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令和 元年 9月定例会−09月19日-06号

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  1. 佐賀市議会 2019-09-19
    令和 元年 9月定例会−09月19日-06号


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    令和 元年 9月定例会−09月19日-06号令和 元年 9月定例会 令和元年9月19日(木)   午前10時00分   開議                 出  席  議  員 ┌────────────┬────────────┬────────────┐ │  1.富 永  明 美 │  2.久 米  勝 也 │  3.御 厨  洋 行 │ │  4.西 岡  真 一 │  5.宮 崎    健 │  6.中 村  宏 志 │ │  7.村 岡    卓 │  8.松 永  幹 哉 │  9.川 副  龍之介 │ │ 10.永 渕  史 孝 │ 11.山 下  伸 二 │ 12.野 中  康 弘 │ │ 13.松 永  憲 明 │ 14.山 田  誠一郎 │ 15.堤    正 之 │ │ 16.川原田  裕 明 │ 17.久 米  勝 博 │ 18.重 松    徹 │ │ 19.山 口  弘 展 │ 20.重 田  音 彦 │ 21.野 中  宣 明 │ │ 22.池 田  正 弘 │ 23.白 倉  和 子 │ 24.江 頭  弘 美 │ │ 26.中 野  茂 康 │ 27.平 原  嘉 徳 │ 28.千 綿  正 明 │ │ 29.川 崎  直 幸 │ 30.武 藤  恭 博 │ 31.福 井  章 司 │ │ 32.中 山  重 俊 │ 33.山 下  明 子 │ 34.嘉 村  弘 和 │ │ 35.黒 田  利 人 │ 36.西 岡  義 広 │            │ └────────────┴────────────┴────────────┘
                  地方自治法第121条による出席者 佐賀市長        秀 島  敏 行    副市長         伊 東  博 己 副市長         白 井    誠    総務部長        池 田  一 善 企画調整部長      武 藤  英 海    経済部長        百 崎  哲 也 農林水産部長      川 副  浩 顯    建設部長        干 潟  隆 雄 環境部長        喜 多  浩 人    市民生活部長      眞 崎  武 浩 保健福祉部長      大 城  敬 宏    子育て支援部長     今 井    剛 地域振興部長      古 賀  臣 介    交通局長        志 満  篤 典 上下水道局長      田 中  泰 治    教育長         東 島  正 明 教育部長        百 崎  芳 子    選挙管理委員会事務局長 中 村  純 士 農業委員会事務局長   三 島  洋 秋    監査委員        力 久    剛 会計管理者       成 富  典 光 ○武藤恭博 議長   おはようございます。これより本日の会議を開きます。  日程により、引き続き市政一般に対する質問を行います。  質問の通告がありますので、順次発言を許可します。 ◆重田音彦 議員   おはようございます。通告に従い質問します。  まず初めに、林業振興について伺います。  今年度から待望久しかった森林環境譲与税が導入されました。森林を守るための財源の確保については、国に先んじて地方公共団体から声が上げられており、特に、平成18年以降は多くの森林が所在する市町村を中心に結成された全国森林環境税創設促進連盟及び促進議員連盟により森林環境税の創設に向けた運動が展開されてきました。  その運動が実を結び、今度の森林環境譲与税が導入されたわけです。このお金の使い道については、国有林や県有、市町村有林を除く民有林が対象という答弁を昨年11月定例会でされておりますが、その数字というか、その対象となる面積は幾らになりますか。  また、その中に人工林が幾らあるのか、あわせてお伺いします。  次に、佐賀市としては、この森林環境譲与税を基金として積み立てながら有効活用していくということでありますが、具体的にはどのように活用する方針か、伺います。  2番目に、学校教育の改革について伺います。  この件については、先日から千綿議員、福井議員からも質問があり、ダブる部分もあると思いますが、よろしくお願いします。  それでは、教育長にお尋ねします。  ずばりですが、学校は何のためにあるのか、伺います。  最後に、先日行われた第25回参議院議員選挙の投票率が42.1%という低投票率でしたが、これまでの参議院議員通常選挙の投票率の推移について伺います。  以上、総括質問を終わります。 ◎川副浩顯 農林水産部長   おはようございます。私のほうからは、1つ目の林業振興についてお答えいたします。  現在の佐賀市の森林の状況といたしましては、民有林の約80%を占める杉、ヒノキの人工林は40年生を迎え、伐期齢を迎えており、森林の更新が必要となっております。そうした状況の中、森林環境譲与税の活用としましては、本格的な利用期を迎えた森林資源を活用し、住宅などの一般建築を初め、木質バイオマスの活用など、新たな木材需要に対応するとともに、森林整備を推進し、森林資源の循環利用を図ってまいりたいというふうに考えております。  そして、国が示す森林環境譲与税の使途としましては、1つ目に、間伐や路網整備などの森林整備、2つ目に、森林整備を促進するための人材育成、担い手の確保、3つ目に、木材利用の促進や普及啓発に関する施策に充てることになっております。また、この中には今年度から新たに始まった森林経営管理制度に伴う市町村の森林整備に必要な費用も含まれます。  市としましては、森林経営管理制度に基づく意向調査を行い、森林所有者から森林の経営管理委託を受けた森林のうち、林業経営に適さない森林について間伐などの森林整備を実施してまいります。  これらの取り組みを円滑に推進するためには、林業事業体の木材生産に携わる現場作業員の技術力の向上や新規就業者の確保を図る必要があるため、各種講演会などを検討してまいりたいと考えております。  また、林業事業体の充実を図るとともに、個人で山の手入れを行う自伐型林業への支援についても検討していきたいというふうに考えております。  最後に、森林環境税に該当する森林は民有林のうち県有林や市有林の公有林を除く私有林が該当し、面積は約1万2,000ヘクタールでございます。  私有林の人工林の面積につきましては、統計が私有林と市や県などの公有林をまとめた民有林として集計されており、詳細な資料などがございませんが、市内の民有林に占める人工林の割合は79%となっていることから、約9,400ヘクタールと推定されます。  以上でございます。 ◎東島正明 教育長   それでは、私のほうからは、2点目の学校教育の改革について、学校は何のためにあるのかという点についてお答えいたします。  教育に携わる者にとっては、子どもが将来、自立的に生きていくことができるということを目指しております。そのためには子どもの個人の能力を伸ばしつつ、社会の一員としての資質を身につけさせることを狙っております。この目的達成のために、組織的に、系統的に学ぶことができる機関、これが学校であるというふうな捉え方をしているところでございます。  学校には専門の教師がいて、年齢、発達に応じて一定一律に学ぶことができるカリキュラムがあります。それによって学びの有効な場、方法であるというふうな捉え方ができると思っております。そのため、学校教育、とりわけ義務教育については、法においても権利と義務という視点から9カ年の普通教育を受けるようになっているところでございます。しかしながら、社会の急激な変化とともに、一方では、教育課題ともなっております不登校のように、一律に学校で学ぶことが困難な子どもたちがいるのも事実でございます。それらの子どもたちにとっては、やはりそれぞれに相応の学びの目的に合った一人一人の学びの場、機会が必要であると感じているところでございます。例えば、佐賀市におきましても、適応指導教室「くすの実」、あるいは家庭においてICTを活用した学力保障といったものもこれに相当するものであるというふうに捉えているところでございます。  いずれにしても、それぞれの子どもたちに見合ったできる方法で学習の機会を与えるという視点は大事なものであるというふうに捉えておるところでございます。  以上でございます。 ◎中村純士 選挙管理委員会事務局長   私のほうからは、3項目めの参議院議員通常選挙について、平成22年から令和元年の間に執行されました参議院議員通常選挙の投票率についてお答えいたします。  平成22年7月11日執行、63.27%、平成25年7月21日執行、51.12%、平成28年7月10日執行、55.62%、今回の令和元年7月21日執行、42.16%となっております。  以上でございます。 ◆重田音彦 議員   そしたら、一問一答のほうに行きます。  林業振興について、まず初めに、佐賀市内において、この近年の間伐などの森林整備面積の推移をお示しください。 ◎川副浩顯 農林水産部長   市内4つの林業事業体における過去5年間の間伐及び主伐の実績を申し上げます。  平成26年度は間伐が約219ヘクタール、主伐が約13ヘクタール、合わせて約232ヘクタールでございます。平成27年度は間伐が約211ヘクタール、主伐が約8ヘクタール、合わせて約219ヘクタールです。平成28年度は間伐が約188ヘクタール、主伐が約5ヘクタール、合わせて約193ヘクタールです。平成29年度は間伐が約233ヘクタール、主伐が約7ヘクタール、合わせて約240ヘクタールです。平成30年度は間伐が約174ヘクタール、主伐が約7ヘクタール、合わせて約181ヘクタールとなっております。  過去5年間の平均は、間伐が約205ヘクタール、主伐が約8ヘクタール、合わせて約213ヘクタールとなっております。  以上でございます。 ◆重田音彦 議員   そしたら、部長にお尋ねしますけど、間伐は大体何年に1回ぐらいやるべきだと思いますか。 ◎川副浩顯 農林水産部長   間伐とは、樹木の混みぐあいや木の成長に応じて実施するもので、県が示している優良生産材を目標とした杉の保育基準である標準伐期齢を35年生で申し上げますと、苗木を植えてから5年から7年間は草を刈る下刈りの作業が続きます。その後、林齢が5年生から13年生ごろまで、枝打ち作業とあわせて、育てようとする木以外の木を刈り払う除伐を行います。そして、1回目の間伐は林齢が21年生ごろから5年置き程度で実施いたします。2回目は林齢が25年生ごろに行い、3回目は林齢が29年生ごろに実施し、林齢が35年生を迎えると主伐を行うことが可能になるとされております。  これは新たに杉を植林する場合の基準でございますので、生育している場所の地質や日当たりにより成長が大きく異なるため、40年生から50年生、あるいは70年生程度で主伐することもございます。伐期齢を過ぎて、なお間伐する場合は10年置き程度に実施することが多いので、間伐の期間としましては5年から10年になるというふうに考えております。  以上でございます。 ◆重田音彦 議員   部長の答弁では、最初のころは5年ぐらい、後からは10年に1回ぐらいでもいいということなんですけど、今度、森林環境税が該当する部分が人工林で9,400ヘクタールということなんですけど、部長の答弁で最大で10年に1回にしても、毎年940ヘクタールぐらい間伐をしなくちゃいけないということなんです。実際はその4分の1ぐらいしかできていないですね。これについてどう取り組んでいかれるのか、それについてお伺いします。 ◎川副浩顯 農林水産部長   市内における民有林の人工林面積は杉が約8,800ヘクタール、ヒノキが約2,500ヘクタール、合計で約1万1,300ヘクタールでございます。現在の年間約200ヘクタールのペースで間伐、主伐を行う場合は、全ての人工林の整備に約50年ほどかかることになります。  一方、杉の標準伐期齢が35年、ヒノキの標準伐期齢が40年でございますので、森林資源の良好な循環を促進するためには大幅な森林施業面積の拡大が必要になってまいります。しかしながら、林業就業者の増員が進まない状況におきましては、施業可能な面積に限界がありますので、急速に間伐や主伐の面積を数倍に拡大することは困難であると認識しております。  市としましても、当面、5年後の森林施業面積を400ヘクタール程度とし、倍増を目指して頑張っていきたいというふうに考えておりますので、施業の効率化や林業従事者の育成とあわせて、新規就業者の確保等の取り組みを進めてまいりたいというふうに考えております。  また、自伐型林業の可能性につきましても、市の森林整備の力となっていただけるよう努めてまいりたいというふうに考えているところでございます。  以上でございます。 ◆重田音彦 議員   わかりました。  とにかくこの面積が足りないというのは明らかなので、その辺を頑張っていかなくちゃいけないと。よく言われるのが緑の砂漠ですね。外見は緑色をしているからいいんですけど、中に入ったら真っ暗で下草も何も生えていないとか。そして、今度の千葉の大停電ですね、あの原因の一つが倒木、杉の人工林が折れている。あれは何かというと、スギ溝腐病といって、病気に結構かかっているみたいですもんね。真ん中が腐って、途中で押し折れている。あれはあの地域の杉がそれに弱い木だったというのも言われております。佐賀市の山で見た部分については、そういうのはあんまりないから大丈夫かなと思いますけど、とにかく昨年の大雨、ことしの大雨、そういうのが、市長の言葉じゃありませんけど、災害は毎年来ます。そういう治山という部分でも、いろんなことを考えていかなくちゃいけないと思います。  前の森林経営計画をつくる前までは切り捨て間伐も結構やっていたんですよね。平成23年度とか平成25年度を見ると、切り捨てで490ヘクタール、搬出で160ヘクタールで、650ヘクタールとかやられているんです。あのときの民主党政権の基本的な考え方は間違っていなかったと思いますけど、実際はその仕組みができていない中で急激に変えて、なかなかうまくいかなかった部分はあると思います。  今回、防災という観点からいうと、搬出間伐ばかりじゃなくて、ある程度切り捨て間伐も考えていかなくちゃいけないと思うんですけど、その辺について部長どう思われますか。 ◎川副浩顯 農林水産部長   間伐をすればいいというものではないというふうに思っております。と申しますのは、議員おっしゃるとおり、森の中に入ってしまうと真っ暗でございます。普通、木は上のほうに葉っぱがいっぱいついておりますけど、木が一番成長するのは、やっぱり樹幹が3分の1以上ぐらいあるのが一番適当なんですね。しかし、外から見ると全て緑に見えますけれども、中に入りますと本当に10分の1とか8分の1ぐらいしか樹幹がついていないといったことがございます。そういったところで間伐をしますと、風がどんどん入ってきます。そして、もし台風が来たならば、風が入ることによって全ての木が倒れてしまうといった状況になります。  ですから、そういった場合については、切り捨て間伐というよりも、やはり主伐のほうをしながら森林を更新していくというふうな形でないと、どこかに空白というか、風が通るようなすき間がどんどんできてしまうと、山自体の木が全部倒れてしまうということがございますので、そういった施業ということで、間伐だけではなくて、やっぱり今後は主伐のほうをしっかり考えていきたいなというふうに考えているところでございます。  以上です。 ◆重田音彦 議員   その考え方も一つだと思います。今度は、森林経営管理制度について、基本的にいろんなアンケートとか契約をして、林業経営に適した森林と、反対に自然的条件に照らして自然林として残そうという、そういう判断を市がしていかなくちゃいけないと思う。その判断をやっぱり山ごとに森の健康診断というか、そういう形でやっていかなくちゃいけないんじゃないかなと思うんです。そういう判断ができる職員というか、そういう職員を育成しなくては、なかなか一律に、杉が立っているので、ここは林業でいいよとばかりじゃいけないと思うんですよね。土質とか、部長が言われたとおり、なよなよして使い物にならないような木は総伐を当然しなくちゃいけないんでしょうけど、ある程度ちゃんと間伐したら健全に育つ山と、そういう3段階ぐらいに判断していかなくちゃいけないと思うんですけど、そういう部分についてちゃんと判断できていくんですか、それについてはどうなんですか。 ◎川副浩顯 農林水産部長   私も森林整備課に行ったときは、全く山のことは知りませんでした。そういった中で、森林組合であるとか林業事業体の皆様に、木はこういう育ち方をするんだよとか、木の切り方はこういう形をするんだよとか、道のつくり方はこういったほうが防災上いいんですよといったいろんな知識をその場で勉強してまいります。ですので、全く林業に携わっていなかった職員がそこに行きますと、確かに苦労はすると思います。しかし、そういった苦労の中で、やはりどういった山をつくりたいか、どういった山が佐賀に合うのかといったのを当然ながら考えてまいりますので、そういった経験もこなしながら、また、その経験年数に応じてその人の役割というのがだんだん大きくなってくると思います。今の森林整備課につきましては、そういったことをしっかり考えながら職員はやっていると思いますので、今後とも私たちが思っているような森林、林業の施策をとっていただけるというふうに思っております。  以上でございます。 ◆重田音彦 議員   わかりました。とにかく資質の向上も目指してください。  次に、山林所有者意向調査を行うということになっておりますけど、具体的にどのように取り組んでいかれるのか、お示しください。 ◎川副浩顯 農林水産部長   森林所有者意向調査につきましては、今年度、モデル地区を設定し、実施することとしております。この意向調査を実施する際は、モデル地区森林所有者を対象とした説明会を実施し、森林経営管理制度の内容やアンケートの記載方法などを説明していきたいというふうに考えております。  アンケートの内容につきましては、1つ目として、当該森林の所有の確認、2つ目として、現在の管理の状況、3つ目として、過去10年以内の間伐の状況、4つ目として、今後の管理の予定など、簡潔な設問を予定しており、なるべく多くの方々から意見をお聞きしたいというふうに思っております。  また、アンケートには森林所有者自由意見欄も設け、今後の森林整備に対する意見や提案なども伺えればというふうに思っているところでございます。
     以上でございます。 ◆重田音彦 議員   アンケートを行うということなんですけど、私のところにも農業のアンケートとかがよく来ます。みんな一律に、ここに丸つけて、ここに丸つけてという感じで、皆さんあんまりちゃんと書かないというか、そういう部分があります。しかし、林業というのは非常に長いスパンで考えていかなくちゃいけないので、家族とかも含めて、やっぱり話を聞いていかないといけないんじゃないかなと思うんです。そういう部分を考えると、アンケートじゃなくて、聞き取り調査をずっとやっていったほうが、みんなの気持ちというのがよりちゃんとわかるんじゃないかなと思いますけど、それについてはどうなんでしょう。 ◎川副浩顯 農林水産部長   アンケート調査の設問は非常に簡単なものを予定しておりますので、まずは森林所有者を対象とした説明会を行うことで、アンケートに対する理解を得ていきたいというふうに考えております。  また、今後の管理を市に委託したいとアンケートに回答された森林所有者一人一人に対しましては、直接連絡して、詳しい制度や今後の森林整備の方法、市が経営管理を行う期間など、説明を行う予定でございますので、この対応に注力していきたいというふうに考えております。  以上でございます。 ◆重田音彦 議員   私の考えと違う。そしたら、反対に市にお願いしないと書いたら、もうほとんどそことは切れてしまうんじゃないですか。 ◎川副浩顯 農林水産部長   この森林経営管理法というのは、本来は所有者の自己責任といいますか、責任管理もうたっております。ですから、本来、自分の森林については所有者がしっかり管理しなさいという法律でございます。ただし、個人では管理できない、そういった山については市が経営管理することができますという法律でございます。  そういった中で、経営が成り立つ森林と経営が成り立たない森林が当然ございますけれども、そういったのを区別しながら、森林所有者が市のほうに全ての管理をお願いしたいといったことであれば、先ほど申しましたように、アンケートの中で市のほうに管理をお願いしたい、その必要はないというふうな判断の回答が上がってくるんではないかなというふうに思っております。 ◆重田音彦 議員   まず、アンケートを100%回収は多分できないと思うんですよね。あなたはアンケートを返していないから出してくださいと、出さなかったら出さないで……だから、その辺をちゃんとやっぱり……反対に、興味のある人たちは、ある意味ではよかったと思うんですけど、そういう部分を含めて聞き取り調査も一つの考え方じゃないかなと思うんですよね。そういうことをやっていかなくてはいけないと思う。  そして、部長は山林所有者の責任ですと言われた。この林業については、国策の誤りという部分が非常にあると思うんですよ。拡大造林を昭和30年代からばっとやって、そして、昭和40年には木材を自由化してしまって、暴落して、みんななかなか撫育しないと、そういう仕組みができ上がって、これじゃいけないということで、今度、森林環境税というのが導入されて、やっていくんですよね。そいけん、なるだけうまく機能するような仕組みをやっぱりつくるべきで、アンケートをやって、基本的にアンケートでお願いしますという人は市の管理に入るんですけど、自分でやりますという人か、また、反対に全然アンケートに回答しない人たちはそれに入っていかないということで、その辺をどうかする仕組みも考えなくてはいけないんじゃないですか。 ◎川副浩顯 農林水産部長   この森林経営管理制度は、全国的に今年度から新たに始まるものでございます。先進事例もほとんどないことから、今回の意向調査を通じまして、全体的な事業量を把握するとともに、問題点も発生すると思いますので、そういったのを確認しながら、また、国や県に相談も行いながら運用方法の改善をしていきたいというふうには思っております。  そういった中で、仮にアンケートが集まらなかった部分についても、なるべくきめ細かに周知を図って、この制度についての理解も促していきたいというふうに考えているところでございます。 ◆重田音彦 議員   そしてあと1点、アンケートの中で作業を委託するとしないの2つあるということなんですが、あと1つ選択肢を入れてもらいたいなと思うんです。一部を委託する。自分が持っているのを全部委託しないで、ここはちゃんと自分が育てるけど、ここはだめですよと、いろいろあると思うんですよね。そういう部分もしとかないと、丸かバツかじゃなくて、三角の人も当然いらっしゃいますので、そういうのも入れるべきだと思いますけど、どうなんでしょうか。 ◎川副浩顯 農林水産部長   そういった分についても検討していきたいというふうに思います。 ◆重田音彦 議員   アンケートの件は結構です。  それと、とにかく今から施業を進めていかなくちゃいけないと思います。それで、林業に適した森林、それは基本的に市が預かって、そして、森林事業体にお願いするという形になるんですよね。それはどうなんですか。 ◎川副浩顯 農林水産部長   まず、区分として二通りございまして、森林施業して、それでもちゃんとしっかり利益が上がってくる、そういった山と、全く採算性がない山がございます。採算性のある森林については、民間の林業事業体であるとか森林組合とか、そういったところに委託するというような形になってこようかと思います。ただ、どんな林業事業体が施業しても全く利益が発生しないといった山については、市が直接的な管理を行うというような形になってまいります。  以上でございます。 ◆重田音彦 議員   そしたら、今の施業団体、200ヘクタールぐらい毎年間伐とかやっているということなんですけど、それをお願いするにしても、その事業体ができないという場合はどうするんですか。この面積、例えば、市としては500ヘクタールお願いしたいんですけど、いや、業者は200ヘクタールしかできませんよという場合はどうなっていくんですか。 ◎川副浩顯 農林水産部長   面積的なこと、その時期の事業量の集中によっても違ってまいります。ただ、これは単年度だけの経営管理委託ではございませんので、複数年度にまたがってまいります。そういった中で調整ができるものは調整ができようかと思いますけれども、利益が出る山であって市に預けたいといったケースもあろうかと思いますけど、そういったのはやっぱり地元の森林組合であるとか林業事業体と調整をとってまいりたいと思っています。  ただ、先ほど間伐面積の実績を申し上げましたけれども、年間で約200ヘクタールございます。ですから、やっぱりこの事業量をふやしていくためには、機械化の導入で施業効率を上げるとか林業従事者をふやしていくとか、そういった施策もあわせながら今後進めていく必要があろうかというふうに思っています。  以上です。 ◆重田音彦 議員   わかりました。  あと1点が、この面積というのは、森林環境税が該当する面積が全体的に1万2,000ヘクタールぐらいかな、そして、人工林が9,400ヘクタールということなんですけど、あと、市有林が2,000ヘクタールぐらいありますよね。これもこれで、ちゃんと育てていかないといけない。基本的に森林環境税だけ使うと1万2,000ヘクタールなんですけど、それとプラス2,000ヘクタール出てくるんですよね。そういう部分を考えると、林業事業体や自伐型も含めて、経営者の育成がとにかく急務と思われるんですけど、それについてもうちょっと具体的に答弁をお願いします。 ◎川副浩顯 農林水産部長   これまで手入れが行われていなかった森林の整備を加速するためには、林業従事者の育成と森林施業の効率化を図る必要があるというふうに思っております。  市としましては、森林施業の効率化を図るため、森林の資源調査などに活用できるドローンの購入でありますとか高性能林業機械のリースに対する支援及び先進的施業の講習会等の実施を検討していきたいというふうに考えております。  また、このような林業事業体向けの取り組みとあわせて、自伐型林業者を対象としたチェーンソーの安全講習会でありますとか作業道のつくり方などの講習会等も検討していきたいというふうに考えております。  なお、県におきましては、森林環境譲与税を活用して現場作業員の技術向上を目的とした事業を計画されております。今後、県とも連携を図りながら担い手の育成に取り組んでいきたいというふうに考えております。  以上でございます。 ◆重田音彦 議員   とにかくいろいろ頑張っていくということなんですけど、路網整備というのも部長は言われました。路網については、去年、ことしのこれだけの雨、500ミリぐらいの雨が降ると、そこが川になって流れるという可能性があります。そういう部分も十分研究して、やっていかなくちゃいけないと思います。  あと、いろいろ調べたとき、今、市内に林業従事者が47人ぐらいしかいらっしゃらないということなんですよ。これを200人から300人ぐらいにしていかなくちゃいけないんじゃないかなと思うんですよ。それを急激にふやすといっても、なかなか厳しい部分があって、今、私が55歳なんですけど、私も同級生とかといろいろ話をしたら、あと5年ぐらいで基本的に定年よと。仕事をやめないといけない、どうしようかと。わざわざ佐賀に下るのも嫌ねという話で、それなら、間伐でも自分たちでやってみようかという話もしております。だから、そうなると、10年ぐらいしか多分もてないかなと、70歳ぐらいまでしかできないかなと思うんですけど、年金問題もあわせて考えて、そういう人たちが毎年10人ずつぐらいできていったら結構いいんじゃないかなと思うんですよね。  自伐型とかですね、そういう部分についてももうちょっと──この自伐型の一番難点は何かといったら、道がないとなかなか出せないので、その講習会とかそういうのをいろいろやっていただいて、事業体プラス自伐型、ある程度自伐型でやったほうが大きな道も要らないので、水も寄る可能性は少ないと思うんですよね。そういうのを特に頑張ってもらいたいと思うんですけど、どうなんでしょうか。 ◎川副浩顯 農林水産部長   確かに自伐型の林業者も、どういった形での支援になるかというのは今後検討していくことになると思います。林業事業体の方も定年でやめられますけれども、そういった方の再雇用でありますとか、私たちが今、佐賀市独自でしております林業就業体験研修ですね、こういったもので確実に新規の就業者も入ってこられております。これを行ったことによって既に8名の方が林業事業体のほうに就職されております。  そういうことがございますので、いろんな各方面からのやり方、推進の仕方をしまして、やはり森林整備、また、作業道のつくり方につきましても研究と推進のほうをしていきたいなというふうに思っております。 ◆重田音彦 議員   わかりました。とにかく森林整備課だけでは大変だと思いますので、地元も入れて、そういうものを検討していきたいと思いますので、よろしくお願いします。  それと、11月定例会にも聞きましたけど、結構材木が出るようになると思うんですよね。それに対して木質バイオマスの利活用については、今の動きとしてどうなっているのか、お伺いします。 ◎川副浩顯 農林水産部長   木質バイオマスの利活用につきましては、佐賀県森林組合連合会と富士大和森林組合、それと、佐賀東部森林組合を含む県内6つの森林組合で構成されるさが木質バイオマス利用促進協議会が設立されております。現在、木質バイオマス発電の可能性や採算性につきまして協議が行われているところでございます。  市としましては、オブザーバーとして当協議会の会議に参加しており、本市の森林資源の有効活用や資源の循環につながるよう、バックアップに努めているところでございます。  以上でございます。 ◆重田音彦 議員   わかりました。  そしたら、大きい部分にはそれなんでしょうけど、小さい部分で、昨年の11月定例会でもまきストーブやペレットストーブの購入助成についても考えていきたいという答弁をなされておりますけど、それについてはどうなんですか。 ◎川副浩顯 農林水産部長   まきストーブやペレットストーブの購入設置の補助につきましては、九州内において、福岡県、長崎県、熊本県のうちの7自治体で実施されていることを確認しております。そのうち6自治体に照会を行っておりますので、その分で御報告させていただきます。  補助の内容としましては、個人及び法人を対象として10万円から20万円を上限として、導入費用の2分の1から3分の1を補助するものが多いようでございました。過去3年間のこの6自治体の補助件数の実績の合計といたしましては、平成28年度は10件、平成29年度は7件、平成30年度は14件で、合わせて31件となっております。このうち4つの自治体は年間1件から2件にとどまり、うち1つの自治体は平成30年度で補助制度を廃止されている状況でございます。  また、各自治体からの意見としましては、ストーブ本体の価格が高額であるため余り要望がない、または火事が心配で、特に高齢者世帯はエコキュートやオール電化などが多いというふうに伺っております。しかし、今後も市産材の活用に対する効果や他市の状況等を研究しながら検討を続けたいというふうに考えているところでございます。  以上でございます。 ◆重田音彦 議員   わかりました。  今回、化石燃料については、サウジアラビアの事件とかいろいろあって、多分、結構高騰するんじゃないかと言われている部分もあります。それが高くなったら導入したいなという人も結構いらっしゃるんですよね。そして、今回、森林環境譲与税とか、いろんな部分で森に対する考え方も変わってきております。それで、カーボンニュートラルという点でも非常に将来に対する投資じゃないかなと思うんですよね。そういう部分で考えてもらいたいと思います。  それと、全体的に森に対しても、今さら森に金かけてどうするのかというともありましょうけど、やっぱり教育と一緒だと思うんですよね。今ちゃんとやっておかないと、後の世代にツケを残すと。そういう部分で、今の時代、大変厳しいと思いますけど、部長、とにかく一緒に頑張っていきましょう。よろしくお願いいたします。  次に、学校教育の改革について。  教育長としては、自立してちゃんと頑張っていくため。そのとおりだと思うんですよね。ですけど、この本、工藤勇一先生の本ですが、当たり前というか、ちゃんとした内容で、ああと。今まで手段が目的になっておった部分が結構あると思うんですよね。そういう部分をもうちょっと考えていかなくちゃいけないなと思って質問しました。  そういう中で、あと1点だけ聞かせていただきますけど、今いじめ問題とかいろいろありまして、いじめ調査をよくされるんですけど、それの目的は何なんですか。それについてお伺いします。 ◎東島正明 教育長   いじめ調査の目的ということでございますけれども、これはやはりいじめによって苦しんでいる、あるいはつらい思いをしている子どもたちの問題解決を図る、これが目的でございます。また、これはいじめている、いじめられているという関係だけではなくて、いわゆる無関心である傍観者層、それから、はやし立てている観衆層、これも含めて集団における望ましい人間関係をつくり上げる、そういう学びをさせるためのものでございます。  したがいまして、学校生活上のいじめを発見するためには、どうしてもその調査というのが必要であって、方法であるというふうに考えているところです。当然ながらいじめをこれで覚知、認知した場合には、速やかに適切に対応することが必要になるというふうに考えております。 ◆重田音彦 議員   いじめ調査の数字だけ見て、私たち議員とかが、多いじゃないか、少ないじゃないかという部分はあるんですけど、当然こういうのはあることが前提というか、そういうことなんです。そして、そのトラブルを自分たちで解決していく能力とか、そういう部分ですよね。  先日、テレビを見ていたら、昔ですね、けんかしていたのを、先生が真ん中に入って握手させて、もうこれでおしまいと。そしたら、その後、その人へのいじめはずっと続いたと。だから、そのときはそういう形になったんですけど、全然解決していなかったと。反対に、それからより陰湿になったという部分はあるんですよね。教育長、その辺、いじめの対処の仕方というか、そういう部分はどうなんでしょう。 ◎東島正明 教育長   確かにおっしゃるとおりでございます。したがいまして、いじめを発見して適切に、なおかつ迅速に対応した後、解決したというふうな判断は、そこで握手して、例えば、わかったということでおしまいにするのは、これは非常に危険があります。再発防止、これが非常に大事でございまして、そのためには、その後のフォローをしっかりしておくということが大事になってまいります。  と同時に、先ほど申し上げましたように、いじめる子、いじめられる子ということじゃなくて、周りの子どもたちの役割、これは物すごく大きいものがございます。当然、発見したものを情報として教師に提供したり、あるいはそこでやめさせたりという、こういう役割を持つ子どもを育てていく、これも大事なことでございますので、当然ながらいじめ調査を通して望ましい人間関係をつくり出していくということに活用していくということで考えているところでございます。 ◆重田音彦 議員   わかりました。  そしたら、今度は佐賀市内に53校の学校があるんですよね。やっぱりおのおの違っていいんじゃないかなと思うんですよね。今度も学校の先生たちにいろいろ話を聞いたら、いや、教育委員会が結構うるさいから、そんなに思うようにはできないんですよという話も結構あるんです。ただ、学校自体ももうちょっと自己改革を進めていくべきだと思うんですけど、教育長自体はどう思われますか。 ◎東島正明 教育長   佐賀市立小中学校の管理運営に関する規則、ここでもはっきりうたっておりますけれども、校長が行う学校運営というのは、地域に開かれた学校づくりとして、しかも、自主的で自律的な学校運営を行っていただきたいという思いがございます。したがいまして、その学校の実情に合って必要な取り組み、これについては大いにやっていただきたいというふうに考えているところでございます。  一昔前までは、やはり学校はどこも同じようなことをやっておって、いわゆる金太郎あめ的な学校教育活動でした。しかし、今は、それぞれの学校の特性を生かした学校運営になってきているというふうに私は捉えておりますので、これは校長の権限の範囲で存分にやっていただきたいというふうに思うところでございます。 ◆重田音彦 議員   そしたら、おのおの校長の裁量でということなんですけど、校長先生もそこまで思って頑張っていらっしゃるのかなと。いろいろ違うと思うんですけど、学校運営について、教育委員会から、もうちょっと頑張っていいよとか、もうちょっとこの辺を伸ばしたらというような部分というのが何か必要じゃないかなと思うんですけど、教育長、その辺はどうなんですか。 ◎東島正明 教育長   毎年、校長ヒアリングを行っております。校長の学校運営のビジョンをお聞きして、具体的にどういうふうにやろうと思っているのか、ヒアリングを行うわけでございますけれども、やはり校長の思いがそこに生かされているというものもよく感じておるところでございます。ですから、校長たちが自分の学校の子どもたちの成長のためによかれと思うことについては、これはしっかりとやっていただきたいという思いがございますので、改めてそのことについては、また申し上げてみたいというふうに思います。 ◆重田音彦 議員   そしたら、教育長に最後にお伺いしますが、これは千綿議員からもお話がありましたけど、校長先生の任期というか、そういう部分ですね。もうちょっと長くできないのかと。いろんな校長先生とか先生とかに聞けば、やっぱり本当に改革をやろうと思ったら最低4年ぐらいかかるよと。やっぱり1年目は、いきなり変えますと言って反発食らってもだめですので、ある程度ちゃんと話を聞いて、2年目ぐらいから改革をやって、そしたら、4年ぐらいかかるということなんですけど、今、実際あんまりそうなっていないんですよ。それで、この前、ヒアリングのときに聞いたら、いや、県の教育委員会に聞いてくださいよという話だったので、県の教育委員会に行きました。そしたら、県としても、ちゃんと校長先生から、そういう希望があれば、4年というのは十分にできますよという話だったんですよ。それについて教育長どうなんですか。 ◎東島正明 教育長   全くそのとおりでございます。したがいまして、私どもも、私のほうで校長の聞き取りをやります。それで、原則的には3年は必ずいていただくという一応の目安はつくっておりますけれども、過去にも5年、6年いた校長もいらっしゃいますので、今後もやはり学校改革ができるという視点から、校長の任期については3年以上という線を持ちながらも検討していきたい、学校ごとに見ていきたいというふうに思っているところでございます。 ◆重田音彦 議員   やっぱり本当にそういう校長先生の熱意というのが非常に大切だと思いますし、あと、私自身も思ったのは、この本を読んで、当たり前のことを、なぜ当たり前だろうかと、本当にこれは必要だろうかと、そういう意識をみんな──校長先生ばかりじゃなくて、学校全体も、そして、父兄や地域も含めて、持ってやっていかないと、本当に教育はやっぱり成績がよかったらいいし、成績がよいからいいというのは就職するまでかなと思うんですよね。就職先を選ぶために、やっぱり成績のよか者がよかというか、自分が選んだ職につきやすいという部分はあるんですけど、実際、会社に入ってしまったら成績とかは全然関係ないようなんですよね。反対に、ああ、成績が下のほうがよかったよという話はよく聞きます。  だから、やっぱりその能力というか、大人になってよりよい社会をつくるために頑張る人間をつくるために教育があると思うからですよ、そういう部分でぜひ学校改革を教育長としても叫んでいただきたい。この本のように全部できるとは思いません。ただ、そういう気持ちを持っていないと、人間だめじゃないかなと思いますので、よろしくお願いいたします。  そしたら最後に、参議院議員選挙についてです。  今回の低投票率の要因について選管としてはどう分析されているのか、お伺いします。
    ◎中村純士 選挙管理委員会事務局長   投票率につきましては、一般的に天候、選挙の争点、候補者の顔ぶれなど、さまざまな要因が総合的に影響するということで言われております。  今回の佐賀市の投票率、本年7月21日執行の参議院議員通常選挙については、全ての年代について投票率が低下したというような状況になっております。  分析といたしましては、期日前投票の期間中も含めて、全体的に天候が悪かったこと、それから、議員御承知のとおり、選挙期日に集中豪雨に見舞われたことなど、天候が大きく影響したものというふうに思っております。  あわせて、これは本市に限ったことではありませんけれども、全国的に投票率が長期的に低下傾向にあることから、政治への関心が薄くなっているということも影響しているものというふうに推測しておるところです。  以上です。 ◆重田音彦 議員   わかりました。天候も含めて、そして、政治に対する関心の薄さというか、そういう部分なんでしょう。  そしたら、今回の選挙で、選管として新しい取り組みを何かされた部分があったらお願いします。 ◎中村純士 選挙管理委員会事務局長   今回の選挙で新たに取り組んだものといたしましては、まず、投票環境の向上のため、富士町において従前に期日前投票出張所を設置していた7地区を対象に、移動期日前投票所を設置いたしております。対象地区につきましては、出張所の廃止後、富士支所に設置する期日前投票所までを結ぶシャトルバスを運行していましたが、今回、移動型期日前投票所として路線バスを貸し切り、そのバスの中に投票所を設置して、地区を巡回し、投票してもらうものでございます。結果につきましては、2日間で4カ所を回り、163名の有権者に投票してもらっております。地区の有権者数に占める割合は27%となっております。  また、平成30年12月に執行した佐賀県知事選挙からは、投票環境向上のため、メートプラザ佐賀に期日前投票所を増設いたしております。結果といたしましては、7月に執行した参議院議員通常選挙での利用者数は2,927名で、昨年4月に執行した県知事選挙と比べ1,349名の増加となっております。  また、4月に執行した県議会議員選挙の投票率も低かったことから、ラッピングバスによる参議院議員通常選挙の啓発を県議選終了後、直ちに開始いたしております。  以上でございます。 ◆重田音彦 議員   3つか4つぐらい新しい取り組みをやられたんですけど、これについてはまた続けていくんですか、それについてお伺いします。 ◎中村純士 選挙管理委員会事務局長   移動期日前投票所については、投票環境の向上に有効な手段というふうに理解しておりますけれども、悪天候時の運営、名簿対照のために利用する通信の確保、職員体制の確保、期日前投票期間が短い選挙の場合の日程確保等の課題も存在いたしております。  今回、一度だけでは成果を判断するのは難しいので、引き続き実施いたしまして、地元住民の御意見も伺いながら検討を進めていきたいというふうに思っております。  なお、対象地区の拡大につきましては、他市の事業の研究、今後の検証結果により判断させていただきたいというふうに考えております。  以上でございます。 ◆重田音彦 議員   それと、今回、私たちの市議会議員選挙ぐらいからかな、とにかく投票率が低くなって、いかんなと思っております。このままだったら議会制民主主義というか、それが成り立たなくなるのではないかなと。あの人たちは20%の中から選ばれてある人よといったら、皆さんが多分信用してもらえなくなるので、そういう部分では、やっぱり主権者教育というのが大切になってくるんじゃないかなと思うんですよね。それについて何か取り組みをやられておりますか。 ◎中村純士 選挙管理委員会事務局長   主権者教育につきましては、佐賀市だけの取り組みではなくて、学校教育で行うもの、また、新聞等の報道にもありましたように、佐賀新聞社等で行うような民間が行うようなもの、それから、県、市、行政のほうの選管で行っているもの等がございます。  市選管の取り組みといたしましては、選管職員が講師となり高校などに出向く主権者教育授業、それから、民主主義の根幹である選挙のあり方を正しく学んでもらうために、生徒会役員選挙において、実際に選挙で使用している投票箱や記載台の貸し出しを行う学校選挙支援事業、それから、小中高校生を対象とした明るい選挙ポスターコンクールの実施、将来、主権者となる子どもたちに早い段階から社会の一員としての自覚を持ってもらうことを目的といたしまして、保護者に子どもたちと一緒に投票所に行くことを推進する事業の実施、それから、新たに18歳になられた新有権者に対し、選挙の意義等についてチラシを送付する新有権者啓発事業等を行っているものでございまして、投票率は低下しておりますけれども、これらのことで下支えにはなっているものというふうに思っております。  以上でございます。 ◆白倉和子 議員   さが未来、白倉和子です。まずもって先般の豪雨で被害に遭われた皆様にお見舞い申し上げ、そして、復興のために御尽力いただいた方々、ボランティアの皆様には深く感謝申し上げます。  それでは、質問に入ってまいります。3項目を通告しております。  まず1項目め、有明海沿岸道路のアクセス道路の整備について。  佐賀市で最も東南部に当たる川副町大詫間地区は大川市大野島と筑後川河口の三角州の地続きで、1つの島の中に2つの県があり、両県民が居住するというのは全国的に見てもただ一つであります。大詫間に通じる島の南北の道路、これは県道大詫間川副線と申しますが、ここは私も時折通りますが、集落内を非常に細い道路が蛇行しているために、日常の通行でも対向車との交差の不便さや事故等への不安を感じることがあります。その大野島の北部に、現在、有明海沿岸道路が建設されており、大野島インターチェンジは来年、令和2年に完成すると聞いております。  そこで、有明海沿岸道路の整備を機会に、島内の道路交通の安全確保と島内交流の活性化促進を期待するとともに、また、何よりも災害時の緊急避難道路としての確保などなどを考えたときに、大野島インターチェンジから大詫間に直通する道路の整備の必要性を感じております。この件に関しては、以前にも一般質問させていただきました。  以上、述べた点に関しては、川副町大詫間地区からの要望、さらに、大川市大野島地区と佐賀市川副町大詫間地区の連名での動きもありますが、本市としての認識と有明海沿岸道路大野島インターチェンジの工事進捗状況をまずもってお伺いいたします。  2項目め、岡崎藤吉顕彰碑の復旧について。  佐賀出身の明治・大正期の実業家、岡崎藤吉を顕彰するために佐賀市の神野公園に設置されていた石碑を佐賀市が地中に埋めたことがわかり、市の言い分ですと、安全性と費用がかからないことを優先し、もともと神野公園にあった公園施設ではなく、文化財としても指定されていないため、佐賀市で神野公園に顕彰碑を再建しなければならない明確な理由がない、また、公園利用者の安全性が確保でき、最も費用のかからない埋設保存、つまり土の中に埋めた上で岡崎藤吉氏の功績を記した案内板を設置すると説明されております。既に記念碑は埋められておりますが、今のところ案内板はまだできていないようです。  そのことに関して、郷土史を学ぶ市民がその対応に疑問を呈しておられます。先般、ある先輩の叙勲の祝賀会に呼ばれて私も出席させていただいた折、建立当時の思いを否定する行為と、先人の心とも言える顕彰碑を地中に埋めたことに対する批難の声が多く聞かれたことを申し添えます。  そこで、そもそも佐賀市は岡崎藤吉氏をどのように認識されているのかをお伺いいたします。  3項目めの質問、市道三溝線と文化会館などの駐車場確保についてお尋ねいたします。  市道三溝線の渋滞状況についての市の認識は以前の議会でお聞きし、その答弁の中に、今後もアリーナ建設を見据えて、県や地元の方々と連携しながら、円滑な交通対策と快適に歩くことができる歩行空間の整備を進めていきたいと考えていると答弁がありました。  交通渋滞においては、県や地元はもとより、大所高所から考えなければならないと思っております。現状においての社会実験などをされてこられたことは我々も認識しておりますが、私が心配するのは、市道三溝線が今後1車線になり、SAGAサンライズパークが稼働し始めたときに、交通渋滞を招かないのか、懸念しております。特に、大きなイベントや大会があるときは今の分析結果とは変わってきはしないでしょうか。SAGAサンライズパークの整備後においての認識をお伺いいたします。  以上、総括質問といたします。 ◎干潟隆雄 建設部長   私のほうへは2つの質問があっておりますので、順次お答えさせていただきます。  まず、有明海沿岸道路大野島インターチェンジの工事進捗状況及び地区からの要望についてでございますが、有明海沿岸道路は福岡県大牟田市から佐賀市を経由し鹿島市に至る延長約55キロメートルの地域高規格道路であり、有明海沿岸道路大牟田−大川間及び大川佐賀道路は平行する国道208号の交通混雑の緩和や交通安全を目的として建設が進められております。  現在は大牟田−大川間の延長27.5キロメートルのうち、三池港インターチェンジから大川東インターチェンジまでの23.8キロメートルが開通しており、令和2年度には新たに大川東インターチェンジから大野島インターチェンジまでの3.7キロメートルが開通予定となっております。令和4年度には大川佐賀道路の延長9キロメートルのうち、大野島インターチェンジから、仮称でございますが、諸富インターチェンジまでの1.7キロメートルが開通予定となっております。  平成30年6月定例会以降の地元の声といたしましては、令和元年5月に大詫間地区で行われた市長と語る会において、参加者から大野島インターチェンジへ直接つながる福岡県道のバイパス整備について、福岡県及び大川市に働きかけを行っていただくよう意見が出されております。また、この件に関しましては、改めて令和元年6月に大詫間校区自治会長会から本市及び佐賀市議会に対し要望書が提出されたところでございます。  続きまして、岡崎藤吉氏の認識についてでございますが、岡崎藤吉氏におかれましては、江戸末期に佐賀藩士石丸家に誕生され、佐賀藩が設立した藩校、弘道館で学ばれ、その後、東京でも学問に励まれております。その後、神戸に移り住み、明治16年、岡崎家の養子となり、明治21年、海運会社や銀行の設立に参画し、実業家としての一歩を踏み出されておりますが、その後、経営が破綻するなど、苦難の時代も経験されております。明治27年には海運業を起業し、成功をおさめ、保険業、銀行業などの分野にも進出し、財閥を形成するなど、関西財界においても揺るぎない地位を確立し、大正14年には貴族院議員にも選出されておられます。昭和2年11月に御逝去されておりますが、同年に正六位勲三等を受章されております。  このように、岡崎藤吉氏におかれましては、明治時代から大正時代にかけて関西を中心に活躍された実業家であり、佐賀出身の偉大な先人という認識を持っているところでございます。  以上でございます。 ◎白井誠 副市長   私からは、市道三溝線の御質問についてお答えいたします。  この市道三溝線の再整備につきましては、昨年度、周辺自治会の方々を中心とする市道三溝線再整備検討会において、社会実験や交通量調査結果などを踏まえながら議論したということでございまして、その結果につきましては、先ほど議員から御紹介のあったとおりでございます。これまでも御答弁してまいったところでございます。  ただ、この調査はアリーナが整備される前の調査でありますので、アリーナができたらどうなるのかというところが、やはり気になるところでございます。そこで、SAGAサンライズパークの整備後のことについて申し上げますと、今後、新たに整備されるアリーナでは、大規模コンサートやバスケットボール、バレーボールといったプロスポーツの試合、モーターショーや家具の見本市といった展示会、また、市の文化会館と連携した各種学会、大会など、さまざまなイベントが開催されることになるわけであります。これらのイベントはいずれも規模が大きくて、県外からなど広範囲からの集客が見込まれるわけであります。こういった広域から来られる大規模イベントのお客様に対しては、極力公共交通機関でお越しいただくように働きかけていくとともに、そのための交通対策を講じていくということを県では言っておられます。  それでもなお自家用車で来られる方がいらっしゃることは当然予想されるわけでありますけれども、このような場合も、利用されるのは国道34号とか263号などの幹線道路がほとんどではないかというふうに考えております。そういった車が市道三溝線とか、そのほかにも生活道路はたくさんありますけれども、そういった道路に迷い込まないようにするためには、駐車場への誘導表示をしっかりと行うことが大変重要でございまして、また、パーク・アンド・ライド方式──パーク・アンド・ライド方式というのは一定の離れた場所に駐車場を設けて、そこからシャトルバスで送迎する方法でございますけれども、そういう方式を導入するなどして、そもそもSAGAサンライズパークのエリアに車を近づけないようにするという、そういったさまざまな交通対策を講じていく必要がございます。こういったことは市の文化会館を含めて、このエリアにある施設全体に共通する課題でございまして、県、または市が単独で解決できるものではないということで、双方一致協力して対応していく課題であるということを県と市とで今認識を同じにしているところでございます。  今後、県と協議を進める中で、イベントの種類ごとに想定されるさまざまな人や車の流れを十分に考慮しながら、その対策についてしっかりと議論してまいりたいというふうに考えているところでございます。  私からは以上でございます。 ◆白倉和子 議員   それでは、一問一答に入ります。  有明海沿岸道路のアクセス道路の整備について質問させていただきます。  先ほど認識のほどは述べていただきました。それで、避難時の避難ルートとしての有効性という言葉を総括質問の中でも使いましたが、御存じのように、大詫間地区は低平地で、台風時などは非常に厳しい環境下にあります。これまでも質問に取り上げましたが、佐賀市としてはそういったとき、高潮とか台風時ですね、そのときの大詫間の避難ルートは、川副大橋、あれは非常に勾配もある橋なんですが、そこを渡って避難するというふうにうたわれております。高潮時などでは川副大橋を渡るのはとても危険性が増すとも考えられ、県境でつながっておりますので、その県境で続く大川市との連携を図っていく必要性などを感じておりますし、これまでも述べてきました。  そこで、災害時の避難ルートとしての有明海沿岸道路大野島インターチェンジから大詫間地区への直通道路、これが有効かと思いますが、その認識についてお伺いいたします。 ◎干潟隆雄 建設部長   要望が出されております福岡県道大詫間大川線のバイパスは、佐賀市大詫間地区と福岡県大川市の有明海沿岸道路大野島インターチェンジをつなぐ道路となっております。整備中の有明海沿岸道路は盛り土や高架構造で高い位置に計画されているため、地震や大雨等、災害時の避難道路や緊急物資の運搬道路としての防災の役割も期待されております。  本市といたしましても、福岡県道大詫間大川線のバイパスが整備されれば、大詫間地区が複数の沿線道路に接続することとなり、台風による高潮等、災害時における地区住民の避難ルートとしても非常に有効な役割を果たすものと考えております。 ◆白倉和子 議員   現状をよく把握していただいた上で、避難ルートの必要性というのを述べていただきました。  それでは、改めて地元の思いをどう受けとめておられるかということなんですが、残念ながらこの事業に関しては、佐賀市、佐賀県の直接事業ではないんですよね。というのが、大川市、福岡県に関することですから、非常に歯がゆい思いがあるんですけれども、ただ、思いは伝えていかないと前に進みませんので。  そもそも合併以前は大川市と旧諸富町、旧川副町なんかで割と議員同士も交流があり、グラウンドゴルフ大会か何か、いろんなことをしていたんですね。昇開橋がその役目も果たしておりました。しかしながら、歴史といいましょうか、江戸時代においての中州をどう配分するかというところですね。上のほう、北のほうを柳川藩が治め、南のほうを佐賀藩が治めたということで、文化が異なり、同じ島ながら住民同士の目立った交流がありませんでした。一昨年、平成30年6月3日、道路建設の機運を高めようと、両地区の住民の親善グラウンドゴルフ大会が行われ、約200人が参加し、歓声が飛び交って、佐賀県、福岡県側のそれぞれの新聞にも大きく取り上げられました。ことし6月1日にも大野島・大詫間親善グラウンドゴルフ大会が開催され、伊東副市長にも御出席いただき、両市の熱い交流が繰り広げられました。また、過日には、両地域住民による夢の島プロジェクト会議へ白井副市長がお越しくださり、地域の声は十分に伝わったかと思っております。  ここで質問ですけれども、平成30年6月定例会、前回ですね、同趣旨の質問をしたときに、その答弁の中に、大川、佐賀、両市、地元の思いをしっかりと受けとめるとの答弁をいただきました。改めて、今それぞれ活発に活動しながら動かれている状態を見て、本市の考えをお伺いいたします。 ◎干潟隆雄 建設部長   大詫間地区は高台となる避難所がないため、台風による高潮や地震、大雨による災害時に対し、川副大橋を通り、西へ避難するルートはあるものの、北のほうへ避難するルートがないため、地元の方は非常に不安を抱かれております。本市といたしましても、本道路整備は地区住民の安全、安心につながる災害時の避難道路になることから、大川市と連携を図っていきたいと考えております。 ◆白倉和子 議員   力強い御答弁をいただきました。  では、前回もしっかりと受けとめるというふうな答弁をいただいたんですが、佐賀市としては具体的にどのような行動をされたのか、どのような行動があったのか、お伺いいたします。 ◎干潟隆雄 建設部長   本市では大川市と福岡県道大詫間大川線整備要望に対して、両市による協力体制や連携、要望の進め方など、協議を複数回実施しております。また、8月には大詫間と大野島の交流促進と地域活性化を図るため、両地区代表で組織する夢の島プロジェクト県境の島づくりの役員と本市との間で意見交換会を行っております。意見交換会の中では、同プロジェクト役員の中から大詫間、大野島地区の地域間の交流状況や本道路整備に対する思い等、さまざまな情報や意見のやりとりを行っております。  今後も地元の思いを受けとめ、大川市と連携を図りながら、佐賀、福岡の両県に本道路整備の要望を行っていくこととしております。 ◆白倉和子 議員   ありがとうございます。しっかりと問題というか、タイミングも把握していただいているということなんですが、先ほど述べましたように、大野島インターチェンジの開通が令和2年に今のところ予定されておりますから、工事との関係でタイミングを外さないことが非常に肝要かと思われます。今回の有明海沿岸道路のアクセス道路整備はあくまで福岡県側に要望することでありますけれども、これまで佐賀市と大川市、交流もありますし、首長同士の交流もありますし、今までも協議を数回していただいているということですので、より一層のタイミングを外さない働きかけを望みたいところでございます。ありがとうございました。  続きまして、岡崎藤吉顕彰碑の復旧についての一問一答をさせていただきます。建設部長、引き続きよろしくお願いいたします。  岡崎藤吉氏は、先ほどの答弁でも佐賀の偉大な先人という言葉を使われました。全くそのとおりでございまして、偉大な実業家として知られ、岡崎財閥は私のふるさと神戸とのかかわりがとても深くて、先見性を持つ英知のある人として有名です。邸宅も須磨離宮公園のところに残されております。  岡崎財閥というのは、これは御参考までに、山崎豊子さんの小説「華麗なる一族」のモデルと言われ、私もある方からお聞きして調べてみましたが、小説のフィクションを交えて、やはり岡崎藤吉氏が小説の出発点で、「華麗なる一族」のモデルであったようです。また、大隈重信侯が創設した「早稲田大学校賓名鑑:早稲田を支えた人々」というのが刊行されているんですが、これは早稲田大学の図書のところにも置いております。全77人のうち佐賀県出身者として4名、鍋島直大、これは佐賀藩10代藩主鍋島直正、閑叟公の長男に当たられるんですが、その方がお一人と、それと、鍋島直映、この方は直大さんの嫡男でいらっしゃったと思います。直映さんが昭和15年に鍋島報效会を設立されたんですね。非常に皆さん文化的な意識を持っておられるんですね。それと、3人目が高取伊好、この方は有名な炭鉱王で、多久の西渓公園には高取伊好の銅像がありますし、唐津の旧高取邸というのは非常に有名でございます。その三方とともに、岡崎藤吉も追加されております。我が先人である大隈重信侯、早稲田大学を支えた人物の一人でもありました。  そこで、質問ですが、野口佐賀市長のときに建立された自然石のとても立派な石碑、ちょっとこれはパネルを持ってまいりました。(パネルを示す)これ以上引き伸ばせなかったんですが、今これは土台は粉砕されて、瓦れき処理されております。上の部分だけが埋設、土の中に埋まっているんですね。とても立派な顕彰碑が建立された、この経緯について改めてお伺いしたいと思います。 ◎干潟隆雄 建設部長   大正8年、岡崎藤吉氏は、生まれ故郷佐賀の発展を願い、後の佐賀大学である旧制佐賀高等学校設立の敷地購入費や、佐賀市社会事業基金、今の社会福祉協議会になりますけれども、これに対し多額の寄附をされております。この功績に対し、当時の野口佐賀市長が感謝の意をあらわすために、大正9年、現在の佐賀中央郵便局付近に顕彰碑を建立されております。その後、昭和32年ごろ、佐賀中央郵便局建設に伴い、現在の神野公園に移設されております。 ◆白倉和子 議員   そういう流れがあって、最終的には神野公園に移設されたわけですけれども、非常に立派な自然石の石碑でございました。  先ほど答弁いただきましたけれども、岡崎藤吉氏は佐賀藩士の石丸家、これは牛島町、今の牛嶋天満宮のすぐ近くのところに生まれ、弘道館で学んで、18歳で上京し、東京大学の前身の工部大学校に入り、それから兵庫県庁を経て、そのときに岡崎氏に見出されて養子に入り、その後の活躍につながっていくわけです。  そこで、教育長にお尋ねしたいと思いますが、教育委員会としては、岡崎藤吉氏をどのように認識し、その功績を顕彰される努力をされてきたのか、お伺いいたします。 ◎東島正明 教育長   学校教育の中での岡崎藤吉氏につきましては、佐賀市ゆかりの人物ということで、郷土学習資料「さがの人物探検99+you」をつくっておりますけれども、その中の81人目として掲載して、子どもたちに学ぶ機会をつくっております。この郷土学習資料の中では、「岡崎藤吉は、明治時代から大正時代にかけて関西を中心に活躍した実業家です。始めに灘(兵庫県神戸市)で酒造業に取り組み、時代の流れをよんで、海運業、銀行業、保険業などの分野へも進出しました。1918年、佐賀高等学校(今の佐賀大学)設立にあたり敷地の購入費を寄付するなど、ふるさとにも貢献しました。」ということで人物紹介をしているところでございます。 ◆白倉和子 議員   この学校の副読本とも言える本に、しっかりと岡崎藤吉氏が描かれているんですね。  そこでなんですけれども、今、教育長が述べていただきました、ここの掲載文章ですね、ここに記念碑の写真がついていないのが若干残念であるんですが、そこで、事業で得た蓄財を今の佐賀大学の前身である佐賀高等学校設立に当たって、敷地購入費として10万円寄附したと。別の資料によりますと、20万円と書いているところもあるんですね。その20万円と書いているのは、実は早稲田大学なんかが持っておられる本で、佐賀大学の前身に20万円寄附というのが書いてあるんですね。だから、若干曖昧なんですね。社会福祉協議会に10万円、こちらも諸説あるんですが、いずれにしろ、大正時代、これは大正8年ですから、当時の10万円は現在で換算すると、私もいろいろ調べたんですが、大正時代が割と経済価値の変動が大きくて、10万円が今の10億円と換算される見方もありますし、10万円が今の3.5億円ぐらいに当たるだろうと、その換算も非常にさまざまなんですね。いろいろ調べたところ、10万円イコール5億円ぐらいに見るのが妥当かもしれません。そういったお金を社会福祉協議会及び佐賀大学前身校に寄附され、莫大なる寄附であります。先ほども申しましたが、郷土の大隈侯が設立した早稲田大学への貢献度も大きく、その他のもろもろの社会への寄附などもたたえて、日本のカーネギーだと言われる人であります。割と近い人でいえば、松下幸之助氏とも相通じる偉大な人物であります。  そこで、質問ですが、その岡崎藤吉氏を顕彰するために、紆余曲折ありながら、大事にしなければいけないという先人の思いで佐賀市の神野公園に持ってきていたわけですね。それが地中に埋められたことがわかり、郷土史を学ぶ市民が問題とし、8名の方々の連名で復旧の申し入れ書を佐賀市長に、そして、我々議会にも8月9日にその申し入れ書をいただきました。  そこで、埋設するに至った、判断した経緯を改めてお伺いいたします。 ◎干潟隆雄 建設部長   埋設するに至った経緯でございますけれども、平成27年3月、公園利用者から石碑が傾いているとの通報があり、詳細調査を実施したところ、土台部の不等沈下により石碑上部で10センチメートルほど傾いていることを確認しております。巨大な石碑でもあり、倒壊すれば大きな事故となる可能性があるため、同年8月に安全対策として、石碑本体と枕石を取り外しております。その後、さまざまな検討を行った結果、再建には多額な費用がかかることから、早急な再建は困難と判断したところでございます。  また、この石碑は高さが5メートル、幅が1.2メートル、厚さが30から35センチメートルと巨大なものでございますので、屋内での保管に関しては適当な場所が見つからず、屋外にそのまま置いた場合、石碑を原因とする公園利用者のけがやいたずら等による破損も危惧されたところでございます。このため、直接風雨にさらされることなく、地表に比べ温度変化も少なく、少しでも劣化を防げる環境といたしまして、地中にて保管することとしたところでございます。
    ◆白倉和子 議員   今の答弁は大切に地中に保存していただいたというふうな趣旨の答弁でございましたので、そう受けとめさせていただきます。  そこで、いろんな方法があって、地中に埋めたということですが、これがですね、先ほどの答弁にありましたように、平成27年8月に危険だから応急的に上の部分を外したと。(パネルを示す)先ほどのこちらのこの部分ですね、上の部分を外して、台座は瓦れきとして処分したということなんですが、これは平成28年4月に熊本地震が起こりましたので、このまま置いておくと、やはり熊本地震で大きなことが起こっていた可能性もありますので、そのときは賢明な判断を、応急的にされた処理としてはいたし方なかったのかなと思います。  そこで、いろんな方法の中で、幾つかのパターンで対応内容の検討をされているんですね。先ほど答弁では出ませんでしたけれども、埋設されたときに──その後の動きというのはちょっと改めて聞かせていただきたいと思います。埋設された後、ずっと考えなかったわけじゃないでしょうから、関係機関ともいろいろと連絡をとられたことと思いますので、そのあたりを説明いただけますでしょうか。 ◎干潟隆雄 建設部長   埋設に当たって、その後、文化振興課と、埋設する前、その後について確認しておりますけれども、指定文化財ではなかったということで、文化振興課とはその後の協議は行っておりません。  それと、埋設後には、その上のほうに岡崎藤吉氏の記念碑があったといったものを置くといったことも考えていたところでございますけれども、それにもやはりまた費用がかかると。現在、移設場所、その他工事費の再計算もまた行っているということで、まだ復旧はしておりません。現在、地中に埋めている状況でございます。 ◆白倉和子 議員   文化振興課は、この文書を見ますと、もちろん当時協議されたということですから、指定文化財ではないけれども、これは保存すべきという見解をきっちりと出しておられます。それは認識されていると思います。  それと、佐賀大学の前身に貢献された岡崎藤吉氏ということで、佐賀大学と交渉されたというようなことも言われましたけれども、佐賀大学と移設協議をしたということでしたが、それが文書にも残っているんですね。本当に誠意をもって交渉されたのかと。これは今後にかかわってきますので、面会されたとは思うんですが、あとはメールで資料を送り、その後、回答しているんですね。これが平成28年10月ですから、担当は佐賀大学の総務課ですね、そちらのほうに顕彰碑を移転できないかという打診をしておられます。その後、検討のための資料としてメールで資料を送信しておられるということを私もいただいた文書の中に見つけることができました。その後、佐賀大学から追って連絡するとのことであったが、なかなか回答が得られなかったため、佐賀大学敷地への移設は難しいと判断し、平成29年1月30日、ですから、佐賀大学に打診してから半年ほどですね、佐賀市で対応しますと、こちらのほうから電話で回答しておられます。再検討とかお願いされたような協議の形跡が実はちっとも見えないんですね。  そこで、質問ですが、顕彰碑が神野公園に現在まであったということで、建設部の緑化推進課のほうが対処されていますが、岡崎藤吉氏の顕彰は、先ほども教育長から答弁いただきましたように、小学校の副読本でもある「さがの人物探検99+you」の中にもきっちりとあります。そして、佐賀県の100人の人物にも岡崎藤吉氏は取り上げられております。そういった観点から、建設部として、この処理を考えるときに、教育委員会に果たして相談されたんでしょうか。起案書等々を見せていただきましたけれども、教育委員会というのがちっとも出てこない。どういうふうにされたんですか。 ◎干潟隆雄 建設部長   文書的には残っておりませんけれども、教育委員会の担当と連絡をとり、現地で立ち会って、その石碑については文化財ではないといった回答をいただいております。その後は正式な協議というのは行っておりません。 ◆白倉和子 議員   その後は正式な協議は行っていないということで、今の答弁の冒頭に、文書では残っておりませんが、教育委員会とも現地で立ち会っていると。ちゃんと文書に残してもらわないと困りますよ。それはよろしくお願いしておきます。そこは一連の流れの中に教育委員会という文字がちっとも入ってこないんですよね。本来ならこの件に関しては、教育委員会も起案文の中に入るべきだろうし、決裁のときにもかかわるべきだと私は思っております。ましてや岡崎藤吉氏の御親族にも撤去のことは伝えておられないと。御存命でお元気ですけど、伝えておられないと。過去に佐賀に来て、写真なんかも撮っておられるようです。  そこで、質問しますが、埋設保存、先ほどから風雨にさらされて劣化してもいけないし、大切に保存しましたということでしたから、それは必要に応じて活用するという意味が含まれて、非常に敬った扱いをされたんだろうなと思うんですけれども、土台は残念ながら砕いておられます。上に乗っていて、今、地中に埋まっている碑文には、これはちょっと御参考のために紹介したいんですが、さっき言われましたけれども、財界、経済界それぞれでの活躍をいろいろと述べられているんですね。そこに──ここからですね。特に、我が佐賀市のために金10万円を佐賀高等学校の設立のために投じ、また、金10万円を佐賀市社会福祉協議会に投じて、その施設の支援を行った。10万円というのは、先ほども言いましたように、5億円は下らんでしょうね。市民は深くその徳を感じ、郷土の人々を大切に思い、昔なじみの情けは深いとはまさにこのことであろうということが、これは肥前史談会、鍋島報效会なんかの文書からも見てとれます。藤吉氏は資産家にして、その根本を忘れずともうたってあります。  となりますと、後世へ伝えるために、すぐにでも掘り出して顕彰していかなければならないと私は思っておりますが、そこで、今後の対応をどうお考えなのか、お伺いいたします。 ◎干潟隆雄 建設部長   この顕彰碑につきましては、もともと佐賀中央郵便局付近にあったものが神野公園に移設されております。本来、神野公園は鍋島家の別邸、庭園であり、この顕彰碑以外にも関連性が薄い石碑や小動物園、野外音楽堂など、多種多様な施設が混在し、神野公園のあり方についても多くの意見が寄せられている状況でございます。これらの理由から、本石碑の再建を考えた場合、最もふさわしい場所を検討する必要があり、現在、関係機関と協議を進めているところでございます。  また、再建にかかる費用の問題もございます。従前同様の建設には多大な費用がかかるため、安全性を確保した上で少しでも経費を抑える方法がないか、内部でも検討を重ねているところでございます。 ◆白倉和子 議員   既にということですけれども、費用面について今述べられましたので、復旧されるに当たって、工法によって違ってくるでしょうけれども、大体280万円から500万円、600万円とか、いろいろ想定されると思うんですね。ただ、土の中に埋めるということを判断したときの検討資料を見ますと、当時の佐賀市長は、顕彰碑を建立された意思の全ては顕彰できないが、顕彰碑の写真、顕彰碑の碑文及び大意──意味ですね。意味などを案内板を設置することで岡崎藤吉氏の功績を残すことができると考えると。公園利用者にも安全性が確保でき、費用が最も安価であると。実はこの言葉で悲しくなりました。私財をなげうって佐賀市に貢献した、社会福祉協議会にも貢献した岡崎藤吉に対して投げかけられているような気がしたんですね。  その方法について、いろいろと検討されると思いますが、費用をまず第一に考えるのか、岡崎藤吉という人物に観点を置くのか、そこだと思うんですよ。例えば、再建費用はふるさと納税──岡崎藤吉を知らない方はいらっしゃらないでしょうね、今、財界なんかで活躍されている方はですね。特に、関西圏はそうでしょう。それで、そういったときに寄附金を募る方法もありますし、ふるさと納税などは、その使い道を市長に任せる市長裁量枠もあります。それこそ佐賀市をふるさとを思う方々に応える使い道だとも私は思いますが、費用面に関しての考え、これは何とか捻出できそうですか。しなければいけないと思いますが、その辺、ちょっとお伺いいたします。 ◎干潟隆雄 建設部長   先ほど申しましたように、設置、再建する場所、あと費用面の2つが非常にかかわってきます。再建する場所につきましては、現在協議中でございます。費用につきましては、今、議員の御紹介がありましたように、ふるさと納税だとか一般市民からの寄附だとか、いろんな方法をとりながら、佐賀市の一財を少し抑える形でどうにか捻出できないか、これも検討してまいりたいと考えております。 ◆白倉和子 議員   よろしくお願いいたします。偉大な先人と答弁されましたように、私もそう思います。  そこで、市長にお伺いしたいんですけれども、岡崎藤吉氏の顕彰は社会教育の部分でもあり、教育委員会が「さが人物探検99+you」にも取り上げられていますが、神野公園にあるということで、建設部緑化推進課で今まであとどうするかということを対処されてきたんですね。いろんなところにまたがってくると思うんですが、今後、復旧に関しては各課にまたがるので、市長としての見解をぜひ伺っておきたいと思いますので、お願いいたします。 ◎秀島敏行 市長   悩ましい問題であります。一部で埋めるのは何事かというような批判もございますが、担当者はかなり苦しんで判断したものであるということは理解していただきたいと思います。  岡崎氏の功績等はもう触れませんが、偉大な功績であると。それをどういう形で残すのかと。神野公園に建っておったわけでございますが、そのままであれば、そのまま顕彰碑として残るわけですが、それが傾いてきたと、どうしようかと。このままだと大変なことになるというような部分で、とりあえず壊したじゃないけれども、崩したということですね、そういう形になっているわけでございます。それをあとどうするかということでございます。  合併しました市町村の中には、それなりの記念碑、顕彰碑等がございます。それをどうしていくのかと。全てこういう事態になったときに残すということにはならないかもわかりません。ケース・バイ・ケースで考えていかなければならない。その1つが今回であったわけでございますが、1つは再建費ですね、これを現地でしますと、数年前に見積もったところで五、六百万円かかるということです。これも高いのか安いのか、いろいろ考え方はあると思います。そういう中での費用の問題もございます。  もう一つは、建てる場所ですね。通常、顕彰碑等を建てる場合は、何らかの形で顕彰される方とその土地ですね、そういったものと関連性があると思います。そういったものに照らしますと、神野公園でどうなのかというのがひっかかりました。私は特にそこがひっかかっております。といいますのは、この議会でも今まで神野公園のあり方等をいろいろ議論されました。純和風的な日本庭園とすべきじゃないかと、少し崩してもいいんじゃないかとか、いろんな意見がございますが、それはまだ決まったところではございません。そういう中にあって、岡崎氏の顕彰碑が何で神野公園なのかと、あの場所だったのかと、そこら辺の関連づけがやっぱりしっくりこないと。だから、そこら辺をきちんと整理しなければならない。建てる場所、再建する場所は、やっぱり私からしますと、佐賀大学か、もしも社協とするならば、社会福祉施設か、あるいは市役所に関係したところであって、神野公園では、あの鍋島さんの庭園ではないと私は思います。そういう意味でのひっかかりがございます。そういう意味で、もう一回佐賀大学にそこら辺を問い合わせしたらということであります。  ただ、学制というのが、大学であれば国ですから、国立の場合は国の予算でやっていますので、今の向こうの感覚もかなり、そういう意味では、何でというような感じが出るかもわかりません。しかし、大学の前身である佐賀高等学校をつくるときには、国の金じゃなくて、県とか市とか、それとか寄附ですね、そういったもので賄われておったということをすると、少しはまた考え方が違ってこられるのかなと、そういうふうに思っています。  顕彰する気持ちは皆さんと変わりませんが、その方法をどうするのかですね、それが悩ましい問題であって、できればおさまるような形でやらせていただければと思いますが、いろいろまたあちこちにひっかかる部分があると思います。 ◆白倉和子 議員   一言でいうと、顕彰碑復旧に向けて、いろんな関係機関とも連携しながらということで建設部からも市長からも御答弁いただきました。今後、財源のこともありますので、これにはいろんな方に参画していただくのもいいかもしれません。  先ほども紹介しましたが、佐賀大学にはきちっとした形で、どれだけ打診ができているのかなというふうな部分もありますので、場所も岡崎藤吉氏にふさわしい場所をしっかりと早速に協議していただき、より一層協議していただきながら、先人の功績をたたえてまいりたいと。それを子どもたちにもしっかりと伝えていきたいと思いますので、よろしくお願いしておきます。市長ありがとうございました。  それでは、3項目めの市道三溝線と文化会館などの駐車場確保について質問させていただきます。  先ほど副市長、この立場では室長になるわけですけれども、答弁いただきました。今後、アリーナができ上がったときにはいろんなことを検証しながら、分析も含めて対応、対処していくということでございました。全くそのとおりだと思います。  そこで、質問は2つ用意しております。  1つは、以前、佐賀駅の北側ですね、ここの交差点をスクランブル化して、市道三溝線を歩く道路ということで県は構想を考えておられますし、市も活性化につながればいいなと思っておりますが、県は今度、駐車場の敷地面積が減った分、テニスコートの北側、ここは私も以前、ちょくちょくとめたことがありますが、新しい駐車場を整備するというふうに言われています。これまでの県の駐車場スペースでなくなる分を勘案すれば、県保有の駐車台数としては今までと変わらないんですね。  先ほど副市長も述べられましたが、アリーナが稼働することにより集客人数は圧倒的に多くなる。よって、車利用でなく、歩いてもらうコンセプトがあるんですが、それは県の大きな考えであり、佐賀駅を利用されておりられた方はいいでしょうけれども、佐賀市は佐賀市の課題が出てまいります。そこは整理して、議論していただきたいと。要するにアリーナができることによって、佐賀市民が使う文化会館の駐車場がきっちりと確保できるのかどうかというふうな観点から質問いたします。 ◎百崎芳子 教育部長   現在、文化会館の駐車場につきましては、収容能力は500台ほどしかなく、今でも大ホールの催し物などで多くの来場者の方が見込まれ、施設内の駐車場が不足するということが予測される場合には、SAGAサンライズパークの駐車場をお借りしており、現状でも十分に確保できているとは言えない状況でございます。  県における今回のSAGAサンライズパーク整備では、駐車場台数は現況程度を確保するとされております。このため、現状どおりの台数の中での駐車場運営となります。このような状況の中、近接して県のアリーナが新設されることから、駐車場のことも含め、さまざまな面で課題もあると思いますので、あらゆることを想定しながら、今後、佐賀県と綿密に協議を進めていく必要があるというふうに考えております。 ◆白倉和子 議員   私も一、二度歩いてみましたけれども、佐賀駅から文化会館まで歩くのは、正直、相当きついんですよね。市道三溝線の終点はちょうど環状線の高架の下ぐらいになりますので、相当きついし、天候とか気候も影響しますし、まして車で行ける使い勝手のよい──今からは文化会館のことに関しますので──文化会館というのが佐賀市の特徴でもあったんですね。今は佐賀市民会館がなくなって、東与賀文化ホールとエスプラッツ、この2つでは集客数が限られてきます。SAGAサンライズパークが来月から指定管理者を公募すると聞いていますが、駐車場管理も指定管理の中に入るのかどうかわかりませんけれども、ここでちょっと質問として取り上げたのは、SAGAサンライズパーク側駐車場の有料化の話などが漏れ聞こえてきますが、仮にそうなったときには、佐賀市文化会館の駐車場も有料化しないと、どんどんこちらに流れてくることになるんですね。県に伴って佐賀市の文化会館の駐車場を有料化するのかどうかといったら、それには十分なる市民の理解が必要と思います。  そのあたりの課題などは、佐賀市の関係部署でまずしっかりと考えていただいて、県との協議に臨んでいただきたいと。まず、佐賀市でしっかりと考えていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。 ◎百崎芳子 教育部長   県では、SAGAサンライズパーク整備におきまして、交通対策に関し、周辺道路の交通渋滞を極力低減することと利用者の利便性に配慮した対策を検討されております。今後、駐車場に関しても具体的な検討に入られることと思います。  文化会館の駐車場の現状や周辺の交通渋滞の状況など、現状でも課題がございますし、アリーナができることで、また新たな課題も出てくるというふうに思っております。SAGAサンライズパークや文化会館の利用の仕方、駐車場の利用状況もそれぞれ違ってくると思いますし、おのおののシーンを個別に想定しながら検討していく必要があるというふうに思っております。  佐賀市といたしましても、文化会館や周辺施設の現状を踏まえまして、周辺交通を含めたハード、ソフトの両面から総合的な対策を市内部で十分検討した上で、市としての意見をしっかり県にお伝えしながら県と協議を進めていきたいというふうに思っております。  以上でございます。 ○武藤恭博 議長   これより休憩に入りますが、本会議の再開は午後1時5分に予鈴でお知らせします。  しばらく休憩します。           午後0時02分 休 憩 令和元年9月19日(木)   午後1時07分   再開                 出  席  議  員 ┌────────────┬────────────┬────────────┐ │  1.富 永  明 美 │  2.久 米  勝 也 │  3.御 厨  洋 行 │ │  4.西 岡  真 一 │  5.宮 崎    健 │  6.中 村  宏 志 │ │  7.村 岡    卓 │  8.松 永  幹 哉 │  9.川 副  龍之介 │ │ 10.永 渕  史 孝 │ 11.山 下  伸 二 │ 12.野 中  康 弘 │ │ 13.松 永  憲 明 │ 14.山 田  誠一郎 │ 15.堤    正 之 │ │ 16.川原田  裕 明 │ 17.久 米  勝 博 │ 18.重 松    徹 │ │ 19.山 口  弘 展 │ 20.重 田  音 彦 │ 21.野 中  宣 明 │ │ 22.池 田  正 弘 │ 23.白 倉  和 子 │ 24.江 頭  弘 美 │ │ 26.中 野  茂 康 │ 27.平 原  嘉 徳 │ 28.千 綿  正 明 │ │ 29.川 崎  直 幸 │ 31.福 井  章 司 │ 32.中 山  重 俊 │ │ 33.山 下  明 子 │ 34.嘉 村  弘 和 │ 35.黒 田  利 人 │ │ 36.西 岡  義 広 │            │            │ └────────────┴────────────┴────────────┘                 欠  席  議  員 ┌────────────┬────────────┬────────────┐ │ 30.武 藤  恭 博 │            │            │ └────────────┴────────────┴────────────┘               地方自治法第121条による出席者 佐賀市長        秀 島  敏 行    副市長         伊 東  博 己 副市長         白 井    誠    総務部長        池 田  一 善 企画調整部長      武 藤  英 海    経済部長        百 崎  哲 也 農林水産部長      川 副  浩 顯    建設部長        干 潟  隆 雄 環境部長        喜 多  浩 人    市民生活部長      眞 崎  武 浩 保健福祉部長      大 城  敬 宏    子育て支援部長     今 井    剛 地域振興部長      古 賀  臣 介    交通局長        志 満  篤 典
    上下水道局長      田 中  泰 治    教育長         東 島  正 明 教育部長        百 崎  芳 子    選挙管理委員会事務局長 中 村  純 士 農業委員会事務局長   三 島  洋 秋    監査委員        力 久    剛 会計管理者       成 富  典 光 ○重松徹 副議長   休憩前に引き続き会議を開きます。  市政一般に対する質問を続行します。 ◆中野茂康 議員   自民市政会の中野です。一般質問を行います。  その前に、農業振興について、(3)農業機械導入助成についてはヒアリングの中で理解できましたので、取り下げます。  それでは、総括質問を行います。  まず、農業振興について。  先月、8月27日夜から28日未明、武雄市、大町町を中心に佐賀県内を襲った記録的な大雨、時間当たり100ミリ以上を超す雨量は、私ども初めての経験でした。県内で出穂期を前に水稲が3分の1、大豆が6割以上冠水。畑作物の大豆は水に弱い作物であり、先日、大豆の圃場を見回りしましたところ、冠水が深かった圃場や冠水時間が長かった圃場では大豆のさやが少ないようです。花の開花時期と冠水が重なり、今後の生育が心配されます。  これまで国民の経済、国民全ての食料を支えてきた農業従事者は年々高齢化し、今日では65歳以上の従事者が68%を超える状況まで来ていると言われています。自動車産業、電機・電子メーカー、ICT企業の成長で従業員の給料が上昇した時代、そして、誰もが大学を卒業後は、大企業に入社希望する高度成長期を経た結果、苦労が多い割には収入が低いと言われた農林水産業の魅力は少なく、みずから就農する人は少なくなり、親も他産業を勧めることが多かった、このような社会的な背景があったのも事実であります。  佐賀市の平たん部におきましても耕作放棄地が見られるのが現実です。本年になりまして、私の同級生がこれまで利用権設定で預かっていた農地をもとの地主に返し、自分の農地だけの農業経営に専念すると聞き、まだまだ我々の年代、もう少し先延ばしできると私自身考えていましたが、本人の判断、決断であり、本人の考えを尊重するしかありません。その状況を見ましたとき、団塊の世代が離農するときがもうそこまで来ています。  そこで、伺いますが、佐賀市内で担い手が耕作する面積で農地の集積率は、また、個別の農家での耕作面積10ヘクタール以上、20ヘクタール以上、30ヘクタール以上耕作されている戸数はどれだけでしょうか。また、集落営農組織の総面積と組織数、それと、法人化されている組織数と総面積を伺います。  次に、総合的な学習の時間について。  昨年、地元JAさが久保田支所青年部の指導手伝いで、田植え、稲刈り、収穫をし、収穫した米、さがびよりでの炊飯調理実習について、小中一貫校思斉館小学部5年生を対象とした学習が行われ、調理実習体験の感想文を読ませていただきました。主な感想を紹介します。農家の方の苦労がわかりました。お米のつくり方がわかり、育て方が難しいことがわかりました。佐賀の米、世界の米を調べ、総合学習で発表します。田植え、稲刈り、とてもきつかったけど、よい経験になりました。  それとともに、学校での炊飯の実習のほかに、一人一人の家庭で自分たちが育てた米での御飯の調理を体験されており、そのことで子どもたちの新たな感想文を再度読ませていただきました。主なものを紹介しますと、いつも元気に御飯を食べているが、農家の方は毎日努力して育てておられることがわかった。御飯を一粒一粒大事にきれいに食べたい。田植え、稲刈りを体験して、食べている米がいろいろな工夫をしてできていることがわかった。今まで米を当たり前のように食べていたが、自分で料理をして、改めて米の大切さがわかった。米づくりの大変さがわかりました。御飯を食べ、元気に学校へ行こうと思います。これまで御飯よりパンが好きでしたが、米づくりの苦労を聞くと御飯が好きになりました。佐賀の米がおいしいということがわかりましたなどの子どもたちの素直で貴重な感想を読ませていただき、米づくりの大変さ、農業の難しさ、米、御飯に対する考え、認識がいい方向へと変化していることがよくわかりました。  米づくりを体験した子どもたちも農業の現場における米づくりの苦労や大変さ、収穫の喜びを知ることもできております。また、その米で自分の家でも炊飯し、おにぎり、カレー、ピラフ、まぜ御飯等を調理して食べ、御飯のおいしさをわかってもらい、生産者への感謝の気持ちも芽生えてきております。  そこで、質問しますが、総合的な学習の時間の概要を伺います。  総括質問といたします。 ◎川副浩顯 農林水産部長   私のほうからは、農業振興についてお答えいたします。  まず、担い手への農地集積率についてでございますが、市内の全耕地面積約1万700ヘクタールのうち、認定農業者や認定新規就農者、集落営農組織などの担い手が耕作する農地は平成31年3月末現在で約8,760ヘクタールとなっており、農地集積率は81.9%となっております。  そして、個人農家のうち10ヘクタール以上耕作されている戸数についてでありますが、10ヘクタール以上20ヘクタール未満の農家が80戸、20ヘクタール以上30ヘクタール未満の農家が7戸、30ヘクタール以上耕作されている農家が1戸の合計88戸となっており、その耕作面積の合計は約1,292ヘクタールであります。  次に、集落営農組織の数は90組織であり、その耕作面積の合計は約2,282ヘクタールであります。また、集落営農法人や農事組合法人及び株式会社などの法人の数は54組織あり、その耕作面積の合計は約1,695ヘクタールとなっております。  以上でございます。 ◎東島正明 教育長   それでは、2点目の総合的な学習の時間の概要についてお答えいたします。  総合的な学習の時間、これは平成10年の学習指導要領改訂に伴いまして新たに創設された教科でございます。児童・生徒の生きる力を育むということを目的に、各学校が創意工夫を生かした特色ある教育活動を行いながら、開かれた学校、特色ある学校づくり、これを目指したものでございました。これは情報化やグローバル化に伴う変化の激しい社会に適切に対応することができるように、児童・生徒にみずから課題をよりよく解決し、自己の生き方を考えていくための資質や能力を育てる、このことを狙いとしております。  先ほど議員御紹介にありましたように、子どもたちの感想を聞いておりましたら、まさに体験活動を通して、みずから実感し、そして、確かな理解に結びついているということがよくわかります。したがいまして、この総合的な学習の時間というのは、各教科で学ぶ基礎的、基本的な知識、技能、こういうものをベースにしながらも、実社会、実生活、これとかかわりを持たせながら総合的かつ体験的に探究活動を行っていくことになります。  したがいまして、その題材は大きく2つに分けることができますが、1つは、どの教科にも当てはまらない学習というのがございます。総合的に学習するために、例えば、国際理解とか情報とか環境、福祉、健康、こういうふうな現代的な課題、また、地域にはそれぞれ歴史、伝統文化がございます。あるいは産業がございます。そういう地域の特色を生かした、応じた課題というのがございます。これらの狙いにつきましては、今回の学習指導要領の改訂においても引き継がれておるところでございます。  なお、総合的な学習の時間の年間授業時数でございますけれども、小学校で3年生以上の各学年が年間70時間、中学校では1年生が50時間、2、3年生が70時間実施しており、体験的な活動を通して学習しているところでございます。 ◆中野茂康 議員   それぞれに答えていただきまして、ありがとうございました。  それでは、農業振興の一問一答に入らせていただきます。  農業の担い手が耕作する農地8,760ヘクタール、市全体の耕地の81.9%が担い手に集積されており、また、10ヘクタール以上耕作されている農家が市内で88戸、そのうち20ヘクタール以上が7戸、30ヘクタール以上が1戸との説明がありました。20ヘクタール以上が7戸との説明がありましたが、私の経験上、個人的な考えでありますが、今日の家族的な農業の経営では20ヘクタールが限界と考えております。新たな担い手の確保が必要ではないかと考えます。  そこで、担い手の育成支援事業で青年就農給付金制度がありました。次世代を担う農業者に対して就農前に研修を行う資金、また、就農直後の経営の安定を図るための制度がありました。現在では農業次世代人材投資事業と事業名が変更されていますが、まずその概要を伺います。 ◎川副浩顯 農林水産部長   農業次世代人材投資事業は、先ほど議員からも御説明がありましたとおり、創設当初は青年就農給付金と呼ばれていたものでございまして、これは次世代を担う農業者となることを志す方に対しまして、就農前の研修を後押しする準備型と、就農直後の新たな担い手の経営確立を支援して就農意欲の喚起を行う経営開始型の2種類がございます。いずれも次世代を担う農業者の確保、育成を目的に資金を交付するものでございます。  就農に向けての研修期間に交付されます準備型は最長で2年間、年間150万円を交付するものでございます。また、就農直後に最長5年間交付されます経営開始型は年間最大150万円を交付するものであり、就農後2年目以降は前年度の所得により交付される額が変動するものでございます。  平成30年度の交付実績は準備型が15件で1,800万円、経営開始型が48件で約5,670万円を交付しております。  なお、財源につきましては100%国庫負担でございます。  以上でございます。 ◆中野茂康 議員   準備型で年間150万円、経営開始型で年間最大150万円を5年間交付されると説明がありましたが、受給するための要件はどうなっているでしょうか、伺います。 ◎川副浩顯 農林水産部長   受給には年齢要件があり、準備型は農業の研修を開始するとき、経営開始型は独立して自営で就農を開始するときの年齢が定められております。昨年度までは就農時の年齢が45歳未満でありましたが、今年度の採択者から就農時の年齢が50歳未満である者になり、要件が緩和されたところでございます。  加えて、準備型の要件としましては、就農を目指す者であること、適切な研修計画であること、それと、都道府県が認めた研修機関などでおおむね1年以上研修することなどが要件となっております。一方、経営開始型の要件としましては、独立自営就農であること、認定新規就農者であること、人・農地プランに位置づけられている、もしくは位置づけられる見込みであることなどが要件となっております。  以上でございます。 ◆中野茂康 議員   準備型と経営開始型で一番条件がそろった場合、7年間で1,000万円を超える交付金が支払われます。農業の担い手を目指す人にとっては有利な制度でありますので、市としてPRのほうには十分に努めていただきたいと思います。  次に、米づくりの田植えから直まきについてを質問します。  今日の米づくり、稲の栽培は、種をまいて苗を育て、代かき、田植え、防除、施肥、稲刈り、乾燥、調製、もみすりの作業で、5月に種をまき、10月に収穫で、約6カ月の月日がかかります。これまで米づくりを支えてこられた先人たちは、88の手間がかかると言われてきました。今日では田植え、収穫は高性能の農業機械での施業であり、労力は大幅に削減されており、労力の問題はある程度改善されていますが、大規模経営では直まき栽培の導入でさらなる省力化ができないかと考えております。  田植え作業が不要となり、大幅な省力化が図られるという乾田直まきは、畑の状態で圃場に直接種をまく方法です。通常は田植えの苗を育てるために、10アール当たりの水稲作業の約3割に相当する8時間ぐらいがかかると言われております。直まきではこの作業がなくなり、大幅な省力になる上、麦用の播種機をそのまま使用でき、新たな投資も要らず、取り組みやすいというメリットがあります。地元の農業者で組織しております認定農業者の会のメンバーで、来年度、試験栽培をやろうと考えています。  地域によっては既に直まき栽培が取り組まれています。国、県、市での直まきの取り組み状況はどうなっているか、伺います。 ◎川副浩顯 農林水産部長   米作の直まき栽培は、圃場に直接種をまく技術でございまして、圃場に水がない状態で種をまく乾田直まきと圃場に水を張って種をまく湛水直まきがございます。  平成29年産では全国で乾田直まきが約1万ヘクタール、湛水直まきが約2万3,000ヘクタール取り組まれております。これを合計しますと、直まき全体で米作の約2.3%に当たる約3万3,000ヘクタールが取り組まれております。  県と市の直まき栽培の取り組み状況を申し上げますと、平成29年産で佐賀県内では乾田直まきが約14ヘクタール、湛水直まきが約93ヘクタールで、直まき全体では米作の約0.4%の約107ヘクタールで直まきに取り組まれております。そのうち、本市では乾田直まきが約5ヘクタール、湛水直まきが約39ヘクタールで、直まき全体では米作の約0.7%相当の約44ヘクタールで直まきに取り組まれている状況でございます。  以上でございます。 ◆中野茂康 議員   ただいまの説明では、乾田直まきと、圃場に水を入れ、代かきしてから播種する湛水直まきがあるということでありました。県内で米作付の0.4%、佐賀市では0.7%であると説明されました。まだまだ実績は少ないようです。以前は杵島郡の白石地区ではほとんどの水田で直まきでの栽培がされていましたが、今日では水の確保が十分にでき、田植えの作業となっております。  国の事業での経営所得安定対策の中で、水田活用の直接支払交付金でWCS用稲、畜産用の稲わらの栽培で、田植えや水管理は通常の稲刈りと同じで、稲穂が充実する前に稲わらのみ収穫するものです。導入当初は田植えしていましたが、昨年と本年、麦播種用の播種機で種を乾いた圃場に直接播種、生育。圃場に種まきされ、生育は順調でありました。WCS栽培だけでなく、慣行の米づくりでもこの直まき栽培ができないかと考えております。  また、昨年と本年、WCS栽培で直まきを行っております。一番の特徴といいますか、メリットは新たな播種機を購入しなくてもいいことです。畜産振興に欠かせない飼料用のわらも確保できますし、直まきに対する市の支援の考えを伺います。 ◎川副浩顯 農林水産部長   米作の直まき栽培は、通常の田植えと比べますと、苗づくりや代かき、移植作業などが不要となり、労働時間の25%程度が削減される実証結果が農林水産省から出されております。直まき栽培はまだ取り組みが少なく、農林水産省の実証結果では収穫量が落ちる結果も出ておりますので、安定した収穫ができるのか、不安もあるところでございます。しかしながら、米作の直まき栽培は、担い手が不足し、高齢化していく中、米づくりにおける労務の省力化が図られることから、直まき栽培の取り組み事例などを紹介してまいりたいと考えております。  また、佐賀県農業大学校では、ことし直まき栽培の実験をされておりますので、市としましても、この実験結果に注目し、期待しているところでございます。  以上でございます。 ◆中野茂康 議員   これまで稲作の作業は、田植えはほとんど苗をつくって植えておりましたが、今日、担い手が確実に少なくなっております。また、一人一人の面積も拡大されておりますので、これから田植えと直まきとの両方を取り入れた形をすれば、担い手の確保もできるし、佐賀平野の水稲の栽培面積も確保できるかと思いますので、どうか両面から今後も進めていただきたいと思います。  それでは、共同乾燥施設のもみ殻の処理について質問します。  もみ殻の処理については、以前は水田圃場の乾田化促進のための有材暗渠の資材として大量に使用されていた時期もありました。畜産農家、牛、馬等の肥育時の床の敷き料としても使用されていましたが、有材暗渠はもみ殻から、今日はほとんどがボラ土を使用されており、また、畜産農家の減少で共同乾燥施設のもみ殻の処理に大変苦労されております。この問題について市の考えを伺います。 ◎川副浩顯 農林水産部長   本市の共同乾燥施設利用組合やJAが管轄されておりますカントリーエレベーターやライスセンターから出るもみ殻につきましては毎年約4,000トンに上り、その大部分はもみ殻の引き取り業者や畜産業者に引き取りをお願いされている状況でございます。しかし、業者側の状況次第で引き取り量を減らされたこともあったため、現在、JAではもみ殻を機械で圧縮し、輸送、保管しやすい方法などの対策を検討されていると伺っております。  市としましても、これまでもみ殻をバイオマス燃料に加工する方法等をJAに情報提供したり、もみ殻を使って補助暗渠を施工する農業用機械の導入に補助を行うなど、取り組んでまいりました。  もみ殻の活用方法について、現時点では抜本的な解決策は見つかっておりませんが、この問題は全国の米産地に共通する課題でもございますので、今後は他県の状況を調査に行くなど、JAや共同乾燥施設利用組合と一緒に今後も検討していきたいというふうに考えているところでございます。  また、もみ殻には珪酸が含まれております。農地にまくことで植物自体を丈夫にして、また、いもち病などの被害を軽減させる効果もございますので、できれば農家の方にも農地への還元に努めていただきたいというふうに思っているところでございます。  以上でございます。 ◆中野茂康 議員   このもみ殻処理につきましては、農家としては、今、大変苦慮されております。これから市としましては、全国の情報等を収集されまして、新たなもみ殻対策に努めていただきたいと思います。  それでは、総合的な学習の時間についての一問一答に入らせていただきます。  総括質問への答弁で総合的な学習の時間の概要を説明いただきました。  そこで、佐賀市内の小学校における総合的な学習の時間はどのような取り組みをされているか、伺います。 ◎東島正明 教育長   佐賀市立の小学校で行われております総合的な学習の時間でございますけれども、佐賀市の小学校では社会に開かれた学校、それから、特色ある教育活動を行う学校ということで、地域の特性を生かして取り組んでいるところでございます。  35校ございますが、幾つかをかいつまんで申し上げてみたいと思っております。例えば、議員がお住まいの久保田町のほうでございますけれども、農業の盛んな地域にあります思斉館、あるいは西与賀小学校、芙蓉校など、ほかにもたくさんございますけれども、米づくりの体験を行っております。田植えから稲刈り、そして、収穫した米を使って料理したり、あるいは販売したりといった一連の体験活動を行っております。また、漁業の盛んな地域、大詫間小学校ではノリの漁場の観察、そして、みずから子どもたちの手でノリをすき、天日で干してノリをつくる、そして、販売するといったノリづくり体験、商業が盛んな地域にございます勧興小学校とか神野小学校、循誘小学校などでは品物の仕入れから値つけ、販売まで、これを体験するキッズマート、また、松梅校は地域の特産品であります干し柿を使ったお菓子づくり、販売という体験学習を佐賀女子高校・短期大学と共同で行っております。また、地域に天然記念物のある──エヒメアヤメなんですが、この自生南限地帯となっております久保泉小学校、ここではエヒメアヤメについて調べたり、株苗を植えて育てるエヒメアヤメの保全活動、こういう体験学習を通して、えひめあやめ保全会の方と連携して行っております。  いずれにしても、地域の特性を生かすというときには、地域の皆様方のお力を十分におかりしながら学習活動を展開しているという状況にございます。 ◆中野茂康 議員   私の地元、小中一貫校思斉館小学部におきまして、5年生で以前は大豆を播種、収穫して、その大豆を納豆に加工してもらい、児童みずから販売の体験実施をされていましたが、熊本地震で工場が閉鎖され、昨年より田植え、稲刈りの体験学習となっております。子どもたちが現場で体験することで、仕事の大切さ、田植え、稲刈りまでの管理の重要性、収穫した米を使った炊飯の実習で御飯のおいしさや食物に対する新たな考え方が確実にいい方向へと変化しているのがよくわかり、この体験学習がいかに重要であるかが私もわかりました。  食育基本法が施行された平成17年、当時は健康寿命をいかに長くするか、生活習慣病の予防が中心的な課題でしたが、その後の平成28年から5年間、第3次食育推進基本計画では、食品ロスや環境問題など、食の循環や農業の担い手の減少、荒廃農地の増加による環境を見直しましょうという方向に変わっております。多面的機能の低下など、食育と農業が一体となった食農教育が進められております。  この食農教育は、農業団体、JAが組織として推進、推奨されております。食育基本法が制定されたと同時に、JAが推奨されています食農教育を一般の国民に理解してもらい広めるのは難しい問題であり、平等に食農教育の機会を提供できるのは学校教育の中に組み入れるのがいい方法ではないかと言われておりますが、総合的な学習の時間を通して行うことで食農教育が少しは広がりを見せると思いますが、教育委員会の考えを伺います。 ◎東島正明 教育長   食農教育ということでございますけれども、思斉館の小学部において、米づくり体験、田植えから稲刈り、そして、収穫した米を料理する、あるいは販売するという、こういう一連の活動を見ておりましたら、食農教育というのは、やはり食料の生産から消費等に至るまで、さまざまな体験ができる食育の一環であるという捉え方もできるというふうに思っております。  やはり体験を通して、児童の食に関する知識や意識、これだけに限らず、そこに従事する人たちのこと、栽培の仕方、そういうことまで幅広く確かに身につけることができると考えております。また、地域社会への関心や理解、そして、地域への参加意欲、これも高める効果があるものというふうに考えているところでございます。 ◆中野茂康 議員 
     食農教育について説明いただきました。  次に、総合的な学習の時間での課題について伺います。 ◎東島正明 教育長   総合的な学習の時間を実施して、かれこれ20年近くたつわけでございますけれども、やはり3点ほどの課題はずっとつきまとうということになります。1点目は、地域の特性を生かした教育活動を総合的に体験的に学ぶわけでございますので、どうしても地域の人材の確保という視点が1つございます。当然、先ほど答弁いたしました米づくり体験とか、ノリづくり体験とか、キッズマート体験とかいうものは地域を生かした取り組みでございます。そうすると、その知識や技能を持つ地域の方の協力、これが不可欠でございます。そういう意味合いから、各学校においては、できるだけ年間計画に沿って、しかも、できるだけ早目に実施計画を立てて調整していく、こういう手法でこれまでずっと学習が成立してきたわけでございますので、地域の人材の確保というのが1点でございます。  2点目は、費用の面がございます。総合的な学習の時間を組み立てる場合には、当然そこに必要な材料とか用具とかいうものが必然的に出てまいります。また、地域の方たちと打ち合わせする場合には何度も学校に足を運んでいただきます。そういうことを考えますと、やはり総合的な学習の時間を行うためには経費が必要であるという課題ですね。  それから、3点目でございますが、これはカリキュラムの面でございます。これだけ社会が激しく変化いたしますと、当然ながら総合的な学習の時間もやはり形を変えて取り組むことが必要になってまいります。先ほどくしくも紹介がありました。これまで大豆100粒運動をやっていたのが、熊本の地震によって工場のほうの問題もありまして、どうしてもできなくなったと。そういうときに、じゃ、地域の特性をどういう観点からまた生かしていくかということになりますと、当然、毎年毎年カリキュラムは見直していきます。しかしながら、現在やっているカリキュラムというのは、地域の人材の確保とか、あるいは学校行事、他教科との関連、こういうものの調整を図りながらやっているものでございますので、なかなか急にカリキュラムを変え切れない、そういう課題がございます。  そういう意味で、今後もこの3点については工夫しながら取り組んでまいりたいというふうに思っているところでございます。 ◆中野茂康 議員   総合的な学習の時間に取り組む上での課題について説明いただきました。お手伝いしてくれる人の確保が難しい、予算も少ないということでした。田植え、稲刈り体験学習については、もともと農家としては田植えする準備をしていますので、資材に対する実費は必要ありません。人材の確保が難しいとのことですが、食農教育を考えるときに、農業団体としても積極的にこの事業を進めることが必要であり、農業団体の一員である組合員、JA青年部、婦人部の方々にも総合的な学習の時間についての理解を深めてもらい、地域の方々が数多く参加できるような雰囲気づくりもこれからは必要ではないかと考えております。  最後になりますが、総合的な学習の時間について、今後の取り組みについて教育委員会の考えを伺います。 ◎東島正明 教育長   ただいま情報を得まして、大変ありがたく思っているところですが、まず、人材確保はどの学校においても、地域のコミュニティの拠点であります公民館とか、あるいはまちづくり協議会、ここと連携を図りながら安定的な人材確保に努めてまいりたいというふうに考えているところでございますし、今回の社会教育法の改正がございましたが、そこには地域学校協働活動推進員、これが述べられております。そういう観点から、この地域学校協働活動推進員の役割にも今後期待しているところでもございます。  それから、予算の面、経費の面でございますが、これは私どもの予算の範囲でありますふるさと学習支援事業とか、あるいは学校マネジメント事業、これによりまして運用していけば何とかなるというふうな考えを持っているところでございます。  社会の変化に応じたカリキュラムの見直しでございますけれども、これにつきましては、やはり社会の変化をしっかりと受けとめつつ、教育課程の編成に取り組む必要がございますので、この件については、毎年、校長、指導教諭、教務主任とのヒアリングを行っております。あるいは学校訪問も行っておりますので、そういう機会を生かして助言してまいりたいと。そして、この総合的な学習の時間が子どもたちに本当に生きる力となる資質を備えるよう、質の高い事業としての展開をしてまいりたいというふうに考えておるところでございます。 ◆中野茂康 議員   総合的な学習の時間について一部の方は、遊びのような時間よりも学力の向上を図るのがいいという方もいらっしゃるそうですが、この食育、食農教育は国民全体へ浸透するには難しい問題であり、学校教育の中に取り入れ、子どもたちに教えることが、時間はかかりますが、浸透への一番の近道ではないかと考えております。  1次産業の林業、漁業、農業の担い手の確保、食料自給率の向上、食品ロスの解決にもつながると考えております。これからの総合的な学習の時間の充実を期待します。  終わります。 ◆松永幹哉 議員   通告に従い、順次質問を行います。  1点目に、がん対策について質問いたします。  国において、平成30年3月に第3期がん対策推進基本計画が最終閣議決定され、分野ごとの4つの施策が掲げられました。1つ目に、がん予防、2つ目に、がん医療の充実、3つ目に、がんとの共生、4つ目に、これらを支える基盤の整備であります。  3つ目のがんとの共生に、がん治療しながら働き続ける就労支援が位置づけられ、これを取り上げ、がん患者の就労支援について昨年2月定例会で質問を行いました。当時の保健福祉部長は企業に対し、市の横断的な働きかけを行うべきで、関係部署との協議、検討を図るとの答弁でした。その後、就労支援における市の取り組み等についてお伺いいたします。  2点目に、佐賀市有線テレビについて質問いたします。  佐賀市北部地区の地上デジタル放送難視聴地域の対策として、平成21年から供用された有線テレビは、通信環境の充実とともに、災害情報など生活に欠かせない情報のインフラとして定着しているところです。  供用から10年が経過し、現状と今後の維持管理について質問します。  総括の質問として、佐賀市有線テレビの加入世帯数の推移と使用料の減免世帯の状況についてお伺いします。  3点目に、農業振興について伺います。  実りの秋、山間地域では稲刈りが始まり、多くの作物が旬を迎え、収穫のときであります。同時に、生産者はイノシシなど鳥獣対策に神経をとがらせる時期でもあります。この鳥獣対策は毎年のように質問があり、対策の見直しや施策の強化が図られてきました。平成20年から始まったワイヤーメッシュ柵の設置により農作物の被害額が著しく減少し、イノシシによる被害は4分の1まで削減されたところです。また、猟友会で構成される駆除隊の活動においても大きな成果を上げていただいて、被害額も減少しております。ですが、イノシシは生息しています。被害も発生しています。ことしは収穫前の下見が多いのか、イノシシの出没が多いとの状況を耳にしているところでございます。  総括の質問ですが、過去3年間のイノシシによる被害額の推移と、近年、市が行った対策についてお示しください。  また、平成27年に農作物の佐賀市におけるブランド指定と販売促進の質問をいたしましたが、現在の農産物及び加工品のブランド化に対する市の考え方並びに販売促進の取り組みについてお答えください。  以上、総括質問といたします。 ◎大城敬宏 保健福祉部長   私からは、1点目のがん患者の就労支援について、平成30年2月定例会後の市の取り組みについてお答えいたします。  がん患者の就労支援に関しましては、国において第3期がん対策推進基本計画、県においては平成30年3月に第3次佐賀県がん対策推進計画が策定され、この計画の中で、がん患者の離職防止や再就職のための就労支援をさらに充実させていくことが必要という目標を掲げられ、現在、国、県を中心に相談支援体制が整備されてきております。  本市の取り組みとしましては、国、県の計画等に規定されております市の役割に基づき、がん患者等の相談支援に関する情報の周知啓発に努めているところでございます。具体的な取り組みとしましては、年度当初に市内の全世帯に配布している佐賀市健康ガイドブックにがん患者の就労に関する相談窓口の掲載や市民の目に触れる機会が多いタウン情報誌への掲載も行い、周知を図っております。  次に、庁内の横断的な取り組みとしましては、経済部との連携になりますが、市内事業所向けの各種助成金制度などの労働行政に関する情報を提供するための佐賀市労政だよりへがん支援に関する内容を掲載し、佐賀商工会議所や市内商工会を通して事業所に配布したところです。  佐賀市労政だよりへの掲載に当たっては、より効果的な内容になるよう県と相談し、佐賀県がん検診向上サポーター企業登録制度に関する内容を掲載したところです。  この佐賀県がん検診向上サポーター企業登録制度は、がんの早期発見の推進や社会全体でがん患者の支援を行うことを目的として、がん対策推進に積極的に取り組む企業を県が認定しているものです。この制度に登録する企業がふえることで、社会全体のがんに対する意識の醸成につながっていくものと考えております。  また、県では昨年度から佐賀さいこう表彰の中にがん対策部門を創設され、がん対策に積極的に取り組む企業や団体を表彰し、企業等で治療中の従業員への支援が広がるよう取り組みを推進されております。  がんは生涯のうちに約2人に1人が罹患すると推計されております。また、現在、治療技術の進歩等により不治の病から長くつき合う病気に変化してきており、がん患者、経験者が働きながらがん治療を受けられる可能性が高まっております。  このような背景から、市としましても、がん患者の治療と仕事の両立は重要なことだと認識しておりますので、県など関係機関と連携し、引き続き相談支援等に関する情報の周知啓発に努めてまいりたいと考えております。  以上でございます。 ◎古賀臣介 地域振興部長   私のほうからは、2点目の佐賀市有線テレビについての御質問にお答えいたします。  佐賀市有線テレビにつきましては、全国的に実施されました平成23年7月のアナログ放送から地上デジタル放送への完全移行に伴い、整備を行ったものでございます。具体的にはデジタル放送への移行によりテレビの視聴が困難となる北部山間地域を対象といたしまして、地デジ対応の有線テレビをエリア化し、かつ高速のケーブルインターネットを提供するため、平成19年度から平成21年度にかけて北部地域情報通信基盤整備事業を実施し、光ケーブルをメーンとした伝送路を整備しております。また、整備を行った伝送路の維持管理及び有線テレビの運営に関しましては、ぶんぶんテレビを指定管理者として委託するとともに、伝送路の一部をぶんぶんテレビに貸し付けているところであります。  なお、ぶんぶんテレビは、この伝送路を借り受けて独自に多チャンネルサービス及びインターネットサービスを提供されております。  御質問の佐賀市有線テレビ、ぶんぶんテレビの多チャンネルサービス及びインターネットサービスの加入世帯数の推移でございますが、平成28年度から平成30年度における佐賀市有線テレビの加入世帯数の推移につきましては、平成28年度が1,769世帯、平成29年度が1,724世帯、平成30年度が1,676世帯となっており、3年間で93世帯減少しております。また、ぶんぶんテレビが提供しております多チャンネルサービスの加入世帯数は、平成28年度が624世帯、平成29年度が643世帯、平成30年度が656世帯となっており、3年間で32世帯増加しております。さらに、ぶんぶんテレビが提供しているインターネットサービスの加入世帯数は平成28年度が901世帯、平成29年度が927世帯、平成30年度が949世帯となっており、3年間で48世帯増加しているところであります。これは近年のインターネット利用者の増加に伴い、ぶんぶんテレビでしかサービスを受けられないインターネットサービスプランやインターネットと多チャンネルを組み合わせた割安なプランへ乗りかえる人が多いことが要因ではないかと考えております。  次に、使用料の減免対象世帯数の現状でございますが、本市では佐賀市有線テレビの設置及び管理に関する条例、同条例施行規則において分担金及び使用料に関する減免規定を設けております。平成31年3月末の使用料の減免対象世帯数の状況を申し上げますと、1,830円全額の減免となるのは、生活保護受給世帯の6世帯でございます。また、1,530円の減免で使用料が300円となるのは、75歳以上のひとり暮らしで、市町村民税が非課税の世帯が115世帯、社会福祉施設等に入居中の方が17世帯、身体に障がいをお持ちの方がおられる世帯で世帯全員が市町村民税非課税の世帯が58世帯、社会福祉法等に規定された社会福祉施設や学校、自治公民館などが74世帯、合計で264世帯となっております。さらに、920円の減免で使用料が910円となるのは、世帯主が視覚障がいや聴覚障がいを持たれている、または重度の障がいを持たれている世帯が19世帯となっております。  全体では全額減免世帯が6世帯、使用料300円の世帯が264世帯、使用料910円の世帯が19世帯で、総計で289世帯が減免されているところであります。  以上でございます。 ◎川副浩顯 農林水産部長   私のほうからは、農業政策に関しまして、イノシシ対策と市産農産物のブランド化の2点についてお答えいたします。  まず、過去3カ年のイノシシによる農業被害額と市が行ってきた対策についてでございますが、本市におけるイノシシによる農業被害については、平成28年度が1,141万円、平成29年度が686万円、平成30年度が1,248万円となっており、年によってばらつきはございますが、平均すると年間約1,000万円の被害が発生しております。  被害の種類としましては、水稲の被害が最も多く、続いて果実類、野菜、芋類の順となっております。  このような被害に対しまして、市では、1つ目に、猟友会による捕獲対策、2つ目に、ワイヤーメッシュや電気柵の整備による農地への侵入防止対策、3つ目に、イノシシの餌場をなくしたり、草刈りによって近づきにくくなるようなすみ分け対策を3つの柱として総合的対策を進めてきたところでございます。  特に、イノシシの捕獲につきましては、通常、農作物被害が多く発生する4月から10月までを捕獲期間としておりますが、昨年度はさらに固体数の調整を図るため、11月から翌年の3月まで期間を延長し、通年での捕獲を施行しております。その結果、通常の捕獲期間である4月から10月までに1,124頭、期間の延長を行いました11月から3月までに744頭を捕獲しております。したがいまして、通常の捕獲期間に比べ、1.6倍の計1,868頭の捕獲を行うことができました。  また、ワイヤーメッシュなどの侵入防止柵の設置につきましては、平成30年度末時点で総延長が約813キロメートルに達しており、対象農地の約94.2%が整備済みとなっております。  次に、本市の農産物等のブランド化の考え方と販売促進を含めたブランド化に向けた取り組みについてお答えいたします。  まず、ブランド化の考え方についてでありますが、農産物や農産加工品のブランド化とは、他の産地や市場よりも競争力が高く、消費者に優良な商品として、または付加価値のある商品として認知され、購入意欲を持っていただけるような商品だと考えております。  本市におきましては、平たん地域や中山間地域では地域の特性を生かして多様な農産物等が生産されておりまして、産地の特産農産物として全国に誇れる品種や品目が多数ございます。また、お米につきましては、全国食味ランキング特Aにより全国的に品質が認められたさがびよりや夢しずく、中山間地域のコシヒカリなどがございます。また、農家みずからが生産した農産物を加工し、ほかにはないこだわりのオリジナルブランドとして販売する6次産業商品もふえております。  そうしたこだわりの農産物等を消費者に知っていただくために、第3次佐賀市農業振興基本計画に稼げる農業の基本目標を掲げ、施策の一つとしてブランド化と販路拡大を挙げております。  独自に定めた栽培方法や品質基準を満たす高品質な農産物など、本市を代表する特産の農産物等のブランド化に向けた取り組みとしまして、市やJA、小売店、消費者団体などで佐賀市特産物振興協議会を組織し、本市の特産農産物を市内外にPRし、消費・販路拡大、ブランド化を行っております。  市内での取り組みとしましては、平成21年度から市内のスーパーや直売所に協力いただきながらファームマイレージ運動を実施しております。この運動は本市の農業、農地を守り、市産農産物の魅力を市民の皆様に知っていただき、購入につなげてもらおうという取り組みでございます。  次に、市内外の方を対象とした取り組みとしましては、さがん農業サポーターの会員登録制度を設けまして、一年を通して農業イベント情報などのメールマガジンの配信や会員を対象としたミカンなどの特産農産物の販売、ホワイトアスパラガスやリンゴなどの農作業・収穫体験を行っております。  続きまして、関東や関西、福岡都市圏におけるPRの取り組みといたしまして、昨年度の実績で申し上げますと、大都市圏での催事やフェアなどで市長による店頭でのトップセールスを行い、新品種のいちごさんや大和町産ミカンのあんみつ姫、川副町の光樹とまとなど、本市の特産農産物の試食販売や商談会出展を生産者とともに行っております。  一方、農産加工品につきましては、6次産品認定制度いいモノさがしを平成27年度に創設して、ブランド化に取り組んでおります。これは市内の生産者がつくるすぐれた農林水産加工品を佐賀市6次産業特産品として、14事業者、41商品をブランド認定し、お披露目会や各地での催事出展などを通じまして、広くPR、販売しているものでございます。  本市では以上のような取り組みを行いながら、市産の農産物等のブランド化と販売促進に取り組んでいるところでございます。  以上でございます。 ◆松永幹哉 議員   それでは、一問一答に入ります。  まず、がん対策、就労支援についてであります。  就労支援の必要が確かに問われているものの、依然としてがん患者の3分の1ほどが退職を余儀なくされているという状況があります。がんの治療は、手術、放射線、抗がん剤、いろんな治療の中で、治療には大きな個人差があり、がん患者が治療しながら仕事を続けるためには、短時間勤務や在宅勤務、この制度が必要ですが、まだまだ多くの企業で未整備であることが問題視されているところです。  先ほど県の推進事業など、取り組みをいろいろと紹介いただきましたが、がん検診向上サポーター企業、この登録企業数はふえているのか、その現状をお示しください。 ◎大城敬宏 保健福祉部長   市内のがん検診向上サポーター企業登録数の推移につきましては、平成29年2月時点で200件、平成30年2月時点では278件、ことしの8月現在では311件と徐々に増加してきているところでございます。  以上でございます。 ◆松永幹哉 議員   確かに前回聞いたときよりも数字的には大きく伸びているというところですけれども、全体の事業者が6,000ぐらいありますかね、会社組織、その中ではまだまだ少ないのかなというふうに考えるところでございます。  国のいろんな冊子、あるいは県が推進計画の中における冊子等を企業に持ち込む、この取り組み等は評価するところですけれども、まだまだこれについては推進し、企業に協力いただく、あるいは企業の考え方をつくっていくというのが必要ではないかと思います。毎回お話ししますが、がん患者にとって働く力が生きる力になると何度も申してまいりました。仕事をやめれば会社、社会から離れ、がんの治療にも支障を来すと。ここが、その就労支援というのが生命線ではないかと捉えている方もいらっしゃいます。ですから、こういうがんの検診も含めた対策、この向上を目指す企業であれば就労支援にも理解していただけますし、推進が期待されるわけです。  徹底した継続的な取り組み、佐賀市から経済部と協力しながらやっていったというお話でございましたが、もっと横断的に全市的な取り組みの中で企業に啓発を促していくというところが必要かと思うんですけれども、その辺はいかがでしょうか。 ◎大城敬宏 保健福祉部長   佐賀市のがん患者の就労支援に関する取り組みとしましては、やはり主な役割になりますけれども、相談支援に関する窓口などの情報を周知啓発することだというふうに考えております。  この周知啓発によりまして、がんに関する正しい知識を持ってもらうことで、支援を受けたい市民が適切な相談支援機関に早期につながるようにすることが大事なことだというふうに認識しております。  相談支援機関といたしましては、がん診療連携拠点病院内、これは市内では佐賀県医療センター好生館と佐賀大学医学部附属病院内にがん相談支援センターが設置されております。この相談件数は年々増加してきており、この相談支援の取り組みについては、ハローワーク等との連携などによりまして機能が強化されてきております。市としましては、県や関係機関のがん患者の就労支援への動向を見ながら、継続的に周知啓発を図っていきたいと考えております。  また、市のほうでは福祉まるごと相談窓口があり、そちらのほうで健康、医療などの相談を受け付けておりますので、ハローワークを初め、各機関と連携して就労支援に取り組んでいるところでございます。 ◆松永幹哉 議員   佐賀市においても、就労支援を含めたがんの予防、医療の充実と、がん対策を推進して、そういう市民の健康を守っていくという重大な課題があるのではないかというふうに感じます。  佐賀市がん対策推進基本計画の必要性を前回の質問のときにお伺いしたんですけれども、そのとき、条例化も含めた内容については研究するという答弁がありました。その結果、検討した内容があればお伺いいたします。 ◎大城敬宏 保健福祉部長   前回の質問を受けまして、既にがん対策推進条例やがん対策推進計画を策定、制定されている他の自治体について調査を行っております。条例の内容といたしましては、主にがんに関する教育の推進、がんの予防の推進、がんの早期発見の推進、市の責務、市民の役割、事業所の役割などになっております。また、計画内容としましては、がん予防の推進、がんの早期発見の推進、がん医療の充実、がん患者とその家族への支援の充実などになっております。  現段階としましては、平成26年3月に制定されております佐賀県がんを生きる社会づくり条例に、県民、それから、県、市町、医療機関及び保健医療従事者などのそれぞれの責務が規定されております。また、働く世代のがん対策の充実など、がん対策の基本になる事項が定められておりますので、この市町の役割をもとに連携して推進していきたいと考えております。また、県のほうでは平成30年3月に第3次がん対策推進計画が策定されております。この中で、市町、医療機関が一体となって取り組むということが必要であるとされておりまして、この中で、市町としての役割を果たしながら連携していくことでがん対策を進めていきたいというふうに考えております。  以上でございます。 ◆松永幹哉 議員   今、部長のほうから他市町村の条例の制定等を調べたということでありました。その辺を聞こうかと思ったんですけれども、他市のがんの条例に対する効果等を今紹介されましたので、そこは省きまして、佐賀市における対策推進計画ですね、これについて質問いたします。  確かに年間37万人ががんで亡くなっており、かつ2人に1人が罹患している。佐賀市においても、死亡原因の1位ががんであります。その中で、県が条例をつくり、推進計画をつくることが法律で決まっておりますが、そういう県の条例があるからいいんだという時代ではないんではないかなというふうに捉えています。  今、効果を部長がおっしゃったように、がんの推進計画を市町でつくった場合の効果というのは物すごく大きなものがあるというふうに考えます。特に、就労支援を初めとしたがん患者並びに家族への支援というのは、今そういう罹患した方々に寄り添うという意味では本当に大事なことではないかなと。このことは佐賀市健康づくり計画「いきいきさがし21」の20ページから25ページの中だけの計画ではやっていけないのではないかというふうに感じています。つまりは条例制定は今後のことにしても、まずは佐賀市がん対策推進計画、この策定が急務ではないかというふうに捉えておりますけれども、部長の見解をお伺いいたします。 ◎大城敬宏 保健福祉部長   本市のがんの死亡率等の数字を見ますと、がん対策は市民の生命、健康に大きく影響する課題であると考えております。本市のがん対策につきましては、佐賀市健康づくり計画「いきいきさがし21」の基本的方向の中に、がん対策を柱の一つに位置づけております。がん対策の取り組みとしましては、がんの予防に関すること、がんの早期発見、早期治療のためのがん検診受診率の向上、適切な精度を保ったがん検診の実施等が主な事業となっております。  前回の答弁におきまして、計画の必要性、条例の必要性については、国、県の法令等を補完し、目的を具現化する条例が可能であるかを考えていくとしておりました。現時点ではその目的を具現化するというところまでには至っておりませんので、市の健康づくり計画をもとに、がんの予防、それから、早期発見、早期治療、がん患者の支援に対する市民の意識醸成を図りたいというふうに考えております。
     また、現行の健康づくり計画については、もともと別冊だった母子保健計画のすこやか親子計画を1冊にまとめた経過があります。市民としましては、一つの計画のほうが他の分野の施策と関連づけて見やすいことや市としても進捗が管理しやすいことなどがあり、健康づくりに関する総合的な現在の計画となっているものでございます。  このことから、がんに特化した推進計画を策定するということについては急ぐ時期ではないと考えておりますが、ただ、がんになっても安心して生活できる社会の構築や市民のがんに対する意識の醸成はもちろん重要なことであります。今後、健康づくり計画を見直しますので、その際に議員御指摘のあったがん対策の就労支援等も含めて検討していきたいと考えております。  以上です。 ◆松永幹哉 議員   一歩前に行ったのか、ちょっとよくわからなかったんですけれども、条例制定、計画の策定を急ぐべきときではないというふうに今、部長はおっしゃったんですけれども、私はこれは急ぐべきときだと思います。全国的にこれだけの対策が講じられている。それも県レベルでなく、市町村レベルで条例がつくられているのが現状です。何でかというと、やっぱり必要だからつくられている。私はいろんな条例の内容、それから、文献を読んだときにそう感じました。だから、今必要じゃないのかなというふうに感じています。  今後、健康づくり計画の見直しも含めて検討されるというところに期待したいのですが、そのときに条例の制定と基本計画の制定、そこまで踏み込んだ考え方、これはいかがでしょうか。 ◎大城敬宏 保健福祉部長   条例の制定については、やはり制定自体が目的ではないということで、がん対策向上のための手段というふうになりますので、つくった後の実効性の担保が必要であり、目的の設定が重要であります。他都市の事例を見ますと、それぞれの地域の実情に応じて、条例の狙い、それから、効果の見込みがそれぞれあるようでございます。例えば、条例の中に在宅医療の推進ですとか、佐賀県であれば肝がん対策の推進を盛り込むといったようなこともあります。今現在、佐賀市の場合は想定の段階でもありませんので、条例が必要かということはこれから判断していく形になりますけれども、一般的には、議員おっしゃるとおり、がんに対して条例や計画をつくることによって、がん対策に対する市の姿勢を示すことになります。市民の意識向上、そして、よりよい医療の提供、そしてまた、患者団体が活発になるなど、一定の効果はあると考えておりますので、その部分については今後検討していきたいと考えております。  以上です。 ◆松永幹哉 議員   本当にそこを大きく期待するところでありまして、前向きな検討、そして、基本計画の制定ですね、これはぜひともお願いしたいというところで、この質問を終わります。  続きまして、佐賀市有線テレビについて質問を行います。  佐賀市有線テレビ基金条例、これは平成20年に制定されております。現在の利用料に含まれる基金も含めて、今の積立額、これをお示しください。 ◎古賀臣介 地域振興部長   佐賀市有線テレビ基金条例に基づきまして基金を積み立てておりますけれども、平成30年度は630万円ほど積み立てをしておりまして、平成22年度から平成31年3月末までの基金残高は約6,100万円というふうになっております。 ◆松永幹哉 議員   計画当初、これは前回も言ったんですけれども、利用料を決定する地域説明のとき、5年後の平成26年、そして、10年後の平成31年に機器の更新をするという表を見せられました。これはまだ私は議員でなかったんですけれども、地元での説明の折に、そんなにかかるんだという地域の考え方で、皆さんが基金表に──基金というか、改修額の表に目がくぎづけになったところです。  ところが、更新計画は大きく変わっておりまして、その後の基金、今6,000万円積み立てておられるんですけれども、まだ使っていないということですよね。当初は5年後、10年後という更新計画があったにもかかわらず、使わなかったことは何よりではございますが、その辺はまだまだ地域に説明もされていないし、6,000万円が基金として残っているというのは地域も知らないんじゃないかと思います。  それで、その辺を含めて、今現在の有線テレビ、自主放送を含め、9チャンネル、これは月に1,830円の使用料になっています。年間で2万2,000円。NHKの受信料を含めると月額3,090円になります。年間3万7,000円、これを払わないと山間部はテレビが見れない。選択の余地がないんですよね。それが北部地区の難視聴対策の目的でもありましたから。でも、ほかにテレビを見る手だてがない、情報を得る手だてがないんですね。  地域住民はこの金額、それは随分と高いというふうに最初から認識しています。この10年間、実際にNHKの受信料を含めると年間3万7,000円です。結局37万円払っているんですよね。これはNHKの受信料を除いても、今まで22万円ほど払ってきたのが現状です。この22万円、4Kの50型のテレビが買えるぐらいのお金を使用料として払ってきているんですよね。これについて、古賀部長、月額の使用料1,830円、高いと思いませんか。高いか安いかだけでお答えください。 ◎古賀臣介 地域振興部長   高いか安いかという判断というのは、それぞれの価値観とか志向とか、そういうのにもよると思うんですけれども、今、議員おっしゃったとおり、1,830円を山間部のほうでは有線テレビの使用料として取っております。同じようなサービスを平野部で受けられている──これはぶんぶんテレビのほうでサービスを提供しているんですけれども、そちらが月額1,512円ということで、その差が318円あることになります。  この差をどう見るかというお話になるかと思うんですけれども、国の補助はございましたけれども、創設時の費用に総額で約9億3,000万円ほどかかっております。国の補助とか起債の借り入れから交付税に算入される分がありますので、それを除きましても、やはり2億3,000万円から2億4,000万円の一般財源を投入しているわけです。その一般財源の財源というのは、当然、市税を投入するということになっておりますので、サービスを受けられる方と受けられない方の公平性という観点からしても、我々としては一部を受益者負担という形で負担していただきたいと、それがその差になっているのかなというふうに思っております。 ◆松永幹哉 議員   2億幾らと言われましたけれども、合併特例債の償還によって、それは幾らか圧縮ができているんじゃないかと思うんですけれども。そこまでかかっていないんじゃないかなという認識を持っています。  それと、例えば、合併時に水道料金の格差是正で市費が投入された経緯があります。それから、水道、下水、公共施設のインフラ、これは、例えば、水道があるところ、ないところがあります。下水もそうであります。こういうふうな公共施設のインフラと同様に考えたとき、佐賀市全体で所有する有線テレビ設備というふうに考えを置けば、例えば、毎年積み立てられる基金600万円、これは全世帯で負担すれば月額6円です。そういうふうにほかに選択肢がなく、このテレビを申し込まなければ情報を得られない地域、ここに対して市全体の有線テレビの設備として捉えれば、平野部のぶんぶんテレビと同じ価格でも、それはいいんじゃないかなと思うんですけれども。私はそれよりも安くてもいいと思うんですけれども。通常、佐賀市ではぶんぶんテレビを含めた有線テレビを見たいから申し込む人がいる。普通のアンテナでも地デジは映るんですよね。五、六万円のアンテナを立てれば映る。ところが、山間地は映らない。かつ基金を積み上げられていることについて、やっぱり選択肢がないというところで、負担しなければならないこの1,830円、これについて、今後もう一回見直す検討、その辺があるのかどうか、それをお尋ねいたします。 ◎古賀臣介 地域振興部長   先ほど申しました2億3,000万円から2億4,000万円という数字は、普通交付税に算入される額を除いて、残りの純然たる一財ということでお答えしておりました。それは当然、やはり全市民からいただいている税金を投入しているということになります。それから、維持管理費につきましても年間5,000万円ほどかかっておりますけれども、使用料等の収入としましては約4,000万円ということで、それも1,000万円ほど一般財源がかかっている状況でございます。それも市税のほうを投入しておりますので、受益者だけで賄っているという状況ではございません。  確かに基盤整備はいろんな整備がございまして、市として優先順位をつけながら事業を展開して、そこには一般財源を投入しているわけですけれども、そのサービスを享受される方に一部負担していただくというのは、やっぱりこれからの人口減少社会とか少子高齢化を考えると、生産年齢人口が半分になるとか言われております。ざっくりした考えですけれども、それでいくと市税も半分になるというふうなことになると思います。ただ、サービスを半分にすることができるかというと、それは非常に難しいというふうに我々は考えておりますので、その分で、やはり一部を受益者負担として負担していただきたいというふうに思っているところです。  これまでもですね、最初2,500円という料金を条例で設定しておりましたけれども、やはり住民の皆さんの負担を考えて、その後、平成21年9月には1,880円に見直ししております。その後も消費税増税に伴う値上がり後の平成27年4月に指定管理料の見直しを図り、100円値下げしまして、現在の1,830円にしているところでありますので、今の指定管理委託料の経費を考えたときに、今のところこれ以上は縮小できないという状況ですので、この使用料で受益者の方にはお願いしたいというふうに考えております。 ◆松永幹哉 議員   部長の言いたいところはわかります。しかし、山間地はテレビを見るのにほかに選択肢がないんですよね。3,090円、これをNHKの受信料とともに払っている。これは37万円まで言うのは余りにもひどいんですけど、22万円は確実に受信料として払ってきた。その中で、全国的にケーブルテレビの普及が進んでいます。本年3月には約3,055万世帯、国において大体52%の加入率があります。そこで、全国の料金帯、月掛け1,000円未満が42%、1,000円から1,500円が29%、つまり月額1,500円以下、これが71%に上っております。中には、佐賀市北部地域の難視聴地域と同じような場所、これは無料のところもございます。  国策により地デジ化が進み、今までのアンテナが使えない、かつ地域であった共同アンテナも使えない。そのことによって有線テレビを佐賀市が布設してくれた。しかし、高い。そこが地域の、何と申しますか、入らないと見れないわけですから、でも、あんまり強く言うとつくってくれないかもしれないという思いが最初ありました。  ですから、この辺がどこまで歩み寄るかなんですけれども、全国の自治体と比較しても、料金の検討、これは行ってもいいんではないかなと思います。合併する前の富士町は、有線テレビ料は1,000円でした。やっぱり1,800円となると、高いと感じるんですよね。  この辺も含めて、全国の価格の調査、この辺もしてもらって、本当にこれで妥当なのかという線をもう一回検討していただきたいんですけれども、いかがでしょうか。 ◎古賀臣介 地域振興部長   議員御紹介がありました1,500円以下の自治体が全国で71%あるということです。我々も少し調べましたけれども、近隣ですと唐津市が月額2,160円、諫早市が2,160円、日田市が2,050円、霧島市は540円となっております。  この使用料の設定につきましては、それぞれの自治体の考え方があると思っております。財政力とか、需要と供給のバランス等もあると思っております。ただ、一般的には、やっぱり一部受益者に負担していただくというのは必要かなというふうに思っております。  ただ、議員が御提案していただきました他都市の調査、研究、これにつきましては、本市のこの施設の維持管理、それから、次の大きな設備、施設の更新、これの参考にもなると思いますので、研究、それから、調査させていただきたいというふうに思っております。 ◆松永幹哉 議員   佐賀市より高いところを3カ所言われました。私は無料のところを7カ所知っています。あえて言いませんが、それぐらいですね、確かに受益者負担と言われますけれども、月にかかる使用料が1,830円なんですよ。これはやっぱり地域住民みんな高いと思っている。ここは一回検討していただくべきじゃないかなと思います。  それと、今の有線テレビの加入者、これが全てぶんぶんテレビに来たとき、有線テレビからぶんぶんテレビへの移行が随分と多くなってきています。600ぐらいの世帯が移行していますから、これは今からどんどん伸びるでしょう。若い世代が地域で使うわけですから。そうなったとき、今、ぶんぶんテレビ側には基金の請求はないです。当然、企業は減価償却で基金は取りませんから。となると、このまま進んでいけば、どんどん基金は少なくなっていくわけですよね。すると、今、同じく62チャンネルのケーブルテレビを見ている、インターネットをして見ている人には負担金はない、しかし有線テレビ側にはある、この整合性はとれていないんじゃないかなと。当然、ぶんぶんテレビには機器使用料を取られています。しかし、それは機器を貸した使用料であって、それから基金には積まれていないんですよね。ということは、そっちに移行したら、結局、基金としての300円の積み上げはないんですよね。これは整合性がとれていないんじゃないですか。いかがでしょうか。 ◎古賀臣介 地域振興部長   先ほども申しましたとおり、確かに佐賀市のほうからぶんぶんテレビのほうに伝送路を一部貸し付けしております。年間1,000万円程度いただいているわけですけれども、その算出の根拠としましては、やっぱりイニシャルコストから耐用年数を踏まえまして算出しておりますので、その貸付料の中には当然減価償却を見ているというふうになっております。  ただ、わかりにくいのは、議員おっしゃったように、貸付料は入ってきますけれども、あくまでも特定財源として入ってまいりますので、特定の目的に使うという趣旨で維持管理費のほうに現在充当しているという状況でございます。 ◆松永幹哉 議員   維持管理のほうに充当する、佐賀市としての同じ一つの金庫の中に入っているということですけれども、基金条例では、それを使って整備するというふうに決まっていますよね。でも、加入者がこのままぶんぶんテレビ側に全部移ってしまえば、基金はなくなりますよね。それと、基金を出している人と出していない人の整合性が今のところとれていないですよね。  この間の敬老会じゃないんですけれども、高齢者は、先々機械を直すための300円は、そのときはもう自分たちはいないと、こういうふうに言われます。しかも、私はNHKだけしか見ないという人もいます。逆に、NHKの受信料を払わないじゃなくてですね。その人は1局見るのに3,000円使っているんですよね。だから、そういう状況も含めて、もう少し内容を精査して、検討する必要があるんじゃないですか。基金の取り方も含めて。そこはいかがでしょうか。 ◎古賀臣介 地域振興部長   基金の300円、これは佐賀市の有線テレビに加入していただいている方からいただいているものですけれども、これも減価償却という考えに基づいて取っております。減価償却というのは、使えば使うほど消耗するという考えですので、使った期間とか頻度によってお金をいただいているということですので、当然やめられれば、それまでの使った分の消耗を負担していただくということでございます。  今後、見直しをというお話ですけれども、例えば、前回も見直しました指定管理料ですね、これは毎年一定の基準に基づいて見直しを行っております。今のところ、加入者が減ってはいるんですけれども、それに比例するほど指定管理料が減っておりません。横ばいの状況でございます。ただ、これは毎年見直していますので、注視していきたいというふうに思っています。  それから、次の技術革新とかイニシャルコストとか、そういうのがあった場合にどれぐらいコストを落とせるかとか、そういうのも踏まえて、先ほど議員に御提案いただきました他都市の状況をぜひ調査、研究していきたいというふうに思っております。 ◆松永幹哉 議員   先ほどの市における減価償却というのは、部長、今まで話には出てこなかった項目ですよね。あくまでも積み立ての基金は、今、有線テレビの基金は今後の更新を行うための基金だというふうにしか条例の中には載っていません。ですから、今言われたように減価償却として300円が値するというのは、それはおかしいと思います。  先ほど一部検討するという言葉が出ましたので、そこに期待しながらこの質問は終わりますけれども、間違いなく北部地区の人は高いというふうに思っています。これは伝えておきます。  時間が完全になくなりました。イノシシの対策、それから、ブランド化における販売促進についてですけれども、二、三絞って質問いたします。  先ほど通年捕獲をされているというふうなお話があっておりました。これは大きな期待をするところであります。通年捕獲によって個体数を減らすというのが本当に大事なことではないかなと思います。山の10頭より里山の1頭というふうにイノシシは言われます。その被害を食いとめるのは、里山の1頭をとったほうが被害が少ない。ですから、通年捕獲をしていただくというのはどんどん個体が減るということですから、これは今後も継続してできるのかどうか、その辺のお尋ねをいたします。 ◎川副浩顯 農林水産部長   まず、通年捕獲の成果でございますけど、過去3カ年の捕獲頭数は、平均でいくと595頭でございました。ただ、ことしは356頭ということで、割合として40%減少しております。このことから、通年捕獲によって確実に個体数が減っているんじゃないかというような形で見ております。  そういった中、この通年捕獲を継続することにつきましては、昨年と、また今年度の成果を検証しつつ、捕獲体制でありますとか経費面を整理した上で判断したいというふうに思っておりますけれども、捕獲事業を一緒に実施している市町がございます。神埼市と吉野ヶ里町でございますけど、そことも前向きに協議を進めていきたいというふうに考えております。  以上です。 ◆松永幹哉 議員   ぜひとも通年捕獲はやっていただきたいというふうに思います。  最後に、あと1点ですね、ワイヤーメッシュの維持管理、これについては、この間の豪雨災害のときにも河川の中のワイヤーメッシュはぐちゃぐちゃでした。流されました。これを補修するのに、やっぱり若手が寄っても相当な労力が要ります。高齢者ではとても無理です。  そんな中で、フェンスの管理、これについては、担い手もいない、高齢化が進む、こんな中で外部委託するとか専門的に管理する嘱託員を配置するなど、そういうフェンスの管理をできるような手だて、これができないものか、質問いたします。 ◎川副浩顯 農林水産部長   確かに高齢化でありますとか担い手不足が大きな問題、課題になっているというのは認識しております。そして、このワイヤーメッシュの維持管理が手間と労力のかかる地道な作業でありますけれども、特に、稲穂が実ったころの見回りとか点検というのは非常に重要なものだというふうに思っております。こういった見回りでありますとか点検につきましては、やはり地元の農家の方など、地域の地勢に明るく、また、農地の形状などの実情をよくわかっていらっしゃる人でないとなかなか難しいと思っております。そういった意味でも、農家と地域の自助、共助によりお願いしたいというふうに思っております。  ただ、イノシシが近寄りにくい環境を整備するためには、行政と地域がともに取り組むことが重要だというふうに考えておりますので、行政が行う捕獲対策と地域で行う侵入防止対策の両面から効果的な対策ができるよう、一緒に対策をしていきたいというふうに思っているところでございます。  以上でございます。 △散会 ○重松徹 副議長   以上をもって本日の日程は終了しました。  次の会議はあす午前10時に開きます。  本日はこれをもって散会します。御苦労さまでした。           午後2時53分 散 会...