◆太田博希
委員 要望ですけれども、先ほどお願いした
世帯数が見えてきたりすると、より具体的になるわけですよね。そうすると、住民の危機意識というのが高まりますので、例えば各地区で
自治会長さんの会議とかございますよね。そういったところに、場合によってはそういう
資料を提供して
説明していただいて、リーダーシップを発揮して地元でやってくださいというような、そういったことも年に1回ぐらいやっていただくのもいいかなと思いますので、お忙しい中ですけれども、ぜひそういうお取り組みもしていただきたいと思いますので、
要望という形でよろしくお願いします。
○
中村正義 委員長 ほかにご質疑、ご意見がないようですので、今後の
調査予定方針等について
委員長より申し上げさせていただきます。
土砂災害は一度発生すると市民の
生命や財産に甚大な損害を与えるものであり、その
防災対応は非常に重要なものであると認識しているところから、当
委員会として、今後もその
状況や効果を注視するとともに、
状況に応じて適宜
調査研究をしてまいりたいと思いますが、よろしいでしょうか。
(「異議なし」と言う者あり)
○
中村正義 委員長 ご異議がなければ、そのようにさせていただきたいと思います。
(休憩)
△
議請第1号
狭山市におけるパートナーシップの
公的認証と
性的少数者に関する諸問題への取り組み
に関する請願
△説 明
◎笹本英輔 議員 改めまして、こんにちは。
本日は
総務経済委員会中村
委員長を初めといたします
委員の皆様には、貴重なお時間をいただきまして本請願のご審議をいただけますこと、深く感謝を申し上げます。ありがとうございます。
また、関係各位、紹介議員として名を連ねていただきました議員の皆様、会派の皆様にも重ねて御礼を申し上げます。
さて、本日は、
狭山市におけるパートナーシップの
公的認証と
性的少数者に関する諸問題への取り組みに関する請願の
説明者として、本請願の趣旨を
説明させていただきます。
本請願は、近日、政令市を初めとしまして、さまざまな自治体で実施の運びとなっております同性同士を含めたパートナーシップの
公的認証について、
狭山市でも制度導入に向けた協議を開始していただきたく、ご提案差し上げるものであります。
近年、民間
調査などで、性的マイノリティの方─レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダー、総称してLGBTと呼称されることが多くありますが、こうした方々が人口の約8%存在し、その多くが社会生活上で深刻な困難を
感じているという実態が明らかになってきております。困難の背景には、性別は男女のみであり、恋愛
対象は異性のみという社会的通念があり、これらへの理解が進んでいない
現状がございます。
多様性が広がってきている現代におきまして、同性同士での生活を営みたいという方に向けて行政として制度を整え、少数者が当たり前のように生活ができる環境や社会的意識を醸成していくことは極めて重要であります。しかしながら、日本全体に古くから根強い偏見があるのも、また事実でございます。今後は、
性的少数者の方々への理解をこの
狭山市でどのように広げていくのかが大きな課題であり、このため皆様にお諮りをいただくわけでございます。
パートナーシップの承認制度ができれば、
市内各所にこの制度を
周知するためのパンフレット等が置かれ、市民の皆様に理解の輪が広がっていくことが想定されます。理解の促進こそが差別解消につながり、誰もが自分らしく生きられる社会につながっていくことが期待されます。日本全体としましては法
整備が追いついていない中、これらの方々の日常生活や社会生活における不利益が、生きづらさ、住みにくさなど、本人の努力とは別にするところで困難をもたらしているということであれば、自治体として当事者に寄り添う取り組みは当然の責務であり、この協議を開始することは時宜にかなった取り組みであると考えております。
当事者環境を整えるだけにとどまらず、社会生活の中で性の多様性を認め、誰一人取り残さない社会に
狭山市が成熟していくことを祈念いたしまして、本
説明とさせていただきます。
なお、請願書に添付されました署名簿の取り扱いにつきまして、1点附帯して
説明させていただきます。
今回、請願書に添付された署名簿の取り扱いにつきましては、全国市議会議長会
事務局に確認いたしましたところ、請願書に添付される署名簿への署名は、請願者の一員となることを前提としたものであるはずなので請願者に含めるものとし、それぞれの市議会規則で定める要件を満たす内容で署名されなければならないとの
説明がございました。
今回の請願書につきましては、提出時に請願者に署名簿の取り扱いを確認しております。請願者は一人であり、添付した署名簿は請願の趣旨に賛同したという人たちではありますが、これらの賛同者を請願者と同等の扱いにはしないでいただきたいとのことでありました。
狭山市議会規則には、請願者を取り扱う要件は規定されておりますが、今回のような賛同者をどのように取り扱うかについては定めがございません。したがいまして、今回の署名簿につきましては、氏名のみで記載されたものが含まれておりますが、請願者の意向と署名者の意思を尊重し、参考
資料として取り扱うべきものと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
以上で
説明とさせていただきます。慎重審議よろしくお願いいたします。以上です。
△質 疑
◆
磯野和夫 委員 ご
説明ありがとうございました。
今、ご
説明の中で、いわゆる
性的少数者の方が深刻な困難を抱えていらっしゃるというご
説明でしたが、できれば具体的に、深刻な困難とはどういうことなのかお示しいただければと思うんですけれども。
◎笹本英輔 議員
性的少数者の困難の具体的な課題につきましては、まず青少年期にありましては、具体的に相談できる相手がおらず悩みを抱え、場合によっては自傷行為に至ったり自死を考えたりするという事例が多く報告されております。また、成人して同居生活を営む家族状態にあられる方々につきましては、例えば入院をするときに集中治療室に入るには家族でないと入室ができないということで入室を断られることや、また、本人の意識がなく手術の同意が必要な場合に手術の同意ができないといったようなことが報告されております。以上です。
◆
磯野和夫 委員 今回の請願の趣旨は、こういった
性的少数者の方のそういった困難を解消していくという、そういう制度を検討してもらいたいということですけれども、制度のあり方、いろいろなものがあると思うんですが、そういった、例えば他市でいろいろな取り組みがされていますけれども、
狭山市においてどういう制度といいますか、形がいいと思っていらっしゃるのか。検討してくださいということですけれども、どういう制度が好ましいというふうに思っていらっしゃるか、その辺、もしわかりましたらお願いします。
◎笹本英輔 議員 制度の導入に当たりどのような形が望ましいかということにつきましては、まず
狭山市全体に、
性的少数者に対するご理解が市民の皆様に広がっていくということが一義的に重要と考えておられるということでございました。
渋谷区ですとか世田谷
区ですとか、条例の中で実施しているもの、または要綱の中で実施しているものがありますが、まずはパートナーとして家族同然の生活を営める最低限の認証許可が認められる、そうした形が望ましいというふうに確認しております。以上です。
◆三浦和也
委員 紹介議員の方のご
説明ありがどうございます。
パートナーシップ承認制度の創設に向けてということなんですが、パートナーシップ承認制度というものがどういうものなのかについてご
説明いただきたいんですが、婚姻制度との違いというか、また、同じ
部分だとか、その辺についてはどのようなことなのかご
説明いただければと思います。
◎笹本英輔 議員 ご質問いただきました婚姻関係と承認制度の差異につきましては、まず婚姻制度につきましては、これは当然皆様ご存じのことかと思われますけれども、扶養控除等の税制優遇から始まり、また、行政サービスにあっては、例えば住民戸籍に関すること、医療・福祉に関すること、そうしたことが挙げられます。民間の内容につきましては、例えば先ほど申し上げましたような医療関係、福祉関係の現場での同意
事項または不動産関係の契約
事項、そうしたことが考えられます。
パートナーシップ承認制度につきましては、例えば近隣自治体のみならず、
渋谷区ないし世田谷
区、先ほど申し上げました事例で申し上げますと、行政サービスとしましては、区営
住宅等への使用申し込みに係るもの、もしくは
渋谷区の事例でいきますと、勤労者福祉公社の会員の場合、祝い金や弔慰金が家族扱いということで出ること、伊賀市では市民病院へ家族同様の扱いで入院もしくは申し込みができること、結婚祝い金や銀婚祝い金が出ること、そうしたことを確認しております。
なお、パートナーシップ承認制度につきましては、税制優遇や扶養控除等の優遇は受けられないということが差異であります。以上です。
◆
猪股嘉直 委員 ぜひ進めていっていただきたいという立場からの質問なんですけれども、具体的に自治体名が挙がってきていて、そういったところでは、この議論が進んでいるということなわけですけれども、全国的な機運というか、国の中でもいろいろなご意見があって、議員さんの中では反対するような形の意見もあって騒ぎになったこともありましたけれども、全国的あるいは国としての機運というか、そういったものが今どのようになっているのか、その点だけ1点お願いします。
◎笹本英輔 議員 こうした取り組みへの全国的な機運につきましては、高まりを徐々に見せてきているというのが実態であります。背景につきましては、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)等で、個人が全国・全世界に向けて発言する機会がふえてきた、そうした人々がつながりを見せることがふえてきた、こうしたことがさまざまな諸問題に対する提案、提言につながってきているというふうに考えております。
なお、オリンピック憲章等にも性的指向による差別の撤廃というようなことがありまして、G7の国々の中でも、こうした取り組みについて認めていくという国がふえて、婚姻関係も認めるというような国がふえております。そうしたことを受けて、日本でも同様にこの機運が高まっているということを確認しております。以上です。
◆
西塚和音 委員 私もこの制度に対しては賛成の考えから1点だけお聞きしたいんですけれども、三浦
委員や猪股
委員とも少し重なる
部分があるかと思います。他の自治体やほかの団体でこういう制度が取り入れられてから、どういった変化が起きているのか、そこら辺、ご存じの範囲で結構ですのでお答えいただければと思います。
◎笹本英輔 議員 他市の変化や受けられるメリット等につきましては、まず事例として報告を差し上げますが、2018年7月時点で
調査をさせていただきました8自治体につきましては、現在215組のパートナーが、この関係を認証していただくということにつながってきております。そして、こうした方々につきましては、事例として、先ほども申し上げました関連する行政サービスや公営
住宅等の入居申し込みが可能になってきていることに加え、民間企業についても大きな変化が生まれてきております。
説明の中で申し上げましたような、社員が婚姻関係にあってお祝い金を出すことでありますとか、
生命保険の受け取りについても、大手
生命保険会社についても規定の書類を提出すれば
生命保険金の受け取りができるということを認めており、また、携帯電話会社、各種キャリアにつきましても、書類の提出をすれば同性パートナーを家族割の
対象にするといったような事例も報告されております。以上です。
(休憩)
△意 見
◆太田博希
委員 請願に関連するということで、これからの取り組みを考えますと、これを執行していく取り組みの中心になるのは行政、いわゆる執行部という形になると思いますので、2点ほど、これはもしかしたら執行部向けになるのかもしれませんが、意見をさせていただきたいと思います。
まず、1点目は、
平成29年3月に発効されている第4次
狭山市男女共同参画プランというのがありますけれども、こういうところを調べてみますと、例えば人権にかかわること、また、男女、性のことにかかわることとなると、
所管する部署がどこなのかなというところは明確にしていただけたらいいのかな。例えば、人権擁護推進室または男女共同の窓口ありますけれども、そういったところの窓口というものはどちらか、他市の
状況を見てみましたら男女共同参画の
所管をしているところが担当されているようなんですが、そのあたりはきちっと連携を図りつつ、一本化して、これについて向き合っていってもらいたいなという体制的なものが1点。
あともう1点は、このプランを見ますと、3章の基本方針Ⅰ、施策3の施策の具体的な内容のところに、性や
生命の理解と尊重の促進ということで、
平成29年から
平成33年までの5年間で取り組む内容として、新たに取り組む区分というところに、児童生徒の発達段階に応じて多様な性(LGBT等)について適切な指導をするため、教職員に啓発を促進していくということが1点、あともう一つが、さまざまな困難な
状況に置かれている人への理解を促進すると。ここにしっかりと具体的な施策の内容ということで盛り込まれておりますので、この計画に沿った形で、まずは理解を深めるということ。先ほど紹介議員さんのお話もありましたけれども、社会的な意識を向上させていくという中で、しっかりと啓発等をして、市民の理解または我々、職員も含めての理解というものをしっかりと高めつつ、今の時流、情勢に合わせた中で、これにしっかり向き合っていろいろな問題を解決していくという、そういったことをぜひ一歩踏み出していただきたいなと。行政のほうにはそのような形で、意見ではありませんが
要望という形でお伝えをしておきたく、何らかの形でお言葉を届けていただけたらなと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。以上です。
◆
加賀谷勉 委員 ご意見といいますか、私自身も今回の請願に当たりまして紹介議員として名前を連ねさせていただきました。先ほど筆頭紹介議員ということで笹本議員が種々、趣旨
説明を初め、質疑応答にお答えいただいたとおりでありまして、今回の要旨にありますように、
狭山市が今回を契機としまして、本当にこの制度に向けた協議をしっかり始めていただきたいと私も考えておりますし、それによって市民の皆様の理解がさらに広がることを願っております。そのために、今回私もこの内容につきましては同意させていただきますし、また、今後もいろいろな
意味においてしっかり応援させていただきたいと考えております。以上です。
◆三浦和也
委員 目指すべき社会というのを全ての人で共有できるような、そんな社会をつくっていきたいと私個人として思っております。全ての人が居
場所があって、そして出番のある、そういう多様性のある社会をつくるために、パートナーシップ制度の創設に向けというところも含めて進めていくということは大事なことだろうと思っております。
性的多数者の方が少数者の方を差別をしたりとか、そういうことはあってはならないことだと思いますし、そういうことをなくしていくことで理解を深めていくということ、それを進めていくと同時に、
性的少数者の方々が多数者の方々を敵視するようなことは、それも一方であってはならないと思いますので、みんなが共存共栄して暮らしていける、そういう社会を目指していくために、制度の創設に向けた協議というところで前に進められればいいかなと思っております。以上です。
以上をもって本日の審査を終了し散会。午後 1時26分...