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  1. 千葉市議会 2001-07-02
    平成13年第2回定例会(第5日目) 本文 開催日: 2001-07-02


    取得元: 千葉市議会公式サイト
    最終取得日: 2021-09-28
    ↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1      午前10時0分開議 ◯議長(萩田 章君) これより会議を開きます。  出席議員は50名,会議は成立いたしております。    ───────────────  諸般の報告 2 ◯議長(萩田 章君) 諸般の報告については,お手元に配付のとおりでございます。    ───────────────       諸 般 の 報 告 1 議会内会派解散  (1) 市民クラブ幹事長より,6月28日付をもっ   て解散届が提出された。    米持克彦,木村正信 2 議会内会派異動  (2) 市政会幹事長より,6月28日付をもって下   記のとおり異動届が提出された。    幹事長・小金沢常幸,副幹事長・大塚進,   会計・茂手木直忠,米持克彦,木村正信,中野   弘,竹内正巳,西巻義通    ───────────────  日程第1 会議録署名人選任の件
    3 ◯議長(萩田 章君) 日程第1,会議録署名人選任の件を議題といたします。  私より指名いたします。19番・石井茂隆議員,20番・森茂樹議員の両議員にお願いをいたします。    ───────────────  日程第2 市政に関する一般質問 4 ◯議長(萩田 章君) 日程第2,市政に関する一般質問を行います。  なお,西巻義通議員より,一般質問を取りやめたい旨の申し出が参っておりますので,御了承願います。  それでは,通告順に従いお願いをいたします。4番・近藤千鶴子議員。    〔4番・近藤千鶴子君 登壇,拍手〕 5 ◯4番(近藤千鶴子君) 千葉市議会公明党近藤千鶴子でございます。  質問に入ります前に,先月8日に,国立大阪教育大学附属池田小学校で,大変に痛ましい事件が発生いたしました。その後の十分な対応を望むところでございますが,被害に遭われ亡くなられたお子さんの御冥福と,けがをされたお子さんの一日も早い回復を心からお祈り申し上げます。  また,このたび,6期24年の長きにわたり,千葉市の発展のために多大な尽力をいただきました松井市長さんには,心より感謝申し上げます。  私は,千葉で生まれ,この千葉市で育ちました。そしてこの千葉市に大変誇りを持っております。特に,今日に至るまでの発展の中で,私がちょうど成人を迎えました昭和52年以来,リーダーシップをとられてきた松井市長の行政手腕によるところが大きいと存じます。ここでは,すべては申し尽くせませんが,市民生活万般にわたって多くの功績を残されました。これから市長を退かれましても,健康には十分留意され,さらなる千葉市発展のために,御指導,御鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。  それでは,通告に従いまして質問に入らせていただきます。  まず,少子化対策について伺います。  総務省が子供の日にちなんで発表した人口推計によりますと,ことし4月l日現在の15歳未満の子供の数は,前年より24万人少ない 1,834万人となり,20年連続で減少したということであります。総人口に占める子供の割合も,前年より0.3ポイント低い14.4%で,戦後最低を更新しました。  また,昨年,厚生省,現在の厚生労働省がまとめた1999年の人口動態統計によりますと,同年中に生まれた子供の数は117万7,000人,1人の女性が生涯に産む子供の数を示す合計特殊出生率は1.34で,ともに統計をとり始めた1899年以降の最低を更新しました。  人口を維持するのに必要と言われる合計特殊出生率の水準は2.08とされており,これを大きく下回る日本の行き着く先は,人口の減少に次ぐ減少であります。そして,人口の減少とともに,人口構造も大きく変化することが見込まれます。少子化は,日本にさまざまな影響をもたらすと言われております。  経済面では,労働力人口の減少と年齢構成の変化が,労働生産性の上昇を抑制し,経済成長率を低下させるのではないかと懸念されております。  また,少子化と同時に進む高齢化は,年金,医療,福祉など社会保障分野で現役世代の負担を増加させることにもなります。  一方,社会面への影響も見逃すことはできず,ひとり暮らしの高齢者や子供のいない家族の増加によって,家族の機能も大きく変わると考えられます。  単身高齢者の増加は,介護など社会的扶養の必要性を高めることにつながり,さらには,子供同士の交流の機会の減少によって,子供の社会性をはぐくみにくくなることも指摘されております。  本来,子供をもうける,もうけない,育児をする,しない,また,将来の社会設計をどのように描くかということは,すべて良識ある個人の裁量にゆだねられるべきであり,国や行政が左右すべきでないことは言うまでもありません。が,少子化そのものが問題であるとともに,何が少子化を引き起こしているのか,その原因についてもしっかりと把握していくことが必要となります。  少子化対策とは,子供を欲しいにもかかわらず産むことができない。産んだとしても育てていける十分な環境がない,自信がない。子供を産むことによってみずからの生活が一方的に制約されてしまう。そうした現状を少しでも改善していくことにあるのではないでしょうか。  以下,三つの観点から質問させていただきます。  第1に,不妊への支援について。  一般に,妊娠を希望してから2年を経過して妊娠できない症状は不妊と呼ばれ,現在においては各種の治療法が実施されています。しかし,公的な保険適用はなく,多くの家庭が多大な費用の捻出に苦慮している現状があります。  現在,不妊治療は,広く医療行為として実施されているにもかかわらず,健康保険が適用されるのは,検査や排卵異常に対する薬の使用などに限られます。治療に進めば,全額自己負担となります。治療費は医療機関ごとに定められ幅がありますが,1回の人工授精で5,000円から3万円,体外受精は1回で20万から50万円,顕微授精は1回に40万から60万円程度かかると言われております。  しかも,1回の治療で妊娠できる確率は約2割であり,長引けば費用は膨れ上がることになります。また,治療に専念するためにフルタイムの職を手放さざるを得ない。治療が生活の中心になり,将来の計画が立てられないなど,目に見えない負担も重くのしかかっています。  1998年度に婚姻されたカップルは,約78万4,500組です。そのうち約10%,7万8,000組が不妊であると推測されており,現在,不妊治療中のカップルは,推計で約28万5,000組であると言われております。  また,昨年11月に出された,健やか親子21検討会からの報告書にも,主要課題として不妊ヘの支援が述べられております。  そこでお伺いいたします。  当局では,不妊で悩んでいる市民の実態をどのように把握されているのか,お答えください。  また,不妊支援として大変要望の高い,不妊相談を初めとした情報提供体制の整備が必要と考えます。相談窓口の設置など対応の必要性を含めた当局の見解をお聞かせください。  第2に,出産育児一時金の貸付制度について。  健康な子供を出産するためには,妊婦の心と体の健康管理が何よりも重要となります。このため,妊婦は出産前に定期的に妊婦検診を受けることになります。妊娠初期から妊娠7カ月までは1カ月に1回の検診も,妊婦の状態や妊娠の週数に応じて検診の回数もふえていくことになります。とりわけ出産を控えた若い女性にとって,これらの検診を初め,出産の準備に必要な経費は,大きな負担となっているのが現状であります。現在,健康保険の出産育児一時金は,出産後に申請して支給される仕組みになっておりますが,若い女性が安心して子供を産める環境を整えていくためには,こうした経済的な負担感を少しでも取り除いていく必要があるのではないでしょうか。  昨年8月の参議院予算委員会では,若い多くの女性たちからの切実な要望を受けて,我が党の女性議員がこの問題を取り上げ,出産育児一時金の早期支給を求めました。その結果,昨年末には,24万円を限度として,出産に必要な費用を無利子で貸し付ける制度が創設されることになり,政府管掌健康保険の場合は本年7月から,そして国民健康保険の場合は本年4月から実施できるようになりました。  借りたお金は,出産後に申請して支給される出産育児一時金から差し引かれることになりますので,利用者は返済資金を用意することなく,実質的に出産育児一時金が前倒し支給されることになるものであります。  本市の国民健康保険においても,出産を控えた女性たちを応援し,少子化対策の一層の充実のためにも,できるだけ早く,この出産育児一時金の前倒し支給を実現させていただきたいと思います。  出産育児一時金の貸付制度導入の準備にどれだけの期間が必要なのか。実現までに何が問題となるのかを含め,当局の取り組みの状況についてお聞かせください。  第3に,小学校における命の教育について。  千葉市新5か年計画の中の,次代を担う子供たちをはぐくむための基本方針の中に,心の教育の充実が述べられております。  義務教育の充実のための施策展開として,学習集団の少人数化や情報教育の推進,実践的な語学力の習得など先進的な取り組みに対しては,高く評価するところであります。が,現場の学校では,依然としていじめや不登校など多くの問題を抱えていることも事実であります。未来を担うかけがえのない子供たちを大切に育てていく,今こそ,その具体的な取り組みが求められております。  昨年度,幾つかの小学校で命の講座が実施され,受講した子供たちや保護者の方々からも大変大きな反響の声を伺っております。  そこでお尋ねいたします。  以前,我が会派の代表質問でも,生と死を考えるためのカリキュラムの開発について提案いたしましたが,小学校でのこれら命の講座をどのように評価し,今後どのように展開しようと計画されているのか,当局の見解を伺います。  また,保健福祉局では,思春期保健対策事業として,平成12年度より,思春期教室赤ちゃん触れ合い体験学習を中学生を対象に行っております。  この事業は,乳幼児に触れ合う体験を通し,母性,父性を育成すること及び性に関する正しい知識の習得を目的に実施されておりますが,生活体験の少ない子供たちにとって,子供の成長過程に合わせた教育効果のある命の教育の必要性を痛感いたします。  今後は,子供の目線に立って,小学生への命の教育に重点を置き,今,行われている思春期保健対策事業を含め,より一層充実したプログラムを編成することが大事であると考えます。  そこで,来年度より実施される総合的学習の時間などを有効に活用しながら,小学校における命の教育を今までにも増して積極的に取り組むべきと考えますが,当局の御見解をお聞かせください。  次に,青少年健全育成事業について伺います。  21世紀の社会を築き,これを輝かしいものとしていくのは,現在の青少年たちであります。その次代を担う青少年がたくましく心豊かに成長することは,私ども国民共通の願いであります。  一方,そうした青少年への大きな期待が寄せられる反面,今日,青少年による刃物を使用した凶悪事件,薬物の乱用,いじめ,校内暴力,性をめぐる問題など,青少年が直面する問題は極めて深刻であると言わざるを得ません。  青少年の健全育成が叫ばれて久しくなりますが,こうした問題の背景には,家庭や学校,地域社会などの青少年を取り巻く環境の変化や,社会全体の価値観の多様化などのさまざまな社会的要因が絡み合っていると考えられ,非行の増勢といった現象面のみに目を奪われることなく,根底にある問題を深く考察することが必要であると思われます。  一昨年来,青少年と暴力,犯罪に関係した記事が新聞に載らない日はありません。ナイフによる殺傷事件が多発し始めてからのマスコミは,早急にその原因を求めて,具体的な解決策を提示しようとしているかに見える報道が目立ちます。雑誌などには,父性の衰退,戦後教育の欠陥,マスメディアの責任と,問題の原因を大胆にも一つにして論じる文章も目立つようになりました。しかし,そうして悪の根源を特定の因子のみに求めようとしても,それによって問題が解決されるわけではありません。  さらに,当時の首相や文部大臣が諮問した各種審議会の答申でも,論議は青少年の心の問題から学校教育制度に関するものまで幅広い分野にまたがりますが,いずれの審議会も,青少年問題の背景にある共通認識として,戦後50年の日本社会において,価値観が多様化しているとの分析に立った上で,一つには,子供に対する基本的なしつけがおろそかになっている,規範意識の必要性。二つには,多様な人間関係を経験する必要が少なくなっている,開かれた社会,人間関係の構築と指摘しており,国民の身近な問題として青少年問題を問い直していく必要があると強調しております。  そこでお伺いいたします。  本市においても,平成9年に,教育委員会生涯学習部青少年課より青少年育成の指針として,「健やかに育て」が作成されております。指針の期間を踏まえて,基本施策を具体的に実施してきた結果に対しての評価はどのように行われてきたのか,お答えください。  また,青少年対策の概要として,「千葉市の青少年」という冊子が,年度ごとに発行されております。子供は日々成長し変化するものであります。長いスパンでの評価と同時に,平成9年に出された青少年育成の指針を踏まえ,年度ごとの事業の見直しはどのようにされてきたのか,お答えください。  さらに,事業評価の基礎ともなります現在の千葉市の青少年の特徴をどのようにとらえているのか。そして,その情報をどのように把握しているのか,お聞かせください。  次に,緑区の諸問題について伺います。  第1に,保健福祉センターについて。  保健,福祉を一本化した保健福祉センターの整備については,平成12年の第2回定例会の一般質問において,早期の整備について要望させていただきました。その後,若葉区,緑区の保健福祉センターの整備に向けての準備など当局の取り組みについては,大変評価をいたしております。  一方,市民一人一人のニーズに合わせた相談からサービスの提供までを,総合的かつ効率的に行うためには,保健・医療・福祉サービス提供体制づくりが重要であることは言うまでもありません。  そこでまず,本庁,保健所と各区の保健福祉センターの役割,事務分掌など市民の利用しやすい体制づくりについて,当局の検討結果をお聞かせください。  次に,本年度予算に,緑区保健福祉センター用地3,327平方メートル取得のための予算が計上されておりますが,予定地の場所と,その場所の選定理由についてお答えください。  また,保健福祉センターを利用される市民ニーズを考えたとき,平成12年の第2回定例会でも強く要望いたしましたが,施設の設置と同時に,利用者の安全性,利便性を考慮した周辺整備が不可欠となります。  当局の前向きな取り組みを期待するところでございますが,保健福祉センターに至るまでの周辺整備についてお答えください。  第2に,土気駅周辺の整備について。  千葉大網線,土気駅近くの菰ケ谷踏切は,駅のホームに大変近いこともあり,踏切の遮断時間も長く,慢性的な交通渋滞を引き起こしている大変危険な踏切であります。そのため,土気跨線橋及び横断地下道の整備は,地域の皆さんにとっても大変要望の強い期待の事業であります。  そこで,駅周辺の整備について何点かお伺いいたします。  土気跨線橋の完成時期が,2年ほどおくれると言われています。その変更理由の一つに,平成12年11月にバリアフリー法が施行されたことにより,横断地下歩道の見直しが必要となったことが上げられております。どのような事業の見直しをされているのか,進捗状況についてお聞かせください。  また,平成11年9月の総括質問でも要望させていただきましたが,バリアフリー法の施行による土気駅北口のエレベーター設置の計画について伺います。  さらに,跨線橋整備後の土気駅北口の駅前広場の整備を含め,二度と死亡事故が起きないように,土気駅から北口広場前の交差点改良を初め,県道土気停車場千葉中線の歩道の整備など,事業計画について当局の御見解をお聞かせください。  以上で,1回目の質問を終わらせていただきます。御清聴ありがとうございました。(拍手) 6 ◯議長(萩田 章君) 答弁願います。稲葉助役。 7 ◯助役(稲葉秀雄君) 緑区の諸問題についてのうち,保健福祉センターについて御答弁いたします。  保健福祉センターの整備につきましては,議員お話しのとおり,これまでその体制づくりなど種々検討を加えてまいりましたが,少子・高齢化の進行や保健,医療,福祉をめぐる社会環境の変化を踏まえまして,市民のあらゆるライフステージに応じた情報の提供や相談への的確な対応など,保健,福祉の各種サービスを総合的に提供するとともに,市民による地域保健福祉活動を推進をいたしまして,市と市民の両面からのサービス提供体制を構築しようとするものでございます。  このため,現在の各区における保健センター福祉事務所の組織を統合して,機能を一元的に集約することとともに,社会福祉協議会の区事務所などの地域保健福祉活動のための施設として整備するものでございます。  その基本理念は,各区における安心・すこやか市民サービスの拠点を基本理念といたしております。  次に,本庁,保健所,保健福祉センターのそれぞれの役割や事務分掌でございますが,本庁は,本市の保健福祉行政全般における中枢機能を果たすこととし,保健所は,全市的な対応が必要な対人・対物保健サービスの提供など,保健サービスのネットワークの中核機能を担ってまいります。  また,保健福祉センターは,保健福祉サービス部門,社会援護部門,そして介護保険部門,さらには保健センターの四つの部門で構成をいたしまして,保健福祉総合相談窓口を中心に相談調整機能を強化いたしまして,市民に身近で頻度の高い保健福祉のニーズにきめ細かに対応ができるようにしてまいります。  なお,新5か年計画におきましては,御承知のとおり,若葉区,緑区,美浜区に整備することといたしており,稲毛区につきましては,用地を確保いたす予定でございます。  また,中央,花見川区につきましても,今後早期整備に向けまして,努力をいたしてまいりたいと存じます。  次に,緑区の保健福祉センター建設予定地についてでございます。  保健福祉センターの整備場所につきましては,区役所の隣接あるいは近接地とすることを基本といたしておりますが,交通機関などの地域の状況や現在ございます保健センターの有効活用などを総合的に勘案をし,選定することといたしております。  緑区につきましては,5カ所の候補地につきまして,区役所との位置関係あるいは交通の利便性等を総合的に検討いたしますとともに,現在の鎌取保健センターの有効活用を踏まえまして,その隣接地を含めまして,建設予定地といたしたものでございます。  この土地は,JR鎌取駅からは徒歩7分でございますが,県道の千葉大網線の歩道などが狭いために,乳幼児健診や高齢者,あるいは障害者の方々のセンター利用の安全確保が必要でございます。議員お話しのとおりでございまして,この面につきましては,関係部局と協調をいたしまして,歩道環境の整備など周辺の整備につきまして,今後取り組んでまいりたいと存じます。  以上でございます。 8 ◯議長(萩田 章君) 保健福祉局長。 9 ◯保健福祉局長(片岡佳和君) 少子化対策についての御質問のうち,所管分野の二つの御質問についてお答えいたします。  まず,不妊で悩んでいる市民の実態把握と相談窓口の設置等についてのお尋ねについてですが,不妊に悩む方々に対する情報の提供や相談への対応については,女性への健康支援という観点ばかりではなく,少子化を考える上でも非常に重要であると認識しております。  現在,本市においては,保健所,保健センターで,保健・医療にかかわるさまざまな相談を行っております。その中で,不妊についても年間40件程度の相談が寄せられておりますが,不妊の問題自身,プライバシーにかかわる事柄でもありますことから,市といたしましては,どのような実態にあるのかについては,正確には把握してない状況にあります。  なお,国の新エンゼルプランでは,平成16年までに都道府県47カ所に不妊治療に関する情報提供や精神面での相談を実施する不妊専門相談センターを設置する計画としており,千葉県においても,これを受けて千葉県子供プランの中で,不妊専門相談センターの整備を位置づけていると伺っております。  また,千葉県では,このセンターの整備に向け,平成13年度に不妊に関する実態調査や関係機関,関係者による検討会を実施する予定とも伺っております。  本市といたしましては,この結果や今後の県の施策動向を見きわめるとともに,国の健康日本21の千葉市版として,母子保健も含めた健康な町づくりの基本計画を策定することとしておりますので,その中でこの情報提供も含め,市としての相談体制の充実について,鋭意検討してまいりたいと存じております。  次に,出産育児一時金の貸付制度についての御質問にお答えいたします。  出産育児一時金は,平成6年の国民健康保険法の改正により,出産に対する一時金である助産費と育児手当金を統合して創設されたものであります。本市の平成12年度の交付実績は1,490件で,4億4,700万円であり,出生届の際に支給しております。  この貸付制度は,被保険者の福祉の向上を図れるものと考えられ,国からも積極的に取り組むよう通知が出ており,政令市や県内の幾つかの市においては,平成13年度より実施されておりますが,貸付制度の導入に当たっては,予算措置,貸し付けや償還の方法や事務手続など,具体的な実施方法について詰める点がまだありますので,現在,貸付制度の早期創設に向けて検討を進めているところでございます。  以上でございます。 10 ◯議長(萩田 章君) 教育長。
    11 ◯教育長(飯森幸弘君) 少子化対策についての御質問のうち,小学校における命の教育についてのお尋ねに順次お答えいたします。  初めに,小学校での命の講座をどのように評価しているかとのお尋ねでありますが,本市の小学校十数校では,生命の誕生,育児などについて,専門家のお話を伺いながら,生命の尊厳さを学ぶ時間を設けております。これらの学習は,自分の友だちの生命の大切さをみずからの誕生にさかのぼって実感し,日常の生活に生かそうとする態度を育てる重要な時間になっているものと考えております。  次に,今後の展開の経過と総合的な学習の時間等における命の教育への積極的な取り組みについてのお尋ねでありますが,関連がございますので,一括してお答えいたします。  平成14年度からの新たな教育課程では,道徳や特別活動,総合的な学習の時間において,これまで以上に心の教育を大切にした学習活動が展開されることになります。特に,総合的な学習の時間では,命の教育も,健康,福祉の視点から子供の興味や課題に応じて扱うことになっております。  いずれにいたしましても,今後,この命の教育は,総合的な学習の時間を含む学校の全教育活動において,積極的に取り組むべき重要な課題であると考えております。  次に,青少年健全育成事業に関する御質問についてお答えいたします。  最初に,青少年育成の指針の基本施策に基づく事業結果の評価と,年度ごとの事業の見直しについてでございますが,この指針は,千葉市青少年問題協議会での議論を経て作成されたものであり,その中で青少年の健全育成に向けた五つの基本施策が示されております。  重点的な事業につきましては,年2回開催されます千葉市青少年問題協議会の中で審議してきておりますが,五つの基本施策に基づく事業の総合的な評価につきましては,十分になされていたとは言えない面もございます。今後,教育委員会におきましては,評価の方法や内容の検討を含め,関係各課における事業実施状況の把握に努め,それらを踏まえて千葉市青少年問題協議会等で年度ごとに適切な評価を行い,本市の青少年事業のより一層の進展を図ってまいりたいと存じます。  次に,千葉市の青少年の特徴等につきましては,全国的な調査結果と大差はありませんが,平成12年度に教育委員会が行いました小中学生 1,600人の調査や,育成の指針を作成する際に実施しました調査結果,及び青少年に関係する各種の委員会や関係団体の会議等から,生活体験,社会体験,自然体験の不足,親子関係,友人関係の希薄等の傾向が指摘されてきております。  このような実態を踏まえ,本市教育委員会といたしましては,青少年育成委員会や青少年相談員の方々による各種球技大会やオリエンテーリング大会などを通しまして,体験学習の充実や仲間づくりの促進を図っております。  また,南部青少年センターでは,若い人のための講座や触れ合いクラブ等の事業を通し,体験活動の充実を図っているところです。事業の企画に当たっては,運営審議会の御意見をいただくとともに,受講者のアンケート調査等により学習ニーズを把握し,年度ごとに要望の多い講座や新しい講座を企画・実施しております。  今後とも関係各課,諸団体の協力を得ながら,青少年健全育成活動をさらに推進していくよう努力してまいります。  以上で終わります。 12 ◯議長(萩田 章君) 建設局長。 13 ◯建設局長(友野 征君) 緑区の諸問題についてのうち,所管について5点の質問に順次お答えいたします。  まず,土気跨線橋の地下歩道は,バリアフリー対応となっているかでありますが,地下歩道には4カ所の出入り口を設けることとしております。そのうち,3カ所がスロープで,1カ所が階段となっておりまして,この場所にエレベーターの設置が可能か,地元の皆様と協議,検討してまいりたいと考えております。  次に,土気駅北口のエレベーター設置の計画についてでありますが,新5か年計画の中で計画しておりまして,早期設置に向けて,現在,関係機関との協議を進めているところでございます。  次に,土気駅北口駅前広場の整備及び北口駅前広場前交差点の改良,土気駅から県道土気停車場千葉中線の歩道整備につきましては,関連がございますので,一括してお答えいたします。  御質問の3点につきましては,新5か年計画で県道千葉大網線の土気駅前交差点改良事業として,一体的に取り組んでまいります。  しかしながら,権利関係が複雑になっている土地が一部ございますので,その土地について調査に着手したところでございます。今後とも,同意が得られるよう努力してまいりたいと考えております。  以上で終わります。 14 ◯議長(萩田 章君) 近藤議員。 15 ◯4番(近藤千鶴子君) ただいまは,執行部の皆様より御答弁をいただきありがとうございました。2回目は,何点かの質問と要望をさせていただきます。  まず,少子化対策について。  初めに,不妊への支援について質問いたします。  新5か年計画の施策展開の基本的指針の少子・高齢社会への対応には,人口の構造の変化を的確にとらえ,保健,医療,福祉,住宅,雇用などあらゆる分野にわたり,必要な世代に必要なサービスが行き届く体制の構築が必要ですとあります。  また,健やか親子21検討会報告書の中には,不妊への支援,取り組みの方向性として,だれもが希望に応じて不妊治療を受けられる社会環境の整備が望まれる。また,不妊相談を初めとした情報提供体制の整備とカウンセリングを含む利用者の立場に立った治療方法の標準化が不可欠であると記されております。利用者中心の体制づくりが求められているところであります。  不妊の悩み,不妊相談といった場合,多くの人がまず思い浮かべるのは,不妊治療についての悩みであり,治療についての相談,医療相談であります。しかし,この認識は必ずしも正しいとは言えません。確かに不妊治療についての相談を希望するカップルは大勢います。検査を受けた方がいいのだろうか,このままの治療でいいのだろうかなどが,その代表的なものです。  しかし,これらの訴えが起こる背景には,さまざまな要素が絡んでおります。家族や周囲からのプレッシャー,社会的抑圧,夫婦関係など,不妊の悩みとはそれらが関連した複雑なものであるということをまず認識する必要があり,不妊相談とはそうした複雑な心に向き合う作業であり,医学的側面のみの対応では解決しないと言えます。  また,周知のとおり,不妊医療には多大な負担が伴います。一番大きな問題は,治療を受けても必ずしも子供が授かるわけではないということであります。事実,体外受精,胚移植を十数回繰り返しても妊娠に至らないカップルもいます。しかも,だれが妊娠してだれが妊娠しないのか,最終的な見通しは医療従事者にもわかりません。そうした見通しのない医療の中で身も心も疲れ果てるという声は少なくありません。  このような不妊をめぐる現状を踏まえ,日本家族計画協会理事の北村邦夫氏は,不妊相談の目的として,1,安心して話せる場の提供,2,問題整理の援助,3,自己決定の援助,4,主体的に医療を受けるための援助の四つを挙げております。  県ごとに設置されることになっております不妊専門相談センターも,北海道,島根,滋賀,茨城等全国18都道府県にあり,主に県立病院や保健福祉センターなどに設置されております。電話相談に,専門の研修を受けた助産婦を対応させたり,会社を休まなくても相談できる体制を整えてほしいという働く女性の要望にこたえて,土曜日に相談センターを開館させたり,eメールを使っての相談など,それぞれの地域に合わせた体制づくりに取り組まれております。  本市も県の施策動向を見きわめながらも,独自の安心して話せる場の提供,また問題整理の援助に取り組むべきと考えます。既存の保健センターや保健所の体制の充実,さらには女性センターの利用や二つの市立病院など,今ある施設を利用しての相談窓口の設置など,積極的な取り組みを期待するところであります。当局の御見解をお伺いいたします。  次に,出産育児一時金の貸付制度につきましては,早期創設に向けて検討を進めているという御答弁をいただきました。県内では,既に船橋市,市川市,松戸市が,既にこの4月より出産育児一時金の貸付制度を実施いたしております。  子供を安心して生み育てられる町づくりの観点からも,一日も早い実施を重ねて要望いたします。  さらに,小学校における命の教育について伺います。  昨年度行われた助産婦による命の講座は,数多くの出産を援助し,さまざまな年代の性教育を担当する助産婦の立場から,命の原点である生と性の大切さと神秘を伝えることで,自分の命も他者の命も大切にする心をはぐくむことを目的に行われました。子宮模型の中からの出産体験を含め,2時間の講座展開を15校の小学校で,保護者を含めて実施されたと伺っております。受講対象者の感想を抜粋すると,子供たちの感想からは,命をどれだけ大事にするかわかった,小学3年男児。私ってすごいんだと思った,小学4年女児。生まれるとき僕も大変だったけど,お母さんはもっと大変だったと思う,お母さんにありがとうと言いたい,小学4年男児。生まれてきてよかった,小学3年男児。  また,保護者からは,毎日怒ってしまうけど,生まれた時のことを思い出しました。帰ってから生まれたときのことを話したいです。家での性教育のきっかけをいただきました。ぜひ,学校で多くの子供たちに聞かせてほしい。命の誕生に立ち会っている助産婦さんだからできるものと感じました。2時間がとても短く感じました。子供との会話が楽しみになりました。  さらに,教師の自由記載からは,専門性を強く感じた。二次成長の学習にとても効果的だと思った。講座の後で子供たちと話し合い,子供たちは人生観が変わるほどすてきな体験をしたと確信した。自分ってすごいという子供たちの感想文を見て,来ていただいて本当によかったと思った。子供たちの真剣な表情に驚いた。性と命が実に自然に表現されていたなどの記載がされており,子供たちの感想文より,事業の目的はおおむね達成できていると評価されております。  さらに,命についての見方や考え方は,幼椎園から小学校低学年にかけて急速に変化し,小学校中学年に至って多くの子供が身につける,との都立研究所の調査結果を考えると,カリキュラム外となる総合的な学習の中にこそ,命の講座のような教育が必要であります。  また,小学生にこそ有効な命の教育を行うための組織づくりも必要と考えます。他の所管との連携も含め,学校職員に限らず,多くの社会資源となる専門家からの協力も得るべきと考えますが,当局の御見解をお聞かせください。  さらに,財源の確保も大変重要となります。ちなみに,命の講座の教材費は,講師となった助産婦に大分負担がかかっていたと伺っております。非常に重要な教育にこそしっかりと予算をつけるべきと考えますが,当局の総合的な学習ヘの具体的な取り組みについてお伺いいたします。  次に,青少年健全育成事業について。  本市の青少年の育成をどうするべきかが求められているときであり,基本施策に基づく事業結果の評価が十分になされてこなかったことは,大変残念なことであると考えます。  さらに,青少年の現状を把握することは,事業評価のための基礎として重要なことであります。  薬物汚染の低年齢化や喫煙の害が叫ばれる中で,未成年の喫煙率も年々増加しております。また,性感染症で医者にかかっている患者は約68万人と推計され,10代後半と20代前半の女性の罹患率は,同世代の男性の2倍から3.2倍であることも,性感染症流行実態調査で判明しております。そうした背景をとらえ,本市としての青少年の実態の把握,取り組みが必要ではないでしょうか。  そこで伺います。  青少年対策事業として行われている若い人のための講座の内容は,今の若者のニーズに沿っているのでしょうか。また,そうした講座を開催することの事業評価はされているのでしょうか,お答えください。  また,直接青少年とかかわる青少年健全育成委員会の方々には,青少年の育成のために,どのような講習会や研修が行われているのでしょうか。青少年を理解するための講習会も必要と考えますが,講習会などの事業評価はどのようにされているのか,お答えください。  青少年健全育成への対応は,学校教育からどのように発展させ,生涯学習へと継続していくかにほかなりません。他市の取り組みを見ますと,福岡市では,青少年問題協議会が,2年ごとに,21世紀に向けての青少年育成の具体的な施策のあり方と題する意見書を市へ提出し,施策に反映していると伺っております。  また,愛知県では,青少年健全育成モデル事業の企画案を募集しており,青少年の健全育成に取り組もうとしているユニークな活動に対し,50万円を助成しようと進めております。本市においても,このような積極的な取り組みが必要と考えます。青少年課こそ,そのリーダーシップをとって事業を展開していくべきと考えますが,当局の今後の取り組みをお聞かせください。  次に,緑区の諸問題について。  初めに,保健福祉センター体制づくりについては,市民の利便性を最重要に置いた取り組みに期待し,スムーズな運営を願うものであります。  また,緑区の保健福祉センターについては,重ねて要望いたします。  公共施設は,区民にとって安全で便利であることが求められます。ことに,保健福祉センターを利用される方々にとって安全性は最低条件となります。現在ある保健センターの利用者に対する立地条件への不安や不満をそのまま今後も継続しないでいただきたい。これは,緑区民の皆様の切実な訴えであります。十分な周辺整備をできるだけ早期に実現していただきたいと,強く要望いたします。  最後に,土気駅周辺の整備につきましては,土気駅北口周辺を初め土気町方面には高齢者も多く,これからの町づくりには,高齢者,障害者の方々などだれもが安心して社会生活を送れるような工夫が必要となります。その具体的な成果の一つが,我が公明党が重点政策に掲げ推進してきた交通バリアフリー法です。土気駅北口のエレベーターの設置を初め駅前広場の整備,交差点改良など,地域の皆様の大変要望の強い事業であります。当局の前向きな取り組みを強く要望いたします。  また,地下歩道の出入り口4カ所のうち1カ所が階段となっているとの御答弁をいただきました。階段では,バリアフリーの対応にはならないではないかと考えますが,その理由についてお聞かせください。  さらに,地元との協議はどのように行われるのでしょうか。乳母車を引いたお母さま方や障害者の方,年配の方々のような少数派の意見はどのように反映されるのですか。これらの問題は,多数決で決定できる事業なのでしょうか。お答えください。  加えて,昨年11月15日に施行された交通バリアフリー法により,特定経路と認められた場合は,この法律の適用となります。このことも考え合わせ,ぜひエレベーターを設置すべきと考えます。当局の前向きな取り組みについて伺います。  以上で2回目の質問を終わりにします。 16 ◯議長(萩田 章君) 答弁願います。保健福祉局長。 17 ◯保健福祉局長(片岡佳和君) 不妊への支援策に関する2回目の御質問についてお答えいたします。  市独自に安心して話せる場や相談する方の問題の整理を支援する場が必要ではないかとの御質問についてですが,議員御指摘のように,不妊に悩む方にとって安心して気軽に相談できる場の提供は,必要なことと考えております。  既存の保健所,保健センターの相談体制の拡充など,議員の御提案の内容も踏まえながら,県の動向あるいは他の政令指定都市の状況も調査しながら,市独自の対応について鋭意検討してまいりたいと思っております。  以上でございます。 18 ◯議長(萩田 章君) 教育長。 19 ◯教育長(飯森幸弘君) 2回目の御質問にお答えいたします。  まず,社会人資源となる専門家の協力も得るべきではないかとの御質問でございますが,これまでも学校が地域の専門家等に協力を依頼しまして,事業の支援をいただくために,地域人材活用事業を実施しております。その中には,命の教育のために専門家の協力を得て指導している学校もございます。  次に,総合的な学習の時間に対する予算的措置についてお答えいたします。  総合的な学習の時間は,各学校の創意工夫により特色ある学習を展開しようとするものであります。教育委員会といたしましては,平成12年,13年度に,総合的な学習の時間のモデル校を指定し,その実践事例を参考にして,必要な予算措置について検討してまいりたいと考えております。  次に,南部青少年センターで実施している若い人のための講座は,若い人のニーズに合っているかとの御質問でございますが,受講生のアンケート調査等により事業を企画,実施しておりますが,今後は,青少年の登録団体等の幅広い層に対して,学習ニーズの把握に努めていきたいと存じます。  また,事業評価についてでございますが,現在,受講生につけていただいております学習日誌等の内容に基づいての評価を中心に行っておりますが,さらに評価方法などについて検討してまいりたいと考えております。  次に,青少年育成委員会の研修の内容と今後のあり方でございますが,現在,各中学校区単位の研修会と行政区ごとのブロック研修会等を通して,活動の活性化や委員の資質の向上を図っておるところでございますが,その取り組みに地域格差が見られる面もございます。  今後,青少年の実態や心情をより的確に把握し,青少年の目線で接していくことを基本に置いた活動のあり方等について研修を深めるとともに,これらの趣旨に合う講師やボランティアによる人材の活用を検討し,より一層青少年に密着した活動の推進を図ってまいりたいと存じます。  質問の3点目の,今後の青少年健全育成の取り組みについてでございますが,青少年は地域社会からはぐくむという視点に立ち,青少年が開かれた人間関係の中で社会性を培っていくための地域の環境づくりが,特に必要であると考えております。  そして今後は,事業の評価や青少年のニーズを生かした事業を推進するとともに,教育委員会が中心となり,関係各課,諸機関及び健全育成関係団体の協力を得ながら,より一層青少年健全育成に取り組んでまいりたいと存じます。  以上で終わります。 20 ◯議長(萩田 章君) 建設局長。 21 ◯建設局長(友野 征君) 緑区の諸問題についての2回目の御質問にお答えいたします。  階段ではバリアフリーにならないのでは,地元との協議はどのように行うのか,特定経路と認められた場合,法律の適用となるので,エレベーターを設置すべきとの御質問でございますが,関連がございますので,一括してお答えいたします。  この地下歩道は,平成5年度に計画し,バリアフリー対応とはなっておりません。このため,特定経路にかかわらずバリアフリー化することを基本に検討を加え,また地元の要望もございますので,説明会等で意見を聞き,エレベーターの設置が可能か,また,スロープの勾配緩和が可能かなどについて前向きに検討してまいりたいと思っております。  以上で終わります。 22 ◯議長(萩田 章君) 近藤議員。 23 ◯4番(近藤千鶴子君) ただいまは御答弁ありがとうございました。  3回目は,私の所感と要望を述べさせていただきます。  少子化による人口の減少と高齢化は,成熟社会を示す現象と見られますが,こうした社会的な状況を把握した上での適切な施策が問われております。少子化対策は,この千葉市においても最優先すべき喫緊の事業であると考えます。それぞれの所管で独自の取り組みを,大いに期待するところであります。  また,そうした現況の中で子供たちをどのようにはぐくんでいくのか,社会を映し出す子供の姿を確認するとき,私ども大人の生き方こそが問われていることを実感いたします。  学校教育から青少年教育,さらには生涯教育と,教育を社会の手段とせず,教育自体を目的と位置づける社会,手段としての教育から目的としての教育への教育観の転換を強く求め,同時に,本市における具体的な施策の実現を重ねて要望いたしまして,私の一般質問を終了させていただきます。  ありがとうございました。(拍手) 24 ◯議長(萩田 章君) 近藤千鶴子議員の一般質問を終わります。  一般質問を続けます。20番・森茂樹議員。    〔20番・森 茂樹君 登壇,拍手〕 25 ◯20番(森 茂樹君) 市民自由クラブの森でございます。  まず冒頭に,一言お悔やみを申し上げたいと存じます。  先ほど公明党さんからも触れられましたとおり,先月8日に,大阪教育大学附属池田小学校で,大変痛ましく,悲しい事件が発生いたしました。被害に遭われ亡くなられたお子さんの御冥福と,けがをされた方々の一日も早い御回復を心からお祈り申し上げる次第でございます。  なお,当局には,この事件を踏まえ,看板や防犯ベルの設置を初め関係団体との連携の強化など,迅速に対策を講じられましたこと,感謝するとともに,評価をいたす次第でございます。  それでは,質問に入らせていただきます。  本定例会は,松井市長にとりまして最後の議会でもありますので,6期24年の市政運営を振り返り,会派を代表する形で質問を行います。  今から24年前の昭和52年7月10日,第11回参議院通常選挙と同時に行われた千葉市長選挙において,松井市長は14万7,160票を獲得し,他の3人の候補者に圧勝して初勝利を飾り,今日に続く6期24年のスタートを切ったのであります。  松井市長自身,荒木市政を継承するためにどうしても負けられない選挙だったが,市民の皆さんの支持で当選できたことをまず感謝したい。準備期間が短く,初めての選挙ということで苦しい戦いだったが,市民生活優先の基本姿勢を市民が理解してくれた結果だと思う。荒木路線を引き継ぎ,市民党的立場で市政を運営していきたいと,初当選の喜びを語っております。
     それは,その後の苦悩と挑戦に向けた新たな人生へのスタートでもありました。自来,これまで6期24年の長きにわたり,初心忘れるべからずの言葉どおり,市民生活優先を市政運営の基本理念に掲げ,市政発展のため献身的な努力をされてまいりました。  折しも,当時の社会経済情勢は,有田市において集団コレラが発生したり,円が急騰し1ドル268円になったりしたほか,有珠山の大噴火や日本赤軍の日航機ハイジャック犯を,人命は地球よりも重いとして,福田内閣が超法規的措置で犯人を解放したりするなど,災害や事件などの多い年でありました。また,ロッキード事件に関連し,よっしゃ,よっしゃという言葉が流行語となった年でもありました。  一方,市政においては,荒木和成氏を名誉市民に選定したほか,稲毛海浜公園プールがオープンするとともに,人口が70万人を突破した年でもありました。ちなみに,当時の一般会計予算は 682億円,全会計の予算は1,178億円でありまして,まさに今日とは隔世の感を抱くところであります。  市長就任以来の松井市政の足跡を細かく申し上げることは差し控えますが,就任直後に直面した最大の政治課題であった成田空港パイプライン問題を解決したのを初め,千葉駅周辺の再整備やマリンスタジアムの建設,県市共同による幕張メッセや都市モノレール事業の推進,さらには,分別収集の実施や北清掃工場建設に代表されるごみ問題の解決など,枚挙にいとまがありませんが,やはり最大の業績は,政令指定都市移行を成し遂げたことであったと申し上げても過言ではないと存じます。  松井市長は,市長就任直後から将来の100万都市を視野に入れて,本市が大都市として市民サービスの向上と都市基盤の整備・充実を図っていくためには,政令指定都市への移行が必要であるとの信念に立って精力的に取り組まれ,就任直後の指定都市調査室の設置以来14年の歳月をかけ,その悲願を達成したのであります。同時にそれは,大都市時代の幕あけであるとともに,21世紀の100万都市誕生に向けた新たなスタートでもあり,市民に大いなる自信と夢と希望を与えたところであります。  千葉市の歴史に輝かしい1ページを刻んだ政令指定都市誕生は,6期24年にわたる松井市長の多くの業績の中でも特筆されるものとして,長く市民の記憶にとどまるものと確信をいたしております。  マックス・ウエーバーが言うように,政治家が政治家たる最大の要件が情熱といたしますならば,松井市長は,まさにその情熱を持って市政発展のため献身的な努力をされてきたのでありまして,心から敬意と感謝の意をあらわす次第でございます。  それでは,以下,これまでの松井市政を振り返り質問いたします。  今定例会が松井市長にとって最後の議会でもありますので,市長御自身の率直な御答弁をいただきたいと存じます。  初めに,これまでの6期24年にわたる市政運営についての所感と評価についてお伺いいたします。  松井市長は,市長就任後の昭和53年に,魅力と風格のある都市を目標とする長期総合計画に基づき,ゆとりある暮らしと心のかよう地域社会を目指してを目標とする第2次5か年計画を策定されました。自来,一昨年12月に議決された,人とまち・いきいきと幸せに輝く都市を基本目標とする基本構想を初め,ちば・ビジョン21並びに新5か年計画に至るまで,数次にわたる基本構想や基本計画,さらには,実施計画としての5か年計画を策定し,計画行政を基本に市政運営に取り組まれ,これまで多くの実績を残されてきたことは,先ほど御紹介したとおりであります。  そこでまず,これまでの市政運営を振り返り,最も印象に残る出来事は何であったのか。また,やり残したと思われる仕事があるとすればそれは何か,お伺いいたします。  さらに,退任されるに当たって,これまでの市政運営を総括し,その所感と御自身の評価についてお伺いいたします。  次に,次期市長についてお伺いいたします。  松井市長は,昨年9月の定例市議会において,我が会派の代表質問に答える形で,今期をもって勇退し,鶴岡前助役を後継指名したいとの姿勢を明らかにされました。その後の知事選挙をめぐって,沼田知事が終始沈黙を守り,後継者擁立の混迷とその後の選挙結果につながる要因となったことを思いますと,松井市長の英断に改めて敬意を表する次第でありす。  我が市民自由クラブは,いち早く鶴岡支持を表明し,石橋前議長を会長とする21世紀の千葉市を創る会の一員として全力を挙げて運動を展開いたしましただけに,このたびの選挙結果の喜びを松井市長とともに分かち合いたいと思うところであります。  そこで,あの時点で,自身の勇退表明にとどまらず,いち早く鶴岡前助役の後継指名にまで踏み込んで答弁した真意はどこにあったのか。また,鶴岡新市長に何を託し,どのような市政運営を期待しているのか,お伺いいたします。  次に,財政運営についてお伺いいたします。  松井市長は,市民生活優先の基本理念のもとに市政の発展と市民生活の充実・向上を図るため,生活関連施設や都市基盤の整備等を積極的に推進し,名実ともに全国に誇り得る大都市へと発展させてまいりました。  しかしながら,市政の持続的な発展と相まって,市債や債務負担行為の残高が累増し,平成11年度末の普通会計債務残高では,市債が5,350億円,債務負担行為が443億円,合計で5,793億円に達しており,今後の財政運営に与える影響が懸念されているところであります。  このような財政の状況につきましては,このたびの市長選挙におきましても争点の一つになったところでありますが,私ども市民自由クラブといたしましては,生活基盤や都市基盤の整備等を積極的に推進し,市政の一層の充実・発展を図るためには,市債や債務負担行為の適正な運用と活用を図ることが必要であるとの立場に立って,今日までの市長の財政運営を支持してきたところであります。  今回の選挙で後継指名を受けた鶴岡前助役が当選されたことは,これまでの松井市長の財政運営が市民にも理解されたものと受けとめているところであります。しかしながら,5,790億円を超える債務が後継市長に引き継がれることも事実であります。  そこで市長にお伺いいたします。  このような財政状況を,財政のエキスパートと言われる松井市長は,退任を間近に控え,どのように認識されておられるのか。同時に,このような財政状況を次期市長に引き継ぐに当たって,どのような感想をお持ちであるのか,お伺いいたします。  次に,合併問題についてお伺いいたします。  本市は,大正10年1月1日に市制を施行し,その後,昭和12年の検見川町,蘇我町,都賀村及び都村の合併から,昭和44年の土気町合併に至るまで,周辺町村との合併により市域の拡大と市政の発展を図り,本年めでたく市制施行80周年を迎えたところであります。  翻って,近年,地方分権の受け皿づくりや効率的な執行体制の整備といった観点から,市町村合併への機運が盛り上がっており,国においても,重要課題の一環として積極的な取組姿勢を打ち出しており,明冶,昭和に続く平成の大合併を強力に推進しようとしているところであります。  私ども市民自由クラブは,このような状況を踏まえ,できるだけ早い時期に,合併問題を検討する協議機関を設置すべく検討を進めているところであります。  そこでお伺いいたします。  現在,調査研究が進められている四街道市との合併問題の具体的な推進については,次期市長の手にゆだねられるわけでありますが,市町村合併は今や時代の要請であり,自治体の行財政基盤の拡充と自立能力の向上のためにも避けて通れない重要な課題として,本市としても積極的に取り組む必要があるものと考えますが,見解をお伺いいたします。  次に,合併問題に関連し,100万都市実現についてお伺いいたします。  かつて宮内市長は,人口こそ都市発展のバロメーターであるとの信念に立って,川鉄の誘致や稲毛海岸の埋め立て事業,さらには周辺町村の合併など,産業基盤の整備や市域の拡大などと合わせた人口増加対策を推進されました。本市の人口は,その後の高度経済成長時代を背景に着実に増加し,昭和47年ころからは,急増する人口に道路や下排水,学校,保育所などの都市基盤や生活関連施設の整備が追いつかず,東南部団地や稲毛海浜ニュータウンの計画人口の縮小や宅地開発指導要綱の強化を図るなど,一連の人口抑制策を打ち出した時期があり,まさに今昔の感を免れないところであります。  しかしながら,市勢は,その後の人口増とも相まって着実に発展を遂げ,平成4年には人口83万5,000人をもって,松井市長の悲願とも申すべき政令指定都市への仲間入りを果たしたのでありますが,その後,人口増も急激に鈍化した時期もあり,現在は90万人達成を当面の目標にしているという状況であります。  また,本年5月には,100万都市となるさいたま市が誕生し,近い将来,政令指定都市に移行することが見込まれております。  そこで市長にお伺いいたします。  政令指定都市移行に当たっては,本市の将来の発展,可能性への評価のほかに,近い将来の人口100万人達成が暗黙の条件であったと言われていますが,事実はどうであったのか。  また,100万都市誕生をみずからの任期中に実現したかったとの思いがおありではなかったかと推察いたしますが,どのような御心境か。合併による100万都市誕生の考え方とあわせてお伺いいたします。  次に,県と市の関係についてお伺いいたします。  新世紀の幕あけとともに,名実ともに地方分権の時代を迎えようとしている中にあって,本市は,県都として,また政令指定都市として,自己決定,自己責任の基本的な考え方のもとに,国との関係だけではなく,県との関係においても対等な立場で渡り合い,市民福祉の向上と地方自治の発展に寄与していくことが必要であります。  申し上げるまでもなく,本市の人口は89万人を超え,570万人の千葉県の人口の約16%を占めております。市民福祉の向上は,県民福祉の向上につながるものであり,県勢の発展は,また市勢の発展に資するものであります。  これから,地方分権の進展に伴い,地域間競争が激化するものと予想される中にあって,県と本当の意味で対等の立場に立ち,相互の緊密な連携のもとに両者の関係を維持し発展させていくことが重要であります。  沼田知事と松井市長は,ともに県,市のトップとして,長期間にわたり在職期間を共有され,県,市の発展に心血を注いでこられました。この間,メッセやマリンスタジアムの建設をめぐり,両者の間に確執や不協和音があったことは,市長御自身も旭日凛凛の中で触れられているところであります。また,私自身,県,市の関係は余りよくないという話を幹部の方から聞いた記憶がございます。  そこでお伺いいたします。  これまでの県との関係を踏まえ,堂本知事の誕生により県政の変化や転換が予想される中で,今後どのような関係を構築すべきと考えているのか,お伺いいたします。  次に,国際空港問題についてお伺いいたします。  松井市長が初当選後に直面した最大の重要課題が,成田空港への航空燃料輸送パイプラインの建設問題でありました。当時の会議録などをひもといてみますと,パイプラインの安全性などをめぐって賛否両論入りまじり,激しい議論の応酬があったことが伝わってまいります。就任間もない松井市長の苦悩は,想像を絶するものがあったかと存じますが,身命を賭したと言っても過言ではない市長の御努力と,千葉市議会史上初の警官隊導入という代償の末に本問題も解決し,成田空港開港後の最大の懸案であった航空燃料の安定供給の道が開かれたのであります。  翻って,今日,成田空港は,国際線旅客数が年間2,000万人を超える世界と日本を結ぶ空の玄関として着実に発展してまいりました。しかしながら,現在建設が進められている暫定滑走路やその後の平行滑走路が完成したといたしましても,近い将来の航空需要には対応できないと予測されております。  このような中で,東京都が羽田空港の国際化を唱え,これを支持する閣僚の発言が伝えられるなど,近い将来,この問題が重要な政治課題として浮上してくるものと予想されるところであります。  私は,国,県はもとより,本市や空港公団などの血のにじむような努力の末に開港した成田空港の,一日も早い完全国際空港化を期待する一人であります。知事の交代により県の態度も微妙に変化することが予想されている中で,広く我が国の利益を考えた場合,羽田空港の国際化についても検討を進める必要があるものと考えております。  そこで市長にお伺いいたします。  パイプライン問題の円満解決のために心血を注いだ経験を持つ市長として,また,その燃料基地を市内に抱える地元市長として,成田空港の整備と羽田空港の国際化についてどのような所見を持っておられるのか,お伺いいたします。  次に,教育の再生についてお伺いします。  いじめや不登校,さらには援助交際や凶悪犯罪の低年齢化,成人式において毎年繰り返される新成人の愚かな行動などを見るにつけ,教育の荒廃ここにきわまれりの感を抱く者は,私一人ではないと思います。  このような中で,国においては,教育改革を重要課題の一つとして位置づけ,さまざまな取り組みを開始しており,さきの国会においても教育改革関連法案が可決,成立いたしております。  教育の改革が叫ばれて久しいわけでありますが,教師も親も,そして地域社会も荒れ狂う子供たちに何のなすすべもなく,自信を失ってしまっているように感じてなりません。  私は,今日の教育の荒廃は,戦後50年の教育の中で,自由や平等などといった考え方に過度に偏重した教育が行われた反面,日本の伝統や文化,道徳などといった伝統的な精神の中に生きることの大切さを教えることを忌避してきたことにその一端があるものと考えております。  歴史教科書一つを例にとりましても,日本の過去と現在を率直に見詰め,未来の理想をつくり上げようとする意欲を次の世代に持たせることができないような状況であります。  鉄の女と言われたサッチャー元イギリス首相は,価値観なくして自由社会は機能しないとして,自制や不屈の精神,正義や信義などの伝統的徳目の復活を訴え,経済の衰退や教育の崩壊,さらには犯罪の増加などにあえいでいたイギリスを見事に再生させたことは,御承知のとおりであります。  教師や親が人間としての自分の生き方を振り返り,生きる自信を取り戻さない限り,教育の再生は難しいだろうと考えております。  教育は,国家百年の大計と言われますが,戦後50年をかけて崩壊を続けた教育の再生には,やはり同じだけの歳月が必要であるとも考えております。  そこで,市長にお伺いいたします。  松井市長は,揮毫を依頼されたときに好んで義という言葉をお書きになると伺っておりますが,幼少期に戦前の教育を受けられ,また,陸軍士官学校という特殊な教育環境の中で学ばれた経験を持つ市長として,戦後の教育の現状認識と21世紀の教育の再生についてどのような教育観を持っておられるのか,お示しいただければ幸いであります。  最後に,いささか私事にわたり恐縮ではありますが,市長の今後の市政へのかかわりについてお伺いいたします。  市長は,これまで24年間の長期にわたり市政の最高責任者という重責の中で,過密なスケジュールに追われ,ほとんど自分の時間を持つことができなかったものと推察いたします。仄聞するところによりますと,市長は,音楽や美術にも大変造詣が深いばかりでなく,趣味の囲碁に至っては,日本棋院7段の免許を持ち,かつては釣りを楽しまれたこともあると聞き及んでおります。私どもといたしましては,市長退任後も,長年の貴重な経験をもとに,市政発展のため御指導いただきたいと希望しておりますが,この点についてはどのように考えておられるのか,御存念をお示しいただきたいと存じます。  同時に,これまでの激務から解放され,これからの人生を大いに楽しんでいただきたいと存じますが,今後の人生設計について,どのように考えておられるのか。その一端を御披露いただければ幸いであります。  以上で1回目の質問を終わります。松井市長の率直かつ忌憚のない御答弁を重ねてお願い申し上げます。ありがとうございました。(拍手) 26 ◯議長(萩田 章君) 答弁願います。松井市長。    〔市長 松井 旭君 登壇〕 27 ◯市長(松井 旭君) ただいま森議員から,私のこれまでの市政運営につきまして,幾つかを具体的に取り上げ,功績として御紹介をいただくとともに,御評価を賜りましたこと,まことに光栄であり,心より御礼を申し上げます。  初めに,6期24年にわたる市政運営の所感と評価についてのお尋ねにお答えをいたします。  まず,最も印象に残る出来事についてでございます。  市長就任早々のパイプライン問題の解決やスタジアムの建設とロッテ球団誘致,ごみ問題など,これまでのさまざまな苦労も強く記憶に残っておるのでございますが,議員お話しのとおり,政令指定都市への移行の実現が第一でございます。移行までの14年間の取り組みを振り返りますと,思い出が次々と脳裏に浮かんでまいりますが,移行決定の日の感慨はひとしおであり,一生忘れることはございません。  次に,やり残した仕事についてでございますが,私は,市長就任以来掲げております人間尊重,市民生活優先の市政運営の基本理念を,初心を忘れることなく一貫して守り通してまいりましたが,総括して,やれることはすべてやったというのが心境でございます。  また,よくここまで頑張ってこれたなということが率直な感想でございます。これも市議会初め市民の皆様の御理解と御協力のたまものと,心より感謝を申し上げる次第でございます。  次に,鶴岡前助役を後継指名にまで踏み込んで答弁した真意はどこにあったかとのことでございますが,市政運営は,一時の停滞もなく確実に運営されなければならないものでありまして,その継続性が必要であると存じております。これまで引き継がれてきた市政運営の基本理念や,目標に沿った市民福祉の向上や町づくりを推進することが市政発展には重要であり,こうした観点から,私の後継者として鶴岡前助役が最もふさわしいと判断したものでございます。  また,新市長に何を託し,どのような市政運営を期待しておるのかとのことでございますが,新しいリーダーである鶴岡新市長には,郷土の発展と市民福祉のさらなる向上のために,21世紀の新しい時代の千葉市政の誤りなきかじ取りを期待をいたすものでございます。  次に,財政運営についてお答えをいたします。  私は,これまで市民生活優先を基本とし,市民の皆様が快適な日常生活を安心して過ごせるように,各種施策を初め生活関連施設や大都市にふさわしい都市基盤の整備を推進をしてきたところでございます。これら施設整備のための財源として,国庫補助金の確保のほか,世代間の負担の公平化を図る観点から,市債を有効に活用してきたところでございます。  しかしながら,長引く景気の低迷や減税の影響などにより市税収入が伸び悩み,起債許可制限比率などの財政指標が上昇傾向を示しておりますので,財政基盤のさらなる充実強化が不可欠であると認識をいたしております。  新たな世代の市政運営は,最近の経済情勢から,市税収入の大幅な増収が見込めず,いましばらく厳しい財政状況が続くものと思われますが,次期市長となる鶴岡氏は,行財政面での経験も豊富でありますので,今後の財政運営に当たっても健全財政を維持しつつ,新たな時代に対応した市民生活優先の各種施策の推進により,一層の市民福祉の向上が図られるものと確信いたしております。  次に,100万都市実現についての御質問にお答えをいたします。  本市は,移行直前の国勢調査の人口が83万人弱でございましたが,本市の将来性,発展性などが評価をされて,平成4年の政令指定都市移行が実現をいたしたのであります。本市が引き続き政令指定都市としての活力を維持,創造していくためには,人口100万人という目標も大変重要な要素の一つでございまして,今後も都市としての魅力がさらに高まるように,各種施策が継続して推進されてまいるものと存じております。  次に,国際空港に関する御質問についてお答えをいたします。  成田空港問題に関する本市の立場は,開港に至るまでのパイプラインの問題等さまざまな歴史的経緯を踏まえますと,基本的には,従来の方針どおり成田空港の平行滑走路や交通アクセスの整備を優先し,国際空港としての機能アップが図られるべきであると考えます。  なお,羽田空港の国際化の問題につきましては,幅広く論議が行われ,国において,長期的な航空需要を十分検討の上,総合的な長期構想が確立されるべきであると考えておりまして,本市といたしましては,その動向を注視をしてまいりたいと存じます。  教育の再生について,私の所見を述べさせていただきます。  個人的な経験はともあれ,我が国の教育が戦後の復興から民主主義国家として,また,経済的にも大国として発展する大きな原動力となってきたということであろうと思います。  しかしながら,これによって物質的な豊かさを得た反面,いわゆる心の豊かさが失われ,それが今日のいじめや不登校などの問題の一つの要因ではないかとも考えております。  このような状況の中で,21世紀を展望した教育は,学校,保護者,地域住民,そして子供たちが地域社会の中で一体となって,それぞれの役割と責任のもとに,ともに育ち,またともに育てていく仕組みづくりを行う必要があると考えます。  千葉市に住まう子供たちが千葉市で育ち,成長し,そして自分たちの子供をまた千葉市で育てていく,それが千葉市のさらなる発展につながると存じております。そして,その積み重ねが明るい日本の未来を支えていくと考えております。  最後に,今後の市政へのかかわりについての御質問にお答えをいたします。  私は,24年間市政運営に徹してまいりましたが,長年の激務でいささか健康を害しておりますので,今後は健康の回復に努め,一市民として,千葉市の町づくりに協力してまいりたいと考えております。  新市長のもと,市議会と執行部が両輪となり,円滑な市政運営の上で,郷土の発展とともに,市民福祉のさらなる向上が図られることを願ってやまない次第でございます。  以上でございます。 28 ◯議長(萩田 章君) 島田助役。 29 ◯助役(島田行信君) 市長答弁以外の2点についてお答えをいたします。  初めに,合併問題についてのお尋ねでございます。  去る6月26日に閣議決定をされました,今後の経済財政運営及び経済社会の構造改革に関する基本方針,いわゆる聖域なき構造改革の骨太方針には,七つの改革プログラムが掲げられておりますが,その一つに,地方自治活性化プログラムがございます。この中で,自立し得る自治体確立のために市町村の合併等による速やかな市町村の再編と,人口等による団体の規模に応じて仕事や責任をかえる仕組みの検討がうたわれておりまして,国としても,今後合併問題により積極的な姿勢で取り組むことがうかがえるところでございます。  議員お話しのとおり,隣接の自治体につきましても,昨年10月には合併を選挙公約に掲げました市長が四街道市に誕生し,また千葉市,四街道市の議員有志の皆様によります合併研究会の結成,さらには千葉県におきましても,この7月に合併支援本部が設置されることなど,情勢が大きく動いております。  したがいまして,このような本市を取り巻く合併に関する諸情勢の変化を的確に見きわめるとともに,十分に考慮しながら今後本問題に取り組んでまいりたいと存じます。
     次に,県と市の関係についてお答えをいたします。  今日,地方分権,行財政改革などに伴い,県と市の新たな役割分担が明らかになってきておりますが,本市は県都として,また首都機能の一翼を担う業務核都市として,これまでもお話にございましたように,幕張メッセや千葉都市モノレールなど,千葉県と緊密な連携を図りながら事業を進めてまいりました。ただいま市長がお話を申し上げました政令指定都市移行につきましても,県の協力を得て実現をしたところであります。  しかしながら,県市間の協議事項の中には,過去の経緯や厳しい財政環境などの理由から,調整に時間を要しているものがございまして,今後,これらの懸案事項につきましては,新たな協議の場の設定も含め,具体的な話し合いを進めてまいりたいと考えております。  森議員お話しのとおり,市といたしましても,県市相互の緊密な連携のもと,両者の関係を維持,発展させることが重要であると認識をいたしておりますが,堂本知事も,先日の県議会におきまして,本市との連携のあり方についての質問に対しまして,21世紀の千葉県づくりの中で,千葉市の果たす役割は大変大きい,今後ざっくばらんに話し合って協力,連携していきたい,また連携することによって,お互いのプラスの相乗効果が生み出せるよう,積極的な方策をとって,よい関係を緊密にしていきたいという趣旨の答弁をされておられます。  本市といたしましても,さらによりよき関係が発展することを願っているところでございまして,この方向に沿って,21世紀の千葉市の都市づくりが,円滑に推進できますよう努めてまいりたいと存じます。  以上であります。 30 ◯議長(萩田 章君) 森議員。 31 ◯20番(森 茂樹君) ただいまは松井市長から,そして島田助役から,率直かつ懇切なる御答弁をいただきありがとうございました。  6期24年の足跡を振り返り,感慨も新たなるものがあったものと推察いたします。  さて,80%台の歴史的とも言える超高支持率を追い風に,小泉内閣がスタートをいたしました。初めての所信表明演説の中で,米百俵の精神を強調したことは記憶に新しいところであります。明治初期の厳しい窮乏生活の中にあった長岡藩に届けられた米百俵を,あすの人づくりのための学校設立基金に活用することを提案した当時の長岡藩のリーダーの1人でもあった小林虎三郎の勇断と,これを受け入れた長岡の人々の英知に,私は改めて深い感銘を覚えたところであります。  文芸評論家の松本健一氏は,「理性と気概の人-追悼・司馬遼太郎」という評論の中で,吉田松陰と並び佐久間象山門下の逸材と言われたこの小林虎三郎を理性の人であったと評し,そのライバルであり友人でもあった河井継之助を気概の人であったと語っております。  私は,本日の質問の冒頭でマックス・ウエーバーの言葉を引用し,6期24年にもわたり市長の重責を担われた松井市長を,情熱の人であったと評したところでありますが,今日までの緻密な市政運営と困難な状況に果敢に挑戦する市長の基本姿勢を敷衍し,さらにつけ加えるとするならば,ただいま御紹介いたしました小林虎三郎や河井継之助の資質を遺憾なく発揮した理性の人であり,気概の人でもあったと申し上げたいと存じます。  7月9日の任期満了の日まで,本日を含めてもわずか8日間を残すのみとなりましたが,これまでの献身的な御尽力と数多くの業績に対し心から感謝と敬意を表しますとともに,くれぐれも健康に留意され,今後とも市政発展のため御指導賜りますようお願い申し上げまして質問を終わります。ありがとうございました。(拍手) 32 ◯議長(萩田 章君) 森茂樹議員の一般質問を終わります。  議事の都合により暫時休憩いたします。      午前11時38分休憩    ───────────────      午後1時0分開議 33 ◯議長(萩田 章君) 休憩前に引き続き会議を開きます。  一般質問を続けます。54番・市原治四郎議員。    〔54番・市原治四郎君 登壇,拍手〕 34 ◯54番(市原治四郎君) 五月会の市原治四郎でございます。久しぶりに一般質問をさせていただきたいと存じます。  私が通告してある案件は2件でございます。  まずその第1,郷土千葉市の将来像と市政運営の基本理念についてお伺いいたします。  市政の陣頭指揮をとられ,6期24年,本定例会を最後に千葉市政運営のひのき舞台から御勇退されるわけでございますが,松井市長さん,本当に御苦労さまでございました。24年は,およそ四半世紀,これに市長就任以前の財政部長や助役をされた経歴を合わせますと,千葉市政に携わること,実に三十数年になりましょうか,これは,本当に長い時間の経過であります。  この間,私たちの生活環境は著しく向上し,郷土千葉市も大きく変わりました。人口の増大はもとより,都市インフラの規模も大きく拡大し,質的にも格段に向上しております。  諸先輩の方々の築き上げた伝統の上に,持てる英知を結集しながら日々の努力を積み重ね,一歩一歩前進した結果が,今日の千葉市の発展と繁栄をもたらしたものと考えます。  20世紀後半,我が国は経済的繁栄を謳歌し,既に21世紀に入り,大きく国内外を見渡しますと,情報技術の進展と並行して社会経済情勢はかつてないほど大きく変化を遂げ,国内においては,構造改革を初め各分野でさまざまな制度改革が進められ,それぞれ懸命な努力を続けております。  また,国際化,高度情報化がなお一層進展する中で,高齢社会を迎え,私たちは引き続きさまざまなハードルを乗り越えて,変転目まぐるしい激動の時代を生き抜かなければなりません。  このような時代背景にあって,首長として千葉市政を一身に背負ってこられた重圧たるや,はかり知れない御苦労もあったことと推察いたします。  しかし,市長,あなたが成し遂げてきた政令指定都市移行を初めとする風格ある大都市ヘの布石,人間尊重,市民生活優先の施策の数々の業績は,後世に残る大きな足跡であると,松井市政を支えてきた一人として,私は堅く信じ,また,私の喜びとするところであります。  それだけに,今の市長の胸のうちは,明鏡止水,感無量と申しましょうか,この最後となる議会に,成し遂げた者のみぞ知る心境で臨まれているものと拝察する次第でございます。  さて,私の議会活動とオーバーラップさせて恐縮ですが,私が初当選させていただいた昭和46年4月当時は,松井市長は40代初めの財政部長,私は,まだ30代最後の年でありました。若さゆえのさまざまな議論を交わしたことが大変なつかしく思い出されます。  中でも,その8月に企画調整局長を兼任され,ルートが発表されたばかりの航空燃料輸送,すなわちパイプライン問題を担当されたことは,私は大変印象に残っております。松井市長にとりましても,その後の市政運営の貴重な経験となり,みずから市長として市政を立ち上げ,運営する中で,大きな教訓になったものと推察いたします。  当時,昭和47年6月の成田空港の開港に向けて,ジェット燃料輸送用のパイプライン埋設問題の解決が焦眉の急でありまして,8月に世論の高まりと注目の中で,空港公団から,市当局はパイプライン埋設のための市道占用許可を求める協力要請を受けておりました。  当時の荒木市長は,市民の代表である市議会の意見を尊重する旨表明し,これを受け,市議会は昭和46年9月,開港まで10カ月足らずというときに,約3カ月の日程で,故中原正義議員を委員長として,新東京国際空港燃料輸送パイプライン対策特別委員会,いわゆるパイプライン対策特別委員会を設置したのであります。私は,当選したばかりの1年生議員でありましたが,既に多くの犠牲を出してきた空港開港という国策に対し,千葉市側の並々ならぬ決意を感じとり,内心何か燃えてくるものを感じておりました。特別委員のポストが私に回り,活動の場を与えられることになったわけでございます。  当時は荒木市長のもと,パイプライン問題は,当初から反対派住民の活動が激しく,いわゆる成田闘争がそのまま持ち込まれ,イデオロギー的対立の色濃い時代でした。パイプラインの安全性について,反対住民の行動も活発となり,もめ続けました。その渦中に,行政手腕を高く評価されていました松井財政部長が,パイプライン対策特別委員会担当として企画調整局長を兼任されたわけでありました。  パイプラインを埋設しなければ,貨車やタンクローリーでジェット燃料を運ばなければならず,市民にとっては,貨車やタンクローリーの方が,危険度が格段に高いことは常識になっておりました。要は,反対派は,成田から飛行機を飛ばせたくないわけで,国策である成田空港の開港に対し反対闘争を組み,賛成派,反対派とも多くの痛ましい悲惨な犠牲を出しました。成田空港は,当時の大きな政治問題でもありました。  パイプライン対策特別委員会も,当初から反対派の住民運動や学生の反対闘争に巻き込まれ,審議にしても常に対立する議論の組み方で行われましたが,約20回の審議を経まして,ようやく,安全性について問題はないとの結論を得ることができました。  11月に,いざ採決となる段階に入り,野党側が強く反発し,常套手段として採決のボイコットは予想されることでありましたが,あろうことか,反対派学生が委員会室に乱入するという事件が引き起こされたのであります。審議,採決はそこで妨害されました。前代未聞のことであります。松井市長初め関係当事者であった方々も,既に若き日の思い出ではありますが,当時の殺伐たる光景と独特の雰囲気をまざまざと思い浮かべていらっしゃるかと思われます。とても円満な解決の方向には向かわない状況にあったのであります。  とにかく,残された時間はなく,停滞を打開しなければなりません。それが与党の責務であります。結果的に,市議会といたしましては,市民の皆さんに,危険度の高いタンクローリー輸送を押しつけるわけにはいかないというのが与党会派の考えであり,また私の考え方でもありました。  そこで,翌47年1月,20回目の特別委員会が開催されました。私は,強行突破を決意し,開会冒頭,採決の動議を提出したのであります。委員長がこれを受け,野党議員が委員長席に抗議に詰め寄る間に採決が行われ,賛成多数により,ようやく議決に至ったのであります。  その後も,反対派市民による審議妨害により,これも市議会史上前代未聞の,議長の要請による警官隊の導入という事態が発生したのであります。  当時の新聞をめくりますと,「新空港パイプライン,抜き打ちで賛成議決」,「昨年中に審理つくしたと,開会冒頭1分で」という見出しが載っております。私も強行採決の張本人として,実名が載せられ,新聞の論調は,野党色そのもので,非難ごうごうたる内容でありました。  その後,反対派は数回にわたり拙宅にも押しかけ,投石や罵声を繰り返し,身の危険すら感じたものであります。  パイプライン問題は,その後も請願,陳情の反対運動など紆余曲折を経ましたが,荒木市長は,最終的には,特別委員会の賛成議決を大きなよりどころとして,建設省の同意も得まして,道路占用許可という決定を行ったわけであります。  パイプライン問題は,今となってはなつかしい昔日の思い出となりつつありますが,l年生議員であった私にすれば,大変貴重な政治的体験でありました。その後の議員生活の中でも,よきにつけ悪しきにつけ,さまざまな議会活動の局面で大きな教訓となっております。今,松井市長さんの胸にも,さまざまな思いが去来しておられることと存じます。  当時の松井市長さんにおかれましても,市政の中枢にある者として,御苦労や課題,問題点をたくさん抱えながら,目的に向かって一生懸命努力され,市民に最もよい選択のために,議論,討論を尽くしてきたわけであります。一方で,市議会との円滑な関係を保ち,理解と協力を得ながら同意を取りつけ,意思決定をしなければならなかったわけでございます。  私は,ついつい,冒頭からパイプライン問題を引き合いに出しましたが,往時を振り返り,御苦労や感慨など印象に残っていることがあると思いますので,後ほど松井市長さんから当時の感想をお伺いできればと考えております。  さて,本題に入りたいと思います。  私たちの郷土千葉市は,戦後の復興から,宮内市長,荒木市長,そして松井市長と,その時代の諸問題を的確に対応,処理しながら円滑にバトンタッチがなされ,時代の変化に対応して個々具体的な政策展開の違いはありますが,歴代市長の都市建設の理念や基調が一貫しており,千葉市は安定した行財政運営に支えられて,健全な発展を遂げてきたと言えましょう。  松井市長は,昭和52年就任早々,我が国の大都市制度である政令指定都市移行を政策課題として掲げ,権限と財源に裏打ちされた行財政運営を志向してまいりました。  100万都市に手の届くところまできた都市には,それにふさわしい行財政運営の仕組みが必要であります。  大きな目標を掲げ,総合的,計画的に施策を展開する計画行政を定着させたのは,財政運営に明るい松井市長の手腕によるところであると,私は思料しております。  昭和40年代の人口の急増に伴うひずみの是正を図りながら,松井市長は,さらに大都市として目指すベき方向を定め,人間尊重,市民生活優先を基本理念に,計画に沿って着実に各般の施策展開に当たってまいりました。それは,千葉市を愛する市民の多くの皆様が知るところであります。  そして,都市基盤の整備,生活環境の改善,福祉,保健,教育を初め市民サービスの充実などなど,多様化する時代のニーズをしっかりとらえながら,計画に沿って着実に成果を上げてきたのであります。  すなわち,松井市長就任の昭和52年から始まった第2次5か年計画を皮切りに,昭和57年からの第3次5か年計画,61年からの第4次5か年計画を,それぞれほぼ目標どおり達成し,平成3年度からは,21世紀初頭を目標年次とする千葉市総合基本計画を策定し,あわせて第5次5か年計画,その後の第6次5か年計画の達成に市長は全力を挙げられました。そして,2015年を目標年次とするちば・ビジョン21を策定するとともに,今年度から新5か年計画をスタートさせ,その基本的考え方を新市長へと引き継ごうとしております。  話は前後いたしますが,さらに松井市長は,平成4年4月に,みずからの最も大きな政策課題でありました政令指定都市移行を実現し,全国12の大都市の仲間入りを果たしたのであります。  今,21世紀を迎え,地方分権の進展とともに,私たちの郷土千葉市は,広域的な役割も期待されております。幕張新都心の建設に象徴されますように,国際化,情報化,高齢化が進む中,新しい千葉の時代を開く推進力として,地域の整備に大いに頑張っていかねばなりません。  千葉市には,市民に開かれた海辺があり,花見川のような緑豊かな田園風景もたくさん残されております。これらは大切な市民の財産でもあり,より豊かに美しく,子孫に引き継いでいきたいものであります。  東京に何もかも依存してきた時代から,働く場や遊んだり楽しく暮らす場に恵まれた,ひとり立ちした都市をつくっていきたいものでございます。  市政施行から80年,3万3,000人の都市が89万2,000人の政令指定都市に成長発展を遂げました。税収入や市民の自治意識がいまだしと思われた千葉市も,平成13年度では1,681億円の税収で,一般会計3,427憶8,000万円,特別会計の総額3,252億5,700万円,合わせて6,680億3,700万円という大規模な予算で,諸事業を執行できるところまで到達いたしました。  政令指定都市になったことによって,財政規模も権限も,そして責任もさらに大きくなりました。同時に,なさねばならない仕事の量も質も問われてまいります。大都市時代の幕あけは,豊かな21世紀を切り開く基礎固めのときであり,また新たな出発点でもあります。  六つの区役所を中心とする区政も順調に軌道に乗っており,それぞれの区の特徴を生かした区別計画もスタートし,均衡のとれた地域整備が進められております。  身近な例で恐縮ですが,東大検見川グラウンドから大賀ハスが発見され,2000年の眠りから覚めて美しい花を咲かせ,市の花に選ばれましたように,私は,世界に羽ばたく郷土千葉市をいつも夢見てまいりました。それゆえに,これまでにいかなる逆風に遭っても,私は同志とともに一心同体の思いで松井市長を支え,渾身の力を傾注し,議会活動に専念してきたのであります。  松井市長,あなたが最後の基本計画として残したちば・ビジョン21に,やすらぎをはぐくみ,未来を支える都市づくりという目標とともに千葉市の六つの将来像が示されています。あえて読み上げるまでもありませんが,これは,真に都市の理想像ともいうべき内容でありましょう。それは,まさに松井市長,あなたが市長在任中に一貫して主張してきた基本理念である人間尊重,市民生活優先の考え方から導かれる都市像そのものであります。  今般の基本構想にも掲げておりますが,人間尊重,市民生活優先こそ市政運営上のすばらしい信条であると,私は考えております。  昔からよく言われてきたことに,人間の思考は無限だが,行動は有限であるという格言があります。数多くの業績を残し,千葉市政のひのき舞台から勇退されようとする今,あなたがみずから描いた都市像と,その実践の際の信条ともいうべきあなたの基本理念に照らして,今どのような思いでおられるか。あなたを心から支援した市民に対し,ぜひとも御感想をお聞かせください。  2点目といたしまして,市政の成熟に向けて新しく市政を担う者に託したいことは何か。  さきの第1回定例会において松井市長は,市民の皆様が健康で明るく,生きがいに満ちた生活を安心して送ることができるよう,安らぎをはぐくみ,未来を支える都市づくりを目標とし,平成13年度の市政運営の基本方針として,新5か年計画の推進,地域経済活性化の推進,行政改革の推進の3点を掲げ,関連施策の推進に重点的に取り組んでいくことを表明いたしました。  平成12年4月に,地方分権一括法が施行され,地方分権は,税源問題も落ち着くべきところに落ち着くようでありますが,地方分権推進委員会の中間報告は,地方公共団体は国への従属と依存の意識を克服し,これまで以上に行政の公正性と透明性の向上,住民参加の拡大に努められるとともに,創意工夫に満ちた地域づくりとくらしづくりの個性的な構想を積極的に提示してほしいとしております。その実現のためには,限りなく市政が市民の賛同を得ながら成熟していくことが最も肝要でありましょう。  明治維新,戦後の制度改革,そして3番目の大改革と言われている地方分権の推進を,この先この千葉市において,どのように進展させていくべきか。議会人として,私は,興味ある重要な問題と認識しております。  さらに,長期的に低迷している我が国の景気の動向や高度情報化,国際化や環境問題等経済社会状況の進展,また,少子・高齢化への対応など,市政を取り巻く状況は極めて厳しく,乗り越えなければならない課題が山積していると申しても過言ではありません。  松井市長,あなたをそばから拝見して,いかなる難局にも常に前向きに,ひたすらに市民の幸せと喜びのために,正攻法でお仕事に当たってこられた姿を私は一生忘れないでありましょう。あなたの市政運営こそ,これからの厳しい時代においても,最も大切な政治姿勢であると,私は,堅く信ずるものであります。  最後に,千葉市政の成熟に向けて,新しく21世紀の千葉市の市政を担う者に託しておきたいことは何かをお聞かせいただいて,第1回目の質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手) 35 ◯議長(萩田 章君) 答弁願います。松井市長。    〔市長 松井 旭君 登壇〕 36 ◯市長(松井 旭君) ただいま市原議員から,パイプライン問題なども交えて,私の市政運営につきまして御紹介をいただくとともに,御評価をいただきました。身に余る光栄と存じておりまして,心よりお礼を申し上げます。  パイプライン問題は,お話のとおり,荒木市長のときからの懸案事項で,私も担当しておりましたので,難しさを痛感しておりましたが,荒木市長の急逝により,市長として,まず,この問題の解決に取り組むこととなったのでございます。  今,振り返ってみますると,成田空港の開港という国策と市民の安全を守るという自治体の使命のはざまで,ぎりぎりの決断を迫られた苦しさがよみがえってまいります。  空港反対派の活動家が,市役所や自宅で抗議行動を行った時期もありましたが,市民の安全が確保されることを確認した上,円満な解決を図ることができましたときの安堵感は,今でも忘れられません。また,市原議員を初め多くの議員の皆様から御理解と御協力をいただいたことを,大変心強く,ありがたく受けとめ,このことは決して忘れてはならないものと存じておるのでございます。  退任に当たっての感想でございますが,ただいまのパイプライン問題を初めさまざまな課題を解決する上で,私の決断のよりどころになりましたのが,人間尊重,市民生活優先の考え方でございまして,24年間,この基本理念を貫いてまいりました。この基本理念に基づく都市づくりに対します議員各位並びに多くの市民の皆様の御支持が,今日までの私の市政を支えていただいたものと存じております。  市政のかじ取りを誤ることなく,市長としての責務を果たし,退任の日を迎えることを大変喜ばしく感じておりまして,改めて皆様に感謝を申し上げる次第でございます。  次に,新しく21世紀の千葉市政を担う者に託しておきたいことは何かとの御質問にお答えをいたします。  議員お話しのとおり,第3の改革ともいうべき地方分権改革は,21世紀の地方自治を大きく変化させるものでございます。地方分権の進展に伴い地方自治体の自主性,自律性が高まり,地域がみずからの責任において,地域の特性を生かした町づくりを進めていくことが求められております。  このようなことから,今日の極めて厳しい財政状況の中,社会経済情勢等の変化や地方分権の推進に的確に対応し,多様化する市民ニーズに弾力的にこたえていくためには,地域における行政を総合的,効率的に展開していく必要がございます。  今後の市政運営には,新しい時代のさまざまな課題に的確に対応できるよう,新たな視点に立脚した行政改革の推進はもとより,市民と行政との協働関係の構築など,分権型社会にふさわしい行政体制の整備を図り,安らぎをはぐくみ,未来を支える都市づくりを目標に,市民福祉の一層の向上と21世紀にふさわしい魅力ある大都市づくりに向けて,さらなる努力が必要になるものと存じております。  このたび,21世紀の千葉市の新しいリーダーに決まりました鶴岡新市長に千葉市の将来を託し,郷土の発展と市民生活の充実,向上を心から念願するものでございます。  以上で終わります。 37 ◯議長(萩田 章君) 市原治四郎議員。 38 ◯54番(市原治四郎君) ただいま松井市長より,24年間にわたる市政運営を振り返り,感慨を込められ,適切かつ有意義な御答弁をいただき,まことにありがとうございました。  退任後は,健康に十分御留意の上,千葉市政のさらなる発展のよきアドバイザーとして,大所高所からの御指導くださいますようお願いをいたします。  終わりに,松井市長の今後のますますの御健勝と御活躍をお祈り申し上げまして,私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手) 39 ◯議長(萩田 章君) 市原治四郎議員の一般質問を終わります。  一般質問を続けます。14番・木田文代議員。    〔14番・木田文代君 登壇,拍手〕 40 ◯14番(木田文代君) 日本共産党の木田文代です。一般質問を行います。  なお,質問5の美浜区の諸問題についての2,道路については,今回は取り上げておりません。  まず,子育て支援についてです。  女性の社会進出が進む中,また,長引く不況のもとで女性が安心して産み育てられる環境をつくっていくことは,行政の責務となっております。そして21世紀を担う子供たちが,健やかに成長発達できる社会をつくっていくことは,私たち大人の責務でもあります。
     さて,平成12年度の千葉市民まちづくりファミリーアンケートの結果では,少子化対策として優先的に実施すべきことで上位を占めたものは,1,保育所の待機児童の解消など,保育所,保育園の充実61.1%,2,乳幼児医療費の助成41.2%,3,健康相談や育児相談などの子供や家庭の相談業務の充実36.1%となっています。今回は上位に上がっている1,2について伺います。  まず,乳幼児医療費助成についてです。  私ども日本共産党市議団は,子供の健やかな成長を願い,どの子もいつでもどこでも安心して医療が受けられる体制が必要と,この制度の充実を求めてまいりました。  去る国際子供デーに当たる6月1日には,新日本婦人の会が,乳幼児医療費を国の制度で無料にと,全国一斉パレードが行われ,国会を乳幼児を含む500人余りが取り巻きました。子育て中の親の切実な願いを反映した行動となり,多くのマスコミも注目いたしました。  さきに行われた千葉市長選挙の中でも,乳幼児医療費助成の充実を願う市民の声は高く,お金がないときでも安心して病院で診てもらいたい,ぜひ,他の政令市のように病院の窓口での支払いをなくしてほしいとの声がたくさん寄せられました。また,この制度について知らなかったと答えた市民の方がいることも事実です。  以下,制度の充実を願い質問いたします。  一つに,他の政令市では,現物給付が当たり前になっておりますが,これらの市では,何年前から現物給付を実現してきたのでしょうか。11市それぞれについてお答えください。  また,県がやらなくても市独自で実施しているのはどこでしょうか。  二つに,現在の償還払いでは,この制度を知らない市民や,さまざまな事情で手続をすることができない市民が発生し,公平なものになりません。真の子育て支援策とならない実態がありますが,このことについての見解を伺います。  三つに,新5か年計画の中で現物給付制度の実施を決定されていますが,これまで,県がやらないからできないと拒否されてきましたが,新5か年計画では,市独自にやるということでしょうか。また,その実施はいつなのでしょうか。具体的にお答えください。  四つに,これまで段階的に年齢を拡充した経過がありますが,ここ3年間は足踏み状態です。4歳児未満に拡充することを求めます。お答えください。  子育て支援の第2は,保育行政についてです。  国は,1997年の児童福祉法改正で措置制度を外し,98年には保育所への入所の円滑化を図るとして,定員25%まで入所を可能とする入所定員の弾力化を行い,そして2000年4月からは,保育所の設置,運営に企業の参入を認めています。これまでの国,自治体の責任を投げ捨て,保育を市場化させ保育制度を根底から崩すものです。  さて,先ごろ厚生労働省は,5万人を超える待機児童を2003年までにすべて解消するとして,都道府県,政令市,中核市に対し次のような通知を出しています。  1,公立保育所の運営業務委託先に企業も認める。2,25%を超える定員の弾力化を認める。3,乳児の面積基準の考え方について,最低基準の規定を理由に,待機児を発生させないために保育所の余裕スペースを活用するなどの内容になっています。これらは,保育水準の低下を招くことは免れません。  子供の成長,発達を保障する保育事業は,非営利性,公共性,持続性が重要であり,今必要なことは,規制緩和によって保育条件を切り下げることや,営利を目的とする企業に保育をゆだねることではなく,国や自治体の公的責任によって保育所の整備を拡充し,最低基準の抜本的な改善で豊かな保育を実施することです。  安心して産み育てられる環境を願って,以下質問いたします。  一つに,保育所の保育水準を引き上げるため,最低基準を抜本的に改善すること。また,保育に対する公的保障を拡充するために,保育予算を大幅に増額すること。これらを国に対して要求することが必要と思いますが,いかがでしょうか。お答えください。  二つに,保育水準の低下につながる保育所への企業参入は絶対に認めるべきではありません。市としての考えを伺います。  さて,千葉市はこの間,待機児童解消に向けて,定員の弾力化や増築によって対応されてきましたが,働く女性や子供たちを取り巻く環境は,実態に見合ったものになっているでしょうか。昨年度の保育受入枠は,9,420人に対し今年度は9,574人で,全体では154人増となっていますが,これまでの待機児童の状況から見ても,解消される保障が見えてきません。  そこで伺います。  その1は,昨年の待機児童は,どのように推移したでしょうか。4月,7月,10月,1月,3月とお答えください。また,今年度の待機児童は,現在何人でしょうか。区ごとの数と総数をお答えください。  その2は,定員がふえればそれに見合った職員が必要となりますが,増員したところでは正規職員を配置したのか伺います。また,私立についてはどうしたのか,伺います。  その3は,定員枠を超えた保育所入所の受け入れではなく,待機児童の実態調査をした上で,必要なところには保育所の設置が必要と思いますが,いかがでしょうか。  次に,認可外保育施設について伺います。  先ごろ,東京池袋の無認可保育所ちびっこ園池袋西で,生後3カ月の赤ちゃんが窒息死し,同園社長らが業務上過失致死で逮捕されました。この事件から千葉県は,同園の系列である県内3施設について立入調査することを決めています。また,その他の無認可保育所についても,実態把握をすることとしています。  さて,市内の認可外保育施設には,事業所内保育所21カ所,ベビーホテル27カ所,無認可保育所7カ所,計55カ所あり,乳幼児の約1,000人前後が保育を受けています。これまで,市はこれらの施設について,年に一度の監査を実施されていますが,子供たちの健全な発達を保障する点からと,良好な環境を整えていく点から,施設を充実させることが急務となっています。  また,これらの施設について,千葉市は,企業内保育施設は新規開設時に10万円と運営費4万円の一度きりの助成をされていますが,その他の施設については助成をされていません。認可保育所の補完的役割を果たしていることにより,助成制度を充実させることが今求められています。  先日,ある認可外保育施設を視察させてもらいましたが,施設や人の配置,給食などで,さまざまな形で御苦労があることを痛感いたしました。職員の方は,必要とされている人がいる限り,子供のためにもよい環境をつくり,その努力をしていきたいと話をされておりました。  そこで,以下伺います。  一つに,ちびっこ園池袋西系列のちびっこ園都賀園での実態調査の結果は,一部マスコミで報道されましたが,調査された内容とその結果について,改めて伺います。  二つに,さきに挙げた東京のちびっこ園で起きた事故を防止するために必要なことは,どんなことだとお考えでしょうか。  三つに,これらの施設には,認可保育所に入れず,やむなく高い保育料を払っている状況もあるわけですから,保育水準を上げるためにも行政からの助成は必要です。認可外保育施設の助成制度を早期に拡充する必要がありますが,いかがでしょうか。お答えください。  次は,中央港地区区画整理事業についてです。  この事業については,これまで私ども日本共産党市議団は,長引く不況のもと,当初の見通しとはほど遠い内容になっていることを指摘し,その見直しを求めてまいりましたが,今年度もまた,急ぐ必要のない京葉線千葉みなと駅前交通広場等の整備に予算がつけられました。市民の方から,財政の厳しい折になぜそんなところに税金を注ぐ必要があるのかという声が上がるのも当然です。公共事業の適正化を求めて,以下,伺います。  一つに,この事業の事業施行開始は平成5年からですが,当初計画では,清算期間も含めて平成17年完了とされていましたが,この後,平成21年に改められました。そして,さらに事業計画が変更される予定とのことですが,当初の計画より何年延長されて,何年に完了予定となるのでしょうか。また,その延長理由についてお答えください。  二つに,この事業の中で,昨年,都市計画変更により交通広場を当初計画2カ所から1カ所に変更しました。交通広場の面積が減らされています。その減った面積は何平米で,地価にすると幾らになるのでしょうか。また,減った分はどういう形に変化したでしょうか。  三つに,この事業は,保留地を処分することによって成り立つ事業ですが,当初1平米当たり240万円とされていたものが,バブル崩壊後の平成8年7月には,1平米当たり105万円に変更せざるを得ない状況となりました。平成8年から既に5年経過しています。現在の地価は1平米当たり幾らになっているのでしょうか。  四つに,事業開始後,市の投資額について伺います。  五つに,京葉線千葉みなと駅の現在の1日の利用者は1万5,000人ですが,駅前広場の整備費は幾ら費やし,どのくらいの利用者の増加が見込まれているのでしょうか。また,その根拠についても伺います。  次は,ハーモニープラン21についてです。  2000年12月に男女共同参画計画が閣議決定され,これによって国レベルでの男女共同参画が本格的に推進されることとなりました。千葉市においても,新世紀にふさわしい男女共同参画施策を総合的かつ計画的に推進するとして,ハーモニープラン21が策定されました。この計画が,市民にとって真に実効性あるものとなるように,以下,伺います。  一つに,計画の推進体制の中で,男女共同参画推進員が設定されていますが,この推進員はどのような役割を果たすのでしょうか。また,選出方法として男女共同参画推進協議会の幹事会のメンバーが推薦するということですが,半数は,女性を登用すべきだと思いますが,いかがでしょうか。  二つに,計画では,政策方針決定過程への女性の参画は,依然として少ないものと現状とらえられていますが,政策方針決定過程の女性管理職や各種審議会などへの女性登用が少なかったのは,どんな理由によるものでしょうか。お答えください。  三つに,人事院はことし5月,女性国家公務員の採用,登用の拡大に関する指針を発表し,各府省が積極的改善措置により,女性の採用,登用の拡大を図り,男女間の格差を計画的に解消することになりましたが,千葉市においてはハーモニープラン21で,市政運営への女性職員の参画促進が上げられていますが,具体的な目標値もなく,計画の実効性が見えてきません。どのように女性職員の参画を促進するのでしょうか。お答えください。  四つに,ハーモニープラン21では,審議会等の女性委員登用促進の目標値を,10年間で,現在の20.4%から30%に引き上げるとのことですが,10年間で30%は低過ぎるのではないでしょうか。5年間で達成すべきだと思いますが,いかがでしょうか。  また,今後は,女性の参画を進めるためにも公募の形をとられることを希望しますが,いかがでしょうか。  次は,道路の照明についてです。  窃盗事件や殺人事件の発生,痴漢や変質者の出没は,人の動きのわかる日中と比較すると,夜間の犯行が数倍高くなっています。歩行者,自転車,バイク,車などが行き交うような夜間の道路でも,照明が途切れると,全くの暗やみになり,危険な場所になってしまいます。道路の照明は,交通事故対策はもとより,防犯対策の面から必要不可欠なものです。  これまで市は,車道については道路灯を設置していますが,歩道についてはその設置基準がないからと,住宅に面した歩道については,自治会負担のある防犯街灯を勧めています。しかし,住宅に面していない歩道については設置されておりません。これでは,いつまでも安全な歩道にはなりません。ある場所では,車道はとても明るいのに,歩道は,そのわきを緑地が走り,うっそうと茂った樹木のやみに包まれ,夜間はとても歩道を通れる状態ではありません。ある女性は,緑地にだれかが潜んでいるのではと不安があり,車道を歩いているとの話を聞きました。安全な町づくりを願って,以下伺います。  一つに,これまで歩道の照明については,他市を研究したいとのことでしたが,どんな研究をされてきたのか,その結果について伺います。  二つに,道路の照明は,場所によってまさに大小さまざま,千差万別のようですが,どんな基準を設けて設置されているのでしょうか。また,その金額についても明らかにしてください。  三つに,美浜区打瀬の町では,車道についている街灯に,歩道側へ向けた電灯がついているところもありますが,このような照明を設置するのは幾らかかるでしょうか。  四つに,歩道で暗やみになっているところで,住民要望の強いところから照明を設置することを求めます。お答えください。  次は,美浜区の問題についてです。  公務員住宅について伺います。  美浜区稲毛海岸5丁目にある国家公務員住宅は,5階建て38棟の計 1,260世帯入る宿舎です。しかし,老朽化が進み,現在の入居世帯は約半数程度とのことです。関東財務局によると,この38棟のうち16棟は今年度中に廃止することが決っていて,取り壊されるとのことです。その跡地利用については現在のところ計画はなく,国の利用はないとの結論が出ていて,売却ではないかとのことでした。  広大な敷地を有するところでもあり,今の利用率は,1棟に4から5世帯というところも生まれていますが,その建物周辺は夜間になると一気に寂しくなります。物騒だと周辺の住民は不安を募らせています。近隣の住民の方は,しばらくパトロールをしていたが,今は怖くてやめてしまったと言っています。また,その跡地利用についても関心は高く,市がそこを利用して福祉施設や文化施設をつくってほしいという要望も聞かれます。  そこで,防犯対策と跡地の有効利用について伺います。  一つに,廃止が決まった宿舎周辺に街灯を設置するなど,防犯対策を行うよう国に要望することを求めます。  二つに,宿舎廃止後の土地利用については,国が市に払い下げることや市が借り上げることなどが考えられますが,市民の声を生かしたものにすることが求められています。見解を伺います。  以上で1回目の質問を終わります。(拍手) 41 ◯議長(萩田 章君) 答弁願います。保健福祉局長。 42 ◯保健福祉局長(片岡佳和君) 子育て支援に関する御質問について,初めに,乳幼児医療費助成についての4点の御質問に順次お答えします。  まず,他の政令指定都市の現物給付の開始時期についてですが,一部実施も含めた開始時期で申し上げますと,仙台市,名古屋市,神戸市,広島市,北九州市,福岡市の6市が昭和48年から,札幌市が昭和55年から,京都市,大阪市が平成5年から,そして川崎市,横浜市が平成7年から実施となっております。  次に,県制度によらずに実施している都市はどこかとのことですが,札幌市と大阪市があります。しかしながら,大阪市は,府の統一制度としてではありませんが,府下のほとんどの市町村が現物給付を実施している中で,審査支払い事務についても,国民健康保険団体連合会に委託して実施している状況にあります。  次に,現在の償還払いでは真の子育て支援策とはならないのではないかとの御質問ですが,現在,市内1,400カ所の医療機関に,制度を紹介するリーフレット及びポスターを配布するほか,出生届のときに,この制度の案内を配布するなど,市民への周知に努めており,多くの方々に御利用いただいているところであります。  しかしながら,現物給付方式は,子育て支援策の一層の強化を図る上からも有効な方策であると認識しておりますので,新5か年計画に現物給付の検討,実施を位置づけたところであります。  次に,この新5か年計画への位置づけに関する御質問についてですが,既に実施している都市の多くが県内統一方式のもとで,審査支払い事務を国民健康保険団体連合会に委託し,実施しているところであり,この方式が適切であると考えておりますので,この方式での実施を基本として計画に位置づけたものであります。  現在,千葉県において,現物給付を初めとした給付の方法など,現行制度の全般的な見直しについて検討がなされているので,その動向を見守るとともに,本市としてもできるだけ早い時期に実現できるよう努力してまいりたいと考えております。  次に,乳幼児医療費助成の無料化の年齢を4歳未満児まで引き上げられないかとの御質問についてですが,現在,政令指定都市の中で,4歳未満児まで,本市と同様の所得制限なしに入院,通院ともに全額助成をしている都市はありませんので,そのような状況や本市の財政状況等を勘案すると,現状では困難であると考えております。  続きまして,保育行政に関する8点の御質問について順次お答えします。  まず,保育水準に関する御質問についてですが,児童福祉施設の職員配置や設備,構造等の最低基準の改善や保育施策拡充のための予算措置については,従来より政令指定都市共通の要望や13大都市民生主管局長会議等を通じて国に対し要望しているところであります。  次に,保育所への企業参入に関する御質問についてですが,国においては,昨年,待機児童の解消などの課題に柔軟に対応するため,保育所設置に係る主体制限を撤廃し,株式会社やNPOなど,市町村や社会福祉法人以外のものによる保育所設置が認められることとなる規制緩和を行ったところです。  しかしながら,市が保育の実施義務を負うこと,施設最低基準が適用されることなど,設置主体を問わず,認可保育所には児童福祉法上の規制が課せられること,国及び地方公共団体により運営費の負担が行われることなどについては,変わりはありません。  また,認可に当たっては,経営等に関する諸条件を付すこともできることとされております。  したがいまして,今後とも保育所の設置認可に当たっては,国の示す保育所設置の指針に沿って適切に対応してまいりたいと考えております。  次に,待機児童数についてのお尋ねですが,まず,昨年度の待機児童数ですが,4月が199人,7月269人,10月380人,それから本年の1月560人,3月595人と推移しています。  また,本年6月1日時点の待機児童数についてですが,中央区33名,花見川区7名,稲毛区10名,若葉区14名,緑区58名,美浜区47名で,総数169名となっております。昨年の同時期と比較すると,76人減少しております。  次に,増員した保育所の職員配置についてですが,保育士や看護婦等の配置については,従前から定数配置ではなくて,入所児童数に見合った配置とし,適正配置に努めているところであります。  平成12年度に国の少子化対策臨時特例交付金を活用して,市立保育所7カ所の増改築を行ったほか,誉田保育所の増改築を行い,合わせて175人の定員増を図ったところでありますが,この定員増への対応としては,8カ所合わせ,正規職員を77人から88人と11人増員するとともに,非常勤職員を10人から20人と10人増員したところであります。  また,民間保育園についても,国の交付金を活用した増改築等による定員増を図り,正規職員を7人,非常勤職員を5人増員し,対応したところであります。  今後とも,保育サービスの向上を念頭に,入所児童数に見合った適正な職員の確保に努めてまいりたいと考えております。  次に,保育所の設置に関する御質問についてですが,保育所の設置につきましては,従来より,大規模宅地開発等で人口増が見込まれる地域について,就学前児童数や要保育児童数の推計を行うなど,地域の保育需要の動向を見きわめながら,計画的に整備を進めてきたところであります。  今後とも,地域の状況等を踏まえ,計画的な整備を行い,待機児童の解消等に努めてまいりたいと考えております。  次に,認可外保育施設に関する質問にお答えいたします。  初めに,ちびっこ園都賀園で調査した内容とその結果についてですが,この調査は,本年3月26日に,厚生労働省より,早急に立入調査を行うよう要請があり,4月9日に保育課と監視指導室で随時の一般監査を実施したところであります。調査内容は,一つの乳幼児用ベッドに2人以上の乳幼児を寝かせる取り扱いが行われていないかなど,児童の安全が確保されているかについてで,その結果につきましては,児童の安全確保については,特に問題は認められませんでしたが,午後8時以降において,保育に従事する者が1名となっている状況が認められましたので,改善するように指摘しました。施設側より,7月1日からは,常時2人以上の保育従事者を確保するよう,改善する旨の回答を得ております。  次に,東京のちびっこ園で起きた事故を防止するために必要なことはどんなことかについてでありますが,児童の安全確保等の観点から,厚生労働省において,認可外保育施設指導監督指針及び認可外保育施設指導監督基準が策定され,この4月1日に施行されたところであります。  これらの指針等については,各施設に示しており,各施設がその内容に適合するよう努める必要があると考えております。  また,本市としても,施設の運営状況等において,児童の安全確保に問題がないか,適切に調査し,必要に応じて指導監督を行うことが事故防止につながるものと考えております。  次に,認可外保育施設に対する助成制度の拡充についてでありますが,現在行っている助成制度としては,企業内保育所への助成制度がありますが,認可外保育施設は,保育資源の一つとして認可保育所の補完的役割を担っていることから,支援の強化を図ることは必要なことと認識しております。  このため,新5か年計画において,認可外保育施設に対する指導及び助成のあり方を検討することとしておりますので,国の動向や他都市の実施状況等を参考にしながら,鋭意検討してまいりたいと考えております。  以上でございます。 43 ◯議長(萩田 章君) 都市局長。 44 ◯都市局長(水野紳志君) 千葉中央港土地区画整理事業に関しまして,5点の御質問がございましたが,おのおの関連がございますので,一括してお答え申し上げたいと思います。  地区内の千葉みなと駅前広場を2カ所から1カ所に統合いたしまして,それとともに,一部の区画道路を歩行者動線として明確化を図ることを内容といたしました都市計画変更が,昨年,平成12年の8月に行われたところでございます。  これに伴いまして,今年度に都市基盤整備公団におきまして,千葉中央港地区の事業計画の変更を予定しているところでございます。  まず,事業の施行期間でございますが,これは各年度ごとの事業量を平準化したこと,また代替地の確保問題などの各地権者における移転計画のおくれもございまして,平成24年3月の完了を予定しておると聞いております。これは,当初計画より7年延長されているところでございます。  次に,駅前広場については,都市計画変更により1,800平米削減しております。現時点での地価で計算いたしますと,約7億3,000万円程度というふうに想定されておるところでございます。1,800平米のうち約600平米は,広場に変更により影響を受けた各土地所有者の仮換地用地といたしますとともに,その残りの用地につきましては,地権者の理解を得まして,保留地ということで予定しているところでございます。  また,駅前広場の整備費は,約1億6,000万円を予定しておるところでございます。
     駅利用者でございますが,千葉みなと駅を利用する区域における土地利用の将来動向等を検討いたしまして,平成32年におきまして,1日当たり約11万人と予測しておるところでございます。  次に,現時点で想定している保留地の処分予定価格でございますが,1平米当たり約78万円でございます。  また,この事業に対する市からの補助金は,平成12年度末までに約113億円となっておるところでございます。  以上でございます。 45 ◯議長(萩田 章君) 市民局長。 46 ◯市民局長(安部盛雄君) ハーモニープラン21についての御質問のうち,所管についてお答えをいたします。  初めに,男女共同参画推進員の役割は,また,推進員の半数は女性を登用すべきと思うがどうかとのお尋ねでございますが,ハーモニープラン21の効果的な推進を図るため,新たに設置する推進員は,男女共同参画社会の形成に向け,所属局などにおいて,広報,啓発,研修などに取り組むことを役割としております。  また,推進員の女性の登用につきましては,男女共同参画推進協議会の幹事から,各局1人の推薦を受けることになっておりますが,女性の登用を積極的に行ってまいりたいと考えております。  次に,政策方針決定過程への女性の参画について,各種審議会委員への女性の登用が少ない理由はとのお尋ねでございますが,その理由といたしましては,審議会などの委員の委嘱に当たって,御推薦をいただく関係団体等の中での女性の進出が少ない分野があることなどが一因であると考えております。  次に,審議会などの女性委員について,登用促進目標値を5年で達成すべきだと思うがどうかとのことでございますが,ハーモニープラン21は,平成13年度を初年度とする10年計画となっております。今後,社会経済状況等の変化も予測されますことから,5年目に見直しを行うこととしているところでございますが,30%の目標値を早期に達成すべく努力してまいりたいと存じます。  次に,美浜区の諸問題についてのうち,公務員住宅の一部廃止に伴う防犯対策の国への要望についてお答えをいたします。  議員お話しのとおり,38棟ある5階建ての公務員住宅には,かなりの空き部屋があることから,地域の方々の安全確保について懸念しているところでございます。  このため,市では,夜間における歩行者などの安全を確保するため,防犯街灯の補助金の交付や,千葉西警察署にパトロールをお願いするなどの対策を講じているところでございます。  なお,防犯街灯につきましては,現在108灯設置されておりますが,本年度中にさらに4灯の増設が予定されているところでございます。  また,公務員住宅の管理者である関東財務局千葉財務事務所では,空き部屋の状況により,階段の入り口にベニヤ板を打ちつけるほか,無人となった棟については,ブロックごとにフェンスを設置する考えであると伺っておりますが,今後,同事務所に対して,防犯対策に万全を期していただくよう要望してまいります。  いずれにいたしましても,市民生活の安全確保のため,今後も地元町内自治会や警察署と連携を図りながら,当該地域の防犯対策に努めてまいりたいと存じます。  終わります。 47 ◯議長(萩田 章君) 総務局長。 48 ◯総務局長(大古場 裕君) ハーニモープラン21についての御質問のうち,所管につきましてお答えいたします。  管理職への女性の登用が少ないとのことでございますが,従来より,勤務実績や能力,職への適性等を考慮して,男女の別なく役付職員に登用を図ってきておるところでございます。  したがいまして,専門職等を含めますと,女性の登用はかなり図られているものと認識しております。  しかし,これまでは,男女共同参画の視点からの登用が少なかったことも事実でございますので,今後,男女共同参画の理念を踏まえまして,積極的に女性の登用を図っていく必要があると考えております。  次に,女性職員の市政運営への参画促進についてでございますが,男女共同参画社会の実現に向け,今後とも有能で意欲ある女性職員の積極的な登用を図ってまいりたいと存じます。  次に,審議会委員等への女性の登用を進めるため,公募の形をとるべきではないかとのお尋ねでございますが,千葉市附属機関等設置運営要綱におきまして,委員の選任基準を設けておりまして,設置目的等に照らして公募制とすることがふさわしい附属機関等につきましては,その導入に努めることといたしております。  これまで委員の公募を実施した附属機関等におきましては,公募委員の中での女性登用率はかなり高く,今後とも公募制を導入する場合におきましては,女性登用率の向上も配慮し,対応してまいりたいと存じます。  以上でございます。 49 ◯議長(萩田 章君) 建設局長。 50 ◯建設局長(友野 征君) 道路照明について4点の御質問に順次お答えいたします。  初めに,歩道照明の他市の状況についてお答えいたします。  各政令指定都市の状況でございますが,本市と同様に地元町内会が防犯灯を設置している市は,横浜市,川崎市等の3市であり,市が主体的に設置している市は,仙台市,札幌市等の8市でございます。  次に,道路の照明基準についてでございますが,日本道路協会の道路照明施設設置基準に基づき設置しており,交通量が1日当たり2万5,000台以上の4車線の道路及び交差点や横断歩道の箇所等が対象となっております。  また,道路照明の費用でございますが,電柱を利用して設置する場合は,1基当たりおおむね40万円,独立して設置する場合はおおむね90万円でございます。  次に,美浜区打瀬地区の照明の設置費用についてでございますが,千葉県企業庁が,幕張新都心にふさわしいデザインに配慮をしておりますため,一般的な照明から比較いたしますと,大変高価なものになっております。  次に,歩道照明について,住民要望の強いところから設置するようにとのことでございますが,地元の町内会が設置しております防犯灯との費用負担の問題がございますが,必要な箇所につきましては,設置に向けて検討してまいりたいと考えております。  以上で終わります。 51 ◯議長(萩田 章君) 企画調整局長。 52 ◯企画調整局長(三上都紘君) 美浜区の諸問題に関します御質問のうち,稲毛海岸の国家公務員住宅の跡地利用につきましてお答えを申し上げます。  国におきましては,宿舎の廃止後,他の宿舎の整備財源に充てますため,用地を売却する方針ということで,既にこれが公表されております。  しかしながら,処分の時期につきましては,平成18年度以降と伺っておりますし,具体的な処分方法は未定ということでございますので,今のところ本市といたしましては,当該用地を利用する計画は持っておりません。  以上でございます。 53 ◯議長(萩田 章君) 木田議員。 54 ◯14番(木田文代君) 2回目の質問をいたします。ちょっと順番を変えます。  最後にお答えいただいた美浜区の諸問題について伺います。  防犯対策については,防犯街灯の設置がされているというお答えでした。空き住宅周辺は,夜間には真っ暗という状況にあります。歩行者や周辺住民の安全確保の面から,対策を急ぐことを強く求めておきたいと思います。  それから,跡地利用については,利用する計画はないというお答えでしたけれども,果たしてそれでいいのでしょうか。  これまで市民の皆さんからは,美浜区につくってほしいものの中で,この稲毛海岸5丁目周辺の方からは,駐車場がなくて大変困っていることを初めとして,特養ホームや老人保健施設,児童館,市営住宅や高齢者向けの住宅などさまざまな要望が出されております。美浜区の中で市が持っていた市有地については,この間,売却されたことが多くて,住民要望の強いこれらの施設を建設されようとしても,それにふさわしい土地はほとんど見当たりません。美浜区の現状から見て,市にとってとても有効な土地と考えますが,このことについて見解を伺っておきたいと思います。  次は,ハーモニープラン21についてです。  男女共同参画推進員の半数は女性にすべきという質問に対して,明確な回答がありませんが,男女共同参画推進員は,ハーモニープラン21を実施するために重要な役割を担っています。広報,啓発などの仕事は,研修を積めば新人の方でも十分できるのではないでしょうか。また女性のエンパワーメントのために,思い切って女性を多数登用することが必要だと思います。女性を意思決定過程に登用するためのプランの推進員に,女性を半数選出することを要望します。  また,推進員の任期は2年とし,男性も含めて,多くの職員がその任につくことによって,男女平等意識が職場に根づいていくのではないかと思います。  次に,女性管理職が少ない理由について,男女の別なく能力を考慮して,役付職員に登用を図ってきたとのことですが,今年4月1日現在,課長補佐以上の女性管理職の比率は9.1%です。その内訳は,111人中60人は保育所所長,幼稚園園長であり,その多くは保育所など大半が女性がつく職業とされていたものです。これで女性の登用はかなり図られているとの認識では,今後の対策に問題が残ってきます。  そこで伺います。  一つは,男女共同参画の視点での登用とは,どのような内容になっているでしょうか。  二つに,今後は積極的に女性の登用を図るとのことですが,具体的にどのような方法を考えているでしょうか。  人事院の指針によれば,各府省は,2005年までに目標値を定めた女性職員の採用・登用拡大計画を策定し,女性職員の採用・登用拡大担当者を設置して,そのための推進会議を定期的に開催する,進捗状況を定期的に発表するとしています。千葉市においても目標値を設定し,定期的にチェックするシステムを確立すべきだと思いますが,いかがでしょうか。  公募制の実施については,それにふさわしい附属機関等については,導入に努めるとのことですが,一方で公募制になじまない附属機関とはどのようなところがあるのか,具体的にお答えください。  また,ことし4月1日現在,附属機関等で公募制を採用しているのは,介護保険運営委員会だけとのことですが,女性の登用をふやすためにも他の附属機関にも積極的に働きかける必要があります。公募制に限らず,女性の登用を図るための具体的なプランをつくる必要がありますが,その予定はあるでしょうか,伺います。  次は,保育行政についてです。  企業参入については,否定されたお答えではありませんでしたが,保育の現場に企業が参入すれば,企業は収益第一であり,収益を上げるためにコストを下げることが目的化します。そのため,保育所のような労働集約型サービスの場合,人件費の削減が最大の課題となってまいります。保育は専門性が求められる分野であり,コストを削ることは保育の低下を招いてしまいます。子供の健やかな成長,発達を保障するためには,保育現場への企業参入は相反するものと言えます。  そこで伺いますが,企業が適正な保育を保障できるとお考えでしょうか。見解を伺います。  次に,定員枠をふやして待機児童を解消されてきましたが,今年度は6月1日現在で,既に169人の待機児童が生まれているとのことです。昨年と同じように推移するとしても,10月には280人,1月には460人,3月は495人と増加していくことになります。年度末には500人余りの児童が保育を受けられない状況になります。そして無認可の保育所で保育されているお子さんは,現在だけで約1,000人,この中には保育所に入れない待機児童も含まれています。こうした児童の保育責任はだれが負うのでしょうか。やっぱり保育所を必要なところに設置する必要があるのではないでしょうか。  6月1日現在,緑区が58名で美浜区が47名ということでした。美浜区の打瀬については,平成14年に1カ所設置されることになりましたが,緑区については,まだ不明な状況です。  そこで伺います。  一つに,緑区の待機児童は,3月末にはどれぐらいと推定されているのでしょうか。お答えください。  二つに,保育所設置については,計画的な整備をされていくというお答えでしたが,待機児童が何人になったら整備するというお考えでしょうか,お答えください。  次は,保育所の職員配置についてです。  適正配置に努めているということでしたが,この間,4月に新規採用された職員以外の方は,みな非常勤の保育士さんです。平成13年4月1日現在の正規の保育士が656人,非常勤の保育士は百三十余名です。全体の2割を占めているわけです。保育所によっては,非常勤の占める割合が3割にもなっているところもあると聞いています。次代を担う子供を保育するという同じ仕事をしながら,その処遇には大きな差が生まれているわけです。  真に豊かな保育を保障する上で,保育士の処遇改善は必須になります。定員増を図った保育所での保育士は正規の保育士とすることを求めますが,お答えください。  また,定員拡大でこれまで 115人の保育所が35人ふえて150人となっているところなどで,調理員の増員がされておりません。保育所の給食は,子供の発達に大きな役割を果たしております。人員増にふさわしい調理員を配置することが必要だと思います。このことについてお答えください。  次に,認可外保育施設の助成についてです。  認可外保育施設支援の強化を図ることを認識され,国の動向や他都市の実施状況を参考にしたいということでしたが,他市では既に市の基準を設けて,その基準をクリアした保育施設には,既に助成を実施しておりました。  調べてみましたが,今年度でみると,札幌では,全体で1億8,300万円の助成,仙台市では3億7,100万円,川崎市では5億円,横浜市では39億3,700万円,名古屋市6,266万円,北九州市が763万円と,6市が既に無認可保育施設に助成を行っておりました。金額の一番大きい横浜では,基本保育費,障害児保育費,乳児加算に加えて家賃や設備助成を行っておりました。  5か年計画の中でやっていきたいという,そういうお答えでしたけれども,現在入所している子供たちには,到底間に合うものではありません。健やかな発育を保障する上で,また子供の安全を守るためにも,急がなくてはならないものだと思います。助成について,今年度中に検討されることを求めますが,いかがでしょうか。お答えください。  次は,乳幼児医療費助成についてです。  先ほどのお答えの中で,6市が昭和48年から実施されているということでした。何年前からやっているのかという質問をしたんですけれども,お答えいただけなかったので,こちらの方から言わせていただきます。  6市が28年前です。1市が21年前,2市が8年前,2市が6年前というふうになっております。今からさかのぼること28年前から6市は実施しているわけです。28年と言えば,当時ゼロ歳のお子さんが28歳になってしまいます。28歳となれば,1人とか2人とかのお子さんの子育てをされていらっしゃる方もいます。千葉市と比較すると,6市については,親子二代にわたって現物給付で助成がされているということになるわけです。他市から転居されてきた方が,病院の窓口で無料化されていないことを非常に驚かれているのも無理はないようです。  実施の時期については,新5か年計画で位置づけ,県内統一方式のもとで,この方式が適切と考えるとのお答えでした。この答弁はかなり遠回しな言い方をされましたが,結局は,県待ちということになるわけです。  子供たちの病気は待ってくれません。市が本当に子育て支援策として有効と考えているなら,他市に比較してこれだけおくれている制度ということは歴然としているわけですから,県待ちにならずに一刻も早く市独自でやるべきではないでしょうか。現に,大阪や札幌については,県が現物給付をやらなくても,市として有効な制度と判断し,実施しております。札幌は21年も前から独自に助成をしております。なぜ千葉市でできないのか。その理由は何でしょうか。市独自に実施することに弊害があるのでしょうか。お答えをいただきたいと思います。  次は,年齢拡大についてです。  1問目で,対象年齢について,千葉市は,通院3歳未満の助成で,3年間足踏み状態であることを述べてまいりました。この間私は,他市がどのくらい進んでいるのかを調査してみました。横浜では4歳未満に拡充しておりましたが,本年度の1月からは,さらに5歳未満児に拡大される予定とのことです。そして,福岡,名古屋では4歳未満,札幌では10月に4歳未満に拡大するとのことです。北九州市では,今年度より小学校就学前まで拡大され,大阪では5歳未満まで拡大されておりましたが,さらに1月から小学校入学前まで拡大されているわけです。  千葉市はこのままいけば,乳幼児医療費助成については,現物給付もしない。年齢も拡大しない。他政令市に比べて二重にも,そして三重にもおくれをとるという状況です。年齢を拡大しない理由に,本市の財政状況を勘案すると拡大は困難というお話でした。本市の財政状況は,今のような税金の使い方を変更しない限り,急に好転することは見込めません。これで新5か年計画に述べている安心して産み育てる環境づくりを推進すると言えるのでしょうか。市民の強い要望にこたえる必要があるのではないでしょうか。4歳未満に拡大することを再度求めます。お答えください。  さて次は,中央港地区区画整理事業についてです。  一つは,駅前広場の利用者については,11万人というお答えがありましたが,11万人の根拠は,どんな手法から出されたものなのか,いまひとつはっきりしません。その根拠についてまた伺いたいと思います。  さて,私ども日本共産党市議団は,先日,この事業の地権者である方に,この土地をどう利用されるかについて,34人中9人の方に話を伺うことができました。そのことを紹介させていただきます。  Aさん,見通しがないとはっきりおっしゃっています。Bさん,景気が悪くて設備投資の見込みは全くありません。Cさん,土地を遊ばしておくわけにもいかない。幕張副都心にショッピングが張りつき,蘇我の開発が始まり,この人のいない土地でやるのは非常に厳しい。暫定利用で熟していくのを待ちたい。Dさん,今すぐ具体的にやるか決定していない。ほとんど白紙の状態。Eさん,何をやるのか,すぐ土地利用は考えていない。Fさん,今のところ予定はない。部分的にはオープンしても厳しい。Gさん,建設計画はあったが,テナントが入る見込みがありません。Hさん,建てたい。Iさん,全体の町並みがそろえば戻りたい。  以上のように,9人の中で今すぐこの土地に戻って建物を建てるとはっきり表明されたのは,お1人だけでした。ほかの人は,現状の中では建物を建てることは厳しいという認識で一致をされております。また,このまま更地にしておいても,固定資産税は徴収されているので,地権者にとってはいずれにしても厳しい状況です。事業計画が7年延長された中での地権者の方の意向ですが,一体いつになったら先が見えてくるのでしょうか。  そこで伺います。  この事業が,当初予定されていた業務核都市機能を持ったものになると今もお考えでしょうか,お答えください。  さて,先ほどのお答えの中で,昨年,都市計画を変更し,公共施設である交通広場が1,800平米減り,減った分は,土地所有者の仮換地用地としたり保留地に変化したりしています。形を変えた公共の負担ではないでしょうか。  保留地については,当初,1平米当たり240万円だったものが,現在78万円ということです。平成8年に事業変更された時点では105万円ということでしたから,前回の変更からしても,1平米当たり27万円も地価が下がっています。  そこで伺います。  一つに,これら地価が下がった件については,どこか変更しなければ事業は成立しません。どの部分が変更されるのでしょうか。  二つに,都市基盤整備公団に対して,この事業の要請を行った千葉市として,公団の採算が合わなくなった場合,その責任をとることはないのか,伺います。お答えください。  三つに,これまで,市費だけで113億円投入され,国が77億5,800万円,県が833万円,合算すると190億円投入されていますが,先が見えない事業になっています。採算の合わない公共事業だと思われますが,このことについての見解を伺います。  以上で2回目終わります。 55 ◯議長(萩田 章君) 答弁願います。企画調整局長。 56 ◯企画調整局長(三上都紘君) 国家公務員宿舎用地に関しまして,2回目の質問にお答えをいたします。  先ほど申し上げましたように,現時点では,国が処分の方法等を具体的に明らかにしておりませんので,検討しておりませんが,美浜区内には,県企業庁の未利用地もございますので,市民要望などを把握をしながら,総合的に検討してみたいと考えております。  以上でございます。 57 ◯議長(萩田 章君) 総務局長。 58 ◯総務局長(大古場 裕君) ハーモニープラン21についての2回目の御質問のうち,所管につきましてお答えいたします。
     まず,男女共同参画の視点からの登用とはどのようなことなのかとの御質問でございますが,ハーモニープラン21におきましては,政策方針決定過程への男女共同参画を促進することとなっております。  このようなことから,市政運営に携わる職員におきましても,管理監督職への女性職員の登用の促進を積極的に図るものでございます。  次に,具体的方法をどうするのかについてでございますが,1回目の御質問でお答えしましたとおり,勤務実績や能力,職への適性等に加え,男女共同参画の視点をも考慮し,女性の登用を図ってまいりたいと考えております。  また,数値目標を設定し,定期的にチエックするシステムを確立すべきではないかとの御質問でございますが,先ほども触れましたように,これまで登用が少なかったこともありますので,個々の役職への登用に当たりましては,それぞれの職に最もふさわしい職員を選考し,配置するという基本に立ち,まずは十分な女性職員の活用策について,分析,検討が必要かと存じます。  したがいまして,現時点では,具体的な数値目標を設定することは考えておりません。  なお,さきに人事院が策定いたしました女性国家公務員の採用・登用の拡大に関する指針では,各府省が登用の拡大について目標を設定し,目標達成に向けての具体的取り組みを定めることとされておりますので,これら国の動きを注視しつつ,本市としても,男女共同参画社会基本法の趣旨にのっとって,総合的,計画的な取り組みを速やかに推進してまいりたいと存じます。  次に,附属機関等の公募制についての2回目の御質問にお答えいたします。  公募制になじまない附属機関といたしましては,結核審査協議会など専門的な知識を必要とするもの,建築紛争調定委員会など利害関係を調整するもの,個人情報保護審査会など不服申し立てに対する審査を行うものなどでございます。  次に,公募制の他への働きかけについてプランをつくる考えはあるかとの御質問でございますが,昨年10月に制定いたしました附属機関等設置運営要綱によりまして,附属機関等の設置目的等に照らし,公募制がふさわしいものは導入に努めるものといたしておりますので,同要綱に基づきまして,公募制がなじまないもの以外について広く市民,市民代表を選任して,意見を聴取する場合には,できる限り積極的に公募により委員を選任するよう努めてまいりたいと存じます。  以上でございます。 59 ◯議長(萩田 章君) 市民局長。 60 ◯市民局長(安部盛雄君) 審議会等の女性委員についての2回目の御質問にお答えをいたします。  議員御提案のように,女性委員登用率の目標値を達成するために,具体的な計画を立てて推進することも一つの方法であると,このように考えますが,審議会等には,それぞれ設置目的,設置期間,任期などが異なっておりますことから,目標値を定めて実施していくことは難しいものと考えております。  なお,今後,審議会等を新たに設置する場合や委員の改選時に,女性委員の登用率を確保するため,本年4月に,千葉市附属機関等への女性委員の登用促進要綱を設置いたしました。その中で,事前協議制度を設けたり,あるいは情報提供を行うことなどを規定いたしまして,目標値の早期達成に向けて努力してまいる所存でございます。  終わります。 61 ◯議長(萩田 章君) 保健福祉局長。 62 ◯保健福祉局長(片岡佳和君) 保育行政それから乳幼児医療費助成について,2回目の御質問にお答えいたします。  まず,保育行政に関する御質問についてですが,初めに,保育所への民間企業の参入により適正な保育が行われると考えているのかについてでございますが,国において,昨年3月に,保育所の設置認可等について,設置主体の制限撤廃等の規制緩和を行ったところであり,他都市においては,企業の認可事例が報告されているところであります。  こうした社会法人以外のものの設置の認可申請に当たっては,別途審査の基準や条件等が示されているところであり,適正な認可審査や関係法令に基づく指導等により,適正な保育が行われるものと考えております。  次に,緑区の待機児童についてですが,本年6月1日時点では,先ほど申し上げましたとおり,58名であり,これまでの傾向から見ると,年度末にはこれより増加するものと考えられますが,具体的な数値を見込むことは難しいものと考えております。  いずれにいたしましても,待機児童の早期解消に向けて努めてまいりたいと考えております。  次に,保育所の整備に関するお尋ねについてでございますが,保育所設置認可の指針では,保育所の定員は60人以上とされており,保育所の設置に当たっては,保育所入所待機児童数を初め人口や就学前児童数などの,その地域的な現状を把握,分析し,将来の保育需要の推計を行い,その結果を踏まえ検討することとされています。  したがいまして,本市においても,この指針に即して整備を進めているところであります。  次に,保育所の職員配置についてでございますが,職員配置につきましては,従前より配置基準に基づき行っており,常に入所児童数に見合った配置が必要となりますので,入所児童数が毎年大きく変動する保育所においては,常置職員のほか非常勤職員をあわせて配置しているところであります。今後とも配置基準に基づき適正な職員の配置に努めてまいりたいと考えております。  次に,給食職員の配置に関するお尋ねについてですが,保育所の給食職員についても,従前からその配置基準に基づいて配置をしております。平成11年から12年度の継続事業で,国の少子化対策臨時特例交付金を活用した保育所の増築工事,7カ所で実施しましたが,その中で定員の変更を行ったうち,基準上給食職員の増員が必要なところは1カ所ございまして,その保育所につきましては,この基準に基づき1名の増員を行ったところであります。  次に,認可外保育施設の助成に関するお尋ねについてですが,先ほど御答弁申し上げましたように,今後,国の動向や他都市の実施状況等を参考にしながら,鋭意検討してまいりたいと考えております。  続きまして,乳幼児医療費についての2回目の御質問にお答えいたします。  まず,現物給付を市独自で行うのに何か弊害があるのかとのお尋ねですが,審査支払い事務について,他の多くの政令指定都市で実施しているように,医療費の審査支払いの専門機関である国民健康保険団体連合会に委託することが適当と考えておりますが,その国民健康保険団体連合会からは,県内統一方式を求められていること,市域境の市民が市外の医療機関を利用した場合に現物給付が難しいことの課題があることから,県内統一方式が望ましいと考えております。  次に,乳幼児医療費の無料化の年齢を引き上げられないかについてでありますが,先ほど申し上げましたように,現在,政令指定都市の中で,4歳未満児まで本市と同様の所得制限なしに入通院全額助成をしている都市はありません。  したがいまして,このような状況,それから現下の財政状況を勘案しますと,現状では対象年齢の引き上げは困難であると考えております。  以上であります。 63 ◯議長(萩田 章君) 都市局長。 64 ◯都市局長(水野紳志君) 千葉中央港土地区画整理事業に関します2回目の御質問に順次お答え申し上げたいと思います。  まず1点目の,駅利用者の予測の根拠についてでございますが,これは,駅勢圏内におけます土地利用というのが基本になっております。用途地域にあわせました用途や容積率に基づきまして,将来の用途別の床面積を想定いたしまして,そこから発生する駅利用者を算定して,その結果,約11万人と予測したものでございます。  2点目の業務核都市の機能を持ったものになるかとの御質問でございますが,今年度からスタートいたしました新世紀プランにおいても,千葉自立都市圏の中枢的管理機能を強化し,土地利用の高度化と商業・業務機能等の集積を図ることを基本方針にしておりまして,新業務地区の一画として,都心の機能強化や市民への親水空間の提供を目指し,前5か年計画に引き続きまして事業を促進していく考えでございます。  3点目の,地価が下がった件について,どの部分が変更になるかとの御質問でございますが,1回目にお答え申し上げましたが,保留地というのをふやしておりますので,これによります収入の確保,あるいは移転補償費,工事費等の事業の見直しによりまして質の抑制を図りまして,この部分について変更してまいりたいと思っております。  4点目の御質問の,千葉市として公団が採算が合わなくなった場合,その責任をとるものかということでございますが,本市の事業予定に基づき都市基盤整備公団が施行者となって事業を実施しております。基本的には,公団が責任を持って実施するものと考えているところでございます。  5点目の質問でございますが,ただいま2点目の質問でお答え申し上げましたように,千葉中央港地区は,新業務地区の一画として,交通の利便性や親水空間等の立地特性を生かした町づくりを目指しておりまして,今後とも地権者の皆様の御理解と御協力のもと,施行者であります都市基盤整備公団ともども,事業効果の発現を目指していきたいと考えております。  以上でございます。 65 ◯議長(萩田 章君) 木田議員。 66 ◯14番(木田文代君) 3問目です。ハーモニープラン21については,要望も含めて1問だけ質問させていただきます。  審議会等への女性の登用は,公募制の登用とともに,各種団体の委員の依頼を,既存の団体から他の団体へも門戸を広げる必要があると思います。この問題は,やる気があれば早期に解決できる問題ではないでしょうか。強く求めておきたいと思います。  女性が働きやすい職場は男性も働きやすい職場だと思います。21世紀は,性別,役割,分業を越えて,女性も男性も職場や家庭,地域で均等に働き,活動できる社会としなければなりません。男女共同参画によって,自立した市民が地方自治体を支え,住民自治を推進していく,そうした社会を築く上で重要な役割を果たす男女共同参画課が施策を積極的に推進できる体制にしていくことを強く要望しておきます。  質問に入りますが,一つに,全職員や女性職員を対象とした研修や女性職員の実態調査,意識調査が必要だと思います。それを踏まえて女性職員の職域の見直しや拡大を含めた具体的な推進計画を立てる必要があると思いますが,このことについての見解を伺っておきたいと思います。  次は,中央港地区区画整理事業についてです。  事業を推進していくというお答えでしたけれども,果たしてそれでいいのでしょうか。先ほども私は,地権者の方の声を紹介したわけですが,どなたも大変厳しい中にあって,戻ってくる意思がないことが明確になってきております。そして,この間,中央港については,地価が下がることによって計画がどんどん変わってきております。1回目は,千葉市の補助金を大きくふやされました。そしてその後は,公共の施設を削られました。交通広場が2カ所だったのが1カ所に削られました。それが7億数千万円だったと思いますが,それはやっぱり千葉市の負担がふえたということになるんではないでしょうか。このように,地価が下がればどんどん計画を変更し,地権者にはもちろん減歩されないわけですから,一定保障はされますけれども,都市基盤整備公団については,何ら負担は課されないまま千葉市の負担はどんどんふえているということが明らかになっているのだと思います。  保留地の増加することによって事業は採算が合うんだということは,千葉市の公共施設が減ったということにもつながっているわけですから,本当にこれは,破綻した公共事業と言えるのではないでしょうか。指摘しておきたいと思います。  それから,子育て支援についてでありますが,今回は,平成12年度のファミリーアンケートの中で,子育て対策,子育て支援で何が有効なのかという市民アンケートを千葉市がとられているわけですよね。それに基づいて施策というのは展開されるわけであって,それはとったけれども,施策は何も展開しませんというのであれば,アンケートをする必要,全くないのではないでしょうか。  保育の充実を求める方が61.1%,乳幼児医療費の充実が41.2%と非常に高いわけです。しかし,これらの実態は,いかにおくれているかは,私が今回取り上げた中でわかったんだと思います。  現物給付については,28年も前から実施されている都市があるわけです。6市も実施されておりました。松井市長は24年前に就任されたわけですが,その間,一度も考えられなかったんでしょうか。これは非常に,子育て支援というところから欠落していると思うんです。やっぱり,市民要望をきちんと把握された上で施策というのは展開されるべきだと,このように考えております。  市長さんは引退に当たっては,議会内外から実績を非常に評価される声が上がっておりますけれども,市民の声を聞かれても,それは後回しにしているのですから,ちょっとその辺は私は違うんではないかなというふうに思います。  それから,乳幼児医療費については,本当にいろんな声をこれまでも紹介してきたわけですけれども,再度紹介をしたいと思います。  千葉に住み始めて3年がたちますが,住みにくさにはなかなかなれません。子供を持ってますます実感しました。こういう声なんですけれども,いろいろ市に対してこの方は不満を感じているらしいんですけれども,一番の問題は,乳幼児医療費の助成だそうです。子供が鼻水をたらしていたり,せきぐらいだとついつい我慢してしまうことが多くなってしまいます。病院に行くときにお財布と相談することはたびたびです。そういったときに何も気にすることなく医者に診てもらえるように,窓口無料化と対象年齢6歳まで引き上げてもらうことを実現してほしいと切に思っていると,こういう声なんです。この方だけではないんです。本当に子育て真っ最中の方は,乳幼児医療費の現物給付は,本当に切なる願いです。そして,乳幼児医療費を6歳まで拡大してほしいという声はたくさんのお母さんたちから寄せられているわけです。  さて,このように,先ほども紹介しましたけれども,松井市長は,これまで大型開発にはどんどん湯水のように税金を使われて,それが失敗して以降は,借金してまで進めてきたわけです。  そこで一つ伺いたいと思います。  乳幼児医療費助成の現物給付についてですけれども,市長さんはこの間,実施されなかったわけですけれども,これでも市長さんは人間尊重,市民生活優先を貫いてこられたと思っていらっしゃるのか。この1点だけ見解を伺って,3問目を終わりたいと思います。 67 ◯議長(萩田 章君) 答弁願います。総務局長。 68 ◯総務局長(大古場 裕君) 3回目の御質問にお答え申し上げます。  女性職員の意識調査あるいは職域の拡大について,具体的なプランはあるかということでございますが,御指摘いただきましたように,男女共同参画への職員の意識改革は,大変重要なことと存じておりますので,研修等の拡充につきまして,国等の動き,あるいは他政令市の情報をいただきながら,男女共同参画の観点から,引き続き検討してまいりたいと存じます。  終わります。 69 ◯議長(萩田 章君) 稲葉助役。 70 ◯助役(稲葉秀雄君) 乳幼児医療費の助成の現物給付の問題では,私は所管助役でございますので,お答えさせていただきますが,それぞれの政令市を挙げて,実施をされている,それはそのとおりでございます。ただし,それは都市でやっているんではなくして,県下で統一方式でどこもやられている。ただ,札幌市がこれは別途でございます。それから大阪市も一部入ってない市がございますけれど,いずれにしても,他の都市は県下統一方式,こういうことでございます。その理由は,局長が何回も答弁しておりますとおり,審査支払い事務をきちっとやるためには,国民健康保険団体連合会等にその事務を委託することが一番ベストである,私もそう思っております。  このために,市長は,県下の市長会の当時も,県下市長会の要望事項として,県に再三要望してまいっております。こういう中で,県の方の国民健康保険団体連合会は,この事務を引き受けるためには,県下全体が一緒にこの制度に加入してもらわなければ困る,こういうことで今まで実現がされてこなかったわけでございます。  いずれにしましても,そうした中で,前向きに5か年計画の中で何とか私どももこの助成制度は実現をしたいということで再三県とも折衡しております。現在,昨年あたりから,県の方が,この制度について全般的な見直しを行うという議会答弁等もございますので,その推移を見きわめたい,こう考えております。  いずれにしても,この助成制度の現物給付化については,私どもも努力をしてまいりたいと思っております。  以上でございます。 71 ◯議長(萩田 章君) 木田文代議員の一般質問を終わります。  以上で本日の日程は終了いたしました。  明日は,午前10時より会議を開きます。  本日は,これをもって散会といたします。御苦労さまでした。      午後2時47分散会    ───────────────    地方自治法第123条第2項の規定により署名する。      千葉市議会議長  萩 田   章      千葉市議会議員  石 井 茂 隆      千葉市議会議員  森   茂 樹 Copyright © Chiba City, All rights reserved. ↑ ページの先頭へ...