○
押本吉司 委員長 ただいまから
環境委員会を
開会いたします。
本日の日程は、お手元に配付のとおりです。よろしくお願いいたします。
初めに、
所管事務の
調査として、
港湾局から「
川崎港
巡視船建造の
経過について」の
報告を受けます。
それでは
理事者の方、よろしくお願いいたします。
◎
酒井 港湾局長 それでは、
港湾局関係の
所管事務の
調査として、「
川崎港
巡視船建造の
経過」につきまして、
整備課長から
説明させていただきますので、よろしくお願いいたします。
◎
小松 整備課長 それでは、「
川崎港
巡視船建造の
経過について」御
説明させていただきます。
資料をごらんください。
平成29年5月31日開催の
環境委員会の「
報告第3号
平成28年度
川崎市一般会計
事故繰越し
繰越額の
報告について」において御
報告させていただきました
船舶新造事業の
事故繰越について、その後の
経過等について御
報告いたします。
まず、
資料1、
契約概要をごらんください。
川崎港
巡視船建造の
受注者が
東亜鉄工株式会社、
契約金額が2億7,203万3,640円、
契約日が
平成28年4月1日、
履行期限が
平成29年3月31日で、
平成29年度に
事故繰越しているものでございます。
次に、2、新
造船の
概要でございますが、新
造船の目的といたしまして、
港湾局所有船「
つばめ」は、
巡視業務を初め
緊急対応、
災害時
対応等を担っておりますが、
建造から40年以上
経過し
老朽化が進んでいるため、新たに
船舶を新造するものでございます。
次に、表に記載しております新
造船の
発注仕様ですが、
総トン数約30トン、
材質については高
張力鋼、上部は
耐食アルミ合金でございます。そして、
乗船定員は33人、
速力19ノット以上などとなっております。
次に、
ページ右側の3、
経緯でございますが、
平成28年4月に
契約、
建造を開始した後、
平成29年3月に
海上試運転検査を実施した結果、
最大速力約13ノットであり、
仕様書の19ノットを達成していないことが
確認されました。
事故繰越後、
東亜鉄工から
改造計画書が提出され、
改造作業が進められました。そして、8月に実施した
改造途中の
船舶による
試験走行の結果を受け、9月12日に
東亜鉄工から、
試験走行結果を
改造計画書の
速力シミュレーション結果に反映させたところ、このまま
改造をしても19ノットは達成できないとの
報告があり、
改造内容について再度
検討を開始しました。その後、1月15日に
東亜鉄工から、
巡視船の
納品を断念し、次の新
造船が
建造されるまでの
期間、
既存船舶「
つばめ」の
延命措置費用を負担する旨の
文書が提出されるとともに、1月22日に
契約解除願が提出されたところでございます。
次に、4、
受注者が
納品を断念した
原因についてでございますが、
平成28年度において、
受注者である
東亜鉄工の
重量管理ミスにより
船舶の
重量が重くなり、
仕様で定める
速力が確保できないことが判明し、これに係る
対策に不測の日数を要したため
事故繰越になりました。その後、
平成29年度において、
受注者が作成した
改造計画に基づき
改造が進められましたが、
試験走行を行った結果、最終的に
速力を確保することが不可能であると
受注者が判断し、
納品を断念する旨の
文書が本市に提出されました。このため、
契約解除手続を進めることとなったものでございます。
次に、5、当面の
対応についてでございますが、今般の
事態を踏まえ、新たな
巡視船の
建造を目指していきたいと考えております。
新造船完成までの間は、
既存船舶「
つばめ」を継続使用いたします。維持に係る
経費については
東亜鉄工から負担するとの
申し出があったところでございます。
最後に参考まで、今後の
契約解除事務の流れについてでございますが、一般的な
契約解除の
事務手続といたしましては、
受注者から
契約解除の
申し出が提出された後、
財政局から
契約解除通知書を
受注者に発送し、その後、
港湾局から
受注者に対して
契約金額の10分の1
相当額の2,720万3,364円の
損害賠償金を請求することになります。なお、
契約を解除すること及び
損害賠償金の
請求等については、
東亜鉄工と
協議済みでございます。
以上で「
川崎港
巡視船建造の
経過について」の
説明を終わらせていただきます。
○
押本吉司 委員長 説明は以上のとおりです。ただいまの
説明について
質問等がございましたらお願いいたします。
◆
山田益男 委員 何点か
確認をさせていただきたいんですが、まず1つは、今後の
対応ということで、新
造船の
発注は当然これからされるということになるんですけれ
ども、その
発注先については今一切
白紙ということでよろしいんでしょうか。
◎
村田 川崎港
管理センター所長 現時点では
白紙ということでございます。ただ、前回
発注したときも
一般競争入札という形で実施しておりますので、
発注の方法については再度
検討の
必要性はあると思いますが、
発注先については
白紙ということでございます。
◆
山田益男 委員 前回の
競争入札でも、この
東亜鉄工さん1社のみという報道も仄聞しています。言い方は変ですけれ
ども、
速力を出すという
仕様で
発注すれば、大体それに見合った船ができてくると考えてよろしいんでしょうか。それとも、多少
仕様のほうに
速力を出すのに少し無理があるような、そんな大もとの
仕様はどのようになるのでしょうか。
◎
小松 整備課長 今回の
建造船の
仕様ですが、
全国的にも同じような
仕様で
速力は同じように出ている船があるのを
確認しておりますので、今回の
仕様で
速力が出ないということはないと思います。
◆
山田益男 委員 それから
契約金額なんですが、この10分の1を損害賠償請求するということですけれ
ども、実際には
東亜鉄工のほうには、まだこちらとしては
支払いをしていないということでよろしいでしょうか。
◎
大石 港湾管理課長 納品されていませんので、
支払いはしていません。
◆
山田益男 委員 この
事故繰越は1年以上できないとされているんですが、その財政的な処理はどのようにされるんでしょうか。
◎
大石 港湾管理課長 事故繰越はそのまま使わずに、不用という形になろうかと思います。
◆
山田益男 委員 それから、1の
契約概要のところに
変更契約後
最終契約額となっていますが、当初の
契約からこの
最終契約額になった
経緯についてお知らせいただきたいんですが。
◎
小松 整備課長 今回の当初の
契約から2回ほど
契約変更をさせていただいております。まず、第1回目の
契約変更は、
平成29年1月30日に
工期延期ということで、当初
履行期限が
平成29年1月31日だったのを、
平成29年3月31日に
工期延期をしております。延長の
理由といたしましては、
建造の
段階で
国土交通省による
技術審査を受けており、その
審査過程で国との
協議に時間を要したためということで、
工期の
延期をさせていただいております。また、第2回目に、
契約日ですが、
平成29年3月29日に
増額変更をさせていただいております。
増額の
理由といたしましては、
国土交通省による
技術審査において
内装板の
材質を変更する必要が生じたことから、
内装板とかそういった
材料を変えております。
◆
山田益男 委員 3月29日には
速力が19ノットに達しないことを
確認をした
段階で、その
仕様変更の
契約変更をしたということでよろしいんでしょうか。そして、その
理由についてもう少し詳しく。
◎
小松 整備課長 この
材料に関しては、その時々に
事前に打ち合わせ中でやっておりまして、最終的にこの3月29日に
変更契約を交わしたということになっております。
◆
山田益男 委員 3月29日の時点では新しい
材料で船ができ上がっていた。そのでき上がっていた――
仕様変更は
事前に調整をして、最終的にその
金額を上乗せしたという
理解でよろしいでしょうか。
◎
小松 整備課長 そのとおりです。
◆
山田益男 委員 その
契約変更の
経緯を少し時系列的にまとめたものを
資料としてお出しいただくことは可能でしょうか。
◎
村田 川崎港
管理センター所長 可能でございますので、後ほどまとめて提出させていただきたいと思います。
◆
山田益男 委員 結構です。
○
押本吉司 委員長 では、
委員会としても、他の
委員にも配られるようにということで準備をいただければと思います。よろしくお願いいたします。
◆かわの
忠正 委員 基本的なところを教えてもらいたいんですけれ
ども、こういう船というのは、例えば車だと
完成した車を買うわけですけれ
ども、この
発注仕様というのはどういう――
既存製品に
川崎市
港湾局としてこういうものをつけ足してほしいとかというものなのか、全く
オーダーメードなのか、ちょっと基本的なところで教えていただけますか。
◎
小松 整備課長 今回の全体の
仕様書を設定しまして、いわゆる
オーダーメード、全体を
受注者が、
細部設計から始めてつくり始めるといった形でなっております。
◆かわの
忠正 委員 30トン
クラスだと、全ての船が
オーダーメードなんですか。要するに、
既存の
製品というのはあるのかないのかというところをちょっと
確認したいんですけれ
ども。
◎
小松 整備課長 このぐらいの
クラスだと、やっぱりみんな
オーダーメードという形になっております。
◆かわの
忠正 委員 そうすると、この断念した
原因のところに
重量管理ミスと
一言で書いてあるんですけれ
ども、具体的にはどういう
ミスだったんでしょうか。
◎
小松 整備課長 受注者のほうで
最初に
図面を作成しまして、それに基づいて外観とか
内装とかそういったものをつくっていくんですが、その途中途中の
材料の重さの
管理がしっかりなされていなかったといったところで、当初の
図面でいきますと、このぐらいの船だと30トン――重さにおいても30トンという形で
設計していたんですが、最終的には45トンという形ででき上がってしまったといったところが
重量管理ミスということです。
◆かわの
忠正 委員 それは、ある
意味技術者の方の単純な
計算ミスなのかどうなのかというところはどうなんでしょうか。
◎
小松 整備課長 造船に関しては、かなり
経験値といったところもあると聞いています。しかしながら、やっぱりその途中
段階の重さはどのぐらいのを入れたかといったところは
受注者側で
管理をしていかないと、
先ほど言ったみたいに最終的に重さが変わってしまうとエンジンにかかわる
出力が変わってしまうので、そういったところで
速力が落ちてしまうといったところだと思います。
◆かわの
忠正 委員 そうすると、
先ほど山田(益)
委員の
質問もありましたけれ
ども、
仕様書のほうでは30トンでおさまるだろうというところと違う部材が何か入ったということなんでしょうか。
◎
小松 整備課長 今回の
造船の
仕様書といったところで、私
どもの
仕様書では船の大きさ、
総トン数というのは船の大きさなんですが、それをちゃんと決めて30トンぐらいでやりますよと。それに基づいて、
受注者のほうでこういう
材料を使ったりとか入れて、
容積30トンで、重さはそれに対して
幾つぐらいになるといった、それは
受注者のほうで
重量管理をするというのが、船をつくっていくほうの
管理になっております。
◆かわの
忠正 委員 先ほど山田(益)
委員は
応札したのは1社だったと記憶しているということだったんですけれ
ども、そうすると、今後
新造船完成までの
期間、後ほど聞きますけれ
ども、今度また
応札されるところがきちんとそういう計算ができるようなところはあるんでしょうか。
◎
小松 整備課長 今回、この
事態を踏まえまして、
全国にもこういった船をつくるところはございますので、いろいろなところを見させていただいて、事例的には
うちの船より全然
速力が出ている船も現につくられているところはありますので、しっかりとそこは
検討しながら進めたいと思っております。
◆かわの
忠正 委員 そうですね、次の
応札するところの選択というのも、こうなった以上、市のほうも大事かと思いますので、そこはしっかりとお願いしたいと思います。
それから、
新造船完成までの
期間はどのくらいの
期間と見込まれるんでしょうか。
◎
村田 川崎港
管理センター所長 もともとの
予算を確保させていただいた、お認めいただいた際にも、
船舶の
老朽化が進んでいるために早急に船をつくりたいということでお認めいただいたところもありますので、極力早くつくりたいとは思っております。ただ、
先ほど言ったように、
全国の事例をもう一度
確認したり、また、
発注の仕方、そんなところもしっかり
検討した上で取り組んでいきたいと思っておりますので、極力早くというようなことが大前提だと思っております。
◆かわの
忠正 委員 では、ざっくり言うと今回も
契約から
完成までが1年度というか2年度
程度なので、
相手先の候補が決まってきちんと
入札をやって、そこから
契約を結んでというと、もう2年、3年、4年ぐらいかかるという
スケジュール感という
理解でよろしいんでしょうか。
◎
酒井 港湾局長 4年というのはちょっと大げさ過ぎると思っていまして、まず、
一言で言うと、
平成30年度の
予算要求の中に新
造船の
予算要求は入っておりません。それは、まずこういう
事態になったことですから、私
たちの
設計なり
仕様書なりが間違っていたという
理解はしていません。この
仕様書でもきちんとこの性能が満たされるものができるはずだったと
理解しています。他方、さらによくするというか、こういう未然に、
仕様書の中身なのか、
契約のやり方なのかということも改めて
確認をしたいと思っています。余りそこのところを拙速にやって、また同じ轍を踏んでもいけないので、
平成30年はきちんとこういった今の
事態をもう一度
検証したいと思っています。その先に、
平成31年度
予算要求でどこまでを出すのかということはまた改めて
平成30年度の
検討の中でしていきたいと思っています。
◆かわの
忠正 委員 できるだけ早くやりたいという気持ちと、しっかり
検証していきたいということでもあるので、見守っていきたいと思います。いずれにしても、この30トンというところが45トン、1.5倍ということが現実起きたということでございますので、次のどういうところが受けられそうなのかという
調査検討をしっかりとお願いしたいと思います。
◆
石川建二 委員 大体今までの
質問の中でわかったんですけれ
ども、この船が持っている
役割というのは大変重要な
役割があると思うんですが、今の船をもう少し
補修して使っていくという、その
補修がどんなふうにされるのか。あるいは、それだけで全部カバーが難しいのであるならば、ほかの
機能でそこを代替していく。本来ならば、も
うちょっと
機能を高めた
役割が果たせたのだと思うんですが、今後いろいろな
意味で
海上の
管理というのは
重要性が増してくると思うので、その辺の
対策等を具体的に打っていく必要もあるかと思うんですが、そこら辺はどうなんでしょうか。具体的にどのような
補修をすればいいのか等を含めて、
機能強化について見解をお聞きできればと思います。
◎
村田 川崎港
管理センター所長 この間、
川崎港においてはこの
既存の「
つばめ」を含めて3隻で埠頭内の
巡視ですとか
災害時の
対応ということを考えてきたわけでございます。今回、新
造船をつくるに当たって御
説明させていただいた中で、
災害時の
対応等もしっかりやっていくということで、
機能についても必要なものを考えているというようなお話をさせていただいたんですが、
現状の中では、
先ほど申し上げましたようにこの船が使用できない状況になっておりますので、こちらにつきましては
既存の
船舶「
つばめ」を延命化して、その間何とか、
巡視とか今までやってきた
業務を継続していきたいと思っております。
また、
既存の
船舶「
つばめ」を継続して使うに当たって必要となってくる
経費等については、
現状においては
東亜鉄工さんのほうからその間の
費用は見るというような話を聞いております。したがいまして、
機能強化という視点では、この新
造船ができるまでの間というのは難しいかもしれませんけれ
ども、現行の水準は維持させていただきたいと思っております。
◆
斉藤隆司 委員 船舶の
重量管理の件ですが、
先ほども話があったんですが、30トンが45トンになったと。それは、
設計するときに構造も含めて慎重に一緒にやっていくものなのじゃないでしょうか。それがなぜこうなったのか、ちょっと私はよく
理解できないので教えてもらいたいと思いますが。
◎
小松 整備課長 先ほども言いました私
どもの
仕様書でいくと、船の
容積、大きさについて
総トン数で30トンを
仕様書で定めています。それに基づいて、
受注者は細かいところの
設計をしまして、それについては
うちは監理委託している
日本作業船協会が
図面の
チェックをしながら
建造していくといったところで、その中で
材質においての
重量というのは
受注者側が
管理して
造船していくというのが船の
造船の仕方と聞いております。
そこで、委託の
業者は
重量管理が最終的には
速度等にかかわってくるので、しっかり
重量管理をしながら
建造してくださいということは
最初のときに伝えてあります。
◆
斉藤隆司 委員 ということは、
受注者に一番の問題があったということでいいんですか。
◎
小松 整備課長 重量管理においては、
受注者の責任と
理解しております。
◆
斉藤隆司 委員 新
造船の
概要について、
巡視活動もやっているということなんですが、どのぐらいの
頻度で、例えば
港湾を1日1周するとか、そんな表現ではないと思うんですが、どのぐらいの
巡視活動をやっているのか。それから、油の
流出だとか
海難事故が発生すると、主だったところは
新聞か何かに載るんですが、表に出ないというか、そういった
事故はどのくらい発生しているんでしょうか。
◎城後
港営課長 まず、
巡視業務についてでございますが、1日に午前と午後の2回、約2時間から3時間
程度巡視をしております。3隻ございますので、
川崎港を3つのエリアに分けましてその3隻で分担して、午前と午後の2回
巡視しております。
それから、油の
流出事故への
対応でございますが、過去には大
規模な
油流出事故等ございまして、
関係機関等が連携して
対応等してまいりましたが、それ以外にも
委員おっしゃるとおり、
新聞には載らないような
油流出の
連絡等がございます。それらはそれほど
頻度はございませんが、月に1回あるかどうかぐらいだと思います。その場合には、
川崎市
港湾局の
巡視船、それから
海上保安庁の
巡視船、それから
消防艇で適宜連携しながら
対応しているところでございます。
◆
斉藤隆司 委員 わかりました。
◆
三宅隆介 委員 教えてもらいたいんですけれ
ども、この
東亜鉄工さんの
本社はどちらにあるんですか。
◎
大石 港湾管理課長 本社は鶴見です。
◆
三宅隆介 委員 東亜鉄工さんは、
本業がこの
建造なんですか。それとも、いろんなことをやられていて、その一部で
建造をやっているような
業者なのでしょうか。
◎
村田 川崎港
管理センター所長 主にこういった
船舶の
建造ですとか修理、保守、そういったところを実施している
会社でございます。
◆
三宅隆介 委員 ということは、
本業中の
本業なんですね。
応札が1社しかなかったということなんですけれ
ども、何社かこういう
会社がある中で1社しか
応札が来ないということは、ちゃんとしたところはこんなの安くてやっていられないよというような感じなんですか。1社しか
応札されないという事情はどんなところにあるんでしょうか。
◎
村田 川崎港
管理センター所長 私
どもこの
船舶を出すに当たっては、この
程度の船をつくる場合の
価格というのを一応
調査しまして、それで想定をしてございます。そういった中で、
先ほど申し上げましたように
一般競争入札で
発注させていただきましたので、
価格が折り合わないから云々ということで
受注を見送ったとか、見合わせたというようなことについては、私
どもではなかなかわからないところでございます。
◆
三宅隆介 委員 そこは結構
検証されたほうがいいような気がするんですよね。適切な
価格だったのかどうか、も
うちょっと値段を上げたらもっと
応札が来たのかもしれないし、そもそも
一般競争入札でやるのがどうかと私個人的には思うんですが。
もう1点お聞きしたいのは、
業者側に
ミスがあったのは御
説明いただいてわかりましたが、もともとつくる
能力はあったんだけれ
ども、何かしらの
ミスがあってこういうことになったのか、もともと
能力がなかったのだけれ
ども受注してしまったのか、そこの
検証もしなければいけないと思うんです。これがもし
川崎の
業者であれば、僕は個人的には1回や2回失敗したからといって、はい、では次ということではなくて、
業者を育てるという
意味で、失敗しながら
技術が高まっていくものと思うので、そういう考え方もあっていいのかなと思うんですけれ
ども、これはほかの
業者を探した場合、何社ぐらい、大体
全国にこういう
業者はあるんでしょうか。
◎
大石 港湾管理課長 大変申しわけないんですけれ
ども、
全国的な
規模となりますと、何社かというのはお答えできづらいです。
◎
酒井 港湾局長 御
質問ありがとうございます。今の
幾つかの
質問の中で答えられる範囲でお答えさせていただきますと、なぜ1社しか入ってこなかったのか、
価格だけではなくて、これは臆測の
部分が随分入りますけれ
ども、多分、
造船会社というのは基本的に
ドックを抱えていて、その
ドックの中でうまく回せるか。では、その
ドックが別の
契約が入っていれば、
能力があっても手を挙げられないということがあります。その
ドックというのが、単なる
建造だけじゃなくて、
先ほど言いました
補修だとかというのも入ってくるので、
ドックの
空き状況ということもあると思います。
もう一つ、今
全国的にと言ったときに、地方で船をつくってまた持ってこなきゃいけないということもあります。例えば、九州とか北海道で
ドックがあって、そこで
建造したものを持ってこれるのかというと、またそこで
費用がかかるとかがありますので、そういったことも含めて、まさに今いろいろな御指摘されたことも含めて、
平成30年度、もちろん今御
説明したように、
委員おっしゃられたように、
チェックはどうしていたのか。要するに、私
たちの
施工監理の中で
チェックの
業務をなしていますけれ
ども、その点は、例えば
出力がちゃんと出ているのかとか、きちんとそれが防爆の外壁にちゃんとなっているのかとか、それぞれの
材質なりなんなりの
検証はしていてでき上がって、
チェックをしてつくられている、私
どももそういう
チェックをしているのだけれ
ども、最終的に組み上がった重さが重かった。そこの
部分の
検証までは、実は私
たちはそれを
チェックしろと言っていなかった。それは
受注者側が当然ながらやるべきことだった。実は、
海上走行のとき13.7ノットだったところがこの
写真です。この左の
写真で見ていただくとわかるとおり、何かほとんど沈んでいるかのような
写真になっているかと思うんですけれ
ども、まさにこういう状態の中で引き取れるかというと、それはやっぱり無理だよねと。やっぱり私
たちとしては
仕様書どおりのものが、
先ほど幾つか
委員の中からも、これが
通常の船なのかと。いや、
通常の船だと私
たちは思っているわけで、
特殊船をつくってくれなどと言っているわけではないので。それからあと、これが
能力がなかった
会社なのかというと、この
会社の実績として
通常これぐらいの船をつくっていた過去の
経緯も
確認をしておりますので、当然これぐらいの船はできるだろうと思って私
たちも了解をしたということでございます。
なので、もちろん今回この件に関して、この
受注者に悪意があって何か変なものをつくったということではないと思っております。本当に単純にそういった
技術力不足のためにこういうことが起きたのだと思っておりますので、そういう
意味で言うと、彼らも誠意を持って今回大変申しわけないと思っていることから、次の新
造船ができるまでの間の負担は自分
たちのほうでさせていただきたいということを自主的に申し入れてきたと、そういうことでございます。
幾つかの
質問に対してまとめてお答えさせていただきました。
◆
三宅隆介 委員 どうもありがとうございました。平素のメンテナンスを考えると、遠いところで
受注したときに困る話ですよね。だから、恐らくまたこのかいわいの
業者さんになると思うんですけれ
ども、僕が心配するのは、この
程度の船をきちんとつくることができなくなった日本の
技術力に僕は危機感を持つんです。恐らく製造業の分野でも、いわゆる団塊の世代が退職されて人材をうまく継承できていないところもあるのかなとちょっと心配するのですが、そういう
技術力を維持するという観点でも、行政側としても
業者を育てるというか
技術を継承するという観点でまたいろいろと
検討された上で仕事を
発注したり、取引をしていっていただきたいなということを要望させていただきたいと思います。
◆
石川建二 委員 先ほど総
重量が45トンになってしまったと。見ると、
総トン数というのは容量であって重さではないということで、
先ほどの
説明でもあったかもわかりませんけれ
ども、約30トンというのは重さで言うと30トン相当ということで
理解をしてよろしいんでしょうか。
◎
小松 整備課長 今回の
仕様に関しては、
容積と重さも大体30トン、同じような形ということで当初計画しました。
◆
石川建二 委員 わかりました、ありがとうございました。
◆坂本茂
委員 確認をさせてもらいたいんですが、基本的に整理すると、あくまで「
つばめ」というのは
老朽化によってとにかく新
造船にかえていきたいということであって、何か
機能不足というか、新たにつけ加えたい
機能があるとか、そういうことが含まれているのかどうかというのはちょっと
確認したいんですが。
◎
村田 川崎港
管理センター所長 基本的には
老朽化ということが第1でございまして、新造するということにあわせて若干
機能を、
先ほど言ったように
災害時の
機能を強化するとか、そういうことはございます。
◆坂本茂
委員 別にそれがいいとか悪いとかじゃなくて、
災害時の防災
機能って一くくりで言われても感覚で捉えちゃうので。
◎
村田 川崎港
管理センター所長 例えばでございますけれ
ども、
災害時、電気がないときに電気が使えるように太陽光パネルを付加させていただいたり、あと、若干燃料タンクを大きくしたり、そんなところを加味させていただいております。
◆坂本茂
委員 わかりました。
それで、しばらくの間
既存船舶「
つばめ」を使うということですけれ
ども、この「
つばめ」で、過去の実績でちょっと心配しているのは、定期点検だとか、40年経つ、
老朽化ということで、緊急修理の発生
頻度というか、過去の40年間の間、「
つばめ」って大体トータルで出るのかなと思うんです。その辺はどうなんでしょう。
◎城後
港営課長 「
つばめ」ですが、
委員おっしゃるとおり40年以上たっていまして、かなり
老朽化しております。それで、過去には船底に穴があいたり、あるいは設備類も故障したりということで、今数字的なものはちょっと申し上げられないんですけれ
ども、やはり安定的に
巡視業務を運用するというのにはお金をかければ直るものですけれ
ども、やはり安定的に運用する
部分では問題があるということで、今回「かもめ」を新造するということにした
経緯がございます。
金額についても、やはりかなりかかっておりまして、大体年間で点検修理に1,000万円ぐらいかかると考えております。そういう
部分について、今回「かもめ」に直した場合はその6割
程度でおさまると考えておりますので、そういう
部分からも早急に「かもめ」は新造したいと考えております。
◆坂本茂
委員 要は、そこのところが一番大きな問題で、
老朽化ということ、老朽船ということよりも、これだけ年限がたっていますと安定的に動かしたりする――
巡視船はいつ何時何が起こるかわからないというときに、
補修でしたとか、ちょっと部品が壊れたりして
対応ができないとか、こういう状態は絶対避けていかなければいけないことなので、新
造船の
発注については、これはもうお互いに
造船のプロではないですから、こちら側からはいろんな希望を申し伝えてやってもらうということで、とにかく次回はしっかりとしたものを一刻も早く入れてほしいということで、この間の
既存船舶「
つばめ」で切り回しをしているときに不測の
事態が起きないように、上手な
船舶の配置だとか、
対応をしてもらいたいと思います。
補修その他で累計すると、やっぱり1,000万円以上かかっていくと思いますよ。そうしたことを投入しながら延命策を考えていくというよりも、今までそれでやり繰りしていたわけですからね。やっぱり見きわめ、見切りのときって今だと思うんですよ。そのときによもや蹴つまずくと思わなかったんですけれ
ども、これは
港湾局の責任というよりも
造船側のほうなのだろうなと思うんですけれ
どもね。この間の
港湾機能の安全と安心の運営のために、この
既存船舶の活用方法を緊張感を持って
対応してやっていただきたい。これは要望で結構です。
○
押本吉司 委員長 ほかにないようでしたら、以上で「
川崎港
巡視船建造の
経過について」の
報告を終わります。
ここで
理事者の退室をお願いいたします。お疲れさまでございました。
(
理事者退室 )
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押本吉司 委員長 次に、その他として、今後の
委員会日程につきまして御
協議をお願いいたします。
協議の結果、2月8日(木)に開催することとした。
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○
押本吉司 委員長 その他、
委員の皆様から何かございますでしょうか。