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令和 1年 第5回定例会−12月05日-04号

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  1. 川崎市議会 2019-12-05
    令和 1年 第5回定例会−12月05日-04号


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    令和 1年 第5回定例会−12月05日-04号令和 1年 第5回定例会 川崎市議会定例会会議録(第4日) 令和元年12月5日(木) 議事日程  第1   議案第155号 川崎市附属機関設置条例の一部を改正する条例の制定について   議案第157号 川崎市差別のない人権尊重のまちづくり条例の制定について   議案第158号 川崎市個人市民税の控除対象となる寄附金を受け入れる特定非営利活動法人を定める条例の一部を改正する条例の制定について   議案第159号 川崎市無料低額宿泊所の設備及び運営の基準に関する条例の制定について   議案第160号 川崎市災害弔慰金の支給等に関する条例の一部を改正する条例の制定について   議案第161号 川崎市児童福祉施設の設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例の制定について   議案第162号 川崎市幼保連携型認定こども園の学級の編制、職員、設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例の制定について   議案第163号 川崎市家庭的保育事業等の設備及び運営の基準等に関する条例の一部を改正する条例の制定について   議案第164号 川崎市特定教育・保育施設及び特定地域型保育事業の運営の基準に関する条例の一部を改正する条例の制定について   議案第165号 川崎市営住宅条例の一部を改正する条例の制定について   議案第166号 川崎市特定公共賃貸住宅条例の一部を改正する条例の制定について   議案第167号 当せん金付証票発売の限度額について
      議案第168号 浮島処理センター基幹的設備改良工事請負契約の締結について   議案第169号 東住吉小学校校舎増築その他工事請負契約の締結について   議案第170号 都市計画道路殿町羽田空港線ほか道路築造工事請負契約の変更について   議案第171号 神奈川県道高速横浜羽田空港線等に関する事業の変更の同意について   議案第172号 市道路線の認定及び廃止について   議案第173号 (仮称)川崎市南部学校給食センター整備等事業の契約の変更について   議案第174号 (仮称)川崎市中部学校給食センター整備等事業の契約の変更について   議案第175号 (仮称)川崎市北部学校給食センター整備等事業の契約の変更について   議案第176号 川崎市民プラザの指定管理者の指定について   議案第177号 川崎市とどろきアリーナの指定管理者の指定について   議案第178号 総合研修センターの指定管理者の指定について   議案第179号 川崎市中原老人福祉センターの指定管理者の指定について   議案第180号 川崎市南部リハビリテーションセンターの指定管理者の指定について   議案第181号 北部地域療育センターの指定管理者の指定について   議案第182号 川崎市葬祭場の指定管理者の指定について   議案第183号 川崎市ヒルズすえながの指定管理者の指定について   議案第184号 富士見公園の指定管理者の指定について   議案第185号 川崎市緑化センターの指定管理者の指定について   議案第186号 川崎市営霊園の指定管理者の指定について   議案第188号 令和元年度川崎市一般会計補正予算   議案第189号 令和元年度川崎市自動車運送事業会計補正予算   諮問第2号 下水道使用料の徴収に関する処分に係る審査請求について   報告第20号 地方自治法第180条の規定による市長の専決処分の報告について  第2   請願・陳情           −−−−−−−−−−−−−−−−−−− 付議事件  議事日程のとおり           −−−−−−−−−−−−−−−−−−− 出席議員 (59人)            40番  原 典之  1番  秋田 恵            41番  青木功雄  2番  重冨達也            42番  橋本 勝  3番  大西いづみ           43番  山崎直史  4番  松川正二郎           44番  松原成文  5番  添田 勝            45番  大庭裕子  6番  三宅隆介            46番  勝又光江  7番  浦田大輔            47番  井口真美  8番  平山浩二            48番  石川建二  9番  山田瑛理            49番  岩隈千尋  10番  上原正裕            50番  織田勝久  11番  吉沢直美            51番  飯塚正良  12番  各務雅彦            52番  雨笠裕治  13番  市古次郎            53番  山田晴彦  14番  小堀祥子            54番  沼沢和明  15番  片柳 進            55番  花輪孝一  16番  吉沢章子            56番  石田康博  17番  月本琢也            57番  浅野文直  18番  田村京三            58番  大島 明  19番  鈴木朋子            59番  嶋崎嘉夫  20番  林 敏夫           −−−−−−−−−−−−−−−−−−−  21番  春 孝明           欠席議員 (1人)  22番  川島雅裕            60番  鏑木茂哉  23番  河野ゆかり  24番  本間賢次郎  25番  矢沢孝雄  26番  末永 直  27番  斎藤伸志  28番  野田雅之  29番  後藤真左美  30番  赤石博子  31番  渡辺 学  32番  宗田裕之  33番  押本吉司  34番  木庭理香子  35番  露木明美  36番  堀添 健  37番  田村伸一郎  38番  浜田昌利  39番  かわの忠正 出席説明員               出席議会局職員  市長        福田紀彦      局長        宮村俊秀  副市長       伊藤 弘      総務部長      渡邉光俊  副市長       加藤順一      議事調査部長    石塚秀和  副市長       藤倉茂起      庶務課長      渡辺貴彦  上下水道事業管理者 金子 督      議事課長      鈴木智晴  病院事業管理者   増田純一      政策調査課長    宮本紀昭  教育長       小田嶋 満     議事係長      大磯慶記  総務企画局長    大澤太郎      議事課担当係長   井汲真佐子  危機管理監     高橋 実      議事課担当係長   柴田貴経  財政局長      三富吉浩      外関係職員  市民文化局長    向坂光浩     −−−−−−−−−−−−−−−−−−−  経済労働局長    中川耕二  環境局長      斉藤浩二  健康福祉局長    北 篤彦  こども未来局長   袖山洋一  まちづくり局長   岩田友利  建設緑政局長    奥澤 豊  港湾局長      北出徹也  臨海部国際戦略本部長            鈴木 毅  川崎区長      水谷吉孝  幸区長       関 敏秀  中原区長      永山実幸  高津区長      梨憲爾  宮前区長      橋哲也  多摩区長      荻原圭一  麻生区長      多田貴栄  会計管理者     山田秀幸  交通局長      邉見洋之  病院局長      田邊雅史
     消防局長      原 悟志  市民オンブズマン事務局長            小椋信也  教育次長      石井宏之  市選挙管理委員会委員長            潮田智信  選挙管理委員会事務局長            浜野孝夫  代表監査委員    寺岡章二  監査事務局長    竹花 満  人事委員会委員長  魚津利興  人事委員会事務局長 山口良和 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−                 午前10時0分開議    〔局長「ただいまの出席議員副議長とも57人」と報告〕 ○副議長(花輪孝一) 昨日に引き続き、会議を開きます。           −−−−−−−−−−−−−−−−−−− ○副議長(花輪孝一) 本日の議事日程を報告いたします。本日の議事日程は、お手元に配付してあります議事日程第4号のとおりであります。(資料編28ページ参照)           −−−−−−−−−−−−−−−−−−− ○副議長(花輪孝一) これより日程に従い、本日の議事を進めます。           −−−−−−−−−−−−−−−−−−− ○副議長(花輪孝一)  △日程第1の各案件を一括して議題といたします。  昨日に引き続き、各会派の代表質問を行います。公明党代表から発言を願います。38番、浜田昌利議員。    〔浜田昌利登壇、拍手〕 ◆38番(浜田昌利) 皆さん、おはようございます。私は、公明党川崎市議会議員団を代表して、令和元年第5回定例会に提出されました諸議案並びに市政一般について質問いたします。  台風19号は、首都圏を初め、広い範囲に大きな被害をもたらし、本市におきましてはとうとい命が失われるなど、浸水被害によって大変な被害が発生しました。お亡くなりになられた方に哀悼の意を表し、御冥福をお祈りいたします。被災された皆様に心からお見舞いを申し上げますとともに、一日も早い生活再建を念願し、今後とも被災者の思いを受けとめ、一層の防災・減災が進みますよう全力で取り組んでいく決意でございます。  町工場も近かった川崎でこそ開発が成功した、これはリチウムイオン電池の開発でことしのノーベル化学賞に決まり、ノーベルの命日である12月10日、ストックホルムでの授賞式に臨まれる吉野彰さんがある全国紙で語った言葉です。吉野さんは1982年から1992年の10年間、川崎市内にある旭化成の技術研究所に勤務し、基礎研究から新しい技術の種を生み出し、それを社会のニーズに合う製品につなげるという困難を乗り越えてリチウムイオン電池の原型を完成させたようで、製品化へ向けての困難を乗り越えられたのは、ものづくりのまち川崎で働いていたからこそとおっしゃってくださっています。本市にも自然災害や少子高齢化への対応など困難な課題がありますが、吉野さんのように困難を乗り越えて市民生活の向上のために頑張っていくことを表明し、以下、質問してまいります。  初めに、令和2年度の予算編成について伺います。台風19号による被災への対応を進める中で、10月下旬から11月にかけて、令和2年度の予算編成に向けた主要課題調整会議が行われたようですが、主な検討課題について伺います。予算編成に際しての留意点として示されてきた施策、事業の重点化の検討状況についても伺います。今後の財政運営の基本的な考え方では、財政構造の弾力性を確保するため、市税等の経常的な一般財源に対する経常歳出の割合をあらわす経常収支比率について、自立支援や就労支援に取り組むことで社会保障関連経費の増加ペースの低減に努め、97%以下を目指すとしてきましたが、予算編成に向けての課題と対応を伺います。また、人件費、扶助費、公債費という義務的経費の市税収入に対する割合については100%以下を目指すとしてきました。同一労働同一賃金の動きが進む民間企業と同様に、来年4月から始まる会計年度任用職員においても、昇給を確保しながら義務的経費の割合を適正化すべきですが、予算編成に向けての課題と対応を伺います。  課税自主権についてです。全国では、各自治体の課税自主権に基づき、本年4月時点で61の法定外税が設定されています。東京都や大阪府、京都市、金沢市では、観光振興の目的で宿泊税が実施されており、この11月には、福岡県、福岡市、北九州市も宿泊税の新設を決めたようです。また、豊島区では、専用面積30平米未満の住戸を狭小住戸として狭小住戸集合住宅税が実施されています。本市としても、観光施策によるまちづくりやごみ置き場と駐輪スペースを確保したワンルームマンションの適正化などを考え、法定外税を検討すべきと思いますが、見解と対応を伺います。  ふるさと納税についてです。10月より返礼品を拡充させ、民間専用サイトを通じた受け付けをスタートし、11月からは返礼品をさらに44品目追加していますが、これまでの受け付け状況について伺います。また、予算編成へ向けての新たな取り組みがあるようでしたら、それについても伺います。  次に、行財政改革について伺います。行財政改革第2期プログラムに基づく3つの改革の中では多様な有為な人材の確保を進めるとしていますが、昨年1月に厚生労働省が兼業、副業を促す指針を示したことから、全国の自治体で民間人材の兼業、副業での採用が進んでいます。広島県福山市は昨年3月に戦略推進マネージャーとして5人を民間兼業で採用し、本年春には国際会議誘致の担当者1名を追加採用しています。長野市も5月に兼業、副業での戦略マネージャーを募集し、626人の応募者の中から音楽会社勤務の男女4人を採用、月4日の勤務で1日2万5,000円と交通費を支給しているようです。本市も民間人材の兼業、副業での採用を検討すべきと思いますが、見解と対応を伺います。  おくやみコーナーについてです。平成28年に大分県別府市は、市役所内におくやみコーナーを設置し、死亡届の提出後に遺族が行う手続への支援を始めましたが、それ以降、同様の取り組みが神戸市など全国の自治体に広がっています。おもてなしの市役所を目指すとする静岡市もこの10月から3つの区役所全てにおくやみ窓口を開設、1つの課での手続が終わると職員が次の課まで付き添うというリレー方式と、必要書類に名前や住所などを一括入力できるシステムを導入したことで、2時間かかっていた手続が50分で済むようになり、市民アンケートでは「満足した」が86.2%、「まあ満足した」が13.8%と満足との回答が合計100%だったようです。本市でも同様の取り組みを検討すべきと思いますが、見解と取り組みを伺います。  次に、防災・減災対策について伺います。治水対策についてです。台風19号による被害について、内水氾濫と多摩川からの水門を通った逆流が要因ではないかとの声がありますが、各水門の開閉状況は適切だったのか、見解と対応を伺います。また、多摩川からの逆流を防ぐための水門の開閉について、どのような運用基準になっているのか伺います。被災地域では今後の対策についての関心が高まっています。雨水貯留管やポンプ場の整備なども含め、内水氾濫対策、多摩川流域の浸水対策についてどのように進めていくのか、スケジュールも含め、取り組みを伺います。  浸水対策として土のうを使うことは重要ですが、台風19号が来る前日には道路公園センターで土のうが足りなくなっていました。土のうの準備体制と受け取り方法、車のない方への対応について、見解と今後の取り組みを伺います。あわせて、市民が自主的に持ち出せる土のうステーションの拡充や使用後の土のうを回収する仕組みを検討すべきと思いますが、見解と対応を伺います。  根本的な治水対策ができるまでの浸水対策として、止水板の設置が考えられます。仙台市では平成28年4月より、止水板等設置工事費補助制度として、上限50万円で、止水板の設置費用の2分の1が補助されています。本市も補助制度について検討すべきと思いますが、見解と対応を伺います。  今回の台風では、どのタイミングで避難すればいいのかわかりにくかったとの声をいただきました。国が推奨し、多くの自治体が導入しているマイ・タイムラインを本市でも取り入れるべきです。見解と対応を伺います。  避難所運営についてです。台風19号では、これまでの想定を超える多くの方が避難されてきたため、定員オーバーとなり、避難を断ったケースもあったようです。改善すべきと思いますが、見解と対応を伺います。また、対応できる職員が少なかったために混乱が生じた避難所もあったようです。自主防災組織との連携が必要と思いますが、見解と対応を伺います。各避難所では、避難者受け入れ場所や車椅子の対応、車の乗り入れなどについて、学校長により対応が異なっていたようです。どの避難所でも同じような対応ができるようにマニュアルやタイムラインの見直しが必要と考えます。見解と対応を伺います。  避難所となった体育館や教室で雨漏りしたケースがありました。現状と今後の対応について伺います。  ペットの受け入れやテレビ設置による情報提供についても、避難所ごとに対応が違っていたようです。ペットの受け入れ方法や情報提供体制、備蓄内容もハザードマップに明記すべきと考えますが、見解と対応を伺います。体育館や教室の床がかたく、冷たかったことから、段ボールベッドの備蓄を求める声がありましたが、見解と対応を伺います。また、自主防災組織や自治会・町内会への排水ポンプや高圧洗浄機、簡易のボートなどの備蓄を検討していただきたいとの意見がありましたが、見解と対応を伺います。  避難所となった老人いこいの家に避難した要介護者が、環境が悪かったため、健康を崩して入院されたケースがありました。介護事業所などと連携し、避難所での生活環境に配慮する体制づくりが必要と考えます。見解と対応を伺います。  1カ月近く滞在することになった避難所に、衣類、食料などの救援物資がほとんど届かなかったことから、避難所に関する地域防災計画を見直すべきと考えます。見解と今後の取り組みを伺います。被災者支援についてです。被災された方々は、なれない環境の中での生活から、また、住居再建などの悩みから、精神面での健康不安が絶えなかったようです。支援を検討すべきと思いますが、現状と今後の対応を伺います。  ボランティアについてです。今回の災害においては、多くのボランティアの皆さんに御協力をいただいておりますが、被災者の中には支援のお願いを言い出せなかった人もいたようです。ボランティアを必要とする被災者へのきめ細かい聞き取りをすべきです。現状と今後の取り組みを伺います。地域包括ケアシステム連絡協議会の94の参画団体に対して、10月25日にボランティア活動への参加要請がありましたが、要請内容は、一般的な家屋の片づけ、泥出し、清掃というものでした。連絡協議会に参加されている方々には、医師や看護師、鍼灸師などさまざまな職能の皆さんがおられることから、その職能を生かした専門ボランティアとしての参加要請とコーディネートが必要と思いますが、見解と取り組みを伺います。  災害ごみについてです。発災直後より、災害ごみの分別や持ち込み、集積所について問い合わせが多くありました。浸水時の災害ごみの分別、搬出など平時より周知が必要です。発災時の広報を含め、見解と対応を伺います。また、一部解体・リフォーム工事から出てくるごみは災害ごみと認められないため、被災者の個人負担にて処理することになっていますが、保険が十分でない方や保険に入っていない方などは、処理費用も加わり、生活再建に向けて大きな負担となっています。一部解体やリフォーム工事から出たごみ処理費用に対して支援する制度が必要です。見解と対応を伺います。  次に、子育て支援策について伺います。この10月から幼児教育・保育の無償化が始まりました。我が党として現在実態調査を進めておりますが、多くの世帯から子育てしやすい社会への一歩前進を喜ぶ声が寄せられています。一方で、無償化を機に新たな保育需要を喚起することも予想されます。今後とも継続的な待機児童対策が必要と思いますが、見解と対応について伺います。保育の質を高め、保育士確保を図るためには、処遇改善も大きな課題です。現状と取り組みについて伺います。厚生労働省は台風19号で被災した保育施設に通う子どもを別の安全な施設で柔軟に受け入れるよう、全国の関係団体に要請しました。保育士についても自治体の枠を超えて被災地に応援派遣することの検討を求めました。本市ではどのような対応がとられたのか伺います。  昨今、積極的に育児をする父親がふえており、外出先でのおむつ交換に苦労するとの声があります。男性トイレへのおむつ交換台をまず公共施設から設置すべきと考えますが、見解と対応を伺います。  ひとり親家庭への支援についてです。昨年度に再構築案が示され、これまでの児童扶養手当受給者を対象とした市バス特別乗車証交付事業が見直され、今年度から新たな支援施策が開始されました。通勤交通費助成制度と高校生等通学交通費助成制度が実施されていますが、昨年度までの特別乗車証交付事業と比較した対象者数と事業費の変化について伺います。小中学生を対象とした学習支援や各種相談事業、保育料の減免、医療費助成制度の所得制限緩和なども実施されていますが、ひとり親家庭の御意見を踏まえて、さらなる支援充実が必要と考えます。見解と取り組みを伺います。  次に、教育施策について伺います。いじめ対策についてです。平成30年度のいじめ認知件数が公表されましたが、小学校の認知件数は2,973件と、前年度より1,050件の増加となりました。いじめの解消率については、平成28年度83.2%、平成29年度73.5%、平成30年度71.8%と年々低下し、件数の増加に教員が対応し切れていない様子がうかがえます。対策の強化が必要と思いますが、見解と今後の対応を伺います。いじめに対しては、個別対応の強化とともに、未然防止の取り組みが必要です。特にいじめや暴力行為の抑制につながるとされる自己有用感を児童が獲得できるよう、効果的な事例について教職員が共有できる仕組みを導入するなど改善を図るべきです。現状と今後の取り組みを伺います。  不登校の子どもへの対応についてです。本市の平成30年度の調査では、小学校、中学校ともに長期欠席の児童生徒が増加していることがわかりました。改善に向けた今後の取り組みについて伺います。不登校の児童生徒が学習意欲を持てるような環境整備が求められています。ゆうゆう広場やフリースクール等との連携を強化し、ICT等を活用した自宅学習を含め、不登校でも安心して学び、進学できるようにする体制の整備が必要です。現状と今後の取り組みを伺います。外国籍の子どもへの対応についてです。先日公表された国の調査結果によると、外国籍の子どもで、本来なら小中学校に通う年齢であるにもかかわらず、就学状態にない子ども、いわゆる不就学の子どもが全国で1万9,654人いるとされています。本市での調査手法と結果について伺います。  国では不就学の子どもが学校に通える環境整備を進めるとしていますが、就学につなげるアプローチには子どもと保護者の両方に対する取り組みが必要です。関係局が連携した横断的な取り組みについて市長に伺います。  また、外国籍の子どもが小中学校に通う割合について、近年の推移と今後の見通しを伺います。学校での日本語教育のサポート体制拡充が求められますが、現状と課題、今後の取り組みを伺います。保護者への日本語教育については、ボランティア団体から一層の支援充実が求められています。財政的支援や公共施設での教育スペースの確保について積極的に支援すべきです。今後の取り組みを伺います。教員間の暴力・暴言問題についてです。10月に神戸市立の小学校で判明した教員間での暴力・暴言問題は、学校長や教員に対する信頼を損なう問題として報道されています。本市でのそのような問題についての状況を伺います。  学校長が関係する事案では、被害者が安心して相談できる第三者機関を設置する等、具体的な対策が必要だと思いますが、教育長の見解を伺います。  軽易工事にかかわる不適切な事務処理についてです。給食室の床、天井工事及び物置緊結工事について、平成30年夏休みに工事が終了していたにもかかわらず、契約等にかかわる一連の手続が10月22日以降に行われていたことがわかりました。軽易工事とするには発注金額250万円を超えないことが条件ですが、事後処理のために、あえて分割して、日付を偽って発注していたことが疑われます。年間1,400件ほどある工事案件の中の1件ということですが、大変に不適切な事務処理です。市民に疑念を抱かせないように契約を総点検すべきですが、教育長に見解と今後の取り組みを伺います。  次に、高齢者並びに障害者支援について伺います。災害時要援護者避難支援についてです。台風19号では、10月12日10時に市内の土砂災害警戒区域及び洪水浸水想定区域に避難勧告が、16時30分には避難指示が発令となりました。158カ所の避難所等に約3万3,000人もの人が避難しましたが、災害時要援護者避難支援制度における登録者数とこの支援制度がどの程度機能したのか、健康福祉局長に伺います。  この支援制度では、登録内容は個票や名簿として支援組織に提供され、当事者支援につなげられています。引っ越しや施設入所など状況の変化があると思いますが、内容の更新や情報共有はどのように行われているのか、現状と今後の具体的な取り組みについて担当の伊藤副市長に伺います。  関連して、在宅高齢者並びに在宅障害者への災害時支援についてです。指定避難所での対応が困難な人への支援について、台風19号では、一方で、寝たきり高齢者が救急車で病院に搬送されたり、高齢者施設に一時入所できた事例がありましたが、他方で、避難介助を求めるも対応されず、自宅待機となった事例もありました。ハザードマップ上の浸水地域や土砂災害警戒区域にお住まいの要支援者については、事前に福祉の専門家と協議して病院や施設等との連携を準備しておくべきと考えます。見解と今後の取り組みを伺います。熊本市は特別支援学校と協定を結んで、福祉子ども避難所を市内6カ所に設置し、地域や関連団体と連携した訓練を実施しています。本市においても同様の取り組みを検討すべきです。見解と対応を伺います。  認知症対策についてです。2025年には65歳以上の5人に1人が認知症になると言われることから、認知症になっても安心して暮らせる体制づくりが必要です。京都府綾部市では、社会福祉協議会が認知症サポーターの中から地域福祉の担い手を育成し、認知症高齢者見守り活動を行うシルバーサポーターを3,103人、認知症カフェの運営などを行うゴールドサポーターを438人養成しています。本市の認知症サポーターは6万2,000人を超えていることから、その認知症サポーターの皆さんの力をかりて同様の支援体制をつくるべきです。見解と対応を伺います。  振り込め詐欺対策についてです。本市では、高齢者への振り込め詐欺に対する防犯講話や青色防犯パトロールカーによる広報など、周知啓発活動を実施しているものの、被害は年々ふえているようです。他都市では、被害防止のため、電話内容を自動録音する装置を高齢世帯に貸与し、一定の成果を上げている例もあります。本市も対策を強化すべきです。今後の取り組みを伺います。  地域包括ケアシステムの構築における在宅介護支援についてです。長崎市では、高齢者が在宅での生活を継続できるように、リハビリテーションを病院から地域へ広げる取り組みを行っています。2〜3カ所の地域包括支援センターの圏域ごとに医療、介護のリハビリサービスを提供する病院、施設を在宅支援リハビリセンターとして選定し、ケアプランにリハビリ専門職の意見を盛り込むことで、在宅高齢者の重症化予防や介護状態の軽減につなげ、かかりつけ医やケアマネジャー等のリハビリ意識向上にもつなげています。本市にも同様の取り組みを導入すべきですが、見解と対応を伺います。  次に、健康医療について伺います。厚生労働省より公表された再編統合を促すとした全国の公立・公的医療機関についてです。公表された公立・公的424病院の中には本市の井田病院が含まれることから、患者や住民、地域の医療関係者に不安が広がっており、他の自治体でも反発の声が上がっているようです。改めて公表の目的、また、該当することになった理由、さらに、どのように受けとめているのか伺います。あわせて、地域医療に及ぼす影響についても伺います。厚生労働省は、今後、対象病院へ再編統合の本格的な検討を要請し、来年9月までに結論を出すよう求めており、本市では11月19日の地域医療構想調整会議で本件について検討したようです。その内容と今後の取り組みについて伺います。  風疹の拡大防止対策についてです。本年より昭和37年度から昭和53年度までに生まれた男性を対象にクーポン券が配付され、積極的な受診が呼びかけられていますが、クーポン券の利用は1割程度に低迷しており、特に流行の中心となる神奈川、東京、大阪など大都市圏で低いことが厚生労働省の調査でわかりました。本市は、抗体検査経費として3万8,000人分の2億8,000万円、ワクチン接種経費として5,000人分の3,000万円を予算計上していますが、これまでの受診状況と今後の受診勧奨の取り組みを伺います。  出産育児一時金についてです。平成6年に分娩費と育児手当が統合され30万円でスタートした出産育児一時金は、3回の見直しを経て2009年に支給額が42万円となり、現在に至っていますが、分娩・入院費と定期健診を含めた出産費用は総額で約50万円にも上るという実態があり、出産育児一時金を50万円まで引き上げてほしいとの声があります。安心して子どもを産み育てられる社会を目指す本市としては、妊婦の負担軽減をさらに進めるべきと考えますが、今後の取り組みを伺います。  次に、まちづくり施策について伺います。臨海部への交通機能強化についてです。臨海部ビジョンの交通機能強化プロジェクトでは、川崎アプローチ線等の具体化が位置づけられています。これまでの具体的な検討状況と今後の取り組みを伺います。  川崎駅南口改札の新設についてです。改札口の増設や北口通路新設により、中央通路の歩行者交通量は減少しましたが、近年、歩行者通行量が再び増加し、混雑している状況です。今後、大宮町地区A−2街区の開発事業などにより一層の混雑が予想されることから、JR川崎駅の乗降客数の増加状況と南口改札新設に向けた今後の取り組みについて伺います。  南武線の連続立体交差化についてです。来年度に都市計画決定とのことですが、これまでの進捗状況と早期事業化に向けた今後の取り組みを伺います。  密集市街地の改善についてです。新たな重点対策地区として川崎区小田周辺地区と幸区幸町周辺地区の2地区が指定され、改善に向けた取り組みが進められております。計画では、地震防災戦略の減災目標を踏まえながら、重点対策地区における取り組みの成果指標を設定とあり、令和2年度までの成果指標として、平成21年の地震被害想定調査と比較し、想定焼失棟数を3割削減を掲げています。小田周辺地区では改善に向けて幾つかの動きがありますが、幸町周辺地区への展開も含め、これまでの進捗状況と今後の取り組みを伺います。  横浜市高速鉄道3号線の延伸についてです。横浜市営地下鉄あざみ野駅から小田急線新百合ヶ丘駅付近への延伸事業について、概略ルート、駅位置の検討が進んでいますが、3つのルート案の中で有力とされる東側ルートに対する説明会等の意見について伺います。東側ルートと駅選定について、比較検討の内容、評価する上での視点、検討結果を伺います。あわせて、交通結節機能の強化と拠点性の向上や駅周辺の整備について取り組みを伺います。今後のルート決定のスケジュールについても伺います。  次に、人権施策について伺います。神奈川県は、LGBTのカップルを公的に認めるパートナーシップ制度の導入が県内自治体で進んでいることを受けて、認定されたカップルへの県営住宅入居支援を検討するとしました。横須賀市と小田原市は既に制度を導入しており、横浜市と相模原市も導入を決めています。特に横浜市では事実婚のカップルも含めるとされ、市営住宅の申し込みや病院での手術同意にも適用できるということです。パートナーシップ制度は生命保険の受け取りや保証人になることにもつながることから、大事な取り組みと言えます。本市の導入に対する見解と対応を伺います。  次に、中小企業支援について伺います。中小企業の人材確保策についてです。生産年齢人口が減少する中、人手不足は恒常化し得る問題であり、現在は仕事を見つけることが困難な求職難の時代から、人手を確保することが困難な求人難の時代に移行したと言われています。中小企業では経営課題の上位に人手不足が上げられており、特に建設業等で大きな課題と言われています。本市の事業者側に立った支援の取り組みについて伺います。  また、介護現場での人材確保に向けての支援の取り組みについても伺います。  中小企業庁は多様な人材が活躍できるよう施策を進めるとしておりますが、本市の多様な人材の活躍への対応について伺います。求人側への支援として、キャリアサポートかわさきにおける近年の求職者の登録状況とマッチングの成果について、また、外国人材の就労支援に向けた取り組みについて伺います。  事業承継についてです。経営者の高齢化に伴う事業承継も大きな課題となっていますが、本市では本年度、5月に事業承継シンポジウム、6月から8月にかけて4回の後継者のための連続講座、10月から12月にかけて6回の個別相談会を開催し、M&A事業のマッチング支援の取り組みを行っているようです。事業の拡充と早目の参加を促す広報が必要と思いますが、見解と今後の対応を伺います。中小企業の生産性向上についてです。市内の経済団体等と連携した設備投資としての中小企業設備等事業と小規模事業者向けの助成事業の取り組みについて伺います。加えて、設備投資のための資金調達支援についても伺います。市内企業のビジネスチャンス拡大についてです。かわさき基準――KISは、高齢者や障害者の自立を支援する革新的な福祉製品などを認証しており、平成20年からの11年間で225の製品を認証していますが、市内には新技術、新製品を開発している元気な企業がたくさんあります。市内企業の新技術、新製品の発信及び大学等との連携によるビジネスチャンス拡大への取り組みと成果について伺います。  次に、観光施策の推進について伺います。インバウンド等誘客推進事業についてです。観光庁の調査では、2019年7月から9月期の訪日外国人による旅行消費額は、前年同期比9.0%増の1兆2,000億円と過去最高となっています。本市でも来年の東京2020オリンピック・パラリンピックを好機と捉え、地理的優位性を生かし、インバウンド等の誘客を積極的に推進し、地域経済の活性化を図るべきと考えます。インバウンド等への誘客推進のため、各種プロモーション、市内誘導と回遊、おもてなしの提供、人材の育成、クルーズ船等の誘致などの施策を行っていますが、現状と課題、今後の取り組みを伺います。  インバウンドビジネス等推進モデル事業についてです。川崎駅周辺においては、建築物の老朽化や空きビル等の遊休不動産の有効活用を図るインバウンドビジネス等推進モデル事業を実施しており、現在2回目の募集を行っているようですが、まちづくりの観点から羽田空港に近接する立地特性を生かし、既存ストックの有効活用を図ることは大変重要です。この事業の現状と今後の展開、期待される成果を伺います。  次に、環境施策について伺います。再生可能エネルギー等の拡大についてです。11月に日本を含む世界153カ国の科学者1万1,000名が賛同署名した気候の緊急事態宣言が発表され、地球温暖化により経済や社会に破局的な影響が生じると警告、再生可能エネルギーの拡大と省エネなど6分野での緊急行動が必要と宣言されました。一方で、技術革新により、創エネ、省エネ、蓄エネの機器は小型化が進み、家庭用燃料電池「エネファーム」などは大きさが従来機器の半分以下のエアコン室外機並みとなり、集合住宅での需要拡大が見込まれているようです。本市として、再度創エネ・省エネ・蓄エネ機器の導入推進を強化すべきと思います。見解と対応を伺います。  川崎国際環境技術展についてです。令和初の国際環境技術展が開催時期を11月として、また、先端技術見本市「テクノトランスファー in かわさき」と同時開催として行われました。出展団体とブース、来場者、ビジネスコンタクトの結果について伺います。また、海外からの出展数と来場者数についても伺います。本市が7月にSDGs未来都市に選定されてから初めての開催であり、SDGs関連の企画があったようですが、内容と成果について伺います。  次に、港湾施策について伺います。臨海部の活性化についてです。キングスカイフロントにおける現在の立地機関の集積状況と新たな研究所の建設状況について伺います。専門用語が多いことなどから、市民への理解がもう一歩のように感じられます。今後の広報の取り組みについて伺います。現在進行している研究プロジェクトの進捗状況と、その中でもリサーチコンプレックス推進プログラムが今年度で終了すると伺っていることから、これまでの成果と今後の取り組みについて伺います。今後に向けては統合イノベーション戦略等の国の諸施策を捉えた取り組みが重要と考えますが、対応について伺います。多摩川対岸の羽田地区との連携について取り組み状況を伺います。  殿町地区と羽田地区の両方を結ぶ羽田連絡道路の整備につきましては、先日の台風15号・19号の被害により工事進捗に影響が生じ、事業費の増額が行われました。本事業は、東京2020オリンピック・パラリンピックに向けた完成を目指していたわけですが、改めて完成時期の見通しを伺います。  次に、若者施策について伺います。就職氷河期世代への就職支援についてです。就職氷河期世代の中で正規雇用を希望しながら非正規として働く人は、少なくとも50万人に上るとされています。政府は骨太の方針で、ひきこもりになった人なども合わせ、約100万人に3年間の集中支援を行うことで正規雇用を30万人ふやすとしており、11月には国家公務員の中途採用枠で重点的に採用すると発表しました。厚生労働省は企業の求人に年齢制限を禁止した法律の運用を緩和し、ハローワークだけにこの世代限定の求人を可能としておりますし、自治体の中にはこの世代に限定した職員採用を進めているところもあります。本市でもキャリアサポートかわさきにおいて就職氷河期世代への支援を強化することや、この世代に限定した職員採用を検討すべきと思いますが、見解と取り組みを伺います。  音楽活動の推進についてです。11月より、アゼリアではストリートピアノとして、新百合ヶ丘駅ではステーションピアノとして、誰もが自由に弾けるピアノが設置され、弾く人と聞く人の交流を生み出す取り組みが行われています。私もアゼリアで様子を見ましたが、子どもから大人まで次々に楽しそうに演奏される姿に、音楽のまち・かわさきを誇らしく思いました。これからも続けていただきたいと思いますが、今後の取り組みについて伺います。音楽を通したまちづくりが進んでいる中で、合唱団や音楽演奏団体の皆さんからは、定員が200人前後の会場が少ないため、また、ドラムセットの貸し出しのあるスタジオが少ないため、結果として大田区や横浜市にある施設に行かざるを得ず、不便との声があります。音楽のまち・かわさき推進協議会が掲げる音楽活動を行いやすい環境を整備するとの基本方針を進めるためにも、さらなる音楽環境の整備を図るべきですが、見解と取り組みを伺います。  次に、議案第157号、川崎市差別のない人権尊重のまちづくり条例の制定について伺います。基本計画の策定への取り組みについて伺います。パブリックコメントでの取り扱いについて、条例に反映させた主な意見と変更に至った経緯、変更点を伺います。対象については、個人、団体が想定されますが、団体名や主宰者をその都度変更して条例逃れをすることが懸念されます。対応を伺います。ヘイトスピーチを行った者や団体の特定をどのように行うのか、具体策を伺います。団体や主宰者が違っても、個人が特定されれば条例の罰則規定の対象とするのか伺います。6カ月条項と場所の要件を付与したことにより、勧告逃れにつながる懸念はないか伺います。パブリックコメント後に提出された弁護士有志による要望書では、インターネットによるヘイトについて、拡散前の早い段階での対応が必要とされています。個人での開示請求では費用も時間もかかり過ぎて被害が広がり、取り返しのつかない事態になることも想定されます。被害者支援の観点からも積極的にかかわることが必要ですが、見解と取り組みを伺います。相談窓口とともに、情報を受け入れる窓口も併設されるのか、取り組みについて伺います。  次に、議案第188号、令和元年度川崎市一般会計補正予算及び議案第189号、令和元年度川崎市自動車運送事業会計補正予算について伺います。路線バス利用実態調査についてです。市域全体の一体的かつ機能的な路線バスの充実のため実施を予定されておりましたが、受託者の調査体制の不備により調査が中止されました。発注に際してどのように受注資格を設定したのか、また、調査はどのように行ったのか、明らかにしてください。また、この件に伴う路線バスネットワークの計画におくれが生じないよう取り組みを伺います。あわせて、再発防止についても伺います。  以上で質問を終わりますが、答弁によりましては再度質問をいたします。(拍手) ○副議長(花輪孝一) 市長。    〔市長 福田紀彦登壇〕 ◎市長(福田紀彦) それでは、私から、ただいま公明党を代表されました浜田議員の御質問にお答えいたします。  外国籍の子どもの就学についての御質問でございますが、就学に向けた取り組みにつきましては、外国籍の子どもがいる世帯等に対し、市立小中学校への入学ができること等をお知らせするため、就学案内や就学ハンドブックを日本語のほか8カ国語で作成しております。周知につきましては、区役所において転入時に配付するとともに、ホームページに掲載し、住民基本台帳をもとに対象の世帯に送付するほか、幼稚園、保育所及び市立小中学校などで配付しており、該当者に情報が行き届くよう関係局区の連携による情報提供を行っているところでございます。今後も、教育委員会と関係局区との連携のもと、外国籍の子どもの就学に向けた取り組みを進めていくことが必要だと考えているところでございます。以上でございます。 ○副議長(花輪孝一) 伊藤副市長。    〔副市長 伊藤 弘登壇〕 ◎副市長(伊藤弘) 災害時要援護者避難支援制度についての御質問でございますが、本制度は、災害時の避難に際し、地域の方の援助が必要と感じている方やその御家族からの申し込みにより、災害時要援護者として登録をし、その登録内容の変更についてはお住まいの区役所・支所に届け出ていただくこととしております。災害時要援護者として登録後は、地域での助け合いによる支援体制づくりが進められることから、登録情報の更新と共有は大変重要なことであると認識しており、支援組織の皆様に地域の実情に合わせた適切な支援を行っていただけるよう、関係局区とのより一層の連携を進めてまいりたいと存じます。以上でございます。 ○副議長(花輪孝一) 教育長。    〔教育長 小田嶋 満登壇〕 ◎教育長(小田嶋満) 初めに、教職員からの相談体制についての御質問でございますが、現在、教職員からの相談につきましては、人事担当課に配置した服務相談員が、相談者の苦痛や不快を除去するために信頼関係の構築に努めております。相談の内容に応じて必要な対応策等を講じており、事案に応じて管理職との情報共有や教職員への注意喚起などに取り組んでいるところでございますが、今般の事案も参考にしながら、教職員が安心して相談でき、その内容や状況により適切かつ柔軟に対応できるよう、事案の性質に応じて、さらなる環境整備に努めてまいります。  次に、軽易工事の事務処理についての御質問でございますが、本件につきましては、現在審査中の5件の軽易工事に係る住民監査請求において、教育委員会の内部調査により、不適切と思われる事務処理が確認されたため、11月15日に議会に情報提供を行うとともに、公表したところでございます。教育委員会事務局におきましては、昨年度までの不適切な事務に係る検証も踏まえ、内部統制の徹底を図り、事務処理の確認等を進めてきたところでございますが、そうした取り組みを行っているさなかの平成30年度に不適切な事務処理が行われていたことにつきまして、大変重く受けとめているところでございます。本件につきましては、今後、詳細な調査を進める中で原因の究明等を行ってまいりますが、あわせまして、そのほかの平成30年度及び令和元年度に執行した軽易工事につきましても、全体調査を進める中で、まずは関係局とも連携しながら検証をしっかりと進めてまいりたいと存じます。以上でございます。 ○副議長(花輪孝一) 上下水道事業管理者。    〔上下水道事業管理者 金子 督登壇〕 ◎上下水道事業管理者(金子督) 上下水道局関係の御質問にお答え申し上げます。  台風第19号による排水樋管周辺地域における浸水被害についての御質問でございますが、ゲート操作の判断についてでございますが、今回の台風第19号では、降雨の状況、多摩川の水位変動、気象予報などに加え、職員のパトロールによる現地の情報などから、ゲート操作については大変厳しい状況の中での判断であったと考えております。上下水道局が管理する排水樋管のゲートの運用基準につきましては、操作手順に基づき操作するものとしており、その操作条件として、降雨がある場合や、大雨警報が発令されている等降雨のおそれがある場合にはゲートを全開にするものとしております。また、降雨または降雨のおそれがない場合は、排水樋管が受け持つ流域での降雨の状況や気象予報、大雨警報などの発令状況、雨域の移動状況、台風の進路予測、河川水位とその変動傾向、上流域での降雨状況、小河内ダムの放流情報などの周辺情報をもとに、ゲート操作について総合的に判断するものとしております。しかしながら、近年の気候変動に伴う雨の降り方の変化なども考慮すると、操作手順の見直しが必要と考えられますので、今後、下水道や河川を専門とする第三者の意見を聞きながら進める浸水被害の検証の中で、本年度中に見直してまいりたいと考えております。  次に、今後の浸水対策といたしましては、同様な事態においても被害を最小化できるよう、本年度中に操作手順の見直しを行うとともに、ゲートの改良や移動式ポンプの配備など、即効性のある取り組みを進めてまいりたいと考えております。さらに、中長期的な取り組みとして、雨水貯留管やポンプ場の整備など抜本的な対策につきましても検討を進めてまいります。次に、止水板の助成制度についてでございますが、建物等への浸水被害の軽減を図るため、自助を促す止水板の設置は有効な手段の一つと考えられますことから、近隣の都市や他の大都市の取り組み状況などについて早急に調査研究し、必要な対応を図ってまいりたいと考えております。以上でございます。 ○副議長(花輪孝一) 総務企画局長。
       〔総務企画局長 大澤太郎登壇〕 ◎総務企画局長(大澤太郎) 総務企画局関係の御質問にお答え申し上げます。  民間人材の活用についての御質問でございますが、本市におきましては、さまざまな分野における専門的な知識や経験を市政の運営に生かすために、特別職非常勤嘱託員制度を運用しているところでございます。当該制度につきましては、民間企業等との兼業、副業を行っている人材の任用も可能でありますことから、現在、看護大学の開設準備など、専門的な見識が必要となる分野において民間人材の活用を行っているところでございます。今後につきましても、民間人材の知見の活用に向け、個々の事務事業における必要性等を踏まえ、設置する職の任用形態等について検討してまいります。以上でございます。 ○副議長(花輪孝一) 財政局長。    〔財政局長 三富吉浩登壇〕 ◎財政局長(三富吉浩) 財政局関係の御質問にお答え申し上げます。  初めに、予算編成についての御質問でございますが、主要課題調整――オータムレビューにつきましては、令和2年度予算編成に向けて、これからのコミュニティ施策の基本的考え方に基づく取り組みや質の高い保育・幼児教育の推進のほか、防災機能の充実などの課題について、事業手法や財源についての確認を行ったところでございます。その上で、必要な施策、事業の着実な推進と持続可能な行財政基盤の構築の両立を図るとともに、新たに生じた課題への対応に向けて、施策、事業の重点化についての議論が行われたところでございます。次に、経常収支比率についてでございますが、現状の財政構造におきましては、社会保障関連経費などの対人サービスが増加し、大きな割合を占めておりますので、低減に向け、引き続き自立支援や就労支援に取り組んでいく必要があると考えております。また、市税収入に対する義務的経費の割合の適正化に向けましては、会計年度任用職員制度に適切に対応する一方で、施策の優先順位を明確化させるなど、徹底した施策、事業の重点化を進めるとともに、効率的、効果的な事務事業執行の推進に取り組んでいく必要があると考えております。  次に、課税自主権についての御質問でございますが、地方自治体は特別な財政需要に対応するため、または各種行政サービスの提供に関する負担を受益者等に求めるため、地方税の税目や税率設定などについて自主的に決定し、課税することができる、いわゆる課税自主権を有しているところでございます。この課税自主権に基づき法定外税を導入する場合には、市民に新たな負担を求めることとなりますことから、課税の公平性や受益と負担の関係、市民負担の程度など検討すべき多くの課題がございますが、本市の特性を踏まえ、地域課題に適切に対応していくため、幅広く地方税制度について研究を行うことは非常に重要であると考えているところでございます。こうしたことから、本市といたしましては、今後とも受益と負担のあり方を勘案しつつ、先行実施都市の事例を参考とし、事業所管局とも連携を図りながら、法定外税の導入も含め、幅広く地方税制度の研究を進めてまいります。  次に、ふるさと納税についての御質問でございますが、本市では、川崎の魅力発信やイメージ向上を図りながら寄附額の増加を図るため、取り組みを強化しているところでございまして、本市ならではの返礼品をこの10月には145品目取りそろえ、11月にはさらに44品目追加し、民間専用サイトを活用しながら御寄附を募っているところでございます。この民間専用サイトを通じた寄附の受け付け状況につきましては、11月27日時点で347件、約1,400万円となってございまして、引き続き年末に向け増加を見込んでいるところでございます。次に、新たな取り組みについてでございますが、引き続き魅力ある本市ならではの返礼品の開発を進め、追加していくとともに、寄附の使途が明確で事業の成果が実感できるメニューの導入に向けて取り組んでまいりたいと考えております。以上でございます。 ○副議長(花輪孝一) 市民文化局長。    〔市民文化局長 向坂光浩登壇〕 ◎市民文化局長(向坂光浩) 市民文化局関係の御質問にお答え申し上げます。  初めに、区役所窓口における遺族が行う手続への支援についての御質問でございますが、死亡届の提出後においては、亡くなられた方の状況によるさまざまな届け出や手続等が御遺族の負担になっているものと認識しております。今後の高齢化の進行により、死亡者数の増加や御遺族も高齢であるケースの増加も想定されることから、本市におきましても、御遺族に寄り添ったサービスの提供が必要であると考えております。他都市の状況を調査したところ、各都市の状況に応じてさまざまな創意工夫がなされているところでございますので、そうした事例を参考としつつ、本市における取り組みの方向性について検討を進めてまいります。  次に、振り込め詐欺対策についての御質問でございますが、本市におきましては、特殊詐欺被害防止に向けて、高齢者の家族を含めた幅広い世代を対象としたチラシや、今年度からの新たな取り組みとして、65歳の誕生日を迎えた市民に配付している福寿手帳等を活用し、対策について周知するとともに、防犯アプリにおいて特殊詐欺に係る前兆電話の入電状況等を随時配信するなど、注意喚起を図っているところでございます。自動通話録音機の貸与事業につきましては神奈川県警察において取り組まれておりましたので、県警察及び県内他都市の動向を注視してまいります。  次に、パートナーシップ制度についての御質問でございますが、人権を尊重し、ともに生きる社会を目指している本市といたしましては、性的マイノリティ当事者の生活上の障壁を取り除く取り組みが重要であると認識しており、引き続き、他都市における事例を調査研究するとともに、11月末に人権施策推進協議会が取りまとめた中間まとめの内容等も踏まえながら、取り組みを進めてまいりたいと考えております。  次に、音楽活動の推進についての御質問でございますが、初めに、誰もが自由に弾けるストリートピアノにつきましては、地下街アゼリアにおいて、11月7日から17日までの間、かわさきジャズ2019の開催に合わせて設置し、新百合ヶ丘駅においては11月17日から3月15日まで設置中でございます。地下街アゼリアでは、期間中、大勢の方がピアノを演奏されるとともに、その演奏を聞かれた方々から拍手が起こるなど、ピアノ演奏を通じた交流が生み出される場面も見受けられました。一方で、ピアノの設置に協力いただいた管理会社や周辺の商業店舗からは音量による影響や安全に関する課題も伺っており、ピアノの設置場所を初め、安全管理手法や運営主体などについて検証してまいりたいと考えております。次に、音楽環境の整備につきましては、本市では音楽関係団体で構成する「音楽のまち・かわさき」推進協議会が中心となり、音楽活動ができる場所やスタジオ等について、公共施設を初め、民間施設を含めた情報の提供に努めているところでございます。今後につきましても、施設の情報についてより一層の収集と発信を行うとともに、施設の整備につきましては、各施設の利用状況や民間施設の設置状況等を踏まえながら、必要に応じて関係局と協議してまいります。  次に、川崎市差別のない人権尊重のまちづくり条例についての御質問でございますが、初めに、人権施策推進基本計画についてでございますが、現行の基本計画につきましては令和8年3月までを計画期間としておりますが、この条例により、新たに設置する人権尊重のまちづくり推進協議会の意見を聞いた上で、早期の策定に向けて、関係局とも協議しながら、速やかに着手してまいりたいと考えております。次に、条例素案からの主な変更点等についてでございますが、パブリックコメント手続によりお寄せいただいた御意見等を踏まえ、人権侵害による被害に係る支援の規定の変更を初め、罰則規定に係る構成要件のより一層の明確化を図るため、規定の変更や削除を行ったところでございます。次に、罰則の対象についてでございますが、団体名等を変更した場合につきましては、差別防止対策等審査会の意見を聞いた上で、その同一性が認められるか否かの判断をしてまいりたいと考えております。  次に、行為者等の特定につきましては、現時点では他者からの通報及び提供された情報ではなく、市が収集した情報及び条例が規制する行為の映像や音声の記録を差別防止対策等審査会に提供し、その意見を聞いた上で判断をしてまいります。なお、団体名等が異なる場合につきましても、個人が特定され、この条例の規定に違反した場合には、罰則規定につながる勧告、命令等の対象としてまいります。次に、勧告等の期間につきましては、日本国憲法の保障する表現の自由に対する過度に広範な規制とならないよう、他の法令を参考に設定したものであり、適切に対応してまいります。次に、インターネット対策につきましては、被害者の支援につながるよう、事案の内容に即してインターネット表現活動に係る表現の内容の拡散を防止するため、必要な措置を講じてまいります。次に、情報を受け入れる窓口についてでございますが、市民からの通報や情報提供につきましては市で受け付けてまいりますので、そのあり方等について引き続き検討を進めてまいります。以上でございます。 ○副議長(花輪孝一) 経済労働局長。    〔経済労働局長 中川耕二登壇〕 ◎経済労働局長(中川耕二) 経済労働局関係の御質問にお答え申し上げます。  初めに、人材確保策についての御質問でございますが、中小企業の人材確保に向けた取り組みといたしましては、企業の生産性の向上と働き方改革の推進、多様な人材の活躍に向けて働きやすい職場環境整備に取り組む企業の魅力を発信し、それらを十分に御理解いただくことが重要であると考えております。事業者側に立った支援といたしましては、求職者への企業の強みと魅力の発信に向けて、建設業などさまざまな業種の企業と求職者の意見交換に重点を置いた交流会を開催するとともに、合同就職説明会等への効果的な参加に向けた対策セミナーの実施などに取り組んでいるところでございます。また、人材確保のための就職フェアへの出展やパンフレットの製作等に要する経費につきまして、中小企業等人材育成・確保支援事業補助金による支援を実施しております。次に、多様な人材の活躍に向けた取り組みといたしましては、企業向けには、女性、シニア等の活用に向けた業務の切り分け、切り出しの重要性に関する意識啓発セミナーを実施するとともに、求職者向けには、再就職に向けた心構え等に関するセミナーや企業採用担当者と気軽に語り合う交流会等に取り組んでいるところでございます。次に、キャリアサポートかわさきにおける近年の求職者の登録状況、成果でございますが、平成28年度、登録者791人、就職決定者472人、平成29年度、登録者993人、就職決定者486人、平成30年度、登録者966人、就職決定者490人となっております。次に、外国人材の就労支援につきましては、今年度は関東経済産業局と連携し、7月には外国人留学生の採用に向けた合同企業就職説明会、11月には外国人材活用促進セミナーを実施するとともに、来年1月には外国人材採用セミナーの実施を予定しているところでございます。引き続き、多様な人材の活躍による人材確保に向けて、市内中小企業の働き方改革の推進や働きやすい職場環境整備に取り組む企業の魅力発信、多様な人材とのマッチング等に取り組んでまいりたいと存じます。  次に、事業承継についての御質問でございますが、本市では、川崎商工会議所、川崎信用金庫、市産業振興財団の4者が連携して、中小企業の事業承継支援に取り組んでいるところでございます。今年度は、シンポジウム、連続講座、個別相談会などを実施しているところでございまして、参加者からは、内容のよいシンポジウムだった、M&Aのイメージが変わったなどの御意見をいただいておりますことから、引き続き事業のさらなる充実を図ってまいります。また、事業承継には事前の準備に時間がかかり、早い段階からの取り組みが必要であると考えておりますので、支援を案内するリーフレットを初め、インターネットの活用や企業訪問等により周知してまいります。今後とも、4者が連携して、事業承継のさらなる促進に向け、個別相談会や団体向けの出張講習会などを実施することにより、中小企業への支援に取り組んでまいります。  次に、生産性向上についての御質問でございますが、本市では、市内中小企業の生産性向上、働き方改革の取り組みの普及促進等を目的として、市内の支援機関等で構成する川崎市働き方改革・生産性革命推進プラットフォームを平成30年4月に設置し、きめ細かい情報発信等の連携を行うとともに、中小企業等への支援を実施しているところでございます。小規模事業者を含む市内中小企業等の設備投資につきましては、補助対象経費の2分の1を100万円を上限に補助する先端設備等実践導入支援補助や、簡易的なITツールの導入等に要する経費の2分の1を50万円を上限に補助する生産性向上チャレンジ支援補助により平成30年11月から支援を実施しております。また、設備投資のための資金調達支援につきましては、中小企業等の新たな設備の設置や老朽化した設備の更新を後押しするため、中小企業融資制度として設備強化支援資金を設置しておりまして、平成30年10月から信用保証料補助率を4分の1から2分の1に拡充し、さらに、川崎信用保証協会が信用保証料率を一律0.2%引き下げております。今後も、業務の効率化や労働時間の削減など、生産性向上の一層の促進を図ることで、幅広い業種の中小企業等の持続的な成長を支援してまいりたいと存じます。  次に、市内企業のビジネスチャンス拡大についての御質問でございますが、本市におきましては、市内企業のすぐれた技術や製品の情報を発信し、ビジネスチャンス拡大を図るため、かわさき基準――KISの認証や川崎ものづくりブランドの認定、川崎国際環境技術展等の展示会の開催など、さまざまな取り組みを行っているところでございます。KIS認証福祉製品につきましては、ウェルフェアイノベーションフォーラムにおいて新たに認証した製品の発信を行うほか、本年6月には、市内の約1,600の事業者が集まる指定介護保険事業者等集団指導講習会において製品の展示及び体験を行い、周知を図ってきたところでございます。また、大学や研究機関等と連携して新製品の開発支援を行うとともに、先月には知的財産交流会のネットワークを活用して、市内企業を中心とした製品開発のための福祉製品開発マッチング会を23社の参画を得て開催したところでございます。川崎ものづくりブランドにつきましては現在102件の認定をしており、展示会への出展支援や大学との製品開発に係るアイデアソンなどを行ってきたところでございます。これまでの成果につきましては、JAセレサ川崎が高齢者との円滑なコミュニケーションのためにKIS認証福祉製品を導入した実績や、市内のケータリング事業者がエコロジーかつ抗菌作用のある川崎ものづくりブランド認定製品を導入した実績のほか、ふるさと納税の返礼品とした製品がございます。今後とも、市内企業のビジネスチャンス拡大につながる施策を展開し、市内経済の活性化に取り組んでまいりたいと存じます。  次に、観光施策についての御質問でございますが、本市では、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会に向けまして、魅力ある観光資源の効果的なプロモーション等に取り組んでいるところでございます。インバウンドの誘客につきましては、これまでに多言語によるホームページやSNSの活用のほか、タイや台湾を初めとする海外のインフルエンサー等を活用した情報発信を行っております。10月には、日本在住の外国人向けにカワサキハロウィンや川崎大師での護摩体験、工場夜景の鑑賞を合わせたモニターツアーを実施し、23名の方に参加いただきました。そこでの御意見をもとに、ガイドの多言語対応など外国人観光客の受け入れ環境の充実に取り組んでいるところでございます。また、本市への誘客につきましては、旅行者が本国にいる間に情報を入手する、いわゆる旅マエでの情報発信が有効と考えておりますので、今後につきましても、外国人観光客動態分析調査の結果等を踏まえながら、効果的なプロモーションを行うほか、市内の観光コンテンツの発掘、充実に向けた取り組みを進めてまいりたいと存じます。  次に、川崎国際環境技術展についての御質問でございますが、初めに、開催結果についてでございますが、128団体、189ブースの出展がございまして、前回の実績を上回る約1万6,900人の方に御来場いただいたところでございます。ビジネスコンタクトの状況につきましては、現在参加者へのアンケート調査を行っているところでございますが、前回開催から経営支援NPOクラブのコーディネートによる大手企業との商談を実施したことなどにより、出展企業・団体との活発なビジネスコンタクトや意見交換が行われたものと認識しております。また、海外出展数は香港貿易発展局の1団体でございましたが、各国の駐日大使を初めとする多くの大使館関係者や行政関係者、企業などに御参加いただき、38カ国、約150人の海外関係者に御来場いただいたところでございます。次に、SDGs関連企画についてでございますが、国内外に向けてSDGs達成に資する川崎発のすぐれた技術や取り組みを発信するとともに、中小企業向けのセミナーや海外参加者を交えたフォーラム、さらに、有識者による講演などを実施し、御参加いただいた多くの企業等のSDGsに向けた主体的な取り組みにつながる機会になったものと考えているところでございます。  次に、就職支援についての御質問でございますが、就職氷河期世代につきましては、不安定な就労や無業の状態にあるなど、さまざまな課題に直面している方がおり、きめ細やかな就業支援が必要であると認識しているところでございます。本市といたしましては、キャリアサポートかわさきにおいて、求職者それぞれのニーズに応じた就業支援を実施するとともに、若年無業者等の方々に対しましては、厚生労働省の委託事業である地域若者サポートステーション事業に本市が独自に臨床心理士によるカウンセリングなどを加え、コネクションズかわさきとして一体的に実施し、若年者の職業的自立支援に取り組んでいるところでございます。現在、国におきましては、ハローワークにおける専門窓口の設置や安定就労に有効な資格等の取得支援、地域若者サポートステーションの対象年齢の拡大等に向けて検討しており、本市といたしましても、国の取り組みと連携し、きめ細やかな就業支援に努めてまいりたいと存じます。以上でございます。 ○副議長(花輪孝一) 環境局長。    〔環境局長 斉藤浩二登壇〕 ◎環境局長(斉藤浩二) 環境局関係の御質問にお答え申し上げます。  初めに、災害廃棄物についての御質問でございますが、片づけごみに関する広報につきましては、浸水被害の規模やごみの排出状況が地域により異なったことから、市ホームページでのお知らせに加え、町内会等と調整しながらチラシの配付を行うなど、適時状況に応じて周知を行ってきたところでございます。災害廃棄物の排出方法等につきましては、平時からの広報に加え、発災直後の速やかな広報も重要と考えておりますので、今後、今回の対応についての検証を進め、町内会等や関係局区との連携強化を含め、効果的な周知方法について検討してまいります。次に、一部解体やリフォーム工事から出たごみ処理につきましては、国の通知により、平時と同様に産業廃棄物に該当し、所有者の費用負担のもと、工事を受託した事業者の責任により処理することとされております。なお、市の支援メニューの一つである被災者住宅応急修理制度の中で、応急修理に伴う廃棄物の処理費用についても支援の対象としているところであり、所有者の負担軽減につながるものと考えております。  次に、環境施策についての御質問でございますが、本市におきましては、住宅における地球温暖化対策推進の一環として、創エネ・省エネ・蓄エネ機器導入に対する補助事業を実施しており、適宜対象品目や補助金額の見直しを図りながら制度設計を行っているところでございます。今年度は、共同住宅用補助金につきまして、太陽光発電を導入することを条件に、共用部への高効率照明、専有部への開口部断熱を補助対象とするなど、補助対象機器の拡充等を図ったところでございます。今後とも、社会状況の変化や環境配慮技術の開発動向等を踏まえながら、創エネ・省エネ・蓄エネ機器の導入の取り組みを推進してまいります。以上でございます。 ○副議長(花輪孝一) 健康福祉局長。    〔健康福祉局長 北 篤彦登壇〕 ◎健康福祉局長(北篤彦) 健康福祉局関係の御質問にお答え申し上げます。  初めに、避難場所における生活環境への配慮についての御質問でございますが、健康福祉局におきましては、高津区内の市立小中学校で開設をしていた指定避難所の閉鎖に伴い、避難者の方が安定的な生活を送れるようになるまでの臨時的な避難先として、区からの要請に基づき、居住地に近い老人いこいの家のスペースを提供したところでございます。老人いこいの家は居住施設ではないことから、高津区役所を主体として、避難者の方が安心して過ごすことができる居住先の確保に向けた取り組みを行うとともに、施設への常時の職員配置や保健師派遣による健康面の支援などに努めてまいりました。避難場所における生活環境については、よりきめ細やかな配慮が必要であると考えておりますので、今回の老人いこいの家を活用した事例を検証し、今後の取り組みに向けて関係局区と協議してまいりたいと存じます。  次に、被災者の支援ニーズの把握についての御質問でございますが、今般の台風第19号による被害への対応におきましては、川崎市社会福祉協議会、かわさき市民活動センター、本市の3者協定に基づき川崎市災害ボランティアセンターを開設し、支援要請の受け付けやボランティア活動の募集、派遣調整を実施してきたところでございます。このような中、支援要請等の受け付けの周知に当たっては、本市及び川崎市社会福祉協議会のホームページに掲載するとともに、町内会・自治会へのチラシの配付やボランティアによる現地でのニーズ把握に加え、行政による家屋調査時にチラシを配付するなどにより取り組んできたところでございますが、より効果的な周知等のあり方について検証する必要があるものと考えております。また、町内会・自治会を初め、近所の方の声かけ等が支援につながるきっかけになるものと考えておりますので、日ごろからの地域における互助が活性化されるよう、地域包括ケアシステムの構築に向けた地域づくりの取り組みを推進してまいりたいと存じます。次に、専門ボランティアについての御質問でございますが、専門ボランティアにつきましては、医療、介護、消防、外国語など、専門的な知識、資格、技能を有する方など、さまざまな領域に対応していただく支援になりますので、コーディネートのあり方や平常時からの事前登録、訓練の実施など関係団体等の意見を聴取するとともに、他都市の取り組み等も参考にしながら検討してまいります。  次に、災害時要援護者避難支援制度についての御質問でございますが、令和元年9月末現在の登録者数は5,555名でございまして、今回の台風第19号に際しては、区役所から自主防災組織へ要援護者の支援について依頼を行ったり、民生委員児童委員等と自主防災組織が協力して住民の安否確認を行った事例等がございました。また、制度に登録されている方から、どのように避難をすればいいのか等の問い合わせに対して、区役所から消防団に依頼し、自宅から避難所まで搬送を行う等、各区の状況に応じた支援が行われたと伺っております。次に、避難が困難な方に対する支援についての御質問でございますが、自力での避難が難しい方に対する支援は、発災時の家族による支援の有無や医療ケアの必要性、避難先の環境等によって、とり得る選択肢が異なってまいります。このため、こうした方々への支援につきましては、必要に応じて病院や施設等における一時的な受け入れや自宅での滞在を前提とした支援体制を確保するなど、個々の事情に応じた柔軟な対応が必要であると考えております。人工呼吸器を装着されている方やたんの吸引が必要な方など、常時の医療ケアが必要な方につきましては、災害時の移動が大きく制約されることから、今後、医療機関や医療機器メーカー等との協議を行う等、災害時における連携体制について検討してまいりたいと存じます。次に、特別支援学校との協定についての御質問でございますが、本市では、市内の特別支援学校と災害時の避難生活に何らかの特別な配慮が必要となる方の二次避難所として協定を締結しておりますが、発災時の実行性のある開設運営、避難者の受け入れについて、関係局や特別支援学校と協議検討を行ってまいります。  次に、認知症サポーターについての御質問でございますが、本市におきましては、令和2年度末までに7万480人以上を養成することを目標として取り組んでおり、また、フォローアップ講座の実施や認知症カフェ等の活動の場の情報提供などを行い、サポーター活動を支援しているところでございます。認知症サポーターにつきましては、市民の皆様や金融機関や小売店など、地域での日常生活において認知症の理解者をふやし、それぞれの状況に応じた役割を担いながら、地域で活動していただくことが重要であると考えております。今後につきましても、さまざまな場での活動につながるよう、情報提供を行うなど、サポーターのより一層の活動を支援していくとともに、認知症施策推進大綱を踏まえ、地域で認知症の方を支える仕組み等について、国等の動向を注視してまいりたいと存じます。  次に、地域リハビリテーションについての御質問でございますが、本市におきましては、令和3年4月に開設する総合リハビリテーションセンターの整備に向け、さまざまな支援やサービスにリハビリの視点を組み込みながら、質の高い保健医療福祉サービスを地域の中で包括的に提供していく体制を構築するための取り組みを進めているところでございます。こうした取り組みとあわせまして、今後のさらなる要介護高齢者の増加に対応していくためには、多くのリハビリ専門職が所属する民間の病院や老人保健施設等にも地域リハビリテーションに参画していただき、重症化予防や自立支援を進めていく必要があると認識しております。このため、現在、健康福祉局に地域リハビリテーション体制検討プロジェクトを設置し、リハビリ専門職団体の御意見を伺いながら、取り組みのあり方について検討しているところでございます。今後は、さらに関係機関・施設等の運営法人とも協議を行いながら、事業化に向けて調整を進めてまいりたいと考えております。  次に、公立・公的医療機関等における役割、機能の再検証についての御質問でございますが、初めに、公表の目的でございますが、今回、国においては、全ての医療機関の診療実績データを分析し、2025年に向けて再編統合の必要性について特に議論が必要な公立・公的医療機関を公表しており、その役割が公立・公的医療機関でなければ担えないものに重点化されているかについて、これまでの地域医療構想調整会議において合意がなされた内容を再度検証することにより、地域医療構想の実現に必要な議論を促進するためと伺っております。今回、井田病院につきましては、診療実績が他の病院と類似し、かつ近接しているとして選定されたとのことでございますが、本市といたしましては、井田病院は地域の中核病院として大変重要な役割を担っているものと考えております。次に、地域医療に及ぼす影響につきましては、市民の命を守るために適切な医療を提供していくことが何より重要であると考えておりますことから、引き続き、県と連携し、医療関係者の間で議論を深めていく必要があると考えているところでございます。次に、さきの地域医療構想調整会議におきましては、各委員から、井田病院は、川崎南部保健医療圏のみならず、川崎北部、さらには横浜市域からも患者を受け入れて、その機能を発揮していることを十分に勘案した検証が必要である、今後も地域の医療需要の増加が見込まれる中、ダウンサイジングなどはあり得ないという趣旨の御意見が多く出されたところでございます。今後につきましては、地域医療構想調整会議等において、国から提供される予定の分析結果データを精査した上で、井田病院が現在果たしている役割や増加が見込まれる将来の医療需要を踏まえながら、当院が有する各機能の必要性や的確性の検証を進め、地域の合意を得てまいりたいと存じます。  次に、風疹対策についての御質問でございますが、初めに、風疹ワクチン定期予防接種につきましては、現在40歳から57歳の男性を対象に、令和元年度から3年間の時限措置として段階的に行い、対象の方は無料で抗体検査を実施し、抗体がない場合に定期予防接種を受けることができる制度でございます。今年度につきましては、40歳から47歳の方9万3,499名にクーポン券を6月に一斉送付するとともに、申し出のあった送付対象年齢以外の方には、現時点で約1,000名の方に送付をしております。9月までにクーポン券を利用して抗体検査を実施された方は8,238名、その結果、予防接種を受けられた方は1,694名でございました。次に、受診勧奨につきましては、市ホームページへの掲載、リーフレットの配付に加え、12月中旬に今年度2回目となる南武線車両内への中づり広告の実施や、職場の定期健康診断時におけるクーポン券の利用や検査のための休暇の取得等について、市内の企業に出向いた積極的な働きかけを行うなど、風疹の拡大防止のさらなる理解を得るために、さまざまな機会を利用した普及啓発の取り組みを進めてまいります。  次に、出産育児一時金についての御質問でございますが、本市国民健康保険における出産育児一時金につきましては、健康保険法施行令に定められた額と同額の42万円を支給しているものでございます。出産育児一時金の額につきましては、全ての政令市を初め、近隣の大田区、世田谷区につきましても42万円の支給額としているところでございますが、国においては少子化への対応として検討すべき課題との認識があるものとしており、本市といたしましても、被保険者の出産に係る経済的負担の軽減は大変重要なことと認識しておりますので、国の動向や他都市の支給状況等を注視しながら適切に対応してまいりたいと存じます。  次に、介護人材についての御質問でございますが、介護事業所につきましては、平成30年度介護労働実態調査において69.3%が中小企業となっており、離職率につきましてはおおむね事業所規模が大きくなるほど低い傾向となっております。介護人材の確保、定着につきましては、第7期計画――かわさきいきいき長寿プランに基づき、各種イベントでの人材の呼び込みや就職相談会などの就労支援、メンタルヘルス相談窓口の設置などの定着支援及び川崎市高齢社会福祉総合センターの各種研修などのキャリアアップ支援のほか、介護人材マッチング・定着支援事業において、昨年度、説明会の回数をふやし、参加しやすい環境を整えた結果、受講者数は約80名、そのうち約60名の方が介護事業所への就労に結びついたところでございます。また、今年度、外国人介護人材の活用に向けて、外国人大学生によるインターンシップの受け入れ支援を行っており、現在、フィリピンのバギオ大学の学生6人を第1期生として受け入れ、10月15日から3カ月間、市内3施設で介護実習等を行っているところでございます。以上でございます。 ○副議長(花輪孝一) こども未来局長。    〔こども未来局長 袖山洋一登壇〕 ◎こども未来局長(袖山洋一) こども未来局関係の御質問にお答え申し上げます。  初めに、待機児童対策についての御質問でございますが、本市においては、子育てと社会参加の両立を目指す若い世代の増加等により、引き続き保育ニーズは増加するものと見込んでいるところでございます。また、無償化につきましては、制度の定着に伴い、今後、保育ニーズを喚起し、利用申請率などに影響を及ぼすものと考えております。待機児童対策については、将来の保育ニーズを的確に把握することが重要であることから、利用申請状況等を踏まえ、必要な保育受入枠を把握した上で、引き続き認可保育所等の新規整備や川崎認定保育園、幼稚園の一時預かりなどの制度を活用し、保育受入枠を確保するとともに、区役所におけるきめ細やかな相談支援、保育の質の維持向上などの取り組みを通じて待機児童対策を推進してまいります。次に、保育士の処遇改善についての御質問でございますが、平成25年度から国制度において段階的に賃金改善が図られており、さらに、平成29年度から導入した技能や経験に基づく新たな処遇改善が実施されております。本市では、新たな処遇改善への対応として、平成30年度から経験7年目以上の保育士等に月額2万円、経験3年以上の保育士等に月額5,000円を加算する市独自の制度を構築し、処遇の向上に努めているところでございます。また、平成28年度からは川崎市保育士宿舎借り上げ支援事業を実施し、その後、補助対象者や期間等の拡充を図ってまいりました。このほか、平成30年度からは、電子化により、児童の登降園管理や保護者との連絡業務の負担軽減を目的としたICT化推進事業についても実施するなど、保育従事者の働きやすい環境の整備を進めてまいりました。今後につきましても、国や他都市の動向等を注視しながら、さらなる処遇改善に努めてまいります。次に、台風第19号の対応についての御質問でございますが、本市では、今回の台風に伴い、5カ所の保育所等において床上浸水等の被害が生じ、そのうち被害が大きかった一部の保育所等においては、施設の清掃と消毒など安全衛生面の確保に時間を要したことから、当該施設の利用児童について、近隣の認可保育所で基準を超えて受け入れ、柔軟に対応しているところでございます。なお、今回の災害に際して、他都市から保育士の派遣要請はございませんでした。  次に、ひとり親家庭への支援についての御質問でございますが、初めに、対象者数と事業費の変化につきましては、特別乗車証交付事業の平成30年度の交付枚数は3,540枚、決算額は約3億8,900万円であったものに対して、通勤交通費及び高校生等通学交通費助成制度の令和元年度申請見込みは約2,900人、予算額は約2億900万円を計上しているところでございます。次に、さらなる支援の充実につきましては、昨年度、対象者の意向や関係団体からの御意見などを伺いながら、ひとり親家庭支援施策の基本的な考え方をまとめ、今年度から幅広く取り組みを拡充したところでございますので、まずはしっかりと取り組みを進めながら、国のひとり親家庭支援施策の動向を注視してまいりたいと存じます。以上でございます。 ○副議長(花輪孝一) まちづくり局長。    〔まちづくり局長 岩田友利登壇〕 ◎まちづくり局長(岩田友利) まちづくり局関係の御質問にお答え申し上げます。  初めに、おむつ交換台の設置についての御質問でございますが、現在のところ、法律や条例等による設置義務はございませんが、子育て環境の整備は大変重要であると考えております。市有施設につきましても、国のガイドラインである高齢者、障害者等の円滑な移動等に配慮した建築設計標準の考え方を踏まえ、利用者の多様なニーズや特性に配慮した建築物の整備に向け、関係局と調整してまいります。  次に、川崎駅南口改札についての御質問でございますが、平成30年度のJR川崎駅の1日の平均乗降客数につきましては42万9,202人となっており、北口通路完成前の平成29年に比べ約5,000人が増加している状況でございます。また、大宮町地区A−2街区では、JR東日本が進める開発事業により、令和2年5月にホテルメトロポリタン川崎が先行開業し、令和3年春にはオフィス棟を含め全面開業することが公表されております。今後の取り組みといたしましては、これまでの調査結果やこれらの新たな開発事業による影響等も踏まえながら、同社と継続的な意見交換を進めてまいります。  次に、密集市街地についての御質問でございますが、これまで防災まちづくり通信などを作成し、回覧するなど、地域住民の防災意識の醸成を図るとともに、老朽建築物除却工事や耐火性能強化工事への補助などを行っております。これにより、第2期実施計画に位置づけた想定焼失棟数の削減割合は、小田周辺と幸町周辺の両地区ともに、令和2年度には3割削減の達成見込みでございます。小田周辺地区におきましては、今年度より防災まちづくり懇談会を開催し、さらなる意識の醸成や今後のまちづくりについての議論を重ねております。また、平成29年度より防災空地等の整備を進め、防災上有効な空間確保に努めているところでございます。今後につきましては、小田周辺地区で進めている防災空地の整備の取り組みを幸町周辺地区へも導入を進めるなど、密集市街地の改善に努めてまいります。  次に、横浜市高速鉄道3号線延伸についての御質問でございますが、初めに、意見等につきましては、東側ルートをより整備効果の高い有力ルート案とする本市の考え方などをお示しする説明会を本年8月に横浜市と共催で4回開催し、その後、本市において考え方についての意見募集を行ったところでございます。その中で、本市の考え方の趣旨に沿った東側ルートを希望する意見の一方で、中央・西側ルートを希望する、早期開業を求めるなど、さまざまな意見が寄せられたものでございます。次に、ルート選定の考え方につきましては、新たに設置する中間駅の役割を掲げ、この実現に向け、地域交通やまちづくりの視点から比較評価を行ってきたところでございます。このたび、今回の意見募集における意見の趣旨を踏まえ、一定の補足を要する内容について精査し、東側ルートの整備効果が高いことを改めて確認したことで、本市の基本的な考え方として有力候補としたものでございます。次に、中間駅周辺のまちづくりにつきましては、より広い地域から多くの人が身近な駅として利用でき、駅周辺の活性化や利便性の向上等に資することなどの実現に向け、ルート選定後に具体的なまちづくりの方向性を検討し、取りまとめてまいります。次に、今後のスケジュールにつきましては、最終的なルート選定に向け、横浜市と調整を進め、年度内をめどに選定を行い、その内容について公表してまいります。  次に、インバウンドビジネス等推進事業についての御質問でございますが、本事業につきましては、インバウンドビジネスの普及促進につながる、まちのにぎわい創出等を目的に遊休不動産等の有効活用を行うもので、本年度はこれまでに2回の募集を実施し、外国人向けゲストハウスや和菓子教室などのリノベーション提案を受けているところでございます。今後の展開等につきましては、羽田空港に近接する立地特性を生かし、対象エリア内に複数の事業を連鎖的に展開することなどにより、まちの活性化などの実現に向け、さらなる本事業の推進を図ってまいりたいと考えております。  次に、路線バス利用実態調査についての御質問でございますが、初めに、受注資格につきましては、今回の調査規模に見合う類似業務の実績を要件として、入札の参加に当たり、実績要件を満たしていることを確認したものでございます。次に、路線バスネットワークの取り組みにつきましては、今年の春に実施した南部エリアの調査結果の取りまとめを進めるとともに、バス事業者と必要な協議を進め、これまでどおり、令和2年度末を目途に路線バスネットワークの充実に向けた取り組みの方向性を示してまいります。次に、再発防止策につきましては、調査の着実な実施に向け、十分な準備期間の確保や調査実施体制の一層の充実を図ってまいります。以上でございます。 ○副議長(花輪孝一) 建設緑政局長。    〔建設緑政局長 奥澤 豊登壇〕 ◎建設緑政局長(奥澤豊) 建設緑政局関係の御質問にお答え申し上げます。  初めに、土のうについての御質問でございますが、土のうの準備体制につきましては、各区役所道路公園センターで合わせて約5,000の土のうを事前に用意しておりましたが、一時的に配付要望が集中し、一部の道路公園センターにおいて土のうが不足する事態が生じたところでございます。土のうの配付方法といたしましては、道路公園センターに受け取りに来られた市民の皆様へ配付しているところでございます。道路公園センターへ受け取りに来られない方への配付につきましては、災害時においては、災害に備えた準備や対応を優先していることから難しいものと考えておりますが、土のうステーションの拡充や使用後の土のうの回収などもあわせ、今回の水害を契機に、道路公園センターや施設管理者と連携を図り、今後の取り組みについて検討してまいります。  次に、JR南武線連続立体交差事業の取り組み状況についての御質問でございますが、本事業につきましては、JR東日本に委託し、概略設計及び環境影響評価のための作業を行うとともに、本市におきましては用地測量を進めているところでございます。今年度は、設計作業や環境影響評価に必要な地盤調査及び騒音、振動に関する現地調査を実施しており、用地測量につきましては、沿線の土地所有者との境界立ち会いなどがおおむね完了する予定でございます。今後につきましては、現在進めている概略設計及び環境影響評価を取りまとめた後に、都市計画決定に向け取り組んでまいります。引き続き、事業効果の早期発現に向け、これらの取り組みを着実に進めてまいります。  次に、羽田連絡道路についての御質問でございますが、羽田連絡道路の工事につきましては、台風第19号の影響により、多摩川河口部に大量の土砂が堆積し、工事用船舶の航路や工事エリアのしゅんせつを行う必要が生じております。現在、早期の工事再開に向け、複数のしゅんせつ船団の投入などの調整を進めるとともに、全体工程についてもあわせて精査、検討を行っておりますので、それらが明らかになった時点で、開通の見通しについて御報告してまいりたいと考えております。以上でございます ○副議長(花輪孝一) 臨海部国際戦略本部長。    〔臨海部国際戦略本部長 鈴木 毅登壇〕 ◎臨海部国際戦略本部長(鈴木毅) 臨海部国際戦略本部関係の御質問にお答え申し上げます。  初めに、川崎アプローチ線についての御質問でございますが、川崎アプローチ線につきましては、国の交通政策審議会答申や川崎市総合都市交通計画に位置づけられており、川崎臨海部の持続的な発展を支え、価値を向上させるためには、臨海部へのアクセス向上など交通機能の強化が大変重要であることから、臨海部ビジョンにおいて、川崎アプローチ線の具体化に向けた取り組みを位置づけているものでございます。こうした中、現在、構造や貨物輸送への影響回避の対策などについて検討を進めているところでございまして、具体化に向けましては事業採算性などの課題がございますが、今後も引き続き、JR東日本など関係機関と協議調整を行いながら構造等の検討の深度化を図るとともに、事業手法などについても検討を進めてまいりたいと考えております。  次に、殿町国際戦略拠点キングスカイフロントについての御質問でございますが、初めに、現在の立地機関の集積状況と新たな研究所の建設状況についてでございますが、現在67機関が進出あるいは進出を決定しております。株式会社島津製作所は、先端分析手法の開発や共同研究の拠点であるShimadzu Tokyo Innovation Plazaの整備を来年12月の完成に向けて進めており、また、JSR株式会社は、ライフサイエンスとインフォマティクスの研究拠点であるJSR BiRDを令和3年4月の完成を目指して、先月着工したところでございます。さらに、川澄化学工業株式会社は、新研究開発施設を来年3月に着工し、令和3年4月に竣工の予定でございます。次に、PRについてでございますが、子どもたちがサイエンスを身近に感じ、興味関心を持ってもらうことを狙いとして、今年度新たにキングスカイフロントウィークスを開催したほか、研究の最前線を体感していただくために、市内の中学校、高校や多くの団体等の視察を積極的に受け入れ、10月までで67件、1,000名を超える受け入れを行ったところでございます。また、キングスカイフロントでの取り組みを市民に理解していただくことが大変重要でありますことから、今後は、最先端の研究の成果が市民にとって関心の高い傷病など健康上の課題解決に貢献することを意識したPRなどにも取り組んでまいりたいと考えております。  次に、研究プロジェクトの進捗状況についてでございますが、国の大型研究支援プログラムであるCOI STREAM、地域イノベーション・エコシステム形成プログラム、リサーチコンプレックス推進プログラムの採択を受け、革新的なイノベーション創出に向けた取り組みを推進しております。その成果といたしましては、ナノ医療イノベーションセンターにおいては、難治性のがんに対するナノマシンなどによる治療法について、今年度中の医師主導治験が予定され、また、研究成果の製品化に向けて、3社のベンチャー企業が設立されております。また、地域イノベーション・エコシステム形成プログラムでは、ITを活用した創薬支援システムの開発が進み、さらに、AIを用いた胃がん診断支援システムの開発に向けたマッチングも成立したところでございます。  次に、リサーチコンプレックス推進プログラムについてでございますが、慶應義塾大学殿町タウンキャンパスなどを拠点に、起業家人材の育成や創薬、再生医療、データ・情報、医療機器・ロボティクス分野での共同研究が進められたところでございます。中でも本市在住の85歳から89歳までの健康な高齢者の長寿の秘訣を医学的に分析し、数年にわたって追跡を行う学術調査につきましては、調査協力者が合計1,026名と世界最大の研究規模となっており、健康長寿社会の実現に向けて研究成果の活用が期待されるものでございます。また、リサーチコンプレックス推進プログラム終了後の取り組みについてでございますが、本プログラムによる研究成果を生かした事業化やベンチャー企業の創出、国の新たな支援プログラムの獲得などによる拠点のさらなる活性化を図るため、公益財団法人川崎市産業振興財団を中心としたクラスター運営体制の構築に向けて、現在、関係機関と調整を進めているところでございます。  次に、国の統合イノベーション戦略を捉えた取り組みについてでございますが、キングスカイフロントで生まれる研究成果を事業化につなげ、我が国の成長産業に育てていくためには、ビジネス化や金融などの分野と連携し、イノベーションの成果により、自律的に新たな事業が生まれていくエコシステムの形成を図ることが重要であると考えております。そのため、我が国の創業環境の徹底強化を目指したスタートアップの創出、成長や起業家の育成を促す施策であるスタートアップ・エコシステム拠点都市への参画を目指して、周辺自治体等と協議を進めてまいります。次に、羽田地区との連携についてでございますが、これまでも企業間のマッチングなどについて連携を図ってまいりました。さらに、今月2日には大田区と本市の共催により、羽田空港跡地施設「羽田イノベーションシティ」及びキングスカイフロント立地企業とのネットワーク形成を目的としたオープンイノベーションのイベントを開催したところでございます。来年夏ごろには、羽田空港跡地第1ゾーンの第1期地区まち開きが予定されておりますので、これを契機に、さらなる連携強化に向けた取り組みを進めてまいりたいと考えております。以上でございます。 ○副議長(花輪孝一) 教育次長。    〔教育次長 石井宏之登壇〕 ◎教育次長(石井宏之) 教育委員会関係の御質問にお答え申し上げます。  初めに、避難所における雨漏りについての御質問でございますが、台風19号では、開設した151校の避難所のうち、44校の体育館と34校の教室で雨漏りがございました。これらにつきましては学校と調整しながら対応しているところでございまして、現在、体育館につきましては15校、教室につきましては8校で工事を行っており、その他につきましても来年の台風の時期を目途に順次対応を進めてまいります。  次に、いじめ対策についての御質問でございますが、平成28年度の調査からいじめ解消の定義が変わり、より丁寧かつ慎重に、長期的にいじめの解消の判断を行うようになったこと、また、児童生徒のささいな変化を見逃さず、いじめを初期段階のものも含めて積極的に認知したことで認知件数が増加したことなどにより、解消率の低下が見られるようになったものと捉えているところでございます。各学校では、学校いじめ防止基本方針に基づき、日常のきめ細やかな観察や相談体制の整備、定期的なアンケートの実施など早期発見に努め、いじめが認知された場合には校内ケース会議で指導計画を共有し、保護者とも連携しながら児童生徒への適切な支援を行っております。教育委員会といたしましても、一人の教員が抱え込むことがないよう、校内いじめ防止対策会議を中心とした組織的な対応の強化など、引き続き各学校に周知徹底してまいります。  次に、いじめの未然防止についての御質問でございますが、本市では、いじめや不登校を生まない学校づくりを目指して、平成22年度から全市立学校で「かわさき共生*共育プログラム」を実施しております。子どもたちは、豊かな自分づくり、友達づくり、仲間づくりの視点で体験的に学ぶエクササイズを通して、お互いに尊重し、助け合いながら、自尊感情や自己有用感を高めております。プログラムのより効果的な実施を支援するため、全ての教職員にエクササイズ集を配付するとともに、効果的な事例につきましては研究協力校による実践報告書の配付や校務支援システムへの掲載などを通して周知を図っているところでございます。今後は、現在行っている研修をさらに充実させるとともに、幅広く機会を捉えて「かわさき共生*共育プログラム」の具体的な活用について教職員の理解と意識の向上を図ってまいります。これらの取り組みを通じて子どもたちの自己有用感を高め、互いに尊重しながら認め合うことができる力を育て、いじめの未然防止に努めてまいります。  次に、不登校の児童生徒への支援についての御質問でございますが、不登校は、その背景には友人や教職員との関係、学習のつまずき、本人の不安や家庭環境、さらには、それらが複雑に絡み合うなどさまざまな要因がございます。対応につきましては、学校だけで抱えることなく、保護者や関係機関と連携協力を図るとともに、登校再開という結果のみを目標とすることなく、児童生徒の社会的自立に向けて取り組んでおります。各学校では、家庭との連絡を密にするとともに、わかりやすい授業や安心できる居場所づくりなど、魅力ある学校づくりに努め、別室登校や時間差登校、さらには、ゆうゆう広場やフリースクール等の関係機関との連携を進めております。今後とも、個々の児童生徒の状況に応じた支援に努めてまいります。次に、不登校の児童生徒の学びについての御質問でございますが、ゆうゆう広場やフリースクール等での学び、もしくはICTを活用した自宅での学びが児童生徒にとって大切な教育の機会となっており、各機関との連携が大変重要であることから、現在、総合教育センター主催で、フリースクール等も含め、不登校対策連携会議を年2回実施し、各機関の支援状況等を情報共有することにより、連携を深めているところでございます。また、毎年9月には教育委員会とフリースクール等が共催で不登校相談会・進路情報説明会を開催し、児童生徒や保護者が本人に合った学びや将来のことについて安心して考えていくための相談の場になっております。ICTを活用した学習につきましては、ゆうゆう広場や教育相談センターで実施している不登校家庭訪問相談に登録している児童生徒を中心に、希望に応じて利用できるようにしており、本人、保護者の安心感につながっております。今後も、本人の意思を十分に尊重し、児童生徒一人一人に合った学びができるよう支援の充実に努めてまいります。  次に、外国籍の子どもへの対応についての御質問でございますが、初めに、国の調査結果についてでございますが、本市での調査手法につきましては、文部科学省が示す調査項目に基づき、住民基本台帳や学齢簿から該当人数を集計したものでございます。調査結果といたしましては、令和元年5月1日現在で、外国籍の人数が1,849人、義務教育諸学校に在籍している人数が1,472人、転居、出国の人数が11人、就学状況の確認ができない者の人数が366人となっております。次に、調査結果に基づいて算出した割合につきましては、外国籍の人数が1,849人、小中学校等に在籍している人数が1,472人でございますので約79.6%となっております。文部科学省の調査は今年度初めて行われたこともあり、推移については把握しておりませんが、外国籍の子どもは今後ふえていくものと考えております。次に、日本語指導に関する御質問でございますが、平成30年度の文部科学省調査における日本語指導が必要な児童生徒数は、本市の市立小中学校では547名となっております。支援の現状といたしましては、在籍数の多い小中学校28校に教員を加配して国際教室を設置し、日本語指導や学校生活への適応支援を行っております。あわせて、母語を話せる日本語指導等協力者を派遣し、日本語指導の初期段階を支援しております。近年、対象児童生徒の人数が増加するとともに、多国籍化も進んでいること、また、児童生徒の指導だけでなく、保護者への対応の難しさも課題となっております。今後の取り組みといたしましては、日本語指導体制のより一層の充実を図りながら、一人一人に寄り添った支援が行えるよう努めてまいります。  次に、外国籍の保護者への対応についての御質問でございますが、学校における外国籍の保護者とのコミュニケーションにつきましては、学校現場からも課題があるという意見が寄せられていることから、今年度、新たに音声翻訳機を40台導入し、コミュニケーションが円滑に行えるよう改善を図ったところでございます。また、各区の市民館におきましては、保護者も含めた幅広い外国人市民等が基礎的な日本語を身につけるための識字学級を開設しているほか、その活動に携わるボランティア団体への使用料の免除やボランティア研修、情報交換会の開催などの活動支援を行っておりまして、引き続き支援の充実に努めてまいります。  次に、教員間での暴力・暴言問題についての御質問でございますが、教員は児童生徒に対して身をもって範を示すべき立場であり、暴力、暴言は決して許されないことと認識しております。そのような行為は、児童生徒や保護者、市民の皆様の信頼を裏切ることとなりますので、さまざまな取り組みを通して不祥事防止に努めており、合同校長会議等での事案の共有、各学校での自主考査を通じた意識の啓発、職種別研修での倫理、服務に関する事例研究などを実施しているところでございます。これらの不祥事防止の取り組みとあわせ、教員育成指標を踏まえ、高い倫理観と責任感を持ち、職責を深く自覚して職務を遂行することができる教員の育成に取り組んでおります。以上でございます。 ○副議長(花輪孝一) 危機管理監。    〔危機管理監 高橋 実登壇〕 ◎危機管理監(高橋実) 危機管理に関する御質問にお答え申し上げます。  初めに、マイ・タイムラインについての御質問でございますが、洪水時に市民一人一人が的確な行動をとることが重要であるとの認識のもと、自分自身に必要な情報判断、行動を把握し、みずからの逃げ方を手に入れることを目的として作成するマイ・タイムラインにつきましては、11月6日に開催された九都県市首脳会議におきまして、広く展開していくことが確認されたところでございまして、今後、九都県市の各都市と連携し、この取り組みを推進してまいりたいと存じます。  次に、避難所での対応についての御質問でございますが、風水害時における避難につきましては、長期にわたる避難を前提としていないことからも、避難者を拒むことがないようにしなければならないものと考えております。このたびの台風第19号の事前情報では、その規模が大きかったことから警戒体制をしいて備えておりましたが、これほどの避難者となるとは想定できなかったことも事実であり、市バスによる移送を行うなど柔軟な対応で対処したところでございます。今後の検証の中では、そうした避難所運営のあり方について、設置箇所や受け入れ体制など課題も多岐にわたるものと考えておりますので、さまざまな視点から検討してまいりたいと存じます。次に、自主防災組織との連携についての御質問でございますが、このたびの台風第19号では、多摩川の増水に伴う避難勧告や避難指示、高潮警報に伴う避難勧告を広範囲に発令したことで多くの方が避難されたため、一部混乱が生じた避難所もございました。そのような中、自主防災組織や町内会・自治会等の方からお声かけやお手伝いをいただき、混乱が解消できた避難所もあり、改めて地域防災力の重要性を認識したところでございます。風水害時における今後の避難所運営に関しましては、雨量や河川の水位などにより、地域の皆様のかかわり方も変わってくることから、ルール化も含め、地域の皆様の御意見をいただきながら、よりよい運営に向けて関係局区と検討してまいりたいと存じます。次に、避難者の受け入れ等についての御質問でございますが、各避難所において洪水・土砂災害避難所運営マニュアルを整備しているところでございますが、このたびの台風第19号での避難所運営におきましては、学校施設の利用や要配慮者への配慮方法についても課題があったと認識しておりますので、今後の検証を踏まえ、関係局区と具体的な方法について検討してまいりたいと存じます。  次に、ペットの受け入れ方法等のハザードマップへの明記についての御質問でございますが、風水害時の避難所開設等の考え方につきましては、今後、関係局区を交えて検証を行うこととしておりまして、ハザードマップへの記載についても検討してまいりたいと存じます。しかしながら、ペットの受け入れや情報提供体制、備蓄の内容については、長期の避難にかかわるものもございますので、引き続き、避難所運営会議等の場での検討及び課題の共有を図るとともに、避難所生活における基本的なルールや備蓄の考え方等について、ぼうさい出前講座や防災啓発冊子等においても啓発してまいります。なお、このたびの台風第19号におきましては、命を最優先すべき状況において、ペットの有無によって避難行動に影響をもたらすことを懸念し、避難勧告への発令文にペットの同伴は可能である旨の記載をしたところでございます。  次に、段ボールベッドについての御質問でございますが、段ボールベッドを備蓄するにはスペースが必要となりますことから、本市では東日本段ボール工業組合と災害時における段ボール製品の調達に関する協定を締結しており、避難所運営マニュアルにおいては、災害発生初動期から展開期に移行した4日目以降を目安に、簡易ベッド等の供給を要請することとしております。風水害時における緊急避難場所は、切迫した災害の危険から自分の命を守るために一時的に避難する場所であることから、あらかじめ段ボールベッド等を準備することは想定しておりませんが、避難者の体調管理や衛生面での配慮は重要なことと認識しておりますので、管理や調達など総合的に検討してまいります。次に、自主防災組織等の備蓄についての御質問でございますが、自主防災組織等の活動に対する支援として防災資器材購入補助金制度がございまして、防災資器材購入品目一覧表の中に、物資搬送用に限り、ボートを対象としているところでございます。今回の台風第19号を踏まえ、風水害対応の資器材を含めた対象品目の見直しにつきましても、地域防災力の向上に寄与するものと考えておりますので、自主防災組織等の御意見を伺いながら検討してまいりたいと存じます。  次に、避難所への救援物資についての御質問でございますが、地域防災計画におきましては、避難が長期にわたる場合には、区長は被災者への食料、飲料水及び生活必需物資の供与等について配慮することとしており、原則として、被災者からの具体的なニーズを踏まえた上で、必要に応じて対応することとしております。台風19号に係る避難所への物資の供与等につきましては、避難所の近隣の流通機構等の状況等も踏まえ対応してきたところでございますが、台風第19号に係る災害対応についての検証を踏まえ、提供物資のあり方も含め、適切な避難所の運営に向けて取り組みを進めてまいります。次に、被災された方への精神面での支援についての御質問でございますが、浸水被害等により被災した区におきましては、発災直後から地域みまもり支援センター職員による戸別訪問や出張健康相談などを実施するなど、被災された方への健康支援を進めてきたところでございます。今後とも、精神面での支援は健康相談における重要な視点と捉えておりますので、関係局区と連携して取り組んでまいります。以上でございます。 ○副議長(花輪孝一) 人事委員会事務局長。    〔人事委員会事務局長 山口良和登壇〕 ◎人事委員会事務局長(山口良和) 人事委員会関係の御質問にお答え申し上げます。  職員採用についての御質問でございますが、人事委員会が実施する職員採用試験では、試験の種類ごとに年齢などの受験資格を設けているところでございます。民間企業等職務経験者採用試験につきましては、正規、非正規などの雇用形態を問わず、民間企業等で培われた経験などを川崎市で生かそうという意欲のある30歳から59歳までの方を対象に実施をしております。世代を限定した採用試験につきましても、公平性の確保や本市職員の年齢構成などを勘案しつつ、他都市の動向等を注視しながら調査研究を進め、任命権者と連携して検討してまいります。以上でございます。 ○副議長(花輪孝一) 浜田議員。 ◆38番(浜田昌利) それでは、再質問を1問だけ。区役所窓口における遺族が行う手続への支援について再質問いたします。このおくやみコーナーについては昨年12月の議会でも質問しましたが、そのときは研究してまいりますということでした。今回は検討を進めてまいりますということでございましたが、さまざまな届け出や手続等が御遺族の負担になっていると認識されているようですし、御遺族に寄り添ったサービスの提供が必要であるというお考えもあるようですので、検討のスケジュールについておおよそのめどを立てるべきではないかと思いますが、市長の見解を伺います。 ○副議長(花輪孝一) 市長。 ◎市長(福田紀彦) 区役所窓口における遺族が行う手続への支援についての御質問でございますが、近年の高齢化の進行、とりわけ高齢者単身世帯数や死亡者数の増加傾向を踏まえますと、御遺族の気持ちに寄り添い、負担を少しでも軽減していくことは、今後の窓口サービスとして必要な取り組みであると認識しております。今年度は他都市調査の結果などを踏まえ、現場窓口の職員が勉強会を開催するなど、本市における取り組みの方向性について検討しているところですが、窓口のレイアウトや混雑期も含めたサービス提供体制などの課題もございますので、来年度以降のスケジュールも含め、引き続き検討してまいります。以上です。 ○副議長(花輪孝一) 浜田議員。
    ◆38番(浜田昌利) ありがとうございました。終わります。 ○副議長(花輪孝一) お諮りいたします。暫時休憩いたしたいと思いますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○副議長(花輪孝一) 御異議ないものと認めます。およそ1時間休憩いたします。                 午後0時6分休憩           −−−−−−−−−−−−−−−−−−−                 午後1時4分再開    〔局長「ただいまの出席議員議長とも56人」と報告〕 ○議長(山崎直史) 会議を再開いたします。  休憩前に引き続き、代表質問を行います。みらい代表から発言を願います。20番、林敏夫議員。    〔林 敏夫登壇、拍手〕 ◆20番(林敏夫) 私は、みらい川崎市議会議員団を代表して、令和元年第5回定例会に上程されました諸議案並びに市政一般について質問いたします。  本年9月に発生した台風15号は、観測史上最強クラスと言われる勢力で関東地方に上陸し、千葉県を中心に甚大な被害をもたらしました。そして10月12日に上陸した台風第19号では、東日本や東北地方を中心とする広い範囲で河川の氾濫等による甚大な浸水被害が発生してしまいました。本市におきましても、浸水被害によってとうとい命が失われるなど大きな被害が発生いたしました。心より御冥福をお祈り申し上げるとともに、被災された皆様に心からお見舞いを申し上げます。地球温暖化の影響により、今後再び甚大な被害をもたらすであろう自然災害の猛威にどう立ち向かい対応すべきなのか、危機管理のあり方、避難所運営、市内の浸水被害の原因などさまざまな検証をしなければならない課題が浮き彫りになりました。我が会派は、今回の台風被害で得たさまざまな教訓を的確に検証し、今後の災害発生時の被害を最小限に抑えるために全力を尽くすことを表明し、以下に質問してまいります。  初めに、台風19号に伴う災害対応全般について伺います。まず、議会への報告のあり方について伺います。これまで我が会派は、会議規則にのっとった公式の議会全員説明会の開催を求めてきました。結果として、公式の全員説明会は当面見送られることになりましたが、議会への行政報告もこのたびの台風19号では予定されておりません。この間、市民生活や市政にかかわる重大な事案があった際には、市長みずからが議会報告する行政報告を行い、市民に明確に説明を行ってきました。直近では、平成29年第4回定例会で総合計画第2期実施計画素案等にかかわる案件について実施されたところです。また、その際には常任委員会への配慮もいただき、委員会に報告した上で、改めて議会に報告するという方式をとってきました。今回、市内に甚大な被害をもたらした台風19号に関して、10月31日に市長から議会へ非公式の議員説明会はありましたが、なぜ行政報告という手法をとらなかったのか伺います。  また、今後は同程度の市政に係る重大事案については、今回と同様の手法により議会へ説明をするのか、市長に考え方を伺います。  さらに、災害警戒本部、災害対策本部が設置された際、今回の台風19号ではタブレット端末に一定の情報提供がありましたが、議会への情報提供、連携についてはどのように考慮されたのか、今後の対応方針も含め伺います。  次に、災害警戒本部・災害対策本部会議等の摘録の正確性について伺います。議員説明会では、今後の検証をより明確にするためにも議事録を作成することを求めました。阪神・淡路大震災、東日本大震災等の大規模災害でも議事録や議事概要を作成していなかったことが後の検証を困難にするなど、危機管理における政策判断、意思決定の過程を確認するためには公文書として記録を残すことは必須です。このたび摘録の確認はしましたが、完全版となる議事録はいまだ作成されておりません。台風19号における複数回に及ぶ本部会議はどのように記録されたのか伺います。また、今後、議事録を作成する予定なのか伺います。さらに、現在示されている摘録は、詳細に及ぶ議事録と比較すると、どの程度の正確性なのか伺います。次に、危機管理室のあり方について伺います。危機管理室が作成した摘録によると、台風19号における警戒体制会議、災害警戒本部会議、災害対策本部会議では、危機管理監の役割として、気象状況の提供や避難所等の現況報告、土砂災害、洪水等に関する情報把握など情報提供の役割は果たしているものの、指揮命令に関する組織構成とはなっていません。また、危機管理室の職員みずからが避難所のサポートに出向いたり、市民からの電話問い合わせに忙殺されたりするなど、本来の役割が十分発揮できていたのか疑問が残ります。このたびの災害対応から見出した課題について伺います。  また、昨今増加する自然災害に対処するためには、危機管理室の本部会議における位置づけや役割等について再検証する必要があると考えます。今回の経験を踏まえた対応を市長に伺います。  次に、災害対策要員の動員配備について伺います。摘録によると、10月10日木曜日の午前9時に第1回警戒体制会議が関係局区長参加のもと開催されています。地域防災計画風水害対策編によると、警戒体制が発令された際には、1号動員、2号動員の動員体制をとることが定められています。動員対象の中には各局における調整員の配備が定められていますが、今回の会議では台風が通過するまで終始、調整員の配備がなされておりません。調整員は市本部会議と各局の情報伝達、共有を担う重要な役割を持っています。なぜ配備を見送る判断をしたのか原因を伺います。また、今後も同様の対応をとるのか考え方を伺います。  次に、市本部会議と各区本部の連携体制について伺います。各区長は主にテレビ会議システムで市本部会議に参加しております。摘録によると、各区本部から現場の切迫した危機感が伝わる発言が相次ぐ中、市警戒体制会議等ではマニュアルどおりの対応を求め、区の窮状を軽視するような発言も散見されました。例えば10月10日の第2回警戒体制会議では、早期の段階から宮前区からは周辺に住んでいる避難所運営要員の応援要請を求める声や、中原区、幸区からは当初予定していた以上の避難所開設を求める声が上がっています。そうした切迫した現場からの声に対し、危機管理室は、避難所運営要員は当初は区役所で対応をする計画になっていることや、副市長からは、災害対応については統制をとる必要があるため、マニュアルに沿った対応をお願いしたいとの発言が残っております。災害の最前線で指揮をとる区長からの意見に対し、市本部会議がボトルネックになっている感が否めません。市本部は区をサポートする役割であるべきではなかったのでしょうか。危機管理を担当する伊藤副市長に見解を伺います。  市本部会議では、市長は市民の生命の安全を最優先すべきとの発言や、避難所の環境改善を促す発言を繰り返されています。一方で、全体として単なる懸念としてやり過ごされてしまっている雰囲気が見受けられます。摘録では意思決定にかかわった職員と市長の考えの整合性が図られていない箇所が随所に見られます。市長が的確に判断を下すため、正確な情報を把握した職員及び情報を持って会議に臨んでいたのか伺います。今回の災害対応からの教訓として、市民と直接接している各区本部との意思疎通、情報共有のあり方を改善すべきです。考え方を伺います。また、摘録から確認すると、各区長の情報収集力について濃淡があることがわかります。各区長の役割は、現場の声を集約し、本部会議に正確に伝達することが求められます。情報収集力の機能強化の向上について伺います。さらに、各区の実情に合わせた対応が可能となるよう、災害時における各区の権限強化も検討すべきと考えます。見解を伺います。次に、災害警戒本部会議等における情報共有のミス及び不作為について伺います。摘録によると、10月12日土曜日午前10時に第1回災害警戒本部会議が開催されています。藤倉副市長より多摩川の水位について言及があり、小河内ダムの放流情報について危機管理監は、小河内ダムの放流情報はなしと報告されています。しかし、実際は報道や東京都のホームページでも明らかでしたが、余水吐き放流については前日11日午後2時から既に実施されていたことが当局より発表されていました。その後の市本部会議で危機管理監は訂正されましたが、多摩川の水位にかかわる重大案件についてなぜ報告を誤ったのか、原因とそれに伴う影響について伺います。また、再発防止策について伺います。  不作為については、危機管理監から示された摘録が正確なものであれば、10月12日に開催された第2回災害警戒本部会議において初めて上下水道局より、諏訪と上丸子については現在の雨量と降雨予想では浸水は免れない状況であることと、パトロールを強化して対応することの発言が残っています。ここでは排水樋管の情報やゲートの開閉についての報告は一切なく、市本部会議に積極的に情報を上げていたとは言いがたい状況です。なぜ具体的な情報を上げていなかったのか、その判断について上下水道事業管理者に伺います。また、今後の風水害に際して、より的確に情報を提供すべきと考えます。対応を伺います。  次に、風水害時における公共サービスのあり方について伺います。摘録によると、10月10日に開催された第2回警戒体制会議から翌11日に開催された第3回警戒体制会議まで、各区役所の土曜日開庁についての議論が延々と繰り返されています。報道では不要不急の外出を控えることや、鉄道の計画運休も事前に示されていたことからも、市民や市職員の安全性を考えると、なぜ早期に結論を出すことができなかったのか担当の加藤副市長に伺います。  摘録には、市民文化局より他都市の状況を踏まえとの発言が残っていますが、他都市の状況よりも、本市が独自で早期に判断を下す必要があったと考えます。なぜ他都市の状況を考慮する必要があったのか伺います。また、今後の対応についても伺います。  次に、市バスの計画運休について伺います。摘録では、10月11日に開催された第3回警戒体制会議まで、できる限り通常どおり対応するという交通局の発言が残っています。翌12日、台風が近づいた日の午前に開催された第1回災害警戒本部会議では、その日の午後3時から計画運休する旨の発言がありました。民間のバス事業者は早期に計画運休することを決定していましたが、市バスは直前まで判断を先送りしていました。民間と異なり、公営の果たす役割は理解しますが、この判断は妥当だったのか担当の藤倉副市長に伺います。また、今後、同様の風水害が発生した場合の対応についても伺います。  計画運休に対する判断に時間を要したため、各営業所に対する指示のおくれが生じました。今回の台風19号において運転士の運行シフトは事前に用意されていたのか伺います。また、風水害時における市バスの役割については地域防災計画では位置づけがなく、局の業務継続計画も風水害編は策定されておりません。今後は今回の対応を教訓とし、事前計画を策定すべきと考えます。対応を伺います。次に、市バスの緊急輸送について伺います。今回は多摩区と川崎区で避難者が避難所からあふれたことから、市バスの緊急輸送が行われました。これについては、他業務に当たっていた運転士がいたことで対応が可能となりました。今後、風水害時には突発的な人員輸送が想定されることから、市バス及び運転士の事前確保策について検討すべきです。見解を伺います。  次に、災害時における保育所の対応について伺います。台風19号では10月11日にこども未来局は登園自粛の要請を発出したとのことですが、結果として一部の保育所において開園することとなりました。川崎市児童福祉施設の設備及び運営基準に関する条例では、原則、日祝日と年末年始以外は開所することになっていますが、今回のような未曽有の超大型台風の襲来時には休園という判断をすべきではなかったのか、見解を伺います。  今後、事前に予測可能な風水害が差し迫っている場合は、休園についての判断を市長が迅速に下す必要があると考えます。考え方について市長に伺います。  次に、避難所に関して伺います。まず、今回の台風19号では避難勧告、避難指示が最大時で100万人以上に発令され、実際に約3万5,000人が避難しました。そもそも避難勧告、避難指示対象者数と避難所の許容量に大きな乖離がありました。特に避難者が集中した避難所では受け入れ拒否の張り紙が掲示されたり、おくれて到着した避難者に先に来ていた住民が他の避難所への移動を促したりするなど混乱した状況が見られました。ハザードマップで浸水が想定される地域では建物の2階以上で対応することから、相当数の受け入れ可能人数の不足も危惧されます。震災時は避難勧告対象者のうち3分の1程度の避難者数を想定しているとのことですが、風水害時の避難者数の想定について伺います。また、避難者の受け付け方法についても、今回の混乱状況を教訓に、抜本的な改善が必要です。見解を伺います。次に、避難所開設について伺います。今回の台風では、気象庁が数日前より早期の避難を呼びかけるなど、再三にわたり注意喚起が行われていました。12日午前7時に大雨注意報、10時には避難勧告が発令されましたが、避難所の開設と避難勧告が同時刻という判断が妥当だったのか伺います。本来であれば、事前に避難する方や開設準備等を考慮し、早目に職員を参集すべきだったと考えます。開設時刻や職員の参集体制の見直しの可能性について伺います。また、避難所には想定をはるかに超える避難者がありましたが、対応職員は各避難所2名程度と圧倒的に不足していました。事前に自主防災組織や避難所運営会議に応援を求めなかったとのことですが、理由と今後の対応について伺います。また、各教室の開放については教育委員会と事前に協議しておく必要があったと考えますが、見解を伺います。次に、ペットの同行避難について伺います。本市は各避難所の洪水・土砂災害用避難所開設マニュアルにおいてペットの同行を不可とするものもありますが、避難勧告メール等では可ともとれる表現があり、対応が不明瞭です。改めてペットの同行避難について本市の考え方を伺います。また、今後は各避難所で対応に当たる担当者や市民への周知をどのように図るのか伺います。  次に、要援護者に対する支援について伺います。本市は災害時要援護者避難支援制度を定めています。平成25年改定版によると、登録された要援護者の名簿を担い手となる町内会・自治会、自主防災組織に託し、平常時に支援を必要とする方の特性の把握や自宅での防災対策の確認を行うこととされています。そして、避難準備情報、避難勧告、避難指示が発令された際は、要援護者と連絡をとり、ともに避難することを求めています。約3万5,000人の避難者があった今回、この要援護者支援制度による避難者の状況を確認しようとしたところ、危機管理室、市民文化局、健康福祉局のいずれもが正確な情報を把握していませんでした。改めて、要援護者支援制度について検証を行うべきと考えますが、担当の伊藤副市長に伺います。  次に、災害時要援護者施設について伺います。台風19号で浸水被害に遭った社会福祉施設「みやうち」では、現在策定されている災害時要援護者施設用洪水時の避難確保計画作成のてびきが全く役に立たなかったとの意見があります。これらの福祉施設に対して、今回の被災を教訓に、危機管理室は毎年行っている講習会の内容と手引をどのように改めるのか伺います。  危機管理室と健康福祉局の連携を含め、担当の伊藤副市長の見解を伺います。  また、障害者支援施設「みやうち」を利用していた61名について、自宅待機となっている方の受け入れ先を早急に決める必要があると考えますが、対応について伺います。  次に、市内の浸水被害について伺います。等々力緑地については市民ミュージアムやとどろきアリーナが浸水し、甚大な被害が確認されています。昨年8月12日の集中豪雨時には浸水が確認されておらず、過去に浸水した実績がないにもかかわらず、台風19号で浸水した原因についてどのような検証がなされ、いつまでに結論を出すのか伺います。  また、市民ミュージアムの復旧再開のめどが立っていない中、等々力緑地再編整備事業の推進に向けた今後の取組方針案が示されましたが、今後の市民ミュージアムを含めた防災・減災に向けた検討をどのように進めるのか伺います。  次に、排水樋管周辺地域における浸水被害について伺います。台風19号による多摩川の水位上昇により広範囲で浸水被害が発生しました。建設緑政局が管理する河港水門は11日13時に閉門し、三沢川水門は12日16時3分に閉門し、18時30分以降は多摩川と三沢川の水位を確認しながらゲートの操作を実施しています。上下水道局が管理する排水樋管については12日22時52分まで開閉の操作をしなかったとのことですが、なぜ局によって対応が異なったのか伺います。次に、山王、宮内、諏訪、二子、宇奈根の各排水樋管でパトロールを行っている記録がありますが、現場からどのような状況報告がなされたのか伺います。小河内ダムの余水吐き放流量が9時の段階では毎秒71.5立米、10時の段階で毎秒118立米、18時の段階では当時も多摩川計画高水位を超えた平成19年の台風9号時に匹敵する毎秒750立米に増加し、今後、放流量を増加する予定ですと危機管理室から情報を得ているにもかかわらず、どこの排水樋門も閉門していません。小河内ダムの余水吐き放流量は樋門を閉める判断材料にならないのか伺います。また、過去の検証をどのように行ってきたのか伺います。  次に、山王排水樋管における災害対策及び浸水対策について伺います。まず、中原区上丸子山王町地域においては、2年前の台風により、床上9棟、床下4棟の浸水被害を出しており、我が会派は原因究明と対策を早急に講ずるべきとただしてまいりました。今回の災害対応に当たり、この2年間の教訓をどのように生かしてきたのか、市長に見解と対応を伺います。  特に当時の発生原因については、上下水道事業管理者は、多摩川の水位上昇による影響もあり、排水が困難な状況となったと答弁しており、それに対し、河川水位と道路冠水の関係、樋管ゲート操作規定と河川水位の関係性についてただし、樋管運用も含めた対応を求めました。これに対し、樋管ゲートのより適切な操作に努めると答弁しています。樋管ゲートの運用及び操作要領、操作手順をどのように見直し改善してきたのか、詳細を伺います。また、その経過についても伺います。さらに、これらの改定作業の原案はどこで策定し、誰の決裁を経て運用されるのか伺います。加えて、国が管理する堤防に樋管設置工事を行うに際して、当時取り交わした国との確認事項等について伺います。今回の浸水原因は、多摩川の河川水位が高まったことによる河川水の逆流としていますが、町会関係者からゲート操作手順の認識に間違いがあったと指摘されています。特に山王排水樋管ゲート操作手順にある、河川水位が樋管の雨水吐き室の堰高に達した際の、降雨がある場合や、大雨警報が発令されているなど降雨のおそれがある場合は、山王排水樋管ゲートの全開を維持するとの記載について、住民説明会の説明資料においては、樋管ゲートを全開にすると修正し、囲みをつけて強調し、記載順位も入れかえるなど、恣意的に他の水位においてもこの基準があることを前提とし、操作手順に従ってゲート閉鎖を行わなかった旨の説明に終始しています。しかし、この操作手順には他の水位でも降雨時に樋管ゲートを全開にするという記載、表記は一切ありません。住民説明会でもその他の水位でもこの表記が前提の基準となるという認識を示す発言もありました。この認識について明確な説明を伺います。また、この前提に基づき、樋門の運用が行われた過去の実績についても伺います。さらに住民説明会の説明資料では、田園調布(上)水位観測所の避難判断水位について、周辺状況及び丸子ポンプ場の状況を踏まえ、ゲートの開閉を総合的に判断とされており、これら2つの前提以外に樋管ゲートを全開にするという認識は当然記載されていません。この2つの要素について、周辺状況及び丸子ポンプ場の状況とは一般的に何を指すのか見解を伺います。また、丸子ポンプ場の状況については、丸子その2、2号幹線を通じて河川水の流入がデータの状況により想定できるとされています。被災当日、翌日にかけて加瀬水処理センターからどのような連絡や指示があったのか詳細を伺います。さらに操作手順では、以後、適宜河川水位を観測し、総合的にゲート開閉を判断すると記載されています。被災当日、総合的にとはどのような要件、要素を検討して判断したのか伺います。  この間、樋管運用の考え方については、本年6月20日に国土交通省より河川管理施設の操作規則の作成基準の改正について及び翌21日には同省よりその取り扱いについて記載された文書が建設緑政局河川課に送付されています。これは河川管理施設の操作規則の見直しを促すものであり、見直しに際して操作規則例が明示されたものとなっています。まず、今回の台風への対応に際し、三沢川の水門操作においては、この操作手順にのっとり、一旦全閉したと仄聞しますが、所管する建設緑政局に見解と対応を伺います。また、山王排水樋管操作要領の目的に鑑みても、樋管の運用にも適用すべきと考えますが、建設緑政局長の見解を伺います。さらに、そのような観点から、上下水道局管路保全課に数日のうちに情報を共有したと仄聞しますが、その目的について伺います。  また、管路保全課はその情報提供を受け、その趣旨にのっとり、どのような検討や改善を行ってきたのか詳細を伺います。この国からの通達文書については、11月3日に行われた町会への合同防災勉強会の際に参加者より問い合わせがあったもので、その後、中部下水道事務所長へのヒアリング調査によると、この指摘により初めて知ったとの回答を得ています。事実確認について伺います。また、局内の管路保全課と中部下水道事務所の情報共有の有無についても伺います。さらに、情報共有が不十分だった場合の原因と再発防止策を伺います。  次に、これら今回の発災メカニズムの解明、本市の災害対応の検証、特にゲート操作の判断基準や認識、国の通達文書をめぐる取り組みについて真相の究明が不可欠と考えます。検証に係る外部機関の設置が被災住民からも強く求められています。河川や下水道及び国土交通省等の有識者による第三者の調査委員会等を設置すべきと考えますが、市長に見解と対応を伺います。  また、この検証に先駆けて、内水氾濫が起こった際のハザードマップの提示及び今回の台風による樋管を閉めた場合の内水氾濫シミュレーションを実施すべきですが、見解と対応を伺います。関連して、被災住民への補償並びに賠償については、説明会の場において、来年3月末までに行われる庁内での検証及び対策案の検討の後に、対応を協議する旨の発言がありました。今後の対応について見解を伺います。また、当然ながら、第三者機関による評価を参考にした対応が求められますが、見解と対応を伺います。  次に、川崎河港水門について伺います。台風19号においては、川崎区港町にある閉鎖していた河港水門から多摩川の水が越流して浸水被害が発生しました。この河港水門については昭和3年に建設されていますが、現在、水門と接続する部分約80メートルが船着き場となっています。河港水門の周辺の堤防は、昭和62年、平成28年と計画堤防高にかさ上げがされており、水門閉鎖時の高さは堤防より約1メートル低い状況となっています。今回の浸水被害を受け、堤防の高さまで浸水被害を防げるよう河港水門改修実施の検討を行うとともに、水門閉鎖時に下部からの水の流入が発生していないか、船着き場の水を排出し、閉鎖状況を確認すべきと考えます。見解と対応について伺います。また現在、河港水門の船着き場については2年前から使用されていません。将来的に河港水門の機能を閉鎖して多摩川の堤防を直線的につなげる議論を行うべきと考えます。その上で、船着き場を埋め立て、周辺の公有地も含めて有効活用をするなど抜本的な改善を検討すべきと考えますが、見解について伺います。  次に、多摩川水系流域の河川におけるしゅんせつについて伺います。今回の台風における多摩川流域の浸水被害において、河川に土砂や樹木の堆積が多摩川全域で発生していると仄聞します。早期に治水安全度の向上を図るべく、多摩川水系の河川のしゅんせつ及び樹木等の撤去を行う必要があります。国への要請も含めた現状の取り組みと今後の対応について伺います。  次に、今回の台風被害における災害協定について伺います。本市は各種団体や企業等とさまざまな災害協定を締結しています。風水害は地震とは異なり、事前予測が可能です。今回、台風被害が発生する前に協定締結先に対してどのような働きかけを行ったのか、具体的に伺います。  また、台風被害発生時や土砂等の排出を初めとする復旧時の支援、罹災証明発行などの事務処理の支援など、災害協定をどのように活用し作業等が行われたのか伺います。この部分につきましては、これまでの質疑で理解しましたので答弁は結構です。  また、これらの活動に対する費用負担の考え方についても伺います。  次に、台風被害で発生した災害廃棄物の処理について伺います。今回、片づけごみとして事業系ごみを含む家電品、家具などの粗大ごみなど全てを無料で収集しましたが、片づけごみの定義について伺います。また、今後も同様なケースが発生した場合の対応についても伺います。さらに、6月に川崎市災害廃棄物等処理実施計画が策定されましたが、今回の台風被害においてどのように活用をしたのか伺います。  次に、被災者の支援について伺います。補正予算では被災者、中小企業、農業者等への支援が決定されましたが、被災者支援メニューには含まれていない問題について伺います。まず、持ち主不明の空き家では何の対応もされずに放置され、不衛生な状態となっていますが、対応を伺います。  次に、千葉県では被災住宅の修繕において悪質業者による不適切な工事が横行し、問題となりました。こうした被害に遭わないよう、被災者への注意喚起など対策が必要と考えますが、対応を伺います。  次に、災害ボランティアセンターについて伺います。10月15日に災害ボランティアセンターが設置され、これまで延べ1,300名を超えるボランティアの方々によって約300件の被災世帯等への支援が行われました。本市としては初めての災害ボランティアセンターの開設運営となりましたが、運営体制等、見出した課題について伺います。また、区社会福祉協議会単位で設置せず、市内1カ所で設置した理由についても伺っておきます。  災害ボランティアセンターは新たなボランティア依頼がなくなったことから、11月24日に閉鎖されました。今後は社会福祉協議会のボランティア活動振興センターで業務を引き継ぐとのことですが、本市との連携をどのように図っていくのか伺います。この部分につきましては昨日の質問で理解しましたので、答弁は結構です。  次に、指定管理者制度の運用の課題について伺います。本市の指定管理料の設定は、指定管理者の努力が報われるよう、自主的な経営努力によって市の要求水準を満たしつつ剰余金が発生した場合、その分は精算により本市に返還することは原則として行わないとしています。年度協定に基づいて、所管課が仕様の水準を満たしているのかモニタリングを行うことになっておりますが、これは年度末に行われることが恒例であり、人員の配置、育成状況等の実態を通年で所管課が把握している実績はほとんどありません。手引にある所管課によるモニタリングには、仕様に見合う人員の配置についてそもそも記述がありません。十分な人材が確保されなければ、指定管理事業の仕様による要求水準を満たすことはできないと考えます。そこで、年度途中において所管課が適宜、任意でモニタリングを行い、指定管理事業の現場において福祉専門職を初めとする職員の配置と処遇について実態を積極的に把握するよう、運用の改善と手引の修正を図れないのか伺います。また、事業者選定に関与した社会保険労務士をモニタリングに積極的に活用する仕組みを検討できないのか伺います。その上で、これらモニタリングにおいて職員の配置や処遇状況の実際に課題が発見された場合には、年度協定に基づく指定管理料の減額修正を視野に入れた運用の改善を行う必要があると考えますが、見解を伺います。  次に、地域病院の再編問題について担当の伊藤副市長に伺います。この9月に厚生労働省から再編統合の議論が特に必要として公表された424の公立・公的病院リストに井田病院が名指しされたことにより、困惑と混乱が広がっております。11月19日に開催された川崎地域地域医療構想調整会議において、来年2月から3月ごろ開催予定の次回会議において再編統合の要否についての判断を示すと仄聞します。本市としては当然、再編統合を伴わないとの結論を目指すことと考えますが、これからの対応に関連して何点か伺います。まず、今回の国の評価について、そもそもいまだ国から正式な要請もなく、さらに評価データの公表や類似かつ近接の定義が不明であること、さらに本市の医療需要が反映されていないなどの課題に対して、県の地域医療構想に基づき策定した井田病院公的医療機関等2025プランによる今後の方針と比較しながら、今後どのように地域の中核病院である井田病院の機能と役割を説明していくのか簡潔に伺います。次に、今回の病院名公表に先立って6月に行われた厚生労働省の地域医療構想に関するワーキンググループの会議では、日本医師会を代表する委員から、自治体病院には公金が投入されている、地域で担っている機能が同じなら、公立・公的医療機関等が引くべき理由の一つであるといった発言があったと仄聞します。この発言について、医療政策に関する本市の運営費補助金が民間病院へも多大に投入されている実態を含め、どのように川崎地域地域医療構想調整会議の中で反駁していくのか、簡潔に伺います。さらに、11月19日の同会議で本市医師会を代表する委員から同様な意見表明があったのか、また井田病院の役割についてどのような認識が示されたのか率直に伺います。  次に、川崎市高齢者・障害児者福祉施設再編整備基本計画・第1次実施計画について伺います。平成30年3月に発表された第1次実施計画に基づき、先般、特別養護老人ホーム8施設、障害者支援施設1施設、障害者通所施設4施設が令和2年度末に指定管理者制度から民設化対象となることが公表されました。計画においては、譲渡、民設化が原則であるとされながら、実際には6施設が譲渡対象となりました。そのうち特別養護老人ホームでは最終的に半数の4施設が譲渡対象となっています。譲渡では建物部分が有償譲渡となるため、追加で必要な費用は最終的には入居者の居住費に転嫁されることになるのか伺います。それに従うならば、貸付施設と譲渡施設とでは入居者の負担に差が生じるため、選定基準を明確にすることが求められます。どのような基準に基づき選定したのか、具体的に伺います。また、譲渡の場合、既存施設の価格設定が重要となりますが、どのような考え方で設定するのか伺います。指定管理者制度の場合、大規模修繕については原則として市が負担してきましたが、譲渡・貸付施設での負担のあり方についてどのようになるのか伺います。また、各施設でこれまで大規模修繕として累計でどの程度の財源が投入されたのか、施設ごとに伺います。貸付方式の場合、大規模修繕の費用の一部は本市が負担するのか、またその基準について伺います。さらに、施設構造により必要な水光熱費が大きく異なっていると仄聞しますが、実態について伺います。建物は本市が設計したものであり、仮に構造によって水光熱費に大きな差が生じるのであれば、一定の支援策も検討すべきと考えますが、見解を伺います。指定管理者制度から民設化されることで本市負担がどのように変わるのか、現時点の見込みを伺います。他都市において指定管理者制度の特別養護老人ホームを建物有償譲渡によって民設化した例はあるのか伺います。計画では、特別養護老人ホームについては本年10月に公募し、令和2年3月に法人選定決定の予定となっています。既に計画実施におくれが見られますが、遅延の理由について伺います。また、今後のスケジュールについても伺っておきます。  次に、横浜市高速鉄道3号線の延伸事業について伺います。まず、地下鉄ルートの検討におけるバス路線との関連ですが、本年1月に公表された中間駅の考え方については、これまで中央ルートのバスの運行方面の見落としによる誤りがあり、このことを市民へ十分説明するよう要望してきました。そして、今回市民からの意見募集を行って示された考え方は、バスの運行本数が正確な7方面、日量400本に訂正され、図示されました。多方面かつ広範囲の地域との連携を強調していることから、実際のバス路線の方面数と本数を反映することは極めて重要です。しかしながら、いまだに主要道を中心として方面数を出したと資料に説明があります。市民からも、主要道のみで方面数を数えることに合理的根拠は全くないとの指摘が寄せられています。主要道を中心にして方面数を決めたとする合理的な説明と主要道の定義も伺います。次に、本市ではルート選定に用地取得の考え方を評価項目から外すとしています。ルート選定において国土交通省は、整備の進捗と直接影響のある工事の簡易性、すなわち関係地権者が少ないことも重要として考えています。ルート選定に当たっては当然ながら認識しておくべき事項ですが、明確な見解を求めます。  次に、教育委員会の随意契約に係る不適切な事務処理について伺います。11月15日、審査中の住民監査請求において、学校営修繕に係る軽易工事執行上の不適切な事務処理について報道発表がなされております。また、その後の文教委員会でも調査を行う旨、教育次長より報告がありました。まず、代表質問で取り上げるに当たり、当局に事前に聞き取り調査を行ったところ、監査事務局から、内容については現在審査中ということもあり、議会に対して詳細を報告することについてははばかられるといった趣旨の答えがあったとのことです。既に費用支出した不適切な事務処理案件を議会が調査することについて、住民監査請求が審査中であれば報告できない根拠について監査事務局に伺います。  現時点で明らかになっていることについては、実際の工事が行われた日付と契約日が異なっていたということです。これについては工事実施後に必要な文書を作成したという公文書の偽造が疑われます。報道発表から約1カ月経過しようとしていますが、担当職員はなぜこのような事務処理を行ったのか伺います。また、軽易工事では最低3者の見積書を徴取することが求められます。どのような確認をされたのか伺います。  教育委員会が行う軽易工事は年間約1,400件程度行われています。本事案については平成30年度内の案件ですが、全ての案件を調査するのか伺います。この部分については答弁は結構です。  今回の不適切な事務処理については、長年組織ぐるみで行われていたことが強く示唆されます。昨年度の教育環境整備推進室長を初め、管理職へのヒアリング調査を行うべきと考えます。対応を伺います。今後、軽易工事に係る契約については、今回のような事務処理を行った結果、制度を見直す必要があると考えます。見解を伺います。  昨年の決算議会では、我が会派の指摘により、教育委員会の随意契約案件において発生した2件の公金の不適切な支出について修正を求めたところです。その結果、検証報告書が文教委員会に示されるとともに、総務企画局内部監察担当から内部統制について教育委員会事務局の管理職64名に対し研修が行われました。しかしながら、そのさなかに他部署において今回の不適切な事務処理が行われていたことは、組織の自浄能力が発揮されていないと指摘されても仕方がありません。昨年度の検証報告書では、所管課におけるチェック機能不全、さらに管理職のマネジメント意識のさらなる強化、コンプライアンスの遵守などと明記されておりましたが、結果として改善されず、毎年同じようなことを繰り返しております。第三者委員会などを設置し、組織の抜本的な改革を行う必要があると考えます。教育長の見解を伺います。  今回の審査結果については、いつまでにどのような形で議会に報告があるのかお答えください。  次に、議案第157号、川崎市差別のない人権尊重のまちづくり条例の制定について伺います。本条例は平成28年に施行された、いわゆるヘイトスピーチ解消法が掲げる地方自治体の責務として、地域実情に応じた施策を講じる義務を含んだ内容に基づき策定されるものです。この間、川崎区を中心に行われたヘイトスピーチ及びそれに対する反ヘイトスピーチ団体の衝突、市域内で発生した落書き等のヘイトクライムは、多くの川崎市民に不安と憤りをもたらしています。本条例が有する罰則規定がヘイトスピーチに対する一定の抑止効果を発揮することを期待するものですが、条例制定に当たり、市長の決意を改めて伺います。  これまでの間、議会では、憲法が保障する表現の自由に留意することや、行政が恣意的にヘイトスピーチの判断を下すことがないよう、制度設計については慎重に進めるよう求めてきました。とりわけ告発については、捜査機関である警察、さらには検察との協議が必要となりますが、これまでの両機関との協議内容について伺います。次に、条例の文章は平易でわかりやすい内容になっていますが、個々の条文は、策定された意義、目的等について逐条解説を付すなど市民により丁寧に説明する必要があると考えます。見解と対応を伺います。  本条例については、今後、法や条例のグレーゾーンをついてくる可能性や罰則についても適宜修正する必要があると考えます。条例を策定して終わりではなく、状況に応じて適宜見直す必要があると考えます。見解を伺います。答弁については他会派の答弁で理解しましたので結構です。  次に、差別防止対策等審査会の構成は5人以下の学識経験者としております。審査会における議論や判断について迅速性が求められることからも、学術的な専門家だけでなく、インターネット上の対策など実務にたけた人材を登用する必要があると考えます。見解と対応を伺います。  次に、議案第178号、総合研修センターの指定管理者の指定について伺います。このたび示された総合研修センターは、これまでの川崎市高齢社会福祉総合センターの役割と機能を見直し、高齢者に加え、障害者、障害児等もその施策の対象とするものです。選定については市社会福祉協議会の1者選定であり、審査結果も基準点ぎりぎりの低評価となっています。特に施設の設置目的の達成及びサービスの向上についての項目の得点が低いことから、高齢者、障害者、障害児童等に関する支援ニーズや施策課題への認識が弱いのではないかと危惧します。さらに、事業の安定性及び継続性の確保への取り組みも低評価であるため、この点についても不安を覚えます。見解を伺います。次に、福祉人材育成については、市社会福祉協議会自体の職員も対象となるのか伺います。また、サービス事業所等の人材育成、さらに人材育成に当たって提供する福祉サービスの質の確保について伺います。以上の2点の指摘を踏まえ、本市のモニタリングの役割が重要になります。現状での課題認識と改善のあり方について伺います。  次に、議案第181号、北部地域療育センターの指定管理者の指定について伺います。結果として現指定管理者である同愛会のみの1者選定であり、審査結果においても配点が1,260点に対し、得点が実績評価点として底上げの47点を加えても860点という低評価でした。同愛会が指定管理を行っている中央療育センターの入所施設では平成28年12月に入所児童が死亡した事件が発生しており、この件について目下、第三者による検証委員会の立ち上げを検討している本市ではありますが、この施設の指定管理者である社会福祉法人同愛会の人材の確保のあり方、育成の実態等について、内部からの告発などを参考に療育環境改善に向けて議論してきました。専門職を初めとする職員が定着しない、職員に研修の機会を与えない、慢性的に人員が不足しているなどの現状から、本来人件費に見合った指定管理料金を法人本部に内部留保することが目的ではないかなど、法人の運営に疑問を呈する声まであると仄聞します。そこで何点か確認します。この法人については、平成30年度に当北部地域療育センターのセンター長が年度内に3回も交代したと仄聞しますが、事実関係について伺います。次に、前回からの指定管理仕様書の変更点と、変更した理由について伺います。次に、選定結果の得点を見ると、運営のかなめである障害者支援に対する考え方、方向性、取り組みなどの事業計画、人件費についての収支計画などが低評価になっています。今後の市のモニタリングのあり方について、これまでの方式をどのように改めるのか伺います。  以上で質問を終わります。(拍手) ○議長(山崎直史) 市長。    〔市長 福田紀彦登壇〕 ◎市長(福田紀彦) それでは、私から、ただいまみらいを代表されました林議員の御質問にお答えいたします。  まず、議会への説明についての御質問でございますが、市民の代表である議会に対しまして正確な情報を適切な時期、手法をもって報告することは大変重要なことと認識しております。このたびの台風第19号に関する説明につきましては、可能な限り早急に私の考えをみずからの言葉でお伝えするため、議長に御相談させていただき、議員説明会を開催していただいたところでございます。今後、台風第19号と同程度の重大事案が発生した場合につきましても、その都度議会に御相談申し上げ、行政報告を含め、事案に応じた適切な説明を行ってまいります。  危機管理室の役割等についての御質問でございますが、災害発生時の災害対策本部の構成につきましては、本部長をトップとして統制のとれた指揮命令系統が必要であることから、あらかじめ決められた役割分担に基づき、防災活動や応急対策活動が行えるよう、区本部や各部を設置しているところでございます。その中での危機管理室の位置づけといたしましては、本部長が指揮をとるに当たり、応急対策計画の立案及び総合調整、関係機関との連絡調整など災害対策本部事務局としての重要な役割を担っておりますので、今後の検証を踏まえた上で、運用方法や構成の見直しなどを検討してまいります。  台風第19号における保育所の対応についての御質問でございますが、保育所所在地の区域への避難勧告発令や災害による施設への被害状況等により、児童を安全に保育できないことも想定し、公立保育所においては保護者への登園自粛の要請とあわせ、条例に基づき開所時間を短縮し、民間保育所に対しても各保育所の保育状況を踏まえた対応を要請したところでございます。今後につきましては、今回の台風への対応の経験や課題等を踏まえ、災害時における保育所運営のあり方について検討してまいります。  山王排水樋管における災害対応についての御質問でございますが、これまでに平成29年台風第21号の被害状況を踏まえ、被害のあった地区におけるパトロールの強化による下水管内の水位測定や地元町内会への迅速な情報提供とともに、浸水被害を軽減するためのハード的な施設整備にも取り組んでいるところでございます。今回の台風第19号では、降雨の状況、多摩川の水位変動、気象予報などに加え、職員のパトロールによる現地の情報などから、ゲート操作については大変厳しい状況の中での判断であったと考えております。このたび多摩川がこれまでにない水位を記録し、河川水の逆流による甚大な浸水被害が起きてしまいました。この結果を受け、今回の浸水に関する検証をしっかり行うとともに、ゲート操作の見直しや施設の高度化などを検討し、同様な事態においても被害を最小化できるよう取り組んでまいります。  浸水被害の検証についての御質問でございますが、検証に当たりましては、まずは現場を熟知し、当時の対応や施設の状況等を十分把握している職員において取りまとめることが妥当であると考えているところでございます。この取りまとめ作業の中で下水道や河川を専門とする第三者から御意見を伺い、検証結果に反映させることで、客観性と透明性を確保してまいりたいと考えております。  川崎市差別のない人権尊重のまちづくり条例についての御質問でございますが、この条例は、全ての市民が不当な差別を受けることなく個人として尊重され、生き生きと暮らすことができる人権尊重のまちづくりを推進するものでございます。これまで人種、国籍、民族、年齢、性別、障害など個々の違いを豊かさとしてきた本市におきましては、今後も引き続き多様性を尊重しながら、市民の総意のもとで公正な社会をつくり上げてまいりたいと存じます。以上でございます。 ○議長(山崎直史) 伊藤副市長。    〔副市長 伊藤 弘登壇〕 ◎副市長(伊藤弘) 初めに、市本部と区本部の連携についての御質問でございますが、このたびの台風第19号では避難所運営の長期化を想定し、区本部からの要請を受け、本庁職員による応援体制を整えており、避難所の開設から2日目に派遣したところでございます。しかしながら、一部の区で避難所に避難者が殺到するなど事前に想定できなかった事象もございましたことから、各区の実情に応じた連携強化につきまして、今後の検証の中で検討してまいりたいと存じます。  次に、要援護者に対する支援についての御質問でございますが、このたびの台風第19号における避難におきましては、地域による声かけなどによって避難されたケースなどさまざまな報告を受けております。災害時要援護者避難支援制度につきましては、支援を行う地域の方々と要援護者とのつながりや、要援護者の長期避難で必要となる医療、保健、福祉的なケア、適正な二次避難所の確保、要援護者や御家族の日ごろの備えの充実など、要援護者支援に関する平常時からの一体的な支援として実施することは大変重要な取り組みであることから、包括的に把握するための取り組みを進めてまいります。また、このたびの台風第19号における避難に係る課題につきましても、検証を進めてまいりたいと存じます。  次に、福祉施設に対する災害対応についての御質問でございますが、近年、全国各地で多発する大規模災害や、このたびの台風第19号の被災状況などから、高齢者及び障害者等の要配慮者への対応強化の必要性を強く感じているところでございます。今後につきましては、高齢者及び障害児者に係る施設におきましても、集団指導において関係部局の連携による非常災害時における対策や、被災した社会福祉施設等を具体的な事例としながら、情報提供、周知を図るなどの取り組みをさらに進めてまいりたいと存じます。  次に、公立・公的医療機関等における役割、機能の再検証についての御質問でございますが、初めに、井田病院は地域の医療機関等と連携し、市民の健康を守るため、救急医療や災害医療のほか、結核やがん拠点病院としての緩和ケアなど特色ある医療を保健医療圏を越えて提供するとともに、地域包括ケア病棟の開設や在宅療養支援等地域包括ケアシステムの構築に向けた取り組みを推進するなど、地域の中核病院として大変重要な役割を担っております。川崎市立井田病院公的医療機関等2025プランにおきましては、人口増と高齢化に伴う医療需要の増加にも対応し、引き続きこうした役割を果たしていくこととしております。今後、厚生労働省の要請内容を確認した上で、改めて2025プランの検証を行い、川崎地域地域医療構想調整会議において井田病院の役割、機能とその必要性をしっかりと説明してまいります。次に、公立病院への繰出金等や民間病院への補助金支出につきましては、いずれも救急・小児・周産期医療等の政策医療の確保、充実等を目的としたものでございまして、本市といたしましては、今後も増加が見込まれる医療需要に的確に対応できるよう、地域における公立病院、民間病院が連携して、病床の質、量を確保することが何より重要であると考えております。こうしたことから、地域医療構想調整会議におきましては、今後、国から提供される予定の分析結果データを精査した上で、井田病院が現在果たしている役割や将来の医療需要を踏まえながら、当院が有する各機能の必要性や的確性の検証を進め、地域の合意を得てまいりたいと存じます。また、さきの地域医療構想調整会議におきましては、本市医師会を代表する委員から、井田病院は川崎南部保健医療圏のみならず、川崎北部、さらには横浜市域からも患者を受け入れていて、その機能を発揮していることを十分に勘案した検証が必要である、今後も地域の医療需要の増加が見込まれる中、ダウンサイジングなどはあり得ないという趣旨の御意見が出されたところでございます。以上でございます。 ○議長(山崎直史) 加藤副市長。    〔副市長 加藤順一登壇〕 ◎副市長(加藤順一) 台風第19号の接近に伴う区役所の土曜日開庁についての御質問でございますが、このたびは鉄道の計画運休が予定され、本市として災害対応業務への備えも必要となる一方で、土曜日の窓口サービスは、通常の窓口開設時間帯に来庁することが困難な市民の皆様への対応でありますことから、市民、職員の安全確保や閉庁することの影響などを考慮し、検討を進めたところでございます。以上でございます。 ○議長(山崎直史) 藤倉副市長。    〔副市長 藤倉茂起登壇〕 ◎副市長(藤倉茂起) 台風第19号の対応等についての御質問でございますが、初めに、台風の接近に伴う市バスの運行につきましては、当初、公営バスの役割として災害時における市民の安全な移動手段を確保するという観点から、運転手の安全を前提に、可能な限り通常運行を行うものとしておりました。しかしながら、10月12日午前8時ごろからの市内各所における道路冠水の発生や、その後の気象状況、各公共施設の開庁状況などを総合的に勘案し、午後3時から終車までの運行見合わせを同日11時前に市民の方々へ周知したところであり、今回の市バスの対応につきましては、状況に合わせ、できる限り臨機応変に対応したものと考えております。次に、今後の風水害への対応につきましては、今回の事例を考慮して、災害時等における公営バスの役割を踏まえ、気象状況や公共施設の開庁状況などを含めた災害対策の議論を勘案し、利用者の安全を第一とした市バスの運行について判断してまいります。以上でございます。 ○議長(山崎直史) 教育長。    〔教育長 小田嶋 満登壇〕 ◎教育長(小田嶋満) 教育委員会事務局における事務処理についての御質問でございますが、教育委員会事務局におきましては、昨年度までの不適切な事務に係る検証も踏まえ、内部統制の徹底を図り、事務処理の確認等を進めてきたところでございますが、そうした取り組みを行っているさなかの平成30年度に不適切な事務処理が行われていたことにつきまして、大変重く受けとめているところでございます。私は2年間、教育委員会の外で組織の長を務めながら、組織のあり方や教育のあり方について、それまでとは違った視点で考える機会がございました。その経験も踏まえ、また新たに迎えたスタッフとともに、この9カ月間、意識改革に努めてまいりましたが、今般の事案に際しましては、まずは検証をしっかりと進めた上で、さらなる組織改善に向けて必要な取り組みを確実に進めてまいる所存でございます。以上でございます。 ○議長(山崎直史) 上下水道事業管理者。    〔上下水道事業管理者 金子 督登壇〕 ◎上下水道事業管理者(金子督) 上下水道局関係の御質問にお答え申し上げます。  災害時における情報連絡についての御質問でございますが、第2回災害警戒本部会議において、各下水道事務所のパトロールにより得られた情報をもとに、山王地区及び諏訪地区の状況を報告いたしました。その際、ゲート操作につきましては、開閉の判断状況などについての情報の共有が十分でなかったことから、本部会議には報告していなかったものでございます。今後につきましては、今回の経緯を踏まえ、情報を的確に把握し、確実に伝達できるよう徹底してまいります。  次に、等々力緑地の浸水についての御質問でございますが、市民ミュージアムやとどろきアリーナがある等々力緑地における浸水の原因といたしましては、これまでに経験のない多摩川の高水位の影響により、雨水排水が滞ったことによるものと推測されますが、詳しい原因については現在調査中であり、年度内を目途に調査結果をまとめてまいりたいと考えております。  次に、台風第19号による排水樋管周辺地域における浸水被害についての御質問でございますが、河川に設置された各施設の操作につきましては、施設管理者の判断によるところであり、河港水門は建設緑政局、三沢川水門は国土交通省がそれぞれ操作の判断を行っており、下水道の排水樋管ゲートにつきましては、下水道施設として上下水道局が操作の判断を行っているものでございます。次に、現場からの状況報告についてでございますが、各排水樋管周辺地域におけるパトロールでは、下水管内の水位情報や浸水状況などを確認しており、その情報を下水道事務所に報告しているものでございます。また、その情報は適宜、本庁職場に伝達され、共有しているところでございます。次に、小河内ダム放流とゲート操作についてでございますが、小河内ダムの余水吐き放流量は多摩川の水位の変動を見る上での目安となるものであり、ゲート操作の判断材料の一つとなっております。しかし、多摩川の水位については、上流域の降雨状況など他の要素も大きく影響することから、ダムの放流量のみによるゲート操作の検証は難しいものと考えております。  次に、操作要領、操作手順の見直しとその経過についてでございますが、操作要領につきましては平成26年度に管路課維持管理担当にて作成し、平成27年度から運用を開始し、現在に至っております。また、操作手順につきましては、ゲート操作の判断を行う河川水位を明確に示すとともに、多摩川の水位情報をもとに、当該地区における下水管内の水位測定を実施することといたしました。さらに、水位測定の結果、浸水の可能性が高い場合には、中原区役所から町内会へその情報を伝達するために、下水管内の水位情報を区危機管理担当に提供するよう連絡体制を操作手順に反映し、平成31年度から運用を開始したところでございます。次に、改定作業の原案作成と決裁についてでございますが、操作手順につきましては、樋管を所管する中部下水道事務所において検討及び作成し、所内で決裁し運用しております。次に、国との確認事項等についてでございますが、山王排水樋管は昭和38年度に設置されており、設置当時の協議書類は保存されておりません。しかしながら、現在の占用許可条件といたしましては、河川法、同法施行令その他の関係法令の規定などを遵守することとあわせ、操作要領に基づいてゲート操作することが求められております。次に、操作手順についてでございますが、山王排水樋管においては多摩川水位が樋管の雨水吐き室の堰高である3.49メートルに達した際に、ゲートの開閉について判断することとしており、降雨がある場合や、大雨警報が発令されている、あるいはレインネットかわさきで雨域が向かってきているなど降雨のおそれがある場合は、山王排水樋管ゲートの全開を維持すると定めています。この基準は、ゲートを閉じている間に市街地に降雨があると、雨水の排水先を失うこととなり、内水氾濫の原因となるため、降雨がある場合や降雨のおそれがある場合にはゲートを閉じないこととしているものでございます。なお、多摩川の水位が上昇した場合においても、この基準を踏まえて、ゲートの開閉の判断を行っているものでございます。
     次に、山王排水樋管ゲートの運用実績についてでございますが、操作手順に従い、多摩川水位が3.49メートル以上を観測した状況で、降雨または降雨のおそれがなく、ゲート閉鎖の操作を行った回数は過去10年間に合計4回ございました。その内訳といたしましては、平成23年9月に2回、平成29年10月に1回、平成30年10月に1回でございます。次に、ゲート操作についてでございますが、ゲート操作を総合的に判断する際の周辺状況といたしましては、排水樋管が受け持つ流域での降雨の状況や気象予報、大雨警報などの発令状況、雨域の移動状況、台風の進路予測、河川水位とその変動傾向、上流域での降雨状況、小河内ダムの放流情報、さらに現地マンホール内の水位変動などを指しております。また、ポンプ場の状況といたしましては、ポンプの運転状況や流入渠の水位など、ポンプ場全体の状況を指しております。次に、被災当日、翌日にかけての連絡についてでございますが、情報共有を目的として、自主的に加瀬水処理センターからも中部下水道事務所に、丸子ポンプ場の位置における多摩川の水位情報を適宜連絡しておりました。また、丸子ポンプ場に水没の危険性が生じ、丸子その1・その2排水区の約316ヘクタールにおける地域で汚水の排除ができなくなるなど、市民生活に重大な影響を及ぼすおそれが想定されたことから、同日22時27分に加瀬水処理センターから中部下水道事務所に山王排水樋管の閉鎖を依頼したところでございます。次に、被災当日のゲート操作の総合判断についてでございますが、先ほど御答弁いたしましたとおり、排水樋管が受け持つ流域での降雨の状況や気象予報などの判断材料をもとに行っているものでございます。  次に、国土交通省からの通知文書についてでございますが、本文書は、河川管理用施設の操作規則作成基準について記載されたものであり、建設緑政局より上下水道局へ参考送付されたものでございまして、現在のところ、この文書を参考とした操作手順の見直しなどは行っておりませんが、今後の検証の中で参考にしてまいりたいと考えております。また、中部下水道事務所を含めた局内での情報共有につきましては、結果として十分になされていなかったことを確認し、反省しているところでございます。今後につきましては、文書の内容に係る所管課への連絡を確実に行い、情報共有を徹底してまいります。次に、内水ハザードマップについてでございますが、防災意識の向上や災害時の円滑な避難などを目的に、現在作成を進めているところでございまして、想定される浸水区域の避難に関する情報等を盛り込み、令和2年度中の作成、公表に向けて、関係局と調整しながら作業を行っているところでございます。また、ゲート操作に関する検証において浸水シミュレーションを活用してまいりたいと考えておりますので、今回の台風においてゲートを閉めた場合の浸水シミュレーションについても実施してまいりたいと考えております。次に、補償等の今後の対応についてでございますが、今回の台風第19号では、降雨の状況、多摩川の水位変動、気象予報などに加え、職員のパトロールによる現地の情報などから、ゲート操作については大変厳しい状況の中での判断であったと考えておりますが、下水道や河川を専門とする第三者の意見を聞きながら進める浸水被害の検証を踏まえ、適切に対応してまいりたいと考えております。なお、この検証については、来年3月までの取りまとめを予定しており、取りまとめに当たっては、第三者への意見聴取のほか、市民の皆様への情報提供や意見募集なども適宜行ってまいりたいと考えております。以上でございます。 ○議長(山崎直史) 総務企画局長。    〔総務企画局長 大澤太郎登壇〕 ◎総務企画局長(大澤太郎) 総務企画局関係の御質問にお答え申し上げます。  指定管理者制度についての御質問でございますが、初めに、指定管理施設のモニタリングにつきましては、施設の所管課による月次のモニタリングにおきまして、職員等の配置状況も含め、仕様書に定める業務が確実に履行されているか確認するために、指定管理者に報告書等の提出を求め、内容をチェックするとともに、施設の維持管理状況やサービスの質など、報告書等だけでは確認できない事項については、現地調査やスタッフへのヒアリング等により確認することとしております。次に、社会保険労務士の活用につきましては、指定管理者選定評価委員会の委員の選任において、専門性や経験を選定評価に生かせるなどの施設特性がある場合に、その必要性を検討するよう、関係局区に周知しているところでございます。また、今後の社会保険労務士のモニタリングへの活用につきましては、現行の活用状況を分析するほか、労務管理上問題が発生した場合の適用範囲や費用負担のあり方などの課題を踏まえた検討が必要であると考えているところでございます。次に、モニタリングに基づく指定管理料の減額につきましては、モニタリングの目的は指定管理者が提供するサービスの維持や改善につなげるものでございまして、モニタリングの結果、業務が仕様書等の水準を満たしていない場合には、各施設の協定の定めに応じて、指定管理者に対して是正や改善を指示し、さらに改善指導したにもかかわらず、ふぐあいが解消されない場合には、業務の一部または全部の停止や指定管理料の減額、指定取り消し等の措置を講ずることとしているところでございます。本市といたしましては、指定の取り消しや指定管理料の減額に至らないよう、早期にふぐあいの兆候を把握し、継続的な指導を行っていくよう関係局区に周知徹底するなど、モニタリングの強化に努めてまいります。以上でございます。 ○議長(山崎直史) 市民文化局長。    〔市民文化局長 向坂光浩登壇〕 ◎市民文化局長(向坂光浩) 市民文化局関係の御質問にお答え申し上げます。  初めに、風水害時における区役所窓口についての御質問でございますが、毎月第2・第4土曜日に開設している区役所窓口では、主に転出入等の各種届け出手続に関する受け付けを行っていることから、参考情報として近隣自治体の状況を確認したところでございます。今後の対応についてでございますが、今回の災害においては、鉄道の計画運休など、これまでにない課題への対応も必要となったことなどから、大規模な風水害の発生が予測される場合における区役所窓口業務に関する課題を改めて整理し、市民、職員の安全確保等を第一に、的確に判断できるよう取り組んでまいります。  次に、川崎市差別のない人権尊重のまちづくり条例についての御質問でございますが、初めに、関係機関との協議内容についてでございますが、これまで横浜地方検察庁との間で協議を進めてきたところでございます。なお、この条例の命令を受けた者がその命令に従わなかったときは、刑事訴訟法にのっとり、刑事告発の手続を適切に進めてまいります。次に、市民への説明についてでございますが、この条例につきましては、解釈指針を定めるなど慎重に対応してまいりたいと考えております。また、人権教育及び人権啓発に係る取り組みにつきましては、より効果的なものとなるよう、その充実に努めてまいりますので、こうした取り組みの機会を捉え、丁寧に対応してまいります。次に、差別防止対策等審査会につきましては、高度な専門性と幅広い知見等を得るため、学識経験者により構成してまいりますが、その委員の選任に当たりましては、審議の公正性、公平性を担保することが必要と考えており、実務経験等も勘案し、慎重かつ厳正に行ってまいりたいと考えております。以上でございます。 ○議長(山崎直史) 経済労働局長。    〔経済労働局長 中川耕二登壇〕 ◎経済労働局長(中川耕二) 経済労働局関係の御質問にお答え申し上げます。  被災者への注意喚起等についての御質問でございますが、本市におきましては、被災者の消費者被害の未然防止を図るため、ホームページにおいて台風に関連する消費生活相談事例と留意点等を掲載し、注意喚起を行うとともに、消費生活相談窓口の周知を図っているところでございます。また、被災者から相談等があった際は、消費者との公正な契約に関し本市と協定を締結している住宅工事事業者を案内するなど、適切な事業者の選択について助言を行っているところでございます。今後もより一層の注意喚起を促すため、本市が被災者向けに作成している被災者支援の取組一覧の冊子に具体的な事例を掲載し、消費者被害の未然防止に努めてまいります。以上でございます。 ○議長(山崎直史) 環境局長。    〔環境局長 斉藤浩二登壇〕 ◎環境局長(斉藤浩二) 環境局関係の御質問にお答え申し上げます。  災害廃棄物の処理についての御質問でございますが、今回の片づけごみについてでございますが、国の災害廃棄物対策指針に基づき、川崎市災害廃棄物等処理実施計画におきまして、片づけごみは災害で被災した家屋内を片づける際に排出される壊れた家具や家電、可燃物等の廃棄物としております。災害時に事業所などから排出される廃棄物につきましては、国の指針により、原則として、平時と同様に事業者みずからの責任において適正に処理することとされておりますが、今回の災害に当たりましては、一般家庭から排出される廃棄物と混在して排出されている状況などを踏まえ、生活環境の保全や公衆衛生の確保の観点から判断して対応してきたところでございます。次に、今後も起こり得る災害への対応につきましては、今回の対応を踏まえつつ、災害の種類や規模などの被災状況に応じて、迅速かつ円滑な災害廃棄物の処理に向けて柔軟な対応を図ってまいります。また、今回の災害廃棄物の処理に当たりましては、本年6月に策定した川崎市災害廃棄物等処理実施計画を準用し、被災直後からの協定締結先への応援要請や仮置き場の確保を初め、迅速に対応したところでございます。以上でございます。 ○議長(山崎直史) 健康福祉局長。    〔健康福祉局長 北 篤彦登壇〕 ◎健康福祉局長(北篤彦) 健康福祉局関係の御質問にお答え申し上げます。  初めに、障害者支援施設「みやうち」についての御質問でございますが、当事業所については、台風第19号による被災後に運営法人、事業所と協議の上、施設基準を柔軟に運用することで仮事業所での利用再開とすることといたしました。現在の状況でございますが、11月14日から当施設4階のスペースで利用者約10名分を、11月18日から井田障害者センターの共用会議室で約20名分について利用再開となり、61名の利用者が曜日を分けて週2回ずつの利用再開となっていることを法人及び事業所に確認しております。法人による事業所の再開に向けた修繕等の取り組みを進めているところでございますので、引き続き法人と情報共有を図りながら、その間の利用しやすい環境づくり等の支援をしてまいりたいと存じます。  次に、災害ボランティアセンターについての御質問でございますが、初めに、センターの開設運営について現状で上げられる課題でございますが、ボランティアの支援要請や募集に係る広報、情報提供のあり方や活動に必要となる資機材の準備、確保、またセンターの運営に係る適正人員の確保などが考えられます。次に、センターを市内1カ所に設置した理由でございますが、ボランティアの支援要請と派遣調整を同一の場所で行うことが効率的と考え、被災地域の状況を踏まえた対応ができるよう、川崎市総合福祉センター内に設置したところでございます。  次に、高齢者・障害児者福祉施設の再編整備についての御質問でございますが、初めに、有償譲渡に当たっては、特別養護老人ホームは居住費の算定について、建物取得による償却や修繕等に係る費用を考慮し、ユニット型個室や多床室等の居住環境に応じた設定をすることができるものとされております。次に、民設化手法の選定につきましては譲渡を原則とし、合築等により譲渡が困難な施設については貸し付けによる民設化を図ることとし、また、老朽化が著しく、施設規模により経営に課題があり、建てかえにメリットがある施設については、建てかえによる民設化を図ることとして計画に位置づけたものでございます。次に、譲渡価格につきましては、不動産鑑定評価額から施設の耐用年数や経過年数を考慮した整備費補助金相当額を差し引いた金額を最低譲渡価格として設定することとしております。次に、譲渡後における修繕等につきましては、譲渡、貸し付けともに法人による負担とするものでございますが、民設化による利用者の負担増が生じないよう、運営法人の経営改善に資する支援や、施設の長寿命化、建てかえ等に対する補助制度などの支援を検討してまいります。  次に、今回、民設化対象としている特別養護老人ホーム8施設、障害者支援施設1施設及び障害者通所施設4施設、合計13施設における大規模修繕の累積額につきましては、過去10年間で特別養護老人ホームが約4億4,000万円、障害者施設が約2億3,000万円、合計6億7,000万円となっております。次に、光熱水費につきましては、施設構造や定員の規模等により施設により異なるものと認識しており、その負担については、介護給付費や指定管理料等により賄われるものでございます。次に、現行の指定管理施設においては、必要な修繕費について指定管理料への計上や、基準額を定めたリスク分担により行っておりますが、民設化後は施設による負担となることから、修繕に係る経費の本市の負担が軽減されるものと見込んでおります。次に、他都市における民設化の事例につきましては、北九州市や勝浦市において特別養護老人ホーム等を有償により譲渡した事例を確認しているところでございます。次に、民設化に向けた公募につきましては、この間、市議会を初め、関係法人、関係団体からの民設化手法等に対する御意見等を踏まえ、改めて検討を行っているところでございまして、今後につきましては、施設運営法人や関係団体等への御説明、意見交換を行い、年度内の公募に向け取り組みを進めてまいりたいと存じます。  次に、総合研修センターについての御質問でございますが、同センターの指定管理者の選定につきましては、新たな取り組みであるため、提案する内容の難しさがございましたが、市社会福祉協議会の提案は地域リハビリテーションの理解や同センターの役割を踏まえた内容であることなどから、選定評価委員会の評価は基準を満たしており、選定をしたところでございます。次に、福祉人材育成につきましては、総合研修センターが新たな取り組みを進めていくことにあわせ、各施設運営法人においてもみずから継続的な人材育成を行っていくことが重要であり、社会福祉協議会においても必要な人材育成を行っていくものと考えております。また、同センターは市内の施設、事業所等において支援に従事する職員に対し、現場のニーズ、時代の要求に即した福祉人材養成研修を行うほか、法で定められた研修、キャリアパスを見据えた階層別研修等を行うこととしており、サービスの質の向上に広く寄与するものと考えております。次に、同センターは新たな取り組みを進めていくものであることから、その運営については継続的なモニタリングが必要であると考えており、市の関係部署と指定管理者間で密に連携する機会を設け、支援ニーズや施策課題の把握等を行い、施設、事業所等におけるサービスの質の向上に向けた取り組みを進めてまいりたいと存じます。  次に、川崎市北部地域療育センターの指定管理者の指定についての御質問でございますが、初めに、北部地域療育センターにおける平成30年度のセンター長の3名の交代につきましては、前々センター長は4月から6月末まで勤務したところでございますが、体調不良によって異動し、前センター長は7月から12月末まで勤務した後、法人本部に異動し、本年1月から現センター長が勤務しております。次に、指定管理仕様書の主な変更点でございますが、管理運営に関する考え方において、良好なサービスの提供を確保するため、コンプライアンスの徹底についてを追加するとともに、職員配置においては、適正な請求事務を行うため、制度や請求事務に精通した常勤職員を1名配置することや、相談件数の増加に対応するため、相談支援専門員を1名追加配置したほか、地域包括ケアシステムの構築の観点を踏まえ、地域における公益的な活動の実施に配慮するなどについて新たに位置づけたところでございます。次に、モニタリングのあり方についてでございますが、市において事業実績や収支状況の把握、確認を行う頻度を検討するとともに、職員体制及び労働環境やコンプライアンスに関する事項やサービスの質などについて、随時に児童福祉法に基づく実地指導や適切な評価の実施を通じて、効率的、効果的な運営が図れるようしっかりと取り組んでまいりたいと存じます。以上でございます。 ○議長(山崎直史) こども未来局長。    〔こども未来局長 袖山洋一登壇〕 ◎こども未来局長(袖山洋一) こども未来局関係の御質問にお答え申し上げます。  保育所の対応についての御質問でございますが、台風第19号に際しては、関東地方への接近上陸が見込まれ、大雨、暴風等による影響が懸念されたことから、公立保育所に対して保護者への登園自粛の協力要請や、開所時間の短縮等により児童等への安全対策を講じたところでございます。また、民間保育所に対してもこの旨を周知し、児童等への安全の確保を図ったところでございます。今後につきましては、今回の台風への対応の経験や課題等を踏まえ、災害時における保育所運営のあり方について検討してまいります。以上でございます。 ○議長(山崎直史) まちづくり局長。    〔まちづくり局長 岩田友利登壇〕 ◎まちづくり局長(岩田友利) まちづくり局関係の御質問にお答え申し上げます。  初めに、所有者等が不明な空き家の対策についての御質問でございますが、今回の浸水被害で相談を受けた所有者不明の空き家は中原区内に1件でございまして、初動期の対応といたしまして、中原区役所において現地調査等、状況把握に努めているところと伺っております。区役所といたしましては地域課題として十分に認識しており、今後、市民文化局を含む関係各局と調整の上、川崎市私有財産等に関する解決困難な地域課題に係る検討連絡会議に改善策を提案していきたいとのことでございます。また、今後同様の事例がある場合には、関係局区が密に連携をとりながら対応することとしております。なお、特定空き家に該当する場合には、空家等対策の推進に関する特別措置法に基づく代執行等の措置を実施することとしております。  次に、横浜市高速鉄道3号線についての御質問でございますが、初めに、ルートの比較検討におけるバス路線の考え方につきましては、道路や土地利用などの周辺状況を勘案するとともに、中間駅を設けた場合に、多くの人が利用しやすいアクセス性を考慮したもので、中央ルートにつきましては、尻手黒川線を主要な道路として、当該道路上のバス停留所の方面数や本数等で評価したものでございます。こうした中、このたびの意見募集においても中央ルートのバス本数は近隣バス停を含め考慮すべきではないかとの御意見が寄せられ、その趣旨を踏まえ、新たに補足説明として、菅早野線上の近隣バス停留所を含めた方面数等をお示しし、その場合でも東側ルートのほうが多方面かつ広範囲となるため、評価が変わらないことの考えをお示ししたものでございます。引き続き、その考え方を取りまとめる資料についても精査を行い、最終的なルート選定に向け、横浜市と調整を進めてまいりたいと考えております。次に、ルート選定における用地取得の考え方につきましては、3案いずれにおいても民有地を通る可能性があり、権利設定の容易性を評価することはできないため、比較評価の項目としていないものでございますが、事業の着実な推進に向けて権利設定の容易性は重要と認識しておりますので、今後も横浜市と連携協力し、取り組みを進めてまいります。以上でございます。 ○議長(山崎直史) 建設緑政局長。    〔建設緑政局長 奥澤 豊登壇〕 ◎建設緑政局長(奥澤豊) 建設緑政局関係の御質問にお答え申し上げます。  初めに、等々力緑地再編整備事業についての御質問でございますが、防災・減災対策につきましては、等々力緑地再編整備実施計画の改定作業の中で台風第19号など近年の自然災害リスクの高まりを踏まえた等々力緑地の役割を再検討し、関係局と連携しながら等々力緑地内全域に対する防災・減災に向けた検討を行ってまいります。  次に、水門操作等についての御質問でございますが、初めに、三沢川水門につきましては、国土交通省京浜河川事務所が所管し操作を行っている河川管理施設で、多摩川の洪水が三沢川へ逆流することを防止する目的により設置されている水門であることから、その目的にのっとり適切に運用されたものと考えており、本市におきましても国と連携した水防活動を行ったところでございます。次に、下水道管理者が所管する樋管への河川管理施設の操作規則の適用につきましては、同規則の対象が河川管理施設であり、許可工作物である下水道施設は対象とされていないことから、運用については各施設管理者の判断によるものと考えております。次に、同規則の情報共有につきましては、類似する施設を有する関係部署に参考とされるよう行ったところでございます。  次に、河港水門についての御質問でございますが、初めに、河港水門周辺の浸水につきましては、水門上部等から多摩川の水があふれたものと想定しておりますが、詳細な原因を究明するため、水門閉鎖時の堤防との高さの関係や河床状況などについて調査を行い、ゲートのかさ上げ等について検討してまいります。次に、河港水門につきましては、国の登録有形文化財として市民からも親しまれていることから、今後の水門のあり方などについて、庁内関係部署を初め、多摩川の管理者である国や水門利用者及び地元関係者などと検討してまいります。  次に、多摩川等のしゅんせつなどについての御質問でございますが、現在、国等の関係機関と協議を始めたところでございまして、今後、各河川管理者と連携し、現況調査などを行ってまいります。また、今回の台風により被災した自治体として、多摩川・鶴見川・相模川流域大規模氾濫減災協議会等の場を通じて他の流域自治体と情報を共有し、治水安全度の向上を目指して国に対して要請を行ってまいりたいと考えております。以上でございます。 ○議長(山崎直史) 交通局長。    〔交通局長 邉見洋之登壇〕 ◎交通局長(邉見洋之) 交通局関係の御質問にお答え申し上げます。  台風第19号の対応等についての御質問でございますが、初めに、運転手の勤務体制についてでございますが、当初、公営バスの役割として、災害時における市民の安全な移動手段を確保するという観点から、台風が最接近した12日につきましては、運転手の安全を前提に可能な限り運行を行うものとしていたため、通常の勤務体制にしていたところでございます。さらに、運転手を含めた営業所の職員を動員し、大雨・暴風対応に備えていたところでございます。そのため緊急輸送への対応ができ、市内で計11回にわたり避難所間における避難者の搬送を行うとともに、翌日の未明から全営業所で路線点検等を積極的に行うことで、同日始発からの運行を可能としたところでございます。また、大きな災害等が予想される場合の事前対策や業務継続計画についてでございますが、今回の対応を事例として、危機管理室等と調整してまいりたいと存じます。以上でございます。 ○議長(山崎直史) 教育次長。    〔教育次長 石井宏之登壇〕 ◎教育次長(石井宏之) 教育委員会関係の御質問にお答え申し上げます。  軽易工事に係る事務処理についての御質問でございますが、本件につきましては、現在審査中の5件の軽易工事に係る住民監査請求において、教育委員会の内部調査により、不適切と思われる事務処理が確認されたため、11月15日に議会に情報提供を行うとともに、公表したところでございます。現在、事案が発生した原因等について調査を進めているところでございますが、学校における工事は夏休み等の長期休業中に実施しなければならないものも多く、迅速な対応を図る中で、不適切な事務処理を行ったことを現時点では確認しているところでございます。また、見積書につきましては、工事の施工前に2者以上の見積書を徴取したことを証する書類は現時点でも確認できていない状況でございます。調査過程におきましては、個々の事案の内容に応じて関係者に対するヒアリングや事務手続等の見直しにつきましても検討し、見直しが必要な場合は早急に対応してまいります。また、このたび明らかになりました事案の調査結果につきましては、全体調査をしっかりと進める必要があるとともに、件数が非常に多いことから、相当の時間を要するものと考えております。議会への報告につきましては、進捗状況に合わせ、中間的な報告も含め適宜行い、最終的な検証結果につきましては報告書等により行ってまいります。以上でございます。 ○議長(山崎直史) 危機管理監。    〔危機管理監 高橋 実登壇〕 ◎危機管理監(高橋実) 危機管理に関する御質問にお答え申し上げます。  初めに、議会への行政報告についての御質問でございますが、このたびの台風第19号の被害等を受け、迅速性に配慮し、10月13日10時に議長、副議長に本市の防災活動やその時点での被害状況等について御説明し、18日には団長会議において同様の御説明をさせていただいたところでございます。また、その際いただきました御要望に基づき、関係局区へ連絡調整し、対応させていただいたところでございます。こうした対応を踏まえ、各常任委員会におきましても台風第19号の対応について御報告させていただいたところでございます。今後、同様の災害が発生した場合等につきましても、行政報告を含め、適切な報告時期や方法について議会の皆様に御相談させていただきたいと存じます。次に、議会への情報提供等についての御質問でございますが、台風第19号の被害情報や対応状況等につきましては、これまで定期的な資料の提供等により御報告をさせていただいたところでございます。今回は迅速性に配慮して御報告いたしましたが、定期的な資料の提供等に当たりましては、情報の正確性を担保するための確認の必要もございますことから、今回の災害対応を検証する中で、議員の皆様への情報提供のあり方についても検討してまいりたいと存じます。  次に、災害対策本部会議等の会議録についての御質問でございますが、初めに、台風第19号における災害対策本部会議等の記録につきましては、事務局職員による記録と、それを補完するため、ICレコーダーを使用し記録していたところでございます。次に、このたびの災害対策本部会議等の会議録につきましては、要約方式ではなくて摘録により会議録を作成したところでございます。また、このたびの会議録作成においては、会議での議論の論点が明確になるよう、要約することなく要点を記録したものでございまして、正確性を担保するため、会議参加者に会議録の確認を行ったところでございます。  次に、今回の災害対応についての御質問でございますが、災害対策本部事務局における危機管理室の任務といたしましては、平常時にあっては全庁的な危機管理体制の整備等に関する指揮を、災害時にあっては応急対策に係る実務の総括及び複数部局で対応する必要のある対策に関する総合調整と規定されております。今回の対応におきましても、危機管理室として問題が生じた際の局区間連携の調整や、各区役所の運営が停滞した際の支援体制の構築等の総合的な調整機能としての役割を担っておりましたが、初動期の職員配置等において調整が行き届かなかった部分もあったと考えているところでございますので、今後の検証の中で危機管理室のあり方についても検討してまいります。  次に、調整員の配備についての御質問でございますが、災害対策本部等の設置に際しましては、10月12日8時の4号動員発令とともに、各局の調整員が自所属に参集し、危機管理室との情報連絡を開始しております。また、12日23時に災害対策本部に移行しましたが、各局の調整員については、引き続き自所属での情報連絡体制をとっておりました。しかしながら、各局の有する情報が必ずしも全て本部へ伝わらなかった場面があったことも事実でありますので、今後の検証の中で調整員の役割等についても検討してまいります。  次に、災害対策本部等についての御質問でございますが、災害対策本部等の本部会議に招集される本部員は、被害の状況、災害応急対策活動の状況等を把握した上で、必要な情報を本部長である市長に報告しなければならないとされております。今回の災害において、各本部から本部長の的確な判断に資する報告がされていたか等を検証し、災害対策本部会議の運用体制の強化について取り組んでまいります。次に、区本部との情報共有についての御質問でございますが、災害対策本部会議等におきましては、区長はテレビ会議により参加し、情報共有を行っていたところでございます。しかしながら、災害対策本部として各区の状況を的確に把握することができなかった場面もあったことは事実であり、今後、台風第19号における各区の状況報告に対して、区長連絡会議や各種階層の会議等を通じて速やかに現場の声を聞きながら、今後の対策に生かしてまいります。次に、区本部長についての御質問でございますが、区本部長である区長につきましては、区域の安全で安心なまちづくりに関する事務等を掌理しておりまして、災害対策及び防災活動の実施に当たりましては、警察署及びその他公共的団体等との連携を保ち、相互協力により災害対応に当たったところでございます。今後、自主防災組織を初め、消防団等、地域団体とのさらなる連携強化により情報収集機能の強化に努めてまいります。また、地域防災計画では、人的被害の発生を未然に防止するため、市長に要請するいとまのないときは、市長にかわって避難勧告等を発令する権限等を有しております。このたびの台風第19号の検証の中で、区本部の権限が発揮できる環境整備等につきましても進めてまいりたいと存じます。  次に、小河内ダムの放流情報についての御質問でございますが、災害警戒本部会議における小河内ダムの放流情報の誤報告につきましては、危機管理室に連絡員として派遣されておりました職員との連絡ミスが原因でございますが、放流情報につきましてはファクスにより各区道路公園センター等に随時送信されており、誤報告による影響はございませんでした。今後、台風第19号の検証の中で、小河内ダムの放流情報等の重要な情報の取り扱いにつきまして、危機管理室における確認体制の見直しなど再発防止に向けて改善策を検討してまいります。  次に、風水害時の避難者数の想定についてでございますが、避難勧告対象者数が最大となる多摩川の洪水時には、浸水想定区域に居住する避難対象者数を約90万人と推計しておりますが、現実的な避難者数につきましては、親戚や知人の家に避難する等の自主避難や自宅上階への垂直避難、堅牢な建物の上階にお住まいの方等を除く必要があることから、現時点では予測が困難であると考えております。しかしながら、避難対策の立案に当たっては、予測される避難者数は重要な事項であると認識しておりますので、各区の地形や実情を踏まえ、さまざまな観点から研究を進めてまいりたいと存じます。次に、避難者の受け付け方法についての御質問でございますが、避難所での受け付けにつきましては、避難所での支援の基礎データとして必要であると考えておりますので、今回の教訓を踏まえ、速やかに受け付けできる体制の整備に取り組んでまいります。  次に、避難所の開設時刻等についての御質問でございますが、このたびの台風第19号におきましては、事前の気象情報が風雨のピークは10月12日の昼過ぎ以降、最接近は夜間との予想から、ピークを迎える前に避難できるようタイムラインを設定し、事前の災害警戒体制会議におきまして、避難勧告の発令及び避難所の開設時刻を12日10時と決定いたしました。また、職員の参集につきましては、避難所開設に要する時間を考慮の上、2時間前の8時には参集を完了するよう指示を行ったところでございます。避難所開設や職員の参集につきましては、事前周知を職員に図った上で準備時間を確保してまいりましたが、今後につきましては、区長連絡会議や各種階層の会議等を通じて、現場の声を聞きながら柔軟に避難所開設を行ってまいりたいと存じます。次に、避難所運営についての御質問でございますが、これまでの土砂災害警戒区域等に対する避難勧告等による避難所開設では、原則、自主防災組織等への支援の要請を行わずに情報提供にとどめ、市職員及び学校教職員での対応を行ってまいりました。このたびの台風第19号におきましても、土砂災害、洪水、高潮の災害種別の避難勧告や避難指示を発令するとともに、従前と同様の情報提供を自主防災組織の皆様へ実施いたしましたが、今後の検証の中で避難所運営のあり方についても検討してまいりたいと存じます。次に、各教室の開放についての御質問でございますが、このたびの台風第19号の気象情報から、本市への最接近が12日の休庁日であることから、2日前の10日9時に行われた全局区長で構成する第1回警戒体制会議の中で避難場所の利用について共通認識を図り、教育委員会からは、各学校に対して参集及び避難所開設に関する通知を行い、備えていたところでございます。  次に、ペットの同行避難についての御質問でございますが、このたびの台風第19号におきましては、命を最優先すべき状況において、ペットの有無によって避難行動に影響をもたらすことを懸念し、避難勧告への発令文にペットの同伴はケージに入れることを条件に可能である旨の記載をいたしました。一方で、ペットの同行に伴う衛生面やアレルギー面など、今回の避難所開設や運営で見えてきた課題を関係局区とも連携して取りまとめる予定としております。今回の台風第19号での避難所開設や運営については検証を行い、緊急的な避難と長期の避難生活など、それぞれの状況におけるペットの取り扱いについて関係局区とも連携して本市の考え方を取りまとめ、庁内研修や出前講座、防災啓発冊子等を活用して、避難所を担当する職員や市民の皆様方に理解を得られるよう、わかりやすく周知を図りたいと考えております。  次に、避難確保計画についての御質問でございますが、社会福祉施設「みやうち」につきましては、市の作成した洪水時の避難確保計画作成のてびきに基づき、洪水時の避難確保計画を作成しており、台風当日は当該計画に従って入居者を3階へ避難させたと伺っております。洪水時の避難確保計画の対象となる施設におきましては、毎年実施する訓練や実際の災害対応を通じて抽出された課題を必要に応じて見直すこととしており、各施設におきましても今回の台風の教訓を踏まえて計画の具体的な見直しを行っていただく必要があると考えております。また、本市で作成している作成の手引や各施設への講習会につきましても、今回の台風を踏まえ、より実効性のあるわかりやすい内容となるよう、必要な見直しを行ってまいります。  次に、災害時協定についての御質問でございますが、初めに、事前の働きかけについてでございますが、風水害時に応援を要請する可能性が高いと考えられる協定につきましては、内容などを確認、整理し、改めて連絡先や物資の在庫等の確認を行ったところでございます。次に、費用負担についてでございますが、協定に基づく応援に要した費用につきましては、原則として本市が負担するものと考えており、それぞれの協定の定めるところに基づき、協定の相手方と調整の上、適正に対応してまいります。以上でございます。 ○議長(山崎直史) 監査事務局長。    〔監査事務局長 竹花 満登壇〕 ◎監査事務局長(竹花満) 監査事務局関係の御質問にお答え申し上げます。  監査と議会の調査との関係についての御質問でございますが、市の事務に関する議員からの説明依頼について、単に当該事務の住民監査請求による監査が実施中であることを理由として、これに応じないこととするような定めなどは存しないものと認識しております。以上でございます。 ○議長(山崎直史) 林議員。 ◆20番(林敏夫) それぞれ御答弁ありがとうございました。それでは意見要望を申し上げます。  まず、台風第19号にかかわる検証についてです。本市の風水害対策については地域防災計画において一定のマニュアルが策定されていたものの、結果として多くの混乱をもたらしたことは否めません。今回、我が会派は台風19号に係る市災害対策本部会議等の議事録の作成を求め、それに類する摘録に基づき検証を行ってまいりました。答弁では、摘録の精度について、正確性を担保するため、会議参加者に確認を行ったとのことでした。正確な会議録を残すことは、市本部会議における意思決定や状況判断が的確だったのか、将来の災害に備えるための重要な材料であると考えます。今回の災害対応を教訓とし、今後改定予定の地域防災計画をより実効性のあるものにするよう要望しておきます。また、摘録に基づいて調査するに当たり、市本部会議における会議参加者の発言が少ないことや、それに伴う情報量の不足、副市長それぞれの役割分担が市本部会議の中では不明瞭なことなど、本部長である市長が正確な判断を下すために十分な情報が集約されていたのか、また、市本部会議と現場である区本部との間に認識の乖離がなかったのか、今後、市災害対策本部等における対応についての検証は徹底して行うよう強く求めておきます。また、議会への検証報告の際には行政報告など全局参加のもと質疑ができる方法を活用するよう要望しておきます。さらに、今後は復旧・復興という第1段階を経て、第2段階である検証、その後の対策につなげていく必要があります。現状は、各局区室等において検証のための課題抽出が行われているとのことです。今後の雨季への備えについては、想定外とならないよう、ハード面及びソフト面の両面から対策を講ずるとともに、全職員が危機管理意識の向上に努めるよう強く求めておきます。  次に、風水害時における公共サービスのあり方についてです。台風19号では早い段階から気象庁は不要不急の外出を控えることを促し、それを受け、10月10日には各鉄道会社が12日午後の計画運休を発表し、大型商業施設も休業を決定するなど、超大型台風の襲来に備える事態となっていました。10月10日に開催された関係局長会議の摘録では、本市でも区役所や市民館等の土曜開庁に対する意見や公立保育所の土曜日預かりについての議論がされていたことがわかります。また、東京都交通局や民間バス事業者が計画運休を前日に発表しているにもかかわらず、市バスでは計画運休実施を12日の昼近くまで決定できなかったため、現場が混乱しました。震災と異なる超大型台風など風水害は予見可能な災害です。今回は幸い土曜日だったため、影響は限定的でしたが、平日に襲来する可能性があることから、市民や職員の安全を確保することを最優先にしなければなりません。今回の災害対応を教訓に、今後は風水害時の公共施設の閉庁や公立保育園の閉園、市バスの計画運休について適切なガイドラインを設けることを要望します。  次に、指定管理者制度の運用についてです。まず、社会福祉施設にかかわる人材の確保、人材の育成の課題です。直営時代よりも利用者へのサービスの質の向上が制度導入の大目的です。このサービス提供を行う職員の確保、育成、処遇の大きな課題があると認識しています。指定管理料における人材の処遇、各種処遇にかかわる人件費が仕様書や協定書に定められているとおりに適正に確保執行されているのかどうか、また、いたずらに法人の内部留保に用いられている実態はないか等々の疑念に対して、所管課が実態の把握をできるような実効性の高いモニタリングの改善を強く求めておきます。さらにモニタリングにより人件費の運用の課題を把握した場合には、指定管理料の精算による還元を可能とできる制度変更も強く求めておきます。あわせて、事業者選定等に関する手引きの記述の改善も早急な実施を求めておきます。次に、1者選定の実態も競争原理の精神に反し、事業者の既得権益化とサービスの停滞をもたらす懸念があります。指定管理案件の選択肢のあり方についても十分検討するよう強く求めておきます。  次に、教育委員会事務局の軽易工事に係る不適切な事務処理についてです。昨年度、複数回に及んだ不適切な公金支出等を厳しく指摘し、それに伴い検証報告書が作成され、文教委員会で報告されましたが、その背景で別の部署において平然と不適切な事務処理が行われていたことは極めて遺憾です。また、それを経て、総務企画局内部監察担当から内部統制に係るコンプライアンスの遵守についてレクチャーが行われましたが、他局に対しても不誠実な対応だったと考えます。さらに、本事案については自発的に出てきたものではなく、住民監査請求の内容を調査する過程において副次的に発見されたことを考えると、不適切な事務処理が組織ぐるみで行われていたとの疑念を払拭できません。昨年度の不祥事対応については文書注意程度でしたが、今回は厳しく対応し、組織の改善に取り組むよう求めておきます。さきの議会の総括質疑で伊藤副市長から、議会への情報提供等について、意識浸透に向け、全庁を上げて取り組むとの答弁がありました。本事案については平成30年度執行された事業であり、本来であれば、さきの決算審査特別委員会で議論可能であった内容です。公金支出については、正確な資料や情報提供、報告が伴わないことには、議会は議論を行えないまま決算認定することになります。不適切な公金支出や事務処理及びそれに伴う議会への報告については、さきの議会に引き続き、再度全庁を上げて改善されるよう強く求めておきます。  あとは委員会に譲りまして、質問を終わります。ありがとうございました。 ○議長(山崎直史) お諮りいたします。暫時休憩いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(山崎直史) 御異議ないものと認めます。およそ30分休憩いたします。                 午後3時10分休憩           −−−−−−−−−−−−−−−−−−−                 午後3時39分再開    〔局長「ただいまの出席議員議長とも53人」と報告〕 ○議長(山崎直史) 会議を再開いたします。  休憩前に引き続き、代表質問を行います。チーム無所属代表から発言を願います。3番、大西いづみ議員。    〔大西いづみ登壇、拍手〕 ◆3番(大西いづみ) 私は、チーム無所属川崎市議会議員団を代表して、本定例会に提出された諸議案並びに市政一般について質問いたします。  災害対策について伺います。まず、風水害対策の初動体制について伺います。台風19号によって明らかになった地域防災計画風水害対策編の大きな課題の一つが初動体制です。まず、災害対策の体制について伺います。川崎市は災害警戒本部を設置したものの、被害情報が入り、災害対策本部ができたのが10月12日23時とのことです。災害対策本部には市の対策本部の各局の連絡員が常駐するものの、災害警戒本部では連絡員が本部に常駐しない計画になっています。しかし、対策本部ができた23時の時点では、台風19号の中にあり、外出が厳しい状況で、連絡員が集合することは難しかったという事実があります。そこで、地震災害ではなく、風水害であり、このような事態は想定できたことから、マニュアルどおりではなく、警戒本部の段階から各局の連絡員が集うべきだったと言えます。連絡員が常駐していなかったことにより、被害状況の情報収集がおくれ、被災現場が縦割りの問題で混乱し、被災者が不安を感じたということも伺っております。この初動体制の課題が災害復旧をおくらせた要因になったと考えられます。この点において、大型台風ということで最高の警戒体制で挑みながら、マニュアルを超えた対策を打つ初動に至らなかったことは課題だと考えますが、市長の見解を伺います。  また、来年の6月までに風水害対策編の見直しを行うと伺っていますが、初動体制については早急に見直せると思いますが、見解を伺います。  次に、職員の危機意識の共有について伺います。災害対策は最悪の事態を想定して行動するのが基本ですが、このたびの台風19号において、市民ミュージアムやとどろきアリーナなどの対応を見ても、意識の共有が図られていたか、甚だ疑問です。市長は総力戦とされ、みずからも現場に出向き、陣頭指揮をされる中でさまざまな体感を持たれていると思いますが、職員の危機意識の共有について市長の率直な見解を伺います。  体験を教訓とするためには、検証に当たり、失敗を直視し、成功を分析し、課題を抽出することが肝要です。例えば情報管理は災害時の生命線ですが、現場対応に追われ、本庁も区も情報のハブ機能を失っていました。また、災害協定を締結している市内企業・団体への情報周知も徹底されておらず、現場でプロの協力を生かせなかったという課題があります。これらの件も含め、事前、発災時、事後における現時点での総括について伺います。また、台風15号における九都県市の災害協定はほぼ機能しませんでしたが、台風19号における広域連携について伺います。  次に、正規職員数の減少に伴う臨時的任用職員の災害時の動員体制について伺います。近年は、行財政改革の一環として常勤職員数の減少が続いています。人事課の調べでは、市長部局の常勤職員数は、平成22年度4月に7,946名だったのが、平成31年度4月には7,284名となり、662名減少しています。来年度以降も減少が続くとすれば、災害時に通常業務の継続が困難もしくは望ましくない場合には、災害時には会計年度任用職員や業務委託事業者などを一定の契約に基づいて補助的な人員としてみなす必要があるのではないかと考えます。例えば今回浸水被害を受けたエリアでは、道路公園センターの職員が泥かきをしている横で、路上喫煙の指導員が台風など来なかったかのように通常業務を行っている様子が見られました。市民からすれば、まちの状態と市の取り組みが余りにもミスマッチしているように見えてしまいます。会計年度任用職員や業務委託などの契約において、明らかに災害が想定される場合や発災時の緊急対応を協議する旨の規定を設けることについて検討することはできないのか、担当の伊藤副市長に伺います。  次に、防災啓発と避難所について伺います。台風19号では、避難所に3万3,150人もの市民の皆さんが避難してきました。これほどの状況を市は想定していたのか、また、この状況をどのようにお考えか、伺います。これまで防災訓練は毎年身近な地域で行ってきましたが、直下型地震に備えた訓練でした。風水害に備えた訓練は行われていません。台風や大雨はあらかじめ予測できることから、訓練の内容も違ったものになることが考えられます。ことしは台風15号、そして19号と毎月大型の台風が襲来している状況から、風水害に特化した避難訓練が必要だと考えますが、見解を伺います。今回の台風において、各避難所内での避難場所とその選定理由を伺います。地震ではなく、風水害時において安全が確保された避難場所へ誘導できていたのか伺います。また、市の管理する施設はもとより、県立高校、商業施設など避難場所として安全が確保できる場所を抽出し、その主体に協力を働きかけるべきと考えますが、見解を伺います。  今回の台風で避難した方から、食料や水の配付がなかった、毛布も足りなかったという声をあちこちで聞きました。大震災で持ち出すものも限られ、着のみ着のまま避難するのとは違って、台風に備えての避難ですから、自分で用意できるものは持っていくという基本が理解されていないことが明らかになりました。また、避難する場所も、避難所だけでなく、2階や3階があれば垂直避難、被害が予想される場所から離れた親戚や知人の家なども考えられます。市民の皆さんにこれらの情報がきちんと届いていないことが問題だと考えますが、見解を伺います。避難してくる方の中には、高齢の方、障害のある方、妊産婦、乳幼児など配慮が必要な方がいます。例えば体温調節が苦手な方、大勢のざわざわした中で過ごすのが苦手な方もいます。今回の台風に限らず、障害のある方の御家族からは、避難所では過ごせないから、万が一の場合は諦めるしかないといった声を聞いています。可能な限り別室を用意するなど、二次避難所が開設されるまでの間に市としてどのようなことを配慮の必要な方に準備しているのか伺います。また、今回、どの程度配慮できたのかを伺います。あわせて、この情報をどのように周知していくのかも伺います。  ペット同行については、小冊子も発行しており、ペット同行の防災訓練を実施しています。対策を講じた後の実際の避難でしたが、避難所受付にてケージに収容した状態で、飼い主と分離して預かるルールです。飼い主と分離した避難が心情的に困難と判断し、避難を諦めて帰宅した方の数を把握しているのか伺います。分離避難はペットと飼い主にとって、また、行政にとっても安心できる最適な方法であるのか、疑問が残ります。今回のペット同行の避難で新たに課題となった点を伺います。  今回の避難状況のさまざまな問題点を検証して、今後の防災計画にどのように生かしていくのか、見解を伺います。この点については他会派の質問で理解しましたので、答弁は結構です。  次に、介護保険制度について伺います。2000年に始まった介護保険は、おおむね3年ごとに制度が改正され、現在は2021年度の改正に向けて、社会保障審議会の介護保険部会等で検討が行われています。その主な内容は、要介護1・2の方に給付されている訪問介護の生活援助及び通所介護を地域支援事業に移そうというものです。今回はこの改正を見送る方向だという一部の報道がありましたが、まだ決定には至っていません。要介護1・2には認知症の方も多く、掃除、洗濯、買い物、食事づくりといった訪問介護の生活援助や通所介護を利用することで、日常の生活が成り立っています。そこで、川崎市の要介護1・2の方の認定者数及び認定者全員に占める割合を伺います。また、訪問介護と通所介護を合わせた月平均の利用者数を伺います。要介護1・2の方の給付が地域支援事業になり、これまでどおりの支援が受けられなくなれば生活が成り立たなくなります。事業者からは、介護給付は下がり、ヘルパー不足でサービスを続けていくことが厳しいとの声が届いています。市として、地域支援事業で介護給付と同様のサービスを供給できると考えているのか、見解を伺います。介護を社会全体で支えるということで始まった介護保険の制度です。40歳以上の方は皆、介護保険料を支払っています。それなのに、使いたいときに使えない介護保険では意味がありません。介護のために家族の誰かが仕事をやめなければならない介護離職といった問題も起きています。要支援1・2は既に2015年に地域支援事業に移行しました。介護保険の保険者は自治体です。要介護1・2の方に対する訪問介護の生活援助と通所介護が地域支援事業に移行することを保険者である川崎市としてどう考えるのか、見解を伺います。  次に、人口推計の変化が行政計画に与える影響について伺います。先日の文教委員会において、令和3年度の就学前児童の人口推計値は7万8,723人で、総合計画策定時の8万2,901人より4,173人下回ることが明らかになりました。令和2年度まで増加すると見込んでいたものが、実際は平成28年をピークに減少傾向が続き、大きく下回る結果となったと報告されています。保育所施設整備を初め、当然下方修正の計画を検討されていると考えますが、見解を伺います。  川崎市では、35歳から44歳とゼロ歳から9歳の転出超過が市全体の転出超過の大部分を占めており、まさに子育て世代が市外に転出していると考えられます。昨年3月に報告された市外に転出した子育て世帯に対する住まいのアンケートによると、意図的転出がトップで、転出先は横浜市などの近隣市に新居を購入して引っ越すという動向が見られます。川崎市が不足していた点・充実すべき取り組みとの問いには「保育など子育て支援施策の充実」がトップ、次いで「公園など子どもが遊べる環境の充実」となっています。この結果は、図らずも、子育てするなら川崎市ではないということを示していますが、この結果と人口推計を市長はどう分析されるのか、見解を伺います。また、さまざまな要因により求められる施策は当然変化します。だからこそ、川崎の子どもをどう育てるのかという普遍のビジョンを確立し、時代に対応する柔軟な施策展開が求められると考えますが、今後の子ども施策の展開について、あわせて見解を伺います。
     言うまでもなく、人口推計は全ての計画の基礎となる数値ですが、この結果は全庁的に共有しているのか、いつの時点で施策に反映されるのか伺います。  さまざまな社会変化が著しい中で、総合計画が4年間見直されず、市民サービスの低下を招くことにならないように、総合計画における社会変化等への柔軟な対応を求めますが、第3期実施計画への対応を含め、担当の伊藤副市長に見解を伺います。  次に、福祉サービスの第三者評価について伺います。川崎市のホームページでは、福祉サービスの質向上と利用者の適切なサービス選択に資する取り組みとして紹介されていますが、事業者が任意で実施してくださっているこの評価結果がそれほど市民に知られていないのではないかと危惧しています。ホームページ上では障害保健福祉のページにぶら下がっているため、特に保育サービスの評価結果は保育園を探す市民にほとんど届いていないのではないかと思われます。子育てに関するコミュニティを持っている場合は口コミで情報を仕入れることもできますが、転入者など口コミによって情報を得られずに困っている市民も、一定数いらっしゃるのではないかと思います。リンクの張り方については早急に改善できるわけですが、評価結果が多くの市民に活用されるよう、多様な媒体で広報することを検討すべきと考えます。見解を伺います。  次に、児童虐待対策について伺います。平成30年度の相談・通告件数は4,134件、前年度比26.7%増と増加の一途です。人員不足が常態化する中、法改正により、児童福祉司、児童心理司等の人員確保が急務となっています。報道によると、増員は全国的にも国が示した増員目標の5割にとどまり、本市においても今年度末までに達成できないと記載されていますが、必要人数と確保策並びに見通しについて伺います。また、子どもの命と利益を最優先にする思考と行動が問われる中、その質が問題視される案件も散見されます。係争に至る事案もあると聞いていますが、どのようなケースなのか伺います。件数についてもお示しください。あわせて、質の確保における取り組みについても伺います。  次に、市政だよりについて伺います。前回の議会では、世帯数に対する発行部数が減少しており、50%を切る状況にあることを指摘しました。市政だよりについては、その後、市民アンケートの結果集計が先月公表され、21日号については「入手していない・できない」「市政だよりに21日号があることを知らなかった」が合わせて73.2%という結果になっています。発行手法を早急に見直すべきと考えます。まずは、関係局区、地域の方々を含めて、市政だよりのあり方を検討する仕組みを構築すべきと考えます。見解を伺います。  次に、特定公共賃貸住宅について伺います。今回の用途変更によって、市営住宅に準ずる住宅として運用を行うことになりますが、特定公共賃貸住宅のみで構成される住棟については、今後民間活用を検討するとのことです。サウンディング調査の結果を待って本格的に議論を始めたいと考えていますが、中原区役所で開かれたPPPプラットフォームセミナーでは、民間企業がリノベーションなどの初期投資をするためには、1棟丸ごとを対象とできるかどうかが大きなポイントとなるとの意見が出ていました。民間の力を最大限引き出せる仕様で検討を進めるべきと考えますが、見解を伺います。あわせて、これまでにない手法による整備、管理が想定されるため、検討段階から居住者を初め地域の方々を巻き込むことが結果的に迅速かつ効果的な事業実施につながると考えます。まずは居住者などを対象として意識調査やアイデア募集を行うべきだと考えます。見解を伺います。また、住宅基本計画では、市営住宅等について現行戸数を当面維持するとされています。今回の条例改正によって運用上の市営住宅戸数は増加することになりますが、計画との整合性を考えると、今後、市内どこかの市営住宅の建てかえなどの際に戸数が減るのではないかと考えられます。見解を伺います。  次に、議案第177号、川崎市とどろきアリーナの指定管理者の指定について及びその他の指定管理議案等について伺います。とどろきアリーナの指定管理において議決されれば、建物管理に責任を負うのは共同事業体における東急コミュニティーということになりますが、現在の指定管理者並びに市民ミュージアムの指定管理者でもあり、今回の責任の一端を大きく担っていると考えます。台風被害における指定管理者の瑕疵については他会派からも厳しく指摘のあったところですが、現指定管理者はどのような見解を持っているのか伺います。また、再発防止に向けたスケジュール管理についてもあわせて伺います。議案第176号の市民プラザ、議案第184号の富士見公園も、同じく東急コミュニティーが参画されております。議案にかかわる重要な事項ですので、明確な答弁を求めます。  また、今回の台風被害を受け、議案に上程されている指定管理者はもとより、現行の指定管理者と災害対策について早急に見直す必要がありますが、担当の伊藤副市長に見解を伺います。  次に、議案第188号、令和元年度川崎市一般会計補正予算について伺います。債務負担行為補正のうち、地域交通支援事業費について伺います。この事業費は路線バス利用実態調査で、現状の市域全体の路線バスの利用状況を確認し、今後の地域交通全般を見直し、まちづくりに生かしていく可能性のあるものです。今年度は市内中部・北部エリアの路線バス利用実態調査の実施を予定し、本年5月28日に調査委託業者と契約を締結しました。しかしながら、調査実施体制の不備等により、調査を中止する事態になりました。調査実施体制の不備の主な要因として、契約相手方が関西の事業者で、調査員の確保が厳しかったことが上げられています。契約解除の手続により、違約金として契約金額の1割を受納することになっています。しかしながら、今回の補正予算では当初の契約金額の6割増しの予算が計上されています。まず、本市が事業者選定に当たり、予測ができなかった事態との説明を受けていますが、どのような点を課題認識しているのか伺います。この点については他会派の質問で理解しましたので、答弁は結構です。  また、今回、台風等の影響を考慮して分割発注を行うことにしていますが、そもそも川崎市の中部・北部エリアという広域の調査なので、分割発注を検討すべきだったと考えますが、調査委託を行う上で想定していなかったのか伺います。さらに、今後このような事態を招かないように、調査委託を行う際にどのような対策を進めるのか伺います。  以上で質問を終わりますが、答弁によっては再質問をさせていただきます。(拍手) ○議長(山崎直史) 市長。    〔市長 福田紀彦登壇〕 ◎市長(福田紀彦) それでは、私から、ただいまチーム無所属を代表されました大西議員の御質問にお答えいたします。  災害対策の体制についての御質問でございますが、このたびの台風第19号においては、台風の規模等から、最悪のケースを考え、やれるべきことは全てやるという姿勢で、10月10日の9時に全局区長で構成する警戒体制をとり、3回の会議を開催して、各局区間における情報共有や事前準備の指示を行い、できる限りの備えをした上で、災害状況等を鑑み、災害警戒本部から災害対策本部に移行させたところでございます。今回、多摩川で観測史上最大の水位上昇により、広範囲での浸水被害などが発生し、課題は多岐にわたることから、風水害時の災害対策本部事務局のあり方や連絡員の派遣体制につきましても、今後の検証の中で検討してまいります。  職員の危機意識についての御質問でございますが、このたびの台風第19号では、最前線の現場で災害対応等に従事した職員は全力で職務に当たってくれたと実感しているところでございます。一方、事前準備等において職員の危機意識に温度差があったことも感じておりますので、今後の検証を通じて把握した課題につきましては、全庁的に共有し、反省すべき点は反省し、次の災害対応に備えてまいります。  子育て支援についての御質問でございますが、初めに、子ども・若者の未来応援プランにおきましては、基本理念に未来を担う子ども・若者がすこやかに育ち成長できるまち・かわさきを掲げ、これまで保育所整備等の待機児童対策や小児医療費助成制度の拡充などの施策を重点的に進めてきたところでございます。今回実施した就学前児童数の推計結果につきましては、未婚化、晩婚化や出生率の低下等により国全体で少子化が進展していること、本市におきましては、住宅の部屋数や広さなどを求めて転出の超過が生じていることなどが要因で就学前児童数が減少すると見込んだものでございまして、今後も子育て世代にとって魅力あるまちづくりに努めてまいりたいと存じます。次に、今後の子育て支援施策についてでございますが、女性の就業率の上昇が見込まれる中、待機児童対策などの子育て環境の整備に努めるとともに、社会情勢の変化や子育て世代の多様なニーズを適切に把握しながら、子どもの成長発達の段階に応じた切れ目のない支援を総合的に推進していく必要があると考えております。以上でございます。 ○議長(山崎直史) 伊藤副市長。    〔副市長 伊藤 弘登壇〕 ◎副市長(伊藤弘) 初めに、災害時の動員体制についての御質問でございますが、本市におきましては、発災時の体制強化を図るため、動員計画を抜本的に改定し、避難所運営要員を約900人から2,000人に増員するなど、動員体制の確保に努めてきたところでございます。令和2年度から新たに運用が開始される会計年度任用職員につきましては、一般職の非常勤職員として指定された職務に従事することとなり、その職務内容に災害対応業務を加えることは、制度上は可能と考えておりますが、現在の災害時の動員体制のあり方、会計年度任用職員の職のあり方など検討すべき課題がございます。また、災害時における業務委託事業者の補助的な活用につきましても、対象とする業務委託の選定、委託事業者負傷時の補償、連絡体制の整備、当初委託契約への影響など、こちらも検討すべき課題がございます。今後、災害時の動員体制につきましては、このたびの災害対応に係る検証を進めながら検討してまいりたいと存じます。  次に、総合計画についての御質問でございますが、総合計画の実施計画につきましては、中期的な視点で市政運営を計画的に進めるために策定しているものでございます。さまざまな社会環境の変化につきましては、施策の進捗管理や主要課題調整、予算編成等の中で課題の把握と取り組みの方向性等について検討、確認を行い、議会とも情報を共有しながら対応しているところでございますが、第3期実施計画の策定に向けましても的確に対応してまいりたいと考えております。  次に、指定管理施設における災害対応についての御質問でございますが、指定管理者は、地震や風水害等のリスクが発生した場合でも、必要な業務を継続できる体制づくりに取り組む必要があることから、東日本大震災等の実態も踏まえ、平成24年3月に指定管理施設所管課災害対応の手引を策定しているところでございまして、各施設所管課は、この手引を参考に指定管理施設の災害時等の応急措置に関する計画を作成し、あわせて指定管理者もその計画を踏まえた同様の計画を作成することとしております。この間、発生いたしました熊本地震や西日本豪雨災害等で明らかになった課題を踏まえながら、本手引の改定に向けた検討を進めてきたところでございますが、改めて今般の台風第19号による水害への対応等も含め手引の改定を行い、指定管理施設における災害対応が適切に図られるよう努めてまいりたいと存じます。以上でございます。 ○議長(山崎直史) 総務企画局長。    〔総務企画局長 大澤太郎登壇〕 ◎総務企画局長(大澤太郎) 総務企画局関係の御質問にお答え申し上げます。  市政だよりについての御質問でございますが、このたびの市政だよりに関する市民アンケートでは、21日号をごらんいただけていない割合が高い結果となり、課題として認識しているところでございます。市政だよりをより多くの皆様にごらんいただける仕組みづくりとして、SNSを活用した情報発信など新たな取り組みを実施しているところでございますが、さらに11月からは、本市のLINE公式アカウントを設け、リッチメニューから市政だよりのホームページにリンクさせたところでございます。今後も、紙媒体に加え、さまざまな媒体を活用し、閲覧機会の拡大に努めるとともに、印刷、送達など発行に係る手法や編集スケジュールなど、市政だよりをめぐるさまざまな点を検証するため、各局課長級から成る広報広聴主管会議を活用するなど、関係局と連携しながら多角的に効率的、効果的な発行の手法について研究し、必要に応じ、市民からの意見聴取や関係団体との意見交換を進めてまいりたいと考えております。以上でございます。 ○議長(山崎直史) 健康福祉局長。    〔健康福祉局長 北 篤彦登壇〕 ◎健康福祉局長(北篤彦) 健康福祉局関係の御質問にお答え申し上げます。  初めに、次期介護保険制度改正についての御質問でございますが、本市における要介護1及び2の認定者数は、本年4月1日時点で約2万1,000人、認定者全体に占める割合は約39%であり、訪問介護の月平均利用者数は約6,000人、通所介護の月平均利用者数は約9,000人でございます。地域支援事業につきましては、要支援1及び2の方等にサービスを提供しているところでございますが、現在、次期介護保険制度改正に向け、持続可能な制度の構築、介護現場の革新の観点から、国の社会保障審議会介護保険部会で要介護1及び2の方を地域支援事業の対象とすることについて議論されているところでございますので、本年12月に予定されております同部会の取りまとめ内容を注視してまいりたいと存じます。  次に、福祉サービス第三者評価についての御質問でございますが、福祉サービス第三者評価制度は、事業者みずからが事業運営の具体的な問題点を把握するため、公正中立な第三者機関に評価調査を依頼し、サービスの質の向上に結びつけるとともに、利用者の適切なサービス選択に資するための情報となることを目的としており、評価結果につきましては、本市のほか、神奈川県における第三者評価を推進するかながわ福祉サービス第三者評価推進機構のホームページで公表しているところでございます。今後につきましては、評価結果がより市民の皆様に活用いただけるよう、本市ホームページの保育園の評価結果にアクセスしやすいようリンクを張ることや、各福祉制度の案内冊子等に当該制度の内容を記載するなど、一層の周知に努めてまいります。以上でございます。 ○議長(山崎直史) こども未来局長。    〔こども未来局長 袖山洋一登壇〕 ◎こども未来局長(袖山洋一) こども未来局関係の御質問にお答え申し上げます。  初めに、就学前児童数の推計についての御質問でございますが、子ども・若者の未来応援プラン第6章に位置づけている子ども・子育て支援事業計画の見直しに当たりましては、子ども・子育て支援法第61条の規定により、教育・保育施設等及び地域子ども・子育て支援事業について、就学前児童数の推計や各事業の利用状況等を踏まえて、量の見込みと確保方策を見込んだところでございます。そのうち教育・保育施設等につきましては、就学前児童数が減少する中でも保育ニーズの上昇が見込まれますので、現行計画と比較すると伸びは鈍化するものの、計画期間中の量の見込みは増加傾向となっております。また、地域子ども・子育て支援事業につきましては、延長保育事業や放課後児童健全育成事業など保育ニーズの高まり等を受けて利用者数の増加を見込む事業がある一方、地域子育て支援拠点事業や、ふれあい子育てサポート事業等、保育所等の整備などに伴い、今後の利用者数が減少傾向と見込む事業もございます。次に、今回の見直しの内容につきましては、副市長を座長とするこども施策庁内推進本部会議において、関係局区間で共有を図ってきたところでございまして、令和3年度に予定している子ども・若者の未来応援プランの改定に向けては、改めて人口推計等の基礎的な情報を的確に把握しながら、関係局区間での施策の協議調整を図ってまいりたいと考えております。  次に、児童虐待対策についての御質問でございますが、初めに、児童福祉司及び児童心理司の必要な人数につきましては、改正児童福祉法に定める基準に基づき、本市における人数を試算いたしますと、児童福祉司27人、児童心理司14人程度が段階的に必要となる見込みでございます。次に、確保方策についてでございますが、本市への入庁希望につながるよう、これまで社会福祉職等専門職向けの説明会や職場見学バスツアー、大学訪問による学生へのPR、実習生の積極的な受け入れなどに取り組んでまいりましたので、今後も引き続きさらなる確保方策を検討してまいりたいと考えております。次に、見通しについてでございますが、国は児童虐待防止対策体制総合強化プランにおいて令和4年度までに体制強化を図ることとしておりますので、本市といたしましても早期に体制強化が図られるよう取り組んでまいりたいと存じます。次に、児童相談所においては子どもの安全確保と権利擁護を最優先に考えなければならないため、保護者の同意がいただけなくても、一時保護や施設入所措置を行う場合があり、保護者と意見の相違が生じ、審査請求等に至ることが毎年数件ございます。次に、人材育成についてでございますが、OJTを初め、新任研修や必要な専門研修を実施するとともに、有用な外部研修等の機会の積極的な活用等により、人材の育成に取り組み、児童虐待対策の推進に努めてまいります。以上でございます。 ○議長(山崎直史) まちづくり局長。    〔まちづくり局長 岩田友利登壇〕 ◎まちづくり局長(岩田友利) まちづくり局関係の御質問にお答え申し上げます。  初めに、特定公共賃貸住宅についての御質問でございますが、今後の活用方策につきましては、住宅施策への貢献や既存入居者の居住安定等に配慮した上で、サウンディング調査結果等を踏まえ、民間の活力を可能な限り生かせるよう検討を進めてまいります。次に、入居者への対応につきましては、今後、意見交換の場を設定するなど、入居者の意向や意見等を伺ってまいりたいと考えております。次に、市営住宅の管理戸数につきましては、一時的にふえることとなりますが、第4次川崎市市営住宅等ストック総合活用計画に基づき、今後の団地建てかえ等を通じて、現状の戸数を維持することとしております。  次に、路線バス利用実態調査についての御質問でございますが、初めに、発注方法につきましては、バス事業者ごとに発注する方法も含め検討を行いましたが、各バス事業者との調整や経費の縮減などの観点から一括で発注したものでございます。次に、今後の対策につきましては、調査の確実な実施に向け、十分な準備期間の確保や調査実施体制の一層の充実を図ってまいります。以上でございます。 ○議長(山崎直史) 中原区長。    〔中原区長 永山実幸登壇〕 ◎中原区長(永山実幸) 中原区役所関係の御質問にお答え申し上げます。  とどろきアリーナの指定管理についての御質問でございますが、指定管理者におきましては、川崎市とどろきアリーナの管理運営に関する基本協定書に基づき、利用者の安全を最優先に、事前の休館判断や関係各所への連絡を行うとともに、排水溝の点検や吹き込みによる漏水への備えなど必要な対応を行っていたとのことでございます。なお、指定管理者におきましては、今回の対応を精査し、今後の災害対応に生かすことを目的に、他の類似施設における災害対応状況等を確認するとともに、施設保全対策の事前準備から、災害当日の初動体制、警報発表時、浸水に至るまでの各段階での状況について検証を12月中に行い、その検証結果に基づき、より適切な対応を有事対応ハンドブックに令和2年1月までに反映させてまいります。また、従前から行われている消防訓練等の各種訓練に加え、より実践的な水害対策の訓練を実施してまいります。中原区役所といたしましては、平時から指定管理者との連絡体制の強化や、指定管理者との共同による訓練の実施等、危機管理体制の強化を図るとともに、指定管理者に対しモニタリングを行うなど、適切に指導助言を行ってまいります。以上でございます。 ○議長(山崎直史) 危機管理監。    〔危機管理監 高橋 実登壇〕 ◎危機管理監(高橋実) 危機管理に関する御質問にお答え申し上げます。  初めに、初動体制の見直しについての御質問でございますが、現在、台風第19号における対応等について課題の抽出を行っているところでございますが、風水害時の災害対策本部事務局のあり方等につきましても、川崎市防災対策検討委員会委員の知見もいただきながら検証を進めた上で、必要に応じて運用方法や構成の見直し等の検討を行ってまいります。  次に、現時点での総括についての御質問でございますが、このたびの台風第19号では、最悪のケースを考え、やれるべきことは全てやるという姿勢で台風の上陸が予想された2日前から警戒体制を整え、準備してまいりました。また、避難所等の現場におきましては、避難所運営や被災された方への支援など、あらゆる場面で自主防災組織を初めとした地域の皆様、川崎建設業協会、塗装業協会などの災害時協定締結団体、企業等の御協力により災害対応が行われました。現在も多くの皆様からの御支援をいただきながら、市民生活の一日も早い回復と安定に向けて、全市一丸となって取り組みを進めているところでございます。一方で、市民の皆様からは、今回の災害対応についての厳しい御意見もいただいているところでございまして、今回の台風で明らかとなった課題等につきましては、しっかりと検証を行い、御報告させていただきたいと存じます。次に、広域連携についての御質問でございますが、台風第19号による災害対応におきましては、九都県市間の連携を生かし、東京都から土のう袋等の必要な物資の支援をいただいたほか、横浜市からごみ収集車を派遣していただくなど、災害廃棄物の処理について支援をいただいたところでございます。11月6日に開催された九都県市首脳会議におきましては、台風第15号及び台風第19号の検証を踏まえ、連携強化に向けて協定等の見直しを行うことが確認されたところであり、今後におきましても、九都県市を初め、指定都市市長会や総務省の被災市区町村応援職員確保システム等のさまざまなルートを通じて他自治体との連携を図り、迅速かつ適切な災害対応に努めてまいります。  次に、避難者数の想定についての御質問でございますが、このたびの台風第19号では、多摩川の増水に伴う避難勧告や避難指示、高潮警報に伴う避難勧告を川崎区の一部の地域を除いて初めて発令したことにより、初めて避難所を開設した川崎区を含め、全市で158カ所の避難所を開設し、3万3,150名の方が避難されました。今回の台風の事前情報では、その規模が大きかったことから、警戒体制をしいて備えておりましたが、これほどの避難者となるとは想定しておりませんでした。今後の検証の中でも、避難については設置箇所や受け入れ体制など課題も多岐にわたることから、さまざまな視点から検討してまいりたいと存じます。次に、風水害に関する避難訓練についての御質問でございますが、風水害時の避難につきましては、市民の皆様一人一人が地域のリスクを知り、正確な情報を入手した上で正しく判断し、適切な避難行動をとることが重要であることから、これまで啓発活動を中心とした取り組みを実施してきたところでございます。風水害の避難行動につきましては、地域特性やお住まいの構造などを踏まえながら適切に行うものと考えておりますので、今回の台風第19号の検証結果を参考にしながら、効果的な訓練となるよう取り組んでまいります。  次に、各避難所内での避難場所についての御質問でございますが、各避難所で整備されている洪水・土砂災害避難所運営マニュアルにおいてそれぞれの避難場所が定められており、校舎内の階層や体育館などが指定されている状況でございます。今回の台風では、洪水警報及び高潮警報発令により避難勧告が発令されましたことから、避難所の安全確保のため、校舎2階以上の特別教室や廊下、普通教室等に誘導したところもございました。風水害時において安全が確保された避難場所への誘導は大変重要なことと認識しておりますので、今後の検証の中で、施設の安全な受け入れ可能場所や担当する従事者等についても検討し、必要に応じてマニュアルの修正を図ってまいります。次に、避難場所の確保についての御質問でございますが、商業施設や県立学校等が所有、管理する施設等につきましては、災害時における市民の避難場所としての機能が期待できることから、協定の締結等により避難場所としての確保に努めるとともに、さまざまな機会を通じて働きかけを行ってまいりました。災害による被害を最小限にするためには、民間施設等も含め、地域の実情や施設等の状況を踏まえて、さまざまな形で柔軟にその役割を担っていただくことも重要と考えております。地域防災力の向上に当たりましては、避難場所の確保につきまして、地域のコミュニティの中で主体的に取り組んでいただくことが重要と考えておりますので、台風第19号に係る検証の中でも検討を進めてまいります。  次に、適切な避難方法の周知についての御質問でございますが、本市では防災啓発冊子「備える。かわさき」や、平成30年度に全戸配布しましたタブロイド版「号外!備える。かわさき」、各種ハザードマップにおきまして、災害情報の入手方法や自分自身に合った適切な避難方法の検討について御紹介しているほか、ぼうさい出前講座におきましては、建物や地域のハザード情報など、市民一人一人に応じた避難方法についてお伝えしてきているところでございます。このたびの台風第19号では避難に関する考え方や伝え方などの課題がございましたことから、この機会を捉え、より効果的な手法を検討し、実施してまいります。  次に、要援護者への支援についての御質問でございますが、本市の避難所運営マニュアルにおきましては、配慮が必要な方への準備につきまして、避難所での長期滞在により要援護者の方が命にかかわる状態に陥らないことを目的として、避難所の中で要援護者を優先的に受け入れる場所を検討するなど、以後のケアを適切に受けられるよう記載しており、各避難所において取り組んでいただいているところでございまして、このたびの災害対応におきましても、緊急的な避難者の受け入れであったものの、約半数の避難所が要援護者スペースの確保を行ったところでございます。こうした取り組みにつきましては、特に避難所での生活に御不安のある要援護者の方にわかりやすく伝えていく必要がございますことから、日ごろから要援護者に携わっている関係局区が中心となり、周知を行ってまいります。  次に、ペット同行避難等についての御質問でございますが、各区における避難者の受け入れ時に、ペット同行避難者が避難所においてペットと分離して滞在することとなったことで、避難所を後にされた件数につきましては、その正確な人数までは把握しておりませんが、一定数いらっしゃったことについては認識しているところでございます。ペット同行避難につきましては、一定の期間、多くの市民の皆様が同一空間で滞在することを前提に、衛生面やアレルギー面での課題があることから、今回の避難勧告文においてケージの使用をお願いしたところでございます。しかしながら、ペットとの同伴避難を拒まれたことを理由に避難所を利用しなかった方もいらしたことから、避難所内でのペットスペース等についても検証の中で関係局区と検討してまいります。以上でございます。 ○議長(山崎直史) 大西議員。 ◆3番(大西いづみ) それぞれ御答弁ありがとうございました。再質問に先立って、意見要望を申し上げます。  まず、災害時の動員体制についてです。会計年度任用職員や業務委託については、制度上不可能ではないが、課題があるとの御答弁でした。例えば災害ごみの運搬に関して、南部に重大な被害があった場合は北部からの応援を早急に送る必要がありますが、ごみ、資源物の収集運搬に関しては民間委託が進んでいるため、直営のみの応援だけでは十分な応援ができない可能性があります。より柔軟な運用が図られるよう要望いたします。  次に、とどろきアリーナを含めたスポーツセンターの施設所管に対する考え方についてです。今回の台風ではとどろきアリーナでしたが、今後他の区でもスポーツセンターが地震や大雨などによって被災する可能性はあります。現在スポーツセンターを所管しているのは区の地域振興課であり、平時には市民と身近で顔の見える関係が構築されている部署です。このような部署が災害時に避難所などでの対応だけではなく、指定管理者との連携調整を担うことは一定の整合性があるものと理解していますが、より最適な市と区の役割分担があるのではないかと考えます。今後、全市的な検証の中で検討項目に加えていただくよう意見要望いたします。  次に、介護保険についてです。介護保険については、改正の方向がまだ決定していないことから明確な御答弁がなく、議論の取りまとめの内容を注視するということでした。介護の社会化が後退することのないよう、必要なときに必要な介護が受けられ、住みなれたまちで安心して年を重ねられるように取り組んでいただくことを要望いたします。  次に、人口推計の総合計画への反映についてです。人口推計の変化とそれに伴う数値目標への反映は総合計画の改定に合わせるとのことですが、各事業局では年度ごとに変化を事業に反映して計画しなければならず、これではダブルスタンダードと指摘せざるを得ません。柔軟な対応が必要であり、それは可能であると考えますので要望いたします。あわせて、全庁的に変化に対し機動的に対応するために、推計値の有効活用や事業評価のあり方を再検討し、適時適切に計画に反映することを要望いたします。  それでは、再質問させていただきます。災害対策について再度伺います。市長や危機管理監の御答弁は、しっかりと課題を認識され、今後の検証の中で検討する方向性を示し、前向きであることを評価します。しかしながら、各会派の代表質問でも出てきている災害対策の答弁の中に、今回、今後の検証の中で検討していくという言葉が繰り返されています。来年6月の地域防災計画改定時を目標とするもの、広域連携のように少し時間がかかるもの、他方で検証後すぐに対応が可能なものがあります。そこで、今回御答弁をいただいたものを含め、検証していくものについて一覧化した上で検討時期を示し、対応していくべきと考えます。検討事項の一覧化を含め、今後の災害対策についての検討状況の見える化を進めるべきと考えますが、市長の見解を伺います。また、災害警戒本部や災害対策本部及び職員の意識を初めとしたさまざまな課題について、市長も検証の中で検討が必要であると御答弁いただいております。そこで、これらの課題解決のために予算や権限を一元的に担える危機管理局の設置を検討すべきであると考えますが、市長の見解を伺います。  次に、適切な避難方法の周知に関して伺います。過去の議論から、本市には危機管理室発行の防災啓発の刊行物でも20種類あると理解しています。そのほか、各局各区も独自の刊行物を作成し、啓発や周知を行っている実情があります。これについて平成31年の予算審査特別委員会では、さまざまな情報を1冊にまとめた、一覧性が高く、保管ができ、情報が届きやすい冊子を定期的に全戸配布することが防災啓発を促す上で必要だと考えているとの御答弁がありました。保管性が高く、情報が一元化された冊子に関するニーズ等の調査を「備える。かわさき」に関するアンケートとして市民アンケートで実施する必要があると思いますが、見解を伺います。  まちづくり局長に子育て世代の転出超過について伺います。転出した子育て世帯に対するアンケート調査を行ってから1年以上たっていますが、住宅基本計画でも、転出超過の解消について減少という目標が記されているのみで、具体的な数値目標は存在しません。一方で、既に事業ベースの取り組みとしては、すまい・いかすプロジェクトが始まっています。この事業についても、アウトカムとしての具体的な目標設定がないので、何をもって事業成果とするのか不透明であり、事業実施そのものが目標となる危険性があります。早急に子育て世代の転出超過に対する成果を検証できるような数値目標の設定を検討すべきです。見解を伺います。  以上で再質問を終わります。 ○議長(山崎直史) 市長。 ◎市長(福田紀彦) 災害対策についての御質問でございますが、災害に強い安全・安心なまちづくりを進めるに当たっては、行政だけでなく、議会や市民の方々等とも一体となって推進していく必要があると考えております。今後の検証に当たりましては、2月中旬には議会や市民の皆様方へ検討項目や課題などについて中間報告を行い、今年度末までにそれらに対する本市の考え方等について検証報告としてわかりやすくお示ししてまいります。また、今回の災害対応においては、初動期の応急対策から復旧期の被災者支援まで、所管局それぞれが強みを生かしながら取り組んでいるところではございますが、その過程で生じた課題については、危機管理体制も含め、改めて検証し、今回の経験や反省を次の災害対応に生かしていくことが重要であると考えておりますので、各局区が自律的に取り組みを進め、有機的な連携が図れるよう、より一層強化を図ってまいりたいと存じます。以上です。 ○議長(山崎直史) まちづくり局長。 ◎まちづくり局長(岩田友利) 子育て世帯の転出超過についての御質問でございますが、子育て世帯の負担を軽減しつつ、ゆとりある住宅に居住できる環境の形成のためには、さまざまな取り組みを推進することが必要であると考えております。その一環として、高齢者等の所有する既存戸建て住宅の空き家等を子育ての世帯向けに活用するなど、住宅ストックの世代間循環を促進することが有効と考え、本年9月に、すまい・いかすプロジェクトをスタートし、民間事業者等と連携して既存住宅の活用やリノベーションの促進を図っているところでございます。本施策に関連する数値目標といたしましては、既存住宅の流通シェア率等も定めておりますが、今後、適切な指標のあり方について検討してまいります。以上でございます。 ○議長(山崎直史) 危機管理監。 ◎危機管理監(高橋実) 防災啓発についての御質問でございますが、本市では平成26年度にぼうさい出前講座を利用し講座を受講された方に対して、冊子の内容や厚さなど防災啓発冊子に係るアンケートを行い、いただいた御意見を参考に、さまざまな災害に対する備えを一元化した「備える。かわさき」のあり方を見直しました。また「備える。かわさき」をメーンに、大地震をイメージして備えていただくための「川崎に大地震が起きた日」、テーマを絞り、市内全ての御家庭にお配りした「号外!備える。かわさき」、企業や事業所などターゲットを絞った「川崎市内企業・事業所のためのBCP作成のススメ」など、さまざまな啓発冊子を作成しているところでございます。防災啓発におきましては、ICTを活用するなど効果的な手法の検討に加え、市民の皆様の御意見を伺うことは大変重要でございますので、ハザードマップの一元化も含め、意見聴取の手法など検討してまいりたいと存じます。以上でございます。 ○議長(山崎直史) 大西議員。 ◆3番(大西いづみ) 御答弁ありがとうございました。あとは委員会に譲り、質問を終わります。 ○議長(山崎直史) 以上をもちまして、日程第1の各案件に対する各会派の代表質問は終わりました。これをもちまして代表質問を終結いたします。           −−−−−−−−−−−−−−−−−−− ○議長(山崎直史) 次に、議案の委員会付託についてであります。  日程第1の案件中、報告第20号を除く各案件につきましては、お手元に配付してあります議案付託表(その2)のとおり、それぞれの常任委員会に付託をいたします。(資料編29ページ参照)           −−−−−−−−−−−−−−−−−−− ○議長(山崎直史) 次に、 △日程第2の請願、陳情を議題といたします。  令和元年第4回定例会以降、去る11月27日までに受理いたしました請願、陳情は、お手元に配付してあります請願陳情文書表のとおりであります。  ただいまの請願、陳情につきましては、文書表のとおり、それぞれの常任委員会に付託をいたします。(資料編31ページ参照)  なお、この際、お諮りいたします。ただいま付託をいたしました請願、陳情のうち、本会期中に審議未了となったものにつきましては、議会閉会中の継続審査にいたしたいと思いますが、御異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(山崎直史) 御異議ないものと認めます。よって、そのように決定いたしました。           −−−−−−−−−−−−−−−−−−− ○議長(山崎直史) お諮りいたします。本日はこれをもちまして散会することとし、明日6日から11日までの6日間は委員会における議案審査等のため休会とし、次回の本会議は12日の午前10時より再開し、各案件に対する委員長報告、討論、採決等を行いたいと思いますが、御異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(山崎直史) 御異議ないものと認めます。よって、そのように決定いたしました。           −−−−−−−−−−−−−−−−−−− ○議長(山崎直史) 本日はこれをもちまして散会いたします。                 午後4時38分散会...