○
河野ゆかり 委員長 それでは、ただいま
自民党さんのほうから、さまざま御議論をいただいた上で、再度、「
議案第157号
川崎市
差別のない
人権尊重の
まちづくり条例の
制定について」に対する
附帯決議案が示されましたので、まず
事務局から朗読を
お願いいたします。
◎五十嵐 書記 (「
議案第157号
川崎市
差別のない
人権尊重の
まちづくり条例の
制定について」に対する
附帯決議案朗読)
○
河野ゆかり 委員長 それでは、
自民党さんのほうから御
説明のほど
お願いいたします。
◆
浅野文直 委員 それでは、改めまして、
自民党から
修正決議案を
提出させていただきました。冒頭申し上げたいと思いますが、この
附帯決議案、さらには
条例文にもありますとおり、
本邦外出身者の
皆様への
ヘイトスピーチ、こうしたものを
自民党としては絶対に許すことなく臨んでいくんだという形の中で、ただし、国の法律に基づく中で、パブリックコメントから時間のない中で、
市民の
皆様に
議会としてどういう形で御
説明をしていくのか、どのように見ていただければ
市民の
皆様にわかりやすくこの
条例を受け入れていただけるのか、理解のある形としてこういった
決議案が必要なのではないかということで再度
提出させていただくものでございます。
法的拘束力を持たない我々
議会の
決議でございます。状況、情勢等によって、国の法律等の変更に向けましては、状況によりまして我々はまた
意見書等も
提出をさせていただきたいと思いますが、とりあえず今の
条例に向けましては、この3点の項目を
附帯決議として出させていただきたい。そして、前回
提出をさせていただきました
決議案からは、2項めの項目を大きく変更させていただいたわけでございますが、読んでいただければわかりますとおり、
本邦外出身者の方も、そうではない昔から日本にお住まいの方も、
川崎市に適法にお住まいになっている
市民の
皆様に対しまして、あらゆる
差別を許すことなく、それに向けて、
行政も、
議会もしっかりと対応していくということを再度うたわせていただきましたので、どうぞ各
会派の
皆様には御賛同賜りますように心から
お願い申し上げます。
○
河野ゆかり 委員長 それでは、改めて出されましたこの
附帯決議案につきまして、改めて再度、
共産党さんのほうから順次御
意見を伺ってまいりたいと思います。
片柳委員。
◆
片柳進 委員 ただいま
自民党さんから
提案されました
修正された
附帯決議案について、3点申し述べさせていただきます。
第1に、
本邦外出身者以外の
市民に対しても、不当な
差別的言動による著しい
人権侵害が認められる場合という文言がありますけれども、余りにも漠然とした規定で、2章の
人権全般部分にも、3章の
ヘイトスピーチ部分にもかかり得るような
内容であり、適当ではないと考えます。また、文章の流れを見れば、
ヘイトスピーチ規制
部分にかかわる文章だと捉えられますが、そうなると、この間議論してきた
罰則の構成要件を
拡大解釈することにつながるもので、これについては賛同できないというのが1点目です。
第2に、
本邦外出身者以外の
市民に対する不当な
差別的言動、このことについては、これまで繰り返し言ってきましたけれども、そもそも立法事実が認められないということは、この
審議でも、また、
ヘイトスピーチ解消法の
審議過程でも明らかです。また、この点は、国会の
附帯決議に至る
審議の中でも特別に触れられていないと。想定されていたのは、適法居住要件には該当しない、いわゆるオーバーステイの方などの問題だったというふうに承知しています。また、仮に
本邦外出身者以外の
市民に対する不当な
差別的言動が今後あり得たとしても、これまでの
審議の中で既に市も
条例の見直しなどもあり得るというようなことも言われておりますし、
議会からも適時必要な対応を求めて働きかければ済むことではないかと思います。この点からも賛同できないというのが2点目です。
第3に、
本邦外出身者以外の
市民に対しても不当な
差別的言動による著しい
人権侵害があるとすれば、それは
日本人に対する
ヘイトスピーチなどというものではなくて、最もあり得る、また、既にあるのは、
障害者や
LGBTの皆さんなどの
人権にかかわる
差別的言動ではないかと思います。この点について我が党は、この
審議の中でも、
障害者や
LGBTの皆さんなどの
人権にかかわる
個別条例をつくることが本
条例をつくることでも阻害されないということもこの
審議の中で確認してきました。この
附帯決議案の2
項目めの最後の
部分には、必要な施策及び措置を検討するという
部分がありますけれども、こうした点でもう既に私
たちの質疑の中で、こうした
障害者、
LGBTの皆さんにかかわる必要な施策と措置を検討し得るということも確認してきたものです。こういう点でも、5条の
人権全般部分の観点から見ても、
附帯決議案を特別につくる理由はないということは指摘させていただきます。
この3点の理由で、
附帯決議案には
反対させていただきます。
○
河野ゆかり 委員長 続きまして、
公明党、沼沢
委員。
◆
沼沢和明 委員 1番目と3番目はこれまでどおりということでございまして、特に問題になったのが2番目の後半
部分ということでございますが、前半
部分については、国会の衆参の法務
委員会のほうの
附帯決議を踏襲したもので、
本邦外出身者以外の
市民ということに対しましては、多くの
市民の方がこの
条例の
制定について
日本人に対してはどうなのかという疑問がなかなか解けない
部分で、本来の法律そのものは、もちろん
ヘイトスピーチに特化したものでありますけれども、一応
議会としてこういう形で
市民の
皆様に少しでも
説明ができるようにということで入れさせていただきました。先ほどもありましたけれども、不当な
差別的言動による著しい
人権侵害というのは全ての
人権侵害に影響するものなので、こちらに対しましては、
ヘイトスピーチだけではなくて、ほかの法律を流用しても対応できるのではないかと考えていますが、しっかりと
議会の意思というか、この
条例の
制定を補完する意味で、
議会としての態度を示させていただいたということで、
公明党としてはこちらに賛同してまいりたいと思います。
○
河野ゆかり 委員長 賛成ということですね。
みらい
会派、
お願いいたします。
◆
岩隈千尋 委員 まず、
附帯決議案の第1項のところなんですけれども、やはり
行政当局で今、窓口となっておりますのは
市民文化局さんが第一義的には窓口になって、この間、素案も含めていろいろ積み上げてきたものがあると思うんですね。ただ、冒頭にもお話しさせていただきましたけれども、やはり
市民の
皆様方の中には、まだまだ誤解であったりとか、
内容も含めてわかっていない方というのが、御理解されていない方というのがたくさんいらっしゃいますので、窓口は
市民文化局だけではなくて、繰り返しになりますけれども、やはりこれは市長も、副市長も中心となって、我々もそうですけれども、今後はしっかりと
説明に努めていただきたいというのがまず1点、
附帯決議の第1項というところの
意見としてございます。
2項目のところなんですけれども、前段の
部分については国の
解消法に基づいておりますので結構なんですけれども、やはり後段の
部分でこれまでいろいろ
会派の中でも議論させていただいたところです。
自民党さんのほうから、修文のまた修文ということでいろいろといただいている中で、こちらの
本邦外出身者以外の
市民というところなんですけれども、
条例案の中の第5条には、何人も、人種、国籍、民族、信条、年齢、性別、性的指向、性自認、出身、障害その他の事由をということも盛り込まれておりますので、それを補完するという意味で、ここにつけられていることについては賛同させていただきたいと思います。
我々
会派は、徹頭徹尾、この間、やはり
議会と
行政が一体となって、この
条例については対外的にも一丸となって取り組む姿勢というのを大事にしてまいりましたので、この件については、
自民党さんから出された
附帯については賛同させていただきたいと思います。
○
河野ゆかり 委員長 賛成ということでございます。
それでは、吉沢(章)
委員。
◆
吉沢章子 委員 繰り返しますが、私は、
チーム無所属を代表してということではなく、
吉沢章子個人の
見解として述べさせていただきたいと思います。
御
説明をいただいたとおり、1と3はもともと本当に問題がない、当然のことだというふうに思っておりまして、2番について各
会派から御
意見がいろいろあったところでございますけれども、私も先ほど申し上げましたとおり、この
条例をつくるということが目的ではないと、この先にやはり平等な、そして、誰も傷むことのない世界をつくっていく、社会をつくることこそがこの
条例の目的であるということを先ほど申し上げました。その目的、その社会をつくるということに鑑みれば、この
条例をつくることによって余計な分断を生むということはあってはならないと思いますし、先ほど5条でも申し上げられているあらゆる
方たちの
人権を守っていくということがうたわれることがこの
附帯決議によって補完されるのであれば、私はその5条に合っているかなと思っております。
ですから、1、2、3においても
賛成の意を表明させていただきたい。そしてまた、
自民党さんからは
意見書の件も触れていただきました。私は、
意見書を国に上げていくということはとても大事だと思っております。やはりもともとこのような議論が非常に白熱しているといいますか、多様な
意見が出てきているということはやはり国の法律にまだいろいろな問題があるというふうに思っておりますので、そこをきちっと整理していくということは国の
責任であろうし、それを私どもも、この
条例をつくるに当たって、今回とは言いませんけれども、またしっかりと時期を見て
意見書を上げていくということも御発言いただきましたので、この
附帯決議案には
賛成させていただきたいと思います。
○
河野ゆかり 委員長 賛成ということで、
意見が出ました。
自民党さん、何かありますか。
浅野委員。
◆
浅野文直 委員 それぞれに御
見解、また御賛同等、ありがとうございました。心から感謝申し上げたいと思います。
残念ながら、
共産党会派様からは賛同できない旨の御発言をいただいたわけでございますが、そもそも
市民を守るという観点は、我々
議会も、
行政も第一義的に取り組まなければならないということであり、今回の
条例の
根拠法令となっている
ヘイトスピーチ対策の法令自体においても、国会におきまして心配をされて
附帯決議をつけられているわけでございます。
我々が出した第2項の前段の
部分は、まさにそこの
部分をうたわせていただいているわけでございまして、いかなる
差別的言動も許されるものではないんだということの中で、まだ
市民の
皆様にかなり誤解をいただいている、または日本全国の
皆様が注目をされているこの
条例において、対象となるものは、第3章で
ヘイトスピーチ対策をうたってはおりますけれども、我々
議会も、
行政も、
本邦外出身者も、そうではないそもそも
本邦出身で日本にお住まい、
川崎にお住まいの
皆様に対しましても、
差別を許すことなく取り組んでいくんだという点では、
本邦外出身者以外の
市民に対してもというこの言葉を抜くことはあり得ないというふうに考えてございます。そして、
市長サイドも、確かに場合によっては
修正等をしていかなければならない、改正等をしていかなければならないという言葉があるわけでございますが、これはあくまでも
条例に同意するかしないかの我々
議会の意思としてしっかりと
市民の
皆様にお示しをするべきものだというふうに考えてございます。そもそもこの
条例をもとに
ヘイトスピーチを根絶するべく臨んでいるわけでございますが、それを行っていくためには、多くの
市民の
皆様の御理解が必要なわけでございまして、こうした
議会の
決議もしっかりと見ていただきながら御理解が進んでいけば大変ふさわしい形になっていくのではないかと思っておりますので、このまま
附帯決議案を
提出させていただきますので、どうぞよろしく
お願いします。
○
河野ゆかり 委員長 ただいまそれぞれ御
意見のほうをいただきまして、
共産党さんについては
反対、
公明党は
賛成、みらい
会派さんも
賛成、吉沢(章)
委員についても
賛成ということで、そのほか、何か御
意見等はございますでしょうか。
そのほか、特になければ
採決に入りたいと思いますが、よろしいでしょうか。
(
異議なし )
○
河野ゆかり 委員長 まず、
議案第155号、続いて
議案第157号の
採決をそれぞれ行った後、
議案第157号に対する
附帯決議案の
採決を行い、
議案に対する結論を得た後、
陳情第16号、第22号、第23号、第29号及び第32号の
取り扱いに入りたいと思いますので、よろしく
お願いいたします。
それでは、
議案第155号の
採決に入ります。「
議案第155号
川崎市
附属機関設置条例の一部を改正する
条例の
制定について」の
市民文化局に関する
部分は
原案のとおり可決することに
賛成の
委員の
挙手を願います。
(
全員挙手 )
○
河野ゆかり 委員長 全員挙手です。よって、本件は
全会一致をもって
原案のとおり可決すべきものと決しました。
次に、
議案第157号の
採決に入ります。「
議案第157号
川崎市
差別のない
人権尊重の
まちづくり条例の
制定について」は
原案のとおり可決することに
賛成の
委員の
挙手を願います。
(
全員挙手 )
○
河野ゆかり 委員長 全員挙手です。よって、本件は
全会一致をもって
原案のとおり可決すべきものと決しました。
次に、
議案第157号に対する
附帯決議案について、
採決をいたします。「
議案第157号
川崎市
差別のない
人権尊重の
まちづくり条例の
制定について」に対する
附帯決議案に
賛成の
委員の
挙手を願います。
(
挙手多数 )
○
河野ゆかり 委員長 挙手多数です。よって、本
附帯決議案は
賛成多数をもって可決すべきものと決しました。
続きまして、
議案と一括して
審査いたしました
陳情5件の
取り扱いについての御
意見を
お願いしたいと思います。
自民党さん。
◆
浅野文直 委員 5件は、多くの
皆様から御心配をいただき
陳情を出されたわけでございますが、それぞれ項目によってはまさにそのとおりであったり、心配される批評もあるわけでございますが、総括する方向性といたしまして、今回、
議案第157号を通す中では、大変御心配いただいているわけでございますが、こちらの
陳情報告につきましては、みなし不採択と同じ扱いにせざるを得ないかと考えてございます。
○
河野ゆかり 委員長 共産党さん。
◆
片柳進 委員 先ほど議論してきた
本邦出身者に対する
差別的言動とか、それぞれ私
たちなりに
意見もありますけれども、我々も同様に、
自民党さんが言われたように、みなし不採択でいいと考えます。
○
河野ゆかり 委員長 公明党。
◆
沼沢和明 委員 みなし不採択で結構でございます。
○
河野ゆかり 委員長 みらい。
◆
岩隈千尋 委員 みなし不採択で結構です。
○
河野ゆかり 委員長 吉沢
委員。
◆
吉沢章子 委員 みなし不採択で結構でございます。
○
河野ゆかり 委員長 それぞれ
会派の皆さん、吉沢(章)
委員を含めまして全てみなし不採択という御
意見でございました。よろしいでしょうか。
それでは、
陳情第16号、
陳情第22号、
陳情第23号、
陳情第29号及び
陳情第32号につきましては、いずれも
議案第157号と相反する
内容がございますので、先ほど
議案が可決されたことに伴い、不採択の扱いとさせていただきますが、特に何かございますでしょうか。
( なし )
○
河野ゆかり 委員長 それでは、
陳情5件はいずれも不採択の扱いといたします。
それでは、以上で
議案の
審査及び
陳情の
審査を終わります。
傍聴の
皆様方、
審査は以上のとおりでございます。どうぞ御退席ください。
(
傍聴者退室 )
○
河野ゆかり 委員長 ここで
理事者の
皆様方の退席を
お願いいたします。
(
理事者退室 )
─────────────────────────
○
河野ゆかり 委員長 次に、「閉会中の
継続審査及び調査の
申し出について」を議題といたします。
資料に基づいて、
事務局から
説明を
お願いいたします。
◎五十嵐 書記 それでは、お手元の端末、資料一覧の画面にお戻りいただきまして、3、閉会中の
継続審査及び調査の
申し出についてをごらんいただきたいと存じます。
本日、12月9日現在の
文教委員会に付託されております請願第1号ほか2件の請願3件及び
陳情第1号ほか3件の
陳情4件の計7件を記載しておりますが、
陳情第16号、第22号及び第23号につきましては、本日の
委員会の
審査において、不採択と結論が出ましたので、これらを除いていただきまして、請願第1号ほか2件の請願3件及び
陳情第1号の計4件につきまして
継続審査、及び所管事務の調査について、議長宛てに
申し出ることについて、お諮りをいただきたいと存じます。
なお、下段に12月5日の本会議で本
委員会に付託されまして、
継続審査の議決済みの請願・
陳情につきましても、御参考に記載しておりますが、
陳情第29号及び
陳情第32号につきましては、本日の
委員会の
審査におきまして不採択と結論が出ましたため、これらにつきましても除いていただければと存じます。
説明は以上でございます。
○
河野ゆかり 委員長 ただいまの
説明のとおり、議長宛て
申し出ることに御
異議ございませんでしょうか。
(
異議なし )
○
河野ゆかり 委員長 それでは、そのように議長宛てに
申し出をさせていただきます。
─────────────────────────
○
河野ゆかり 委員長 次に、その他として、今後の
委員会日程でございますが、改めて御相談をさせていただきたいと思います。なお、詳細につきましては、
事務局から改めてまた御連絡をさせていただきますので、よろしく
お願いいたします。
その他、
委員の
皆様から何かございますでしょうか。
( なし )
○
河野ゆかり 委員長 それでは、以上で本日の
文教委員会を閉会させていただきますが、本日、ことし最後の
委員会となりましたので、最終日、金曜日に続きまして、まず、本日、
全会一致でという形に
皆様方の闊達な
審査、議論のもと、終了の時間を迎えられましたこと、本間副
委員長とともに、まず御礼を申し上げます。大変にありがとうございました。
あっという間にこの12月を迎えたわけですけれども、
皆様方も御存じのように、ことしの
文教委員会につきましては、想定以上のさまざまな議論をするという
内容の濃い
委員会になり、
皆様方もその都度、闊達な御議論をいただいたことに心から感謝を申し上げます。
とはいえ、まだ今週、また来週とそれぞれ
議会が続いてまいりますので、
皆様方、今、インフルエンザも大変に流行しておりますが、体調管理にくれぐれも気をつけていただきながら、また、本
委員会といたしましては、年明け、1月23日、24日の
委員会視察も予定をしておりますので、また元気に行ってまいりたいと思いますので、よろしく
お願いいたします。
本年も大変お世話になり、ありがとうございました。以上で終了とさせていただきます。
それでは、以上で本日の
文教委員会を閉会いたします。
午後 2時47分閉会...