熊谷市議会 > 2022-06-14 >
06月14日-一般質問-03号

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  1. 熊谷市議会 2022-06-14
    06月14日-一般質問-03号


    取得元: 熊谷市議会公式サイト
    最終取得日: 2023-05-28
    令和 4年  6月 定例会(第2回)〇 議 事 日 程                   (6月14日〔火〕午前10時開議)第 1 (議案第52号) 令和4年度熊谷市一般会計補正予算(第2号)    (議案第53号) 令和4年度熊谷市水道事業会計補正予算(第1号)                                         (上程)第 2 市政に関する一般質問         一般質問通告一覧表                         第2回市議会定例会                         (6月14日)┌───┬────┬───────┬──────────────────────────┐│   │    │       │                          ││通告順│議席番号│ 氏   名 │        質  問  項  目        ││   │    │       │                          │├───┼────┼───────┼──────────────────────────┤│ 1 │ 24 │三 浦 和 一│1 熊谷市のDX(デジタルトランスフォーメーション)││   │    │       │ の進捗状況について                ││   │    │       │2 水道水の現状について              ││   │    │       │3 学校給食費について               │├───┼────┼───────┼──────────────────────────┤│ 2 │ 11 │腰 塚 菜穂子│1 地域社会全体で取り組む孤独・孤立対策      ││   │    │       │ ―人と人との「つながり」を実感できる施策の推進― ││   │    │       │(1)ひきこもり支援の強化・拡充          ││   │    │       │(2)ヤングケアラー支援体制の構築         ││   │    │       │(3)困難な問題を抱える女性への支援        ││   │    │       │2 デジタルデバイドの解消に向けた取組       ││   │    │       │ ―誰一人取り残さないデジタル活用支援―      │├───┼────┼───────┼──────────────────────────┤│ 3 │ 15 │小 鮒 賢 二│1 池上地区ほ場整備事業について          ││   │    │       │(1)本事業の進捗状況及び完了見込時期等について  ││   │    │       │2 (仮称)道の駅「くまがや」について       ││   │    │       │ ―真に魅力ある道の駅を目指して―         ││   │    │       │(1)道の駅全般に関する事項について        ││   │    │       │(2)隣接地に関する事項について          ││   │    │       │(3)周辺農地の利活用について           ││   │    │       │  ―農業との共生―                ││   │    │       │(4)道の駅への動線の確保と整備について      │└───┴────┴───────┴──────────────────────────┘┌───┬────┬───────┬──────────────────────────┐│   │    │       │                          ││通告順│議席番号│ 氏   名 │        質  問  項  目        ││   │    │       │                          │├───┼────┼───────┼──────────────────────────┤│ 4 │ 17 │林   幸 子│1 帯状疱疹ワクチン接種について          ││   │    │       │2 未熟児用母子健康手帳「リトルベビーハンドブック」││   │    │       │ について                     ││   │    │       │3 公共下水道について               │└───┴────┴───────┴──────────────────────────┘                                            〇本日の会議に付した事件 議事日程のとおり                                            〇議長及び副議長 議  長 28番 福  田  勝  美 議員 副 議 長  7番 山  下  一  男 議員                                            〇出席議員(30名)   1番  小  林  國  章  議員    2番  白  根  佳  典  議員   3番  中  島  千  尋  議員    4番  沼  上  政  幸  議員   5番  新  島  一  英  議員    6番  田  中     正  議員   7番  山  下  一  男  議員    8番  影  山  琢  也  議員   9番  鈴  木  理  裕  議員   10番  千  葉  義  浩  議員  11番  腰  塚  菜 穂 子  議員   12番  小  島  正  泰  議員  13番  権  田  清  志  議員   14番  石  川  広  己  議員  15番  小  鮒  賢  二  議員   16番  守  屋     淳  議員  17番  林     幸  子  議員   18番  関  口  弥  生  議員  19番  野  澤  久  夫  議員   20番  黒  澤  三 千 夫  議員  21番  須  永  宣  延  議員   22番  小  林  一  貫  議員  23番  桜  井  く る み  議員   24番  三  浦  和  一  議員  25番  大  山  美 智 子  議員   26番  森     新  一  議員  27番  富  岡  信  吾  議員   28番  福  田  勝  美  議員  29番  大 久 保  照  夫  議員   30番  栗  原  健  曻  議員                                            〇欠席議員(なし)                                            〇説明のための出席者       市     長    小   林   哲   也       副  市  長    長 谷 川       泉       副  市  長    大   島   英   司       市 長 公 室 長    高   柳       勤       危 機 管 理 監    鯨   井   英   明       総 合 政策部長    荻   野   秀   夫       総 務 部 長    本   多       俊       市 民 部 長    田   島   尚   栄       福 祉 部 長    植   原   利   和       環 境 部 長    髙   橋   秀   之       産 業 振興部長    増   田   和   昭       都 市 整備部長    武   田   敏   男       建 設 部 長    山   下   克   巳       消  防  長    金   井   秀   行       上 下 水道部長    丸   山   英   道       会 計 管 理 者    腰   塚   育   子       教 育 委 員 会    野   原       晃       教  育  長       教 育 次 長    権   田   宣   行       選挙管理委員会    森   田   洋   子       事 務 局 長       監 査 委 員    吉   川   勝   己       事 務 局 長       農 業 委 員 会    浅   見   和   彦       事 務 局 長                                            〇事務局職員出席者       事 務 局 長    大   熊   宏   之       副  局  長    長 谷 川       正       次長兼庶務係長    久 保 田   聡   美       主  幹  兼    茂   木       健       議 事 調査係長       主     査    野   間   謙   治       主     査    森       哲   也       主     査    中   山   亜   紀       主     査    根   岸   友   絵              午前10時00分  開 議 ○福田勝美議長 出席議員が定足数に達しましたので、これより本日の会議を開きます。 △諸般の報告 ○福田勝美議長 この際、報告いたします。 6月9日に開催された都市建設常任委員会におきまして、山下一男副委員長の副委員長辞任に伴い、副委員長に小林國章議員が互選されました。また、本日開催された議会運営委員会におきまして、野澤久夫委員長委員長辞任に伴い、委員長に石川広己議員が互選され、石川広己副委員長の委員長就任に伴い、欠員となった副委員長に関口弥生議員が互選されました。 開会前タブレット端末に配付いたしました文書は、1つ、本日の議事日程、1つ、一般質問通告一覧表、以上2件であります。 △(議案第52号)及び(議案第53号)の一括上程 ○福田勝美議長 これより日程に入ります。 日程第1、議案第52号 令和4年度熊谷市一般会計補正予算(第2号)及び議案第53号 令和4年度熊谷市水道事業会計補正予算(第1号)、以上2件を一括議題といたします。 2件について提出者の説明を求めます。 ◎荻野秀夫総合政策部長 ただいま議題となりました議案第52号 令和4年度熊谷市一般会計補正予算(第2号)につきまして御説明を申し上げます。 これは、新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金等の国の予算を活用して実施する、コロナ禍において原油価格や物価の高騰の影響を受けた生活者や事業者を支援するための経費のほか、埼玉パナソニックワイルドナイツ優勝パレード実施を支援するための経費を補正するものでございます。 それでは、表紙にナンバー15と表示のあります令和4年度熊谷市一般会計補正予算書の1ページを御覧いただきたいと存じます。第1条は歳入歳出予算の補正で、既定予算の総額に5億7,054万5,000円を追加し、総額を702億5,578万3,000円とするものでございます。 次に、歳入歳出予算の内容につきまして申し上げますので、別冊でナンバー16と表示のあります令和4年度熊谷市一般会計補正予算に関する説明書を御覧いただきたいと存じます。 初めに、1ページをお願いいたします。総括の歳入でございますが、15款国庫支出金、20款繰越金をそれぞれ追加するものでございます。 2ページに参りまして、歳出でございますが、2款総務費、3款民生費、4款衛生費をそれぞれ追加するものでございます。 次に、その内容でございますが、説明の順序といたしまして歳出から申し上げますので、5ページをお願いいたします。内容につきまして事業ごとに御説明いたしますので、事業名の欄を御覧いただきたいと存じます。 初めに、上の「STOPコロナ地域公共交通支援事業は、路線バスを運行する地域公共交通事業者に対して、8ページに参りまして、下の「STOPコロナ一般廃棄物収集運搬業者自動車燃料費補助事業は、ごみやし尿、浄化槽汚泥を収集運搬する事業者に対して、それぞれ燃料費高騰による負担を軽減するための補助金を計上するものでございます。 5ページにお戻りいただきまして、下のワイルドナイツ連携事業は、ジャパンラグビーリーグワン初代王者に輝いた埼玉パナソニックワイルドナイツ優勝パレードに係る経費の一部として負担金を計上するものでございます。 6ページに参りまして、上の人件費及び下の「STOPコロナ子育て世帯生活支援特別給付金給付事業は、低所得の子育て世帯に対し特別給付金の支給に要する経費を補正するものでございます。 7ページに参りまして、水道事業繰出事業は、原油価格や物価の高騰に直面する市民や事業者の負担を軽減するため、水道事業が実施する水道料金の軽減に対する一般会計からの補助金を計上するものでございます。 8ページに参りまして、上の「STOPコロナ一般廃棄物収集運搬業者感染防止対策事業は、ごみやし尿、浄化槽汚泥を収集運搬する事業者に抗原検査キットを配布するため、消耗品費を計上するものでございます。 続きまして、歳入につきまして申し上げます。お戻りいただきまして3ページを御覧いただきたいと存じます。15款国庫支出金につきましては、今回の歳出予算の補正に関連して定められた額を計上するものでございます。 4ページに参りまして、20款繰越金につきましては、今回の補正に係る一般財源分として前年度繰越金を追加するものでございます。 以上で一般会計補正予算の説明を終わります。よろしく御審議くださいますようお願い申し上げます。 ◎丸山英道上下水道部長 続きまして、議案第53号 令和4年度熊谷市水道事業会計補正予算(第1号)について御説明を申し上げます。 表紙にナンバー17と表示のあります令和4年度熊谷市水道事業会計補正予算書の1ページを御覧いただきたいと存じます。第1条は総則でございます。第2条は、収益的収入及び支出の予定額でございます。収入における第1款水道事業収益、第1項営業収益は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大が長期化する中、原油価格や物価高騰の影響を受けている市民や事業者の負担を軽減するため、水道料金の基本料金の半額を本年8月から来年1月まで6か月間減免することに伴い、3億7,200万円を減額するものでございます。 第2項営業外収益の補正予定額3億7,200万円は、先ほどの一般会計での御説明のとおり、この減収相当分に対する一般会計からの補助金でございます。 第3条は、他会計からの補助金について記載したものでございますが、今回の補正予定額分を追加した金額に改めるものでございます。 なお、3ページに補正予算(第1号)に関する説明書及び5ページに参考資料が添付してございますので、御参照いただきたいと存じます。 以上で水道事業会計補正予算(第1号)の説明を終わります。よろしく御審議くださいますようお願い申し上げます。 ○福田勝美議長 以上で提出者の説明は終了いたしました。 △一般質問 ○福田勝美議長 次、日程第2、市政に関する一般質問。 19人の議員から一般質問の通告がなされております。 なお、本日、14番石川広己議員から都合により一般質問を取り下げたい旨の申出がありましたので、御了承願います。 これより一般質問を行います。 なお、再質問からは質問席からの一問一答方式ですので、よろしくお願いいたします。 それでは、発言通告の順序により一般質問を許可いたします。 申し上げます。新型コロナウイルス感染対策のため、この後の三浦和一議員の一般質問に関係しない理事者には、ここで退席をお願いします。 議員におかれましては、議席表Aを参考に、議席番号1番から18番までの議員にあっては偶数の方、議席番号19番から30番までの議員にあっては奇数の方は、会派控室等におきまして待機いただきますようお願いします。 なお、引き続き議場に出席を希望される議員におかれましては、議場にお残りください。 また、退席に際し、席札は立てたままとしていただきますようお願いします。 暫時休憩します。              午前10時11分  休 憩                                                          午前10時12分  再 開 ○福田勝美議長 休憩中の会議を再開します。 △一般質問続行福田勝美議長 最初に、24番三浦和一議員の一般質問を許可いたします。              〔24番三浦和一議員登壇〕 ◆三浦和一議員 皆さん、おはようございます。「戦争ほど、残酷なものはない。戦争ほど、悲惨なものはない。だが、その戦争はまだ、つづいていた」という出だしで始まる小説のごとく、泥沼化しつつあるウクライナ情勢でありますが、ゆがんだメディア報道に踊らされることなく、一番苦しんでいる両国の国民のために、一日も早い停戦を願ってまいりたいと思います。 それでは、福田議長より発言の許可を頂いておりますので、通告の順に従いまして一般質問を始めさせていただきます。今回の質問は、大きく3点についてであります。 まず、大きな1番は、熊谷市のデジタルトランスフォーメーションの進捗状況についてであります。DXとはデジタルトランスフォーメーションの略ですが、なぜデジタルのDとトランスフォーメーションのTの「DT」ではなく「DX」と書くのかは分かりませんが、今このデジタルトランスフォーメーションの推進が熊谷市においても大きな課題となっており、議会としてもデジタルトランスフォーメーション推進特別委員会を設置して様々な議論が行われております。そこで、なぜ今デジタルトランスフォーメーションなのかを自分なりに調べてみました。新型コロナウイルス感染症の影響により日本経済は大きな打撃を受け、経済回復にも大きな時間を要することが懸念されていますが、コロナ禍では世界の先進国と比べ、日本のデジタル社会の遅れがそのまま給付金の遅れにつながったように、特に顕在化したと言われています。そこで政府は、2020年12月、デジタル社会の実現に向けた改革の基本方針を策定し、ポストコロナの新しい社会を目指すために、デジタル改革の推進に大きくかじを切りました。その新しい社会として2つの目的を掲げています。1つは、デジタルの活用により一人ひとりのニーズに合ったサービスを選ぶことができ、多様な幸せが実現できる社会、2つ目は、誰一人取り残さない、人に優しいデジタル化としています。これを日本のデジタルトランスフォーメーションと呼んでいます。そして、それを成し遂げるために、2021年9月1日に内閣府にデジタル庁を設置しました。 しかし、私自身、具体的に何をどうすればデジタルトランスフォーメーションになるのか、イメージすることが難しかったので、もう少しデジタルトランスフォーメーションについて調べてみることにしました。まず、英語の辞書で「トランスフォーメーション」を調べると、「様相、構造を一変させること」と出てきます。つまり、デジタル技術を用いて社会の様相、構造を一変させるというのがデジタルトランスフォーメーションの直訳になります。次に、独立行政法人情報処理推進機構デジタルトランスフォーメーション白書2021という資料を開いてみました。これには、日本においてはデジタルトランスフォーメーションに取り組んでいる企業は、全体の約56%とされているが、米国の約79%に比べると、日本のデジタルトランスフォーメーション推進企業は、まだまだ少ないことが分かりました。さらに、業種別では、日米ともに情報通信業、金融業、保険業においては進んでいるものの、米国の情報通信業91%と比べると、日本の情報通信業は57.5%と大きく遅れており、流通業、小売業、製造業、サービス業に至ってはその比率はさらに低く、あまり進んでいないことが分かりました。また、総務省の情報通信白書令和3年度版を調べてみると、企業のデジタルトランスフォーメーション推進度合いと売上高の関係を測定した結果、デジタルトランスフォーメーション推進度合いでは、社内体制整備ビジョン策定、外部連携などに取り組んでいるか否かで進展度を1から3までに分類し定義しており、デジタルトランスフォーメーション進展度の高い企業ほど前年度に比べて売上高が増加していることが分かりました。また、同書では、今後日本が米国程度にデジタルトランスフォーメーションが進んだ場合、製造業、非製造業ともに売上高を約5%押し上げられるとしています。つまり、デジタルトランスフォーメーションに取り組まなければ売上高が伸び悩み、取り組めば売上高が伸びる可能性が高いということを示されていたわけであります。さらに、経済産業省では、デジタルトランスフォーメーションまでの段階を3段階に分解できるとし、第1段階がデジタイゼーション、第2段階をデジタライゼーション、そして第3段階をデジタルトランスフォーメーションと呼んでいることが分かりました。 まず、初めの第1段階であるデジタイゼーションとは、紙やパンチカードなどの物質的な情報をデジタル形式へ変換することを指し、プロセスそのものは変化させることなく、アナログデータデジタルデータに変換することを意味しています。 次の第2段階のデジタライゼーションとは、自社内の取組にとどまらず、クライアントやパートナーなど、外部も含めたビジネスプロセス全体をデジタル化する取組であり、商品やサービスの提供方法、ビジネスモデルの変革なども含まれているとしています。 そして、第3段階にデジタルトランスフォーメーションとなりますが、デジタルトランスフォーメーションは、既存のアナログ業務を前提としない新たな価値創造に重点が置かれた言葉であり、取組の影響範囲にしても、デジタイゼーションデジタライゼーションは、企業の場合で言えば、自社や顧客、パートナーなどにとどまるものですが、デジタルトランスフォーメーションは、それが社会全体にまで広がるものであり、デジタイゼーションをより進化させたものがデジタライゼーションであり、それをさらに進化させたものがデジタルトランスフォーメーションと捉えるとイメージしやすいようであります。 現実的には、デジタイゼーションデジタライゼーションの実施がなければデジタルトランスフォーメーションの実施はできませんし、そのためにデジタイゼーションデジタライゼーションは、デジタルトランスフォーメーションより先に行うか、少なくとも同時に実施する必要があるとされています。 私は、デジタルトランスフォーメーションとは、今回調べてみるまでは、単純に各種業務をIT化して、AIやITを導入して効率的な業務運営をすることであり、少しずつ進めればいいのではないかと考えていました。しかし、実際は世界の中で今後も日本が先進国として生き残っていくためには、国際社会における社会全体の様々な変化、多様化する様々な需要に対して膨大なデータと、それを解析して機敏に個々の生活に活用できるよう、デジタル技術を官民ともに使って対応していかなければ、大企業も中小企業も、そして私たちも国際社会の中で生き残っていけないという切実な問題であり、真剣に取り組まなければならない重要な課題であることが少し分かってきました。この新しいデジタルトランスフォーメーションが進められた社会において、個人の生活はどうなるのか考えてみると、子供からお年寄りまで全ての人を一人も残さず、スマートフォン1つで世界中どこにいても何でもできる社会の創出とも理解できます。つまり、全ての人が各種証明書の取得や申請書の手続から、コンビニでの買物、バスや電車の乗り降り、給料の振込、休日の家族旅行、病院での診察等の支払い、全ての日常生活がスマートフォン1つでほとんど完結できてしまう社会というイメージです。デジタルトランスフォーメーションは、電気も水道も通っていないアフリカの奥地のように、既存のシステムが少ない地域や、中国のように共産主義、全体主義の国ならば進めやすいと言われていますが、日本のように民主主義で既存のシステムが個々の様式で中途半端にそろっているようなところでは、それぞれの既存のシステムを捨てることが難しいことから、逆にデジタルトランスフォーメーションが進めにくいようであります。しかし、こうしたことから世界に遅れを取ってしまっている日本の社会を変容させていくために、官民ともにデジタルトランスフォーメーションに全力で取り組んでいく必要があるということだと思います。 そこで質問ですが、質問の1、国が示している自治体DX推進計画重点取組事項の①として、自治体の進める情報システムの標準化・共通化については、2025年度が目標年度となっていますが、熊谷市ではどこまで進んでいるのか。また、達成できる見込みはあるのか。 質問の2、自治体DX推進計画重点取組事項の②として、マイナンバーカードの普及促進については、2022年度末までにほとんどの住民がマイナンバーカードを保有していることを目指すとしていますが、現在の熊谷市の取組状況は。また、2022年度末までにどこまで達成できる予定なのか。 質問の3、自治体DX推進計画重点取組事項の③、自治体の行政手続のオンライン化について、2022年度末を目指して、主に住民がマイナンバーカードを用いて申請を行うことが想定される31の手続について、マイナポータルからマイナンバーカードを用いてオンライン手続を可能にするとしていますが、熊谷市ではマイナンバーカードを用いてのオンライン手続は、現在31のうち幾つできるのか。また、マイナンバーカード取得後、マイナポータルを開設している人はどの程度いるのか。さらに、今後の市民のマイナポータルの開設はどのように進めていくのかお伺いします。 質問の4、自治体DX推進計画重点取組事項の④、自治体のAI・RPAの利用推進について。重点取組事項の①及び③による業務見直し等を契機に、AIやRPAを導入、活用を推進とあります。ちなみに、RPAとはロボティック・プロセス・オートメーションの略で、事業プロセス自動化技術の一種だそうですが、熊谷市の現状をお聞かせください。 質問の5、自治体DX推進計画重点取組事項の⑤、テレワークの推進ですが、熊谷市の現状を教えてください。 質問の6、自治体DX推進計画重点取組事項の⑥、セキュリティ対策の徹底とありますが、熊谷市の熊谷市情報セキュリティポリシーは、情報セキュリティ基本方針と情報セキュリティ対策基準の2層から構成されていますが、これらは国の示す地方公共団体における情報セキュリティに関するガイドラインに沿った情報セキュリティポリシーと理解してよいのかお伺いいたします。 質問の7、熊谷市が今までに取り組んできたデジタイゼーションにはどのようなものがあるのか。また、今後取り組むべきデジタイゼーションにはどのようなものがあるのか。 質問の8、熊谷市が今まで取り組んできたデジタライゼーションにはどのようなものがあるのか。また、今後取り組むべきデジタライゼーションにはどのようなものがあるのか。 質問の9、現在マイナンバーカードが使えるサービスは何か。また、今後新たにマイナンバーカードで使えるサービスは何か。 質問の10、スマートフォンで新型コロナウイルスワクチンの接種証明を取得している人は、現在どの程度いるのかお伺いいたします。 次に、大きな2点目は水道水の現状についてであります。今年の4月1日から水道水の農薬が規制緩和されたようだが、熊谷市の水は大丈夫なのかとの相談がありましたので、今回取り上げてみました。水道は、昭和32年に制定された水道法によって管理され、水道事業者は、水道水が水質基準に適合しているか検査することが義務づけられています。水質基準は、人の健康に悪影響を生じさせないこと、異常な臭味や洗濯物の着色などにより生活に利用する上で支障を与えないことという観点から設定されているもので、水質基準は、時代の変化や水道の利用状況に合わせて改正を続けてきました。本年4月1日より改正となった水道水の基準については、厚生労働省からピラミッド型の水質基準の体系図が出ており、上から水質基準、水質管理目標設定項目、そして要検討項目の3層ピラミッドで表現されていました。まず、一番上の水質基準とは、水道法第4条により基準値が定められており、検査が義務づけられているもので、人の健康の保護の観点から設定された31項目と、生活利用上、障害が生ずるおそれの有無の観点から設定された20項目があり、合わせて51項目あります。これらの水質基準項目の追加や廃止、基準値の強化などの改正は、必要に応じ順次厚生労働省が定めています。次の水質管理目標設定項目では、評価値が暫定的であったり、検出レベルは高くないが、水質管理上留意すべき項目を示しており、農薬類は、この目標設定項目の目標値として定められています。水道水における農薬類の評価方法は、個々の農薬について検出値を目標値で除した値を計算し、それらを合算した値が1を超えないこととする総農薬方式を採用しており、測定を行う農薬は、各水道事業者等がその地域の状況を勘案して適切に選定するとしています。また、検出状況や使用量などを勘案し、水道水で検出される可能性の高い農薬115物質が対象農薬リスト掲載農薬類として整理されていますが、これらの農薬以外の農薬についても地域の実情に応じて測定を行い、総農薬方式による評価を行うこととされています。 このように、国で決めている農薬類の目標値は1となっていますが、横浜市のように目標値の10分の1である0.1を超えないように水質管理している自治体もあります。また、農薬類は水道水から検出される可能性が高いものから順に、①、対象農薬、②、要検討農薬、③、その他農薬類に分類されていて、それぞれ「対」、「要」、「他」と分類区分され表示されます。厚生労働省では、農薬類の健康影響や検出頻度の調査を継続的に実施しており、その結果に応じて水道水の安全性が十分に確保されるよう、目標値の変更や分類の見直しを行っているようです。 そこで質問ですが、質問の1、今回の改正で基準値が強化された農薬にはどのようなものがあり、どのような農産物に使用されているのか。また、緩和された農薬にはどのようなものがあり、どのような農産物に使用されているのか。さらに、熊谷市の水道水にはそれぞれどの程度含まれているのか。 質問の2、新たに基準が設けられた農薬にはどのようなものがあり、主にどのような農作物に使われているのか。また、熊谷市の水道水にはどの程度検出されているのか。 質問の3、米麦が盛んに行われている熊谷市ですが、最近はどのような種類の農薬が使われているのか。また、その農薬について、熊谷市の水道水にはどれぐらい検出されているのか。 質問の4、熊谷市の水道水にも殺菌のため塩素が含まれていると思いますが、この塩素と反応してできる物質として、どのようなものが規制の対象となっているのか。また、その物質は熊谷市の水道水にどれぐらい検出されているのか。 質問の5、最近ホームセンターへ行くと、ラウンドアップという商品名でグリホサート系除草剤が大々的に販売され、テレビコマーシャルでも流されています。このグリホサート系除草剤については、製造会社であるモンサント社を非難する反モンサントデーという日があるくらい、フランスやドイツ、アメリカ、カナダ、オーストラリアで使用禁止や販売中止が叫ばれている除草剤ですが、そうしたニュースを見た市民から、日本ではなぜ禁止にしないのかとの疑問の声も聞かれますが、グリホサート系除草剤は、水道法ではどのような扱いとなっているのか。また、熊谷市では検査をしたことがあるのかお伺いします。 質問の6、熊谷市が総農薬方式で計算している個々の農薬にはどのようなものがあるのか。その中で一番高い値は何という農薬で、主に何に使われているのか。また、総農薬方式で出した値は幾つか。 次に、ある調査によると、物価が上がっていると感じるランキングで、3位がガソリン代、2位が食料品、そして1位が水道、電気代などの光熱費となっていましたが、電気代については、ウクライナ情勢の緊迫化による天然ガスや石炭などの価格上昇が原因の一つだと書かれていましたが、水道代の値上がりは、ウクライナ情勢というよりも、水道管などの設備の老朽化への対応や、地震を想定した耐震化のための布設替えや、人口減少による水道料金の収入減が値上げの原因として挙げられていました。 そこで、質問の7として、熊谷市の水道料金について、今後の値上げはどう考えているのかお伺いします。 次に、水道管の漏水について伺いますが、愛知県の豊田市では、今年2月から地域全体を対象に、人工衛星と人工知能を活用した水道管の漏水調査を開始したそうです。従来の調査と比べて時間と費用を大幅に削減できるとあって、多くの自治体や企業から問合せがあると聞いております。 そこで、質問の8として、熊谷市の水道管の総延長はどれほどか。また、そのうち法定耐用年数である40年を超えたものはどれぐらいあるのか。 質問の9、熊谷市が長年更新している水道管はどれぐらいあるのか。また、漏水修繕は毎年何件ぐらいあるのか。 質問の10、熊谷市の水道水の有収率の過去5年の経緯はどうなっているのか。 質問の11、現在、熊谷市では水道管の漏水調査はどのような方法で行い、どの程度発見できているのか。また、調査に要する費用はどれぐらいかかっているのか。 質問の12、豊田市の人工衛星とAIによる漏水管の調査はどのようなものか。また、熊谷市として実施することについてどう考えるのかお伺いいたします。 最後に、大きな3番目は学校給食費についてであります。私が子供の頃の給食は、捕鯨が推進されていたことや、低カロリーで高タンパクなこともあり、鯨の肉を使ったメニューが結構ありました。また、学校給食の中で、今でも嫌な思い出として覚えているのは、消毒臭い脱脂粉乳のミルクでしたが、中学ぐらいには脱脂粉乳が牛乳になったことや、当時コッペパンが主流でしたが、たまに揚げパンが出るとうれしかったこと、カレー、シチューは当時も一番の人気メニューだったことを今でも覚えています。しかし、その一方で、主食にパンが出されていたことで日本人の食生活が変わり、米をあまり食べなくなったとも言われていますので、学校給食が子供に与える影響は大きいことはよく理解できます。最近の学校給食はバリエーションも多様化し、米飯も導入され、鳥肉や豚肉もよく提供されるようになったようですが、アレルギー対策は、私の子供の頃はほとんど問題にならないぐらいでしたが、今は学校給食にとっても大きな課題の一つになってきているようです。 こうした学校給食の中で大きく変わってきたのが食育という角度です。これは、平成17年、食育基本法が制定され、国民が生涯にわたって健全な心身を培い、豊かな人間性を育むことができるようにするため、食育を総合的、計画的に推進することを目的として制定されました。また、それに伴い教育基本法も全面改正され、その下にある学校教育法も大きく改正されました。さらに、学校給食の在り方を根本から再確認してみようということで、平成21年、学校給食法も大きな改正がなされました。大きな改正と言っていますが、なぜ大きいのかというと、まず第1条の学校給食法の目的の部分が改正されたことがあります。第1条は、言わば法律の1丁目1番地ですが、その第1条に「食育の推進を図ることを目的とする」という一文が入ったことは、非常に大きな意味があると思われます。また、第2条の学校給食の目標も、昭和29年の法制定以来4つだったものが、食育という観点から充実させようということで、次の7つになりました。1、適切な栄養の摂取による健康の保持増進を図ること。2、日常生活における食事について正しい理解を深め、健全な食生活を営むことができる判断力を培い、及び望ましい食習慣を養うこと。3、学校生活を豊かにし、明るい社交性及び協働の精神を養うこと。4、食生活が自然の恩恵の上に成り立つものであることについての理解を深め、生命及び自然を尊重する精神並びに環境の保全に寄与する態度を養うこと。5、食生活が食にかかわる人々の様々な活動に支えられていることについての理解を深め、勤労を重んずる態度を養うこと。6、我が国や各地域の優れた伝統的な食文化についての理解を深めること。7、食料の生産、流通及び消費について正しい理解に導くこと。以上の7項目になり、これによって日本においても食育という言葉がより一層注目を集めるようになりました。 こうした大切な給食ですが、現在、新型コロナウイルス感染症の影響やウクライナの問題により、燃料をはじめとして様々なものが値上がりしており、中でも子供たちの給食費にそのまま関係がある食材の値上がりが大変心配であります。そうしたことから、全国では、給食の値上げを実施したところや、これから値上げを検討している市町が数多くあると聞いております。熊谷市においては、令和4年2月に発表された「STOPコロナ」子育て世帯学校給食応援事業として3,016万円が補正予算として計上され可決されましたが、これは新型コロナウイルス感染症により大きな影響を受けた子育て世帯の経済的負担を軽減するため、食材価格の値上がりによる学校給食費の上昇分を無償化するという目的でした。今後、給食の無償化が求められている中で、給食費の値上げをどう考えていくのかという、熊谷市における学校給食の在り方をもう一度確認する意味で、今回、学校給食の在り方について、給食費の在り方について質問させていただきます。 質問の1、両親が働いている家庭にとって給食の年間回数はとても大事なことだと思いますが、給食の提供回数と給食費はどのように決めているのか。 質問の2、熊谷市の近隣市町では、熊谷市と比較して給食費提供回数はどうなっているか。 質問の3、現在熊谷市では小・中学校に通うお子さんが3人以上いる世帯の第3子以降の給食費を無償とする事業を行っておりますが、給食費は、低所得者世帯をはじめ子育て世代の経常的な負担となっており、子育て応援の観点から、これまで以上の支援が必要となります。そのような状況の中で、今年度分は3月の補正予算で「STOPコロナ」子育て世帯学校給食応援事業として値上げ分を補助していただきましたが、来年度の給食費も値上げせずに済むよう何とか補助できないかお伺いいたします。 質問の4、熊谷市の給食は、学校給食法に掲げる7つの目標のうち、新たな食育に関する目標に対し、具体的にどのようなことを実践しているのか。また、今後力を入れていきたい部分はどのようなところか。 質問の5、学校保健法等の一部を改正する法律により改正された学校給食法第9条第1項の規定に基づき、平成21年4月1日から新たに学校給食衛生管理基準が設けられましたが、建て替えが予定されている現在の給食センターは、どのようなところが基準に合わなくなってきていると考えられるのかお伺いいたします。 以上で壇上での質問は終わります。なお、再質問、要望等は質問席にて行わせていただきます。              〔小林哲也市長登壇〕 ◎小林哲也市長 三浦議員さんから3点にわたりまして御質問を頂いておりますが、私からは本市DXの推進について総括的にお答えいたします。 私は、基本政策の一つとして、持続可能な行政をつくることを掲げており、この実現に向けては、令和2年12月に総務省によって策定された自治体デジタルトランスフォーメーション推進計画において掲げられるデジタル技術や、データ活用による住民の利便性向上、並びにデジタル技術やAIの活用等による業務効率化及び行政サービスの向上を図ることとした自治体DXの推進が大切であると認識しております。このため、現在国が進めている自治体情報システムの標準化・共通化の動きへ適切に対応していくほか、行政手続のオンライン化及びこれに伴う業務効率化を進めることにより、行政サービスにおける市民や事業者の利便性を向上させてまいります。 さらに、オープンデータの充実を図り、データ利活用の機会を提供することにより、行政の効率化、高度化のみならず、民間事業者の本市に向けたビジネス活用等を喚起し、市民の利便性向上につなげてまいります。デジタル技術が日々進化を遂げていく中、本市としてもこの流れに乗り遅れることなく迅速な適応に努める一方、行政への信頼を損ねることのないよう、安全かつ的確な対応を進めることで本市DXの推進を図ってまいりたいと考えております。 以上でございます。 ◎荻野秀夫総合政策部長 続きまして、DXの進捗状況について順次お答えいたします。 初めに、自治体情報システムの標準化等への対応については、国による標準仕様書作成動向を注視するとともに、現行システム取扱事業者等と情報交換を重ねつつ、作業の整理を進めているところです。今後、標準仕様書が示された段階で詳細を詰めるとともに事業者との調整を進め、令和7年度末までの標準化・共通化に向けて取り組んでまいります。 次に、マイナンバーカードの交付率は、令和4年5月末現在で37.9%となっており、今後、国の目標に近づけるよう普及促進に努めてまいります。 次に、行政手続のオンライン化については、国の自治体デジタル・トランスフォーメーション(DX)推進計画において、特に国民の利便性向上に資する手続として掲げられた31項目のうち、都道府県が管轄する自動車保有に係る4項目を除く27の手続が市町村の管轄となります。現在、このうち9つの手続をオンラインで行うことができ、他も本年度中に順次オンライン化してまいります。 また、マイナポータルの開設者数は把握できていませんが、今後、行政手続のオンライン化が進められる中で、マイナポータルを介した手続の拡大や、簡便な手続の進展などが利用者に周知されることでマイナポータルの利用者登録促進につながるものと考えています。 次に、RPAについては、現在8件の作業に活用していますが、定型的かつ一定の処理件数を有する事務処理に有効であることから、今後も積極的に活用し、事務処理の効率化に努めてまいります。 次に、テレワークについては、現在37台の端末を配備し、各部署の特性や職員の勤務実態等を考慮しながら適宜実施しています。 次に、セキュリティーについては、熊谷市情報セキュリティ基本方針、及び熊谷市情報セキュリティ対策基準のいずれも国の地方公共団体における情報セキュリティポリシーに関するガイドラインに沿って運用しています。 次に、本市のデジタイゼーションデジタライゼーションとしては、地図情報や歴史資料等のデジタル化、統合型GISや熊谷デジタルミュージアムの構築、熊谷市 電子申請・届出サービスや地方税ポータルシステム、エルタックスの活用等を進めてきたところであり、今後、電子化可能なものについて、さらなる電子化やオンライン化を進める必要があると考えています。 次に、マイナンバーカードで使えるサービスは、マイナポータル等での電子申請や各種証明書のコンビニ交付が可能なほか、本人確認書類や健康保険証としての利用などが挙げられます。また、運転免許証や母子健康手帳、お薬手帳など様々な機能を付加して活用していく検討が国において進められているところです。 次に、国が配信している新型コロナワクチン接種証明書アプリを使用した市民の接種証明書発行件数は、5月末日現在で約1万3,400件となっています。 以上です。 ◎丸山英道上下水道部長 続きまして、御質問2、水道水の現状についてお答えいたします。 本市では、水道法で定められた51項目の水質基準のほか、検査義務はありませんが、国や県の通知等に基づき、本市に該当する水質管理目標設定項目の25項目の検査を実施しています。このうち、農薬類については、対象農薬リスト掲載の115項目中73項目の検査を行っています。 それでは初めに、基準が強化された農薬ですが、全部で3種類あり、対象農薬に格上げをされたイプフェンカルバゾンが水稲の除草剤に、また、検出値の算出方法が変更された対象農薬のメチダチオンがかんきつ類等の殺虫剤に、また、要検討農薬のクロロピクリンがコマツナ等の殺虫剤にそれぞれ含まれています。一方、緩和された農薬は2種類あり、対象農薬のうち、ホスチアゼートがナス等の殺虫剤に、また、その他農薬類のウニコナゾールPが野菜や水稲用の成長調整剤にそれぞれ含まれています。 これらの検出状況ですが、昨年度の水質検査では、イプフェンカルバゾン、クロロピクリン、ウニコナゾールPのいずれも検査の対象になっていなかったため、検査履歴はございません。また、メチラチオン及びホスチアゼートは、正確な定量が可能な最低濃度の値である定量額下限値未満を示し、こちらも検出値はゼロとなっています。 次に、新たな基準が設けられた農薬につきましては、単位はミリグラムパーリットルで申し上げますが、水稲用の除草剤であるイプフェンカルバゾンに0.002、コマツナ等の殺虫剤であるクロロピクリンに0.003の目標値が新たに設定されました。先ほど申し上げましたとおり、これらは検査対象でなかったため、検査履歴はございません。 次に、米麦に使われている農薬ですが、くまがや農業協同組合の御協力を頂き、同組合で取り扱っている商品について、対象農薬115項目の含有状況を調査したところ、水稲用では、除草剤で34、殺虫剤で7、いもち病等を防ぐ殺菌剤で7、殺虫殺菌剤で3の項目が該当しました。また、麦用では、除草剤で8、殺虫剤で3、殺菌剤で6の項目が該当しました。このうち、本市で検査を行っている項目につきましては、定量下限値未満を示し、検出値はゼロとなっています。 次に、塩素と反応してできる規制対象物質ですが、塩素酸、クロロホルム、ホルムアルデヒドなど計11物質が定められています。これらの検出状況につきましては、例えば、塩素酸では基準値0.6ミリグラムパーリットル以下に対する検出値は0.09となっており、いずれの物質も基準値を大幅に下回っています。 次に、グリホサート系除草剤ですが、冒頭に申し上げた対象農薬115項目の一つに該当し、年1回の検査を実施しています。昨年度は、目標値2ミリグラムパーリットル以下に対し、定量下限値の0.02未満となり、検出値はゼロとなっています。 次に、本市で検査している個々の農薬ですが、115項目のうち除草剤に含まれるものが39、同様に殺虫剤が22、殺菌剤が8、殺虫殺菌剤が4、計73項目について年1回の検査を実施しています。昨年度の検査では、全ての項目で定量下限値未満を示し、検出値と総農薬方式による指標値、いずれもゼロとなっています。 次に、水道料金ですが、国がおおむね3年から5年での見直しを推奨していますので、直近の改定となる令和2年度から5年が経過した7年度の時点で改定が必要かどうか今後検討してまいります。 次に、水道管の延長ですが、2年度末の導水管、送水管及び配水管の総延長は約1,200キロメートル、うち法定耐用年数を超えたものは約38キロメートルあり、管路の経年化率は3.17%です。 次に、年間の水道管の更新延長は、平成30年度4.3キロメートル、令和元年度4.48キロメートル、2年度4.24キロメートル、また、漏水修繕件数は、配水管、給水管を合わせて、30年度が938件、元年度が923件、2年度が854件ありました。 次に、水道水の有収率ですが、平成28年度から令和2年度までの過去5年間の推移は、それぞれ89.0、87.4、89.4、88.7、90.6%となっています。 次に、漏水調査の方法等ですが、本市では調査を民間事業者へ委託しており、その実施方法には、機動的漏水調査と計画的漏水調査の2つがあります。前者には、出水が起こっている現場で漏水の有無の判断や、漏水箇所の特定を行うための音聴調査というものがあり、後者には地下漏水を発見するため、各戸のメーターや止水栓の漏水音を調査する給水管音聴調査、それから漏水探知機による路面音聴調査、それから仕切り弁等に探知機を設置する監視型漏水調査などがあります。 また、その調査実績ですが、2年度は漏水箇所の発見が569件、委託料約5,300万円、3年度は632件、10月からの長期継続契約分を含めた委託料が約3,100万円となっています。 次に、人工衛星とAIの活用による漏水調査ですが、これは衛星から放射されたマイクロ波の水道水と非水道水における反射特性の違いを利用し、AIが解析した衛星画像を通して水道水の漏れを調べるもので、直径200メートルの範囲内で漏水可能性区域を絞り込むことが可能とのことです。本市では地上漏水が多い傾向にあるため、現在、機動的調査を中心に多様な調査方法を組み合わせて行っていますが、より効果的、効率的な調査実施の観点から、こうした先進事例の動向についても注視してまいりたいと考えています。 以上でございます。 ◎権田宣行教育次長 続きまして、御質問3、学校給食費についてお答えします。 初めに、給食の提供回数ですが、平成26年度の給食費改定の際、基本181回としました。それまで市内各地区で統一されていなかったことから、熊谷市学校給食費等検討委員会で、学校行事に合わせ年間登校日数約200日の9割が適当であるという意見を基に決定しています。 次に、給食費、提供回数の近隣市町との比較ですが、本市の給食費は、小・中学校の順に、いずれも月額で、熊谷、江南地区、3,800円、4,600円、大里地区、4,000円、4,800円、妻沼地区、3,600円、4,150円です。今年度の近隣市町の月額給食費、提供回数を小・中学校の順に申し上げますと、行田市、4,100円、188回、4,850円、188回、鴻巣市、4,500円、187回、5,200円、185回、深谷市、4,100円、187回、4,900円、182回、太田市、4,400円、191回、5,300円、195回、寄居町、4,000円、185回、5,000円、181回であり、給食費はどこも本市を上回っており、提供回数は寄居町の中学校が同じで、ほかは多くなっています。日額換算し、小・中学校の順に申し上げますと、熊谷、江南地区、231円、280円、大里地区、243円、292円、妻沼地区、219円、252円、行田市、240円、284円、鴻巣市、265円、309円、深谷市、241円、296円、太田市、253円、299円、寄居町、238円、304円となり、大里地区のみ、行田市小・中学校、深谷市小学校、寄居町小学校を上回っていますが、そのほかの地区は全て下回っています。 次に、給食費の補助ですが、今年度、「STOPコロナ」子育て世帯学校給食応援事業で給食費上昇分〔後刻訂正 食材費上昇分〕を想定し、1人年額2,200円を補填しますが、現在も食材費が高騰していることから、今年度新たに熊谷市学校給食費等検討委員会を組織し、給食が単なる食事の場でなく、食育のための生きた教材であることを念頭に、適正な給食費を検討しております。この結果を踏まえ、影響額を考慮しながら補助について検討します。 次に、学校給食法にある7つの目標ですが、栄養士や栄養教諭と学級担任が連携して全ての目標について取り組んでいます。中でも、地域の伝統的な食文化に理解が深まるよう、毎月ふるさと給食の日を設け、郷土料理などを取り入れ、献立紹介などを行っています。今後、栄養士や栄養教諭による直接指導や食育事業を充実させるように努めてまいります。 次に、学校給食衛生管理基準に適合しないのは、熊谷学校給食センターは、夏季になると基準に定められた室温25度以下、湿度80%以下に保つことができないところです。現在は扇風機やスポットクーラーで対応していますが、さらなる改善に努めてまいります。 先ほど「STOPコロナ」子育て世帯学校給食応援事業で、「食材費上昇分を想定し」と申し上げず、「給食費上昇分を想定し」と申し上げたようです。申し訳ございません。「食材費上昇分」に訂正させていただきます。よろしくお願いします。 以上です。 ◆三浦和一議員 それぞれの質問に対しまして答弁を頂きましたので、順次再質問、要望等を申し上げます。 大きな1番、熊谷市のDXの進捗状況については、再質問する予定でございましたが、時間の都合で省略させていただきます。要望だけ申し上げます。マイナンバーカードの普及促進は、国の目標では2022年度末までにほとんどの住民がマイナンバーカードを保有していることを目指すとしていますが、現在熊谷市は37.9%と、まだまだ目標とは程遠い状況です。また、マイナンバーカードを取得した人も、使わないでしまっておく人がほとんどです。それは、マイナンバーカードを使うサービスがまだまだ少ないことや、活用の仕方を知らない方が多いからだと思います。ぜひ熊谷市においては、マイナンバーカードを使えるサービスをどんどん増やしていただき、誰一人取り残さないよう、(仮称)スマホ何でも相談窓口の設置を進めていただきますよう要望して、この質問は終わります。 大きな2番、水道水の現状については要望を申し上げます。熊谷市の水道水は、農薬の汚染も心配ない、安心して飲める水道水であることが理解できました。今後とも安心して飲める水道水の安定供給をお願いいたします。 また、水道料金については、令和7年までは改定されないということですので、少し安心しましたが、ウクライナ情勢による物価高で市民生活自体が大変厳しくなってきているのは事実でありますので、令和2年度から値上げしている水道料金について、市民への配慮を検討していただきますよう要望して、この質問も終わります。 次に、大きな3番、学校給食については再質問いたします。質問のうち、答弁では給食の提供回数が181回と、周辺市町と比べても明らかに少ないようですが、提供回数をもう少し増やせないかお伺いいたします。
    ◎権田宣行教育次長 お答えします。 給食費にも影響が出ますが、回数を増やすことはできると思います。 以上です。 ◆三浦和一議員 ぜひ回数のほうを増やしていただきますよう検討をお願いいたします。 次に、市内でも妻沼地区の給食費が安いのはなぜなのかお伺いします。 ◎権田宣行教育次長 お答えします。 妻沼地区では週2回、自宅から御飯を持参しており、この負担分を差し引いた金額を給食費としているためです。 以上でございます。 ◆三浦和一議員 それでは最後に、この質問に対する要望を申し上げます。 先ほどの答弁の中に、今年度新たに熊谷市学校給食費等検討委員会を組織し、給食が単なる食事の場ではなく、食育のための生きた教材であることを念頭に、適正な給食費を検討していくとありましたが、国の動向を見ながら、給食費の無償化の拡大についてもぜひ検討を進めていただきたいことを要望いたします。 また、現在の老朽化した熊谷学校給食センターでは、暑い熊谷市においては、25度以下に室温を維持することすら難しいということでありますので、事故が起きないうちに一日も早く建て替えを進めていただきますよう要望いたしまして、大きな3点目、学校給食費についての質問は終わります。 以上で今議会における私の一般質問は全て終了いたします。ありがとうございました。 ○福田勝美議長 以上で24番三浦和一議員の一般質問は終了いたしました。 申し上げます。この後、議員、理事者ともに出席者の入替えをお願いします。 理事者におかれましては、次の腰塚菜穂子議員の一般質問に関係する方に入場いただき、議員におかれましては、議席表Bを参考に入替えをお願いします。 暫時休憩します。              午前11時12分  休 憩                                                          午前11時21分  再 開 ○福田勝美議長 休憩中の会議を再開します。 △一般質問続行福田勝美議長 次に、11番、腰塚菜穂子議員の一般質問を許可いたします。              〔11番腰塚菜穂子議員登壇〕 ◆腰塚菜穂子議員 皆様、こんにちは。議席番号11番、腰塚菜穂子でございます。ただいま福田議長より発言の許可を頂きましたので、通告の順に従い、本日は大きく2つのテーマについて市政に関する一般質問を行います。 まず初めに、1つ目のテーマ、地域社会全体で取り組む孤独・孤立対策―人と人との「つながり」を実感できる施策の推進―と題し、伺います。本年年度末前後に、市内某所にお住まいの方とお会いした際、大変ショッキングな出来事を伺いました。それは、御近所で高齢の親と中年の子供が2人して御自宅で亡くなられていたという内容です。異変に気づいた近隣住民から、自治会長や民生委員に連絡が行き、最終的には警察官が中に入り判明したようです。どのような背景や経緯によりそのような事態に至ったのか、知るすべもございませんが、地域社会から孤立し、周囲に助けを求めることもなく亡くなられたことを思うと、大変胸が痛みました。こうしたいわゆる孤立死と思われる事案に関して、埼玉県警察本部に統計数値を確認したところ、65歳以上の独居の高齢者が自宅で亡くなり、警察が検視した件数については、コロナ禍の令和2年度、埼玉県全体で2,649件、そのうち熊谷市は64件、令和3年度、埼玉県全体で2,613件、そのうち熊谷市は81件という回答を頂いたところです。コロナ禍の影響が長期化することにより、孤独、孤立の問題がより一層深刻な社会問題となっていることを受けて、政府においては、令和3年2月に孤独・孤立対策担当大臣を指名して、同大臣が司令塔となり、内閣官房に孤独・孤立対策担当室を立ち上げ、政府一丸となって孤独・孤立対策に取り組むこととなりました。そして、令和3年12月に孤独・孤立対策の重点計画を策定し、この計画に基づき実態を把握するための基礎調査を行い、本年4月に調査結果の概要が公表されたところです。 そこで今回は、この計画の中で、孤独、孤立に至りやすい当事者として想定されているひきこもり状態にある方、ヤングケアラー、困難な問題を抱える女性にフォーカスして順次質問をいたします。 まず初めに、ひきこもり支援の強化・拡充について質問をいたします。このテーマは、私が議員にならせていただいてからこの間、継続的に取り上げてまいりました。最初のきっかけは、ひきこもり状態にあるお子さんを持つ親御さんとの意見交換を実施したことです。子供といいましても既に成人し、40歳前後のいわゆる団塊ジュニア世代であり、親世代としては、親亡き後の行く末を見据えて、思い悩む胸の内を吐露してくださった方もいらっしゃいました。さて、このひきこもりについては、令和元年6月に東京都練馬区で、農林水産省の元事務次官の父親が、ひきこもり状態にあった44歳の息子をあやめるという事件を受けて、社会的に大きくクローズアップされました。当時の厚生労働大臣は、「ひきこもりの状態にある方やそのご家族への支援に向けて」と題する異例のメッセージを発出し、全ての国民に対して、生きづらさを抱える方々をしっかり受け止める社会をつくっていかなければならないという決意を示され、強く印象に残りました。 なお、埼玉県議会では同年6月に、中高年のひきこもり対策の推進を求める意見書を国へ提出し、取組の強化を求め、さらに本年3月には、埼玉県ひきこもり支援に関する条例を制定し、既に施行されているところです。そこで、熊谷市におけるひきこもり支援が真に市民に寄り添う取組となっているか、改めて現状と課題を把握し、実効性のあるものとするために、以下質問に入ります。 質問のア、令和4年3月29日に埼玉県ひきこもり支援に関する条例が公布、施行されたことを受けて、以下2点。 (ア)、条例制定への受け止め。 (イ)、市町村との相互連携が盛り込まれていますが、埼玉県へ期待できる連携及び具体的支援。 質問のイ、熊谷市におけるひきこもりの実態をどう認識されているか。 質問のウ、熊谷市管内における孤立死の統計。 質問のエ、ひきこもり相談について、以下2点。 (ア)、コロナ禍の相談状況。 (イ)、若年層がアクセスしやすいアプローチの工夫。 質問のオ、交流の場や居場所づくりの確保について、以下2点。 (ア)、市内における居場所等の有無。 (イ)、市内における協働可能な民間支援団体等の有無。 質問のカ、アウトリーチ型支援について、以下2点。 (ア)、保健師による訪問支援の実績。 (イ)、熊谷保健センターの集約を見据えた保健師の増員と、平成30年第1回定例会で林議員が提言された、横断的、包括的な地区担当制の検討を踏まえた今後の展開。 質問のキ、ひきこもり支援に特化した事業の実施に対する国の財政支援について。 次に、ヤングケアラー支援体制の構築について質問をいたします。このテーマについては、これまでに、関口議員、石川議員、白根議員が取り上げてこられましたが、子供の権利に関わる重要な政策課題であることに鑑み、私からも取り上げたいと思います。 まず、改めてヤングケアラーとは何かということですが、現在、法令上の定義はございませんが、一般に、本来大人が担うとされている家事や家族の世話などを日常的に行っている子供とされています。厚生労働省の調査では、小学6年生の6.5%、約15人に1人、中学生の5.7%、約17人に1人、高校生の4.1%、約24人に1人との結果が公表されており、遅刻や早退が多いなど、学校生活や健康状態に影響があるとの傾向も明らかになっています。現在、国ではヤングケアラーの支援を推進するため、法整備の必要性も含めた協議が行われていますが、まずは令和4年度から令和6年度までの3年間を集中取組期間と位置づけ、社会的認知度の向上に取り組むとともに、関係機関の相互連携による支援が行われるよう、4月の下旬に多機関・多職種連携によるヤングケアラー支援マニュアルを公表したところです。これに先立ち、埼玉県は全国初となるケアラー支援条例を令和2年3月31日に公布、施行し、この条例に基づく埼玉県ケアラー支援計画を策定して、実態調査から相談支援に至るまで先進的な取組を展開しているところです。そこで、熊谷市は、この新たな政策課題に対してどのように向き合い取り組まれていくのか。まずは、支援体制の構築について確認いたしたく、以下質問に入ります。 質問のア、実態調査について、以下2点。 (ア)、県内自治体の実施動向と調査方法。 (イ)、国の財政支援について。 質問のイ、ヤングケアラー、コーディネーターの配置について、以下2点。 (ア)、役割と配置により期待できる効果をどのように認識されているか。 (イ)、国の財政支援について。 質問のウ、相談窓口を明確にする工夫について、以下2点。 (ア)、ワンストップ、ワンストップ型総合相談窓口を新たに設け、窓口を一本化するのか、それとも、現行の組織体制の中で多様な相談窓口を用意する方法で対応していくのか、本市の考え方と方向性について。 (イ)、ヤングケアラー本人やその家族が気軽に相談できる場所の位置づけや、SNSによる相談受付の御検討。 質問のエ、学校の役割と支援体制について、以下2点。 (ア)、学校の役割をどのように認識されているか。 (イ)、支援の必要性の把握や教育及び福祉に関する相談、また、適切な支援機関へのつなぎ等が求められていますが、教育委員会も含めた支援体制について。 質問のオ、関係機関、部署間における情報共有や連携について、以下2点。 (ア)、ヤングケアラー支援の必要性や支援の在り方について、全庁的にはどのように認識の共有が図られているか。 (イ)、支援が必要な個別ケースにおける課題の共有と支援計画の検討はどのように行うのか。 質問のカ、地域全体で子供たちを見守る目を増やし、地域力を高める取組が求められますが、子ども食堂等を運営する民間団体や民生委員・児童委員、また、地域住民の役割、行政との情報共有についてどのように考えているか。 質問のキ、埼玉県ケアラー支援条例において県による市町村支援が盛り込まれていますが、人材育成等も含めて、具体的にはどのような支援が行われているのか。また、今後の計画や展開について。 次に、困難な問題を抱える女性への支援について質問をいたします。去る5月19日に超党派の議員がまとめた新たな法律、困難な問題を抱える女性への支援に関する法律が、衆議院本会議において全会一致で可決、成立いたしました。この法律は、家庭内暴力や性的な被害、貧困など様々な困難を抱える女性への支援を強化するものであり、女性の人権尊重や福祉の増進を目的に掲げ、66年前にできた売春防止法を根拠とした女性支援の枠組みを抜本的に改める内容になっています。具体的には、国と自治体は支援に取り組む責務があるとし、基本計画の策定や民間団体との連携などが盛り込まれ、令和6年4月1日の施行とされています。 さて、この2年以上に及ぶコロナ禍は、特に女性への影響が深刻であり、内閣府男女共同参画局が公表しているコロナ禍の女性への影響と課題に関する研究会の報告書においては、DV相談件数や自殺者数の増加、また、シングルマザーの失業率上昇や休校等による家事、育児負担の増加などが明らかにされています。そして、女性への深刻な影響の根底には、平時において、ジェンダー平等、男女共同参画が進んでいなかったことがあり、コロナ禍により課題が顕在化したと分析。その上で、ポストコロナに向けて、誰一人取り残さない社会を目指し、既存の制度や慣行の見直しを求める内容になっています。いかなる状況下でも全ての女性の尊厳が守られる地域社会を願い、熊谷市の女性を取り巻く実態や支援の取組、新法施行への対応等について、以下質問に入ります。 質問のア、新たな法律、困難な問題を抱える女性への支援に関する法律成立への受け止め。 質問のイ、各種統計から見る熊谷市の女性を取り巻く実態について、以下4点。 (ア)、熊谷市配偶者暴力相談支援センターにおけるDV相談及びその他の相談状況。 (イ)、生活困窮者支援に係る各種給付金の支給実績に占める女性比率や、生活保護受給及び生活困窮者自立相談支援事業における女性比率。 (ウ)、独り親世帯のうち、母子世帯の動向。 (エ)、熊谷市管内における自殺者の動向。 質問のウ、現在の取組と課題。 質問のエ、困難な問題を抱える女性への支援に関する法律は、令和6年4月1日より施行されますが、市町村への対応が明記されている基本計画の策定等、施行へ向けた準備対応について。 次に、2つ目のテーマ、デジタルデバイドの解消に向けた取組―誰一人取り残さないデジタル活用支援―と題し、質問をいたします。コロナ禍も2年半を経て、現在少しずつではありますが、コロナ前の日常に戻りつつある感覚を抱いております。この間を振り返ってみますと、約1年前の令和3年4月の下旬から、新型コロナウイルスワクチン接種の第1回目の予約受付がスタートし、行政、市民、双方にとりまして初めての対応であったため、様々な面で混乱をした記憶がございます。その中でも、特にインターネット予約に関しては、多くの高齢者から、自力では予約入力ができないという御連絡を多数頂き、想定以上にネット予約へのハードルが高いことを思い知りました。さて、1週間前の6月7日、経済財政運営と改革の基本方針が閣議決定された同じ日に、デジタルで地方の活性化を図るデジタル田園都市国家構想基本方針も閣議決定されました。その中で、デジタルを活用して地方の社会課題解決を図るという基本的な考え方が示された一方で、誰一人取り残されない取組として、高齢者等デジタルに不慣れな方を支援するデジタル推進委員を、令和4年度に2万人以上でスタートする取組も明記されました。デジタル化の推進により様々な分野で利便性が高まることは歓迎すべきですが、デジタルに慣れていない方々が一定数存在する実態を踏まえて、誰もがデジタル社会の恩恵を享受できるよう、地域住民に対するきめ細かなデジタル活用支援についても喫緊の課題であると認識し、以下、質問に入ります。 質問のア、デジタルデバイドへの認識。 質問のイ、主に高齢者等を対象としたデジタル活用支援の取組と課題。 質問のウ、国が事業実施団体を公募しているデジタル活用支援推進事業について、以下5点。 (ア)、事業の目的。 (イ)、国の財政支援について。 (ウ)、活用スキームと活用事例。 (エ)、県内自治体の公募状況。 (オ)、期待できる効果をどう認識されているか。 質問のエ、今後の展開。 以上で壇上での質問を終わります。なお、再質問、要望につきましては質問席で行いますので、引き続きよろしくお願いいたします。 ◎田島尚栄市民部長 腰塚議員さんの御質問1、孤独・孤立対策についてのうち、ひきこもり支援についてお答えいたします。 初めに、埼玉県ひきこもり支援に関する条例が施行されたことに対する受け止めですが、条例制定により、県や関係団体と連携がより円滑になり、ひきこもりの方や御家族への支援がさらに推進されていくものと考えます。また、県にはひきこもり支援への指導及び支援に携わる人材の養成を期待しています。 次に、本市のひきこもりの実態については把握していませんが、平成30年度の国の実態調査において、全国の満40歳から満64歳までの人口の約1.45%に当たる方がひきこもり状態であると推計され、また、ひきこもり状態になってから7年以上経過した方が5割を占めるという結果が明らかになったことから、本市にも潜在的なひきこもりの方がいると認識しております。 次に、市内における孤立死ですが、統計数値はありませんが、民生委員等から通報を受けて市の職員等が確認した件数では、令和2年度ゼロ件、3年度3件です。 次に、ひきこもり相談についてですが、令和元年度20件、2年度12件、3年度9件で、新型コロナウイルスの感染拡大が始まる前に比べて減少しています。また、固定電話での相談に加え、令和3年8月から相談に特化したスマートフォンを設置するとともに、24時間相談申請ができるように、令和3年11月から電子申請・届出サービスによる申請受付を開始し、電話による申込みに抵抗のある若者層にも配慮しております。 次に、交流の場や居場所づくりの確保についてですが、現時点では市内にございませんが、県内において、ひきこもり支援に積極的に取り組む民間支援団体等を調査し、県が公表する予定と伺っています。 次に、アウトリーチ型支援についてですが、保健師による訪問支援は、令和2年度、3年度とも15件です。また、令和8年度の子育て支援・保健拠点施設の開設に向けて、横断的、包括的な地区担当制を検討する中で必要となる保健師の人数を検討するとともに、今後の展開としましては、訪問指導、健康相談など、積極的に地域に出向くことで地域住民の実情に応じた支援につなげてまいりたいと考えています。 次に、国の財政支援についてですが、ひきこもり支援推進事業があり、相談支援、居場所づくり、連絡協議会・ネットワークづくりなどの事業に対して2分の1の補助率となっています。 続きまして、困難な問題を抱える女性への支援のうち、困難な問題を抱える女性への支援に関する法律成立への受け止めですが、女性をめぐる困難な問題は、生活困窮、性暴力、性犯罪被害、家庭関係破綻など、複雑化、多様化しており、コロナ禍により課題が顕在化し、孤独、孤立対策といった視点を取り入れた新たな女性支援強化が喫緊の課題であり、新法に即した施策を講ずる必要があると考えています。 次に、熊谷市配偶者暴力相談支援センターにおけるDV相談及びその他の相談状況ですが、令和2年度は、DV相談が110件、その他相談が79件、3年度は、DV相談が120件、その他相談が60件と、相談件数はほぼ横ばいとなっています。また、熊谷市内における自殺者の動向ですが、平成30年から、総数、うち女性数、女性の割合の順で申し上げますと、平成30年、35人、9人、25.7%、令和元年、29人、9人、31.0%、2年、40人、17人、42.5%、3年、44人、16人、36.4%となっており、令和元年以前に比べ女性の割合が高くなっています。女性の孤独、孤立対策の取組としては、DV相談を含む女性相談のほか、生理用品の無料配布、女性サロンの開催等を行い、独りで悩みを抱える女性が孤独を感じ、孤立することがないよう支援しておりますが、潜在的には、相談窓口につながることのない多くの女性が悩まれているものと考えております。精神的、経済的に不安を感じている女性が適切な相談窓口につながるよう、引き続き相談窓口等の啓発に努めてまいります。 次に、新法の施行に向けた準備対応についてですが、国及び県の基本方針に即し、基本計画の策定や女性相談支援員の配置等の準備を進め、困難な問題を抱える女性への支援のために、市として必要な施策を講じていくよう努めてまいります。 以上でございます。 ◎植原利和福祉部長 続きまして、ヤングケアラー支援についてお答えします。 初めに、実態調査についてですが、県内では、さいたま市、入間市、鴻巣市、深谷市等が実態調査を行っており、対象は小学生から高校生までですが、自治体により対象年齢が異なります。調査方法は、インターネットを利用したアンケートです。 なお、実態調査に当たっては、令和4年度より国から2分の1の補助が受けられます。 次に、ヤングケアラーコーディネーターについてですが、ヤングケアラーは、自分がどのような支援を受けられるのか、どこへ相談すればよいのか分からない場合が多く、コーディネーターは、発見、把握したヤングケアラーを適切な支援につなぐことができると考えられます。設置に当たっては、令和4年度より国から10分の10の補助が受けられます。 次に、相談窓口についてですが、現状では、こども課、学校教育課が中心となり、児童相談所、医療等の関係機関や市の関係部署等で広く相談を受け、連携することでヤングケアラーの早期発見と支援につながるものと考えています。気軽に相談できる場所としては、学校での相談はもとより、教育委員会では、子供が勉強や友達、家族のことを気軽に相談できる教育相談窓口を教育研究所に設置しています。 なお、SNSの活用については、今後研究してまいりたいと考えています。 次に、学校の役割ですが、学校はヤングケアラーである可能性のある児童・生徒に気づきやすいことから、早期発見の重要な役割を果たすことができる場所であると認識しています。学校を中心に、教育委員会、こども課、民生委員・児童委員、子ども食堂等と連携し、ヤングケアラーの子供が孤立しないように支援を行っています。 次に、関係機関、部署間における情報共有や連携についてですが、現在、ヤングケアラーに特化した庁内検討会議等は設けていませんが、こども課、長寿いきがい課、障害福祉課、学校教育課等の関係部署においては、ヤングケアラーの支援の必要性を共通認識し、対応に当たっています。具体的な支援としては、例えば、こども課で相談を受けた場合には、ヤングケアラーが通う学校等から情報を得たり、家庭訪問等を行って家庭内の状況を確認し、関係機関や市の関係部署と情報共有し、連携して支援を行っています。 次に、地域力を高める取組についてですが、ヤングケアラーは子供自身にその自覚がなく、また、相談する方法が分からないことなどから発見することが難しいため、地域全体で取り組むべきものと認識しています。子ども食堂や民生委員・児童委員といった地域に密着した活動を行っている方々の気づきから、行政との情報共有につなげられるよう、広く市民に対して、あらゆる機会を通じてヤングケアラーの問題を周知してまいりたいと考えています。 次に、県による市町村支援についてですが、埼玉県ケアラー支援計画では、ヤングケアラー支援体制の構築・強化として、教育・福祉合同研修会を開催しており、本市では、教育委員会及び福祉部の職員が研修会を受講しています。県では、ヤングケアラーの認知度を、令和2年度の16.3%から、令和5年度に70%とする数値目標を立てて広報啓発活動を行っており、啓発のための研修会に対して、講師としての職員の派遣や資料の提供も行っていますので、積極的に研修会への参加や周知活動を行ってまいりたいと考えています。 続きまして、困難な問題を抱える女性への支援についてのうち、各種統計から見る女性を取り巻く実態についてお答えします。初めに、生活困窮者自立相談支援事業、住居確保給付金の支給実績及び生活保護受給者に占める女性比率についてですが、令和2年度、3年度の順にそれぞれお答えします。生活困窮者自立相談支援事業のうち、相談実績は、32%、32%、支援プランの作成実績は、34%、38%、住居確保給付金は、48%、38%、生活保護受給者は、48%、47%となっています。 次に、独り親世帯のうち母子世帯の動向についてですが、児童扶養手当の受給状況で申し上げますと、令和3年度末では、独り親世帯1,231世帯のうち95%の1,169世帯が母子世帯となっています。 以上です。 ◎荻野秀夫総合政策部長 続きまして、デジタルデバイドの解消に向けた取組についてお答えいたします。 初めに、デジタルデバイドについては、特に高齢者を中心に格差が生じており、自治体DXに向けた取組と併せて対策に取り組むべきものと考えています。 次に、デジタル活用支援については、本市では、本年2月から市政宅配講座にスマートフォンの操作が不慣れな方向けの講座を開設して支援しています。課題としては、スマートフォンの使用方法や嗜好性、デジタルスキルの違いにより、講座方式で包括的に知識習得を図る方法だけでなく、インストールや設定、使用方法等の個別ニーズに対する支援の在り方も研究する必要があると考えています。 次に、デジタル活用支援推進事業は、高齢者等が身近な場所でデジタル活用等に関する相談や学習を行えることを目的とし、相談を受けるデジタル活用支援員を育成することと併せ、実際に支援員が行う相談や学習の場を提供する補助率10分の10の国の補助事業です。実施形態は、大手携帯電話事業者等による全国展開型と、事業者、団体等が地域自治体と連携して実施する地域連携型とに分かれています。市内では、大手携帯電話事業者により、市内店舗でマイナンバーカードやマイナポイントなど項目を絞った講座が開催され、本市としても国の依頼に応じて市ホームページで紹介するなど、啓発を図りました。 なお、県内では、さいたま市、戸田市、新座市、和光市が、昨年度事業において地域連携型の連携自治体に採択されています。当該事業の効果としては、大手携帯電話事業者や地域の事業者等が受託者となり、操作に精通した支援員によるきめ細かな支援が可能となる一方で、講座の受入れ可能者数が限定されるため、多くの需要に一度に対応することが難しいこと、また、事業主体となる担い手の確保についても課題があるものと認識しています。今後は、昨年度に引き続き実施されるデジタル活用支援推進事業の実施状況を注視しつつ、市政宅配講座における市民ニーズを捉えた内容等について研究してまいりたいと考えています。 以上です。              〔「議長、休憩」と言う者あり〕 ○福田勝美議長 暫時休憩します。              午前11時58分  休 憩                                                          午後 1時00分  再 開 ○福田勝美議長 休憩中の会議を再開します。 △一般質問続行福田勝美議長 質問を続けてください。 ◆腰塚菜穂子議員 11番、腰塚菜穂子でございます。多岐にわたる質問に対し、関係各部署から御答弁、誠にありがとうございました。 それでは、順番が前後いたしますが、まず初めに、困難な問題を抱える女性への支援については要望を述べたいと思います。御答弁から、熊谷市における女性の自殺者の動向についても、全国統計の動向と同様に、コロナ禍前と比較してコロナ禍において増加していることが分かりました。感染者数は減少傾向にあるものの、今なお多くの女性が厳しい状況に置かれているものと認識をしております。各種の統計数値に反映されない部分においても、御答弁にございましたとおり、潜在的には相談窓口につながることのない多くの女性が悩まれていると私も受け止めております。今後どうすれば行政相談へのハードルを下げることができるのかということも一つの課題として、私も所管課職員とともに考えてまいりたいと思います。今後、新たな法律に基づき、基本計画の策定や女性相談支援員の配置等の準備を進めてくださるという御答弁を頂きましたので、生きづらさを抱える女性にとりまして、真に実効性のある取組となるようお願いを申し上げ、このテーマについては終わります。 次に、デジタルデバイドの解消に向けた取組につきましても要望のみ述べたいと思います。トップバッターの三浦議員さんからも、行政によるより丁寧な対応を望む要望がございましたことを、本当に心強く思っております。御答弁から、本年2月から市政宅配講座を開設して支援をしてくださっているということですので、まずは実施回数を重ねていく中で見えてくる課題や市民ニーズを把握、検証していただき、よりきめ細かな支援となるよう調査研究をお願い申し上げます。 また、国のデジタル活用支援推進事業については、御答弁にございましたとおり、補助率が10分の10であること。そして、操作に精通した支援員によるきめ細かな支援が期待できることから、今後こうした国の事業スキームの活用も検討していただき、また、今年度からスタートするデジタル支援員についても、制度の詳細を注視しながら、併せて有効に活用していただきたいと申し上げまして、このテーマについても終わります。 次に、ひきこもり支援の強化・拡充については、1点のみ再質問を行いたいと思います。答弁内容を踏まえて、熊谷市のひきこもり支援の現状と課題を整理しますと、現在、相談窓口を開設して電子申請等によるアクセスも可能とし、要請があれば保健師による訪問支援を実施しているものの、実態調査が行われていないため、潜在的に支援を必要とする方々へのアプローチと、個々の支援ニーズを把握した対応までには至っていないと言えるのではないでしょうか。アウトリーチ型支援については、今後、保健師の横断的、包括的な地区担当制を検討する中で必要な保健師の人数を検討し、積極的に地域に出向くことで支援につなげてまいりたいという大変心強い御答弁を頂きました。であるならば、やみくもに出向くのではなく、そこはまず本市のひきこもりの実態を把握することから始める必要があると考えます。先日、江戸川区の大規模調査結果が公表されましたが、本市においても、個々の支援ニーズの把握と具体的支援につながる実態調査が望まれます。 そこで、本市において、包括的な支援を行うためにひきこもり支援を事業化し、その中で実態調査を行うべきと考えますが、その必要性についてどのように考えているか、本市の見解を伺います。 ◎田島尚栄市民部長 お答えいたします。 ひきこもり支援を事業化しての体制づくりや、支援対象者の実態やニーズを把握することは重要であると考えていますが、ひきこもりの方の実態調査については、当事者の把握が困難であるとともに、慎重に扱わなければならないものと認識しておりますので、手法や内容について、先進市の事例を研究してまいります。 以上です。 ◆腰塚菜穂子議員 腰塚菜穂子です。先般閣議決定された骨太の方針において、ひきこもり支援の充実と推進が明記され、確実に支援を届ける方策を講ずるとされたところです。今後さらに基礎自治体レベルにおけるきめ細かな取組が問われてくるものと受け止めております。このたび公表された江戸川区の実態調査では、国の推計調査結果と同様に、若年層よりも40代以上の割合が高いことが判明し、ひきこもりの長期化と高年齢化が鮮明になりました。地域社会から孤立することで8050問題や孤立死にもつながる政策課題であると認識しております。従来のように、ただ相談を待つという姿勢ではなく、潜在的に支援を必要とする方々に対しても、行政サイドからつながりをつくっていく必要があるのではないでしょうか。そうした意味では、このたびの江戸川区の実態調査は画期的であり、ぜひその手法や内容についても研究をしていただきたいと思います。そして、得られた知見や成果をひきこもり支援のさらなる強化、拡充につなげてくださいますよう要望し、このテーマは終わります。 最後に、ヤングケアラー支援体制の構築について、以下3点、再質問をいたします。まず、1点目として、実態調査についてお伺いをいたします。御答弁からは、県内におきましても、さいたま市や入間市をはじめ、幾つかの自治体で実態調査を実施していること、また、国において2分の1の補助があるということが分かりました。熊谷市としても、実態に即した支援を展開するためにも、市として実態調査をすべきと考えますが、本市の考えを伺います。 ◎植原利和福祉部長 お答えいたします。 令和2年度に国及び埼玉県が、令和3年度に入間市等がヤングケアラーの実態調査を実施しており、ヤングケアラーの割合や課題等が示されていることから、現段階では実態調査を実施することは考えていませんが、さらに詳細な調査が必要となった場合には、他の自治体で実施した調査方法、対象年齢、調査項目等を参考に実効性のある実態調査を進めてまいりたいと考えています。 以上です。 ◆腰塚菜穂子議員 ただいまの答弁において熊谷市の考え方を知ることができました。今後対応を重ねていく中で、国や県と異なる傾向や地域特性が見受けられるようであれば、ただいま御答弁にございましたとおり、実効性のある丁寧な実態調査をお願いしたいと思います。 次に、学校の役割についてお伺いをいたします。御答弁の中で早期発見の取組などが挙げられました。埼玉県ケアラー支援計画の中では、教育機会の確保が図られるよう支援が求められていますが、具体的には熊谷市としてどのように対応されていくのかお伺いをいたします。 ◎権田宣行教育次長 お答えいたします。 家庭で学習がなかなか進められない児童・生徒に学習の機会を保障する場としても実施している、くまなびスクールを活用して支援してまいります。 以上です。 ◆腰塚菜穂子議員 腰塚菜穂子です。最後の再質問に移ります。 県内自治体においても、さいたま市や入間市など条例制定の動きがございますが、熊谷市は実効性を担保するために今後どのように動いていかれるのか。庁内横断的な組織の立ち上げや条例制定、事業化などが考えられますが、本市の考えを伺います。 ◎植原利和福祉部長 お答えいたします。 福祉、介護、医療、教育、子育て世代包括支援センター等関係機関が連携し、ヤングケアラーを早期に発見、把握して相談に応じるとともに、適切な支援につなげてまいりたいと考えていますので、庁内横断的な組織の立ち上げや事業化は、現段階では考えていません。また、条例制定については、今後、他の自治体の事例を参考に研究してまいりたいと考えています。 以上です。 ◆腰塚菜穂子議員 11番、腰塚菜穂子です。今後法整備がなされた場合には、国の責務と併せて自治体の責務も盛り込まれてくるものと想定をしております。できることは今のうちから実施をし、ぜひ実効性を担保しながら支援を推進していただきたいと要望し、今定例会における私の一般質問を終わります。ありがとうございました。 ○福田勝美議長 以上で11番腰塚菜穂子議員の一般質問は終了いたしました。 申し上げます。先ほどと同様に、議員、理事者ともに出席者の入替えをお願いします。 議員におかれましては、議席表Aを参考に入替えをお願いいたします。 暫時休憩します。              午後 1時12分  休 憩                                                          午後 1時21分  再 開 ○福田勝美議長 休憩中の会議を再開します。 △一般質問続行福田勝美議長 次に、15番小鮒賢二議員の一般質問を許可いたします。              〔15番小鮒賢二議員登壇〕 ◆小鮒賢二議員 皆さん、こんにちは。15番、小鮒賢二です。ただいま福田議長より発言のお許しを頂きましたので、市政に関する一般質問を行います。本日も傍聴席には傍聴ルールを遵守し、お運びいただき、大変ありがとうございます。また、御自宅や職場でインターネット中継を視聴されている方々も多いと思います。そういった市民の皆様方にも分かりやすい質問となりますよう心がけてまいります。 池上地区ほ場整備事業と併せた道の駅に関する質問は、事業の進捗状況に併せ今回で6回目となります。初回の質問内容を振り返ってみました。今でも通用する論調であり、予定に沿った計画が進む今、一度原点に返った上で質問を行いたいと思います。当時の原文の一部を引用しました。本市は、人口20万人を擁する県北の中心都市である。歴史的にも中山道の宿場町として栄え、近年も交通の要衝として重要な役割を担っている。熊谷への道路アクセスに目を向けると、企業の誘致や物流拠点として大変有利となる高速道路や圏央道との直接の接点がないのが現状。大分変形ではあるが、これら高速道路網は長方形に近い形で、本市を取り囲むように走っている。しかし、いずれのインターチェンジも熊谷市の中心部から20キロ内外で、移動には30分ほどかかる。将来的にこれらの高速道路網と接続できる日が来ることを期待しているが、そう容易には実現できるものではないといって結んでいます。質問から7年が経過した今、小林市長の提言である本市への高速道路等のインターチェンジが現実性を帯びてまいりました。実現する日を楽しみにしています。市民の悲願です。よろしくお願いいたします。 続けます。本市の活性化にとって非常に重要なのが、東京方面や行田、羽生方面からの人の流れ、本市における国道を中心とした一般道路網を見たときに、東の玄関口として位置づけられるのは、国道17号バイパスと国道125号バイパス、今はバイパスと表現しませんけれども、125号です。これら2本のバイパスが交差する交通の要衝と言えるのが、上之、上川上及び池上周辺地域、これらの地域は、今後様々な発展の可能性を秘めた地域と考える。熊谷市の中心部から至近に位置し、開発の余地が残っている数少ない地域であり、農業とのバランスを考えながら、秩序ある開発と農地の保全を図っていくべき重要な地域である。このように市街地から農村地域、一部工場なども混在する、いわば熊谷市の縮図とも言えるのがこれらの地域である。以上のとおり整理した上で、今地方創生は重要な課題である。本市の観光構想の充実と各種イベント等のPRは欠くことのできない重要項目である。観光及びスポーツイベントの案内、特産品の販売や各種イベントのPRなど、道の駅は情報発信の上で大きな役割を果たす可能性を持つものと考えると前置きをして、道の駅構想について質問を行いました。これに対し、当時の市長より以下の趣旨の答弁がありました。全国の道の駅は、まちの特産品や観光資源を生かして人を呼び、仕事を生み出す地域の核へと進化を遂げ始めている。私は、この進化する道の駅に着目し、地方創生の拠点とする先駆的な取組を実現したいとの思いから、国道17号バイパスと国道125号バイパスが交差する池上地区に、全国屈指となる道の駅の計画を推進することとした。池上地区は東の玄関口に位置し、市の魅力を発信できる絶好の場所であり、総合振興計画においては、産業拠点の位置づけもあることから、当該地区への立地が最も適切な場所であると考えている。整備手法としては、現在進行中の圃場整備の区域から、非農用地11ヘクタールを創出することとし、整備プランとして、本市農業の可能性を生かした日本を代表する食のテーマパークを想定しながら、地域振興施設や関連機能の集積を図るとともに、防災機能を付加するなど、その存在を高めていく。困難な課題も多くあるが、庁内体制の整備はもとより、本市発展のため新たな道の駅の実現に向け積極的に取り組んでまいりたいと考えているとの当時の市長の答弁でした。 そして、質問の最後として以下のようにまとめました。全国的に見ても道の駅は増加の一途をたどり、全国津々浦々に設置されている。その中で個性を持ち、多くの皆様にお立ち寄りいただき、熊谷市の魅力を十分に発信できる施設、また、熊谷市のランドマーク的な存在として、訪れた方々に、ここが熊谷市ですよとアピールできるような道の駅、市民が憩い、防災拠点としての多面デッキ機能も備えた道の駅に大きな期待を寄せている。将来にわたり熊谷市の浮沈に関わると言っても過言ではないほどの一大プロジェクト、道の駅構想である。当然にオール熊谷で取り組むべき一大プロジェクトとなる。私自身も、地元の地権者、関係者等の協力が得られ、この事業が円滑に進行するよう鋭意努力していく。あわせて、道の駅構想は、ほ場整備事業の一環であるとの認識は重要だ。農業とのバランスを図った開発が不可欠であり、整備された農地を十分に活用するための担い手の育成は、今後の熊谷市の農業の振興のために特に重要である。県の農業大学校の江南地区への移転もあり、今後、新規就農者の育成や作目の多様化にも対応し得る整備事業と考える。熊谷スポーツ文化公園も確実に進化を遂げている。これら施設も、スポーツ、文化の拠点として利活用できる貴重な資源である。道の駅、熊谷スポーツ文化公園、秩父鉄道新駅、あわせて周辺の圃場整備、これらをしっかりと結ぶアクセス道路の整備により、東部地区が熊谷市の東の玄関口として内外に強く発信できるものと考える。道の駅構想を中心に課題は山積しているが、一つ一つクリアして、開発及び各種整備構想が順調に進められるよう念願して質問を閉じました。 それから今日まで、私の本道の駅の在り方に対する考えは全く変わっていませんが、計画が進むにつれて、私の構想、思い描いていた道の駅との隔たりを感じるようになりました。ここで、私の本道の駅に対するさらなる考え方を申し述べさせていただきます。私も会派の視察や個人的な旅行に際しては、意識して道の駅に立ち寄っておりますが、人気のある道の駅に共通するのは、農産物直売所や、地場産品を中心に、しっかりとした品ぞろえと配置に加え、御当地ならではの施設の工夫や特徴を兼ね備えています。熊谷に人を集める、市内外にアピールできる、そして稼ぐ力を持ち、市民とともに楽しめる道の駅、これらをコンセプトにして、中心市街地はもとより、本市全体の活性化につながることを期待して、本道の駅の創設を発信し続けています。 過去の質問においても、本道の駅の成否は、本市の浮沈に関わる一大プロジェクトであるとも申し述べました。本市は観光都市ではない、観光資源や名物と言われるものもないと定説のように言われ続けてきましたが、いずれもしっかりと持っています。単に眠らせている状態が続いてきただけだと考えます。そこで私は、平成27年9月議会において本道の駅を提唱して以来、その後も4回、事業の進捗の確認とともに各種提案を行ってきました。中でも、ランドマークとしての展望塔の設置に関しては、平成30年3月議会からその実現を目指し、再三にわたり提案してきました。また、荻野吟子をはじめとする埼玉三偉人を含め、本市における偉人の顕彰、史跡文化財等の掘り起こしをすべく、歴史から学び伝統を生かす―温故知新―の副題をつけて、一般質問で連続4回にわたり取り上げてきました。これらの活動全てが、熊谷に人を集め、本市の発展及び活性化に資すると確信し、発信し続けています。令和2年6月に一体型道の駅として整備計画を公表し、執行部をはじめ、関係機関が積極的な事業推進を行ってきた結果、先が見通せる状態になってきました。しかし、まだまだ多くの課題を抱えているのが現状であり、とりわけリピーターを多くつくれる真に魅力ある道の駅とするためには、これからが正念場と言えます。道の駅は、平成24年9月、2012年時点の登録数が996駅です。令和4年2月、2022年現在1,194駅を数え、この10年間で198駅増えたことになります。県内には20駅、さらに準備中も数駅あります。それだけの中でも大規模道の駅と言える本道の駅、成功すれば全国から脚光を浴びることとなります。敷地7ヘクタールの道の駅、そして3ヘクタールの隣接地、計10ヘクタールを擁する。これは、東京ドームが2個すっぽり入る広さに相当します。失敗は許されません。整備計画により導入施設に関する機能及び規模は提示されていますが、あまり熊谷らしい特徴が出ていない。既存の1ヘクタール内外の道の駅に少しだけ新たな機能を加えた程度に感じられます。何が足りないのか。本市及び周辺地区の気候風土に立脚した検証が足りないのではないか。したがって、それらの特色を持つ施設、機能の考え方が乏しいのではないかと考えました。成田、星宮地区は、もともと農業や養蚕が盛んな地域で、米麦の二毛作はもとより、野菜の栽培も盛んに行われていました。昭和40年代には100件を超えるイチゴ出荷農家がありました。菜種の栽培も盛んに行われ、地元の米澤製油に出荷され菜種油が絞られました。また、地粉を使い、うどんやフライ、つみっこ、すいとんのことですが、それらを日常的に食した小麦文化もあります。これも麦王、権田愛三によるところが大きいものと考えます。歴史的に見ても、当地周辺は、現在発掘調査中の池上遺跡のほかに、隣接する鶴巻遺跡、周辺に点在する小敷田遺跡、北島遺跡、諏訪木遺跡、前中西遺跡などが広がり、当地も2000年前から定住し、稲作が行われていたことが確認されています。また、平安末期に発生した武士団の中で最も栄えたのは成田氏であると言われています。成田氏による行田、熊谷周辺の統治は、1590年に成田氏13代、忍城主氏長のとき、豊臣方に滅ぼされるまで続きました。これは、映画「のぼうの城」に詳しいです。このように、本市及び当地の歴史、文化をしっかりと認識し、反映させることが他の道の駅と差別化を図る上で大きな要素となるものと考えます。 ロケーションとしては、関東平野のど真ん中に位置する立地を生かす機能の検討は重要です。有効な手段が展望塔の設置です。これは、平成30年3月議会の質問から再三提案しています。展望塔は本市のランドマークタワーと言えます。もちろん有料施設です。360度の自然のパノラマ、円形の山並みは言うまでもありません。そして、東の広大な圃場の活用、田んぼアートをメインとします。風物詩として見下ろす菜の花畑、レンゲ畑、初夏の麦秋の風景、そして夏には田んぼアート、秋には黄金の波、稲刈り、米の収穫風景を見ることもできます。また、スマート農業は進化をし続けますが、圃場を耕す無人のトラクター、ドローンによる種まきやリモコンヘリによる空中散布などの光景も目にできます。まるでジオラマのような世界が見下ろせます。展望塔は、農業との親和性が高い施設と言えます。さらに文化施設として2階程度の低層階を充実させ、美術館、博物館機能も兼ねた郷土歴史館、これは展望塔利用との一体的な料金体系も考えられます。加えて、くつろぎ施設としてのレストランやラウンジ、祭り会館等を併設します。どうでしょうか。あとはネーミングライツ、命名権を譲渡してはどうでしょうか。数十万円ぐらいにはなるのではないかなと思います。 それに、話題性があります。話題性を随所に散りばめるのも現代の手法ではないでしょうか。ストリートピアノも面白いと思います。これは、学校の統廃合によりピアノも少し余剰が出るかもしれません。すみません、教育長、勝手なことを言って。もしもその辺の利用ができるのならば、そういったピアノをストリートピアノとかに活用するのも面白いのではないかと思います。そうすれば、道の駅だけではなく、熊谷駅やスポーツ文化公園にも設置ができるのではないかと思います。音楽の流れるまちです。 それでは、質問に入ります。本日は相互に関連する大きな2つの事業についての質問です。 1つ目は、道の駅と一体的に進められている池上地区ほ場整備事業についてです。 (1)、本事業の進捗状況及び完了見込み時期等について。 ア、事業の完了と換地処分の時期について。 イ、中心経営体農地集積促進事業の担い手への農地集積率の状況と見込みについて。 ウ、機構集積協力金のうち、地域集積協力金の交付額について。 2つ目は、(仮称)道の駅「くまがや」について―真に魅力ある道の駅を目指して―という副題をつけての質問です。 (1)、道の駅全般に関する事項として、ア、PFI事業者にコンセプトとして何をどこまで示すのか。 イ、道の駅予定地及び隣接地の活用上の制限についてどのような制限があるのか。 ウ、現在考えている招致企業導入見込み事業者等はあるのか。 エ、本PFI事業における本市のメリットとなる財政負担の平準化とは何か。 オ、行政サービス機能施設及び稼ぐ力となる施設のすみ分けについて。 カ、本市観光協会ホームページで紹介するお土産及びご当地グルメの充実度についてどのように考えているのか。 キ、本市は誇れる歴史、文化、伝統を築き上げており、それらを発信できる機能は重要と考えるが、伝承、施設等設置の考えはあるか。 ク、平成29年、30年、31年の観光入り込み客数及び本道の駅入り込み客数の見込みについて。 ケ、事業用地内にある池上遺跡の発掘調査の進捗状況及びその成果等について。 (2)、隣接地に関する事項についての質問です。 ア、現在考えている招致企業導入見込み事業者等はあるのか。 イ、隣接地に展望塔及び附帯施設を設置する場合の土地利用上の制限について。 (3)、周辺農地の利活用についての質問です。 ア、市民農園、体験農園の設置促進の考え方について。 イ、観光農園、例として、イチゴ、ブルーベリー、イチジク、シャインマスカット、柿等が考えられますが、設置促進の考え方について。 (4)、道の駅への動線の確保と整備について。 ア、県道熊谷羽生線の未整備区間の整備見込みについて。 イ、未実施となった上之東部ほ場整備事業地内の東西に計画する幹線道路の整備予定について。 ウ、熊谷スポーツ文化公園とのアクセス方法について。 エ、秩父鉄道ソシオ流通センター駅とのアクセス方法について。 以上のとおり質問します。 これをもって壇上での質問は終わります。再質問、要望等については質問席より行います。              〔小林哲也市長登壇〕 ◎小林哲也市長 小鮒議員さんから2点御質問を頂いておりますが、私から御質問2、(仮称)道の駅「くまがや」について総括的にお答えいたします。 (仮称)道の駅「くまがや」は、私の政策理念である新熊谷プライドの創造に掲げさせていただいた取組であり、また、首都高速道路へ接続する高規格道路や、群馬県東毛地域及び栃木県南部地域へのアクセスである利根川新橋に関連する県道弥藤吾行田線、さらには国道17号熊谷バイパスや東北自動車道へのアクセスである国道125号等、主要な道路が結節する交通の要衝に位置しております。また、NTTジャパンラグビーリーグワンの初代王者となった埼玉パナソニックワイルドナイツが本拠地を置くさくらオーバルフォートや熊谷スポーツ文化公園からも至近であり、優れた交通環境や地理的優位性が地域活性化に資するものと認識しております。こうした優位性に加え、PFI事業参加事業者には、道の駅の整備計画にある本市の特性などの背景や目的を十分に理解いただいた上で、道の駅のコンセプト、「日本を代表する“食”のテーマパーク」を実現するための3つのビジョン、育てる、発信する、元気にするを踏まえた機能、施設を要求水準書(案)において例示する予定としております。 また、本市初となるPFI事業は、今後、本市の公共施設等総合管理計画に基づき、多くの公共施設の新設や大規模修繕等が予定されておりますが、歳出の平準化により、年度単位で財政負担の軽減が図られるほか、民間事業者のノウハウを取り入れることで良質な公共サービスの提供を期待しているところでございます。道の駅を中心としてにぎわいを創出し、併せて地産地消や6次産業化の推進により、地域の活性化はもちろん、農業をはじめとした本市の産業の活性化に積極的に取り組み、本市の魅力を全国へ発信してまいりたいと考えておりますので、議員皆様の引き続きの御支援をよろしくお願いいたします。 以上でございます。 ◎増田和昭産業振興部長 続きまして、道の駅について順次お答えします。 初めに、道の駅予定地及び隣接地における活用上の制限ですが、両用地ともほ場整備事業において生み出される創設非農用地であることから、それぞれの土地の利用目的が定められており、その目的に沿った範囲内での活用が求められます。 次に、招致企業ですが、現在も様々な企業とサウンディングを行っており、その中には事業への参加について前向きに検討している企業もあります。 次に、行政サービス機能施設及び稼ぐ力となる施設のすみ分けですが、現在進めている事業収支の検討及びサウンディングにより精査し、決定していくこととなります。 次に、市観光協会ホームページについてですが、道の駅は、熊谷を知っていただく情報発信拠点としての役割もございますので、お土産やご当地グルメ等の発掘、情報発信について観光協会と連携し、知名度の向上につなげたいと考えています。 次に、伝承施設等の設置については、現在検討中の要求水準書(案)では、民間企業からの提案施設として考えています。仮に常設の施設としての提案がない場合でも、需要等により屋内交流スペース等を活用した企画展等の開催が考えられます。 次に、新型コロナウイルス影響前の観光客の入り込み客数について、平成29年、30年、31年の順に申し上げますと、430万8,940人、444万8,142人、460万8,713人です。また、道の駅の入り込み客数は、年間約135万人から約195万人を見込んでいます。 次に、池上遺跡発掘調査ですが、令和3年度までで対象としている調査面積2万7,450平方メートルのうち約55%、1万5,100平方メートルが終了しています。また、県内でも出土例の少ない貴重な弥生土器等が多数出土しています。 次に、隣接地の招致企業ですが、現在、青果及び食品卸売市場を誘致候補者として協議、調整を行っています。 次に、展望塔及び附帯施設の設置に係る土地利用上の制限ですが、隣接地は市場としての利用目的となっているため、展望塔などの設置は難しいものと考えています。 次に、周辺農地での市民農園、観光農園等の設置促進についてですが、道の駅と熊谷スポーツ文化公園とを結ぶエリアは、それぞれの施設にとりまして相乗効果が期待でき、遊休農地抑制の観点からも有効と考えています。しかしながら、体験農園は、道の駅の導入施設の一つとしておりますので、その利用状況等を見極める必要があると考えております。 続きまして、御質問の1、池上地区ほ場整備事業についてお答えします。初めに、完了と換地処分の時期ですが、事業主体である埼玉県に確認したところ、現在計画どおり工事が進められており、工事及び換地処分については、来年度完了となる予定とのことでございます。 次に、中心経営体農地集積促進事業の担い手への農地集積率ですが、本年5月末時点での集積率は56.5%で、事業完了後5年以内には80.9%となることを目指しております。 次に、地域集積協力金は、地域の農地の一定割合以上を農地中間管理機構に貸し付けた地域に対し交付される補助金で、平成30年度に248万9,900円が地元土地改良区に対し既に交付されております。 以上でございます。 ◎山下克巳建設部長 続きまして、道の駅への動線の確保と整備についてお答えします。 初めに、県道熊谷羽生線の未整備区間の整備見込みについてですが、所管の埼玉県熊谷県土整備事務所に確認したところ、「用地買収ができていない部分があり、現在の形状で暫定2車線での供用となっている。早期に用地買収ができるよう進めていきたいと考えている」とのことです。 次に、未実施となった上之東部ほ場整備事業地内の東西幹線道路ですが、本路線は、道の駅関連道路として、国道17号熊谷バイパスから西へ延長約830メートルの区間について計画しています。今年度は用地測量等を実施し、道の駅の進捗に合わせて整備を進めます。 次に、熊谷スポーツ文化公園、ソシオ流通センター駅とのアクセス方法についてですが、本年度、熊谷市地域公共交通計画の策定の中で、市内循環バス等によるアクセスを検討します。 以上でございます。 ◆小鮒賢二議員 市長をはじめ、各部長には多岐にわたる質問に丁寧に御答弁を頂きありがとうございました。 それでは、テーマに沿って順次再質問、要望等を申し述べます。初めに、大きい1番、池上地区ほ場整備事業についてに関しては、再質問はありません。要望等のみ申し上げます。この道の駅と一体的な事業である池上地区ほ場整備事業は、農業の振興はもとより、道の駅創設に欠くことのできない重要な事業ですが、地元農家の皆様の御理解、御協力により、また、設立された土地改良区としての努力、併せて関係機関の積極的な推進もあり、順調に推移しているものと認識しています。そして、本ほ場整備事業における18%の特別減歩により創出する11ヘクタールの非農用地、うち7ヘクタールを一体的な計画である道の駅の用地として活用するという観点からも、地域農業と共存するためにも大変重要な事業と言えます。農業が主要産業と位置づけられている本市にとっては、このほ場整備事業は、虫食い的耕作放棄地を回避して優良農地を確保する手段として極めて有効であり、さらに優良農地を維持していく上では欠くことのできない重要な事業であります。主な仕事が農業の基幹的農業従事者は一貫して減り続け、農業従事者の高齢化も進んでいます。このように農業を取り巻く環境は大変に厳しい状況が続いていますが、水田は生産手段としての一面と風水害、洪水被害の縮減につながる保水機能や景観保持といった多面的機能も担っています。この側面からもほ場整備事業の重要性が理解できます。本ほ場整備事業は、面整備が終わり順調に推移しているものの、用排水路の整備や換地処分及び用地買収等の手続も残っています。ほかにも、行田の飛び地の行政界への調整等もありますが、最後の仕上げ段階です。遺漏なきようお願いいたします。 次に、大きい2番、(仮称)道の駅「くまがや」に関しては9点の再質問を行います。1点目、道の駅予定地及び隣接地における活用上の制限に関する再質問です。それぞれの土地に定められた利用目的とは、例示の上、具体的にお願いします。 ◎増田和昭産業振興部長 お答えします。 道の駅予定地につきましては、地域振興施設、道路、緑地、調整池となっています。隣接地につきましては、青果市場、食品卸売市場となっております。 以上でございます。 ◆小鮒賢二議員 事業地面積7ヘクタールの道の駅内であれば、展望塔や文化施設も利用目的に含まれるものと理解しました。一方の隣接地は3ヘクタール、3万平方メートルですが、大きめの道の駅が1つ、道の駅めぬまが約2.4ヘクタールですから、すっぽりと収まるほどの面積です。利用目的は、青果市場、食品卸売市場に限定されているとの答弁でしたが、本市内で該当する市場は1つに限られると思いますが、もし進出希望であれば3ヘクタールの隣接地の活用に関する企画書、提案書があってもいい時期と考えますが、隣接地は重要で、道の駅の成否にも大きく影響する施設になります。しっかりとした手順を踏むべきものと考えます。 続いて、再質問の2です。行政サービス機能施設及び稼ぐ力となる施設のすみ分けに関する再質問です。整備計画の道の駅施設、室内遊び場、飲食施設、農産物直売所、加工品販売所、それぞれの分類についての考え方を教えてください。 ◎増田和昭産業振興部長 お答えします。 飲食施設や農産物直売所、加工品販売所は、売上げによる収入が見込める施設と考えますが、室内遊び場については、今後のサウンディング等により決定してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ◆小鮒賢二議員 室内遊び場は、小さい子供のたちの遊び場、家族連れの憩いの場として提供することは重要です。しかし、これだけの大規模施設を運営していく上で、収益部門が少な過ぎるのではないか心配です。農産物直売所の特徴として、新鮮な野菜が売りの午前中勝負の店舗です。午後のお客様はあまり多くは期待できません。それも大きな課題の一つです。また、飲食施設及び物産センターは、出店する店舗の人気度、力量により大きく左右されます。精選が必要です。また、室内遊び場は市外から多く訪れると思いますので、1回100円程度の施設維持協力金を課すのも検討に値するものと考えます。 続いて、再質問の3です。このたび熊谷銘菓五家宝が文化庁の新制度、100年フードの伝統の100年フード部門で認定され、有識者特別賞も受賞しました。この受賞の評価及び今後の発信の考え方について質問します。 ◎荻野秀夫総合政策部長 お答えします。 全国でも有数の賞を受賞したことにより、熊谷銘菓五家宝を内外に広く情報発信できたことは、大変有意義であると認識しています。受賞に際し、市庁舎に懸垂幕を掲出し、記者発表のほか、市ホームページ、市報等で周知したところですが、引き続き観光協会等と連携を図りながら、さらなるPRに努めてまいりたいと考えています。 以上です。 ◆小鮒賢二議員 熊谷銘菓五家宝といえば、草加せんべい、川越の芋菓子と並んで埼玉三大銘菓に数えられています。今回全国で認定された131件のうち、有識者から高い評価を受けた15件に与えられた有識者特別賞も受賞しました。ノーベル文学賞作家川端康成が好物だと記した書簡も見つかっているそうです。本市には名物や名産品はないと言われがちですが、五家宝は全国の銘菓です。新道の駅でも本市銘菓の中心的存在になります。ほかの銘菓の掘り起こしと新名物の創出にも期待します。観光協会のホームページからの発信は重要です。さらなる充実をお願いします。 最後になりましたが、五家宝の受賞への立て役者である熊谷市文化遺産研究会の皆様に敬意を表します。 続いて、再質問の4です。伝承施設は、民間企業からの提案施設として考えているとあるが、誇れる歴史、文化、伝統を築き上げている本市の発信機能として提案できないか質問します。 ◎増田和昭産業振興部長 お答えします。 本道の駅では、市民や来訪者の皆様に対して、観光案内窓口や交流スペースを活用し、市内の観光名所のほか、伝統行事やイベント情報を発信することにより市内の周遊へ誘導することを目的としています。そのため、現在のところ導入施設としては位置づける予定はございません。 以上です。 ◆小鮒賢二議員 この答弁に対するコメントは、後からの質問のときに言及します。 再質問の5、道の駅の入り込み客数は、年間135万人から195万人見込むとあるが、その算出の根拠について教えてください。 ◎増田和昭産業振興部長 お答えします。 道の駅の入り込み客数は、道の駅に接する国道17号熊谷バイパス等の交通量から、東日本高速道路株式会社の設計要領にある算定式を参考に算出してございます。 以上です。 ◆小鮒賢二議員 市民の憩いの施設、熊谷スポーツ文化公園からの立ち寄り客、加えて半径50キロメートル程度までのリピーターも期待できます。私は真に魅力ある道の駅となった場合は、200万人から250万人程度が見込める施設と考えます。数多い来場者、特にゆったりと過ごしたい方々が求めるのは、道の駅川場田園プラザのように、各種施設に分散して順次ゆっくりと楽しめる施設が有効と考えます。 道の駅川場田園プラザについては、平成28年12月議会にて、私が実際に見聞した内容を詳細に報告しました。その報告内容を再度申し上げます。近県では道の駅川場田園プラザが人気を博しています。関越自動車道沼田インターチェンジから車で10分ほどに位置し、周辺に観光リンゴ園が点在しているものの、大きな温泉地まではかなり距離があり、周りは山と田んぼに囲まれた閑静なロケーションになっています。到着すると、まずは広い駐車場に車を止め、真っ先にファーマーズマーケット、農産物直売所と川場物産センターが出迎えてくれます。続いてピザ工房、ミルク工房、そして自家製ソーセージなどを売りにしたミート工房、さらにはレストラン武尊、そこでは地ビールである川場ビールの販売やパン工房も併設しています。別にそば処があり、1周すると最後に観光案内所と村の花工房を併設したビジターセンターがあります。この程度の施設なのかと思う反面、飽きることなく1周できたかなという、個々の施設の工夫の跡が強く感じられました。朝9時からオープンしておりましたが、私は9時半に到着し、ファーマーズマーケットや地場産センターで買物を済ませ、表に出ると観光バスが五、六台止まっており、平日にもかかわらず大勢の人でにぎわい始めてきました。そして、各工房を順番に見て昼食を取り、帰る頃にはバスの数も8台ほどになり、各施設内外ともに所狭しと人でにぎわっていました。立地は必ずしも良好とは言えない当地で、観光バスも立ち寄る魅力ある道の駅は、それ自体が半日遊べる一つの観光地となっていることを実感しました。隣接地を川場田園プラザのようにできないかと考えて、再度報告をしました。 再質問の6、本年3月12日に池上遺跡の現地見学会が行われたが、見学者数及び出土品等の成果についてお尋ねします。 ◎権田宣行教育次長 お答えいたします。 見学者数は187人です。展示については、池上地区ほ場整備事業に伴う池上遺跡・鶴巻遺跡の発掘調査出土品も含めて、弥生時代中期から平安時代までの土器、石製品、木製品など約50点を展示しました。弥生土器のほか、平安時代の墨で文字が書かれた土器、古墳時代前期の稲作に使われた木製品の田下駄や炭化した米など、貴重な出土品を皆さんが熱心に見入っていました。 以上でございます。 ◆小鮒賢二議員 私もその見学会には行ってきました。何かすごく活気がありました。今は全国各地の古墳を紹介する番組がNHKの総合テレビのゴールデンタイムに放送される時代です。神社仏閣を回り、御朱印を求める人はたくさんいます。また、お城ファンも多く、御朱印ならぬ御城印も人気があります。古墳巡り、遺跡巡りも観光コースに入る時代です。文化の発信は、その都市の成熟度、文化のバロメーターです。市長の新熊谷プライド創造の一つに、「文化と伝統の薫る熊谷を創ります」とあります。 再質問4に戻りますが、伝承施設の導入については、もう一度検討してみる必要があると思います。美術館、博物館機能も持った施設のイメージで、展望塔への併設が構想です。海外を中心とした美術品、出土品、昔の農具類、そして多くの偉人たちの関連展示などが考えられます。一部祭り会館的な演出も面白いと思います。また、アマチュアの方々の作品展等の展示も文化の振興に役立ち、人も集まります。ぜひ検討を加えてみてください。 続いて、再質問の7、隣接地は市場としての利用目的に限定されているのかお尋ねします。 ◎増田和昭産業振興部長 お答えします。 隣接地につきましては、土地改良事業計画の中で、非農用地の用途として青果及び食品卸売市場に限定されております。 以上でございます。 ◆小鮒賢二議員 青果及び食品卸売市場に限定されていることですね。 次に、再質問8、熊谷青果食品卸売市場が有力候補のようだが、隣接地への進出に伴う市場からの企画書等は出ているか。3ヘクタールの隣接地でどのような展開をするのかお尋ねします。 ◎増田和昭産業振興部長 お答えします。 本年3月から隣接地への誘致候補者として協議、調整を始めたところでございますけれども、現在のところ具体的な提案は受けておりません。 以上でございます。 ◆小鮒賢二議員 ちょっとううんという感じですかね。(2)の1の質問に対する答弁で、隣接地は市場としての利用目的となっているとの答弁がありました。また、先ほどの再質問の中でも、土地改良事業計画の中で、非農用地の用途として、青果及び食品卸売市場に限定されていますと答弁がありました。それであればもっと早い段階から、本市唯一の青果食品卸売市場にアプローチすべきで、その段階で進出の意向確認を行い、希望するのであれば企画書等の提出も求められたものと考えます。3ヘクタールもある隣接地が空白過ぎませんか。道の駅川場田園プラザのような展開も可能と考えます。まだ時間はあります。しっかり調整して、見切り発車はいい結果につながりません。よろしくお願いします。 続いて、再質問の9、道の駅導入施設として体験農園の予定面積はという質問ですが、1,000平方メートル程度では狭過ぎる。したがって、別枠で外に大きな体験農園を創設すべきではないかとの視点からの質問です。 ◎増田和昭産業振興部長 お答えします。 令和2年度に策定いたしました(仮称)道の駅「くまがや」整備計画では、体験農園を1,000平方メートルとしてございます。 以上でございます。 ◆小鮒賢二議員 整備計画の数字であることは分かります。参考までに、年間30万人の来場者を見込んで5月28日にオープンした深谷テラスパークの体験農園が6,000平方メートル、60アールです。本体験農園の6倍に相当します。私もオープン翌日の28日に行きましたが、マルシェ、レストラン、子供の遊び場、展望台等はありますが、体験農園の広さは際立っていました。一度訪れてみてください。参考になるかと思います。深谷テラスパークに関する読売新聞の記事を紹介します。「約1.76ヘクタールの敷地のうち約3割、60アールが体験農園、常時30種類以上、年間では100種類以上の野菜の栽培を予定する。スタッフガイドのガイドつきで農園を回り、旬の野菜を数種類収穫する。野菜の生育状況が確認できるエリアもある」と記載されていました。1,000平方メートル、10アールの体験農園は、言わばこれは見本ではないのでしょうか。道の駅の外に5,000から1万平方メートル、0.5ヘクタールから1ヘクタール程度の農園が必要ではないでしょうか。検討の必要性を感じます。 ここで、質問全体を通しての意見、要望を確認及び提案の方法で申し述べます。展望塔の設置に関しては、平成30年3月議会から再三発信しています。地勢から見ると、ここ池上、上之周辺地区は、利根川と荒川の2大河川のほぼ中間に位置し、平たんで非常に眺望の開けた場所になります。まさに自然のパノラマです。この地域の地勢を生かすためには、展望塔を造り来場されたお客様に自然のパノラマを楽しんでいただく。そして、展望塔から梅雨入り前の麦秋の景観や実りの秋の黄金の波、それぞれすばらしいものがあります。ちなみに、1988年、昭和63年に行われたさいたま博覧会には観覧車を設置しました。当時も恐らくそういった発想から来ているのだと思います。 展望塔についてちょっと触れてみますと、例えば利用料400円から500円程度、400円としても1日2,000人上ってくれれば、オン期の7、8、9、3か月間90日で7,200万円、オフ期を仮に300円としても、人数も半分の1,000人として270日、8,100万円、合わせて1億5,000万円になります。これに土産品販売を含めれば相当のプラスアルファが見込めます。 提案の2、快晴率日本一の活用で、太陽光発電を施設全体に活用する。そして、その関連施設としてEV充電施設を充実する。これは、まさにSDGsの取組にも合致します。 提案の3、加温に太陽光発電を活用した足湯、こちらも有料化だと思います。100円程度でいいのではないかと思います。これもざっと計算すると730万ぐらいになるという私の計算があります。単体ではペイしないかもしれませんけれども、楽しんでもらう施設、客寄せ施設としてはいいのではないかと思います。 提案の4として、本市以北の観光地等の玄関口、ゲートウェイとする。静岡県にある道の駅伊豆ゲートウェイ函南が参考になります。隣接して民間施設めんたいパークがあります。これは本市のみならず、近隣市町及び上信越、北陸方面までの案内機能を持たせる観光案内、お土産品も置くという発想です。そして、近隣施設との連携としては、さくらオーバルフォート、熊谷スポーツ文化公園、近隣温泉施設2館との連携、さらに近隣市町との観光連携、特に行田市、深谷市が重要です。もう一つ、調整池1万6,600平方メートル、これは少し少なくなったというお話もちらっと聞いたのですけれども、平常時の活用方法の検討も大変重要です。この広さは、道の駅おかべがぴったり収まる広さです。来場者の安全を守るため欠くことのできない施設ですが、常時水をためておく施設ではないので、活用の方法を検討してみてください。調整池の面積に関して気になる点があります。隣接地3ヘクタール負担分を一括して算定した広さではないかと考えています。ですから、非常に7ヘクタールで広いはずなのですけれども、広い駐車場、それに広い調整池があって、比較的空いているスペースが少ないなという印象を受けます。それに対して3ヘクタールではあるのですけれども、隣接地のほうは非常にゆったりとした感じがあります。であればその辺の、調整池がもしも分散して造るわけにはいかないのだということであれば、駐車場の機能を少し隣接地に持っていって、そして道の駅のスペースを余裕を持たせるということもあり得るのではないかと思います。 提案の5として、(2)の隣接地に関する事項についてです。導入企業を仮に青果卸売食品市場と想定した場合、道の駅内の複合施設に導入予定の農産物直売所との距離は課題があります。来訪者の利便性を考慮し、一体的な動線が好ましいことは言うまでもありません。また、商品の重複が気にかかると同時に、市場は全国から仕入れれば足りますが、地元農家の振興を目的とする農産物直売所の品ぞろえが気になります。道の駅めぬまの農産物直売ふれあいセンター妻沼店との調整も必要と考えます。3ヘクタールもの広大な隣接地は、本道の駅の魅力創出の要であり、多角的な検討が必要と考えます。本道の駅の成否を左右すると言っても過言ではありません。ぜひしっかりとした調整をお願いします。 提案の6、(3)の周辺農地の利活用について―農業との共生―。農業との共生、これは道の駅の活用方法のみならず、近隣農地の活用にも置き換えることができます。当該農地の非農用地化に由来します。活用方法として市民農園及び観光農園等の設置促進については、平成28年12月議会でも質問しました。いずれも有用性を認めた答弁でした。広大な道の駅と熊谷スポーツ文化公園に訪れたお客様の観光の幅が大きく広がります。観光農園については、本道の駅の外側の話になりますが、一体的に楽しんでもらえる施設、農業振興の施設として、また、6次産業化にもつながる取組にもなります。少し長いスパンで検討してみてはどうでしょうか。イチゴ、ブルーベリー、イチジク、シャインマスカット、柿等、通年のフルーツの団地、そして菜種油が今、地元産が商品化されております。また、そういったつながりを考えれば、オリーブを栽培し、オリーブオイルなどを絞るのも面白いのではないかと思います。そうすれば施設内のイタリアンのお店でそれを利用できるとか、非常に幅が広がると思います。それと、市民農園はもちろん農具及び指導者つきの施設が前提です。もう一つ、体験農園については、道の駅内導入施設の一つなので、その利用状況を見極める必要があると答弁にありました。そもそも体験農園については、深谷テラスパークを例に取り申し上げたとおり、1,000平方メートルはいかにも狭いです。麦踏み体験も抽せんでやるような話になります。ほかの野菜を作付けする余裕もありません。設置するなら最低でも3,000平方メートルが必要と考えます。したがって、周辺農地の活用が重要になってきます。 本市にとってホームランとなるような計画はなかなか難しいと思います。地道に工夫を重ねて、鍛練の積み重ねにより真に魅力ある道の駅を目指すしか方途はありません。立っているだけでは地面だが、歩けばそこに道ができる。しっかりと道をつくっていきましょう。 以上で私の令和4年6月議会における市政に関する一般質問を終わります。御清聴ありがとうございました。 ○福田勝美議長 以上で15番小鮒賢二議員の一般質問は終了いたしました。 申し上げます。先ほどと同様に、議員、理事者ともに出席者の入替えをお願いします。 議員におかれましては、議席表Bを参考に入替えをお願いします。 暫時休憩します。              午後 2時21分  休 憩                                                          午後 2時31分  再 開 ○福田勝美議長 休憩中の会議を再開します。 △一般質問続行福田勝美議長 次に、17番林幸子議員の一般質問を許可いたします。              〔17番林 幸子議員登壇〕 ◆林幸子議員 皆さん、こんにちは。議席番号17番、林幸子です。福田議長より発言の許可を頂きましたので、通告の順に従い、今回は大きく3点について一般質問をいたします。 まず初めに、大きい1番、帯状疱疹ワクチン接種についてです。帯状疱疹とは、過去にかかった水ぼうそうのウイルスが原因で免疫力の低下などにより発症する病気です。ある日突然、おなかや背中など、主に胴体の皮膚がちくちく痛み出し、初めは何となく痛かゆいような違和感を覚え、かぶれや蕁麻疹かと思っているうちに数日たつと一気に広がり、慌てて受診するケースが多いと聞いています。帯状疱疹を経験した方のお話を聞くと、肌着が触れるだけでも痛くて、着替えるのも一苦労、寝ても起きてもずきずきして焼けるような刺すような、電気が走るような物すごい痛みで、日常生活に支障が出るとのことであります。発症の要因は、加齢に伴う細胞性免疫の低下と言われ、中高年はもともとハイリスクとされてきましたが、近年はコロナ禍の影響で若い人にも増えているというデータもあります。これは日本だけではなく世界的な傾向のようです。新型コロナウイルス感染により免疫細胞やその働きにダメージを受けることや、コロナ禍の精神的ストレスにより免疫力が低下したことが要因ではないかと言われています。早めに治療すれば重症化することも少ないのですが、早期発見が難しく、重症化するとウイルスが脳まで広がり、髄膜炎や脳炎を起こすこともあります。厄介なのは、50代以上の患者の2割が帯状疱疹後神経痛に悩まされ、治療が長引くケースも多いと聞きます。水ぼうそうは、国内の成人の9割が経験済みで、ほとんどの大人に帯状疱疹のリスクがあるようです。宮崎県で1997年から継続中の世界最大規模の帯状疱疹疫学調査によると、80歳までに3人に1人が帯状疱疹を経験するとの推定が示されています。このようにかなりの割合でかかり、重症化すると大変な帯状疱疹ですが、一つだけ対策があるとされています。それは予防接種であります。予防接種には、接種回数1回のビケンと、2回のシングリックスの2種類があり、医療機関によって異なるようですが、1回接種ワクチンは1万円前後、2回接種ワクチンは1回2万円前後で、合計約4万円前後といずれも高額となります。簡単に予防接種が受けられるようになれば帯状疱疹で苦しむ人が減ると考えます。帯状疱疹ワクチン接種の助成を希望する声も多く聞こえてくる中、健康寿命の観点からも大事な取組と捉え、近年、帯状疱疹ワクチン接種を助成する自治体が増えてきたようです。どんな病気に対しても共通して言えることではありますが、予防ができるのであれば積極的に予防することは大切でありますし、治療法があれば早期発見が最も重要です。多くの人が帯状疱疹でつらい思いをしているとすれば、何かしらの対策は必要だと考えます。そこで、帯状疱疹ワクチン接種に関する見解をお聞きします。 (1)、帯状疱疹ワクチン予防接種による期待される効果について。 (2)、予防することによる医療費への影響は。 (3)、市民への広報について。 (4)、本市における帯状疱疹ワクチン接種費助成について。 以上4点お願いします。 次に、大きい2番、未熟児用母子健康手帳「リトルベビーハンドブック」について質問をいたします。母子健康手帳、いわゆる母子手帳は、妊娠初期から子供が小学校に入学するまでの母と子の一貫した健康管理を記録するもので、医師の記録とともに、妊産婦自らが我が子の成長を記入する手帳です。私も3人分、3冊の母子手帳を持っていますが、当時の記録を見ることで大変だった様子や成長の喜びが、既に30年以上たった今でも鮮明に思い出される、そんな大切な手帳であります。母子手帳の中に掲載されている乳児身体発育曲線は、一般的には体重1キログラムから、身長は40センチメートルからとなっていますので、1キログラムより小さく生まれたお子さんの体重を記録する欄は、今のところありません。また、月齢とともに首座り、寝返り、1人座り、はいはい、つかまり立ち等、成長の目安として時期が表されていますが、低体重児のお子さんは修正月齢で記入しようとしても、「いいえ」が続くことも多く、我が子が一般的な成長をしていないことに悲しむお母さんがいるという話を聞きました。生まれた瞬間、手のひらに収まるほどの小さな我が子にかけた最初の言葉が「ごめんね」だったそうです。小さく産んでしまった自分が悪いと自責の念にかられ、孤独感にさいなまれることもあるという話も聞きました。このように、母子手帳を見るたびに心を痛めているママさんたちのための取組が、今、全国で広がっています。小さく生まれたお子さんのためのリトルベビーハンドブックの作成です。ハンドブックには、一般の母子手帳にはない1,500グラム未満の発育曲線を掲載したり、赤ちゃんの成長、発達のチェックでも、しかめっ面をしましたとか、手足や体を丸めることができるといった独自の項目を設け、我が子の成長を実感できる工夫が盛り込まれています。出産直後の母親が一番つらいときに、このようなハンドブックを手にすることで気持ちが楽になり、10人に1人がなると言われている産後うつなどを防ぐことにもつながると考えます。熊谷市でも、全てのお母さんが希望を持って育児に取り組める環境整備の一つとして進めていただきたいと思います。そこで、何点か質問をいたします。 (1)、未熟児と言われるお子さんを出産し、退院後、病院と市の連携、また、御家族に対して支援の情報提供など、現在の取組状況について。 (2)、県でリトルベビーハンドブックを作成中と聞いていますが、内容や進捗状況について。 (3)、県内で市独自のリトルベビーハンドブックを作成している自治体があるようですが、その状況について。 以上3点お願いします。 次に、大きい3番、公共下水道についてです。下水道は、家庭などから出された汚水や雨水を衛生的に素早く集めて、生き物が暮らせるようなきれいな水にして川や海へ流すという、現代の生活に欠かせない大切な役割を持っています。私たちが生活し活動する上で欠かすことができない基本的な都市施設であるにもかかわらず、下水道管は地中に埋設されており、浄化センターは遠く離れていることから、ふだん私たちは下水道を身近に感じることはあまりありません。しかし、私たちは毎日下水道の恩恵を受けており、日常生活になくてはならない公共サービスとなっております。公共下水道を設置しようとするときは、あらかじめ事業計画を定め、国土交通大臣の認可を受けなければなりません。この認可を受けた区域を認可区域と言い、認可を受けると国庫補助の対象地区となります。熊谷市では、市街化区域にあってもこの認可区域の拡大がなかなか進んでいないのではないか。自分が生きている間に果たして下水道は整備されるのかという地元からの心配の声を受け、私は令和元年6月定例会、令和2年12月定例会と過去2回にわたり一般質問をいたしました。質問の中では、特に、荒川左岸北部流域下水道の整備状況を聞き、未普及地域の早期解消を図るために事業認可区域の拡大とスピード感を持った下水道の整備を重ねて要望してきました。前々回の答弁を見ますと、事業認可面積約2,159ヘクタール、整備面積が約1,811ヘクタールという状況でした。そして、前回の答弁が、事業認可面積約2,159ヘクタールのうち、令和元年度末の整備面積が約1,836ヘクタールでしたので、比較すると認可面積は拡大されてはいないものの、徐々に整備は進められているという印象はありました。前回の質問から約1年半が経過したところで、再度確認の意味も含めて質問をさせていただきたいと思います。 (1)、下水道整備の進捗状況と今年度の整備計画について。 (2)、事業認可区域及び荒川左岸の市街化区域の整備目標年度。 (3)、事業認可区域拡大の計画と進め方について。 (4)、下水道の接続状況は。 (5)、未接続世帯に対する普及促進の課題と解決策は。 以上5点についてお願いします。 壇上での質問は終了といたします。なお、再質問等については質問席で行わせていただきますので、よろしくお願いいたします。 ◎田島尚栄市民部長 林議員さんの御質問1、帯状疱疹ワクチンについてお答えします。 初めに、帯状疱疹ワクチン予防接種の効果についてですが、平成28年3月、水痘ワクチン、ビケンに50歳以上への帯状疱疹の予防という効能が追加されたことから、国内で水痘ワクチンが帯状疱疹ワクチンとして接種できるようになりました。また、平成30年3月、帯状疱疹ワクチン、シングリックスが承認され、帯状疱疹に対する有効性は、ビケン、シングリックスの順に、50歳以上で約90%、97.2%、70歳以上で約85%、89.2%と高い効果が示されています。 次に、予防することによる医療費への影響ですが、帯状疱疹は国が行う感染症発生動向調査の対象とならないため、患者数等の実数は把握しておらず、影響額を算出することは困難ですが、個人予防の目的で、自らの意思と責任で予防接種をしていただくことで医療費は少なくなるものと考えます。 次に、市民への広報についてですが、帯状疱疹は発症して早期に治療を開始するほど効果が期待できると言われています。多くの市民の方が病気に関する理解を深め、早期受診の大切さを知っていただけるよう、市報、ホームページ等で周知してまいりたいと考えております。 次に、本市における接種費助成についてですが、現時点において公費助成を行う予定はございません。現在、国の専門家委員会において、法に基づく予防接種として定期接種化に向け、対象年齢や安全性、費用対効果などについて検討が続いておりますことから、今後の国の動向を注視してまいりたいと考えています。 続きまして、御質問2、未熟児用母子健康手帳についてお答えいたします。初めに、現在の未熟児支援の取組状況ですが、養育のため医療機関に入院することを必要とする未熟児に対し、未熟児養育医療給付制度があり、その治療に必要な医療費を給付しています。また、退院時には、医療機関から市に対して情報提供がなされるとともに、退院後は保健師による未熟児訪問指導を実施し、乳児の体重測定や育児相談、母親の産後の心身の負担や育児不安等の相談支援を行っています。そのほか、未熟児を含む全ての乳児に対し、市の乳幼児健康診査、予防接種、母子保健事業等の案内や育児サポート、子育てサークル等の情報提供を行っています。 次に、県で作成中のリトルベビーハンドブックの内容等ですが、先行して作成した自治体のリトルベビーハンドブックを参考に、同じ経験を持つ保護者や専門医の意見を伺い、令和4年度中に市町村へ電子データによる配布を行う予定とのことです。 次に、県内で独自のリトルベビーハンドブックを作成している自治体とその状況ですが、現在、川口市と上尾市が既に作成しており、市内にお住まいの出生体重1,500グラム未満の乳児を持つ家族に配付しています。内容につきましては、先輩ママや支援者からのメッセージ、育児と治療の記録、成長と発達の記録、小さく生まれた赤ちゃんによくある質問、制度や支援サービス等が盛り込まれ、保護者の心理的支援に配慮したもので、いずれも先行して作成した静岡県の取組を参考にしており、保護者、支援者の意見を取り入れて作成されています。 以上です。 ◎丸山英道上下水道部長 続きまして、御質問3、公共下水道についてお答えします。 初めに、下水道整備の進捗状況ですが、現在の事業認可面積は、令和2年度の一部拡大により約2,290ヘクタールに増加し、整備済み面積は約1,885ヘクタール、整備率は82.3%となっています。また、今年度は約22ヘクタールの整備を予定していますので、整備率は83.3%となる見込みです。 次に、事業認可区域及び荒川左岸の市街化区域の整備目標年度ですが、熊谷市生活排水処理基本計画では令和7年度までとしています。 次に、事業認可区域拡大の計画と進め方ですが、人口集中地域等から対象区域を選定後、当該区域における管路整備について設計図書を作成し、関係機関と協議、調整を行うこととなります。現在、事業認可区域の拡大を予定している石原地区では、昨年度に取りまとめた現地測量結果や、排水計画等を基に認可書類の作成に着手し、協議の準備を進めているところでございます。 次に、下水道の接続状況ですが、令和3年度末で93.2%となっています。 次に、普及促進の課題と解決策ですが、未接続世帯での下水道が果たす役割や効果、必要性に対する理解が鍵となることから、引き続き個別に利用促進の御案内を勧めるとともに、より分かりやすい広報について工夫してまいりたいと考えています。 以上でございます。 ◆林幸子議員 17番、林幸子です。それぞれに御答弁を頂きましたので、順次再質問をさせていただきます。 まず、帯状疱疹ワクチン接種についてですが、ワクチン接種により高い予防効果が得られるとの見解でした。私なりにいろいろ調べてみましたところ、予防効果の持続期間は、ビケンで5年程度、シングリックスで9年以上というデータがあり、シングリックスを選べば約10年に1度の接種で予防ができるとされているようです。また、予防することによる医療費への影響については、2040年にはピークを迎える高齢者に対して、社会保障制度を支える世代の負担はさらに増大すると推計される中、今後はさらに予防という分野に力を入れていくべきと考えています。そして、もしかかってしまった場合でも、できるだけ早く、できれば皮疹が出てから3日以内に抗ウイルス薬を投与することで重症化を防ぐこともできます。帯状疱疹とはどのような病気なのか、予防するにはどうしたらよいのか、そういったことも知らない市民も多くいると思いますので、まずは様々な機会を捉えて周知をしていただければと思います。 接種費助成については、定期接種化に向け国が検討している、その動向を注視していくとのことですが、定期接種以外のものに助成をすることに関しては、いろいろな課題があるということは、私も理解はしています。しかし、課題がある中でも、熊谷市として定期予防接種として法に定められたもの以外で、費用の全額または一部助成を行っているものもあります。 そこで質問ですが、その内容と導入に至る背景、また、その理由についてお聞きします。 ◎田島尚栄市民部長 お答えします。 費用の助成をする予防接種は2種類です。大人の風疹予防接種は平成25年、風疹の流行により、国は、風疹の感染予防及びまん延防止対策の強化に当たり、風疹抗体検査事業の補助を行うこととし、これを受け、県は無料で風疹抗体検査を実施しています。市は、県の風疹抗体検査結果を活用し、風疹抗体価が十分でないと確認された妊娠を希望する女性や妊婦、その同居者に対し予防接種の費用の一部を助成しています。また、造血管細胞移植後ワクチン再接種費用の助成は、令和3年度から埼玉県が造血管細胞移植を受けた二十歳未満の者のワクチン再接種費用を助成する市町村に対し、その経費の一部を助成する事業を開始したことから、本市におきましても、令和4年度から接種が必要であると医師が認めた方に対し、接種にかかる費用を助成しています。 以上です。 ◆林幸子議員 今、費用の助成を行っている予防接種は2種類とありました。いずれも国や県の動きが影響しているようです。現在、国は新型コロナウイルス感染症対策に非常に苦労をしているために、帯状疱疹に関する施策まではなかなか手が回らないということもあるかと思いますが、冒頭申し上げましたとおり、患者数も増えているのではないかと考えます。先ほどの答弁で、患者数等の実数は把握はしていないとのことですが、現在熊谷市において帯状疱疹の患者数は増えているのかそうではないのか。正確な数字は集めていなくても現場での感覚はあると思いますし、予防接種の現状や助成を希望する声はあるのかなどの情報共有や、今後の対策について医師会と調整する必要があると考えますが、見解を伺います。 ◎田島尚栄市民部長 お答えします。 帯状疱疹ワクチン接種の状況につきましては、国等の情報を注視し、定期予防接種化される際には医師会と調整しながら進めてまいりたいと考えています。 以上です。 ◆林幸子議員 お隣の鴻巣市、または桶川市、北本市、そして伊奈町が、今年の4月から帯状疱疹予防ワクチンの公費助成が始まりました。そうなると、私のところにも、熊谷市は導入しないのかというお問合せが来るわけです。全国的にも広がりを見せつつあり、今年の4月時点で33の自治体が助成制度を導入しています。福岡県の太宰府市では、新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金を活用して、コロナ禍における健康維持のためということで、帯状疱疹ワクチンの助成費用を捻出されたと伺っています。内閣府に確認したところ、各自治体の判断により、新型コロナウイルス感染症の影響により発生する住民の負担を軽減するため、帯状疱疹のワクチン接種にかかる費用負担の軽減に臨時交付金を活用することは可能ですとの回答も頂いております。先ほども申し上げましたとおり、1度接種すれば約10年間は予防効果が持続するとのことですので、まずは臨時交付金を活用し、定期接種のタイミングを待つというのも一つの方法ではないかと思います。ぜひ予防することによる医療費削減等も視野に入れながら、帯状疱疹ワクチン接種費助成について検討していただくことを要望し、このテーマについては閉じさせていただきます。 次に、リトルベビーハンドブックについて再質問をいたします。熊谷市の未熟児と言われるお子さんを出産した方に対する現在の取組状況については了解をいたしました。引き続き関係機関がしっかりと連携を取り、支援の体制を構築していただきたいと思います。 それから、ハンドブック作成に関する県内の様子も分かりました。 そこで質問ですが、県で作成中のリトルベビーハンドブックは、令和4年度中に市町村へ電子データによる配布を行う予定とのことでありますが、お配りする対象者はどのような方なのか。また、どういう方法でお届けするのかお聞きします。 ◎田島尚栄市民部長 お答えします。 市民の方で、出生体重1,500グラム未満の新生児・乳児を対象に配布する予定です。未熟児養育医療給付申請時に冊子にしたものをお渡しすることを考えています。また、市のホームページにも掲載し、ダウンロードできるようにする予定です。 以上です。 ◆林幸子議員 現在配布されている母子手帳は、小学校入学時まで記入できるようになっています。それと同様に、リトルベビーハンドブックも健診や通院のたびに持ち歩き、生まれてから何年間も使うものでありますので、しっかり予算を組み立てて、きちんと製本された形のハンドブックを作成してもらいたいと要望します。 次に、内容についてですが、やはり地元の身近な情報を載せることは大切です。 そこで質問ですが、県のハンドブックには市独自の、例えば、相談窓口や支援サービス、また、集いの場などの情報を掲載できるスペースは設けられているのかお聞きします。 ◎田島尚栄市民部長 お答えします。 県から配布される電子データには、各自治体が独自の情報を追加掲載できるようにするとのことです。 以上です。 ◆林幸子議員 ぜひかゆいところに手の届くような、親切で温かみのあるハンドブックにしていただきたいなと思います。 それから、このリトルベビーハンドブックは、作るのがゴールではなくて、赤ちゃんもママも独りにさせてはいけないという思いの中で、そのツールをつくるための第一歩だということも申し上げたいと思います。作成の段階からいろいろな人が関わっていくというのが最も大切なことで、本当に必要なことは必要としている人にしか分かりません。上尾市のハンドブックを見ますと、作成検討会の構成員として、家族の会、NPO法人、市の担当課などのメンバーが挙げられています。必要な項目は何かを考える上で、保護者の方や子育て支援の団体の方、また、保健師や助産師、市の担当職員らで連携を取りながら検討を重ねていく必要があると考えますが、見解をお聞きします。 ◎田島尚栄市民部長 お答えします。 制度や相談窓口、支援サービス等の市独自の情報を追加掲載することを考えていますが、保護者、支援者の意見を伺いながら関係機関と連携し、当事者、支援者双方にとって使いやすい冊子とすることを検討してまいります。 以上です。 ◆林幸子議員 今後作る過程も重要と考えています。保護者、支援者の意見を伺いながらということですので、ぜひよろしくお願いします。そして、どのように運用していくか。御家族の不安をどのように寄り添いサポートしていくのか。ママたちの、そしてまた医療関係者の、あるいは福祉のネットワークを構築しながら丁寧に進めていただきますよう要望させていただきます。誰一人置き去りにせず、誰もが幸せを享受できる社会を実現するために、リトルベビーハンドブックが役に立つことを願って、この質問を閉じます。 次に、公共下水道について再質問をいたします。令和2年度に認可区域を拡大し、整備済み面積と今年度の計画を合わせると約1,907ヘクタールとの答弁でした。進捗状況については分かりました。振り返ると、平成28年度から29年度にかけては、思うように予算もついていなかった状況でしたが、その後は徐々に予算額も増えているようです。また、基本計画の中で整備目標年度を令和7年としていることと、汚水の未普及対策に関する補助金が令和8年度まで重点的に配分されると聞いておりますので、しっかりと進めていただきたいと要望します。 それから、接続状況については、それぞれ御事情もおありでしょうから、一概にどうこうとは言いづらい部分もあるということは承知しています。やはり理解を頂くためには、より分かりやすい広報とありましたが、事前に地元の方とよくお話合いをしていただきながら、少しずつ理解を深めていただくことも必要と考えます。よろしくお願いします。 それでは、最後の質問になりますが、答弁の中に、現在、事業計画区域の拡大について準備を進めているとありましたが、具体的な地域はどこかお聞きします。 ◎丸山英道上下水道部長 お答えします。 JR高崎線、国道140号、荒川通線及び市道70119号線に囲まれた石原、広瀬地内でございます。 以上でございます。 ◆林幸子議員 了解いたしました。半ば諦めていたところ、やっと形になってきたのかなと、希望の光が見えて少し安心をしているところですが、引き続きさらなる公共下水道の整備を推進していただきますよう要望し、今定例会における私の一般質問は終了といたします。ありがとうございました。 ○福田勝美議長 以上で17番林幸子議員の一般質問は終了いたしました。 以上で本日予定されておりました一般質問は全て終了いたしました。 △散会について ○福田勝美議長 本日はこれにて散会いたします。 御苦労さまでした。              午後 3時04分  散 会...