旧
優生保護法は1948年に
国民優生法の
改正案として
議員立法で提案され、
全会一致で可決されたという経過がございます。旧
優生保護法の
障害者差別に当たる文言が削除されて
母体保護法となった後も、
被害者への
救済措置がとられてこなかったという、立法の不作為です。これは国とともに
国会に対しても厳しく問われているのだというふうに思います。政党としても真摯に反省して、速やかに
救済のための
法整備を行うことが求められていると私も政党の一員として重く受けとめているところです。
国会においては、今御答弁いただいたように
さまざま動きがつくられていると聞いておりますので、そういうときに
仙台市が
意見書を上げることは大事だというふうに思いましたので、そのことを申し上げ、終わります。
56:
◯石川建治委員 私も幾つか
提案者のほうにお聞きしたいと思います。
この
意見書案については
提案委員のほうから事前に各会派に検討してほしいということでいただきましたので、私
ども社民党会派としてもしっかりと議論をさせていただいた上で、文言の中に2カ所加筆を
お願いをしておりました。
ただ、今回出されたものについて幾つか
提案者がさきに出してきた
意見書案と、
内容が一部変わっていると思うんですが、変更になった文言とその理由についてまずお聞かせください。
57:
◯小野寺利裕委員 初めに提出させていただいた
意見書案とどこが変わったかという御
質問に
お答えいたします。
上のほうから、「旧
優生保護法による
不妊手術を受けた
当事者への
対応」に初めは「の
救済」とありましたが、それを削りました。「
当事者への
対応を求める件」という言葉になったわけであります。
ずっと次に進めまして、本文の7行目の「
当事者への
対応に対する
補償等の措置」という部分から、「
補償等の措置」のところを削りまして、「
当事者への
対応が講じられている」というふうに変えました。
それから、10行目の「
当事者の実態の調査及び記録の適正な保存」というところから、「及び記録の適正な保存」を削りました。
それから、最後のほうで、「国の責任において速やかな
対応を講じることを強く求める」というふうにしました。初めは「早急な
救済措置」ということでありましたが、これを削らせていただきました。
以上、こういうふうに変えた理由でありますが、多くの議員の方からもたくさんの御意見をいただいております。私としましては貴重な御意見として尊重させていただきましたが、このような
内容でまとめさせていただいたわけでありますが、それは多くの議員の皆様からより賛同を得られるような、そういう
内容にまとめさせていただいたと思っております。
58:
◯石川建治委員 それから、先ほど冒頭申し上げたとおり、私
ども社民党会派として2点加筆していただきたいということを申し上げました。それは今回の事案について、そもそも
子供を産み育てるということが、その機会を奪われてしまっているということ、これはある意味では憲法が保障する人権の問題にもなりますし、幸福追求権にもかかわる重大な問題だというふうな思いがありましたので、そういう意味ではそういった憲法違反に当たるのではないかということと、その
当事者が身体的、精神的な苦痛を与えられたと。それは本当に耐えがたいものだということがあるんだろうというふうに思っているんです。
そういった面で、人権上問題があるという指摘だけでは
当事者の思いということについてはやはりまだ表現が弱いのかなと、そんな気がしましたので、その辺をぜひ入れてほしいということで
お願いをしました。
それから、2点目は、要は国の責任において
救済などをしっかりするんだというためには、しっかりとした法律を制定した上で、その法律に基づいて
救済措置を講じるということが大切なんではないかということがあって、そのことを加えてほしいというふうに言いました。
それはまさに
当事者の思いに寄り添うというか、望みに応えるということがそういう表現で応じることができるのではないかというふうに思ったんですが、その辺が残念ながら
意見書には反映されませんでした。なぜ反映されなかったのか改めてお考えを伺いたいと思います。
59:
◯小野寺利裕委員 先ほども申し上げましたとおり、これにつきましてはさまざまな御意見を頂戴いたしました。私はそれぞれの御意見を貴重な御意見として重く受けとめさせていただいておりますが、先ほどお話ししましたように多くの議員の皆様がより賛同を得られるようにこのようにまとめさせていただいたということでございます。
そして、もう一問でございますが、速やかな
対応を講じる、この
対応という言葉では非常に弱いんではないかということでございますが、先ほどもお話ししましたように、今
国会のほうでもさまざまな
話し合いが行われているところでございますので、私としてはその動きを注視していきたいと思っておりますので、よろしく
お願いいたします。
60:
◯石川建治委員 さまざまな意見があったということと、まとめるためにそういう表現にしたということなんですね。では、例えばさまざまな御意見があったということは、例えばこんな意見がありましたと。社民党はこういう意見だったんだけれども、ほかの会派や議員のほうからこういう意見もありましたとか、そういったものがもし紹介できるんであれば、まず紹介していただきたいなと思います。
それから、今国のほうでさまざまな動きがあるということなんですが、国のほうで自民党、公明党の与党のワーキンググループがあって、そこで全国の自治体などを通じて実態調査とか
資料収集とか今しているんです。多分これが今月いっぱいぐらいで作業されまして、その後今後の方針にどう反映していくのかということがあるんだろうというふうに私は認識しているんですが、一方で、同じ
国会の中で超党派で議員連盟もつくられていて、そこの議員連盟では既に
法整備についても検討が始まっていると。超党派で会長に自民党の尾辻さんがなっているということなんですが、超党派の議員連盟では
法整備も含めて今検討がされてきているという状況の中にあって、地方議会としてそれに対して意見を提出するといった場合に、与党のワーキンググループであったり超党派の議員連盟の取り組みをより後押しするというか、より
当事者の思いに寄り添ったものにするためには、できるだけわかりやすい
内容の
意見書にしたほうがいいんじゃないかなと思うんです。
そういった面では、さっき申し上げたこれまで出された御意見なんかをお披瀝していただきたいということと、今私が言ったようにそういう国の作業の流れに対して地方議会としてしっかりと言っていく必要があると。そのためにも
意見書案の文言についてもう少しわかりやすくしてくれたらいいのではないかというふうに思うんですがその点について
提案者の御意見をいただきたい。
61:
◯小野寺利裕委員 ほかの御意見があれば幾つか御紹介してくださいということがありましたけれども、例えば先ほど修正いたしました初めの題のところです。「旧
優生保護法による
不妊手術を受けた
当事者への
対応の
救済」ということはどうなんですかという御意見もありました。
また、本文の中の7行目のその「
補償等の措置」という部分を具体的に踏み込んでいるのでどうなんですかという御意見もございました。
また、先ほど「記録の適正な保存」もそうですが、また、一番最後の「早急な
救済措置」というところもかなり踏み込んでいるのでどうなんですかという御意見も承ったところでございます。
そういう意味では、こういう御意見もあったところでございます。
また、その速やかな
対応だけでは弱いんじゃないかと。もっとわかりやすい表現が必要なんじゃないかということでございましたが、私としては「速やかな
対応を講じることを強く求める」という言葉であっても十分に通じるというふうに判断をさせていただいて、このように今お示しをさせていただいているということでございますので、よろしく
お願いします。
62:
◯石川建治委員 簡単に言ってしまうと、
対応という表現と、最初に
提案者が示した
意見書のように何を目的とした
意見書かと。
救済なんだということ。補償の措置をちゃんと講じること。このことが人権上の大きな問題があるんだと。そのほうが私は具体的かなと思うものですから今お聞きしたんです。
ただ、先ほど
提案者のほうから社民党の意見も十分重く受けとめると。それから、その意を受けとめているという御答弁がありましたが、本当にこの表現でそういう私が先ほど申し上げたような思いが伝わるのかどうかということについて、ちょっともう一度聞かせていただきたいと思います。
63:
◯小野寺利裕委員 社民党だけではなくて、ほかの会派の方々からもたくさん御意見を承ったところでございまして、それぞれの御意見を貴重な御意見として承りましたということでございます。
私としましては、やはり意見は意見として重く受けとめさせていただいて、そして、この
意見書案の
内容につきましてはここにお示しをさせていただいたようにまとめさせていただいたということでございますので、よろしく
お願いいたします。
64:
◯石川建治委員 重く受けとめたということは、この中の表現の
対応というのは私どもが申し上げた具体的な
救済措置であったり
法整備であったり補償であったりということが含まれているということの
理解でよろしいでしょうか。
65:
◯小野寺利裕委員 そのように捉えていただいても結構かなというふうに思っております。
66:
◯石川建治委員 ありがとうございます。
私どももこの問題は非常に重要でありますから、できれば全委員一致の中で
意見書を国に送ることができればいいかなというふうに思ったものですから、一生懸命これまでの議論を踏まえて幾つかお伺いをしてまいりました。
もしこの
意見書がこの
委員会の中でいいということになれば、例えば
委員会の中で改めて文章の文言整理といいますか、そういったことがもしできるのであれば、そういった検討もあってしかるべきかなというふうに思いますが、その辺は
提案者というよりも委員長に当たるんですか。その辺の采配を御検討いただけないかというふうに思うんですが、その件について伺います。
67:
◯委員長 ただいま石川委員から御発言のありました件につきましては、提出者から提案されているこの
意見書案で採決を諮るべきであればこのまま進めてまいりますが、修正等が必要だということでありましたらば、一旦休憩を挟みまして修正案等を皆様からお持ちよりいただいて、そのことについて御協議をいただき採決に諮るというようなことになるかと思いますが、修正の動議がなされていない以上は採決に進みたいというふうに思っております。
68: ◯小野寺健委員 私どもの会派では賛成をする立場でございます。
しかしながら、市議会の中には52名の議員がおりますのでさまざまなお考えの方がいらっしゃる中で、やはりまとめていかなければいけない案件になりますし、これは
全会一致でいくべき案件だと思いますので、それについて
小野寺利裕委員からまとめていただいて今回御提案されたものだというふうに
理解いたします。
若干
質問一つだけさせてください。当局にお聞きしたいんですが、よろしいでしょうか。
仙台市においての該当されている方というか、人数というのはどれくらいだということで把握をされておりますか。
69: ◯
子供保健福祉課長
仙台市におきましてこの御本人の同意なく行われた
優生手術の該当する方というお尋ねでございますけれども、今
厚生労働省からの文書の保管状況調査の依頼を受けまして調査中の段階でございます。
70:
◯委員長 ほかに御
質問、御意見等はございますか。
〔「
なし」と呼ぶ者あり〕
71:
◯委員長 それでは、本
意見書案について採決をしたいと思いますが、よろしいでしょうか。
〔「
異議なし」と呼ぶ者あり〕
72:
◯委員長 それでは、本
意見書案について
討論はありませんか。
〔「
なし」と呼ぶ者あり〕
73:
◯委員長 討論なしと認めます。
採決いたします。本
意見書案を会議規則第14条第2項の規定により
委員会として議長宛て提出することに御
異議ございませんか。
〔「
異議なし」と呼ぶ者あり〕
74:
◯委員長 御
異議なしと認め、本
意見書案を議長宛て提出することに
決定いたしました。
以上で
意見書案については終了いたしました。
それでは、
所管事務についてであります。
「国に対する要望について」、健康福祉局及び
子供未来局より御報告を願います。
75: ◯健康福祉局長 国に対する要望につきまして、
資料1により御報告を申し上げます。
これは、本市の重要課題に関しまして、特に国に制度
改正や財源措置を求めるものなどにつきまして、新年度の概算要求の時期に合わせまして要望行動を行うものでございます。要望項目は市議会におきますさまざまな御議論などを踏まえ取りまとめております。
具体の要望項目といたしましては、
資料1の表紙をおめくりいただきます。
目次がございますが、目次にありますように子育て環境や教育環境の
充実に向けた、人を育み、人がつながるまちづくりに向けた
支援、誘客促進や魅力発信など、まちを育む、活力デザインの推進に向けた
支援、今後の災害に備えた災害
対応体制の強化や防災文化の発信と継承など、次代へつなぐ防災環境都市推進に向けた
支援につきまして、3分野で10項目を要望することとしております。
要望行動につきましては、7月初旬に実施する方向で現在調整を行っているところでございます。
本要望のうち当
委員会所管の項目について御
説明をさせていただきます。
初めに、健康福祉局の所管部分についてでございます。
資料1の9ページをごらんいただきます。
(1)大震災に備えての災害
対応体制の強化につきまして、隣10ページに箱で囲んでおります要望項目の3でございます。災害救助法の現物給付の原則によりまして、民間の賃貸住宅を応急仮設住宅として供与する、いわゆるみ
なし仮設の入居手続が煩雑になっておりますことから、事務の簡素化に向け金銭給付を導入するなど、今後の災害に備えました制度の見直しを求めるものでございます。
おめくりをいただきます。12ページ。
(3)よりよい復興に向けた安定的な財源確保につきまして、さらにおめくりをいただきまして、13ページの箱で囲んだ部分の要望項目の1でございます。復興公営住宅などで再建された方々の孤立防止に向けました取り組みやコミュニティーの活性化に向けた
支援などにつきまして、継続的かつ安定的に実施できますよう、確実な財政
支援を求めるものでございます。
次に、その下の2でございます。昨年度から災害援護資金の償還が始まっておりますけれども、生活が困窮し償還が困難となる方々がおられることから、償還期間の延長や免除
基準の明示、債権回収に係る経費等への財源措置を求めるものでございます。
健康福祉局の所管につきましては以上でございます。
76: ◯
子供未来局長 続きまして、
子供未来局所管についてでございます。
資料1の目次の裏側の1ページにお戻りください。
(1)子育て環境の
充実につきまして、囲みの中の4つの要望項目でございます。
まず、一つ目といたしまして、現場を支える保育士等の処遇改善と定着に向け、給与の引き上げにより職種としての魅力が高められるよう、
保育所等
運営に係る公定価格の単価や処遇改善の加算率についてさらなる引き上げを行うこと。
二つ目といたしまして、
保育所等の整備を着実に推進するため、
保育所等整備交付金について引き続き整備費用の実態を反映した補助制度とすること。
三つ目といたしまして、小規模保育事業等の卒園後の受け皿となる私立幼稚園等への助成など、連携施設の確保に向けた取り組みに対して財政
支援を行うこと。
そして、四つ目といたしまして、
子供に係る
医療費助成の全額国の
負担による統一制度とすることを求める
内容となっております。
要望の詳細につきましては後ほど
資料を御高覧いただきたく存じます。
国に対する要望についての
子供未来局からの報告は以上でございます。
77:
◯委員長 ただいまの報告に対しまして、何か御
質問等はございますでしょうか。
〔「
なし」と呼ぶ者あり〕
78:
◯委員長 なければ、以上で報告事項関係を終了いたしました。
この際、当局から報告を受けた事項以外で皆様から何か発言等がありましたら、
お願いいたします。
〔「
なし」と呼ぶ者あり〕
79:
◯委員長 なければ、次に閉会中継続
審査事項についてお諮りいたします。
「
地域包括
支援センターについて」及び「
仙台市動物管理センターの業務について」を閉会中も継続して
審査することにいたしたいと思いますが、これに御
異議ありませんか。
〔「
異議なし」と呼ぶ者あり〕
80:
◯委員長 御
異議なしと認めます。よって、そのように議長に対して申し出ることに
決定いたしました。
以上で
所管事務について終了いたします。
これをもって
委員会を閉会いたします。...