草加市議会 2007-12-10
平成19年 12月 定例会-12月10日-02号
本日の会議に付した事件
議事日程に同じ
午前10時03分開議
◇出席議員 30名
1番 斉 藤 雄 二 議 員 16番 小 澤 敏 明 議 員
2番 須 藤 哲 也 議 員 17番 松 井 優 美 子 議 員
3番 西 沢 可 祝 議 員 18番 須 永 賢 治 議 員
4番 鈴 木 由 和 議 員 19番 吉 沢 哲 夫 議 員
5番 浅 井 昌 志 議 員 20番 大 野 ミ ヨ 子 議 員
6番 小 川 利 八 議 員 21番 新 井 貞 夫 議 員
7番 今 村 典 子 議 員 22番 田 中 昭 次 議 員
8番 平 野 厚 子 議 員 23番 宇 佐 美 正 隆 議 員
9番 関 一 幸 議 員 24番 大 久 保 和 敏 議 員
10番 飯 塚 恭 代 議 員 25番 芝 野 勝 利 議 員
11番 佐 々 木 洋 一 議 員 26番 浅 井 康 雄 議 員
12番 秋 山 由 紀 子 議 員 27番 石 村 次 郎 議 員
13番 丹 羽 義 昭 議 員 28番 瀬 戸 健 一 郎 議 員
14番 浅 井 喜 久 男 議 員 29番 佐 藤 勇 議 員
15番 飯 田 弘 之 議 員 30番 中 山 康 議 員
◇欠席議員 なし
◇
地方自治法第121条の規定により説明のため出席した者
木 下 博 信 市長 宮 田 敏 男
都市整備部長
津 留 龍 雄 副市長 鈴 木 千 尋 建設部長
田 口 嘉 則 副市長 宮 野 和 雄
病院事務部長
宮 嶋 昭 雄 教育長 大 沢 秋 広
学校教育部長
長 濱 惠 一
総合政策部長 田 中 章 夫 生涯学習部長
荒 井 勇 総務部長 酒 巻 孝 次 郎 水道部長
石 田 幸 治
健康福祉部長 加 藤 昇 消防長
藤 波 孝
市民生活部長
◇本会議に出席した
議会事務局職員
田 中 和 明
議会事務局長 臼 倉 敏 明
庶務課主幹
田 中 薫
議会事務局次長 金 子 忠 弘
議事課主幹
清 水 昭 祐 議事課長 押 田 安 治
議事課主幹
◇傍 聴 人 4名
午前10時03分開議
△開議の宣告
○芝野勝利 議長 ただいまから本日の会議を開きます。
──────────◇──────────
△
委員会提出議案の報告及び上程
○芝野勝利 議長
議会運営委員長から議案の提出がありましたので、御報告いたします。
議会事務局次長をして朗読させます。
議会事務局次長、朗読願います。
〔
議会事務局次長朗読〕
平成19年12月10日
草加市議会議長 芝 野 勝 利 様
議会運営委員会
委員長 大久保 和 敏
草加市議会委員会条例の一部を改正する条例の制定について
上記の議案を別紙のとおり、
地方自治法第109条の2第5項及び
草加市議会会議規則第14条第2項の規定により提出します。
委第2号議案
草加市議会委員会条例の一部を改正する条例
○芝野勝利 議長 なお、議案はお手元に配付しておきましたので、御了承願います。
委第2号議案を議題といたします。
──────────◇──────────
△
委員会提出議案の説明
○芝野勝利 議長 提案理由の説明を求めます。
大久保議会運営委員長。
〔24番
大久保議員登壇〕
◆24番(
大久保和敏議員) おはようございます。
議長の発言の許可をいただきましたので、提案理由の説明をさせていただきます。
委第2号議案
草加市議会委員会条例の一部を改正する条例につきましては、
草加市議会委員会条例の一部を次のように改正をいたします。
第4条第2項中、「9人」を「10人」に改めるということで、以上よろしくお願い申し上げます。
○芝野勝利 議長 以上で、提案理由の説明を終了いたします。
──────────◇──────────
△休憩の宣告
○芝野勝利 議長 暫時休憩いたします。
午前10時05分休憩
午前10時05分開議
△開議の宣告
○芝野勝利 議長 休憩前に引き続き会議を開きます。
──────────◇──────────
△
委員会提出議案に対する質疑
○芝野勝利 議長
委員会提出議案に対する質疑でありますが、発言通告はありません。
よって、
委員会提出議案に対する質疑を終了いたします。
──────────◇──────────
△討論
○芝野勝利 議長 次に、討論でありますが、発言通告はありません。
よって、討論を終了いたします。
──────────◇──────────
△採決
○芝野勝利 議長 直ちに採決を行います。
◇委第2号議案の可決
○芝野勝利 議長 委第2号議案
草加市議会委員会条例の一部を改正する条例の制定については、原案に賛成の諸君の御起立を求めます。
〔起立全員〕
○芝野勝利 議長 起立全員であります。
よって、委第2号議案は原案のとおり可決されました。
──────────◇──────────
△休憩の宣告
○芝野勝利 議長 暫時休憩いたします。
午前10時05分休憩
午前10時17分開議
△開議の宣告
○芝野勝利 議長 休憩前に引き続き会議を開きます。
──────────◇──────────
△
議会運営委員会委員の選任
○芝野勝利 議長
議会運営委員会委員の選任を行います。
議会運営委員会委員の選任については、
委員会条例第8条第1項の規定により、15番、
飯田弘之議員を指名いたします。
──────────◇──────────
△
市長提出議案に対する質疑
○芝野勝利 議長 次に、
市長提出議案に対する質疑を行います。
発言通告により順次発言を許します。
10番、飯塚議員。
◆10番(
飯塚恭代議員) おはようございます。
議長さんより発言のお許しをいただきましたので、
市長提出議案に対する質疑を行ってまいります。
第88号議案及び第89号議案についてお伺いをさせていただきます。
初めに、今回の
行政組織改正を行う目的と意義について具体的にお伺いをさせていただきたいと思います。
また、現在では
市民ニーズが多種多様化しており、行政も横断的な
市民サービスが求められておりますが、横断的な取り組みに配慮された組織改正になっているのかお伺いをさせていただきます。
さらには、この改正に至るまでにどのような検討をされてきたのか、あわせてそれらの経緯についてお伺いをいたします。
また、これらの検討に当たっては、どのような組織体制で行ってきたのか、その
メンバー構成はどのようになっているのかお伺いをいたします。
次に、
自治文化部及び
子ども未来部を新設された理由と、どのような事務の効率化や事業効果があると考えられたのかお伺いをいたします。
また、
子ども未来部では
子ども政策課に青少年課が統合されますが、青少年の定義はゼロ歳から29歳までと年齢幅が広く、事業についても
放課後子どもプランや
CAP事業などの
教育委員会にかかわる事業もございますが、市長部局、そして
子ども未来部の所管で問題はないのでしょうか。
さらに、幼稚園に関する業務については、就園奨励等の補助制度を
子ども未来部に移管をされ、
教育委員会では幼児教育を担当するようでありますが、幼稚園については国では文部科学省が所管でありますので、事業や予算面での問題はないのか、あわせてお伺いをさせていただきます。
また、長寿・
介護福祉課等については、事務量や事業、相談業務の多い課の統合になり、今後も事務事業、相談業務の増加が見込まれる担当課の統合による弊害はないのでしょうか。また、どのようなメリットを考えての統合なのかお伺いをさせていただきます。
最後に、木下市長にお伺いをさせていただきます。
市長に御就任をされてから三度目の組織改正になるかと思います。木下市長は今回の
行政組織改正をどのような御決意で臨まれたのでしょうか、お伺いをさせていただきます。
また、ここ数年で団塊の世代の職員の方が大変多く退職をされますが、人材育成という視野に立った組織改正になっているのか、あわせてお伺いをさせていただきます。
以上、御答弁よろしくお願いいたします。
○芝野勝利 議長
荒井総務部長。
◎荒井 総務部長 おはようございます。
第88号議案及び第89号議案について御答弁申し上げます。
今回の行政組織の改正を行う目的でございますが、前回、平成16年4月の
行政組織改正から4年が経過をしようとしている現在におきまして、
社会経済情勢の変化に伴い、多種多様化した
市民ニーズや地方分権の進展による新たな制度の創設、改正などによりまして、さまざまな行政課題が発生してきているところでございます。
そのような行政課題に迅速かつ組織横断的に対応するため、次のような四つのポイントを
組織見直しの柱として改正をするものでございます。
一つ目といたしまして、厳しい財政状況のもとで歳入の確保と歳出の抑制を最大限図りつつ、多様化・高度化し、増大する
市民ニーズに対応していくため、限られた人員のもと、より効率的かつ迅速に対応できる便利でわかりやすい組織。
二つ目といたしまして、
少子高齢化に伴う医療、
国民健康保険、介護保険、
老人保健事業及び
福祉関係制度の改変等や教育、子育て等の次世代育成の社会的要請を踏まえた組織。
三つ目といたしまして、地方分権が進展をし、自己決定・自己責任が求められていることを踏まえ、行政経営の自己管理、改革能力を高めていく組織。
そして、最後に四つ目でございますが、
少子高齢社会が進展し、将来労働力の減少により経済の縮小が予測されることに伴い、将来の
まちづくりには欠かせない市民との協働や効率的な行政を推進するため、将来の
組織統合等を視野に入れた組織。
以上の四つのポイントを柱として、
快適都市草加の将来像に向けて組織を改正するものでございます。
次に、この改正に至るまでの検討の経緯についてでございますが、まず本年5月7日に
総務部行財政改革担当特命理事を座長に、
教育委員会事務局を含みます各部副部長など16名で構成した
行政組織検討委員会を設置いたしました。
同月9日には1回目の
検討委員会が行われまして、5年先、10年先の草加市を見据え、草加市が現在抱えております行政課題とその解決のため、今後取り組むべき施策や組織のあり方についての調査を行うことが決定されました。
この調査に当たりましては、一つ目には市民が市役所に求める視点、二つ目には草加市を取り巻く
社会経済状況からの視点、三つ目には効率性、効果性の視点、以上の三つの視点をポイントとする中で調査が実施されたところでございます。
この調査結果に基づきまして、5月24日から6月4日までの間に各部局長に対しヒアリングを行い、6月27日には
行政組織見直しに向けた意見概要が取りまとめられたところでございます。
この意見概要をもとに、9月末までに
検討委員会が4回開催されまして、
検討委員会としての案が作成されまして、10月1日には市長、副市長、教育長を初め各部局長等で構成します
行財政改革推進本部会議にこの
検討委員会の案が報告されました。この本部会議での検討、審議を踏まえ、
行政組織見直しに係る案を作成いたしたところでございます。
この案につきましては、10月4日から約2週間でございましたが、それぞれ議会の各会派の皆様の方にも御説明をさせていただいたところでございます。
その後、10月下旬まで、この案に対しまして各部局や教育委員から出された意見、要望につきましても、改めて整理、調整を行った上で、11月28日の
行財政改革推進本部会議に報告を行い、最終的な案を作成し、今回の議案提出に至ったところでございます。
次に、部の新設についてでございますが、
自治文化部につきましては、現在、町会・自治会や商業、工業、農業、文化・スポーツなどの各分野においてさまざまな活動が展開されております。各分野の振興がこれにより図られているところでございますが、今後も各分野を構成する市民の皆様が今以上に協力、連携するとともに、市行政が必要な支援をしていくことにより、それぞれの分野がさらに連携、発展していくものと考えております。
このため、各分野とのかかわりが深い担当所管を統合し、各所管が連携、協力し、
支援事業等を実施していくため、
総合政策部からみんなで
まちづくり課、
人権共生課及び
産業振興課を移管し、
教育委員会の生涯学習課の文化事業と体育課を統合いたしました文化・
スポーツ振興課で構成します
自治文化部を新設いたしまして、各団体等の自治力の向上や、各分野の振興を図ってまいります。
次に、
子ども未来部についてでございますが、少子化が進行する中、将来の草加市を担う
子どもたちが健やかに産まれ、生き生きとした子育て環境をつくっていくことは、地域社会と行政の協働の責務となっております。
これまでもさまざまな子どもに係る各種施策を進め、
子育て支援の充実を図ってまいりましたが、子どもに関する
市民ニーズが多種多様化し、部局をまたがる横断的な対応を図る必要が生じてきているところでございます。
そこで、子どもに関する施策を一元化し、重点的、総合的に推進することによりまして、多様化する
市民ニーズに効率的・効果的に対応し、市民の利便性を高めるとともに、子どもを対象とする各種事業の効率化を図るため、
子ども未来部を新設するものでございます。
次に、子どもに関する
教育委員会の所管事項を市長部局へ移すことにより問題はないのかとの御質疑でございますが、所管官庁の違い等によりまして、事業によりましては調整が必要となるものがあるかと思いますが、市長部局と
教育委員会との組織横断的な連携をこれまで以上に密にしていくことにより、解決が可能であると考えております。
また、それらを考慮いたしましても、
子ども関係の事業を所管する部局を可能な限り統合することで実現される効率性や利便性の向上というメリットの方がより大きいと考え、横断的に組織改正を行うことといたしたところでございます。
次に、長寿・
介護福祉課につきましては、議員さん御指摘のとおり、平成20年度の
後期高齢者医療制度の導入等により、今後事務量、
相談件数ともに相当の増加が見込まれますことから、現行の
長寿福祉課及び
介護保険課の所掌業務を整理・統合する中で、
地域支援事業等、これまでも密接な関連の中で運営されてまいりました
高年者福祉サービス業務と
介護保険業務を一つの課で所管することによりまして、事務の効率化・合理化を図ろうとするものでございます。
また、このような中で、これまで
長寿福祉課で所管しておりました
重度心身障害者医療費及び
老人医療費等に関する業務並びに
後期高齢者医療制度に関する業務に関しましても、
保険年金課内に新たに設置をします
後期高齢者・重心医療室において所管することによりまして、
医療制度全般の充実が図られるものと考えております。
以上でございます。
○芝野勝利 議長 木下市長。
◎木下 市長 第88号議案、第89号議案の中で、三度目の改正になるが、どのような決意でという点と、団塊の世代についての認識ということで、私の方から御答弁させていただきます。
先ほどの部長の答弁の中でもございましたが、大変今、社会状況を含め、大きな変化の中にあります。時代は常に変わり続けているという点におきましては、いつの時代でも変化はあるものでございますけれども、ここ数年の社会状況、また三位一体の改革を含めた行政を取り巻く環境の変化というもの、これは大変大きなものがあると認識をいたしております。
こうしたことから、現在、既に現行の組織の中で課題となっているもの、これを解決していくことが第一の主眼でございますが、それのみならず、5年から10年先、これからの変化、現状から推測できるものも含めて、先に今やるべきことをやっておく、このことを大変重視してほしいということで、私はこの改革に対しての大枠での大きな指示の一つをしたところでございます。
また、2点目といたしまして、
行財政改革、これは厳しい財政状況の中、
市民サービスを向上させていく上で変わらぬものであり、まだまだ進めていかなければなりません。この
行財政改革をさらに全庁を挙げて進められる体制をつくってほしいという点、これを2点目の大きな枠組みとして指示をし、この組織改正に臨んできたところでございます。
この
行財政改革と申しますのは、単に行政内部のことかととらえられがちなところがございますが、結果といたしましては、限られた財源で市民の皆様によりよいサービスを提供していく、効率的に
市民ニーズにこたえていける組織という点におきまして、まさに納税者であり主権者であります市民の皆様を中心に据えてこの改革を進めていく必要があるということで取り組んでまいりました。
以上のように、大きな枠組みについて2点のお話をさせていただきましたが、大変激動するこの
社会経済状況、そして行政を取り巻く環境の中で、草加市が健全に運営され、市民の皆様への行政のサービスが着実に前進、向上していくために今回の改正を行ったものでございますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。
次に、団塊の世代の職員の退職が多くなる点をどうとらえているかという点でございますが、まさに御指摘のとおり団塊の世代の大量退職、これは今も始まっておりますし、今後もしばらくの期間続いてまいります。
その点を見越しまして、類似事業や関係の深い事業を可能な限り統合し、限られた人員でより効率的な
組織づくりを目指し、組織改正に取り組んでまいりました。
そして、この組織改正のみならず、団塊の世代の知識と経験を次の世代に継承することができるよう、今後、人員配置についても十分留意していくことが同時に必要になると考えているところでございますので、どうぞよろしくお願いいたします。
以上でございます。
○芝野勝利 議長 10番、飯塚議員。
◆10番(
飯塚恭代議員) 御答弁ありがとうございました。
再質疑をさせていただきたいと思います。
組織改正への検討及び経緯については、特命理事を筆頭に、
教育委員会事務局を含む各副部長など16名で構成された
行政組織検討委員会を設置されて、会議また各部局長とのヒアリングを行ってきたということでございましたが、
教育委員会について、さらに具体的な内容についてお伺いをさせていただきたいと思います。
1点目に、
教育委員会としては組織の改正までの手続はどのように行われてきたのかお伺いをいたします。
2点目に、改正に伴う
教育委員会の審議の内容は主にどのようなものだったのかお伺いをいたします。
3点目として、今後の
教育委員会としての事務手続はどのようになるのかお伺いをさせていただきます。
以上3点、よろしくお願いいたします。
○芝野勝利 議長
宮嶋教育長。
◎宮嶋 教育長 再質疑に御答弁申し上げます。
初めに、
教育委員会の組織改正までの手続につきましては、
教育委員会事務局の組織につきまして、
地方教育行政の組織及び運営に関する法律に従いまして、草加市
教育委員会の規則で定めることとなっております。
今回の組織改正に伴います
教育委員会における審議内容等につきましては、10月中旬に開催されました
行財政改革推進本部会議で示されました
組織改正案をもとに、平成19年10月12日開催の
教育委員会協議会において審議をいただきました。
その結果、組織改正の基本的な内容につきましては了解を得ております。特に、文化・スポーツに関する分野につきましては、
地域づくりに直結する内容であり、市長部局に移管することにより幅広く施策展開が図れるという意見も出されておりました。
さらに、その協議の中で細部にわたりまして協議をさせていただき、5点ほどの意見が出され、この内容をまとめまして市長に報告をすることにおいても、
教育委員会において了解を得ております。
教育委員会事務局から10月18日付けでその意見を教育長名で市長に報告をしたところでございます。
また、12月定例会に
教育委員会の職務権限の特例に関する条例案を提出していく旨の報告をいただき、さらに組織改正の原案を11月28日開催の
行財政改革推進本部会議において提案されたことから、11月29日に開催されました
教育委員会定例会の開会後、協議会を開催し、組織改正の原案を説明するとともに、今回の組織改正を
教育委員会が先行することは避けなければならないということから、市議会の議決を待って、12月以降の
教育委員会に議案として上程していくことにつきましても、
教育委員会において了解を得ているところでございます。
今後、
教育委員会の事務手続についてでございますけれども、議会の可決を待って、
教育委員会事務局組織案を議案として上程させていただき、可決を得た後、
教育委員会規則及び
所掌事務等を整備してまいる予定でございます。
以上でございます。
○芝野勝利 議長 7番、今村議員。
◆7番(
今村典子議員) おはようございます。
通告に従いまして議案質疑を行います。
まず、第82号議案 平成19年度草加市
一般会計補正予算(第4号)の主なものについて質疑してまいります。
歳入のところですが、1点だけお尋ねをいたします。
17款1項1目
財政調整基金繰入金でありますが、1億2,270万2,000円の減額です。この減額によって基金残高はどのようになったのかお示しください。
次に、歳出でありますが、2款3項1目
戸籍住民基本台帳費の中の
住民基本台帳ネットワーク事業についてであります。
多くの国民が反対を唱える中で、2002年8月5日に改正されてしまった
住民基本台帳法、これは
国民一人ひとりに11けたの番号をつける国民総背番号制とも言われています。そのもとで、全国の各自治体が
住基ネットICカードを発行するようになり、草加市でも2003年度からカード発行の事業が導入されました。
約5㎝掛ける9㎝程度でしょうか、大体免許証ほどの大きさのICカードは、本人の希望で写真をつけることができますので、身分証明書がわりにしている方もふえつつあるようですが、現在は氏名、年齢、住所、性別の4情報だけのこのカードに、将来的には国保や年金の番号、健診のデータやその人の趣味に至るまで、個人のあらゆる情報が入れ込めるようになっており、国が
国民一人ひとりを管理するための準備段階と言えます。
自動交付機が設置されないまま現在に至っており、カードができても利便性には問題ありのクレームも出ている状況ですが、国の目的は国民の利便性を図ることではないのですから、1台当たり1億円ぐらいかかるだろうとも言われている自動交付機がそうやすやすとは設置されないであろうことはうなずけます。
そうした中で、今回の
住基ネットICカード増刷の増額補正であります。
1点目といたしまして、需用費279万8,000円の補正額の積算根拠と増額理由についてお伺いいたします。
2点目に、今回補正を組んで住民基本台帳カードの枚数をふやすことになった経緯についてお尋ねをいたします。
現在の住民基本台帳カードの発行枚数についても、あわせてお示しください。
3点目です。草加市では、補正後どのくらいの普及率になるのか。また、その普及率は県内で何番目に位置しているのかも伺っておきます。
4点目に、電子証明の件数について伺います。
住民基本台帳カードに暗証番号を入れて登録することで個人認証され、税金申告など電子申請が可能になるということですが、現在、草加市では何件の登録があるのか。また、その登録件数のパーセンテージはどうなっているのかということについてお伺いをしたいと思います。
次に、3款1項1目の
後期高齢者医療広域連合事務事業についてお伺いをいたします。
来年4月からスタートさせる予定の
後期高齢者医療にかかわる事務事業費ということで561万5,000円の増額補正であります。
まず補正額の内訳をお伺いします。そして、特別徴収は保険料を年金から天引きするという徴収方法でありますが、特別徴収の方は全被保険者の何パーセントになるのか。その特別徴収分に係る仮徴収額決定通知書は何人分を作成する予定であるのかお示しください。
また、被保険者証の郵送はいつごろを予定しているのか伺っておきます。
さらに、
後期高齢者医療にかかわる事務は当然埼玉県
後期高齢者医療広域連合の事務であるわけですが、草加市の一般財源で賄うのはおかしいという疑義が生じます。お考えをお示しください。
次に、債務負担行為の通信管制事業について質疑いたします。
この事業は、草加市消防本部の通信指令台を更新整備することに伴う4億3,038万5,000円の増額補正ということでありますが、本部の建物が老朽化している中で、通信指令台だけを新しくすることにいささかの疑義が生じるわけですが、まず事業の目的についてお伺いをいたします。
2点目に、新しい装置を設置するに至る経緯についてはどのような状況があったのか、詳しくお示しください。
3点目に、債務負担行為金額4億3,038万5,000円の内訳をお示しいただきたいと思います。
4点目に、新しい指令装置の主な概要と現装置との違い、また更新によってどのようなメリットがあるのかについても伺っておきます。
5点目に、債務負担行為で行う理由をお示しください。
6点目に、債務負担行為の期間が平成19年度から平成25年度になっている理由についてお尋ねします。
7点目に、新しい指令装置の運用はいつごろから予定しているのかお示しください。
次に、同じく債務負担行為の学校給食推進事業(中学校)についてであります。
これは中学校の学校給食を民間に委託しようとする事業ですが、まず1点目として、3億8,008万2,000円増額補正の内訳について、各学校ごとに食数も含めて積算根拠をお示しください。
2点目に、この事業をなぜ債務負担行為でやるのか、その理由をお尋ねします。
3点目に、来年の3月で退職してしまう現場の正規職員、調理士さんが7人いると伺っていますが、臨時職員さんについてはどうなのか。民間に委託した後の直営職員数、これは正規職員も臨時職員も合わせてでございますけれども、その処遇について伺っておきます。また、現在の職員数と、その配置についてもあわせてお示しください。
4点目に、債務負担の期間が平成19年度から平成22年度になっています。その理由をお伺いします。
5点目に、委託業者の選考についてはどのように進めているのか伺っておきます。業者とのヒアリングも済ませているようですけれども、何社とヒアリングしたのか、その内容はどうだったのか、現在何社が選考されているのか、今後はどうしていくのかについてもお示しください。
さらに、選考委員の構成、選考基準についてもお伺いいたします。
以上です。
○芝野勝利 議長 長濱
総合政策部長。
◎長濱
総合政策部長 第82号議案に関します御質疑のうち、今補正後の財政調整基金残高についてお答えをいたします。
このたびの補正によります基金からの繰り入れ1億2,270万2,000円を取りやめることによりまして、9月補正後残高25億7,158万5,000円から、12月補正後につきましては26億9,428万7,000円となるものと見込んでおります。
以上でございます。
○芝野勝利 議長 藤波
市民生活部長。
◎藤波
市民生活部長 第82号議案の質疑のうち、市民生活部にかかわる質疑について答弁をいたします。
まず、今回の補正額の積算根拠でございますが、住民基本台帳カード単価想定1,550円、枚数1,800枚を計上しており、279万8,000円の増額をお願いするものでございます。
その理由といたしまして、今年度上半期の交付枚数が急激に伸びていること及び埼玉県から委託制度の変更に伴う対応等の依頼によるもので、平成19年度の必要枚数が3,600枚になると見込んでいるところでございます。
次に、今回の補正予算で枚数をふやすことになった経緯でございますが、一つは、近年、銀行窓口等で顔写真つきの公的証明書の提示を求められる機会がふえていることや、戸籍法、
住民基本台帳法の改正により、同じく公的証明書の提示が法制化されたことなどにより、平成19年9月末現在の交付枚数が対前年度比で200%の伸びになっております。
さらに、e-Tax制度の普及が見込まれます。このe-Tax制度は、国税に関する申告、納税等が自宅等にいながらインターネットで行うことができる国税電子申告・納税システムのことでございますが、その利用に当たりまして、住民基本台帳カード及び本人からの通信と確認するための公的個人認証が必要になっております。
この制度を利用して確定申告を行うことにより、平成19年度また平成20年度分のいずれか1回、所得税額から5,000円の控除を受けることができるという制度改正によりまして、今回の申請時期に向け、さらに交付枚数がふえていくものと想定しております。
次に、現在の住民基本台帳カードの累計発行枚数につきましては、平成15年度以降、平成19年11月末現在で4,414枚でございます。
次に、住民基本台帳カードの普及率でございますが、平成19年8月末現在で草加市1.67%、県内70市町村中2番目でございます。
さらに、電子証明の申請件数でございますが、平成19年11月末現在の累計で551件でございます。なお、パーセントにつきましては12.5%でございます。
以上でございます。
○芝野勝利 議長 石田
健康福祉部長。
◎石田
健康福祉部長 第82号議案中、
後期高齢者医療広域連合事務事業についてお答え申し上げます。
まず、補正額561万5,000円の予算の内訳でございます。一番大きなものといたしまして、
後期高齢者医療制度に係る住民記録システムの改修費用等で438万円、次に全被保険者の85%に当たります特別徴収予定者1万2,279人に対する仮徴収額決定通知書の印刷費用としまして15万1,000円、また全被保険者として予定をしております1万4,446人の
後期高齢者医療被保険者証発送のための郵送料108万4,000円となってございます。
なお、被保険者証の発送時期につきましては、年明け平成20年3月24日ごろを予定してございます。
次に、広域連合が所掌いたします資格管理に関係する事務事業の経費を草加市が負担することはどうなのかということでございますが、この事務につきましては、各市町村におきまして保険証の発送方法等に違いがございます。例えば普通郵便であるとか、あるいは配達証明で、それから直接お宅にお届けするといったような方法等で一律な取り扱い経費となっておりませんことから、各市町村の負担となったものでございます。
以上でございます。
○芝野勝利 議長 加藤消防長。
◎加藤 消防長 第82号議案中、消防本部にかかわる御質疑に順次お答え申し上げます。
初めに、事業の目的についてでございますが、経年使用による老朽化が著しい現行の通信指令台を最新設備の通信指令台に更新整備することにより、119番通報の受信と出動指令時間の一層の短縮を図り、災害出動に最も重要な初動体制を確立し、災害による被害の軽減と救命率の向上を図り、市民の安心安全の確保を推進するものでございます。
次に、新しい指令装置を設置するに至る経緯についてでございますが、当市における現在の通信指令台は、昭和63年に導入して以来、約20年間にわたり市民の緊急通報の窓口として、各種の災害通報等を受理して的確に対応してまいりました。
また、これら装置を安定して活用できるよう、定期及び随時の適切な点検整備を行い、維持管理を図ってまいりましたが、通信指令台としての耐用年数が経過しており、故障時における部品等の調達も困難な状況となっております。
また、通信指令台導入当時と現在の災害件数を比較いたしますと、火災件数で約2倍、救急件数は2.4倍、救助件数は2.6倍で、災害事象も複雑かつ多様化するとともに、119番通報も携帯電話やIP電話等の普及により増加している状況でございます。
このような状況の中で、老朽化した通信指令台等を更新整備し、災害初動体制に要する時間の一層の短縮を図り、市民の安心安全の確保を推進しようとするものでございます。
次に、債務負担行為金額4億3,038万5,000円の内訳についてでございますが、債務負担行為につきましては、通信指令台の更新整備に係るものでございまして、5年間のリースで対応するもので、総額4億3,038万5,000円を計上させていただきました。
内訳でございますが、指令台、指揮台、無線統制台等のシステム本体が3億8,004万円、発信地表示装置が2,109万5,000円、指令台整備に伴います庁舎改修工事費、電気工事及び空調等の設備を含めまして2,625万円でございます。
次に、新しい指令装置の主な概要と現装置の違い、また更新によってどのようなメリットがあるかについてでございますが、通信指令装置は指令台、指揮台及び無線統制台等により構成されておりまして、新しい装置におきましては、無線設備以外は現在のアナログ方式からデジタル方式となり、特に新しいものとして、中心となる発信地表示装置、自動出動指令システム及び車両動態管理システムにより、処理の迅速化が図られるものでございます。
更新によるメリットにつきましては、現在の老朽化した設備のシステムダウンのリスクが回避され、安定した通信管制業務の遂行が可能となりますとともに、通報場所を迅速かつ確実に把握し、災害の内容と車両動態に応じた適切な出動車両等が自動的に選定されることにより、現場到着時間の短縮が図られ、より効果的な部隊運用が可能となり、一刻を争う各種災害からとうとい人命と財産の保全が推進されるものでございます。
次に、なぜ債務負担行為で行うかについてでございますが、現在の通信指令台は老朽化によるシステムダウンが発生し、今後のシステムダウンのリスク回避を図るとともに、市民のとうとい人命の確保と火災等の災害による被害の軽減を図るため、6分消防体制を推進する上からも、緊急に通信指令台の更新整備を図る必要から、債務負担行為の補正をお願いするものでございます。
次に、債務負担行為期間が平成19年度から平成25年度の理由についてでございますが、通信指令台の更新整備にかかわる事務手続や改修工事等におおむね10カ月を見込んでおりまして、財政状況を勘案する中で、経費の平準化が図られます5年間のリース方式で整備することから、平成19年度から平成25年度の期間が必要と考えております。
次に、運用をいつごろから予定しているかについてでございますが、平成20年度当初から改修工事、機器設置工事、また新システムの職員に対します機器の取り扱い習熟期間を考慮する中で、平成21年1月の運用開始を予定しております。
以上でございます。
○芝野勝利 議長 大沢
学校教育部長。
◎大沢
学校教育部長 第82号議案のうち、学校教育部にかかわります学校給食推進事業について御答弁を申し上げます。
初めに、債務負担行為限度額3億8,008万2,000円の内訳についてでございます。今回、6校の調理業務委託を計画しており、それぞれの学校の食数に応じて3年間分の委託料を積算したものでございます。
学校ごとの内訳でございますが、新栄中学校、食数が620食で6,712万5,000円、瀬崎中学校、食数が720食で7,147万5,000円、花栗中学校、食数が560食で6,307万5,000円、両新田中学校、食数が630食で6,712万5,000円、青柳中学校、食数が440食で5,556万6,000円、松江中学校、食数が480食で5,571万6,000円でございます。
次に、今回債務負担行為にする理由と経緯についてでございますが、業者と委託契約を行うに当たり、当初予算議決後の事務手続には期間が短く、業者の参加辞退が予測されるため、適正な競争ができるよう債務負担行為を設定し、早期の契約事務手続を行うものでございます。
次に、委託後の直営職員数とその処遇につきましてお答えを申し上げます。
現在の調理業務の職員数は、草加市基準に基づき配置しておりまして、正規職員は59名、臨時職員は75名でございます。
委託後の職員の配置につきましては、予定される給食の食数から、現状の草加市の配置基準に基づきますと、正規職員52名、臨時職員55名の配置を予定しております。
今後の配置でございますが、ドライシステム運用の給食室やアレルギー食への対応などから、現状の配置基準の見直しなどを含め、正規職員は小学校に配置し、臨時職員については職員の意向を踏まえる中で、小学校への配置や委託業者への紹介等を行ってまいりたいと考えております。
次に、債務負担行為の設定期間を3年間とする理由とメリットについてでございます。
まず、理由でございますが、草加市長期継続契約を締結することができる契約を定める条例の運用要領に基づきまして、役務の提供を受ける契約は原則として3年以内となっていることから、3年間とさせていただいたものでございます。
次に、メリットでございますが、1点目として、事前に長期の契約期間を明示することにより、受託業者が契約期間内において安定的に業務を遂行することができるという担保が得られますことから、コストダウンが期待できるものと考えております。
2点目としまして、毎年行う必要があった契約事務を一度にまとめて行うことができることから、事務の簡素化、効率化が図られると考えております。
次に、委託業者の選考についてでございますが、学校給食調理業務の民間事業者など委託に関する基本方針に基づき、委託業者を厳正かつ公平に選考するために、草加市学校給食調理業務委託業者選考会議におきまして、一次選考で23社から12社に選考させていただきました。
その際には、経営規模、信用状況、安全衛生管理、業務履行能力や学校行事などへの協力、試食会や多様な給食への対応、子どもとのふれあいと理解、アレルギー食への対応、市主催の研修会への参加、ドライシステム運用の可否、けが、病気などによる調理士の補充、突発的な事故などへの対応等につきまして審査を行ったものでございます。
さらに、二次選考といたしまして、選考会議で選考いただいた1校当たり3業者から4業者で価格競争を行い、受託業者を決定していくものでございます。
次に、選考会議における委員の構成でございますが、選考会議につきましては、学識経験者、学校給食委員会連絡協議会会長、委託予定校校長、委託予定校PTA会長、委託予定校学校栄養職員及び市職員による構成で、委員数は24人でございます。
以上でございます。
○芝野勝利 議長 7番、今村議員。
◆7番(
今村典子議員) ありがとうございました。
1点だけ、債務負担行為の学校給食について再質疑をしていきたいと思います。
今の御答弁で、来年の4月から中学校6校の委託を計画しているということです。直営自校方式で日本一と言われていたこの草加市の学校給食、平成18年度に2校、平成19年度にも2校委託されて、そして今回の補正予算では6校委託の債務負担行為ということでありますけれども、当初の計画としては、2校、2校、3校、3校と進める予定だったはずです。なぜ来年度一遍に6校の委託なのか、その理由をお尋ねしたいと思います。
また、6校一気に委託するということは、どこで話し合われてだれが決めたのか、そのことについてもお伺いをいたします。
そして、先ほど6校における委託契約が3年ということのメリットについて御答弁がありました。長期契約は事務の簡素化や効率化が図れるというふうにお答えいただいたわけなんですが、既に委託している4校の業者については1年ごとの契約です。1年ごとにしたそれなりの理由があるはずですが、なぜ既存の委託業者は1年契約なのか、それについてお伺いします。
さらに、今、職員の配置ですね、処遇についてお答えいただきました。
臨時職員75人が55人の配置にということなので、20人があぶれてしまう。正規職員の場合は52人そのまま配置されるということなので、安心といいますか、大丈夫なんですけれども、心配なのはこの臨時職員の方たちです。今までずっと頑張ってこられた方。今、意向調査を行って調整をしていくということでございますけれども、望む人はすべてが職につけるようにしていくというお答えだととらえてよいのかどうか、そのところをもう一遍質疑いたします。
お願いいたします。
○芝野勝利 議長 大沢
学校教育部長。
◎大沢
学校教育部長 再質疑に御答弁申し上げます。
まず、6校を一度に委託する理由についてでございますが、ここ数年で調理士の正規職員の退職者が予定以上に多く、今後の1校当たりの正規職員数の配置数を考慮し、既に実施している委託校の運営も円滑に行われていることから、計画よりも1年早く6校で新たに学校給食調理業務を実施していくことを
教育委員会で決定したものでございます。
次に、現在の4中学校の学校給食調理業務委託業者との契約が1年間となっている理由についてでございますが、この調理業務委託は初めての事業であったことから、受託業者は学校給食の実績のある業者ではございますが、委託内容の実施状況を見きわめ、状況によっては業者の変更も視野に入れながら契約を行っていく予定であったことから、1年間の契約としたものでございます。
次に、臨時職員の配置でございますが、議員さん御指摘のとおり、臨時職員20名、来年度は余るといいますか、退職等を含めてお願いをしていかなければならないところですが、先ほど御答弁申し上げましたように、小学校への配置、または委託業者への紹介等を含めて行ってまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いを申し上げます。
以上でございます。
○芝野勝利 議長 7番、今村議員。
◆7番(
今村典子議員) もう1点だけお伺いします。
既に委託されている学校が1年契約である。その理由をお答えになりました。受託業者は学校給食の実績のある業者ではあるとしながらも、状況によっては業者の変更も視野に入れながら契約を行っていく予定であることから、1年契約としたというお答えでした。
ということは、何かあったらすぐに契約解除できるからではないんでしょうか。お試し期間というようなことで、初めての委託だったから1年契約なんだよということなんですけれども、初めての業者が平成19年度は2年目に入っているわけですし、3年目に来年度はなるわけですけれども、これを契約解除ができるということで1年契約だったんだと思うんです。
それが今回の債務負担行為で委託するのは4校の業者については初めての契約でありますし、試行期間もないわけですよね。いきなり3年の長期契約というのは余りにも乱暴なやり方ではないのかなという疑義が生じます。
子どもたちのことを中心として、食育基本法にのっとった学校給食のことを考えずに、効率性が最優先されているとしか考えられないわけですけれども、ふぐあいが生じた場合はどのように対応されるのか伺っておきます。
○芝野勝利 議長 大沢
学校教育部長。
◎大沢
学校教育部長 再々質疑に御答弁申し上げます。
3年契約の中でふぐあいが生じた場合についてでございますが、当然業者に対し改善を促していきますが、契約上の義務が履行されないときには、契約内容の変更または契約の解除を含め対処してまいります。
以上でございます。
○芝野勝利 議長 7番、今村議員。
◆7番(
今村典子議員) それでは、次に、第91号議案 草加市
後期高齢者医療に関する条例の制定についてであります。
この条例の提案理由にある高齢者の医療の確保に関する法律は、昭和57年に制定された老人保健法を書きかえたものです。
第1章総則の目的には、医療費の適正化の推進と書かれています。老人保健法の目的「国民の老後における健康の保持」という言葉がそっくりなくなっていて、この法律が明らかに医療費の削減が目的であること、老人を敬愛する精神など全く感じられない法律であることがわかります。
その内容は、75歳以上は全員強制加入させられる医療保険制度です。保険料は年金が月に1万5,000円以上の人は年金から天引きされます。今まで保険料負担のなかった扶養家族になっている人も保険料を取られることになり、受けられる医療にも上限が設けられます。
そればかりでなく、前期高齢者、つまり65歳から75歳未満の方たちの国保税も年金から天引きするようになっており、現役世代には給与明細書に高齢者医療支援金の欄が新設されて、今まで以上に重い負担が押しつけられることになります。
75歳を過ぎたら、無年金、無収入でも保険料が取られ、保険料を支払えない場合は保険証を取り上げられ、資格証明書が発行されるというひどい内容です。
草加市議会9月定例会でも、全会一致で可決され、埼玉県
後期高齢者医療広域連合長に対し、資格証明書の発行や給付の差しとめを行わないようにという決議が上がっておりますけれども、広域連合が保険者であり、保険料を決定し、給付を行うことが定められていることは御案内のとおりです。
この法律に基づいて、11月21日に開かれた埼玉県
後期高齢者医療広域連合議会の中で、埼玉県
後期高齢者医療広域連合
後期高齢者医療に関する条例が定まり、草加市として行う事務である保険料の徴収や資格証の発行、そして届け出の事務を行うために必要なこの条例を制定するということであります。
まず1点目に、保険料の徴収についてお伺いをいたします。
保険料の徴収は、年金から差し引く特別徴収と普通徴収の二通りがありますが、特別徴収については先ほどの議案質疑の中で、その対象者の数が1万2,279人予定されているということが御答弁にありました。年金からの天引きではなく、通知が来てから窓口に保険料を支払いに行く普通徴収の対象者とはどのような人なのかお示しください。また、何人ぐらいを見込んでいるのかもあわせて御答弁ください。
2点目に、条例第6条第1号にある葬祭費は5万円が支給されるということですが、財源についてはどのようになっているのか伺っておきます。
3点目に、保険料についてでありますが、埼玉県
後期高齢者医療広域連合で決定された平均保険料は幾らになったのか。その算出方法である2方式の内訳についてもお示しください。
また、保険料の軽減内容と軽減後の保険料は幾らになるのかお示しいただきたいと思います。
さらに、無年金、無収入の方の保険料は幾らになるのかもあわせて伺っておきます。
そして、今まで息子や娘あるいは配偶者の扶養になっていた被保険者が、その保険料が支払えない場合は、だれが支払い義務を負うのかについてもお示しください。
4点目に、条文中に徴収猶予という記載がありますが、どのような場合に適用されるのか。また、どのくらいの期間、猶予されるのかについてもお示しいただきたいと思います。
5点目に、第6条、保険料徴収等に係る事務にある高齢者の医療の確保に関する法律施行令第2条に定められている事務とはどのようなものなのかお示しいただきたいと思います。
○芝野勝利 議長 石田
健康福祉部長。
◎石田
健康福祉部長 第91号議案につきまして、順次御答弁申し上げます。
まず、普通徴収の対象者でございますが、年間の年金支給額が18万円未満の方、また介護保険料と
後期高齢者医療保険料との合計額が年間の年金支給額の2分の1を超える方が対象となります。
また、対象者数の見込みでございます。平成19年9月末日現在の老人保健受給者数1万3,567人に対しまして、10月以降の75歳年齢到達者等を879人と見込みまして、平成20年4月時点におきます被保険者は1万4,446人と先ほども御答弁申し上げとおり推計いたしました。
次に、介護保険制度におきます普通徴収の割合が15%でございますので、これをもとにしまして、普通徴収の対象者を2,167人と見込んでございます。
次に、葬祭費の財源につきましては、被保険者から納付いただきます
後期高齢者医療保険料となります。
3点目、埼玉県
後期高齢者医療広域連合で決定いたしました平均の保険料とその内訳でございます。均等割額といたしまして4万2,530円、所得割額といたしまして5万1,460円、合計で9万3,990円となってございます。
次に、保険料の均等割額の軽減内容と軽減後の額でございます。同一世帯に属する被保険者及び世帯主の総所得金額等を基準に軽減割合を判定いたします。この一例で申し上げますと、75歳以上の夫婦2人世帯では、夫の年金収入のみの場合では、年金収入額が約168万円の場合では、保険料の均等割が7割軽減の対象となりますので、軽減後の均等割額は被保険者1人当たりで年額1万2,750円となります。
同様に、年金収入が約192万5,000円の場合で申し上げますと、5割軽減の対象となりまして、被保険者1人当たりの均等割額は年額で2万1,260円、また、年金収入が約238万円の場合では、2割軽減の対象となりまして、被保険者1人当たりの均等割額は年額3万4,020円となります。
次に、無年金者や無収入の方々に対する保険料額でございますが、保険料の均等割額に対する7割軽減の対象となりますことから、年間では1万2,750円となります。
また、被保険者が保険料を支払うことができない場合でございますが、被保険者の属する同一世帯の世帯主もしくは被保険者の配偶者は、保険料を連帯して納付する義務がありますことから、その方々に対しまして納付をお願いするものでございます。
次に、徴収猶予がされる場合と、徴収猶予される期間でございます。該当要件としましては、被保険者の属する世帯の生計維持者が死亡した場合及び被保険者または生計維持者が長期入院や事業または業務の休廃止等によりまして収入が著しく減少した場合、そのほか特別な事情があると広域連合長が認めたときなどに該当した場合でございます。
その猶予期間につきましては、被保険者または連帯納付義務者の申請によりまして、保険料を納付することができないと認められる金額を限度といたしまして、6カ月以内の期間に限り徴収を猶予することができるものとなってございます。
最後に、高齢者の医療の確保に関する法律施行令第2条に定められております事務でございますが、被保険者の便益の増進に寄与するものとして、市町村により処理される事務でございまして、被保険者の資格取得及び喪失の届け出の受け付けや被保険者証の交付申請の受け付け及び引き渡し、さらには被保険者資格証明書の引き渡しなどでございます。
以上でございます。
○芝野勝利 議長 7番、今村議員。
◆7番(
今村典子議員) お答えいただきました。
何点か再質疑してまいります。
ただいま御答弁の中で、無年金や無収入の人も年間1万2,750円、月額にして1,060円の保険料を徴収されることや、扶養に入っていた被保険者の方が保険料を払えない場合は、世帯主や配偶者が保険料を支払わなければならないということが明らかになりました。
保険料納付の徴収猶予は6カ月ということでありますけれども、徴収猶予及び保険料減免の条件として、特別な事情があるというふうに広域連合長が認めたときというのはどのような場合であるのか、1点伺っておきたいと思います。
そして、2点目には、草加市が行う事務ですね、これは被保険者の資格の取得及び喪失の届け出の受け付けや保険料の交付などです。資格証明書の引き渡しもあるということで御答弁がありましたけれども、そのほかにも同条例第6条の高齢者の医療の確保に関する法律施行規則第6条及び第7条に規定する事務として、特別の事情に関する届け出というのがあるんですね。
つまりさまざまな事務の中には、届け出に伴って保険料を納付することができない理由をチェックする仕事があって、それが草加市の役割になるということです。すべて広域連合で決めていくことだから、草加市では何も決定権がないとか、決められないんだというお話でございますけれども、この資格証明書の発行については広域連合でもちろん決定していくわけですけれども、滞納者に関する情報を提供するのは草加市であり、その滞納者に直接接するのは市の職員であります。75歳以上になったら、無年金、無収入の人からも保険料を取り立て、払えなければ保険証を取り上げて資格証明書を発行するという、この制度の中で、唯一市が裁量を発揮することのできる場面であるわけです。
草加市が市民の立場に立って、十分に相談に応じ、市民が不利益をこうむらないような対応がされなければならない、そういう疑義が生じます。どのような対応で臨むのか、お示しいただきたいと思います。
○芝野勝利 議長 石田
健康福祉部長。
◎石田
健康福祉部長 再質疑にお答え申し上げます。
まず、保険料の徴収猶予及び減免の該当要件でございます。広域連合長が認めた特別な事情でございますが、現在、埼玉県
後期高齢者医療広域連合におきまして、その具体的な事例を検討いたしまして、要綱等で具体的に示すと伺ってございます。
2点目でございますが、被保険者資格証明書の発行に当たっての市の対応でございますが、滞納があります被保険者等から保険料が納付できない理由などにつきまして、十分に納付相談等を行い、その事情を的確に把握する中で、納付の意思がございます市民の方の不利益とならないよう、埼玉県
後期高齢者医療広域連合へ情報提供を行ってまいりたいというふうに考えてございます。
以上でございます。
○芝野勝利 議長 21番、新井議員。
◆21番(新井貞夫議員) 発言通告にあるとおり、第82号議案 平成19年度草加市
一般会計補正予算(第4号)について質疑を行います。
それぞれの方からそれぞれの議案について質疑をされております。私もできるだけダブらない項目ということで、今回補正の内容について質疑を行いますが、大変簡単なことと言えば簡単であるわけなんですが、今の社会情勢の中で市民生活を見たときに、灯油とかガソリンとか、燃料関係で異常な高騰を示しているわけであります。当然これは今すぐ始まったことではなく、秋口からそういった状況があり、また予測もされてきたわけであります。
そういう中で、今日まで平成19年度進めている各種公共事業、具体的にはいわゆる
市民サービス事業等、やはり何らかの影響といいますか、相当な影響も予測されるわけであります。
そんなことで、予算的に不足が生じたときに3月で補正をすればという一つの予算編成のテクニックもありますけれども、今日までの行政を見てますと、いろいろ節約、あるいはいろいろな合理化、先ほどの質疑にもあったとおり、民間委託をして諸費を節減をするとか、節約が大変大きく前面に出ている中であります。
そういう中で、こういった燃料費の異常な高騰で
市民サービスが低下をしたり、あるいは事業が停滞をしたりすることは大変市民から見たときに困るわけであります。
そんなことから、今回第82号議案、補正予算を編成するに当たって、こういった異常な燃料高に対しての行政側の対応といいますか、考え方はどのようなものであったのかお尋ねしておきたいと思います。
それから、この補正予算を編成するに当たって、一方では市民の方々が日常いろいろ生活をしているわけであります。それぞれ家計費をにらみながら、あるいは生活的にはかなりぎりぎりのところでやりくりしている市民も大勢いるわけであります。昨今、年金者までがいろいろ負担増になっている中で、こういった異常な燃料高騰については、特に市民生活の面から見て、財政的、生活的に支障があり得る、そういうのが当然予想されるわけであります。
こういう燃料高騰という事態から市民生活を守る、そういった生活者に支障がない施策というか対応策が今回の予算編成の中でどう考えられたのかお尋ねしておきたいと思います。
以上2点です。
○芝野勝利 議長 長濱
総合政策部長。
◎長濱
総合政策部長 第82号議案の御質疑のうち、12月補正予算編成に当たりましての基本的な考え方につきましてまずお答えを申し上げます。
12月補正におきましては、年間事業執行の上半期が経過しての編成となりますことから、1点目といたしまして、年間の執行計画との比較検証によりまして事業費の調整を要すること、2点目といたしましては、国・県からの補助等、特定財源の交付決定によりまして調整を要するもの、3点目といたしましては、契約の締結等から執行差金が生じ、他の事業への財源としての調整を要すること、4点目といたしましては、議案提案に伴いまして財源調整を要すること、また、このほかに
市民ニーズや社会環境の急激な変化に対応するための調整に留意をしたところでございます。
また、御質疑にふれられました原油価格高騰により新たにこの補正に追加したものはございませんが、国によります原油価格高騰に対する新たな施策展開についての報道等もありますことから、これらの状況も踏まえまして、場合によりましては予備費等の対応も視野に、動向を見きわめてまいりたいと、このように考えているところでございます。
以上でございます。
○芝野勝利 議長 21番、新井議員。
◆21番(新井貞夫議員) 再質疑を簡単に行います。
補正予算編成についての考え方はわかったんですが、行政がいろいろ
市民サービスをする、事業に対しては一つの行動が伴うと思うんですね。やはり市民のところ、あるいは事業に、また車なり、そういうものを3回使わなければいけない。そういうものを、どうも財政が厳しいから一度にして割愛してしまうとか、やる側としては心理的にいろいろあるわけですね。
ですから、その辺、こういう燃料費異常高騰の中で、やはり行政全般にそういう心配なく、きちっと
市民サービスは遂行すると、そういう組織的な考え方に基づいた指示、伝達が必要ではないかと。その辺がどうなのかと。行政組織としては、今、部長が言っただけは、上の話はそうですが、実際現場で仕事をする人たちはなかなかやはり節約ということを言われると、つい4回が2回になってしまうとか、その分
市民サービスが低下をするということもあり得ると思うんです。その辺いま一度具体的な作業として心配ないかどうかということをお尋ねしておきたいと思います。
それからあと、市民は今、大変いろいろな意味で高齢化社会の中で凍死者も出るだろうし、餓死をするとか、全国的にもいろいろなところでそういうものが発生をしている。こういう異常な高騰で燃料が買えずして凍死をされたのでは困るし、そういったものはいろいろ生活保護とか、あるいは福祉事業の中でも一定の施策がとられておりますけれども、こういった異常な高騰に対する配慮、いつ何どき市民の方がそうなっても対応できるということが必要だと思うんですが、その辺は大丈夫かどうかということを聞いているわけで、再度お尋ねします。
○芝野勝利 議長 長濱
総合政策部長。
◎長濱
総合政策部長 再質疑にお答えを申し上げます。
先ほども答弁させていただきましたとおりでございますが、国におきましての施策状況、あるいは市民生活が一番重要な点でございますので、極力柔軟な対応を図りたいというふうに考えておりますが、現在のところ国等の状況、あるいは県等の状況等、いろいろ情報収集の段階でございますので、先ほども答弁させていただきましたとおり、予備費の目的でもございますので、場合によりましては予備費等も含めて対応を図ってまいりたいと、このように考えております。
以上でございます。
○芝野勝利 議長 21番、新井議員。
◆21番(新井貞夫議員) それでは、次に移ります。
第88号議案及び第89号議案についての質疑を行います。
既に飯塚議員の方からも質疑が行われております。できるだけこれもダブらないように行いたいと思いますが、この行政組織の改正というのはいろいろ理由にも示されております。木下市政になってからは、平成13年12月に部設置条例の改正で、翌年、平成14年4月1日からの施行ということで改正がされております。
この部設置条例は2カ年続いて、その後、平成15年12月、このときは従来長く使われていた部設置条例という表現が行政組織条例に変更された。市長がかわると名前まで気前よく変えるんだなというふうにも当時は思ったわけでございますが、この平成15年12月、そして平成16年4月1日から施行され、はや4年が過ぎたわけであります。
もちろん途中、国体等での部分的な改正もありましたけれども、今回は大変議論の多い、かつまた議会としても慎重に扱わなければならない行政組織の改正ではないかなというふうにも思っております。
2年やった部設置条例、さらにそこから行政組織条例に変えて4年が過ぎた。そして今回三度目にもなるわけですけれども、こういう組織の改正というのは、余り極端にやればいろいろ逆にひずみも出るわけです。
ただ、今回は4年後に新たに大きな視点で行政組織を改正するということであるならば、かなりの大きな行政的な成果も期待をしなければいけないのかなと、一面ではそうも思っております。
そこで、具体的な事項の質疑に入るんですけれども、今日まで平成27年度を目標として基本構想が策定されております。そして、その平成27年度を目標として基本計画、この基本計画は御承知のとおり、前期、中期、後期と示され、平成19年はちょうど中期基本計画の時期でもあります。
さらに、基本構想、基本計画、そして実施計画があるわけですが、この実施計画も平成19年を初年度として3カ年のローリングで進められてきているわけであります。
こういう一つの基本構想を基本とした基本計画、実施計画の施策推進を考えたときに、今回の行政組織の改正で施策を推進するに当たってどのような影響があるのか。
この文化・スポーツという、
教育委員会で半分を占めるくらい大きな行政組織、そこから進められる施策がかなりあるわけであります。それが条例改正1本で市長部局に移るということ、もちろん理由は既に説明されておりますけれども、やはりこれはある意味では草加市始まって以来の大事業でもある。また、国を見たときにも、行政組織としては文部科学省が頭である。そこが監督官庁であるということが
教育委員会のレールを外れて、市長という市長部局に移ってくるということ、これはある意味では大改革かもしれません。
しかし、無原則な改革では失敗をするし、市民の要求に、願いに反することにもなりはしないか、そんな懸念もするところであります。
そんなことから、今回の行政組織の改正で、施策を推進するに当たってどのような影響があるのか、その辺率直にお尋ねをしておきたいと思います。
二つ目に、今、公務員、いわゆる市の職員定数が定められておりますが、その条例定数よりも少ない正規職員で行政事務事業を進めているのが現況かと思います。正職員が減少している中で、市長部局では2部、全体では1部増となっております。いわゆる二つの部長職がふえて、全体では一つの部長職増となっているわけであります。
市長もかねがねスリムな行政組織を目指す
行財政改革を今日までも事あるごとに示しているわけであります。そういう中で、市長部局では二つの部長席がふえる。全体では一つ増。そして、一方ではスリムな行政組織を目指す
行財政改革を標榜しているわけであります。
この時世の中で、こういった部長職を市長部局の中で二つふやすということは、
行財政改革にある面では反しているのではないだろうか。正職員が減少している中で、そういった部長職がふえていく。スリムな行政組織を目指すと言っておきながら、実際は組織を大きくしている。そういう市民から見たときには何か解せない形にはなりはしないか。
そんなことで、考え方をお示しいただきたい。市長部局で2部増とした理由は何なのかお尋ねしておきたいと思います。
三つ目に、
教育委員会の関係でございますけれども、これは先般の質疑の中でも出ております。
教育委員会ではこの組織改正について、10月18日付けで教育委員から5項目の意見があったようであります。この5項目の意見を拝見いたしますと、
教育委員会というのは何なのかなと、こういう戦後何十年と続いてきた、トータルとしては教育行政で進めてきたスポーツや文化の事業が市長部局に行くという、ある意味では大変な事態であるわけであります。
そういう中で、こういった
教育委員会の教育委員としての意見を市長部局に出すと、そういう行政的な手順といいますか、そういうのは私ども長い経験の中では初めてのことなんですね、こういう手順というのは。もちろんそれ相当に熱意といいますか、努力の結果を市長部局に伝えたということは理解はできるんですけれども、
教育委員会としての手順、手続からいったら、何かやはりレールから外れているんではないだろうかと思います。
そんなことから、この
行政組織改正について、
教育委員会として意思決定をしたのはいつなのか。この5項目がそうなのか、あるいはその他会議もやっておりますけれども、どのことが
教育委員会としての意思決定と理解をしていいのか、その辺お尋ねしておきたいと思います。
それから、四つ目には、
教育委員会として文化事業やスポーツ事業をいろいろ市長部局に移管することについては、検討、協議もしてきたかと思います。先ほどの飯塚議員の質疑でもお答えが出ておりますけれども、この文化事業、スポーツ事業というのは、戦後の62年の歴史の中でも大変大きく時代の変化とともに事業も変化をしているわけであります。長年にわたって専門的な分野として進めてきた
教育委員会が、簡単に何か自分たちの責任をほうり出したというか、市長部局に投げてしまった、そんな印象を持たれては困るわけであります。
教育委員会が進めてきたそれらの作業以上に、市長部局がさらなる努力をしていかなければいけないということであるならば、市長部局に移管することについてどのような検討、協議をされてきたか、その辺の主な経緯についてお尋ねしておきたいと思います。
次に、五つ目として、今までこの文化・スポーツ事業については、文部科学省、埼玉県教育局が所管であり、文化事業やスポーツ事業を市長部局に移管することによって、
教育委員会としての組織的な問題が生じないのかどうか。また、市長部局として事業を進めるに当たって、組織的な連絡や連携に問題は生じないのかどうか。その辺市民の立場から見たときには一抹の不安があるわけであります。その辺についてどうなのかお尋ねしておきたいと思います。
また、六つ目ですが、今回の組織改正に当たって、文化・スポーツ、大変多くの関係団体があるわけであります。とりわけスポーツ団体などは財団法人草加市体育協会、いろいろ競技力向上を目指す団体が中心ですけれども、最近は健康体力づくり、軽スポーツ、レクリエーション、大変幅広い分野にもなっているわけであります。
こういう中で、やはり草加市だけでなくて、県、国、あるいはオリンピックなどは国際的な問題にもなるし、最近のスポーツは日本だけでなくて国際的な関係も大きく出ているわけであります。そんなことから、やはり主な文化団体、あるいは競技力向上を目指す重要なスポーツ団体、そういった人たちの意見も聞き、
教育委員会、教育行政の中で進める事業か、あるいは市長部局の中で進める事業がいいのか、ある程度の期間をかけた論議も必要かと思います。
そういう中で、文化・スポーツの関係団体の意見をどのように聞いてきたのか、また今度の組織改正についてどのように反映されてきたのかお尋ねをいたします。
以上です。
○芝野勝利 議長
荒井総務部長。
◎荒井 総務部長 第88号議案及び第89号議案について、総務部にかかわる部分について御答弁申し上げます。
今回の組織改正に当たりましては、草加市の基本構想、基本計画、実施計画への影響につきまして、現在、平成12年度に策定をいたしました基本構想における目指すべき都市像であります快適都市を実現するため、基本計画、実施計画を定め、事務事業を推進しているところでございます。
このような中にありまして、今回の組織改正につきましては、地方分権の推進、あるいは先ほどからお話が出ておりますが、
後期高齢者医療制度などの制度の創設、改正などによる新たな行政課題に対応し、市民の皆様に納得していただけるサービスを効率的・効果的に提供できる組織とするための組織改正でございまして、基本構想の実現に向けた事務事業のより一層の推進が図られるものと考えております。
次に、スリムな組織を目指す
行財政改革に反しているのではないかということでございますが、今回の組織改正におきましては、市長部局では2部1課1室の増加、
教育委員会事務局では1部2課の減少でございまして、全体で1部増加するものでございます。これは市民の皆様にわかりやすい市役所とするため、事務事業の目的や性質等を勘案いたしまして、統合、再編したところでございます。
そうした中、部は1部増となりますが、
行財政改革を後退させることなく事務事業を推進するため、事務事業の仕組み等を改善、改革し、職員数を増加させることなく効率的・効果的に進めてまいります。
また、市長部局が2部増となった理由につきましては、草加市における高齢化・少子化対策、文化・スポーツ、産業の振興や地域での
まちづくりなどの推進とあわせて、草加市が基本構想で掲げております市民と協働できる市役所の実現に向け、市民の利便性に即した組織編成及び職員の適正配置等を行い、市民の納得度を高めていくため、
自治文化部を新設するほか、将来の草加を担う
子どもたちに係る各種施策の検討、子どもに関する
市民ニーズの多種多様化への対応、次世代育成支援を目的とした次世代育成支援対策推進法や国の少子化対策の方向性を勘案し、子どもに関する施策を重点的・総合的に推進をしていくため、
子ども未来部を新設いたしましたことから2部増となったものでございます。
次に、文部科学省、埼玉県教育局との連絡、連携のあり方につきましてでございますが、
地方教育行政の組織及び運営に関する法律の改正によりまして、スポーツ及び文化に関する事務につきましては、市長部局において管理執行することが可能となりましたことから、文部科学省及び埼玉県教育局におきましても、改正法の趣旨を踏まえた対応が図られるものと考えておりますが、その連携や連絡につきましては、
教育委員会とも調整を図る中で、今後の事務事業に支障のないよう進めてまいりたいと考えております。
また、市長部局にスポーツ・文化事業が移管することによる組織的な連絡、連携につきましても、今以上に綿密に図ってまいりたいと考えております。
以上でございます。
○芝野勝利 議長
宮嶋教育長。
◎宮嶋 教育長 御答弁申し上げます。
初めに、
教育委員会としての意思決定についてでございますが、最終的な意思決定につきましては、本議会の承認等を得る中で、12月以降の
教育委員会に議案として上程させていただき、意思決定をしてまいりたいというふうに考えてございます。
なお、これまでには10月12日に開催されました協議会において、本組織の改正の基本的な内容につきまして、
教育委員会組織を2部から1部に統合し、文化・スポーツ分野を市長部局に移管することにつきまして、この分野につきましては
地域づくりに直結する内容であることから、より幅広く施策展開が図れるとのことで、この組織案につきましては了承を得ているところでございます。
また、その協議会の際提出されましたいろいろな意見等につきましては、5項目にまとめまして、意見として教育長名で市長に報告したものでございます。
次に、文化・スポーツ事業を移管することにつきましての協議経過でございますが、
行財政改革推進本部会議での
組織改正案をもとに、12月12日開催の
教育委員会協議会において審議を進める中で、具体的事業としては、例を挙げますと、文化事業につきまして、現在
教育委員会が行っておりますパインコンサート、また市長部局で行っておりますハープフェスティバル等につきましては、同一部によって企画運営されることがより充実につながるのでないか、またアコスホール、文化会館などの市長部局の施設も有効に活用されるのではないかというような意見。また、現在体育課で行っております事業等、健康福祉部で行っております健康づくり事業につきましても、事業の一元化や指導者の相互活用が円滑に進み、市民の方々の心身の健康の保持、増進が図られるのではないか。
このように文化・スポーツに関する分野は地域の実情や
市民ニーズに応じた施策展開がより効率的・効果的に図られるのではないかという意見が多く出されました。
また、11月29日に開催されました定例の
教育委員会の終了後に、協議会において、組織改正の原案をさきに提出させていただきました5項目の意見の取り扱い等を含め、説明をさせていただき、了解を得ているところでございます。
また、文部科学省や県教育局との組織的な連絡、連携についてでございますけれども、これらにつきましても、先ほど総務部長からも御答弁いたしましたけれども、
教育委員会といたしましても、地教行法の改正を踏まえ、市長部局において文化・スポーツに関する事務、管理執行が可能となりましたことから、この法改正の趣旨を踏まえ、その対応を今後とも
教育委員会としても文部科学省、また県教育局との連携を図る中で、その事業推進については円滑に進むよう、市長部局と連携を密に図ってまいりたいと、このように考えてございます。
また、スポーツ・文化にかかわります各関係団体等のお尋ねでございますけれども、11月29日の市議会招集の告示の後、各団体の長に連絡をさせていただき、その内容について報告をさせていただきました。
なお、各団体等からの今までの御意見等でございますが、意見よりも御要望等が中心でございまして、その要望の内容等については、現在進められております事業の推進について円滑に遂行できるように、このような御意見でございました。
今後、私どもといたしましても、本事業が推進できますよう市長部局と連携を図ってまいりたいと考えているところでございます。
以上でございます。
──────────◇──────────
△休憩の宣告
○芝野勝利 議長 21番、新井議員の
市長提出議案に対する質疑中ですが、暫時休憩いたします。
午後 零時02分休憩
午後 1時03分開議
△開議の宣告
○芝野勝利 議長 休憩前に引き続き会議を開きます。
──────────◇──────────
△
市長提出議案に対する質疑(続き)
○芝野勝利 議長 引き続き
市長提出議案に対する質疑を行います。
21番、新井議員の
市長提出議案に対する質疑を続けます。
21番、新井議員。
◆21番(新井貞夫議員) 次に、第94号議案 草加市暴力排除都市宣言についてでありますが、従来この都市宣言ということを見ていますと、最近では平成16年12月告示の草加市みんなで取り組む安全安心まちづくり宣言と。この中に当時の暴力についてまとめて宣言の中で処理をされているという経過があるようであります。
これは一部暴力団等がというようなことで、ある意味では防犯対策のような意味合いもあったわけですが、今回はきちっと暴力排除都市宣言と。そして、前回の安全安心
まちづくり宣言から一歩進んだ都市宣言というふうにも受けとめております。
ただ、今日まで古い順に言えば、草加市スポーツ健康都市宣言、これは昭和53年ですか。そして、草加市平和都市宣言、昭和62年。そして、その後は草加市音楽都市宣言、草加市環境共生都市宣言と、既に五つの都市宣言があるわけであります。どっちかといいますと、この種のものは時が過ぎれば何となく忘れられてしまうといいますか、役所の壁を見たら都市宣言の札がついていたとか、日常的といいますか、年度の行政の事業の中できちっと予算配置をし、きちっと事業をやられているというわかりやすいケースは余りなかったように記憶をしているわけなんです。
そういう中で、いわゆる行政の中での都市宣言というのは、宣言倒れというふうにも悪口といいますか、そういった言葉も聞かれるわけですけれども、ぜひ今の時代、かなりこういった暴力排除の社会的状況も生まれてきているわけであります。そういう中で、単なる宣言倒れにならないようにきちっとしたこういった宣言に基づく事業とか、いわゆる対策とか予防の策も組まれてこなければならないわけであります。
そういった中で、今回の都市宣言の基本的な考え方をお尋ねしておきたいと思います。
それから、二つ目に、この宣言を宣言倒れにならないようにするには、宣言の効果を出さなければいけない。いわゆる宣言を生かしていく事業が必要であるわけですが、こういった事業は今、草加市においてはどのようなものがあるのか。そういう認識のもとでこういった暴力排除都市宣言がされると思いますので、宣言を生かしていく事業というのは草加市において現時点ではどんなものがあるかお尋ねしておきたいと思います。
以上です。
○芝野勝利 議長 藤波
市民生活部長。
◎藤波
市民生活部長 第94号議案についてお答えを申し上げます。
まず、草加市暴力排除都市宣言の考え方についてでございますが、市では暴力にかかわる宣言としまして、昭和41年に暴力追放都市宣言を制定しておりましたが、宣言の制定から約40年が経過する中で、市民を取り巻く環境も大きく変化していることから、暴力事件を含めたあらゆる犯罪をなくし、安全で安心なまちづくりを進めるため、平成16年12月に草加市みんなで取り組む安全安心まちづくり宣言を制定いたしました。
しかしながら、暴力団の活動は犯罪行為に限らず、民事介入暴力、企業対象暴力や行政対象暴力など、近年その活動が多様化、不透明化するとともに、本市におきましても、発砲事件や公共工事に絡む事件などの行政対象暴力が発生し、市民にとって大きな脅威となりつつあることから、草加市みんなで取り組む安全安心まちづくり宣言を補完し、犯罪のみならず、暴力団等によるあらゆる活動や行為を排除する姿勢を示すため、宣言を制定するものでございます。
次に、宣言の制定による効果でございますが、暴力団に立ち向かうためには、市民一人ひとりが日ごろからこれを許さない姿勢を示し、毅然とした対応を図る必要がございます。
そこで、草加市、市民、警察を初めとする関係機関、団体が総力を挙げて暴力を排除する決意を宣言することで、それぞれの立場において意識の高まり及び連携が強化され、一体となった暴力排除活動の推進が図られていくものと考えているところでございます。
また、宣言制定後の事業の実施についてでございますが、宣言の制定を機に、各種団体で組織された草加市暴力排除推進協議会による大会や啓発事業において、宣言の周知とともに、さらなる暴力排除活動の推進に向け取り組んでまいりたいと存じております。
また、市ではみんなで取り組む安全安心まちづくり宣言に基づき、市民、警察及び市の取り組みを具体化した草加市安全安心まちづくり行動計画を平成17年度に策定し、平成18年度からこの計画に基づき安全安心のまちづくりを推進しているところでございます。
この暴力排除都市宣言につきましては、草加市みんなで取り組む安全安心まちづくり宣言を補完するものであることから、この安全安心
まちづくり行動計画の見直しを図る中で、市民、警察及び市の役割と取り組みを具体化し、実効性のあるさまざまな事業を実施してまいりたい、このように考えているところでございます。
以上でございます。
○芝野勝利 議長 21番、新井議員。
◆21番(新井貞夫議員) 簡単に再質疑を行いたいと思いますが、暴力排除都市宣言、ある意味では精神論がメインですけれども、これはこれで大事なことだとは認識しております。しかし、やっぱり実際にはこういった都市宣言に伴う事業を展開して、市民生活の中での暴力排除を徹底していかなければならないと思うんです。
私も古い平成5年の警察白書がたまたま手に入って目を通してみましたけれども、例えばこの中でいろいろ国の暴力団対策法の制定に伴っての対応が述べられております。
そういう中で、暴力団組事務所の建設阻止とか、撤去活動とか、この辺はやはり当座市民の間では関心のあることだと思うんですね。現在まで草加市神明の組事務所が移設、移動をしたというんですか。しかし、5年間目の前になかった氷川町33番地の組事務所が、さらに売買の中で再開をしたという話も聞いているわけであります。
たまたま木下市長の家の目の前であり、鉄道を境にしてお互いに向き合っている姿は、ある意味では勇ましさとたくましさが感じられるわけですけれども、やはり地域的に見ても、そういう組事務所ができて余り気にならない地域といいますか、住宅環境もあるし、またそういうものができて非常に地域社会に危険とか、安心に対してやはり危惧を与えるものもあろうかと思います。
昨日も一昨日も、夕方あそこの歩道を通りますと、もう既に我が物顔のような感じで、通行者は車道にはみ出たりして、もう既に何か迷惑の一つをこうむっているような印象を受けるわけであります。
こういった暴力排除都市宣言というものが、そういった暴力団組事務所の建設防止とか、あるいは撤去活動とか、そういうものに直接的には難しいとしても、間接的には役立つものかどうか。それともそこまでいかなくて、まだまだ啓発とか、そういうものだけにとどまるものなのか、その辺認識論としていかがなものか、再度お尋ねしておきたいと思います。
以上です。
○芝野勝利 議長 藤波
市民生活部長。
◎藤波
市民生活部長 再質疑にお答えをいたします。
まず、実効性のある事業の実施ということでございますが、一つは、私どもで考えておりますのは、暴力団の資金源を絶つということが非常に重要であるというふうに考えております。
例えば、町会とか商店会、さらにはそういった団体の方々とともに、要するにみかじめ料等については断固拒否するとか、それからピースタウン草加協議会もございますが、パトロールをして暴力追放を訴えるだとか、そういった政策、事業が考えられるところでございます。
次に、暴力排除推進協議会でございますが、暴力団の事務所進出につきましては、暴力排除推進協議会の会長が市長でございますが、暴力排除推進協議会としましては、町会3団体の連名で暴力団の事務所進出の阻止ということで文書で申し入れているところでございます。
さらには、先週でございますが、あの事務所の近辺に反対ののぼり旗、さらには横断幕等を設置させていただいたところでございます。
これからも暴力排除推進協議会を中心に暴力団の排除に努めてまいりたい、そのように考えているところでございます。
以上でございます。
○芝野勝利 議長 8番、平野議員。
◆8番(平野厚子議員) それでは、発言通告に従いまして質疑をしてまいります。
第88号議案及び第89号議案について一括して質疑してまいります。
さきの
教育委員会委員長への質疑によって、
教育委員会に最終的な機構改革図が示されたのは第11回
教育委員会、11月29日であった。この日はまさに告示日であったということが明らかになりました。
教育委員会は議案について告示の前に委員会を開催し、議論をする最終的ないとまが与えられなかった。このことはなぜなのかを1点目に伺っておきたいと思います。
また、協議会の中で議論され、出された意見は5点にまとめられ、市長部局に提出されました。10月18日のことでございます。しかし、市長部局からはこれに対して一切回答を示すことなく、結果だけが11月29日の第11回の
教育委員会の前日、
教育委員会の事務局に示されたわけです。文書も含めて回答しなかったのはなぜなのかを伺っておきたいと思います。
3点目は、このように
教育委員会では正式な議題とすることができず、議決をしないまま組織の改廃を市長部局によって行われたということになるのではないでしょうか。
地方教育行政の組織及び運営に関する法律の第23条は、
教育委員会は、当該地方公共団体が処理する教育に関する事務で、次に掲げるものを管理し、及び執行するということで、
教育委員会の所管に属する第30条に規定する学校その他の教育機関の設置、管理及び廃止に関することを職務権限としております。この現行法は来年の3月31日まで生きているわけです。これに触れるのではないかという疑義が生じますので、御答弁いただきたいと思います。
行政組織図の新旧表を見ますと、
教育委員会生涯学習部の青少年課がなくなっています。どこが新たに所掌することになるんでしょうか。また、最終的な決裁権はどこに置かれるのかお示しいただきたいと思います。
5点目は、議案として示されたこの最終的な組織図について、部課長の意見はどのように聴取されたのか伺いたいと思います。これは最終的な組織図についての御答弁をいただきたいと思います。
6点目、水道及び下水道の所掌事務の中にそれぞれの統合への検討に関することが入っております。これはなぜなのか伺いたいと思います。
7点目です。これだけの機構改革を行う上で、人的配置を検討しなかったとしたら大きな問題です。市長の御説明で2部1課1室をふやしていくということでございましたが、全体として何名職員を増員するつもりなのか。増減員される部署はどこで何名の増減となるのか伺っておきたいと思います。
最後に、市長に伺います。
木下市長になってから6年で今回が3回目の機構改革でございます。
保険年金課の市民生活部への移管については、我々としてもこれは間違いであると指摘させていただいたところですが、こうした移管も含めて、これまでの市長の判断が間違っていたということで今回の3回目の機構改革を行うものなのか、市長の見解をただしておきたいと思います。
○芝野勝利 議長
荒井総務部長。
◎荒井 総務部長 組織改正にかかわる御質疑にお答え申し上げます。
まず、今回の行政組織の見直しに当たりましては、
総務部行財政改革担当特命理事を座長とする中、
教育委員会事務局の副部長を含めました
行政組織検討委員会を5月に設置をし、行政組織の見直しの検討を初め、議会各会派への説明、教育委員や各部局長から意見をいただき、
行財政改革推進本部会議において検討、審議した上で、最終的な
組織改正案を作成したところでございます。
このような経過を経まして、条例案として議会開会日1週間前の11月29日の議会招集の告示日に、議員の皆様や各部局長並びに
教育委員会等に配付をしたものでございます。
また、10月18日に教育委員の意見として市長へ報告をされました
行政組織改正にかかわる協議結果につきましては、10月下旬までに改めて整理、調整を行った上で、11月28日の
行財政改革推進本部会議で検討、審議を行い、最終的な案を作成したものでありますことから、
教育委員会の理解は得られているものと認識をいたしております。
現行では、スポーツに関する事業は
教育委員会、文化に関する事業は市長部局と、
教育委員会において事務処理を行うこととされておりますが、
地方教育行政の組織及び運営に関する法律の一部改正によりまして、学校体育を除くスポーツ及び文化財の保護を除きます文化に関する事務につきましては、平成20年4月1日から市長部局において管理執行することが可能となりましたことから、同法第23条の
教育委員会の職務権限に抵触することはないと考えております。
また、現行の
教育委員会生涯学習部の青少年課につきましては、新設されます
子ども未来部の
子ども政策課の所管となります。また、最終的な決裁権につきましては市長ということになります。
次に、組織改正に当たりましては、各所属に対して行政組織に関する問題、課題等の調査を実施いたしますとともに、部局別にヒアリングを行い、現行の組織における課題や問題点及びその改善方法等について意見聴取を行いました。さらに、
行政組織検討委員会や
行財政改革推進本部会議において
組織改正案について検討、審議し、最終判断を行ったものでございます。
次に、水道と下水道の関係でございますが、職員同士の経営資源が結びつくことによりまして、事業の計画、維持管理部門では、事業計画と維持管理業務の効率化が図れるとともに、事務管理部門では事務の効率化や人員の効果的配置が図れることになることから、将来的な統合については以前から議論されてきたところでございます。
しかし、実際に統合するためには、新しいシステムの開発や職員の育成、事務スペースの確保などさまざまな検討課題がありますことから、統合するための検討と準備が必要ということで、水道部と下水道課の双方に所掌事務を定めるものでございます。
次に、職員の配置の関係でございます。
今回の組織改正に伴います正職員の配置でございますが、増減のある主な内容について申し上げますと、
総合政策部につきましては、新たに設置する改革推進室に3名程度、総務部につきましては、自治推進課では改革推進室の新設に伴いまして、
行財政改革及び地方分権の推進などの業務が移管をいたします。このため1名減の12名程度を考えております。
次に、
自治文化部でございますが、まず
人権共生課は、文化事業が移管することから1名減の7名程度を考えております。また、文化・
スポーツ振興課では、
人権共生課、生涯学習課の文化事業及び体育課の統合により10名程度を考えております。
健康福祉部でございますが、
長寿福祉課及び
介護保険課の両課を統合した長寿・
介護福祉課では、
後期高齢者医療や重度心身障害者医療の事務を分離させることによる業務量及び職員配置の見直しにより25名程度を考えております。
また、
保険年金課の中に新たに
後期高齢者・重心医療室を設置し、室体制は8名程度を考えております。
健康づくり課では、課内に新たに医療環境整備室を設置をすることに伴う職員配置の見直し等により1名減の5名程度を考えております。また、医療環境整備室は業務量等を勘案し2名程度を考えております。
次に、
子ども未来部でございますが、新たに設置いたします
子ども政策課は、青少年課の業務と
子育て支援課の
放課後子どもプラン等の業務を統合することで7名程度を考えております。これに伴い、
子育て支援課は2名減の13名程度を考えております。
教育委員会の総務企画課でございますが、幼稚園及び施設関係の業務の移管により5名減の6名程度を考えております。
新設の学校教育課でございますが、現行の学務課と指導課を統合し、学校給食などの業務を移管することによる課全体の業務量を勘案する中で12名程度を考えております。
同じく新設をいたします学校施設・給食課につきましては、総務企画課の学校施設関係、学務課の学校給食を所掌することから8名程度を考えております。
また、生涯学習課では、文化事業を移管することに伴う職員配置の見直しによりまして、2名減の6名程度を考えております。
これらの内容を含めまして、組織改正後の総職員数につきましては、本年度より13人減の1,715人程度を見込んでいるところでございますが、市全体の事務事業の円滑な推進を図っていく上におきましては、職員体制の確立が大変重要と考えておりますので、さらに各部局との調整を図る中で、適切な配置に努めてまいりたいと考えております。
以上でございます。
○芝野勝利 議長 木下市長。
◎木下 市長 今回の組織改正、これは前回のが間違っていたのかという点についてお答えを申し上げます。
前回の組織改正から4年たってきておりますので、これは間違っていたということではございません。あくまで社会状況の変化、またさまざまな制度の変化の中で、より市民の皆様によりよいサービスを効率的にむだなく提供していくために、この組織改正を行うものでございます。
特に、
保険年金課については、こちらが福祉関係の部局になるということで、これは間違っていたのではないかという御指摘でございますが、そのようなことはございません。この
保険年金課を市民生活部にした中で、20万都市以上では大変珍しい例でございます総合窓口という形のサービスも利便性の向上として実施することができました。
しかし、一方で、その間の変化という意味では、
後期高齢者医療制度という新しい制度ができることにより、またじゃこれをどのような形でより効率よく市民の皆様に
後期高齢者医療もあわせて
保険年金課というものの事業を連携していくかということで、今回の位置づけになったところでございます。
したがいまして、間違っていたということではなく、あくまでそのときのニーズにこたえ、しかも社会状況、制度等の変化に伴って必要な措置をとらせていただくものと理解をいただきたいと思います。
よろしくお願いいたします。
○芝野勝利 議長 8番、平野議員。
◆8番(平野厚子議員) それでは、何点か再質疑をさせていただきたいと思います。
今回のこの二つの議案は、他の議案と違って独立した二つの機関を巻き込む議案になっているんですね。
教育委員会と議会です。
先ほど告示日に議案を出した。何か問題でもあるのかというようなそっけない御答弁があったんですけれども、
地方教育行政の組織及び運営に関する法律の施行日は、来年の4月1日なんですね。現行法の所掌事務は
教育委員会にあるという点は、今この時点で生きているんです。今この時点で生きているにもかかわらず、我々は
教育委員会の議決がない状態でこの是非を検討しなければならないという立場に、この議案の出し方は追いやられているんです、議会がそういう状態に。
新法の施行前にこの条例を出すということは、そういう矛盾を議会に押しつけることになるんじゃないでしょうか。そういう意味では、提案時期に関して配慮が欠けていたんじゃないかという疑義が生じます。この点について御答弁いただきたいと思います。
先ほど
地方教育行政の組織及び運営に関する法律が改正されて、来年の4月1日を待たなくても条例が制定できるという御答弁ありましたけれども、この条例が制定できる条件は、スポーツに関すること、文化に関すること、これを市長部局に移管することができるということと、地方公共団体の議会は前項の条例の制定または改廃の議決をする前に、当該地方公共団体の
教育委員会の意見を聞かなければならないという二つの改正点があるんですね。
ところが、今の御答弁で10月18日に
教育委員会から意見をいただいたんだけれども、最終的には11月28日の
行財政改革推進本部会議で教育長や部長に説明し理解を得られたという認識だということでしょう。新法で議会が聞くことを義務づけているのは、教育長や部長の意見ではないんです。
教育委員会の意見であって、
教育委員会は合議制なんです。この合議をするいとまを与えなかったということ自体がこの議案は大きな問題点じゃないでしょうか。この法を守っていることにならないんじゃないでしょうか。
もう一つ、教育委員からの5点の重要な指摘も、市長部局から正式な回答もなく、やり過ごされているということにも大きな疑問があります。殊に、青少年課というのは、ここに所掌事務に書かれてありますけれども、青少年の健全育成に関すること、非行防止に関すること、青少年の相談に関すること、青少年の指導に関すること、これが所掌事務に入っているんです。これは文化でもなければスポーツでもないじゃないですか。これは現時点で条例を改正することはできませんよ。
教育委員会の議決を得てないじゃないですか。このスポーツや文化に関係のない所掌事務、機関の管理や運営に関することは、今も来年4月1日以降も
教育委員会の専決事項です。これは文化・スポーツじゃないんだから。
教育委員会にもう1回確認しておきますけれども、議決をこの青少年係ですね、この所掌事務が先ほど御答弁があったとおり、最終的な決裁権は市長に移るという御答弁でした。ということは、
教育委員会の所掌から離れる、運営管理が、組織が改廃される、廃止されるということですね。この件に関して議決行為がありましたか。議案として提出され、これが議決されてますか。この点を教育長に確認しておきたいと思います。
実はこの点について、教育委員はちゃんと指摘しているんですよ。五つの意見内容ですね。10月18日の協議の結果についての通知には、現在の生涯学習部内の所掌に学校と関連する事業があるので、今後十分な検討を行っていくことが望ましいと指摘しているんです。教育委員はちゃんと指摘しているんですよ。
にもかかわらず、これに対する回答を協議できるようないとまを与えなかった。最終的な議案についての協議をするいとまがなかった。これは
教育委員会のせいじゃないんですよ。市長部局がそういういとまを与えなかったということが問題じゃないんですか。
それから、ほかにも五つの中の三つは、全くこの議案に検討され反映されてないんです。今言ったほかに各団体に説明する時期が必要であることから、実施時期については慎重に進めることが望ましいという項目もあるんです。これも先ほど新井議員への御答弁がありましたとおり、29日に議員に議案を配付されてから各団体にお話をしましたと教育長は答えていたじゃないですか。これは事前に検討することを教育委員は要望しているんですよ。また、教育支援室を課に昇格する意見もやり過ごされています。
これらの三つの教育委員からの御意見は対応されることなく、28日の
行財政改革推進本部会議で結論だけ示されたわけですね。今度の法改正で、議会は
教育委員会の意見を聞きさえすれば、
教育委員会はこの出された意見に対応しなくても、ただ聞きおいたという事実さえあれば、この組織の改廃ができるというふうに市長部局は判断したということにならないですか。御答弁いただきたいと思います。
それから、もう1点、参考資料内の所掌事務について重大な疑義があります。
建設部下水道課及び水道部経営管理課の所掌事務に、先ほど言いましたように水道事業、下水道事業との統合の検討が入っているんです。先ほどの御答弁でみずから部長がお答えになったように、以前から議論されてきたものですよ。議論が分かれているものを所掌事務に明記するということは、これは間違いですよ。地方公務員法の第35条及び第36条に触れるんじゃないですか。
すべての所掌事務には法令や条例、規則の裏づけがあるんです。確認しておきますけれども、この所掌事務については、現時点で規則に載っていません。これについては規則に新たに制定するんですか。伺っておきたいと思います。
さらに、人の配置についても本当にひどい状況です。2部1課1室増なのに全体で13名も減する。医療環境整備室を新たに設置するにもかかわらず、健康づくり課は1名減ですよ。
さらに、
子育て支援課もひどいです。
子ども政策課と関連しているんですけれども、御答弁にあったように、青少年課の従前の事務量がそっくりそのまま
子ども政策課に来るんですよ。従前は5人だったんです。これを2人プラスで、その2人は何と今、残業に残業を重ねている
子育て支援課から2名を減らして持ってくる。これはあんまりじゃないですか。しかも新たに改革推進室を設置して3名ふやす。こういう状況ですね。
草加市の職員の充足率は県内40市中36位で、これ以上減らしようがないところまで行革を進めているんですよ。にもかかわらず、専任の職員を3名も配置して365日この所掌を担当しなければいけない。一方では、
子育て支援課は平成17年度500時間を超える残業、平成18年度は396時間も残業をやっているんですよ。この人の配置についても重大な問題があるんじゃないでしょうか。
それから、もう一つ、市長に対して伺います。
市長、ただいまの御答弁で、失敗したから変えるものではないという御答弁でしたけれども、ではどういう意図があるのか。
私は行革が一番の市長の意図ではないかなというふうに疑問を持つんですね。あわせて、権力を集中して思いどおりに市政を動かそうとする意図が働いていないか。
教育委員会や議会は一つのチェック機関なんですよ。教育にかかわることを市長が独占的に所掌を抱えて、市長がこれをやらないように、独立した機関を設けてその意見を聞くように、ちゃんとチェック機能を果たすように構成されているんですね。この所掌を減らす。
それから、
総合政策部に財政政策、行革と集中的に市政にかかわる部門が集約されてしまっています。1部にこういった行政にかかわる重要部門が集中するということは、やはりチェック機能を果たすという点でいかがなものかというふうに思うわけです。市長の見解を伺っておきたいというふうに思います。
○芝野勝利 議長
荒井総務部長。
◎荒井 総務部長 再質疑にお答えを申し上げます。
まず、教育委員の意見として市長へ報告されました
行政組織改正にかかわる協議結果についての御質疑でございますが、これにつきましては、先ほども御答弁申し上げましたように、10月18日付けでいただきまして、10月の下旬までに内容について整理、調整を行いまして、11月28日の
行財政改革推進本部会議で最終的な検討、審議を行わせていただいて、案としてまとめをさせていただいたものでございます。
また、文化・スポーツを市長部局に移管することについてでございますが、御指摘のとおり、この
地方教育行政の組織及び運営に関する法律の一部改正につきましては、来年、平成20年4月1日からの施行となっております。私ども今回組織改正としてお願いしている中につきましては、当然この法律の施行日と同じ日をもって条例の施行をしてまいりたいということで、法の趣旨に抵触するということはないと考えております。
それから、現行の青少年課につきましてですが、この青少年に関する事務につきましては、現在、草加市長の権限に属する事務の一部を草加市
教育委員会に委任する規則に基づきまして、市長が
教育委員会に委任して、
教育委員会が所掌しているものでございます。条例制定後、この規則を改正し、委任を解除して市長が所掌するものでございます。
それから、水道と下水道の関係でございますが、これは行政組織の改正が以前にも議題になっておりまして、その中で、水道と下水道の統合ということでの議論がございました。ただ、いろいろまだ下水道の普及率等の課題もありまして、もう少し将来的な視点での検討がよいのではないかということで、これまで具体的な検討が見送られてきたという状況がございました。
今回の組織改正の中では、具体的にある程度の年数を見据えまして、統合について検討をしていく必要があるということで、組織の見直しの中に入ってきたものでございまして、それぞれ水道部、下水道課の双方に所掌を明記してまいりたいというものでございます。
それから、人員配置の関係でございます。
現在、総体では先ほど申し上げましたように、組織改正後の総職員数、これは正職員でございますが、本年度より13人減の1,715人程度ということを申し上げましたが、これから来年度の新しい体制に向けましては、当然人事異動等もございます。それらも十分踏まえる中で、各部局とのヒアリング等を進めながら、職員体制の確立を図ってまいりたいというふうに考えております。
以上でございます。
○芝野勝利 議長
宮嶋教育長。
◎宮嶋 教育長 御答弁申し上げます。
現在、
教育委員会にございます青少年課の市長部局への移管につきましては、10月12日及び11月29日の
教育委員会の協議会において、組織改正にかかわります内容について御説明し、そのいかんについては了としているものでございます。
以上でございます。
○芝野勝利 議長 木下市長。
◎木下 市長 私に御質疑いただいた点に御答弁申し上げます。
まず1点目として、この組織改正は行革が一番の意図ではないのかという点の御質疑でございますが、大きな目標の一つでございますが、一番の意図ではございません。
先ほども飯塚議員さんの御質疑にお答え申し上げましたとおり、さまざまに社会状況、経済状況が変化している中で、それに沿って、また現状の不都合を解決するだけでなく、この先の変化も見据えて、5年後、10年後に必要なことを認識しながら、組織としてより望ましいものにしていくというのが大きな一つです。
そして、二つ目として、さらに市民の皆様によりよい行政サービスを提供していくために
行財政改革をこれからもさらに進めていくというのが二つの柱でございましたので、一番ということではございません。
そして、2点目としまして、これは市長に権力を集中させようとしているのではないかという質疑でございますが、そのような意図は一切ございませんので、御理解をいただきたいと思います。
教育委員会につきましては、私はより独立した機関として、その権能を高めていただくべく、教育委員さんともよく懇談の中でもお話ししておりますし、今回の組織改正におきましても、全国の議論の中では
教育委員会の必置規制の廃止、選択制等の議論が行われていますが、私の市長としての立場は、これは逆のものであって、
教育委員会は必置規制を緩和する、そういう制度になったとしても、草加市においては必要である。また、さらに独立性を高めていくべきものであるというふうに私は考えておりますので、権力を集中させようとしているということではございません。
次に、
総合政策部に財政、行革が集中しているではないかという点でございますが、これは経過的な中で、現在においては
総合政策部で総合的に全庁を挙げて効率的な財政運営、市民の皆様の税を生かすための
組織づくり、仕事を新しくつくり上げていくことが必要だということで、集中しているのは事実でございます。
しかし、日本全体で見ますと、日本が全体に発展して豊かになっていくために中央集権という体制が必要だった。しかし、一方で今のような社会になってきたときに、地方分権、地方主権、それぞれの分散が必要であると言われているのと同様でございまして、現在におきましては、当然御指摘のように集中してまいりますが、これが未来永劫ということではなく、市民の皆様に対して、この本当に大変厳しい地方に対する財政状況の変化、また制度の変革の中で、今この段階においては
総合政策部に集中していくことが市民の皆様にとってよりよい行政サービスを提供するために必要であろうということで集中をさせていただいているものでございますので、ぜひ御理解をいただきたいと思います。
以上でございます。
〔「答弁漏れ」と言う人あり〕
○芝野勝利 議長 8番、平野議員、指摘してください。
◆8番(平野厚子議員) 答弁漏れです。
まず、議論が分かれているものを所掌事務に明記することは地方公務員法に抵触するおそれがあるんじゃないかとはっきり聞いていますので、これについて御答弁いただきたい。今、御答弁ありませんでした。
それから、もう一つ、所掌事務に入れる以上、規則を制定するのか。現在はしてません。これについて御答弁がありませんでした。
それから、もう1点、青少年に関することですね。これについても現行法、それから平成20年4月1日施行の法においても、所掌はあくまで
教育委員会で、この改変、変更については
教育委員会ですよ。これについて抵触するんじゃないかという質疑をしましたので、これについても御答弁いただきたいと思います。
○芝野勝利 議長
荒井総務部長。
◎荒井 総務部長 まず、水道、下水道ですか、議論が分かれているというふうな御指摘でございますが、この部分につきましては議論が分かれているとかいうことは全くございません。
従来から上下水道については、将来的には統合をしていくべきであるという方向性を持ってきております。その中で、具体的な検討がなされてないというふうな状況もございまして、今回の組織改正において将来的な統合を具体的な時期を持ってやっていこうということで、組織的にも所掌の中に明記をしていくということで措置をするというふうな方向になったものでございます。
それから、青少年に関する事務の関係でございますが、これは先ほど申し上げましたように、現在、草加市長の権限に属する事務の一部を草加市
教育委員会に委任する規則という中で、市長が
教育委員会に委任をしております。これに基づきまして、
教育委員会が所掌し、事務を執行しているということでございます。
今回の条例の改正後、この規則につきましても改正をいたしまして、委任を解除して市長が所掌するということにするものでございます。
以上かと思います。
〔「答弁漏れ」と言う人あり〕
○芝野勝利 議長 8番、平野議員、指摘してください。
◆8番(平野厚子議員) 規則を制定するかどうかについて答弁してません。
○芝野勝利 議長
荒井総務部長。
◎荒井 総務部長 失礼しました。規則につきましては、必要な規則の制定をしていくということでございます。
以上でございます。
○芝野勝利 議長 8番、平野議員。
◆8番(平野厚子議員) ただいま御答弁あったことで、ますますこれは問題だということが明らかになりました。
もともと青少年に関することについては、市長部局の所掌事務であると。それを
教育委員会に委任するということで、
教育委員会が所掌事務としてきた。これをもとに戻すからいいんだという話ですけれども、一たび
教育委員会の所掌事務にされたということは、この改廃の権限は
教育委員会にあるんですよ。
しかも今回の議案で議会が議決することを認められているのは、文化とスポーツにかかわることだけですよ。青少年課の所掌事務については
教育委員会の議決が必要なんですよ。協議会で確認したことをもってこれを対応したのでは、これは間違いです。違いますか。
それともう一つ、規則に定めるとおっしゃいましたよね。地方公務員法に抵触するんじゃないかということを私申し上げましたけれども、地方公務員法には、職員はその職務を遂行するに当たって、法令、条例、地方公共団体の規則及び地方公共団体機関の定める規定に従い仕事をするんですよ。第35条では、「当該地方公共団体がなすべき責を有する職務にのみ従事しなければならない。」とあります。これ以外のことをやっちゃいけないんですよ。規則にないんです、今の時点で。
これから定めるとおっしゃいました。規則に定めることについても大きな問題があるんです。これは議会事務局にある資料です。地方議会用語辞典に書かれているんですけれども、規則制定の限界というのが書かれてあります。規則を制定し得るのは、法令により規則を制定すべきことが要求されている事項、機関委任事務として処理する事項、普通地方公共団体の事務で長限りの専属的権限とされている事項、条例の委任または実施のための細目に関する事項、それから、これが大事なんですよ。議会の議決事項にも属さず及び長限りで処理することとされている事項にも属さない普通地方公共団体の事務の場合である限りにおいて規則を制定することができるんです。
これは議会でこの統合について何ら議決していない中で、この統合をするということは我々に一切諮りがないですよ。執行部としての意向は前からあるのかもしれない。しかし、これは百歩譲って議会の議決事項であるというふうに言い張るのであるとしても、この中期基本計画の議決事項に載っていなければ、これは議会が一切関与してないということになるんじゃないですか。
ここで確認していればいいですよ。議会には一度もこのこと、これは議決事項ですから、これに載っていたらしようがない。けれども、これに載ってないんですよ。今後予算を決め、政策的な判断を市長から提案され、議決しなければならない事項を所掌事務に入れるということは、そして規則に制定するということは、これは法に反しているんじゃないですか。
あとはちょっと言いたいこともありますけれども、市長の答弁長くなるので。
○芝野勝利 議長
荒井総務部長。
◎荒井 総務部長 条例、規則にかかわる部分について御答弁申し上げます。
先ほど青少年に関する部分での御答弁を申し上げましたが、これは草加市長の権限に属する事務の一部を草加市
教育委員会に委任する規則というのがございます。この中で、青少年の健全育成その他青少年に関すること、さらには草加市立勤労青少年ホーム設置及び管理条例に規定する管理及び運営に関すること、こういう項目がございまして、これについては草加市長の権限に属する事務ということで、これまで草加市
教育委員会に委任をするということで事務を進めてまいったところでございます。
これについては、これまでも事務手続としてやってまいった部分でございますが、
教育委員会とこの条例の議決をいただいた段階で、正式に協議の文書を取り交わすという形になります。それに基づきまして、
教育委員会の方では
教育委員会の所掌の規則改正、市長部局では市長部局の方の所掌の規則改正というふうな形になります。
そういうことで、基本的に私どもが進めております事務につきましては、条例も含めた法令の規定の中で、その事務を処理するための規則等の改正をしているものでございます。
そして、水道、下水道につきましても、そのような法令遵守の中で限定された部分で規則改正等を行っているものでございます。
以上でございます。
○芝野勝利 議長 8番、平野議員。
◆8番(平野厚子議員) 第93号議案 職員の給与に関する条例の一部を改正する条例の制定についてお伺いします。
平成19年8月に国会及び内閣に提出された平成19年人事院勧告では、民間給与と公務員給与を比較した結果、民間が公務員を上回り、公務員給与の引き上げを勧告しました。引き上げ勧告は実に6年ぶりになります。
今回の条例改正は、この人事院勧告を受けたものだと思いますが、その具体的な内容をお示しください。
さらに、前回の給与改定によって、53歳以上の職員は給与が引き下げられることになり、現給保障によって何とか給与の引き下げは免れたものの、定年まで給料が上がらないということになっていたかと思います。
今回の条例改正によって、せっかく給料表が改善されても、前回の給料引き下げ分に飲み込まれてしまう、全く恩恵を受けないという職員もいることになるかと思います。行政職給料表の適用を受ける職員で、その恩恵を受けない職員は何名になるのか伺います。
○芝野勝利 議長
荒井総務部長。
◎荒井 総務部長 第93号議案の改正の内容につきましてでございますが、今回の改正部分につきましては、給料表の改定等、子らに係る扶養手当額の引き上げ及び勤勉手当の支給月数の引き上げがございます。
給料表の改定につきましては、一般会計における行政職で平均0.09%となり、国と同様に若年層を中心にした引き上げでございます。
扶養手当の引き上げにつきましては、少子化対策の推進にも配慮する形で、子らに係る扶養手当の支給月額を6,000円から6,500円に引き上げるものでございます。
勤勉手当につきましては、年間での支給月数を再任用職員以外の職員について0.05カ月引き上げ、年間1.5カ月分とするものでございます。
また、対象人数とその影響についてでございますが、構造改革に伴います平成19年4月に実施しました給料表の改定によりまして、給料月額が引き下げになり、現給保障を受けている職員につきましては、今回の給料表の改定におきましても引き上げの対象ではなく、人数は776人でございます。
以上でございます。
○芝野勝利 議長 8番、平野議員。
◆8番(平野厚子議員) 次に、第95号議案 財産の取得についてお伺いします。
この議案は草加市土地開発公社の所有地について、(仮称)綾瀬川左岸防災公園用地として、全体面積のおよそ3分の1を取得するものです。1万300.08㎡、24億4,001万374円、平米単価は23万6,892円になります。この積算根拠をお示しいただきたいと思います。
取得原価、利子、取得経費、管理費等をそれぞれ勘案したものと思いますが、これらについても幾らになるのか、具体的にお示しいただきたいと思います。
また、現在、この土地の時価は平米単価幾らで、時価と帳簿価格との差は幾らになるのかもあわせてお示しいただきたいと思います。
3点目は、予算に対する取得割合は幾らになるのかお示しいただきたいと思います。
○芝野勝利 議長 宮田
都市整備部長。
◎宮田
都市整備部長 第95号議案の御質疑にお答えを申し上げます。
初めに、草加市土地開発公社からの用地取得に当たりましての積算根拠につきましては、綾瀬川左岸広場の用地の全体面積が3万6,394.88㎡で、土地開発公社の帳簿価格は86億2,166万9,420円でございます。その内訳でございますが、取得原価が63億6,664万5,418円、利子が22億3,176万3,897円、取得経費が204万2,734円、管理費が2,121万7,371円でございます。
この帳簿価格を今回取得いたします面積1万300.08㎡で面積案分いたしますと24億4,001万374円でございます。
次に、現在の1㎡当たりの価格と帳簿価格との差額でございます。
平成18年度に実施いたしました土地鑑定評価額をもとに、今年度時点修正をしたところ、平成19年9月1日時点で1㎡当たり18万7,000円の評価となっております。また、帳簿価格につきましては、取得面積1万300.08㎡で、取得価格24億4,001万374円でございますので、帳簿価格は23万6,892円でございます。
その1㎡当たり単価の差額は4万9,892円でございます。したがいまして、差額金額につきましては4万9,892円に1万300.08㎡を乗じますと5億1,389万1,591円となるものでございます。
最後に、予算に対します取得価格の割合でございますが、予算額が24億4,199万2,355円、今回の取得価格が24億4,001万374円でございますので、その割合は99.91%でございます。
以上でございます。
○芝野勝利 議長 以上で、
市長提出議案に対する質疑を終了いたします。
──────────◇──────────
△市政に対する一般質問
○芝野勝利 議長 次に、市政に対する一般質問を行います。
発言通告により順次発言を許します。
12番、秋山議員。
◆12番(秋山由紀子議員) 議長さんより発言のお許しをいただきましたので、一般質問させていただきます。
なお、1番と3番を入れかえさせていただきますので、よろしくお願いいたします。
初めに、柳島治水緑地のスポーツ広場及び周辺整備に関する事柄についてお伺いをいたします。
柳島治水緑地は台風など大雨が降ったとき、辰井川流域の人たちの生命や財産を洪水から守るためにつくられた施設であります。日ごろは、池で釣りを楽しんでいる人、スポーツ広場では平日は主にグラウンドゴルフをしており、土曜日、日曜日は野球やサッカーの
子どもたちが活発にスポーツを楽しんでいます。さらには、朝夕などは犬の散歩の方や、健康に気遣う方などはウオーキングやジョギングをしたりと、多くの市民の皆様に喜んで使っていただいております。
また、草加市南西部には大きな公園やグラウンドがないということで、さまざまな方が多方面から来て、このスポーツ広場を利用されているわけでございますが、地元の皆様からいろいろと御意見や苦情などが私の方にも寄せられておりますので、今後柳島治水緑地が市民の憩いの場として地域の方々からも理解が得られるようにするために、市としてのお考えをお伺いいたします。
1点目として、遊水池におりていくスロープが全部で4カ所あります。そのうち2カ所がまだ舗装されていない砂利道であります。保育園の
子どもたちや近所の
子どもたちが遊びに来ていたり、高年者の方が散歩したりしています。そこで、バリアフリーを考慮した安全なスロープにしていただきたいのですが、お考えをお示しください。
2点目として、柳島治水緑地の外周道路の整備についてでありますが、一部砂利道のところがありますが、今後の整備予定についてお伺いをいたします。
3点目として、スポーツ広場の砂ぼこりが家の中まで入ってきて迷惑しているとの苦情が御近所の方々からありました。早速お伺いをしてお話を聞いたところ、風が強い日は玄関を閉めていても、すき間から砂ぼこりが入ってきて困っているとのことでした。また、砂ぼこりのために洗濯物は外に干せないとのことでした。
既に体育課にも苦情の電話が入っていると聞いておりますが、このスポーツ広場の防じん対策についてお伺いをいたします。
○芝野勝利 議長 鈴木建設部長。
◎鈴木 建設部長 柳島治水緑地のスポーツ広場及び周辺整備に関する事柄について、建設部にかかわります御質問にお答えいたします。
未舗装の車路のバリアフリー化につきましては、柳島治水緑地は辰井川流域における治水安全度の向上を目的として埼玉県が整備を行った河川施設でございます。台風や大雨により辰井川の水位が上昇したときに、川の水を一時的にためることで、浸水被害の低減を図っております。
柳島治水緑地の面積につきましては、約3.8haを有しており、都市部におきましては貴重な空間であることから、洪水時以外には多くの市民の方々に利用していただけるよう、草加市が平成13年度から多目的広場として整備を進め、平成17年度に完成したところでございます。
また、多目的広場の利用度を高めるため、のり面部分には階段と車路が設置してございます。車路につきましては、草加市がバリアフリー等に配慮して設置した車路が東側に2カ所、埼玉県が工事車両のために設置した砂利道の車路が北側に1カ所、南側に1カ所ございます。
砂利道となっております2カ所につきましては、もともと工事車両や管理車両等の通行を目的としてつくられておりますことから、未舗装の状態となっており、構造的にもバリアフリー等を考慮した形状にはなっておりません。このことから、車路を舗装することにつきましては、必要性や利用される方々の安全性につきまして、関係機関と協議を重ねる上で検討を図ってまいります。
次に、柳島治水緑地外周道路、いわゆる治水緑地の管理通路につきましては、全長延長が約790mで、幅員が約4.2mから6.9mでございます。
整備年度につきましては、平成17年度から平成21年度までの5カ年計画で整備を進めております。整備内容につきましては、柳島治水緑地内側に地先境界ブロック、外側に側溝を設置し、アスファルト舗装を行う内容となっております。
現在までの整備経過でございますが、柳島治水緑地南側の辰井川管理用通路側から整備を行いまして、平成17年度に167mを整備し、平成18年度には110mの整備を実施しております。ことしの工事箇所につきましては、柳島治水緑地東側道路約206mの整備をすることで、約483mの整備が完成する予定でございます。
今後の整備予定でございますが、平成20年度に柳島治水緑地北側道路の約200m、平成21年度には約107mを予定しておりまして、外周道路の整備を完了したいと考えております。
以上でございます。
○芝野勝利 議長 田中生涯学習部長。
◎田中 生涯学習部長 柳島治水緑地のスポーツ広場について生涯学習部からお答えを申し上げます。
柳島治水緑地は平成15年に本市の治水対策を目的に埼玉県が設置したものですが、その後、市として有効活用を図るべく検討を行い、県から一部管理の移譲を受けまして、平成16年から屋外スポーツ広場として市が管理を行っているものでございます。
運営につきましては、柳島スポーツ広場開放運営委員会を設置し、少年野球、サッカー、グラウンドゴルフなど現在32団体が登録をし、幅広い年齢層の方々に御利用をいただいているところでございます。
お尋ねの防じん対策につきましては、先ほどお答えいたしましたとおり、施設の設置目的が治水対策にあることから、河川法等により施設内への構造物の設置が認められてないため、防じん対策に有効な散水設備の設置等ができないのが現状でございます。
しかしながら、ほこりが立ちにくいようグラウンド表面の湿度を保つため、強風時には塩化カルシウムを散布したり、広場の周囲に敷設された側溝の流下機能を半減させるなどの対策を講じているところでございます。引き続き可能な限り対応を図ってまいりたいと考えております。
以上でございます。
○芝野勝利 議長 12番、秋山議員。
◆12番(秋山由紀子議員) 御答弁ありがとうございました。
柳島治水緑地で多くの市民の皆様に喜んでスポーツをしていただくためにも、また地域の方々に迷惑をかけないように、これからも防じん対策を検討していただきたいことを要望して、次の質問に移らせていただきます。
婦人科検診に関する事柄について。
初めに、乳がん検診、子宮がん検診についてお伺いをいたします。
現在、我が国では年間32万人を超す人たちががんで亡くなっています。亡くなる人の3人に1人という割合になっています。その中でも最も増加率が高いのが乳がんであり、次に高いのが子宮がんであります。
30歳から64歳までの女性の乳がんによる死亡率は第1位で、30人に1人がかかる病気とも言われております。乳がんは早期発見、早期治療が必要であり、また早期に診断できれば、手術も簡単に済み、乳房も温存することができます。
次に、子宮がんについては、年間約7,000人の女性が新たにがんと診断され、2,500人の女性が死亡しているのであります。子宮がんには子宮頸がんと子宮体がんの2種類あります。子宮頸がんについては症状がないため、発見がおくれてしまうおそれがあり、やはり早期発見、早期治療が必要になってまいります。また、子宮頸がんについては年齢層が若年化しており、20歳代から始まり30歳代がピークとなってきました。
このようながんにかからないためには、まずは検診を受けることが最重要になってまいります。
私の友人がことしの春、子宮がんの手術を受けたのです。彼女は日ごろ健康には大変自信があり、仕事に、家事に、地域のボランティア活動にも一生懸命に活躍されていました。
ある日、体調の変化に不安を感じ、かかりつけの病院に行き検査を受けたところ、子宮頸がんだとわかったのでした。その後、子宮体がんも見つかり、すぐに手術を受けることになりました。幸いにも順調に回復した彼女が語ってくれました。「何も症状がないときに検診を受けておいた方がいいよ。症状が出てからでは、私のように痛くてつらい目に遭ってしまうからね」と。
私も彼女が語ってくれた体験をむだにすることがないよう、しっかりと検診の重要性を訴えていこうと思いました。
そこで、草加市におきましても、乳がん検診や子宮がん検診は実施されておりますが、まず1点目として、乳がん検診、子宮がん検診の内容についてお伺いをいたします。
2点目として、検診を受けない方の理由については、面倒くさい、時間がない、費用がかかるとのことですが、受診率向上のためにどのような取り組みをされているのかお伺いをいたします。
3点目として、乳がん、子宮がんともに罹患率が上昇しているにもかかわらず、平成17年度から2年に1回の検診となってしまいました。早期発見は検診しかありませんし、がんは特に早期発見が命を守り、医療費の抑制にもつながってまいります。そのような観点から、1年に1回の検診体制に戻すべきではないかと思いますが、どのようなお考えなのかお伺いをいたします。
次に、本年2月定例会で質問いたしました妊婦健診について再度お伺いいたします。
奈良県で、妊婦さんが病院をたらい回しにされ死産したということが大変な問題となりました。その原因は、実は出産前の定期健診を受けていなかったため、かかりつけの病院がなかったということでした。
12月5日付けの毎日新聞に大きな見出しで「健診ためらう妊婦 経済的不安で増加」とあり、妊娠、出産に伴う経済的な不安などで医療機関への受診をためらい、かかりつけ医を持たない妊婦がふえ問題になっていると書いてありました。
妊婦健診を一度も受けないまま、産まれそうになってから病院に駆け込む飛び込み出産は、命にかかわる危険が高まり、病院側から受け入れを拒否される原因にもなっています。このような飛び込み出産を防ぐには、妊婦健診をもっと受けやすくする環境づくりが必要となってまいりました。
定期健診の費用負担については、前回の質問で申し上げましたが、保険が適用されず実費負担のために経済的な負担も大きいわけであります。
そこで、国では公明党が妊婦健診に対する公費助成の拡大を一貫して主張した結果、厚生労働省は今年度、妊婦健診助成を含む少子化対策に充てる地方交付税の配分額を平成18年度の330億円から700億円に倍増いたしました。最低5回分の妊婦健診費用を公費で負担するよう各自治体に要請があったようでありますが、再度お伺いをさせていただきます。
公費負担を2回から5回に拡大することについて、その後どのように検討されてきたのかお伺いをいたします。また、他の市町村の状況もあわせてお伺いをいたします。
○芝野勝利 議長 石田
健康福祉部長。
◎石田
健康福祉部長 婦人科検診について順次お答え申し上げます。
まず、乳がん、子宮がん検診についてでございます。
乳がん検診の内容といたしましては、40歳以上で前年度に市の乳がん検診を受診されていない方に医師による問診、視診及び触診、同時にマンモグラフィを実施いたします。このマンモグラフィの読影につきましては、マンモグラフィ検診精度管理中央委員会で認定されました医師及びレントゲン技師が行います。
次に、子宮がん検診の内容でございますが、20歳以上の前年度に市の子宮がん検診を受診されていない方に問診、視診、子宮頸部の細胞検査、内診を実施いたしまして、また子宮頸がん検診対象者のうち、問診の結果、最近6カ月以内に不正出血、月経異常等があり、医師が必要と認めた方に子宮体部の細胞検査を行うものでございます。
次に、この受診率向上のための取り組みでございますが、広報「そうか」、健康カレンダー、ホームページ等での周知はもとより、幼児健診の対象の保護者、健康教室等の参加者へのリーフレットの配布、産婦人科医院への申し込みはがきの設置、さらには商店街の電光掲示板等を活用いたしました周知を図っているところでございます。
今後におきましては、これらに加えまして、町会等への回覧、保健センターだより、産婦人科以外の医療機関並びに公共機関への検診申し込みはがきの設置、これらを追加して周知をさらに図ってまいります。
次に、乳がん、子宮がん検診の通年実施についての考えを申し上げます。
厚生労働省のがんに関する
検討委員会の報告書によりますと、乳がんの場合、がん発生率から検証した結果、2年に一度とすることが適切であるとしてございます。また、子宮がんの場合、2年から3年に一度の受診頻度で、その有効性が示されているとの報告をもとにいたしまして、実際に市町村が実施、管理する体制等を勘案し、2年に一度とすることが妥当であるとされております。
これらの通知を受けまして、本市では平成17年度から隔年実施としたところでございまして、平成20年度におきましても、これまでどおりの実施と考えてございます。
次に、妊婦健診についてお答え申し上げます。
まず、公費負担の拡大についてでございますが、本年1月16日付けで厚生労働省から「妊婦健康診査の公費負担の望ましいあり方について」と題する通知がございまして、各都道府県あてに出されました。
この通知では、
子育て支援の一環としまして、5回程度の公費負担による妊婦健診を実施するよう、各都道府県は管下市町村に周知徹底をするようにと、そういうものでございました。
これを受けまして、本市を含む5市1町で組織いたします東部地区保健衛生事務連絡協議会におきまして検討を進めてまいるとともに、県が立ち上げました妊婦健康診査実施検討会に越谷市が5市1町を代表して参加し、検討を重ねてまいりました。
その結果、本市では平成20年度から公費負担をこれまでの2回から5回に拡大して実施する方向で検討してございます。なお、埼玉県の情報によりますと、他市町村もほとんど平成20年度からすべて5回実施する予定と伺ってございます。
以上でございます。
○芝野勝利 議長 12番、秋山議員。
◆12番(秋山由紀子議員) 御答弁ありがとうございました。
平成20年度より実施する予定とのことでありました。市立病院の産科も来年度より拡大をされますので、妊産婦の無料健診の拡大が草加市の少子化対策へさらにバックアップになるのではと期待しております。
実施に当たり、さらに確認をさせていただきます。
3点再度お伺いをさせていただきます。
1点目として、5回に拡大された場合、1回から5回までの健診の内容はどのようなものかお伺いをいたします。
2点目として、公費負担を拡大することによって、予算についてはどのようになるのかお伺いをいたします。
3点目として、平成20年度から実施した場合、平成19年度中に妊娠届が出され、平成20年4月以降に出産の予定の方についてはどのように対応していくのかお伺いをいたします。
○芝野勝利 議長 石田
健康福祉部長。
◎石田
健康福祉部長 再質問にお答え申し上げます。
まず、健診内容でございますが、1回目から5回までの共通項目といたしまして、問診及び診察、血圧、体重測定、尿化学検査がございます。血液検査につきましては、2回目を除きまして共通検査項目となってございます。
このほか1回目の検査項目としまして、子宮頸がん検診、不規則抗体・C型肝炎抗体検査が、1回目及び4回目にグルコース、いわゆるこれは血糖検査でございます、これが新たに追加されております。このことによりまして、2,300人程度の方が必然的に子宮がん検診を受診されることとなります。
2点目の公費負担拡大に伴います経費でございますが、約8,700万円と見込んでございます。
3点目、平成19年度中に妊娠届をされた方に対する対応でございます。平成20年4月以降に御出産を予定されている妊婦さんに対しましては、例えば受診票を追加配布することになるものと思われます。その詳細につきましては、今後検討する中で、妊婦さんに不公平が生じないよう配慮してまいりたいというふうに考えてございます。
以上でございます。
○芝野勝利 議長 12番、秋山議員。
◆12番(秋山由紀子議員) 御答弁ありがとうございました。
次に、ふれあいの里に関する事柄についてお伺いをいたします。
ふれあいの里は平成17年9月に開設され、早いもので2年が過ぎました。小さなお子さんから高年者まで、世代を超えて幅広く地域の皆様から喜んで使っていただける高年者福祉センターとして、今や重要な役割を果たしていただいております。
さらに使いやすい施設へと、ふれあいの里を利用されている方や、この周辺にお住まいの方からさまざまな御意見、御要望をいただいておりますので、ここで質問させていただきます。
施設内の管理についてお伺いをいたします。
1点目として、施設内において研修室など各部屋、またトイレなどの館内の表示がないため、目的の部屋に行くとき迷ってしまうことがあるそうです。この館内表示については改善はできないのかお伺いをいたします。
2点目として、1階の交流広場では、小さなお子さんを遊ばせに来ているお母さんが多くいらっしゃいます。高年者の方も小さなお子さんが自由に楽しくにぎやかに遊んでいる様子を大変ほほ笑ましく見ておられます。
このような雰囲気がとても大事なことのように思いますが、その際、反対側にある事務室の窓口では話が聞こえないことがあったり、電話の応対にも支障を来すことがあるようです。
そこで、事務室の窓口に何か防音対策はしていただけないかお伺いをいたします。
3点目として、ふれあいの里が開設してから、トレーニングマシンの寄贈があり、しばらくの間多目的室に置き、使える状態になっていたようです。しかし、余り利用されることがなく、現在は物置にしまわれていました。この使用していないトレーニングマシンを活用して介護予防、健康づくりの事業を検討していただけないかお伺いをいたします。
平成16年6月定例会において、飯塚議員がパワーリハビリについて質問しており、そのときの答弁に、「今後、介護を必要とする方の増加が見込まれる中、筋力トレーニングを活用した体力の維持向上は、これからの介護予防の重要な柱となるものというふうに認識しておりますので、今後さらに研究してまいりたいと考えております」とありました。
ふれあいの里における高年者のトレーニング事業について、ぜひ前向きに検討していただきたいと思いますが、お考えをお伺いいたします。
4点目として、2階には図書コーナーがあり、子ども向けの本から大人向けの本までいろいろな種類の本が置いてあります。そこでは、数人の高年者が静かな空間の中で読書を楽しんでおり、小さなお子さんが絵本を見る雰囲気ではなく、1階の交流広場まで絵本を持っていき、そこでお母さんと一緒に見ているようであります。この際、1階に子どもの図書コーナーを設置することはできないのかお伺いをいたします。
次に、送迎バスについてお伺いをいたします。
ふれあいの里の送迎バスは、開設当時は中型バスであったと思いますが、途中から大型バスに切り替えられました。社会的に経費節減が叫ばれている中、市民感情として大型バスが川口草加線や遊馬通りなど決して広いとは言えない県道を走っている。しかも数人しか乗っていない。もったいないと、地域のたくさんの方々からお声をいただいております。
そこで、1点目として、この大型バスの車検のときなどに中型バスに変更することはできないのかお伺いをいたします。
2点目として、現在バスの停留所は谷塚便6カ所、草加便8カ所しかありません。高年者の中には送迎バスを利用したいが、バス停まで歩いて行くには少し遠いので、あきらめているという方もおりますので、もう少しバス停をふやすことはできないのかお伺いをいたします。
3点目として、送迎バスの窓に黒いフィルムが張ってあるようですが、福祉バスには適さないように思います。その理由についてお伺いをいたします。
○芝野勝利 議長 石田
健康福祉部長。
◎石田
健康福祉部長 ふれあいの里に関する事柄につきまして順次御答弁申し上げます。
初めに、館内表示に対する改善についてでございます。トイレなどのドア部分に表示板を取りつけるなど、御利用なされる市民の皆様に安心して施設サービスを楽しんでいただけるよう、これまでにも改善をしてまいりました。今後におきましても、引き続き必要な改善を図ってまいりたいというふうに考えてございます。
次に、事務室窓口での防音対策でございますが、来院される皆様への対応や事務室内での電話対応などでの不都合が解決できるよう、指定管理者と協議しまして何らかの対応を図ってまいりたいと考えてございます。
次に、トレーニングマシンを使った健康づくり事業の取り組みについてでございますが、今後の高年者の健康づくりが大事になってまいりますことから、施設サービスにおきましても、介護予防等の意識づけが図れるような取り組みができないか検討してまいりたいと考えてございます。
4点目の2階の図書コーナーを1階、2階に分けることについてでございますが、利用者の利便性の向上等を踏まえて必要な検討を行ってまいります。
次に、送迎バスについて申し上げます。
まず、大型から中型バスへの変更ができないかという御質問でございますが、現行の大型バスにいたしました理由としましては、一度に同一のすこやかクラブの会員全員の方を送迎できるように考えたことから、大型バスに決定したものでございます。
したがいまして、中型バスに変更いたしますと、この対応が非常に困難になってしまいますことから、バスの大きさの変更は現時点では難しいものと考えてございますので、よろしくお願い申し上げます。
2点目の停留場所の増設についてでございますが、停留場所をふやすためには、草加市内に無数にございます大型バス通行禁止区域の利用につきまして、草加警察署に御相談し、その制限を解除する必要がございます。したがいまして、利用者の利便性のみでは増設の判断が難しい場面もございますが、可能な限り市民の御要望に沿う形で対応させていただきたいと考えてございます。
最後に、送迎バスの窓ガラスが黒い理由でございます。現在、窓ガラスが黒いのは決してフィルムを張っているものではございません。窓ガラス自体が濃色ガラスというガラスでありますことから、黒くなっているものでございます。このような窓ガラスは紫外線の遮断や直射日光による室内温度の上昇の防止、ひいては省エネの促進に効果がありますことから、この濃色ガラス装備のバスを導入しているところでございますので、よろしくお願い申し上げます。
以上でございます。
○芝野勝利 議長 12番、秋山議員。
◆12番(秋山由紀子議員) 御答弁ありがとうございました。
送迎バスに関しては、すこやかクラブの会員の利用に対応できるように大型バスに決定したとの答弁でした。いろいろと制約があるようですが、地域住民や利用者の方々の要望に沿った送迎バスになるよう、前向きに今後も検討していただきたいことを要望して、一般質問を終わらせていただきます。
○芝野勝利 議長 14番、浅井喜久男議員。
◆14番(浅井喜久男議員) 議長さんより発言の許可をいただきましたので、これより一般質問をさせていただきます。
今回の通告は1項目であります。
私は昨年12月の定例会で、一般質問において、農業行政について質問させていただきました。その中で、行政とJA草加市、また農業者の連携が良好な関係をとれていることを感じました。
その中で、まだまだ都市農業を取り巻く環境は厳しいものがありますので、あえて質問させていただきます。
初めに、農協との連携についてであります。
草加市では、昨日までの12月8日、9日にかけて農業祭が開催されました。ことしで39回目になるとのことです。大きなイベントでありまして、農家が丹精してつくった農作物が550点も出品され、2日間にかけて大変な盛況ぶりでございました。
この農業祭は草加市と農協、また農業委員会と市内の生産農家が主体となって開催するものであります。農業関係者の連携がよく、今後も継続していってほしいと思うすばらしいイベントだったと思います。
また、ことしJA草加市では合併の話がございまして、先月、11月20日に農協で臨時総会を開き、JAあゆみ野との合併が了承され、11月26日に調印式が行われました。これにより、平成20年4月1日に新生JAあゆみ野が誕生します。これにより、農協の経営基盤が強化され、大きな組織となり、本店が川口市に置かれますが、草加市への影響が懸念されるところでございます。大変寂しい思いであります。
また、これまで草加市とJA草加市が互いに連携を進めてきました農業振興策への影響が心配されますが、合併により草加市を中心とした連携事業がおろそかになってしまうのではないか。今後、草加市としてJAとどのように連携し、農業振興施策を進めていくのか、お考えをお示しください。
次に、生産緑地についてでございます。
草加市内では、農地や緑地が減少していく中で、農業者は生産緑地制度を利用しながら農地の保全をしていますが、生産緑地制度を受けないで農業を営む方たちもいます。
そこで、1として、草加市は他市に比べ生産緑地を積極的に指定していると伺っております。追加指定できる要件はどのような農地かお示しください。
次に、2として、最近の農業者の後継者不足、子どもが農業経営を引き継がないなどの問題があるが、ここ3年間で新たに生産緑地として追加指定された面積はどれほどか。また、生産緑地の解除を申し出る農業者さんもいると聞いているが、どのような理由で生産緑地を解除しているのか。さらに、ここ3年間の解除面積はどのくらいかお示しください。
3として、生産緑地を増加させる方法として、農業者へのPRが必要だと思いますが、どのような取り組みをしているのか教えてください。
4として、生産緑地等農地を減少させないための農業振興策として、後継者の育成を図ることが重要だと思います。市としてどのような施策を推進していくのかお尋ねします。
続きまして、観光農園についてでございます。
私の知人がことし8月にブルーベリー狩りの観光農園を始めました。私はその光景を見たときに、草加市内でこういう観光農園ができる。ああ、すばらしいことを考えたなと思ってつくづく感心し、これからの草加市内での農地の保全を図る上でも、また都市農業としての利点を生かした取り組みが必要になってくると思います。消費者である多くの草加市民が都市農業にふれることができる農業形態、また市民農園や体験型農業のほか、近年にイチゴ狩りやブドウ狩りなどの観光農園が農業形態の一つとして見直されていると思いますが、草加市でもこの取り組みについてもっと強化できないでしょうか、お示しください。
最後に、農業用水路について。
ことしの夏、近隣を流れる農業用水路で、私の地元で谷古田用水というのがありますが、そこの谷古田用水で水質が悪化しまして、ごみや草などが投げ込まれる状態になりました。
この谷古田用水は、まだ農作物であるお米などに必要とされる用水の一つであります。このお米に対して多大な支障を来すことになります。一刻も早く対処しなければなりませんが、このような中、埼玉県上田知事によると、埼玉県は県土に占める河川の割合が日本一であり、この特徴を生かし、水辺空間の創造や川の再生を図っていくと公約されています。
近年の都市化、住宅の混在化が進展する中で、市内のほとんどの農業用水は水質が悪化しており、農業用水としての機能に支障を来していますので、ぜひしっかりとした維持管理をしていただきたいと思うところであります。農業用水路の維持管理対策をどう考えているのかお示しください。
以上4点、よろしくお願いいたします。
○芝野勝利 議長 長濱
総合政策部長。
◎長濱
総合政策部長 農業行政につきまして順次お答えを申し上げます。
初めに、農協との連携についてでございますが、御質問にもございましたとおり、農業政策を推進する上で、市と農協との連携は大変重要であると認識しているところでございます。
これまでにも行っておりますが、休耕地を利用した花の作付などの景観形成作物の振興事業や農業祭、市内農作物の作付状況調査など、農業政策におきますさまざまな施策につきまして、農協と連携をさせていただき、農業者の皆様の御期待に沿った事業を展開するよう努めてまいります。
次に、草加市農協とあゆみ野農協との平成20年4月1日での合併が示され、本店が川口市に置かれることとなることから、農業振興施策をどのように進めていくのかについてでございますが、両農協合併の目的は、将来にわたっての営農と農業者の生活を創造し、農協の事業機能を発揮、強化することと伺っているところでございます。
今後は経営基盤の強化を図り、足腰の強い農協としてさらに経営を拡大し、これまでの支援策を強化していくとのことでありますので、市といたしましても、引き続き農協と連携した農業支援策を実施してまいりたいと、このように考えております。
あわせまして、市内農業団体の母体でございます草加市農業振興協議会の組織に組合長に参加をいただくなど、都市農業振興につきまして一体となって各種施策を検討、実施していくとともに、市内農業の発展のために農協との連携を充実させてまいりたいと考えております。
続きまして、生産緑地など農地を減少させないための取り組みについてでございますが、農業者が農地を保全し続けることが困難となってしまう要因の一つに、農業従事者の高齢化と後継者不足が上げられるところでございます。
後継者問題は、全国的に抱えている課題であり、市内農業の実態を見ましても、平成8年に763戸ありました農家数が平成18年には629戸と、10年で134戸減少している状況でございます。
こうした中、後継者対策の取り組みといたしまして、市内農業後継者の方々に草加市農業青年会議所を組織していただきまして、農業技術にかかわる研修や情報共有、体験農業などのPRイベントを通じた市民の皆様との交流など、若手農業者が連携できます都市農業の育成活動を行っていただいておるところでございます。
特に、生産者と消費者が直接ふれあう場は、農業者の皆様の生産意欲の向上につながっているものと考えており、現在こうした活動に対しまして、事業費の一部を補助するなどの支援を行っているところでございます。
また、意欲のある安定した農業経営を目指す認定農業者につきましては、現在30名の方を認定させていただいておるところでございます。
また、本年は農協、埼玉県とも連携をいたしまして、新規就農者や若手農業者を対象にチャレンジ農業講座を開催させていただきまして、農業経営に必要な研修を実施させていただいているところでもございます。
このような普及支援活動を通じまして、地域の担い手となります意欲のある後継者の育成を図ってまいりたいと、このように考えておるところでございます。
次に、観光農園が注目されているが、草加市でも取り組みを強化できないかとの御質問でございますが、草加市内では現在、既に数件の農業者ではございますが、観光農園としてブドウ狩り、ブルーベリー狩り、芋掘りなどの観光型農業に取り組んでいただいております。
御質問にもありましたとおり、近年ではイチゴ狩りなどが大変人気を博しておりまして、埼玉近県などではシーズンになりますと大変な人出でにぎわう大型の観光農園が増加している状況にございます。
こうした観光農園を初めとして市民農園、体験農園、直売所などの地域住民と交流できます拠点を整備していくことは、都市住民のニーズをとらえた農業経営として、今後の都市農業においても有効であると考えられますことから、現在、草加市では県、市内の観光農園を行っております農業者と連携をいたしまして、体制を整備していくための勉強会の実施を企画、検討しているところでございます。
設備投資など農業者の負担も少なくないことから、今後は事例研究などを通しまして、事業としての見きわめをしながら、農業者の皆様と実施に向けた取り組みを行ってまいりたいと考えております。
次に、農業用水路を取り巻く環境が悪化する中で、維持管理対策をどう考えているかについてでございますが、御質問にもございましたように、草加市及び周辺市におきましては、水稲作業者が減少し、特に市街化区域内では農業用水を必要とする水田がほとんどなくなってしまったことから、一部の農業用水路においては、雨水などの排水機能を兼ねた都市型水路となっているところもございます。
このような状況にはありますが、農業用水路の維持管理について、幹線水路であります葛西用水におきましては、除じん機を活用いたしまして、用水に流れ込んだごみの除去を行うなど、農業用水の確保を行っているところでもございます。
今後につきましても、土地改良区や流域市町などの関係機関と連携いたしまして、良好な用水の確保を図ってまいりたいと考えているところでございます。
また、葛西用水や八条用水、幹線水路等の各水田を結びます水路の維持管理につきましては、用水と水路の受益者でございます農業者の皆様が主体となりましてしゅんせつ作業を実施していただいておるところでございます。
この作業につきましては、柿木町及び青柳八丁目の主に市街化調整区域を対象に実施をしており、水田に張りめぐらされております水路にたまった泥やごみの除去、また水流を妨げる雑草の刈り取りを行うもので、市ではこうしたしゅんせつ作業にかかわります費用の一部を補助するとともに、作業によって取り除かれましたごみの回収などを行っているところでございます。
今後におきましても、農業者の皆様と連携しながら、営農に必要な農業用水を確保してまいりたいと考えているところでございます。
また、渇水期におきます環境用水として工業用水の導入を行いまして、冬水の親水性を確保してきたところでございますが、今後におきましても、親水機能を高めるための対策に取り組みまして、水質の悪化やごみの投棄を未然に防止するよう効果を高めてまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
以上でございます。
○芝野勝利 議長 宮田
都市整備部長。
◎宮田
都市整備部長 農業行政につきましての御質問のうち、都市整備部にかかわる御質問につき御答弁申し上げます。
生産緑地につきまして、初めに、草加市独自の生産緑地地区の追加指定基準についてでございますが、草加市独自の追加指定基準につきましては、一つとして、幅員4m以上の道路に接道し、面積が2,500㎡以上の農地であること。また、幅員4m以上の道路に接道し、面積が500㎡以上の農地につきましては、一つとして、都市計画マスタープランで位置づけられた密集市街地にかかわる農地、一つとして、都市計画マスタープランで位置づけられた水とみどりのネットワークに係る農地、一つとして、都市施設の予定地にかかわる農地、一つとして、公園公募対象地域に該当する農地、一つとして、庭先販売農家が耕作している農地、最後に、防災協力農地に登録した農地、これらのいずれかに該当する場合、生産緑地地区として指定することが可能となります。
次に、新たに生産緑地として追加指定された面積でございますが、現在、市内では102.27haの生産緑地地区がございまして、市街化区域内農地の約54%が生産緑地地区として指定しております。
生産緑地の追加指定面積の推移でございますが、過去3カ年では平成16年度約1.18ha、平成17年度約0.46ha、平成18年度約0.54haでございます。
また、生産緑地が解除となった理由でございますが、生産緑地地区を解除するには、主たる従事者の死亡もしくは農業に従事することが不可能になるような病気や故障が生じた場合のみ認められておりますので、このような事由が生じた場合に限り、解除しております。解除面積につきましては、平成16年度約1.31ha、平成17年度約0.17ha、平成18年度約1.29haでございます。
最後に、生産緑地追加指定へのPRについてでございますが、生産緑地地区の追加指定を実施していくことを広く農家の皆様に認識していただくために、広報「そうか」で周知を行い、また農業委員会との連携を図り、農業委員会の総会や農業委員さんが集まる説明会などにおきましてパンフレットを配布するなど周知をしているところでございます。さらに、農協にもポスターの掲示を依頼し、できるだけ多くの農家の方々の目にふれるようPRに努めているところでございます。
以上でございます。
○芝野勝利 議長 14番、浅井喜久男議員。
◆14番(浅井喜久男議員) 最後に、要望して終わりたいと思います。
ただいま生産緑地について御答弁ありがとうございました。
草加市内では生産緑地の指定を受けている農地は今55%あります。そのほかの四十数パーセント、生産緑地の指定を受けないで農業を営む方たちがおります。この方たちの農地の保全のためにも、今後行政として何らかの支援策、補助ができないものかを望みまして、終わらせていただきます。
○芝野勝利 議長 以上で、本日の日程は終了いたしました。
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次会日程報告
○芝野勝利 議長 明12月11日は午前10時から本会議を開き、市政に対する一般質問を行います。
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△散会の宣告
○芝野勝利 議長 本日はこれにて散会いたします。
午後 3時07分散会...