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  1. 川崎市議会 2018-08-23
    平成30年  8月文教委員会-08月23日-01号


    取得元: 川崎市議会公式サイト
    最終取得日: 2021-05-06
    平成30年  8月文教委員会-08月23日-01号平成30年 8月文教委員会 文教委員会記録 平成30年8月23日(木)  午前10時00分開会                午後 2時35分閉会 場所:605会議室 出席委員:片柳 進委員長、松井孝至副委員長、鏑木茂哉、松原成文、末永 直、      本間賢次郎、花輪孝一、山田晴彦、石田和子、岩隈千尋、月本琢也各委員 欠席委員:なし 出席説明員:(市民文化局)鈴木市民文化局長、        原担当理事・オリンピック・パラリンピック推進室長事務取扱、        石川市民生活部長阿部コミュニティ推進部長、        中村コミュニティ推進部担当部長寺澤市民スポーツ室長、        和田市民文化振興室長佐々木市民文化振興室担当部長、青山庶務課長、        山﨑区政推進課長井上オリンピックパラリンピック推進室担当課長、        佐保田市民文化振興室担当課長       (まちづくり局)北村交通政策室担当課長若林地域整備推進課長       (宮前区役所)山口企画課長       (教育委員会)小林生涯学習推進課担当課長
    日 程 1 陳情の審査      (市民文化局)     (1)陳情第121号 「鷺沼駅周辺再編整備に伴う公共機能の検討」において平成31年2月に予定している「基本方針案の公表」は、是非を判断する検討材料が宮前区民に全く示されないまま公表しようとしている。「基本方針案」を策定するには、本市本庁舎等の建て替え過程において実施したものと同等の必要な諸検討を行い、その結果を踏まえた「基本方針案の公表」を求める陳情     2 所管事務の調査(報告)      (市民文化局)     (1)鷺沼駅周辺再編整備に伴う公共機能の検討状況について     (2)若者文化の発信によるまちづくりに向けた基本方針(案)について     (3)ミューザ川崎シンフォニーホール次期指定管理の考え方について     3 その他                午前10時00分開会 ○片柳進 委員長 ただいまから文教委員会を開会いたします。  お手元のタブレット端末をごらんください。本日の日程は、文教委員会日程のとおりです。よろしくお願いいたします。  傍聴の申し出がございますので、許可することに御異議ありませんでしょうか。                 ( 異議なし ) ○片柳進 委員長 それでは、傍聴を許可します。                 ( 傍聴者入室 ) ○片柳進 委員長 初めに、市民文化局関係の陳情の審査として「陳情第121号 「鷺沼駅周辺再編整備に伴う公共機能の検討」において平成31年2月に予定している「基本方針案の公表」は、是非を判断する検討材料が宮前区民に全く示されないまま公表しようとしている。「基本方針案」を策定するには、本市本庁舎等の建て替え過程において実施したものと同等の必要な諸検討を行い、その結果を踏まえた「基本方針案の公表」を求める陳情」を議題といたします。  なお、関係理事者として、まちづくり局から若林地域整備推進課長及び北村交通政策室担当課長、宮前区役所から山口企画課長、教育委員会事務局から小林生涯学習推進課担当課長がそれぞれ出席しておりますので、よろしくお願いいたします。  本陳情と日程第2の市民文化局関係の所管事務報告であります「鷺沼駅周辺再編整備に伴う公共機能の検討状況」については関連する内容でございますので、陳情の審査及び所管事務の報告を一括して議題といたしたいと思いますが、御異議ございませんでしょうか。                 ( 異議なし ) ○片柳進 委員長 それでは、陳情の審査及び所管事務の報告を一括して議題といたします。  まず、事務局から陳情文の朗読をお願いいたします。 ◎大原 書記 (陳情第121号朗読) ○片柳進 委員長 次に、理事者の方から説明をお願いいたします。 ◎鈴木 市民文化局長 おはようございます。それでは、陳情第121号について、また、所管事務の報告として「鷺沼駅周辺再編整備に伴う公共機能の検討状況について」、山﨑区政推進課長から説明させていただきます。よろしくお願いいたします。 ◎山﨑 区政推進課長 それではまず、「陳情第121号 「鷺沼駅周辺再編整備に伴う公共機能の検討」において平成31年2月に予定している「基本方針案の公表」は、是非を判断する検討材料が宮前区民に全く示されないまま公表しようとしている。「基本方針案」を策定するには、本市本庁舎等の建て替え過程において実施したものと同等の必要な諸検討を行い、その結果を踏まえた「基本方針案の公表」を求める陳情」について、本市の考え方及び取り組み内容を御説明申し上げます。  お手元のタブレット端末で、1(1)-1「陳情第121号(資料)」というPDFファイルをお開きください。  本日、陳情審査に際して御用意した資料ですが、2ページの資料1「鷺沼駅周辺再編整備に伴う公共機能の検討について」、3ページの資料2「鷺沼駅周辺再編整備に伴う公共機能の検討に関する考え方について(平成30年2月8日文教委員会・まちづくり委員会説明資料)」、4ページの資料3「宮前区町内会・自治会エリアマップ全体図」となっております。  本日は、資料1で御説明させていただきます。  それでは、PDFファイルの2ページをお開きください。資料左上、「1 これまでの経過と取組の考え方」でございます。  「(1)地域生活拠点としての位置付け」ですが、鷺沼・宮前平駅周辺地区は、本市総合計画において「地域生活拠点」の1つとして位置づけられており、「民間活力を活かした駅前広場の再整備等による、鷺沼駅周辺を中心に商業、都市型住宅、文化・交流など多様な都市機能の集積及び交通結節機能の強化に向けた取組を推進」することとしております。  次に、「(2)民間事業者による取組の推進と公共機能に関する意見・要望」ですが、平成29年8月には、権利者5名で構成される「鷺沼駅前地区再開発準備組合」が設立され、平成31年度都市計画決定、平成33年度工事着手を目指して、民間事業者による事業計画の検討が進められており、鷺沼駅前への区役所・市民館・図書館の移転を求める要望書が市に対して提出されるなど、公共機能に関するさまざまな意見・要望が寄せられているところでございます。  次に、「(3)課題解決のチャンスという観点からの検討」ですが、現在、宮前平に立地している区役所、市民館・図書館等は、供用開始から30年以上が経過し、施設や設備の老朽化が進んでいるものの、今すぐに建てかえを必要とする状況ではございません。  また、将来的に施設更新を行う場合、さまざまな課題はあるものの、現地建てかえが不可能なものではありません。  一方、中長期的な宮前区のまちづくりを展望したときに、今回の民間事業者による再開発は、本市総合計画の位置づけに即した取り組みとして、課題解決のチャンスという観点からの検討が期待される取り組みでございます。  そこで市では、この機会を捉え、宮前区全体の利便性向上に寄与する取り組みを推進できるよう、準備組合が進めている再開発の計画検討スケジュールに合わせて、市としての考えを着実に反映させるため、平成30年度内の「(仮称)鷺沼駅周辺再編整備に伴う公共機能に関する基本方針」の策定を目指して検討を進めているものでございます。  続きまして、資料右上、「2 検討内容・検討方法」でございます。  「(1)検討内容」の「(ア)鷺沼駅前再開発に望まれる公共機能」ですが、交通結節点としての機能の向上が見込まれること等を踏まえ、区役所・市民館・図書館の移転可能性も含め、鷺沼駅前に望まれる公共機能について検討してまいります。  次に「(イ)公共交通による駅アクセス」ですが、鷺沼駅を中心としたさまざまな方面からの路線バスネットワークの充実を図るため、既存路線の再編や新規路線の設置等について、バス事業者と連携しながら検討してまいります。  次に「(ウ)現区役所等用地のあり方など」ですが、仮に「区役所等を移転する」とした場合の、現在の区役所等用地のあり方や、アクセスに関する影響等について検討してまいります。  次に「(エ)現区役所等建物の継続利用と移転の比較」ですが、現在の建物を継続利用した場合と移転した場合の必要概算経費の算出などについて、専門業者への委託により基礎調査を実施してまいります。  なお、(ウ)、(エ)については、(ア)の検討と並行して検討・調査を進めてまいりますが、今回の再開発に合わせて鷺沼駅前に区役所等の機能を導入しない場合は、資産マネジメントカルテに基づき、現在の建物を目標活用年数の60年以上活用していくための取り組みを推進することを基本としてまいります。  次に、「(2)検討方法」ですが、今回の取り組みは、区役所・市民館・図書館という区民が利用する施設の移転可能性を含めて検討するため、区民の生活実感としてのニーズや課題の把握を重視し、学識経験者や少数の市民代表による外部委員会を組織するのではなく、より多くの区民の参加機会を確保し、意見交換会による創造的議論、フォーラムによる幅広い参加者との意見交換、アンケート調査による統計的な意識把握、区役所の日常業務等でかかわりのある団体等を対象とした説明・ヒアリングなど、限られた時間の中で、多角的な意見聴取を実施しながら検討を進めてまいります。  なお、専門的な検証を要するものについては、外部委託し、専門家の知見を活用してまいります。  続きまして、資料左下、「3 スケジュール」でございます。  「(1)基本方針策定に向けた検討」ですが、第1回フォーラムでの区民意見等を踏まえて追加開催する中間報告フォーラムにおきまして、コスト面も含めた基礎調査の作業状況の報告を予定するなど、途中段階でいただいた御意見も検討の進め方や論点などに反映しながら、総合的に取り組みを推進してまいります。  次に「(2)準備組合が予定する再開発スケジュール」ですが、平成31年度の都市計画決定手続を経て、平成33年度から街区ごとに段階的な施工が検討されているところでございます。  なお、スケジュールの図の右側の部分に、「基本方針」に関する注釈がございます。今回、平成30年度内の策定を目指している「基本方針」は、再開発に伴う公共機能に関する基本的な方向性を定めるものでございまして、本庁舎や幸区役所の整備において同様の内容を定めた市本庁舎等耐震対策基本構想幸区役所庁舎整備基本方針におきましても、事前の庁内検討を踏まえて、1年間で検討・決定しているものでございます。  陳情第121号に関する説明は以上でございます。  続いて、所管事務の報告として、「鷺沼駅周辺再編整備に伴う公共機能の検討状況について」、御説明申し上げますので、お手元のタブレット端末で、2(1)-1「鷺沼駅周辺再編整備に伴う公共機能の検討状況について」というPDFファイルをお開きください。  こちらの資料ですが、先ほどの陳情審査用の資料と重複する部分については、説明を一部略させていただきますので、御了承くださいますようお願いいたします。  それでは、PDFファイルの2ページをお開きください。初めに、「1 関係団体等説明・ヒアリング、まちづくりフォーラム、意見交換会」についてですが、「(1)関係団体等説明・ヒアリング」については、「ア 実施概要」にございますとおり、2月から3月にかけて35団体の方々を対象として実施したものでございまして、「主な意見・質問」としては、鷺沼駅に近い地区を中心に、移転に前向きな意見や再編整備への期待感がある一方で、向丘地区や現在の区役所周辺の住民からは配慮を求める意見が出るなど、地区により意見に差異が生じておりました。  次に、「(2)第1回まちづくりフォーラム」ですが、5月27日の日曜日、JAセレサ川崎本店セレサホール飛翔をお借りして開催し、約200人の方に御参加いただきました。  「主な意見・質問」とては、「今日初めて詳細な話を聞いた。情報は開示されているのか」といった御質問を初め、さまざまな御意見をいただいたところでございます。  次に資料右、「(3)意見交換会」ですが、4回連続のワークショップによる創造的な議論に取り組むものでございまして、50人の定員に対して109人の応募があり、地域バランスや年齢、性別を考慮して抽せんにより参加者を決定いたしました。  現在、13歳から87歳の区民の方々に御参加いただいているところでございます。  これまで、第1回を6月9日に、第2回を7月21日に開催したところでございまして、「ウ 第2回の4テーマごとの主な意見」としては、「①鷺沼駅周辺のまちづくりと公共機能」では、「気軽に集まり交流できる場所」や「駅から近いところに区役所・市民館・図書館を整備してほしい」など、「②交通・アクセス」では、「路線バスネットワークの充実」や「バスロータリーの改善・立体的利用」など、「③宮前区全体のまちづくり」では、「チャンスを活かして鷺沼を核に」や「AI・ITの活用で集わなくても相談できるように」など、「④検討の進め方」では、「多様な意見を集めていく(外部委員、専門家、住民代表、子ども)」や「慎重に検討」などという意見が出されているところでございます。  次に、3ページをお開きください。 「2 無作為抽出による区民意識アンケート」についてですが、「(1)実施概要」として、「調査対象」については、宮前区内在住の18歳以上の男女個人2,000人、「有効回収数」は1,057件、52.85%でございました。  次に「(2)アンケートの構成」ですが、今後、民間事業者が進める鷺沼駅前の再開発の概要や市の取り組みについて、回答者がアンケートに回答する前に概要等をつかめるよう、説明を読んでから、各設問に答える構成といたしました。  次に「(3)調査結果」ですが、資料左下の「問6 宮前平にある公共施設(宮前区役所・市民館・図書館)に行く目的」については、「住民票や印鑑登録証明書などの証明書を発行するとき」が73.4%、「転入・転出や戸籍・印鑑登録などの手続きをするとき」が63.0%であり、「ほとんど利用していない」と回答した14.2%の方々に、その理由をお伺いした「問7」では、「利用するには行きにくい場所にあるから」との回答が55.3%でございました。  次に、資料右上、「問9 鷺沼駅前で民間事業者による再開発計画が検討されていることの認知度」ですが、「区域や内容まで知っていた」が10.0%、「よく知らないが、聞いたことがあった」が43.8%で、半数以上の方がおおむね認知されていたという結果でございました。  次に、「問12 鷺沼駅前にあってほしい市民サービスや公共的な機能について」は、「住民票や印鑑登録証明書などの発行」が49.4%、「転入・転出や戸籍・印鑑登録などの手続き」が43.7%でございました。  次に「問14 今後、鷺沼駅周辺のまちづくりを進めていくうえで考慮してほしいこと」については、「鷺沼駅周辺の駐車・駐輪スペースの整備など、交通環境に配慮すること」が60.2%、「区内各所から鷺沼駅に行きやすくすること」が45.6%となってございます。  なお、本日は資料2として、7ページ以降に「鷺沼駅周辺再編整備に伴う宮前区の今後のまちづくりに向けた区民意識アンケート実施結果(速報)」として、回答者の属性等に関する設問を除く全設問の単純集計結果をお示ししておりますので、後ほど御参照ください。  次に、4ページをお開きください。「3 鷺沼駅周辺再編整備に伴う公共機能検討のための基礎調査」についてですが、「(1)目的」として、供用開始後三十数年が経過している宮前区役所及び市民館・図書館の鷺沼駅周辺への移転可能性を検討するため、建物の現状確認や必要規模の検討など、検討に必要な調査を行うことを目的としております。  次に「(2)調査内容」ですが、現在の建物の劣化状況を調査し、長寿命化した場合と鷺沼駅周辺再編整備に伴い移転することとした場合の事業の効率性の比較検討を行うとともに、他都市の類似事例を調査し、移転することとした場合の効果的な機能・空間構成について検討するものでございまして、今回は3つの調査のうち、「ア 既存建物調査」の作業状況を御報告するものでございます。  資料左下、「(3)既存建物調査の作業状況」ですが、まず、【健全度評価】については、表でお示ししておりますとおり、長寿命化を図る部位を、屋根・屋上、外壁等の5つに分類し、さらに詳細な部位ごとに劣化状況を調査して、総合的に評価し、健全度をAからDの4段階でお示ししております。  区役所については、全て「C」の「広範囲に劣化」、市民館・図書館については、屋上・屋根と電気設備が「D」の「早急に対応する必要がある」という評価になっております。  次に、資料右上の【長寿命化方針の検討・概算費用の算出】ですが、劣化調査をもとに、建物を築60年まで使用するとした場合に必要な詳細部位修繕の年度ごとの仮修繕計画について検討中でございます。今後、仮修繕計画をもとに、費用の算出を行ってまいります。  次に【課題の整理・事業効率性の比較】ですが、次のa、bについて課題を整理し、事業効率性の比較に向けて作業中でございます。  aは、「長寿命化し、現地で建て替える場合」、bは「鷺沼駅周辺再編整備に伴い移転する場合」でございまして、コスト算出をする上でのさまざまな算定条件を整理し、比較検討に必要な情報を抽出してまいります。その結果を踏まえ、他の調査結果も含めた比較検討を今後行ってまいります。  次の表は、事業効率性の比較を行う上での主な項目について、現時点での作業状況も含めてお示ししたものでございまして、「立地条件」としては、「位置」、「区内からのアクセス」など、「コスト」としては、「現施設の仮修繕計画に基づく修繕費」、「新施設の想定整備費」、「新施設の想定修繕費」など、「維持管理・運営」としては、「建物整備時の機能・サービス」などの項目について、a、bそれぞれの情報を記載してございます。  これらのうち、特に「コスト」については、条件設定により大きく結果が変動してまいりますので、現在、算定のための諸条件の精査を行っているところですが、「新施設の想定整備費」については、他事例を参考とした現時点の想定費用として、「a 長寿命化し、現地で建て替える場合」は約110~120億円、「b 鷺沼駅周辺再編整備に伴い移転する場合」は約125~135億円と想定しているところでございます。  次に、5ページをごらんください。「4 鷺沼駅周辺再編整備に向けた公共交通による駅アクセスに関する取組」についてですが、初めに、「(1)宮前区内の路線バスの現状」としては、宮前区は、起伏に富んだ地形であるため、鉄道から離れた地域でバス利用が多く、通勤・通学利用の朝・夕時間帯を中心に、野川柿生線沿線は溝の口駅、尻手黒川線沿線は宮前平駅、東側は鷺沼駅への接続となっております。  次に、「(2)鷺沼駅発の交通アクセスの現状と課題」ですが、鷺沼駅は、交通広場の機能不足などにより、バス需要に応える増便等の対応が難しいことや、交通広場内でバス・タクシー・一般車が混在していること、また、近傍箇所に3つの信号があるため、交通処理能力が低下しており、駅周辺に右左折レーンが整備されていないことなどから、交通混雑が発生しているところでございます。  次に、資料右上「(3)取組の方向性」についてですが、【駅周辺交通環境】については、「民間活力を活かした市街地再開発事業と併せた交通広場の再整備によるバスバース数の増加などの交通広場の拡充や通過交通等に配慮した交通流の改善」を図ってまいります。  また、【路線バスネットワーク】については、「拡充されるバスバース等を活用し、既存路線の再編や新規路線の設置等について、バス事業者と連携し、路線バスネットワークの充実に向けた検討を進めてまいります。  次に、「(4)具体的な取組」ですが、「(4-1)駅周辺交通環境」については、「交通広場の拡充」、「交差点の集約化」、「周辺道路への右左折レーンの設置」、「交流機能の確保」について検討してまいります。  これらの施策の具体的なイメージを図面にお示ししておりますが、左下にある計画諸元として、バスについては、乗車バースを6バース程度に増設、降車バースを2バース程度新設してまいります。また、タクシーの乗降スペースや待機スペース、一般車や身障者用の乗降スペースの配置を予定しているところでございます。  次に、6ページをごらんください。「(4-2)路線バスネットワーク」についてですが、「広場再編整備前の先行的な取組」としては、本年5月に、「鷺沼駅」と「聖マリアンナ医科大学病院」を結ぶ路線新設について公表し、認可を申請したところでございます。  次に、「広場再編整備の機会を捉えた路線バスネットワークの充実に向けた検討」としては、交通広場の再整備の機会を捉え、小田急線沿線などの拠点駅へ接続するため、既存路線の再編や新規路線の設置等、路線バスネットワークの充実に向け、バス事業者と連携し、検討を進めてまいります。  具体的な施策としては、「①運行路線の拡充検討」として、鷺沼駅と聖マリアンナ医科大学病院を結ぶ路線の運行時間帯の拡大について検討するとともに、「②路線バスネットワークの充実に資する路線の検討」として、バスバースの増加によりバス発着枠の増が可能となることから、地域需要や地域特性を踏まえつつ、バス事業者と連携し、宮前区全体の発展に資する路線について検討してまいります。  次に資料右側、「5 今後の検討内容・スケジュール」ですが、こちらは陳情審査用資料の内容と重複いたしますので、説明については略させていただきたいと存じますが、「(3)準備組合が予定する再開発スケジュール」の右下部分に、都市計画決定手続に関する注釈がございます。川崎市が行う都市計画決定手続の中では、都市計画素案説明会や縦覧など、都市計画の内容について、市民意見を伺う場があることを補足させていただきます。  説明は以上でございます。 ○片柳進 委員長 説明は以上のとおりです。ただいまの説明につきまして、質問等がございましたらお願いいたします。また、意見・要望等がございましたら、あわせてお願いいたします。 ◆鏑木茂哉 委員 ちょっとお伺いしたいのですが、今回の陳情は一自治会、向丘地区の連合自治会ということですが、この向丘地区連合自治会というのは、一般的な住民組織の町連の概念から言うと、宮前区町内会連合会というのはありますが、そのさらに下の地区町連の1つと捉えてよいのですか。 ◎山﨑 区政推進課長 今回陳情をいただきました向丘地区連合自治会については、宮前区の町内会連合会の下に宮前地区の町内会連合会と並ぶ形で存在する、向丘地区の町内会の連合体ということでございます。 ◆鏑木茂哉 委員 今回のこの陳情ですが、事前に陳情を出された方たちともお話をしたのですが、一般に言う地区町連という組織だと私は思うのですが、その地区町連が1つの総会なり何なりを経てこの陳情を出されたのか、あるいは、ある中の1つの町会・自治会が総会でやったのか、そこら辺の情報はおわかりになりますか。 ◎山﨑 区政推進課長 向丘地区連合自治会の総会を経て、この陳情を出されたと伺っております。 ◆鏑木茂哉 委員 そうしますと、これは本来、区の根幹にかかわる、区行政の活動の拠点の問題ですから、こういう問題は、議会に提出するときには、私からすると、宮前区町内会連合会という団体から出て初めて、我々議会としても検討できるような気がしなくもないのですが、区町連のほうからの動きはどうだったのかわかりますか。 ◎山﨑 区政推進課長 この陳情を出す際に、宮前区区町連の会長にも、陳情を出す旨はお話をされたとは伺っておりますが、区町連としてどんな意思決定をされたかまでは、済みません、存じ上げておりません。 ◆鏑木茂哉 委員 今回この委員会を開くに当たって、資料としていろいろ出していただいて、よく経過についてもわかりましたし、情報、内容もよくわかっているのですが、この地区町連に関しては、この情報が今までなかったという陳情の趣旨なのでしょうかね。 ◎山﨑 区政推進課長 この陳情の内容からしますと、検討材料が示されていないとかということでございまして、確かにこの陳情をいただいた5月の時点では、まだお出ししている情報が少ない状況ですが、今週日曜日に予定している中間報告のまちづくりフォーラム等で、御指摘のあった部分、特にコスト比較の部分なども含めてお示しをしていきたいと考えております。 ◆鏑木茂哉 委員 委員会としては、鷺沼の「再編整備に伴う公共機能の検討に関する考え方について」と、平成30年2月8日に文教委員会、まちづくり委員会でそれぞれ説明もいただいているということの中で、基本的には議会としてそういう情報を受けたと考えているのですが、この地元の人たちに関しては、区全体に関して捉えると、区、地区それぞれ、この陳情の、そういうそごがあったということの内容でもあるのでしょうか。 ◎山﨑 区政推進課長 済みません、そごでございますか。 ◆鏑木茂哉 委員 だから、議会としては、そうした再編整備に向けた説明を受けていますが、こういう情報が全く知られていなかったというふうな内容にとれるのですが、そういうことであったということなのですか。 ◎山﨑 区政推進課長 鷺沼駅前の再編整備については、私ども市民文化局で御説明する以前から、まちづくり局で情報なども公開してきておりますし、私どもがこの公共機能の検討をする状況になってからも、5月のフォーラムを皮切りに、可能な限りホームページや市政だより等で情報発信をしてきているところでございます。 ◆鏑木茂哉 委員 そういうところからすると、この陳情に関する雰囲気は、あくまでもが情報がないからだということの発信ですが、むしろ鷺沼の再編整備のほうに、この区役所を持っていくということに対して疑義があるような、そういう雰囲気にとられるような内容でもあるのだと思うのですね。
     そうだとすると、なおさらこれは、先ほども言いましたように、区の根幹にかかわる区行政の、区役所の問題ですから、そういうことからしますと、我々議会としても説明も受けていることもありましたが、改めて、こういう地域の人たちの問題は区町連、区全体の町連として持ってきていただくということが筋だと思うし、それを、今この陳情に対して、よいの、悪いのということは、区の中に、何か地域住民組織の亀裂を生むようなことにもなりかねないので、私はむしろこれは、本当は陳情を撤回してもらうことが一番よかったのかなと思うのです。  さりとて、ある一つの議を経て出してきたということではありますし、地区町連でありますので、これは改めて、そうした区町連としてのコンセンサスをとっていただくようなお願いもしていただくか、あるいは、状況をもう1回改めて踏まえて、出し直していただくか、出し直すというよりは、区、区町連としてのことですから、そうした対応で、陳情者の人たちには、私はそうお願いをしたいなと思います。  それで、幸区の庁舎のときのことを考えますと、いろいろ市でも考え、区でも考え、そうした中で、1つの新しい区役所のあり方については、区町連、地区町連、あわせて、そうした勉強会のようなものに入って検討させていただいたということもあるのですが、ぜひこれからは、そうした中で、いろいろな課題を地域の人で話し合いながら、よい方向に持っていく、そうしたことも検討していくようにしていただけたらよいと思うのですが、そういう考えはいかがなのでしょうか。 ◎山﨑 区政推進課長 これまでも、日ごろから宮前区役所と接点のある、特に町内会連合会の皆様には御説明し、御意見も伺ってきておりますが、これからも、また機会あるごとに御説明して、十分に御意見を伺ってまいりたいと考えております。 ◆鏑木茂哉 委員 また後で、これに対する考え方等をお話ししますが、ちょっと今回、今はこれで。 ◆花輪孝一 委員 事実関係も含めて何点か伺いたいのですが、陳情の内容については十分理解ができるのですが、まず1点目に、本庁舎の建てかえの検討と、いわゆる同様な内容のということですが、今までの説明の中では、事のきっかけが宮前区役所、あるいは図書館・市民館が老朽化しているとか、耐震上問題があるとかいうことではなしに、まさに鷺沼駅前の民間による開発が計画されて、そこで、市民であるとか、団体であるとか、いろいろな総合的な考え方のもとに、今後どうやって検討していくのかというような流れではないですか。  したがって、これを私が今説明を聞いた範囲でではありますが、やはり本庁舎のようなものとは違って、当然、民間ですから、これから十分、例えば5年かけて、10年かけて検討するというものではないし、ある程度この検討する期間は限られているというような認識があるのですが、その辺のタイムスケジュール的なものと、市の対応について、事実経過も踏まえながら、お考えをまず伺いたいと思うのですが。 ◎山﨑 区政推進課長 今回、陳情の中でも、検討期間が短いという御指摘がございますが、私どもとしては、今委員御指摘のとおり、民間事業者による再開発というスケジュールの中で、市としては最低限これだけの時間は必要だということを申し上げて調整してきた経過がございます。  その中で、相手のあることですので、決まったスケジュールの中で、でき得る限り多角的な市民意見の聴取をしていきたいと考えておりまして、今回御説明したようなフォーラムとか、意見交換会とか、説明・ヒアリング等を実施してきたところでございます。 ◆花輪孝一 委員 では、次にちょっと区役所に伺いたいと思うのですが、市全体としてはそのような取り組みという、今、御説明がありましたが、今回の陳情でも、その趣旨としても出ておりますが、説明が不十分であるというか、十分な説明が行われないまま、言葉は、ちょっとニュアンスでしかないのですが、何か先に区役所等の機能の移転ありきで、鷺沼に移転ありきでどんどん進められてしまっているのではないかというような趣旨の、そのようなことが感じられる部分があったのですが、区役所として区民の方々、とりわけ、いわゆる、今、区役所がある、あるいは区役所に対して、この利便性が比較的よいようなエリアの方たちに対して、どのような説明が行われたのか、あるいはどのような意見があったのかの把握、そういうことについて、わかる範囲で、済みません、教えていただきたいと思うのですが、いかがでしょうか。 ◎山口 宮前区役所企画課長 先ほど区政推進課長の説明の中にもありましたように、各団体のヒアリングを2月、3月に行った中で、今回陳情を出していただいた向丘地区自治会連合会に対してもヒアリングを行っておりますし、あわせて宮前地区町内会連合会にも説明をさせていただきました。それは、こちらで2月に出された検討の考え方について説明を差し上げたところで、いただいた御意見については、やはり向丘地区の方は、鷺沼はちょっと遠いので、その辺は交通アクセス等についても考慮してほしいというような御意見をいただきました。 ◆花輪孝一 委員 また区役所に伺いたいと思うのですが、それはある意味で、もっともな御意見だと思うのです。そこで、ちょっと私の言い方がきついかもしれませんが、やはり区役所の機能としては、いわゆる連絡調整機能と申しますか、要するに住民の方たち、宮前区民全体の利便性を考えながら、きちんと合意形成を、今後、どういう形に結果があるかは別として、そのような調整という部分が求められると思うのですが、やはり働きかけ、議会にこういう、いわゆる地区から、連合会から上がってきたということは、これはかなり重い内容であると思うのですね。  正直言って、私どもからすると、ちょっと残念だなという先ほどの鏑木委員のお話もあるのですが、というのは、区全体としてこういう点を見直してほしいとか改善してほしい、議会としても、これをぜひ区全体として考えてほしいという形だったら我々も議論しやすいのですが、正直申し上げて非常にエリア、エリアの話ですと、なかなか議会としては、この議論がしづらいという部分があって、できれば区役所の中で、しっかりとその辺を調整をしていただいて、意思疎通を持っていただければ、ごめんなさい、これは率直に申し上げると、なかなかこういう、いわゆる議会宛て陳情というものは重い内容ですから、ここまで、どうだったのかなということを率直に感じるのですが、それに対する、いわゆる取り組みというか、考え方というか、そういうものについて伺いたいと思うのですが。 ◎山口 宮前区役所企画課長 先ほど申し上げましたように、それぞれの地区の連合会の方たちには説明をしてきたところですが、これからも機会あるごとに、全体の区町連の方も含めて説明をしていって、宮前区のまちづくり全体の推進に資するような形で調整をしてまいりたいと思います。 ◆花輪孝一 委員 細かい部分は別として、これからまたいろいろな質疑がある中で、私どもも確認はすることがあるかもしれませんが、基本的な考え方としては、今回は区役所機能という部分もありますので、できれば区の中でしっかりと話し合いをされて、その中で、ある程度方向性を決めていただくことが一番よいのかなということをちょっと意見として申し上げまして、とりあえずこれで結構でございます。 ◆月本琢也 委員 ちょっと確認したいのですが、陳情の資料2の3の議会各会派や市民等からの意見・要望というところで、平成29年9月に市全町内会連合会から要望書が出ているということで、市の全町内会連合会から出てくるということは、多分、区町連でまとめたものを、今度市の町連でまとめていらっしゃると思うのですが、今回の陳情にかかわる部分で、この内容をざっくりと説明をしていただいてもよろしいですか。 ◎山﨑 区政推進課長 区町連からの要望の内容ですが、要点で申しますと、この何十年かに一度あるかないかのタイミングを好機と捉え、区民全体の利便性、利益が最大限向上するよう行政としての検討をお願いしますということで、鷺沼駅前の再開発に伴い、周辺道路の渋滞改善や駐輪対策、バス路線などの交通網の整備、公共機能の鷺沼駅前への移転など、鷺沼駅前が区内の拠点として発展し、区民全体の利便性が向上するように検討していただくよう要望いたしますという内容で、具体的には宮前区役所・市民館・図書館の一部機能についてということで御要望いただいているところでございます。 ◆月本琢也 委員 ありがとうございます。平成29年9月にそういった要望が出ている上で、今回、多分陳情という形の流れになっているので、本当に区町連と、先ほどもお話がありました地区町連という関係ですので、やはりちょっとずれがあるのかなというところは感じるところですが、今宮前区内で、向丘地区の方は、宮前区の全体の町内会の構成員のうち大体何割ぐらい、3割から4割ぐらいなのですか。 ◎山口 宮前区役所企画課長 自治会と町内会の割合ははっきりわからないのですが、人口の比率で言いますと、宮前地区と向丘地区は、宮前地区が3と、向丘地区が1という形になります。ただ、町内会・自治会の単会の数では、向丘が45で宮前が23となっております。 ◆月本琢也 委員 ありがとうございます。人口比率でいくと、大体25%ぐらい、4分の1ぐらいの方の、先ほど区町連の総会で決まった話が陳情で来ているということで、単純に区民全体では25%とは言いがたいとは思うのですが、ある程度そういう方々の意識があるというところで、そういう意味での重さはあるのかなと思うのですが、その25%ぐらいの方が参加、ここにいらっしゃるということで、資料1のほうの、いろいろな意見交換とか、ワークショップとか、こういったフォーラムとかを開かれていますが、ここに来られている方、メンバーの方の比率は、ある程度人口比率に合致しているのか、それとも、そこは余り関係ないのかということはいかがなのでしょうか。 ◎山﨑 区政推進課長 今回、意見交換会に御参加いただいている50名の方の地区ごとの比率で申しますと、宮前地区が7、向丘地区が3という状況でございます。こちらは、応募状況の段階では、もっと差があったのですが、今回、抽せんということで、男女比率とか地域とか年代ということで調整して、多少調整した上での7対3にしているという状況でございます。 ◆月本琢也 委員 ありがとうございます。25%ぐらいの割合で、今のお話だと、10人のうち3名がということですから、ある程度人口比率的にも、ここに参加されている方は、極端に少ないということではないのかなということは確認させていただいた上で、今回、陳情の大きな趣旨の1つとしては、本庁舎の建てかえ部分のときの外部委員とかの検討というお話になった場合に、あのときに外部委員の選定の方法とか、いろいろあったと思うのですが、外部委員さんはもちろんですが、本庁舎と違って、やはり区民の方々が一番利用される施設ですから、そういう意味では、今回いろいろな検討方法があると思います。これも改めて、今、検討方法については御説明いただいたのですが、本庁舎の建てかえのときと、今回との、市民の方の参加の割合というのですか、検討にかかわる参加の違いですか、そのあたりをちょっと比較して御説明いただけるとありがたいと思います。 ◎山﨑 区政推進課長 まず、本庁舎の基本構想をつくったときの委員会については、構成は、学識者と地域代表と公募区民の方で構成されております。  ですので、公募区民という意味では、2名の方が御参加されておりますが、今回の鷺沼駅再開発に伴う公的機能の検討については、先ほど資料説明の中でも触れましたが、区役所、市民館・図書館という、市民の方が日常から利用している、言ってみれば市民サービスの最前線の施設の移転可能性も含めて検討するものですので、なるべく多くの市民の方の意見を伺う必要があると考えまして、そういった委員会方式ではなくて、なるべく多角的な市民意見を聴取できる、言ってみれば、あらゆる方法を考えまして、その中で説明・ヒアリング、フォーラム、意見交換会で、さらに区民アンケートを実施して総合的に判断してまいりたいというふうに実施しているところでございます。 ◆月本琢也 委員 御説明ありがとうございます。本庁舎のときと比べて、今御説明を受けている範囲と、これまで資料で拝見している範囲で、伺っている私の感想としては、やはり本庁舎のときよりも、より住民の方がまちづくりにかかわっていく、区役所機能をというところには配慮されてきているのかなというところは理解をしましたし、先ほどの宮前地区と向丘地区の人口比率で、極端にこっちの方が参加していないとかいうことでもなさそうなので、そういう検討状況についてはよく理解をしました。  ただ、全体の4分の1の方がお住まいの地区から上がってきているということについては、これは非常に重い話なのと、恐らく今現状の駅へのアクセスからすると、現在の宮前平にある区役所へのアクセスと、鷺沼へのアクセスというところで、かなりそこの違いもあって、不安を覚えられたり、あるいは鷺沼の渋滞の問題とかも含めて、いろいろお考えになられているというところで、今回、陳情を出されているのかなと思いますので、今回、検討の方法としては、本庁舎の建てかえのときよりも細かく市民の意見を聞かれているのかなという感想ではあるのですが、それでもまだまだ説明不足であったりとか、ちょっと理解は難しいかなというようなところも多々あるのかなということと、やはり我々議員もそうですし、行政の皆さんもそうですが、検討過程とか、専門用語とかに、逆になれてしまっている部分があって、その辺が一般市民の方からすると、今になってなぜとか、ちょっとわからないというところもたくさん出てきていると思いますので、そのあたりをきめ細かく、また御対応いただけますようにお願いいたします。以上です。 ◆岩隈千尋 委員 御説明をいろいろとありがとうございました。まず、我々も、先ほど鏑木委員とか、あと花輪委員からお話をいただいたように、全町連として上がってきた御意見と、エリア、エリアで上がってきた意見が、残念ながら、ちょっと乖離しているというような内容ですので、そういうことに関しては残念だなと思うところであります。  この間の経過を若干お話ししたいと思うのですが、先ほど理事者のほうから、地区連とか、おのおののさまざまな取り組みを行ってきたというお話があったわけですが、我々議員は宮前区選出議員団さんと行政とのいろいろな勉強会等々を年に何回もやっているわけであって、その間、宮前区の皆さんと宮前区選出の議員さんたちとの間で、この件に関してどのような、とりわけ、こういった区役所をどうする云々の話については一番重い案件ですから、宮前区選出議員団さんと区役所の間でどのような議論が行われたのかを、ちょっと宮前区の職員さんに聞きたいのです。 ◎山口 宮前区役所企画課長 とりわけ鷺沼の案件でその勉強会を催すということはしていないのですが、ただ、やはり鷺沼のこの関係は、岩隈委員からも御指摘があったとおり非常に重い案件と認識しておりますので、動きがあった時点では、その都度情報を上げて、それについて質疑があったときには御回答するような形になっております。 ◆岩隈千尋 委員 どういう質疑が行われたのですか。具体的には、ぴんと思いつくのは、例えばこういった向丘地区の方々に対しての説明がまだ不足しているのではないかとか、そういうお話があったのかとか、ここで出されている今回の陳情の案件の内容は、説明が不足しているのではないかという懸念がある中で、きちんとそういうことについて、地域のそういう議員さんからお声が上がっていたり、皆さん方から報告を、宮前区の選出議員団にお話をされているのであれば、こういった経過で、こういった取り組みを行っていますというような連絡調整機能等はきちんと果たされてきたのかということを確認したいと思うのですが。 ◎山口 宮前区役所企画課長 この陳情が提出されたことに対して、区役所に御質問は特段いただいておりません。 ◆岩隈千尋 委員 私が聞いているのは、陳情が出る、出ないにかかわらず、鷺沼の案件等々に関して、皆さん方で宮前選出の議員団さんと、そして皆さん方、宮前区の職員さんできちんと連絡調整機能を果たすような意思の疎通は図られてきたのかという確認をさせてくださいという話です。 ◎山口 宮前区役所企画課長 済みません、重ねての説明になりますが、これまで特段そういうものをいただいたことはありませんが、それは随時やっていきたいと思っております。 ◆岩隈千尋 委員 何か議論がかみ合っていない気がするのですが、やっていきたいと思っているのと、やってもきているわけでしょう。皆さん方の認識では、やってはきているのですよね。 ◎山口 宮前区役所企画課長 やってきていると思います。 ◆岩隈千尋 委員 何かちょっと歯切れの悪い答弁なので、あれですが、我々の認識としては、代表質問等々でも各会派が取り上げていますし、適宜そういった情報発信を行政がしていることとかも、議会で取り上げた内容も含めて、ある程度皆さん方はしっかりとやってきているのではないかという認識だったので、ちょっと今、歯切れの悪い答弁だったから、いかんともしがたいところですが、今この陳情者の皆さん方、向丘地域の連合の自治会さんたち、これは連合自治会さんですから、これは皆さんは何団体あるのか、ちょっと教えてもらってよいですか。 ◎山口 宮前区役所企画課長 宮前区の町会全部で68になります。 ◆岩隈千尋 委員 ここの地域だと……。 ◎山口 宮前区役所企画課長 向丘は45になります。 ◆岩隈千尋 委員 私、意外だなと思ったのが、そんなに多くの団体さんがあるのかと思ったわけですが、では、先ほどの月本委員のお話にも若干かかわってくると思うのですが、その45団体さんが総意として、今回、この請願・陳情を出されたと。皆様方行政は、先ほど、我々に御説明があったように、こういう方々にもこの間、説明をしてきた、いろいろなヒアリングも行ってきたというお話をいただいたわけですが、では、この45団体さん皆さんが、これはちょっと説明が足りないよ的なこの願意を持っていらっしゃるのですかね。皆さん方はこれを45団体の方々に御説明をされたのか、その辺、この間の経緯を教えてもらっていいですか。 ◎山口 宮前区役所企画課長 町会の、地区町連の総会では、この陳情を出すということは了承をされておりますので、各単会の方々それぞれの御意見については、ちょっとはかりかねるところがございますが、一応総会で了承されて、この陳情が出されたと伺っております。 ◆岩隈千尋 委員 わかりました。  今おのおの、いろいろな政策についての御説明が、陳情以外にもあったわけですが、今回の政策の方向性が、宮前区の全体の市民生活の利便性であったり、発展であったり、これはどのように資するのかを確認させてください。 ◎山﨑 区政推進課長 今回、陳情説明用の資料の2ページの1番で当初御説明しましたとおり、鷺沼・宮前平地区周辺は地域生活拠点として位置づけられてきております。この内容としては、鷺沼駅を中心に、商業、都市型住宅、文化・交流など都市機能の集積と交通結節機能の強化を本市総合計画においても位置づけておりますので、今回の民間による再開発は、この取り組みに即した開発であると考えております。 ◆岩隈千尋 委員 わかりました。全町連から上がっているように、せっかく、当然その再編整備をやるということだけは決まっているわけですから、そうしたときに、いろいろな地域のエリア、エリアの方たちからの意見や要望をそこに盛り込んでいって、よりよいものをつくっていくチャンスであることは間違いないと思うのですね。ですから、そこら辺の中でこういった陳情が上がってくると、本当に残念だなというところがあるので、適宜皆さん方には、今回の再編整備をプラスに捉えて、しっかりと地域の情報の把握には努めていただきたいと思います。  あと1点、ハードのところの御説明をしていただきたいのですが、いただいた資料の「再編整備に伴う公共機能の検討について」の資料1で、(3)課題解決のチャンスという観点からの検討があると思うのですが、ここで資産マネジメントカルテに基づく長寿命化に配慮した取り組みを進めており、これは下線を引いているところですが、「今すぐに建替えを必要とする状況ではない」と書かれているわけですね。  そして、資産マネジメントカルテは御承知のとおり財政局がいろいろとチェックもしているわけですが、この中で、財政局が持っている資料の中で、工事優先度判定というものがあります。その工事優先度判定を見ると、この間、宮前区役所に関しては、市の公共施設の中でもトップランクで劣化が進んでいて、早急にやらなければいかぬというような御説明が我々のところにあったし、皆様方の行政の資料にもあるわけです。  そして、もう1つきょう出されている資料でもそうですが、「既存建物調査の作業状況」の中でも、区役所に関してはC、C、C、C、C、広範囲に劣化、劣化、劣化、劣化で、その次は早急に対応する必要があると書いているのに、ここの文言が「今すぐに建替えを必要とする状況ではない」になっているのが、この整合が合わないのですが、これは何でこういうことになっているのかがちょっとよくわからないのですが、これを誰か説明できる方はいらっしゃいますか。 ◎山﨑 区政推進課長 こちらの「鷺沼駅周辺再編整備に伴う公共機能の検討について」の、今御指摘のあった1の(3)で申し上げている「今すぐに建替えを必要とする状況ではない」というのは、全面建てかえのことを申し上げておりまして、この資産マネジメントカルテの関連で、御指摘のある、いろいろ劣化の状況等がございますので、長寿命化の対応とかは当然やっていかなければ、目標としている60年まで使用することはできないと考えております。 ◆岩隈千尋 委員 財政局のほうから、今お話しをした工事優先度判定のお話を、この間、行財政改革プログラムの中でも明記されているので、このお話をしたときに、宮前区役所に関しては、結構その長寿命化に関しても、もうぎりぎりいっぱいいっぱいです、これ以上はなかなか厳しいですという説明を受けているので、これは今すぐに建てかえを必要とする状況ではないと書かれると、では、まだまだ長寿命化できる余地があるのだと受けとめられるのに、一方でこういった「既存建物調査の作業状況」のところでは、こういった「広範囲に劣化」、「早急に対応する必要がある」ということで、劣化状況については非常によろしくないと書かれているわけで、これは行政の計画であったり資料づくりのところかもしれませんが、ちょっとこの辺の文言の整合であったり、きちんと実情を把握して、この委員会の資料はつくってもらわないことには、これだけを見ると誤解を生むことになるかもしれないので、そこはちゃんと財政のほうとも調整していただきたいのですが、よろしいですか。 ◎山﨑 区政推進課長 十分調整してまいりたいと思います。 ◆岩隈千尋 委員 とりあえず結構です。 ◆石田和子 委員 幾つかお聞きしたいと思います。検討状況についての「関係団体等説明・ヒアリング」の「主な意見・質問」で、「向丘地区や現在の区役所周辺の住民からは配慮を求める意見が出るなど、地区により意見に差異が生じている」という記述があって、【前向きな意見・期待感】と【配慮を図る意見・質問】があって、【配慮を求める意見・質問】のところが、どういうものが出たかをさっきからちょっと注目して見ていたのですが、「向丘地区が極めて不便になるため、向丘出張所の機能の充実や、鷺沼へのバス便の確保が必要」という記述があるのですが、向丘地区は、鷺沼駅のほうに行くとなると、極めて不便になるということと、鷺沼へのバス便の確保が必要だという記述がここにあるのですが、確保が必要ということは、現状ですと、この向丘地区から鷺沼駅のバス便がないので、確保が必要と書いてあるのかなと私は捉えたのですが、確保が必要になる地域が向丘地区の中にあるのでしょうか。 ◎山﨑 区政推進課長 同じ「鷺沼駅周辺再編整備に伴う公共機能の検討状況について」の資料の5ページ、4の(1)で「宮前区内の路線バスの現状」の図がございます。こちらで濃い紫色で示されているものが鷺沼駅発のバスで、おおむねこの鷺沼駅発のバスは、区の東側と路線が出ておりまして、北側にも一部出ておりますが、北側方面、特に向丘地区方面については、今現在は、路線バスで直接鷺沼駅に来れない地域が多くある状況でございます。 ◆石田和子 委員 直接行かれない地域だということが今答弁されましたが、やはり区役所、市民館・図書館ですから、市民生活に最重点的な利便性だとか、さまざまな機能の充実だとか、区民にとってみれば、それはもう本当に切実な問題だと思うのですね。  それで今の御答弁なのですが、これは高津区から分区したときに、宮前区役所が新しくできたことによって、今まで向丘出張所でさまざま行っていた所掌事務が、相談機能も、届け出機能も、証明書の発行にしろ、高齢者の問題、障害者の問題、さまざまな福祉の問題も含めて、そこで宮前区域をやっていたと思うのですが、宮前区役所になったことで、向丘出張所は残っているのですが、向丘出張所のインターネットを見ましたら、今やっているものが、各種証明書の発行と、地域住民組織の振興とか、スポーツ振興とか、青少年健全育成、防犯灯に関すること、広報広聴に関することというようなことが書かれているのですが、やはり届け出とか相談とか、さまざまな、さっき私が言ったようなものが区役所のほうに行って、向丘出張所は残ったけども、本当に出張所機能としてやられているということで、そういう意味では、そのときに、たしかに向丘出張所を宮前区の人たちが利用したときに、区役所ができたことによって、やはりアクセスをよくするのだということが約束されていたというようなことをちょっとお聞きしたのですね。  だから、その辺のことが本当にそういった形で、現在の区役所に行くものが、バス便が確保されたり、今までよりも増便されるという経過があるのかないのかはわかりますか。 ◎北村 まちづくり局交通政策室担当課長 向丘地区から区役所までのバス路線の御質問ですが、今委員御指摘のように、現在では日中の時間帯で1時間に1本、向丘地区から区役所までのバス便については確保されてございます。 ◆石田和子 委員 1時間に1本ということで、そういう意味では、私が住民の人にお聞きしたところによると、菅生車庫から区役所まで延伸されたのみで、1時間1本で、増便はなかったと聞いて、そのときも、区役所に行くのはとても遠くなったけれども、改善はなかったと聞いているのですが、今回ここに書いてあるように、バス路線の確保が必要だとか、鷺沼に行くのに極めて不便になるということは書いてあるのですが、こういう歴史的な経過をたどってみると、私は向丘地区の皆さんのアクセスを本当によくしてほしいという要望は非常に強いのではないかと思うのですが、さっき課長さんが言われた5ページの「公共交通による駅アクセスに関する取組」に、そういう対応策、そういう検討が具体的に入っているのですか。 ◎山﨑 区政推進課長 今の資料の1枚後ろ、6ページの左側、4の真ん中辺になりますが、「広場再編整備の機会を捉えた路線バスネットワークの充実に向けた検討」という項目がございます。こちらは、今回、再開発にあわせて交通広場の拡充が予定されておりますので、こちらにございますような運行路線の拡充の検討とか、路線バスのネットワークの充実に資する路線の検討ということで、ふえる乗車バース等を活用して宮前区全体の発展に資する路線について検討しているところでございます。 ◆石田和子 委員 今の説明ですが、これは「路線バスネットワークの充実に向けた検討」ということで、幾つかその検討はしていきますよと、①運行路線の拡充検討が入っているのですが、さっき冒頭で言われた、向丘地区から鷺沼駅周辺の再開発にそこが入った場合の、バス路線がない地域があるということですが、そういう全く路線がない現状の中で、そこへ行くのに新たな確保での新設、新路線をちゃんと新しくつくるということだと思うのですが、そこについては、検討をしていく事項の中に新設路線を確保するということがちゃんと入っているのですか。 ◎北村 まちづくり局交通政策室担当課長 鷺沼駅へのバス路線等の考え方ですが、私どもとしては、今回の民間開発による市街地再開発事業の機会で交通広場が拡充されるということで、まだ確定はしてございませんが、今、バスバースについても2バースほど増設する検討を進めております。  こういう中で現在、鷺沼駅を中心として、先ほど区政推進課長が申し上げましたように、今、宮前地区方面へのバス路線が中心となってございますが、交通広場の拡充という機会を捉えて、路線バスのネットワークの充実というようなところは今後も検討を進めていきたいと考えてございますので、具体的な、どこからどこまでとか、ここを経由してとかといった路線の新設とか再編、迂回等については、今後の検討の中でバス事業者と連携して取り組みを進めてまいりたいと考えております。 ◆石田和子 委員 バス路線は宮前地区のほうが多いということですが、向丘地区についても今後検討の中で、バス路線の新設を含めて拡充を検討していくということでよろしいのですか。 ◎北村 まちづくり局交通政策室担当課長 そのとおりでございます。 ◆石田和子 委員 わかりました。いろいろアンケートを見ても、「区役所・市民館・図書館への距離」という問いが7ページにあって、これは「少し不満である」、「不満である」というパーセンテージが結構5割を上回っているということが出ていたりとか、それを考えていくと、とてもその辺のことが、区役所に行くということは、いろいろな本当に必要なことをやらなくてはいけない、届け出であったり、必要に応じて、利便性が伴わないと、やはりとても大変になるという市民が多くなってしまうと思うのです。  高齢者だったり、障害がある方だったり、小さな子どもさんを連れて区役所に行くわけですから、そういうことを考えると、バス路線が何もないところから行くには車しかないわけで、自家用車がなければ、どうやって行くのかという形になるではないですか。  だから、本当にこの大都市の中で、私は、区役所へ行くのに、そういう不便地域があってはいけないと思いますから、その辺のバス路線が通っていない地域についても、それはバス路線の確保は絶対に必要になるのではないかと思いますので、そこはぜひ今の御答弁のように進めていただきたいと思います。  それからもう1つ、同じところに「向丘出張所の機能の充実」があるのですが、私、さっき言いましたが、今ある機能と、それまであった機能が、宮前区役所ができたことで出張所になってということだと思うのですが、それまでなかなか各種届け出だとか、高齢者や福祉サービスの窓口設置などの拡充が必要だという声も今までに聞いたことがあるのですが、この「向丘出張所機能の充実や」という点については、今後の方向性の中ではどのように考えているのでしょうか。 ◎山﨑 区政推進課長 出張所の機能強化については、今現在、生田出張所が建てかえの取り組みを進めておりまして、その中で地域の皆様の御意見も伺いながら、どうやっったらもっと出張所を活用していけるかを検討しているところでございます。そちらの検討結果なども生かしながら、向丘出張所についても、より多くの方に活用していただくためにどんなことが考えられるか、まずは地域の皆様に、どんなニーズがあるかを伺った上で、機能強化の方向について検討してまいりたいと考えております。 ◆石田和子 委員 今の御答弁だと、向丘出張所のことについては、どんなことが考えられるか、ニーズの把握もしながら検討をしていきたいということですね。 ◎山﨑 区政推進課長 はい。 ◆石田和子 委員 では、それはぜひそのようにお願いをしたいと思います。  あと、4ページに費用のことが出ているのですが、aのほうで「長寿命化し、現地で建て替える場合」が約110億円から120億円ということで、区役所の仮設庁舎への移転を想定した経費(用地、建物、移転費用)を含むということで、約110億円から120億円の想定ということで出されておりますが、これは、その想定した内容について、もう少し具体的にお伺いしたいと思うのですが、それはどうですか。 ◎山﨑 区政推進課長 まず、今回この110億円から120億円という数字は、こちらに書いてございますとおり、条件設定によっていろいろ変動しますので、今後十分な精査が必要ではあるのですが、参考としたのは、この現地建てかえの場合は、幸区役所の建てかえが一番近いところですので、こちらでの取り組みを参考に数字を出したものでございます。 ◆石田和子 委員 そうすると、現地で建てかえる場合は、必ず仮設庁舎をつくって、そこに一回移転をして、どのようにしろ長寿命化をして建てかえですから、順序があるとは思いますが、その建てかえの際には、そういった用地や建物や移転費用を含めてやっていくという2段階になっていくと思うのですが、その仮設庁舎への移転を想定した経費は大体どのくらいを110億円から120億円の中に盛り込んでいるのでしょうか。 ◎山﨑 区政推進課長 済みません、ちょっと今、手元で具体的な数字は出てこないのですが、今回、現地建てかえとしては、まず現在の区役所、市民館・図書館の敷地では、新たに建物を建てる場所がございませんので、まず区役所を、土地をどこかに借りて、仮庁舎を建てる必要があります。区役所をまず移転させてから、その場所に市民館・図書館を新たに建て、市民館・図書館を壊したところに、今度は区役所が戻ってきて建てるという想定で出した数字でございまして、今回この110億円から120億円という中では、仮設庁舎の移転の経費として約16億円を見込んでいるところでございます。 ◆石田和子 委員 用地とか建物移転費用を含めて16億円ですか。 ◎山﨑 区政推進課長 そのとおりでございます。 ◆石田和子 委員 わかりました。  あともう1つ、その右側のbですが、再開発に伴って移転する場合というものがあるのですが、これが約125億円から135億円ということですが、これは説明で国庫補助金控除後の費用を記載しているということですが、これは、ともかく区役所と市民館と図書館とあるわけですから、これだけ積み上げて125億円から135億円と出しているわけですから、それぞれの見積額は算出しているのですよね。 ◎山﨑 区政推進課長 それぞれ積み上げておりまして、今回こちらに書いてある国庫補助については、区役所の部分は基本的に入らないもので、市民館・図書館をこの再開発に合わせた場合に、社会資本整備総合交付金から充当できると伺っておりますので、そちらの数字を入れているところでございまして、その補助部分、交付金として入る部分ですが、市民館・図書館を合わせて約23億円として算出しているものでございます。 ◆石田和子 委員 そうすると125億円から135億円に23億円を、これを見込んでいるということですか。 ◎山﨑 区政推進課長 はい、交付金として見込んでいるというところでございます。 ◆石田和子 委員 今いろいろ聞いたのですが、区役所前の広場、この新しい再開発の図面を見ると、広場を大きく拡充するとありますよね。その広場など、あと駐車場は、意見の中に、ちゃんと確保してほしい、拡充してほしいというものがあるのです。その辺を拡充する計画になるかと思うのですが、初歩的なことで申しわけないのですが、その辺も含んだこの費用になっているのですか。 ◎山﨑 区政推進課長 まず、拡充される広場は基本的にバスのための交通広場でございます。駐車場についても、基本的には今現在の区役所と同等の台数を確保するという前提で考えているところでございます。 ◆石田和子 委員 それが125億円から135億円の中に含まれていると考えてよいのですか。 ◎山﨑 区政推進課長 はい、含めての数字でございます。 ◆石田和子 委員 そうですか。これからやっていく上で、どんどん膨らんでいく可能性があるのかな、本当にこの金額の中でやれるのかなと非常に懸念があるのですが、本当に今後いろいろなことが加味されていくときに、市の財政の中から、もっと膨らんでいく可能性は出てくるのではないですか。 ◎山﨑 区政推進課長 済みません、まず、先ほどの御説明で、私の説明が中途半端で誤解を与えてしまったかもしれませんが、先ほどの125億円から135億円には交通広場は含まれておりません。あくまで区役所、市民館・図書館の土地でございます。 ◆石田和子 委員 わかりました。  あと、この2ページ目に戻るのですが、まちづくりフォーラムをやったときの「主な意見・質問」も含めて、「区役所や市民館・図書館が移転しなければならないという理由があるのか」と、さっき岩隈委員も質疑をしているのですが、こういうものが主な意見で出されたというフォーラムの報告ですが、区役所が出している「まちづくりフォーラムを開催しました。」という「さぎぬまプロジェクトニュースNo.1」を見たのですが、そこに「いただいた意見・質問と応答内容」で、ちゃんと記述があって、「区役所図書館市民館を移転しなければならない理由があるのか。」というクエスチョンに対して、答えが「現在の区役所に様々な課題はありますが、移転させなければならないという特段の事情はございません。」と。そして「しかし」と書いてあるのですが、この答えは、基本的には、この認識に今、変わりはないということでよろしいのですか。 ◎山﨑 区政推進課長 先ほどもお話がありました、本庁舎とか幸区役所のときは、老朽化に伴う耐震対策をすぐにやらなければいけないということであったのですが、今回、宮前区役所については、老朽化して、対応しなければいけない箇所は当然あるのですが、今すぐ建てかえしなければいけない、移転しなければならないということが今回のきっかけではなくて、あくまで民間の再開発が行われるので、それに合わせてどんな公共機能の導入が考えられるかということからスタートしておりますので、そういう意味では、こちらで書いてある、お答えした内容と、今現在も変わってございません。 ◆石田和子 委員 あと、さっきの4ページに戻るのですが、右側の「コスト ※条件設定により変動」の「その他」で「現区役所、市民館・図書館用地の資産活用が可能である。」と書いてあるのですが、これはどういうことを意味しているのでしょうか。  これはbの欄に書いてある記述ですが、やはり鷺沼の再開発の中に区役所が、市民館・図書館も含めて移転した場合に、この内容は今あるそこの跡地の活用のことに触れるのかなと思って、さっき見ていたのですが、これはどういうことを意味しているのかということと、とても貴重な市有地ですから、やはり市民利用施設をと、跡地のことも、陳情の中にも出ていたと思うのですが、どういうことを考えていらっしゃるのですか。 ◎山﨑 区政推進課長 まず、bの欄に、こちらの現区役所、市民館・図書館用地の記述をしましたのは、例えばですが、区役所、市民館・図書館が全部鷺沼駅前に移転した場合に、当然そこの敷地があいてまいりますので、そちらの土地を仮に売却すれば、当然、整備費用がその分だけ圧縮されてくるわけですが、今現在は、まず、全て移転するかどうかも決まっていない状況ですので、その跡地をどうするかまでは当然検討しておりませんが、いずれにしても、現区役所、市民館・図書館がある用地についても、資産価値は当然残るわけですので、それも含めて比較する必要があるということで記載しているものでございます。 ◆石田和子 委員 今ぱっと見つからないのですが、跡地の活用については、それを前提にして、私は物を言うのですが、前提とした場合に、やはり跡地の活用については市民、区民の皆さんの関心はとても高いですよね。それがそのアンケートの結果にも出ていたと思うのですね。  なので、やはりそこは、本当に貴重な市民利用施設ですから、宮前区民の皆さんが、どういう市民利用施設を欲しいのかも、いろいろこのアンケートの中にも出ていると思うのです。だから、その辺は、アンケートだけではなくて、これからいろいろな、今度は8月26日ですか、中間フォーラムをやって、11月に第2回目のフォーラムをやると。その前に意見交換会を9月8日と10月27日にやるということですが、やはりそこは、本当にきちっとした方向性は、私は、もう市民利用施設にすべきだと言いますが、その辺の方向性を含めて、慎重な区民の意見も皆さんはよく聞いて、慎重な対応をしていかなければいけないのかなと思うのですね。  今、アンケートのところでも、11ページにあるのですが、「仮に区役所・市民館・図書館を移転するなら、現在の区役所・市民館・図書館用地の活用方法を検討すること」ということや、やはりその中で2番目に高い意見として出されているということですから、その辺のことはちゃんとやってほしいと思います。  あと、そういう意味では、意思決定を行うときには、区民参加で、ぜひちゃんと進めていただきたいということと、今やりとりした中でも、これから本当に検討していかなければいけない課題が山積しているではないですか。ここの陳情にあったように、情報の周知とか、考える上でのさまざまな考え方については、きちっと、先に移転ありきではなくて、しっかりとした議論を進めていっていただきたいということを申し上げておきたいと思います。
     また、知らなかったという人が結構多かったですね。10ページにもあるのですが、「あなたは、鷺沼駅前で民間事業者による再開発計画が検討されていることを知っていましたか」というところで、「知らなかった」が一番多いです。484名で45.8%、「よく知らないが、聞いたことがあった」が43.8%で、これ合わせると約9割、89.6%ですよね。  こういう高いパーセンテージを示しているわけで、聞いたことはあるけれども、ここまでということは知らなかったとか、「知らなかった」というのは、いろいろな意味の「知らなかった」があると思うのですが、今このような状況では、これはアンケートをとったのは6月だったと思うのですが、このアンケートは1回目のまちづくりフォーラムをやった後ですよね。  だから、その段階でもそういう状況ですから、本当にきちっと市民、区民に周知することとあわせて、区役所というものはどういう立地であって、そこに行くアクセスが本当に利便性を最大限ちゃんと保障するとか、機能をちゃんと充実させるとか、今答弁があったような、向丘出張所の機能を、今後、生田出張所の、今いろいろ検討をしているときに、市民意見を反映して、市民が参加してやるフォーラムなどをやってきているということは、この文教委員会で報告があったのですが、そういう手法を用いて、ちゃんとそれをやっていくということだと思うのですが、それは、これから宮前区民の皆さんが、さっき冒頭にも議論があったのですが、本当に宮前地区の方も、向丘地区の方も納得のいく上での話し合いを十分した上で、最大限とれる対策をしっかりととるということを強く求めておきたいと思います。結構です。 ◆末永直 委員 先ほど石田委員が御質問された内容で大方理解はできましたが、関連して、行政の皆さんは向丘地区として一くくりで捉えているような、非常にそういう感じがいたします。全体図を見ても、向丘地区の中にも、犬蔵から菅生、初山、神木本町等々、非常に広い。そして、新路線ができるにしても、聖マリアンナ、尻手黒川を通ってという路線で、向丘地区と言っても、神木本町、初山等々、朝方は交通の利便性が非常に悪いと思うのです。  ですから、今後、本案件を進めるにおいて、きめ細かに、向丘地区は向丘地区ということ以上に、その地域、地域の声をしっかりと受けとめていくことが必要なのではないかと思います。  それで、質問というか要望ですが、新しい新路線ができまして、聖マリから鷺沼まで行くわけですが、先ほど野川柿生線、溝の口から出て宮前平まで行く路線で、新路線とぶつかって、乗りかえる必要があるバス停はどこのバス停になるのですか。 ◎北村 まちづくり局交通政策室担当課長 今御質問いただきました、まず鷺沼駅と聖マリアンナ医科大学病院を結ぶ新たな路線については、この春5月末に、地域交通の利便性向上とバスネットワークの充実を図るということで、今、日中時間帯を想定されてございますが、この秋ごろの運行開始を目途に、小田急バス、東急バス、市バスの3事業者で計画を進められているところでございます。具体的な運行開始日とかダイヤ等については、まだ現在調整中とは伺ってございます。 ◆末永直 委員 そういう御答弁を求めたわけではなくて、溝の口から出ている野川柿生線から宮前平まで行く1時間1本という路線と、新しい路線がぶつかって、乗りかえができるところはどこなのかとお聞きしたいのです。 ◎北村 まちづくり局交通政策室担当課長 溝の口から宮前平方面へのバスと、このたび路線が新設されます鷺沼から聖マリアンナ医科大学病院までのバス路線の乗りかえのバス停については、蔵敷から清水台、宮前平が重なってございます。 ◆末永直 委員 これは私も要望したいのですが、今、井田病院まで行くバスで、井田営業所で乗りかえをすると1区間分の料金で行けるという仕組みがあるのですが、今後この、要は神木本町と初山等の方がバスに乗って1区間の210円の料金で行けるように、そういうことを検討されているのかどうか伺いたいのですが。 ◎北村 まちづくり局交通政策室担当課長 委員御指摘の乗りかえの費用面での検討については、現在のところ、バス事業者の間では行っていないと伺ってございます。しかしながら、そういうバスを御利用される方にとって、よりきめ細やかで利便性の高い取り組みにつながると思いますので、バス事業者連絡会なども通じて、バス事業者に要望を行ってまいりたいと考えてございます。 ◆末永直 委員 ありがとうございます。本案件も、非常に交通の利便性の問題もございますし、本委員会も、交通局から担当者等々に同席していただいたほうがよいのかなとは思いますね。ですから、今後に生かしていただけたらと思います。  鷺沼駅への移転ということは、先ほど花輪委員がおっしゃっていたのですが、何か移転ありきで議論されているような気が、やはり否めないのですね。交通の利便性の問題だったり、向丘出張所の機能の充実にしても、これは私は思うのですが、移転しようがしまいが、その地域の方々にとっては切実な問題ですので、そこら辺は移転しようがしまいが、やはり議論して検討していく必要があると思うのですね。ですから、そこは要望したいと思います。  最後に、ちょっと話は変わるのですが、経済効果の面、鷺沼周辺開発の、そしてまた、区役所が機能を移転すれば、川崎市にとってどういった経済効果があるのか、コンパクトシティの話もありましたし、移住者増等々、病院機能だったり、介護とか、さまざまにあると思うのですが、そういうビジョンも含めて教えていただけたらなと思います。 ◎若林 まちづくり局地域整備推進課長 現在、再開発事業については、準備組合を初めとして、検討中ですが、経済効果については課題として受けとめていますので、今後、情報提供をさせていただきたいと思います。 ◆末永直 委員 わかりました。宮前区民の方のみならず、市民の方にとっても本当に注目の事業ですので、そこら辺の市民の方々に本当にわかる、わかりやすいように、経済効果の面も含めて、今後しっかりと明らかにしていただけたらと思います。以上です。 ◆松原成文 委員 川崎市には7つの区がありますが、それぞれに区役所があります。区役所に行くに当たって、それぞれ利便性、うちは不便だとか、各区にはさまざまな課題、問題は生じております。それは選出議員団としてしっかりと、今、取り組んでいると、中原区の状況は中原区でということで、今やっております。  また、本庁舎も建てかえということで今進めておりますが、本庁舎に来るには、例えば議員は、こういった委員会、本会議等々についても、麻生区から来る人たちは1時間以上かかると。川崎区から来る人は、歩いて来られる方もおりますし、自転車ですぐ来る方もいるということで、そういうことを言い出すと、どうしたら一番よいかということはなかなか難しいけれども、それをやはり改善していくということは、委員会なり本会議等々での議論の中で進めていくということは大事だと思います。  一時期、本庁舎の建てかえについては、小杉の再開発がありまして、小杉につくればちょうど真ん中辺だから、それぞれよいのではないかというような意見もありましたし、それはそれとして流れてしまいましたが、本庁舎はこれからこの跡地にできるということですから、そういうことについても、バスの路線とかそういったことも含めて、市民の皆様、区民の皆様にとって何が一番よいかは、変わることによって不便になる方も生じてきますし、それによって利便性が増す方もいるということは、これはもうしようがないのかなと。  だけれども、利便性を増した方ではなくて、逆になった方については、それに対応できるような、しっかりとした行政の支援をしていくということも、これはしっかり考えていただかなければいけないと思います。  要するに、ここでは、基本方針案の公表についてはしっかりとしてくれということですね。それについては、理由として1から6までありますが、例えば1番については、手順が前後してしまっているのではないかということであります。  また2番目は、区役所を一時的に民間ビルに引っ越してやれば何とかうまくいくのではないのかということであります。  また、3番目は、建てかえの必要性については、緊急性に乏しいですよということですね。  それから4番目は、内部委員会、外部委員会という内容でありますが、市民代表をメンバーとした外部委員会の設置の予定のスケジュールが見当たらないのではないですかということです。  今後のスケジュールについても、これは5番目ですが、全く予定されていない、検討スケジュールを明確にしてくださいというような要望ですね。  それから、まとめとして、向丘出張所のあり方はどのように検討されているのか、今後どうするのだということであります。  最後には、本庁舎建てかえと同じような、移転について検討されることを要望しますと。  そういうことで、この6点について陳情の理由が書いてあるのでありますが、今各委員の皆様それぞれの立場で御質問をされたと思うのですが、局として、この1から6番を1つずつ、こういうことなのだということを、まず局としての考え方、立場を簡潔に説明していただけますか。  まず、手順が前後であるということについて、そこからどうですか。 ◎山﨑 区政推進課長 まず手順前後という御指摘ですが、確かに最初に申し上げましたが、5月にこの陳情をいただいた時点で、これからお示ししようとしているコスト比較の部分も含めて、お出しできていなかったことは、現状、事実かと思います。  そういった御説明が足りなかった部分、検討材料が十分にお示しできていなかった部分については、今週末に行われます中間報告フォーラム等で、できる限り丁寧に説明してまいりたいと考えております。  2番の建てかえ用地選定のところですが、これはこちらに書いてございますとおり、現地における建てかえは、やり方によっては可能でございますし、区民の声を聞いて進めることも重要な視点、それはもちろんそのように考えておりますので、丁寧な御説明をして意見を伺ってまいりたいと考えております。  3番目の建てかえの必要性については、先ほどもお話がありましたが、今すぐに建てかえをしなければいけないという状況ではございません。  4番目の内部委員会、外部委員会についても、先ほど質疑の中で触れましたが、外部委員会を設けて、学識者と団体の方に加えた、一部の方の、公募の区民の方の御意見を伺うのではなくて、なるべく多くの区民の方の御意見を多角的に聞く必要があると考えましたので、こういう委員会方式はとらずに、フォーラムや意見交換会やアンケート、説明・ヒアリングなどをただいま実施しているところでございます。  5番目の今後のスケジュールについては、今回の資料でもお示ししておりますが、こちらもなるべく情報が調った時点でお示ししてまいりたい、検討スケジュールについて速やかに示してまいりたいと考えてございます。  まとめのところに記載してございます向丘出張所のあり方については、先ほど末永委員からも御指摘がありましたが、これは今回の鷺沼再開発に必ずしも伴って検討しなければいけないものではございませんので、向丘地区の地域の皆様の御意見、ニーズをまずは伺って、どのような機能強化ができるかは、これから検討させていただければと考えております。 ◆松原成文 委員 わかりました。基本的に、この1から6の陳情の理由等々については、局なりにしっかりとした考え方を持っているということは理解できましたが、そのしっかりとした考え方が、区民の皆様、特に向丘地区の皆様方になかなか広報、しっかりとした伝達ができていなかったのではないかというような懸念も今受けましたので、今後、限られた時間の中でありますが、その辺の広報はしっかりと、やはり信頼関係がありますから、宮前区の鷺沼地区の再開発は、川崎市にとっても、これは大変重要で、必要であろうかと思いますので、どういう方向に持っていけば川崎市、そしてまた宮前区の人たちが御理解いただけるかということです。これは今後しっかりと説明していかなければならないと思いますので、その辺は局長も含めて、しっかりとやっていただきたい。  宮前区の区長さんも、その辺はしっかりと御認識いただきたいと思いますし、また冒頭で話がありましたが、これはやはり宮前区町内会・自治会全体の問題ですから、その辺も鏑木委員、また花輪委員からお話がありましたが、やはり宮前区全体のそういった総意ということで上げていただくということが必要であるかというか、そのほうがさらによかったのかなというような思いもしております。  それと、各区にはそれぞれ選出をされた、国会議員は別として、まあ、国会議員も含めるのかわかりませんが、県会議員、市議会議員の方々がおります。例えば、この宮前区から選出いただいておる市議会議員の議員団の皆様方から、こういった鷺沼の開発等々について何か区議団の中で要望が市に寄せられているとか、そういう経緯があれば、ちょっと御説明をいただきたいと思うのですが。  鷺沼の駅周辺の開発について、区選出市議の区議団のほうから特に要望はないということですか。 ◎山﨑 区政推進課長 昨年度の11月に、宮前区議団の皆様から、平成30年度予算への緊急要望事項として、区役所機能等の体制整備を求める要望をいただいているところでございます。 ◆松原成文 委員 わかりました。その辺も含めて、宮前区選出の市議の皆様は、しっかりと地域にそういったことを説明していくことも必要であろうかと思いますので、そういったことも含めて、局、選出区議団、あるいはまた宮前区役所も含めて、さらに住民に丁寧な説明をしていただくように御要望させていただきます。以上です。 ◆山田晴彦 委員 それぞれに、ありがとうございました。きょう、委員会の中で宮前区選出議員は私だけなものですから、皆さんの御意見を聞かせていただいてと思っております。  一番冒頭にございました鏑木委員の発言とか、うちの花輪委員の発言はすごく重く、私もそのように、地域のそういう町内会自治会連合会のほうから上がってきている意見であるということは重く受けとめますが、今回、さまざまに、行政にとっても、一生懸命やっているなという部分も、私自身は、個人的には感じております。  これは資料2の中に、今回の話の発端というか、前々からこの宮前区の鷺沼駅前開発ということは、我々区議団も要望しておりましたが、大きな現実味を帯びたのは、平成27年6月の東急電鉄と川崎市の包括協定にあるのですね。ここで多様な都市機能の集積ということが1つの大きなテーマになったものですから、その直近の6月の議会で私が提案させていただきました。駅前に区役所機能とか、あるいは図書館機能を持ってくるべきではないかと要望させていただきました。  その2年後ですか、準備組合とか地元の協議会が昨年8月に立ち上がって、具体的にどうしようかと。そして今、この都市機能の充実ということは、何を置くかということの中の協議をしていると理解しているのですが、この中に区役所移転ありきでの議論ではなくて、今行政がやろうとしていることは、どんなものが入っていくことが可能なのかというようなことで検討をしている。提案者とすれば、すごくもどかしいのですが、その手法としては、ある意味、市民に広く知らしめるという意味では、これはいたし方ないのかなと思っているところなのですね。  そして、ワークショップもやりました、私も参加させていただきました。決してよいというような雰囲気ではなかったなと。だけども、いろいろな意見が出てきたからこそ、もっとそういった説明会をすべきだということで、今回、中間報告に入ったり、ワークショップが入ったと、これはよいことだと思います。  ただ、それでも十分に伝わっていないということからすれば、その辺の伝え方とか、あるいはどうやって皆さんの意見を酌み取っていくのかを、やはりもっともっと努力するということは要望しておきたいと思います。  先ほど松原委員からも、全てに対して見解を求めさせていただきましたので、この中で、できることとできないことを精査していく中で、私は花輪委員と同じ意見の中で、これは民間事業の中で、限られたスケジュールの中で、どこまで行政がかかわって、多くの区民の意見、そして宮前区に対して利することができるかということを考えていくべきだろうなと思うのですが、そうした中で、やはりこの向丘地域の方々からの声は、1つは、その手続のあり方、あるいは周知のあり方について、もっと丁寧にやるべきですよということは、これは重く受けとめていただきたいと思います。  もう1つは、やはり区役所が今まで以上に遠のいてしまうのではないかという、その不安というか不便さを言っているのだろうなと私は思いまして、前回、陳情者の方とちょっとお会いしたときにも話していたのですが、文教委員会というところは区役所改革を担当する、所管する委員会ですから、それはすごく大切なテーマですねと。  ですから、先ほど松原委員からも言われましたが、宮前区の区議団として皆さんの意見、いろいろな要望はしっかりと受けていきますよというお話もさせていただきましたし、例えば、先ほどからバス路線の中にあって、生活圏――生活のゾーンですね。自分たちが生活しているゾーンというものは必ずしも鷺沼に行かない。逆に言うと、先ほど言われていたような溝の口に行く。  あるいは今回陳情されている五所塚のあたりは、バスで登戸に行くようなことを考えていけば、区役所改革の中に、例えば宮前区民だから、宮前区役所でなければいけないという考え方ではなくて、広く川崎に点在している区役所を使えるようにすべきではないかということは、ついこの間の6月議会で取り上げたのですね。  ですから、例えば相談機能とか福祉機能とかさまざまあります。証明書機能は今、マイナンバーを発行すれば、ほとんどコンビニエンスストアでもとれますので、そうした意味では、例えば菅生とか初山とか、あるいは神木に住んでいる方が、わざわざ宮前平の現区役所に、あるいは将来的に、もし鷺沼になったとしたときに、鷺沼まで来ることなく、通勤の途上で、例えば溝口の片町にある高津区役所で、その手続とか相談とかができるようにしたらばよいのではないですかということをやったときに、行政も、局長のほうからも御答弁いただきましたが、遠隔的な面接も含めて、今後検討していきますよという答弁をいただいておりますので、ぜひともそういったものを速やかに、どこの区役所でも対応できるのだと、私はいつも朝、登戸に通っているのだから、多摩区役所が近いのだといった人は、今後そういった形でできるようにしていったらよいと思うのですが、局長、改めて、この辺はいかがでしょうか。 ◎鈴木 市民文化局長 この間、区役所、支所、出張所のそれぞれのあり方を検討しながら、できるところからとか、あるいは市民の方に御了解をいただいたところから再編をしてきて、まだ最終的にはでき上がっていないという状況だと認識しておりますが、今後の中で、先ほど議員からもありました相談機能とか、そういった対人的な機能がますます重要になっているということは認識しております。  一方で、証明書の交付などについては、多くの市民の方々から御理解いただけて、コンビニ交付とかいったことが進んでおりますので、トータルでは、今後の、いわばネットワーク社会になっておりますのでそういったIT技術ですとか、場合によってはそのAIのようなことも含めて、職員単独のスキルではなかなか難しいところを、いろいろなテクニカルなところで、新しいテクノロジーとかを使ったりしてということは、庁内でもいろいろな場面で話に上っていますので、少し時間はかかると思いますが、今のお話の趣旨はそのとおりだと思っておりますので、今後、引き続き検討していきたいと思っております。 ◆山田晴彦 委員 例えばそういう具体的なものができてくると、不便さに対する不安はだんだん解消されていくわけですね。残るのは感情的な問題で、遠くなるとか、近くなるとか、ここにそういった施設があるから、その目的で来たにもかかわらず、移転してしまうのだったら、どうなってしまうのだろうというようなことになるのだと思いますが、鷺沼に移転させるべきボリュームの内容を今協議しているところで、跡地の問題も一緒にやるのだということは、私は、跡地という言葉自体どうなのかという思いはしましたが、ある程度そういう方向性が見えてきて、それは宮前区にとっては絶対によいことだと私も思っておりますので、不便な区役所に、そこにバス路線を通して、区民の皆さんの利便性を図るよりは、便利なところに区役所を持ってきたほうが、絶対に採算性というか、将来のそういうコストを考えていっても、使わないバス路線に行くよりは、目的として商業施設に行くとか、鉄道を通して、そこからどこかに行くとかということが考えられるようであれば、当然、向丘地域の方も、そういったことを利用することができるようになるし、よいのではないかと思いますので、ぜひそういうことをしっかりやっていただきたいと思います。  ですから、あと残るのは、そういうところの手続の問題などについては、私たち、先ほども御指摘いただいたように、宮前区の区議団というか、全員がその緊急要望で市長に要望する中で、この区役所のあり方について早急に対応してくださいというような形で述べておりますので、そういう意味では皆さんも賛同していただけると思いますので、ぜひきょうお見えになっている方々と、例えば何かそういう意見があって、議会を通して、こういうことをやってほしいとかということがあったら、ぜひともお聞かせいただければよいのかなと思っていますので、これはちょっと行政のほうに対する話ではございませんが、何とかしてこういう、私は千載一遇と言っているのですが、今までなかなか東急さんの私有物のところに対して手が入れなかったところが、東急さんが動いてくれるということがあるものですから、ぜひそのチャンスを生かしていきたいなと思っております。これは意見でございます。以上です。 ◆本間賢次郎 委員 御説明ありがとうございました。1点質問したいと思うのですが、まず先ほど来お話に出ておりまして、出張所の今後の検討のあり方については、今回の鷺沼の再編整備とはまた別個なのだというお話がございました。ただ、今お話がありましたとおり、区役所が遠のいてしまうことに対する不安感も、地域住民の方々におありかと思いますので、ぜひとも区役所が移動してから、さあ、その地域の方々の行政サービスをどうするかということではなくて、移動してからも便利に、その地域の方々も行政サービスを受けられるという環境を整えていくことは必要なのかなと感じているところでございます。  そうした中で伺いたいのですが、出張所と支所の設置条件とか定義というものは何かあるのでしょうか。 ◎山﨑 区政推進課長 今、支所が置いてあるのは川崎区の大師、田島の2カ所でございます。こちらは歴史的な経緯もございまして、出張所と支所の一番大きな違いは、福祉事務所機能があるか、ないかでございます。ほかの区は、区に1つの福祉事務所ですが、川崎区は、3つの福祉事務所がございます。これは当然、そういった福祉サービスを利用されている方が多いということから、こういった現状になっておりますが、支所についても、昨年度末に策定した機能再編の実施方針の改訂版の中で、川崎区全体として、どうやって機能再編を採用していくかを並行して検討しておりますが、やはり出張所より機能の多い支所であっても、区役所よりはどうしても体制としては弱いという課題が出てきておりますので、決して支所にすれば課題が解決するという話ではございませんので、区役所と支所、出張所、それぞれの機能分担をどうすれば、区全体として機能の強化ができるかということは、これからも検討していく必要があるのかなと考えております。 ◆本間賢次郎 委員 ありがとうございます。大きな違いが福祉の機能だというお話でしたが、これからの時代を考えていけば、やはり福祉は大きなテーマですので、そうした機能のある行政施設がより身近なところにあるということは大変重要な対策になるかと思います。  そうした中で、今回、今後どのようにまた進められるかということは御検討された上で、御報告もいただけるものと思いますが、ぜひともその地域の方々にとって、その福祉のあり方とか、さまざまな行政サービスのあり方は丁寧に調整をしていただきたいと思いますし、この宮前区に限らず、今後はそうした行政サービスのあり方については、各区がいろいろな課題を持っていくかと思います。  特に市内で人口の一番多い中原区には、出張所は何一つない。逆に中原区よりも人口の少ないこの川崎区には区役所があって、支所が2つもあってというようなところでございますので、市民の皆さんがそれぞれ平等にサービスを受けられるような環境づくりは必要かと思いますので、その辺も含めて、この計画検討を進めていただければと思います。以上です。 ○片柳進 委員長 ほかに質疑、意見・要望等がなければ、陳情第121号の取り扱いについて御意見をお願いしたいと思います。 ◆鏑木茂哉 委員 最初にも言いましたが、地区町連から上がってきたということは、それなりに重く受けとめて当たり前ですが、私どもからすれば、区全体のコンセンサスがとれた区町連ということでというふうなことが基本でありませんので、今回この件に関しては、鷺沼ありきではないということもわかりましたし、これから鷺沼を含めて検討していく。ただ、説明が前後したということは、なきにしもあらずだったということも含めて考えれば、これをむげにするわけではなくて、一応、今後改めて、きょう示された資料等を含めてやりますと、十分いろいろな検討材料を皆さんに与えながら進めていくということもありますので、きょうはこれは継続ということでよろしくお願いしたいと思います。 ◆花輪孝一 委員 正直な話、これは大変難しいのですね。先ほどは、いろいろなやりとりを伺ってみても、なかなか、まだまだいわゆるそごがあるというのでしょうか、食い違いがあるということも感じます。それで、やはりこれは議会として、委員会としてとるべき立場としては、総合的にいろいろ考え合わせますと、今回のこの陳情の内容は、大変残念と申しますか、そのように言わざるを得ないのですが、やはり不採択にせざるを得ないのかなと思います。  理由は、先ほど来お話が出ていますように、この鷺沼の再開発という民間の開発に対して、区役所機能、公共機能をどのような形でやるのかということの検討が一番の大きな内容ですので、それに対して区全体で、あるいは市全体の観点で、もう少し仕切り直しをして、しっかりと協議していただきたいという部分で、今回の陳情については、これはやはり不採択にせざるを得ないと思います。 ◆石田和子 委員 質疑もさせていただいたのですが、さっきアンケートのことを引用しまして、区民の周知度が大変低いということが、1回目の市民フォーラムをやった後でも、そういう結果が出ているということですし、今後、ワークショップをしたり、中間フォーラムを今週の日曜日にしたりとかしていく過程はあるのだと思うのですが、やはり民間の開発事業のスケジュールにどうしても合わせて、今年度中に結論をというか、基本方針案の公表を行って、パブコメを1カ月経て、基本方針の策定をここでしてしまうということは、私はスケジュール的には無理があるなということを感じざるを得ないと。民間の再開発にいろいろな課題が、解決されるという部分もあるということもわかりますが、さまざまな問題があって、もっともっと議論をして、区民参加で合意を得ていかなくてはいけない問題だろうと。  そして、きょう、いろいろなことをお聞きして、答弁の中でいろいろなことでわかったことはあったのですが、8月26日の中間フォーラムも、11月にあるフォーラムも含めて、そこで全部が全部、納得のいくと言ったらおかしいのですが、議論が深まって、まあ、これなら、この方向でよいかなと、この基本方針案の公表に至るまでのこの段取りをちゃんと踏めるのかどうかということを考えると、私は本当に相当慎重に、もっともっと周知も行い、議論をしていくことが必要ではないかと思いますので、この陳情の理由だとか要旨のところを見ても、先ほどそれに対する見解が行政のほうからありましたが、やはりこれについては趣旨採択でいきたいなと会派としては思います。 ◆岩隈千尋 委員 まず、第一義的には、各会派の委員の皆さんからもお話が出ていましたとおり、きちんと地域の方々に対して御説明をしていただくということは、まずこれはもう強く求めておきたいと思います。  そして、委員会としての態度ではございますが、ここで委員会としてどのような判断をするかということは、宮前区に特化した案件ですので、なかなか難しい面があると思うのですね。  我々としては、やはりまず第一義的に議論する場は宮前区役所と、宮前区選出の議員団さんと、そして地域の方々と、この方々が三位一体となって、きちんと将来の宮前区役所のつくり上げる将来像というものをつくっていくべきだと考えておりますので、まず委員会としての判断としては、ここでは不採択とさせていただきたいと思います。 ◆月本琢也 委員 私のほうは、非常に難しいのは、この宮前区の町連から、町連全体としてはこういった方向で進めてほしいと。ただ、今回は地区町連からこういう形だったので、冒頭から皆さんで議論されているとおり、本来、筋道としては、区の町連から上がってくるものであればという取り扱いなのかなというところでございます。  ですので、本来の筋道からすると、これは区のほうで話していただくのが筋道なのかなと。ただ、向丘地区というのは、その全体の4分の1ぐらいの方がいらっしゃるということでは、非常に重く受けとめていかなければいけないのかなというところで、できることなら宮前区の選出の議員団の皆さんと、この陳情者の方、あるいはこの町連の方とで話し合っていただいて、ちょっと陳情自体の見直し、あるいは取り下げということを検討していただくのが本筋なのかなと思いますので、これは実は継続か不採択か非常に迷うところなのですが、これを仮に継続審査にした場合は、これは議会運営上も非常に質問の制限とかも出てくるというところの事情もあって、では、不採択なのか、継続なのかということを、では、直ちにどちらなのかということは非常に難しいのですが、これだけたくさんの宮前区の議員を初め、本当に鷺沼、あるいは宮前区というところは、これから川崎市の中でも非常に中心的な位置づけになってくるというところになってくると、議会での発言の制限が加わってしまうことは、非常に厳しいものなのかなというところも感じるところですので、願意もよくわかりますし、この4分の1の方の重みもよくわかるのですが、ちょっと私のほうとしては、今回、不採択ということでお願いできればと思います。 ○片柳進 委員長 今までの状況を確認いたします。自民党さん、継続、公明党さん、不採択、共産党、趣旨採択、みらいさん、不採択、月本委員、不採択ということで、態度がそれぞれ分かれておりますが、一巡してそれぞれ意見を聞いたところで、改めてこの採決態度というか、そこについて皆さんから御意見はございますでしょうか。 ◆鏑木茂哉 委員 不採択ということも確かに思いますし、今後の議会の中での捉え方も違ってきますからですけれども、ただ、私、もう1つ、ちょっと言っておけばよかったなということは、継続にして、委員長、副委員長から陳情者に対して取り下げのお話をしてやっていただくのが、私としては一番スムーズにいくのかなと、そういう意味での継続ということも、どうでしょう。 ○片柳進 委員長 今、鏑木委員からそういった趣旨の発言がありましたので、ほかの会派の皆さんの見解を伺いたいと思いますが、御意見がありましたら。 ◆花輪孝一 委員 ちょっとごめんなさい、議会局のほうにも確認したいのだけれども、例えば今、鏑木委員のお話で、ここでは一旦保留みたいな形にしておいて、保留というのは継続ですよね。それで、改めてその結果を正副委員長から発表するとか、そういうやり方というものは、今まで過去にありましたでしょうか。 ◎大原 書記 済みません、今の委員の質問ですが、私の思い当たるところで、その前例はちょっと確認がなかなかできないところでありまして、今、きょうこの委員会でなかなか結論が出ないという状況であれば、継続審査となって、次回いつ審査するかというのは、まだ未定になりますが、持ち越しというか、きょうはちょっと結論ができなくて、また後日改めてということは可能かなとは思いますけれども。 ◆花輪孝一 委員 鏑木委員のおっしゃるように、私どもも、そんなに考え方が違うわけではなくて、できれば、取り下げていただくのが一番よいのですが、ただ、こういう形で正式に陳情が審査に入って、我々も一定の結論を出さなければいけない。そして、確かに継続という考え方もないわけではありませんが、先ほどから申し上げているように、もう一度、いわゆる、きょうの委員会でのやりとりも含めて、とにかく再度、宮前区の住民の皆さんとか、区選出議員団であるとか、よく話し合いをしていただいて、もう一度その方向性も、改めて検討を、むしろ住民、地域の方でしていただいて、その上で何か陳情等あれば、改めて出していただくというほうが、私は筋道としては正しいのかなと。そういうことも含めて、今回はやはり不採択とせざるを得ないのかなと、今の時点では、そのように考えております。 ◆鏑木茂哉 委員 ちょっといいですか、言わせていただいて。それもあるのですけれども、地区町連が重なって区町連という組織ですから、その中の、これは単一の町会・自治会だったら、私はもう不採択でよいと思うのです。ただ、地区町連という中で、ある議を経て、内容はよくわかりませんが、そういう形で出てきたものだと解釈すると、それは簡単に切り捨てるのではなくて、私が言ったように、このやりとりも含めて、きょう陳情をした方たちもお見えですので、こういう中で、正副委員長から、ちょっと取り下げの話をしていただいて、それまでの間としていただければよいのかなと、それが私は一番ベストかなと思うのです。 ◆岩隈千尋 委員 先ほど冒頭の議論の中でお話をしたのですが、確認したのですが、この45団体の地区の方からの総意として、総会を経て上がっているというお話だったのですよね。そして、我々も、先ほど花輪委員御指摘のように、方向性はほとんど皆さん同じだと、きちんとちゃんと説明してねということと、将来像をちゃんと描いてくださいね、宮前区でということに関しては、全然同じ方向性だとは思うのですね。  ただ、委員会としての判断となりますと、これは相手方に対して、委員長、副委員長に交渉してください、取り下げも含めてというお話になりますと、45団体の総意が、果たしてそこできちんとまとまるのか、いわゆるその結果が不明瞭なわけですね。結果が不明瞭なものに対して、委員会としての判断を委ねるということは、ちょっと厳しいのかなという感じがしますので、やはり、先ほどの繰り返しになりますが、まずは宮前区できちんと議論をしていただくと。行政と区選出議員団さんと、そして地域の方々とお話をしていただくということで、委員会としては今回は不採択ということでしたほうが、不明瞭なものに結果を預けるということは、相手方が、いや、それは無理ですと言われたときに、どうするのかということがありますので、ちょっとそれは厳しいのではないかなと思うのですけれどもね。 ◆月本琢也 委員 僕は、あと時間軸の問題が非常にあるのかなと思っていて、今回このテーマが、どうしても時間的な制限があるという中で、そうすると、やはり我々は議会の中でも、それぞれ深く議論をこれから進めていかなければいけないという中で、仮に今回、今御提案いただいたように継続にして取り下げを求めるという形にして、その後、取り下げをできるかできないかを、改めてこの委員会で御報告をいただくというタイムスケジュールが、次の定例会までに間に合うようであれば、それは1つの選択肢なのかもしれないのですが、なかなか、今、岩隈委員がおっしゃったのですが、45の団体がついているところで、では、それを納得していただくという、決議をとっていただけるというタイムスケジュール的に間に合うのであれば、その方法が一番、議会としては非常に丁寧なのかなと思うのですが、ただ、本当に皆さんは多分同じ方向を向いているのですが、どっちに転ぶかというところが非常に厳しいところで判断が迫られている中ですから、定例会も近くなっていますし、そうすると、多分これは各会派、皆さん、宮前区選出の議員さんはいらっしゃいますから、それぞれの方が中心になって、いろいろな議論をしていく中で、私はどうしても、日程的なことを考えた場合には、結論をちょっと急いで出した方がよりよいのかなと。  ただ、宮前区選出議員団の皆さんのほうに、これはもう正副委員長からも改めて、この委員会での審議について、もう少し話し合いをしっかりしてほしいということも申し入れていただくというようなことも考えていただいて、ちょっと日程的な問題が多分非常に、あともう2週間もない中で始まってしまうというところもありますので、これはもう議員の発言は、やはり市民の代表としてやるものですから、それに制限を加えないという、そういった1つの判断としては、不採択にせざるを得ないのかなというところで、私の考えでございます。 ◆花輪孝一 委員 再度ごめんなさい、確認のためにお話をしますが、私どももこの陳情について、趣旨が理解できないとか、あるいはこの趣旨について、いわゆる切り捨てみたいな形では全く考えておりませんで、このような御意見があったことは重く受けとめなければいけないとは思うのですが、ただ、委員会の態度として、やはりここで1回結論を出して、再度仕切り直しで、きちんと関係するところで議論をしていただくということでお願いできればと思いますので、不採択ということでお願いをしたいと思います。以上、意見等です。 ○片柳進 委員長 自民党さん、いかがですか。 ◆鏑木茂哉 委員 しょうがないね。 ○片柳進 委員長 それでは、態度を再度確認いたします。自民党さん、継続で、公明党さん、みらいさん、月本さん、それぞれ不採択で、共産党、趣旨採択ということで変わりはないということでよろしいでしょうか。そうなりますと、継続審査との御意見と、趣旨採択、そして不採択との御意見がそれぞれございますが、継続審査が先議となりますので、まず継続審査についてお諮りいたします。  陳情第121号につきまして、継続審査とすることに賛成の委員の挙手を願います。                 ( 賛成少数 ) ○片柳進 委員長 挙手少数です。よって次に、本件につきまして趣旨採択することについてお諮りいたしますが、その前に、自民党さん、継続ということでしたので、改めて取り扱いについて御意見を伺いたいと思います。 ◆鏑木茂哉 委員 もうさっきから言っているとおり。 ○片柳進 委員長 採決態度についての御意見をいただけますでしょうか。 ◆鏑木茂哉 委員 態度保留か、あとは趣旨採択か不採択かという意見ですから、そういう意味では不採択ということにしました。 ○片柳進 委員長 それでは、改めまして本件につきまして、共産党、趣旨採択ということですので、趣旨採択することについてお諮りいたしたいと思います。  それでは陳情第121号につきまして、趣旨採択することに賛成の委員の挙手を願います。                 ( 賛成少数 ) ○片柳進 委員長 挙手少数です。よって、本件につきましては賛成少数により不採択とすべきものと決しました。  傍聴者の方、本件は以上のとおりでございますので、どうぞ御退席ください。お疲れさまでございました。
                    ( 傍聴者退室 ) ○片柳進 委員長 以上で陳情第121号及び市民文化局関係の「鷺沼駅周辺再編整備に伴う公共機能の検討状況」についての報告を終わります。  ここで理事者の一部交代をお願いいたします。                ( 理事者一部交代 )         ───────────────────────── ○片柳進 委員長 ここで暫時休憩したいと思いますが、御異議ございませんでしょうか。                 ( 異議なし ) ○片柳進 委員長 それでは、およそ10分休憩といたしますので、再開は12時45分といたします。                午後 0時35分休憩                午後 0時45分再開 ○片柳進 委員長 会議を再開いたします。  次に、日程第2の市民文化局関係の所管事務の調査として、「若者文化の発信によるまちづくりに向けた基本方針(案)について」の報告を受けます。  それでは、理事者の方、よろしくお願いいたします。 ◎鈴木 市民文化局長 市民文化局関係の所管事務の報告といたしまして、「若者文化の発信によるまちづくりに向けた基本方針(案)について」につきまして、オリンピック・パラリンピック推進室、井上担当課長から御説明申し上げます。よろしくお願いいたします。 ◎井上 オリンピック・パラリンピック推進室担当課長 「若者文化の発信によるまちづくりに向けた基本方針(案)について」説明をさせていただきます。  お手元のタブレットのPDFファイル2(2)-2「若者文化の発信によるまちづくりに向けた基本方針(案)について(資料1本編)」をお開きください。  まず、1ページの「1 総論」「(1)背景及び策定の目的」でございます。  いつの時代にあっても、その時代における既成の文化への反発として、または既存の価値観に全くとらわれない新しい形として、若者が独自に織りなす文化があると言われています。戦後の日本に限ってみても、その時々の若者たちの文化の特徴をあらわして「○○族」などと呼ばれたりしてきました。  年齢的に若者よりも上の世代の方々の中には、これまでの価値観と相入れない個性を目の当たりにして、思わず眉をひそめる経験をした方も少なくないと思われますが、上の世代もかつては若者であり、さらにその上の世代からは同じように思われていたかもしれません。逆に今の若者も年を重ねると、自分よりも若い世代のことをいろいろと思うようになるかもしれません。  このように、ある時代の若者による文化は世代を超えては共有されず、一過性で終わるものもありますが、一方で、後の時代の若者にも一定程度支持されたり、あるいは若いときだけでなく、年齢を重ねても、その文化に親しんだりすることなどによって世代を超え、徐々に普遍性を有し文化として成熟していくものもあります。  例えば、漫画やアニメは、以前は子どもや若者向けのサブカルチャーというイメージでしたが、現在はクールジャパン政策における世界に誇るコンテンツとしても重要な位置づけとなっています。  また、東京2020大会においても、若者のストリートカルチャーとして育まれてきたスポーツなどが追加種目として採用されています。  特にストリートカルチャーについては、本市はブレイキンの聖地と呼ばれ、武蔵溝ノ口駅前では世界のトップクラスのダンサーが日々練習を重ねており、一緒に踊りたいという思いから、地方や海外から訪れる若者も数多くおり、そのことで新たなコミュニティが形成されています。  ヒップポップダンスの世界でも世界的に活躍しているチームの存在と、そこに習い事として多くの子どもたちが集っています。また、ストリートカルチャーから育まれたBMXやスケートボードについても、その先駆者や東京2020大会を目指す若者が本市に多く存在しています。  こうしたことから、本方針は、東京2020大会を契機に、このように大きな可能性を秘めた若者による文化を活用し、本市の「若い人が多い」「若者による文化が盛んである」という特徴を生かした持続可能なまちづくりに向けた取り組みの方向性を明らかにするために策定するものでございます。  次に「(2)本方針における若者文化の定義」ですが、若い世代による文化は、アニメ・漫画・ゲームといったサブカルチャーやファッションに至るまで、非常に幅広いものですが、本市の特徴や地域資源を生かしたまちづくりを進めていく観点から、本市で盛んであるストリートカルチャーやエクストリームスポーツを本方針における若者文化として定義します。  2ページをごらんください。そのうち「ア ストリートカルチャーについて」は、一般的には、ヒップホップとスポーツ的要素の強いものとに分かれますが、ヒップホップは、1970年代のニューヨークで生まれた黒人の創造性文化と言われ、ブレイキン(ブレイクダンス)・MC(ラップ)・DJ・グラフィティの4要素から成ると言われておりまして、ヒップホップダンスもここに分類されます。  なお、ページ下に注釈がございますが、それぞれ簡単に御説明しますと、ブレイキンは、ヒップホップの楽曲に合わせてアクロバティックに踊るダンス、いわゆるブレイクダンスでございまして、MCはマイク・コントローラー、マイクの支配者という意味で、ビートに乗せてリズミカルに韻を踏みながら抑揚をつけ歌うラップまたはラップをする人、ラッパーを指します。DJはディスク・ジョッキーの略で、クラブなどで音楽を流す人のことでございまして、グラフィティは、スプレーなどを使い、壁などにカラフルに描かれた言葉や絵のことでございます。また、ヒップホップダンスは定義をするのが最も難しいジャンルで、時代によってさまざまなスタイルが存在し、広義ではヒップホップミュージックに合わせて踊るダンス全般と捉えられています。  また、スポーツ的要素が強いものとしては、スケートボード、ローラー/インラインスケート、BMX(フリースタイル)、3×3(バスケットボール)、パルクール/フリーランニング、ダブルダッチなどがあります。  こちらもそれぞれ簡単に御説明しますと、スケートボードはおなじみかと思いますが、縦長の板の前後に4つの車輪がついたものです。ローラースケートは車輪を靴底に取りつけたもので、車輪が自動車のように四隅に配置されたもの、また、インラインスケートは車輪が一列に配置されたものでございます。BMXはバイシクル・モトクロスの略で、自転車競技の一種ですが、大きく分けてレースとフリースタイルがあり、簡単に言いますと、レースは速さを競うもの、フリースタイルは技を競うものでございます。3×3は、以前3on3と呼ばれておりました1チーム3人、正規のバスケットボールの半分のコートで行われる競技でございます。パルクールは、特別な道具を用いずに、障害物を乗り越えたり、素早く移動したりするスポーツで、町なかにある建物や壁などを使って行われます。フリーランニングは、これに宙返りなどのアクロバティックな要素を加えたものですが、現在は両者を同一のものとして捉えるのが主流となっております。ダブルダッチは2本のロープを使って跳ぶ縄跳びでございます。  3ページをごらんください。次に「イ エクストリームスポーツについて」ですが、スピードや危険度、過激さなどのだいご味を特徴とするスポーツないしアクションの総称で、代表的なものに、ストリートカルチャーでもあるスケートボード、ローラー/インラインスケート、BMX(フリースタイル)、パルクール/フリーランニングなどのストリート系のものと、そしてBMX(レース)、マウンテンバイク、スノーボード、サーフィン、フリースタイルスキー、クライミングといった自然相手のものがあります。  次に「(3)若者に人気のあるスポーツの東京2020大会等での採用」ですが、追加競技として、表にございますとおり、野球/ソフトボールを初め、スケートボード、スポーツクライミング、サーフィンが採用されました。  なお、スケートボードのストリートは、階段や手すりなど、まちの中を滑るようなコースでわざを競うもので、パークは、おわん型の斜面などを複雑に組み合わせたコースでわざを競う競技でございます。スポーツクライミングは3種目の複合で、ボルダリング、これは高さ5メートル以下の壁を制限時間内に幾つ登れるかを競うもの、またリードは、制限時間内に高さ15メートル以上の壁のどの地点まで登れるかを競うもの、スピードは、高さ15メートルの壁を2人の選手が同時に登って速さを競うものでございまして、オリンピックでは、各選手がこの3種目を行い、その合計点で順位が決まることになります。  さらに下の表、新種目として、バスケットボールの3×3、自転車競技のBMX(フリースタイルパーク)などが採用されました。また、このほか、ブエノスアイレス2018ユースオリンピックからは、ブレイキンが競技種目に採用されています。  4ページをごらんください。参考として、これらの種目の写真を載せておりますが、こうした競技種目が採用された理由は、若者のオリンピック離れ、スポーツ離れに対する国際オリンピック委員会(IOC)の危機感のあらわれとも言われておりますが、国内の愛好者を含めた競技人口は国内で300万人を超えると言われており、世界的にも若者に人気の高いスポーツとなっております。  5ページをごらんください。「(4)その他若者文化に関する社会的な状況」でございますが、平成29年度には青少年の健全な育成支援と国民の健康増進に貢献することなどを目的に、一般社団法人日本アーバンスポーツ支援協議会が設立されており、スキーやスノーボートなどに比べ、気軽に楽しめるアーバンスポーツが注目されています。また、中学校学習指導要領の改訂により、平成24年度からダンスが必修化されたほか、ダンスやスケートボードなどが子どもの習い事としても定着してきている状況が見受けられます。  6ページをごらんください。「2 本市の現状」「(1)本市の人口構成と将来見通し」ですが、将来人口推計によれば、総人口は2030年をピークに減少していきますが、老年人口は、その後も2060年の50万人にまで伸び続けることが予測されています。  「(2)若者文化に関する本市の位置付け」ですが、総合計画第2期実施計画、また、スポーツ推進計画(改定版)においても、若者文化の発信が位置づけられているほか、今年度に改定する第2期文化芸術振興計画においても、若者文化の発信によるまちづくりが位置づけられる予定でございます。  「(3)本市における若者文化の現状」ですが、本市では、川崎で育った人材が世界で活躍し、その人材のもとに全国各地から若者が川崎に集い、さらにその若者が世界で活躍するという好循環が生まれています。  「ア ブレイキン」では、本市出身・在住の石川勝之氏が数々の世界大会で優勝してきたことを初め、本市を拠点に活動するThe FloorriorzがBattle of the yearという世界大会で前人未到の3連覇を達成しています。また、本年5月には、カルッツかわさきで開催されたユースオリンピックの予選を兼ねた世界ユースブレイキン選手権で、The Floorriorzに所属する県立百合丘高校2年の河合来夢さんが優勝し、日本代表となるなど、本市のストリートカルチャーとしてしっかりと根づき、国内外からもブレイキンの聖地として認知されています。  7ページをごらんください。「イ BMX」では、本市出身・在住の三瓶将廣氏が全日本選手権で3連覇、アジア選手権でも優勝、また2018年のリオオリンピックではBMX日本代表監督を務めました。また、三瓶氏のもとで練習を積んでいる新潟県出身の中井飛馬選手が全日本ジュニアの部で優勝、世界ジュニアで日本人歴代最高位の4位になるなど後進が育ってきています。  8ページをごらんください。「ウ その他」ですが、平成26年に本市で初となるスケートボードなどを楽しめる施設として、大師河原公園のスケートボードパークを開設しました。  9ページをごらんください。ヒップホップダンスの世界では、世界的に有名なKING OF SWAGというチームは川崎を拠点に活動しています。このほか、毎年8月にSOCIAL WORKEEERZというグループがチョイワルナイトという障害のある方も一緒に遊べるダンスイベントを市内で開催しています。  次に「(4)若者文化を楽しむ環境について」ですが、「ア 本市のニーズ等」として、平成29年度に本市が実施したスポーツに関する市民アンケートにおいて、利用したいと思うスポーツ施設として、スケートパークと回答したのは全世代で1.8%でしたが、18歳以上30歳未満の若者を見ますと、10.4%になっています。なお、この調査はスポーツ推進計画の改定のために実施したものですけれども、今後、環境整備に向け、改めてニーズの把握を行っていきたいと考えております。  10ページをごらんください。「イ 他都市の動向」ですが、公共のスケートパークもここ30年近くで大きくふえてきており、今後も横浜市戸塚区や横須賀市で新設・改修の計画があるなど、東京2020大会を機にさらに拡充していくものと見込まれています。このほか、近隣の相模原市のニュースポーツ広場を見ますと、恐れ入りますが、11ページをごらんください。表にございますように、年間約4万から5万人の安定した利用実績がございます。  12ページをごらんください。「3 若者文化の発信によりめざすもの」ですが、今後、人口構成のバランスが崩れ、持続可能なまちづくりをしていくことが難しくなる中、本市では地域包括ケアシステムやかわさきパラムーブメントなどに取り組んでいるところですが、本方針においても、若い世代を初め、あらゆる世代が活躍する持続可能なまちづくりを進めていく観点から、「めざすものイメージ」の太字にございますように、川崎らしい地域資源である若者文化の発信により本市の魅力を高め、「若い世代が集い賑わうまち」を目指していきます。また、若者文化の発信によって得られる副次的な効果として、「子ども若者の健やかな成長」や「多様性への理解向上」「多世代の健康づくり」、こうした点にも資するものと考えられます。  13ページをごらんください。「4 取組の方向性」「(1)基本的な考え方」ですが、若者にとって川崎を魅力あふれるまちにしていくために、若者文化に携わる市民一人一人が主役となって本市の若者文化を盛り上げていくことを基本的な考え方とします。そのための取り組みとして、これまで市内で育まれてきた若者文化を尊重することを前提に、若者文化に携わる市民が協働・連携して地域を盛り上げていける環境と安全・安心に活動できる環境が必要であると考えますが、このうち、市民だけでは若者文化を盛り上げるためには難しいと考えられる部分について支援を行っていきます。  「(2)まちづくりに向けた支援(ソフト面)」ですが、市民が主役となって本市の若者文化を盛り上げていくためには、さまざまな分野の垣根を越えた地域人材のネットワークを構築することにより、コミュニティを形成し、まちづくりに向けた相乗効果が発揮できるようにしていくことが必要です。特にコミュニティについては、よい意味で自分たちの施設と捉え、大切に利用し育てていくという意識や、施設内外でのマナー意識の涵養などに重要な役割を果たすものと考えます。こうしたことから、本市としては、若者文化に関する地域人材のマッチングやコーディネート、施設利用者等によるコミュニティ形成に向けた仕組みづくりを行うほか、世界レベルの大会を市内で開催する場合において、より地域を盛り上げていけるよう関係者との調整や情報発信、安全確保などの側面支援を行っていきます。  「(3)まちづくりに向けた支援(ハード面)」ですが、「ア 課題」としまして、いわゆるエクストリームスポーツ等の環境については、道路上や公園などでは法令等における禁止事項であったり、禁止されていない場合でも、他の利用者への配慮の観点から最適な環境であるとは言えません。本市には、既に大師河原公園にスケートボードパークがありますが、本市の潜在的なニーズを把握し、機能や規模等が十分な施設かどうか検証した上で、新たな環境整備について検討していきます。  「イ 検討の方向性」「(ア)コンセプト」ですが、近隣地域から集客が見込める魅力ある機能や、子どもや初心者でも楽しめる機能とともに、日本を代表するような方でも、安全で高度な練習ができる拠点となり得えるような機能を有する施設をバランスよく整備する方向で検討を進めます。なお、競技会については、そのときの流行などを反映した仮設のセクションや観覧席を設ける場合が多いことから、本市において競技会の計画がある場合でも仮設で対応する方向とします。  14ページをごらんください。「(イ)対象コンテンツ」ですが、①現にユースを含んだオリンピック種目であるか、採用を目指している種目であること、②市民の間で環境整備に関する一定のニーズがあること等を基本として検討します。  「(ウ)整備する規模・場所の考え方」ですが、環境整備に当たっては新たに土地を取得することはせずに、既存の公有地等の有効活用を前提とします。また、音が発生する環境でもあることから、近隣の環境には配慮する必要があるものと考えます。したがって、整備する規模については、有効活用できる既存の公有地とのバランスを考慮しながら、今後検討していきます。また、交通利便性についても考慮する必要があり、公共交通機関を利用して行くことができる場所が望ましいと考えます。  「(エ)整備・運営の基本的な考え方」ですが、にぎわいを呼ぶ魅力的な施設であり続けるため、これまで市内で活躍してきた若者文化に関する地域人材に協力いただくことで、施設利用者によるコミュニティが生まれ、施設利用者自身が施設を育てていくような運営体制となる方向で検討を進めます。また、イニシャルコストと後年度負担を極力軽減する手法について民間活力の活用も含めて検討を進めます。  15ページをごらんください。最後に「5 今後の進め方」ですが、若者文化の発信に向けた環境整備について、今年度中に国内外の事例や市内のニーズの把握、導入する具体的なコンテンツ、具体的な規模や場所の考え方、イニシャルコストや後年度負担の軽減に向けた事業主体のあり方を含めた効率的・効果的な発注方法などについて定めた基本計画を策定した上で、来年度以降に環境整備に向けた取り組みを進めていきます。また、基本計画の策定や環境整備に向けた検討に当たっては、市内の愛好家や若者と意見交換を重ねながら進めていきます。  次に、PDFファイル2(2)-2「若者文化の発信によるまちづくりに向けた基本方針(案)について」、資料2をお開きください。  ただいま御説明いたしました基本方針(案)につきまして、8月28日から9月26日までパブリックコメントを実施いたします。  説明は以上でございます。 ○片柳進 委員長 説明は以上のとおりです。  ただいまの説明について質問等がございましたらお願いいたします。 ◆岩隈千尋 委員 御説明ありがとうございました。本案件については、3月に行われました予算審査特別委員会で取り上げておりますので、当時、私もお話しさせていただきましたけれども、2,000万円ぐらい本年度に予算が計上されておりまして、そのうちの1,000万円がイベントの開催費用等々に使われた。残りの1,000万円の使い方がちょっとよくわからないので、今後クリアにしてくださいね。ただ、3月の段階でももう既に何らかの施設整備の方針がありきなのではないかということもお話をさせていただいたところです。  若者文化を応援するということに関しては、私も溝口に住んでおりますので、彼らが駅のところで活動されて、世界的にもワールドクラスとしても活躍されているのは十二分に承知をしておりますので、それを応援するということに関しては何ら否定されるべきものではないと私は思っているんです。ただ、基本方針の最後のほうの施設整備云々というところにかかわっていきますと、では、一体今後何を行政がやるんですかというところが、きちんと制度設計として議論を明確にしておかないことにはだめだと考えております。  そこで、本日の委員会に御説明があっているわけですけれども、これは当然のことながら庁内調整等を経て、きょうの文教委員会にお話しいただいていると思うんです。当然その前には、今お話ししました庁内調整であったり、市長、副市長にも説明に上がっていると思いますけれども、庁内ではどのような議論が行われて、きょうの文教委員会での報告に至ったのか。これは室長か局長、おわかりであれば御説明ください。 ◎原 担当理事・オリンピック・パラリンピック推進室長事務取扱 今、委員から御質問があったように、若者文化が本市の中で非常に盛んであるということは、この間いろいろと取り上げられてきたところでございます。そうしたものを地域の資源として活用して、にぎわいのあるまちづくりにしていくというところで、庁内でいろいろ議論をさせていただきました。  そうした中では、本日、基本方針として皆様に御報告させていただいているところでございますけれども、委員が今おっしゃられました施設につきましては、大師河原に今あるスケートパークは、たしか議会のいろいろな議論の中でできてきたという経過もあろうかと思いますが、あれだけでは到底十分ではないということと、今社会の中で、近隣都市においてもそういう動きの中で、川崎市についても、そういうことのできる場所があればいいねという話の中で議論を進めていって、とはいえ、新たに土地を取得するですとかそういうことではなくて、既存の土地等の有効活用の中でどのような施設整備が必要なのか。これはこれから議論させていただくわけですけれども、ここに挙げたような種目と申しますか、ブレイキンですとかBMXですとかスケートボードというものを全て兼ね備えた施設にするかも含めて、今後ニーズ調査をさせていただいて、議論をしていくということで、年度内には基本計画を発表したいと思いますが、先ほど委員が言われた予算についても、そこで少し活用して調査等をしていくということでございます。 ◆岩隈千尋 委員 では、年度内に基本計画をつくるに当たって、そこでは具体的な数字、金額等々も出てくるという認識でよろしいんですか。 ◎原 担当理事・オリンピック・パラリンピック推進室長事務取扱 ニーズ調査の結果、どのような施設が、どういう場所でというところの1つの計画案としては出したいと思っております。そこでそれがフィックスされるということではなくて、また議論をいただければと思います。正直、今土地の有効活用といって、どこにどの土地があるのかというところもございますし、いつまでにつくるかという議論等も出てくると思いますので、その辺については、この半年ぐらいの中できちんと議論をして、基本計画としての案を出したいと思っております。 ◆岩隈千尋 委員 ありがとうございました。  次に、今回、あくまで基本方針(案)ですね。それについてですけれども、今回所管されている、仕事を進められているのがオリンピック・パラリンピック推進室ということになっているわけです。これも一般的に普通に考えると、こういう若者文化であったり、スポーツ広場ということになると、きょうお越しいただいていますけれども、市民スポーツ室の案件ではないかと思うんです。これはなぜオリンピック・パラリンピック推進室が主導をしているわけですか。これは市民スポーツ室ではなくなった理由というのは何かあるんですか。 ◎井上 オリンピック・パラリンピック推進室担当課長 今回の若者文化の基本方針というものが、1つは、東京オリンピックを契機に取り組むものであるということ、それから、文化、スポーツの両面があるということなどから、現在、オリンピック・パラリンピック推進室で所管をしているというところでございます。また、今後基本計画を策定しまして、実際にその施設を整備、管理していくという段階になったときには、そのときの適切な所管に移管をするといったことも考えているところでございます。 ◆岩隈千尋 委員 わかりました。皆さん方がつくられた委員会資料の中には、本市にはもう文化として根づいているということがきちんと明記をされているわけです。本市のストリートカルチャーとしてしっかり根づいている事実があるというのであれば、別にオリンピックがあろうがなかろうが、今後も裾野を広げるという意味できちんとやっていくのは当たり前の話であって、そうしたときに、オリンピック・パラリンピックが推進するというよりも、その辺は市民スポーツ室とも連携はしっかり図って施策は進めていただきたいと思います。  次に、オリンピック・パラリンピックに向けては、総合計画の中にもきちんと明記をされておりますとおり、パラムーブメント推進ビジョンとかにもきちんと明記もされているわけですが、これまで障害者に対することであったり、スポーツであったりとか、また、オリパラにきちんと焦点を、特にパラリンピックに本市は焦点を当てることというのが行政計画として位置づけられたわけです。この間もずっと議論してきたので、これは釈迦に説法です。  では、そういったことに関して、若者文化というのが横に入ってきて、今回予算づけをされて、若者文化のほうに今回施策としての優先順位が今定まっているわけです。私も予算審査特別委員会のところで言いましたけれども、障害者スポーツ関係の予算というのは、近年、少なくとも私が確認をした3~4年、全く金額が上がっていない中で、こういったものについてはぽんと金額がついて、施策の優先順位としても上がっているわけです。これは行政の中でなぜ若者文化の発信というのが、障害者施策であったり、パラムーブメントで障害者スポーツをきちんとやりますよということを、当初皆さん方が言ったにもかかわらず、こちらのほうに施策の優先順位がシフトされている理由というのを教えてください。 ◎井上 オリンピック・パラリンピック推進室担当課長 この若者文化によるまちづくりというところもパラムーブメントの一環とは考えておりまして、例えば、本市の魅力を発信していくという観点、あるいは本来的にストリートカルチャーの有する多様性を尊重する精神といったものについては、ダイバーシティ、ソーシャルインクルージョンに関するレガシーといったところの形成に資する部分もあると考えているところでございますので、どちらを優先ということではなく、若者文化もまちづくりの1つのツールとしてやっていきながら、パラムーブメントもしっかり進めていくということで考えております。 ◆岩隈千尋 委員 恐らくそういう答弁が返ってくるだろうと思ったんです。何でかといったら、パラムーブメントという施策に関しては、物すごく門戸を広げているわけですからね。しかし、我々各会派が代表質問等々の障害者スポーツのことに関してきちんと質問しても、余り明確な答弁がこれまで返ってこないからこそ、さきの定例会では、我々、決議文みたいなものを議会の総意として出したわけです。  そうしたときに、では、パラムーブメントというカテゴリーというのが物すごく大きい中で、若者文化については予算がついていき、担当課長から今お話をいただいたように、だったら、きちんと若者文化と障害者スポーツ、どっちが優先順位が高いというわけではなく、きちんとやるというのであれば、当然障害者スポーツも含めて、皆さん方がつくった行政計画ですから、ここばかりに予算がどんどんふえて宛てがわれるのではなく、では、障害者スポーツについてはこれまで予算がきちんとついてなかったのであれば、今後は、それは両方ともついていく、ちゃんと要求もしていくという考え方でよろしいんですね。 ◎寺澤 市民スポーツ室長 障害者スポーツの環境整備につきましても、30年度までの予算は横ばいというところになっておるかと思いますが、今後も必要な費用につきまして予算の要求をしてまいりたいと考えております。 ◆岩隈千尋 委員 我々が一番心配をするのが、これは市長の公約の中の1つとして入っていますね。ですから、当然市長の意向によって、この施策の優先順位は変わってくるかもしれませんが、市長は任期が4年ありますから、別にオリンピックがあろうがなかろうが、オリンピックが終わった後も任期がありますから、別にオリンピックの前にばたばたで何か根拠が明確でないままきちんと施設整備まで至るというよりも、そこは本市の裾野、若者文化の裾野を広げるというのであれば、そこら辺の手順はきちんと踏んでいただきたいと思います。  これは民間のコンサルタントにと今回の予算計上ではなっているわけですね。調査研究をコンサルにやっていただいていると思うんですが、その契約内容とかコンサルタントとオリンピック・パラリンピック推進室がどういうような協議を経て、今回のこういった委員会の資料になっているのかというのを教えてください。 ◎井上 オリンピック・パラリンピック推進室担当課長 今回お示ししました基本方針につきましては、コンサルティング会社との契約に基づいたものではなくて、我々、オリンピック・パラリンピック推進室でつくり上げてきたものでございまして、基本計画を策定するに当たって、これから契約をしていくというところでございます。 ◆岩隈千尋 委員 わかりました。今回はコンサルが入っていなくて、局独自でつくられたということですので、その内容等々が出てきたら、適宜報告をいただきたいと思います。  13ページを拝見いたしますと、先ほどお話があったように、大師河原公園のお話がここに書かれているわけです。「本市には、既に大師河原公園にスケートボードパークがありますが、本市の潜在的なニーズを把握し、機能や規模等が十分な施設かどうか検証したうえで、新たな環境整備について検討していきます」ということですけれども、ここではこう書いているんですが、結局、裏面を見ると、施設整備を行っていきますよという方向性だと思うんです。現在の大師河原公園の利用状況とか利用者であるプレーヤーからの意見等々というのは、どういったものがあるのか教えてください。 ◎井上 オリンピック・パラリンピック推進室担当課長 大師河原公園スケートパークでございますけれども、平成26年10月に開設ということでございまして、運営形態としては無人の形でございまして、利用時間になると、鍵が自動開閉するということでございます。セクションと呼ばれる手すりだったりそういったものが幾つか配置されているんですが、位置づけとしては都市公園の滑り台ですとかブランコと同じような形でございます。所管が建設緑政局ですけれども、利用状況、例えば人数がどれくらいかというカウントが把握できていないという状況でございます。今回、スケートパークを設置するに当たりまして、署名活動、あるいは設計にも携わった方がいらっしゃるんですが、その方は割と今ここを使っていらっしゃる方ですけれども、その方に、感覚的でいいので、どれぐらい使っているかということで聞いたところ、平日で言いますと、午前中は利用が数名程度ということですが、午後になると10名程度以上来て、休日になると、午前中だと20名程度、午後になると20~30名ぐらいは利用されている。そんな実態があるのではないかと聞いているところでございます。 ◆岩隈千尋 委員 ありがとうございます。利用者から、例えば利便性についての意見とかというのは何かあるんですか。 ◎井上 オリンピック・パラリンピック推進室担当課長 市内唯一のということで、利便性で言うと、こちらは駐車場はないんですが、場所的には首都高の大師ジャンクションのすぐ真横ということで、交通的には京急大師線の産業道路駅から歩いて4分ぐらいということでございますので、利便性的にはそれなりにあるかなということと、評価としましては、設計の段階から実際にそういった地域の著名人の方にも携わっていただいているということで、なかなか珍しいセクションがあるという評価もあると伺っているところでございます。 ◆岩隈千尋 委員 大師河原公園ということになると、どうしても南部の方が主体になるとは思うんですけれども、こういったプレーヤーの方々が中部とか北部ではどういったところを活用してプレーをしているのか、練習をしているのかというのは、皆さん、情報として把握はされていますか。 ◎井上 オリンピック・パラリンピック推進室担当課長 厳密なところでは、まだこれからというところはあるんですけれども、この間、この方針を策定するに当たりまして、各道路公園センターにどういったところでやられているか、情報があれば教えてほしいということも聞いたんですが、1つは、等々力緑地でスケートボードをやられているんではないかという話ですとか、あと市内ではないんですけれども、新横浜のほうにスケートパークがございまして、あと本編にも先ほど触れておりますが、相模原に小山公園のニュースポーツ広場というところがございますので、近隣で言いますと、そういったところが利用されているということは捉えているところでございます。 ◆岩隈千尋 委員 わかりました。新横浜は我々も結構いろいろ目にするケースが多いので、私も把握をしているところですけれども、どうしても大師河原公園ということになりますと、南ですから、そういった北部の方たちとか中部の方たちが、どういうふうなところでプレーされているのかということについては、また適宜しっかりと情報収集はしていただきたいと思います。  14ページになりますけれども、「(イ)対象コンテンツ」の中で、「市民の間で環境整備に関する一定のニーズがあること等を基本として検討します」と言われているんですが、その根拠について知りたいんです。その根拠というのは、ここにアンケートの結果というのを皆さん方が添付されていますけれども、これだけですか。ほかに何か根拠というのはあるんですか。 ◎井上 オリンピック・パラリンピック推進室担当課長 先ほど御説明しましたように、例えば10ページに、スポーツ推進計画改定の際のアンケートということで載せてございますが、14ページで先ほど委員のおっしゃられた対象コンテンツの絞り込みの際のニーズというところについては、今後、基本計画をつくるに当たって改めて、コンサルティング会社に委託する中でのウェブアンケートですとか、新たにニーズ調査というのを行っていく予定でございます。 ◆岩隈千尋 委員 わかりました。新たなニーズ調査をやっていただかないことには、我々議会としても、このアンケートだけで多額の市民の税金を使うということにはなかなか直結しないので、施設整備で一番怖いところはイニシャルコストがどれだけかかるのかということは、文化の発信とはまた別議論として、我々議会では予算支出を認める立場ですから、そこは明確にしていただかなければいけないと思っております。そうしたときに、その根拠ということが、このアンケートだけではさすがに無理ですから、そこはどういうふうな状況になっているというのは、もう少し次の計画案のところまでは明確化していただきたいと思います。  ただ、明確化してほしいと私は今お話をしましたけれども、「既存の公有地等の有効活用を前提とします」と若干踏み込んだような議論ももうあるわけですが、別にまだ具体的な場所等々は決まっていないということでよろしいですね。ちょっと確認を。 ◎井上 オリンピック・パラリンピック推進室担当課長 まだ具体的な候補地等の絞り込みはこれからというところでございます。 ◆岩隈千尋 委員 では、いつできるかも、場所も金額も、年度内につくられる計画のときに示されるという認識でいいのかな。 ◎井上 オリンピック・パラリンピック推進室担当課長 年度内に示す計画の中で、委員が今おっしゃられた具体的にどこで、幾らかけてというところまでできるかというところは未定でございます。候補地を複数絞り込んだりですとか、対象とするコンテンツはこれですという部分で、そこまで示すということになる可能性もございます。あとはとり得る事業手法の整理ですね。それぞれ複数候補地があれば、それぞれのメリット、デメリットがこうなっているよというところまで基本計画に落とし込む。さらに、その基本計画策定後も、複数ある中で、では、どこに具体的にしていくかというところでは、例えばある候補地が仮に都市公園ということであれば、そこの再編計画等とも詳細な調整を行う必要がございますので、基本計画の策定後も、その辺をさらに精査していくという作業も出てくると考えているところでございます。 ◆岩隈千尋 委員 きょう示された基本方針(案)、あくまで案なので、これをぱっと見て、一番心配なのが、全く明記されていないんですけれども、オリンピックの後にどうなるのということが一切触れていないわけです。方向性であったり将来像であったり、そういったものについては全く書かれていないんです。2020年以降の未来とかビジョンを、どういうふうに若者文化をやっていくのということが全くわからないわけです。そういったことはきちんと次の計画で明らかになるんですか。先ほど私は言ったように、皆さん方は6ページで書いているわけです。「本市のストリートカルチャーとしてしっかり根付いている事実があり、国内外からもブレイキンの聖地として認知されています」と、ですから、別にオリンピックがあろうがなかろうが、この整備を進めるのであれば、当然のことながら、よくあるパターンですけれども、オリンピックまでもう残り2年、「平成31年以降に環境整備に向けた取組を進めていきます」と書かれています。オリンピック前にばたばたつくって、費用対効果なり議会での議論が不十分なまま計画なり施設整備が進められていくことはないという認識で、局長、これはよろしいんですね。 ◎鈴木 市民文化局長 大きな大会の東京2020というのが控えている中で、きょうお話しさせていただいているという認識は十分持っておりまして、一過性のものであるとは考えていないというのがまず1つございます。それを裏づけるような幾つかの市内でのそれぞれの場所でそれぞれの種目が行われているわけですけれども、そういったものを束ね上げていくということは大切だと思っておりまして、岩隈委員が今御指摘したような懸念については、私たちも当初から検討事項としてしっかりやっていかなければいけないという認識ではいるところでございます。今後の中でステップ・バイ・ステップという形になると思うんですけれども、委員会にも御報告させていただきながら進めていきたい。また、市民意見の聴取みたいなことについても、幅広くということもありますし、もう1つは、それぞれの種目を実際にされている方々の生の声を聞くとか、そういったことを想定しているところでございます。 ◆岩隈千尋 委員 では、オリンピック前に建設をするということはない。今もまだ検討段階ですという認識でよろしいですか。ここはきちんとやってもらわないことには、わずか残り1年半か1年ぐらいしかない中で、ばたばた物をつくる。費用対効果は、もうつくることありきなので、議会はまた予算は後につけてください。そういうことはないという認識でよろしいですね。ここをきちんと確認させてください。 ◎原 担当理事・オリンピック・パラリンピック推進室長事務取扱 現段階で委員が今言われたように、2020年オリンピックがあって、そこまでに施設をつくり上げるという考え方は持っておりません。31年以降に施設整備というのは、基本計画ができて、皆さんに議論いただいて、その方向で施設整備に着手するかどうかも、場所、手法によって変わってくるかと思います。先ほども委員の御指摘のあった14ページにも、イニシャルコストですとか後年度負担を極力軽減する手法についてきちんと検討していくということですから、手法によって結果的にできてしまうということはあるかもしれませんが、私たちがそれをありきに進めているということではございません。 ◆岩隈千尋 委員 室長、お話のとおりで、私も安堵しているところですが、恒久的な施設をつくるのか、それとも大師河原のように、無人でああいった公園のところにつくるのかでは、イニシャルコストであったり後年度負担であったりということに関して、物すごく大きく差が出てくると思うんです。当然これは恒久的な施設をつくるということになれば、ここにイニシャルコスト、後年度負担を軽減しますよとか書いているけれども、何千万円単位もしくは億円単位のものがかかってくる可能性というのは否定できないわけです。そういったときに、今の段階では、大師河原公園みたいなものをつくるのか、それとも恒久的な施設でばちっとした施設をつくるのかについても決まっていないということですか。 ◎原 担当理事・オリンピック・パラリンピック推進室長事務取扱 委員、今おっしゃられたように、ああいう大師河原公園みたいな暫定というんですか、先ほど説明にもありましたけれども、通常の公園にあるブランコですとか滑り台という扱いのものではなくするのか、あるいわ恒久的にするのかということも現時点では決まっておりません。例えば土地ですが候補が幾つかあって、そういう中である程度の広さがあれば、民間事業者がそこに民設民営でやるということも考えられますでしょうし、その辺は土地の候補との見合いの中でどのようにしていくか、また都市公園の場合には、スポーツ施設とかにすると制限も出てきますので、そういう課題も出てくるので、その辺はきちんと候補地の選定、運営手法をセットで議論できるような形で基本計画をつくっていきたいと思っております。
    ◆岩隈千尋 委員 きょういただいた委員会資料の中では、まさにここの「民間活力の活用も含めて検討を進めます」、随分踏み込んだことが書いてあるなと思ったので、私は、もしかしたらそういった大規模なことをもう既に皆さん方の案として計画されていて、何かもう結論ありきでそれが進められているのではないかと思ったので、確認をさせていただきました。そういったことを含めて、きちんとまた適宜委員会には報告をしていただければと思います。  皆さん方の見解だったり考え方の中で、もともと最初にお話をいただいたサブカルチャー的なものですね。BMXは前から入っているかもしれませんけれども、スケートボードなんかがオリンピックの種目になったりということもあるわけですが、冒頭の総論で書かれているように、サブカルチャーというのは、インテリ層がつくる一般的な文化であったりカルチャーということとは別に、どちらかというと、権威、権力に対してのアンチテーゼとしてもともと発信をされた、まさにグラフィティなんかはそうですね。そうしたときに、どちらかというと、私は個人的には、例えば、先ほどお話をいただいたように、こういったいろいろさまざまな本市で取り組みをやっている方々に単発で、いろいろとNPO法人に支援をしたりとか、行政がいろいろなものをフォローする。後ろから支援をしていくということに関しては、私はいいと思うんです。  ただ、文化が発祥したというアイデンティティということも考えると、行政がストリートカルチャー的なものに関して、施設整備も含めてやっていきますよということを関与することが、本来のストリートカルチャーというものに対して、果たしてマッチしているのか、合っているのか。こういうのは公の権力に対するアンチテーゼとしてもともと始まった文化ですから、それが公の文化がつくったところに対して、僕らはそこで練習しますよ、云々しますよというのは、手法としてはちょっといかがなものか。そういうことを私はちょっと懸念するところですが、皆さん方の中でそういった文化の位置づけということに議論はされたんですか。 ◎井上 オリンピック・パラリンピック推進室担当課長 まず1つには、例えば他都市の状況を見ますと、本編でも触れているように、平成2年のころには1カ所しかなかった公共のスケートパークが、今は相当数がふえているといった現状があることが1つ、またもう1つ、先ほど触れましたように、地域の著名人の方々と、例えばイベントの開催を通じまして、いろいろ交流をする場面が多かったんです。  この基本方針をつくるに当たりましても、例えばブレイキンだったりBMXの著名人の方ともお話をしました。ストリートカルチャーといっていて、ストリートではないところでやったら、そもそも違ってしまうんじゃないみたいな議論もある中で、そういった実際にやっている愛好者の方たちのニーズ、もし仮に公共がこういうものを整備したらどうですかということも、この間ヒアリングもしてきて、それは非常に助かりますといった声もいただいてきましたし、そういったものがあったほうが自分たちの活動としてはいいんだという声も、今のところいただいているところでございます。今回は、そういった声を踏まえて、こういったものをつくってきているというところでございます。 ◆岩隈千尋 委員 これはあくまで新聞ネタになりますけれども、今回、オリンピックの種目の中でスケートボードが加わる、新しい種目としていろいろ加わるということの中で、障害者、プレーヤーの方たちからのいろいろな声として、懸念材料として入っている1つが、自分たちとオリンピックは物すごく遠いというところの意見はすごく出ているわけです。どうしてもオリンピックというのは商業的なところもありますので、その間に例えば大手広告代理店が入ってしまって、自分たちとしてはストリートカルチャーであったり、別にオリンピックがあろうがなかろうが、裾野を広げていきたいという思いはあるにもかかわらず、オリンピックが終わった後、では、イベントとして、それを契機にカルチャーを伸ばしていくということに関してはいいですけれども、それがあくまで商業的にどうしてもなってしまって、その後、その文化がきちんと日本の土壌に根づくのか。うちで言えば、川崎に根づくのか。  皆さん方だってそうですね。そういった施設整備をするということは、今後、若者文化、これにかかわる川崎の子どもたちをふやしていきたいという思いがあるから、こういった施設整備をされるわけですね。そうしたときに、オリンピックがなくなった後も、きちんとそういったことがこの中に明記されていないから、私は先ほど言ったように、オリンピック後のビジョンというのはどうなっているんですかと質問をしたわけで、これはあくまで案なので、案が取れる段階までに、オリンピックの後、どういうふうにその施設なりを使ってやっていくのか。オリンピック後のビジョンというのもきちんとこの中に明記していただきたいと思うんですが、その辺はどうですか。 ◎井上 オリンピック・パラリンピック推進室担当課長 東京2020大会というのは、1つの契機にというところがございましたので、逆に期限的なところとして、オリンピック・パラリンピック前後というそもそもの概念がなかったというところでございまして、12ページで言うところの「若者文化の発信によりめざすもの」ということで、太字にございますような「「若い世代が集い賑わうまち」をめざす」というのがまさにオリンピック後も、我々としてはそこを目指すんだということで書かせていただいているんですけれども、例えば基本計画の中で、少しオリンピック・パラリンピック前後というところを意識して、後にどんな形にしていくのかというところも、今の御指摘を踏まえて書けるのであれば書いていきたいと思っております。 ◆岩隈千尋 委員 繰り返しになりますけれども、障害者スポーツのときに私は口酸っぱく言っていますが、哲学がきちんとないことには、民間のコンサルタントで今後計画をつくりますよ、施設運営に関しては民間活力を生かしますよとか、では、あなた方は何をするんですかという話になって、本市の方向性であったり、本市がどうしてこれをやるんですか、ここにお金をかけるんですか、市長の公約とは別に、どういうところで市民の税金をここに投入していくんですかということをもう少し、オリンピックがあろうがなかろうが明確にしてもらわないことには、オリンピックが終わったら、パラリンピックの事業と一緒で多分こんなのはどんどんまたなくなっていきますよ。  だから、キックオフの段階ですから、方針とか計画を立てる段階で、まず若者文化のことに関しましては、本市のオリンピックの後の方向性なりというのも、きちんとこの中に明記をしていただくことと、当然のことながら、施設整備に関しては、多額の市民の税を使って行う事業ですから、費用対効果等々を、最もすぐれたところにお金を投資するというのは当たり前のことでありますから、そこはきちんと今後の議会の中で明確化してください。結構です。 ◆本間賢次郎 委員 御説明ありがとうございました。私自身は、恐らく若者文化を発信している人たちと同世代、世代が近いということで、むしろそういった若い人たちにスポットライトを当てていくというのは、半ばうれしいなと。友人にも滑舌の悪いラッパーがいたり、体のかたいダンサーがいたり、でも、彼らは真剣にこの世界で生きていこうとしていて、また、真剣の中にも楽しさを表現しているので、そういった人たちを応援していきたいなという思いでいるんです。  そうした中でちょっと心配といいますか、どういうことなのかなと思ったのがまずありまして、「他都市の動向」の欄、10ページのイの部分ですけれども、先ほど来お話があるとおり、平成2年のときは1カ所だったのが、14年後、平成16年には59カ所になって、また、約10年後には100カ所と、どんどんふえてきているという状況の中、他都市もどんどんそういうものをつくってきている中で、川崎では、やっと平成26年に大師河原につくった。若者文化の発祥の地といいますか、ブレイキンが聖地であるということを自負していながら、そういう若者文化を発信していこうという場をつくるのがちょっとおくれたのではないか。後手にいってしまったのではないのかと受け取れるんですが、そういった社会状況、他都市の動きを見て、もっと川崎では早くにつくれたんではないかという思いがあるのかないのか、率直に伺いたいんです。 ◎井上 オリンピック・パラリンピック推進室担当課長 結果的には26年度に市内初めての唯一のということで、恐らくスケートパークで言いますと、民間の施設でも、調べる限り、川崎市には大師河原しかないという状況の中で、聖地だったり盛んな土地柄である割には少し遅かったのではないかという御指摘については、率直に少し遅かったと言われても仕方ないなという思いがあります。 ◆本間賢次郎 委員 ありがとうございます。そうした中で、改めて川崎の持っているポテンシャル、また、若者のエネルギーを全国に、世界に発信していくという意味で、これから取り組んでいくということは大変重要だと思いますし、ぜひそういったところから若い人たちが川崎に住もう、川崎で活動しようとなっていってくれれば、川崎の未来も明るいのかなと思うので、こうした取り組みというものは重要になってくると私は思っております。  しかし、その一方でアンケートの内容を見ますと、野球・ソフトボール場と同じぐらいスケートパーク(スケートボード等)を利用できるような施設を利用したいと思っている方々が多くいらっしゃる。サッカー場などよりも多いということでございますけれども、これは基本的に団体を対象にしたのではなくて、個人を対象にアンケートをとったということでよろしいんですね。 ◎井上 オリンピック・パラリンピック推進室担当課長 10ページのこちらのアンケートですけれども、こちらにつきましては、市内在住の18歳以上の市民の無作為抽出で3,000標本で行ったものでございまして、有効回収としては885人という中で、18歳以上30歳未満の票をこれに載せているんですけれども、そうなってくると、96名の数ということになります。 ◆本間賢次郎 委員 要するに、個人でとられているということでは承知したんですけれども、そういうふうになってきますと、スケートパークよりももっと多く利用したいと思っている方が多い施設というのは多々あるわけで、特にジョギングコースですとか、今そういうジョギングやランニング、マラソンというのも、健康増進のためにはやっておりますし、プールにしてもそうですし、スポーツジムは特に多い数字になっています。そういったところを利用したいと思っている方々からすると、スケートパークを利用したいという数はそんなに多いものではないのではないのかな。  逆に言えば、もっとそういうジョギングコース、多摩川の脇というか、河川敷のところですとか、それぞれ大きい公園のところですとか、そういったところをもっと整備してほしいという声ももしかしたら出てくるかと思うんです。そういったときに、それでも若者文化の発信に向けて、スケートパークを整備していくことを優先していくというメッセージに受け取れてしまうんですけれども、そういった方々に対して示しがつくというか、納得いってもらえるような環境づくりというのはしているんでしょうか。 ◎井上 オリンピック・パラリンピック推進室担当課長 ニーズだけを見ると、このような形が1つあるかと思うんですが、では、こういった施設がどれぐらいあるか、もう一方で見ておく必要があると思うんです。例えばテニスコートですとか野球場なんかというのを見てみると、野球場は市内で15カ所、21面あったり、少年野球場も16カ所で19面あったり、あるいはテニスコート、これは公共のものだけですけれども、市内6カ所、34面ある。サッカー場も市内で5カ所あったり、運動場でも一部サッカーができるような、そういった環境があるというところとの総体の比較になってくるかと思うんですが、一方で、先ほど申し上げたように、スケートパークというのが市内で見ると、大師河原の1つだけだというところ、そことの比較ということになってくるのかと思っているところでございます。 ◆本間賢次郎 委員 ありがとうございます。今は野球場ですとかテニスコート、サッカー場それぞれの数字をおっしゃっていただきましたけれども、基本的にこれらの場所というのは事前申し込みが必要だったりというのが大前提ですね。 ◎井上 オリンピック・パラリンピック推進室担当課長 基本的には事前の予約等が必要になってくるかと思います。 ◆本間賢次郎 委員 そうしますと、気軽に楽しめるという場所が実は、野球場にしても、テニスコートにしても、サッカー場にしてもない。今ほとんどの公園の入り口にある看板には、球技禁止、サッカーや野球のための利用は禁止、そういうのが多くあるかと思うんです。そうした中で、無料で利用できる施設、スケートパーク、大師河原にありますけれども、その辺が本当に感覚としてバランスがとれているのかどうなのかというのが疑問ですが、その辺の受けとめはいかがでしょうか。 ◎井上 オリンピック・パラリンピック推進室担当課長 そのバランスというのは非常に難しいかと思うんですけれども、今後、ニーズ調査をしたりですとか基本計画をつくっていく中で、そういったバランスの、どういった形で説明ができるのかというところも少し検討していきたいと考えているところでございます。 ◆本間賢次郎 委員 ありがとうございます。今はニーズなどの把握というお話がありましたけれども、ニュースポーツ、若者が今、特にやっているスポーツの連盟ですとか協会、そういうのを束ねている団体というのは川崎市内にはどれぐらいあるんですか。 ◎井上 オリンピック・パラリンピック推進室担当課長 こういったストリートカルチャーやエクストリームスポーツを束ねている市内の団体ということになりますと、済みません、まだ把握はできていません。 ◆本間賢次郎 委員 ありがとうございます。やはりニーズをまとめていく、しっかりと調査をして把握して、それを反映させていくというためには、ある程度まとまった意見だとかが必要になってくると思うんです。どういう人たちがこの川崎の地でその競技をしよう、また練習をしよう、活動しようとしているかというのが把握できていない状況で、施設整備も含めて今後若者文化の発信に力を入れていくというのは、何となくまだ足元が固まっていないのではないのかと受けとめられるんです。先ほどお話が出ていた石川さんは、会社を起こして、そういう若い人たちの育成に、宮前区にたしか会社があったと思うんですけれども、そういうふうな方々から何か意見をいただいたり、逆に求めにいったりというふうにはしているんですか。 ◎井上 オリンピック・パラリンピック推進室担当課長 例えばブレイキンの世界では石川勝之さんに、この方針をつくるに当たりましても、さまざまな意見交換等をさせていただいております。ただ、具体的な、例えば、ブレイキンをやっている方のニーズ調査、どんな施設が欲しいかというところまではこれからということになるので、石川さんのネットワーク等を活用させていただいて、そういった方にアンケートなりニーズ把握をしていくという形は今後とっていきたいと思います。 ◆本間賢次郎 委員 ありがとうございます。それは絶対的に必要だと思うので、ぜひしていただきたいんです。実は、私は3月、たまたま神戸に行ったときに、神戸震災復興記念公園に足を延ばしまして、そこは非常に広くて、開けた公園ですけれども、その中でニュースポーツの場所というのがちゃんとつくられているんです。競技をするような本格的な人からファミリーで楽しめる、そういったところまできちんと配慮をされて、幾つかのコートを設けて利用している。ましてや神戸の震災復興記念公園ですから、そこにそういう場がある、施設があるというのは非常に意味を持ってくると思うんです。  川崎市の場合は、そういうブレイキンの聖地であるとか、また若者文化を発信していくということを掲げているのであれば、ただ単純につくるのではなくて、何か川崎にあるから意味がある、川崎のここにあるから意味があるんだとしてつくっていかないと、先ほど来お話がありますけれども、ただつくりましたというだけで終わってしまうのではないか。どういうふうにそれを意味を持たせていくのか、なぜ川崎なのかというところについては、どうやって肉づけをしていくというか、しっかりとした骨を設けた上で、肉づけをしていくのかというのはどのようにお考えなんでしょうか。 ◎井上 オリンピック・パラリンピック推進室担当課長 つくるからには、当然魅力があって利用し続けられるような施設をと思っておりますので、川崎ならではのという施設、そんなものができればいいかなと思っているんですけれども、それには計画段階から実際に地域の著名人の方とかに御意見を聞きながらやったりですとか、先ほどおっしゃられましたように、例えば中上級者も楽しめるし、子どもや初心者でも楽しめる、そういったところのバランスを保ちながら整備していくという方向で検討していきたいと思っております。 ◆本間賢次郎 委員 これで話が少しもとに戻るんですけれども、自由に利用料なしで使えるというところにこれがなっていくとなりますと、ファミリーとかはいいんですが、競技に出たい、大会でいい成績を残したいという人たちに対しても、その施設を自由に無料で使っていいということにするのか、それとも野球やサッカー場のように、それなりに利用料を取るようにしていくのか、その辺はどうお考えですか。 ◎原 担当理事・オリンピック・パラリンピック推進室長事務取扱 先ほど委員の御質問の中にも、他の野球場ですとかサッカー場ですとかだと、事前予約制というお話があって、そことのつながりもあろうかと思うんですが、今現在、整備に向けて議論していく上で、たまたま今、大師河原公園のスケートパークは、公園の滑り台、ブランコと同様な設備としてセクションが置かれているので、無料で使っていただくということになっております。  それと、利用に関して、サッカー、野球と若干違うのは、チームで使うものとそうでないもの、個人でできるものがありますので、予約制できちんとやらなければいけないかというのは多分議論していかなければいけないでしょうし、先ほど来言った、まだ初心者の方々とトップアスリートに近いような方々が、共存して練習できるのかということもきちんと議論していかなければいけないですとか、例えばセクションという言い方をしていますけれども、スケートボードのセクションとBMXのフリーのセクションが同じセクションでいいのか、同じセクションだけれども、時間帯を分けないと危険であるとか、いろいろなことがございます。そうしたことは基本計画をつくって中できちんと議論をして、また、運営手法の中でもそこは議論をせざるを得ない部分だと思っています。  今現実的に運営手法が、仮に行政が運営をするとなったときに、無料になるのか、有料になるのかという議論もしておりませんし、先ほど言った民間活用といって、民間事業者が運営したときに、本当に無料で採算性がとれるのか。例えばこの中の資料にもございますが、相模原の施設においては、夜間の照明費用だけはいただいているということもございますので、そういう議論をきちんとした上でということなので、決して無料ありきとか、そういうことではないですし、利用方法についても、集団で使うもの、個人で練習できるもの、それぞれ違いますので、そうしたことはきちんと議論した上で、場合によっては、同じようにふれあいネットで、ここの部分は予約が必要になるとかということになるかもしれません。そこらについてはこれからきちんと議論していく課題だという認識を持っております。 ◆本間賢次郎 委員 ありがとうございます。いろいろなスポーツに携わっていらっしゃる方が市民の皆さんにはいらっしゃるので、不公平感がないような、あのスポーツだけどこを使っても無料なんだよなとか、うちのスポーツはいつも事前予約で競争が激しいんだよなとか、そういうふうにならないようにぜひともしていただければと思っております。  あと、ニュースポーツはそれぞれ競技団体数、競技人口というのは川崎ではどれぐらいか。先ほど団体がどれぐらいあるかというのは、束ねている団体は把握していないということですけれども、チーム数ですとか競技人口は把握はされているんでしょうか。 ◎井上 オリンピック・パラリンピック推進室担当課長 現時点では把握ができていないという状況でございます。 ◆本間賢次郎 委員 そうしますと、ニーズとしては、きょうの資料10ページにあるように、10.4%の方がそういう施設を利用したいと思っているという結果は出ていますけれども、では、実際にどれぐらいの人が使うかは全然読めないということでよろしいですか。 ◎井上 オリンピック・パラリンピック推進室担当課長 現時点ではそういうふうな形でございます。 ◆本間賢次郎 委員 ありがとうございます。6ページですか、ブレイキンの大会で百合丘高校の河合さんが優勝したというお話がありましたけれども、川崎市内の学校でニュースポーツを部活として取り入れている学校はどれぐらいあるんでしょうか。 ◎井上 オリンピック・パラリンピック推進室担当課長 部活としてのニュースポーツなりのというところも把握はしておりません。 ◆本間賢次郎 委員 わかりました。というと、川崎市内でどれぐらいの方が活動されているかがまずわからないと、ニーズとしては10.4%というアンケート結果が出ていても、つくりましたけれども、では、本当に競技する方、活動される方がいらっしゃるかどうかわからないというのでは余りにも不安なので、ぜひとも競技人口はどれぐらいいるのか、まずそこから把握をされて、そうした競技を束ねている連盟、協会があるのか、川崎市としてなくても、県であるのか、それとも関東地方であるのか、東日本であるのか、全国であるのか、そういったことを把握しながらやられることのほうがまず先なのかなと思っております。  ちなみに先ほど例に出しました神戸では、開設する前に検討会を開いたようで、そこには8競技の関係者の方々が入って、意見を取りまとめたということでございますので、まずそういったところを先にまとめていただいて、また御報告をいただければと思います。以上です。 ○片柳進 委員長 ほかにないようでしたら、以上で市民文化局関係の「若者文化の発信によるまちづくりに向けた基本方針(案)について」の報告を終わります。  ここで理事者の一部交代をお願いします。                ( 理事者一部交代 )         ───────────────────────── ○片柳進 委員長 次に、市民文化局関係の所管事務の調査として、「ミューザ川崎シンフォニーホール次期指定管理の考え方について」の報告を受けます。  それでは、理事者の方、よろしくお願いいたします。 ◎鈴木 市民文化局長 続いて、所管事務の報告といたしまして「ミューザ川崎シンフォニーホール次期指定管理の考え方について」、市民文化振興室担当課長の佐保田から御説明いたします。 ◎佐保田 市民文化振興室担当課長 それでは、「ミューザ川崎シンフォニーホール次期指定管理の考え方について」につきまして御説明をさせていただきます。  資料「ミューザ川崎シンフォニーホール次期指定管理の考え方について」というPDFファイルをお開きください。  本市では、ミューザ川崎シンフォニーホールを中核施設として、「音楽のまち・かわさき」を推進しており、運営につきましては、平成16年の開館以来、指定管理者制度(指定期間5年)を導入しております。また、ミューザにつきましては、引き継ぎ期間を1年としておりますことから、指定期間4年目の今年度が次期指定管理者選定の年となっており、次のとおり、次期指定管理者を選定してまいりたいと考えております。  初めに「1 基本概要」でございます。  施設名称につきましては川崎シンフォニーホールでございまして、愛称としてミューザ川崎シンフォニーホールと呼ばれているものでございます。  指定管理者は現在、川崎市文化財団グループで、公益財団法人川崎市文化財団、株式会社シグマコミュニケーションズ及びサントリーパブリシティサービス株式会社から構成されております。  指定期間は平成27年4月1日から平成32年3月31日までの5年間となっており、現在が第3期でございます。  施設概要につきましては、1,997席の音楽ホールと、音楽工房と称しております諸室がございまして、こちらには、市民交流室や練習室、会議室、研修室等がございます。  次に「2 「音楽のまち・かわさき」におけるミューザの位置付け」でございます。  ミューザは、「音楽のまち・かわさき」の中核施設として、市民に良質で魅力ある公演を鑑賞する機会を提供するとともに、市内の豊富な音楽資源を活用し、「音楽のまち・かわさき」の中心的な役割を担っております。これによりシビックプライドの醸成のほか、川崎のイメージ向上、市民に晴れの舞台を提供するなどして、幅広い市民が音楽を通じて、川崎に愛着や誇りを持てる取り組みを実施しているところでございます。  次に「3 これまでの取組」でございますが、まず「(1)利用実績」につきましては、平成29年度の入場者数は23万8,615人で、過去最高となっております。公演回数につきましても、年213公演と過去最高だった平成28年度の215回に迫る回数となっており、ホールの日数稼働率は99%となっております。利用実績が好調な要因といたしましては、フェスタサマーミューザ等の主催公演が好調なことや、ホール知名度の向上により貸し館利用が増加していること、また、指定管理者において、ホール利用のスケジュール調整やメンテナンスの効率化に取り組んでおり、この結果、稼働日数をふやすことができております。  次に、右に参りまして、「(2)指定管理料」でございますが、平成29年度の指定管理料は7億2,940万9,000円と、開館当初の平成16年度に比べて3,244万1,000円、4.3%減少しております。指定管理料が減少傾向にある主な要因といたしましては、事業活動収入が5億円を超えるなど好調なことに加え、事業活動支出に関しましても、経費縮減や効率的な事業運営に努めて支出を抑えているためと考えております。加えまして、友の会やホールスポンサー、文化庁の補助金など、外部資金の獲得についても積極的に取り組んでいるところでございます。  次に「(3)運営実績」でございますが、まず「音楽のまち・かわさき」を世界に発信すべく、東京交響楽団やベルリン・フィルハーモニー管弦楽団などの海外一流オーケストラによる公演などを行い、市民に良質で魅力ある公演を提供してまいりました。また、世界的指揮者のサイモン・ラトル氏が「世界最高のホールのひとつ」と絶賛するなど、海外からも高い評価を得ております。さらに、首都圏のオーケストラが集結するフェスタサマーミューザでは、平成29年度は過去最高の3万1,558人が来場したほか、月刊誌「音楽の友」で行われたアンケートにおきまして、好きな演奏会場ランキングで2位を獲得するなど、市内外に「音楽のまち・かわさき」を発信し、本市のイメージ向上につなげてきたところでございます。  次に、「「音楽のまち・かわさき」のすそ野の拡大」といたしまして、市民合唱祭や市民吹奏楽祭、市民第九コンサート、プラチナ音楽祭など、市民に晴れの舞台を提供したほか、こどもフェスタや若手演奏家支援、音楽大学オーケストラフェスティバルなどで次世代の音楽家の育成や、川崎駅周辺の商業施設と連携したイベント「ミューザの日」を開催するなど、地域活性化の取り組みも行ってまいりました。なお、これらの取り組みが評価されまして、平成28年度には地域創造大賞(総務大臣賞)を受賞するなど、外部からも高い評価を受けているところでございます。  次に、資料の2ページ目をごらんいただきたいと存じます。  「4 今後推進していく取組」でございますが、「音楽のまち・かわさき」のより一層の推進に向け、これまでの実績を踏まえながら、次の取り組みを推進してまいります。  まず第1には「公演のさらなる充実」が必要であると考えております。現在、入場者数は過去最高かつホール日数稼働率はほぼ100%の状況でございますが、公演内容をより充実させることで、さらなる入場者の獲得につなげてまいります。また、海外オーケストラ公演の開催には、通常3~4年の期間を要するため、長期的な視野を持った企画立案が必要なことや、オーケストラの招致、企画には高度な専門性を要するため、適切な人材を継続して確保・育成する必要があると考えております。これを改善させるためには、PDCAで一つ一つの公演の入場者増に取り組んでいくほか、専門的人材の計画的育成が重要であると考えており、そのためには相応の期間が必要であると考えております。  次に、2つ目といたしましては「地域連携の強化」でございます。川崎駅周辺での再開発や本市を訪れる観光客が年々増加傾向にあること、カルッツかわさきなど新たな音楽ホールの開業などの環境変化に適切に対応し、多様な主体との連携をより一層推進していくことが必要であると考えております。  次に、右に参りまして、3つ目といたしましては「来場者の世代・環境等への対応」でございます。ミューザを支えていただいているミューザ川崎シンフォニーホール友の会の会員につきましては、開館当初は19%だった70歳代の割合が平成29年度には約2倍の35%に達するなど、高齢化が進んでいる状況でございます。一方、ミューザの公演の中心でありますクラシック音楽の音楽会につきましては、グラフのとおり、世代により来場回数に差があるため、今後は、誰もが行きやすい環境づくりや、バリアフリーを推進していくほか、ホールに足を運ぶことが難しい人に良質な音楽を届けるための巡回公演などの取り組みを推進していくことが重要であると考えております。  次に「5 次期指定管理の考え方」でございます。  まず「基本方針」でございますが、記載の3つの取り組みを進めていくことで、「音楽のまち・かわさき」をより一層推進していくことができると考えております。  まず1つ目といたしましては「音楽文化の発信とミューザの魅力向上」でございます。ミューザの強みである高い音響性能を生かした良質な公演を行うことで、市内外からのより一層の集客に取り組んでまいります。  次に、2つ目といたしましては「多様な主体との連携を通じた地域活性化」でございます。市内のさまざまな団体・企業等と積極的に連携することで、より一層の地域活性化を推進してまいります。  次に、3つ目といたしましては「かわさきパラムーブメントの推進」でございます。東京2020オリンピック・パラリンピックの開催及び市制100周年を見据え、誰もが音楽を楽しめる環境づくりに取り組んでまいります。  次に、右に参りまして、基本方針を実現させるための「全体での取組」といたしましては、「人材育成の推進」と「指定期間の見直し」が重要であると考えております。  まず「人材育成の推進」でございますが、専門的人材の育成を強化するとともに、音楽関係者や音楽大学等から助言を得られる取り組みの推進に取り組んでまいります。また、人材育成方針の作成など、長期的視点での人材育成を推進してまいります。  次に「指定期間の見直し」でございます。市の施策や計画と連携した取り組みを推進するとともに、海外オーケストラを初めとする良質な公演の企画・開催や、市内音楽大学や合唱連盟等、地域の文化芸術団体と信頼関係を構築するには相応の期間を必要といたします。このため、次期の指定期間を10年にすることで、人材育成や企画の充実に必要な時間を確保するとともに、新たに中間評価を導入し、継続的な評価・助言・改善指導を行うことで、より効果的かつ市の施策に連動した事業展開に取り組んでまいります。  次に、右に参りまして、次期指定管理での「重点的な取組」でございます。  まず「オーケストラ公演」につきましては、長期的な視点を持った公演を企画・開催してまいります。また、フェスタサマーミューザにつきましてもさらなる充実に取り組んでまいります。  次に「地域連携」につきましては、商業施設・学校・関係団体との一層の連携に取り組むほか、観光セクションや近隣音楽ホールとの連携も推進してまいります。  次に「パラムーブメント」につきましては、レガシーを意識した公演・イベントの実施や、高齢者・障害者・外国人来場者等への対応など、誰もが音楽を楽しむことができる環境づくりに取り組んでまいります。  次に「ミューザを支える人の育成」につきましては、友の会への若年者層の取り込みやサービス・事業の見直しを行うほか、ミューザを支える人をもっとふやす取り組みを推進してまいります。  次に「アウトリーチ公演」につきましては、市内各所に良質な音楽を届ける巡回公演を推進するとともに、地域に積極的に出向いてミューザのPRに取り組んでまいります。  最後に「主なスケジュール(予定)」でございますけれども、今後、仕様書及び募集要項の作成等、次期指定管理者の募集に向けた準備を進めまして、本年10月から11月にかけて公募を行った上で、同年12月に指定管理者選定評価委員会による審査等を経た上で、平成31年第1回定例会に指定議案を提出させていただきたいと考えております。  説明は以上でございます。 ○片柳進 委員長 説明は以上のとおりです。  ただいまの説明について質問等がございましたらお願いいたします。 ◆岩隈千尋 委員 ありがとうございました。いきなりのお話なので、どこから議論すればいいのかなというところがあるわけですが、先ほど最後に理事者の方から、指定議案の提出についてのお話があったところです。総括評価はスケジュール的にはいつ出るんですか。指定管理の考え方を今こういうふうに5年から10年にという話で、長くしますよ、長期的なスパンで物事を考えて、人材育成にも取り組みますよ、そこは理解するところですが、我々あくまで議会ですから、そうしたときに、総括評価が出ていないのに、指定管理の考え方だけ延ばしますよと言われても、その辺が困るなというところですが、総括評価はいつ出ますか。 ◎佐保田 市民文化振興室担当課長 総括評価につきましてはまだ未定でございますけれども、10月ごろ出る予定でございます。 ◆岩隈千尋 委員 10月ですね。では、議案の前ということで、我々はチェックする時間はあるというところだとは思うんですが、我々も存じ上げていますけれども、ミューザが東日本大震災で被災した後もすごく頑張って、こういった入場者数だったり公演回数等々がふえているということに関しては、本当に敬意を表するところです。  問題は、運営をしている文化財団、我々はそこをきちんと見ておかなければいけないわけであって、手元に資料がないからいかんともしがたいんですけれども、文化財団の最近の収支、いわゆる体力、どうなっていますか。近年、直近5年ぐらい、皆さん方の中で推移がわかっているのであれば教えてください。 ◎佐保田 市民文化振興室担当課長 ミューザ川崎シンフォニーホール全体、文化財団も代表者で入っております川崎市文化財団グループにつきましては赤字となっておりませんで、黒字となっております。 ◆岩隈千尋 委員 それはちょっとアバウト過ぎるので、赤字となっていないということは、本市から例えば補助金等々が幾ら入ってとか、私の記憶では4億、5億ぐらいだったかな、ちょっと記憶があいまいですけれども、具体的にどれぐらいの補助金が入って、体力的にどうなんですか、本市の収入依存度が文化財団は、私の記憶ではたしか6割ぐらいだったと思うんですけれども、そういったところをもう少し具体的に教えてもらっていいですか。 ◎佐保田 市民文化振興室担当課長 今申し上げましたミューザ川崎シンフォニーホールを運営しております川崎市文化財団グループにつきましては、直近で言いますと、29年度につきましては400万円ほどの黒字、28年度につきましては3,400万円ほどの黒字、その前の27年度につきましては3,000万円の黒字が出ておりますが、川崎市文化財団全体でいきますと、経常収支で、平成29年度決算におきましては……。 ◎和田 市民文化振興室長 経年の資料は今手元にないんですけれども、とりあえず29年度の決算の数字を申し上げますと、全体で事業収入につきましては、経常収入合計が約19億6,000万円ということで、補助金収入が約3億5,000万円となってございます。経常収支につきましては2,365万4,000円の黒字という形になっております。 ◆岩隈千尋 委員 では、来週ぐらいに、決算のときに恐らく新しいものが出てくるんだろうとは思うんですけれども、大体その推移で動いているよという認識でよろしいですね。 ◎和田 市民文化振興室長 かなり経営的には安定していると認識しているところでございます。また、直近で御報告をさせていただこうかと思っております。 ◆岩隈千尋 委員 ありがとうございました。長くするに当たっては、当然のことながら人材育成の推進ということも資料の中には書かれているわけですけれども、今の現状では問題があるから延ばすよ、いろいろと改善したいから延ばすよということだとは思うんです。これは、例えばここに書かれている「各取組を進める上で必要な専門的人材の育成の強化」というところを書かれておりますが、では、これは今まで何かうまくいかなかったということがあるので、10年にすることによって改善されるということですか。もう少しここら辺の文言を具体的にお話ししていただいていいですか。 ◎佐保田 市民文化振興室担当課長 これまでも現指定管理者はさまざまな分野での研修、これは外部の研修だけではなく、内部の研修等も行ってきており、人材育成を進めてきてはおりますが、5年間という期間でございまして、そういった意味では、長期的な視点に基づいた人材育成の方針ですとか、計画などに基づいての人材育成ということでは図られてなかったということがございます。そういった人材育成は行われておりますので、問題はあったということではございませんが、今後、しっかりとそういった人材育成計画なり人材育成の方針なりを作成して、基づいてやっていただくためには、やはり5年よりも10年という期間が望ましいと考えているところでございます。 ◆岩隈千尋 委員 今お話しいただいた、今までも問題はなかったけれども、より充実をさせたいという意味合いだったとは思うんですが、具体的にどういった人材が皆さん方の中で育成強化するなり、どこら辺の人材といっているんですか。
    ◎佐保田 市民文化振興室担当課長 こういった音楽ホールにつきましては、公演の企画、制作、調整、そういったことが大変専門的な知見が要求されます。そういったことにつきまして、まずはしっかりとやっていっていただきたいと考えております。 ◆岩隈千尋 委員 総体の話にもなりますけれども、我々が一番懸念するのは、文化財団に関しては、本市からの多額の補助金なり出資金もいろいろと出ている中で、また、担っていただいている指定管理の施設というのは、文化財団に関してはいろいろ多いですね。そういった中で、毎回出資法人の依存度がいろいろと出されているわけですけれども、そうしたときに、自己で収入を上げていくという方法については、自己収入の確保というところですね。出資法人の経営改善のところには必ず明示される案件ですけれども、自己収入の確保についてはどのように考えられているんですか。 ◎佐保田 市民文化振興室担当課長 現在、御説明しましたように、ホール稼働率はほぼ100%に近い状況ではございますけれども、それぞれの公演を見ますと、まだ入場者率を上げていける余地がある公演も多々ございますので、これはしっかりと公演内容をPDCAによりまして分析していただきまして、改善につなげていっていただく。入場者率を上げることによりまして、チケット収入等を確保していくということもしっかりとやっていただきたいと考えております。また、現在しっかりと確保していただいておりますけれども、文化庁の補助金等をしっかりと確保していっていただきたいと考えております。 ◆岩隈千尋 委員 ありがとうございました。ミューザが単独で練って努力をしていることに関しては、我々も十二分に理解をしておりますし、部屋の稼働率も高いというのはわかっているわけですけれども、要は本体の文化財団のほうですね。さきにもいろいろと御説明いただきましたけれども、例えば委員会の中でも、(仮称)浮世絵館に関しても、今後文化財団に任せるということも言われておりますね。そうすると、市への収入依存度というのがまだまだ物すごく高まってくる中で、では、ここを運営するところの本体の体力ですね。そこが大丈夫なのかというところの議論はおのずと出てくるわけだとは思うんです。これは、例えば福祉施設なんかでよくあるような非公募更新制の議論は、皆さん方の中でなされなかったんですか。非公募更新制というのは、私の認識が間違っていればあれですが、あれは福祉施設だけなんですか。こういったものには適用されないんですか。 ◎佐保田 市民文化振興室担当課長 おっしゃるとおりで、非公募更新制につきましては、本市につきましては福祉施設だけとなっております。入所型の施設など、安定的なサービスの提供のために同一の指定管理者による継続的な管理運営が望ましい一方で、管理責任が重大で、定期的なチェックが欠かせないなどの場合について導入できることとされております。 ◆岩隈千尋 委員 ありがとうございました。できれば非公募更新制ぐらいがいいのではないのかなと私は個人的に思うんです。なぜかといいますと、長期的なスパンで物事を捉えなければいけない、人材育成も含めていろいろやらなければいけないという観点もあり、もう一方が、あえて名前は出しませんが、いろいろな医療機関とかに指定管理を任せているところが、例えば大きな不祥事等々が起こしたときに、我々議会で必ず問題になるのが、では、そこに長期間任せ過ぎたのではないか。もう少し短い短期的なスパンで業務改善なりをしっかりと行政がウオッチングしたほうがいいのではないか、モニタリングしたほうがいいのではないかという議論がどうしても出てくるわけで、そうしたときに、10年が果たして妥当なのかどうなのかというのがなかなか評価しづらいところですが、今回、これを10年にした根拠というのは何なんですか。 ◎佐保田 市民文化振興室担当課長 御説明させていただきましたように、こういったミューザのような音楽ホールの性質上、企画から開催までに大変長期を要するということがございます。良質な公演を市民に安定的に提供するためには、5年という期間では短いということがございまして、まず公演内容をしっかりと充実させるという意味合いで10年が望ましいと考えております。また、そういった良質な公演をしっかりと企画制作していっていただくためにも、専門的人材の育成、確保ということが重要で、そういった観点からも10年が望ましいと考えておるところでございます。 ◆岩隈千尋 委員 では、これは任せるということですから、行政から文化財団に10年はいかがでしょうか、こちらからいろいろお話をして、そして文化財団からも、それについては受けますよというお話があったという認識でよろしいんですね。 ◎佐保田 市民文化振興室担当課長 いえ、今回、公募で10年と申し上げていますので。 ◆岩隈千尋 委員 わかりました。ごめんなさい。私の認識が間違っておりました。  先ほど話をいただいたように、総括評価が今後議案の前までに出てくるということですね。それをまたしっかりと精査させていただいて、また議論させていただきたいと思います。結構です。 ◆鏑木茂哉 委員 10年という考え方は基本的によくわかるんですけれども、長くなればなるほど、いつも言うんですが、川崎市側もそれなりの専門性を持った人を育てて、少なくとも1人は置いて、そうした中で常にやりとりをしながら、情報交換しながら、なあなあにならないで川崎の基本的な姿勢を指定管理者に伝える、そうした人が必要だと思うんですけれども、その考え方についてはどういうふうになっていますか。 ◎佐保田 市民文化振興室担当課長 おっしゃるとおりで、市側につきましても、当然これは、音楽ですとか音楽ホールに関するそういった知見というのを高めていかなければならないと考えております。私たち仕事の性質上、常日ごろ音楽大学ですとか、あるいは音楽関係者、音楽の専門家等々と接する機会がございますので、そういったところで密接に接していただきながら知見を高めるのももちろんですけれども、一方、こういった公立の文化施設につきまして、指定管理者制度を行う所管課としての知見といいますか、知識といったことも非常に大切なことと考えております。それにつきましては、これまでも公立文化施設協会が開催する専門的な研修会などに参加してきておりますが、今後もそういったことにしっかりと取り組んでいくことにより知見を高めて、指定管理者に市の意向をしっかりと聞いてもらえるような、そういった知見を高めていきたいと思っております。 ◆鏑木茂哉 委員 具体的に川崎市はそういう方向で動いているのかなと、これは何年も前から言っているけれども、なかなか見えてこないので、そこら辺、しっかり今後よろしくお願いしたいと思います。  あと、5年から10年になるということは、指定管理者として専門的な人を当然雇い入れると思うんですけれども、そういう人たちが5年で、その先はどうなってしまうんだろうと思うのではなくて、安定して自分の使命、仕事として捉えて、いい仕事ができる環境ができるという上においてはとてもいいことだと思うんです。そういう意味で、10年はよろしいんだと思います。  さっき岩隈委員がちらっと言ったけれども、福祉施設のほうはと言われましたが、常に期限が来たら、1年の継続する期間を入れて、指定管理者としてやっていくという方向は普遍的なものとして取り入れていくのかしら。私は常に思うんですけれども、指定管理者でいいものと悪いものと、向いているものと向かないものがあるような気がしてしようがないんです。そういう意味で、芸術の分野に関してはどうなんだろうかと、ある意味懐疑的な部分もあるんですけれども、そこら辺はどうでしょうか。 ◎佐保田 市民文化振興室担当課長 まず引き継ぎ期間につきましては、こういった業務の性質上、どうしても最低でも1年の引き継ぎ期間が必要ということからなっております。  ミューザ川崎の場合は、平成16年の開館以来、指定管理者制度を導入して、資料1枚目で御説明させていただいたような国内有数のホールとしての評価というのを指定管理者制度で築いてこられていることがございますことからも、指定管理者制度を継続していくことが妥当と考えております。 ◆鏑木茂哉 委員 さっき今までの実績の中にサマーミューザのことがありました。サマーミューザの日程ですけれども、あれは夜開催するのもあれば、ウイークデーの昼間に開催するところもあって、これも前からですが、券を買って聞きに来てくれる人のばらつきがそれによってあるのか、演奏家によってあるのか。演奏家といっても、そんなにひどい違いはない中で、ばらつきがあるように感じて、例えばウイークデーの2時からとか3時からやるというのは、聴衆をあれするにはすごい不利な時間帯だなと思うんです。そういうのも全部文化財団、指定管理者が調整しているのかわかりませんけれども、そこら辺のところはどうなのかわかりますか。 ◎佐保田 市民文化振興室担当課長 公演内容ですとか、そういった公演の時間帯、そういった調整につきましては指定管理者が専門性を発揮して調整しております。そういったウイークデーの昼間でという理由で入場者率が悪かったりとか、そういったことがもしあるとすれば、入場者率が悪かった理由は何なのかということをしっかりと検証して、次回の開催に改善していくような形でつなげていくようになっております。 ◆鏑木茂哉 委員 ただ、貸し館もしていますから、貸し館というと、もう1年前とか1年以上前からというのがばらばら入っていて、サマーミューザは毎年やっているけれども、十幾つかのオーケストラが自分の思いの日程で合うかどうかというのもある中で、また貸し館と重なって、その中で、あれはお客さんが入ろうが入るまいが、多分オーケストラには一定の金額をお支払いしてコンサートをやっていると思うんです。ですから、入らなければ入らなくて、それはしようがないと思うのかもしれませんけれども、でも、実際あれだけの内容のものをやっているのなら、一人でも多くの人たちが聞きに来られるような環境をつくるというのは、私は市の責務でもあるし、ましてや指定管理者はそういうことに腐心をしながら取り組んでほしいなと思うんですけれども、改めてどうなんでしょうか。 ◎佐保田 市民文化振興室担当課長 その辺、公演実施の結果をしっかりと検証して、次回に改善するように、市のほうからもしっかりと指定管理者に伝えて指導してまいりたいと思います。 ◆鏑木茂哉 委員 あと、私が無粋でよくわからないので、今回のサマーミューザに関して言うと、日フィルの公演だけがソールドアウト、東京交響楽団の初日のあれもソールドアウトで、大入袋が出たと聞いています。かように日フィルのときには、それだけコンサート内容がすばらしかったのか、極端に世界でも有数なオーケストラで、それだけになってもしようがないのかというと、果たしてどうなんだろうか。本当にそういう意味でばらつきがあるんです。ほかにとてもすばらしいコンサートがあったにもかかわらず、例えばウイークデーの昼間にやるから、せっかくいい内容なのにお客さんが少なかったとかそういうのがあるので、今後そんなのは精査していただければと思います。  あと、何でもマンネリ化になってしまうということをよく言われますけれども、この間、たまたま「題名のない音楽会」を見ていたら、各地方を含めた地区の音楽情報をずっと流していた中で、川崎のサマーミューザの企画がとてもいいような内容で放送していましたから、あれはとてもよかったと思うんです。そして、そういうふうにして見られている企画でもありますから、私はよく前にもお話ししたことがあるんですけれども、例えば群馬交響楽団だとか京都市交響楽団だとか、地方自治体が抱えている質のいい有名なオーケストラがありますから、せめて1つか2つぐらい、毎年そういうのを招聘して、市民の皆さんに聞いてもらう機会もそのときに合わせてやる。それがサマーミューザでだめなら、ほかのときも含めてと思うんですけれども、そこら辺はどうなんでしょうか。 ◎佐保田 市民文化振興室担当課長 これまでフェスタサマーミューザにつきましては、首都圏のおおむね10のオーケストラが短期間でお手ごろな価格で集中的に鑑賞していただけるということが売りだったわけですけれども、委員、今おっしゃったようなことも含めまして、サマーミューザ、このフェスティバルそのもののあり方につきましても、今後そういった御意見も伺いながら考えてまいりたいと思います。 ◆鏑木茂哉 委員 いつも言うように、裾野を広げる、関心を持って、これから足を運んでもらえるそうした人たちを、一人でも多く調整していくというのも大きな役回りだと思いますから、よろしくお願いしたいと思うんです。  あと、ひのき舞台ということでありましたけれども、ここら辺の状況、例えば必ず年に何回かは、どこかの中学校なりがひのき舞台としてやっているという実績はあるんでしたっけ。 ◎佐保田 市民文化振興室担当課長 年間を通しますと、全中学生がというのは当然物理的には無理ではございますけれども、これは市民吹奏楽祭等々の場で、そういった中学生も出ておりますし、また、吹奏楽コンクール等でもこれまで使われてきている実績があったと思います。国内外のそういった良質な音楽家にそこで演奏していただくとかということも使命としてございますので、全部が全部そういった裾野を広げるということに特化した使い方はできないと思いますけれども、今現在、そういったことで裾野を広げる活動にも相当提供させていただいているところでございます。 ◆鏑木茂哉 委員 いずれにしても、これはまたいろいろとやりとりしながらと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。以上です。 ○片柳進 委員長 ほかにないようでしたら、以上で市民文化局関係の「ミューザ川崎シンフォニーホール次期指定管理の考え方について」の報告を終わります。  ここで理事者の退室をお願いします。                 ( 理事者退室 )         ───────────────────────── ○片柳進 委員長 次に、その他として、委員視察の申し出がございましたので、まず事務局から説明をお願いします。 ◎大原 書記 それでは、委員視察の申し出につきまして御説明をさせていただきます。  鏑木委員、松原委員、末永委員、本間委員から、10月16日(火)から10月17日(水)の日程で、金沢市及び富山市へ本委員会の所掌事務に関する視察の申し出がございました。この件につきまして、委員会として決定をお諮りいただきたいと存じます。 ○片柳進 委員長 ただいまの説明のとおり、委員会として決定することに御異議ございませんでしょうか。                 ( 異議なし ) ○片柳進 委員長 それでは、そのように決定いたしました。本職から議長に対し、委員の派遣承認の要求をいたします。         ───────────────────────── ○片柳進 委員長 次に、今後の委員会日程につきまして御協議をお願いいたします。   協議の結果、8月29日(水)、30日(木)に開催することとした。         ───────────────────────── ○片柳進 委員長 そのほか、委員の皆様から何かございますでしょうか。                  ( なし ) ○片柳進 委員長 それでは、以上で本日の文教委員会を閉会いたします。                午後 2時35分閉会...