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令和 2年 6月定例会−06月18日-08号

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  1. 佐賀市議会 2020-06-18
    令和 2年 6月定例会−06月18日-08号


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    最終取得日: 2021-08-08
    令和 2年 6月定例会−06月18日-08号令和 2年 6月定例会 令和2年6月18日(木)   午前10時00分   開議                 出  席  議  員 ┌────────────┬────────────┬────────────┐ │  1.中 村  宏 志 │  2.御 厨  洋 行 │  3.西 岡  真 一 │ │  5.富 永  明 美 │  6.久 米  勝 也 │  7.山 下  伸 二 │ │  8.野 中  康 弘 │  9.永 渕  史 孝 │ 10.宮 崎    健 │ │ 11.松 永  幹 哉 │ 12.村 岡    卓 │ 13.野 中  宣 明 │ │ 14.白 倉  和 子 │ 15.川 副  龍之介 │ 16.久 米  勝 博 │ │ 17.重 松    徹 │ 18.山 口  弘 展 │ 19.堤    正 之 │ │ 20.川原田  裕 明 │ 21.松 永  憲 明 │ 22.山 田  誠一郎 │ │ 23.中 山  重 俊 │ 24.武 藤  恭 博 │ 25.福 井  章 司 │ │ 26.千 綿  正 明 │ 27.重 田  音 彦 │ 28.中 野  茂 康 │ │ 29.平 原  嘉 徳 │ 30.江 頭  弘 美 │ 31.川 崎  直 幸 │ │ 32.池 田  正 弘 │ 33.嘉 村  弘 和 │ 34.山 下  明 子 │ │ 35.黒 田  利 人 │ 36.西 岡  義 広 │            │ └────────────┴────────────┴────────────┘
                  地方自治法第121条による出席者 佐賀市長        秀 島  敏 行    副市長         伊 東  博 己 副市長         白 井    誠    総務部長        池 田  一 善 企画調整部長      大 串  賢 一    経済部長        梅 崎  昭 洋 農林水産部長      碇    正 光    建設部長        干 潟  隆 雄 環境部長        森    清 志    市民生活部長      三 島  洋 秋 保健福祉部長      大 城  敬 宏    子育て支援部長     今 井    剛 地域振興部長      古 賀  臣 介    佐賀駅周辺整備構想推進室長                                     武 藤  英 海 交通局長        志 満  篤 典    上下水道局長      田 中  泰 治 教育長         東 島  正 明    教育部長        百 崎  芳 子 選挙管理委員会事務局長 中 村  純 士    農業委員会事務局長   古 賀  康 生 監査委員        力 久    剛    会計管理者       成 富  典 光 ○川原田裕明 議長   おはようございます。これより本日の会議を開きます。  日程により市政一般に対する質問を行います。  通告がありますので、順次発言を許可します。 ◆山田誠一郎 議員   おはようございます。通告しております文化施設について質問いたします。  市民の皆さんが心豊かな生活を送るために文化振興は欠かすことのできない事業ではないでしょうか。長期間にわたり市民に親しまれ利用された佐賀市民会館が閉館した現在では、文化会館及び東与賀文化ホール利用頻度はかなり増えています。佐賀市における文化振興拠点施設になっていると思います。  文化会館は佐賀県の県単位で行われる文化行事やイベントの際に最もよく使われる施設で、音楽に関する行事によく利用されているほか、演劇や展示会、講演会などにも利用されています。佐賀大学の入学式と卒業式もここで行われています。また、東与賀文化ホール文化ホールと図書館の複合施設で、野鳥の飛来地である東与賀海岸の干潟、美しいシチメンソウの紅葉など、自然豊かな東与賀はもちろん、佐賀市南部の文化交流の拠点で、500名収容の文化ホールは地元の音楽団体との共催のふれあいファミリーコンサートをはじめ、演劇、映画鑑賞、町民文化祭、発表会、各種大会など、地域の身近なホールとして親しまれています。また、管内のホワイエでは写真展示やお楽しみイベントも開催されています。しかし、文化会館東与賀文化ホールは開館から長期間を経過しており、施設及び設備の多くが改修時期を迎えているのではないかと思われます。  令和5年には国スポ・全障スポの開催も予定されている中で、来場者に気持ちよく利用していただくためには、計画的に改修を行っていく必要があるのではないでしょうか。  そこで質問ですが、佐賀市文化会館及び東与賀文化ホールといった市の文化施設について、現在の改修計画はどのようになっているのか、お示しください。  以上、総括質問といたします。 ◎百崎芳子 教育部長   おはようございます。総括で御質問されました文化施設の改修についてお答えいたします。  佐賀市文化会館及び東与賀文化ホールは、佐賀市の文化芸術活動拠点として多くの市民の皆様に御利用いただいておりますが、文化会館は開館から30年、東与賀文化ホールは開館から24年が経過しており、施設、設備の多くが改修時期を迎えております。  これまでに行った大規模な施設の改修としましては、昨年度、文化会館で安全確保のために行いました東側階段の床タイル張り替え、手すり改修がございます。また、東与賀文化ホールでは平成28年度に行いました屋根防水改修などがございます。今後は文化会館の屋根や外壁の補修、東与賀文化ホール空調設備等の改修を予定しております。  施設内の設備につきましても、老朽化で不具合が出ているものについては順次改修を行っておりますが、文化会館の設備は舞台設備だけでも舞台機構、照明、音響とそれぞれに特殊なものが多く、1か所だけでも多額の経費を必要といたします。さらに、工事期間も長期間を要する場合が多いために、ホールの利用制限につきましてもできる限り少ない期間で済むよう、必要箇所を最低限の範囲で改修することによりまして、工事期間の短縮及び経費の削減を図っているところでございます。  このように文化施設の改修につきましては、長期間の計画を立て、計画的な改修を行うよう努めておりますが、施設の老朽化に伴い不具合の発生が見られるようになってきていることから、緊急性など優先度合いも判断しながら改修を行っているところでございます。  施設、設備の整備に関しましては、御利用いただく方々に使ってよかった、また使いたい、来てよかったと思っていただけるような整備を行う必要があると考えておりますので、今後も適切に整備を行いまして、皆様に安心して快適に御利用いただけるよう努めてまいりたいと考えております。  以上です。 ◆山田誠一郎 議員   それでは、ただいまより一問一答に入りたいと思いますけれども、まず御答弁いただきました。先般から新型コロナウイルス感染症拡大防止についてはいろいろ質問もあっておりますが、自粛規制も終わりまして、文化会館で行われる予定だったもの等々も、今後、随時開かれると思いますけれども、ここでやはり問題になるのが空調関係だと思います。  文化会館大ホール及び中ホールの換気についてですけれども、新型コロナウイルス感染症拡大防止対策として、ホールを利用する際には入場制限や体温検査に加えて、やはり定期的な換気が必要になるわけですが、現在、ホールの換気対策はどのようになっているのか、お示しください。 ◎百崎芳子 教育部長   文化会館の大ホール及び中ホールの換気につきましては、ホール内の温度及び湿度を調整する空調システムとは別に、外の空気を取り込み、中の空気を外に出す換気システムがございます。新型コロナウイルス感染症対策としてのホール内の換気につきましては、基本的にはこの換気システムを稼働させて空気の入替えを行うことになります。また、客席の出入口を開放することによって換気の効果を高めることも可能だと思っております。  これまでこのような換気の方法は、公演中ではなく、公演の前後や合間の休憩時間に行うものとして運用してまいりました。それは、換気システムが空気の取入口から排気口に向けて空気の流れをつくるために、舞台上の演出によっては公演の進行に影響を与える場合がございますし、客席の出入口の開放についても、音漏れや空調の効果が低下するのを避けるために公演中は行わないこととしているためでございます。  催物の内容によっては常時換気システムを稼働させることにより換気は可能でございますが、音楽や演劇などの公演中にこのような方法によって常に換気を行うことは大変難しい部分がございます。そのため、一定時間ごとに休憩時間を設けて換気を行うなど、公演の主催者に協力を求めながら、3密を避けるための工夫を行っていく必要があるかと考えております。  以上です。 ◆山田誠一郎 議員   ただいま部長がおっしゃられたとおり、例えば、公演中に換気はかなり難しいと思いますが、やはり休憩中はしっかりと換気を行うように主催者等々にも徹底していただきたいと思います。  それでは次に、文化会館内のトイレの洋式化の現状についてお尋ねしたいと思いますが、設備の改修中で、現在、トイレの洋式化を進められているようですが、現在の進捗状況はどのようになっているのか、お尋ねいたします。 ◎百崎芳子 教育部長   文化会館のトイレの洋式化につきましては、平成29年度から順次行ってきております。まず、平成29年度に大ホールの1階部分にある和式トイレ35基のうち33基を洋式化いたしました。平成30年度には中ホールにある和式トイレ16基のうち14基を、昨年度は1階ロビー、イベントホールの東側にある和式トイレ12基のうち10基の洋式化を終えたところでございます。これによりまして、令和元年度末時点において文化会館のトイレの洋式化率は70.8%となっております。  以上です。 ◆山田誠一郎 議員   約7割強方、洋式化が進んでいるということですが、文化会館のトイレの洋式化については、残りの3割についても進めるべきではないかと思いますが、今後どのようにしていこうと思われているのか、お示しいただきたいと思います。 ◎百崎芳子 教育部長   文化会館のトイレの洋式化につきましては、規模の大きいところから順次行ってきておりますので、今後、2階及び3階のロビーのトイレやホール、楽屋といった部分の洋式化を進めていくことになると思っております。  文化会館文化会館の周辺で実施されますほかの工事との調整を図りながら計画的に進めていきたいと考えております。  以上です。 ◆山田誠一郎 議員   とにかく計画的に進めていくということでございます。  次に、東与賀文化ホールのトイレの洋式化の計画についてお尋ねしたいと思います。  東与賀文化ホールは幅広い年齢層に利用されています。そしてまた、特に御高齢者の利用も多いようでございます。しかし、まだトイレの洋式化は進んでいないように思われますが、今後、洋式化の計画はあるのかどうか、お示しいただきたいと思います。 ◎百崎芳子 教育部長   東与賀文化ホールのトイレの洋式化の現状といたしましては、文化ホール全体の便器数15基のうち6基が洋式トイレとなっております。洋式化率は40%でございます。多くの利用者がありますホールの洋式トイレは男女それぞれ1基ずつしかないために、利用される方からは洋式化についての要望をいただいているところでございます。このため、ホール利用との調整や優先順位といったものを考慮しながら、順次洋式化を進めていきたいというふうに考えております。 ◆山田誠一郎 議員   総括質問の御答弁で、東与賀文化ホール空調設備の改修を予定しているということでした。あの規模の施設の空調設備の改修となりますと、かなりの費用がかかると思いますが、やはりトイレというのは使用頻度も非常に高うございます。計画の中に入れるということでしたけれども、できるだけ早く取り組んでいただきたいと思います。  それでは次に、各家庭における現在の生活様式の中で、洗浄便座はほとんど設置されています。公共施設においても設置される場所が増えています。私たちも出張等でホテルを選ぶときは、洗浄便座があるかないか、これは非常に重要なポイントになっています。  文化会館等にもそういう設備を設置してほしいという希望が、そういう声があるのではないかと思いますが、洗浄便座の設置状況と設置についてのお考えをお示しいただきたいと思います。 ◎百崎芳子 教育部長   洗浄便座の設置につきましては、洋式化に取り組む際に検討は行っておりますけれども、紙の節減などのメリットがある一方で、水の飛び跳ね等による汚れへの対応や、床の上に電気の配線が出てしまうことに伴う日常の掃除への影響など管理上の問題が生じることから、設置を見送ったという経緯がございます。  しかしながら、洗浄便座は体の不自由な方や病気をお持ちの方にとってはなくてはならない場合もあるかと思われます。  また、文化会館のトイレの洋式化が進むにつれまして、洗浄便座の設置につきましても御意見をいただくようになってきておりますので、多目的トイレへの設置とか、今後、洋式化を行う部分に設置できないか、検討を行ってまいりたいというふうに考えております。  以上です。 ◆山田誠一郎 議員   やはり快適にトイレを利用していただくためには、洗浄便座は必要不可欠だと私は思いますけれども、ヒアリングの中で、そのときにはトイレの洋式化を進めている中で、今、部長が言われた理由で便器に洗浄便座がついていないということでございましたが、市役所本庁舎の改修に際しても後づけした洗浄便座があります。  後づけによる見栄えや管理上の問題よりも、機能的なものとして、全部に設置すべきとは言いませんが、やはり半分以上は設置するべきではないかと思います。部長の見解をお示しいただきたいと思います。 ◎百崎芳子 教育部長   洗浄便座の必要性につきましては理解しておりますけれども、まずは洋式化できていないところの洋式化を優先的に進めていく必要があるかと考えております。洋式化を行っていく中で、洗浄便座の設置が可能なところは設置していき、洋式化のめどが立ったところで後づけの方法等も併せて洗浄便座の設置については検討してまいりたいというふうに考えております。  以上です。 ◆山田誠一郎 議員   部長も必要性については御理解いただいているということでございました。やはり私は、後づけでもいいので、早い時期に洗浄便座にしていただいて、文化会館及び東与賀文化センター、こういうところを利用した人が、また使いたいというような気持ちになるようにしていただきたいと思います。やはり施設の中で一番目につく、ここはよか施設ねというときは、トイレというのは非常に高いウエートがあると思いますので、早い設置を希望したいと思います。  それでは次に、文化会館及び東与賀文化ホールの利用について質問したいと思いますけれども、中学校、高等学校吹奏楽部の部活動の集大成として定期演奏会を開催される学校が複数あります。保護者や日頃応援してくれる方々、吹奏楽ファンへの感謝の気持ちを表し、そしてまた、日頃の練習の成果を披露する場として、学校を挙げて力を入れられているように思います。そのような定期演奏会ができる場所としてふさわしいところが文化会館であり、東与賀文化ホールではないかと思います。  そこで質問ですが、中学校、高等学校吹奏楽部定期演奏会などでどの程度利用されているのか、お示しいただきたいと思います。 ◎百崎芳子 教育部長   中学校、高等学校定期演奏会開催のために文化会館及び東与賀文化ホールを利用されました学校数の実績でございますが、平成30年度は文化会館では中学校1校、高等学校7校、東与賀文化ホールでは利用がございませんでした。  令和元年度は新型コロナウイルス感染症の影響により中止、または延期された演奏会もございますので、利用予定を含めた学校数を参考までに申し上げますと、文化会館では中学校1校、高等学校7校、東与賀文化ホールでは1校でございました。  以上です。 ◆山田誠一郎 議員   高校生の定期演奏会は、学校の生徒はもちろん、家族、同じ吹奏楽をやられている他校の生徒、そしてまた、吹奏楽をやっている中学生など多くの方が見に来られます。吹奏楽は楽器も高価です。そして、運搬費にも相当経費がかかります。これはやはり高価なものなので、運搬業者に頼んで運搬するということだと思います。  そこで、会場費が少しでも安く抑えられると助かるなという声を保護者の方からよく聞きます。高校生の演奏会に対する減免があると思いますが、減免についてのお考えをお示しいただきたいと思います。 ◎百崎芳子 教育部長   高等学校吹奏楽部が行われております定期演奏会は、ホールや楽屋等、施設の利用料金に加えまして、多様な演出のために使用される照明をはじめとした附属設備の利用料も必要となってきますので、学校によりましては利用料の総額が高額になっていることがございます。  定期演奏会に向けた練習の回数や定期演奏会の演出の内容は学校ごとに大きな違いがありまして、これが利用料金に影響しているものでございますが、各学校にお聞きしましたところ、定期演奏会の費用については、入場料収入や広告収入によって賄われているということでございます。  文化会館施設利用料につきましては、学生の団体が利用される場合、負担の軽減を図るために、佐賀市文化会館条例施行規則に基づき2割の減免を既に行っておりますので、現時点ではこれ以上の減免は難しいと考えております。  高校生が行う定期演奏会につきましては、今後、状況の把握は継続的に行ってまいりたいというふうに考えております。  以上です。 ◆山田誠一郎 議員 
     ただいま部長の答弁をいただきまして、今2割の減免があるということで、今現在ではこれ以上の減免は厳しいという御答弁でございました。  私も高等学校定期演奏会には何回か行ったことがあります。本当に高校生の皆さん、音楽の素人である私たちでさえ非常に感動をいただいて帰っていきます。そしてまた、中学校の吹奏楽部に関しても、地域の行事等々にはいろいろ希望されて花を添えられています。私が行っているボランティア団体でも中学校の吹奏楽部の方が出演されますけれども、やはりそのときは非常ににぎわい、花を添えてもらっております。私は教育の面からも吹奏楽の発展というのは非常に大事なことだと思っております。  私は少なくとも減免として3割、できたら半額ぐらいの減免をしていただいたらなと思いますけれども、今御答弁で部長が2割減免、これ以上は厳しいということなので、これをここでずっと言うと平行線をたどるだけなので言いませんが、今後、教育面からの吹奏楽部の活動というものに対する部長の見解をお示しいただきたいと思います。 ◎百崎芳子 教育部長   文化会館文化ホールの使用料については、やはり受益者負担ということで、その収入によっていろいろな運営をしているという面もございますから、現時点での減免はこれ以上は難しいというふうに考えております。  先ほどの教育面ということであれば、使用料の減免とかそういう意味ではなくて、別の新たな側面から教育的な配慮というようなことが必要かとは思っておりますけど、使用料に関しましては現時点では難しいというふうに思っております。  以上です。 ○川原田裕明 議長   今定例会では本来ここで休憩を取ることになっておりますけれども、スムーズに進行した関係上、質問を続行したいと思います。 ◆村岡卓 議員   公明党の村岡卓でございます。通告に従いましてお伺いいたします。  障がい者、障がい児への生活支援についてお伺いいたします。  障がいのある人もない人も、互いに支え合い、地域で生き生きと明るく豊かに暮らしていける社会を目指すノーマライゼーションの理念に基づき、障がい者の自立と社会参加の促進を図ること、これは国が掲げる障がい者福祉の方向性であります。  平成15年からは、それまでの措置制度を改め支援費制度に移行されたことにより新たにサービスの利用者が増えるなど、障がい者が地域生活を進める上での支援が大きく前進することになりました。  一方、新たな利用者の急増に伴い、法や制度のはざまで対象とならない方が出てくるなどの課題も出てまいりました。あわせて、障がい者支援のニーズの多様化により、きめ細やかな対応と支援の拡充が求められるようになってまいりました。  このような流れの中で、障害者自立支援法の創設や基本法の改正などを経て、新たな支援制度の整備やこれまでに行ってきた事業の拡充などが図られてきたところであります。  佐賀市においては、平成27年3月に本市における障がい福祉全般に関する基本計画となる佐賀市障がい者プランを策定され、障がい福祉政策を推進してこられました。今回、前プランの計画期間の終了に伴い、2023年度を目標年度とする新たな佐賀市障がい者プランが策定されました。  そこで、総括質問では、新しいプランの特色を前回のプランとの比較により示していただきたいと思います。  また、今回のプランの目標年度は2023年度ということで、計画期間が4年になっております。前回のプランでは計画期間を5年に定めておられましたが、4年となった理由、経緯をお示しください。  最後に、本市には、障がい者プランという基本計画に対して、佐賀市障害福祉計画、佐賀市障害児福祉計画という障がい福祉サービスにおける事業計画に位置づけられるものがあります。こちらの計画期間は本年度までとなっており、2021年度から新たにそれぞれ第6期、第2期がスタートする予定となっております。  そこで、新たなプランに対して従来の計画が1年重なるようになりますが、このことによって障がい福祉サービスに何か影響が出てくるのか、市の考えを伺います。  以上3点について答弁を求め、総括質問といたします。 ◎大城敬宏 保健福祉部長   私には障がい者の生活支援について3点質問がありましたので、順次お答えします。  まず、1点目の現行の佐賀市障がい者プランと前回のプランとの違い、特色になりますが、主に障がい者を取り巻く社会環境の変化に対応した支援内容の新たな取組、既存事業の拡充になります。  1つ目は、8050問題に象徴されますように、障がい者本人と介護する御家族の高齢化の問題を踏まえたサービスの在り方として、障がい者やその御家族を取り巻く様々な相談支援へ対応するための各種相談機関の連携強化、親亡き後を見据え、本人の意思を尊重した支援につなげるための相談支援専門員の資質向上、親亡き後も障がい者が地域で安心して暮らすための支援体制の整備を盛り込んでおります。  2つ目として、障がい者への切れ目のない支援の充実として、様々な成長段階で福祉、医療のケアが途切れることがないように、関係機関が情報共有できる仕組みづくりの検討やライフステージの中でスムーズに移行が図れるように、将来を見通した支援の在り方についての検討を挙げております。  次に、2点目の新しいプランの計画期間を4年にした理由になりますが、これまで本市の障がい者プラン計画期間は、国や県に合わせて10年、あるいは5年の期間にしておりましたが、現行のプランの計画期間は4年間、令和2年度から令和5年度としております。これは障がい者プラン事業計画として策定される障害福祉計画及び障害児福祉計画計画期間が3年間、令和3年度から令和5年度になる予定であり、このプランと事業計画の終期を令和5年度に合わせるためにプランの計画期間を4年としたものでございます。  令和6年度からは障がい者プラン計画期間を6年、障害福祉計画計画期間を3年とすることで整合性を深め、より一体的な施策の推進を図っていくこととしております。  次に、3点目の第5期佐賀市障害福祉計画及び第1期佐賀市障害児福祉計画の残り1年の進め方についてお答えします。  今年度が最終年度でありますので、数値目標等の見直しの予定はありませんが、今年度の進捗管理と事業の振り返りを行うとともに、来年度からの計画につなげていくために、利用者のニーズ、事業所の開設状況などを把握していきたいと考えております。  以上でございます。 ◆村岡卓 議員   答弁をいただきましたので、質問を続けさせていただきます。  先ほど、今回のプランの特色ということで、やっぱり印象的な言葉としては、親亡き後ということでの介護者に対する位置づけというか、そこをしっかり見ていきたいというのが特色として挙げていただいたかなというふうに思っております。  今、市の考えをお答えいただきまして、障がい福祉に対する備えとしての今回新しくなりましたプランですとか、今後の計画とかというところの位置づけを示していただきました。市としてこれまで長く障がい福祉サービスについては取り組んでこられたかと思うんですけれども、その中で様々な課題を認識されているかと思います。  今回のプランにおいて、障がい福祉に関する課題をどのように整理されているのか、その点をお答えください。 ◎大城敬宏 保健福祉部長   プランを進める上での課題としましては、利用者へのアンケート調査、当事者団体へのヒアリング、策定委員によるワークショップなどの結果から12項目にまとめております。  主なものを3点挙げますと、1点目は、障がい者の状況に応じた支援であり、障がい者が地域で安心して暮らしていくためには、地域の理解の下、様々な関係機関が連携し、総合的な支援を実施していくことが必要となります。このため、個々の障がい者の状況を把握し、ライフステージや障がいの特性に応じて支援につなげていく体制の整備が課題となっております。  2点目は、障がい者への情報提供、相談支援体制がございます。障がい者の特性は様々でありますので、その特性に配慮した伝達手段を用いて分かりやすい情報提供を行っていくこと、そして、相談体制の充実を図っていくことが課題となっております。  3点目は、障がい福祉サービスの充実でございます。  障がい者の在宅生活を支えるためには、居宅介護の訪問、生活介護等の日常活動支援などのサービスの充実を図っていく必要があります。  特に、障がい者の御家族の方などが急な用件で見守ることができない場合に、受入れが可能となるショートステイを充実させていくことなどが課題と考えております。  以上でございます。 ◆村岡卓 議員   ありがとうございます。今、12の課題に分けられているという中の3つを主立ったものということで紹介していただきました。ほかにも、難病患者への支援とか障がい児支援の充実など、様々なテーマで課題を掲げておられます。  これは前のプランの中でも大枠の課題の整理としては同じなんですけど、その中身としては、今回取り組むということを文書の分量としてもかなり厚く、それぞれ支援しなければならないことというのを具体的に挙げていただいているのではないかというふうに思っております。  ただ、総括質問でも述べましたとおり、支援に関するニーズというのは多様化してきておりますので、そこの充実の度合いというのは細かいところを求められることになるのかなというふうに思っております。  今回は12問ありますから、全てこの時間ではできませんので、相談のほうと、ポイントを絞って伺っていきたいというふうに思っております。  これは総括質問で答えていただいた答弁の中に、相談体制の充実が今回のプランの特色ということで挙げていただきましたので、2番目に挙げておられる障がい者への情報提供、相談支援の体制についてお伺いいたします。  この点につきましては、従来から相談支援というのを執り行われておりますけれども、新たに平成30年度から障害者相談支援事業ということに対して佐賀市を含めた2市1町で取り組まれております。  ここでまず、その概要を示していただきたいというふうに思います。 ◎大城敬宏 保健福祉部長   相談支援事業につきましては、神埼市と吉野ヶ里町との合同事業で佐賀地区障がい者総合相談窓口を設置しておりまして、社会福祉法人や医療法人など、市内の3つの事業所に委託して実施しております。  この取組は、在宅の障がい者やその御家族の生活を支援していくことを目的としまして、在宅福祉サービスの利用援助や医療機関などの社会資源の活用に必要な情報の提供等を総合的に行うものでございます。  具体的には、御本人や御家族からのお話を聞き、不安解消や適当と考えられるサービスの紹介、例えば、居宅介護や短期入所などの利用につなげたり、医療費助成など必要な情報提供を行っているところでございます。  以上でございます。 ◆村岡卓 議員   ありがとうございます。その内容に合わせてですけれども、今言いましたとおり、新たに取り組まれたのはこの相談支援事業ですけれども、以前から相談そのものというのは取り扱っていただいておりますので、近年の相談支援事業に対する実績というか、その数字をお示しいただきたいと思います。 ◎大城敬宏 保健福祉部長   直近3年間の実績につきましては、平成29年度は相談者数1,119人、延べ相談件数8,989件、平成30年度は相談者数1,668人、延べ相談件数1万4,261件、令和元年度は相談者数1,640人、延べ相談件数1万2,687件となっております。  以上でございます。 ◆村岡卓 議員   それではもう一点、数字を確認させていただきたいんですけれども、今御報告いただいた実績、そのうちに障がい児の方の相談ということでの実績はいかがでしょうか。 ◎大城敬宏 保健福祉部長   18歳未満の障がい児の相談実績につきましては、平成29年度は相談者数29人、延べ相談件数247件、平成30年度は相談者数28人、延べ相談件数373件、令和元年度は相談者数12人、延べ相談件数46件となっております。  以上でございます。 ◆村岡卓 議員   今数字を細かく出していただいたんですけれども、年度によるばらつきはあると思うんですが、全体の障がい者の相談実績に対して障がい児の方の相談件数というのは、年度によっては本当に一、二%ぐらいしか占めていないような感じで数字を示されました。  総括質問への答弁の中で今回のプランの特色として、切れ目のない支援というような部分は、障がい児から障がい者へ移るというところの支援もしっかり取り組んでいかなければいけないなとは思いつつも、やはりこの件数が思ったほど多くない、少ないなというふうに思っております。  この点について、市はどのようにお考えでしょうか。 ◎大城敬宏 保健福祉部長   障がい児の相談の状況につきましては、お子さんが通学されている学校のコーディネーターや医療機関などに相談されたり、県で実施されております障害児等療育支援事業での巡回や外来で相談されたり、あるいは障がい福祉課の窓口で直接相談されるケースもございます。  また、既に障がい児のサービスを利用されている場合は、その方のサービス計画を作成されている相談支援事業所のほうにも相談があっております。このように、障がい児につきましては身近な関係機関などに相談するケースが多いため、相談事業による相談が少ないというふうに考えているところでございます。  以上でございます。 ◆村岡卓 議員   答弁としては、様々な相談の窓口があるので、一概に障がい児の数の少なさだけで相談が受けられていないということではないという御答弁だったかとは思います。  ただ、やはり今回の新たなプランで取り組んでいきたいというようなところの項目の一つでもあります。また、新たに相談支援事業に平成30年度から取り組まれていることというのもまだまだ知っていただいていない部分も多いのかなというふうに思いますので、この点については、様々なところに相談窓口はありますよと、そういう部分で、また相談を受ける中で、佐賀市が抱えている障がい者、障がい児に対する課題というものを市として把握することができるのではないかなというふうに思いますので、周知の点に関してだけはもう少ししっかり取り組んでいただきたいなというふうに思いますけれども、周知の点についてお答えください。 ◎大城敬宏 保健福祉部長   相談の事業をやっておりますけれども、周知の点につきましてもなるべく広く周知するような形で皆さんの相談に応じていけるようにしたいと考えているところでございます。  以上でございます。 ◆村岡卓 議員   ぜひそういう部分は相談しやすい環境という部分でも充実させていただきたいというふうに思います。この相談については次のテーマで考えておりますところにも少しつながってくるので、続けていきたいと思います。  次に、課題の3番目に整理されておりました障がい福祉サービスの充実ということで掲げてある部分についてお伺いしていきたいんですけれども、特にその中でもレスパイトケアについて確認していきたいというふうに思います。  まず、佐賀市のレスパイトケアに対する考えを確認させていただきたいと思います。 ◎大城敬宏 保健福祉部長   レスパイトケアにつきましては、障がい児、障がい者を一時的に施設に預けることで、日頃介護されている御家族の負担軽減を図る事業ということで、御家族の方が長期間在宅で介護されている中で、一時的に休息を取っていただくことは御家族の心身のケア、そしてまた、リフレッシュにつながりますので、大切な事業だというふうに考えております。  以上でございます。 ◆村岡卓 議員   今、佐賀市としてレスパイトケアに取り組むことは重要なことだというふうなお答えをいただきました。  レスパイト、つまり一時的な休息ですね。これは障がい者そのもの、その方そのものというよりかは、介護を担ってくださっている方、特に御家族になるんですけれども、そういった方に介護の一定期間、一時的にリフレッシュしていただくというのがレスパイトケアの大きな目的だと思います。  それでは、今現在、佐賀市としてレスパイトケアに関して取り組んでおられる事業をお示しいただきたいと思います。 ◎大城敬宏 保健福祉部長   市が取り組んでいる事業としましては3つありますけれども、まず1つ目が、障がい者に提供するサービスとしまして、障がいがある方が短期間施設に入所して、入浴や排せつ、食事の介護などを行ってもらう短期入所事業。2つ目が、主に障がい児を日中一時的に預かる日中一時支援事業がございます。3つ目は、事業所への補助としまして、重度障害者地域生活重点支援事業がございます。この事業は、日中一時支援などの事業を実施する医療機関以外の事業所が重度心身障がい児、障がい者を受け入れるために看護師等を配置し、医療機関との連携が確保されている場合に、利用状況に応じて補助金を交付するものでございます。  以上でございます。 ◆村岡卓 議員   今取り組まれている事業として、佐賀市では3つあるということで中身を御説明いただきましたけれども、それらの事業それぞれ、近年の利用実績がどのようになっているのか、お示しください。 ◎大城敬宏 保健福祉部長   直近3年間の利用者の実績につきましては、短期入所につきましては、平成29年度1,051件、平成30年度1,074件、令和元年度1,152件。日中一時支援につきましては、平成29年度1,252件、平成30年度1,180件、令和元年度1,563件。重度障害者地域生活重点支援事業につきましては、平成29年度72件、平成30年度175件、令和元年度213件となっております。
     以上でございます。 ◆村岡卓 議員   今実績を数字でお示しいただきました。どの取組に対しても利用のニーズが高いということで、それぞれ利用していただいているところ、また事業所、実績が増えていっている現状でございます。  では、このサービスは大変重要なサービスではあるんですけれども、重度障がい者の方をケアしなければならないということで、受け入れる側としても様々な専門的なスタッフですとか、また、その質、量ともに備えるような環境でないと受け入れることができませんので、施設の充実というのが課題の一つではないかなというふうに思うんですけれども、この重度障害者地域生活重点支援事業、介護者レスパイト支援事業について、この事業に取り組まれている県内の事業者数、そのうち市内にどれくらいの事業者数があるのか、確認させてください。 ◎大城敬宏 保健福祉部長   重度障害者地域生活重点支援事業の補助対象となる事業は3種類ありますので、それぞれ昨年度の県内事業所数をお答えいたします。  日中一時支援で補助を受けられたのが5事業所、短期入所が3事業所、重度障害者グループホームが5事業所でございます。これらの事業所は重複して事業をされておりますので、実数としましては県内で10事業所でございます。  市内におきましては、重度障害者グループホーム事業で補助を受けられたのが2事業所ございます。  以上でございます。 ◆村岡卓 議員   今種別で取り組んでいただいている事業者の数を示していただきました。その前に伺った利用者の実績としてニーズが増えていっているにもかかわらず、それをできる事業者の数というのは大変少ないなというのが現状だと思います。  レスパイトケアというのは、先ほど言いましたとおり、障がい者の方そのものというより、介護者の方を守るための事業、制度だというふうに思いますが、それを受け入れてくださる事業者の数が少ないと、当然そのサービスは提供することができないということになります。  じゃ、その中身を確認していきたいというふうに思います。ちょっとここの点では時間があれですので、具体的にそれぞれの事業の補助額ということを少し確認させていただきたいと思います。  介護者レスパイト支援事業の要綱を基に確認させていただきますけれども、この事業では重度心身障がい者、また、障がい児を日中一時支援として受け入れた場合の補助額が定められております。その基準額をお示しください。 ◎大城敬宏 保健福祉部長   重度障害者地域生活重点支援事業の補助につきましては、県と市が2分の1ずつ負担しており、1人の方を受け入れた場合の補助額としましては、利用時間が4時間以下の場合が2,500円、4時間を超え8時間以下の場合が5,000円、8時間を超える場合が7,500円となっております。  以上でございます。 ◆村岡卓 議員   こちらの介護者レスパイト支援事業に関しては、日中一時支援事業を受けることというのが一つの条件というか、中身になっておりますので、日中一時支援事業についての要綱から確認させていただきたいんですけれども、日中一時支援事業について重度心身障がい者、または障がい児の方が利用された場合に事業者に対する委託料というのがどのように定められているのか、お示しください。 ◎大城敬宏 保健福祉部長   医療機関とそれ以外の事業所では委託料は異なっております。医療機関の場合は1日の利用時間が4時間以下の場合が5,970円、4時間を超え8時間以下の場合が1万1,950円、8時間を超えた場合が1万7,920円となっております。  次に、医療機関以外の事業所の場合は1日の利用時間が4時間以下の場合が1,870円、4時間を超え8時間以下の場合が3,760円、8時間を超える場合が5,630円となっております。  以上でございます。 ◆村岡卓 議員   今それぞれの利用時間とその補助額や委託料を示していただきました。時間によって細かく分かれていますので、簡単に整理したいと思うんですけれども、まず、レスパイトのほうの支援事業においては8時間以上の場合ですと7,500円、これが補助の金額になります。これは何かというと、事業者側に補助するという金額でございます。ただ、事業者の条件としては医療機関を除くもの、医療機関を除く事業者に支払われると。逆に言うと、医療機関にはレスパイトのほうでの補助はないということになります。  もう一点、日中一時支援事業について、これは医療機関とそれ以外で金額が分かれております。8時間以上の場合で同じように条件で比較しますと、医療機関であれば1万7,920円、医療機関以外であれば5,630円、レスパイト支援事業を受けようと思って取り組んだ場合、重度心身障がい者の場合、日中一時支援の場合ですと、医療機関を利用されるかどうかというので金額が変わってきます。医療機関で受ける場合ですと、先ほど言いました1万7,920円、医療機関以外の場合ですと5,630円。先ほどの支援事業の7,500円と5,630円を合わせた金額が医療機関以外の場合の金額です。  同じようなサービス、取組ができるにもかかわらず、医療機関であるかないかということによって、この金額、例えば、医療機関以外の場合ですと、先ほどの金額を足せば1万3,130円、医療機関の場合ですと、そのもののみですから1万7,920円、約7割ぐらい金額が違ってくるんです。何でこんなふうになってくるかというと、佐賀市の日中一時支援事業の要綱には、重度心身障がい者の方は医療機関でないとこの金額にならないという要綱の条文じゃないです、注意書きが書いてあるんです。こういうことで少し制限がかけられているような形で、あまり公平な扱いになっていないというのが正直な私の感想です。  ほかの市町を見たときに、佐賀市のように医療機関とそれ以外の委託料の区別というのはほとんどされていないんですけれども、医療機関であるところとそれ以外のところ、やはり同じように扱わないと、なかなかこのサービスを提供してくださる事業者というのは増えていかないんじゃないかなと考えるんですが、この点について佐賀市の考えをお聞かせください。 ◎大城敬宏 保健福祉部長   本市におきましては、平成18年度から日中一時支援事業を開始しておりまして、委託料の設定としましては、国が短期入所について定めた報酬単価を根拠にしております。この報酬単価は医療機関とそれ以外の事業所では差が設けられておりまして、現在も同様に差がございます。  委託料の差額部分につきましては、先ほど説明しました市の補助金で補填しておりますけれども、この補助金を足しましても、医療機関とそれ以外の事業所では差があるところでございます。先ほど村岡議員が言われたとおりです。  医療機関以外の事業所におきましても、医療機関と同様のサービスが行われておりまして、看護師の配置や医療機関との連携を通して重度心身障がい児、障がい者を受け入れるための環境整備に取り組んでいる事業所もございます。このため、日中一時支援事業の委託料につきましては、まずは実態を調査させていただき、県内他市の状況などを参考に、事業所がスムーズにサービスを提供できるように制度改正、先ほど言われました要綱、そういった部分の改正もございますので、そういったものを調査、研究していきたいと考えております。  以上でございます。 ◆村岡卓 議員   今調査、研究という言葉を言っていただきました。ぜひ前向きに取り組んでいただきたいと思うんですけれども、この調査、研究という部分については、少し私は考えるところがありまして、様々こういう場で議会のほうから提案させていただいたり、よその市町でこういうことをやっているから佐賀市でも取り組んでみてはどうかというような形で提案させていただく場合、よく調査、研究という言葉を言っていただきます。それは、やはり佐賀市にとってどういうメリット、デメリットがあるのかというのを当然ほかの市町と比べて調査、研究しなきゃいけないと思うんです。ただ、今回の場合は、よその市町ではないような制限がかかっていて、佐賀市の事業者、また利用者にとっては不都合ではないかなという提案をさせていただいているわけですね。その点をよく考えていただきたいと思うんです。  重度心身障がい者の方を受け入れる体制ができる事業者というのは、先ほど言いましたとおり専門的な看護師の配置は当然のことながら、様々な方が対応できるようにということで、人的にも量的にも様々な支援体制を組んでサービスが提供できるというふうに取り組まれているところがあります。ただ、今の佐賀市の条件だと、頑張りますと、頑張るんですけれども、やはりよその市町と比べて、この点について佐賀市の状況というのはそういう方に対して正直優しい制度になっていないというお声を相談のほうで伺いました。  主な医療的なケアというのは、呼吸器系に障がいがあって吸引があったり、人工呼吸器を用意したりだとか、そういう設備的にもお金のかかるような状況にもかかわらず、受け入れたいということでサービスを提供してくださる心構えのところがありますが、ほかの市町のように同じような支援を受けることができていないというのが現状であります。この点については佐賀市が、理由もなくとは言いません。それぞれの、日中一時支援事業なら日中一時支援事業で必要だったときの中で「医療機関を」という一文が入っていたかもしれないんですけれども、その後にできたレスパイト支援事業を充実させようと思うと、はっきり言ってその文言が邪魔なんですね。となると、先ほど質問のやり取りの中でレスパイト支援事業は大変大事な事業だということで、介護者の方に対して配慮しなきゃいけないという新プランの特色も示していただきました。  そう考えれば、やはりその点については調査、研究という部分でいうと、ほかの市町がどうこうじゃなくて、佐賀市にとってそれをすることがいいのかどうかというのを佐賀市の中でしっかり判断すべきだと思うんですけれども、この点についてもう一度答弁を求めたいと思います。 ◎大城敬宏 保健福祉部長   どのように佐賀市が研究していくかということになると思うんですけれども、議員が言われるとおり、確かに医療機関と医療機関以外の差がございます。ここまでどういった形でその金額を積み上げてきたのか、委託料が違っておりますので、その部分については現状の制度として合っているのかどうか、そこをまず調査させていただきたいというふうに思っております。  また、サービスの実態もその上で調査して、サービスの質が同じであれば、やはりそこは公平性の観点から検討していかなければいけないというふうに考えております。  以上でございます。 ◆村岡卓 議員   前向きに取り組んでいただけるというふうな答弁と捉えますので、ぜひ調査、研究のほうを充実させていただきたいと思います。  最後に、先ほど示されましたとおり、第5期の障害福祉計画と第1期の障害児福祉計画が今年度で終わります。来年度から新たな事業計画として進んでいかれます。総括の質問でもお伺いしましたとおり、そのサイクルをしっかり合わせるために、今回は4年で切って、事業計画とプランとの整合性を取っていくということでございましたので、第6期、第2期について、今後どのような形で進められていくのか、その方向性を示していただきたいと思います。 ◎大城敬宏 保健福祉部長   策定スケジュールにつきましては、まず、本年7月末に第1回目の策定委員会を開催する予定としております。ここでは計画策定の趣旨説明、現行計画の進行状況の報告、現状分析、問題点、課題等の整理を行う予定であります。  続きまして、10月から11月頃には第2回の策定委員会を開催し、素案の審議、修正等を行います。  その後、計画の点検や評価をお願いしております佐賀地区自立支援協議会へ素案の報告を行い、佐賀市議会へも12月定例会で御報告する予定です。  そして、12月末から来年1月末にかけてパブリックコメントを実施し、広く市民の皆様からの御意見を聴取いたします。  1月には自立支援協議会に最終素案を報告し、2月に第3回目の策定委員会を開催し、最終素案の御承認をいただく予定です。  以上でございます。 ○川原田裕明 議長   議事の進行が非常にスムーズであるため、この後、休憩を挟んで午前中に3人目の質問に入ります。  しばらく休憩します。  再開は午前11時15分に予鈴でお知らせいたします。           午前11時01分 休 憩 令和2年6月18日(木)   午前11時16分   再開                 出  席  議  員 ┌────────────┬────────────┬────────────┐ │  1.中 村  宏 志 │  2.御 厨  洋 行 │  3.西 岡  真 一 │ │  5.富 永  明 美 │  6.久 米  勝 也 │  7.山 下  伸 二 │ │  8.野 中  康 弘 │  9.永 渕  史 孝 │ 10.宮 崎    健 │ │ 11.松 永  幹 哉 │ 12.村 岡    卓 │ 13.野 中  宣 明 │ │ 14.白 倉  和 子 │ 15.川 副  龍之介 │ 16.久 米  勝 博 │ │ 17.重 松    徹 │ 18.山 口  弘 展 │ 19.堤    正 之 │ │ 21.松 永  憲 明 │ 22.山 田  誠一郎 │ 23.中 山  重 俊 │ │ 24.武 藤  恭 博 │ 25.福 井  章 司 │ 26.千 綿  正 明 │ │ 27.重 田  音 彦 │ 28.中 野  茂 康 │ 29.平 原  嘉 徳 │ │ 30.江 頭  弘 美 │ 31.川 崎  直 幸 │ 32.池 田  正 弘 │ │ 33.嘉 村  弘 和 │ 34.山 下  明 子 │ 35.黒 田  利 人 │ │ 36.西 岡  義 広 │            │            │ └────────────┴────────────┴────────────┘                 欠  席  議  員 ┌────────────┬────────────┬────────────┐ │ 20.川原田  裕 明 │            │            │ └────────────┴────────────┴────────────┘               地方自治法第121条による出席者 佐賀市長        秀 島  敏 行    副市長         伊 東  博 己 副市長         白 井    誠    総務部長        池 田  一 善 企画調整部長      大 串  賢 一    経済部長        梅 崎  昭 洋 農林水産部長      碇    正 光    建設部長        干 潟  隆 雄 環境部長        森    清 志    市民生活部長      三 島  洋 秋 保健福祉部長      大 城  敬 宏    子育て支援部長     今 井    剛 地域振興部長      古 賀  臣 介    佐賀駅周辺整備構想推進室長                                     武 藤  英 海
    交通局長        志 満  篤 典    上下水道局長      田 中  泰 治 教育長         東 島  正 明    教育部長        百 崎  芳 子 選挙管理委員会事務局長 中 村  純 士    農業委員会事務局長   古 賀  康 生 監査委員        力 久    剛    会計管理者       成 富  典 光 ○嘉村弘和 副議長   休憩前に続き会議を開きます。  市政一般に対する質問を続けます。 ◆池田正弘 議員   それでは、通告に従い順次質問いたします。  初めに、災害時における指定管理者制度について質問いたします。  昨年8月の豪雨災害では、早朝の通学・通勤時間帯と重なり大混乱を起こしました。車を使えないため、膝上までつかった道を2時間以上かけて職場まで歩いたという方も多くいました。市の職員の方もそういった方がいたと思います。職場に行けた人はよかったほうで、交通機関も使えず職場に行けなかった方も多かったようです。このところ、毎年のように全国各地で災害が相次いでいますが、住民の皆さんが災害が起こったときに一番頼りにするのが公共の施設であります。近くの公共施設に行けば、公務員の人がいてくれるという安心感からであります。ところが、そこに行ってみると、その施設は指定管理者であり、そこで働いている人は民間事業者であったということがあるわけで、災害時にどこまで公務員と同じ働きを求められるかという問題が発生します。  例えば、昨年、台風接近で首都圏において鉄道会社の計画運休が行われた際、その前日に自治体から指定管理者に対し出勤しないでよいとしたところと、条例で開館時間が決まっているので必ず開けてくれといったところ、開けなくてよいが、とにかく来てくれと、その対応は様々であったということです。そういった意味では、災害時の指定管理者の対応については、基本協定書や仕様書等において明確にしておくことが必要だと思います。  そこで質問ですが、まず、昨年8月の豪雨災害時において、指定管理施設での開館時間や業務への影響はどうだったのか。また、実際に所管課と施設の対応はどうだったのか、お伺いします。  次に、子宮頸がん予防ワクチンについて質問します。  子宮頸がんは、若い女性がかかるがんの中では乳がんに次いで多く、年間約1万人近くの女性が罹患し、約2,800人から3,000人もの方が亡くなっています。これを1日当たりに換算すると、毎日29人が子宮頸がんと診断され、8人が死亡していることになります。子育て中の女性が幼い子どもを残して亡くなるケースも多いことから、マザーキラーと呼ばれている恐ろしい病気です。  子宮頸がんの原因はヒトパピローマウイルス(HPV)というウイルスで、この感染を予防するためにはワクチンを接種することが有効であるとされ、現在、世界80か国以上の国で定期予防接種の対象となっています。日本でも2013年4月から国の定期接種となり、12歳から16歳の女性を対象として公費によるワクチン接種が可能となりました。しかし、接種後に痛みや腫れなどの多様な症状が生じたとする報告により、2か月後に自治体による積極的勧奨の差し控えを行ったことで、一時は80%以上あった接種率が1%未満にまで激減していると言われています。  こうしたことに危機感を持った日本小児科医会は、各自治体宛てに子宮頸がん予防ワクチン(HPVワクチン)接種通知についてのお願いとして、接種勧奨ではなく、周知のための通知を実施し、対象者へ正確な情報を伝えるよう要望書が提出されています。  国は、ワクチンを無料で受けられる定期接種として残しながらも、積極的な呼びかけをしないという異例の状態を続けています。今のままでは、ワクチンを知らずに対象年齢を過ぎてしまう人も出てくるという危機感を持った自治体がワクチンの周知をしていこうという取組が少しずつ広がっています。  そこで質問ですが、まず、2013年6月の厚労省からの積極的な接種勧奨を控えるという通知が出されて以降、現在に至るまで佐賀市における子宮頸がん予防ワクチンについての取組はどのように行われているのかお伺いし、総括質問といたします。 ◎大串賢一 企画調整部長   私からは、災害時における指定管理者制度につきまして、昨年8月豪雨の際の影響及び対応をお答えいたします。  本市には、昨年8月時点で指定管理者制度を導入している施設が全部で91施設ございます。施設の種類は、スポーツ施設や文化施設、観光・産業施設のほか、市営住宅や自転車駐車場など多岐にわたっているところでございます。  これらの施設の昨年8月豪雨時の状況を申しますと、まず、全91施設のうち、臨時に休館をした施設が4施設ございました。具体的には、鵆の湯、やまびこの湯、星空学習館、徐福長寿館でございます。また、市の指定避難所として避難所が開設された施設が3施設ございました。富士北部コミュニティセンター、富士南部コミュニティセンター、大和勤労者体育センターでございます。その他の施設につきましては、おおむね通常どおりに運営が行われたところでございます。  実際の災害時の施設運営につきましては、施設所管課と指定管理者とで協議、調整を行うことになり、施設の実態に即した運営を行うことができるように、施設管理者の意見を尊重した上で施設所管課が判断するケースがほとんどとなっております。  次に、実際に現場でどういった影響があったかという点についてお答えします。  浸水により水をかき出す作業が必要となったり、設備の一部が故障し応急修繕が必要となった施設がございました。ただ、全体として想定をしていないような大きな作業や対応が発生したという事例はあっておりません。ただ、近年、議員がおっしゃられましたとおり、豪雨等の自然災害の発生回数が増え、被害も深刻化していることから、施設所管課及び指定管理者ともに災害の意識が高まっており、早めの判断、対応というのは大変必要なことだというふうに考えているところでございます。  以上でございます。 ◎大城敬宏 保健福祉部長   私には、子宮頸がん予防ワクチンについての質問がありましたので、お答えします。  子宮頸がんの主な原因は、性交渉によって感染するヒトパピローマウイルスと言われており、性交渉の経験がある女性の50%から80%はHPVに感染していると推計されています。  子宮頸がん予防ワクチンは、子宮頸がん全体の50から70%の原因とされる2種類のヒトパピローマウイルスの感染や子宮頸部の前がん病変を予防する効果があります。  これまでの本市の取組としましては、平成23年7月25日から国の子宮頸がん等ワクチン接種緊急対策促進事業を活用して、任意の子宮頸がん予防接種の助成を開始しております。  平成25年4月1日からは、予防接種法の改正により、子宮頸がん予防ワクチンが定期接種となりましたが、同年6月14日に国からヒトパピローマウイルス感染症の定期接種の対応についての通知が出され、この中で、ヒトパピローマウイルス感染症の定期接種の対象者、またはその保護者に対し、予防接種法第8条の規定による当該接種の勧奨を行うに当たっては、市町村長は接種の積極的な勧奨とならないよう留意すること、ヒトパピローマウイルス感染症の定期接種を中止するものではないので、対象者等への周知を行うとともに、接種機会の確保を図ること。ただし、その周知方法については個別通知を求めるものではないという内容でありました。  その後、国においては、ワクチンについて適切な情報提供をするために、平成25年6月に「子宮頸がん予防ワクチンの接種を受ける皆さまへ」のリーフレットを作成され、周知をされております。  さらに、平成30年1月に厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会と、薬事・食品衛生審議会医薬品等安全対策部会安全対策調査会の合同会議において、子宮頸がん予防ワクチンについて、国民に対する情報提供を充実すべきであるとの意見を受け、3種類の新しいリーフレット、「HPVワクチンを受けるお子様と保護者の方へ」「HPVワクチンの接種を検討しているお子様と保護者の方へ」「HPVワクチンの接種に当たって、医療従事者の方へ」を作成され、情報提供をされているところです。  現在の佐賀市の取組としましては、子宮頸がん予防ワクチンは定期接種に位置づけられておりますが、先ほど説明した国の動きもありますので、市は積極的な勧奨は行っておりません。しかし、接種を希望される方については、医療機関等において子宮頸がん予防ワクチンの有効性、安全性を十分説明した上で接種を実施しております。また、予防接種の周知については、市のホームページ上に厚生労働省のリーフレットの掲載や出生時に配付する予防接種手帳に定期接種として案内しているところでございます。  以上でございます。 ◆池田正弘 議員   それでは、一問一答に入りますが、ちょっと順番を入れ替えて、初めに子宮頸がん予防ワクチンのほうから一問一答に入りたいと思います。  先ほど御答弁の中で、平成25年の厚労省からの接種勧奨を控えるという通知があって、それ以降、個別通知等はされていない。ホームページ等で周知を行っているという取組でございましたけれども、今現在、佐賀市における子宮頸がん予防ワクチンの接種率の推移はどうなっているのか、お伺いします。 ◎大城敬宏 保健福祉部長   佐賀市の子宮頸がん予防ワクチンの接種率になりますけれども、平成23年度は88.8%、平成24年度が85.7%、平成25年度からは積極的勧奨を控えておりまして、平成25年度が7.5%、平成26年度が0.4%、平成27年度から平成30年度の4か年は0.1%から0.2%で推移しており、令和元年度は0.6%と若干増えております。全国的にも子宮頸がんワクチンの接種率は低い状況が続いております。  以上でございます。 ◆池田正弘 議員   平成25年の通知が出されて以来、非常に減少して、数年間も0.1%、0.2%という状態、佐賀市内で1桁の数字になっているということでありました。  昨年度に限っては、30人ということで、0.6%の方が接種をされたということで、前年度に比べて5倍になっているということであります。この5倍になった、その要因というものをどのように分析されているのか、お伺いします。 ◎大城敬宏 保健福祉部長   昨年、日本産婦人科医会、日本小児科医会のほうが厚生労働省に対しまして、子宮頸がん予防ワクチン(HPVワクチン)積極的接種勧奨再開に関する要望を出されております。医療機関のほうでは、接種勧奨の取組がされているところです。  昨年度、接種者数が伸びたことの原因、これは明らかではありませんけれども、医療機関が接種を勧められていることが影響しているものではないかと推察しております。  以上でございます。 ◆池田正弘 議員   ここ数年、そういった小児科学会だったり産科婦人科学会だったり、そういった方々が危機感を覚えられて、そういった中で周知に努めておられて、接種率も少し上がったかなというふうに思います。  国がワクチンの積極的な勧奨を停止しているとはいえ、この子宮頸がんの予防が期待できるワクチンとして、市民の皆さんに正しい情報を提供することが重要だと考えます。  特に、小学6年生から高校1年生の女子は、国の助成が受けられる定期接種の対象となるということで、機会あるごとに周知をする必要があるかと思います。  総括質問の答弁の中で、ホームページ上で周知をしているということでありましたけれども、ほかにも積極的な情報提供が考えられないのか、お伺いします。 ◎大城敬宏 保健福祉部長   子宮頸がん予防ワクチンの情報提供につきましては、現在、国において周知の方法が検討されております。国の動向について注意を払っているところではございます。  また、先ほど申し上げましたとおり、日本産婦人科医会、日本小児科医会が積極的接種勧奨再開に関する要望書を出されておりますので、まずは医療機関から対象者へワクチンの有効性やリスクの正しい情報を伝えていただき、接種の選択ができるようにお願いをしたいと考えております。  市としましては、医療機関と連携を取りながら、分かりやすい情報を伝えられるようにしていきたいと考えております。  以上でございます。 ◆池田正弘 議員   医療機関を通じてということであるみたいですけれども、やはり市としても、そこら辺はしっかり連携を取って、市ができることをしっかりやっていただいて、一人も残らずちゃんと正しい情報が伝わるようにしていただきたいと思います。  それでは、子宮頸がん予防ワクチンの正しい情報を理解した上で、家族で話し合って最良の選択ができる環境づくりが必要だと考えます。  千葉県いすみ市では、昨年の7月に高校1年生の女子132人に市が独自に作成した通知を郵送されております。これには、子宮頸がんが発生する仕組みや頻度、ワクチンの効果や副作用、接種希望者に予診票を交付することなどを伝える内容であります。  ワクチンの十分な効果を得るためには3回の接種が必要で、完了までに6か月かかるということから、期限が迫る高校1年生を対象に最優先に情報提供したということであります。やはり、1回目から、最後3回目までいけば半年かかるということは、9月中に高校1年生の生徒が1回目の接種をする必要があるということで、その前の7月に通知を出されたということであります。  また、茨城県では、先月、5月25日付で各市町村に対して子宮頸がんワクチン接種に関する情報提供についてという通知が出され、ワクチン接種について検討・判断ができるよう個別送付による情報提供を行うことを要請されています。これには、通知文のひな形まで用意して県のほうが各市町村に通知を出されたということであります。  佐賀市としても、対象者一人一人丁寧に情報提供を行うというスタンスで臨んでいただきたいと思いますけれども、こうした個別通知についての見解をお伺いしたいと思います。 ◎大城敬宏 保健福祉部長   先ほど総括質問で申し上げましたとおり、本市は積極的な勧奨はまだ行っていないところでございます。  国の動きとしまして、令和元年8月30日に開催されました第42回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会でHPVワクチンの情報提供に関する評価について報告がされ、国民に子宮頸がんワクチンに関する情報提供が行き届いていないという評価がなされております。  このことを受けて、厚生労働省では、より分かりやすくするためのリーフレットの改訂や、より確実に情報を届ける方法を検討されております。  市としましては、国の動向等を見て個別通知の判断をしたいと考えておりますが、それまではほかの予防接種の勧奨通知の中に子宮頸がんワクチンについてのお知らせを記載するなど、個人への周知の取組を進めてまいりたいと考えております。  以上でございます。 ◆池田正弘 議員   個別通知ということではなくて、ほかの定期接種の周知の際にこの部分について載せていくということでよろしいんですかね、ちょっと確認です。 ◎大城敬宏 保健福祉部長   現在の予定としては、小学6年生に対しまして年2回、2種混合ワクチンの予防接種、これの勧奨通知を出しておりますので、その中にHPVワクチンの接種が可能であるというような、公費で負担できる、そういったことをお知らせしたいと考えております。  以上でございます。 ◆池田正弘 議員   小学6年生ということで、それはそれで非常にそうやっていただくことは結構だと思います。  ただ、この定期接種、公費助成というのが高校1年生までということで限られているわけでありますので、この高校1年生をどうするかということで、他都市では期限が迫る直前にこの通知を出していらっしゃるようでありますので、高校1年生に何とか通知が届くようにぜひ検討していただきたいというふうに思っております。  続いて、子どもの定期接種については、子宮頸がん予防ワクチン以外は、個別通知、先ほど周知されているということでありますけれども、丁寧な情報提供とともに、接種をためらっている方への相談、こういったことにもぜひ相談しやすい環境をつくっていただきたいというふうに思いますけれども、ホームページ等を見てみると、各自治体もそうですが、接種をして副反応があったときには相談してくださいというふうな、そういった表示の仕方であるようですけれども、この接種に関する相談窓口というものを設置していただいて、そういった環境を整えるということは考えられないのか、お伺いします。 ◎大城敬宏 保健福祉部長   予防接種全般の相談につきましては、特に相談窓口を設けずに、常時電話等で行っております。この中で、子宮頸がんワクチンについても相談を受けているところです。  特に、この子宮頸がんワクチンにつきましては、副反応など相談内容が医学的な専門的知識が必要となりますので、厚生労働省のほうで設置されております感染症・予防接種相談窓口を紹介することとしております。  子宮頸がんワクチンの専用窓口につきましては、現在の相談体制の中で丁寧に対応していきたいと考えています。  以上でございます。 ◆池田正弘 議員   まずはちゃんとこういったワクチンがあって接種を受けられるということを周知していただく、全員にちゃんと正しい情報が伝わるということをお願いしたいと思いますし、ためらっている方について丁寧に相談に乗っていただきたいというふうに思っております。  子宮頸がん予防ワクチンについては、以上で終わります。  次に、災害時における指定管理者制度についてですけれども、総括質問の答弁の中でも、昨年8月の災害時の対応ということで、各施設まちまちであったようでありますけれども、そう想定外のようなことはなかったということでありました。ただ、今後こういった災害というのが毎年何回もやってくるというふうなことが想定されますので、各指定管理者とも協定書や仕様書等においてそういった内容の記載が必要かと思いますけれども、現在、その災害時の対応について、この協定書、仕様書はどのように記載されているのか、お伺いします。 ◎大串賢一 企画調整部長   市は、指定管理者を指定した後、協議を経て、まず、指定管理期間における管理の基準や業務の範囲について定めた基本協定を指定管理者との間で締結することとしております。  その基本協定の中で、災害時の対応として、まず、業務中に災害等が発生した場合は、被害が最小限になる措置を講ずること、それから、速やかに本市の施設所管部署への状況の報告を行うこと、この2点を指定管理者の役割として求めているところでございます。  以上でございます。 ◆池田正弘 議員   基本協定書の中で必要最小限度の措置、そして報告ということが書いてあるということですけれども、それでは、災害時の対応については、避難所に指定されている施設とそうでない施設があります。協定書の内容も当然違ってくるかと思いますけれども、そこら辺はどのようになっているのか、お伺いします。
    ◎大串賢一 企画調整部長   指定管理者制度を導入している施設のうち、市の指定避難所に指定されているスポーツ施設や文化施設など不特定多数の市民が利用する施設におきましては、避難所の開設等に際しまして、施設の利用制限や臨時休館を市が判断できる旨の規定をあらかじめ基本協定の中に設けているところでございます。 ◆池田正弘 議員   それでは、実際に指定管理施設で指定避難所になっている施設はどこなのか、具体的にお願いします。 ◎大串賢一 企画調整部長   令和2年4月1日時点で、指定管理者制度を導入している施設は90施設ございます。このうち、市の指定避難所に指定されている施設は全部で7施設ございます。個別に御紹介をいたしますと、まず、1次避難所として富士北部コミュニティセンター、それから富士南部コミュニティセンターの2施設がございます。このほか、3次避難所として佐賀市文化会館、諸富文化体育館、大和勤労者体育センター、スポーツパーク川副、東与賀文化ホールの5つの施設がございます。  以上でございます。 ◆池田正弘 議員   1次避難所で富士の北部、南部のコミュニティセンターがあるということで、あとは5施設、3次避難所になっているということであります。  それでは、指定避難所において災害時の施設職員の対応はどのようになっているのか、お伺いします。 ◎大串賢一 企画調整部長   指定管理者制度を導入している施設に指定避難所が開設された場合には、原則市がその運営を行っていくことになります。  避難所運営に関しましては、指定管理者側に特別に担っていただく業務はございません。実際に災害が発生した場合は、避難所指定の有無にかかわらず、基本協定に基づき、初動においては指定管理者に被害が最小限となる対策を講じていただくことになります。  具体的には、災害発生直後における利用者の避難誘導や、万が一負傷された方がいらっしゃった場合は、その方の応急手当て、破損した施設、設備の応急修繕など、被災初期の一時的な対応を指定管理者に担っていただくことを想定しております。  以上でございます。 ◆池田正弘 議員   災害が起こったときに避難所として開設された後は市がその運営に当たるということで、それまで指定管理者の職員は何もないようでありますけれども、避難してきた人たちの対応に最小限当たるということはあると思います。ただ、避難所に市役所から派遣される職員の方が到着されるまでの間、どのような対応を取るのかというのが重要になってくると思います。  指定管理者は、避難所の開設の準備を行ったり、避難者への対応、先ほど言われた対応が必要になると思いますけれども、事前にそういったことを明確にしておくべきではないかと思うんですね。  協定書の内容を見ても、その辺が非常に曖昧というか、明確な具体性がない気がいたしますけれども、その辺の見解をお伺いしたいと思います。 ◎大串賢一 企画調整部長   各施設所管課と指定避難所の間では、災害対応を含めた様々な課題に適切に対応できるよう、日頃から情報共有や協議を重ねていただいております。  特に、指定避難所となっている施設におきましては、避難所の設置及び運営に関し、防災の担当部署や避難所運営を担う部署との連絡、連携も図っております。  そういった中で、例えば、施設に市職員が到着する前に既に避難された方が出ているような場合につきましては、避難者を施設内の所定の場所に誘導するなど、必要な対応を取る備えはできていると認識をしているところでございます。  しかし、施設の運営状況により、対応できる範囲が異なってまいりますので、防災担当部署、各施設の所管部署と指定管理者の間で事前に十分な確認を行えるよう制度を所管する企画調整部から再度周知を行いたいというふうに考えているところでございます。  以上です。 ◆池田正弘 議員   そこら辺は平時にそういった確認をしっかりやっていく必要があるかと思います。  それでは、避難所開設後は、指定管理者としての業務が恐らくできなくなると思いますけれども、契約上どのような扱いになるのか、その辺についてお伺いします。 ◎大串賢一 企画調整部長   指定管理者制度を導入している施設に指定避難所が開設された場合、その施設は基本的には休館の取扱いになるケースがほとんどだというふうに考えております。  この場合でも、施設側は、例えば予約者への連絡や、施設の安全確認、応急修繕などの対応が生じ、通常の管理運営に関する業務が全くなくなるわけではございません。  しかし、避難所開設の期間が場合によっては長期化する場合も想定されます。当初予定していた指定管理者の業務及び収支計画に影響を与えることも考えられます。そのような事態を想定して、市民の利用が多いスポーツ施設及び文化施設につきましては、休館期間における利用料金減少への対応につきまして、市と指定管理者との間で協議を行う旨をあらかじめ基本協定の中に規定しておりまして、必要に応じて減収分の補填を行うことになるということでございます。  以上でございます。 ◆池田正弘 議員   そういった場面が生じたときには、市と指定管理者の間で協議を行うと、これはもう協定書の中にもそのように書いてあります。ただ、協議を行うということは、必ずその協議が行えるのかどうか、どの時点で協議を行うのかとか、そういったことがちょっと明確じゃないというふうな気がいたします。ややもすると、協議自体がされないという場合があるかも分からないですし、そういったときに指定管理者がどう対応していいのかというのが全く見えない状態になってくるんじゃないかと思われるわけであります。  それでは、避難所に指定されているとか、されていないということにかかわらず、公共施設ということで避難してくる可能性もあります。  総括質問の中でも、そういったことで申し上げましたけれども、そういったときにある施設の基本協定書には、緊急事態が発生した場合、直ちに必要な措置を講じると、先ほど答弁いただきましたけれども、そういった記載がされています。  実際問題として、どこまでの権限があるのか、指示系統がどうなるのかなど、やはりそこら辺が明確になっていないという気がいたしますけれども、その辺のところはどのようになるのか、お伺いします。 ◎大串賢一 企画調整部長   災害の発生時、あるいは災害が予想されるときには、住民の方には最寄りの指定避難所、自主防災組織が協定を結んでいる地区の避難施設、または自宅での垂直避難、近所、知り合い宅への避難をしていただくよう、日頃から様々な媒体を通じて命を守る行動の呼びかけをしているところでございます。  しかしながら、様々な事情によりまして、それ以外の施設へ市民の方がやむを得ず避難をされることも十分考えられます。また、その施設が指定管理者が運営する施設であることも予測されるところでございます。  そういった場合には、基本協定に定めるとおり、避難者の安全確保をしながら、まずは市の施設所管課に速やかに報告を行い、その後、市の職員が対応を引き継ぐことになります。  実際にそういったケースが発生した場合に、現場に混乱が生じることがないよう、事前の取り決めの在り方につきましては、改めて関係課の意見を聴きながら議論を行ってまいりたいと考えております。  以上でございます。 ◆池田正弘 議員   本当に何があるか分からない、ちょっと想定できないようなことが実際に起こることが多々あるわけですね。  そういったことで、平時、常日頃にそういったいろんな想定をしながら、体制、準備を進めるということが非常に大事になってくると思います。  災害は毎年何回もやってくるということを想定して、万全の備えができるよう日頃から訓練、また体制づくりをしっかりやっておくべきだと思います。  また、避難所に指定されている、いないにかかわらず、食料や医薬品の備蓄など防災対応を事前に施設管理運営の一環として備えることも、施設によっては必要な場合も考えられるのではないかと思います。その辺について見解をお伺いします。 ◎大串賢一 企画調整部長   繰り返しになりますけれども、原則としては、指定管理者の役割は平時における施設の管理運営でありまして、災害発生後は市が責任を持って対応を行うべきものというふうに考えております。  したがいまして、施設利用者の安全確保のために、避難路や誘導方法の確認等の準備は行っているものの、食料品や医薬品の備蓄についてまでは、指定管理の枠組みの中では現状想定していないところでございます。それは風水害や地震といった災害の種類、その発生規模、時刻、また、施設の種類や指定管理者の特性といった様々な要素によりできる対応が異なってくること、また、施設ごとではなく、市全体として最も効果的な避難所運営の在り方の視点からも考えていく必要があるという理由によります。  まずは、現状の枠組みの中で関係各課と指定管理者との連携をしっかりと図り、対応しながら、新たに取組が必要かどうか、現場の意見及び他市事例等、情報収集に努めてまいりたいというふうに考えております。  以上でございます。 ◆池田正弘 議員   今回のコロナウイルス感染症の問題が出てきて、この1次避難所である校区の公民館がコロナ対策によってこれまでのような大人数の避難ができなくなりました。そういったことから、2次避難所、3次避難所の開設が現実的なものになってきたわけであります。そのような中で、より安全な場所を求める住民が公共施設に避難してくる可能性も高まってくると思います。そうしたときに、平時であれば指定管理者としてサービス向上のための創意工夫というのは大いに結構なことでありますけれども、災害時の避難所では、そこだけが食料や環境が充実しているというわけにはいきません。そこだけが待遇がいいということではいけないということで、非常時においても公平性が求められるということであります。そういったことも事前に指定管理者に対して意識づけをしていただくことが重要だと考えます。  私は、昨年2月の定例会において盛岡市の例を挙げて、指定管理者が一堂に会し意見交換をしてみてはどうかと提案いたしましたが、災害時の対応についても情報共有の場となるのではないかと思います。ぜひそのような場を設けていただき、全ての施設で災害時の一定程度のルールづくりが行われることを望みたいと、このように思いますけれども、見解をお伺いします。 ◎大串賢一 企画調整部長   まず、指定管理者と市の施設所管課との間では、定期的な会議というものを実施しております。この場で情報の共有を図っているところでございます。  また、各施設で年に2回実施しておりますモニタリング、それから各年度の実績を振り返る運営評価の際にも、指定管理者へのヒアリングを実施いたしまして、市側からの改善要望、また逆に、指定管理者側からの要望等についてお互いに意見交換を行うなど、定期的な情報共有の場を設けているところでございます。  制度を所管する企画政策課といたしましても、施設所管課を集めて意見交換を定期的に実施しておりまして、指定管理者制度を運営する上での様々な意見、要望を吸い上げ、必要に応じて制度運用の見直し、改善を行っているところでございます。  指定管理者の意見を把握する機会は、現状でも一定確保できているというふうに認識しております。指定管理者を集めた会議の開催については、現時点ではまだ考えていないところでございます。  ただし、現状よりも意見を出しやすいやり方はないかということにつきましては、今後も随時検討を行ってまいりたいというふうに考えております。  引き続き制度の所管である企画政策課、それから施設の所管課及び指定管理者との間の密な情報共有を図り、市及び指定管理者相互にとって有益な制度運営となるよう努めてまいりたいというふうに考えているところでございます。  以上でございます。 ◆池田正弘 議員   指定管理者制度において、災害時にどう対応するかということについては、まだそういった議論が進んでいない状態だと思いますので、ここは近年の災害の状況を見て、しっかりとそういった非常時に対応できるような体制、そしてまた、いろんな面の支援をぜひお願いしたいということを願いまして、質問を終わります。 ○嘉村弘和 副議長   ここでしばらく休憩します。  再開は午後1時5分に予鈴でお知らせします。           午前11時59分 休 憩 令和2年6月18日(木)   午後1時07分   再開                 出  席  議  員 ┌────────────┬────────────┬────────────┐ │  1.中 村  宏 志 │  2.御 厨  洋 行 │  3.西 岡  真 一 │ │  5.富 永  明 美 │  6.久 米  勝 也 │  7.山 下  伸 二 │ │  8.野 中  康 弘 │  9.永 渕  史 孝 │ 10.宮 崎    健 │ │ 11.松 永  幹 哉 │ 12.村 岡    卓 │ 13.野 中  宣 明 │ │ 14.白 倉  和 子 │ 15.川 副  龍之介 │ 16.久 米  勝 博 │ │ 17.重 松    徹 │ 18.山 口  弘 展 │ 19.堤    正 之 │ │ 21.松 永  憲 明 │ 22.山 田  誠一郎 │ 23.中 山  重 俊 │ │ 24.武 藤  恭 博 │ 25.福 井  章 司 │ 26.千 綿  正 明 │ │ 27.重 田  音 彦 │ 28.中 野  茂 康 │ 29.平 原  嘉 徳 │ │ 30.江 頭  弘 美 │ 31.川 崎  直 幸 │ 32.池 田  正 弘 │ │ 33.嘉 村  弘 和 │ 34.山 下  明 子 │ 35.黒 田  利 人 │ │ 36.西 岡  義 広 │            │            │ └────────────┴────────────┴────────────┘                 欠  席  議  員 ┌────────────┬────────────┬────────────┐ │ 20.川原田  裕 明 │            │            │ └────────────┴────────────┴────────────┘
                  地方自治法第121条による出席者 佐賀市長        秀 島  敏 行    副市長         伊 東  博 己 副市長         白 井    誠    総務部長        池 田  一 善 企画調整部長      大 串  賢 一    経済部長        梅 崎  昭 洋 農林水産部長      碇    正 光    建設部長        干 潟  隆 雄 環境部長        森    清 志    市民生活部長      三 島  洋 秋 保健福祉部長      大 城  敬 宏    子育て支援部長     今 井    剛 地域振興部長      古 賀  臣 介    佐賀駅周辺整備構想推進室長                                     武 藤  英 海 交通局長        志 満  篤 典    上下水道局長      田 中  泰 治 教育長         東 島  正 明    教育部長        百 崎  芳 子 選挙管理委員会事務局長 中 村  純 士    農業委員会事務局長   古 賀  康 生 監査委員        力 久    剛    会計管理者       成 富  典 光 ○嘉村弘和 副議長   休憩前に続き会議を開きます。  市政一般に対する質問を続けます。 ◆中村宏志 議員   それでは、通告に従い順次質問をさせていただきます。  初めに、人材育成と就労支援についてであります。  失業率と有効求人倍率の推移について調べてみますと、総務省によれば、令和2年4月の完全失業率は2.6%、完全失業者数189万人で、3か月連続の増加にあります。また、厚生労働省によりますと、令和2年4月の有効求人倍率は1.32倍、前月より0.07ポイントの低下でした。全体としては、堅調な雇用情勢が続くものの、2008年をピークに少子高齢化が続き、労働人口が減っているという根本的な問題もありますが、東京近郊といった都市への一極集中が続いているといった背景があります。東京近郊への転入超過は24年連続であり、地方の人手不足は進み続けていることがうかがえます。  また、人材不足や育成面の問題から、地域のみならず、東京圏の企業などにおいても人材確保の難易度が上がってきているようです。また、技能さえあれば、年齢にかかわらず採用するといった年齢を問わない人材活用が広がりつつあるように感じています。こうした人手不足の課題を解決していくためには、人材の育成を行い、地域、地元への就労に結びつけていく必要があると考えます。  そこで、総括の質問として、佐賀市まち・ひと・しごと創生総合戦略における人材育成と、就労支援の位置づけと考え方についてお答えください。  次に、終活についてであります。  最近、終活という言葉がよく聞かれるようになり、キーボードの漢字変換でも出てくるようになりました。一昔前ではタブー視されていた死への準備に関することが、少子高齢化を迎えた時代では前向きに捉えられつつあります。  終活とは、体が元気で思考力が健全なうちに自分の死後に備えて準備と身の回りの整理をすることです。  また、老いることは死期に近づくこととしてイメージされてきましたが、医療の進歩とともに、健康で活発な高齢者が多くなった現代では、老いることと死期に対するかつての暗いイメージは薄れつつあり、終活をすることにより残された家族の精神的、肉体的負担を軽減させるだけでなく、情報化社会の今、生前に整理ができるという点にも焦点が当てられています。  ある調査においては、全国の60代、70代の方1,000名を対象に、終活という言葉の認知を尋ねたところ、80%が知っているとの回答でした。実施状況について尋ねると、終活に当たることを既にやっている方は8.9%、近いうちに始めようと思っている方は8.5%、時期が来たら行いたいと思っている方は56%でした。合計74%の方が終活に関心を持っていることが分かりました。  死を迎えるという考えはイメージしにくいかもしれません。私も最初はイメージすることができませんでした。万が一のためだけではなく、家族のため、将来のため、何から始めればよいのか分からないという方など、高齢者における終活は少しずつ必要性が高まってきているのではないでしょうか。  そこで、総括の質問として、高齢化が進む中、佐賀市における高齢者の現状はどのようになっているのか。平成29年6月定例会において、池田正弘議員からの総括質問でも佐賀市における高齢者の現状について示されていますので、その後、直近3年間についてお示しください。  以上、総括質問を終わります。 ◎大串賢一 企画調整部長   私からは、1つ目の人材育成と就労支援につきまして、本市のまち・ひと・しごと創生総合戦略における位置づけと考え方につきましてお答えいたします。  まず、就労人口の大部分を占めます本市の15歳から64歳までの生産年齢人口の状況につきまして、国勢調査の結果を紹介いたしますと、1995年の16万4,000人をピークに年々減少が続いておりまして、2015年には14万3,000人まで減少しております。今後の推計につきまして、国立社会保障・人口問題研究所の発表によりますと、減少の傾向はさらに続き、2035年には12万3,000人になると見込まれております。2015年からの20年間で2万人が減少する推計となっており、労働力の不足がより一層深刻になっていくものと推測されます。そして、そればかりではなく、市場の縮小や労働力の減少が経済活力の低下を招き、若年層に魅力ある働く場の減少が進むことで、人口減少、少子高齢化に拍車をかけるといった負の連鎖を生み出すことが懸念されるところでございます。  そこで、本市では、人口減少問題の克服と地域経済の活性化を目指すために、平成27年度に第1期の佐賀市まち・ひと・しごと創生総合戦略を策定し、今年度から第2期の戦略をスタートいたしました。第2期の戦略には、基本となる3つの目標を掲げております。  まず第1に、暮らしやすさに磨きをかける、第2に、都市の魅力を高め人を惹きつける、そして第3に、多様な人材で強い経済をつくるでございます。  これを分かりやすく述べますと、本市の強みである暮らしやすさを生かして多様な人材を呼び込み、その人材を生かして産業の振興を図り経済の活性化につなげ、活性化した強い経済を背景としてさらなる暮らしやすさにつなげるというように、3つの目標をそれぞれ循環させる狙いがございます。そして、相乗効果でさらに好循環へと加速させることで、人口減少問題の克服と地域経済の活性化の実現につなげてまいりたいというふうに考えているところでございます。  ただ、議員御指摘のとおり、人口減少や少子高齢化は国全体で進行しておりまして、それに加えまして東京圏への人口の一極集中といった社会構造により、地方における人材不足というものが大きな課題となっております。  人材は、地方創生を進めていく上で重要な要素の一つであると認識しており、人材の育成、確保を図っていくことが地域の社会、経済を豊かにするための基盤になるものと考えております。  そういうことからも、先ほど申し上げました基本目標のうち、多様な人材で強い経済をつくるにおきまして、人材の育成と確保に焦点を置き、3つの施策を展開していくこととしております。  1つ目の施策は、多様な人材の確保でございます。具体的には、就業人口の減少が著しい第1次産業などの新規就業の促進や、専門知識や経験を兼ね備えた人材の確保などに取り組みます。  2つ目の施策は、時代が求める人づくりを掲げ、情報教育や外国語教育の推進、起業家の育成、支援などに取り組みます。  3つ目の施策は、若者を振り向かせる就労機会の拡大を掲げ、地元大学生と地元企業とのマッチング推進やUIJターン就職を考えている方が本市を選択するような魅力ある企業の誘致などに取り組みます。  このような取組を着実に進めていき、多様な人材が本市に住み、多くの人が働きたいと思える環境を整えていくことで、将来にわたって活力ある地域社会の実現を目指してまいりたいというふうに考えているところでございます。  以上でございます。 ◎大城敬宏 保健福祉部長   私からは、佐賀市における高齢者の現状について、過去3年間の数値をお答えします。  まず、本市の65歳以上の高齢者数及び高齢化率については、各年度の3月31日の住民基本台帳からの数値でお答えします。平成29年度は、高齢者数6万3,440人、高齢化率27.2%、平成30年度は、高齢者数6万4,320人、高齢化率27.6%、令和元年度は、高齢者数6万5,116人、高齢化率28.1%となっており、高齢者数は毎年800人程度増加、高齢化率は毎年0.5%高くなってきております。  次に、独り暮らしの高齢者数については、佐賀市が3年に2回行っております高齢者実態調査の平成29年度と平成30年度の調査結果からお答えいたします。この調査は、4月1日を基準日としており、平成29年度の独り暮らしの高齢者数は9,106人、平成30年度は9,269人となっております。在宅の高齢者全体の中で、独り暮らしの高齢者の割合は16.6%となっております。  次に、独り暮らしの高齢者で生活保護を受給されている人数は各年度の3月31日の数値で、平成29年度1,317人、平成30年度1,337人、令和元年度1,408人となっており、年間20人から70人の増加があっております。  最後に、過去3年間に亡くなられた引取り手のない高齢者は、平成29年度2件、平成30年度3件、令和元年度3件となっております。  以上でございます。 ◆中村宏志 議員   それでは、それぞれに答弁をいただきましたので、一問一答に入ります。  初めに、人材育成と就労支援についてであります。  先ほど御答弁の中で、人材は地方創生の基盤であり、人口減少、少子高齢化と、また人手・人材不足に対応していくためには、その育成、確保、活躍が重要な要素であると感じました。  まず、求職者の目線からいきますと、ハローワーク等の求人情報を見たときに、佐賀県内、佐賀市内においても、人手・人材不足が続いている状況だと感じました。また、産業の分野によっては、それぞれ状況が異なるとは思いますが、分野別での人手不足、求人の状況はどうなっているのか、お示しください。 ◎大串賢一 企画調整部長   人手不足の状況につきましては、佐賀市のみの状況は把握できておりませんので、ハローワーク佐賀の管内、これは佐賀市、小城市、多久市、神埼市の範囲になります。この管内の有効求人倍率の過去3年間を見てみますと、平成29年度が1.26、平成30年度が1.27、令和元年度が1.19となっております。いずれも数値が1を超えていることから、全体といたしましては仕事を求めている方よりも企業が募集している求人数が多い状況が続いているところでございます。ただし、業種、分野によって差がございまして、人手不足が大きく目立っている業種、分野もございます。特に建設、医療、介護、保育、運輸、警備などの分野におきまして、その傾向が顕著になっております。このほか、自営業が多い農林漁業の業種、分野におきましても、従事者数の減少が進行している状況がございます。 ◆中村宏志 議員   御答弁いただきました有効求人倍率は、直近の令和元年度は前年と比べたら若干下がったといった感じですけれども、求人情報から見ていくと、多くは建設、医療、介護、保育、商品販売などの分野を中心に様々あるようでございます。  では、こうした人手不足の状況の中で佐賀市ではどのような取組がなされているのか、お尋ねいたします。 ◎大串賢一 企画調整部長   一言に人手不足と言いましても、各業種、分野が抱える課題や状況は様々であることから、それぞれの業種、分野に応じた解決策が必要であると考えております。国や県、関係機関との役割分担や連携の中で取組が必要というふうに考えているところでございます。  その中で、本市の取組といたしましては、幾つか事例を申し上げますと、まず、保育士不足に対しましては、国や県の制度と併せ保育士の育成や業務負担の軽減、潜在保育士の復職支援などに取り組んでおります。  次に、農業分野での担い手不足に対しましては、国の農業次世代人材投資事業を活用いたしまして、若手農家の確保に取り組んでいるところでございます。  また、林業分野での担い手不足に対しましては、林業就業体験を通じて森林組合への就職につながっている事例がございます。  本市といたしましては、国や県、関係機関などの取組事業や支援策も十分念頭に入れ、それらを活用する、その隙間を埋める、連携することで事業や支援策を加速させるといった視点に立って効果的に進めてまいりたいというふうに考えているところでございます。  以上でございます。 ◆中村宏志 議員   佐賀市では、それぞれの分野に応じた解決策と取組として、基本的に国、県、関係機関との連携であったり、今御答弁がありましたとおり、各分野ごとに各種の制度を活用されているということが分かりました。  次に、人口減少が進んでいく中で佐賀市外からの就労を促進していく方法も必要ではないのかと考えますが、佐賀市ではどのような取組がなされているのか、お尋ねします。 ◎大串賢一 企画調整部長   市外からの就労を促進する取組といたしましては、東京や福岡で開催されております移住・定住の相談会などにおきまして、県と連携を図りながら市内企業や誘致企業の求人情報を提供したり、トレーニングファームなどの取組を紹介しているところでございます。  また、首都圏から地方への移住の相談窓口であります、東京にございますふるさと回帰支援センターには、佐賀県専門の移住サポートデスクが常設してあり、仕事や暮らしをはじめとした本市の最新情報を随時提供いたしております。  本市の強みであります暮らしやすさと併せ、働く場の魅力を伝えていきながら、本市に対する興味を持っていただき、市外から本市への定住や就労につなげる取組を行っているところでございます。  以上でございます。 ◆中村宏志 議員   御答弁の中で、移住・定住相談会と、それとトレーニングファームの件がありましたけれども、トレーニングファームの関連につきましては、私は平成30年に経済産業委員会視察と、実際取り組まれている富士町への現地視察もさせていただきました。そこで感じたことは、就農研修から独立就農に至るまでの2年間は安心して取り組める制度であることと、基本的に少人数制であり、地元の専任講師から個別に研修が受けられる点が人材育成の重要なポイントであると思っております。また、直接就労や定住にもつなげていくこと。  現在、佐賀市のホームページを見てみますと、令和2年度の研修生も募集されているところであります。  先日、重田議員のほうからもトレーニングファームについての質問がありましたが、私からも質問させていただきます。  佐賀市の魅力、こういったものの魅力も含めて、よさを含めて、トレーニングファームは一貫した人材育成としてよい手法の一つだと思いますが、ほかの分野でも考えられるのか、お尋ねいたします。 ◎大串賢一 企画調整部長   今、議員から御紹介がありましたトレーニングファームは、新規就農を希望される方を新たに育成し、定住につなげる取組でございます。  これと類似した取組といたしまして、商業の分野ではチャレンジショップ支援事業に取り組んでおります。これは開業意欲のある出店希望者に対しまして、1年間店舗区画を賃貸するとともに、業種や実績などを考慮した個別の研修プログラムを実施するものでございます。そして、会計や税務等の基礎的な知識習得のための勉強会に加えて、実践による経営ノウハウの習得や地元の現役経営者や中小企業診断士からアドバイスを受ける運営部会などを実施しております。これらは実践を通じて技術と経営を学び、最終的には独立してもらうことを目的として取り組んでいるものでございます。  このように、経営者を目指している方を支援する取組をはじめ、各職場で働きたいと希望される方を支援する取組など、各業種や各分野が抱える課題に応じた解決策は様々であるというふうに考えております。今後もトレーニングファームの考え方、手法も含めまして、様々な好事例や手法を横展開し、最適な方法を考えてまいりたいというふうに思っているところでございます。  以上でございます。 ◆中村宏志 議員   これらは起業する、また独立する目的ではあるかとは思いますけれども、広く人材育成の観点から考えてみますと、1つは少人数制と、もう一つは個別研修の点について、考え方としてほかの人材不足の分野でも通じていくのではないかなと思います。これは一つの考え方として、先ほど答弁されましたように横展開するときの一つの目安といいますか、そういった部分になってくるのかなと思います。  これで企画調整部長への質問は終わります。  次に、保健福祉部長にお尋ねします。  求人情報から見てみますと、医療、介護、福祉の人材不足、労働力不足が新聞やニュース報道等にて問題となっているようでございます。  去る令和2年1月22日に公明党会派にて介護人材確保及び高齢者就労支援に係る助成等事業について兵庫県明石市に視察、調査に行ってまいりました。
     明石市では、介護職への労働力不足は非常に悩ましい問題となっており、何とか一人でも多く就労に結びついてほしいとのお答えでした。  人材の確保となれば、佐賀市の介護分野でも悩ましい問題なのではないかと思います。佐賀市でも就労支援など何らかの支援ができるのではないでしょうか。この点についてお尋ねいたします。 ◎大城敬宏 保健福祉部長   介護分野での人材確保、これは全国的にも重要な問題でありまして、各様々な機関で取組が行われております。  本市に関わる主な事業を申し上げますと、佐賀県が行っております介護の担い手と介護の質を確保する取組として、介護員養成研修受講支援補助金制度がございます。これは、研修受講料を負担した受講者及び事業者に対し、県が受講料の2分の1を補助するものであります。また、佐賀県の社会福祉協議会で行っております介護資格の研修受講費や修学支援等の貸付事業において、資格取得後に佐賀県内に一定期間、2年または5年間いた場合、従事した場合には貸付金の返済が免除されるという制度がございます。さらに、佐賀中部広域連合では、介護職員の定着につなげていくために、令和元年10月に新たに創設された介護職員等特定処遇改善加算の取得促進を行い、介護職員の処遇改善に努められております。  本市におきましても、各地区のおたっしゃ本舗と連携しながら介護支援専門員や介護職員との事例検討会や研修会の開催及びネットワークの構築のための地域ケア会議などを行い、介護支援専門員が抱えている困難な対応事例等を通して介護支援専門員のスキルアップや後方支援も行っております。  今後も県や佐賀中部広域連合等の関係機関と連携し、介護人材の量と質の両面から支援を行い、資質の向上と労働環境、処遇の改善に努めていきたいと考えております。  以上でございます。 ◆中村宏志 議員   御答弁いただきましたけれども、基本的に利用者目線から見てみると、こうした県主体の部分ではあるとは思いますけれども、よい制度だとは思っております。  特に離職防止を図る意味では、修学資金の貸付け等とか、様々あったと思いますけれども、そうした部分で、佐賀市おたっしゃ本舗として現在取り組まれている支援については継続していただいて、もう一点、最近、介護福祉従事者の方に就労について少しお話をお聞きする機会がございました。ただ、就労といいましても、いろんな御事情で時間の制限があったり、身体的なものだったり、働くんだけれども、制限がかかってなかなか思うようにいかなかったりとか、ちょっといろいろな、多様な就労の動きがあるようでございました。詳しくはちょっとまだ調べていく必要があるかと思いますけれども、こういった方々とか、こうしたやり方についても検討していただければと思います。  これで人材育成と就労支援についての質問は終わります。  次に、終活についてであります。  引き続き保健福祉部長にお尋ねいたします。  総括質問で御答弁いただきました直近3年間の佐賀市における高齢者の現状でございますけれども、往々にして65歳以上の高齢者数は、過去3年間で少しずつ増えてきているように感じます。  そうした中で、生前における終活は高齢者が自らのことを家族と共有するために大切であると私は思っておりますけれども、佐賀市で作成している、あんしんノート、これはどのような内容になっているのか、お尋ねいたします。 ◎大城敬宏 保健福祉部長   佐賀市としましては、元気なうちに人生の最後の段階を見据えて、御自身の意向を整理し、家族とその内容を共有することで自らが望む終末を迎えてもらう終活については必要であると考えております。  本市では、平成24年度から、もしものときの私のあんしんノートを独自で作成し、平成30年度からは民間企業と共同でカラー刷りの冊子版を作成しております。毎年3,000部程度を作成し、市の高齢福祉課や15か所のおたっしゃ本舗に置いて市民に案内をしております。  あんしんノートは、終活に取り組む方が何から取り組むべきなのか、何を準備すればよいか迷われることがないように、過去の相談支援の中から、欠かせない内容をまとめたものになっております。  あんしんノートの内容につきましては、御自身のこれまでのこと、もしものときの医療、介護や、死後の御自身の希望、家族へ残される財産など大きく5つの項目に分けて整理されておりまして、利用される方は早い段階から家族と一緒に考え、状況が変われば書き換えや必要な事項を書き足してもらえるようになっております。  ノートに記録してもらうことで、万が一の突然の事故や病気により意思表示が困難になった場合においても、家族はあんしんノートを見ることで本人の意向に沿うことができると考えております。  以上でございます。 ◆中村宏志 議員   このあんしんノートでございますけれども、利用者はすぐ書き込みができ、非常に簡潔で分かりやすく作成されていると思います。ただ、これが、お聞きするところ、民間との共同制作及び更新もその都度されているということでありました。このようなあんしんノートは終活をする上で本当に便利なツールでもありますし、終活に関わる相談窓口もすぐ分かるようになっているわけであります。  そこで、質問でございますが、終活はこういったものを利用しながらでも、ただ、必要な記載する事項が一人一人異なると思います。また、様々な情報の整理が必要であると考えます。  終活を始める高齢者への支援として、どのようにあんしんノートを活用しておられるのか、お尋ねいたします。 ◎大城敬宏 保健福祉部長   あんしんノートにつきましては、その活用が十分になされることが大切だと思っております。  そのため、各地区のおたっしゃ本舗から高齢者の集うサロンや老人クラブの中で趣旨や内容を紹介し、また、記載内容の相談に応じるなど個々の支援を行っております。このほか、終活に関連する各種講演会、セミナー会場などで案内するなど、様々な機会を捉え、市民の皆様に直接手に取っていただけるように努めております。  一方で、あんしんノートは法的拘束力を持ちませんので、当事者の意向をきちんと反映するための公正証書の作成を希望される場合は法テラス、公証役場等の専門機関についてもおたっしゃ本舗から案内をしているところでございます。  以上でございます。 ◆中村宏志 議員   分かりました。確かに法的な拘束力がないわけでありますけれども、終活する人にとっては生前にあんしんノート、こういったエンディングノートと言われるものを使って様々な情報を整理していく中で終活への安心感も得られるのではないでしょうか。  最近、私のところに終活における相続とか、家族間でのやり取りなど、そういったところの疑問点の相談がありました。そのときには、このあんしんノートの存在を知らず、説明をするのに手間暇がかかったわけでございます。また、生前に終活における家族間や親族間での集活をする上で、こうした情報整理や状況に応じた相談窓口が重要になってくると思います。  最近では、専門家を交えた終活セミナーやコミュニティサービス、IT機器を使用したウェブオンラインサービスなども増えてきているようです。  最後の質問になりますが、さらに終活の必要性を理解して取り組むために、もっと広い周知方法や支援についても必要になってくるのではないでしょうか。佐賀市としてどのように今後進めていかれるのか、お答えください。 ◎大城敬宏 保健福祉部長   これまでも、高齢者本人や家族に対しましてあんしんノートを配布してきたところではございますけれども、まだ十分に行き渡っていないというような状況でございます。  独り暮らしの高齢者数が年々増加する現状を踏まえまして、今後、離れて暮らす親族の方にも終活について考えていただく機会を持てるよう、ホームページなど様々な媒体を活用して周知していく必要があると考えております。  終活に関係がある医療機関などについては、あんしんノートを案内しておりまして、また、医療・介護連携の研修会におきましても、あんしんノートを題材として取り上げ、終活について関係者間で情報共有に努めているところです。  また、亡くなった後の手続には、預金の引き出しや定期預金の解約など、金融機関における手続や、成年後見、相続といった司法に関する問題など様々ありまして、これまで以上に多くの関係機関と連携した取組が必要になってまいります。  市としましては、地域共生社会──福祉まるごと相談などを進める中で、地域の社会資源のネットワークを活用することで高齢者への様々な支援につながり、終活も進んでいくものと考えております。  以上でございます。 ◆中村宏志 議員   そしたら、よりよい地域共生のために推進を図っていただきますことをお願い申し上げて、私の質問を終わります。 △散会 ○嘉村弘和 副議長   以上で本日の日程は終了しました。  次の会議は明日19日午前10時に開きます。  本日はこれで散会します。           午後1時45分 散 会...