川崎市議会 2018-09-21
平成30年 決算審査特別委員会(まちづくり分科会 第1日)−09月21日-08号
春 孝明
織田勝久
石川建二
渡辺あつ子
重冨達也
出席説明員
(
まちづくり局)
まちづくり局長 綿貫康治
まちづくり局担当理事・
拠点整備推進室長事務取扱 岩田友利
総務部長 矢島 浩
計画部長 藤原 徹
交通政策室長 松元信一
市街地整備部長 宇留間雅彦
住宅政策部長 前田 亮
指導部長 天神正志
庶務課長 長澤貴裕
企画課長 塚田雄也
計画部担当課長(景観担当) 吉原秀和
交通政策室担当課長 北村岳人
地域整備推進課長 若林禎浩
拠点整備推進室担当課長 沖山浩二
住宅整備推進課長 齋藤正孝
住宅整備推進課担当課長 松本裕幸
市営住宅管理課長 植木義行
市営住宅建替推進課長
小田部純子
建築管理課長 白石敬博
建築管理課担当課長(
建築企画担当) 樋口真紀
建築指導課担当課長 佐々木朗子
宅地企画指導課長 丸山 豊
(交通局)
経営企画課担当課長 藤平高志
午前10時0分開会
○堀添健 会長 ただいまから
まちづくり分科会を開会いたします。
私が、本分科会の会長を務めさせていただきますので、よろしくお願いいたします。
お手元の
タブレット端末をごらんください。本日の日程は、
まちづくり分科会日程のとおりです。(資料編21ページ参照)
なお、本日の分科会は、
まちづくり分科会審査発言要旨の発言順序により進めてまいりますので、よろしくお願いいたします。(資料編22ページ参照)
初めに、
まちづくり局関係の議案の審査を行います。
議案第132号、平成29年度川崎市
一般会計歳入歳出決算認定についてのうち、
まちづくり局の所管分を議題といたします。
なお、
関係理事者として交通局から
藤平経営企画課担当課長が出席しておりますので、よろしくお願いいたします。
それでは、老沼委員から発言を願います。
◆老沼純 委員 おはようございます。通告に従って伺ってまいります。
まず、10款3項3目再
開発事業費、柿生駅周辺地区再開発事業について伺ってまいります。まず、平成29年度、どのような取り組みをなされたか伺いたいと思います。
◎若林禎浩
地域整備推進課長 平成29年度の
取り組み実績についての御質問でございますが、平成29年度は、柿生駅南口の市街地再開発事業において整備を予定している駅前広場や道路についての
交通管理者との協議に向けた
資料作成等を目的とした業務委託を行ったほか、柿生駅周辺地区の一体的かつ計画的な
まちづくりを推進するため、柿生駅
周辺地区まちづくりビジョンを策定、公表したところでございます。以上でございます。
◆老沼純 委員 ありがとうございます。その中でも、柿生駅南口周辺の再開発事業についての
取り組み状況、事業概要、そして今後の
スケジュールを伺います。
◎若林禎浩
地域整備推進課長 柿生駅南口周辺の再開発事業についての御質問でございますが、初めに、柿生駅南口の再開発事業につきましては、
交通基盤計画の検討を進めるとともに、本年6月に周辺住民に対する
事業説明会を実施するなど、準備組合と連携し、事業化に向けた取り組みを継続的に行っているところでございます。次に、事業概要につきましては、
生活利便施設、
子育て支援施設、
都市型住宅などの都市機能の導入を検討しており、あわせて都市施設として、バス、タクシー、一般車が乗り入れ可能な駅前広場の整備、既存道路の拡幅整備を計画しているところでございます。今後の
スケジュールにつきましては、準備組合から平成31年度の
都市計画決定、平成33年度の工事着工を目指していると伺っており、本市といたしましても、市街地再開発事業の事業化に向けて準備組合の取り組みを引き続き支援してまいりたいと考えております。以上でございます。
◆老沼純 委員 御答弁ありがとうございます。柿生駅
周辺地区まちづくりビジョンにも定められているんですけれども、川崎市の将来人口推計の中で、麻生区全体の15歳未満の人口というのはもう既に減少が始まっているところでございますけれども、柿生駅の近隣地区と限定したときに、2030年までは、この15歳未満の人口はまだ増加するという状況が掲げられています。
教育委員会からは、柿生小学校の増築というものが、かわさき教育プランに掲げられておりまして、生徒数の増加が見込まれているとのことでございます。
世田谷町田線については拡幅工事が進捗を見せておりまして、柿生駅の周辺というところでは、今、変化は起こっているところと認識をしております。柿生駅
周辺地区まちづくりビジョンの課題として掲げる、児童生徒を初めとする歩行者の通行環境の確保についてはどのような対応を検討されているのか伺います。
◎若林禎浩
地域整備推進課長 歩行者の通行環境の確保についての御質問でございますが、平成29年度に策定した柿生駅
周辺地区まちづくりビジョンにおいて、
都市計画道路の整備や
まちづくりに合わせた
歩行者空間の整備など、地区を訪れる誰もが安全で快適に歩ける通行環境の確保を方針の一つとして掲げているところでございます。柿生駅南口の市街地再開発事業において、
歩行者空間の整備に向けた検討を行っているところでございますが、柿生駅周辺地区における歩行者の通行環境の確保については、引き続き、関係局とともに連携を図りながら検討や調整を行ってまいりたいと考えております。以上でございます。
◆老沼純 委員 御答弁ありがとうございました。第1回、第2回と説明会にも、私、出させていただきましたけれども、再開発をやるんだという熱は大分上がってきて、あとはソフト面でどういうふうに協力していこうかという体制になっておりますので、ぜひ引き続き推進をお願いしたいと思います。
次の質問に移ります。10款4項3目
開発行為指導監督費、
宅地耐震化推進事業費及び
宅地防災工事助成金について伺ってまいります。この夏は本当に全国各地で自然災害が頻発しております。被災地においては、一日も早い復旧復興を望むところでございますし、本市としても他人事ではなくぜひ対策を打っていただきたいと思っております。
宅地耐震化推進事業費として約2,300万円余が計上されておりますが、その
取り組み内容を伺ってまいります。
◎丸山豊
宅地企画指導課長 宅地耐震化推進事業についての御質問でございますが、平成29年度の事業内容についてでございますが、大
規模盛り土造成地における地盤調査や滑動崩落に関する安定性を検証する第2次
スクリーニング調査を行う委託業務のほか、平成28年度の第2次
スクリーニング調査箇所における盛り土の安定性向上のための方策を検討する委託業務でございます。以上でございます。
◆老沼純 委員 ありがとうございます。この事業の成果物として、大
規模盛土造成地マップを出されていると思いますが、その目的として、被害軽減のための情報提供と定められています。市民がどのようにこの情報を活用されることを望まれているのか伺ってまいりたいと思います。また、前兆見きわめのチェックポイントとして記載がありますけれども、市民から相談の件数がどの程度あったのか、伺いたいと思います。
◎丸山豊
宅地企画指導課長 大
規模盛土造成地マップについての御質問でございますが、初めに、このマップの作成意図についてでございますが、地震時に宅地の被害が生じる可能性がある大
規模盛り土造成地の存在や、具体的な位置を市民の皆様に広く知っていただくとともに、日常的な擁壁の
点検ポイントなどを御紹介することにより、市民の皆様の
防災意識向上のために活用していただくことを期待するものでございます。次に、市民からの相談件数についてでございますが、既存擁壁の老朽化に関するものも含めて、平成29年は70件程度となっております。以上でございます。
◆老沼純 委員 御答弁ありがとうございます。70件、しっかりとぜひ対応いただきたいと思いますし、これがふえることによって、さらに市民の防災という意識も高まってくるものだと思っております。続きまして、
宅地耐震化推進事業の推進に関しましては、
有識者等参加による懇談会が開催されたと伺っています。その懇談会の中では、本市の大
規模盛り土変動予測及び
滑動崩落防止についてどのような評価になっているか伺いたいと思います。
◎丸山豊
宅地企画指導課長 宅地耐震化推進事業の懇談会についての御質問でございますが、これまでの懇談会におきましては、大
規模盛土造成地マップの作成のほか、
変動予測調査を実施するための技術基準の策定や、
調査実施箇所の優先順位の決定などに当たり御意見をいただいております。現在は、平成28年度から平成29年度に実施しました調査成果を精査するために、
滑動崩落対策の必要性も含めて、専門的な見地から御意見を伺っているところでございます。以上でございます。
◆老沼純 委員 ありがとうございます。
万が一変動予測調査によって、
滑動崩落対策工事が必要となったときには、国の補助を受けて工事が実施されると記載がございました。本市の予算執行の準備は整っているのか伺いたいと思います。また、そうであるのであればどの費目で対応されていくのか伺います。
◎丸山豊
宅地企画指導課長 滑動崩落対策工事の予算についての御質問でございますが、
変動予測調査の結果によりまして、必要な対策が停滞することなく予算が確保できるよう、
開発行為指導監督費の中で適切に対応してまいりたいと考えております。以上でございます。
◆老沼純 委員 答弁ありがとうございます。しっかりと準備をお願いしたいと思います。盛り土の崩落または
液状化現象という地盤変化、こういったものについては地下埋設物にも影響を与えるものと容易に予測はできるところです。風水害または震災における被害よりも、大規模停電といったものが人命リスクを抱えているとしている、日本国以外ですけれども、そういう国もあるようでございます。このたびの北海道の停電、また
都市型災害について、また、大阪の北部地震の震災対策、こういったことについてぜひ今後も研究を進めていただければと思います。そしてまた、
まちづくり局のみならず、
危機管理室、全庁挙げての対応を要望したいと思います。
次に、
宅地防災工事助成金の執行状況について伺います。決算額は約62万円、平成29年度予算に対する執行率を伺います。
◎丸山豊
宅地企画指導課長 宅地防災工事助成金についての御質問でございますが、予算額1,200万円に対しまして執行率は5.2%となっております。以上でございます。
◆老沼純 委員 大分、所感としては少ないようなイメージもあるんですけれども、直近3年間ですと、予算額に対する執行率はどの程度になりますでしょうか。
◎丸山豊
宅地企画指導課長 宅地防災工事助成金についての御質問でございますが、平成29年度以前となる直近3カ年の予算額に対する執行率につきましては、平成26年度は88.1%、平成27年度は64.1%、平成28年度は19.6%となっておりまして、3年間の平均値は57.3%となっております。以上でございます。
◆老沼純 委員 5%、そして3年間平均でも約57%、予算額の2分の1ぐらいということです。この助成金の広報がまず届いていないのか、市民の方がまだ
宅地防災工事助成金というのを必要としないのか、ちょっとどういう状況なのか、見解を伺いたいと思います。
◎丸山豊
宅地企画指導課長 宅地防災工事助成金の必要性についての御質問でございますが、この助成制度は、古い擁壁等の改修とともに、崖崩れの復旧も助成対象としておりまして、大雨等による崖崩れの発生の有無が実績件数に影響する傾向がございます。このため、各年度により件数の増減がございまして、今年度は既に3件について618万1,000円の助成金の交付決定を行っており、このほかにも、
申請受け付けに向けて数件の御相談を受けているところでございます。今後とも、古い擁壁や崖崩れの復旧に関する御相談を受けた機会だけでなく、各区役所で開催する
防災フェアなどのさまざまな機会も捉えて
宅地防災意識の向上とともに助成制度の周知を図ってまいります。以上でございます。
◆老沼純 委員 ありがとうございます。これはちょっと個人的な所感にはなるんですけれども、多分、平成25年6月に
災害対策基本法が施行されて、そこで川崎市も予算化していただいて、その中で意識が高まって、まずいろいろ助成があったのかなと思います。そして、年々また減って、再度、近年の震災を受けて、また意識が上がってくるという、市民の方の防災意識というのは、やっぱり波があるのかなと思いますので、ぜひ継続して情報発信することと、防災がどれだけ大事なのかということをぜひ訴え続けていただきたいなと思っております。また、私有地に対するこういった防災工事の助成金があるにもかかわらず、どちらかというと事後対応、崖崩れが発生したということで、そういった事後対応に苦慮される場面、そういう方のお話も直接聞いております。雨が降るという予報が出るたびに夜も眠れないんだというような話もございますので、ぜひ、さらに防災という観点で本市の対応強化を要望したいと思います。
最後になりますが、宅地に係る防災全般に関しまして、
まちづくり局長、一言いただければと思います。
◎綿貫康治
まちづくり局長 宅地の防災についての御質問でございますが、宅地に関する災害は、今年度だけでも、西日本を中心とした平成30年7月豪雨や平成30年
北海道胆振東部地震など、数多く発生しております。こうした中にあって、大雨時等の急傾斜地の崩壊や大
規模盛り土造成地での地震による
滑動崩落等に伴う宅地災害から、市民の皆様の生命を守る取り組みは大変重要であると認識しております。このため、今後とも、
宅地耐震化推進事業、急
傾斜地崩壊対策事業、
宅地防災工事助成などを継続するとともに、
土砂災害ハザードマップなどによる啓発活動に力を入れるなど、さらなる宅地の
防災性向上に向けて取り組んでまいります。
◆老沼純 委員 ありがとうございます。
まちづくり局長から大変大事な言葉をいただきました。全庁挙げて、
洪水ハザードマップであったり、
土砂災害ハザードマップを出されていますけれども、市民の方が手にとって
ハザードマップを見たときに、これで安心できるかどうか、安全を担保しているような意識を持たれているというところも個人的な所感として持っているところです。どちらかというと、リスクがほかよりも高いか低いかというところであって、安全を担保するところではないとしっかりと肝に銘じて、もっともっと周知を続けていただければと思いますので、その点を要望いたしまして、質問を終わります。
◆春孝明 委員 それでは、私は通告どおり順次伺ってまいりますので、よろしくお願いいたします。
まず初めに、10款4項2目
建築指導審査費のうち
木造住宅耐震対策推進事業について伺います。本市では、これまで川崎市
耐震改修促進計画をもとに、耐震化の推進に取り組んできました。初めに、
木造住宅耐震対策推進事業について、その事業内容と昨年度の実績を伺います。
◎樋口真紀
建築管理課担当課長〔
建築企画担当〕
木造住宅耐震対策推進事業の内容と昨年度の実績についての御質問でございますが、本事業には3つの事業が含まれており、まず、
木造住宅耐震診断士派遣事業につきましては、
診断士派遣の委託が189件でございます。次に、
木造住宅耐震改修助成金につきましては、
耐震改修等の助成が60件、
耐震シェルター等設置の助成が4件でございます。次に、
民間マンション耐震対策事業につきましては、予備診断の委託が1件、耐震診断の助成が2件、耐震設計の助成が2件、耐震改修の助成が1件でございます。以上でございます。
◆春孝明 委員 御答弁では、本事業には
木造住宅耐震診断士派遣事業、
木造住宅耐震改修助成金、
民間マンション耐震対策事業の3つの事業が含まれているとのことですが、平成29年度決算の不用額は1億892万4,192円となっています。見解と今後の対応を伺います。
◎樋口真紀
建築管理課担当課長〔
建築企画担当〕 平成29年度決算の不用額についての御質問でございますが、
木造住宅耐震診断士派遣事業及び
木造住宅耐震改修助成につきましては、想定より申請件数が少なかったこと、また、申請されたものの中でも経済的な理由や体調不良等のさまざまな理由により途中で辞退された方が多かったことなどから、件数が伸び悩んだものでございます。そのため、今後さらなる周知啓発に努めてまいりたいと考えております。以上でございます。
◆春孝明 委員 近年の地震被害を考えますと、住宅の耐震対策が大変に重要です。現在の
木造住宅耐震改修助成制度では上限金額が100万円までとなっています。平成23年度から平成27年度までの時限措置として上限金額が200万円でした。耐震改修を促進するため、上限金額を変更するなど対策が必要と考えます。見解と対応を伺います。
◎樋口真紀
建築管理課担当課長〔
建築企画担当〕 木造住宅の耐震改修を促進するための対策についての御質問でございますが、
木造住宅耐震改修助成制度につきましては、平成17年度に限度額75万円、助成率2分の1という助成制度を創設し、その後、助成率や非課税世帯に対する取り扱いの充実などについて改定してまいりました。また、全体補強工事だけでなく
部分補強工事を助成対象に追加し、
耐震シェルターや
防災ベッドへの助成制度を創設するなど、耐震対策のさまざまなメニューから個々の事情に合わせて選択していただけるよう制度拡充を図り、運用してきたところでございます。今後も引き続き、多様な耐震対策のメニューを検討し、市民の皆様が利用しやすい制度とすることで、住宅の耐震化を推進してまいります。以上でございます。
◆春孝明 委員 また、本事業の周知方法として、これまで町内会の回覧板や
ホームページなどを通して行ってきたとのことです。しかし、制度対象となる木造住宅にお住まいの世帯では高齢化が進んでいます。対象となる所有者の子どもや孫に当たる世代など、これまで以上に幅広く周知することも必要と考えます。見解と対応を伺います。
◎樋口真紀
建築管理課担当課長〔
建築企画担当〕 木造住宅の耐震化に係る幅広い周知についての御質問でございますが、従来から行っている町内会への回覧や
ホームページ等による周知に加え、
制度対象者である木造住宅の所有者の世帯に直接制度案内を届ける取り組みが効果的であると考え、今年度から新たに
ダイレクトメールを送付する取り組みを始めたところでございます。今年度は、老朽化した木造住宅が比較的多いエリアである川崎区及び幸区の
制度対象者宛てに送付したところ大きな反響があったことから、来年度以降も残り5区への
ダイレクトメールの送付を実施するとともに、幅広い年齢層の方が参加する各区の防災訓練や
防災関連イベントなどのさまざまな機会を捉え、制度のより一層の周知啓発に努めてまいります。以上でございます。
◆春孝明 委員 御答弁では、今年度から川崎区及び幸区の
制度対象者である
所有者世帯に対し
ダイレクトメールを送付する取り組みを始め、来年度以降、全市でも取り組むとのことでした。今後注視してまいりたいと思います。また、川崎市
耐震改修促進計画では、平成32年度末の耐震化率の目標は95%とのことです。見解と今後の取り組みを伺います。
◎樋口真紀
建築管理課担当課長〔
建築企画担当〕 川崎市
耐震改修促進計画に定めた耐震化率の目標についての御質問でございますが、現在の耐震化率につきましては、平成29年度末時点で92.76%と推計しております。目標を達成するためには、まずは無料の
木造住宅耐震診断士派遣制度を御利用いただき、地震による住宅の安全性を確認していただくことが耐震化への第一歩であると考えております。そのため、一層の普及啓発に努めるとともに、派遣制度を初めとする
各種助成制度を効果的に運用することにより、耐震化の取り組みをさらに進めてまいります。以上でございます。
◆春孝明 委員 ありがとうございました。
それでは、次の質問に移ります。10款5項2目
市営住宅管理費、
長寿命化改善事業について伺います。本市では、平成29年3月に策定した第4次川崎市
市営住宅等ストック総合活用計画に基づき、市営住宅の整備、管理を行っています。そこでまず、
長寿命化改善工事について、その事業内容と昨年度の実績を伺います。
◎
小田部純子 市営住宅建替推進課長
長寿命化改善工事の事業内容と昨年度の実績についての御質問でございますが、初めに、
長寿命化改善工事は、居住者の安全確保を図りつつ、市営住宅を70年の耐用年限まで住棟を長期活用するために行う改善工事でございます。昨年度は、
京町耐火住宅Cのうち2棟において、台所、浴室、便所、玄関、
バルコニーの改善や排水管の更新などの工事を行うとともに、このうち1棟において
エレベーター及び共用廊下を設置する工事を行いました。また、高山住宅のうち3棟において、台所、浴室、便所、玄関、
バルコニーの改善や排水管の更新などの工事を行いました。以上でございます。
◆春孝明 委員 御答弁では、高山住宅のうち3棟において、台所、浴室、便所、玄関、
バルコニーの改善や排水管の更新などの工事が完了したとのことですが、水回りの整備について、他の地域からも早く改善してほしいとの御要望をいただいています。現状と今後の取り組みについて伺います。
◎
小田部純子 市営住宅建替推進課長
長寿命化改善事業の現状と今後の取り組みについての御質問でございますが、初めに、
長寿命化改善事業の現状でございますが、今年度は、高山住宅のうち1棟において工事を行うとともに、
明石穂住宅、
南平耐火住宅など6団地において基本計画の策定を行っているところでございます。今後の取り組みについてでございますが、将来的な事業量の平準化を図るため、今後10年間の
長寿命化改善事業や建てかえ事業に関する実施計画として、平成29年3月に第4次川崎市
市営住宅等ストック総合活用計画を策定したところであり、本計画に基づき着実に
長寿命化改善事業に取り組んでまいります。以上でございます。
◆春孝明 委員 また、団地の高齢化が進む中で、
エレベーターがないため外出を控える高齢者も多く、
エレベーター設置の御要望も聞いています。
京町耐火C住宅第1号工事では
エレベーターが設置されましたが、後づけ
エレベーター設置の現状と課題について伺います。
◎
小田部純子 市営住宅建替推進課長
エレベーターについての御質問でございますが、初めに、
エレベーターの設置の現状についてでございますが、これまで既存の市営住宅のうち11団地13棟において
エレベーターを設置しております。この内訳ですが、階段室型の住棟に6棟、共用廊下型の住棟に7棟となっております。また、階段室型の住棟の設置方法については、踊り場に着床させるもの、階段を除去し廊下を新設して
エレベーターを設置するものなど多様な方法を採用しているところでございます。次に、
エレベーターの設置における課題でございますが、法的規制や敷地条件により
エレベーターが設置できない場合があること、残りの耐用年限によっては十分な費用対効果が確保できない場合があること、家賃及び共益費の上昇による住民負担が生じることなどがございます。以上でございます。
◆春孝明 委員 御答弁では、後づけ
エレベーター設置の課題として、法的規制や敷地条件により
エレベーターが設置できない場合があること、残りの耐用年限によっては十分な費用対効果が確保できない場合があることなどが挙げられました。しかし、後づけ
エレベーター設置の要望がありながらも、その条件に合わず設置ができなかった場合など、上層階に住んでいらっしゃる高齢者への外出を支援していくことは重要です。椅子式階段昇降機などの設置も必要と考えます。見解と対応を伺います。
◎
小田部純子 市営住宅建替推進課長 椅子式階段昇降機についての御質問でございますが、椅子式階段昇降機を既存の市営住宅に設置する場合には、階段の幅が狭くなり、通行や避難の支障にならないか、昇降機を設置する部分が構造上その荷重を支えられるかなどの検証が必要となるとともに、共益費等にも影響する可能性があるなど、多くの課題があると考えております。一方、本市では、高層階に入居する高齢者の方等が階段での昇降が困難となった場合に、低層階の住戸への住みかえを認めるなどの対応を行っており、
エレベーター設置等も含めて、高齢者等が安心して住めるよう、関係局と連携しながら総合的に取り組んでまいります。以上でございます。
◆春孝明 委員 それぞれ御答弁ありがとうございました。以上です。
◆織田勝久 委員 交通政策について、路線バスネットワークと地域交通との連携及び役割分担について、さらにコミュニティ交通支援事業等について伺います。地域交通の現状と今後の課題についてもずっと通しで質問をいたします。平成29年度の地域交通の手引きにかかわる事業の当初予算額と決算額、さらに事業費の内訳について伺います。
◎北村岳人
交通政策室担当課長 コミュニティ交通支援事業費についての御質問でございますが、平成29年度の当初予算額につきましては約976万円、決算額は約860万円でございます。当事業の主な内訳といたしましては、コミュニティ交通支援業務の委託料が約453万円、本格運行における高齢者等割引事業の補助金が約346万円でございます。以上でございます。
◆織田勝久 委員 次に、麻生区高石地区、多摩区長尾台地区は同じ事業者がこれを運行しているわけです。事業のそれぞれの収支状況と事業者からの事業継続をする上での課題などを把握していれば伺います。
◎北村岳人
交通政策室担当課長 本格運行における
取り組み状況等についての御質問でございますが、高石地区は平成23年9月、長尾台地区は平成26年12月に本格運行を開始したところでございます。こうした中、両地区のこれまでの収支状況等につきましては、運賃収入のほか、高齢者等割引補助金や車体広告収入等により、おおむね収支の均衡が図られておりますが、さらなる高齢化の進展等を踏まえ、今後の継続的な運行に当たっては、運行計画の見直しによる利用者数増加に向けた取り組みなど、事業採算性の確保が重要と考えております。以上でございます。
◆織田勝久 委員 今答弁いただいた事業採算性と、そこが大事だというのは本当に言うをまたないと思いますけれども、特に高石地区についてはサポーターが大きく減っているわけですよね。かなりの勢いで減っている。特に今回3分の1減ってしまったわけだから、今後どうしていくのか。やはり収支採算性と。それで、今回、資料請求等で事業者が行っている収支の状況がどうなのか、その中身を知りたいということだったんだけれども、なかなか事業者との調整で出てこないということであったんですけれども。ただ、一定、ランニングで公費を入れたりとか、いろんなかかわりのある中で、やはり具体的な収支状況というものがわからなくて支援しろというのも変な話なので、しっかりと事業者と含めて収支状況、これはもう採算性に直撃する話なのだから、実際サポーターが減っているわけなんだから、それをどうするかという議論を含めてちょっと事業者と話をしていただきたいというふうに思うんです。一部では御議論もいただいているというふうに聞いていますけれども、今後それについては改善ができるのか、ちょっと伺います。
◎北村岳人
交通政策室担当課長 コミュニティ交通の取り組みについての御質問でございますが、事業収支等についての状況につきましては、地域公共交通会議の中での御意見をいただいてございますので、今後、内部での検討も進めまして、どういった形で公表できるかということも含めまして取り組みを進めてまいりたいと考えてございます。以上でございます。
◆織田勝久 委員 今そういう御答弁ですので、よろしくお願いをしておきます。それから、今回サマーレビューにおいてコミュニティ交通の運営スキームの検討などを行うというようなことが議論されたそうであります。検討する課題について具体的に伺います。
次に、この検討の中に地域交通に対する、いわゆる公費負担のあり方、そういうことが含まれるのかどうか。さらに、ランニングコストへの補助の考え方について改めて伺っておきます。
◎北村岳人
交通政策室担当課長 コミュニティ交通についての御質問でございますが、コミュニティ交通につきましては、高齢化の進展や事業採算性の課題、多様な地域ニーズ等を踏まえ、より一層の取り組みが重要と考えているところでございます。こうした中、国においては、自家用有償旅客運送について、NPO法人に加え、自治会等による運行が可能となる法改正が行われ、その運用にかかわるガイドラインが示されたところでございます。こうしたことから、持続可能なコミュニティ交通の充実に向け、自家用有償旅客運送の導入の可能性などについての検討を進めているところでございます。また、コミュニティ交通の運行支援についてでございますけれども、本市におきましては、本格運行を実施する運行事業者の初期投資の軽減を図るため、車両購入費等の補助制度を制定しており、その後、車両の更新時の買いかえ費も対象とする制度の拡充を図っております。これに加え、高齢者等が利用しやすい環境を確保するための割引補助を行っているところでございます。こうした中、本格運行地区におきましては、さらなる高齢化の進展等を踏まえ、今後の継続的な運行に当たって事業採算性などの確保が重要となっております。こうしたことから、持続可能なコミュニティ交通の充実に向け、地域交通の手引きの改定を含め、自家用有償旅客運送の導入の可能性などについての検討を行うとともに、今後の運行支援のあり方についても検討してまいりたいと考えております。以上でございます。
◆織田勝久 委員 今答弁いただきましたけれども、やはり地域交通については他都市でランニングコストに公費負担を導入する実例がたくさんあるわけです。いずれも、主体は住民、行政が支援との大まかな役割分担、原則はもちろんあるんですけれども、その実情が随分違うなというふうに感じています。例えば、地域地区ごとの高齢化率ですとか、一定地区面積ごとの高齢者の居住数などを判断基準とする、そのような公費負担のあり方もあるわけでありますから、今御答弁いただきましたけれども、ぜひ、行政負担のあり方ということをしっかり議論していただきたい。
それから、先ほど自家用有償旅客運送導入の可能性というお話もありましたけれども、国土交通省が考え方を変えたということはもちろんあるにしても、ただ、基本的に人と物を運ぶというのは緑ナンバー、青ナンバーというのが大原則でありますから、安定的に事業を運用するとか、あと、安全性という視点からすれば、やっぱりきちっとした青ナンバー、緑ナンバーを持っている事業者にやらせるというのが大原則だと思いますので、そういうことを踏まえた上での白ナンバーの活用ということを考えていただく、そういうことについてはしっかり念を押しておきたいと思います。それから、公費負担については、大幅に公費負担をするというのは時代の要請で、避けられないと私は思います。だから、いきなりということも難しいでしょうから、どういう理屈で公費を入れられるのかということの議論も、今すぐは答弁いただけないと思うけれども、内部的にはしっかり御議論いただきたいと思うんです。これはちょっと要望というふうにしておきたいと思います。それから、平成12年度から15年度まで、継続したバス交通対策基本計画調査等というのがかつてあったわけであります。それにつきましては、駅勢圏、バス勢圏、それからバスの運行頻度を評価の指標という形にして、交通空白・不便地域というものを行政がきちっと設定する。その交通空白・不便地域をどのようになくしていくのか、そういうことに取り組んだ経過があるんですよね。ただ、この指標には地域のいわゆる物理的な高低差というものは反映されてなかったんですけれども、高齢化の一層の推進により、自宅から幹線路線バスのバス停にアプローチしづらいよ、アクセスができない、そういうことが既に大きな問題になってきたわけです。ようやく大きな問題になってきたという状況の中で、当時の指標内容を見直すなどして、再度、交通空白・不便地域の確認及びこの地域における日常生活の移動困難実態などをやっぱり行政が主体的に把握する必要があると思うんです。それについて見解を伺います。
◎北村岳人
交通政策室担当課長 地域交通についての御質問でございますが、地域交通に向けた取り組みとして、これまで鉄道駅から750メートル以上、バス停から300メートル以上離れた地域を基本として交通空白・不便地域を抽出した経過がございますので、それらを参考として、現在は高低差による移動のしにくさや、バス停までの距離が離れており利用しにくいなどの地域特性を踏まえ、さまざまな課題を解決するために、コミュニティ交通に関する地域の主体的な取り組みに対して支援を行っているところでございます。以上でございます。
◆織田勝久 委員 主体的な取り組みは主体的でもちろんいいんだけれども、ただ、住民が路線バスを引くなんてできないわけだから、そこにうまく行政がどうサポートするか、それは市交通の皆さんも含めて、今の枠組みでは私は本当に不十分だと思っているので、しっかり手引きの改訂なども含めて御議論いただくということをお願いしておきたいと思います。
次に、交通局に何点かお聞きいたしますけれども、今年度中策定ということで、次期経営計画、そういうものを今策定されているわけです。その中で路線バスネットワークと地域交通、コミュニティ交通との関係をどのように位置づけていくのか、基本的な考え方を伺っておきます。次に、交通局としては、いわゆるバス事業者という顔と市交通という顔を持っているわけですけれども、市交通、公営交通の役割として、主体的に地域交通、コミュニティ交通事業への参入、そういうものが検討できないのかどうか、伺っておきます。
◎藤平高志 交通局
経営企画課担当課長 コミュニティ交通についての御質問でございますが、現在、川崎市バス事業経営プログラムでは、地域貢献の取り組みとして地域の住民が主体的に取り組むコミュニティ交通については、路線バスとともに、地域公共交通としての役割を担っていることから、公営バス事業者として運行計画に対する助言、走行上の課題や問題点の指摘といったノウハウの提供などの支援に努めるとしているところでございます。次に、コミュニティ交通への参入につきましては、川崎市総合都市交通計画において、路線バスが対応できない場合の地域住民主体の取り組みと位置づけられておりますので、交通局として引き続き運行における技術的な助言などを支援してまいりたいと考えております。以上でございます。
◆織田勝久 委員 今、塩浜営業所にコミュニティバスに利用可能な小型バス2両があるわけです。現在の利活用の実態を伺っておきます。さらに、購入費用と維持費について、平成29年度の決算まで、その総額を伺っておきます。次に、GIS機能や本市の土地利用と建物の現況など、さらに地域ごとの高齢化率などを勘案して、この小型バスが運行可能な路線の検討などを図上でシュミレートをどんどん行っていく、そういうことができないのか伺います。
◎藤平高志 交通局
経営企画課担当課長 小型バス車両についての御質問でございますが、初めに、活用状況でございますが、現在、市バスでは輸送力の大きい大型・中型バスを基本として運行しているところでございます。現在保有している小型バス車両につきましては、平成23年9月に運行を開始した藤子・F・不二雄ミュージアム線の専用車両として購入したものでございます。その後、平成28年9月に、運行の効率化と輸送力向上のため藤子・F・不二雄ミュージアム線のダイヤ改正を行うとともに大型車両を導入したことから、小型バス車両につきましては運転手の路線教習用の車両などとして使用してきたところでございます。次に、購入費用につきましては、2両合計で3,669万4,800円でございます。また、維持費につきましては、平成29年度まで法定点検及び車検費用、各部品代、合わせて554万7,312円でございます。次に、市バスが新規路線を検討する際につきましては、安全な輸送サービスを提供するために必要な道路走行環境の確認を行うために、実際にバス車両を走行させるとともに、お客様の利用状況や採算性、さらに、運転手、車両、車庫スペースなどの経営資源を総合的に勘案し、運行の可否を決定しているところでございます。以上でございます。
◆織田勝久 委員 今の中型バスを走らせるということになれば、どこが主要な幹線路線バスで、どこがコミュニティ交通なのか、コミバスなのかという線引きが難しいから一概に言えませんけれども、ただ運行の可否を決定しているという部分でどれだけ新規の路線の御検討をいただいたのか。それが実際実現につながったかということについては非常にクエスチョンなわけです。だから、今、市バスを見ていても結局経営健全化ということで、もちろんその採算性を重視するということは大事なのはわかるけれども、基本的に市交通として空気を運んでいるという実態もあるわけでしょう。行政路線を走らせなければいけない、これは地域の住民の意見要望として、また議会もそれを後押しして、市交通にそれをやってもらっているという経緯もあるわけだから、だから、採算がとれるところはきっちり採算をとってもらう。採算がとれないところは、努力はするにしても、採算はとれないんだということをもっと明らかにして、市交通の役割をもっと明確にしていったほうが、僕はいいと思いますよ。
何となく足して2で割って黒を求めなければいけないんだみたいな議論をやっているから、いつまでたってもすっきりしないわけでしょう。今のままでいったらタコが足を食っているようなもので、やはり新しい路線をどう積極的につくっていくのか。それについて、やっぱりコミュニティ交通にしっかり参入をしていく。参入していく以上、ぎりぎり採算性は追求するけれども、行政としての負担も必要なんだと、そういう議論を僕はやっぱり市交通から積極的にやるべきだというふうに基本的に思っています。それに対して、やはり
まちづくり局ともしっかりと連携しながらと。何となくこのコミュニティ交通については
まちづくり局と市交通と、全く縦割りと。交通局に言わせると、いや、これは
まちづくり局がやることですみたいな雰囲気が伝わってくるから、それでは、やはり本来的な意味での交通局、市交通としての役割がどうなんだというふうにクエスチョンを持たざるを得ない。
もう本当に時代も変わっているわけですよ。高齢者の皆さんが、特に山の上の集合住宅なんかは、本当に買い物に出られない、病院に行けないという現実があるわけでしょう。宮前区では、今度、高山団地で買い物の実験をやるとかという話だけれども、それはそれでいいことなんだけれども、これはもう15年前から言ってきているように、住民は買い物をするためだけに住んでるわけじゃないんだから。駅にも行く。役所にも行く。友達に会いに行く。映画を見に行く。本を買いに行く。いろいろなことを含めての移動政策なんだから、その移動政策というものをしっかりやはり市交通と
まちづくり局と、連携しながらやってもらいたい。そういうことをあえて申し上げておきます。
それで、さっきの公費のあり方なんですけれども、私どもも会派のほうでいろいろあちこち視察に行ったりもしてきていますけれども、例えば直近改めて落ちついて見てきて非常にいい例だなと思ったのが岐阜市の例です。岐阜市の場合も基本的にはやはり住民主体で、行政がそれを支援するという仕組みになっているんだけれども、さっき申し上げました高齢者の人口密度というものを1つの指標として出して、その人口密度によって年間の補助額というのを決めているわけです。それからあと、どういうダイヤを組む、どういう路線を組むということについては、行政と住民がぎりぎりきちっと議論するんだけれども、その中での、やはりどこまで住民が乗客を確保できるのかということの数値も厳しくつくるわけです。その数値に対して住民はしっかり果たすという義務を負わされるんだけれども、その努力目標に対してどれだけ乗客が確保できたかということを基準収支率ということでまた見ていく。だから、高齢者がどういうふうに住んでいるかという実態と、その努力目標に対してどこまで住民が対応ができたのかということの2つを1つの手法として、補助金の出し方というものをやっているわけです。それで、幹線路線バスについては、基本的に民間バス事業者が責任を持って、そこからの枝葉の部分、まさに地域交通としてのコミュニティバスの運行というふうになっているんですけれども、いわゆるその岐阜市の中で大きく8つの地域に分かれるんだけれども、その8つの地域の自治会・町会ごとにお互いが競争して、まさに俺がまちの、俺が地区のコミュニティバスということを一生懸命やっているわけですよ。お互いが競い合ってコミュニティバスを走らせようとやっているわけです。それはもちろん川崎とイコールではないけれども、非常にそういう意味では地域の住民の力を引っ張り出す、地域の皆さんの御協力を具体的にお願いしやすいスキームということで、すごくやられているなという印象があったので、参考までに申し上げておきますが、もし
まちづくり局の担当の皆さん、場合によってはちょっと岐阜市の例なんかも調べていただけるといいなというふうに思います。
次に、10款3項3目、鷺沼駅前地区再開発事業について伺っておきます。拡充されるバスバース等を活用して、既存路線の再編や新規路線の設置等についてバス事業者と連携し、路線バスネットワークの充実に向けた検討を進めるというふうにあるわけです。検討スキームの方向性と見直しの時限、さらに民間バス事業者と市交通の役割と連携のあり方について伺っておきます。
◎北村岳人
交通政策室担当課長 鷺沼駅周辺再編整備に伴う路線バスネットワークについての御質問でございますが、鷺沼駅は、宮前地区方面を主とした多くの路線バスの起終点となっておりますが、再編整備に当たりましては、地域生活拠点である鷺沼駅を中心とした路線バスネットワークの充実を図ることが大変重要であると認識しております。こうしたことから、検討の方向性等といたしましては、同駅へのアクセスの強化を行うべき路線や確保すべき新たな方面などについて、高齢者等の地域の実情や事業採算性なども勘案しながら、市バスを含めたバス事業者と連携し、検討を進め、早い時期にお示ししてまいりたいと考えております。以上でございます。
◆織田勝久 委員 それから、今回準備組合から示された図面でいきますと、バス停が全部で8バースになる、そのうち6バースが乗車で2バースが降車というふうに便宜的に位置づけられているということなんだけれども、この間申し上げてきたそのコミュニティ交通、コミュニティバス、地域交通と、そういうものの仮にバス停等が必要になったときに、そのバス停の確保ということについては今後柔軟に対応できると委員会でのやりとりでは御答弁いただいていますけれども、改めて決算の場でも確認しておきます。
◎北村岳人
交通政策室担当課長 鷺沼駅周辺再編整備についての御質問でございますが、駅前広場の拡充に向けて今後設計等を行ってまいりますので、その中で、コミュニティバスの停留所も視野に入れた配置等について、バス事業者などとの協議調整も行いながら、具体的な検討を進めてまいりたいと考えております。以上でございます。
◆織田勝久 委員 川崎市総合都市交通計画と、あと、川崎市バス事業経営プログラムが、よりきちっと連携ができるように、その中でやはりコミュニティ交通のあり方、そういうものも一層深めていただく記述ができることを期待しておきます。終わります。
◆石川建二 委員 通告に従って順次伺ってまいります。
まず初めに、10款4項3目
開発行為指導監督費について伺います。北海道での地震でも滑動崩落、いわゆる地滑りが問題となりました。これらは、盛り土や谷間を埋めた場所などで発生します。これまで市は大規模造成の現状把握を第1次
スクリーニング調査で行い、その結果を2016年3月に大
規模盛土造成地マップにまとめました。昨年度行った
宅地耐震化推進事業の内容をまず伺います。また、
土砂災害ハザードマップ作成に81万円余となっていますが、作成部数と活用の方法を伺います。また、
宅地防災工事助成金62万円余の内容と対象件数について伺います。
◎丸山豊
宅地企画指導課長 開発行為指導監督費についての御質問でございますが、初めに、平成29年度の
宅地耐震化推進事業の内容でございますが、大
規模盛り土造成地における地盤調査や、滑動崩落に関する安定性を検証する第2次
スクリーニング調査を行う委託業務のほか、平成28年度の第2次
スクリーニング調査箇所における盛り土の安定性向上のための方策を検討する委託業務でございます。次に、
ハザードマップの作成ですが、
土砂災害ハザードマップの増刷費でございまして、作成部数は1万1,800部でございます。活用方法ですが、この
ハザードマップは既に土砂災害警戒区域内の各戸に配付をしておりますが、増刷分は区役所窓口等で配付するなど、一層の周知に活用しているものでございます。次に、
宅地防災工事助成金の内容でございますが、擁壁等の改修や崖の復旧工事を行う際に費用の一部を助成するもので、昨年度の実績件数は、崖崩れの復旧工事の2件でございます。以上でございます。
◆石川建二 委員 盛り土調査についてですが、市内1,089カ所の盛り土造成地があります。安全性の調査はどのように行われているのか伺います。
◎丸山豊
宅地企画指導課長 大規模盛り土の造成地の調査についての御質問でございますが、調査の方法につきましては、造成年代や盛り土が滑動崩落した場合に影響を受ける公共施設の有無、擁壁の変状や地下水の有無などを総合的に判断しながら調査箇所に優先順位をつけ、平成28年度から平成29年度にかけて第2次
スクリーニング調査を実施したところでございます。現在は、その成果について、学識経験者に専門的な見地からの御意見を伺いながら精査を進めているところでございます。以上でございます。
◆石川建二 委員 大変重要な事業だと思いますので、ぜひ推進のほうをよろしくお願いいたします。次に、急傾斜地の対策についてです。土砂災害警戒区域の対象となる区域数と各区での説明会の開催状況について伺います。
◎丸山豊
宅地企画指導課長 急傾斜地の対策についての御質問でございますが、初めに、土砂災害防止法に基づく土砂災害警戒区域の数につきましては、現在763区域が指定されているところでございます。次に、説明会の開催状況についてでございますが、
土砂災害ハザードマップ説明会として、平成26年度から、区域指定のない川崎区を除いた6区において、毎年各1回ずつ開催しております。なお、できるだけ多くの方に参加いただくため、開催する会場や曜日、時間を変える工夫を重ねながら取り組みを進めております。以上でございます。
◆石川建二 委員 急傾斜地の対策を行うためには、急傾斜地崩壊危険区域の指定を受ける必要がありますが、その手続について伺います。また、この防災工事を行う際の地権者の費用負担と昨年度の工事実績についても伺います。
◎丸山豊
宅地企画指導課長 急傾斜地崩壊危険区域についての御質問でございますが、初めに、急傾斜地法に基づく急傾斜地崩壊危険区域の指定手続についてですが、住民の皆様から区域指定の御要望をいただきましたら、市や県は崖の状況等が事業の採択基準に合致しているかを確認する現地調査を行い、地元説明会の開催による事業概要の説明などを経て、関係権利者全員からの要望書を市が取りまとめた上で県に提出する流れとなっております。この要望書の提出を受け、県は区域指定を行いますが、その後は県によって現地の測量、対策施設の設計、工事発注が順次行われ、対策工事が行われることとなります。次に、工事を行う際の地権者の費用負担でございますが、県と市が負担するもので、地権者の皆様に費用負担が発生することはございません。次に、平成29年度の工事実績でございますが、工事中の箇所は5カ所でございまして、今後も県と連携しながら事業の推進を図ってまいります。以上でございます。
◆石川建二 委員 危険な崖地の対策には、急傾斜地崩壊危険区域の指定をした後、県と市の負担で対策工事が行えるとのことです。区域指定の採択基準があるとのことですが、その内容について伺います。崖下に住む住民が不安を覚えたとき、住民の相談窓口はどこになるのか、改善の要望が住民から出された場合の市の対応についても伺います。
◎丸山豊
宅地企画指導課長 急傾斜地崩壊危険区域の指定についての御質問でございますが、初めに、区域指定に当たっての採択基準についてでございますが、斜面の勾配が30度以上であることや、高低差が5メートル以上の自然崖であること、崖崩れの被害想定範囲内に住宅が5戸以上あることが要件となっております。次に、住民の皆様からの相談窓口につきましては、市の宅地企画指導課が対応させていただいておりますが、必要に応じて市から県へ情報提供するなど連携した対応を図っております。次に、崖下にお住まいの方々からの要望に対する市の対応につきましては、崖を含めた土地所有者の権利関係の調査や関係者への制度の説明を行うなど、事業の推進に向けて取り組んでいるところでございます。以上でございます。
◆石川建二 委員 ぜひ、周知のほうも含めてよろしくお願いいたします。
次に、10款5項2目、市営住宅管理代行等委託事業費について伺います。2017年度末の市営住宅の管理戸数と空き家戸数を伺います。空き家には、募集しているが決定されていない部屋や、未修繕の部屋、政策空き家などがありますが、未修繕の部屋、政策空き家とは何か御説明ください。それぞれの戸数についても伺います。
◎植木義行
市営住宅管理課長 市営住宅の空き家対策についての御質問でございますが、初めに、市営住宅の管理戸数と空き家戸数についてでございますが、本年4月における管理戸数1万7,312戸に対し、空き家戸数は1,189戸でございました。空き家戸数の内訳といたしましては、平成29年10月公募で募集し今後入居する予定の住戸が137戸、未修繕等の住戸が643戸、政策空き家が409戸でございます。次に、未修繕の住戸及び政策空き家についてでございますが、未修繕の住戸につきましては、入居者の退去により空き家となり、現在修繕を完了していない住戸でございます。政策空き家につきましては、建てかえ事業に伴い取り壊しを予定している住宅や、
長寿命化改善事業の工事を予定している住戸、また、耐震補強を行い
バルコニー側にブレースを設置したことなどにより一般の居住に適さなくなった住戸で、災害の避難者などへの一時的な住まいとして活用している住戸などでございます。以上でございます。
◆石川建二 委員 2017年度、空き家改修した戸数と決算額を伺います。
◎植木義行
市営住宅管理課長 市営住宅についての御質問でございますが、初めに、市営住宅におきまして平成29年度に空き家修繕を実施した戸数につきましては623戸でございます。また、空き家修繕費の決算額につきましては、およそ8億2,000万円でございます。以上でございます。
◆石川建二 委員 決算額を拝見いたしますと、予算額を上回って修繕が行われています。修繕費の推移についても資料をいただきましたけれども、毎年増額されている実態がありました。それでもなお、空き家が多いとの御指摘をよく受けます。それに対する見解と対策について伺います。
◎植木義行
市営住宅管理課長 市営住宅の空き家についての御質問でございますが、市営住宅の入居者が退去し空き家となった際には適切に修繕を実施しておりますが、現在、市営住宅の定時募集は5月と10月の2回であるため、例えば10月の定時募集直後に空き家となった住戸の場合、翌年5月の定時募集まで空き家となり、市民の入居機会の拡大や市営住宅の有効活用の観点から課題であると認識していたところです。このため、空き家としての期間を短縮するよう、年2回の定時募集を平成31年度から年4回にふやす方向で現在川崎市住宅供給公社と調整を行っているところです。また、空き家のうち、募集したにもかかわらず応募者がなく1年以上空き家となった住戸、いわゆる長期空き家への対応も重要と考えております。このため、長期空き家等を対象として、先着順で入居の申し込みを受け付ける常時募集を導入するよう現在公社と調整しているところであり、本年中に募集開始できるよう取り組んでいるところです。以上でございます。
◆石川建二 委員 対策をいろいろ講じられるということですので、これについては、その後のまた推移を注視してまいりたいと思います。
次に、10款2項2目計画調査費のコミュニティ交通支援事業について伺います。初めに、決算額860万円余の内訳について伺います。
◎北村岳人
交通政策室担当課長 コミュニティ交通支援事業についての御質問でございますが、決算額の主な内訳といたしましては、コミュニティ交通支援業務の委託料が約453万円、2地区の本格運行における高齢者等割引事業補助金が約346万円でございます。以上でございます。
◆石川建二 委員 およそ350万円は高齢者等割引事業費補助金とのことですが、高石地区、長尾台地区のそれぞれの年間利用者数と高齢者等割引事業の利用者数、補助金金額を2016年、2017年の2年間の推移でお答えください。
◎北村岳人
交通政策室担当課長 本格運行における利用者数等についての御質問でございますが、初めに、麻生区高石地区の年間利用者数につきましては、平成28年度は約2万2,600人、平成29年度は約2万2,800人でございます。そのうち高齢者等の利用者数などにつきましては、平成28年度は約1万5,800人、割引事業の補助金は約158万円、平成29年度は約1万6,400人、約164万円でございます。次に、多摩区長尾台地区の年間利用者数につきましては、平成28年度は約6万7,300人、平成29年度は約6万9,300人でございます。そのうち高齢者等の利用者数などにつきましては、平成28年度は1万7,300人、割引事業の補助金は173万円、平成29年度は約1万8,200人、約182万円でございます。以上でございます。
◆石川建二 委員 利用者数を見ますと、大分落ちついてきて、大体微増の傾向かなということを理解いたしました。高石地区は高齢者等の利用割合が71%と高くて、高齢者の外出支援としても重要な役割を果たしているということがわかると思います。また、長尾台地区では26%と高齢者の割合は高石地区よりも低くなっていますが、運行時間も6時台から22時台まで運行することで、通勤通学にも利用されているのではないかと思っています。それぞれの地域で工夫されていると思いますが、採算性は厳しいと伺っています。持続可能な運行のためには、中高生や子どもの運賃割引に対する子育て支援としての補助の創設や、補助金単価の増額などが必要かと思います。昨年の決算議会では、市長はコミュニティ交通の重要性は増している、そして、事業性の確保やさまざまな課題について幅広い検討を行うと答弁されておりますけれども、さらなる支援策の強化について、
まちづくり局長に見解を伺います。
◎綿貫康治
まちづくり局長 コミュニティ交通の支援についての御質問でございますが、本格運行におきましては、初期車両の購入費等に加え、車両更新時の買いかえ費につきましても対象とする支援を行っております。また、高齢者等が利用しやすい環境を確保するため、運賃の割引補助も行っているところでございます。さらなる高齢化の進展等を踏まえますと、今後の継続的な運行に当たりましては事業採算性などの確保が重要と考えており、持続可能なコミュニティ交通の充実に向け、地域交通の手引きの改定を含め、自家用有償旅客運送の導入の可能性などについての検討とともに、今後の運行の支援のあり方についても検討してまいりたいと考えております。以上でございます。
◆石川建二 委員 支援のあり方について検討をしていきたいということでしたけれども、この検討が公的責任の後退にならぬようにぜひ進めていただきたいと思います。
最後に、鷺沼駅前地区再開発等事業費について伺います。鷺沼駅前地区再開発等事業費の決算額1,177万円は調査委託費とのことですが、調査内容について伺います。
◎若林禎浩
地域整備推進課長 鷺沼駅前地区再開発等事業費の調査内容についての御質問でございますが、鷺沼駅周辺地区における民間活力を生かした再整備について、多様な都市機能集積及び交通結節機能の強化に向けた取り組みを推進するため、地区周辺の現況把握や他都市事例等の収集、交通量調査結果に基づく
交通管理者協議用資料の作成などを行ったところでございます。以上でございます。
◆石川建二 委員 都市機能について、防災体制についての検証は行われたのか伺います。
◎若林禎浩
地域整備推進課長 鷺沼駅前地区における都市機能についての御質問でございますが、昨年度の調査におきましては、地区周辺の現況把握等に基づく当地区における都市機能の導入に向けた検討を行ったところでございます。防災体制についての検証は、今年度実施している
まちづくりフォーラムなどにおいて災害対応の視点が必要といった御意見もいただいておりますことから、今後、関係局と連携し、検討してまいりたいと考えております。以上でございます。
◆石川建二 委員 2017年8月16日に鷺沼駅前地区再開発準備組合が設立されましたが、これまで準備組合等との話し合いは何回行ってきたのか、その内容についても伺います。
◎若林禎浩
地域整備推進課長 準備組合との調整状況についての御質問でございますが、昨年8月の準備組合の設立後、総会や理事会において本市は3回出席し、その他個別説明等の機会を通じて、本年2月に公表した鷺沼駅周辺再編整備に伴う公共機能の検討に関する考え方についての説明や、
まちづくりフォーラムや意見交換会の結果報告などを行ってきたところでございます。以上でございます。
◆石川建二 委員 準備組合等との話し合いの中で公共機能の検討に関する考え方の説明を行ってきたとのことですけれども、説明ではどのような質問が出されたのか伺います。また、説明に対する準備組合の考え方は示されたのか伺います。
◎若林禎浩
地域整備推進課長 準備組合への説明についての御質問でございますが、準備組合に対して本年2月に検討に関する考え方について説明を行ったところでございまして、準備組合からは、公共機能の導入については再開発事業の
スケジュール等に影響を及ぼさないように検討を進めてほしいとの意見が出されたところでございます。以上でございます。
◆石川建二 委員 区民の検討をもとに来年2月までに市の方針を公表するとしていますけれども、再開発事業の手続の流れの中で住民の意見が反映できる場はどのタイミングであるのか伺います。
◎若林禎浩
地域整備推進課長 再開発事業の手続についての御質問でございますが、市街地再開発事業につきましては
都市計画決定が必要でございますので、その手続の中で都市計画素案説明会、縦覧、公聴会など、都市計画の内容について市民意見を伺う機会がございます。以上でございます。
◆石川建二 委員 質問したいことはまだ残っているんですけれども、そろそろ終了の時間が間近に迫ってきております。途中になってしまうと思いますので、きょうはこの辺で質問を終わりにしたいと思います。ありがとうございます。
◆原典之 委員 質問通告どおり質問させていただきたいと思います。
まず、10款4項2目
建築指導審査費及び歳入16款2項7目建築管理手数料について伺います。不動産事業者や建築関係の事業者が建築物の調査を行うために建築された建築物の状況を記載した建築計画概要書や建築基準法上の完了検査を受けているかなどを証明する建築確認等台帳記載証明書の発行などを役所に求められる機会がふえていると聞いております。そして、これらの各種証明書発行業務について昨年度からシステム化されたようですが、具体的にどのようなサービスの変更があったのか、そしてどのような効果があったのか伺います。
◎白石敬博
建築管理課長 各種証明書発行業務についての御質問でございますが、各種証明書発行業務につきましては、これまで住宅地図で物件を探し、その物件の建築計画概要書を抽出して複写し、建築確認受付台帳や概要書等の内容を確認しながら、建築確認等台帳記載事項証明書を手書きで発行しておりました。そのため、繰り返しの使用で地図が劣化し物件を特定しにくくなったり、概要書の抽出や証明書を手書きすることから、発行までに一定の時間を要しておりました。こうしたことから、電子地図上での物件検索や概要書及び証明書などの電子化を重点に置いてシステムの開発を行い、平成29年10月から運用を開始しました。システム導入後は、以前よりも簡単に物件検索を行い概要書や証明書を発行できるようになったことで、発行に要する時間も1件当たり平均して15分から5分へと大幅に短縮することができたことから、申請者からも好評をいただいております。以上でございます。
◆原典之 委員 建築計画概要書については、これまでコピー代として1枚10円だったのが1件300円に値上げされたようですが、変更された理由と利用者からの反応について伺います。
◎白石敬博
建築管理課長 建築計画概要書についての御質問でございますが、建築計画概要書につきましては、平成28年度まで建築計画概要書等複写サービス取扱要綱に基づき、情報公開条例の趣旨から情報提供サービスの一環として、概要書の写しを交付するものとし、手数料ではなくコピー代として1枚当たり10円を徴収しておりました。しかしながら、物件の検索、特定から概要書の写しを交付するまでに職員の作業が必要であること、システムを導入するまでの経費や導入後の維持費がかかることなどから、受益者負担の公平性の観点より手数料条例を改定し、平成29年4月から1件当たり300円を徴収する見直しを行いました。なお、手数料化による苦情は特にございません。以上でございます。
◆原典之 委員 システムの導入によって効果があったことはわかりましたが、さらなる利便性の向上に向けた取り組みがあれば伺います。
◎白石敬博
建築管理課長 今後の課題についての御質問でございますが、今回のシステム開発では、建築計画概要書と建築確認等台帳記載事項証明書などの電子化を重点に置いてきましたが、建築確認の内容に軽微な変更がある場合などは、証明書を発行する際に紙の建築確認受付台帳で内容照合を行うことが不可欠となっております。そのため、該当する物件の台帳を探して照合作業を行う必要があることや、長年の使用による台帳の劣化が課題となっております。今後につきましては、照合作業の効率化など、さらなる利便性の向上に向けて台帳の電子化などについて検討してまいりたいと考えております。以上でございます。
◆原典之 委員 ぜひお願いしたいと思います。
次に、10款5項5目住宅助成事業費の空き家現地調査委託料及び郊外住宅土地空き家活用モデル事業実施委託料に関連して、空き家対策について伺います。地元中原区小杉地区では、人口が右肩上がりに増加し、にぎわいを見せていますが、少し足を伸ばして住宅街へ行くと、空き家がふえているように思います。そこで、現在の本市の空き家の推移について伺います。
◎松本裕幸
住宅整備推進課担当課長 本市の空き家数の推移についての御質問でございますが、平成25年に総務省が実施した住宅・土地統計調査によると、本市の空き家数は7万8,500戸となっており、5年前の平成20年に実施した同調査と比較して9,000戸の増加、10年前の平成15年と比較して1万6,500戸の増加となっております。また、空き家のうち、賃貸用や売却用の住宅等を除いたその他の住宅は1万3,600戸となっており、5年前の平成20年と比較して900戸の減少となっていますが、10年前の平成15年と比較しますと2,400戸の増加となっております。以上でございます。
◆原典之 委員 20政令指定都市と東京都区部で住宅総数に占めるその他の住宅の割合を比較すると、全国平均5.3%の中、本市が最も低く1.8%となっています。これは本市の人口が増加しているからだと思われますが、先ほどの御答弁にありますように増加傾向にもあるということがわかりました。空き家が老朽化して崩れそうになっており、特に通学路上にあるですとか、またブロック塀も含めて、子どもたちが通学する際は危険でもあり、防犯上もよくないため、早急な対策が必要と思われますが、見解を伺います。
◎松本裕幸
住宅整備推進課担当課長 老朽化した空き家の対応についての御質問でございますが、老朽化した空き家やそれに附属するブロック塀等が保安上危険となるおそれがある場合は、個別の状況に応じて関係局区と連携して所有者等による適切な管理や改善を促すこととしております。特に通学路におけるブロック塀等については、現在、安全点検を実施するとともに、パンフレットの配付などによる注意喚起を行っているところでございます。さらに、今後は、危険なブロック塀等について、空き家か否かにかかわらず、所有者等に改善指導を行ってまいりたいと考えております。また、所有者等による改善が図られずそのまま放置すれば周辺に深刻な悪影響を及ぼす恐れのある特定空き家と判断される場合には、空家等対策の推進に関する特別措置法に基づく助言、指導、勧告、命令、代執行などの措置を順次実施することとしております。以上でございます。
◆原典之 委員 特定空き家と判断されればいいんですけれども、前回の代表質問でも、認められている数が少ないということでもございました。また、震災に対しての対応もそうなんですけれども、例えば蜂の巣ができてしまっただとかいろんな弊害も出てくるかと思いますので、これも今後注視していきたいと思いますので、よろしくお願いを申し上げまして、質問を終わります。
◆かわの忠正 委員 私も通告に基づきまして順次質問してまいりたいと思います。
初めに、10款3項2目市街地整備費の川崎駅西口地区公共施設等整備事業について伺います。川崎市総合計画第1期実施計画におきまして、広域拠点の整備としてグローバル化が急速に進展する中で、首都圏の好位置に立地し、恵まれた都市基盤を有する本市の強みを最大限に生かした拠点整備を進めてきたと川崎市総合計画第2期実施計画に記載されております。そこでまず、平成29年度での川崎駅の西口について、広域拠点にふさわしい
まちづくりはどのように取り組まれたのか伺います。
◎沖山浩二
拠点整備推進室担当課長 川崎駅西口地区公共施設等整備事業についての御質問でございますが、平成29年度の川崎駅西口の整備につきましては、本年1月には、ミューザ川崎とラゾーナ川崎東芝ビルを接続する川崎駅西口駅前ペデストリアンデッキを供用開始し、2月にはJR川崎駅北口通路及び北改札を供用開始したところでございます。また、これらの整備に加え、ミューザ川崎のエスカレーター屋根整備に関する実施設計や、川崎駅ラゾーナ広場における暫定バス出入り口の恒久化検討などを行ってきたところでございます。今後も引き続き、本市の玄関口にふさわしい広域拠点の形成に向け、駅周辺の都市基盤整備をさらに進めることなどにより、川崎駅周辺の回遊性向上を図るとともに、より一層の魅力と活力にあふれた持続可能な
まちづくりを推進してまいります。以上でございます。
◆かわの忠正 委員 ただいまの御答弁で、やられてきたこと、北口の通路だとか、北改札、大変魅力のあるもので、市民の方も多く利用されているなと実感をしているところでもございます。そしてもう1つは、川崎駅ラゾーナ広場における暫定バス出入り口の恒久化を検討してきたとのことでした。この検討は、市民の要望も大変多いことから、私も毎議会のように取り上げてきた大変重要な取り組みでもございます。そこで、この川崎駅西口周辺の活力と魅力ある
まちづくりの中で大きく期待をされております川崎駅ラゾーナ広場の暫定バス出入り口の恒久化について、検討状況と整備内容、今後の恒久化に向けた
スケジュールについて伺います。
◎沖山浩二
拠点整備推進室担当課長 川崎駅ラゾーナ広場についての御質問でございますが、暫定バス出入り口の恒久化につきましては、平成30年6月に実施いたしました近隣住民等への説明会以降、バス利用者の利便性、速達性に加え、近隣の方々の御要望も踏まえながら、現在の暫定バス出入り口において両者の利便性等が確保できるよう、改めて検討を行うとともに、関係機関と協議を進めているところでございます。現在、協議を進めている具体的な整備内容につきましては、信号機の設置が困難であることなどから、現在の暫定バス出入り口の位置において、既存の横断歩道を存続するとともに、車どめポールや注意喚起を促す看板の設置、カラー舗装、周辺道路勾配の見直しなどを行い、バス利用者や近隣にお住まいの方など、誰もが利用しやすい川崎駅ラゾーナ広場の整備を進めてまいります。なお、整備内容につきましては、8月30日及び9月2日に改めて近隣の皆様に対し説明会を行ったところでございます。今後の
スケジュールにつきましては、本年10月には歩行者の安全対策として暫定的に注意喚起を促す簡易看板等の設置を行うとともに、引き続き関係機関との協議調整を進め、平成31年度を目途に暫定バス出入り口の恒久化にかかわる工事などを行ってまいりたいと考えております。以上でございます。
◆かわの忠正 委員 10月から歩行者の安全対策などが始まり、来年度を目途に恒久化にかかわる工事を行うとのことでしたので、着実に進展するよう御尽力を要望しまして、この質問を終わります。
次に、10款5項2目
市営住宅管理費について伺ってまいります。今回は、川崎市総合計画第2期実施計画にうたわれている高齢化に対応する
まちづくり、とりわけ市営住宅の高齢化対策に焦点を当てて質問させていただきたいと思います。市内の高齢化率は、平成29年度、市内平均は20.1%でした。市内全体で2030年には23.6%と推計され、2050年には32.8%と見込まれているところであります。この推計をもとに超高齢社会に向けたさまざまな対応がされていくわけですが、市営住宅は市内平均の倍以上の高齢化率の高さとなっております。市営住宅の高齢化に伴いさまざまな要望がありますが、その中の1つ、最初に、市営住宅の集会所のフローリング化について伺ってまいります。市営住宅の建設当初は、若い世代が多かったこともあり、集会所は畳敷きで整備をされました。6年前の平成24年、予算審査特別委員会では、集会所の広さのあり方について取り上げさせていただきまして、集会所は高齢化に伴い畳に座るのは長時間は耐えられないので、テーブル、椅子が置けるよう設置基準を見直すべきと主張させていただきまして、基準の見直しをしていただきました。新築、改築の集会場は基準に沿ってフローリングで整備がされておりますけれども、既存住宅においても畳からフローリングに変えたいという要望が届いております。そこでまず、平成29年度に市営住宅で集会所を畳敷きからフローリングに改装への要望の状況について伺います。
◎植木義行
市営住宅管理課長 市営住宅の集会所のフローリング化の要望についての御質問でございますが、平成29年度におきましては、自治会からの要望書の提出はございませんでした。なお、今年度におきましては、1件の要望書をいただいているところでございます。以上でございます。
◆かわの忠正 委員 ただいまの御答弁で、平成29年度はなかったけれども今年度は1件来たという状況だということでございました。フローリングへの改装につきまして、今後はまだ畳敷きのところがあるところから要望がふえるかと推察をしますが、既存住宅の集会所を畳からフローリング化する取り組みについて伺います。
◎植木義行
市営住宅管理課長 市営住宅の集会所のフローリング化への取り組みについての御質問でございますが、市営住宅につきましては、建物の老朽化が進んでいるものが多く、外壁塗装、屋上防水及び給排水管の漏水対策といったふぐあい等の修繕、老朽化したベランダの手すりの交換などの居住者の安全性の確保のための改修、段差解消やスロープ等への手すりの設置などといったバリアフリー化及び躯体の健全性の維持を目的とした長寿命化などの改善事業を進めているところでございます。集会所のフローリング化に関しましては、今年度、自治会から1件の要望をいただいているところですが、市営住宅においては、先ほど申し上げた安全性や居住性にかかわる緊急性の高い修繕等を優先して実施していることから、全体の中での優先度を考慮しながら判断してまいりたいと考えております。以上でございます。
◆かわの忠正 委員 ただいまの御答弁では、全体の中での優先度ということでございました。ことしの敬老会、9月にありましたけれども、いろんなところへ参加してきまして、高齢者の増加に伴って、椅子を希望する方が畳敷きの市営住宅ではふえているなという状況でもありました。高齢者の方が同じ年代の方々が集まるこういうような会にさまざま参加しているところでありますけれども、高齢者の外出支援という意味や健康維持には、人と会って談笑する場とか、歌や手芸など趣味をともに過ごす場としての集会所は貢献をしているなと、重要な場であるなということも目の当たりにしているところでございますので、そういう点も加味していただきながら、改装の希望はまだ1件ということでございますので、自治会の御意見、またはその集会所の状況を十分お聞きいただきまして、早期に御尽力いただきたいと要望いたしまして、この質問を終わります。続いて、今度は市営住宅の孤独死対策の観点で伺ってまいりたいと思います。高齢化に伴い、高齢化率の高い市営住宅では孤独死も増加しているかと思います。自治会の方々から緊急通報システムの周知や利用拡大、見守りのあり方など、孤独死対策の一層の強化を望む声が届いております。そこで、平成29年度では市営住宅においての高齢化率、孤独死の発生件数について、そして、これまでどのような取り組みをされたのか伺います。あわせて、市営住宅の自治会の設置率を伺います。
◎植木義行
市営住宅管理課長 市営住宅における孤独死対策についての御質問でございますが、平成29年度の高齢化率についてでございますが、本年3月31日現在で全入居者に対する65歳以上の入居者の割合は約50.9%でございました。次に、単身者が1人で住宅内において死亡し、その後発見された件数についてですが、平成29年度には38人となっているところでございます。次に、これまでの市営住宅における対策についてでございますが、高齢単身世帯がお住まいの住宅については、管理代行者である川崎市住宅供給公社が団地を定期的に巡回し、郵便物の滞留や
バルコニーの状況の目視確認を行っております。また、シルバーハウジングにおいては、ライフサポートアドバイザーの派遣や緊急通報システムを設置することにより、高齢者の安心確保に取り組んでおります。次に、市営住宅の自治会の設置率についてでございますが、全ての市営住宅に自治会がありまして、設置率は100%となっております。以上でございます。
◆かわの忠正 委員 ただいまの御答弁では、単身者の方が市営住宅内で死亡後に発見された方は、平成29年度、この1年間だけでも38人という状況でした。結構いるなと、また、今後はふえるだろうなと推察をするところでございます。これまで団地内を点検してきたとのことでございますけれども、頻度についてはきょうは質問しませんけれども、十分には行き届いていないのが現状だと私も見ているところでございます。近隣の居住者の方々、自治会の皆様の情報が一番迅速かつ有力な情報となっているところでもあります。先ほどシルバーハウジングのお話がございましたけれども、ライフサポートアドバイザーの派遣や緊急通報システムの設置の取り組みはされているところでありますけれども、それ以外にも、従前からの居住者で高齢単身になられた方も大勢います。このような状況の中、市として、全体として地域包括ケアシステムを構築する際、こういう市営住宅のように高齢化率が高く自治会設置率が100%という地区において、先駆的なモデルケースを構築していく取り組みが重要だと思います。市営住宅の大家さんという立場、市として、
まちづくり局として、どこまですべきかという議論はあろうかと思いますけれども、総合計画での基本政策の一番は、生命を守り生き生きと暮らすことができる
まちづくりとあります。
まちづくり局の名前の
まちづくりという名前もついているところでもありますので、その中では地域包括ケアシステムの構築が掲げられているという重要政策の1番目になっているところでもあります。市営住宅は、市が居住スペースを貸す、大家になるという立場でもありますけれども、市として
まちづくりという取り組みを一層きめ細やかに、高齢者施策にも取り組んでいく必要が強まってきたと感じるところであります。そこで、市営住宅の管理に関係する部署と健康福祉局とが連携し、高齢化対策を強化すべきと考えます。見解と対応を
まちづくり局長に伺います。
◎綿貫康治
まちづくり局長 市営住宅における高齢化対策についての御質問でございますが、高齢化の進展に伴い、本市の重要施策として地域包括ケアシステムの構築に向けて積極的に取り組んでいるところでございます。市営住宅における高齢化対策につきましても、健康福祉局とも連携を強化し、適切に取り組んでまいりたいと考えております。以上でございます。
◆かわの忠正 委員 今、局長から御答弁いただきましたけれども、本当にさまざまな、健康福祉局も取り組みがありますし、その中でまた本当に連携強化して積極的に高齢者の方をどうするんだということを、自治会の方のいろんな御意見、状況を掌握しながら、対応をぜひしていただきたいと思います。やはり高齢者の孤独死なんかが起きる、孤独死しているんじゃないかとなった場合、御家族の方に連絡が行くのは近隣の方々の後になるわけです。やっぱり近隣の方々とか自治会の方々が、あれ、あの方、大丈夫かなとまず心配をされて、どうしたらいいんだろうということで、動かれる。逆に言うと、そういう協力もふだんいただいているという状況でもありますので、そこら辺の対策もぜひ連携強化をしながら適切に取り組んでいただきたいということを御意見、要望としまして、私の質問を終わります。
◆宗田裕之 副会長 私は、通告した順番で質問をいたします。
まず、10款4項2目の
木造住宅耐震対策推進事業についてお伺いをします。平成30年
北海道胆振東部地震がありまして、私の生まれ故郷である厚真町が震源地となりました。私の同級生や親戚も亡くなってしまいました。私は、地震の2日後に、8日、9日と厚真町に入りまして、支援物資を届け、親戚や友人の家を回って被害状況を見てきました。同級生の家は、土台が波打っていて、家の四隅がひび割れしていまして、そういう状態で、親戚の家は、まず家が傾いていてドアが開かない状態となっていました。本当に震度7を経験した家というのは、どこも次の余震では倒壊するのではないか、非常にそういう状況がありました。まずこういうところで、命を守る最大の保障の一つはやっぱり住宅の耐震化だと実感しています。それでは質問ですが、川崎市
耐震改修促進計画において、市内木造戸建住宅の耐震性不足建物の戸数を伺います。
◎樋口真紀
建築管理課担当課長〔
建築企画担当〕 耐震性の不足する木造戸建住宅の戸数についてでございますが、平成28年度に策定しました川崎市
耐震改修促進計画において、平成27年度末時点で約3万5,000戸と推計しております。以上でございます。
◆宗田裕之 副会長 川崎市
耐震改修促進計画において、現在の耐震化率を伺います。また、耐震化率の目標95%を達成するために必要な改修の戸数を伺います。また、2020年度までに耐震化を図る必要数を伺います。
◎樋口真紀
建築管理課担当課長〔
建築企画担当〕 木造住宅の耐震化についての御質問でございますが、初めに、現在の耐震化率についてでございますが、平成29年度末時点で92.76%と推計しております。次に、耐震化が必要な戸数についてでございますが、川崎市
耐震改修促進計画において、2020年度末の住宅全体の耐震化率の目標を95%と定めており、この目標を達成するために、耐震化が必要な木造戸建住宅の戸数については約8,900戸と推計しております。以上でございます。
◆宗田裕之 副会長 川崎市は、2015年度末での木造戸建住宅の耐震性不足の建物は約3万5,000戸あると推計され、2020年度までに耐震化を図る必要数は8,900戸もあるということでした。これを達成するためには年間約3,000戸の対策が必要となります。それらの
木造住宅耐震改修助成制度について、これまでの実績を伺います。また、2017年度の決算で、
木造住宅耐震改修助成制度の額と件数を伺います。
◎樋口真紀
建築管理課担当課長〔
建築企画担当〕
木造住宅耐震改修助成制度のこれまでの実績等についての御質問でございますが、初めに、制度を開始した平成17年度から平成29年度末までの助成件数は累計で812件でございます。次に、平成29年度の助成件数と決算額でございますが、助成件数といたしましては60件、助成額としましては5,222万8,000円でございます。以上でございます。
◆宗田裕之 副会長 耐震化が必要な戸数は年間3,000戸のペースが必要なのに、2017年度の決算ではわずか60件、とてもこのペースでは達成できないという状況です。総合計画の総括評価で、この制度で予算と決算では非常に乖離がありまして、達成度が4となっていますが、進まない理由を伺います。
◎樋口真紀
建築管理課担当課長〔
建築企画担当〕
木造住宅耐震対策推進事業の達成度についての御質問でございますが、平成29年度予算における助成制度の想定件数は112件と見込んでおりましたが、実績としては60件でございました。耐震改修に至らない理由につきましては、経済的な理由のほか、体調不良や補強工事の日常生活への影響などさまざまな理由により、予定していた改修件数に至らなかったことで予算と決算が乖離したものと考えているところでございます。以上でございます。
◆宗田裕之 副会長 耐震化が必要な住居は、多くは高齢者世帯で経済的な理由などが大きいと聞いています。これを推進するためにはどうしても助成制度が重要となりますが、川崎市の
木造住宅耐震改修助成について、一般世帯と非課税世帯の限度額を伺います。また、2016年度のこの制度の限度額を幾ら引き下げたのか伺います。
◎樋口真紀
建築管理課担当課長〔
建築企画担当〕
木造住宅耐震改修助成制度の限度額の変更についての御質問でございますが、
木造住宅耐震改修助成制度につきましては、平成17年度に限度額75万円、助成率2分の1という助成制度を創設し、東日本大震災を受け、平成23年度から平成27年度までの時限措置として、限度額を一般世帯200万円、非課税世帯300万円、助成率は、一般世帯2分の1、非課税世帯4分の3として運用しました。平成28年度からは、
耐震改修促進計画の改定にあわせ、限度額を一般世帯100万円、非課税世帯150万円、助成率は、一般世帯3分の2、非課税世帯4分の3として助成制度を改正いたしました。以上でございます。
◆宗田裕之 副会長 2016年度から助成額の限度額を一般世帯では200万円から100万円に、非課税世帯では300万円から150万円に引き下げられてしまいました。これもやっぱり達成できない大きな原因だと思います。それでは、最新の地震の教訓を踏まえると、申請数が予算件数を上回るとも予想されますけれども、その際は予算を増額して対応するのか伺います。
◎樋口真紀
建築管理課担当課長〔
建築企画担当〕
木造住宅耐震改修助成制度の最近の地震による影響についての御質問でございますが、想定より多くの助成申請があった場合につきましては、関係局と調整の上、柔軟に対応してまいりたいと考えております。以上でございます。
◆宗田裕之 副会長 なかなか進まないもう一つの要因として、手続が大変という声は聞いています。通常、申請から着工までどのような手続で、どのくらいの期間がかかるのか、伺います。
◎樋口真紀
建築管理課担当課長〔
建築企画担当〕
木造住宅耐震改修助成制度の手続期間についての御質問でございますが、平成29年度の助成実績のうち、交付申請から着工までの平均期間は3カ月程度でございます。このうち、交付申請から交付決定までの事務手続期間が2週間〜3週間程度で、設計から着工にかかる期間が約2カ月でございます。以上でございます。
◆宗田裕之 副会長 耐震化を相談した市民から、申請から着工まで2〜3カ月かかるというふうに言われてちゅうちょしたという声も聞いています。手続の簡素化、また、職員の増員や体制の強化を検討しているのか伺います。
◎樋口真紀
建築管理課担当課長〔
建築企画担当〕
木造住宅耐震改修助成制度の手続の簡素化等についての御質問でございますが、
木造住宅耐震診断士派遣制度におきましては、市民の皆様がより迅速に耐震診断を行っていただけるよう、申請から派遣までに要する期間の短縮化のため、審査事務の簡略化を行ったところでございます。さらに、
木造住宅耐震改修助成制度につきましても、審査事務の簡略化を検討しているところでございます。今後、市民の皆様にとって、より利用しやすい制度となるよう適宜見直し等を行うとともに、多くの方に制度を利用していただけるよう一層の普及啓発に努め、住宅の耐震化を推進してまいりたいと考えております。体制の強化につきましては、今後も引き続き助成制度の円滑な推進が図られるよう、適切な職員の配置に努めてまいります。以上でございます。
◆宗田裕之 副会長 宣伝広報から申請手続は全て同じ部署で行われており、職員もふやされていないということで、この体制の弱さがやはり申請期間の長期化をもたらしているのではないでしょうか。このように木造住宅耐震化が進まない原因としては、やはり経済的な理由や手続の大変さが大きな原因となっています。耐震性不足建物が3万5,000戸も残されている現時点においては、やはり引き下げられた限度額をもとに戻すことを要望いたします。また、手続の簡素化と制度の普及促進のかなめである、やはり職員の増員を強く求めておきます。
それでは、次の質問に移ります。10款3項2目、市営四方嶺住宅跡地について伺います。現在、この跡地では、仮設グラウンドが残され、多くの団体によって利用されており、球技ができる貴重な広場として役立っています。跡地のグラウンド使用について、平日、土日はどのように利用されているのか伺います。
◎植木義行
市営住宅管理課長 市営四方嶺住宅跡地グラウンドの利用状況についての御質問でございますが、市営四方嶺住宅跡地グラウンドにつきましては、地域住民の方から健康増進及び交流活動の場として利用したいとの要望を受け、利用調整を含めた管理を行うことを条件に、蟹ヶ谷自治会に対し、暫定的な利用を認めているところでございます。市営四方嶺住宅跡地グラウンドの利用内容についてですが、自治会によりますと、平日はほとんど利用されておらず、土曜日、日曜日、祝日に少年野球、少年サッカー、ソフトボール等のために利用されていると伺っております。以上でございます。
◆宗田裕之 副会長 現在、土日は何団体が利用しているのか伺います。また、どういう団体が利用しているのかも伺います。
◎植木義行
市営住宅管理課長 利用団体についての御質問でございますが、自治会の管理においては、利用団体を登録制で運用されており、団体数につきましては、大人のソフトボール8チーム、少年野球3チーム、少年サッカー3チームの計14団体と伺っております。以上でございます。
◆宗田裕之 副会長 利用している団体は、ソフトボールチーム、少年野球チーム、そして少年サッカーチームの14団体ということでした。この地域では、多摩川の河川敷グラウンドまで非常に遠くて利用できないということもありまして、周辺で使えるグラウンドは子母口小学校と東橘中学校のグラウンド、そして、この四方嶺の3カ所です。しかし、東橘中学校は部活のためにほとんど使えません。それで、実質は子母口小学校と四方嶺の2カ所のみなんです。子母口小学校と四方嶺グラウンドの9月の利用状況を私も聞きましたら、土日の午前、午後において、子母口小学校が使えるのはわずか10回、四方嶺は24回になる。子母口小学校と東橘中学校はグラウンドが1つなんです。だから、かなり中学校にも使われてしまうということでした。もし、この四方嶺グラウンドがなくなると、利用回数は10回程度となって、今現在の14団体が使っているそういうところで、利用回数は約3分の1以下になってしまいます。多くの団体が使えないと、死活問題になるという現状なんです。跡地利用の見直し案が出されましたけれども、グラウンドは取り壊す予定と聞いています。見直し案のスポーツゾーンについて、借地契約として公募のプロポーザル方式で民間事業者の提案を募集選定すると述べていますが、有料となるのか、また、どのようなスポーツが想定されるのか伺います。
◎塚田雄也 企画課長 市営四方嶺住宅跡地利用についての御質問でございますが、跡地利用につきましては、これまで特別養護老人ホームの整備及び土地の売却を基本方針としておりましたが、地域包括ケアシステム構築の必要性や住宅ニーズの変化などの社会経済動向、これまでいただいた御意見、国との協議状況などを踏まえまして、土地の売却を取りやめ、市が保有した状態での土地の有効活用を行うことを趣旨とする見直し案をこの8月にお示ししたところでございます。導入するスポーツ機能といたしましては、公募のプロポーザル方式等で民間事業者の提案を募集する予定でございまして、有償で借地契約を結ぶことから、原則有料の施設となると想定しているところでございます。また、導入するスポーツにつきましては、面積や事業性などを踏まえ、フットサルやテニスなどを想定しておりますが、現時点で決定しているものではございません。今後、多角的な観点から提案を評価し、事業者を決定してまいりたいと考えております。以上でございます。
◆宗田裕之 副会長 有料のスポーツ施設となり、しかも、フットサルやテニスコートとなると、誰もが自由に使えるスポーツ施設はなくなると思います。現在使用している野球やソフトボール、サッカーなどができなくなるという声も多く聞かれます。現在使っているスポーツ団体、地域住民からは、今のグラウンドを残してほしい、市民が自由に使える広い公園が欲しいなどの要望が出ていますが、その要望にどう応えるのか伺います。また、現在、仮設グラウンドでは野球やソフトボールの練習試合も行われていますが、見直し案ではそういう球技の練習試合ができるような環境が保障されるのか伺います。
◎塚田雄也 企画課長 地域住民等の要望への対応についての御質問でございますが、川崎市といたしましては、広場機能として大きく2つの要望をいただいていると認識しております。初めに、不特定多数の市民が日ごろから利用できる空間が欲しいというもの、次に、現在の暫定利用で行われているソフトボールなどのスポーツが専有的に利用できる空間が欲しいというものでございます。こうした御意見等を踏まえ、約0.1ヘクタールとしていた公園を広場・スポーツゾーンとして約0.5ヘクタールに拡大し、市民が自由に使え、地域イベントや災害時の一時避難場所などに利用できる広場を整備するとともに、その広場の一部に民間活力を生かしたスポーツ機能の導入を図る見直し案としたところでございます。スポーツ機能の導入に当たりましては、一部時間帯の無料開放や災害時の活用、各種球技の練習が可能な設備導入など、事業者の提案による地域への貢献を評価しながら進めてまいりたいと考えております。以上でございます。
◆宗田裕之 副会長 今のままのグラウンドとネットを残してくれれば、不特定多数の市民が自由に使えますし、イベントや防災の避難場所、そして野球やサッカーなどの球技もできます。ネットを少し高くしてくれればボールの飛び出しも防げます。管理運営の仕方としては、例えば高津区の宇奈根のパークボール場のように指定管理者による管理運営や、また、宮前区の宮崎第1少年野球場のように道路公園センターが管理運営を行っている場合もあります。また、四方嶺住宅跡地の見直し案にある福祉複合ゾーンに入る事業者がグラウンドも一緒に管理する方法など、いろいろな方法が考えられると思います。以前、この地域は、子母口小学校と東橘中学校は別々のグラウンドがありまして、さらに職業訓練校のグラウンドなど3カ所が使えました。それが、現在、子母口小学校、東橘中学校の合同グラウンドと四方嶺住宅跡地の実質2カ所のみです。もし四方嶺住宅跡地がなくなれば1カ所のみになります。子どもたちが自由に球技などができる広場がどんどん少なくなっているんです。ぜひ、地元の住民や自治会、現在利用している団体の意見をよく聞いて、誰もが自由に使えるスポーツ広場を強く要望いたします。以上で質問を終わります。
◆渡辺あつ子 委員 私は、通告に従いまして、まず10款4項2目、特定建築物
耐震改修等事業助成金について、まず伺います。国は災害時に緊急車両等の通行を確保するために道路を指定し、沿道の共同住宅や商業ビルなど、建物に対する耐震診断等の補助を行っています。市内での沿道建築物耐震化に向けた相談、耐震診断の実施件数、対象建物に対する診断済みの報告の状況をお示しください。
◎樋口真紀
建築管理課担当課長〔
建築企画担当〕 耐震診断結果の報告が義務化された沿道建築物についての御質問でございますが、初めに、緊急輸送路の通行確保のため、耐震診断を義務づけている沿道建築物の対象棟数は現時点で213棟でございます。進捗状況でございますが、耐震診断につきましては、平成28年度末までの診断済み80棟、平成29年度の診断済み31棟、今年度診断に着手したものは25棟であり、合計で136棟でございます。そのうち平成30年8月末時点の報告済みは104棟でございます。以上でございます。
◆渡辺あつ子 委員 私も、近くの国道246号沿いのマンションの方で、相談を受けていまして、なるべく早くしたほうがいいんじゃないですかというんですけれども、先ほども手続の煩雑さという話もありましたけれども、なかなか進んでいかないものですから、あした起きるかもしれない、きょう起きるかもしれない地震という点で、さらに緊張感を持ってこれからも進めていただきたいと思います。
続きまして、
民間マンション耐震対策事業費についても伺います。指定された道路以外の共同住宅における耐震診断等については、市が独自に補助をしています。主要な道路に面した建物や駅前においては、市民からも耐震診断が必要ではないかとの声も聞かれます。補助の案内など管理組合への声かけについて伺います。また、診断開始につながる件数も伺う予定でしたが、先ほどのやりとりでこの部分はわかりましたので結構です。
◎樋口真紀
建築管理課担当課長〔
建築企画担当〕 民間マンションに係る耐震診断等の助成制度の周知についての御質問でございますが、初めに、周知についてでございますが、これまで川崎市マンション管理組合登録制度に登録されているマンション等に対し、助成制度の案内リーフレットやマンション適正管理事例集等を配付することにより周知を図っております。今年度は、市内の全ての分譲マンション管理組合などを対象にアンケート調査を実施しており、その中で、耐震診断等の助成制度についての案内も行っております。また、毎年度開催しているマンション管理基礎セミナーにおいて助成制度を紹介するとともに、案内リーフレットを配付するなど、制度の周知啓発に努めているところでございます。以上でございます。
◆渡辺あつ子 委員 ありがとうございます。この事例集もいただいてみましたら、とてもわかりやすくできておりまして、ぜひ、私も活用していきますし、局のほうでも活用して、不安を持っている市民の皆さんに寄り添うようにこれからも進めていただければと思います。
次に、10款4項2目
建築指導審査費に関連して伺います。農業用ビニールハウスにつきましては、神奈川県でも、その高さについて5メートルを超えないとしています。一方で、独自の取り組みを妨げないともしておりまして、平塚市の産業振興部農水産課では適用範囲を8メートルとして、平塚市の建築指導課でも連携して進めているとしております。川崎市内では、ビニールハウスは5メートルだからと考えている農家の方もあって、あと少し高さがあると収量がふえるんだけれどもという声も聞かれました。ビニールハウスのうち5メートルを超えるものは建築物とみなされ、建築確認の手続を経る必要があります。高さ制限の緩和についてお考えを伺います。
◎樋口真紀
建築管理課担当課長〔
建築企画担当〕 農業用ビニールハウスについての御質問でございますが、建築物として取り扱わないビニールハウスにつきましては、県内の特定行政庁等で組織する神奈川県建築行政連絡協議会において、構造、規模について取り扱いを定め、本市においても、この取り扱いを審査基準としているところでございます。ビニールハウスの高さ制限の緩和につきましては、関係局と連携しながら農家や農業団体等の意向を確認するとともに、他行政庁の状況を把握するなど、取り扱いについて調査研究してまいりたいと考えております。以上でございます。
◆渡辺あつ子 委員 去年はこの件について、農地課や都市農業振興センターともお話をさせていただいておりまして、ただ、やっぱりそのときは最終的には建築審査課ということだったんですけれども、何かお答えいただくと、やっぱりもう1回、農地課とちょっとというふうにも聞こえます。ですので、農地や緑地を守るという視点で
まちづくりを進めていっていただきたいなと思います。関連して、意見要望させていただきたいのは、中高層の確認申請のときに緑化協議というのがそのプロセスの中に含まれるんですけれども、この点でも中高層の建物が建つ周辺の方からは、今まで大きい木があったのに、緑化協議の中で壁面にちょっと緑があればいいよというふうに進んでしまう。だから、この辺もやっぱり緑を守るという点で、
まちづくり局としても大事にしていただきたいなと思います。
次に移ります。空き家利活用推進事業費について伺います。調査委託料が181万円で、空き家については全国的にも課題となっておりまして、どの自治体でも調査や利活用を進めております。私も、市民の方と一緒に地域を区切って空き家調査を目視で行ったことがありますが、空き家とそうでない場合の見きわめはなかなか難しいものがあると実感いたしました。2017年度に市が行いました空き家利活用推進事業費から空き家現地調査委託料の委託先との調査結果、また、調査から見えた課題について伺います。
◎松本裕幸
住宅整備推進課担当課長 空き家現地調査委託料についての御質問でございますが、初めに、委託先についてでございますが、株式会社ゼンリン横浜営業所でございます。次に、調査結果等についてでございますが、消防局等庁内関係部署が把握している情報に基づいて現地調査を行った結果、643件を空き家と判定しており、そのうち、建物に著しい破損等が見られるものが8件、樹木が著しく繁茂しているもの等が78件ございました。課題としましては、一体的に開発された戸建て住宅地の多い麻生区や密集市街地のある川崎区に空き家が多く、こうした地域においては、地域活力の低下や生活環境に悪影響を及ぼす懸念があり、さらに、密集市街地では防災上の懸念もあるものと認識しております。さらに、今年度、この643件の空き家所有者等を対象にアンケート調査を行い、空き家となっている要因や活用に向けた課題について把握、分析を進めてまいります。以上でございます。
◆渡辺あつ子 委員 わかりました。ぜひそのアンケート調査は進めていただきたいと思います。夏になると、葛とかに覆われて全然わからないのが、冬になるとすっかり枯れて空き家が見えてきたり、そういう現状もありまして、ほかの自治体では水道メーター等で確認している話も聞きますので、さまざまな手法でこれからも調査を進めていただきたいと思います。次に、同様に郊外住宅地空き家活用モデル事業実施委託料の委託先、事業内容と、その結果、検証までできていたらお示しください。
◎松本裕幸
住宅整備推進課担当課長 郊外住宅地空き家活用モデル事業委託料についての御質問でございますが、初めに、委託先についてでございますが、川崎市住宅供給公社でございます。次に、事業内容等についてでございますが、地域の空き家に関する課題の共有や空き家を活用した交流の場づくり等を図るため、麻生区王禅寺地区の1つの町会をモデル地区に選定して定期的にワークショップを開催するなどの取り組みを実施し、空き家マップの作成や課題について議論を行ったところでございます。さらに、平成30年度については、空き家を利活用するための具体的な方策について検討を進めているところでございます。今後につきましては、同町会での取り組みを継続するとともに、空き家の所有者の意向と利用者のニーズとのマッチングを支援するモデル事業を展開し、その効果、課題等の検証を踏まえ、空き家の利活用における効果的な支援の仕組みについて検討してまいります。以上でございます。
◆渡辺あつ子 委員 ありがとうございます。この空き家の利活用について、進んでいる事例も私も聞いておりますが、やはりネックになるのは、例えばもともとの所有者の方から少し家賃を払ってくださいとか、固定資産税分をお願いしますとか、そういうときの支援が今なかなか見られないものですから、ほかの局とも、健康福祉局とかと連携して、この点については進めていただければと思います。以上です。
◆重冨達也 委員 私は通告どおり2点をお伺いしたいと思います。
1点目の建築物等ストック情報整備事業は、アスベスト被害者の救済を求める請願というのが出ていまして、これに触れない形でちょっと議論をしていきたいと思います。まず、この建築物等ストック情報整備事業について、予算では約5,400万円であるのに対して執行額が1,400万円程度となっていますので、この事業の進捗に問題がなかったのかお伺いしたいと思います。
◎佐々木朗子
建築指導課担当課長 建築物等ストック情報整備事業の事業進捗についての御質問でございますが、本事業は、民間建築物における吹きつけアスベスト対策推進のため、建築年代や規模、構造等により、吹きつけアスベストが使用されている可能性の高い建築物について所有者等への使用実態調査の結果を含めたアスベスト調査台帳を整備する事業であり、昨年度は約2万8,200件の実態調査及び結果のデータ入力などを委託により実施いたしました。準市内業者も含めた指名競争入札の結果、予算を大きく下回る価格での落札となりましたが、落札業者へヒアリングを行ったところ、業者のノウハウなどを活用した効率的な業務執行により落札金額において十分対応が可能であることが確認できたため、当業者と契約し、支障なく委託期限内に完了したものでございます。
◆重冨達也 委員 ありがとうございます。その入札の工夫という部分で差額が出たということですので、これは特に問題がないかなというふうには思いました。台帳の整備を行った後、今後、含有調査だったり、除去の実施をいかに促進していけるのかというのが課題になると考えているんですけれども、まず、過去直近3年間のアンケート調査の件数と、含有調査への補助の件数をそれぞれお伺いしたいと思います。
◎佐々木朗子
建築指導課担当課長 アンケート調査及び含有調査補助の実施件数についての御質問でございますが、平成27年度は、アンケート調査1,067件、含有調査への補助が2件、平成28年度は、アンケート調査3,690件、含有調査への補助が2件、平成29年度は、アンケート調査2万8,206件、含有調査への補助が21件でございます。以上でございます。
◆重冨達也 委員 木造の耐震対策と同様で、やはり所有者の方がやりたいと思っていただかないと進まないものなので、ある程度は仕方ないかなと思うんですけれども、平成29年度だけで言えば、2万8,000件のアンケート調査に対して21件ということですから、1,000件アンケートだったり制度の周知を行って、ようやく1件の調査を行われるということですので、今後、台帳整備に関しては平成29年度で一旦終結をしているということですので、これほどの万単位のアンケート調査は今後行わないということになります。そうすると、やはり含有調査への補助が毎年1件か2件程度になってしまうんじゃないかと危惧をしているんですけれども、さし当たって、今年度、現時点での含有調査補助の交付申請件数をお伺いしたいと思います。
◎佐々木朗子
建築指導課担当課長 本年度の含有調査の補助金交付件数についての御質問でございますが、8月末現在、補助金交付申請件数が1件、その他に事前相談書の提出が4件でございます。以上でございます。
◆重冨達也 委員 やはり、それほど平成29年度同様の補助は行えないであろうというような推移かなと思っております。今後どういった取り組みをしていくのかという部分で、今年度まずどうするのかというのをお伺いしたいと思います。
◎佐々木朗子
建築指導課担当課長 今年度の取り組みについての御質問でございますが、現在、宅建業協会など関係団体の集まる会議において含有調査や除去工事などに対する補助制度の周知に努めているところでございます。また、今年度からは、整備されたアスベスト調査台帳を活用し、露出した吹きつけ材が使用されている建築物や吹きつけアスベスト対策が未実施の建築物の所有者など、約750件に対し、以前の実態調査後の
取り組み状況に関する進捗確認を補助制度の御案内などとあわせて行っていく予定であり、今年度につきましては約150件に対して実施する予定であります。以上でございます。
◆重冨達也 委員 宅建業協会等での会議においてということで、これは今までもやってきていただいているということだと思うので、今年度新たにという意味では150件へのアンケート調査というか、制度の再周知ということになると思います。では、先ほどの過去の経緯からすれば、1,000件送ってようやく1件ということですから、約150件というのがしっかりと含有調査に結びつくためにはそれなりの工夫が必要かなと考えております。事前に過去3年間でアンケート調査を行った際に送った内容の紙面を拝見したんですけれども、やはりもうちょっと気軽に御相談をいただけるような見せ方ができると考えておりまして、さらに国の補助、今回のこの含有調査というのは全額補助になりますけれども、これも国費でのものだということですけれども、平成32年度でこれは終わると聞いておりますので、それも踏まえて、もうちょっと制度を使ったほうがいいなと思ってもらえるような工夫、デザインにしていただきたいんですけれども、いかがでしょうか。
◎佐々木朗子
建築指導課担当課長 効果的な制度の周知方法についての御質問でございますが、まず、気軽に相談していただけるよう、例えば市民に配付するチラシやパンフレットなどにつきましては、重要なことがしっかり伝わるようにデザインや内容などの見直しに取り組んでまいりたいと思います。以上でございます。
◆重冨達也 委員 事前相談の段階で、ある程度書類をそろえなくても気軽に来てほしいという思いがある一方で、書類上は事前相談には必ずこの添付書類をお持ちくださいぐらいの温度で書いてあったので、そこをもうちょっと工夫する必要があるかなというふうには感じております。よろしくお願いします。
次に、都市空間演出の助成事業についてお伺いをしたいと思います。まず、この事業の目的とこれまでの実績を、件数と助成金額、それぞれお伺いをします。
◎吉原秀和
計画部担当課長〔景観担当〕 川崎市都市空間演出助成金の制度の目的と実績についての御質問でございますが、当該制度は、先進的で魅力あふれる都市空間を形成することを目的に、景観計画特定地区、都市景観形成地区または川崎市地区計画の区域内における建築物等の形態意匠の制限に関する条例別表に規定する区域において、本市の先進的な都市イメージを市内外にアピールし、シティセールスの観点からも有効だと認められるライトアップを行う事業で、その実施等に関し、地区内の関係権利者の同意を得るものとしております。助成内容といたしましては、夜間の都市空間の演出に寄与する行為を行うための照明器具の費用等の一部に助成するものでございます。これまでの実績についてですが、地区計画が定められている殿町3丁目地区において、平成24年度に1件、助成額29万5,000円、平成27年度に1件、助成額25万4,000円でございます。いずれも建築物等をライトアップするために使用する照明器具の費用に対するものでございます。以上でございます。
◆重冨達也 委員 今お答えいただきましたように、先進的な都市イメージを市内外にアピール、シティセールスの観点からも有効だと認められるライトアップに対する助成なわけなんですけれども、これは要綱の文言そのままですけれども、そもそもこれがすごい曖昧な要綱だなと思っております。ただ、ちょっと一遍にいろいろ言っても皆さん混乱するかなと思ったので、きょうはこれは触れないでおきますけれども、今までの実績を見ると、殿町での助成のみというふうになっております。本来であれば、景観計画特定地区と都市景観形成地区についても当然可能なわけなんですけれども、殿町でのみとなっているわけです。なぜそうなるのかというのをちょっと気になったんですけれども、例えば都市景観形成地区の協議会への周知であったり、また、
ホームページ等での制度の紹介というのはどういった状況になっているのでしょうか。
◎吉原秀和
計画部担当課長〔景観担当〕 制度の周知についての御質問でございますが、これまで
ホームページによる制度の周知は行っておりませんが、今後、殿町3丁目地区と同様にこの制度の活用が有効と考えられる地区が想定される場合につきましては、必要に応じて周知等を実施してまいります。以上でございます。
◆重冨達也 委員 ぜひやっていただきたいと思うんです。今、要綱もしくは要領が
ホームページ上に、例規集のつながりでアップされているのみで、それ以外の情報は全くオープンになっていないというか、パンフレットもないですので、そういった状況になっています。想定される場合周知するということで、それは最低限お願いをしたいんですけれども、そもそも各対象の地区になっている方々がこの制度を知らなければ、ライトアップをやってみようと思う機会をそもそも生み出すことができない可能性もあるので、本来であれば、常にオープンになっているべきだろうと思ってしまいます。具体的なイメージ、例えば殿町では既にやっていらっしゃるわけですから、川崎市の考える先進的な都市イメージだったりシティプロモーションに有効ということがどういうことなのかというのを、写真を入れて
ホームページ上でこの制度の周知を図るべきだと思うんですけれども、見解を伺います。
◎吉原秀和
計画部担当課長〔景観担当〕 ライトアップの取り組みについての御質問でございますが、この取り組みにつきましては、広く市民に知っていただくとともに、市内外の方々にアピールすることも重要でありますので、
ホームページ等を活用し、実施事例の紹介を含め周知に取り組んでまいります。以上でございます。
◆重冨達也 委員 よろしくお願いします。平成24年と平成27年、先ほど実績をお伺いしましたけれども、それ以外の年については使われていないということですから、これは不用率が100%の事業になっています。なので、100%の精度は求めないですけれども、やはり次年度にどのようなニーズがあるのかということを踏まえて予算要求していただきたいと思っておりまして、平成31年度についてはどういった状況なのかをお伺いしたいと思います。
◎吉原秀和
計画部担当課長〔景観担当〕 助成金の予算についての御質問でございますが、平成31年度の予算につきましては、殿町3丁目地区の事業進捗を見きわめることが重要であると考えておりますので、関係部署等と連携し、必要な助成額を見定め、予算の確保に努めてまいります。以上でございます。
◆重冨達也 委員 よろしくお願いします。以上です。
○堀添健 会長 以上で
まちづくり局関係の議案の審査を終わります。
ここで理事者の退室をお願いいたします。
〔理事者退室〕
○堀添健 会長 次に、その他でございますが、委員の皆様から何かございますでしょうか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○堀添健 会長 それでは、以上で本日の
まちづくり分科会を閉会いたします。
午後0時10分閉会...