね。今、メールで文書を発出したとお話しされていましたけれども、論点ごとにまとめたということを言われていまして、では、そのメールを発出したのは何月何日ですか。 ◎関 庶務課長 すみません、今、何日ということは具体的に申し上げられませんが、まずは意見書を25日にいただいておりますので、当日もしくは翌日にはお願いをさせていただいた。その間、意見書がどのような形で出てくるというのが見えませんでしたので、今言った帳票を作成いたしまして、こちらも日付が分かりませんが、年明けに発出をしております。 ◆岩隈千尋 委員 帳票の回収をしたのはいつですか。 ◎関 庶務課長 カレンダーが手元にないので申し訳ございませんが、1月の第3週の週明けぐらい、年明けでございますので、2週間ほど作成期間を設けさせていただいて取りまとめたと認識してございます。その後、取りまとめたものをまた協議を諮ったということでございます。 ◆岩隈千尋 委員 私は検証を見ていますけれども、僅か2週間ぐらいの間できちんとそういったものができるかどうかというのは不可解なんですよね。  もう一つ、論点ごとに指摘した事項、メールや帳票、回答、公文書に関わると思いますので、それぞれきちんと後で資料提供はやってください。  総務部長に伺いますけれども、総務部ではどういった検証をされたのですか。範囲なりメンバーなり、いろいろいらっしゃるとは思うんですけれども、まず総務部長に伺います。どういった検証を行われたのですか。 ◎髙田 総務部長 総務部では、まず先ほど申し上げましたヒアリングを私と庶務課長で行いました。コンプライアンス推進室のほうの意見書が出るのが12月25日ですけれども、その1週間ぐらい前にかけて、それぞれ個別にヒアリングをさせていただきました。人数的には8名ほどです。それから、意見書が出てから、どういうテクニックで内部統制といいますか、整理をしていくかということについて打合せを持ちまして、それが出そろってからまた、これは庶務課長のセクションになりますけれども、内部統制を担当する者と担当者と係長と課長と私とでという形で整理をさせていただきました。とりわけ、この再発防止策のまとめをつくり上げるというのが最大課題でして、「はじめに」の部分とか、1の部分とか、策定に当たってとか、そこは特に我々がつくり上げたところかなと思っています。 ◆岩隈千尋 委員 では、皆さん方は、午前中の健康福祉局でもいろいろお話ししましたけれども、これまでの原因究明や検証は総務部ではやっていないのですか。 ◎髙田 総務部長 原因究明も、論点13については担当セクションもありますので、それぞれお聞きしましたが、報告がなされていないとか、公表が遅いとか、しっかりできていないとかいうところはありまして、それは論点の中にもありました。それから、議会への対応がしっかりできていないとかいうこと、特に、再発防止と結びつきますけれども、それぞれの担当とそれをカバーリングできるようなチェック体制といいますか、情報共有がなされるような組織体の在り方等について、これは再発防止策を書いていく上でも必要ですので、そういう意味では、いかに情報共有ができるか、そのためにスキルを上げるための研修としてどのようなものが考えられるかというようなことについて整理をさせていただきました。そういう意味では、未来に向かって考えるほうを軸に置いておりました。 ◆岩隈千尋 委員 未来へ向かってきちんと進めるためには、過去これだけの不祥事が起きたのですから、それをきちんと原因究明、事実確認することがまず大事だと思います。  経営企画室は、論点ごとにまとめたということですが、後々文書では出してもらうという回答をもらっていますけれども、どのようなヒアリングを職員にかけて、どのように取りまとめられたのか伺いたいと思います。 ◎岡 経営企画室長 今回の調査は、意見書の指摘ごとに割り振りがされて、それに対して再発防止策を回答するというものでして、依頼を受けて管理職で対応を検討する中では、私どもは、ヒアリングをしたという事実とか、その中身は知らなかったので、なぜこういうことが起きたのか、それが分からないと対策は立てられないよねという意見が管理職の中ではあって、あと我々は議会対応やマスコミ対応をする中でも、論点以外にもいろいろ御指摘等を受けていたので、検証すべきはほかにもあるのではないかという意見が管理職の中では出ていたのですけれども、時間も限られているという点があったので、まずは回答しようということです。  そうはいっても、類似の事案はもうないよねという総点検という意味や、再発防止が目的だと認識しましたので、本当は依頼を受けて室内で職場討議とかもしたかったのですけれども、職場討議とか意見交換して再発防止を立てていくということも管理職の中では検討したのですが、時間も限られていたということもあって、まずは職員によく知ってもらうということで、これまでの議会対応等の資料を職員に配付して、よく知ってもらって、まず個々の職員に考えてもらいたい、自分のこととして考えてもらって、どう感じたのか、どうすればいいのかというのを出してもらって、まとめ方は、課ごとに職場討議を行ったり、個人意見を集約したりしました。これらを受けて、調査への回答は、私ども管理職のほうで別途取りまとめて回答したということです。ただ、時間も限られていたところもあったので、職員からいろいろ意見は出たのですけれども、まず十分にこうした状況を知ってもらうというところがちょっと不十分なところもあったことは反省しております。 ◆岩隈千尋 委員 時間の制約があったということを繰り返し述べられますけれども、時間の制約があったというのは我々が決めたわけではないですので、繰り返しになりますが、時間の制約を決めたのは、勝手に皆さん方が決められているわけであって、それで中途半端な再発防止になっては困ります。
     また、繰り返しになりますけれども、先ほどいろいろ議論されたり、論点を整理されたペーパーがあるということですので、総務部、経営企画室、井田病院、それはきちんと提出をしていただきたいと思います。  井田病院ではどのような議論をされたのですか。 ◎北村 井田病院事務局長 井田病院におきましては、この間、光熱水費問題に係る、なぜ5年間気づけなかったのかとか、システムを理解できなかったのか、気づける機会はその時々であったはずですけれども、それができていなかった、それはどこに原因があるのかというところを職員間で話し合いを持ちました。そこでは、組織内の引継ぎとか情報共有が不足していたというところが大きな原因ではなかったかと考えております。また、各職場の各部署の牽制機能が働いていなかったということも課題として挙げられました。そして何よりも、法令遵守という意識が職員間に大変欠けていたということが話合いの中で出てまいりました。 ◆岩隈千尋 委員 せっかくいろんな意見が出ていて、それは大変ポジティブな意見だと思うんですね。そういったことが全くこのペーパーに載っていないのです。そういった意見があったよと。もちろん、情報共有がなされていないとか、そういった話はいろんなところで出てきますけれども、一般の職員さんから、5年間も気づかなかった、その間に皆さん方は判こをぽんぽん庁内文書で押して、外に向かって請求している。報道の方から、これは詐欺ではないかとまで言われているわけですよね。誤った請求金額で委託事業者にやっているわけですから。そうしたときに、何で自分たちはこういったことを議論してきましたよというのが全くこのペーパーの中に落とし込まれていないのかなというのが、私にとっては非常に不可解なわけです。  例えば、喫茶店事業者に対しての引継ぎのところですが、この間、我々は言っているけれども、当時の井田病院の事務局長さんは病院局長です。その間に、今、高津区の部長さんを1人挟んで、そして井田病院の事務局長さんは3人しかいないわけです。なぜこの間、引継ぎ等々が行われてこなかったのかということについては、今の事務局長は聞いていませんよという話で、局長は、これに対しては、やっていたものと思っていたという話だったんですね。僅か3人しか人間はいないわけです。そうしたときに、なぜ引継ぎができていなかったのかということぐらいはきちんと議論すれば瞬時に分かることではないですか。管理職として3人しか当事者はいないわけですから。そういったところをちゃんと明らかにしてくださいねと。そういったところがこのペーパーの中にも全く落とし込まれていない。私は、それが原因究明や検証であると思うんですけれども、3人しかいない中で、この間、ちゃんと議論してくださいねと言ってきましたが、どのように明らかにされたのですか。これは3人で話し合ったのですか。3人で話すことなんて簡単ではないですか。これはどのようにされたのですか。 ◎田邊 病院局長 3人での話合いは行っておりませんけれども、事実関係、なぜ引継ぎが行われなかったかという確認はきちんとしてきました。 ◆岩隈千尋 委員 その確認の結果はどうですか。 ◎田邊 病院局長 今、委員からもありましたとおり、私からの引継ぎは、私は、それはもう解決済みということで、喫茶店事案につきましては、次の事務局長には引継ぎを行っておりませんでした。また、次の事務局長は、引継ぎがなかったものですから、それを現事務局長にも引継ぎを行っていなかったという状況でございました。 ◆岩隈千尋 委員 ということは、局長が井田病院事務局長だった時代に、当時の庶務課の課長さんなのか誰か分かりませんけれども、現場レベルでの連携不足があった。そういったところが、いわゆる風通しが悪いといいますか、事務がうまくいっていなかった原因の一つで、喫茶店事業を含めてよろしくなかったということでよろしいのですか。 ◎田邊 病院局長 事務局長間の引継ぎは的確に行われていなかったということでございました。 ◆岩隈千尋 委員 事務局長間の話はしていない。現場と管理者である局長さんとの話ということです。そこがきちんと原因究明されないと、ここの文言の中で、やれ組織が連携できていない、情報共有ができていないということが書かれていても、そのもともととなる原因究明は何なのですかという話になると思うので、そこら辺はどのように確認されたのですかということです。それが検証や原因究明ではないですか。 ◎田邊 病院局長 まず、事務局長間はそういう状況でございました。それ以外にも、例えば庶務課長レベル、係長レベルでの引継ぎがきちんと行われていなかったり、行われてはいたのですけれども、手をこまねいてしまったという事実が明らかになりました。 ◆岩隈千尋 委員 そこまでいくと場当たり的な答弁みたいな感じがしますけれどもね。手をこまねいたと。手をこまねかないことが必要なために庁内文書とかがあるわけでしょう。皆さん方は判こをぺたぺた押して、ずっと回すけれども、それを言っちゃったら何のために回議書も含めて庁内文書があるんですかというところなので、きちんと情報共有をやっていきますよということを再発防止策の中で書くのであれば、そこに対する原因究明、事実確認がきちんとなされていないことには、このペーパーは全く意味をなさないということを指摘させていただいておきます。  論点3、4、例えば市長、副市長への報告の遅れ、公表しなかったというところですけれども、そもそも私が皆さん方から行政財産のこと以外のこともいろいろ調べていましたが、行政財産での決算の数字が大きく変動しているところは何ですかという理由からひも解いたわけですけれども、これは私が見つけなかったらずっと隠すつもりだったのですか。これはどういう対応をするつもりだったのですか。 ◎北村 井田病院事務局長 御指摘を踏まえまして、当時、調査はしたところでございますけれども、その調査で見つからなかったものを今回また根本的に改めて調査しようといった中で、改めて発見されたということでございます。 ◆岩隈千尋 委員 今の私のした質問が非常にシンプル、かつ、非常に答弁しにくい内容だったのは私も理解はしているところですけれども、そこらなんです。私が見つけなければ、このままずっと皆さん方は隠蔽して、そして誤った数字を委託事業者に請求していることが、はっきり言って物すごく恐ろしいんですよ。152万都市の川崎市の病院局が、ミスを隠蔽したまま、そのまま進んでいますよということについてはやっぱり厳に改めなければ、コンプライアンスどころの話ではないですから。法律に抵触するぐらいの問題だと思いますので、これについては明確な回答は返ってこないと思いますけれども、局長、こういったことを隠しては駄目ですよ。ただ、今日みたいな再発防止策を見ると、非常に表層的なところしか言及していませんけれども、皆さん多分同じ過ちをまた繰り返しますよ。だって原因究明をやっていないのですから。だから、そこら辺をきちんと認識を持っていただきたいと思うわけです。  再発防止策の中で、「局の服務担当課においては、公表の必要性について検討することとする」といった記載、先ほど庶務課長がお話しされましたが、「公表の基準等の作成について、関係局と協議していくこととする」という記載がありますけれども、これを行政で適正にやっていただくのは当然かつ当たり前の話ですが、有識者の意見書の12ページでは、報告について「ルールを定め、これを運用することが求められる」という記述もあるんですね。これはどのように具現化していく方向性なのか、コンプライアンス推進室に聞きましょう。 ◎大竹 総務企画局コンプライアンス推進室担当課長 公表の基準の作成についてでございますけれども、こちらにつきましては、ある程度全庁で共通の運用が求められるものでございますので、コンプライアンス推進室のほうで庁内向けの手引、マニュアル等として取りまとめていく予定でございます。 ◆岩隈千尋 委員 では、そこについては何らかのアクションなり改善策は図られるということですね。 ◎大竹 総務企画局コンプライアンス推進室担当課長 さようでございます。 ◆岩隈千尋 委員 分かりました。  総務企画局の意見書の2ページですけれども、平成29年12月21日のところ、当時の病院局長、先ほどお名前が出た今井さんという退職された方ですが、電力量計に関する事案についての報告、請求することについて、「回収できなかったら公表せざるを得ない」という記載があるわけです。我々に与えられているこのペーパーの中に書いてあるのですけれども、これについては、裏返しで言えば、回収できれば公表しないという判断をしたんですかということになるのです。局長は井田病院の事務局長でもあったわけですが、当時、局内でどういう意思決定がなされたのか、これを伺いたいと思います。 ◎田邊 病院局長 判明当時の状況から申しますと、公表という意見がございまして、意識はしていたところではございますけれども、その後、新たな事案が次々と判明するということで時間が経過してしまったということ、その中で事業者と交渉していく中で、事業者の意向等もありまして、病院局としては、最終的には訴訟等も念頭に置いて対策を進めておりまして、当然公表を考えておりましたが、最終的には、協議が調ったということもありまして公表しなかったという状況でございました。それは局として判断をしたという状況でございました。 ◆岩隈千尋 委員 ということは、これからまた財務のところで議論しますけれども、当事者であるレストラン事業者を含めて、分割納付もしてもらいますよ、賃料もただにしますよという提案もしているというところで、協議が調ったというのは、うまい具合に話の折り合いがついたから、5年間請求していなかったことについても、これは重大な事務ミスであると思っているんですが、局内の意思決定として、先ほど局長がおっしゃったように、公表すべしという声があったということも答えられましたけれども、局全体として隠していこうという方向性になったということでよろしいですね。 ◎田邊 病院局長 隠していこうというような強い意思があったわけではなくて、事業者の意向等も踏まえて、公表はしないという結論に至ったという状況でございました。 ◆岩隈千尋 委員 それは正しい行為なのですか。 ◎田邊 病院局長 それは適正ではなかったと思っておりますので、今回の再発防止策の中でも、事案が判明したときには逐次報告、公表していくというふうに決意を新たにしたところでございます。 ◆岩隈千尋 委員 本来であれば公表すべきといった考えがあった人がいたわけでしょう。それを握り潰して、組織として結果として隠蔽したわけではないですか。そういったところの原因究明が一番大事なことなんですね。本来であれば、正当な意見を持っている職員さんたちの意見がきちんと通らなければいけないのが組織であるべきだとは思うんですけれども、そういったことがこのペーパーの中には全く書かれていないところなんですね。  当時、5年間放置してきたことについては、重大な事務ミスという認識はあったということで、それはそれでよろしいですね。 ◎田邊 病院局長 5年間未請求に気づかなかったということにつきましては、重大な事務ミスと認識しているところでございます。 ◆岩隈千尋 委員 分かりました。  病院局の再発防止策の14ページもしくは6ページですけれども、市長、副市長への報告の遅延については、調査や取りまとめ等、「情報の整理に重点を置いてしまいました」との記載があります。事実、市長、副市長への報告は事案発覚から6か月後ということになっているんですけれども、その間に複数回、レストラン事業者や旧売店事業者と接触し、説明をしております。これは皆さん方が出されている一番最初の時系列にも書かれておりますけれども、これは整合が図られていないと思うんですね。事務作業に忙しかったのに事業者に対しては説明し、市長、副市長への報告が遅れているというのは全く整合が図られていないんですけれども、市長、副市長への報告が遅れたにもかかわらず、なぜ外部事業者との協議は行われていたのか、これは明確な説明を求めたいと思います。 ◎田邊 病院局長 事案解決に向けて、事業者とも解決策をある程度見いだした上で報告をしようという意識が働いたのかなと考えているところでございます。 ◆岩隈千尋 委員 それで6か月は長過ぎませんか。だって、5年間も請求ができなかった、もしくは誤った金額をずっと請求していたわけでしょう。それだけの認識があるにもかかわらず、6か月間も市長、副市長に報告せず、その間、まずは事業者と話し合いますよと。これはあべこべではないですかね。そういったことも、本来だったら、このペーパーの中で整合が図られていない部分については、きちんと整合を図って出すべき話だと思いますよ。これは突っ込まれるのは当たり前ではないですか。自分たちは事務作業で忙しかったから市長、副市長には報告していませんと言いながら、一方では事業者に対しては接触して交渉しているわけでしょう。その交渉というのが賃料を無料にすることとか、あと分割納付でしょう。この意見書は全然整合が図られていないんですよね。  平成29年10月下旬に事案が発覚した当時、なぜ市長、副市長に報告しようという判断とか、報道発表を含めて対外的に公表しようという判断や意見が局内にはなかったのか。あったのかなかったのか、これを伺いたいと思います。 ◎田邊 病院局長 局内では当然公表という意見はございました。ただ、今その前段の説明が正確ではなかったかと思いますけれども、なぜ半年ぐらい報告が遅れたのかということですが、10月末に事案が判明いたしまして、それは一部の光熱水費、たしか動力だったと思います。そこで、もう1回病院内での総点検ということで指示を出しました。その結果、年明けに給湯とか、保安の電灯とか、保安の動力とか、総点検の中でさらなる未請求が判明してきたというタイム差も正直ございますし、さらに言えば、電力系のメーターが異常値を示していた、5倍の値を示していたという事案も分かって、その原因究明にも当たった。それから、給湯につきましても、今となってはでございますけれども、当時は新棟の2期工事が完成すると同時にメーター値が激減したということがあって、そういった原因を調べるということで、実際問題としては、それだけでも年明け3月ぐらいまでかかっていたと認識しているところでございます。その中で対策等を練りながら今後の対応方針等について整理し、それを市長、副市長に併せて報告しながら、その後、事業者と交渉に当たってきたという経緯でございました。 ◆岩隈千尋 委員 聞こえはいいですけれども、まずは一番最初に市長、副市長に、平易な言葉でいけば、ここは今こういった状況の中で、ちょっとやばいことになっていますよという報告はして、そこで公表する、しないの判断を仰ぐべきだったのではないですか。組織でやるからこそ、せっかくこのときに本当は公表しなければいけないのではないですかという意見があったにもかかわらず、そういった真っ当な意見は潰されてきたわけですよね。これだけ大きな案件にもかかわらず、6か月も市長、副市長に対しての報告が遅延するというのは、いかなる理由があっても許されざるべきだと思います。先ほど報道からも言われたように、結果として川崎市は間違ったことをずっと請求している、詐欺ではないですか、それぐらい大きな話だと思いますね。そういう認識があるのであれば、その手続もしながら、現場でのミスがありながら、だけれども、きちんと市長、副市長にはまずは報告をし、対外的な公表も図るということは同時に検討すべきだったと思います。  次に、財務の事務処理について伺いたいと思います。これは論点5、6ですけれども、論点5、6については、分割納付することの文書での取り交わしがされていない話や一括調定の話で、この間、我々の会派も代表質問等を通じて行ってきました。会計室をはじめ関係局から、病院局の財務事務処理については不適切な財務事務処理だったことが明らかになっているわけですけれども、未請求分の一括調定については、法や規則等に基づいてどのような形が適切なのか、これは改めて経理担当に伺いましょう。 ◎市川 経営企画室担当課長 本来はその時点で一括請求すべきものと思います。 ◆岩隈千尋 委員 ありがとうございました。そうなんですよね。一括請求すべきというところで、これは何度もこの間、答弁してもらっているのですけれども、では、病院局の再発防止策の16ページを見ていただきたいと思うんですが、ここに書かれているのは何か。「事業者側の合意が得られなかったことなどから、一括調定していませんでした」という記述がありますね。これもまた非常に理解に苦しむんです。ここも整合が図られていないところですが、本委員会でも一括調定については、私がやったとき、相手方の事業者の意向に関係なく調定できるという答弁が病院局長からありましたよね。にもかかわらず、事業者の合意が得られなかったからというとんちんかんな記載になっているわけですけれども、何でこんな記述になっているんですかということです。これは何でこんな適当な記述になっているんですか。これは誰が書かれたんですか。議会での答弁とのそごもありますよね。これはちゃんと答えられる人がいらっしゃいますか。 ◎関 庶務課長 本再発防止策につきましては、基本的に、先ほど総務部長からもありましたとおり、私のほうで文言も含めて取りまとめをさせていただきました。この未請求額の一部支払いについて、事業者の合意が得られなかったというところでございますが、いわゆる分割払いの分とそれ以降の分ということでの意図ではなくて、そもそもの請求額についての合意が得られていないという認識で書いております。先ほど局長のほうからありましたとおり、本来であればメーター値を用いて計算して清算すればいいところですけれども、メーター値が異常値だったということから、今回の給湯分もそうですが、どうやって試算をして合理的な数値を出そうかというところで、例えば、当時、給湯が激減した件については、直近数年間の平均値で出しましょうとかいうところも含めて協議をしていたと認識しておりますので、その辺は一体として合意が得られていたのかどうかというところが不明でしたので、事業者側の支払いの意思ではなくて、金額の確定、合意がまだだったのかなというところで取りまとめさせていただきました。 ◆岩隈千尋 委員 申し訳ないけれども、全く意味が分かりません。答弁されている内容が、申し訳ないけれども、私の質問に全く答えていないです。今の回答はゼロです。ただ長いだけで、中身はないですね。一括調定していませんでしたということは事実の話であって、先ほど経理の課長がお話しして、この間、何度も何度も繰り返し代表質問や委員会でもやっているわけですよね。本来、一括調定すべきだったのにできていなかったですよということについて、その原因を究明して、きちんと明らかにすることが再発防止策ではないですか。ところが、そのことについては全く触れずに、一括調定していませんでした。もう知っているよという話なんです。我々は十分聞いているので。そこら辺のきちんとした原因究明や検証は局内でなされていないのですかという話です。なされていないから、ここに記載されていないのかもしれませんけれども、何でこの間、議会やこの委員会で議論されてきたことがきちんとこの中に反映されていないのですかということを聞きたい。  もう時間があれなので、多分そういったことなんですよ。真面目にこのペーパーを書いているのだったら、そういうそごや整合性が図られていないところは出てこないと思うんですよね。これは経営企画室に伺いたいのですけれども、本来、取りはぐれた未請求分について一括調定することは、財務事務処理上、当然だということは何度も繰り返し室長からも答弁いただいていますし、ほかの関係局からもこの間ずっと答弁されているわけですが、当時、局内で一括調定をすべきという声はなかったのですか。これはお金に関わるところだから皆さん方とは思うんですけれども、それを伺いたいと思います。 ◎岡 経営企画室長 当時でも経理担当としては、請求額の合意にかかわらず、請求額が当方として確定したら一括調定すべきだという見解を持ったと認識しております。 ◆岩隈千尋 委員 では、なぜそれがちゃんと主流の声、真っ当な声にならなかったのですか。なかなか答えづらい質問をしていると私も認識しているんですよ。先ほど来ずっと公表のところでも話しているのですが、真っ当な意見を言う職員というのは中にはいるんですよ。公表すべきだったのではないですか、ちゃんと一括調定すべきだったのではないですか、その声を全てかき消してきたのは、明らかに上からの圧力で、この事案については表に出していないから隠せというところがあったから、結果、まともな意見を言っている職員さんたちが日の目を見ることはなかったということなんですね。それについての原因究明、検証をすることが皆さん方の今回出されているペーパーで必要だったのではないですかというところなんですね。  レストラン事業者について、なぜこれだけの便宜を図ってきたのかというところになるんですけれども、本来、財務事務処理の中で一括調定すべきだったのにできていないというところや、今、室長からお話しいただいたように、真っ当な声はあったところですけれども、その声はなぜ消されたのかという原因究明、検証は全くないので、結局、このペーパーでは何の検証もされていないのですよね。  続きますけれども、論点7、レストラン事業者に対して行政財産の使用料を免除しているわけですが、これは利益供与に当たらないか、論点8、なぜ、行政財産の目的外使用許可と使用料の免除を遡及により処理したのかというところですけれども、約1年にわたって行政財産の使用許可書を発行せずに、レストラン事業者に対して賃料を無料で使用させていたわけです。これについては有識者からも、新しいスキームによる公募を行っていないこととか、光熱水費の問題とは無関係でないということで、極めて不適切であるという指摘があるのです。しかし、ここで、なぜ行政財産の使用許可書を1年間発行せず放置したままで使用させてきたのか、これについての原因は全く触れていないのですね。明らかになっていない。なぜほったらかしにされてきたのですかということです。1年間も事務処理をやっていないという話でしょう。これは原因を伺いましょう。 ◎田邊 病院局長 1年間何もせずに放っておいたということではなくて、事業者とは解決に向けて交渉は継続してきたという状況でございました。ただ、それが著しく長期間に及んでしまったということでございました。 ◆岩隈千尋 委員 では、その間について、これは発行すべきという声は局内でなかったのですか。 ◎田邊 病院局長 それは関わった職員全てが、とにかく可能な限り早く許可を出して解決すべきだという認識は持っていたところでございます。 ◆岩隈千尋 委員 認識は持っていたのに、またこれは声が消されたわけでしょう。真っ当なことを言っている職員は中にいるんですよ。それを全部潰してきたわけでしょう。それがよろしくないという話なのではないですか。それで結果として1年間ほったらかされて、ああ、やばいという話になって、日付まで改ざんして、ああいう複数のペーパーを出したわけでしょう。だから、そこの原因究明、何で組織として、真っ当な声を上げていた職員がいたにもかかわらず消されてきたんですか。一括調定の話もそう、公表の話もそうですよ。局長、そこの原因究明はなぜやらないのですか。 ◎田邊 病院局長 基本的には、関わってきた職員は、それぞれ皆、問題意識は持っていたと認識をしております。一括調定をすべきだった、早く許可を出すべきだったということがございます。ただ、どこまでいってもレストランの運営を継続させていくのだと。もしレストランがなくなってしまうと、本当に患者、職員が困ってしまうということがございましたので、適切な事務処理ができなかった、著しい遡及になってしまったということにつながってしまったと思っておりますけれども、そういったことでちょっと無理をしてしまったのかなというところは反省点でございます。 ◆岩隈千尋 委員 今の答弁では全然意味が分からないんですけれども、レストラン事業者の運営が厳しいなら賃料をただにしてあげることは全然結構ですよ。どうぞやってください。行政財産の使用許可書や規約の中にも、経営が厳しい場合にはただにしてあげていいですよと記載されているので、それはいいんですよ。でも、そのタイミングが、例えば公募を行ったタイミングや、この事案が発覚する前である。だって、公募はこの事案が発覚する前ですからね。その節目のタイミングで、ああ、経営が厳しいんですね、無料にしてあげますよというなら分かるんですよ。これは違うではないですか。まさに私たちが言っていて、皆さん方が否定しているけれども、バーター提案のところですよね。未請求分の光熱水費があるから、その代わりとしてというところですね。その文書というのは、私が資料要求したように、しっかりと文書としては残っているわけです。  今、局長からもいろいろとお話があったのですけれども、いわゆる契約事業者と行政の間で、そういったバーター提案みたいな話ややり取りがあると、川崎市の契約そのものの信頼性を失うわけですよね。委託事業者に対しては契約でやっていますから。そうしたときに、こんな事業者さんと口裏合わせをするようなことはまずいねという認識は、当時はなかったのですか。 ◎田邊 病院局長 口裏合わせといったような認識はございませんでした。どこまでいってもレストラン事業を継続していくための協議と認識をしたところではございますが、その中で実際問題として4月1日前に許可が出せなかったとかということがございますので、そこは本当に無理をしてしまったという反省はしておりますし、今回の再発防止策においては、それによってレストランの運営が途切れるような可能性もあるわけではございましたけれども、今後は、そこは今回の事案を教訓に改めてまいりたいと考えているところでございます。 ◆岩隈千尋 委員 今後はでは駄目なんですよ。きちんとこれまでのことの原因究明をやらなければ同じことを繰り返しますし、同じように真っ当な意見を言っている人間のことを潰します。だから、きちんとした原因究明や検証をやってくださいというお話をしております。  公文書の遡及処理については、中には当然必要になるものがあることは理解しておりますけれども、これは遡及されたことが分からないことが問題だと思っております。今回の行政財産の使用許可書を含め、一連の公文書の遡及は日付まで捏造されていることもあるわけですけれども、これについては有識者からも厳しい意見が出されているわけです。代表質問では病院局の公文書の遡及処理について改善されたということですけれども、もう行われていない、そういった事案は局内でないということでよろしいですか。 ◎関 庶務課長 遡及処理に関しましては、行政財産使用許可だけではなくて、起案する公文書全てが対象になってまいりますので、先ほど申し上げたとおり、適切な文書処理という形での通知を毎年発出しまして、適正な執行に努めていると考えてございます。また、例えば内部統制の取組とか現状の仕組みの中で、そういったもののチェック体制はしっかりと取っていきたいと考えてございます。やむを得ずというものは少なからずあるところは御認識いただければと思います。 ◆岩隈千尋 委員 でも、私が今言ったように、やむを得ずあるものもあると思うんですね。そうした場合には、それは遡及したということがきちんと分かるようなシステムづくり、制度設計がなされるということでよろしいですね。 ◎関 庶務課長 やむを得ず遡及処理した場合には、その理由をきちんと理由書としてまとめるということを考えてございます。逆に、今回の事案のように理由がなく遡及せざるを得なかった、例えば事務遅延、こういった場合は、理由書ではないと考えてございますので、てんまつ書なのかどうか分かりませんけれども、分けて、当然発生しないことがベストではありますが、発生してしまったときには、それはきちんと経過が把握できるような形で通知をしていきたいと考えてございます。 ◆岩隈千尋 委員 ありがとうございました。井田病院の今回の契約案件のいわゆる遡及処理は、契約をしている事業者さんに対して、使用料免除について、こちらから免除を書いてくださいねとお願いして、日付まで捏造してということは、先ほど来、繰り返しになりますけれども、川崎市の契約案件全ての信頼性を失墜させる行為です。なので、それについては厳に改めていただきたいと思うんですけれども、これはコンプライアンス推進室に聞きたいのですが、内部統制の中で、全庁的に遡及処理についてはどのような取扱いを今後検討しているのかというところなんですね。これだけ大きな案件になりましたので、遡及処理については、先ほどお話ししましたように、必要なものがないことはないというのは私も認識としてあるのですけれども、だからといって何でもやってオーケーですよという話ではないと思うんですね。今後、内部統制の中で、庁内文書等々の公文書の遡及処理の取扱いについてはどのように考えているのか、それを教えてください。 ◎大竹 総務企画局コンプライアンス推進室担当課長 公文書の遡及処理についてでございますが、予算執行伺のさかのぼりにつきましては、今年度から本格実施しておりますリスクチェックリストを活用した内部統制の取組において調査を行って、その結果に応じて、原因、再発防止策の調査等の必要な対応を行っているところでございます。ただし、公文書全般に関するさかのぼり処理につきましては、全庁的な状況が把握できておりませんことから、今後、必要な調査を行うことを検討しております。 ◆岩隈千尋 委員 今後、必要な調査を行うというのは、私は初めて聞いた話ですけれども、いつまでにどういった形で行うのですか。 ◎大竹 総務企画局コンプライアンス推進室担当課長 まだ検討中でございます。 ◆岩隈千尋 委員 分かりました。そういった前向きな取組については大変重要なことだと思っておりますので、適宜進めていただきたいと思います。  冒頭の10ページになりますけれども、「法令遵守・リスクマネジメントの強化に向けた取組」のところで、「議会対応におきましても、情報提供の遅延や不十分な説明などの御指摘がありました」と。私が指摘したことですけれども、12月の一般質問においても、これまで病院局の不誠実な議会対応について事実確認を行い、改善策を策定することを私は求めております。局長からはしっかりと対応してまいりたいという回答だったのですけれども、再発防止策については全く記載がないわけですね。  そこで伺いたいのですけれども、当初、行政財産の使用許可書の資料提出を求めたところ、私はいたずらに時間を引き延ばされて、結果として出てきたのは2週間後ぐらいだったのですが、行政財産の使用許可書のコピーがないということについては前代未聞のことなんですね。一般会計分の行政財産の使用許可等々については、要求すれば瞬時に持ってくるわけですけれども、なぜ議会からの資料要求等を引き延ばしてきたのか、局としてどのような意思決定の下、文書提出を拒んできたのか、これを伺いたいと思います。 ◎市川 経営企画室担当課長 書類の提出が遅かったということについての御指摘でございますが、公文書は基本、公文書館にて保管されるものであり、病院現場になかったこと、また、大量のコピーや公開できない部分のマスキングの作業などに時間を要したため遅れてしまったものでございます。 ◆岩隈千尋 委員 課長、その答弁は間違っていますね。私が要求したのは、皆さん方との調整をいろいろやる中で、もう既に井田病院の行政財産に大きな数字の不具合があって、ここがまずいから、行政財産というのは、当然井田病院は少ないですよね。だから、ここの部分を持ってきてくださいと個別にお願いしたにもかかわらず――ボリュームが多いとか多くないとか、そんな話ではないですからね。井田病院のここの部分をきちんと持ってきてくださいというお話をしたにもかかわらず、全然提出がなかったわけですよね。例えば、区役所にレストランとかありますけれども、そこの行政財産のペーパーをくださいと言ったら財政局はすぐ持ってきますよ。行政財産の使用許可書があるなんていうことは、議員をやっていればイロハのイですから、分かる話であって、皆さん方がこの間ずっと私に対して言ってきたのは、ありません、分かりませんという話をずっと言われてきたわけですね。そうすると、ほかの局から言わせれば、いや、そんなことはないでしょうという話になるわけですね。なぜそのように病院局の姿勢として議会からの調査活動について資料提供を拒んできたのか。拒むというか、最終的には出されているわけですけれども、いたずらに引き延ばされてきたのか。当然、いたずらに時間を引き延ばされている過程の中で、分科会なり一般質問なり、我々は時間を損なっていくわけですから、なぜそのような議会対応をされたのかというところを明らかにしてください。我々議員は、そういう対応を取られれば質問もつくれなくなりますし、昨今、働き方改革ということを言っている中で、時間外の業務も非常に増えてくるわけですよね。なぜそのようないたずらに時間を引き延ばすことをやったのかということを教えてください。  分かりました。誰も答えられないのであれば、一番最初の10ページのところに「議会対応におきましても、情報提供の遅延や不十分な説明などの御指摘がありました」と書かれているわけですから、これについては明確な回答を今後出していただきたいと思います。局長、よろしいですね。 ◎田邊 病院局長 こちらの取組にも書かれているとおり、適切に対応してまいりたいと考えております。 ◆岩隈千尋 委員 違います。私が求めているのは、なぜ情報を出すことを拒んだのか、遅れたのか、その原因究明、検証をきちんと文書なりの形で出してくださいというお話です。やっていただけますね。本来だったら、議会対応については再発防止策のところに書かれてしかるべきではないですか。12月議会の一般質問で局長が答弁されているわけですから、それについてきちんと再発防止策の中で書かれるというのは当然だと思いますけれども。 ◎田邊 病院局長 御指摘を踏まえまして、この再発防止策の中にきちんと明記してまいりたいと考えております。 ◆岩隈千尋 委員 ありがとうございました。  もう1点、私は、皆さん方からいろいろと資料提出等々を引き延ばされてきた案件についてはまだまだたくさんあるわけですけれども、病院局からレストラン事業者にバーター提案をしたときの会議、平成30年7月6日の会議録の提出を求めたときのことです。これは12月の一般質問についても私はお話ししたのですけれども、市の職員さんは、当初は誰が会議を担当したのかも分かりませんと曖昧な回答を繰り返されていたわけですが、結果として会議録があることが分かったわけです。すぐに持ってくるということで病院局に戻られましたけれども、これについても1時間以上経過しても全く回答がなかったんですね。2時間ぐらい経過しても回答がなかったので、議会局の職員を伴って、私は、分科会の日程が迫っているので、いたずらな時間の引き延ばしはやめてほしいとお願いに上がりました。局長と経営企画室長が対応してくださいましたけれども、そこで局長からは、私が当時担当していたので、ちゃんと出しますというお話でした。私も議員を14年やっていますけれども、こういった対応をされたのは病院局が初めてです。  これは公文書管理にも関わるところだと思うんですけれども、今回の本事案については、様々な交渉経過の文書や、いろんな文書なり資料なりがあると思うんですが、パソコンという形で、電子で管理をされていたのか、ファイリングされていたのか。とにかく資料を出すということに対して皆さん方は極めて不誠実であり、後ろ向きであったわけですけれども、どういう公文書管理をされていたのか、これを伺いたいと思います。 ◎田邊 病院局長 要請のありました資料につきましては、当時の記憶では、井田病院に保管されているというのは確かに認識しておりました。その取り寄せに時間がかかったということだったと思っております。 ◆岩隈千尋 委員 井田病院にどういう形で保管されていたのですか。普通だったらば、はっきり言って、この事案が大きな問題というのは、もう皆さん方は分かっているわけですよね。だって隠しているわけですから。そうしたときに、一式のファイリングとしてあるのか、パソコンの中にきちんとした文書で保管されているのか、どういう形で保管されていたのか。これは井田病院に保管されていたのですか、病院局に保管されていたのですか。今の局長の答弁だと井田病院から資料を取り寄せるのに時間がかかったということですが、事務局長、これは井田病院にあったということでよろしいのですか。 ◎長澤 井田病院事務局庶務課長 本件に係る書類につきまして、過年度分につきましては恐らく倉庫にあって、ファイリングしている中で検索してコピーして、あるいは本庁にすぐ送るためにはドキュワークスという形で電子文書を送ったりしますので、多分そういうことで時間を要したものと考えております。 ◆岩隈千尋 委員 では、一応文書という形で、電子媒体ではなくて物があったということで、それを病院局に渡したので、それで時間がかかったということですね。そういった報告が、私がずっと長く待つ間の中で一切なかった。私は皆さん方から何も報告がないまま、いたずらに引き延ばされていたわけです。  また、その文書が出てきたら出てきたで、余白は多い、文書は途中で切れているみたいなところがあって、何らかの手が加えられたのではないかなと。この諸条件等についての会議録については、当然のことながらバーター提案のところの会議の記録ですから、何らかの手が加えられたのではないかなと私は推測をしたわけですけれども、その文書については、井田病院に保管されているということであったらば、原本についてはちゃんと今後また提出してください。よろしいですね。 ◎長澤 井田病院事務局庶務課長 原本につきましては提出させていただきます。 ◆岩隈千尋 委員 何らかの手が後々加えられているという形跡はないですね。 ◎長澤 井田病院事務局庶務課長 添付文書は摘録ベースとか、いろんなレベル感があると思いますので、個人のフラットファイルに保存してあるものから、きちんとファイリングしているものまであって、多分その辺でいろんなレベル感はあると思いますけれども、とじているものを提出したということだと認識しております。 ◆岩隈千尋 委員 分かりました。いずれにしても、バーター提案に関わる非常に重要な文書だと思っておりますので、そこの提出はまた改めて行わせていただきたいと思います。  今後、ここにも書かれておりますけれども、病院局のいわゆる議会対応ということについてはどのように改善されていくのか、これをお答えしていただきたいと思います。 ◎関 庶務課長 病院局庶務課として、議会対応を取りまとめる課でございますので、基本的には、議会対応したときには応接書という形で作成をしております。答弁調整の際はまた別ですけれども、資料提出等をした場合には、その旨、当然ながら決裁を取って提出していただいているということがございますので、その辺のしっかりとした管理をさせていただきまして、まずは要望があったときに第一報、それがきちんと提出されているかどうかというところも含めて確認をしながら、各所管課が適切に対応できているかということを改めて徹底していきたいと考えてございます。 ◆岩隈千尋 委員 ありがとうございました。  最後の質問になりますけれども、今回の病院局作成の再発防止策は、繰り返しになりますが、原因究明や検証が全くなされておりません。先ほども一括調定の話、公表の話、全て言いましたけれども、真っ当な意見が庁内、いわゆる局内であったにもかかわらず、それが潰されてきた原因究明もなされていない。それが組織のマンパワー不足なのか、もしくは業務過多なのか。本来だったらそういった本質論的なこともきちんと議論した上で、ここに掲載するのがあるべき姿だと私は思っています。  また、先ほどの一括調定のところで指摘したように、これまでの議会答弁された内容と乖離している部分がそのまま記載されている実態もあり、これは不完全です。また、議会対応についても、冒頭のところには今後気をつけますみたいなことがありますけれども、何で局の意思決定としてこれまで遅延してきたのか、そういったことについても全く再発防止の記載がないわけです。このペーパーは、いわゆる不十分なわけです。なので、先ほど局長のほうから修文していくという話もありましたけれども、もちろんこのペーパーをベースにしていただいてもいいですが、病院局はコンプライアンス推進室と協議をした上で、部分部分については修文、修正を今後きちんとやっていただきたいと思いますけれども、これは局長に見解と対応を伺いましょう。 ◎田邊 病院局長 いただいた御意見を踏まえまして、再発防止策をさらに肉厚なものにしていきたいと考えております。 ◆岩隈千尋 委員 修文、修正はきちんとやっていただけますね。繰り返しになりますけれども、短い時間でやったということを皆さん方はエクスキューズにしていますが、短い時間よりも大事なことは、質の高いものをきちんとつくっていただいて組織改善に努めていただくというのが第一義的な目的でございますので、今回このような不備なペーパーについては、改めてきちんと修文、修正をしていただくということでよろしいですね。 ◎田邊 病院局長 いただいた御意見を踏まえまして、今回の再発防止策をさらに肉厚にし、加えるなり修正するなりしていきたいと考えております。 ◆岩隈千尋 委員 やっていただかないと、病院事業管理者はこの場にはいない、中身はこの程度のことで原因究明も検証も行われていない。僅か2週間ぐらいでこれをまとめられた。2週間ぐらいでまとめられる内容とは私は全然思いません。私も今日で終わらせたかったのですけれども、出てきたペーパーを見ると、本当に原因究明とか検証がなされていないというところに関して、あきれてしまうところが非常に多いので、その辺は、今、局長からお話しいただいたように、回答になっていない、整合が図られていない部分はきちんと修文、修正していただき、今後、議会への報告を行っていただきたいと思います。  これは以前の話になりますけれども、私は教育委員会の不祥事を明らかにしたときがあるんですね。教育委員会がスポーツ協会、いわゆる出資法人に対して領収書の付け替えを行っていたという話で、その話のときにコンプライアンス推進室はわざわざ骨を折って、管理職を集めて再発防止策についてレクチャーをやりましたね。ところが、教育委員会というのは、その背景で軽易工事についての不祥事をずっと隠蔽してきたわけです。それで、今、全庁的に軽易工事の問題が問題になったということは、皆さん方は御承知のとおりですよね。私の言いたいことは分かると思うんですけれども、適当な再発防止策やペーパーをつくると必ず繰り返しを行います。また、せっかく真っ当な意見を言っている職員さんたちが中にはいるかもしれないのに、組織は必ず潰します。そういったことであってはならないと思っておりますので、論点13について、これはほとんど私がこの間指摘したことをベースにつくっていただいていますから、今、私が指摘した事項についてはきちんと改善して、うみは出し切っていただきたいと思います。 ○原典之 委員長 一旦換気のため、暫時休憩したいと思います。                午後 2時10分休憩                午後 2時20分再開 ○原典之 委員長 それでは、委員会を再開いたします。  引き続き質問をお願いいたします。
    ◆吉沢章子 委員 先ほど岩隈委員からの質疑にいろいろと今までの経過についてもあったんですけれども、これはコンプライアンス推進室がこのテーマについてかけた時間はどれくらいかけられたんですか。 ◎大竹 総務企画局コンプライアンス推進室担当課長 意見書を取りまとめるのにかけたお時間ということですけれども、今回、意見書につきましては、外部の有識者の方を選定して任命して、御意見をそれぞれいただいて取りまとめるという一連の流れがございましたので、取りかかったのが11月からで、公表したのが12月25日でございますので、おおよそ2か月ほどということになります。 ◆吉沢章子 委員 ありがとうございます。では、病院局はこれについてどれくらいかけられたんですか。 ◎関 庶務課長 先ほど申し上げたとおり、具体的な取りまとめの作業としましては、正式に文書で再発防止策の取りまとめの照会をかけさせていただいたのが1月ということでございますので、おおむねこの1月の中で再発防止策については取りまとめてまいりました。ただ、ここに記載する中身の具体的な再発防止策につきましては、先ほど申し上げたとおり、その前段から各部署において検討してほしいというそういった作業は始めておりましたので、その期間はそれぞれ所管課で違いますので、特に把握はしておりません。 ◆吉沢章子 委員 ありがとうございます。先ほど答弁の中でも、2週間ぐらいしか時間がなかったとか、そのようなお話が出てきております。コンプライアンス推進室はコンプライアンス推進室としてしっかりと委託を受けて、時間をかけてやってきてくださったと思いますし、病院局も、取りまとめが今月ですから、今日は28ですね。だから、お正月はお休みになったとしても5日ぐらいからかな、やっていらっしゃったのかなと思いますけれども、ここにこだわった理由というのはあるんですか。今ここで克服しなければならないと思った理由というのはあるんですか。 ◎関 庶務課長 先ほどコンプライアンス推進室からもありましたけれども、意見書をいただいたのが12月25日ということでございます。また、この件につきましては、昨年の9月の決算審査特別委員会から御指摘をいただいているという期間もありますので、当初からおおむね1か月間ぐらいでまとめたいなと考えておりまして、その期限といたしましては、これから始まります予算審査特別委員会、こちらの議論もあるということも承知しておりましたので、1月中には報告すべきだろうということでまとめさせていただきました。 ◆吉沢章子 委員 ありがとうございます。先ほども御議論があったので繰り返したくはないんですけれども、質を追及するにはちょっと時間が短いだろうなとちょっと思っているんです。所管課それぞれの御意見があって、後からまた資料請求もされていますから、それぞれがどのようなお話が出てきたかというのは、これから明らかにされていくだろうと思うんですけれども、本来でしたら、ここのところで再発防止策ということですから、全てがつまびらかになって、私たちも納得のいく中で、では、次はこういうことになるんですね、もうこういう対応はしないんですね、こういうことはちゃんと改善されたんですねという答えがここで出てくるんだろうと思って期待していたんですけれども、はるかにそれとは遠いものが出てきてしまったので、またさらに先ほど岩隈委員からも指摘があったように、また修文するだの何だのというまた新たな余計――余計なといったら失礼ですけれども、ここでどこかで、分かりませんけれども、もう少し深くしっかりと皆さんの中で御議論されて修文されたものが出てくるというのが、私どもが期待する再発防止策であったろうと思いますが、まさにここでは、これではちょっと、これで結構ですよとはなかなか言えないよねというのが今の実態かなと思います。コンプライアンス推進室もまたやっていただいているわけですから、そことも協議していただきながら、さらにもう一度議論する中ではお考えいただいて、私どもにまたお示しをいただきますよう、本来はそれが余計な作業になってしまったんではないかなと私は思いますけれども、ぜひそうしていただきたいと思います。  今現在、病院の現場は、井田病院も物すごく大変な状況で、先週聞きましたら、今月月内に川崎市では増床の目標を立てていまして、そこに向けて川崎病院も井田病院も増床していくということも聞いています。現場を拝見しても、本当に今、医療従事者は必死になっている状況です。その状況の中で、それぞれ公立病院の評価が上がってきているという中で、この事案でこうやって足を引っ張るというのは非常に情けないと思っているわけです。医療従事者が現場で頑張っているところで、こんなお話でまた委員会の中で、明日はきっとそれは記事になるでしょうけれども、この状況において、この現実を今、局長、どう受け止めていらっしゃるのか、一言お話しいただければと思います。 ◎田邊 病院局長 医療現場ではコロナ対応で今非常に頑張っていただいております。それは本庁の職員も一緒でございまして、私ども医療現場に入って、増床の相談ですとか、それから他の機関との調整等をやっておりまして、それは両方やっております。ですので、これが実際の現場の医療職の方々の士気に影響することだけは避けたいなとは思っているところではございます。今回の事件等を受けまして、とにかく今回のこの事案を教訓として、こういった事務ミスといいますか、処理を含めて、今後二度と繰り返さないようにはしていくという所存でございます。 ◆吉沢章子 委員 ありがとうございます。それは職員の皆さんが頑張っていらっしゃるのはよく分かりますし、それも私たちも分かっているつもりです。だからこそ、こういうことは早く明解にすっきり終わらせたいというのは、私どもも思っておりますし、もっと別のことに注力したいというのはお互いそうだろうと思っています。ですから、次はすっきり終われるような御報告をいただきますようにお願いしたいと思っております。期待させていただきたいと思います。 ◆浜田昌利 委員 私は1点だけ、13ページの論点2の「なぜ、未請求の状況に5年以上の間、気づかなかったのか?」についてというところの「病院局における再発防止策」の③の一番下のところです。確かに一覧表を毎年度作成し、年に一度適切に処理されているかを確認する。経理の方はもっと細かくやるんでしょうけれども、確かに比べてみたら、給湯使用料でしたか、平成26年10月、11月ときて、12月にがくっと減っていた。確かに比べれば分かるんですけれども、対前月比とかやっていらっしゃると思うんですけれども、対前年同月比とかそういうのをやって、少しでも早く、あっ、何かあったなといったら、まとめて足りない分を請求するとか、またはまとめて取り過ぎた分を返すとかではなくて、月々になるべく早く気づくようにというのが大事ではないかなと思うんです。もちろんそういうことをされるんだろうと思うんですけれども、一応念のためいかがでしょうか。 ◎関 庶務課長 具体的な取組ということでありがとうございます。実は現場のほうでは、光熱水費調定伺をつくる際には、その月の分、光熱水費が幾らなのかというのを当然算定するわけですけれども、それに当たりましては、当然ながらエクセル表の中で前月ですとか、そういったものも管理をしているとは聞いておりますので、そこのチェックもしっかりするように周知徹底してまいりたいと思います。 ◆浜田昌利 委員 機械的なことなので、機械的な報告なんかコンピューターでもしできるなら、そんなことをしっかりとして、早期発見できるようなまた努力していただきたいと思います。 ◆嶋崎嘉夫 委員 コロナ禍の中で、病院局自体、今大変な状況だとは思うんですけれども、いろいろと質疑が昨年からある中で、12月25日に意見書が示されてきた。今日、本来でしたら事業管理者は出席すべきだろうね。その中で、自ら地方公共団体を代表する立場として、業務執行に対する責任というのがあるわけですから、この意見書を踏まえて、何をどう今後改善していくのか等、やり取りというのを委員会としては行うべきだったのではないのかなと思います。  いろいろと今やり取りがありましたけれども、意見書が出たというのは分かりました。今後のスケジュールはどうなっているんですか。今日意見書が出たというのは初めて委員会で説明が出たけれども、それでどうするの。 ◎関 庶務課長 こちらのほうに書いてある取組、実際に具体的な取組を記載させていただいておりますけれども、では、具体的にいつまでに行うのか、例えばいつ発出するのかというところは確かに明記がございませんので、本再発防止策を踏まえて、そういったところをちょっと詰めさせていただいて、なるべく早期に発出できるようにしていきたいなと考えてございます。 ◆嶋崎嘉夫 委員 皆さん、前の委員会にこの案件が出たときのやり取りでもお聞きだと思うんですけれども、決算書のところで、債権処理が行われない状態の中で計上して出ているんだよね。それを議会のほうは、分からないまま認定してしまっているんだね。本来から言えば、あり得ない話なんです。それだけもう事案というものが内部だけの問題ではなしに、それを含めて、議会に対してどのような形でちゃんと報告、説明がなされたのかというのも、本来であったら検証しなければいけなかったのではないのかな。  だから、先ほどのやり取り、12項目か13項目、その中にはそういった話も全然見えてこない。今お伺いしても、しかるべき時期にということですけれども、なおさら今日、事業管理者も出席されていませんから、自ら総責任者としてどのような方針で臨むかのやり取りもできない。そうすると、これは年度をまたいでいつまでもこのままというわけにもいかないでしょう。ましてこれ、意見書というのは市長に出されたかもしれないけれども、市長は権限ないんだよね。事業管理者でしょう、これ。そう考えれば、当然のようにしかるべき時期というのはいつか分からないけれども、事業管理者自らきちんとした、それをこういった意見書を踏まえた対処、そして処分、そうした方向性も含めてどうするのかということも、きちんとまず委員会に出席されて説明されるのがしかるべきだと思います。局長、それでよろしいんですね。 ◎田邊 病院局長 戻りまして、病院事業管理者とよく話し合いをしたいと思います。 ◆嶋崎嘉夫 委員 当たり前の話だよね。委員会の中でそうした意見が出たということも、事業管理者によく話をしてください。事業管理者の場合、御存じのように、議会が任命するんですから、議会は責任持って事業管理者として選んでいる以上は、議会に対してきちんとした説明を求めるというのは当たり前のことだと思いますから、よろしくお願いしたいと思います。 ○原典之 委員長 ほかになければ、以上で「井田病院光熱水費請求等事案に係る再発防止策等について」の報告を終わります。  傍聴の方、本日は以上のとおりでございますので、どうぞ御退席をください。お疲れさまでございました。                 ( 傍聴人退室 ) ○原典之 委員長 ここで理事者の退室もお願いをいたします。                 ( 理事者退室 )         ───────────────────────── ○原典之 委員長 次に、今後の委員会日程につきまして御協議をお願いいたします。   協議の結果、2月10日(水)、12日(金)に開催することとした。         ───────────────────────── ○原典之 委員長 その他、委員の皆様から何かございますでしょうか。                  ( なし ) ○原典之 委員長 以上で本日の健康福祉委員会を閉会します。                午後 2時34分閉会...