多久市議会 > 2006-12-11 >
12月11日-04号

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  1. 多久市議会 2006-12-11
    12月11日-04号


    取得元: 多久市議会公式サイト
    最終取得日: 2021-04-29
    平成18年12月 定例会       平成18年12月11日1.出席議員   議 長  古 賀 和 夫           9 番  牛 島 和 廣   副議長  石 井 順二郎           10 番  中 原   鎭   2 番  中 島 國 孝           11 番  田 中 英 行   3 番  野 中 保 圀           13 番  角 田 一 彦   4 番  中 島 慶 子           14 番  田 原   昇   5 番  山 本 茂 雄           16 番  真 島 信 幸   6 番  飯 守 康 洋           17 番  井 上   慧   7 番  興 梠 多津子           18 番  西 山 英 徳   8 番  武 冨 健 一           19 番  大 塚 正 直2.欠席議員   15 番  山 口 龍 樹3.本会議に出席した事務局職員   事 務 局 長  本 島 和 典   次長兼議事係長  釘 崎 正 弘   書     記  山 田 智 治4.地方自治法第121条により出席した者    市           長      横   尾   俊   彦    助役                 藤   田   和   彦    教育長                中   川   正   博    総務部長               柴   田   藤   男    まちづくり部長            小   園   敏   則    くらし部長              中   原   博   秋    教育部長               市   丸   正   文    総務課長               樋   口   和   吉    財政課長               石   橋   慎   一    税務課長               前   山       充    市民生活課長             渕   上   哲   也    福祉健康課長             森   山   真   塩    人権・同和対策課長(兼)                              梶   原   栄   三    会計課長                   産業振興課長             木   島   武   彦    建設整備課長             成   富   廣   行    都市計画課長             森       輝   雄    会計課長               古   賀   通   雄    水道課長               牛   島   剛   勇    監査委員事務局長           古   賀       浩    学校教育課長             今   泉       弘    生涯学習課長             北   島   一   明      ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━        議  事  日  程    12月11日(月)10時開議 日程第1  市政一般に対する質問      ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━          平成18年12月多久市議会定例会一般質問通告書┌──┬─────────┬──────────────────────────┐│順番│ 議員名     │     質問要旨                 │├──┼─────────┼──────────────────────────┤│  │         │1.「自動体外式除細動器(AED)」        ││  │         │ (1) 「心臓しんとう」の理解と市民に対する周知徹底に││  │         │  ついて                     ││  │         │ (2) 全教職員の講習状況及び各学校におけるAED保管││  │         │  場所の周知徹底について             ││  │         │ (3) 中学生向けのAED講習「普通救命講習ジュニアコ││  │         │  ース」の開催について              ││9 │ 田 原   昇 │                          ││  │         │2.虐待予防                    ││  │         │  来年4月スタートする「こんにちは赤ちゃん事業導││  │         │ 入について                    ││  │         │                          ││  │         │3.聴力健診                    ││  │         │  住民健診の中に65歳以上の方に対する聴力健診導入に││  │         │ ついて                      │├──┼─────────┼──────────────────────────┤│  │         │1.教育行政                    ││  │         │ (1) いじめ問題について              ││  │         │   子供達がかけがえのない命を自ら絶つ続発している││  │         │  いじめ自殺事件                 ││  │         │  ①わが市のいじめ、いじめの可能性、いじめで心配さ││10 │ 中 島 慶 子 │   れる実態はありますか             ││  │         │  ②原因の把握は、なされていますか        ││  │         │  ③いじめ自殺が相次いでいる問題で子供達への対応 ││  │         │   は、どのようになされましたでしょうか     ││  │         │  ④いじめ行為に対して、家庭、学校、地域の認識を ││  │         │   高めてなくそうとする普段の取り組みが急務なので││  │         │   は                      │└──┴─────────┴──────────────────────────┘┌──┬─────────┬──────────────────────────┐│順番│ 議員名     │     質問要旨                 │├──┼─────────┼──────────────────────────┤│  │         │2.男女共同参画                  ││  │         │  国の最重要施策と位置づけられています男女共同参画││  │         │ の社会づくりですが                ││  │         │ (1) わが市では、男女共同参画の社会づくりをどのよう││10 │ 中 島 慶 子 │  に捉えられているのか              ││  │         │ (2) 男女共同参画のこれまでの取り組みと今後の啓発、││  │         │  方向性は                    ││  │         │ (3) 女性委員の登用について            ││  │         │ (4) 女性管理職登用の基準や研修の機会は均等ですか ││  │         │ (5) あらゆる計画、決定に共同参画のあみかけを   │├──┼─────────┼──────────────────────────┤│  │         │1.市長の政治理念について             ││  │         │ (1) 多久市の発展に向け、どの部門をどう切り開いて進││  │         │  めるか                     ││  │         │ (2) 納税、その他自己負担金の完納の外、公共下水道へ││  │         │  の加入促進、筑後川下流農業水利事業への同意等、地││  │         │  域構成員としての市民の自覚をどう進めるか    ││  │         │ (3) 道州制移行に向け、内閣も市長も動き出されたが、││  │         │  その実現で多久市はどう変わるのか        ││  │         │ (4) 道路特定財源の一般財源化を目前にして、市民の安││  │         │  全と多久市の発展を阻害している未整備道路の改良に││  │         │  ついて、地権者と県の理解をどう進めるか     ││  │         │ (5) 財政破綻予防は十分留意されているか      ││  │         │ (6) 市長は、国政との連携をどのように考えているか ││11 │ 西 山 英 徳 │                          ││  │         │2.教育について                  ││  │         │ (1) いじめ防止の教育と対策をどう講じているか   ││  │         │ (2) 給食費の完納について、学校と保護者は最大限の協││  │         │  力をしているか                 ││  │         │ (3) 家庭教育について、学校と保護者の連携は十分であ││  │         │  るか                      ││  │         │   社会教育で、家庭教育のあり方を取り上げている ││  │         │   か                      ││  │         │ (4) 教職員は、教育基本法改正の趣旨をどう理解してい││  │         │  るか                      ││  │         │   特に愛国心について、意見交換の場があるか   ││  │         │ (5) ALTの民間委託の是非は検討されたか     │└──┴─────────┴──────────────────────────┘┌──┬─────────┬──────────────────────────┐│順番│ 議員名     │     質問要旨                 │├──┼─────────┼──────────────────────────┤│11 │ 西 山 英 徳 │ (6) 児童、生徒に対する交通事故防止、犯罪被害予防の││  │         │ 教育は、厳しくなされているか           │├──┼─────────┼──────────────────────────┤│  │         │1.歴史・文化の発信で市の活性化を         ││  │         │ (1) 現在の取り組みと市民参加の状況        ││  │         │ (2) 今後取り組むべき課題はないか         ││  │         │                          ││12 │ 興 梠 多津子 │2.市民本位の行政運営をもとめて          ││  │         │ (1) 行政運営に対する市民の評価について、どのように││  │         │  とらえられているか               ││  │         │ (2) 市民生活を応援する取り組みについて      ││  │         │  障害者自立支援制度の軽減策          ││  │         │  乳幼児医療費無料化の拡大           │└──┴─────────┴──────────────────────────┘      ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━                 午前10時 開議 ○議長(古賀和夫君)  おはようございます。ただいま出席議員数は定足数に達しておりますので、直ちに本日の会議を開きます。 △日程第1 市政一般に対する質問 ○議長(古賀和夫君)  日程第1.市政一般に対する質問を8日に引き続き行います。田原昇君。 ◆14番(田原昇君) (登壇) おはようございます。14番田原でございます。通告に従い質問いたします。 自動体外式除細動器(AED)について教育長に質問いたします。 心臓病などの持病を持たない元気な子供であっても、胸にボールが当たる程度の衝撃で心臓震とう、心室細動、心臓停止の症状が起こる可能性があります。この場合、命を救う最良の手段が現場でのAEDの使用です。 本年、AEDを市内各小・中学校に配置していただきましたが、身近な医学の予備知識があるかないかで一人の生命が左右されます。心臓震とうを知っていただくことによって、子供たちの安全も今以上に守られます。心臓震とうの理解の周知徹底をあらゆる場を通じてしていただきたいのですが。 また、上記を踏まえ、全教職員の講習状況及び各学校におけるAED保管場所が生徒に周知徹底を図られているのか。それとともに、子供のころから危機意識を持ち、緊急時の対処能力を高め、命のとうとさを学ぶためにも中学生向けのAED講習「普通救命講習ジュニアコース」を開催できないか質問いたします。 虐待予防、聴力健診について、くらし部長に質問いたします。 厚生労働省は、育児不安やストレスなどによる虐待を防ぐため、生後4カ月までの乳児がいる家庭を専門スタッフが全戸訪問する「こんにちは赤ちゃん事業」を来年度からスタートする方針を決めました。費用の一部を国が補助しますが、実施主体は市町村となっております。我が市の導入について。 現在、我が市の65歳以上の住民健診には聴力健診は含まれておりません。高齢者の約3割は難聴と指摘されております。難聴は放置しておくと、認知症などの要因になりかねないとも言われております。また、難聴の早期発見と適切な治療により高齢者の生活の質の確保や社会参加、介護予防が高まるとも言われております。65歳以上の住民健診に聴力健診を導入できないか質問いたします。 ○議長(古賀和夫君)  教育長。 ◎教育長(中川正博君) (登壇) おはようございます。田原議員の1回目の質問にお答えしたいと思いますが、最初の心臓震とうの理解と市民に対する周知徹底についてでございますが、心臓震とうといいますのは、胸部に衝撃を受けることで不整脈が起こり、心臓の筋肉がけいれんをして心停止をする症状であります。心臓の収縮がおさまる直前に外部から衝撃が加わると心臓がけいれんし、血液を送れなくなる症状で、胸部の骨が未発達の小・中・高校生に起きることが多いと言われております。 野球のボールやバットが胸に当たって子供が突然死する事故が相次いでおります。原因は心臓震とう、聞きなれない病名でありますが、健康な子供でも一瞬にして命を奪われる危険性があります。心臓の真上に受けた衝撃が引き金となり、心室が不規則に細かく震える不整脈、心室細動が起きている状態であり、全身に血液を送り出す心臓のポンプ機能が失われ、突然死につながると言われております。 発育過程の子供は胸の骨などがやわらかいので、衝撃が心臓に伝わりやすく、心臓震とうになりやすいそうであります。軽くキャッチボールをしていた軟球によっても起きます。兄弟げんかや格闘技の練習中に胸を突かれて起きた例もあるようであります。心臓への衝撃を避ける遊び方の工夫が事故防止のポイントであるし、事故事例の多い野球についても、周囲に人がいるところではキャッチボールをしないとか、バットを振らないとか、よくボールをとり損なったら胸に当てて前に落とせという指導がこれまでも行われてきておったかと思いますが、これは小・中学生には行わせない方がいいのではないだろうかと思います。ユニフォームの下に厚手の生地で胸当てをつけるなどの注意点が上げられます。 運悪く心臓震とうを起こした場合は、すぐに119番通報して救急車を呼ぶことが重要であると同時に、人工呼吸と心臓マッサージによる心肺蘇生を始めます。心室細動を起こしてから1分ごとに10%ずつ救命率が下がり、10分経過すると助けることが難しくなるということでありました。唯一の救命法は、電気ショックでいち早く心室細動をとめ心肺蘇生を行えば、処置開始までの時間を数分は延ばせるそうです。このため、スポーツ指導者だけでなく、学校の先生、あるいは子供たちも心肺蘇生の訓練を受けておきたいというふうに思います。 電気ショックを与える医療機器、自動体外式除細動器(AED)は、2004年7月から医師や救命救急士だけでなく一般の人も使えるようになったものであります。 このように、心臓震とうは、いつ何どき起こるかわかりません。すべての人がこのような認識を持つとともに、市内全小・中学校、市役所、公民館に設置をしてありますAEDの使用法を理解するとともに、使用できるようになることが大切であるというふうに思います。 AEDの設置場所につきましては、市報、ケーブルテレビや、各学校では学校運営説明会、学校だよりやPTA新聞等で地域住民、保護者の皆さんにお知らせをするとともに、PTA主催による使用法の研修会も実施されております。 しかしながら、理解、啓発はすべてに行き渡っているかといいますと、まだまだ不十分だというふうに考えております。今後とも関係機関と連携の上、理解、啓発、そして、利用法についての研修会を実施したいと考えます。 次に、講習状況でありますが、学校でいつ何どき子供たちが心臓震とうを発症するとも限りません。そこで、市内全教職員約170名は、AEDの設置と同時に、危機管理の一環として多久消防署主催救急救命法講習会を受講し、AEDの操作法はもちろんのこと、心肺蘇生法等さまざまな救命法を学び、普通救命講習修了証を受領しております。 先ごろ行われましたときは田原議員と一緒に前後ろで受講いたしまして、無事合格をいたしましたが、また、教育委員会職員救命法講習会を受講し、いつでも、どんなときでも応用できるようにしております。ただし、1回受講すればそれでよしというわけではありません。できるなら毎年受講するようにしたいところだというふうに思います。 また、AEDの設置場所につきましては、さきに答弁しましたとおり、啓発をしているところであります。 1回で済むものではないということを申しましたが、例えば、西多久地区では夏休み前にお母さんたちが心肺蘇生法と救命法の講習会を受けておられるそうであります。お父さんたちはほとんどが消防団員でありまして、2回受けられると。したがって、男の方は2度受講されると。これくらいやっておかないと、とっさのときの操作がうまくいかないだろうというふうに思われます。 3点目の中学生の講習会はどうかということでありますが、10月19日、アバンセで開催されました一般向けの救命法講習会での質疑の中で、主催者からAEDを操作する者の年齢制限はないとの回答がありました。ということは、中学生であっても扱えるということであります。 県内の小・中学校でAEDの操作法について受講した学校があるかどうかを県の教育委員会に照会しましたところ、県内の義務教育の段階で児童・生徒がAEDの操作法について受講した事例はないということでありましたが、実は足元に我が多久市の中学生が講習会を受けております。平成17年度に13人、これは中学校3年生であります。西渓中が3人、中央中5人、東部中5人、それから、18年度は15人受けております。これは普通救命講習Ⅰの講習を受けておりますが、3時間コースであります。実際に修了証ももらっているということであります。 田原議員御指摘のとおり、生徒対象に講習を実施することで、AED操作法、救命法の習得はもちろんのこと、命のとうとさ、あるいは友達の大切さ等、心の教育にもつながることだと思っております。できるだけ全中学生に向けて、消防署等と連携の上、実施に向け研究をしたいというふうに考えております。 ○議長(古賀和夫君)  くらし部長。 ◎くらし部長(中原博秋君)  おはようございます。2点目の虐待予防につきましてお答えをいたします。 厚生労働省は、平成19年度から保健師や看護師等が生後4カ月までの乳児がいる家庭を訪問する新規事業で「こんにちは赤ちゃん事業」を計画されております。この事業の目的は、子育て相談の充実などを通じて虐待の未然防止にあります。 多久市におきましては、平成6年度から健康推進員が赤ちゃんの生まれた家庭を訪問いたしまして、予防接種や健診の受診勧奨などの保健活動の啓発活動を行っているところでございます。また、平成17年4月からは保健師によります第1子の新生児訪問を実施しております。また、平成18年、本年の4月からは全新生児の訪問を実施しているところでございます。 主な訪問内容は、生後2カ月を目安に家庭訪問を行い、子供には月齢に応じた発達、反応や成長の確認、それから、身長、体重、頭囲、胸囲などの計測等を行っているところでございます。母親に対しましては、採血データによる貧血の確認、体調やストレスの有無などを確認いたしているところでございます。 今後も母子に対する支援を行い、子供の成長、発達の把握や育児に対する母親の不安の軽減、虐待の未然防止、それから、保健事業や予防接種等の情報提供などを行っていくことにいたしております。 3点目の住民健診の中に65歳以上の方に対する聴力健診導入についてということで質問を受けております。回答いたします。 健康増進法、老人保健法に基づき、脳卒中、心臓病、高血圧症、糖尿病などの生活習慣病の早期発見と予防を目的に住民健診を実施し、適切な指導や治療に結びつけて生活習慣の改善を図っているところでございます。 ことしの住民健診は3,256人の方が健診を受けておられます。うち65歳以上の方は1,880人で、全体の57.7%になっております。 主な健診内容は、身体の計測、体重測定、尿検査、血圧測定、問診、指導、眼底検査、心電図、診察、それから血液検査などでございます。さらに、ことしから介護保険制度の見直しに伴いまして、65歳以上の方を対象に生活機能評価の項目が追加されております。これは生活機能評価に伴う問診や視触診と25項目の基本チェックリストにお答えするものであります。 このようなことから、住民健診1人当たりの所要時間が約1時間程度かかっております。そのため、住民の待機時間の軽減を図るため、今年度からは1日当たりの健診者を減らしまして、健診日をふやして対応しているところでございます。 このような中、住民健診で聴力健診を実施いたしますと、1人当たりの健診時間がさらに長くなることから、1日当たりの健診者数を減らして少なくしまして、健診日をふやすなどの対策が必要になってまいります。それとあわせまして、医師の確保や職員のマンパワー、それから、聴力健診場所の確保というふうに、特に聴力につきましては静かな場所が必要でございますので、その確保が要るわけでございます。それから、健診費用、日程等を考えますと、現時点では住民健診での聴力健診は困難であると考えておるところでございます。 以上でございます。 ○議長(古賀和夫君)  田原昇君。 ◆14番(田原昇君)  2回目の質問を行います。 教育長の方からは前向きな回答をいただきました。私の第1回目の質問の中で、心臓震とうの理解と市民に対する周知徹底についてということを申し上げました。これは大体やったら市報に載せるから福祉じゃないかというお話も聞きました。ただ、市報に載せていただいても、なかなか市民の方が読まないというところがあるわけです。ところが、御父兄にしたら、子供さんの命がかかっておりますので、その辺の部分では教育委員会の方から教育だよりとかいろいろ出していただくわけでございますので、ぜひともその辺の方で広報をよろしくお願いしたいと思います。その辺のところで教育長の御回答をお願いしたいと思います。 それから、今回からは定期的な研修が要るじゃないかと。教育長と一緒に受けたときには私は2回目でございました。2回目だったんですが、半分以上忘れておりました、正直言いまして。やっぱり実技が伴わない、そのときだけなもんですから、できましたら教職員の方々も夏休みだとか冬休みだとか、その間でそういうふうな定期的な研修ができないのか、その辺のところももう一度お答えいただきたいと思います。 しかし、やっぱり170名の方全員が受けておられるということは非常に僕はすばらしいことだと思います。そういうことで、その辺も含めてよろしくお願いしたいと思います。 それから、中学生向けということで、先進地がやっぱりあるわけですね。一応仙台市と板橋区がやっておるわけでございます。今、いじめの問題とか、いろんな問題が生じております。その中で、先ほども教育長が述べられましたように、そのとうとさを知ることによって、その辺のところが少しでも改善できるようになったらと思っております。今からの日本を支えていく人材の皆さんでございます。そういうことで、この中学生向けのジュニアの方をまたよろしくお願いしたいと思います。 そういうことで、この3点にわたり御回答よろしくお願いいたします。 ○議長(古賀和夫君)  教育長。 ◎教育長(中川正博君) (登壇) このAEDがあったために救われた命ということで、ことしの9月30日だそうですが、川口市の結婚式を控えたある男性が、4日前に設置をして、それで救われたということもありますので、これはやっぱりできるだけ多くの方が操作法についてはすぐ使えるように、私も議員と同じように、私は1回ぽっきりの講習でしたので、大体忘れておるですね。だから、できるなら繰り返し繰り返し、体の一部となるぐらいに講習を受けた方がよくはないだろうかというふうに思います。 そこで、そうは言っても大人の方はなかなかこの講習会に来ていただけない。そうなると、中学生がやるとが一番いい方法じゃないかなと私は思います。なかなか大人は言うこと聞かんし、やっぱり子供を通して大人のそういう意識改革を図っていくということは、次代を担う若年層が応急手当による心肺蘇生法を習得するということは心肺蘇生法の市民定着にも即つながっていくだろうし、命の大切さを学ぶという観点からも非常に大切なことじゃないかなと。 となりますと、学校を通して広報もできるというふうになっていくと思われますので、いわゆるジュニアコースといいますか、ジュニアコースというと大体3時間ぐらいのところを100分ぐらいに圧縮をしてやっているケースが多いようですが、我が多久市の昨年からの28名の中学3年生は一般の方と同じように3時間コースで受けているということでありますが、その辺はどうするかにつきましては、消防からの御指導を仰ぎたいというふうに思っております。そして、中学を卒業するときにはAEDの扱いを身につけて卒業するというふうにしていった方がいいかなというふうに思っているところであります。そして、定期的な研修ということも必要でしょうし、研究をしたいというふうに思っています。 ○議長(古賀和夫君)  田原昇君。 ◆14番(田原昇君)  大変に前向きな御回答ありがとうございました。よろしくお願いしたいと思います。 では次に、虐待予防、聴力健診について2回目の質問をいたします。 くらし部長の方から御答弁いただきました。平成6年度から、平成17年4月からは保健師さん、18年4月からは全新生児を対象とされておるという御回答がございました。それで、我が市の非常に先駆的な取り組みに感謝しますとともに、今、実際新生児の訪問をされておるわけでございますけれども、これは多分、市の単独で一般会計の方からの持ち出しではないかと思うんですが、その辺のところをお伺いしたいと思います。 ○議長(古賀和夫君)  福祉健康課長。 ◎福祉健康課長(森山真塩君) (登壇) 新生児の訪問事業、その予算財源についてでございますが、これは市の単独でございます。先ほど議員がおっしゃいました厚生労働省の「こんにちは赤ちゃん事業」、それについては、今のところ2分の1の国の財源があるというふうに聞いておりますので、非常にありがたいなというふうに思っております。 ○議長(古賀和夫君)  田原昇君。 ◆14番(田原昇君)  そういうことで、国の方から補助が2分の1つくということでございますので、ぜひとも新年度からこの事業の方に切りかえていただければ我が市としても財政的に若干余裕が出てくるんじゃないかと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。 次に、聴力健診についてでございますが、今の我が市の健診の中には聴力健診が入っておりません。そういうことで、65歳以上の方が1,880人受けて、57.7%だと。全国平均はもう少し上に行くと思うんですが、その辺の部分で対象者の方々が進んで来られるようになったらなと思います。 その中で、部長の方から医師の確保だとか場所の確保、健診費用ということでございました。埼玉県の鶴ヶ島市では聴力健診をやっているわけです。ただし、その聴力健診の機械そのものは簡易発信機をそこの診療所の所長が開発したわけでございますが、ただ、これが市販にはまだなっていないし、値段がわからないということになっております。これを手に持つだけで、これは耳鼻科の先生じゃなくて、内科の先生でも大丈夫なんだということになっておるわけです。それを3センチぐらいのところで聞かせると、そして、検査をするんだということになっております。そこで、この器具が手に入れば一番いいわけですけれども、なかなか手に入らないというのが現状でございます。 それで、結局、難聴の原因が、質問の中でも申しましたように、認知症だとかなんとかに関連していくわけですね。そういうことで、それの予防のためにも検査を取り入れていただきたいと思うわけです。 それで、埼玉県の高齢者の中に、それに基づいてする耳チェック3項目というのがあるわけです。これは問診です。1番、人の話が聞き取れないことがありますかということを聞くと。2がテレビの音が大きいと言われたことがありますか。3番目に、電話を聞き取りにくいことがありますかという、この問診をされても、大体この人だったらせにゃいけないということになるわけです。 話が前後しますけれども、結局、簡易発信機というんですけれども、それの反応が悪い人には一応返信用封筒と耳鼻科病院に対し紹介状を渡し、健診を進めるというわけですね。だから、うちの方の市立病院にもやはりそういうふうな病後対策とか予防対策として耳鼻咽喉科を設置していただいております。そういうことで、この問診をしていただきながら、そういうふうな返信用封筒をお渡しいただいて、ただ、病院の選択は本人の御意思でございますので、紹介状を渡して健診を進める。それで、その健診の結果を各担当医から所見を返信用封筒に入れて保健センターに送っていただくというシステムをとられております。 そういうことで、できましたらそういうふうなことでできないのか、もう一遍くらし部長の方にお伺いしたいと思います。 ○議長(古賀和夫君)  くらし部長。
    ◎くらし部長(中原博秋君) (登壇) お答えいたします。 問診はできないかということでございますけど、現在行っております住民健診等の中で、保健師が特に直接指導を行っておりますので、そこで、聞こえづらい等の高齢者がおられましたら、そこんにきをある程度聞いて、状況等を確認して病院の受診の勧めをしていきたいということで考えております。 ○議長(古賀和夫君)  田原昇君。 ◆14番(田原昇君)  くらし部長の方は、保健師さんの対応によって進めていきたいということでございます。しかし、やはりそういう部分ではなかなかお足をお運びにくいじゃないかと思うわけです。できましたら油役をするのが紹介状だと思うわけですね。その辺の部分でそういう対策がとれないのか、今度は市長にお伺いしたいと思います。 ○議長(古賀和夫君)  市長。 ◎市長(横尾俊彦君) (登壇) 回答します。 具体的な聴力検査につきましての課題については、1回目にくらし部長がお答えをいたしましたように、場所の確保の問題、この場所というのは静かな環境でないと困難であるということ、器具の問題、そして、やっぱり音対策をしながらそういう健康診断をするという難しさもあるということでした。 しかし、今新たな御提案的にいただいた御質問は大変意義があることだなと思いました。それは、それぞれの市民の皆さんが自分の自己管理の中で自己診断として、先ほどおっしゃったように、テレビをちょっと大きくしないと聞こえないなとか、電話が最近聞き取りにくくなったなということは多分御自身でもお感じになっていることがあると思いますので、それを問診票的に書いていただいて、それに基づいて少し絞り込んで耳鼻科なり行っていただく、あるいは御紹介をするということは意義あることですので、少し細かいやり方等について検討して、早期にそれぞれの御不自由が軽減できるような対策ができるかどうか、少し研究をさせていただきたいと思いました。 ○議長(古賀和夫君)  田原昇君。 ◆14番(田原昇君)  この診療の結果、聞こえの部分は治療でほとんど治ると言われておるわけですね。だから、補聴器ももちろんございますけれども、やはり今から私たちも年配に入っていくわけですね。聞こえなかったら、やっぱり出不足になります。そういう部分もありますから、それを含めて対策をよろしくお願いしたいと思います。 お願いして、質問を終わりたいと思います。 ○議長(古賀和夫君)  田原昇君の質問は終わりました。 次に、中島慶子君。 ◆4番(中島慶子君) (登壇) おはようございます。4番議員の中島慶子でございます。通告しておりましたように、教育行政、男女共同参画、2項目、9点について併用式で質問をいたします。 1項目め、教育行政、いじめ問題について。 いじめを受けたことをきっかけに児童・生徒が未来のあるみずからの命を自殺という行為で絶ってしまうという痛ましい事件が連鎖的に起こってしまっています。残された肉親や学校関係者など悲痛な叫びが聞こえています。また、そのことをきっかけに校長先生の自殺ということもあり、出口の見えない大きな社会問題となっております。今12月議会でも数名の議員が何とかしなくてはいけないと、この問題を取り上げていますように、国民全体が不安と焦燥感に駆られています。 昨年1年間に全国の警察が摘発、補導したいじめに絡む小・中・高生の事件は165件、3年連続で増加し続けていると産経新聞の10月21日付で報じられていました。また、佐賀県警まとめで、過去5年間に、いじめとして把握はしていないが、警察が扱い見えた部分の報告として12名の小・中・高生の自殺があったとの報告がなされています。 前段のお二人の議員の質問に、教育長、詳しく心を込めて御答弁なされておりました。土曜、日曜、中2日たっての再度の質問をさせていただきます。 1点目、我が市のいじめ、いじめの可能性、いじめで心配される実態はありますか。 2点目、原因の調査把握はなされていますか、お尋ねをいたします。 3点目、「いじめをなくし、かけがえのない子どもの「命」を守るために」と多久市教育委員会から緊急アピールが11月21日付で、「児童・生徒のみなさんへ」「保護者や地域のみなさんへ」「先生へ」と発信されていました。読ませていただきました。何とかしなければとの思いがひしひしと伝わってきました。そうです、対岸の火事ではないのです。相次ぐこの問題で、子供たちへの教育の場での対応はどのようになされましたでしょうか。 4点目、いじめの行為に対して、家庭、学校、地域の認識を高め、早い気づきで未然に防止するふだんの取り組みが急務なのではと思いますが、何らかの手だては市当局としてお考えでしょうか。 以上4点、教育行政の問題の質問といたします。 次に、2項目めの男女共同参画について。 内閣府特別担当大臣をつくり、21世紀の国づくりの最重要施策に位置づけられています男女共同参画の社会づくりです。 多久市では2001年、平成13年1月に男女共同参画計画策定懇話会が設置され、公募委員4名と各市民団体代表10名による14名の委員で市民意識調査、アンケート収集を重ね、それより審議を重ねて、2002年3月、多久市男女共同参画社会に向けた市民意識調査報告書を作成し、多久市へ提言書として提出をし、多久市男女共同参画計画が2003年、平成15年5月に策定されています。 計画策定懇話会の公募委員として、このような多久になってほしいとの願いを込めた提言書作成にかかわった多久市民の一人としても、男女共同参画の広がりが気にかかるところです。参画計画書の巻頭を飾るページに、「男女共同参画社会の創造は、まさに時代の潮流です。これはゴールではなく、ここが始まりです」との横尾市長のすばらしいごあいさつがあります。 そこで、1点目、我が多久市では男女共同参画社会づくりをどのようにとらえられ、かかわられていますでしょうか。 2点目、男女共同参画社会形成へ向けてのこれまでの取り組みと、性別にかかわりなく能力を発揮し、ともに生き生きと暮らせる多久市づくりを目指しての今後の啓発、意識づくりの推進、方向性はどのようにお考えでしょうか。 3点目、男女共同参画社会の実現に向けた社会環境システムの促進として、男女の同等な参画の推進が目標とされ、市の各種審議会などへの女性委員登用についての現状は。また、今後についてお聞かせください。 4点目について、多久市役所初の女性課長さん、女性管理職誕生で大変喜びましたが、御退職後はまたゼロの状態のようですが、女性管理職登用の基準や研修の機会は均等でしょうか、お尋ねをいたします。 5点目、男女共同参画を進めていく上で、男女共同参画社会基本法に、国の責務、地方公共団体の責務、また、国民の責務が求められています。例えば、少子化対策問題は国を挙げての大きな課題であり、国段階の支援策の整備がなされていますが、地方自治体、市、行政の責務もあるわけです。 多久市男女共同参画計画に「本計画は、行政、市民、企業、団体が一体となって推進する指針となるものです」とあります。働く女性支援として企業サイドへの推進項目等の働きかけなどなされているものかどうか。また、参画社会づくりは多岐にわたりますが、あらゆる計画、決定に共同参画の網かけが必要だし、なされていますでしょうか。 以上を1回目、2項目、9点の質問といたします。御回答よろしくお願いいたします。 ○議長(古賀和夫君)  教育長。 ◎教育長(中川正博君) (登壇) それでは、中島議員のいじめ問題についてお答えをしたいと思います。 4点ございましたが、いじめ問題に関しては関連がございますので、まとめて回答させていただきます。 まず、我が市のいじめ、いじめの可能性、いじめで心配される実態についてでありますが、その前に、いじめの定義について述べてみますと、いじめといいますのは、自分より弱い者に対して一方的に攻撃を加えると、二つ目は、身体的、心理的な攻撃を継続的に加える、三つ目、相手が深刻な苦痛を感じているもの、なお、起こった場所は学校の内外を問わないと、このように定義をされておりますが、この定義に照らし合わせてみたときに、市内小・中学校より幾つかいじめの報告を受けております。いずれのケースにつきましても、深刻に受けとめ、誠実に対応した結果、解消に至っておるというところであります。 いじめが起こる原因といたしましては、家庭や学校や地域社会それぞれの要因が複雑に絡み合っておりますので、それぞれのケースに即した対応をもって把握をしております。 概して言えますことは、一つは、基本的な生活習慣、あるいは生活態度が十分に身についていない場合に、思いやりだとか、あるいは正義感だとか、善悪の判断について身についていない場合にトラブルが発生しているケースが多く見られます。二つ目でありますが、児童・生徒の評価の場合に、一面的に指導者の方が見てしまうと。どうしても柔軟性に欠けて、児童・生徒の多様な実態に対応し切れていないといったこともあるだろうと思われます。 それから、地域社会における要因といたしましては、地域における大人社会での連帯意識が希薄化をしてしまいまして、地域社会で子供を育てると、そういう意識が低下をしていることも間違いないだろうというふうに思います。 それからもう一つは、人間の業に根差すものという部分もありはしないだろうかというふうに思います。 このような状況のもとで、いじめ自殺が相次いでいる問題で、子供たちへの対応としましては、各学校に対して、確かな学力の向上とともに、恕の心を基盤とした人間の生き方だとか、あるいは倫理観をはぐくむ教育を一層推進するように指導をしているところであります。 また、現在の複雑な社会にたくましく生き残る力をはぐくむことも重要であると考え、子供たちが真剣に学び、遊ぶことを通して人間関係、あるいは友情を育て、それぞれの個性を伸ばしていくことができるような学習の場を設けるようにしております。 一方、いじめの解決のために、弱い者をいじめることは人間として絶対に許されないという視点から、いじめに気づく、そして、親身になって積極的にかかわることが極めて大切であるという学校の先生自身の心構えについても再認識を促したところであります。 いじめられる子供やいじめを告げた子供を徹底して守り通すという毅然とした態度を日ごろから示す必要がある。このことこそが最も大切だというふうに思います。今後ともこのような方策をとりながら、いじめの問題にきめ細かく対応していく所存であります。 最後に、いじめ行為に対して、家庭、学校、地域の認識を高めてなくそうとするふだんの努力につきましては、中島議員御指摘のとおりでございます。同感であります。今日のいじめ問題が大人の自己中心的なモラルを欠いた行動が子供たちに影響を与えているとも言われております。 教育委員会といたしましては、各家庭、あるいは地域向けに緊急アピールを配布したところでありますが、各学校におきましても、保護者や地域を対象にした懇談会を実施する予定であります。地域の皆さんのお力添えもいただきたいというふうに考えております。 ○議長(古賀和夫君)  市長。 ◎市長(横尾俊彦君) (登壇) 中島議員の御質問に回答していきます。 大きく男女共同参画についてのお尋ねをいただきました。 御引用いただいたのはこの冊子でございまして、ここにあいさつを書いております。 21世紀という世紀は、いろんな表現の仕方がありますけれども、その一つの大きな表現の中に、男女共同参画社会実現の時代、その世紀だろうとも言われています。それぞれが能力を十分に生かしながら一人一人が生きがいのある人生を築くとともに、地域の振興や生活や文化の向上を図るため、両性の協力と参画なくして男女平等の社会を実現することはできないと思っております。 このあいさつの中にも書いていますけれども、世界人類は、考えますと男女で構成をされて、男女相互のかかわりこそが歴史を生み、そして、時代をつくってきたと言えます。男女の共同、そして、協力は本来的に欠かすことのできない双方にとって重要な任務だろうと認識をしています。それぞれの両性が持つ個性や特性を発揮しながら、お互いの存在を大事にしながら、一人ではできないことを少しずつ可能にしていく、その地道な歩みの中から真の深い愛情やきずなも生まれますし、すばらしい地域も可能になってくると考えています。 男女共同参画社会とは、社会のあらゆる分野で女性と男性が活動していくのが当たり前の社会、つまり男女がお互いに尊敬し合い、尊重し合い、支え合い、性別に関係なくみずからの選択によって生き生きと活躍ができ、また、その結果や達成の喜び、あるいは責任も分かち合うことのできる社会だろうと思います。また、このことは、例えば、性によって生き方を固定化するような制度や慣習が仮にあれば、そのことを改めていく。そして、男性であろうと、女性であろうと、それぞれの自分らしさを十分に発揮できるような生き方を探求することができる、可能になる、そんな世の中にしていくことだろうと思っています。 そのような社会形成のため、市民みずからの努力と行政の取り組みが一体となって展開をしていくべきだろうと考えております。 内閣府の指針、あるいはあるべき理想社会の理念などにのっとりながら、多久市におきましても、家庭や地域、そして学校や職場など、あらゆる分野でこの男女共同参画社会の実現、そして、創造への意識改革ということが大切だろうと考えて取り組んでいきたいと考えています。 次に2点目は、これまでの取り組みや今後の方向性等についてお尋ねをいただきました。 2000年、平成12年には多久市第3次総合計画をまとめ、その中に男女共同参画の推進を盛り込み、また、2001年、平成13年1月には男女共同参画計画策定懇話会を設置しました。同年の9月に15歳以上の男女と中学3年生を対象とした市民意識調査などを行うとともに、女性問題に関する調査、審議を重ねてまいりました。その後、懇話会からの提言書をもとに推進会議を開催しながら、2003年、平成15年3月には多久市男女共同参画計画を策定いたしたところであります。 現在、行政の中におきます推進会議において、施策の総合的かつ効果的な推進を図る一方で、多久市男女共同参画推進市民委員会に諮問をしながら取り組んでいるところであります。けれども、理念の浸透が急速に進んでいるとは必ずしもまだ言えない状況もございますので、今後ともまずは幅広く啓発活動の推進に努める必要があると思っております。 また、この11月には佐賀県女性センター、いわゆるアバンセの広岡館長さんを講師としてお招きをして、係長クラスの市職員と市民委員の方々を対象とした研修会を行いましたが、男女共同参画は女性だけのものではなくて、女性と男性が一緒になってかかわっていくものだという意味でのお話等があり、認識を新たにされた方も多いと聞いております。 また、市民委員の皆様も積極的にかかわっていただいておりまして、会長の呼びかけで自主的な企画会としての話し合いを重ねられております。その中で少しでも発信の場を持とうということで、市報の10月号から男女共同参画啓発のための記事の掲載にも力を注いでいただいております。 来年度は計画策定の中間年に当たりますので、市民の皆様へのアンケート調査などを試みながら、計画書の再点検を行い、実質的な男女共同参画推進に努めていきたいと考えております。 次に、女性委員の登用について御質問をいただきました。 男女共同参画の推進指標として上げられるのが、いわゆる女性委員等の登用率、議員の御質問の点であります。 男女共同参画は社会のいろいろな場所で意思決定にかかわることを言いますが、よく引き合いに出されることが「参加」という言葉と「参画」という言葉です。ちなみに広辞苑で調べてみますと、「参加」というのは、1、仲間になること、行事、会合に加わること、2、法律上の関係に当事者以外の者が関与することとありますし、また、「参画」につきましては、計画の立案に加わることとなっています。そのような機会を少しでも多く持っていけるようにすることが肝心だろうと思っています。 では、御質問にあります登用率について調べておりますので、御紹介をしたいと思います。 当市におきましては、42にわたる市の審議会等におけます女性委員の登用率を見てみますと、平成14年度の計画策定の時点では12.8%でありましたが、最終年度の平成24年度には30%の目標を立てて推進をしております。けれども、現状は平成18年3月末時点で既に31.6%になっております。目標は既に達成していることになります。徐々にではありますけれども、女性の方々の参画は確実に上昇しているところでありますので、報告といたしたいと思います。 あわせて大切なことですが、女性の社会参画を後押しするために、女性の方々自身が力をつけていただくために働きかけることが必要だろうと思います。このことを専門用語ではエンパワーメント、パワーをつけるという意味で、みんなで力を合わせ、ともに力をつけ、一人一人がその人らしく活動する中で、文化的、社会的、そして政治的、経済的に状況等を変えていく力を持つことだと言われていますが、このエンパワーメントの仕組みづくりを進める必要もあろうと思っております。 昨年10月に設立をされました女性ネットワークは、主に市内の女性団体で構成をされた組織でありまして、毎月定例の研修や情報交換等もされているようであります。市も男女共同の啓発事業を委託して、共催などをしながら取り組んでおります。また、県主催の女性の翼、現在は男女共同参画の翼に改称されていますが、この企画にも市内から5名の方々が参画をされ、研さんを積まれたところであります。先日もその方々を中心としたシンポジウムが開かれたところであります。そのほかにも、ほかの方面におけます要請に協力できるよう努めていきたいと考えております。 今後とも関係各課への女性委員登用促進については努力をいたしながら、参加率の向上、また、充実に努めていきたいと考えております。 次に、4点目で管理職登用の基準とか研修の機会は均等であるかというお尋ねでありました。一言で回答いたしますと、均等であるということであります。 少し述べたいと思います。 現在、女性や男性にかかわらず、管理職登用の基準というものは特段箇条書きしているとか条文化しているものではございませんけれども、現段階では管理職に限らず、職員の経験や能力、仕事ぶり等を勘案しながら公正な評価に基づく登用をいたしているところであります。 また、今年度からは特に勤務評定制度の試行導入をいたしておりますので、今後はその結果につきましても、役職登用への要件となっていくようになると思います。 次に、研修の機会でありますが、女性、男性の区別なく、各業務に応じて専門実務業務の研修や役職に応じた研修など、さまざまな研修の機会をとらえ実施をして、各職員一人一人の資質の向上を図っていきたいと思っております。今後とも女性の能力活用については、大いに図っていきたいと考えております。 ちなみに中間管理職の状況を申し上げますと、課長補佐が5名、係長35名が既に女性中間管理職として活躍をいただいています。 次に、5点目であります。あらゆる計画決定に共同参画ということを取り上げるという意味での御質問でありました。 男女共同参画の取り組み分野は大きく三つに分けることができるんではないかと思います。それは、一つ目が意識改革、二つ目が先ほど言いましたエンパワーメント、力をつけるということですね。三つ目が女性の人権擁護ということであります。男だから、女だからという理由で男女の生き方を必要以上に制限してしまうことがないようにする意識改革、そして、女性が社会の意思決定やその場に進出することを支えていくエンパワーメント、そして、全国的にも課題になっていますが、ドメスティック・バイオレンスやセクハラなど女性に対する暴力の根絶を目指す女性のいわゆる人権擁護ということであります。 もちろんこの三つに関連いたしまして、子育てをしながら安心して働くことのできるまちづくりや環境づくり、あるいはユニバーサルデザインのまちづくりなど男女共同参画を進める上で不可欠な仕組みも当然ございます。特に、少子化対策問題に関しましては国家レベルの懸念事項ともされておりますので、社会の変革に伴い、家庭と職業との両立支援対策が喫緊の課題でもあります。当市におきましても、「多久市次世代育成支援-地域行動計画-」を整備していっているところでございます。 男女がともに子育てをしていけるような環境整備は不可欠なものでありますし、今議会に提案をしております定住促進条例とあわせて大切な課題と思います。 男女共同参画は地域活性化と大いに関係もあると考えられます。施策や事業を進める上で重要なのは、まず、地域で活動している女性や社会教育団体などとの連携であろうとも思います。 さきにも申し上げましたように、来年度は計画書の中間年に当たりますので、市民代表であります市民委員会の皆さんの提言などもいただきながら、意識調査もし、小さいながらもきらりと光る地域に根差す多久市における男女共同参画の方向づけをしていきたいと考えております。 ○議長(古賀和夫君)  中島慶子君。 ◆4番(中島慶子君)  1項目のいじめ問題4点について、学校や教育委員会での対応、教育長御答弁いただきました。実情報告も中に入れていただきまして、早いうちの発覚であり、いじめの把握ができて解決に結びついた意味合いのお話だったと思いますけれども、聞かせていただいて胸をなでおろしております。外部ですね、いろんな本当に大変な問題が起きている中で、我が多久市はどうだろうかという心配は、私だけでなく多久市民の方たくさんお持ちだと思いますので、その意味合いからいったところで、実情報告という形で受けとめて、大変胸をなでおろしております。 12月5日の佐賀新聞に、小・中・高に対して県教育委員会がいじめ状況を緊急調査した結果ということで新聞に載ってございました。11月下旬で小学校が76件、中学校が108件、高等学校が30件、計214件の報告が上がってきたということです。昨年度の27件から8倍と大幅増の結果報告に驚きました。というのは、いじめのとらえ方というのを、学校側、先生サイド、本当にまちまちなとらえ方をなさっていたようで、先ほど教育長はいじめの定義というのをお話しなさいましたけれども、とらえ方は本当に各担任の先生によって違う形でのとらえ方だったんだなと今思いました。 政府の教育再生会議の緊急提言に、いじめた子に社会奉仕をさせたり、別教室での教育などの対応策が盛り込まれたようです。また、いじめを見て見ぬふりする者も加害者だと徹底して指導をするなど盛り込まれております。 我が多久市でも11月21日に、「いじめに「気づく」こと」「子供たちに「かかわる」こと」「いじめを「許さない」こと」の3原則を緊急アピール文にして発信をなさっておりますけれども、この11月21日の緊急アピールはどのような配布方法で、御家庭に、子供にお配りになられたんでしょうか、お尋ねをいたします。 ○議長(古賀和夫君)  教育長。 ◎教育長(中川正博君) (登壇) 実情を先ほど少し申しましたが、これまでにも確かにあったのは事実でありまして、対応した結果、ほとんどが解消をしているということであります。 今現在はどうかと。軽度なものは幾らかあると思います。例えば、からかいだとか、仲間外しだとかですね。しかし、悲観的な内容ではないし、増加、拡大の傾向には多久の場合は今のところはないと思います。ただ、いつ何どき痛ましい事件が起こるかもわかりませんので、これからもいじめは大事件に発展をするという火種になり得るので、軽度であっても発見するという姿勢を持ち続けたいというふうに思います。 それで、中島議員おっしゃっていただいたように、やっぱり気づくところで、おうちの方も学校も気づかないでおると。子供一人が悲痛な叫びを上げていると、小さな胸を痛めていると。そういったところに早く寄り添うことができるように、やっぱり学校の先生は学校の先生でそういう眼力を高めにゃいかんだろうし、おうちの方はおうちの方でちょっとした変化にも気づいていただき、お互いに情報交換をするというふうなことが必要じゃないかなというふうに思います。 配布の件でありますが、これは学校を通して全家庭に行っているというふうに思いますが。 ○議長(古賀和夫君)  中島慶子君。 ◆4番(中島慶子君)  ありがとうございます。この緊急アピールを読ませていただきまして、本当に伝わってくるんです。だから、配布の仕方によってすごく力を発揮するし、また、持っていきぐあいによったら、何と申しましょうかね、ちょっとひどい言い方かもわかりませんけれども、本当にただの紙で済まされてしまう状況じゃないかと思うんです。だから、担任の先生の対応によって、担任の先生がきちんと理解をする形でこれを読んでくださっての手渡しだったろうかとか、そこらあたりをちょっと感じましたものですから、家庭に持ち帰りまして親自体がきちんとした対応をしてくれたら、またそこでプラスになるわけですけれども、持ち帰ってかばんの底に眠っていたら、本当に先生方が必死の思いで書かれたこのアピール文が全く眠ってしまいます。そこらあたりがあったので、お尋ねをさせていただきました。多分きちんとした形での対応の配布があってとは思いながらも、お尋ねをいたしました。 ○議長(古賀和夫君)  そのことに対してですね。 ◆4番(中島慶子君) 続 はい。 ○議長(古賀和夫君)  教育長。 ◎教育長(中川正博君) (登壇) 大変大事な御指摘だと思います。例えば、特に今回のアピールのプリントをただ黙って配るような先生じゃだめだと、私も全く同感でありまして、これはいじめアピールの文書だけじゃなくて、やっぱり子供たちに語りかけながら、そして、おうちの人にも渡すような、そういう配り方をこれからも気をつけていかなければいけないだろうというふうに思います。 特に中学生になりますと、なかなかおうちにまで連絡が徹底しないという部分もありますので、そこはやっぱり子供たちにしっかり投げかけながら、伝わっていくようにこれからも気をつけたいというふうに思います。 ○議長(古賀和夫君)  中島慶子君。 ◆4番(中島慶子君)  よろしくお願いをいたします。 こうすればなくなるという答えは本当に見つけにくい問題なのではないかと思いますけれども、そこで、市長にお尋ねをさせていただきます。 あすの多久を担っていく子供たちのこの問題です。どのようにお考えになり、また、防ぐためにはどうしたらよいとお考えでしょうか。 ○議長(古賀和夫君)  市長。 ◎市長(横尾俊彦君) (登壇) 回答いたします。 基本的に大切なことは、愛情を高め、深めていくことを学校と子供たちの関係で、あるいは親と子の関係で、そして、地域と子供たちの関係でどう進化させるのかなということじゃないかと思っています。 例えば、いろんないじめの報道が全国で報道され、中には自殺者まで出るという痛ましいニュースがことしの大きな衝撃を生んでいるわけですけれども、本当に残念でならないのは、どうして途中に話せる友達がいなかったのかなと本当に寂しい思いがします。また、そのことに気づかなかったのか、わからなかったのか、先生方は何とも手を差し伸べられなかったんだろうか。さらに、もっと思うと、おうちに帰って、学校で何かあった後に、ぽつりぽつりと話す時間が親と一緒に持てなかったのかなという思いがいたしまして、その基本はやっぱり愛情ということかなと思います。 たまたま私の知っている先輩の御家庭ですけれども、もう既にお子さんたちは成人に近い御年齢ですけど、途中、寮とかいろんな生活をされた先輩が何人かおられます。聞きますと、お母さんは子供が寝るまでずっと起きていたと。土、日になりますと、ゆっくり子供たちはしますので、夜遅くまでテレビ見たり、ゲームしたりしているそうですけど、それでも子供たちが寝るまで待っていたと。それはただ一つですと、こう言われたんですね。何かのときに、「実はお母さん」と言ってくるんじゃないか。そのときに親が寝ていたら何もしてあげられないと。そうなっちゃいけないので、何かしながら実はずっと待っていたんですと。何も反応がないので、いいのかなと、あるいは半分寂しいなと思っていた。そしたら、何カ月かしたときに、「実はお母さん」と言って、それはいじめの相談ではないんですけれども、自分なりの学校の行事のことだとか、クラブやサークルのことだとか、勉強のことだとか、あるいは少し年が重なると進路のことだとかをぽつりぽつり話してくれる。そしたら、そこで初めて、心の触れ合うような話ができたんですよという話を最近聞いたことがあるんですね。 やはりそういった待ちながらも、温かく見守りながらも、いつでも受け入れるよということを伝えてあげるような環境を家庭や学校や地域でつくっていくことがまず大切なのかなと思っています。 それと、海外でよくある例ですけれども、小さい子供たちをぎゅっと抱きしめてあげるという、そういう震えるような思いで立ち上がろうとしている子供たちをしっかりと受けとめるような努力をやっぱり大人の方がしなきゃいけない。そのためにも、やはりいろいろできることをお互いに知恵を出して頑張っていくことが大切と思っています。 また、今、学校の先生方や教育委員会がよく報道で問題視されるように、一部批判も受ける報道がされていますけど、9割以上の方々は本当に一生懸命されていると思うんですけれども、そういったニュースにもならない、普通に本当に懸命に頑張ってくださっている方々をしっかりと支えて、そして、子供たちを守る、あるいははぐくむ、そういう気風といいますか、仕組みといいますか、環境をぜひ行政もしっかり力を注いでともにつくっていきたいというふうに思っています。 ○議長(古賀和夫君)  中島慶子君。 ◆4番(中島慶子君)  ありがとうございました。いじめをなくすために、いじめはやめようと、武雄の樋渡市長が学校現場、全小学校に教育長さんと一緒に直接出向いて児童と語る会を開かれるという情報が出ておりました。子供たちが尊敬する多久の市長として、今、一番何を子供たちに伝えたいでしょうか。済みません、よろしくお願いいたします。 ○議長(古賀和夫君)  市長。 ◎市長(横尾俊彦君) (登壇) 今月号の市報にも書いております。ぜひ市報の市長コラムを読んでいただきたいんですけど、私は正直、あのコラムは子供たちのためだけに平仮名をたくさん使って書きたかったんですけど、市民の皆さんもごらんになるので、若干漢字も入れて書きまして、何かあったらまずお父さんやお母さん、あるいは近くにいる兄弟に話してみたらどうかなということを伝えたかったんですね。もちろん私が必要に応じて学校に行ってお話しすることは何もやぶさかではありませんし、できることでもありますが、もっと身近に寄り添ってくださっているのが先生方だろうと思いますので、先ほど言いましたように、クラスの中で、学級の中で先生に、あるいは直接担任でなくても自分の気持ちがわかりそうな、わかってくださりそうな先生を見つけて語るということもぜひしてもらいたい。もちろん私が行って話しても、じゃ、翌日も来れるかというと、なかなかそうもいきません。しかし、先生方でしたら、そういった機会を本当に赴任中はとっていただけますので、そういうものをはぐくんでいただきたいというふうに思っています。 また、同じような思いで全国の首長さんたち、同じようにこの重要な問題をごらんになっていると思っておりますので、私も全国市長会の教育を考える委員の一人として意見交換、情報交換していますが、お互いにやっぱりできることを一生懸命やろうというふうに思っております。 また、私は生涯学習をめぐる全国の市町村協議会の理事でもあるんですけれども、先般の理事会で提案したのは、生涯学習というと学校教育とは少し違いますけど、この際、いじめ問題や、こういった子供たちをめぐる問題に発言をしてくださいということで会長さんに申し上げまして、今、文案がまとまって、それぞれ関係機関に渡すようになっておりまして、総理大臣初め、文部科学省大臣初め、お渡しをして、首長側もしっかり取り組みますよと、ですから、しっかり教育現場も頑張ってくださいというようなことをお伝えしていきたいというふうに思っています。また、市内の子供たちもいろいろ悩みとか、つらいこともあるでしょうけど、先生、あるいは親さん、保護者の方々を信頼して語ってもらいたいし、また、市長コラムでもう一つ大事に書いているのは、いじめというのは本当に卑劣で卑怯なことなんですね。本当に強いというのは、弱い人をいじめることではなくて、弱い人、弱い立場にある人を守ることですし、やっぱり自分を高めていく、そのエネルギーを使うことだと思いますから、もし仮にそんな気持ちやそんなことが過去にあった人がいたら、そんなのは早く忘れて、やっぱりよりよい仲間、友達をどうつくるか、ぜひそのことを考えてもらいたいなというふうに強く思っています。 ○議長(古賀和夫君)  中島慶子君。 ◆4番(中島慶子君)  済みません、突然に振ってしまって、ありがとうございました。 いじめを受けた保護者が学校の責任や教育委員会への批判や、また、家庭の重要性、親の責任、いじめる子、いじめられた子に向けたいろんな議論が本当に飛び回っております。そういう中で、今日のように子供たちを取り巻く問題が深刻化している中で思うことは、人とよい関係をつくるための能力というですかね、いわゆる社会力をはぐくむことが一番大事なことじゃないかな、人間関係をつくる力をつけることも大事じゃないかな。そのためには、学校の教育、家庭の教育、また、地域の力というのが本当に強く出てくるんではないかなと思っております。社会力をつけるということは、社会の中で生活をしている大人を見ながら育てられるものではないかなと、自論ですけど、思っております。 そういう中で、11月4日と5日に多久町の文化祭が多久町公民館で開催をされました。そのときに多久市長も御参加いただき、中部小の校長先生、西渓中の校長先生も御参加いただきました。生涯学習の発表の場として、地域の皆様方、元気よく舞台発表、それから、作品展示に力を出されて、午後はバーベキューというような形で文化祭がなされましたけれども、その文化祭が終わりました後に、中部小の校長先生がおかわりになって中部小の文化祭を初めて計画をなさってされた中で、地域の方の出品作を展示されたそうです。すごくよかったですよという松田先生とのお話の中で出ました。 そして、この生涯学習の中の多久町の文化祭ですけれども、それを小学校の体育館でしていただければいいんですけどね、子供たちの触れ合いにもなるし、地域の皆様とのかかわりもできるからということを松田校長先生がおっしゃったんですね。それを聞いて本当に私もうれしかったし、学校のシステムと、それから、公民館のシステムがうまく合うかどうかはわかりませんけれども、生涯学習会議の多久町の委員として会議に出ましたときに、こういうふうな要望が小学校の校長先生から出ておりますということは申し上げました。 本当に開かれた学校という言葉をよく聞きますけれども、開かれた学校というのもなかなか見えにくく、また、入り込みづらいところであるわけで、学校サイドからそういうふうな要望があるということは、進んだ形にそういうふうな社会力をつけたり、人間関係をつくる力も大人を見ながら育っていくものと思っておりますので、いいことじゃないかなと理解しましたけれども、教育長どんなふうに思われますでしょうか。 ○議長(古賀和夫君)  教育長。 ◎教育長(中川正博君) (登壇) 私も多久町公民館の文化祭には出席させてもらって、非常に学校とのつながりがとりやすい状況、また、雰囲気にあるなということを感じましたし、例えば、学校にもよく出入りをされておられるんですね。また、例えば、学校も腰鼓だとか、ああいったことを通して地域の方との交流だとか発信ができておりますので、文化祭の日に校長先生と話したのは、今、中島議員おっしゃったような学校で文化祭をしてみたいと、こういう話だったんですね。おばさんたちば借りていかんねとかいう話をしたところでもありましたが、まさに開かれた学校というのは、どこが開いておるねと思うような状況もある中で、多久町での学校との関係というか、これは非常にうまく開かれていっているように思いますし、学校そのものも開かれた学校を目指して努力もされているように思います。 そこで、地域力ですね、地域の力ということでありますが、例えば、いじめのことで申しますと、最近の子供たちは、例えば、からかいだとか、暴力だとか、強要だとか、恐喝だとか、そういったことでも心を痛めておりますが、中にはメールでの書き込みですね、これで小さな胸を痛めている場合が多いし、メールで攻撃されると恐怖を感じると、こういうふうに言うわけでありますが、自分がほかの友達からどう思われているのか、いつも気になって不安と孤独感に襲われると。 そういうふうに小学生から高校生まで気の休まるときがない、そういう子供たちに地域の我々大人が何をしてやれるのかということでありますが、やっぱり地域で顔見知りの関係をつくっていくことかなと。顔見知りの関係を築いていくということは、互いにあいさつが交わせる関係、変なおじさんが来たら物を言わんで逃げろというようなことも指導はしますが、小学生であっても変なおじさんと地域のおじさんとはちゃんと区別できると思うんですね。ですから、互いにあいさつが交わせる関係ができておれば、地域のおじさん、おばさんが不安を酌み取ってやることができるし、傷ついた子供たちを包んでやることもできるというふうに思います。追い詰められる子供たちに優しい地域の目を注げるように、これからもしていきたいなというふうに思っております。 そうは言っても、不審者も多いので、なかなかその辺は大変なところですが、基本的には顔見知りの関係、お互いにあいさつのできる関係づくりから始めることかなというふうに思っています。 ○議長(古賀和夫君)  中島慶子君。 ◆4番(中島慶子君)  そうですね、開かれた学校で本当にマイナスの部分もあっている報道もあっておりますので、そうだろうと思います。 命の大切さというのは、「大切にしましょう」の口だけではなかなか伝わらないし、伝わりにくいものだと思っておりますので、私たち大人が子供にかかわりながら、自分たちの姿を見せながら伝えていくものじゃないかと思っております。 あすの多久をつくる子供たちの健全な育成に家庭が本当に重要な役目をするし、学校だけを責めるものではないと思っておりますので、また、先生方、学校サイドのさらなる子供たちの健全な動きに御配慮をいただきまして、教育問題、いじめについての1項目めの質問を終わらせていただきます。 2項目めの男女共同参画5点についての質問に入ります。 大変に詳しく、市長、満点を差し上げたいぐらいに完璧な御答弁をいただきました。多久市は男女共同参画が進み始めてまだまだ歴史が浅いんですけれども、本当にいい答えをたくさんいただいたと思っております。 男女共同参画社会づくりというのは大変にかたい文言で、何か特別なことととらえられがちで、そう思っている方も本当にいらっしゃる感じを受けます。ですが、男女の人権の尊重や互いの思いやる心を基本にして、政治の分野や、また、社会や地域活動に参画し、女性も持てる能力を発揮する機会を国の責務で推進して社会づくり、国づくりをする。広く男性にも女性にも、そして、生活全般にかかわってくるみんなの問題ですよということなんですけれども、それを本当に市長、100点の回答をいただいて、ありがたかったと思っております。 外国では当たり前の社会ととらえられての動きなんですけど、先進国のスウェーデンでは100年を超える歴史があるこの男女共同参画社会なんですけれども、日本では昭和52年、1977年に国内行動計画が策定され、平成11年、1999年に男女共同参画社会基本法が施行と、まだ本当に歴史は浅く、地方公共団体は国に準じて行う義務があり、積極的に改善し、地域の特性に応じた施策を行うことと基本法に載ってございます。 多久市は、市長の答弁にありましたように、平成15年、3本の基本目標と12の重点目標ですね、この男女共同参画計画書という中に、12の重点目標、31の推進項目、60の施策の参画計画ができております。15年から24年まで10年の計画期間を組んでの計画書です。 市長おっしゃるように、本当に中間点に差しかかっているところで、結果を求める段階ではありませんということは十分承知をしながら、中間点ですので、推進の核となられる市庁舎内の推進会議が助役を会長にしてという形で推進体制がとられているようですけれども、その中で、市長の答弁の中で、施策の総合的かつ効果的な推進を図る一方、推進会議がそういうふうな動きをとっているというところをおっしゃいました。具体的にはどのようなことを推進会議はなさっているのかという、そこをちょっと知りたいと思いました。 ○議長(古賀和夫君)  市長。 ◎市長(横尾俊彦君) (登壇) 会議としては全般のことを協議しているわけですが、その前に、先ほど議員もお尋ねのこの参画計画書の中におもしろいデータがありますので、まず、ちょっと御紹介だけ少しさせてください。時間とりますけど、簡単にいきます。 実はこの15ページに市民アンケートの結果が出ているんです。私も改めて今御質問を拝聴しながら確認して驚いたことがありまして──驚いてというか、発見をしました。それは例えば、「男は仕事、家事・育児は女親の仕事である」ということに「はい」と答えた人は、女性の方が63%、男性は49%なんですね。もう一つ、「夫を立てる妻が良い妻である。女は口を出すなといわれる」、女性が32%、男性は17%なんですね。もちろんこれは受け取り方の違いも当然あるんですけれども、これはひょっとしたら女性の方も思い込んでいるんじゃないのかなという気もしますので、やはり今御質問の趣旨にもありましたように、男女が協力をしたり、相談をしたりして新しい気風をつくるというか、そういうのがとても大切だと思うんです。 これには特効薬があって、こうしたらこう変わるとはなかなかなりません。衣服はすぐ変えることができますが、食文化はなかなか変わらない。意識はもっと時間がかかると言われています。そういう観点も含めて、助役を筆頭に委員会、あるいは市民の委員会おられまして、それぞれにこの辺をどう進めていくかという協議をいただいているというふうにまず御理解いただくとありがたいと思います。 ○議長(古賀和夫君)  中島慶子君。 ◆4番(中島慶子君)  確かに今市長おっしゃいました15ページの現状と課題というところですよね。本当にまだまだ固定的な観念を持った中でのスタートする直前の、いわゆる提言書をつくるときのアンケート、市民意識調査ですので、本当にまだまだ啓発推進ができない状況のままの中でのアンケートの集計だと思っております。 男女共同参画の意識改革が本当に大事なことなんですけれども、ややもすると発信のみの一方通行になりがちではないかなと考えます。中間点に当たり、何かのアクション、行動を起こすことが必要ではないかと思う中で、市長の先ほどの答弁の中に、中間点を踏まえて市民推進委員さんにアンケートなどをとっていただくようなお話が出ておりましたけれども、これは具体的な話として進んでいくわけなんでしょうか。 ○議長(古賀和夫君)  市長。 ◎市長(横尾俊彦君) (登壇) お答えいたします。 市民推進委員の方々は本当に熱心に取り組んでいただいておりまして、また、研修等にもよく出ていただいておりますから、いろんなよその事例や、これからのことも考えておられると思いますから、こういった方々、あるいはアバンセの館長さん初め、新しい風を吹かそうと努力されている方も多くおられますので、こういった専門のお立場の方々の御意見もぜひ拝聴したいと思っています。 あわせまして、1回目の答弁でも答えましたように、中間点ですので、市民の皆さんの意見を吸い上げるという形で、アンケートとか、いろんなやり方を工夫して次年度対応していきたいというふうに思っています。 ○議長(古賀和夫君)  中島慶子君。 ◆4番(中島慶子君)  ありがとうございました。質問の中の3点目なんですけれども、御答弁いただきました審議会、委員会における女性の登用率、市長おっしゃいましたように、平成14年の計画策定のときには12.8%であり、19年度に25%にする、平成24年度、10年の計画期間終了に30%という指標を立ててありました。 先ほどの報告で平成18年3月末で31.6%との報告をいただきまして、本当に早いペースで審議会の女性登用率が上がっております。これは42の委員会とおっしゃいましたけれども、委員さんは何名中何人さんぐらいになるんでしょうか。そこら辺をお願いいたします。 ○議長(古賀和夫君)  市長。 ◎市長(横尾俊彦君) (登壇) 回答します。 42の委員会で現在把握している範囲でいくと、487名中154名が女性の方です。これは向上しているのは私自身が意識的にそういったことを考えていることもありますし、そのことを受けて、男女共同参画のこういった行動計画書を受けて、各主管する管理職が公募に枠を設けるとか女性の方に委員をお願いするとかいう努力を地道に積み上げた結果だと思っています。 ○議長(古賀和夫君)  中島慶子君。 ◆4番(中島慶子君)  ありがとうございました。この計画書の中には、女性委員の登用率のみがパーセンテージを上げる目標数値を上げてあるんですけれども、次回、中間点になっていろんな形で見直しをしていただくときには、こちらの計画の中ではA、AA、B、Cとかいう形での目標期間というんですか、そういう形で上げてございます。それで、これは期間だけの表示じゃなくて数値を出していただいた方が、いろんな形で各家庭とか企業、地域の中で進めていく中でよりよく進めることができるのではないかなと、改めてこれを見るときにそう思いましたので、次回、いろんな形でこの計画書案が変わるときにそういうふうな数値目標も上げていただければと思います。よろしくお願いいたします。 それから、女性委員が154名で31.6%の御報告で、本当に努力をしていただいて高い率を上げていただいております。その中で、充て職と言ったらおかしいですかね、いわゆる市民団体の代表者でなる委員さんというのが随分いらっしゃるんではないかと思いますけれども、そこらあたりでの重複した委員さんというんですかね、そこらあたりはあれでしょうかね。 ○議長(古賀和夫君)  市長。 ◎市長(横尾俊彦君) (登壇) 御質問にお答えしますが、多分、同一人物が充て職として重複しているのかなというお尋ねだと思います。 一部おられますけれども、ちょっと今手元にそれが何名かというのは把握していません。ただ、例えば、婦人団体連絡協議会とか、あるいは女性の方のグループとかお願いいたしますけれども、何もこちらとして行政側からお願いするときは、その方を出してくださいと御要請をすることもありますけれども、その団体から代表をお一人、あるいはお二人お願いしますといたしますので、その先は各団体の中で役員会か理事会で協議をされて、この方とこの方、あるいはこの方を代表として出したいという経過がありますので、そういったところも御理解いただきたいと思います。 ○議長(古賀和夫君)  中島慶子君。 ◆4番(中島慶子君)  ありがとうございました。 5点目の男女共同参画は地域の活性化に大いに関連があり、先進地のことなんですけど、島根県の東出雲町議会では、2004年7月から30回の地域座談会、町内9カ所や、商工会等の団体説明会も開いて町民の意見集約をして、いわゆる町でいろんな仕事をなさる入札企業には男女共同参画状況の報告、届け出を義務づけたというところがありました。それと同時に、家庭の努力義務を願う形で、家事参加表記入を町民の努力義務とした条文が可決されているんですね。だから、おお、すごいと思ってこれを見ましたけれども、我が市ではここのところまでは企業の方に呼びかけとかいうのはなさってはいないですよね。 ○議長(古賀和夫君)  市長。 ◎市長(横尾俊彦君) (登壇) 回答します。 ふくそうしていますので、どの幹部が答えようかとしていますが、代表して私の方から。 入札に関しての条件ですけど、最近の企業の一つは、何というんでしょうね、いろんな社会変化を促す意味でのあり方として、例えばエコ基準、環境関係の取り組みをしているところを優先しますよとか、あるいは今のように、男女共同参画ですとか社会改善とかいいますかね、社会のいろんな文化的、教育的な充実をしている貢献度のあるところを優先しますよと、そういうのが最近まれにといいますか、あちこちで出てくるようになりました。しかし、まだ現状としては、多久の方では入札のときに、その企業体が男女共同参画率何%以上は採用するというような明確な基準等も特には設けておりません。しかし、環境のこととか、いろんなことは今後恐らく各県レベルでも議論になってくるでしょうから、研究はしていきたいというふうには思っております。 ○議長(古賀和夫君)  中島慶子君。 ◆4番(中島慶子君)  多久市男女共同参画計画書ができて中間年に当たる今回、どういうふうな形で進んでいるのかということと、市民の皆様にケーブルテレビで流れるものを見ていただいて、幾らかでも理解していただければと思うところで、この質問を取り上げました。 我が市でも今議会に提案の定住促進条例とあわせて大事な問題ととらえていただくという答弁もいただきましたので、本当に力強い限りでございます。 平成24年の計画満了時期までに願いを込めて作成しました計画書、計画倒れにならないように、どうぞ積極的に改善にお努めいただきたいと思うし、暮らしやすい多久市にと、さらなる願いを込めて、男女共同参画社会づくりの質問をさせていただきました。 以上で終わります。 ○議長(古賀和夫君)  中島慶子君の質問は終わりました。 西山英徳君の質問は午後行うこととし、暫時休憩をいたします。                午前11時42分 休憩                午後1時   再開 ○議長(古賀和夫君)  休憩前に引き続き会議を開きます。 市政一般に対する質問を行います。西山英徳君。 ◆18番(西山英徳君) (登壇) 西山英徳です。先ほどは西多久の郷土料理の試作品を市長、教育長、そして議長以下の皆さんと一緒にまちづくりを考えながらおいしくいただきました。引き続き、まちおこしを論じてお尋ねしていきますので、午後のひととき、眠気を払ってお聞きください。 平成18年は政治も教育も低次元の混乱の中で過ぎ去ろうとしております。中央政界では国際情勢も国の進路も語ること少なく、選挙区の様子、有権者の顔色によって右往左往する者少なからず、地方自治体では住民の福祉を語ること少なく、みずからの利権に手を出す首長等少なくありません。今、首長だけでも逮捕者が14名出ているといいますね。佐賀県選出の民主党の1回生の議員が、自分は、国会に出て一生懸命に国政のことを考えている人がどれだけいるかと疑問に思うということを佐賀市民会館で講演しているんですよ。また最近のテレビでは、国会議員の宿舎が税金のむだ遣いだと盛んにテレビでやっていますね。これは、国会議員は生活のことを考えるようじゃいかんので、しっかりやっていかにゃいかんけれども、国会議員が国のことをそっちのけにして、狭い範囲のことを考えておったんじゃいかんというふうに思います。教育界では、指導の不手際や悪意による履修科目の脱落等、悪意によるというのは法律用語で、市長も御存じと思いますけれども、知っておってということです。知っておって必須科目を履修させない。なぜか。もうわかっていますね。不適切を責められ、がん首並べておわびするテレビ画像を見ることたびたびであります。まさに哲学を持たぬ政治と教育の姿であります。 そこで、私は横尾市長に市政執行の基本となる政治理念をお伺いし、中川教育長に当面する教育問題の解決指針をお伺いいたします。 質問の第1は、市長の政治理念についてであります。 質問その1、県内自治体は10市13町、やがては10市10町になりましょうが、ここには多久市より人口大なる町もあります。これらの中にあって、多久市の発展はどの部分をどう切り開いて進めるかという問題であります。特色あるまちづくりとして、他を引っ張るのは農業か工業か、はたまた商業、観光、文化、教育、体育、いずれにあるか。あるいはそれらの複合であるか。市長の意中をお伺いいたします。 質問その2、新幹線は蒸気機関車に引かれる列車よりはるかに速い。それはなぜか。蒸気機関車は単独で湯気を出して走るが、新幹線は全車両それぞれのモーターを作動させ、列車が一体となって走るからであります。 多久市の運営に当たっても、市役所が一人湯気を出して走るのではなく、2万3,000市民がそれぞれモーターを作動させ、心を連結して走ることが望まれますし、その呼びかけが必要であります。 納税その他自己負担金の完納や公共下水道への加入、筑後川下流農業水利事業への協力と地域構成員としての自覚は市民にひとしく求められるのであります。この社会人としての意識の自覚をどう進めておられるのか、お伺いいたします。 質問その3、道州制について。内閣は3年以内にその骨格部のめどをつけると示しており、横尾市長が副会長を務められる九州市長会では、10年以内をめどに九州府を実現するとされています。 さて、その実現で多久市はどう変わるのかという質問でありますが、先週、お二人の議員の質問に対する回答では、ちょっと内容がわかりませんでしたので、具体的にお尋ねいたします。 一つ、佐賀県庁より九州府庁は遠くなると思いますが、九州府に足を運んでの連絡に問題はありませんか。福岡にせよ、あるいは熊本にせよ、あるいは鳥栖、久留米あたりにせよ、大分遠くなります。 二つ、九州府が統括する市町村数は極めて多くなりますが、再び市町村合併問題が生じると見通せませんか。 三つ、道州制実現へ10年というのは、気合いですか、計画ですか。 質問その4、道路特定財源の一般財源化は既に一部もう始まっております。市内の道路整備は、市民の安全と市の発展のため重要不可欠でありながら、一部重要区間において地権者の理解が得られず、また別の区間では県の予算投入の理解が得られない道路があります。今後、道路整備のため道路予算が大幅縮小される中、地権者や県の理解をどう進めていくか、お伺いいたします。 質問その5、地方自治体が借金を重ねて事業を行い過ぎると財政に破綻を生じます。その結果、財政再建団体に指定されますと、住民へのサービス低下のみならず、住民負担は増大し、市職員の整理にも至り、市民挙げて辛酸をなめることになります。市町村では赤字が標準財政規模の20%を超えると破産とみなされ、財政再建団体に指定される基準に至るとされますが、多久市の場合、その予防に十分留意されているのか、お伺いいたします。 質問その6、市政は本来、上部機関である県の指示、指導のもと、これと連携して運営するものでありますが、さらに、上部機関である国政の動きをとらえることも必要でありましょう。市長は東京へたびたび足を運ばれ、国政との連携に少なからず留意されているものとお見受けしますが、その姿勢の背景にはどんな考え方があるのでしょうか、お伺いいたします。 質問の第2は、混迷している昨今の教育問題について、教育長にお伺いいたします。 質問その1、かつて不登校問題が盛んに論じられたころ、教育界では、単に学業嫌いの問題、本人自身の問題として片づけられていたのではないでしょうか。勉強嫌いの背景に、勉強嫌いではなくて、あったと思います。人を観察する眼力は教育における第一歩の問題であります。現にいじめによる自殺者が数多く発生していても、文科省の統計は、いじめによる自殺はゼロになっていた。真実を見ていない。 多久市のいじめ防止の教育と対策は、さきのお二人の議員への御答弁で細かく配慮のもと実施しているということを説明受けましたので、私はその次をお尋ねいたします。 今、自殺大変なことだと言っているけれども、自殺が終着点じゃないんですね。もっと大変なことがある。というのは、自殺ではなくて、殺人に至る。今から10年もなりましょうか、前に、学校でいじめられて、そして卒業した。何年かたって同窓会を開いた。そのいじめられた仕返しだといって、毒を盛ってクラス全体を殺そうとした事件ありましたですね。本当に一人自分だけ死ぬというのはつましいことで、その先がこういったことが今起こっていないのがせめてもの幸いですけれども、これは真剣に考えていかにゃいかんと思います。 文教の里として論語を唱える多久市の小・中学校において、人徳に反するいじめが他市町並みにあるのでしょうか。いじめはない学園都市を宣言できるまでに至っていないのか、お伺いいたします。もう極めてないというのはさっき中島慶子議員に対する御説明でも聞きました。本当に自信を持っていじめなし学園都市、もういじめが嫌な人は多久市に来なさいと言えるかどうかをお尋ねいたしております。 質問その2、学校給食費未納者の増加は給食の質を下げることになり、子供の健康と発育という本来目的を阻害することになりかねません。給食費の完納については、給食センターのほか、学校も保護者も最大限の協力が求められると思いますが、どう協力されているのでしょうか。 質問その3、子供のしつけ教育の責任は、第一義的に家庭にあることを一部の保護者に自覚がなく、社会問題を生じております。 そこで、多久市の小・中学校では保護者会等の折、家庭教育で心がけるべきことをしっかり強調徹底し、相互連携が十分図られているでしょうか。 また、社会教育を年々充実する中で、家庭教育のあり方を重要課題として取り上げることがあっていますか。先ほど同じ質問できょうの午前中、生涯学習で少し取り上げるようになっているということを聞きましたけれども、そこんところをもうちょっとはっきり、重要課題として取り上げられておられるのか、お伺いいたします。 質問その4、教育基本法の改正は今週中に成立する見通しとなりましたが、市内小・中学校教職員の方々は、この法律改正の趣旨をどう理解しておられるのでしょうか。特に、ここで明記されている愛国心について、理解に向けた意見交換の場、研修の場が得られているのか、お伺いいたします。教えにゃいかんから教えると、もう本当に心から信じてのことじゃなくて、通り一遍ということにならんように、本当にわかっておられるのか。わからんということであれば、相互に研修をしてもらわにゃいかんと思うのでお尋ねしております。 質問その5、ALTの民間委託が経費上、または教育効果上の両面から有利とされ、全国的に移行する傾向が生じ、近くは小城市が取り組んでおります。多久市はその採用の是非を検討されたのかどうか、お伺いいたします。 質問その6、児童・生徒の交通事故や犯罪被害が少なくありませんが、これには児童側の不注意も一因となっている事件が多々あります。被害児童にはいたわりの言葉も欠かせませんが、日を見て、その落ち度是正を厳しく指導されているのか、また、他の児童・生徒に教訓として厳しく指導されているのか、お伺いいたします。 以上2項目、まずは実情を御説明いただいて、あと論議を深め、多久市発展に資したいと存じます。簡潔な御答弁をお願いいたします。 ○議長(古賀和夫君)  市長。 ◎市長(横尾俊彦君) (登壇) では、西山議員の御質問に回答していきます。 大きな項目、最初に私の方にいただきましたので、6項目にわたりまして回答いたします。 まず、市政全般についての考え方についてのお尋ねをいただいたところであります。 多久市の発展に向けましては、第3次多久市総合計画に掲げております「住みたい美しいまち多久」の実現にあると思い、「創造、挑戦、透明化」という方針のもとに日々精進をさせていただいておるところであります。 施策としましては、市政を預かる市役所の行政改革と情報公開を初めとした市民のための市役所づくりを初め、心豊かな人づくりのための教育やその充実、そして文化・スポーツの振興などにも努めております。またあわせまして、人と自然の共生を目指す環境保全、快適な生活環境の整備、そして魅力ある地域づくりのための産業の振興と企業誘致の推進、さらには、暮らしやすい環境づくりのための福祉事業の推進などを鋭意進めておるところでございます。 しかし、現在、回復の兆しが必ずしも地方には波及していないという経済の状況ですとか、国のさまざまな構造改革、いわゆる三位一体改革などの進展によりまして、財政状況としては大変厳しいというのが率直な感想であります。多久市の発展のために、これらの施策をタイムリーに、より効果的に実現していくことが私に課せられた使命と考え、市政運営を行っているところでございます。 一つ一つの項目、どこかに特化していくのか、あるいは総合型でいくのかというお尋ねも後段でございましたが、あえて言いますならば、田園都市に立地としている環境もありますし、多自然を要するという長い歴史に培われた環境もございます。一方では歴史に基づく文教の都市という個性もあります。あえて言うならば、それらを複合的に加味しながらやっていかなければならないと思っています。その上で極めて重要なことは、他の自治体に自治体運営として負けない、劣らないということだと思います。そのためには何にも増して職員の意識改革、そして高度な改革、そして議員の皆さん初め、多くの方々の支えをいただきながら、市民総力を挙げて取り組むことが大切と思っております。 次、2点目であります。市民の自覚などについてどのように考えるかということで、幾つかの事業名も上げてお尋ねもありましたので、そのことも触れながら回答させていただきます。 地方自治体で行っている事業につきましては、基本的には市民の皆様から納付いただく各種の税金や負担金等をもとに実施しているところであります。各種の事業にはいろいろな法律や条例によりまして、現在や将来の生活環境や地場産業の向上、そして、より安全で快適な生活を過ごすことができるようにというような趣旨で社会形成を目指して努力をしております。 多久市でも市民の皆様が安心して快適な暮らしができるよういろんな事業に取り組んでいますが、これらの事業の財源は、市民の皆様の税金や負担金によって賄われていることを十分に多くの方々により深く知っていただき、今後も御理解と御協力をお願いしていかなければならないと思っております。 例えば、公共下水道事業や筑後川下流農業水利事業がございますが、公共下水道につきましては、さきの議員の御質問にも回答いたしましたように、啓発等を行いながら参加の促進を進めているところでございます。現在の加入状況は、初日の一般質問でもお答えしましたように、およそ12.2%の状況で、今も増加の状況にあります。今後もさらなる加入率向上に向けて努力をいたしたいというふうに考えておるところであります。 また、筑後川下流の農業水利の事業につきましては、国営筑後川土地改良事業として推進をしているわけですが、これについて若干説明をさせていただきたいと思います。経緯がございます。 福岡県南西部から佐賀県南部にまたがる広大な水田や山ろくに広がる果樹地帯を対象として、この事業が水路整備、あるいは用水路系統の再編成、あるいは用水不足の解消ということで始まり、特に農業の近代化や経営の合理化を図ることを目的に昭和51年に始まりました。この着手に先立ちまして、多久市では昭和49年の1月に多久原、東多久、南多久の一部や納所区等の生産組合長や区長さん、そして農業委員、農協理事、そして市議会議員の参集を得まして、当時、事業に対する意見のヒアリング、あるいは特別申請のための説明や手続についての説明を行って、その結果、事業導入に当たっては水利権の確保をすべきだという意見も出されております。これに基づいて昭和49年2月の臨時市議会で事業促進にかかわる議決を経て、佐賀、福岡両県の40に及ぶ市町村共同での申請となりました。 このような経過で事業参入をしたわけですが、今日までの長い日数がかかっておりますので、事業の進捗状況や社会農業情勢の変化などに伴いまして、事業の変更が一部なされながら進んできたという経緯がございます。多久市としては、この事業の推進に関しましてはさまざまな経緯の中での推進を図ってきておりますが、他市町村との共同の上で成り立つこの筑後川下流土地改良事業について、関係者の事業に対する御理解、御協力をいただきながら努力していくことが肝要と考えております。 次に、大きな三つ目で道州制について幾つか細かい御質問がございました。 まず最初に、九州府が仮にできた場合は遠くなって不便ではないかなという御懸念での御質問でございます。これは3項目聞かれた、いつ導入するかとも関係いたしますけれども、昨今のIT技術、通信技術等の進歩のぐあいから推察をしていきますと、九州府までの物理的な距離の概念はほとんど関係がなくなるんではないかなというぐらいに変化していると受けとめています。例えば、テレビ会議の普及などで庁舎にいながらにして会議に参加することも可能になっていく時代だと受けとめています。また、電子決済等も普及しますと、申請書類の書類、あるいは電子メールでの申請というのも可能になっていくと思います。 いずれにいたしましても、各都市間において誘致合戦は今後考えられますけれども、現時点ではさほどそのことは問題視する必要なく、大きなシステムとして新たな枠組みとしてどう創造していくかということが肝心と思っています。 また、関連の2点目で合併問題についてのお尋ねでございましたが、九州市長会が提案しています制度や内容で道州制が実現するようになりますと、議員御指摘のような事態は特に想定されておりません。それはなぜかといいますと、基礎自治体の人口規模によりまして4種類のモデルケースを検討しながら、大なりに、中なりに、小なりに対応し、それぞれの個性が伸びる地域ということを前提といいますか、とっかかりとしてまとめをしているからでございます。今後、いろんな変化はあると思いますけれども、まずは変革ということで受けとめています。 次に、導入はいつごろかというお尋ねですが、ことしの10月に長崎市で開催しました第99回九州市長会におきまして、10年をめどに道州制を実現するための特別決議というものを行いました。それは、気合いなのか、見通しなのか、どうなのかというお尋ねでございますが、あえて言いますと、これは内閣での判断と、もう一つは、国会の決議という重要なプロセスが必要でございますが、現状においては安倍総理のもとに3年をめどに方向性を立てたいとおっしゃっておりますので、それに劣らぬように、我々も気合いを込め、そして見通しとしては、その辺を目指して鋭意努力すべきだということで掲げたところでございます。 次に、4点目は道路財源についてのお尋ねであります。 今、先週、そして今週と、特にもう大きなニュース等に出ているのがこの道路財源のことでございます。国におきましては道路整備の財源として充当されています道路特定財源について、この一般財源化を前提とした議論がされてきているところであります。6月に施行された簡素で効率的な政府を実現するための行政改革の推進に関する法律におきましては、道路特定財源の一般財源化を前提として見直しを図るという旨の基本方針が示され、7月には閣議決定で「骨太方針2006」において具体案を年内に取りまとめということがされており、大きな山場を越えたところでございます。 地方において道路整備はまだまだ必要な箇所がございます。活性化を図る上でも、また安全を高める意味でも必要不可欠な事業の一部とも言えます。このため、地方の道路整備予算の確保を訴えているところでありますし、また、9月議会において決議をいただきました道路整備財源の確保に関する意見書などを各議会からも議決いただいております。一般財源化が決定されますと、今後の地方における道路行政についての影響は、これは大きいものが出てくるとも思われます。 議員の御質問にもありますように、例えば未整備道路の改良とありますのは、市内にもまだ交渉中のところはございますけれども、これらがきちっと推進するためには、道路財源の確保を一方で図りながら、また地権者の方々の御理解をいただきながら整備する必要があると思っています。今後もこれに関する事業につきましては、地権者の同意が得られるように努力をしていく必要があると思っております。 また、道路改良につきましては、かなりの部分が地元からの要望、要請を受けてのスタートした事業というのが多いようでございます。多久市といたしましても、地権者の方に訪問するなど理解をいただく努力をしておりますし、また、今後もこれまでと同様に取り組んでいきたいというふうに思っています。 特に道路につきましては、所管する国、あるいは県におかれましても、それぞれに必要性について説明等をいただいておりますので、ともに力を尽くして理解をいただくよう努めていきたいと思っております。 次に、5点目でございますが、財政破綻予防は大丈夫かというお尋ねでございます。 端的にお答えしますと、十分にこのことには留意をしながら、やりくりして予算を組んでいるというのが率直なところであります。 議員お尋ねの財政破綻ということですが、その予防は、恐らくこの半年ぐらいで大きなニュースになりました夕張市のような事例を特に懸念されての御質問ではないかと推察するところであります。市町村の場合、御質問の中でもありましたように、実質収支の赤字が標準財政規模の20%を超えますと財政再建団体の指定を受けなければ起債ができなくなります。この財政再建団体、準用財政再建団体の指定が自治体の財政破綻と言われるところに当たります。参考までに数字を申し上げますと、平成17年度決算について見てみますと、多久市の標準財政規模は5,192,000千円、実質収支比率は322,000千円の黒字となっております。 現在、総務省の懇談会、研究会で自治体の財政破綻の議論が進められ、財政再建団体という最後の段階に行き着く前に手だてをすべきだということで早期是正措置の検討も行われております。その中では、今申し上げましたような実質収支比率などのフローの指標だけではなくて、資産や負債などストックの指標についても財政の健全度合いを図る上で検討項目にするということが話し合われているようでございます。 また、具体的な財政破綻の予防策でございますけれども、財政の健全化をいかに図るかということに尽きると思います。このことにつきましては、集中改革プランであります第7次多久市行政改革大綱のもとに改革を進めて、業務の民営化、民間委託を進め、職員の新規採用も極力控えながら人件費の削減を図るなど、歳出削減に努めてきたところであります。 また、来年度予算につきましては、初めて枠配分方式を取り入れた予算編成を今進めつつあります。限られた枠の中で各部におきまして創意工夫を心がけ、徹底的に事務事業を見直すよう現在仕事を進めているところでございます。 これまでも繰り返し申し上げておりますが、歳入構造が大きく変わることが見込めない以上、歳出の見直しを行うことでしか当面の対応はできない面がありますので、大変厳しく苦しい予算編成になりますけれども、必要やむを得ないものとして、財政破綻という事態を招かないよう、財政健全化のためにさまざまな方策をとりながら財政運営に当たりたいと考えております。 次に、6点目、私に対する最後の質問でありますが、国政との連携をどう考えているかということでございました。 自主財源が大変乏しい多久市にとりましては、予算の確保や事業の採択、そして交付税等の要望を国会や各省庁にさまざまな機会をとらえて行っているところであります。その際、県選出の国会議員の方々や関係者の方々のお力添えを得ながら行っておりますので、国政との連携は大変重要なことだと認識をいたしております。国政の動向が地方自治体の運営に直接影響を与える改革ももちろん続いておりますので、これらの動きを遅滞なく把握し、対応していかなければなりません。また、提言もする必要があると考えております。特に地方交付税は大変大きな予算比率を占めておりますので、その確保につきましては大変重きを置いて動いております。これらの活動の中で出会いを重ね、例えば、将来、多久に何かあるときに適切に相談をし、必要な支援をいただけることができるような、そのような信頼関係もつくりながら努力をしているところでございます。 大都市だから県の市長会の役員ができるとか、小都市にはできないとか、そんな一方的な決めつけではなくて、むしろ市長会のそういった役は小都市でもちゃんとできるということをきちっと示すことが地方分権に大切な時代だと受けとめて、その任を果たしていきたいと考えております。これらの努力を積み重ねつつ、国政との連携をきちっとやっていきたいというふうに思っております。 ○議長(古賀和夫君)  教育長。 ◎教育長(中川正博君) (登壇) 西山議員の2項め、混迷の度を深める教育についてお答えをしたいというふうに思います。 1点目は、石井議員、中原議員、中島議員のところから次の、その上に立って話をせよということでありましたので、そのようにしたいというふうに思いますが、まず、学校嫌いの背景のことをお話しになったと思いますが、私はこれまで子供たちが二極化しているというお話をこれまで再三してきたかと思うんですが、子供たちの状況を見たときに、1日に6時間テレビと携帯に浸っていると。6時間です。つまり12時過ぎまで自室にこもって携帯でショートメールを200通かはしているという中学生もあります。テレビと携帯、さらにゲームもあります。年間で何と2,190時間。中学校の学校の1年間の授業時間は800時間でありまして、2,190時間と800時間のこの差というのは余りにも大き過ぎると。学力低下、あるいは問題行動等々の原因はメディアに一端の原因はありはしないだろうかと。ですから、ここはもう関連企業を巻き込んで、この実態を審議会に突きつけるぐらいのことをしないとどうにもならないところまで来ているんじゃないかなというふうに思っております。 それから、いじめ対策のことでありますが、これは中島議員のところと少しダブりますが、ある指導主事が、多久は本当にいろんな問題行動があっていないかというふうに尋ねたそうでありますが、本当に平穏に推移しているというのは間違いないと思います。 ただ、先ほども申し上げましたが、これまでにもありました。しかし、対応した結果、ほとんどが解消を見ていると。今現在、軽度なものは幾らかあるけれども、悲観的なものではないという状況であります。 それから、これからも軽度なものであっても大事件に発展する火種になり得るので、発見するという姿勢は持ち続けていきたいというふうに思っております。 それから、宣言のことが出されておりましたが、いじめはない学園都市と、いじめがあるなら多久に来いと言うぐらいの宣言をしたらどうかということでありますが、いじめは学校だけの問題でもありませんし、学校や家庭、あるいは行政が一体となって啓発活動を進めていくためには宣言するのも一つの方策といいますか、見識だろうというふうに思っております。 それから、2点目でありますが、2点目の給食費の完納について、学校と保護者は最大限の協力をしているかということでありますが、給食費は月額小学校が3,600円、中学校が4,300円を11回、それぞれ小学校39,600円、中学校47,300円徴収をしております。徴収方法は、銀行口座より引き落とす振替口座で毎月25日に実施しておりますが、もし引き落としができなかった場合は、翌月の5日過ぎには納入書を添えた督促状を学校を通じて送付しております。学校が子供に持たせるという督促状の送り方をしておりますが、学校からは、届いたでしょうかとか、あるいは給食センターまで御一報くださいというような、そういったところまでできるようにしたいというふうには思っております。 また、この督促状が毎月160件前後と多く苦慮している状況であります。この督促状により約4割弱の方は納入していただいておりますが、その後の納入は、催促を行わないと入らないのが現状です。平成16年度より未納率は1.7%、平成17年度は1.53%と少しずつ改善しているところでありますが、来年度より新たな制度を取り入れ、さらなる収納率アップを図る所存であります。これは、先ほど申し上げました督促状に手数料50円を付加し、早期納入を促すものです。やはり納期内に納入される他の保護者の方と公平性を保つという観点から、ペナルティーもでありますが、応分のコストを負担していただくものと考えております。 最近の報道では、給食費未納問題が頻繁に出てきております。特にテレビで、民放で特集に組まれる等、全国的な問題と認知されております。これに応じて国からも学校給食費の徴収状況に関する調査がありました。これは、国の調査の趣旨は、学校も知らんぷりではいかんよということじゃないかなというふうに推測しております。各学校もさらに取り組みを強化するよう考えているところでございます。給食の事務は主に給食センターでしておりますが、学校及び保護者の皆様の協力を得て、よりスムーズにできるよう鋭意努力したいと思っております。 次に、3点目の家庭教育につきまして、保護者との連携は大丈夫かということでありますが、生活時間の多くを占める家庭と学校での教育、子供たちの成長にはこの両者の連携協力は極めて重要なことであります。学校は家庭での教育についての考え方、実態などを理解して学校での指導に生かすし、保護者は学校に対する要望を伝えるとともに、学校側の指導方針を理解し、支援することで子育てに生かす。この両輪が機能してこそ、子供たちの健やかな成長が期待できると思っております。 多久市におきましては、この両輪を機能させる取り組みとしてさまざまな連携活動を実施しておりますが、主なものを紹介しますと、一つは、基本的な生活習慣の再建であります。御存じのように、ちょっと横断幕は小さかったですが、「多久の子供はテレビもゲームも1時間」という合い言葉に、不規則になりがちな生活習慣の改善に努めております。「早寝、早起き、朝御飯」も同様の趣旨のもと、全国的な運動の展開と同一歩調で進めておるところであります。中央中学校では、さらに具体的な内容として、学校教育目標の中に目指す保護者像を設け、教職員と保護者が共同し、お互いの活動を評価すると。そして子供たちの健全育成を図っておるところです。 二つ目は、家庭学習の充実でありますが、過去数回にわたって家庭における学習時間について調査をいたしました。どうしても家庭における学習時間が少ないという実態があります。これは先ほども申し上げたとおりでありますが、そこで、各学校では家庭学習のしおりを作成し、各家庭に配布をしました。この取り組みには各家庭の協力が不可欠です。東部中学校では、「15分掛け学年が家庭における学習時間である」と明記した横断幕をPTAが中心になって作成し、各家庭に呼びかけていただいております。この15分掛け学年というのは、中学1年生は15分掛け1年で15分かと、そうじゃなくて、7年、8年、9年で考えていただくといいかと思います。 その他学校開放日の設定や親子行事の開催、各種だよりやe学校ネット等の広報活動の充実、教育相談日の設置、設定等さまざまな取り組みを実施し、家庭と学校の連携強化を図っております。このような取り組みを経ることで家庭と学校の信頼関係が強まっており、子供たちをともにはぐくむ姿勢がしっかり生きているように思います。 後段の社会教育で家庭教育のあり方を取り上げているかということでありますが、近年、地域における人と人とのつながりが弱まるなどの社会の変化が生じる中で、家庭における子供たちの健全育成が重要な課題となっております。社会教育での家庭教育のあり方については、教育の原点は家庭というふうにとらえ、家庭教育機能の充実を図るとともに、地域社会全体で子供をはぐくむよう地域の教育力の向上を重点目標としております。 具体的な施策としましては、平成15年度から家庭教育に関する学習の機会及び内容の充実を図るため、福祉健康課と共催で乳幼児の子を持つ親を対象とした子育て講座、小学校の就学時健診時に小学校入学前の子を持つ保護者を対象とした子育て講座、中学校PTA及び育友会と連携して、思春期の子供を持つ保護者を対象とした思春期子育て講座などの各種学習会を開催しております。また、公民館事業といたしまして、各町公民館で家庭教育学級を開催し、各年齢層を対象とした子育て学習を実施しております。 特にことし10月29日には市内すべての小・中学校の保護者に呼びかけ、命の重み、命の大切さについての教育講演会を東部中学校で開催いたしました。480名の参加者があり、家庭で話し合うことの大切さを再認識するきっかけとなりました。また来年2月には、若いうちから家庭教育への関心を高める必要があることから、あすの親となる高校生を対象とした子育て理解講座を多久高校で開催いたします。これは市町村を通じて実施する県の事業でありまして、県が委託をしたものでありますが、多久高校で子育て理解講座を実施すると。さらに、平成19年度からはゼロ歳児から3歳児の子供を持つ親を対象とした親育ち支援講座を開催予定であります。 今後も家庭と学校、地域社会、行政が適切な役割分担のもとに連携協力しながら、子供たちの心づくりと体づくりをするにふさわしい環境づくりに努めていきたいというふうに思います。 それから、教職員の教育基本法改正の趣旨をどう理解しているかということでありますが、教育基本法改正につきましては15年3月に答申が出されました。新しい時代にふさわしい教育基本法と教育振興基本計画のあり方についてというのが出されました。その中で教育基本法の改正が必要であると提言され、現在、審議がなされているところであります。 今、なぜ教育基本法の改正かと申しますと、教育基本法は制定から半世紀以上がたち、その間、教育水準の向上、生活が豊かになる一方で、都市化、少子・高齢化の進展等、教育を取り巻く環境は大きく変わってきております。特に近年、子供のモラル、学ぶ意欲の低下、家庭、地域の教育力の低下などが指摘されており、若者の雇用問題なども深刻化しております。このような諸課題を踏まえ、将来に向かって新しい時代の教育の基本理念を明確にし、教育改革を進め、未来を切り開く教育を実現していくための改正であります。 なお、今後教育基本法の改正に伴い、教育課程編成の基準である学習指導要領の改定も行われるだろうと思います。 しかしながら、この教育基本法改正は、例えば愛国心の強制につながるとか、教育行政や国家権力による教育内容への不当介入が行われるとか、教職員への管理統制が強まるとか、親の経済力による教育格差が拡大し、教育の機会均等が奪われる等、改正反対の意見もあるところであります。 教育委員会といたしましては、この基本法改正について、今後の教育行政のあり方、学校での指導のあり方等々、各学校における論議、学習会用の資料として教育基本法の新旧対応表等の資料を各学校に配付したところであります。大いに議論し、認識を深めてもらいたいというふうに思います。 国を愛することについては9月議会でも答弁いたしましたが、各学校は現在学習指導要領、特に道徳に示されている内容、つまり「日本人としての自覚をもって国を愛し、国家の発展に努めるとともに、すぐれた伝統の継承と新しい文化の創造に貢献する。」に沿って児童・生徒の指導に当たっております。 具体的な指導事項といたしましては、郷土や我が国の文化と伝統を大切にし、先人の努力を知ること。外国の人々や文化を大切にする心を持ち、日本人としての自覚を持つこと。世界の人々と親善に努めることで郷土や国を愛する心をはぐくむ等が上げられます。今後とも子供たちが先人の努力や伝統文化を大切にし、日本という国に思いをはせることができるよう努力していきたいと。意見交換の場、あるいは機会は持たれるものと思います。 次に、ALTの民間委託の是非についてでありますが、現在の我が市のALTにつきましては、財団法人自治体国際化協会に依頼し、あっせんをしてもらっております。この協会については、国際化の大きな流れを受けて、昭和62年から地方自治体が総務省、外務省及び文部科学省の協力のもとに実施しているJETプログラムを円滑に推進するために平成元年に設立されております。市内の中学校につきましても、平成2年からALTを配置しております。これまで延べ11名のALTを採用しております。 御質問のALTの民間委託については数年前に一度検討をいたしました。多久市においては中島会館という市有物件の住宅に平成14年から住んでもらっておりますので、他市町と比較し、住居費については安く済んでおり、全体的な経費としては民間委託と大差ありませんでした。 ただし、JETプログラムのALTにつきましては通常3年までしか契約ができません。また、来日するALTについても初めて学校で教える人も多数いるのが現状です。幸いにも多久市はここ数年、すべて教職経験者をあっせんしてもらっており、特に問題はありませんし、現在契約しているALTについても優秀な人物と言えます。事前にこういう人物を望んでおりますと、こう協会にこれまでお願いをしてきて、そういった方を多久市には配置してもらっておるところであります。 中学校につきましては、英語教諭の助手として授業に参加してもらっており、打ち合わせ等も特に問題がなく、JETプログラムで問題ないと言えます。しかし、小学校の英語活動が本格化していくと、来日1年目のALTでは授業に個人差が出てきますので、そのことからいえば、今後ALTの民間委託も検討していかなければならないと考えます。 次に、最後の交通事故防止、犯罪被害予防の教育の件でありますが、児童・生徒の関係する交通事故、犯罪被害が多発しており、いじめ問題とともに重要課題の一つであります。子供たちの安心・安全を守るための深刻な問題であると認識をしております。教育委員会といたしましても、命を守る教育の一環として計画的に、また機会あるごとに実施するように各学校に指示しております。 まず、交通事故の防止に関する教育につきましては、昨年、痛ましい事故が発生をしたこともあり、最重要課題として取り組んでおります。 具体的な指導事項といたしましては、教職員自身が登下校道路の危険箇所を把握し、これらの箇所を安全に通行するための注意事項について具体的な事例を通して指導を行うと。二つ目は、左右をよく確かめて手を挙げて渡る。飛び出しはしない。自転車に乗るときは二人乗り、並進等危険運転は絶対しない等の交通ルール等が定められている理由及び交通ルールを守ることの重要性を考えさせます。三つ目に、具体的な実践の場として、交通指導教室及び自転車安全教室を開催します。こういったことが上げられます。 犯罪被害の防止につきましては、小城警察署の御指導のもと、防犯教室や薬物乱用防止教室を開催したり、通学路における不審者対応避難訓練を実施したりして、児童・生徒の防犯意識を高める指導を行っております。 また、自分自身の身を守るすべとして「イカのおすし」、「イカのおすし」というのは、行かない、乗らない、大声で叫ぶ、すぐ逃げる、知らせると、こういうごろ合わせで言った方が覚えやすいので、このことを「イカのおすし」という合い言葉にしておりますが、登下校時及び外出する際には1人にならないようにする、防犯ブザーを常時携帯し、危険を感じたら鳴らす等、具体的な事例を通し、継続的な指導を実施しております。 また、現在ICT時代と言われます。携帯電話やインターネットの出会い系サイトや書き込み等への対応、情報モラルの育成なども今日的課題として児童・生徒への指導の徹底を図っているところであります。 このような取り組みのもと、今年度は重大な交通事故及び犯罪被害は発生しておりません。今後とも継続した計画的な指導を実施し、児童・生徒の命を守る教育の充実を図っていきたいと考えております。 ○議長(古賀和夫君)  西山英徳君。 ◆18番(西山英徳君)  簡潔にと申し上げておきましたが、非常に熱のこもった御丁寧な答弁で本当よくわかりました。 それで、まずまちおこしですけれども、市長は住みたい美しいまちのイメージ、これはちょっとはっきりわからんかったけれども、一応農業と文化ですね、田園都市と文教都市ということを言われました。それで、農業の振興については、先ほども郷土料理の試食をさせていただいたわけですけれども、いろいろ努力はしておられる。例えば、ほかにもアンズを努力しておられた。ところが、アンズは小さな瓶に入れて350円、アンズのジャム350円、手間が非常にかかるらしいんですね。燃料費がかかる。したがって、余り採算はとれんという話を実際そのやっている人から聞きましたけれども、きょうの料理はどこまでいくか、なかなか難しい面もあろうかと思います。 そして工業や商業については、工業は企業誘致で優遇策というハンディキャップをつけながらでも鋭意努力はしておられる。商業と観光業はもう現状で難しいから、市のひとつ力添えを頼みますという陳情書等が今期議会出てきていましたですね。なかなか前進が難しいと思いますね。 それで、文教の里ですけれども、これも市としてはやっておられる。また、民間、我々文化連盟としても非常に努力はしております。しかし、それは産業にはほんのちょっぴりしか結びついていない。 そういうことで、ここでお尋ねは、「住みたい美しいまち多久」のイメージは何となくそういうことだろうと思うんですが、各分野で農業は農業、それから、工業は企業誘致等はここまで、この年度はここまでやったというのをまとめて成果表ですね、これをつくってはっきり足跡を残してみたらどうだろうかと思うんですね。ちなみに、文化連盟は毎年県レベルで功績を上げた人というか、県レベルの作業をした人、国の文部科学大臣奨励賞をもらった人もおるんですけれども、そういうのを記録しております。みんながここのように頑張ってほしいというのは言っております。 同じように、ひとつ分野別にそういう事業を競って、そして、今んところ農業と文化というふうに市長はおっしゃいましたけれども、いや、これを残していったらいいぞというようなのが出てくるかもしれない。そういう成果表みたいなのをつくることは考えられないか、まずそれをお聞きします。 ○議長(古賀和夫君)  市長。 ◎市長(横尾俊彦君) (登壇) 回答します。 貴重な提案をいただいたと思っています。数値をどこまでとるかはなかなか議論がありますので研究しなければなりませんが、例えば、この年度はこういった事業に主に取り組んで、ここまでいったとか、次年度はこれをベースにここを目指していきたいとか、そういったことにもなりますので、ぜひ検討してみたいと思います。 ○議長(古賀和夫君)  西山英徳君。 ◆18番(西山英徳君)  次は、2項ですけれども、いろいろ新幹線のようにどんどん走ってはまだいないわけですけれども、佐賀の木下前市長が、この深刻な状況を行政も市民も理解不十分ということを最近言っておられるんですよ。私は本当に共感しています。多久の場合、行政はわかっておられると思うけれども、木下前市長は行政もわかっていない、市民もわかっていないということでございましたが、いろいろちょっとそれはでけん、それはでけんと言っている人もおるが、それはやらにゃいかんばいと言う人もおられるんですね。そこで、ちょっとできん、できんということの意見ばかりじゃなくて、こうやるべきだという人、そして自分もこう協力したという人の所見集を収録して、そしてほかの人にもそれを見てもらうというようなつづり、市民の意見つづり、これを検討してみてはどうかと思いますが、どうでしょうか。 ○議長(古賀和夫君)  市長。 ◎市長(横尾俊彦君) (登壇) 回答します。 これも前向きで貴重だなと思いました。単なる所見集だけではなくて、例えば、市民協働参画型でこういった事業ができましたとか、今年度の場合ですと、田柄地区で道路を比較的スムーズにできたわけですけど、そういった地域の努力、行政のサポートというふうな事例も含めて検討する必要があると思います。その方がより有効ではないかと感じました。 ○議長(古賀和夫君)  西山英徳君。 ◆18番(西山英徳君)  ちょっと時間の関係でどんどん先のお尋ねをします。 広域圏ですけれども、これは視野が広くなる、これはそういう長所があると思います。そして市長が言われたように、通信手段が今発展をしておる。そしてまた、交通手段も新幹線や自動車道の整備も進めば、思ったよりは早くいくでしょう。しかし、通信ばかりじゃなくて、体を運んでお互いに心を開いて話し合うというのが重要だから交通機関が大事だと思うんですが、それらが今から発展していくでございましょう。 そこで、どこに利点があるかというのをまず首長や議員や、公務員の数はある程度縮減できると思うんですよね。ほかに何があるかということですね。ただ、今言った人件費だけのことかと。市長はもうそれ最先端で研究しておられるからおわかりかと思うんでお尋ねします。 ○議長(古賀和夫君)  市長。 ◎市長(横尾俊彦君) (登壇) 回答します。 道州制の場合ですと、ことしの災害を考えると非常にわかりやすくなります。ことしの災害、塩害、そして土砂災害等ございましたが、これすべて事業をすぐ手を打ちたいというのが首長や地元の議員や地元の関係者の意見ですけれども、国の補助がないとなかなか動けませんので、その議決を待たなければならないわけですね。これに大変な時間を要します。 ところが、これが九州府とか、何々道という、もう少し中間の広域行政ですと、そこで判断すればいいですから、目の前に現場がありますので対応も早くなるだろうと思います。また、一部事務組合で斎場やし尿処理場、その他を運営していますけれども、これもそれぞれに議会がございますが、仮にこれを複合型で今回提案していますけれども、そういったことができますと、これも判断がスムーズになりますし、諸経費も半分以下で抑えることができる、そういった効果もあると思います。 ○議長(古賀和夫君)  西山英徳君。 ◆18番(西山英徳君)  それじゃ、次は(4)の市民の協力ということで、特に宮ノ浦バイパス道のことでございました。それで、市長が最近、この地権者のところへ行かれて、確かにおいでになったと、市長さんが来てくれたということは、これも一つの大きな意義があったと思うんですよ。本人たちも承知しておられるし、感銘を受けておられるし。そして、この市としても最高責任者が説得をしたということは意味があります。 そこで、本人のお話では、来んさったと。それで、市長さん来んさったばいて。そいばってん、そぎゃんいろいろは言いんさらんやったばいと、そういう話でございました。ただ、その反応としては、今までは、もうだめだめ、もうちょっとそがないかんばいと言っておられたのが、こがんふうにはできんじゃろうかという、いわば条件といいますか、そういうことに変わってきたと私は思います。それだけでもやや前進というふうに思いますけれども、それが県がのむような条件ではないわけですね。前に進もうという努力はよくわかるんですけれども、ちょっとそこだけをそういうふうにはできん。県全般のこともあるからできんと思います。 そこで、もう道路特定財源はもう来年で終わりですから、県は重要な決心をすることになるんじゃないかと。これは県に近い人も言っていますね。それで、市長に端的にお伺いしますが、県は宮ノ浦の道路ができなければ、もうこれはだめと言って放棄をするか、あるいは強制執行をするか、その二つだと私は思うんですが、ほかにもまたあれば別ですけれども、市長の御判断はどうでしょうか。 ○議長(古賀和夫君)  市長。 ◎市長(横尾俊彦君) (登壇) 回答します。 私、訪問しまして、いろいろ言いんさらんやったばってんという話があったということですが、実は私はこういうふうに最初のお話の取っかかりを始めました。いわば反対なら反対というお立場で固くひもを結んでおられるわけですから、そのひもがどういうふうに絡みもつれ、あるいは固くなっているのか、ぜひ教えてください。あるいはなかなかこれまでの短いやりとりではお伝えをされなかった気持ちの中にある思いとか、これがやっぱり自分は理解できていないとかいうことがあったらぜひそれも教えてくださいということで、前段時間を費やしまして、後段は改めて事業の必要性、また地域の安全性を高める意味でも大切ですから、ぜひ御理解をいただきたいという旨をお話ししました。 逆にそのことをお話ししながらわかったことは、地域の皆様の反応も非常に気にされながら、地域の方はこういうふうに言いよんさんもんねとか、こういうふうな反応があったらしいということも懸念されていまして、お一人だけではなくて、やっぱりいろんなこともおもんぱかりながらお考えになっていらっしゃるんだなということも理解が進み、私自身も学ぶところが多々ございました。 ただ、御質問はそのことよりも、県はどうするかということですから、仮に道路財源、本当に厳しくなっていく可能性が出てまいりました。そうなりますと、やはり必要なものはつくっていくということで腹をくくらないといけないと思います。必要な道路はつくりますと、進捗しますよということが今回の道路財源、特定財源の一般財源化の決着の大前提に入っていますので、つくっていくものはつくるというふうな形になっていくものと思っております。私自身が今決定権のある立場じゃありませんから、そこら辺で御理解をいただくとありがたいと思います。 ○議長(古賀和夫君)  西山英徳君。 ◆18番(西山英徳君)  それじゃ、次5番に行きます。 市長は、ハロー跡地はこれはもうやむを得ないものだとして財政投入をされました。今後、そういったやむを得ないものもまたぼつぼつ出てくるだろうと思うんですね。財政破綻はもうどこで起きても不思議ではないわけで、夕張ばかりではなくて、大牟田もそのおそれが十分にある。この二つを考えてみると、炭鉱跡地ですね。我が多久市と同じでございます。警戒しなきゃいかんのだろうと思います。 そこで、ちょっとくどいようですから、もう一度ここにお尋ねをしますが、多久の場合、何を怠れば財政再建団体に転落すると警戒しておられますか。 ○議長(古賀和夫君)  市長。 ◎市長(横尾俊彦君) (登壇) 回答します。 集中改革プランをつくりました折に、市内5町それぞれ公民館を活用しながら説明に参りました。そのときにも大きなプロジェクターを使いながら御説明申し上げたんですが、そこで最も重要に考えお伝えをしたかったのは、「入るをはかりて出るを制する」という昔から言われた言葉ですけれども、このことを今この局面きちっとやらないと本当に厳しくなりますよ、より大変になるということをお話ししましたので、野放図な放漫な財政体質になるとまず倒れてしまうでしょうし、また「入るをはかる」、これは歳入増はもちろんですけれども、先ほど来ほかの議員でも課題になっております徴収率の向上の問題等ございます。これを一つ一つ適切にやりながら、歳出を抑えていくということをしていかなければならないと思っています。また、新たな取り組みとして、交付金の新たな採用での取り入れ等しています。そういった努力は今後ともやっていく必要があるとは思っています。 ○議長(古賀和夫君)  西山英徳君。 ◆18番(西山英徳君)  それじゃ、最後6です。 国が破綻して、多久市が残るということはないんですね。国がしっかりしてもらわにゃいかん。市長はかつて日本新党に所属されて、国を立て直そうという意気に燃えられて一時行動をされたと思います。それで、今は無所属でいらっしゃるわけですけれども、市長のお考えは何だろうかと。市長選も無投票ですから、その選挙戦でもお考えは聞かない。あちこちの政党が支援するとか推薦するとかない。ただ、我々の見えんところでうちの政党がいいよという声はかかっているだろうと思うんですね。市長をやっていく上に何も入ってないと、つまり無所属だと反対する人は極めて少なくなると思うんですね。ところが、腹を割って一緒にやろうという同志の人たちもこれは余りいないんじゃなかろうかと思います。 そこで、お尋ねいたしますが、冒頭に私申し上げましたが、市長は今のこの国政を見て、まずは自民党がありますね。自民党にもいろいろあって、改革派とか守旧派とか言われているが、政党人の人たち、それから、民主党もこれまたいろいろあるけれども、民主党がある、公明党がある、それから、社民党その他いろいろあるんですけれども、どの政党のどの部門の人たちに共感を覚えられるんだろうかと、言えるならば今ちょっとお聞きしたいなと。そうすると、市長の考え方が少しわかるかなと。選挙に出られないから、出られたとしたら大体わかる。出られないから、お尋ねします。 それから、あわせてもう一つですけれども、無所属であるということは、首長として政党に所属するよりもどこがいいのかということですね。その二つを1項の最後としてお尋ねをいたします。 ○議長(古賀和夫君)  市長。 ◎市長(横尾俊彦君) (登壇) 回答いたします。 まず、市長選挙につきましては、1回目は全くの無所属、もう徒手空拳でやったわけでございますが、例えば、3期目の折には与党並びに関係する政党の皆さんから支持なり推薦なりをいただいておりますので、特に党籍があるわけではございませんが、そういった御支援をいただいたことは大変ありがたいと思っております。 またあわせまして、どの政党のどの部分に共鳴するかという御質問でございましたけれども、これは会派なのか、グループなのかよくわかりませんが、特段どこと申し上げられるような今特定をしているわけではございません。といいますのが、例えば与党で見てみますと、政権与党の自由民主党、大変多数今衆議院、参議院等で活躍されていますが、それぞれに例えば事業の項目や予算のことでは大変お世話になった国会の議員の方、あるいは要職にいらっしゃる方々おられます。それぞれの方々とそれぞれに出会いをさせていただいておりまして、これはもう本当に大切な出会いだなと私自身受けとめて、折に触れて御報告をさせていただいたり、御指導を仰いでいるところでございます。 また、無所属としてそれでいいのかということでございましたが、私も数値までは持ち合わせておりませんが、全国の首長選挙の場合、もちろん党籍をお持ちの方おられると思いますが、かなりの方が無所属という形で登録をされているといいますか、名簿に書いておられますので、その辺はかなり多いんではないのかなと受けとめをいたしております。そのことの是非とか、いろんな議論ですけど、やはり一党一派に偏して、総合的な行政であります市政や町村の行政を預かることはなかなか難しい面がありますので、より多くの方々が無所属というお立場になられて、そしてより多くの支持を集めることもありますけれども、偏しない仕事をするためにされているんではないかと受けとめ、私自身もそんな思いで地方公務員が公職につくときに宣誓する文章がございまして、やっぱり一党一派に偏しないこと、公正なこと、そして最少の経費で最大の効果を出すことという主眼がありますので、そのことを肝に銘じて努力をしていきたいというふうに感じております。 ○議長(古賀和夫君)  西山英徳君。 ◆18番(西山英徳君)  答弁は極めて要を得てわかりました。 もう少し聞きたいけれども、先へ行きます。 教育長にお尋ねをいたします。 県内のいじめは今小学校で66件、中学校で92件、ことし言われています。かなりあるんですね。それで問題は、生徒たちが言っているのは、先生は怖くない。怖いのは友達だと、こう言っているというんですね。それで、このいじめ、いろいろ分析されておりますけれども、四つに分かれるというように学者が言っておるんですね。これはもう常識的なことですけれども、一つはいじめる者、それから、2番目がいじめられる者、3番目はけしかける者、4番目に傍観する者、この四つです。 それで、その先はちょっと私の考えですけれども、まずいじめる者には何が不足するかと。先ほど市長は愛情がないからこういうことになるというような答弁をしておられましたね、中島慶子議員に。それで、佐賀新聞の調査でも、このいじめの原因は「家庭の愛情がない」というのが過半数アンケートで出しておるんですね、実態だと。家庭が荒れているところは、その子はいじめに走るというのが大方の見方、愛情がないからということです。私は、何かというと、これはいじめる者は、私も中学でおったけん、その心理というのはわかっておるんですね。いじめると自分は強いんだぞというような単純な、まだ脳みそが発達していない子供はそう考えるわけですね。それで、武士道精神が教えられていない。武士道精神は市長も言われたかと思うですけれども、恥の精神。弱い者をいじめるというのは武士道に反するわけです。強い者に当たっていくならまだいい。その武士道精神は占領軍がもう徹底的にだめとやって、今ほとんどつぶれた。そういうことも一つ原因があろうと思うんですが、この武士道精神、弱い者を助ける、恥の心、これをこのいじめる者にはしっかりやってもらわにゃいかんと思います。 それから、いじめられる者は勇気が不足するんです。死ぬ勇気は持っているんですね。死ぬ、これは大変な勇気だと思う。しかし、死ぬ勇気があって、怖い者に当たっていく、体当たりする、それがない。それをやらなけりゃいかんという個人指導をせにゃいかん。 それから、けしかける者、これはおもしろがっておる。これは明らかに知能指数が低い。こんなことを言ったらいかんかもしらんが、ちょっと知恵不足だと思うんですね。だから、このけしかける者にも指導せにゃいかん。 一番多いのが傍観する者、これが一番多いわけですけれども、クラスの助け合いというのを忘れておる。自分一人、自分一人だから、ただもう私は関係ありませんで遠くで見ておる。この4者をそれぞれ見分けて個人指導せにゃいかん。クラス全体にいじめてはいかんよて、みんないろんな人がおる中で言うたって聞こえん。こたえない。一人一人を見定めて指導せにゃいかんと私は思います。 そこで、私が議員になった直後ですね、多久町の青少年育成会議があったんです。そこで青少年をどう指導するかという話で、私は個人指導簿を先生方はつけておられるんですかと、中学校の校長先生、小学校の校長先生、もう10年も前のそのときの校長先生に聞いたんです。そしたら、答えられなかったんです。そしたら、一般の委員のお一人が、そがんことしたら、今個人の尊重でちょっと問題があるんですよというような話をされました。ずぶの民間の方で。それからもう一人は、校長先生も務めたような民間人ですけれども、教育畑を歩いてきた人ですね。やっぱり否定的でございました。 しかし、先生は例えば中学校であると1人が見ていないです。1時間ずつ移り変わり、国語の先生、数学の先生かわってくる。国語の時間にこういうことがあった。算数の時間には別の先生がこういうことがあったというのを断片的に見ている。それで、例えば象を見て、目の不自由な人が象を見て、私がさわったら、象というのは、しっぽをさわって、縄のようなもんじゃないかと。耳をさわって、これはうちわのようなもんじゃないかと。足をさわって、これは象というのは柱じゃないかと。そういういろんな見方でやっていた。しかし、本当の象というのは、その人たちがみんな集まって、こういうところがあった、こういうところがあったと言うと、その人全体がわかると。そういう個人指導簿をやはり書いて指導せにゃいかんと、私は今でも思っているんですよ。私も教育はやってきました。そして、そういうことを徹底してやったんですが、今の小・中学校教育ではそういうことは考えないことになっているのか、教育長にまずお伺いいたします。 ○議長(古賀和夫君)  教育長。 ◎教育長(中川正博君) (登壇) 後段で議員おっしゃったように、個人指導簿ですね、これはもうぜひそれぞれの指導者が持っていなければならない個人カルテだろうというふうに思います。そうしないと、記憶というのは薄れるものでありまして、今のいじめの一番仲裁の下手な先生というのは、きちっとした事実をつかまないままに、こっち聞いて、あっち聞いて、右往左往するもんだから、結局、親同士がもめるというところまで走ることが多く見られますので、きちっとした事実関係に基づいた仲裁をするなら仲裁をするというような毅然としたものが必要だろうと。したがいまして、個人指導簿というのは、例えば大学ノートにゴム印でぽんぽんぽんと押していけば1年間記録できるようなスペースというのはできますので、そういったものを必ず指導者は持つべきだろうというふうに思います。 それから、卑怯と恥の文化のことを触れられましたが、「国家の品格」という本を書かれた藤原正彦さんが、弱い者、いじめられている現場を見たときには身を挺してでも助けろと、こういうふうに育てられたと。しかし、それには五つの禁じ手があると。男は女をたたいちゃいかんとか、あるいは大きい者が小さい者をぶんなぐっちゃいかんと、あるいは大勢で1人をやっつけちゃいかんと、相手が謝ったり泣いたりしたときにはすぐやめんといかんと、武器を持っちゃならんという、この五つの禁じ手があると。それを守れと。理由は、それを守らんと卑怯だからと、こういうことだそうです。その当時は特に卑怯と言われることを一番の恥としておった。そういう価値観がきちっと存在しておったかというふうに思いますが、この卑怯と恥という言葉がこの世から消えてしまったのかなと、なくなったのかなと思うほどにとんと聞かれなくなったのも事実だろうと。いじめ問題も最終的にはここにつながってくるというふうに思います。私たちはいま一度卑怯と恥について考え直さなければならないし、卑怯を憎む心を小さいころからきちっと育てていかなければならないというふうに思います。 ○議長(古賀和夫君)  西山英徳君。 ◆18番(西山英徳君)  今の個人指導簿は悪いところばかりじゃなくて、いい点ももちろん書くわけですね。いい点を書くから、国語の先生がいい点発見してくれた。それを数学の先生が見て、おまえこういうことしてくれたそうだなと言うたら、もう非常に喜んでやる気を出すわけですね。そういうことの意味でお尋ねしました。 それでは、次は給食費ですけれども、県で65,000千円ぐらい今あるんだそうですね。多久市もかなりあると思います。 そこで、やはりこれは知っている人が行かんといかんです。事務的に知らん人が督促しに行ったっていかん。それで、今学校はある程度やっているという御答弁ございました。それで、保護者会、PTAとか、そういったところがよそでやっているところがあるんですね。江北町は口座引き落としとPTAの役員会が集金をしている。したがって、滞納ゼロ。玄海町も同じ。それから、厳木の一小学校、有田の小学校ごと違うんですが、そういうPTA等が協力をしている。すると、知った人が来ると、やっぱり恥ずかしいから納めるというような、良心が戻って納めるというようなことがあっている。多久市の場合はどうだろうかと思うんですが、それはやめて、次に行きます。 3番目に、家庭教育ですね。県の社会教育委員会の委員長は多久の明治佐賀の吉木先生ですけれども、ことしと来年のテーマで「家庭教育の向上」ということで研究をしているんだそうです。それをまとめて県の教育委員会に提言することになっておるといいますけれども、そんな長い話でなくて、今は今でやらにゃいかんわけですね。それで、家庭教育は千差万別、もうよく理解している人はぴしゃっとやっておられる。もう余り関心がないか、わからない人はもうほったらかしという、極めて千差万別だろうと思うんです。 そこで、家庭教育はこういうふうにやってほしいというようなマニュアルと言うとちょっとかた苦しいけれども、ここ、ここ、ここを確認してくださいというようなものが何かあってしかるべきと思うんですが、それがあるかどうかお尋ねします。 ○議長(古賀和夫君)  教育長。 ◎教育長(中川正博君) (登壇) 家庭教育で非常に私たちが今困っておるのは、いろんな講座を持ってもなかなかおいでいただかないと。思いをどうやっても伝えようがないというところが非常に一番の心配な点でありまして、これは一番いいのはやっぱり子供を預かる担任かなと。担任から特にお母さんとの話の中で、こういったところに気をつけていただけませんかと。まず顔を洗うとか、あるいは帰ったら、あした行くまでの間に、とにかく10分でも15分でもいいから本を読めというぐらいのことはもうぜひ言ってほしいなと。それから、いじめられていないかじゃなくて、いじめとりゃせんかといったところの言葉かけなり、投げかけをぜひお願いしたいなというふうに思っています。 ○議長(古賀和夫君)  西山英徳君。 ◆18番(西山英徳君)  次の教育基本法の愛国心ですけれども、もう時間がありませんので、実はびっくりするようなことをここでお尋ねしようと思ったわけです。これは昭和8年、軍部はどう考えているかという本です。これは生の。今、世間を見るのに戦後発行された本ばかり見ていると視野が狭くなるんです。その当時、どんな本が出ておったか。これは記者が書いておるんですよ。軍人が書いたんじゃありません。これを見るとびっくり仰天する。これを紹介して、愛国心というものをちょっと触れてお尋ねしたかったけれども、ちょっと時間がないから、次に最後の質問をする機会が明けてからあるかもしれませんので、それに申し送るとして、次は5番目の小城市と共同契約をすると安くなりゃせんかと。さっき民間委託も余り変わらんと言われました。小城市がやっているんだったら、そこと共同したら経費が安くて済むんじゃないかと。それから、経費ばかりじゃなくて、もう一つは効果ですね、教育効果。こっちはプロ、こっちは研修生みたいな方がおいでになる。それも一生懸命やっていただいているけれども、本当に教育のプロの人たちがやる。それが経費の節減にもなり、効果の増大にもなりはしないだろうかと思うんですが、それはどうでしょうか。 ○議長(古賀和夫君)  教育長。 ◎教育長(中川正博君) (登壇) 小城のALTの件につきましては、新聞で見た限りでは非常に経費節減ができておるようだし、それから、指導者も非常に優秀な方がおられるようですので、じっくり会ってみて話をしてみたいと思います。そして財政的な面もありますので、またそればっかりも言っておられんかもわかりませんけれども、とにかく子供にとってどちらを選択するかは研究をしてみたいというふうに思います。
    ○議長(古賀和夫君)  西山英徳君。 ◆18番(西山英徳君)  それじゃ、6番、最後でございます。 これも一言申し上げてお尋ねしたかったので取り上げたんですけれども、テレビ放送では、もう例を言いましょう。例えば、唐津市の厳木の三差路で小学生が飛び出してきて車ではねて、その人は病院に運べばいいのを山の奥に運んで、そして大問題になった事件がございました。小学生が飛び出てこなけりゃ、その人は今ごろは平和に過ごしておられると思うんですけれども、そういうことがあった。これが普通、車同士であれば飛び出してきた方が70%の過失です。真っすぐ行っておった人は犯罪人にされましたけれども、30%の過失。つまり飛び出してきた方が悪いわけです、車同士であればですね。自転車ですからずっと下がってくる。子供だから加味はされるでしょうけれども、全然悪くないことはないんです。 それで、学校はどうされたかというと、唐津の小・中学校は全部生徒に対して、こんなことをしてはいかんというて徹底して指導されたというんですね。マスコミの報道はそれないですよ。だから、それ聞かん人は、もう小学生は完全に被害者だったなと。もうけが治って出てきたときには、もう英雄みたいに扱いをしているんですね。本当に気の毒ではあった。まさかそこを車は来るまいと思って坂道をばあっと出てきた。男の子はよくやりそうなことではあるけれども、その教育が徹底していなかったわけですけど、そういった経験を実際にあったことはもう深刻にわかるわけですから、多久の小・中学生にそういう指導はされておるのか、最後のお尋ねであります。 ○議長(古賀和夫君)  教育長。 ◎教育長(中川正博君) (登壇) 議員おっしゃる場所は厳木町の広川ですので、私も再三、広川分校には行っていましたので、あの辺の地理には非常に詳しいというか、よくわかるんですが、あの事故を新聞で見て、校長先生たちに何を教育委員会として言ったかというと、ああいう山道だとか林道での自転車の乗り方ですね。これは我々が今まで気づかないというか、盲点だったと。だから、これまではこういう国道沿いの交通事故の心配ばっかりこうしておったわけですけれども、ああいう山道だとか林道、農道あたりでの自転車の乗り方について、これまでの指導を反省しながら対応していかにゃいかんのじゃないかというふうに言ったところです。ちょうどカーブになっておって、そこに子供が出てくる。よもや下から来んだろうと。車もこんなところ飛び出してこんだろうというような、そういうのがちょうど重なって、ああいう不幸な出来事が起きたんじゃないかなというふうに思いますので、今議員御指摘のことは非常に大切なことだと思います。 ○議長(古賀和夫君)  ここで10分間休憩をいたします。 興梠多津子君の質問は2時40分から行うことといたします。                午後2時30分 休憩                午後2時40分 再開 ○議長(古賀和夫君)  休憩前に引き続き会議を開きます。 市政一般に対する質問を行います。興梠多津子君。 ◆7番(興梠多津子君) (登壇) 7番議員、日本共産党の興梠多津子でございます。 通告しておりました二つの項目で質問させていただきます。一つ目に、歴史・文化の発信で市の活性化をということでお聞きします。二つ目に、市民本位の行政運営を求めてということでお聞きしたいと思います。 それでは、進めていきます。 政府の進める構造改革により地方政治は、国民生活との矛盾を広げています。中でも、三位一体の改革の名のもと、地方財政は厳しい状況を押しつけられています。 政府は、財源の一部を地方に移すのと引きかえに、国の責任で行うべき福祉、教育のための国庫補助負担金を縮小、廃止し、地方交付税を削減し続けています。また、2005年3月には、地方行革推進のための指針を発表し、すべての自治体に2005年から5年間の集中改革プランの策定を迫り、ここ多久市でも職員の削減、業務の民間委託と民営化などが進められています。 これらの地方政治への締めつけが、住民サービスの大幅な切り下げにつながっていることが大きな問題です。今大事なことは、この状況の改善に住民と行政が協同して取り組むことではないでしょうか。それは行政が市民に対して、国が進める改革を上手に説明し、説得することではありません。市民のうちからの力に信頼を寄せ、本当の意味で協同することです。 多久は、合併に乗りおくれたから財政が厳しい、厳しくなると盛んに言われましたが、合併せずにいたからまだいろんな取り組みができるのではないでしょうか。市民のやる気を引き出すさまざまな取り組みの工夫が今必要なときと言えます。 人は、そこに住み、その営みを通じてそこに愛着を感じるのではないでしょうか。ここ多久市にも人々の暮らしが長年営まれてきました。そして、その人々の暮らしの中で歴史やその中で生まれてきた文化が大事にされてきました。 多久市には、多久聖廟のような建造物のほか、歴史資料館の中には膨大な文書類が収蔵されているということです。貴重な資料が手つかずのまま眠っていることはないでしょうか。一部の研究家の方々がそれこそ必至になって調査研究を続けておられるということはないでしょうか。それでは、研究の引き継ぎなどがうまく行われず貴重な資料が眠ったままということになりかねません。 収蔵し、それを活用し、市民がこれを大事だと思うようにすることは大事なことだと思います。多久に暮らす人々が、多久の歴史や文化に改めて関心を寄せ、いろいろなことにかかわりが持てるようにすること、それが市の活性化につながるのではないでしょうか。 そこで、一つ目の項目、歴史・文化の発信で市の活性化をということでお聞きします。 初めに、市内や市外の人が多久に関心を持つ、あるいは多久のあそこに行きたいと思うような取り組みとして、現在、市が市内や市外に発信していることはどんなことがあるでしょうか。資料館から発信していることも聞かせてください。また、それへの市民参加の状況はどうでしょうか、お聞かせください。 次に、多久にある歴史や文化、自然を大切にし活用するために、今後取り組むべき課題はないのでしょうか。あるなら、それは何かということをお聞きしていきたいと思います。 さきに言いましたように、国が国の責任を果たそうとせず、地方財政を厳しくしている状況もあり、やりたくてもやれないということがあるかもわかりません。課題として考えておられることがあればお聞かせください。 次に、二つ目の市民本位の行政運営を求めての項目に移ります。 ことし6月から住民税の定率減税が半減され、多くの国民が増税になりました。公的年金等控除の縮小、老年者控除の廃止、低所得高齢者の非課税限度額の廃止など高齢者に増税を押しつけ、それは介護保険料や国民健康保険税に影響します。来年には、所得税、住民税の定率減税の廃止が待ち受けています。 これは「しんぶん赤旗」の11月14日付の1面の記事です。「大企業減税3,700億円、高齢者負担増3,970億円」と大きく見出しになっています。連結納税制度による企業の減税額相当分が高齢者への増税で賄われた計算になるということがわかったという記事です。これでは財源が厳しくなるはずです。 これは同じく「しんぶん赤旗」の12月3日付の1面の記事です。「空前のもうけ3兆円なのに大銀行法人税ゼロ」の見出しです。ここにはこう書かれています。「六大銀行グループ(三菱UFJ、みずほ、三井住友、りそな、住友信託、三井トラスト)すべてが法人税を納めるとどのくらいになるでしょうか。」と書かれています。「業績予想(07年3月通期)で最終利益は総額2兆9,600億円と見込まれています。それに法人税率30%(国税分のみ)を掛けて計算すると税金は8,800億円になります。この税収があれば、住民税の定率減税半減(約4,000億円)、公的年金等控除の縮小など高齢者を苦しめる住民税増税(約1,600億円)、高齢者分の介護保険料の引き上げ(約2,000億円)、障害者の支援費制度・医療の自己負担強化(約700億円)などをやめてもおつりがきます。」と書いてあります。 この法人税がゼロとは、企業が今は大幅な黒字を出していても、不良債権処理に伴って過去に積み上げた赤字と相殺される税制ルールのために、黒字でも税金を払っていないということです。ですから、企業はバブル期を超えて空前の利益を上げていると今言われているのです。 このように大企業を優遇して、庶民に増税を押しつけるという国の政策は、道理の通ったものと言えるでしょうか。それだけのもうけを庶民に回してと悲鳴が聞こえてきそうです。このようなときこそ、住民の健康と福祉を増進させるという自治体としての役割が問われるというものです。 そこで、いろいろと行政運営を展開される中で市民から寄せられた意見など、行政運営に対する市民の評価について、どのようにとらえられているかについてお聞きしたいと思います。 次に、市民生活を応援する具体的政策としていろいろあると思いますが、今回は障害者自立支援制度による応益負担の導入での負担増に軽減策ができないかということと、乳幼児医療費無料化の拡大について求めていきたいと思います。 以上、1回目の質問を終わります。 ○議長(古賀和夫君)  市長。 ◎市長(横尾俊彦君) (登壇) では、興梠議員の質問に回答していきます。 歴史・文化の発信で市の活性化をということで、これは市長と教育長なんですけど、どっちで答えましょう。どっちでもいいんですか。(「はい」と呼ぶ者あり)そうですか。 じゃ、細かいところは、教育長も張り切っておられますので、回答いただきたいと思いますが、まず、歴史・文化の発信ということですけれども、情報発信の施設としては、御案内のとおり、多久町の西渓公園内に、まず西渓公園自体が一つの発信の材料と思っていますけれども、郷土資料館、歴史民俗資料館、先覚者資料館等があります。特に、名前として「先覚者資料館」というなかなかユニークな名前だと思います。 また、御指摘のように、古文書等をなかなか十分に活用し切れていないといいますか、御屋形日記というのがありまして、今のペースで翻訳をしていくには80年以上かかるだろうというぐらい膨大な資料が残っていますが、先日、その主幹されております「多久古文書の村」の散使をされている細川先生とお会いをしてお話をしましたところ、前から私も気にしておりましたので、これ国に提案して予算もとって人員も確保して一気に5年ぐらいでやりましょうかと申し上げたら、こう言われました。数年でやってしまうと、それはそれで意味があるんだけれども、ぱあっと花火のように花開いて、ああ、そういうことがあったねということで10年後には忘れられたりすることもあり得ると、それが心配であると。むしろ、継続的に解読をしていくなり、そういう文化やはぐくむ人たちが多久にはおられる、そういう地道な活動があるということを続けていくことが、長い歴史に耐えて未来につなぐ大切な礎になるんじゃないでしょうかというお話をいただきましたので、そういう経験と見識のある方の御意見でしたから、これを踏まえて、少し文化庁なりいろんなところと知恵を集めて対応できるように努力していきたいなと感じているところでございます。あと詳細は教育長からお願いします。 次に、市民本位全体の行政にかかわることでいただいたことで回答いたします。 まず、法人税のことでございましたけど、これは全くゼロというデータになっていますか。全くゼロですか。1円も納めていないということですね。(「連結納税制度になって、繰越欠損……」と呼ぶ者あり)はい、そうですね。これは、特別銀行だけじゃなくて、ほかのメーカーも連結になって、いわゆる減税的な働きになっている部分があるということの御指摘だろうと思いますが、法人税については、特に特定のものをかばう気持ちはありませんけれども、こういう経過がございます。今現在、全国で地方自治体の財源となる、あるいは国の財源となる経済活動による納税、いわゆる法人税とその他です。これは、実はことしの半期だけで見ても増収になっているんですね。去年の下半期から増収になっていまして、税源としてはふえてきております。 ところが、片方では、ほかの国と比べて日本の税率がややまだ高いところがございます。すると、どういうことが起こるかというと、じゃあ、税金の安いところに引っ越していこうという話が当然出てきます。このことを大変懸念されているのが、実は政府以上に心配しているのは経済団体なんですね、経団連その他。それで、経済団体その他は、もう10年以上前から法人税の改善については国際標準並みにしてくれという提案をされておりますので、それらのいろんなやりとりを今なされているところでございまして、そういった中で今後の見直しになっていくんじゃないかなと思っております。 この件の決定権は国にございますので、ぜひ関係の方を通じて国の方に提案をしていただくといいと思いますし、我々も関係して物を申し上げたいことがあります。例えば、地方に分工場や支社があれば、連結じゃなくて、ぜひ市なら市、県なら県で納税してほしいというのは各自治体が思っていることでもございますので、参考までにちょっと御意見として申し上げました。 お尋ねの件でございます。いろいろな意見が出てきたことに対して、どのように対応しているかということです。日常的な状況で申し上げますと、お電話やメール、手紙、はがき、ファクスなどでいろいろ御意見、御指摘をいただいたりしておりまして、また、さらに加えて、各種の会合等に私も出ますので、その折に御意見を聞いたり、行き帰りの途中で提案とかも伺うこともございます。これらの御意見や提案に関しましては、できるだけ速やかに対応するように努力をしているところでございます。 職員に対しましても、同じような姿勢で臨むように努力を求めていますし、また、いろいろメールで、あるいは私のホームページに御意見や提案があったり、あるいは市のホームページに提案があった場合も速やかに連絡が来て、こういうふうに対応したいと思うけど、どうだろうかというふうなことで協議をしたりしております。 これらのことを踏まえながら、制度的には国や県と関係するものが多々ありますので、関係機関にも働きかけたり、できるだけ円滑に解決できるような、あるいはよい道が探れるような、そういう努力を重ねているところでございます。 次に、障害者自立支援に関することと、乳幼児医療に関してお尋ねをいただきました。 障害者自立支援の施行に関しましては、いろいろスタートしたものの課題が多いという状況で御発言があり、今新たな見直しの動きが高まってきております。利用者負担増の急増という課題がございまして、就業、あるいは訓練の場であります、例えば通所の授産所施設の利用者等に対しては1日340円の軽減、あるいは施設入所者で20歳未満の利用者に対しては、所得や食事等の負担額に応じて軽減を行って、障害者の職業的な自立の支援や、施設利用の手控えや退所を防止するために、12月利用分から軽減策を県と市で講じることといたしております。 また、市の独自の事業として取り組む地域生活支援事業では、提供しておりますけれども、移動支援ですとか、訪問入浴サービス、あるいは日中の一時支援、デイサービスの事業は、定率の1割負担ではなく、所得の負担区分に応じまして、より軽減できるように10%、7%、5%、ゼロ%の負担割合率を設けて、利用しやすいような軽減策を講じているところでございます。これは市の独自の事業であります。 次に、乳幼児医療でございますけれども、乳幼児医療の助成につきましては、子育てにかかわる保護者の経済的負担軽減というふうなことも含めまして、現在3歳児未満については全疾患、また3歳児から就学前までは歯科を対象として助成をさせていただいています。 お尋ねのこの助成の対象年齢の拡大につきましては、これまでも複数の議員の方から御質問もありましたし、検討もしてまいりましたが、実施になかなか踏み込めない状況でございます。御存じのように、地方交付税が大変厳しい削減が続いておりまして、ことしも、あるいは今後も厳しい状況が続くだろうという情報がありますので、慎重な対応をしているところでございまして、市単独で対象年齢のいきなりの拡大はやや困難であるかなと思っています。例えば、ことしオーケーと言っても、来年、交付税が大幅に削減されますと、来年はできないという変則的な事態になるからであります。 けれども、今、県におきましても同じようなニーズを県内全域から聞かれておりまして、この乳幼児医療費助成事業の対象年齢拡大等について検討がされております。今後の県の動向や、あるいは市の現在の財政状況と勘案しながら、今後とも引き続きしっかりと検討していきたいと考えております。 ○議長(古賀和夫君)  教育長。 ◎教育長(中川正博君) (登壇) 先ほど市長から御屋形日記のお話をしてあったと思いますが、私も「細川先生、もうちょっと急いでもらわないと、いつまでもお元気じゃないですから」と、こう言いたいような気持ちなんです。というのは、1年に1冊ずつしか出さないと、そうしないと精神が伝わらないからと、こうおっしゃるわけですね。そういうふうに、やっぱり我が多久市に眠っているいろんな文化財、あるいは歴史、文化、その貴重なものに私たち自身が理解を深めるということが大切じゃないかなというふうに思います。 その歴史、文化の公共の情報発信施設として、西渓公園内にあります郷土資料館、あるいは民俗資料館、先覚者資料館がありますが、観光客は、市内外の学校からの来館など毎年6,000名ほどの入場者があります。また、今年度は産業振興課と協議を行い、秋の観光シーズンである10月から12月まで、主に市外の観光客を対象として、試験的に休館日の月曜日も臨時開館をしているところであります。 展示内容につきましては、市のホームページ、市報、新聞等で情報発信を行っており、今年度は常設展示のほか、郷土資料館では4月から7月に「多久茂文と聖廟」、7月から10月に「多久の古代」、10月から12月に「草場佩川と船山(せんざん)展」を開催しております。 私は館長さんと話したときに、これをそのままそっくり残せたらいいですねと、そうすると多久のすべてがそれでわかりますので、石器時代から縄文から弥生から、あれをずうっとそのまま残してもらうと非常にわかりやすいなというふうに思ったわけでありますが、何せスペースもありませんので、残念に思っているところです。 また、先覚者資料館では、東京の逓信博物館に貸し出ししていた資料が返却された後、2月から8月に「志田林三郎お帰り展」、8月からは「郷土の先覚者シリーズ」の第1弾として「高取伊好・志田林三郎」の関係資料を約1年間展示しております。また、毎月第3土曜日には、先ほどの細川章先生を講師として、古文書講座を年10回開催し、毎回30名ほどの参加がございます。 市内各町では、公民館主催のイベントとして、歴史探訪や史跡めぐり等も開催されております。 文化関係では、文化連盟に加盟している14団体により、年間を通じて数々の発表会、展覧会への積極的な参加が見られます。 先日の11月25、26日には、文化連盟主催による展示、芸能発表、市民劇場など、市民中心の文化の祭典である、ことしは第2回に当たりますが、多久市文化祭りが開催され、多くの方々が出演、出品、また観覧をされたところであります。 おととしから開講されている「たく市民大学 ゆい工房」は、今年度「笑いと健康」というテーマを掲げ、受講料2,500円で落語と講演、4本の映画上映を開催いたしました。また、14の通年講座を設定し、多くの市民の方に参加いただいております。 今後取り組むべき課題ということでございますが、現在、資料館収蔵の古文書等資料、発掘調査により出土した遺物の整理作業を進めておりますが、収蔵スペースが既に満杯状態であります。作業に支障を来しているものと思われます。その結果、一部資料のみの展示に限られ、十分利活用できない状況にあるものと思われます。 また、先ほど申しました古文書講座の講師である細川章先生の後継者となるような歴史の研究をする方が市内には極めて不足しているんじゃないかなと思われます。 文化関係につきましては、春秋の多久聖廟釈菜や市主催のイベント、また市民団体の文化連盟を中心としたさまざまな活動など年間多くの行事・イベントなどがございますが、市民の参加がまだまだ少ないように思われます。多くの市民の方に文化ボランティア等に参加をしていただければ、文化の振興につながっていくのではないかと考えますが、まずはこれらの多くの機会に積極的に触れていただくことが必要であるというふうに思います。 また、まだまだ多久市には眠っている文化財だとか、あるいは自然があると思いますが、その中の一つに、多久は地層、それに化石、これの宝庫であります。よその他市からよく学習に子供たちが来ておりますので、何か説明板でも設置すればいいかなと。足元をまず見つけたらいっぱいありますので、それをパンフレットでもつくって旅行業者に持ち込んで、そして修学旅行のコースにしてもらうとか、そういうふうにすることによって、多久もよかじゃっかというふうになっていくんじゃないかなというふうに思いますが、議長の許しを得ていますので、これは去年から1年がかりでただでつくっておるものですが、例えば、これは芳野谷層、そこの三研工業のところの地層なんです。あそこによく学習のバスがとまっておるわけですが、こういうふうにすると、雨にぬれてもいいようにしたんですが、「佐賀で一番古い地層」だとか、あるいは「多久で石炭がたくさんとれていたってほんと?」とか、こう書いて、「サンドパイプって化石なの?」とか、「「こはく」が見られるってほんとかな?」とか、「縄文時代の人も使っていた石」、「八幡岳は火山だった」と、それから「ナポレオン石って何だろう」というふうに、今の立て看板にこれを張りつけて、こういったものを建設整備課の力をかりながら設置をしていきたい。足元を見れば、まだまだたくさんあると思いますから、そういったこともやっております。 ○議長(古賀和夫君)  興梠多津子君。 ◆7番(興梠多津子君)  ありがとうございました。さっきの銀行の法人税ゼロというのは、先ほど私が6大銀行の名前を言ったんですけれども、これに限られて法人税がゼロになっていますよということが明らかになったので、それは新聞に載っていた分でした。失礼しました。 いろいろと歴史とか文化の発信について努力されているのがわかりました。ありがとうございます。それぞれに市民の皆さんには興味のあるなしもあると思いますので、こうしたこつこつとした取り組みを通じてこれからも皆さんへの発信を続けていってもらいたいと思います。よろしくお願いします。 それから、私が課題はありませんかとお聞きしました。先ほど研究者の引き継ぎ問題があるということで言われましたけれども、私がいろいろ皆さんから話を伺って、資料館のことについていろいろ質問があったんで今回取り上げてみることにしたんですけれども、行政としても、課題について本当はこんなことをしたいけれどとか、こんなことをしたらもっといいだろうなということがあるのではないかということでお聞きしてみました。 貴重な文書類とか寄贈された書物が、先ほども言われましたけど、大量に倉庫に入ったままになっているということをお聞きしまして、歴史好きの方からは、もうそれがもったいないということで、その書物がきちんと整理されて目が届くようになって、それをインターネットで発信するならば、日本じゅうとか世界の方からも関心を持ってもらえるのではないかと言う方もおられます。 そこで、スペースがないと先ほど言われましたけれども、倉庫の中の大量の書物について今後どのように考えておられるのか、少しずつでも展示の方向へと、調査なりをしながら展示の方向へとする計画なんかがあられるのかどうかをお聞きしたいと思います。 ○議長(古賀和夫君)  生涯学習課長。 ◎生涯学習課長(北島一明君) (登壇) 興梠議員の質問にお答えしたいと思います。 資料館の資料について、どのように考えているかという質問だったかと思います。 資料館の資料につきましては、多久市の歴史研究の貴重な資料として市民が誇りを持てる、質、量ともにすばらしいものがございます。これにつきましては、市長、教育長がお答えをしたとおりでございます。 現在、収蔵・保管しています資料の内訳を申し上げますと、歴史資料が2万4,581件、書籍が1万6,065件、民俗資料が665件、寄託資料が436件で、合わせまして4万1,747件ございます。資料は、まず現在の状況を保ちながら未来永劫に保存していくことが大事だというふうに考えております。適切な保存状況を保ちながら、研究のための利活用を進めていくことが重要だというふうに考えております。 また、保管資料については、前に述べましたように膨大な量がありますので、その整理については、人的なものとか期間、予算などが必要でありますので、今後とも努力していきたいというふうに考えております。ある程度整理ができたものから、おのおの展示をしていきたいというふうに思っています。 以上です。 ○議長(古賀和夫君)  興梠多津子君。 ◆7番(興梠多津子君)  市民の方からも、この資料を早急に解決すべきだとは言われませんでした。方向性をはっきりさせて、少しずつでも貴重な書類が生かされていくということを望んでおられるということです。具体的な方向性がちょっと示してもらえませんでしたけれども、眠ったままにならないように、ぜひとも少しずつでも興味のある方がそこを見られるような状況に持っていってもらいたいと思います。これからもよろしくお願いします。 それで、さっき紹介しましたように、資料館からインターネットで配信したらいいだろうにという意見も聞いているんです。このことについてはいかがでしょうか。 ○議長(古賀和夫君)  生涯学習課長。 ◎生涯学習課長(北島一明君) (登壇) 資料館からインターネットで発信したらどうかという御質問だったかと思います。 現在の資料館の資料は、手書きのカード等で整理されておりますので、今後、収蔵されております資料のデータ化の作業を行いまして、資料リストの作成をしていかなければならないというふうに思っています。その後、将来的には資料館でもホームページを持ってネット上での情報発信をしていければというふうに思っていますが、そのためには人的、機械的なパソコンのネット環境の整備が必要というふうに思っておりますので、今後研究をさせていただきたいというふうに思っております。 ○議長(古賀和夫君)  市長。 ◎市長(横尾俊彦君) (登壇) 補足であります。資料館の中には、もう一冊分冊がそろったら国宝になるような資料も何冊かあると聞いています。仮にそういったものを安易に公開してしまいますと、海賊版コピーが出てしまうとよろしくないなという部分はあります。ですから、映像撮影にしましてもロックをかけるとか、ちゃんとセキュリティーを高めてやっていかないと難しい面があります。また、撮影に関しましてもきちっとしたものでないといけませんので、そういった技術的な面、これはかなりの費用も要すると思いますので、検討が必要です。 それと、著作権の問題や管理の問題を本当に法に準じてきちっとやっとかないと、後々困ることもありますので、そういうシステムと準備、そして公開の手順等、どこまでやるかということはかなり慎重にしながら、今課長が答えましたように、時代の要請にはこたえていくということをしながらしていく必要があると思います。 ○議長(古賀和夫君)  興梠多津子君。 ◆7番(興梠多津子君)  ありがとうございます。先ほど、資料館を文化の発信基地として位置づけてもらえるような、インターネットも通していきたいということでしたので、ぜひ発信基地としての位置づけをしていただいて、市長が言われたように慎重な対応も必要かと思いますけれども、それを楽しみにしてある歴史好きの方もおられるし、それを見たいためにもっと多久には人が入ってくるんじゃないやろうかということで活性化も期待されているという部分もありますので、慎重でありながら、そういう要求にもこたえていっていただきたいと思います。 先ほどデータ化を進めていただけるということだったんですけれども、先ほど細川さんも言われていましたけれども、一遍にばあっと出すんじゃなくて、少しずつでもいいから調査のできた分をインターネットに載せていったら、興味のある人に少しずつ来てもらえるんじゃないかということも言われましたので、お金もかかって、一遍にデータ化してから発信するのは時間的にもかかると思いますので、できる範囲でやっていってもらいたいと思います。それから、あわせて人員育成も非常に重要なことだと思います。そういう文化的な資料館には。そういうことで、人員のこともよろしくお願いしたいと思います。 研究者の引き継ぎの問題ですけれども、このことについても、時を待っているんではなくて、早急に取りかかってほしいと思います。よろしくお願いします。 それから、これはいつか取り上げたいと思っていたことなんですけれども、西渓公園の桜の木のことなんですけれども、市民の皆さんから心配の声が随分前から聞こえていまして、コケのようなものがついて傷んでいるから早く対処しなくちゃいけないんじゃないですかということを随分前から言われていました。何百本もある桜の木を市が全部管理するということは無理というか、一遍にはお金もかかりますのでできないでしょうけれども、早急に対処する必要があるんではないかと思います。そういったときに、市民に呼びかけて、市民と協同して取り組むことはどうでしょうかということを市民の方からも提案されていますので、この桜の木がもう傷んでしまったら、新しい木を植えるにしても小さい木が大きくなるには何年もかかってしまうから早く対処するべきじゃないだろうかということも聞いておりますので、こういった市民と協同して取り組むことについて今後考えていただけるかどうか、ちょっとお聞きしたいと思います。 ○議長(古賀和夫君)  市長。 ◎市長(横尾俊彦君) (登壇) 担当のどなたかが補足するかもしれませんが、私の方から感じていることをお話ししますと、実は数年前、私の1期目のときに桜の木がかなり弱っていました。そのときには県内の樹医さんにも相談をして、環境を整えて回復するような措置もした経緯があると思います。また、よその市営公園や城址公園などの公園で桜が弱り始めて大変な状況になったのも聞いていまして、そのときに、私もまちおこしのメンバーで近くで聞いていましたので、聞いてみましたら、やはりこれも専門家の樹医さん、木のお医者さん、樹木に詳しい方の意見を聞いて適切な措置をしないといけませんので、わあっと行って世話をするということではなくて、やはり専門家の知識を踏まえて、所見に基づいて対応していった方がいいと思います。 木自体もそうですけど、もう一つは、土の通風性の問題とか酸素供給とかの課題もありますので、そうしますと、しばらく区画をして立入禁止にして土をやわらかく戻していくとか、いろんな対策の方法があるようでございますから、それは市民参加の前に、まず専門の方に処方を聞き、それに市民の皆さんでも、あるいはそうお詳しくないお子さんや年配の方、あるいは若い人でもみんなが自由に参加してできる方法があれば、そこに参加いただく、あるいは詳しいところは専門の方でいろいろ具体的な評定だとか、そういうふうに役割分担をしていった方がいいんじゃないのかなと思います。 ○議長(古賀和夫君)  興梠多津子君。 ◆7番(興梠多津子君)  今まで質問をいろいろしてきましたけれども、何でもかんでも市が抱えるのは無理ということも確かにあると思います。しかし、そうであっても、市が取り組むべきことは取り組み、それとともに市民にも訴えることが大事ではないでしょうか。今後の取り組みを期待したいと思います。 次に、市民本位の行政運営を求めてという項目に移ります。 今、市民との協同を提案しましたけれども、それを成功させるためには、実はそれぞれのところでの取り組む姿勢が市民のやる気を促すかそぐかの分かれ道になっているということを訴えたいと思います。私はあくまでも市民との協同を成功させたいという気持ちでおりますので、よろしくお願いします。 筑後川下流土地改良事業については、先日、牛島議員が質問されていました。あくまでも事業推進の姿勢は変わらないようですが、それでは農家の皆さんとの摩擦が生じるのではないでしょうか、いかがお考えでしょうか。よろしくお願いします。 ○議長(古賀和夫君)  まちづくり部長。 ◎まちづくり部長(小園敏則君) (登壇) お答えいたします。 筑水事業についての住民との摩擦が生じないかというふうなことでございますけれど、確かに、先日8日の牛島議員の質問でお答えしたように、今の時点ではまだ25%程度の賛成、条件つき同意というふうなことでございますけれど、この前も申し上げましたように、一応今後の対応の仕方についても嘉瀬川の右岸上流部会、3市で構成しておりますけれど、佐賀市、小城市、多久市の部会で協議をして進めていくというふうなことでございますので、摩擦を求めていくわけじゃなくて、やはり解決する方法を求めていくというふうなことで、その方向でやっていきたいというふうなことで考えておりますので、よろしくお願いしたいと思います。 ○議長(古賀和夫君)  興梠多津子君。 ◆7番(興梠多津子君)  私も解決の方向に、よい方向へ行ってほしいと思いますけれども、意見の結果について少しお聞きしたいと思います。この間、条件つきで同意しますが25%、保留しますが75%ということでした。この数字をもってしてもまだ推進を言われていることが、農家の意見を尊重していないんじゃないですかと言われることだと思うんです。 25%のうち、同意しますは全体の何%に当たるんでしょうか、教えてください。また、条件つきで同意しますの条件とはどんなことが書き込まれていたのか、教えていただけないでしょうか。 ○議長(古賀和夫君)  建設整備課長。 ◎建設整備課長(成富廣行君) (登壇) お答えいたします。 筑後川下流土地改良事業についての第2回目の説明会の中で、先ほどから言われておりますように、意見の集約をいたしたところでございますけれども、詳細に申しますと、同意する者が4集落で11%です。条件つき同意が5集落で14%となっております。 それで、条件つき同意の主な理由といたしましては、維持管理に係る経費の軽減を図ること、もう一つは農縮地域への経費に係る負担をかけないことなどを確約することというようなことになっております。 以上です。 ○議長(古賀和夫君)  興梠多津子君。 ◆7番(興梠多津子君)  条件つきで同意しますは、経費の軽減をまた言われてきたということですので、経費はもうこれ以上安くなりませんので、そしたら同意しますにならないんじゃないかと思います。さっき言われましたように、11%の集落が同意しますというだけで、あとの条件つきの同意を含めますと、80何%がこの事業について推進を望んでいないということじゃないかなと思っています。 このような状況になったのは、今まで説明会なりのきめ細かな対応をしてこなかったことが原因ではないかなと、私は3年前からこの事業についてかかわってきていまして、感じています。事前とか最中、事後に徹底した情報公開と住民からの意見聴取がもっと大切ではなかったでしょうか。同意しますが11%では、事業推進についても、農家を説得することについても、農家の意見を無視するということです。農家のまた説得に回るということについては、それを尊重しないということになりはしないでしょうか。こういうことを無理に進めようとすれば、農家の方が行政に対して不審に思うのは当然のことではないかなというふうに思います。市は、事業推進を進めていくという意見がごく少数だったということを認めるべきだと思います。 次のところに行きますけれども、下水道事業の加入促進に当たって少しお聞きしていきたいと思います。 関係の皆さんからどのような意見が出されているのか、まずお聞きしたいと思います。お願いします。 ○議長(古賀和夫君)  まちづくり部長。 ◎まちづくり部長(小園敏則君) (登壇) お答えいたします。 下水道事業についての住民の方の御意見ということで、この前の答弁でもいたしましたように、アンケートを設けておりまして、その中で70%は非常によかったというふうなことでございまして、あと30%については、浄化槽からの切りかえというふうなことで、もともと下水の処理をされていたということでございますので、そこら辺が前と変わらないというふうな状況でありまして、70%以上が非常によかったというふうなことで、アンケートとしては結果がそういうふうに出ております。 以上でございます。 ○議長(古賀和夫君)  興梠多津子君。 ◆7番(興梠多津子君)  アンケートによりますと、70%は問題なかったと言われますけれども、30%の方が何らかのことについて問題と思っておられるということだと思います。 下水道事業については、山本議員も先日質問されていました。その中で、加入に対しての説明が足らないとか、行き届いていないんじゃないかとか、個人にかかわりのあることについてはもっと親切な説明が必要ではないかということも言われていまして、実は私も市民の方から同じようなことを聞いています。私も負担軽減策について市民の方から要望があっておりましたけれども、山本議員も出しておられましたので、私はここで改めて言いませんけれども、関係の皆さんの意見を十分に吸い上げてもらうようにぜひお願いしたいと思います。 それで、これらの説明不足とか意見の聴取ができていないという問題が人員不足から来ることはないのでしょうかということで、ちょっと答弁をお願いしたいんですけど。 ○議長(古賀和夫君)  まちづくり部長。 ◎まちづくり部長(小園敏則君) (登壇) 下水道についての市民への説明不足というふうなことで、人員不足じゃないかというふうなことの御質問でございますけれど、今のところにつきましては、終末処理が今年度の3月に通水したわけですけれど、それから半年ちょっと過ぎていますけれど、今のところは順調にいっておりまして、また、人員不足についても、今のところはそれなりの対応をしておりますので、説明不足と言われる部分につきましては、今後もう少し検討して、十分に住民の方に伝わるようなことで再度検討していきたいというふうに思っております。 ○議長(古賀和夫君)  興梠多津子君。 ◆7番(興梠多津子君)  人員不足ではないと言われましたけれども、それは私の意見とそちらの言い分がかみ合わないということだと思いますけれども、行政改革によりこういう住民サービスが後退するということは、実はこういうことなんじゃないかなと思います。ですから、行政改革一本やりではなくて、必要なところには十分な体制を整えることが必要ではありませんかということを私は申し上げたいと思います。 特に高齢者は、1回目の質問の中で私が言いましたように、大変な負担増となっています。いや応もなしに年金は減らされて、負担はふえています。そのことだけでもだれに不満をぶつけようもないと思っておられるところに、事業の説明も不十分の上に、加入が当然のように言われては、不満が増幅するのはもっともなことではないでしょうか。より慎重な対応をお願いしたいと思います。そのためにも職員の皆さんが住民の暮らしの守り手として仕事が果たせるような体制を確保していただきたいと思いますけれども、市長、答弁をお願いしたいんですけど。 ○議長(古賀和夫君)  市長。 ◎市長(横尾俊彦君) (登壇) 先ほど担当部長からお話ししたように、人員は全体的に削減しながら、効率化に努めて対応させていただいています。もちろん火急のときには、なかなか時間がかかったりするかもしれません。お待たせすることがあるかもしれません。それは申しわけないなという気持ちもあるわけですけれども、全体の人件費等の中でやっていますので、ぜひ御理解をいただきながら、御協力いただくとありがたいなというふうに感じているところであります。 今、手元にそのアンケートの一部と農業集落排水に関するものがありますので、ちょっと紹介をさせていただきますが、もちろん、いろんな御意見ございますが、アンケートの自由記述のところで出ているものを御紹介します。 例えば、設備費はかかるが、あとは非常に快適になった。生活環境がよくなり感謝している。次は具体的なことをこう書いてあるんですね。羽佐間水道に流れるところなんですね、お住まいが恐らく。羽佐間水路への垂れ流しがなくなり、大変きれいな水が流れているのが感じられる。遠方で生活している孫たちが安心して帰省を楽しんでいます。次の方は、羽佐間水道の川が美しくなったように感じられる。工事費、使用料負担が大変だが、大変衛生的になった。やはり現代は水洗の時代だなと思う。あとは使用料引き下げをいつかしてほしいとかいうことも書いてあります。また、使用料は高くなったが、便所をよいものにしたため、孫たちからホテル並みと喜んでもらい、すごく快適に過ごしています。水道料金はややかかるが、清潔でにおいもないし、付近の水がきれいになることを期待しているなどなど、もちろん経費抑制してほしいという声もありますけど、こういう改善してよかったなというお声もありますので、こういった御理解を得るべく、先ほど担当部長も言いました鋭意努力しているところです。また、十分な説明とかそういうのも必要なんですけれども、すべてがすべて職員で手が回らないこともありますので、今後はいろんな形で工夫をしたり、先進的な取り組みをやっていらっしゃる工夫等も情報を取り入れて、ぜひいろいろ努力をしていきたいと感じています。 ○議長(古賀和夫君)  興梠多津子君。 ◆7番(興梠多津子君)  なかなか本当にかみ合わないんですけれども、職員の皆さんの労働条件をよくするということも行政としての大事な仕事だと思いますので、人員不足じゃないと言われますけれども、住民サービスが後退することのないように人員の確保をしていってほしいと思っています。よろしくお願いします。 次に、障害者自立支援の応益負担の軽減策についてですけれども、12月から県が軽減策をするということで、それについて市が半分負担をするということですので、少し障害者にとっては前進したかなと思っています。それでも軽減策は全体にはわたっておりませんので、障害者にとっては安心できるものではありませんので、引き続き軽減策の拡大と応益負担の見直しを求める働きかけが欠かせないのじゃないかなと思っています。 市については、障害者の具体的な負担増を調査して、県とかに障害者の負担増がこんなにふえているということを示しながら、軽減策が必要だということを今後も取り組んでいってほしいですし、国に対しても制度の見直しを強く求めていってほしいと思っています。そのためには、多久市におられる障害者の方がどのくらい負担がふえたかということとかも丁寧に調べた上で、具体的な数字を国とかにも示していってほしいと思いますので、障害者の意見を十分に聞くとか、そういうこともぜひ行っていただきたいと思っています。これはしてもらいたいんですけれども、具体的に調査の方向をもって取り組んでもらえるのか、ちょっと答弁をしていただきたいと思います。 ○議長(古賀和夫君)  福祉健康課長。 ◎福祉健康課長(森山真塩君) (登壇) 市内の障害者の方の負担が今度の法改正でどのくらいふえたかというのは、まだ詳細に数字はつかんでおりませんが、早急にその具体的な数字はつかみたいと思っております。 障害者の方たちの意見等を聞いて今後に反映させてほしいということでございますが、多久市では福祉団体の方々と市長が語る会というのを年1回開いております。そういう機会にいろいろ障害者の方を初め福祉関係の方の御要望は聞くようにいたしておりますし、また随時意見を出していただければ、それは拝聴いたします。 それから、軽減策につきましては、障害者自立支援法の附則の第3条で法律施行から3年を目途に検討を加えるというふうな条文が附則の中にうたってあります。しかし、先ほど市長も申し上げましたように、いろいろと問題があっておりますので、国におきましては、それよりも前倒しをして見直しをするというような動きがあるようでございます。まだ詳細については把握しておりませんが、それを私どもも期待しながら見守っていきたいと思っております。 ○議長(古賀和夫君)  興梠多津子君。 ◆7番(興梠多津子君)  制度の見直しが考えられているということですけれども、この制度が最初国会で成立をしませんで、一たん解散した新しい国会で成立したという制度でした。制度の成立をした党の自民党とか公明党が、今軽減策とか見直しをしなくちゃいけないということで言われているわけなんですけれども、そういった動きは、いろいろな障害者団体の国会への要請行動だとか、今各地でとり行われておる軽減策に押されたものではないかなと思っています。障害者の本当の自立支援ができるような制度を求めていくことが大事なことではないかなと思っています。障害者の働く場も実は不足しています。そういう問題もあって、働きたくても働けない、障害者基礎年金も受給できずに作業所の低い賃金だけでやっているという障害者もいるということを知っていただきたいと思います。 障害者については、先ほども言いましたように、国に対する要望を事実を持って要求していってほしいと思っていますので、調査の方を本当によろしくお願いしたいと思います。 次に、乳幼児医療費の拡大のことについてですけれども、先ほど言われましたように、ほかの議員からも取り上げられている政策要求ですけれども、日本共産党は、これは国の政策で行うべきということで、国会の方でも何度もこのことは取り上げてきました。 11月17日には、佐賀県社会保障推進協議会という団体、いろいろな団体が入っていますけれども、私も一緒に県へ要請行動に行ってまいりました。そのときには、障害者の自立支援の軽減策について要望したことと、乳幼児医療費の拡大については県がちゃんと補助してくださいということを要請行動してきたわけなんですけれども、県は、先ほど言われたように軽減策を示されました。障害者自立支援法についてはですね。乳幼児医療費については、今多久でも歯科が6歳まで行われていますように、それぞれの自治体が努力して医療費の無料化をされているところなんですけれども、県にお話しに行くと、余り積極的じゃないなというのを感じました。市町ではこんなふうに頑張っているじゃないですかということを言ったら、強い要請があれば考えますということでしたので、ぜひ自治体からも県に対して、県でこれをしてほしいということを強く要望していっていただきたいと思います。 それで、今議会には定住促進条例が提案されていますけれども、定住人口をふやすために考えられた最善の策ということで提案されていると思いますけれども、多久の最大の必要な施策というのは、流出を食いとめることもすごく大事ではないかなと思っています。 それでは、中に生活している住民にとってよい政策というのを打ち立てていかないと流出は食いとめられないということもありますので、いろいろ取り組むことは考えられると思いますけれども、今回は二つの項目についてだけ言いましたけれども、私は、以前は住宅リフォーム助成制度とか、いろいろな公共料金を安くしてとかいうのを取り上げたりしてきましたけれども、住民に対して公共料金を全部安くしなさいとかいうのは、財政的な問題もありましょうから、そういった親切な対応というか、それとかみ合わせた形で何か具体的な施策を一つ一つ積み上げていくことが必要ではないかなと思っていますので、今回は自立支援法と乳幼児医療費の拡大について提案させてもらいましたけれども、今後も、せっかく入ってきた人たちが何年かしたら「多久は何だ」と言われることがないように、先日は、大塚議員が保育料が高いとよそから入ってこられた方がそんなふうに言われたということだったんですけれども、そんなふうにがっかりされることのないように、中の政策をしっかりしていっていただきたいと思います。 最後に、乳幼児医療費の無料化については次世代育成支援事業の中の計画に盛り込んでいくと、以前の議会の答弁で言われたと思うんです。それは具体的に計画を発表していただくわけにはいかないかなと思っています。一つずつ何かはっきりした形で、市民に対してこういうことをやっていきますよという発信をぜひしていただきたいと思いますので、その具体的な計画をいつからだったらできるとかいうことを、以前、議会で答弁されていることもありますので、そこをはっきりと示していただきたいと思います。 ○議長(古賀和夫君)  福祉健康課長。 ◎福祉健康課長(森山真塩君) (登壇) 乳幼児医療の助成の拡大の件ですが、具体的な計画時期等を示せということでございますが、今のところ具体的な時期についての計画は持っておりません。 一つ、先ほど議員も県の動向をおっしゃいましたけれども、10月22日付の佐賀新聞に、県の施策は、今議員が言われたように非常におくれているということで、乳幼児医療の拡大について県が検討しているという報道があっておりました。そしてまた、議員からこの件について通告があった時点で、県の担当の方に電話で確認いたしましたところ、検討はしている、今年度中にその結論は出すという回答を得ております。その内容については、まだ発表できないことでありますので、そのあたりの県の動向を見ながら対処していきたいと思っております。 ○議長(古賀和夫君)  興梠多津子君の質問は終わりました。 以上で市政一般に対する質問は終わりました。議案に対する質疑は明日行うこととし、本日はこれにて散会します。                午後3時52分 散会...