伊万里市議会 > 2021-03-09 >
03月09日-04号

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  1. 伊万里市議会 2021-03-09
    03月09日-04号


    取得元: 伊万里市議会公式サイト
    最終取得日: 2021-08-16
    令和3年 3月 定例会(第1回)          令和3年伊万里市議会会議録(第1回定例会)1.日 時  令和3年3月9日 午前10時00分開会2.出席した議員    1番  馬 場   繁         12番  山 口 恭 寿    2番  坂 本 繁 憲         13番  井 手   勲    3番  加 藤 奈津実         14番  梶 山   太    5番  西 田 晃一郎         15番  松 尾 雅 宏    6番  山 口 常 人         16番  松 永 孝 三    7番  岩 﨑 義 弥         17番  前 田 久 年    8番  中 山 光 義         19番  樋 渡 雅 純    9番  力 武 勝 範         20番  笠 原 義 久    10番  前 田 敏 彦         21番  盛   泰 子    11番  前 田 邦 幸         3.欠席した議員    4番  川 田 耕 一4.出席した事務局職員    局長  杵 嶋 尚 武5.地方自治法第121条による出席者の職氏名    市長                  深 浦 弘 信    副市長                 泉   秀 樹    総務部長                古 場   博    総合政策部長              東 嶋 陽 一    市民生活部長              中 野 大 成    健康福祉部長福祉事務所長)                        桑 本 成 司    (新型コロナウイルスワクチン接種準備室長)    建設農林水産部長            溝 江 龍史朗    理事                  角 永 慎二郎    総務部副部長(総務課長)                        樋 口 哲 也    (選挙管理委員会事務局長)    防災危機管理課長            土 井 清 隆    総合政策部副部長(財政課長)      木 寺 克 郎    企画政策課長              松 本 公 貴    情報政策課長              山 口 令 子    企業誘致・商工振興課長         松 園 家 智    健康福祉部副部長(福祉課長)                        前 田 文 博    (子育て支援課長)    会計管理者               力 武 浩 和    上下水道部長              力 武 健 一    教育長                 松 本   定    教育部長                多久島   功1.議事日程    第1 一般市政に対する質問1.本日の会議に付した事件    日程第1 一般市政に対する質問┌──┬───────┬──────┬───────────────────────┐│順位│  氏 名  │指名答弁者 │       質 問 事 項         │├──┼───────┼──────┼───────────────────────┤│  │笠 原 義 久│      │1.新型コロナウイルスワクチン接種の為の市  │││       │関係部長  │ の対応と対策について            ││  │(一問一答) │      │                       ││  │       │      │2.市民会館解体と跡地活用問題について    │├──┼───────┼──────┼───────────────────────┤│  │       │      │1.危機管理について             ││  │       │      │ (1) 要支援者への支援体制          ││  │       │      │ (2) 万一の際の集合場所           ││  │盛   泰 子│市  長  │                       ││ 2 │       │      │2.児童発達支援センターについて       ││  │(一問一答) │関係部長  │                       ││  │       │      │3.市役所窓口等におけるキャッシュレス決済  ││  │       │      │ の導入について               ││  │       │      │                       ││  │       │      │4.九州佐賀国際空港リムジンタクシーについて │├──┼───────┼──────┼───────────────────────┤│  │       │      │1.シティプロモーションデジタル活用につい ││  │       │      │ て                     ││  │加 藤 奈津実│市  長  │ (1) シティプロモーションの1年目の取り組み ││ 3 │       │      │  と成果                  ││  │(一問一答) │関係部長  │ (2) シティプロモーションの2年目の展開   ││  │       │      │ (3) DX(デジタルトランスフォーメーション)││  │       │      │  について                 │└──┴───────┴──────┴───────────────────────┘1.会議の顛末                (午前10時 開議) △日程第1 一般市政に対する質問 ○議長(馬場繁)  おはようございます。定刻、定足数に達しておりますので、ただいまから本日の会議を開きます。 日程に従いまして、一般市政に対する質問を行います。 今期定例会における質問通告者は9名で、その日程は本日から11日までの3日間となっております。 ここでテレビ放映について御報告いたします。 市長から一般市政に対する質問の放送許可願があり、これを許可しておりますので、御了承ください。 なお、放送は伊万里ケーブルテレビジョン西海テレビともに生放送及び本日から録画放送となっております。 次に、議員並びに執行部の皆さんにおかれましては、時間配分に十分留意され、質問、答弁は簡潔にしていただき、議事進行についての御協力をお願いいたします。 また、質問事項が共通すると思われる通告もなされております。関係の方は質問、答弁が重複しないよう配慮し行っていただきますよう、併せてお願いいたします。 それでは、質問の順番により、20番笠原議員。 ◆20番(笠原義久) (登壇) 早速ですが、一般質問に入りたいと思っております。 その前に、馬場議長のほうより、質問するに当たっては必ずマスク着用のことと指示を受けました。今回、当然マスクを着用させていただいております。幾分聞きにくいところがあるかも分かりませんが、御容赦願いたいと思います。 早速ですが、私は今回、大きく分けて2問の質問通告をいたしております。その順番にのっとって質問に入りたいと思いますが、まず1問目、今、全国を騒がせて大変窮地に陥っている新型コロナウイルス対策ワクチン接種のことについて、市当局の状況をお尋ねしたいということが第1問であります。 私はこのことを考えますと、本当に日本の歴史上とてつもない危機に陥っておると。大げさではありません。市民生活、社会、政治、全ての面において、これは日本だけじゃないと思いますが、大変な状態に陥っているという共通の認識の中で物事を進めたいと思っています。 私も、一昨年このコロナが発生して、ずっと長い間、日本の政府の対応というところを見させていただきました。なかなか大きなことでもあるし、今まで経験したことのないような結果、方向性が出てくるということで、確かに対応は大変だったかも分かりませんが、これは私の個人的な見解ですが、国政府は何をやっているんだろうと。非常に対応が難しいということは百も承知だけれども、そこをきちっと方向性を見いだし、予算的な裏づけをつけて、市民生活に支障のないように、一人でも陽性者が出ないように、そういう具体的な対応があったかどうかと。非常に弱腰であったんじゃなかろうかと私は思っています。やっぱり政治は判断です。責任者が責任を持って予測をしながら判断する、そういうことが決定的に欠けていたんじゃないかと思います。 その影響を受けて、都道府県、市町村、大変混乱をいたしております。市民に対応するのは市町村です。最近は予算的な裏づけがあるんですが、国、県から具体的に指示のないまま、市民を中心にした具体的な対応がなかなか打てないと。国の方針でまた変わるかも分からないと。その中で肝心なことはコロナワクチンの確保ですよね。いまだに見通しが立たない。いつどのような量がこの伊万里市に配付されるか、これさえ見通しが立たない中で、それは自治体に完全な対応をしろというのは、これは無理ですよ。いつ変わるか分からない。確実な約束のできる方向性、指示を自治体に与えてくれないと、私はなかなか対応ができないというのが現状であるかと思います。 そこで、国、県、伊万里市、ある意味では連携も取らなければなりません。情報の交換もしなければなりません。時には、国のそういう指示があっても変更を余儀なくされることもあるかも分かりません。そういう現状において伊万里市は、国、県とどのような連携を取って、現状がどのような状態であるかということをですね、これは困ったことでも結構ですよ、遠慮なく現状を語っていただきたいというのが1問目です。 次に、市民会館の解体と跡地利用についてということであります。 実は今議会、令和3年度の当初予算で市民会館の解体費、これは1億1,400万円でしたかね、出ていますね。私はこれが出たときに、今までも若干議会の中でも、市民会館が使用禁止になってからちょっとだけ時間がたちますが、後はどのような利活用をやるんだろう、いつ解体が行われるだろうと。これはやっぱりちまたでは、我々議員間でもそういう話はしておりました。また、昨今、市民の間でも非常に関心が高くなって、どのようになるんだろうと、そういう質問を多々受けております。 そこで、これは私一人の感じかも分かりませんが、今回の解体予算が出てきたこと、何か唐突で、非常に焦っているといいますか、今やらなきゃいけないと、そういう急いでいるような感じを受けるわけですね。そこで私は、この解体の理由、どういう理由でこの3年度予算で解体しなければいけないのか。次に目的、どういう目的があるのか、この2点をお尋ねして壇上からの質問といたします。 ○議長(馬場繁)  健康福祉部長。 ◎健康福祉部長桑本成司) (登壇) おはようございます。笠原議員大きな1番の新型コロナウイルスワクチン接種のための市の対応と対策についての、国、県との連携は取れているかという御質問に回答させていただきたいと思います。 新型コロナウイルスワクチンの接種につきましては、本市におきましても国の決定に基づき、県と連携を取りながら、接種体制の確立に向けて地元医師会薬剤師会等、関係機関と協議を重ね、日程調整や接種に従事する医療関係者の確保など様々な準備を進めているところでございます。 確かに、国からのワクチン供給計画が当初の予定どおりに進んでいないことから、本市においても、いつ、どの程度のワクチンの量を確保できるかのめどが立たない状況にあり、接種を希望、検討されている市民の皆様にも具体的な接種日程や場所などの情報提供ができずに苦慮しているところでございます。 以上でございます。 ○議長(馬場繁)  総合政策部長。 ◎総合政策部長(東嶋陽一) (登壇) 笠原議員2点目の市民会館解体と跡地活用問題についてということで、令和3年度に市民会館の本館を解体する理由と目的についてお答えをいたします。 市民会館につきましては昭和46年に建設をされた施設でございまして、建築から既に49年が経過しております。近くには同じ種類であります市民センターがあることから、市民センター文化ホール市民会館の大ホールの機能を集約することで、議員御案内のとおり、令和2年3月31日をもって大ホールを廃止した経緯がございます。 このように廃止をした施設につきましては、他の用途への転用等で活用しない限り、除却、解体する必要があるといたしておりまして、通常こうした解体につきましては国の補助金などの財政支援は行われておりませんけれども、公共施設の適正管理につきましては、平成29年度に公共施設等適正管理推進事業債という起債が創設をされまして、解体についても充当率を90%として新たにその起債メニューとして組み込まれたことから、市といたしましては、今回この起債を活用して市民会館本館の解体を計画したところでございます。これが理由ということになるところです。 次に、目的ということでございますけれども、今回、令和3年度に解体することといたしておりますが、これは決してやみくもに解体を急いでいるわけではございませんで、公共施設等適正管理推進事業債の適用期限が令和3年度までとされる中で、本市の財政負担が少しでも少なく済み、かつ、今後、東山代町における東山代小学校東山代コミュニティセンターなどの複合化施設をはじめ、ほかの公共施設の整備を進めていくために事業費の平準化を図りたいとの強い思いから、今回、解体工事費を当初予算に計上させていただいているものでございます。 以上でございます。 ○議長(馬場繁)  20番笠原議員。 ◆20番(笠原義久)  今それぞれに答弁をいただきました。コロナ対策について、まさしく問題点というのは、ワクチンの枠、いつ、どのくらい伊万里に配付されるか、これが大きな今後の問題になっていくと。まさしくそうだと思っています。それを前提に、今後いろんな形の発想をしていかなければいけないと思っていますが、この体制をつくるということは行政の責任ですよね。しかしながら、これを実行するところはどこかとなると、これは医師会ですよね。ドクターでありナースであり、行政がするわけにはいきません。場所の設定とか申込みの受付とか、そういうことの体制づくりは行政だけれども、実行するのは医師会の面々ですね。 それと、2月補正でも出ていますが、医師会に対する事業費ですね。コロナワクチン対策で3億幾ら出ていましたね。多分これは医師会の対策費用じゃないかと私は思っているんですが、それはさておき、やっぱり医師会の力を借りなければ全く前に進まないということですよね。 それで、ここでお尋ねしたいのは、多分、伊万里市内においては、私の記憶では41ぐらい医療機関があるんじゃなかろうかと思うんですが、このワクチンの接種対応について、この41の医療機関のうち何か所ぐらい、幾つの病院が対応できるんだろうと。この数字によって大きくワクチン接種の数が変わってきますから、幾つの病院から対応できると回答が寄せられておるか、これがまず第1点。 次に、今、国もそうですが、65歳以上の高齢者を優先的に接種をやれということですね。伊万里でも今までいろんな市民に対する回覧が回ってきたりとか、コロナ関係の広報を見ていますと、伊万里市は、私たちが見るところ、65歳以上の高齢者を先例としてやって、これが一段落すれば65歳未満、大きく分ければこういうふうな大別で接種をやっていこうということで、私、これを見ておりますとね、もっともっと大事なことがあるんじゃなかろうかなと。緊急を要する、そういう市民がいるんじゃなかろうかなということで考えておるんですが、その一番大事な現場を握っておる医師会とのコロナ対策の話合い、これはいろんな約束事があると思うんですよ。 それと、1つ私が心配するのは、国がそういう状態であるので、今後もいろんな変更を言ってくると思うんです。それで、伊万里市はその変更に順次対応していかなければいけない。また、その影響で医師会にもまた変更をお願いするようなことがあるかも分からないと私は想定しているんですが、そういう意味におきましては、医師会との打合せ、今後変更もあるかも分からないけれども、そのときにも順次対応できるかどうか、そういうことを含めて医師会との話がどのようになっているのか、お聞かせください。 ○議長(馬場繁)  健康福祉部長。 ◎健康福祉部長桑本成司)  まず、医師会の接種実施の医療機関数ということで御質問がございました。 基本的に伊万里市におきましては、集団接種と各医療機関で実施していただきます個別接種の併用型で実施をする予定にしております。集団接種につきましては、医師会の会員の先生方に全面的な協力をお願いしておりますし、御了解いただいているところでございます。 個別接種につきましてでございますけれども、実施予定の医療機関の数ということでございますけれども、医師会の先生方に多くの御理解、また御協力をいただいたというところで、2月末現在で29か所の医療機関で接種が可能というふうな形になっております。 それと、医師会との協議は済んでいるのかというふうな御質問でございますけれども、これにつきましては、まず、医師会の事務局と十分協議をいたしまして、医師会の担当理事の方を窓口として協議をさせていただいております。医師会全体の部分でいけば、例えば、理事会、また会長と協議をさせていただく中で、確認事項を双方で協議をしながら、現在、国、県の通知等はちょっと変更が多くございますので、そういうところを十分双方でよく確認をしながら、そして協議をさせていただいているというふうな状況でございます。 ○議長(馬場繁)  20番笠原議員。 ◆20番(笠原義久)  なぜそういう数字を聞いたかと。今の回答では29の病院が個別接種の対応ができるということで、伊万里市の16歳以上の対象人口、これは前にも聞き合わせしていますし、私も調べたんですが、4万6,000人ぐらいですよね。それで、この4万6,000の人たちがどのくらい接種をすることができるだろうかと。これは逆算しておったら果てしなく時間が必要ですね。本当に果てしなく時間が必要なんですよ。 それともう一つは、医師会の協力は得ますけれども、個別接種となると、当然その病院は一般の患者の医療行為もやっているわけですよね。それで、また大きいところは入院患者も控えている、外来もいる、それと今回の接種も受け持つと。このワクチン接種を最優先的にやってもらえば、ある程度数の消化というのはできるんでしょうけどね、私は、理解をいただいていても限られた中での消化になるんじゃなかろうかなと思っています。 そういう意味で、私もいろんな国が出している情報とか調べておりましたけれども、大体1人の接種に要する時間、20分以上と言っていますね。最短でも20分、その前のいろいろな聞き取りとか、注射後に時間の余裕を持つとか考えますと、1人最短でも20分ですよ。そういう人が一般患者がおる病院の中で接種を受けて、果たして、そういう病院で1日何人のワクチン接種ができるだろうと。これを考えていましたら、やはりその枠をね、分母を広げないことには、私はその41の施設の中で、あとの十幾つはそれぞれの事情があられたと思うんですが、私はやっぱり一病院でも多く受皿ができればよかったんじゃなかろうかと思っております。 ですから、今後はですね、先ほどから言っていますが、非常に確定的なことが少ないですね。変更変更というふうなことに陥るんじゃなかろうかと思いますが、そういうことに陥っても医師会は的確に対応できるということの確約をですね、ぜひ確認を取って準備を図っていただきたいと思っています。これは答弁要りません。 次に、コールセンターの問題ですね。 これは2月末でしたかね、市民に対する通知ということで、コールセンターとのやり取りをどういうふうな形でやるかということで回覧がありましたよね。それで、その内容を見ていましたらね、多分こういうことだろうと思うんだけれども、いつ、どこで希望するかと。これが主になるから、この2つの点についてはコールセンターとしっかり──それについて受診券というのがですね、大方このことが主であったと思うんですね。 そこで私は、伊万里がコールセンターに取り組む場合に、伊万里市は3市3町、市は伊万里市と多久市と神埼市でしたかね、あとはちょっと東のほうですね。聞くところによると、市単独でコールセンターとの契約をやって、市独自のコールセンターで市民に対してのやり取りをやるというところもあると聞き及んでいるんですよ。そこで、私もそのほうがより徹底できるんじゃなかろうかと思ったんですが、その3市3町の合同のコールセンターを設置したのはどういう理由からなんですか。 ○議長(馬場繁)  健康福祉部長。 ◎健康福祉部長桑本成司)  コールセンターを単独でせずに3市3町でした理由ということでございますけれども、基本的にはやはり費用対効果、それと、コールセンターの立ち上げまでに相当な時間がかかるわけでございます。そういう意味では、いろいろな専門業者のほうから御提案等がありましたけれども、そこの中で、コールセンターのオペレーターに対する研修等の計画等を見て、現在の3市3町合同でのコールセンターで私どもとしては進めたいということで検討したところでございます。 ○議長(馬場繁)  20番笠原議員。 ◆20番(笠原義久)  主立った理由は費用の面を考えたということですね。ほかにもおっしゃいましたけど、それはメインじゃなかったと思うんですが、私はね、やっぱり6つの自治体のそれぞれの担当者は、どこの市、どこの町というのが担当していると思うんだけれども、やはり複数の問合せとか、確認とか、指示を出す場合に、コールセンター自体がどこまで整理整頓できているかと、あるいは各自治体との打合せができているかと、大変私は混乱をするんじゃなかろうかなと。だから、市民がいろいろな問合せをしたときに本当に的確な答えをね、あるいは指導をコールセンターができるんだろうかということも私は若干心配をしております。 それで、私は先ほど回覧のことを言ったんですけれども、この後ちょっと質問の中で展開をしていきたいと思うんですけど、ただ単に、いつ、どこでだけの問題ではなくて、例えば、65歳以上──65歳未満でもそうですけれども、その中にあっても優先的なね、その中でもこういう人たちは、こういう層はやはり最優先的に接種を行わなければまずいんじゃなかろうかなとか、そういう層の人たちが陽性になると大変なことになるんじゃなかろうかなと、そういうことを想定しますと、ただ65歳で分けるのではなくて、もっと詳細な区分をやらなければいけないんじゃないかなと私は思っているんですよ。 そこで、市民の接種の優先順位をきちっと設定して、それに対応できるよう医師会ともまた相談し、コールセンターともしっかり、そこに間違いのないような、やっぱりそういう準備というのがね、これはいつワクチンが入ってくるか分かりません。数量も分かりません。だけど、行政の準備というのは、市民がいち早くワクチンが受けられる、一人でも多く受けられる、その体制づくりをやっておけばいいんですよ。それができた中で国からの分配、配分というんですかね、それにおいて、その順序にのっとって接種を呼びかける、市民を受け付けるという形が一番自然な形じゃなかろうかと思います。 そこで、私からちょっとこれは提案ですけどね、自分なりに考えた優先順位とかが幾つかあります。それをちょっと御披露しますけど、国は先ほどから言っていますように65歳以上、大ざっぱな分け方しかしていないんですね。ただ、よくマスコミでも出てきていることは、その中にあっても最優先は、実際、他府県では医療従事者の接種はやっていますよね、ワクチンが来たところはね。それは当たり前だと思うんです。何よりも先に医療関係者。これは伊万里でもそうです。佐賀県でもそうだと思うんですが、何を言わずこれを最優先にやると。次に高齢者ですね。だけれども、私が言いたいのは、そこでもやっぱり区分すべき、優先順位をつけるべきじゃなかろうかなと思うんです。これも一部では言われていますが、やっぱり高齢者の中でも、いろいろな老人施設がありますよね。そこに入所している人は、高齢者でもやはり優先的に接種をするべきだろうと。なぜならば、もし発生すれば、クラスターになる可能性が大きいんですよね。ですから、65歳以上とか大ざっぱに区分するのではなく、その中でも医療施設、老人施設に入っているたちは優先、入所者は優先。同じく、そこに従事する、仕事をやっている職員の方々も同時に、年齢関係なく、私は最優先でやるべきじゃなかろうかと。これが1つ。 もう一つは、65歳以上でもぴんぴん元気な方はたくさんいらっしゃるんですよ。ただ、これも言われておるように、やっぱり基礎的な疾患をね、これもいろいろちまたでは言われております。その中でも、疾患を持っていらっしゃる方、これもやはり優先すべきじゃなかろうかなと。その次に一般の65歳以上、その次に65歳未満というふうなね、そういう区分けを、優先順位をきちっと設定してやっていかないと、その順序が逆になると、また大きな感染拡大が起こるかも分かりませんしね。その辺はどのように考えておられますか。 ○議長(馬場繁)  健康福祉部長。 ◎健康福祉部長桑本成司)  まず、コールセンターの件でございますけれども、やはり当初の国のアナウンスでいきますと、3月末には接種を開始する必要があり、できるだけ早く立ち上げる必要があったということから、現在の形でのコールセンターを採用させていただいているということでございます。当然この分につきましては、皆様にも御通知をしておりますけれども、まず電話での予約の対応、それとパソコン等のウェブでの対応、そしてLINEという携帯電話でございますけど、こういうふうないろんな形で予約等ができるような形を取らせていただいておりますので、これは御理解をいただきたいというふうに思います。 それと、市民接種の優先順位についての議員のお考え等もお聞かせをいただいたわけでございますけれども、まずは、国のワクチン接種の優先順位につきましては、ワクチンの量が一定程度に限られておりますし、供給は徐々に行われるということから、私どもといたしましては、国において優先接種が定められておりますので、これに基づいて進めていきたいというふうに考えているところでございます。 また、順位につきましては、医療提供体制を守るということ、また、重症リスクの高い方を優先的に接種するということが基本的な方向でございますので、私どももそういうふうな考えでまいりたいと思っております。 議員も御紹介いただきましたけど、まず1番目には、既に接種が始まっております医療従事者等が優先順位第1位ということでございます。2番目に65歳以上の高齢者、そして3番目に基礎疾患を有する方及び高齢施設等の従事者、そして、これはワクチン接種量が許せばということになっておりますけれども、60歳から64歳の方というふうになっております。そして4番目にその他の市民という順番で、国のほうから指針が出ておるところでございます。 保育士や警察官など、いわゆるエッセンシャルワーカーなどに対して、独自の優先順位を検討している福岡市等の自治体もございますけれども、現時点においては、本市におきましては国が示す優先順位で接種することを考えているところでございます。ただし、ワクチンの供給量等を踏まえまして、国が示す優先順位の中で、さらに細分化して優先順位を定める必要が生じる場合も想定されるということから、接種計画については今後柔軟に検討してまいりたいというふうに考えております。 なお、現時点で検討していることが2項目ございますので、御紹介をしたいと思います。 1つ目が、保育士や警察官、小・中学校の教員などのいわゆるエッセンシャルワーカーなどの対応と、ワクチン接種における廃棄ロス対策でございます。ワクチンは1瓶、1バイアルと申しますけれども、これで5回接種できると言われておりますが、一度調剤をすれば使用期限が6時間というふうになっております。時間が経過いたしますと廃棄することとなっておりますので、この対策と併せまして、保育士や警察官、小・中学校の教員などのいわゆるエッセンシャルワーカーなどを対象にいたしまして、仮称ではございますけれども、接種予備者名簿というものを作成することで、ワクチン廃棄ロス対策につなげる取組を検討してまいりたいというふうに考えております。ただし、このことにつきましては、現在、国、県に照会中でございますので、現時点では未定ということになっております。 2つ目が、施設入所者等の高齢者の対応でございます。現在の国のワクチン供給計画では、4月中に全国の各市町村に500人分ずつ配付するということにされております。このため市といたしましては、高齢者接種の中でも施設入所者等の高齢者を先行して接種できるよう医師会と協議を進めているところでございます。 以上でございます。
    ○議長(馬場繁)  20番笠原議員。 ◆20番(笠原義久)  今の答弁で優先順位といいますかね、私は今、自分なりの考えを発言しましたけれども、あくまでも国の指示にのっとってということで、それにはワクチンとの関係があるからという答弁でしたけれども、私は昨今の国の施策を見ていますと、本当にそういう指示というのが、地方のこういう自治体の現状に合っているかどうかと。国はどこまでね、やはり国民、市民の目線で地方の現場というのを考えているのかと疑問に思うところがあるんですよ。 ですから、国の指示はある程度考慮しなければいけませんけれども、現場を知っているのは、やっぱり伊万里であれば伊万里市ですよ。状況を一番把握しているのは伊万里市ですから、国がそういう指示、あるいはそういう方針を出したとしても、基本的なことは守らなきゃいけないでしょうけど、あとの部分は伊万里市独自の発想をやっていかないと、現場の状況にそぐわない部分が出てくるんじゃなかろうかということで、その辺は非常にね、今、部長の答弁で、流動的な部分がありますから、市民優先の非常に柔軟な考え方ですね、原則的に一人でも多くの方が接種できるように。私が非常に心配していますのは、これは義務ではないんですね。だから、自治体とか国が強制はできないんです。市民が、私は受けませんよと言ったときに、何でかと、縄をつけて接種するわけにはいかないんです。そこはやっぱり市民の意識に委ねるところがあるかも分かりませんが、それは自治体の、伊万里の状況に応じた柔らかい発想で、その枠の中でも優先を決めて積極的に取り組むという方向性をぜひ持ち続けていただきたいなと。これは要望です。お願いします。 次に、接種場所ですね、これも執行部の現状の報告によると、個別接種、先ほどの29の病院で、市民が希望を出して、かかりつけの医者、病院かかわらず希望するところにまず申し込んで受診するということと、もう一つは、市民センターで土日、集団接種をやると。具体的に行政からの報告はこの2つしか聞いていないんですよね。 私は本当に市民センターで──だから、あれを見ておりましたから、ドクターは2人体制で、それにナースがつくわけですけど、先ほどから言っていますように1人最低20分。だから、土日に1人のドクターが朝10時から夕方5時までひっきりなしにやったって、何人のワクチン接種ができるんだと。これは私もずっと計算しているんですけどね。 それともう一つは、集団接種市民センターに限るという発想はどこから出たんだろうと。市民に対して親切ではありませんよ。本当にね、こういうことをやっていますとね、受けたくても、市内遠くの方がわざわざ市民センターまで行って接種をするということに若干抵抗を感じる市民が出てこないとも限らないし、煩わしいとか、〔発言取消〕とかね。そういう意味で、できるだけ市民が受けやすいような設定をやっぱり考えるべきじゃなかったかと思います。 ですから、今から具体的に言いますが、その接種場所を市民センター以外に考えるという考えはありませんか。 ○議長(馬場繁)  健康福祉部長。 ◎健康福祉部長桑本成司)  まず、今、皆様にアナウンスしている分につきましては65歳以上の高齢者について御説明をさせていただいた分でございますので、御了解いただきたいと思います。 医療機関での個別接種市民センターでの集団接種といったワクチンの接種体制につきましては、先ほどから御説明しておりますように、医師会との協議を踏まえまして体制づくりを進めているというところでございます。 コロナ禍の中で、本市の医療提供体制の現状といたしましては、医師及び看護師不足というのが叫ばれているところでございます。ワクチン接種につきましては、医療機関の通常診療に影響を及ぼさない範囲で、集団接種にも最大限の協力をいただくこととなっているところでございます。このため、原則といたしましては、かかりつけの医療機関での個別接種を基本として、ワクチン接種の体制を構築しているというところでございます。 また、先行する高齢者向け接種につきましては、ほとんどの方がかかりつけ医をお持ちであるということから個別接種を基本といたしまして、週1回、土曜日の午後に市民センター1か所で集団接種を実施することといたしまして、議員御提案いただきました集団接種会場の追加等につきましては、4月12日以降に始まります高齢者に対する優先接種の状況並びにワクチンの供給状況を踏まえまして、対象者が増加する65歳未満の一般の方への接種に当たりまして医師会と協議をしているという状況でございます。 以上でございます。 ○議長(馬場繁)  20番笠原議員。 ◆20番(笠原義久)  医師会の事情も当然、私、分かっているわけですね。それと、やっぱり個別接種にしても限界があるということも分かっている、通常診療を妨害しないようにということで。ですから、非常に限られた場所で、限られた時間でしかできないから、これだけ多くの市民が果たして今の設定で十二分に接種が受けられるだろうかという心配をしているわけですよ。 今の答弁の中で、協議をということで、市民センター以外の、今聞いていましたら市民センターは土曜日の午後ということですよね。私は、とてもじゃないけれども、需要に応じきれないと。やはりそのパイを広くしないことには、これはいつまでかかるんだと。夏頃まで、あるいは夏以降まで。あくまでも国のワクチンの配給が前提になっているのは十分に分かっているんです。だから、苦慮していらっしゃることも分かっているんですが、それがどうであろうと体制だけはつくっておかなければ──先ほどから言っているようにね。 ですから、私は対応もそういうふうになれば、集団接種会場を複数に広げていくようなことも考えなきゃという、そういう答えを期待していたんですよ。だけれども、そういう回答がなかったものですから、あえて言っているんですけどね。これも今後の打合せ事項の中で重要なことですから、そういうことをやっていかないと消化できません。だから、ぜひお願いしたいと思います。 それで、私はこの事実をこの場で言おうかどうかと思って、用意はしてきたけれども、やっぱり言います。市民の方がこれを分かっていらっしゃるかどうか、多分見た方は──今度の市報ですよ。市報の中に、「狂犬病予防接種実施」ということで書いてあったんですね。箇所数をずっと計算していましたら、市内に七十何か所あるんですよ。80か所近くあるんですよ。メインはコミュニティセンターですね。JA施設、その利用もこの中に入っています。もっと私が驚いたのは、半分くらいは自治区、部落の公民館に赴くんですよ。部落の公民館ですよ、自治区の公民館です。町の公民館じゃないんです。コミュニティセンターはもちろんです。80か所近くの細かなね、赴くんですよ。だから、近所の人は歩いて愛犬を連れて接種をすると。私はね、この差、本当に驚きました。 だから、これを資料として持ってきたんだけれども、どうしようかなと先ほどから迷っていましたけれども、この実例を挙げます。犬の予防接種に77か所。自治公民館まで赴くんですよ。近所の人は車なんか使わないでも、犬を連れていって接種を受けられる。ここまで徹底的なことをやって、この新型コロナウイルスワクチンの市民に関わること、私はね、本当どれだけ真剣に考えているのか──真剣だと思いますよ、非常に浮動なところだと思うんですが、やっぱりこういうことから考えて、私は、市民の人がこの事実を比較すると非常にこれは問題だなということで、一つのね、これを持ってきたんですけれども、私はここまで徹底的に犬の狂犬病予防接種をやる体制が整っているのであれば、市民のワクチン接種の箇所数を広げるなんてね、例えば、私が考えているのは、13のコミュニティセンターがありますから、せめてそういうところでの集団接種の受皿ができればいいなと思っております。 これでこの問題は最後の質問になりますが、以上です。 ○議長(馬場繁)  健康福祉部長。 ◎健康福祉部長桑本成司)  先ほどの笠原議員のお話の中でですけれども、基本的に高齢者につきましては、先ほど申しましたとおり、かかりつけ医をお持ちの方がほとんどであるということから、やはり高齢者の方については実際診ていただいている先生方のところで接種をされたほうが一番いいのだというふうに考えているところでございます。ただ、中にはどうしても期日的に難しい方、また、かかりつけ医をお持ちでない高齢者の方もいらっしゃるだろうということで、現在の体制はそういう形にしておるわけでございます。 一番は、ワクチンの供給量が安定的にあればですけれども、私どもの最初の考え方、また、国から示された形でございますけれども、3月下旬からとお話があっておりましたけれども、大体5月末ぐらいで高齢者の75%の接種が完了するような体制づくりをさせていただいております。6月1日から9月末までを一般市民ということで、これも75%の接種の体制を構築させていただいております。10月以降は通常のインフルエンザ予防接種と同じような形で、医療機関での接種に切り替えるという形で体制整備をさせていただいたというところでございます。 ただ、現状がワクチンの供給が非常に難しい状況でございますので、少しずれてくるとは思いますけれども、私どもとしてはそういう形で、6か月間の中で75%の接種、そして、それ以降において、国のほうでは来年の2月末ということで出しておりましたけど、この中で100%を目指しながら頑張っていくつもりでおりましたので、例えば、集団接種でいきますと、当然問診のところで時間がかかるというふうなお話もございますし、接種後にアナフィラキシーショックという問題がもし起きた場合ということで、15分から30分程度待機をしていただいて様子を見るということになります。その間というのは、大体1人5分ということで考えておりますけれども、1時間に大体20名程度は接種できるだろうということで、これも国のほうから事例が出ておりますので、そういう形で進んでいくと思っております。 ですから、私どもも十分医師会とお話をしながら、どうしても長丁場になる可能性がございます。先ほど議員からも御紹介ありましたけど、市内の医師会の会員の医療機関は今40医療機関ございますけれども、ほとんどが医院とかクリニックでございます。先生が1人。そういう方々が土日、そして、あらゆる箇所に月曜から土曜まで、自分のところの医療機関で御勤務いただきながら、そして、土曜、日曜に出ていただく。その上、従業員である看護師さんたちも、働き方改革の中でなかなか出ていただくというのは非常に難しい状況の中で、全面的な協力をいただいているわけでございますので、そこも御理解をいただきながらですね、今後、65歳未満の一般市民についてはできる限り、今、医師会とも協議をしておりますけれども、コミュニティセンター等で接種できるような体制を構築していきたいと思っております。そこも含めまして、今後のワクチンの供給体制を見ながら、私どもといたしましても、できる限りの市民の方に接種できるように体制の構築を図ってまいりたいと思いますので、御理解をいただきたいと思います。 ○議長(馬場繁)  市長。 ◎市長(深浦弘信) (登壇) おはようございます。指名がありませんが、ぜひ私からも一言言わせていただきたいと思います。 今年の上半期、もしかすると秋ぐらいまで伊万里市の業務で最大の、多分これまでの歴史上なかったような事業を行っていくというふうに私も思っております。そういうことから、2月1日に準備室をつくり、3月1日にはまた増員をいたしております。 先ほど笠原議員言われたことについては、ほとんどその中での検討の内容に入っております。先ほどから何度も健康福祉部長が言っておりますが、ワクチンが潤沢に来ればという話なんですね。私もそう思っていたんですね。ですから、3月1日に立ち上げて、すぐやろうということでしたが、先ほど4月に500人分とかいう話がありましたね。これは何だというのは現実あるんですね。私が幾つか指示している中では、コールセンターの話もありましたけれども、コールセンターができれば全て任せられるわけじゃないと思うんですね、当然でしょうけれども。 去年の定額給付金のときに皆さんにお知らせをした途端、次の日、市役所玄関前に列ができたと。慌ててでもないですけれども、大会議室とか、いろいろ受付をしたという経験もあります。そういうことからいうと、当然、接種券、クーポン券が来れば予約される方もいらっしゃるでしょうけれども、市に問合せする人もたくさんいると思うんですね。ですから、そういうふうなときの体制を取るようにと。また、コミュニティセンターの職員等についても、接種券の使い方とか書き方とか、そういうことについてもきちんとやるようにというふうな話とかも既にやっております。 それから、先ほど場所の問題がありましたね。それについても話をしています。ただ、先ほど犬の話がありましたけれども、狂犬病と違って、今回の接種でいけばアナフィラキシーショックがありますね。現在、今まで数人出ているというふうな話がありますが、そうすると、何かあったときには救急車も要るだろうと思うんですね。ですから、消防のほうにはそういうときの対応というのも考えてほしいというふうな指示をいたしております。 これから市民の皆様にはぜひたくさん受けていただきたいと思うんですね。ワクチンを接種しないリスクよりも、接種したほうがリスクは大幅に下がると思います。そういう面では、ぜひ皆さん方も受けていただきたいと思いますし、私もちょうど受ける年になったようですから、ぜひ受けたいと思っております。 それから、国からのワクチンの供給体制によっては、市の職員の中でも大きな動員をしながらでもやっていく必要があるだろうというふうなことで、既に各部署については指示をしておりますが、この3月、4月というのは異動シーズンでもありますね。そういう面では非常に忙しいところもあります。このワクチン接種については、とにかく一人でもたくさん受けてもらう──ワクチンが潤沢に来ればの話になりますけれども、そのワクチンの供給ができれば、伊万里市としても最大限の努力をしていくということで、職員にも指示をしておりますし、そのほかにも、先ほど29か所とか言いましたけれども、そこにワクチンを持っていくためには、どういう形で持っていけばいいのかとかですね。とにかく現在言われていることについては、ほとんど準備室の中、それから本部会議の中でも検討している事項の中で、桑本部長としては、なかなか事実しか言えなかったところもありますけれども、内容については、このコロナ禍を乗り越える大きな手段になるというふうに考えておりますので、ぜひ皆様方についても御協力をお願いしたいと思っております。 以上です。 ○議長(馬場繁)  20番笠原議員。 ◆20番(笠原義久)  それでは、次の質問の一問一答に行きたいと思います。 先ほどの部長答弁の中で、理由ですね、もうちょっといろいろあるのかなと。単純に思っていいんじゃなかろうかと。そのメインの中身は、適正管理事業債の期限があって、ぜひこの適用を受けたいということで今回予算を出して、今年度に実行したいということで単純に思っていいんじゃないかと思いますがね。 ただ、私はですね、これは2月の十何日でしたかね、全員協議会がありました。その中で執行部からの説明があって、もちろん会館解体の説明もありましたけど、そっちというよりも、伊万里保育園の民営化ですね、そのことと、それから、若干先になるかも分かりませんが、全面改修ですね。そういうところの解体と関連がね、これは私一人がそう思い込んでいるのか分かりませんが、ああいう説明の中で、どうしてもやっぱりそういう関連性があるように思えたんです。 それで、決定的な事項ではないけれども、あの資料によれば、会館解体した後は伊万里保育園をあそこに移転することが適正と、それを検討したいと。後でのやり取りでね、これはもちろん私も決定したとは思っていません。だけど、執行部がそういう第一義に考えているということは事実でしょうから、それが解体につながっていると、私はそのように思ったんですよ。それで、いや、それはちょっとないだろうと。私はね、伊万里保育園、これは数年前から伊万里の問題点、我々も嫌というほど聞いていますし、関係者が何とかしなければしなければと。もちろん市の市長はじめ執行部の関係者もそれは長年考えてこられたと、当然分かっています。しかしながら、私はあの説明を聞いて、これは誰がそういう方向にね、跡地をそういうふうなと。決定じゃないけれども、そういう方向で検討したいと。どう考えても私は理解ができません。だから、そういうところを問いたいと思っているんですけどね。 そこで、私は市民会館──私はあの一帯と言っているんです。なぜかというと、会館に付随して4つの施設があるんですね。この4つの施設はほとんど三、四年違いで、同時期に市民のために開設した建物なんですよ。今それを十二分に市民が利用しているかどうか、それは分かりません。一部疑問の点があるかも分かりません。だから、私はあの会館の解体事業だけじゃなくて、この問題はトータル的に4つの施設を今後どうするか、同じ時点で総合的に判断しないと市民の負託に応えられないと私は思っているんですよ。 ですから、私はこのことを分かっていらっしゃる人にあえて言うということもなんですけれども、今、伊万里市はファシリティマネジメント、私は大賛成です。らしいことを一般質問とかで随分昔から言っていましたけどね、今、伊万里市の課題、大応援をしたいと思っています。 そういう意味におきまして、あの市民会館、あの一帯全部がですね、ある意味じゃ、考え方によればファシリティマネジメントの、今後の伊万里市のそういう公的な施設を問う一番重要なエリアじゃなかろうか、施設じゃなかろうかと思っているんですよ。ですから、単に市民会館云々だけじゃなくて、総合的な施設の更新を考えるときにはもっともっと慎重にならざるを得ない。市民の多くの声を聞かなきゃいけない。当然そういうことになると思うんですけれども、それが見えません。だから、今後その模範になるような、モデルになるような大事な大事な場所です、市民の意見を聞きながら。その4つの施設の関連性、どのように考えておられますか。 ○議長(馬場繁)  総合政策部長。 ◎総合政策部長(東嶋陽一)  市民会館の本館の周りにある4つの施設のその後の関係性も含めてということでございますので、お答えをいたします。 市民会館の本館と同じ敷地にございます4つの施設、御案内ありましたとおり、中央公民館、老人福祉センター、歴史民俗資料館、市民会館会議棟がございますけれども、御案内のように約50年前後が経過している施設でございます。 このため、現在策定中の公共建築物個別施設計画においては、これらの4つの施設に関して、複合化による一体的な施設として建て替えて整備する方針といたしております。しかしながら、現時点におきましては、その配置や規模など具体的な事業内容については決定しているわけではございません。 市民会館本館を解体した跡地につきましては、今、議員からもございましたけれども、伊万里保育園の移転先の候補地の一つとする考え方もございますし、また、中央公民館など隣接する4施設以外のほかの公共施設も集約したほうがよいという市民の皆様の声も承知をいたしております。御指摘のこの4施設の総合的な改修、整備の計画につきましては、これからの課題として捉えておりまして、一体的によりよい施設として整備するためにも、その必要性は高いと認識しております。このため、複合化を予定するそれぞれの施設の機能や役割、将来像など様々な検証を行い、市民の皆様の御意見も伺いながら、今後の総合的な改修、整備計画を検討していきたいと、このように考えております。 ○議長(馬場繁)  20番笠原議員。 ◆20番(笠原義久)  今、部長の答弁の中で、私もファシリティマネジメントの基本的な方針は、やっぱり複合化という手法が一番現実的で、予算的なことも考えますと非常に的を射ているんじゃなかろうかと思っております。その答弁で結構です。 ただ、私が、非常にその辺が複雑なのは、例えば、伊万里保育園の問題もそうなんですが、やはり根底に保育園の全面民営化があるということで、既にそういうのを確認ができたところも何か所か出てきて、あと後半の部類に入るんだけれども、その民営化ということが前提にあるということで、伊万里保育園の今後の問題等、そこでなおかつ複雑になっているんじゃなかろうかというふうに思っているんですね。単純な一つの理由づけでは解決できない非常に難しい問題を抱えている。 そこで私は、民営化という方向性は至極当然だと思うんですよ。やはり民間でできること、公的なものをね、それを請け負って、民間でできることはできるだけ、そういう流れというのは基本的に理解しているんですが、例えば、今言う保育園のことで、民営化で、民の施設で、あのど真ん中にね、それをちょっとという方向性が出たときに、他施設との整合性がどうなるだろうかと。これは逆にいろんな問題が起きるんじゃなかろうかなというふうな気がしてならないのであります。 それともう一つ、かつては松島とか、何かあっち方面、北部方面に保育園の移転先を検討したとか、それが潰れたとか、いろいろ話があるんですが、まだ中心部をいろいろ検討すれば、保育園の候補地というのは、知恵を絞って検討すれば、じゃ、市民センターと限定しなくても、まだまだそういうところはないわけじゃないんですよ。あえて言いませんけど、こういうところが非常に適正であるとかいうところも幾つか私は考えておりますけれども、その民営化の絡みですね。考え方によっては、その民営化をちょっと先送りすることも、絶対この時期にやらなきゃいけないわけでなく、そこまで必要なのかということ。他の保育園と決定的に違うのは、今まで伊万里市の公設の保育園でしたけれども、伊万里保育園というのは規模的にも位置的にも、内容からいって大変大きい園ですからね、これを受けるとなると、これと同じような状態で新設するとなると。ですから、それを安易に受けるところがあるだろうかと。やっぱりそれにはいろんないい条件を提示しなければ、なかなかね、はい、そうですか、受けましょうというところが出てくるだろうかというような気がしてならないわけでありますが、その民営化との関連については部長いかがですか。 ○議長(馬場繁)  健康福祉部長。 ◎健康福祉部長桑本成司)  笠原議員の御意見お聞きをいたしましたけれども、まず、今回の件につきましては伊万里市民会館を解体すると、解体工事を予算化するということでの御説明があったと思いますけれども、私ども健康福祉部といたしましては、市民会館の解体後の跡地活用策といたしまして、部といたして、この伊万里保育園の移転候補地の一つとして検討ができないかということで、先般、議会に対して説明をさせていただいたというところでございますので、それは御理解をいただきたいというふうに思います。 その民営化の件でございますけれども、なぜこういうふうな形で民営化を進めているかということでございます。これは平成12年に当時の区長会連合会のほうから民営化についての要望があって検討した結果、みなみ保育園だけは民営化になりましたけれども、その後、市として今まで残りの6園につきまして維持をしてきたわけでございますけれども、大坪保育園、また伊万里保育園については築年数も非常に長くなっておりますので、施設の老朽化が著しいということで、今回、公立保育園の民営化について市として進めているというところでございます。 この民営化につきましては、皆様御存じのとおりでございますけれども、少し御説明をさせていただきたいというふうに思います。 民営化の方針といたしましては、大坪保育園について公立として残し、他の5園について民営化を進めると。その方法といたしましては、児童福祉法に規定する公私連携型保育所制度を活用するということにしているところでございます。第1次の計画といたしましては、伊万里、牧島、南波多の3保育園につきまして、令和2年度中に移譲先法人を募集して、令和4年4月からの民営化を目指すこととしております。また、第2次計画といたしましては、松浦、大川保育園の2園につきまして、令和3年度中に移譲先法人を募集して、令和5年4月以降の民営化を目指すこととしているところでございます。 今申し上げた第1次計画のうちの伊万里保育園につきましては、先月22日に市のホームページで募集要項を公表いたしまして、今月5日から来月5日までの1か月間を期間として法人の募集を行っているというところでございます。 既に法人を選定しております牧島保育園、南波多保育園も含めまして、今回の民営化に当たっては、公立にはない国が2分の1の補助となります施設整備補助金を活用いたしまして、民営化後5年以内をめどでございますけれども、園舎等の大規模改修、または建て替えをすることを条件にしているというところでございます。 なぜ今、伊万里保育園の移転候補地の一つといたしまして市民会館解体工事後の跡地をという話が出てくるのかという御質問でございましたけれども、まず、伊万里保育園は、御存じのとおり園庭が狭い、出入口が狭い、職員駐車場が狭い、さらに送迎用駐車場がないために、道路の路側帯に車を停車しているため危険であるという課題がございます。これは笠原議員も御理解いただいておるというふうに思います。 このような課題を抱えている伊万里保育園につきましては、大坪保育園と同様に、先ほど申しましたとおり築年数が古くて、施設の老朽化が著しいということから、平成28年に公立、市立の運営形態を問わずに、幅広く施設整備を検討するということになりまして、庁内におきましては財源等の課題、伊万里中学校建設等、他の大型事業との調整、ファシリティマネジメントの観点からの公共施設の複合化などの検討を進めてまいっております。 一方では、大坪、伊万里の地元の協力を得まして候補地検討の委員会を立ち上げ、検討していただいたところでございます。その当時からも、公共用地も含め移転候補地を見いだせない状況であったのは実情でございます。その後も、現地建て替え、移転新築といった整備手法を検討してまいりましたけれども、現在のところ、いろいろな条件はございますけれども、移転新築したほうが最も効率的な手法ではないかというふうに考えているところでございます。 そういう中で、今回、伊万里市民会館を解体するという話がございましたので、市民会館解体後の跡地活用策として、伊万里保育園の移転工事の一つとして検討できないかということでお話をさせていただいたというところでございます。今後は、地元や保育園、保護者等、関係者の皆様、また、移譲予定の法人のお考えもお聞きしながら広く協議をさせていただきたいと考えておりますので、民営化につきましては今後とも推進をさせていただきたいというふうに考えております。 ○議長(馬場繁)  20番笠原議員。 ◆20番(笠原義久)  すみませんね、私の時間配分が悪くて、残り時間が少なくなってきました。 それで、ちょっとあと幾つかあったんだけれども、1つだけぜひ念を押しておきたいことがあります。 それはどういうことかというと、市民にとっても大事な、それが永久に長く存続するということで、やはり慎重に、市民にとって本当に有益で、市民が利用できる、市民がこぞって、市民が納得してと、そういう施設でなければならないんですね、整合性がないわけですから。特別な考えで、特殊なね、特定の人の考えでというわけにはいきません。だから、私はその解体の理由はさっきの部長の答弁で分かりました。だけれども、私はどうもその保育園につながっていくという気がして、それをちょっと懸念しておったわけです。 ただ、ここで確認ですけど、執行部の一部で検討されるということよりも、やはり議会人が納得する、市民が納得するということは、こういう大きなプロジェクト、相当長い年数で市民に関わるような大きな事業については、やはり市民のあらゆる代表を参画させて、もちろん執行部もですけれども、ある程度のスパン、時間をかけてじっくり意見を聞きながら、私は進めていくべきだと思っているんですよ。そういう手順を踏まないと、結果についてはいろんな問題が出てくると思います。 ですから、ぜひ早急にそういう検討の場を立ち上げて、執行部はもちろんですが、市民の多くの意見をね、やはり多くの人が参画すると、思わぬアイデアとか思わぬ情報が伝わってきます。やはりそういうものを一つ一つ取り上げて一つの方向性にまとめ上げる、それは執行部がまとめなきゃいけないですからね。そのためには、ぜひ市民参画型のね、徹底的に市民の意見を聴く、そういう審議会というんですか、調査会というのか、名称はどうでもいいんだけれども、そういうものをぜひ立ち上げて総合的に検討していくと。だから、ある意味じゃ、市民会館の解体と保育園建設は分けたほうがいいんじゃないかと。行く行くはつながるかも分からないけど、私は保育園の移転が駄目だと言っているんじゃないんですよ。みんなが理解した上での結果であれば何とも言いません。だけど、今はそういう手順ではないというふうに思っていますから、ぜひそういう審議会、検討する場を立ち上げてね、それはぜひ約束して、そういう方向性に向かって時間をかけてやるということの答弁を期待しております。いかがですか。 ○議長(馬場繁)  総合政策部長。 ◎総合政策部長(東嶋陽一)  市民会館本館の解体後の方向性につきましては、公共建築物の個別施設計画のパブリックコメント、先日まで行いましたけれども、この中でも市民の方々から様々な御意見を頂戴しております。そのようなことから、議員ただいまおっしゃいました跡地利用に関する検討会議の設置でございますけれども、具体的なやり方については現時点では当然定めてもおりませんけれども、できるだけ早い時期に広く市民の皆様方からの御意見をいただけるような機会を設けていきたいと考えております。 ○議長(馬場繁)  以上で20番笠原議員の一般質問を終わります。 ここで10分間をめどにしばらく休憩いたします。               (午前11時14分 休憩)               (午前11時25分 再開) ○議長(馬場繁)  会議を再開いたします。 引き続き、一般市政に対する質問を行います。21番盛議員。 ◆21番(盛泰子) (登壇) 今回、私は大きく4点について一般質問をさせていただきます。 まず1番、危機管理についてでございます。 東日本大震災から10年ということで、マスコミなどで特別番組がたくさんなされているところでございます。3月は被災地に心を寄せるときということで、あれ以来、議長就任期間を除いて毎回このことを質問に上げてきております。 皆さん、あの日どこであの瞬間をお迎えになったでしょうか。私はたまたま議会におりましたので、議員控室のテレビで津波が町をさらっていく様子を見て言葉を失い、そして、やはり原発の状況を心配していたことをまざまざと今思い出すところでございます。 去る12月議会で、11月7日に行われた避難訓練の課題について問題提起をしてまいりました。年明けに県での総括が行われるというふうに聞いておりましたので、まずはその状況について御答弁をいただきたいと思います。 2番目の児童発達支援センターについてです。 児童発達支援センターとは、一言で言えば、放課後等デイサービスなど障害児を預かる施設への支援も行うなど、地域における療育支援の中核的な役割を担う施設のことであります。第1期伊万里市障害児福祉計画では平成32年度までに設置するというふうに明記されておりましたので、2019年9月議会で議論をしたところであります。市のホームページには昨年9月時点での検討状況についての記載がございますが、現在はどのような状況であるのか、お尋ねをいたします。 3番目に、市役所窓口におけるキャッシュレス決済の導入についてです。 私は財布の中で小銭が重たいのを避けるために、かなり以前から電子マネーを利用してまいりました。今、新型コロナウイルス感染症対策の一環として、市内でもキャッシュレスとする店舗が増加しております。一昨年でしたか、商工会議がセミナーを開かれて、その後増えてきたなと実感しているところであります。また、行政の窓口でも、佐賀市で電子マネーとクレジットカード、鳥栖市、武雄市では電子マネーということで、少しずつこれが広がってきているようにお見受けをしております。そこで、伊万里市として導入の検討をしたことがあるかどうか、そこをお尋ねいたします。 そして4番目に、九州佐賀国際空港リムジンタクシーについてです。 これについてはこの場で何度も取り上げ、問題提起をしてまいりました。官民挙げて佐賀空港を盛り上げていこうという趣旨で、九州佐賀国際空港活性化推進協議会というものが結成され、市からは毎年7万円の負担金を支出しております。そこで何度もそれについて議論してきたわけですけれども、直近では昨年3月議会の議案質疑でお尋ねをしたところ、当時の力武産業部長が、具体的な詰めが行われているという点ではこれまでにない進捗であると、この機を捉えて運行の実現に強く働きかけてまいりたいというふうに御答弁をしていただいております。では、その後1年たちましたけれども、現在はどのような状況になっているのか、お尋ねをいたします。 以上4点、問題提起の質問といたします。 ○議長(馬場繁)  総務部長。 ◎総務部長(古場博) (登壇) 盛議員1項目めの質問、原子力防災訓練後の意見交換会の状況等についてお答えをいたします。 今年度の佐賀県原子力防災訓練に係る意見交換会につきましては、当初、今年1月8日に開催される予定でしたが、首都圏1都3県に2回目となる新型コロナウイルス感染症緊急事態宣言が発令される見込みとなったことや、県内において感染者が増加してきた時期でありましたので、感染拡大を防止するため、県の判断で書面により開催されることとなりました。 意見交換会では、例年と同様に、原子力防災訓練についての外部評価委員による事後評価の結果や、住民避難訓練の参加者アンケートの取りまとめ結果を確認するとともに、外部評価委員による評価結果を踏まえた訓練の成果や課題、反省点などを確認したところでございます。 外部評価委員評価につきましては、今年度の本市の訓練では、伊万里地区及び牧島地区の住民避難訓練に評価委員が同行して訓練の評価が行われました。この評価委員による訓練の総括では、住民避難訓練については感染症対策を考慮した訓練内容で、災害時の手順の確認としては有効であったこと。また、訓練に参加した職員はもとより、参加住民についても真剣に訓練に取り組んでいたことから、原子力防災に対する意識の高さを確認したと評価されております。 一方で、感染症対策のための検温や手指消毒等を実施するため、受付での待ち時間が長くなったことや、避難において一般住民と感染の疑いがある人への対応について、受付の場所や動線を分けるなどの課題があると指摘がありました。この指摘については、12月議会で説明した市が考える訓練での課題と同じような内容となっております。 次回の訓練を実施する際には、今年度の訓練で得た教訓を生かして実施してまいりたいと考えております。 次に、本市から提出した意見について申し上げます。 意見交換会では、訓練に参加した関係機関が外部評価結果やアンケート結果、訓練での気づき等を踏まえ質疑等を書面で提出することとなっており、本市からは新型コロナウイルス感染症の感染拡大による影響で避難退域時検査訓練が実施されなかったことについて意見を提出しております。 避難退域時検査は、原子力災害時に市民が避難するための重要なポイントとなることから、市民の原子力防災の理解を深めるためにも、次年度以降の訓練では適切に感染症対策を取りながら確実に実施されるよう強く求めたところでございます。 以上です。 ○議長(馬場繁)  健康福祉部長。 ◎健康福祉部長桑本成司) (登壇) 大きな2番、児童発達支援センターについての現在の検討状況はどうなっているかについて回答させていただきます。 児童発達支援センターにつきましては、第5期伊万里市障害福祉計画におきまして、令和2年度末までの設置を目標に掲げていたところでございますけれども、令和元年9月議会での一般質問におきまして検討に着手したばかりの段階にあったことから、課題整理から着手する旨、回答したところでございます。 現在の検討状況について申し上げますと、令和元年10月に近隣の先進地の視察を行ったところであり、国が定める基準を満たす施設の整備や、保育士や児童指導員、調理師などの専門性を持った職員の安定的な確保、さらには、困難事例の対応といった課題を把握したところでございます。しかしながら、課題解決に向けた方策の検討までに至っておらず、具体的な設置のめどは立っていない状況でございます。 一方で、本市の状況といたしましては、近年は児童発達支援事業の開設が進んでおり、現在、市内では7つの事業が開設をしております。事業数は今後もさらに増えるものと見込んでおりまして、徐々にではありますけれども、療育を提供する体制は広がりつつあると考えております。 また、こどもハートフルセンターひまわり園では、親子通園によるペアレントトレーニングを実施しているほか、保育所等訪問支援事業を実施する民間事業も市内にあるなど、児童発達支援センターに求められる機能の多くは、代替的にではございますけれども、確保されつつあると考えているところでございます。 しかしながら、現在策定を進めております第6期伊万里市障害福祉計画、第2期伊万里市障害児福祉計画の策定委員会において、委員から児童発達支援センターの設置を求める意見も寄せられているところでございますので、新たな計画では児童発達支援センターを設置するための具体的な方策を検討することを目標の一つに位置づけることとしておりまして、引き続き設置に向けどのような手法が考えられるのか、継続して検討してまいりたいと考えているところでございます。 ○議長(馬場繁)  総合政策部長。 ◎総合政策部長(東嶋陽一) (登壇) 御質問の3点目、市役所窓口等におけるキャッシュレス決済の導入についてお答えをいたします。 まず、導入の検討状況についてでございますが、これまでにキャッシュレスサービスを提供する決済事業者からの説明を受けた経緯はございますが、システム利用料などの経費が新たに必要になること、それから、手数料等の支払い時において窓口での対応が複雑になるなどの課題が想定されましたものですから、現時点において導入の検討にまで至っていないのが実情でございます。 次に御質問の4点目、九州佐賀国際空港リムジンタクシーについて、昨年の3月以降の取組状況ということでございます。 まず、九州佐賀国際空港リムジンタクシーの実現に向けては、昨年1月に佐賀県と市内タクシー事業者を交えての協議を行った経緯がございます。その時点で市内のタクシー事業者からは、現状でも乗務員が不足している状況、それから、タクシーの使用台数を減らしている状態にあるということで、乗務員が九州佐賀国際空港まで往復約3時間を拘束されることとなれば、逆に高齢者など伊万里市域内での利用者の利便性が悪くなることが懸念されるというようなことから、単独でのリムジンタクシーの運行は大変厳しいとの意見がなされていたところでございます。 先ほど、昨年の定例会の議案質疑での産業部長の回答を引用されましたけれども、そういう状況ではございましたけれども、具体的な実現方法についてその段階で詰まっているわけではありませんでしたが、関係者が同じテーブルに着いたことについては一定の進捗があるということで御答弁した内容だというふうに思います。 こうしたことを踏まえまして、市におきましては、本年度、九州佐賀国際空港活性化推進協議会への働きかけをはじめ、県タクシー協会など関係機関と県内のタクシー事業者に枠を広げた共同運行等についての協議を継続していく予定でございました。しかしながら、新型コロナウイルス感染症の影響で、例年5月頃に開催されるその協議会の総会が書面審議ということになり、また、空港自体の利用頻度も大幅に低下し、東京行きの飛行機の減便等も行われたところでございまして、現在のリムジンタクシーそのものの運行も非常に厳しい状況が現時点においてもいまだ続いているところから、実際、市としての取組も現状においては進んでいない状況にございます。 以上です。 ○議長(馬場繁)  21番盛議員。 ◆21番(盛泰子)  それぞれに御回答いただきました。今回は1番から順に下りていきたいと思います。 まず、危機管理に関してですけれども、部長から御報告がありましたが、外部評価委員の方が真剣に取り組んでいたというふうに言われているというのは、何かそれは当たり前のことではないかなというふうに私はちょっと感じたところです。 こういうようなまとめが、ぜひ皆さんにホームページなどで共有されることが必要だなというふうに思うんですけれども、それについてはぜひ要請をしていってほしいというふうに思いますし、伊万里市から出した懸案事項について、来年度どんなふうになっていくのかというのは注視していきたいというふうに思います。 それでは、モニターをお願いいたします。    〔資料を示す〕 2月21日の佐賀新聞一面トップに、「30キロ圏自治体調査 原発避難、要支援24万人 体制整備「不十分」6割」と大きな活字で記事が載っておりました。まるで今度の3月議会の一般質問でぜひ使えと言われているのではないかと思うぐらいタイムリーな記事でございました。ちょっとそれを抜粋してここに書いておりますが、これは共同通信社が行った全国160の関係自治体へのアンケートだそうですね。回答したのが159ということでしたから、1が伊万里でなくてよかったなと、それは当たり前のことですけれども、そんなふうに思ったところです。 モニターにも示しておりますように、伊万里市からは要支援者への支援体制は不十分であるというふうに回答していらっしゃるのに対して、佐賀県は整っているというふうに回答したということを佐賀新聞社の記者が追記をしていらっしゃるわけです。もっと詳しく言えば、伊万里市と玄海町は不十分であると言い、佐賀県と唐津市は整っているというふうになっているので、非常に不思議な気がしたんですけれども、伊万里市としてはどういう点が不十分だということで回答なさったんでしょうか。 ○議長(馬場繁)  総務部長。 ◎総務部長(古場博)  今回のアンケート結果につきましては、先ほど盛議員から御紹介ありましたけれども、令和2年12月1日に一般社団法人共同通信社の原子力報道室から全国の原発立地自治体と周辺自治体に対し依頼があったものでございます。 このアンケートの中で、まず、住民避難に現時点で課題があるとお考えですかという問いに対しまして、これは、ある、ないという2択ですけれども、あると回答し、現時点での課題として、これは選択式になっておりましたけれども、新型コロナウイルス感染症対策に課題があると回答したところでございます。 その後に続く質問の中で、避難行動要支援者への原子力災害時の支援体制について整っているかという質問がありました。これも2択となっております。整っているか、不十分かということですけれども、新型コロナウイルス感染症対策に課題があるため不十分と回答したところでございます。 支援体制が不十分とした理由について具体的に申し上げますと、1つ目に、新型コロナウイルス感染症等に対応する場合、適切に衛生管理ができる専門の人材が市職員にいないということ、2つ目に、避難スペースをこれまで以上に確保することを求められた場合、避難場所と運営する人員が不足することなど、避難行動要支援者への原子力災害時の支援体制は不十分であると判断をいたしまして、回答したところでございます。 以上です。 ○議長(馬場繁)  21番盛議員。 ◆21番(盛泰子)  先ほどモニターのときにも御紹介しましたが、伊万里市からの回答というのは真っ当だというふうに思いますね。そんな中、県と唐津市は整っているというふうに回答しているようです。他自治体のことですから、なかなか聞きにくいのはありますが、ただ、このようなギャップについてどのように感じておられるでしょうか。 ○議長(馬場繁)  総務部長。 ◎総務部長(古場博)  今回のアンケートについて、県の回答に対して市として意見を申し上げる立場にはないというふうに考えております。 また、原子力災害時の避難行動要支援者の支援体制につきましては、先ほど御説明しましたとおり、感染症等に対し専門の人材がいないことや、新たな避難場所の確保とその運営等に課題があることから、新型コロナウイルス感染症が終息しない中において、原子力災害が発生した場合には十分な対応ができるのか危惧をしているところでございます。 しかし、昨年の12月議会で回答しましたとおり、新型コロナウイルス感染症が拡大する中において、避難者の受入れ施設の収容人員が少なくなることが見込まれ、予定の施設だけで避難が不足する場合には県が調整を行い、避難として使用していない他の施設等を緊急的に使用するなど対応が可能であると県に確認しているというふうに申し上げましたけれども、今回の感染症に対応するため、衛生管理ができる専門の人材の確保や必要な資機材の確保など、市の体制で不足するものにつきましても県に支援を要請することで対応可能であると改めて県に確認をしたところでございます。 以上です。 ○議長(馬場繁)  21番盛議員。 ◆21番(盛泰子)  県の対応に対して回答する立場にないというふうにおっしゃいましたけど、これがほかのことだったら、そうですねと私も言うと思うんですけれども、やっぱり県が県下の自治体の中で不十分であると言っている、しかも、それが伊万里だけでなくて玄海町もそういうふうに言っているという状況を受けて、それでもこれなのかというのはね、やはり明らかにすべきだというふうに思いますね。これは私が直接、県の担当課とお話をしたいと、お尋ねをしたいというふうに思います。 次、市長に御答弁いただきたいと思いますが、今一つの例を挙げましたけれども、ほかにも12月議会で申し上げましたように、県内の自治体の首長、つまり避難を受ける側の首長からやはりいろいろな問題提起がなされています。昨日は鳥栖市議会でこの議論がありましたし、佐賀市議会でもお二人の方がこの問題を取り上げるというように予定がされているところです。 そこで、12月議会では私がGM21で問題提起をしてはどうかというふうに御提案申し上げましたところ、まずは状況が似ている唐津市長と話をしながら、GM21での課題等として捉えていけばやっていきたいというふうに御答弁をされているわけです。唐津は選挙があったばっかりですからね、まだだろうとは思いますけれども、これについては確実にやっていただきたいというふうに思いますが、いかがでしょうか。 ○議長(馬場繁)  市長。 ◎市長(深浦弘信) (登壇) GM21等の状況についてということですけど、まず、先ほど総務部長が言いましたように、原子力災害については、最悪の事態に進展した場合については、伊万里市民全員が市外の避難に一時的に避難することとなりますけれども、コロナ禍の現状においては十分な感染症対策を行うための人材や資機材が不足すること及び避難の密を解消するために計画よりも多くの避難の確保が必要となるというふうなことは認識をいたしております。 県に対する意見についてということですが、原子力災害については、いつ発生するか予測できないものでありまして、今日あるかも分からないという危機感を持って、県をはじめ県内の市町、九州電力等が日頃から連携し、災害が発生した場合にはあらゆる手段を講じて市民の生命及び財産を原子力災害から守る必要があると考えております。 先ほどGM21でという話がありましたけれども、今年になっても市長会は行われておりますが、何といっても今はコロナのワクチン接種の話で最初から最後まで終わるような状況なんですね。それぞれの自治体の考え方、例えば、今回、伊万里市については6市町で一緒にやっているところもありますけれども、単独でやるところ、杵藤地区については電算あたりが一緒だということで、そちらでやるとか、いろいろと話がある中で、人口の大小とかによっても、やり方、もしくは進め方が違うというふうなことがありますが、まずはこのワクチン接種を無事に進めるための意見交換がほとんどなんですね。 ですから、今、私も言いましたけれども、いつあるか分からないという原子力災害を考えるということもありますけれども、まず目の前のワクチン対策をどうするか、これを済ませないことには、どれについても進まないというふうに思っております。 ただ、唐津は選挙があったんですけれども、その前に玄海町のほうで原子力環境安全連絡協議会が19日にありました。そのときには、唐津市長と立ち話ではありませんけれども、また話をしましょうというふうなことを言っておりますし、県の担当者のほうについても私のほうから問合せを今後していくことがあるから、それについては答えてくださいねというふうな話をこの前ちょっとしてきておりますけれども、今年については、県も、それから市町においても、まずコロナ対策をしっかりやった上で、この件についても機会を捉えてやっていきたいというふうに考えております。 以上です。 ○議長(馬場繁)  21番盛議員。 ◆21番(盛泰子)  コロナの問題を押しのけてまでやれと言うつもりは私のほうもございません。市長がさっきおっしゃった原子力安全関係の玄海町で行われる協議会ですね、これでは、私が議長のとき塚部前市長と2人で出席いたしましたけれども、やはり30キロ圏外の自治体としてこういうことが問題なんだというのを、全体の中で2人がほとんどしゃべったぐらいの状況をつくってまいりました。ぜひいろんな場を捉えて、そういうことは実現をしていっていただきたいというふうにお願いしたいと思います。 それでは、もう一回モニターをお願いします。    〔資料を示す〕 先ほど映した自治体アンケートですが、下のほうに鳥取県、島根県、それから米子市、境港市などのアンケートの答えを、実は日本海新聞という山陰地方をベースとしている新聞社の記事から見つけて、あえてここに併記をしているところです。ここに書いてある移動手段や避難経路の確保が課題であるとか、あるいは複合災害が起きたときにどうするのかとか、それから避難計画に実効性があるのかとか、さんざん私がここで問題提起してきたことが、まさにあの地域では今問題として回答に上がっているということが、偶然の産物ですけれども、分かったところです。これについては通告した後で見つけたことですので、あえて答弁は求めませんけれども、やはりここら辺についても伊万里市からしっかりと発信をしていっていただきたいというふうに思います。 では、次の(2)の万一の際の集合場所のほうに進みたいと思います。 実はこれは前回の質問のときに使ったモニターの画面でございます。万一の事故が起こったときに、基本はマイカーで避難していただくということになっておりますが、それが難しい方々については、各自治区ごとに集合場所が決まって、そこに集まっていただいて、県が用意するバスで避難していくという計画になっていますよね。しかし、その集合場所にはやはり不都合な場所があるのではないかと私は心配しているということを申し上げておりました。 前回は、バスが確保できるのかというところにシフトした質問になってしまったので、実際にそういうことが起こったときにどういう動きになるのかということを今回はちょっと考えていきたいと思います。 マイカーが利用できない方、避難ができない方については、ここに集まっていただいて初めて人数が分かりますよね、そうですよね。それを、ここは何人ですよということを市を通じて連絡をして、バスが手配されて、いつ来るか分からないけど、それが到着して、それに乗って避難していただくということになりますね。その間、例えば、区長さんを中心に集まられた方々がどのようにそこで過ごされるのかとかということについて、しっかりやっぱり事前にイメージしておかないと、今やっている避難訓練ももちろん大事です。それはそれでしていただきたいと思いますが、もっと身近な場所での、本当に一人一人がどういう行動をするかという部分のイメージトレーニングが、私は必要ではないかなと。これはまさに前回紹介した、多久市長がおっしゃっていた実効的な訓練が大事なんだという部分に通じるというふうに思うんですよね。改めて、この集合場所をはじめとして、そのようなシミュレーションについて区長会などと協議する必要があるのではないというふうに思いますが、いかがでしょうか。 ○議長(馬場繁)  総務部長。 ◎総務部長(古場博)  原子力災害時の市民の皆様の避難行動につきましては、12月議会で御説明をしましたので、詳しくは省略をいたします。 市外へ避難する必要が生じた場合、自身で移動手段を持たない方については、市や県が準備するバス等で集合場所から避難するということになりますけれども、この集合場所につきましては、暫定計画、避難計画のときには多くの地区の自治公民館というふうにしておりましたけれども、その後の平成27年5月の伊万里市原子力災害避難計画の変更の際には、各町、地区で説明会を行って、集合場所についても改めて確認をした上で、現在の一部の地区については自治公民館以外の集合場所として避難計画に定めた経緯がございます。 12月議会で議員から集合場所についての質問があり、地区から別の場所をと申出等があった場合には改めて協議をすることとしておりましたけれども、残念ながら現時点まで地区から相談や意見等の状況はございません。 今後は、バスの集合場所の変更等について、避難計画での集合場所の見直しから約5年経過しております。まずは区長会等に出向いて、各地区の意見を改めて確認していきたいというふうに考えているところでございます。 以上です。 ○議長(馬場繁)  21番盛議員。 ◆21番(盛泰子)  各地区から申出は残念ながらないという言葉でございましたけれども、やはり区長さんが交代されるとか、いろんな状況がある中で、確かに5年経過しておりますから、いろんな状況も変わっているでしょう。ぜひ今おっしゃったようなことはしていただきたいというふうに思います。 ちょうど12時になりますので、ここで危機管理についての質問は以上として、議長、休憩を入れていただきたいと思います。 ○議長(馬場繁)  ここでしばらく休憩いたします。               (午前11時59分 休憩)               (午後1時   再開) ○議長(馬場繁)  会議を再開いたします。 引き続き、一般市政に対する質問を行います。21番盛議員。 ◆21番(盛泰子)  それでは、午後は2番目から進めていきたいと思います。 児童発達支援センターに関して部長から御答弁をいただきました。通告した後、県のホームページに載っている策定委員会の会議録を拝読いたしました。先ほど部長からの答弁の中にも少し御紹介がありましたように、大変熱心な議論がなされて、私は大抵傍聴に行くんですけれども、ちょっとこれは行きそびれていたことを非常に残念に思いました。やはり当事者の皆さんが出られて、この計画を今後新しくしていくについて考える会議でありますので、こういう強い意見があったんだなということを拝見して、まさに今回これを取り上げてよかったなというふうに感じたところでございます。 部長は具体的な方策を検討するというふうにおっしゃいましたけれども、どのような手法が考えられるかについて、次は質問したいと思います。 まず、モニターをお願いします。    〔資料を示す〕 これは令和2年に告示された厚生労働省の指針ですね、その中から必要な部分を抜き出したものですけれども、この児童発達支援センターを中核とした重層的な地域支援体制の構築を目指すため、令和5年度末までに各市町に少なくとも1か所以上設置することを基本とするとあります。困難な場合には圏域での設置であっても差し支えないというふうに記載をされておりまして、やはりこれは伊万里市単独では難しいでしょう。ですから、有田町との協議をしっかり行っていくべきではないかというふうに思いますが、いかがでしょうか。 ○議長(馬場繁)  健康福祉部長。 ◎健康福祉部長桑本成司)  議員御案内のとおり、厚生労働省が示す基本指針におきましては、児童発達支援センターにおいては、市町村単独での設置が困難な場合には障害保健福祉圏域での設置でも差し支えないとされておるところでございます。 これまで課題整理を行う段階にあったことから、有田町と具体的な協議までは至っておりませんけれども、伊万里市、有田町の佐賀県西部障害保健福祉圏域につきましては、県内で唯一、児童発達支援センターが存在しない圏域でございます。圏内全体の課題であることは明らかでございますので、設置を検討するに当たっては有田町との協議は不可欠であります。 これまでの答弁で申し上げましたとおり、児童発達支援センターの設置に当たっては、給食の提供にも対応した施設の整備や専門性を持った職員の安定的な確保が課題となるほか、将来的な少子化が見込まれる中において、民間の児童発達支援事業との役割分担や連携も考慮しなければならないなど、解決しなければならない課題は少なくないというふうに考えているところでございます。 このため、有田町も交えた圏域全体で検討を行うことを基本としつつ、そこで解決を図ることが難しいようであれば、さらに近隣の圏域にも働きかけるなど、より広域な範囲も視野に入れた検討を行うことで、児童発達支援センターの設置に少しでも前進することができたらと考えているところでございます。 ○議長(馬場繁)  21番盛議員。 ◆21番(盛泰子)  ひとまずそれで今後を見守りたいというふうに思いますけれども、部長がおっしゃった少子化の中で民間の発達支援事業との役割分担の部分については、私は役割分担というよりも、この児童発達支援センターはそういう施設、ひまわり園も含めてですけれども、その支援に当たる者との位置づけのほうが強いのではないかなというふうに考えております。 そして、今御説明にもあった県内の障害保健福祉圏域ですね、これを改めて見てみますと、全部で5つ圏域があって、例えば、中部は佐賀市とその周辺、そして、東部は鳥栖市、北部は唐津市というふうに大きな市が中心にありますね。そして、南部は武雄、嬉野、鹿島というように、大きな市ではないけれども、3つの市が中心となってその周りの市町で組んでいる。そういう中で、この西部の圏域が伊万里と有田だというところが、ちょっとやっぱりいろんなことをしていく上で、これはほかのことでもそうですけれども、非常に厳しいものがあるなというふうに私は感じているところです。 そこで、県がこのことについてどのように考えているのかということを調べてみました。そしたら、第1期佐賀県障害児福祉計画2018年実績というのがありますけれども、その37ページにこんなふうに書いてあります。「児童発達支援センター等について、特に西部地区でまだ設置されていないため、引き続き、事業者への新規参入の働きかけを行うなどの取組を続けていく」というふうに書いているんですね。県はその取組を続けてきていただいているんでしょうか。私はそこは甚だ疑問ではないかなと思いますので、これについては市としての検討ももちろん進めながら、県に対する要請を強力にしていっていただきたいというふうに思います。できれば利用する皆さんの近隣にあるのがベストですけれども、部長がさっきおっしゃったように、広域な範囲を視野に入れて少しでも前進されるように今後を見守りたいと思います。 それと、今回この質問をして本当によかったなと思ったことが別にあるんですが、すばらしい会議録がつくられております。これについては、やっぱり職員の努力は大変なものがあったというふうに思いますし、さきに御提案していた会議録システムの導入へ向けて、やはりこういうのが一つの例になってほしいというふうに思います。あと、各種計画に西暦を併記するという議論をかなり昔にここでしたことがありますが、今そこら辺が少し危うい状況にあるのかなというふうに思いますので、それなんかについても全庁的にしっかりやっていっていただきたいというふうに思います。 では次、3番のキャッシュレス決済のほうに入ります。 先ほど部長から答弁がありましたように、確かに課題はあるだろうというふうに思っております。今年度、経済産業省がモニター自治体というのを募集して、実際に全国で29の自治体がこれをなさっているようですね。例えば、都会の大きなところばっかりかなというふうに思いましたら決してそうではなくて、結構、都会ではないと言ったら語弊がありますでしょうか、地方のほうの小さな町も積極的に手を挙げて今なされている状況があるようです。 確かに、メリット、デメリットとは言いたくないですけれども、課題がたくさんあるというふうに思いますが、この方向性というのは決して減っていくものではないですよね。その利便性を知った人は増えていくというふうに思いますし、私はよそから伊万里に転入してみえた方が最初に触れる行政サービスは、恐らく市民課窓口でのいろんな住民票の発行とか、そういうことになってくるんじゃないかなと思います。現在の年度末の市民課窓口の混雑状況を毎日目にしている中で、やはりそれは住民サービスの向上につながります。支払いの選択肢が増えるわけですね。ですから、ぜひ他の自治体に後れを取らないように検討を進めていっていただきたいというふうに思いますが、いかがでしょうか。 ○議長(馬場繁)  総合政策部長。 ◎総合政策部長(東嶋陽一)  市役所窓口におけるキャッシュレス決済の導入の考え方ということでございますので、お答えをいたします。 確かに今、議員御指摘をいただきましたとおり、コロナ禍の現状において様々な場面での支払い方法のキャッシュレス化が加速している状況にございますし、また、キャッシュレス決済の利用者も増えていることもございます。実際に市の窓口におきましても、キャッシュレスで支払えないのかと問われたケースがあるとも聞いております。 こうしたことから市といたしましては、市民の皆様の新しい生活様式に対応するためにも、各種規定等の改正等も当然必要になってまいりますけれども、まずは新年度から、今おっしゃったように市民課窓口等の繁忙期が落ち着いた状況を見計らって、費用面や業務面など改めて調査を行いまして、クレジットカードであるとか、電子マネー、それからQRコード決済などいろいろ種類はございますが、どういう種類が適当なのかも含めてキャッシュレス決済の導入については検討していきたいと考えております。 ○議長(馬場繁)  21番盛議員。 ◆21番(盛泰子)  これについてもしっかり今後見守っていきたいと思います。 それでは、残りの時間を使って佐賀空港のリムジンタクシーのほうに入ってまいります。 モニターをお願いします。    〔資料を示す〕 これは県のホームページから取りました。現在の佐賀空港を中心として、リムジンタクシーが行っている自治体がずっと示されているわけです。悲しいかな、ここに伊万里市がございません。 そして、これはリムジンタクシーを運営している九州佐賀国際空港活性化推進協議会についての説明でございますが、佐賀県、福岡県、両県以外にも県内の──佐賀県内は全自治体ですね。それから、福岡県南西部の自治体も加入していますし、あと、経済・観光団体も加入しての構成となっています。歳入については、それぞれから負担金が出されているわけですが、伊万里市は毎年年間7万円を負担しているわけです。この歳入を活用していろんな事業が行われているわけですけれども、その中の一つが佐賀空港へのアクセス向上対策事業ということで、例えば、これは昨年度の総会資料から引用しておりますが、リムジンタクシー運行事業ということで7,350万円が充てられているということになります。 そしてもう一つ、これは前回議会の中でお示しをして問題提起した分ですけれども、先ほど言ったように、佐賀空港から各地にリムジンタクシーが行っているわけですけれども、その中で運賃として利用者が払っていただく分が1,000円であるところがエリアとしては2つある。ところが、空港からの所要時間については、一方は25分であり、片方は60分であると。非常にいびつと言っていいでしょうか、こういう状況がありますね。それ以外でも、ずっと見ていただければ分かるんですけれども、一般的には料金と距離というのは比例するものではないかというふうに思う中で、かなり──どう言いましょうか、何らかの忖度があるのではないかというような状況がございました。そこで、これについて担当課から確認していただきたいというふうに申し上げておりますので、その結果について御説明をいただきたいと思います。 ○議長(馬場繁)  総合政策部長。 ◎総合政策部長(東嶋陽一)  リムジンタクシーの利用料金の算出方法についてということでございますので、お答えをいたします。 佐賀県空港課に確認をいたしましたところ、現行のリムジンタクシーの利用料金は、近隣の空港までの公共交通機関を利用した場合の料金と同額程度に設定されているということでした。通常ですと公共交通、タクシー等については、乗車をした場所から、例えば、今回の佐賀空港までの料金が基礎になるところですけれども、そうではなくて、例えば、鳥栖市とかにおかれては福岡空港が一番至近な空港でございますので、そこまでの料金と同額に設定をされているということです。 こうしたことですので、リムジンタクシーの運営については、今申し上げましたように鳥栖市であれば、これまでは1,200円であって、それが今回、料金改定等もあって値上げの動きもありますけれども、そういうことになっているということでございます。 ○議長(馬場繁)  21番盛議員。 ◆21番(盛泰子)  今、部長がさらっと値上げの動きというふうにおっしゃいましたけれども、ちょっとそこに入るまでに、もう一回モニターをお願いします。    〔資料を示す〕 これはリムジンタクシーが運行を始めたときの佐賀新聞の記事、図書館にレファレンスして出してきていただいたものですけれども、そのときどういうふうに説明されているかというと、空港と伊万里市、有田町、柳川市など観光地を結ぶということで、イの一番に伊万里市が挙がってきているんですね。そして、距離に応じて運賃を数段階に設定とあります。当時担当であった県の空港・交通課は、東京・大阪事務所に有田・伊万里方面への交通機関の問合せもあると話しているというふうに書かれています。そうすると、最初の目的、ありようからすると、大分今かけ離れてきているんだなということが1つ見て取れますよね。 それで、部長がちょっとおっしゃいましたけれども、値上げの件ですね。実はこれは私がこの料金のいびつさを県に問い合わせてくださいと言って、県に問い合わせた結果、向こうからそういう話があったということだというふうに思うんですけれども、先ほどの佐賀新聞の記事のときに言いませんでしたけれども、これは活性化推進協議会が運営している事業だから、その活性化推進協議会の総会でやりましょうということが決まって毎年なされてきたわけですよね。東嶋部長も課長のときにその協議会の場で伊万里市への運行はどうなっているんですかというふうに御質問された。それを私は傍聴して拝見もしていました。 そういうような中で、今年度は総会はなされていないわけでしょう。しかも、文書での開催になりましたから、そのときの資料を頂いて見ましたけれども、そこには値上げのことは一切書かれていない。そういうような、私は利用者にとってこれは不利益になることなんだから、それを総会にもかけずにすることにはとても違和感があります。それから、もし値上げするとしても、それはもちろん総会で決定した後、値上げするとしても、周知期間というのは必ず取るべき問題ではないかなというふうに思うんですよね。このことに関して、あの活性化推進協議会にも出席して発言したことがあられる東嶋部長としては、どのように考えられますか。 ○議長(馬場繁)  総合政策部長。 ◎総合政策部長(東嶋陽一)  リムジンタクシーの料金の改定の件でございます。 先ほど私も少し申し上げましたように、このリムジンタクシーの制度が創設されてから15年が経過している状況にある中で、これまで据え置きだったわけです。そういう中で、種々の状況の変化、タクシー業界を取り巻く状況の変化であるとか、リムジンタクシーのエリア拡充に伴う事業費の増加が続いたということで、県やタクシー事業者の負担増が続いたために、本年の4月1日、来月から利用料金の改定が行われることとなっております。 この件についての市としての考え方ということですけれども、確かに議員おっしゃるように、先ほどの資料から拝見しますと、活性化推進協議会の総会の中での議決事項であったんだろうというふうに思いますけれども、今回、御案内のとおり書面での総会開催になっていて、私どもが知る範囲では、具体的にそこまでの協議がなかったというところでございます。 それで、県とすれば、今後の運営について新年度に当たって方向性をある程度決めて、市町への連絡ということになっているんだろうと思いますけれども、議員御指摘のとおり、私どもも構成員のメンバーの一員であるわけですから、関係のところには事前の打診というような御配慮もいただければよかったのかなというふうに思っています。 ○議長(馬場繁)  21番盛議員。 ◆21番(盛泰子)  もしかすると、伊万里市には今来ていないので、伊万里市に対してはそういうことが事前に伝わっていなかったのかもしれないというふうに思わないでもなかったですけれども、実は、実際にこのタクシーを行っているところの自治体に電話をして、値上げということはこちらからは言わずに、幾らかかるんでしょうかと利用者の一人としてお聞きをしました。そしたら、値上げが予定されているというふうに明確に答えられたところはなかったですね。ですから、このような状況はやっぱりあるべきではないというふうに思いますし、実はこのリムジンタクシーについては、議員との意見交換会の中でも市民の方から、なぜ伊万里には来ていないんだということが出された内容でもあるんですね。 それで、最後はぜひ市長に答弁をいただきたいと思いますが、モニターお願いします。    〔資料を示す〕 これは前にも使ったものでございますが、私が作りました。例えば、今コロナで東京に行くというのはなかなかない状況にありますけれども、コロナが収まったらまたそういうことが復活してくるわけですから、東京で夕方まで仕事をして、羽田で乗る飛行機が19時だったとします。そしたら福岡空港に着くのは21時になりますので、伊万里号の最終便には残念ながら間に合いません。それから、ぜひ筑肥線を使いましょうと、私もぜひそうありたいと思っていますが、唐津経由で帰るためには、18時44分が最終ですからこれにも間に合いません。そして、有田経由で帰ろうとしても、23時33分ですからこれにも間に合わないという状況にあります。 一方、佐賀空港を使うということになれば、最終が19時30分までありますので、空港に21時30分に着いて、もちろんマイカーをそこに置いておけばそれで帰れますけれども、公共交通機関のようなもので帰ろうとした場合には、リムジンタクシーがあればその日のうちに伊万里まで帰ってこられるという状況が見て取れるわけですね。 今回の値上げについては、県のホームページにしれっと載っていますね。今幾らのところが幾らになると。例えば、1,200円のところ、1,500円のところ、それから2,000円のところが3,000円になるというのが何か所もあります。やはり値上げの幅というのはとても大きいというふうに思いますし、この県の一方的なやり方というのが今見えてきているわけですね。 もう一つ私が懸念するのは、今回、九州新幹線が一部開業することになると、首都圏から九州の西のほうに来ようとすると、どちらかというと長崎空港を使ったほうが便利になる、そこから佐賀県にぜひ入っていただきたいですけれども、そうなったときにでも長崎空港経由という方が増えてくるのではないかと。やっぱり佐賀空港を造った以上は、それがより利用者が多くなって活性化するために、この九州佐賀国際空港活性化推進協議会というのがつくられているわけですよね。それについては、市長も前、産業部長時代だった頃に関わっていらっしゃるから十分分かっていらっしゃると思います。 そこで、リムジンタクシーについては、確かにドライバーの数が今少ないからとか、そういう事情があるのも十分分かります。ですから、リムジンタクシーが伊万里に来るのがもちろん一番望ましいんだけれども、もしそれが難しい、ほかの市町に対してのタクシーも同じようなことが少し見えてきているようにも聞いています。ですから、市長にぜひ期待するのは、この九州佐賀国際空港活性化推進協議会の名にふさわしいような協議がここであるようにしていただく姿、それを伊万里市から積極的に問題提起をしていっていただきたい。 私も5回ぐらい傍聴しましたかね、大抵の場合は県からの提案事項を特に質疑もなく了解するというような状況でした。その中で、伊万里市からしっかり発言をしてくださったのが東嶋課長と、あと山口宇作課長でしたね。ぜひ伊万里市から積極的に問題提起をして、よりよい佐賀空港活性化の在り方を提案していっていただきたいと思いますけれども、市長いかがでしょうか。 ○議長(馬場繁)  市長。 ◎市長(深浦弘信)  先ほど紹介がありましたように、私も産業部長のときに関わった記憶はあります。 2年前にも一般質問のときにあったんですけれども、タクシー事業者の経営につながる問題だというふうなことで、リムジンタクシー運行を関係機関に働きかける場合は、一定の需要が見込めることも必要だろうというふうなことでこれまでも検討してきたと。また、2018年までですか、佐賀空港の利用も非常に増えて、便数も増えてきたというふうな状態があったのは私も分かります。 現在、便数が非常に減っているというふうな中ではありますけれども、今後コロナ禍が済んだ場合、アフターコロナを見据えた形での考えを持つべきだろうと思っております。リムジンタクシーが無理であれば、ほかの代替手段、レンタカー──ちょっと思うんですけれども、伊万里と佐賀空港、両方に存在するようなレンタカー会社とか、そういうのをやっていただければ乗り捨てができるとか、そういうふうなのはやりやすいんじゃないかと思うんですけれども、そういうのをちょっと今思いついただけですから、何とも言えませんけれども、乗り捨てができるような形のものとか、そういうのも検討できれば方法はあるんじゃないかと思っています。 やはり佐賀空港、それから福岡空港、長崎空港、ほとんど伊万里から行くときには時間的には一緒なんですよね。その中での駐車料金の問題とか、いろいろありますけれども、一つの佐賀空港の活性化というのは、佐賀県にとっても、また伊万里にとっても必要なことだと思います。そういう面では、アクセスについて考えていく必要はあるだろうと思っております。 ○議長(馬場繁)  21番盛議員。 ◆21番(盛泰子)  私も全く同じことをかつて提案したことがあります。レンタカーについては、佐賀空港から来る分は基本的に1,000円で1台お借りすることができる。1人だったら何とかとか条件はあるんですけれどもね。それを逆に、こちらから行く場合にもそれが使えるようにするとか、やっぱりほかにもいろんな方法があるだろうからこそ、皆さんの意見をしっかり出していただいて、耕して考えていかないと、私はこの一方的な値上げのことを聞いたときに県の暴挙だというふうに思ったんですけれども、こういうことが今後ないように、しっかり発言する場では発言をしていっていただきたいというふうに思います。 以上で質問を終わります。 ○議長(馬場繁)  以上で21番盛議員の一般質問を終わります。 ここで10分間をめどにしばらく休憩いたします。               (午後1時27分 休憩)               (午後1時40分 再開) ○議長(馬場繁)  会議を再開いたします。 引き続き、一般市政に対する質問を行います。3番加藤議員。 ◆3番(加藤奈津実) (登壇) 皆さんこんにちは。いまり新風会の加藤です。初日、最後の質問となりました。 私は今回、伊万里市におけるシティプロモーションデジタル活用について質問させていただきます。 シティプロモーション、直訳すると、まちの販売促進でしょうか。昨年4月に行われた機構改革により市の組織・機構の抜本的な改革が行われ、企業誘致や観光振興、情報政策などを横断的に推進することを目的として総合政策部が新設されました。そして、その中に以前の情報広報課から切り離して新たにシティプロモーション推進室が設置され、1年前の3月2日、市長の提案理由説明の中にはシティプロモーションという言葉が5回も登場しており、様々な市政運営の中でも特にここに力を注いでいきたいという市長の熱意が感じられました。 さて、そのシティプロモーション推進室が設置され、はや1年が経過したわけですが、この1年、誰もが予想だにしない1年であったことは言うまでもありません。3月2日に令和2年度はこれを推し進めていくとおっしゃった市長の思い、職員の皆さんの提案や企画、それらが思うように進まず、方向転換を余儀なくされたり、新たな発想が必要であったり、試行錯誤の1年だったことでしょう。苦しい1年ではありましたが、日本全国、世界中が窮地に陥ったことで見えてきた課題、今だからこそできることもあったはずだと感じています。 つい先日発行された広報伊万里3月号において、「『シティプロモーション』を推進します」と5ページもの特集が組まれていることからも、令和2年度に引き続き、新年度もさらにここに力を入れていかれることと思います。 しかしながら、市民には、いまいちシティプロモーションというものが伝わっていないような気もしているのが正直なところです。もちろん、それを伝えるための広報紙での特集であったとは思いますが、まずは、その認識を深めるため、また再確認も兼ねて、伊万里市におけるシティプロモーションの定義と目的についてお伺いして、壇上からの質問とさせていただきます。 ○議長(馬場繁)  総合政策部長。 ◎総合政策部長(東嶋陽一) (登壇) 今、御質問いただきました伊万里市におけるシティプロモーションの定義と目的についてということでお答えをいたします。 まず、定義についてでございますが、本市における地方創生の取組方針を定めた第2期伊万里市まち・ひと・しごと創生総合戦略では、新たにシティプロモーションとSDGsの2つの重点ポイントを加えて、各種施策に取り組むことといたしております。 御質問のシティプロモーションにつきましては、現在2つの方向性を持って取り組んでいるところでございまして、1つ目は市民や市内企業などに対するもので、どちらかといえば内向きの取組ということになります。 これは伊万里市に関わる全ての人や企業、団体等が伊万里市のことを知って愛着心を持つことで、観光や企業立地、就労、移住など、あらゆる面で選ばれるまちになるために、できることを考え、実行する取組全体のことであると捉えているところでございます。つまりは、様々な場合において伊万里を選んでもらうために、市民の皆様をはじめいろいろな方に、まずは伊万里のことを知ってもらって、自分にできる範囲で伊万里のことを様々な手段により周りに知らせるという取組を、本市のシティプロモーションの大きな柱と位置づけているところでございます。もちろん、人や団体によって取組も規模は当然異なりまして、例えば、家庭においては子どもや孫が将来、伊万里に残ってくれるようにと願いながら伊万里のよさを伝えることも、一つのシティプロモーションであろうと思いますし、例えば、企業等におかれては、営業活動やSNSなどを通して、日本中、そして海外にも本市のよさを積極的に発信していただくこともシティプロモーションと言えると思います。 もう一つの方向性は、対外的な情報発信ということになります。 これはターゲットを絞り込んで、直接、市外や国内、海外の人々に伊万里のよさをアピールすることでございまして、従来から取り組んできたPR活動とも捉えることができますが、今日の情報化社会の中で、デジタルツールを最大限に駆使した効果的な情報発信の方法を用いて取り組んでいかなければならないと考えているところでございます。 次に、目的でございます。 本市のシティプロモーションの目的については、先ほど申しました一人一人、一つ一つの行動により、伊万里への思いが人から人へとつながっていくことを期待しているところでございます。例えば、伊万里はこういうところがいいとか、伊万里は何か動きがあると思い行動する人が増えると、またそこから、さらに思いがつながって広がっていくことになります。 先ほど御説明いたしました、ターゲットを絞り込む、つまりマーケティングを行いながら、市民の方を中心に思いを広げていただく、つまりイノベーションを起こすこと、この考えを本市のシティプロモーションにも応用していきたいというふうに考えております。 こうした思いと行動の広がりが、内側からも、そして外側からも、あらゆる面で「いまりで、決まり!」と選ばれる伊万里市をつくることとなり、このことこそが伊万里市においてシティプロモーションを推進することの目的であると位置づけているところでございます。 ○議長(馬場繁)  3番加藤議員。 ◆3番(加藤奈津実)  人から人へ思いが伝わっていくこと、そして行動する人が広がっていくこと、そうなると、まち全体の雰囲気がですね、伊万里を愛して、伊万里を何とかしなきゃいけないなという空気感が出てくればいいなと私も思うところです。 それでは、シティプロモーション推進室設置から1年が経過したわけですけれども、冒頭申しましたとおり、当初とは全く違う1年であったことと思います。そのような予想外の1年ではありましたが、職員の皆さん一丸となってコロナに立ち向かい、今できることを模索された1年だったことと思います。そこで、この1年行ってきたシティプロモーションの取組と成果についてお伺いできますでしょうか。 ○議長(馬場繁)  総合政策部長。 ◎総合政策部長(東嶋陽一)  御案内のとおり、今年度は推進の初年度ということもあり、また、新型コロナウイルス感染症の思わぬ流行により対外的な活動が制限されたため、主に行政内部の下地づくりと、市民の皆様に伊万里を知ってもらい、郷土愛を醸成するための事業、そして令和3度以降の準備に取り組んだ年となりました。 まず、シティプロモーションを推進していくために、地域資源、郷土愛、コミュニケーション、発信力、人材、5つ申し上げましたが、この5つの柱を立てて取組の中心に置いているところでございます。中でも、情報の発信力につきましては幾つか新しい試みもございましたので、御紹介をしたいと思います。 1つ目は、市の職員向けの研修でございます。例えば、メディアとの関わりやSNSの活用など、行政内部の発信方法について見直すと同時に、シティプロモーションの考え方や重要性についての研修会や説明会を行ったところでございます。全庁的に情報発信の重要性が改めて共有されたことは、あらゆる手法を使って、より確実に情報を届けるという市民サービスの質の向上につながっていくものと思っております。 2つ目は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大を受けて、臨時休校となった小・中学校、義務教育学校の児童生徒のために制作した伊万里版教育テレビ「いまりっ子応援プログラム」です。この取組やその内容等、制作過程におけるケーブルテレビなどとの連携体制が高く評価をされまして、県の広報コンクールの広報企画部門で最優秀賞を頂きました。 3つ目は、新型コロナウイルス感染症の経済対策である国の特別定額給付金の申請書の書き方についての説明動画の配信です。この動画は1か月で約2,500回という再生回数を記録したところでございます。一見、直接的に市の様子であるとか、PRに結びつくものではございませんけれども、いずれの取組にいたしましても、市民に対して情報を届けるために部署を越えて連携し、できる限りのことに取り組んだ成果でございまして、これらについても市民の皆様に市の取組を知ってもらうという点でシティプロモーションの成果の一つということができるというふうに捉えております。 次に、子どもたちの素直な意識を調査して経年的に数値化し分析するために、市内の小学校と義務教育学校5年生及び中学校2年生と義務教育学校8年生に対して郷土愛などを尋ねるアンケート調査を行いました。この結果、子ども目線での伊万里市像を把握することができ、同時に子どもに対する郷土愛の醸成の必要性を強く感じることができました。子どもたちにとっては、市から直接調査のお願いをすることで伊万里について少しでも考えてもらうきっかけになったというふうに考えております。 さらに、今後のシティプロモーションを広く推進していく上で、誰もが使える市のキャッチコピーを公募いたしまして、今年1月に「いまりで、決まり!」を発表いたしました。この募集では、市内はもちろんですが、北海道から沖縄まで日本全国から1,009件もの応募がございました。汎用性が高く、使いやすいキャッチコピーが誕生したことはもちろん一つの成果でございますが、応募に当たって1,000人を超える方が伊万里市に関心を持ち、伊万里市のことを知ろうとしていただいたこと自体が、シティプロモーションの大きな成果になったものと捉えているところでございます。 以上です。 ○議長(馬場繁)  3番加藤議員。 ◆3番(加藤奈津実)  本当にこの1年、何ができるかと模索されたことが非常によく伝わってくる内容だと思います。 市役所の部署間を見てみますと、なかなか横断的な協力体制というのがしづらい、できていないのかなと思う部分がありましたが、今回、総合政策部内にシティプロモーション推進室が設置されたことで、そういった協力体制ができるような環境が整ったのなら、それだけも大きな成果だなと感じるところです。 また、キャッチコピーについても、1,000通以上応募があって、やはり伊万里のことを外の方が知って、どういったものがふさわしいかとすごく考えられてつくられたと思いますので、本当にPRになったと思います。私もキャッチコピーはできる限り頻繋に使っていきたいし、市の職員の方々にも使っていただきたいなと思うところですが、ちょっと部長とお話ししたときに、当初予算は全てキャッチコピーに絡めて提案してくださればよかったのにというお話をして、しまったという顔をされましたが、すごく汎用性が高いキャッチコピーを選ばれたと思うんですね。観光なら「いまりで、決まり!」と観光施策にも使えますし、食事をするなら「いまりで、決まり!」と商店街の活性化にも使えますし、本当に何にでも使えるキャッチコピーだと思いますので、積極的にみんなで利用していきたいなと思っております。 このコロナ禍で、私たち議員も市内を歩いて市民の方とお話しすることが仕事の一つでもありますので、それがなかなか頻繋に出歩くこともできず、お会いするのもためらわれる状況で、しかし、だからといって何もせずに家に閉じ籠もっているわけにはいきませんので、議員それぞれが市民のために何かできないかと頭を悩ませた1年だったと思います。 さて、ここからは2年目に入るシティプロモーション推進の新たな展開についてお伺いしていきます。 まず、令和3年度当初予算に提案されているシティプロモーション推進事業について、一つ一つお伺いしたいと思います。 先日の議案質疑でも複数の議員からたくさん質問があっておりましたデジタルマーケティングについて。 ちょっと今から私がしゃべることを聞いてみてください。 デジタルマーケティングとは、オンライン上で展開するプロモーション活動であり、セグメンテーションを行い、ターゲティングと自社のポジショニングを明確化した上で、流通チャネルの検討や訴求力のあるプロダクトの開発が必要不可欠である。 どうでしょう、ちょっと何を言っているか分かんないですよね。市長は分かられるかもしれないです。昨今、GIGAスクール構想しかり、SDGsしかり、言葉を聞いただけで、理解する前に耳を塞いで遮断したくなってしまうようなくらい横文字が飛び交っている世の中です。 令和3年度当初予算でも、今回、私が質問するデジタルマーケティングやDX、デジタルトランスフォーメーションといった聞き慣れない言葉が散見しており、一瞬脳が停止してしまいそうになりますけれども、きちんと理解してかみ砕くと、何もそんなに大したことを言っているわけではありません。どうもデジタル関係に詳しい方は、わざと難しい言葉を使っているんじゃないかなと思う節がありますけれども、今回の私の一般質問の目的の一つに、分かりにくい用語を分かりやすく説明して、ここにいる議員全員が理解した上で市民にきちんと説明できることがあります。なので、この一般質問を聞く人がぽかんとするような説明では困ってしまいます。ですので、私も極力簡単で分かりやすい言葉で話したいと思いますので、御答弁いただく部長と市長にも、できる限り横文字や専門用語は少なめでお願いいたしたいと思っております。 さて、私がさっきしゃべった訳の分からない説明ですけれども、それは議案質疑の折に東嶋総合政策部長が非常に分かりやすく説明してくださいました。デジタルマーケティングとは、情報発信が多様化する今日において、届けたい相手に届けたい情報を的確に届け、こちらが望む行動を取ってもらおうという情報発信の戦略のことですね。もっと分かりやすく言うと、以前はテレビCMや新聞広告ぐらいしか商品の宣伝方法というのはなくて、どちらかというと宣伝したい人が宣伝したいものの情報を、ある程度流す時間は絞ってあったかもしれませんけれども、ほぼ一方的に発信していたわけです。それが、インターネットの発達と1人1台スマホ時代に突入したことで、誰がどのような情報を取得したのかを知ることができるようになりました。皆さんもネットショッピングなんかで、例えば、カニのお取り寄せを検索したら、その後しばらくずっとカニの広告が出てくるとか、小説を買ったら同じ作家さんの違う本をお勧めされるとかした経験はありませんでしょうか。それはなぜかというと、これを検索した人は、きっとこれも好きだろうと発信者側が予測、分析して広告を出しているわけです。 そのように、ネット検索や訪問したページなどの履歴を分析して、ターゲットとなる人の興味がありそうな情報を届けて、商品の購入であるとか、本市に旅行に来てもらうとか、こちらが望む行動につながるのが、デジタルマーケティングの基本だと思います。 議案質疑を御覧になっていない方のために、部長がおっしゃったことを、いま一度まとめさせていただきますが、デジタルマーケティングを推し進めるに当たって、慶應義塾大学のSFC研究所──ここは最先端の研究を行い、その研究成果を還元して社会に寄与することを目的としていますが、その研究所内において、さらにデジタルマーケティングを活用して、人口減少時代の地域デザインに資することを目的とする地域デザイン・ラボと連携をして、地域課題の抽出、計画的な情報発信のノウハウを得ることによって、観光客の誘客、関係人口の創出、移住・定住促進につなげたいということでした。 また、月1回のオンライン会議や年2回程度の講演やワークショップなども考えているとの御答弁で、このラボと連携することになったのは、職員研修において市の職員さんが先方との御縁をつなぎ、実現したというお話でした。 現在、どこの自治体もインターネットを活用した情報発信の必要性を強く感じて試行錯誤しており、本市も例外ではないと思いますが、これは職員力のみではその方法は見いだせないものだったのでしょうか。この外部団体と連携する意義と具体的にどのように進めていかれるのか、お伺いできますでしょうか。 ○議長(馬場繁)  総合政策部長。 ◎総合政策部長(東嶋陽一)  今、デジタルマーケティングについて、改めて分かりやすく御解説をいただいたところですけれども、内容については議員御案内のとおりでございまして、このデジタルマーケティングとは、今まで従来型であれば、一方的に行政から情報を発信していたわけですけれども、そうではなくて、ウェブ上のデータが蓄積されたもの、それをどう分析をして効果的に発信していくのかというところが、やっぱりポイントだというふうに思います。こうしたデジタルマーケティングと呼ばれる手法は、今日の経済活動において、そして自治体のプロモーション活動において欠かすことができないものとなっていることも事実だと思います。 そこで、御質問にありましたデジタルマーケティングの充実を図るための体制とか人的なものですけれども、これにつきましては、データの分析や戦略の確立と実行、その後の経年的な検証など、特に今回、私どもが行う段階、事業の立ち上げ時には高度な専門的な知識と豊富な人脈を必要といたします。さらには、市の内部だけではなくて、外からの視点を継続的に導入した事業展開が望まれるところでもございます。 そこで、さっき御案内いただきましたように、デジタルマーケティングの最先端事例についての調査分析を行っている慶應義塾大学SFC研究所の地域デザイン・ラボ、そして、地方創生において新しいビジネスを生み出す1万人もの人材を抱えておられる一般社団法人INSPIREと本市の三者による連携のための覚書を締結することといたしておりまして、その覚書に基づいて本市のデジタルマーケティングを進めていきたいというふうに考えております。 この三者連携による、まず第一歩の取組といたしましては、先ほど御案内いただいたように、市職員はもとより市民の皆様や市内の企業、団体などを対象としたワークショップやセミナーなどを予定しておりまして、こうした取組により、行政だけではなくて市内の企業、団体等にも新しい風を送り込むことができて、情報の発信力や発想力そのものの強化にもつながっていくものというふうに期待をしているところでございます。 ○議長(馬場繁)  3番加藤議員。 ◆3番(加藤奈津実)  日本全国、どこの自治体も情報発信に苦慮する中、こうして職員がつないだ御縁によって一足先を行く連携ができるということは、非常に期待が大きいものだと思います。これから広がっていく事業だと思いますので、途中経過や1年後の成果を楽しみにしたいと思いますが、これはきっと1年で結果が出るものではないと思います。この1年でノウハウを得て、理解を深め、伊万里市としてPRすべき層やもの、また、その方法を一緒に明確化していかれることだと思いますけれども、この事業は単年度に限らず、今後、二、三年後の展望までお持ちでしょうか、続いていくものか、お伺いできますか。 ○議長(馬場繁)  総合政策部長。 ◎総合政策部長(東嶋陽一)  御指摘のとおり、単年度で成果が出るものではないと思います。まずは、そのデジタルマーケティングとは何ぞやというところから始まっていきますから、そういう意味では1年目は周知ということになって、しかし、こういう専門的な方にお願いして分析もしていただくことになりますから、そこでの分析は当然蓄積をされます。問題はその後で、2年目以降、そこをどう使っていくのかということになってまいりますので、そこは今後も継続的にやっていきたいと思います。 以上です。 ○議長(馬場繁)  3番加藤議員。 ◆3番(加藤奈津実)  今年度だけでなくて、2年、3年後の広がりに期待したいと思います。 次に、LINE公式アカウントの活用についてお伺いいたします。 本年2月5日より、伊万里市のLINE公式アカウントの運用が開始されましたが、皆さんお友だち登録はお済みでしょうか、どうでしょうか。ここで取りあえずもちろんとうなずいておいて、実はまだという方は、私の質問の後にすぐ登録していただきたいと思いますけれども、LINEのホーム画面で伊万里市と検索したら、公式アカウントの欄に出てまいります。私も西田議員のフェイスブックの投稿で知って、すぐに登録をいたしましたが、これはなかなか頑張っていらっしゃるなと見ていて思ったところです。 LINEのトーク画面には分かりやすいメニューのアイコンが出てきて、ここはいろいろ変えられるのだと思いますけれども、今は新型コロナウイルスについてと「いまりで、決まり!」のキャッチコピー、ふるさと納税、ごみ出しやよくある質問などのリンクにすぐにつながるようになっています。 私、県内全ての市町の公式アカウントと友だち登録をしてみたのですが、10市中8つの市、10町中3つの町で公式アカウントが運用されていました。その伊万里市を含む11の市町の中で分かりやすいメニューがあるのが半分の6つの市町、それらを見比べると、これは欲目でも忖度でもなんでもないんですけれども、伊万里市のLINEアカウントが一番いいんじゃないかなと感じたところです。取りあえず運用を開始してみたというわけではなく、練りに練って世に放たれたアカウントだなということがすごくよく分かります。 私、2月8日に登録したのですが、2月18日の大雪の日に市民図書館が臨時休館するお知らせや、3月4日に市内でコロナウイルスの感染者が確認された連絡などが届きました。これは災害時の警報発令時や避難場所の通知など、今後さらに活用されていくんだろうなということを感じることができました。 今回の当初予算では、シティプロモーション推進事業の中の委託料に、この公式アカウントの充実として約22万円が提案されております。伊万里市としてこのLINE公式アカウントをどのような目的を持って運用されていくのか、位置づけであるとか、どういった姿を目標とされているのかについてお伺いできますでしょうか。 ○議長(馬場繁)  総合政策部長。 ◎総合政策部長(東嶋陽一)  御案内いただきました、先月から運用を開始しておりますLINE公式アカウントの将来展望についてということでお答えをいたします。 多くの方がスマートフォンを利用し、日常の連絡手段としてLINEというアプリケーションを活用されているかと思いますが、このLINEのほかのSNSとは違う最大の利点として、必要なときに必要な人に必要な情報を届けることができるという機能が付加されていることが挙げられます。 本市のLINE公式アカウントでは、行政情報の重要事項、例えば、先ほど御案内いただいた新型コロナウイルス感染症に関することなどは、LINE上の友だちとして伊万里市からの情報を受け取ることを希望していただいた全ての方に配信をしております。 一方で、例えば、イベント情報は必要だが、子育ての情報は必要ないという方がおられれば、この方には受信設定をすることで子育ての情報は届かずに、イベント情報だけが都度届くことになります。自分の必要とする情報を自分が選択して受け取ることができるというふうなシステムになっております。 なお、参考までに、本日現在で612人のお友だち申請、登録が行われておりますので、なお、今後も拡大するところを期待するところでございます。 それから、今後につきましては、このLINE公式アカウントについては常に検証を行いながら運用していくことといたしておりまして、友だちの登録数や閲覧の傾向などを分析いたしまして、まずは今の、そこのLINEの友だちになっていただくとリッチメニューということで、さっきおっしゃったアイコンが並んでいるわけですが、ここにはまだ未供用の部分の道路の損傷状況とかいうところも追って供用開始するようにしておりますので、例えば、そうしたものであるとか、チャットポットと申しまして、LINEアプリ上で市の手続等について機械的に質問、回答ができる方法、導入するかどうかは都度判断していく必要がありますが、こうしたものとか、先ほど新型コロナウイルスのワクチン接種の件でも少し御案内がありましたけれども、各種申請における予約システムなどにも活用できるということにもなっておりますので、こうした活用について他の自治体などの公式アカウントの動向なども参考にしながら、皆様に必要とされるものにしていきたいと考えているところでございますので、まずは皆様には御登録をいただきたいというふうに思います。 ○議長(馬場繁)  3番加藤議員。 ◆3番(加藤奈津実)  今、部長から御紹介があった道路の損傷箇所の報告ですけれども、これは議員の中からも、LINEではなくて、こういう市民からの通報システムがあったらいいよねという話は今までも出ていたことと思います。今回まさに、あったらいいよねをかなえられるシステムだと思っております。 この機能、佐賀県内のほかの市町で組み込んでいるところは今のところありませんでした。全国的に見ると幾つかの自治体で運用を開始しているところはありますけれども、基本的に、LINEは一方的な発信や市のホームページ内にある情報を引き出すための検索的な使い方をしているところがほとんどです。なので、市民側から市に対して情報提供できるということは早急な対応にもつながりますし、行政と市民との距離が縮まることにもなるかなと思っております。 私が日本全部に広げて、いろいろな自治体のLINE公式アカウントを見た中で一番進んでいるなと思ったのは渋谷区でした。渋谷区の公式アカウントでは、情報発信はもちろん、道路や公園の不具合の通報、住民票や納税証明書等の発行をLINEで依頼して、そこでLINEペイで支払いをして自宅に郵送してくれるサービス、パブリックコメントの送信、各種相談の申込みや予約など、できることが非常に充実しています。 この住民票などの発行をLINEペイで支払って郵送してくれるサービスなんかは、開庁時間に市役所に来れない人や体調等の問題で家から出られない人などには本当に助かるシステムかなと思います。ただ、この機能をつけるためには、システムや本人確認など一朝一夕でできるものではないと十分理解しておりますので、即座に対応してくださいということではありませんけれども、きっとそう遠くない未来に、マイナンバーカードとスマホさえあれば何でもできる世の中になっていくんではないかなと思っておりますので、遅かれ早かれ実装されていくものなのかなとも思っております。 今後、伊万里市のアカウントにも、市民アンケートであるとかパブリックコメントなどもLINE上でできたらいいなとは思いますけれども、今すぐできそうなことで私がやってほしいなと思うのは、アイコンの中に伊万里市の広報へのリンクが入っていたらすごくいいなと思います。市議会だよりも入れてくださいとまでは言いませんが、もし入っていたらうれしいです。これは、そう大変ではないかと思うんですけれども、そういった広報を加えることについて、どうお感じになりますか。 ○議長(馬場繁)  総合政策部長。 ◎総合政策部長(東嶋陽一)  広報伊万里については、今も通常の市の公式ホームページのほうにも掲載しておりますので、一番簡単な方法は、そのLINEのリッチメニューにリンクを貼るという方法だと思います。ほかにもいろいろやりようはあるんだと思いますけれども、ちょっとやり方については検討させていただきたいと思います。 ○議長(馬場繁)  3番加藤議員。 ◆3番(加藤奈津実)  市のホームページにPDFのリンクがありますので、そこと結びつけていただくと、すぐできるかと思うんですけれども、それ以外にちょっといい使い方をしている自治体とかもあったので、質問が終わった後に職員と共有させていただけたらなと思います。 今必要な情報が広報紙には集約されていると思います。マチイロアプリなんかも活用して、すごく若い世代に伝えようとされていることは十分感じておりますけれども、マチイロアプリはアプリのダウンロードが必要ですので、今、LINEアカウントは日本全国で86%ぐらいがダウンロードしているそうです。なので、LINE上にあったら紙離れが進んでいる若い世代も見やすいのかなと思うところなので、ぜひ前向きに御検討いただければと思います。 さて次に、プロモーション動画制作についてですが、これには100万円の予算が計上されております。 昨今、日本全国の自治体ではプロモーション動画ブームが起こっており、年間700本ほどつくられているそうです。つまり、インターネット上には数千本の自治体PR動画があふれているということであり、再生回数が1万回に達したら成功と言われる世界で100万回を達成する自治体も出てきているようです。何をつくってもどこか似ていたりとか、つくるのが難しい世界かなと思うところではありますけれども、大事なのは、ここにしかない伊万里市の魅力を的確に最大限にアピールすることだと思います。その上で重要なのは、誰に何をPRしたいのかということと、動画を制作した先に何を求めるかということだと思います。 例えば、皆さん、「23時の佐賀飯アニメ」という動画を御存じでしょうか。これは何かというと、佐賀県の情報発信プロジェクト「サガプライズ!」の一環として、本年2月15日から深夜23時に10夜連続でツイッター上に公開されたアニメです。この動画、全て1本20秒に満たないんですけれども、とにかく本当においしそうな佐賀の様々な料理、素材のアニメが流れます。そして、なぜ23時に流すかというと、眠気で人が冷静な判断力を失い、ちょうど小腹がすく時間を狙い打ちしているそうです。この第8夜には伊万里牛ハンバーグが登場するんですけれども、鉄板にしたたるソースと肉汁のじゅわっと感が、もう本当にたまらない仕上がりになっています。 そして、このアニメの秀逸なところは、アニメのクオリティーもさることながら、それぞれのアニメにふるさと納税やお取り寄せサイト、現地で食べられるお店へのリンクが一緒にくっついている点です。短くて、でも強く印象に残る動画で訴えかけて、このコロナ禍でもふるさと納税や消費につなげようという思いであるとか、自粛期間が明けたら行って食べたいという旅行のための種まきもされています。このように、目的や意図が明確であればあるほど、何倍もの結果を得る力が動画にはあると思います。 そこでお伺いしたいのは、伊万里市として動画制作の先に何を求めるのか。これは、たくさんの人の目に触れることを目的とすれば、再生回数が重要になってくるでしょうし、動画を制作する過程での市民との協力を重視する場合もあるかと思います。それによって、つくる動画の方向性が大きく違ってくると思うんですけれども、伊万里市として動画制作をする上で何を一番重要視されるのか、理由を含め、お答えいただければと思います。 ○議長(馬場繁)  総合政策部長
    総合政策部長(東嶋陽一)  プロモーション動画を制作するに当たって重視するポイントということでお答えをいたします。 市の紹介という目的の動画につきましては、観光や移住をテーマとしたものは既に制作をいたして保有しておりますので、当然のことながら、今回の動画につきましては、これまでのものとは違ったアプローチが前提となるというふうに考えております。 動画を活用して情報を効果的に発信するためには、1つに、市民や本市に関係する人たち、いわゆる内部の発信熱を上げて、そこから拡散するという郷土愛の醸成という要素。そして2つ目に、多くの人の目に留まり、そこから拡散すること。つまりインターネットを利用した配信も想定しておりますので、ネット上での関心を持ってもらい、評判が高まるような、今風に言えば「バズる」というふうに言うそうですが、こういう要素が重要になるというふうに考えてもおります。その両方を兼ね備え、しかも、長過ぎない動画が望ましいと現段階では考えておりますが、その方向性や手法についてはこれから検討していくことといたしております。 いずれにしましても、伊万里のことが好きで、発信したいという思いをたくさんの人が持てるような動画を制作したいというふうに考えているところです。 以上です。 ○議長(馬場繁)  3番加藤議員。 ◆3番(加藤奈津実)  ぜひバズる動画を期待しております。 この質問をするに当たって部長とお話しした際に、南島原市の動画が面白いよとおっしゃいました。私、それを寝る前に思い出して、もう寝る体勢に入っていたんですけど、開いてみたら、長いとお伺いしていましたが、26分ありますね。26分です、寝る前の。もう寝たいなと思いながら見ましたが、26分、最後まで見ました。あれは見れちゃいますね。なぜかというと、女優の満島ひかりさんを起用しているということが最大の理由かと思いますけれども、程よい力の抜き具合と満島さんを余すことなく使い倒していることで、すばらしい出来になっていると思いました。 それを見てから、自治体の動画をいろいろと、とにかく見まくったんですけれども、あれは面白いし、奥が深い世界だなと思いました。きっと部長をはじめ、シティプロモーション推進室の職員の皆さんもたくさん動画を御覧になっていることと思いますけれども、私が一番好きだったのは、兵庫県伊丹市の「もしも伊丹さんと結婚したら」という動画です。内容まで御説明しようかと思いましたが、ここであまりいろいろ内容を説明してしまうと、これからできる動画に、いろいろと色をつけてしまうことにもなりかねませんので、ちょっと割愛させていただきます。 そのほかにも、制作費が9,500円しかかかっていない長野県小諸市の動画であるとか、独り寂しい食事、孤食を減らそうという兵庫県淡路島の、バーチャル・リアリティーならぬ「あわじ国バーチャン・リアリティ」ですとか、市民との一体感を重視するという点では、埼玉県久喜市の市民1,000人が参加している動画などもありましたので、よろしければ興味がある方は御覧になっていただければと思います。 本当に伊万里を愛する人たちの豊かな想像力で、すごく愛が詰まった動画ができるといいなと願っております。 さて次に、DX、デジタルトランスフォーメーションに入っていきたいと思います。 令和3年度の新規事業として提案されているDX推進事業、デジタルトランスフォーメーション。何のこっちゃ分からない言葉で、耳を覆った方もいらっしゃるんじゃないかなと思いますけれども、トランスフォームとは英語で変化、変形などを指す言葉です。皆さん、「トランスフォーマー」という映像作品やテレビアニメを御存じでしょうか。車やトラックや電車などが突如変形して、ロボット化して戦うというものですけれども、乗り物のロボット変形を想像していただくと、原形がどうなっていたか分からないほどの変化が起きます。つまり何が言いたいかといいますと、デジタルトランスフォーメーションとは、単なるIT化ではなく、デジタル技術を使って、これまで見たこともないような変化を起こすことを指します。 議案質疑の折に、部長はもっと軟らかく、生活の中にデジタル技術を浸透させ、よりよくしていくものだと御説明いただきました。デジタルカメラの例を用いて、さらに分かりやすい御説明もしてくださいました。しかしながら、何だか大層なもので、市民にはまだまだ縁遠いような印象もあると感じています。そこで、伊万里市が目指すDX、デジタルトランスフォーメーションの方向性についてどのように進めていかれるか、お伺いいたします。 ○議長(馬場繁)  総合政策部長。 ◎総合政策部長(東嶋陽一)  今、議員からデジタルトランスフォーメーションについて御紹介があったことについて、私がここで説明をすると、かなり硬い話になってしまうと思いますけれども、この点、御容赦をいただきたいと思います。 このデジタルトランスフォーメーション、DXにつきましては、市が目指す方向性として、これは議案質疑でも申し上げましたとおり、大きく2つございます。 1つは、自治体デジタルトランスフォーメーションでありまして、例えば、市民の方が市役所へ出かけて行う必要がある行政手続をパソコンやスマートフォンで行うことができるようにオンライン化をすることというのが一番簡単な理解かと思います。また、市役所へ出かける必要がなくなることによって、自分の時間に合わせて手続をすることができるということで、窓口での待ち時間も解消され、市民サービスの向上にもつながっていきます。 そのほか、RPAというふうに呼ばれるシステムがありますけれども、例えば、単なる数値の入力作業などは、デジタル技術によって自動で機械に作業をさせることにより、市役所の内部事務を効率化することで、限られた職員力をその入力結果に基づく判定など職員の知識と権限を持って行うべき業務に割り振ることができるようになる。住民サービスの向上が期待されます。これはこの間も申し上げたとおりであります。これらの行政事務のデジタル化を進めることにより、多くの市民の皆様が住民サービスの向上を感じることができる姿を目指していきたいというふうに考えております。 そしてもう一つは、産業のデジタルトランスフォーメーションです。 具体的なデジタルトランスフォーメーションの実現には、それぞれの事業者の方々が、それぞれの事業の中でデジタル化による変革を考えていくことが必要です。それぞれの事業者がデジタルトランスフォーメーションに取り組むことができて、新たな製品、サービスを生み出し、生産性の向上やコスト削減等の変革を進め、業務の効率化がなされることによって、市内の事業者が企業間競争に生き残る姿を目指したいというふうに考えております。 硬く申し上げましたけれども、つまり、企業の方が自らの生産活動において何らかの変革をしようというふうなことを、例えば、コンサルティング等の支援を受けて企画をする、そして、そのツールの一つとしてデジタル技術を使っていこうというふうに理解をすれば、ちょっと逆になったような感じになりますけれども、これがDXの分かりやすい理解だというふうに思います。 そういうことで、事業者の方々に対しましては、それぞれの事業の課題をデジタル技術によって解決することができるように、セミナーの開催や様々なメンバーによる検討の機会を設けるとともに、佐賀県の専門機関である産業スマート化センターの御利用も促進しながら、単なる業務のICT化だけではなくて、業務変革のためのコンサルティングなど、この産業DXに私どもも一緒になって取り組ませていただきたいというふうに考えております。 ○議長(馬場繁)  3番加藤議員。 ◆3番(加藤奈津実)  市役所のDX化でいうと、先ほど盛議員から質問があった窓口でのキャッシュレス化も一つのDXだと思います。 また、部長がおっしゃったように、最初から物すごいことをしようと身構えるのではなくて、大体デジタル化をする目的が業務効率化であったり、人件費の削減であったりすると思うんですけれども、取りあえずちょっと取り入れてみるで私もいいと思います。その取り入れてみた結果、思わぬ波及効果が広がることもあるわけです。 DXは、今、突然始まったわけではなくて、私たちの身の回りには以前からDXと思わしきものはたくさん生まれています。例えば、銀行のATM、私が物心ついたときには既にあったと思うんですけれども、もちろん昔はなかったです。ATMが開発された目的は、預金業務も合理化──業務効率化ですね、だったそうですけれども、ATMを導入したことにより、日常において簡易な作業はお客様自身にしていただくようになり、それが人件費の削減にもつながったと思いますし、時間外対応も可能になってサービスの向上化にもつながったと思います。そして、さらなる利便性を追及してネットバンキングが生まれるきっかけにもなったかもしれません。 これも一つのDXと言えると思うのですけれども、大きな絵図を描かなくとも、取りあえず入れてみることで見えてくるものや広がる世界はたくさんあると思います。ですので、まずは今年度、産業・商工業分野との方々と共に知見を深め、何ができるか模索していかれると思いますので、最初から物すごい革命を起こそうとせずとも、まず小さなことから変えてみましょう、始めてみましょうと市内企業の皆さんに伝えていただけたらなと思います。 さて、シティプロモーションもデジタルトランスフォーメーションも、行政だけで何かすればいい、何かができるというものではなく、最も重要で必要不可欠なことは市民参画、市民との協働だと考えます。私、シティプロモーションについて知れば知るほど、これはまちづくり、人づくりとイコールであると強く感じています。 昨年6月にまちづくり調査特別委員会が設置され、昨日、ちょうど最後の委員会を終えました。私たちも今年度は外ではなく内部を知る期間にしようと、前田久年委員長をはじめ、委員全員で市内13地区全てのコミュニティセンターを回り、まちづくりについて意見交換をしてまいりました。その成果については最終日に委員長から報告がございますけれども、13地区を委員全員と一緒に回れたことが本当によかったと感じています。まちづくり課の力武課長と木寺副課長も全て一緒に回ってくださいましたが、それぞれの地域が抱える課題や思い、現場の生の声を聞くことができました。まさにこの1年、特別委員会の活動は、市民、議員、行政が一体となって、まちづくりについて、どがんかせんばいかんという思いを共有できた時間だったと思います。 シティプロモーションで一番大切なのは何かを考えたとき、今月の広報伊万里の特集ページを見て、本当にここに集約されているなと思いました。この特集ページの「これが私の"プロモーション"」、「あなたにとって、『シティプロモーション』をひと言で表してください。」という質問に、市民の方の答えで、LIB COFFEE IMARIの森永さんは「身の回りにあるものを愛する」、GUESTHOUSE Ne doco?の石黒さんは「まずは、なんでもやってみる」、そして株式会社早田の早田さんは、「伊万里には、自分の知らないいいところがたくさんある」と答えていらっしゃいます。本当にこれがシティプロモーションの全てではないかなと思います。 議会で市民との意見交換会をした際、市民の皆さんの要望が一番強いなと私が感じたのは企業誘致と少子化対策でした。若い人が伊万里に居着かない、出ていってしまう、何とか住みたくなるまち伊万里に、選ばれるまち伊万里に、そうおっしゃる方がたくさんいらっしゃいました。そんな中、自分たち大人が、ここには何もないと日常的に言っているから子どもたちが地域から出ていくんだ、もっと自分たちが伊万里のよさを知って伝えていかなければと気づいた方がいらっしゃいました。 シティプロモーションは、伊万里に住む全ての市民が伊万里を愛することであり、それは少子化対策、企業誘致、観光客の誘客など全てに通じることです。それを市民の皆さん全員に分かっていただきたいと思います。子どもたちの前で、友だちの前で、出かけた先で、伊万里っていいところだよと一言言うことが一番のシティプロモーションであり、伊万里が未来永劫続いていく大きな力となります。それを市民の皆さんが理解し、小さなことでいいから取りあえず何かやってみる、一言、伊万里が好きだと言ってみることが伊万里市にとって何よりも重要だと考えますが、市長のシティプロモーションにかける思いと今後の方向性について、できれば「いまりで、決まり!」のキャッチコピーを一回は使用して御答弁いただけますでしょうか。 ○議長(馬場繁)  市長。 ◎市長(深浦弘信) (登壇) シティプロモーションの話が出ましたけれども、もう今、加藤議員と総合政策部長の話の中でほとんど出尽くしていると思うんですね。 私は、去年、機構改革するときの中で、まずシティプロモーションということで、政策部門の中に情報部門を移すことで今後進めていきたいということを考えておりました。たまたま女性がということになるでしょうけれども、課長も、担当者も、係長も女性で、その知恵を絞ってやっていただいているというふうに思っています。1つは、伊万里市を発信することもそうでしょうし、逆に情報を集めること、これもよくやってくれていると思います。年末の話で、ZOZOTOWNの創業者、前澤さんからのふるさと納税がありましたけれども、ああいうのもアンテナを高く張ってやっていくと。どういうことが伊万里にとって大事なことかということまで考えてやってくれているんですね。ですから、1年目でできなかったこと、やりたかったことももっとあります。しかし、コロナ禍の中で、できなかったことがたくさんありましたけれども、その中でも知恵を絞ってやってくれたというふうに思っております。 特に伊万里市には、今日もこの放送をしていただいておりますが、ケーブルテレビがあります。学校が休みの間については、いまりっ子応援プログラムということで教育委員会のほうでつくってもらうと。その中で、道徳の授業関係については非常に評判がよかったというふうな話を聞いております。そのほかにも、わが校の魅力とかいう学校の紹介とか、そういうのもしています。こういうところにも学校があったんだなとか、気づかれた方も多いと思うんですね。 逆に私が非常に面白かったのは、学校の先生たちが子どもたちに対するメッセージを言われましたね。ふだんは真面目な先生が、ちょっとひょうげたような形でとか、歌を歌ったりとか、ああ、こんな一面もあるんだなというふうなことを感じたんですね。ですから、伊万里の人がまず伊万里のことを知るということから始めるということで、そういうふうなことがよかったなというふうに私は思っています。 まだまだシティプロモーションは始まったばかりですけれども、このシティプロモーションは市職員全部が考えることなんですね。もちろん議員の皆さんにも考えていただきたいと思うんですね。その中で進めるべきこと、やるべきことというのがあると思いますので、ぜひそういうつもりで令和3年度についても進めていきたいというふうに考えておりますので、よろしくお願いいたします。(発言する者あり) 失礼いたしました。「いまりで、決まり!」ということですね。 これは先ほども紹介がありましたけれども、私もびっくりしましたね。1,009件の応募があったと。その中では伊万里以外の方が、今回、岡山の方が「いまりで、決まり!」というのをつくっていただいたんですけれども、本当に何にでも使える、逆に言うと「決まり」というのと「伊万里」というのは韻を踏むと。読み方からすると、よそではまずまねができないものだというふうなこともあります。ぜひ選ばれるまち伊万里、行きたいまち伊万里、旅行に行くなら伊万里、住むなら伊万里と。 そこまで言っていただくと、私はやっぱり仕事づくりも必要だと思うんですね。そういう面では、やっぱりIT企業関係については、バンリビル等については満室になっておりますけれども、それ以外にも造る。そして、伊万里に戻ってきたい人、もしくは伊万里に残りたい人、その方たちが就職できる。実際にもうそういう方たちが勤め始めていますね。夕方通れば電気がついている、車がたくさんあるという、それだけでも、やっぱり伊万里に来た人、残ってくれた人が出てきたのだというふうに思っています。 「いまりで、決まり!」でよろしくお願いいたします。 ○議長(馬場繁)  3番加藤議員。 ◆3番(加藤奈津実)  今回、質問をするに当たって、図書館でレファレンスをして本を借りて帰る際に、何日までに返してくださいという紙にも「いまりで、決まり!」とロゴがついていました。昨日ですかね、子どもが持ち帰った青少年育成のチラシにも、焼き肉食べるなら「いまりで、決まり!」とか、すごくいろんなところで使われているなと感じておりますので、どんどん使っていきたいと思います。 令和元年度、山邉政策経営部長が各地区を回り、伊万里市の行財政運営の状況を話して回られたことで、伊万里市はお金がないと多くの市民が認識することとなりました。この話を聞いて暗い気持ちになった市民も多かったのが事実だと思います。できることならしたくない重い話をする役割を一手に引き受けて、東京の総務省に戻ってくださいましたので、ここからの東嶋総合政策部長の代は、未来に向けた楽しい話をたくさん一緒にしていきたいと思っております。 その楽しい話の主役は、伊万里市に住む市民の皆さんだと思います。市民の皆さんが伊万里を愛し、伊万里のために行う活動に市は協力を惜しまないと信じておりますし、私たち議員も市民として、議員としてできることを一つずつ積み重ね、一緒に盛り上げていく令和3年度にしていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 質問を終わります。(発言する者あり)どうぞ。 ○議長(馬場繁)  市長。 ◎市長(深浦弘信)  私には、シティプロモーションについては先ほどから既にあっていますので、たくさん話すつもりはなかったんですが、デジタルトランスフォーメーション、今年、新しい言葉みたいなことになっていますので、少し私の思いを話させていただきたいと思っておりました。 皆さん、私が情報関係をやっているからコンピューターが分かるとか、デジタルが分かるというふうに思われていると思うんですが、私はデジタル人間では全くないんですね。デジタル至上主義でもありません。 このDXという考え方については、考え方自体は、言葉としては新しい言葉みたいな気がしますけれども──新しい言葉なんですが、実は以前からある言葉なんですね。 30年ほど前、私が情報関係やるときには「ユビキタス」という言葉があったんですね。唇をかむような言葉ですが、これはラテン語で、至るところに存在するということで、将来は至るところにコンピューターが内蔵される、そういうふうなことで「ユビキタス」と言っていた時代があるんですね。ただ、そのときにうまくいかなかったというか、できなかったのは、ICチップが非常に高かったというのと、インターネットプロトコル──アドレスですね──を全てに振るためには数が足りないというふうなことの中で、できなかったですね。ただ、今はそういうふうなことが解消された中で、IoT、インターネット・オブ・シングスというものの情報化というのが始まっているわけですね。 それの延長として、今DXという形があっているんですが、非常にいい話のようですけれども、私が30年前と言いましたけれども、実はこの話、100年以上前に考えた人がいるんですね。志田林三郎という人なんですけれども、現在の情報化を予測したということで、電気工学の祖と言われている人なんですが、なぜ言っているかというと、この方は多久市の出身なんですね。30歳代で亡くなったんですけれども、それを予測したということで、非常に一時期もてはやされた頃があるんですが。 それはさておきまして、私は先ほどからありますが、デジタル化をすれば何でも幸せになるわけではないし、インターネットにつなげばいいという意識はありません。私は情報担当をするときから、媒体、メディアというのは、紙があれば、ラジオもあれば、テレビもある、パソコンもある、そして、現在で言えばスマホもあると、タブレットもあるというふうに思っているんですね。ですから、先ほどからお二人の話を聞いておりますと、何かそういうのができないとできないんじゃないかというふうな、横文字ばっかりだなということがあると思うんですけれども、それぞれにはアナログもあればデジタルもあるんですね。 ですから、私は今回デジタルトランスフォーメーション、当然進めていきたいと思いますが、それで全てが終わるとは全く思っていないんですね。今、加藤議員、広報伊万里を話に出されましたけれども、広報伊万里も必要なんですね。もちろんそれをネット化することも大事でしょう。しかし、紙をなくしていいかということではありません。 ほかにも、アナログがいいものもあるんですね。以前、伊万里市の災害関係のときの電話、昨日、話をしましたけれども、デジタル交換機がありますけれども、アナログの電話を持っているんですね。災害に強いのは実はアナログの電話なんですね。私も実はスマホを持っていますけれども、ガラケーも使っているんですね。その特徴を捉えて、きちんと目的を持って使っていくということが必要だろうと思っております。 メディアをきちんと使いこなす、特徴を知って使いこなす、それが一番大事なんですね。DX化したらできるということもたくさんあります。もしくは、すべきこともあると思うんですね。それはそれとして進めながらではあっても、それ以外の媒体をなくすとか、それ以外は使わないということはありませんので、そういう時代になっていったら私たちはどうしようかということはありません。そういうふうにならないように、また、逆に言うと、意識せずにそういうのが使えるような時代になってくると思うんですね。 現在スマホを使うときに、ほとんどの方が使えると思いますが、物すごく勉強せにゃいかんということじゃなくて、電話をかけるとき、検索するとき、それらがごく自然にできるように、それを支援するのが技術なんですね。ですから、その技術を持ったIT企業関係が伊万里にも来ておりますので、ぜひそういうIT企業とコラボしながら、デジタル、DX化を進めていきたいというふうに思っています。DXについては先進地としてやっていきたいと思っておりますので、ぜひ皆さんと一緒にそこら辺、考えていきたいと思いますので、よろしくお願いします。 ○議長(馬場繁)  3番加藤議員。 ◆3番(加藤奈津実)  私たちの世代は、例えば、全ての家庭にタブレットを配って、広報紙もそこに届くようになれば、区長さんが配付したりですとか、回覧板を持っていったりということもなくなって、すごく楽になるなと思うんですが、反面、やはり紙はなくしてはいけないという、そのアナログのよさ、必要性も感じています。その回覧板を持っていくことで近所に誰が住んでいるかが分かりますし、私、絶対、隣のおばあちゃんちに行って、おばあちゃんと話して、次のおうちに回覧板を持っていくということをしているんですけれども、おばあちゃんと話すことで安否確認、どうされているかなという確認にもなりますので、あまりにデジタルに偏ってしまったら、そういった近所付き合いも減っていくのだと思いますので、アナログのよさ、デジタルのよさをどちらも認めた上で、偏りがないように、全て伊万里市の市民の幸せ、伊万里市のPRにつながっていくように、本当に市長がおっしゃるように、よく知ってうまく活用していく、そういったことを一緒にできたらいいなと思っております。 質問を終わります。 ○議長(馬場繁)  以上で3番加藤議員の一般質問を終わります。 本日はこれをもちまして散会いたします。               (午後2時43分 散会)...