議案第55号を可決すべきものと決定することにご
異議ございませんか。
(「
異議なし」と呼ぶ者あり)
○宝本
英明 委員長 異議なしと認め、
議案第55号は、可決すべきものと決定いたしました。
次に、
議案第56号
札幌市
控除対象特定非
営利活動法人の
指定の
基準、
手続等に関する
条例案を
議題といたします。
理事者から、
補足説明を受けます。
◎小角
市民自治推進室長 議案第56号
札幌市
控除対象特定非
営利活動法人の
指定の
基準、
手続等に関する
条例案につきましてご
説明させていただきます。
この
条例案は、
札幌市におきまして
NPO法人の
条例個別指定制度の運用を開始するに当たり、
個人市民税の
控除対象とする
NPO法人の
基準や
指定に関する
事務手続のほか、
指定を受けた
NPO法人に対する
管理監督など、必要な事項を
条例で定めるものでございます。
本案件につきましては、10月1日の
財政市民委員会におきまして、
条例素案の内容をご
説明した後、10月に
パブリックコメントを実施し、4名の方から計10件のご意見を頂戴いたしました。いただいた意見による素案の修正はございませんが、今後、
当該制度を運用していく際の参考とさせていただきたいと考えております。
つきましては、
条例案のご審議について、よろしくお願いいたします。
○宝本
英明 委員長 それでは、
質疑を行います。
◆
林清治 委員 今回、
基準、手続などの案が示されているこの
条例案ですが、地方自治体が地域の実情などを踏まえて独自に
条例で
個人住民税を優遇する
NPO法人を
指定し、
指定を受けると
所得税や
法人税など、より幅広い
税優遇がある
認定制度への移行も可能となる
制度でございます。
我が会派では、
NPOの
活動を通して
まちづくり活動へ参加する
市民がふえていることもあり、
条例制定により
市民活動の支援を行っていく
制度の整備が必要なことから、
早期制定を求めてきたものであります。
10月1日の
委員会においても、
パブリックコメントの実施について
質疑させていただきましたが、今回はその
条例案が
議案となりました。この
パブリックコメントが少し少ない結果であったことは残念ですが、
早期制定を望む声もあり、
市民の期待が感じられるところであります。本
条例により、今後、さらに寄附を通じた
市民の
まちづくり参加を促進させるとともに、複雑多様化する
地域課題に取り組む
NPO法人を後押しする上で重要な
制度であると認識しているところであります。
そこで、
質問ですが、まず、
北海道を初めとする
先行自治体と比べて本市の
制度はどのような点に特色があるのか、お伺いします。
◎小角
市民自治推進室長 札幌市の
制度の特色についてでございます。
札幌市が所管する
NPO法人は、約870にも上りまして、それぞれの
法人により多種多様な
まちづくり活動が市内で展開されているところでございます。そのため、さまざまな
NPO法人がその
活動実態に合わせてこの
制度を活用できるように、
公益要件のうち、
数値基準につきまして、寄附の人数や
ボランティア参加者数、
市民を対象とした
催事回数など、
北海道や他都市と比べて幅広い
基準の中から選択できるようにしているところでございます。これにより、国の
認定制度が求めている寄附による
基準を満たさない
法人であっても、
活動に一定以上の
公益性が認められれば、
条例個別指定を受けて認定を取得することが可能となるよう配慮したところでございます。
なお、
公益性の審査に当たりましては、行政でのチェックに加えまして、
北海道にはない
審査委員会を
条例上に位置づけ、
NPO法人制度や
財務会計などに精通した
有識者等による
専門的見地から審査を行うこととしているところでございます。
◆
林清治 委員 ただいま、答弁をいただきました。私も、他都市の
制度や
条例などを幾つか調べてみました。インターネットでわかる範囲でございますけれども、多種多様でありまして、中には本当に厳しい
条例もありました。本市として、これを整理した内容というのは
検討委員会での意見を尊重して作成されております。
市民目線の内容と言えるのかなというふうに思っております。また、
審査委員会の設置も予定されていますが、この
委員の選定についても慎重に扱っていただきたいと思うところであります。
この
制度を
NPO法人に積極的に活用してもらうとともに、より多くの
市民に知っていただくことが重要であると思います。
そこで、次の
質問ですが、
制度普及のためにどのような
取り組みを予定しているのか、お伺いしたいと思います。
◎小角
市民自治推進室長 制度普及に向けた
取り組みについてでございます。
委員がご指摘のとおり、多くの
NPO法人がこの
制度を活用して
財政基盤の強化を図り、これまで以上に
札幌の
まちづくりが進みますとともに、寄附を通じた
市民の
まちづくり参加を促進していくことが大事だと考えているところでございます。そのため、所管する全ての
NPO法人に対して
制度を案内するとともに、
説明会も開催し、
制度の周知を図るほか、
指定を目指す
法人を対象にその
活動実態に合わせた
セミナー等も実施したいと考えているところでございます。また、寄附を行います
市民に対しましても、寄附の判断の参考となるよう、
指定した
NPO法人の
活動内容などについて、ホームページやリーフレットを初め、さまざまな
広報媒体で案内してまいりたいと考えているところでございます。
◆
林清治 委員 先ほども述べたのですが、
パブリックコメントが少なかったという事実もありまして、本当に
NPOの方もいろいろ興味を持っているのでしょうけれども、やはり周知が少なかったのかなというふうに思います。
今後、
NPO法人への周知と寄附する側の
市民への周知が大変重要になってまいります。また、
市民の寄附によって支えられるこの
制度は、
信頼性の確保が大事であります。そのためには、しっかりと体制を整え、適正かつ公正な審査の実施と、
指定された
NPO法人の
健全性や
透明性確保に向けた
管理及び監査の実施に配慮していただきたいと思います。
また、
条例で定める
基準についても、市内の
NPO法人の実態に即した生きた
条例となるよう、今後の運用の中で、適宜、検証していただくことを求めて、
質問を終わりたいと思います。
○宝本
英明 委員長 ほかに
質疑はございませんか。
(「
なし」と呼ぶ者あり)
○宝本
英明 委員長 なければ、
質疑を終了いたします。
次に、
討論を行います。
討論はございませんか。
(「
なし」と呼ぶ者あり)
○宝本
英明 委員長 なければ、
討論を終了いたします。
それでは、採決を行います。
議案第56号を可決すべきものと決定することにご
異議ございませんか。
(「
異議なし」と呼ぶ者あり)
○宝本
英明 委員長 異議なしと認め、
議案第56号は、可決すべきものと決定いたしました。
ここで、
理事者交代のため、
委員会を暫時休憩いたします。
――――――――――――――
休 憩 午後1時26分
再 開 午後1時27分
――――――――――――――
○宝本
英明 委員長 委員会を再開いたします。
最後に、
FDAの
実証飛行における
騒音測定結果等についてを
議題とし、資料に基づき、
理事者から
説明を受けます。
◎若松
都市計画担当局長 本日は、先月、11月16日に
丘珠空港において行われました
FDA、
フジドリームエアラインズの
実証飛行にかかわる
騒音調査の結果等について
説明をさせていただきます。
詳しくは、
空港担当部長の岡部からさせていただきます。
◎岡部
空港担当部長 FDA、
フジドリームエアラインズの
実証飛行における
騒音測定結果等について、お配りした資料に沿ってご
説明させていただきます。
初めに、
実証飛行の概要についてでございます。
FDAの所有するERJにより、11月16日土曜日に行われたところでございます。当日、13時31分、旅客68名を乗せ、
丘珠空港の北西方向から南東側に向かって着陸いたしました。その後、15時2分、旅客65名を乗せ、空港北西側から南東方向に向かって離陸いたしました。また、見学者についてですが、
丘珠空港ビル屋上の展望デッキには、一般の方が約190名、空港周辺の南東緑地などには多くの方がいらっしゃったところでございます。
次に、
騒音測定についてでございます。
調査時間は、7時30分から19時30分まで行いました。測定内容としては、騒音レベルの最大値であり、単位はデシベルでございます。別紙1の地図をごらんいただきたいのですが、測定は空港周辺8地点で行いました。具体的な場所は、地図の下に記載がありますとおり、ナンバー1の太平
小学校からナンバー8の拓北公園まででございます。
地図をごらんいただきながら資料へ戻っていただきたいのですが、測定値についてでございます。
まずは、着陸時を示す上の表をごらんください。
ERJは、北西方向から進入する飛行ルートであったため、測定できたのは、環境
基準除外地域の
丘珠空港ビル屋上を除き、ナンバー1の太平小とナンバー4の百合が原公園の2カ所でありました。ナンバー1の太平小では85デシベル、ナンバー4の百合が原では87デシベルでありました。
一方、HACのサーブは、当日8回の着陸がありましたが、そのうちERJと比較可能となる北西方向からの着陸は黄色い網かけをした7回でありました。値は、ナンバー1の太平小で76デシベルから81デシベル、ナンバー4の百合が原では82デシベルから85デシベルと、ばらつきはありますが、総じて単体の騒音値ではERJのほうがやや大きかったところです。
次に、離陸時でございますが、下の表をごらんください。
ERJは、南東方向へ離陸し、その後、左へ旋回しながら、さとらんど、モエレ沼公園、拓北上空を通過し、石狩湾方向へ向かう飛行ルートであったため、測定できたのは、
丘珠空港ビル屋上を除き、ナンバー2の栄南小、ナンバー3の札苗北小、ナンバー6の伏古・拓北通脇の農地、ナンバー7のさとらんど、ナンバー8の拓北公園の5カ所でありました。測定値は、ナンバー2の栄南小で71デシベル、ナンバー3の札苗北小で74デシベル、ナンバー6の農地で89デシベル、ナンバー7のさとらんどで81デシベル、ナンバー8の拓北公園で68デシベルでありました。
一方、サーブは、当日8回の離陸がありましたが、そのうちERJと比較可能となる南東方向への離陸は青色の網かけをした5回でございました。ナンバー2の栄南小では62デシベルから65デシベル、ナンバー3の札苗北小では66デシベルから74デシベル、ナンバー6の農地では81デシベルから83デシベル、ナンバー7のさとらんどでは66デシベルから72デシベル、ナンバー8の拓北公園では53デシベルから62デシベルという結果となり、着陸時と同様、ばらつきはありますが、総じてERJのほうがやや大きいという結果でございました。
次に、資料の2枚目にございます今回の
実証飛行と7月のテストフライトにおける騒音値の比較でございます。
まずは、着陸時における比較でございます。
比較可能なケースで申しますと、ナンバー1の太平小では、今回のほうが13デシベル大きいものの、サーブにおいても今回のほうが最大で12デシベル大きかったことから、旅客の重量以外に当日の気象条件などによる影響があったものと推測されるところでございます。また、ナンバー4の百合が原においては、前回とほぼ同じ値でございました。
続きまして、離陸時における比較でございます。
テストフライト時は、北西方向へ離陸したため、同じ地点での比較はできませんが、前回測定したナンバー4の百合が原と今回測定したナンバー6の農地は滑走路の中央標識から約1.6キロメートルのほぼ等距離にありますことから、参考までにこの2地点で比較しております。ERJは、
実証飛行のほうが4デシベル大きかったところでございますが、サーブにおいても今回のほうが最大で6デシベル大きかったことから、着陸時同様、旅客の重量以外に当日の気象条件などによる影響があったものと推測されるところでございます。
次に、周辺の生活環境への影響をはかる指標でございます国の環境
基準との
関係でございます。
航空機騒音の環境
基準は、WECPNL、これは騒音の大きさ、頻度、発生する時間帯を考慮して計算された環境評価値でありますが、住居専用地域では70デシベル以下、それ以外の地域では75デシベル以下となっております。測定を行った地点では、ナンバー1、ナンバー2、ナンバー3及びナンバー8が70デシベル以下、ナンバー4、6、7が75デシベル以下となっております。測定の結果といたしましては、ごらんの表のとおり、いずれの地点においても
基準値を下回っておりました。
なお、環境
基準の測定に当たりましては、国の
基準により、原則として連続7日間行うものでありますが、今回は1回の飛行であったため、その1日間のデータを用いて仮に7日間連続したものとして算出しております。
今回の
実証飛行における
騒音調査結果をまとめますと、ERJの単体での騒音値はサーブよりも全体的にやや大きかった、テストフライト時との比較では、比較可能な測定地点ナンバー1、ナンバー4、ナンバー6において
実証飛行時のほうが大きいが、サーブにおいても同様の傾向を示していることから、旅客の重量以外に当日の気象条件等の影響があったものと推測される、今回の
実証飛行における7地点の測定値はいずれも環境
基準を超えていない、以上となったところでございます。
次に、資料の3枚目の
実証飛行に関するアンケート状況についてでございます。
飛行当日は、一般の方が自由に見学された
丘珠空港ビルにおいて、別紙2のアンケート用紙を配付し、回収数は32件でありました。また、市のホームページにおいても、飛行当日から1カ月間の予定で同じ内容のアンケート調査を行っており、12月6日現在で29件の回答をいただいております。これらを合計して61件のご意見をいただきましたが、その結果、表にありますとおり、騒音、排気ガス、安全性、いずれについても気にならなかったという方が8割を超えている状況でございます。一方で、気になったという方は、騒音で13.1%、排気ガス及び安全性では6.6%となっております。
また、今回の
実証飛行や今後の
丘珠空港の
利活用に関して自由記載いただいたご意見のうち、主なものを記載しております。内容といたしましては、プロペラ機やヘリコプターまたは過去に就航していた機材に比べて騒音は静かに感じたとのご感想が同趣旨のものを含め14件、ジェット機の就航や活用を希望するご意見が12件、関東、関西方面など路線の拡大を希望するご意見が8件などでございます。一方で、HACのプロペラ機に比べて音の響きが異質でうるさく感じたというご感想も4件ございました。
続きまして、
FDA機内でのアンケート調査についてでございます。
当日、
FDA機に搭乗された方を対象として、機内において別紙3のアンケート調査を行いました。その結果、ほかのジェット機に搭乗したときと比べて飛行中の音については余り変わらなかったという方が6割を超えており、また、静かだった、やや静かだったという方は合わせて3割程度となっております。飛行については、スムーズだった、ややスムーズだったという方が合わせて9割を超えている状況でございます。
また、
丘珠空港へのご意見などについてご記載いただいたもののうち、主なものを記載しております。多かったご意見としては、新たな路線のチャーター便や定期便を希望するものが同趣旨のものを含め35件、ジェット化に期待するものが19件、交通アクセスの改善や充実を希望するものが13件となっております。
最後に、今後の検証・検討についてでございます。
旅客が搭乗した状態での今回の
実証飛行の結果から、少なくとも1日1往復の運航であれば、環境
基準範囲内であると判断されるところであります。今後は、これまでの調査結果を踏まえ、環境
基準を超えない運航便数などに関して検証を進めてまいりたいと考えています。
○宝本
英明 委員長 それでは、
質疑を行います。
◆飯島弘之
委員 ただいま、
実証飛行における騒音の測定結果とアンケートの結果についてご
説明を頂戴しました。
今のご
説明によると、前回、7月に行われたテストフライト時における測定結果と同様、各測定地点において周辺の生活環境を考える上での指標となる環境
基準を下回っていたというお話でありました。また、当日、空港やその周辺で飛行を見学された方や地域住民などへのアンケートによりますと、こちらもテストフライト時と同様、騒音などについておおむね気にならなかったというお答えが多かったということであります。さらに、今回、旅客が搭乗した状態での飛行であったため、そのお客様に対して機内アンケートを行いましたが、その結果についても、飛行中の音は他のジェット機に比べても変わらなかった、あるいは、静かであった、飛行自体もスムーズだったということであります。
今回、
丘珠空港としては、旅客を乗せた状態での初のジェット機の発着ということで、実は、私自身も当日到着する
FDA機を見学させていただいて、さらに、その後、実際に名古屋まで搭乗いたしました。私が感じたところでは、着陸については、1,500メートルの滑走路においても余裕を持って減速して誘導路に入ったように見えました。離陸においても、実際に搭乗しましたが、滑走路からスムーズに離陸して、その後、左に旋回して順調に高度を上げていったなというふうな印象を持っております。7月のテストフライトにおいては、旅客を乗せない状態で1,500メートルの滑走路でもジェット機の離着陸が可能であることが確認できましたが、今度は、旅客が乗った状態でも安全に離着陸できることが確認できたわけで、今後の
丘珠空港の
利活用を図る上で大きな一歩が踏み出せたのだろうと思っております。
一方、騒音についてですが、テストフライト時に比べて離陸、着陸ともに比較可能な地点では数デシベル大きかったということであります。
先ほどの
説明では、HACのサーブにおいても同じような傾向にありましたから、この理由は、旅客の有無だけではなくて、気象条件などの影響があったというご報告をいただきました。
そこで、お聞きいたしますが、具体的にどのような原因が考えられるのか、お伺いさせていただきたいと思います。
◎岡部
空港担当部長 騒音値が大きかった原因についてでございます。
音の伝わり方につきましては、温度や湿度、風の向きや速さであるとか雲の有無などの気象条件に影響を受けるものとお聞きしております。また、飛行ルートも気象条件やレーダー誘導によって多少の幅があり、原因を特定することは難しいというふうに考えております。
先ほどご
説明申し上げましたとおり、サーブにおいてもテストフライト時より騒音値が大きくなったことを考え合わせますと、旅客の有無だけではなくて、さまざまな要因が複合的に影響したものというふうに考えております。
例えば、一般的に曇りの場合は音がこもり、晴天時に比べて大きく測定されるとお聞きしております。実際、7月7日のテストフライト時の
札幌は、快晴で雲がほとんどなく、一方、11月16日の
実証飛行のときは雲がかかっておりました。こうした気象条件が一因ではないかというふうに推測しているところでございます。
◆飯島弘之
委員 7月のテストフライトのときにも、私はお伺いいたしましたが、すばらしいお天気で快晴でしたけれども、今回が曇り空だったので、その違いではないかというお話でありました。
1,500メートルの滑走路でのジェット旅客機のフライトというのは、私も、冬場はもう難しい、やはり夏場に限るのだろうと
FDAの方からお聞きしておりますので、冬期間の降雪時における騒音の問題は現状では考慮する必要はないのかなと思っております。そういった意味では、今回の晴天時と曇りの状態で騒音についての一定程度の検証はでき得るというふうに思いますし、ある意味、曇り空でマックスなのかという気もしますので、2回のフライトで非常に有意義なデータがとれたというふうに思っておりまして、今回、私も大変参考にさせていただきました。
今回の画期的な
実証飛行の結果、旅客が搭乗した状態でも安全に離着陸ができて、また、1往復であれば環境
基準を超えないことがわかったわけであります。報道等によりますと、
FDAは来年のチャーター便の運航に向けて検討を行うということであります。私も、実際に名古屋に飛びまして、
FDAの方から直接いろいろなお話をお伺いする機会をいただいたのですが、そのようなご意向があるということは確認させていただいているところであります。
この
FDAの成功を契機として、ほかの航空会社も小型ジェット機による
丘珠空港への乗り入れを検討することが出てくるのではないかと期待し、考えているところでもあります。過去においては、全日空系のA−netが就航していたころには、1日38便の定期便が飛んでいたこともあったわけでありまして、そのときには環境
基準ぎりぎりの数値であったというふうにもお伺いしております。
今後、空港周辺の生活環境を守っていく中で、現在、使われていない発着枠の活用を図るために、一体、1日何便までの飛行であれば環境
基準を超えないかということを広く示していくことによって、各航空会社も具体的に
丘珠空港への飛行を検討することができるのではないかと考えます。今、ご
説明いただきました資料の5番、今後の検証・検討の中で、今後、環境
基準を超えない運航便数等の検討を進めていくこととしたいと記載されております。
そこで、
質問でありますが、環境
基準を超えない範囲において小型ジェット機が何便までなら飛行できるかという想定、いわゆるシミュレーションについて進めていくこととしたいとここに書いてありますけれども、私は進めていくこととすると書いていただきたかったのです。ぜひ行っていただきたいと思うのですが、その点についてどのようなお考えなのか、お伺いさせていただきたいと思います。
また、行うとすれば、いつをめどにそのシミュレーション、想定をされるのか、その点についてもお考えをお伺いさせていただきたいと思います。
◎岡部
空港担当部長 小型ジェット機の飛行は環境
基準の範囲で何便までできるのかということでございます。
平成10年に地域の方々と取りまとめた空港整備に係る基本的な考え方の中では、環境
基準を超えない民間旅客機の運航便数を44便程度としているところであります。これは、プロペラ機を前提として算定したものでありまして、現在、運航しているHACのサーブや自衛隊機、民間小型機に加えて、ご指摘のあったERJ170が運航した場合における環境
基準を超えない便数については検討を進めてまいりたいと考えておりまして、その時期については年度末をめどにというふうに考えているところでございます。
◆飯島弘之
委員 今回の
騒音測定結果によると、やはり、プロペラよりはジェットのほうが若干大きく数字が出ています。かつての38便で環境
基準ぎりぎりだったということですから、素人考えですけれども、ジェットは数値が大きく出ていますから、多分、38便よりは少なくなってしまうのではないかというふうに思いますが、それでもそれなりの枠が確保できると思います。ぜひ、速やかにシミュレーションをし、広く告知をしていただければと希望させていただきたいと思います。聞きますと、航空会社としては、役所への路線申請やら何やらでおおむね1カ月以上の日数が必要だと聞いています。もし申請して夏場に飛ばしたいということになれば、やはり
年度内ぐらいにはある程度きちんと出していただくことが必要だろうというふうに思いますので、ぜひ、よろしくお願いしたいと思います。
今回の
実証飛行の結果においては
基準を超えていなかったということでありますし、アンケートの結果においても騒音は気にならなかったという感想が多数を占めております。自由記載の中でも、いろいろご
説明いただきましたように、非常に前向きなジェット機の活用、路線の拡大、また、
丘珠空港を積極的に活用すべきだという記載が多く見受けられまして、皆さんは大変前向きにお考えいただいているなというふうに思っております。
FDAも、来夏のチャーター便の運航に向けては地元の理解や熱意が判断の材料になるというふうに明言されておりますから、今後、
丘珠空港の活性化に向けて、この段階では地域住民の意向が非常に大きなポイントとなってくるのだろうというふうに思います。
しかし、7月29日の
財政市民委員会の場で、私が地域住民の意識について
質問させていただいた際には、空港周辺での意識調査は行っていないというお答えでございました。
そこで、
質問でありますけれども、今回の
実証飛行の成功を受けて、現在の地域住民の
丘珠空港の
利活用や小型ジェット機の運航に関する意向について、これからどのような形で把握されていくおつもりなのか、お伺いさせていただきます。
◎岡部
空港担当部長 地域の方々の意向の把握ということでございます。
札幌市では、今回の
実証飛行の結果などを空港周辺地域への回覧である
丘珠空港ニュースや市役所のホームページによって周知を図っていく予定でございます。この回覧やホームページを通じまして、
丘珠空港の今後の
利活用や小型ジェット機の運航についていろいろなご意見をいただいてまいりたいというふうに考えております。
◆
林清治 委員 ただいま
議題となっています
FDAの小型ジェット機の
実証飛行に関しては、第3回
定例会の決算特別
委員会において、我が会派の
委員から
市民への
説明会について
質問し、東区だけではなく、北区においても
説明会を行うと答弁されていたところであります。
市民への
説明会は北区、篠路において、10月26日に開催され、翌日10月27日には東区で開催されたというふうに聞いております。北区の
説明会では、賛成する意見もありましたが、かなり厳しい意見も出されており、総体的に慎重な対応を求める意見が多かったと聞いているところであります。これは、7月のテストフライトのときに
説明会が開かれなかったことと、住宅街の上空を日常的に飛行機が通過しているため関心の高い方が多いことのあらわれだというふうに思っております。また、
FDAは、来年以降も、夏の間、チャーター機による飛行を継続していく方針を打ち出しており、経済の活性化を期待する
市民の声も高まっている状況であります。
そこで、最初の
質問ですが、慎重な対応を求める意見などをどのように受けとめているのか、また、来年夏以降の
FDAの飛行に関しても今回と同様の
説明会を開催していくのか、お伺いしたいと思います。
◎岡部
空港担当部長 市民説明会での意見と今後の対応についてでございます。
実証飛行の前に行いました
市民説明会や
実証飛行当日、市役所ホームページにおいて行ったアンケート結果では、小型ジェット機の就航への期待のほか、騒音などに対しての不安といった多様なご意見をいただいたところでございます。
札幌市としては、こうした声にしっかりと耳を傾けていくとともに、今後、
FDAから来年度の運航についてお話がありました場合には、
市民説明会の開催や市役所のホームページ、空港周辺地域への回覧などを通じて
騒音調査の結果や運航計画などの情報提供を行い、より広く
市民理解が得られるように努めてまいりたいと考えております。
◆
林清治 委員 次に、
騒音測定ですが、今回の測定の中で、着陸時には、太平
小学校で85デシベル、百合が原で87デシベルが測定されています。また、離陸時には、空港ビル屋上で84デシベル、飛行ルート下の東区の農地で89デシベルが測定されております。これは、聞くところによりますと、幹線道路の沿線よりも高くて、集中力が低下するレベルだというような表現もあります。100デシベルを超えると電車のガード下と同程度であり、電話での通話にも支障が出るというようなことも聞いています。また、さまざまな
市民団体が独自で調査している事実もあるようで、今後、その独自調査などの測定値も示されてくるのかなと思っております。
現在、市で調査しているのは8カ所であり、屋外での測定と聞いておりますが、北区の
説明会での意見では住宅街の測定箇所数もふやしたほうがよいのではないかという意見もありました。私も、この騒音が実生活にどの程度影響があるのか、調査すべきと考えております。例えば、学校の教室で窓をあけた状態ではどうなのか、マンションの高層階の室内や廊下ではどうなのか、そうした測定を行い、
市民へ情報提供することも必要ではないかと考えております。
そこで、次の
質問ですが、来年以降、
FDAの
実証飛行の
騒音測定に関して、測定箇所数や測定の仕方などを検討していくお考えがあるのか、お伺いしたいと思います。
◎岡部
空港担当部長 騒音調査の方法の検討についてでございます。
航空機の
騒音調査につきましては、環境省の告示によりまして測定は屋外で行うこととされておりますが、
市民説明会での意見にもありまして、
委員もご指摘のとおり、実際の生活環境の中など、今後、効果的な測定方法はどのようにやっていくのがいいかということにつきましては検討してまいりたいと考えております。
◆
林清治 委員 ぜひとも、
騒音測定箇所数や測定方法の検討もしっかりやっていただいて、本当に
市民に示す材料をふやした上で議論していく必要があります。本市の基本スタンスもありますが、
丘珠空港の活性化と市内経済の活性化につながる可能性が高く、
市民も大変関心のある課題でありますので、なお一層、丁寧な対応が必要であるというふうに思っております。
FDAは、冬期間、飛行する予定はないと聞いております。約半年間、検討する期間がございます。この間、さきに述べたように、測定箇所や方法、そして、
丘珠空港と似たような環境の空港がある自治体への調査など、しっかりと資料を集めて精査しながら
市民への情報開示も進めて、来年度以降、さらに検討を進めていくことを求めて、
質問を終わりたいと思います。
◆丸山秀樹
委員 私も今回の搭乗に参加してまいりましたが、環境
基準を超えない運航便数の検討、検証シミュレーションについては、今後ともしっかり行っていただきたいと思います。
また、今回、アンケートをしていただいた中で、問3、問4の自由記載にあります空港内の
利活用、さらには、航空アクセスにかかわること、また、今、林
委員から他の空港の実情を踏まえた上での検証というお話もありましたものですから、私からは、
丘珠空港の
利活用と交通アクセスにかかわることで何点かお伺いしたいと思います。
私も、今回の
実証飛行で、
丘珠空港から名古屋空港に向かう便に搭乗させていただきました。名古屋空港に行って来たわけですが、搭乗が終わった後に空港
関係者から名古屋空港の
説明を受けまして、その案内とともに実は空港内の視察もさせていただいたところでございます。名古屋空港は、名古屋市の中心部から北に約15キロメートルぐらい、高速道路で約15分の好位置にございまして、航空自衛隊の小牧基地が隣接して滑走路を共有しておりますので
丘珠空港と非常に共通点が多い空港でございました。また、小型機の拠点空港として日本で初めて開港された空港でありまして、かつて中部地方を代表する国際空港でしたが、2005年の中部国際空港の開設と同時に
管理が国から愛知県に移管され、県営空港として新たなスタートを切りました。そして、この中部空港の開設によって定期旅客便の大部分が中部に移り、名古屋空港はコミューター航空やビジネス機などの小型機を拠点とした空港に生まれ変わった空港でもあります。
私たちが名古屋空港に着いたときに、飛行機と鳥をモチーフにしたマスコットキャラクターがいまして、なごぴょんと言うのですが、そのキャラクターが空港内の至るところにちりばめられていて、出迎えてくれました。また、スカイショップがございまして、みそ煮込みうどんや天むす、名古屋発祥または名古屋で発展したいわゆる名古屋めしを生かしたスカイカフェといった店舗も大変充実しておりました。
また、この名古屋空港は大きく三つの特徴があると
説明を受けてきたところであります。一つは、コミューター航空の拠点であるということです。小型航空機が地方都市間を結んでいますが、空港の旅客ターミナルの入り口から入って航空機の搭乗口までは約200メートルと非常に短く、旅客動線を全て1階に集中しており、上下の移動がありません。コンパクトでスムーズな搭乗を可能としていて、また、日本で初めてとなる航空機専用のコンコース、上に屋根がついている搭乗用通路、フィンガーコンコースと言っていましたが、そうしたものも設置され、非常に
利便性がすぐれていたと思います。
また、二つ目の特色として、トヨタがあるからという部分もあると思いますけれども、日本で初めてとなるビジネス機専用ターミナルを備えておりました。一般旅客と利用導線を完全に分離して、ビジネス旅客用のためのプライバシーとセキュリティーを確保したターミナルは大変好評だと伺いました。
三つ目の特徴として、警察、消防、防災ヘリなどの
活動拠点になっているという点であります。報道や測量などの事業拠点、さらには、ヘリや小型機の整備拠点としても重要な役割を担っております。
これらの特色のほかにも、国内の航空宇宙産業がこの地域に集積しておりまして、JAXAの研究
施設も隣接しております。また、同じく、三菱重工の工場では、国内初の小型ジェット機MRJの開発が行われておりまして、このシートも空港内に展示されていて、実に多彩な顔を持つ空港として知られているところだと思います。
そこで、
質問ですが、こうした名古屋空港における空港の価値を高めるさまざまな工夫や多角的な経営の
取り組みは、非常に参考になるものであるというように思います。今後の
丘珠空港の
利便性の向上や有効活用に生かしていけるのではないかと考えますが、このような他の空港の先進事例も踏まえて、
丘珠空港の今後の
利活用をどのように進めていくおつもりなのか、お伺いしたいと思います。
◎岡部
空港担当部長 先進事例を参考とした
丘珠空港の
利活用ということでございます。
県営名古屋空港につきましては、
委員からのご指摘のとおり、コミューター航空やビジネス機の拠点空港として、小型航空機専用のフィンガーコンコースやビジネス専用ターミナルを備え、搭乗ゲートまでの距離も短く、コンパクトで使いやすい空港とお聞きしているところであります。都心から近い立地条件など、
丘珠空港と似通ったところもございますし、空港活性化の
取り組みなど、
丘珠空港にとっても参考になるものと考えております。
今後とも、全国の空港
関係の協議の場がございますので、そういった場を通じ、他空港から情報収集し、
丘珠空港の有効活用、活性化に向けて取り組んでまいりたいと考えております。
◆丸山秀樹
委員 ご答弁いただきましたが、当然、空港はその地方の玄関口にもなりますし、また、新千歳空港もそうですけれども、集客スポットにもなっておりますので、こうしたこともしっかりご検討いただければなと思います。
次に、このアンケートの中にもありましたアクセスの改善、充実ですが、今度は交通アクセスについてお伺いしたいと思います。
名古屋空港について言いますと、名古屋エアポートシャトルという名前がどんと入って、空港と主要なJR駅を結ぶバスが運行されておりました。このバスの車両の正面と側面には、名古屋空港行きのバスであることや、結んでいるJRの駅名などがわかりやすくラッピングされていて、一目で名古屋空港行きであることがわかりました。一方、
丘珠空港の連絡バスですが、今回、私も利用させていただきました。JR
札幌駅南口から出発したバスですが、
札幌駅の南口で乗る場合、
丘珠空港行きのバス停と新千歳空港行きのバス停は共用になっております。バスの車両も、新千歳空港とラッピングされている車両が
丘珠空港にも走っています。北都交通の黄色いバスで、これでは利用者にとっては非常に判別しづらく、発車時刻が重なるとどちらの車両に乗っていいのかわかりづらいことから、空港の利用促進を進める上でアクセスの問題は非常に重要だと感じました。
そこで、
質問ですけれども、今年度、
札幌市では都心連絡バスの実証実験を行い、その後、11月までバス事業者が都心連絡バスの運行を継続するなど、利用者の
利便性向上を図っていることは承知しておりますが、このように利用者の目線で
利便性の向上についても配慮すべきと考えますがいかがか、お伺いします。
◎岡部
空港担当部長 交通アクセスにおける利用者の
利便性向上ということでございます。
丘珠空港と都心を結ぶ連絡バスにつきましては、今年度の6月から8月までは
札幌市の実証実験として運行し、その後、9月から11月まではバス事業者がその運行を継続していたところでございます。運行に当たっては、バスの見やすい位置に
丘珠空港行きとの表示を掲げておりましたが、バス事業者において、車両の効率的な運用の中で、一部、新千歳空港行きとラッピングされたバスも
丘珠空港線で使用されていたことから、利用者がよりわかりやすい表示となるようバス事業者と協議してまいりたいと考えております。
◆丸山秀樹
委員 バス停なんかは非常に工夫しておりまして、このバスに乗れば何時の飛行機に間に合いますと、そこまでの丁寧な
取り組みもしていますので、今後、乗車する人への配慮にさらに工夫と努力を重ねることを
要望させていただきたいと思います。
○宝本
英明 委員長 ほかに
質疑はございませんか。
(「
なし」と呼ぶ者あり)
○宝本
英明 委員長 なければ、
質疑を終了いたします。
以上で、
委員会を閉会いたします。
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閉 会 午後2時7分...