• 堺屋太一(/)
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  1. 仙台市議会 2002-04-25
    情報化社会対応調査特別委員会 本文 2002-04-25


    取得元: 仙台市議会公式サイト
    最終取得日: 2021-07-24
    1:                  ※会議の概要 ◯委員長  ただいまから、情報化社会対応調査特別委員会を開会いたします。  本日の説明員の出席についてでありますが、企画局から局長ほか関係職員、また、経済局から関係職員の方々に出席をいただいております。  次に、本日の進め方についてでありますが、本日は委員相互意見交換ということで、前回までの委員会における当局からの報告事項、参考人からの意見聴取及び他都市視察を踏まえまして、本委員会のテーマであります市民生活と情報化について、1年間のまとめとして皆様方それぞれから御意見をお伺いしたいと考えておりますので、よろしくお願い申し上げます。  それでは、協議に入らせていただきたいと思います。  皆様のお手元に、前回の委員会までの協議経過をまとめた資料を配付いたしております。それを参考にしていただきながら、本委員会の調査テーマであります市民生活と情報化、特にその中で、情報化の進展と市民生活の変化及び地域産業の情報化ということについて御意見をお伺いしたいと思います。この1年間のまとめということでございますので、皆様方から感想も含めて、それぞれ御意見をちょうだいしたいと思います。  なお、きょうの御意見は、第2回定例会で報告します報告書の方に織り込む形になりますので、皆様方からの積極的な御発言をお願い申し上げたいと思います。 2: ◯田中芳久委員  1年間を通じて、この委員会ではない私個人の方の活動でも随分IT関係をやってきましたけれども、基本的には、情報政策部まで今できていますけれども、部というレベルでは、やはりなかなか役所の縦割りの制度を崩すことはできないなというのが、この1年いろいろなものを見たり聞いたりしていった中で感じたところであります。  倉敷でしたか、ほとんど仙台と同じような状況で、情報関係IT関係の実質的な部局ですとか室が設置されていて、やっぱり同じような歴史を歩むものだなと思いつつ、逆にあそこはまちのサイズが小さいので、そういうサイズでもいいのかなと。そうすると、私ども100万都市の仙台市というサイズになったときに、果たして同じレベルの情報政策部とか情報政策室みたいなレベルでいいのだろうかというのは感じました。  私は、IT担当第三助役という提案など、これは一般質問の方でさせていただいたんですけれども、やはり仙台市全体をきちんと把握して、ITというものを今後の仙台市の中で、例えばそれは市役所内の部分、仙台市全体の部分、それは宮城県内における仙台市の位置づけとか、日本国内における仙台の位置づけ、また当然東北大学との絡みも出てくるでしょうし、もしかすると、東北大学だけではなくて宮城学院大学だったり東北学院大学だったり、仙台を中心とした大学、また、仙台を中心とした大学という表現の中に、実は東北各地にある大学との連携なども踏まえた、非常に大きなビジョンでITを語ることのできる人材なり部署なりというものが、やはり今後必要になってくるのではないかという印象を持ちました。その中で、先ほど大学関係を言いましたけれども、仙台がもともと持っているポテンシャル―それは特に私は教育関係に非常に大きなものを持っていると思っています。情報化を推進していく、その情報化社会が推進されていくときに、間違いなく技術を持っている、もしくは理論を持っているところにいろいろなものが集約されてきたという過去の経緯から考えても、仙台市は本来東北大学という、どちらかといえばITについて結構なポテンシャルを持っているにもかかわらず、余りにもかかわりが少な過ぎたのではないかと。これを今後もう少し積極的に利用していくことができれば、仙台というまち自体に非常に大きな利益―それは経済的なだけではなくて、シティーセールスといったような意味も、また、精神的な意味も含めて、大きな利益をもたらすのではないかというようなことを感じました。  もう一つは教育との絡みなんですが、仙台市は今東北各地から予備校生をたくさん集めている地域でありまして、それは同時に、専門学校なども東北各地の中では圧倒的に充実している地区でもあります。これは当然大学も含めてなんですけれども、教育機関が非常に充実している。そういった教育機関が非常に充実しているにもかかわらず、そういう教育機関のIT化が正直余り進んでいない。東北大学などはちょっと特殊な事情があって非常に進んでいるんですが、それ以外の学校、教育機関については、進んでいるところと進んでいないところの格差が結構ある。そういったものも、今後情報化社会が進んでいく中で、仙台市にとって大きなビジネスチャンスになるのではないかなという感じがしました。例えば、一つには教育コンテンツということもあるでしょうし、その教育という切り口でITを見ていったときに、イーノスクエアなどを中心として、新しい人たちが大学とか専門学校という枠を越えて参加できるような場所なりを設定してあげると、非常にビジネスにおいても教育においてもおもしろい意味合いを持ったものができるのかなというようなことがありました。これが大まかなところです。  ちょっと細かい部分で言いますと、仙台市は今非常に一生懸命情報化を進めているんですが、これはセキュリティーの問題について、正直言ってはかわいそうですけれども、ちょっとまだ抜けているところがあるかなという気がしています。といいますのは、余りにもウィンドウズなどを中心とした一連の流れがメーンになり過ぎていて、実はウィンドウズセキュリティーホールといいまして、非常にハッキングに遭いやすい環境にあるということが随分と報告されています。そういったセキュリティー対策として、例えばリナックスなどを導入しているところも多いですし、そういったメジャーであればあるほどハックされやすいということを考えていくと、もうちょっとマイナーなソフトに対して親切になってもいいかなという気がします。それは、単純にマイナーなソフトを大事にしましょうという話ではなくて、マイナーなソフトとメジャーなソフトが混合されていることによって、自動的にセキュリティーが確保されていくというような考え方が、もしかしてできるかなということと、もう一つは、一方のものに対してかなり強力なウイルスが混入されたときでも、もう一方のシステムでそれを排除できるというメリットがありますから、これはセキュリティーにも絡みますけれども、被害を最小限に食いとめるということを考えていったときに、そういうことをもうちょっときちんと振り分けをしながら、仙台市役所内全体のシステムを構築していく必要があるのかなといったようなことを感じました。  とりあえずそんなところです。 3: ◯岡本章子委員  私の方からも、ちょっと思いつくままになるんですけれども、先ほど田中委員がおっしゃったように、ITという面で仙台市の特徴を出すということを考えたら、私もやはり教育、人材育成というところに大きなターゲットを一つ持っていただきたいと思います。人材育成というと、あらゆる分野に通じて、また逆に難しい部分もあるんですけれども、ほかと同じような形での育成をすればオーケーということではなくて、やはり仙台独自の育成というものを考え出す必要があるのではないかなと思っています。それで、比較的専門分野ということで高等教育の方に目が行きがちなんですが、私はあえて、前にちょっと一般質問でも触れたんですけれども、小中学校義務教育の中で、そのITというものを仙台の特徴に持っていく形で、意外とみんなそこでやればいいよねという話にはなるんですけれども、でも義務教育の中では、各学校の判断でというのがほかの自治体でも同じような動きなんですが、すごく大きな要素を持っているのではないかと思っています。  一つは、小中学校の中でも、特にエキスパートを育てろということではないんですけれども、ITということに愛着を持っていただく機会を、より一層大きなテーマで取り上げていただきたいなと思っています。  もう一つは、小中学校を仙台で過ごすということは、転勤族の方もいますが、結局、自分のふるさとが仙台であるという方々が非常に多いんです。そうすると、いずれ大学に行き、いっとき就職などで土地を離れたとしても、仙台への愛着というのは非常に大きい母体の集団なんです。将来いずれふるさとに戻ろうとか、あるいはふるさとのために何かしようとか、仙台は自分が縁がある土地なんだから仙台で何かしようという発想に結びつく方、あるいは一生涯を仙台で過ごす方も確率的には非常に大きいわけです。東北大学の場合は、学生期間は仙台にはいてくれるんですが、その人たちが将来にわたってずっと仙台にいるかというと、たまたま仕事がここだった、大学院がここだった、研究室がここだったということで、就職となると東京に出てしまう方が非常に多いということを考えると、なるべく仙台にいる可能性が大きい方々に対してITの先進のスキルを身につけていただいたりとか、そういう発想で自分も何かやってみようと思うような人たちに対しての働きかけというのが、これから本当に重要ではないかなと思っています。  具体的な話でいくと、今学校で校内LAN整備ということで、高速回線に全部つながりましたという御報告をいただいているんですが、アナログ回線のところからISDNにようやく変わって―衛星やケーブルテレビにつながっているところもあるんですが、ISDNにつながっているところがほとんどです。今はもうISDNというと高速回線とは言わない時代になってきつつある中で、ケーブルテレビや衛星などにつながっている学校の方が、ホームページの開設率とか、あと中身などについても非常に熱心にやっている学校が多いという傾向を見ると、どちらが先なのかなんですが、先生がそこにいたからそこがモデル校になったのかもしれませんが、そういう環境を整えていくというのも一つの大きなテーマかなと思っていますので、その専門分野での高等機関でのITやIT関連ベンチャーという育成も必要ですが、若い子たち、そして、仙台に縁が深い人たちに対するITというのは、非常にこれから大きいのではないかと期待していまして、その人材育成というところに力を入れていただきたいというのが私の意見です。  あとは、ずっと言われながらも進んでいないのが医療や福祉、NPOなんです。NPOが今盛んなんですが、意外と話を聞いていると、それを専門にしているNPOはありますけれども、意外と浸透していない。NPOというのは、今までみたいな町内会とか地域限定ではなくて、逆に同じテーマで集まった方々なので、ロケーションが離れている方々が結構多いんです。その中で考えたときに、ITのツールというのは、NPOの中で使っていただく仕組みを考えることを、中の人たちに自分で気づいてやってくださいと言っても、なかなか今の状況では自分たちでというのは難しいのかもしれないので、そういうサポート体制というのもこれからどんどん重要ではないのかなと思っています。  あと、先ほど申し上げました医療とか福祉については、ずっと前からITは必要な分野だと言われつつもなかなか進んでいかない。電子カルテとかもずっと言われているんですけれども、なかなかお医者さんが、私は使いますという方が少ないのも現状なので、進んでいないということもあるんですが、先ほどのに反して、東北大学の例になってしまうんですが、この間東北大学アメリカのどこかの大学と提携して遠隔の手術をやったんです。アメリカの大学の先生が通信回線を通じながら手術の操作をすると、回線を通じて指示されたとおりにそこの機械が動いて手術をするというのを、たしかデモンストレーションでなさった事例もありますので、そういうような先進事例というところに限られてしまうかもしれませんけれども、そういうことをやったという実績を持っている仙台なので、ぜひそういう分野はほかのところではなかなか進んでいないんだけれども、仙台で何かできないかということを、ぜひ一緒に協議しながら進めていきたいと思っています。  あと、学校の教育の中でITという話をしたんですが、もう一つ不登校児とか引きこもりの方々に対しても、ITというのは非常に大きなツールになってきていますので、やはりそういうところでも使っていく、仕掛けていくというのは必要なのかと思っています。
     あとは、ベンチャー支援―今イーノスクエアもオープンしましたので、そこに期待をかけたいところなので、ITに関するベンチャーの特別な支援というのも、これからどんどん必要なのかと思うんですけれども、そこも含めて、これから仕掛けを全部行政がやる必要はないんですけれども、仕掛けをするとか、あるいはサポートの用意がありますよということを、行政がもっともっとアピールする必要があるのではないかと思っていますので、そこの部分を、ぜひこれから取り組んでいく形をお互いにとっていけることが重要ではないかと思っています。 4: ◯日下富士夫委員  仙台ITアクションプランを進めていく上で、いろいろ情報化の企画の段階から実施に至るまで、活用できるものであれば、民間の活力をぜひ導入してもらって、スキルの高い職員の育成に努めてもらいたいと思います。一つは外部委託―アウトソーシングできるものについては、ぜひどんどんやっていただきたいと思います。  それから、今ブロードバンドとか超高速インターネットなどの次世代技術ですか、そういった実用化がかなりめどがついてきている状況になっていますので、いろいろ進めていく上で、社会環境がどんどん変わっていく場合が予想されますので、その弾力性を持った形で進めていただきたいというのが二つ目です。  それから、通信技術と言われる通信の部分が大変重要なわけですから、一部の部局だけで物事を考えないで、先ほど田中委員が言われたように、もう少し情報の部門を大きくした上で、いろいろ全体のつながりをよく考えながら、例えば交通の関係などでも道路の事情が今非常に悪いといいますか、交通渋滞なども問題になっているわけですが、そういったものはITSをうまく利用したりすればかなり効果的に活用できる部分もあるわけですから、全体を通して進めていくといいますか、企画をしていくといいますか、そういうことを考えていただきたいというのが三つ目です。  あと、細かいことですけれども、この間の議会の特別委員会でもいろいろ話題になりましたけれども、住民基本カードを来年8月に発行することになっておりますけれども、やっぱり即日発行できるから写真入りでなくてもいいという考え方ではなくて、その導入した後のいろいろメリットを考えた上で、できるだけといいますか、写真を入れて本人確認がすぐにできるような、具体的にそういったものを啓蒙するような形で導入していただきたいというのがあります。  あともう一つは、セキュリティーの保護の話題が先ほども出ていましたけれども、そういったもので、県とか他市町村とか、いろいろなシステムの問題を一緒にセンターをつくってやるとか、何かそういう共同利用ができるのであれば連携してやっていくような、コストの関係とかなども含めて共同利用できるような形をとっていければいいのではないかと思っておりますから、その辺要望しておきたいと思います。 5: ◯田村稔委員  ここにも出ておりますけれども、昨年10月12日に行いました宮崎先生をお招きして意見聴取としてお話をお伺いしました。私、個人的には非常に勉強になったなと、今までの情報化の流れ、これからの動きというものが非常にわかりやすく御説明いただいたことは感謝していますし、その中で興味深かったのは、例えば21世紀の消費者像であるとか、これからの成長分野というのを具体的にお示しいただいたと。こういうことを見ますと、これは早く対応していかないと乗りおくれてしまうなというのを痛感いたしました。民間の方は、こういう情報はさらに早くとっているでしょうから、そういう動きというのは、民間の方は既に進んでいるのではないかと思います。そういうことを踏まえて、倉敷と岡山を視察させていただいたんですけれども、仙台でも着々と準備を進めておるわけで、ますますIT化というのが進む、電子市役所という形になっていくんだと思うんですけれども、先ほど各委員からも出ていますけれども、ただ、そうなればなるほど、個人情報を含む情報管理というのがすごく大事になってくるのではないのかなと思います。  やっぱり、私たちはみんな他意を持っている人間ですので、ディジタル化が進めば進むほど、どこか一部分でアナログの部分というのをさらに充実していかないと、なかなか市民の賛同は得られない部分であるなと、そういう比率みたいなものが大事だなと痛感いたしておりました。 6: ◯植田耕資委員  IT社会ということが言われて何年ぐらいたつんでしょうか。それで一体この社会を、今行政側としては電子行政だとか、国は電子政府とかと言っていますけれども、私たちはどのようにとらえる必要があるのかという、ある程度の想像力を働かせて考えてみるんですけれども、言葉としてはわかるんです。情報をこちらから発信できるとか、確かにテレビ社会になったときに、それまでよりも圧倒的に情報はテレビを通して私たちの社会、お茶の間に出てきます。イチローの活躍などというものも同時中継でやるでしょう、パレスチナの問題だってテレビではだあっと出します。何が変わったのかというと、余り何も変わっていないので、ただ騒いでいるだけというのが今のテレビ社会ではないかと、大騒ぎした人が今度は逆に騒がれたりしている社会。問題なのは、そういう一方的に情報が提供される時代がテレビ社会だったけれども、IT社会というのはこちらから情報を出し得ますという社会、想像力が物すごいキーポイントになってくるんです。という考え方をすると、大体今の教育は最初から全部変えなければだめだと思うんですけれども、それはこの調査特別委員会の仕事ではありませんので、やめますが……。  それで、私は仙台というまちを、100万都市の仙台という歴史のあるまちを考えたときに、その情報を育てて発信できる、今皆さんいろいろなことを言いました市民生活、教育、福祉、医療、その他、あるいは経済的な新しい技術開発、私もつい1週間ほど前に友人と話していたら、仙台市に今将来大きくなるだろうと言われている会社、一部上場ができるような会社が10社ぐらいあるらしいんです。バイオとかナノテクノロジーの会社で、まだ10人か15人しか使っていない、ほとんど東北大学の技術を提供している会社が。ところが、この会社に資本をだしているのはアメリカの資本だと。アメリカではその10人か15人くらいの情報を、そこまでつかんでいるわけです。仙台の市民はつかんでいないわけです。仙台の市民と言っても、私もわからななかった。聞いただけの話ですけれども、そういう時代に入っているということです。そうすると、どれだけ世界の情報をこちら側もつかむし、こちら側が発見するかという、一つ問題として、これは行政として考えなければならない大事な問題だと思います。  それからもう一つは、前回の情報化社会対応調査特別委員会の基本として言ったんですけれども、やっぱりブロードバンドの時代で、次来るのは間違いなく光ファイバーで、もう既にやっているところもあると思いますけれども、その次に来るのはラインではなくて無線による大量高速情報基盤整備ということになります。大体ここまでは考えられていると、私にはその先は何が来るかわかりません。それで、問題はその基盤整備をやはり行政としてはしりをたたいても急ぐべきではないかと。そうでないと、持っているさまざまな情報を乗せることができませんから。やっぱりISDNではだめです。私も今ISDNですけれども、ギリシャのアテネの小学校のホームページにアクセスすると絵が出てくるまで3分ぐらいかかって、たばこをばかばか吸って、もういらいらしてきますから、精神的に非常によくない。それで、その基盤整備をやっぱりもうちょっと情報化基本計画というこれに、アクションプランとかいろいろ書いてありますけれども、やはりせめて何年までには終わらせるとか。岡山はモデル地区を2カ所ぐらいつくったわけでしょう。もう一つはケーブルテレビのラインを使って、市の中心部などはほとんどそうだった。やり方はいろいろあるでしょうから、これをやっぱりきちんとさせないと。  今、その二つを私申しましたけれども、それから、私もセキュリティーの問題ですけれども、こういう通信網の、あるいは道路などでも同じですけれども、道路は物流で物が流れるんですけれども、一応通信は情報が流れていくわけですけれども、これは1系統だけでは絶対だめだと。1系統がつぶれたらもうそれで社会全体がパアということで、必ず2系統、3系統ぐらいあって一つが切れてもほかは生きていると、こういう社会というのは当たり前の話で、これはやっぱり基盤整備をしていく過程で、ようやく成田は滑走路が2本になりましたけれども、滑走路1本で飛んでいるなんていうのは欠陥空港という以外にないわけでございまして、そういうことで確かにこのセキュリティーというのは大事な問題ですから、基盤整備の件で十分考えていただきたい。  以上、雑駁な話でございますが、二つほど、ぜひ推進していただきたいということを述べましてお話を終わらせていただきます。 7: ◯岡征男委員  前にもどこかで言った記憶があるんですけれども、今お話が出ていた情報の基盤整備とか、あるいは学問との連携、あるいはITの学術的な人材の育成とかそういったもの、いわゆる仙台がIT先進都市、あるいは電子市役所を目指すという、そういったものは企画局が強力に進めればいいんです。私は、それをまた強力に議会の立場から支援をしていくと、そういうのは中身はわからなくても終始一貫変わらないんです。それがいいんだろうということだけは、政治家としてそれはそう感じています。ただ、この調査特別委員会として、私はもう一方で委員長の報告に1ミリでもいいから考えてほしいなと思うのは、やはり政治・行政の役割、役目、そして私たちは地方自治体ですから、そういったものがこの市民生活に本当に活用されてほしいと、そう思っているんです。そこの視点が、やっぱり行政・政治の立場として、私は欠けているのではないかと思っています。先ほど来、田中委員も言っておりましたけれども、学都仙台の教育との連携とか、私もちょっと特別委員会で言いましたけれども、健康いきがい事業、あるいはコミュニティー事業、そういったものにこれを生かしていくという、それがやっぱり政治・行政の役割のもう一方の大きな役目ではないかと思っているわけで、そこは全くできていないというか、目指していないというか、感じていないというか。ですから、具体的には何もできないのではないかと実は思っているんです。  その原因は何かと、ついでだから言いますけれども、今の仙台市の組織機構ではまず100%無理でしょう。結果を3年後に聞いても、これは絶対間違いなく無理です。それは、これも言っておりましたけれども、完全な縦割りな機構ですし、ですから、第三助役にIT助役というのも一つの案ではあります。しかし、これはみんなから受け入れられないから、ですから、私は男女共同参画社会、あるいは人権、そしてIT担当とか、このように少し知恵を使ってやるとこういったものも実現の可能性は決してゼロではないと、そう思いますし、それも一つの案です。それで、今の企画局はそういう機能を持っていないんです。別に企画局の方に対しては、私は能力はたくさんあると思っていますが、能力の問題ではないんです。機構的にそういう権限がない。権限がありませんから、先ほど話に出ていた教育にこれを生かしていくといっても、さっぱりこれは絶対進みませんから、何年たったって絶対ゼロです。ですから、そういう第三助役的なもの、あるいはそうでなければ、企画局は企画調整局に私はなるべきだと思っているんです。企画のみならず他局にまたがるもの、あるいはやはり幾つかの局で調整が必要のものというのがたくさん今の社会あるわけですけれども、それが企画局にもその機能はありません。ですから、三役会議、あるいは局長会議で、そういったものを検討するのでしょうけれども、やはりその原案、たたき台をつくる権限、機能というものを企画調整局にそれだけのものを与えるという、そういうことでないとなかなかこの今の機構では、なかなかというより全く希望も可能性もないと。その辺も考えたらどうかなと思っておりますが、この企画調整的な機能は、実は島野市政の終わりのころに、私や植田さんや熊谷さんが初当選をしたころに実は何年間かできたんです。しかし、他局やいろいろな面での日本社会特有のねたみやそねみや、そういったものがありまして、その機能がつぶれてしまった。あの時代でさえもそうだったんです。やはり他の局にしてみれば、そういう権限を企画局に与えられることは非常に不愉快という、そういった面がありましてだめになりましたけれども、いつの時代でも、あれから随分20年ぐらいもたっているんですけれども、さっぱり解決はされないんですけれども、そういったことも含めてやらないと、先ほど言ったさまざまな事業との連携、あるいは教育面でこれを生かしていくというものは、今の機構では私は難しいと思いますので、これはこれから提言の一つとして聞いておいてもらえればと思っております。 8: ◯熊谷善夫委員  私がこの調査特別委員会で発言などしたことはないんですけれども、ただし、極めて興味を持っているのは仙台市の始まったばかりということではあっても、情報化を進めると市民生活にどのような変化というか影響が生じるかという点は非常に興味のあるところでしたけれども、今までの皆さんのお話に同感であることを前提にして言えば、まだまだ市民にITというものがなじんでいないという一面もあるように思えます。  仙台市で進めようとしているITアクションプランが、町内会単位、あるいは各家庭においてでもそうですけれども、なじみを持って理解されつつあるのかどうかは疑問でして、私のように非常にITとか、簡単にいうとパソコンでもいいんですけれども、疎い者も十分まだまだ市民の中にはいるということを認識してのIT施策というものを考えていただければありがたいと思います。ただし、情報政策部ができて、その程度のものでは進まないということも一理あって理解はできますけれども、一つの大きな前進でありまして、この仙台市の施政を、同じことになりますがなじみを持って政策を理解すると。そして、自分たちがどうメリットというか、影響を受けて市民生活を充実させることができるのか、ありきたりな表現ですけれども、きめ細かな地域への啓蒙なり教育なり広報というものをもっと進めていただいて、底辺から仙台市のIT化というものを、もう一度じっくり進めていただければというのが、私の行政への期待です。 9: ◯日下富士夫委員  ちょっと委員会の中でも、今までも出ていたように思いますけれども、特によく窓口業務の効率化が行われると、人が減ってしまって人減らしになるのではないかというような考えを持つ方もいらっしゃるようですけれども、もちろん業務効率化になれば人は少なくても済むわけですけれども、また、新しく必要とされる市民サービスといいますか、そういったものが必要になってくる場合もあるわけですから、そういった配置がえというとちょっと言い方が悪いかもしれませんけれども、職員のそういった配置がえとか、そういったものによって新しいサービスに対応するというような住民サービスの向上といいますか、そういう方向に振り向けられればいいのかと思っていますので、そういった効率化が無益にならないような考え方を、きちんと啓蒙しながら進めていただきたいと思います。 10: ◯田中芳久委員  まず、今の役所の中でいろいろお話ししていると、役所全体として時代は変わったという認識が、まだちょっと行き届いていないかなという気がするんです。きのうちょうど夜中、堺屋太一さんがドキュメンタリーのスペシャルでそういう番組をやっていらして、一番最初のキーワードが、時代は変わったというのをぽんと出していて、そうだよなと、20世紀と21世紀というのは時代が違うんだという、その認識がまだ行き渡っていないのかなと。それが行き渡ると、もっといろいろなものがスムーズに動いていくのかなという気がするんです。きのう堺屋太一さんの、時代は変わって、当然時代が変わったんだからシステムも変わらなければいけない、いろいろな構造も変わっていかなければいけないのだけれども、なかなかシステムとか構造というものの変化がそう簡単に追いついていないんだというようなお話があって、なるほどなと思いながら見ていたんです。ですから、今の仙台市役所の中でも、時代は変わったんだという認識がもっと定着してくると、パソコンに伸びる手ももっとふえるでしょうし、実際に時代は変わったんだから予算配分も変わらなければいけないはずなんです。ところが、いまだにそういう意味では、情報化に対しての予算配分というものが非常に薄いのではないかという印象は正直あります。それで、いろいろなお題目はたくさん出てきていて、言葉はすごくいいアイデアがいっぱいあるなとは思うんですけれども、結局それを動かしていくためにはそれ相応の予算が必要なわけで、ですから、そういうところでちゃんと予算が配分されていって初めて実効力を持つので、そうなると、でもそれは財政局の問題なのかなと。財政局にまず一番最初に今の情報化というもの、もしくは時代は変化したんだということを御理解いただくような努力も必要なのかなと、今皆さんのお話を伺っていて感じました。  あと、先ほど熊谷委員から出ました、ディジタル・ディバイドの問題というのは確かにあるとは思うんです。それで、私も前はディジタル・ディバイドは問題なんだと思っていたんですけれども、最近ちょっと考え方を変えまして、もともと人間は必ず正規分布に分かれると、最先端にいきなり飛び出す人もいれば、やっぱりちょっと時代より後ろを行く人もいて、それがあるからこそ逆に何かあったときに、セーフな人が1割ぐらいいて、完全にアウトな人が1割ぐらいいて、助かった1割がやっぱり次の時代のためにまたいろいろなことができるのかと。何となく正規分布の真ん中にばかり人間が集まっていると、何か一つあったときにみんな一緒にだめになってしまう危険性というものが必ずあるわけで、そういう意味では、コンピューターを最後まで使わない人が逆にある程度いてくれた方が、実は世の中って安全なのかなと。いわゆるリスクマネージメントの面から考えると、先ほど私、ウィンドウズばかりではまずいのではないかと、リナックスも使わなければいけませんよねというお話をしましたけれども、実は電気ばかり使っていていいんでしょうかと。手作業で紙に書いている部分もやっぱりないと、電気がとまったときに身動きがとれなくなりますよという話があるわけです。そういうリスクマネージメントも含めて考えていくと、一概にディジタル・ディバイドは悪いんだという発想よりは、最初からそうではないアナログの部分をリスクマネージメントの部分として残していって、そういう手作業でも処理できる環境というものも、やっぱりある程度は残していく必要があるのかというのを、最近実は思っていました。何もそれほど1億3000万の皆さんが全員IT化に突っ走る必要はないはずで、そのうちの何千万人かはITをやり、ITでない人もいて、地方自治体が地方の時代と言っているんですから、どこかの町に行くと、いやうちはITは一切やっていませんという町がそれを売り物にしてもいいのかなと。いろいろ不都合なところもあるのかもしれないんだけれども、それはまたそれで一つの特色かなということもたまに考えたりもします。ただ、それが社会的な制約の上でディジタル・ディバイドされるのは、やっぱりまずいとは思いますけれども、ただ、個人の思いとかの中で、正規分布の中に乗っかっていくということは認めてもいいのではないかと考えておりました。 11: ◯岡本章子委員  長期的な話ではないんですけれども、ちょっと感想も含めてなんですけれども、ここ最近仙台市のホームページが着々と更新されてすごく充実してきていまして非常にうれしいことだなと思っています。例えば、市民センターとかコミセンの情報も今度は掲載されていますし、より市民生活に密着した情報がだんだん入ってきたというのは非常にうれしいですし、比較的、自治体の情報というのはほかの自治体からのアクセスも多いので、仙台市ということで検索すれば当然引っかかってくるホームページなので、多くの方が当然アクセスするという前提でのホームページの充実をされたというのは非常にありがたいと思っています。それで、各区役所のホームページも全部立ち上がりまして、中身的にはこれからもっともっと充実させていくことだとは思いますけれども、ある種、市民生活に密着したという形での動きがだんだん見えてきつつあるのかなというところで、すごく今期待をしています。それで、昨年IT講習会を実施しまして、やっぱり自宅にはまだパソコンはないんだけれども、さわってみたいなという方々が前回は受講されていて、だけど、まだ民間の受講料を払ってまではまだパソコンの準備もないんだけれども、でももうちょっとスキルを高めたいなという方々が今結構多いんです。そのための次のステップのIT講習とかを組んでいらっしゃると思うんですけれども、せっかくきっかけになった人に、実際に御自宅でパソコンなり端末を用意してもらって、自分で使えるまでのフォローを、ずっと継続的にやっていく必要はあるのではないのかと。そういうことによって、どんどんディジタル・ディバイトの差が激しいのではなくて、いきなり1メートル上に上がりなさいではなくて、20センチ、20センチ、20センチ、20センチ、20センチで行けば進んでいけるんだというステップをつくっておくというのは、やっぱり非常に大事なことだとは思っているので、ぜひ市の職員に対してもそうなんですけれども、一人一人がステップアップできるような仕組みを、特に専門の人材を育成しろということではなくて、すそ野を広げるという意味では、ずっとその受け皿を用意しておくというのはこれからも大事なことだと思いますので、ぜひその部分引き続きやっていただきたいと思っています。  それから、先ほどのにちょっと触れるんですけれども、学校の先生が個人でメールを持っていらっしゃる方は、意外と小学生でも生徒さんと情報交換をやっている方が多いんです。それはもう個人の、学校ではないんですけれども、仙台ではないんですけれども、教頭先生が窓口になって、そこは学校でメールを公開しますということでやって、PTA活動だったり、自宅のお子さんの様子だったりが、全部メールでやりとりされていたりとかという動きが出てきているんです。この間ちょっと中学校の入学式に行ったときに、たまたま後ろに小学校の6年生の担任の先生が座っていらっしゃって、そうしたら、中学校の入学式に来賓で来ていたんですけれども、後ろでお話ししているのにちょっと加わらせていただいたら、中学校のクラスが発表されたよという情報が、すぐに小学校の担任の先生にメールで来ているんです。ですから、自分の教え子の情報は、入学式に制服を着たら見せに来なさいよとは子供たちには言っているものの、クラスが発表された時点でもう情報のやりとりができている。それで、だれちゃんと同じクラスだったらまた一緒にやっていけるねとか、仲がいい子とクラスが分かれたとしても新しいお友達ができるから頑張りなさいねという返事が、もうその場でできるんです。それで、どんどん卒業した後もそれが続いていくということを考えると、それぞれの方々、子供たちもそうだし先生方もそうだし、なるべくそういうツールとしてどんどん使っていただくような、学校で用意したから使いなさいだけではなくて、個人でどんどん進めていきなさいよ、進めていくことはいいことだということを広めていくということも非常に大事なことなのかとは思っています。比較的教育もそうなんですけれども、例えば先生はメールを持っているからメールを持っている子は交換しましょうねと言ったら、持っていない子はどうするの、その子に対しての教育上の差が出てくるのではないのという話が一般論として出がちなんですけれども、そういうことよりも、もっともっとこういうことがあるのだからみんなもやってみようという動きに今なってきているのかと思うので、そういう個人の動きをどんどん活発化させていくような仕組みというのが、これから非常に大事だと思っていますので、それにブレーキかけるのではなくて、それは個人でいいからどんどん動きなさいという風土づくりになると思いますけれども、それをぜひやっていく必要があるなと感じています。 12: ◯田中芳久委員  話を聞いていて今思い出して、忘れるところでした。これはぜひとも委員長報告にもつけ加えていただきたいんですけれども、20年近く前、まだパソコン通信だったころに、私たまたま青森の方とチャットで話していたんです。チャットというのは、コンピューター同士でつないで、ネット上で会話をするんですけれども、それは文字入力なんです。それでチャットで話していて、今度仙台に遊びに行くというから着いたら電話しなさいよといったら、実は私、耳が聞こえないんですという話をされて、それまで半年近くチャットでお話ししていたのに、実はその方は耳が聞こえないんだということを知らずにいたんです。彼女がそのとき言っていたのは、ネットのチャットというもので、初めておしゃべりの楽しさというものを知ったんだという話をされて、それが実は私が今からもう20年ぐらい前の話ですけれども、ネットの可能性とか、ITの可能性みたいなものに一番最初に気づかされた事件、エピソードだったんですけれども、今そういう意味での障害を持っている方たちのIT活用、今回フィンランド健康福祉センターみたいなものができて、そこで高齢者の方たちにもいろいろ考えられていきますけれども、今障害者の方のためのIT活用というものが非常に進んでいて、いろいろなものが開発されているんです。でも、なかなかそれが紹介されていないし、特にそれほど安いものではないので、やっぱり仙台市のような行政機関がある程度の支援をしてあげて、そういった便利なツールがいっぱいあるんだといったようなことを進めていただけると、もっともっといろいろな可能性が広がるのかという気がするんです。そういった障害者の方のための情報化推進、IT化を進めていくといったようなこと、これは多分情報政策部とか企画局ではなくて、それこそ健康福祉局が考えていかなければいけないのかと思うんです。ですから、そういった部分の可能性についても、ぜひとも委員長報告の中で一言触れていただければと思いますので、よろしくお願いします。 13: ◯委員長  ほかに御意見等ございませんでしょうか。               〔「なし」と呼ぶ者あり〕 14: ◯委員長  なければ、以上で意見交換を終了いたしたいと思います。  次に、委員会報告についてですけれども、この委員会報告は次の第2回定例会において行うことになりますが、その取りまとめについては正副委員長に御一任いただきたいと思いますが、いかがでしょうか。              〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 15: ◯委員長  それでは、そのようにさせていただきます。  以上で、予定しておりました日程を終了しますが、この際そのほか皆様方から何か御発言等がございましたらお願いいたします。               〔「なし」と呼ぶ者あり〕 16: ◯委員長  なければ、以上で情報化社会対応調査特別委員会を閉会いたします。...