• 苫小牧(/)
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  1. 川崎市議会 2020-04-09
    令和 2年  4月環境委員会-04月09日-01号


    取得元: 川崎市議会公式サイト
    最終取得日: 2021-05-06
    令和 2年  4月環境委員会-04月09日-01号令和 2年  4月環境委員会 環境委員会記録 令和2年4月9日(木)    午前10時00分開会                午後 2時26分閉会 場所:605会議室 出席委員:林 敏夫委員長、山田瑛理副委員長、浅野文直、本間賢次郎、花輪孝一、      田村伸一郎、田村京三、井口真美、勝又光江、松川正二郎、重冨達也各委員 欠席委員:なし 出席説明員:(環境局)斉藤環境局長、三田村総務部長、赤坂地球環境推進室長、        原環境評価室長、武藤生活環境部長足利谷生活環境部廃棄物政策担当部長、        渋谷施設部長、小林環境総合研究所長、菅谷庶務課長入江環境管理課長       (港湾局)北出港湾局長、中上港湾振興部長、大石港湾経営部長、        鈴木川崎港管理センター所長、森川崎港管理センター副所長、加島庶務課長       (交通局)篠原交通局長、斎藤企画管理部長、蔵品自動車部長、茂木庶務課長、        小野企画管理部労務担当課長、北條経営企画課長、羽田野経営企画課担当課長、        佐々木経理課長、小沢管理課長、関口運輸課長、牛島安全・サービス課長       (上下水道局)金子上下水道事業管理者、大畑総務部長、山本経営管理部長、        山梨財務担当部長、竹本サービス推進部長澤登水管理センター所長
           渡辺水道部長、鈴木下水道部長、松川下水道施設担当部長、        藤井中部下水道事務所長、松永庶務課長、舘経営企画課長、        森川下水道管理課長藤田下水道部調査担当課長室井下水道計画課長、        峯下水道計画課計画調整担当課長後藤管路保全課長、佐藤施設課長、        松原中部下水道事務所管理課長、清水施設保全課長 日 程 1 所管理事者の紹介及び事業概要の説明      (環境局)      (港湾局)      (交通局)      (上下水道局)     2 所管事務の調査(報告)      (上下水道局)     (1)令和元年東日本台風による排水樋管周辺地域及び河川関係の浸水に関する検証委員会(第4回)の報告について      3 その他                午前10時00分開会 ○林敏夫 委員長 ただいまから環境委員会を開会します。  お手元のタブレット端末を御覧ください。本日の日程は、環境委員会日程のとおりです。  まず、傍聴の申出がございますので、許可することに御異議ありませんでしょうか。                 ( 異議なし ) ○林敏夫 委員長 それでは、傍聴を許可します。                 ( 傍聴者入室 ) ○林敏夫 委員長 日程事項に入る前に申し上げます。  新型コロナウイルスに対する感染予防のため、委員会開催中に適宜換気を行います。その際には小休憩を取ることにいたしますので、御協力をお願いいたします。また、同じく感染予防のため、当面の間、座席につきましては1つの机に対して2人掛けとし、出席者の間の距離を確保いたしたいと思います。  ここでお諮りいたします。本委員会の座席につきましては、ただいま御着席されているとおりでよろしいでしょうか。                 ( 異議なし ) ○林敏夫 委員長 御異議ないようですので、御着席のとおり決定させていただきます。         ───────────────────────── ○林敏夫 委員長 次に、環境局関係の「理事者の紹介及び事業概要の説明」です。  それでは、理事者の方、よろしくお願いいたします。 ◎斉藤 環境局長 おはようございます。環境局長の斉藤浩二でございます。どうぞよろしくお願いいたします。  それでは、令和2年度環境局の事業概要等につきまして御説明させていただきます。  初めに、本日出席をしております理事者の紹介をさせていただきます。  総務部長、三田村有也でございます。地球環境推進室長、赤坂慎一でございます。環境評価室長、原美由紀でございます。環境対策部長は高橋悦子でございますが、高橋は本日欠席のため、環境対策部環境管理課長、入江真久が出席しております。生活環境部長、武藤良博でございます。生活環境部担当部長(廃棄物政策担当)、足利谷幸一でございます。施設部長、渋谷行雄でございます。環境総合研究所長、小林幸雄でございます。総務部庶務課長、菅谷政昭でございます。  次に、議会関係を担当いたします関係職員を紹介させていただきます。総務部庶務課担当係長、芹澤健志でございます。総務部庶務課、加賀谷美紀でございます。  紹介は以上でございます。  それでは、引き続きまして令和2年度環境局事業概要につきまして御説明申し上げますので、お手元のタブレット端末の1-1、所管理事者の紹介及び事業概要の説明(環境局)のファイルをお開きください。画面の表紙を1枚おめくりいただき、2ページを御覧ください。  初めに、環境局の機構でございますが、総務部、地球環境推進室、環境評価室、環境対策部、生活環境部、3ページに参りまして、施設部及び環境総合研究所の4部2室1研究所で構成されております。  環境局の職員数につきましては、事務・技術系で435名、技能・業務系で657名、合計1,092名でございます。  なお、事業所一覧につきましては次のページに掲載してございますので、後ほど御参照願います。  次に、令和2年度の予算、各部・室・所の事業概要につきまして、各部などからそれぞれ御説明申し上げますので、よろしくお願いいたします。 ◎三田村 総務部長 それでは、環境局の令和2年度予算の概要及び総務部の主な事業概要につきまして御説明申し上げます。  お手元のタブレット端末の5ページをお開きください。初めに、令和2年度一般会計当初予算(環境局関係)でございます。  歳入予算でございますが、左の表の一番下、環境費歳入合計は125億4,706万8,000円で、一般財源以外の歳入をお示ししております。  次に歳出予算でございますが、右の表の一番下、環境費歳出合計は250億5,058万3,000円となっております。  次に、画面のページを1枚おめくりいただきまして、6ページを御覧ください。総務部の主な事業概要につきまして御説明申し上げます。  初めに庶務課でございます。  まず、局の人事、予算及び決算の総括でございますが、局全体の調整及び総括を行います。  次に、職員研修の実施でございますが、人材育成計画を策定し、各職場において実効性のある取組を促すとともに、局職員の意識啓発と能力向上に向けて各種職員研修を実施してまいります。  そのほか、安全衛生管理講習会、環境功労者表彰式を開催いたします。  次に環境調整課でございます。  初めに、環境基本計画の推進及び改定でございますが、環境行政の基本指針である川崎市環境基本計画に基づく取組を推進するとともに、同計画を今年度改定してまいります。  次に、環境審議会及び環境調整会議の運営でございますが、環境行政に係る重要施策について専門的に調査審議する環境審議会及び庁内の総合的調整を行う環境調整会議の運営を行ってまいります。  そのほか、環境教育・環境学習の推進、生物多様性の保全の推進に取り組んでまいります。  予算概要と総務部の主な事業概要の説明は以上でございます。 ◎赤坂 地球環境推進室長 続きまして、地球環境推進室の主な事業概要につきまして御説明申し上げます。  画面のページを1ページおめくりいただきまして、7ページをお開きください。  まず、脱炭素社会の実現に向けた取組の推進についてでございますが、2050年の脱炭素社会の実現に向けて、目指す将来像とその実現に向けた戦略を策定し、具体的な取組を実践してまいります。  次に、地球温暖化対策推進基本計画に基づく取組の推進についてでございますが、地球温暖化の原因となる二酸化炭素等の排出量削減に向けた取組である緩和策及び気温上昇や短時間強雨の発生など気候変動の影響に対する適応策の取組を推進してまいります。  次に、事業活動における温室効果ガス排出量削減の取組についてでございますが、事業活動地球温暖化対策計画書・報告書制度に基づき、大規模事業者が計画的かつ継続的に温室効果ガスを削減する取組を推進するとともに、市内事業者エコ化支援事業や省エネルギー診断を実施し、中小規模事業者の地球温暖化対策を支援してまいります。また、低CO2川崎ブランド制度川崎メカニズム認証制度により、製品や技術などのライフサイクル全体を考慮したCO2など温室効果ガス削減の貢献度を評価し、市域のみならず、地球規模での温室効果ガス排出削減を目指してまいります。  次に、市民・事業者との協働による地球温暖化対策についてでございますが、川崎温暖化対策推進会議(CC川崎エコ会議)の活動に加え、地球温暖化防止活動推進センター地球温暖化防止活動推進員を中心とした地域における普及啓発活動、かわさきエコ暮らし未来館を活用した環境教育、また、スマートライフスタイル大賞により市民や事業者のCO2削減に貢献する優れた取組を表彰するなど、市民・事業者・行政の協働による地球温暖化対策を推進してまいります。さらに、国民運動「COOL CHOICE」を推進し、省エネ・低炭素型の製品、サービス、行動など、温暖化対策に資するあらゆる賢い選択を促してまいります。  画面のページを1枚おめくりいただきまして、8ページをお開きください。  次に、市役所の率先取組の推進についてでございますが、川崎市環境配慮契約推進方針に基づく環境配慮電力入札の実施、庁舎等建物内照明のLED化の推進、庁舎で使用する電力の再生可能エネルギー比率を向上させる取組の推進などにより、市役所から排出される温室効果ガスの削減に向けて取り組んでまいります。  そのほか、スマートシティの取組、再生可能エネルギー等の導入とエネルギーの最適利用、次世代自動車の普及促進、グリーン・イノベーションの取組について推進してまいります。  地球環境推進室の主な事業概要説明は以上でございます。 ◎原 環境評価室長 続きまして、環境評価室の主な事業概要につきまして御説明申し上げます。  画面のページを1枚おめくりいただきまして、9ページを御覧ください。  初めに、環境影響評価に関する技術指導及び事務手続についてでございますが、事業者が事業による環境影響を評価したアセス図書について、公告・縦覧等の手続を行うとともに、審議会での意見や住民意見を踏まえて審査書を交付するなど、事業者に対し、環境配慮を促すための指導、助言をしてまいります。  次に、環境影響評価審議会の運営についてでございますが、同審議会は、市長の諮問を受け、指定開発行為等に係る環境影響評価について、環境の保全の見地から調査、審議する附属機関でございまして、この事務局としての事務を行ってまいります。  環境評価室の主な事業概要説明は以上でございます。 ◎入江 環境管理課長 続きまして、環境対策部の主な事業概要につきまして御説明申し上げます。  画面のページをおめくりいただきまして、10ページを御覧ください。初めに環境管理課でございます。  まず、大気・水環境分野に係る計画の策定でございますが、大気・水環境分野の施策を総合的に推進するための計画の策定を行ってまいります。  次に、地域環境対策に関する企画調整の推進でございますが、地域環境対策に関する施策の企画、調整、広報業務を行ってまいります。また、公害関係法令等の申請に基づく許認可業務を行うとともに、中小企業者における公害防止のための設備改善や低公害車の購入等の促進を図るため、資金融資のあっせんや利子補給を行ってまいります。  そのほか、化学物質適正管理や放射線安全対策指針に基づいた取組を推進してまいります。  ページを1枚おめくりいただき、11ページを御覧ください。大気環境課でございます。  まず、大気環境の改善に向けた取組の推進でございますが、工場、事業場の大気汚染物質排出量の把握及び立入りによる監視、指導を行ってまいります。また、有害大気汚染物質及びダイオキシンに関する環境等の調査を行ってまいります。さらに、光化学スモッグの改善に向けて近隣自治体と連携して取組を行うとともに、光化学スモッグ注意報の周知を行ってまいります。  次に、悪臭問題の解消に向けた取組の推進でございますが、工場、事業場から発生する悪臭の測定、発生源の監視及び指導、助言等を行ってまいります。  次に、アスベストの飛散防止に向けた取組の推進でございますが、解体工事や除去工事等におけるアスベストの飛散を防止するため、立入検査により適正な解体等工事の監視、指導を行ってまいります。  そのほか、騒音振動問題の解消に向けた取組、自動車排出ガス低減に向けた取組、交通騒音振動問題の解消に向けた取組を推進してまいります。  ページを1枚おめくりいただきまして、12ページを御覧ください。水質環境課でございます。  まず、水質環境の改善に向けた取組の推進でございますが、工場、事業場からの排水の監視、指導を行うとともに、河川、海域における水質及び生物等の調査並びに普及啓発を行ってまいります。また、川崎市水環境保全計画に基づき、良好な水環境の実現に向けて、関係部局と連携した取組を行ってまいります。  次に、土壌・地下水汚染防止に向けた取組の推進でございますが、土壌汚染対策に関する指導、助言を行ってまいります。また、地下水質調査による地下水汚染状況の把握を行ってまいります。  そのほか、地盤沈下の監視及び地下水保全に向けた取組を推進してまいります。  環境対策部の主な事業概要の説明は以上でございます。 ◎武藤 生活環境部長 続きまして、生活環境部の主な事業概要につきまして御説明申し上げます。  画面のページを1枚おめくりいただきまして、13ページをお開きください。初めに減量推進課でございます。  まず普及広報活動事業でございますが、ごみの減量・資源化の推進、分別ルールの徹底、排出マナーの向上のほか、プラスチックごみの削減に向けて、広く市民の皆様の御理解と御協力をいただくため、市政だよりやホームページ、ごみ分別アプリなど、多様な媒体を利用した広報を行ってまいります。  次に、生ごみの減量・リサイクル推進事業でございますが、家庭での生ごみの減量・資源化を推進するため、電動生ごみ処理機やコンポスト化容器などの購入助成金の交付、生ごみリサイクル活動への支援等を行ってまいります。また、まだ食べられるのに捨てられている、いわゆる食品ロスの削減につきましても、市民や事業者の皆様と連携を図りながら取り組んでまいります。  そのほか、資源集団回収推進事業、飲料容器等の散乱防止啓発事業、事業系一般廃棄物排出事業者指導事業余熱利用市民施設等に関する事業について取組を進めてまいります。  次に収集計画課でございます。  まず、資源物・ごみの分別収集事業でございますが、品目ごとに地域で決められた曜日に収集を実施しておりまして、普通ごみにつきましては週2回、空き缶、ペットボトルなどの資源物につきましては週1回など、地域ごとに収集日を決めて収集しております。また、家庭から排出された一時多量ごみについて、許可業者を活用した収集制度を本年7月から実施してまいります。  そのほか、災害用トイレ整備事業について取組を進めてまいります。  ページを1枚おめくりいただきまして、14ページを御覧ください。廃棄物指導課でございます。  川崎市産業廃棄物処理指導計画推進事業でございますが、計画に基づきまして、産業廃棄物の減量化、資源化及び適正処理を推進するとともに、新たな計画策定に向けた取組を推進してまいります。  そのほか、一般廃棄物及び産業廃棄物処理業許可事業並びに一般廃棄物及び産業廃棄物処理施設設置許可事業廃棄物不法投棄防止対策事業について取組を進めてまいります。  次に廃棄物政策担当でございます。  川崎市一般廃棄物処理基本計画推進事業でございますが、平成30年3月に策定した川崎市一般廃棄物処理基本計画第2期行動計画に基づき、3Rを一層推進する取組など、各施策に取り組むとともに、取組状況やごみ処理実績等を把握し、各施策の進行管理を行ってまいります。また、プラスチック資源循環への対応につきまして、海洋汚染対策、地球温暖化対策の観点も含めまして、基本的な考え方や対応の方向性などを取りまとめ、総合的に取組を推進してまいります。  次に生活環境事業所でございます。  生活環境事業所につきましては、ごみの収集、運搬、ごみの減量化及び資源化等の業務を実施しております。それぞれの所管区域につきましては記載のとおりでございます。
     また、し尿の収集及び浄化槽の清掃業務につきましては、川崎生活環境事業所宮前生活環境事業所で実施しておりまして、それぞれの所管区域につきましては記載のとおりでございます。  生活環境部の主な事業概要の説明は以上でございます。 ◎渋谷 施設部長 続きまして、施設部の主な事業概要につきまして御説明申し上げます。  画面のページを1枚おめくりいただきまして、15ページを御覧ください。初めに処理計画課でございます。  まずごみ焼却事業でございますが、普通ごみなどの可燃ごみにつきまして、公衆衛生の向上と地域の生活環境保全のため、焼却処理を行っております。また、焼却に伴う熱エネルギーを有効活用して発電を行っておりまして、電力を売却するとともに、所内電力として利用しております。さらに、廃棄物発電の有効活用に向け、最適な手法を導入するための調査を実施してまいります。  次に資源化処理事業でございますが、分別収集した空き缶、ぺットボトル、空き瓶、ミックスペーパー及びプラスチック製容器包装を資源化処理施設において、選別、圧縮及び梱包等の資源化処理を行っております。  そのほか、粗大ごみ処理事業廃棄物鉄道輸送事業廃棄物海面埋立事業環境マネジメントシステム管理事業について取組を進めております。  次に施設整備課でございます。  まず既存の廃棄物処理施設及び関連施設整備事業でございますが、各処理センター、生活環境事業所及び資源化処理施設等の既存施設の整備補修などを行っております。  次に浮島処理センター基幹的整備事業でございますが、浮島処理センターにつきましては、基幹的整備が必要な時期を迎えたことから、令和元年度に契約を締結し、令和2年度から令和6年度までの5年間で整備を実施してまいります。  ページを1枚おめくりいただきまして、16ページを御覧ください。次に施設建設課でございます。  まず橘処理センター整備事業でございますが、令和5年度の稼働に向けて、新たにごみ焼却処理施設及びミックスペーパー資源化処理施設を建設するものでございます。平成29年度に請負契約を締結いたしまして、現在は建設工事に着手したところでございます。引き続き完成に向けて工事を進めてまいります。なお、資料下側に橘処理センターの完成予想図をお示ししてございます。  次に堤根処理センター整備事業でございますが、老朽化した既存施設の解体撤去及び新しいごみ処理施設の建設を実施するものでございます。令和元年度から令和4年度にかけて、条例に基づく環境影響評価制度の手続を実施してまいります。  次に入江崎クリーンセンター整備事業でございますが、塩浜3丁目周辺地区土地利用計画に基づき、令和2年度は施設整備計画作成等を実施してまいります。  次に処理センターでございます。  浮島、堤根、王禅寺の3処理センターにつきましてはごみの焼却処理等を行っておりまして、それぞれの処理能力につきましては記載のとおりでございます。  ページを1枚おめくりいただきまして、17ページを御覧ください。クリーンセンターでございます。  入江崎クリーンセンターは、し尿及び浄化槽汚泥の中間処理を行い、下水処理場に圧送しておりまして、加瀬クリーンセンターは普通ごみの中継輸送を行っております。  次に浮島埋立事業所でございますが、都市施設廃棄物等の海面埋立処分を行っておりまして、埋立対象物は記載のとおりでございます。  施設部の主な事業概要の説明は以上でございます。 ◎小林 環境総合研究所長 続きまして、環境総合研究所の主な事業概要につきまして御説明申し上げます。  画面のページを1枚おめくりいただきまして、18ページをお開きください。初めに事業推進課でございます。  環境教育・学習でございますが、所の施設や周辺の自然環境を活用した体験型の環境教育・学習を実施してまいります。  そのほか、国連環境計画(UNEP)等と連携した取組、環境技術情報の収集・発信事業について取組を進めてまいります。  次に都市環境課でございます。  気候変動影響・適応に係る情報収集・発信でございますが、本年4月から気候変動適応法に基づき川崎市気候変動情報センターを設置し、国等との連携により気候変動影響・適応に係る情報収集・発信及び調査・研究などを推進してまいります。  そのほか、産学公民連携による共同研究等について取組を進めております。  画面のページを1枚おめくりいただきまして、19ページをお開きください。環境リスク調査課でございます。  環境中の化学物質に関する調査・研究でございますが、大気環境の環境調査、分析を実施し、化学物質による環境汚染の実態把握を行うとともに、健康影響に関する評価手法の検討評価を行ってまいります。また、水環境の環境調査、分析を実施し、化学物質による環境汚染の実態把握を行ってまいります。  そのほか、水環境に関する調査・研究についても取組を進めております。  次に地域環境・公害監視課でございます。  大気環境に関する調査・研究でございますが、一般環境、道路沿道等における汚染物質等の測定、調査による大気環境の実態把握や研究などを行ってまいります。  そのほか、環境放射線の実態調査、事業場等排出水の水質調査、地下水汚染等の調査、環境大気の常時監視について取組を進めてまいります。  環境総合研究所の主な事業概要の説明は以上でございます。  以上で環境局の主な事業概要の説明を終わらせていただきます。 ○林敏夫 委員長 ありがとうございます。説明は以上のとおりです。  それでは、質問等がありましたらお願いをいたします。 ◆重冨達也 委員 まず施設系ですけれども、今、橘処理センターを工事していただいていて、堤根処理センターはちょうど1年ぐらい前に委員会で報告をいただいた概要があると思うんです。あれを見た後に、担当の方ともお話をしたんですけれども、堤根処理センターは今600トンでやっていて、計画だと540トンになるということで、ごみの処理量、必要量が減っているということで、ダウンサイジングをして、最適化を図るということだと思うんです。災害時のことを考えると、どこまで必要な量をぎりぎりまで攻めるのかというのは、検討する必要があるのかなと思っていまして、それなりの余力を持つこともよかろうという国の方針も出ていると私は認識をしていますので、その点についてどういった見解をお持ちかをお伺いしたいと思います。 ◎渋谷 施設部長 堤根処理センターの能力の関係でございますけれども、災害時を踏まえてという意見でございました。災害時につきましては、市全体の能力も含めて、ほかの自治体さんの応援ですとか、民間事業者などに応援をしていただきながら、最適な能力というものをしっかり考えていきたいなと思っています。ただ、540トンという能力につきましては、市全体の通常出てくる廃棄物の発生量などから考えてきたら、最適かなと考えておりまして、災害発生時につきましては、またほかの民間事業者等の能力等を活用しながら、迅速かつ適正に処理していきたいと考えております。 ◆重冨達也 委員 民間事業者をどれだけ頼れるのかという部分を以前お話を聞いたときにも、どこの事業者がどういったタイプのごみであれば受入れが可能で、どういったものであれば施設で傷めるから、なかなか受入れが難しいだろうといった一覧が、まだ整っていないというお話もありましたから、堤根処理センターは540トンということで、平時のことを考えれば、それがベストだという値を出していただいたと思うんです。堤根処理センターの後、今後また計画等を行うときには、災害時のことも含めて、台風の影響も考えれば、迅速にということで言えば、自前でということも重要な面だと思いますから、平時のことを考えて、幾らだということと併せて、災害時のことも考えて、ぜひ計画をつくっていただきたいと思います。  2点目が、これは4月にできたということで、今、川崎市のホームページを見て、多少わかったつもりではあるんですけれども、お伺いしたいのが、環境総合研究所の川崎市気候変動情報センターが新しくということで、概要はホームページで記されているわけですが、具体的な運営体制であったりとか、ここから情報収集をする、もしくは情報発信をするということが記載されているんです。実際に政策であったり施策にどういった形でアウトプットを出していくセンターなのかというのをお伺いしたいです。 ◎小林 環境総合研究所長 御質問がありました4月に設置いたしました気候変動情報センターにつきまして、どういうふうに施策に反映していくかということでございますが、こちらにつきましては、国の法に基づいた形の中で、この気候変動情報センターを設置したところでございます。あくまでも今まで地球温暖化の部分につきましては、緩和策と呼ばれるようなところの部分の施策を中心にやってきております。その状況を受けまして、今後、適応策という形の中で、国等と連携しまして、情報収集をさせていただきながら、そこから後、私ども地球環境推進室で温暖化対策の取組を推進しているところでございますけれども、そこと連携をしながら、川崎市としての取組の施策、情報発信を考えているところでございます。 ◆重冨達也 委員 そうすると、その前のページで謎だったのが7ページの黒丸の2個目です。地球温暖化対策推進基本計画に基づく取組の推進の部分で、地球温暖化の原因となると書いてあって、短時間強雨の発生などの適応策の取組の推進というのがあって、これはどういうふうに川崎市単位で適応策を練っていくのかが疑問だったんですけれども、適応策を考えるための材料として気候変動情報センターがあるということでいいんですか。 ◎小林 環境総合研究所長 委員が今おっしゃられましたとおり、私ども気候変動情報センターのあくまでも機能として、そういった情報収集させていただきまして、それを地球環境推進室等と連携しながら取組を進めていきたいと考えているところでございます。 ◆重冨達也 委員 わかりました。そうすると、気候変動情報センターとしては、情報提供であったり、情報発信というのが主なミッションになるんだと思うんです。ホームページの資料を見ると、気候変動情報センターから市民であったり事業者に対しても情報発信を行うということで、例えば、熱中症による救急搬送患者数の調査であったりとかというのを書いてあるんです。こういったものの情報発信というのは、気候変動情報センターで単独でホームページなり何なりを持つのか、どういった情報発信を考えているのかをお伺いしたいと思います。 ◎小林 環境総合研究所長 委員が今おっしゃられたような熱中症の患者さんの推移等でございますけれども、こちらにつきましては、今まで実際に統計を見ていきますと、屋外の患者さんもさることながら、屋内の室内環境における熱中症の患者さんも情報として把握しているところでございます。したがいまして、今までそういった屋外の情報の患者さんであったり、これから情報収集してまいりますけれども、屋内のそういった患者さん等の情報につきましては、私どもの環境総合研究所としての情報発信というのは一つの使命でございますので、それを進めていくとともに、今実際に施策を進めている地球環境推進室と共同して、市の脱炭素化に向けてということを含めて、温暖化対策に取り組んでいきたいと考えております。 ◆重冨達也 委員 熱中症に関して言えば、今までも恐らく収集をされていて、何かしらの資料で、私も今年は多いな、今年は少ないなであったり、最近は屋内も少なくないんだよという情報は耳にしますので、今までもやっていたんだと思うんです。気候変動情報センターで情報を集めるというミッションが集中されるのであれば、新しいですから、市民からの認知度はゼロですから、1年もしくは2年でどこまで認知度が高まるのか。情報がメインのミッションなのだとしたら、認知度がないというのは非常に問題ですから、ぜひそこは意識をされて、1年、2年でなるべく市民に認知度が上がるような、取組を進めてほしいと思います。 ○林敏夫 委員長 ほかにないようでしたら、以上で環境局関係の「理事者の紹介及び事業概要の説明」を終わります。  ここで理事者の交代をお願いいたします。                 ( 理事者交代 )         ───────────────────────── ○林敏夫 委員長 それでは次に、港湾局関係の「理事者の紹介及び事業概要の説明」です。  それでは、理事者の方、よろしくお願いいたします。 ◎北出 港湾局長 おはようございます。港湾局長の北出徹也でございます。よろしくお願いいたします。  それでは、座らせていただきまして、本日出席しております港湾局の理事者を紹介させていただきます。  令和2年4月9日環境委員会の資料1-2-1、所管理事者の紹介及び事業概要の説明(港湾局)のファイルをお開きください。2ページをお開きください。本日出席している理事者につきましては網かけで表示してございます。  港湾振興部長の中上一夫でございます。港湾経営部長の大石陳郎でございます。川崎港管理センター所長の鈴木健一郎でございます。同じく川崎港管理センター副所長の森賢一でございます。港湾振興部庶務課長の加島晃でございます。  以上が本日出席しております理事者でございますが、最後に港湾局の議会担当者を紹介させていただきます。庶務課庶務係長の英山聡子でございます。庶務課庶務係の熊谷卓也でございます。  それでは、続きまして令和2年度の港湾局の事業概要につきまして、庶務課長から御説明申し上げますので、よろしくお願いいたします。 ◎加島 庶務課長 それでは、港湾局の事業概要につきまして御説明申し上げます。  令和2年4月9日環境委員会の資料1-2-2、所管理事者の紹介及び事業概要の説明(港湾局)のファイルをお開きください。なお、事業概要につきましては、右下にありますページ番号に沿って御説明させていただきます。  1ページをお開きください。初めに、港の役割についてでございます。日本は四方を海に囲まれた島国であることから、海外と交易している貨物は、トン数ベースで全体の実に99%以上が海上貿易、船舶によるものとなっております。また、エネルギーは9割以上、食料は6割以上が海外からの輸入となっております。  2ページをお開きください。主な資源・物資の対外依存度をお示ししております。我が国は多くの資源や物資を輸入に頼っております。そのため、海外との交易を行う港は、我が国において、経済活動や国民の生活を支える中心的な施設として非常に重要な役割を担っております。  3ページをお開きください。我が国には、表にお示ししておりますように、993の港があります。その中でも、特に重要度が高く、重点的に国際競争力を強化する必要がある港湾が国際戦略港湾として、川崎港のほか、東京、大阪など全国で5港が指定されております。  4ページをお開きください。川崎港は、首都圏のほぼ中心に位置しており、高速道路網及び主要幹線道路により各方面へのアクセスに大変便利な場所にあります。また、羽田空港にも近く、交通機能の結接点としてのポテンシャルが非常に高く、物流の拠点として大変恵まれた立地環境にあります。  5ページをお開きください。東京湾に位置する各港の特色についてでございます。川崎港における取扱貨物の種類は、LNG、石油製品などの化学工業品が最も多く、原油などの鉱産品が続いております。これは、臨海部に石油化学、製鉄や電力関連の企業が多く立地していることによるもので、京浜工業地帯の中核にある川崎港の特色となっております。  6ページをお開きください。川崎港における取扱貨物量は、平成30年における港湾統計調査の確定値では8,108万8,000トンで、全国で10番目となっております。  7ページをお開きください。川崎港と市民生活の関わりについてでございます。例えば、LNGなどは発電の原材料としても用いられておりますが、臨海部の発電能力は約758万キロワットとなっており、これは首都圏における一般家庭の消費電力約769万キロワットをほぼ賄う電力量でございます。また、川崎港の冷凍冷蔵倉庫群は約100万トンの設備能力を有するほか、臨海部の製粉工場では1日約1,500トンの小麦粉が生産され、これは国内で生産される小麦粉の1割を担うなど、首都圏約4,400万人の食を支えております。ほかにも、船便で海外との間で輸出入される国際郵便物や小包は全て川崎港コンテナターミナルを経由するなど、川崎港で取り扱われる貨物は市民生活に身近なものが多く含まれております。  8ページをお開きください。貿易相手国についてでございます。まず輸出につきましては、取扱量の最も多い完成自動車の主な輸出先はアメリカで、約65%を占めております。次いで取扱量が多い化学薬品の主な輸出先は中国で、約65%を占めております。また、輸入につきましては、LNG、原油などの取扱量が多く、主に中東からの輸入となっております。  9ページをお開きください。川崎港港湾計画についてでございます。港湾計画は、おおむね10年から15年先を目標年次といたしまして、計画の方針、将来取扱貨物量、施設整備計画や土地利用計画などを位置づけるものでございます。川崎港では、平成30年代後半を目標年次として平成26年11月に改訂したところでございます。  10ページをお開きください。新規航路の開設とコンテナ貨物取扱量の増加についてでございます。川崎港では、振興、発展のため、官民一体となって、国内外の荷主や船社に対して積極的なポートセールス活動を行っております。その結果、平成24年以降の航路開設に伴い、中国・東南アジアとの輸出入を中心に取扱貨物量が増加しており、令和元年の公共埠頭におけるコンテナ貨物取扱量は約14万9,000TEUとなり、5年連続で過去最高を記録しております。さらに、平成30年にタイ航路を初めとする4航路が開設された結果、直背後の東扇島冷蔵冷凍倉庫群とのさらなる相乗効果が見込まれております。なお、コンテナターミナルからの情報によりますと、本年1月から3月のコンテナ貨物取扱量は前年同月並みに推移しているとのことでございます。  11ページをお開きください。川崎港のコンテナ貨物補助制度についてでございます。本制度は、国際コンテナ戦略港湾である京浜港の国際競争力強化に向けた取組の一環として、平成23年度から実施しているものでございます。2、令和2年度の内容にありますように、大きく分けて、荷主向け、船社向け、市内中小企業向けの補助メニューを設け運用を行っているところでございます。本制度は、川崎港の近年の取扱貨物量の増加に大きく貢献しているものでございます。  12ページをお開きください。コンテナターミナルを核とした東扇島の物流促進についてでございます。東扇島には、川崎港コンテナターミナルを中心にかわさきファズ物流センターや東扇島総合物流拠点地区への進出企業を初めとした多くの物流施設が立地しており、活発な物流活動が展開されております。東扇島地区全体の就労者数は約1万1,000人、冷凍冷蔵倉庫の設備能力は約100万トンに達し、我が国随一の集積を誇っております。川崎港コンテナターミナルにつきましては、今年度のコンテナ貨物取扱量の目標15万TEUの達成に向けて、荷さばき地等の施設整備を進めるほか、横浜川崎国際港湾株式会社や川崎臨港倉庫株式会社と連携したポートセールスなどを進めてまいります。  13ページをお開きください。川崎港コンテナターミナルの指定管理制度による運営についてでございます。  左上1、経過でございますが、コンテナターミナルの運営につきましては、段階的な民営化を図るため、平成26年4月から指定管理者による管理・運営を実施しております。また、平成30年4月からは利用料金納付金制を導入しております。  右下の5、利用料金納付金制の導入を御覧ください。当制度は、指定管理者がノウハウや創意工夫を発揮し、より自立的なターミナル経営を行うことができるよう、平成30年4月から導入された利用料金収入の一定額を市に納付する制度でございます。納付金は、本市の歳入確保、指定管理者のリスク分担及び適正な利益確保などを踏まえて設定することとしております。  14ページをお開きください。東扇島環境改善対策事業についてでございますが、左上の現状にありますとおり、臨港地区では、粗大ごみなどの不法投棄やごみのポイ捨ても多く、美観や川崎港のイメージを損ねております。また、東扇島臨港道路では、台切りシャーシなどの違法駐車による道路占拠が常態化しており、物流の妨げとなっております。これまでの取組といたしまして、官民合同による一斉清掃活動を初め、様々な取組を行ってまいりましたが、根本的な解決には至っておりません。  そのため、右上にありますように、新たな取組・強化策として、ポイ捨てNOステッカーの配布による啓発活動や、監視カメラの設置、業者委託による東扇島一斉清掃のほか、監視指導員として警察OBを採用し、施錠式の警告フラッグによる取締りを行うことといたしました。  15ページをお開きください。RO-RO船とは、貨物を積んだままの状態でトラックやトレーラーを運ぶことができる船でございまして、現在、川崎港は、苫小牧、仙台塩釜、八戸などの港と航路が結ばれております。モーダルシフトやトラックドライバー不足への対応など、その果たす役割は大きく、川崎港は東西RO-RO船の拠点港としての役割を引き続き果たしてまいります。  16ページをお開きください。東扇島堀込部土地造成事業についてでございます。本事業は、川崎港において、逼迫する土地需要に対応するために、東扇島堀込部において約13.2ヘクタールの海面を埋立て、土地造成を行うものでございます。埋立てには、リニア中央新幹線梶ヶ谷非常口から搬出する約140万立方メートルの建設発生土を活用する計画となっております。工事の進捗状況は、平成30年度より護岸築造工事を進めており、本年3月現在、開口部を除くケーソンの据付けが完了しているところでございます。  17ページをお開きください。臨港道路東扇島水江町線整備事業の推進についてでございます。本事業は、渋滞の緩和や物流機能及び防災機能の強化などに資する重要なインフラとして、国の直轄事業により整備が進められております。これまでに資料右中央断面図の灰色に着色しております主橋梁部の橋脚基礎6基及び東扇島側アプローチ部の擁壁、橋脚3基、橋台1基が完成しております。現在は、赤色に着色しております主橋梁部の上部工及び橋脚工と東側アプローチ部の上部工と下部工の整備が進められております。引き続き早期完成に向け、国と協力しながら確実に実施してまいります。  18ページをお開きください。千鳥町再整備計画についてでございます。千鳥町公共埠頭は、大部分の施設が老朽化し、利用形態も大きく変化したことから、平成22年8月に川崎港千鳥町再整備計画を策定し、資料左側の施設配置計画図に沿って再整備を進めております。  資料右側のこれまでの主な整備内容といたしましては、岸壁の改修、埠頭内道路の改良のほか、土地交換などによる民間企業の移転、共同事務所などの高度化による機能集約等を行うことによって、一定規模のまとまった用地を確保し、荷さばき地等として土地利用の再編を進めてきたところでございます。このうち、共同事務所の跡地につきましては、駐車場などとしての整備が完了し、本年4月から供用を開始しております。現在進行中の事業といたしましては、引き続き荷さばき地の整備や埠頭内道路の改良を進めるとともに、現在の荷役形態、利用状況などを踏まえた上屋などの施設配置について、改めて検討を実施しているところでございます。  19ページをお開きください。海岸保全施設の改良についてでございます。川崎港の海岸保全施設は、昭和34年の伊勢湾台風を契機に高潮対策事業として防潮堤や防潮扉の整備を行ったものでございます。課題といたしましては、施設の老朽化のほか、多くの施設が民間企業の敷地の中に整備されているため、防潮扉の閉鎖作業は民間事業者に依頼しておりますが、角落とし式の防潮扉の閉鎖には、4人がかりで鉄の角パイプを重ねて閉鎖するなど、相当な時間と労力を要しております。また、東日本大震災の経験や近年の台風大型化を受け、閉鎖作業の迅速性や安全性の確保が求められているところでございます。これらの解決策として、長寿命化計画に基づく適切な維持管理を行うとともに、防潮扉については、角落とし式から引き戸式などに改良する工事を順次進めているところでございまして、本年3月現在で24か所が改良済みとなっております。また、企業との調整により防潮扉の廃止が可能な箇所については堤防化を進めてまいります。  20ページをお開きください。港湾における災害対応力向上に向けた取組についてでございます。  資料左上1、首都直下地震防災訓練でございますが、東扇島東公園は、首都圏直下型地震などが発生した場合、首都圏への緊急物資の輸送拠点となるなど大変重要な施設であり、港湾局では毎年、国や関係企業等と合同で緊急物資輸送や航路啓開などの実働訓練を行っております。  次に、資料右上2、防災用浮き桟橋を活用した訓練の実施でございますが、地震などにより臨海部の各島が孤立化した際の緊急物資や帰宅困難者の輸送体制を確保するため、昨年度、初の試みとして、千鳥町にある本市所有の防災用浮き桟橋を用いて移送訓練を実施しました。  次に、資料右下3、災害時の応急対策業務に関する包括的協定書の締結でございますが、本協定は、国や関東圏の自治体及び複数の港湾関係団体との間で昨年9月に締結した包括的な協定書でございまして、複数の港湾にまたがるような大規模災害発生時において、迅速な応急対策の実施が可能となるものでございます。  21ページをお開きください。市民に親しまれる港づくりについてでございます。川崎マリエン、東扇島東公園などにおける取組につきましては、川崎マリエンの利用促進のために、資料にあります各種スポーツ教室など、市民に親しまれる大小様々なイベントなどを実施しております。  資料左下の東扇島防災浮き桟橋につきましては、民間会社による大人の社会科見学と銘打ったクルーズと工場見学を合わせたイベントなどを実施するなど、川崎港の魅力発信の拠点としての活用を図っているところでございます。  資料右側、ビーチバレー関連の取組についてでございますが、川崎マリエンには、全国で有数の施設環境を誇るビーチバレーコートが4面整備されており、多くの市民の皆様に利用されています。また、東京オリンピックを契機として、当施設が平成30年4月からビーチバレーボールのナショナルトレーニングセンター競技別強化拠点施設に指定されております。日本代表選手を初めトップアスリートが、川崎マリエンを拠点としてトレーニングや強化活動を行っており、こうした活動を地元の企業や大学、医療機関等が支える地域連携の取組を進めております。ビーチバレー大会につきましても、資料にありますように、多くの大会が開催されております。  22ページをお開きください。令和2年度の主な事業及び予算ですが、1のコンテナターミナルの利用促進・活性化のほか、8事業となっております。後ほど御覧いただければと思います。  23ページからは川崎港に関するデータをまとめて掲載しておりますので、後ほど御参照ください。  以上で港湾局の事業概要についての説明を終わらせていただきます。 ○林敏夫 委員長 説明は以上のとおりです。  それでは、質問等がありましたらお願いをいたします。 ◆重冨達也 委員 海岸保全施設の改良についてですけれども、これは何年度に終わる予定なんですか。これは令和3年度と書いてあるんですけれども、たしか平成30年度の事務事業評価シートで、目標を下回る事業になっていたと思うんです。この事業の当初計画と今の進捗状況というのをお伺いしたいと思います。 ◎大石 港湾経営部長 この事業につきましては、国の交付金などを受け取ってやっております。まだ残っている改良すべきところが10か所程度あるかと思いますので、それを順次やっていくという形になりますが、毎年2か所、3か所といったペースで進んでいますので、そういった経過になっていくかと思います。 ◆重冨達也 委員 毎年2か所、3か所といっても、令和2年度はもうちょっとあると思うんですけれども。 ◎大石 港湾経営部長 令和2年度は7か所程度という形で進めさせていただいておりますが、ほとんどの施設が民間の事業者さんの敷地の中に入っていたりとか、そういったところもございますので、今までの進み具合では難航しているところもあったりもしています。令和2年度は7か所という形でやらせていただきます。
    ◆重冨達也 委員 そうすると、赤丸はあくまでも実施予定と書いてあるので、できるとは今年もわからないということなわけですね。 ◎大石 港湾経営部長 できるという形でうちは進めてまいりたいと考えております。 ◆重冨達也 委員 そうすると、目標が7か所ということですね。 ◎大石 港湾経営部長 港湾局では7か所という形でやらせていただきます。 ◆重冨達也 委員 そうすると、緑丸は令和3年度以降となっていますけれども、これは6個なので、できれば令和3年度なんですか、それとも令和3年度だときついんですか。 ◎大石 港湾経営部長 予定としては全部やりたいとは考えていますけれども、令和2年度の進捗にもよりますので、そこはまた考えていきたいと思います。 ◆重冨達也 委員 財源の問題で、国費が下りなくてなかなか進まないということはないですか。 ◎大石 港湾経営部長 港湾の工事として全体的な金額がございますので、そういったものと見合わせてやっていきます。国費がないという言い方はあれなんですけれども、優先順位をつけながら港湾局の中でやっていきたいという形にはなろうかと思います。 ◆重冨達也 委員 今までは国費が査定を受けて、予定よりももらえなくて、市単でさすがにやるほどのこともないから、来年度に回すかみたいな形で後ろ倒しになった経緯は、ないと思っていいんですか。 ◎大石 港湾経営部長 国に対しての要求をさせていただく際には、全体を見合わせた中で何か所という形で要求をしております。調整によって繰り越しとなったとかいう場合はございますけれども、特に委員のおっしゃるようなことはないと思っています。 ◆重冨達也 委員 わかりました。ありがとうございます。  これは形状の改良ということで、スイング式ということが書いてあるんですけれども、計画というか、これまでの経緯から言うと、人の出入りがなければ、堤防を造ってしまってもいいのではないかという話があると思うんです。実際堤防になったものは結構あるんですか。それとも可動式なのか。 ◎大石 港湾経営部長 基本的には、扉の部分につきましては出入りがあるために扉が設置されておりますので、扉は扉という形で考えております。閉じてしまったところにつきましては、後ほど資料で提供させていただければと思います。 ◎北出 港湾局長 補足ですけれども、私が見た限りだと、幾つかあるところを集約して、ここは扉をやめますということで堤防にしている箇所は、数は正確には申し上げられませんけれども、そういうところもあります。 ◆重冨達也 委員 わかりました。以上です。 ◆田村京三 委員 今の海岸保全施設の件ですけれども、昨年の東日本台風のときの災害対策本部の議事録を見ますと、防潮堤が1か所閉められていないという報告があって、民間施設だからという理由になっていました。閉める、閉めないの判断については、災害時でも川崎市側に強制力は持てないものなんですか。 ◎北出 港湾局長 議事録の中で、基本的には我々としては、そういう高潮警報とかが出た段階で閉めてくださいという指示をさせていただいて、ただ一方で、先ほど申し上げたように、企業の敷地の中にあって、企業さんが企業活動をしていて、それを終わった後に閉めますというお話があって、報告した段階ではまだ閉まっていない状況があったということです。最終的には閉めていただいているんですけれども、そこのいつ閉めるかというところは、現場でやられる方々の御都合とかも踏まえてやってはいるんです。そこはできるだけ早くやってくださいということでお願いはしているような状況です。 ◆田村京三 委員 依頼留まりという形になるということですね。災害時とかにもう少し強く指示ができるような協定とかは今後、結んでいただきたいなと思っていますので、一応話をさせていただきました。 ◎大石 港湾経営部長 協定を結んでおりますので、閉める、閉めないというのは最後まで確認をするという形にはなっております。扉をこの時点までに閉めていただきたいということをファクスで送らせていただきまして、その後閉めたかどうかの確認もしているという形になります。 ◆本間賢次郎 委員 御説明ありがとうございました。災害関係なので、続けてお伺いしたいんです。まず東日本大震災以来、液状化対策ということで、国でも様々なレポートが出されているんですが、いかんせん、なかなか予算づけが難しい状況にあって、川崎市だけで当然できるわけでもない。もちろん神奈川県の御理解をいただいた上で対処していかなければならないと思うんですけれども、国と県との連携や今の協議状況というのは現状どうなっているんですか。 ◎中上 港湾振興部長 液状化につきましては、基本的に私ども先ほど事業概要のところで御説明させていただいたんですけれども、一番守らなければいけないことというのは、物流機能に支障があってはいけないというところで、東扇島や千鳥町の広大な面積を全て液状化対策というのはなかなか現実的ではございませんので、例えば岸壁の一部を耐震岸壁として位置づけさせていただいて、緊急物資の出入りができるような岸壁を造ったりですとか、当然船から荷物の出入りをしますので、市街地の背後圏にしっかりと物資がいくように、道路に関する液状化ということで、優先順位を決めながら、液状化については淡々と今進めさせている状況でございます。  ただ、今後は液状化と言われても、前後の防止というよりも、どちらかというと、液状化が起きても、最低限の物流機能が維持できるような、そんな考え方で第一段階としては、私どもとしては進めさせていただいているところでございます。 ◆本間賢次郎 委員 ありがとうございます。国のレポートや方向性、ガイドラインなんかを見ていると、視点によって少し捉え方が違うのかな。今御説明いただいたとおり、そういう災害が起きても、輸送機能を最低限落とさない、最低限維持できるような環境を目指して優先順位をつけるというのはすごい大切なことだと思いますし、そうした取組をしていただいているということは安心しているんですけれども、国土交通省的な目線で持つのか、経済産業省的な目線で持つのかで、多分その辺の対処は違ってくるんだろうな。川崎市の場合は、どちらかというと、非常に事業者が多くて、取扱も様々な形態になるので、御説明いただいたことのほうが事業者の皆さんにとっては有意義なのかなと思うので、ぜひとも引き続き国との連携もしながら続けていただきたい。  今御説明いただいた資料の20ページの中の一番下の部分ですが、その他の取組で、今まさしく新型コロナで、感染症の拡大防止等に向けた関係機関との連携体制の強化ということも書いていただいております。たしか2月5日に事業者との合同会議のようなものを開いて、対策の内容について共有されたと思うんですけれども、その後、同様の会議ですとか、また事業者さんからの何か要望等々はあったんでしょうか。どういうような形でそれは理解されているんでしょうか。 ◎加島 庶務課長 2月5日に関係者を集めた会議を実施した後は、そういった会議の開催はいたしておりません。その後、各港湾事業者さん等が出入りする出入口のゲートですとか、そういった場所には消毒液を配付して、あるいは手洗いとかうがいとかの徹底といった注意喚起を促すポスターを貼ったりとか、そういったところでの感染予防に向けた対応はいたしております。予防等につきましては、消毒液が足りないとか、そういったことの要望もありますので、そういったことも踏まえて、ゲートとかに消毒液を設置させていただいたという経緯がございます。 ◆本間賢次郎 委員 ありがとうございます。引き続き体制を整えていただければと思います。 ○林敏夫 委員長 ほかにないようでしたら、以上で港湾局関係の「理事者の紹介及び事業概要の説明」を終わります。  ここで理事者の交代をお願いいたします。                 ( 理事者交代 ) ───────────────────────── ○林敏夫 委員長 それでは、ここで暫時休憩を挟みたいと思いますけれども、よろしいでしょうか。                 ( 異議なし ) ○林敏夫 委員長 それでは、およそ5分間休憩いたします。再開は午前11時15分といたします。よろしくお願いいたします。                午前11時08分休憩                午前11時16分再開 ○林敏夫 委員長 それでは、環境委員会を再開いたします。  次に、交通局関係の「理事者の紹介及び事業概要の説明」です。  それでは、理事者の方、よろしくお願いいたします。 ◎篠原 交通局長 おはようございます。川崎市交通事業管理者・交通局長の篠原でございます。どうぞよろしくお願いします。  それでは、着席させていただきまして、本日出席しております交通局の理事者を私から組織順に御紹介いたします。  最初に、総務企画部門から、企画管理部長、斎藤禎尚でございます。庶務課長、茂木政樹でございます。後列に移りまして、庶務課担当課長、小野有紀子でございます。経営企画課長、北條泰広でございます。3列目に移りまして、経営企画課担当課長、羽田野真男でございます。経理課長、佐々木実でございます。  続きまして、バス運行管理部門でございます。前列でございますが、自動車部長、蔵品智夫でございます。後列に移りまして、管理課長、小沢正勝でございます。運輸課長、関口知洋でございます。3列目に移りまして、安全・サービス課長、牛島祐一でございます。  以上をもちまして、出席しております理事者の紹介を終わらせていただきます。  なお、局の議会関係を担当しております職員が出席しておりますので御紹介いたします。庶務課課長補佐・庶務係長、植村宏明でございます。  どうぞよろしくお願いします。  それでは、引き続きまして交通局の事業概要を茂木庶務課長から御説明申し上げますので、よろしくお願いします。 ◎茂木 庶務課長 それでは、交通局の事業概要につきまして御説明させていただきます。  令和2年4月9日環境委員会の資料の一覧のページにお戻りいただきまして、1-3-1、所管理事者の紹介及び事業概要の説明(交通局)のファイルをお開きいただきまして、3ページを御覧ください。初めに、1の交通局理事者一覧でございます。  交通局の理事者につきましては、ただいま御紹介しました職員に加え、営業所の所長も記載しておりますので、後ほど御参照ください。  画面のページをおめくりいただきまして、4ページを御覧ください。2の組織及び職員数でございます。  交通局の組織につきましては、交通事業管理者・交通局長のもとに、総務企画部門といたしまして企画管理部を設置しており、庶務課、経営企画課、経理課の3課がございます。バス運行管理部門といたしまして自動車部を設置しており、管理課、運輸課、安全・サービス課の3課がございます。また、バス営業所といたしまして、塩浜、鷲ヶ峰、菅生、上平間、井田に5つの営業所を設置しております。その他、市バス乗車券などを販売する窓口として、乗車券発売所が2か所ございます。JR川崎駅北口かわさききたテラスに川崎乗車券発売所、JR武蔵溝ノ口駅北口ノクティプラザ1に溝口乗車券発売所をそれぞれ設置しております。  次に職員数でございますが、令和2年4月1日現在、485人でございます。  画面のページをおめくりいただきまして、5ページを御覧ください。3の交通事業のあらましでございます。  交通局では、昭和25年12月に市バスの運行を開始し、今年で70周年になります。運行区域は川崎市全域でございまして、たまプラーザ駅に接続する路線など、一部横浜市域にも乗り入れを行っております。  現行の普通乗車料金は、原則として市内均一の料金となっておりまして、現金で御乗車の場合は、大人210円、小児110円、PASMO等の交通系ICカードで御利用の場合は、大人210円、小児105円となっております。なお、その他、通勤定期券等の料金につきましては、1-3-3、資料2のファイルに記載しておりますので、後ほど御確認ください。  車両数でございますが、348両でございまして、内訳といたしましては、乗合バスが343両、貸切バスが5両となっております。  営業路線及び系統数でございますが、28路線、195系統となっており、停留所につきましては500か所ございます。  路線免許キロ数でございますが、200.433キロメートルでございまして、内訳としましては、市内が197.743キロメートル、横浜市内が2.69キロメートルとなっております。  画面のページをおめくりいただきまして、6ページを御覧ください。4の営業所の概要でございます。  先ほど御説明いたしましたが、市バスの運行拠点であります営業所は5つございまして、塩浜、鷲ヶ峰、菅生の3か所の営業所につきましては、職員を配置して直営で運営しております。上平間営業所につきましては川崎鶴見臨港バス株式会社、井田営業所につきましては神奈川中央交通東株式会社に営業所の運行管理業務を委託しております。  画面のページをおめくりいただきまして、7ページを御覧ください。5の市内の路線バスの状況でございます。  市内の路線バスは、市バスと主に民間3事業者が運行しておりまして、市バスは市域全体を営業エリアとしております。市内のバス利用者数に占める市バスのシェアは約40%となっております。  画面のページをおめくりいただきまして、8ページを御覧ください。6の運輸実績でございます。  左側の表にお示ししました路線の運行を行う乗合バス事業の平成30年度の実績につきましては、下から2つ目の欄ですが、乗車人員は年間で5,034万6,817人でございまして、その右の欄ですが、1日当たりでは13万7,936人のお客様に御利用いただきました。その下が税抜きの乗車料収入でございまして、年間で80億3,136万2,192円の収入がございました。  右側の表は、川崎競輪の輸送を初め、市内小中学校の社会見学や遠足、イベント輸送などを行っている貸切バス事業の実績となっておりますので、後ほど御確認ください。  なお、先ほど御説明した5ページの交通事業のあらましの運行系統数などの数値と、このページに記載してある運行系統数などの数値が異なっておりますが、この表につきましては、平成31年3月末日の数値でありまして、5ページの交通事業のあらましにつきましては令和2年4月1日現在の数値となっているためでございます。  画面のページをおめくりいただきまして、9ページを御覧ください。7の路線別の収支状況でございます。  営業係数とございますが、これは100円の収益を上げるために必要となる費用を示す指数でございます。100未満であれば黒字、100を超えると赤字になることを示しております。  表を御覧ください。平成30年度決算ベースでは、市バス28路線のうち、営業係数が100未満の黒字路線が10路線となっております。残る18路線は、営業係数が100を超えておりますので、赤字路線となっております。  画面のページをおめくりいただきまして、10ページを御覧ください。前ページで御説明いたしました収支状況の内訳となっており、黒字路線につきましては青く塗りつぶしてありますので、後ほど御確認ください。  画面のページをおめくりいただきまして、11ページを御覧ください。8の令和2年度予算の概要でございます。  上段の収益的収支の上から3つ目の欄、純損益(税抜き)につきましては6億143万9,000円の赤字となっております。また、資金といたしましては、一番下の段の当年度末累積資金過不足額が325万9,000円となっております。交通局といたしましては引き続き経営改善に取り組んでまいります。  画面のページをおめくりいただきまして、12ページを御覧ください。9の主な事業でございます。  (1)の運輸安全マネジメントの着実な推進についてでございますが、まず安全対策の強化といたしまして、安全意識の向上を図るため、輸送安全委員会を年4回開催するとともに、昨年度導入した運転訓練車を活用し、事故惹起者等の指導教育を実施してまいります。また、運転技術向上のための実技研修を実施するとともに、ドライブレコーダーのデータを活用し、発生した事故の要因分析等を行い、運転手の教育・指導に使用するなど、事故防止に向けた取組を実施してまいります。  (2)の安全啓発の推進についてでございますが、輸送の安全に係る啓発活動の充実といたしまして、区役所や警察署、学校等と連携して、市内7区において体験型の交通安全教室を開催してまいります。また、市バスで作成したDVDを使用して、高齢者の事故防止に向けた交通安全教室等を開催し、啓発活動に取り組んでまいります。  画面のページをおめくりいただきまして、13ページを御覧ください。(3)の市バスネットワークの充実についてでございますが、今年度につきましては、市民の利便性向上を図るため、利用状況に合わせたダイヤ改正を実施するとともに、北部地域につきましては、鷺沼駅周辺再編整備の進捗に合わせた路線の検討、臨海部につきましては、大師橋駅駅前交通広場の整備に合わせた路線、臨港道路東扇島水江町線の整備に合わせた路線などを検討してまいります。  画面のページをおめくりいただきまして、14ページを御覧ください。(4)のバス利用環境の充実についてでございますが、市バスの運行情報を利用者に分かりやすく提供できる市バスナビを利用者により一層周知していくとともに、資料右上にございます写真のとおり、JR川崎駅中央改札口前に設置したバス総合案内表示板を他の主要鉄道駅等へ整備してまいります。  画面のページをおめくりいただきまして、15ページを御覧ください。(5)の快適な移動空間の提供についてでございますが、安全で清潔なバス停留所施設を提供するため、市バスが管理する全停留所において清掃、点検を実施してまいります。また、上屋、照明つき標識につきましては、老朽化したものから順に下記の写真のようなものへ更新し、快適な移動空間の提供に努めてまいります。  画面のページをおめくりいただきまして、16ページを御覧ください。(6)の事業基盤の充実・強化についてでございますが、安定的な事業基盤を支える人材の確保といたしまして、計画的に正規職員の採用を実施するとともに、大型自動車第二種免許を保有していない若年層の採用に向けた運転手(養成枠)の採用選考を実施してまいります。  次に、営業所の計画的整備といたしまして、上平間営業所につきましては、築50年を超え、十分な耐震性能が確保されていないことなどから、現在、計画的に建て替えを実施しており、今後のスケジュールといたしましては、今年度に旧整備場棟の解体を開始し、令和3年度には給油所の改築開始に向けて取り組んでまいります。そのほか、塩浜営業所の老朽化に伴う建て替え整備や、北部地域における営業所拠点の再編等について検討してまいります。  (7)の経営力の強化についてでございますが、持続可能な経営の推進といたしまして、令和2年4月1日から受託事業者の運転手不足により、受託事業者から委託規模縮小の強い要望があったことなどを受け、委託営業所の一部路線を直営に戻して運行しました。今後につきましては、地域交通を守る観点から、市バスネットワークを維持するため、直営での対応や他事業者を活用する可能性も含めて、管理委託営業所の委託規模について検討してまいります。また、総人件費の抑制として、働き方・仕事の進め方改革の推進による長時間勤務の是正や、休暇取得等における時間外勤務縮減に向けた仕組みづくりなどを引き続き取り組んでまいります。  さらに、平成31年第1回市議会定例会で可決された乗車料金の改定につきましては、国において運賃の上限認可等の基準について算定方法の見直しを検討していることから、公営バスに限定される収入・費用の計上方法や基準外繰入金の取扱いの見直しなどの協議を実施し、早期実現に向けた取組を推進してまいります。  画面のページをおめくりいただきまして、17ページを御覧ください。(8)のイメージアップ事業の推進についてでございますが、ノルフィンとサンリオキャラクターのハローキティとのコラボレーションによるコラボデザインを活用しまして、市バス70周年事業における取組を実施するとともに、コラボデザインを活用して、市バスオリジナルグッズの販売や、主に小学生を対象とした夏休みコラボスタンプラリーなどの取組を実施してまいります。また、さらなる市バスのイメージアップを図るため、コラボレーション事業の在り方について検討してまいります。  また、お客様に好評なギャラリーバスやハロウィンバス、イルミネーションバスの運行も、市内小学校や区役所と連携を図りながら、引き続き実施してまいります。  なお、現在、当局では、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止のため、イベントの自粛として、12ページで説明しました交通安全教室を3回見合わせているほか、このページに記載しているスタンプラリーなどのイベントにつきましても、状況に応じて中止や延期について検討してまいりたいと考えております。  交通局の事業概要の説明につきましては以上でございます。  なお、資料といたしまして、1-3-2、資料1には令和元年版事業概要を、その他のファイルは市バスマップとなっておりますので、後ほど御参照ください。  説明は以上でございます。 ○林敏夫 委員長 説明は以上のとおりです。  それでは、質問等がありましたらお願いをいたします。 ◆重冨達也 委員 15ページのバス停留所の件ですけれども、全停留所の清掃を実施というのは、今回主な事業ということで挙げていただいているのは特別なことなのか、なぜここに書いてあるのかお伺いしたいんです。 ◎小沢 管理課長 清掃を月曜日から金曜日まで、雨の日はできませんけれども、毎日実施しておりまして、以前は少し回数が少なかったということで、昨年の9月から毎日しているので、その辺りも含めて、きちっとした形で書かせていただいているところでございます。 ◆重冨達也 委員 そうすると、全停留所を毎日やるということですか。どういうことですか。 ◎小沢 管理課長 停留所はかなり数がありますので、順次やっていくということで、毎日全部の停留所をやるわけではありませんが、やれる範囲で順番にやっているということでございます。 ◆重冨達也 委員 そうすると、作業として毎日やるということですね。 ◎小沢 管理課長 そうです。 ◆重冨達也 委員 そうすると、これは作業として毎日やって、何営業日ぐらいで全一周できるということになるんですか。 ◎小沢 管理課長 うちの数だけで852ほどありますので、それ以外の修理なんかもありますので、一概に言えないんですけれども、多くて1つの停留所で年間5~6回はできるのではないかと考えております。 ◆重冨達也 委員 わかりました。ちなみに停留所の維持管理に役立つようなリストといったものは一応あるんですか。 ◎小沢 管理課長 リストというか、数は把握していますので、リストというのはどういうものかわかりませんけれども。
    ◆重冨達也 委員 例えば公園施設であれば、このブランコは何年にできて、今どれぐらいの傷み具合だというのを3段階か4段階ぐらいに評価をして、3桁か4桁ぐらいあったと、同じぐらいか、それ以上あると思うんですけれども、もっとあるか。4桁あればもっとあるということですけれども、そういうリストは特にないということですか。 ◎小沢 管理課長 何年にできたとか、その辺の分は全部把握しているところでございます。 ◆重冨達也 委員 そうしたら、せっかく清掃するのであれば、目視ベースで構わないんですけれども、どれぐらいの傷み具合なのかとか、そういったものを蓄積したほうが有益なのではないかと思うんです。ただ、清掃するだけって、せっかく人を派遣するわけですから、目視点検を含めてやることは、今はないということですか。 ◎小沢 管理課長 目視も含めて、どこが傷んでいるかも含めて、それはやれる範囲でちゃんと把握してやっておりますので、そこはきちんと対応しているところでございます。 ◆重冨達也 委員 要するに、それを蓄積しているかどうかですね。例えば台風が来るといったときに、一番傷みのひどい上位1割だけでも、倒れたりするかどうかわからないですから、直前に見に行こうかとかということができると思うんです。だから、そういったことに役立つようなリストをつくったほうがいいのではないかということです。 ◎小沢 管理課長 台風等のときは、当然倒れやすいところは事前に倒したりとかということで対応していますので、細かいところのリストをどこまでつくるかというのはあります。そこはなかなか難しい部分もありますので、現状やれる範囲の中で把握をしながら対応していければと考えております。 ◆重冨達也 委員 リストが今どういう状態にあるんですか。 ◎小沢 管理課長 台帳として、いつ造ったとかそういう形のリストみたいな整理で、中のパソコン上で管理をしているところでございます。 ◆重冨達也 委員 その中に傷み具合というのはわかりやすいように、何段階か評価というのは既にあるということですか。 ◎小沢 管理課長 傷みやすいところの何段階というのは特にやっておりませんので、耐用年数は、バス停だと15年ぐらいで替えていくんですけれども、古いものから順に替えていくという形で考えておりまして、特に壊れて対応できないものについては、順次その都度替えていくということで対応しているところでございます。 ◆重冨達也 委員 わかりました。そうすると、少なくても15年以上は何割あるのかとかはわかるということですね。 ◎小沢 管理課長 把握しております。 ◆重冨達也 委員 局長、今ずっとうなずいていただいてありがたいんですけれども、その前にリストというか、ただ清掃するというのが余りにも不毛だと思うんです。どうせ行くのであれば、その後に役立つようなそういったものが必要だと思いますので、これは今どういうものがあるのか、私は知らないので、どこまで向上させられるかはわからないんですけれども、そこも含めて、せっかく清掃するのであれば、清掃というと拭き掃除とかなんですか。それだけというのはどうかなと思いますから、人を送るのもただではないですから、その辺考えていただきたいと思います。 ◆本間賢次郎 委員 御説明ありがとうございました。1点だけですけれども、昨今、運転手さんの健康管理というものが一層注意が払われているかと思います。一昨年のあれはたしか第4回定例会で、私どもの会派からそちらについて質問させていただきました。睡眠時無呼吸症候群の対処としては、当時の御答弁では、全員を対象にしていただいている。そして、そういう診断を受けた方へのサポートもしっかりしていただいているということですけれども、現状、そうした症状のある運転手さんはどれぐらいいらっしゃるんですか。 ◎茂木 庶務課長 SASのスクリーニング検査については全運転手を対象として検査しておりますが、その症状によって、今運転できないとかという運転手さんは今現在はいないです。ただ、例えば脳健診もそうですけれども、検査の結果、精密検査が必要であるとかということになった場合は、精密検査の受診を本人に受けさせて、もし治療が必要であれば、治療に移っていただくという形でやっていまして、今現在、精密検査を受けて、しばらく運転してはだめだという方については発生していない状況でございます。 ◆本間賢次郎 委員 ありがとうございます。毎日点呼をして、顔色などを見て、また、御本人から体調などの聞き取りをやっているということも以前御答弁いただいております。そして、時期になれば、インフルエンザの予防接種なども啓発をして受けてもらえるようにとしていることも把握はしておりますけれども、何といっても、今は新型コロナウイルスということで、鉄道と違って、運転室ですとか車掌室というものがないバスですから、乗客の方々と同じ空間で、しかも不特定多数の方々と接するという状況になります。そうしたことについて、例えば毎朝検温をしているとか、そういった取組はあるんでしょうか。 ◎茂木 庶務課長 コロナウイルスの対策につきましては、今現在、バスにおいては、起終点といいまして、始まるところと終わるところで窓を開けてまず換気をする。走行中は換気扇も使って換気をする。あとは悪天候でない限りは、窓を開けて走行するということをやらせております。運転手についても、蔓延防止のため、マスクを着用するようにということを徹底しているところです。体温につきましても、熱が出た場合は、その日は連絡して来ないようにということで、運転手については周知を図っているところでございますので、今、新型コロナウイルス、確かに蔓延防止策もありますけれども、現時点では、我々の取組としては、そういった取組で蔓延防止をしていきたいと考えております。 ◆本間賢次郎 委員 それは全員、自宅でもどこででも検温するようにとは言っているということですか。 ◎茂木 庶務課長 出勤前に体温を測って、体温が高い場合は連絡して休むように、そういう指導ですね。営業所で測るわけではなくて、測ってから来なさい、そういうところです。 ◆本間賢次郎 委員 ありがとうございます。引き続き運転手さんの健康管理にまた取り組んでいただければと思います。 ◆田村京三 委員 今の運転手さんの件で引き続きですけれども、16ページのところに人材の確保とか働き方改革の話が載せられています。以前、塩浜営業所で休暇の対応とかで代行のために時間外勤務を物すごく多くなったのを、取組で大分減らしていただいたということですけれども、実際には運転手さん不足があって、どうしてもそういうしわ寄せがいっているという話を聞きました。現状、取組はされていますけれども、予定どおりの運転手さんの確保というのは進んでいるんですか。 ◎茂木 庶務課長 運転手につきましては、まず採用については、基本的に年1回、4月に正規採用するというのが1つです。それと、先ほど説明の中にありました養成枠というのを年に2回採用していて、何人雇えばいいのかということにつきましては、1つには退職者の数です。退職者の数は、昔と違って、今は再任用がございますので、何名の方が再任用を希望されるかというのをある程度予測して最終的な採用人数を決めていく。あるいは管理委託、先ほど出ましたけれども、受託事業者の営業所を直営に戻すとなると、人数が増えたりもしますので、そういったもろもろのことを考えて採用人数を確定します。採用人数につきましては、今のところは必要な人数は雇えているところではございますけれども、引き続き途中でやめたりする人も、勧奨退職とかも出ますので、そういったことについては、引き続きその数をカウントしながら適正に採用は続けていきたいと考えております。 ◆田村京三 委員 今までみたいに、塩浜営業所のような時間外はもう発生するようなことはないという認識でよろしいですか。 ◎茂木 庶務課長 時間外の発生する要因につきましては、人材不足という観点だけではなくて、どうしても一時的に休みが多くなるという時期もございます。時間外については、総量としては昨年度減っているところでございますので、塩浜だけではなくて、ほかの営業所も含めて、引き続き削減には努めていきたいと考えております。 ◆田村京三 委員 しっかり削減に向けて取り組んでいただきたいと思います。  あともう1点聞きたいんですけれども、上平間営業所が再構築をされていまして、事務処理棟というんですか、管理棟はもう既に供用を開始しているところですが、管理職の皆さんというのは現地を見られたことはありますか。 ◎茂木 庶務課長 現地は皆、最低でも1回は見ております。 ◆田村京三 委員 定期券売場は確認をしていただきましたでしょうか。6ページのところの営業所の写真が新しい管理棟になっていると思うんですけれども、左側の壁面が定期券売場になっておりまして、この後ろがバスが通る大通りになっています。囲みがない吹き抜けの状況で、壁面の窓が市民の方と中にいる事務員さんとのやり取りの場所ですけれども、話を聞くと、市民の方からも働いている方からも、雨の日と風が吹いている日は全く使えませんという状況なんです。  今まで建て替える前は、2メートルぐらいは上の屋根が張り出していたので、そんなに影響はなかったと思われるんですけれども、建て替えた後は全く屋根という屋根がもうなくて、雨は入る、風は吹くで、やり取りするたびに窓を閉めるとか、傘は差しっ放しで券を買うとかという状況になっているんです。再構築が終わるまでに何かしらの対応というのは考えられているのか、このまま完成をするのかというのを聞きたいんです。 ◎小沢 管理課長 その辺はできるだけ簡易的なものではなくて、ある程度しっかりしたものを造ろうということで、今まちづくり局とどういう形でできるかというのは調整しておりまして、その結果はまだ出ていないんですけれども、できるだけつける方向で検討していきたいと考えております。 ◆田村京三 委員 では、もうそういう予定になっているのであれば、しっかりと進めていただきたいと思います。 ◆井口真美 委員 16ページの(7)の、今説明がありました委託営業所の一部路線を直営に戻しての運行が、この4月から始まっているんですが、この路線はどこかということと、その路線は営業所そのものも変わったのか教えていただけますか。 ◎北條 経営企画課長 委託営業所から直営に戻したのは川73系統と呼ばれるもので、川崎駅ラゾーナ広場から小向、東古市場を経由して上平間営業所に行く路線でございます。このうち一部路線、塩浜営業所に1日300本ぐらいあるもののうち、平日ですと100便ほどを移管したという形になっております。 ◆井口真美 委員 10ページに路線の一覧表がある。これを見ているんですけれども、小向線でいいんですね。 ◎北條 経営企画課長 そのとおりでございます。10ページ、7番の上から3番目の小向線になります。 ◆井口真美 委員 それを一部、路線の中を300往復するうちの100往復を塩浜営業所に持ってきた。そうすると、塩浜と上平間で両方の営業所の車が走っていると理解してよろしいんですね。 ◎北條 経営企画課長 そのとおりです。2つの営業所でこの路線を運行しております。 ◆井口真美 委員 わかりました。 ○林敏夫 委員長 ほかにないようでしたら、以上で交通局関係の「理事者の紹介及び事業概要の説明」を終わります。  ここで理事者の交代をお願いいたします。                 ( 理事者交代 )         ───────────────────────── ○林敏夫 委員長 次に、上下水道局関係の「理事者の紹介及び事業概要の説明」です。  それでは、理事者の方、よろしくお願いいたします。 ◎金子 上下水道事業管理者 おはようございます。上下水道事業管理者の金子でございます。どうぞよろしくお願いいたします。着席をさせていただきます。  それでは、当局の理事者を紹介させていただきますので、お手元の端末の令和2年4月9日環境委員会の資料一覧のページの1-4、所管理事者の紹介及び事業概要の説明(上下水道局)のファイルをお開きください。  画面の表紙を1枚おめくりいただきまして、2ページの資料1、上下水道局管理職職員一覧表を御参照いただきたいと存じます。本日出席しております理事者を紹介させていただきます。  総務部長、大畑達也でございます。庶務課長、松永智文でございます。経営管理部長、山本昇二でございます。経営企画課長、舘信行でございます。財務担当部長、山梨雅徳でございます。サービス推進部長、竹本光雄でございます。水道部長、渡辺浩一でございます。水管理センター所長、澤登光彦でございます。3ページに移りまして、下水道部長、鈴木利之でございます。下水道施設担当部長、松川一貴でございます。  また、事務担当といたしまして、庶務課課長補佐、川原良太でございます。庶務課職員、日下絵美でございます。  そのほかの管理職職員につきましても、今後の審議案件によりまして、この委員会に出席をいたしますので、よろしくお願いいたします。  以上で理事者紹介を終わらせていただきます。  続きまして、上下水道局の事業概要につきまして松永庶務課長から御説明申し上げますので、よろしくお願いいたします。 ◎松永 庶務課長 それでは、今お開きの資料の4ページを御覧ください。資料2、川崎市水道事業、工業用水道事業及び下水道事業の概要について御説明申し上げます。  5ページを御覧ください。川崎の水道の概要でございます。  1段落目に記載してございますが、川崎市の水道事業は、大正10年に多摩川の表流水を水源として給水を開始して以来、人口の急増、産業活動の進展などによる水需要の増大に伴い、数次の拡張事業を行い、安定給水体制を整備してまいりました。近年、人口は増加しているものの、節水型社会構造への変化などから、給水能力と配水量が乖離しておりました。こうした動向を背景に、平成18年に川崎市水道事業の再構築計画を策定し、給水能力の見直しを主軸とした浄水場の統廃合などの取組を進めてまいりました。平成28年3月には新しい長沢浄水場が完成し、生田浄水場を廃止したことにより、現在の給水能力は1日75万8,200立方メートルとなっております。  次に水道水源でございますが、川崎市の水道水源は、相模川水系の河川水の自己水源と、相模川水系と酒匂川水系を水源とする神奈川県内広域水道企業団からの受水で賄っております。  次に、水源施設と浄水場でございますが、6ページ中ほどの図を御覧ください。相模ダムなどの水は、第1導水ずい道、第2導水ずい道を通じて長沢浄水場に運ばれ、水道水として処理しております。このほか、神奈川県内広域水道企業団の西長沢浄水場から水道水の供給を受けております。  5ページに戻りまして、下段を御覧ください。配水施設でございますが、浄水場で作られた水道水は、配水池や配水塔に一時的にため、時間帯によって異なる使用量に合わせて配水をコントロールしておりまして、お客様へ水を送水する配水管の延長は約2,400キロメートルとなっております。  次に、7ページを御覧ください。川崎の工業用水道の概要でございます。  川崎市の工業用水道事業は、我が国初の公営工業用水道事業として昭和12年に給水を開始して以来、産業経済の基盤施設として発展いたしました。現在、1日52万立方メートルの給水能力を保有しており、近年の水需要につきましてはほぼ横ばいで推移しております。  次に工業用水道水源でございますが、相模川水系と多摩川水系の河川水、市内多摩区の地下水と水道用水を水源としております。  次に、水源施設と浄水場でございますが、8ページ中ほどの図を御覧ください。相模ダムなどからの水を第1導水ずい道、第2導水ずい道を通じて、長沢浄水場で工業用水に処理し、多摩川からの水を生田浄水場で処理しております。  7ページに戻りまして、下段の送配水施設でございますが、平間配水所は、配水量や配水圧力の調整機能を持っておりまして、臨海部に送る工業用水をコントロールしております。浄水場からの送水管は約54キロメートル、工場などへ送る配水管は約44キロメートルであり、合わせて約98キロメートルの送・配水管が布設されております。  次に、9ページを御覧ください。川崎の下水道の概要でございます。  左側の1段落目に記載してございますが、川崎市の下水道は昭和6年に浸水対策事業として建設に着手し、今日ではほとんどの市民が下水道を利用できるようになり、公共用水域の水質改善が図られました。一方、下水道の役割は、時代の変化とともに多様化してきており、高度処理の導入や合流式下水道の改善による公共用水域の水質保全、老朽化した施設の再整備・再構築、地震対策、浸水対策、資源・エネルギーの有効利用などへの積極的な取組が求められております。このような状況を踏まえ、市民の安全で快適な生活を守るとともに、環境にも配慮した強靱な下水道の実現を目指し、下水道が抱える課題を解決するための取組を進めています。なお、その右側に水質保全や浸水対策の取組の効果をグラフでお示ししております。  次に、下段の地図にお示ししております下水道の施設でございますが、市内を入江崎処理区、加瀬処理区、等々力処理区、麻生処理区の4つの処理区に区分けしておりまして、入江崎処理区と加瀬処理区の大部分を合流式の下水道とし、加瀬処理区の一部、等々力処理区、麻生処理区につきましては分流式の下水道となっております。  下水道管によって集められた下水は、ポンプ場を経由し、汚水につきましては、水処理センターで適正に処理し、東京湾や多摩川などに放流しております。また、雨水につきましては、公共用水域に直接放流するほか、合流式下水道の区域における降雨初期の汚濁の度合いが高い下水は、雨水滞水池や貯留管に一時的に貯留し、水処理センターで処理した上で公共用水域に放流しております。また、下水処理の過程で発生する汚泥は入江崎総合スラッジセンターに集約し処理しております。なお、各センターの概要を10ページに掲載しております。  次に、11ページを御覧ください。川崎市上下水道ビジョン・中期計画の概要と主な施設整備の取組状況についてでございます。  初めに概要でございますが、川崎市上下水道ビジョンは、水道事業、工業用水道事業、下水道事業が進むべき道を明らかにするもので、基本理念、目指すべき将来像、基本目標を30年から50年程度先を見据えて設定し、これを実現するために、おおむね10年間の方向性を定めた上下水道事業の根幹をなす計画でございます。  また、川崎市上下水道事業中期計画は、川崎市上下水道ビジョンの実現に向けた実施計画でございまして、現状と課題を踏まえた上で施策を設定するとともに、平成29年度から令和3年度における取組内容を取りまとめたものでございます。この中期計画における施策及び取組の目標を達成することで、上下水道ビジョンに掲げる基本理念、目指すべき将来像、基本目標や10年間の方向性について実現することができるものでございます。  これらの関係を下のピラミッド型の図で、また、それぞれの計画期間の総合計画との関係をその下の図で示しております。  12ページを御覧ください。上下水道ビジョン及び中期計画の体系図でございまして、左側にございます上下水道ビジョンの基本理念を「健全な水循環により市民の生活を守る川崎の上下水道」と定め、この基本理念のもと、今後30年から50年程度先の将来を見据えた目指すべき将来像を安全・安心、強靱、環境、持続の4つのキーワードで分類して示しております。  次に、これらの目指すべき将来像を実現するための基本目標として、基本目標Ⅰ「安定給水の確保と安全性の向上」、基本目標Ⅱ「下水道による良好な循環機能の形成」、基本目標Ⅲ「市民サービスの充実と持続可能な経営基盤の確保」を設定しております。この3つの基本目標を達成するために各事業が向かうべきおおむね10年間の方向性を、基本目標Ⅰは4項目、基本目標Ⅱは5項目、基本目標Ⅲは3項目にそれぞれ整理し、目指すべき将来像のどの内容に合致するかも合わせて示しております。  さらに、右側の赤枠にございます上下水道ビジョンの実現に向けた中期計画は26の施策と60の取組で構成しており、本計画に沿って効果的に事業を推進しているところでございます。当計画は毎年度進捗管理を実施し、各施策で設定した取組に対して、進行状況の把握から問題・課題を明確にし、目標達成に向け、執行プロセスの改善などにつなげてまいります。  次に、13ページを御覧ください。中期計画の取組として、水道事業及び工業用水道事業における主な施設整備の内容と計画目標を記載しております。  初めに、給水管対策の推進ですが、老朽給水管更新目標達成率は、平成30年度で100%の目標に対しまして、令和元年度末では97.9%となる見込みでございます。これは、給水装置所有者から工事をする承諾が得られないなどの理由により、目標値を下回ったものでございます。一部残存する老朽給水管につきましては今年度以降も引き続き解消を図ってまいります。  次に、直結給水方式の導入促進につきましては、積極的なPRの実施により、直結給水率は、令和3年度で76.5%以上の目標に対しまして、令和元年度末では76.9%となる見込みでございます。  次に、施設の耐震化といたしまして、配水池・配水塔の耐震化率は、令和4年度で100%の目標に対しまして、令和元年度末では98.5%となる見込みでございます。また、工水浄水施設の耐震化率につきましては平成29年度に100%の目標を達成しました。  次に、水道管路の耐震化といたしまして、重要な管路の耐震化率は、令和3年度で97.5%、令和4年度で100%の目標に対しまして、令和元年度末では91.5%となる見込みでございます。また、管路の耐震化率は、令和3年度で38.3%の目標に対しまして、令和元年度末では35.0%となる見込みでございます。  次に、開設不要型応急給水拠点の整備につきましては、市立小中学校や配水池・配水塔への整備を進め、開設不要型応急給水拠点の整備率は、令和3年度で66.1%、令和5年度で100%の目標に対しまして、令和元年度末では43.1%となる見込みでございます。  次に、災害時の飲料水確保につきましては、配水池・配水塔の耐震化工事に合わせた緊急遮断弁の整備を進め、災害時の確保水量は、市民1人1日3リットルとした場合、令和3年度で35日分以上の目標に対しまして、令和元年度末では35日分となる見込みでございます。  次に、管路の計画的更新といたしましては、総延長約2,500キロメートルの水道管路につきまして、毎年約40キロメートルの更新を目標として、経年化が進行した管路の更新を進めてまいります。  14ページを御覧ください。下水道事業でございます。  下水管渠の地震対策といたしまして、川崎駅以南の地域の重要な管渠の耐震化率は、令和元年度で100%の目標に対しまして、令和元年度末では99.0%となる見込みでございます。これは、道路管理者や道路占用者との調整に時間を要し、必要な工事の着手が遅れたため、目標値を下回ったものでございますが、今年度100%を達成する見込みとなっております。また、川崎駅以北の地域の重要な管渠の耐震化実施率は、令和3年度で9.6%の目標に対しまして、令和元年度末では1.7%となる見込みでございます。また、市内全域の重要な管渠の耐震化率は、令和3年度で87.0%の目標に対しまして、令和元年度末では85.8%となる見込みでございます。  次に、水処理センター・ポンプ場の地震対策につきましては、大規模地震発生時にも市街地に下水が滞留、溢水しないよう、管理機能と揚水機能の確保に向けた取組を推進し、水処理センター・ポンプ場の管理機能の耐震化率は、令和元年度で100%の目標に対しまして、令和元年度末では100%となる見込みでございます。また、ポンプ場の汚水揚水機能確保率は、令和3年度で54.5%、令和7年度で100%の目標に対しまして、令和元年度末では45.5%となる見込みでございます。また、水処理センターの揚水機能確保率は、令和7年度で100%の目標に対しまして、令和元年度末では75.0%となる見込みでございます。  次に、重点化地区等における浸水対策といたしまして、平成25年度段階の重点化地区を対象とする浸水対策実施率は、平成30年度に100%の目標を達成しました。また、新たな重点化地区を対象とする浸水対策実施率は、令和3年度に29.3%の目標に対しまして、令和元年度末では23.4%となる見込みでございます。  次に、下水管渠の再整備につきましては、再整備重点地域を対象に管渠の再整備を進め、管渠再整備率は、令和3年度で55.7%の目標に対しまして、令和元年度末では52.4%となる見込みでございます。  次に、水処理センター・ポンプ場の再構築といたしまして、入江崎水処理センター西系施設・沈砂池管理棟の再構築につきましては平成30年度に完成しました。  次に、水処理センターの高度処理化につきましては、市内4か所全ての水処理センターにおいて高度処理の導入に向けた取組を進め、高度処理普及率は、令和3年度で59.3%、令和6年度で100%の目標に対しまして、令和元年度末では34.5%となる見込みでございます。  次に、合流式下水道の改善につきましては、大師河原地区における貯留管・幹線の整備や丸子地区における合流改善スクリーンなどの設置を進め、合流式下水道改善率は、令和3年度で73.5%、令和5年度で100%の目標に対しまして、令和元年度末では73.5%となる見込みとなっております。  最後に、下水道の未普及地域の解消につきましては、令和3年度で令和元年度と同様となりますが、99.5%の下水道処理人口普及率を目標としております。  次に、15ページを御覧ください。財政状況をお示ししております。  水道事業会計の平成30年度決算、年度末時点における令和元年度決算見込、令和2年度予算をお示ししておりますが、上の表の4行目、当年度純利益の欄にございますとおり、平成30年度決算では純利益を計上しており、令和元年度決算見込、令和2年度予算につきましても、ともに純利益を予定しているところでございます。  次に、16ページを御覧ください。工業用水道事業会計の財政状況をお示ししております。  平成30年度決算では純利益を計上しており、令和元年度決算見込、令和2年度予算につきましても、ともに純利益を予定しているところでございます。  次に、17ページを御覧ください。下水道事業会計の財政状況をお示ししております。  平成30年度決算では純利益を計上しており、令和元年度決算見込、令和2年度予算につきましても、ともに純利益を予定しているところでございます。  最後に、18ページから22ページまでは参考資料でございます。水源水量、給水能力、処理能力、業務状況などや、現行の水道料金・下水道使用料などを掲載しておりますので、後ほど御覧ください。  以上をもちまして上下水道局の事業概要の説明を終わらせていただきます。 ○林敏夫 委員長 説明は以上のとおりです。
     それでは、質問等がありましたらお願いをいたします。 ◆浅野文直 委員 今、計画についていろいろと御説明いただきましたけれども、詳細については議会局を通じて改めて質問させていただきたいとは思っているんですが、今回、コロナウイルス対策で緊急事態宣言が神奈川県に発令されている中で、今の計画に基づいて進められている各種上水、下水、工水における工事、また期間に入っている入札の済んでいるような工事案件、これの進捗状況への影響と、工事を一旦ストップさせるのか、させる場合は、そうした入札業者に対する対応を繰り延べさせるのか、それとも工期延長を認めるのか、工期延長を認めるのであれば、その間の費用を何らかの形で面倒見ていくのか、そこら辺の決定事項というのはどのようになっていましたか。 ◎大畑 総務部長 コロナウイルスについては、緊急事態宣言が出たところですけれども、まだ市ではBCPを発動していないという状況になってございます。  進捗への影響でございますが、もし仮に工事の繰延べ等が出てくれば、コロナ対策として工事を遅らせるということであれば、先ほど説明しました収支計画上の目標が達成できないという場合もあろうかとは考えているところでございます。  あと、個別の工事につきましては、既に着手しているものについては、着手している当該業者との関係もございますので、密接にコミュニケーションを取りながら対応を決めていきたいと考えているところでございます。 ◆浅野文直 委員 そうすると、今の時点では、当面行っている工事を止めたりとか延期するということは一旦考えずに、そのまま工事をしてもらっていくということでいいわけですね。 ◎大畑 総務部長 今のところ、まだBCPが発動されておりませんので、今現在では、今の工事を止めるということは考えていないところでございます。 ◆浅野文直 委員 今の話は、そうすると、上下水道だけではなくて、建設も含めて、工事だけではなくて、ほかにも清掃事業等、委託事業等も幾つかあるわけですけれども、それも全て今のところは、上下水道だけでなくて、統一的に全体として市は今そうですよという位置づけでよろしいですか。 ◎金子 上下水道事業管理者 ほかの局の工事部門も、情報としては私も聞きかじっている範囲でしかないんですけれども、基本的に今発注済みのものについては、今のところは止める予定ではないと思います。ただ、これから発注するものについて、例えば上下水道局の場合には、水の安定供給とか下水の安定排除という使命がありますので、これに向けて、万一感染職員が出た場合にどう対応するのかということを考えて、例えばですけれども、現場を常に24時間365日動かすために、一定の職員をプールして感染に備えるということも出てきます。今それをまず第一にやっていて、その中で設計部隊も、場合によっては応援も必要になるということになれば、少し設計、あるいは今後発注する工事を止めてでも、そういった応援を出さなければいけなくなるという状況も出てこようかと思いますが、今のところ、すぐにそういう状況になるとは考えておりません。 ◆浅野文直 委員 わかりました。詳細は、場合によっては議会局を通じて改めて出させていただきたいと思います。よろしくお願いします。 ○林敏夫 委員長 ほかにないようでしたら、以上で上下水道局の関係の「理事者の紹介及び事業概要の説明」を終わります。  ここで理事者の一部交代をお願いいたします。                ( 理事者一部交代 ) ───────────────────────── ○林敏夫 委員長 ここで暫時休憩を挟みたいと思いますけれども、よろしいでしょうか。                 ( 異議なし ) ○林敏夫 委員長 それでは、およそ5分間休憩いたします。再開は午後0時20分といたします。よろしくお願いいたします。                午後 0時13分休憩                午後 0時19分再開 ○林敏夫 委員長 それでは、環境委員会を再開いたします。  次に、所管事務の調査として、上下水道局から「令和元年東日本台風による排水樋管周辺地域及び河川関係の浸水に関する検証委員会(第4回)の報告について」説明を受けます。  理事者の方、よろしくお願いいたします。 ◎金子 上下水道事業管理者 それでは、令和元年東日本台風による排水樋管周辺地域及び河川関係の浸水に関する検証委員会(第4回)の内容につきまして御報告をさせていただきます。  内容につきましては室井下水道計画課長から御説明申し上げます。  なお、本日出席を予定しておりました峯下水道計画課担当課長につきましては、体調不良のため欠席をさせていただいておりますので、よろしくお願いいたします。 ◎室井 下水道計画課長 それでは、「令和元年東日本台風による排水樋管周辺地域及び河川関係の浸水に関する検証委員会(第4回)の報告について」御報告いたしますので、お手元のタブレット端末の令和2年4月9日環境委員会の資料一覧のページの2(1)-3、令和元年東日本台風による排水樋管周辺地域及び河川関係の浸水に関する検証委員会(第4回)の報告について(資料3)のファイルをお開きください。  第4回検証委員会につきましては、昨日8日に開催し、令和元年東日本台風による排水樋管周辺地域及び河川関係の浸水に関する検証について議論を行ったところでございます。本日は、第三者への意見聴取、市民意見募集結果を反映させた資料3の概要版を先に御説明させていただいた後、第三者への意見聴取、市民意見募集結果等について御説明いたします。  なお、下水道関係の検証報告書につきましては、後ほど別ファイルの2(1)-5、令和元年東日本台風による排水樋管周辺地域及び河川関係の浸水に関する検証委員会(第4回)の報告について(参考資料2)を御参照いただきたいと存じます。  それでは、画面の表紙を1ページおめくりください。  初めに1、検証の概要でございます。  本市では、令和元年東日本台風により、これまでに経験したことのない多摩川の水位の影響を受け、排水樋管周辺地域において深刻な浸水被害が発生いたしました。これを受け、令和元年東日本台風による排水樋管周辺地域及び河川関係の浸水に関する検証委員会を設置し、令和元年12月27日より計4回にわたる検証委員会を開催いたしました。検証内容は、第三者から専門的な意見や助言をいただくとともに、市民の皆様に意見募集を行い、報告書を取りまとめました。なお、検証項目と検証委員会の構成を図でお示ししております。  次に2、被害の概要でございます。多摩川沿い5か所の排水樋管周辺地域で浸水被害が発生してございまして、排水樋管周辺における浸水面積は計約110ヘクタールでございました。  画面右下の3ページを御覧ください。3、台風、降雨、多摩川水位等の基礎情報でございます。台風の経路図、降雨状況、多摩川の水位、各排水樋管周辺地域における過去の被害状況をお示ししております。右中段の多摩川の水位にお示しするとおり、田園調布(上)水位観測所において、計画高水位を超える既往最高水位の10.81メートルを記録しております。  4ページを御覧ください。4、当日の組織・体制及び活動でございます。  初めに、組織・体制につきましては、接近する台風に備えるため、事前に施設の点検や班体制を整えておりました。また、過去に多摩川の高水位による浸水実績がある山王・諏訪排水樋管を重点的に活動する計画でございました。また、浸水実績がない宮内・二子・宇奈根排水樋管箇所でも浸水があり、西部・北部下水道管理事務所へ応援を要請しております。情報連絡体制につきましては、あらかじめ計画されておりましたが、被害が拡大するに従い、パトロール体制の確保が困難となり、必要な連絡が適宜行えず、連絡内容にも偏りが生じたことから、情報共有について改善する必要があるとしてございます。  5ページを御覧ください。(2)活動でございます。  これまで浸水実績が多い山王及び諏訪排水樋管周辺地域で重点的なパトロールと水位測定を行っており、宮内・二子・宇奈根排水樋管箇所では、パトロールの頻度が低い状況でございました。また、各排水樋管周辺地域でパトロール頻度に差異がありましたが、ゲート操作手順にのっとり、水位測定やパトロールを行っておりました。パトロールの職員は、これまで経験のない範囲で浸水が広がっていく中、浸水状況を中部下水道事務所に報告するとともに、周辺住民に浸水情報を周知し、さらに住民からの問合せや要望に対応しておりました。このような現場の対応で手いっぱいとなり、浸水の色が徐々に変わっていったこと、降雨があったことなどから、浸水の範囲や深さの情報は共有されても、それが河川水なのか、雨水なのかということは確認できておりませんでしたが、22時13分に山王排水樋管での溢水状況を確認し、河川水の可能性が高いと考えておりました。また、丸子ポンプ場の状況についての情報が加瀬水処理センターからの水位情報のみであり、丸子ポンプ場における河川水の逆流について情報を共有できておりませんでした。  6ページを御覧ください。5、各排水樋管ゲートの操作でございます。  (1)山王排水樋管について、右側に操作手順、左側にゲート操作と判断状況をお示ししております。  7ページを御覧ください。  (2)宮内・諏訪・二子・宇奈根排水樋管について、右側に操作手順、左側にゲート操作と判断状況をお示ししております。  (3)ゲート操作のまとめでございます。今回のゲート操作判断はいずれも操作手順どおりに行われておりました。山王排水樋管では、21時10分に計画高水位を超え、その10分後に丸子ポンプ場で浸水が始まっており、その状況が中部下水道事務所と加瀬水処理センターで共有できていれば、ゲート操作について異なる選択をしたことも考えられます。また、降雨があったことにより、操作の判断としては操作手順どおりではありますが、河川水に含まれる土砂の堆積による被害防止の観点からも、逆流への対応は必要と言えるとしております。  8ページを御覧ください。6、浸水シミュレーションによる検証でございます。(1)に浸水の原因、(2)に山王排水樋管の浸水シミュレーション結果をお示ししております。  4つのパターンで、ゲート操作、河川水位、降雨の条件を設定し、シミュレーションにより最大浸水深図をお示ししております。また、凡例でございますが、黄色が50センチ未満、緑色が50センチ以上1メートル未満、水色が1メートル以上2メートル未満、青色が2メートル以上3メートル未満でございます。パターン①は当日の状況でございます。パターン③と④は、15時の避難判断水位7.6メートルでゲートを閉めた場合でございまして、③が時間雨量50ミリ、総降雨量300ミリと想定した場合、④が当日の降雨でございます。  下段青色箱書きのまとめでございますが、避難判断水位までにゲートを閉鎖した場合、今回の降雨においては結果として浸水規模が小さくなります。また、気象予報どおりの降雨及び河川水位が既往最高水位で収まっていた場合は、ゲート開を維持することで、浸水規模はゲート閉鎖時とほとんど変わりません。また、合流地区であります山王排水樋管にてゲート閉鎖を行った場合は、下流にポンプ場を有していることから、今回の降雨であれば、浸水規模が減少することが分かったところでございます。  なお、第三者の御意見により、モデルの精査を改めて行い、山王排水樋管のシミュレーション結果につきましては見直しをしております。  9ページを御覧ください。山王排水樋管ゲートの当日のゲート操作及び閉鎖に時間を要したことの検証結果をお示ししております。右下のまとめにございますとおり、水圧が主たる原因とは考えにくい。また、何らかの異物がかみ込み、ゲート閉鎖に時間を要した可能性が高い。また、ゲート閉鎖できた場合、浸水規模が小さくなること等を確認しております。  10ページを御覧ください。山王排水樋管と同様に、宮内・諏訪排水樋管の浸水シミュレーション結果をお示ししております。  11ページを御覧ください。同様に、二子・宇奈根排水樋管の浸水シミュレーション結果と、宮内・諏訪・二子・宇奈根排水樋管の浸水シミュレーションのまとめをお示ししております。分流地区である宮内・諏訪・二子・宇奈根排水樋管は、ゲートを閉鎖した場合、排水先がなくなることから、ゲートの開閉にかかわらず、広範囲で浸水が発生することが分かったところでございます。  12ページを御覧ください。7、ゲート操作の妥当性でございます。  (1)山王排水樋管のゲート操作の妥当性ですが、ゲート操作の判断は操作手順どおり行われておりました。気象予報どおりに降雨があった場合、ゲートを閉鎖すると広い範囲で内水による浸水が生じることが分かったため、内水氾濫の危険性を考慮した判断はやむを得ないと言えます。また、河川水位と降雨状況により、ゲートを閉鎖すべき場合があることがシミュレーションにより明らかとなりました。また、今後の気候変動も踏まえ、また、河川水に含まれる土砂の堆積による被害を考慮し、降雨がある場合の操作手順の見直しが必要であるとしております。  次に、(2)宮内・諏訪・二子・宇奈根排水樋管のゲート操作の妥当性でございますが、山王と同様に、ゲート操作の判断は操作手順どおり行われておりました。シミュレーションによる結果からは、内水氾濫の危険性を考慮した判断はやむを得ないと言えますが、河川水に含まれる土砂の堆積による被害を考慮すると、操作手順の見直しが必要であるとしております。  13ページを御覧ください。8、短期対策内容の検討でございます。検証の結果、明らかになった課題の解決に向けて、短期的な対策として、排水樋管ゲートの改良、観測機器の設置、遠方制御化、停電時におけるゲート操作及び観測機器、排水ポンプ車の導入を実施いたします。  14ページを御覧ください。(6)ゲート操作手順の見直しでございます。  気候変動に伴う河川水位上昇などに備えるため、短期対策として設置する観測機器を活用し、逆流に対応できるよう、ゲート操作手順の見直しを行うものでございます。左側に山王・諏訪・二子排水樋管の操作手順を、右側にフラップ機構つきゲートを採用する宮内・宇奈根排水樋管の操作手順を、それぞれお示ししております。  見直し後の操作手順の概要でございますが、まず左側の山王・諏訪・二子排水樋管の操作手順を御覧ください。初めに①ございますが、排水樋管付近最低地盤高マイナス1メートルまではゲートを全開といたします。次に②ですが、マイナス1メートル以降は排水樋管内の流れが順流であればゲートを全開とし、順流が確認できなければ、ゲートを全閉にいたします。次に④でございますが、外水位が下降し、外水位が内水位より低下した場合、順流を確認しながらゲートを開といたします。このとき、順流が確認できない場合はゲートを閉鎖いたします。最後に⑤ですが、外水位が付近最低地盤高を下回った場合は、順流を確認しながらゲートを開といたします。  続きまして、右側の宮内・宇奈根排水樋管の操作手順でございます。基本的な操作につきましては左側の山王・諏訪・二子排水樋管と同様でございますが、こちらのゲートにはフラップ機構がついており、外水位と内水位の水位差により自動で内水の排除が可能となっております。こうしたことから、③の外水位が排水樋管付近最低地盤高に達した際にゲートを全閉といたします。  15ページを御覧ください。山王排水樋管の操作手順の見直し前と見直し後の比較表をお示ししたものでございます。左側に見直し前の操作手順、右側に見直し後の操作手順、枠外に見直しのポイントをお示ししております。  16ページを御覧ください。諏訪・二子排水樋管の見直し前の操作手順と見直し後の操作手順の比較をお示ししたものでございます。詳細につきましては後ほど御覧ください。  17ページを御覧ください。こちらにつきましても、宮内・宇奈根排水樋管の見直し前の操作手順と見直し後の操作手順の比較をお示ししたものでございます。詳細につきましては後ほど御覧ください。  18ページを御覧ください。(7)短期対策による効果でございます。  令和元年東日本台風の降雨、河川水位の条件で、新たな操作手順及び排水ポンプ車による対応を行った場合の効果について、浸水シミュレーションにより確認しております。下段の黒丸印でございますが、当日の状況と比較すると、浸水規模が小さくなることが確認できた一方で、浸水被害を大幅に軽減できているとは言い難いため、引き続き中長期対策による対策検討を進めてまいります。  19ページを御覧ください。中長期的な対策の方向性でございます。  基本的な方向性につきましては上段の箱書き部分にお示ししております。また、中長期的な視点による主な対策検討メニューにつきましては、ハード対策の具体的な対策手法について表にまとめてお示ししております。今後、排水樋管周辺地域につきましては、中期計画における局地的な浸水対策に位置づけ、課題解決に向けた取組を進めてまいります。また、時間軸を考慮した段階的な整備や各メニューを組み合わせた対策について、令和2年度より上記内容を基に対策手法の検討を行ってまいります。  排水樋管周辺地域の浸水に関する検証の概要版の御説明は以上となりますが、ここで令和2年4月9日環境委員会の資料一覧のページにお戻りいただきまして、2(1)-1、令和元年東日本台風による排水樋管周辺地域及び河川関係の浸水に関する検証委員会(第4回)の報告について(資料1)のファイルをお開きください。  続きまして、排水樋管周辺地域の浸水に関する検証における第三者の意見聴取結果を御説明いたします。  それでは、画面の表紙を1枚おめくりください。本資料につきましては検証全体に対する第三者の意見聴取結果でございます。また、第三者の意見欄の(A)から(E)は発言者を表しております。  まず、ゲート閉鎖に時間を要した要因についてでございます。  ①当時の状況下における山王排水樋管のゲート閉鎖の動作計算の結果につきましては、第三者の御意見を踏まえ、改めて計算を行いまして、当日の状況でもゲートは閉鎖可能であるという計算結果となったところでございます。また、その下の閉まらなかった事例につきましては確認できなかったものでございます。  次に、②ゲート閉鎖に時間を要した要因につきましては、下から2番目の「(E)水圧の影響もかなり大きいと思うが、その状況でさらに異物の噛み込みがあり閉まらなかった可能性も考えられる」、その下の「(A)断定はできないが、消去的に言えば、異物の噛み込みと考えられなくはない」という御意見をいただきまして、本市の対応といたしましては、異物がかみ込んだことによりゲートが閉鎖しなかったと考え、異物のかみ込み対策を進めることといたしました。  3ページを御覧ください。浸水シミュレーションの計算条件、当時の浸水状況の再現についてでございます。  一番上の箱書きですが、内水と逆流水の水量を算出し確認すること、浸水深が大きい箇所などで情報を補完することなどの御意見をいただきましたので、本市の対応といたしましては、内水と逆流水の水量を算出し、再現性の精査を行いました。また、パトロール中に撮影した写真から浸水深を算出し、シミュレーションの再現性の精査を行うことといたしました。  中段の箱書きでございますが、「(D)条件として間違っている箇所はないと考える。ピークでの最大浸水深の誤差もあるが許容範囲内と思われシミュレーションの再現性は高いと考える」との御意見をいただきましたことから、このモデルを活用し、操作判断時や対策効果のシミュレーションを行っております。  また、下段の箱書きでございますが、第三者の御意見を受け、逆流開始時間、逆流量、地表面での水の流れについても報告書に記載いたしました。  4ページを御覧ください。これまでのゲート操作手順についてでございます。  第三者の御意見といたしましては、内水排除を担う立場としてこの操作手順は仕方ない部分もあった。過去の台風であれば、これまでの操作手順でも対応できていたが、今回の河川水位や降雨ではうまく機能しなかった。ゲートの目的を考えれば、逆流が発生しているときには閉めるのが基本などの御意見をいただきました。また、今回の事象を受け、操作手順を見直すべきという御意見は多くの第三者からいただきました。  本市の対応といたしましては、操作手順は、これまでの多摩川の水位や降雨状況であれば機能していたものでございましたが、今後は今回の事象や気候変動の影響、逆流による土砂の被害の防止の観点から、観測機器の設置や遠隔操作化の導入を行い、操作手順も逆流防止を目的とするものへ見直しを行うとしております。  5ページを御覧ください。当日のゲート操作判断についてでございます。  操作判断につきましては、多くの第三者から、操作手順に従うしかなかったのではという御意見をいただきました。  本市の対応といたしましても、当日のゲート操作は操作手順にのっとったものでございましたが、今後は、今回の事象や気候変動の影響、逆流による土砂の被害の防止の観点から、観測機器の設置や遠隔操作化の導入を行い、操作手順も逆流防止を目的とするものへ見直しを行うとしております。  また、(A)の方の御意見の後半で「今回のような多摩川の水位が上がるのは数日前から予測できるので、早め早めに対応していくべき」という御意見がございますが、これにつきましては、大規模水害が予測される際は、関係機関と連携して情報共有を図りつつ、動員体制の強化を図るとしております。  6ページを御覧ください。短期対策の有効性でございます。  ①ゲートの改良、異物混入防止対策につきましては、第三者の主な御意見といたしまして、ゲートの電動化により、異物が挟まっても押し込めるようになるなど御意見をいただいており、本市の対応としては、異物が混入した場合、電動化を行うことにより、異物除去を行うための開閉動作の反復を容易に行うことが可能。また、電動化により開閉動作不可につながる要因を低減することが可能と考え、電動化を進めるとしております。  7ページを御覧ください。②観測機器の設置についてでございます。  観測機器につきましては、第三者の御意見といたしまして、観測機器の設置位置、観測手法、機器の仕様などについていろいろと御意見をいただいたところでございます。本市の対応といたしましては、設置場所や用途、価格を考慮して、対策案に示した内容にて対策を実施することや、維持管理を考慮し、適切に測定を行える場所に機器を設置することといたします。  8ページを御覧ください。  ③ゲートの遠隔操作化についてでございます。第三者の御意見につきましては、作業員を危険にさらさずに操作できるため有効であるとか、停電時の対応、複数箇所から操作をできるようにしておいたほうがよいとの御意見をいただいておりまして、本市の対応といたしましては、遠隔操作化は実施する一方、人力でも動かせるようにすることとしております。また、複数箇所からの遠隔操作は誤操作のリスクもありますことから、今後の検討課題とすることとしております。  次に中段、④排水ポンプ車の導入についてでございますが、第三者の御意見では、今後の浸水対策のスケジュールを示しつつ、即効性のある対策としてポンプ車の導入を行うということであればよいなどと御意見をいただいておりまして、暫定的な対策としてポンプ車の導入を行いつつ、中長期的な対策の進捗状況やポンプ車の活用状況を踏まえて、更新時の対応を検討していくとしております。  9ページを御覧ください。操作手順の見直し案についてでございます。  一番上の箱書きですが、第三者の意見では、見直し案については妥当であるとの御意見をいただいております。本市の対応といたしましては、山王、諏訪、二子排水樋管におけるゲートを開く判断は、第三者からの御指摘を踏まえ、河川水位が下降傾向で、今後水位上昇が見込まれない場合、順流を確認しながらゲートを開くよう見直し案を修正いたしました。  10ページを御覧ください。中長期対策の方向性についてでございますが、中長期的な対策につきましては、地域の実情に応じてスピード感を持って対策を進めていくべきとの御意見があり、本市といたしましても早急に検討を進め、対策の実施に取り組むことといたします。  第三者の意見についての御説明は以上となりますが、ここで令和2年4月9日環境委員会の資料一覧のページにお戻りいただきまして、2(1)-2、令和元年東日本台風による排水樋管周辺地域及び河川関係の浸水に関する検証委員会(第4回)の報告について(資料2)のファイルをお開きください。  続きまして、令和元年東日本台風による浸水検証について市民意見募集結果の下水道に関する部分について御説明いたします。  それでは、画面の表紙を1枚おめくりください。1、概要についてでございます。  1の募集期間につきましては令和2年3月18日から27日までの10日間でございます。  次に、2の回答件数につきましては158件いただいておりまして、内訳といたしましては、インターネット・電子メールにより御意見をいただいたものが99件、ファクスが12件、郵送が12件、持参が35件となっております。年代別の内訳と地域別の内訳につきまして表にお示ししているとおりでございます。  次に、3の本市の考え方の公表の区分についてでございますが、Aについては、御意見を踏まえ、報告書にその内容を反映させたものとなります。Bについては、御意見の趣旨が報告書案に沿うものであることから、御意見を踏まえ取組を推進するものとなります。Cにつきましては、今後の浸水対策を進めていく中で参考とさせていただくものになります。Dにつきましては、報告書案に対する質問・要望の御意見であり、案の内容を御説明するものになります。Eにつきましては、その他ということで、今回の意見募集の趣旨とは異なる意見や所管が異なる施策に関する意見となります。  3ページを御覧ください。2、共通部門でございます。  初めに2-1、市民意見の集計結果でございますが、下水道部門と河川部門に共通する意見につきましては、1番及び2番に分類し、各番号につき、意見の総数と、それに対する内訳としてAからEまでの意見数をお示ししております。  次に2-2、市民意見に対する本市の考え方でございます。
     1.検証委員会の在り方についてですが、左の欄に主な市民意見、右の欄に本市の考え方をお示ししたものになります。  主な市民意見といたしましては、被災者である市民や中立的な外部の専門家を加えた検証委員会としてほしいという御意見をいただいております。  これに対する本市の考え方といたしましては、浸水の検証委員会は、原因の検証を行うとともに、今夏の台風シーズンまでに短期的な対策などを実施するため、スピード感を持って検証を進めていくこととしたものです。客観性と透明性を確保することが重要であるため、今回の検証においては、下水道や河川を専門とする第三者の意見聴取や、市民の方々からの御意見を伺いながら結果を取りまとめております。  4ページを御覧ください。2.市民意見募集の方法についてでございますが、意見募集の期間が短いので、延長するか再度機会を設け、引き続き意見を市民に求めるべきであると御意見をいただいております。  これに対する本市の考え方といたしましては、市民意見も踏まえた検証結果の取りまとめを速やかに行い、今後の浸水対策の検討や実施に注力するため、意見募集の期間は10日間としております。また、この市民意見募集とは別に、今後の中長期的な浸水対策等の参考とさせていただくため、引き続き特設ウェブサイト「市民の皆様の声」にて意見を募集するほか、住民説明会等、これ以外の機会に御意見をいただいた場合にも真摯に受け止めさせていただきます。  5ページを御覧ください。3、下水道部門の3-1、市民意見の集計結果でございます。  初めに、御意見の内容を3番から22番までに分類し、各番号につき、意見の総数と、それに対する内訳としてAからEまでの意見数をお示ししております。一番下の行には全体の意見数と、それに対するAからEまでの内訳をお示ししております。  6ページを御覧ください。3-2、報告書に反映させた意見でございます。  先ほど御説明しました公表の区分Aに該当する御意見につきまして、その御意見の内容と、これを踏まえて報告書案に反映させた部分をお示ししたものになります。  8番の「浸水シミュレーションによる検証について」ですが、実際の測定を増やしてシミュレーションの精度を向上させてほしいという御意見をいただいております。  これに対する本市の対応といたしましては、台風等発生時における外水位計、内水位計等の計測機器の観測データを蓄積することで、今後の浸水対策の検討に活用することができると考えております。そのため、いただいた御意見を踏まえ、12.2.観測機器の設置において、蓄積した観測データを今後の浸水対策の検討に活用していく方向性を追記いたしました。  次に、12番の「停電時におけるゲート操作及び観測機器の対応について」ですが、電動化になっても万が一のときには手動による操作が必要になるが、訓練は行われていますかという御意見と、ゲートの開閉を動力化するのはよいが、台風時には停電、断線が起こり得るので、機側操作の設備も必要ではないかとの御意見をいただいております。  これに対する本市の対応といたしましては、前者につきましては、排水樋管ゲートの電動化については、停電等により電動による操作ができなくなった場合、手動操作ができます。そのため、停電時の対応につきましては、操作訓練を実施することが重要だと考えております。いただいた御意見を踏まえ、12.4.停電時等におけるゲート操作及び観測機器において、停電時等の対応を追加し、確実に手動操作が行えるよう訓練を実施していく旨を追記いたしました。  後者につきましては、ゲート施設の停電時や故障時への対応については、事前に準備することが重要だと考えております。そのため、12.4.停電時等におけるゲート操作及び観測機器にて、停電時への対応として、可搬式発電機による電力供給を行う旨を記載しておりますが、いただいた御意見を踏まえ、さらに断線などの不具合により電力が供給できない場合への対応として、ポータブル式の開閉補助器具により操作することを追記いたしました。  7ページを御覧ください。  次に、14番の「ゲート操作手順の見直しについて」でございますが、ゲート閉鎖時に河川水位(外水位)が最低地盤高を超えていても、内水位がさらに高い場合があるため、このときにはゲートを少し開けて流向を確認し、順流が確認できればゲートを全開するとしてはどうかという御意見をいただいております。  これに対する本市の対応といたしましては、ゲートの操作手順については、逆流の防止とともに、内水の排除をより適切に行えるよう見直しを行うことが重要だと考えております。そのため、いただいた御意見を踏まえ、12.6.3、観測機器導入後の操作手順案にて、河川水位が下降し、今後水位上昇が見込まれない場合、河川水位が内水位を下回り、河川水位が最低地盤高を超える状況においては、順流を確認しながらゲート開とするよう修正しました。また、この場合において、逆流が生じた際はゲートを閉鎖することを追記いたしました。  8ページを御覧ください。3-3、市民意見に対する本市の考え方でございます。こちらからは、公表の区分A以外の区分に該当する市民意見に対し、本市の考え方をお示ししたものになります。5ページの集計結果にお示しした3番から22番までの分類ごとに本市の全体的な考え方をお示ししたものになります。  以下、分類ごとに御説明いたしますが、お時間の都合もございますので、特に重要と考えられる項目に絞って御説明させていただきます。  3.本市の責任・補償についてでございますが、今回のゲート操作に関する判断が被害を大きくした原因であることを市は率直に認め、謝罪と賠償をすべきであるとの御意見をいただいております。  これに対する本市の考え方といたしましては、今回の浸水被害は、本市が想定していた以上に多摩川の水位が上昇したことに伴って発生したものであり、市として補償や賠償を行うことは難しいものと考えております。  9ページを御覧ください。5.組織・活動体制についてでございますが、職員同士の連絡は密にできていたのか、パトロール体制が不足していたのではないか、住民への声がけは具体的にどのように実施していたのか、住民の生命に関わる問題なのだから、抜本的に人員配置を見直して強化すべきとの御意見をいただいております。  これに対する本市の考え方といたしましては、ゲート操作の判断につきましては、各種情報を踏まえ行うこととしており、適宜現場状況の共有を行っておりました。また、山王・諏訪排水樋管付近においては、浸水発生前より現場の水位情報を各区役所危機管理担当へ連絡を行っており、住民等への声かけにつきましても、排水樋管周辺の住民の方々へ実施しておりました。パトロールにつきましては、事前に台風への体制を構築しておりましたが、浸水被害の拡大により、西部・北部下水道管理事務所に応援要請をして対応したところです。今回の事象を踏まえ、大規模な災害の発生が予見される場合は、より効果的に活動を行うことが重要であることから、13.活動体制の見直しにおいて局内における応援体制の検討を行っており、今後災害時の対応を強化いたします。  10ページを御覧ください。6.各排水樋管のゲート操作についてでございますが、樋管のゲート操作は、逆流を防止することを目的としていることを正面に据えるべきであり、外水が浸入してきているのに内水を排出できるわけがなく、総合的判断などあり得ない。樋管ゲートの操作については、操作規程、操作規則等の形で定めるべきで、それぞれの場所に応じた個別の判断できめ細かく開閉されていれば、内水の氾濫は最小限で食い止められたことは自明であるとの御意見をいただいております。  これに対する本市の考え方といたしましては、平成29年の浸水被害については、関係局区との災害情報に関する連携や、新たにバイパス管の整備に向けた取組などを進めてきたところでございます。今回の事象を踏まえ、各排水樋管における水位や流向等を把握するための観測機器を設置いたします。また、今後のゲート操作は、観測機器を活用し、各排水樋管ごとの状況により開閉の判断を行うことが可能となり、逆流させないことを原則として、よりきめ細やかな対応が可能となります。  16ページを御覧ください。14.ゲート操作手順の見直しについてでございますが、目の前のマンホールで溢水していて、どんどん浸水被害が拡大している現場を見ているのに、マニュアルに降水とあるからゲート閉止できないという総合的な判断には全く納得できない。もし河川からの逆流が始まっていれば、市中に降っている雨水と川から逆流している河川水の両方で被害が拡大するのは誰が考えても当然と思う。排水樋管の河川水逆流があるときには、市中で雨が降っていようが、警報が出ていようが、まずは河川からの逆流水を止めるためにゲートを閉めることをルール化し、厳守すべきとの御意見をいただいております。  これに対する本市の考え方といたしましては、今回の事象を踏まえ、水位や流向等を把握するための観測機器を設置いたします。今後のゲート操作は、観測機器を活用し、各排水樋管ごとの状況により開閉の判断を行うことが可能となり、逆流させないことを原則として、排水樋管内での水の水位や流向を確認し操作することとしております。この見直しにより、逆流時はゲート閉鎖をすることとなりますが、降雨がある場合は排水先がなくなることから、排水ポンプ車により内水の排除を行うこととしております。  21ページを御覧ください。21.再発防止についてでございますが、原因を正しく検証し、情報公開を行うとともに、関係機関との連携を取りつつ、水門の操作、判断等をしっかり行うことで再発防止に全力で取り組んでほしいとの御意見をいただいております。  これに対する本市の考え方といたしましては、今回の台風における活動状況の振り返りや操作判断の検証などから、排水樋管ゲートの操作手順や活動体制の見直し、今夏の台風シーズンまでに実施する短期的対策を着実に進めてまいります。また、再発防止に向け、中長期的な検討を進めることも重要と考えておりますので、今後も浸水被害を最小化する方策等についての取組を進めてまいります。  市民意見の募集結果に関する御説明は以上となりますが、ここで令和2年4月9日環境委員会の資料一覧のページにお戻りいただきまして、2(1)-4、令和元年東日本台風による排水樋管周辺地域及び河川関係の浸水に関する検証委員会(第4回)の報告について(参考資料1)のファイルをお開きください。  昨日、第4回川崎市市民ミュージアムの復旧等に関する庁内検討会議におきまして、令和元年東日本台風における等々力緑地の浸水について報告しましたので、参考資料1により本委員会にも御報告させていただきます。  それでは、画面の表紙を1枚おめくりください。2ページを御覧ください。等々力排水区の概要でございます。  緑色で着色している範囲が等々力緑地がある等々力排水区でございまして、下水の排除方式は分流式で、排水面積は125ヘクタールとなっております。なお、排水区内にある下水道施設は等々力水処理センターと等々力ポンプ場でございます。  3ページを御覧ください。等々力排水区につきましては、緑色でお示ししている自然排水区域70ヘクタールと黄色でお示ししているポンプ排水区域55ヘクタールに分かれております。なお、排水先は多摩川の田園調布(下)水位観測所付近でございます。  4ページを御覧ください。こちらは、排水区内にある等々力ポンプ場の平面図をお示ししており、等々力排水区の3系統の水の流れを矢印で表しております。  5ページを御覧ください。こちらは、市民ミュージアムと野球場工事関係者からのヒアリングを基に、溢水した水の流れと、当時の状況や翌日の状況を写真でお示ししております。  6ページを御覧ください。こちらは自然排水区域の排水系統の主なマンホールの位置と地盤高をお示ししております。  7ページを御覧ください。多摩川水位と等々力緑地周辺地盤高の関係でございます。  下段に等々力排水区の排水系統を模式的にお示ししており、青色はポンプ排水区域からの排水で、等々力ポンプ場のポンプでくみ上げられ排水されます。紫色は自然排水区域の排水で、自然流下で排水されます。オレンジ色は等々力水処理センターからの排水でございます。これらの3系統の水が接合井で合流し多摩川へ放流されます。  上段のグラフは自然排水区の等々力雨水幹線と多摩川水位との関係をお示ししております。今回の台風では多摩川の水位が、等々力排水区の放流先付近で計画高水位10.22メートルを超える10.31メートルに達しており、これより低いAからD地点のマンホールから溢水したと考えられます。  8ページを御覧ください。台風当時の浸水状況をシミュレーションで再現したところ、多摩川の高水位の影響を受け着色した範囲で浸水が起こり、その浸水面積は約13ヘクタール、最大浸水深は0.73メートルに達する結果となりました。なお、ミュージアムやアリーナの周辺は45センチ以下の浸水深となっております。  9ページを御覧ください。シミュレーションによる検証、溢水量の算定でございます。右上の箱書き部分でお示ししておりますが、溢水量は放流渠の能力低下によるもの11万7,000立方メートルと、自然排水区域の枝線管渠の雨水量2万6,600立方メートルを足した14万3,600立方メートルとなります。  10ページを御覧ください。  右のグラフは10月12日から13日の河川放流量と河川水位の関係をお示ししたものです。このグラフから、水色の線の河川放流量は12日の16時頃に毎秒18立方メートルとなり、その後、青色の点線の河川水位の上昇に伴って低下し、23時頃の河川水位のピーク時では毎秒8.1立方メートルまで低下する結果となったことから、放流渠からの排水能力が約55%低下したことが確認できました。こうしたことを踏まえ、溢水の原因を上段にまとめております。  等々力排水区では、昭和57年に等々力水処理センターが稼働しておりますが、これまでの間、今回と同様の浸水被害は起きておらず、当日においても、等々力水処理センター及び等々力ポンプ場のポンプ排水は正常に運転しておりました。しかしながら、今回、多摩川が計画高水位を超える過去にない河川水位となったことなどにより、放流渠から多摩川へ排水される量が減り、その影響として自然排水区内における地盤高の低いマンホールなどから溢水したものと考えらます。  今後の対応方針を下段にまとめております。今後につきましては、等々力排水区全体の雨水排水方法や浸水対策について、アリーナやミュージアム、等々力緑地再編整備など、関係局区の取組と連携するとともに、既存ポンプ場のポンプや付随するゲートなどを有効活用した運用方法などについても再検討を行い、浸水被害の最小化を目指してまいります。  資料の説明は以上でございますが、本検証委員会につきましては、下水道関係の最終報告を行ったところでございます。今後、河川関係の報告と合わせ、最終報告書にまとめ、第三者への意見聴取を経て公表する予定でございます。  説明は以上でございます。 ○林敏夫 委員長 説明は以上のとおりです。  ただいまの説明について質問等がございましたらお願いをいたします。 ◆田村京三 委員 まず、今御報告があった等々力のほうから確認させていただきます。10ページにあるグラフを見る限りでは、16時辺りから一気に放流水量が減っていることから、実際には3水路あるうちの真ん中の紫色の幹線に逆流したと考えられるんですけれども、当日、樋門というのか、ゲート操作等の関係はどうだったんでしょうか。 ◎清水 施設保全課長 等々力ポンプ場の中のゲートの操作の御質問だと思います。9ページを御覧いただきたいんですけれども、9ページの右の中段に接合井と書かれている四角の絵がございます。ここで説明をさせていただきます。  流入側から、等々力ポンプ場のポンプ排水が青いもの、等々力雨水幹線の紫色のライン、等々力水処理センターのポンプ排水のオレンジ色のライン、3つの系統がこの接合井に入ってまいります。流出側につきましては、ここが2レーンの箱型の管渠がありますので、2つのラインで、水色の矢印で出て、多摩川のほうに放流されます。  河川水が上昇してまいりますと、水色の2本の矢印のほうに影響されまして、シミュレーション上では、最高から最低の部分で55%、ここの排水できる能力が低下したという結果になってございます。それを受けて、流入側の紫色の真ん中の等々力雨水幹線の自然流下側の管渠に影響したと考えております。  委員御質問のゲートにつきましては、放流の先に小杉排水樋管というのがございます。そこは全開の状態のままでございます。この接合井から多摩川に抜ける部分については逆流は起きておりませんので、樋管を閉めるということはございません。当日も閉めてございません。接合井には管理用のゲートがついてございまして、等々力放流幹線側にゲート、等々力雨水幹線側にも管理用のゲートがついてございます。当日は、そのゲートは全て全開の状態で使用しておりました。 ◆田村京三 委員 昨日の検証委員会の中では、今後も多摩川がこの水位になったときには、同じ状況になるということで話が終わっていたと思います。この後の対策としては、何も明確なものがなかったんですけれども、今回、溢水したとされる14万3,600立米というと、川崎市内でも一番大きい渋川雨水貯留管に相当するので、この場所にそれを建設すると、また400億円程度のお金がかかってしまうと思うんです。この後、等々力緑地の再編成に対して何かしら対策は考えないといけないとは思うんですけれども、もし今回閉めなかったゲートを閉めた場合は溢水量が減るとか、そういうシミュレーションは今後検討はしないんですか。 ◎清水 施設保全課長 今の御質問でございますが、今後の対策として、管理用のゲートを閉めた場合ですとか、どういった状況になるのかというのは今後検討してまいりたいと思います。 ◆田村京三 委員 7ページの表も見させていただきますと、最低のマンホールが9.014なので、この辺に川の水位が来た時点で、ある程度何かしらの対策を取らないと、今後もいけないのかなと感じていますので、等々力に関して、もう一度見直しというか、今後の対策については検討をお願いしたいと思います。  引き続き排水樋管のほうの検証結果についてお聞きしたいんですけれども、この検証自体は、目的として、誰のために検証を行って、最終的には何に結びつけたかった検証なのか聞かせていただきたいんです。 ◎室井 下水道計画課長 浸水シミュレーションの目的でございますが、今回シミュレーションを実施しておりますのは、まず浸水の原因究明、また、そこから対策を講じてまいりますが、その対策の効果、そういうものを踏まえて実施しております。 ◆田村京三 委員 では、今回と同等の台風が来ても、市民の財産、生命を守れる方向にいく検討をされたということでよろしいですね。 ◎室井 下水道計画課長 今回、短期的な対策の中では、まだ浸水の大幅な軽減という形では結果は出せていませんので、そこにつきましては、段階的であるとか中長期的な視点であるとか、そういう形で浸水対策に取り組んでまいりたいと考えております。 ◆田村京三 委員 ありがとうございます。少し中身についてお聞きしたいんですけれども、第三者の意見というのは、全て意見を聞いた部分についてはここに記載をされているんですか。 ◎室井 下水道計画課長 記載をさせていただいております。 ◆田村京三 委員 第三者の方には失礼ですけれども、多分これは、行政の下水道の職員であれば、このぐらいは認識しているようなアドバイスのような気がするんです。第三者から、これに対して変わった視点の意見というのはいただいていないんですか。これは今だと、行政のQ&Aのように、こちらから投げかけた疑問に対しての答えをもらっているという形にしか見えなくて、第三者の視点を持った目線から新たな提案は特になかったということですか。 ◎室井 下水道計画課長 今回、第三者の意見についてこちらでまとめさせていただいているんですが、こちらにつきましては、今回、検証の取りまとめを先生方に見ていただいた中で、いただいた意見をまとめてございます。ですので、いただいた意見を検証の項目に併せてお示ししているというところでございまして、それを今回まとめたという形でございます。 ◆田村京三 委員 前回の第3回検証委員会のときに、スケジュールの変更の話が出て、委員長からは、しっかりとむしろ市民の皆さんの意見を聞いて反映させることが大事であるという言葉をいただいていると思うんです。私も今回、市民からの意見を見たほうがよほど鋭くて、今後の対応に生かせるという内容が多いんですけれども、実際には4件しか検証結果には反映されなかった。第三者よりも市民の方の意見を多めに反映したほうが、今後のためになったのではないかなという認識があるんですけれども、その辺の考え方を教えてもらっていいですか。 ◎室井 下水道計画課長 市民の方の意見の報告書の反映についての御質問ですが、今回、市民の意見をいただいた中で、4件反映はさせていただいております。ただ、今回いただいた意見の中で、御意見の趣旨が案に沿ったものであり、意見を踏まえ取組を推進するものということで、Bのくくりであるとか、浸水対策を進めていく中で、参考とするものということで、Cの意見もございまして、そちらと合わせますと200件以上ございまして、我々、これらの意見全てに目を通しておりますので、これにつきましては、今後の対策の中でしっかりと受け止めてやってまいりたいと考えております。 ◆田村京三 委員 しっかりと市民の皆様の意見を取り入れていただきたいと思います。  少し細かいところも入らせていただきます。今回に限らず、平成29年度のときも河川水の逆流は認識をされていないということが今日の新聞にも載っていまして、今回も22時13分まで河川水の逆流の可能性が把握できなかったという先ほどの記載があるんです。状況として、時間雨量50ミリにも達していない今回の状況とかで、丸子雨水幹線が16時半にはもう満管になってしまったとかいろいろな事実があると思うんです。丸子ポンプ場の運転状況に関しても、河川水の影響で20時半には予備ポンプも含めた全開運転とか、そういう細かな情報ですら河川水の逆流というのは認識できないものなんですか。 ◎後藤 管路保全課長 当時、現場はうちの下水道管理事務所の職員がパトロール等をやっていました。一気に浸水の水の色が変わったりしているものではなくて、徐々に変わってきたということ等、市民からの問合せ等対応していたところで、現場にいるパトロールの中では、逆流だということの認識はなかったところでございます。 ◆田村京三 委員 では、今回、10月12日の当日も、22時13分までは河川水の逆流は認識できなかったということですか。 ◎後藤 管路保全課長 そのとおりでございます。 ◆田村京三 委員 少しずつ細かいところもお聞かせ願いたいと思います。今回メーカーに確認して、かみ込みの原因については見解がどこかにあったと思うんですけれども、異物のかみ込みがあった本件について、そういう事実もあると思いますがということで、実際のメーカーの見解書を見ると、今、検証結果に記載されている後に、その詳細については確定的な事実は確認できておりませんという文章がついているんですけれども、ここを意図的に外した理由は何かあるんですか。 ◎後藤 管路保全課長 申し訳ございません。今の御質問をもう一度お願いできますでしょうか。 ◆田村京三 委員 ゲートの異物のかみ込みについてのメーカーの見解というのがあったと思うんですけれども、今回の原因として、空き缶や著しい雑草、小枝等、夾雑物が含まれるような過トルクが生じる要因が発生した場合は、閉操作が不可能となるとの見解を得た。これはメーカーからの見解書は言い切ってはいなくて、今回については、そういう事実は確認できていないという最後の文章がついているんですけれども、そこが記載されていないんです。 ◎後藤 管路保全課長 申し訳ございません。資料のどこの部分ですか。  資料としては意図的に外したということはなく、そういった可能性があるということで表現をさせていただいたところでございます。 ◆田村京三 委員 それであれば、今回、電動化して押し込み力が上がるという第三者の意見があるんですけれども、そもそも異物がかみ込んだかどうかもわからない今の状況で、あえてそこに対策を取るのかという考え方もあるのと、あと電動化して押し込み力が上がるという認識が、多分設計をされている方々はわかると思うんですけれども、手動も電動化も動力というか、押し込み力が変わらないので、電動化しても別に押し込み力が上がるという第三者の御意見自体が間違いではないかと思うんです。その点、どういう認識なんですか。 ◎後藤 管路保全課長 今回手動でハンドルを回して押し込みをかけたんですが、下りなかったときに、何回か操作を繰り返しているということで、電動化によって、さらにそれが容易になるということと、あと手動による人の作業よりは、電動化のほうが力がしっかりかけられるのではないかということで、電動化には一定の効果はあると考えているところでございます。 ◆田村京三 委員 今回の検証の中で、操作判断水位というのがゲートに対してそれぞれあったと思うんですけれども、実際には、現状ついているゲートの設備の操作水深よりも上の水位の段階での判断水位になっていて、そもそも手順書自体が間違っているかどうかという検証は今回どこにもないんです。そういう検証の見方はしないんですか。 ◎後藤 管路保全課長 ゲートが下りなかったところの原因について検証したところ、今のここが自重で、ロックを外すと落ちるという構造で、今回の水位においても、手動で押し込むと、それが下りていくということは検証しておるところでございます。 ◆田村京三 委員 検証はあくまでも事後の検証であって、当時の手順書をつくるときに、実際に用いる数字としては、ゲートの操作水位というのが上限になるかと思われるんです。その辺が反映されていれば、今回は、この水位のときに閉めざるを得ないというか、物理的に閉めるべきだと判断ができたと思うんですけれども、そういう検証が全くなされていないように思えるんです。 ◎後藤 管路保全課長 今の操作手順は、内水排除を考えて、降雨がある場合にはゲートを閉めないという手順になっております。当日も降雨があったことによりまして、その手順に基づいてゲートの操作はしなかったというところでございまして、今後は、ゲートの操作は、河川の水位を見ながら、流行も確認しながら、そういうふうに手順を見直していきたいと考えているところでございます。 ◆田村京三 委員 当日は、手順書に準じて操作をされたこと自体は、この資料を見て、私も理解できるんですけれども、そもそも手順書をつくった段階が間違いであったという検証は全くされないということですか。 ◎後藤 管路保全課長 当時、これまでの経験もございまして、これまでの水位であれば、今の手順で一定の役割を果たしていくのかなというところで、平成29年に浸水が発生したことを受け、平成29年の河川の状況、降雨の状況等を加味して、バイパス管の整備などして、今の手順でも浸水をしない、軽減できると対応してきたところでございます。 ◆田村京三 委員 過去には閉めたことがないような話を聞いているんですけれども、実際に閉まるかどうかの話というよりは、設計上の上限値で基準にして操作する、しないを判断するような手順書をつくるべきではないかなと思われるんです。そもそもが操作水深よりも上回った水位で判断したところで、物理上、本来は閉まらないものなので、そこが手順書に記載されていること自体が、手順書が間違っていたのではないかと思っているんです。 ◎後藤 管路保全課長 今のゲートが操作水深は自重で下りるという前提で操作手順がございまして、今回の検証で、今回の水位に達したときも、手動で押し込み、ゲートが下りていくということの確認を取っているところでございます。 ◆田村京三 委員 事後処理の話ではなくて、そもそも操作手順をつくった段階ですから、平成30年とか31年とか、その時点の考え方については正しかったのかということです。 ◎後藤 管路保全課長 当時は、これまでの経験から、降雨があれば閉めないという手順になっておりまして、ゲートも操作水深が自重で下りるということだったので、その当時、その手順では大丈夫だったと考えているところでございます。 ◆田村京三 委員 その点についてはまた後日改めて確認をさせていただきますけれども、今度、短期対策として電動化されたときの更新後のゲートの設計水深と操作水深というのを教えていただいていいですか。 ◎佐藤 施設課長 操作水深ですが、前面が8.79メートル、後面がゼロメートルで設計しております。 ◆田村京三 委員 今のは操作水深ですか、設計水深ですか、済みません、聞き取れなかったので。設計水深と操作水深を教えていただきたいんです。 ◎佐藤 施設課長 設計水深と操作水深は同じでございまして、前面が8.79メートル、後面がゼロメートルでございます。 ◆田村京三 委員 今回のゲートで特に問題がなかったという発言をいただいた上で、ゲートの操作水深を上げる理由というのは。 ◎佐藤 施設課長 今回、ゲートに異物が混入したということもございまして、トルク、動かす力については強いほうが当然異物等に強くなっていくということで、そういった設計になっております。 ◆田村京三 委員 結論としては、もう確実に異物があったという判断のもとということでよろしいですか。 ◎佐藤 施設課長 そういったことも含めて考えております。 ◆田村京三 委員 山王排水樋門についての今後の運用ですけれども、AP3.49、もう既に河川水が下水に逆流する水位であるにもかかわらず、今後の手順についても、降雨のおそれがない場合だけが閉めることになっておりまして、3.49を超えた時点で、逆流を見て、実際には丸子ポンプ場を河川水から守らないといけないと思うんです。なぜいまだに降雨がない場合というだけの条件になっているんですか。 ◎後藤 管路保全課長 3.49に達した以降も、降雨がある場合にゲートを閉鎖したことによって、雨水の排水先がなくなりますので、内水氾濫の危険を考慮して、3.49を超えても閉じないという判断をしております。
    ◆田村京三 委員 順流、逆流の確認をせずに、そこは判断をしてしまうという今の話ですけれども、実際には丸子幹線というか、丸子の下水の内部に河川水が入ったことで、丸子その1は助かるかもしれませんけれども、丸子その2の排水能力が低下すると思われるんです。その辺をひっくるめた判断をされているのかを聞きたいです。 ◎後藤 管路保全課長 ゲートを閉めることによって、両面に内水氾濫を起こす、そういった危険性がある以上は、内水排除をすること、あと逆流を防止することということで、ゲートを閉めることによる内水氾濫の危険を考慮して、ぎりぎりまではその判断をしたいということで、3.49を超えてもゲートの開の判断はしているところでございます。 ◆田村京三 委員 それでは、当日、ナンバー1の丸子雨水ポンプが故障したんですけれども、そのときの内水位と外水位を教えていただけますか。 ◎清水 施設保全課長 丸子ポンプ場のナンバー1雨水ポンプが故障したのが10月12日23時06分でございます。そのときの水位が、今私の手元にあるのが23時の時点でございますけれども、丸子ポンプ場のところの多摩川の水位でAPで8.972メートルでございます。 ◆田村京三 委員 揚程を見たいので、内水位とかは分かりますか。 ◎清水 施設保全課長 正確な数字が今ございませんが、内水位は12.2メートル程度です。今申し上げた12.2メートルというのは基準値が違いまして、KSPという表記で12.2メートルでございますので……。 ◆田村京三 委員 ざっと計算しても、6メートルちょっとぐらいで、下水道統計で吐出ポンプの能力を見ても、揚程が6メートルを持っていまして、雨水の曲線上、今回問題ない水位差だと思うんですけれども、それでも故障したという原因はほかにもあると思っていまして、それが河川水の影響ではないか。普通よりも汚泥が含まれている、固形物が入っているという状況であると思っているのと、議会答弁でも、丸子ポンプ場が河川水を排水すること自体は、本来の丸子ポンプ場としての下水道サービスではないということをおっしゃっていますので、本当は3.49の辺りで河川水を呼び込まないような今度は判断をしていただきたいと考えております。長くなったので以上で。 ◆井口真美 委員 まず前提として1つ教えていただきたいのですけれども、先ほど御説明をいただいた資料3は検証についての概要版だと書かれています。そして、参考資料として出されている参考資料2ps1~120、それから、後ろのほうにずっとある参考資料が、参考資料2p1~52というのはトップページにある、あと、つくわけですけれども、これは昨日付の報告書となっているわけですね。この関係を、報告書というのは何で、その概要とは何なのかを教えていただけますか。 ◎室井 下水道計画課長 タブレット内に入れております、まず参考資料2のほうにつきましては、検証委員会の昨日の報告書案でございます。こちらはボリュームがございますので、この報告書を概要版にして、今日の説明の際に使用させていただいているものが資料3という位置づけになっております。 ◆井口真美 委員 確かに、昨日は案がついた紙が配られたのですけれども、今日頂いた参考資料2には案がついていないですよね。これはどうしてですか。何が最終報告で、どういう位置づけになっているのでしょうか。 ◎室井 下水道計画課長 失礼いたしました。私、手元に持っていた資料が、昨日の報告書の資料と、表紙がちょっと変わってございまして、参考資料2につきましては案がついてございません。失礼いたしました。 ◆井口真美 委員 ということは、もう今日配られた昨日付の、このタブレットで言えば参考資料2と肩についている、この資料は、既に検証委員会の最終報告書と判断してよいわけですね。 ◎室井 下水道計画課長 今回、河川と下水道で検証委員会を開催しておりますので、こちらの下水のもの、河川のものを併せて、1冊の検証委員会の報告書にしていく予定でございます。また、その際には第三者にもう1回御確認いただいて、最終報告書として取りまとめていく予定でございます。 ◆井口真美 委員 そうすると、最終報告書はこれからまた別途出るということですか、今回のこの資料2とは違うものになる可能性もあるということですか。 ◎室井 下水道計画課長 内容については、こちらで変わらないという御理解でよろしいかと思います。ただ、製本の仕方であるとか、構成のところで、とじ方などが変わってくるという御理解でよろしいかと思います。 ◆井口真美 委員 分かりました。  先に聞いておきたいのですが、前回の検証委員会、第3回の資料を頂いたときにはタイムスケジュールがあって、この検証結果の報告が完成して公表された後に住民説明会を行うという日程になっていると思うのですが、先ほども、住民説明会で意見をちゃんと聴きますみたいなことが書いてあったのですが、これはどのようになっているのですか。 ◎室井 下水道計画課長 住民説明会につきましては、公表後、速やかに実施をしてまいりたいと考えてございます。しかしながら、今回コロナ感染症の関連もございますので、地元の町会等と調整をしながら、できるだけ早く、丁寧に説明をしていきたいと考えております。 ◆井口真美 委員 昨日も、そういう話がされたというのは聞いているのですけれども、確かに、これはどういうものが出たのかについては説明をしないわけにはいかないわけですね。そして、市民意見に対する答えにもあったように、今後も真摯にそれを受けとめていくということで言えば、さらに市民意見を、住民に説明しました、何か聴きましただけでは済まされないことになるのではないかと思うのですが、その点については、きちっとそれぞれ説明会として行い、意見もちゃんと受け取るという形にきちんとなるような方策を考えると理解してよろしいわけですか。 ◎室井 下水道計画課長 そのとおりでございます。 ◆井口真美 委員 確かに難しいこととは思うのですけれども、しかし、先ほどの質疑でもあったように、まだこれが完璧ではないと。私も本当にこれで住民の皆さんの命と財産を守っていけるのかということがあった場合に、先ほどの御答弁でも、まだまだ足りない部分はあるという趣旨の御答弁もあったわけで、そうすると、今後一日も早く、何とかして、絶対起こらないようにするということが要るわけだから、そこは意見を取り入れて、できることはすぐしていくというシステムをつくっておかないとまずいので、そこはきちんとやっていただきたいと。その前提は、住民の皆さんなどの意見を聴くとなると思いますので、そこはしっかりしていただきたいと思いますが、そこはよろしいですね、確認しておきます。 ◎室井 下水道計画課長 しっかり取り組んでまいりたいと考えております。 ◆井口真美 委員 分かりました。  報告書そのものは大変膨大で、私も昨日ちょっと全部は読み切れなかったのですけれども、今の概要版でまとめていただいて、結果として、まず1つは、これまでの対策と変えるもので言うと、幾つか確認して、これでよいのかどうかちょっと教えていただきたいのですが、1つは、樋管ゲートの取扱いに対する操作手順を変えるということで、それが1つ。  あと、ざっと言われて、ちょっとよく分からなかったのだけれども、組織内の体制をどうするかということもないと、これは困るよねという話もあったのではないかと思うのですけれども、その辺りと、それともう1つが、その体制についての御報告というのはなかったのですけれども、この報告書、昨日出た案を読むと、ここが随分詳しく書かれているようですが、現実として、主に中部下水の体制になるのでしょうか、これについてはどのようになるのか、もうちょっと詳しく教えていただけますか。 ◎後藤 管路保全課長 今回、この活動についても検証をした結果、やはり今後、ポンプ車を導入したとか、今回の少し活動が手薄になってしまった樋管の場所があったということを踏まえて、体制を強化していこうということで検討いたしました。その結果、こちらの本編の181ページになるのですが、参考資料2のほうですね。中部下水道事務所全体で職員が、どのぐらいの人数が必要かはまとめてございます。ここでは全体で67人必要ではないかと今は考えておりまして、中部下水道事務所の職員だけですと足らないということで、本庁の職員、あとほかの事務所の職員も応援の派遣をして体制をつくっていこうと、検討しているところでございます。 ◆井口真美 委員 この課題は、この間、一貫して私たちも問題意識を持っているので着目してみたところですけれども、確かに多摩川も矢上川も水位が上昇して、ゲートにそれぞれ人を配置しなければならないという一番最悪な状況で言うと、全体で67人必要だと。しかし、中部下水には24人しかいないと。43人を応援でもらいたいということですよね。これは果たして、台風が来ていて、もう土砂災害警戒区域は市内に抱えているわ、さまざまなことをやっている中で、本当にできるのかということについては、これは本当に考えていかなければならないと思うのです。  やはりこの間、確かに行革で、下水道会計の問題で何とかしなければいけないところで、人を減らしてきたということが様々あってきたわけですけれども、ここに至って、この人数で何とかしましょうと言うのは、あまりにも無理ではないかということをつくづくと思うわけです。具体的に目に浮かぶでしょう。だって、中部下水に画面が幾つかあって、そこで全部のポンプをそれぞれ一生懸命考えましょうと言っているだけだって大変なのに、現地に行く人をあれこれしようなんていうことになったら、本当に大変だということを考えると、私はここの部分については、もうちょっと深刻に受けとめて、ここは手を入れるべきだと思うのですけれども、それはその中長期の中には入っているのですか。 ◎後藤 管路保全課長 今現在、今後、台風のときにどうするのだというお声はいただいておりますので、今この67人という人数に対して人の応援をどのように応援を要請しようかということは考えているところでございます。中部下水道事務所の職員24人で、今、応援人数は43人必要ではないかと考えているところでございますが、そのうち今回応援を要請した北部下水、西部下水道事務所にも応援の職員をお願いできないかと、あと、本庁にもその設計等をしている職員がございまして、そこも何とかできないかということは検討しております。あと、これはポンプ車が来た場合、交通誘導員等が必要なのですが、やはり緊急対応していただく民間の業者さんとかも、何とかお願いできないかということも今、検討しているところでございます。何とか体制は維持をしていきたいと考えてございます。 ◆井口真美 委員 いや、もう言いたいことは言ったので、いいですけれども、等々力だって、この間報告がなくて、なるほどこういうことが起こったのかと。北部下水にしたって、いっぱい不服に思っている部分はあるわけで、その43人を何とかしましょうという話にはとてもついていけないと改めて言っておきます。やはり人数はどうしても、真水で増やさないといけないのではないかということは意見として申し上げておきたいと思います。  実はいろいろあるのだけれども、最後にしますが、手順の見直しと、それから体制の問題と、もう1つは、やはり今回本当に中心的に、なるほどと思っていたのは、ポンプ車をつけ、そして水位計をつけて、実際にそこから水があふれないようにする対策は予算をつけてやっていただいたわけですね。  それで、先ほどもあったし、シミュレーションを見ても思うのですけれども、山王は、これで随分小さくなるような感じです。あとは、やはりこのポンプ車をつけて水位計をつけただけでは被害は小さくならない、あまりよくならないという結果が出ているわけですよね。そうなったときに、でも、実は大変なんですよと言って、後で考えますから、もうちょっと待っていてくださいというわけにはいかないわけですよね。実際にまた起きたら、またこういうことになって、水がつくわけですよ。これをどうやってとめていくのかということを急いで、やはり次の手というか、ほかの手を考えなければいけないのではないかと思うのです。それについては、今回の報告書の中ではどのように明らかになったか、どこかで言われたのかもしれませんが、もう一遍教えていただけますか。 ◎室井 下水道計画課長 今、井口委員がおっしゃった内容につきましては、今回、排水ポンプ車を活用して対応を図っていくという方針ですが、今回の台風では、多摩川の水位が計画高水位を超える既往最高水位を記録するなど、河川水位の上昇を大きく影響を受けてございます。ですので、こういったことに対しましては、多摩川流域の全体で連携して、流出量の抑制等、河川の水位を下げていくということが非常に大切な取組であると思っておりますので、多摩川の河道掘削であるとか流下能力の向上について国へ働きかけていくということも行いながら、我々のほうの対策もしっかり進めていきたいと考えております。 ◆井口真美 委員 つまり、それの効果が書かれているということですね。国が分かった、だったらすぐに河道掘削するよと言っているのですか。 ◎室井 下水道計画課長 今回の令和元年東日本台風を踏まえまして、多摩川流域の自治体が集まりまして多摩川プロジェクトという中で、その対策とか方向性をまとめてございます。その中では、おおむね多摩川の河道掘削について、これから取りかかりまして、おおむね今公表されているベースですと、令和6年までにしっかりやっていくということで、国のほうも本腰を入れてやっていただけると考えております。 ◆井口真美 委員 そうですよね、5年間かかるのでは、5年間かけてやっていくから、待っていてねというようにしか、私はあれを読めなかったですからね。それなのに、やはり諏訪も二子も宇奈根も、また起こるかもしれないという不安を抱えて市民が暮らさなければならないこの思いをどうするのかという、ここに応えないと、報告書としては市民のこの思いに応えることにならないと思うのですよね。ですから、やはりここは、ちょっとこれ以上なかなかないというのが実態なのですけれども、本当に市民の声をちゃんと聴いて、どこをどうすればいいのかということについては直ちに考えないといけないということは改めて申し上げておきたいと、ちょっと今日はこれで結構ですけれども、終わります。 ◆田村伸一郎 委員 御説明ありがとうございました。要望ですけれども、先ほど私の会派も、何回も質問させていただいておりますけれども、この委員会の設置です。やはり住民の方、特に被害を受けた方々を入れての第三者委員会の設置を改めて強く要望しておきたいと思います。  それから、先ほどありました住民の説明会も、操作手順等も大幅に変わったりしていますので、丁寧に説明をする上では開催が必要かなと。コロナの影響等もありますけれども、そういった時期も、町内会、地元の方、いろいろと調整していただきながら速やかにここに当たっていただきたいなと思います。  もう1つ聞きたいところが、観測機器の設置については、なかなか今夏、台風、雨季シーズンが来る前の設置についてどうなのかというようなお声もいただいておりますけれども、このスケジュール等、何か今特に内容があれば教えていただけますか。 ◎室井 下水道計画課長 今回、短期的対策として実施いたします観測機器の設置、ゲートの改良等につきましては、予定どおり今夏の台風前ということで、6月末を目途に進めているところでございます。 ◆田村伸一郎 委員 しっかりとお進めいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。 ◆重冨達也 委員 2個確認いたしたいのですけれども、まず本編のほうで56ページに写真があるわけです。今回、市民意見募集の中だと、やはりそのシミュレーションがあまり納得感を得られていないというか、それの理由が、閉めるタイミングをどうシミュレートしたのかなのだろうと思っていまして、例えばですけれども、この56ページの写真の中で、写真④がありまして、この写真④のマンホールは、前の55ページを見ると④になっていて、過去の中間取りまとめとかを見ると、このエリアで言うと、比較的低いマンホールなのではないかと。なので、可能性としては、川の水が出てくるタイミングは割と早いマンホールだと考えられるわけですけれども、18時15分でこの写真④の状態を誰かが見たときに、これはまだやはり内水なのか外水なのか分からないという感じなのですか。 ◎松原 中部下水道事務所管理課長 この18時15分の時点で、中部下水道事務所の職員が上丸子山王町1丁目、2丁目付近の水位測定をずっと継続して行っておりました。それで溢水が始まったのが15時45分で、その後、降雨もありまして、道路冠水が進行していく状況にございました。付近の住民の方が浸水に気がついていない状況等もございまして、避難の呼びかけとか車の移動の呼びかけをずっと行っておりました。その中で職員がこの溢水を確認しておるのですけれども、それまでずっと現地におりましたが、これが内水によって水があふれている状況なのか、多摩川の水が逆流して吹き上げているものなのかまではちょっと分からなかったという状況でございます。 ◆重冨達也 委員 確認しますと、この56ページの写真④だと、これでもやはり外水とは言い切れないというのが皆さんプロの見解ということでよろしいですか。 ◎松原 中部下水道事務所管理課長 この18時15分のパトロールの状況の中では、職員の認識の中には、逆流だと決める認識はございませんでした。 ◆重冨達也 委員 そうすると、基本的にはマンホールから出てきた水の、これはもう明らかに濁った水と表記していただいているわけですけれども、それでも、この水の泥の透明度のなさでも、これはやはり内水かもしれないと思うのは基本だということですか。 ◎松原 中部下水道事務所管理課長 この10月12日の山王2丁目の現場付近では、溢水がいろいろなところで同時に発生しておりまして、この10月12日時点では、内水によるものか多摩川の外水によるものかという判断ができていなかったのが事実でございます。今回、令和元年東日本台風を経験いたしまして、さらにこれまで経験したことのない多摩川の高水位によって、これだけ甚大な被害が発生したということを経験しまして、今後、ゲート操作手順を見直してまいりまして、下水管内の流れを、水流の差を、観測機器を利用して、ゲート操作に生かしていきたいと考えております。 ◆重冨達也 委員 今後の話はそんなに聞いていないのです。要するにこの56ページの写真④では、これは内水かもしれないと皆さんが思う泥の濁り具合ということでいいのですね。 ◎金子 上下水道事業管理者 松原課長が申し上げているのは、当時の現場状況としては、そこまで判断をできる状況になかったということを申し上げているので、客観的に今この状況を見れば、写真でもそうですけれども、明らかに河川水です。 ◆重冨達也 委員 現場の判断が難しいというのは、それはそれで私は共感しているつもりなんですけれども、これは、では、何が言いたいのかというと、この現場でこれが内水だと判断をして、直ちにゲート操作をするような指示というか、そういったものを現場の職員ができるとは思っていないし、それはやはり行政というのは、ルールが決まっている中で動くわけですから、幾ら何でもルールを無視してというわけにはいかないというのも理解しています。  その中で、今回のシミュレーションの納得度が僕は非常に重要だと思っていまして、ちょっと理由があれば、それはそれでいいのですけれども、今回の、今度は概要版の8ページですけれども、シミュレーションするのが、①は当日の状況を再現したもので、②、③、④と続くわけですけれども、③、④はなぜか3時にゲートを閉めた場合のシミュレーションしかないのです。3時というのは、避難判断水位と書いてあることから、それをもって3時と設定したのかなと推測するのですけれども、ほかに3時に設定した理由は何かありますか。 ◎室井 下水道計画課長 この15時の設定につきましては、今、現行の操作手順のほうで、おっしゃられましたとおり、避難判断水位が7.6メートルのときにゲートを閉めるという判断がございますので、一応その時点で判断をしたらどうだったのかということの仮定の計算で7.6メートルとしております。当日その状況の時間が15時でしたので15時と表示させていただいております。 ◆重冨達也 委員 それがやはり皆さんの視点でしかないというか、市民の方からすれば、先ほどの本編の56ページで、3時前というのはそんなに浸水をしていないという写真がありまして、写真②になると、3時過ぎればちょっと水がたまってきているぞと。そして先ほど皆さんのお話の中でも3時前後だ、2時後半だというお話がありましたから、その3時から実際に閉めた22時52分までの間のどのポイントで閉めるのがベストだったのかというのは、やはりシミュレーションで知りたいのだと思うのです。なぜ3時だけで、その3時というのは、その後降る量、水の量が多いわけですから、時間がその分あるわけですからね。それは今回示していただいたみたいにシミュレーションをしても、3時に閉めると、閉めても閉めなくても天気予報どおりの雨であれば変わらないというのが②、③の比較だと思うのです。では、例えば先ほど、今写真でお話しをしたこの6時、ここまで行けば明らかに、まあ、今思えば内水だろうと判断できる時間があるのであれば、なぜその6時のシミュレーションをしなかったのか、6時まで待ってから閉めれば、3時から6時までの雨水は排水できていったと仮定すれば、この③(仮定1)のようにはならないのではないかと思うのです。これはもう1回聞きますけれども、ほかの時間を設定しようというお話にはならないのですか。シミュレーションは普通、変数は幾らかとると思うのですけれども、どうでしょうか。 ◎室井 下水道計画課長 シミュレーションの設定についての御質問ですが、まずシミュレーションのモデルにつきましては、あらかじめ、今回の台風での降雨、河川水位の状況を踏まえて、再現したものが8ページで見ていただいた①でございます。  では、どのタイミングで設定するかは、そこは考え方の整理は一定程度あると思うのですが、今回やはり、まず、早いうちに閉めておいたらどうだったのだというお声が多かったもので、そうすると、今の我々の判断の基準がこの7.6メートルでしたので、ここで設定しております。 ◆重冨達也 委員 僕の見逃しだとまずいのですけれども、これを3時にした理由は、どこか本編で説明があるのでしたか。この条件、与条件は非常に大事ですから、なぜこの条件なのかは、その妥当性を含めて考えなければいけないと思うのですけれども、もしあれば。 ◎室井 下水道計画課長 本編の記載ですが、今の整理ですと、重冨委員が言われたような細かい部分までは分からない部分がございます。表記上ですと、概要版と同じで、あくまでも避難判断水位7.6メートル、15時というところでございまして、実際にそれが何なのかというところはあると思いますので、そこは説明をさせていただくときに誤解がないようにしていきたいと考えております。 ◆重冨達也 委員 いや、だからそこがちょっと甘いと思います。何で3時なのか。これは、だって、ほかの条件、与条件に関しては、それなりにちゃんと説明をされているわけですよね、こういう前提で計算をしますよと。それが何でこれ、時間設定、何種類かやればいいのにと思うと思うのですよね。  そして本編の108ページを見れば、時系列でちゃんと皆さん、このように浸水しただろうというふうなことも示されているわけですから、これは3時の段階で閉めるという判断は、これは真っ白ですから、それよりも例えば6時だったらどうだろうとかいうのを知ろうとするのがよいと思うのですけれども、これは、もうさすがに今からプラスしてシミュレーションは無理ですものね。これはちょっと、だから、これで納得感というのは非常にもったいないですよね。  これは説明会等の場で、3時にしたのは何でだとか、3時だけではなくて、ほかにもやったほうがよかったのではないかと言われたら、一応やはりその避難判断水位が、まあ、3時ぐらいに越えたから、そこでやったという答え以外にはないですよね、それ以上やるとお金がちょっとかかるからとか、そんな話ではないですものね。  これは、だから、比較的分かりやすい報告書だなとは思っていますけれども、やはりここに納得感がないと、そんなに市民はついてこないと思いますね、これは、もったいないという感想でしたが、何かあれば、どうぞ。 ◎室井 下水道計画課長 御意見ありがとうございます。今回、多摩川からの逆流の泥とか、そういうことも踏まえまして、操作手順について見直しをしてまいりますので、今回シミュレーションの結果はこういう形でお示しさせていただいたのですけれども、見直し後について、やはりどういった効果とか、我々がどのようにやっていくかというところが一番大切だと思いますので、そこをしっかり市民の方に分かっていただけるように丁寧に説明してまいりたいと考えております。 ◆重冨達也 委員 ありがとうございます。今のこの何時に閉めるべきだった論は、過去の話を振り返るためではなくて今後の話というお話も非常に理解をします。もし万が一その水位計であったり、その流向が分からないような形になったときに、では、今回と同じようなデータしか持ち合わせていない中で、どう判断するのかとなったら、やはりその濁り具合であったりとか、浸水域がどれぐらいの面積まで広がっているのかが大きいと思うので、そういう意味でも、この3時に閉めるということは、この本編の108ページを見ても、どう考えても、ないのではないかと思ってしまうのですね。  だから、そういう意味でもやるべきだったとは思いますけれども、ぜひその機械系が壊れたときにでも、皆さんの中での妥当な判断ができるような準備はぜひお願いしたいと思います。 ◆松川正二郎 委員 いろいろ御説明ありがとうございました。今後の見直しであったり、また今後の対策というものに関しては、専門家の先生の意見に十分頼りながら、また、水位観測主義というか、そういう視点で物事が見られているのかなということは大変理解をしているところであります。  そこで、過去にちょっと戻ってしまうのかもしれませんけれども、その中で第三者の方の御意見として、当日のゲート操作判断ということであります。妥当性を認めている方の御意見がほとんどでありましたが、その一文の中で、操作手順を閉めることが可能だったのであればそうするべきだったという一文が含まれているわけであります。そこで、実際にゲートは閉めているわけですよね。閉めているわけですけれども、この閉めるという裁量というのはどのようになっていたのか分かれば、まず教えていただきたいと思いますが。 ◎藤井 中部下水道事務所長 ゲート操作の判断につきましては、当日の現場状況を見まして中部下水道事務所長が判断することになってございます。 ◆松川正二郎 委員 これは時間的な流れの中で、1つ見られることは、丸子ポンプ場からの連絡があったからその対応をしたというようなことがどうしても否めないところがあるのですが、その辺はいかがでしょうか。 ◎藤井 中部下水道事務所長 ゲート操作の判断につきましては、今までも、報告書の中でも記載してございますけれども、操作の前提条件といたしまして降雨または降雨のおそれがある場合についてはゲートを全開するというような基本的な考え方がございます。そういった中で、現在の山王の操作手順の中でも記載してあるのですけれども、総合的な判断という中で、丸子ポンプ場の状況等もその総合的な判断のうちに含まれるということで、今回の台風に当たってのゲートの開閉の判断といたしましては、丸子ポンプ場が水没しそうだというような状況があったという中で、22時30分頃ですか、ゲートの閉鎖をするという判断をしたところでございます。 ◆松川正二郎 委員 まず1点目で、もちろん報告書の中にも入っているのですけれども、周辺状況及びポンプ場の状況を踏まえ、ゲートの開閉を総合的に判断してゲートを閉にすることができるという裁量権は中部下水道事務所長がお持ちなのでしょうか。 ◎藤井 中部下水道事務所長 ゲート操作の操作要領にも記載してございますけれども、その判断については事務所長がするということになってございます。 ◆松川正二郎 委員 ということは、これからいろいろな議論になっていくのは、その裁量が的確に使われたか、使われなかったかというところまで出てくるのではないかと思います。  そこで、最後にこの点についてもう1点お伺いしたいのですけれども、今回丸子ポンプ場から連絡があって、ゲート閉という要請を得て閉めようとしたけれども、閉まらなかったという事実があるんです。そこで例えば降雨のおそれがあった場合というのは、閉めなかったのでしょうか、開けっぱなしだったのでしょうか。 ◎藤井 中部下水道事務所長 仮定の話ということになってしまいますけれども、今回のケースですと、丸子ポンプ場から連絡が入ったタイミングと降雨がおさまってきたタイミングがほぼ近いようなタイミングだったということでゲートが閉鎖の判断をしたというところもございます。ただ、仮に降雨がある状況で、では、丸子ポンプ場からそういった連絡があった場合に関してですけれども、仮に降雨があった場合においても、丸子ポンプ場が水没してしまいますと、丸子その1排水区と丸子その2排水区の汚水と、あと丸子その2排水区の雨水の排水ができなくなってしまうというような状況もございますので、さらに浸水被害が拡大したと考えられます。そういったことを勘案いたしますと、多分そういった状況におきましても、今回ゲートを閉鎖するという判断をしたとは考えています。 ◆松川正二郎 委員 市民の皆さんはそこを感じられていると思うのですね。実際の話、周辺状況及びポンプ場の状況を踏まえという中での総合判断なわけでありますので、例えばポンプ場が危ない、水没してきたということになったときには行政が動いたと、これは実際の話だと思います。しかしながら、山王町1丁目・2丁目の方々から見れば、自分の家、自分の財産が水の中に、しかも泥水の中に沈んでいくというのを、もしかしたら避難所に行ったので、見られなかったかもしれませんけれども、そういうような状況の中でも、やはり行政がゲートを閉めてくれなかったというところの、この裁量の的確な使われ方というか行使の仕方が、これから市民との間で話になっていくのかなと思っているところであります。  そう考えますと、時間がもう遅くなっていますので、的確に一言で聞きますけれども、この検証結果は、まず1点目で、本市の責任・補償についてという市民意見に対する本市の考え方として、今回の被害対策は、本市が想定した以上に多摩川の水位が上昇したことに伴って発生したものであり、市として補償、賠償を行うことは難しいものと考えておりますということでありますので、この説明の所在は河川管理者である国また国土交通省にあるのかということのお考えなのか、お伺いしたいと思います。 ◎森川 下水道管理課長 すみません、質問の終わりのところがちょっと聞き取りづらかったのですけれども、もう一度お願いします。 ◆松川正二郎 委員 昨日の資料の市民意見募集結果のほうの一番最初のものなんです。 ◎森川 下水道管理課長 この資料2の8ページに本市の責任・補償についてという項目があるのですが、こちらで。 ◆松川正二郎 委員 資料2の8ページです。本市の責任・補償についてという話でありますけれども、本市の考えというのは、多摩川の水位が上昇したことに伴って発生したものであり、これが浸水被害の原因、理由なわけですけれども、そういうことになると、では、そこに責任の所在があるのではないのですかと読み取れるわけです。そうすると、本市としては国であったり国土交通省に責任の所在があるというような考え方なのでしょうか。 ◎森川 下水道管理課長 特に国とか河川管理者ということではなくて、あくまでも本市にとって責任はないと言っている意見であります。 ◆松川正二郎 委員 そうしますと、今後の流れがどうなるかは分かりませんけれども、今回の検証というものが出てきて、また4月の中旬に発表されるということでありますか、例えば今回この国家賠償法によります損害賠償請求という裁判が行われた場合は、本市は勝訴できるだけの客観的なそのような検証結果もしくは要素はあるものなのでしょうか。瑕疵、過失という話ではなく、また、不作為ということも少し考えておかなくてはいけないのかなと思うわけでありますけれども、その点について最後、お聞かせいただきたいと思います。 ◎森川 下水道管理課長 裁判というのは、どのように訴えられたかにもよりますので、それについて今述べるのは時期が早いというか、今では、それについては何とも言えないところですけれども、少なくとも今のところ賠償責任はない、公の営造物、こういったゲートとか水道施設についての管理について瑕疵はないと判断しております。 ◆松川正二郎 委員 ありがとうございました。本当に市民の皆さん、半年越えたにもかかわらず、また、今、新型コロナウイルスで大変になっているところでありますので、その辺も考えていただきながら御報告いただければと思います。ありがとうございます。 ◆本間賢次郎 委員 長時間にわたっている中、大変申し訳ないのですけれども、改めて被害状況の内容を細かく見てみますと、やはり被害に遭われた方々には本当に心からお見舞い申し上げますし、一日も早くもとの生活を取り戻していただきたいと。そのために私たちは、また心を寄せていかなければならないという思いを新たにしているわけですけれども、昨年末の定例会の一般質問の中でも、また本会議の代表質問の中でも、そうした台風被害に対しての動き、行政の組織としての動きであったり、また職員さん一人一人の動きについての、その正当性、可否についてかなり突っ込んだ議論がなされていて、今日もこうして続いているわけです。  被害に遭われた方々のことを思うと、ちょっとこうした視点で質問するのも、しにくいとは思いつつも、改めて伺いたいのは、例えば昨年末の議会で、山王排水樋管の閉まるまでの時間が12時間かかったと。そして、その12時間の間に7回閉鎖作業を試みているということで、12時間というと相当な時間でありまして、そのときの対応に当たっていた職員の方の人数は3名と、たしか御答弁をいただいていたかと思います。これはたしか末永議員の質疑だったと思うのですね。  ちょっと確認をしたいのが、1回の作業は大体どれぐらいの時間で区切りとしているのですかね。そういう時間の区切りではなくて、状況に応じて、1度やって駄目だったら、また別の作業を試みてというのを繰り返していって、7回にわたって12時間という時間に至ったのかどうなのかは、ちょっと確認だけさせてください。 ◎松原 中部下水道事務所管理課長 10月12日の当日のゲート操作につきましては、1回目から7回に分けて行っておりますが、その1回に対して何十分とか、1時間とかかけるという決まりは特にございません。下げるために、上げたり下げたりというのを何回か繰り返して行って、結果的に7回で全閉が終了しているという状況でございました。 ◆本間賢次郎 委員 何回か上げたり下げたりを繰り返しながら、そして、それでも閉まり切らないということで、連絡をとり合って、では、次の作業をどうするかと移っていったかと思うのですね。単純計算すると、12時間を7回の作業で分けると1時間半程度の時間を1回に費やして、そしてその時間の間にも、周辺のパトロールや警備などを行っていたと。これは、私は何を心配しているかといいますと、職員の方の安全性とか健康状態とかいうのをちょっと気になっているのですね。  当時は、たしか夕方が、私は川崎区の人間なので、一番怖かったのが、満潮時刻にどれぐらいの水位になるかを気にしていたのですが、夕方が満潮時刻、ましてや大潮の重なった時期だったので、満潮時刻でそれを乗り越えた、そのときに大きな被害はさほどなかったけれども、干潮時刻に向かっていくにつれて、どんどんどんどん水位が上がっていくと。干潮ということは潮が引くわけですから、水流の勢いが増す可能性がある。それによって何らかの支障が起きるのではないかというふうな心配もしていた中で、職員さんが12時間、しかも夜中、夜10時50分ぐらいから12時間にわたってと記憶しておりますが、その間の、やはり職員の方の安全確保についてはどのように対処をされていたのかをちょっと伺いたいと思います。 ◎松原 中部下水道事務所管理課長 ゲートを操作いたしました山王排水樋管のパトロールの状況ですけれども、当然うちの職員も夕方から夜中にかけて、浸水がかなり拡大していっておりましたので、現場の状況の確認にずっと出ておりました。  それで長時間、当然、職員も疲れておりましたので、交代交代で現場パトロールをするように事務所のほうで調整をしておりました。結果、体調を崩す職員は発生しなかったのですけれども、今回の活動を経験して、中部下水道事務所だけではパトロールが全てできないということがございますので、今後は職員の負担を軽減しながら取り組んでまいりたいと考えております。 ◆本間賢次郎 委員 今、交代交代でというお話がありまして、当初、私は3人という記憶があったので、冒頭申し上げましたけれども、交代交代で合計何名でこれについては対処されていたのですかね。 ◎松原 中部下水道事務所管理課長 報告書の本編の49ページを開いていただいてよろしいでしょうか。この山王排水樋管パトロール体制の一番上の段にあるのですけれども、こちらのオレンジ色で着色している部分が中部下水道事務所の活動状況になります。ゲート閉鎖を決定した22時台から閉鎖完了の10時50分まで、何名というのは、重なってダブりながら活動をしているところもありますので、基本的には3名プラス運転手、作業班がおりまして、その作業班が対応をしておりました。  1回目から7回目まで、ゲートが閉まらない間は、同じく上丸子山王2丁目の浸水のパトロールやサポートをしつつ、写真にもございます、あいてしまっているマンホールの蓋とか、そういうものを閉める作業を合間に継続して行っていたところでございます。 ◆本間賢次郎 委員 分かりました。今、資料を見ますと、時間帯によっては6名が一気に当たったりとか、ちょっとそういう状況を見ながら恐らく対処されたのだろうなと思います。もちろんこういう自然災害とか何かがあったときは、何よりも市民の方々を優先しなければならない、市民の生命と財産が危ぶまれるときには、我々議員であっても、また行政の皆さんでも、自分のことよりも、むしろ市民の皆さんのためにいかに尽くすかに重きを置かれると思いますし、そうしていかなければならないと私自身は思っております。  とはいっても、やはり人は城、人は石垣、人は堀ですから、人材あっての、こういう危機管理のときには、一番の対応だと思いますので、どうしてもこの補償の話とか原因究明というところに目が行きがちですけれども、改めてぜひとも、職員の皆さんの安全を確保するということにも引き続き御配慮をいただいて、また、より精度の高い災害対応というものをとっていただければと思います。 ○林敏夫 委員長 ほかにないようでしたら、以上で「令和元年東日本台風による排水樋管周辺地域及び河川関係の浸水に関する検証委員会(第4回)の報告について」を終わります。  傍聴者の方、本件は以上のとおりでございます。どうぞ御退席ください。お疲れさまでございました。                 ( 傍聴者退席 )
    ○林敏夫 委員長 ここで、理事者の退室をお願いいたします。                 ( 理事者退室 )         ───────────────────────── ○林敏夫 委員長 次に、その他として今後の委員会日程でございますが、改めて御相談させていただきたいと思います。  なお、詳細につきましては、事務局から連絡をいたします。         ───────────────────────── ○林敏夫 委員長 その他、委員の皆さんから何かございますでしょうか。                  ( なし ) ○林敏夫 委員長 以上で本日の環境委員会を閉会します。                午後 2時26分閉会...