伊万里市議会 > 2019-09-10 >
09月10日-04号

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  1. 伊万里市議会 2019-09-10
    09月10日-04号


    取得元: 伊万里市議会公式サイト
    最終取得日: 2021-08-16
    令和元年 9月 定例会(第3回)          令和元年伊万里市議会会議録(第3回定例会)1.日 時  令和元年9月10日 午前10時00分開会2.出席した議員    1番  馬 場   繁         12番  山 口 恭 寿    2番  坂 本 繁 憲         13番  井 手   勲    3番  加 藤 奈津実         14番  梶 山   太    4番  川 田 耕 一         15番  松 尾 雅 宏    5番  西 田 晃一郎         16番  松 永 孝 三    6番  山 口 常 人         17番  前 田 久 年    7番  岩 﨑 義 弥         18番  渡 邊 英 洋    8番  中 山 光 義         19番  樋 渡 雅 純    9番  力 武 勝 範         20番  笠 原 義 久    10番  前 田 敏 彦         21番  盛   泰 子    11番  前 田 邦 幸3.欠席した議員    な  し4.出席した事務局職員    局長  杵 嶋 尚 武5.地方自治法第121条による出席者の職氏名    市長                  深 浦 弘 信    副市長                 泉   秀 樹    総務部長                古 場   博    政策経営部長              山 邉 賢 一    市民部長(福祉事務所長)        桑 本 成 司    産業部長                力 武 健 一    建設部長                橋 口 民 男    理事                  角 永 慎二郎    総務部副部長                        樋 口 哲 也    (総務課長)(防災危機管理課長)    市民センター長             緒 方 俊 夫    消防調整課長              川 原 康 浩    政策経営部副部長(財政課長)      木 寺 克 郎    企画政策課長              松 本 公 貴    市民部副部長(子育て支援課長)     前 田 文 博    長寿社会課長              川 口 幹 夫    産業部副部長(観光戦略課長)      力 武 敏 朗    農業振興課長                        野 中 信 守    (農業委員会事務局長)    建設部副部長(道路河川課長)      溝 江 龍史朗    都市政策課長              山 口 公 良    伊万里湾総合開発・国道対策課長     近 藤 利 彦    会計管理者               多久島   功    上下水道部長              中 里 憲 二    上下水道部副部長(管理課長)      松 岡 猛 彦    工務課長                原 口   功    教育長                 松 本   定    教育部長                中 野 大 成    学校教育課長              中 尾 聡 彦    生涯学習課長              中 尾 克 也1.議事日程    第1 一般市政に対する質問1.本日の会議に付した事件    日程第1 一般市政に対する質問┌──┬───────┬──────┬───────────────────────┐│順位│  氏 名  │指名答弁者 │       質 問 事 項         │├──┼───────┼──────┼───────────────────────┤│  │       │      │1.交通渋滞の現状について          ││  │       │市  長  │                       ││  │山 口 常 人│      │2.伊万里川河口の環境整備について      ││ 1 │       │教 育 長  │                       ││  │(一問一答) │      │3.汚水処理の現状と整備方針について     ││  │       │関係部長  │                       ││  │       │      │4.学校教育の方向性について         │├──┼───────┼──────┼───────────────────────┤│  │       │      │1.市内自治区の見直し、統合問題について   ││  │笠 原 義 久│市  長  │                       ││ 2 │       │      │2.観光行政の現状と将来への考え方について  ││  │(一問一答) │関係部長  │                       ││  │       │      │3.浦ノ崎廃棄物処理場の今後について     │├──┼───────┼──────┼───────────────────────┤│  │       │      │1.道の駅について              ││  │       │      │                       ││  │       │市  長  │2.農業関係について             ││  │松 尾 雅 宏│      │ (1) 有害鳥獣対策              ││ 3 │       │副 市 長  │ (2) さが園芸農業者育成対策事業       ││  │(一問一答) │      │                       ││  │       │関係部長  │3.懲戒審査委員会について          ││  │       │      │                       ││  │       │      │4.市民会館について             │├──┼───────┼──────┼───────────────────────┤│  │       │      │1.伊万里市地域包括支援センターの移設につ  ││  │西 田 晃一郎│市  長  │ いて                    ││ 4 │       │      │ (1) 背景と目的               ││  │(一問一答) │関係部長  │ (2) 予算                  ││  │       │      │ (3) 今後の体制               │├──┼───────┼──────┼───────────────────────┤│  │       │      │1.高齢化社会における認知症施策について   ││  │川 田 耕 一│市  長  │ (1) 新オレンジプラン            ││ 5 │       │      │ (2) 認知症施策推進大綱           ││  │(一問一答) │関係部長  │                       ││  │       │      │2.高齢者の交通事故防止について       │└──┴───────┴──────┴───────────────────────┘┌──┬───────┬──────┬───────────────────────┐│順位│  氏 名  │指名答弁者 │       質 問 事 項         │├──┼───────┼──────┼───────────────────────┤│  │       │市  長  │1.保育料無償化について           ││  │加 藤 奈津実│      │ (1) 保育事業者の声             ││ 6 │       │教 育 長  │ (2) 副食費の徴収について          ││  │(一問一答) │      │                       ││  │       │関係部長  │2.伊万里市の歌について           ││  │       │      │ (1) 市として制作に関わった伊万里の歌    ││  │       │      │ (2) 伊万里讃歌の活用            │└──┴───────┴──────┴───────────────────────┘1.会議の顛末                (午前10時 開議) △日程第1 一般市政に対する質問 ○議長(馬場繁)  おはようございます。定刻、定足数に達しておりますので、ただいまから本日の会議を開きます。 日程に従いまして、一般市政に対する質問を行います。 今期定例会における質問通告者は18名で、その日程は本日から12日までの3日間となっております。 ここでテレビ放映について御報告いたします。 市長から一般市政に対する質問の放送許可願があり、これを許可しておりますので、御了承ください。 なお、放送は伊万里ケーブルテレビジョン、西海テレビともに生放送及び本日から録画放送となっております。 議員及び執行部の皆さんにおかれましては、時間配分に十分留意され、質問、答弁は簡潔にしていただき、議事進行についての御協力をよろしくお願いいたします。 また、質問事項が共通すると思われる通告もなされております。関係の方は質問、答弁が重複しないよう配慮し行っていただきますよう、あわせてお願いいたします。 それでは、質問の順番により、6番山口常人議員。 ◆6番(山口常人) (登壇) 改めましておはようございます。私は有志会で東山代町出身の山口常人と申します。本日よりの一般質問、壇上より失礼をいたします。 トップバッターとしての重責と、また議員としてのデビュー戦ということでありますので、できれば三振はしたくないんですけど、ヒットぐらいは欲しいなというふうに考えております。気持ちを引き締めて頑張っていきたいというふうに考えております。本日はよろしくお願いを申し上げます。 さて、このたびの県内豪雨、各市町で大きな災害となりました。被災をされた各地域の皆様に一日も早い復興とお見舞いを申し上げたいと思います。 今回は4点、質問通告をいたしております。早速まず1点目は、交通渋滞の現状についてでございます。 市内各所での交通渋滞の状況について、国道204号にある川西交差点や二里大橋交差点、また202号の川東江湖辻交差点、白野北交差点など、市内には朝夕の通勤時間帯において交通渋滞が発生をしておる箇所があります。市はそれらの渋滞状況をどのように把握しているのか、お伺いをいたします。 2点目でございます。伊万里川河口の環境整備について。 観光伊万里の位置づけで見たとき、現状をどう考えるか、またその対応はということで質問させていただきます。 市街地を流れる伊万里川は、上流部の岩栗橋から延命橋区間については、河川内に遊歩道が整備され、散歩や近くの中高生が部活動で利用するなど、伊万里川を活用した生活がなされております。 また、延命橋から下流についても、両岸のパラペットを白壁土蔵風に修景し、かつて焼き物の積み出し港として栄えた伊万里らしさを醸し出し、伊万里川は伊万里の観光に大いに寄与していると思います。 しかしながら、相生橋から伊万里津大橋付近の河口部については、干潮になると両岸に泥土があらわれ、観光地のイメージとしてはマイナス要素となっているかと思われますが、伊万里市として観光面から考えた場合のこの状況はどう思われますか。 続きまして、3点目でございます。 汚水処理の状況と今後の整備方針についてお伺いをいたします。 伊万里市の将来人口は少子高齢化、またあわせて生活環境の変化など、特に周辺の農村部におきまして若年層の流出があり、後継者不足とともに、集落の機能の維持も懸念されている事態に直面をしております。生活基盤となる下水道など、汚水処理施設の整備方針をお伺いいたします。 4点目でございます。 学校教育の方向性と思い、今後の教育についてお伺いをいたします。 昨年度、肥前さが幕末維新博覧会がございました。佐賀の偉人が脚光を浴びた伊万里においても郷土を誇りに思い、未来に羽ばたく志を持った子どもたちを育成してほしいと考えますが、教育長の本市学校の教育に対する思いをお聞かせいただきたいと思います。 以上、4点について壇上より質問をさせていただきました。よろしくお願いします。 ○議長(馬場繁)  建設部長。 ◎建設部長(橋口民男) (登壇) おはようございます。山口議員の1点目の御質問、市内を通る国道において交通渋滞が発生していることをどのように考え、把握しているのかという御質問にお答えします。 国道202号及び204号において、議員が御紹介されたように、川西交差点など数カ所で朝夕の通勤時間帯に車両通行が多少滞る地点があることは市としても承知しております。 これまでも議会において取り上げていただき、同様の質問をお受けしておりますが、国や県、警察など、関係機関の協力を得まして、時差式信号や矢印表示などの改善を行っていただきましたところ、現在では渋滞の状況も大きく改善され、市民生活への影響は少なくなったものというふうに考えます。 しかしながら、大坪町にあります国道202号の白野北交差点付近につきましては、西九州自動車道の延伸に伴い、伊万里東府招インターチェンジが開通したことにより、これまで以上に市街地方面への通行車両が増加しているところです。 このようなことから、朝夕には幾分、交通渋滞が発生しておりますが、今後、仮称伊万里中インターチェンジが開通すれば、その状況も改善されるのではないかというふうに考えているところです。 また、白野北交差点におきましては、これまでも信号機の時間調整が数度にわたり行われており、渋滞の解消につながっているものと考えておりますが、時差式信号や矢印表示がありませんので、唐津方面から来てつつじヶ丘団地方面への大坪バイパスへ右折する場合に、対向車両が多いときには交通の流れが悪くなる場合があるようです。今後は状況を確認しながら、必要であれば警察や道路管理者である国など、関係機関と協議したいというように考えております。 続きまして、2点目の伊万里川河口の環境整備について。観光伊万里の位置づけで見たとき、現状をどう考えるか、その対応について回答します。 県の管理河川であります伊万里川は、昭和42年の未曾有の大水害により激甚な災害を受けたことは皆様御存じのことと思います。 このようなことから、おおむね50年に1回の確率で発生すると想定される洪水を流下できる河川拡幅工事が昭和59年に完了しております。 現在の伊万里川の河川断面は、相生橋より上流が河道を高水敷と低水路の2段に分けた複断面の構造でございますが、相生橋から下流については高水敷のない構造となっております。河口部の伊万里津大橋付近の左岸側につきましては、干潮時に河川幅の約3分の1程度が干潟状態であらわれていることを把握しているところです。 これは、河川の流下能力を阻害するような土砂の堆積ではないのですが、議員御指摘のとおり、この干潟が観光面から考えた場合にはいかがなものかというふうに考えております。 市としましては、伊万里の観光資源としての伊万里川河口の環境整備について、どのような提案を県にできるのか検討していきたいというふうに考えております。 ○議長(馬場繁)  上下水道部長。 ◎上下水道部長(中里憲二) (登壇) 山口議員3点目の汚水処理の現状と整備方針についてという御質問の中で、まず汚水処理の現状について御回答いたします。 まず、汚水処理とは家庭雑排水などの汚水の排除や、トイレの水洗化により快適な生活環境の整備と河川等の水質を保全する上で重要な役割を果たしているものと考えております。 本市では、汚水を処理する施設としまして、昭和54年から市街地を中心に公共下水道を整備する一方で、農村部では農業集落排水事業に取り組み、南波多町井手野、大川町宿の2地区の整備を平成14年4月に完了しております。 具体的に申し上げますと、下水道本管の敷設が完了し、下水道施設に接続が可能となった区域を整備区域、その面積のことを整備済面積といいますが、平成30年度末の整備済面積につきましては、公共下水道が1,061ヘクタール、農業集落排水は2地区合計で93ヘクタールとなっております。 なお、公共下水道や農業集落排水のように、下水道管を敷設し、処理場に集約して汚水処理する方法を集合処理、浄化槽のように建築物ごとに設置して汚水処理する方法を個別処理といいまして、集合処理の整備区域以外につきましては個別処理での対応となっているところでございます。 本市では、汚水処理の方針を定めた伊万里市汚水処理総合計画に基づき、市全域の汚水処理事業を実施しておりますが、平成27年3月にこの計画を見直した際に集合処理の計画区域を縮小したため、今後、集合処理区域が大幅に拡大することはなく、現在での集合処理の整備区域以外は浄化槽により整備することとなります。 次に、人口における比較について申し上げますと、対象区域内人口に対し、汚水処理を利用することができる人口の割合を普及率といいます。算出方法としましては、住民基本台帳のうち公共下水道や農業集落排水については整備区域内人口の割合で、浄化槽地区は設置人口の割合となっております。平成30年度末時点での数値を申し上げますと、住民基本台帳人口5万4,848人に対し、公共下水道が3万113人で54.9%、農業集落排水が1,791人で3.3%、浄化槽が7,829人で14.3%であり、これらを合計した全体では3万9,733人で、72.4%となっております。 なお、汚水処理の普及率につきましては、国土交通省が毎年統計を行っており、平成30年度末の全国平均が91.4%であったことと比較しますと、本市の普及率は低い状況になっているといったことでございます。 以上でございます。 ○議長(馬場繁)  教育長。 ◎教育長(松本定) (登壇) それでは、山口議員の4点目の御質問、未来に羽ばたく志を持った子どもたちを育成してほしいというお考えからの本市学校教育に対する思いをお尋ねでございます。 伊万里市では、教育の目標を「学び 育ち つなぐ」と定め、きらきら子ども、ほかほか家庭、いきいき地域を目指しております。 その中で、特に学校が中心的な役割を担う、きらきら子どもにおきましては、常に夢や希望に挑戦し、優しさとたくましさを持ち、郷土に誇りを持つ子どもの育成を目指すとともに、社会の流れに対応できるような柔軟な考え方ができる子どもを育てていきたいというふうに考えております。 学校には勉強が不得意な子もいれば、スポーツが苦手な子もいます。子どもたちにはさまざまな個性がある中で、お互いを認め合いながら全ての子に自己有用感を育んでほしいと願っています。 自己有用感とは、周りの人が自分を認めてくれる、必要としているということを感じることでございますが、この自己有用感はさまざまな人との交流の中で相手を好意的に受けとめたり、相手とのきずなや社会とのつながりを感じとったりする中で育まれていくものだというふうに考えます。 伊万里の子どもたち一人一人が自分の存在を大切に思い、夢や希望を持ち、未来へはばたく確かな志を持ってほしいというふうに願っております。 以上です。 ○議長(馬場繁)  6番山口常人議員。 ◆6番(山口常人)  交通渋滞については、取り方によっては個人差もあると思います。そこで、急ぐことから進路変更など出てくることもあります。お互いに安全運転に心がけていきたいというふうに思います。 次に、交通渋滞の2点目でございます。 東八谷搦踏切の改善について。 二里町にある西肥バス伊万里営業所付近にある東八谷搦踏切については、近くにある学校の送り迎えなどで朝夕は通行車両が多く、踏切があることによって一旦停止をすることとなります。 そこで、交通渋滞が発生しているこの踏切を信号式に切りかえればどうなのかと思いますが、市としての考えをお伺いしたいと思います。 よろしくお願いします。 ○議長(馬場繁)  建設部長。 ◎建設部長(橋口民男)  東八谷搦踏切の改善についてということで回答いたします。 東八谷搦踏切は、市道川東橋伊万里駅前線と松浦鉄道を平面交差する踏切で、二里町八谷搦の西肥自動車株式会社の南側に位置しますが、朝夕の通勤時間帯や付近に高等学校がある関係から、生徒の送迎において車両の渋滞といいますか、混雑している状況は承知しております。 議員御紹介の一旦停止による踏切を信号式にして渋滞を緩和してはどうかという御提案ですが、信号機の管理者であります伊万里警察署に問い合わせてみたところ、道路交通法の定めでは踏切の信号式化は可能であるということでした。 しかし、信号式については厳しい設置基準が設けられており、道路の交通量や渋滞時間などを考慮し、信号機を設置されているということでした。 このような設置基準がある中で、東八谷搦踏切における信号式化の可能性をお聞きしたところ、当該路線は朝夕の一時的な渋滞であり、1日を通し長時間における慢性化した渋滞路線ではないことから、基準を上回る交通量や渋滞時間を満たしておらず、信号式化は困難であるということでした。また、佐賀県内においての踏切の信号式は、安全性の確保の観点から導入されておらず、今後もその計画はないということでした。 しかしながら、道路の交通状況は変化するものであります。議員御提案の渋滞の緩和のための踏切の信号式化は、一つの手段として有効な方法だと考えますし、踏切内での事故は大事故につながるおそれもありますので、東八谷搦踏切における信号式化の必要性が出てきた場合には、市といたしましても現場状況を把握し、安全性を考慮して関係機関と協議してまいりたいというふうに考えております。 ○議長(馬場繁)  6番山口常人議員。 ◆6番(山口常人)  この点については、他県において事例があることから、安全性を担保した上での対応を今後よろしくお願いをしたいと思います。 次の質問、3項目めですけれども、渋滞時の緊急車両の通行に障害があった事例があるか、また、渋滞が発生することにより消防車両や救急車両など、緊急車両の通行に障害があったことはないか、この点についてお伺いいたします。 ○議長(馬場繁)  理事。 ◎理事(角永慎二郎)  山口常人議員の、渋滞時に消防や救急など、緊急車両の通行に支障があった事例はあるかとの御質問でございますが、今回、議員が御心配されておりますのは、緊急車両が渋滞にはまることによって災害現場への到着がおくれるのではないかといったことだと思います。 初めに、緊急車両について御説明いたします。 御存じのとおり、緊急自動車はその任務の重要性、緊急性の観点から、一般の車両に比べて優先して通行することができます。また、道路交通法により、赤色灯、サイレンを使用しての災害出動時には、本来、守らなければならない交通法規が特例により一部免除されており、やむを得ない場合は右側にはみ出しての通行、あるいは赤信号での交差点通過などが認められ、迅速な災害活動が行われているところでございます。 次に、渋滞時に緊急車両の通行に支障があった事例についてでございますが、渋滞の発生につきましては、一般的に出勤の時間帯などの日常的なものと、各種イベントや交通事故などで発生するものが考えられますが、いずれにしましても、渋滞時においては赤色灯、サイレンに加えまして、車載のマイク放送で進路を譲っていただくよう広報しながら走行しておりますので、市民の皆様の御協力もあり、救急車及び消防団積載車につきましては、割とスムーズに渋滞を抜け、大きな遅延もなく活動ができているところでございます。 しかしながら、消防車、また救助工作車になりますと、車体も大型化しており、進路を譲るにも道路幅に限度があることから、渋滞の程度によっては若干のおくれが生じる場合もございます。 このように、渋滞時に消防や救急など、緊急車両の通行に支障が全くなかったとはいえませんので、市民の皆様には消防活動に御理解をいただきまして、今後も緊急自動車の通行に御協力をお願いしたいと考えております。 ○議長(馬場繁)  6番山口常人議員。 ◆6番(山口常人)  ありがとうございます。 ただいま緊急車両について御説明をいただきました。 命を守るという観点を考えれば、今の交通渋滞がどうなのかという部分がありますので、今後、関係機関で十分検討されて、改善をしていただきたいというふうに考えます。 それでは、続きまして、第2点目の河川環境の整備についての中で、2項目めでございます。 有田川がしゅんせつを終え、本当に見違えるようになりました。リスクを減らし、災害に強い都市づくり、河川の整備について、市民の命を守るためにも市としての考えをお聞きします。 昭和の大水害を教訓に、私も学生でしたので、鮮明にまだ覚えておりますけれども、市民の命を守るためには災害のリスク回避が大事であると考えますが、先ほど申しましたとおり、伊万里川の河口は土砂が堆積していると思いますので、ヘドロ除去、しゅんせつが必要と考えます。また、あわせて、先日も確認をいたしましたが、左岸側に生活ごみ、主にトレイとかプラスチックごみが集積をしておりました。伊万里川は県管理の2級河川でございますので、市から要望などをお願いして、美しい川、きれいな川、災害のない川に取り戻してもらいたいのですが、その辺のお考えはいかがでしょうか。
    ○議長(馬場繁)  建設部長。 ◎建設部長(橋口民男)  ただいまの御質問の、リスクを減らし、災害に強い都市づくり、河川の整備について市民の命を守るためにも市としての考えをということで御回答します。 伊万里川のしゅんせつにつきましては、管理者の伊万里土木事務所に確認しましたところ、緊急性を考慮し、昨年度は伊万里川と杏子川の合流点付近のしゅんせつを実施し、本年度は歩道橋であります船屋橋下流のトンテントンの川落とし場所付近を計画されているということでした。 議員御指摘の河口部の干潟の箇所につきましては、土砂の堆積により治水安全上、断面が不足している場合には県へしゅんせつの要望を行いたいというふうに考えております。 ○議長(馬場繁)  6番山口常人議員。 ◆6番(山口常人)  ため池や堤防の決壊もほんの小さな穴から、また漏水から始まると聞いております。 先月29日の夜には、高潮による道路の冠水や家屋の浸水、また工場の浸水による油の流出問題が発生をしたところです。 現在、県のほうでは原因究明をされていると伺っておりますが、早急な対策をしていただくようなしゅんせつに合わせて市からも要望してもらいたいということでございますが、市長のお考えはいかがでしょうか。 ○議長(馬場繁)  市長。 ◎市長(深浦弘信) (登壇) 議会の初日のときにも少し話をさせていただきましたけれども、今回の27日から起こったこの豪雨災害、本当に伊万里市にも被害がありましたけれども、武雄市、大町町等については本当にひどい災害であったということで、私も述べましたように、伊万里市からも積極的に応援を出しているという次第であります。 ただいまリスクを減らすという形で話がありましたけれども、建設部長が冒頭に言いましたけれども、昭和42年の大水害、私も小学生でしたので記憶に残っております。本当に伊万里の町自体がつかったと。そして、武雄市や大町町の状況を見てみますと、伊万里もあのときはこんな状況だったなと思いながら見ておりました。 そういうことから言いますと、伊万里川の拡幅、それから都川内ダムができたというふうなこと、それから堤防等がつくられたということもありますが、伊万里については今回、それから昨年においても、ことしのほうが2倍近い豪雨だったにもかかわらず、中心部については被害が免れたのではないかと、これは先人の皆さんが本当にこの伊万里の安全のために努力してこられたからだろうということで、改めて敬意を表するものであります。 そういうことの中で、先ほどありましたけれども、伊万里川河口のほうで浸水が起こったということで、私も翌日だったんですけれども、現地を見に行きました。これまで余りつかったことがなかったようなところがつかったなというようなことで、現在、原因究明がされているというふうに聞いております。いろいろな気象状況もあったというふうに聞いておりますが、まずその状況を確認しながらになると思いますが、先ほど山口議員は観光面にということもおっしゃいましたけれども、当然、観光面にも配慮しながらでありますけれども、安全・安心のために管理者であります伊万里土木事務所と協議しながら市民の安全・安心を図っていきたいというふうに考えておりますので、議会の皆さんにも御理解いただければと思っております。 以上です。 ○議長(馬場繁)  6番山口常人議員。 ◆6番(山口常人)  河川については、質問は以上でございますけど、突然、市長にお伺いしまして、戸惑われたのかなというふうに思いますが、市長の顔を見ていましたら何か言いたそうな顔をしておられましたので質問をさせていただきました。ありがとうございました。 それでは、次の質問に入りますけれども、汚水処理の整備方針の中で、2点目です。周辺農村部の整備についてお伺いします。 データで見てみますと、まだ1万5,000人ぐらいの市民の皆さんが不便さを感じていると。中でも特に子どもさんや女性、特に若い奥様、そういう方に不便を強いられているんじゃないかなというふうに考えております。 あわせて、定住人口と人口の拡大、住みたいまち伊万里、できることから進めていただければというふうに考えておりますが、いかがでしょうか。 ○議長(馬場繁)  上下水道部長。 ◎上下水道部長(中里憲二)  山口議員の周辺農村部の整備状況等についてのお尋ねといったことで御回答させていただきます。 まず、浄化槽設置整備事業の対象区域ということで御説明申し上げますと、この浄化槽設置整備区域は公共下水道の認可区域及び農業集落排水区域を除く市内全域が対象区域となっております。 周辺の農村部の状況となりますと、農業集落排水の2地区のほか、一部は公共下水道区域もございますけれども、周辺農村部の多くは浄化槽区域となっておるところでございます。 この合併処理浄化槽の設置状況等について、また御説明をさせていただきますと、平成30年度末での合併処理浄化槽の設置数は1,681基でございまして、近年、最近での補助事業を活用しての整備ということで、年間約60基程度が設置されているところでございます。 先ほどは住民基本台帳人口に対しての普及率を申し上げましたけれども、浄化槽区域での設置割合を申し上げますと、対象人口が2万2,944人でございまして、34.1%となっております。 なお、集合処理の整備区域で下水道に接続している割合と比較しますと、公共下水道は97.2%、農業集落排水は86.7%となっておりますので、浄化槽区域の汚水処理施設の設置状況はいまだに低い状況となっているところでございます。 この設置が進まない要因はいろいろあるかと考えられますけれども、後継者が不在のため、現在の家への設備投資に踏み切れない、または設置を検討しているけれども、後継者が帰ってくる際に家の改築を行う予定でそれまで保留しているなど、費用の面だけではなく、そういった周辺農村部の過疎化といったような地域の状況も影響しているのではないかと考えておるところでございます。 そのため、浄化槽の設置によって生活が衛生的で快適なものとなることを記載したチラシなどを配布するなど、現在の生活をしている人にとっても有益であることの周知啓蒙に市としても努めているところでございます。 以上です。 ○議長(馬場繁)  6番山口常人議員。 ◆6番(山口常人)  状況についてはよくわかりました。 それで、合併処理浄化槽の補助額の拡充についてお伺いしますが、国の基準額、また県の基準額、市の基準額がベースになっているというふうにお伺いしております。 そこで今後、浄化槽の拡充を図るに当たって、そういったことでの要望が今後できていくのかということについてお伺いをしたいと思います。 ○議長(馬場繁)  上下水道部長。 ◎上下水道部長(中里憲二)  この浄化槽設置のために国、県、市ということで、補助金等の制度がございますけれども、その補助事業等について御説明をさせていただきたいと思っております。 今、申しましたように、浄化槽設置促進のために国、県の交付金事業を活用し、浄化槽の設置の際にその費用に対する補助を行っているところでございまして、この補助の対象は個人が専用住宅に設置するものに限られますけれども、国の浄化槽設置整備事業において定められた国庫助成基準額に基づき、補助を行っているところでございます。 この国庫助成基準額につきましては、浄化槽設置の事業費のうち、公費の負担を4割と定め、基準額に対し、国、県、市で3分の1ずつを拠出して個人設置者への補助事業を行っており、補助金額については浄化槽の規格によって一律となっておりまして、5人槽で33万2千円、7人槽で41万4千円、10人槽54万8千円となっておるところでございます。 ただし、これまでは個人が設置するのであれば、税の滞納等、欠格要件がなければ全て補助対象となっていたわけでございますけれども、新しく家を建てようとする人が合併処理浄化槽を設置した家に住んでいた場合には、その家が持ち家である場合には、次の新築の際には補助を受けることができない等、今年度から国の補助対象条件が厳しくなっておるところでございます。 ほかにも幾つかの条件で補助の対象外となるケースがあるのですけれども、国としては、浄化槽の設置を推進しているにもかかわらず、このような措置がとられた背景には、くみ取りや単独浄化槽の世帯から排出される生活雑排水による水質汚濁が問題となっていることが要因で、この事態を重く見た国が浄化槽設置の全てを対象とするのではなく、未設置住居等への整備を重点的に推進する方針となったことから、補助対象条件が厳しくなったものと考えておるところでございます。 将来的には、さらに厳しくなると言われておりまして、本市といたしましても、佐賀県浄化槽普及促進協議会などを通じまして、国に対して現状より補助要件が厳しくなるようなことがないように要請したいと考えておるところでございます。 山口議員がおっしゃいましたこの合併処理浄化槽の補助額の拡充ということでございますけれども、今、説明しましたところを踏まえたところで、国が人槽ごとに一律の補助額を定めておりますけれども、今、申しましたように、なかなか国の姿勢としてはかなり厳しい方向があるのではないかと考えておりますけれども、我々市といたしましても議員と同じような考えでございますので、補助金額の拡充が浄化槽普及の一助となることは間違いないと思われますので、佐賀県浄化槽普及促進協議会等を通じまして、国に強くこういった補助拡充の要請についても継続して行っていきたいと考えておるところでございます。 以上です。 ○議長(馬場繁)  6番山口常人議員。 ◆6番(山口常人)  ありがとうございます。 私、農家民泊をやっておりますけれども、簡易宿所の条件の中に、やはり水洗トイレが望ましいというようなことでございますので、こういった点についても今後十分管理されながら進めていってもらいたいなというふうに思いますので、どうぞよろしくお願いをしておきます。 では、次の質問、4点目でございますけれども、4点目の2項でございます。 先ほどの壇上からの教育長の思いをしっかりと受けとめたわけですけれども、全国学力・学習調査について、現在、当市の学習状況の調査の結果についてお伺いをいたします。 ○議長(馬場繁)  教育長。 ◎教育長(松本定)  全国学力・学習状況調査の結果についてお答えをいたします。 この4月に全国学力・学習状況調査が小学校6年生と中学校3年生を対象に実施されました。教科につきましては、小学校で国語と算数、中学校では国語、数学、英語でございます。 結果につきましては、この後、10月の広報伊万里にも掲載するように準備をしておるところでございますが、まず学力調査について、小学校国語では全国、県平均を伊万里市は上回っております。算数につきましては、全国、県平均と同程度でございます。しかし、中学校におけます国語、数学、英語の全てにおいて、全国、県平均を下回っている状況でございます。 同時に、子どもの意識調査も行われております。 伊万里市の子どもたちの、まず、全国、県と比べてのすぐれている点ですが、これは小学校、中学校共通しております。まず1点目、人の役に立つ人間になりたいと思っている、2点目、学校の決まりを守っている、3点目、就寝、起床の時間が決まっており、毎日朝食をとっている、この3点につきましては、全国、県との比較で良好だった点でございます。 逆に、課題だと思われる点でございます。 小学校、中学校に共通している項目が2つございます。 1つ目は、積極的に地域や社会のために何をすべきか考えていないというのが1つ、もう一つは、全国、県と比べて家庭学習時間が少ない、この2つは小・中学校共通しております。 また、ほかに小学校のほうでの課題ですが、将来の夢や目標を持つことができていないということ、もう一つは、積極的な読書の時間が少ない、これが小学校の課題です。 中学校に2つございます。1つは、自分にはよいところがあると思っていない、思う子どもが少ないということです。もう一つは、自分で計画を立てて学習できていない、これが生活意識調査の結果でございます。 以上です。 ○議長(馬場繁)  6番山口常人議員。 ◆6番(山口常人)  内容については、よくわかりましたけれども、子どもさんもやはり個性があるかなというふうに思います。そこで、長所、短所の見極めを現場教育においてしっかりとやっていただければというふうに考えております。 さて、結果を受けて、今後どのような対応をされるのか、お伺いをいたします。 ○議長(馬場繁)  教育長。 ◎教育長(松本定)  結果を受けてどのような対応をということでございますが、今後の対策として大きく3点取り組んでいきたいと考えています。 まず、授業についてでございますが、学校では学習内容をわかりやすくするための方法を探り、基礎、基本の徹底と、これらを活用できる力を高める授業を進めていきたいというふうに考えております。 次に、課題にもありました家庭学習についてですが、家庭と学校がしっかり連携をして、授業と結びつく効果的な家庭学習、そして、家庭学習がイコール宿題ということではなくて、子どもたちがみずから取り組む、そういった家庭学習をということで取り組んでいきたいというふうに考えています。 最後に3点目ですが、学習意欲を育む源となるのは、先ほど申し上げました自己有用感であろうかと考えています。 この自己有用感を高めるために家庭、地域との連携を図り、さまざまな体験活動への参加を促していきたいと考えています。 以上です。 ○議長(馬場繁)  6番山口常人議員。 ◆6番(山口常人)  ただいまありましたように、地域との連携を図り、行事、またイベントなど、さまざまな体験活動への参加を促しますということもありました。 そこで、市内中学校の修学旅行の現状について、市内中学校の修学旅行の内容や場所についてはどのように決めているのか、その点についてお伺いいたします。 ○議長(馬場繁)  教育長。 ◎教育長(松本定)  修学旅行の内容や場所についてどのように決めているのかということでございますが、修学旅行は学校行事等に位置づけてありまして、それぞれの学校がその狙いを明確にし、内容を十分に吟味して、教育効果を高めるようにすることとされております。 また、学校外に教育の場を求めて行われる活動であることから、学校内では得がたい学習や体験を行う機会として有効に活用することとされており、行き先や活動内容につきましては、学校の狙いや生徒の実態に応じて各学校で決めているところでございます。 本市の中学校における修学旅行につきましては、2泊3日、場所は南九州地方や中国地方を多く訪れておりまして、主に知覧や広島での平和学習等を取り入れた内容というふうになっております。 以上です。 ○議長(馬場繁)  6番山口常人議員。 ◆6番(山口常人)  ただいま本市中学校の修学旅行について内容の説明をいただきましたが、主には平和学習を中心とした修学旅行がなされているようでございます。 修学旅行の方向性、そういったものについて、今、民泊体験をしている中学校が現在あるのかどうか、お伺いしたいと思います。 ○議長(馬場繁)  教育長。 ◎教育長(松本定)  市内の中学校で民泊体験をしている学校があるのかという御質問ですが、平成30年度、昨年度ですが、市内山代中学校が2日目の宿泊場所として広島県の島、江田島市のほうに民泊をしております。その土地ならではの人、文化、風土に深くかかわることができ、有意義な時間を過ごすことができたというふうに聞いております。 最初は民泊でえっという声が子どもたちからも上がったらしいのですが、終わった後の参加した中学生の感想を1つ紹介いたします。 1人で1泊お世話になることで、初めはとても緊張したけど、御家族の方に島のいろいろな場所に連れて行ってもらうなど、笑顔で歓迎してもらい、改めて人の温かさを知りました。行く前は不安だったけど、民泊はとてもいい経験になりました。こんな感想を述べております。 民泊では自然体験や農業体験、調理などの共同作業、また、地元の方々とのコミュニケーションの場など、いろいろな体験的な学習ができたようでございます。 何よりも、地元の方の家庭に入り、家族の一員として過ごす中で自分を見詰め、日常生活では気づくことのできない自分のよさに気づくこともできるのかなというふうに考えます。このような体験は自己有用感を高める貴重な場かなというふうにも思うところでございます。 人とのかかわりを大切にした体験を推進していくということは、先ほど来、申しております自己有用感を高め、そのことは学習意欲の向上につながり、ひいては未来へ羽ばたく志を持った子どもの育成にもつながっていくのかというふうに考えているところです。 ○議長(馬場繁)  6番山口常人議員。 ◆6番(山口常人)  ありがとうございました。 私が子どものころは、私自身も百姓だったんですけど、ここまで稲ば刈らんば遊びに行かれんばいとか、ここまでせんば勉強──勉強はあんまりしよらんやったかもしらんですけど、そういう状況があったわけですね。 ですから、都会の子について言えば、やはりこちら九州のほう、田舎に遊びに来て、いろんなものが新鮮味豊かであるし、また、交流があって、そこでまた人間性が育まれるということがございますので、その一役を僕もしておりますけれども、今後こういった修学旅行について、極力、平和学習と含めて体験活動をぜひされることをお勧めしたいと思います。 では、最後の詰めになりますけど、教育長の思いが教育現場へ反映され、大きな夢、また希望が一人一人の子どもたちの努力により達成されることを切に願っておるところでございます。 ちょうど1時間程度になりますので、ここで質問を終わりますけど、またきょう御質問をさせていただきました件については、検証の機会があろうかというふうに思いますので、またそういう機会をぜひつくっていきたいというふうに考えております。きょうは本当ありがとうございます。お疲れさまでございます。 ○議長(馬場繁)  ここで10分間をめどにしばらく休憩いたします。               (午前10時57分 休憩)               (午前11時9分 再開) ○議長(馬場繁)  会議を再開いたします。 引き続き、一般市政に対する質問を行います。20番笠原議員。 ◆20番(笠原義久) (登壇) 今回は3つの質問を予定いたしております。 早速ですが、1番について質問させていただきます。 まず、市内自治区の見直し、統合問題についてという大見出しを挙げております。 今、伊万里市においては少子高齢化の大きな波が押し寄せておりますが、こういう少子化の中にあっても市内には400、500、600人を超す大きな自治区が誕生しておる現実もある傍らで、特に伊万里町、中心市街地においてはもともと行政区が小さかったのでありますが、人口流出という現象が起きまして大変自治区の世帯数が減っております。そういう中で非常に運営等については、地元の区長さんといいますか、駐在員さんあたりは苦慮なさっておりますが、いろんな問題が中心市街地においては生じております。まず、このことを伊万里市はどのように受けとめておるのか、今後どのような方向性を一緒になって考えていくべきなのかということをお尋ねしたいと思います。 次に、観光行政の伊万里市の現状と将来についてであります。 私ども議会人はいつも機会あるごとに伊万里がどういう観光行政をやっておるのかということを見聞きいたしております。その中で顕著に出ている結果というのは、要するに都市圏である福岡都市圏からのいろんな誘致、これはいろんな施策、仕掛けをやっておられますが、都市圏からの観光客の誘致ということである程度絞り込まれているんじゃなかろうかと思っておりますが、その現況と今後の観光客を誘致するにはという方向性をどのように執行部は考えておられるのか、これが2点目であります。 次に3点目、浦ノ崎の廃棄物処理場の問題についてであります。 私の記憶では、本年3月議会において地元の議員から本当に切実なる意見、希望、そういう質問がありました。このことは私ども市民も共通な認識をしておりますが、どういうことかと申し上げますと、今の埋立地が先々どうなるんだろうか。簡単に言いますと、あの土地が伊万里市に大きく貢献するような産業用地に切りかわればいいんじゃなかろうかなという希望を私ども市民それぞれが持っております。このことが伊万里市の将来の発展に必ずやつながるものと思っていますが、今の現状を執行部はどのように捉えておられるのか、今後の方向性をお聞かせいただきたい。 この3つの質問を演壇からさせていただきます。 ○議長(馬場繁)  総務部長。 ◎総務部長(古場博) (登壇) おはようございます。笠原議員1点目の市内自治区の見直し、統合問題の中で、市は伊万里町の自治区の現状をどのように把握しているかということでお答えをいたします。 現在、市内には181区の自治区がありまして、それぞれの区において区長さんを中心として自主的な自治会運営が行われております。 伊万里地区におきましては行政区数が28区、本年4月1日現在の駐在員受け持ち世帯数が2,673世帯、住民基本台帳による人口が6,781人であり、10年前と比較をいたしますと、世帯数は50世帯の減、人口は約600人減少している状況にございます。また、65歳以上の人口は10年前の1,544人から1,813人と269人増加し、高齢化率は20.92%から26.73%と5.81ポイント増加をしております。周辺部ほどではございませんけれども、高齢化が進行している状況にあります。 伊万里地区にある行政区の特徴といたしましては、28行政区のうち約半数に当たる13行政区が世帯数が30世帯以下の小規模な地区であり、この地区のほとんどが10年前と比べまして世帯数及び人口ともに減少をしております。 このような世帯数や人口の減少、高齢化の進行に伴い、行政区が抱える課題といたしましては、区長など区の役員のなり手がいない、区の行事が成り立たない、人数が不足するため町の行事に参加ができない、子どもが少なく子ども会の行事が実施できないことなどが挙げられます。 以上でございます。 ○議長(馬場繁)  産業部長。 ◎産業部長(力武健一) (登壇) 笠原議員御質問の観光行政について回答を申し上げます。 近年、ライフスタイルの多様化、働き方改革などによる自由時間の増大や余暇活動の高まりの中で観光地や観光動向につきましては、これまでの大量、効率化、与えられた観光、物見遊山型から、最近では個人の価値に基づく観光、本物志向、満足感の追求へと変化してきております。 そうした中、本市の観光振興を図る上で基本的な観光戦略である福岡都市圏からの誘客と観光消費の拡大を目指し、大川内山を軸に伊万里牛や伊万里梨などの特産品といったさまざまな観光素材を組み合わせた商品をもとに、これまで営業・誘客及びブランドPR・販売促進といった2つの側面から観光による交流人口の拡大、外部消費の導入に向け精力的に取り組んでいるところです。 現在の取り組みについて主なものを説明いたします。 まず、助成金を活用した誘客及び観光消費額の増大を目指す施策としまして、1つに、総務省の地域おこし企業人交流プログラム制度により招聘しております日本航空株式会社のスタッフの営業チャンネルを最大限に活用した国内外の旅行会社等への営業展開。 2つに、観光の要所としての知名度や他自治体との競争力を高め、さらなる誘客、消費拡大を狙うため、市観光協会が行う旅行代理店を対象とした募集型企画旅行造成への助成。 3つに、福岡都市圏からのさらなる誘客の拡大と周遊促進、市内における観光消費額の増加を図るため、同じく市観光協会が行う食事やお土産、体験に使用できる市内周遊観光券発行事業への支援などに取り組んでおります。 次に、観光振興団体の組織強化、連携強化を図る施策としまして、1つに、将来を見据えた責任ある団体として本市の観光事業を主体的かつ強力に実践するため、本年4月1日に一般社団法人化した市観光協会と連携し、財務基盤を含めた体制の強化と国内外からの観光誘客に向けた営業展開を両輪に、市内事業者や観光客の視点に立った特産品販売、地元にお金が落ちる仕掛けづくり、観光情報発信等さまざまな施策に取り組んでいます。 2つに、西九州自動車道の整備に伴い広域化する観光ニーズに対応するため、平成29年4月にお隣の長崎県松浦市と結成しました北松浦半島広域観光連携協議会を中心に観光ルートの開発、企画旅行商品の造成や誘客宣伝活動に取り組んでおります。 3つに、本市の歴史や陶磁器文化を説明し観光地としての魅力アップのため、おもてなしの最前線で活躍されている観光ボランティアガイドの会とは2カ月に1度のペースで定期的に情報交換会を開催するとともに、旅行会社への営業活動にも同行してもらい、ガイド養成、スキルアップの一助としてもらっております。 また、日本航空株式会社のさまざまなチャンネルを活用したPRやおもてなしの施策としましては、1つに、大川内山風鈴まつりの開催期間に合わせて、福岡空港では国内線のJAL出発カウンター前、それと、ダイヤモンド・プレミアムラウンジ等、北九州空港では正面ロビーにて、伊万里焼風鈴の展示を行うとともに、機内誌、関連情報誌への本市観光情報の掲載、空港ビル内での伊万里PR動画放映等、情報発信に取り組んでおります。 2つに、地域全体で観光客を迎える体制づくりとしまして、市内サービス事業者等を対象としたおもてなし&ビジネスマナー講座や、伊万里高校1年生を対象に生徒たちの進路・職業に対する意識を醸成するため、パイロットや客室乗務員を講師に職業セミナーを開催しているほか、市内で行われハーフマラソンや秋祭りに特設ブースの出店をするなどさまざな協賛事業にも取り組んでいます。 一方、物産振興の面ではターゲットを意識した伊万里特産品のPR・販売促進、消費拡大の取り組みとしまして、1つに、伊万里ブランドの価値向上と販売促進、本市への誘客促進を図るため、福岡都市圏等の大都市のホテル等において伊万里産の食材を使った限定メニューを伊万里焼の器で提供する伊万里フェアを開催するほか。 2つに、市観光協会と連携しまして、観光協会がホテルや大手百貨店等に対して問屋機能を持つことにより、市内事業者の販路拡大につなぐ取り組みを加速させております。 また、日本航空のさまざまなツール、チャンネルを活用した販売促進策としまして、1つに、日本航空の系列会社JALUXの販売店ブルースカイにて、福岡空港国内線では伊万里の酒や特産品の販売を初め、10月の空港ビルのリニューアル・拡張に合わせ、新たに伊万里特産品コーナー設置に向けた商品提案活動のほか、国際線店舗では訪日外国人向けに風鈴を手始めに伊万里焼の販売促進に取り組んでおります。 次に、将来の考え方でございますが、地域間交流に大きく貢献し、本市活性化の生命線とも言える西九州自動車道が市内へと延伸しまして、本年3月には伊万里東府招インターチェンジが再開通をし、近い将来、仮称ではありますが、伊万里中インターチェンジの開通も控えており、特にこの西九州自動車道延伸を好機と捉え、本市の観光振興の最大のミッションである観光客の誘致や外部消費の導入に向け、関係団体としっかり手を携え施策を展開していきたいと考えているところでございます。 以上です。 ○議長(馬場繁)  建設部長。 ◎建設部長(橋口民男) (登壇) 3点目の質問の浦ノ崎廃棄物処理場の今後についての中で埋め立ての現状について御回答します。 伊万里港の浦ノ崎地区廃棄物処理用地につきましては、港湾管理者であります佐賀県によりまして昭和59年から埋め立てが開始されており、全体で約82ヘクタールにも及ぶ広大な処理用地でございます。このうち用地の中心部であるⅠ期1工区約30ヘクタールにつきましては、伊万里港でのしゅんせつ土砂や西九州自動車道の建設残土など公共事業から発生する土砂が受け入れられており、現在は約99%まで埋め立てが完了している状況にあります。今後は圧密沈下などを考慮した上で覆土となり得る良質な土砂の受け入れを行うというふうに聞いております。 しかしながら、大水深のため、しゅんせつ土砂が厚く埋め立てられておりますので、今後は数メートル程度沈下することが予想されており、産業用地として土地利用を行うには相応の地盤改良などが必要になりますし、用地造成などで数十億円規模の事業費が必要になってくるものと聞いております。 また、Ⅰ期1工区以外の区域につきましてはまだまだ水面が見える状況にありますが、近隣港湾から発生するしゅんせつ土砂などが受け入れられており、一層埋め立てが進むものと期待しているところです。 ○議長(馬場繁)  20番笠原議員。 ◆20番(笠原義久)  今それぞれに答弁いただきました。 まず、自治区の問題でありますが、現状は世帯数が少ないということで、いろんな役を引き受ける方が少ないということですね。また、行事への参加とか、いろんな他の地区との協同の作業とか、いろんなあれがあるわけですけど、そういうものもなかなか参加しにくい。非常に問題のある地域がどんどん出てきておるというのが現状ではなかろうかと思っています。 じゃ、そのままの状態で果たしてその地区に住む人たちの地域活動の中での伊万里市民としての満足度といいますかね、幸せ度、やはり同じ市民であれば、同じような利益を享受しなけりゃならない、同じような価値観、あるいは幸福感、あるいはいろんな行事にも楽しみと同様に、それに対応するような、そういう状況に置かれなければいけない中であって、なかなか難しいということですね。 ですから、結論を先に言っちゃあれですけれども、これからが今から行政の考え方をお伺いしたいということなんですが、問題点については十二分に理解をいただいていると理解をいたしております。 そこで、大きい行政区、これも将来にわたってはまた問題点の指摘で何とかやらなきゃいけない状況が出てくるのではなかろうかと私は思っておりますけれども、今回は市内の中心部のそういう弱小化ということについて。 そこで、非常に地域的にも本当に中心部にそれが集約されておりますから、いろんなことに対応するためには一定の住民がそこにいなければ、そこに住む人たちにとっての享受、いろんな恩恵とか、市民としてのそれを受けるためのあれが甚だ難しいんじゃなかろうかと私は思っていますので、そこで、隣接するそういう区が、4つ、5つがまとまって、ある程度の人口規模を有しながら、ほかの大きな区と同様に行政に向かっていく、あるいは地域活動をやっていく、そういうふうな集約化をすることが今後のそこの地域に住む人たちにとって、特に高齢者が多いわけですよ、中には子どもが一人もいない、そういう地域というものは若い人からお年寄りまでが一緒になって集団の生活をやるということから、協働とか協調とか生まれてくると私は思っています。 ですから、ぜひそういう中心部の人口減の小さな区をですね。これは区の名前とか、区をなくすということではありません。これは歴史的な経過がありますから、当然残さなければいけないでしょうから、あくまでも行政上の事務的な一つの集団ということですね。そういうことでその中心市街地を今全部で28の行政区がありますが、特に川南、川北地区においてはそういう方向性を見出すことが、地域住民にとっては非常に喫緊の課題であると私は考えておりますが、部長はその辺のところはどのように思っていらっしゃいますか。 ○議長(馬場繁)  総務部長。 ◎総務部長(古場博)  伊万里地区の自治会の問題ということで、小さい行政区が多いという部分、先ほど壇上でも私が説明をいたしましたけれども、まず、伊万里地区における自治区の統合の動きについて改めて御紹介をしたいと思いますけれども、平成25年2月に伊万里町の川南地区12区が、今後さらに高齢化、世帯数の減少が予想される中で、役員のなり手がいない、区の行事が成り立たないなどの問題に対処をするため、当該地区の区長さん方が統合について勉強会を立ち上げられた経緯がございます。その際、同年3月と10月に市のほうからも自治区の統合についての手法や課題の説明を行った経緯がございます。その後、平成27年9月に伊万里地区区長会におきまして、駐在員及び区長の役割や統合までの手順等について市から情報提供を行って、伊万里地区において今後統合したい区が生じた場合には市はさらに必要な情報等の提供を行って対応していくことというふうに確認をしたところでございますけれども、それ以降、後任の区長の選任で難航しているといった御相談を受けた経緯がございますけれども、区の統合について具体的な相談はあっていないというのが現状でございます。 以上です。 ○議長(馬場繁)  20番笠原議員。 ◆20番(笠原義久)  今のお話を聞いていますと、平成二十五、六年ころからそういう動きがあったけれども、現在は何の動きもない。ただ、私もいろんなそういう区長さんあたりとの日ごろのいろんな交渉を持ちながら地域の意見を伺っておるんですが、結果的に言いますと、そういうリーダーの方、総意の、地域の取りまとめをやられるリーダーが不在している。やはりこういうことね。これは順風満帆、全てうまくいくわけじゃないです。一、二の問題点とか、今後想定できるようなことも含まれているわけですから、そういうことも包含しながらまとめ上げて、対象地域の理解。これは地域が発案することですから、これは基本的に共通の認識にしたいと私は思っているんですが、あくまでも地域の住民がこういう状態では不便で問題があるから、我々の意思を統合して100%合意に達したからこういう統合ということをやりたいんだという、これが最終的には本当に理想的な形だと思っていますけどね。今も言いましたように、リーダーさんがいないんですよ。区長会というのは会長さんがいらっしゃいますよね、また、いろんな役を持っていらっしゃる方、また、区の中には区長さんだけじゃなくて、いろんな役目の方がいらっしゃるんですがね。そういうことを取りまとめて方向性として、また、時間的な今までの流れを考えますと、相当な部分で合意に達するだろうというところまでは来ておりますが、そこをまとめて行政との密な連絡をとりながら、その実現化にそういう主導的な人が不足というか、いらっしゃらないんじゃなかろうかなということで、私は今後またそういう方たちとお話もしていきますが、それはこっちに置きましても、基本的な考え方は、今のこの時期を考えると、そう猶予はありません。ですから、執行部も今までも機会をお持ちになったと思いますが、事あるごとにというかまた仕掛ける、そういう意見の交流の場を頻繁に設けていただいて、一番迷惑をこうむっているのは地域住民でありますから、それを解消するためには、今後また将来にわたって行政とうまく地域がやっていくためにはぜひとも必要なことだと思っておりますので、ぜひそういう機会をですね。今先方のほうからも何がしがないということじゃなくして、なければ、じゃ、こちらのほうからこういう一般質問もあったんだ、機は熟している、非常に重要なことだから、どうですかとか、具体的な障害があれば、それをいかにクリアできるような方策とか、そういう提言をしながら、ぜひ実現に向かって御助力を願いたいと思っておりますが、最後ですが、部長いかがですか。 ○議長(馬場繁)  総務部長。 ◎総務部長(古場博)  市のほうからも積極的な関与をすべきだというふうな御意見だと思いますけれども、議員御承知のとおり、区の統合につきましてはそれぞれの自治区の自主的な組織としてそれぞれの歴史を刻まれてきたものであり、自治区ごとの風習や伝統のほか、愛着のある自治区の名称、住民が負担する区費や役務が異なることなど、いろんな問題があります。区が保有する財産の問題等もございます。何より統合する区民の総意が重要になるのではないかというふうに思っております。 このようなことから、市が主導的な立場で統合を進めるのは難しいとは考えますけれども、世帯数や人口の減少、高齢化の進行により、区の将来を見据え、区の統合について検討される場合は、市といたしましてはこれまでも支援してきましたように、地元の意向に沿った形でさまざまな角度から必要な助言、支援をしていきたいと考えているところです。 まず、区長会長会において現在の状況等を把握したいというふうに考えています。 以上です。 ○議長(馬場繁)  20番笠原議員。 ◆20番(笠原義久)  積極的な御助力をお願いしたいと思っています。 ただ、今の答弁の中で一つ、これは誤解のないようにと、私はもうちょっと詳しくはお話ししませんでしたが、いろいろ問題点がある、例えば、区有財産とか、財産の処分の問題とか、いろいろあるということですが、私が提唱しているのは、区とかをなくすという意味じゃないんですね。それはそのままの状態。ですから、区有財産とか、あるいは神社仏閣とか、いろんな昔からの区が所有するもの、これが統合とか再編されたときに、それを持ち込むとかということじゃなくして、あくまでも名称とか区とかというものはそういう存在はそのままに置きながら、一つのグループといいますか、ある程度の数字を満たすようなことをつくって行政とまた地域活動をやっていくという、それをつくるということですから、比較的そういう問題はまた現場に行ってそういう区長さんたちともお話ししたいと思っていますが、そういう部分は十二分に当初からクリアできるんじゃなかろうかな。どことどことやりたいとか、それは地区住民の方の意思でしょうけど、そういうことは私は問題視しておりませんので、よろしくお願いしたいと思います。 次に、観光行政で、今るる行政がやっておることの説明がありました。私はこの観光行政については3度ほどやるんですけれども、観光行政たるものはというマクロ的な基本的な考え方、これを共通の認識としてお互いに持たなければ、そこはちょっと我々が思うことと執行部、行政がやっておること、端的に言いますと、そういう対外的な仕掛けをやる、また、いろんなルートを通して伊万里の宣伝、特に主になっているのが伊万里の物産の販路の拡大、非常にそれに重きを置いて、それとあわせて伊万里市の全国的なPRも含めているんではなかろうかと思っていますけど、伊万里物産の販売と観光、観光というのは伊万里市の一つの施策として大きな問題だと。観光戦略課もありますし、伊万里の今後の高揚、発展に大きく寄与するものだという認識のもとにやっているわけですけど、まず、伊万里にいろんな全国から、あるいは今インバウンドで海外から来ていただく方々の受け皿を考えたときに、それを皆さんと一緒に考えなきゃいけないと思っているんですが、本当に伊万里の観光を考えた場合、例えば、今新しいお菓子ができたとか、伊万里牛が非常に評判がいいとか、焼き物はもちろんですけど、これは全て販路の拡大ですよね。そのことと伊万里の受け皿とする観光行政というのがどうもごっちゃになっていてというか。よく聞かれるんですよ、伊万里に行った場合、焼き物のほかに見どころというのがありますかと聞かれたときに、私は答えているんですが、なかなか観光的な要素、それをしっかりと自信を持って説明をでき得る箇所、場所、そういうものが果たしてどれだけ点在、存在しているだろうと思っています。 そういう意味において、今の流れは、伊万里のことをPRすることはいいんですが、ややもすると、伊万里物産の販路の拡大ということで、観光客の誘致、それは今言う販路の拡大と表裏一体でつながっていくと私は思っておりますが、今後、伊万里市の観光素材をどういうふうに育てていくかということに主眼を、これにはお金もかかりますね、時間もかかります。それが必要だなと思っておりますが、部長、その辺はいかがでしょうか。 ○議長(馬場繁)  産業部長。 ◎産業部長(力武健一)  先ほど議員が申されましたように、今ある伊万里の観光素材、例えば、大川内山はもちろんですけど、伊万里牛とか伊万里の農産物、そういうものに今後もっと磨きをかけていくということは非常に重要なことであると思いますし、それと、両輪といいますか、そういうもののPRも大変重要ですので、都会のほう福岡あたりでPRして、そして、伊万里のほうにお客様に来ていただくような施策を両輪として展開していくことが必要だというふうに考えております。 ○議長(馬場繁)  20番笠原議員。 ◆20番(笠原義久)  それで、ここ2カ月ぐらいに起きた出来事、伊万里市で大きなイベントがありました。そのことについて観光的な視点からその行事、事業にどのように携わってこられたかということを質問したいと思います。 1つは、皆さん御存じと思いますが、全国高等学校総合文化祭というのがありましたね。これは7月でしたよね。全国から生徒さん、先生方が何百人、これはちょっと敬徳高校に聞けばわかると思うんですが、把握しておりませんが、数百人規模で伊万里市を訪れた。これは誘致したわけじゃなくて必然的に伊万里を会場としてということで県がお世話したんじゃないか、伊万里市も誘致運動したかどうかわかりませんが。そういうとで、そういうことが伊万里で開催された。その後は皆さん御承知のとおり、大連からの900人もの方がクルーズ船でお見えになった。その直後に、実は私も関係しておりますけれども、国民体育大会九州ブロック大会ホッケー競技、これは九州大会が伊万里で開かれました。選手が530名、大会運営関係者、ギャラリーを含めますと、多分七、八百人は優に来ているだろうと。こういう大きな3つのことがあったんですが、それぞれについて市のほうにいろいろ聞いておりましたら、まちづくり課や教育委員会、それに直に関係する行政の機関が絡んでおったということで承知しておりますが、これだけの観光行政をうたうのであれば、こういう機会をチャンスと捉え、どういうふうな働きかけをやったか、この3点についてお尋ねしたいと思います。 ○議長(馬場繁)  産業部長。 ◎産業部長(力武健一)  3点について御回答申し上げます。 佐賀県内各所、まさに全県挙げて開催されました2019さが総文につきましては、本市は文芸部門の会場としまして7月27日から31日までの5日間にわたって市民センターにて開催されました。市外生徒、引率者など関係者が全国各地から381名来伊されたところでありまして、全員の方に観光パンフレットをお配りしております。期間中、関係する生徒、引率者などが本市に宿泊されまして、市街地、大川内山等を散策されまして買い物を楽しまれております。 次に、大連市民友好交流訪問団の受け入れにつきましては、中国大連市の市民約900名の方が8月11日に本市を訪問され、焼き物の里の大川内山の観光や市民との交流を楽しまれております。大連市の中日友好協会が企画しましたツアーの一行で、クルーズ船・中華泰山号で友好都市の北九州市を経由して佐世保港に帰港後、貸し切りバスで友好交流都市の本市に来伊され、本市、大連市両市の32年にわたる交流の中で最も人数が多い訪問団となったところでございます。 この訪問団の受け入れについては政策経営部のまちづくり課が総合窓口としまして事前に大連市中日友好協会と調整を重ねてきておりましたが、当日の朝、佐世保港で下船後、大型バス21台に分乗し順次移動、11時からの市民会館での歓迎式典、昼食、大川内山観光、そして、15時までに長崎市到着というハードなスケジュールが組まれていましたことから、本市での滞在時間が限られ、式典前後の訪問団の行動パターンの割り振りに大変苦慮したところでございます。式典会場の市民会館では、伊万里牛ハンバーガー、市観光協会による伊万里銘菓の販売のほか、中国語表記の観光パンフレットを配布しまして、大川内山では市観光ボランティアガイドの会の皆さんの案内により散策、買い物を楽しんでいただいたところでございます。一方、大川内山では時間的制約があったものの、事前に配布しました割引チケットの効果もあり、風鈴、コーヒーカップ等を中心に一定の売り上げがあった一方、キャッシュレス決済や中国語対応、割引対象商品の取り扱いなど、受け入れ側の課題も浮き彫りになったところでございます。 そして、8月22日から26日の5日間にわたり、2019国民体育大会ホッケー競技九州ブロック大会が本市において開催されております。これは成年男女、少年男女の4部門でございますけど、九州ブロック大会会場につきましては毎年各県持ち回りの開催で、佐賀県開催の場合は本会場が本市に特化されるため、九州各県から選手など多くの関係者の来訪が見込まれました。今回の大会開催につきましては、笠原議員が会長を務められます県ホッケー協会からの情報をもとに、全参加選手約530名に本市の観光パンフレットを配布しPRしたところでございます。 以上でございます。 ○議長(馬場繁)  20番笠原議員。 ◆20番(笠原義久)  全てそういう何らかの働きかけ、また、伊万里市のPRもやったということですが、一つ紹介させていただきます。(資料を示す)これはさが総文の当日のプログラム。これを私はいただきまして、これを見ていましたら、会場周辺地図というのがあるんですよ。これは伊万里市民センター、市民会館を中心に半径五、六百メートル以内の市街地の地図ですね。道路マップみたいなところでほとんど目ぼしいものは書いてありません。ただ、私は非常にこれは注目したんですが、これをどこがおつくりになったか、伊万里の高等学校関係の関係者がおつくりになったかどうかはわかりませんが、注目される点がほとんどないんですが、この中で伊万里市歴史民俗資料館にマークがついていました。伊万里市陶器商家資料館、ここにもマークがついていました。伊万里城跡──伊万里城ですよ、伊万里城山とは書いてありませんで──伊万里城跡、ここにもマークがついていました。そのほかに円通禅寺。ほかに観光的な資料がない中で道路マップかなと思って見ていましたらば、この4つの場所をきちっと地図の中に書いてある。私は非常に感心をいたしました。今、部長の答弁を聞いておりましたら、これは400人前後の人が来たということですけれども、このプログラムは全部に配布されている。これを見た人が時間があったり、あるいは伊万里を知る上において、わずか五、六百メートルの半径の中でこの4つのことがきちっと明記されておったということ。これは大変今後の伊万里市の観光、これは小さい箇所かもわかりません、例えば、歴民に行っても、私は以前から言っていますけど、本当に伊万里の歴史の中でああいう状態の歴民が置かれているのはいいんですかと、きちっとした形でつくり上げなきゃいけないんじゃないですかということを再三申し上げておったんですが、主催者の方が伊万里半径五、六百メートル以内の主たる4つを出しておられた。この方は、伊万里の今後の観光とか、文化とか、歴史をよくよくわかった方がこういうふうな作成をされたのかなと思っていますが、こういう伊万里に埋もれた、今半径五、六百メートルと言いましたけれども、伊万里市全体にわたれば、いろんな素材があるわけですね。ですから、これは何度も言うようですけど、ぜひこういう埋もれたといいますか、そういう素材をもう一度見直していただいて、今後の観光地の誘客の非常に大きなあれになるようなですね。 ただ、その前に言っておきますけど、こういう場所に伊万里市民が全く関心を示さないんですよ。また、行きもしない。こういう現象を果たしてどうか。これは一緒になって考えていかなければいけませんけど、観光スポットと言われるところは日常から伊万里市民がこぞって、子どもたちが学習の場、あるいは歴史を認識する場、社会を勉強する場、あるいは民俗を学ぶ場、いろんな意味で伊万里市民がそういうものを認知して日ごろからそういう啓蒙をしてそこにはせ参じる、リピーターとなって、そういうものがなければ、市外の観光客向けのそういう施設とか歴史的なというのは非常に乏しいと思うんですね。そのためには市民がこぞって認知をし、そこに足を向け、勉強、学び、そういうものに触れ合いながら、そういうところに観光の誘致を行うということが、将来にわたっての観光立市ということを目指すならば、急がば回れ、時間がかかるけれども、そういうところに重点を置きながらぜひ観光行政に邁進していただきたいと思っておりますが、そこで、深浦市長の御意見をお伺いしたいと思います。 ○議長(馬場繁)  市長。 ◎市長(深浦弘信) (登壇) ただいま笠原議員のほうから観光行政についてということでいろいろと御意見等を伺った次第であります。最後に言われたほうのこと、伊万里市民の方には伊万里市のことをまず理解してほしい、わかってほしいと私も思っておりますし、伊万里に来て、どこに行ったらいいと言ったら、いや、伊万里は何もないもんねというのが以前は多かったような気がするんですが、このごろは伊万里市としてもいろんなPRをしておりますので、伊万里牛だとか伊万里梨だとか、それから、もちろん大川内山の窯元というふうなことで答えていただくようになったんではないか。もし、わからなかったら、聞くところはどこだよというふうな対応がふえてきたんじゃないかと。例えば、今度ドライブイン鳥さんのほうでモニターもつけていただいておりますけれども、ああいう形で市民の皆さんが積極的に自分たちも伊万里のことを宣伝する、伊万里は自分の店だけじゃないよと、自分のところに来た人にもっと伊万里を知ってもらいたいというあの気持ち、そういうことが醸成されてきたことは非常にありがたいことだなというふうに思っております。 これはまちづくりの観点からも言えると思いますが、市内の各所で夏祭りや、それから、この前は大川町のほうのひき山に行ったんですけれども、あと、浮立とか、楠久津とかいろんなところでまちおこしの活動がされております。これらについて市民の皆さんに、まず、自分たちも見てみようじゃないかというふうなことで、まず、伊万里のよさを市民の方にも知っていただきたい。それについては私も一緒になって積極的にPRをしていきたいというふうに思っております。 そして、観光という大きな視点から見ますと、市内のこともそうなんですが、まずは、市外から伊万里市外の人に伊万里に来てもらって、そして、伊万里で消費をしてもらう、来てもらうだけではだめなんですね。喜んでお金を使っていただくような観光行政をしていきたいと私は思っております。 そういうことから言いますと、先ほどの市民の皆さんが伊万里のことを知っていただくのと同時に、市外の方について伊万里のことをわかってほしいし、伊万里に来てほしいと思っております。 そういうことから言いますと、産業部長時代から福岡都市圏を中心にというふうに言っておりますけれども、観光、これは交流人口をふやすことによって伊万里市の消費をふやすこと、そして、所得の向上につながるという面では非常に大きな意義があるというふうに思っております。観光戦略課については、伊万里にいなくて、まず、出ていってお客さんのところに行ってこいというふうなことをいつも言っております。そういう中で、福岡方面あたりではJALグループ、それから、西鉄グループ等々の御協力を得ながら伊万里の認知度は少しは高まったものというふうに思っております。 一つはそういう形でいって、まず、伊万里のことについて言ってもらって、伊万里牛を食べに行こうかとか、焼き物を買いに行こうというふうな気持ちを持っていただくことも大事だろうと思いますし。 もう一つは、受け皿としてはどういう形でやっていくのがいいのか。以前、私がしていたときは、一番最盛期170万人ぐらい来ていた時期があるそうです。これについてはフォレストインといいますか、休暇センターの問題とかいろんな問題があって減ったというふうなことがありますけれども、再度、伊万里に来てもらう中で伊万里に来てよかったというふうな形をしていくことが受け皿として必要になります。この受け皿については市、行政だけでできるものではありません。観光協会や焼き物関係の方、それから、飲食店の皆さん、それから、フルーツ観光ということでこのごろ結構多いと思いますけれども、そういう皆さんと合わせて伊万里市の受け皿づくりについてはやっていきたいと思っております。 観光については、誘客、それから、おもてなしをする、これを中心的にやっていく必要があるだろうと思っております。とにかくやれることは何でもやるというふうな気持ちを持ってやっていきたいと思っております。あれもやったほうがいい、これもやったほうがいいというふうなことで御提案があればお受けしながら、伊万里市全体としてオール伊万里で観光客誘致については当たっていきたいというふうに考えておりますので、議員の皆さんの御協力もよろしくお願いいたします。 以上です。 ○議長(馬場繁)  ここでしばらく休憩いたします。               (午前11時59分 休憩)               (午後1時   再開) ○議長(馬場繁)  会議を再開いたします。 引き続き、一般市政に対する質問を行います。20番笠原議員。 ○議長(馬場繁)  20番笠原議員。 ◆20番(笠原義久)  それでは、先ほどの部長の答弁について、もう一度質問したいと思います。 現況については答弁の中でるるありましたが、1つですね、これは共通の課題として確認をさせていただきたいと思います。 どういうことかというと、現在、建設残土等の埋立地という位置づけがなされていますね。私たち議会人も、市民もそうですけれども、執行部もそうだろうと思うんですが、そこの確認なんですが、願わくばあの場所を工業団地として県がその事業を認め、早期に埋め立てるということを、伊万里市もそういうことを望んでおると、そういうふうに希望を持っているのかどうか、まずそのことを確認したいと思います。 ○議長(馬場繁)  建設部長。 ◎建設部長(橋口民男)  ただいまの質問ですけど、浦ノ崎廃棄物処理用地の工業団地化を市が考えているかということですけど、確かに、今手狭になっている伊万里港の機能関係なんですけど、浦ノ崎廃棄物処理用地が工業団地化するということは伊万里市にとっても大変意義あることになると思いますので、その点については希望を持って、将来的になされることを願っております。本市産業の活性化に、新たな雇用創出、これに大きく貢献するものというふうに考えております。しかしながら、佐賀県については、まだ産業用地化ということに向けた具体的な計画などについては示されておりません。そういう状況ですので、市としては今後、働きかけをしていきたいというふうには考えております。 ○議長(馬場繁)  20番笠原議員。 ◆20番(笠原義久)  そのとおりだと思います。これは共通の認識ですね。何度も言うようですけれども、伊万里市の今後の将来の浮揚のために本当に重要な地区が残されておると、そこの開発いかんによっては、あすの伊万里の発展につながると、大きな大きな課題だと、共通の認識として思っております。 そこで、現在は松浦町の工業団地ということで進んでいまして、この工業団地については、いろんな企業誘致という形の、水面下でも相当動いておられる、また、声をかけあって完成した暁には早期に企業立地ということで張りついていただくということで、非常に現実味があるんですが、浦ノ崎に関しては、私はちょっと県の動向について疑問を持つところがあるんですね。 先ほども説明の中にあったんですが、原則、あれは開削による残土を埋め立てる。ですから、一般の持ち込みはできないということになっていたようですけど、公共事業に関してはそういう残土を受け入れる。現に、今受けているわけですね。 あることでちょっとお尋ねしたときには、これは一般の市民が排出する、市のいろんなところから排出する残土とかの搬入についてはどうかと聞きましたら、それはできないんだと、公共事業に関してはと。私はその辺の矛盾を非常に感じるんです。 それを受け入れるということは、やはり団地造成には多額の金、予算がかかります。そういうものを事前に受け入れていくと、そうなったときの経費については軽減されるんじゃなかろうかなと思うんですが、そういう県の受け入れの体制にちょっと疑問を持っているわけですけど、この答弁については要りません。 そこで、私はこれを工業団地化するためには、伊万里市には企業誘致の部署がありますね。このことに限らず、伊万里は全国的にも非常に営業といいますか、企業誘致のための努力を日ごろからしていただいておりますが、こういう目標が立ったときに、そういう情報が伊万里に関心を持つ企業と会われたときに、営業活動のときにそういう御希望があれば、県に働きかけます。また、県に話を持っていく場合に、こういう感触を持っている企業があるから、そういう事業を早く遂行してくれというふうな言い方もできるわけですね。そういう意味においては、私は今後とも伊万里の行政の力、情報量、そういうものは持っていると思いますから、松浦町の工業団地と合わせて、近い将来になるか、遠い将来になるかわかりませんが、ぜひ努力をお願いしたいと思います。 それでは、この過程の中で私が1つだけ心配することがあるんです。過去において伊万里は、黒川町の工業団地造成、これは県がしました。今やっている松浦町、これは市が主体になってやっておりますけど、その当時の費用対効果といいますか、費用のかけ方、造成の、いろいろそれをベースに単価をはじいていきますと、黒川のほうは後になって幾らか分譲価格が上がりましたけれども、相応の単価でできている。松浦に関しては、私はちょっと今比較する材料がないので、後で聞きたいと思いますが、ただ、浦ノ崎に関しては、このままいくと相当投資、工事をやるための経費が、今の黒川、松浦に比べて、相当費用がかかるんじゃなかろうかなということが懸念されるわけですね。 どうしてそれを心配するかというと、伊万里は位置的に伊万里湾という天然の良港を持っていますけど、全国的にはそんなに条件のいい位置ではありません。他のそういうものと競争の原理においてやっていく場合に、やはり工業団地の分譲価格、これは差別化といいますか、他の立地条件がいいところよりも幾分は安く抑えられていますからとか、ほかにない条件を満たさなければなかなか将来にわたっての見通しというか、同じような分譲価格、あるいはそれ以上のことになるようであれば、またこれが1つのリスクになるわけですから、その辺のところを伊万里市が今後進めるに当たっては、県に話を持っていく上においても、伊万里の考え方、覚悟というものもあわせ持って、そういうものを協議しながら県に働きかけるというような、ぜひそういう御助力をやっていただきたい。大変期待している箇所でありますし、そういうふうに願うわけですけど、部長いかがですか。 ○議長(馬場繁)  建設部長。 ◎建設部長(橋口民男)  まず、用地造成の費用についてですけど、一番最初の御質問の中で回答しましたように、今水面が消えまして、約99%埋め立てが終わったということで、あと、これが圧密沈下するということで、その後に造成関係で数十億円程度かかるだろうということを御回答しました。 用地単価については、今後どれぐらいかかるということは今この場のほうでは申し上げにくいのかなというふうに考えます。 ○議長(馬場繁)  20番笠原議員。 ◆20番(笠原義久)  なかなか県サイドのことですから、ここで答弁の中で具体的にというのが、求める私のほうもそう思うし、なかなか回答はいただけないかと思いますが、そういう今後いろんな問題が発生するであろうということを眼中に置きながら、この事業に対して、また、県との交渉を強力に進めていっていただきたいと思っております。 以上、一般質問を終わります。 ○議長(馬場繁)  引き続き、質問の順番により、15番松尾議員。 ◆15番(松尾雅宏) (登壇) 今回、まず通告しております道の駅について質問を行います。 道の駅については、交流人口の拡大、産業活性化の起爆剤として開発が進む松島搦に設置してはと提案し、2年が過ぎました。昨年も第3回定例会で議論を交わしましたが、市長からは農協及び観光協会のトップと協議をして方向づけするとのことでした。3回ほど開催されたと思いますが、その協議結果について伺います。 2つ目に、農業関連の有害鳥獣です。 私は議員活動では常に農業に重きを置いて考えておりますけれども、そのうちの有害鳥獣対策も頭から離れることはありません。たびたび猟友会事務所を訪ね、捕獲状況や課題などを聞いていますが、伊万里市からの支援不足、中でも処分に困っているとおっしゃいます。 市長は、本年5月、有害鳥獣捕獲隊辞令交付の後、6月の定例記者会見で、有害鳥獣捕獲隊は、農業被害も当然のことながら、通学路やまちなかにも出没するようになったため、産業部長のときにつくった。さらに、処分についても触れられ、ジビエの活用、市有林への埋設も検討したが、効果的なやり方が見つからない。しかし、何とかやりたいともおっしゃっていました。 そこで、具体的な指示、協議はなされたのか伺います。加えて、有害鳥獣対策は本市においてどのように位置づけられているのかもあわせて伺います。 2つ目に、さが園芸農業者育成対策事業です。 本年から名前が変わりまして、さが園芸生産888億円推進事業というふうに変わっております。これは昨年度3月議会で市長より、県の予算が確保できれば市の予算もしっかり確保する、やる気のある農業者に対しては積極的に支援すると答えられています。平成31年度に事業費約5億円、15事業実施主体が要望されていましたが、予算措置はどうなったでしょうか。あわせて、令和2年度のヒアリングも進んだと思いますが、その要望額と見通しについて伺います。 3問目に、懲戒審査委員会です。 懲戒審査委員会については、最近では3月に行われたと思いますが、委員会はどのような基準で開催されるものか、委員会は委員長に副市長及び若干名で構成するとありますが、現在の委員名を教えてください。 4つ目に、市民会館です。 市民会館の廃止検討については3月議会で質問と答弁があり、議事録を熟読しましたので、時間短縮のため、一問一答席から行います。 以上、演壇からの質問といたします。 ○議長(馬場繁)  建設部長。 ◎建設部長(橋口民男) (登壇) 松尾議員の道の駅の御質問にお答えします。 昨年9月議会におきまして、松尾議員から道の駅建設に対する市の考えについて御質問があり、市長のほうからトップ同士の意思疎通を先に行うという回答がなされております。この件を受けまして、JA、観光協会、商工会議所、伊万里市で昨年10月16日と本年4月16日、そして、先週の9月4日の合計3回の意見交換会を開催しております。 意見交換会では、各組織の長と次長などの出席をお願いし、各分野の視点でさまざまな御意見をいただきながら、伊万里市全体の浮揚につながる話を進めてきたところです。その中で、JAのほうから松島搦の開発地内に物産館などの構想があるという発言があっております。また、これに併設してトイレ、駐車場、情報提供施設等を建設し、物産館等をあわせて道の駅に登録してはどうかという御提案がございました。西九州自動車道の延伸により仮称伊万里中インターチェンジが開通すれば、福岡都市圏から1時間強で来ることができるようになり、伊万里市の浮揚のきっかけになることはもとより、インターチェンジをおりたすぐそばに集客力のある施設があることは大変魅力的な提案であるというふうに考えております。 道の駅の建設についてですが、まず市のほうで基本構想、基本計画を策定し、国、県との協議を行い、実施設計、用地買収、建設工事を行った上で道の駅の登録に至るところです。計画に関する費用は市の単独費で実施することになり、また、実施に関する補助についてはメニューがたくさんありますが、補助率は3割から5割程度のようですので、当然市の負担が伴います。さらに、道の駅の運営に関しては、トイレの維持管理費、情報提供施設の運営費など経常的な出費が毎年必要であることを情報共有したところであります。 意見交換会においては、このような費用を費やしてでも、伊万里市の発展のために松島搦地区に道の駅が本当に必要なのかを見きわめることが重要であるという考えに至ったところです。 ○議長(馬場繁)  市長。 ◎市長(深浦弘信) (登壇) 私のほうからは2番目の農業関係の1の有害鳥獣対策と2のさが園芸農業者育成対策事業について回答いたします。 まず、日ごろから有害鳥獣駆除従事者であります佐賀県猟友会伊万里支部の皆さん、伊万里市猟友会の皆さんについては、農作物の被害だけでなくて、市民の安全・安心を守るために有害鳥獣駆除に取り組んでいただいておりますことを、この場をかりまして厚く御礼申し上げます。 議員も御承知のとおり、猟友会の皆様からイノシシの埋設に係る費用負担軽減のため要望や御提案があり、焼却施設や埋設施設の整備など、何か方策がないか検討をいたしてまいりました。特に、県に対しまして、平成27年度の知事への要望において本市から県での広域の処理施設の建設を要望しておりました。そのときに現時点では施設を整備するには難しいという回答があっております。 市といたしましても、処理施設、埋設に対する補助などの検討をしたところですが、現状では個別に適切に埋設していただくしかないという結論に達しております。このような中だったんですが、今年度におきまして、県知事への要望として佐賀県市長会で取りまとめる中で、伊万里市以外からも再度、有害鳥獣駆除によるイノシシ等の処分の受け皿、処分場等の設置、整備について、これは嬉野市からですけれども提案がありました。県内で統合した施設の設置を要望することになったと聞いておりますので、今後、ぜひ県のほうには県内の市町ととともに要望していきたいというふうに思っております。 それから、昨年度、国からのイノシシ成獣の捕獲報償金が、捕獲後の処理が埋設の場合についてということで8千円から7千円と1千円減額がされたところであります。国としては1千円減額するという意味合いがわかっておられるのかどうかですが、埋設については減らすというふうなことがありました。そのようなことから、市としては駆除従事者の捕獲意欲が減退しないようということで、全額の補填は難しいということで、半額の500円ではありますが上乗せを市単独で行ってきた次第であります。 有害鳥獣対策の重要度についてということですが、農業を支える重要な施策の一つであると。それから、農地だけではなくて通学路等にも出たという話を私、産業部長のときに聞いて、これはやっぱりしっかりやらないといけないというふうな気持ちを持ってやっているわけですけれども、農作物の被害を抑える。そして、地域の安全・安心のためにも、ぜひ猟友会の皆さんの御協力が必要であるということは十分認識をいたしております。 有害鳥獣による農作物被害がなくならない現状においては非常に重要な事業であるというふうに考えております。 それから、さが園芸農業の予算措置についてでありますけれども、これも基幹産業であります農業においては、これからの振興を図る上で継続した支援が必要であると考えております。 議員御質問の県単独事業でありますさが園芸生産888億円推進事業、これは令和元年度から令和5年度になりますが、この要望に対する今年度の予算措置につきましては昨年8月の要望調査時点で15事業実施主体、総事業費約5億円の要望がありまして、その後、国庫事業への乗りかえや事業取り下げ等がありましたが、それらを調整した上で本年度に実施要望があった全ての事業について当初予算に計上し、しっかり予算措置を行って対応しているところであります。 それから、令和2年度の要望状況ということですが、担当部署から聞き取りをしたところ、14事業実施主体から総事業費約1億8,000万円の要望が上がっているというふうに聞いております。市では現在、既に来年度予算編成に向けて事業の精査に着手しているところでありまして、厳しい財政状況の中での予算編成になるのではないかと予想をしております。 今後、県において要望内容の精査が行われ、来年度の県の予算がどのくらい確保されるかわかりませんが、県で予算措置がされた事業分の市の義務負担となる予算につきましてはしっかりと確保できるように努めたいと考えております。 私は市長就任時から申しておりますように、市勢発展の基礎となります人づくりについては農業分野においても必要不可欠だと考えております。担当の農業振興課によりますと、平成28年度に新規就農者というのが8名いらっしゃったのが、平成29年度には11名、昨年、平成30年度で16名ということでふえております。ぜひやる気のある農業者に対しては、今後も積極的に支援をしてまいりたいと考えております。 以上です。 ○議長(馬場繁)  副市長。 ◎副市長(泉秀樹) (登壇) 松尾議員の3問目、懲戒審査委員会の開催基準と委員構成についての御質問です。 懲戒審査委員会は、伊万里市懲戒審査委員会規程に基づき、職員の分限及び懲戒について審査し、審査結果を任命権者に報告する内部組織です。 分限処分とは、職務遂行に支障がある場合など、その職員を休職、免職させる処分で、懲戒処分とは職員に非違行為があったとき、その職員に対する制裁として下す処分でございます。 御質問の懲戒審査委員会の開催基準につきまして、懲戒処分の場合を申しますと、無断欠勤などの服務規程違反、横領などの公金物取り扱い違反、公務外の刑事事件、交通法規違反など、国が定める懲戒処分指針の基準に該当する事案、または該当する可能性がある事案が発生したときに開催しております。 懲戒審査委員会の委員は、委員会規定で特別職の職員及び職員のうちから市長が任命または委嘱することとしており、現在、委員長は副市長である私、委員は教育長と総務部長の計3名で組織しております。この3名のほか必要な委員を加えることができるとしておりますが、これは職員が禁錮以上の刑に処せられた場合、職員を自動失職させないことができるよう、本年3月議会で分限条例を改正した際にその審査を懲戒審査委員会で行い、必要に応じ事案の専門弁護士などを委員会の委員に加えることができるようにしたものでございます。 以上です。 ○議長(馬場繁)  15番松尾議員。 ◆15番(松尾雅宏)  結局まだ道の駅は決まっていないということなんですね。見きわめるという言葉を使われましたけれども、そういうことなんですね。なかなか、どうして説き伏せるかというふうに毎回苦慮するんですけれども、今回はこういう方法でいってみたいと思います。 まず、まち・ひと・しごと創生総合戦略という計画が平成27年から平成31年、まだことしまでなんですね。それからもう一つ、伊万里市都市形成戦略、これはまだ新しくて、平成29年に策定されております。(資料を示す)これです。ここの別紙に──別紙じゃありません。計画書には、西九州北部観光の玄関口、ウエルカムゲートとして目的とする来客はもとより、通過交通についてもわざわざ寄りたくなる場を官民連携により創出しますと記され、道の駅という文字も出てきます。そしてなおかつ、リーディングプロジェクト──解説までついています。先導的に取り組み、その他の施策を牽引あるいは波及効果が大きいとして位置づけられています。 このころにできた、(資料を示す)明らかにここは道の駅というふうに書いた、これは伊万里市で作成された資料です。ここにも、(資料を示す)西九州自動車道のリーフレットにも伊万里市では都市形成戦略においてわざわざ寄りたくなる場所になることを将来目標に掲げてあるというふうに記されています。当時の塚部市長も、今ここにいらっしゃる関係職員も、どなたも口にする交流人口の拡大に向けて、道の駅は有効な達成手段と考えておられたからこそ、こういうものがここまで動いてきたと思うんです。 市長がかわっても、方針まで変わってはだめだと思うんですけれども、少なくともリーディングプロジェクトに位置づけられた政策なんですよ。市長がかわっていなければ、これはこのまんま進んできたんですね。でも、交流人口、交流人口、今の深浦市長も交流人口、観光客の増加、増大、こういうのはいつも口になされています。方法はあるでしょう。今の状況で首都圏に力武課長がいつも足を運んで、それはそれなりにやっていらっしゃいます。しかし、道の駅を国道204号と国道498号が交差する場所につくることによってこの道の駅が役立ちますので、交流人口の拡大に大いに貢献しますけれども、リーディングプロジェクトに位置づけられた政策がまだはっきり決まっていない。もう2年たちます。どなたかどうでしょう。橋口部長。 ○議長(馬場繁)  建設部長。 ◎建設部長(橋口民男)  先ほど議員のほうから御案内がありましたように、当時、現在の松島搦開発地内のほうに道の駅を建設するという、これは建設ありきと言ったら語弊がありますけど、交通の結節点でもありますので、位置的には適地であるということで計画をしていたことは確かにあります。しかしながら、現時点をお話ししたいと思いますけど、道の駅を整備し、運営していくということにつきましては、伊万里市も多大な財政負担を負うということになると思います。これは最初に回答したとおりでございます。建ててからでは遅いということで、事前にさまざまな視点から十分に検討する必要があるというふうに考えております。 伊万里市につきましては、御存じのように財政的に厳しい状況にあります。伊万里市が管理する公共施設は、今後4割程度が維持管理できなくなるという検討結果も出ております。こうした中で、新たな道の駅をつくるということがいいのか、半永久的に財政負担を負うということになるため、時間がかかってでも、十分に議論を重ねた上で方針を打ち出していく必要があるというふうに考えているところです。 ○議長(馬場繁)  15番松尾議員。 ◆15番(松尾雅宏)  今、部長からありましたように、深浦市長も市の予算の持ち出しのこととか、ランニングコストで赤字が出ないかとか、その商売がうまくいくのかというようなことで、前回は実質的な事業主体というふうな言葉を使われていました。今月、松島搦開発委員会が策定をして伊万里市に提出した松島搦道の駅整備計画案はごらんになられたでしょうか。モニターをお願いします。    〔資料を示す〕 ここが、何度もお見せしますけれども、予定地なんですね。 ここに道の駅を予定しているんですけれども、左の下のほうの黄色いところがJAの物産館で、その右側が道の駅なんです。スリムに道の駅も設定をしております。 ここに道の駅のリーフレットがございますけれども、道の駅として登録するために何が必要か改めて設置要件を確認してみますと、1つは駐車場、それから、トイレ、情報提供施設、いわゆる休憩所でしょう。これらは、道路管理者、国、県に整備をしていただきますから、伊万里市の持ち出しはなくて登録する要件はそろうんですね。 先ほど私はこれを確認する前に、駐車場の用地は地元の市町が用地を用意するんですかというふうに九州地方整備局の方にお尋ねをしたら、田島さんという方でした。その情報施設にしろ、駐車場の用地代にしろ、駐車場の整備にしろ、こういうものは国が整備をするということでした。ですから、市が整備するのは、道の駅の登録をとるために必要最小限は国が整備をするんでしょう。それ以外のところをするためには当然伊万里市が要るんですけれども、一番スリムな形でいけば、今、今回JAがそこに直売所と物産館をつくっていただければ、あとは道路の情報発信施設を国に整備していただいて、伊万里市の持ち出しは何にもなくて済むと思うんですけれども、基本ですよ。それでも、なぜ動かないんですか。 ○議長(馬場繁)  建設部長。 ◎建設部長(橋口民男)  まず、道の駅を誰が設置するかということですけど、まず、単独型と一体型という方法がございまして、市町村が独自で設置する単独型という方法、もう一つは道路管理者と隣接の市町村が一緒になって設置する一体型という方法がございます。今回の場合は大坪木須線という県が管理します県道、そして、国道204号ですけど、これは佐賀県の管理であるということ、そしてまた、松島搦の南側につきましては黒川松島線という県道になっておりますので、県と伊万里市、一体型のほうが道の駅を設置するとすれば費用負担が少なくなりますので、この方法になるのではないかと思います。 施設の概要なんですけど、県のほうが設置するのが駐車場、休憩施設、トイレ、情報提供施設などでございます。市町村等の整備が地域振興施設、そして、第2駐車場というふうになっておりますので、県と市が話をしながら駐車場の面積をどちらがどれぐらい受け持つかというような話になっていくのではないかというふうに考えます。 ○議長(馬場繁)  15番松尾議員。 ◆15番(松尾雅宏)  今おっしゃるように、基本的には道の駅の要件は伊万里市の持ち出しはせずに、第2駐車場なんて必要ありません。地域振興施設、そういうのはJAのほうで整備をなされるわけですよね。だから、伊万里市が今ここで何をするか、そのときになればいろんなものが出てくるかもわかりません。それでも基本的に必要がないんですよ。何をするかというのは、こういう基本的な計画をつくるという行為が必要。    〔資料を示す〕 ここに書いてあるじゃないですか。一体型なんて当然私も知っていますよ。道路管理者が整備する駐車場等の休憩施設、これが道の駅には必要なんですね。ここはJAに整備をしていただきます。市町村が整備する施設は情報提供施設、これはJAの地域振興施設の中に入れ込むこともできるでしょう。だから、そんなに大きな金がここにはかかるとは私には思えないんですけれども、基本はそうだと思うんですよ。 予算が心配であるということならば、その予算さえないということであるならば仕方ないというふうに思うんですけれども、せんだって伊万里市の健全化判断比率の審査意見書を見たんですけれども、健全化判断比率を見ても早期健全化基準を全て下回っております。わずかなランニングコスト、それで伊万里市に大きな観光客を呼び込むこの道の駅にいま一度攻めるような政策を、今見きわめるということでしたけれども、ぜひそういうふうに考え直してほしいと思います。 ただ、私がなぜ道の駅にこだわるかなんですけれども、まず、自動車で移動する人は道の駅があれば当然とりあえず寄ってみようというふうな気持ちになられます。ほとんどの方がそうだと思うんですね、時間に余裕があれば。そして、そのことは道の駅に行けばその地域の特産品があって、名物が食べられて、観光地の地図や情報が得られて歴史や文化についてワンストップでわかる魅力があるから相乗効果が大きく期待ができるというふうに思います。そのために、特に私が道の駅にこだわっているのはそこなんです。今から伊万里市に人を呼び込む有効な手段として、市長にも部長にも攻める施策をぜひ一考していただきたいというふうに思います。 ただし、先ほどモニターでありますように、道の駅の用地は私たちで勝手にこういうふうに身の丈に合う必要最小限のものをつくってみたんですけれども、さらに防災施設だとか、体験施設だとか、お風呂だとか、こういうものをもっと整備をするんであれば当然伊万里市とか民間の資本が必要になると思います。そういうことはせずとも、まず道の駅という地図に載る施設を獲得するという方向が私は今は必要であると思います。 ゆっくりもしておられません。もう道の駅も松島搦開発も平成34年で整備が終わります。そのときにあの土地が必要であるならば、もう道の駅は差し置いて商業施設に賃貸ということもすぐ目の前に来ているというふうなこともありますので、市長、急いで、エアコンの次には道の駅もつくったぞというふうに言えるように、ぜひお願いをしておきたいと思います。 次です。浸水です。27日の大雨で馬伏の水路上流では水路から水が溢れ出ていました。原因はポンプ場北側のスクリーンに多くのごみが詰まっていたからだったんですけれども、昨年7月と同じです。昨年、議会でも橋口部長に尋ねて、その答弁では今回の雨──昨年ですけれども、58.5ミリ程度ではポンプ能力は十分過ぎるくらいあり、ポンプ場の前にあるボックスカルバートを改善し、能力を最大限生かすと答えられました。いつする計画だったんですか。 ○議長(馬場繁)  上下水道部長。 ◎上下水道部長(中里憲二)  松尾議員の松島搦地区の浸水関係についてということで回答させていただきます。 まず、松島搦地区の浸水対策事業関係につきましては、これまでも御説明しましたとおり、計画では藤の尾調整池の上流域を含む流域面積106ヘクタールに対しまして、10年に1度の短時間雨量80ミリを想定しまして施設の能力、断面等を決定して、それに基づき施工も行っているところでございます。 8月27日の降雨量は気象庁データで16時20分から16時50分の30分間に39.5ミリが記録されておりまして、これは降雨強度に換算いたしまして79ミリとなっております。今回、議員も先ほどおっしゃいましたけれども、馬伏雨水ポンプ場の導水渠で、昨年と同様にスクリーンに草や小枝等が詰まり、排水能力を十分に発揮できない状況が再び生じたわけでございますけれども、それに対しましてはスクリーンを撤去しましたところ、速やかな排水が行われ、ポンプ能力自体には十分な余裕があるということを我々としても確認したところでございます。しかしながら、先ほどおっしゃいました上流域のほうで一部河道断面内に設けた固定堰の影響による越水等につきましても確認しておりますので、今後については、その巡視点検による状況把握に努め、随時必要な改修を行ってまいりたいと考えております。 ただ、今最後に、いつやるのかということで、我々としても、その点についてはこの降雨以来、課内、部内でも協議をいたしまして、もちろん予算の都合等もございますけれども、当分といたしましては、今年度中に、具体的に申しますと、スクリーンの巻き上げ機と申しますか、今実際にあれを撤去する際には、昨年もことしもそうでしたけれども、なかなか実際にごみが詰まって水圧がかかっている状態では人力等で簡単に撤去できるものではございませんので、その際、近隣というか、近くにいらっしゃいました重機等の御協力を得ながら撤去したところでございます。今後におきましてはそれをスムーズに撤去できるよう、場合によっては雨の状況等を判断しながら、事前に職員等によって一時的にスクリーン等を巻き上げるなどの措置を行うようなことを考えておりまして、どうしても現場特注のものになりますので、それについては今年度で設計段階を終わらせ、できれば来年早々に予算づけして、施工のほうをできればというような方向で考えておるところでございます。 以上です。 ○議長(馬場繁)  15番松尾議員。 ◆15番(松尾雅宏)  今、本年度中というふうなことでしたから、雨季に入る前には済むと思いますけれども、必ず藤の尾ため池と一緒にこの改修は行ってください。そうしないと、さっきの松島搦の企業進出ですけれども、進出しようとしている会社、こういうところに不安を与えるわけですね。来ようと思っていたけれども来ないというふうなことになったら、あなたの責任やけんね。だから、何としてもこのことは改善をするということ、時間雨量80ミリまでは浸水をさせないということをはっきり言っていただくための質問でありました。そういうことに答えていただきました。 しかし、改善をしていても大きいごみが流れてくるんですね。前回は材木、家具、こういうものが流れていたんです。こういうときには水圧で人の力ではどうにもなりません。ですから、管理業者の方も雨が降りそうなときには、そこに重機を備えて、重機で管理ができるような指導もあわせてよろしくお願いをしておきます。 ちょうど私はそのころそこにいたんですけど、雨の降る中に。部長、どこにいましたか。 ○議長(馬場繁)  上下水道部長。 ◎上下水道部長(中里憲二)  当時は事務所のほうで待機をしておりました。 ○議長(馬場繁)  15番松尾議員。 ◆15番(松尾雅宏)  引き継ぎがきれいにできていたのかなという気がしたものですからお聞きをいたしました。とても重要なことだったものですから。 それから、これが、ちょっとモニターお願いします。    〔資料を示す〕 ここがそこです。右も左も同じ水路です。右が普通のとき、左が先日の大雨のときです。水路からああいうふうに水が溢れ出ました。手前にスクリーンがあるんですけれども、ここが詰まっていたんですね。こういう状況でありました。 そして、写真の奥のほうに見えるのがポンプ場ですけれども、そこまで水が行かないんですね、この水路のいびつ性なのか、ポンプの能力なのかわかりませんけれども、まだまだ不安を幾分抱えておりますけれども、毎秒9.6トンというポンプの能力だけは私も自分の目で見ましたから、ひとまず安心をしたところです。 次です。今度はその後に8月29日午後9時ごろでしたけれども、満潮時に伊万里川からダイレックス脇の国道204号で浸水がありました。近くに住む地元の人も、9月は大体潮位が高いから、高潮でまれに天端近くまで来ることはあったけれども、道路を越えたのは記憶にないというふうなことでした。先ほど市長の話では、今原因を追及しているということですけれども、原因はまだわからないんですね。どなたか。わからないんですね。 ○議長(馬場繁)  建設部長。
    ◎建設部長(橋口民男)  8月29日午後9時過ぎの高潮による伊万里川の越水についてですけど、本日1番目の山口議員からの御紹介にもありましたように、伊万里土木事務所のほうで今原因を調査中ということです。伊万里市としてもこれ以上の情報は持っておりません。 以上です。 ○議長(馬場繁)  15番松尾議員。 ◆15番(松尾雅宏)  モニターお願いします。    〔資料を示す〕 ちょうど一部始終をそこにいて見られた方から聞きましたので、モニターで説明をしておきます。伊万里鉄工所側から見て、ガードレールが途切れているあたり、あそこから水が浸水をしてきたんです。あそこが低いんです。向こうがダイレックスですけれども、それを道路側から見ると、こういう状態になっています。ここから水が入りました。 左に歩道の縁石がずっと、手前にも向こうにもあるんですけれども、その縁石に沿って水がずっと流れてきてダイレックスの駐車場まで押し寄せたというふうなことなんですね。ちょうど道があるから、そこを通って水が押し寄せてきちゃったんですね。 対岸から見ると、このように道路が交差点に向かってずっと上がっていますから道路の低いところから水が来たということです。ここから水が入ってきました。 これは、今度は伊万里鉄工所側ですけれども、ここも同じように消波コンクリートがちょっと低いのがここにあるんですけれども、水がこれを越えてきたそうなんですね。手前のU字溝排水路がとにかく浅くて、ここから排水ができなかったということで、ちょうどここにこういうふうなフラップゲートがついてはいるんですけれども、その排水路も機能しなかったというふうなことを聞いています。もちろん潮位が高ければこれは塞がったままなんでしょうけれども、伊万里鉄工所さんのほうは社員の方が、手前は深浦市長がすぐお見えになって、市のほうで排水路の泥土は取り除いていただいたということで社員の方が感謝をしておられました。ですから、こういう災害についてもいま一度伊万里市内にめぐらせてある排水路の整備もいずれ考えていかないといけないんじゃないかなというふうに提案をこれもしておきたいというふうに思います。 こういうことでございました。まず、道の駅については以上です。結果的にまだ決まっていないようですけれども、松島搦開発も急がなければいけませんし、だめであれば、だめでそれなりに方法を考えていきたいというふうに思いますし、早目にもう一度会議をして結論を出すようにしていただきたいと思います。一番いい方法だとは思うんですけれども、仕方ありません。 ○議長(馬場繁)  市長。 ◎市長(深浦弘信)  特段今の御質問というわけではないと思いますけれども、議長に発言の許可をいただいて、この道の駅の件について私の考えを述べさせていただきます。 この前の伊万里市と商工会議所、それから、観光協会、農協との会議の中で、やはり伊万里市の物産等を扱うようなところは必要だろうということについては一致をしているところです。ただ、福岡から来るときは伊都菜彩もあるし、唐津のほうにもあると。そういう中ではやはり特徴を持ったものが必要じゃないかというふうな意見の中で、これから本当にこの松島搦が必要なのかというのは意見が出ております。それと、あと幾つかある中で、道の駅は今、南波多にありますが、これと2つやっていけるのかという意見も出ております。 それと、先ほどちょっと私も初めて聞いたんですけれども、土地代については市では出さなくていいというふうな話があるんですけれども、私のほうからは、土地代、それから、トイレ等のランニングコスト、それがかかるんだと、補助率も非常に低いんだというふうな話を聞いております。ですから、先ほど松尾議員がおっしゃったような形で何でもかんでもできるんであれば、そんな問題はないと思うんですが、やはりここについては非常に大きな予算もかかってくるんだろうと、ここについては私のほうも再度確認をさせていただきたいと思っておりますが、そういう中で実際にどのくらいかかるのか、さっきおっしゃったようにかからないと言われることに対しては、かからないのにしないのかと言われるのがありますので、私としてはそこについてはまた国、県と確認をしていきたいと思っております。 以上です。 ○議長(馬場繁)  15番松尾議員。 ◆15番(松尾雅宏)  九州地方整備局に、このリーフレットの中に設置者が整備する部分というところがあるものですから、道路情報センター、休憩所に関連する駐車場、ここは書いてあるんです。じゃ、土地代はどうですかと言ったら、土地代も国土交通省というふうにおっしゃいました。ですから、必要以上にはなされないと思うんですけれども、こういうことがある中でなぜしないのかなといつも私は思うものですから改めて確認をしたところです。ぜひ国のほうにも確認をしてください。 じゃ、次です。有害鳥獣については、もう既に本年5月から7月までで1,087頭捕獲されています。支援不足というふうに先ほど申しましたけれども──時間は、あと最後のほうは次の議会に回します。支援不足についてですけれども、平成30年度の有害鳥獣対策事業費と市単独事業費を教えてください。 ○議長(馬場繁)  産業部長。 ◎産業部長(力武健一)  私のほうが今現在持っておりますデータが市の有害鳥獣対策事業費、平成30年度が1,239万円でございまして、このうち捕獲報償金が845万円、駆除委託費が135万円、あと、わなの導入費108万円、捕獲隊の経費が110万円、それと、狩猟免許取得あたりの助成が41万円というふうになっております。 ○議長(馬場繁)  15番松尾議員。 ◆15番(松尾雅宏)  済みません、きちんと通告ができていなかったみたいですね。 まず、あえて部長の口からおっしゃっていただいたのは、市の平成30年度の決算、まだ決算書は持ちませんけれども、1,230万円が伊万里市の有害鳥獣対策で使われています。そのうちに、ほかの市町にも同じように報償金につけたり、委託費につけたりということであったもんですから、じゃ、伊万里市の単独予算は幾らなんだというふうに聞いたときに、純然たる市単独予算は256万円というふうなお答えでした。これを武雄市と有田町を例にとって紹介をするんですけれども、武雄市は捕獲実施隊に毎年700万円です。せんだって新聞にもイノシシを肥料にというふうな、(資料を示す)こういう新聞記事があったんですけれども、これでも3,000万円というお金を武雄市は使われます。有田町でもイノシシを保管するために600万円の冷蔵庫を購入されて、持ち込まれたイノシシを最終処分場に持っていくための委託費が1キロ141円で、有田町は大体150万円ぐらい毎年使われております。 ですから、先ほど申しました256万円を今、伊万里市は単独費で使っていらっしゃるんですけれども、これを頭に置いておいてください。先ほど市長のほうからも答弁がありましたが、埋設でいつも困っているわけですけれども、廃掃法──廃棄物の処理及び清掃に関する法律、このことでは埋設場所は行政が設置すると不法投棄はできませんね。ただ、京都市ではこれをあっせんしてやっていたんですね。京都市では有害鳥獣の埋設場所を共同で設置する場合に補助金をやっていらっしゃったんですよ。合法的に廃掃法の規定に伴って埋め立て処分をすることはできるんですね、処分場を設置すれば。例えば、クリーンセンターでの焼却も廃掃法では可能なんです。可能ではあるんですけれども、4市5町で1万頭を超えるイノシシ、一度に来れば冷蔵庫とか専用の炉も必要になるでしょう。搬入しない市町の合意形成も必要でしょう。何より地元の理解が一番大事になると思いますし、越えようとしても越えられない課題が手前にあるのはわかります。そうしたときに、今までどおり鳥獣保護法の規定で埋設しかないんですけれども、先ほど埋設処分のときの国からの報償金が1,000円少なくなったから、伊万里市は成獣に対し500円追加助成をしているというふうな、こういうお答えがありました。それはとてもありがたいんです。ほかの市町はしていない政策ですから。 もう一つお願いをしたいのは、イノシシの生態、大体今は10月末で有害鳥獣の駆除期間が終わって、11月からは狩猟期間になるんですけれども、ここで捕獲数が激減いたします。報償金もつかないし、なかなかとりにくいというふうなこともあって。それでも、イノシシは冬場に交尾をいたしますし、その交尾の妊娠率も100%というふうに書いてあります。120日で出産です。5頭出産。2年で出産をするということです。大人になるということですね。寿命は雄が10年、雌が6年、個体数を減らすには冬場の捕獲がとても重要と思うんですけれども、通年の捕獲報償金を創設して、県とかほかの市町を主導してはいかがでしょうか。 ○議長(馬場繁)  産業部長。 ◎産業部長(力武健一)  先ほど議員が申されましたように、有害鳥獣の駆除期間の5月1日から10月末までは国の捕獲報償金と県のイノシシ等被害防止対策事業の報償金の2,500円、それに市が成獣1頭に対して3,000円、幼獣1頭について2,500円の捕獲報償金をお支払いしているところです。 11月から3月までの狩猟期を含めました冬場の捕獲報償金の創設につきましては、捕獲圧を高めることにつながり、イノシシの個体数減少には有効な手段であると考えております。しかしながら、イノシシは活動範囲も広く、市を越えて移動したりもしますので、伊万里市単独で行っても効果は薄いと考えております。 そこで、先ほど議員も言われましたように、県に対しまして、県が積極的に主導して県内市町が連携して広域的な捕獲強化策を行うよう、狩猟期についても報償金の対象期間とするなど、県議との意見交換の場や県への予算要望のときなど折を見て要望しております。そうやって県のほうには、佐賀県だけではなくて、福岡県、長崎県とも共同してそういう対策を行っていただくよう呼びかけをお願いしているところでございます。 以上です。 ○議長(馬場繁)  15番松尾議員。 ◆15番(松尾雅宏)  まさか、伊万里市で冬場にとっても武雄市とか唐津市から入ってくるから報償金をつけてまでとることはないというふうな、今のはそういうことだったんですよね。どうせうちでいっぱいとってもよそから入ってくるから、報償金つけてまで伊万里市でとることはないというふうなことを今おっしゃったわけですよね。そうでしょう。にらめっこしているわけじゃないんですけど。 私も、農業試験場に嶋さんというイノシシの、体もそういうふうな格好をしていらっしゃいますけれども、そういう方がいらっしゃいます。そして、今現在、西松浦農業改良普及センターにいらっしゃった吉野さんが今の有害鳥獣の担当専技なんですね。この方にも確認をしたんですけれども、イノシシに発信器をつけて調査をするそうです。そのときに雄は冬場に発情期があるから移動するけれども、雌の移動はほぼないというふうなことでした。とるのは雄よりも雌がいいんですよね。ですから、武雄市、伊万里市、唐津市、有田町とまたがってそんなに雌は移動しないというふうなことなんですけれども、これは私が言ったって、どうせ補助金をとるためというふうにしか思われませんから、農業試験場の専技に尋ねました。理由がそうなら、移動しなければつけていいでしょう。 ○議長(馬場繁)  産業部長。 ◎産業部長(力武健一)  先ほど申しましたように、冬場に捕獲をすれば減少にはつながると思いますけど、有害鳥獣の駆除期間中に県の金額と同額を市のほうでつけておりまして、狩猟期のほうに単独で行いますとやはり財政的にも厳しいものですから、県と歩調を合わせてしていくほうが財政的には助かるということで、そういうふうな回答を申し上げたところでございます。 以上です。 ○議長(馬場繁)  15番松尾議員。 ◆15番(松尾雅宏)  イノシシが移動するからではなくて、財政が厳しいからというふうなことですね。だから、一番初めに有田町と武雄市を紹介したんですよ。伊万里市の有害鳥獣対策の予算はこれだけですよ、それでもよそと比べてどうですかと言えばそれまでですから、今のことでとにかく強く県に働きかけて、県が出して、各市町も一緒に出し合って通年でとるという、鳥獣被害防止特別措置法という国の法律があるんですけれども、ことしは60万頭捕獲するというふうに書いてありますよ。そして、片方で報償金を1,000円減らすわけですよね。わけがわかりません、本当に。 だから、こういうことを考えてみれば、皆さんたち、市長さんも行かれて、イノシシは何とかせんばいかんばいっていつも言われると思うんですね。中山間地を抱える私たち伊万里市こそ、こういう部分で積極的に県に働きかけていただいて、それでも出ないということであるならば、あと一ひねりしていただいて、冬場の捕獲報償金は多額でなくても、猟友会の皆さんたちは、苦しい中でも冬にこれだけ出してくれるとやというふうなことで意気に感じて、とっていただけますよ。そういう人たちです。ぜひ考えてください。 そしてもう一つ、冬にイノシシの成獣をとるには、箱わなじゃなくて、くくりわなが必要なんですね。ですから、くくりわなの仕掛け方の訓練に対する補助、もしくはくくりわな購入の補助、これは委託費でできると思うんですね。だから、こっちのほうは早急に十分考えてください。それから、カラスもです。カラスの捕獲おりも、今3カ所に設置してありますけれども、物すごい数のカラスが飛来をしています。滝川内のほうにもたくさんいるというふうな話ですから、ぜひこういう委託費の中でやっていただけるように、これは早急に手を入れていただきたいと思います。 2つ目に、さが園芸については、市長から期待をしていたとおりの答弁をいただきました。ありがとうございます。ただ、1つ、キュウリの平均反収が20トンのところを40トンとられる優秀な農家の方が伊万里市にはいらっしゃいます。この方がさらに反収と省力化と安定収量を目指すために、令和2年度に溶液栽培の装置を計画されています。ところが、令和元年度の事業と重なるものですから理由づけが必要になるというふうな話があるそうです。JAと一緒になって、伊万里市は県がそう言っても、県と一緒になって農協、農家に言うんじゃなくて、農協、農家側に立って県を説き伏せるような理由づけをして、何とか実現させてあげてください。キュウリの溶液栽培ですから、本当にまれな栽培だと思います。スマート農業の模範的なものだと思いますし、力をかしてあげてください。 じゃ、農業関係はこれで終わります。 次に、懲戒審査委員会ですけれども、先ほど説明がありました。持ち時間が残り14分、これまでやります。委員会審議内容を説明できる範囲で説明してください。例えば、その間、被害者の方はどうなされたのですかというのは、説明報告はできますか。 ○議長(馬場繁)  総務部長。 ◎総務部長(古場博)  被害者の状況につきましては警察のほうでも開示をしていませんので、我々のほうとしてはわかりません。 ○議長(馬場繁)  15番松尾議員。 ◆15番(松尾雅宏)  被害者の状況じゃなくて、当てて逃げられたというか、わからなかったということでそのまま逃走されていますけれども、その間、被害者の方は警察に当て逃げされたという報告はなされたのか、このことも教えるわけにはいかないんですか。 ○議長(馬場繁)  総務部長。 ◎総務部長(古場博)  詳細については、警察のほうが我々に教えていただけないということです。 ○議長(馬場繁)  15番松尾議員。 ◆15番(松尾雅宏)  警察に聞いたところ、市のほうから聞いてくださいと言われたんですよ。私もちゃんと聞いたんですよ。だから、今聞いているんです。 ○議長(馬場繁)  総務部長。 ◎総務部長(古場博)  警察のほうがそう言われたかもしれませんけれども、我々には教えていただけません。 ○議長(馬場繁)  15番松尾議員。 ◆15番(松尾雅宏)  じゃ、それはそれでいいでしょう。 実は3月4日に略式命令が出されたというふうに書いてありました。なぜ、3月議会開催中に速やかに調査委員会を開催して、全員協議会の報告はなされなかったんですか。 ○議長(馬場繁)  総務部長。 ◎総務部長(古場博)  断片的に議員お話しをされますので、事件の内容について、事故の発生から、議会の報告の経由まで、処分内容を含めて改めて説明を申し上げたいというふうに思います。 事件は、産業部職員が自家用車を運転し、誤って中央分離帯のある反対車線に進入、逆走状態となり、対向車と接触。すぐに届け出ず、翌日、警察に届け出て、逆走による通行区分違反と事故不申告の罪で書類送検をされ、罰金刑を受けたというものでございます。 市の懲戒処分の内容ですけれども、本人が3カ月間の減給10分の1で、上司5名を口頭訓告としております。事件発生は昨年9月9日午前3時ごろで、10月10日に通行区分違反と事故不申告で書類送検をされております。その後、本年3月4日に罰金2万9,000円の略式命令がされ、2週間後の3月19日に刑罰が確定したことで、翌3月20日に懲戒審査委員会を開催、処分案を決定して市長に報告し、21日が祝日でしたので、22日金曜日に市長による処分が決定をされたところでございます。翌週3月25日月曜日、8時45分に処分式を行い、9時に議会に報告し、その後、プレスリリースを行いました。 今回の事案は、事件発覚後、市としての処分は刑罰の確定を待って行うことを懲戒審査委員会の委員の間で確認をしておりました。事件発生から刑罰の確定まで時間がかかっておりますけれども、先ほど申しましたように、刑罰の確定後は直ちに懲戒審査委員会を開催し、市長による処分内容の決定、対象者の処分、議会報告まで、私どもとしては最短で行ったというふうに考えております。 3月25日は2月議会の最終日でございます。全員協議会での説明も念頭に入れ、処分式終了後、議会事務局に出向き、議長、副議長、議会事務局長に処分について報告をし、議会への報告のあり方について相談を行いました。その際、正副議長、局長から、全員協議会で説明するとしても、プレスリリースの内容以上の説明ができないのであれば、全員協議会での説明はせず、処分内容を各議員にお知らせするため、プレスリリースのペーパーを議員控室に張り出すとともに、各議員の連絡箱に入れることでの対応となったところでございます。 以上です。 ○議長(馬場繁)  15番松尾議員。 ◆15番(松尾雅宏)  この事件は、私は随分読みましたから、今改めて説明せずともよかったんですけれども、皆さんたちがおわかりになっていなかったから、それはありがとうございます。 でも、今最後に、日程もきちんと刑罰の確定があってから動いてきたと、その中には休日もあったでしょうから、ちゃんとされたんでしょうけれども、それでも、今最後に3月25日には議長、副議長に報告をされたというふうなことでしたよね。それ以上の報告はできないから文書を連絡箱に入れたということですけれども、ここで今、そのことを当時の議長、副議長に尋ねるのもどうかと思うんですけれども、この案件については、議長、また後もって説明をいただいてよろしいですか。 ○議長(馬場繁)  この場では、一般質問の答弁ですので...... ◆15番(松尾雅宏)  きょうじゃないんです。後もってです。 ○議長(馬場繁)  ちょっと松尾議員に申し上げます。この場は一般市政に対する質問であります。ですので、私の回答というのは差し控えておきます。 ◆15番(松尾雅宏)  私の一般質問が今、ボールが議会に投げかけられているんですよ。それを私がここで中断するというわけいかんでしょう。この解決は議長と副議長に今投げられたんですよ。だから、ここの席じゃなくて別の席で説明を求めていいですかということですよ。 ○議長(馬場繁)  その点については、今後検討したいと思います。 ◆15番(松尾雅宏)  検討するんですか。じゃ、あと1つ残してはおるんですけれども、とてもあと7分で質問が済むとも思えません。次の議会で改めて深く質問をしたいと思います。 今回通告をしておきながら、市民会館の件について質問ができなかったことを執行部には深く謝罪申し上げ、質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。 ○議長(馬場繁)  ここで10分をめどにしばらく休憩いたします。               (午後2時19分 休憩)               (午後2時30分 再開) ○議長(馬場繁)  会議を再開いたします。 引き続き、一般市政に対する質問を行います。5番西田議員。 ◆5番(西田晃一郎) (登壇) 皆さんこんにちは。5番、伊想会、西田晃一郎です。まずもって、今回の大雨で被災された方々に対し、お見舞いと、また一日でも早い復旧と復興について御祈念申し上げます。また、武雄市社会福祉協議会から、先日のボランティア活動について伊万里市の方々から大変多くの支援をいただきましたという御報告とお礼の言葉がありましたので、この場をかりて御報告させていただきます。 「しあわせ実感!!」、これは私のテーマでございます。もう一つ、市民サービスの向上を今回掲げております。 今回は、伊万里市地域包括支援センターが移設するということで質問させていただきます。 平成12年度4月より介護保険制度が始まり、高齢者の相談支援機関として伊万里市地域包括支援センターが設置されました。この包括支援センターでは高齢者の生活や介護についての相談を受け付けます。御承知のとおり、2025年問題、2040年問題と、高齢化はさらに進んでまいりますが、今もなお、高齢者に関する相談はふえ続けている状況です。その相談内容といたしまして、高齢者の生活に関する相談のみならず、8050問題等、一つの家庭が抱える問題は複雑多様化しております。 そうした中で、相談支援機関としての役割がますます強化されることが求められております。現在、伊万里市地域包括支援センターは、市民課と税務課の間にある長寿社会課内にございます。同じ1階には福祉課や市民相談係があり、現在は連携の姿が見えやすくなっております。 そこで今回、伊万里市地域包括支援センターが、議会棟の1階の旧食堂、そこに移設することによって、まずは市民の皆様との物理的な距離が生まれ、移動する距離がふえ、また職員の方々の移動にも時間がかかり、市民サービスの低下につながるのではないかと懸念をいたし、今回、質問いたします。 そこでまず、壇上からは、移設に至った背景と目的、その中で、現在、旧食堂がどのように利用されているかを質問いたしまして、降壇させていただきます。 ○議長(馬場繁)  政策経営部長。 ◎政策経営部長(山邉賢一) (登壇) 議員御質問1点目でございますが、伊万里市地域包括支援センターの移設についてという御質問の中で、旧食堂の利用状況についてお尋ねがございました。 旧食堂の利用状況につきましては、平成29年12月末に業者が撤退して以降は会議室として利用しておりましたが、部屋の構造上、対外的な会議の場所としては利用がしづらく、利用実績も非常に少ない状況でございました。このため、旧食堂のスペースを事務の場所として有効活用することを目指し、昨年12月から改修工事を行ってきたところでございます。 以上です。 ○議長(馬場繁)  5番西田議員。 ◆5番(西田晃一郎)  それでは次に、移設の経緯についてお尋ねいたします。 先ほどあったように、旧食堂の活用については、事業者の公募等をされてきたと思います。また、応募がなかったり、応募があったとしても、上手にマッチングできなかったりした結果が現在の状況だと思います。そこで、例えば無人のドライブインや高速道路のパーキングエリアのように、いろんな種類の自動販売機を設置するなど、何かしらの収益につながる活用は検討されなかったのでしょうか、お尋ねします。 ○議長(馬場繁)  政策経営部長。 ◎政策経営部長(山邉賢一)  旧食堂の活用につきましては、議員御案内のとおり、職員の福利厚生の観点から、まずは食堂としての活用を継続させるため、事業者の公募を行いましたが応募はなく、またコンビニエンスストアやお弁当店などにも出店の打診を行いましたが、実現がかなわなかったところでございます。 ここで移設の経緯として、市の現状を説明しますと、現在、地域包括支援センターは、市民課、長寿社会課、税務課と同じ1階南側に議員御紹介のとおり配置しておりますが、特に長寿社会課、地域包括支援センターについては、高齢化の進展に伴いまして、年々、対象者となる方がふえ、これに伴う業務量も増加していることから、本市においても職員体制を強化しています。 この増加傾向でございますが、団塊の世代が後期高齢者になられる2025年までは対象者となる方や業務量が増加する傾向でございます。これが少なくとも続いていくことが予想されております。一方、市民課、税務課においても、マイナンバー制度への対応や債権管理の強化など、さらなる職員体制の強化が求められており、市役所1階南側フロアについては現状でも手狭な状況であるため、数年後には人員配置のスペースが不足することが予想されております。 こうした中、旧食堂のスペースの有効活用策とあわせて、地籍調査終了後の別館1階の有効活用策について検討を行いましたところ、将来的には地籍調査終了後の別館1階に健康づくり課を移設し、旧食堂には地域包括支援センターと長寿社会課を移設することで、別館1階を市民の健康増進に係るフロアとして有効活用することが望ましいという考えのもと、来年1月から先行して、地域包括支援センター及び長寿社会課を旧食堂のスペースに移設することとしたところでございます。 ○議長(馬場繁)  5番西田議員。 ◆5番(西田晃一郎)  先ほど、今回の質問のきっかけとして述べましたが、今回の移設により市民の方々、ケアマネージャーなど関係機関の方々には、担当職員の方々に対するそれぞれのここを利用する方にとっての利便性が低下する可能性についてはどのようにお考えでしょうか。 ○議長(馬場繁)  政策経営部長。 ◎政策経営部長(山邉賢一)  利便性につきましてのお尋ねでございます。 物理的に税務課や市民課とは離れることになりますので、窓口間の行き来、往来につきましては、これまでと比較すれば不便をおかけすることにはなりますが、特にお体の不自由な方への対応につきましては、担当職員が出向くなどの対応を検討していきたいと考えております。 一方で、将来的に別館1階を市民の健康増進に係るフロアとすることで、相談者の年齢を問わず、保健、医療、介護分野の総合相談というものをワンストップで対応できることが可能となります。特に地域包括支援センターの業務である介護予防、認知症予防と健康づくり課の業務である生活習慣病予防、重症化予防との業務連携が密になることで、現在、国が進めております医療と介護の一体的な実施ということで、対象者に対しての迅速で的確な支援を行うことが可能となってまいります。また、庁内連携の面でも保健師などの間での連携が図れることで、子どもや高齢者などに対する相談業務との連携もさらに図れることとなります。 こうしたことから、別館1階を市民の健康増進に係るフロアとすることで、市民の皆様の利便性についても向上していくものと考えております。 ○議長(馬場繁)  5番西田議員。 ◆5番(西田晃一郎)  その辺については、移設に伴うものだと思いますけれども、十分に事前に担当課が協議されて、打ち合わせをして、きちんとした形をつくっていただければと思っております。 次ですけれども、移設に伴って、今の施設全体がどのような改修が必要かというところをお尋ねします。 1つは、窓口には高齢者本人が来所される場合、杖をついての歩行や、介助されて車椅子で移動されている方などが来所されることもあります。よって、障害者差別解消法、先日施行されましたけれども、そういった意味で合理的配慮として、一応バリアフリー化をどのように計画されているのでしょうか。また、それに係る予算はどのくらいなのかというのをお尋ねいたします。 ○議長(馬場繁)  政策経営部長。 ◎政策経営部長(山邉賢一)  バリアフリー化に係る対応につきましては、旧食堂への移設を予定している長寿社会課及び地域包括支援センターの正規の入り口としましては、議会傍聴室につながる1階エレベーター側を予定しております。このため、駐車場から直接御来庁いただけることになります。入り口は自動ドアとなっており、またスロープも設置されております。一方で、一旦市民課などで手続を済まされた後に御来庁──入ってくることになった方に対しましては、売店入り口側からの御来庁も想定されますが、現状、売店入り口側はスロープの設置はございますが、ドアは開き戸、開く必要がございますので、これの自動ドア化についても対応を予定しており、予算額としては約65万円程度を見込んでおります。補助金などの活用も検討しております。 また、別館1階を市民の健康増進に係るフロアとする際にはスロープの設置やトイレ改修なども検討してまいります。 ○議長(馬場繁)  5番西田議員。 ◆5番(西田晃一郎)  今回、バリアフリー化という言葉を使いましたけれども、今の主流としてはユニバーサルデザイン化というのが進められております。実際に移設するに当たって、事前の情報提供や案内、移設後はここに、長寿社会課や地域包括支援センター、後々は健康づくり課がありますよという表示、案内をきちんとしていただくことが、さらに情報のバリアフリー化にもつながりますので、御検討いただきたいのと、今後、トイレやスロープ、扉等の改修につきましてもそうですし、包括支援センターや長寿社会課内のレイアウトなどにユニバーサルデザインの視点を持って、きちんと取り組んでいっていただきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。 それでは次に、今後の職員体制についてお尋ねいたします。 先ほど来、福祉課や長寿社会課、税務課や市民サービス係など、相談を受け付ける窓口が同じフロアにある中で、同じ相談支援機関である地域包括支援センターが移設し、今後の庁内連携はどのように図られていく計画でしょうか、お尋ねいたします。 ○議長(馬場繁)  政策経営部長。 ◎政策経営部長(山邉賢一)  庁内連携についてのお尋ねでございます。 一部繰り返しになりますが、別館1階を市民の健康増進に係るフロアとすることで、これまで地域包括支援センターで不足していた相談室の確保が可能となりますので、関係機関を交えた協議などが開催しやすくなります。このため、例えば地域包括支援センターに他部署にまたがる相談があった場合は、別館の相談室に関係部署の担当者が一斉に集まり、ワンストップで対応することも可能となります。 また、繰り返しになりますが、保健師などの間での連携が図れることで、例えば地域包括支援センターの業務である介護予防や認知症予防、また健康づくり課の業務である生活習慣病予防や重症化予防などとの業務連携が密になり、対象者に対して迅速で的確な支援を行うことが可能となります。また、子どもや高齢者などにかかわる相談業務の連携もさらに図れることとなり、いずれにせよ庁内連携については必要な対応について図ってまいりたいと考えております。 ○議長(馬場繁)  5番西田議員。 ◆5番(西田晃一郎)  相談を解決するためには、今、連携の必要性やさまざまな関係機関とのネットワークの構築と言われておりますので、その辺が低下していかないように、今後さらに進めていただきたいと思っております。 最後の質問になります。 現在、厚生労働省では断らない相談の実施というのを後押ししております。また、若干異例となっておりますが、総務省の自治体戦略2040構想研究会においては、住民の生活上のニーズに民間の力も活用し対応するため、社会福祉士が組織的に仲介する機能が必要だと報告書をまとめてあります。そして、社会福祉士や精神保健福祉士の市町村行政の任用が進む可能性が既に出てきております。よって、現在、人口減少に伴う人手不足、担い手不足が進んでいく中で、保健医療、福祉に関する有資格者の配置や確保について、現段階から先手を打って取り組んでいく必要があると考えます。 そこで、市長にお尋ねいたします。 地域共生社会の実現に向けた相談支援体制の今後のビジョンをお聞かせください。 ○議長(馬場繁)  市長。 ◎市長(深浦弘信) (登壇) 回答に入る前ですけれども、SNS等を見ますと、西田議員を初め、議員有志の皆さんが大町のほうにボランティア活動に行かれて対応されているのを見まして、皆さん頑張っていただいているなと思っておりますし、あわせて、ないほうがいいんですけれども、伊万里でもしあったときにはそれの経験を十分生かしていただければ、私たちとしても議員の皆さんと一緒にやれるんじゃないかというふうに感じた次第であります。 ただいま地域共生社会の実現に向けてということで御質問があっております。皆さんも十分御承知のとおり、日本では超高齢化が進行している。少子化が進むという中で、人口が減る。そして、同時に地域、家庭、職場という生活領域における支え合いの基盤も弱まってきているのではないかと思っております。地域共生社会とはこのような社会構造や暮らしの変化に応じて地域住民や地域の多様な主体が我が事として参画し、人と人、人と資源が世代や分野を超えてつながることで、住民一人一人の暮らしと生きがい、地域をともにつくっていく社会を目指すというものであります。 国では地域共生社会の実現に向けて、先ほどありましたが、断らない相談支援、社会とのつながりや参加の支援、地域やコミュニティにおけるケア、支え合う関係性の育成支援に取り組むこととされ、本市においても取り組むべき課題として捉えております。 特に断らない相談支援の実現に向けては、議員御案内のとおり、地域を構成する多様な主体との連携が不可欠であり、これを仲介する役割を担う専門職の確保が重要な課題となってきております。 私も定期的に開催しておりますが、ちょいカフェ等を通じまして、さまざまな分野の方々と意見交換を行っておりますが、特に医療、介護、福祉の分野での人手不足は深刻であると伺っております。地域共生社会の実現に向けた職員体制の強化に当たりましても、特に社会福祉士や保健師、保育士等の専門職の配置が必要とされておりますので、これに対する原課からの要望にはできるだけ対応する方向で職員の採用についても検討を行ってまいりたいと考えております。 また、適材適所の観点からは、相談業務等に適した職員、例えばこうした職場での勤務を希望している職員や、自主的に勉強して資格を保有している職員の中から、その適性も踏まえて配置を検討してまいりたいというふうに考えております。 ○議長(馬場繁)  5番西田議員。 ◆5番(西田晃一郎)  心強いお言葉をいただき、ありがとうございます。しかしながら、やはり今後ますます人手不足も進みますし、そのときが来て対応するというのはかなりおくれた対応になると思いますので、せっかく有資格者の方が職員にも数多くいらっしゃいますから、早目早目の配置を考えていただいて、経験を積むことで、その課や庁内全体の機運が、相談支援体制の強化が必要、住民と向き合って、寄り添いながらやっていくという機運を高めていただきたいのと、先回、私が総合計画について質問させていただいて、地域の中でリーダーを養成していくとおっしゃられましたので、そういった民間の力、地域の力をやはり活用していくためには、そこに地域をコーディネートできる職員の方々が必要だと考えております。 そのためにも一つ一つ、福祉の分野と限らず、先ほど言った我が事丸ごとで皆さんが取り組んでいけるような環境整備をぜひ行っていただきたいと思っております。 それで、最後ですけれども、平成30年4月に施行された改正社会福祉法の中では、包括的な支援体制の整備を市町村の努力義務とされています。ぜひ、努力義務ですけれども、この努力の形というものが見えやすい、見えるように、今後とも相談支援体制の強化、整備に取り組んでいただきたいとお願いし、質問を終了させていただきます。 ○議長(馬場繁)  ここで10分間をめどにしばらく休憩いたします。               (午後2時56分 休憩)               (午後3時5分 再開) ○議長(馬場繁)  会議を再開いたします。 引き続き、一般市政に対する質問を行います。4番川田議員。 ◆4番(川田耕一) (登壇) こんにちは。4番、伊想会、川田耕一でございます。今回が初めての一般質問でありますので、よろしくお願いしたいと思います。 まず、先月末から佐賀県、福岡県を襲いました豪雨災害で被災された方、犠牲となられた方に対し心よりお見舞いを申し上げたいと思います。幸い伊万里市では人的被害もなく、また被害の全容はわかっておりませんが、武雄市や大町町、小城市などと比べると、被害が少なくて済んだのかなと安堵しております。それでも、避難所で不安な夜を過ごされた方が最大で190世帯、423名もいらっしゃったということです。この中で食事やプライバシー、災害の連絡網など、これからの対応の参考になることもたくさんありましたので、ぜひ今後の危機管理等にも生かしてほしいと切望いたします。 今回、私は2点について通告をしております。 まず1点目は、高齢者の認知症の施策に関する質問でございます。 厚生労働省の調査によると、ちょっとデータは古いですが、2012年で認知症の人の数は約462万人、軽度認知障害──認知症予備軍と言われる方ですが、その方が400万人、合わせると860万人ぐらいいらっしゃるんですが、65歳以上の高齢者の4人に1人が認知症の人、またその予備軍と言われております。2018年に認知症と言われる人の数は500万人を超えて、65歳以上の高齢者の7人に1人が認知症と見込まれています。 最新の情報では、団塊の世代が高齢者となる2025年には、患者数は700万人程度になり、65歳の5人の1人の割合になる見込みということ。こういった情報を聞いて、自分は大丈夫だろうか、親や兄弟がそうなったらと心配されている方も、実際今、認知症の方を介護されている方、そういう方も多いのではないかと思っております。 認知症につきましては、去年12月議会の渡邊議員も質問されております。そのほかにもたくさんの方が質問されておりますが、まだまだ伊万里市が取り組まれている事業などについて御存じのない方がたくさんいらっしゃるように私は感じましたので、今回の質問の中に入れております。それで、改めて2015年1月に作成された新オレンジプランと、ことし6月18日に厚生労働省が策定された認知症施策推進大綱について、市民の皆様への御紹介を兼ねてお尋ねをしたいと思います。 まずは、伊万里市内における5年前と現在の認知症患者数をお尋ねいたします。 2点目でございますが、高齢者の交通事故防止についてお伺いをしたいと思っております。 最近、高齢者による悲惨な事故が数多く報道されて、皆様の御記憶にも新しいかと思いますし、伊万里市や西有田でも高齢者のアクセルとブレーキの踏み間違いによる事故が起きました。そういうこともありますので、この質問を考えたわけですけれども。質問ですが、伊万里市内における交通事故の件数、その中でも高齢者の占める交通事故の割合がどれくらいあるのか、お尋ねをして壇上からの質問とさせていただきます。 ○議長(馬場繁)  市民部長。 ◎市民部長(桑本成司) (登壇) 川田議員の第1問目の御質問でございます。市内における認知症の患者数、これにつきまして5年前と現在についてお答えをさせていただきたいと思います。 介護保険を利用する際に使用する認定調査の項目の中に、認知症高齢者の日常生活自立度という指標がございます。この判定の段階がⅡa、これはたびたび道に迷うとか、買い物や事務、金銭管理などそれまでできていたことにミスが目立つといった症状が見られるようになった状態のことを指しますけれども、伊万里市の認定調査の結果、Ⅱa以上の高齢者の人数から算出いたしますと、5年前の平成26年3月末までは1,803人で高齢者全体の11.8%でございましたけれども、平成31年3月末現在では1,990人となっております。高齢者全体に占める割合を比較いたしますと、11.7%と変わりはなく、約8.5人に1人というふうな状況になっております。 なお、現在の状況を年齢別に見てみますと、65歳から74歳までは106人の1.3%、75歳から84歳までは499人の9.4%、85歳以上では1,385人の41.5%と、85歳を過ぎて認知機能が低下し、要支援や要介護の認定を受けられる方が多くなっているという分析をしているところでございます。 以上でございます。 ○議長(馬場繁)  総務部長。 ◎総務部長(古場博) (登壇) 川田議員、2点目の高齢者の交通事故防止についての中で、市内における人身事故発生件数と追突事故の発生件数の推移、それとその分の高齢者が起こした事故ということでお答えをいたします。 まず、市内の人身事故と追突事故の推移について、直近の3カ年で申し上げますと、平成28年中の市内における人身事故は440件発生し、うち追突事故によるものは209件、同様に平成29年中の人身事故は379件で、うち追突事故によるものは181件、平成30年中の人身事故は319件で、うち追突事故によるものは155件となっており、人身事故、追突事故の件数とも減少傾向にございます。 次に、65歳以上の高齢者が起こした人身事故は平成28年中が90件発生しており、人身事故全体の20%を占めております。同様に平成29年中は80件発生をし、全体の約21%、平成30年中は67件発生し、全体の約21%を占めている状況でございます。 また、65歳以上の高齢者が起こした追突事故は平成28年中が32件、平成29年中は24件、平成30年中は23件発生をしております。 このように、先ほど申しました市内の人身事故や追突事故の発生件数としては減少傾向にございますけれども、高齢者が原因者となる割合は、年代別で比較しても最も高く約2割の水準で推移している状況が続いております。 以上です。 ○議長(馬場繁)  4番川田議員。 ◆4番(川田耕一)  お答えありがとうございました。それでは、これから一問一答でお答えをいただきたいと思います。 まず、先ほど申しました新オレンジプランについて、その概要をお尋ねいたします。 ○議長(馬場繁)  市民部長。 ◎市民部長(桑本成司)  新オレンジプランについて御説明を申し上げます。 国においては、認知症の人ができる限り住みなれた地域の安心した環境の中で暮らし続けることができる社会への実現を目指して、平成27年1月に、厚生労働省を中心に警察庁、金融庁、消費者庁など関係12省庁が共同して、認知症施策推進総合戦略、通称新オレンジプランと申し上げますけれども、これが策定されたところでございます。 新オレンジプランは認知症の人に優しい地域づくりを推進していくため、7つの柱を打ち立て、それに沿って必要な施策を総合的に推進していくという内容になっております。 この7つの柱を御紹介させていただきますと、1つ目は認知症への理解を深めるための普及、啓発の推進。認知症は誰もが身近な病気であることを社会全体で確認しようというものでございます。 2つ目は、認知症の容態に応じた適時適切な治療、介護等の提供でございます。これは医療と介護の連携などにより、早期診断、早期対応につなげ、医療、介護の切れ目ないサービスを提供するものでございます。 3つ目は、若年性認知症施策の強化です。これは全国で4万人近くいると言われる65歳未満の認知症の人の就労や居場所づくりなどを支援するものでございます。 4つ目は、認知症の人の介護者への支援でございます。これは介護者の精神的、身体的な負担を軽減し、生活と介護の両立を支援するものでございます。 5つ目は、認知症の人を含む高齢者に優しい地域づくりの推進でございます。これは認知症の人を含む高齢者世帯に対する生活支援のほか、地域での見守り体制の整備や、成年後見制度の利用促進などを行うものでございます。 6つ目でございますけれども、認知症の予防法、診断法、治療法、リハビリテーションモデル、介護モデル等の研究開発及び成果の普及の推進でございます。これにつきましては、市町村での取り組みは難しく、国が中心となって進めていくものと考えているものでございます。 7つ目でございますが、認知症の人やその家族の視点の重視でございます。これはほかの6つの柱に共通するプラン全体の理念でございまして、認知症の人やその家族の視点を認知症施策に随時反映させるものであります。 以上が新オレンジプランの内容となります。 ○議長(馬場繁)  4番川田議員。 ◆4番(川田耕一)  ありがとうございます。ここの中で一応新オレンジプランの数値目標の設定が2017年というふうになっていたんですが、伊万里市におけるこの施策の進捗状況は大体その期間は済んでいますが、どうなっているのか、お知らせいただきたいと思います。 ○議長(馬場繁)  市民部長。 ◎市民部長(桑本成司)  伊万里市の施策の進捗状況ということでございます。現在、新オレンジプランに基づいて実施しております本市の事業について主なものを御説明したいというふうに思います。 まず最初に、新オレンジプランの1つ目の柱でございます認知症への理解を深めるための普及、啓発の推進といたしまして、認知症サポーター養成講座を行っているところでございます。これは認知症サポーターの要請と活動の支援を行うとともに、学校教育等における認知症の人を含む高齢者への理解の推進を図っているものでございます。 国が示した2017年度までの全国の数値目標は800万人でございましたけれども、2016年度末にはクリアをしているところでございます。また、伊万里市においても2016年度末時点で目標4,000人に対して4,699人が受講しており、目標を達成しているところでございます。 次に、新オレンジプランの2つ目の柱でございます認知症の容態に応じた適時適切な医療、介護等の提供につきましては、認知症初期集中支援推進事業を実施しているところでございます。これは早期診断、早期対応のための体制整備として、認知症専門の医師や保健師、社会福祉士などの専門職による認知症初期集中支援チームを設置し、認知症専門医の指導のもと、地域包括支援センターや在宅介護支援センターなどの複数の専門職のチーム員が、認知症が疑われる人や認知症の人、その家族を訪問し、観察や評価を行った上で集中的な支援を行い、かかりつけ医や専門医療機関と連携しながら、認知症に対する適切な治療につなげることや、在宅での生活のサポート等を行っているものでございます。 目標といたしましては、2018年度には全市町村での設置が掲げられておりまして、伊万里市も2017年度、平成29年度になりますけど、設置をしているところでございます。 次に、新オレンジプランの4つ目の柱でございます認知症の人の介護者の支援といたしまして、伊万里地区認知症の人とその家族の会、通称ひまわり会でございますけれども、こちらに対しまして補助金を交付し、定期的に認知症カフェを開催していただいているところでございます。 初年度でございます平成28年度は、市民交流プラザにおいて2カ月に1回の開催から始まり、その後、活動を地域に広げるために、平成29年9月から市民図書館の福祉喫茶あおぞらにおいて毎月1回、第4日曜日に開催されているところでございます。 国の目標では2020年には全市町村の設置を求められておりまして、伊万里市は他市に先駆けて設置ができているところでございます。 また、見守りが必要な高齢者を対象といたしました見守りサポーター派遣事業を実施しております。これは認知症高齢者と同居されている家族等が外出する時間帯、あるいは介護疲れで休息が必要な時間帯に委託しておりますシルバー人材センターから見守りサポーターが自宅に訪問し、家族にかわって見守りや話し相手を行うものでございまして、1回2時間、週に2回まで利用することができる制度となっております。 次に、新オレンジプランの5つ目の柱でございます。認知症の人を含む高齢者に優しい地域づくりの推進といたしましては、高齢者成年後見利用支援事業を行っているところでございます。これは認知症などで判断能力が不十分となった人が財産管理や契約で不利益を被ることがないよう本人の代理となる後見人を家庭裁判所に制定してもらうに当たり、後見制度を申し立てる親族がいない場合、市町村長が申し立てを行うものでございます。 以上が認知症施策の主な状況でございます。 ○議長(馬場繁)  4番川田議員。 ◆4番(川田耕一)  ある程度の目標が達成されているということで安心をいたしました。 次に、認知症の方やその家族、介護されている方の相談窓口というのが伊万里市にはどういうところがあるのか、御説明をお願いいたします。 ○議長(馬場繁)  市民部長。 ◎市民部長(桑本成司)  認知症の方、家族や介護されている方の相談窓口はどういうところがあるかという御質問でございます。 現在、地域で暮らす高齢者の皆様の相談窓口として、市役所の長寿社会課の地域包括支援センターに認知症地域支援推進員を配置した高齢者の総合相談窓口を設置するとともに、市内の5カ所の在宅介護支援センターでも高齢者の皆様からの相談を受けているというところでございます。相談の内容につきましては、介護サービスや認知症、虐待や年金等の経済的なものが主なものとなっております。 以上でございます。 ○議長(馬場繁)  4番川田議員。 ◆4番(川田耕一)  ありがとうございます。 それでは次に、認知症のサポーター養成があっていると思うんですが、その活動支援についてはどのような対応をされているんでしょうか。 ○議長(馬場繁)  市民部長。 ◎市民部長(桑本成司)  認知症サポーター養成と活動支援はどうしているかという御質問でございます。 認知症サポーター養成講座は、ひまわり会の御協力を得まして、市の出前講座として認知症サポーター養成講座を実施しているところでございます。平成17年から平成31年3月までに5,469人もの方に受講をしていただいております。受講者にはオレンジリングというオレンジ色のグッズを配布しているところでございます。 講座の内容といたしましては、認知症を理解する。認知症の人と接するときの心構え、認知症予防について、家族の会の活動紹介などとなっているところでございます。 平成30年度におきましては、ボランティア連絡協議会、老人クラブ、高齢者サロン、グループホーム、施設、事業所、高校など13カ所で行ったほか、小学生を対象に認知症キッズサポーター養成講座を3カ所で開催しております。小学生にはわかりやすいスライドを作成し、認知症の症状や認知症の人に接する際の対応について説明をさせていただいております。これは県内でも特色ある取り組みといたしまして、マスコミ等にも取り上げていただいているところでございます。 受講後の認知症サポーターの活動内容は、地域での声かけ、見守りをお願いしております。受講された方の中にはひまわり会に入会して、一緒に活動していただく方もいらっしゃいますが、まずは身近なところで自分にできることを行っていただくように、お願いをしているところでございます。 以上でございます。 ○議長(馬場繁)  4番川田議員。 ◆4番(川田耕一)  今、お話の中にございましたひまわり会ですが、ひまわり会の活動についてちょっと詳しく御説明をいただけたらと思いますが。 ○議長(馬場繁)  市民部長。 ◎市民部長(桑本成司)  まず、ひまわり会に対する支援につきましては、ひまわり会とともに啓発活動の実施や語ろう会、認知症カフェ等に参加をしていただきまして、認知症の人やその家族を支援していただいているというところでございます。 一方、地域に対する支援につきましては、地域住民や民間事業者が専門機関に相談をしていただきます伊万里市高齢者見守りネットワーク事業、また徘徊のおそれのある認知症の方の情報を事前に警察署と地域包括センターで共有する行方不明時の見守りネットワーク票などの取り組みを行っていただいているというところでございます。 以上でございます。 ○議長(馬場繁)  4番川田議員。 ◆4番(川田耕一)  ありがとうございます。 それでは次に、ことしの6月に策定された認知症施策推進大綱についてお尋ねをいたします。 まず、認知症施策推進大綱についての概要をお知らせください。 ○議長(馬場繁)  市民部長。 ◎市民部長(桑本成司)  認知症施策推進大綱の概要という御質問でございます。 認知症施策推進大綱は新オレンジプランをより深めたものといたしまして、令和元年6月に示されたものでございます。その基本的な考え方といたしましては、認知症の発症をおくらせ、認知症になっても希望を持って日常生活を過ごせる社会を目指し、認知症の人や家族の視点を重視しながら、共生と予防を車の両輪といたしまして施策を推進していくこととされているところでございます。 具体的には、こちらのほうも5つの柱というのがございまして、1つ目に普及啓発、本人発信支援、2つ目に予防、3つ目に医療、ケア、介護サービス、介護者への支援、4つ目に認知症バリアフリーの推進、若年性認知症の人への支援、社会参加支援、5つ目に研究開発、産業促進、国際展開が上げられております。 以上でございます。 ○議長(馬場繁)  4番川田議員。
    ◆4番(川田耕一)  この基本的な考え方の中に、共生と予防を推進するとありますが、共生について伊万里市として今後どのように進めていかれるのか、教えてください。 今後、地域の皆様とその連携やサポートが必要になってくると思われますが、市としては地域の方々にどのような指導、活動の支援を行っていかれるつもりなのか、お尋ねしたいと思います。 ○議長(馬場繁)  市民部長。 ◎市民部長(桑本成司)  この大綱の中の共生について、市として今後どのように進めていくのか、また市として地域の方にどのような指導、活動の支援を行っていくかという御質問でございます。 まず、共生というのは、尊厳を持って認知症とともに生きる。認知症があってもなくても同じ社会で生きるという意味であるとされております。生活上の困難が生じても、本人が住みなれた地域で自分らしく暮らし続けられる社会の実現を目指しております。 そのためには、認知症に関する正しい知識を持ってもらうこと、社会の理解を深めていくことが重要であります。加えて、そうした普及、啓発を認知症の人や家族とともに進めていくことも大切であると言われております。普及啓発の具体策には認知症サポーターのさらなる養成が上げられております。大綱では特に認知症の人と地域で接することの多い小売業や公共交通機関、金融機関などの受講者をふやしていくことや、子ども、学生のころから認知症を知ってもらうため、小学校、中学校、高校での教育や交流活動を推進されております。 伊万里市では現在、小学校、高校で認知症サポーター養成講座を実施しておりまして、今後は中学校にも拡大していきたいと考えているところでございます。 以上でございます。 ○議長(馬場繁)  4番川田議員。 ◆4番(川田耕一)  ありがとうございます。そういう取り組みをぜひ進めていただきたいと思います。 次に、予防についての推進についは今後どのように進めていかれるおつもりなのか、お尋ねします。 ○議長(馬場繁)  市民部長。 ◎市民部長(桑本成司)  予防の推進についての御質問でございますけれども、まず大綱でいう予防とは認知症にならないという意味ではなく、認知症になるのをおくらせる、認知症になっても進行を緩やかにするという意味であると明記されております。 大綱では特に通いの場での活動をさらに拡充することが求められております。本市においては、以前より認知症予防事業として、読み書き、計算を取り入れましたいきいき脳の健康教室や認知症の早期発見、早期治療を目的とした健康教室を開催しているほか、閉じこもり予防教室として、気功教室、リズム運動教室、たっしゃか体操教室を開催しております。 また、介護予防活動の重要性を認識し、平成28年度から通いの場におけるいきいき百歳体操の実施を推進してまいりました。いきいき百歳体操とは、高知市が高齢者の運動機能向上のために開発し、運動能力等効果を実証されたことを受けまして、国において介護予防推進の柱に据えられたものでございます。これは全国的に広がっている体操でございます。 体力測定においてはふらつきながらやっと歩いていた90歳代の方が週1回から2回、体操を継続することで、3カ月後には5メートルを小走りできるようになったというふうなお話とか、伊万里市での体力測定結果を見ましても、98%の人が維持、改善をされたという報告がされております。1年後のアンケート結果においても、体力がついた、腰痛や膝の痛みが軽くなったというような身体的な改善のほかに定期的に外出し会話をすることで、認知症予防にも効果があると考えております。最近では認知症予防の体操を御紹介し、百歳体操とあわせて取り組んでいただく団体もふえてまいりました。 本市における今後の取り組みにつきましては、現在実施している各種事業に関して効果が認められていることから、引き続き推進するとともに、さらに多くの地域で認知症予防を初めとした介護予防に対する取り組みを始めていただくよう周知に努めてまいりたいと考えているところでございます。 以上でございます。 ○議長(馬場繁)  4番川田議員。 ◆4番(川田耕一)  ありがとうございます。そういう取り組みをぜひ今後も続けていっていただきたいと思っております。 先日、私もひまわり会がやっておられる認知症カフェに初めて参加したんですが、そこである介護士の方から認知症テストを多くの方に受診していただく機会があれば、早期発見につながるかもしれませんねという御意見をちょっといただいたんですね。長寿社会課と打ち合わせを最近やったんですが、ちょっといろいろ問題があって今すぐはできないかもわかりませんというお答えをいただきました。しかし、市民が気軽に受診できる認知症テストや検査などが、広報など市民が集まる場で導入したり実施ができたら、その結果に基づいて自発的に病院を受診したり、長寿社会課へ相談に行ったりと、いろんな予防や解決策が見出せるかもわかりません。気軽にテストを受けることで早期発見につながると思われますし、今後の治療費の削減にもつながると思われます。 そこで、今後の課題として検討していただければと思いますが、市長としてはこの点に関していかがお考えでしょうか。済みません、突然振りまして。 ○議長(馬場繁)  市長。 ◎市長(深浦弘信) (登壇) 川田議員のほうから、認知症関係の質問ということであっております。 先ほどから市民部長がずっと御回答いたしておりますとおり、認知症対策というのは非常に重要な課題になってくると。特に2025年問題というふうなものもあります。そういう中で新オレンジプランの有効性というのも大分わかってきたのではないかと思っておりますし、私も市民センターにいるときに、いきいき百歳体操の皆さんを見て、皆さん元気だなと思っておりました。また、この前は多くの方々を集めたいきいき百歳体操をされたというふうなことも聞いております。私も行きましたが、そういう中でこれからも進めていきたいと思っております。 特に認知症対策についてはこれから非常に重要な施策になってくると思っておりますので、市としても十分に対応していきたいというふうに思っております。 ○議長(馬場繁)  4番川田議員。 ◆4番(川田耕一)  ありがとうございます。突然振りまして申しわけございませんでした。今後、認知症施策推進大綱に沿って施策の推進や活動を進めるためには、認知症患者さん御本人はもとより、その家族や地域の方々、ケアやサポートをしていただく介護士さん、病院、またケアマネージャーの方々など多くの支援が必要になってくると思います。 そこで、高齢化が進む中で皆さんが必ず何らかの形で直面する問題だと考えます。そこで、皆さんがまだまだ周知がちょっとされていないようですので、今回、こういう質問をしました。9月は世界アルツハイマー月間として、世界中で認知症への理解を進めるいろんな活動が予定されているそうです。9月20日にはひまわり会で、市内のスーパー前で啓蒙活動のためにリーフレットの配布がされる予定になっているそうです。これを機会に伊万里市としても認知症についての情報や介護、サポート情報など、積極的に情報発信をするなど、周知を図られることをお願いして、1点目の質問を終わりたいと思います。 次に、2点目でございます。高齢者の事故防止についてでございますが、ここ最近、自動ブレーキシステムなどの安全装置が装備された車が多く見受けられるようになりました。追突事故も以前よりは減ってきていると思われます。高齢者の事故件数については総務部長より御紹介がございました。これは数字的には結構びっくりするような数字だったと思うんですが、全国でも佐賀県は追突事故が多いと言われています。 ちょっときのう、あるデータが入ったんですが、平成27年に佐賀県で起きた人身事故の発生件数8,561件中、追突事故が約3,800件、平成30年には5,725件の人身事故のうち約2,700件が追突事故だそうです。これはだんだん年数によって減ってきているのは自動ブレーキが装備された車がだんだん普及していると思われるんですが。 そこで質問なんですが、伊万里市として、今後、交通事故を減らすためにどういう取り組みをされるつもりなのか、お尋ねをしたいと思います。 ○議長(馬場繁)  総務部長。 ◎総務部長(古場博)  高齢者に対する交通事故防止のための取り組みということでの御質問でございます。 現在、本市は議員が先ほど御紹介された自動ブレーキ搭載車の購入費とか、後づけ交通安全装置の取りつけ費用などの補助は行っておりませんけれども、議員御質問の市内高齢者の交通事故防止対策につきまして説明をしたいと思います。 市長が会長を務めております伊万里市交通対策協議会におきまして、年間を通しまして飲酒運転の根絶と子どもと高齢者の交通事故防止を重点課題として捉え、さまざまな啓発活動を行っているところでございます。 特に本市で行っている特徴的な高齢者交通安全の取り組みといたしまして、高齢者が高齢者に対して交通安全意識を普及していただくよう市内26の単位老人クラブに各2名の高齢者交通安全指導員を委嘱しているところでございます。その指導員は地域の交通安全のリーダーとして交通安全教室をみずから計画していただき、平成30年度は市内で29回の教室が開催され、1,257人の高齢者が受講されたということになっております。 このほか伊万里自動車学校や伊万里警察署の御協力のもと、平成29年の秋の交通安全県民運動から、毎年、春と秋の交通安全県民運動に合わせて伊万里自動車学校で高齢者交通安全教室を開催しております。 ことしの秋の交通安全県民運動が今月の21日から始まるわけですけれども、運動期間中である9月28日土曜日に、伊万里自動車学校で高齢者交通安全教室の開催を予定しております。その教室の中で新たな取り組みとして、議員から御紹介がございました自動ブレーキや後づけ交通安全装置の搭載車の乗車体験などを計画しているところでございます。 いずれにいたしましても、このようにいたしまして、市といたしましては年間を通して警察を初め、関係団体と連携、協力してやっているところで、今後も継続した取り組みを行いたいというふうに考えております。 以上です。 ○議長(馬場繁)  4番川田議員。 ◆4番(川田耕一)  ありがとうございます。それで、最近、テレビや新聞などでも高齢者の事故が数多く報道されて、免許の返納なども政府が推進をしております。しかし、都会では交通機関が発達しているので移動するのにも不便はそう感じないんですが、伊万里ではやっぱりバスもJR、MR、便が少なくて、ちょっと移動するにも大変なところなんですね。車がないと、買い物一つとってもちょっと不便で、伊万里市内はそうでもないんですが、ちょっと市外に出ると、交通難民、交通弱者の問題が多発してくると思います。 そこで、まずことしの6月に東京都がブレーキサポートの装置、いわゆるアクセルとブレーキ踏み間違い防止装置の取りつけに対して、高齢者に対し1年間ではありますが、補助を行うということを決められました。九州では福岡の苅田町、こちらのほうが65歳以上の高齢者の方が新車を購入する場合、安全装置が取りつけてあれば3万円を補助するというふうに取り決めをされておるようでございます。 こういう交通安全の事故防止に対しての取り組みがされておる中で、6月には2020年自動ブレーキ義務化が日本とヨーロッパ、約40カ国で合意がされて、来年から一斉義務化が実施されるようになっている。結局、新車を販売するためには自動ブレーキ等安全装置がついていないと販売ができないようになるわけですね。これは自動車メーカーの話ですので、ちょっと私のほうではそこまでは追及しませんが。 ちょっとこれは市長にお尋ねしたいんですが、伊万里市として財源の問題もあると思いますが、東京都や苅田町がやっている高齢者の事故防止の補助制度のように、伊万里市で今後このような安全装置について補助をするというお考えはないのでしょうか、お尋ねをしたいと思います。 ○議長(馬場繁)  市長。 ◎市長(深浦弘信)  自動ブレーキに対する補助というふうな話でしょうけれども、自動ブレーキというのが非常に効果がある、有用なものであるということについては私も認識をいたしております。そういうふうな中で、補助制度があるに越したことがないとは思いますけれども、なかなか現状については難しいんですが、まずは先ほどから総務部長が言っておりますけれども、高齢者の運転者自身が運転に必要とされる認識、判断、操作の能力、これが衰えていないか、まだ十分あるのかというふうなことを認識していただきたいというふうなことで、先ほど総務部長が答弁しましたように、実技講習などの体験型の交通安全教室を初めとして取り組みを行っていきたいということで、高齢者の交通事故防止対策に力を入れていきたいというふうに思っております。 現在のところにおいて、自動ブレーキについての補助の実施については考えておりませんが、御理解いただきたいというふうに思っております。 ○議長(馬場繁)  4番川田議員。 ◆4番(川田耕一)  ありがとうございます。現状ではしようがないのかなというふうに思いますが、市長は第6次総合計画の中で市民に優しいまちづくりを目指していくというふうにおっしゃっております。その中で今後も市民の皆様が安心して暮らしていただけるように、子どもやお年寄りにも優しいまちづくりを進める上で、ほかに先駆け、伊万里市が率先して高齢者の事故防止のための補助なりルールづくりを進めて、地域の皆様と連携をとりながら、多くの皆様に満足していただけるような対策を行っていただきたいとお願いをして、私の質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。 ○議長(馬場繁)  ここで10分間をめどにしばらく休憩いたします。               (午後3時50分 休憩)               (午後4時   再開) ○議長(馬場繁)  会議を再開いたします。 ここで、あらかじめ時間を延長しておきます。 引き続き、一般市政に対する質問を行います。3番加藤議員。 ◆3番(加藤奈津実) (登壇) 皆さんこんにちは。いまり新風会の加藤です。一般質問初日、最後となりました。 まず初めに、本日登壇された各議員の繰り返しにはなりますけれども、ことしの夏は昨年のような豪雨に見舞われず何とか過ぎそうだと思っていたところの今回の災害でした。私も各地で行われた夏の例祭に参加しては、何事も起こらず秋の実りを得られますようにと毎回手を合わせていたところでしたが、なかなか願いが届かず、胸の痛い思いをしております。 豪雨災害でお亡くなりになった方々の御冥福をお祈りするとともに、被災された方々が一日も早く日常を取り戻せるよう、微力ながら自分にできることを一つ一つしていきたいと思っております。 さて今回、私は2点について質問させていただきます。 まず1点目、保育料無償化についてです。 保育料無償化については、6月議会でも複数の議員から質問が上がったところではございますが、いよいよ施行が来月1日に差し迫った今、6月には見えていなかったこの法案についての全容や課題ですとか、実際に現場で動く保育事業者の方からの声が集まっているのではないかなと思います。 そこで、どこに課題があり、現場では何を不安に思われているのかを明確にするため、まずはこれまでに市に寄せられた保育事業者の方からの問い合わせ内容についてお伺いします。 次に、2点目は伊万里市の歌についてです。 8月に開催されたNHK全国学校音楽コンクールでは、伊万里小学校のコーラス部が佐賀大会で見事金賞を受賞し、その後の九州大会では惜しくも銅賞とはなりましたが、夏休みも毎日のように練習に通う子どもたちの頑張りを目の当たりにし、歌の持つ力は大きいものだと常々感じているところでございます。 これまで、本市では伊万里についての歌が幾つかつくられてきたと記憶しております。しかし、そのどれもが定着しているとは言いがたい状況にあると思います。そのことについて、まずはこれまでに市が制作にかかわった伊万里の歌について御提示をお願いいたします。 以上、2点を壇上からの質問といたします。 ○議長(馬場繁)  市民部長。 ◎市民部長(桑本成司) (登壇) 加藤議員、1点目の保育料無償化について、幼児教育・保育の無償化に関する保育事業者からの問い合わせの内容についての御質問でございます。 これにつきましては、御存じのとおり、10月1日から幼児教育・保育の無償化がスタートいたしますが、これにより保育園などに入園されている3歳児クラスから5歳児クラスまでの児童全員及び0歳児クラスから2歳児クラスまでの住民税非課税世帯の児童の保育料が無償化されるところでございます。3歳児クラス以上の児童につきましては、今まで保育料に含まれていた副食費は無償化の対象外となります。そのため、副食費の金額を各施設で設定し徴収することとなりますので、その金額の設定の仕方や副食費の徴収方法、さらには副食費が滞納された場合の対応などの問い合わせが保育事業者の皆様から寄せられているところでございます。 以上でございます。 ○議長(馬場繁)  教育部長。 ◎教育部長(中野大成) (登壇) 加藤議員2番目の御質問、これまでに市が制作にかかわった歌ということでございますけれども、まず、昭和54年に制作をされました交響詩伊万里がございます。これは市制施行25周年の記念行事に合わせまして、文化のかおり高い伊万里の資産として、後世に歌い継がれ、市民の皆さんによって広く育まれることを期待して制作されたものでございまして、本市出身の片岡繁男先生の作詩、團伊玖磨先生の作曲による、格調の高い合唱と管弦楽曲となっております。 また、伊万里讃歌につきましては、本市出身の犬塚堯先生に作詞を、田村洋先生に作曲をいただいたものでございまして、市民の皆さんに気軽に口ずさんでいただけるようにと平成4年3月に完成したものでございます。内容は、古代の伊万里から未来の伊万里までを叙事詩として歌い上げてあり、伊万里の歴史、風土などが市民の誰でも理解しやすいように表現された歌というふうになっております。 また、そのほかの曲といたしましては、いまり秋祭りの総踊り曲である伊万里小唄や伊万里音頭などがあるところでございます。 以上でございます。 ○議長(馬場繁)  3番加藤議員。 ◆3番(加藤奈津実)  保育料無償化に伴い、保育事業者からの主な問い合わせ内容としまして、今まで保育料とあわせて徴収されていた副食費が今回切り離されることにより保護者からの実費徴収となることについての問い合わせが大半だと感じています。 それでは、保育事業者の方々から市長に対しての陳情もあったというふうにお聞きしておりますが、その内容についても教えていただけますでしょうか。 ○議長(馬場繁)  市民部長。 ◎市民部長(桑本成司)  市長に対する要望の内容についてということでございます。 議員御案内のように、8月6日に伊万里市内の私立保育園の園長11名がお見えになりまして、市長に対して陳情要請されたところでございます。 内容といたしましては、1点目に3歳児クラス以上の給食の無償化、2点目に第2子からの保育料の完全無償化、3点目に財政上これらの対応がすぐにできない場合は給食費を児童手当から差し引いて徴収することなどの要望があっているところでございます。 以上でございます。 ○議長(馬場繁)  3番加藤議員。 ◆3番(加藤奈津実)  保育事業者の方からの問い合わせと陳情をあわせますと、ほとんど副食費の徴収に関するものであることは明らかでございますので、ここから、もう少し副食費に関して掘り下げていきたいと思います。 まず、参考までに、概算で構いませんので、現在までの保育料の滞納総額について教えてください。 ○議長(馬場繁)  市民部長。 ◎市民部長(桑本成司)  保育料の滞納総額ということでございますが、平成30年度の決算における保育料の滞納総額は2,602万円余りとなっているところでございます。 ○議長(馬場繁)  3番加藤議員。 ◆3番(加藤奈津実)  2,602万円との回答をいただきました。これについては無償化後も市の債権として回収をされていくことと思いますが、これだけの金額の滞納があるということは、副食費の滞納が起こる可能性も十二分にあることだと考えられます。制度上、保護者からの申し出があった場合、4カ月に1度支給される児童手当から、保育料についても副食費についても、滞納分の徴収が可能であるかと思いますけれども、その場合、過去の保育料を差し引くほうが優先順位として先でしょうか。 ○議長(馬場繁)  市民部長。 ◎市民部長(桑本成司)  児童手当の差し引き方法ということでございますけれども、まず、児童手当法の第21条第2項の規定に基づきまして、児童手当の受給者が、児童手当を受給する前に給食費の支払いに充てる旨を申し出た場合に、各市町村の判断で児童手当から徴収することが可能であるということになっております。当然、保育料に滞納がある場合につきましては、まずは保育料を充当して、次に副食費を充当するということになります。 しかし、実際に充当するかどうかの市の判断といたしましては、児童福祉法第56条第7項の例によりまして、保護者が支払いに応じず、保育所における保育に支障が生じるおそれがある場合など、滞納に限った対応になるというふうに考えておりまして、先ほどの御質問でいきますと、まず保護者のほうから同意を得て、そして、滞納分につきまして、まず保育料、そして、副食費のほうを徴収するような形になってくるというふうに思います。 ○議長(馬場繁)  3番加藤議員。 ◆3番(加藤奈津実)  そうしますと、過去に保育料の滞納があった場合、保護者からの申し出があったとしても、副食費を差し引くほど残高が残っていない場合も起こり得るのだと思います。 園の先生方のお話をお聞きしていますと、副食費の徴収方法と滞納についてを非常に心配されていました。保育料の滞納で残高不足になる可能性を除けば、児童手当からの徴収が一番確実ですし、園の事務的負担や現金を扱うことへの不安も取り払えるのかなと思うのですけれども、先ほどの部長の答弁ですと、滞納して、なおかつ支払いに滞りが生じて、回収の努力をしたけれども、回収に応じず、滞っている場合に限り差し引くというような御回答でしたので、例えば、園の事務的負担軽減のために、園と保護者の同意がとれたと仮定して、4カ月に1度の児童手当の支給に合わせて、発生した前月までの副食費を滞納分とみなし市が徴収するという、利便性的な面で徴収を市にしていただくということは不可能ということでしょうか。 ○議長(馬場繁)  市民部長。 ◎市民部長(桑本成司)  先ほどから申し上げておりますとおり、滞納という形にならないとこれはなかなか難しいのではないかなというふうに思っております。特に、児童手当が4カ月に1回というふうな形になっております。当然、その4カ月のサイクルの中で前月分が滞納になっているということ、そして、それが保護者も保育園においても同意を得てこちらの申請のほう、いわゆる銀行に出せるような形で間に合うような形になればそれは可能だと思います。 ただ、未来日といいますか、例えば、当月分をしていくということは、債権という考え方からいくとなかなか難しいことになってくるのではないかなと思っております。ですから、滞納については保育事業者とも十分協議をして対応していきたいと思っております。 ○議長(馬場繁)  3番加藤議員。 ◆3番(加藤奈津実)  その未来に発生する可能性の分がとれないということは制度上のものだと思っておりますので、理解しております。ただ、利便性の面で、一旦滞納とみなして4カ月に1度定期的に徴収していただくということは不可能ということですか。 ○議長(馬場繁)  市民部長。 ◎市民部長(桑本成司)  このみなしという言葉が非常によくわからないところがございまして、勝手に債権を滞納という形で処分をするということはなかなか難しいというふうに思っております。 それと、この部分については保育園ごとに徴収をされるということになりますので、それが滞納分という形でちゃんとされていくと、一つ一つの保育園というのは、やはり社会福祉法人としてちゃんとした形で運営をされているわけでございますので、そういうふうな経理上の部分がちゃんとされているということであれば、私どもはその申請を受け付けていくという形にはなってくると思います。 ○議長(馬場繁)  3番加藤議員。 ◆3番(加藤奈津実)  そうしますと、やはり園が自力で保護者から徴収するというほうが現実的なのかなと思いますけれども、ただでさえ人手が足りていない保育業界にとって、副食費の徴収をすることでふえる事務的負担と保護者から徴収する精神的負担は多大なものかと思いますし、口座振替を保護者にお願いするとしても、手数料が発生する可能性もあります。また、これはほんの数日前の今月4日に厚生労働省より各都道府県の担当課に通達があったことでありますけれども、これまで副食費として国から示されていた4,500円という基準額が、この施行直前になって、やっぱり5,180円ですととれる内容の通達がなされました。 この680円の差がどこから生じたかというと、保育士の負担軽減やキャリアに応じた賃金改善による定着促進を通じて保育の質の向上を図る目的で設置されているチーム保育推進加算と、給食の献立についてアレルギーや食育等に関する助言や指導を受けるために栄養士を配置し、活用するための栄養管理加算、これらを市内でも半数程度の園が加算を受けられているとお聞きしておりますけれども、これらの加算分を含めて、副食費は5,180円であるという提示がなされました。 そもそも、副食費とは食材料費のことであると理解しておりましたので、この加算分を副食費に加えること自体、私はどうなのかなと思っております。しかし、通達があった書類を読んでいきますと、これまで保育料とされていた全体額から、副食費として5,180円を差し引いた金額が無償化になる部分ですが、年収が一定額未満の副食費が免除される世帯の副食費分として国から支給される金額は、あくまで4,500円であるというふうに読めます。これを口頭で御説明するのはなかなか難しいのですけれども、担当課の方は理解されていると思うので、話を進めさせていただきますけれども、つまり何が問題かといいますと、公定価格から5,180円が引かれるのに、副食費としては4,500円しか支給されず、680円の穴ができてしまう可能性があるということです。そうなると、園は保護者から680円も含めて徴収する必要が出てくるわけですけれども、免除者からはその680円も取ってはいけないというふうに回答が来ているとお聞きしております。 なおかつ、栄養管理加算やチーム保育推進加算を受けていない園でも、加算分を含めた5,180円が引かれるような文書になっておりましたので、私の認識が間違っていなければ、めちゃくちゃな通達だなと思っております。全く寝耳に水の内容で、県や市町から園へ、園から保護者への説明もほとんど終わっているこの時期にこんなことを言ってくる国に対して、非常に腹立たしく思っております。 今さらやっぱり5,180円ですなんて、先生たちが保護者に言えるはずもない状況なんですよね。こんなことを急に言われて、市の担当課の方も非常に大変であることは重々承知しておりますし、この通達が市の責任でないことは十二分に理解しておりますけれども、今回の通達を担当課はどのように捉えていらっしゃるのかと、今時点で少しでも何かわかっていることがあれば教えていただきたく思います。 ○議長(馬場繁)  市民部長。 ◎市民部長(桑本成司)  議員御説明のあったとおり9月4日でございますけれども、内閣府から令和元年10月以降の2号認定子どもの公定価格における副食費の取り扱いについてという事務連絡がなされております。私どもといたしましては、国、県からこういう通知が来ましたので、すぐ市内の関係機関についてはこの通知をそのままお知らせをしたというところでございます。 議員からも御説明がございましたけれども、ちょっと内容を御説明いたしますと、内容がどういうものかということでございますけれども、国の基準によって市が定める利用者負担でございます保育料における副食費、これは基本的に、先ほど申しましたように国が定めているわけでございますけれども、この中で、副食費については月額4,500円に設定をされております。これは平成30年度に実施した実態調査でも平均すると4,500円に近かったことから、いわゆる非課税世帯とかの副食費免除加算額も1人当たり一月4,500円にするとともに、各園の副食費も4,500円を目安に設定することということで国からも通知が来ているというところでございます。 もう一つ、国が定めております施設に支払われる費用の基本となる公定価格でございます。 個々の公定価格における副食費というのは、先ほど申しましたとおり、基準単価が4,500円とされています。先ほど5,181円ということで言われておりましたけれども、これは公定価格の中に毎年の物価等の変動を勘案いたしまして、月額681円を上乗せして事業費に計上しているということで、公定価格から当然この4,500円がなくなってくるわけですので、この上乗せをしている物価調整額681円を加えました5,181円を減額しますよと今回通知が来ているところでございます。 この681円の差額につきましては、先ほど言われたとおり、チーム保育推進加算と栄養管理加算を拡充することで、全体的には公定価格に影響がないようにしましたということで個々の通知は来ているんですけれども、先ほど御紹介があったとおり、ほとんどのところがこのチーム保育推進加算か栄養管理加算をとっていらっしゃるということになりますと、結局影響は出てくるというふうに考えているところでございます。 2号認定を受けております保育所等が保育給付費として受け取る公定価格で定められた基本分、保育単価に含まれております副食費、先ほど言われております保育料に含まれる副食費というは、従来の国の説明会とか、配付された説明資料でも1人月額4,500円でイコールといいますか、同じだというふうな説明を私どもも受けてきたところでございます。これをどのように理解しているのかという御質問でございますけれども、我々といたしましても、これまで副食費については4,500円という説明しか受けておりませんで、5,181円という公定価格における副食費については初めて示された数字と思っております。国が言われております4,500円を公定価格から減額するというのはわかりますけれども、5,181円を減額するというのは今までの国や県の説明ではなかったことから、非常に困惑をしているというのが実情でございます。 市といたしましては、すぐに県に対してその根拠、今までの説明との違い等の問い合わせを行ったところでございます。県のほうでも、国に対して問い合わせをしてもらっているところでございますけれども、まだ県のほうにも新しい情報が入っていないということでございました。県内各市も、佐賀市さんとか、いろいろなところにお聞きもしたんですけれども、同様な状況であるというふうに聞いておるところでございます。 ただ、全国の私立保育園が加入しております公益社団法人全国私立保育園連盟のホームページを確認したところですけれども、どうも以前からこちらの団体には、国のほうから副食費に係る物価調整額が公定価格を含めて減額されるということは説明があっているような形になっております。ただ、市町村、都道府県については、そこのあたりの部分がちょっと抜けていたというふうに考えております。 そういうふうな状況でございますので、私どものほうからは、現時点では御質問に明確にお答えするものを持っていないというふうな状況でございます。一番最初にこの通知が来てからすぐに、市内の私立保育園の関係者の方々にはこの通知をお送りしたところでございますけれども、現在照会しております国の回答が出次第、県内各市町とも連携して、対応してまいりたいと思っておりますし、関係する保育園等にも説明していきたいと考えておりますので、御理解をいただきたいというふうに考えております。 以上でございます。 ○議長(馬場繁)  3番加藤議員。 ◆3番(加藤奈津実)  ありがとうございます。恐らく本当に数日前に通達が来たことなので、福祉課の方も困惑されていらっしゃる状況は重々理解しておりますけれども、執行部の方々にも議員にも課題を共有していただきたく、あえて触れさせていただきました。 先ほども申し上げましたが、この通達が来る前に、園から保護者へ説明が済んでしまった園がほとんどです。この毎月680円の差額、保護者にとってはとても大きいものです。園の先生方もどんなにか言いづらいことだろうと思います。 そこで、深浦市長にお尋ねいたします。毎日の給食、食べた分を支払う、それはもちろん当然のことだと思います。しかし、今回の法改正によってスタートする3週間前にこれだけ混乱していて、園の運営が金銭的、事務的、精神的に追い詰められてしまう可能性もないとは言い切れないと思います。 6月の一般質問で、副食費を4,500円と仮定した場合、全てを補助するなら年間約5,300万円が必要だという回答がありました。全額補助とは申しません。仮に1千円を補助するとしたら約1,180万円、500円を補助するとしたら590万円ぐらいになると思います。こういった一部補助の可能性も全くないのか、市長にお尋ねしたいと思います。 ○議長(馬場繁)  市長。 ◎市長(深浦弘信) (登壇) 加藤議員おっしゃるように、10月1日ですよね。もうあと何日でしょう。私はやはりこの幼児教育・保育無償化、これが本当にひとり歩きしたんだなという気がしております。これはまず保育無償化というよりも、保育料の無償化の名前でやるべきではなかったろうかと思いますが、やっぱり制度設計にかなり無理があったのかと。また、報道等によりますと、法令等に四十数項目ですか、間違いがあったとか、そんなことがあるのかなとか思いながらも、私も聞いております。いろんな意味で、私のところに保育園の園長先生たちがお見えになったときも、なかなか説明するのも難しい。そして、保育の無償化とか言いながら、副食費は取ってくださいねと、今までなかったんですけどねというふうなお願いをしないといけない。本当に私としては非常に心苦しい思いで話をした次第です。 先ほどからありますように、また、あと何日かしかない中での通知が来る。それをまたやっていく。どこまで本当にやっていけるのか、10月1日という日にちにやっていけるのか、若干疑問がないわけじゃありませんけれども、現状については今すぐ補助をするとか、そういうことについてはなかなか難しいものというふうに考えております。ただ、この幼児教育・保育の無償化については、今でもこんな問題が出ておりますし、実際に始まるとさらにさまざまな課題等も出てくるんではないかというふうに考えております。 園の皆さんと十分連絡を取り合いながら、また、情報提供をしながらでありますけれども、少しでも副食費の徴収等がうまくいくようにという思いがいたしております。ただ、同じ国が行う中で保育料云々と言いながら、先ほどからあります児童手当は別のところが出すから、または制度的なという形になります。一体的にできればそれにこしたことはありませんが、それぞれの制度がある中で進めていくという形になります。 国、県等に対してはしっかり要望等していきたいと思いますが、まずはしっかり内容等を見きわめながら、市としては園のほうで少しでもお困りにならないような対応をさせていきたいというふうに考えております。また10月以降でいろいろな問題が出てきた際には、再度、十分内容等について検討していきたいと思っております。 ○議長(馬場繁)  市民部長。 ◎市民部長(桑本成司)  申しわけございません。加藤議員の御質問の中で、今回の681円の分でいわゆる保護者のほうに影響があるというふうな御発言がございましたけれども、基本的に給食費については4,500円で充当できるということで各保育園から聞いているところでございます。ただ、先ほど申しましたように、給付費の中から681円が結局減額される園も出てくるというふうに思います。ただ、3歳以上につきましては、10月1日以降、消費税増税分の2%については相当の管理費等の増額はあるということでございます。 それと、物価調整額の加算についての減額については今まで聞いたところではないということでございますので、保護者の方の影響ということをされると、ちょっと話がおかしくなってまいりますので、そこは御留意いただきたいと思います。 ○議長(馬場繁)  3番加藤議員。 ◆3番(加藤奈津実)  ありがとうございます。 市長の答弁では今すぐの補助は難しいという御回答でしたけれども、今後の状況を見ながら、また、再検討の余地を残して置いていただければなと思います。 そうしますと、徴収業務や金銭的なサポートは難しい。それでは、これから無償化がスタートしてスムーズに回るようになるまで、今、市長もおっしゃったところですけれども、一朝一夕には難しいことと思います。走り出してから新たに出てくる問題も多数あることでしょう。そういった現場からの問い合わせに対しての市のサポート体制がどのようになっているのか、お伺いいたします。 ○議長(馬場繁)  市民部長。 ◎市民部長(桑本成司)  今後の市のサポート体制についての御質問でございます。 まず、現在子育て支援課が担当でございますけれども、7月18日から19日にかけまして市内の保育事業者に対し、幼児教育・保育の無償化に関する説明会を行ったところでございます。それまで各施設から約50件の質問が寄せられておりましたので、その全てについて回答をするとともに、質問及び回答一覧を作成して各保育事業者へ配付したところでございます。 また、要請があった保育園等につきましては、園主催の保護者説明会に出向いて、無償化に加え、主に副食費についての説明をするなど保育事業者及び保護者の方々の疑問や不安をできるだけ解消するように努めているというところでございます。 また、10月1日まで2週間程度になってしまいましたけれども、先ほどありましたような、いろいろな課題、問題が出てくるというふうに思っております。 保育事業者の方々におかれましては、副食費を徴収して管理していくという新たな事務の発生や滞納の問題など多くの不安を抱えていらっしゃるというふうに考えております。 市といたしましても、私ども子育て支援課が窓口となりまして、無償化に関する問い合わせ、実際に制度が始まってから顕在化しそうな問題に対する要望などにつきましてもその都度対応し、また、毎月園長会というものを開催しておりますけれども、市長も申しましたけれども、今後、保育行政を担っている市といたしましても、保育事業者の声に当然耳を傾け、負担が少しでも軽くなるようにしっかりとサポートしていきたいと考えております。これは当然佐賀県についてもそういうつもりでおりますので、県内市町連携して対応していきたいというふうに思います。 ○議長(馬場繁)  3番加藤議員。 ◆3番(加藤奈津実)  担当課の職員の皆様も昼夜対応に追われて、非常に大変な状況なのは重々承知しておりますので、スムーズに稼働するようになるまでは、園からの問い合わせがあればサポートしていただき、必要に応じて県や国との取り次ぎもしていただければと思います。 それでは、無償化についての質問はここで終わります。 次に入ります。 ここまでお金がかかる話をしてきましたので、次は余りお金のかからない話をしたいと思います。 伊万里市の歌についてです。 最初の回答で、これまで市として制作にかかわったものとして交響詩伊万里と伊万里讃歌があると御答弁いただきましたけれども、その間に交声曲伊万里も存在するのではないかなと思います。これらの曲のうちに伊万里市として公式に市歌、市の歌として認めていらっしゃるものがあるのか、御回答をお願いいたします。 ○議長(馬場繁)  教育部長。 ◎教育部長(中野大成)  伊万里市の歌はあるかということでございますけれども、先ほど御紹介しましたような歌はございますけれども、市の花はツツジ、市の木はマキの木といったような、市が指定する伊万里市の歌というものはございません。 以上でございます。 ○議長(馬場繁)  3番加藤議員。 ◆3番(加藤奈津実)  これだけ立派な曲が複数ありながら、そのどれもがほとんど歌われていないことを非常にもったいないことだと感じています。その中でも特に、伊万里讃歌について今回掘り下げていきたいと思います。 教育部長のお話にもあったように、伊万里讃歌は今から27年前の1992年、平成4年に完成した全8章にわたる壮大な叙事詩、交響組曲です。平成5年3月にお披露目の発表演奏会、伊万里讃歌フェスティバルが作詞者の犬塚堯先生、作曲者の田村洋先生、御両名も駆けつけ、市を挙げて盛大に開催されました。 作詞者の犬塚堯先生は小学生時代を伊万里市で過ごされ、東大卒業後、新聞社に勤めながら、詩人の芥川賞と言われるH氏賞と日本詩壇最高の現代詩人賞の両方を受賞された、大変まれな存在でいらっしゃいます。そのような大変偉大な方がつくった歌がありながら、その作詞者の経歴どころか、歌自体が市民にとって全くなじみがない。私、今回、伊万里讃歌を取り上げるに当たって周りの人に聞いてみました。一部分でもいいから伊万里讃歌を歌えますかと。ほとんどの人が何となく聞いたことはあるけれども、歌えないか、全く聞いたこともないとお答えになりました。 きっとここにいらっしゃる執行部の方々、議員も含め、歌えない方のほうが多いのではないかなと思っております。しかし、私の世代、私ことし36歳になりますけれども、そのあたりの同世代は、第8章に限ってですが、全員が歌えます。もちろん私も歌えます。(発言する者あり)ちょっとここで実際に歌って証明するのは控えさせていただきたいんですけれども、議員の中で年齢が離れた諸先輩方がなじみがないとおっしゃる中で、私と近い年齢の西田議員は当然歌えると答えました。 なぜ私たちの世代は歌えるのか。伊万里讃歌が歌われるようになった平成5年、そのころ私は小学校3年生でした。記憶が定かではありませんけれども、その時代、伊万里市全体の小・中学校で一斉に伊万里讃歌を教えたんだと思います。私は伊万里小学校の卒業ですけれども、南波多や二里やほかの小学校を卒業した友人も、みんな同世代の人は歌えると答えました。どれだけの方が御存じかはわかりませんけれども、伊万里のまちには伊万里讃歌があふれています。 モニターお願いします。    〔資料を示す〕 これは我が市が誇る伊万里市民図書館ですけれども、ここの壁一面に伊万里讃歌1章から8章、全ての歌詞が陶版ではめ込んであります。 このように壁一面の陶版に伊万里讃歌の歌詞が書いてあります。 こちらは伊万里市民図書館の伊万里学コーナーですね。作者の犬塚堯先生にまつわる本や手紙などが設置されたコーナーが設けられています。 そして、こちらがほとんど知られていないんですけれども、こちらは市民センター前の歩道ですけれども、市民会館前から佐賀銀行手前の相生橋の手前まで約500メートルにわたって五線譜が書かれているのを御存じですか。これは伊万里讃歌の楽譜になっているんです。(「へえ」と呼ぶ者あり)へえという声が聞こえていますけれども、このことを私たちの世代は当たり前のように知っているんですけれども、ほかの世代の方に聞くと、全く御存じない。何ならこの歩道にこういうものが書かれていることにすら気づいていない方もたくさんいらっしゃると思います。 私、このことを自分の思い込みだといけないと思って調べたんですけれども、これが伊万里讃歌の楽譜であるということがどこを探しても書いてありません。古い広報伊万里も大分読みましたけれども、どこにも書いてありませんでした。それで、うそを言ってはいけないので、道の音譜を書き写して、自分でピアノを弾いてみたんですけれども、確かに伊万里讃歌のメロディーになっていましたので、間違いないと思います。 また、今回の災害時に使用された防災行政無線、その日常的な動作確認のための夕方の時報放送に伊万里讃歌が流れているのもお気づきでしょうか。 このように、まちの中には伊万里讃歌があふれているのに知られていない、歌われていない、大変もったいないことだと感じています。 今、学校では伊万里学を推奨されていると思います。私も子どもの授業参観で伊万里学の授業を拝見させていただきました。自分の生まれ育ったまちについて知ることが郷土愛にもつながり、本市にとってとても重要な取り組みだと感じています。 伊万里讃歌を歌うこと、それは伊万里を知り、伊万里を愛する心を育むことの大きな助けにはなりませんでしょうか。 交響詩伊万里や交声曲伊万里、大変立派な曲ですけれども、多少子どもが歌うには難易度が高いものかなと思います。しかし、伊万里讃歌の8章はわかりやすい歌詞に、歌いやすいメロディー、進学や就職で伊万里を出たとしても、都会で伊万里の人に会ったとき、伊万里出身ならこの歌、歌えるよねという曲が、そういう共通点があったら、とても素敵だなと思います。 また、きょうの答弁にもありましたけれども、これから公共施設の約4割は維持が難しくなってくる、小・中学校の統廃合が避けて通れない状況になってくると思います。そうしますと、悲しいことですけれども、歌われない校歌も出てくるのかなと思っています。そんなとき、伊万里市民であれば誰もが歌える歌が1つあれば大きな心の支えになるのではないかなと思います。 松本教育長にお尋ねいたします。以前、伊万里市において一斉に伊万里讃歌が教えられたように、音楽や伊万里学の授業の一つとして、それが難しければ朝の時間でもいいかと思います。伊万里讃歌を学校教育に取り入れることをどう思われるか、また、それが可能かについて教えていただきたいと思います。 ○議長(馬場繁)  教育長。 ◎教育長(松本定)  加藤議員の歌を聞きたかったなと今思っているんですけど、市民誰もが歌うことができて、広く長く歌い続けていくために学校で教えることができないかという御質問でございます。 私も終詩だけは歌えます。ここでは歌いませんが。御質問に対する回答の前に、御紹介ありましたけれども、これまで取り組んでまいりました伊万里讃歌の普及について触れてみたいと思います。 まず、伊万里讃歌は平成4年度に普及手段の一つとして市内の全ての小・中学校にカセットテープと合唱譜を配布しております。そのことから議員の同年代の方が歌えるということになっているのかと思いますが、その当時、各全ての学校では取り組んでいるところでございます。 また、平成5年度から10年間、平成14年度にかけて伊万里ふるさと読本、これを8集発行しております。これは地域をしっかり学び、誇りを持って伊万里の文化を語ることができる市民をふやすためにということで作成されていますが、その第1集がこれで(現物を示す)伊万里讃歌編となっております。(発言する者あり)そのとおりです。中に伊万里讃歌の1章から8章までの歌詞全てと、それから、楽譜も、譜面も載っているところでございます。 一方、先ほど御紹介ありましたように、伊万里讃歌の完成を記念して平成5年3月には、伊万里讃歌フェスティバルが開催されて、市内の合唱団がこの伊万里讃歌を発表したところでございます。 現在でも大坪小学校の鼓笛隊が毎年、伊万里讃歌を演奏しておりますし、また、市民音楽祭の中でも伊万里讃歌の演奏、脈々と受け継がれているところでございます。 このように、これまで学校や社会教育の中で普及、推進が図れてきたところでございます。 さて、議員御提案の子どもたちが歌えるように、そして、歌うことで郷土愛を育むことができるように学校で授業の一環として取り組めないかということにつきまして御回答をいたします。 学校におきましては教育課程が決まっておりまして、それに沿った学習内容を行う必要がありますので、音楽の授業として、全ての学校で一律にこの伊万里讃歌の学習を必ず組み入れるということは、今は難しいというふうに考えています。しかしながら、この歌につきましては、歌うことでふるさとの歴史、風景などがわかり、ふるさと伊万里を愛する郷土愛を育むことにつながるということは確かでございます。郷土を学ぶ総合的な学習の中で取り扱ったり、あるいは学校行事の発表会等で活用するということは十分に有意義であるというふうに思います。 また、学校内におきましては、先ほど御紹介ありましたように、折に触れて子どもたちにこの曲を聞いてもらうということは十分にできるというふうに考えております。 また、平成の初めには学校でこうやって歌うことを勧めて全部の子どもたちが歌えるようにとやったわけですが、(現物を示す)あるかな、各家庭で、全家庭に配られているんです。探していただいて、あるかな、なかったら図書館にもございます。ぜひ家庭でもこんな歌があるよと一緒に御家族で歌えるような、そういう機会をつくっていただければというふうに思います。 以上です。 ○議長(馬場繁)  3番加藤議員。 ◆3番(加藤奈津実)  今御紹介いただいた(現物を示す)この伊万里ふるさと読本、非常に素敵な本だと思っています。この中の歌詞をきちんと読み解くだけで伊万里の全てがわかるのではないかなと、大変充実した本だなと思います。ぜひ伊万里に住む全ての子どもたちが歌えるようになり、ふるさとの歌として一生の宝物になるよう、学校でも前向きに御検討いただきたいと思います。私も家庭で教えていきたいと思います。 また、伊万里讃歌は2年前の2017年にNHKの番組で日本一長い市歌としてテレビで紹介されたことがあります。冒頭でも申し上げましたけれども、伊万里讃歌は全8章、全てを歌おうとしたら40分ほどかかります。犬塚堯先生の伊万里に対する思いが余りにも強過ぎて、壮大な組曲になったとお聞きしておりますけれども、そんな熱い思いの込もった伊万里讃歌、日本一長い市歌、そんなの、ほかの市町どこを探してもないと思います。 伊万里は何もない、何もないという声がよく聞こえてきますけれども、こんなにすばらしいものがあることに全然気づいていないんです。ないことを嘆くより、あるものを生かそうとは言いますが、世の中、どこにでもあるもので今あふれています。ないものをつくっても、あるものを生かしても、なかなかほかの市町にない魅力的なものを生み出すこと自体が大変なことです。そこにどこにもないすばらしい伊万里讃歌があります。私は伊万里讃歌を全市民挙げて歌い継いでいくことが、市民全員の一体感や子どもたちの郷土愛を育むと考えます。さらにいいことに、歌うことにはお金がかかりません。図書館にCDはありますけれども、当時は教育長がおっしゃったようにカセットテープが主だったようで、音源を多少つくり直す必要はあるかもしれませんけれども、そちらも莫大な費用がかかるものではないと思いますし、今、クラウドファンディングなどの方法もあると思います。 ただ、一年一年歌い続けること、一年一年歌える人の数がふえていくこと、その効果は続ければ続けるほど大きく強いものになると思います。 学校教育に取り入れることもそうですが、例えば、伊万里讃歌全編を歌うイベントを毎年行うですとか、日本一長いことをもっと大々的にアピールするですとか、もっと活用されるべきものと考えます。 そこで、深浦市長にお尋ねいたします。伊万里讃歌を公式に伊万里市の歌として制定し、市を挙げて長く歌い継いでいくことの効果や有用性についてどのようにお感じになるか、市長のお考えをお聞かせください。 ○議長(馬場繁)  市長。 ◎市長(深浦弘信)  伊万里讃歌につきましては、先ほどからずっと話があっておりますけれども、特に、現在市民音楽祭の最後には出演者と観客とが一緒になって合唱すると。最後の感動のフィナーレを迎える。また、これも先ほど紹介ありましたけれども、防災行政無線の稼働開始時の平成29年8月から時報放送として伊万里讃歌第8章の曲を市内全域で夕方に流しているというところであります。 先ほどからこのふるさと読本があります。(現物を示す)私、このふるさと読本の第1集、伊万里讃歌編、この中のはじめにというところで、当時つくられた竹内通教元伊万里市長のはじめにというのがあります。これを読んでみますと、ちょうど1992年ですから、今、私たちは時代のつなぎ目に生き、21世紀を迎えようとしています。途中ちょっと長くなりますので、省略させていただきますけれども、伊万里学とは何か。一言で言えば、ふるさとの歴史や昔の人の歩みの中から生きる知恵を酌み取る学習活動を言います。つまりは稽古の勧めです。もともと稽古という言葉には昔の言葉を調べ、考えるという意味があり、その成果は新しい時代をつくる力になったことを東西の歴史が教えています。私たちの稽古はたゆまず続けられなければなりません。そうした営みを続けるべくつくられたのが伊万里讃歌です。学習の席などで歌われることにより皆さんを感性豊かにし、あすへの希望を育むことになれば幸いですという高尚な文章が載っております。 やはりこの伊万里讃歌については、私もこの精神を引き継いでいきたいと思っております。ただ、伊万里の市歌にするかとかいうことについては、決め事の中になりますので、これについては皆さん方、また、市民の皆さんとも意見を交わしながら考えていきたいというふうに思っております。 ○議長(馬場繁)  3番加藤議員。 ◆3番(加藤奈津実)  平成4年に伊万里讃歌がつくられてからの27年、途中で歌うことが途絶えてしまったことを非常に残念に思います。それからもしずっと歌うことが続いていたなら、既に今伊万里にいる人、伊万里を出てしまった人、数万人がこの歌を歌えるようになっていたことと思います。 伊万里讃歌が深浦市政で伊万里の歌に制定され、それから100年、200年ずっと歌い続けられていると後世に語り継がれていくよう、ぜひ前向きに採用していただければ大変うれしく思います。 これで私の質問を終わります。 ○議長(馬場繁)  本日はこれをもちまして散会いたします。               (午後4時54分 散会)...