千葉市議会 2016-12-13
平成28年第4回定例会(第9日目) 本文 開催日: 2016-12-13
↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1 午前10時0分開議
◯議長(向後保雄君) これより会議を開きます。
出席議員は49名、会議は成立いたしております。
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日程第1
会議録署名人選任の件
2 ◯議長(向後保雄君) 日程第1、
会議録署名人選任の件を議題といたします。
私より指名いたします。15番・
岩井雅夫議員、16番・
秋葉忠雄議員の両議員にお願いいたします。
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日程第2 市政に関する一般質問
3 ◯議長(向後保雄君) 日程第2、市政に関する一般質問を行います。
通告順に従いお願いいたします。46番・
三瓶輝枝議員。
〔46番・三瓶輝枝君 登壇、拍手〕
4 ◯46番(三瓶輝枝君) 未来民進ちばの三瓶輝枝でございます。通告の順に従いまして、一般質問をさせていただきます。
まず初めに、千葉氏についてです。ポスターの旗は890年と入っているのですが、900年まであと10年です。
そこで、この旗を、890年と入ったものを10年間使うのか、また別の考えがあるのか、伺います。
次に、市有資産についてです。未利用地の全体の面積と未利用地を貸し出している面積と歳入について伺います。
次に、新庁舎と公共施設の整備について伺います。
この質問は、平成26年第2回定例会から数えて今回で7回目となります。当局から
PFI導入可能性調査の報告書を見させていただきました。その中に費目別比較がありまして、その部分について伺いたいと思います。
こてはし
学校給食センターについては、
PFI導入可能性調査に直接施工の
建設コストをこれまでの直接施工と同様に積算したのか、伺います。
最後に、
生活習慣病の対策について伺います。
平成20年に
厚生労働省から出された今後の腎臓疾患について、総合的な対策のあり方についての報告書が自治体や関係団体に示されたとのことです。先般、熊本市に
保健消防常任委員会で視察に行ったときに、熊本市の腎疾患対策に力を入れるようになったのは、この報告がきっかけであったという説明でした。
そこで、千葉市は、平成20年の
厚生労働省から示された報告書に対し、どのような対応をされたのか、伺います。
以上で、1回目とさせていただきます。自席にて、項目別に一問一答方式とさせていただきます。答弁よろしくお願いいたします。(拍手)
5 ◯議長(向後保雄君) 答弁願います。
総合政策局長。
6
◯総合政策局長(金親芳彦君) 千葉氏についてお答えします。
890年と入ったポスターや旗を10年間使うのかについてですが、このデザインは、千葉氏が1126年に中央区亥鼻付近に館を構えて本年が千葉開府890年という節目の年であることをあらわしたものであり、本年12月までの使用となります。なお、開府900年に向けて、現在の機運の盛り上がりを絶やすことなく効果的な
プロモーション活動の継続が必要であると考えられることから、来年度は新たなポスターなどの制作も含め、その手法を検討してまいります。
以上でございます。
7 ◯議長(向後保雄君) 財政局長。
8
◯財政局長(宍倉輝雄君) 市有資産についてお答えします。
未利用地の全体面積、また、未利用地を貸し出している面積と歳入についてですが、平成27年度末において、未利用地は約49万2,000平方メートルとなっており、そのうち貸し付けを行っている面積は約9,000平方メートルで、貸し付けによる歳入は約1,200万円となっております。
以上でございます。
9 ◯議長(向後保雄君) 教育次長。
10
◯教育次長(森 雅彦君) 新庁舎と公共施設の整備についてお答えいたします。
こてはし
学校給食センターの
PFI導入可能性調査時にPSCの
建設コストをこれまでの直接施工と同様に積算したのかについてですが、
導入可能性調査でのPSCの
建設コストについては、
PFI導入可能性調査業務受託業者が他自治体の
学校給食センターの先行事例をもとに建設単価を算出し、予定している延べ床面積を乗じて積算をしております。
以上でございます。
11 ◯議長(向後保雄君)
保健福祉局長。
12
◯保健福祉局長(田辺裕雄君)
生活習慣病の対策についてお答えします。
厚生労働省報告書に対する本市の対応についてですが、この報告書は、
慢性腎臓病についてその啓発を行うとともに、適切な予防治療により重症化を防止し、人工透析への進行を防ぐことなどを目的にまとめられたものです。
本市では、糖尿病教室や
糖尿病サークル等の集団教育を実施するとともに、各区に設置した
地域健康づくり支援連絡会において、地域住民、関係団体等の
糖尿病予防を中心とした情報共有等により啓発を行っております。また、
国民健康保険において、特定健診の受診率向上を図るとともに、
人工透析リスクの高い方への保健指導など
生活習慣病予防及び重症化の予防を図っております。
以上でございます。
13 ◯議長(向後保雄君)
三瓶輝枝議員。
14 ◯46番(三瓶輝枝君) 答弁ありがとうございました。
それでは、2回目は千葉氏についてからお尋ねしたいと思います。
評判のいいものであれば続けて使用し、市内外にイメージを定着させることができるものをお願いしたいと思います。千葉氏サミットで、千葉市出身の大学の先生に講演をいただきました。そのとき、先生は、千葉氏のことを「ちばし」が正しい呼び名だとおっしゃっていたのですが、大変わかりづらいと思います。「ちばうじ」と言って差し支えないのではと思いますが、伺います。
15 ◯議長(向後保雄君)
総合政策局長。
16
◯総合政策局長(金親芳彦君) 千葉氏サミットで基調講演を行った講師は、学術的、教育的には「ちばし」となるが、シティーとしての市との区別ということで「ちばうじ」と呼ぶことも構わないと発言をされており、本市といたしましても、口頭で説明する場合などには、誤解を招くことのないよう「ちばうじ」と発音しております。
17 ◯議長(向後保雄君)
三瓶輝枝議員。
18 ◯46番(三瓶輝枝君) ありがとうございました。
次に、千葉氏サミットには、700人ほどの市民が会場を埋めていました。こんなに関心を持っていらっしゃる方がいらっしゃったんだと驚きました。そこで、大成功をおさめた千葉氏サミットを会場内だけではなく、それこそ外の会場の
千葉中央公園、とりわけ出店の真ん中で開催してもいいのではと、当日参加されていた会派の佐々木議員と話しておりました。公園では、刀を使った演武から始まり、千葉真一、仲本工事らが扮する千葉氏などのやりとりから始まり、その後、当時の衣装と思われる熊谷市長や千葉市を美しくする会の会長の御挨拶、そして、すばらしい鉄砲隊の発砲で出発されるというものでした。しかしながら、こうした一連の取り組みで、刀を使った演武は、次のお笑いのステージでもいいのではないかと思いますし、鉄砲隊も時代考証から、あれっと感じてしまいます。
そこで、親子三代夏祭りにおける時代考証や千葉氏サミットを屋外で開催することについて伺います。
19 ◯議長(向後保雄君)
総合政策局長。
20
◯総合政策局長(金親芳彦君) 親子三代夏祭りは、千葉開府850年を記念し始まったものであり、本市のルーツである千葉氏とも深いかかわりがあり、この親子三代夏祭りを機会に千葉氏に対する理解を深め、市民の愛着や誇りを醸成することは意義があるものと考えられることから、今後も時代背景を考慮するとともに、千葉氏の歴史的背景も知ることができるような楽しい取り組みを行うなど、市民に親しまれるイベントとなるよう、主催者である千葉市を美しくする会を中心に協議を進めてまいります。
また、次回の千葉氏サミットにつきましては、県内外の千葉氏ゆかりの都市の関係者と調整の上、開催方法を検討してまいります。
21 ◯議長(向後保雄君)
三瓶輝枝議員。
22 ◯46番(三瓶輝枝君) ありがとうございました。
今後、外会場で歴史も学べる、親しめるよう、よろしくお願いいたします。
昨年度の一般質問で、千葉氏に関係ある都市と友好・姉妹都市を結ぶことについて検討するということでしたが、その後の状況を伺います。
23 ◯議長(向後保雄君)
総合政策局長。
24
◯総合政策局長(金親芳彦君) 千葉氏に関する都市と友好・姉妹都市を結ぶことにつきましては、本年8月に開催をいたしました第1回千葉氏サミットにおきまして、今後も千葉氏という歴史的、文化的資源を通じた相互交流により友好関係を深めることとし、千葉氏
サミット共同宣言を行ったところでございます。
25 ◯議長(向後保雄君)
三瓶輝枝議員。
26 ◯46番(三瓶輝枝君) ありがとうございました。
サミットを開いていただいて大成功でした。だからこそ、千葉氏を通して友好・姉妹都市を結ぶべきだと思います。さて、千葉氏の功績は皆様御案内のように、源頼朝の再起を助けて、そして鎌倉を本拠とするよう進言したことが大きく評価されています。
そこで、その源頼朝が当初伊豆で挙兵をして敗れ、海を渡って安房地域に逃れてきた際の上陸地とされている千葉県指定史跡がある鋸南町などへ、千葉港からの千葉港遊覧船の社会見学のルートがあると、さらに千葉氏の歴史の重みも体感できると思います。お考えを伺います。
27 ◯議長(向後保雄君)
総合政策局長。
28
◯総合政策局長(金親芳彦君) 鋸南町などへの千葉港からの千葉港遊覧船の
社会見学ルートにつきましては、現在のところ考えておりませんが、千葉氏が源頼朝を助けて鎌倉幕府の成立に貢献したことは、広く市内外に向けて発信してまいりたいと考えており、まずは、漫画「
千葉常胤公ものがたり」による郷土教育などで取り上げているところでございます。
29 ◯議長(向後保雄君)
三瓶輝枝議員。
30 ◯46番(三瓶輝枝君) ありがとうございました。
それでは、親子三代夏祭りの際に、イベントの一つとして、海を渡って房総半島に逃げてきたあたりまで旅客船を出すべきではないかと思いますが、お考えを伺います。
31 ◯議長(向後保雄君)
総合政策局長。
32
◯総合政策局長(金親芳彦君) 親子三代夏祭りのイベントとして旅客船を出すことは考えてはおりません。
33 ◯議長(向後保雄君)
三瓶輝枝議員。
34 ◯46番(三瓶輝枝君) ありがとうございます。
このスクリーンを見ていただきたいんですけれども、これですね、千葉氏の千葉市が発行している漫画の中に出ている海図と申しましょうか、どのように房総半島に来たとか、その活動のルートが書いてあるわけです。そういった意味で、こうしたことが市民にも多く知っていただけるようにしていっていただきたいと思います。
それでは、東京湾近くを渡って房総半島に来た源頼朝と千葉氏のかかわり方について、遊覧船の
船内アナウンスや切符への表示、千葉港への看板の設置等でPRをすべきです。お考えを伺います。
35 ◯議長(向後保雄君)
総合政策局長。
36
◯総合政策局長(金親芳彦君) 遊覧船は民間事業者により運航されていることから、
船内アナウンスや切符への表示につきましては、事業者に申し入れを行ってまいります。また、千葉港に看板を立て、PRを行うことにつきましては、現在のところ考えておりませんけれども、千葉氏に関する市内外への効果的な発信方法につきましては、引き続き検討してまいります。
37 ◯議長(向後保雄君)
三瓶輝枝議員。
38 ◯46番(三瓶輝枝君) 船内のアナウンスについては、民間業者に申し入れるとの答弁でした。ぜひお願いいたします。また、これまで取り組んでくる中で、そろそろ千葉氏の認知度を調査すべきと思います。お考えを伺います。
39 ◯議長(向後保雄君)
総合政策局長。
40
◯総合政策局長(金親芳彦君) 千葉氏に対する市民の認知度につきましては、千葉市
都市アイデンティティ戦略プランの指標の一つに掲げており、来年3月に
ウエブアンケートを用いて調査を実施することを予定しております。
41 ◯議長(向後保雄君)
三瓶輝枝議員。
42 ◯46番(三瓶輝枝君) いい機会ですので、
都市アイデンティティーとして、千葉氏に愛着や誇りを感じているかどうかも調査すべきです。伺います。
43 ◯議長(向後保雄君)
総合政策局長。
44
◯総合政策局長(金親芳彦君)
ウエブアンケートの中では、認知度や好意度について調査をすることとしておりますが、その他の設問につきましては、
都市アイデンティティーに関する施策の進捗度や成果をはかるために有効な設問の内容を検討してまいります。
45 ◯議長(向後保雄君)
三瓶輝枝議員。
46 ◯46番(三瓶輝枝君) せっかく取り組んできたわけですので調査をお願いします。また、先ほどまで、この絵なんですけれども、もともと千葉市郷土館で館長を務めていらした丸井先生のお話によりますと、成田山に江戸時代に描かれたと言われている千葉常胤のこの絵があるそうです。借りて展示する機会をつくってもいいと思いますが、伺います。
47 ◯議長(向後保雄君) 教育次長。
48
◯教育次長(森 雅彦君) 個人や団体が所有する資料の借用展示につきましては、所有者の意向を確認し了解を得る必要があります。今後、企画内容や所有者の意向確認などについて、検討してまいります。
49 ◯議長(向後保雄君)
三瓶輝枝議員。
50 ◯46番(三瓶輝枝君) 答弁のように、企画展も重要ですし、千葉市全体の4つの地域資源も含めて、千葉氏の露出度を高めていただけるようお願いいたします。
それでは、次に、未利用地についてでございます。
先ほど御答弁いただきました。4万9,000平米あるということでございまして、まだ9,000平米貸したりしていただいているわけですが、それぞれの未利用地の有効活用を図っていただくよう、意見を申し上げさせていただきたいと思います。
次に、新庁舎と公共施設の整備についてに移らせていただきます。
答弁で、先行事例をもとに算出したとのことでした。それでは、こてはし
学校給食センターの
PFI導入可能性調査の直接施工の
建設コストは、どこの市のいつの事例を参考にしているのか、伺います。
51 ◯議長(向後保雄君) 教育次長。
52
◯教育次長(森 雅彦君) 参考とした先行事例は、平成16年度から平成22年度に整備された青森県青森市中
学校給食センター、青森県弘前市
学校給食センター、静岡県磐田市
学校給食センター、福岡県久留米市中央
学校給食センターであり、こてはし
学校給食センターの再整備方針と合致し、建物構造が類似している施設を参考としたものであります。
53 ◯議長(向後保雄君)
三瓶輝枝議員。
54 ◯46番(三瓶輝枝君) ありがとうございました。
答弁の青森市とか福岡市とか、参考にした市はいずれも本市から離れておりますが、地域によって建材費などの単価が異なるため、参考にならないのではないでしょうか、伺います。
55 ◯議長(向後保雄君) 教育次長。
56
◯教育次長(森 雅彦君) PSCの
建設コストは、それぞれの施設整備費用を平均して単価を算出し、積算をしていることから、適切であると考えております。
57 ◯議長(向後保雄君)
三瓶輝枝議員。
58 ◯46番(三瓶輝枝君) 答弁では、平均して単価を算出して積算しているから適切だと伺ったのですが、都市局からいただいた資材単価を建設物価12月号で見ますと、鉄筋1トン当たり、東京、千葉、5万4,000円、青森は5万6,000円で、千葉が2,000円安いです。コンクリートは平米で、東京は1万3,300円、千葉は1万600円、そして青森は1万3,500円。千葉と青森の差は2,900円で千葉が安いです。木材は、東京、千葉は6万3,000円、そして、青森は6万8,000円で、東京、千葉のほうが5,000円安いです。福岡では、こちらのほうは6万円で千葉より少し安いということはあるんですけれども、青森と比べると、鉄筋もコンクリートも木材も安いんです。都市局が現在参考にしている建設物価という専門誌の12月号を参考にさせていただきました。当時も同様だと想定できます。したがって、答弁いただいた平成16年から平成22年に整備されたものを持ち出されても、物価からして随分変化しているのではないでしょうか。しかも、設計も違うはずですので、公正さはあるのでしょうか。
そこで、日進月歩で、よい建材も低廉で長持ちしてきれいな建材が出てきています。このことについてどのように考えるのか、伺います。
59 ◯議長(向後保雄君) 教育次長。
60
◯教育次長(森 雅彦君)
PFI導入可能性調査を実施した平成25年度に、受託業者が当時入手可能な複数の事例を参考に積算をしており、適切であると考えております。
61 ◯議長(向後保雄君)
三瓶輝枝議員。
62 ◯46番(三瓶輝枝君) 平成25年度に受託業者が当時入手可能な事例を参考にしているとの答弁でした。でも、比較のために、直接施工の建築物を参考にしたのが、2回目の答弁にありましたように、平成16年から平成22年の直接施工の給食センターを参考にしたと既にお答えいただいていますので、今の答弁では折り合いがつかないのかなとも思います。
それでは、これまで私が伺ってきた内容について、PFI検討委員会や学識経験者の入る千葉市PFI事業等審査委員会において意見が交わされているのか、伺います。
63 ◯議長(向後保雄君)
総合政策局長。
64
◯総合政策局長(金親芳彦君) それぞれの委員会におきましては、他市の参考事例について、直接施工の
建設コストを確認するやりとりはございませんでした。
65 ◯議長(向後保雄君)
三瓶輝枝議員。
66 ◯46番(三瓶輝枝君) せっかく千葉市にある委員会で、他市の直接施工の
建設コストを確認するやりとりがなかったとのことです。これは大事なことですので、意見を求めることはしていただきたいと思います。
直接施工について伺ってきましたが、次に、PFI方式について伺います。
PFI方式の
建設コストは、こちらのほうは、どこの自治体のいつの事例を参考に積算したのか、伺います。
67 ◯議長(向後保雄君) 教育次長。
68
◯教育次長(森 雅彦君) 参考とした先行事例は、平成20年度から平成23年度に整備された千葉県八千代市
学校給食センター西八千代調理場、愛知県愛西市
学校給食センター、福岡県久留米市中央
学校給食センター、千葉市新港
学校給食センターであります。
69 ◯議長(向後保雄君)
三瓶輝枝議員。
70 ◯46番(三瓶輝枝君) 御答弁で平成20年から平成23年に整備されたものとわかりました。直接施工とPFI手法は、整備するときに設計も違えば、建設建材も違えば、地域も違えば、建てられた年数も違いがあるとわかりました。しかも、ほとんどが他市の建物ですので、この辺は、他市は他市で思いを込めてつくっていると思いますので、その辺を考えますと、これを土俵に乗せていいものだろうかというふうに考えるところでございます。また、私がこれまで伺っている内容が、結果的に外部委員会にも意見を求めないこともわかりました。
それでは、次の質問ですが、学識経験者から審議をいただいているとのことなんですけれども、その部分におきまして、最強のチェックマンである一般市民も数人、この審査に入れるべきと考えますが、お考えを伺います。
71 ◯議長(向後保雄君)
総合政策局長。
72
◯総合政策局長(金親芳彦君) 千葉市PFI事業等審査委員会は、PFI事業等の実施方針や特定事業の選定、民間事業者から提出された事業提案に係る審査等を行う機関であり、専門性の高い審議を行うものであることから、委員の構成としましては、事業に関連する技術や知識に精通する者や法務、金融等の専門知識を有した者等、学識経験者で構成をしております。
73 ◯議長(向後保雄君)
三瓶輝枝議員。
74 ◯46番(三瓶輝枝君) 御答弁いただきましたが、今後も市民の参加もぜひ検討してみていただければと思います。
それでは、こてはし
学校給食センターのPFI事業等審査委員会では、どのような資料を委員に出しているのか、伺います。
75 ◯議長(向後保雄君)
総合政策局長。
76
◯総合政策局長(金親芳彦君) 審査委員会へは、実施方針や要求水準書、落札者決定基準、基本協定書、事業契約書、事業者提案書などを資料として提示し、審議をいただいております。
77 ◯議長(向後保雄君)
三瓶輝枝議員。
78 ◯46番(三瓶輝枝君) ありがとうございました。答弁で、審査会に提示している資料を伺いました。
それでは、改めて伺います。先ほどから私が当局からいただいた、
導入可能性調査時の費目別比較も資料として出していたのでしょうか、伺います。
79 ◯議長(向後保雄君)
総合政策局長。
80
◯総合政策局長(金親芳彦君) 審査委員会では、費目別比較は提示をしておりません。
81 ◯議長(向後保雄君)
三瓶輝枝議員。
82 ◯46番(三瓶輝枝君) 費目別比較というのは、これまでの直接施工とPFI手法の対比をさせる重要な書類でございますので、そういう意味では、今、PFI審査委員会に資料を出していなかったことがわかりましたけれども、この費目別比較を今後は審査委員にも資料を提出していただきたいと思います。
それでは、費目別比較を今度は市民にも公開していくべきと考えますが、お考えを伺います。
83 ◯議長(向後保雄君)
総合政策局長。
84
◯総合政策局長(金親芳彦君)
導入可能性調査につきましては、公開を前提にその内容について検討してまいります。
85 ◯議長(向後保雄君)
三瓶輝枝議員。
86 ◯46番(三瓶輝枝君) ありがとうございました。
今まで公開されていなかった費目別比較の資料を公開の検討をするとのことでした。実現されるようお願いいたします。
次に、整備にかかわっている費目別比較の維持管理費の中の修理修繕費についてです。
大宮、新港、こてはし
学校給食センターの修理修繕費について、費目別比較のうち、PFI方式の積算根拠を伺います。
さらに、大宮、新港の建物の経過年数と修繕費の実績を伺います。
87 ◯議長(向後保雄君) 教育次長。
88
◯教育次長(森 雅彦君)
導入可能性調査時に想定した建物修繕費は、PFI方式で整備した先行事例や民間事業者へのヒアリング等により積算したと聞いております。また、建物経過年数につきましては、大宮
学校給食センターが築11年、新港
学校給食センターが築6年であります。なお、修繕の内容につきましては、年間業務計画や月次報告等により確認しておりますが、費用の詳細については、PFI方式であるため報告を求めておりません。
89 ◯議長(向後保雄君)
三瓶輝枝議員。
90 ◯46番(三瓶輝枝君) ありがとうございました。
答弁で、大宮が築11年、新港が築6年であり、修理修繕費の詳細なものを求めていないとのことでした。伺うところによると、領収証も見ていない、なくてもいいというような状況のようでございます。入札の後、15年間の契約なので、費目別比較に見積もられていれば、15年間も修理費が発生しなくても、これは極端な言い方かもしれませんが、発生しなくても、さらに逆に当初の見積もりをたとえオーバーしたとしても、詳細がわからないままに15年間分の修繕費を千葉市が払い続けます。税金を使いますので、詳細がわかるようにしたほうがよいのではないかと思います。
それでは、維持管理費に大きくかかわる、その中でも給食の食数は、契約時とそして現在ではどのようになっているのか、伺います。
91 ◯議長(向後保雄君) 教育次長。
92
◯教育次長(森 雅彦君) 大宮
学校給食センターは、平成15年度の契約時の想定が最大1万1,000食であり、平成28年度は約9,900食となっております。新港
学校給食センターは、平成20年度の契約時の想定が最大1万食であり、28年度は約9,300食となっております。なお、食数が変動した場合にあっても、人件費等の給食調理に関する費用は、実際に提供した食数に応じて支払っております。
93 ◯議長(向後保雄君)
三瓶輝枝議員。
94 ◯46番(三瓶輝枝君) ありがとうございました。
給食の調理費については、修繕費と違って、こちらのほうは食数によって支払いが生じていることも確認させていただきました。
さまざまな観点から、直接施工とPFI手法について伺ってきました。直接施工とPFI手法は、費目別比較の資料も提示していないこともわかり、今後検討するということでしたが、意見も求めていなかったこともわかりました。せっかく専門家に参加していただいておりますので、もったいないと思います。
そして、整備するときの、先ほども申し上げましたが、設計も違えば、建設建材も違えば、地域も違えば、建てられた年数も違えば、物価も違いがあります。しかも、他市の直接施工は、先ほども申し上げましたが、それぞれの市の考え方があり、それが
建設コストにはね返ってきますので、それをPFI手法と比較の対象にするのは、同じ土俵に立った公正な比較とは言いがたいと感じます。
また、PFIの場合は、よく民間資金の活用というふうに言われているわけですが、資金については、民間が調達するより自治体が借金をしたほうが利子が安いということもありますし、そこで、施設の種類によって
PFI導入可能性調査を行わなければならない必要があるのか、伺います。
95 ◯議長(向後保雄君)
総合政策局長。
96
◯総合政策局長(金親芳彦君) 一定規模以上の公共施設の整備等に当たりましては、設計、建設、維持管理、運営等につきまして、民間事業者のノウハウや創意工夫を活用することにより、一般に低廉かつ良質な公共サービスの提供なども期待できることから、PFI等
導入可能性調査は行う意義があるものと考えております。
97 ◯議長(向後保雄君)
三瓶輝枝議員。
98 ◯46番(三瓶輝枝君) ありがとうございました。
今、意義があるというふうにお答えいただきました。であれば、費目別比較に、それぞれの経費の計上に至った経緯やあるいは契約をしたあとの税金の使い方について、外部審査会や市民にも明らかにしていただきたいと思います。
それでは、次は、新庁舎の整備について、ランニングコストやそれを見据えた
建設コストについて、市民にはっきり示すべきだと思います。お考えを伺います。
99 ◯議長(向後保雄君) 財政局長。
100
◯財政局長(宍倉輝雄君) 現在進めております基本設計におきまして、ライフサイクルコストに配慮した
建設コストの算定を行うこととしており、その結果につきましては公表してまいります。
101 ◯議長(向後保雄君)
三瓶輝枝議員。
102 ◯46番(三瓶輝枝君) ありがとうございました。新庁舎を建てる前の計画と建てたあとのコストのあり方も、ぜひ公表していただきたいと思います。
以上で、これは終了させていただきまして、次の、
生活習慣病の対策について伺います。
答弁で、千葉市のこれまでの取り組みについて答弁をいただきました。熊本市では、全国政令指定都市の中で、断トツのワーストワンということで取り組まれてきました。取り組み成果として、平成21年から平成26年までの6年間に、市民全体で年間9億円以上の削減効果を出しているとのことです。
そこで伺います。
千葉市の場合は、人工透析患者の状況はどのように推移しているのか、
国民健康保険における人数と透析にかかる経費を伺います。
103 ◯議長(向後保雄君)
保健福祉局長。
104
◯保健福祉局長(田辺裕雄君) 年間の人工透析患者につきましては、KDB国保データベースシステムで確認できるようになった平成24年度と平成27年度を比較すると、24年度は688人、27年度は797人で、109人増加しております。経費につきましては、1人年間600万円で計算すると、平成24年度は41億2,800万円、27年度は47億8,200万円となり、年間の費用は約6億5,400万円増加しております。
105 ◯議長(向後保雄君)
三瓶輝枝議員。
106 ◯46番(三瓶輝枝君) ありがとうございました。
さまざまな取り組みをしていただいているのですが、御答弁で4年間で109人増加しているのがわかりました。また、経費については6億5,000万円増加しているのがわかりました。それでは、透析患者は、新たに透析を開始する方の状況はどのようになっているのか、年度別の人数と年齢を伺います。
107 ◯議長(向後保雄君)
保健福祉局長。
108
◯保健福祉局長(田辺裕雄君) 人数につきましては、平成24年度は158人、平成25年度は146人、平成26年度は160人、平成27年度は156人となっており、毎年150人前後で推移しております。また、年齢につきましては、平均で約62歳でございます。
109 ◯議長(向後保雄君)
三瓶輝枝議員。
110 ◯46番(三瓶輝枝君) ありがとうございました。毎年150人前後の方が透析になり、透析開始時点の年齢は、平均で62歳と伺いました。
千葉市のこれまでの透析に対する対応はどのようなものだったのか、伺います。
市民の健康増進を進めることが必要です。透析治療は非常につらいもので、そのつらさを味わうことのないようにしていくことで、御本人は健康的な生活を続けられるようになります。千葉市としては、今のところ、熊本市のように国保の削減と
国民健康保険料を下げるのは難しいと思いますが、上げないで済むということにもつながるはずです。千葉市国保は、特定健診を中心に
生活習慣病対策を行っていますが、透析になる可能性のある方へどのように対応しているのか、また、その成果を伺います。
111 ◯議長(向後保雄君)
保健福祉局長。
112
◯保健福祉局長(田辺裕雄君) 平成24年度より特定健診の結果、血糖値や血圧などの値から医療機関の受診が必要と診断された方にもかかわらず受診していない方を対象に、電話や訪問による受診勧奨と保健指導を行っております。
このうち、平成24年度と平成25年度の対象者で、腎機能の低下が見られた65人について、その後の状況を確認したところ、現時点では、人工透析を開始した方はおりませんが、指導により医療機関を受診した方のほうが受診していない方に比べて検査数値が改善している状況を確認しております。一般的に、腎機能は年齢とともに低下する傾向があるため、今後も推移を確認してまいります。
113 ◯議長(向後保雄君)
三瓶輝枝議員。
114 ◯46番(三瓶輝枝君) ありがとうございました。
特定健診の結果から、電話や訪問の保健指導をしていただいていることもわかりました。腎機能は年齢とともに低下する傾向もあり、指導により数値の改善が図れる実態も把握されているということに対しまして、さまざまな取り組みをしていただいているということには感謝申し上げます。ただし、常任委員会の視察で伺った熊本市では、透析を防ぐには、かかりつけ医、専門医、栄養士などの専門職と連携で、対象となる方への働きかけが大切であると学ばせていただきました。
千葉市の取り組みについて、どのように考えているのか、伺います。
115 ◯議長(向後保雄君)
保健福祉局長。
116
◯保健福祉局長(田辺裕雄君)
国民健康保険の被保険者のうち、腎機能の低下があり、既に糖尿病治療を始めている方に対し、かかりつけ医と連携した保健指導を新たにモデル事業として実施することを検討しております。実施に当たっては、服薬指導、食生活及び運動などの生活習慣改善につながる指導を行うとともに、対象者が糖尿病を自己管理できるよう、かかりつけ医の治療方針を踏まえ、一人一人の状況に合わせた支援について具体的な方法を検討してまいります。
117 ◯議長(向後保雄君)
三瓶輝枝議員。
118 ◯46番(三瓶輝枝君) ありがとうございました。
検討していくとのことでした。新たな事業を実施していくことで市民の健康増進に寄与できると思います。私もそうなのですが、健康だと思っている市民は、透析は大変だと言われても、なかなか実感は湧きません。人工透析は身体的にもとてもつらいもので、週に3回も針を2本も刺しながら、5時間ほど時間がかかるというお話を最近聞いて大変驚きました。こういうことは、もっと多くの市民に啓発をするべきです。お考えを伺います。
119 ◯議長(向後保雄君)
保健福祉局長。
120
◯保健福祉局長(田辺裕雄君) 特定健診の結果をお知らせする際に、健診結果の見方と
生活習慣病予防に関するリーフレットを配布するなど、啓発に努めておりますが、実際に人工透析が開始されると、日常生活にさまざまな制限が加わることから、これまで以上に
生活習慣病予防の意識を高めていただけるような啓発について、御提案のあった内容も踏まえ、検討してまいります。
121 ◯議長(向後保雄君)
三瓶輝枝議員。
122 ◯46番(三瓶輝枝君) ありがとうございました。
人工透析の意識を高めるために、提案も含めて検討していただけるという御答弁でした。大分前になりますが、女性で糖尿病になって、毎月自分で注射を打つのですが、それが毎月1万円かかって大変だというお話も伺ったことがあります。やはり病気になりますと、今までとは一変する生活もあるのではないかと思います。また、この12月に入りまして、透析患者になったばかりの70歳代の男性の方とお話をしました。その方は、何でこうなっちゃったんだろうと悲しそうにおっしゃっておりました。そのつらさを考えると、大事になさってくださいとしか言いようがございませんでした。
ちなみになんですが、今、先ほど御答弁いただいたように、千葉市では、毎年透析患者の発症人数が150人から160人で推移しています。熊本市では、人口70万人ほどで5年間の推移を見ますと、年々減少傾向にあります。数年前までは100人以上いらっしゃった方が、平成27年では発症人数が80人程度まで、80人そこそこになっているということでございます。
次に、
慢性腎臓病などに結びつく一つの要因の食生活などの
生活習慣病は、大人になってからではなかなか変えられません。熊本市では、小中学校の子供たちへの啓発、教育にも力を入れているとのことでした。糖尿病や人工透析になるのは、一人一人の内臓の強さなどにもかかわりますし、その場合には、努力をしてもどうしようもなく発症してしまうということもあろうかと思います。さまざまな要因の複合もありますので、これだけ取り組めば大丈夫というわけにはいきませんが、それでも、要因の一つで心がけるべき生活習慣を身につけていくことが大変重要だと考えます。
そこで、千葉市の取り組みについて伺います。
123 ◯議長(向後保雄君)
保健福祉局長。
124
◯保健福祉局長(田辺裕雄君) 食べることは生涯を通して営まれ、生きる力の基礎となるものであり、ライフステージに応じた食育を推進していくことが重要であることから、本市では、ステージを妊娠期、授乳期から高齢期までを7つに区分し、その特徴をもとに行動指針を作成しております。特に、心身の発達が著しく、食への関心が深まる6歳から11歳の学童期及び心身の変化が著しく、性差や個人差が大きい12歳から18歳の思春期は、これ以降の個人の食に関する考えの基礎を形成する大切なステージでございます。このため、学校においては、望ましい食生活及び食に関する知識や疾病予防等の指導を行っているほか、必要に応じて養護教諭や栄養教諭などによる個別の相談も実施しております。
125 ◯議長(向後保雄君)
三瓶輝枝議員。
126 ◯46番(三瓶輝枝君) ありがとうございました。これまでの取り組みについて伺いました。
中学校では、教科書で、今、スクリーンに出させていただいておりますように、教科書でこのように詳しく教えているということもわかりました。しかしながら、糖尿病が悪化して目が見えなくなるだけでなく、血管の集中している臓器に影響が出て透析になることは、本当に私も恥ずかしながら、この年になるまで知りませんでした。
そこで、今の中学生にも、このように中学生ではかなり詳しく教えていただいているんですけれども、それでも、人工透析のつらさなども教えていく必要があるかと思います。
子供のころは、すぐに極端な変化はありませんが、確実に体への負担はふえるはずですので、むちゃをすると透析の可能性も出てくるというように、食生活のありようによっては、糖尿病から人工透析に至るプロセスを示すなど、子供たちが具体的にイメージできるようなインパクトのある教育が必要だと考えます。お考えを伺います。
127 ◯議長(向後保雄君) 教育次長。
128
◯教育次長(森 雅彦君) 現在、小中学校の授業においては、健全な生活習慣に対する児童生徒の関心を高め、
生活習慣病の予防について理解の促進を図るよう、デジタル教科書等を効果的に活用しながら指導を行っております。
なお、糖尿病から人工透析に至るプロセスについては、児童生徒の発達段階を考慮し、その扱い方を検討してまいります。
129 ◯議長(向後保雄君)
三瓶輝枝議員。
130 ◯46番(三瓶輝枝君) 御答弁ありがとうございました。
透析は、先ほども申し上げましたが、週3回2本の針を刺して5時間というつらい時間を一生続けていかなければなりません。時間も制約され、1週間の生活や活動にも制約が出てきます。なりたくて病気になったわけではない、そうした透析患者のいる御家族や知り合いがいる場合には、優しい言葉かけや何かしらのお手伝いの声かけも必要になってきます。
中学生には、こうしたことも含めて、透析の実態においても指導していただくことが将来の患者さんを1人でも減らすことにつながると思います。また、学校現場は、本当に先生方も毎日忙しい日を送っていらっしゃいます。ただでさえ、あれやこれやと学校現場に求められ、ますます先生方のストレスがたまってしまうのではないかと、こうした質問をさせていただいていながら、実は感じているところでございます。私のような者でも何かしらのお手伝いができればと思います。こうした取り組みを率先して千葉市民がさらに健康になることを目指して、取り組みをお進めいただければと思います。
以上で、私の質問を終わりにいたします。御清聴ありがとうございました。(拍手)
131 ◯議長(向後保雄君)
三瓶輝枝議員の一般質問を終わります。
一般質問を続けます。26番・小松崎文嘉議員。
〔26番・小松崎文嘉君 登壇、拍手〕
132 ◯26番(小松崎文嘉君) 皆さん、こんにちは。自由民主党千葉市議会議員団の小松崎でございます。一般質問を行わせていただきますので、よろしくお願いします。
今回の質疑は、土地の利用、活用ということで、高田インターと千葉北インターの話が前回出ましたけれども、いずれにせよ、どういうことかというと、大きな会社があっても、なかなか税金って入ってこないんですね。やっぱり土地とか敷地がないと固定資産税、そういったものが入ってこないので、事業用地というのをやっていただきたいということで質問をさせていただきました。
それから、防犯カメラについても、今まで学校の防犯カメラとかは質問をしていたんですけれども、町なかにつける防犯カメラの補助についてもお聞きします。
また、このたび学校予算、随分ついたんですけれども、いろいろなものを今のうちにやっていかないと、校舎の大規模工事が間に合わない。ひいては、またエアコンとかにもいろいろ影響がある。それらについても細かくお聞きしたいと思います。
それから、子どもルーム、今は少子化が物すごい勢いで進んでおりまして、現在は、幼稚園、保育園が困っている。しかし、数年後にはその幼稚園、保育園のほうも児童が減っていく。こういった問題もありまして、子どもルームというのはどうなっていくのか、これについてもお聞きしたいと思います。
それでは、1問目の質問をさせていただきます。
土地の有効活用について、税収をもたらすためには、工業用地や企業誘致が有効であります。本市では事業用地が不足しております。産業用地整備支援の財政的メリットについて伺います。(拍手)
133 ◯議長(向後保雄君) 答弁願います。経済農政局長。
134 ◯経済農政局長(鎌田 栄君) 本事業は、民間事業者が本市の施策に適合した産業用地の開発事業を行うに当たって、本市に帰属する道路、下水道等の周辺インフラの整備費用に対し、建設負担金を支出することによって、民間事業者の参入意欲を高めることを期待するものであり、市が直接産業用地を整備することと比較し、分譲地の売れ残りなどの事業リスクがなく、結果として、本市の財政負担を大きく軽減することが可能となります。また、好調な企業立地実績が続いている反面、企業ニーズに合った産業用地が市内で枯渇しつつある現状を解決し、本事業を契機としたさらなる企業立地の促進を図り、新たな雇用機会の創出による就労人口の増加や立地企業からの税収により税源の涵養を図ることができることが本市の財政面におけるメリットであると認識しております。
135 ◯議長(向後保雄君) 小松崎文嘉議員。
136 ◯26番(小松崎文嘉君) 本当に事業用地が枯渇しておりまして、私もよく千葉北インターチェンジのところにいるものですから、鉄鋼団地あいていませんかとか、どこか工場のあるところを知りませんかとか、不動産屋さんを紹介してくださいと言われるんですけれども、言っても、鉄鋼団地もいっぱい、それからインターの周りというのはすごく、大宮のあたりとか八王子、相模原、そこと一緒で、非常に交通の要衝となっています。高速道路と16号線が交差しているところというのは、すごく価値があるようでございまして、なかなかそういった拠点がないということで相談を受けるんですけれども、ない。そういった意味で、前回の議会で、誉田インター、千葉北インターの議案が出たと思います。今回の場合は、これらについては、最終的には、最初はお金を出すんですけれども、メリットがあるということがよくわかりました。
続いてお聞きします。
この10月から平成27年度に実施した産業用地確保に係る基礎調査において評価が高かった東関東自動車道千葉北インターチェンジ及び千葉外房有料道路高田インターチェンジ周辺の産業用地周辺整備を公募し、結果として、高田インターチェンジ周辺における応募が1件ありました、ということですけれども、もう一方の千葉北インターチェンジ周辺では応募がなかったと理解しています。
そこでお伺いいたします。
東関東自動車道千葉北インターチェンジ周辺を将来産業用地で活用していくに当たっての可能性について、改めてお伺いします。
137 ◯議長(向後保雄君) 経済農政局長。
138 ◯経済農政局長(鎌田 栄君) 平成27年度に実施した産業用地確保に係る基礎調査において、当該区域は、成田空港や都心等への消費地へのアクセスが良好で、鉄道やバス等の公共交通の整備が進み、近隣での生産年齢人口も他の工業系の地域と比較して多く、雇用の確保は容易であると評価されているほか、既に一定の基礎インフラが整備済みであることから、企業の立地ニーズを満たした地域の一つであると考えております。
また、物流総合効率化法に規定する特定流通業務施設の建設が可能な地域であるほか、平成27年4月からは、当該地域の良好なアクセスを生かすため、開発審査会付議基準において、千葉北インターチェンジなど5つのインターチェンジを対象に、半径500メートル以内での倉庫や事務所の建設の一部の開発を認める基準の改正を行ったところです。
139 ◯議長(向後保雄君) 小松崎文嘉議員。
140 ◯26番(小松崎文嘉君) 先ほど私が申し上げたように、立地がいいだけではなくて、公共交通等も発展しておりまして、また、雇用者も獲得しやすいと。逆に言えば、私の家の近所なんかも駅から随分離れているんですけれども、アパートなんかも結構埋まっているんです。そういった意味で、工場で働いたり、近くの企業に働かれている方が多いと、こういう状態になっております。これらをどんどん生かしていただきたいと思って、引き続き質問を続けたいと思います。
千葉北インターチェンジ周辺は、答弁のとおり、企業立地としてポテンシャルの高いことが確認できました。しかしながら、私は、当該地域については、現在の利用方法から考えると、産業利用に必要なまとまった土地を確保するためには、複数の地権者との交渉が必要であると考えています。同地区でそのポテンシャルの高さを生かし、さらなる地域活性化の拠点とするべく高度な産業利用を進めていくためにも、まとまった用地を確保していくことが必要であり、そのためにも候補地選択の幅を広げ、産業用地と開発が可能な地域を拡大させていくことが必要であると思われます。
そこで伺います。
これまでの千葉市開発審査会付議基準の変更は、産業利用を進めていくに当たっては一定の効果があるものと思われますが、敷地の外周の7分の1以上が接していることなど、また、当初、全部のある程度の幅員があればという話もあったんですけれども、市長が示した17路線の区間に道路に接していることなどが現在規制になっております。管渠の整備が前提でありますので、管渠というかインフラですね、インフラの整備が前提ですので、行政の負担は極めて少なく、税収が見込めます。産業誘致を積極的に進めるためには、さらなる緩和の検討が必要であると思われます。
そこで伺います。
今後のさらなる緩和の予定はどうなっているのでしょうか。
141 ◯議長(向後保雄君) 都市局次長。
142 ◯都市局次長(小早川雄司君) 平成27年4月の改正は、一定の基準を満たした道路の区間をあらかじめ指定し、その沿道において事務所、倉庫の建築を認めることとしたものでございます。しかし、指定区間以外の道路であっても、事業者が道路の拡幅や下水道の整備などを行うのであれば、指定区間と同様の状況が確保されますことから、現在、緩和に向けた検討を行っております。
143 ◯議長(向後保雄君) 小松崎文嘉議員。
144 ◯26番(小松崎文嘉君) すごく前向きな答弁をいただいて、ありがとうございます。
別に何でもかんでもつくらせろというわけではなくて、例えば7分の1というのは意味があるんです。大きな倉庫だけであれば7分の1接していなければならないというのもあるんですけれども、結構、小さな事業用地もニーズが大きいんです。小さいというのは、土地が広くてもいいんですけれども、小型車が意外と入ってくるところが多いそうです。ですから、7分の1とかではなく、大型車であっても9メートルぐらいあれば十分行き来ができますし、小型車限定であれば、土地の開発面積にもよると思うんですけれども、そういう場合は、小型車の場合は、例えば6メートルでもいいとか、7メートルでもいいとか、そういった形で7分の1ではなく数字でやっていただいたほうが地域の事業者の不動産をされている方、それから土地を持っている方からも、そういうことが出ています。鍵型の土地で奥を広くするようなことはしないと思います。
それから、指定路線のみならず6メートル道路、例えば、一定の広さ、150坪だとか、そのくらいになれば、面積に応じてはその6メートルに緩和していく、全線でオーケーだとか、4メートルというのも、今後検討していただきたいと思います。その上で、インフラも整っておりますので、それでも、やはり、なかなか地権者との交渉が今容易ではないということでございますので、適用範囲をなるべく早いうちに、こちらに関しては、ちょっと時間がかかると思いますけれども、1キロまで延ばしてもらいたいと思います。
昨日も、ちょっとモノレールのお話をお聞きしまして、お金が厳しいということで、今後どうするんですかと言ったら、規制を緩和していくと。確かに、千葉市は今、財政上厳しいんですけれども、財政が厳しいところがとれる手段というのは、規制緩和しかありませんので、財源を伴わずにできる、インフラが整っているというのがもちろん、後でインフラ整備にお金がかかってしまっては本末転倒になるかと思うんですけれども、前提の上での緩和を期待します。
続きまして、次の項目に行きたいと思います。
防犯カメラについてお伺いします。
私も、以前、一般質問で、先ほども申し上げたように学校の防犯カメラ、これは子供たちの安全の上ではすごく必要なことでございますので、やっていただきたいということで質問をしてまいりました。また、この前の6月議会では、公明党の青山議員が防犯カメラについて質問を行っておりました。私も、予算審査特別委員会で防犯のために町内会やそれから交差点に防犯カメラの設置というのは要望してきましたけれども、改めてお伺いいたします。
その際、青山議員の質問の際、平成27年3月に策定した第3次千葉市地域防犯計画では、既に防犯カメラを設置している富士見2丁目以外の犯罪多発地域への設置を検討する、新たに本市が県から補助の対象になったことを踏まえて、また、千葉市民の生活の安全・安心の観点から、地域の要望などを勘案し、県制度の活用を含め、今後、自治会等への補助制度の検討を進めてまいりますという答弁がなされました。この答弁について、いろいろ期待を込めて、お伺いをしたいと思います。
地域の自治会等からは、防犯カメラ設置補助についての要望が出ている状況かと思います。どのようになっているのか、お知らせください。
145 ◯議長(向後保雄君) 市民局長。
146 ◯市民局長(小池浩和君) 本年8月に実施した全ての町内自治会を対象としたアンケート調査では、1台当たりの設置経費を40万円から50万円、市の補助割合を2分の1、補助上限額を20万円と仮定した場合、設置を希望するのが全体の約11%の121団体で、合計357台となっております。このうち、設置時期未定を除く72団体に対し、再度電話によるヒアリングを実施した結果、最終的には、平成29年度以降の設置希望として61団体、約200台分の要望が上がっているところであります。
147 ◯議長(向後保雄君) 小松崎文嘉議員。
148 ◯26番(小松崎文嘉君) 40万円から50万円として、それから、恐らくこの20万円というのは、市と県で半分半分ということを考えると、約200台ということになると2億4,000万円ぐらいのお金が必要だと思います。すぐ1年でできるようなことではないと思いますので、今、制度設計中でしょうから、この40万円から50万円、私も、この前、不法投棄が結構、うちの千葉北インターのあたり、それから穴川インターの、ちょっと萩台のあたりになるんですが、この辺は非常に不法投棄がありますので、ちょっと気をつけてくれということだったので、私もちょっと防犯カメラを自分で、当然、政務調査費は使っていませんけれども、買いました。これを使うと、5万円ぐらいで結構、割とこう、何ていうんですかね、画像を長く撮れるようなやつがあるんですね、夜間も確認できて。その辺のところも踏まえて、小さいカメラで済むところは小さいカメラで済めばいいのかなとは思うんですけれども、こういったものを要望に沿いながら、何ていうんでしょうか、このカメラの設置を進めていただければありがたいなと思っています。
そこでお伺いいたします。
他政令市での補助状況についてお伺いします。
149 ◯議長(向後保雄君) 市民局長。
150 ◯市民局長(小池浩和君) 本市を除く19政令市のうち、補助制度を有する市は14市であります。なお、補助率については、10分の9及び4分の3が5市ずつ、補助上限額は30万円程度としている場合が多く、また、1団体当たりの補助台数の制限については、市により対応が異なっております。
151 ◯議長(向後保雄君) 小松崎文嘉議員。
152 ◯26番(小松崎文嘉君) 何も全部他政令市と同じにする必要はないんですけれども、現状として、こんなもんだということだけはお聞きしておきます。この前も、私道の補助助成等も上げていただいて大変ありがたかったんですけれども、この補助率、当初は、この半分ぐらいでもいいんじゃないかと思います。それで、この状況で整備していって、私なんかも、当然、自治会の中で公園とか盗難、いろんな自動車盗難とか、ひったくりが多発しておりますので、これらを踏まえ、そして、交差点なんかも結構危ないんですよね。そういったところも、この対象にしてもらったらありがたいなと思っています。
それから、ここでまた必要なことというのは、金額的なこともさることながら、公共物に設置する場合、例えば、電信柱とか電柱、それから市の持っている何らかのポールみたいなところに立てるときというのは、これについては、プライバシーとかを守らなければならない段階がいろいろありますけれども、寛大な運用をとられていただきたいと思っております。
続きまして、3問目の学校施設の整備についてお伺いします。
学校というのは、非常に重要なところで、耐震というのは、今大体終わったということでありますけれども、老朽化が著しく進んでおりまして、校舎全体のほうが、外壁、それから配管、そんな諸々の、躯体等も弱ってきているところもあります。それらについても、しっかり対策をとらなければならないと思っております。
その意味で、お伺いいたします。
ここ5年間の学校施設の老朽化対策や環境整備の実施校数と決算額及び本年度の予算状況についてお聞かせください。
153 ◯議長(向後保雄君) 教育次長。
154
◯教育次長(森 雅彦君) 老朽化対策や環境整備等の決算の状況は、平成23年度は13校、約2億5,000万円、平成24年度は17校、約3億3,000万円、平成25年度は33校、約7億3,000万円、平成26年度は33校、約11億5,000万円、平成27年度は43校、約21億4,000万円となっております。
また、平成28年度から老朽化した施設の大規模改造工事に本格的に着手したところであり、環境整備も含め、今年度は68校分、約41億8,000万円の執行を予定しております。
155 ◯議長(向後保雄君) 小松崎文嘉議員。
156 ◯26番(小松崎文嘉君) 近年は、今の状況を聞くと、予算がつく傾向にありますけれども、千葉市選出の松野大臣が就任したわけでございます。就任してから、私も以前の職場からの経験上、何年間かは、結構大きく予算がつくんです。ですから、引き続き松野大臣にも要望しつつ、いろいろな会派で各国会議員等に要望して、しっかりと教育設備が充実していくことが大事だと思います。
そして、続いてお伺いします。
今回の補正予算に計上した大規模改造の実施予定校と築年数についてお聞かせください。
157 ◯議長(向後保雄君) 教育次長。
158
◯教育次長(森 雅彦君) 今回の補正予算では5校を計上しており、それぞれの築年数は、川戸小学校が築51年、松ケ丘小学校が築49年、桜木小学校が築46年、小倉小学校が築49年、高浜第一小学校が築40年となっております。
159 ◯議長(向後保雄君) 小松崎文嘉議員。
160 ◯26番(小松崎文嘉君) やはり、50年前後建立してからたったところ、それから、また潮風が当たるということで、恐らく躯体の段階から高浜第一小学校というのが、当たっているところだと思います。具体的な予算というのは、今後の予定もお聞きしたら、今後のことというのは、なかなか予算のつき次第だということですので、先ほど言ったように、しっかりと予算要望をして、我々もやっていかなければならないと思うんですけれども、国のほうに予算をつけていただいて大規模改造していくということが重要だと思います。
それでは、少子化を踏まえて、今後10年の金額ベースの負担見通しはどのようになっているのか、お聞かせください。
161 ◯議長(向後保雄君) 教育次長。
162
◯教育次長(森 雅彦君) 今後の大規模改造、外壁改修、トイレ改修等にかかる経費は、学校施設保全計画において年間約43億円、10年間で約430億円を見込んでおります。なお、改修に際しては、各学校の今後の児童推計等を勘案し、実施しております。
163 ◯議長(向後保雄君) 小松崎文嘉議員。
164 ◯26番(小松崎文嘉君) 今後の大規模改造、外壁改修、トイレ改修等、結構お金がかかるわけです。私も先日、あやめ台小、何年か前からか、ちょっとお願いしているところなんですけれども、廊下がない。廊下のかわりに全部ベランダを歩くような形だったんですけれども、子供が落下してから外壁がついて、一応、廊下のような形になっているんですけれども、そうすると、やはりトイレとかが、窓からなかなか感じが悪い状態になったりして、大分改良してもらっているんですけれども、校舎というのが古くなってくると、この3点以外にもいろいろな問題が出てきます。ですから、今のこの躯体が残って元気なうちに、保全計画というものがしっかり進んでいくんだと思います。毎年43億円で10年間かかるということでございますので、しっかりと予算確保に励んでいただければと思います。
それから、続いてお伺いします。
平成28年度の当初予算での大規模改造とその他の割合というのはどのようになっているのか、お聞かせください。
165 ◯議長(向後保雄君) 教育次長。
166
◯教育次長(森 雅彦君) 平成28年度の当初予算で措置した工事への割合は、大規模改造は約65%、それ以外の外壁改修、トイレ改修、給水設備改修及び校庭整備等は約35%となっております。
167 ◯議長(向後保雄君) 小松崎文嘉議員。
168 ◯26番(小松崎文嘉君) 続きまして、もう1件お尋ねいたします。
大規模改造よりもトイレ改修等の小規模な改修、この場合は小さいトイレの改修ですね、小規模な工事を優先した場合の見解はどのようになっているのか、お聞かせください。
169 ◯議長(向後保雄君) 教育次長。
170
◯教育次長(森 雅彦君) 老朽化した施設の大規模改造を行うことは、児童生徒の安全確保の観点から優先すべきものと考えております。一方、学校現場や保護者から要望が強いトイレ改修や給水設備等の規模の小さい工事についても、健康面や学習環境を保持する上で同じく重要であることから、いずれの整備についても優先順位を精査し、適切に対応していきたいと考えております。
171 ◯議長(向後保雄君) 小松崎文嘉議員。
172 ◯26番(小松崎文嘉君) 今のお話をお聞きしますと、国の予算等の関係もございまして、小規模な工事だけで箇所数を稼いでもやはりだめだということで、大規模改造も行いつつ、小規模な改良もしていくということが必要だと思っております。
そしてお聞きします。今の状況で予算がつくと、音楽室と特別支援学級のエアコンの整備が終了する予定は、どうなっているでしょうか。
173 ◯議長(向後保雄君) 教育次長。
174
◯教育次長(森 雅彦君) 中学校、小学校の順で、毎年35校程度の整備を進めることとした場合、中学校については平成29年度、小学校については平成32年度に完了する予定です。
175 ◯議長(向後保雄君) 小松崎文嘉議員。
176 ◯26番(小松崎文嘉君) あと3年もすれば、小学校も中学校も終わるというわけでございます。
そこでお伺いをしたいと思います。
今後、仮に普通教室にエアコンの整備がなされる場合、整備手法で二度手間になるようなことはないのでしょうか。
177 ◯議長(向後保雄君) 教育次長。
178
◯教育次長(森 雅彦君) 音楽室及び特別支援学級にエアコンを設置するに当たり、電気容量が不足する学校については、容量をふやす電気設備工事を行っております。今回、工事をした設備は引き続き使用することになるため、二度手間になることはないと考えております。
179 ◯議長(向後保雄君) 小松崎文嘉議員。
180 ◯26番(小松崎文嘉君) 今お聞きしましたキュービクルの増設のことだと思いますけれども、これらについては、別のところに建ててあれば、別に二度手間になることがないことがわかりました。普通教室にエアコンを設置するという、仮に決断をしたとしても、工事手法的には問題がないことがわかりました。
この問題というのは大きくて、やはり先ほど言ったように、校舎、当然、耐震が済んだというのは、校舎がぐちゃぐちゃになることはないというだけのことでございまして、壁が落ちてきたり、天井が落ちてきたり、崩れるということは十分考えられるわけであります。そういった意味で、この保全をしっかりと計画的に行い、また、トイレ等も、これはもう、やったところから、やったところから、どんどん、どんどん、また古くなっていきまして、10年もすれば、またやらなければいけないということになってしまいます。その上でも、さまざまな今は庁舎の問題、それからモノレールの問題で財政的な問題があるかとは思いますけれども、やっぱり、このエアコンというのも大きな問題になっていると思います。そうした場合、どういう課題を考えるかというと、今、もう夏休みを前倒しして長くするしかない。例えば、これは国の法律とか、教育の方針、文科省の方針としてなかなか難しい。であれば、普通教室にエアコンを設置すべき。そのどちらかを今後考えていかなければならない問題だと思って、お伺いをさせていただきました。
続きまして、子どもルームについてお聞きします。
本年度の整備状況と予算についてお伺いします。
181 ◯議長(向後保雄君) こども未来局長。
182 ◯こども未来局長(山田啓志君) 今年度の子どもルームの整備は、リース建物や教室改修による増設等が6カ所、特別教室を利用した高学年ルームの新規開設が5カ所となっており、9月補正後の予算額は2,780万円、債務負担行為が2億1,000万円に消費税を加えた額となっております。
183 ◯議長(向後保雄君) 小松崎文嘉議員。
184 ◯26番(小松崎文嘉君) 11件で、今年度で言うと2億4,000万円がかかっていると。これはハード的な部分なんですよね。ハードでこれだけのお金がかかるということでございますので、当然、校舎の中を改造して使ってしまう分には、空き教室がある分にはいいんですけれども、やはりルームが不足しているところというのは、どうしても子供の数が多いところということになります。そういったことを考えていくと、この整備というのはなかなか難しいものがあるのかなと思います。
それで、今後の需要予測というのもお聞きしておきます。
185 ◯議長(向後保雄君) こども未来局長。
186 ◯こども未来局長(山田啓志君) 女性の就業志向の高まりや働き方の多様化など、社会経済状況の変化により、低学年児童における子どもルームの利用率は、過去3年間で5%以上伸びており、今年度は32%となっております。引き続き増加傾向は継続し、今後3年間で利用率がさらに5%上昇すると見込んでいることから、本年9月に待機児童解消のための緊急3か年対策を定め、児童の受け入れ枠を1,200人分以上拡大するなど、計画的に施設整備等を行っていくこととしております。
187 ◯議長(向後保雄君) 小松崎文嘉議員。
188 ◯26番(小松崎文嘉君) これをお聞きしても、当面はやっぱりふえ続けていくと。その上で1,200人分、これはなかなか大変なことだなと思っております。
その上で、またお伺いをさせていただきます。
現在の経営形態と市の費用負担及び今後の展望についてお聞きします。
189 ◯議長(向後保雄君) こども未来局長。
190 ◯こども未来局長(山田啓志君) 子どもルーム事業は、現在、千葉市社会福祉協議会に一括して運営を委託しております。平成28年度の契約額は約22億9,000万円であり、国及び県からの補助金や利用者負担金など約13億8,000万円の歳入を見込んでいるため、市の費用負担は、約9億1,000万円になると考えております。
今後は、社会福祉協議会への一括委託という運営形態を見直し、子どもルーム及び放課後子ども教室の一体型の事業を推進することになっているほか、さらなる施設増に伴う指導員の確保等の課題があることから、委託先の多様化を視野に検討してまいります。
191 ◯議長(向後保雄君) 小松崎文嘉議員。
192 ◯26番(小松崎文嘉君) この答弁の中にあるんですけれども、指導者の確保というのがすごく難しくなっているそうでございます。教員経験者であったり、保育園の職員経験者であれば、もちろんいいんですけれども、当然、これも、やはり時間で働かれる方、つまり非正規雇用ということになります。
そこで、私も、幼稚園、保育園を経営されている方とかとお話しする機会があります。千葉市の経営者の方でも、数人の方から、やはりこういうのはやっていくべきではないかという声もありますし、今、八千代などでは、ほぼ全部の経営者が子どもルームは我々のほうにやらせてくれということを言って、そういう動きをしているそうでございます。当然、少子化でございますけれども、今言ったようにライフスタイルの変化によりまして、幼稚園、保育園に希望される方がすごく多いです。そして、子どもルームもふえています。しかし、このピークというのは、あと数年もすれば下り坂になる。同様に、その数年おくれで、この子どもルームというのもピークが下ってくる。そうすると、校舎以外のルームというのは、不要になってしまいます。プレハブで建てたり、そういったものというのが不要になってくる。そういうことを考えると、少子化を踏まえると、この需要の減少は雇用の部分でも、そして、校舎、無駄と言ってはあれですけれども、必要以上にハードをつくってしまっても、そのあとの処理というのが難しくなってきます。そう考えると、この答弁は非常によかったので、ぜひ早期に、財政上も厳しいわけですから、体制に移行していっていただきたいと思います。
それでは、他市において、幼稚園や保育園に運営を委託及び補助をしている事例があるか、お聞きします。
193 ◯議長(向後保雄君) こども未来局長。
194 ◯こども未来局長(山田啓志君) 今年度、政令指定都市において幼稚園、保育園等に運営を委託または補助費の補助を行っている市は、20市中10市となっております。
195 ◯議長(向後保雄君) 小松崎文嘉議員。
196 ◯26番(小松崎文嘉君) 私も、先ほども申し上げたように、当然のごとく、例えば外に委託を出すときとかというのは、学校法人や社会福祉法人のみということはできないわけでありますけれども、ここでなぜこのような質問をしたか。やはり幼稚園、保育園というのは、意外と通われていた方が多いんです。そうすると、そのときにいた先生というのが子どもルームに行かれる場合、卒園してから3年後なんていうのは結構多いわけです。そうすると、半分ぐらいの先生というのは、変わっていなかったりする。そうすると、当然、正職員である先生が残っている。それでいて、幼稚園、保育園の園舎も無駄にならない。そして、安全性があって、こう何ていうんでしょうかね、安全性があって幼稚園、保育園に安心して、子どもルームに対して預けることができるということでございます。
私の意見としては、やはり、このときも保育園の公募でも言っていますけれども、株式会社よりも地元に即した社福や学校法人を中心として委託していくようなことを、あるいは補助をしていくようなことを考えていただければありがたいと思います。
以上をもちまして、私の質問を終わります。(拍手)
197 ◯議長(向後保雄君) 小松崎文嘉議員の一般質問を終わります。
議事の都合により暫時休憩いたします。
午前11時13分休憩
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午後1時0分開議
198 ◯議長(向後保雄君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
一般質問を続けます。6番・阿部智議員。
〔6番・阿部 智君 登壇、拍手〕
199 ◯6番(阿部 智君) 稲毛区選出の阿部智でございます。通告に従い質問を行います。
なお、大型クルーズ船につきましては取り下げます。
まず、財政について質問をいたします。
財政健全化に向けた取り組みの進捗状況について、都合のいい部分だけを掲載することの問題性につきまして、第3回定例会において指摘させていただきました。しかし、平成28年11月1日号の市政だよりにおきまして、市債残高の差額が強調されているグラフが掲載されました。こちらですね。その理由をお示しください。
また、同様に、将来負担比率が政令市ワーストを脱却したことを示すグラフには、千葉市のほか、下位にある2市しか載せていなかったが、20市全てを載せない理由についてお示しください。
以下、自席で質問いたします。御答弁よろしくお願いいたします。(拍手)
200 ◯議長(向後保雄君) 答弁願います。財政局長。
201
◯財政局長(宍倉輝雄君) 市債残高のグラフにつきましては、財政健全化プランに市債残高の削減目標を掲げていることを踏まえ、削減状況をわかりやすくすることを主眼に、これまで同様のグラフを掲載したものでございます。また、将来負担比率につきましても、平成27年度決算における本市の比率が政令市ワーストから脱却した状況をわかりやすく説明するため、本市より高い比率となった2市との比較を掲載したものでございます。
202 ◯議長(向後保雄君) 阿部智議員。
203 ◯6番(阿部 智君) 千葉市の財政が、この市政だよりに出している2つのグラフを見ると、もう、さも良好であるというふうに市民の方はどうしても、誤解してしまうと思うんです。決してそういうわけではない。非常に厳しい状態である。
私は、どちらのほうを見るかというのの違いだということは、市長も何かツイッターみたいなので言われていたような気がしますが、しかし、非常に厳しい状況を市民の方にわかっていただいて、そして議会、そして当局、そして市民の方と一緒にこの状況を頑張って脱却していこうという雰囲気を出すためにおいては、こういう数値を都合のいいところだけを出していくということは、やはり問題があるんじゃないかなと私は思います。
例えば、今後、レールも大変お金を使っていくということでございまして、モノレールにお金を随分と今後投入していくということにもしなれば、この市政だよりの2つのグラフを見て、すごく今、財政の状況がいいのに、よくなったのに、なぜこういうふうなんですかというようなことにも、誤解を与えかねませんので、何度も言うようですけど、市民の方に提供、見ていただくグラフ等につきましては、しっかり事実に基づいた、これ、事実を言っていないとは言いません。都合が悪いというか、厳しいところもしっかり見ていただくような表示にしていただきたいと思います。
次でございます。
第3回定例会における私の財政に関する質問に対し、市長は、財政健全化プラン策定時にその目標に対して御質問や御意見、御指摘をいただければいいわけでございますが、そういう御指摘をいただいた記憶はございませんと御答弁いただきました。財政健全化プランについて、一般論として、プラン策定以降の質問、意見、指摘は受けないという理解で間違いないでしょうか、お示しください。
204 ◯議長(向後保雄君) 財政局長。
205
◯財政局長(宍倉輝雄君) 財政健全化プランにつきましては、策定段階や中間見直し時におきまして、パブリックコメントを実施し、広く皆様に御意見をお聞きしておりますが、策定後や見直し後におきましても、意見などが寄せられれば、その後の案の策定等に際し参考としてまいります。
206 ◯議長(向後保雄君) 阿部智議員。
207 ◯6番(阿部 智君) 第3回定例会における市長の御答弁は、その後の質問、意見、指摘は受け付けないという印象を強く受けました。財政健全化プランにおいて、策定後や見直し後の意見も参考にするというただいまの財政局長の御答弁は、第3回定例会における市長の御答弁と矛盾しませんか。御見解をお示しください。
208 ◯議長(向後保雄君) 財政局長。
209
◯財政局長(宍倉輝雄君) 第3回定例会における答弁につきましても、策定後や見直し後にいただいた御意見をその後に策定するプランの検討に際し参考にさせていただくことを否定するものではございませんので、答弁趣旨が矛盾するものではないものと考えております。
210 ◯議長(向後保雄君) 阿部智議員。
211 ◯6番(阿部 智君) 急にテンション、トーンが下がったような気がしますが、職員の皆様はプランを着実に実行していくのがお仕事でございます。そして、我々議員、そして市長は、そのプランが、時、時代とかによって、合っている、合っていないということになってきますので、そういうのをチェックしていくのが我々の仕事だと思いますので、このあたりもしっかり考えていただきたいかなと思います。
次に、地方交付税算定を誤った件について質問いたします。
この件につきましては、まだ議会で取り上げていないということですので、私のほうから1回はしないといけないなということでさせていただきます。新聞報道にもありましたが、平成28年度の交付税の算定に誤りがあったということで、今後の財政運営にも少なからず影響を与えることが懸念されます。
そこで質問いたします。
誤った算定の金額をお示しください。
212 ◯議長(向後保雄君) 財政局長。
213
◯財政局長(宍倉輝雄君) 地方交付税等を算定するための基礎数値に誤りがあり、平成28年度の基準財政需要額を約13億円過大に算定したものでございます。
214 ◯議長(向後保雄君) 阿部智議員。
215 ◯6番(阿部 智君) 財政運営への影響につきまして、どのような認識をされているか、お示しください。
216 ◯議長(向後保雄君) 財政局長。
217
◯財政局長(宍倉輝雄君) 交付税の錯誤は、制度上、総務省が実施する交付税検査により確定し、検査の翌年度に精算することとされております。次回の検査は平成30年度に予定されており、平成31年度に精算を行うこととなりますので、31年度において交付税が13億円減額される見込みとなっております。このことを踏まえまして、将来的な財政運営に支障が生じないよう対応を検討してまいります。
218 ◯議長(向後保雄君) 阿部智議員。
219 ◯6番(阿部 智君) わかりました。ありがとうございます。
この件につきましては、今すぐに影響ということはなく、平成31年度のところでいろいろ出てくるということでございますので、もう昔の話で知らなかったとかではなくて、この時期にこういうことがあったということは、きちっと踏まえていただきたいかなと思います。
それでは、次に、ツイッターを利用した市民対話会について質問いたします。
ツイッター版市長対話会は、大変新しい試みでありまして、従来の対話会に参加が少なかった若い層の参加が見られるなど、これ自体を、私は今回の質問で否定するものではございませんので、先にお伝えしておきます。しかし、この現状を見ますと、参加したい市民が参加できない場合があるなど、この市の事業としてふさわしくないと思われる点も幾つか見られましたので、今回取り上げさせていただきました。
こういう、議員の活動をしていますと、今の熊谷市長の施策に対して、結構、ああしたほうがいい、こうしたほうがいいという御意見をよくいただきます。それを全て、私はこういう議会で取り上げたりとかはしません。中で、これはやっぱり、ちょっと問題があるなというものが、今回のこのツイッターでの市民対話会でございます。
では、一つずつ見ていきます。
ツイッターを利用した市民対話会の参加条件をお示しください。
220 ◯議長(向後保雄君) 市民局長。
221 ◯市民局長(小池浩和君) 参加条件は特に定めておりません。ツイッターアカウントを登録し、ログインしているユーザーであれば誰でも参加可能としております。なお、ツイッターに登録またはログインしていなくても、対話会の閲覧状況は可能であります。
222 ◯議長(向後保雄君) 阿部智議員。
223 ◯6番(阿部 智君) 参加条件を定めていないということでありますが、ツイッターのフォローをブロックされ、参加したくても参加できない方もいると聞いております。
では、質問します。市長にブロックされている人は何人いるのか、お示しください。
224 ◯議長(向後保雄君) 熊谷市長。
225 ◯市長(熊谷俊人君) 基本は、繰り返し営業活動を行ってくる者、機械により不要な情報を自動発信する、いわゆるボットでありますけれども、ほかにも、個人的な誹謗中傷を繰り返すなど、対話ができる状態でない者をブロックしており、その総数は約130人となっております。
226 ◯議長(向後保雄君) 阿部智議員。
227 ◯6番(阿部 智君) ありがとうございます。
では、その中に千葉市民はどの程度いるか、お示しください。
228 ◯議長(向後保雄君) 熊谷市長。
229 ◯市長(熊谷俊人君) ツイッターの機能上、市民であるか否かを把握することはできません。
230 ◯議長(向後保雄君) 阿部智議員。
231 ◯6番(阿部 智君) ありがとうございます。市長の御答弁のとおりだと思います。わからないと思います。
市長は、このブロックされている方が千葉市民かどうかわからないということでしたが、私が知っている範囲では、市長のツイッターからブロックされている千葉市民の方は数名いるということは、私が知っている範囲だけでもいます。このツイッター版市長対話会は、市の主催事業であり、参加に際しては、この参加する機会の平等に配慮するべきだと私は考えております。参加したい市民を排除する形態は、市主催事業としてふさわしくないと考えます。
そこで質問します。
ツイッター版市長対話会を市主催事業として継続するのであれば、市長のツイッターのブロックを外し、全ての市民が参加できるようにするべきだと考えます。御見解をお示しください。
232 ◯議長(向後保雄君) 熊谷市長。
233 ◯市長(熊谷俊人君) ツイッター版市長との対話会では、90分という限られた時間に全ての参加者に対してテーマに沿った議論しやすい環境を提供する必要があるため、過去に個人的な誹謗中傷を繰り返すなど、対話ができる状態でないことを理由にブロックされた市民が参加できない状態が継続することはやむを得ないと考えております。なお、ツイッターの利用に当たっては、できるだけ多くの市民とのコミュニケーションを図ることを心がけているため、できる限りブロックしないようにしており、この点については今後も配慮してまいります。
234 ◯議長(向後保雄君) 阿部智議員。
235 ◯6番(阿部 智君) ありがとうございます。
議論しやすい環境を提供する必要があることにつきましては、そのとおりでありますが、これは運営上の問題でありまして、私が今回問題視しているこの参加の平等に関するものではございません。意図的に論点を外しているとしか思えません。運営上の問題で機会の平等を奪うことは、私は権力の横暴であり、看過できるものではないと思っております。
過去にどのようなトラブルがあったかは存じませんが、ツイッター版市長対話会ではテーマを設定して議論することから、過去のトラブルとは少々状況が違うんじゃないかなとは思っております。また、誹謗中傷が繰り返されたとの御答弁ですが、そもそも、このSNSとかツイッターというのは、そういうリスクがある新しい媒体じゃないのかなと思うんです。そういうものを使ってやるということで、どのように運用していくかというのは、今後いろいろ議論していかなきゃいけないとは思います。誹謗中傷とおっしゃいましたが、それがきちっと私は定義されることも必要じゃないかと思います。これ、拡大解釈されれば、批判的な意見も誹謗中傷の対象となり、これは建設的な議論をしていく中で極めて危険な状態になると思います。この定義にのっとれば、私の質問も誹謗中傷になりかねません。市長に対して批判的な市民の声も、これは貴重な意見であるということは、認識していただきたいと思っております。
以上から、ツイッター版市長対話会を実施するときだけでも、ブロックを外すべきだと考えます。御見解を明らかにしてください。
236 ◯議長(向後保雄君) 熊谷市長。
237 ◯市長(熊谷俊人君) この誹謗中傷の部分は、先ほど申し上げたとおり、もう、かなり個人的に繰り返すという特殊な方でございます。先ほど申し述べたとおり、ツイッター版市長との対話会においては、全ての参加者に対してテーマに沿った議論をしやすい環境を提供し、円滑な運営を行う必要があることから、ブロックの解除は考えておりません。
238 ◯議長(向後保雄君) 阿部智議員。
239 ◯6番(阿部 智君) ありがとうございます。
何度も御指摘させていただいていますが、ツイッター版市長対話会において、市長が重視されているのは、やっぱり、建設的な議論をされたい。それは当然そうだと思います。ですが、そこはそこ。もって、私は機会の平等というところで、やっぱり、いろいろ考えていただきたいかなと思います。
今回取り上げたフォロワーのブロックの件は、市長の政治活動とそして公務としての広報活動との線引きが曖昧であることも、一つの原因じゃないかなと思います。
そこで質問します。
ツイッターの利用に当たっては、政治活動と公務としての広報活動とが混同されているようなことが私は問題だと考えております。御見解をお示しください。
240 ◯議長(向後保雄君) 熊谷市長。
241 ◯市長(熊谷俊人君) ツイッターの長所である拡散性や即応性を生かすためには、アカウントをなるべく分離させないほうがよいと考えております。ツイッター版市長との対話会専用のアカウントを設定して使うよりは、フォロワー数の多い私のアカウントを利用するほうが効果的であると考えております。
ツイッター版市長との対話会は、市の事業であり、公務として行っております。私の発言はハッシュタグにより明確に公務と認識できる形式となっており、もちろん、この時間帯に政治活動に関する発言は行っておりません。なお、私のアカウント内において、個人の政治活動に関する発言かどうかは、投稿の内容によって判別できると考えており、公務と政治活動に関する発言を一つのアカウントで行うことについて問題があるとは考えておりません。
これは別に、ツイッターであろうと、リアルの対話会であろうと、これは同じ原理原則でありますので、その点について御理解をいただければと思います。
242 ◯議長(向後保雄君) 阿部智議員。
243 ◯6番(阿部 智君) ありがとうございました。
ちょっと、後でも言うかもしれませんが、政治活動なのか、私的な、私的というか、市長はたまに御家族のことも投稿されていらっしゃると思います。それは別に否定しません。それから、公務の活動ということがありまして、よくですね、これもいいのか悪いのか、いろいろ研究していただきたいと思いますが、よくですね、私ごとって括弧して投稿される方とかもいらっしゃいます。まあ、それが、これは政治活動であるんだとか、これは公務であるというのをつけるのも一つの手かなと思いますが、ただ、まあ、市長のように頻繁にこうやっていると、毎回毎回そういうのが出てくると、まあ煩雑、見るほうも何だって思うかもしれませんが、そのあたりですね、新しいこの分野でルールが明確にできていないというところですので、今すぐ、こうしてください、ああしてくださいという話じゃありません。しっかり、我々の中で議論していくことだと思います。
まず、一つ言っておきますが、アカウントを分離させるべきだということは一言も言っておりませんので、それはあしからずということです。
ツイッター版市長対話会を実施するに当たっては、運用規則次第でございますが、御答弁のように、同一のアカウントで運用するほうが望ましいと、私も思っております。だからこそ、政治活動、そして公務が明確になるような運用をするべきだと考えます。
そして、現行のツイッターの運用では、その差がわかりにくいということは御指摘させていただきます。
投稿の内容で判別できるという御答弁でございますが、これは非常に雑で独善的なものを感じます。政治活動、公務の差ぐらいは内容で確認しなさいと諭されているように感じます。御自身で投稿され、もともとネットのリテラシーの高い市長には、こんなの政治活動だよ、これは公務だよ、そんなものわかるでしょうと思われるかもしれませんが、申し訳ありませんが、私には、えーと、これ、どっちだというようなことも多々あります。こういうことがあるのは御指摘させていただきます。
そして、そもそも政治活動であると、そして、これは公務であるという線引きをするのは、やっぱり、我々こういうところにいる我々ぐらいだけなんです。一般市民は、市民の皆様には、市長の投稿は、まあ普通に考えて、市長が投稿しているんだから公務じゃないかと考えるのが普通ではないでしょうか。
では、次に、ツイッター版市長対話会の対象者についてお伺いします。それをまとめたのがこの私の概略図でございます。
市民対話会という名称の事業で、対象者が市民であるかの把握ができないことは、問題ではないでしょうか。また、市民以外の参加者と対話することに対する御見解をお示しください。
244 ◯議長(向後保雄君) 市民局長。
245 ◯市民局長(小池浩和君) 公民館などの施設で行う市長との対話会の参加対象者は、市内在住・在勤・在学の方を対象としており、ツイッター版も特に制限はしておりません。市外居住者も含めてやりとりすることで、テーマについて、他市の事例や市外居住者の貴重な御意見等を知ることができ、参加者全員の議論も深まると考えております。
246 ◯議長(向後保雄君) 阿部智議員。
247 ◯6番(阿部 智君) いただいた御答弁を私なりにまとめてみます。まず、通常の対面式です。対面式の市民対話会でございますが、まず、千葉市民の方です。そして在勤、在学の方、これが対面式の市民対話会の対象者であるということです。そして、市長のツイッター版の対象者は、全員じゃないということですから、千葉市内にいるツイッターのフォロワーの方、そして、在勤、在学の方でフォローされている方がいらっしゃると思います。それ以外の方も、恐らくいらっしゃるとは思います。ここで対面型の市民対話会、そしてツイッターによる市民対話会で、この制限があるなしというのがわかります。
つまり、ツイッター版市長対話会につきましては、千葉市に在住されていない方で、さらに、千葉市に在勤、在学されていない、ここに私が今赤で示した、ここに相当する方も参加されているということがわかります。
御答弁にもありましたように、市民以外の方から御意見をいただく、貴重な意見をいただいて客観的にいろんなものを考えていくということは、これは私もいいなと、当然必要だと思いますし、認識は当局と同じです。
そこで質問いたします。
この市民対話会における意見交換が市政にどのように反映されているか、お示しください。
248 ◯議長(向後保雄君) 市民局長。
249 ◯市民局長(小池浩和君) 市長との対話会は、直接市民と対話を行うことで、市政に関する意見や提案などを施策に反映していくことを目的としており、対話会での主な意見は所管課へ伝え、必要に応じ事業内容の改善等を行っております。なお、対話会を初め、各種広聴事業で聴取した市民意見とその反映状況については、市ホームページに市政への反映状況として、意見の内容や対応状況を公表しております。
250 ◯議長(向後保雄君) 阿部智議員。
251 ◯6番(阿部 智君) 御答弁で御指摘いただきました市政への反映状況を確認したところ、ツイッター版市長対話会からの御意見をもって市政に反映された事例は4件ありました。市長が直接市民から意見を聴取し、そして、可能な範囲で市政に反映されているその姿勢は評価したいと思います。
しかし、私がこの点で問題視するのは、ツイッター版市長対話会の参加者に、千葉市在勤・在学以外の千葉市に住んでいない方、全く千葉市とはかかわりのない方がいるということです。
千葉市に在住、そして在勤、在学されていない方々、千葉市とはかかわりのない方ということですけれども、一つ、そういう方たちから意見を聞くということは、これはこれで、貴重な意見を聞くということで、一つの利点はあると思います。しかし、欠点としましては、利益の相反、利害の相反が生じる案件では、これは非常に危険じゃないのかなと私は思うんです。例えば、この賛成だ、反対だという意見。例えば、指定廃棄物があります。指定廃の意見を賛成ですか、反対ですか、聞きます。例えば、千葉市でこう聞くと、圧倒的に反対される方が多いということです。しかし、このツイッターの中で、どっちがいいですか、悪いですかとか、議論をこうやっていくんですね。今のやり方でいくと、これは、千葉市に住んでいない全く関係ない人も入っていくことは可能なんです。東葛の人たち、柏、流山とか、松戸の人たちが入ってきて、市長が、指定廃を千葉市で受けるべきですか、どうですか、お諮りしますと言ったときに、ぜひ入れてくれと、ぜひ千葉市に行くべきであるという、組織的に、皆さん入って、この市長のツイッターの中での議論が、指定廃は千葉市にということになって、そして、何で千葉市に持ってきたんですか、フォロワー、ツイッターの中でこういうふうになったからというようなことも技術的に可能なんですね。
これはまた、よく私がこういう話をするとですね、市長が笑って、そんなばかな話ないよってなるかもしれませんけど、技術的にあります。やろうと思えば。やるかやらないかですけど、こういう可能性をしっかり検証して、ならないようにしていくのが我々の仕事だと、私は思っていますので、これ、極めて危険な状況だと思います。
もう既に4件、ツイッター版の市長対話会で意見をいただいてやっている。それが本当に、千葉市の皆さん、在勤、在学されている方の意見なのかどうかがわからない中で、4件も通したということは、私はこれは非常に問題だと思います。ぜひ、ここのあたり、しっかり明確なルールづくりをしたほうがいいと私は思っております。
ここのあたり、私は意見を聞くということは絶対反対していませんので、それはもうオーケーです。ただ、私がここで問題にしているのは、政策の決定です。政策の決定のところに、どこまでの人の意見が入っていくのか。よく基地、基地と言ったらだめですね、あの南のほうのところで、大阪弁をしゃべる人が反対反対とかいうような事例もありますけど、まさにあれと同じようなことだと思うんです。
ぜひ、ここ、そんなばかな話じゃないよとか思われるかもしれませんが、私はこういうところは、きちっと、やっぱり公の方ですので、影響力も強い方ですので、ここはルールとして、今すぐどうしてくださいという話じゃないです。危険性として、やっぱり認識するべきじゃないかなということは言っておきます。
以上、御指摘させていただいた点を踏まえますと、現行のツイッター版市長対話会の運用全般に関しまして、問題が多々あると私は思います。
そこで質問します。
新しい媒体であるSNSを利用した市民対話会を市の事業として実施するに当たっては、運用基準を明確にするべきであると考えます。御見解をお示しください。
252 ◯議長(向後保雄君) 市民局長。
253 ◯市民局長(小池浩和君) ツイッター版市長との対話会の参加については、あらかじめ市ホームページに掲載しているテーマ資料を読むこと、テーマに沿った意見を投稿すること、決められたハッシュタグを記載することと、市ホームページで明確にしております。テーマに沿った議論をしやすい環境を提供するため、テーマから外れた意見があった場合は、広報広聴課アカウントから注意を促す運用を行っており、大きな支障は生じておりません。
全国的に類を見ない事業であることから、これからも、より多くの方からの御意見をいただけるよう、効果的な運用を研究してまいります。
254 ◯議長(向後保雄君) 阿部智議員。
255 ◯6番(阿部 智君) 先ほど、当局からいただきました御答弁は、全て運用ですね、これをどう運用していくかという面での対応での御答弁だと思います。それはいい対応をされていらっしゃるかなと思います。
ちょっと論点が前後して、さっきは政策決定のところの話を聞きましたけれども、今はちょっと政策決定はのいておいて、この参加するとか対象者の話で行きたいと思いますが、私がやっぱり問題視しているのは、この運用面でのということではございません。まず最初にも言いましたが、参加機会の平等ということ、これがやはり非常に問題であると。
それは、参加したくても、ここです、ブロック、千葉市民であるにもかかわらず、ブロックされて参加できない。確かに、フォロワーじゃない市民の方がいらっしゃいます。そういう方々はブロックされていないので、参加しようと思えば、意思があれば参加できます。この人たちは意思があっても参加できない。これは、市の事業としては、やはり問題です。そんな、じゃあ、ブロック。何かいろいろ荒らしがあるだとか誹謗中傷とか、もう細かいのはわかりませんけど、そもそもそういう媒体です。だから、私は余りしないというか、あれなんです。
市長はよくされている。私は立派だなと思っています。おお、本当に、それで、よく絡まれているし、それでもきちっと対応していて、ああ、立派だなと思うんです。私はできない。だから、余り苦手でやらない。だけど、市長はしっかりやっている。今の時代に即してやっているなと思いますので、そこは全然否定していません。ただ、こういう状況、市の事業でやるのであれば、やはり、この人たちの取り扱いをどうするかというのをしっかり考えていただければと思います。
もう一個、対象者ですね。政策を決定するに当たって、ここの対面での市民対話会での参加の基準の人たち以外の人たちも、ここに入ってきて意見を言う。そして、その意見を参考にするというところまでは、私はいいと思うんですが、それをもって、政策に積極的に入っていくということは、これは非常に問題であるということでありますので、ここをきちっと整理していただきたいと思います。
御答弁でもありましたが、このツイッターを使った市民対話会というのは新しい試みであって、恐らく千葉が、熊谷市長がもうほぼ先駆けだと思います。今後、新しい市長、こういうことになれている市長がどんどん来て、こういうことをやっていくと思いますね。当然、いろんな問題が起きてくると思います。もう、ここで起きているようなことも踏まえて、こういう政治というか、市で運用していくに当たって、どういうふうにしたほうがいいかというのは、もう千葉で、この千葉ルールをしっかりつくって、それを全国にひとつ広めていただく。私はそれでも、すごくいいと思います。それだけでも、熊谷市長の功績になるんじゃないかと思っております。
このツイッターの件につきましては、市長が好きでよく、好きというか、いいツールだということでやっていらっしゃるんですね。これ、なぜかなというのを、今回の質問をこういろいろ考えていく中で思ったんですけど、まず、やはり何といっても、この対象の方々が、基本的に自分の意見が同じ者、合う者って、要するにクローズな世界なんです。
確かに、ただ批判的な人もフォローしているんですけど、そこでさらに議論までするような人は、やっぱり、熊谷市長にフォローというか、まさにフォローですよ。頑張れというような方々がこう集まって、そして、要は内輪だけの議論をしているように、私は思うんです。だから、気持ちよくて、どんどん、こうやってやるんじゃないかなと思うんです。
ここはもう、本当に大賛成されるような方もあれば、私たちみたいに反対みたいなところもあって、それがうっとうしいのかもしれませんが、しかし、この市という、こういうふうに高いところで、いろいろ議論していくというのは、やはり考えていかなきゃいけませんし、そして何よりも発信力の高い市長ですので、このあたり、もう一度、執行部の皆様とこの運用について議論していただきたいかなと思います。
ツイッターにつきましては、以上です。
次は、ドローンについて質問いたします。
ドローンにつきましては、多くの同僚議員から、施策の意義や内容について質問が出ていますが、私からも数点質問させていただきます。
本市のドローン関連施策は、最終的に何を目指しているのか、お示しください。
256 ◯議長(向後保雄君)
総合政策局長。
257
◯総合政策局長(金親芳彦君) 2020年に東京オリンピック・パラリンピックの開催が決定しており、また、未来型の国際都市をコンセプトに、先進的なまちづくりを進めてきた幕張新都心を中心に、国、市、民間企業が一体となって積極的にドローンを活用した宅配等に取り組むことにより、日本の産業競争力の強化に大きく貢献するとともに、本市にドローン関連産業、研究機関を集積することにより、雇用の創出、税源の涵養を図り、都市の活力や価値を高めてまいります。
258 ◯議長(向後保雄君) 阿部智議員。
259 ◯6番(阿部 智君) 御答弁ありがとうございました。
まず、ドローン宅配で産業競争力が強化されるという御答弁は、極めて楽観的な発想だと思います。ドローン宅配だけして競争力が上がるんですかね。これはわかんないですね。ただ、ほかに御答弁がありましたドローン関連産業、研究機関を集積させるということにつきましては、大いに賛同です。
では、質問させていただきます。
このドローン関連産業、研究機関等の誘致の進捗状況をお示しください。
260 ◯議長(向後保雄君) 経済農政局長。
261 ◯経済農政局長(鎌田 栄君) 本年11月末時点において1件の事業計画を認定しているほか、複数の企業からの問い合わせや引き合いがあり、引き続き誘致活動を継続的に実施しているところです。
262 ◯議長(向後保雄君) 阿部智議員。
263 ◯6番(阿部 智君) 御答弁では、ドローン関連施策の目的をドローン関連産業、研究機関の集積とされていますが、事業計画認定がいまだもって1件だけというのは、十分な成果が出ているとはとても思えません。
次に、御答弁いただいたドローン関連施策の目標のうち、雇用の創出と税源の涵養について伺います。
最終的には、この2点が達成されれば、この施策は評価されていいのかなと私は思います。しかし、本当に達成されるのか非常に疑問なんです。そこで、目的が達成されているかを評価するために必要な数値目標についてお伺いします。
ドローン関連産業、研究機関の集積による税収、雇用者の増、誘致企業の数などの工程表、数値的目標をお示しください。
264 ◯議長(向後保雄君) 経済農政局長。
265 ◯経済農政局長(鎌田 栄君) 企業立地促進事業につきましては、本市の第2次実施計画において、平成27年度から平成29年度までの3カ年で、新規企業立地件数32件、新規立地企業の納税額は累計1億7,300万円、市民雇用人数407人の成果指標のもと、同計画に沿って事業を進めております。
ドローン関連産業は、今後の社会経済情勢等により大きく状況が変化していくことも想定され、具体的に数値目標や誘致企業の数を見込んでいくことは、現在のところ困難であると考えておりますが、成長が見込まれる産業であり、積極的な誘致活動を推進しているところでございます。
266 ◯議長(向後保雄君) 阿部智議員。
267 ◯6番(阿部 智君) まず、御答弁で企業立地促進事業の御答弁をされましたけど、これは関係ないと思うんです。関連したところでの御答弁をお願いしたいと思います。
それで、この御答弁には、私、大変驚いていまして、今、私、この名著である「公務員ってなんだ?」という本があります。これは熊谷市長が書かれた本です。ここの86ページに、民間とは違うという甘えというのがありまして、ここに何を書いているかというと、行政の仕事だって幾らでも数値化できるし、数値目標は立てられるはずです。民間とは違うからできないという職員の完全なる思い込みであって、それまで惰性で見送られてきただけの話だと私は分析しています。そして最後に言っております。そう、これは単なる甘えなんですということです。先ほどの局長の御答弁というのは、この著書の内容に従えば、もう公務員の単なる甘えとしか言いようがないということですか。非常に残念でなりません。しかも、このドローン関連施策というのは、市長がどうおっしゃるかわかりませんが、いろんなところでドローンだ、ドローンだというふうにネットとかニュースとか出てきますし、外から見ると、おお、あの熊谷市長、何か新しいこと好きだし、若いし、ドローン、ああ、なるほどねって、親和性もあるねって思うんです。これはもう、熊谷市長の肝いりの重要施策だなと。どうかわかりませんよ。そういうふうに外からは見えますし、私はそういうふうに見えました。
その市長が、もうすごく重要視している施策の中において、施策に数値目標を設定して成果の検証をさせるという、市長の一丁目一番地みたいなところをしなかったということに対しては、これは市長の政治哲学とそして市長の重要施策の中でやっていること、言っていることが一致しないように私は感じるんです。これはもう大問題です。
本当にこのドローンをしっかりしたものにしていきたい、税源の涵養、そして雇用の創出とか、そして幕張かどうかわかりませんが、千葉市をドローン関連産業の一大基地にするんだと、日本一位、世界一位を目指していくんだということでありましたら、私は当然、数値目標を入れていきます。私が市長だったら絶対します。
入れないということは、私、今回いろいろ、こう調べさせていただきました。私なりの答えが、余り、花火をぼんとぶち上げて、最終的にそこまで考えてないんじゃないかなというのが、まあ、それは否定されるかもしれませんけど、それをすごく感じました。そして、ドローン関係につきましては、私、すごく真面目ですよ。真面目に、例えば、どのような業種を想定しているのか。例えば中国のローテクなようなやつの産業じゃなくて、研究機関を持ってきて、より付加価値の高いドローンをやっていく、そのための集積の基地にするだとか、そのためにどういうアプローチを企業にしていかなきゃいけないのかとか、市はどういうサポートをしていかなきゃいけないのか、そして、千葉市の優位性は何かとか、私なりに一生懸命考えて質問は用意させていただきましたけど、恐らくそうじゃないなというのを感じて、今回はもうそこまでしませんが、ちょっとこのドローンにつきましては、花火をばっとぶち上げて、宅配を終わらせて、そして完了ですと。国の政策の事業に乗っかって、はいはいで終わりだったら、もう、それはそれでいいので、そう正直に言ってください。私はもう、てっきり、雇用を創出したり、税源の涵養をさせたりとか、集積するという、もう本当にそう信じていましたから、どうやら、そうじゃないなというのを感じましたので、はっきりしていただいて。まあ、見せていただきましたけど、せめての幸いなことは、税金はほとんど余り使っていない、この政策については使っていないということですね。ただ非常に優秀な職員を張りつかせていますので、その分をどう考えるかというところもありますので。ただ、先行者利益というか、そのドローンを千葉市がぼんと花火を上げたので、それに対していろんなものが集まってくるということの利点はあるかもしれません。ですので、格好をつけないで、雇用の創出だ、税源の涵養なんて、もうできもせんこと言わないで、もっと現実的にどういうものを考えているかというのをお示しいただきたいかなと思います。
では、次に移ります。次は、学力向上について質問させていただきます。
総合教育会議において、地方公共団体の長は教育委員会と協議を行い、教育の目標と施策の根本となる方針を定める大綱を策定することが義務づけられております。千葉市においても、平成28年3月に、千葉市の教育に関する大綱、以下、大綱とします、が出されました。この大綱には、驚くことに、学力の向上の文言が全くなかったんです。
そこで質問させていただきます。
大綱に学力向上についての記載を入れなかった理由をお示しください。
268 ◯議長(向後保雄君)
総合政策局長。
269
◯総合政策局長(金親芳彦君) 学力向上は、大綱中にも記述いたしました時代を超えて変わらない大切なものであり、都市としての重要な課題との認識から、これまでも、本市においては、教育委員会による創意工夫や総力を挙げての取り組みにより一定の成果を上げてきているものと考えております。
そうした中、大綱では、こうした学力向上をある部分別のものとして、その上で、まちづくりはひとづくりであり、また、ひとづくりを担う教育はまちづくりにおける最重要の役割の一つであるとの認識のもと、子供たちが社会の変化に即した生きる力を確実に育んでいくことができるよう、これを支えていくべく、子供たちの放課後等の充実や生涯を通じたキャリア教育の推進などを重点的に連携を強めて取り組む項目として掲げたものであります。
270 ◯議長(向後保雄君) 阿部智議員。
271 ◯6番(阿部 智君) まあ、何かよくわからなかったんですね。ありがとうございます。
ちょっとグラフを説明させていただきますが、今、政令市で20ありますうち、岡山市以外はこの大綱をつくっています。そして60%の市は、数ページにわたる大綱をつくっています。で、残り30%は、要はA4、1枚ですね、A4、1枚ぺらぺらで、札幌市さんは1枚だけです。相模原市さんも1枚となっています。
それで、要するに、この紙切れというか、A4、1枚で大綱を出しているような市は、これは学力向上について書いていないんです。そして、千葉市もそうですが、複数ページにわたって、厚けりゃいいというもんじゃないんですよね、複数ページにもわたって、この大綱をきちっと書いている市は、千葉市以外、千葉市以外は全て、千葉市以外は全てこの学力向上について記載をしております。
特に、神戸市さんなんていうのは、一番最初に学力向上が出ています。だから、熊谷市長のような立派な傑物を輩出するんじゃないかなと私は思うんですけど。まあ、それぐらい、やっぱり、私は教育に、学力を向上させるなんていうのは、あって当たり前のことなんですけど、これは千葉市になかったということで、もう極めて心配しております。
今回、この勉強するに当たって、20市全部の大綱を見させていただきましたけど、よくも悪くも、やはり首長さんの思いとか、そして、その市がやろうとしていることがすごく反映されています。千葉市においても、先ほど御答弁にあったようなことも当然書いていますけど、例えば、この大綱には、
都市アイデンティティーのことを書いています。それから、オリパラのこととか書いています。それは否定するわけじゃないです。これなんていうのは、非常にこう市長の思いが伝わってくるなということで、これはそういうもんですから、大綱というのは首長の考えをいかに反映させていくかということなんです。
だからこそ、私は、この学力向上がなかったというのは、非常に残念でならないです。教育委員会さん、これ、どうしたんでしょう。まあ、読むとですね、市長と教育委員会は十分に意思疎通を図り、連携を強化して教育行政を進めていくということで、恐らく相談されたんでしょうけど、これ、もうしようがない、もう困った市長で、学力のことを書かないんですよということだったのか。教育長が、そういうところはちゃんと連携したと言うんでしたら、教育長、ちゃんとこれ、学力向上のことを入れてくれないと困りますよと言うのが教育じゃないんですか。これ、後々残るんで、もしこれ、ちょっとわかりませんけど、もし改定があるんでしたら、ぜひ、今書いていることを全部否定するんじゃないですよ。せめて、学力向上ということをきちっと載っけていただきたいなと思います。
御答弁では、学力向上が一定の効果を上げてきているということで、だから、千葉市のお子さんはみんな頭いいから、成績がいいからいいんじゃないかということじゃなくて、こういうものは、学力にゴールはないんですよ。常に不断の努力をしていくということ、それが必要なわけで、一定の効果を上げているから書かないというもんじゃないと、私は思います。
私も、1人、千葉市に子供を預けている親として、この学力向上のことを記載していない大綱の中で教育が進められるということは、不安でしようがないです。ここをきちっと御指摘させていただきます。
では、次に移ります。
次は、最後に、JR稲毛駅東口にあります日本たばこ産業跡地、以下、跡地とします、について質問します。
この土地の所有者が日本たばこ産業からイオンモール株式会社、以下、イオンモールとします、に移り、日本たばこ産業の倉庫が解体されました。当初は本年6月に解体が終了する予定でございましたが、たび重なる延期を経て、最終的な終了は本年10月となりました。解体終了後、解体業者と施主のイオンモールさんが周辺自治会等に挨拶をされました。しかし、今後の進展等というような話につきましては、全く具体的なお話がなかったことから、周辺の住民の皆様は大変御心配をされています。それだけじゃないですね。この土地は、JR総武線快速の停車駅でありますJR稲毛駅に隣接し、駅前再開発にも大きく影響を及ぼし、千葉市民にとっても大変重要な案件と考えますから、何点か質問させていただきます。
総武線から見ると非常に広いところが今は空き地に、更地になっておるということですが、この更地の状態で周辺に影響を与えないような跡地の管理が必要であると考えますが、雨、風等での影響がどうなっているのか、お示しください。
272 ◯議長(向後保雄君) 都市局長。
273 ◯都市局長(服部卓也君) 土地の管理は土地所有者が適正に行うべきものでありますので、当該地の所有者であるイオンモール株式会社に、雨や風などの対応について適正な管理を行うよう要請をしてまいります。
274 ◯議長(向後保雄君) 阿部智議員。
275 ◯6番(阿部 智君) 御答弁のとおりだと思います。私有地、私の土地ですから、千葉市がとやかく言う筋合いはないということですけど、ただ、これを見ていただきますと、大雨になると、あの更地が全部水に浸るわけですよ。水攻めになったら、こんなふうになるんじゃないかなと思うようなこともありますし、それから、ここにフェンスがあるんです。ちゃんと写真を撮っておけばと今に思うと、あるんですが、ここに鉄の壁がずっと向こうまで100メートルぐらいあります。これが大風が吹くと倒れました。たまたま、スポーツジムのお休みの月曜日だったので、あと、昼間ということで、けが人は出なかったんですけど、これ、夕方の非常に人通りが多いときだと大変なことです。大事故になっていました。私は上から見ていましたけど、もうこれは大変なことだということで、私だけじゃなくて、周辺の方は大変心配していることですので、人の土地のことだから知らねえということじゃなくて、こういう大変な心配事があるということは、しっかりお伝えしておきますので、頭に入れておいていただきたいなと思います。
次に、周辺自治会等への説明について質問をいたします。
周辺自治会等に対してこの地権者が説明するに当たって、いろんなやりとりがされています。私も知っています。しかし、説明の頻度、内容、説明者、要は、部長が来るのか補佐が来るのかとか、そういう話ですが、自治会によって異なるんです。自治会の対応については、私は平等にあるべきだと思います。市としてどのような指導をしているのか、お示しください。
276 ◯議長(向後保雄君) 都市局長。
277 ◯都市局長(服部卓也君) 日本たばこ産業の跡地における既存施設の解体などの工事に際し、周辺マンション管理組合などに説明を行ったと聞いております。具体的な内容については把握をしておりませんが、今後、開発計画の作成に当たり、周辺住民に対し平等に計画概要の説明を行うようイオンモールに要請をしてまいります。
278 ◯議長(向後保雄君) 阿部智議員。
279 ◯6番(阿部 智君) ありがとうございます。ぜひお願いいたします。
もう本当に、ここの大きな敷地にこう隣接するんでしたら、それぞれ、ここは部長が来て、以下5人ぐらいの偉い人がいっぱい来て挨拶する。で、自治会の会長さんにちゃんとアポをとって行く。この辺のマンションは管理人の人に菓子折りを持っていって、御迷惑をかけました、今後もよろしくお願いしますみたいな、こんな対応の差をつけられたら、それは当然、怒りますよ。周りの人たちは、何やねんて、なりますので、そういうふうにならないように、先ほどのように御答弁にあったような指導をしていただきたいかなと思います。
次です。次にこの跡地に隣接する、まあ、ここは跡地ですね。この青色に示したところがスポーツジムです。隣接するところに移転したスポーツジムの出入り口周辺について質問いたします。
ちょっと地元の人しかわかりづらいと思うんですが、非常に狭い、もう直角以上のカーブのところに、出入り口をこう設けているんです。ここのカーブで、非常に、道は狭いわ、通りは多い、歩行者も多い、かつ、ここのスポーツジムを使われる方の出入り口になって、それはもう大変なんです、ここは。この周辺の住民の方は、もう危険性を、もうずうっと御指摘されているんです。ここの出入り口につきましては、ここは危ないんで、ここに新港横戸町線があります。ここは歩行者も全然いませんので、当然、ここにも出入り口をつくっていただいて、ここの非常に危険な状態を緩和するようなことは再三、お願いしているんです。
当初はここに、解体していましたから、解体車両がここに入ってきて、まあ、ここを出入りして危ないだろうということで、じゃあ、終わったら考えますみたいな話をしていたら、じゃあ、10月で終わりました。で、終わっても、一向にここに出入り口をつくろうとしません。どういうことですかということなんです。
そこで質問します。
スポーツジム出入り口周辺の混雑に関して、新港横戸町線に直行できる出入り口を設定することを地元自治会が要望しております。進捗をお示しください。
280 ◯議長(向後保雄君) 都市局長。
281 ◯都市局長(服部卓也君) スポーツジムについては、昨年10月から新港横戸町線に近い現在の位置に移転しております。出入り口の変更については、スポーツジムと土地所有者であるイオンモール株式会社で、現在対応を協議していると聞いております。
282 ◯議長(向後保雄君) 阿部智議員。
283 ◯6番(阿部 智君) これ、いつか誰かが事故をしないと、もう、ここはつくらないということじゃおかしいですからね。やはり、非常にどちらも、スポーツジムもこちらの地権者さんも非常に大きな会社です。これを利用されている方も皆さん要望していることですし、この周りの人たちも、これは危ない、危ないって、再三、言っているわけです。ぜひ対応していただきたいと思います。
さすがに危ないのはわかっていますから、スポーツジムさんは、市に対して、この道路管理者に対して、まず、カーブミラー、そして、ここに歩行者注意という注意書きをしてくれということをして、千葉市が設置しました。ただ、私に言わせると、これは順序が違うんです。まあ、確かに危ないので、そういうのをつけるのはいいんですけど、まずは、ここが危ないということでしたら、ここに逃げる出口を先につくって、で、カーブミラーをつくって、そして注意喚起の標示をつくるというのが順序なんです。こういう、ここの出入り口をして危険を回避するようなことを怠って、千葉の税金を使って注意喚起だとかいうふうにするというのは順序が違うし、これはおかしい。この点につきましては、建設局長、ぜひ、この状況を、都市局と意見を交換して、密にして対応していただきたいかなと思いますので、要望しておきます。
では、次に行きます。
この当該開発地区に商業施設がもし、ここです。今、今後どうなるかわかりませんけど、ここに、この赤色に示すところで建設される場合、駐車場の出入り口が問題になります。当該開発地区の東側には、ここですね、ここ、さっき道が狭いと言いましたけど、ここは街路樹がありまして、マンション等の集合住宅に隣接しています。大変危険なんです。ここに出入り口を設定して、交通量をふやすというのは極めて困難です。
そこで質問します。
駐車場の出入り口は、JR総武線高架側に設定し、新港横戸町線からの動線に限定するべきだと考えます。ここですね。ここを真っすぐ、高架のところにずっと道をつくって、そして新港横戸町線につける予定にしていますが、ここに出入り口は限定させるようにということです。
さらに、路地のところ、路地の出入り口につきましても同様です。千葉市の御見解をお示しください。
284 ◯議長(向後保雄君) 都市局長。
285 ◯都市局長(服部卓也君) 当該地区に隣接する道路の交通量や歩行者の安全性などの影響を考慮しますと、地区内に道路を整備し、新港横戸町線や幕張町弁天町線に連絡することにより、交通の整流化を図ることが必要であると考えております。物品などの搬入口も同様だと考えてございます。
286 ◯議長(向後保雄君) 阿部智議員。
287 ◯6番(阿部 智君) 御答弁ありがとうございました。100点満点の御答弁であります。非常に感謝しております。
次でございます。
2012年に千葉市が公表しました日本たばこ産業株式会社が所有する稲毛区小仲台ほかの土地利用に関する考え方、そのときに出た図がこちらですね、においては、JR稲毛駅東口の交通の補完など都市機能強化に協力する場合は、建築物の高さの制限の緩和などを優遇するようにと、を行うという旨の記載がありました。今ここ、高さが20メートルの高さ制限ですけど、こういうものを緩和するということでございます。
そこで質問します。
この20メートルの高さ制限の緩和について、その根拠をお示しください。
288 ◯議長(向後保雄君) 都市局長。
289 ◯都市局長(服部卓也君) 平成25年6月より、市街地における住環境を維持し、秩序ある町並みの形成を図るため、住居系用途地域において、国道14号、357号、16号を境に、内陸部で20メートル、臨海部で31メートルの最高高さ制限を導入しており、当該地区については高さ20メートルまでの制限があります。
高さ制限の緩和については、高度地区の規定書に定めておりますが、既存建築物を建てかえる場合や地区計画に基づく場合などは緩和できるとしてございます。
290 ◯議長(向後保雄君) 阿部智議員。
291 ◯6番(阿部 智君) それでは、この高さの制限につきましては、この周辺のマンション、住民の方にとりましては、やっぱり低いにこしたことはないんです。しかし、ここに大型の商業施設ができ、地域が発展し、稲毛区が発展し、そして千葉市が発展するということであれば、何でもかんでも反対ということではないんです。やっぱり、しっかり理解していこうという、皆さん、非常に前向きに考えていらっしゃいます。
しかし、先ほど言いましたように、こちらの土地所有者の方が、その地域によって、自治会によって対応を変えてきたりだとか、情報をなかなか教えてくれないとか、何をやるかさっぱりわからない。この前、解体の終わった挨拶に来られたときに、イオンモールをつくるという当初の計画から、もしかすると、もう少しグレードの、グレードと言ったらあれですけど、もうちょっと違うようなものをつくるかもしれないということを、やっぱり周りの住民の方が聞いて、そんなグレードの低いものができるんだったら、余り協力できませんよというふうな話なんです。今後、このイオンモールさんの対応によっては、地域住民の方は対応を考えなきゃいけません。
そこで質問いたしますが、20メートルの高さ制限緩和について、もし、地域住民が反対した場合はこれはどうなるか、お考えをお示しください。
292 ◯議長(向後保雄君) 都市局長。
293 ◯都市局長(服部卓也君) 建築物の高さ制限を超える地区計画を定めようとする場合は、事業者は、周辺町内会及び自治会等に地区計画の内容について事前説明を行うこととしております。提案された案について、都市計画の手続の中で、原案の縦覧、説明会及び案の縦覧等を行い、都市計画審議会へ諮問となりますので、周辺の多くの方々が反対をしていると、もしそういう状況であれば、高さの緩和を行うことは難しいと考えております。今後、計画を立案する中で、地域住民の十分な理解を得られ、周辺の方々に喜ばれるような施設となるよう、指導をしてまいります。
294 ◯議長(向後保雄君) 阿部智議員。
295 ◯6番(阿部 智君) 御答弁ありがとうございました。その御答弁に従って、今後、地域の住民の方とこの計画に対応していきたいと思います。
以上です。ありがとうございました。(拍手)
296 ◯議長(向後保雄君) 阿部智議員の一般質問を終わります。
一般質問を続けます。30番・小川智之議員。
〔30番・小川智之君 登壇、拍手〕
297 ◯30番(小川智之君) 皆さん、こんにちは。自由民主党千葉市議会議員団の小川智之でございます。今回、質問を詰め込みすぎちゃったんで、若干早口になることを御容赦いただきたいと思います。
それでは、通告順に従いまして一般質問を行います。
まず、人材の育成・活用についてお伺いいたします。
まち・ひと・しごととか人、物、金とか表現されるように、企業にとっても自治体にとっても、人が重要な資産であることに異論を唱える方はいないと思います。最近では、宝という意味での財産の財の字を当てて、人財と表現するところもふえてきました。特に、自治体においては、地方主権、地方創生の時代に突入し、都市間競争も激化するにつれて、人材育成の目標も、単に人を育てるという漠然としたものから、生産性の向上、競争力の向上、組織パフォーマンスの向上といった経営戦略上の重要な課題の一つに変わってきております。
本市においても、その重要性を認識し、さまざまな人材育成の取り組みを行っているところでありますが、実際に職員全体への落とし込みができているか、人材育成がうまくいっているのかと問われたときに、自信を持ってうまくいっていると回答できるでしょうか。
今回の質問は、だめ出しをする目的ではなく、人材育成は組織が持つ永遠の課題の一つであり、終わりのないものであるという観点から、常に問題意識を持ち続けてほしいという気持ちを込めまして、さまざまな角度から幾つか質問をしたいと思います。
1点目は、人事評価制度についてです。
改正地方公務員法がことしの4月1日に施行され、地方自治体で人事評価制度の導入が義務化されました。職員個人の能力と業績について適正に評価し、勤務意欲の向上や組織活性化につなげることが狙いとして、同制度が法制化される以前から、本市においては人事考課制度として運用してきたところであります。
そこで、まず、運用開始から数年が経過した人事考課制度について、これまでの成果と課題、今後の取り組みについてお伺いします。
2問目以降は自席で行います。御答弁のほどよろしくお願いします。(拍手)
298 ◯議長(向後保雄君) 答弁願います。総務局長。
299 ◯総務局長(志村 隆君) 本市では、平成14年度に人事考課実施要綱を策定して人事考課制度をスタートさせ、平成20年度からは、管理職の考課結果を昇給及び勤勉手当に反映させることとし、以降、対象を段階的に拡大するなどして評価過程を通じた人材の育成と公平な処遇の実施に努めてきたところであります。
一方で、これまでの運用においては、被評価者に対する評価結果の開示に際して説明や助言、指導が不足していることなどにより、職員の能力開発や育成に十分につながっていないケースがあることなどが課題となっております。今後も、各評価者の評価や面接スキルの一層の向上を図るために評価者研修等を実施するなど、より納得性の高い人事考課制度の運用に取り組み、人材育成と組織の活性化に結びつけていきたいと考えております。
300 ◯議長(向後保雄君) 小川智之議員。
301 ◯30番(小川智之君) 今年度から人事評価制度が法制化されることによりまして、知見もさらに蓄積され、課題や見直すべき点も明確になってくると思いますので、常に問題を認識し、よりよい制度へブラッシュアップしていただきたいと思います。
さて、職員の質の向上という観点や市民との信頼協力体制の確立という視点からも、職員の接遇力の向上は欠かせません。ふだんの接遇態度はもちろんのこと、一番その力が必要となってくるのがクレームの対応時であります。実際に我々議員のところにくる陳情は、初動の対応ミスによるものが少なくありません。よく企業ではクレームは財産であり、新たなファンを獲得するチャンスと言われています。いわゆる悪質なクレーマーを除けば、クレームをする人は基本的に関心が高い人であって、クレームの中には潜在的なニーズが隠れています。いかにクレームを素早く対応するかによって、その高い関心が悪い評価になるか、よい評価になるかが左右されます。ただ、どうしても自治体職員はその場で判断がおくれるため、対応が後手後手に回ってしまう傾向があります。
そこで、職員のクレーム対応研修はどのように行っているのか、お伺いいたします。
302 ◯議長(向後保雄君) 総務局長。
303 ◯総務局長(志村 隆君) クレーム対応の重要性を理解し、適切に対応するとともに、多様な場面で応用できる技法やクレームに強い組織、風土を確立するため、管理監督職と一般職員を対象に研修を実施しております。また、各職場に接遇マニュアルを配布し、感じのよい態度や言葉遣い、クレーム対応など、職場研修の中で職員の対応力の向上に努めております。
304 ◯議長(向後保雄君) 小川智之議員。
305 ◯30番(小川智之君) クレーム対応に限らず、接遇力の向上には、マニュアルの配布や座学の研修だけでなく、ロールプレーなどを行い、より実践的なトレーニングを積んでほしいと思います。このように接遇力向上に一生懸命取り組んでいる一方で、職員の不祥事も多くなってきたと感じております。先月も酒に酔って暴行事件を起こした職員が懲戒処分になったと報告を受けました。また、OB職員ではありますが、直近でも盗撮行為で逮捕されたという報道もありました。市民との信頼関係構築のため一生懸命頑張っている職員がいる一方、一部の職員がこのような不祥事を起こし報道されれば、その信頼関係も崩れてしまいます。
そこで、職員の不祥事を防止するための取り組みはどのようになっているのか、お伺いいたします。
306 ◯議長(向後保雄君) 総務局長。
307 ◯総務局長(志村 隆君) 本市職員による不祥事につきましては、まことに遺憾であり、改めて心からおわび申し上げます。
職員の不祥事防止への対応といたしましては、職員が守るべき倫理原則、利害関係者との禁止行為などの基準を定め、公務員倫理に関する職員の意識を高めるため、平成22年4月に職員倫理条例を制定したほか、毎年度当初及び年末年始等において、副市長から依命通達により全職員に対し綱紀の保持の周知徹底を図っております。
また、従来から、各局長、区長を服務管理者として位置づけ、各局区単位での研修、啓発や定期または臨時の職場訪問を実施しているほか、本年5月には、全所属長を対象に公務員倫理に関する研修を行いました。さらに、不祥事防止には良好な職場づくりも必要であると考え、職員同士のコミュニケーションの活性化など、風通しのよい職場づくりにも努めているところです。引き続き、あらゆる機会を通じて職員の服務規律の確保を図ってまいります。
308 ◯議長(向後保雄君) 小川智之議員。
309 ◯30番(小川智之君) 本当に、これだけの対策をしながら不祥事が相次いでいるということは、効果が上がっていないとしっかり受けとめるべきだと思います。もちろん、これだけの職員数を抱えていれば、不祥事をゼロにするというのは不可能かもしれません。しかし、なぜふえてきているのか、何が原因なのか、そのあたりをしっかり究明していくことも解決の道につながると思います。それから○○してはならないという消極的倫理規程だけではなく、○○しなければならないとか、何々したほうがよいとかという積極的な倫理規程のほうが効果が高いというふうに言われていますので、その点も含めて倫理規程の見直しを検討していただければと思います。
いずれにいたしましても、職員一人一人が自分の問題として受けとめ、高い意識を持って行動してほしいと思います。それがひいては職員の方々の自身のためになると思います。といいながらも、やれ接遇力向上だ、やれコンプライアンスだと、やたら研修漬けにされたり、余計なプレッシャーを与えてしまいますと、職員のマインドも萎縮してしまい、かえって意欲の低下につながってしまう心配もあります。特に、本市では職員の給与も削減され、さらに人員削減による負荷の増加など、モチベーションが上がりにくい環境になっているのではないかと思います。
そこで、職員のモチベーションをどのように維持、向上させていこうとしているのか、お伺いいたします。
310 ◯議長(向後保雄君) 総務局長。
311 ◯総務局長(志村 隆君) モチベーションの維持、向上には、仕事のやりがいや達成感が大きくかかわっており、これらを感じるためには、職場において自分自身が果たす役割や責任を自覚し、目標を達成しようとする意識を持って行動していくことが必要となります。そうした考え方を身につけ、職務に対する意欲を伸ばすとともに、良好なコミュニケーションを築くため、管理監督者に対しては部下の育成指導やマネジメントスキルを学ぶ研修を実施するとともに、各職場には部下育成、後輩指導のポイントをまとめたOJT手引書を配布し、職場での活用を促しているところであります。
また、職員が異動希望を申告できる自己申告制度のほか、職員が希望する業務や主査から部長職までのポスト職に立候補できる人材公募制度により、適材適所の配置や意欲ある職員の積極的登用を進めることによって、職員のモチベーションの向上に努めております。
312 ◯議長(向後保雄君) 小川智之議員。
313 ◯30番(小川智之君) まさに答弁にあったとおり、仕事のやりがいや達成感を持たせることが肝心です。モチベーションを構成する要素として、外部から与える誘因と内部から湧き出す動因を意識した取り組みをしていく必要があります。ただ、何がモチベーションにつながるかは、個人によって千差万別であり、モチベーション理論をうのみにした一律の人事施策にも限界があることは、これまでの取り組みを見ても明らかであります。だからといって諦めるのではなく、モチベーションを維持、向上させる努力は常にしていかなければなりません。
他の自治体に視察に行きますと、施策そのもののよさもさることながら、説明してくださる職員の意識やモチベーションの高さに感心するケースが多くあります。先般も、甲府市において、地域資源を生かしたまちづくりとして、路地裏横丁の魅力発信によるまちづくりを視察に行きましたが、説明してくれた職員は、第5回B-1グランプリでゴールドグランプリを受賞した「甲府鳥もつ煮でみなさまの縁をとりもつ隊」の隊長でもありました。また、川崎モデルと呼ばれる中小企業への支援策の視察に川崎市に行った際も、熱意ある職員が外に出ていき、足しげく通うことによって信頼関係を築くことが成功につながっていることが実感できました。
このように各施策の成功要因の裏には、意欲ある職員の存在が欠かせません。特に、地域に積極的に活動の幅を広げている自治体職員もふえてきており、全国組織として地域に飛び出す公務員ネットワーク、通称飛び公というものも形成され、互いに切磋琢磨されるような環境も整っています。
そこで、本市においても、地域に出ていく意欲のある職員を育てる必要があると思いますが、見解をお伺いいたします。
314 ◯議長(向後保雄君) 総務局長。
315 ◯総務局長(志村 隆君) 地域の活性化と市民サービスの向上を図るためには、職員が市民、団体、企業等の多様な主体と連携してまちづくりを進めていくことは重要であると考えております。そうしたことから、地域活性化に対する企画能力や実践的スキルを身につけるため、市町村職員中央研修所を初め、千葉県自治研修センターや政策研究大学院大学、中小企業大学校など、地域振興に係る研修に職員を派遣しております。
また、階層別研修の一部におきましても、市民主体のまちづくりや地域参加を科目に取り入れるとともに、選択研修においては、協働ファシリテーション研修を実施しているほか、夜間講座においても、地域活動の実践事例を取り上げるなど、職員一人一人が地域活動の担い手であるとの意識を高めるための取り組みに努めております。
316 ◯議長(向後保雄君) 小川智之議員。
317 ◯30番(小川智之君) 地域に飛び出す公務員ネットワークに対しては、地域に飛び出す公務員を応援する首長連合も結成され、応援体制もできています。本市においても、地域に飛び出す公務員として余り認知されていないかもしれませんが、多くの職員が地域で活躍しています。そのような職員をバックアップしたり、評価してあげることによって、ますます意欲が高まっていくのではないかと思いますので、ぜひ支援体制の構築をよろしくお願いしたいと思います。
また、このような地域に飛び出す職員が育ったり、生まれる背景といいますか、そのモチベーションの源泉となっているのは、やはり地域を愛する気持ち、地元への誇り、郷土愛であります。
そこで、職員の郷土愛向上に向けてどのような取り組みをしているのか、お伺いいたします。
318 ◯議長(向後保雄君) 総務局長。
319 ◯総務局長(志村 隆君) 私も、千葉市職員の基本は千葉市を知り、千葉市を愛することだと思います。そこで、新規採用職員研修におきましては、千葉市の展望や
都市アイデンティティー、ホームタウンの推進、市民主体のまちづくり等について学び、市の概要や各種施策について理解を深めるほか、昨年度の夜間講座では、千葉氏や加曽利貝塚の魅力を紹介してまいりました。また、新任部長等の階層別研修におきましては、市長から、市の特性を生かしたまちづくりや協働事業のあり方などについて講話を行っております。
また、議員からもお話がありましたように、私たち職員も職場を離れれば地域の一員であることから、地域と接する機会を持ち、つながりを深めることを目的に町内自治会や地域団体の活動への参加を呼びかけているところです。今後も、職員みずからが千葉市に誇りと愛着を持ち、市民との信頼関係、協力関係を築く人材の育成に努めてまいります。
320 ◯議長(向後保雄君) 小川智之議員。
321 ◯30番(小川智之君) 局長がおっしゃってくださったとおり、千葉市を知り、愛することは職員の基本であります。以前から言っておりますが、やっぱり市の職員になった以上は、千葉市に住んでほしいと思っています。事情はさまざまありますが、住宅手当や通勤手当を工夫するなりして、もっと職員が市に住むような努力をしてほしいと思います。そうすれば、災害時の参集もしやすくなると思いますので、よろしくお願いいたします。
さて、安倍政権の目玉政策の一つとして、一億総活躍社会の実現に向け、働き方改革が掲げられました。地方自治体においても、女性職員の管理職への積極登用の一方、臨時・非常勤職員や再任用職員も増加傾向にあり、職員の多様化が進んでおります。働き方改革も各自治体に求められている中で、さまざまな立場の職員の視点や意見を反映させていく必要があると考えます。
そこで、本市でも、職員の多様化が進む中で、多様な視点や意見を反映させる取り組みが必要であると考えますが、当局の見解をお伺いいたします。
322 ◯議長(向後保雄君) 総務局長。
323 ◯総務局長(志村 隆君) 昨年度、本市では、あらゆる人にとって暮らしやすい社会と多様な人材の活躍推進を目指し、さまざまな部門の職員で構成するダイバーシティ推進事業部を設置しました。同事業部の最初の取り組みとして、各局の女性職員をメンバーとして、女性職員の活躍推進をテーマに検討を進め、女性ならではの視点や気づきを生かした提言がまとめられました。その提言を参考に、本年3月に千葉市女性職員活躍推進プランを策定したところであり、今後、同プランに基づき女性職員の登用を推進していくこととしております。引き続き、職員が持つ多様な視点や意見を反映させる機会を設け、人的資源の効果的な活用と人材の育成につなげていきたいと考えております。
324 ◯議長(向後保雄君) 小川智之議員。
325 ◯30番(小川智之君) 女性の視点を取り入れた千葉市女性職員活躍推進プランが策定されたことは、大いに評価いたします。ただ、ダイバーシティというのは、女性だけが対象ではありません。さまざまなカテゴリーごとに意見を取り入れる仕組みや継続的に取り組んでいける仕掛けづくりも必要であります。いずれにしても、このような情勢の変化に対応した人材育成のあり方を検討し、人材育成方針に反映し、実効的な人事評価制度の構築、長期的な育成を意識した人事配置・異動の実施などを意識した取り組みも全国的には出始めてきています。
そこで、本市の人材育成・活用基本方針も改定から5年が経過いたしましたが、見直すべき点があるのか、お伺いいたします。
326 ◯議長(向後保雄君) 総務局長。
327 ◯総務局長(志村 隆君) 人材育成・活用基本方針は、職員の育成と活用に関する組織的、戦略的な取り組みにおける中長期的な方針であり、主に理想の人材像と目指すべき組織像、そして、これら人材像と組織像の実現に向けた施策の方向性を示したものです。一方、国においては、女性活躍推進法の成立や年金受給年齢の段階的引き上げに伴う再任用の義務化など、働き方が見直されてきている状況にございます。人事・人材育成施策を取り巻く情勢の変化を踏まえまして、基本方針の見直しの必要性を検討してまいります。
328 ◯議長(向後保雄君) 小川智之議員。
329 ◯30番(小川智之君) 今後の人材活用施策の推進、人事評価制度や人材育成・活用基本方針の見直しに当たる際にも、他市の事例を大いに参考にしながら多様な職員が活躍できるような工夫をお願いするとともに、今後も人材育成という永遠のテーマに対し不断の努力を払っていただき、誰もが千葉市で働いてみたいと思えるような職場づくりに努めていただきたいと思います。
次に、国家戦略特区についてお伺いいたします。
ことしの1月には、本市が国家戦略特別区域に指定され、幕張新都心を中核に、立地特性を生かしながら近未来技術実証・多文化都市を構築していくとしています。この国家戦略特区に指定されて以来、新聞、マスコミ等で注目されているのは、ドローン宅配に関連することばかりになっていますが、その他にも多くの取り組みがされていると思います。
そこで、本市のこれまでの取組状況と今後の展開についてお伺いいたします。
330 ◯議長(向後保雄君)
総合政策局長。
331
◯総合政策局長(金親芳彦君) 本市は、幕張新都心を中核としてドローン宅配、自動運転、民泊、外国人創業人材の受け入れ促進、国家戦略道路占用事業によるエリアマネジメントの民間開放などについて提案をし、本年1月に東京圏の一部として国家戦略特区に指定されたところです。
これまで、規制緩和のメニューとして、国家戦略道路占用事業、NPO法人の設立手続の迅速化について活用をしており、また、ドローンにつきましては、国、市、民間事業者により、ドローン宅配等分科会及び技術検討会を設け、分科会及びデモンストレーション飛行を2回、技術検討会を4回実施するなど、ドローン宅配等の実現に向け、飛行のルールに係る規制緩和などについて検討を進めております。
今後は、国家戦略特区の目的を達成するとともに、市民が国家戦略特区の利益をより一層享受できるよう、本市が提案した事業を含め、他の国家戦略特区指定区域において実施をされている規制緩和メニューなどについて積極的に活用するとともに、新たな規制緩和を追加提案するなど、国家戦略特区の利点を生かした取り組みを進めてまいります。
332 ◯議長(向後保雄君) 小川智之議員。
333 ◯30番(小川智之君) 丁寧な御答弁、ありがとうございました。
ドローン宅配については、さきの阿部議員の質問でおおむね理解しましたので、その他の取り組みについて掘り下げていきたいと思います。
まず、自動運転についてです。
最近、自動運転車に関するニュースを目にすることがふえてきました。ことし5月に起きたテスラモータースのオートパイロットによる死亡事故によって、若干ネガティブなイメージになったものの、昨今のIoTやAIブームによって、自動車の自動運転は注目の技術となっています。ことしの8月には、日産自動車が国産の市販車として初めてレベル2の自動運転車を販売し、売れ行きは好調のようであります。我が国での自動運転の動きは、2013年10月にITS世界会議の開催と同時期に運転支援システムの高度化計画が発表され、翌2014年6月には具体的な官民ITS構想ロードマップを発表し、2020年までに官民一体となって世界最先端のITSの構築を目指しています。
そこで、まず、自動運転に関し、現在の進捗状況はどのようになっているのか、お伺いいたします。
334 ◯議長(向後保雄君)
総合政策局長。
335
◯総合政策局長(金親芳彦君) 自動運転につきましては、自動運転機能を有したロボットタクシーなどの完全無人状態での自動運転を目指した取り組みと一人乗りの歩行補助車であるパーソナルモビリティーの拠点への自動回収を含めたシェアリングサービスの実施に向けた取り組みを行っております。本年8月には、民間事業者が幕張新都心の豊砂公園におきまして完全無人運転のバスの試験運行を実施し、また現在、パーソナルモビリティーの公道走行のための実証実験の開始に向け、大学、民間事業者、警察などと協議を行っております。
336 ◯議長(向後保雄君) 小川智之議員。
337 ◯30番(小川智之君) では、この国家戦略特区で本市は何を目指しているのか、お伺いいたします。
338 ◯議長(向後保雄君)
総合政策局長。
339
◯総合政策局長(金親芳彦君) パーソナルモビリティーを初めとする自動運転の取り組みは、幕張新都心における回遊性の向上を図るとともに、訪れた全ての方々の移動における負担を軽減するユニバーサル未来社会の実現を目指すものであり、2020年東京オリンピック・パラリンピック開催時には、成果の一端を世界に向けアピールできるよう取り組んでまいります。
340 ◯議長(向後保雄君) 小川智之議員。
341 ◯30番(小川智之君) 自動運転につきましては、まだ緒についたばかりで大きな実績を上げているわけではありませんが、実用化が目の前にある近未来の技術として大いに注目すべきものと思っております。これら実証実験に臨むに当たり、どうしても行政が主導で行うと安全性を重視するばかり、実際に利用するには不便になってしまう嫌いがありますので、より実用的な実証実験になることを要望いたします。
次に、国家戦略道路占用事業についてです。
一般的に、道路は一般の自由な通行を本来の目的としているため、道路の占用に当たっては、道路の敷地外に余地がないなど、やむを得ない場合に限り許可されていましたが、今回の特区法では、国際的な拠点の形成等を図るため、道路空間等を活用したイベントの展開や多言語案内看板、ベンチ、オープンカフェの設置などを行おうとして、余地要件の基準が障害となる場合には、本特例を活用し余地要件の基準の適用を除外することができるとなっています。
そこで、本市においては、国家戦略道路占用事業をどのように活用していくのか、お伺いいたします。
342 ◯議長(向後保雄君)
総合政策局長。
343
◯総合政策局長(金親芳彦君) 幕張メッセで開催される数々の国際的な会議や大規模なイベントの開催時に、国家戦略道路占用事業の実施主体であります株式会社幕張メッセがイベント等の主催者と連携をし、海浜幕張駅や幕張メッセ周辺の道路空間に多言語看板やバナー、店舗、ベンチなどを効果的かつ魅力的に設置をすることで、来街者の利便性向上とともに、会場の熱気や国際的な雰囲気をエリア全体に浸透させる効果が期待できることから、同事業をMICE都市としての魅力向上に活用してまいります。
344 ◯議長(向後保雄君) 小川智之議員。
345 ◯30番(小川智之君) では、今後、利用促進に向けてどのように取り組んでいくのか、お伺いいたします。
346 ◯議長(向後保雄君)
総合政策局長。
347
◯総合政策局長(金親芳彦君) 道路占用事業では、海浜幕張駅前広場からメッセ会場までの歩道を対象区域に指定しており、駅から会場まで、さらにメッセ敷地内を含め、エリア全体の演出と魅力向上を実現することが可能となっております。このような町全体でのにぎわいは、イベントの魅力を向上させ、来場者数の増加にもつながることが期待されることから、幕張メッセで開催される多くの国際会議やイベントなどの主催者に対し、株式会社幕張メッセと連携をし、これらの点を含め、本事業の活用について積極的にPRをしてまいります。
348 ◯議長(向後保雄君) 小川智之議員。
349 ◯30番(小川智之君) 今まで頭のかたかった道路占用について、少し柔軟になったことは非常にうれしく思います。この特例を活用して町全体を展示会場に見立てたような取り組みをしていくには、電気や水などのインフラをある程度整備することも必要だと考えます。そうすれば、主催者側も積極的に活用すると思いますし、それが本市の売りになると思います。
そこで、インフラ整備に対する当局の見解をお伺いいたします。
350 ◯議長(向後保雄君)
総合政策局長。
351
◯総合政策局長(金親芳彦君) この事業では、基本的に民間事業者が道路空間を有効に活用し、にぎわいを創出することになりますが、積極的な活用を促す意味からも、本事業を活用する事業者の意見を伺ってまいりたいと考えております。
352 ◯議長(向後保雄君) 小川智之議員。
353 ◯30番(小川智之君) 前向きに捉えていただきまして、ありがとうございます。
私の提案は、正直、国が想定している使い方とはかけ離れているとは思いますが、道路も会場の一部になることによって利用の幅も広がってくると思います。個人的には、オートサロンに合わせて公道でゼロヨン大会が開催できたらおもしろいなと思っています。前向きに御検討をお願いします。
いずれにいたしましても、国家戦略特区は国の意向も強いと思いますが、うまく利用して、本市のイメージアップ、地域活性化につなげてほしいと思います。そして、2020東京オリンピック・パラリンピック開催時には、来街者にやっぱり日本ってすごいな、千葉市って勢いあるなと感じてもらえるようにしてもらいたいと思います。
次に、中心市街地の活性化についてお伺いいたします。
去る11月30日にパルコ千葉店が閉店いたしました。1976年の開業以来40年の長きにわたり、中心市街地の象徴的な施設であり、個人的にもなれ親しんだお店であります。既にセンプラがなくなり、そして、今回のパルコも閉店というのは、何だか青春の1ページが失われたという大きな喪失感を感じています。また、千葉三越も来年の3月20日をめどに閉店が決定しており、盛者必衰は世のことわりとはいえ、寂しさを禁じ得ません。さらに、老舗の閉店も相次いでおり、本市の名産品の一つであるやき蛤の小田原屋さんや洋食の老舗ほてい家さんの閉店は、長年千葉市に住む者にとってはパルコの閉店以上のショックであります。
先ほど質問にあったように、幕張新都心が発展する一方、駅ビルのオープンや東口の再開発といった明るい話題は多少あるものの、本来、本市の顔となるべき中心市街地がこのような凋落の一途をたどるのを黙って見過ごすわけにはいきません。
そこで、まず、この中心市街地の空洞化が進んでいることについて、当局の見解と課題をどのように認識しているのか、お伺いいたします。
354 ◯議長(向後保雄君) 経済農政局長。
355 ◯経済農政局長(鎌田 栄君) 中央公園周辺の商店街や商業施設については、昭和38年の国鉄千葉駅の移転により、長い時間をかけて徐々に人の流れが変わり、にぎわいの中心地がJR千葉駅周辺にシフトしていること、また、郊外型大型店による商業環境の競争激化及びネット通販の発達による消費行動の変化の影響を大きく受けたことなどがその要因であると認識しております。
本年11月に新しいJR千葉駅が開業し、鉄道・モノレール利用者、また、駅周辺の歩行者の利便性が向上しましたが、さらに来年度には、新たに駅ビルもおおむね完成することにより、千葉駅を中心とした地域は一層集客力を高め、商業軸のシフトはますます加速していくものと見込まれます。
このような中、中央公園を中心とした商業地区を活性化していくためには、こうした商業軸や消費動向等の変化を受けとめ、JR千葉駅周辺での商業地域とは違った価値を提供していく必要があり、そのためには、それぞれの地区が持つ特性を生かしたまちづくりを進めるとともに、居住人口や労働人口を高めていく各種支援施策を実施することによって、千葉都心地区における回遊性を向上させる必要があると考えております。加えて、速やかに地域の意見を集約し、地元への協力要請を円滑に行うなど、新たな動きをする際の牽引役となるエリアマネジメントを担う団体の機能強化が必要であると考えております。
356 ◯議長(向後保雄君) 小川智之議員。
357 ◯30番(小川智之君) 課題についてはしっかり認識しているようですが、では、具体的にどのような取り組みを今までしてきたのか、お伺いいたします。
358 ◯議長(向後保雄君) 経済農政局長。
359 ◯経済農政局長(鎌田 栄君) 平成19年8月に策定し、国から認定された千葉市中心市街地活性化基本計画に基づき、「経済活力に満ちたまち」、「文化が薫り都心の魅力があふれるまち」、「多彩な交流と出会いを育む賑わいのあるまち」を目指し、各事業を実施してまいりました。
具体的には、人が集まる拠点を形成するべく、千葉中央第六地区再開発事業による千葉市科学館、子育て支援館、ビジネス支援センターなどの公共公益施設や商業施設等が入居する官民複合施設であるきぼーるの建設、稼働のほか、商店街における重点ハード事業として、栄町商店街環境整備事業及び千葉銀座商店街環境整備事業を実施したところです。さらに、拠点の集客力を高めていく取り組みとして、中央公園等で行われるイベント等を中心としたソフト事業や千葉市中心市街地まちづくり協議会が行う活性化事業などに対する支援を行っており、現在も継続的に実施しているところです。
360 ◯議長(向後保雄君) 小川智之議員。
361 ◯30番(小川智之君) いろいろ取り組んでいただいておりますけれども、結局、このような状況になっているということは、余り効果が上がっていないという評価になってもいたし方ないと思っています。
では、改善策や今後の取り組みについてお伺いいたします。
362 ◯議長(向後保雄君) 経済農政局長。
363 ◯経済農政局長(鎌田 栄君) 中心市街地の活性化を実現するためには、さらなる居住人口の増加や集客力の強化につなげるための方策が重要であるものと考えております。
具体的には、千葉駅東口地区において市街地再開発事業に着手したほか、来年3月に閉店を予定している三越千葉店を含む西銀座周辺エリアについても、地元を中心に新たに再開発などの検討に動き出しており、本市としては、こうした動きを可能な限り支援してまいります。また、千葉パルコの跡地において、民間事業者による開発の動きがあり、事業の実施に当たっては、スピード感を持って必要な支援を実施してまいります。さらに、地域の意見やニーズを集約し、新たな動きを円滑に牽引するため、新しいエリアマネジメント体制の構築に向けた検討を進めてまいりたいと考えております。
364 ◯議長(向後保雄君) 小川智之議員。
365 ◯30番(小川智之君) 先ほどの答弁にもあったとおり、中心市街地の求心力の低下は今に始まったことではなく、既に市としては課題として捉えており、ことしの3月には、千葉駅周辺の活性化グランドデザインを策定して、おおむね20年先の千葉都心全体の将来像や取り組みの方向性を明確にしたところであります。
しかしながら、正直、このグランドデザインの内容について、内容や存在を知っている人は少なく、狙いとしているまちづくりにかかわる全ての人がこの将来像を共有する状態にはまだなっていません。
そこで、このグランドデザインに示された内容を共有するために、これまでどのような取り組みをしてきたのか、お伺いいたします。
366 ◯議長(向後保雄君) 都市局長。
367 ◯都市局長(服部卓也君) グランドデザインは、平成26年度から2カ年にわたり、地元商店街振興組合、観光団体、宿泊施設、教育機関及び不動産事業者などから、千葉駅周辺が抱える課題などについてヒアリング調査を実施し、策定しております。策定後も、これらの関係者への内容の周知を行い、講演依頼があった場合は積極的に対応を図っているところであります。今後も、内容の共有に取り組み、グランドデザインについて関係者の理解を深めてまいりたいと考えております。
368 ◯議長(向後保雄君) 小川智之議員。
369 ◯30番(小川智之君) 講演の依頼があった場合という答弁だと、何かどうしても消極的な印象は否めません。この中心市街地の空洞化の要因については、多くの人から市が幕張ばかりに目が行っているからだという批判を耳にします。(「そうだ」と呼ぶ者あり)花火は幕張に移転、やれエアレースだ、やれドローンだと、市の注目施策は幕張に集中、しかも幕張新都心課までつくっていますから、そういう印象になってもいたし方ないと思います。せっかく中心市街地活性化に向けてさまざまな施策を展開しても、幕張に比べて力が入っていないと思われてしまっては、地域のモチベーションも低くなってしまいます。
まずは、情報の共有化、特に視覚に訴えることは大事であります。以前も言いましたが、中国の各都市を訪問すると、都市計画館といいますか、パネルや模型によって、うちの町はこれからこれだけ発展しますよというものを見せてくれる施設に必ず案内されます。また、ロンドンにも、都市開発センターがあって、政策決定者、インフラ専門家、市民が結集して新たな都市開発が景観や環境などに影響がないかといったことを議論する場があります。このように視覚的に訴える場づくりというものも大事ですので、ぜひ前向きに御検討願いたいと思います。
さて、このグランドデザインの早期実現を求めた要望書が千葉商工会議所、千葉市中心市街地まちづくり協議会、第3、第8地区町内自治会連絡協議会、千葉市中央地区商店街協議会の連名で、千葉市長に出されました。10項目から成り立っているこの要望書は、地元関係団体の意見を取りまとめたものですので、当局にはしっかり受けとめてもらいたいと思います。
そこで、この要望書に対する当局の見解と対応策についてお伺いいたします。
370 ◯議長(向後保雄君) 都市局長。
371 ◯都市局長(服部卓也君) 要望書は、経済界、商店街、町内自治会がJR千葉駅の開業、千葉パルコ及び三越千葉店の閉店などの商業軸や消費動向の変化により、中央公園を中心とした商業地区が厳しい状況にあるとの危機感から、今後、関係者が一体となって取り組む姿勢のあらわれだと考えてございます。
本市としては、将来のまちづくりの視点に立ち、地元関係者や関係機関と十分に連携を図りつつ、実現可能な要望から早期に実施できるよう取り組んでまいります。
372 ◯議長(向後保雄君) 小川智之議員。
373 ◯30番(小川智之君) 要望書であるため、どうしても市にやってくれという受動的な姿勢は否めませんが、この要望書の4項目めに記載されている無料バスの運行については、過日、新聞でも報道されましたが、現在、千葉市に頼ることなく、自前で運行する方向で協議が進んでいるところで、能動的な取り組みもしっかりしているところであります。その他、それぞれの項目は検討に値する重要な指摘が多いですので、どっちが先かということでなく、行政と地域が車の両輪のごとく施策を展開していくことによって、よりスピーディーな実現につながっていくと思います。いずれにいたしましても、短期、中長期に取り組むべき課題を整理し、できるものからどんどん手をつけてもらいたいと思います。
特に、今言った4項目めの千葉市中心市街地へのアクセス強化に向けた交通手段の確保においては、2020東京オリンピック・パラリンピック競技大会の開催を契機に、幕張新都心の来街者を中心街へ引き込むための検討を進めてほしいとあります。この問題は2020に限ったことではなく、現在も多くのイベントや展示会で幕張新都心の来街者が結局千葉市にお金を落とすことなく帰ってしまうことは、大きな課題となっておりました。2020に向けては、公明党の川岸議員の代表質問の答弁にあったとおり、千葉市美術館においても文化プログラムの実施場所になっており、美術館に引き込む方策を考えなければいけません。そして、それを恒常的な交通手段の確保につなげていくべきであります。
そこで、2020に向けて、例えば、幕張新都心と千葉都心を結ぶ直行バスなど、交通手段の確保についての当局の見解をお伺いいたします。
374 ◯議長(向後保雄君) 都市局長。
375 ◯都市局長(服部卓也君) 東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会の会場の一つとなっている幕張メッセを含む幕張新都心と千葉都心を結ぶルートは、鉄道、モノレール、バス路線などにより一定の交通手段が確保されておりますが、幕張新都心への来訪者に千葉都心へ来ていただくための乗りかえのない公共交通が求められていることは承知をしております。今後、東京2020オリンピック・パラリンピックの開催を見据え、相互の活性化のため、幕張新都心から千葉都心に直行する恒常的な交通手段について、交通需要を踏まえ、地元関係団体や交通事業者などと協議をしていく必要があると考えてございます。
376 ◯議長(向後保雄君) 小川智之議員。
377 ◯30番(小川智之君) 局長から、今、交通需要を踏まえと答弁されましたが、正直、現段階では大きな需要はないと思います。民間の交通政策は、マーケットインの姿勢が大事ですが、むしろ路線があることによって需要が掘り起こされることもあるので、まちづくりの観点からは、むしろプロダクトアウトの姿勢を示してほしいと思います。
いずれにいたしましても、中心市街地に魅力がなければ、幕張に来たお客様がわざわざ足を運んでくれません。今後も中心市街地の活性化に向けて努力していただきたいと思います。しつこいようですけれども、やっぱり市が中心市街地に向けて、我々は努力していくんだという姿勢を見せることがやっぱり大事だというふうに思いますので、そこら辺のアピールをしっかりしていただきたいというふうに思います。
次に、ICT教育の推進と教育環境の整備についてお伺いいたします。
教育におけるICTの活用は、子供たちの学習への興味、関心を高め、わかりやすい授業や子供たちの主体的、協働的な学び、いわゆるアクティブ・ラーニングを実現する上で効果的であり、確かな学力育成に資するものであります。ICTを活用することによって、一人一人の子供たちの能力や特性に応じた個別学習や子供たちが教え合い、学び合う協働学習の効果的な実施が可能になり、さらに、特別な支援が必要な子供たちに対して、障害の状態や特性等に応じて活用することは、各教科や自立活動等の指導においても極めて有用であります。
そこで、まず、本市の教育におけるICTの活用はどのようになっているのか、お伺いいたします。
378 ◯議長(向後保雄君) 教育次長。
379
◯教育次長(森 雅彦君) 本市では、ICTを活用した教育の推進のため、平成11年度にCabinetシステムの稼働を開始し、平成21年度に電子黒板及び大型テレビを全小・中・特別支援学校に配備し、平成22年度には、新たに機能を付加し統合システムとしてCabinetシステムを更新しました。この環境整備のもと、児童生徒は、学習支援ソフトを使って個別の学習に取り組む、教科書の図やグラフを取り込み、加工したものを使って自分の意見を発表する、個々の課題に沿ってインターネットを用いて情報収集を行うなど、ICTの特徴を生かした学習に取り組んでおります。
380 ◯議長(向後保雄君) 小川智之議員。
381 ◯30番(小川智之君) 文部科学省では、初等中等教育分野の教育の情報化の加速に向けた施策の検討を行うとともに、第3期教育振興基本計画も視野に入れた2020年代に向けた教育の情報化に関する懇談会を開催し、1人1台のタブレット環境と堅牢な校務支援システム環境によるデータの効果的活用を通じて、個に応じた学習と学級・学校経営を支援するスマートスクール(仮称)に向けた方策についても検討を開始したとのことです。
そこで、まず、本市のタブレット端末の活用状況についてお伺いいたします。
382 ◯議長(向後保雄君) 教育次長。
383
◯教育次長(森 雅彦君) 本市では、平成26年度に新宿小学校分教室、平成27年度には教育センターにそれぞれタブレット端末を40台配備し、研究・実践校において少人数グループや学級全体で意見をまとめる協働的な学習、個々の学習の進みぐあいに合わせた個別学習など、効果的な活用場面等について検証をしているところです。研究・実践校の教員への聞き取り調査や児童生徒を対象としたアンケート調査によりますと、友達と意見を交流することがより活発になった、自分の考えを深めることができた、友達と協力して学習することができたなど、教育的効果が明らかになっております。その成果を踏まえ、引き続き、タブレット端末の活用方法や活用場面について、研究・実践校の教員や大学の専門家と協議し、検証を深めてまいります。
384 ◯議長(向後保雄君) 小川智之議員。
385 ◯30番(小川智之君) 先般、視察をした浜松市では、2020年の学習指導要領全面改訂に向けて、第3次教育総合計画を策定し、教育の情報化を進めています。その中で、特に力を入れていたのが産学官連携で推進している「やるKey」というアプリケーションを導入したタブレット端末を活用した教育の展開です。「やるKey」は、凸版印刷が実証研究を進めている学習支援システムで、子供たちがタブレット端末で学校の単元に沿った学習を行いながら、努力する力を高めることを目指しています。
具体的には、学校で活用するタブレット端末を家庭でも使用し、児童が自分で目標を立て、教科書の内容に沿った演習問題、デジタルドリルに取り組みます。解答と自動採点の過程で、どこが誤ったのかだけでなく、どこでつまずいているのかが判定され、児童ごとに応じた教材が提供されます。さらに、児童の習熟度や学習時間を教員が把握し、声がけや指導改善の材料にできる機能も提供します。これにより、わからないことがわかるようになる喜び、目標を達成できた喜び、認められる喜びを通じて、努力する力の醸成と学力向上をサポートするという画期的なシステムであります。現在は、算数だけの展開ですが、今後は他の授業でも使えるように開発を進めていくとのことです。
このようにタブレットを活用した学習支援は、児童の学力アップのみならず、教員の負担軽減につながります。
そこで、学習支援のソリューション導入に関する見解をお伺いいたします。
386 ◯議長(向後保雄君) 教育次長。
387
◯教育次長(森 雅彦君) 現在、Cabinetシステムには、学習の振り返りのための個別学習支援ソフト「学習探険ナビ」を導入し、目的に合わせて授業で活用しております。本市といたしましても、児童生徒の学力を伸ばす学習支援システムの充実は、引き続き検討すべき重要な課題と認識しており、今後、時代に対応したソフトウェアの導入やタブレット端末の活用等の研究、並びに教員の指導技術向上に向けた研修に努めてまいります。
388 ◯議長(向後保雄君) 小川智之議員。
389 ◯30番(小川智之君) 教育の情報化が進むことによって、児童の習熟度などがビッグデータとして蓄積されます。そして、これらを分析することによって、より効果的な教育方法というものが確立されると思います。ICTの技術は日進月歩であり、このような技術を実現させていくためにも、システムのアップデートは欠かせません。本市では、校務支援システムとして、平成22年度からCabinetが構築され、運用されていますが、現状と課題についてお伺いいたします。
390 ◯議長(向後保雄君) 教育次長。
391
◯教育次長(森 雅彦君) 本年5月現在、市立小・中・特別支援学校には、チェインズ及びCabinetパソコンを合わせて3,688台を配備し、配備率は84.9%となっております。本システムは、学習システムと校務システムを兼ね備えており、校務システムにおいては、児童生徒の出席状況や成績の処理等に利用しております。なお、本システムは、導入時より既に5年10カ月がたち、教職員や児童生徒を取り巻く社会環境の変化や機器の進化などがあるため、教員の業務効率を向上させ、負担軽減に資する校務用パソコンの充足、情報共有のためのネットワークの充実など、教員の業務効率改善のためにも早い時期の更新が必要であると認識をしており、現在、関係各課と協議を進めております。
392 ◯議長(向後保雄君) 小川智之議員。
393 ◯30番(小川智之君) ぜひ早めの更新をお願いするとともに、教員各一人一人に1台のパソコンを供給されることを望みます。いずれにいたしましても、情報教育が推進されていく中では、教員の指導力も問われてきます。そこで、教員の情報スキル向上も課題でありますが、どのように取り組んでいくのか、お伺いいたします。
394 ◯議長(向後保雄君) 教育次長。
395
◯教育次長(森 雅彦君) ICT化が急速に進展する中で、教員の情報スキルの一層の向上を図ることは重要であると認識をしております。教育センターでは、今年度、情報教育に関する9つの研修講座を実施いたしました。講座の内容は、児童生徒が活用する教育用統合ソフトの操作や動画教材の作成方法を初め、ICT機器の活用法、情報モラルの育成などであり、日々の指導に役立つものと考えております。特にタブレット端末については、学習の場においてさまざまな活用方法が想定されることから、教育センターに配備したタブレット端末を使った研修を推進してまいります。今後も、教員のニーズや社会の要請に応えられるよう研修内容の充実、改善を図ってまいります。
396 ◯議長(向後保雄君) 小川智之議員。
397 ◯30番(小川智之君) それでは、最後に、2020年の学習指導要領改定に向け、情報教育については、各市においても計画の改正など、さまざまな取り組みを始めていますが、本市としては今後どのように進めていくのか、お伺いいたします。
398 ◯議長(向後保雄君) 教育次長。
399
◯教育次長(森 雅彦君) 新学習指導要領改訂に向けて、本年3月に策定した第2次千葉市学校教育推進計画には、確かな学力を効果的に身につけさせるため、アクションプランの一つとして、情報活用能力の育成及び情報教育機器の整備、充実を位置づけております。ここでは、ICTを活用し、情報を収集、選択する力や情報を整理する力、プレゼンテーション能力などの情報活用の実践力及び情報社会に参画する態度を培う教育をより一層推進していくこととしております。
今後、引き続き、学習効果を高めるICTの活用方法について研究、実践するとともに、教職員の指導力向上のための研修の充実に努めてまいります。
400 ◯議長(向後保雄君) 小川智之議員。
401 ◯30番(小川智之君) 丁寧な御答弁ありがとうございました。
情報教育の充実が求められているにもかかわらず、実はまだまだICT環境の整備も教員の指導力も追いついてはいないのではないかと思います。本格的なIoT社会の到来に伴い、データを活用した学級・学校支援の可能性も具体化しつつある中で、プログラミング教育等新たな取り組みも検討されるなど、本市が取り組むべき課題はまだまだ数多くあります。ICT技術は日進月歩であります。常にアップデートできるよう意識を高めつつ、環境整備については計画的に推進していただきたいと思います。
最後に、文化財の活用についてお伺いいたします。
文化庁では、文化財の保存と活用についての考え方を示しています。保存とは、日常的な管理、修理等といった文化財の適切な状態での維持を行うことであり、活用とは、鑑賞、学術的利用等といった公開による活用と地域振興、観光・産業振興、まちづくり、教育等といった地域振興等への活用の2つに定義されています。文化財の保存や前者の意味での活用については、前回の質問でも行いましたので、今回は、特に後者の意味での文化財の活用について考えていきたいと思います。
そこで、まず、地域振興、まちづくり、観光の観点から文化財の活用をどのように考えているのか、お伺いいたします。
402 ◯議長(向後保雄君) 市民局長。
403 ◯市民局長(小池浩和君) 地域振興の観点からの文化財の活用については、地域が守る伝統文化の一つとして、みこしや神楽などの行事がありますが、これらの行事に参加することで、市民意識、ふるさと意識が高まり、また、これらの行事が伝統を絶やさず引き継がれることで、地域の活性化につながると考えております。
このほかに、千葉市を美しくする会が主催する本市の代表的な祭りの一つに、千葉の親子三代夏祭りがありますが、この祭りは千葉開府850年を記念し始まった、本市のルーツである千葉氏とも深いかかわりがあるため、この祭りを通して千葉氏に対する理解を深め、市民の愛着や誇りを醸成し、さらなる市民意識、ふるさと意識を高めていただきたいと考えております。
404 ◯議長(向後保雄君) 都市局長。
405 ◯都市局長(服部卓也君) まちづくりの観点からの文化財の活用については、地域の歴史や文化、地域特性を重視しながら、魅力ある町並みの形成を図ることが重要であり、ハード・ソフトの双方による取り組みが必要であると考えております。その中で、地域の総意による地区計画や景観地区の活用についても、地域のあり方や方向性を定める方策の一つと考え、魅力あるまちづくりに寄与してまいりたいと考えております。
406 ◯議長(向後保雄君) 経済農政局長。
407 ◯経済農政局長(鎌田 栄君) 観光の観点からは、文化財というだけでは魅力的な観光素材として発信しがたいものが多いため、食、商品、体験など、観光的な楽しみにつなげる視点を持ってそれぞれを見つめ直し、その魅力を発掘し、磨き上げることが大変重要であると考えております。また、文化財の中でも、有形文化財や史跡などには歴史的事実が、無形文化財には言い伝えや慣習などが含まれているため、これらを現代人になじみやすく、共感しやすい形に置きかえて観光客に提供することができないかを考えることも重要と認識しております。
408 ◯議長(向後保雄君) 小川智之議員。
409 ◯30番(小川智之君) それぞれの局長から御丁寧な答弁、ありがとうございました。
先般、視察や研修で、彦根市、姫路市、熊本市を伺わせていただきました。御存じのとおり、彦根市には国宝彦根城が、姫路市には世界遺産姫路城が、熊本市には熊本城があり、それぞれの城の城下町を再現したキャッスルロードや歴みち事業の推進など、それぞれの文化財を活用したまちづくりに取り組んでおります。
特に熊本市では、熊本城の本格復元や平成23年3月にオープンした桜の馬場・城彩苑がにぎわいを見せており、さらに熊本城周辺の回遊性の向上を図るために、桜町・花畑周辺地区の通称シンボルロードを進めることになっており、それぞれの町でシンボリックな文化財を活用したまちづくりが行われております。
本市においても、以前より千葉神社を中心とした門前町構想を掲げており、千葉駅周辺の活性化グランドデザインにも盛り込まれ、市長も先般の立候補表明の中で積み残しの課題として位置づけております。
そこで、この門前町構想をどのように実現しようと考えているのか、お伺いいたします。
410 ◯議長(向後保雄君) 都市局長。
411 ◯都市局長(服部卓也君) 門前町構想は、千葉駅周辺の活性化グランドデザインにおける中央公園、通町公園の連結強化として位置づけたものであります。これは、中央公園や通町公園、市指定の文化財である千葉神社を一体的に捉え、観光や集客施設として中央公園を中心とした商業地区におけるにぎわいの拠点と考えております。今後は、これらのエリアに緑地空間を確保しつつ、歴史的、文化的な要素を取り込み、回遊性の強化に取り組んでまいります。
412 ◯議長(向後保雄君) 小川智之議員。
413 ◯30番(小川智之君) ただいまの答弁で、歴史的、文化的な要素を取り込むとありますが、具体的にはどのように進めるのでしょうか。
414 ◯議長(向後保雄君) 都市局長。
415 ◯都市局長(服部卓也君) 歴史的、文化的な要素として、例えば、街灯のデザインを工夫したり、舗装を石畳風にしたりするなどして、参道を感じさせる景観デザインとすることで、昔ながらの通りの風景を再現し、風情や情緒が感じられるような公共空間づくりをしてまいりたいと考えております。あわせて、公園のにぎわい機能を強化するため、千葉市美術館や郷土博物館など周辺の歴史・文化施設と連携することで回遊性を高めてまいりたいと考えております。
416 ◯議長(向後保雄君) 小川智之議員。
417 ◯30番(小川智之君) 正直、この門前町構想については、通町公園付近だけでは、その雰囲気は醸成できないと思います。栄町全体の再開発も視野に入れながら、景観条例や地区計画によって町全体で門前町を形成していくべきだと考えますので、御検討のほど、よろしくお願いいたします。
このほか、本市を代表する歴史的文化財として、加曽利貝塚を中心とした縄文貝塚群というものがあります。先般、福井県の勝山市に伺いましたが、県立恐竜博物館を中心に恐竜の町としてまちおこしを進めており、平成21年には、恐竜渓谷ふくい勝山ジオパークとして日本ジオパークにも認定され、保全活動のみならず、観光や教育につなげ、地域振興に寄与しています。勝山に足を踏み入れると、駅にも恐竜、消防団の機庫にも恐竜の絵が描いてあるなど、あちこちで恐竜の町としてアピールされておりました。
本市も貝塚群がジオパークになじむかどうかわかりませんが、地域全体を博物館に見立てたフィールドミュージアムやエコミュゼとしての位置づけ、貝塚の町とか縄文の村としての都市イメージを確立すべきだと考えます。
そこで、貝塚の町や縄文の村としての貝塚群を活用したまちづくりをすることについての見解をお伺いいたします。
418 ◯議長(向後保雄君)
総合政策局長。
419
◯総合政策局長(金親芳彦君) 本市では、縄文文化を代表する加曽利貝塚を
オオガハスや千葉氏、海辺とともに本市固有の貴重な地域資源の一つとして、都市づくりなどさまざまな分野の施策に活用することで、千葉市の
都市アイデンティティーの確立に向けて取り組んでいるところであり、町の中で市内に点在する貝塚についても身近に感じられるような魅力あるまちづくりについて、引き続き検討をしてまいります。
420 ◯議長(向後保雄君) 小川智之議員。
421 ◯30番(小川智之君) 以前、長岡の駅をおりると、駅をおりたホームというか、階段をおりていくと、火焔土器というのが思い切り飾ってあるんです。そこに来ただけで、そういう雰囲気が、ここはこれを売りにしているんだというのがわかると思います。千葉駅をおりて、目につくのというのは何もないですけれども、ちょっと歩いていくと、車どめの先っぽに落花生がくっついていたりするんですね。落花生が売りなのかなみたいな感じになっちゃっておりまして、やっぱり、そういったところの一部一部にやっぱりいろんなものを示していくのが大事だなと思っています。
縄文に関して言うと、市役所の隣の千葉みなと公園には、でっかい縄文土器が飾ってありますけれども、あれもなかなか目立たないで、ポケストップになっているだけでありますし、市役所にも大型土器が展示されていますが、余り目立っておらず、できればもっと目立つところに土器を展示したり、マンホールのふたの絵柄や先ほど言ったポールの小さな上のモニュメントを土器や土偶にするといった工夫をして、貝塚の町としての意識づけをしていくべきではないかと思います。いずれにいたしましても、にぎわいを創出するためには町全体の協力なくしてはできません。
多くの成功事例を見ていると、市民自体が愛着を持っているか、誇りに思っているかが大きな要因になっています。「デフレの正体」でおなじみの藻谷浩介氏とともに、「観光立国の正体」の筆者であります山田桂一郎氏は、スイスのツェルマットが地理的な不利な場所にあるにもかかわらず、なぜ7割以上のリピーターがいるのか、その最大の理由をこの地に住む人たちが地域に対しての愛着と誇りを持ち、心から楽しく豊かに暮らしているからだと断定しています。生活の中に本質的な豊かさがあふれているから、訪れる人も自分も住んでみたいと何度も足を運んでくれるのだと。つまり、市民に定着していない観光資源はすぐに飽きられてしまうということです。このことは実に本質をついており、まさに我が国が観光立国を掲げ、本市も観光行政に力を入れていくとするならば、現在行っている
都市アイデンティティーの確立をさらに推進し、シティープライドを醸成することが重要であるということがわかります。その前に、有形、無形を問わず、本市らしい文化財を掘り起こし、スポットを当て、まずは市民に知ってもらうことが大切であります。
先ほど紹介した勝山市では、明治時代に建てられた古い建造物である花月楼を再生させ、伝統行事である左義長まつりや灯りまつりなどで、有形、無形の文化財を合わせた取り組みをしています。歴史文化の見直しをかけて、魅力を再発見し、愛着を増してもらうというコンセプトをもとに中心市街地の活性化を図っています。さらには、恐竜博物館、道の駅と連携して回遊性を高める努力もしておるところであります。
そこで、本市もそれぞれの文化財を活用し、連携することによって来街者の回遊性を高めるべきだと考えますが、当局の見解をお伺いいたします。
422 ◯議長(向後保雄君) 経済農政局長。
423 ◯経済農政局長(鎌田 栄君) 文化財は、来街者に訪れてみる価値があると感じていただく貴重な観光資源となり得ることから、さまざまな観光資源としての文化財を組み合わせて連携させるルートづくりを行い、その価値を広く認知してもらうことが重要であると考えております。このルートづくりに当たっては、2つの手法を考えており、一つに、訴求力を持つ一つの文化財を核として、共通するテーマをもとに関連する複数の文化財をそのテーマに沿ってルートに組み入れる手法であり、千葉神社を核とした千葉氏関連の各種散策プランなどが代表例となります。二つに、核となる文化財に焦点を当て、文化財が生まれた背景に迫り、それを生み出した地域の文化的風土にまで広げて地域全体のプロモーションに活用する手法であり、ゆかりの家・いなげと神谷伝兵衛別荘の2つの文化財を持つ稲毛エリアにおける町歩きの取り組みなどがその代表例となります。
今後は、ルート上やエリア内の商店街や商業施設等の御理解と御協力により、プランの磨き上げを行うとともに、おもてなしの観点から観光ガイドの資質の向上を図ることなどにより、文化財を活用した来街者の回遊性を高める取り組みを進めてまいります。
424 ◯議長(向後保雄君) 小川智之議員。
425 ◯30番(小川智之君) 御丁寧な答弁ありがとうございました。
千葉市には隠れた文化財はたくさんありますが、実は、やっぱり市民になかなか知られていないというところであります。やっぱり一番大事なのは、まずは知ってもらうこと、そして愛着を持ってもらうこと、やっぱり市民それぞれが誇りを持たない限りは、先ほども申し上げましたけれども、来る人もそれはやっぱり薄っぺらいものだと感じてしまいます。ぜひ、そういったところを計画的に、戦略的に推進することによって、千葉市にやっぱり観光に来たいな、千葉市に行ってみたいなというふうに思わせると思いますし、来てみた人もずっと千葉に住んでみたいと、やっぱり観光客が逆に今度、流入人口としてつながっていけば、そういったしっかりとした戦略を持ちながら千葉市の発展にぜひつなげていく上では、この千葉市の持っている貴重な文化財というのは、本当に重要な資源でありますし、そういった部分でも、しっかり掘り起こし、それからPRというものに取り組んでいただきたいというふうに思います。
以上で、私の一般質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手)
426 ◯議長(向後保雄君) 小川智之議員の一般質問を終わります。
議事の都合により暫時休憩いたします。
午後2時57分休憩
──────────────────────────
午後3時45分開議
427 ◯議長(向後保雄君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
一般質問を続けます。19番・川合隆史議員。
〔19番・川合隆史君 登壇、拍手〕
428 ◯19番(川合隆史君) 未来民進ちばの川合隆史でございます。ちょっと眠い時間帯ですけれども、おつき合いいただければと思います。通告に従いまして、一般質問をさせていただきます。
今回は、市役所と教育現場のICT環境の充実についてです。
平成15年に国が示した電子政府構築計画において、行政分野へのIT、いわゆる情報通信技術の活用とこれにあわせた業務や制度の見直しにより、国民の利便性の向上と行政運営の簡素化、効率化、信頼性及び透明性の向上を図ることを目的に、IT化に対応した業務改革と環境整備が確実に進められてまいりました。
本市では、住民サービスの向上、充実のため、区役所窓口で取り扱う手続を対象として、滞在時間が最少、来庁せずとも手続が完了する、必要な手続を一括して申請できる、そういう窓口を目指し、ワンストップ窓口の設置、事務センターへの集約化、セルフ化の実施の3つの取り組みを柱として、区役所窓口改革の取り組みを進めてきたと伺っております。
その成果として、平成29年1月16日から、区役所において、引っ越し、結婚、お子さんの誕生などのライフイベントに関連する主な手続が1つの窓口でまとめて行えるようにワンストップサービスを行う窓口を開設し、平成29年1月30日からは、全国のコンビニエンスストアに設置しているマルチコピー機などで、住民票の写しなどの証明書が取得できるサービスが始まります。本市のICT環境の充実によってこれらが実現したことは画期的なことであり、大変喜ばしいことであると思われます。
また、本市職員の働く環境において、平成15年2月に、職員が行政事務の処理に利用するための情報通信基盤として、市の約430施設を光ケーブルで接続した千葉市行政情報ネットワークシステム、チェインズが構築されました。このチェインズにおいて、職員は、電子メール、庁内掲示板、ファイルの共有、スケジュール管理などを利用して、情報の共有や交流が可能となり、多面的な効率化を実現し、業務改革を行う上での環境の整備がなされました。チェインズは、本市職員が働く上で欠かせないICT環境となりましたが、行政職、保育職、教職員で働き方が異なります。
そこで、各職種における業務のICT化の進捗状況をネットワークの利用、端末のオペレーション、そして、アプリケーションの活用という観点から現状を確認し、課題や今後の展望について聞いてまいります。
現在のチェインズは、平成26年1月から第3次システムの運用を開始しており、生体情報を利用した認証方式を導入し、セキュリティーの向上を図るなど、システムのバージョンアップを行い、運用開始から約15年を迎えようとしております。構築時当初、効率的な行政運営の推進、市民サービスの向上、電子市役所の共通基盤となる安全性及び信頼性を備えた環境の整備を主な目的としており、当初の目的は達成できていると思っておりますが、時代の流れや技術革新を踏まえて、職員が利用する情報システムの構築についてどのように考えているか、お聞かせください。
以上、1回目の質問です。2回目以降は自席にて質問いたします。御答弁のほどよろしくお願いいたします。(拍手)
429 ◯議長(向後保雄君) 答弁願います。総務局次長。
430 ◯総務局次長(大西公一郎君) 情報通信技術、いわゆるICTは、非常に進展の速い分野でございますので、常に新しい技術に関する情報の収集を行っておりまして、職員が業務に使用する情報システムにつきましても、業務効率化で費用対効果が見込めるものでございますとか、市民サービスの向上に資する技術につきましては、積極的に導入を進めてきております。
431 ◯議長(向後保雄君) 川合隆史議員。
432 ◯19番(川合隆史君) 常に最新の技術の情報を収集していただき、業務の効率化を目指し知識やノウハウを蓄積いただいていると理解いたします。チェインズの一昨年の更新では、パソコンを最新の機器に更新するほか、職員の外出先での業務処理を可能とするタブレット端末の試験的導入や生体認証を採用した情報セキュリティーの向上、災害時等のバックアップなど、庁内ネットワークシステムの充実、運用が計画的に実行されていると評価いたします。
次に、端末であるパソコンについて伺います。
原則、行政職に関しては、1人に1台のパソコンの配備をしているとのことですが、全庁的に、チェインズパソコンの配備状況はどのようになっているか、お聞かせください。
433 ◯議長(向後保雄君) 総務局次長。
434 ◯総務局次長(大西公一郎君) 行政事務を行う事務職、技術職等には1人1台配備しておりますほか、小中学校や保育所等には業務上必要な台数を配備しており、合計で5,938台となっております。
435 ◯議長(向後保雄君) 川合隆史議員。
436 ◯19番(川合隆史君) 配備状況はわかりました。教育現場である学校や保育現場である保育所に関しては、1人に1台の配備ではなく、職種によって配備状況が異なり、必要な台数が配備されていると理解いたしました。
次に、端末のオペレーションという観点より、それぞれの職種において、どのようにパソコンを使用しているかをお聞きいたします。まず、行政職の働き方におけるパソコンの使い方についてお聞かせください。
437 ◯議長(向後保雄君) 総務局次長。
438 ◯総務局次長(大西公一郎君) 職員は文書や資料の作成、インターネットによる情報収集、各種業務システムでの使用などのほか、チェインズの機能である電子メール、庁内掲示板、共有フォルダの利用など、さまざまな場面でパソコンを利用しております。
439 ◯議長(向後保雄君) 川合隆史議員。
440 ◯19番(川合隆史君) 事務作業に関しては全てをパソコンにて行っていると推測されます。パソコンがなければ仕事が成り立たない状況であり、職員にとっては、なくてはならない環境になっていると思われます。
続いて、保育士の働き方におけるパソコンの使い方についてお聞かせください。
441 ◯議長(向後保雄君) こども未来局長。
442 ◯こども未来局長(山田啓志君) 庁内掲示板による庁内の情報共有を初め、グループウェアや電子メール等による関連部署との連絡調整、ワード、エクセル、パワーポイントにより保育所だより等、各種資料の作成などの事務処理に活用しているほか、非常勤勤怠システムによる非常勤職員の勤務管理や給食事務のシステムによる栄養士業務など、個別システムにより業務の効率化を図っています。
443 ◯議長(向後保雄君) 川合隆史議員。
444 ◯19番(川合隆史君) パソコンとしては、行政職とさほど使い方に差がないように感じます。また、保育所において、思っていたよりも事務業務がたくさんあり、パソコンを利用する機会も多く、業務をパソコンにて行うことが定着しており、パソコンが職務上において欠かせないツールであると認識いたします。
次に、業務上必要な台数を配備しているとのことですが、保育所にどのようにパソコンが配備されておりますか。また、保育現場からパソコンに関する要望があったらお聞かせください。
445 ◯議長(向後保雄君) こども未来局長。
446 ◯こども未来局長(山田啓志君) 現在、保育所等には、児童の定員数に応じて2台または3台のパソコンが配置されており、1台のパソコンを5人程度の職員で共用しております。そのため、保育所等からは、パソコンの台数が不足しており、時間帯によっては使用する際、順番待ちが生じているとの声が寄せられております。
447 ◯議長(向後保雄君) 川合隆史議員。
448 ◯19番(川合隆史君) 保育所でのパソコンの配備の状況は、予想以上に不十分であると思われます。園長、保育士、栄養士の職種において事務業務が異なります。保育現場のパソコンでの業務をしっかりと把握して、改善できるように検討いただきたいと思います。
続いて、保育所のICT化について伺います。
さきの第3回定例会において、千葉市は民間保育施設である認定保育園に対して、保育施設においてのICT化を推進し、保育士等の業務負担の軽減を目的とした保育業務支援システムの導入経費の助成を行う補正予算を可決いたしました。この制度は、国の補助事業であり、1保育園当たり100万円を上限に助成するものです。千葉市の99の保育園が申請を予定していると伺っております。
ここでお聞きいたします。
民間保育施設が既に導入、導入を予定している保育支援システムなどのアプリケーションの導入について、どのように考えておりますか。
449 ◯議長(向後保雄君) こども未来局長。
450 ◯こども未来局長(山田啓志君) 保育システムの導入を初めとしたICT化による業務効率化の重要性は、公立保育所等においても認識しており、今後、システム化を実施した民間保育施設の効果を調査しつつ、パソコンの配備と合わせ、アプリケーションの導入について調査研究してまいります。
451 ◯議長(向後保雄君) 川合隆史議員。
452 ◯19番(川合隆史君) 本来であれば、公立保育所が率先して導入を検討していかなければならないと思います。しっかりと調査研究していただき、実現していただきたいと思います。
続いて、教職員の働き方におけるパソコンの使い方について、チェインズについてはどのように利用しておりますか。お聞かせください。
453 ◯議長(向後保雄君) 教育次長。
454
◯教育次長(森 雅彦君) 現在、市立小・中・特別支援学校では、校長及び副校長、教頭、事務職員、養護教諭、栄養教諭、栄養職員用にチェインズパソコンを配備しております。校長及び副校長、教頭は、教育委員会事務局との相互の連絡、外部機関・団体からの照会や調査依頼への対応などの事務処理に利用しております。また、事務職員は主に財務関係の業務に、養護教諭は児童生徒の出席状況や感染症に係る教育委員会への報告に、栄養教諭、栄養職員は食材の発注や会計管理等にそれぞれ利用しております。
455 ◯議長(向後保雄君) 川合隆史議員。
456 ◯19番(川合隆史君) 学校では、限られた教職員しか利用できない状況であると認識いたしました。業務の効率化等のことを考えると、非常に矛盾しているところがあります。教員は、基本的にチェインズの利用はできず、アカウントも登録していないということですが、千葉市行政情報ネットワークシステムの利用に関する取扱要綱において、教員が利用者とされていない理由は何ですか。また、その経緯をお聞きいたします。
457 ◯議長(向後保雄君) 総務局次長。
458 ◯総務局次長(大西公一郎君) チェインズと呼んでおります行政情報ネットワークにつきましては、基本的に常勤の全職員を利用者としておりますけれども、教員につきましては、小学校、中学校等で校務事務を行うことから、チェインズの利用者としておらず、主には別に整備された教育情報ネットワークシステム、いわゆるCabinetのシステムのパソコンを利用しております。ただし、学校においても、校長、教頭など、行政事務を行う職員についてはチェインズの利用者としており、教育委員会を初め、各関係所管とその必要性を協議の上、決定した経緯がございます。
459 ◯議長(向後保雄君) 川合隆史議員。
460 ◯19番(川合隆史君) 協議の上の決定とのことですが、15年前の情報システムやパソコンの配備の環境を考えると、なぜ、その当時、教員だけが利用者ではないのかは、ちょっと腑に落ちないというか、よく理解できないところがあります。現状のシステム、パソコン環境を考えれば、チェインズの利用も検討しなければならないのかなとは思っております。教員は、主に校務事務を行うので、Cabinetシステムのパソコンを利用しているとのことですので、現在、学校で運用されているCabinetシステムについて、幾つかお聞きいたします。
Cabinetシステムの導入時の目的と、どのようなシステムかお聞かせください。
461 ◯議長(向後保雄君) 教育次長。
462
◯教育次長(森 雅彦君) Cabinetシステムは、これからの情報化時代を生き抜く児童生徒の学びを助けるICTを活用した教育の推進や教職員が行う学習教材作成、事務処理等を軽減するために、平成22年度に統合システムとして更新をしました。このシステムは、学習システムと校務システムを兼ね備えており、学習システムは教員による教材作成や児童生徒の調べ学習等に、校務システムは児童生徒の出席状況や成績の処理等に利用しております。
463 ◯議長(向後保雄君) 川合隆史議員。
464 ◯19番(川合隆史君) これからの子供たちの教育環境の充実と教職員の事務の効率化を行い、本市の教育向上を目指すという目的であることを理解いたします。これは、先行して15年前に導入したチェインズと同様であり、ICT環境の充実が市民サービスの向上につながり、ICT環境の充実が本市の児童生徒の教育の質の向上に使われるということであると理解いたします。
続きまして、Cabinetシステムの現状について、幾つかお聞きいたします。
Cabinetシステムのパソコンの配備状況についてお聞かせください。
465 ◯議長(向後保雄君) 教育次長。
466
◯教育次長(森 雅彦君) 本年5月現在、市立小・中・特別支援学校には、チェインズ及びCabinetパソコンを合わせて3,688台を配備し、配備率は84.9%となっております。チェインズパソコンについては、小学校に4台、中学校には3台配備しております。また、Cabinetシステム構築によるデスクトップ型パソコンは、各校1台を基本とし、ノートパソコンは、平成22年度の各学校の学級数を基準に配備をしております。
467 ◯議長(向後保雄君) 川合隆史議員。
468 ◯19番(川合隆史君) この数字は、ちょっと表を見ていただければ、後でまた説明させてもらうんですけれども、文科省のほうで取りまとめたパソコンの整備率になっております。
国の指針において、文部科学省は教員のIT活用の環境の整備として1人に1台のパソコンを平成22年度までに整備することを目指していたと認識しておりました。文部科学省の調査によれば、平成27年度の千葉市の校務用パソコンの整備率は27.9%であり、先ほどの答弁にありました84.9%とは大きな差があると思います。なぜこのような違いが生まれるかは、立場や解釈で違うところもあり、解釈の相違によるところではないかと推測いたします。
ただ、そういう意味では、27.9%も84.9%も正しい数値であると思います。私が質問したCabinetシステムのパソコンの配備状況とは、校務システムのパソコンの配備状況であります。答弁の数字から整理いたして推測いたしますと、おおむね68%程度であるのかなと考えられます。これらの数字だけでの判断は信憑性に欠けるところもありますが、現在の状況は、教職員が必要なときに随時使えるまでには至ってはいないと考えられます。
続いて、教職員の働き方におけるパソコンの使い方について、Cabinetシステムを教職員はどのように利用しているか、お聞かせください。
469 ◯議長(向後保雄君) 教育次長。
470
◯教育次長(森 雅彦君) 導入当時より、教員が出席状況や成績の処理等で利用しており、本年12月1日現在、全小・中・特別支援学校のうち、出席状況の処理には98.8%、成績の処理では97%と、有効に活用しております。そのほかに、授業計画及び行事の企画立案、保護者向けの便り等の作成に利用しております。
471 ◯議長(向後保雄君) 川合隆史議員。
472 ◯19番(川合隆史君) 答弁からは、Cabinetシステム上で校務をパソコンにて行い、そのほかの校務事務作業にもパソコンを有効に利用していることは理解できます。教職員がCabinetシステム上で行う事務は、私が調べた限りでは、指導要録、出席簿、通知表、補助簿、時間割り、週案、名簿、連絡網などの作成、卒業生名簿、長欠処理、会計簿、校務分掌、薬品等の台帳、会議資料等があります。また、そのほかに、学習指導計画、学習指導案、学習活動、学級経営計画、行事の計画、テストの計画、作成、実施、成績物の処理、学級通信、学級懇談会の計画や実施、教材費の管理、学校備品関係の管理、教材研究など、今ずらずらと事務処理の名前を言いましたけれども、一部にすぎませんが、パソコンにてつくらなければならない書類や事務作業が非常に多くあると見受けられます。教職員の抱える事務業務は、非常に膨大であると認識しなければならないと考えられます。また、その業務はパソコンにて行っているわけですので、パソコンはなくてはならないツールになっていると認識しなければならないと思います。
続きまして、システムにおいてネットワークの活用における電子メールは非常に必要なツールと思われます。教員職の皆さんのメールアカウントの配備についてお聞かせください。
473 ◯議長(向後保雄君) 教育次長。
474
◯教育次長(森 雅彦君) 外部とのメールによるやりとりは、児童生徒の個人情報等の保護のため、システム導入時より学校の組織メールアカウントで対応してきております。現在のところ、組織メールアカウントで十分対応できていると考えております。なお、教員個々のメールアカウントの配付は慎重な検討が必要であると考えております。
475 ◯議長(向後保雄君) 川合隆史議員。
476 ◯19番(川合隆史君) セキュリティーに関して理解できるところもありますが、そもそもネットワークを利用するということで、多面的な効率化を図ることができますし、スピード、ペーパーレス、コストに関しても効率化が図れるわけですので、しっかりと学校で働く教職員の皆さんの意見を聞いていただき、今の現状、メールアカウントがない状況をしっかりと検討していただきたいと思います。
これまで、Cabinetシステムの導入の目的や現状を確認してまいりました。平成22年度に整備され6年を迎えるわけですが、Cabinetシステムをどのように評価しているか、お聞かせください。
477 ◯議長(向後保雄君) 教育次長。
478
◯教育次長(森 雅彦君) Cabinetシステムは、処理した情報が端末側には残らないようセキュリティー対策を施しているため、多くの教職員が安心してCabinetパソコンを成績処理等に活用しております。出席簿、通知表等を処理するデータベースへの月間アクセス数は、平成27年度末に最高値を記録し、約6万5,000件となりました。平成24年度末には約2万件であったことから、年々利用は増加しており、活用の定着と一定の業務の効率化が図られているものと評価をしておりますが、校務用パソコンの不足など、解決するべき課題が残されていると認識をしております。
479 ◯議長(向後保雄君) 川合隆史議員。
480 ◯19番(川合隆史君) 6年間が経過することにより、システム、パソコンの活用が定着してきたことで業務の効率が図られてきたことは評価できると思います。端末であるパソコンが不足していることなどが課題であるとのことですが、導入からの期間を考えると、システムの更新が急務であると考えられますが、Cabinetシステムの課題をどのように捉えておるか、教えてください。
481 ◯議長(向後保雄君) 教育次長。
482
◯教育次長(森 雅彦君) 平成23年2月のシステム稼働から既に5年10カ月が経過し、教職員や児童生徒を取り巻く社会環境の変化、機器の進化等により、技術の進歩に伴う教育用コンテンツの高機能・高規格化への対応、情報共有のためのネットワークの充実、円滑な情報入手を可能とするインターネット回線の増強、教員の業務を向上させ負担軽減に資するICT環境の整備と校務用パソコンの充足などが課題として挙げられており、次期システムの更新に向け、現在、関係各課と協議を進めているところでございます。
483 ◯議長(向後保雄君) 川合隆史議員。
484 ◯19番(川合隆史君) 課題の整理を進めていると理解いたしますが、教員の多忙化の解消、教育の質の向上に向けて、さらに業務を整理し、校務の情報化を進め、効率化を進めていただけるようにお願いいたします。次期システムの更新に向け、関係各課と協議を進めているとのことですので、教育現場で働く教員の皆さんの意見をしっかりと集めていただき、進めていただきたいと思います。
次に、チェインズは第3次システムの運用を開始し、3年を迎えようとしておりますが、現状においてのチェインズの課題をどのように捉えておるか、教えてください。
485 ◯議長(向後保雄君) 総務局次長。
486 ◯総務局次長(大西公一郎君) 現行のチェインズは、効率的な行政運営を行うための基盤として有効に活用されているものと認識しておりますけれども、今後につきましては、さらなる利便性の向上やコストの削減、情報セキュリティーの強化を図ることが必要であると考えておりまして、最新技術の動向など情報を収集しながら次期システムの構築に向けて取り組んでまいりたいと考えております。
487 ◯議長(向後保雄君) 川合隆史議員。
488 ◯19番(川合隆史君) 今のをお聞きする限り、もう運用においては具体的な課題はないようですが、取り巻く技術の進歩やICT環境の変化を日々検証することが必要であると理解いたします。
そこで、千葉市において、環境の変化として県費負担教職員に関する権限が千葉市に移譲が予定されております。約4,600名が千葉市の職員になるわけですが、本市の職員として、千葉市の情報の共有や職員間の交流も必要であり、業務改革を行う上で課題ではないかと考えられます。それらを含めまして、全千葉市職員のネットワークの構築をどのように考えているか、お聞かせください。
489 ◯議長(向後保雄君) 総務局次長。
490 ◯総務局次長(大西公一郎君) 情報システムのネットワークは、職員の業務の内容に応じて構築してきておりまして、行政事務におきましてはチェインズを、校務事務につきましてはCabinetシステムをということで、共通の基盤として整備してきているものでございます。
491 ◯議長(向後保雄君) 川合隆史議員。
492 ◯19番(川合隆史君) 両方のシステムが基盤であるとのことですが、現在でも、学校において校長、教頭、事務職員、養護教諭、栄養士、調理師等の皆さんは、両方のシステムを利用していると伺っております。また、今後は、教員もよりネットワークを利用することも想定されることを踏まえると、チェインズとCabinetが共用できると利便性が高いのではないかと思われますが、1台のパソコンでチェインズ、Cabinetシステムを両方利用することは可能かどうか、お聞かせください。
493 ◯議長(向後保雄君) 総務局次長。
494 ◯総務局次長(大西公一郎君) 現行のシステムでは、1台のパソコンから両方のシステムを利用することはできませんが、次期システムの構築に向けましては、事務の実態や必要な機能などを踏まえまして、よりよい姿について検討してまいりたいと考えております。
495 ◯議長(向後保雄君) 川合隆史議員。
496 ◯19番(川合隆史君) 先ほど、Cabinetシステムの更新を踏まえて、各課と協議されているということですので、今後しっかりと調査研究していただき、反映していただきたいと思います。
最後に、行政職も保育職も教職員も、全ての職員にパソコンがなければ仕事ができない状況にある現在において、システム端末であるパソコンの今後の整備についてどのように考えているか、お聞きいたします。
497 ◯議長(向後保雄君) 総務局次長。
498 ◯総務局次長(大西公一郎君) 市役所の業務を効果的、効率的に処理する上では、情報システムは大いに活用すべきものと考えておりまして、職員が扱う業務パソコンのあり方につきましても、市長部局、教育委員会で連携しながら、システム更新のタイミングに合わせて検討してまいりたいと考えております。
499 ◯議長(向後保雄君) 川合隆史議員。
500 ◯19番(川合隆史君) 全ての職員の事務業務において、パソコンで行うことが定着してきております。パソコンが職務上において欠かせないツールであることをしっかりと認識していただき、更新時期等にとらわれない柔軟な対応を検討していただきたいと思います。
皆さん、本当に御答弁ありがとうございました。
今回は、千葉市のICT環境における職員の働き方という観点から、ネットワークシステムの活用とパソコンのオペレーションの現状について伺ってまいりました。
答弁を踏まえまして、意見、要望を述べたいと思います。
冒頭でもお伝えいたしましたが、来年の1月から、各区役所にワンストップ窓口が設置され、コンビニエンスストアにて住民票などの証明書を取得できるサービスが開始されます。これは、行政事務のICT化の大きな成果であります。ここまでたどり着くまでに10年近い月日を要したと思われるわけですが、千葉市のICT化の推進は、さまざまな行政事務のICT化と職員の働き方のICT化によるもので、全ての行政職員がパソコンを扱い、ネットワーク上で業務を行える環境が整ってきたことだと考えられます。千葉市のICT化の推進が市民サービスの向上につながっていることを証明した一つの出来事であるわけです。そういう意味でも、市役所は着実にICT化を進め、さらなる市民サービスの向上を目指さなければならないと思います。
その一方で、千葉市の保育、教育のICT環境はおくれていると感じております。千葉市の子育てサービスの充実のためにも、学校教育環境の充実のためにも、ICT化を推進させなければならないと思います。
これらのことを踏まえて幾つか要望いたします。
1点目は、千葉市の職員において、行政職だけでなく、保育職、教職員に関してもICT化が進んできており、事務業務においてパソコンを利用することが定着してきております。パソコンが職務上において欠かせないツールとなった今、保育職、教職員にも1人に1台のパソコンの整備が必要だと要望いたします。
願意としては、1人に1台のパソコンを整備すること自体が目的ではなく、業務のICT化を進めることが保育、教育の質の向上につながり、児童生徒、保護者が利益を得ることができるからです。そのために1人に1台のパソコンが必要だと考えられるからです。また、パソコンの不足は、オペレーションに不備が生じ、ICT化の推進の阻害要因になってしまいます。
2点目は、平成29年度より全ての教職員が千葉市の職員になる予定ですので、教員がチェインズシステムの利用ができる環境を要望いたします。これは、千葉市職員として情報を共有することや職員間のネットワークの充実を図ることで交流が可能となり、多面的な効率化を実現し、業務改革を行う上での環境の整備を整えるためです。
3点目は、Cabinetシステムのバージョンアップ、保育支援システムの導入など、さらなるICT化の推進、充実を要望いたします。
以上3点に関しましては、千葉市の保育、教育の質の向上のための基盤を整備するものだと考えられます。重ねて申し上げますが、保育現場である保育所、教育現場である学校は、市役所に比べるとICT化に関しておくれていると思われます。まずは、Cabinetシステムの更新に当たっては、ICTの専門家である業務改革推進課、そして情報システム課、これらの課が持つこれまでに蓄積した知識を教育における先進的なICT環境の実現のために生かしていただけることをお願いしたいと思います。
これからの保育、教育のさらなるICT環境の充実だけでなく、将来を担う子供たちのために、子育ての環境、教育環境のさらなる充実を要望いたしまして、私の一般質問を終わりにしたいと思います。御清聴ありがとうございました。(拍手)
501 ◯議長(向後保雄君) 川合隆史議員の一般質問を終わります。
一般質問を続けます。7番・櫻井崇議員。
〔7番・櫻井 崇君 登壇、拍手〕
502 ◯7番(櫻井 崇君) 無所属、花見川区選出の櫻井崇です。当選以来、連続24回目の質問を行います。
第1問目は、幕張新都心の新駅構想についてです。
請願駅というのは、駅の設置を望む側が費用を負担するものです。今回の請願側とは、千葉県、千葉市、習志野市、イオンモールとなっております。請願駅として越谷市に建設された越谷レイクタウン駅は、このような形になっておりますけれども、ここは、越谷市が18億円負担し、URが18億円、合計36億円を負担したものです。ただ、イオンモールは、一銭も負担しておりませんし、当然JRも負担しておりません。ただし、これをつくった段階では、越谷市の人口って、このレイクタウン近辺は非常に人が少なかった。今はどんどん、どんどん人口もふえ、イオンモールの利用者もふえている状況でございます。私が申し上げたいことは、最大の受益ある者が応分の負担をするということなんです。では、この新駅構想について最大の受益者は誰か。千葉市民でしょうか。そのあたりについて、ちょっと崩していきたいというふうに考えております。
幕張新都心の新駅については、市民の目線、また、費用負担の視点が欠けておるので疑念があると、平成28年3月の定例会で取り上げた経緯があります。
そこで、今回改めて伺いますけれども、新聞報道によれば、JR京葉線の海浜幕張駅、新習志野駅間に検討されている新駅の事業費が概算で約100億円と見積もられております。
そこでお尋ねします。
新駅の今後のスケジュールといつ概算費用が明らかになるのか、お示しください。
次に、IR、統合型リゾートについてです。
当然、この最初の質問は、教育と地域の防犯、そしてIR、統合型リゾートについてでした。いわゆるIR推進法は、既に衆議院で可決され、いよいよ参議院でも可決される見通しとなってまいりました。IR政策のメリット、デメリットを論じることは別の機会に譲り、本市のIR政策について、これまでの流れを整理し、当局の見解を問うことにいたします。
報道によれば、積極的にIR誘致の自治体としては、大阪市、横浜市が挙げられておりますけれども、千葉市も千葉県も挙がっておりません。IRについて、過去の当局の答弁を要約すると、次の3点に尽きます。一つ目は周辺住民の理解、二つ目が地元経済界の機運の高まり、そして、三つ目が国の法案の動向であります。
そのうち、まず、地域経済の機運の高まりですが、幕張新都心MICE・IR推進を考える会のリストでは、幕張新都心を中心とする新進気鋭の企業の名が連なっております。機運は高まっていると、私は思います。
次に、住民の理解ですが、これはやはり賛否両論があります。なかなかハードルが高いと感じております。ただ、千葉県におきましては、平成25年10月23日、IR誘致を推進する、意見書ではなく決議がなされております。これは、平成25年10月23日、自民、公明、民主党の賛成によってなされたものです。そして、それを受けて、千葉市議会におきましても、平成25年12月16日、これもほとんどの会派、自民、民主、公明、維新、その他無所属の賛成により決議が可決されております。
ただ、千葉市のIR議連は、今まで議連の研究の成果を発表し、住民と意見交換の場も設けてまいりました。こちらですね。これが住民との意見交換の場です。また、千葉市当局もIRについては、このように過去2回にわたって、ベイタウンコアで意見交換会を、説明と意見交換をやってまいりました。今回のIR推進法の附帯決議にもあるように、今後も市民と意見交換をする場は必要と考えております。
そこでお伺いいたします。
前回の市長マニフェストにおいて、MICE、IRについては、何と記載されているのでしょうか。
次に、第3問目は公共施設の老朽化について質問いたします。
皆さん、想像してみてください。4階から1キログラムのコンクリートがもし頭上に落ちたら、どんなふうになってしまうでしょうか。これは、実際に本市で起きた事故です。そして、そこは常時人の出入りする場所でした。高度経済成長期に人口が増加し、それに伴って多くの施設が建築されました。つまり、多くの施設が建築後40年が経過し老朽化しているわけです。先ほどの事件とは、去る9月13日に真砂コミュニティーセンターで外壁のひさしの一部が落下するという事故でした。この施設もちょうどその頃、昭和47年度に建設された旧真砂第一小学校跡施設を活用し、大規模改修工事を行って、真砂コミュニティーセンターと障害者福祉サービス事業所として、本年7月にオープンした建物です。
そこで質問いたします。
今回の真砂コミュニティーセンターの外壁のひさしのコンクリート片が落下した状況と事故後の対応について御説明ください。こちらが、よく見えないんですけど、天窓を突き破ってきたものでございます。
最後は、花見川区の諸問題、道路についてお話しいたします。
花見川区の特徴というのは、消滅可能性都市と私は考えております。消滅可能性都市という言い回しは、このネーミングは余りにもセンセーショナル的すぎるとの批判もありますけれども、高齢化や少子化による先細りをあらわすには最適の言葉であると思いますので、私は、この言葉を使わせていただきます。
実際、花見川区では、平成22年、平成27年の2回の国勢調査で連続して人口が減少しております。平成22年はマイナス759人、平成27年はマイナス1,749人です。人口が減少しているのは、千葉市6区のうち花見川区だけです。しかし、町別に考えると、また事情が変わってきます。こちらは、こてはし台の人口推移です。人口も減ってきております。それから、黄緑色の高齢化率というのも非常に年々高まってきております。また、次の花見川団地、これも同じように人口も年々減ってきていて、高齢化率もどんどん高まってきております。しかし、花見川区で、別の動きを見せている町もあります。それがこちらの幕張町です。幕張町の人口は、やはり伸びております。そして、生産年齢層も結構一定しております。幕張本郷も同様です。このようなところがあるわけなんです。
ですから、政策を転換していければ、その町別というところのデータというものをもっと集計しないといけないのかなと思うんです。しかし、そうはいっても、このような消滅自治体と位置づけられている花見川区で大事なことの一つは、やはり交通網の整備だと考えております。それで、利便性を高めることが必要だと考えております。
では、今議会の補正予算議案においては、千葉鎌ヶ谷松戸線の増額補正について審議されました。こちらですね。こちらをごらんいただければわかりますけれども、平成16年7月に、国道14号から幕張中学校前交差点までの昆陽地下道を含む1,290メートルの幕張工区が、また、平成25年7月には、引き続く区間として武石インターまでの520メートルの武石工区が完成しております。現在では、武石から習志野市境までの960メートルを事業中で、平成29年度に早期供用開始するとのことであり、幕張の海浜地区と内陸部が4車線で一気につながり、利便性が向上し、花見川区全体のさらなる発展と活性化に大きく寄与するものと期待しております。
一方では、本路線の近くでは、花立踏切の除却事業が現在休止中であり、この事業の先がなかなか見えてきません。私は、昨年の第3回定例会で、この事業の現状について質問しました。当局の答弁は、鉄道用地内の工事の設計をJR東日本に委託中との答弁をいただいております。その後の状況が気になるところです。
先日、関連する自治会長に状況説明を実施したことは聞いておりますが、改めて花立踏切の除却事業について伺います。
まず、JR東日本に委託した設計において、概算事業費を算出すると聞いておりますけれども、今後必要となる概算事業費は幾らでしょうか。
2回目以降は自席で行いますが、説明員の皆様におかれましては、時間も押しておりますので、簡潔、速やかな答弁をお願いいたします。(拍手)
503 ◯議長(向後保雄君) 答弁願います。
総合政策局長。
504
◯総合政策局長(金親芳彦君) 初めに、幕張新都心地区の新駅についてお答えします。
今後のスケジュールと概算費用が明らかになる時期についてですが、現在、基本調査について、JR東日本が工法、工期及び概算事業費等を精査しており、来年1月に開催を予定している新駅調査会において調査結果が報告される見込みであります。
次に、IRについてお答えします。
前回の市長マニフェストにおいて、MICE、IRはどのように記載されているのかについてですが、MICE戦略のさらなる推進、IRの可能性と課題について研究を進め、幕張新都心のアーバンリゾートとしての魅力を高めるとの記載を承知しております。
以上でございます。
505 ◯議長(向後保雄君) 市民局長。
506 ◯市民局長(小池浩和君) 公共施設の老朽化についてお答えします。
真砂コミュニティーセンターの外壁のひさしのコンクリート片が落下した状況と事故後の対応についてですが、真砂コミュニティーセンター4階の外壁のひさしから、大きさ約20センチ、重さ1キログラムのコンクリート片が1階の障害者福祉サービス施設「でい・まさご弐番館」のプラスチック製ドーム型天窓を突き抜け、配膳、下げ膳室へ落下したものであります。対応といたしましては、利用者や職員の安全を確保するため、緊急の措置として、コンクリート片などが落下する可能性がある天窓の下と建物の周囲を立入禁止にいたしました。また、外壁の改修までの暫定的な措置として、落下防止のためのネットを設置する準備を進めているところであり、12月中に完了する予定であります。なお、外壁の改修については、関係課と協議した結果、大規模な改修工事になることから、現在、外壁改修実施設計を行っております。
以上でございます。
507 ◯議長(向後保雄君) 建設局長。
508 ◯建設局長(永名淳悟君) 道路についてお答えします。
花立踏切の除却事業における今後必要となる概算事業費についてですが、施工時間に制約を受けることや安全性に十分配慮した対策を施すこと、また、近年の労務単価、資材単価の高騰などにより、約141億円と見込んでおります。
以上でございます。
509 ◯議長(向後保雄君) 櫻井崇議員。
510 ◯7番(櫻井 崇君) 御答弁、ありがとうございます。
新駅構想は、かつて県が立ち上げて立ち消えになったということがあります。平成6年に期成同盟準備会が設置され、その後、立ち消えになりましたが、その理由をお示しください。
511 ◯議長(向後保雄君)
総合政策局長。
512
◯総合政策局長(金親芳彦君) 千葉県土地企業管理局からは、景気の低迷の影響等により、企業立地が進まなかったためと聞いております。
513 ◯議長(向後保雄君) 櫻井崇議員。
514 ◯7番(櫻井 崇君) 前回の期成同盟準備会に千葉市は参加いたしませんでした。今回、幕張新都心拡大地区新駅設置調査会に千葉市が参加した理由をお示しください。
515 ◯議長(向後保雄君)
総合政策局長。
516
◯総合政策局長(金親芳彦君) 幕張新都心では、平成25年12月にイオンモール幕張新都心が拡大地区へ進出し、当該地区やその周辺における土地利用が進むとともに、計画人口1万人の若葉住宅地区の開発が開始されたことや、幕張メッセにおいて東京オリンピック・パラリンピックの競技開催が決定したことなどから、海浜幕張駅のさらなる混雑が予想されます。
このことから、幕張新都心全体における交通機能の強化や利用者の分散化を図る上で新駅設置が極めて重要であると考え、新駅の設置可能性等の調査研究を行うことを目的に同調査会へ参加をしたものであります。
517 ◯議長(向後保雄君) 櫻井崇議員。
518 ◯7番(櫻井 崇君) 答弁の内容は理解できる部分がある反面、こじつけとも思われる点が幾つかございます。
では、平成6年の期成同盟準備会設立と今回とでは、どのように事情が異なるのでしょうか。
519 ◯議長(向後保雄君)
総合政策局長。
520
◯総合政策局長(金親芳彦君) 期成同盟準備会が設立をされた平成6年では、幕張新都心における就業者、就学者、来訪者、居住者の活動人口は1日当たり約7万人でしたが、新駅設置調査会を設置した現在では、幕張ベイタウン地区の住宅整備や企業立地が進むほか、大型商業施設の開業などにより、平成28年4月1日現在で、1日当たり約22万8,000人もの人々が活動する町へと大きく成長をしております。
521 ◯議長(向後保雄君) 櫻井崇議員。
522 ◯7番(櫻井 崇君) 活動人口が7万人から22.8万人と約3倍に増加しているので、新駅設置の合理性は一応あるものとは考えられます。
では、こじつけと思われる点について質問していきます。
計画人口1万人の若葉住宅地区が新駅設置の理由として答弁されております。若葉住宅地区から海浜幕張駅までの距離と新駅までの距離をお示しください。
523 ◯議長(向後保雄君)
総合政策局長。
524
◯総合政策局長(金親芳彦君) 若葉住宅地区の中心から直線距離で海浜幕張駅まで約0.8キロメートル、新駅までは約2.3キロメートルです。
525 ◯議長(向後保雄君) 櫻井崇議員。
526 ◯7番(櫻井 崇君) 皆さん、スライドをごらんください。
これが若葉住宅地区、そして、これが海浜幕張駅、そして新たに予定されている新駅予定地。3倍の距離があります。新駅は基本的に、海浜幕張駅が快速停車ですので、新駅は快速ではなく各駅停車の駅ということです。そうしますと、計画人口1万人であっても、この人の利便性、ここに来る千葉市民の利便性というのは確保はされないというふうに、私は考えております。
では、イオンモールなんですけれども、イオンモールがここにできたということがその前提としてあるのでしょうけれども、先ほどの答弁でありますが、活動人口がふえたというのは、やはりイオンモールが寄与している部分はあると思うんです。あそこは、夜、24時間営業の動物病院がありまして、結構、私も利用したりしています。イオンモールのある幕張の土地の地主関係についてはちょっと複雑になりますので、そこは飛ばしまして、JRについて今度伺っていきます。
JRの事業というのは、公共鉄道であるという反面、営利企業、純然たる営利企業という側面があることを見逃してはいけないと思います。もうけにならないことは絶対に手を出しません。今回の千葉の中心市街地と千葉駅にオープンした駅ナカの関係についても同じことが言えます。
答弁には、新駅設置の理由で、既存の海浜幕張駅の混雑緩和を挙げておりました。でも、JR海浜幕張駅の混雑緩和については、ここですね、この混雑緩和については、実は千葉県と千葉市は共同でいろんな要請をしているんです。それは、平成12年、平成13年に幕張新都心まちづくり協議会、そして千葉県、千葉市の3者で、JR東日本本社に対して改札口の増設を要望して、13年に東口に臨時改札口が設置されました。そういった改札口は、大規模なイベント開催時に臨時で開放されていたので、県と市とまちづくり協議会としては、常時開設してほしいというふうな要望を出しておりました。ところが、そうはいかなかったんです。
ここには、実は駅ナカができてしまった。皆さん、御存じですよね、海浜幕張駅の駅ナカ。私もあそこを結構利用するんですけれども、その駅ナカができたから、もう改札口の増設は無理なんです。だから、新駅というのはちょっと乱暴なような気がするんですけれども、海浜幕張駅の駅舎改良の計画を知ったのは、実はJR東日本ではなく、千葉県の企業庁からの情報提供により初めて知ったということなんです。つまり、JRはそういう営利企業であるということは見逃してはならない視点。JRは、実際にこういう調査をやっているということは、利益が見込めるからやっているわけなんです。また、この幕張新都心新駅近辺には、JRの土地というのは結構あるんです。ですから、JRはこれによってやはり利益があるということを、まあ当然のことなんです、営利企業ですからあるんですけれども、駅を設置した場合に、整備費は、それは市が負担するということになるんです。
では、もう1回お伺いしますけれども、両駅ができた場合に、分散化を図るため新駅に移動するには、どのような方法があるのでしょうか。
527 ◯議長(向後保雄君)
総合政策局長。
528
◯総合政策局長(金親芳彦君) 新駅の設置が決定した場合には、両駅の分散化を図るため、新駅へ誘導するための案内などを検討していく必要があると考えております。
529 ◯議長(向後保雄君) 櫻井崇議員。
530 ◯7番(櫻井 崇君) わかりました。
オリンピック・パラリンピックのことについても言っておられますけれども、これはあくまでも一過性のものなんです。やはり、これから高齢化、人口減少に日本経済はますます縮小していくと思われます。それでも、幕張新都心の活動人口がふえていることを考えれば、新駅設置にも合理的理由はあるかもしれません。
そうすれば、あとは負担割合となります。私の持論ですけれども、本市の負担を必要最小限にとどめ、県、イオンモール、JRに応分の負担を求めるべきと考えますけれども、見解をお示しください。
531 ◯議長(向後保雄君)
総合政策局長。
532
◯総合政策局長(金親芳彦君) 基本調査の結果をもとに、費用負担も含め、新駅設置につきまして、千葉県企業土地管理局や進出企業などの関係者と協議をしてまいります。
533 ◯議長(向後保雄君) 櫻井崇議員。
534 ◯7番(櫻井 崇君) 了解いたしました。そのように強くやっていただきたいと思います。
次に、IRについて伺っていきます。
市長のマニフェストにMICE、IRの件が記載されていたということは了解いたしました。
現在開会中の臨時国会で法案が成立したとして、市としてIRを誘致するのか、見解をお示しください。
535 ◯議長(向後保雄君)
総合政策局長。
536
◯総合政策局長(金親芳彦君) いわゆるIR推進法につきましては、衆議院で可決され、現在、参議院で審議をされております。この法案は、カジノ施設を含む特定観光施設の区域の整備の推進に関する基本理念及び基本方針など基本的な事項を定めており、具体的な推進に必要となるべき事項は、全て法律の施行後1年以内を目途として必要となる法制上の措置を講ずることとされております。さらに、同法の施行に当たっては、刑法の賭博に関する法制との整合性やギャンブル依存症等に対する取り組みの構築、強化、さらには、区域認定の申請に当たっての地方議会の同意、国民的な議論を尽くすことなどの附帯決議がなされております。
法案が成立した後には、これらの附帯決議などを踏まえ、具体的な整備の推進に関する法律案の検討のためのさまざまな議論がなされるものと思います。引き続き、これらの動向を注視しながら、慎重に検討を進める必要があると考えております。
537 ◯議長(向後保雄君) 櫻井崇議員。
538 ◯7番(櫻井 崇君) ただいま、局長から伺った答弁は、まさに教科書の範疇から出ていないと思います。いつも、この国政の動向を注視し、注視しと、注視しというのは何もやらないということですからね。ですから、局長ではなく、私は熊谷市長じきじきに答えていただきたいと思います。やるやらないも含めまして、市長は、今回のIR法案の成立を受けて、本市におけるIRをどのようにお考えでしょうか。
539 ◯議長(向後保雄君) 熊谷市長。
540 ◯市長(熊谷俊人君) MICEに力を入れている、また、入れていくべき本市としては、整理すべき課題はございますが、MICE強化における選択肢の一つとして認識すべきと考えております。
541 ◯議長(向後保雄君) 櫻井崇議員。
542 ◯7番(櫻井 崇君) 御答弁ありがとうございました。MICEを展開していく上で、IRの検討は不可欠であるとの御認識であると受けとめます。
次に、公共施設のことについて改めて伺っておきます。
今回の事故は、本当に約20センチメートルのコンクリート片が4階から落ちたということで、どれくらいのパワーというか、衝撃があるかと申しますと、計算したところですね、時速約60キロですね、60キロ。1キログラムのコンクリート片が頭部を直撃したら大参事です。
では、なぜ、コンクリート片が落ちたのか、原因をお示しください。
543 ◯議長(向後保雄君) 都市局長。
544 ◯都市局長(服部卓也君) コンクリートが劣化し、中の鉄筋に水が回り、鉄筋が腐食することで膨張が起こり、コンクリートが割れ落ちたのではないかと推察しております。原因は老朽化による劣化と考えております。
545 ◯議長(向後保雄君) 櫻井崇議員。
546 ◯7番(櫻井 崇君) 老朽化ということですけれども、こうした施設の外壁の老朽化に対して、本市としてはどのような対策をとっておられますか。
547 ◯議長(向後保雄君) 都市局長。
548 ◯都市局長(服部卓也君) 外壁の老朽化対策としては、平成22年度に経過年数に基づいた保全計画を策定し、劣化や破損への対応を未然に防ぐ予防保全の手法により改修を行うこととしております。さらに、定期点検により施設個々の状況を的確に把握し、必要に応じた改修を実施しております。
549 ◯議長(向後保雄君) 櫻井崇議員。
550 ◯7番(櫻井 崇君) 具体的には、どのような点検で、いつ行うのでしょうか。
551 ◯議長(向後保雄君) 都市局長。
552 ◯都市局長(服部卓也君) 建築基準法に基づき一定の規模や用途の市有建築物及びその敷地について、安全上支障がないことを確認するため、建築物は3年以内ごとに、建築設備にあっては1年以内ごとに、一級建築士など定められた資格を有する者にその損傷、腐食、その他の劣化の状況を点検させているものであります。
553 ◯議長(向後保雄君) 櫻井崇議員。
554 ◯7番(櫻井 崇君) では、今回の真砂コミュニティーセンターは、この法で義務づけられた定期点検をいつ行っていたのですか。
555 ◯議長(向後保雄君) 市民局長。
556 ◯市民局長(小池浩和君) 学校として使用していた平成22年10月に実施をしております。
557 ◯議長(向後保雄君) 櫻井崇議員。
558 ◯7番(櫻井 崇君) 随分前になりますね。平成22年の法定定期点検の3年後は、平成25年ですよ。平成25年には定期点検をやっていなかったのですか。
559 ◯議長(向後保雄君) 市民局長。
560 ◯市民局長(小池浩和君) 平成25年度には、定期点検を実施しておりません。
561 ◯議長(向後保雄君) 櫻井崇議員。
562 ◯7番(櫻井 崇君) なぜ、行わなかったのですか。
563 ◯議長(向後保雄君) 市民局長。
564 ◯市民局長(小池浩和君) 平成23年3月に廃校となり、25年度以降は建物を使用していなかったこと、コミュニティーセンター、福祉サービス事業所などとして使用するための大規模改修工事を予定していたことから、25年度に定期点検は実施しておりませんでした。
565 ◯議長(向後保雄君) 櫻井崇議員。
566 ◯7番(櫻井 崇君) それでしたら、本年4月にオープンしたのですから、そのときにすぐに定期点検を行うべきではなかったのですか。
567 ◯議長(向後保雄君) 市民局長。
568 ◯市民局長(小池浩和君) 大規模改修工事前の目視確認において、危険箇所は確認されていなかったこと、また、大規模改修工事の直後であったことから、直ちに定期点検は実施しておりませんでした。しかしながら、コンクリート片が落下した事実については重く受けとめており、現在、設計を行っている外壁改修工事によって安全は確保されることとなりますが、今回のような不測の事態が発生することのないよう、建物の適切な管理と点検に努めてまいります。
569 ◯議長(向後保雄君) 櫻井崇議員。
570 ◯7番(櫻井 崇君) 事故が起こってから改修を行うというのは、やっぱり遅いんですよね。事前にそういったふぐあいをちゃんと防止していかないといけない。予防保全を徹底することが必要だと思います。
こちらの表を見ていただきますと、ここまでが教育委員会の所管で、そこから市民局のコミュニティーセンターとしての所管になるわけなんです。定期点検はまだやっていないです。ここで事故が発生しまして。本来でしたら、ここの場所でやるはずだった。これはやっぱり、縦割り構造の中の間隙を縫って発生した事故だと思っておりますので、特にこれからは、学校施設の老朽化対策、学校は常時子供たちがいるわけですから、そのあたりもしっかりと含めて検討していただきたいと思います。
次に、花見川区の諸問題について、花立踏切の概算事業費約141億円、了解いたしました。施工時間に制約を受けると工事は長時間かかると思われますが、どのくらいの時間がかかるのでしょうか。
571 ◯議長(向後保雄君) 建設局長。
572 ◯建設局長(永名淳悟君) 施工時間が終電から始発までの約3時間に制約されることや掘削が人力施工となるなど、制約が大きいことから、工事は、着手から完成まで約15年の期間を要すると見込んでおります。
573 ◯議長(向後保雄君) 櫻井崇議員。
574 ◯7番(櫻井 崇君) 予算と期間について了解いたしました。
では、次は、前任期も含めて3回目となる質問です。
発端は、ここにあります幕張東小の前を通る市道189号線ですね、ここは1キロ圏条例の中に入っている土地で、どんどん宅地化が進んで、工事車両もどんどん通行しています。しかし非常に狭い。ここの拡幅の要望が上がりますけれども、要望した方々が土地を提供してくださらない。だから、全然こういう状態なんです。これからますます、ますます、こういった状態はふえていきます。でも、10キロぐらい上空から見ると、こういうふうになっているんです。ここに幕張東小があります。これは市道189号線、今のところの、これと並行に幕弁線の計画道路がこうあるわけなんですね。これは計画道路ですから、住宅も建っております。
ここのところについて、幕張本郷につながる市道幕張町弁天町線について、当該区画の土地区画整理事業を立ち上げて早急に幕弁線を整備すべきと考えますが、御見解をお示しください。
575 ◯議長(向後保雄君) 都市局長。
576 ◯都市局長(服部卓也君) 本市施行の区画整理事業は、現在3地区が施行中であり、それらの早期事業完了に向けて鋭意努めているところであります。東幕張の未施行地区の事業化は、その進捗状況を踏まえて今後の対応を検討したいと、このように考えております。
577 ◯議長(向後保雄君) 櫻井崇議員。
578 ◯7番(櫻井 崇君) 都市局からは、そういう答弁をいただけると思っていました。要するに、事業化の見通しが立っていない。面事業である区画整理と線事業である道路整備というのは、区画整理を一緒にやらなくちゃいけないと、そういう答弁をずっといただいております。ただ、それを一歩踏み出すためにお伺いします。
そこの幕張町弁天町線の概算事業費をお示しください。
579 ◯議長(向後保雄君) 建設局長。
580 ◯建設局長(永名淳悟君) 幕張中学校前交差点から幕張本郷に至る延長750メートルの区間については、幕張町と幕張本郷との高低差が10メートル以上あり、盛り土や橋梁などの構造物が必要となりますが、その詳細な構造が決定していないことや土地、家屋の調査が未実施であるなど、未確定要素が多いため、現時点では正確な事業費ではありませんが、おおむね75億円程度と推定しております。
581 ◯議長(向後保雄君) 櫻井崇議員。
582 ◯7番(櫻井 崇君) 75億円、確かに答弁いただきました。それを出すか出さないか、これが未来の投資となるかということなんです。前に、ここの部分で、皆さん、誤解されるのは、幕張の区画整理って、これ全部だろうと言うんですが、違うんです。今言っているのは、この赤いところだけなんです。この両側は、いつやるか、やらないかもわからないんです。そして、ただ、やらない、この区画整理になっていないここのところに区役所まで道を、実は道路事業で区画整理に先立ってやっているんです。であれば、私は、こちらのところも、同様に区画整理と関係なく、区画整理に先立って、道路事業75億円を使って、それを整備すべきであると考えております。それがやはり、これからの子育て世代の人たちをこの地区に流入させていく有効なことだと思いますし、本市はここらで、そういう政策を転換して、未来に向けた投資74億円、75億円ですか、これはやはり、私は必要だと思っておりますので、こちらのほうも十分に検討していただければと申し上げまして、私の一般質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手)
583 ◯議長(向後保雄君) 櫻井崇議員の一般質問を終わります。
以上で、本定例会の一般質問を終わります。
本日の日程は、以上で終了いたしました。
明日は、午後1時から会議を開きます。
本日は、これをもって散会といたします。御苦労さまでした。
午後4時50分散会
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地方自治法第123条第2項の規定により署名する。
千葉市議会議長 向 後 保 雄
千葉市議会議員 岩 井 雅 夫
千葉市議会議員 秋 葉 忠 雄
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