本計画を施行して以降、自立した
札幌人の実現に向けて
関係機関等との連携を図るとともに、企業などからの協力も得ながら、14の
基本施策と37の施策を着実に進めてきたところでございます。今年度で前期の
教育アクションプランの
計画期間が終了するため、現在、来年度に施行を予定している後期の
教育アクションプランの策定に向けた検討を進めておりますが、未来の札幌を担う
子どもたちの健やかな成長を支えていくため、実効性のあるものとしていきたいと考えているところでございます。
引き続きまして、
教育委員会の概要について、
教育次長からご説明申し上げます。
◎長谷川
教育次長 私からは、
教育委員会の概要についてご説明させていただきます。
まず、資料の1ページの札幌市
教育委員会行政機構図をごらんいただければと思います。
事務局には、生涯
学習部と
学校教育部の二つの部と、部に準ずるものといたしまして
中央図書館がございます。また、課の組織といたしましては、八つの課と事業を実施するための
担当課長を配置しております。
次に、4ページの2の
市立学校の概要をごらんください。
平成29年5月1日現在の数値でございますが、札幌市には、
幼稚園、小・中・高校及び
特別支援学校を合わせまして324校ございます。その幼児、
児童生徒数は、14万1,936名でございます。また、これらの学校の職員数は、教職員が9,268名、その他の職員が678名、合わせて9,946名となっております。
なお、平成30年4月現在の学校数に増減はございません。
続きまして、平成30年度の
教育予算についてご説明いたします。
5ページの3の平成30年度
教育費予算の1
予算総括表をごらんください。
平成30年度
教育費予算額でございますが、総額464億800万円余り、前年度に比べて67億円余り、率にいたしますと17%の増となっております。予算の増額につきましては、主に
学校整備に係るものでございます。詳細につきましては、後ほど各部長からご説明させていただきます。
平成30年度予算におきましては、札幌市
まちづくり戦略ビジョン・
アクションプラン2015における
計画目標を達成することに加えまして、事業の緊急性など優先度を考慮してございます。具体的には、算数にーご
ープロジェクトの
本格実施や
高等学校等通学費の助成のほか、
小学校の統合に係る新築や
改修工事、そして、
札幌市民交流プラザ内にオープンする図書・情報館など、さらなる
教育環境の充実に取り組んでまいります。
各部の予算につきましては、
資料記載のとおりとなっております。
私からの説明は以上でございますが、各部の概要につきましては、それぞれの部長からご説明させていただきます。
◎山根 生涯
学習部長 私から、生涯
学習部の
所管事務についてご説明申し上げます。
1ページにお戻りいただきまして、1 札幌市
教育委員会行政機構図をごらんいただきたいと思います。
生涯
学習部は、
教育委員会の事務に関する
総括的事項、
学校配分予算に関する事務を所管するほか、学校、家庭、
地域等の連携を図りながら、多様な
学習機会を提供するなどの各種生涯
学習施策の推進、そして、生涯
学習センターや
青少年科学館を初めとした
社会教育施設の
運営等を行っております。また、
学校施設担当部では、学校、
幼稚園の
管理運営、
教材等整備、施設の
改築等に関する事務、
学校給食や
学校保健に関する事務などを所管しております。
続きまして、平成30年度
教育費予算のうち、生涯
学習部所管事業につきましてご説明いたします。
5ページの3 平成30年度
教育費予算のうち、2の主な事業の生涯
学習部の欄をごらんいただきたいと思います。
まず、2項目めの
学校新築費でございます。平成31年4月に
開校予定の
石山緑小学校の
新築工事等と、
常盤小学校と
石山東小学校の統合に伴って新設する芸術の
森地区新設小学校の校地粗
造成工事及び
新築工事実施設計等を行うものでございます。
次に、その
一つ下の
学校改築費でございます。
耐震性能が低く、
老朽化が進んだ
学校施設を対象に、順次、改築を実施しているところであり、平成30年度も
校舎改築や
実施設計等を実施するものでございます。
続きまして、その
一つ下の
施設改修等整備費でございます。
児童生徒の
安全確保のため、
老朽化が進行している校舎の外壁や
給水設備などについて、短期的かつ集中的に改修を行うものでございます。また、昨年より対応を進めている
アスベスト含有断熱材を使用した煙突につきましては、平成30年度中に改修を完了する予定でございます。
さらに、その
一つ下の
リニューアル改修費をごらんください。
学校施設の耐久性を高め、
長寿命化を図るとともに、建物の機能や性能をレベルアップするために改修を進めてまいります。
最後に、生涯
学習部の一番下の
学校規模適正化関係改修等整備費でございます。平成31年4月に
開校予定のノホロの
丘小学校については、施設を活用いたします
上野幌東小学校の
改修工事を行うものでございます。また、
上野幌小学校と
青葉小学校の統合に伴って新設いたします上野幌・
青葉地域北側地区新設小学校につきましては、施設を活用する
上野幌小学校の
改修工事に係る
実施設計を行うものでございます。
◎檜田
学校教育部長 私から、
学校教育部の
所管事務につきましてご説明いたします。
2ページにお戻りいただきまして、1 札幌市
教育委員会行政機構図をごらんください。
まず、
学校教育部の
所管事務ですが、
市立幼稚園あるいは
市立学校の就学に関する事務のほか、
教科用図書の採択及び
教科指導など、学校の
教育活動に関する
専門的事項の指導、
調査研究、教職員の研修に関する
事務等を所管しております。
次に、
教育推進・
労務担当部の
所管事務ですが、
奨学金制度の運用や
就学援助に関する事務のほか、
学校職員の
定数管理、
勤務条件、
職員費の予算、決算に関する
事務等を所管しております。
次に、
児童生徒担当部の
所管事務ですが、いじめや不登校の
未然防止及びその
早期発見・
早期対応に向けた
教育相談など
生徒指導に関する事務のほか、札幌市全体の
幼児教育の
水準向上を図るための
各種施策の推進に関する事務を所管しております。
次に、
教職員担当部の
所管事務ですが、教職員にかかわる人事、服務の取り扱いや
健康管理に関する事務を所管しております。
続きまして、平成30年度
教育費予算のうち、
学校教育部所管事業についてご説明いたします。
6ページの
学校教育部の欄をごらんください。
主な事業を抜粋してご説明いたします。
まず、
高等学校等生徒通学交通費助成費でございますけれども、
公共交通機関を利用して
石狩管内の
高等学校等に通う生徒に対し、
通学費のうち基準額を超える額の一部を助成する事業でございまして、平成30年度から助成を開始いたします。
次に、3項目めの算数にーご
ープロジェクト事業費でございますが、
非常勤講師を活用し、
小学校5年生、6年生の算数の授業を25名程度の少人数で行うものであり、平成28年度から行っていた
研究推進校における
モデル事業やカリキュラムの作成を経て、30年度から全校で
本格実施いたします。
続きまして、5項目めのスクールソーシャルワーカー活用費でございますが、
子どもや家庭を支援する体制を整備するため配置しているスクールソーシャルワーカーを10名から17名に増員し、支援体制の一層の充実を図ってまいります。
最後に、6項目めの学校図書館司書配置費でございますが、中学生の読書活動を推進し、学校図書館の活用を図るため、全中学校に学校図書館司書を段階的に配置する事業でございまして、平成30年度は新たに20校に配置し、計80校に拡大いたします。
◎前田
中央図書館長 私からは、
中央図書館の
所管事務についてご説明申し上げます。
3ページにお戻りいただき、行政
機構図の中段から下をごらんください。
図書館では、資料の収集、整理、閲覧、貸し出しを初め、レファレンスとも言っております相談業務、さらに、講演会やおはなし会を初めとする行事や展示等の普及事業などを行っております。図書施設の数につきましては、資料の13ページの5
社会教育施設一覧の右側の図書館施設の欄をごらんいただきたいと思いますが、こちらにございますように、中央館、地区図書館、えほん図書館等の46カ所となっております。
なお、参考までにお伝えいたしますと、平成29年度末におけます蔵書冊数は約260万冊、年間貸し出し冊数は約590万冊となっております。
次に、平成30年度の
中央図書館所管事業に係る予算でございますが、資料の6ページにお戻りいただいて、下部の
中央図書館の欄でございます。
まず、えほん図書館
運営管理費につきましては、えほん図書における図書の購入費のほか、乳幼児の読書推進に係る各種事業費、ことしで3回目となる絵本グランプリの開催経費、さらに、施設の維持管理に係る経費等を計上しております。
2項目めの図書・情報館
運営管理費は、仕事や暮らしに関する課題解決型図書館として図書・情報館を本年10月に供用開始するに当たり、開館後の
運営管理費のほか、備品等の購入や座席予約管理システム開発費用などの準備費用を新たに計上しております。
○
丸山秀樹 委員長 ただいまの説明に対して、質疑はございませんか。
◆
長内直也 委員 ふだん、質問する機会がないものですから、あえて申し上げたいのは、教育ビジョンに自立した
札幌人とありますが、私は、これに非常に違和感があります。というのは、その下にある、未来に向かって云々、心豊かで
ふるさと札幌を心にもちといった三つはよくわかるのですよ。ただ、この三つをあわせ持った表現として自立した
札幌人というのは、私としてはちょっとぴんとこないのです。
そこで、
教育委員の皆さんは、この
札幌人というものをそれぞれどういうふうに理解していますか。
◎池田
教育委員 教育振興基本計画に記載されているとおり、自立したというのは、自己肯定感、自己有用感を持っていることで、それから、
札幌人というのは、札幌への思いを持ちながら、国際的な視野を持つということが含まれていると思います。未来に向かって創造的に考え、主体的に行動すること、あるいは、心豊かで自他を尊重し、ともに高め合い、支え合うというのは、自立したということとの関連が非常に強いと思いますし、
ふるさと札幌を心にもちということは、
札幌人ということと対応していると考えております。
◆
長内直也 委員
札幌人という表現そのものに対してどういうふうに理解していますか。
◎池田
教育委員 札幌で生まれ、札幌に対しての愛情とか、札幌のまちに対する伝統や文化を尊重しながら、かつ、国際的な視野を持って活躍できる人材を目指しているというふうに理解しています。
◎阿部
教育委員 私が感じている自立した
札幌人についてご説明させていただきたいと思います。
まず、私は、札幌市の
教育委員を仰せつかっておりますが、会社を経営している立場もございまして、いろいろな社会人を見てきておりますけれども、未来を創造できていない方が多い中で、未来を創造することが自立につながっていくのではないかという意味と、主体的に行動するというところが自立にリンクするのではないかと感じております。プラスして、心が豊かであるということと、自分も他人も尊重してお互いに高め合って支え合うというところと、それから、札幌というふるさとを幼いころから心に持ち、国際的な視野を学び続けるという意味では、この三つの要素が自立したということにつながっていくのではないかというふうに考えております。
それから、もう一つ、
札幌人とはということですが、札幌は特に四季折々が豊かということがありまして、季節に携わりながら、札幌の人という自覚を持っていくところが札幌市の教育が目指す人間像としての自立した
札幌人と理解しております。
◎佐藤
教育委員 私は、教育心理学の立場から、主に
子どもの成長にかかわって、自立したということの認識を申し上げたいと思います。
成果指標にも上げておりますが、難しいことでも失敗を恐れないこと、それから、将来の夢や目標を持っていることが、自立したというところにかかわってくるのではないかと思っております。
それから、
札幌人とはというところですが、池田委員のご発言と同じように、
ふるさと札幌への思いを心に持って、札幌を初め、さまざまな地域や国で活躍する人のことというふうに捉えております。
◎石井
教育委員 私は、保護者として
教育委員をさせていただいております。
私が考えている自立した
札幌人というのは、こちらに書かれているように、自己肯定感や自己有用感を持つことというところで自立したというふうに私は考えております。自己肯定感というのは、やはり、幼いときから発達の過程で持っていくものですので、保護者としては、現在の
子どもたちにしっかりと自立できるように自己肯定感を持ってもらいたいと思っております。
また、
札幌人というところでは、
ふるさと札幌ということで、札幌で生活している者として、自分の故郷である札幌に誇りを持って歴史と伝統を尊重していけるような人になってもらいたいというふうに考えております。
◆
長内直也 委員 今、4名からお伺いしましたが、大体ここに書いてあることを読んでいるような感じで私は理解しました。
私自身が思っている違和感というのは、
札幌人と言われても、ずっと札幌市民でいる人かというと、必ずしもそれが全てではないです。また、幅広くいろいろなところで活躍するときに、故郷に誇りを持つということは私もよくわかりますが、それをもってあなたは
札幌人ですと言うことはちょっと理解しがたいと思っております。これは考え方の相違かもしれませんけれども、今後、またいろいろと議論させていただきたいと思います。私自身の思いとしては、
教育委員の皆さんがそれぞれに考えていらっしゃるこれに対する理解というのは、全体としてのビジョンとは必ずしも一致していないのではないかというふうに感じております。
○
丸山秀樹 委員長 ほかに質疑はございませんか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○
丸山秀樹 委員長 なければ、質疑を終了いたします。
以上で、
委員会を閉会いたします。
――――――――――――――
閉 会 午後0時16分...