令和 2年 3月 定例会(第1回)〇 議 事 日 程 (3月13日〔金〕午前10時開議)第 1 市政に関する一般質問
一般質問通告一覧表 第1回
市議会定例会 (3月13日)┌───┬────┬───────┬───────────────────────────
┐│ │ │ │ ││通告順│議席番号│ 氏 名
│ 質 問 項 目 ││ │ │ │ │├───┼────┼───────┼───────────────────────────┤│19 │ 18 │関 口 弥 生│1 新たな活力を生み出す安心社会の構築を
││ │ │ │ ―SDGsをどう政策に反映させるのか― ││ │ │ │2 一人一人に合った
栄養バランスの良い食事を
││ │ │ │ ―配食サービス事業の栄養管理について― │├───┼────┼───────┼───────────────────────────┤│20 │ 2 │中 島 千 尋│1
新型コロナウイルス対策について ││ │ │ │2 市営住宅の在り方について │├───┼────┼───────┼───────────────────────────┤│21 │ 8 │鈴 木 理 裕│1 超
スマート社会(Society5.0)の到来を見据えた
学校 ││ │ │ │ 教育・学びの在り方について │├───┼────┼───────┼───────────────────────────┤│22 │ 12 │権 田 清 志│1 未来へ向けた投資について
││ │ │ │ (1)熊谷市
人口ビジョン・総合戦略から
││ │ │ │ (2)
スマートシティ推進事業について
││ │ │ │ (3)予算構成について │├───┼────┼───────┼───────────────────────────┤│23 │ 27 │富 岡 信 吾│1 熊谷のスポーツツーリズムと
スポーツ環境の
整備 ││ │ │ │2
太陽光発電施設設置の問題点と規制のその後 │├───┼────┼───────┼───────────────────────────┤│24 │ 7 │影 山 琢 也│1 新たな
地域産業支援について考える
││ │ │ │ (1)工業振興策について
││ │ │ │ ア 本市の工業を取り巻く環境
││ │ │ │ イ 本市の工業団地の現状、将来展望
││ │ │ │ ウ 人手不足解消に向けて
││ │ │ │ (2)金融機関との連携について
││ │ │ │ ア 融資制度等
││ │ │ │ イ 現在の協働での支援体制、取組
││ │ │ │ ウ 地域活性化ファンド等の新たな施策の
考え │└───┴────┴───────┴───────────────────────────┘ 〇本日の会議に付した事件 議事日程のとおり 〇議長及び副議長 議 長 19番 野 澤 久 夫 議員 副 議 長 14番 小 鮒 賢 二 議員 〇出席議員(30名) 1番 白 根 佳 典 議員 2番 中 島 千 尋 議員 3番 沼 上 政 幸 議員 4番 新 島 一 英 議員 5番 田 中 正 議員 6番 山 下 一 男 議員 7番 影 山 琢 也 議員 8番 鈴 木 理 裕 議員 9番 千 葉 義 浩 議員 10番 腰 塚 菜 穂 子 議員 11番 小 島 正 泰 議員 12番 権 田 清 志 議員 13番 石 川 広 己 議員 14番 小 鮒 賢 二 議員 15番 閑 野 高 広 議員 16番 守 屋 淳 議員 17番 林 幸 子 議員 18番 関 口 弥 生 議員 19番 野 澤 久 夫 議員 20番 黒 澤 三 千 夫 議員 21番 須 永 宣 延 議員 22番 小 林 一 貫 議員 23番 桜 井 く る み 議員 24番 三 浦 和 一 議員 25番 大 山 美 智 子 議員 26番 森 新 一 議員 27番 富 岡 信 吾 議員 28番 福 田 勝 美 議員 29番 大 久 保 照 夫 議員 30番 栗 原 健 曻 議員 〇欠席議員(なし) 〇説明のための出席者 市 長 富 岡 清 副 市 長 長 谷 川 泉 市 長 公 室 長 山 崎 実 危 機 管 理 監 荻 野 秀 夫 総 合 政策部長 持 田 浩 一 総 務 部 長 矢 吹 浩 一 福 祉 部 長 鯨 井 敏 朗 環 境 部 長 高 橋 近 男 産 業 振興部長 増 田 啓 良 都 市 整備部長 前 田 昌 利 建 設 部 長 澤 田 英 夫 消 防 長 倉 本 豊 上 下 水道部長 羽 鳥 豊 会 計 管 理 者 橋 本 政 佳 教 育 委 員 会 野 原 晃 教 育 長 教 育 次 長 小 林 教 子
選挙管理委員会 渡 邉 功 事 務 局 長 監 査 委 員 堀 越 奈 緒 美 事 務 局 長 農 業 委 員 会 松 岡 八 起 事 務 局 長 〇
事務局職員出席者 事 務 局 長 清 水 輝 義 副 局 長 高 橋 千 春 次長兼庶務係長 清 水 誠 主 幹 兼 長 谷 川 正 議 事 調査係長 主 査 森 美 和 主 査 遠 藤 佳 奈 主 査 野 間 謙 治 主 査 白 根 靖 士 午前10時00分 開 議
○
野澤久夫議長 出席議員が定足数に達しましたので、これより本日の会議を開きます。 開会前、お手元に配付いたしました書類は、1つ、本日の議事日程、以上1件であります。
△市政に関する一般質問
○
野澤久夫議長 これより日程に入ります。 日程第1、市政に関する一般質問。 引き続き一般質問を行います。 最初に、18番
関口弥生議員の一般質問を許可いたします。 〔18番
関口弥生議員登壇〕
◆
関口弥生議員 皆さん、おはようございます。18番、関口弥生です。議長より発言の許可をいただきましたので、通告の順に従って一般質問を行います。今回の質問は、大きく2点についてです。 まず初めに、大きな1番、新たな活力を生み出す安心社会の構築を-SDGsをどう政策に反映させるのか-についてお伺いします。貧困や格差、気候変動、人口減少、少子高齢化など山積する課題の解決に向けて正念場を迎える2020年代が本格始動しました。誰も置き去りにしないを基本理念として、持続可能な世界を残すため、2030年を目標として取り組むのが国連の持続可能な開発目標、SDGsであります。
目標達成年次まであと10年となり、
オールジャパンとして行動を加速することがますます求められております。 私は令和元年9月定例会において、魅力ある熊谷の農業を進めるためにSDGsと農業の関わりについて質問しました。今回は、本市の第2期総合戦略において目指すべき方向性がSDGsの目指す17の目標と同様であるということで、第2期総合戦略の基本目標の主な取組にSDGsに関連するアイコンが明記されることと内閣に設置する
SDGs推進本部において昨年12月に
SDGs実施指針が改定されたことを受けて、新たな活力を生み出す安心社会の構築に全力で取り組んでいくためにも、今後SDGsをどう政策に反映させるのかが重要になってくると考えますことから何点か質問をさせていただきます。 質問の1、本市のSDGsに対する認識と今後SDGsをどう市政に反映させるのか、見解をお伺いします。 質問の2、第2期総合戦略とSDGsについては4点について伺います。 まず1点目、内閣府は2019年にSDGsに関する自治体の取組状況を調査しております。SDGsを推進している自治体は、13.4%ということが分かりました。具体的には、自治体内部の勉強会や
地域住民向けのセミナーの開催、
地方版総合戦略への明記、
環境基本計画などへの反映が挙がっているようです。それでは、内閣府のこの調査を受けて総合戦略に関する部分でどのような回答をしたのか、また
自治体職員におけるSDGsの認知度についてもお伺いします。 2点目、日本の
持続可能性は世界の
持続可能性と密着不可分であることを前提とし、国内実施、国際協力の両面において、誰一人取り残されることのない持続可能な世界に変革することを目指す。また、SDGsは経済・社会・環境の3側面も含むものであり、これらの相互関連性を意識して取組を推進するというビジョンを掲げています。その中で取り組むべき5つの分類、5つのPとそれに係る8分野の優先課題が密接に関わる不可分の課題であり、どれ一つが欠けてもビジョンは達成されないという認識の下、その全てに総合的な形で取り組むことが示されています。 1つ目のP、ピープル、人間については、分野1、あらゆる人々が活躍する社会、ジェンダー平等の実現と分野2、健康・長寿の達成であります。 2つ目のP、プロスペリティー、繁栄については、分野3、成長市場の創出、地域活性化、
科学技術イノベーションと分野4、持続可能で強靱な国土と質の高いインフラの整備です。 3つ目のP、プラネット、地球については、分野5、省・
再生可能エネルギー、防災・
気候変動対策、循環型社会と分野6、生物多様性、森林、海洋等の環境の保全です。 4つ目のP、ピース、平和については、分野7、平和と安全・安心社会の実現です。 5つ目のP、パートナーシップ、協力については、分野8、
SDGs実施推進の体制と手段であります。 それでは、本市の第2期総合戦略において、一つが欠けてもビジョンが達成されないという8分野の優先課題の反映がされるのかどうかお伺いします。 3つ目、SDGsの主流化となる多様な
ステークホルダー、それにはビジネス、ファイナンス、市民社会、消費者、新しい公共、労働組合、次世代、教育機関、研究機関、地方自治体、議会があり、計画や戦略、個別の施策の策定や実施に関してSDGsの要素を最大限反映し、政府は引き続き関連する制度改正や適切な財源の確保、
広報啓発活動の強化に努めると示されております。それでは、
ステークホルダーの役割についてお伺いします。 4つ目、多様な
ステークホルダーの役割として議会が初めて盛り込まれました。議会としては、国会及び地方議会は国内において誰一人取り残されることのない社会を実現するため、広く日本全国から国民一人一人の声を拾い上げ、国や地方自治体の政策に反映させることが期待されています。さらに、行政機関、市民社会、国際機関等と連携し、国や地域が直面する社会課題を解決するための具体的な
政策オプションを提案することが期待されていますと示されています。そこで、本市がSDGsに、より積極的に取り組めるよう提案として後押しをしたいと思います。これから述べる5点の提案についてどのように考えるか、お伺いします。 提案の1、職員の名札に自分が担当している事業に関するSDGsのアイコンをプリントする。例えば、女性の
起業支援担当をしている職員は、アイコンの4、質の高い教育をみんなに、アイコンの5、ジェンダー平等を実現しよう、アイコンの8、働きがいも経済成長も、この3つのアイコンになります。これは、職員の皆さんが自らの担当事業がSDGsに関連しているという認識を持つことができるようになると考えます。 提案の2、市役所内の課の看板に担当する事業に関するアイコンを設置する。これは、職員の皆さんが自分の仕事がSDGsに貢献しているということを意識していただき、認知度も高まり、仕事により誇りを持てるようになってくるのではないかと考えます。 提案の3、SDGsの認知度を高めるための取組として、啓発ツールの一つとして
SDGsバッジを作成する。また、それをSDGsの周知啓発もしていく。今、私の胸元にある17色のカラフルなバッジが
SDGsバッジであります。 提案の4、SDGsに関わる施策の実施について関連組織との相互の緊密な連携を図り、総合的かつ効果的に推進するため、新たに専門部署を設置する。例えば、つくば市では、
持続可能都市戦略室が設置されております。そこでは、SDGsに関わる総合的な企画、調整をやっている。あとは、
アイラブつくばまちづくり寄附に関すること、そしてまた、まち・ひと・し
ごと創生総合戦略に関すること等を行っている部署となっております。 提案の5、市立図書館へ
SDGs特集コーナーを設置する。例えば、大和市では、市立図書館でSDGsを特集した書架を設ける企画展示を行いました。書架にはSDGsが示す17の開発目標に関連した書籍を配架、また、本の背表紙にアイコンを貼るなどしてSDGsの認知度向上の取組を行っております。 以上5点の提案について、本市はどのように考えるかお伺いします。 続きまして、大きな2番、一人一人に合った
栄養バランスの良い食事を
-配食サービス事業の栄養管理について-伺います。高齢化の進展により地域の
在宅高齢者等が医療、
介護関連施設以外でも健康、栄養状態を適切に保つことができ、かつ、口から食べる楽しみも十分に得られるような食環境の整備、とりわけ良質な配食事業を求める声は今後ますます高まるものと考え、2016年6月2日閣議決定されている、ニッポン一億総活躍プランにおいて配食を利用する高齢者等が適切な栄養管理を行えるよう
事業者向けの
ガイドラインを作成し、2017年度からそれに即した配食普及を図ることが示されております。こうした状況を踏まえ、厚生労働省は今後利用の増大が見込まれる配食の選択活用を通じて
地域高齢者等の健康支援につなげるため、2017年3月に
配食事業向けの「
地域高齢者等の健康支援を推進する配食事業の栄養管理に関する
ガイドライン」を公表。そして、2018年1月に
ガイドラインを踏まえた配食事業の普及と利活用の推進に向け、
配食事業者向けと
配食利用者向けの普及啓発用の
パンフレットを作成し、公表しました。 配食事業の栄養管理に関する
ガイドラインのポイントとしては、①適切な栄養管理ができる体制で商品管理を行う。適切な栄養管理を行うには、特に献立作成、調理、
栄養管理等の体制を整えること。②利用者の状況を適切に把握した上で、利用者に合った食事を提供する。事業者は、利用者から初めて配食の注文を受ける際、利用者の身体状況、
栄養状況等を適切に把握すること。そして、
配食利用者のポイントとしては、1、高齢者では多くの場合、食べ過ぎよりも低栄養が問題になっています。低栄養の予防や栄養状態の改善に向けては、日々バランスのよい食事を取ることが重要であります。2、自分に合った配食を選択し、
健康づくりに役立てるには、自らの身体状況などをしっかり把握した上で
配食事業者に正しく伝えることが重要である。3、御自身の状況を事業者などに正しく伝えることは、個々に対応した食事を届けてもらうために必要である。4、自分に合った
配食サービスを利用するため、事業者に同様に質問されたら適切に答えられるようにしておく。以上のような
ガイドラインを踏まえた
配食サービスの推進が必要になっていることが示されております。 ちょうどこの頃私の知り合いから、自分の好きなものしか食べずに栄養に偏りがあり、健康状態が心配な高齢者がいる。どうしたらいいのだろうかという相談を受けました。本市の方ではなかったので、その方がお住まいの自治体の
配食サービスについてホームページで検索し調べてみました。すると、
高齢者支援の取組というページがあり、その中に
配食サービスについての記載があり、
栄養バランスの取れた食事を御自宅までお届けする協力店が紹介されていて、
配食サービス協力店の
リーフレットがPDF化されておりました。早速PDFを開いてみると、
リーフレットには「健康は毎日の食事から、
栄養バランスばっちり、見守りします。どなたでも御利用できます」というキャッチフレーズとともに、
栄養バランスについて、見守りサービスについて、利用方法について、宅配協力店について、とても分かりやすく明記されておりました。そして、相談があった方に
配食サービスがあることを伝え、その後高齢者の方は介護認定も受け、デイサービスに週1回通うようになり、
配食サービスも週2回利用するようになり、不足していたたんぱく質や野菜などを補えるようになって元気を取り戻すことができました。 このように
ガイドラインを踏まえた適切な栄養管理による
配食サービスをうまく活用することは、高齢者の低栄養、
フレイル予防、
健康づくりにもつながっていくものと考えます。それでは、大きな2番、一人一人に合った
栄養バランスの良い食事を
-配食サービス事業の栄養管理について-の質問に移ります。 質問の1、本市が実施している
高齢者配食サービス、
重度心身障害者配食サービス、
社会福祉協議会が実施しているふれあい
弁当サービスの内容について、以下9点伺います。 1、事業目的、2、
利用者負担、3、
利用可能日、4、対象者、5、必要な書類、6、実施地域の事業者、7、メニュー表、8、実績、9、周知方法。 質問の2、先ほど述べたように、厚生労働省による
ガイドラインに基づく
パンフレットの作成、公表後に本市が実施している
配食サービスはどのような変化があったのか、お伺いします。 以上、壇上での質問を終わります。なお、再質問、要望に関しては質問席で行いますので、引き続きよろしくお願いいたします。 〔富岡 清市長登壇〕
◎富岡清市長 関口議員さんから2点御質問いただいておりますが、私から安心社会の構築について総括的にお答えをいたします。 SDGsは、世界中の誰一人取り残されない包括的な社会の実現を目指して、平成27年の
国連サミットで設定された17の持続可能な開発目標であります。これを受け、各国では経済、社会、環境をめぐる広範囲な課題に統合的に取り組むことが求められており、我が国では平成28年に持続可能な開発目標(SDGs)推進本部が設置されるなど、積極的な取組が進められております。このため、本市といたしましても平成30年に内閣府の
地方創生SDGs官民連携プラットフォームに加盟し、研修への参加等、情報収集や知見の習得に努めてきたところでございます。 こうした中、昨年12月に閣議決定された第2期まち・ひと・し
ごと創生総合戦略では、SDGsを原動力とした地方創生が重点施策として位置づけられ、国や地方自治体のみならず様々な
ステークホルダーが一体となり、SDGsの達成に向けた取組の推進が重要であるとの見解が示されております。こうしたことから、本市におきましても第2期熊谷市
人口ビジョン・総合戦略の検討に際し、その目指すべき方向性がSDGsの持続可能な開発目標と重なる部分があると考え、第2期総合戦略における全ての取組にSDGsの目標ごとのアイコンを付し、地方創生とともにSDGsに取り組む姿勢を内外に示すことといたしました。 また、先月には地方からSDGsを推進し、地域の課題解決と地方創生を目指す「
SDGs日本モデル」宣言にも賛同自治体として名を連ねたところでありますことから、今後も多様な主体とのさらなる連携を図りながら、本市の特色を生かした、あらゆる世代が暮らしやすく持続可能なまち熊谷を築いてまいりたいと考えております。 以上です。
◎
持田浩一総合政策部長 続きまして、安心社会の構築について順次お答えをします。 初めに、市政への反映ですが、一例としてはSDGsの4番目の目標、「質の高い教育をみんなに」は、本市の第2期総合戦略に掲げる施策の方向、「学力日本一を目指した教育環境の充実」に通じるものと考えます。 次に、取組状況の調査ですが、本市では持続可能な開発を目指す上で経済、社会、環境の統合が重要であると認識し、今後SDGsを将来ビジョンや各種計画へ反映させるとともに、
ステークホルダーとの連携等、SDGsを推進していく予定であると回答しています。また、平成30年度の同調査における職員の認知度については、全国で約7割の
自治体職員がSDGsを認知しているものの、関心という点では6割弱との結果となっており、さらなる周知が必要とされております。 次に、優先課題の反映ですが、
SDGs実施指針における8分野の優先課題は、国として特に注力するべきものを示していますが、第2期総合戦略ではこのうち海洋等の環境保全などに係るものを除き、6項目が合致しています。なお、本市のまちづくりの指針である
総合振興計画では、8分野はもとより、17の目標全てを網羅していると考えています。 次に、
ステークホルダーの役割ですが、SDGsの推進には様々な
ステークホルダーとの広範な連携が不可欠とされています。本市では金融機関、損害保険会社など9つの事業者と地方創生に係る包括的連携協定を締結していることから、引き続きこれらの事業者との連携による取組を推進してまいります。 次に、5点の御提案のうち、1点目の名札へのプリントですが、SDGsに対する職員の意識醸成の面では効果的な取組であると考えますが、各業務に対し複数のアイコンを要する部署とアイコンの選択が難しい部署が混在し、御提案のような表示がなじまない場合もあるため、SDGsを象徴するカラーホイールをプリントしたものを名札の上から貼付する形が考えられます。 また、2点目の課の看板についても、名札同様の課題がありますが、表示スペース等の制約があることから、SDGsのカラーホイールと17の目標の意味を記載した掲示を各課に設置したいと考えます。 3点目のバッジ作成と周知啓発ですが、SDGsに掲げられた目標の一つ、パートナーシップの推進に寄与する観点から、先ほど申し上げました包括的連携事業者等との協力によりバッジを作成できないか検討するとともに、SDGsについて市のホームページで紹介するなど周知を図ってまいります。 4点目の専門部署の設置ですが、現在、企画課が中心となって組織横断的にSDGsの所管課となっていることから、新たな部署の設置は検討しておりません。 5点目の市立図書館への特集コーナー設置ですが、熊谷図書館内にSDGsの各目標に関連した書籍を展示するなどして周知、啓発に取り組みたいと考えています。 以上です。
◎鯨井敏朗福祉部長 続きまして、御質問2、
配食サービス事業の栄養管理についてお答えいたします。 初めに、
高齢者配食サービス、
重度心身障害者配食サービス及び熊谷市
社会福祉協議会が実施しているふれあい
弁当サービスの内容ですが、いずれの事業も食事の提供及び日常の安否確認、見守りを主な目的としています。 次に、1食当たりの
利用者負担は、ふれあい
弁当サービスは200円、他の2事業は400円です。 次に、
利用可能日は、ふれあい
弁当サービスは週1回で地域ごとに指定された曜日、他の2事業は日曜日を除く週4日を上限としています。 次に、対象者は、
重度心身障害者配食サービスは自ら食事の支度をすることができず、親族等からの提供も受けられない方、他の2事業は在宅の単身高齢者、高齢者のみの世帯の方等です。 次に、必要な書類は、いずれの事業も利用に当たり申請書が必要です。 次に、実施地域の事業者ですが、ふれあい
弁当サービスでは大里・江南地域は社会福祉法人が、妻沼地域はボランティアが調理し、それぞれ民生委員・児童委員やボランティアが配達します。他の2事業は市内を2つの区域に分けて、社会福祉法人と民間事業者がサービスを提供しています。 次に、メニュー表ですが、事業者ごとに週単位または月単位のものが作成されています。 次に、利用実績は、本年度の一月当たりの平均で
高齢者配食サービスが1,481件、
重度心身障害者配食サービスが8件、ふれあい
弁当サービスが398件です。 次に、周知方法ですが、いずれの事業も広報紙やホームページによるほか、ふれあい
弁当サービスでは民生委員・児童委員を通じて周知しており、また、他の2事業は高齢者向け、障害者向けの冊子に記載して周知しています。 次に、国が作成した
パンフレット公表後の変化ですが、事業内容等に変化はありません。いずれの事業も公表前から管理栄養士等により
栄養バランスに配慮した献立が作成され、また、
高齢者配食サービス、
重度心身障害者配食サービスでは事前に利用者の状況把握のための聞き取りを実施していることにより、
ガイドラインの趣旨を踏まえたサービスが提供されているものと認識しています。 以上です。
◆
関口弥生議員 18番、関口弥生です。市長をはじめ、それぞれに御答弁をいただきましたので、順次再質問、要望をさせていただきます。 初めに、大きな1番、新たな活力を生み出す安心社会の構築を-SDGsをどう政策に反映させるか-については、市長の答弁の中で平成30年度には内閣府の
地方創生SDGs官民連携プラットフォームへの加入、第2期総合戦略にSDGsのアイコンを付し、SDGsに取り組む姿勢を内外に示したこと。また、「
SDGs日本モデル」宣言賛同自治体となったこと等、いよいよ本市もSDGsに積極的に取り組む姿勢を表明していただくことができました。これで2030年の目標達成までを行動の10年としてスタートを切ることができたのではないかと思います。 また、部長からは、市政への反映の一例として挙げていただいたSDGsの4番目の目標、「質の高い教育をみんなに」が第2期総合戦略に掲げる施策の方向、学力日本一を目指した教育環境の充実に通じるものであるという答弁がありました。 国連のグテーレス事務総長が提案した行動の10年で重要な課題について、国連広報センター所長の根本かおる氏は、グローバル(国際)、ローカル(各国や自治体、企業など)、インディビデュアル(個人)という3つのレベルからアクション、行動が重要であり、日本では2020年度から小学校の学習指導要領にSDGsが盛り込まれる。子供の頃から世界の課題と自分の身の回りの課題をつなげて考える思考力を持ち、自分に何ができるのかという意見を出し合いながら行動の一歩を進めることは特に重要であり、教育では推進は一番の希望であると訴えられております。 それでは、再質問の1として、日本では2020年度から小学校の学習指導要領に、2021年度から中学校の学習指導要領にSDGsが盛り込まれます。どのような点が変わったのかお伺いします。
◎野原晃教育長 お答えをいたします。 新しい学習指導要領の前文をはじめ、社会科や技術・家庭科、道徳において新しくまたは、内容を充実させて、環境・エネルギー問題や人権・平和、伝統文化・宗教、防災・安全などの様々な課題を一人一人が持続可能な社会の担い手として解決していくことが盛り込まれました。 以上です。
◆
関口弥生議員 ありがとうございます。 続きまして、
ステークホルダーの役割について、本市では金融機関、損害保険会社など9つの事業者と地方創生に関わる包括的連携協定を締結しているということから、これらの事業者との連携による取組を推進するとの答弁がありました。 お隣の深谷市では、地球規模の課題を身近に感じてもらおうとカードゲームを使ったSDGs国連の持続可能な開発目標への理解を深めるため、市と埼玉縣信用金庫、あいおいニッセイ同和損害保険株式会社が協賛し、市民協働セミナーを開催。セミナーでは、基礎知識のほか、自治体や中小企業の先進事例の紹介、また、カードゲーム「SDGs de 地方創生」を使い、参加者が行政職員や経営者、住民など仮想地域のプレーヤーを演じ、対話や交渉を重ねながら持続可能な地域づくりの模擬体験をしております。このような記事を目にしました。 本市では、深谷市のように市民協働セミナーを開催してSDGsの理解を深める取組を行っているのでしょうか。
◎
持田浩一総合政策部長 お答えをいたします。 本市でも昨年1月に包括的連携協定を締結しております埼玉縣信用金庫とあいおいニッセイ同和損害保険株式会社との共催でございますが、SDGs体験学習セミナーを開催しております。参加者は、カードゲーム形式での模擬体験を通じて、SDGsの目指すべき目標と日々の業務との関連性について理解を深めたところでございます。 以上です。
◆
関口弥生議員 ありがとうございます。セミナーの参加については、昨年の1月ということで、このSDGsに取り組む機運というのがまだ高まっていなかったときだと思います。今後地方創生に関わる包括連携協定を締結している9つの事業者と連携して、本市も共催の一員となって多様な
ステークホルダーを巻き込んでセミナーの開催を進めていただきますよう御要望いたします。 また、5点の提案について、1つ目の名札へのプリントについては、SDGsのカラーホイールをプリントしていただけるということですので、よろしくお願いいたします。 2つ目の課の看板についても、同じようにSDGsのカラーホイールと17の目標の意味を記載した掲示の設置をしていただけるということですので、よろしくお願いいたします。 3つ目のバッジについては、包括的連携事業者等の協力により検討ということですので、よろしくお願いいたします。 ホームページの周知啓発については、市長の答弁にもありましたように、
地方創生SDGs官民連携プラットフォームへの加入とか、第2期総合戦略にSDGsの目標のアイコンを付すこととか、SDGsに取り組む姿勢を内外に示していることとか、あと、SDGsの日本モデル宣言もしたということのようなものを盛り込んで、見やすいホームページを作っていただきますようよろしくお願いいたします。 4点目の専門部署の設置については、今のところ企画課のほうで対応しているということですので、よろしくお願いいたします。 5点目の市立図書館への特集コーナーの設置については、周知啓発を行う取組として、ぜひともよろしくお願いいたします。 続きまして、大きな2番、一人一人に合った
栄養バランスの良い食事を
-配食サービス事業の栄養管理について-は御要望をいたします。私は、今回の質問をするのに当たり、本市の
配食サービスの内容についてホームページ等で調べまして、事業目的、
利用者負担、
利用可能日、対象者、必要な書類については示されていましたが、実施地域の事業者とか、栄養についての御案内とか、メニュー表とか、そういうものはありませんでした。 そこで、どんな食事が提供されているのか、
高齢者配食サービス、
重度心身障害者配食サービスを実施している2事業者の
配食サービスを実際に試食してみようと思いまして、長寿いきがい課長に頼んで、普通食を試食してみました。配食された料理ですが、しっかりとした保存容器に入っておりまして、どちらの事業者の配食も味つけもしっかりしていて、栄養のバランスもよく、ボリュームもあり、満足のいくメニューでありました。小食の私には御飯がちょっと多かったかなと感じました。実際に食べてみて、
配食サービスがどのようなものか分かりました。 部長の答弁にもありましたが、本市の
配食サービスは国が作成した
パンフレットの公表前から管理栄養士等によって
栄養バランスに配慮した献立が作成されており、事前に利用者の状況把握のための聞き取りもしているということでしたので、この
ガイドラインの趣旨を踏まえたサービスが提供されているということで、安心しました。今後高齢化が進み、
配食サービスを利用する方が増えてくることが予想されます。
配食サービスは高齢者にとって大切な食生活への支援でありますが、市のホームページの
配食サービスについて紹介するページは、具体的にどのようなものか分からないようになっております。そこで、今後市のホームページ等で周知していただくために、いろいろとこういうことを載せたほうがいいのではないかなということを何点か御要望いたします。 1点目、この
配食サービスが保温容器に入っているというような写真で参考になるものをホームページに掲載をしていただきたいと思います。 2点目、メニュー表はどのようなものがあるのかということもホームページに載せることは大事だと思います。 3点目、
配食事業者と配食地域についても、これも調べる方は知っていればいいのかなと思います。 4点目、国が作成した
配食事業者向けと
配食利用者向けの普及用の
パンフレット、こちらも国が進めるものでありますので、PDFにしてホームページに貼り付けるということもしていただきたいと思います。 5点目、
配食サービスの内容をまとめた
リーフレットも作成していただき、それもホームページに載せていくということも重要ではないかなと思います。 以上5点について、
高齢者配食サービス、
重度心身障害者配食サービスのホームページの充実と案内
リーフレットの周知を御要望させていただきまして、以上をもちまして今定例会における私の一般質問は終了させていただきます。ありがとうございました。
○
野澤久夫議長 以上で18番
関口弥生議員の一般質問は終了いたしました。
○
野澤久夫議長 次に、2番中島千尋議員の一般質問を許可いたします。 〔2番中島千尋議員登壇〕
◆中島千尋議員 皆さん、おはようございます。2番、中島千尋でございます。野澤議長より発言の許可をいただきましたので、通告の順に従いまして市政に関する一般質問をさせていただきます。 今回は、大きなテーマ2点でございます。1つ目は、世界で大きな問題になっている新型コロナウイルスについてです。今定例会での小島議員の質問と重複する点があるかと思いますが、よろしくお願いいたします。一刻も早い終息を願い、早速本題に入ります。 当初のニュースでは、大型客船のダイヤモンド・プリンセス号の乗客は大変だと思いつつ、どこかテレビの中の出来事だと思っていました。しかし、だんだんと感染者の方が増え、連日の報道にどうなるのだろうと不安になっていきました。そして、仕事で上海に住んでいる日本人の友人が心配になり、電話で話をしました。2月の最初、帯同の家族は一時帰国を推奨しますと会社からの通達があったそうです。小学生の子供を連れて、以前住んでいたシンガポールへ避難しようと思ったところ、2月1日の時点で中国駐在者は入国禁止となっていて、日本に帰国することにしました。 本市以外の小学校に一時的に通うために電話をすると、小学校の判断では上海からの帰国子女を受け入れることは許可できないので、教育委員会に聞いてほしいと言われたそうです。そこで、教育委員会へ連絡すると、新型コロナウイルス相談センターで通学許可のお墨つきをもらってほしいと言われ、そこで健康状態の説明などをして、やっと小学校へ通えるようになったそうです。しかし、その後間もなく国の要請で休校になって、少ししか通学できませんでした。今は上海のインターナショナルスクール日本部からの課題でタブレットやパソコンを利用してeラーニングを日本の自宅で学習しているそうです。現在も日本国内で学校の休校に対しての急な対応に迫られているところです。子供たちは宿題や自宅学習はちゃんとできているのか心配です。 そして、今回の要請は子供も大人も多くの犠牲を払うことになりそうです。しかし、いろいろな方法を試している時間がなく、素早い対応をしなければならないです。 また、小・中・高校と大学、卒業式が縮小して行われることになりました。大切な節目ですが、残念で寂しい思いをさせてしまうことになりました。私の娘は中学3年生です。卒業式は卒業生、先生方、保護者で行うと手紙が来ました。私としては、娘の卒業式が見られると喜んでいましたが、娘から保護者ではなくて後輩から見送ってもらいたいと言われ、これまた残念で寂しいコメントをもらいました。しかし、今はこの犠牲が無駄にならないように、私たちはそれぞれの立場で最善の努力と協力をしていきたいと思います。 まだ終息とはなりませんが、今回の課題を次に生かせる熊谷市となることを願い、
新型コロナウイルス対策について現在の状況を以下8問質問いたします。質問の1から5までは、子供に関することについてです。 1つ、学校等の教育現場、保育所等での
新型コロナウイルス対策及び現在の状況についてお聞かせください。 2、各施設で対策にばらつきはないでしょうか。 3、保護者が安心して通わせられる環境整備やお知らせは出していますでしょうか。 4、児童・生徒に感染者が出た場合はどのような対応になるのでしょうか。 5、学童保育の状況についてお聞かせください。 6、7は市全体についての質問です。 6、現在の市の体制について。 7、今後緊急事態になった場合の対応について。 8、民間福祉施設の市の対応について。 以上、
新型コロナウイルス対策について8点お伺いいたします。 続きまして、大きな2つ目のテーマ、市営住宅の在り方についてです。今定例会で腰塚議員の質問と重複する点があるかと思いますが、よろしくお願いいたします。 現在日本は少子高齢化のさなかにあります。そして、人口減少と、社会情勢が大きく変化をしています。今後の市営住宅に求められる役割は、大きく3つあると思います。1つ目は、住宅を自力で確保することが困難な住宅困窮者に住宅を供給することです。最も困窮している方に的確に供給していくことが必要です。 2つ目は、入居者が安定した住居生活を送れるよう支援していくことです。これは福祉との連携で見守りやコミュニティ活動の支援が必要と考えられます。また、家賃を低減化する制度についてもです。負担能力に応じた家賃で住み続けられるように検討していく必要があります。 3つ目、地域社会を構成する一つとして地域のコミュニティーに寄与することです。つまり、地域の活力につながる役割です。高齢世帯や特定の世帯が集中するということは、あまり望ましいことではありません。今後は若年世帯、子育て世代や災害対策住宅など、入居に一定の条件を設ける特定目的住宅として考えていく必要もあります。多様な世帯が居住することで活力のあるまちづくりが実現していくと思います。それでは、市営住宅の在り方について3問質問します。 1つ目、市営住宅の現状についてです。空き状況、障害者の人数、母子家庭数、70歳以上の割合、入居の諸費用、管理状況などをお聞かせください。 2つ目、市営住宅の問題点についてです。アとしまして、熊谷の友達で母子家庭の方から聞きました。子供が成長し就職すると、世帯の収入が増えて家賃が上がり、民間のアパートやマイホームのローンと同じぐらいの金額になってしまう。それを機に市営住宅を出る人もいると聞きました。しかし、子供が結婚や仕事の都合で親元を離れると、世帯としての収入は下がり、しかも単身になってしまう。単身は市営住宅に入りにくいと悩んでいました。そこで質問です。所得に対してどのような家賃体系でしょうか。 イとしまして、市営住宅の住民の高齢化や独居老人の増加などで孤立化していると聞きました。コミュニティーや生活向上にはどのようなことが実施されていますか。 3つ目、人口減少を踏まえて市営住宅の在り方をどう考えているか。アセットマネジメントの観点を踏まえてお願いいたします。 壇上での質問は以上となります。再質問等につきましては質問席にて行います。
◎小林教子教育次長 中島議員さんの御質問1、
新型コロナウイルス対策についてのうち、小・中学校の対応についてお答えいたします。 初めに、対策ですが、臨時休業前は毎朝健康状態を適切に把握し、せきエチケット、手洗い、うがいの励行、アルコール消毒液の使用について指導を行うとともに、小まめな教室の換気、ドアノブや手すり等の消毒等を行いました。また、臨時休業中の対応として、保護者に対し家庭での過ごし方、体調
不良時の対応等について通知をしたところです。 次に、各学校へは教育委員会からの一斉通知や校長会での指導を行っており、同様の対応となっているものと考えています。 次に、環境整備やお知らせについてですが、休業前では普通教室へアルコール消毒液を設置し、保護者へは新型コロナウイルス感染症の対応等について保健だよりなどでお知らせしました。休業中は、学校メールにより随時お知らせしています。 次に、感染の疑いがある場合は、保健所を通して指定された医療機関での受診をお願いします。また、こうした状況を学校にも連絡していただくよう通知をしています。なお、万が一、児童・生徒が感染した場合は、偏見や差別が生じないよう指導しています。 次に、休業による授業時間の確保については、国や県からの通知を基に児童・生徒に不利益が生じないよう適切に対応してまいります。 以上です。
◎鯨井敏朗福祉部長 続きまして、保育所等に関しましてお答えします。 保育所等での対策ですが、風邪やインフルエンザと同様、保護者からの登園時における児童の体調確認をはじめ、マスク着用や手洗いの励行、消毒液の設置、備品・おもちゃ等のアルコール消毒等の対策を行っています。 また、市内19子育て支援拠点の現在の状況ですが、公民館及びくまぴあ内に設置する3か所につきましては、施設の休館等に伴い、3月31日まで閉所となりましたが、残り16か所の拠点につきましては、保育所等と同様の対策のほか、施設利用の際、利用者カードに児童及び保護者等の健康状態を記入してもらい、安全への配慮に努めています。なお、現在は来所等による子育てに関する相談のみ実施しています。 次に、保育所等における対策については、これまでの「保育所における感染症対策
ガイドライン」に基づく対策のほか、新型コロナウイルスに関する国からの通知を速やかに各保育所等に周知し、共通理解を図っています。 次に、保育所等における環境整備やお知らせですが、日々の保育室等の清掃やドアノブ、手すり等のアルコール消毒を実施するとともに、保護者への予防啓発チラシやお知らせをしています。 次に、感染者が出た場合の保育所等での対応ですが、万が一、児童が新型コロナウイルス感染症と診断された場合は、保護者の方は利用施設にお申出いただき、市は県を通じて国に必要事項を報告するとともに、基本的には当該保育所等の臨時休園について、その規模及び期間を県と相談した上で速やかに判断することとなります。 次に、学童保育の現状ですが、厚生労働省からの要請に従い、学校の臨時休校期間中は原則開室し、開室時間は午前7時30分から午後7時までです。なお、感染症の予防については、保育所等と同様の対策を行っており、民間児童クラブにも同様の対策を取るよう周知しています。 次に、老人福祉施設、その他の民間福祉施設に対しては、市の各担当課から国から発出された通知を速やかに各施設に周知し、各施設において対応いただいています。 以上です。
◎荻野秀夫危機管理監 続きまして、現在の市の体制ですが、1月27日に対策本部会議に該当する熊谷市新型コロナウイルス感染症対策会議の第1回目を開催し、中国での感染拡大や今後のリスクに関する情報を共有、新型インフルエンザ等行動計画及び同庁内行動マニュアルを準用して対策を行うこと。学校等を含め、市有施設に消毒液を配備することなどを確認しました。その後、これまでに8回開催し、緊急的な対応を協議したほか、その都度最新の情報を共有するとともに、各部署での対応の確認、施設の衛生管理、児童・生徒等の感染予防、市民への注意喚起、職員への対応、イベントの扱い、施設の利用休止等、その後の対策を協議しました。 また、2月4日には、関係課長等で組織する新型コロナウイルス感染症対策庁内連絡会議を開催し、情報共有を図るとともに、市の管理下での感染予防を徹底することなどを確認しています。 次に、今後緊急事態になった場合ですが、近隣市町で感染者が発生した場合や県内感染者の接触歴が疫学調査で把握できなくなった場合には、県や医師会等と緊密に連携し、診療体制を確保するための支援や感染拡大への対策を進めることになります。なお、市内で感染者が発生した場合は、現段階では県が濃厚接触者の特定と自宅待機要請、経過観察等を行い、市有施設等を利用していた場合には、施設の消毒を市が行います。 また、市職員に感染が蔓延するような場合には、ライフラインを確保しながら必要最小限の業務に絞り込むなどの対応を行います。 以上です。
◎澤田英夫建設部長 続きまして、市営住宅についてお答えいたします。 現在市営住宅は6団地48棟805戸あり、準耐火構造で取壊しを計画している政策空き家80戸を除いた725戸のうち、入居が571戸、1,107人となっています。また、空き室は154戸、約21%です。全入居者のうち障害者が92人、約8%、母子・父子世帯が74戸、約10%、70歳以上の高齢者が303人、約27%です。 次に、入居する際の費用ですが、敷金として家賃の3か月分、必要器具として風呂釜、浴槽、給湯器、ガス台、照明器具、カーテン等があります。 次に、退去時ですが、今までは経年劣化に関する部分の原状回復として、畳の表替えやふすまの張り替えなどを求めていましたが、民法改正に伴う市営住宅条例の改正をお認めいただきますと、4月以降は経年劣化に伴う原状回復義務がなくなります。 次に、各団地の管理ですが、団地内の除草やごみ集積所の清掃は団地自治会で行うこととなっています。また、階段や集会所などの共有施設の光熱水費は入居者負担であることから、空き室を減らし、1戸当たりの共益費負担を軽減するよう努めています。また、籠原住宅に設置されているエレベーターの保守点検については、令和2年度から市の費用で行います。 次に、市営住宅では所得に応じて家賃が変動し、子供が就職するなどで所得が増加すると家賃の上昇や退去せざるを得なくなることがありますが、家賃の算定方法は公営住宅法に規定された収入に応じた家賃となること、また、収入基準を超過した方には退去指導も行うこととなります。 次に、団地内のコミュニティーや生活向上に関する施策ですが、集会所を利用した住民相互の交流活動などが実施されており、今後は集会所等の施設の充実を図り、引き続き生活向上に向けた支援を行ってまいります。 次に、今後の市営住宅の在り方については、令和2年度に策定する第2期熊谷市営住宅等長寿命化計画の中で、今後必要となる公営住宅の規模や住みやすい住宅の在り方等を検討してまいりたいと考えております。 以上です。 〔「議長、休憩」と言う者あり〕
○
野澤久夫議長 暫時休憩いたします。 午前11時03分 休 憩 午前11時12分 再 開
○
野澤久夫議長 休憩中の会議を再開いたします。
△一般質問続行
◆中島千尋議員 2番、中島千尋です。それぞれに御答弁ありがとうございました。順次再質問をさせていただきます。 まずは、
新型コロナウイルス対策についてです。現在小・中・高の臨時休校期間でありますが、低学年や小・中学校の特別支援学級の児童・生徒で学童に預けられず、かつ、自宅で1人で過ごすことができない児童・生徒については、学校での預かりを対応していますが、熊谷市内の児童・生徒何人ぐらいが利用して、そこではどのような生活をしているのでしょうか。
◎小林教子教育次長 お答えいたします。 3月3日時点で小学生211人の申込みがあり、子供たちは学校からの学習課題や読書等をして過ごしています。 以上です。
◆中島千尋議員 中島千尋です。ありがとうございます。現状を把握できました。 続きまして、中国から児童・生徒を受け入れるマニュアルはありますか。また、中国以外の帰国子女に対しても同じように対応するのでしょうか。
◎小林教子教育次長 お答えします。 国から、流行地域からの帰国か、接触歴はあるか、症状はあるかなどケースに応じた対応を示した通知があり、これに基づき対応しています。また、現時点では、韓国の一部の地域も中国湖北省等と同様の扱いをする旨の通知がされています。 以上です。
◆中島千尋議員 ありがとうございます。今は休校中ですが、学校が再開し、帰国子女の受入れがある場合には、迅速な対応と差別など、いじめにつながらないようによろしくお願いいたします。 続きまして、日中、子供の世話をする人がいない市の職員等はどのような対応になっていますでしょうか。
◎矢吹浩一総務部長 お答えします。 新型コロナウイルス感染症対策に伴う学校の臨時休業により職員が児童クラブや小学校、親族に子供を預けられず、やむを得ずその世話をするために出勤が困難となった場合には、国と同様に特別休暇の一つである災害等による出勤困難の際の休暇で対応しています。 以上です。
◆中島千尋議員 中島千尋です。ありがとうございます。学力向上員等の臨時職員など市からお給料をもらっている非正規職員は、小さい子供がいるケースも少なくありません。また、ぜんそくや持病を持つ家族がいる場合があります。新型コロナウイルスに感染が心配で学校預かりや幼稚園、保育園に通わせず、家で見たいというお母さん方もいます。 そこで質問です。災害等による出勤困難の際の休暇は有給休暇なのでしょうか。また、学力向上補助員等の臨時職員等も該当するのでしょうか。
◎矢吹浩一総務部長 お答えします。 災害等による出勤困難の際の休暇は有給休暇です。なお、今回特例として国の取扱いに準じて、臨時職員も取得できることといたしました。 以上です。
◆中島千尋議員 中島千尋です。ありがとうございます。休むと収入に直接影響する非正規職員の方も該当するとは、とても安心いたしました。 続きまして、熊谷市の
新型コロナウイルス対策本部は、どのような構成で行われるのでしょうか。
◎荻野秀夫危機管理監 お答えします。 対策本部は市長を本部長とし、副市長、教育長、全部長、行政委員会事務局長、行政センター所長等の24人で構成しています。 以上です。
◆中島千尋議員 中島千尋です。ありがとうございます。ここにいらっしゃる方はほとんど対策本部に入っているようで、しっかりした体制で安心いたしました。このように、どのような構成で話し合われているか聞くだけでも信頼感や安心感が出ます。 続きまして、この対策本部の会議、議題などはホームページで公開していますでしょうか。
◎荻野秀夫危機管理監 お答えします。 会議内容は公開しておらず、刻々と変化する状況への迅速な対応に努めているところです。 以上です。
◆中島千尋議員 中島千尋です。ありがとうございます。対策本部の開催お知らせは、いろいろな市のホームページに掲載があります。また、埼玉県のホームページは、対策本部会議の開催日と簡潔な議事が載っています。これは県民に伝えることもですが、会議に出席していない行政職員や埼玉県内の市職員などそれぞれの人が必要な情報を手に入れるのに大変便利です。対策本部を設置することで、組織体制を平常時の体制から緊急事態や災害の対応へと切り替えて組織が一丸となって取り組んでいる様子が分かるととても安心します。 私は危機管理課の方たちが頑張っているのを身近で見ているのですが、身近で見られない市民にとっては、とても不安なのです。また、対策に関する情報を対策本部で一元的に集約し、迅速な意思決定を行い、メールやSNSで伝えることができます。例えば、今回「メルくま」では、コロナ関連のメールがそれぞれの課から来ました。熊谷市立図書館より臨時休館のお知らせが来ました。危機管理課より施設利用の休止のお知らせが来ました。その他それぞれの施設の名前で「メルくま」が来ました。対策本部で決められた事項なので、対策本部が発信者とし、メールの件名を対策本部からのお知らせなどとすることで、分かりやすいだけではなく、安心感にもつながると思います。 また、東京都のホームページに「新型コロナウイルス感染症が心配なときに」というページがあります。文字が少なめの図式化したフローチャートが分かりやすいと話題になっています。このように、よいと思ったページを「メルくま」にリンクを張って熊谷市民に情報提供をし、閲覧できるようにメール配信をしてほしいです。緊急時は行政同士の協力体制も必要なのではないでしょうか。今回の課題を緊急時や災害時に対応できる体制づくりに役立てていただくようよろしくお願いいたします。 これで
新型コロナウイルス対策については終わりにいたします。 続きまして、市営住宅の在り方について再質問させていただきます。1つ目は、入居の諸費用で風呂釜や浴槽、湯沸器、ガス台、設置費など合わせると30万から40万円ぐらいのお金が必要ですが、入居者で工面できないこともあります。今後それに対する策はありますか。
◎澤田英夫建設部長 市営住宅では、風呂釜や浴槽、湯沸器、ガス台、照明器具などを入居者に設置していただいております。このため入居時の初期費用負担が高額となり、このことが入居応募者の減少の一因であると考えられます。 また、公営住宅の中にはお風呂設備を事前に設置しているところもあることから、家賃の上昇等の課題もありますが、入居時初期費用の軽減を図るため、お風呂設備等の設置を検討してまいりたいと考えています。
◆中島千尋議員 中島千尋です。ありがとうございました。ぜひ入居諸費用の軽減をよろしくお願いいたします。 続きまして、コミュニティーの場の工夫が必要と考えますが、住民との意見交換などの場はありますか。
◎澤田英夫建設部長 お答えします。 各団地の自治会において役員会等を開催し、入居者間の意見交換を行っていると伺っております。また、市や管理代行を行っている埼玉県住宅供給公社では、住宅ごとに選任された管理人から意見や要望を伺い、住みよい環境を維持するようにしています。 以上です。
◆中島千尋議員 ありがとうございます。そこでの意見が今後の市営住宅の在り方に反映されるよう、引き続き意見交換をよろしくお願いします。 続きまして、現在の市営住宅は高齢者や障害者の方が多く、除草作業や管理が住民だけでは困難な状態になっていますが、それに対する策はありますか。
◎澤田英夫建設部長 お答えします。 団地敷地内の除草や花壇等の管理を団地自治会にしていただいていますが、籠原住宅では除草等の管理面積が他の団地に比べて広く、入居者の高齢化と重なって自治会で全てを管理することが困難になっており、市職員が協力することがあります。このため、空き地の一部に砕石を入れるなど、除草面積を減らす工夫をしていますが、今後除草の委託等も検討していきたいと考えています。
◆中島千尋議員 中島千尋です。ありがとうございます。ぜひこちらもよろしくお願いいたします。 続いて再質問です。単身者が入居できる住宅は何件ぐらいありますでしょうか。
◎澤田英夫建設部長 市営住宅では、間取りが2DKの住宅を単身者または一般兼用として入居募集をしていて、大幡住宅に144戸、籠原八平前住宅に72戸、合計216戸があります。 以上です。
◆中島千尋議員 中島千尋です。ありがとうございます。今後の社会情勢から単身入居者が増えると考えられます。そして、独り親で子育てを終えて1人になってしまった場合の優遇措置も、今後の課題としてよろしくお願いいたします。 市営住宅は何年か前は抽せんになり、入居待ちの時期もありました。現在の市営住宅は全体の21%が空き室とのことです。答弁にいただいたように、公営住宅の規模や住みやすい住宅の在り方を検討していくとのことで、よろしくお願いいたします。 最後に、先ほども述べましたが、市営住宅に求められる役割の1つ目に、住宅困窮者に住宅を供給するということはもちろん第一なのですが、多様な世帯の入居も促進して考えていきたいところです。例えば、特定目的住宅に新婚の世帯、子育て世帯のマイホーム資金準備期間の入居、多子世帯などを加え、活性化していきたいです。若い世代に進んで地域活動やコミュニティーに参加してもらい、多様な世帯が共存でき、そこに住むことが喜びとなるような市営住宅となることを期待いたします。 これで私の一般質問は終わりにします。ありがとうございました。
○
野澤久夫議長 以上で2番中島千尋議員の一般質問は終了いたしました。
○
野澤久夫議長 次に、8番鈴木理裕議員の一般質問を許可いたします。 〔8番鈴木理裕議員登壇〕
◆鈴木理裕議員 皆さん、こんにちは。議席番号8番、鈴木理裕です。ただいま議長より発言の許可を得ましたので、通告順に従いまして市政に関する一般質問を行います。 テーマは、超
スマート社会(Society5.0)の到来を見据えた学校教育・学びの在り方についてです。近年、情報技術等の変化のスピードが加速し、ICT化やグローバル化をはじめとした社会的変化が人の予測を超えるまでに進んできていることが指摘されています。これまで人類は時代を追って狩猟社会、農耕社会、工業社会、そして、情報社会の大きく4つの社会を経験してきました。この段階的な4度にわたる社会の変化をそれぞれSociety1.0から順に4.0と呼び、現代は4番目のSociety4.0、情報社会のさなかに位置しているとされます。 さらに、情報社会に続いて5番目の新しい社会となる超
スマート社会、すなわちSociety5.0の到来が2030年代をめどに予測されています。超
スマート社会は、AIやIoT、ロボットなどの革新技術を全ての産業に取り入れて、あらゆる人が快適に暮らせる近未来の社会像を指し、2016年に閣議決定された第5期科学技術基本計画で提唱された新しい社会の姿です。AIやロボットは便利で豊かな社会を強力にサポートする可能性が期待される一方、人の仕事のやりがいや雇用の多くを奪ってしまうのではないか。学校で学んできたことが通用しなくなるのではないかなど、将来の社会を危惧する声も存在します。 しかし、今重要なのは漠然と不安を募らせることではなく、新しい時代の特性や現状の課題を具体的に考察し、将来に備えて今打てる手を考えていくことだと思います。そして、超
スマート社会(Society5.0)が示す社会の姿は、世の中の仕組みのほぼ全てが情報技術によって成り立つことからも、情報を主体的に活用する力の育成、すなわち、ICTを活用した多様な学びの重要性が決定的に高まります。 こうした中、政府では内閣総理大臣を本部長とする教育再生実行会議の議論や財源措置を含め、国を挙げて学校のICT化を促しています。しかしながら、ICT整備は自治体間の導入意欲の隔たりが激しく、いまだ国の整備目標と大きく差が開いているのが現状です。情報社会のその先にある超
スマート社会(Society5.0)の到来を前に、ICTの有効性と必要性は疑う余地がありません。ここで改めて、超
スマート社会の到来を見据えた今後の学校教育と学びの在り方について、ICTを活用した多様な学びの推進を念頭に、まず現状と課題を整理する観点から、一括で7点の質問をさせていただきます。 1点目の質問です。これまで述べてきました超
スマート社会の到来に向けた潮流を念頭に、今後の本市の学校教育・学びの在り方について教育委員会の基本的見解をお示しください。 2点目の質問です。改めてICTの整備状況に関し、現状のPC1台当たりの児童・生徒数、そして無線LANの整備率、また、大型提示装置の整備率について、それぞれ全国平均値と本市のデータを伺います。 3点目の質問は、デジタル学習教材の具体的な活用状況について詳細をお聞かせください。 4点目の質問です。昨年文部科学省から学校教育のICT整備活用に関する2025年度までの工程表が示されました。財源措置を基に自治体のICT環境の整備について確固たる姿勢を示すことで、整備を後押しするためです。教育委員会はこれらをどのように受け止め、今後どのような展望でICT活用を進めていかれる考えか、お聞かせください。 5点目の質問です。文部科学省ではSociety5.0を見据えた人材育成について具体的に整理するため、省内設置のタスクフォースを立ち上げ、今後の教育と学びの在り方について様々な角度から検討が行われてきました。その中で情報技術を効果的に活用する中で児童・生徒一人一人の能力や適性と個々人の学習傾向などを踏まえた教育サイクルの確立を念頭に、いわゆる個別最適化された学びの実現を推進することが示されています。 そこで、個別最適化された学びに関する教育委員会の所見、本市における実現のために重要と考えることや取組について具体的にお聞かせください。 6点目の質問です。情報活用能力の習得に向けた取組の中では、御認識のようにプログラミング教育や情報モラル教育も重要な構成要素とされます。まず、プログラミング的思考は、物事を目的やゴールから逆算し、順序立てて考え、結論を導き出す一連の流れであり、プログラミング教育はICTに触れながらこうした論理的思考力を養うことが期待されます。 また、現代の社会では情報社会の特性を理解し、情報化の恩恵だけではなく、その影の部分にも考慮しながら、適切に行動できる考え方が従来にも増して重要と言えます。具体的には情報の取扱いによって他者へもたらす影響を考え、人権、知的財産権などを含む自他の権利を尊重し、情報社会、超
スマート社会における行動に責任を持つこと、情報機器の使用による健康との関わりを理解することなどです。 そこで質問として、プログラミング教育、情報モラル教育の取組状況と今後の展開についてそれぞれお聞かせください。 7点目の質問に移ります。新学習指導要領に基づいて推進される主体的・対話的で深い学び、いわゆるアクティブ・ラーニングと超
スマート社会を見据えた教育の関係性についてです。アクティブ・ラーニングは、学習者が能動的に学ぶための学習法を指し、その多くはグループワークや体験学習などの学習スタイルを効果的に取り入れており、学びを深めたり、協調性を養うことなどが施行されています。米国の国立訓練研究所が発表した学習定着率に関する研究結果によれば、人が講義を受動的に受けた場合、学習内容の約5%が定着する一方、より能動的な活動となるグループでの話し合いを行うと、定着率は10倍の50%に、体験学習では75%に、そして、学んだことを他者に説明すると、定着率は90%に達することが示されています。 このような主体的・対話的な学び、アクティブ・ラーニングの視点に立った学習がもたらす効果は目覚ましく、超
スマート社会を見据えた教育においてもICTの効果的活用による相乗効果も念頭に一層アクティブ・ラーニングの推進が望まれると考えます。 そこで、7点目の質問として、改めてアクティブ・ラーニングと今後の超
スマート社会を見据えた教育の関連性について教育委員会の所見を伺います。 壇上での質問は以上といたします。なお、再質問、意見、要望等につきましては質問席で行いますので、引き続きよろしくお願いします。
◎野原晃教育長 鈴木議員さんの御質問1、超
スマート社会の到来を見据えた学校教育・学びの在り方についてお答えをいたします。 初めに、今後の本市の学校教育・学びの在り方についてでございますが、超
スマート社会を見据え、今後は各教科での学習を実社会での問題発見、解決に生かしていくことがますます重要であると捉えております。本市では、第2次熊谷市教育振興基本計画「くまがやラグビー・オリパラプロジェクト」に取り組んでおりまして、総合的な学習の時間を中核としたカリキュラム改善により、教科横断的な学習を中心に「知識・技能」、「思考力、判断力、表現力等」、そして、「学びに向かう力、人間性等」、いわゆる汎用的能力の育成を今後も行ってまいります。 次に、ICTの整備状況でございますが、平成30年度の数値を国の状況と本市の状況の順でそれぞれ申し上げますと、パソコン1台当たりの児童・生徒数は5.4人、7.3人、無線LAN整備率は41.0%、ゼロ%、大型提示装置の整備率は52.2%、10.8%となっております。 次に、デジタル学習教材の活用状況でございますが、今年度から市内小・中学校に大型提示装置、実物投影機、指導者用コンピューターの3点セットを導入しており、これにより導入済みのデジタル教科書をさらに活用したり、理科の実験の映像を大型提示装置に映したりして授業を進めているほか、児童・生徒のノートや作品等も実物投影機で映し、考え方や作品のよいところなどを全員で共有する授業が展開されております。 次に、今後のICT活用についてでございますが、本市としては国や県、他市の動向を注視しながら、順次ICT環境を整備してまいります。具体的には、令和元年度から導入し始めた大型提示装置等の3点セットを令和4年度までに市内全小・中学校の特別教室を含む全教室に設置し、これまで以上にICT機器を活用した授業が展開できるようにしてまいります。 次に、個別最適化された学びの実現についてでございますが、埼玉県が実施している埼玉県学力・学習状況調査は、まさに一人一人の学力の伸びを確認し、一人一人の指導に生かす調査であります。この結果を基に効果的な指導方法を共有して指導に当たっております。具体的には、教員が授業を中心に子供たちを徹底して構い、一人一人の学習状況を把握した上で習熟度に応じた学習プリントや補助教材を用意するとともに、少人数授業や個別の指導を通して知識の定着、活用を図っております。 次に、情報活用能力の習得に向けた取組状況と今後の展開でございますが、本市ではプログラミング教育を小学校は算数や総合的な学習の時間、中学校は技術科を中心に、全ての小・中学校で取り組んでおります。例えば、妻沼小学校では、プログラミング的思考の育成に向け、3年生でパソコンの操作技能、4年生でプログラミングソフトを使った学習、5年生で信号機ロボットの操作、6年生でロボットカーの操作等に取り組んでおります。 情報モラル教育については、小・中学校の道徳、小学校の社会科、中学校の技術科などにおいて取り組むとともに、採用2年目の教員を対象とした情報モラルセキュリティー研修を実施し、教員の質的向上も図っております。 また、本年度は子供たち自身がスマートフォンやインターネットを賢く上手に使うために、市内全小・中学校で「スマホ使い方宣言」を作成し、既に取り組んでおるところでございます。保護者の「スマートフォン4つの実践」と併せて、まずは大人が手本となって取り組んでおるところでございます。 最後に、アクティブ・ラーニングの視点と超
スマート社会に向けた教育の関係性についてでございますが、超
スマート社会をはじめとした新たな社会を牽引する人材を育成するには、読解力や数学的思考力などの学力やあらゆる学びの基盤となる情報活用能力が必要であり、アクティブ・ラーニングの視点である主体的・対話的で深い学びの実践が必要不可欠であると考えております。 以上でございます。
◆鈴木理裕議員 8番、鈴木です。順次再質問等を行います。 御答弁では、新たな社会を念頭に情報活用能力をあらゆる学びの基盤として捉え、その必要性に言及いただいた点や大型提示装置の整備を具体的に進められる計画などについて、意義あることと受け止めています。 一方で、教育ICTの主要な整備指標となる無線LAN整備率がゼロ%と、今なお手つかずの状態にあることを強く懸念しています。校内のネットワーク環境が一体的に構築されなくては、情報活用能力の強化は望むべくもないと考えるからです。近隣の深谷市や寄居町では既に100%、行田市も90%を超える無線LAN整備率で、ICT機器の利活用を進めています。 そうした中、昨年12月、政府では新たに教育ICTの整備の遅れと自治体間の格差解消を図るために、初年度予算2,318億円を投じて無線LANや情報端末等の導入を後押しするGIGAスクール構想を打ち出しました。こうした政府の財源措置も踏まえ、速やかに整備を推進する必要性が高いと考えますが、改めて見解をお聞かせください。
◎野原晃教育長 お答えをいたします。 先ほども申し上げましたが、今後、国や県の動向、GIGAスクール構想の成果、児童・生徒や教員の実態等を見ながら無線LANを含めたICT機器の導入を検討してまいります。 以上です。
◆鈴木理裕議員 8番、鈴木です。改めて児童・生徒の情報活用能力を育む上で無線LAN環境等の構築は不可欠と思います。検討をお願いいたします。 次の再質問を行います。文部科学省ではICT環境や機器の導入、そして、その活用を現場でサポートする専門的人材として、いわゆるICT支援員とICT活用教育アドバイザーの双方の活用を強く推進しています。まず、ICT支援員は、主に学校でICT機器の効果的な使い方などを含め、現場で実務的な支援を行う専門職です。そして、ICT活用教育アドバイザーは、ICT環境の整備をしようとする自治体のニーズに沿って導入などの相談に乗り、さらに、整備計画や活用計画の策定なども助言を行う総合的知見があります。両者ともICTを活用した教育の推進に極めて重要な役割を持っておりますが、市内での活用実績をお聞かせください。
◎野原晃教育長 お答えいたします。 ICT支援員及びICT活用教育アドバイザーの活用はございませんが、各学校において情報教育主任等が中心となって研修を行い、積極的にICTを活用しております。 以上でございます。
◆鈴木理裕議員 8番、鈴木です。文部科学省では、特にICT支援員について、2022年までに4校に1人配置する目標を立てており、既に多くの自治体で採用されています。外部の専門的ノウハウを持った人材を生かすことが現場の負担を軽くし、結果として効率的で効果的と判断するためです。各学校の先生方の技術的負担を少しでも軽くし、効果的な整備と運用を進める観点からも支援員をはじめとした専門的人材の活用を改めて要望いたします。 次の質問を行います。ICTを通した校務の効率化についても、教職員の働き方改革や指導効率の向上などの観点から重要になると思います。市内の状況を踏まえ、ICTを通した校務の効率化は現在どのような状況か、改めてお聞かせください。
◎野原晃教育長 お答えいたします。 今年度から市内全小・中学校に校務支援システムを導入し、出欠席や成績処理、健康診断の記録等を一括管理し、校務の効率化を図っております。 以上です。
◆鈴木理裕議員 8番、鈴木です。御答弁ありがとうございます。今年度から校務支援システムを活用されているとのことで了解しました。 次に、ICTを活用した特別支援教育に関して質問いたします。特別支援教育において障害の状態に応じたサポートツールとしてのICT活用が極めて効果的との評価が様々な現場で報告されています。児童・生徒の認知特性に合った支援機器を活用することで、学びにくさを絶妙に補い、本人の力を引き出すことにつながると考えられるためです。そうした報告を念頭に本市においても合理的配慮の下で、改めて全ての児童・生徒がICTの可能性に触れる機会を増やすことが重要と考えます。 そこで、本市の特別支援教育におけるICTの具体的な活用状況も踏まえ、特別支援教育でのICT活用の重要性について見解を伺います。
◎野原晃教育長 お答えいたします。 現在市内の特別支援学級では、学習の見通しを電子黒板に映したり、教科書の挿絵を実物投影機で大きく見やすくしたりするなど有効に活用し、児童・生徒の学習意欲と理解を高めております。今後も一人一人の特性に応じた支援を充実させるためにも、特別支援学級のICT環境を整備してまいりたいと考えております。 以上でございます。
◆鈴木理裕議員 8番、鈴木です。ありがとうございます。特別支援教育においても同様に個別最適化された学びの実現に向けて、引き続きよろしくお願いいたします。 次の質問に移ります。超
スマート社会の到来を念頭に閣議決定された第3期教育振興基本計画では、ICTの遠隔システムを利活用した、いわゆる遠隔教育の推進を図ることが明記されました。不登校や病気療養など様々な事情で通学して教育を受けることが難しい児童・生徒の学習機会を確保する観点などから、遠隔教育が重要な意義を持つと文部科学省が期待を寄せるためです。 また、現在
新型コロナウイルス対策で休校している全国の学校の中にも遠隔教育を実施し、学習機会の確保と学びの定着に生かしている学校が複数あります。そうした背景も念頭に質問します。 ICTを活用し、個々の児童・生徒の状況に応じた遠隔教育について、教育委員会の基本的見解を伺います。
◎野原晃教育長 お答えいたします。 現在進めているICT環境を整備しながら遠隔教育についても研究してまいります。 以上です。
◆鈴木理裕議員 8番、鈴木です。了解しました。まず、環境整備を進める中で遠隔システムを活用する場合の課題や留意すべき視点などから研究を始めていただきますようお願いします。 次の質問です。文部科学省や経済産業省などでも言及、推奨されているSTEAM教育についてです。STEAMとは、科学、技術、工学、芸術、数学、この5分野の英単語の頭文字を取った言葉で、これら5つの要素を盛り込んだ教育手法がSTEAM教育と呼ばれています。アメリカでオバマ前大統領が在職中に国の重要課題として取り上げたことがきっかけとなり、現在では欧米やアジアの新興国など多くの国で重視されるようになったと言われています。 AIと共存する将来社会を前に、サイエンスを中心としたSTEAM教育に注力することで、創造性や情報活用能力などが育まれ、国際競争力を発揮することにつながると期待されています。そこで質問ですが、こうしたSTEAM教育について本市の現況を踏まえ、推進に関する見解をお聞かせください。
◎野原晃教育長 お答えいたします。 本市で取り組んでいる「くまがやラグビー・オリパラプロジェクト」では、教科横断的な学習を中心に、いわゆる汎用的な能力を育むことを目的としておりますので、その中でいわゆるSTEAM教育についても研究してまいります。 以上です。
◆鈴木理裕議員 8番、鈴木です。御答弁ありがとうございます。近年は、様々な学校が民間企業や大学などのサポートも得ながら幅広いSTEAM教育の推進を図っていると伺いました。県内でも埼玉大学ではSTEAM教育に関する専門の研究センターが設置されており、小・中・高校などに向けて講師派遣やアドバイスを行っているとのことです。これまでも県内を中心に小・中学校の基礎的なロボット作りを企画、サポートしたり、総合学習などでの実績を重ねられています。熊谷市でもぜひ今後御検討をお願いいたします。再質問は以上にいたします。 改めて、世の中の仕組みのほぼ全てが情報技術でつくられる超
スマート社会の到来が徐々に近づく中、もとより子供たちの豊かな成長は社会の希望だと思います。ぜひ新しい社会に向けて児童・生徒の可能性を広げるICTを中心とした多様な学びの構築を揺るぎないものとしていただけますようお願いを申し上げまして、今定例会における私の一般質問を終えさせていただきます。御清聴いただきありがとうございました。
○
野澤久夫議長 以上で8番鈴木理裕議員の一般質問は終了いたしました。 〔「議長、休憩」と言う者あり〕
○
野澤久夫議長 暫時休憩いたします。 午前11時59分 休 憩 午後 1時00分 再 開
○
野澤久夫議長 休憩中の会議を再開いたします。
△一般質問続行
○
野澤久夫議長 次に、12番権田清志議員の一般質問を許可いたします。 〔12番権田清志議員登壇〕
◆権田清志議員 皆さん、こんにちは。12番、権田清志です。中央公園のしだれ桜「千代鶴」も花を咲かせました。間もなくソメイヨシノも開花宣言が出るところだと思います。熊谷市の開花宣言も間もなく出ると思いますが、そんな日になるといいなと思いながら質問させていただきます。議長から発言の許可をいただきましたので、通告の順に従い一般質問させていただきます。 私は、過日提示されました第2期熊谷市
人口ビジョン・総合戦略を一読したとき、大きなショックを受けました。将来目指すべき人口が、2060年には14万8,000人と記されていたからです。第1期の将来人口目標の15万8,000人にも驚きましたが、今回それをさらに下回る目標設定が提示されたのです。ワールドカップの盛り上がりやスマートシティプロジェクトの発表で将来への希望を感じ始めていたところだったので、余計にショックを覚えたのです。 言うまでもなく少子高齢化による人口減少は、日本全体が非常に長期間にわたって向き合わなければならない現実であり、熊谷だけではなく、多くの都市が直面している課題です。将来人口は過去の人口動向をベースに合計特殊出生率を想定し、様々な施策による社会増減を加味して導き出されたものです。現実と厳しく向き合う中で算定された数値です。ただ手をこまねいて人口が減っていくのを眺めているのではなく、様々な努力を積み重ねるシミュレーションを通してのこの数字に恐れと焦りを感じます。 さて、第1期の熊谷市
人口ビジョン・総合戦略では、地方創生の実現に向け人口減少と地域経済縮小の克服を目指して人口減少対策に特化した取組を5年間で実施する計画を立案しました。戦略のターゲットは20代から30代までの男女、進学・就職時の転出抑制、出産・子育て世代の世帯の転入、Uターンの促進などを目指し、多くの政策を打ち出しました。しかし、残念ながら人口減少のスピードに歯止めがかかったとは言えない状況、地域経済が活性化したとは言えない現状となっています。 そんな中で光明を感じたのが、スマートシティプロジェクトの立ち上げです。第2期総合戦略では、新たな視点として次の一文が掲げられていました。「Society5.0の実現に向けた技術を活用した、ものやサービスの生産性、利便性の向上とともに、SDGsの理念を踏まえ、企業や金融機関等の多様な
ステークホルダーとの連携により地域課題の解決を図り、暮らしやすく魅力的なまちづくりを目指します。」と書かれていました。まさにスマートシティプロジェクトです。産学官金民が一体となって都市開発を進め、暑さ対策など熊谷の特性や生活、健康、産業、農業、交通など様々な分野にわたる総合的で魅力的なまちづくりが期待できます。 2月26日の産経新聞に、「地方人口止まらぬ流出」のタイトルで、転入・転出超過数が多い上位10自治体のランキングが掲載されていました。地方の大きな都市でも人口の転出超過が進み、大都市圏や地域の中心的な都市に人口が集中していく中で、スマートシティの先行モデルプロジェクトに選定されている千葉県の柏市が4,538人もの転入超過数で9位となっていたのが目を引きました。都市の魅力を高めることで人口の転出が抑えられ、転入人口が増える。何よりもそこに住む我々市民にとって、住みやすく活気ある幸せなまちにすることができる。そうなれば将来推計人口を超えた人口増も期待できるようになることでしょう。未来への投資が必要です。 令和2年度当初予算案は、積極的な予算編成をうたっています。熊谷の財政状況はどうなのか。未来へ向けてどんな可能性があるのか。財政全般についても考えてみたいと思います。 そこで、まず(1)といたしまして、熊谷市
人口ビジョン・総合戦略に関して質問させていただきます。アとして、第1期総合戦略と第2期総合戦略の人口推移ですが、第1期総合戦略の期間での年次ごとの減少数と人口をお示しください。 イとして、この人口減少の原因は何だとお考えでしょうか。 ウとして、第1期総合戦略と第2期総合戦略で目標人口が大きく減少している理由はなぜでしょうか。 次に、第2期総合戦略の施策について伺います。アとして、第1期総合戦略で定住促進に役立ったと思われる施策はどんなものだったでしょうか。逆に十分な成果が上げられなかったと考える施策は何だったでしょうか。それらを踏まえて、第2期総合戦略で特に力を入れていく施策や新たな取組はどんなものがあるのでしょうか。そして、それらに対する事業と予算規模はどれほどでしょうか。 続いて、2といたしまして、
スマートシティ推進事業について伺います。スマートシティの取組を検討あるいは進める際には、まず都市の抱える課題を整理し、その課題に対してどのような取組を進めるかという視点が重要です。そこで、アといたしまして、事業の内容と進捗状況について伺います。 次に、市はその中でどのような役割を担うのでしょうか。 次に、それに対して計上されました令和2年度の予算の使途について伺います。そして、今後の展望についてどのようにお考えでしょうか。 最後に、3といたしまして、予算編成について伺います。まず、直近5年間の市債の発行額と残高の推移をお示しください。 次に、今後予想される支出と期待される収入、弾力的に使える財源はどの程度あるのでしょうか。 次に、未来へ向けて民間活力を導入する手だてにはどんなものがあるのでしょうか。 以上で壇上での質問を終わります。再質問、要望などは質問席で行わせていただきます。 〔富岡 清市長登壇〕
◎富岡清市長 権田議員さんから未来に向けた投資について御質問をいただいておりますが、私から総括的にお答えをいたします。 平成27年20万1,612人でありました本市の人口は、29年に20万人を割り込んで以降、毎年約1,000人ずつ減少し、令和2年には19万6,829人となりました。こうした中、第1期の総合戦略では、令和2年に人口20万人を維持するという目標を掲げ、本市の強みや独自性を生かした施策により、自立性の高いまちづくりを推進してまいりました。 この結果、社会動態の持ち直しなど取組の成果が形に表れたものもございます。本市における少子高齢化と人口減少は第1期の5年間が経過し、そのペースにブレーキがかかりつつあるものの、歯止めをかけるには従来の施策に加え、安心して子供を産み育てられる環境整備をさらに進める必要があると考えております。そのため、第2期総合戦略の策定におきましては、子育て世代の出産、子育てに関する希望をかなえ、出生率の早期向上を図るとともに、持続可能な地域づくりを推進するため、行政、市民、その他関係者全てが経済、社会、環境をめぐる様々な課題解決に向けて一体となって取り組んでいくことを念頭に、必要な施策を盛り込むことといたしました。我が熊谷をより豊かで明るい未来へ導けるよう、引き続き私が先頭に立ち、子育て環境の充実はもとより、ラグビーワールドカップ2019の実績を有する本市の特性を生かした交流・関係人口の創出・拡大、最先端技術を活用したスマートシティの実現、誰もが活躍できる地域社会や雇用環境の実現等に重点を置き、諸施策を推進してまいりたいというふうに考えております。 以上です。
◎
持田浩一総合政策部長 続きまして、
人口ビジョン・総合戦略についてお答えします。 初めに、第1期の減少数ですが、年次、減少数、人口の順に申し上げますと、平成27年は人口が20万1,612人で、28年、929人減、20万683人、29年、978人減、19万9,705人、30年、881人減、19万8,824人、31年、1,093人減、19万7,731人となっています。 次に、その要因ですが、出生数と死亡数の差による自然減の影響が大きいと考えます。 次に、目標人口が大きく減少している理由ですが、第1期では国から示されました目標値を参酌し、合計特殊出生率の向上と社会動態の伸長を見据えて推計を行ったのに対しまして、第2期では第1期の定住促進施策の実績と今後の実現可能性を踏まえた社会動態の目標値、国民希望出生率を踏まえた出生率の目標値を設定し、より現実に即した推計を行ったため、減少する結果となりました。 次に、第2期の施策ですが、第1期に実施した安心・安全で快適に暮らせる生活環境の整備のための施策と併せて三世代同居・近居の助成制度や若年層の住宅取得に係る固定資産税免除制度、新幹線通勤助成等の移住定住に係る支援制度に一定の効果が認められましたことから、これらの施策を今後も拡充、継承することとしました。その一方で、結婚・出産・子育て支援策の効果は十分に発現しているとは言えないことから、第2期では学校給食費第三子以降無償化事業などの新たな施策を盛り込み、取組を強化することとしました。 さらに、新しい視点として、地域や地域の人々に多様な形で関わる人々、いわゆる関係人口の創出、拡大による新しい人の流れの強化、時代に合った地域づくりの実現、誰もが活躍できる地域社会の実現等にも重点を置き、施策に盛り込んだところです。 次に、令和2年度の事業ですが、先進技術や官民のデータを活用した
スマートシティ推進事業、ラグビータウン推進に向けたスクマム!クマガヤ推進事業等があり、総合戦略の冠事業の当初予算総額は約32億円となります。 続きまして、
スマートシティ推進事業についてお答えします。初めに、事業内容と進捗状況ですが、スマートシティの推進に向けた機運醸成を図るための第一歩として、昨年12月20日、さいしんホールにおいて、熊谷市スマートシティ準備委員会キックオフミーティングを開催し、スマートシティに先進的に取り組んでいる企業の皆様から御講演をいただいたところです。今後は、公・民・学が一体となったスマートシティの推進に向け、各分野の事業者等による「(仮称)熊谷スマートシティ推進協議会」を立ち上げ、基本構想の策定等について検討を進めていきたいと考えており、現在、協議会の設立準備を進めています。 次に、市が果たす役割ですが、市は協議会の事務局として、また、事業の担い手の立場から協議会を構成する委員としても参画し、事業の提案、情報の共有を行い、今後の取組に向けた検討を進めたいと考えています。 次に、予算の使途ですが、令和2年度は基本構想の策定に係る業務委託料のほか、旅費、消耗品費を計上しています。 次に、今後の展望ですが、来年度策定予定の基本構想を踏まえ、短期、中・長期の両面から取り組むべき事業をさらに精査し、社会実験の実施も踏まえ、その実現に向けた具体的な方策などを協議会を通じた事業者との連携の中で調査研究したいと考えています。 続きまして、予算編成についてお答えをします。初めに、市債の発行額と残高の5年間の推移ですが、それぞれ年度、発行額、残高の順で申し上げます。平成26年度、34億6,590万円、395億2,647万円、27年度、38億2,950万円、384億2,848万4,000円、28年度、31億9,120万円、374億1,457万円、29年度、31億9,460万円、361億4,569万9,000円、30年度、35億1,130万円、353億2,147万4,000円です。 次に、今後予想される支出ですが、年々増加の一途をたどっている社会保障関連経費への対応や公共施設マネジメントに基づく公共施設の更新経費の増加などが想定されています。これに対し収入ですが、市税収入については少子高齢化の状況から税収の大幅な増加を期待することは難しいと考えています。また、普通交付税では合併後15年間、合併算定替として加算されていた特例措置が令和2年度をもって終了することから、令和3年度以降の減収が見込まれます。 次に、弾力的に使える財源ですが、一般的に財政構造の弾力性を分析するための財政指標として用いられる経常収支比率により、平成30年度決算を例に申し上げますと、経常一般財源401億1,532万3,000円に対し、本市の経常収支比率は87.9%ですので、残りの12.1%に相当する48億7,142万6,000円が主に政策的な経費に対し弾力的に使用できた財源です。 次に、民間活力の導入ですが、これまで「熊谷市企業の立地及び拡大の支援に関する条例」に基づき、市外からの企業の立地や市内企業の拡大及び従業員の雇用や市内転入等に対し奨励金を交付し、市内企業の振興と雇用の促進を図っているほか、地域未来投資促進法に基づく本市独自の基本計画を策定し、地域経済を牽引し得る企業を創出する枠組みを整備をしています。 また、公共施設の整備に当たりましては、PFI等の手法を導入し、民間の資金や経営ノウハウを活用することにより、コストの低減を図るなど新しい時代に対応した活力ある都市基盤を築いていくために、財源確保に向けあらゆる角度から幅広く検討してまいりたいと考えています。 以上です。
◆権田清志議員 それぞれについて御答弁をいただきました。それでは、数点再質問並びに要望を述べさせていただきたいと存じます。 まず初めに、人口減少の理由は自然減の影響が大きいということですが、27年から31年までの間で減少した人数は3,881人、同時期の生産年齢人口の減少は6,903人となります。地域を支える世代が大きく減っています。第2期総合戦略の中でも述べられているように、20代から30代までのとりわけ女性の転出が顕著であることなど、第1期総合戦略の効果は必ずしも十分に発現しているとは言えないとし、見直しを行ったといいます。第1期総合戦略の効果は必ずしも十分に発現できなかった理由は何だとお考えでしょうか。
◎
持田浩一総合政策部長 お答えいたします。 20代から30代までの女性の転出が多い要因としては、本市において進学先や就職先の選択肢が限られていること、また、安心して子供を産み育てられる環境整備などの出生率向上を促す施策が十分でなかったことなどが要因と考えられます。
◆権田清志議員 つまり、目標としていたターゲット層を獲得できなかったというわけですね。要因を解消していくためにさらに力を尽くしていただきたいと存じます。 次に、熊谷市から移転した理由として交通の便が悪いからというのが5年間続けてトップになっています。この課題に対しては、どんな対策が講じられているのでしょうか。
◎
持田浩一総合政策部長 お答えいたします。 地域公共交通の利便性向上のため、JR東日本や秩父鉄道に対して輸送力の維持向上に向けた働きかけを行っているほか、ゆうゆうバスのルートの見直しや新規路線の運行、民間路線バスの利用促進に向けた連携を図っています。 以上です。
◆権田清志議員 ゆうゆうバスも新路線に係る経費や補助金など従来の予算に上積みされているようでございますが、しかし、以前の一般質問でも申し上げましたけれども、投資効果を上げるためにはぜひもっと大きな予算で交通不便地区の解消や利便性の向上を図っていただきたいと願います。生活しやすくなったことを実感できる施策であり、高齢化のスピードを考えても急務の課題ではないかと考えます。 次に、第2期総合戦略で重点を置いた新たな視点での取組について、より詳しくお聞かせください。また、総合戦略全般では32億円ということですが、新たな事業や特筆すべき事業についての予算措置についてもお聞かせください。
◎
持田浩一総合政策部長 お答えいたします。 新たな視点を取り入れた主な新規事業として、交流・関係人口の創出、拡大に向けたスクマム!クマガヤ推進事業に約1,500万円、最先端技術を活用したまちづくりのための基本構想を策定する
スマートシティ推進事業に約900万円を計上しました。また、前年度当初予算との比較になりますが、特筆すべき事業では、地域の稼ぐ力を高め、雇用機会を創出するための企業誘致推進事業は約2億8,000万円増の約5億6,000万円、新たな産業拠点を形成し、経済循環を高めるための池上地区「道の駅」整備事業は約5,000万円増の1億700万円を計上しています。 以上です。
◆権田清志議員 もちろんむやみに大きな金額を使えばいいというわけではございませんけれども、重点事業の予算ということを考えた場合には、もっと夢や希望が沸き立つような予算立てというのは難しいものなのでしょうか。 さて、2060年に14万8,000人という人口目標は、このような様々な施策が成功することを前提とした上での目標値なのでしょうか。
◎
持田浩一総合政策部長 お答えをいたします。 第1期総合戦略の計画期間における諸施策による社会動態の持ち直し、出産・子育て支援策による合計特殊出生率の向上が図られることを前提に推計をしたものでございます。 以上です。
◆権田清志議員 ぜひとも予測を上回る結果を導き出したいものです。何としても魅力的なまちをつくっていかなければならないと思います。 さて、そういったまちづくりに当たっては、財源や権限を確保していく上で、国や県との関係はますます重要になっていくと思われます。そうした中で、かつて特例市から中核市への移行についての国の調査に対して、ほかの全ての都市が移行する、断念するなどの返答だった中で、熊谷市だけが不明とされているという資料があると聞きましたが、それはどんな意図だったのでしょうか。
◎
持田浩一総合政策部長 お答えをいたします。 平成29年に行われた総務省による調査では、中核市移行の希望の有無の設問に対し、本市はその選択肢、あり、なし、検討中の中から検討中と回答しています。これは、令和2年3月までの特例を用いての移行はしないが、人口要件を満たした場合に改めて検討するというこれまでの考え方に基づくもので、将来的な可能性を否定をしたものではございません。今後のまちづくりの結果、法定要件を満たした場合には移行の可能性があるものと考えています。 以上です。
◆権田清志議員 つまり、いつか人口要件を満たした場合には、中核市への移行を検討するということですね。熊谷市では、往々にして中核市に対してマイナスイメージで語られることも多いようですが、将来この可能性はあるというふうに理解してよろしいわけですね。 それでは、次に平成30年8月に国土交通省都市局が発表した「スマートシティ実現に向けて(中間とりまとめ)」の中で、スマートシティの取組を検討あるいは進める際には、まず都市の抱える課題を整理し、その課題に対してどのような取組を進めるかという視点が重要だと述べられていますが、熊谷市がスマートシティという手法を使って取り組んでいくべき地域の課題とは何なのでしょうか。スマートシティプロジェクトに何を期待しているのでしょうか。
◎
持田浩一総合政策部長 お答えをいたします。 第2期総合戦略では、施策の方向性に掲げた転入・定住促進において少子高齢化による人口減少や産業構造の変化等の課題に対する取組の一つに、スマートシティの推進を位置づけています。そして、交通、自然との共生、省エネルギー、安全・安心や資源循環等の各分野でAIやICTなどの新技術の活用により社会全体が最適な方向に進む、持続可能なまちづくりを進めることで、県北部の中核的な都市であり続けることを期待をしています。 以上です。
◆権田清志議員 熊谷市が解決すべき課題は何なのか、住民がより快適により豊かに暮らせるまちとなるためにどんな技術を使っていくのか、具体的なテーマを抽出し、解決していくために産・学・官・金・民、多くの知恵を結集していく必要があるのではないでしょうか。 次に、本年度の予算の使途として基本構想の策定に関わる業務委託料が上げられていますが、その委託先とはどんな組織体なのでしょうか。
◎
持田浩一総合政策部長 お答えをいたします。 委託先の選定につきましては、計画策定に係る知識や経験を有する事業者の中から入札等の適切な方法で選定することを想定しています。 以上です。
◆権田清志議員 この900万円という予算というのが適切なのか分かりませんが、ぜひとも計画の立案が実現に結びつくような仕組みづくりも期待いたしております。 さて、先ほど市債発行額と残高の5年間の推移を伺いましたが、改めて5年間の市債発行額の平均と公債費の平均をお示しください。
◎
持田浩一総合政策部長 お答えをいたします。 一般会計における平成26年度から平成30年度までのそれぞれの平均を申し上げますと、市債発行額は34億3,850万円、公債費は47億4,943万9,000円です。 以上です。
◆権田清志議員 そうしますと、その差額の約13億円が毎年返済できていると理解してよろしいのでしょうか。 それでは、その中で市債に占める臨時財政対策債の割合はどのくらいになるのでしょうか。また、実質的な市債残高は普通債の金額と捉えてよろしいのでしょうか。
◎
持田浩一総合政策部長 お答えをいたします。 平成30年度における市債残高に占める臨時財政対策債の割合ですが、約56.8%です。臨時財政対策債は、国の普通交付税総額の不足に対処するため発行されたものであるのに対し、普通債は主に公共施設の整備の財源として発行されたものです。いずれも償還が必要なことに変わりがなく、将来的な負担であると考えております。 以上です。
◆権田清志議員 本来臨時財政対策債は地方交付税の不足分を補うためのものですから、形式的には市の借入金となりますが、実質的には地方交付税の代替財源です。とはいえ、様々な議論や思惑もあり、一概には言い切れない面もあることは承知しておりますが、普通債の残高144億6,478万7,000円がいわゆる市の借金と捉えるのが順当だろうと考えられます。 そして、このように熊谷市は厳しい財政状況の中でありますが、大変な御努力で順調に市債残高を減少させていますが、一方、地域の魅力を高めていくための施策を行うには、国や県からの支援や新たな市債の起債も必要なのではないかと思いますが、これについて市のお考えはいかがでしょうか。
◎
持田浩一総合政策部長 お答えをいたします。 今後財政状況が厳しさを増すものと予想される中で、財源確保は事業を実施する上での重要な要素となります。このため、国や県の補助金や市債の活用に向け、様々な視点から各種制度を研究するなど財源確保に努めてまいります。 以上です。
◆権田清志議員 臨時財政対策債の年当初予算が年々20億円、19億円、17億円と下がってきているのはなぜでしょうか。また、実際の起債額は幾らになりますか。
◎
持田浩一総合政策部長 お答えをいたします。 基本的には普通交付税の原資となる国税収入の増加により、普通交付税による現金交付の部分が増加傾向にあることから、臨時財政対策債への振替額が減少しています。そのため、本市の当初予算においてもこの傾向を見込んだものです。 また、発行額といたしましては、平成30年度は当初予算20億円に対し10億円を発行し、令和元年度は19億円に対し10億円の発行を予定をしています。 以上です。
◆権田清志議員 臨時財政対策債の実際の起債額は市の責任と判断で決めるものですから、10億円しか使わないというのが市の判断ですが、前述のように地方交付税の代替と捉えれば、全て使い切ってもよい財源だと考えることもできます。財源や権限を確保していく上で国や県との関わり方はどうあるべきだとお考えでしょうか。
◎
持田浩一総合政策部長 お答えをいたします。 時代の変化に即応するためには、国や県における制度等の動きを的確に捉える必要がありますので、国や県の担当部局に対して積極的に働きかけを行うなど、今後も引き続き情報収集に努めてまいります。 以上です。
◆権田清志議員 国や県に対する熊谷市のアプローチはまだまだ弱いとよく耳にします。積極的に関わりを持っていくべきだと思います。 さて、まちづくりには土地の利用や用途変更、制度上の制約など様々な面で県や国との調整が必要となることでしょう。人口減少地域での新たな開発行為を目指すには、多くの課題を乗り越えていかなければなりません。県や国を説得し、協力していただくことが重要になってくるでしょう。 さて、普通債の残高が144億6,478万7,000円、そして一昨日の白根議員の質問の答弁で明らかになった30年度基金残高は217億8,899万3,000円、そして臨時財政対策債の余力、熊谷市の財政は厳しいとはいえ、大変健全、健康な財政状態だと言えます。しかし、まちは健康でしょうか。財政が健康でもまちが健康でなければ本末転倒です。持続可能な財政運営は大切ですが、今のまちを元気にしなければなりません。 第2期総合戦略では、基本的な考え方として次のように述べています。ラグビーワールドカップ2019を契機に、多方面との応援や協働、郷土への誇りや地域の一体感が醸成されつつある今、地域の特色を生かしながら市民に身近な幅広い取組を市内外にアピールすることにより、あらゆる世代が暮らしやすく、バランスの取れた年齢構成による持続可能なまちを目指します。まさに今が好機です。企業、大学、金融機関、住民、そして、行政が集い、まちづくりの大きなプランを描き、共有すること、そんな場をつくるべきときだと思います。共有されたグランドデザインをイメージしながら、そんな未来へ向けて大胆に財源を投資していく、そのための時間はあまり残されてはいないでしょう。 今まさに国土交通省内部では、熊谷市の課題が話し合われているようです。今後ヒアリングなどを経て、4月にはスマートシティ先進モデル地区の募集も始まります。我がまち熊谷にとって大きな分岐点です。熊谷が美しい花を咲かせることを祈りつつ、質問を閉じさせていただきます。ありがとうございました。
○
野澤久夫議長 以上で12番権田清志議員の一般質問は終了いたしました。
○
野澤久夫議長 次に、27番富岡信吾議員の一般質問を許可いたします。 〔27番富岡信吾議員登壇〕
◆富岡信吾議員 27番、富岡信吾です。
野澤久夫議長より発言の許可をいただきましたので、通告書に基づきまして一般質問をさせていただきます。 新型コロナウイルス感染症対策においては、スポーツ庁より日本サッカー協会、埼玉県サッカー協会に情報共有、周知依頼ということで、我々指導の現場にいる者たちへ活動に対し注意喚起の通達が来ております。私の指導するクラブも少年団も活動休止中でして、再開まで先の見えない状況に静かに耐えているところであります。ラグビートップリーグも開幕から盛り上がっていたので、延期は非常に残念ですが、パナソニック ワイルドナイツも好調で、本市出身の山沢拓也選手も活躍しており、大変うれしく思っております。中学時代は熊谷東中学校のラグビー部で活躍もしておりましたが、私のサッカークラブでもエースとして活躍し、3年間担当した教え子であります。サッカー選手としても優秀でした。今のところ恩師の私に取材が来ないのが非常に残念であります。 年末から今年1月にかけて行われた第98回全国高校サッカー選手権大会においては、本市出身の選手が出場していました。市立船橋高校のキャプテンを務めた町田雄亮君は富士見中学校出身、昌平高校のエース、須藤直輝君は江南中学校、そして野澤議長、沼上議員もよくご存じでしょうが、熊谷東中の出身の内田陽介君は青森山田高校で、ロングスローで注目され、活躍しました。昌平の須藤君、そして青森山田の内田君はまだ2年生ですので、来年も非常に楽しみであります。原口元気選手のように、本市から日本代表となるよう期待をしているところであり、本市出身の選手たちの活躍は誇りであります。そんなスポーツ熱中都市熊谷として、1番の質問に入らせていただきますが、熊谷のスポーツツーリズムと
スポーツ環境の整備について質問をさせていただきます。 ラグビーワールドカップが成功に終わり、さらなる飛躍を目指したこれからの本市のスポーツによるまちづくりの推進、地域スポーツの振興とスポーツによる地域活性化を結びつけた取組となるスポーツコミッションの設置は、第2次
総合振興計画のリーディングプロジェクトであり、また、市長の公約・政策提言の施策の一つでもあることから、その熱意と本気度を感じております。スポーツコミッションにおいては、我々市議会も2018年11月に新潟市文化・スポーツコミッションを視察。改選後の今季、本年の1月29日に特別委員会にて金沢市の金沢文化スポーツコミッションを視察し、先進地の取組を学んできました。 一般質問においてもこれまで多くの議員が取り上げ、昨日は大久保議員も取り上げておりましたが、野澤議長も何度となく取り上げておりました。市内経済活性化策に関しての、権田議員や影山議員の質問においても、度々それに資する施策の一つとしてスポーツコミッションを設置するという答弁がなされてきました。 交流人口の拡大から市内経済の活性化において、まず本市の恵まれた既存のスポーツ施設、
スポーツ環境の優位性を生かすべきであり、さらにこれまでのビッグイベント開催の経験とノウハウもある中で、スポーツと観光の融合によるスポーツツーリズムを推進することは、本市の目指すべき方向であります。そこで選ばれる大会開催地、合宿地を目指す上で大会誘致、合宿誘致のための受入れ体制の整備、さらなる
スポーツ環境の整備が必要不可欠となるわけでありますが、以下8点について質問をさせていただきます。 1つ目として、スポーツコミッションについて、本年度に本格稼働するわけですが、現在の検討状況、そして、その体制、特徴、詳細についてお伺いをいたします。 2番として、既存施設の整備について、スポーツ施設のアセットマネジメントにおける全体像、統廃合と整備等、体育館やグラウンドの今後の在り方についての御見解を伺います。 3番として、台風第19号の被害を受けた河川敷、荒川緑地の回復状況についてお伺いをいたします。 4番目として、天然芝ピッチの維持管理について伺います。これまで熊谷さくら運動公園陸上競技場のピッチについては改善を要望してきましたが、最悪な状態であった芝が張り替えられ、スタンドやトイレ、更衣室等も改修され、利用者に大変好評を得ているところであります。ピッチもよい状態にこれからも維持し、さらに改善していくために、さくら運動公園の芝管理の年間計画と併せて利根川総合運動公園、葛和田サッカー場、大野サッカー・ラグビー場の管理計画についてお伺いをします。また、大野サッカー・ラグビー場においては、昨年の秋に車の侵入により荒らされてしまったという事件がございましたが、警察へ被害届を出されたのかどうか、その対応についてお伺いをいたします。 5番目として、当初予算案にも計上されております熊谷運動公園管理運営経費についてであります。テニスコートのCコートの人工芝化に向けたの工事について、これは関東大会、全国クラスの大会誘致の開催にも御尽力をいただいております埼玉県ソフトテニス連盟会長であり、前議長の松本富男先生をはじめ、現在熱心にソフトテニスに真剣に取り組まれている小島正泰議員、ほか多くの利用者からの関係者の要望であり、念願でありまして、期待されている事業でありますが、その事業概要とtotoの助成金を活用した事業なのかどうか、お伺いをいたします。 6番目として、市内にあるクレーのグラウンドについて、江南の総合グラウンド、妻沼運動公園、大里総合グラウンドの凍結・ほこり対策についてお伺いをいたします。 7つ目として、くまぴあのグラウンドとテニスコートの人工芝の年間メンテナンスと人工芝の耐用年数は、使用頻度によって違いがありますが、7年から10年と言われております。張り替え時期についてお伺いをいたします。 8番目として、選手のパフォーマンスを最大限に発揮できる競技場として人工芝ピッチが全国各地で整備をされております。大会誘致において選ばれる開催地、また、選ばれる合宿地となるために、人工芝ピッチの導入と整備が大きな役割を果たすと考えております。今では熊谷市のスポーツ施設の目玉となりましたくまぴあは、子育て・文化団体等も利用できる施設で大変充実しておりまして、好評の施設でもあります。その中で初期費用がある、
施工費用がかかる、そのため敬遠されがちな人工芝ピッチ導入について、市長をはじめ執行部の英断で導入に踏み切ったことは、他市町のスポーツ関係者からも絶賛され、利用率からも分かるように、成功の大きな要因ではないかと思います。さらなる人工芝の導入は選ばれる合宿地、大会開催地となるため、また、世界的ビッグイベント、ラグビーワールドカップ開催市、誇り高きラグビータウン熊谷としてスポーツの聖地を目指す上で不可欠な施設整備だと確信をしております。 初期投資を比べると天然芝のほうが断然に安く、人工芝導入への抵抗がありますが、
施工後のランニングコストに関しては逆転すると言われており、天然芝は管理ができていれば人工芝よりは長生きはしますが、人工芝はメンテナンスが必要ですが、養生期間はないので、その特徴から年間の稼働率が高いのは当然のことであります。一般的に言われているのは、人工芝のランニングコストは年間100万円で、天然芝は300万円、10年間で2,000万円も差が出てきます。そのほか散水、除草、薬剤の散布、芝刈り等、そういった作業を行うための人件費も発生します。人件費が費用面で大きな割合を占めることは言うまでもありません。年間を通して頻繁に小・中・高・大学、社会人の大会、合宿が行われている鹿嶋、神栖、菅平、御殿場なども天然芝の整備はもちろんですが、次々と人工芝導入が進んでおります。勝るとも劣らないスポーツの聖地とするために、本市のスポーツ施設の人工芝ピッチ導入についての御見解をお伺いをいたします。 次に、2番目の質問に移らせていただきます。
太陽光発電施設設置の問題点と規制のその後についてであります。
再生可能エネルギーの推進を否定するものではありませんが、山林等を伐採し設置される太陽光発電施設において、全国各地で様々な問題が起きております。山林は一日中太陽光を受けるのは難しく、日陰になってしまう部分があると発電量に影響があるため、太陽光パネルを並べて効率よく太陽光を受けるためには、ある程度広範囲の山林伐採や造成が必要であり、時に大規模な森林伐採を伴うものもあります。 山林は地球環境において温暖化防止等、様々な重要な役割を果たしております。里山や山林の保全や植林こそ温暖化防止等に大きく貢献するものであり、大規模な山林の伐採は美しい自然景観が損なわれるだけではなく、
再生可能エネルギーの意義からすると本末転倒と申しましょうか、いかがなものなのかなと考えさせられてしまいます。 ここ数年、江南地区においても気がつくとあちらこちらの山林が伐採され、太陽光発電施設が設置されており、蛍舞う清流、里山、田園風景など、特色ある江南において、地元の方々も不安を抱いております。江南の問題につきましては、議会の討論で度々ぶつかり合っておりますが、地元の桜井議員としっかりと力を合わせてやっていきたいと思っているところでありますが、環境への影響についても、ため池の管理の問題とともに懸念をしているところであります。
ガイドラインや条例を策定し、環境保全と災害防止、事業廃止後の太陽光パネルの撤去を確実に図れるように取り組む自治体が増えてきました。全国的には10キロワット以上の施設を届出制にしたり、保全区域を市が指定したり、そこに設置する場合には市の許可を得ることにしたり、設置前に市との協議を義務づけたり、様々な規制を設ける自治体が増えております。様々な問題が懸念される中で平成30年9月議会でその対応と取組についての問いに、本市の
ガイドラインを策定するとの答弁をいただきました。その後、本市の
ガイドラインが策定されたことは大変評価できるものであります。そこで1点目として、平成31年、2019年の4月1日に施行されましたこの
ガイドラインの概要について説明を求めます。 2点目として、2018年9月の質問では、太陽光発電施設数において資源エネルギー庁が平成29年12月に発表した資料によりますと、熊谷市内の申請件数は約6,000件で、そのうち50キロワット以上の施設が約50件とのことでしたが、現在の状況についてお伺いします。 また、市への設置届出義務がないため、事業者数や広さ、今後の計画など詳細は把握していないということでありましたが、現在はどのようになったのかお伺いをいたします。 3点目として、太陽光発電施設の土地所有者は設置事業者なのかどうか、どのような形態になっているのか、土地所有者と事業者の関係性についてお伺いをいたします。 4点目として、これまで地権者と事業者のトラブル、事業者の倒産等による放置や不法投棄、土砂の流出等の事例があるのかお伺いをいたします。 5番目として、規制や指導、監視において国、県の動向についてお伺いをいたします。 以上で壇上での質問は終わります。再質問、要望等につきましては質問席にて行います。 〔富岡 清市長登壇〕
◎富岡清市長 富岡議員さんから2点御質問いただいておりますが、私から1の熊谷のスポーツツーリズムと
スポーツ環境の整備のうち、スポーツコミッションの本格稼働についてお答えをいたします。 本市にはラグビーワールドカップ2019の試合会場の一つとなりました熊谷スポーツ文化公園をはじめ、熊谷さくら運動公園やスポーツ・文化村「くまぴあ」など、他市に誇れるスポーツ施設や環境が充実をしております。こうした強みを生かし、地域の活性化につなげるため、第2次
総合振興計画のリーディングプロジェクトに「スポーツツーリズム・観光振興の推進」を掲げ、大規模スポーツ大会の誘致を積極的に行うことで、交流人口や関係人口の拡大を図り、地域の活性化につなげていくこととしており、その中核を担う組織であるスポーツコミッションを本年4月から本格稼働することといたしました。 現在スポーツコミッション誘致戦略基本計画の策定をはじめ、事業推進に向けた協力体制の整備のほか、大会誘致を有利に進めるため、大会の規模や参加人数に応じた助成制度の創設をはじめ、市内での消費を促し、地域の活性化につなげる仕組みづくりなどについて最終の調整を行っているところでございます。 この事業は、当面の間、本市の事業として私が代表となって進めていくこととなりますが、スポーツ施設の管理者をはじめ、観光協会、商工会議所、商工会などの経済団体、輸送や宿泊等の関連事業者との連携が不可欠でございます。そのため、こうした関係団体や事業者の皆様に今後設立予定のスポーツコミッション推進協議会に参画いただき、さらなる連携の強化を図り、ラグビーワールドカップでの経験とノウハウを存分に発揮し、熊谷の強みと観光などの魅力を最大限に生かしたまちづくりを展開をしてまいりたいと思います。 以上です。
◎
持田浩一総合政策部長 続きまして、市内の体育館やグラウンドの在り方についてお答えをします。 各エリアの地域体育館は、それぞれの建物の老朽化の状況と学校統廃合の進捗による学校体育館からの転用を踏まえ、利用者の活動の場を適切に提供できるよう廃止または更新することとしています。また、グラウンドについては、附帯設備の状況にもよりますが、当面これまでと同様に御利用いただくことを想定しています。 次に、妻沼運動公園、大里及び江南総合グラウンドの凍結・ほこり対策ですが、各施設の指定管理者等により凍結や砂ぼこりを抑えるため、年に1回程度、塩化カルシウムの散布を行っています。今後も費用面を勘案しながら適切な時期や対策について指定管理者と協議してまいります。 以上です。
◎前田昌利都市整備部長 続きまして、台風第19号による荒川緑地の状況ですが、予備費による復旧工事の実施や利用団体や市民の方から石拾いなどの協力をいただいたことから、ラグビー場と村岡荒川緑地は11月、久下荒川緑地は12月、野球場と運動広場は1月、また、自由広場についても今月から利用を再開することができました。現在工事を進めているソフトボール場についても、年度内には再開となる予定です。 次に、熊谷さくら運動公園陸上競技場の芝生の維持管理についてですが、年間を通じて人力除草やエアレーションを1回、施肥、薬剤散布、目土かけを2回、フィールド内の芝生の刈り込み12回、フィールド外は3回実施しています。また、定期的な養生期間は設けていませんが、必要に応じて補植を行うなどの対策を行っています。 次に、葛和田サッカー場と大野サッカー・ラグビー場の維持管理につきましては、年間を通じて芝刈りを7から10回、施肥を2回、エアレーションを1回実施しています。また、昨年の秋に大野サッカー・ラグビー場が車の侵入により荒らされたことにつきましては、警察への被害届の提出は行っていませんが、通報し現地確認をしていただき、グラウンドへの進入防止対策を施した結果、現在のところ再発していません。 次に、熊谷さくら運動公園テニスコートの人工芝化の概要についてお答えをいたします。平成20年度にAコート6面、23年度にBコート6面が完了し、Cコート6面の整備完了により、18面全てが人工芝となります。このことによりプレーヤーにとっては同じコート条件となり、公平な大会が可能となります。また、totoの助成金ですが、平成23年度と同様に活用できるよう要望してまいります。 次に、市スポーツ施設の人工芝化についてですが、人工芝の長所は雨の影響が少なく、ほこりが立たず、日常の維持管理が容易であるということです。また、人工芝の設置は天然芝に比べ高額な整備費がかかることが課題となりますが、維持管理につきましては天然芝と比べ除草や芝の刈り込み、補植などの必要がなく、管理コスト低減が見込まれます。このようなことから、スポーツ施設の人工芝生化については、費用対効果や施設の利用状況等を勘案しながら検討していきたいと考えています。 以上です。
◎小林教子教育次長 続きまして、くまぴあの人工芝についてですが、くまぴあにはグラウンドとテニスコートに人工芝が
施工されています。グラウンドにつきましては、日常的に芝面清掃やゴムチップの補充、破損部分の修繕を行うとともに、年1回芝のほぐしや起こしを行っています。 テニスコートにつきましては、日常的に芝面清掃及びブラッシングを行うとともに、年2回砂の補充を行っています。なお、人工芝の耐用年数はおおむね10年とされており、平成27年度から使用しているグラウンド及びテニスコートの人工芝の張り替え時期については、傷み具合等を勘案し、検討してまいりたいと考えています。 以上です。
◎高橋近男環境部長 続きまして、御質問2、太陽光発電施設についてお答えいたします。 初めに、熊谷市太陽光発電施設等の設置に関する
ガイドラインの概要ですが、太陽光発電施設の設置業者に対し、周辺住民への事前説明と適切な施設運用を促すもので、住民トラブルを未然に防ぐとともに事業実施者を明確にし、不測の事態が起こった際の対応を迅速に行うことを目的としています。 次に、市内の状況ですが、資源エネルギー庁によりますと、令和元年9月時点の本市の導入件数は約7,000件で、うち50キロワット以上の施設が約70件となっており、平成29年12月と比較してそれぞれ1,000件、20件の増加となっています。また、昨年度策定した本市の
ガイドラインに基づき、本年度届出のあった件数は、2月末日までに49件で、うち50キロワット以上のものが13件、全体で5.6メガワットの太陽光発電施設の設置が予定されています。これは約1,900世帯分の年間消費電力に相当します。 次に、土地所有者と事業者の関係性については、市では詳細は把握していませんが、事業者によりますと、事業予定地を買上げ、自社の所有とした上で設置、運用することが多いと伺っています。 次に、太陽光発電施設に関するトラブル等については、周辺住民に説明のないまま工事が行われる、ずさんな工事のため太陽光パネルが風で飛ばされてしまう、土砂や雨水の流出が発生するなどが考えられますが、
ガイドラインの策定後はこのような苦情はほとんどありません。今後は、固定価格買取制度終了後に発電施設が放置されたり、不法投棄されたりする懸念もありますので、既存施設のパトロール等を継続して実施し、不適切な事案の早期発見、指導に努めてまいります。 次に、国や県の動向ですが、国は本年4月1日から30メガワット以上の大規模な工事を環境影響評価法の対象とするほか、固定価格買取制度での遵守事項の一つである事業計画策定
ガイドラインも変更する予定とのことです。また、埼玉県では県内の50キロワット以上の太陽光発電施設の調査を実施し、不適切な施設に対して順次指導を行っています。今後も太陽光発電施設に関する規制については、強化されることが見込まれていますので、本市でも国、県の動向に合わせ、不適切な事案に対しては迅速、的確に改善を要請してまいります。 以上です。 〔「議長、休憩」と言う者あり〕
○
野澤久夫議長 暫時休憩いたします。 午後 2時06分 休 憩 午後 2時16分 再 開
○
野澤久夫議長 休憩中の会議を再開いたします。
△一般質問続行
◆富岡信吾議員 27番、富岡信吾です。それぞれ答弁をいただきました。 まず、2番の
太陽光発電施設設置の問題点と規制のその後について、2点再質問をさせていただきます。太陽光発電施設に関しては、様々な形態があるようです。設置業者が土地を買い上げて太陽光発電施設を設置して電力会社へ売電し、利益を得るという形と、設置業者が土地を買い上げて太陽光発電施設を設置して個人、法人に売却して、その個人、法人が電力会社へ売電して利益を得るという形で、これは最近よくネット等で土地つき売電権利つき太陽光発電投資という形で広告を見かけます。 また、ほかにもいろんなパターンがあるのかと思いますが、まず重要なのは適切に管理運営がなされているか、問題が起きないようにする防止策が重要であり、まさにそれが本市でも策定された
ガイドラインであるのかなと思います。 確認させていただきたいのは、固定価格買取制度終了後、発電施設が放置されたり、不法投棄されたりする懸念があるので、パトロール等で早期発見と指導に努めるということですが、もし不適切な事案があった場合、特に不法投棄については誰が撤去をするのか責任の所在をはっきりさせておくことが必要かと思いますが、市として責任の所在は把握をされているのでしょうか、お伺いをいたします。
◎高橋近男環境部長 お答えします。 固定価格買取制度では、2018年から発電事業者に施設の撤去費用の積立てを義務化しています。本市の
ガイドラインにおいても発電事業者を明確にしていますので、施設の撤去に係る責任者も把握できています。しかしながら、
ガイドライン制定前の古い施設においては、一部で事業者が特定できない場合も想定されますので、登記簿謄本や認定情報等で土地所有者を確認し、また、県が実施している調査の情報等も活用するなどして、不正事案に対し迅速な指導が行えるよう発電事業者の把握にも努めてまいります。 以上です。
◆富岡信吾議員
ガイドライン策定後の施設に関しては、責任の所在を把握されているということで、これは
ガイドラインの効果であると思います。策定前の特定できないと想定される案件についても、その把握に努めていくということで、不正事案への対応に関して積極的に取り組む本市の姿勢は大変評価できるものであります。将来的に責任の所在が不明となるという最悪の事態が生じないように、今後ともチェックをお願いしたいと思います。 続いて、近隣における
ガイドライン等の策定状況についてお伺いをいたします。
◎高橋近男環境部長 お答えします。 熊谷市周辺では深谷市、東松山市、寄居町、滑川町、吉見町などが太陽光発電施設に関する
ガイドラインを策定しており、県内では令和2年2月末日までに26市町村で
ガイドライン等が策定されています。 以上です。
◆富岡信吾議員 私もその地図というか、資料を見せていただきまして、やはり山林を多く有する自治体、特に県北部を中心に集中的に策定がなされているようであります。本市によろしくない業者が来なければそれでよいというわけではございませんが、行政からのチェックを嫌ったり、避けたり、入念な事業構築を避けたい不安を抱かせるようなそういうよろしくない事業者は、
ガイドライン等の何の規制もない自治体に流れ込んでいくという懸念がある中で、本市の
ガイドライン策定により抑止、抑制につながっているのだと思います。 国や県も自然環境や景観の保全と
再生可能エネルギー推進のバランスをどのように調整していくのか、対応に苦慮しているところだと思います。国全体で考えなければならない問題でもあります。引き続き本市としても今後とも監視の目をお願いしたいと思います。 続きまして、1の熊谷のスポーツツーリズムと
スポーツ環境の整備に移ります。市長よりスポーツコミッションの本格稼働について力強い御答弁をいただきました。大会や合宿の誘致を有利に進めるための施策の一つとして助成制度、大会の規模や参加人数に合わせて助成制度を創設するということで、これはそういった選ばれる合宿地、大会地として大きな効果があり、決め手となるのではないかなと思います。 我々も大会で石川県の和倉温泉のある七尾市に行ったことがあるのですが、そこも七尾市合宿等誘致事業費補助金という制度がありまして、市外の団体等に対して幾らかの補助をしてくれるということで、大変助かる事業でありますし、呼び水になるのかなと思います。この七尾市もグラウンドを建設しまして、人工芝コートが3面、フットサルコート2面、ビーチサッカーコート1面の多目的グラウンドを市として完備して、民間に任せており、合宿地、大会地として大変有名で聖地となっているところであります。それでは、4点再質問をさせていただきます。 1つ目として、荒川緑地のソフトボール場の年度内の再開について、9面あったかと思いますが、どの程度の面数が再開となるのか。来年度も大きな大会が予定されているようですが、対応可能なのかお伺いをいたします。
◎前田昌利都市整備部長 お答えします。 ソフトボール場の復旧工事が3月末に完成し、9面全てが利用できるようになります。また、来年度予定されている大会についても、これまでと同様に対応が可能となります。 以上です。
◆富岡信吾議員 昨日黒澤議員も触れておりましたが、台風の被害でごみ・石拾い等、ソフトボール協会や地元の少年団の皆さんの協力を得ながら、復活に向けたその取組というのは、スポーツの底力と申しましょうか、その情熱に敬服をしているところでありますが、さらに市長をはじめ、執行部の早期の対応、スポーツへの理解はすばらしいと思います。 続きまして、2番目として、葛和田サッカー場、大野サッカー・ラグビー場は、台風の影響でかなり傷んでおります。また、大野においては、先ほども話しましたが、被害届を提出していないが、現地を確認していただいたという答弁をいただきましたが、車の侵入でより荒らされてしまい、かなりひどい状態ですが、来年度の再生復活に向けた養生期間の予定についてお伺いをいたします。
◎前田昌利都市整備部長 お答えします。 現在応急的な対応により利用再開しておりますが、例年、芝の状態の悪いグラウンドにつきましては、6月から9月までの4カ月間で芝の補植及び養生を行っていることから、同様な期間を予定しています。 以上です。
◆富岡信吾議員 27番です。計画的にしっかりと管理していただきまして、ピッチの復活をお願いしたいと思います。 次に、3つ目であります。当初予算案に計上されております熊谷さくら運動公園のテニスコートの人工芝化により、より大きな大会誘致も可能となります。これまでも本市では関東規模の大会はもちろん、全国高校総体、日本スポーツマスターズなどの全国大会も開催をされてきておりましたが、令和3年度にソフトテニスの全国大会クラスの開催予定があると関係者から聞きましたが、市として大会開催の情報を把握しているのか。また、交流人口の拡大、地域活性化に向けていよいよスポーツコミッションが設置され、スポーツを通じた地域振興のまさに中心的存在として活動が開始されるわけですので、支援の対象となると思いますが、御見解をお伺いをいたします。
◎
持田浩一総合政策部長 お答えをいたします。 関係団体から大会の開催について相談を受けておりまして、大会会場の確保等について施設の管理者と協議を行っているところです。また、御相談をいただいている大会については、スポーツコミッションが行う誘致の要件である関東規模以上の大会でありますことから、支援の対象になるものと考えており、今後関係団体と大会の実現に向け協議をしたいと考えております。 以上です。
◆富岡信吾議員 令和3年度の5月に全日本シングルスソフトテニス選手権が熊谷さくら運動公園でと聞いておりまして、それと関東ソフトテニス選手権大会も5月に狭山市と共催で行われ、あと、本市のくまがやドームも使用して開催されるようで、20種別、関東都県代表の学連、高体連、中体連代表2,500人参加ということで、それにチームスタッフ、保護者等の観戦でかなりの人数が本市へ訪れます。この整備によりまして、埼玉県1位となる18面の人工芝コートとなるわけでありまして、これからも大きな大会誘致に非常に有利になってくるのかなと思います。 県の会長であります松本富男会長の熊谷市ソフトテニス連盟と熊谷市テニス協会も大会誘致に貢献できるように協力していくということなので、心強い限りであります。一プレーヤーである小島議員も積極的に今後取り組むでしょうから、スポーツコミッションも設置されてしっかりと地元団体と連携を深めていただきまして、利用する市民にとっても、埼玉、関東、全国の方々にとっても、熊谷がラグビー同様テニスの聖地となり、交流人口の拡大、市内経済の活性化につながるよう要望をいたします。 次に、4点目として、2018年に鹿児島で開催されました全日本U―12サッカー選手権大会の全国大会に行ってきたわけですが、会場内ではスポーツ文化公園でいえば、にぎわい広場のようなところで、数多くの地元の名産品や近隣の事業者の出店がありまして、名産・名物を味わえたり、またお土産も買えて発送もできたり、あと、様々なイベントも行われておりました。大会期間中ですので、かなりの人でにぎわっておりまして、本市においてもスポーツコミッションが設置されまして、大きな大会の誘致に成功した場合、既にソフトテニス等は大会が決定しておりますが、かなりの来場者数が予測される大会や試合において、そういった市内事業者の出店、また、本市の農作物をPRする絶好の機会と捉えますが、そしてまた、市内回遊につなげる、そういった市内経済の活性化につなげる方策についてはどのように考えているのか、お伺いをいたします。
◎
持田浩一総合政策部長 お答えをいたします。 大会に訪れた方に観光スポットや市街地を回遊していただけるよう、大会会場において観光スポットやグルメ情報を発信するほか、主催者の了解を得て農産物やお土産品をはじめ、市内のグルメ店などにも出店していただけるような仕組みを構築することで、大会会場のにぎわいの創出とともに延泊やリピーターの増加と物産等のPRや販路の拡大を図り、地域の活性化につなげてまいりたいと考えています。 以上です。
◆富岡信吾議員 ぜひ取り組んでいただきたいと思うのですが、そういった市内の回遊につなげる取組とか仕組みづくり、本市の農作物も大変すばらしいので、販売とPRをしていただきたいと思いますし、また、本市には新潟、山形、秋田、石川辺りには負けない銘酒を造る酒蔵が三ヶ尻にあり、私も大変愛好しております。そういった熊谷のよさを知ってもらい、延泊、また、リピーターの増加を図れるように取り組んでいただきたいと思います。 最後に要望を3点申し上げ、まとめさせていただきます。1点目は、クレーピッチの凍結・ほこり対策として年に1度塩化カルシウムを管理者から利用団体がボランティアでまいている。年末のクローズの時期にまいているようでありますが、どうしても春先から夏の乾いた時期に大変ほこりに悩まされているところで、私自身もそう感じているのですが、多くの団体からも要望を受けておりますので、ぜひ年2回検討していただきたい。そうすれば、かなり改善されると思いますので、指定管理者と協議をいただくとともに、予算措置に御配慮、御検討いただくよう要望を申し上げます。 2点目といたしましては、スポーツコミッションについてでありますが、本市のスポーツ施設は県の施設と併せて埼玉でもトップということは関東でもトップ、関東でもトップということはもう日本のトップクラスであると思います。世界的なビッグイベントも経験しまして、スポーツコミッションも稼働するところで、大変期待をされるところでありますが、日頃も連休や週末、3連休等でたくさんのチームで招待大会が行われております。24チームから36チーム、日本全国からサッカーもそうですし、少年野球等も結構集まっていると伺っておりますので、ぜひそういった民間のイベントの情報収集、市内各種の団体と情報を共有してもらって、連携を図りながら地域の活性化につなげていき、本市をPRできるようなスポーツコミッションとなるように要望をしておきます。 最後に、スポーツ施設の人工芝導入について要望をさせていただきます。これまでも何度か取り上げさせていただきましたが、導入に当たっては費用対効果や利用状況等を勘案しながら検討していきたいという限りなく前向きな答弁をいただきました。最近では民間だけでなく、自治体が運営するサッカー場でも人工芝を導入するところが増えております。スポーツコミッションで参考にされた前橋市も、昨年でしたか、前橋フットボールセンターというのを開設しました。人工芝が2面、天然芝が4面とすごい規模でありますけれども、そのほか前回も御紹介しましたが、旧の県立騎西高校跡地においては、埼玉県教育委員会が埼玉県サッカー協会に貸し出して、SFAフットボールセンター(彩の国KAZOヴィレッジ)として、昨年の3月にオープンをしまして、非常にいろんな活動に利用されております。このフットボールセンターも駐車場が広くて、人工芝も2面ですので、すばらしい施設なのですが、くまぴあにあるようなジョギング・ウオーキングコースはないので、くまぴあのほうが競技者だけではなく、地域の方々のニーズに対して応えられるように緻密に計算された施設だなと思っております。 近隣の人工芝導入の状況については、前回もお話ししたとおり、立正大学が3面、お隣の深谷市で埼玉工業大学が1面、今年1月に東京成徳大学深谷高校が人工芝でオープンをしました。そして、本庄第一高校も導入予定ということで、かなりの私立高校は導入が進んでいるようです。 また、先ほど冒頭で申し上げた第98回全国高校サッカー選手権大会を見ますと、大会のベストエイト、静岡学園が優勝して、青森山田が準優勝だったのですが、そのベストエイトの8チーム中、私立が6つ、県立が1つ、市立が1つでこのベストエイト全て人工芝を完備しているということで、全チーム1人で夜中まで調べてみたのですが、私立高校が全国48都道府県で35チームが出場し、公立高校が13チーム出場しまして、私立高校の35校中29校が人工芝を完備しているということで、公立高校の13校のうち都立の1校は人工芝、県立の9校のうち4校が近所に公営のものがあって、優先的に使用できるというものを含めて、県立も4校が人工芝、市立高校は3校出場していまして、3校とも人工芝ということで、公立も13校出場している中の9校が人工芝化ということであります。 これは今朝調べたのですが、今年行われました第99回全国高等学校ラグビーフットボール大会で桐蔭学園が優勝したベストエイトを調べてみました。私立高校が7校、公立が1校で、東福岡、大阪桐蔭、流通経済大柏等ベストエイト、1校奈良県の御所実業が県立でしたけれども、この全部が人工芝で、奈良県立の御所実業に関してはtotoの助成金で人工芝化ということで、ラグビーやサッカーをする子供たちの進路においても優秀な選手に選ばれる環境づくり、また、選手を育てる環境づくりの整備がなされております。 大会開催、合宿等の選定においても施設の充実、特にサッカーやラグビーにおいては人工芝というのが大きな決め手の一つとなります。熊谷さくら運動公園の多目的広場にはピッチが2面ございます。市議会1期目のときでしたか、旧妻沼町、旧大里町、旧江南町、旧町にはサッカーやソフトボールが夜間にできる照明施設があるけれども、旧熊谷市内にはないので、地域のバランスを考えると旧熊谷市内にもナイター照明が必要ではないかと質問をさせていただき、実現をさせていただきまして、とかく議員は俺がやった、俺がやったと言いますが、やったのは市長で、職員の皆さんが努力した結果だと日頃私は市民の皆様にそう申し上げているところですが、昨日黒澤議員が熊谷さくら運動公園の多目的広場への人工芝導入について要望されておりました。くまぴあ1面だけでも県大会、関東大会が既に開催をされておりますが、大会開催誘致等においてくまぴあに近いというメリットは、おっしゃるとおりあります。 また、地域バランス等を考えますと、荒川右岸という選択肢もあるのかなと思います。投資費用がかかるので、慎重に、そして、計画的に導入が進むことを望みます。くまぴあに続く新たな人工芝導入は、費用対効果が非常に高いものと確信しておりますが、計画的にかつ大胆に進める方向で選ばれる大会開催地、選ばれる合宿地となりますよう最後に要望いたしまして、私の一般質問を終わります。ありがとうございました。
○
野澤久夫議長 以上で27番富岡信吾議員の一般質問は終了いたしました。
○
野澤久夫議長 次に、7番影山琢也議員の一般質問を許可いたします。 〔7番影山琢也議員登壇〕