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06月26日-09号

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  1. 横浜市議会 2020-06-26
    06月26日-09号


    取得元: 横浜市議会公式サイト
    最終取得日: 2021-07-25
    令和 2年第2回定例会              第2回          横浜市会   会議録(第9号)              定例会---------------------------------------              議事日程第9号        令和2年6月26日(金)午前10時開議 第1 一般質問--------------------------------------- 出席議員(86人)                     鴨志田啓介君                     山田一誠君                     青木亮祐君                     福地 茂君                     東 みちよ君                     長谷川えつこ君                     森 ひろたか君                     大野トモイ君                     木内秀一君                     久保和弘君                     宇佐美さやか君                     平田いくよ君                     川口 広君                     長谷川琢磨君                     伊波俊之助君                     伏見幸枝君                     小松範昭君                     山浦英太君                     梶尾 明君                     ふじい芳明君                     田中ゆき君                     安西英俊君                     竹野内 猛君                     みわ智恵美君                     北谷まり君                     山本たかし君                     草間 剛君                     磯部圭太君                     遊佐大輔君                     藤代哲夫君                     横山勇太朗君                     荻原隆宏君                     有村俊彦君                     大岩真善和君                     藤崎浩太郎君                     尾崎 太君                     行田朝仁君                     中島光徳君                     古谷靖彦君                     豊田有希君                     高橋のりみ君                     輿石且子君                     黒川 勝君                     渡邊忠則君                     山下正人君                     関 勝則君                     酒井 誠君                     麓 理恵君                     望月高徳君                     坂本勝司君                     斎藤真二君                     望月康弘君                     竹内康洋君                     荒木由美子君                     岩崎ひろし君                     河治民夫君                     白井正子君                     渋谷 健君                     大桑正貴君                     斉藤達也君                     鈴木太郎君                     瀬之間康浩君                     梶村 充君                     松本 研君                     今野典人君                     大山しょうじ君                     中山大輔君                     こがゆ康弘君                     福島直子君                     高橋正治君                     斉藤伸一君                     大貫憲夫君                     小幡正雄君                     太田正孝君                     井上さくら君                     古川直季君                     横山正人君                     佐藤祐文君                     清水富雄君                     佐藤 茂君                     田野井一雄君                     花上喜代志君                     谷田部孝一君                     仁田昌寿君                     加藤広人君                     源波正保君--------------------------------------- 出席説明員        市長           林 文子君        副市長          平原敏英君        副市長          小林一美君        副市長          城 博俊君        副市長          林 琢己君        技監           小池政則君        危機管理監        高坂哲也君        温暖化対策統括本部長   薬師寺えり子君        政策局長         伊地知英弘君        総務局長         池戸淳子君        財政局長         横山日出夫君        国際局長         赤岡 謙君        市民局長         石内 亮君        文化観光局長       神部 浩君        経済局長         星崎雅代君        こども青少年局長     齋藤 聖君        健康福祉局長       田中博章君        医療局長         修理 淳君        病院経営本部長      平原史樹君        環境創造局長       小林正幸君        資源循環局長       金澤貞幸君        建築局長         黒田 浩君        都市整備局長      (技監兼務)        道路局長         乾  晋君        港湾局長         中野裕也君        消防局長         松原正之君        水道局長         大久保智子君        交通局長         三村庄一君        会計管理者                     相原 誠君       (会計室長)        教育長          鯉渕信也君        選挙管理委員会委員長   吉原 訓君        選挙管理委員会                     佐竹広則君        事務局長        人事委員会委員長     水地啓子君        人事委員会事務局長    阿部昭一君        代表監査委員       藤野次雄君        監査事務局長       栗谷静哉君        政策局秘書部長      堀口和美君        総務局副局長                     小林英二君       (総務部長)        財政局財政部長      松浦 淳君        教育次長         小椋 歩君        総務局総務課長      田中 敦君--------------------------------------- 出席議会局職員        局長           屋代英明君        副局長                     江南眞人君        (市会事務部長)        政策調査等担当部長    橋本 岳君        総務課長         濃野 誠君        秘書広報課長       柴垣 涼君        議事課長         本多 修君        調整等担当課長      吉田 誠君        政策調査課長       青木正博君        法制等担当課長      原田 智君---------------------------------------     午前10時00分開議 ○議長(横山正人君) 現在着席議員数は86人であります。--------------------------------------- ○議長(横山正人君) これより本日の会議を開きます。--------------------------------------- ○議長(横山正人君) 会議録署名者は、横山勇太朗君と藤崎浩太郎君にお願いいたします。--------------------------------------- ○議長(横山正人君) これより日程に入ります。--------------------------------------- ○議長(横山正人君) 日程第1、一般質問を行います。 質問の通告がありますので、順次これを許します。草間剛君。     〔草間剛君登壇、拍手〕     〔「頑張れ」と呼ぶ者あり、その他私語する者あり〕 ◆(草間剛君) 皆様おはようございます。自由民主党横浜市会議員団・無所属の会を代表いたしまして、市政の重要課題に対して質問をさせていただきます。 新市庁舎となり、最寄りのJR駅が関内駅から桜木町駅に変わりました。僕が初めて桜木町駅に降りたのは31年前の1989年、平成元年の横浜博覧会でした。当時、私は小学校二年生、親に連れられて見たあのにぎわいと感動を今でもよく覚えています。本会議場の裏の広い窓から見える周辺の風景はほぼ全てがあの頃から、平成の31年間の先輩方の御尽力のたまものです。その象徴の一つがこの新市庁舎だとも思います。そして、これからの令和の時代、ここはまさに僕らが全ての力を振り絞らなければならない時代です。大変困難な幕開けとなった新時代をしっかり前に切り開いていく。先人への感謝と未来への決意をもって新市庁舎初の一般質問を行わせていただきます。 まず、新型コロナウイルス感染症対策について伺います。 このたび新型コロナウイルス感染症により亡くなられた方々、御家族、御関係者の皆様に謹んでお悔やみ申し上げますとともに、罹患された方々に心よりお見舞い申し上げます。また、医療の最前線でコロナに立ち向かう医師や看護師をはじめとする医療従事者の皆様の御尽力に心より感謝申し上げます。よこはま自民党新型コロナウイルス感染症対策本部では、この間、古川団長、関政調会長を中心に、私も事務局次長として横浜市医師会のコロナ対策本部に毎回出席し、医療現場の声を吸い上げると同時に、市民の皆さん、市内各種団体から寄せられた300項目を超える要望を取りまとめ、計10回のコロナ対策に関する政策提言を当局に対し行ってまいりました。まさにこれから林市長のリーダーシップのもと第2波に備えた諸施策をスピード感を持って行っていかなければなりません。 さきの感染の第1波では、全国的に集団感染、いわゆるクラスターの問題が取り沙汰されました。本市でもクラスターがこれまでに13施設報告されています。中でも、医療機関で集団感染が発生すると、陽性患者の隔離や転院、濃厚接触者となった医療従事者の出勤停止、感染防護対策に関わる大きな負担など、安全が確認されるまでは診療機能の低下が余儀なくされ、新規入院受入れの停止や外来診療の停止など、一般の患者の方々や市民へ大きな影響があります。万が一第2波の感染拡大局面で院内感染事例が多発するようなことがあれば医療崩壊につながることになります。これは絶対に避けなければなりません。これまでの集団感染事例における原因や課題などを整理し、それを病院間で共有することにより横浜市内の各病院がそこで得た教訓を生かして今後の院内感染対策に取り組むことが重要と考えます。 そこで、今後の集団感染対策として、これまでに発生した医療機関における集団感染事例を病院間で共有することが重要と考えますが、市長の見解を伺います。 この間のコロナ陽性患者を見ると、およそ75%の方が軽症または無症状者です。軽症者と無症状者については宿泊療養を基本として対応するとの国の通知が4月23日付で発出され、県の神奈川モデルもその通知に沿って運用されています。現在、県内では湘南国際村センター、アパホテル、相模原宿泊療養施設と、旧市民病院施設である横浜市宿泊療養施設の計4か所で受入れが行われております。感染状況が落ち着き、現在は需要に対して十分な供給量が確保できていますけれども、今後、感染拡大の第2波、第3波が発生し無症状者、軽症者が急増する場合も想定すれば、引き続き受入れられる体制を確保しておく必要があると思います。一方で、アパホテルでの受入れは8月末で終了すると知事が表明しています。施設を借り上げた県の判断だと思いますが、本市で2000室の収容力を失うことに対して市としても何らかの対策を講じる必要があると考えます。しかも、本市が提供する旧市民病院施設は9月末までの予算措置となっております。 そこで、第2波に備え旧市民病院の横浜市宿泊療養施設の運営期間を年度内いっぱいまで確保する必要があると思いますが、市長の見解を伺います。 新型コロナに対する市民の皆さんの関心は強く、発熱やせき、だるさなど風邪症状が生じた場合に、もしかしたら自分もコロナではないかという不安が小さくありません。私のほうにも、発熱などの症状でかかりつけの先生に相談したところ受診を断られてしまったという声が寄せられます。今後、第2波の拡大を防ぐためには、受診先が見当たらず困っている方やかかりつけ医がない方がすぐに安心して受診でき、検査が必要な場合に迅速に検査を受けられるようにする必要があります。 そこで、受診先が見当たらない方を医療機関につなげる仕組みづくりについて市長に伺います。 我が党からは、PCR検査のほか抗体検査の活用検討についても要望させていただきました。今後、市民が過剰に新型コロナウイルスを恐れず経済活動を再開していくためにも、抗体検査により真の感染率を正確に把握することは非常に重要です。抗体検査はPCRに比べ精度が安定しないとも言われていますが、横浜市立大学では、国からの補助金の交付を受け、高感度かつ大量に抗体検査ができる国産の装置の研究開発が進んでいると聞いています。 そこで、横浜市立大学が開発中の抗体検査を有効に活用していくべきと考えますが、市長の考えを伺います。 横浜市では、医療崩壊を阻止するために、市独自の取組である感染症医療調整本部Y-CERТを稼働させたり、市民病院やみなと赤十字病院等をはじめ市内の医療機関に協力いただいて、重症、中等症患者を受け入れる病床を約500床確保するなど、市民の皆さんの安心安全のために積極的に取組を進めています。また、各区の福祉保健センターでも感染拡大を防ぐためのきめ細やかな対応を行っています。しかし、新型コロナに対応するため法改正された新型インフルエンザ等対策特別措置法では、市長の権限は緊急事態措置に関する総合調整を行うよう県に要請できることに限られており、団体、個人への感染症対策の実施に必要な協力要請、緊急事態時の外出自粛要請や商業施設の使用制限などの権限は全て県知事にあります。新型インフルエンザ等対策特別措置法において横浜市が一般の市町村と同様の事務権限しか持たないことは、感染症対策をこれまで以上に効果的かつ迅速に進めていく上で課題があると考えます。 そこで、コロナ禍における市と県の役割を検証し、市の事務権限強化を進めていくべきと考えますが、市長の見解を伺います。 全国最大の人口を擁する基礎自治体として、改めて市民生活や市内事業者の活動を守り支援するための事務権限について考え直す機会ではないかと思います。県と市の役割をしっかり検証し、県から必要な事務権限の移譲を進める等、横浜市が一層プレゼンスを発揮することを要望し、次の質問に移ります。 次に、児童虐待対策としてのLINEの活用について伺います。 新しい生活様式が求められる中、学校の分散登校は始まったものの、保護者も子供も不安やストレスを抱え、児童虐待の発生が引き続き懸念されています。我が党では、4月15日、山田議員など若手議員を中心に取りまとめた横浜市立学校休校期間における児童虐待の防止の取り組みの徹底に関する提言で、ストレスにさらされている保護者と児童向けにSNS等を利用した相談ホットラインを開設するよう当局に要望しました。さらに関議員より、さきの市会臨時会において、より効果的な取組の推進を市長にお願いしたところです。このたび、7月1日から神奈川県の実施するかながわ子ども家庭110番相談LINEと合同で、本市が児童虐待の防止を目的としたLINE相談を開始するとの発表がありました。我が党の提言を受けスピーディーな開設を実現したことに関しては大いに評価するところですが、早期の実施に至るまでには様々な調整があったことと思います。 そこで、児童虐待防止を目的としたLINE相談の導入に至るまでの経緯について改めて市長に伺います。 次に、特別定額給付金について伺います。 全ての国民に一律10万円を給付する特別定額給付金については、既に6月9日から郵送申請分の振り込みが始まり、6月中旬以降は毎日10万件から15万通の申請書が殺到しており、業務多忙のピークが続いていると思います。今回の事業は国の政策ですが、各自治体が実施主体となって進めていることから、事前準備、封筒や申請書の印刷、封入、封緘、発送、申請書の受付、確認、審査、給付までの事務処理手法は、数々のシステム開発を含めて各自治体によって大きく異なりました。政令指定都市の大きな自治体は、申請から振り込みに至るまでの全ての事務処理工程において膨大な手間と時間がかかるため、ゴールデンウイークや休みを返上して頑張っていただいても、人口が少ない自治体に比較して進捗が遅くなっています。日本最大の給付対象者182万世帯、376万人を抱える横浜市の場合、とにかく量が膨大過ぎて機動的な対応が難しい面があったことは想像されます。かねてより我が党からも、とにかくスピード感を求めてきましたけれども、それに加えて的確かつきめ細やかな対応をすることも求められる事業であり、走りながらでも改善できることは改善し、寄り添った対応をしていくことが必要です。 そこで、本事業を進める中で市民の皆様の声を踏まえ本市独自にどのような工夫をしたのか、林副市長に伺います。 最新の状況として、昨日25日時点の集計では、横浜市は約143万件の申請を受け付け、約42万5000件の振込手続を完了したと聞いています。対象世帯に占める給付率は約23%であり、政令市の中で100万世帯を超える都市の中でも、給付済み世帯数では、大阪、名古屋の5倍から6倍になります。全く報道されませんけれども、大変健闘している部類に入ると思います。給付金の申請期限は9月10日と聞いていますが、今回の給付事業は迅速かつ的確に家計の支援を行うことが目的です。 そこで改めて、本事業の目的達成に向けた市長の決意を伺います。 今回の給付金事業の実施に当たって国が導入したオンライン申請システムは、申請の50%以上がエラーではじかれ、どこの自治体も大混乱に陥りました。大阪、川崎、千葉、埼玉などオンライン申請の受け付けを中止した大都市も多くなっている中で、横浜市では入力ミスを補正する機能を追加し、申請時のエラーを2割未満に抑えることができたことは高く評価されます。また、この定額給付金事業には、延期となったオリンピック・パラリンピック事業の最前線にいた職員の方も急遽動員され、多く従事しています。市民のために休日返上で本事業を行っていることに感謝を申し上げ、次の質問に移ります。 このコロナ禍でも、全国の自治体では各種選挙が行われています。まさに今、7月5日投開票の東京都知事選挙が行われていますけれども、投開票所におけるマスクの着用やアルコール消毒液の配置など、通常時でも大変な選挙事務がより複雑化しています。日程が分かっている選挙ならまだしも、例えば衆議院選挙は、来年の任期満了を控えいつ行われるか分かりません。全国最多の600以上の投票所を抱える横浜市としてもしっかりとした準備をしなければならないと考えますが、そこで、コロナ禍における選挙事務対策について選挙管理委員会委員長に伺います。 投開票所のマスクや消毒液の確保だけでも大変な作業だと思いますので、今からしっかり準備いただきますよう要望します。 次に、風水害対策の改善について伺います。 昨年9月の台風15号では、記録的な暴風雨により千葉県を中心に大規模な停電や断水が発生しました。本市においても多くの住家被害のほか、高波により金沢臨海部産業団地に甚大な被害が発生しました。翌10月の19号では、本市では幸いにも死者は発生しなかったものの、約9000名近くの方が実際に避難されるなど、これまでにない経験となりました。横浜市の風水害対策における課題については、我が党としても今年2月の市会予算代表質疑において古川団長から災害時の逃げ遅れゼロの実現に向けた取組を質問しましたが、私も地元の都筑区で実際避難者が出ている避難所運営の困難さを目の当たりにし、所属した減災対策推進特別委員会において問題提起をさせていただきました。昨年の台風等の経験を踏まえた課題に対して、全区局長で構成する危機管理推進会議のもと部会で検討を進めており、今年のシーズンまでに具体的な対応策を取りまとめるとのことでしたが、そこで、昨年度の課題に対する風水害対策の改善状況について平原副市長に伺います。 25年前の阪神・淡路大震災の一つの教訓は、大都市で住宅が密集している神戸市で多くの救助ヘリが降りることができず、救える命が失われたということでした。私は1期生の頃から災害時における大都市のヘリ離着陸に取り組んでおり、消防ヘリの場外離着陸場は36か所に増え、一昨年には山本防衛副大臣にも御尽力いただき、市内にある飛行場外離着陸場の中でも、三ツ沢公園陸上競技場は大型ヘリが着陸できるという確認を自衛隊と行っていただきました。今のところ自衛隊に大型ヘリが降りられると確認してもらった場所は市内にこの1か所ですけれども、平成30年7月豪雨における自衛隊災害派遣のヘリコプターの総数900機の中で大型ヘリは140機、北海道胆振東部地震では延べ60機が出動しています。このままでは大型ヘリが全く機能しません。 そこで、大型ヘリの離着陸場を市内でさらに確保していくべきと考えますが、平原副市長の見解を伺います。 自衛隊はもちろん神奈川県とも連携した調査をしっかり行っていただきますよう要望します。 また、都心臨海部、京浜工業地域を抱える本市としては、災害時の海からの支援も非常に重要です。昨年、減災対策推進特別委員会所属自由民主党委員で、西日本豪雨被害に対応した海上自衛隊呉地方総監部を視察させていただきました。あの豪雨災害時には海上自衛隊の艦船が1か月で延べ153隻動員され、停電、断水となった地域におけるお風呂の支援などをテレビで拝見した方も多かったと思います。世界屈指の混雑率を誇る東京湾では、現在船舶の大型化が進み、また、東日本大震災においては東京湾内の各港から船舶が湾央に避難するなどしたため、一時的に400隻以上の船舶により東京湾が大混雑する状況となり、衝突などのリスクが高まったそうです。海上からの支援も、空からの支援同様多くの課題を抱えています。 そこで、災害時の東京湾からの支援について横浜市が率先して関係省庁や各自治体と調整していくべきと考えますが、市長の見解を伺います。 横浜市は、新型コロナへの対策として、5月に第1弾となるくらし・経済対策を策定しました。市民生活を守り市内事業者を支援するため、今まさに5月補正で計上した施策事業の効果を早期に市民や市内事業者へ届けるために、対策予算の執行の真っただ中にいると思います。 そこで、この1か月の市民生活や市内事業者の声や状況について市長はどのように受け止めているのか、伺います。 今回のコロナ第1波の影響で、市内では500名以上の感染者と46名の命が失われました。ただし、コロナでの直接的な影響以上に市民生活や市内経済は今までにない大打撃を受けています。 そこで、ここからはアフターコロナ、ウイズコロナの経済再生と市政運営をテーマに議論をさせていただきます。 初めに、水道事業について伺います。 我が国の水道は、133年前、明治20年の横浜での創設以来、今日まで安全で良質な水を供給し続けています。このため高いレベルで公衆衛生を守られてきており、世界と比較し、日本のコロナ対策においても、水道インフラは大変大きな役割を果たしていると考えます。緊急事態宣言の期間においては、外出自粛により多くの人々が自宅で過ごす一方、市内経済活動の停滞により水道事業にも影響があったのではないかと思います。 そこで、直近の水道の使用状況の変化や料金収入への影響はどうなっているのか、水道局長に伺います。 水道局では、平成30年から水道料金等在り方審議会を設置し検討を進めており、さきの第1回定例会において、本年9月の第3回定例会に料金改定議案を提出し、令和3年4月に料金改定の実施を目指すとの説明がありました。施設の老朽化の進行は、コロナ禍であっても待ったなしの状況です。私は、値上げの議論が始まる前、8年前から、蛇口をひねればどこでもおいしい水が飲めるという私たちの世代の当たり前を次の世代に残さなければいけないという観点で、料金改定を含めたインフラをどう守るかという議論を行ってきました。人口減が見込まれる中で、約9000キロの水道管、3つの浄水場、市内あまたある配水池、貯水池、ポンプ場などのインフラの老朽化、耐震化対策は急務であり、横浜水道は民営化しないという議論も含めて、料金改定は避けられない状況であると認識しています。しかし、新型コロナによる社会経済情勢は厳しい状況であり、現在は回復途上の段階で、受けたダメージが大きいのも事実です。 そこで、料金改定時期について現時点でどのように考えているのか、水道局長に伺います。 施設の更新、耐震化は待ったなしの状況であり、次の世代に先送りすることは非常に無責任です。しかし、水道料金は市民に負担をお願いするものであることから料金改定に当たってはしっかりと検討を進めるとともに、市民の皆様に御理解いただけるよう丁寧に説明していただくことを要望して、次の質問に移ります。 次に、地下鉄、バスの市営交通事業について伺います。 私の地元の都筑区は鉄道が地下鉄しか走っておりません。まさに区民の生命線となっておりまして、また特にセンター南駅発着のバスのほとんどが生活維持路線として、財政苦しい中でも区民の生活を支えています。ただ、その地下鉄もバスも、この緊急事態宣言下で、今まで見たことがないくらい人が乗っていませんでした。正直収支が大変気になります。 そこで、コロナ禍による市営交通事業の損失について交通局長に伺います。 また、バス事業、地下鉄事業に与える影響についても交通局長に伺います。 当選時から取り組んできたグリーンラインの混雑緩和ですが、決定した6両化に加え、アフターコロナでのリモートワークの増加を見込めばかなり混雑が緩和され、沿線地域の住民満足度向上につながると思います。また、この工事には多くの市内業者も参加することから市内経済への貢献も期待できます。様々な工夫をしながら早期の工事着工を要望いたします。 次に、GIGAスクールについて伺います。 新型コロナの影響を受けて国から補正予算が示され、市立小中学校の1人1台端末を計画前倒しで今年度中に整備することになりました。我が党でも、川口広議員など青年局世代議員が横浜市立学校におけるICT教育の普及の徹底に関する提言を4月16日に提言しましたが、その後、教育委員会では庁内にプロジェクトを設置するとともに、有識者等による懇談会の意見等を踏まえ、横浜市におけるGIGAスクール構想の方向性を今月22日に策定し、9月をめどに横浜市におけるGIGAスクール構想を公表するとも聞いています。GIGAスクール構想によって教育現場に大きなイノベーションをもたらし、社会の変化に合わせて次世代を担う人材育成につなげていかなければなりませんが、規模の大きい本市ではスピード感を持って取り組んでいかなければなりません。 そこで、既に予算化した児童生徒1人1台端末の学校への配備スケジュール及び各学校へのネットワーク設備の整備スケジュールはどうなっているのか、教育長に伺います。 コロナ第2波によって再度学校が休業に追い込まれた際の学びの保障として、ICTを活用した遠隔教育への保護者の期待は大きいです。また、市立学校の中には、積極的にインターネットを活用して遠隔でのホームルームの実施や課題のやり取りなどを進めていきたいという学校もあると聞いています。今年度は、そうしたICTを活用できる学校、やりたい学校には裁量を与えてどんどん積極的に試行していくということで、GIGAスクール実現へのベストプラクティスを模索していくことも必要と考えます。こうした取組を進めていく中で重要なことは、児童生徒一人一人にインターネットを通じてクラウド上の学習教材にアクセスするためのアカウントを早期に付与することです。 そこで、いち早く児童生徒に学習教材にアクセスするアカウントを付与すべきだと考えますが、教育長の見解を伺います。 GIGAスクール構想は、公教育の在り方を根本から変えるほどのインパクトがある政策であり、単に端末やネットワークを整備すれば終わりではありません。現場の課題も多いと思いますが、ぜひ横浜の子供たちの未来に有益な構想を策定し、進めていただきたいと思います。 次に、本市の港湾工事におけるWTO対象工事について伺います。 横浜港は、急速に進展する船舶の大型化に対応し国際競争力の強化を図るため、昨年度より新本牧ふ頭の建設工事に着手しました。本市において埠頭を整備することは、日本の港湾機能の国際競争力の強化にもつながることになります。また、新型コロナウイルスによる景況を打破するための大きなチャンスにもなる事業だと考えられます。この新本牧ふ頭工事では、工事費が多額となる大型工事が多く、ほとんどが政府調達協定対象、いわゆるWTO対象工事となっています。このため、一般的な競争入札と違い、一定金額未満の金額で入札した事業者を失格とする最低制限価格制度を採用できないため、ダンピングで落札率が下がる傾向にあります。事実、新本牧ふ頭における工事実績では落札率が82%程度と非常に低く、関係団体からは利益率が1%しかないという話も聞いています。一方、国が発注するWTO対象工事では、平均落札率90%以上と高い水準であり、市の落札結果と差が出ています。新型コロナウイルスの影響は建設業界においても甚大であり、落札結果が低入札では、景気を下支えする側面からも意味がないのではないでしょうか。 そこで、WTO対象工事における低入札対策を講じるべきと考えますが、林市長の見解を伺います。 アフターコロナの生活では、経済面での再生も大切ですが、同時に心の再生も必要です。そのためには、文化芸術が持つ力がますます重要になってきます。市民にとっては身近な場所での文化活動が特に重要で、その中心的な役割を果たすのが区民文化センターです。2011年に当選以来、ずっと都筑区での区民文化センター問題に取り組んできて、ようやく昨年3月に事業者が決定し、2023年の開館に向けた取組が進められています。今日も多くの皆さんが傍聴やネット傍聴をいただいていますけれども、都筑区民にとっては長年の悲願でもあります。 そこで、都筑区における区民文化センターについて地元の思いを受け着実に整備を進めるべきと考えますが、市長の見解を伺います。 また、区民文化センターの建設予定地はセンター北の中心部にあり、利便性がよい一方、休日は慢性的な渋滞が発生しています。緊急事態宣言が明けてウィズコロナの買物需要でさらに渋滞の度合いも悪化してきました。昨年の予算特別委員会でも伺っておりますけれども、開館に向けて周辺道路の渋滞対策に早急に着手していく必要があります。 そこで、都筑区における区民文化センターの整備に伴う周辺道路の渋滞対策について林副市長に伺います。 ぜひ、港北ニュータウン開発に御尽力いただいた地元の皆さんが元気なうちに開館できるよう、よろしくお願いをいたします。 市内経済でコロナの影響を特に大きく受けていると感じるのが、飲食と観光MICE関連です。思い起こせば、まだ市内に感染者が発生していなかった2月、毎年パシフィコで開催していた国内最大のカメラ展示会の中止が発表されたのを皮切りに、新設のパシフィコ横浜ノースも4月24日のオープンと同時に臨時休館し、緊急事態宣言が解除後の今月1日に営業を開始しましたが、イベント開催どころか、ほとんど人の気配を感じません。 そこで、コロナ禍におけるパシフィコ横浜などのMICE施設に対する影響について林副市長に伺います。 世界的なコロナの感染拡大の影響から鑑みて、今年から来年にかけての短期的にはMICE事業は壊滅的なダメージを受けると思います。重要視しなければならないのは、そこからのレジリエンスです。コロナ禍でも経済活動や社会活動は続いていきます。例えば、私が所属する横浜青年会議所では、毎年開催している横浜経済人会議を今年度は会場とオンラインのハイブリッド開催で行う調整が今まさに行われており、また、まさに今日、株式会社横浜国際平和会議場は株主総会を迎えて、新たに渡辺前副市長が社長に就任されると聞いていますけれども、そもそもパシフィコの株主総会のやり方もウィズコロナ対応なはずです。 そこで、体温計貸与などのコロナ対策、オンライン配信などを含めた会議誘致など、横浜の代表的な施設であるパシフィコ横浜においてウイズコロナの新しい試みや使い方などを進めていくべきと考えますが、市長の考えを伺います。 本物を求めて人は動きます。MICEも短期的には大ダメージを受け、また、話し手一方通行のシンポジウムや勉強会などは今後もオンライン化がさらに加速すると思いますが、実物や交流を求める展示会やサミットなどは、本物を求めて必ず需要は戻ると考えます。 そこで、今後のMICE誘致の考え方、意気込みについて市長に伺います。 アメリカの同時多発テロが発生した2001年の9・11直後、テロを恐れて、これから誰も飛行機には乗らず、航空産業は衰退すると言われましたが、その後、航空産業は衰退どころか著しい成長を見せました。MICEも経済や社会活動の本質的には絶対に不可欠なもので、羽田に近い横浜の競争力は中期的には揺るがないものがあります。だからこそウィズコロナの短期的な取組を重要視して、様々な取組をお願いいたします。 次に、アフターコロナの環境政策について伺ってまいります。 気候変動対策について議論する閣僚級会議が4月28日に開かれ、新型コロナウイルスからの経済復興計画がパリ協定に沿うものでなければならないことを確認いたしました。ビフォーコロナより増して、世界では温暖化対策への危機感が増しています。横浜が世界が求める脱炭素社会の推進を自治体レベルで推進するために2008年に温暖化対策事業本部を組織し、2011年には統括本部に組織改編しました。政府の推進する環境モデル都市にもいち早く手を挙げ、環境未来都市、SDGs未来都市、そしてゼロカーボンシティーとして今日に至ります。今私たちがいるこの新市庁舎も最高水準の省エネを導入し、東アジアで初めての本格的な水素燃料電池も投入され、今年度中には再エネ100%を実現するなど、環境先進都市としての市庁舎が完成したと自負しているところです。我が党も昨年の市会議員選挙においてSDGsをテーマに公約を掲げ、環境政策を一つの柱として多くの市民の皆さんから賛意をいただきました。しかし、ゼロカーボンの脱炭素宣言をした自治体は今や100自治体となり、脱炭素化に向けて具体的に何を行うのかが問われています。大都市として最初に脱炭素社会を掲げた横浜市は、脱炭素、エネルギー政策を後退させるわけにはいきません。 そこで改めて、横浜市の脱炭素化、エネルギー政策に対する市長の思いを伺います。 横浜市の環境エネルギー政策にはもっとインパクトが必要と常々感じています。横浜市が多くの政策課題を抱えているのは承知していますが、しかし、横浜市の看板として脱炭素化を唱えるのであれば、オール市役所で取り組む必要があると感じます。そのためには横浜市の温暖化政策においてより一層市長のリーダーシップが必要であると思いますが、市長の見解を伺います。 先日、我が党の山下議員と小田原市の有名なかまぼこ屋さんである鈴廣さんに伺って、企業の省エネルギーについてお話を伺いました。鈴廣の鈴木社長は、エネルギーから経済を考える経営者ネットワークの代表理事を務められ、地元の小田原においても商工会議所会頭として市とともに環境政策に関わり、地域電力会社である湘南電力の設立にも尽力されています。鈴木社長に話を伺い、人口20万の小田原が外から買うエネルギーコストは年間300億円、その1割でも市内で地産地消できれば小田原経済には大きなインパクトがあると、自ら率先してエネルギーの地産地消に取り組む姿に感銘を受けてきました。同様な取組を横浜で行えば市内経済効果は数百億円の期待が持てます。市内企業を中心にエネルギーの地産地消を推進することは、アフターコロナの市内経済に大きな効果をもたらすと思います。温暖化本部がリードして地域単位のモデル事業として始めるべきです。例えば横浜の北部地域では、働く場の創設や高齢化した団地の再生等のまちづくりの政策課題が山積しています。それぞれの政策を進めることも重要ですが、環境エネルギーを核にまちづくりを進めることで各局が連携し、地域社会に合ったスマートシティーをつくっていくことが重要だと考えます。 そこで、アフターコロナのまちづくり、環境エネルギーの視点で地域単位の特徴ある政策を進めるべきと考えますが、小林副市長の見解を伺います。 小泉進次郎環境大臣も注目する横浜市の特徴ある環境政策といえば、被災地を含む東北12都市から再エネ電気を供給する地域循環共生圏の取組です。昨年度は青森県横浜町から市内事業者への電力供給が実現しましたが、次に目指すべきは、再エネ水素による地域循環共生圏の取組です。市内では7か所目の水素ステーションを戸塚区で計画されていますけれども、まさにこの事業者は、被災地である福島県で再エネを利用した世界最大級の水素エネルギーシステムの運営を担っています。 そこで、電力だけでなく水素も地方から調達することで地域循環共生圏を確立していくべきと考えますが、市長の見解を伺います。 そして、コロナ禍で大変気になっているのがプラスチック対策です。来る7月1日には全国的にレジ袋有料化が義務化され、プラスチック対策の機運がさらに高まってくるところでしたが、残念ながらコロナウイルスの感染拡大がニュースの大半を占めるようになり、また、自宅での飲食の機会が増えたことなどによりごみの量が増えて、自分自身を含めて、特にテイクアウト商品を持ち帰る際やデリバリー商品を包むために使用されるプラスチックが増加したと認識しています。昨年5月、国ではプラスチック資源循環戦略が策定され、横浜市でもよこはまプラスチック資源循環アクションプログラムを策定するなど取り組むべき具体的な行動を示しています。また最近では、大手コンビニエンスストアのセブン-イレブンが一部の弁当容器を紙製に切り替えたり、地元横浜ではファンケルさんが化粧品容器を植物由来のプラスチックに切り替えるなど、民間事業者による様々な取組が進んでいます。しかし、消費者の皆さんがその情報を知らなければ、こうした商品を選ぶことや取組に協力することはできません。 そこで、民間事業者によるプラスチック対策の取組を消費者に知ってもらうなど、行政としてもその取組を後押しすべきと考えますが、市長の見解を伺います。 今回の新型コロナウイルス感染拡大で、本市が保全や整備を進めてきた樹林地、農地、公園などの緑についても改めて気づかされたことや今後について考えることがありました。感染症拡大に対応した自粛生活では、長期にわたり窮屈な生活を強いられる中、子供からお年寄りまで、遊びやウオーキングなどの体を動かす場として、自宅のそばの公園や市民の森などを訪れる人が多く見られました。私もここぞとばかりに娘を連れて何回も近くの公園に行きました。以前からこれらの場所を利用していた人ももちろんいたと思いますが、私のように今までこういった場所に余り縁のなかった人も健康づくりや運動の場として利用することも増えたのではないかと思います。公園や緑道が多い都筑区はウイズコロナの生活にぴったりです。 そこで、窮屈な自粛生活を経験したことで公園や市民の森など屋外で体を動かせる空間の必要性が多くの市民に改めて認識されたと考えますが、市長の見解を伺います。 重要性が認識される一方で、多くの子供たちが集まりいわゆる密な状態が発生し、利用を中止にした遊具などもありました。引き続き身近な公園の整備や緑の確保を着実に進めるとともに、今後は感染症対策などにも対応した公園等の施設や運営の在り方を模索していくべきと考えます。 次に農業について確認します。 農業の最も基本的な役割は、言うまでもなく農畜産物の供給です。今回の新型コロナの状況においては、食の安定供給に対する消費者の不安感から一部食料品が品薄になっているとの報道もあり、実際、自宅近くのスーパーでは入場規制を行っていました。外出自粛により家庭で料理をする機会が増え、身近に生産される農畜産物のよさや安心感、ありがたみを多くの市民の皆さんが改めて認識したと考えます。しかし、農業には依然として農家の高齢化や後継者不足などの課題もあり、このような状況だからこそしっかり農業振興を進める必要があります。 そこで、身近に生産される農畜産物への期待が一層高まっていることを踏まえ、今後の農業振興をどのように進めていくのか、市長に伺います。 横浜では花の生産も盛んです。里山ガーデンでは、例年、市内産の花苗が約9割も使われており、市内農業の振興に大きく寄与しています。日々の生活に潤いを与えてくれる花の農業振興も忘れずにお願いいたします。 次に、アフターコロナの国際政策について伺います。 多くの海外の専門家は、今回のコロナは、精神的にも物理的にも世界的な脱グローバル化を促すと主張しています。確かにヨーロッパやアメリカやアフリカのような大陸内で地続きの地域はそうかもしれませんが、日本は島国です。江戸幕府が鎖国政策をしいていても、藩によっては海外との交流が途絶えることはありませんでした。国と国に縛られない関係で、今まで以上に自治体外交の重要性が増すと考えます。国際都市横浜としての本領を発揮するのはまさにこれからです。そこで足元を固めなければいけません。今日私はスカーフをさせていただいております。これは医療従事者への感謝を表すもので、我が党が率先して取り組んでいるものですが、このスカーフ、シルクが横浜と姉妹都市リヨンを結びつけているとどれだけの市民が理解するか、横浜リヨン友好委員会事務局長としても不安に感じています。実は、横浜の基幹産業だった横浜スカーフ15万点のうち、2013年に既に3万3000点が撮影され、台帳とともにデータ化をされています。このこと自体を知らない方が多いのですが、この取組は横浜市そのものの価値を見詰め直す大変貴重なものなのですが、そのデータが金沢区の工業技術支援センターでしか見られないという大変もったいない事態になっています。 そこで、横浜スカーフのデータベースの活用を推進すべきと考えますが、市長の見解を伺います。 まさに宝の持ち腐れだと思います。せっかく既に3万点をデータ化しているのですから、ぜひ自宅でオンラインで見れるように進めていただきますよう要望いたします。 さて、昨年の第7回アフリカ開発会議は大成功に終わりました。私の所属する横浜ライオンズクラブは、TICAD7横浜開催連携事業としてチュニジアコンサートを開催し、また、横浜青年会議所は公式サイドイベントとして何と会議開催中にガーナ大統領を招聘したSDGsイベントを開催するなど、会議を鑑みると、市民参加や次世代育成など多くのメリットが開催自治体にもたらされます。これらはまさにオンラインでは得られません。国際都市横浜の世界における一層のプレゼンス向上を図るためにも、各国の首脳が一堂に会する大型国際会議などの誘致は本市の国際政策の重要な柱の一つであると考えます。 そこで、首脳級会合等の大型国際会議の誘致に引き続き戦略的に取り組むべきだと思いますが、市長の決意を伺います。 世界の多くの自治体が来ているこのようなときこそチャンスです。次回のアフリカ開発会議日本開催も含め、また先ほどのオンラインとのハイブリッド開催などの手法も含めて積極的な取組を期待します。 さて、東京2020オリンピック・パラリンピックが延期になり、役所内も多くのオリンピック担当職員が今はコロナ対策の最前線で頑張っています。我が国以上にコロナで苦しんでいる世界のアスリートや子供たちにとってオリパラが一つの大きな希望であることは間違いがありません。特に横浜で事前キャンプを行う予定のアフリカ各国にしてみてもオリンピックは大きな希望の一つですが、今の状況を鑑みると、経済的にもキャンプを張れるかどうかも分かりませんし、もしオリンピックが開催できれば、全力でこれらアフリカの皆さんをお迎えしていくべきだと考えます。 そこで、横浜で開催されるアフリカのオリンピック事前キャンプを支援していくべきと考えますが、林副市長の見解を伺います。 脱グローバル化の時代に突入するからこそ、逆に国際化は自治体の大きな競争力になります。そこで、世界における横浜の役割はもちろん、アフターコロナの都市戦略の観点も踏まえ国際戦略の改定を行っていくべきと考えますが、市長の見解を伺います。 次に、IRについて伺います。 コロナは、世界のIRやカジノにも大きな影響を与えています。6月4日からラスベガスのIRはコロナ対策を行いながら再開しましたが、大きなダメージを受けています。日本ではラスベガス・サンズが5月13日、IRの日本への進出を断念すると発表しました。サンズは横浜でのIR開発に注力する方針も表明していて、他社も追随、横浜のIR誘致に暗雲と一部報道されました。 そこで、横浜市が公開しているウェブサイトではRFCが7社となっていますが、コロナが横浜のIR誘致に与える影響について平原副市長に伺います。 再開したラスベガスも体温検査から始まり、ソーシャルディスタンスの確保のためにスロットマシンの台数を減らすなど様々工夫しているようですが、映像で見る限りかなり無理があります。昨年度はIRを議論する建築・都市整備・道路委員会の副委員長を鈴木委員長の下で務めましたが、鈴木委員長からも、横浜の掲げるイノベーションIRはITなどの情報技術を駆使したイノベーションIRであるべきと提案しました。ラスベガスのレストランでは、接触を防ぐためQRコードでオーダーするようなことが先進事例として言われていましたが、こんなのは全く先進ではありません。横浜のIRをアフターコロナで検討するからには、ICT技術を駆使した最先端IRでなければなりませんし、その可能性が大いにあります。 そこで、実施方針には感染症対策はもちろん世界最先端のICT技術や環境技術を盛り込んだIRを目指すべきと考えますが、平原副市長に見解を伺います。 アフターコロナによって、カジノもランドカジノからオンラインカジノに移行するので、本格的なIR誘致はそもそも無理があるという説があります。オンラインカジノはそもそもコロナの前から世界ではびこり、日本でも問題になっていました。昨年末には現職国会議員が逮捕されましたが、賄賂を贈ったとされるのも中国のオンラインカジノ企業です。コロナになる前からヨーロッパでは既にオンラインカジノが主流になっています。コロナを受け、この7月2日からオンラインカジノ大国のスウェーデンでオンラインカジノに規制が入ります。フィリピンの国会の委員会は12月に、オンラインカジノ事業者への徴税を強化する法案を満場一致で承認しました。成長著しいカンボジアでもオンラインカジノが昨年から禁止になっています。中国を含め今の世界の流れはオンラインカジノ規制です。 一方、日本国内では、日本でオンラインカジノをプレーすることは違法でも合法でもありませんと提唱するサイトが増えており、海外の日本語版オンラインカジノを紹介し、実際中身を見てみますと、スマホとクレジットカードがあれば誰でもいつでもカジノができます。親のカードを使えば恐らく未成年でもできてしまいます。横浜では、本格的なIRを誘致することによりギャンブル依存症問題に大きなメスを入れようとしています。地元の都筑区から山下ふ頭まで往復2時間かけて6000円の入場料を払ってIRのカジノに入るのと、家でスマホで入場料ゼロでいつでもできるオンラインカジノ、どちらが横浜市民にとって有害か明白だと思います。 そこで、IRの誘致によってギャンブル依存症の減少を目指す自治体としてオンラインカジノについて国に規制を求めていくべきと考えますが、平原副市長に見解を伺います。 今回の世界のコロナ禍は、IRの議論だけで言えば、レジリエンスを見る絶好の機会となっています。ラスベガス、シンガポールをはじめ各国のIRがどのような状況になっていて、どのように対応しているのか見定める絶好の機会です。横浜への投資はオペレーターにとって目先の投資にはなりません。先行する大阪さえいつになるか分からないというタイムスケジュールですので、横浜では10年後になってしまうかもしれません。それでもなお横浜に投資したいという企業の力は新たな公民連携として大変重要です。また実際、我が党には以前より強くIR誘致の要望が市内の皆さんから届いています。 そこで、今回のコロナを踏まえたIR誘致に対する思いを市長に伺います。 4月13日、我が党は公明党とともにIR実施方針公表の延期を当局に申し入れました。税金は市民のために使われるべきで、まさに今コロナ対策に最優先に費やすべきです。だからこそ、開発に税金を投入することを最小限に抑えることができ、民設民営で新たな公民連携ができるIRの可能性をアフターコロナでこそ検討していくべきと考えます。 今回第2弾を策定したくらし・経済対策ですが、その重要な財源である新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金について、5月補正では本市の見込みを下回る配分上限額であったことが議論になりました。その後、臨時交付金は国の2次補正で2兆円増額され、本市の6月補正予算案では85億円を計上しています。このたび国の2次補正による本市への配分上限額は、地方単独事業分で約189億円であるとの通知がありました。国から示された上限額は、本市の6月補正の計上額より多い状況です。 そこで、補正予算案計上額を上回る地方創生臨時交付金を活用して、これまで進めてきた経済対策の強化、今後のV字回復に向けた対策を進めていくべきと考えますが、市長の考えを伺います。 第2、第3の到来も懸念される新型コロナ終息は現状では見通せません。医療崩壊を防ぐ対策や経済活動の維持に必要な事業活動支援といった喫緊の課題に対応しつつ、並行して新しい生活様式を前提とした社会経済活動を考慮に入れながら、ポストコロナ時代を見据えたこれからの戦略や政策の在り方についても検討に着手していく必要があると考えますが、市長の見解を伺います。 また、戦略や政策を進めるに当たっては財政運営が基本であります。我が党が中心に議員立法した横浜市の財政責任条例に基づき、本市は財政目標を明らかにしながら、この間健全な財政運営に向けた取組を進めてきました。一方、新型コロナの影響は甚大です。くらし・経済対策を進めるために財政調整基金を活用したことで、5月補正後の基金残高は28億円に縮みました。今回のコロナ対応によって本市財政の厳しさがより顕著になったのではないかと思います。また、本市は現在、人口減少に転じる大きな転換期を迎えています。開港以来様々な課題を克服しながら人や企業を呼び込み、成長してきた本市にとって、これからの人口減少社会は経験したことのない未知の時代の挑戦です。個人市民税の減少や社会保障費の増加は避けられず、30年後、40年後といった将来においても堅固な財政基盤を維持し安定した市政運営が維持できるのか大変気になるところです。 そこで、今後どのような財政運営が必要と考えるのか、市長の見解を伺います。 2年前と同じく第2回定例会の一般質問当日に私の娘が生まれ、先月2歳になりました。この娘が20年後、30年後、僕らは何を見せられるのか、何を残すことができるのか、今後もこの新たな議場で真剣に議論することを誓い、質問を終わります。 ありがとうございました。(拍手) ○議長(横山正人君) 林市長。     〔市長 林文子君登壇〕 ◎市長(林文子君) 草間議員の御質問にお答え申し上げます。 コロナ対策について御質問いただきました。 医療機関における集団感染事例の共有についてですが、本市においても医療機関での集団感染が生じ、診療の一時停止など不測の事態も生じました。今回の事例では、基本的な感染予防策が徹底されていないことが多く見受けられました。そのため、市病院協会などと連携し、集団感染が生じた医療機関の職員から実体験として、感染原因の特定や防止策の改善の取組等をお伝えいただく研修会を実施するなど、集団感染防止に努めてまいります。 宿泊療養施設を年度末まで確保する必要性ですが、宿泊療養施設の開設についての決定権は都道府県にありますが、本市においても今後の市内や県下での感染状況等を見据えた運営期間の再検討が必要であると考えています。8月末に県設置のアパホテル&リゾート横浜ベイタワーの受入れが終了予定のため、横浜市宿泊療養施設の10月以降の開設、運営の継続について県と協議してまいります。 相談者と医療機関をつなげる仕組みですが、今回の整備費補助を受ける医療機関も含めて、PCR検査等を実施する市内医療機関に対して、受診先として案内することの意向確認を進めております。今後、帰国者・接触者相談センターや区役所等に受診先の相談があった場合に、対応可能な医療機関を個別に御案内できるようにしてまいります。 抗体検査の有効活用ですが、横浜市立大学では、検査装置の開発と同時に、抗体の体内での持続期間や免疫力の有効性など、抗体を持つことの意義を明らかにするための研究も進めています。この研究は今後の市民生活にとって重要と考えております。研究の成果も踏まえ、横浜で生まれた国内初の検査技術を活用していけるよう、横浜市大や市医師会と連携して取り組んでいきます。 コロナ禍における市と県の役割の検証と市の事務権限の強化ですが、保健所や高度医療機関などを持ち、経済活動の中心となっている横浜市が感染症対策、経済対策を機動的、効果的に実施していくことが非常に重要です。今後、感染症対策の検証を進めるとともに国への要望を行ってまいります。さらに、私が会長を務める指定都市市長会でも検証を行ってまいります。 児童虐待防止を目的としたLINE相談の導入に至るまでの経緯についてですが、新型コロナウイルス感染症の影響で児童虐待の潜在化が危惧されることから、令和3年度に予定していた合同実施の時期を早めました。本市が率先して県や川崎市等と調整を進め、県下の子供や保護者が同じ相談窓口で相談できる体制を整えることができました。LINE相談につながった声を大切に受け止め、全力で子供の安心安全を守っていきます。 特別定額給付金の目的達成に向けた決意ですが、迅速かつ的確な家計への支援を実現するため、でき得る限りの対策や工夫を講じて取り組んでいきます。一日でも早く市民の皆様に給付金をお届けできるよう全力を尽くして、6月末時点で給付件数73万件、給付率40%の達成を目指します。 危機管理対策について御質問をいただきました。 東京湾からの支援について率先して国や各自治体と調整すべきとのことですが、災害により陸上インフラが甚大な被害を受けた場合、海からの支援は非常に重要です。海上自衛隊との一層の連携強化を図るとともに、発災時に国から派遣された海上自衛隊が東京湾内で円滑に活動できるように、国、関係自治体や公安関係者等と積極的に意見交換をしていきます。 アフターコロナの経済再生と市政運営について御質問いただきました。 市民生活や事業者のこの1か月の状況への所感ですが、市民の皆様は、新しい生活様式に対応しながら、徐々に日常を取り戻そうと頑張っておられます。市内経済の状況は依然として大変厳しいものの、感染防止対策と事業活動の両立に向けて前向きな声も伺っております。感染拡大への警戒は怠らずに社会経済活動を早期に回復軌道に乗せ、経済再生と新たな日常の創出に取り組む必要があると考えます。 WTO対象工事における低入札対策ですが、横浜市では低入札抑制のため、低入札での落札となった場合、技術者の増員など厳しい対応を求めるとともに、正当な理由なく辞退した場合は指名停止を行います。一方、国では、辞退しても指名停止にならないため横浜市に比べて辞退者が多く、結果として低入札が抑制されています。このため、本市においても国の運用等を参考にさらなる低入札対策を検討していきます。 都筑区における区民文化センターの着実な整備ですが、この地に文化芸術活動の拠点をという地元の皆様の熱い思いをしっかりと受け止めて、実現に向けて取り組んでまいりました。令和5年度の開館に向けて、地域の魅力を高め、にぎわいの創出につながる皆様に愛される施設となるように、土地活用事業者と連携し着実に進めてまいります。 パシフィコ横浜のウイズコロナの新しい試みですが、今後のMICEを安全安心に開催するためには、感染症対策を十分に行った上で、お話にも出ましたオンラインと対面を併用したいわゆるハイブリッド会議など、これまでにない取組が必要不可欠と思います。日本を代表するMICE施設であるパシフィコ横浜から新たな運営方法を発信することでMICE市場の回復を牽引してまいります。 今後のMICE誘致の考え方及び意気込みについてですが、まずは今後予定されている催事について、知恵を出し合い安全安心な開催を実現してまいります。ビジネス機会の創出や学術振興を図る上では、人と人とが交流する機会の重要性は今後も決して変わることはありません。MICE需要の回復を見据えて、パシフィコノースの特徴も生かし、中、大型の国際会議や医学会議を中心に私自身が先頭に立ち積極的に誘致しています。海外からのお声もこのコロナ禍にあって大変厳しいのですが、必ず国際会議を再びできるようと、本当に皆さん期待しております。そこに向けてしっかりと応えていくよう活動をやってまいります。 脱酸素化、エネルギー政策に対する思いですが、世界的なコロナ感染症拡大の影響を受けて、2020年の世界の二酸化炭素排出量が前年比約8%減少する見通しです。しかし、パリ協定を達成するためには、この8%と同等の削減を今後10年間継続していかなければなりません。持続的な都市の成長に向けて、コロナ禍にあっても脱炭素化を重要な政策として強力に推進していきます。 温暖化政策における市長のリーダーシップについてですが、横浜市は東北12都市連携やバーチャルパワープラント事業などを既に現在進めておりますが、他都市を牽引する取組ということもありまして、今の政策を積極的にさらに推進してまいります。これによりまして再生可能エネルギーの飛躍的な拡大や脱酸素イノベーションを実現し、これまで以上に国内外の都市をリードしてまいります。 水素の地方調達による地域循環共生圏の確立ですが、福島県で製造される再エネ水素は、県内だけではなく広域での積極的な活用が期待されます。本市でも、太陽光や風力などと同様の重要な再生可能エネルギーとして多方面で活用することで地域循環共生圏の構築を進めてまいります。 民間事業者のプラスチック対策への後押しですが、プラスチックから紙への素材転換や再生材100%のペットボトルの製造といった企業の先進的な取組を横浜市として広く発信して、市民生活や事業活動に取り組んでいただく仕組みづくりを進めてまいります。環境対策に前向きな企業や環境に優しい商品を市民の皆様に選択していただく循環を促すことで、企業の環境対策のさらなる進展を積極的に支援していきます。 公園など屋外で体を動かせる空間の必要性ですが、自宅で多くの時間を過ごす中、公園や市民の森での散策や運動はよい気分転換になり、健康維持にも貢献しました。このような空間が身近にあるよさを多くの市民の皆様が改めて実感されたというふうに考えます。今後も公園整備やみどりアップ計画による緑の保全創造を進めてまいります。 今後の農業振興の進め方ですが、農業の担い手を確保し、農業者が安定した生産を続けられるように、新規就農者や中核的な担い手である認定農業者への支援を拡充してまいります。また、ふるさと納税の返礼品に市内産の花などを追加するほか、新市庁舎で農畜産物の直売を7月からJA横浜と連携して実施するなど、地産地消の取組やさらなる魅力も発信し、活力のある都市農業を目指してまいります。 横浜スカーフのデータベースの活用の推進ですが、工業技術支援センターでは、所蔵する横浜スカーフの写真データ約3万点をデータベース化し、広く市民の皆様に開放しています。草間議員がるるお話をしていただきました。今後は、図書館の利用再開に合わせ、6月24日に中央図書館で閲覧を開始したデータベースの周知に取り組むとともに、横浜スカーフの展示や講演会などによりましてデータベースの活用に取り組んでまいります。 首脳級会合等の大型国際会議の誘致についてですが、アフリカ開発会議やAPECのように各国の首脳級が一堂に会する大型国際会議は、横浜の魅力を全世界に広く発信するのみならず、次世代育成、市民交流、市内経済への波及効果も大いに出てまいりましたし、また今後も期待できます。今後も、会議開催経験や海外都市との交流実績等を生かして、大型国際会議の誘致にしっかりと取り組んでまいります。 国際戦略の改定についてですが、平成28年2月に議決を経て策定した現行の戦略は、おおむね本年までを対象期間としています。その基本理念を引き継ぎつつ、SDGs達成に向けた機運の高まりや本市における横浜市国際平和の推進に関する条例の制定といった環境変化を踏まえるとともに、世界的な感染症の終息後を見据えて、世界とともに成長する横浜を目指すための国際戦略の改定を進めます。 今後のコロナを踏まえましたIRへの思いですが、現在、感染拡大防止と経済復興を両輪として全力で取り組んでおります。今後も市民の皆様の安全安心を守るために最優先の課題として取り組みます。一方、IRにつきましては、将来を見据えた長期的な視点で市内経済を牽引する起爆剤となると考えております。横浜のさらなる飛躍と将来にわたる市民の豊かな暮らしのために、アフターコロナの対策をしっかりと検討した横浜イノベーションIRを実現してまいります。 補正予算案計上額を上回る臨時交付金は経済対策やV字回復に向けた対策に充てるべきとのお考えですが、臨時交付金が大幅に増額となったことは、横浜市の3度にわたる強い要請行動、そして指定都市市長会としても私が代表して要請行動を行っておりましたから、それに国が本当に応えていただいたものだと認識をしております。厳しい財政状況の中、貴重な財源になります。今後、この財源を有効に活用いたしまして、感染拡大や市内経済の回復状況などに応じて経済対策の強化やV字回復に向けた消費の喚起などに取り組んでまいります。 ポストコロナ時代の戦略等の検討ですが、新型コロナウイルスとの長期戦への覚悟が必要となる中、人口減少や超高齢社会の進展など、直面する課題を乗り越えてこれまで以上に横浜の持続的な成長発展を力強く実現していく必要があります。感染拡大による政策進捗への影響や市内経済の回復状況などを把握し、市会の皆様の御意見を伺いながら、これからの戦略の在り方についてしっかりと検討を進めてまいります。 今後の財政運営に対する見解ですが、財政については、未来の横浜に向けた政策の実行を下支えしていくために持続可能でなければなりません。そのため、経済を循環させ財政基盤を強化しながら、政策実現に必要な施策や事務事業は、成果を重視した選択と集中によりまして厳しく峻別していきます。同時に、2060年までの市税収入等の長期推計を市民の皆様や議会の皆様と共有することも必要だと考えます。今年9月の公表を目指します。 草間議員の奥様とお嬢様が今日傍聴席においでになりました。今回の傍聴席につきましては、傍聴席を増やすということと、乳幼児の皆様と御家族が御一緒に傍聴できるようなしつらえになりました。その最初のお客様に恐らく草間議員の御家族がおいでいただきました。私は非常に感銘しました。大変小さなお嬢様が議場に向けて、議員の御質問が終わったら一生懸命、にこにこ両手を振られるのです。本当にこの年齢で議場の議論を拝見になったお子さんというのは、横浜市で草間議員のお嬢さんが初めてだと思います。小さいときから、私どもの議員とこうやって質疑応答している姿を見ていただくと、きっと大変横浜市政の御理解、それからこれから大きくなられても頑張れと言っていただけることになればと思います。私から言って恐縮でございますけれども、本当に心から傍聴を歓迎申し上げたいと思います。ありがとうございました。 その他の質問については副市長等から御答弁させていただきます。 ○議長(横山正人君) 平原副市長。     〔副市長 平原敏英君登壇〕 ◎副市長(平原敏英君) 危機管理対策について御質問をいただきました。 風水害対策の改善状況についてですが、震災の場合と比べて、これまで必ずしも避難場所の運営方法が明確になっておりませんでしたので、避難の際に物資については持参していただくことを原則とするなど課題を整理いたしまして、マニュアル等に反映いたしました。また、新たに風水害時の一人一人の行動計画であるマイタイムラインを作成していただく取組を始めております。地域にアドバイザーを派遣し作成支援を行うなど、逃げ遅れゼロの実現に向けた取組を強化してまいります。 大型ヘリ離着陸場のさらなる確保についてですが、災害時に運用される自衛隊等の大型ヘリコプターは、一定規模の面積を有し障害物等がない場所であれば、事前の指定なく離着陸可能とされております。災害時、自衛隊が迅速に活動できるよう、旧上瀬谷通信施設を含め、離着陸可能な場所についてしっかりと調整し協力してまいります。 アフターコロナの経済再生と市政運営について御質問をいただきました。 コロナがIRの誘致に与える影響についてですが、IRに関する事業者からの提案をいただくRFCについては、新型コロナウイルス感染症の影響から、3月末までの実施期間を6月末まで延長しております。RFCの中で事業者の皆様と対話を行っておりますけれども、感染症の影響で厳しい状況下でも、多くの事業者が日本への投資の意思を引き続き表明されております。横浜市として公募に多くの事業者が御参加いただける環境をしっかりと整えてまいります。 感染症対策や世界最先端の技術を盛り込んだIRを目指すべきとのことでございますが、横浜の目指すIRでは、感染症や災害などの不測の事態に対する実効性のある対策を選定される事業者と作成する区域整備計画に盛り込んでまいります。また、世界においても類を見ない最先端のテクノロジーを駆使したスマートシティーを実現し、未来のまちのショーケースとなるよう検討を進めてまいります。 オンラインカジノへの規制についてですが、オンラインカジノについては、日本国内で行われた場合は刑法の賭博罪が成立することもあるとの国の見解が示されています。今後、オンラインカジノがIRやギャンブル依存症などに与える影響を多角的に研究するとともに、国に必要な対応を求めることなどについても検討してまいります。 以上、御答弁申し上げました。 ○議長(横山正人君) 小林副市長。     〔副市長 小林一美君登壇〕 ◎副市長(小林一美君) アフターコロナの経済再生と市政運営について御質問いただきました。 環境、エネルギーの視点でのまちづくりでございますが、エネルギーの地産地消は、市民の皆様の関心が高い環境対策や防災力強化の視点からも有効です。環境、エネルギーの視点を地域課題の解決に取り入れることでコミュニティーの強化や活性化が図られ、持続可能なまちづくりが進みます。それぞれの地域で多様な課題の解決のためにオール市役所で積極的に取り組んでまいります。 以上、御答弁申し上げました。 ○議長(横山正人君) 林副市長。     〔副市長 林琢己君登壇〕 ◎副市長(林琢己君) コロナ対策について御質問いただきました。 特別定額給付金における本市独自の工夫ですが、まず申請受付から振込までの工程を管理する独自のシステムを導入し、支給漏れや二重給付を防止するとともに、当初5割以上がエラーとなっていた国のオンライン申請データをスムーズに取り込めるよう改善しました。また、郵送の方も含めて、申請された方がウェブ上で申請書番号を入力すると、到着待ち、審査待ち、審査中、振込依頼済みといった進捗状況を確認できる独自のサービスも導入しております。さらに、送付用の封筒に点字を入れ、申請書にはその内容を読み上げる音声コードを印刷するなど、可能な限り迅速な給付を目指しながらも全ての市民の皆様がバリアフリーで申請できるよう独自の工夫を行っております。 都筑区の区民文化センター整備に伴う渋滞対策ですが、今年度は都筑区役所が主体となって周辺道路の交通量調査を実施する予定でございます。その結果も踏まえ、令和5年度の区民文化センター開館に合わせ、渋滞対策も含めた周辺環境の改善について検討を進めてまいります。 MICE施設に対するコロナ禍の影響についてですが、パシフィコ横浜と横浜アリーナの2施設におけるキャンセル、延期になった催事の件数は合わせて約400件となっています。これは、年間予約催事件数の約半数に当たり、過去の調査から試算しますと600億円を超える市内への経済波及効果が失われたものと推計されます。御指摘のとおり観光MICEの回復を目指すことは重要であると考えております。 アフリカのオリンピック事前キャンプへの支援ですが、新型コロナウイルスの影響の中、2021年における東京大会は過去に例を見ない団結と共生の祭典と位置づけられております。本市としましても、これまでのアフリカとの交流を踏まえ、新型コロナによる状況も見極めながら練習会場や宿泊の調整など必要な支援を行い、アフリカが最高のパフォーマンスを発揮できるよう応援してまいります。 以上、御答弁申し上げました。 ○議長(横山正人君) 鯉渕教育長。     〔教育長 鯉渕信也君登壇〕 ◎教育長(鯉渕信也君) アフターコロナの経済再生と市政運営について御質問いただきました。 GIGAスクールに関するスケジュールですが、端末については、文部科学省の示す3つのOSの中から学校種ごとに最適なものを決定したところです。調達につきましては、年度内に各学校に配備できるよう庁内の手続を進めていきます。学校のネットワークの整備につきましては、各学校の調査も終了し整備に入るタイミングとなっており、年度末までには全校での完了を目指してまいります。 児童生徒へのアカウントの付与ですが、今年度から、授業支援などを目的とした当面無料の複数のクラウドサービスの利用を予定しています。これらサービスの利用では、児童生徒がつくる発表資料やアンケートなどに個人情報が含まれることが想定されることから、個人情報保護審議会の承認がクラウドサービスごとに必要です。今後、承認が終わったものから順次、児童生徒にアカウントの付与をしてまいります。 以上、御答弁申し上げました。 ○議長(横山正人君) 吉原選挙管理委員会委員長。     〔選挙管理委員会委員長 吉原訓君登壇〕 ◎選挙管理委員会委員長(吉原訓君) コロナ対策について御質問をいただきました。 選挙事務対策についてですが、総務省の通知や他都市での選挙執行事例等を参考にしながら本市としての対策を講じてまいります。具体的には、選挙事務従事者全員のマスク着用及び投票する方々へのマスク着用の呼びかけ、定期的な換気やアルコール消毒液の配置、筆記用具や記載台等の消毒、記載台を1人置きにすることやレイアウトを工夫することなどによるソーシャルディスタンスの確保、これらの取組を行ってまいります。投票率の向上のためにも状況に応じて可能な限りの対策を行い、市民の皆様に安心安全に投票していただけるよう、しっかりと準備を行ってまいります。 以上、御答弁申し上げました。 ○議長(横山正人君) 大久保水道局長。     〔水道局長 大久保智子君登壇〕
    ◎水道局長(大久保智子君) アフターコロナの経済再生と市政運営について御質問をいただきました。 水道の使用状況の変化や料金収入への影響でございますが、4月、5月の検針における使用状況の変化は、緊急事態宣言発出前後ということになりますが、この変化を使用水量で見ますと、家事用はテレワークや外出自粛などの影響によりまして、前年度比で315万立方メートル、約6.4%増加しております。一方、業務用につきましては、休業要請などの影響を受けまして、使用水量は前年度比で225万立方メートル、18.6%の減少となりました。その結果、全体として使用量は増加しておりますが、業務用が減少した影響を大きく受け、料金収入につきましては約2億7000万円の減となりました。この状況は当面続くものと考えております。 現時点の水道料金改定時期の考え方でございますが、浄水場などの基幹施設や管路の更新需要が増大する中で、将来に向けて事業を持続していくために必要な料金の在り方につきまして、約2年にわたり有識者による審議会において御議論いただいてまいりました。本年第1回市会定例会では、審議会答申を踏まえた水道料金改定の方向性として、改定議案を本年第3回市会定例会に提出をし、令和3年4月に料金改定を実施したい旨の御説明をさせていただきました。しかしながら、新型コロナウイルス感染症による社会経済への影響を踏まえまして、改定時期につきましては、今後の状況を見極めつつ、本年第4回市会定例会に改定議案を提出し、令和3年7月に料金改定することを目途に引き続きしっかりと検討してまいりたいと考えております。 以上、御答弁申し上げました。 ○議長(横山正人君) 三村交通局長。     〔交通局長 三村庄一君登壇〕 ◎交通局長(三村庄一君) アフターコロナの経済再生と市政運営について御質問をいただきました。 市営交通事業におけるコロナ禍による損失ですが、外出自粛要請などにより緊急事態宣言期間中は、市営バス、地下鉄のお客様は前年度に比べ約6割の減となりました。このため、本年4月、5月の2か月間で、市営バスでは約13億円、市営地下鉄では約33億円の収入が前年度に比べ減少しております。 市営バス、地下鉄事業に与える影響ですが、国によって示された新しい生活様式では、テレワークや時差通勤のほか、公共交通機関の利用について、徒歩や自転車の併用などが例示されております。これらが普及していくことで、市営バス、地下鉄の御利用状況にも変化が見込まれます。厳しい経営環境の中にあっても、市営バス、地下鉄の安全性の向上やグリーンライン6両化など、事業継続に真に必要な取組については着実に進めてまいります。 以上、御答弁申し上げました。 ○議長(横山正人君) 次に、山浦英太君。     〔山浦英太君登壇、拍手〕 ◆(山浦英太君) 立憲・国民フォーラムの山浦英太です。会派を代表して、横浜市政の重要課題について順次質問をしてまいります。 最初に、保育所の安定的な運営について伺います。 6月上旬、保育士がストライキを行っているとの新聞報道がありました。背景に様々な理由があるとは思いますが、保育士が突然現場から離れることは子供にとって望ましくなく、こういった事案が発生したことを私は大変残念に思っています。働く環境をよりよくしていくために労使間の協議は大切なことですが、協議が調わず例えば保育士の大量退職につながるなど大きなトラブルになると保育現場が不安定になり、子供への影響も懸念されます。労使間のトラブルの調定役は労働基準監督署ということは承知していますが、子供の成長の場である保育を守るため、私は、横浜市にもアンテナを高く張り、保育士の声を聞いてほしいと考えます。 そこで、現場の保育士から相談を受け止められるよう市の体制を整えるべきと考えますが、副市長の見解を伺います。 また、そういった個々のトラブルを未然に防ぐことが重要であり、この部分について市の果たすべき役割は大きいと考えています。そこで、労使間のトラブルが発生しない組織づくりに向けて市として取り組むべきと考えますが、副市長の見解を伺います。 今回のような事案が発生しないように、保育士が安心して働き続けられる環境をつくっていかなければなりません。保育士確保が厳しい状況が続く中、質の高い保育を提供していくために市としても各保育園の保育士の定着を支援することが重要です。 そこで、保育士の定着に向けた支援を一層強化すべきと考えますが、市長の見解を伺います。 子供たちのために保育園が安定的に運営できるよう、行政にはしっかりとサポートをお願いしたいと思います。 少し前のことでありますが、4月に保育士が新型コロナウイルスに感染した際、保護者へのお知らせに関する本市の対応がマスコミに取り上げられています。報道によれば、4月8日に神奈川区にある認可保育園に勤務する保育士のコロナウイルスの感染が判明し、施設はその日の夜に区役所に報告後すぐに利用者に対して公表しようとしました。しかし、区から報告を受けた市が、公表を控えることとともに、翌日9日には保育園の開園を指示したとありました。まず、子供や保護者の方々、働いている保育士などの感染拡大を防ぐために速やかに公表し、休園すべきだったと私は考えます。市長も後日、開園を求めた市の対応は間違っていたと、その認識を表明しています。私も保育施設の運営に携わっていたことがありましたが、行政と現場の感覚はずれていると思うことも多々ありました。現在保育施設を経営されている方からも同様の声が聞かれます。騒ぎとなった背景には、こうした感覚のずれも一因ではないでしょうか。 そこで、このようなことで市内の多くの保育園利用者や保育園で勤務する方々に不安を与えたことについて市長の見解を伺います。 また、このようなことが起きないために、保育施設の運営については現場の声をよく聞くべきと考えますが、これも市長のお考えを伺います。 保育所で働く皆さんも経営者の方々も行政もそれぞれの立場がありますが、子供によりよい保育を提供していくという目標は皆同じであり、しっかり連携をしてこそ達成されるものだと考えます。そのことを念頭に置きながら保育、教育施策の推進をお願いして、次の質問に移ります。 次に、児童虐待の対策について伺います。 本市の令和元年度の児童虐待相談対応件数は過去最多の1万998件と、ついに1万件を超えました。今年5月には神奈川区で16歳の少年が父親を刺殺するという事件が起きましたが、この世帯は2月まで相模原市で暮らしており、相模原市の児童相談所は、父親からの虐待ケースとして関わっていました。しかし、転居後に相模原市児童相談所から本市の児童相談所へは移管の連絡がなかったため、児童相談所間の連携不足があったと指摘されています。全国で発生している虐待死事件を見ますと、児童虐待対策では、児童相談所だけでなく、区役所を含めた自治体間の連携は大きな課題です。 そこで、児童虐待防止を推進するため児童相談所をはじめとする自治体間の連携はどのように進めているのか、副市長に伺います。 児童虐待を防ぐためには、児童相談所間の連携だけでなく、区役所や児童相談所、児童家庭支援センター、地域、学校等の関係機関の連携が欠かせません。その中で児童家庭支援センターは、区役所等からの依頼を受け、地域の中で継続した養育支援を行っていますが、その多くがここ数年間で開設していると聞いています。このため経験が浅い職員も多く、また開設間もない児童家庭支援センターは、関係機関との連携も一からつくる必要があります。児童家庭支援センターが専門性を発揮し的確な支援を行うためには、区役所や児童相談所との連携が非常に重要です。また、実際に児童虐待対応に関わる本市の職員の専門性を高めていくことも重要だと考えます。 そこで、区役所、児童相談所及び児童家庭支援センターなどの連携や人材育成にどのように取り組んでいるのか、副市長に伺います。 特に今年は、新型コロナウイルス感染症の影響により親子で在宅する時間が増え、虐待するリスクが高くなるとともに、発見されにくくなることが懸念されており、児童虐待対策の必要性はますます高まっていると感じています。そこで、児童虐待対策の推進に向けた決意について市長に伺います。 それぞれの関係機関や職員一人一人が子供と家庭に寄り添い、今後も万全な体制で取り組んでいただくことを要望して、次の質問に移ります。 次に、学校再開後の学校開放の対応について伺います。 6月から学校が再開され、段階的に教育活動が再開されていますが、地域のレクリエーション活動や文化活動、スポーツ活動の場として学校施設を地域に開放している学校開放事業についてはいまだに再開されていません。そのためか、公園に併設したグラウンドなどにおいて、密集した形でスポーツを行う子供たちの姿も見受けられます。学校における感染防止を図るため、学校を開放しない一方、公園で密集している状況をつくることは矛盾すると考えます。学校開放については、感染防止対策を徹底した上で8月1日から再開すると聞いておりますが、市民からの要望や公園等の状況を踏まえた対応を考えるべきです。 そこで、校庭などの屋外においては子供たちに影響がない範囲で学校開放を早期に再開すべきであると考えますが、教育長の見解を伺います。 子供たちをはじめとする市民の皆様が安心して活動を行えるよう学校開放の早期再開を要望して、次の質問に移ります。 続きまして、新型コロナウイルス感染症に関連して、部活動について伺ってまいります。 市立学校は3月から休校になり、およそ3か月という非常に長い期間に及びました。この4月には、中高の総合体育大会の中止が立て続けに決定され、5月20日には全国高校野球選手権大会の中止が決まりました。運動部活動だけでなく、文化部活動についても作品展示や発表会の機会が失われています。新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止のための措置であり、やむを得ない状況であるとは思いますが、一方で子供たちの一生懸命な活動の大きな目標が消えてしまうことは大変心苦しいことであり、残念でなりません。6月から学校が再開されて3週間以上がたち、徐々に日常の学校生活を取り戻してきていると聞いています。授業の遅れや友達との時間など、休業によって失われている様々なことを子供たちは必死に取り戻している最中です。そして、部活動も取り戻すべきことの大切な一つだと考えます。部活動は、技術の向上だけでなく、人間性や社会性も育むことができる学校教育における大切な活動の一つです。部活動の再開については、子供たちも子供たちを支えている御家庭も気になっている点だと考えます。 そこで、市立中学校、高等学校における学校再開後の部活動の開始時期について教育長に伺います。 先日、神奈川県高等野球連盟は、夏の甲子園の代替として県独自の県大会を開催すると発表しました。冒頭申し上げました失われてしまった子供たちの目標について、せめて代わりの場を設けて、止まってしまっている一歩を踏み出す契機とする取組であると考えます。もちろん最も大切なことは子供たちの健康と安全であり、感染リスクを最小限に抑えることが重要です。 そこで、感染拡大防止の措置を講じた上で、高等学校の部活動は少しでも早く活動を開始すべきだと考えますが、教育長の見解を伺います。 屋内、屋外で行われる部活動によって正常化されるタイミングが異なることも理解はしますが、子供たちの声に寄り添って柔軟な対応をしていただくことを要望して、次の質問に移ります。 次に、認知症介護に対する支援の拡充について伺います。 本市の認知症高齢者は2025年には20万人まで増加すると推計されており、認知症対策は喫緊の課題となっております。認知症の方は、記憶障害に加えて時間や場所の感覚が分からなくなるなど、日常生活のあらゆる場面に見守りが必要になり、介護する家族の負担はとても大きく、特にコロナ禍で外出を控えられ、サービスが利用しにくい現在の状況では家族の負担はさらに重くなっていると思います。そのような中、認知症疾患医療センターが5か所増設される計画があり、保健医療や介護サービスと連携を図りながら、さらなる介護者支援の充実に取り組んでほしいと考えます。 また、介護者が追い詰められ、虐待などにつながることがないように高齢者福祉サービスの充実を図ることが重要です。そこで、認知症高齢者の介護者支援の拡充について市長の見解をお伺いします。 介護保険制度では、認知症高齢者本人の生活を支える認知症グループ、本人のケアだけでなく家族のレスパイトにつながるショートステイや認知症デイサービスなどがありますが、これらを充実させることが重要と考えます。そこで、認知症デイサービス、認知症グループホーム、ショートステイなど認知症高齢者を支えるためのサービスを充実させ、本人や家族が安心して生活ができるようにすべきと考えますが、これも市長のお考えをお伺いします。 認知症高齢者本人を支え、介護する家族の負担を減らし、安心して生活できるサービスの運営を期待して、次の質問に移ります。 次に、コロナ禍における市営住宅の活用について伺います。 新型コロナウイルス感染症の影響による解雇や倒産などで収入が減少し、住宅から退去を余儀なくされた方への支援策として、横浜市は市営住宅の一時提供を5月から行っています。この一時提供の制度は今年4月に出された国からの通知に基づき設けられ、確認したところ国の通知の内容は、平成20年度のリーマン・ショックの際と同様の対応を行うようにというものでした。今後も第2波、第3波が想定される新型コロナウイルス感染症への対応は、リーマン・ショックに対するものとは性質が異なりますので、平成20年度と全く同様の対応というのはいかがなものでしょうか。国の通知に沿った現在の枠組みでは、市営住宅の一時提供の期間は当初6か月、最長でも12か月に限られています。そこで、利用期間については柔軟に考えていく必要があり、運用の見直しについても国に働きかけていくことが必要だと考えますがいかがでしょうか、市長の考えをお伺いします。 コロナ禍により貧窮し、生活に不安を抱えている方が多くいらっしゃいます。市営住宅を活用し市民に寄り添った対応をしていただくことを要望して、次の質問に移ります。 次に、コロナ共生社会における新たな働き方への取組について伺います。 コロナとの共生社会と言われるようになり、今後は国が示す新しい生活様式に社会全体で取り組んでいくことが求められています。その中では、働き方の新しいスタイルとして、テレワーク、ローテーション勤務、時差通勤、オンライン会議などが推奨されています。こうした新しい生活様式に対応した新しい働き方を社会全体で進めていくことで、今後発生すると言われている第2波、第3波だけではなく、いつ起こるとも限らない様々な脅威にも耐えられる社会を皆でつくっていく必要があると考えます。横浜市においても、緊急事態宣言中には感染拡大防止の観点から多くの職員が自宅勤務を行い、打合わせはウェブ会議を活用したと聞いています。市が率先して新たな働き方を実践し、模範となっていくことが社会全体の意識を高め、新しい働き方のスタイルの浸透にもつながると考えます。 そこで、今後のコロナ共生社会における新しい働き方への取組について市長のお考えを伺います。 横浜市役所が率先して新しい働き方を市民に示し、コロナ共生社会において働き方をリードしていくことを期待して、次の質問に移ります。 次に、委託契約の適正な履行の確保について伺います。 現在、国の持続化給付金事業において、事業の再委託や再々委託がされていることで委託業務の全容が把握できず、不透明なまま事業が行われていることや、委託料の中抜きなどが問題になっています。本市においては年間2万件を超える委託契約が締結されています。委託事業者から再委託、さらに再々委託となっていくと、委託業務の履行の全体像を把握することが難しくなり、また、市民から見ても不透明な手続となることが懸念されます。直接的に受託した事業者から再委託されている実態を確認しなければ適切な履行が図れないと考えます。 そこでまず、委託契約において再委託を行う場合の確認方法について副市長に伺います。 また、昨年は神奈川県において、受託事業者によるパソコンのハードディスクドライブの不適切な処理により多くの個人情報が漏えいする問題も起きています。これは県と事業者の契約において、ハードディスクの処分に関してデータ復旧が不可能とされる方法で消去作業を行うはずが、その業務を再委託された事業者は所定の作業を行わず、県も業務の作業完了を確認できなかったことが問題となりました。このことは一つの例であり、一口に委託契約といっても、福祉関係の介護サービス業務、大気や水質などを測定する検査業務、実に様々な性質の契約がされており、一律の取組で対応を図っていくことは難しい面もあると考えます。しかし、どのような業務においても、発注する際には手続の各段階でしっかりと確認することが重要です。 そこで、適正な履行の確保を図るために取組を行うべきと考えますが、副市長に見解を伺います。 委託契約でも世間の注目を浴びているところですが、本市においては適正な契約で業務がしっかり遂行されるよう要望して、次の質問に移ります。 次に、税収減に備えた財源確保の考え方について伺います。 感染症拡大による自粛生活の長期化により、市民生活や市内経済に大きな影響が及んでいます。また、世界経済の落ち込みの影響もあり、本市の税収は大きく落ち込むことが想定されています。国は、先般成立した第2次補正予算において臨時交付金2兆円を増額し、合計3兆円といたしました。税収減が見込まれる中で国における財源措置は大変重要ですが、感染症の影響がどれだけ長引くか分からない状況では、その他の財源についてもしっかりした検討が必要です。税収の減少分については市債を発行することも国から認められていますので、市債も戦略的に活用しながら、感染拡大の防止と医療体制の整備、市民生活や市内中小企業を支える施策を実施することが重要だと考えます。しかし、本市が横浜市中期4か年計画で掲げる財政健全化目標のままではプライマリーバランスの通期均衡がネックになり、市債が十分に活用できないおそれがあります。感染症との闘いに万全を期すために市債の活用方針を改めて示すべきではないでしょうか。 そこで、今後見込まれる税収減への対応や市内経済活性化に向けた市債活用の考え方について市長に見解を伺います。 今回の補正では状況の変化等を踏まえた減額補正として3事業が計上されていますが、今後も感染症対策に向けた効果的な支援を行っていくためには、今回の減額補正に限ることなく、様々な財源捻出のための取組が必要です。そこで、今後も減額補正等により感染症対策に必要な財源確保に取り組むべきと考えますが、市長の見解を伺います。 この難局を全市一丸となって乗り切れるよう、様々な知恵と工夫を図っていただくことを期待して、次の質問に移ります。 次に、敬老特別乗車証について伺います。 敬老特別乗車証、いわゆる敬老パスに関しては、少子高齢化が進む中、年々交付対象者数が増えていることから、年間100億円以上の市費を投じており、このままでは事業の継続が困難であると言われています。昨年の8月には、敬老パス制度に関する市民アンケートを実施しています。その中で利用者負担について今後どうすべきかという設問に対し、交付対象者である70歳以上の高齢者については半数近くが現状維持を希望していますが、全世代を見ると4割の方々が利用者負担を増やすべきだと思うと回答しています。今年1月に出されたあり方検討会の答申の中でも、利用者負担の現状は過小であり、相応の負担を求めるべきとされています。新型コロナウイルスの影響により市税収入の減少が見込まれる中、今後、敬老パス事業がどうなっていくのか、利用者負担については市民の関心も高いところです。 そこで、今後の利用者負担の方向性について市長に伺います。 また、利用者負担の方向性については、検討結果を速やかに示していくことが市民の安心につながります。そこで、利用者負担の方向について結論が出る時期をできるだけ詳しく副市長に伺います。 速やかに検討を進め、利用者負担の方向性を示すよう要望して、次の質問に移ります。 次に、助成金、補助金等の受給者による市内での利用促進について伺います。 本市では、助成金、補助金等を様々な政策目的の手段として使用しています。補助金等に関する規則である横浜市補助金等の交付に関する規則では、補助事業に係る1件100万円以上の工事、物品購入及び業務委託等を発注する場合は市内事業者により入札を行い、または2人以内の市内業者から見積りを取る必要があるとされています。平成30年度の補助金、助成金の総額は858億円で、そのうち100万円未満の助成金は約84億円です。このような助成金を少しでも多く市内利用に促すことが重要だと考えます。 そこで、コロナ禍にあっては、100万円未満の助成金も市内利用促進を図るべきと考えますが、副市長の見解を伺います。 今回のコロナ禍では、市内中小企業は痛手を被っています。補助金受給者による市内発注を着実に推進していくよう要望して、次の質問に移ります。 最後に、特別自治市の取組について伺います。 4月7日に緊急事態宣言が出された以降、テレビや新聞報道等では、都道府県知事による都道府県の取組が連日のように報道されており、神奈川県においても県の取組がマスコミに取り上げられています。横浜市は376万人の市民が居住し、国や県、関係機関と緊密に連携して新型コロナウイルス感染拡大防止に努め、地域医療体制の確保はもとより、地域経済及び市民生活の支援などの現場対応に取り組んでいます。しかし、その取組内容が報道等で取り上げられないために、非常に残念ですが、横浜市は新型コロナ感染症対策に積極的に取り組んではいないではないかという誤解を生み、不安の声が私のもとにも届いています。平成16年に制定された武力攻撃事態等における国民の保護のための措置に関する法律、いわゆる国民保護法では、食品の給与、医療の提供、被災者の捜索及び救出などの救援の権限が都道府県知事とともに政令指定市長にも与えられています。また、大規模災害時の避難所運営、仮設住宅供与など救助権限についても、災害救助法の改正により、平成31年4月に神奈川県知事から横浜市長に権限が移譲されました。大規模な災害、重大事故事件、今回のような新型コロナウイルス感染症などの危機管理の対処、市民の安全安心を守る権限は、横浜市のような大都市であっては一元的に市長が持つべきだと考えます。 そこで、新型コロナウイルス感染症への対処においても災害救助法と同様に横浜市が権限を持つべきだと考えますが、市長の見解を伺います。 一方、大都市制度における動きでは、大阪では政令指定都市である大阪市を廃止し4つの特別区を設置することを問う住民投票が今年の秋から冬にかけて実施されると聞いています。横浜市は平成25年3月に議会との議論を経て横浜特別自治市大綱を策定するなど、大都市制度改革においてトップランナーとして検討を進めてきた経過があります。しかし、法制化のめどはまだ立っていません。大阪での今年の動きは、特別自治市の法制化を問題提起していくために非常に重要な機会だと感じています。 そこで、大阪の状況を受けて、特別自治市の実現に向けどのように取り組んでいくのか、市長に伺います。 数年前ですが、有識者による研究会の提言の中では、この制度が実現した場合、サービス低下をさせずに県職員1200人を削減できることや、市内外合わせて約5兆円の経済効果があることが試算されています。特別自治市の実現は、行政改革の点でも、また、周辺地域を合わせた経済効果の面でも大変大きな効果があると考えます。難しい課題もあるとは思いますが、市長には少しずつでも県の権限を市に移譲して、よりよい横浜にするようしっかりと取り組んでいただくことを要望し、私の質問を終わります。 ありがとうございました。(拍手) ○議長(横山正人君) 林市長。     〔市長 林文子君登壇〕 ◎市長(林文子君) 山浦議員の御質問にお答え申し上げます。 保育所の安定的な運営について御質問いただきました。 保育士の定着に向けた支援の強化についてですが、これまでも本市独自の処遇改善や宿舎借り上げ支援、保育士確保コンサルタントの派遣等を行ってまいりました。今年度はさらに働きやすい環境を整えるために、新たに事務職員の雇用等の経費への助成や休憩室設置等の環境改善への補助を行っています。子供の豊かな育ちを支えられるよう、引き続き保育士の定着にしっかり取り組んでまいります。 市内の保育園の関係者が新型コロナウイルスに感染した際の本市の対応についてですが、当時の反省を踏まえまして、感染が分かった際にはすぐに保護者へお知らせするとともに、一旦休園することといたします。今後も市民の皆様に寄り添って対応してまいります。 現場の声をよく聞き、運営すべきとのことですが、関係団体からの御要望をいただく際には、現場の保育士の方も交えてお話をお聞きするなどしております。また、認可施設の4つの団体の方とは幼児教育・保育の無償化を契機に定期的に連絡会を開催するなど、より多くの意見をお伺いする場も設けています。今後も現場の声を丁寧にお聞きしながら、共に保育を推進してまいります。 児童虐待対策について御質問いただきました。 児童虐待対策の推進に向けた決意ですが、神奈川区の事例は大変痛ましい事件で、私も心を痛めております。子供の命を守るため引き続き関係機関との情報共有の徹底や人材育成に積極的に取り組むとともに、区役所や児童相談所の体制強化を進め、全力で児童虐待対策を進めてまいります。 認知症介護について御質問いただきました。 認知症高齢者の介護者支援の拡充についてですが、横浜市では、今年度新たに認知症施策推進計画を策定します。策定に当たっては、学識経験者、介護事業者、家族会代表などで構成する認知症施策検討委員会の意見を参考に介護者支援の施策を盛り込んでいきます。具体的には、認知症の普及啓発、相談体制の充実、認知症カフェや家族会などの居場所づくりを進め、認知症の方や御家族が安心して暮らせる支援の拡充を図ります。 認知症高齢者を支えるサービスの充実についてですが、認知症高齢者の御家族の負担を軽減し、本人に合った適切なサービスが提供できるようにいたします。このため、今年度策定する第8期高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画の中で、認知症デイサービス、認知症グループホーム、ショートステイについて必要なサービス量を検討し整備していきます。 コロナ禍における市営住宅の活用について御質問いただきました。 提供期間について柔軟に考えるべきとのことですが、新型コロナウイルス感染症の今後の状況に応じて国との調整も行いながら、一時提供期間の延長などを検討してまいります。山浦議員のお話は全くそのとおりだと思います。引き続き住居確保給付金や家賃補助つきセーフティーネット住宅などの制度も併せて御案内しながら、市民の皆様に寄り添って対応していきます。 コロナとの共生社会における新たな働き方について御質問いただきました。 市が率先して実践すべきとのことですが、本市では、感染拡大防止や業務継続の観点から、業務特性などを踏まえながら自宅勤務や時差出勤などに全庁的に取り組みました。今後は社会全体で新しい生活様式に対応することが求められますので、本市も今回の経験を踏まえ、市民サービスをしっかり継続していくためにも、厚生労働省の新しい生活様式から働き方の新しいスタイルとして、テレワーク、ローテーション勤務、時差通勤、オンライン会議等が示されておりますけれども、柔軟な働き方の実現に向けてしっかりと検討、取り組んでまいります。 税収減に備えた財源確保について御質問いただきました。 今後の市債活用の考え方についてですが、厳しい経済状況による税収減が見込まれます。減収補てん債などの活用を検討する必要があります。また、今後、国において公共事業補正が実施された場合、横浜市も連動して建設地方債を活用した公共事業を推進していく必要もあります。これらを踏まえまして、プライマリーバランスへの影響を年内には見極めながら市債を活用してまいります。 感染症対策に必要な財源を確保すべきとのことですが、市民生活や市内経済に支障を生じさせない範囲で柔軟に事業手法を見直すとともに、効率的な予算執行による減額補正を行うことで必要な財源を確保してまいります。 敬老特別乗車証について御質問いただきました。 今後の利用者負担の方向性ですが、横浜市敬老特別乗車証制度のあり方に関する検討専門分科会の答申では、透明性の確保を図り持続可能な制度を検討するためには、利用実績を正確に把握することが重要とされました。そのため、IC化等の技術的な課題の整理や実現可能性について検討を進めていきます。 特別自治市の取組について御質問いただきました。 新型コロナウイルス感染症に係る権限についてですが、災害救助法の改正は、市会の皆様の協力を得ながら、御承知のように国にも強く要望して権限移譲を実現することもできました。大規模災害の対応に備える上で大きな成果があったと考えます。今後、本市が感染症対策を機動的、効果的に実施できるように、事務権限の強化について国への要望を行ってまいります。山浦議員に大変御心配いただきました。確かに県知事は今メディアが発信対象として多く取材をされておりますので、実際に私、林の姿が見えないとか、市はしっかりやっているのかというような御意見も随分いただきました。いろいろ発信方法も考えましたけれども、確かに足りなかったということも反省をしておりますけれども、しっかり取り組んでいるということを御理解賜れば大変うれしゅうございます。 特別自治市の実現に向けた取組ですが、特別自治市の制度設計の在り方について、本市の附属機関である横浜市大都市自治研究会に諮問し、年内をめどに最終答申をいただく予定となっています。大阪都構想の議論も行われているこの機会を捉えて、本市としての考え方を取りまとめるとともに、他の指定都市とも連携し、国等に対して大都市の在り方を提起するなどしっかり取組を進めております。特別自治市実現に向けては、指定都市市長会が一丸となって、大阪市は大阪都構想という形で推進をしていらっしゃいますけれども、いずれにおいても二重行政を廃止しようというお気持ちもあるということです。 横浜市は現在376万人ということで、大きな伝統的な取組で本当にしっかりと、東京都に次ぐ大きな人口の中でやってまいりまして、大阪都構想のように府が市を吸収していくというか、そして大阪市を分けてやっていくという構想でございます。二重行政を廃止しようというお考えもあるということでございます。考え方としてはあると思うのですが、それ以外の特別自治市、大阪市以外に19市ございますけれども、いずれも県から自立をしようと。19市ございますからすぐ取り組めるという市もあるし、しばらく時間を置きたいというところもありますけれども、私としては、横浜市は19市の中では早く取り組める都市であろうかというふうに思います。県が権限を持っていろいろやっていらっしゃることは横浜市も単独でできると思いますけれども、広域行政である警察機構についてはまだいろいろな議論の余地もございますけれども、それでも神奈川県としては相当権限移譲を続けてきていただいて、県知事とはいいお話し合いをしておりますけれども、アフターコロナというか、今後変わっていく先には、やはり私はコロナの終息というのは時間がかかると思いますので、経済的な復興のためにはもっともっと出を抑えるという、歳出を抑えていく工夫が非常に必要。それと歳入を増やしていく必要が必要だと思いますけれども、そういう意味では、議員もお話ししていただきましたけれども、特別自治市というのは有効な手段ということでありますので、これからも強く国に訴えてまいりたいと思います。 以上、御質問にお答え申し上げました。 残りの質問については副市長等から答弁させていただきます。 ○議長(横山正人君) 城副市長。     〔副市長 城博俊君登壇〕 ◎副市長(城博俊君) 保育所の安定的な運営について御質問いただきました。 保育士から相談を受ける市の体制ですが、労使間の問題であっても子供や保育への影響はあってはならないため、民間園の保育士の方からの御相談についても、区や局の窓口や電話でこれまで以上に丁寧にお話を伺ってまいりたいと考えております。 労使トラブルが起こらない組織づくりについてですが、平成30年から設置者や園長に対して組織マネジメントに関する講習を実施しています。風通しのよい組織づくりや人材育成、保育士の責任感の醸成の大切さを理解し、具体的に取組を進めていただけるよう取り組んでまいります。あわせて、巡回訪問などで、市立園長OBが園運営に関する相談にも対応しておりまして、各園で全職員が保育目標に向けて一体感を持って保育できるよう支援してまいります。 児童虐待対策について御質問いただきました。 自治体間の連携ですが、児童相談所では、児童相談所や区で支援していた世帯が転居した場合、本市では速やかに転居先の自治体に電話連絡をするとともに、書面でも支援経過などを伝えることとしております。さらに、世帯の状況に応じて、転居先自治体が行う訪問への同行や個別ケース検討会議へ同席するなどしっかり引き継ぎを行っております。 児童家庭支援センター等の連携と人材育成ですが、区役所、児童相談所との定期的な連絡会や個別ケース検討会議などのほか、新規に開設したセンターとは、早期に研修などを通じて区役所と顔の見える関係をつくるなど連携を図っております。また、職員の人材育成については、経験年数に応じた研修のほか、外部の専門家からの実践的な研修などを通じて専門性の向上に努めております。 敬老特別乗車証について御質問をいただきました。 利用者負担の方向性について結論が出る時期ですが、今年度、敬老パスのIC化等について技術的な課題を整理し、実現可能性を調査検討しているところでございます。この結果を見極める必要があるというふうに考えております。 以上、御答弁申し上げました。 ○議長(横山正人君) 林副市長。     〔副市長 林琢己君登壇〕 ◎副市長(林琢己君) 委託契約の適正な履行の確保について御質問いただきました。 本市の委託契約における再委託の取扱いについては、委託契約約款において、本市が承諾したものを除き契約の全部、または主たる業務の一括委託を禁止しております。 適正な履行の確保に向けた取組につきましては、入札に参加するための有資格者名簿の登録や入札参加条件に同種業務の実績を求めるなどしまして、良好な業務経験がある事業者と契約をする取組を行っております。また、工事と同様に監督員制度を創設し、業務内容に応じて工程の管理体制を強化しております。これに加え、検査員研修の徹底と履行完了時の検査の実施により適正な履行の確保に努めております。 助成金、補助金等について御質問をいただきました。 100万円未満の助成金における市内発注ですが、補助事業者等が発注を行う場合、中小企業振興基本条例を踏まえ、市内事業者への発注を原則としております。一方で、補助事業者等に過大な事務負担がかからないように、規則では1件100万円以上との規定を設けておりますが、市内発注に努めることが原則でございます。引き続き市内発注の推進について徹底してまいります。 以上、御答弁申し上げました。 ○議長(横山正人君) 鯉渕教育長。     〔教育長 鯉渕信也君登壇〕 ◎教育長(鯉渕信也君) 学校開放の対応について御質問をいただきました。 地域への学校開放を早期に再開すべきとのことですが、学校開放事業は学校教育に支障のない範囲で行うものです。使用した道具やトイレの消毒を行うなどの感染防止対策を実施することを条件に8月1日から利用を可能とすることとしておりましたが、市民の皆様の御要望等も多数あることから、校庭など屋外については7月中旬以降の日曜日と祝日について再開できるよう調整してまいります。 コロナ後の部活動について御質問いただきました。 市立中学校、高等学校の部活動の開始時期ですが、横浜市立学校の教育活動の再開に関するガイドラインにおいては、市立中学校の部活動は、生徒の健康、安全を第一に考え、7月1日から、週の活動日数や対外試合などの実施に制限を加えるなどして段階的に再開することを予定しています。高等学校についても、原則としては中学と同様と考えておりますが、県立高校の動向を踏まえていきたいと考えております。 高等学校の部活動を早く開始すべきとのことですが、新型コロナウイルス感染拡大により、高校野球をはじめ様々な大会が中止となりました。活動の大きな目標を失った生徒たち、特に三年生の心情に寄り添った動きとして、野球につきましては代替の県大会が開催されることになりました。こうした点から、当初7月1日からの活動を予定していたものを、県立高校の動向を踏まえ6月29日から開始できるものとします。 以上、御答弁申し上げました。--------------------------------------- ○議長(横山正人君) 質問者がまだ残っておりますが、この際暫時休憩いたします。     午後0時01分休憩---------------------------------------     午後1時05分再開 ○副議長(谷田部孝一君) 現在着席議員数は70人であります。--------------------------------------- ○副議長(谷田部孝一君) 休憩前に引き続き会議を開きます。--------------------------------------- ○副議長(谷田部孝一君) 一般質問を続行いたします。行田朝仁君。     〔行田朝仁君登壇、拍手〕 ◆(行田朝仁君) 私は、公明党横浜市会議員団を代表し、市政の諸課題について通告に従い順次質問してまいります。 まず、これまでの新型コロナウイルス感染症対応について伺います。 コロナ対応については、特に3月から市長をトップとした対策本部会議を設置し、機能別のチームを構築してからは市全体がまとまり、スピーディーな意思決定と幅広い対応ができるようになったと評価しておりますが、今後の検証は重要です。一方、それまでのダイヤモンド・プリンセス号も含めた対応は、一部の局による対応であったとの印象が強くあります。 そこで、新型コロナウイルス対応の体制について振り返り、適切な司令塔の下、第2波に万全の体制で整えるべきと考えますが、市長の見解を伺います。 また、緊急事態宣言の解除を受け、各方面で感染第2波に備えた取組が進められていますが、本市も対策の強化や市内経済の再生など、第2次補正予算案がくらし・経済対策としてまとめられました。しかし、予算事項以外についても、対策本部や各局が第1波での経験や課題を踏まえ対応していく必要があります。 そこで、庁内での振り返りを踏まえ、第2波に備えてどのような対応をするのか、市長に伺います。 次に、コロナ対応における役割分担の整理について伺います。 3月下旬から感染患者の急拡大に伴い医療崩壊が危惧されました。本市がいち早く市内の医療機関と連携し、重症、中等症患者等の受入れ体制を整備したことは評価できます。一方で様々な課題が見えてきました。例えば宿泊療養施設の開設は、県と市の役割について見直す必要があると考えます。検査結果が陽性であっても症状のない方や症状の軽い方については宿泊療養等での安静、療養を行います。神奈川県では、医療崩壊を回避するための医療提供体制として神奈川モデルを構築し、アパホテルなどの宿泊療養施設を開設し、受入れを行っています。横浜市でも旧横浜市民病院の施設を活用した宿泊療養施設を開設し運営を行っていますが、厚生労働省通知では、宿泊療養施設は都道府県が用意することとなっております。今回のように横浜市が総合的な利点を考慮し開設を意図しても神奈川県との協議が必要となりますが、県と市の協議は担保されていないためそごが生じる原因となります。大事なことは、体制でなく人々の健康であり、安全安心であります。県内人口の41%を占める本市が県に事前相談することなく、大都市の強みを生かして対策を速やかに実行できるようにすべきです。 そこで、宿泊療養施設の設置に係る県と市の役割分担の整理について市長に伺います。 今回、県とのやり取りの中で、医療提供体制の確保だけでなく、検査体制の強化やマスク等の衛生資材の確保、クラスター対応など、感染症対策を進める上での課題が浮き彫りになりました。そのほかにも、患者発生時の情報収集が主に紙ベースで行われている実態や、県が新しい取組について公表した後に細部の調整がなされることもありました。緊急のときこそお互いに情報共有することが大事であり、市町村に対し県からの伝達のみだったことに私は大変疑問を感じました。市民の安全安心のためこうした課題は早急に改善する必要があります。一部には補正予算で対応しているものもありますが、今後のためにもじっくりと腰を据えて今後に向けて感染症対策を振り返るべきと考えますが、市長の考えを伺います。 市民の皆様のためにより早く、より適切な対応を行えるよう、県や国ともしっかりと議論し、おのおのの事務権限の移譲も含めた最適な役割分担の在り方や業務の見直しを強く要望して、次の質問に移ります。 次に、コロナに係る本市の緊急支援策について伺います。 今後の経済見通しとして、経済成長率の大幅マイナス、失業率の増大というこれまで見たこともない数字が出てきています。本市では、市民生活を守るため5月に第1次補正予算を成立、施行させ、本定例会で第2次補正予算案が審議されているところです。大きな経済対策などは国の役割ですが、市民、事業者を守るために、経済局を設置する本市としてしっかり寄り添った対応ができるかどうか、真価が問われます。 そこで、基礎自治体として市民や事業者の置かれた状況を踏まえた適時適切な対応を講じていくべきと考えますが、市長の見解を伺います。 対策の大きな財源として国の地方創生臨時交付金があります。国の1次補正予算による本市への地方単独事業分の配分額は約56億円で、これは1人当たり2778円の全国市町村平均額に対して、本市1人当たりでは1514円という非常に不満足な配分でした。しかし、本市や市長会などからの要望、意見書を出し、国の2次補正では総額2兆円が上乗せされ、昨日、本市への地方単独事業分は約189億円であるとの配分が示されました。1次補正予算時に比べ大幅な増額であり、この財源を有効活用して対策に取り組んでいただきたいと思います。一方、2次補正でも、1人当たり8458円の全国市町村平均額に対し、本市1人当たりでは5094円という格差は生じたままです。今回感染が大きく拡大したのは大都市です。1人当たりの交付額は全国一律ではなく、自治体間で極端な差が出るこれまでの国の交付金の在り方についてはしっかりと国と議論し、是正すべく取組を要望いたします。 ところで、本市の政策は平成30年秋に議決した横浜市中期4か年計画に基づき進められていますが、コロナによる政策への影響は不可避であり、本市のどの部分にどういった影響を与えているのかをしっかりと見極めていくことが重要です。そこで、新型コロナウイルス感染症が政策推進に与える影響をどのように把握していこうと考えるのか、市長に伺います。 次に、雇用対策について伺います。 コロナに起因する解雇や雇い止めの報道が増えています。先月29日に厚生労働省が発表した横浜市の4月の有効求人倍率は1.23倍で、4か月連続で低下。各種調査でも今後雇用環境は悪化が続き、かつてない不況も推測されています。12年前のリーマン・ショック時の企業倒産や失業は大きな社会問題となりましたが、それを超える最悪の事態も想定される中、従来型の雇用対策では全く不十分であり、あらゆる知恵を出し、最大の雇用対策を先手先手で打つ必要があります。まさに経済局の存在意義が問われる今回の事態、本当に大変ですが頑張っていただきたい。 そこで、市としての徹底した雇用対策が必要であると考えますが、市長の決意を伺います。 事業者をはじめ市民の雇用、生活を守るためにも、基礎自治体らしい迅速な支援策の実施を切に要望し、次の質問に移ります。 次に、コロナに係る市民の暮らしを支える取組につき、まず介護関係について伺います。 介護施設事業者などは感染拡大防止のため懸命に取り組んでいますが、実際利用者、職員が感染した場合や、感染が疑われる症状が発生した場合、利用者へのサービス提供の実施や職員の自宅待機など、あらゆることが初めての経験となるため判断に迷うとの声を伺っています。そこで、感染者等が発生した場合における判断基準や施設等の現状に合った対策を示すべきと考えますが、市長の見解を伺います。 また、特別養護老人ホームやグループホームなどは、多くの利用者がそこで生活しているため、細心の注意を払ってサービス提供を行っていても集団感染のリスクは高く、実際に幾つかの施設でクラスターが発生しました。その際どのように対処したかとの情報を求める施設は多く、その経験は感染者が発生していない施設で役立つはずです。 そこで、クラスターが発生した施設での対応状況を感染者が発生していない施設に情報提供すべきと考えますが、市長の見解を伺います。 職員が濃厚接触者となった場合は自宅待機となります。仮に複数の職員が濃厚接触者となった場合は、施設内の対応だけでは難しい場合も想定されます。 そこで、他施設に職員が応援に行くなど施設間で相互に助け合うことが必要と考えますが、市長の見解を伺います。 また、在宅サービスを継続するには、訪問介護や通所介護を適切に組み合わせることが重要です。コロナ禍では、個々の高齢者に寄り添うケアマネジャー同士が集まる連絡会等も開催が難しいとのことです。第2波に備えオンラインを利用した連絡会の開催などについても市としてバックアップしていただくよう要望し、次の質問に移ります。 次に、障害福祉サービス事業所等に対する支援について伺います。 緊急事態宣言下でも、支援が必要な利用者へサービス提供の継続をお願いしていた障害福祉サービス事業所では、障害のある人たちを支える職員が高い緊張感を持って感染リスクに注意を払いながらサービスが提供されました。しかし、コロナ禍においては、今後もそれぞれの事業所がどのような状況でどのような工夫をしてサービスを提供しているか、現場の様々な声に耳を傾け、必要な支援策を実施する必要があります。 そこで、コロナ禍における障害福祉サービス事業所がどのような状況と認識しているか、副市長に伺います。 今回の緊急事態対策でも、これからのサービス提供に対する新たな支援メニューが打ち出されています。事業所への通所や職員が訪問して直接支援するだけではなく、感染防止の観点から、在宅時でもテレワーク等による就労への支援を受けられる仕組みや、ICTを活用した健康状態把握の取組メニュー等も新たに示されています。 そこで、横浜市においても新たな生活様式を踏まえた障害福祉サービスの提供に対する支援を行うべきと考えますが、副市長の見解を伺います。 基礎自治体として現場の声をしっかり聞きながら、引き続きの支援を要望して、次の質問に移ります。 次に、子供、家庭への支援について伺います。 コロナによる学校休業や外出自粛等の長期化により家庭の生活環境も急激に変化しました。ストレス、緊張感が高まり、児童虐待の増加や深刻化につながるおそれがあります。本市は今年度、児童虐待防止の取組として、子供本人がSOSを発信する機会を増やすためSNSを活用した虐待相談の検討を進めていますが、現在はその必要性が増しており、少しでも前倒しして実施すべきと考えていたところ、LINEによる相談を実施するとのことです。児童虐待防止の重要なツールになると大いに期待をしております。 そこで、LINE相談の実施に当たり期待する効果と意気込みについて市長に伺います。 コロナ禍でもう一つ懸念しているのは子供の貧困問題です。例えば、独り親家庭などは経済的に困難を抱えやすく、失業や雇用の悪化などにより深刻な困窮状態に追い込まれる可能性があります。先日の補正予算において緊急的な対策が打ち出されましたが、安定的な就労や生活の立て直しには時間を要することから、今後も息の長い支援が必要になると考えます。また、コロナとの闘いが長期化すれば、独り親に限らず、困窮する家庭は今後ますます増加するおそれがあります。これまでの貧困対策をさらに推し進め、苦しい家庭に寄り添った継続的な支援とともに、真っ先に影響を受ける子供たちが社会から孤立し、未来を閉ざされるようなことが決してないようしっかり取り組んでいかなければなりません。 そこで、子供の貧困対策をより一層拡充していくべきと考えますが、市長の見解を伺います。 次に、認知症対策について伺います。 コロナ禍においても着実に進めるべきものの一つであり、国会では認知症施策を前に進めるべく、昨年6月に衆議院で認知症基本法が議員立法で提出されています。そこで、認知症基本法案成立を見据えた本市における認知症施策の方向性について市長に伺います。 平成30年第4回市会定例会一般質問で、4区に設置されている認知症疾患医療センターを全18区に設置するよう市長に要望し、認知症の医療体制について実態を把握した上で、市全体のバランスやアクセス等も考慮しながらしっかりと検討していくとの御答弁をいただきました。本年度予算には5か所のセンター増設が盛り込まれており、国の施策に先行して整備していただきたいと考えます。 そこで、認知症疾患医療センター5か所の追加に向けた取組状況について市長に伺います。 認知症になっても安心して暮らせる地域づくりを目指し、さらなる施策の充実をお願いいたします。 次に、がん検診や特定健診などの広報について伺います。 現在、コロナ対応による病院やクリニックの経営問題が注目されています。その原因の一つに、いわゆる受診控えがあります。緊急事態宣言の中、本市においても各医療機関に対し、急を要しない入院や手術は可能な限り延期し、医療スタッフと病床の確保をお願いし、また、各種健診も国の要請で休止となりました。しかし、解除後の今も医療機関に行くことでコロナ感染のリスクが高まるのではと考える受診控え、本年4月の本市がん検診の受診者数は速報値で約2万7000人と、前年同時期より約22%減少しています。また、人間ドックについても受診される方が減少しており、これらのことが医療機関の経営を大きく圧迫しています。感染をおそれて健診を控えてしまい、がんをはじめとした様々な病気が進行し、適切な治療を受ける機会が失われることは避けなければなりません。こうした場合、濃厚接触の考え方等、正しい情報を知ることが重要です。国立感染症研究所が示している濃厚接触者の定義は、目安として、1メートルの距離で必要な感染予防策なしで患者と15分以上の接触があった者などとあります。こうしたことを広報紙や回覧板などで徹底的に広報すべきと考えます。 そこで、がん検診や特定健診などを受診する不安を和らげるためには新型コロナウイルス感染予防の正しい情報を発信することが重要と考えますが、副市長の見解を伺います。 市民の方の受診控えをなくし、健診を受けていただくために適切な広報をお願いし、次の質問に移ります。 次に、ICTの活用による子供の教育機会の確保について伺います。 コロナによる学校休校中、児童生徒や保護者は大変不安を抱えていました。電話回線が2回線のみの学校が多いため、連絡がないとの声が私のところにも寄せられました。こうした中、コミュニケーションを取りやすいよう、教育委員会が携帯電話約1400台を市内学校に配付したことは高く評価しています。家庭での学習については、学びの動画を教育委員会が制作し配信、その後、テレビ神奈川のサブチャンネル放送を利用するなど授業コンテンツが視聴できるようになり、我が家も含め自宅での学びに活用できました。また、特別支援学校でも手話講座、車椅子に座っていてもできる運動など、それぞれの障害に対応した授業動画を各学校で作成し配信、動画で知っている先生を見て安心したなどといった感想が寄せられています。ただ、学びの動画はよくできた内容でしたが、学校から子供たちへの一方向のものとなっています。学習の状況を把握するといった以外に子供たちの心や体の状態を把握するには、双方向のやり取りができる手段を確保する必要があります。 そこで、ICTの活用です。先般公表された横浜市におけるGIGAスクール構想の方向性では、令和2年度中に学校の通信環境や1人1台端末の整備が示されています。ただ、いつ第2波が来てもおかしくない状況にあって、現在の環境下でICTを活用したコミュニケーションや学習機会の保障、充実に向けた準備を進めておく必要があります。しかし、全ての家庭にネット環境があるわけではありません。 そこで、この整備がされる前に臨時休業となった場合、ICTを活用した家庭での学びの環境をどのように整えるのか、教育長に伺います。 多くの教員にとって、遠隔で児童生徒とコミュニケーションを取り、オンライン学習を行うことは初めてのことになるかと思います。現在の学校の通信環境や端末が1人1台整備されるまでの間は、難しい部分もあると承知していますが、GIGAスクール構想による端末整備前においてもICTの活用が望まれます。そのためには、教職員の研修や学校でのコミュニケーションツールの試行など、今のうちにできることを進めておく必要があります。 そこで、第2波に備えICTを活用した家庭での学習を支えていくためにどのような準備をしていくのか、教育長に伺います。 こうした取組は、様々な事情により不登校の子供たちの学びの保障にもつながります。ぜひ早急に準備をお願いいたします。 次に、ICTの活用による本市の業務改革について伺います。 コロナ禍において、世間では判こを押すために出勤するという報道もありましたが、本市では、文書の電子決裁の仕組みは10年以上前に導入済みで、昨年度から本格導入されている在宅型テレワークの際も決裁が可能と聞いています。この点は評価しています。また、テレワークの専用端末はこれまで30台でしたが、今回のコロナ対応で最大100台を追加利用できる環境を整備し、ウェブ会議も外部向けに数十回線程度用意したと聞いています。こうした努力も評価をしております。しかし、新市庁舎だけでも約6000人の職員がいる中、オンラインで実施できる業務が全てでない点を考慮しても十分な数字ではないと考えます。横浜市規模でのテレワークやウェブ会議の環境整備には相当な費用が必要になりますが、しっかりと予算を手当てすべきと考えます。 そこで、新型コロナウイルスへの対応を働き方を変えていくチャンスと捉え、テレワークやウェブ会議などの環境整備を積極的に推し進めるべきと考えますが、副市長の見解を伺います。 働き方を変えるといっても、区役所を中心とした窓口業務など、テレワークがなじまない部署もあります。こうした部署には、AI、人工知能の活用が期待されます。また、大量反復、単純作業の効率化やヒューマンエラーの抑制に効果的なRPAの導入も積極的に導入すべきです。AIやRPA等のICTにおける技術革新は市役所の働き方を抜本的に変え、現在職員が行っている業務を代替していく時代も決して遠くないと思います。民間企業では最新の技術を活用することで効率化し、既に生産性を上げているところもあり、市役所業務においても大幅な業務効率化が可能であると考えます。一方、市役所には災害対応や、どうしても人でしか担うことができない分野があることも事実です。そうした分野に人材を投入することも必要です。 そこで、業務の効率化で生み出した人員を災害対策等必要な分野に振り向けていくべきと考えますが、副市長の見解を伺います。 台風や地震等の災害もそうですが、有事に自治体が担う業務は膨大です。コロナ対応では、平時より急激に業務量が増えた部署において限られた人員で大量の事務を処理し、大変苦慮したと聞いています。4月以降順次発令を行い、現在は一定の応援体制ができているとのことですが、緊急時には全庁的な観点で必要な部署へ人員を迅速、的確にシフトさせる必要があります。また、応援体制の構築には業務経験者を配置するなど即戦力となる人材の活用が重要です。今回でいえば保健所業務や給付金事務など経験者の配置が必要となっています。何かあってから検討するのではなく、あらかじめ緊急時を想定して活躍できる人材を把握し、即時対応できる応援体制の確保が必要と考えます。 そこで、平時から緊急時を想定した人員体制を確保し、いざというときに速やかに体制を切り替えられるようにすべきと考えますが、副市長の見解を伺います。 有事の体制確保は大変重要です。しっかりと緊急時を想定した準備をお願いいたします。 次に、大規模自然災害の対策等について伺います。 本市では、大規模地震を想定した総合防災訓練や防災計画の定期的な見直しなど、災害に備えた取組を進めています。一方で、その実効性において不十分な面があるのではないかと考えております。特に災害時における関係団体等との協力協定について、協定締結後は機械的に更新され、現状と合っていないものもあるのではないでしょうか。一口に災害と言っても様々です。例えば富士山で大規模な噴火が発生した場合、本市には火山灰の降灰が想定されています。堆積した火山灰を誰が撤去し、誰が移動させ、どこに持っていくのか、どこにどれだけ置けるのか、こうした最悪の事態をシミュレーションし準備しておかなければ、いざというときに市の交通機能がストップし緊急輸送ができず、救える命も救えなくなってしまいます。本市では様々な分野で事業者等と災害時の協力協定を結んでいますが、いざというときに協定に基づく隙間のない活動が災害対応全体の中で有効に機能するのか気になります。 そこで、災害時の協力協定が有効に機能するか改めて検証、確認をすべきと考えますが、市長の見解を伺います。 続いて、災害時の避難対策について伺います。 かねてから、大規模災害が発生した際には避難所に多くの方が避難してくることも考えられ、被災された全ての方を受入れ切れないのではないかと危惧しています。さらに、コロナ対応を踏まえると、3密回避から避難所の収容人数は従来の4分の1になるとの指摘もあり、受入れ体制はより厳しい状況となります。災害時には避難所には入り切らないという行政としては言いにくいメッセージを市民の皆様にしっかりとお伝えし、御自身の命を守るために事前に自宅避難や親族、知人宅などへの分散避難に向けた検討、準備を進めていただくよう積極的に働きかけることが重要と考えますが、市長の見解を伺います。 出水期を迎え、また、コロナ第2波が警戒される中、市民の皆様の命を守るために踏み込んだ働きかけの実施をお願いして、次の質問に移ります。 次に、災害時のトイレ及び廃棄物対策について伺います。 平成30年度の横浜市民の危機管理アンケート調査では、食料、飲料水を備蓄していると回答した人が7割以上であるのに対して、トイレパックを備蓄している、あるいはいつも風呂に水をため置きしていると回答した人はいずれも3割に満たない状況であり、それぞれの家庭においても災害時のトイレ対策の強化が不可欠です。災害時、自宅、分散避難者が避難所にトイレパックをもらいに行くなどの利用を想定すると、備蓄されているトイレパックの不足などが懸念されます。 そこで、災害時におけるトイレ対策の考え方について副市長に伺います。 また、災害対策の中で、トイレ対策とともに廃棄物の処理は非常に重要です。緊急事態宣言下の4月の生活ごみ集積場所は、自粛生活によってどこもあふれ返るほどになりました。災害時にそこにトイレパックが加わった場合、倍以上になることも想定され、現在の週2回の生活ごみ収集では間に合わなくなります。さらに、片づけごみや災害瓦礫など莫大な量の廃棄物が想定され、様々な場面を想定したシミュレーションを行うなどして、いざというときに着実に廃棄物を処理できるようにすることが災害対策の柱の一つと考えます。 そこで、災害時の廃棄物処理はどのように進めていくのか、副市長の見解を伺います。 トイレ対策、廃棄物処理は市民生活の基盤であり、どのような状況でも確実に継続できるようお願いして、次の質問に移ります。 次に、防犯対策事業について伺います。 コロナ禍における緊急経済対策として本市でも特別定額給付金の10万円給付を鋭意行っていますが、市内182万世帯宛てに送られた郵送申請書に詐欺への注意喚起チラシを同封し、広報よこはまでの注意喚起など詐欺を未然に防ぐ取組が徹底して行われています。こうした防犯の視点も絶対に忘れてはなりません。不安定な社会情勢だからこそ防犯灯や防犯カメラの整備等の防犯対策事業は非常に重要で、しっかりと進めるべきと考えます。 そこで、今後の防犯対策事業についてどのように進めていくのか、市長に伺います。 防犯対策事業は継続してこそ効果的な成果を生み出す事業です。これからも市民の安全安心を確保するためしっかり取り組んでいただくことを要望し、次の質問に移ります。 次に、コロナ対応に伴う暑さ対策について伺います。 本市交通局では、1月29日から、駅員やバス運転手、地下鉄運転手がマスクを着用し、4月8日以降は全ての職員が着用、その中には地下鉄の保守作業員やバスの整備員など、屋外で作業に携わる職員も多いと思います。また、市営地下鉄、市営バスを御利用になるお客様の多くもマスクを着用されている一方で、車内換気のため一部の窓開けを実施していることから冷房効率が下がり、例年よりも車内の温度管理が難しくなっているのではないかと考えます。 そこで、交通局の現場で働く職員及びバス、地下鉄車内におけるお客様への暑さ対策について交通局長に伺います。 次に、夏のごみ収集作業について伺います。 マスク着用でのごみ収集など屋外での作業は、これからの夏本番に向け、従来以上に対策する必要があります。作業中のマスク着用については、熱中症予防に配慮しながら、環境に応じて臨機応変に対応する必要があると考えます。 そこで、収集職員の暑さ対策について副市長に伺います。 次に、夏季の学校給食調理員の暑さ対策の取組について伺います。 5月末まで一斉臨時休業としていた市立学校では、6月1日から分散登校による段階的な教育活動が再開され、6月15日からは中学校で昼食を開始、ハマ弁が提供されています。7月1日からは小学校でも給食が開始されます。今後、授業時数確保の点から夏休みの短縮が検討されており、7月及び8月下旬にも給食提供が行われると伺っています。児童生徒の暑さ対策はもちろんですが、市内小学校の給食室には、休憩室を除いて原則空調設備が設置されていないと聞いています。直営、民営にかかわらず、給食調理に従事する職員の暑さ対策は非常に重要です。 そこで、給食調理員の暑さ対策の現状と今後の取組について教育長に伺います。 早急に取り組まれることを強く要望して、次の質問に移ります。 次に、本市の将来を見据えた取組に関し、まず移動支援について伺います。 本市では今後、独り暮らし高齢者や高齢者のみの世帯が増える中で、身体的な衰え等により一人で病院等へ行けない、買物が困難との事例が増えていくと思われます。横浜には山坂が多い地域もあり、移動の確保が課題となってきています。 そこで、高齢者の移動支援の実現に向けた地域の取組について市長に伺います。 さて、今年1月に視察に訪れた群馬県の大規模デイサービス事業所では、送迎車を活用し、高齢者の相乗りサービスを行っています。高齢者を自宅や駅、病院等に送迎するもので、AIを組み込んだ専用アプリ福祉ムーバーを活用した取組を進めています。また、他都市においても国との連携の中でこうした取組が広がっており、高齢者の日常的な足の確保として、介護車両を活用した移動支援が進んでいます。要支援者や要介護者が対象であるものの、高齢者の移動手段として有効な手法と感じます。本市では主にバスやタクシーが移動を支えていますが、高齢になればバス停まで歩くこと自体がハードルになり、また、ふだんからタクシーを使うほど経済的に余裕のある方はそう多くないと思います。そのため、高齢化が進む中で移動ニーズを満たすためには、新たな発想による新たな移動サービスが必要と考えます。既存の交通手段とのすみ分けなど様々な課題があるとは思いますが、最新の技術と民間企業や福祉サービス事業所等の地域資源をうまく活用することで実現できると考えます。 そこで、地域交通の充実に向け様々な交通サービスを活用して取り組むべきと考えますが、市長の考えを伺います。 高齢化が進む中、身近なところへの移動手段の確保は待ったなしの重要な課題です。現在進められている自動運転等の技術開発のような周辺環境の変化を待つだけでなく、横浜市が先頭に立ち積極的に取り組んでいただくことを強く要望して、次の質問に移ります。 次に、外国人の活躍支援について伺います。 今後、コロナの影響から横浜の社会経済活動を回復、発展させていく上で、外国人材の地域への定着や介護分野における活躍へのニーズはさらに高まると考えられます。この間、我が党としても、国境を越えて活躍する世界の人材に横浜を選んでもらえるよう、外国人材が安心して働き、共生できる環境づくりに向け取り組んできました。一方、悪質なブローカーの介入など様々な問題点が指摘されていた技能実習制度の反省の下、外国人材の受入れ拡大に向けて新たな在留資格である特定技能が創設されてから1年が経過しましたが、現在は見込みを大きく下回っている状況です。コロナを経験して外国人の活躍が重要であることが改めて分かりました。今後の経済回復期においても受入れを一層促進することで、依然として人手不足に悩む企業、事業者の支援につなげるべきと考えます。 そこで、外国人材の受入れ、共生に向けた本市のこれまでの取組への評価について市長に伺います。 外国人からの相談については、これまでは生活関連の身近なものが中心でしたが、今後、特定技能が拡大すると、就労資格や労働相談など専門性を有するものが増え、国際交流ラウンジの負担は増大するものと考えます。区役所がスポーツ振興や文化振興と同じレベルで国際交流ラウンジを設置、運営していくという考え方では、今後の外国人の増加に対応し切れません。先ほど述べました国策の転換に伴い、外国人支援の専門性を高める観点から、国際局、区役所、横浜市国際交流協会YOKE、国際交流ラウンジの役割分担を早急に見直すべきであります。例えば、国際交流ラウンジとは別にYOKEに設置されている多文化共生総合相談センターのような専門性の高い相談機関を市内の各方面に複数箇所設置することに加え、国際局を含む本市全体の外国人支援機能の強化も進めるべきです。 そこで、総合的な視点から外国人支援の体制を一層強化すべきと考えますが、市長の見解を伺います。 本市の外国人人口は大阪市に次いで我が国で2番目に多く、その責任から必要に応じて国に提言を行うなど、外国人の受入れ拡大に係る政策形成をリードされることを期待し、次の質問に移ります。 次に、都市間の連携を通じた国際平和への貢献について伺います。 平成30年6月に全会一致で可決した横浜市国際平和の推進に関する条例は「昭和20年5月29日の横浜大空襲により多くの尊い命が犠牲になったことを決して忘れることなく」との一文から始まります。本年はその横浜大空襲から75年の節目を迎えました。米軍機が定めた攻撃目標の一つは5代目の横浜市庁舎。この議会棟を含む新市庁舎は8代目となります。民衆を不幸のどん底におとしめた軍国主義、その暗黒の時代を二度と繰り返してはならないとの決意は議場の皆さんも同じではないかと思います。 そこで、横浜大空襲の犠牲者への思いを踏まえた国際平和への決意を市長に伺います。 戦後、本市は、終戦から僅か12年後の1957年に姉妹都市交流を始めました。平和を求め、二度と戦争を起こさないとの誓いも、その目的の一つであったことは言うまでもありません。その後本市は海外の様々な都市と連携、拡大を続けています。その一つである中国上海市との間では、コロナ禍において、当初、中国国内での感染拡大を踏まえ、本市から上海市にマスク1万枚を寄贈。その後、日本国内でのマスクが品薄となった際に上海市から2万5000枚の寄贈を受けるとともに、同市の協力により現地から130万枚の調達を実現しました。姉妹都市提携が危機に際して市民生活に寄与した好事例であり、困ったときに助け合う都市間、市民間のつながりは平和の礎であることを再認識させられました。 そこで、市民の平和で安心な生活と国際平和に寄与するためにも海外都市との連携を一層推進すべきと考えますが、市長の見解を伺います。 フランスの著名な経済学者、思想家のジャック・アタリ氏は、2009年に上梓した著書「危機とサバイバル」において、パンデミックという深刻な危機に直面した人類の生き残りの鍵となるのは利他主義であると指摘しました。他者のための行動が、ひいては自分のためになるという利他主義とは、言い換えれば、誰一人取り残さないというSDGsの基本理念にも通じるものです。この価値観を尊重しながら海外都市との連携や交流を進め、平和と繁栄に貢献されることを願い、公明党横浜市会議員団を代表しての私の質問を終わります。(拍手) ○副議長(谷田部孝一君) 林市長。     〔市長 林文子君登壇〕 ◎市長(林文子君) 行田議員の御質問にお答え申し上げます。 新型コロナウイルス感染症対応の振り返りについて御質問いただきました。 体制についてですが、1月16日に国内で感染者が確認され、関係局による警戒体制を速やかに取りました。その後、感染の拡大に応じた政府の動きに合わせ、本市においても私が司令塔となり対策本部の設置や5つの機能別チームの編成など必要な体制を構築してきました。第2波に向けては、引き続き現在の本部体制により本市一丸となり対策に取り組んでいきます。 振り返りを踏まえた第2波への備えについてですが、未知の感染症に対して医療提供体制の構築や経済対策に加え、医療物資の大規模調達や施設等の休止、再開など、その都度必要な対策を検討し迅速に対応してきました。今後は、医療体制を維持しつつ、クラスター対策の充実や備蓄の拡充、施設の運営指針の作成など、先を見据えた対策や準備を的確に進めてまいります。 宿泊療養施設に関わる役割分担の整理ですが、軽症者を対象にした宿泊療養施設の設置に当たっては、議員のお考えのとおり、地域の医療提供体制を踏まえた機動的、効果的な対策を講じることが望ましいと考えます。一方、爆発的に患者が発生した場合、広域対応も必要となる場合もありますから、対応については県と協議してまいります。 今後に向けた感染症対策の振り返りですが、これまでも感染者の急増に対応するため、相談、検査及び医療提供体制の拡充、強化を進めてきました。今後に備えクラスターへの発生予防等に取り組み、対策を講じる基礎となるデータの活用を推進します。また、情報共有の在り方を県とともに振り返り、円滑な感染症対策の実施に努めてまいります。 新型コロナウイルス感染症に係る本市における緊急支援策について御質問いただきました。 基礎自治体として適時適切な対策を講じるべきとのお話ですが、くらし・経済対策は、市民や事業者の皆様の状況やニーズを見極め、必要な対策についてきめ細かく対応できていると考えています。今後も、状況の変化に適切に対応し、厳しい状況にある皆様にしっかり寄り添うとともに、事業者の皆様のニーズもしっかりと把握しながら、景気回復に向けた経済対策に全力を挙げて取り組んでまいります。 感染症が政策推進に与える影響の把握方法ですが、現在の横浜市中期4か年計画は前半2か年が終了し、現在、中間振り返りを行っています。その中で計画の進捗状況を把握、分析するとともに、本市の政策推進への影響をしっかりと把握して今後の取組に反映させていきます。 市としての徹底した雇用対策が必要とのことですが、今回の補正予算で、感染症拡大の影響で職を失われた方を対象にウェブを活用した新たな就職支援事業を行い、コロナ禍における労働需給のミスマッチの解消に努めてまいります。雇用対策は市内経済回復のために大変重要ですので、市内企業の雇用の維持拡大に向け引き続き全力で対応してまいります。 新型コロナウイルス感染症に係る市民の皆様の暮らしを支える取組について御質問いただきました。 判断基準や施設等の現状に合った対策についてですが、感染が疑われる方や感染症が発生した場合など、フェーズごとに施設が対応する方針を介護施設等へ示しています。今後も医療体制や感染発生状況等を踏まえ状況に即した基準を示してまいります。引き続き、感染の疑い例が発生した場合には、施設に連絡を取り、感染者や施設の状況を把握した上で必要な助言を行うなど個別にきめ細かく対応していきます。 クラスター対応の他施設への情報提供についてですが、クラスターが発生した施設では、感染症の入院調整や感染拡大防止のために、施設内のゾーニングや職員の勤務体制を調整しながらサービスが継続できるよう全力で取り組んでいただきました。それらの対応状況を収集、分析した上で、第2波に備え事例を含めた対応マニュアルを作成し施設へ提供していきます。 施設間で相互に助け合うべきとのことですが、施設内での自助だけでは対応が困難な場合に備え、特別養護老人ホームの団体の御協力を得まして、共助の仕組みに賛同いただける施設を募る予定です。なお、このような取組は、新型コロナウイルスへの対策だけでなく自然災害で施設が被災したときにも応用できるものにしていきます。 児童虐待防止に向けたLINE相談の効果と実施への意気込みについてですが、児童本人からはもとより、子育て世代などがより気軽に相談できるようになることで、児童虐待の未然防止や早期発見、対応に大きな効果があると考えます。電話によるよこはま子ども虐待ホットラインを含め一件でも多くの相談を受け、困り事に寄り添い、より丁寧な対応に努めてまいります。 子供の貧困対策の拡充についてですが、感染症拡大により子育て家庭においても困難を抱えるリスクがいよいよ高まっております。子供の貧困対策に取り組むことはますます重要だと考えます。そのため、苦しい状況にある子供や家庭を早期に発見し支援につなげる環境づくりをさらに進めるとともに、独り親などの生活の安定に向けた支援や子供に対する生活、学習支援等の拡充を図っていきます。 本市における認知症施策の方向性ですが、今年度新たに令和3年から5年を期間とする認知症施策推進計画を策定します。その中で、物忘れ検診、介護者支援、認知症サポーターを養成して地域活動へ結びつけるなど、本人や家族の視点を重視します。こうした取組を通じて認知症と共に生きる地域共生社会の実現を目指します。 認知症疾患医療センターの取組状況についてですが、センターが受ける相談や鑑別診断の件数は年々増加し、受診までに時間を要しています。そこで、認知症医療体制の充実、利便性の向上、医療介護の連携強化を図るためセンターを5か所増やし、2区に1か所配置することにしました。6月12日から公募を開始し、秋頃には選定するように進めています。 市民の安全安心に向けた取組について御質問いただきました。 災害時の協定が有効に機能するかの検証、確認ですが、民間事業者との協定が実態に即した内容になっているか、改めて協定締結先と確認を進めるとともに必要に応じて見直しなどを行っていきます。さらに、総合防災訓練などより幅広い協定締結先と連携した訓練を実施し、協定に基づく動きをシミュレーションする中で検証、確認を行ってまいります。 分散避難に向けた働きかけですが、本市では、避難所の増設や感染防止資器材の整備など、市民の皆様が安全に避難できるように準備をしています。同時に、感染リスクを軽減するには、お一人お一人が水、食料の備蓄をはじめ在宅避難などに向けた備えを進めていただくことが特に重要です。そのため、広報よこはまやホームページを通じて啓発するなど市民の皆様への働きかけを強化しています。 今後の防犯対策ですが、防犯灯や防犯カメラは地域の防犯活動を支える大事な事業ですので、地域の御要望に応えていきます。また、コロナ禍においても市民の皆様が安心して暮らせるよう、特別定額給付金を狙った詐欺被害の防止など防犯対策を停滞させることなく推進していきます。 本市の将来を見据えた取組について御質問いただきました。 高齢者の移動支援における地域の取組ですが、地域ケアプラザがコーディネートして、買物が困難な地域で、福祉施設の送迎車両を活用し住宅地と商店街を結ぶバスの運行を支援した事例があります。今後も、こうした身近な課題解決に向けた取組を着実に進めて、高齢者が住み慣れた地域で自分らしく暮らしていけるように、横浜型地域包括ケアシステムをさらに構築していきます。 様々な交通サービスを活用した取組ですが、バス路線の維持充実やタクシーの利便性向上に加えまして、社会福祉法人やNPO等の多様な担い手による交通サービスの実現に向けて取り組みます。また、ICT等の新技術の活用や商業施設等と連携した移動サービスの展開についても、実証実験に積極的に協力するなど引き続き取組を進めます。 外国人材の受入れ、共生に向けた取組への評価ですが、令和元年度の入管法改正を受けて、新たに横浜市多文化共生総合相談センター開設、外国人就労支援セミナー、介護人材確保に向けた訪日前日本語等研修などに取り組んでおります。令和2年度においても引き続き各部門が連携して外国人の受入れ環境整備に取り組んでおりまして、着実に施策を進めていると考えております。 外国人支援の体制強化についてですが、今年度では、国際交流ラウンジの緑区への新設や機能強化、区役所窓口等への翻訳通訳機器の増配備、横浜市国際交流協会による日本語習得支援拠点の開設、運営に取り組んでいきます。また、国際局に専任の部署を設置して区局の連携強化を図るなど、引き続き総合的な視点から在留外国人への支援を推進していきます。 横浜大空襲を踏まえた国際平和への決意ですが、大空襲で犠牲になられた多くの市民の皆様の尊い命と、戦後の復興を成し遂げた先人たちの努力を決して忘れてはなりません。議員提案により全会一致で制定された国際平和の推進に関する条例の趣旨を踏まえて、引き続き国際平和の実現に向けて取り組んでまいります。 海外都市との一層の連携についてですが、気候変動や感染症対策などの地球規模の課題解決は国際平和の実現につながるものであります。都市の役割に対する期待が高まる中、本市がこれまで培ってきた海外諸都市とのネットワークがますます重要となります。今後も海外諸都市や国際機関との連携協力等の取組を一層進めて国際社会の平和と繁栄に貢献してまいります。 残りの質問については副市長等から答弁させていただきます。 ○副議長(谷田部孝一君) 平原副市長。     〔副市長 平原敏英君登壇〕 ◎副市長(平原敏英君) ICTの活用による本市の業務改革について御質問いただきました。 テレワーク等の環境整備を進めるべきとのことですが、本市では既にテレワークやウェブ会議を導入していますが、新型コロナウイルスに対応し拡大を図っております。社会全体で働き方が見直される中、緊急時の業務継続も含め、より柔軟で効率的な働き方につながる環境整備に向けて、情報セキュリティーの確保やコスト等の課題も踏まえながらさらなる拡大を検討します。 ICTの活用による業務の効率化に伴う人員の再配置についてですが、日常的に行っている大量反復作業などはRPAなどのICTを積極的に活用していく一方で、臨機応変な災害対応や専門性の高い業務、あるいはコミュニケーション能力が求められる区役所など、市民の皆様と向き合う業務に職員を配置していく必要があると考えております。こうした取組を通じまして、市民の皆様の要請にしっかりお応えできる組織づくりをしてまいります。 緊急時を想定した人員体制についてですが、感染症をはじめ豪雨や地震など緊急事態となる要因は様々でございます。緊急時に迅速に応援体制を構築できるよう、平時から各業務において力を発揮できる人材を的確に把握し、配置できるよう準備をしてまいります。 以上、御答弁申し上げました。 ○副議長(谷田部孝一君) 小林副市長。     〔副市長 小林一美君登壇〕 ◎副市長(小林一美君) 市民の安全安心に向けた取組について御質問をいただきました。 災害時におけるトイレ対策の考え方ですが、市民の皆様には、災害時でも自宅での生活が可能となるよう、少なくとも3日分の食料、飲料水とともにトイレパックを備蓄することや、水洗用としてお風呂に水をため置きすることなど、広報啓発を進めております。地域防災拠点では、既存トイレの使用不能に備えて災害時下水直結式仮設トイレの整備を進めるとともに、くみ取り式仮設トイレやトイレパックを備蓄してございます。 災害時の廃棄物処理の進め方ですが、まずは衛生的な観点から、御家庭や避難所から出る生活ごみについて、被害状況に合わせた応援体制を構築し速やかに収集をいたします。また、多量に発生する片づけごみや災害瓦礫について計画的に処理を行うことは復興に向けて非常に重要なことでございますので、仮置場や処理施設の確保など着実に対応してまいります。 現業職員等の暑さ対策について御質問をいただきました。 ごみ収集職員の暑さ対策についてですが、職員に熱中症に対しての研修を行うとともに、作業中の水分、塩分の補給や体温上昇時の冷却剤の使用など熱中症対策を行っています。また、新型コロナウイルス感染症対策中、マスクをしながらの収集作業を行っているところでございますが、熱中症のリスクも大変ございますので、感染に留意した上でのマスクの着脱など臨機応変の対応を進めてまいります。 以上、御答弁申し上げました。 ○副議長(谷田部孝一君) 城副市長。     〔副市長 城博俊君登壇〕 ◎副市長(城博俊君) 新型コロナウイルス感染症に係る市民の皆様の暮らしを支える取組について御質問をいただきました。 障害福祉サービス事業所の状況認識ですが、事業所に対する状況調査やヒアリングによりお声を伺っておりまして、障害の特性により感染防御の徹底を図ることが難しい方にも分かりやすく丁寧に対応して、サービスを継続していただいていると認識をしております。それぞれの事業所において、職員と利用者の健康を守るため感染防止に尽力されて支援を続けていただいていることに改めて感謝を申し上げます。 障害福祉サービスの提供に対する支援を行うべきとのことですが、これからは活動場所を分散しての3密の回避や、ICTの活用によるテレワークの導入など新たな生活様式に対応する必要があります。国の支援策も活用しながら事業所における感染防止の取組を支援し、利用者も従事者も安心して活動できる環境づくりを進めてまいります。 市民の皆様の不安を和らげるための情報発信ですが、安心して健診を受けていただくために、感染症についての正しい知識と、御自身でできる感染予防の行動について、ホームページやポスターなどの広報媒体を活用して周知していきます。加えて、これから発送を予定している未受診者に対する勧奨通知での広報にも努めてまいります。 以上、御答弁申し上げました。 ○副議長(谷田部孝一君) 鯉渕教育長。     〔教育長 鯉渕信也君登壇〕 ◎教育長(鯉渕信也君) ICTの活用による教育機会の確保について御質問いただきました。 家庭でのICT環境への支援についてですが、万が一再度臨時休校となった場合に、家庭にいてもICTの活用により学習を継続できるよう、インターネット環境がない就学援助対象家庭へ貸与するためのモバイルルーター整備を早ければ8月をめどに進めていきます。また、現在学校にある端末を併せて貸与することを検討しています。 家庭学習を支えるための準備についてですが、第2波による休校となった場合には、今回実施した学習動画の配信に加え、学校が児童生徒を対象として実施するZoomを活用したオンラインホームルームや、各学校が児童生徒向けに開設するユーチューブチャンネルでの学習課題等に関する動画の配信を可能な範囲で行います。また、全市立学校の教員を対象とした研修を7月から行い準備してまいります。 現業職員等の暑さ対策について御質問いただきました。 給食調理員の暑さ対策の現状と今後の取組ですが、これまで、調理員休憩室のエアコンの設置や学校配当予算内でのスポットクーラーの導入、洗浄作業時のTシャツ着用などで対応してまいりました。今年度は夏季休業期間の短縮により7月下旬や8月末に給食を実施することから、学校の実情に応じて、今回の補正予算を活用して冷却ベストの購入やスポットクーラーを設置するなど暑さ対策を強化いたします。 以上、御答弁申し上げました。 ○副議長(谷田部孝一君) 三村交通局長。     〔交通局長 三村庄一君登壇〕 ◎交通局長(三村庄一君) 現業職員等の暑さ対策について御質問をいただきました。 交通局職員への暑さ対策ですが、各所属で熱中症予防の周知に努めておりますほか、屋外作業が多い職場では小まめな水分補給を心がけ、お互いの体調に気遣いながら作業するよう指導しております。バス、地下鉄車内におけるお客様への暑さ対策ですが、バスでは外気温が30度を超えた時点でアイドリングストップを中止し、空調効果を維持しております。地下鉄では、基地から午後発車する車両について、発車前の点検でドアを全開にして熱気を放出するとともに、早めに冷房装置を稼働させ暑さ対策を行っております。 以上、御答弁申し上げました。 ○副議長(谷田部孝一君) 次に、北谷まり君。     〔北谷まり君登壇、拍手〕 ◆(北谷まり君) 北谷まりです。日本共産党を代表し、質問いたします。 まず、IRについてです。 日本へカジノ参入を画策してきた世界最大のカジノ運営企業ラスベガス・サンズが5月13日、日本からの撤退を表明しました。新型コロナの世界的流行の終息が見通せない中、不要不急の経済活動の停止で真っ先に閉鎖の対象となったのがカジノです。日本進出を狙っていた海外カジノ企業は、米国のサンズやMGMにしろ、アジアのメルコやギャラクシーにしろ、世界の3大カジノ集積地であるマカオ、ラスベガス、シンガポールのカジノを収益源としています。それが軒並み閉鎖され、ゼロ収益が続き赤字になる中で各社の財務状況は急激に悪化しています。日本のIRへの投資額とされる100億ドル、約1兆700億円もの資金の調達は容易ではなく、サンズですら撤退せざるを得なくなった事実を見るべきです。サンズの撤退について、記者会見での驚いたという気持ちはない、こういう世界的な経済状況だから投資を控える方も出てくる、誘致計画を変えることはないとする市長の発言は世界で起こっていることと横浜とはあたかも別世界に存在しているかのように現実から目を背けているのではありませんか、伺います。 一部にカジノ再開の動きもありますが、ソーシャルディスタンスを取るため、賭博機を間引いたり、入場者数を制限したりしています。閉鎖空間に24時間多数の客を詰め込む典型的な3密のカジノに今までどおり客が呼び込める状態ではありません。さらに、地上型のランドカジノからネットによるオンラインカジノへの転換も劇的に進行しています。国際会議場や展示場、ホテルや劇場など併設する巨大施設に多くの客を集め、それをカジノに誘導し、カジノの高収益をエンジンに回していくというビジネスモデルはもはや成り立たなくなっています。つまり、これまで市が説明してきたIRへの訪問者数、売上見込額、IR区域内での消費額、経済波及効果、年820億円から1200億円という税収効果などの積算根拠はなくなったと言えます。この成り立たなくなった積算根拠をもとに市長は誘致の判断を下されています。判断のよりどころが喪失したことについてどう考えているのか、伺います。 市長、6月23日の神奈川新聞をお読みになりましたか。66%の市民が誘致反対、コロナ禍での推進には73%が異を唱えています。国家的プロジェクトだと強弁を張らないで、今こそ市民の声に応えて誘致を撤回するという責任ある決断を求めますがどうか、伺います。 カジノ企業に地域社会の運命を委ねていいのか真剣に考え直すときです。 三井住友トラスト基礎研究所は、研究員のレポート、新型コロナウィルス感染拡大による日本版IRへの影響と今後の方向性で、事業者にとっては海外でのIR事業者の厳しい経営状況を踏まえて収益予想のダウンサイドリスクを踏まえた事業計画の再検証や計画内容の再構築を検討する必要があろうと指摘しています。機関投資家がこれまでと同様の事業展開をするIR事業者には投資できないと結論づけているのです。12万平方メートル以上というIR施設の国際見本市の大展示場を横浜市は目指していますが、新型コロナ感染拡大を受け、世界の見本市はオンライン開催にかじを切っています。大規模施設が本当に必要とされるかは全く不透明です。IRを取り巻く環境は大きく変わり、横浜IRの方向性、実施方針はゼロベースから見直しせざるを得ないのです。見直しとなれば一から、IR区域の整備を実施する意思を有する民間事業者からコンセプト提案を募集する段階からやり直すことが必要です。当然8月に横浜IRの方向性、実施方針、募集要項の公表は無理だと思いますが、このままでいくのか、伺います。 未開催の6行政区における市民説明会は動画で代替するとのことですが、一方的に動画を配信するだけでは市民が納得するはずがありません。6月19日の神奈川新聞の読者欄に動画配信で御理解をとは虫がよ過ぎるとありましたが、市民の気持ちを代弁するものだと思います。説明会の会場では、ソーシャルディスタンスを取って定員を減らし、オンラインの中継など工夫をすれば多くの質問を受けることができ、多くの市民に見てもらえる説明会が開催できます。18区に自ら出向いて説明すると市長御自身が言われたのですから、逃げずに責任を持つべきです。その気はないのか、伺います。(「そのとおり」と呼ぶ者あり) 次は、感染症対策が不可避の大都市の在り方についてです。 新型コロナウイルスの世界的な感染拡大で、多くの国民がこれまでの社会の在り方でいいのかと思っています。これまでの常識や習慣、政治そのものの見直しが迫られ、さらに、人と経済が集中する巨大都市のもろさ、危うさを浮き彫りにし、東京一極集中の弊害をあらわにしました。これからの大都市の在り方について、集中から分散へという議論が噴出しています。大都市での感染症リスクを抑えるために、大都市に偏在している機能を地方に分散させることも日本政府の中でも議論が始まっています。これらの議論は一過性のものとは思われません。コロナ禍に苦しむ首都東京、その東京に近接する都市として、横浜市は今、大きなターニングポイントを迎えています。現行横浜市中期4か年計画は、コロナ禍のさらなる深刻化を招来する都市像が描かれております。6つの中長期戦略のうち半分が横浜という都市を量的、質的に拡大しようとするとなっています。そして、グローバル都市横浜の実現、戦略的な企業誘致、観光MICE都市、都心部の機能強化、都市インフラの強化等を政策として挙げています。このように横浜市中期4か年計画が志向する都市像は、首都東京を意識し、リトル東京を目指していることは明らかです。現横浜市中期4か年計画が脱東京、集中から分散というこれからの大都市の在り方に適合していないことは一目瞭然です。これまでの安倍政権の進める成長戦略への追随路線からの決別は、コロナ禍によって一層切実な課題となっています。こうした議論と大都市を取り巻く状況が一変したことに市長は真摯に向き合い、直視すれば、さらなる大都市を志向する現行横浜市中期4か年計画は根本から見直すべきではありませんか。市長の決断を伺います。 一昨日の夕刻、新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金の横浜市への交付限度額が示され、前回の不足分の穴埋めをしてもなお111億円の財源があることが分かりました。この財源をもって、市民、事業者への支援がすぐに届くよう、早急に第3次補正を組んで臨時議会を開くべきではないでしょうか、伺います。 次は、市民に開いた庁舎と市民に寄り添った業務の在り方についてです。 新市庁舎が6月29日から全面的にスタートします。高層ビルの安全管理とセキュリティー確保は大事です。庁舎を訪れる市民は3階の受付で入館パスを受け取り、そのパスを機械に通すことでセキュリティーは確保されます。ですから、行政棟における職員執務室への施錠は不要です。また、市民の代表である議員がいる議員室に市民がアクセスできるのは当然であり、議会棟の施錠も不要です。庁舎で二重の施錠をすることは過剰であり、他の自治体と比べても異常です。相談や届出に市民が来庁するところ以外では執務室は施錠されています。施錠することをどう決めたのか、伺います。 庁舎は市民のものであり、市民が自由にアクセスできないのは問題と言わざるを得ません。市民に開かれた市役所というならば、行政部分、議会部分の施錠をやめるべきと思いますがどう考えているのか、伺います。 コロナ禍の中で、庁舎だけでなく、現場の在り方がずれているという場面に何度も遭遇しました。特に市民の関心が高い10万円の特別定額給付金の対応は問題です。日本共産党市議団には連日、市に対する怒りと、この10万円が一体いつになったら振り込まれるのかという声が市民から届いています。コールセンターは開設当初、郵送受付分は6月上旬の振込開始を見込んでいると案内し、区連会の6月定例会資料では6月9日郵送申請者への給付開始、記者発表資料でも郵送申請の振込開始は6月上旬とあります。おおよそ2週間ぐらいで振り込まれると受け止められるスケジュールが示されていたわけです。ところが、6月17日以降、ホームページで、早くて、受け付けてから三、四週間程度で振込と急に変更されました。2週間で振り込まれると見込んでいた市民が落胆するという事態になったわけです。市長、横浜市特別定額給付金事業で振り込まれる10万円に望みを託し命をつなごうとする市民に対して遅れた理由をきちんと説明し、約束を守れなかったことは謝罪すべきではないですか。 郵送された申請用紙に同封されている国のチラシには、本市が採用していない水道料金などが口座引き落としの場合はその口座に振り込むとあったことから、受け取った市民が混乱する事態を招きました。また、コールセンターにかけると電話代がかかり、失業などで無収入となってしまった方にとっては負担となっています。また、市民局から各区役所に人員が配置されたにもかかわらず、全区で特別定額給付金案内窓口が設置されていません。さらに密をつくることになるからと、案内窓口を区民に知らせることをしていません。その上、区役所の案内窓口に相談に行っても、配置されたスタッフは委託であるために権限がなく、区民からの複雑な質問や事案について回答することができないということが起きています。このような住民の役に立つところになっていない現場をつくったのは、横浜市職員行動基準が経営責任職に徹底されていないからではないですか。業務の方向性を決定する経営管理職が市民、社会の要請を実現するため行動するから程遠いのは、市民生活の現場に出向かず市民と向き合おうとしない市長の姿勢を見ているのではないですか。(「そのとおり」と呼ぶ者あり)市長としての責任は重大だと思いますが、どう認識されているのか、伺います。 次は、就学援助制度についてです。 就学援助制度は小中学生の子がいる経済的に苦しい世帯に学用品費などを援助する制度です。子供の貧困率は14%、母子家庭の貧困率は50%を超えています。コロナ禍による収入減で生活が困窮する世帯が急増していることは、4月の生活保護相談件数が3468件で対前年同月比150%、生活困窮者自立支援相談件数が4456件で対前年同月比612%となっていることからも分かります。従来の対象者に加え、コロナによる影響で収入が激減し生活困窮となった家庭に対して、コロナによる減収も就学援助制度の対象となることが分かるように周知し、声がけをするなどして申請を促すことが必要です。対象となる世帯が漏れなく申請できるようどのように進めていくのか、伺います。 申請用紙について、申請理由の記入欄が改善したことは評価するものです。さらに申請しやすくするために、困っている状況を記入するところも選択式とすべきですが、いかがですか。 休校によって給食がなくなってしまったことから、生活保護世帯の約2000人の児童には給食費相当額が支給されました。しかし、就学援助を受けている児童には何も手当てはされていません。2019年度就学援助の認定児童は2万1365人でした。休校によって給食がなくなってしまい、子育て世帯では食費の負担が重くのしかかっています。札幌市、さいたま市、相模原市などは、児童生徒の食を支えるために、就学援助を受けている児童生徒に昼食代を支給しています。国の通知に従って、本市もこのように対応できたはずです。お金の心配なく子供たちにおなかいっぱい食べさせることができるよう、給食費相当分を遡って支給すべきですがいかがですか。これは既に予算化されているものですから、できない理由はありません。 憲法第26条で義務教育は無償と定められており、現状の保護者負担解消は急務です。学校教育法第19条市町村の就学援助義務規定からいっても施策の拡充は不可欠です。世田谷区では、就学援助の対象を高校無償化の考え方をベースに広げ、2019年10月から基準を生活保護の1.24倍から1.4倍まで引き上げ、所得制限を545万円から590万円に引き上げました。就学援助の対象とならない給与収入760万円までの世帯には給食費支給としました。その結果、子供の3分の1が給食費無償の対象に、就学援助利用者は2倍となりました。就学援助を受けやすくして保護者負担の軽減を図ることは、子育てしやすい横浜、子育てに優しいまちを具現化することになります。本市も世田谷区のような拡充に向けて検討する場を設けるべきではないでしょうか、見解を伺います。 次は、市立高校と市立特別支援学校高等部生徒へのタブレットなどの端末の支給についてです。 コロナによる約3か月間の休校でオンライン授業が行われました。しかし、全ての生徒が受けられたわけではありません。定時制高校ではネット環境がない生徒、環境はあっても自分のパソコンがない生徒が100名以上はいることから、公平性を保つために、プリントを郵送するなど、オンライン授業を受けなくても影響がないようにしたと聞いています。2019年度、不登校の生徒は定時制97名、全日制76名です。学校に登校できない、教室に入れない生徒の学びをオンライン授業でカバーすることは可能です。小中学校と違い、高校は授業を受けて単位を取らないと卒業できませんから、卒業への支援がとりわけ重要です。また、不登校であっても、あるいはコロナ感染を心配して登校しない生徒であっても、教室で行われている授業をオンラインで自宅や保健室などでも受けられるように手だてを講じるべきではないでしょうか。小中学校の児童生徒へはタブレットなどの端末配付は予算化されていますが、高校、特別支援学校高等部にはありません。全ての子に学びを保障するため、市立高校、市立特別支援学校高等部の生徒にも1人1台のタブレットなどの端末を支給するべきですが、その予定はあるのか、伺います。 最後は、高校奨学金制度についてです。 2019年度神奈川県学校基本調査によると、高等学校等への進学率は99.1%で、中学校卒業生のほとんどが進学しています。しかし、義務教育でないことで義務教育段階の就学援助金は継続されず、その分経済的な負担は増えざるを得ません。独立行政法人労働政策研究・研修機構の調査では、母子世帯の場合、子供の年齢が高い世帯ほど経済的困窮度が高いと報告されています。主な原因として、子供の年齢上昇に伴う教育費支出の増加、母親の就業収入が年齢相応に増えていかないこと、受給年齢制限のある医療費助成、児童手当、児童扶養手当など福祉給付の対象から外れることも影響しているとしています。国による高等学校等就学支援金制度は、公立高校に通う場合、申告により、年額授業料に相当する11万8800円が支給されるのみです。授業料以外の教育費負担軽減を図る県の奨学給付金制度は、国の補助事業として生活保護世帯と住民税非課税世帯に限定されています。2019年度に就学援助を受けていた本市中学三年生は4171名で、ほぼ全員が高校等に進学しているのですから、引き続きの経済的支援は求められています。お金の心配なく学べ、成長が保障されることは、10代の子供たちの当然の権利です。2019年度、横浜市立高校全日制の卒業率は98.4%、定時制は67.8%です。定時制では、学校に来る前に食事を取ってこない生徒が100人ぐらいはいる、また、自分のアルバイトで家計を支えている生徒もいるとのことです。以前、アルバイトに専念を理由に退学する生徒が増えていると聞いています。貧困の連鎖を断ち切るには、今の時代、高卒以上の学歴は必須です。 そこで、2つの提案をいたします。まず、小中学校で就学援助を受けていた世帯が漏れなく受給できる給付型奨学金制度創設を提案します。いかがですか。 次に、現行の市奨学金制度の拡充です。学びを支える横浜市高等学校奨学金は市内在住の高校生1800名に月額5000円を支給されるものですが、今年度は約2180名の応募があり、約380名が支給を受けることができません。定員を倍にするとともに、支給額も増やすことを求めますが、いかがですか。 以上で1回目の質問を終わります。(拍手) ○副議長(谷田部孝一君) 林市長。     〔市長 林文子君登壇〕 ◎市長(林文子君) 北谷議員の御質問にお答え申し上げます。 IRについて御質問をいただきました。 事業者の撤退についての記者会見の発言についてですが、事業者のコロナ禍における取組や事業者とのRFCでの対話の状況などを踏まえまして、私の考えを述べさせていただきました。 コロナ後の積算根拠の考え方ですが、海外のIRでは、感染症対策の検討を進め営業を再開している地域がありますが、まだ影響を評価できる状況にはありません。IRによる本市の経済波及効果や増収効果等については、今後、公募により選定される事業者と策定する区域整備計画において、施設の構成や規模、事業内容などが具体化する中で明らかにしてまいります。 責任ある判断を求めるとのことですが、現在、IR事業者もウイズコロナ、アフターコロナの対策を進めています。国や市もコロナの終息に向けて全力で取り組んでいます。IRは2020年代後半の開業という長期的な視点で現在事業に取り組んでおります。コロナ終息後には、横浜経済の復興、飛躍を牽引する起爆剤になると考えています。 市民説明会についてですが、6区について、御指摘のようにこれまでとは異なった方法で開催できないか市内部でも議論いたしました。しかしながら、市民説明会は様々な対策を徹底しても、市民の皆様が全く感染症などの心配はなく御参加いただける環境を整えることは困難と考えました。私も大変残念に思っております。今後も、実施方針や区域整備計画の公表時など節目節目のタイミングで、市民の皆様に様々な方法で情報発信や御説明を継続していきます。 ポストコロナの市政の在り方について御質問いただきました。 横浜市中期4か年計画を見直すべきとのことですが、今年度、計画の中間振り返りを実施いたしまして、進捗状況を把握、分析する中で、新型コロナウイルス感染症の影響もしっかり見極めながら、目標の達成に向けて取り組んでまいります。 3次補正を早急に組むべきとのことですが、まずは今回御提案している事業をしっかりと執行してまいります。その上で、大幅な増額となった地方創生臨時交付金を有効活用して、感染拡大や市内経済の回復状況などに応じて市民や事業者の皆様にとって必要な対策を引き続き速やかに検討してまいります。 市民に開いた庁舎及び業務の在り方について御質問いただきました。 当初周知していた特別定額給付金の6月上旬からの振込開始については、予定どおり6月9日から開始しています。現在、土日、祝日を含めまして昼夜を問わず給付に向けた作業を進めておりますが、申請書が殺到しております。給付金の振込については、必要な書類がそろい記載内容が正しければ、早くて3週間から4週間程度で振り込める予定です。 職員行動基準が徹底されていないとの御指摘についてですが、職員行動基準にうたわれている市民、社会の要請の実現は市政の根幹でありまして、私も常にそれを心がけて市政に取り組んでいます。今後も、経営責任職が率先してチーム横浜として様々な社会環境の変化を捉えながら、一丸となって市民、社会の要請の実現に向けて取り組んでまいります。 残りの質問については副市長等から答弁させていただきます。 ○副議長(谷田部孝一君) 平原副市長。     〔副市長 平原敏英君登壇〕 ◎副市長(平原敏英君) IRについて御質問をいただきました。 コロナ前の積算で事業を進めることについての考え方ですが、今後、国の基本方針に盛り込まれる感染症対策を踏まえ本市の実施方針を策定し、プロポーザルによる事業者公募を行います。公募によって選定される事業者と本市で作成する区域整備計画においては、感染症の影響も踏まえながら、増収効果等について明らかにしてまいります。 市民に開いた庁舎と業務の在り方について御質問をいただきました。 執務室の施錠の決定と経過ですが、議会棟を含む新市庁舎のセキュリティー環境については、平成24年に特別委員会が設置されて以降、適宜市会において御議論いただいた上で決定しております。 施錠をやめるべきとのことですが、市民の皆様が安心して手続や相談を行っていただけるスペースは各フロアにしっかりと設けております。その上で、市民の皆様の大切な財産である個人情報や行政情報を守る観点からこうした取扱いとしているところでございます。 以上、御答弁申し上げました。 ○議長(横山正人君) 鯉渕教育長。     〔教育長 鯉渕信也君登壇〕 ◎教育長(鯉渕信也君) 就学援助制度について御質問いただきました。 確実で分かりやすい周知と申請を促す方法ですが、小中学校の全児童生徒に対し、4月に制度のお知らせと申請書を例年どおり配付しました。さらに6月には、家計が急変した世帯にも対応する旨のお知らせをし、その際には一斉メール配信システム等により直接保護者に御案内するよう全学校に依頼しました。今後、9か国語のお知らせをホームページなどに掲載するなど、必要な方が確実に申請できるよう努めていきます。 申請書の改善についてですが、より記入しやすいものになるよう様々な検討をしています。この中で選択式による記載についても検討し、必要な改善を行っていきます。 給食費相当分の支給についてですが、学校給食費の援助は給食を現物給付により提供するものですので、給食を提供していない期間の給食費相当分の支給を行うことは考えませんでした。その一方で、就学援助を必要とする世帯に着実に援助を届けることが重要と考え、家計が急変した世帯に対して、前年度の所得にかかわらず、直近の3か月の収入を元に申請を7月以降随時受け付けてまいります。 就学援助の拡充を検討する場についてですが、本市教育委員会の附属機関として横浜市就学奨励対策審議会が設置されており、学識経験者や地域の民生委員・児童委員、現場の校長等により構成されています。この附属機関で就学援助制度の全般的な審議を行っているため、新たな検討の場を設置することは考えておりません。 市立高校や特別支援学校高等部における端末の整備について御質問いただきました。 端末の整備についてですが、令和2年度中に整備を進める1人1台端末について、市立高校等では、個人所有の端末を持ち込むBYODを前提とし、端末を持っていない生徒へは教室での貸出しなどについて検討しております。 高等学校奨学金について御質問いただきました。 小中学校で就学援助制度を受けている人が漏れなく受けられる制度の創設をすべきとのことについてですが、低所得世帯向けの制度は、授業料に充当される高等学校等就学支援金の上乗せとして神奈川県高校生等奨学給付金の制度が既にあります。また、本市の高校奨学金制度は、昨年度から成績要件を4.0から3.7に緩和することで対象生徒数の拡大を進めています。このため新たな奨学金制度を設けることは考えておりません。 奨学金の増額や対象人数の拡充についてですが、高校生への修学支援制度としては、ただいま申し上げましたとおり授業料やその他の教育費を支援する給付金のほか、本市の奨学金、さらに神奈川県独自の奨学金制度が既にあります。本市奨学金は、対象人数を平成30年度の1160人から、来年度に向けて3か年で2000人に拡大する予定です。こうした制度改善により、より多くの高校生に支援が届いていくと考えております。 以上、御答弁申し上げました。 ○副議長(谷田部孝一君) 北谷君。     〔北谷まり君登壇、拍手〕 ◆(北谷まり君) IR誘致の判断材料とした積算根拠についてですけれども、判断のよりどころが喪失したことについてどう考えているのか伺いましたが、区域整備計画で示すというお話でありましたが、それは判断をしたときのよりどころは失したということを認めるということなのか、伺います。 また、説明会について大変残念だとおっしゃっているのですからぜひ開催すべきだと思います。感染症対策を取るのが難しいと言われますけれども、学校現場を見てください。3密そのままで再開しているわけです。最大限の対策を取っていただくことができるのではないでしょうか。そして、学校現場での3密対策も一緒に解消するべきだと思いますが、いかがですか。 給食費についてですけれども、国の通知に沿ってやるということは考えなかったのでしょうか。やろうと思えばできることです。改めて考え直していただければと思いますが、いかがでしょうか。 そして、既にある高校生の支援です。それだけでは足りないということで申し上げているのですけれども、足りないという認識はないのか、伺います。 以上で終わります。(拍手) ○副議長(谷田部孝一君) ただいま答弁を整理しておりますので、しばらくお待ちください。 林市長。     〔市長 林文子君登壇〕 ◎市長(林文子君) 北谷議員の御質問にお答え申し上げます。 IRの件について再質問いただきました。 IRの実現に向けた取組を進めていくことについては、昨年度調査検討において事業者から提供された情報の精査を進め、経済的、社会的効果等が確認できたことなどを踏まえまして、横浜の将来を見据えた施策として総合的に判断いたしました。新型コロナウイルス感染症の影響はまだ評価できる状況にありませんけれども、これらを踏まえたIRによる本市の経済波及効果や増収効果等については、区域整備計画において施設の構成や規模、事業内容が具体化する中で明らかにしてまいりますので、新たな状況下の中での新しい整備計画の内容になっていくというふうに考えます。 それから、市民説明会についてですが、6区について、御指摘のように異なった方法で開催できない、先ほどの御質問でございますけれども、私は残念だと申し上げましたのは、私自身がIRをやっていく方向性をお話しさせていただきました。そうしましたら説明がないと、そういうことは余り聞こえていないぞと、プロセスが非常に分からなかったということ、前回も申し上げましたけれども、白紙一転裏切りとか、そういうようなお言葉を頂戴したのですが、私は全くそういう気持ちはありませんで、途中経過の中で議会でも議論させていただいていたものですから、大変そのときは、ああそうだったのか、そんなに皆さんには伝わってなかったのかということで、それではIRとはどういうものかということ、そしてなぜそれを選ぶ方向に行ったかということをまず私から御説明したいということで始めて12回開催したわけですけれども、残念だというのは、それができないことは大変残念です。しかし、今こういう状況が、国の選定の日程もまるで変えられていない。どうなのでしょうかと。大阪なども、松井市長が状況は厳しいかというふうなことの御発言は私は読みましたけれども、今、国のほうとしては時期的には変わらないということでございますので、私どもも、国の基本整備計画が出てこないと我々も非常につくりにくいです。 ですから、6月から8月に今延ばさせていただいた状況でございます。そういう状況でございますので、別に逃げているということでもございませんし、私は本当に開けるのであれば開いて、12回やらせていただきましたから、18回のうち12回やったということで、あとの6回を逃げるなどということは全くないわけです。ただ、残念ですけれども、やはり今、様々な自粛の中で市の行事も中止してまいりましたし、今本当に感染しないという、全くリスクがないという状況はございませんので、いろいろ検討した結果、まず1回目のIRとはこういうものですということを御説明するのは動画にさせていただくという決断にいたしたわけでございます。 以上、御答弁申し上げました。残りの質問については教育長から御答弁させていただきます。     〔傍聴席にて私語する者あり〕 ○副議長(谷田部孝一君) 傍聴人の方々に申し上げます。 会議の妨げになりますので、御静粛に願います。 なお、議長の命令に従わないときには、地方自治法第130条の規定により退場を命じますから、念のために申し添えます。 鯉渕教育長。     〔教育長 鯉渕信也君登壇〕 ◎教育長(鯉渕信也君) 学校現場の3密対策について御質問いただきました。 学校現場は6月15日から通常学級に戻っております。授業の遅れを取り戻す必要がございます。学校としては、必要な消毒作業をしつつ、児童生徒にはマスクの着用、また手洗いの励行、また教室での換気に努め授業を進めております。こうした対応は、現在の感染動向の中では、文部科学省の基準に即しているものということで実施しているものでございます。 それから、給食費のことについて御質問いただきました。 就学援助制度の中で給食費の支援をやっておりますが、この制度はあくまでも給食の提供という現物給付が前提となるものと考えておりますので、現金給付をするといったことは考えておりません。 高校生の支援について、足りないのではないかという認識についての御質問でしたが、私どもも高校生への就学奨励はぜひ進めるべきということを考えておりまして、現在対象人数を拡大している最中ということで、来年度に向けて拡大中ということで御理解いただけたらと思います。 以上、御答弁申し上げました。--------------------------------------- ○副議長(谷田部孝一君) 質問者がまだ残っておりますが、この際暫時休憩いたします。     午後2時43分休憩---------------------------------------     午後3時05分再開 ○議長(横山正人君) 現在着席議員数は77人であります。--------------------------------------- ○議長(横山正人君) 休憩前に引き続き会議を開きます。--------------------------------------- ○議長(横山正人君) 一般質問を続行します。福地茂君。     〔福地茂君登壇、拍手〕 ◆(福地茂君) 自由民主党の福地茂でございます。草間議員に続きまして質問をさせていただきます。 冒頭、私からも、新型コロナウイルス感染症で亡くなられた方々の御冥福をお祈り申し上げますとともに、御家族様には謹んでお悔やみを申し上げます。また、闘病中の方には心からのお見舞いを申し上げますとともに、医療関係者の皆様の命がけの奮闘に敬意を表します。私は、9年前の東日本大震災で最も年の近いいとこを失い、政治を志しました。いとこは津波から避難し助かりましたが、家族全員を津波で失いました。彼は毎日避難所を回って家族を探し歩きましたが、3月末には絶望とともに自らの命を絶ってしまいました。この犠牲から、私は、災害に備え命を守ることはもちろんのことですが、災害で助かった人や災害がなければ助けられた命を守ることも政治の役割だと思っております。 5月25日に緊急事態宣言は解除されましたが、新型コロナウイルス感染症は完全には終息しておらず、第2波が起こる可能性があります。平時であれば助けられた命が災害や感染症の影響で助けられなくなるということがないよう取組を行うことは大変重要です。私は、平成29年の夏にドナーとして私の骨髄を血液の難病に苦しむ方へ提供した経験を踏まえ、ここでは新型コロナウイルス感染症の影響下における献血と骨髄移植について取り上げたいと存じます。 新型コロナウイルス感染症の影響により献血やドナー登録をする方が減っているのではないかと危惧しています。神奈川県赤十字血液センターによれば、緊急事態宣言発令後は目標に届かない状況が続いているとのことです。これまでは企業や大学などに献血バスを派遣することで安定的な採血につなげておりましたが、発令後は4割以上も派遣が中止となったと聞きました。本市では平成31年4月から、ドナーに1日当たり2万円を助成する事業が開始されるなど献血や骨髄ドナー登録の普及に向けた取組を行っていることと思いますが、今後、新型コロナウイルス感染症の第2波が来た場合でも、助かる命を確実に助けていかなければなりません。 そこで、献血や骨髄ドナー登録の必要性についてこれまで以上に市民や企業、団体に働きかけていくべきと考えますが、市長の見解を伺います。 輸血や骨髄移植を必要とする方たちが希望を持てるよう取組を進めていただきますようお願いします。 次に、安全安心なまちづくりについて伺います。 令和元年度の横浜市民意識調査の市政への要望の第1位は地震などの災害対策となっており、通勤通学などの道路や歩道の整備、最寄り駅周辺の整備も上位に位置しています。これらの要望に応えるには道路整備が欠かせません。また、新型コロナウイルス感染症からの経済の回復機運を高めるためにも重要なことと認識しています。今年の3月22日には横浜北西線が開通しました。市内経済の活性化につながり、災害時には緊急輸送路として機能する高速道路ネットワークの充実は横浜のさらなる成長や発展に必要不可欠と考えます。こうした高速道路だけでなく、一般道の整備も安全安心なまちづくりには大変重要です。私の地元である港北区では、綱島駅周辺のまちづくりに合わせて都市計画道路の拡幅整備や無電柱化を進めることになっております。また、昨年度は菊名駅東口駅前の複雑な交差点の改良事業も決定しました。これも御協力いただいた地元の地権者の方の思いと土木事務所、道路局の迅速な対応があってのことであり、この場をお借りして心から感謝申し上げます。このように災害への対応の備えとして、また、誰もが安心して道路を利用するための計画のさらなる促進に向けて道路整備を進めてほしいと考えております。 そこで、市民生活の安全安心の確保に向けた道路整備の取組について伺います。 我が自由民主党では「責任と約束」という政策集において、都市計画道路の整備や無電柱化の推進などの早期実現を盛り込み取り組んでおります。防災、交通安全、経済などへの対応として道路整備を少しでも早く進めていくことは、新型コロナウイルス感染症の影響で停滞する横浜経済に明るい光を照らすこととなります。厳しい財政状況ではありますが、必要な予算を確保し、強力に推し進めることを要望します。 次に、規制緩和や誘導手法による民間投資の刺激策について伺います。 市内のディベロッパーや建築主の方の中には、災害に強い免震マンションなど、市民にとって優良な物件の開発に取り組んでいる方々がいらっしゃいます。これは、安全安心なまちづくりを目指す本市の施策推進にも大きく寄与するものです。このように災害に強い建物の開発に取り組んでいる方々には、行政が何らかの支援制度を設け事業意欲を喚起していくことが重要です。また、例えば市内において戸建て住宅の開発を行う際、敷地面積の最低限度があることで販売価格が高くなり若い世代が購入しづらいこと、また、マンションなどの建築時の駐車場附置義務制度では、車の利用ニーズが低くなっているにもかかわらず、この規制があるために建築規模を小さくしてしまうことにもつながっています。ほかにも用途制限や高さ制限など様々な規制がありますが、こうした制度は現在の社会情勢やニーズの変化に対応していないものもあり、制度を見直していく時期にあると考えています。 そこで、土地活用における規制緩和や誘導策の改善に向けた取組について伺います。 本市では、これまでも様々な住宅施策やまちづくりを進め、住みたいまちランキング1位に選ばれるなど成果を上げてきました。しかしながら、今回の新型コロナウイルスの影響で冷え込んだ横浜経済やまちの活力をどのように回復し、活性化させていくかが課題です。今後も引き続き維持していくべき規制内容と民間投資を喚起しコロナ後の社会を活性化させていくために大胆に規制緩和するものとをしっかりと見極めて取り組んでいく重要な機会にあると思います。 そこで、まちづくりを進める上で民間投資の視点を踏まえた規制緩和や誘導策を効果的に進めることが重要だと考えていますが、市長の考えを伺います。 様々な既存の規制を見直すことは、新型コロナウイルスで閉塞した経済のV字回復にも資する取組だと思いますので、しっかりと進めていただきたくお願いします。 次に、本市の障害者支援の充実について伺います。 私の母方のおじは、私が生まれる前に警察官として在職中に統合失調症を発病し、働くことができなくなりました。私の父は、母と結婚する際、この病気のおじを受入れ一緒に暮らし始めましたので、私は精神障害者のおじとともに暮らす家庭に生まれ育ちました。ですから、ここでは精神障害について取り上げたいと存じます。思い起こすと以前は、精神障害に苦しむ方々を支える福祉のサービスは十分とは言えず、世の中の偏見も大変大きなものだと感じることがありました。しかしながら、我が自由民主党では、横浜市精神障害者地域生活支援連合会や横浜市精神障害者家族連合会などの御家族団体様と連携して今日の福祉制度を構築してまいりました。これによって地域作業所やグループホームなどの制度は量的にも質的にも拡充され、サービスを利用しながら地域で自立した生活をする方も多くなりました。しかし、地域の社会資源は増えつつも、それに携わる担い手の不足も課題です。また、制度のさらなる効果的な運用の見直しなど、当事者や運営団体と協働して横浜市が取り組み、よりよいものとする必要があると考えています。障害がある御本人や御家族がより安心して地域で生活するためには、当事者や運営者の声により一層耳を傾け、仕組みづくりに反映させる必要があると思います。 そこで、精神障害のある方や御家族が地域で安心して生活していくためにどのように取り組んでいくのか、伺います。 障害に苦しむ方やその御家族が地域で安心して暮らせる仕組みへと発展させ、より温かい社会の実現を目指し、さらなる取組をお願いします。 次に、IRの推進について伺います。(「頑張れ」と呼ぶ者あり) 一部報道では、市民説明会の断念などと書かれ、市長が直接出向いて説明するという約束をほごにするのかという声があります。しかし、市長の記者会見では、18区全てに出向いて直接説明したいという強い決意の下、コロナウイルスの影響で説明会再開の見通しが立たない中、お待たせしている市民にできるだけ早く情報を届けたいとの思いから動画の作成を検討しているという姿勢が見てとれます。公会堂などでの説明会の開催は強行できない今、市民の皆様に市長自らがどうすれば説明することができるのかという検討の結果、動画を作成することとなったものと思います。 そこでまず、市民説明動画を作成する理由について改めて伺います。 また、今回の動画配信で市民への説明が終わるかのように捉えている方もいると思います。しかし、今回延期となっているのは令和元年度補正予算による市民説明会ですが、令和2年度予算にも、事業の進捗に合わせ市民へ説明するための予算は計上されています。新型コロナウイルスの影響がまだ続くと見込まれる中で、市民の皆様の安全に最大限配慮しながら、理解をより深める方法を検討し、しっかりと事業を進めてほしいと思います。 そこで、IRに関する市民への理解促進に向けた今後の取組について伺います。 冒頭申し上げましたとおり、私は、東日本大震災でいとこを失い政治を志しました。そのような災害や今回のような感染症があった場合、一番苦しむのは、先ほど質問した障害者の方や高齢者や小さな子供たちです。(「そのとおりだ」と呼ぶ者あり)こうした支援を必要としている方々や市民、市内企業の皆様に横浜独自の対策を行うためには、東京都のような強い財政基盤が必要ではないでしょうか。(「そうだ」と呼ぶ者あり) そこで、災害などのいざというときに備え財源の余力を持ち政策の自由度を高め、頑張る人を手厚く支え支援を必要とする方々を助けるためにも国家的なプロジェクトであるIRが横浜に必要であると私は考えますが、市長の見解を伺います。 新型コロナウイルス感染症の拡大防止を最優先としながら、市民の理解促進に取り組むには、ある程度の制約を受けるのはやむを得ない一方、中長期的な視点から、今後の財政基盤の強化のためにしっかりと取り組んでもらうことを要望して、次の質問に移ります。(「よし」と呼ぶ者あり) 次に、学校施設の建て替え事業について伺います。 先日、私の母校である菊名小学校を含む6校の小学校について建て替え事業を進めていくという発表がありました。この学校建て替えのニュースは地元では大変明るいニュースとして受け止められ、この建て替えを機会に、これまで地域が抱えてきた課題を解決するチャンスになるのではという期待が寄せられています。例えば我が母校である菊名小学校では、地域防災拠点として校内に設置されている防災倉庫へのアクセスがよくないことや、学校敷地内に生活道路が横断していてセキュリティー面で課題があったり、接道する尾根道の通学路が狭くて大変危険であることなどが挙げられます。ほかの建て替え予定の学校においてもそれぞれの地域で長年解決できていない地域課題も多いのではないでしょうか。 そこで、地域の意見を十分に反映し、地域課題の解決を図りながら学校建て替えを推進していくべきと考えますが、教育長の考えを伺います。 本市の学校施設の建て替えは全体で約380校、総事業費が約1兆円にも及ぶものであり、この壮大な事業は70年に一度のインフラ整備であることも踏まえ、コロナ後の日本を牽引するという視点からさらに推進していくべきと思います。事業の推進に当たっては、地域課題への取組に加え、我が党の政策集にもあるとおり、校舎の木質化やGIGAスクール構想も念頭に迅速に進め、豊かな教育環境を整えてもらいたいと思います。 次に、教室の暑さ対策について伺います。 今年は新型コロナウイルス感染症の影響で夏休みが大幅に短縮されます。7月の下旬と8月の中旬以降という普通なら夏休み期間で、大変暑い時期に子供たちは教室で授業を受けることになります。児童生徒の熱中症が大変心配です。今までの慣習では、授業中に水を飲むことはできません。エアコンの設定は28度とのことですが、換気のために窓を開けなければなりません。扇風機の数は十分とは言えません。うちわであおぐこともできません。さらにはマスクもしなければなりません。中には、もっと暑いであろうプレハブ校舎もたくさんございます。子供たちの命を守るため授業中であっても適切な水分補給を推奨し、サーキュレーターの導入や扇風機の台数を増やすなどでの対策が絶対に必要だと思います。 そこで、授業中の水分補給など、子供たちを熱中症のリスクから守るための対策について教育長に伺います。 また、今回、扇風機の増加やサーキュレーターを導入すれば、それは冬においても換気や暖房効率を高めるものとして活用できます。今年の夏は例年以上に大変暑くなると聞いています。熱中症から子供たちを守るためにしっかりと対策していただきたいと思います。 次に、第二次横浜市民読書活動推進計画に基づく新たな取組について伺います。 横浜市民読書活動推進条例は、我が自由民主党が中心となって平成25年に策定されました。昨年12月には、本条例に基づく第二次横浜市民読書活動推進計画が策定され、我が自由民主党としても、川口議員をはじめ大変注目し、市民が行う自主的で先駆的な読書活動に対する支援やICTを活用した読書媒体の普及などについて指摘、提案を行ってきました。今年度は計画2年目に入ったさなか、新型コロナウイルス感染症の影響で全市的な読書イベントである読書活動推進ネットワークフォーラムが中止となり、図書館も臨時休館を余儀なくされました。新型コロナウイルスは市民の読書環境にも大きな影響を与えております。 そこでまず、現時点での第二次横浜市民読書活動推進計画の進捗状況について伺います。 新型コロナウイルス感染症は今後第2波が訪れることも考えられ、再び図書館や書店に出向くことが難しい状況になってしまうかもしれません。そのような状況下では、我が自由民主党の川口議員が以前から提案している電子書籍が打開策になると思います。この電子書籍は24時間どこでも利用可能です。綾瀬市の市立図書館ではコロナ禍での全面休館後も電子書籍の提供を継続しており、利用状況は全面休館前の2倍以上になったと聞きました。このような新たなサービスが横浜市立図書館でも必要だと考えています。 そこで、新型コロナウイルス感染症の影響下における図書館の新しいサービスについて伺います。 市立図書館の利用状況を調べてみました。人口の多い本市で人口1人当たりに換算すると、貸出冊数は年間2.8冊、貸出登録者は人口の25%程度と政令指定都市の中では低いレベルにとどまっております。市立図書館は1区に1館しかなく、必ずしも身近な場所にあるとは言えません。令和元年の市民意見募集では、身近な場所で予約した本を受け取ることができる図書取次サービスへの要望が多く寄せられました。私は、市民の利便性を高めるだけでなく、新型コロナウイルス感染症対策の上でも、図書取次サービスの拠点を増やすことが必要だと考えています。現在の取次拠点の場所を見ると、駅に近いところにあるのは旭区と戸塚区で、南部、西部地域に当たります。ぜひ人口の多い北部に展開してもらいたいと思っております。 そこで、読書活動の推進に向けた身近な場所での図書取次サービスの有効性についてのお考えを伺います。 市民が身近な場所で本を手にし、心豊かな人生を送れるよう、港北区などの北部エリアにも取次サービス拠点を展開してもらい、図書館サービスのさらなる充実に引き続き取り組んでいただくことを要望して、次の質問に移ります。 最後に、6月12日に港北区大豆戸町付近の環状2号線で発生した道路陥没について伺います。 現在、鉄道・運輸機構による相鉄東急直通線のシールドトンネル工事が進められていますが、道路の陥没はそのシールドトンネル工事の上部付近で発生しました。相鉄東急直通線の事業化に向けた当初説明会では、周辺地域の皆様から、この付近は非常に地盤の悪い地域であり、慎重に工事を進めてほしいとの要望がありましたので、今回の道路陥没は市民にとって衝撃的な出来事であり、早期の原因究明と市民への説明責任を果たし、住民への不安を解消することが不可欠だと考えます。本市からも整備主体である鉄道・運輸機構へ働きかけをしっかりと行うようお願いいたします。私も道路陥没の状況が心配となり、当日とその翌日に数回現地に行きました。鉄道・運輸機構の職員だけでなく、本市の土木事務所などの職員が不眠不休で作業に当たってくださいました。工事の再開に当たっては安全を第一に進めてほしいと思います。また、今回の道路陥没によりシールド工事が中断したことによる開業時期への影響も心配です。工事再開に向けた取組状況について伺います。 相鉄東急直通線の開業は多くの市民が待ち望んでいます。ぜひ予定どおり令和4年度下期の開業に向け、安全対策にしっかり取り組みながら推進していただくようお願い申し上げます。 以上で私の質問を終わりますが、この市政壇上に送り出していただいた地元の支援者の皆様、そして、この新しい議場で初めての質問の機会を与えてくださった議員の先輩方、市長をはじめ関係当局の皆様に心から感謝を申し上げ、私の質問を終わります。 ありがとうございました。(拍手)     〔傍聴席にて私語する者あり〕 ○議長(横山正人君) 傍聴人の方に申し上げます。 会議の妨げになりますので、御静粛に願います。 なお、議長の命令に従わないときは、地方自治法第130条の規定により退場を命じますから、念のため申し添えておきます。 林市長。     〔市長 林文子君登壇〕 ◎市長(林文子君) 福地議員の御質問にお答え申し上げます。 献血、骨髄ドナー登録者の増加に向けた取組について御質問いただきました。 市民の皆様や企業、団体への働きかけについてですが、現在、市庁舎等を会場にした職員献血やドナー登録会等を実施しています。さらに、企業向けのメールマガジンや本市のツイッターなどを定期的に活用いたしまして情報提供しています。これらによりまして、コロナ禍においても献血や骨髄提供の必要性や意義について皆様に訴えかけてまいります。 安全安心なまちづくりについて御質問をいただきました。 市民生活の安全安心に向けた道路整備の取組ですが、高速道路や幹線道路の整備、無電柱化の推進、通学路をはじめとする生活道路の安全対策を進めるなど、都市の防災機能の強化や安全安心に利用できる道路空間を実現していきます。これらの取組には国の補助金が重要ですので、引き続き国に働きかけるとともに、コロナ禍にあっても必要な事業を着実に進めていきます。 規制緩和や誘導手法による民間投資の刺激策について御質問いただきました。 規制緩和等を効果的に進めるべきとのことですが、これまでもマンション建設に当たり、保育所を整備した場合には容積率を緩和するなど、規制と緩和を組み合わせることで地域課題の解決につなげてきました。少子高齢化に加えて新型コロナウイルス感染症への対応など、本市を取り巻く状況の変化や新たなニーズを的確に捉えて、民間投資の促進を図りながら魅力あるまちづくりに取り組みます。 精神障害者支援の充実について御質問いただきました。 精神障害のある方の地域生活を支える取組ですが、引き続き障害に対する普及啓発や理解促進を進めるとともに、自立した生活を支えるため、相談や就労、居住の支援を行っていきます。地域で安心して生活を続けていけるよう、御利用者や御家族、事業所等の状況を丁寧にお伺いしながら制度のさらなる充実に努め、共生社会の実現を目指していきます。 IRの推進について御質問いただきました。 市民説明動画についてですが、私としては、18区全てに直接出向いて御説明したいという思いは変わりありません。しかし、現在の状況では皆様に安心して参加いただける説明会を開催できる見通しが立ちません。それでも、お待たせしてしまっている6区の方には、感染症のリスクがない方法で少しでも早くIR導入を決断した背景などを御説明しなければならないと考え、説明動画を作成することにいたしました。 IRの理解促進に向けた取組についてですが、先ほどお答えした各区での説明会は、横浜市がIRの本格的な検討、準備に着手した背景などについて多くの市民の皆様にお伝えするため、第1回目として開催したものでございます。令和2年度以降も、実施方針の公表など、今後の事業の進捗に合わせて、市民の皆様の御理解を深めるための取組を進めます。広報よこはまの発行や新たなホームページを構築するなど、広報媒体を工夫しながらあらゆる広報手法を検討し、しっかりと情報発信や御説明を続けていきます。 IRの必要性についてですが、IR事業は、さらなる地域活性化を図り財政改善を促進することを目的としています。また、その増収効果を福祉、子育て、医療、教育に重きを置いて活用することにしております。万が一の大きな災害などに備え、支援を必要としている方々に横浜市独自の対策を素早く着実に行うことができるように、横浜の将来を見据え、財政基盤をより強固に築き上げていくためにIRの実現をしてまいります。 冒頭に福地議員の政治の世界に身を投じられる動機づけになった、悲しく、また、本当に思い出せば、東日本大震災の本当にたくさんの犠牲者の方を思い出しております。大変痛ましい気持ちと感銘をいたしました。改めて市長といたしましても、二度と災害で市民の皆様が一人でも命を落とすことがないようにしっかりと取り組んでいかねばならないという思いを深くした次第でございます。福地議員におかれましては、ぜひとも、亡くなったいとこさん御一家のためにもこの政治の世界で御活躍することを心からお祈り申し上げたいと思います。 残りの質問については副市長等から答弁させていただきます。 ○議長(横山正人君) 平原副市長。     〔副市長 平原敏英君登壇〕 ◎副市長(平原敏英君) 規制緩和や誘導手法による民間投資の刺激策について御質問をいただきました。 緩和や誘導の取組についてですが、事業者の意欲を引き出し評価する制度として、風水害等による被害の軽減や地域住民も利用できる防災設備のあるマンションを認定する仕組み等を検討しております。また、超高齢化や人口減少による課題等を解決し、若い世代にも選ばれるまちとなるよう、規制と誘導のバランスを見極めながら、用途地域や許認可制度の見直しなどに引き続き取り組んでまいります。 環状2号線における道路陥没について御質問をいただきました。 工事再開に向けた取組状況についてですが、今回の道路陥没により、交通渋滞など地域の皆様に大変な御不便と御心配をおかけいたしました。事業を進める横浜市としても深くおわびを申し上げたいと思います。事業主体である鉄道・運輸機構からは、学識経験者で構成される検討委員会を立ち上げ、陥没の原因を究明し、安全対策をしっかりと議論し工事を再開すると聞いております。令和4年度下期の開業を目指しまして、国、県及び関係鉄道事業者の皆様と連携し、着実に事業に取り組んでまいります。 以上、御答弁申し上げました。 ○議長(横山正人君) 鯉渕教育長。     〔教育長 鯉渕信也君登壇〕 ◎教育長(鯉渕信也君) 学校施設の建て替えについて御質問いただきました。 地域の皆様の意見を十分に反映した学校建て替えの推進ですが、学校施設の建て替えは、教育環境の改善のほか、地域課題の解決を図る重要な契機にもなると考えております。そのため、地域の皆様や学校関係者をメンバーに迎えた検討会におきまして、地域の課題やニーズを検討しながら、次代を担う子供たちにふさわしい学校建て替えを進めていきます。 教室の暑さ対策について御質問いただきました。 授業中の子供たちを熱中症リスクから守る対策ですが、常時窓を開けていても適正な室温を保てるよう、設定温度を低めにするよう指示いたします。それでも室温が高い場合には、換気を休み時間に限って行うことにします。加えて、授業中でも水筒や水道の水を飲むなどの小まめな水分補給を指導いたします。また、今回の補正予算を使いまして扇風機を増やしたり、サーキュレーター導入の検討など学校には柔軟な対応を指示し、子供たちの健康を最優先に考えた対策を講じてまいります。 第二次横浜市民読書活動推進計画に基づく新たな取組について御質問いただきました。 計画の進捗状況ですが、イベント的なものは中止となっておりますが、全市的な取組として、オンライン開催が決まった図書館総合展の出展内容の検討、区の支援として、区の先駆的な読書活動の推進に向けた提案募集と審査を行っております。地域の情報拠点としての機能強化を図るため、図書館は休館の間に郷土資料のネット検索用語を2万件追加したことや、蔵書をより見やすく探しやすいよう館内のレイアウト変更を行いました。 感染症の影響下の図書館の新しいサービスですが、緊急事態宣言を受けて臨時休館するまでは、家庭での読書活動ができるよう予約本の受渡しサービスを続けました。また、ホームページ上に新たに地域の民話の紙芝居動画などを公開し、自宅でも楽しめるコンテンツの充実に努めました。電子書籍につきましては、蔵書数が少ない、価格が高いなどの課題はありますが、感染リスクがなくスマホ等で利用できますので、導入に向けて検討いたします。 身近な場所での図書取次サービスの有効性ですが、利用実績が伸びていることからも、身近で便利な図書館サービスとして有効であると考えています。市民意見募集で寄せられた意見も踏まえ、図書取次サービスの拡充を第二次読書計画に盛り込んだものです。今後、市内での配置バランスや人口動態等を勘案しながら検討してまいります。 以上、御答弁申し上げました。 ○議長(横山正人君) 次に、磯部圭太君。     〔磯部圭太君登壇、拍手〕 ◆(磯部圭太君) 自由民主党・無所属の会の磯部圭太です。 まず初めに、新型コロナウイルス感染症によりこれまでに亡くなられた方々の御冥福をお祈りするとともに、罹患された皆様の一日も早い回復をお祈り申し上げます。また、医療従事者の皆様をはじめ、今も各方面で様々な対応に御尽力いただいている全ての皆様に感謝申し上げます。そして、御協力いただきました市民の皆様にも深く感謝申し上げます。 それでは、草間議員、福地議員に続き、市政運営の重要課題について順次質問してまいります。 まず、これからの都市づくりについて伺います。 初めに、都心臨海部における関内関外のまちづくりについてですが、60年以上にわたり市政を支えてきた7代目の庁舎が先月22日にその役目を終えました。新市庁舎への移転後、私も関内駅周辺の様子を見に行きましたが、新型コロナウイルス感染症による外出自粛や店舗営業の自粛の影響もあるものの、市庁舎が利用されていたころと比較すると明らかに人通りが少なく、閑散とした雰囲気となっています。特に夜の時間帯では明かりが消えており、周囲がフェンスに囲まれているため、想像していたとはいえ、とても寂しい状況を身にしみて感じました。この跡地活用については計画が進行中ですが、市庁舎移転後の状況を目の当たりにすると、関内関外のまちの空洞化を懸念してしまいます。 そこで、市庁舎移転を契機とした関内関外地区の再生に向けたまちづくりへの意気込みについて市長に伺います。 関内駅周辺では、市庁舎跡地の活用をはじめ、隣接する港町民間街区における再開発事業の検討など、このエリアの新たなコンセプトのもと、土地利用転換に向けた取組が進んでいます。関外側においても、横浜文化体育館の再整備事業が進み武道館が間もなく竣工し、教育文化センター跡地では関東学院大学の新キャンパスの建設も着々と進んでいます。こうしたプロジェクトが進むことにより、関内関外地区への来街者の増加が期待されますが、地区を訪れる方々にまちの魅力を十分に感じていただくためには、様々な場所を行き来できる利便性の高い歩行者環境の整備が不可欠と考えます。 そこで、関内関外地区の歩行者の回遊性を高める取組が重要と考えますが、市長の見解を伺います。 都心臨海部ではかねてから、JR、市営地下鉄、みなとみらい線などの鉄道や路線バス、タクシーといった公共交通サービスを中心に利便性を確保してきました。平成27年に策定された都心臨海部再生マスタープランでは、回遊性を高める施策として、まちを楽しむ多彩な交通の充実を掲げ、その実現に向けた様々な取組が順次具体化してきています。例えば、横浜駅と山下ふ頭を結ぶ新たなバス路線ベイサイドブルーは、7月23日に運行開始と記者発表がありました。先日視察させていただき、青く光る連節バスが町なかを疾走する様子をカメラに収める方も多く、関心の高さがうかがえます。また、民間事業者から提案を募り、公民連携により取り組んでいる事業の一つである桜木町駅前と運河パークを結ぶロープウエーは、新たな市会棟からも工事が進んでいる様子がよく見えます。新型コロナウイルス感染症の影響で市内の観光産業は大きな打撃を受けていますが、今後徐々に移動が回復することなどを見越し、より多くの来街者に横浜を訪れていただく施策展開を進め、観光産業を側面から支援していく必要があると考えており、そのためにはこれらの取組はますます重要になると考えます。 そこで、都心臨海部における多彩な交通モードをさらに充実させていく必要があると考えますが、市長の見解を伺います。 都心臨海部は横浜の成長エンジンです。様々な施策を連動させ、横浜の魅力向上に向けた取組をしっかりと進めていただき、新型コロナウイルスの感染拡大防止による影響から着実に回復できるよう期待し、郊外部の取組についても伺ってまいります。 郊外部に目を向けると、旧上瀬谷通信施設地区のまちづくりに向けた検討が精力的に進められています。平成29年には地権者の皆さんによるまちづくり協議会が設立され、将来の土地利用の実現を目指し、継続的に検討が進められていると聞いています。また、昨年度末には計画地の土地利用を具体化するため、地権者や市民の皆さんの意見も踏まえ土地利用基本計画が取りまとめられました。2027年の国際園芸博覧会の誘致も既に決まっており、また、将来の土地利用に必要となる瀬谷駅を起点にした新たな交通や周辺道路整備の計画も検討されていますが、これらの様々な取組を一体的に進めるため、令和2年4月1日から都市整備局に上瀬谷整備・国際園芸博覧会推進室が設置されました。 そこで、新たな体制が整い、今後これらの取組をより一層連携させていくべきと考えますが、市長の見解を伺います。 また、着実な事業進捗に向けて今後どのように取り組んでいくのか、市長に伺います。 一方で、今回の新型コロナウイルスの感染拡大や昨年度の大型台風による被害などは市民生活や経済活動に極めて大きな影響を与えています。安全安心は都市の基本であり、これらのように直接的に市民の生命を脅かす課題に対して都市づくりの面からも対応していく必要があるのではないかと考えています。 そこで、新型コロナウイルスのような感染症や激甚化する風水害など新たな課題に対応するため、将来を見据えた安全安心な都市づくりをしっかりと進めていくことが重要と考えますが、市長の見解を伺います。 新型コロナウイルス感染症の影響で、あらゆる分野で将来への見通しに不透明感が漂っています。そのような時代にあっても、横浜が将来にわたり発展していくための都市づくりを積極的に推進していただくことを要望し、次の質問に移ります。 次に、歯科口腔保健の推進について伺います。 歯と口の健康は日々の食事を通じて栄養を取ることに深く関わり、糖尿病などの生活習慣病を予防し、心身の健康を保ち、ひいては健康寿命の延伸に欠かせないものとなっており、我が党としましても、2019よこはま自民党政策集「責任と約束」において、SDGs17の目標、169のターゲットを踏まえたよこはま自民党60の政策項目に、口腔保健支援センターの拡充、市内18区への市職員歯科衛生士の配置、発達期から老齢期に至る歯科口腔保健医療、オーラルケアの充実、市民の口腔機能の衰え、オーラルフレイルを減らしていくと位置づけています。高齢化が進む中にあって、介護予防の視点からも、口腔機能の衰え、いわゆるオーラルフレイル対策が注目され、私もこれからの市民の健康づくり施策の柱になると考えています。こうした歯科口腔施策を着実に推進していくためには事業体制の確保が不可欠です。この点については昨年の第4回定例会で我が党の遊佐議員から質問し、林市長からは歯科口腔保健を推進するためには各区の特性に合わせてきめ細やかな取組が必要であり、順次、職員1人で2つの区を担当する歯科衛生士の兼務体制を解消していくとの答弁をいただき、この4月には4名の歯科衛生士を採用し健康福祉局への配置や、一部の区歯科衛生士の兼務の解消が図られたことは、その取組の第一歩として高く評価しております。また、歯科衛生士とともに歯科口腔保健の中核を担う歯科医師の体制も強化していくと聞いています。 そこで、歯科衛生士や歯科医師の体制強化に伴い現在どのような取組をしているのか、副市長に伺います。 私の地元保土ケ谷区では、区歯科医師会と保健や福祉分野の職員が連携してグループワークや研修などを行っています。市民に歯科口腔保健の取組を広げていくためには、歯科衛生士や歯科医師だけでなく、健康づくりの施策に取り組む保健師や栄養士なども歯科口腔保健の取組を健康づくりの基礎となる取組なのだということを強く意識できていなければなりません。 そこで、これから歯科口腔保健に取り組むに当たり、行政の保健師や栄養士などの多職種とどのように連携して進めていくのか、副市長に伺います。 しかしながら、現在、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため様々な事業が休止または延期となる中、歯科口腔関係の事業についても4月からの実施は見送られ、7月以降に改めて再開だと聞いています。歯科口腔保健の指導に当たっては、感染予防の対策を十分に行い、市民の感染に対する不安を払拭した上で引き続き着実に実施していく必要があると考えていますが、コロナ対応下における歯科口腔保健指導の推進にどのように取り組んでいかれるのか、市長の見解を伺います。 こうした事態であるからこそ、これまで以上に安全安心な取組を検討いただき、市民の健康寿命延伸のために歯科口腔保健を一層推進していただくことを期待し、次の質問に移ります。 次に、子供の貧困対策について伺います。 本市では、経済的困窮状態にある子供、家庭に加え、困難を抱えやすい状況にある層を対象に、支援が確実に届く仕組みをつくることを目的として、平成28年3月に横浜市子どもの貧困対策に関する計画を策定しました。特に独り親家庭は子育てと生計維持を1人で担うワンオペレーションの中で社会的にも孤立しやすく、困難を抱えやすい状況にあり、さきにも述べましたが、横浜自民党政策集「責任と約束」の政策項目の中に、独り親家庭などへの自立支援、子ども食堂への支援や学習支援等の充実を位置づけています。市としても計画に基づき貧困の連鎖を防ぐために様々な取組を進めてきたところかと思います。 そこで、これまでの子供の貧困対策の取組状況について副市長に伺います。 子ども食堂などの地域の取組はここ数年で大きく広がっており、大変頼もしく感じていますが、新型コロナウイルス感染症の拡大への不安や公的施設が使用できないなどの理由から、多くの取組が活動を休止しているとの報道も見られました。しかし、そのような状況下であっても支援の輪を消してはならないとの思いから、感染症対策に十分に取り組んだ上で開催したり、食材配付による支援に切りかえたりと、創意工夫をしながら子供たちへの支援を継続させている取組もあると聞いています。また、子供たちのためにという思いを持っているのは地域の取組だけではありません。私の地元である保土ケ谷区の民間企業では、児童福祉施設に対して積極的な寄附の申し出を行うなど、様々な事情により困難を抱える子供たちに対して少しでも力になりたいと考えているところもあります。 そこで、行政だけではなく社会全体で子供の貧困対策を進めていくことが必要であると考えますが、市長の見解を伺います。 支援を必要とする子供や家庭の状況は一様ではなく、お困りの場合であっても声を上げづらかったり、行政や地域と関わることを望んでいなかったりとその実態が見えづらいといった課題もあります。そこで、適切な支援につなげていくため、よりきめ細かく実態を把握することが重要であると考えますが、市長の見解を伺います。 新型コロナウイルス感染症の拡大は、子供や家庭にも暗い影を落としています。失業や雇用の悪化による経済的打撃や学校休業による学習の遅れのほか、先行きが見えない強い不安や自粛疲れなどによるフラストレーションが子供への虐待につながることも懸念されます。子供の貧困を取り巻く状況は以前にも増して大変厳しく、第2期計画策定に当たってはこれまで進めてきた取組をしっかりと振り返り課題を整理し、引き続き実効性の高い施策を展開していかなければなりません。誰一人取り残さない社会の実現に向けて、子供の貧困対策をさらに前進させていただくようお願いし、次の質問に移ります。 次に、西谷浄水場の再整備事業について伺います。 手洗いは新型コロナウイルス感染症の対策で欠かせないものであり、水道の重要性を改めて認識したところです。私の地元である保土ケ谷区には、大正時代から水道水をつくり続け、長年横浜市民の生活を支えてきた西谷浄水場があり、地域のランドマーク的な存在となっております。また、この浄水場には毎年多くの小学生が社会科見学に訪れ、私も小学時代に社会科見学で訪問しました。今年度からスタートした横浜水道中期経営計画においても、市民生活に密着し大変重要な施設である西谷浄水場について再整備事業を進めることとしています。 そこで、西谷浄水場の目指す姿について水道局長に伺います。 また、この再整備では、浄水処理施設は設計と施工を一括で発注するDBによる整備手法、排水処理施設は設計と施工に加え運営も一括して発注するDBOによる整備手法を採用し、浄水処理施設は令和22年度完成見込み、排水処理施設は令和8年度完成見込みとし、整備を進めることとしています。そこで、DBやDBOによる整備の効果について水道局長に伺います。 西谷浄水場の再整備は長期間に及ぶものとなりますが、将来にわたって市民に安全安心な水を供給し続けるためにも近隣にお住まいの方々にはより丁寧に説明をし、御理解を得ながら安全かつ効率的に整備を進めていただき、全国に誇れる浄水場にしていただくことをお願いし、次の質問に移ります。 次に、行政手続の電子化について伺います。 行政手続の電子化には、市民が窓口に来なくても申請や届出ができるという点に加え、市の職員にとっても、紙媒体で提出された書類をシステムに入力する作業の事務負担を軽減できるというメリットがあります。さきにも述べましたが、横浜自民党政策集「責任と約束」の政策項目の中に、ICTを活用した行政事務の簡素化、統一化の推進、行政コストの削減を位置づけ、行政手続の電子化は、我が党が中心となり議員提案により策定した横浜市官民データ活用推進基本条例に基づき、一昨年5月に策定した横浜市官民データ活用推進計画において推進施策の一つに掲げています。また、新型コロナウイルス感染症対策としては、オンラインでの手続により外出機会の削減や来庁者を減らすことで、窓口での感染リスクを低減する効果があります。国も6月15日の参議院決算委員会において、安倍総理が新型コロナウイルス感染症対策として行政手続の電子化を進める方針を示しました。 そこで、これまで以上に行政手続の電子化を推進していく必要があると考えますが、市長の見解を伺います。 先ほど西谷浄水場再整備事業に関する質問をしましたが、浄水場再整備や水道管の耐震化などのハード面の事業が主体となる水道局においても、電子化推進というソフト面についての取組として、現在、独自に新たな電子申請システムを構築し、試行的な運用を開始していると聞いています。水道工事を行う場合は水道局への届出が必要となり、この申込みは年間約2万件あり、建築主の依頼を受けた指定給水装置工事事業者が事前の配管調査や事務手続などで、1件の工事につき5回程度水道局に出向く必要があります。この手続を電子化することで工事事業者の手続に係る負担が軽減され、利便性が向上することと併せて、水道局の業務の効率化にも効果があると聞いています。 そこで、給水装置工事に係る事務手続の電子化の取組状況について水道局長に伺います。 行政手続の電子化の取組は、新型コロナウイルス感染症の拡大防止対策として有効であるとともに、市民や事業者の負担軽減につながるなど多くのメリットがあると考えます。水道局の給水装置工事に係る事務手続の電子化は、ハード面が主体となる局においても工夫次第では対応ができる例の一つであると考えます。今後も様々な分野において全庁的に行政手続の電子化をさらに促進していくよう要望し、次の質問に移ります。 次に、公共工事への新型コロナウイルス感染症の影響について伺います。 新型コロナウイルス感染症の拡大に伴って、飲食業や観光業などのサービス業ほどの深刻な事態には至っていないようですが、市内の建設業にも少なからず影響が出ていると聞いています。公共工事が中心の土木工事とは違って、建築工事については、民間の投資マインドが冷え込んでおり、先行きの工事受注に対する不安が広がっています。本市が発注して現在施工中の建築工事について、工事の一時中止など影響が出ていないか気になるところです。 そこで、公共建築工事への新型コロナウイルス感染症の影響について副市長に伺います。 公共事業を安定的に発注していくことは、市内経済の下支えとしてとても重要だと考えます。本市では働き方改革推進の柱の一つであり、年間を通して工事量を安定させ、労働者の処遇改善や資機材等の効率的な活用促進に寄与する施工時期の平準化の取組を強化していると聞いています。新型コロナウイルス感染症の拡大防止対策の一つとして行った工事の一時中止などの措置による工事の平準化への影響について副市長に伺います。 これまでは、市民に身近な公共施設に係る建築工事と公共事業の平準化について質問してきました。公共事業の発注は多くの市内事業者の経営に大きく影響を及ぼすものであり、今年度計上された公共事業予算はしっかりと執行していく必要があると考えます。先ほども述べましたが、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、4月、5月の民間建設需要は激減し、市内の建設業に多大な影響が出ています。このような状況では公共工事が頼みの綱であり、発注の大幅な遅れはもちろん、発注の取りやめなどはあってはならないと考えます。ところが、他の自治体においては、既に夏休み期間の学校工事の発注を取りやめたり、発注を遅らせるなどの対応を行ったところもあると聞き及んでいます。市内においてはそのようなことはなかったと考えますが、現時点での工事の発注状況について副市長に伺います。 新型コロナウイルス感染症の影響は長期化するとの見方もあり、市内中小企業の経営もより一層厳しくなることが懸念されます。そのために新型コロナウイルス感染症による市内経済の影響を回復させ、持続可能な都市として成長発展していくためにも、来年度以降も公共事業予算をしっかりと確保していただくことを要望し、私の質問を終わります。(「よし」と呼ぶ者あり、拍手) ○議長(横山正人君) 林市長。     〔市長 林文子君登壇〕 ◎市長(林文子君) 磯部議員の御質問にお答え申し上げます。 これからの都市づくりについて御質問いただきました。 関内関外地区の再生に向けた意気込みですが、市庁舎の移転を終え、特に関内駅周辺の活性化について、改めてその重要性を感じています。旧市庁舎街区の事業を着実に推進するとともに、新たなにぎわいづくりも積極的に進めていきます。今後の横浜経済を力強く発展させるためにも、関内関外地区の再生に全力で取り組んでいきます。 歩行者の回遊性を高める取組が重要とのことですが、関内駅周辺の新たな拠点整備による来街者の増加を見据えて、関内関外地区の回遊性を高め、そのにぎわいを周辺地域へ波及させていきます。具体的には、旧市庁舎街区と横浜公園を結ぶ歩行者デッキの整備や、国が創設したまちなかウォーカブル推進事業を導入して、みなと大通り等の歩行者空間の拡充に取り組ます。 都心臨海部の多彩な交通を充実すべきとのことですが、ロープウエーやAIを活用した乗合交通など、これまでの公民連携の取組に加えまして、ルートや観光情報の検索と予約、決済など一括して行えるサービス、いわゆるMaaSについても検討を進めています。こうした取組によりまして地区の回遊性を高めることで、来街者に横浜の魅力を感じていただくとともに、経済活性化にもつなげていきます。 旧上瀬谷通信施設地区における取組の連携ですが、まずは土地区画整理事業による土地利用や新たな交通などの整備を連動させ、国際園芸博覧会開催を契機としながら、スピード感を持って取り組んでいきます。また、多様な機能を持つグリーンインフラの活用といった博覧会の基本的な考え方をまちづくりに取り組むなど、そのレガシーを継承する郊外部の新たな活性化拠点の形成を目指します。 旧上瀬谷通信施設における今後の取組ですが、今年度は、今年3月に策定した土地利用基本計画を踏まえまして、地権者の皆様と土地利用を具体化していく重要な局面を迎えます。新型コロナウイルス感染症の対策をしっかりと取りながら、地権者で構成するまちづくり協議会との話合いや個別面談を重ねることによりまして着実にまちづくりを進めていきます。 将来を見据えた安全安心な都市づくりですが、感染症の拡大防止では、来街者が集まる場所でのゆとりある公共空間づくりや新たな生活様式を踏まえた就業環境づくりに取り組みます。さらに、津波、高潮など風水害への対応では、避難場所の確保や誘導など、市民の皆様の生命、財産を守り、経済活動を継続できるよう、ハード、ソフト両面から強靱な都市づくりにしっかりと取り組みます。 歯科口腔保健の推進について御質問いただきました。 コロナ対応下における歯科口腔保健指導の推進ですが、御自宅で講座を視聴できるよう画像を配信したり、ブラッシング指導に模型を使うなど、3密や飛沫を避けながらサービスを継続してまいります。また、支援の一環で口腔内に触れる場合に備え、フェイスシールドやガウンなどの取扱訓練を行います。これらの予防対策を徹底し、各種歯科口腔保健指導の事業を安全安心を第一に進めてまいります。 子供の貧困対策について御質問いただきました。 社会全体で貧困対策を進めていくことについてですが、子供の貧困を未然に防ぐためには、地域の様々な場面で周囲の大人が子供や家庭の変化にいち早く気づき、必要な支援や見守りにつなげていくことが重要です。子供の貧困に対する社会の理解をさらに深めて、地域の皆様や企業の様々な取組とも連携し、社会全体で子供たち応援していく機運を高めてまいります。 支援につなげていくための実態把握についてですが、子供の貧困の背景には様々な社会的要因があり、多面的な実態把握が必要と考えます。そのため、アンケート調査のほか、日常的に子供や家庭に関わる方々から、数字には表れにくい多様な困難の状況についてお聞きするなど、きめ細かく実態を把握し、計画や施策に反映していきます。 行政手続の電子化について御質問いただきました。 行政手続の電子化の推進についてですが、本市独自の電子申請システムの全庁的な活用をはじめ、マイナポータルを利用した児童手当の現況届など、電子申請を拡大してきました。住民基本台帳や税務などの基幹系業務では、国により情報システムの標準化に向けた議論が進められております。こうした状況も注視しながら、引き続き、行政手続の電子化を推進していきます。 残りの質問については副市長等から答弁させていただきます。 ○議長(横山正人君) 平原副市長。     〔副市長 平原敏英君登壇〕 ◎副市長(平原敏英君) 公共工事への新型コロナウイルス感染症の影響について御質問をいただきました。 公共建築工事への影響ですが、緊急事態宣言が発令されていた期間では、一時中止等の措置を行った工事が10件程度ありましたが、現在は全て再開しております。今後は、小中学校の改修工事について、夏休み期間の短縮により一部で工期を延期するなどの影響が想定されます。 一時中止等の措置による工事の平準化への影響ですが、一時中止等の措置を行った工事は70件ありましたが、6月上旬には全ての工事が再開もしくは完了しております。現時点では大きな影響は見られませんが、引き続き計画的な工事発注、平準化に努めてまいります。 現時点の工事の発注状況ですが、工事の発注見通しについては四半期ごとに分けて公表しておりまして、今年度第1四半期の競争入札による発注件数は約850件を見込んでおりました。6月末時点で、公告等による発注件数は800件を超えており、見通しに対する割合は昨年度並みで、大幅な遅れもなく発注しております。引き続き計画に即した発注に努めてまいります。 以上、御答弁申し上げました。 ○議長(横山正人君) 城副市長。     〔副市長 城博俊君登壇〕 ◎副市長(城博俊君) 歯科口腔保健の推進について御質問をいただきました。 体制強化に伴う現在の取組ですが、新採用の歯科衛生士4名が適切に実務を担えるよう、この間、初任期の研修として歯科保健業務の概要の説明や基本的な技術研修を行っております。今後は乳幼児健診が再開しますので、先輩歯科衛生士による実務指導を中心に人材育成を進めてまいります。なお、歯科医師については、8月に1名の採用を予定しておりまして、採用後、同様に育成を進めてまいります。 多職種と連携した歯科口腔保健の進め方ですが、オーラルフレイル対策等では、介護予防や健康づくりの事業検討段階から歯科衛生士も一緒に関わるようにしています。歯科口腔保健に関する現状や課題を共有するとともに、専門性の異なる視点を生かした取組を進めております。こうした取組を通じ、健康の源である歯科口腔保健を多職種の連携により実践的に推進してまいります。 子供の貧困対策について御質問をいただきました。 これまでの子供の貧困対策の取組状況ですが、独り親家庭の生活の安定に向けた就業支援や相談支援、子供の将来の自立に向けた基盤づくりのための生活、学習支援等の充実を図っております。また、子ども食堂等の地域の取組を支援し、子供にとって安心できる居場所づくりを進めています。子供の育ちや成長を守るため、関係区局が連携し、教育、福祉、子育て等の総合的な取組を推進しております。 以上、御答弁申し上げました。 ○議長(横山正人君) 大久保水道局長。     〔水道局長 大久保智子君登壇〕 ◎水道局長(大久保智子君) 西谷浄水場再整備事業について御質問をいただきました。 西谷浄水場の目指す姿ですが、西谷浄水場再整備事業では、大規模地震などの災害に備えた耐震化とともに、近年進んでいるカビ臭などの水源水質の悪化に対応するための施設を整備いたします。また、処理能力を増強いたしまして、水源から浄水場までポンプを使わずに水を送る給水エリアを拡大いたします。これによりまして、将来にわたってこれまで以上に安全で良質な水を市民の皆様にお届けできるようにし、さらに、環境面においてもエネルギー消費を抑制することによりまして、SDGs未来都市・横浜にふさわしい浄水場を目指してまいります。 DBやDBOによる整備の効果でございますが、西谷浄水場の再整備に当たりましては、限られた敷地の中で浄水場の稼働を継続しながら、また、安定給水を確保しながら工事を進めていくことが必要となります。こうした特殊性から、DB及びDBOを採用することで、民間の新しい技術、ノウハウを積極的に活用したいと考えております。また、設計や多岐にわたる工事を一括で発注することによりまして、ろ過池などの各施設における新旧の運転の切替え、複雑な工種間の調整、工程管理などの効率化を図ることができますので、工期の短縮やコストの縮減も期待できると考えております。 行政手続の電子化につきまして御質問をいただきました。 給水装置工事の事務手続の電子化の取組状況でございますが、令和元年度から6行政区での受付を試行で開始しておりまして、本年5月には申込件数の約3割が電子申請により手続を行っていただいております。こうした状況から、当初予定を1か月前倒しいたしまして、この9月から18行政区での電子申請による受付を開始いたします。また、現在市内7か所で受付窓口を置いておりますが、令和4年度中には1か所に集約化することや、電子申請での受付状況を勘案しながら将来的には電子申請による届出に限定することも検討してまいりたいと考えております。 以上、御答弁申し上げました。 ○議長(横山正人君) 次に、長谷川えつこ君。     〔長谷川えつこ君登壇、拍手〕     〔「頑張れ」と呼ぶ者あり〕 ◆(長谷川えつこ君) 立憲・国民フォーラム、長谷川えつこです。団を代表し、順次質問させていただきます。 今回の新型コロナウイルス感染症により失われた尊い命に心よりお悔やみを申し上げます。そして、献身的に感染防止に努めていただいた方々へ心より敬意を表し、質問に入らせていただきます。(「頑張れ」と呼ぶ者あり) 本市は375万人を抱える大都市であり、感染が拡大することで非常に危険な状態にあることが危惧されました。PCR検査を受けたくともかなわなかった方も多く、正しい感染者数は定かではありませんが、幸いにも感染爆発とは言えるほどではありませんでした。まず、感染が終息してきた原因は市民の行動の結果と思いますが、市長の見解を伺います。 逼迫する現場では、未知の感染症に向き合いながら懸命に市民の命を守るため支えてくれた医療従事者の方、御自身にも大切な家族がいる中、身を削り懸命にお力添えをいただき多くの救いになりました。そこで、第2波に備えた医療従事者の感染防御への支援について城副市長に伺います。 さらなる医療体制の強化と医療従事者への支援が必要であると思います。そこで、検査基準を緩和し、希望者へのPCR検査を実施すべきと考えますが、市長の見解をお伺いします。 当初、この感染症では若い方は重症化しないとの見解がありましたが、糖尿病の疾患がある20代の力士がお亡くなりになったことで、感染予防と併せ基礎疾患のある方は、日頃から病気の管理、コントロールが大事だと感じました。糖尿病の重症化は生活習慣に気を遣わなければならず、身近にかかれる医療機関や食事や運動の指導や相談が受けられることが望ましいです。他都市ではITCを活用した取組やパスの活用など、様々な取組が糖尿病対策として進められていると聞いています。 そこで、本市では糖尿病の重症化予防の取組をどのように進めていくのか、城副市長に伺います。 自粛要請が全て解除となり、市民の暮らしと命を守るためには個人の冷静な判断が欠かせず、判断基準となる情報が必要です。現在は区ごとの感染者数の発表までですが、数字だけが公開されても正しい理解にはつながりません。行政が情報を提供していくことで安心につながります。 そこで、さらに迅速、詳細に情報発信すべきと考えますが、市長の見解を伺います。 横浜市として経済とのバランスを取りながら感染拡大防止に努めることが重要であると思います。そこで、移動の自粛か解除されたことを受け、本市の感染予防の対応について市長に伺います。 必要な施策を早期に検討していただくことを要望し、学校再開に関する質問に移ります。 臨時休校中、子供たちは友達と会いたい気持ちも、自宅で過ごす単調な時間も耐えながら過ごしてきました。ようやく学校が再開しましたが、通常の学生生活がままならない状態が続いています。人間形成の一番大切な時期に長期の休校となり、不安や焦りなどのストレスを抱えている子供も多いと思います。学習の遅れも大切な課題ですか、子供の抱えている問題点をしっかり把握し、心のケアをすることが大切だと考えます。 そこで、学校再開に際してどのように生徒児童の心のケアを行っていくのか、教育長に伺います。 子供たちは密を避け活動を制限し、食事中は話さないなど、制約の中で学校生活を強いられています。感染拡大を防ぐことが最優先であることは十分承知しておりますが、学校は人間関係やコミュニケーションを学ぶ大切な場であり、将来に関わり信頼関係に支障が出ないかが心配です。ソーシャルディスタンスでも心の距離は近くに寄り添っていただきたいと思います。 そこで、学校再開に際して生徒児童の人間関係づくりはどのような工夫をしているのか、教育長に伺います。 一斉臨時休校により授業日数が大きく削られたことで、学習内容や学校行事を無理に実施しようとすると大きな負担になってしまいます。そこで、学校再開後の教育活動の方向性について教育長に伺います。 学習面では各家庭や環境により開きが出ていると伺っています。誰一人として取り残されることのないように学習を進めていただきたいと思います。そして貴重な学びの場が失われることのないように要望します。 次に、保育園や放課後児童の事業所における新型コロナウイルス感染対策への対応について伺います。 緊急事態宣言を受け、本市では利用自粛を要請しつつ、認可保育をはじめ放課後児童クラブ等各施設に対しては対策を図り開所するように依頼し、多くの認可外保育も開園を継続してくださったと聞いています。この間現場では、様々な困難な課題に向き合いながらも使命感を持ってやってくれました。緊急事態宣言下においても開所していただいた全ての保育施設や放課後の事業所等で働く方に対して市長の考えをお伺いします。 中でも多くの放課後児童クラブは、本年3月の小学校の臨時一斉休業から児童の安全な場をつくってくれました。本市においては感染症対策支援補助金等に取り組まれていますが、今後も環境整備の対応に多くの課題もあります。 そこで、放課後児童クラブの環境整備に対する支援の考え方を城副市長に伺います。 認可外保育も含め働く保護者たちにとって必要不可欠な施設と考えます。現場の声を真摯に受け止めて支援に生かしていただくことを要望し、次の質問に移ります。 本市の児童虐待の相談件数は、令和元年に1万人を超え、過去最多となりました。また、平成30年度末ですが、670人の子供たちが様々な理由により家庭で暮らすことができずにいます。こうした子供たちは18歳になると施設や里親の元から離れ自立していかなければなりません。経済的にも精神的にも誰からの支援もなく孤立してしまうケースもあります。先日、交流のある児童養護施設にて、緊急事態宣言の状態で退所後の自立に向けたアルバイトができなかった高校生がいると聞きました。退所を控えた子供たちは非常に不安を抱えているのではないかと感じます。 そこで、児童養護施設の支援の具体的な内容について城副市長に伺います。 私もこうした子供たちに何かできないかと考え、フレンドホーム制度というものを知りました。フレンドホーム制度は、児童養護施設に入所している子供たちを短期的に受け入れる制度です。家庭的な環境を経験することで、施設を出た後、社会生活や家族を持ったとき、経験を生かせると思います。里親制度もありますが、実子との関係や親族の理解を得ることのほか、研修や認定までに時間を要するなどハードルが高いと思う方も多いと思います。 そこで、フレンドホーム制度を広めていくことの方向性について城副市長に伺います。 多くの子供たちが家庭で過ごす経験を得ることができ、将来への支援につながると思います。フレンドホームの活動をする中で里親になろうという方も出てくると思います。 そこで、フレンドホーム制度をはじめとする社会的養護が必要な子供たちへの支援に対する取組について市長の見解を伺います。 私たちができることを積極的に行いつつ、横浜市としてもしっかり支援に取り組んでいただくことを要望し、次の質問に移ります。 現代は一つの会社に定年まで働き続けることは少なく、働き方を変えながらマルチタスクで家事と仕事を行っていく時代です。子育てと仕事を両立する上で地域のサポートがあればとても心強いと思います。本市には、地域ぐるみの子育てを支援する子育てサポートシステム事業があり、住民同士が助け合うよい取組だと思いますが、子供を預かる側が増えないことが課題と聞いております。 そこで、子育てサポート事業など地域における子育て支援の充実に取り組むべきと考えますが、市長の見解を伺います。 子育ての悩みはインターネットを見る時代です。横浜市ではこれまで様々な子育て支援の取組がありますが、よい制度や支援があってもそれが必要な人に届かなければ意味がありません。 そこで、子育て家庭が必要な情報を得られるよう情報発信の取組を推進すべきと考えますが、市長の見解を伺います。 そして、女性が働きやすく、活躍できる施策の推進が図られることを期待して、女性の支援に関する質問をいたします。 平成27年の国勢調査では本市における女性の非正規雇用者の割合は50%を超えており、子育て世帯や独り親世帯の方々に対しては支援がある一方で、非正規職で働く単身の女性などは支援の対象となっておらず、困難を抱える女性に対しても支援を行っていく必要があると思います。そこで、非正規職で働く単身の女性などの支援について小林副市長にお伺いします。 林市長は、女性が働きやすく活躍できるまちの実現に力を入れてこられました。そこで、女性が働きやすく活躍できるまちの実現に向けた取組を一層推進していく必要があると考えますが、市長の見解について伺います。 全ての女性が笑顔になれるよう取組をいただいていくことを期待して、次の質問に移ります。 次に、新型コロナウイルス感染症の市民生活への影響における家庭のごみの出し方についてお伺いします。 緊急事態宣言中も職員や委託事業者は、様々な感染対策の工夫を行いながら、停滞することなく回収されました。市民の皆様からもごみを出す袋にお手紙が貼られていたり、マスクが添えられたりするなど多くの感謝が寄せられていました。 そこで、家庭ごみの収集が停滞することなく行われたことは市民の皆様の安心につながったと考えますが、市長の見解を伺います。 現在は感染確認者も少なくなってきておりますが、ウイルスはどこかに潜んでおり、感染の機会を狙っています。感染を防ぐためには、車内を徹底的に除菌、清掃してほしいと思います。市営交通では感染防止策として換気を徹底していますが、市営バス、市営地下鉄の車内の消毒については月に1回から2回程度しか行っていないと聞いています。安心して市営バス、地下鉄を利用できるようさらなる感染防止策に取り組んでいただくことが必要だと考えますが、交通局長の見解を伺います。 次に、新型コロナウイルス感染症の水道料金への影響について伺います。 自粛要請や緊急事態宣言にて商業施設などが休業となり、これにより水道料金収入にも大きな影響があったのではないでしょうか。リーマン・ショック後は約14億円、東日本大震災直後は約19億円減収したと伺っております。水道料金が減収したとしても市民の給水に支障があってはなりません。 そこでまず、今年度の水道料金減収への対応について水道局長に伺います。 新しい生活様式により水道料金も中期的に減収となる可能性があるのではないかと思います。また、先ほど水道料金改定時期を見直すと発表がありましたが、水道局では、さらなる減収に対して今後様々な対応を行っていくものと思います。 そこで、水道料金収入がさらに減収になった場合の管路の更新、耐震化事業などへの影響について水道局の見解をお伺いします。 水道局では一昨年、外部の有識者による審議会なども設置して水道料金の在り方について検討を進めてきたと伺っています。市民の給水に直結する事業は確実に進めていく必要があることから、さらなる経営努力を行っていただくことを前提に、水道料金改定についてはしっかりと状況を見極めながら検討を進めていただくようにお願いします。 そして、市内経済にも大きな影響が及んでいます。経済的な支援策としては持続化給付金や中小企業の資金繰り支援など給付や融資によるものが主となっていますが、税制面での支援も必要です。経済的に厳しい状況にある納税者に対する税制上の支援について市長に伺います。 横浜みどり税の制度については意義があるものと理解しており、これを否定するものではありませんが、経済状況を踏まえた場合、横浜みどり税の課税をどうするか検討すべきではないでしょうか。個人市民税が非課税となる方は課税されないため、税制上一定の配慮がされていますが、法人市民税においては、赤字であっても均等割は課税され、みどり税が課税されます。 そこで、税制支援として赤字法人には横浜みどり税を免除すべきと考えますが、市長の見解を伺います。 社会は想像を超えるスピードで日々進化をしております。AIやビッグデータなどの出現により、金融機関や民間企業では積極的にICTを活用し、業務の効率化でユーザーのニーズに対応しています。今回の助成金や給付金に関してはほぼ全てが申請方式であり、コールセンターや対面相談の場に多くの問合せが発生し、つながりにくく、明確な回答も得られず、不満の声が届きました。横浜市として最先端で時代を創出すべきと考えますが、なかなかIT化が進んでいないのが残念です。そこで、RPAと呼ばれるパソコン上の作業を自動化するプログラムを導入し、これまで人の手で行っていた業務を自動化し業務効率化を図り、より必要な箇所に人を配置することができれば逼迫した業務も改善されると思いますが、いかがでしょうか。 そこで、横浜市におけるRPAなどのICTの活用による業務効率化の取組について林副市長にお伺いします。 次に、カジノを含むIRについて伺います。 我が会派といたしましては、IR申請の延長をするように横浜市長宛てに要望書を提出させていただきました。横浜市は国のスケジュールが変更とならないので、予定どおりIR事業を進めるとの回答をいただいております。4月13日、我が党の青柳陽一郎衆議院議員が決算行政監視委員会にて、コロナ禍の中、IRスケジュールの変更をしないのかと確認したところ、赤羽国土交通大臣が、我々は状況を確認している、自治体は粛々と準備を進めている状態で支障はないと聞いている、こういったことありきというようなことは言っておりません、準備が間に合わなければ検討しなければいけないのでヒアリングしているということを申し上げたいと答えられています。市民が新型コロナウイルスの恐怖と闘っていた中、粛々と進めていたならば大変問題であると思います。5月14日の平原副市長管轄の常任委員会で、横浜市としてそのように答えた事実があるか確認したところ、平原副市長は、聞いた事実はございません、したがって答えてはおりませんと回答されています。5月18日の国会の答弁にて、御法川副大臣は、官公庁から自治体に対し準備作業の確認を行っている、緊急事態宣言後にもその延長直後にも準備作業の確認を随時していると発言をされています。再度青柳陽一郎衆議院議員が国会にて、横浜市は状況確認を聞いていないということを確認したところ、赤羽大臣は、横浜市には準備作業の影響はどうでしょうかということを随時確認してまいりました、横浜市から支障となっていることはありませんと回答をいただいていることは間違いございませんと答えられています。話をまとめますと、国はスケジュールの変更をしないとは言っておらず、横浜市はスケジュールを変更しなくてもいいとなります。しかし、IRを所管する平原副市長は聞いても答えてもいないとお答えされています。双方のお話に全くの食い違いがあり、本当のことが知りたいです。 そこでまず、進捗状況の確認はあったのかどうか、平原副市長にお伺いいたします。 市長は、IRの実現に向けて18区全てを丁寧に説明したいとのことでしたが、コロナ禍において説明会再開の見通しが立たず、苦肉の策で説明会を動画配信に切り替えて行うことを検討されています。それでは市民の理解が得られず、さらなる不信感につながると思います。コロナウイルスが終息しない中、IR誘致を進める行政の姿勢に7割が支持しないと世論調査は出ていることを踏まえ、説明会はコロナ終息後に改めて実施すべきであり、そのためにも横浜が手を挙げて国にスケジュールの延期を求めるべきだと考えますが、市長の御見解をお聞かせください。 我が党の早稲田夕季衆議院議員が新型コロナウイルス対策を優先しIR、カジノの推進を断念すべきことに関する質問状を提出し、世界的な感染拡大の状況において各国のカジノ施設の状況をどのように把握しているか確認したところ、国は報道を通じて適切に把握するように努めていると言っています。横浜市では、報道ではなくしっかりと調査していただきたいところです。ラスベガス・サンズは、日本におけるIRの枠組みでは目標達成が困難であることから撤退を決めました。カジノ事業者は内部留保率が低い傾向にあり、想定外の事態が起これば採算が合わなくなってしまいます。回収すべき経費が巨大であり、日本におけるIR、カジノビジネスモデルが困難となりました。IRが成り立つスキームの前提条件が崩れた中、カジノは時代錯誤であると思います。 そこで、新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえ増収効果を試算すべきと考えますが、市長の見解を伺います。 コロナウイルスの状況を見てもらうと分かるとおり、インバウンドに頼るのは大変危険だと思います。林市長は横浜の未来へ強い危機感を感じられ、未来を悲観しておりますが、本当に横浜には未来が持てないのでしょうか。少子化とはいえ、子供たちが横浜の未来の宝です。磨けば光るダイヤモンドの原石ばかりであり、宝だと思っております。横浜市を他都市と比べるのではなく、横浜のキャッシュポイントをしっかりと把握し、その特徴を生かし、横浜を日本一子育てしやすいまちにしていくのはいかがでしょうか。カジノはきっぱりと断念し、健全で安心できる市政運営に努めていただきたいと思います。 そこで、カジノを含むIR誘致は撤回すべきと考えますが、市長の見解を伺います。(私語する者あり) 次に、栄区上郷地区における開発事業について伺います。 近年、全国各地で大規模な水害が発生しております。上郷地区においては大規模な開発事業が計画されていますが、この開発により水害が増大するのではないかという市民の声が届いています。 そこでまず、この開発によって水害を増大させないためどのような指導をしていくのか、平原副市長に伺います。 次に、都市再生特別措置法等の一部を改正する法律案が本年6月3日に制定されました。これは、地球温暖化の影響により気候変動が急激に起こっている中、都市計画法で定められている開発の許可に市街化調整区域の浸水ハザードエリアにおける住宅等の開発許可の厳格化などの改正を加えるものであり、抑制できる災害はしっかりと未然対応を行うべきだと思います。 そこで、災害抑制の観点から開発許可をどのようにしていくのか、平原副市長に伺います。 横浜市では災害に強い都市づくりに取り組んでいますが、民間の開発事業を適正に指導して安全なまちをつくることも大切だと思います。上郷地区においては、平成30年3月に特別緑地保全地区として都市計画決定がされました。横浜みどりアップ計画の推進に努めていただき、樹林地や農地の保全をしっかりと図ることは、こうした防災、減災にも資するものであると思います。緑地を将来にわたり保全する取組はこれからも積極的に進めることが重要だと思います。 そこで、保全された民有樹林地の維持管理の支援について小林副市長にお伺いいします。 貴重な樹林地が土地所有者により良好に管理されることで上郷地区の緑地を将来にわたりしっかりと担保し、横浜の財産として残していくことが重要であると思います。自然環境を整えることが地球に生命を受けた者の役割であると思います。環境整備を強く要望し、私の質問を終わらせていただきます。(拍手) ○議長(横山正人君) 林市長。     〔市長 林文子君登壇〕 ◎市長(林文子君) 長谷川議員の御質問にお答え申し上げます。 新型コロナウイルス感染症関連について御質問いただきました。 感染者数が終息してきた要因は市民の皆さんの行動によるものとのことですが、緊急事態宣言発令以降、大変厳しい状況の中、市民の皆さんはもちろんのこと、事業者の皆様にも感染拡大防止に多大なる御協力をいただきました。もちろん医療従事者の方も当然でございます。このことが大きな要因だと考えます。いまだ予断を許さぬ状況でありますが、改めて市民や事業者の皆様へ感謝申し上げます。 希望者へのPCR検査を実施すべきとのことですが、PCR検査は、厚生労働省が定める基準に基づき、重症化防止の観点から、診察した医師の判断で迅速に検査を行うこととされております。これに基づき適切な検査体制を取ってまいります。 感染防止の観点からの情報発信についてですが、情報の中には感染者数など即時性が求められるものやクラスターの発生原因など分析が必要となるものがあります。そのため、情報発信の際は、市民の皆様の混乱を防ぐため内容に応じた適時の提供を行ってきました。引き続き市民の皆様の感染予防に役立つ情報の提供に努めてまいります。 移動の自粛解除を受けての感染予防対応ですが、自粛解除に伴い人と会う機会の増加が見込まれます。市民の皆様には、小まめな手洗い、せきエチケット、3密の回避など基本的な感染防止策の徹底を引き続き強く呼びかけてまいります。さらに、ソーシャルディスタンスの確保など、新しい生活様式を積極的に取り入れていただくようにお願いしてまいります。 保育関連施設について御質問いただきました。 緊急事態宣言下も施設等で尽力された方々への思いですが、子供たち、そして保護者にとっても安心して過ごせる居場所を提供していただいたことは心よりありがたく感謝申し上げます。また、見えない感染症の不安を抱えながらも、利用者の方の暮らしや子供の健やかな育ちを支えるため御尽力いただいていることに心からの敬意を表します。 社会的養護に対する支援について御質問いただきました。 社会的養護が必要な子供たちへの支援ですが、家庭的な環境の中で、自己肯定感や他者への信頼感が育まれていくことが大切であると考えます。そのため、里親やフレンドホームなど様々な方々に支援に携わっていただき、行政や施設だけでなく、社会全体で子供たちを支えていきます。 子育て支援の充実について御質問いただきました。 働く女性のための地域の子育て支援の充実ですが、これまで地域子育て支援拠点や子育て広場等の整備を進めてきました。また、子育ての相談や情報提供を行う専任スタッフを拠点に配置し、相談体制を充実させてきました。引き続き、横浜子育てサポートシステムの制度の周知や会員の確保、広場のスタッフの育成等により、子育て家庭を温かく見守る機運の醸成に取り組んでまいります。 子育て家庭への情報発信の推進についてですが、子育てガイドブックの作成のほか、区役所への保育・教育コンシェルジュ等の配置や民間との協働による情報発信に取り組んでいます。今後も、身近な地域で情報の入手や相談ができる体制の強化や様々な手段を活用した広報周知などの取組を推進していきます。 働く女性への支援について御質問いただきました。 女性が活躍できるまちの実現についてですが、女性活躍の推進は、市長就任以来、私が果たすべき使命であると思います。待機児童の解消、女性の就労支援やネットワークづくりなどに力を注いできました。引き続き働く女性や企業の皆様の声をしっかりとお聞きして、その期待に応えられるように、全庁を挙げて女性が働きやすく活躍できるまちの実現に向けて具体的な取組を着実に進めてまいります。 新型コロナウイルス感染症の市民生活への影響について御質問いただきました。 家庭ごみ収集が市民の安心につながったとのことですが、家庭ごみ収集は市民生活に不可欠なものであり、緊急事態宣言下においてもしっかりと継続してきました。こうした取組に対して、今長谷川議員からもお話をいただきましたけれども、市民の皆様から1000件を超える感謝のお手紙をいただき、現場の職員にとっても大きな励みになっております。今後とも、市民の皆様がお困りになることがないように確実に対応していきます。 納税者への税制上の支援ですが、新型コロナウイルス感染症の影響により収入が減少した場合、担保の提供や延滞金なしで1年間納付を猶予する徴収猶予の特例制度が設けられました。全ての市税を対象に5月から適用を開始しました。本市では早い段階から広報に取り組み、これまでに約1200件、金額では10億円を超える申請を受けている状況です。引き続き納税者に寄り添った丁寧な対応を行ってまいります。 赤字法人にはみどり税を免除すべきとのことですが、横浜みどり税は、市内の緑の減少に歯止めをかけ、緑の保全創造の取組を進めるために御負担をいただいています。緑による受益は市民である個人と法人に広く及んでおりまして、公平性の観点から例外的な課税免除は行わず、市民税均等割の超過課税により広く薄く御負担をいただいています。税制での支援策としては徴収猶予などによりまして丁寧に対応していきたいと考えております。 IRについて御質問をいただきました。 未実施の説明会とスケジュールについてですが、私も12区で御説明いたしましたけれども、本当に6区でも行いたいという気持ちは強くございます。しかし、感染症についてはまだ予断を許さない状況でございまして、様々な感染防止対策を実施しても感染リスクをゼロにすることは難しいと考えております。IRは国家的なプロジェクトとして進められておりますので、市としては引き続き基本方針を含めて国などの動向を注視しながら柔軟に対応してまいります。 増収効果についてですが、海外のIRがある地域では、新型コロナウイルス感染症が落ち着き営業が再開されている地域もありますが、まだ影響を評価できるような状況にはありません。増収効果については、今後、感染症の影響を踏まえながら、選定される事業者とともに作成する区域整備計画で明らかにしてまいります。 IR誘致撤回についてですが、横浜の観光は日帰り観光客が大変多くて、他都市よりも観光消費額が少ないのが現状です。このような中、IRは、私は国内客の滞在型観光を伸ばす上では大変なチャンスだと考えております。また、市民の皆様の安全安心な生活をお守りして、それを支える経済活動の活性化に寄与していくものです。今回の新型コロナウイルス感染症からの回復にはまだ時間が相当かかるというふうに考えておりますが、終息後には長期的な視点で経済回復を牽引する起爆剤になると思います。 残りの質問については副市長等から答弁させていただきます。(私語する者あり) ○議長(横山正人君) 平原副市長。     〔副市長 平原敏英君登壇〕 ◎副市長(平原敏英君) IRについて御質問をいただきました。 国からの進捗状況の確認ですが、国からは、正式に文書等による照会や調査はございませんが、常日頃から情報共有をしておりまして、横浜市のIR事業の状況や新型コロナウイルス感染症の影響などについてはお伝えしているところでございます。 上郷開発について御質問をいただきました。 水害を増大させないための指導についてですが、上郷開発については現況より水害リスクを増大させないよう、法律及び条例に基づきまして、調整池等の雨水流出抑制施設の設置を適切に指導してまいります。 災害抑制の観点からの開発許可指導ですが、頻発、激甚化する豪雨災害に対応するため、開発許可においても災害抑制の観点は重要と考えてございます。開発区域内については、雨水の排水調整に加えまして、土砂災害特別警戒区域にある崖地などの改善指導を行ってまいります。 以上、御答弁申し上げました。 ○議長(横山正人君) 小林副市長。     〔副市長 小林一美君登壇〕 ◎副市長(小林一美君) 働く女性への支援について御質問をいただきました。 困難を抱える女性への支援ですが、4月の国の労働力調査では、非正規労働者数が前年同月比で97万人の減、うち女性が71万人の減と、雇用情勢の悪化により女性の非正規労働者に大きな影響が出てございます。特に非正規職の単身女性は貧困等の課題を抱えている方が多くいらっしゃるため、一人一人のニーズに寄り添った相談や支援を今後ともしっかりと進めてまいります。 ICTの活用による業務効率化について御質問いただきました。 本市の取組についてですが、単純な繰り返しの多い業務で効率化が見込まれるRPAについて、実証実験を踏まえ、導入や運用に関するガイドラインを策定いたしました。今年度は説明会などを通じて庁内に広く周知し、具体的な活用を促進してまいります。引き続きRPAの積極的な活用をはじめ、ICTを活用した業務の効率化を図っていきます。 緑地の保全と維持管理について御質問をいただきました。 保全された民有樹林地の維持管理への支援でございますが、土地所有者の維持管理の負担を軽減するため、市民の皆様からいただいている横浜みどり税を活用し、維持管理費用の一部を助成しています。樹林地の外周部において倒木の危険がある樹木の剪定、伐採や簡易な土留めの設置などを助成することで樹林地の安全性の向上が図られておりまして、今後とも制度が活用されますよう積極的に呼びかけ、取組を推進してまいります。 以上、御答弁申し上げました。 ○議長(横山正人君) 城副市長。     〔副市長 城博俊君登壇〕 ◎副市長(城博俊君) 新型コロナウイルス感染症に対する検査体制及び医療体制について御質問をいただきました。 第2波に備えた医療従事者の感染防御への支援ですが、医療資器材については、引き続き本市備蓄や国、県からの調達分を確保いたしまして、各医療機関へ配付してまいります。また、看護師等の医療従事者を対象に、感染防護具の着脱方法や消毒、施設内での適切なゾーニング方法などについて実践的な研修を行ってまいります。これらにより医療従事者の皆様の感染防御を支援してまいります。 糖尿病の重症化予防に向けた取組の進め方ですが、基礎疾患があると新型コロナウイルスの症状が重くなるというふうに言われております。今年度は、病院、診療所、歯科医院、薬局などの医療連携に加えまして、食事、運動等の生活を支える多くの職種によるネットワークの構築に向けた取組を検討します。次年度以降は、このネットワークの上に立って、糖尿病の方が早期に保健指導や医療を受けられ、適切な生活の管理が継続できるようになること及びさらに合併症の予防を目指してまいります。 保育関連施設について御質をいただきました。 児童クラブの環境整備に対する支援の考え方ですが、今までマスク及び消毒液の配付や備品等を購入するための補助金、各クラブによる校庭等学校施設の活用などを支援しております。引き続き、新しい生活様式に対応しながら、感染予防対策や取組を無理なく行っていけるよう、本市で作成したガイドラインを活用していただくなど、各クラブの実情に沿った支援を行ってまいります。 社会的養護に対する支援について御質問をいただきました。 退所後児童への支援の内容ですが、退所後も安心して生活が継続できるよう、入所中から施設等の関係機関が連携いたしまして、退所の際の支度費、就労に結びつく資格取得費、大学等の初年度納入金の助成を行っております。また、当事者同士が交流する居場所の提供、メールマガジン等での情報発信、生活全般にわたる相談や支援等を行っております。 フレンドホーム制度を広める方策ですが、広く市民の皆様に知っていただき、まず関心を持っていただくことが必要と考えております。そのため、ホームページやリーフレットの配付で幅広く周知をするとともに、里親制度説明会等でも周知するなど、引き続き広報啓発に努めてまいります。 以上、御答弁申し上げました。 ○議長(横山正人君) 鯉渕教育長。     〔教育長 鯉渕信也君登壇〕 ◎教育長(鯉渕信也君) コロナ禍における学校再開について御質問いただきました。 児童生徒等の心のケアに関する取組ですが、休校期間中には、児童生徒の心と体の状況を把握するためのアンケートを作成し、各学校ではカウンセラーが児童生徒の受け入れ方を教職員に助言指導いたしました。学校再開後は、教職員がこのアンケートを使い一人一人の状況を把握し、内面の課題に応じた支援を行いました。気になる児童生徒については、養護教諭やカウンセラーと情報を共有し継続的な対応を行っています。 児童生徒の人間関係づくりですが、コミュニケーション能力や人間関係を築く力を育むために開発した子どもの社会的スキル横浜プログラムの中から人間関係づくりに関するプログラムを集め、学校再開スタートプログラムとして発信し、多くの学校で活用されています。今後も感染予防に配慮しつつ、横浜プログラムを活用しさらに安心して過ごせる学校づくりを目指します。 学校再開後の教育活動の方向性についてですが、授業に充てられる日数を確保するために長期休業を短縮することを予定しています。あわせて、各学校では行事の精選や取り組み方の見直しなどを行い、児童生徒の実態に応じて教育課程全体を再編成しています。また、児童生徒に過度な負担を与えないよう配慮しながら、指導内容や指導方法を工夫することで児童生徒の学習を充実させていきます。 以上、御答弁申し上げました。 ○議長(横山正人君) 大久保水道局長。     〔水道局長 大久保智子君登壇〕 ◎水道局長(大久保智子君) 新型コロナウイルス感染症の市民生活への影響について御質問をいただきました。 今年度の水道料金の減収への対応でございますが、当初予算に計上した事業を精査いたしまして、不急と考えられるイベントや広報事業などのほか、現在海外への渡航が制限されているために中止、延期となっている国際貢献活動の経費などを活用してまいります。また、行政内部経費につきましても、一部予算執行留保いたしまして、収入減の影響を最小限に抑えてまいります。 さらなる減収時の管路の更新、耐震化等への影響でございますが、浄水場や管路の更新、耐震化などの事業は、遅れが生じますと事故のリスクが高まりまして、市民の皆様の生活や経済活動に影響を及ぼすおそれがございます。そこで、今後の減収の状況をしっかりと見極めながら、安定的に給水を維持していくことを第一に考えてまいります。市民の皆様の給水に支障のない事業について徹底した見直しを行い、できる限りの経費の縮減と財源の確保を図りまして、更新、耐震化につきましては着実に実施してまいります。 以上、御答弁申し上げました。 ○議長(横山正人君) 三村交通局長。     〔交通局長 三村庄一君登壇〕 ◎交通局長(三村庄一君) 新型コロナウイルス感染症の市民生活への影響について御質問をいただきました。 市営バス、地下鉄のさらなる感染防止対策についてですが、多数のお客様が随時乗り降りする公共交通車内での感染防止対策として、換気装置や窓開けによる換気を行っています。さらに、車内のつり革や手すり、駅の券売機やエレベーターのボタンなどの消毒も行っています。感染防止のため、お客様にも車内でのマスクの着用や会話を控えめにしていただくこと、あるいは御乗車前後での小まめな手洗いの実施など、新たな乗車マナーの呼びかけを積極的に行ってまいります。 以上、御答弁申し上げました。 ○議長(横山正人君) 以上で一般質問は終了いたしました。--------------------------------------- ○議長(横山正人君) 本日の日程は終了いたしましたので、この際申し上げます。 請願が23件提出されましたので、お手元に配付いたしました請願文書表のとおり、それぞれ所管の常任委員会に付託いたします。(資料編123ページ参照)--------------------------------------- ○議長(横山正人君) これをもって散会いたします。     午後4時19分散会     市会議長    横山正人     市会副議長   谷田部孝一     市会議員    横山勇太朗     同       藤崎浩太郎...