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  1. 川崎市議会 2018-01-25
    平成30年  1月環境委員会−01月25日-01号


    取得元: 川崎市議会公式サイト
    最終取得日: 2021-05-06
    平成30年  1月環境委員会−01月25日-01号平成30年 1月環境委員会 環境委員会記録 平成30年1月25日(木)  午前10時00分開会                午前10時39分閉会 場所:601会議室 出席委員押本吉司委員長、末永 直副委員長、坂本 茂、廣田健一山田晴彦、      かわの忠正斉藤隆司石川建二山田益男三宅隆介、添田 勝各委員 欠席委員:なし 出席説明員:(港湾局酒井港湾局長橋本港湾振興部長中上港湾経営部長、        村田川崎管理センター所長高橋川崎管理センター所長、        鈴木庶務課長白井庶務課技術監理担当課長大石港湾管理課長、        城後港営課長小松整備課長 日 程 1 所管事務調査報告)      (港湾局)     (1)川崎巡視船建造経過について     2 その他                午前10時00分開会
    押本吉司 委員長 ただいまから環境委員会開会いたします。  本日の日程は、お手元に配付のとおりです。よろしくお願いいたします。  初めに、所管事務調査として、港湾局から「川崎巡視船建造経過について」の報告を受けます。  それでは理事者の方、よろしくお願いいたします。 ◎酒井 港湾局長 それでは、港湾局関係所管事務調査として、「川崎巡視船建造経過」につきまして、整備課長から説明させていただきますので、よろしくお願いいたします。 ◎小松 整備課長 それでは、「川崎巡視船建造経過について」御説明させていただきます。  資料をごらんください。平成29年5月31日開催の環境委員会の「報告第3号 平成28年度川崎市一般会計事故繰越繰越額報告について」において御報告させていただきました船舶新造事業事故繰越について、その後の経過等について御報告いたします。  まず、資料1、契約概要をごらんください。川崎巡視船建造受注者東亜鉄工株式会社契約金額が2億7,203万3,640円、契約日平成28年4月1日、履行期限平成29年3月31日で、平成29年度に事故繰越しているものでございます。  次に、2、新造船概要でございますが、新造船の目的といたしまして、港湾局所有船つばめ」は、巡視業務を初め緊急対応災害対応等を担っておりますが、建造から40年以上経過老朽化が進んでいるため、新たに船舶を新造するものでございます。  次に、表に記載しております新造船発注仕様ですが、総トン数約30トン、材質については高張力鋼、上部は耐食アルミ合金でございます。そして、乗船定員は33人、速力19ノット以上などとなっております。  次に、ページ右側の3、経緯でございますが、平成28年4月に契約建造を開始した後、平成29年3月に海上試運転検査を実施した結果、最大速力約13ノットであり、仕様書の19ノットを達成していないことが確認されました。事故繰越後、東亜鉄工から改造計画書が提出され、改造作業が進められました。そして、8月に実施した改造途中の船舶による試験走行の結果を受け、9月12日に東亜鉄工から、試験走行結果を改造計画書速力シミュレーション結果に反映させたところ、このまま改造をしても19ノットは達成できないとの報告があり、改造内容について再度検討を開始しました。その後、1月15日に東亜鉄工から、巡視船納品を断念し、次の新造船建造されるまでの期間既存船舶つばめ」の延命措置費用を負担する旨の文書が提出されるとともに、1月22日に契約解除願が提出されたところでございます。  次に、4、受注者納品を断念した原因についてでございますが、平成28年度において、受注者である東亜鉄工重量管理ミスにより船舶重量が重くなり、仕様で定める速力が確保できないことが判明し、これに係る対策に不測の日数を要したため事故繰越になりました。その後、平成29年度において、受注者が作成した改造計画に基づき改造が進められましたが、試験走行を行った結果、最終的に速力を確保することが不可能であると受注者が判断し、納品を断念する旨の文書が本市に提出されました。このため、契約解除手続を進めることとなったものでございます。  次に、5、当面の対応についてでございますが、今般の事態を踏まえ、新たな巡視船建造を目指していきたいと考えております。新造船完成までの間は、既存船舶つばめ」を継続使用いたします。維持に係る経費については東亜鉄工から負担するとの申し出があったところでございます。  最後に参考まで、今後の契約解除事務の流れについてでございますが、一般的な契約解除事務手続といたしましては、受注者から契約解除申し出が提出された後、財政局から契約解除通知書受注者に発送し、その後、港湾局から受注者に対して契約金額の10分の1相当額の2,720万3,364円の損害賠償金を請求することになります。なお、契約を解除すること及び損害賠償金請求等については、東亜鉄工協議済みでございます。  以上で「川崎巡視船建造経過について」の説明を終わらせていただきます。 ○押本吉司 委員長 説明は以上のとおりです。ただいまの説明について質問等がございましたらお願いいたします。 ◆山田益男 委員 何点か確認をさせていただきたいんですが、まず1つは、今後の対応ということで、新造船発注は当然これからされるということになるんですけれども、その発注先については今一切白紙ということでよろしいんでしょうか。 ◎村田 川崎管理センター所長 現時点では白紙ということでございます。ただ、前回発注したときも一般競争入札という形で実施しておりますので、発注の方法については再度検討必要性はあると思いますが、発注先については白紙ということでございます。 ◆山田益男 委員 前回の競争入札でも、この東亜鉄工さん1社のみという報道も仄聞しています。言い方は変ですけれども速力を出すという仕様発注すれば、大体それに見合った船ができてくると考えてよろしいんでしょうか。それとも、多少仕様のほうに速力を出すのに少し無理があるような、そんな大もとの仕様はどのようになるのでしょうか。 ◎小松 整備課長 今回の建造船仕様ですが、全国的にも同じような仕様速力は同じように出ている船があるのを確認しておりますので、今回の仕様速力が出ないということはないと思います。 ◆山田益男 委員 それから契約金額なんですが、この10分の1を損害賠償請求するということですけれども、実際には東亜鉄工のほうには、まだこちらとしては支払いをしていないということでよろしいでしょうか。 ◎大石 港湾管理課長 納品されていませんので、支払いはしていません。 ◆山田益男 委員 この事故繰越は1年以上できないとされているんですが、その財政的な処理はどのようにされるんでしょうか。 ◎大石 港湾管理課長 事故繰越はそのまま使わずに、不用という形になろうかと思います。 ◆山田益男 委員 それから、1の契約概要のところに変更契約最終契約額となっていますが、当初の契約からこの最終契約額になった経緯についてお知らせいただきたいんですが。 ◎小松 整備課長 今回の当初の契約から2回ほど契約変更をさせていただいております。まず、第1回目の契約変更は、平成29年1月30日に工期延期ということで、当初履行期限平成29年1月31日だったのを、平成29年3月31日に工期延期をしております。延長の理由といたしましては、建造段階国土交通省による技術審査を受けており、その審査過程で国との協議に時間を要したためということで、工期延期をさせていただいております。また、第2回目に、契約日ですが、平成29年3月29日に増額変更をさせていただいております。増額理由といたしましては、国土交通省による技術審査において内装板材質を変更する必要が生じたことから、内装板とかそういった材料を変えております。 ◆山田益男 委員 3月29日には速力が19ノットに達しないことを確認をした段階で、その仕様変更契約変更をしたということでよろしいんでしょうか。そして、その理由についてもう少し詳しく。 ◎小松 整備課長 この材料に関しては、その時々に事前に打ち合わせ中でやっておりまして、最終的にこの3月29日に変更契約を交わしたということになっております。 ◆山田益男 委員 3月29日の時点では新しい材料で船ができ上がっていた。そのでき上がっていた――仕様変更事前に調整をして、最終的にその金額を上乗せしたという理解でよろしいでしょうか。 ◎小松 整備課長 そのとおりです。 ◆山田益男 委員 その契約変更経緯を少し時系列的にまとめたものを資料としてお出しいただくことは可能でしょうか。 ◎村田 川崎管理センター所長 可能でございますので、後ほどまとめて提出させていただきたいと思います。 ◆山田益男 委員 結構です。 ○押本吉司 委員長 では、委員会としても、他の委員にも配られるようにということで準備をいただければと思います。よろしくお願いいたします。 ◆かわの忠正 委員 基本的なところを教えてもらいたいんですけれども、こういう船というのは、例えば車だと完成した車を買うわけですけれども、この発注仕様というのはどういう――既存製品川崎港湾局としてこういうものをつけ足してほしいとかというものなのか、全くオーダーメードなのか、ちょっと基本的なところで教えていただけますか。 ◎小松 整備課長 今回の全体の仕様書を設定しまして、いわゆるオーダーメード、全体を受注者が、細部設計から始めてつくり始めるといった形でなっております。 ◆かわの忠正 委員 30トンクラスだと、全ての船がオーダーメードなんですか。要するに、既存製品というのはあるのかないのかというところをちょっと確認したいんですけれども。 ◎小松 整備課長 このぐらいのクラスだと、やっぱりみんなオーダーメードという形になっております。 ◆かわの忠正 委員 そうすると、この断念した原因のところに重量管理ミス一言で書いてあるんですけれども、具体的にはどういうミスだったんでしょうか。 ◎小松 整備課長 受注者のほうで最初図面を作成しまして、それに基づいて外観とか内装とかそういったものをつくっていくんですが、その途中途中の材料の重さの管理がしっかりなされていなかったといったところで、当初の図面でいきますと、このぐらいの船だと30トン――重さにおいても30トンという形で設計していたんですが、最終的には45トンという形ででき上がってしまったといったところが重量管理ミスということです。 ◆かわの忠正 委員 それは、ある意味技術者の方の単純な計算ミスなのかどうなのかというところはどうなんでしょうか。 ◎小松 整備課長 造船に関しては、かなり経験値といったところもあると聞いています。しかしながら、やっぱりその途中段階の重さはどのぐらいのを入れたかといったところは受注者側管理をしていかないと、先ほど言ったみたいに最終的に重さが変わってしまうとエンジンにかかわる出力が変わってしまうので、そういったところで速力が落ちてしまうといったところだと思います。 ◆かわの忠正 委員 そうすると、先ほど山田(益)委員質問もありましたけれども仕様書のほうでは30トンでおさまるだろうというところと違う部材が何か入ったということなんでしょうか。 ◎小松 整備課長 今回の造船仕様書といったところで、私ども仕様書では船の大きさ、総トン数というのは船の大きさなんですが、それをちゃんと決めて30トンぐらいでやりますよと。それに基づいて、受注者のほうでこういう材料を使ったりとか入れて、容積30トンで、重さはそれに対して幾つぐらいになるといった、それは受注者のほうで重量管理をするというのが、船をつくっていくほうの管理になっております。 ◆かわの忠正 委員 先ほど山田(益)委員応札したのは1社だったと記憶しているということだったんですけれども、そうすると、今後新造船完成までの期間、後ほど聞きますけれども、今度また応札されるところがきちんとそういう計算ができるようなところはあるんでしょうか。 ◎小松 整備課長 今回、この事態を踏まえまして、全国にもこういった船をつくるところはございますので、いろいろなところを見させていただいて、事例的にはうちの船より全然速力が出ている船も現につくられているところはありますので、しっかりとそこは検討しながら進めたいと思っております。 ◆かわの忠正 委員 そうですね、次の応札するところの選択というのも、こうなった以上、市のほうも大事かと思いますので、そこはしっかりとお願いしたいと思います。  それから、新造船完成までの期間はどのくらいの期間と見込まれるんでしょうか。 ◎村田 川崎管理センター所長 もともとの予算を確保させていただいた、お認めいただいた際にも、船舶老朽化が進んでいるために早急に船をつくりたいということでお認めいただいたところもありますので、極力早くつくりたいとは思っております。ただ、先ほど言ったように、全国の事例をもう一度確認したり、また、発注の仕方、そんなところもしっかり検討した上で取り組んでいきたいと思っておりますので、極力早くというようなことが大前提だと思っております。 ◆かわの忠正 委員 では、ざっくり言うと今回も契約から完成までが1年度というか2年度程度なので、相手先の候補が決まってきちんと入札をやって、そこから契約を結んでというと、もう2年、3年、4年ぐらいかかるというスケジュール感という理解でよろしいんでしょうか。 ◎酒井 港湾局長 4年というのはちょっと大げさ過ぎると思っていまして、まず、一言で言うと、平成30年度の予算要求の中に新造船予算要求は入っておりません。それは、まずこういう事態になったことですから、私たち設計なり仕様書なりが間違っていたという理解はしていません。この仕様書でもきちんとこの性能が満たされるものができるはずだったと理解しています。他方、さらによくするというか、こういう未然に、仕様書の中身なのか、契約のやり方なのかということも改めて確認をしたいと思っています。余りそこのところを拙速にやって、また同じ轍を踏んでもいけないので、平成30年はきちんとこういった今の事態をもう一度検証したいと思っています。その先に、平成31年度予算要求でどこまでを出すのかということはまた改めて平成30年度の検討の中でしていきたいと思っています。 ◆かわの忠正 委員 できるだけ早くやりたいという気持ちと、しっかり検証していきたいということでもあるので、見守っていきたいと思います。いずれにしても、この30トンというところが45トン、1.5倍ということが現実起きたということでございますので、次のどういうところが受けられそうなのかという調査検討をしっかりとお願いしたいと思います。 ◆石川建二 委員 大体今までの質問の中でわかったんですけれども、この船が持っている役割というのは大変重要な役割があると思うんですが、今の船をもう少し補修して使っていくという、その補修がどんなふうにされるのか。あるいは、それだけで全部カバーが難しいのであるならば、ほかの機能でそこを代替していく。本来ならば、もうちょっと機能を高めた役割が果たせたのだと思うんですが、今後いろいろな意味海上管理というのは重要性が増してくると思うので、その辺の対策等を具体的に打っていく必要もあるかと思うんですが、そこら辺はどうなんでしょうか。具体的にどのような補修をすればいいのか等を含めて、機能強化について見解をお聞きできればと思います。 ◎村田 川崎管理センター所長 この間、川崎港においてはこの既存の「つばめ」を含めて3隻で埠頭内の巡視ですとか災害時の対応ということを考えてきたわけでございます。今回、新造船をつくるに当たって御説明させていただいた中で、災害時の対応等もしっかりやっていくということで、機能についても必要なものを考えているというようなお話をさせていただいたんですが、現状の中では、先ほど申し上げましたようにこの船が使用できない状況になっておりますので、こちらにつきましては既存船舶つばめ」を延命化して、その間何とか、巡視とか今までやってきた業務を継続していきたいと思っております。  また、既存船舶つばめ」を継続して使うに当たって必要となってくる経費等については、現状においては東亜鉄工さんのほうからその間の費用は見るというような話を聞いております。したがいまして、機能強化という視点では、この新造船ができるまでの間というのは難しいかもしれませんけれども、現行の水準は維持させていただきたいと思っております。 ◆斉藤隆司 委員 船舶重量管理の件ですが、先ほども話があったんですが、30トンが45トンになったと。それは、設計するときに構造も含めて慎重に一緒にやっていくものなのじゃないでしょうか。それがなぜこうなったのか、ちょっと私はよく理解できないので教えてもらいたいと思いますが。 ◎小松 整備課長 先ほども言いました私ども仕様書でいくと、船の容積、大きさについて総トン数で30トンを仕様書で定めています。それに基づいて、受注者は細かいところの設計をしまして、それについてはうちは監理委託している日本作業船協会図面チェックをしながら建造していくといったところで、その中で材質においての重量というのは受注者側管理して造船していくというのが船の造船の仕方と聞いております。  そこで、委託の業者重量管理が最終的には速度等にかかわってくるので、しっかり重量管理をしながら建造してくださいということは最初のときに伝えてあります。 ◆斉藤隆司 委員 ということは、受注者に一番の問題があったということでいいんですか。 ◎小松 整備課長 重量管理においては、受注者の責任と理解しております。 ◆斉藤隆司 委員 新造船概要について、巡視活動もやっているということなんですが、どのぐらいの頻度で、例えば港湾を1日1周するとか、そんな表現ではないと思うんですが、どのぐらいの巡視活動をやっているのか。それから、油の流出だとか海難事故が発生すると、主だったところは新聞か何かに載るんですが、表に出ないというか、そういった事故はどのくらい発生しているんでしょうか。 ◎城後 港営課長 まず、巡視業務についてでございますが、1日に午前と午後の2回、約2時間から3時間程度巡視をしております。3隻ございますので、川崎港を3つのエリアに分けましてその3隻で分担して、午前と午後の2回巡視しております。  それから、油の流出事故への対応でございますが、過去には大規模油流出事故等ございまして、関係機関等が連携して対応等してまいりましたが、それ以外にも委員おっしゃるとおり、新聞には載らないような油流出連絡等がございます。それらはそれほど頻度はございませんが、月に1回あるかどうかぐらいだと思います。その場合には、川崎港湾局巡視船、それから海上保安庁の巡視船、それから消防艇で適宜連携しながら対応しているところでございます。 ◆斉藤隆司 委員 わかりました。 ◆三宅隆介 委員 教えてもらいたいんですけれども、この東亜鉄工さんの本社はどちらにあるんですか。 ◎大石 港湾管理課長 本社は鶴見です。 ◆三宅隆介 委員 東亜鉄工さんは、本業がこの建造なんですか。それとも、いろんなことをやられていて、その一部で建造をやっているような業者なのでしょうか。 ◎村田 川崎管理センター所長 主にこういった船舶建造ですとか修理、保守、そういったところを実施している会社でございます。 ◆三宅隆介 委員 ということは、本業中の本業なんですね。応札が1社しかなかったということなんですけれども、何社かこういう会社がある中で1社しか応札が来ないということは、ちゃんとしたところはこんなの安くてやっていられないよというような感じなんですか。1社しか応札されないという事情はどんなところにあるんでしょうか。 ◎村田 川崎管理センター所長 私どもこの船舶を出すに当たっては、この程度の船をつくる場合の価格というのを一応調査しまして、それで想定をしてございます。そういった中で、先ほど申し上げましたように一般競争入札発注させていただきましたので、価格が折り合わないから云々ということで受注を見送ったとか、見合わせたというようなことについては、私どもではなかなかわからないところでございます。 ◆三宅隆介 委員 そこは結構検証されたほうがいいような気がするんですよね。適切な価格だったのかどうか、もうちょっと値段を上げたらもっと応札が来たのかもしれないし、そもそも一般競争入札でやるのがどうかと私個人的には思うんですが。  もう1点お聞きしたいのは、業者側ミスがあったのは御説明いただいてわかりましたが、もともとつくる能力はあったんだけれども、何かしらのミスがあってこういうことになったのか、もともと能力がなかったのだけれども受注してしまったのか、そこの検証もしなければいけないと思うんです。これがもし川崎業者であれば、僕は個人的には1回や2回失敗したからといって、はい、では次ということではなくて、業者を育てるという意味で、失敗しながら技術が高まっていくものと思うので、そういう考え方もあっていいのかなと思うんですけれども、これはほかの業者を探した場合、何社ぐらい、大体全国にこういう業者はあるんでしょうか。 ◎大石 港湾管理課長 大変申しわけないんですけれども全国的な規模となりますと、何社かというのはお答えできづらいです。 ◎酒井 港湾局長 御質問ありがとうございます。今の幾つかの質問の中で答えられる範囲でお答えさせていただきますと、なぜ1社しか入ってこなかったのか、価格だけではなくて、これは臆測の部分が随分入りますけれども、多分、造船会社というのは基本的にドックを抱えていて、そのドックの中でうまく回せるか。では、そのドックが別の契約が入っていれば、能力があっても手を挙げられないということがあります。そのドックというのが、単なる建造だけじゃなくて、先ほど言いました補修だとかというのも入ってくるので、ドック空き状況ということもあると思います。  もう一つ、今全国的にと言ったときに、地方で船をつくってまた持ってこなきゃいけないということもあります。例えば、九州とか北海道でドックがあって、そこで建造したものを持ってこれるのかというと、またそこで費用がかかるとかがありますので、そういったことも含めて、まさに今いろいろな御指摘されたことも含めて、平成30年度、もちろん今御説明したように、委員おっしゃられたように、チェックはどうしていたのか。要するに、私たち施工監理の中でチェック業務をなしていますけれども、その点は、例えば出力がちゃんと出ているのかとか、きちんとそれが防爆の外壁にちゃんとなっているのかとか、それぞれの材質なりなんなりの検証はしていてでき上がって、チェックをしてつくられている、私どももそういうチェックをしているのだけれども、最終的に組み上がった重さが重かった。そこの部分検証までは、実は私たちはそれをチェックしろと言っていなかった。それは受注者側が当然ながらやるべきことだった。実は、海上走行のとき13.7ノットだったところがこの写真です。この左の写真で見ていただくとわかるとおり、何かほとんど沈んでいるかのような写真になっているかと思うんですけれども、まさにこういう状態の中で引き取れるかというと、それはやっぱり無理だよねと。やっぱり私たちとしては仕様書どおりのものが、先ほど幾つ委員の中からも、これが通常の船なのかと。いや、通常の船だと私たちは思っているわけで、特殊船をつくってくれなどと言っているわけではないので。それからあと、これが能力がなかった会社なのかというと、この会社の実績として通常これぐらいの船をつくっていた過去の経緯確認をしておりますので、当然これぐらいの船はできるだろうと思って私たちも了解をしたということでございます。  なので、もちろん今回この件に関して、この受注者に悪意があって何か変なものをつくったということではないと思っております。本当に単純にそういった技術力不足のためにこういうことが起きたのだと思っておりますので、そういう意味で言うと、彼らも誠意を持って今回大変申しわけないと思っていることから、次の新造船ができるまでの間の負担は自分たちのほうでさせていただきたいということを自主的に申し入れてきたと、そういうことでございます。幾つかの質問に対してまとめてお答えさせていただきました。 ◆三宅隆介 委員 どうもありがとうございました。平素のメンテナンスを考えると、遠いところで受注したときに困る話ですよね。だから、恐らくまたこのかいわいの業者さんになると思うんですけれども、僕が心配するのは、この程度の船をきちんとつくることができなくなった日本の技術力に僕は危機感を持つんです。恐らく製造業の分野でも、いわゆる団塊の世代が退職されて人材をうまく継承できていないところもあるのかなとちょっと心配するのですが、そういう技術力を維持するという観点でも、行政側としても業者を育てるというか技術を継承するという観点でまたいろいろと検討された上で仕事を発注したり、取引をしていっていただきたいなということを要望させていただきたいと思います。 ◆石川建二 委員 先ほど重量が45トンになってしまったと。見ると、総トン数というのは容量であって重さではないということで、先ほど説明でもあったかもわかりませんけれども、約30トンというのは重さで言うと30トン相当ということで理解をしてよろしいんでしょうか。 ◎小松 整備課長 今回の仕様に関しては、容積と重さも大体30トン、同じような形ということで当初計画しました。 ◆石川建二 委員 わかりました、ありがとうございました。 ◆坂本茂 委員 確認をさせてもらいたいんですが、基本的に整理すると、あくまで「つばめ」というのは老朽化によってとにかく新造船にかえていきたいということであって、何か機能不足というか、新たにつけ加えたい機能があるとか、そういうことが含まれているのかどうかというのはちょっと確認したいんですが。 ◎村田 川崎管理センター所長 基本的には老朽化ということが第1でございまして、新造するということにあわせて若干機能を、先ほど言ったように災害時の機能を強化するとか、そういうことはございます。 ◆坂本茂 委員 別にそれがいいとか悪いとかじゃなくて、災害時の防災機能って一くくりで言われても感覚で捉えちゃうので。 ◎村田 川崎管理センター所長 例えばでございますけれども災害時、電気がないときに電気が使えるように太陽光パネルを付加させていただいたり、あと、若干燃料タンクを大きくしたり、そんなところを加味させていただいております。 ◆坂本茂 委員 わかりました。  それで、しばらくの間既存船舶つばめ」を使うということですけれども、この「つばめ」で、過去の実績でちょっと心配しているのは、定期点検だとか、40年経つ、老朽化ということで、緊急修理の発生頻度というか、過去の40年間の間、「つばめ」って大体トータルで出るのかなと思うんです。その辺はどうなんでしょう。 ◎城後 港営課長 「つばめ」ですが、委員おっしゃるとおり40年以上たっていまして、かなり老朽化しております。それで、過去には船底に穴があいたり、あるいは設備類も故障したりということで、今数字的なものはちょっと申し上げられないんですけれども、やはり安定的に巡視業務を運用するというのにはお金をかければ直るものですけれども、やはり安定的に運用する部分では問題があるということで、今回「かもめ」を新造するということにした経緯がございます。  金額についても、やはりかなりかかっておりまして、大体年間で点検修理に1,000万円ぐらいかかると考えております。そういう部分について、今回「かもめ」に直した場合はその6割程度でおさまると考えておりますので、そういう部分からも早急に「かもめ」は新造したいと考えております。 ◆坂本茂 委員 要は、そこのところが一番大きな問題で、老朽化ということ、老朽船ということよりも、これだけ年限がたっていますと安定的に動かしたりする――巡視船はいつ何時何が起こるかわからないというときに、補修でしたとか、ちょっと部品が壊れたりして対応ができないとか、こういう状態は絶対避けていかなければいけないことなので、新造船発注については、これはもうお互いに造船のプロではないですから、こちら側からはいろんな希望を申し伝えてやってもらうということで、とにかく次回はしっかりとしたものを一刻も早く入れてほしいということで、この間の既存船舶つばめ」で切り回しをしているときに不測の事態が起きないように、上手な船舶の配置だとか、対応をしてもらいたいと思います。  補修その他で累計すると、やっぱり1,000万円以上かかっていくと思いますよ。そうしたことを投入しながら延命策を考えていくというよりも、今までそれでやり繰りしていたわけですからね。やっぱり見きわめ、見切りのときって今だと思うんですよ。そのときによもや蹴つまずくと思わなかったんですけれども、これは港湾局の責任というよりも造船側のほうなのだろうなと思うんですけれどもね。この間の港湾機能の安全と安心の運営のために、この既存船舶の活用方法を緊張感を持って対応してやっていただきたい。これは要望で結構です。 ○押本吉司 委員長 ほかにないようでしたら、以上で「川崎巡視船建造経過について」の報告を終わります。  ここで理事者の退室をお願いいたします。お疲れさまでございました。                 ( 理事者退室 )         ───────────────────────── ○押本吉司 委員長 次に、その他として、今後の委員会日程につきまして御協議をお願いいたします。   協議の結果、2月8日(木)に開催することとした。         ───────────────────────── ○押本吉司 委員長 その他、委員の皆様から何かございますでしょうか。
                     ( なし ) ○押本吉司 委員長 それでは、以上で本日の環境委員会を閉会いたします。                午前10時39分閉会...