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令和 元年11月定例会−12月11日-07号

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  1. 佐賀市議会 2019-12-11
    令和 元年11月定例会−12月11日-07号


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    令和 元年11月定例12月11日-07号令和 元年11月定例 令和元年12月11日(水)   午前10時00分   開議                 出  席  議  員 ┌────────────┬────────────┬────────────┐ │  1.中 村  宏 志 │  2.御 厨  洋 行 │  3.西 岡  真 一 │ │  5.富 永  明 美 │  6.久 米  勝 也 │  7.山 下  伸 二 │ │  8.野 中  康 弘 │  9.永 渕  史 孝 │ 10.宮 崎    健 │ │ 11.松 永  幹 哉 │ 12.村 岡    卓 │ 13.野 中  宣 明 │ │ 14.白 倉  和 子 │ 15.川 副  龍之介 │ 16.久 米  勝 博 │ │ 17.重 松    徹 │ 18.山 口  弘 展 │ 19.堤    正 之 │ │ 20.川原田  裕 明 │ 21.松 永  憲 明 │ 22.山 田  誠一郎 │ │ 23.中 山  重 俊 │ 24.武 藤  恭 博 │ 25.福 井  章 司 │ │ 26.千 綿  正 明 │ 27.重 田  音 彦 │ 28.中 野  茂 康 │ │ 29.平 原  嘉 徳 │ 30.江 頭  弘 美 │ 31.川 崎  直 幸 │ │ 32.池 田  正 弘 │ 33.嘉 村  弘 和 │ 34.山 下  明 子 │ │ 35.黒 田  利 人 │ 36.西 岡  義 広 │            │ └────────────┴────────────┴────────────┘
                  地方自治法第121条による出席者 佐賀市長        秀 島  敏 行    副市長         伊 東  博 己 副市長         白 井    誠    総務部長        池 田  一 善 企画調整部長      武 藤  英 海    経済部長        百 崎  哲 也 農林水産部長      川 副  浩 顯    建設部長        干 潟  隆 雄 環境部長        喜 多  浩 人    市民生活部長      眞 崎  武 浩 保健福祉部長      大 城  敬 宏    子育て支援部長     今 井    剛 地域振興部長      古 賀  臣 介    交通局長        志 満  篤 典 上下水道局長      田 中  泰 治    教育長         東 島  正 明 教育部長        百 崎  芳 子    選挙管理委員会事務局長 中 村  純 士 農業委員会事務局長   三 島  洋 秋    監査委員        力 久    剛 会計管理者       成 富  典 光 ○川原田裕明 議長   おはようございます。これより本日の会議を開きます。  日程により、引き続き市政一般に対する質問を行います。  なお、本日予定していた4名のうち2人目の川崎直幸議員の通告が取り下げられましたので、3人目の松永幹哉議員、4人目の平原嘉徳議員の質問をそれぞれ繰り上げて行います。  それでは、順次発言を許可します。 ◆村岡卓 議員   おはようございます。公明党の村岡卓でございます。通告に従いまして2項目についてお伺いいたします。  初めに、防災行政についてお伺いいたします。  12月2日、ことしの新語・流行語大賞が発表され、年間大賞にはラグビーワールドカップ日本代表のスローガンとなった「ONE TEAM」が選ばれ、トップテンと選考委員特別賞もあわせて発表されました。  この発表に先立つこと一月ほど前に30のノミネートされた言葉が公表されており、どれもことしを象徴する言葉であったかと思います。その30の中に頻発する自然災害に関する言葉として、「命を守る行動を」が入っておりました。気象庁が台風や豪雨による災害の危険性が見込まれた際に避難行動を迅速にとるように呼びかけたときに用いた言葉であり、その後、テレビやラジオのアナウンサーが数多く使用することで浸透した言葉であると思います。命を守る行動、何となくイメージはしやすい言葉ですが、実際に行動に移せていたかといえば、果たしてどうでしょうか。ハザードマップは知っていたが、これまで避難勧告等が出ても大丈夫だったから、自分は大丈夫、ここは大丈夫といった思い込みにより多くの人が逃げなかったとのアンケート調査報告もありました。情報や知識があっても避難という行動に結びつけられていないことが防災・減災対策の最大の問題点ではないでしょうか。  そこで総括質問では、佐賀市がこの命を守る行動というものをどのように捉えられており、どのような対応をされているのか、お示しいただきたいと思います。  また、今回の豪雨災害時において開設された避難所の状況、それに携わられた職員の体制をお示しください。  次に、佐賀市の文化振興についてお伺いいたします。  平成30年3月、文化芸術推進基本計画文化芸術の「多様な価値」を活かして、未来をつくる−(第1期)が閣議決定されました。これは文化芸術基本法の規定に基づき、文化芸術に関する施策の総合的かつ計画的な推進を図るため、今後5年間を見通して策定されたものであり、その前文には、このように記されております。「新しい文化芸術基本法の下、政府一体となって本基本計画を推進することにより、文化芸術の「多様な価値」、すなわち文化芸術本質的価値及び社会的・経済的価値文化芸術の継承、発展及び創造に「活用・好循環させ」、「文化芸術立国」を実現することを目指す。さらに、各地方公共団体においても、地方文化芸術推進基本計画を策定に努めるなど、自主的かつ主体的に、その地域の特性に応じた文化芸術に関する施策のより積極的な推進に努めることを期待したい。」と。  佐賀市においては、平成24年3月に佐賀市文化振興基本計画を策定され、現在は第二次計画の期間中であり、さまざまな事業に取り組まれております。  そこで総括質問では、計画の中の重要な事業である佐賀市民芸術祭について伺ってまいります。  まずは、芸術祭の成果を確認させていただくため、今回の全体来場者数オープニングイベント来場者数、内容、関連の企画等、成果につながる数値をお示しください。  以上、2項目について答弁を求め、総括質問といたします。 ◎池田一善 総務部長   おはようございます。私からは、1問目の防災行政についての御質問にお答えいたします。  まずは、災害時の命を守る行動に対する市の考えについてお答えいたします。  災害から身を守るためには、事前の備え及び早目の避難が重要だと考えております。そのため、市としても職員出前講座に職員を派遣し、市民一人一人が避難行動に対する認識を深めていただくよう啓発を行っております。住んでいる地域にどのような災害リスクがあるのか、災害が発生したときどこに避難するのか、ハザードマップを確認したり、地域住民で話し合ったりすることによって防災意識が深まっていくものと考えております。  また、避難勧告などの緊急情報を確実に市民に伝達するために、市としても防災行政無線やさがんメールなど、あらゆる情報伝達手段を構築するとともに、避難情報を発令する時期も失することなく発令することとしておりますが、市民の皆様がこれらの情報を入手する手段、方法を把握しておくことも重要だと考えております。  しかしながら、避難情報を発令しても、必ずしも住民の行動にはつながっておりません。このことは全国的な課題となっております。  そこで、住民の避難行動につなげるためには、隣近所で声をかけ合い避難するなどの共助が重要と考えております。そのためには、住民が自治及び自主防災組織などの地域活動に積極的に参加し、地域とのかかわりを密接にし、日ごろから顔の見える関係を築いておくことが必要だと考えております。  また、住民が防災・減災についてみずから考え、地域でも考えることによって、自助、共助の大切さを認識することができるものと考えており、今後も職員出前講座総合防災訓練などで積極的に啓発していきたいと考えております。  次に、ことし8月の大雨時の避難状況及び避難所運営に従事した職員数について御説明いたします。  市では、8月26日から31日にかけて災害対応に当たりました。28日には市内全域に対して、警戒レベル4、避難指示を発令するとともに、避難所の開設運営も行ってまいりました。8月の大雨に伴う避難者は、ピークであった8月28日午前9時時点で239世帯、460名となっており、避難所運営に従事した職員数は200名となっております。  以上でございます。 ◎百崎芳子 教育部長   私からは、第7回佐賀市民芸術祭の結果についてお答えいたします。  ことしは11月8日金曜日から10日日曜日までの3日間開催いたしました。企画数は例年とほぼ同じ18企画、参加団体数は46団体、全体の来場者数は1万2,900人と多くの方に御来場いただきました。  次に、開催日ごとに主な企画の内容と入場者数を申しますと、初日のオープニングセレモニー&JAZZステージでは、オープニングアクトとして、歌手の吉武大地さんと宇都宮直高さんの2人の佐賀市プロモーション大使を含む4人で結成された「吉武大地とハートフルな仲間達」と福岡加奈子バレエ研究所の共演で幕をあけ、その後、佐賀モダンジャズオーケストラの演奏とスペシャルゲスト早見優さんとの共演という内容で、1,650人の入場者がございました。  2日目は、市内中学校2校の合同バンド龍谷高等学校吹奏楽部、そしてゲストに、全国大会に出場した長崎市の活水高等学校吹奏楽部を迎えたフレッシュブラスステージに1,280人、佐賀市民吹奏楽団の演奏とことし初めての試みである佐賀交響楽団佐賀バレエ協議の共演によるシンフォニックステージに1,420人、千綿偉功主演舞台「menage」&ライブに2公演で419人、佐賀東高等学校演劇部や市内で活動する劇団などによる演劇をお届けしたテアトル・ド・アラカルトに5公演で430人となっております。  3日目は、これまでの佐賀にゆかりのある若手演奏家クラシック公演に加えまして、ことしから小学生から高校生までのジュニア部門を新しく取り入れたフレッシュアーティストセレクションに4公演で840人、お子様向けの人形劇と打楽器ワークショップを行った子どものひろばに3公演で220人、九州管楽合奏団クラシックポップスコンサートに1,148人という結果でございました。  このように出演者を初め、関係者の皆様のお力により、新しい試みにも取り組みながら昨年を超える多くの方に御来場いただくことができ、市民の皆様に喜んでいただけたものと思っております。  以上でございます。 ◆村岡卓 議員   それぞれに答弁いただきましたので、質問を続けさせていただきます。  まず、防災行政について伺ってまいります。  先ほど市の考えをお答えいただきまして、1つは、災害に対する備えをどこまで充実させていくことができるのかということが非常に重要であり、地域とのつながり、そういったところをしっかりと充実させていきたいというようなお答えをいただきまして、これは改めて認識させていただいたところでございます。  では、市としてやはり市民の安全を少しでも担保するために開設しているのが避難所であろうかと思います。そして、避難所の充実が求められている中で、これは一般質問初日山下明子議員の質問にも出ましたけれども、福祉避難所福祉避難施設についてでございます。  これについてはやはりさまざまな課題があるかのように思いますけれども、まず、確認のために1点お伺いさせていただきたいと思います。  今回の豪雨災害時において、福祉避難所、もしくは福祉避難施設、これは開設されたんでしょうか。 ◎大城敬宏 保健福祉部長   今回の豪雨災害では、福祉避難所福祉避難施設については開設に至っておりません。 ◆村岡卓 議員   この期間中、開設はなされていなかったということでございます。開設するに当たっては、さまざまな過程を経ないと開設することができないのかなというふうにも考えます。この点については、以前、一般質問の中でも質問があったところではございますが、今回改めて、この福祉避難所、もしくは福祉避難施設、これが開設されるための過程というのをお示しいただきたいというふうに思います。 ◎大城敬宏 保健福祉部長   指定避難所で避難が長期化した場合ですけれども、老人福祉センター保健センターなどの福祉避難所介護老人福祉施設や障がい者福祉施設などの福祉避難施設を開設することになります。  開設に当たっては、まず、その施設の安全性に問題がないかを管理者の協力をもとに、施設や設備の状況を確認します。安全性に問題がなければ、受け入れ可能な人数や必要な人材の配置、食糧や物資の調達などについて、施設側と調整を行い開設を行います。開設の準備が整ったところで、高齢者や障がいがある方、妊産婦の方などに移動していただきますが、原則御本人、またはその方の御家族にお願いしております。しかし、そういった対応が困難な場合には、受け入れ側の施設やボランティアの方などに協力をお願いすることとしております。  以上でございます。 ◆村岡卓 議員   福祉避難所福祉避難施設、特に福祉避難施設のほうなんですけれども、これはやはり施設側との調整というのを一旦経ないとなかなか開設には至らないということですね。  佐賀市が福祉避難所、また福祉避難施設として指定されている箇所が既にホームページのほうに出されております。これは以前質問させていただいたときにも示したんですけど、今は福祉避難所が15カ所、福祉避難施設が32カ所ございます。当然、先ほど言われたように、災害のそのときの状況、災害地域のひどさによって施設の安全性を確認していかなければいけない。なので、一旦確認しなければいけないということなので直接伺うことはできないということなんですけれども、安全性の確認ですとか先ほど答弁いただいたようなこと、さまざま動くためには、やはり職員の方が動かれているかと思います。開設に至るまで、過程をさまざま経る中で、職員はどういうふうな対応、体制をとられているのか、職員の方の動きというものをお示しいただきたいと思います。 ◎大城敬宏 保健福祉部長   佐賀市地域防災計画では、福祉避難所福祉避難施設の運営には、主に保健福祉部内の職員が対応することとなっております。福祉避難所福祉避難施設が開設された時点では、並行して指定避難所も運営されておりますので、福祉避難所福祉避難施設に配置できる職員は限られてきます。このため、必要な支援体制を確保するために、ほかの福祉施設ボランティアセンターなどの協力を得ることが必要になってまいります。また、避難者の介護につきましてはその家族にお願いすることとなりますが、御家族がいらっしゃらない場合には、ボランティア等による介護支援の専門員の確保にも努める必要があると考えております。  以上でございます。 ◆村岡卓 議員   万全を期してではないですけれども、そういう体制をもって福祉避難所福祉避難施設を開設されていくわけです。  今回の災害についてなんですけれども、これは冒頭の質問で今回開設はなされなかったというふうにお答えいただいているところなんですけど、26日から31日まで、言ったらちょっと佐賀市が遭った災害の中では比較的長い期間、通常の避難所は開設されていたかなというふうに思います。  そういった中で、今回、福祉避難所福祉避難施設が開設されなかったというのは、開設する必要がないような状況だったのか、それとも、先ほど言ったように、さまざま職員の体制等々で大変な部分もございますので、開設することができなかったのか、これは一体どちらなんでしょうか。状況をお伝えいただきたいと思います。 ◎大城敬宏 保健福祉部長   指定避難所避難生活が数日間以上に及ぶ場合については、必要に応じて福祉避難所福祉避難施設を開設することにしております。  今回の災害は、8月27日の夕方から、三瀬、富士地区の全域と大和、金立、久保泉の一部地区の警戒レベルが高くなったことから公民館等の指定避難所を開設しております。その後、8月28日の午後から天候が回復に向かい始めましたので、指定避難所の開設から3日後の8月30日の正午に、市内全域の避難情報が解除され、指定避難所も閉鎖されましたので、福祉避難施設の開設には至っておりません。  以上でございます。 ◆村岡卓 議員   結果として開くまでには至らなかったと、開くまでの体制はとられていたというような状況だったかと思います。その間、職員の方も動かれておりました。  冒頭の総括質問のときに、通常の指定避難所、これを開設するに当たり200名の職員の方が結果的に携わられた。そういった中で、長期化になってきますと、当然それに携わる職員の数もふえていく中で、福祉避難所福祉避難施設の開設に動かなければならないというような状況が示されたと思います。実際これは職員の方にとってみたら大変な労力を使うところだと思うんですね。  そこで1つあるのが、福祉避難所の確保・運営のガイドラインというものがございます。こういった中に、さまざまな地域の中でこういうふうに取り組まれてみてはという活用事例がございます。高知県の事例がガイドラインの中に示されていまして、しっかり地域とつながっていく。先ほど答弁の中でもボランティアというようなお言葉がありましたけれども、やはり地域の中での連携というのが大変重要ではないかなというふうに考えております。  先ほど御紹介させていただいた福祉避難施設、32カ所あると申しましたけれども、その半数以上が北部地域、佐賀市を北南に大きく分けたときに、北部地域に多く存在するということを考えてみても、施設がある地元の地域の方との連携というものが職員の負担を少しでも軽減させる意味でも、長期にわたる避難施設の運営に携わっていくためにも、そういった考え方というのが大事ではないかなというふうに考えるわけなんですけれども、この点について佐賀市としてのお考えをお聞かせください。 ◎大城敬宏 保健福祉部長   福祉避難所、それから福祉避難施設の運営に関しましては、先ほど申し上げましたとおり、市の職員が中心となってほかの福祉施設ボランティアセンターなどの協力を得ながら、必要な人員体制の確保を図っていきます。そして、国や県への協力要請のほか、地域の方にも協力をお願いしていくことになります。  さらに、災害時に協力していただける関係団体とは連携して取り組むこととしておりまして、例を挙げますと、西九州大学とは平成23年7月に災害時要援護者の支援に関する協定を締結しておりますので、この協定に基づいて教職員や福祉・介護ボランティアとしての学生の派遣をお願いすることで、専門的知識の提供や介護の支援などの協力を得ていきたいと考えております。  以上でございます。 ◆村岡卓 議員   そういった体制をしっかりとっていただくということで、佐賀市が考える命を守る行動というものにつながっていくかなというふうに考えますので、ぜひよろしくお願いしたいと思います。  今、施設の面としての備えという部分でお伺いいたしましたけれども、次に物質的な備えという部分で備蓄品についてお伺いしていきたいというふうに思います。  まず最初に、佐賀市の備蓄品に対する考え方といいますか、数量に対する考え方というものをお伺いしたいと思います。
    ◎池田一善 総務部長   備蓄品につきましては、市内に設置している拠点備蓄倉庫及び各校区公民館に備えている地区防災倉庫に備蓄しております。  佐賀市全体の備蓄数といたしましては、佐賀県・市町災害時相互応援協定に基づきまして、市の人口の5%である約1万2,000人の避難者に対応できるように備蓄しているところでございます。  主な備蓄品といたしましては、保存食や飲料水などの食料品類、毛布、ブランケット、エアマット簡易トイレ、衣類、救急用品などの生活用具、工具、担架などの救助用品などの備蓄を行っているところでございます。  以上でございます。 ◆村岡卓 議員   今、佐賀市の備蓄品に対する数量的な状況ということをお示しいただきました。  私は以前、アレルギーに関しての質問だったんですけれども、災害時の非常食、これについてお伺いさせていただいたときに、同じような形で備蓄の状況というのを確認させていただきました。それが約5年ほど前になります。ですので、お伺いしてからいろいろ災害も数多くありましたし、備蓄品に関する考え方というものもさまざまな配慮がなされるようになってきたかと思います。そういう部分を踏まえて、以前お伺いしたときから、新たに導入されたもの等があるかと思いますので、その点についてお示しいただきたいと思います。 ◎池田一善 総務部長   以前というのが平成26年6月定例だったと思います。その後、新たに備蓄した物資ですけれども、平成28年度にペットとの同行避難対策ペットゲージ32個、それから、エコノミー症候群対策圧力ソックス500足、それから、平成28年度、平成29年度にかけて、水なしで洗髪できるドライシャンプー192本、平成29年度、平成30年度にかけて、避難所の夏場の暑さ対策に大型扇風機を40台、それから、平成31年度に福祉避難所開設時に使用する簡易ベッド15台、これを新たに備蓄しているところでございます。 ◆村岡卓 議員   この5年間の間にさまざまな配慮がなされた対応をしていただいているかなというふうに思っております。  そこで、1つ気になった点がございまして、これは東日本大震災以降、頻発する自然災害に対して、やはりそれぞれ避難所においてかなり配慮をされてきたかとは思います。その大きい塊というか考え方として、女性に対する配慮がかなり充実されてきているのではないかなというふうに考えるんですけれども、今ちょっとお伺いした中で、それに関係するようなこと、また、それ以外に、女性に対してはこういう配慮をというような部分が佐賀市としてとられているのであれば、その事例をあわせてお示しいただきたいと思います。 ◎池田一善 総務部長   女性に配慮した備蓄品といたしましては、下着セット780セット、それから、生理用品及びショーツなどをセットにしたレディースセット600セット、女性用マスク3万9,200枚を備蓄しておるところでございます。 ◆村岡卓 議員   さまざま女性の方に配慮されたものも備蓄品として備えていただいているということでございますけれども、これは実は5年前のときにも1点お伺いしたのが粉ミルクですね。やはり子育ての部分での配慮ということで粉ミルクについての質問をさせていただきました。実は、粉ミルクの備蓄としては、流動の対応でとっていきますということで、佐賀市のそういう倉庫等には備蓄はされていないというお答えをいただいたんですけれども、この5年を経まして、最近、粉ミルクではなくて液体ミルク、これが一般的に市販されるようになりまして、こういったものを備蓄品に取り入れている自治体がふえてまいりました。近くでいえば、大分の臼杵市ですとか、広島の海田町、そういったもともと粉ミルクなんかを備蓄で備えられていたようなところが液体ミルクに変えていかれているという記事を多く見受けられるところでございます。  この液体ミルクの有用性というのもさまざま示されているわけなんですけれども、佐賀市として液体ミルクを備蓄品にというような考え方についてはどのようなお考えをお持ちなのか、お伺いしたいと思います。 ◎池田一善 総務部長   本市では粉ミルク及び液体ミルクの備蓄はしていないため、液体ミルクを備蓄品の対象として検討いたしました。しかし、現在、製品化された液体ミルクは常温で最長でも1年間の賞味期限となっており、備蓄倉庫での管理及び賞味期限等を考慮して、現時点では導入は考えておりません。ただ、そのかわりに、大規模災害時には、協定を締結している民間事業者などからの流通備蓄で対応することとしているところでございます。 ◆村岡卓 議員   流通備蓄で対応ということでございます。ただ、これは実際に取り入れられているところのお話を伺いますと、実際にこれを今までお母さんたちが使ってあったりすると、仮に災害のときになってもお子さんに与えやすいというか、安心感があるんですけれども、なかなか使ってみようというような方、そういう機会というのがまだまだ少ないようです。これは広島の海田町でされたイベントの中で、いわゆるさまざまな防災のイベントがございますが、そういった際にお見えになったお母さん方に無償で一旦配布して使っていただくというような取り組みをして、災害時にいきなり液体ミルクを使うのではなくて、そういったワンクッション入れる、またはその周知、知っていただくというような対応のために、本当にもう何十本かですけれども、備蓄されているものの中から提供するというような試飲のイベントというのをされてあります。ですので、佐賀市でもさまざま防災のイベントがある中で、ぜひそういったものも紹介というような部分で取り入れていただければなというふうに思いますけれども、改めてちょっとこの点についてお伺いしたいと思います。 ◎池田一善 総務部長   議員御紹介のありました、ほかの都市でも使用されているという部分を聞きました。他都市のそういった事例とかを情報収集して研究していきたいと考えております。 ◆村岡卓 議員   では、そういうさまざま配慮する観点で取り組んでいただければというふうに思います。  次に、項目で上げておりましたマイ・タイムラインについてでございます。  これは自分自身で災害時にどういう行動をとるかというのを自分で決めておこうというようなことです。先日、豪雨災害からちょうど一月たったときに、佐賀新聞で防災の特集が2日続けてございました。そのときに、このマイ・タイムラインのことも触れられて、速やかな避難行動に移るためには必要ではないかというような提案での記事だったかと思います。  佐賀市として、このマイ・タイムラインの取り組みについて必要性をどのようにお考えになられているのか、お聞かせください。 ◎池田一善 総務部長   議員御紹介のとおり、マイ・タイムラインは、台風や大雨の水害など、これから起こるかもしれない災害に対して、一人一人の家族構成や生活環境に合わせて、いつ、誰が、何をするのかをあらかじめ時系列で整理した自分自身の防災行動計画でございます。  市民がマイ・タイムラインを作成する過程において、住んでいる地域の災害リスクを認識したり、避難場所及び避難するタイミングなどの具体的な避難行動を時系列に作成したりすることによって、災害時の命を守る行動に直接結びつくものであり、市民の災害への事前の備えとしてはマイ・タイムラインは有効であると考えているところでございます。 ◆村岡卓 議員   このマイ・タイムラインは、つくれば安全とか、そういうことではなくて、災害に対して備えておくこと。一番大切なのは、実際に災害が起こったときにその場で考えるのではなくて、必要なのは、その場で判断するということにどれだけ意識を持てるかというところだと思っております。そういう部分では、このマイ・タイムラインを作成しておくということは、緊急時にさまざまな選択肢の中で最適な判断がとれるための非常に有効なツールではないかなというふうに考えております。  このマイ・タイムラインは、比較的、関東のほうの自治体では、しっかりホームページにうたってあったり、簡単に作成できるようなツールがそろっていたりします。  私が調べたというか、確認したのは、東京都は防災に関する部分というのは非常に充実しておりまして、以前、私は防災教育について質問したときにも紹介させていただいたんですが、「東京防災」という物すごく分厚い防災に関するハンドブック、これをまた小さい子どもたちの学年というか、低学年、高学年、中学生、高校生と、年代的に分けた形で提案されております。今回、このマイ・タイムラインについても、東京マイ・タイムラインというように独自に構成されまして、実はこのマイ・タイムラインの作成というのを各小・中・高の児童・生徒宛てに無料で配布し、授業で作成していただくというふうな取り組みをされております。  この防災教育のことについてなんですけれども、以前質問させていただいたときに東島教育長は、これからの学校の防災教育というのは、やはり学校だけで行っても効果が薄い、家庭とか地域社会、あるいは地域の関係機関や団体、こういう方々の理解とか、あるいは協力を得ながら計画的にやることが必要だろうと思っていますというふうに答えられております。この考えについては佐賀市も同じではないかなというふうに思います。こう考えたときに、やはりこのマイ・タイムラインは、子どもを中心に御家族で話していただくような機会をつくることで多くの人にこのマイ・タイムラインの認識と作成に携わってもらえるのではないかなと考えまして、やはりお子さんを中心にというような考え方で取り組まれてはどうかなというふうに思っております。この点について佐賀市のお考えをお聞かせいただきたいと思います。 ◎池田一善 総務部長   取り組みですけれども、市では水防意識の向上と防災情報の的確な収集、伝達、理解、共有を推進するために、国土交通省九州地方整備局武雄河川事務所を中心に、国や県と連携しながら、今年度これまでに、若楠校区、赤松校区、神野校区の住民の方々に参加いただきマイ・タイムラインづくりに取り組んだところでございます。参加していただいた方々からは、防災意識が高まったですとか、避難までの段取りがわかってよかった、グループワークで近所の意見が聞けてよかったなどの感想をいただきました。  そして、子どもを中心としての取り組みということですが、令和2年2月に久保田校区で実施を予定しております佐賀市総合防災訓練の中で、国土交通省武雄河川事務所と連携を図りながら、思斉館中学部の生徒と地域住民との合同によるマイ・タイムラインづくりを実施するよう関係機関と協議、調整を行っているところでございます。  今後も引き続き関係機関と連携しながら、市民の防災意識向上に向けて取り組んでいきたいと考えておるところでございます。 ◆村岡卓 議員   早速そういう形で少し形になりそうな御発言がございましたので、しっかり取り組んでいただきたいと思います。  先ほど質問の中でも申しましたとおり、やはり災害時というのは、そこで考えるのではなくて、あくまでそこで判断するというのが大事でございます。そういうふうな意識を持てるマイ・タイムラインの作成をぜひ充実させていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。  以上で防災についての質問を終わらせていただきます。  では続きまして、文化振興についての質問に移らせていただきます。  先ほどさまざまな数値をもって成果をお示しいただきました第7回佐賀市民芸術祭でございます。1万2,900人という全体の来場者数。始めたときは1万人を目標にということで準備してずっと取り組まれて、安定して1万人を超える芸術祭になってきたかなというふうに思っております。  そこで、これは以前からもお伺いしている点ではございますけれども、さまざま参加者や出演者からアンケート等で芸術祭の声というのを伺ってあるかと思いますので、代表的なアンケートでの御意見をまず確認させていただきたいと思います。 ◎百崎芳子 教育部長   まず、来場者の皆様に実施しましたアンケートでいただいた御意見といたしましては、肯定的な意見として、佐賀にもこんなすてきな人たちがいたことに感動したとか、久しぶりのコンサートで聞くもの全てに感動したなどの御意見をいただいております。  また、改善を求める御意見としては、演奏中の出入り、携帯電話の音、話し声、席取りなどの、主に聴衆のマナーが気になったというような御意見をいただいております。  また次に、出演、参加されました方々に実施したアンケートでございますけれども、肯定的な御意見としては、大きなステージでたくさんの人に演奏を聞いてもらうことができ、とてもいい経験になった。さまざまな種類の演劇、舞台を見てもらうことができたので、参加してよかったなどの御意見。  また、改善を求める意見としましては、パンフレットや広報誌等で広く宣伝をしていたが、次回はテレビなどの映像媒体をもっと使用したらどうか、学生の集客が欲しい、小さな子ども向けのイベントをもう少し企画してほしいなどの御意見をいただいております。  以上でございます。 ◆村岡卓 議員   重立ったアンケートの御意見ということで、出演者、また、参加者の声をお示しいただきました。特に課題の点とかは、今までにも出てきたような御意見だったかというふうに思っております。  そこで、佐賀市として、こういう声を受けて市民芸術祭に対しての課題というものをどのように捉えられているのか、お伺いいたします。 ◎百崎芳子 教育部長   課題としましては、毎回来てくださる方にも楽しんでいただけるプログラム、それから、芸術祭を知らない方にも来ていただくきっかけとなるようなプログラムづくりがまず挙げられます。また、子どもや学生などの若年層の集客、広報の充実ですとか、観客のマナー向上などが挙げられるというふうに思っております。 ◆村岡卓 議員   課題に対する対応、これはさまざま考えられているかと思います。お声の中にありましたマナーの点なんかは、芸術祭のコンセプト、これをどのように捉えるかだと思うんですね。もともとコンセプトとして幅広く市民の方に芸術の場に触れていただくという部分を掲げてあるかと思いますので、その点については、そういう上演中の出入りですとか、あとは子どもとか、そういったことへの対応にはやっぱり寛大になっていただいて、そういう方でも参加できるというのが文化として根づいていけばいいなというふうに考えるところでもございます。  そういう部分も含めて課題として掲げられた点、今後どのような対応をお考えなのか、その点についてお伺いします。 ◎百崎芳子 教育部長   先ほど申し上げました課題については毎年の課題だというふうに踏まえておりまして、改善を図ってきたところでございます。  例えば、プログラム内容につきましては、今年度は新たに佐賀交響楽団佐賀バレエ協議による共演とか、若手演奏家クラシック公演に、小学生から高校生までを対象としたジュニア部門を設けたこと、また、九州管楽合奏団クラシックポップスコンサートの公演前の公開リハーサルとか、それから、市内中学校、高校をモデル校に合奏団メンバーが中・高生を指導する公開クリニックを行うことで中・高生の参加を促進するような企画を行いました。  また、広報につきましては、フェイスブックの掲載内容を充実するとともに、開催日当日に佐賀駅バスセンターのバス乗り場2カ所に芸術祭の案内の掲示などを行っております。  観客のマナー向上につきましては、公演前のアナウンスで、携帯電話の音や光、録画、録音、飲食などの公演の妨げになるものを御遠慮いただくように御案内しております。  さらに、小さいお子様のいらっしゃる方が鑑賞しやすいように、また、小さいお子様の声や動きなどで集中して音楽を楽しめないというお客様への配慮としまして、前回に比べて託児の受け入れ体制を充実するなどの改善を行ったところでございます。  これからも今回のようなアンケート結果を踏まえて、実行委員会の皆様や出演された方々との意見交換を行いながら、今後も市民の皆様に喜んでいただけるような企画を実施できるように引き続き取り組んでまいりたいと思っております。  以上です。 ◆村岡卓 議員   どうしてもさまざまな声というものに全て対応できるわけではございませんので、一回一回しっかり改善の方向へ向かっていくという姿勢が大事かなというふうに思っております。  また、若年層への対応ということでさまざま企画もしていただいております。この点につきましては、やはり将来につながる人材育成の部分ということで、ぜひとも今後ともまた充実させていただきたいなというふうに思います。  広報の方法について、私個人としては、芸術祭に関しての広報というのはフェイスブックを中心に非常に数多くしていただいているなという感じは持っております。私自身もそれをしっかりシェアさせていただいているつもりではございますが、やはり今の情報というのは、一時的に佐賀市のほうから発信する情報でとまってしまっていてはなかなか広がりということにつながりませんので、今度そこから拡散していただくための工夫、これがあるかないかによって──やはり今回私も市民芸術祭のお話をする際に、初めてこういうことを佐賀市でやっているというのを知ったという声もまだまだ聞きます。これについてはもう永遠に続いていくのかなというふうにも思っておりますけれども、この点について、ぜひとももう一工夫という分をお願いしたいなというふうに思っております。  今までお伺いさせていただいた内容について、おおむね好評な状況だったかなというふうに思っておりますけれども、基本的には市民芸術祭は無料でさまざまなイベントを数多くの人に参加していただくという部分と、あともう一点、有料──しっかりお金をいただいて寄ってきていただくという企画を打つというのもございます。今回も有料でのイベントというのがあったんですけれども、この有料のイベントについてさまざま御意見が出てきた場合に、佐賀市として有料イベントというものについてどのような考えをお持ちなのか、お伺いしたいと思います。 ◎百崎芳子 教育部長   毎年、芸術祭の開催期間中に、実行委員会の主催事業とは別に佐賀市文化振興財団の自主文化事業を実施してもらうことで芸術祭のプログラムを充実させていただいております。  今年度は、佐賀市文化振興財団の自主文化事業のうち有料公演としまして、千綿偉功主演舞台&ライブ、九州管楽合奏団コンサートの2つの企画を実施していただきました。芸術祭で実施する自主文化事業につきましても、実行委員会にお諮りし、他の企画のジャンルや時間帯の調整を図っているところであり、広く市民の皆様においでいただくことを目指している芸術祭の中での有料公演となりますので、できるだけ低く料金を設定して行っていただいているところでございます。  また、一定の集客が見込まれるような企画をしていただいてはおりますけれども、入場者数が想定ほど伸びない場合もございます。例年、芸術祭後の実行委員会で振り返りを行い、次回につなげるようにしておりますので、今回のプログラムや有料公演につきましても、実行委員会からの御意見をいただき、次回に向けて検討してまいりたいというふうに思っております。  以上です。 ◆村岡卓 議員   この点について市民の皆様からも少しお声をいただいたところでございます。いわゆる大きい会場、箱を埋めるのはなかなか大変でございまして、無料であってもなかなか超満員というのは難しいところでございます。有料であればなおのことかなというふうに思っております。当然、文化振興財団の自主事業ということではございますけれども、しっかり芸術祭の中の一企画で、見てくださる方にとってはお金を払っているという部分があるかもしれませんけれども、市民芸術祭としての中でのイベントの一つでございますので、この点についてなかなか集客を図るというのはいろいろ厳しい点もあるかもしれませんけれども、それについての広報、また支援、この点についてはしっかり取り組んでいく必要があるのではないかなというふうに思います。これはしっかり実行委員会の中で意見を取りまとめられるかと思いますので、この点については後々確認させていただきたいというふうに思っております。  芸術祭につきましては、今回第7回ということで歴史を積み重ねてまいりました。もう目指すところは第10回かなというふうに思っております。第10回に向けて、3年先にはなるんですけれども、どういった形で芸術祭をとり行うようなお考えをお持ちなのか、佐賀市のお考えを伺いたいと思います。 ◎百崎芳子 教育部長   今後も佐賀市民芸術祭の2つのコンセプトであります佐賀出身者や佐賀にゆかりにある一流のアーティストを広く市民の皆様に紹介し、そのすばらしいパフォーマンスを楽しんでいただくこと、そして、子どもから高齢者まで幅広い世代の方に芸術文化に触れていただく機会を提供すること、この2つに沿って進めていきたいというふうに考えております。そのためにも、課題への対応を丁寧に行い、できる限り多くの市民の皆様にかかわっていただき一緒につくっていく芸術祭になるように、また、市民の皆様に楽しんでいただける芸術祭になるように、引き続き取り組んでまいりたいと考えております。  以上です。 ◆村岡卓 議員   文化芸術というものには、目指すところはあったとしても、完成というのはないかと思いますので、一回一回しっかりよいものをというような姿勢で取り組んでいただければというふうに思っております。  では、市民芸術祭のほうは以上とさせていただきまして、引き続き、これは10月にありました肥前国庁南門ライトアップ&芸能祭、こちらのほうの質問に移らせていただきたいと思います。  まず冒頭に確認といたしまして、ここでライトアップと、あと芸能祭を開催するに至った、その経緯というものを確認させていただきたいと思います。 ◎百崎芳子 教育部長   肥前国庁南門ライトアップ&芸能祭は、肥前国庁跡歴史公園が開館10周年を迎えました平成27年度から国史跡に指定されている肥前国庁跡の新しい活用方法として、南門のライトアップや芸能、音楽のイベントを行うことで、肥前国庁や歴史のことをよく知らない方々にも一度来ていただき、肥前国庁のことを多くの方に知ってもらうことを目的に開催したところでございます。 ◆村岡卓 議員   それでは、今回が第5回ということでございました。今回の芸能祭に関して参加者の状況というのはどういった感じになっていますでしょうか、お示しいただきたいと思います。 ◎百崎芳子 教育部長   10月26日に開催しました今年度の芸能祭への来場者数は208人でございました。毎年おおむね200人を超える方々に御来場いただいておりまして、今回は4つの団体に御出演いただきまして、それぞれ工夫を凝らしながら芸能祭を盛り上げていただいたところです。  まずは、国内外で幅広く演奏活動を続けている北原香菜子さんによる薩摩琵琶の演奏、次に、全国大会にも連続出場している佐賀県一輪車クラブによる床の上のフィギュアスケートと呼ばれる一輪車の演技。そして、ボーカルの宮地章子さん、パーカッションの野田雅仁さん、ギターの篠原真司さんの3名によるポップス&ジャズ、そして最後に、佐賀県打楽器協会による打楽器アンサンブルといったジャンルの多様な内容でした。  以上でございます。 ◆村岡卓 議員   今回さまざまな趣向を凝らしていただいた内容だったかと思います。それで、どうしても屋外で行うイベントでございますので、天候、また、特に周りを遮るものがないので、やはり風が影響します。ただそれでも毎回大体200名以上の方に御参加いただいているということです。せっかくですので、こちらのほうも、出演者、また、参加者の方の声というのが上がってきているかと思いますので、その声のほうを何点かお示しいただきたいと思います。
    ◎百崎芳子 教育部長   芸能祭へ御来場の皆様からは、南門や周囲の景色に合ったとてもよいイベントだった、いろいろなお話を聞きながらの演奏で楽しめた。  また出演者の皆様からは、すばらしい建物の前で外の空気を感じながら幻想的な空間で演奏することができて幸せだった、親しみやすい音楽を通じて肥前国庁跡に興味を持つ方が少しでもふえたらよいと思うなどのお声をいただき、好評だったというふうに感じております。 ◆村岡卓 議員   好評なお声をいただいているかなというふうに思っております。そこで、これは活用方法、また広く肥前国庁を知っていただくというのがもともとの経緯の中でお示しいただいたところでございますので、その成果が十分発揮されているイベントになっているのかなというふうにも考えております。今回、第5回ということでございました。とはいえ、毎回200名弱で、ややもすると、メンバーとしても大体似たような方がお見えになっているのかなという点もございます。ですので、ここを広く知っていただくという部分ではもう一工夫が必要なのかなというふうに考えておりますが、今後この芸能祭をどのような方向性で進めていこうと考えられているのか。その方向性をお示しいただきたいと思います。 ◎百崎芳子 教育部長   芸能祭は、肥前国庁を知らなかった方に知っていただくよいきっかけになっているとは思っております。現在は200名ほどの方に来ていただいておりますけれども、来場者の皆様には好評で喜んでいただいております。  今後も歴史に興味がある方だけではなくて、多くの方に肥前国庁を知っていただき、来場していただけるような企画の内容や広報の仕方について工夫しながら継続して開催していければというふうに考えております。  以上です。 ◆村岡卓 議員   肥前国庁につきましては、その文化的価値、歴史的価値というものは非常に大きくありますので、これはやはり広く知っていただくためにも、こういうイベントというものをしっかり積み重ねていくことが大事ではないかなというふうに考えております。  とにかく文化芸術の分野というのは、一朝一夕で結果が出るものではございません。やはり積み重ねていくことが大事ではないかなというふうに考えております。今もう季節は冬になりましたけれども、秋口には各地域でもさまざまな文化発表ですとか文化祭のようなイベントが開催されております。  質問で今回取り上げさせていただいたのは、市民芸術祭と肥前国庁跡の芸能祭でございますけれども、さまざま地域のこともしっかり目を配らせていかなければならないなというふうに考えております。そういう点を踏まえまして、佐賀市の今後の文化振興への考え方、これをお示しいただければと思います。 ◎百崎芳子 教育部長   文化の振興には、文化を伝え支える多くの人材が必要となってまいります。今後も多くの市民の皆様が幅広い分野の文化に触れ、豊かな感性を育んでいけるように、芸術祭、芸能祭の実施による鑑賞の機会や参加する機会の提供、地域文化に触れるきっかけづくりを行いたいというふうに考えております。  また、これらの取り組みを含めまして、子どもたちの豊かな感性の育成、文化振興の担い手の育成、文化に親しむ機会の提供などにより、文化を通じた人づくりを引き続き進めてまいりたいというふうに考えております。  以上です。 ◆松永幹哉 議員   通告に従い順次質問を行います。  1点目に、市営住宅について質問いたします。  日本の住宅政策の始まりと言われる小住宅改良要綱が答申されたのは1918年、大正7年で、人生100年時代と提唱される今日、住宅政策も100年を超えたところであります。これまでの住宅政策は、さまざまな計画や法律の制定とともに変遷してまいりました。1世帯1住宅の確保を目標にしていた住宅建設計画法にかわって、現行法の住生活基本法が平成18年6月に制定されています。住生活基本法は、人口減少社会を迎え、少子高齢化の進展を見据えて、住宅の量を確保することから質を向上することに目標を大きく転換し、防災や社会福祉、地球環境など、これまで住宅政策では直接結びつかなかった分野も、政策として連携して推進され、5年ごとの見直しが行われております。  平成28年3月に見直された住生活基本計画(全国計画)では、少子高齢化、人口減少の急速な進展、大都市圏における後期高齢者の急増、空き家問題、地域コミュニティの希薄化による居住環境の質の低下など、住宅政策上の諸問題の根本的な要因を踏まえ、今後10年間の課題に対応するための政策を多様な視点に立って示し、それらの政策を総合的に実施することとしています。  佐賀市においても住生活基本法の理念に沿った計画として、民間活用の具体策を明らかにし、施策の重点化を図るとともに、合併市町村の地域特性を反映させるため、平成20年3月に佐賀市住宅マスタープランが策定されました。その後、国、県の住生活基本計画の見直しに伴い、佐賀市においても、平成28年3月に住宅マスタープランの改定がなされております。平成29年は佐賀市住宅マスタープランに基づき、市営住宅ストック基本計画が改定されているかと存じます。  総括の質問ですが、市営住宅の団地数、住戸戸数等の現状並びに入居率の推移をお示しください。  2点目に、ICTの推進とデジタル手続法について質問を行います。  佐賀市ICT推進指針の見直しについては、ことしの2月定例で質問した続きとなりますが、推進指針の改定時期を迎え、次期の方針を伺ったところ、推進指針の改定については、推進事例の検証を行い、次期指針に反映するとの答弁がありました。  そこで、質問ですが、今年度行った検証結果及び改定の主な内容についてお示しください。  続きまして、デジタル手続法についてですが、ICTを活用し、行政手続等の利便性の向上や行政運営の簡素化、効率化を図るため、デジタル手続法が令和元年5月に公布されています。このデジタル手続法の概要についてお示しください。  以上、総括質問といたします。 ◎干潟隆雄 建設部長   私のほうからは市営住宅について、市営住宅の現状の団地数と管理戸数及び入居率の推移についてお答えいたします。  まず、団地数とその管理戸数についてでございますが、本市には、住宅に困窮する低所得者の居住の安定を図ることを目的とした市営住宅が48団地2,524戸ございます。その内訳を申し上げますと、旧佐賀市地区が24団地1,900戸、諸富地区が5団地202戸、大和地区が5団地142戸、富士地区が5団地44戸、三瀬地区が5団地60戸、川副地区が2団地127戸、東与賀地区が1団地48戸、久保田地区が1団地1戸となっております。また、その中には、建てかえや住戸改善などを行うために、政策的に必要とする空室や老朽化が進み、用途の廃止を予定している団地などがあり、その分の空室を差し引いた住戸が2,210戸ございます。  次に、入居率の推移についてでございますが、直近3年でお答えいたしますと、本年11月30日現在での入居率は全体で92.6%となっております。その内訳を申しますと、旧佐賀市地区が94.5%、諸富地区が84.9%、大和地区が97.5%、富士地区が88.6%、三瀬地区が78.8%、川副地区が92.1%、東与賀地区が66.7%となっております。また、時期的なものによる影響もございますが、平成30年3月31日の全体の入居率は87.5%、平成31年3月31日の入居率は90.8%となっております。このように直近3カ年で入居率を見てみますと、増加傾向となっております。  以上でございます。 ◎武藤英海 企画調整部長   私からは、ICTの推進とデジタル手続法についてお答えいたします。  佐賀市ICT推進指針は、本市のICT関連施策のあり方を示す基本方針であり、対象期間は平成27年度から令和元年度までの5カ年となっております。  ICTとは情報通信技術のことであり、情報処理だけではなく、インターネットのような通信技術を利用した産業やサービスなどの総称とされておるところでございます。  このICT推進の5カ年における検証と、それを踏まえた今回のICT推進指針の改定の主な内容についてお答えいたします。  現行の推進指針には、対象期間内に取り組むべきICT推進の基本的な方向性といたしまして、「1、ICTで情報の発信・共有の更なる推進」、「2、ICTで暮らしの場面に応じた質の高いサービス提供」、「3、ICTで効果的な行政事務の改革・改善」を3本の柱としております。改定に当たりましては、まず、現指針に記載しております各分野別の具体的な取り組みについて検証を行っておるところでございます。  まず、1つ目のICTで情報の発信・共有の更なる推進につきましては、例えば、シティプロモーションの推進や魅力ある観光情報の発信の取り組みといたしまして、SNSを積極的に活用し、観光情報やイベント情報等の提供を行っております。その結果、観光客だけでなく、地域住民に対してもリアルタイムで有益な情報の提供につながったと考えておるところでございます。  2つ目のICTで暮らしの場面に応じた質の高いサービス提供につきましては、例えば、マイナンバー制度の開始に伴う取り組みといたしまして、申請の際に必要な書類が不要になったこと、コンビニエンスストアで各種証明書が取得できるようになったことなど、住民にとって負担の軽減と利便性の高いサービスの提供につながったと考えておるところでございます。  3つ目のICTで効果的な行政事務の改革・改善につきましては、例えば、文書事務の電子化やタブレット端末の利活用の取り組みなどによりまして、ペーパーレス化が進んだこと、また会議資料等を準備する職員の負担軽減につながったと考えております。  次に、現指針の策定当時に想定しておらず、ICTの進展に伴い出現した新たな技術を利用した取り組みにつきましても導入しております。例えば、妊娠、出産、子育てライフの安心をサポートするために、スマートフォン向けに開発しました子育てアプリ「にこさが」やAI技術を活用した申請書等の手書き文章を文字データに変換するAI−OCRシステムなど、15の取り組みについても検証しております。  また、今回の改定に当たりましては、市民のICT利活用の状況の変化、国や県の動向、ICTの進展に伴う新たな課題の対応などについても取り組んでいるところでございます。  現指針の検証と今回の改定におきましては、9月に関係6課による庁内検討会議を開催し、協議、検討を行うとともに、外部有識者の意見も反映させながら、現在、素案を作成しているところでございます。  今後の予定といたしましては、1月にパブリックコメントを実施いたしまして、再度、庁内検討会議での協議や外部有識者の意見を反映させながら、最終案として取りまとめる予定としております。  ICT分野における進展は、一段と加速しております。このため今回改定する指針におきましても、有効なICT技術を柔軟に取り入れていくことができる指針にしたいと考えているところでございます。  次に、デジタル手続法の概要についてお答えいたします。  デジタル手続法とは、行政の窓口に出向いて、あるいは郵送で行っている手続を自宅のパソコンやスマートフォン上で行うことができるようになるもので、ことしの5月31日に法律の公布がなされております。  このデジタル手続法では、デジタル化実現のための基本原則といたしまして、「1、個々の手続・サービスが一貫してデジタルで完結する」、「2、1度提出した情報は、2度提出することを不要とする」、「3、民間サービスを含め、複数の手続・サービスをワンストップで実現する」の3つを掲げられております。  以上の点を踏まえまして、行政手続におけるICTを活用し、本人確認をマイナンバーカードを利用した電子署名を行うことや、手数料の納付を現金のかわりにクレジットなどで電子納付ができるようにすること、さらに手続に必要な書類は行政機関同士が情報連携することで、極力省略することで、利用者の利便性の向上を目指すこととされております。  また、国に対する手続は、原則オンライン化とすることが義務化されており、地方公共団体に対しましては努力義務とされておるところでございます。しかしながら、この電子申請における行政手続は、添付書類の削減や行政の窓口に出向く必要がなくなることから、住民の皆様にとって大変便利になると考えておるところでございます。  なお、このデジタル手続法は公布されたばかりでございますので、詳細な内容の公表につきましてはこれからでありますので、引き続き情報の収集に努めてまいりたいと考えておるところでございます。  以上でございます。 ◆松永幹哉 議員   それでは、市営住宅について一般質問に入っていきます。  老朽化した木造住宅、あるいは準耐火構造の住宅については、建てかえ及び用途廃止の計画のもとに事業が進められているのではないかと思います。しかし、いまだ多く残っているのが現状ではないかというところでございます。平成28年の住宅マスタープランでは、老朽化の改善率を36%から83%まで成果目標として掲げられております。今、ちょうど5年目に向けて来年は中間期で、改定のときかと思いますけれども、現在の建てかえ事業による老朽化住宅の改善率をお示しください。 ◎干潟隆雄 建設部長   平成28年3月に策定いたしました佐賀市住宅マスタープランにおいて、平成26年度の老朽化住宅の改善率は36.2%となっており、策定した年度の10年後である令和7年度の目標といたしましては83%を掲げているところでございます。第2次佐賀市総合計画では、老朽化住宅の改善率における中間目標値を令和元年に60.8%としております。現時点の改善率は60.8%となっており、中間目標を達成しております。  以上です。 ◆松永幹哉 議員   続きまして、高齢者、あるいは障がい者については、日常生活においては安全、安心して生活を送られるように住宅のバリアフリー化は必然であります。近年は、最初からバリアフリーの住宅、あるいはそういうバリアフリーが当たり前のようになってきているんですけれども、やっぱり老朽化した古い住宅だったり、それに対応していない市営住宅は幾つもあると思うんですけれども、その辺の改善状況についてお伺いいたします。 ◎干潟隆雄 建設部長   市営住宅のバリアフリーの改善状況につきましては、既存の市営住宅にスロープ設置や階段に手すりをつけるなどの軽微なものを含め、平成5年度から取り組んでいるところでございます。さらに、改善事業といたしまして、平成19年度からトイレの洋式化や室内の手すり設置など計画的に実施しております。また、建てかえ事業につきましては、平成5年度に行いました楊柳団地以降は段差の解消やエレベーターの設置を行い、高齢者や障がい者でも住みやすい住宅となるよう、バリアフリーにも配慮した市営住宅となっております。  以上です。 ◆松永幹哉 議員   確かにバリアフリーについては、画一的なものでなくて、個々の生活の状況によっては、バリアフリー化も内容が変わってくるのではないかと思います。  現在、4階建ての住宅にエレベーターがついていないところでやはり高齢化が進んだ住民の方々が随分と困っていらっしゃるというところは部屋の入れかえをしたり、そういうふうな対処を逐一とっていただきたいと思います。  それでは続きまして、市営住宅においては、例えば、50年ごとの建てかえが他市町村でも多いんですけれども、現在そうなったときに、昭和40年代のストックが一番の対象になるかと思います。特に40年代の建物について建てかえとなると、集中して予算も相当大きくなり、なかなか一括してそういう事業ができないんじゃないかなと思うところです。  住宅ストックの基本計画に基づく方針があるかと思うんですけれども、建てかえ、あるいは改善の計画について考え方をお伺いいたします。 ◎干潟隆雄 建設部長   市営住宅の建てかえ、改善事業につきましては、佐賀市住宅マスタープランに基づき計画を行っております。建てかえ事業につきましては、建設年次の古い狭小な市営住宅で、立地条件等を考慮し、建てかえを行っております。また、改善事業につきましては、市営住宅の適切な維持管理を目的として、計画的な修繕や長寿命化に資する改善を建設年次の古い順に行っている状況でございます。 ◆松永幹哉 議員   老朽化の指数については、目標が今のところ達成されているものですから、そこのところはしっかりと数字を見ながら検討していただきたいというふうに思います。  それと、用途廃止をして募集もしていない団地が幾つか見受けられるわけですけれども、市営住宅の廃止における住宅の撤去ですね、この辺などの取り組み方についてお尋ねいたします。 ◎干潟隆雄 建設部長   市営住宅の廃止に向けた取り組み方ということですけれども、用途廃止につきましては、団地内に数世帯の入居者がいらっしゃる場合が多く、入居者に丁寧に説明を行い、他の市営住宅に移転するようお願いしております。しかしながら、入居者の大半が高齢者ということもあり、移転までには至っていないことから、用途廃止となりましてもすぐに廃止できるという状況ではないということでございます。 ◆松永幹哉 議員   幾つか団地を見てきたんですけれども、相当な老朽化の中において、用途廃止をされているところにまだ住み続けていらっしゃる方がいらっしゃいました。確かに出ていきなさいとは言えないわけで、かつ隣接している隣を崩すわけにもいかないと。その事情はわかりますけれども、入っていない空き家の管理については、草が生えていたり、あるいはごみが散らかっていたりと、やっぱりその辺が地域の環境も含めて改善策が必要なのかなというところがあります。当然、団地については入居者全部で団地の管理を行うということではありますけれども、入っていないところの空き家については、隣の人は草は刈らないですよね。ですから、管理業者等も含めて管理はされていると思うんですけれども、夏場の草が伸びたやつが今枯れて、ちょっと見るにたえないような状況がございます。その辺はもう少し手を入れる、あるいはどうしても高齢者だけの住宅になってしまっているものですから、自分たちではそこの管理はできないとは思うんですけれども、その辺の管理の仕方について、何か手だてがあればお示しください。 ◎干潟隆雄 建設部長   議員おっしゃるように、入居者が高齢化、もしくは住居者が少ない住宅での夏場の草刈り等が発生しているとは思います。現在、指定管理者に維持管理等をお願いしている状況でございますので、今後そういった住宅につきましては、指定管理者との協議も行いながら対応を考えていきたいと思います。 ◆松永幹哉 議員   確かに少しその辺は小さく見て回りながら管理しないと、周辺の自治を含めて随分と苦情が出ている場所もあるみたいですから、そこはしっかりと指定管理者との話、あるいはそこに今までの予算がついていなかったら、そこは検討するような形で、ほかの部との連携とかしながらやっていければなというふうにお願いするところでございます。  それと、用途廃止というところにいってしまったんですけれども、老朽化や準耐火の住宅について、建てかえがなく用途廃止されている住宅、今のような住宅が幾つかあるんですけれども、この用途廃止の決定に至る基準とか方針、これをお伺いいたします。 ◎干潟隆雄 建設部長   用途廃止団地につきましては、老朽化した市営住宅で入居率が低く、将来にわたり団地を継続管理することが懸念される場合に廃止することとしております。用途廃止の手法といたしましては、単に団地を廃止する場合や、近傍の市営住宅の建てかえに伴い統合による廃止を行う場合、また団地の一部の住戸を減らす場合などがございます。 ◆松永幹哉 議員   それでは続きまして、市営住宅の空き室の利活用について伺いたいと思います。  最近では、公共住宅の空き室については、目的外使用の実例が随分と紹介され始めました。これは全国的に空き室が多くなってきたためでもありますし、かつ空き家対策としても捉えられているところであります。例えば、各種のシェアハウスですね、高齢者のシェアハウス、あるいは学生のシェアハウスとか、あるいはアトリエなどに行政が貸し出しているところもあるということです。  質問ですけれども、目的外使用についての法律等の緩和策についてお伺いいたします。 ◎干潟隆雄 建設部長   目的外使用につきましては、地方自治法第238条第4項第7号に「行政財産は、その用途又は目的を妨げない限度においてその使用を許可することができる。」となっております。それを受けまして、本市では火災や災害時の理由により、その罹災者に限って目的外使用により一時的な住居場所を提供しているという状況でございます。 ◆松永幹哉 議員   今紹介にあった部分と、自治体の地域再生における国交省への届け出・申請、これも最近ふえているということで、そういう利用がされているんですけれども、例えば、今後、独居老人がふえることが確実に想定されます。当然、買い物・防犯対策、それから災害時の避難など、社会的問題としては大きく捉えられているところでございますけれども、対策として、名古屋では高齢者の共同居住住宅なごやかホーム──名古屋にかけてなごやかホームですね──その事業を展開されて、市営住宅の空き室の再利用がなされております。  先ほども話したように、高齢者だけではなくて、留学生、それから就労研修の外国人など、対象者が確かに多く存在するわけですけれども、そんなに佐賀市は空き室がないよと言われればそうなんですが、160件ぐらいの空き室が今あるわけですけれども、この辺を使って空き室の利用、シェアハウス等の事業展開ができないものか、その辺をお伺いいたします。 ◎干潟隆雄 建設部長   御質問のシェアハウスでの利用につきましては、外国人、高齢者を問わず、市営住宅に入居される場合は、佐賀市営住宅条例第6条第1項にあります入居者の資格として、現に同居し、または同居しようとする親族があることが条件となっております。今後、入居される同居につきましては、親族に限るということになってまいります。したがいまして、親族以外のシェアハウスでの利用は現在のところ難しいと考えております。 ◆松永幹哉 議員   部長、ですから、先ほど法律等の緩和策を聞いたんですよね。佐賀市においては、条例で親族というふうに規定されておりますけれども、使う方法があるということであれば、国交省に申請すれば使えるわけですよ。ですから、目的は、市営住宅に入る必要がある人が最優先ですし、それから子育て世代であるとか、あるいはDVの被害者であるとか、いろんな今、住宅の支援の必要な人たちがいますから、それは当然最優先なんですけれども、かつ余ったところ、ここを健常である高齢者、そういうグループホームとかにまだ行かなくて、健常な高齢者の独居老人が随分と今いらっしゃいます。この間も若干私に相談のあった人たちは、山間部において買い物にも行けない、かつ毎日ひとりでいるのは話し相手もいない、あるいは災害のときに必ず避難しなければいけない。イエローゾーン、レッドゾーンの土砂災害警戒地域ですから、そういうときに期間限定でもいいから、そういうふうなシェアハウスに友達と一緒に入ることはできないだろうかというような相談があっております。これは山間地は、意外と市内よりも住宅の空き室は顕著であります。大和地区にもありますし、富士地区にも幾つかあると思うんですけれども、そういうところを利用して、独居老人の共同生活、シェアハウスなんですけれども、これはもう一回考えていただいてもいいんじゃないかなと思うんですが、その辺、もう一度お伺いいたします。
    ◎干潟隆雄 建設部長   先ほど言いましたように、目的外使用については災害に遭われた方等について利用させていただいているところでございます。ただ、今言われているシェアハウスにつきましては、他人同士が同居することとなりますので、プライバシーの確保も重要だと考えております。そのため、皆さんで使う共有部分と自分がいる個室部分の機能分離が必要になると考えます。  現在の市営住宅は、それらを考慮した間取りとなっていないため、プライバシーの確保ができない状況となっております。仮にそうするとなると、そういった住宅の改築、改装がまた伴うものと考えております。したがって、現在のところ、このような観点からもシェアハウスについては難しいものと考えております。 ◆松永幹哉 議員   今後ろから、本人がよかならよかろうもんと話がありましたけれども、実際…… ○川原田裕明 議長   静かにしてください。 ◆松永幹哉 議員 (続き)  実際、そこに入る人たちは、お仲間同士で入りたいという話なんですよね。やっぱり他人と入るんではなくて、自分の知り合いであるとか、地域で独居老人の仲間たちといいますか、そういう人たちとシェアしたいということなんです。ですから、先ほどからそういうふうになっていないとおっしゃいますけれども、共有部分と3LDKあたりは部屋が分かれておりますから、やろうと思えばやれるわけです。そして、家賃の取り方とか、そういうふうなものは難しく、また調整が要るかと思うんですけれども、その需要があるかとか、実際にそれをしたとき、山間地の独居がどれぐらい減る、そして健康状態が保てる、そういうのは一度調査していただき、これは所管のところが福祉のほうになるかもしれませんけれども、そういうのをした中で、建設部としてそこが可能なのかどうかを判断していただきたいんですけれども、もう一度答弁をよろしいでしょうか。 ◎干潟隆雄 建設部長   現在のところ、市営住宅の目的と、その構造といいますか、そういった形からいけば、非常に難しい状況と判断しております。ただ、議員がおっしゃるように、地域のニーズというのも私は十分に把握していない状況ですので、そこら辺については調査したいと考えております。 ◆松永幹哉 議員   もう一歩踏み込んでいただきたかったんですけれども、ぜひそこの調査はやっていただきたいと思います。ニーズがあれば空き家が減るわけですよね。ですから、そういう空き室対策にもなるということですから、一石二鳥の考え方ではないかと思うので、その辺は再度よろしくお願いしておきます。  それから、以前、定住促進を目的に、三瀬の市営住宅でお試し定住事業がなされておりました。これについては、今その住宅も廃止になっております。それであっていないわけですけれども、山間地の定住住宅に限らず、佐賀市全域でそういうふうなお試し定住、これはやってもいいんじゃないかなと思うんですよね。ウエルカムというふうに皆さんが手を広げることが話題になりますし、佐賀ってどんなところだろうと思っている人が、ちょっと住んでみようかということが体験できれば、そこはそういう人たちが口コミで広がっていくんじゃないかなというふうなところも思う次第であります。  利活用の方法として、空き室をもう一度お試し定住にする事業、これの展開ができないものか、お尋ねいたします。 ◎干潟隆雄 建設部長   現在、市営住宅の入居率は、総括質問への答弁でも申し上げましたとおり、92.6%と高いものとなっております。市営住宅は年4回の定期募集などを行っており、一定の需要に対し供給の均衡はとれているものと考えております。しかし、今後、人口減少や地域状況の変化により、恒常的に市営住宅の入居率が低くなり、空室がふえた場合は、定住促進を考えた、そういった目的での利用も一つの方法だと考えております。 ◆松永幹哉 議員   まさに今、部長がおっしゃったように、間違いなく空き室はふえると思います。当然その住宅の廃止にもつながっていくとは思うんですけれども、民間の賃貸住宅、これも今後余っていくというのが想定されております。ですから、今からその辺の対策は講じていっていいし、先に手を挙げて話題性をとったほうが目につくし、あるいはそういう効果があるのじゃないかと思いますので、ここはぜひとも検討していただきたいと思うところでございます。  続きまして、ICTの推進について移っていきます。  先ほどデジタル手続法の内容を説明いただきましたけれども、これの成立において、今後の佐賀市の対応──5月に公布されたばかりで、内容的にはまだわからないという答弁がありましたけれども、今後の対応についてお伺いいたします。 ◎武藤英海 企画調整部長   デジタル手続法の公布によりまして、今後、地方自治体の行政手続におきましてもデジタル化が促進されるものと考えております。佐賀市では、既に施設予約システムや子育てワンストップサービスなど、オンライン申請を構築しているものがございますが、さらに提供範囲を広げていくことの検討も重要であると認識しているところでございます。  また一方で、現在、電子申請システムの構築につきましては、佐賀県及び佐賀県内20市町の情報政策部門の担当者で構成しております佐賀県ICT推進機構におきまして、デジタル手続法の対応について議論を進めることとなっております。本市もこれに参加しておりますので、その中で議論を深めていきたいと考えているところでございます。  以上でございます。 ◆松永幹哉 議員   確かに国の指針のほうにも、参考事項として県の参加による推進を図るというようなくだりも入っておりますので、そうなのかなと思います。そうなった場合、大きい市町、大きさもまちまちで内容も違うと思うんですけれども、その辺の今後のスケジュール、これが計画的にわかっていればお示しください。 ◎武藤英海 企画調整部長   佐賀市としましては、今後の対応を検討していくことになります。電子申請システムには、クレジット等による手数料納付の仕組みや申請者本人を証明する電子証明書を取り扱う仕組みのほか、電子申請されたデータを既存システムに取り込む仕組みの構築などが検討すべき課題で、これを整理する必要があると考えております。  また、電子申請の対象となる業務の洗い出しと選定、さらにはオンライン化に伴います条例等に関しましては、新たな制定や改正が必要になってくると考えております。  このような事項につきまして、各市町内での整理とあわせまして、佐賀県ICT推進機構の中で、県やそれぞれの市町の意見を聞きながら、電子申請の対象とする業務内容とともに、導入に向けたスケジュールも決まってくるものと考えております。 ◆松永幹哉 議員   今からということで、まだ明確なスケジュールはないということですので、また改めて聞いていきたいと思います。  それでは続きまして、今年度創設されましたAI・ロボティクス推進係の事業の進捗状況についてお伺いいたします。 ◎武藤英海 企画調整部長   今年度からAI技術を活用したシステムの導入を進めております。AIとは、学習し、推測することが得意なソフトウエアのことで、日本語訳では人工知能と呼ばれております。このAIは、昨今、飛躍的な技術が向上して、他の自治体でも業務改善のツールとして利用が進んでいるところでございます。  今年度、5つのシステムの導入を進めております。1つ目は、10月から全庁で利用しておりますAI議事録作成システムでございまして、これはICレコーダーで録音した会議等の音声データを音声認識の技術を活用いたしまして、自動で文字化することができるというシステムでございます。2つ目は、RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)でございます。これはパソコン上の定型的な作業を自動化できるソフトウエアでございまして、3部署で1月から試験的な運用を開始しておりまして、保険年金課の窓口へ提出される申請書の処理等で利用予定としておるところでございます。3つ目は、保育所AI入所選考システムでございます。これは、現在手作業で行っております保育施設の入所調整作業を自動化できるというシステムでございまして、3月まで検証作業を行いまして、次年度からのシステム利用を考えております。4つ目は、AI−OCRシステムでございます。これは窓口等で受け取った手書きの申請書をエクセル形式などに文字データとして自動的に変換できるシステムでございまして、1月からの利用開始を目指しているところでございます。最後、5つ目は、AIチャットボットシステムでございます。これはホームページ上で、ごみの分別、子育てなど4分野の質問に自動応答ができるというシステムでございます。これは年度内の利用開始を目指しているところでございます。  以上でございます。 ◆松永幹哉 議員   5つの事業システムの構築があるということですけれども、当然まだ入ったばっかりで検証等はなされていないかと思うんですけれども、これのもたらされる効果ですね、働き方改革の中の一つでもある事業なわけですけれども、これの効果をどういうふうに考えてあるのか、お尋ねいたします。 ◎武藤英海 企画調整部長   既に10月から利用開始しておりますAI議事録作成システムでございますが、これは11月末までの2カ月間で32部署、110会議の議事録の作成に利用されております。このシステムを利用することで、音声データを自動的に文字に変換することができ、議事録作成にかかる時間を大きく削減することが可能となります。実際にこのシステムを使用した部署からは、ICレコーダーの音声データを聞きながら議事録を作成していたときと比べまして、作業時間が2分の1以下になるなど、大幅な時間短縮ができたという高い評価をいただいております。  先ほどの御質問でお答えした、その他4つのシステムにつきましては、現在、導入作業中でございまして、導入後に効果を測定していきたいと考えております。  なお、RPAソフトにつきましては、既に導入した自治体の導入報告によりますと、作業時間にして70から80%の削減ができたとの報告もございますので、本市でも同程度の削減効果を見込んでいるというところでございます。  このように定型業務はICTを活用し、自動化や省力化を進めることで、窓口業務や相談業務等に職員が注力することができ、市民サービスの向上につながるものということで導入を進めたいと考えております。  以上でございます。 ◆松永幹哉 議員   確かにAI技術は進み、システムも進んでいくと思います。その中で最終的に使うのは人です、人間です。ですから、システムの管理上、専門的にわかっている人、わかっていない人、いろいろいますけれども、基本的な動作、これを間違えてしまうと、やっぱり幾ら機械でもミスが多く出ます。このミスをなくすために、データの構築とともに実証が随分と要ると思うので、職員への基本的な動作、あるいはシステムの説明、この辺は徹底していただきたいというふうに思います。  それから、続いてタブレットの活用推進について前回質問いたしましたけれども、これについて、部長のほうからはしっかりと今後も対応していくという説明があり、災害時には活用したいという答弁がありました。最近、災害が頻繁に起こったときにどういうふうに使われたのか、お伺いいたします。 ◎武藤英海 企画調整部長   災害時の活用につきましては、市長以下26名により構成されております災害対策本部において活用したところでございます。今年度の台風17号接近時に開催されました台風対策会議や8月豪雨の対応状況の確認のために開催されました災害対策会議におきまして、タブレット端末を活用して会議を開催してきたところでございます。  具体的には、会議の中で気象台からの説明資料、また各対策部からの対応状況の報告事項につきまして、これまで紙で印刷して委員のほうにお渡ししていたものをデータ化することによって省力化が図られております。職員が資料を準備する際の業務負担の軽減につながったと考えております。 ◆松永幹哉 議員   これについては、議会のほうも随時そのデータを議会事務局のほうから送っていただいて、リアルタイムで見ることができました。避難所の数とか、そういうことは、やっぱりリアルタイムに変化していくわけですから、これは検証しながら徹底して便利に使っていただきたい。効果的な使い方、これをお願いするところでございます。  続きまして、タブレットの活用について、前回も質問したときに、管理されているところと各分野で専門的に入れている分野で、価格も違いますし、維持費も違う。それから、今142台ですか、管理されているんですけれども、これについて、実績の調査は一部されておりましたけれども、活用の指針等、これがちょっと見受けられなかったんですよね。これについては、やっぱり使って当たり前なんですよ。持って使って当たり前。通信ができる、それからデータが入る。ですから、それは当たり前なんですけれども、活用推進会議、この辺をしっかりしたものを立ち上げていかないと、使っている部署、使わない部署、あるいは使う機種、使わない機種が出てくるんじゃないかなと思うんです。なるだけどういうふうに使うんだということを常時打ち合わせしながら推進していくことが大事かと思うんですけれども、その辺の今後の取り組みはいかがでしょうか。 ◎武藤英海 企画調整部長   現在、情報課では142台のタブレット端末を管理しております。内訳といたしましては、幹部職員や各課用として常時貸し出しをしております端末が119台、利用を希望する部署に対する短期の貸出用が23台となっており、平成30年度の貸出実績といたしましては、30部署121件となっておるところでございます。  タブレット端末の各部署における活用状況につきましては、平成29年度に調査しております。主な活用状況につきましては、庁議などの幹部職員が参加する会議での利用によりペーパーレス化と事務の効率化が進んだこと、それから職員の出前講座、住民説明での利用により市民にとってわかりやすい説明につながったなど、有効に活用されたものと考えているところでございます。  一方、今、議員が御指摘されましたように、おのおのの部署における活用状況について、具体的にどういった使い方をしたのか、またどういった工夫をしてきたのかというところなど、詳細に把握するところまでには至っていないというところでございます。  このため、今後、各部署における利用状況やアプリの利用方法など、情報収集を行いますとともに、利用促進のヒントになるような事例集の整備というところを考えていきたいと思っております。これを作成し、全庁に周知いたしまして、タブレット端末のさらなる活用を促していきたいと考えているところでございます。その上で、各部署からの相談に対しましては、ペーパーレス化や事務の効率化につながるような有効な活用法について提案してまいりたいと考えているところでございます。  以上でございます。 ◆松永幹哉 議員   情報の共有、特にこういう電子機器、あるいはそういうAIのシステムの中では、情報の共有が一番便利なんですよね。ほかのところにそれを教えること、あるいは共有することによって、どんどんと幅広く動いていく。これが必要なことだと思うんですけれども、前回、質問の最後に、執行部の机の上にiPadがあることを望んで一般質問を終わりますと言ったんですけれども、ないんですよね。今、議会と執行部と会議をする、それから研究、全員協議をするときに、我々は今、導入して3年になるものですから、書類も見ることができますし、機械も動きますし、iPadも動きますし、データも随分と構築されてきましたので、前のデータもすぐ見ることができます。情報の共有もできます。そのときに執行部がまだ紙を使っていらっしゃるんですよね。残念なんですよ。一緒にペーパーレスを推進しながらICTを推進していくという同じ枠の中にあるときに、議会側はiPadを使っている、執行部側は使っていない。もちろん全部に台数があるわけじゃないということを聞いておりますので、そうなのかもしれませんけれども、40台は幹部職員の手元にあるわけですよ。  これは、今、総務法制課でデータを処理して、議会の議案等のデータを上げていただいているということですから、それについて、当然、執行部との情報共有ができるわけですよ。会議の中で同じ書類を同じ時間でリアルタイムに見ることができる。これは会議の中において物すごく効率化が図られますし、紙が要らなくなる、これは当然のことだと思うんですけれども、そうなったときに、今、議会が入れているSideBooks、このシステムなんですけれども、あと50台、執行部が入れたとしても、月に費用が1万円しかかからない。1台200円しかかからないということなんですね。当然、書き込みもできますし、フォルダー分けや附箋もつきますし、使えば使うほど便利になってくる。この辺はそんなに費用がかからない、費用対効果が大きく、効果的に事務にもペーパーレス化にも寄与できる考え方から、執行部もSideBooksを入れたらいかがでしょうか、部長その辺いかがですか。 ◎武藤英海 企画調整部長   今、議員言われましたように、現在、幹部職員、私も含めてタブレットを持っておりまして、議会資料を議員の皆様と共有して、そして議論していくということは大変意義があると思っております。私も市議会が導入しておりますSideBooksというのを確認させていただきました。議案資料等がフォルダーごとにまとめられておりまして、一見してもわかりやすいというのが第一印象でございました。また、検索機能もあるということで、過去の資料もキーワードを入力することで容易に引っ張り出すことができるということですね。そういうことを見ながら、お互いに議論していくというのは非常にいいことだなと、有意義だなということを改めてSideBooksを見させていただきまして感じたところでございます。  また、幾つかの導入自治体に確認したところ、議会側と執行部側が同じ資料を共有することは、双方にとって有益であるという回答もいただいたところでございます。また、このメーカーのほうに費用等を確認したところ、今、議員言われたとおり、1台当たり月200円で50台までの導入になるということで、今、議会に導入されているものに追加するということになれば、今、議員が御説明されたとおりの金額になるというのも確認させていただきました。  そのSideBooksにつきましては、議会、執行部ともに導入している自治体も多くあるということも確認しております。このため、今後、導入している自治体における利活用の状況、それと、実際運用するとなればどういう運用方法をとるのかということも含めて、先進自治体のほうに調査、研究を進めてまいりたいと考えております。 ◆松永幹哉 議員   iPadはあくまでもアイテムであって、その先の議論が我々は大事かと思います。それを効率的によくするために、やっぱり情報を共有することは便利なのかなと思いますので、ここはぜひとも導入していただきたいと思います。  前回も申し上げたとおり、この次はタブレットが机の上に乗っていることを期待いたしまして、質問を終わります。 ○川原田裕明 議長   これより休憩に入ります。  本会議の再開は午後1時に予鈴でお知らせします。  しばらく休憩します。           午前11時52分 休 憩 令和元年12月11日(水)   午後1時03分   再開                 出  席  議  員 ┌────────────┬────────────┬────────────┐ │  1.中 村  宏 志 │  2.御 厨  洋 行 │  3.西 岡  真 一 │ │  5.富 永  明 美 │  6.久 米  勝 也 │  7.山 下  伸 二 │ │  8.野 中  康 弘 │  9.永 渕  史 孝 │ 10.宮 崎    健 │ │ 11.松 永  幹 哉 │ 12.村 岡    卓 │ 13.野 中  宣 明 │ │ 14.白 倉  和 子 │ 15.川 副  龍之介 │ 16.久 米  勝 博 │ │ 17.重 松    徹 │ 18.山 口  弘 展 │ 19.堤    正 之 │ │ 20.川原田  裕 明 │ 21.松 永  憲 明 │ 22.山 田  誠一郎 │ │ 23.中 山  重 俊 │ 24.武 藤  恭 博 │ 25.福 井  章 司 │ │ 26.千 綿  正 明 │ 27.重 田  音 彦 │ 28.中 野  茂 康 │ │ 29.平 原  嘉 徳 │ 30.江 頭  弘 美 │ 31.川 崎  直 幸 │ │ 32.池 田  正 弘 │ 33.嘉 村  弘 和 │ 34.山 下  明 子 │ │ 35.黒 田  利 人 │ 36.西 岡  義 広 │            │ └────────────┴────────────┴────────────┘
                  地方自治法第121条による出席者 佐賀市長        秀 島  敏 行    副市長         伊 東  博 己 副市長         白 井    誠    総務部長        池 田  一 善 企画調整部長      武 藤  英 海    経済部長        百 崎  哲 也 農林水産部長      川 副  浩 顯    建設部長        干 潟  隆 雄 環境部長        喜 多  浩 人    市民生活部長      眞 崎  武 浩 保健福祉部長      大 城  敬 宏    子育て支援部長     今 井    剛 地域振興部長      古 賀  臣 介    交通局長        志 満  篤 典 上下水道局長      田 中  泰 治    教育長         東 島  正 明 教育部長        百 崎  芳 子    選挙管理委員会事務局長 中 村  純 士 農業委員会事務局長   三 島  洋 秋    監査委員        力 久    剛 会計管理者       成 富  典 光 ○川原田裕明 議長   休憩前に引き続き会議を開きます。  市政一般に対する質問を続行します。 ◆平原嘉徳 議員   自民市政の平原嘉徳でございます。通告に従いまして順次質問いたします。今回は障がい者福祉について、多岐にわたる質問となります。  まず、本市では佐賀県福祉のまちづくり条例などの理念に基づき、公共的施設のバリアフリー化に取り組まれているところであります。日常生活、または社会生活を送る上で、障がい者などのさまざまな制約を受ける人々が、みずからの意思で自由に行動し、社会、経済、文化、その他あらゆる分野の活動に積極的に参加することを可能とするためには、施設出入り口へのスロープの設置やトイレなどの配備にとどまらず、きめ細やかな整備が必要であると考えます。  本市でもこれまで、障がい者等の社会進出を促すためにさまざまな取り組みを行われているところでありますが、先日、佐賀勤労者総合福祉センターことメートプラザ佐賀にて、地域福祉等の推進による地域共生社会づくり、県民の理解醸成を目的として毎年開催されている第16回チャレンジドフォーラムinSAGAが開催されました。  私はこのフォーラムにおいて、「デマンド交通、路線バス、タクシー、新幹線……障害者にやさしい移動とは」というシンポジウムにパネリストとして参加いたしました。そこで、2つの残念な出来事がありました。  まず1つ目は、このパネリストの中に車椅子の方がおられたのでありますが、このステージには車椅子の方が上がられるスロープがないため、演台の下のフロアでシンポジウムを行わざるを得なかったことであります。  もう一つは、本市で開かれたこの障がい者フォーラムでありましたが、他市の担当課の職員は数多く参加されたものの、本市の担当職員の顔が見られなかったということが残念であります。  そこで、総括質問では、まず、本市では公共的施設のバリアフリー化に対してどのような認識を持っておられるのか。その中で、車椅子利用の方が多目的ホールを利用する際に制約を受けることはないのか、あるとすれば、今後どのような対策を考えておられるのかをお尋ねいたします。  また、バリアフリー化の推進に当たって、障がい者の意見を聞く場を設けておられるのかもあわせて質問いたします。  次に、佐賀県福祉のまちづくり条例では、市内のホテルなどの公共的施設が条例に定める整備基準を満たしている場合は、佐賀市が適合証を交付することになっています。  そこで、現在、市内の宿泊施設でこの適合証の交付を受けている施設が幾つあるのか。また、令和5年には全国障害者スポーツ大会の開催も予定されておりますが、スポーツ大会に限らず、佐賀市にお越しいただく障がい者の方々に安心して佐賀にお泊まりいただけるためには、この適合施設をふやす必要があると考えますが、今後、この適合施設をふやすための取り組みをどのように計画されているのかをお尋ねいたします。  次に、自立支援協議における拠点等整備の議論についてお伺いいたします。  障がい者の地域生活を親なき後も支えるための地域の拠点である地域生活支援拠点については、緊急どきの受け入れも含めて可能となるように、第5期障害福祉計画の令和2年度末までに、市町村、または各障がい福祉圏域に少なくとも1カ所は整備するように国から要請されているところでありますが、その進捗状況はどのようになっているか、お伺いいたします。  また、緊急時の受け入れ体制の整備状況について、現時点での取り組み状況はどのようになっているのかもあわせて質問いたします。  最後に、佐賀市の地域生活支援拠点整備事業における1次避難所の必要性についてであります。  本市の地域生活支援拠点整備事業については、本市が独自に緊急時居室確保事業を創設し、1日1床の空床体制を確保していること、また、佐賀地区障がい者基幹相談支援センターにコーディネーターを配置し、24時間365日の相談対応体制を整備していることは、私は高く評価されるものであると思っております。  国が定めた基本指針に基づいた障害福祉計画では、令和3年度には全国の市町村で当該事業の完全実施が予定されています。完全実施後は本市に住む全ての障がい者の緊急時に対応することが必要とされていますが、それらの状況に現在の1日1床の空床とコーディネーター体制で対応できるのか、しっかり評価し、準備と対応を進めていく必要があると考えます。  まず、1日1床の空床では、緊急ケースが複数重なったときに即応できない状態となります。また、身体障がいを専門とする施設では知的障がいの対応ができないといった、全障がいに対応できる状態にないことが課題として考えられます。  さらには、本市内の障がい福祉施設における平常の短期入所の利用予約がとりにくい状況にあるとも聞き及んでおり、これは短期入所の稼働率が高いことを示しております。  また、実際に人員不足等から、短期入所の受け入れを停止している施設もあり、そのような状況を踏まえると、全障がいに対応できる複数の空床を毎日確保していくことは現実的に厳しいものであるというふうに思われます。  そこで、現実的な対策として、鹿児島市など当該事業の先進自治体の中には、1次避難所、いわゆるシェルターと呼ばれていますけれども、1次避難所が開設されるところもあり、本市においてもその必要性があると考えます。1次避難所があれば、複数の緊急ケースが発生した場合にも即応でき、数日間は当事者の生活を守ることができます。その間に在宅生活に戻る、あるいは他の施設の短期入所を調整する時間をつくることも可能であります。  ですが、このような1次避難所を想定した場合、入浴や排せつ、睡眠といった最低限の生活が送れるハード面の機能だけではなく、生活の介護や見守り、または受け入れやその後の調整ができる人的配置がなければ機能いたしません。発生予想ができない緊急事態のときに利用する1次避難所に専従の人員を配置するということは、予算上も困難とは思われますが、現在、佐賀地区障がい者基幹相談支援センターにコーディネーターが配置されておりまして、この機能を活用し、1次避難所を開設することが一つの方法として考えられます。  そこで、1次避難所に必要な最低限のハード面が整った建物などに佐賀地区障がい者基幹相談支援センターを移設するということが現実的な対策ではないかと私は考えますが、これについて、市としてどのように考えておられるのかを質問して、総括質問といたします。 ◎大城敬宏 保健福祉部長   私には障がい者福祉に関する質問がありましたので、順次お答えします。  まず、市有施設のバリアフリー化の現状についてお答えします。  市有施設につきましては、高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律、いわゆるバリアフリー新法や佐賀県福祉のまちづくり条例に基づきバリアフリー化を推進しております。特にトイレにつきましては、平成17年に佐賀市バリアフリー整備マニュアルを策定し、誰もが利用しやすい佐賀市独自のトイレの整備を進めております。  市の主な施設のバリアフリー化の状況については、本庁舎につきましては、さきの改修でバリアフリー化を実施しており、7支所についても、玄関スロープや手すり、トイレについてはバリアフリー化を実施しております。  また、小学校、中学校の校舎や体育館につきましては、出入り口部分はスロープが設置されており、おおむねバリアフリー化が進んでおりますが、一部、多目的トイレ、エレベーターなどの設置ができていない建物がございます。未整備の学校については、今後の改築や大規模改造の際に整備し、バリアフリー化を進めていくこととしております。  次に、バリアフリー化に対する市の認識についてお答えします。  佐賀市では障がい者のための施策に関する基本計画であります佐賀市障がい者プランを策定する際には、障がいがある方にアンケート調査を行っておりますが、その中で障がいがある方御自身が移動時に不便や困難は感じないかという項目に、施設のバリアフリーについての質問を設けております。  この質問は市有施設だけを対象としたものではございませんが、平成26年と平成31年に調査しておりますので、主な回答結果の比較を申し上げますと、歩道や公共施設に階段や段差が多いと感じておられる方が、平成26年の18.8%から平成31年は11.4%に7.4ポイントの減、障がい者用の駐車場が少ないと感じておられる方が16.5%から13.6%に2.9ポイントの減、道路に自転車などの障害物が多いと感じておられる方が10.2%から6.5%に3.7ポイントの減、エレベーター、エスカレーターが設置されている施設が少ないと感じておられる方が5.4%から3.7%に1.7ポイントの減などとなっており、障がいのある方にとりましては、施設のバリアフリー化については改善が進んでいるものと認識しております。しかし、移動時に不便や困難は感じないと回答された方については、35.4%から34.8%に0.6ポイント減と、ほぼ横ばいの状態でありました。  市といたしましては、障がい者の方が移動の際に不便や困難を感じることのない社会の実現にはまだ至っていないものと考えており、今後とも、市の施設や公共交通機関のバリアフリー化を推進していく必要があると認識しております。  続きまして、車椅子利用者が多目的ホールを利用される際に、今後どのような対応を考えているのかという質問でございますが、保健福祉部所管のメートプラザ佐賀について申し上げますと、多目的ホールの客席については車椅子利用者の専用スペースを設けております。しかし、ステージを利用される場合には階段のみになりますので、障がいのある方がステージに上がることは困難になっております。このため、多目的ホールを利用される場合は、必要に応じてステージ用のスロープ等が整備されていないことを事前に説明しているところです。  今後の対応については、まず、指定管理者の株式会社マベックに、これまでの利用状況や利用者からの要望などを確認させていただくとともに、ほかの施設の状況等を調査した上で、課題の洗い出しをしたいと考えております。  続きまして、バリアフリー化について、障がいがある方の意見を聞く場を設けているのかという御質問についてお答えします。  佐賀市では障がい者団体とのさまざまな会議の場において意見交換をする中で、バリアフリーに関する御意見もお聞きしており、庁内の関係部署や関係機関にその意見を伝え、改善を図ってきております。  また、市の施設整備の際には、必要に応じて障がい者など配慮が必要な方の意見や要望を聞き取っているところです。具体的には、本庁舎1階の窓口改修の際に、視覚障がいの関係団体や有識者に御意見をお伺いし、機材の仕様を決定しており、また、佐賀市休日夜間こども診療所の移設の際には、聴覚障がい者に配慮した追加工事をするなど、利用者の意向が反映できるように取り組んできたところでございます。  今後とも、市の施設整備に当たっては、障がい者の意見を聞く場を設けるなど、障がい者がバリアを感じることがない施設を目指していきたいと考えております。  続きまして、佐賀市内に佐賀県福祉のまちづくり条例で整備基準に適合する適合証の交付を受けたホテルや旅館などの宿泊施設は幾つあるのか、また、今後、適合した宿泊施設をふやしていくための取り組みについてお答えします。  このことにつきましては、建設部に確認したところ、佐賀市ではホテルや旅館等の宿泊施設の場合、県の福祉のまちづくり条例に基づいて、床面積が1,000平方メートル以上の新築等を計画する場合に届け出をしてもらい、障がいがある方などが円滑に利用できるよう、スロープやエレベーターなどが県が定めた整備基準に適合しているのかの審査を行っております。  適合証の交付状況ですが、平成10年の県条例の施行後、これまでに4件の届け出があっておりますが、交付を行った宿泊施設はございません。  今後とも、新築等の相談があった場合には、県条例にできる限り適合していただくようお願いしていくことで、適合した宿泊施設をふやしていきたいと考えております。  続きまして、自立支援協議における拠点等整備の議論についてお答えします。  この拠点等整備、正式には地域生活支援拠点等整備になりますが、国の考え方としましては、障がい者の重度化、高齢化や親なき後を見据えて、居住支援のための5つの機能として、相談、緊急時の受け入れ・対応、体験の機会・場の提供、専門的な対応、地域の体制づくりを地域の実情に応じて整備し、障がい者の生活を地域全体で支えるサービス提供体制を構築するものです。  佐賀地区としましては、国が示している5つの機能のうち3つの機能である、相談としての原則365日対応、緊急時の緊急受け入れ先の確保、地域の体制づくりとしてのコーディネーターの配置を第一段階として実施しております。  具体的には、佐賀地区では拠点等整備をTOMOIKIネットと呼ぶこととし、平成30年4月から基幹相談支援センターにコーディネーターを配置し、24時間、365日の相談対応の仕組みを整え、平成30年9月から短期入所による緊急受け入れ体制の整備を図りました。  残る2つの体験の機会・場の提供及び専門的な対応機能については、現状の課題等についての協議を行うために、ことし8月にTOMOIKIネットの関係機関及び行政の代表者から成る推進協議を設置したところです。  今後、このように推進体制の強化を図りながら、引き続き関係機関とともに協議を行っていき、令和2年度末を目標に整備を進めていきたいと考えております。  続いて、緊急受け入れ体制の取り組み状況についてお答えします。  緊急受け入れにつきましては、平成30年9月から実施しております障がい者等緊急時居室確保事業で取り組んでおります。  この事業は、介護者の急病等の不測の事態で必要な介護が受けられなくなった在宅の障がい者に対し、緊急かつ一時的な居室を確保することで、地域で安心して生活できるように支援体制の整備をすることを目的としております。  緊急受け入れについては、当初、異なる短期入所事業所において、常時3床の確保を予定しておりましたが、現時点では常時1床を輪番によって確保している状況です。  緊急受け入れの流れとしましては、まず、事前に障がい者本人の服薬、かかりつけの病院、日ごろから利用しているサービスや事業所、パニックになったときの対処方法等、細かい情報を収集し登録していただき、緊急時の対応等について御本人や御家族を交えて、あらかじめ計画を立てておきます。ただし、事前登録がなくても、当番の事業所が受け入れ可能とした場合は受け入れを行うこととしております。  緊急事態発生のときは、御本人や御家族からコーディネーターへ連絡がなされ、コーディネーターが行政を初めとする関係機関と連絡調整を行い、当番の短期入所事業所へ受け入れることになります。その後、原則48時間以内に関係者が集まって、今後の御本人の処遇を協議し、決定することとしております。  3つ目のシェルター的な場所の確保についてお答えします。  障がいの特性などさまざまな状況が想定されるため、今の1床では不十分であり、また今後、ひとり暮らしに向けての体験の機会・場の提供を進めていくためにも、さらに多くの事業所に御協力いただけるよう協議を進めていく必要がございます。  現在、当初予定していた3床を確保できなかったため、短期入所での受け入れが困難な場合に備えて、シェルター的な場所の確保が必要であると考えております。しかし、障がいのある方を安全に受け入れできる施設というハード面での課題、支援するスタッフは誰が担うのかなどの課題があります。このことは自立支援協議のくらし部会を中心に、引き続き検討していきたいと考えております。  最後に、基幹総合支援センター等、一体的なシェルターの場所について、以前はほほえみ館の利用が可能かどうかを検討していたことがありますが、その時点では会議室の利用状況や関係団体が利用されている中では適当なスペースが見当たりませんでした。  以上でございます。 ◆平原嘉徳 議員   総括の質問に対して、それぞれ御答弁をいただいたわけですけれども、今から一問一答に入りたいと思います。まず、バリアフリーの関係ですね。  このバリアフリーの関係につきましては、そもそもが昭和45年に障害者基本法という法律が制定されて、平成6年にハートビル法が制定されて、平成12年に交通バリアフリー法というのが制定されました。平成12年のこの法を受けて、我が市においてもノンステップバスの普及だとか、そういった形に今及んでいるというふうに思います。  それを経て、この2つの法律が平成18年に統合されて、いわゆるバリアフリー法というふうに改定されたわけです。  これを受けて、例えば、九州管内の県庁所在地の市では、まず、バリアフリー推進協議というのをつくられて、その後、バリアフリーに関する基本方針を制定されている流れがございます。  例えば、福岡市などについても、このバリアフリー推進協議という組織団体を設立されて、いろんな団体の長の方、有識者の方、そして、当事者の方、広くそういう意見を聞く場を設定して協議設立という流れに──基本方針を打ち出されたほとんどの市はそういう流れで来ています。  本市において、例えば、福岡市が設置しているバリアフリー推進協議なるものを佐賀市は設立していますか。 ◎大城敬宏 保健福祉部長   議員が言われております福岡市のバリアフリー推進協議につきましては、バリアフリー新法に基づいて市の方針を策定する場合や、重点整備地区を設けて事業を推進するための基本構想を作成する場合に設置することができる組織とされております。  バリアフリー新法につきましては、この法律の目的としましては、障がい者、高齢者などが利用する施設のバリアフリー化や施設が集まった地区の一体的なバリアフリー化を推進するものです。  佐賀市ではこれまで、国の方針や県の福祉のまちづくり条例に基づきまして、それぞれの部署で連携してバリアフリー化を推進してきたところであり、バリアフリー新法で努力義務となっております市町村独自の方針や基本構想は策定しておらず、任意で設置することができる福岡市のようなバリアフリー推進協議の設置はしておりません。法律に基づく協議は設置しておりませんけれども、バリアフリーに関して障がいのある方の意見を聞くことは大切でありますので、今後、意見交換の場の設置については検討していきたいと考えております。  以上でございます。 ◆平原嘉徳 議員   今の答弁を聞きますと、こういう他市が行っているバリアフリーに関する推進協議等について、本市は設立していないということでありました。令和5年に佐賀市を中心とした国民スポーツ大会並びに全国障害者スポーツ大会が佐賀市を中心として開催されるわけですけれども、これは以前からわかっていたことで、いろんな障がいをお持ちの方がこの佐賀市に来ていただく。そういった中で、今、話を聞いてみますと、バリアフリーの基本方針、基本構想すらも見えていない状態なんですね。私は果たしてこれでいいのかというふうに思います。  ちなみに、九州管内の県庁所在地、先ほど言われました平成18年にバリアフリー新法が制定されていますけれども、北九州市は平成20年、そして、福岡市は平成25年、大分市は平成26年、長崎市も平成26年、熊本市はそれ以前の平成16年、宮崎市はもう制定が済みまして、平成30年に宮崎市議会がこの基本構想を進めるようにと意見書まで出しています。鹿児島市が平成24年、沖縄県那覇市はことしの8月に基本構想策定業務委託、もう入札もしているわけですね。  そういった中で、やはり先ほど言いましたように、我が佐賀市においては、令和5年に全国津々浦々からこの佐賀市に障がい者の方々をお招きするということからすると、やはり佐賀駅を中心とした、今いろんな問題がありますけれども、アリーナの問題とかありますけど、その辺も重点施策として位置づけるということも、私は今までにやっておかなければならなかったことではないかというふうに思うわけであります。  先ほど言いましたように、このバリアフリーの基本構想、これについて佐賀市はどのようなお考えですか。 ◎大城敬宏 保健福祉部長   バリアフリーの基本構想につきましては、市町村がバリアフリー化を重点的かつ一体的に整備することが必要な地区として、重点整備地区を設定することとなっております。その中で、公共交通機関や建築物、道路など、面的なバリアフリー化を推進していくものになっております。
     バリアフリーの基本構想に定めることができる内容としましては、建築物、道路、都市公園、公共交通機関など、関係する事業が多岐にわたっております。  市といたしましては、先ほど申し上げましたとおり、これまでそれぞれの部署でバリアフリー化を推進してきたことから、バリアフリー基本構想についての検討にはまだ至っておりません。しかし、高齢者、障がい者等の自立した日常生活、社会生活の確保は必要でありますので、関係部署と連携をとりながら、他市の事例など研究していきたいと考えております。  以上でございます。 ◆平原嘉徳 議員   基本構想の段階ではないということですけど、その認識はあるということでございますけれども、先ほど言いましたように、佐賀市の福祉施設であるメートプラザでもそういうステージへ上がれないというような状況があります。  だから、そういった声を、まず、他市がどういった段階でやっているかというと、基本構想を打ち出す前に、関係者の方々の意見聴取をして、意見交換をやって、そして、協議を設立して基本構想という形に流れていきますので、ぜひ関係者の方々、車椅子を使用されている障がい者の方々も含めて、そういった方々の意見を聞く場を設けていただきたいというふうに思います。  次に、重度心身障がい者の医療費助成についてです。  けさの佐賀新聞にも掲載されておりました。本年6月定例の中山議員の質問の中で、現物給付方式についてのハードルが幾つか言われた中で、現物給付方式にすると新たな財政負担が生じるということが1つ。もう一つは国保ペナルティーが課せられるというようなことでございました。  まず初めに、本市が重度心身障がい者の医療費助成について現物給付方式にした場合、新たな財政負担、これは幾らぐらいになるんですか。 ◎大城敬宏 保健福祉部長   新たな財政負担としましては、医療機関からの請求内容、これを審査するのを国保連合に委託しておりますので、こちらに支払う事務手数料やシステムを改修するための費用が想定されます。  幾らぐらいになるかという、こちらのほうの試算はしておりませんけれども、現物化によって医療費が増加することで国保ペナルティー、こちらのほうがかかってきますので、これは国民健康保険会計への国庫負担金が減額されるという措置でございます。平成29年度の実績をもとに県が試算した佐賀市の国保ペナルティーの額は約7,200万円ということになっております。  以上でございます。 ◆平原嘉徳 議員   今の答弁では、7,200万円が国保のペナルティーですよというようなことでありました。障がいをお持ちの方が現物給付にしてほしいという切実な願いを訴えられているのは、やはり所得の少ない障がい者の皆さん方で、裕福な方ばかりではありませんけれども、厳しい御自身の経済状況の中で、病院に行って、そこで医療費がかかった分をお支払いし、そして、月末にその領収証をまとめて申請すると。それが早くて1カ月後、通常2カ月後にしか本人の手元には返ってこないわけですね。だから、障がい者の皆さん方が一時的に自分で立てかえなければならないと、これが大きな問題なんです。もう承知されていると思いますけれども。  そこで、やはり障がい者の皆さん方が自分の医療費を申請して、いち早く自分の手元に返ってくるというような、そういう仕組みづくりというのはできないですか。 ◎大城敬宏 保健福祉部長   今の重心医療についての仕組みについてお話をさせていただきます。  重心医療の約半数が後期高齢者医療の方になります。後期高齢者医療の場合、早くて診療月から4カ月後以降の振り込みということになります。これは後期高齢者医療の場合、保険者から送られてくるデータを重心医療のデータと突合して助成額を算出しますが、保険者から市へデータが送られてくるまでに約3カ月かかり、そこから市が振り込み手続をするためにおくれるということになるわけです。  また、医療費が高額となり、自己負担限度額を超えた場合、高額医療費が保険者から御本人に支給されますが、重心医療は助成金から高額療養費を差し引くことになっております。このため、後期高齢者医療以外の健康保険に加入されている方につきましても、前期高齢者を除き、通常は助成申請が20日締めに間に合えば、申請の翌月の振り込みとなりますが、高額療養費に該当した場合は振り込みまで日数を要することになります。重心医療の適正な助成を行うために必要な手続となりますので、現状ではこれ以上振り込みを早めることは難しいと考えております。  以上でございます。 ◆平原嘉徳 議員   今の制度、今のシステムではこれ以上早く障がい者の方々にお金が返ってくるのが厳しいと、そういう答弁でありました。  さて、この件について市長にお伺いしたいというふうに思います。  佐賀県のホームページを見てみますと、この重度心身障がい者の医療費助成事業について、今後の給付方式についての市町の考えということ、これは平成30年11月に実施されているようです。これは恐らくアンケート調査か何かだったんじゃないかなというふうに思いますけど、この中で、財政負担がふえても現物給付と考えているというのが佐賀県の市町の中で5つある。財政負担がふえない現物給付にすべきだという考えのところは12、今から進むであろうと言われている自動償還払い、これが1つ。現行のとおりでいいというのが2つ、こういうことでありました。  さて、市長におかれましては、この重度心身障がい者医療費の助成において、現物給付、そして、自動償還払い、いろいろあると思いますけれども、御自身はどのようなお考えですか。 ◎秀島敏行 市長   現物給付方式ですね、これは以前から該当する皆さんたちから望まれているわけです。だから、行政の立場から見ても、そういう要望が出て当然だというふうな気持ちもあります。ただ、一歩踏み切るとなると、先ほど部長も答弁しておりましたように、現物給付方式でいくと国保ペナルティーがかかるというふうなこと、これが大きなネックになっているのも一つの理由でございます。  それともう一つは、これは県の助成事業でもございますので、県内足並みをそろえると。自治体独自ですると医療機関も混乱してまいりますので、やっぱり統一するというような、そういう仕組みのものも必要だということであります。  そういった中で、まずは現物給付方式を取り入れた場合の国保ペナルティーですね、これはまた、国保ペナルティーはいろんなところでかかりますから、これを整理すると。  何で今の時代に国保ペナルティーをかけるのかというのが1つ、これをやっぱり取っ払わなければいけないということと、それを取っ払った後、県内で合わせてやって、それぞれの該当する機関が混乱しないようにすべきだと思っております。今のところ、残念ながらこれを単独で佐賀市だけするというような状況ではないということですね。 ◆平原嘉徳 議員   今、市長のお考えを述べられたわけでありますけれども、子どもの医療費の助成、佐賀市においては小学校を卒業するまでですね。医療費の助成について、非常に先進的な取り組みもされていますし、やはり障がい者の皆さん方は、子どもの医療費は現物給付になったのだから、障がい者の我々にもそういう取り組みをやってほしいという切実な願いでございますので、その辺、市長もよく御存じかと思います。  市長におかれましては、佐賀県内の市長の会長でもありますので、ぜひ県を通じて国のほうにも──国保ペナルティーそのものが私はおかしいと思うんですよ。だから、それを佐賀県だけじゃなくて、全国いろんなところから、この国保ペナルティーについて現物給付方式が望ましいというような要望が上がっているというふうに聞き及んでおりますので、ぜひ市長もそういった点におかれましてはリーダーシップを発揮していただいて、いち早く現物給付になるように努めていただきたいというふうに思います。  次に、福祉現場においての人材不足の質問に入りたいというふうに思います。  いろんな福祉現場、障がい者の福祉現場の方々のお話を聞いてみますと、一生懸命取り組みをされていますけれども、給料自体がほぼ10万円台ということで、やはり処遇改善といいますか、保育士不足、保育士の給与が安いとか、介護士不足、介護士の給与が安いということと同様に、障がい者福祉の現場で働かれる皆さん方も低所得で、低賃金で仕事をされているということを聞きます。  その先も一問一答で述べてはいきますけれども、まず、こういう人材確保について、市で何か対応ができないのかというふうに思いますけれども、その辺いかがですか。 ◎大城敬宏 保健福祉部長   人材不足につきましては、本市のみならず、全国的な問題でありまして、国もさまざまな取り組みをされております。幾つか紹介しますと、介護職員の処遇改善、介護ロボットやICT活用による離職防止、定着促進、生産性の向上、体験型イベントの開催による介護職の魅力の向上、外国人材の受け入れ環境の整備などがございます。  こういった中で、市のほうでどういう支援ができるのかということになると、ちょっと難しいところですけれども、市が業務を委託しております佐賀地区障がい者基幹相談支援センターでは、地区内の相談支援事業所からの相談に対して、技術的な協力、助言、専門機関の紹介や調整を行うなど、地域の相談支援専門員の負担を軽減できるよう支援を行っております。  人材不足の一因として、離職率の高さがありますが、このような取り組みは職員のスキルアップのみならず、事業所間の結びつきが深まり、お互いの協力意識を高め合うことで、何かあったときには事業所同士が助け合う機運も高まり、仕事に対しての意欲、やりがい、キャリアアップが離職防止につながるのではないかと考えております。  以上でございます。 ◆平原嘉徳 議員   確かに現場で働く方々の個々に対して、給料面で行政が何か取り組みをするというのは非常に厳しい面があるというのは一理ありますし、それは理解できるところもあります。  だけど、今の現状、本当に障がい者の福祉現場で働く人たちが少ないと、このままでは対応できないという状況があって、では、そういう状況をつくらないためにも、子どもたち──西九州大学の福祉部門の定員、これはここ数年ずっと定員割れしているそうです。しかも、その西九州大学を卒業した学生たちが必ずしも福祉の現場に就職していないというような状況も聞き及びました。そういった点でも、本市の福祉の現場での人材確保については非常に危惧するところであります。  でありますけれども、やはり先ほど言いました子どもたちや学生たち、この方々に福祉の現場で体験してもらうと、そして、ひいてはその体験をもとにして、そういう障がい福祉の現場のほうについてもらうと、そういう取り組みというのができるんじゃないかというふうに思いますけど、それはいかがですか。 ◎大城敬宏 保健福祉部長   市が毎年開催しております佐賀市障がい者体育大会には、大学生や地元の中学生のボランティアが多数参加されておりますが、参加してよかった、いい経験になったという声も多く聞かれております。  福祉関係の事業所におかれましても、地域住民との交流を図るイベントを多数企画し、実施されておりますので、地域の子どもたちを初め、若い世代が参加できるイベントも多くあるようでございます。  また、イベントだけでなく、福祉にかかわる事業所の多くは実習生を受け入れられており、実習生は実際に介護を行ったり、計画作成のための情報収集に同行したりと、福祉の現場を体験されております。  このような経験を通して、多くの方が福祉に関心を持っていただけることを期待しているところでございます。  以上でございます。 ◆平原嘉徳 議員   ぜひ将来の、これから先の障がい者福祉の現場で人材不足が起こらないように、しっかりと人材確保に向けて、市としてできることについては全面的にやっていただきたいということであります。  次に、緊急時の受け入れ体制について質問したいというふうに思います。  先ほど総括質問の中でも申し上げましたように、この取り組みは非常にいいことだというふうに思います、佐賀市がやっていただいていることは。しかし、緊急時に来られる障がい者の方がどのような障がいを持っているのかという点について、実は相談支援専門員、いわゆるコーディネーターの方の話を聞きますと、来られた障がい者の方がどのような特性を持っていらっしゃるのか、それと、事前に足を運んで、個人個人のそういうデータづくりを本当はしたいんだと。だけど、それに従事する専門員、コーディネーターが1人しかいないらしいんです。とても1人じゃ障がいのある方のところに行って、いわゆる病院でいうとカルテみたいなもんでしょう、そういうのをつくって、この方が来たときは、こういう特性があるからこの方にはこういうサービスというか、こういう措置をやろうというふうにやりたいんだけど、行けないと。コーディネーターが不足していますと、そういう嘆きを聞いたわけであります。  さて、先ほど言いましたように、相談支援の専門員、コーディネーター、これはふやす必要があるんじゃないですか。 ◎大城敬宏 保健福祉部長   拠点等整備におけるコーディネーターは、地域からの相談に対応し、社会資源を調整するといった豊富な知識と経験が求められます。現時点では基幹相談支援センターにコーディネーター業務が集中しておりますが、現在の体制ではこれ以上の余裕はなくて、TOMOIKIネットの登録者数をふやすためには、コーディネーターの増員は必要であるというふうに考えております。  しかし、佐賀地区の相談支援事業所は相談支援専門員が各事業所に1から2名というところが多く、通常の業務だけでも余裕がないことから、コーディネーターを担ってもらうのは非常に厳しいような状況です。  市としましては、拠点等整備においてコーディネーター不足は避けて通れない課題だと捉えておりまして、コーディネーター業務を見直し、役割を分担するなど、解決に向けての協議、検討を行ってまいりたいと考えております。  また、コーディネーターは高いスキルが求められますので、コーディネーターを担う人材育成も必要であることから、引き続き基幹相談支援センターにおいて、地区内の相談支援専門員のスキルアップを図っていきたいと考えているところでございます。  以上でございます。 ◆平原嘉徳 議員   コーディネーターの増員の認識はおありかというふうに思います。しかし、なかなかふえていかないわけでありまして、そこをどうするかというのはこれからの課題でありますので、しっかりと取り組みをしていただきたいと思います。  1次避難所についての総括質問への答弁の中で、ほほえみ館について、ほほえみ館東側の棟でしたかね、そこを模索しましたというような話だったでしょう、1次避難場所については。だったと思うんですよ。だけど、佐賀市としてはそういう1次避難場所の箱物については必要性を感じていますよということで、これからも探し求めていきたいというような答弁だというふうに私は認識しているんです。  そういうことでありますけれども、実際、今の状況で、緊急どきの受け入れ体制について人員不足がたたっておりまして、万が一、人員不足でそういう緊急どきの受け入れができないという場合も発生するんじゃないかと思いますけど、その辺どうですか。 ◎大城敬宏 保健福祉部長   今、議員がおっしゃったとおり、心配という部分はあります。空床の輪番に入っている事業所については、緊急時に備えた体制がしかれているとは想定されますけれども、輪番の事業所では対応できない案件が発生した場合には、やはり市の内外を問わず、受け入れ先を探すことになると考えております。  以上です。 ◆平原嘉徳 議員   受け入れ先を探すことになるということですけれども、そのとき既に受け入れができない状態というのもこのままでは発生するんじゃないですかというようなことなんですね。なので、こういう質問をしましたけれども、緊急どきに受け入れができる体制を整えるように努力するという答弁だったというふうに思いますので、それに向けて努力していただきたいと思います。  とにかくマンパワー、人材が不足しているので、佐賀市の課題としてしっかり人材確保に努めていかなければならないというふうに思っていますので、お願いしたいと思います。  続いて、災害時における障がい者の避難についてであります。避難行動要支援の対象者の名簿情報、これはどのようにして関係者に知らせているのかという点でございます。  市では障がい者など、災害時に一人で避難することが困難な方の支援をするための取り組みとして、避難行動要支援者名簿を作成されていると思うんです。今回、災害のときに名簿に登録されている方については、民生委員とかに避難情報の伝達をされているというふうに思いますけれども、避難行動要支援の対象者の名簿情報はどのように関係者に知らせているのでしょうか。 ◎大城敬宏 保健福祉部長   佐賀市では、要介護認定を受けられている高齢者や障がいのある方など、一人で避難することが困難な方については、本人の希望により避難行動要支援者名簿に登録していただくことで、地域の方に支援していただく仕組みがございます。  この名簿の作成に当たっては、まず、身体障害者手帳を所持している方であれば、視覚障がいの1級から3級、聴覚障がいの2級から3級の方など、対象となる方の全体名簿をまず作成します。そして、市報やホームページでの広報のほか、該当する障がいがある方などに案内を送るなどの方法により、地域での支援を希望する方の登録申請を呼びかけております。  登録申請された方につきましては、本人同意の上、同意者名簿として毎年、自治会長や民生委員・児童委員など関係者や佐賀県警察、佐賀広域消防局など関係団体に配付し、日ごろからの見守り活動や災害発生時の支援に活用していただいております。  なお、大規模災害等で身体や生命を保護する必要がある場合については、同意者名簿に登録されていない方も含めた全体名簿を関係者、関係機関に提供する場合がございます。  以上でございます。 ◆平原嘉徳 議員   今のは名簿に登録されている方に対する対応でした。でありますけれども、名簿に登録されていない方もいらっしゃいます。私のほうに御相談に来られた方でありますけれども、先般の大雨のとき、床下浸水等が発生いたしました。その方は車椅子の方でありまして、どんどん水かさが上がっていく。誰に避難の支援を求めていいのか、どこに電話していいのかわからなかったと。その方は、最終的にはとうとう警察に電話されています。警察の方が来られて避難されたということも、この佐賀市において実態としてあるわけですね。  そこで、登録をされていない、そういった方に対して、今後どのような対応をされますか。 ◎大城敬宏 保健福祉部長   災害時におきましては、まずは御自身でテレビや防災ラジオ、さがんメールなどにより災害情報を取得していただくことや、日ごろから避難方法や避難場所について考えていただいたり、家族、親類や近所の方と話し合っていただくなど、災害に対する備えをしていただくことも必要であると考えております。  市としましては、今後とも、名簿への登録の推進を図ってまいりますが、あわせて災害の備えに対する啓発も行っていきたいと考えております。  以上でございます。 ◆平原嘉徳 議員   障がい者でも、そういう避難の登録をされている方ばかりでないので、それをまず登録するようにぜひ勧めてください。そして、そういう避難の支援を求めている方がどこにいらっしゃって、そして、その地域の民生委員等にお知らせして、こういうケースの場合でもいち早く命を守るというような取り組みをしていただきたいというふうに思います。  残り5分となりましたので、1つ、そしたら移動支援の質問に行きましょう。  移動支援の柔軟な取り組みについてということであります。  この移動支援については、今、本市においては1日8時間と、障がい者の方が移動するのについていくのに1日8時間という制約があるんですよ。ところが、中には自分の自宅から、例えば、福岡に買い物に行って、福岡の買い物に行った後、プロ野球のナイターでも見て帰りたいというようなケースは8時間ではおさまらないわけですね。そういったところからすると、やはりこの8時間というのは見直し緩和というのができないですかね。 ◎大城敬宏 保健福祉部長   移動支援につきましては、社会生活上、必要不可欠な外出や余暇活動等の社会参加のために支援を行うものでございまして、同行した時間全てを支援の時間として算定するわけではなくて、常時支援が行われている状態の時間のみが算定の対象となっております。  この移動支援の実績を見てみますと、目的がカラオケだとか映画だとか、そういったことになっております。ほとんどのケースは1日8時間以内で支援を行うことで、目的は達成されると考えております。  また、1日8時間の制限につきましては、労働基準法第32条の「使用者は、1週間の各日については、労働者に、休憩時間を除き1日について8時間を超えて、労働させてはならない」に基づきまして、支援を行うヘルパーの労働環境に配慮した上で、上限を8時間としております。  以上でございます。 ◆平原嘉徳 議員   労働基準法に沿って8時間と言われていますので、そこは理解するところでありますけれども、やはり場合によっては8時間でおさまらないということもありますので、今後、当事者の方々の意見を聞く場を設けられると思いますので、その中でも聞いていただきたいと思います。
     今の制度では、佐賀市における移動支援の仕組みにおいては、自宅から病院、病院からショッピング、そして、自宅に帰る、これ全てが適用にならないんですよ。自宅から病院、そして、先にショッピングセンターがあって買い物をしたいんだけど、病院から一旦自宅に帰って行かなければならないというふうな制約があるんですね。これはぜひ見直しをすべきだと思いますけど、いかがですか。 ◎大城敬宏 保健福祉部長   移動支援につきましては、起点と終点、これは自宅から自宅までということで、今のところ要綱で決めております。議員がおっしゃられた病院への通院については、居宅介護サービスの通院等介助の対象となっておりまして、その場合も自宅から自宅の間を1回のサービスとして報酬が定められております。仮に途中に買い物などのほかの支援を行った場合については、居宅介護サービスの報酬が算定できなくなるということになります。  ただ、この件につきましては、当事者団体からも声が上がってきておりますので、県内の状況を把握して、改善が必要な点については検討していきたいと考えております。  以上でございます。 ◆平原嘉徳 議員   今回の障がい者福祉について、るる多岐にわたって質問いたしました。私としては納得がいかない部分もありましたけれども、今後の佐賀市の障がい者福祉行政に非常に期待しておりますので、よろしくお願いしたいと思います。  終わります。 △散会 ○川原田裕明 議長   以上をもって本日の日程は終了しました。  次の会議は明日午前10時に開きます。  本日はこれをもって散会します。           午後2時04分 散 ...