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令和 元年 9月定例会−09月17日-04号

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  1. 佐賀市議会 2019-09-17
    令和 元年 9月定例会−09月17日-04号


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    令和 元年 9月定例会−09月17日-04号令和 元年 9月定例会 令和元年9月17日(火)   午前10時00分   開議                 出  席  議  員 ┌────────────┬────────────┬────────────┐ │  1.富 永  明 美 │  2.久 米  勝 也 │  3.御 厨  洋 行 │ │  4.西 岡  真 一 │  5.宮 崎    健 │  6.中 村  宏 志 │ │  7.村 岡    卓 │  8.松 永  幹 哉 │  9.川 副  龍之介 │ │ 10.永 渕  史 孝 │ 11.山 下  伸 二 │ 12.野 中  康 弘 │ │ 13.松 永  憲 明 │ 14.山 田  誠一郎 │ 15.堤    正 之 │ │ 16.川原田  裕 明 │ 17.久 米  勝 博 │ 18.重 松    徹 │ │ 19.山 口  弘 展 │ 20.重 田  音 彦 │ 21.野 中  宣 明 │ │ 22.池 田  正 弘 │ 23.白 倉  和 子 │ 24.江 頭  弘 美 │ │ 26.中 野  茂 康 │ 27.平 原  嘉 徳 │ 28.千 綿  正 明 │ │ 29.川 崎  直 幸 │ 30.武 藤  恭 博 │ 31.福 井  章 司 │ │ 32.中 山  重 俊 │ 33.山 下  明 子 │ 34.嘉 村  弘 和 │ │ 35.黒 田  利 人 │ 36.西 岡  義 広 │            │ └────────────┴────────────┴────────────┘
                  地方自治法第121条による出席者 佐賀市長        秀 島  敏 行    副市長         伊 東  博 己 副市長         白 井    誠    総務部長        池 田  一 善 企画調整部長      武 藤  英 海    経済部長        百 崎  哲 也 農林水産部長      川 副  浩 顯    建設部長        干 潟  隆 雄 環境部長        喜 多  浩 人    市民生活部長      眞 崎  武 浩 保健福祉部長      大 城  敬 宏    子育て支援部長     今 井    剛 地域振興部長      古 賀  臣 介    交通局長        志 満  篤 典 上下水道局長      田 中  泰 治    教育長         東 島  正 明 教育部長        百 崎  芳 子    選挙管理委員会事務局長 中 村  純 士 農業委員会事務局長   三 島  洋 秋    監査委員        力 久    剛 会計管理者       成 富  典 光 ○武藤恭博 議長   おはようございます。これより本日の会議を開きます。  日程により、引き続き市政一般に対する質問を行います。  質問の通告がありますので、順次発言を許可します。 ◆西岡真一 議員   おはようございます。質問に先立ちまして、先月8月末の豪雨による災害につきましては、既に多くの議員の方から発言もあっておりますけれども、私からも発言をお許しいただきたいと思います。  今回の災害により亡くなられた方、被害を受けられた方々に対しまして、謹んでお悔やみと、それから、心よりのお見舞いを申し上げます。  また、市民のライフライン復旧など緊急事態に対応して、昼夜を分かたず誠実に職務に精励いただいた市執行部各位並びに関係機関の方々、その御尽力に対し敬意を表しますとともに、深く感謝を申し上げます。  加えて、恐らくきょう今このときも、被災した市民とともにとうとい汗を流されているボランティアの方々、心より感謝を申し上げます。  今回の災害により、家をなくし、仕事をなくし、明日の希望もなく悲嘆に暮れている方々もいらっしゃいます。なお一層の御支援、御協力を賜りますよう切にお願い申し上げます。  さて、質問ですけれども、2問通告しておりましたけれども、1問に関しましては、私の疑問も解けてしまったということもございまして、早々に取り下げさせていただきました。  きょうは、史跡東名遺跡保存活用について、この1問のみについてお願いいたします。  現在、佐賀市金立町の南側、東名と呼ばれております地域にですけれども、ここに今を去ること約8,000年の昔、忽然として人々の生活の営みがあらわれております。当時の人々がこの東名をどんな地名で呼んでいたのか、もう今となっては知るよすがもありません。しかし、間違いなく当時の日本国内において──というより、世界史的に見ても先進的でかつ規模の大きな先史文化の一つが、佐賀市にあったということに私は驚いておりますし、また、佐賀市民として誇りに感じております。  この史跡の中にあります貝塚は、平成28年10月に国の史跡に指定され、重要さが国家的に認められた形となっておりますけれども、その全体としての価値は、残念ながらまだまだ広く一般に認識されているとは言いがたいと思います。  6月定例会で村岡議員も取り上げられておりましたけれども、この東名遺跡は佐賀市における学術的、文化的な宝でありますと同時に、世界的と言ってもいい貴重さで、これは情報発信のやり方によりましては、観光資源としても大きなポテンシャルを持っているのではないかと考えております。  市教育委員会におかれましては、この史跡東名遺跡の保存と活用につきまして、平成29年からこれまでに6回、策定委員会が開催され、ことし3月に検討結果を計画書として取りまとめられたところでございます。この計画に基づき、今後、史跡の保存と活用が進められていくものと私は期待しております。  そこで、まず総括質問ですけれども、この史跡が価値の高い重要なものであるということは間違いないのですけれども、具体的にどういった点で価値が高いのかということについては、いま一つ広く知られているとは言いがたいと思います。市教育委員会として、この史跡の持っている価値をどのように捉え、整理されているのか、まずはお答えいただきたいと存じます。  以上、総括質問といたします。 ◎百崎芳子 教育部長   おはようございます。史跡東名遺跡保存活用についての御質問で、まず、東名遺跡の価値についてお答えいたします。  遺跡の価値については、平成30年度に取りまとめた史跡東名遺跡保存活用計画書において、以下の5項目に整理しました。  1つ目は、東アジア最古、最大級の湿地性貝塚であることです。湿地性貝塚という植物性や動物性の有機質遺物が残りやすい遺跡の性格に加え、5メートルの粘土層でパックされるという好条件に恵まれたため、およそ8,000年前の遺構、遺物が極めて良好な状態で保存されていました。このような保存条件を備えた遺跡は類例が少なく、東アジアにおいても最古級の湿地性貝塚であります。また、貝塚は、巨勢川調整池内で6カ所も確認され、その延長は500メートル以上に及びます。縄文時代早期としては、東アジアでも最大級の貝塚群です。  2つ目は、縄文時代早期生活文化を具体的に知ることができる遺跡であることです。居住地、墓地、貝塚、貯蔵施設がセットで確認され、当時の生活様式や文化を知る数少ない例として学術的価値が非常に高いものです。日本最古編みかごを初めとした多種多様な出土遺物から、当時の食生活や生業活動、さらに、さまざまな物づくりの実態を明らかにすることができます。  3つ目は、従来の縄文時代観を書きかえる遺跡であることです。縄文時代早期の段階で本格的な貝塚を形成し、さらに、貯蔵施設や墓地を設けるなど、典型的な縄文集落の当時を示す遺跡で、複雑な技法で編まれたかごや多種の装身具などから、高い技術、文化を持っていたことがわかります。中国大陸では同じころ、初期農耕社会が始まりますが、狩猟採集社会でありながら、それと遜色のない豊かな社会を形成していたことが明らかとなりました。これまでの縄文遺跡は、質、量ともに東日本が中心であり、学術的な価値も東日本が高く評価されていました。その中で、東名遺跡は東日本の縄文文化が開花する以前に先進的な縄文文化が存在していたことを示す遺跡であり、西日本に限らず日本を代表する重要な縄文遺跡です。  4つ目は、気候変動と人類史との関係を知ることができる遺跡であることです。縄文時代は、温暖化とともに始まりますが、早期段階までは気候が安定しないことがわかっています。東名遺跡は、温暖化の影響で急激に海面が上昇する時期に営まれた遺跡であり、気候変動と人類史との関係を考える上で学術的価値の高い遺跡です。  5つ目は、佐賀平野の発達と干潟利用の始まりを知ることができる遺跡であることです。東名遺跡は、現在のような平たんな佐賀平野ができる直前に営まれた遺跡であることがわかっており、佐賀平野の発達史の鍵を握る遺跡として重要なものです。佐賀市は、有明海の生み出す独特な風土の中で、特色のある歴史、文化を育んできた地域です。それを特徴づけるのは、東よか干潟に代表される干潟であります。東名遺跡に住む縄文人たちは、その干潟で得られる海産物を利用して生活をしていました。有明海の干潟と人とのかかわりを示す最古級の遺跡であり、佐賀の歴史の原点とも言えます。地域史の中においても遺跡の存在価値は高く、地域の遺産として大切に保存していくべきものです。  このように、東名遺跡学術的価値が高く、世界史や人類史、地域史においても非常に重要な遺跡であると考えております。  以上でございます。 ◆西岡真一 議員   ただいまの御答弁、学術的には全く正しい評価であり、全く正当なものであろうと思います。かいつまんで言いますと、東名遺跡というのは──私もいろんな遺跡というものを、過去に見てきた経験がございます。もっと新しい弥生時代ごろの遺跡であっても、特に植物性のものですね、そういうものはほとんど残らないと。土器でありますとか、金属器でありますとか、そういうものばかりなんですね、普通。ところが、この東名遺跡というのは、それをはるかにしのぐ8,000年前という古い時代にもかかわらず、植物性の編みかごとか、そういうものがよく残っていたと。これは、簡単に言えば、もう非常に砕いた言い方をすれば、有明海の潟に埋まっていたということで、空気から遮断されて酸化することなく残っていた。しかも貝塚ですから、そこに貝殻がたくさんあって、カルシウムですから、アルカリ性でしょうね。酸化されることなく残されていたということが、よく言われますけれども、奇跡的だと言われております。  また、先ほどの御答弁の中にもありましたけれども、縄文時代の遺跡というのは東のほうに、関東以東に大体集中しておるものなんですけれども、東名の場合はそれよりもはるかに古い時代に、しかもこの西日本の佐賀市にあったということが大変貴重であると。要するに、あそこにそういう先進的なものが忽然と8,000年前にあらわれて、また消えていったというふうな状況でございます。それは何か、私はそういうところに少しロマンを感じるわけなんですけれども、ただ、この重要性ということは本当に間違いないと思います。他の史跡、例えば吉野ヶ里遺跡でありますとか、同じ縄文時代ですと三内丸山遺跡ですけれども、それらと比べるといま一つ、やはり価値がなかなか理解されていないのではないかと思いますけれども、いかがでしょうか。 ◎百崎芳子 教育部長   これまで、東名遺跡の価値や重要性を伝えるために、シンポジウム出土遺物を展示した企画展などを行ってまいりました。企画展は、市立図書館佐賀県立博物館吉野ヶ里遺跡の展示館等で実施しております。シンポジウムにつきましては、貝塚、編みかごなどの東名遺跡の特性を題材に毎年継続して実施し、東名遺跡の重要性や迫力を十分にアピールしてきました。  遺跡の持つ価値は、三内丸山遺跡吉野ヶ里遺跡に決して劣らない東名遺跡です。シンポジウムなどの参加者に対しましては、十分に価値は伝わっているというふうに感じてはおりますけれども、参加人数は近年横ばい状態でございますし、参加者や年齢層も限られてきております。裾野を広げるための十分な効果は得られていないような状況ではないかというふうに思っております。 ◆西岡真一 議員   先ほど、史跡としての価値は三内丸山、あるいは吉野ヶ里に決して劣らないという御答弁をいただきました。私にとっても大変心強いといいますか、見解は一致しているなと思ったところであります。また、重要性を広く理解してもらうための努力も随分続けておられるということも理解いたしました。  私もそのシンポジウムに参加いたしまして、先ほどのいかに先進的であったか、古い時代に、しかも西日本にあったというところがすごいんだと、はっと目を開かれたようなところでした。それまでは、やっぱり何となく重要なんだ、重要なんだと思っていたのが、何かその1点で、また思い入れが深まったというような瞬間でもありました。  しかし、確かに参加している方の年齢層が限られている。毎回毎回、大体同じようなメンバーがいらっしゃるなというのも感じているところでございます。やはり裾野ゾーンがなかなか広がっていっていないというのは、確かにそうかと思います。何か広げていくための努力といいますか、工夫というようなものはありますでしょうか。 ◎百崎芳子 教育部長   裾野を広げるアピールの方法としましては、これまでも市内の小学校への出前授業や、夏休みに小学生の親子を対象にした体験学習などを実施してまいりました。これらの事業は、参加者から高評価を得ておりまして、出前授業は市内小学6年生の半分以上が授業を受けております。また、今年度から小学生の親子を対象に、東名遺跡や市内の重要遺跡をめぐるバスツアーも実施しております。  この事業の後、保護者と子どもそれぞれにアンケートをとらせていただきました。その結果としましては、楽しかった、勉強になったという意見が大半でございましたが、保護者の皆さんからは、これまで佐賀に住んでいながらじっくり見ることがなかったすばらしい文化財について、深く知ることができたとか、子どもに教えようにも親が知らないとできないので、郷土の歴史、文化遺産についてもっと知りたい。また機会があれば参加したいなどの意見もいただきました。  今回の事業を通じまして、小学校の保護者の年代層が佐賀の歴史や遺跡についてよく御存じではないのではないかということがわかりました。  今後、より広い年齢層に遺跡のことをもっと知ってもらう方法や、そういった機会に参加していただくための方法を検討していきたいというふうに考えております。  以上でございます。 ◆西岡真一 議員   そうですね、バスツアーですけれども、ちょうど私が東名の展示施設に来ているときにいらっしゃったので、居合わすことができました。非常に熱心に見ておられるなというのを感じたところでございます。  それから、少しずつですけれども、やっぱり課題とか問題点というのも見えてきているのかなと思いますけれども、ただ、学術的な価値の高さというのは、それを見る相手方にもそれなりの予備知識があって初めて興味が湧く、あるいはおもしろさが高まってくるものではないかと思います。  先ほど、まとめていただいた史跡の価値は5点ありましたけれども、やっぱりそれなりの知的なバックグラウンドというものを十分持っていれば持っているほど、それは響いていくんではないかと思います。一方で、そういうバックグラウンドを持っている人というのは、なかなかいらっしゃらないと思うんですよ。少数派ではないかと思います。ほとんどの方は、何となく古いんだ、何となく昔のものと。  今、御答弁の中にありました小学生の保護者の年齢層とか、そういった方々、きっかけがあれば興味を持ってくれるんだろうけれども、なかなかそこに行くまでのバックグラウンドを必ずしもお持ちではないんじゃないかと思います。  そういう方々にわかってもらうため、まずはやっぱり興味を持ってもらうために、目を向けてもらうためにはもっと端的にわかりやすいキャッチフレーズのようなものを用いてはどうかと私は考えております。  例えば、東名遺跡は8,000年前ですけれども、では、よそ、外国を見るとどうだろうかと。エジプト文明というのが大体5,000年前、メソポタミア、余り知られていないと思いますけれども、5,500年前、中国の黄河文明でも5,000年前でございます。あと一つ、インダス文明というのがあったんですけれども、私たちの世代は学校で四大文明といって習っているわけなんですよ。これが人間の文明、歴史の始まりみたいに頭に刷り込まれております。それよりも東名だったら3,000年ぐらい古いわけですよね。そういう比較の対象になり得る。東名遺跡だったらちょっと規模が小さいじゃないかと、そんな文明と比較するのはどうなのかという意見もあるかもしれませんけれども、なかなか大きな貝塚でもあります。十分に比較の対象になり得るのではないかと考えております。例えば、四大文明よりも古いなんていうキャッチなセリフで売り出してはどうかと思うんですけれども、ここでぱっと手が挙がるようでしたら、お答えをいただきたいんですけれども、あえてこれは答弁は求めません。(発言する者あり)いや、教育委員会ですから、なかなか難しいかと思うんです。というのは、実は四大文明というのはもう既に否定されておって、もともと日本に亡命してこられた中国の方が言い出したことだと聞いております。実は、あんまり学術的な裏づけというのはなかったみたいなんですね。ですから、それと比較したコピーというのを宣伝文句として使うというのは、恐らく教育委員会としては抵抗があるんじゃないかと思いますので、あえて聞かずにおきます。聞いたら、今度は身もふたもない答弁が返ってきては困りますので。  ただ、掘り下げていけば、市の組織をどうするのかという話にも及んでくるのかとも思います。こういう東名遺跡のアピールの仕方というのは、別に教育委員会がやらなくても、別のセクションで担当するところがやってくれればいいわけですし、そこら辺であれば、学術的な正確さとか正さとか、そういったものには少し自由度が高いんじゃないかと考えております。これは、今後もっと先々の話になっていくのではないかと思います。  そこで、ちょっと話題を変えまして、大変貴重な史跡ではあるんですけれども、この史跡の本体というのは、かいつまんで言えば、地面にあいたでこぼこ、穴ぼこではあります。それから、貝殻などが堆積したものでございます。これは、今までは泥に埋まっていて、幸いなことに劣化しなかったわけなんですけれども、これは放り出しておけば劣化が進んで次第に失われていくもろいものでございます。既に発見から十数年もたっておるわけなんですけれども、現在、この史跡の保存の状態がどうなっているのか、お尋ねします。 ◎百崎芳子 教育部長   東名遺跡では、巨勢川調整池の中で6カ所の貝塚が確認されまして、うち2カ所については記録、保存のための発掘調査を実施し、残り4カ所は現地に保存されております。現地に保存された4カ所の貝塚は、遺跡を保護するために盛り土が施され、内部の保存環境を監視するためのモニタリング調査を継続的に実施しております。  現在、モニタリング調査による数値は安定しておりまして、遺跡は保存されているものと考えられます。  以上です。 ◆西岡真一 議員   大変安心しました。というよりも、6カ所の貝塚のうち2カ所は調査したわけですけれども、あとの4カ所はあえて手をつけずに残したんだと思います。もしこれを調査していれば──私も東名遺跡それなりに知っているわけなんですけれども、発掘したらすごいものが出てきそうな場所というのは、ほかにも、現在の保存地の向かい側あたりにたくさんあるわけなんですが、ここはあえて手をつけてはいないと。恐らく、発掘するための予算を確保しておかないといけないという問題もあろうかと思いますけれども、遺跡というのは手をつけないで埋めておくのが一番いいんだというふうに、私も昔、専門家の方から伺ったことがあります。保存状態は良好に保たれているんだということなんですけれども、この史跡からは植物性の編みかごなど8,000年前の人々が使っていたいろんな生活用品が遺物となって出土しております。私がちょっと知っている限りでは、縄文時代の人が使っていたくしとか──よくこんなものがこんな時代につくられたなと思うわけですけれども、それとか、お面と思われる木製品とか──お面かどうか判然としないわけなんですけれども、どうもお面だったんじゃないかというようなものとか、かなり文化的なものが出てきております。  掘り出してしまった以上は、空気に触れるとだんだん劣化が進んでいくわけなんですけれども、これはまだ保存処理が継続中だというふうに聞いております。貴重な出土遺物の保存の状況がどのようになっているのか、お尋ねします。 ◎百崎芳子 教育部長   東名遺跡では、貝や骨、植物などの貴重な有機質遺物が多量に出土しておりますが、これらは特殊な環境で保存されてきましたために、議員が言われるように、通常の環境では劣化が進んでしまいます。特に編みかごなどの植物性遺物は、中に含まれた水分によって形が保たれている状態にございます。そのために、水分を高級アルコールなどの化学薬品に置きかえて形状を安定させることで、通常の環境でも保管できるように保存処理を現在も継続的に実施しているところでございます。  以上です。 ◆西岡真一 議員   その保存処理が行われているという場所に、ちょっと私も見学に行ってきましたけれども、なかなか古い建物の中で、厳しい環境の中でやっておられるということを見たようなところでもございます。  展示に耐えるような大きなものは、大体保存処理は済んでいるんでしょうけれども、引き続きこれは頑張っていただきたいと思います。  何しろ、この東名遺跡というのは、発見されてから既に十数年が経過しておりまして、発掘調査は終了して、遺跡や出土遺物の保存などは、今御答弁いただきましたように、粛々と行われていると。この状況にありまして、見に来られた方があれば、見せるものは十分そろっているというところかと思います。次は、この遺跡の活用をやっぱり考えていかなければならないと思います。現在、遺跡の活用状況というものは、どのように整理されているのか、お尋ねします。 ◎百崎芳子 教育部長   史跡となりました貝塚は、現在、保存するための盛り土で覆われておりまして、遺跡そのものを見ることはできません。そのため、先ほどお答えしましたように、シンポジウムや企画展、出前授業体験学習などのソフト面での事業のほか、東名縄文館での出土遺物の展示公開などにより、遺跡の価値をわかってもらえるように今努めているところでございます。  以上でございます。 ◆西岡真一 議員   なかなか思うような活用ができていない状況かと思います。何しろ、これは三重津海軍所跡と余り変わらないのかと思います。地下に埋まっていて見ることができないというのが、なかなか難しいところじゃなかろうかと思いますけれども、この史跡活用のための課題、問題点というものをどのように捉えていらっしゃいますでしょうか、お願いします。 ◎百崎芳子 教育部長   先ほども述べましたとおり、史跡となりました貝塚は保存盛り土の下にございまして、遺跡保護の観点から、遺跡そのものを見せるような整備は困難でございます。また、史跡は河川扱いとなる巨勢川調整池の中にあるため、管理上の制約などから、遺跡の価値を表現するような整備は限られたものにならざるを得ません。  そのために、来訪者に遺跡の価値や魅力について知ってもらうためには、調査、研究の成果や出土遺物などを展示、解説したガイダンス施設の整備が必要というふうに考えております。  以上でございます。 ◆西岡真一 議員   ガイダンス施設という御答弁がございました。現在、そのガイダンスの機能を果たしているのは巨勢川調整池内にあります東名縄文館ですけれども、これは国土交通省の巨勢川調整池管理棟です。いわば防災施設、水防施設でございます。その一角をいわば間借りしていると、国土交通省の特段の御配慮によりまして、使わせてもらっているという状況かと思います。  これは、どうしても外観は巨勢川調整池の管理施設なんですよね。ここで展示が行われているということは、よっぽど言われないとなかなかわかりません。すぐ目の前の道路を通っても、ここで展示が行われているなんていうことは想像もつかないわけでございます。これは事情を言いますと、私もこの近くに住んで30年ぐらいになるんですけれども、東名遺跡が発見されましたよと、展示があっておりましたよということで、じゃあということで近くまで行ってみたことも実はあるんです、金立町の住民としてですね。やっぱり結局、わからずに、どこでやっているのかなと、とうとう見つけきらずに帰ってしまったという経験がございます。  本当に、あそこの東名縄文館に行くようになったのは、ここ三、四年のことでございます。そこで初めてこんな展示があっているんだというのを知ったような──地域住民でもこのような状況ですから。例えば、東名縄文館の来訪者の記録があり、展示ガイダンスのスタッフの人たちがつけているわけですけれども、やっぱり場所がわかりにくかった、吉野ヶ里遺跡から回ってきたんだけれども、非常にわかりにくかったという声がよく書いてあります。恐らく、来てはみたものの、かつての私みたいにわからずに、何だ、これ巨勢川調整池の水防施設じゃないかと言って、そこで展示があっているなんていうのは思わずに、通り過ぎてしまった、引き返してしまったということが随分あるのではないかと思います。かなりの機会損失ではないかと思っております。
     これも答弁は求めませんけれども、市役所のホームページを見ますと、東名縄文館ということで、中で展示している写真は載っているんですよ。ところが、展示施設の外観というのは載っておりません。見に来た人は、こんな展示があっているんだろうなと施設を探すんだけれども、ああ、ないなと言って。これがそうなんですよとわかるような外観の写真を入れると、また大分違うんじゃないかと思います。ちょっと思いつきみたいな話ですが、国土交通省が許してくれないとだめでしょうけれども、多分だめとは言わないと思いますので、聞いてみられてはどうかと思います。  それで、ガイダンス施設の話なんですけれども、現状、国土交通省の間借りでやっているというわけですが、市独自のガイダンス施設の必要性というのを先ほど御答弁いただきました。そうですね、現地にガイダンス施設を設置するということは、私もぜひとも必要だと思っております。  このガイダンス施設に求められる機能というもの、先ほども少し調査、研究の成果というようなお話もございましたけれども、ちょっと詳しくそこをお願いしたいと思います。 ◎百崎芳子 教育部長   ガイダンス施設としましては、貴重な出土遺物などを保存、管理する収蔵・保存機能、そして、遺跡の価値や魅力を伝える展示・解説機能、利用者の興味を引きつけ理解を深めるための体験活動機能のほかに、調査・研究機能、情報発信機能などが必要だというふうに考えております。特に展示・解説機能については、東名遺跡から出土した多種多様な出土遺物の展示を初め、貝塚や貯蔵穴の立体剥ぎ取りなど、大型記録資料を有効に活用することで現地の状況を屋内でリアルに再現し、遺跡の迫力や魅力をダイレクトに伝えるような展示を検討していきたいというふうに考えております。 ◆西岡真一 議員   迫力のある展示というものを、今お聞きいたしました。出土遺物自体、今展示されているものは結構小ぶりといいますか、手にとって見ることができるぐらいの大きさなんですけれども、大きなものといったら、やっぱり貝塚から直接剥ぎ取った実物をパネルみたいにして──大きな畳一畳半ぐらいの大きさでしょうかね、展示してございます。非常にこれも迫力があるんですけれども、例えば、あれを立体的に、発掘当時の貝塚の形に縦横──今平面ですけれども、あれを立体的に復元するなんていうことができれば、これは大変な迫力になるんじゃないかと思っております。そういうふうな展示も今ちょっと検討をいただいているということですので、非常に期待したいと思います。  それでは、ガイダンス施設もですけれども、この史跡東名遺跡自体は、国土交通省は今河川扱いという御答弁もありました、調整池内にありますので。この隣接地にガイダンス施設を整備するとしても、調整池内での史跡の整備というのはなかなか難しいと考えますけれども、史跡自体の整備についてはどのようにお考えでしょうか。 ◎百崎芳子 教育部長   史跡整備につきましては、ガイダンス施設を中心に考えておりますけれども、ガイダンス施設での屋内展示と史跡地での屋外展示を補完的に組み合わせて行うことで、東名遺跡の持つ価値をわかりやすく表現できるような整備ができればというふうに考えております。  巨勢川調整池と周辺に広がる景観や自然環境を生かした整備のほかに、縄文人の生活を体験する活動が行えるような広場空間を確保することなども検討しております。  これらの整備につきましては、管理者である国土交通省との調整が必要でありまして、計画的に協議を進めていきたいというふうに考えております。  以上でございます。 ◆西岡真一 議員   ぜひともこれは頑張っていっていただきたいと思っております。  ちょっと話はそれるかもしれません。東名というところ、金立町の東名地区というところは町の一番南端部にあるわけなんですけれども、私が住んでおりますのは金立町の中でも大門地区といいまして、今回被災を受けたところでもあるわけなんです。実は、最近知ったんですけれども、私の住んでおります大門というところは、東名の飛び地だったというふうに言われております。もともと東名にあった集落の飛び地のようなところで、神社なんかもあるわけなんですけれども、恐らく祭祀施設みたいなものがあって、東名の人たちが管理する土地だったというふうに理解しております。そのようなことを最近知りました。何かすごい御縁のようなものを感じておるようなところでございます。  その東名のためのガイダンス施設が、今計画されているということなんですけれども、今後の史跡やガイダンス施設の整備に向けたスケジュールについて最後にお示しいただきたいと思います。 ◎百崎芳子 教育部長   今年度中には、史跡東名遺跡基本整備計画を策定する予定でございます。ガイダンス施設につきましては、用地選定及び用地の取得、その後、基本設計、実施設計、工事施工へと進めていきたいと考えております。  文化庁の補助金を活用した事業になりますので、現時点では明確なスケジュールを示すことはできませんけれども、一つ一つ課題を解決しながら着実に進めていきたいというふうに考えております。  以上でございます。 ◆西岡真一 議員   よろしくお願いしたいと思います。質問を終わります。 ◆江頭弘美 議員   おはようございます。通告に従い質問いたします。  1問目は、下水浄化センターのバイオマス事業についてであります。  これまで、私はバイオマス産業都市調査特別委員会を何度となく傍聴してまいりました。佐賀市が目指す重要な政策課題を調査する特別委員会ですので、毎回活発な質疑が行われてきました。  そして、ことしの5月27日、この特別委員会において、衛生センターのし尿・浄化槽汚泥の受け入れ方法と味の素株式会社九州事業所の食品系バイオマスの受け入れ方法の変更方針が示されました。この変更により、施設計画の効率化につながり、事業効果が向上するという期待される効果も示されましたが、私も、衛生センター及び味の素株式会社九州事業所を含む全てのバイオマス資源を液状で下水道管を利用するという考えは、画期的なことであると認識しております。  当初計画からこの間、多くの変更、修正点があったことも伺っているところでありますが、この詳細は一問一答でお尋ねすることとして、総括質問として、今回、当初計画を大きく見直し、最終案として示されたバイオマスの受け入れ方針を固形状から液状に変更した経緯と今後の事業計画の目指す方向性について、どのように考えられているのか、お伺いいたします。  続きまして、2問目のオランダ企業と諸富家具振興協同組合との連携事業について、質問いたします。  これもバイオマス産業都市構想の事業化プロジェクトの一環ではありますが、去る6月10日に東京港区のオランダ大使館で、佐賀市と諸富家具振興協同組合が繊維系資源からパネル材をつくる技術を持つオランダ企業と了解覚書を締結した点を中心に、質問させていただきます。  今回、この質問に至ったのは、諸富家具振興協同組合の組合員の方や関係者から、この事業に関して不安の声が上がっているという現状があるからです。  この了解覚書の締結では、オランダ企業が未利用バイオマス資源を活用した合板作製のノウハウを提供、諸富家具振興協同組合は未利用バイオマスでつくった合板を活用した製品の開発や加工技術などを研究、佐賀市は合板の原料となる未利用バイオマス資源の調査や調達のサポートなどを行うこととなっています。  具体的には、これまで焼却処分されてきた木材やノリの端材、コーヒーのかす、もみ殻、古紙などを合板に成形し、高級家具を生産する事業を後押しするものと聞いております。将来的には、未利用資源を使った持続可能な産業に育つことが期待されるということですが、改めてオランダ企業と諸富家具振興協同組合との連携事業の概要はどういうものか、総括の質問といたします。 ◎田中泰治 上下水道局長   私のほうからは、下水浄化センターにおけるバイオマス事業の見直しの経緯と今後の事業の方向性についてお答えいたします。  これまで下水浄化センターでは、下水処理の過程で必然的に発生する資源を余すことなく活用することを目指し、処理水は農業用の液肥やノリ養殖の栄養塩類として供給し、下水汚泥は農業や家庭菜園などの肥料として提供し、消化ガスは浄化センターの発電用エネルギー源として活用してまいりました。  一方、下水道整備がおおむね完了を迎える中、既設の下水道施設の能力には余裕が出てきている状況でございます。  そこで、下水浄化センターのバイオマス事業につきましては、既設の下水道施設の機能、能力に着目し、バイオマス事業に特化した新たな施設はできるだけ設けずに、既存施設の能力を最大限に生かし、さらなる事業効果の発現と事業コストの削減が図れないか、検討を重ねてまいりました。  この検討に当たっては、下水浄化センターやポンプ場、下水道管の現状分析や能力の検証、バイオマス資源の流入による負荷を軽減するための対策、バイオマス資源受け入れのための法的整理など、課題の一つ一つについて、全国の事例や民間技術の調査、研究なども含めて検討を重ね、今回の計画変更に至ったところでございます。  受け入れ方法の変更では、衛生センターや味の素株式会社九州事業所のバイオマス資源については、変更前は脱水した資源を下水浄化センターまで車両で運搬し、その後、下水浄化センターで液状に戻す計画としておりましたが、変更後は、無希釈の資源を液状のまま直接ポンプ場で受け入れ、一般汚水と合流させながら現行処理過程の中で活用する方法に大きく変更したところでございます。  これにより、下水浄化センターのバイオマス事業では、当初予定していたバイオマス資源受け入れ棟など新たな施設整備が不要となり、全体事業費は約9.2億円、約30%の削減が見込め、また、電力消費の削減により電力自給率はさらに8%向上し、国内トップクラスの58%が見込める計画となっております。  また、衛生センターではこれまでの処理過程が大きく簡素化され、今後の整備費において約11.6億円、約42%の削減が見込め、維持管理費においても年間約8,000万円、約50%の削減が見込める計画となっております。  また、味の素株式会社九州事業所においても現行の処理過程が大きく簡素化され、低炭素化が向上する計画となっております。  今後、下水浄化センターでは、下水道の既存施設の能力の範囲内において、地域のバイオマス資源を新たなエネルギー資源として活用し、全国に誇れる電力自立型の低炭素化施設を目指してまいります。  加えて、バイオマス資源の活用を通じて、連携する双方がウイン・ウインの関係を築けるよう、市独自の資源循環の仕組みを構築し、地場産業の活性化と下支えにつなげていきたいと考えております。  以上でございます。 ◎武藤英海 企画調整部長   私からは、2項目めのオランダ企業と諸富家具振興協同組合との連携事業についてお答えいたします。  佐賀市は、平成26年7月にバイオマス産業都市構想を策定いたしまして、「廃棄物であったものがエネルギーや資源として価値を生み出しながら循環するまち」を目指す将来像を定め、地域のバイオマスを活用した産業創出と環境に優しい資源循環型のまちづくりに取り組んでおります。  そのような中、技術交流を通じて地域産業の創出、活性化を図っていくことを目的に、昨年5月、オランダ政府機関との間で協力関係覚書を締結いたしました。こうした縁もあり、ことし6月には、オランダ企業、諸富家具振興協同組合、そして、佐賀市との間で、未利用資源の利活用による資源循環型社会の構築に向け共同で努力してくことについて了解覚書、いわゆるMOUを締結し、連携していくこととしたところでございます。  このMOUに基づく連携事業の内容としましては、オランダ企業の技術とノウハウによって、地元佐賀の未利用資源を活用し、三者がお互いの努力のもと、技術とビジネスの強化を図っていくことを目的としております。  具体的には、佐賀の間伐材や稲わら、もみ殻など、未利用バイオマスを用いまして、資源循環型経済に対応した合板を作製すること。その合板を活用して、東京オリンピック・パラリンピック競技大会における臨時施設用の家具や内装材を開発すること。合板を生産するためのパイロットプラント──いわゆる試験的な生産設備でございますが、これを設立すること。これらのことを共通ビジョンとして、その目標に向けてお互い連携、努力していく内容となっているところでございます。  なお、この連携事業の期間としましては、2年間となっておりまして、まずは、この2年間を一つの区切りといたしまして、例えば、製品化を図る上での技術的な問題点や事業を進める上での実質的な課題の抽出、事業化の可能性の研究、事業を担っていただく方の発掘などを行っていくことになると考えております。  今回、このような連携事業に取り組む意義といたしましては、1つ目に、オランダの企業が有しています繊維系資源から再生可能な合板を形成する技術やノウハウを初め、世界的なニーズなどの情報が得られること。  2つ目に、その合板を用いた家具や内装材が開発、商品化された際には、佐賀市の地場産業の一つである家具製造業や製材業のブランド価値が高まり、競争力の強化につながること。  そして3つ目としましては、将来的には、佐賀市が抱える未利用バイオマスの処理に関する課題の解決と維持が可能な新たな産業の創出につながる可能性を有していることにあると考えております。  このことから、本市が目指すバイオマス産業都市の将来像「廃棄物であったものがエネルギーや資源として価値を生み出しながら循環するまち」の具現化に寄与する取り組みの一つになるのではないかと考えているところでございます。  以上でございます。 ◆江頭弘美 議員   それでは、一問一答に入っていきます。  まず、衛生センターのし尿、浄化槽汚泥の下水管受け入れについて、これは喜多環境部長に答弁を求めますけれども、総括質問でも述べました衛生センターからの直接受け入れは、バイオマス資源の有効性に加えて、衛生センター施設のスリム化、特に行政コストの削減効果が高く評価できるというふうに思います。  私も以前、佐賀市合併によってこの衛生センターの組合議員を務めさせていただきました。当時から衛生センターのし尿、浄化槽の汚泥を下水管に投入する議論はあっていたかなという記憶があります。その後、本格的に検討が始まったのは平成20年ごろからというふうに伺っておりますけれども、その後の問題点として、水質の悪化や、それから、管路の問題等が考えられるというふうに思いますけれども、これまで衛生センターが抱えてきた問題、課題点はどういうものがあったか、お伺いしたいと思います。 ◎喜多浩人 環境部長   衛生センターでは、下水道の普及によりまして施設の処理量が減少しているにもかかわらず、施設の老朽化に伴い、修繕料などの経費が増加していたため、処理工程を簡易化して下水道管へ放流する案などの経費削減対策を検討してまいりました。また、衛生センターの施設は平成3年に供用を開始しておりまして、老朽化が顕著となっていたため、施設の延命化策として、施設の改築、もしくは設備等の更新についての検討が喫緊の課題となっておりました。  このような状況の中、下水浄化センターにおいて、衛生センターのし尿等を下水道管から直接バイオマス資源として受け入れするエネルギー創出事業に活用することを検討されることとなり、特に課題となっていた下水道へ放流する際の規制の問題についても、解決できるめどが立つようになってまいりました。  このことを受けて、衛生センターでは今後の運営方針を検討してまいりました。今後の運営方針においては、し尿や浄化槽汚泥をバイオマス資源として効率的に有効活用できるように前処理のみを行い、下水道管へ放流する施設として更新を行う計画を策定しております。  このことによりまして、衛生センターは現在の施設の規模を大幅に縮小することが可能となるため、施設の事業費や管理運営費等の効率化を図ることとなり、経費の縮減につながるものと考えております。  以上でございます。 ◆江頭弘美 議員   衛生センターの質問の前に、田中上下水道局長に答弁を求めたいと思うんですけど、今回の計画というのは、衛生センターからの専用管の布設だとか、今述べられた前処理施設の整備というのは、これは上下水道局の事業で実施していくというふうに特別委員会で説明があっていたんですけれども、田中局長は以前、環境部長も務めていらっしゃいましたので、し尿受け入れに関する経緯も詳しいというふうに思います。  今回、衛生センターのし尿、浄化槽汚泥を無希釈のまま下水道管で直接受け入れが可能になった要因というのは何か、お示し願いたいというふうに思います。 ◎田中泰治 上下水道局長   先ほど、環境部長のほうから答弁もございましたが、衛生センターのし尿や浄化槽汚泥を下水道へ直接排水することにつきましては、約10年ほど前から検討を行ってきたところでございます。  現在、衛生センターのように、1日50トン以上の汚水を排出する特定施設には排水基準が設けられておりまして、し尿等を下水道へ直接排水する場合には水質を一定基準まで下げる必要がございます。そこで、約17倍の水道水で希釈するなど、さまざまな検討をこれまで重ねてまいりましたが、経費などの面で大きな課題がございました。  一方、国のほうからは、汚水処理施設の効率的な集約に向けた方針が示されてきているところでございます。そこで今回、し尿等を下水道資源と位置づけしまして、衛生センターの効率化と下水道資源の効率的な受け入れを一体的に取り組めないか、技術的側面と法的側面から検討を行ってきたところでございます。  まず、技術的な検討では、八田ポンプ場など下水道施設の負荷を把握するため、資源の成分分析や専用管による流下試験、硫化水素の抑制試験などを実施しまして、衛生センターから出る1日平均63キロリットルの資源を八田ポンプ場に流入している1日平均1万2,000立方メートルの一般汚水で希釈すれば、十分に受け入れが可能であるとの判断を行ったところでございます。  また、法的な検討の分野では、国土交通省と協議し、下水道管理者が下水とみなして条例で規定をすれば、問題ないとの回答を得ております。また、他の事業者との公平性については顧問弁護士に相談しまして、公平性を担保するために条例で規定すれば、問題ないとの見解をいただいております。  このような検討結果を得て、下水道で直接受け入れることは可能であると判断しているところでございます。  以上でございます。 ◆江頭弘美 議員   それでは、また喜多環境部長に答弁を求めたいと思うんですけど、現在、佐賀市のし尿処理というのは、クリーンセンター天山のほうにおいて、大和地区、久保田地区のし尿、それから、三神地区汚泥再生処理センターにおいて、三瀬地区のし尿を持ち出して共同処理をしております。これに対する市の負担金というのは、クリーンセンター天山に約8,000万円、それから、三神地区汚泥再生処理センターに約2,000万円、合計約1億円を支出しているわけです。  クリーンセンター天山、これは佐賀市の衛生センターと同じく平成3年3月竣工であって、もう28年が経過しています。三神地区汚泥再生処理センターについては、平成14年3月竣工ということで、経過年数は17年、これについても施設の更新について考える時期に近づきつつあります。佐賀市の衛生センターを見ても、今後、人口減少を考えるときに、処理量が減少するのではないかというふうに思います。  そこで、この2施設に搬送しているし尿等についても下水道受け入れが可能となれば、さらなるコスト削減の効果が期待できるというふうに思います。受け入れの可能性はあるんでしょうか、それをお答え願いたいと思います。 ◎喜多浩人 環境部長   市町村合併以前からの規約に基づきまして、先ほど議員おっしゃったように、大和町、久保田町のし尿及び浄化槽汚泥については、天山地区共同衛生処理場組合のクリーンセンター天山、また、三瀬村のし尿及び浄化槽汚泥については、三神地区環境事務組合の三神地区汚泥再生処理センターへ搬入し、処理を行っております。  両施設とも構成している市町の負担金において運営されておりますし、処理施設は老朽化により延命化計画が実施されているところでございます。  このような状況で、将来的な各施設のあり方につきましては、今回の衛生センターの改修が契機となって具体的な協議を行うこととなりますし、国や県が進めますし尿処理施設と下水道施設の広域化・共同化計画の推移も含め、検討する必要があると考えております。  また、現在の地区外からの搬入に対しては、地元への説明、同意が必要ですし、組合を構成している市町への影響等を勘案しながら検討していくことになると考えているところでございます。  以上でございます。 ◆江頭弘美 議員   確かに、それぞれ広域でやる場合に、こういった構成団体のいろんな問題があります。私も天山斎場の組合議員を経験したこともありますけれども、こういう点においては、さまざまな問題があるということは理解しますし、私も今すぐにこれを脱退して、下水管のほうで受け入れるということをすぐさまやれとは言えません。これは、組合議会の慎重議論に委ねるしかありませんけれども、今回の計画変更は、検討する絶好の機会だというふうに私は思うので、この質問をさせていただきました。  万が一、天山地区や三神地区での共同処理分を将来受け入れることが可能となれば、先ほど田中局長が言われましたけれども、今回の衛生センターの整備計画はそのままでいいのか、後でまた、そういう2施設の分を受け入れることについて計画を見直さなくちゃいけないのか、その点をお尋ねしたいと思います。 ◎喜多浩人 環境部長   現在予定しております衛生センターの処理施設の更新計画では、現在、天山地区、三神地区で処理しております大和、久保田、三瀬の分は見込んでおりません。処理能力につきましては、令和5年度における処理見込み量から推計して設定しておりますが、施設更新後も佐賀市や天山地区、三神地区の処理量は減少を続け、将来的には十分な処理能力を持つことが予測されます。  一方、能力的な面とは別に、受け入れについては、天山地区、三神地区、先ほどから申しておりますが、それぞれの構成市町の判断が必要です。それぞれの市町の意向が明らかになった時期に、その可能性も含めて議論することになると考えております。  以上でございます。 ◆江頭弘美 議員   環境部長ありがとうございました。  それでは、田中局長に答弁を求めたいと思います。
     味の素株式会社九州事業所の食品系バイオマスの下水道管による直接受け入れについてでありますけれども、平成27年3月、当時、田中局長は環境部長でございました。そのときも、私はこの問題を取り上げていろいろと質問させていただきました。その中で、まちづくりのあり方として新たな手段として考える旨の質問もしたんですけれども、とにかくこの計画は、味の素という地場企業との連携、それから、企業側にとっても事業展開していくメリットがいろいろあると思います。今、こうやって味の素が諸富中継ポンプ場まで専用管を味の素の負担でつなげるわけですね。そういうことが想定されている中で、順調に協議が進展しているという特別委員会での話ではありましたけれども、これまでの味の素との協議状況をここで伺いたいと思います。 ◎田中泰治 上下水道局長   味の素株式会社九州事業所からの食品系バイオマス資源の受け入れにつきましては、現在まで約30回を超える協議を重ねまして、このうち固形から液状への変更につきましては、合計14回実施してまいりました。  この協議では、衛生センターと同様に、液状資源の成分や既設の下水道施設の能力、下水道施設への負荷の影響などについて、双方で検討し確認をしてきたところでございます。  そして、技術的な面では双方で合意し、味の素から諸富ポンプ場までの専用圧送管約1.9キロメートルにつきましては、現在、味の素のほうで調査、設計が行われております。  また、専用圧送管の整備費並びに資源受け入れに伴う下水道施設の維持管理経費につきましては、味の素のほうで負担をしていただく方向で、現在、協議を行っているところでございます。  以上でございます。 ◆江頭弘美 議員   この事業は、要は佐賀市側から見れば、企業留置、それから、画期的な循環型社会が構築されるというような期待感があるわけですね。一方、専用管を諸富中継ポンプ場につなぐ費用は、相当かかると思うんですけれども、田中局長は、以前の答弁でお互いウイン・ウインの関係であるべきという形で言われましたけれども、そしたら、味の素株式会社九州事業所が佐賀市に期待するメリットというのは、どういうものが考えられるんですか。 ◎田中泰治 上下水道局長   味の素株式会社九州事業所は、国内最大級の発酵法によるアミノ酸の製造工場でございまして、グループ内の国内工場の中でも発酵法での製造は唯一九州工場のみでございます。そして、九州事業所では、味の素のグループの中でも最初にISO14001を認証取得されまして、環境経営活動として副産物を循環して資源化するゼロエミッションを積極的に推進されております。  九州事業所からは、この取り組みは、佐賀の地で今後も企業活動を継続していく上で、環境や社会貢献の観点から大変重要な取り組みであると伺っております。加えて、これまで副産物にかかっていた設備の運転経費などが削減されまして、また、電力や重油使用量の削減などによって低炭素化が促進されると伺っておりまして、経済性、環境の両面でも大変有意義な事業と捉えられております。  平成24年10月でございますが、私はちょうど農林水産部に在籍しておりました。当時、味の素の副産物を使った農産物の栽培試験、これを行っておりました。そのときに、当時の味の素の伊藤社長が約20名の役員を連れて現地のほうに来られまして、そのときにお話をされたことは、ぜひ佐賀市と一緒に環境のまちづくりをやりたいということを熱く話されていたところでございます。  そういう意味では、味の素と長年にわたって共同研究をさせていただきましたが、今回、この下水道というツールを使いまして、佐賀市と味の素は血管がつながるというふうに考えておりまして、双方にとってとても大きなメリットになっているというふうに考えております。 ◆江頭弘美 議員   平成27年3月定例会、このときに味の素株式会社九州事業所との連携の質問の中で、田中局長、当時、環境部長として、今後は、味の素株式会社九州事業所との連携にとどまらず、広く市内企業の方々にも事業活動から発生するバイオマス資源について、市が橋渡しをしながら企業間での活用策を提案し、地域産業の活性化につながるように支援していきたいと考えているというふうに答弁されておられます。  今後、このような下水道管による直接受け入れを味の素以外にも市内業者に拡大していく考えはあるのか、お答え願いたいと思います。 ◎田中泰治 上下水道局長   今後、条例改正を行う目的には、資源受け入れのための法的整備がございますが、もう一つは条例改正によって、他の事業者に資源活用の仕組みをオープンにする目的もございます。  資源活用につきましては、これまでずっと申し上げてきましたが、年間を通じて安定した受け入れを確保するために、さまざまな要件についてしっかりと検討する必要がございます。このようなことから、衛生センターや味の素株式会社九州事業所と同様に、双方での共同研究を想定しているところでございます。  このように、資源の活用にはクリアすべき多くの課題がございますが、下水道の既存施設の能力を生かしてバイオマス資源の有効活用につながっていけば、双方のポテンシャルをさらに高めることが期待できますので、ウイン・ウインの事業化につながるように取り組んでいきたいと考えております。 ◆江頭弘美 議員   それでは、ユーグレナ社との連携の状況についてお伺いしたいと思います。  清掃工場の二酸化炭素を活用しての藻類培養事業というのは、二酸化炭素分離回収の問題もあって、よく注目されております。その点、上下水道局のユーグレナ社との事業というのは、なかなか議会で取り上げられることがないんですけれども、これも平成27年3月定例会で、ユーグレナ社との連携についても答弁があっておりました。そしてまた、先日のバイオマスの特別委員会でも千綿議員が最後に質問されておりましたけれども、改めて、平成27年当時から今日までのユーグレナ社との連携の状況を伺いたいというふうに思います。 ◎田中泰治 上下水道局長   株式会社ユーグレナと佐賀市は、平成26年2月に共同研究契約を締結しています。現在、下水浄化センター内に3名の研究員を常駐されまして、日々、下水浄化センターで発生する資源を活用して事業化に向けた調査、研究に取り組まれているところでございます。  この間、平成27年度から2年間、下水浄化センターで実施されました国のB−DASH事業において、下水道資源を活用した微細藻類の大量培養実証研究に全国で初めて取り組まれておりまして、処理水が藻類の培養水として有用であること、また、処理水に含まれる窒素やリンが藻類の栄養分、餌として有用であること、さらに、消化ガスに含まれる二酸化炭素が藻類の大量培養に有用であることなど、下水浄化センターの資源を活用し、藻類の大量培養が可能であることを実証され、この成果は平成29年12月に国土交通省のガイドラインとして公表されたところでございます。  現在、下水浄化センターの資源を使って、バイオ燃料の分野では、藻類由来のバイオジェット燃料や下水から油を抽出する研究、また、農水産業の分野では、藻類を配合した養殖用の飼料や農業用の肥料などの研究や市場調査などが実施されております。  そこで、下水浄化センターでは、下水道資源を提供しながら、佐賀市での事業化に向けて広範にサポートを行っているところでございます。  以上でございます。 ◆江頭弘美 議員   ユーグレナ社のこの研究結果の成果があらわれて、石垣島に次ぐ生産拠点を佐賀市で事業展開してもらう、これが私が一番期待するところではありますけれども、これも味の素と同じように、ユーグレナ社が市と連携を保って、今後、本当に目指すものは何なのか、その点を質問して、この第1問目の質問の最後にしたいと思います。何をユーグレナ社が目指しているのか、それをお答え願いたいと思います。 ◎田中泰治 上下水道局長   ユーグレナ社においては、藻類培養の低コスト化に向けて、下水道資源が豊富な下水浄化センター周辺での事業展開に大きな関心を持たれております。  一方、当初から研究されてきました藻類由来の次世代バイオ燃料につきましては、ユーグレナ社からの情報でございますが──きのうもユーグレナ社と電話で連絡をとっておりましたが、既に製造技術は確立しているものの、市場に見合う生産コストにはまだ課題があり、海外では国の積極的な関与が事業化を後押ししている状況にある。そこで、今年度、経済産業省からバイオ燃料政策が発表される予定となっており、事業化の追い風になることを期待していると伺っております。  何よりも、ユーグレナ社が目指しているのは、食料を原料とするバイオ燃料ではなく、藻類や木類、そういうものからの次世代の燃料化に向けての考え方、これはユーグレナ社が現在、国内をリードしているところでございます。  現在、ユーグレナ社では、藻類を配合した飼料、肥料の低コスト化や飼料登録、肥料登録に向けて、調査、研究を実施されております。農業分野での事業化は、現在、ユーグレナ社では特に重要な事業と位置づけられておりまして、下水浄化センター周辺での農業展開に大きな興味を示され、積極的な提案もいただいているところでございます。  上下水道局では、今年度下水浄化センター内に農業実証ハウスを設置しますので、ユーグレナ社や関連企業と連携し、今年度から藻類を配合した下水道肥料や下水浄化センターの二酸化炭素を使って農作物の実証栽培に取り組む予定でございます。  このような農業分野の取り組みは、ユーグレナ社はもとより、地元農家の皆さんも大変歓迎され、現在、いろいろな御意見もいただいておりますので、今後は地元農家の御協力もいただきながら、地域と一緒になって事業化に向けて取り組んでいきたいと考えております。  以上でございます。 ◆江頭弘美 議員   田中局長、ありがとうございました。共同研究の成果を出すということが一番の問題ですので、期待をしたいと思います。  続きまして、2問目の了解覚書について質問させていただきます。  ここに了解覚書和訳分のA4、1枚、(資料を示す)直訳しておりますので、非常に読みづらい日本文になってはいますけれども、ここに本当にいろいろな共同ビジョンが載っているわけです。先ほど、総括質問への答弁で、部長はMOU、了解覚書、メモランダム・オブ・アンダースタンディング、要するに、英語をそのまま訳すと、メモ的なものですので、非常に軽いように感じます。しかし、日本語に訳すと、了解覚書。覚書は、実際に辞書を引いてみますと、忘れないために書きとどめておくものとか、略式、非公式の外交文書ということで、軽いイメージがあるんですけれども、秀島市長は、特にオスプレイ問題でも非常に公害防止協定覚書、その付属資料も大事にされる方です。ということであれば、今回のこのMOUの重みというのはかなりあるんではないかと思うんですけど、その重みについての認識を、部長にお答えをお願いしたいと思います。 ◎武藤英海 企画調整部長   今、議員が言われましたMOU、了解覚書でございます。英語では、今言われましたとおり、メモランダム・オブ・アンダースタンディングということでございまして、それぞれの単語の頭文字をとったものでございます。直訳しますと、理解のメモということになります。  今回、三者間で締結しましたMOUにつきましては、いつまでに、どういう形にしなければならないということを定めたものではございません。これは、未利用資源の利活用による資源循環型社会の構築に向けてビジョンを共有し、ともに努力していくこと、また、そのことをお互い理解しているということを確認した文書であると認識しているところでございます。  連携事業におきましては、関係者間で向かうべきビジョンを共有することは不可欠であると思いますので、このMOUは意義のある文書であると考えております。  以上でございます。 ◆江頭弘美 議員   意義のある文書であると。重いか軽いかということに関しては、どちらなんでしょうか。 ◎武藤英海 企画調整部長   これは、三者間で連携して進めていくということを確認しております文書であることから、重い文書であると認識しております。 ◆江頭弘美 議員   この間、調印式の前に6月7日付で議会に配付された資料に、オランダ企業のノーブル社、それから、諸富家具振興協同組合、それから、佐賀市の三者の役割分担が説明された資料があります。その中の諸富家具振興協同組合の役割は、1つ目は合板を活用した製品の開発、そのための加工技術の研究。2つ目が新製品のニーズ調査、販路開拓、これは国内外とされています。この販路開拓という点は、諸富家具振興協同組合に対しては、かなり無理難題の役割の負担ではないかと思うんですけれども、それはさておいて、このMOUの中にパイロットプラントの設立がうたわれております。ここに書いてあるのは、「佐賀の資源循環経済に対応したパネル生産のためのパイロットプラントの設立」とあります。このパイロットプラントの設立は誰が担うんですか。お答え願いたいと思います。 ◎武藤英海 企画調整部長   MOUに記載しておりますパイロットプラントの設立につきましても、総括質問でお答えしましたとおり、三者が共同して連携、努力していくための目標として、共通のビジョンとして掲げたものでございます。したがいまして、パイロットプラントの設立を担う事業者の発掘も含め、今後、三者が連携、努力していくということでございます。  以上でございます。 ◆江頭弘美 議員   部長はさらっと言われるんですけどね。パイロットプラント設立、私もこの質問に当たり関係者の人にいろいろ尋ねてみました。実際、パイロットプラントの設立に費用はどのくらいかかるんだろうねと言いましたら、皆さん言われるのが1億円ぐらいはかかるだろうと。本格的なプラントを設立したら、七、八億円はかかるでしょうと。当然、物すごい土地も要る、広さも要る。  そういう面から……ここには、そういう目標──目標と言われるんですけど、ちゃんとビジョンとしてうたっているんですよね。この1億円のお金を、本当に誰がどうやって……これを読み取ると、何か三者が設立していかなくてはいけない。  それから、この共同ビジョンの中にはこういうことも書いてあります。「上記に関わる共同の活動に関してのすべての経費、費用はお互いの合意形成に基づき決められるものとする。」、となると、この三者でもって、こういうパイロットプラントの設立においても負担をしていかなくちゃいけないというふうに、これは読み取れるんですよね。  そういう部分があって、実際、本当にこういう共同ビジョンの締結というのは、軽々しくしてよかったものなのかという、諸富家具振興協同組合の関係者の皆さんじゃなくて、私自身も非常に不安を覚えるわけなんです。  時間がありませんので、次の質問に移るんですけれども、先ほど、総括質問への答弁でも部長は言われました。MOUの共同ビジョンの中に、「東京オリンピック2020年臨時施設用家具・内装材の開発」、もう東京オリンピックは来年ですよ。あと1年も期間がない中で、これが諸富家具振興協同組合の役割で説明されている「合板を活用した製品の開発」、これはイコールなんですか。実際、私たち議会に説明された役割とビジョンに書いてある東京オリンピックの臨時施設の商品開発、これは同じ意味としてとっていいものかどうか、それをお答え願いたいと思います。 ◎武藤英海 企画調整部長   今言われましたMOUに記載しております「資源循環型経済に対応したパネルを用いた東京オリンピック2020年臨時施設用家具・内装材の開発」、これにつきましては、総括質問でも申し上げましたが、オランダ企業、諸富家具振興協同組合、佐賀市の三者がお互いの連携、努力をしていくための共通ビジョン、目標として捉えておりまして、諸富家具振興協同組合にその役割全てを担っていただくことを想定しているものではございません。  一方、議会に提出しました資料は、三者それぞれの役割分担を記載したもので、そのうち諸富家具振興協同組合の役割の一つとしまして、合板を活用した製品の開発を挙げさせていただいております。これは、製品化に向けた加工技術の研究、つまり、製品価値を生み出すための強度やデザインといった研究、それから、試験製造のことでございまして、このことが市場や消費者に近い諸富家具振興協同組合に担っていただく役割だと考えているところでございます。  以上です。 ◆江頭弘美 議員   要は、合板を研究する、できた合板を諸富家具振興協同組合の人たちが商品として加工するというのであればわかるんです。何かこれを読むと、要するに中密度繊維板、MDFですか、これの研究開発も諸富家具振興協同組合が担うというふうに考えられるんですよね。そうとられるんですよ。その点が非常に……三者でそういう共同開発をして、オランダのノウハウを持ってきて、何か諸富家具振興協同組合に合板の作製に対して役割分担を求めているような気がします。  もう一つ、佐賀新聞LiVEのネットの情報の中に、これは定かではありませんけど、オランダから2人研究者が佐賀市に訪問されて、その際にいろいろお話をされたと思うんです。それは多分オランダ大使館での締結の前ですよね。そのときに、新産業推進課の皆さんは──ここに記事が載っているんですよ、「(今回の家具生産は)100パーセント形にしたい。佐賀市から日本全国に広がれば」という記事が載っているんです。こんなコメントを、まだ何の市場性も採算性も全然研究もしていない中において、僕はよく言えるなと思うんですよ。軽々しく、こういう言葉を新聞紙上に載せるというのはどうなんですか。実際、佐賀市は諸富家具振興協同組合に対して何を求めて言われているのか、その点をお伺いしたいと思います。 ◎武藤英海 企画調整部長   今回のMOU締結に当たりまして、諸富家具振興協同組合には、オランダ企業が作製した合板を用いて試作品の椅子やサイドテーブルを作製していただいております。その際、オランダ企業が推奨する接着剤や接着方法では商品化を図る上では時間がかかり過ぎること、それから、日本国内の市場で流通させるためには、合板の厚さや大きさなど日本の規格に準拠したものにする必要があること、それから、現時点では、市場としての可能性は建築内装材や下地材での利用に限られるのではないかといった御意見をいただいているところでございます。今後の進め方を検討する上で、大変参考になる御意見をいただいているところでございます。  このように、新たな試みを行う場合には、技術的な課題だけでなく、消費者や市場目線から見た課題、それから、事業の可能性や訴求する市場などを協議しながら取り組んでいくということが必要であって、そういうプロセスも必要でないかと考えているところでございます。  今回のMOU締結に基づき、諸富家具振興協同組合には、そうした消費者や市場により近い立場から指摘、それから、御意見をいただく役割も担っていただきたいと考えているところでございます。 ◆江頭弘美 議員   御意見、そうですね、一番材木を使うのは諸富家具振興協同組合ですし、こういう合板を使って製品化するのも諸富家具振興協同組合です。そういう意見は、当然求められて結構なことだと思うんですけど。  そしたら、こういう三者の共同ビジョン、了解覚書を締結することにおいて、先ほどから言われていますMOUに関する事業について、いろいろ市場、社会のニーズ等、事業の可能性というものを、今まで調査されてきたというふうに思います。されていなかったら大変ですからね。現在、MDFの別の合板もあるわけですね、その流通の状況、こういうのも把握された上でのことだと思うんですけれども、そういうことを事前調査されて、このMDFについてどういうふうに認識されているのか、その点をお答え願いたいと思います。 ◎武藤英海 企画調整部長   今回の連携事業の取り組みに当たりまして、使用する木材や製品の市場動向などについて、関係者からお話を聞いているところでございます。  まず、家具製品の観点では、国内では少子化などの影響もありまして需要が伸び悩む中では、シックハウスフリーの製品が有利であるということ。それから、最近ではホルムアルデヒドの飛散量がより少ないものを求める傾向であるということをお聞きしております。  この点につきましては、内装材などに使われる木材におきましても同様の傾向があるということでございます。ヨーロッパの家具量販店の中には、既にホルムアルデヒドの飛散量の厳格化、それと、使用する木材については森林保護の観点から植林によって生み出された木材を使うことに努められている、また、家具そのもののリサイクルに取り組んでいるところもございます。  以上のことから、資源循環型経済に対応した本合板の作製やその合板を活用した製品の開発を目指す今回の事業は、これからの社会ニーズが求める事業であると考えているところでございます。 ◆江頭弘美 議員   今回、MDFのこういう作製において、循環型の社会、こういう意識においてやられるということは、実際、私はこれを否定するわけではありません。先ほどの了解覚書の共同ビジョンに関する事業について、いろいろ私も調査をさせていただきました。締結以前に事業の可能性とか、この材質──今、流通しているMDFに対して、今回の共同ビジョンで考えられているMDFはどう違うんだろうなということで。関係者の方たちは、今回、この共同ビジョンに挙げているオランダのノウハウをもってやろうとしていることに対しては、この合板自体、MDF自体がまず耐水性の問題がある。それから、重量、それから、一番の問題は、もみ殻だ、稲わらだといっても、要するに資源の安定的な供給、これがやっぱり一番大事なんだということで、多分、今のMDFよりもコスト高になりはしないかという不安があるということです。諸富家具振興協同組合の皆さん方というのは、事業主で、事業主は研究開発の投資もさることながら、採算性を一番大事にされるわけですよね。採算性あって初めて、企業は成り立つものですので。そうした場合に、よくお聞きしたところによると、諸富家具振興協同組合の企業の中でも今回のMDFを扱わない企業も多いと。ましてや、家具の加工よりもこれは建材の分野に需要があるんではないかというふうな意見もあるんですけれども、どうなんですか。事業の採算性をどう見られているのか、それをお答え願いたいと思います。 ◎武藤英海 企画調整部長   今回の連携事業に関しましては、資源循環型経済に対応した合板を作製いたしまして、既に多く流通しています一般的な合板、これに変えることで、新たな市場価値を見出そうという試みでございます。いわば、そういうチャレンジングな事業でございますので、本格的な事業化、特に企業が事業に踏み切るか否かを判断するためには、今言われました事業性、これをしっかり検証することが必要であると認識しております。  したがいまして、事業採算性についても調査、研究すべき課題の一つだと捉えております。  今、環境問題が叫ばれる中、企業によっては、本市が進めています合板作製について興味を持っている企業もいらっしゃいます。そういう企業ともお話をしながら、またあわせて、製品をつくった後の出口、そこの市場のところもしっかり見きわめながら検討してまいりたいと考えております。  以上でございます。 ◆江頭弘美 議員   普通は、こういう了解覚書を交わして事業を展開していくということであれば、先ほどから言っています開発をしようという製品に対する──ここではMDFですね、流通の現在の状況だとか、市場性だとか、ニーズだとか、それから、採算性とか、そういうものをみんなちゃんと調査して、そして、今、諸富家具振興協同組合に対して期待されるんであれば、もっと諸富家具振興協同組合に対してもきめ細やかな先々のプラン、それは言われたと思います、目標とか説明もされたんでしょうけれども……先ほど、部長は新たなる核となるプレイヤーを探してと。普通であれば、そういうプレイヤーが決まっていて、そういう見通しが出て、こういう提携を組まれるんではないかというふうに私は思います。  そういう意味では、今回のオランダ企業との了解覚書というのは、余りにも……私は調査をすればするほど──今回、この一般質問において、初めはそんなに深く私も考えてはいなかったんですけれども、関係者の皆さんから話を聞くと、ほとんど不安、そして、推進的な言葉というのは、積極的な言葉は聞かれません。これが実態です。そういうところでもって、この了解覚書をされるというのは、余りにも軽率ではなかったかというふうに思います。入り口も出口もない中で、今後、この了解覚書で交わした共同ビジョンについて、どのようにやっていかれる考えなのか、最後にそれをお聞きして私の質問といたします。 ◎武藤英海 企画調整部長   今回の事業は、新たな産業創出を目指す試みであるため、今、議員が言われましたように、核となる事業者や多くの関係者の理解と参加を得ながら進めていくことが大変重要であると考えております。  したがいまして、課題や問題点、個々の進捗など、情報につきましては適宜丁寧な説明に努め、共有を図りながら、三者にとどまらず、関係する事業者をふやす取り組みにつなげていきたいと考えております。  いずれにしましても、2年間という期間を意識しながら取り組んでまいりたいと考えております。  以上でございます。 ◆江頭弘美 議員   先ほども言われたように、本当に三者にとどまらず、広くこういうバイオマス事業をやるということであれば、その一環であれば、もっと緻密に、いろんなところに開発ができる可能性を見出してから進めていただきたいということをお願いしまして、終わります。
    ○武藤恭博 議長   これより休憩に入りますが、本会議の再開は午後1時に予鈴でお知らせします。  しばらく休憩します。           午前11時37分 休 憩 令和元年9月17日(火)   午後1時03分   再開                 出  席  議  員 ┌────────────┬────────────┬────────────┐ │  1.富 永  明 美 │  2.久 米  勝 也 │  3.御 厨  洋 行 │ │  4.西 岡  真 一 │  5.宮 崎    健 │  6.中 村  宏 志 │ │  7.村 岡    卓 │  8.松 永  幹 哉 │  9.川 副  龍之介 │ │ 10.永 渕  史 孝 │ 11.山 下  伸 二 │ 12.野 中  康 弘 │ │ 13.松 永  憲 明 │ 14.山 田  誠一郎 │ 15.堤    正 之 │ │ 16.川原田  裕 明 │ 17.久 米  勝 博 │ 18.重 松    徹 │ │ 19.山 口  弘 展 │ 20.重 田  音 彦 │ 21.野 中  宣 明 │ │ 22.池 田  正 弘 │ 23.白 倉  和 子 │ 24.江 頭  弘 美 │ │ 26.中 野  茂 康 │ 27.平 原  嘉 徳 │ 28.千 綿  正 明 │ │ 29.川 崎  直 幸 │ 30.武 藤  恭 博 │ 31.福 井  章 司 │ │ 32.中 山  重 俊 │ 33.山 下  明 子 │ 34.嘉 村  弘 和 │ │ 35.黒 田  利 人 │ 36.西 岡  義 広 │            │ └────────────┴────────────┴────────────┘               地方自治法第121条による出席者 佐賀市長        秀 島  敏 行    副市長         伊 東  博 己 副市長         白 井    誠    総務部長        池 田  一 善 企画調整部長      武 藤  英 海    経済部長        百 崎  哲 也 農林水産部長      川 副  浩 顯    建設部長        干 潟  隆 雄 環境部長        喜 多  浩 人    市民生活部長      眞 崎  武 浩 保健福祉部長      大 城  敬 宏    子育て支援部長     今 井    剛 地域振興部長      古 賀  臣 介    交通局長        志 満  篤 典 上下水道局長      田 中  泰 治    教育長         東 島  正 明 教育部長        百 崎  芳 子    選挙管理委員会事務局長 中 村  純 士 農業委員会事務局長   三 島  洋 秋    監査委員        力 久    剛 会計管理者       成 富  典 光 ○武藤恭博 議長   休憩前に引き続き会議を開きます。  市政一般に対する質問を続行します。 ◆川原田裕明 議員   それでは、通告に従いまして、次の2項目を質問いたします。  まず、質問項目1番目は、観光振興策についてお伺いいたします。  佐賀市が観光振興について取り組まれている状況はある程度把握しておりますが、今後、どのように展開していくのかが楽しみであり、大いに期待したいところであります。  佐賀を訪れる観光客についてお伺いしたところ、国内、海外ともに増加傾向にあるとのことで、施策が順調に推移していることではないかと思います。海外からの観光客については、御承知のとおり、日韓関係のこじれで少し心配な部分はあります。このことについて議論するつもりはありません。取り急ぎ、正常になることを願うばかりです。  さて、観光振興となりますと、佐賀市が委託しております佐賀市観光協会の役割が大きなウエートを占めてくるのではないかと思います。  そこで、観光の振興における佐賀市観光協会の位置づけ、役割がどのようなものか、お示しください。  続きまして、2番目の各種イベントへの協力と予算化についてお伺いいたします。  佐賀市が取り組んでいる、また、協力している各種イベントは数多くあると思います。その一つ一つを取り上げていけば、時間が幾らあっても足りませんので、今回は、私が参加して大きな感動をしたイベントについてお伺いしたいというふうに思います。  8月24日に開催されました夏休み家族ふれあい木工教室について質問してまいります。  教室は、佐賀建設労働組合が企画し、木材を使った物づくりの大切さを知ってもらうため、佐賀市内の小学校区で開催されているようです。参加した子どもたちは、大工や職人から金づちの扱い方、のこぎりの扱い方などを教わり、物づくりに熱中しておりました。作業工程の中で、子どもたちの真剣で生き生きした表情が今でも目に浮かんでまいります。このようなイベントは、もっともっと広げていく必要があるのではないかというふうに思います。  まずは、所管部署にこのイベントの総括的な見解をお伺いします。個別につきましては、一問一答の中で進めてまいります。  以上、総括質問といたします。 ◎百崎哲也 経済部長   私のほうからは、1点目の観光振興策についての御質問にお答えいたします。  まずは、観光振興における佐賀市観光協会の位置づけ、役割でございますが、佐賀市観光協会は、佐賀市の文化、歴史、技術、産業などの資源を活用し、観光事業の健全な発達と振興を図ることにより、市民の生活、文化の向上発展及び地域経済の活性化に寄与することを目的として設置されている一般社団法人であります。この設置目的を達成するため、佐賀市観光協会は、市と連携、協力を図りながら、観光振興に関する各種事業に取り組んでおられます。  事業内容を幾つか御紹介いたしますと、観光客を誘致するため、国内の旅行商談会に参加してのセールス活動や各種観光パンフレットやホームページ、SNSによる情報発信に取り組まれております。あわせて、市内の菓子店舗をめぐりながら、まちなかを気軽に散策できるチケットの企画販売事業、観光親善大使を博多どんたくや熊本火の国まつりなどに派遣し、キャンペーン活動を行う宣伝事業、企画旅行や個人旅行を手配する旅行事業を実施されております。  また、施設の管理運営といたしましては、駅構内の観光案内所、エスプラッツにある観光交流プラザ、神野公園こども遊園地の管理運営を担われております。ほかにも、神野公園桜まつり、川上峡花火大会、観光潮干狩りといった地域のイベントの開催支援、観光ボランティアの育成、宿泊費の助成などによる大会等開催支援、ふるさと納税の返礼品の選定、発送など、さまざまな業務を実施されているところです。  佐賀市におきましても、少子高齢化と人口減少社会の中、経済を発展するためには、域外からの観光客、交流人口をふやすことで消費を呼び込んでいくことが重要になってきております。また、旅行の形態は、団体旅行から個人旅行へと変化しており、そのニーズは多様化してきております。これらの現状に対応し、これからの観光行政を進めていくことを考えますと、セールスや旅行業、また、情報発信などにたけている観光協会は、観光振興に関して重要な存在であると考えております。  以上でございます。 ◎川副浩顯 農林水産部長   私のほうからは、2点目の夏休み家族ふれあい木工教室についてお答えいたします。  議員お尋ねの夏休み家族ふれあい木工教室についてですが、佐賀建設労働組合が兵庫地区において長年開催されてきたイベントで、今年度は、嘉瀬地区や新栄地区においても新たに開催されたところでございます。3カ所とも多くの親子連れが参加され、佐賀建設労働組合の大工の指導のもと、子どもたちは、なれない手つきで本立てと貯金箱を製作し、完成したときは満足した笑顔が見られたと聞いております。木のぬくもりや木の香りなど、木のよさを感じることは豊かな心を育むと言われており、子どもたちを対象にした木工教室は、小さいころから木に触れ合うよい機会になるものと考えております。また、木の自然素材に触れながら、のこぎりや金づちなど、ふだん使いなれない道具を用いて作品をつくっていく物づくりの楽しさも体験することができ、作品づくりを通して、子どもたちの感性も磨かれていると思っております。  さらに、木工教室において佐賀市産財の木材を活用することで、地元の森林や林業に関心を持ってもらうとともに、市産財のPRにもつながるなど、木工教室にはさまざまなメリットがあるというふうに考えております。  今年度も、このイベントには森林整備課の職員も森林環境教育として、森林の役割や林業の仕事などについて説明を行っており、子どもたちに森林の大切さについて学んでもらったところでございます。  この夏休み家族ふれあい木工教室によって、子どもたちが小さいころから木と触れ合い、物づくりの楽しさを経験することができるだけではなく、木の家に住みたい、大人になったら木の家を建てたい、木に携わる仕事をしたいといった夢を持ってもらえれば、将来、地元の森林・林業の活性化にもつながることから、このイベントの意義は大変大きいものと認識しております。  以上でございます。 ◆川原田裕明 議員   それでは、それぞれ総括質問の答弁をいただきました。これより一問一答で質問してまいりたいと思います。  まずは、観光振興の施策についてお伺いいたします。  私たちが旅行や所用で県外に行った際に、時間があるときは、街の散策や観光名所にと、そういうふうに考えます。知らないところで右往左往するよりも、まずは地元の観光案内所で聞いたほうが一番ではないかというふうに思います。  そこで、佐賀駅にあります佐賀市観光協会が運営する観光案内所の現状がどのようになっているのか、お伺いしたいというふうに思います。利用者数、機能、サービス等、内容などを含めて答弁をお願いしたいと思います。 ◎百崎哲也 経済部長   佐賀駅構内の南口にあります佐賀市観光案内所は、観光客の利便を図るため、佐賀市が佐賀市観光協会に業務を委託し、運営しているものです。  営業時間につきましては、平日は午前8時30分から午後6時まででございまして、土日祝日は午後5時までとなっております。休みの日は、毎年12月31日から翌年1月3日までの4日間です。  観光案内所は、佐賀市内の観光案内を主な業務としております。その内容を申し上げますと、観光地はもとより、各種イベントの紹介やバス、タクシーといった交通機関、ホテルなどまでの経路といったさまざまな案内をされております。あわせて、観光パンフレットの配布、観光商品やグッズの販売も行われております。また、フリーWi−Fiを設置していますので、特に海外からの旅行者には喜ばれているようです。  利用者につきましては、平成30年度は2万8,027人でございまして、そのうち外国人の利用者が約23%に当たる6,399人となっております。  以上でございます。 ◆川原田裕明 議員   今答弁がありましたように、外国からの観光客も右肩上がりで、若干、微増しているということでございますけれども、せっかく県外や海外から佐賀にお見えになっているわけですから、市内を周遊したくなるような仕掛けや案内が特に必要であるというふうに考えます。その点についてどのようにお考えなのか、見解をお伺いしたいと思います。 ◎百崎哲也 経済部長   点在している市の観光スポットを効果的につなぎ、お客様に楽しんでいただくことはもちろんのこと、滞在時間をふやし、消費拡大を促すことは重要なことだと考えております。  現在取り組んでおります市内を周遊していただく仕掛けといたしましては、七賢人などをテーマにしたコースや市南部地域をめぐるコースなどをパンフレットや観光協会のホームページで紹介しているところです。コース例を申し上げますと、大隈重信侯の足跡探訪コースとして、大隈重信記念館をスタートし、大隈侯がたびたび宿泊された歴史民俗館の旧古賀家、大隈家の菩提寺である龍泰寺、菓子店舗などを約3時間で回るコースがございます。このように、幾つかのコースを設定し、御案内しておりますが、観光客の皆様にまだ十分に活用していただいていないような状況ではないかと思っております。お客様にもっと周遊していただくためには、魅力あるコースをそろえて積極的に御案内していくことも必要だと思いますが、コースを考えていく中では、観光地をつなぐ2次交通などにも課題が見えるのが現状であります。  いずれにしましても、市内に広がる観光素材を生かして、いろいろな場所に足を伸ばしていただける工夫が必要であると感じております。  以上です。 ◆川原田裕明 議員   今答弁ありましたように、せっかくコース等も設定しておられるわけですけれども、なかなか活用が十分でないということと、もう一つは、2次交通あたりにも非常に問題があるということでございます。これは、以前に私は質問しましたが、その際には十分に私の意図が伝わっていなかったような気がいたします。  私が行政視察や旅行など、県外に行った際に感じることですけれども、市内をタクシーが走り回っている都市は、非常に活気を感じるというふうに発言してまいりました。今でもそのように思っております。佐賀市内では、夜はそこそこタクシーが走り回っておりますけれども、昼間は余り動きが見られない。  そこで、観光策の一つとして、先ほどちょっと触れておりますけれども、やはりきちんとした観光ルートを整備、整理して、そして、観光タクシーなどの2次交通、こういうものの活用がぜひ必要であるというふうに思っているわけですが、いかがなものか、見解をお伺いしたいと思います。 ◎百崎哲也 経済部長   佐賀市は市域が広く、北は山間部から南は有明海まで魅力的な場所が広がっております。そのため、既存の公共交通機関だけでは効率的に訪ねることができないところもございます。駅周辺やまちなかでは、民間事業者によるシェアサイクルも展開されておりますが、距離の問題だったり、貸し出し、返却ステーションの場所も決まっているため、タクシーを使った観光は、一つの有効な手段だと思われます。  市内の観光名所をめぐるコースが設定され、一定の料金で利用できる観光タクシーは、運行されている事業者もいらっしゃるものの、周知や案内が不足している面も感じられます。また、タクシーは、外国人旅行者にとっては言葉や支払いの面で使いにくいところもあるようですので、関係者と意見交換をしながら、タクシーの観光面における活用策について研究してまいりたいと考えております。
    ◆川原田裕明 議員   私は、実はことしの2月に、町内の三夜待で日光のほうに旅行したんですけれども、日光は、きちっとした案内所が設置されておりまして、そしてまた、お話をしたら、すぐ観光タクシーの手配をしてくれると。そういうふうな形になっているからこそ、観光に強いんだなというふうに痛切に感じたわけですね。ですから、やはり知らないところに行ったら、頼りはそういうところしかないということを認識していただいて、そこら辺をさらに研究して進めていかなければならないのではないかなというふうに思います。  続きまして、観光施策の一つとして、あと宿泊施設や飲食店との連携が必要であると。佐賀はこの辺がまだ非常に弱いんだなというふうに私は思っております。仕掛けは行政が行い、宿泊施設や飲食店が実行に移していく、こういう取り組みが必要であるというふうに考えますが、佐賀市としてどのようにお考えなのか、お示しください。 ◎百崎哲也 経済部長   宿泊や飲食におきましても、消費を促す取り組みは、地域経済の発展に欠かすことができないものと考えております。現在行っている宿泊施設や飲食店と連携した取り組みといたしましては、観光協会がホテルや旅館、飲食店に特化したパンフレットを作成し、観光案内所や各ホテルで設置、配布を行っております。あわせて、観光協会のホームページでも同様に、ジャンルやエリアで絞り込めるような形でホテルや飲食店などを御紹介しているところです。  市内に宿泊していただくことは、消費の拡大に大きく影響を与えますので、宿泊施設や飲食店との連携については、今後も紹介内容の充実や情報発信の手段などを工夫しながら取り組んでまいりたいと考えております。  以上でございます。 ◆川原田裕明 議員   この件に関しまして、私はずっと執行部の皆さんに訴えてきておりますけれども、なかなか進展していないなというふうな気がするんですね。私たちも旅行等で県外に行った際、当然、食事もしなければならないし、少し羽を伸ばして夜の散策もしたい、こういうふうに思うわけですけれども、見知らぬまちで少しは不安もあります。  そこで、案内がきちっと確立しておれば、非常に安心できます。先ほど言いましたように、三夜待で旅行した際に感じたことですけれども、宿泊先でお勧めの飲食店をお伺いしたところ、1枚のチラシをいただき、そこには数多くの飲食店一覧が掲載されておりました。もちろん、値段もきちんと載せてありました。チラシには宿泊先の印刷があり、このチラシを持っていけば大丈夫ですとのことでございました。全く間違いありませんでした。非常に楽しくて、おいしかったし、いい気分になったものですから、帰りに、この値段でいいんですかとお伺いしたところ、店の大将が一言、役所との約束ですから、いいですよと気持ちよく答えていただいた次第でございます。帰りに、機会があったらまた行こうかと、そういうふうな話になった、これは鮮明に記憶しておるところでございます。まさに、行政と宿泊先、飲食店の連係プレーだというふうな感じがしました。  佐賀市でも、検討だけじゃなくて、ぜひこのような取り組みを実施していただきたい、そして、観光に訪れた皆様方が、また佐賀に来たいと思うような大胆な仕掛けをやっていかなければならないというふうに思いますけれども、いかがでしょうか。 ◎百崎哲也 経済部長   先ほど、仕掛けは行政、事業者は実行ということ、それと連携というお話をしていただきました。まさしく、私もそういうふうに思っているところでございます。  今言われたようなことは、佐賀市だけでできるわけではございませんので、関係機関だったり、そういうところと協議しながら、今言われたように、積極的に取り組んでいきたいと考えております。 ◆川原田裕明 議員   私は、当然、これは行政だけでできるものでもないし、また、行政が主導でやったってうまくいかないということを常々申し上げております。仕掛けを行政がやるんですと、そして、市内の飲食店とか宿泊先、そういうところをしっかり巻き込んでやっていく、このことによって、観光が大きく発展していくというふうに思うわけですね。ただ、ぼうっと指をくわえて見ておくだけだったら、恐らく観光客の増加なんてなかなかあり得ない。どこで何をやるかということを、しっかり行政サイドで考えていただいて、それを飲食店や宿泊先に周知していく、そして協力をお願いするというふうな形でやっていきますと、佐賀を訪れたお客さんは必ずリピーターになってくれる、そういうふうに思うわけですね。  ですから、例えば、一つの例を話しますと、後からも出てきますけれども、やはりバルーン、ひなまつりでお話をお伺いすると、ことしも来ました、また来ましたというふうな形でリピーターの方がほとんどなんですね。ですから、そういう人たちは本当に佐賀のファンになってくれているわけですから、そういう人たちをしっかりつかまえていかないと、やはり観光の施策としてどうなのかなというふうに思うところがあります。ですから、そういうところをしっかり考え合わせながら、人が人を呼んでくれる、こういうふうな施策をつくっていかなければならないというふうに思うわけですね。  それでは続きまして、今、県が主体となって進められておりますSAGAサンライズパークを活用した観光面を、佐賀市としてどのように取り組んでいくのか、お示しください。 ◎百崎哲也 経済部長   SAGAサンライズパークが完成すれば、さまざまな行事、イベントが開催され、県内外から多くのお客様がお越しになると思います。サンライズパークを訪れる方々の多くは、佐賀駅が旅の起点になると思われます。スポーツ観戦やコンサートを楽しまれた後に、駅に戻ってこられるかと思いますが、そのまま帰路についていただくのではなく、駅南側に広がる中心市街地へ導くことができれば、にぎわいの創出、消費の拡大につながっていくのではないかと思っております。  サンライズパークの来場者に対し、観光情報など、市の魅力を伝える効果的な方法を検討するとともに、来場者がもたらす経済効果をどのように大きく広げていくのか、検討してまいりたいと考えております。  以上です。 ◆川原田裕明 議員   今答弁にありましたように、SAGAサンライズパークが完成しますと、県内外から多分かなりのお客さんがお見えになるだろうというふうに思うわけですね。だから、そこにお見えになった方たちに、必ずもう一回佐賀に来てもらう、そういうふうな仕掛けをぜひやらなければならない。そうしないと、観光策の中で勝負することは非常に難しいのかなというふうに思うわけですね。だから、何といいますか、せっかく県が巨額の資金を投じてやるわけですから、それに乗っかって、サンライズパークが完成する前にそういうことをしっかり議論して、こういうふうな形でそこにお見えになったお客さんたちを、こういうふうにして引っ張り込もうということを今のうちからしっかり議論しておかないと、これは間に合わないと思うわけですね。そういう点をぜひお願いしたいなというふうに思います。  それから次に、先ほどちょっと触れましたように、佐賀インターナショナルバルーンフェスタや佐賀城下ひなまつり、いわゆる集客力のあるイベント時に、佐賀のよさを感じていただき、これもリピーターですね、別の機会でも必ず佐賀を訪れたくなるような取り組みが大事ではないかなというふうに思うわけです。ちょっと先ほども触れましたように、バルーン、またひなまつり、この辺に関しては、かなりのお客様がリピーターでございまして、私たちもバルーンに乗じて、小さなイベントですけれども、かかしまつりをやっています。アンケートをとります。ことしで11回目になりますけれども、4回目、5回目、6回目と、ほとんどの方がやっぱりリピーターなんですね。これは、かかしまつりのリピーターではありません。バルーンフェスタのリピーターですけれども、来たら時間をとって、必ず防災センターの私たちのイベントのほうにも顔を出していただきまして、我々は順番であそこで当番をやっていますけれども、ああ、こんにちは、お久しぶりですねと、そんな感じになることが非常に大切ではないかなというふうに思うわけですね。ですから、その辺をしっかり考え合わせながら、今から準備をしていただきたいなというふうに思うわけです。  SAGAサンライズパークや佐賀駅周辺の整備も進んでおります。かつ、外国人旅行者も数多く佐賀市を訪れている状況の中で、ますます観光案内所の役割が重要になってくるというふうに考えます。佐賀市としまして、この観光案内所の役割、この辺について再度どのように考えておられるのか、お尋ねしたいというふうに思います。 ◎百崎哲也 経済部長   議員おっしゃられたように、近年、佐賀市は多くの外国人にお越しいただいておりまして、昨年度で申しますと、市内での宿泊数は約72万人でございますが、そのうち約8万人が外国人であり、ここ5年で6倍以上の数字の伸びとなっております。今後も外国人を含め、より多くの方が佐賀市を訪れることが予想されます。特に、外国人の観光客は個人旅行にシフトしておりまして、旅先に着いてから1日の過ごし方を考える方も多いようです。このような現状から考えますと、着地後の観光が積極的に提案できるように、観光案内所の機能を強化、拡充する必要性は高まっていると感じております。一方で、観光案内所の現状といたしましては、スペースの広さ、スタッフの数などに課題があるのかなと思っております。  いずれにいたしましても、観光案内所の機能強化は、これからの観光施策を推進するに当たり、非常に重要なものであると認識しているところでございます。 ◆川原田裕明 議員   今答弁にありましたように、この観光案内所は、私も何回かしかまだのぞいていませんけれども、やはり対応されている方は多分お一人じゃないかなというふうに思っておりますし、やっぱり待っている観光客の方も何度かお見受けしました。そういうところで、本当に十分に観光案内所が機能を果たしているかというと、非常に疑問を感じる部分があるわけですね。だから、そういうところをやはりしっかり見直しをされながら、やっていかなければいけないと私は思います。  そこで、私は観光協会及び観光案内所を一体化して、駅周辺に設置することをぜひ考えていただきたいというふうに思います。佐賀市の玄関口であり、旅の結節点でもある佐賀駅周辺に、県外や海外からのお客様をもてなす環境の整備は必須でございます。なぜなら、JR利用者は佐賀駅で降車します。佐賀空港利用者も空港からリムジンバスで佐賀駅に来られます。高速バス利用者も公共交通機関の全てが佐賀駅に集まっております。このような観光客に対応していくのが観光協会であると思います。  観光協会が現在の場所、エスプラッツにあるいきさつは十分承知しておりますし、議会も了承していますこともわかった上で御提案申し上げております。初めて佐賀を訪れた方が、エスプラッツまで訪ねていくのは難しい感じがします。駅周辺に観光協会と観光案内所があれば、市の観光振興課との距離も近くなりますので、もっと密接な関係を築くことができ、観光策もより充実していくのではないでしょうか。佐賀市が観光で勝負するということをうたっておるわけですから、このことはぜひ真剣に検討していただく──検討するだけじゃなくて、さらにぜひ実施に移していただくことが必要であるというふうに思います。観光協会と観光案内所が一体となった強化策が必要であるというふうに思いますけれども、いかがなものか、答弁をお願いいたします。 ◎百崎哲也 経済部長   議員おっしゃられるように、佐賀駅でございますけど、JR、バス、タクシーといった交通の結節点でございます。現在も、多くの利用者、観光客が集まる場所であります。加えて、サンライズパークができることもございますので、今後、ますます訪れる人が増加することが期待されます。  このような状況が予想される中で、駅でのおもてなし環境を整えるとなれば、まずは、観光案内所の機能強化が求められると考えております。観光案内所の機能を強化するためには、観光協会が有している旅行業に関する知見、これは旅行に関するアドバイスや提案、コーディネート能力、またインバウンド対応などでございますが、これらを最大限に活用していく必要があると思っております。このような観光協会の得意分野と観光案内所をあわせて一体的に運営することができれば、観光客の皆様にとって、より便利な環境が整ってくると思います。  さらには、市内観光めぐりの積極的な提案や2次交通の案内、また、手荷物預かり所の設置などができるようになれば、佐賀駅から旅を始める皆様の満足度は、飛躍的に高まっていくものと考えております。  また、先日、豪雨のあった8月28日のことでございますが、交通機関などの情報をお求めになるお客様が観光案内所を訪れられておりまして、その半分ほどが外国人の旅行者であったと聞いております。このような場合に、的確な情報を入手し、旅行者に対して情報提供ができるような体制を整えることができれば、安心して旅ができるまちとして評価が高まるのではないかと思っております。  先ほども申しましたが、観光案内所の機能強化は重要なものであると考えておりますので、今後の観光案内所のあり方を含め、市の観光施策をどのように推進していくのか、観光協会などの関係機関と協議してまいりたいと考えております。  以上です。 ◆川原田裕明 議員   言っている意味は、趣旨は、ある程度理解していただいているというふうに思います。本当に、佐賀が観光で勝負していくということであれば、そういうところをしっかりやる必要があるというふうに思うわけですね。  そして、マスコミのほうからちょっと入ったんですけれども、今、柳川市が西鉄柳川駅周辺を整備していく中で、一番最初にやられたことが、やはり観光案内所だということを言われておりました。このことに対して部長に答弁を求めるわけではありませんけど、私もおつき合いしますので、よかったらどうかそういうところを一回見に行きましょう。行ってから、どういうふうにやっているのかと。この辺は、やはりいつも市長がおっしゃるように、百聞は一見にしかず、現場百回ですよ。こういうふうなやり方があるんだということを、やっぱりしっかり見ていかないといけないというふうに思うわけですね。そういうことで、部長も多忙だと思いますけれども、ぜひ一回つき合っていただければというふうに思います。一回見に行きましょう。よろしくお願いしたいと思います。  では、次の質問に移りたいと思います。  続きまして、質問項目2番目の夏休み家族ふれあい木工教室について、お伺いしたいと思います。  この木工教室が始まる前に、所管部署から森林の役割を知ってもらうための環境保護の話をされておりました。このようなことも子どもたちにとりましては、大変重要なことだというふうに思っておりますけれども、小さい子どもたちもおりました。森林整備課が一生懸命説明している中でおしゃべりしたり、よそ見したりしている低学年の子どももおりましたけれども、やはりこれが子どもだなと。ただ、5年生、6年生は、やはり森林整備課の皆さんのお話をしっかり聞きながらやっていたというのが非常に印象に残っております。いざ木工教室で本箱の製作に取りかかった際には、親子で協力しながら悪戦苦闘で取り組んでいる姿に、何か私自身がほっこりとしたようなものを感じました。所管部署としまして、今後、このようなイベントの展開をどのようにお考えになっているのか、答弁を求めたいと思います。 ◎川副浩顯 農林水産部長   先ほども申し上げましたが、このイベントは兵庫地区で始まり、今年度から新たに嘉瀬と新栄の2地区において開催された状況でございます。  このイベントの今後の展開につきましては、基本的には主催者である佐賀建設労働組合がどのようなお考えであるのかお伺いしまして、また、その考えの中で他の地区にも広げていきたいという計画や御要望があれば、市としても検討していきたいというふうに考えているところでございます。 ◆川原田裕明 議員   このイベントが終わった後に、建設労働組合の皆さんとの懇談の中で、いろんなお話をさせていただきました。やはり、こういう事業については進めていきたいということでございますけれども、何分にもやはりイベントを開催していくためには費用がかかるということでございます。組合の方に、今回、兵庫、新栄、嘉瀬の事業で大体どのくらいかかりましたかというお話をしたところ、費用というのは大したことなかったんですね──大したことなかったと言ったら失礼ですけれども、いただいた資料によりますと、三十数万円かかったというふうなことでございます。ただ、それをやはり全て建設労働組合の皆さんに御負担をかけるとなると、せっかくいい取り組み、いいイベントもなかなか継続してやっていけない状況が生まれる可能性もあります。現在の組合の幹部の方たちがかわったときに、何で身銭を出してまで俺たちがしないといけないのかとなれば、継続性がなくなってしまう。こういう点から、私はぜひこの辺について、何といいますかね、そういうところの費用を捻出するような努力が必要ではないのかな、そして、そのことが継続性につながっていくというふうに思うわけですね。  ちょっとお見せしたいんですけれども、新聞にも載っておりましたし、恐らく皆さんも見られたかと思いますけれども、本当に子どもたちの生き生きとした姿がいいなというふうに感じたわけですね。だから、これは組合の皆さんもさることながら、ああ、森林整備課も協力してくれてありがたいな、このようなことで子どもたちがこんなに喜ぶならということがあったわけですから、そこの辺を少し何とか考えていただければなというふうに思うわけですけれども、いかがでしょうか。 ◎川副浩顯 農林水産部長   私も新聞の記事を見て、開催されておったときの様子を見させていただいております。そういった中で、イベントの開催に要する費用に対する支援についてでございますけれども、木工教室等のイベントに対しては、幾つかの助成制度がございます。今回、新たに開催された嘉瀬地区と新栄地区では、公益財団法人さが緑の基金の助成制度を活用され、開催されたところでございます。そのほかにも、木工教室等のイベントに対する助成制度はございますが、それぞれ要件が異なっておりますので、内容によっては対象とならない場合もございます。  既存の補助制度の対象にならないものであっても、小さいころから木に触れ合う機会を多く持つことは大事なことだというふうに思っておりますので、木材の普及促進等に関する活動につきましては、国の森林環境譲与税の活用の検討とあわせて、主催者の意見も聞きながら協議していきたいというふうに考えているところでございます。 ◆川原田裕明 議員   ぜひその点を前向きに協議していただきたいなというふうに思うわけですね。(資料を示す)これは木工教室のときのチラシですけれども、こういうのも組合のほうでつくられておりますし、また、これはちょっとパネルにすればよかったんですけれども、(写真を示す)これが木工教室で、部長のところの森林整備課の皆さんが子どもたち相手にお話をされているというところですね。(資料を示す)これはちょっと顔を写すわけにいきませんので、後ろから撮ったやつなんですけれども、私のタブレットには、にこにこして、目ん玉をくりくりした子どもたちがいっぱい写っております。これはしっかりと新聞に載っておりました。こういうふうなすばらしい事業は、やはり継続していく必要がある、そういうところに関して、佐賀市はしっかり応援していく、こういうふうなことが必要ではないかなというふうに思うわけです。  そこで、この事業に関しまして、教育委員会のほうにお伺いをしたいと思います。  先ほど見せましたように、チラシ、写真等がありますけれども、私は今回、この事業に参加して感じたことは、まさにこの事業はまなざし運動、この一環ではないかなというふうに思っております。きょう、私が議会に来たところ、私の一般質問を応援するかのように、このまなざし運動のチラシが入っておりました。(資料を示す)きょうは朝からしっかり目を通しておりました。「子どもを育む4つの場と4つの視点」というところで、「自立」では、地域関係をちょっと読んでみますと、「「市民性をはぐくむ教育」を実践する」中で「子どもに色々な体験の場を提供する。」、「地域の行事等に子どもの活躍の場を与え、地域の一員として「役に立った」「やり遂げた」等の自己有用感を感じさせる。」、そしてまた「他者とのかかわり」では、「子どもと顔見知りになりふれあいを深める」ということで「地域の行事等で多くの子どもと顔見知りになり、あいさつが交わせる関係を築く。」、こういうことをしっかりうたってありますけれども、今回のこの木工教室については、まさにこれにぴったりマッチしているなというふうに感じたところです。  きょうのチラシにもありましたように、佐賀市がまなざし運動を推進していく中で、やはり親子と地域のきずなを育む場であったというふうに、今回感じております。ですから、どうしてもこのことを、やはりまなざし運動の一環として見ていただきたいというふうな気がしますけれども、まずは現状を見て、教育長の見解をお伺いしたいというふうに思います。 ◎東島正明 教育長   今、議員に御指摘いただきましたが、この親子ふれあい木工教室、これはまさに子どもへのまなざし運動の一環であると捉えることができると思っております。したがいまして、まなざし運動を展開している担当課につきましては、やはりこの現状をしっかりと見て、今後の運動の継続的な、あるいは発展的なそういう推進に役立てていく必要があろうと思っております。  また、現在では、担当職員もですけれども、子どもへのまなざし運動推進専門官、それから、まなざしリポーター、これを配置しておりまして、年間約100件ほど取材をしております。その中身につきましては、それぞれ内部での情報共有もさることながら、一部は市報やホームページ等でも広報しております。先ほど議員がおっしゃられましたように、まなざし運動という視点から捉えたときに、やはり私どもが現場でのありようというのをつぶさに見させていただくというのは、今後の運動にとって大変有益であるというふうに捉えております。 ◆川原田裕明 議員   ヒアリングの際に所管の担当と話をしておりまして、まなざし運動の一環としてノベルティーやグッズ、そういうのを準備する、それも必要かもわかりませんけれども、私は、やはりまなざし運動というのは、いかに子どもたちと地域の大人、また、その関係の企業の人たちがつながっていくかということ、これが本当のまなざし運動だと思うわけですね。私は、今まで幾度となく教育委員会の中で質問してまいりましたけれども、やっぱり子どもは佐賀市の宝であると、子どもの未来のために地域の大人が力を発揮する、そして、まなざし運動を展開していくべきだというふうに主張してまいりました。今回の木工教室の事業だけではありませんけれども、やはり子どもを真ん中に置いた事業について、所管部署は十分に目を光らせ、担当部署と連携をとりながら事業の把握をしていただきたいなというふうに思うわけですね。どこかの部署がやっている、どこかの地域で進められている程度の把握では、真のまなざし運動ではない、それにつながっていかないというふうに思いますけれども、教育長の見解をお伺いしたいと思います。 ◎東島正明 教育長   地域で行われております子どもにかかわる行事、これにつきましては、担当部署、それから、それに関連した他部署の情報も集めながら、その把握に努めてまいりたいというふうに考えているところです。とりわけ、子どもへのまなざし運動推進専門官やまなざしリポーターの活動、これを中心にしながらも、部署を挙げて情報収集には取り組んでまいりたいというふうに考えております。 ◆川原田裕明 議員   私は、教育長とこれまで子育て論について幾度となく議論のやりとりを行ってまいりました。教育長とは、子育て論について、私の勘違いでなければ、相通ずるものがあるというふうに認識しております。子どもたちが学校で学ぶことのできない教育が地域の中にはたくさんあります。今回のような事業、イベントを取り入れながら、佐賀の宝を大きく育んでいくことが今求められているというふうに思います。事業やイベントの御案内や連絡がない場合には、やはり呼ばれない座敷には上がれないでしょうけれども、しっかりと事業を事前に把握するとともに、我々も地域から発信してまいりますので、ぜひ教育長御自身が現場に足を運んでいただき、そして肌で感じていただきたいなというふうに思います。教育長も多忙なことは十分理解しておりますけれども、子どもたちの笑顔や歓声を見たり聞いたりすることで、疲れも吹っ飛んでしまいます。あすへの活力にもなるというふうに思います。いかがなものか、答弁をお願いしたいと思います。 ◎東島正明 教育長   子どもたちの健全なる発育のためには、いわゆるふるさとで、体験を通して地域の大人とかかわって、そして、その中で地域の一員として認められる、そういう活動を通しながら育んでいかれるものであります。私も、地域で子どもたちが活動している、例えば、シチメンソウまつりでの中学生の観光ジュニアガイドの説明を受けて、非常に感銘を受けました。また、大豆100粒運動でも、子どもたちが一生懸命声を張り上げて販売している姿、それにも感銘を受けました。  やはり、子どもたちが地域の大人とかかわりを通しながら、地域の一員として活動している姿、これは育ちのためには非常に重要なことでございます。百聞は一見にしかずと先ほど議員がおっしゃられました。まさにそのとおりでございまして、私も、これからも子どもたちの現場での生の様子、これを見させていただきながら、今後の運動の展開に活用させていただきたいと思うところでございます。 ◆黒田利人 議員   通告に従いまして、3項目について順次質問を行います。  まず、島義勇公の功績についてであります。  私は、今日まで何回となくこの議場で関連質問をしてまいりました。島義勇公の功績や人となりを、十分紹介してきたと思っているところでございます。  皆さんも御承知のとおり、明治維新150年事業の一環として、昨年11月11日、待ちに待った島義勇公の銅像が、多くの方の募金によって城内の西御門橋付近に建立されたのであります。  島義勇公は、1822年、文政5年、佐賀城下の精小路に生まれ、鍋島直正公の命を受け、蝦夷地、樺太を探査し、「入北記」をまとめたり、北方開拓を担当する官庁、開拓使の判官として、札幌の碁盤の目のような都市計画の基礎をつくった。その後、1874年、明治7年でありますけれども、「佐賀の役」で政府軍に破れ、江藤新平とともに処刑されたわけであります。  しかし、1916年、大正5年4月でありますが、その地位が回復されたのであります。北海道へ開拓使の判官として赴任したときに詠んだ詩、コタンベツの丘より今の札幌市を見おろし、次のように「河水遠く流れ 山隅に峙つ 平原千里 地は膏腴 四通八達 宜しく府を開くべし 他日 五洲第一の都」と詠んだのは有名であります。要約しますと、北海道の道府を開ければ、交通は、北海道はもとより、国内外の各地にも通じて便利で、道府を開くにはまさに最適の場所である。将来は、世界一の都になるであろうというものであります。これは、本庁2階の階段の横にも掲載されていますので、皆さんも見られたことだろうというふうに思います。  今年の4月、北海道札幌市の島義勇公の顕彰会の主催で行われました島義勇公の顕彰の集いに参加してまいりました。北海道札幌市の人たちが神様のように崇拝されている姿を見るとき、感銘を受けたのであります。昨年、銅像が建立された際には、北海道の当時の高橋知事や札幌市の秋元市長を初め、それぞれの議長や行政の方々、顕彰会の方々が来佐されました。そして、盛大に除幕式が行われたのであります。皆さんの記憶に新しいものではないかと思います。  こういう現状を踏まえて質問するわけでありますけれども、佐賀市として、島義勇公をどのように位置づけ、認識を持っておられるのか、まずお尋ねいたしたいというふうに思います。  次に、佐賀城下栄の国まつりについてであります。  この関連質問は、先日、我が会派の宮崎健議員が今年の祭りの総括について質問されましたので、重複を避けながら、質問したいと思います。  私はもう何年ぶりになりましょうか、久しぶりにこのことについて質問いたします。ここ数年、いろんな祭り関連のイベントに参加したり、また、ボランティアで参加して感じたこと、市民の意見をお聞きしたこと、そのことを思い出しながら質問いたしたいと思います。  私は、昭和43年に佐賀に来ました。そのときには、私の記憶では、夏の祭りは、唐人町商店街前の大通りに七夕まつりの孟宗竹が飾ってあったのを記憶しています。それ以後、48回目を迎えた、先日の答弁では、延べ23万5,000人の人出であったというふうに答弁されております。佐賀市にとって、夏の風物詩として定着したのではないかと思います。多くの市民がかかわっていると思いますし、ボランティア活動で参加された方々、それに携わった関係者に、感謝と敬意を表します。  この48回に来るまでには、いろんな議論がなされたと思います。最近では、先日も議論があっていましたが、とにかく熱中症にかからないような暑さ対策は、重要不可欠であります。ビッグパレードや花火大会、総おどり、そして、他のイベントなどの日程の検討をしながら、これからも末永く続く祭りとしていくことを、いつも念頭に置きながら進めていく必要があると思います。  そのことを踏まえての質問でありますが、改めて、ここでこの48年間の歴史、変遷について、市はどのように捉えているのか、お尋ねいたしたいと思います。  次に、ライトファンタジー事業についてでありますが、この課題につきましても、過去何回となく質問いたしました。市民にとって、この時期の夜の風物詩として、人の目を楽しませ、潤い、安らぎを感じていただくイベントでもあります。その間、多くの人々が中央大通りを訪れ、一瞬、光の美しさで感動に浸ったのではないかと思うのであります。その事業がよりよくなり、多くの市民に感動を与え、少しでも喜んでいただく、そして、事業のよりよい効果が上がり、幅広く伝わることを念頭に置き、今日まで前向きに事業推進の立場から提言してきたところでございます。  当局におかれましては、消費電力が大きな白熱球による電飾をLED電球に変更されたり、街路樹電飾を中央大通りの拠点箇所等を照らす魅力あるスポット電飾に変更したり、市民や企業が制作されるオブジェを募集して展示したり、電飾を沿道商店にも行っていただいたこと、また、竹を使った電飾などをされてきた当局の御苦労に対しては、敬意と感謝を申し上げるわけであります。  私は、よりよいライトファンタジー事業が、市民にとってすばらしいものとなることをいつも願っている一人でもあります。その思いもございます。  そのことを十分踏まえながら質問いたしますが、31回目を迎え、ライトファンタジー事業が今年はどのような計画をされ、市民のニーズに応えようとしているのかをお尋ねして、総括質問といたします。 ◎伊東博己 副市長   私のほうからは、島義勇公の顕彰についてお答えさせていただきます。  島義勇公の偉業につきましては、議員から紹介されましたので省略させていただきますが、昨年、明治維新150年を記念して開催されました肥前さが幕末維新博覧会におきましては、本市も県と一緒になって郷土の偉人についての再発見に取り組んできたところであります。  そこで、来場された方々には、幕末佐賀藩の偉業につきまして改めて知っていただく機会となり、また、佐賀市民にとっても郷土が輩出した偉人や郷土史への関心が高まる契機になったものと考えているところでございます。  さらには、先ほどありましたとおり、昨年11月には、佐賀城公園西御門橋の南側に島義勇公の銅像が建立されました。建立に際しましては、県内外から多くの寄附が寄せられ、島義勇公に対する関心の高さとともに、功績をたたえたいとの思いがあらわれたものと感じているところでございます。また銅像は、郷土の偉人の功績に触れ、親しみを感じることができる佐賀市の新たなシンボルとして、また、さらなる認知度を高める効果ももたらすことになると考えているところでございます。  このように、島義勇公を初めとした郷土の偉人や歴史に対する関心の高まりを継続し、後世にも引き継いでいくことが重要であり、このことが肥前さが幕末維新博覧会の遺産でもあり、また、佐賀市民の誇りになることと考えているところでございます。  以上であります。 ◎百崎哲也 経済部長   私からは、2番目の項目の佐賀城下栄の国まつりと3番目の項目のライトファンタジー事業について順次お答えいたします。
     まず、2点目の佐賀城下栄の国まつりに関する質問にお答えいたします。  祭りの歴史、変遷につきましては、まず、まちなかの商店街が中心となって、昭和37年8月から行われておりました佐賀七夕まつりがその起源となっております。佐賀七夕まつりは、パレードや盆踊り、アーケード内の七夕飾りを行いながら、昭和46年までの10年間継続されました。その後、市民総参加の祭りをという声に応える形で、昭和47年に、市や商工会議所、観光協会が中心となったまつり振興会が組織されまして、納涼佐賀まつりが始まりました。この昭和47年8月10日に開催されました納涼佐賀まつりが、今日まで続いております栄の国まつりの第1回目でございまして、途中、大人みこし、こどもみこし、綱引きなどが加わり、発展、継続してきたところです。そして、平成元年には、市制施行100周年を記念いたしまして、栄の国納涼まつりと改名し、この年から前夜祭がスタートいたしました。その翌年である平成2年の第19回からは、栄の国まつりに名称が改められ、その後、段階的に佐賀城北堀での花火やYOSAKOIさがなどのイベントが加わり、商工会議所や青年会議所を中心とした民間主導の祭りへと移行してまいりました。  また、祭りの開催日程につきましては、これまで8月上旬を基本とした上で、1日のみの開催から、途中で2日間の開催となり、金曜日、土曜日で実施する時期もございました。平成13年の第30回からは、市民アンケートの結果を踏まえまして、8月第1土曜日、日曜日の開催となり、今日まで同じ日程で行っているところです。そして、1市3町1村の市町村合併の年であります平成17年の第34回を機に、佐賀城下栄の国まつりと名称を改め、現在に至っております。  次に、3点目のライトファンタジー事業についてお答えいたします。  市民の期待に応えるイベントとしてということでございます。今年度のサガ・ライトファンタジーの事業計画でございますが、例年どおり、サガ・ライトファンタジー実行委員会主催のもと、佐賀インターナショナルバルーンフェスタ開会日の前日の10月30日から、来年1月13日の成人の日までの期間で開催することとしております。  また、事業の実施に当たりましては、限られた予算で効果的な演出をするとともに、この事業に末永く愛着を持っていただくために、大学生、短大生、専門学校生、経済団体、企業、商店街など、多くの方々の御協力をいただきながら実施することとしております。  今年度の事業の主な取り組みといたしましては、まず1点目として、ことしはバルーン大会の40回目の節目の年となりますことから、バルーン大会の前夜祭としての位置づけもあるライトファンタジー事業も、晩秋の中央大通りがより一層多くの人々に感動を与えられる場所となるよう、光の演出の工夫をしたいと考えております。  2点目といたしまして、中央大通り沿いにスポット電飾を数カ所設けておりますが、近くまで行かないとその存在に気づきにくいということがございました。そこで、唐人町東線前の中央大通り沿いの樹木、木々を特別に明るくして、そこに何かがあるということを、少し遠くからでも気づいていただけるような工夫をしたいと考えております。  3点目といたしまして、中央大通り沿いの電飾は、例年、佐賀バルーンミュージアムから佐賀銀行本店までの区間で行っておりますが、通り全体の統一感に欠けるという御意見をいただいていたこともございまして、今年度は、街路樹の電飾の色を統一し明るくするなど、幻想的な雰囲気をより一層醸し出したいと考えております。  このような取り組みを実施し、晩秋の佐賀平野の風物詩としてふさわしく、また、中心市街地の活性化に寄与できるよう、現在、実行委員会で準備が進められているところです。  以上でございます。 ◆黒田利人 議員   一問一答に入りますが、順序を2番と3番を変えて、2番にライトファンタジー、3番に佐賀城下栄の国まつりとしたいというふうに思います。  それでは、島義勇公の顕彰でありますが、今の伊東副市長の答弁を聞いておりますと、本当に認識がだんだん大きくなってきたというのは、私も共通して感じております。それに、画期的なことでありますけれども、あそこの横には信号機がございます。それは「島義勇像前」という信号機ができております。そういうのは、佐賀市内では余りないところでございますけれども、そういう固有名詞のついた信号機ができているということも、認知が広がっているということのあらわれではないかというふうに思うわけでございます。  また、副市長におかれましては、北海道の顕彰の集いに参加されたというふうに聞いておりますので、その北海道の方の思いについては直接感じられたというふうに思います。実は、ことしの11月11日、島義勇公の顕彰の集いが具体的に計画され、それが進められております。佐賀の地においても、北海道札幌市に続いて行われるということは、本来、佐賀が行うべき顕彰の集いでありますけれども、この状態は一歩も二歩も進んだと、前進したというふうに思うわけでございます。先ほどから言われます認知につきましても、市民に行き届いているという感があるわけでございます。  それで、質問でありますけれども、こういう盛り上がりができている状態でございますので、佐賀市として積極的な取り組みが必要であるというふうに私は思うわけであります。そこで、今後の取り組みについての見解をお尋ねいたしたいというふうに思います。 ◎伊東博己 副市長   今、議員から御紹介がありましたとおり、銅像の西の交差点がそういう名前でありますし、もう一つは、直正公の銅像の前も同じような交差点の名前をつけられているところでございます。  このように、やはり明治維新150年を記念した行事の中で、さまざまなイベントが取り組まれました。先ほど言われました銅像につきましても、建立から1年目の節目となる11月11日に、そのような1周年を記念したイベントも開催されるというふうに聞いておりまして、改めて市民の機運も高まるんではないかというふうに考えているところでございます。  やはり、このように銅像が建立されましたことを契機としまして、市としましても島義勇公の顕彰に対する活動を後押ししながら応援していく必要があるというふうに考えているところでございます。  さらには、島義勇公の銅像が札幌市と佐賀市で建立されているということで、このことにつきましては、これからさまざまな方面で交流が生まれてくることに期待しているところでございます。 ◆黒田利人 議員   要するに今から出発という──出発もゆっくりした出発じゃなくて、スピードを上げた出発がいろんな形でなされるというふうに期待しているわけでございます。  1つ紹介しておきますが、ことし、私が顕彰の集いに行ったときに、北海道の吉田宮司がわざわざ訪ねてこられました。北海道の下川町と札幌市の研修のときに北海道神宮に行ってお参りしてきたんですが、そのとき、公務多忙の中、吉田宮司が来られまして、こういうことをおっしゃっておりました。私が、札幌の方には島義勇公を祭っていただいて、そして、崇拝していただいて本当に感謝していますというふうに申し上げたところ、宮司はこうおっしゃいました。いや、黒田さん、実は私たちが感謝しているんですよ。というのは、この顕彰の集いに佐賀から知事、議長、市長、議長が見えられることによって、北海道知事、札幌市長並びに議長がこの顕彰の集いに参加されるようになりましたと。そのことは佐賀の皆さんのおかげですというふうに言われたときに、ああ、こういうつながりができたなと確信いたしましたので、披露しておきたいというふうに思います。  今からいろんな形で進むということでございますので、それを期待しておきたいというふうに思います。  次に、ライトファンタジーについてお尋ねいたしたいと思います。  唐人町商店街の人々が、手づくりで街路樹の電飾や商店の前などの装飾をされている御苦労については、心より感謝と敬意を表するわけでございますが、市民の声を率直に申しますと、本当にもう少し何とかならないかという声が多くの市民から聞かれます。それはなぜかというと、あの31年前に私たちが、皆さんが感動したでしょう。始まったときはどうでしたか。その雰囲気を思い出すと、私はその言葉は理解いたします。  そういう意味で、中心商店街のにぎわいを創出しようというふうに始められて、商店街の方が努力されたのがだんだん大きく大きくなって今のようになった。そして、途中からLEDに変わって、少し唐人町のほうのライトが変わったというところでありますけれども、私は、バルーンミュージアムから唐人町を通って、駅まで同じような電飾がなされるならば、また31年前のあの光景ができるのではないかというふうに確信いたします。  そういう意味でも、やはり一遍にはできないかもしれません。しかしながら、それに向けて実行委員会なりにも市から進言していただきたいというふうに思います。  それで、質問でありますけれども、バルーンミュージアム前のあのような電飾を唐人町に広げて、一体感を持たせるような装飾、イルミネーションをつくったらどうかと思いますが、このことについての見解をお尋ねいたしたいというふうに思います。 ◎百崎哲也 経済部長   サガ・ライトファンタジー事業は、多くの方々が担い手となって、電飾の設営、撤去などに御協力いただいていることもございまして、これまで、通り全体での一体感というものが少し感じられないというような部分があったかと思います。今年度におきましては、昨年度のバルーンミュージアム前の電飾の雰囲気を通り全体にできるだけ広げるよう、街路樹の電飾の色を統一して明るくするなど、通りの統一感に努めてまいりたいと考えております。  今後とも、多くの担い手の方々の御協力もいただきながら、より一体感が感じられる電飾になるよう、実行委員会と協議し、準備を進めてまいりたいと考えております。  以上でございます。 ◆黒田利人 議員   一体感が感じられるようにことしはやりたいということでございますので、大いに期待しておきたいと思います。  それでは次に、以前は佐賀駅をおりますと、目の前に大きなバルーンのイルミネーションがあったように私は記憶をするわけでありますけれども、大変印象深いものでございました。そしてまた、子どもも大変喜んでおったわけでございまして、晩秋の佐賀の代表的なもの、ああ、もうバルーンの季節かと、そのイルミネーションを通して感じられたというふうに聞いております。そしてまた、1月の成人の日まで毎晩ライトファンタジーが実施されるという思いがあって、本当にみんなが感じていたわけでありますけれども、やはり駅をおりたときに、ぱっと一瞬で感じる、その感じはいつまでも残っているわけでございます。  そういう意味でも、ぜひとも駅南口の電飾について考えられないかというふうに思いますが、この点についてはどうでしょうか。 ◎百崎哲也 経済部長   佐賀駅の南口でございますけど、佐賀の玄関口でございます。そこでの電飾は、中央大通りに人を呼び込むための一つのポイントとなる地点だと考えております。  この場所での電飾は、佐賀女子短期大学と実行委員会の両者で担当することとなっております。今年度につきましては、南口において高さ約5メートルのシンボルツリーに装飾を施して設置し、そして、その周辺に会場の見どころスポットの案内ができるように、現在、検討を重ねながら準備を進められております。女子学生の感性を生かして、写真映えするような電飾とすることによって、多くの集客を呼び込もうと考えております。  以上でございます。 ◆黒田利人 議員   これも大いに期待したいというふうに思うわけでございます。  次に、佐賀城下栄の国まつりについてでありますが、今年の祭りは大変暑い暑い中でございました。特に、8月3日と4日ですね、私はパレードと花火大会の警備、そして、総おどり等々に出たわけでございますが、まず考えなければならないのは、イベント参加者がけがや病気のない健康管理ではなかろうかというふうに思っております。特に、先ほどから言っております熱中症対策について、どのように今年はされたのか、まずお尋ねいたしたいというふうに思います。 ◎百崎哲也 経済部長   ことしは昨年同様、当日の気温が35度を超える猛暑日になることが予想されておりましたので、熱中症などの発生が大変心配されました。  そこで、祭り開催前の事前広報として、市内全戸配布のパンフレットや情報誌などに注意喚起の記事を掲載し、市民の皆様に呼びかけを行いました。開催期間中におきましては、上下水道局の御協力により、昨年御好評をいただきましたミストシャワーを増設しました。またパレードでは、中央大通りにおきまして、大型の散水車による水まきを行いました。パレードが始まる直前とこどもみこしが始まる直前の計2回、散水車を走らせまして、路面温度の低下を図るなど、対策を講じたところです。  以上でございます。 ◆黒田利人 議員   大型散水車による水まきを2回されたということでございますが、実は私はビッグパレードに参加しておりました。大変暑かったという一言です。私の記憶によりますと、行進をされた後、気分を悪くされていた方が2人おられました。やはり、散水するのにも効果的というか、それが必要だと思うんですよね。表だけさっとまいていくのか。なぜかというと、こどもみこしのときは道路はじゅっくり湿っていたそうですね。だから、そう暑さを感じなかったと関係者がおっしゃっておられました。しかし、ビッグパレードのときにはもう乾いていて、そういうのは全然跡形もないというような状態なんですよ。大変暑い暑い中、行進しましたので、これについては、散水車を出したということであれば、その仕方を考慮されるべきではないかというふうに思います。  次に、ビッグパレードについてでありますけれども、私が持っております資料によりますと、平成21年8月2日の参加者、団体は、こどもみこしを1団体と数えて36団体、参加者は、こどもみこしの参加者を含む全てでありますけれども、1,928名というふうになっております。  思い起こせば、当時は市内の小・中学校の鼓隊や金管バンドが参加されていたように思うわけでありますけれども、一方、令和元年8月4日を見ますと、小・中学校の参加者はなく、半数の──これもこどもみこしを1団体としますと18団体、参加者は1,080名であります。この10年間で半減しているという事実がございます。  やはり市として、このような状態にはどのような原因があるかということを分析する必要があると思いますが、この点についてはいかがでしょうか。 ◎百崎哲也 経済部長   パレードの件の御質問ですけど、きてみん祭ビッグパレードは、これまで佐賀商業高校バトン部や消防音楽隊の演奏を先頭に、市内の小・中学生による金管バンド、吹奏楽部の演奏を初め、子ども会などによるこどもみこしや一般参加のパレード隊、勇壮な大人みこしで構成されております。昨年は、猛暑による熱中症が心配されたため、小・中学生による金管バンド、吹奏楽部の出演を見送らせていただきました。金管バンド、吹奏楽部の演奏は、水かけができないこと、重い楽器を持ち続けること、体調が悪くても演奏の途中で抜けることが難しいことといった理由から、子どもたちの安全を考慮して出演見送りの判断を行いました。  こうした経緯を踏まえまして、ことしは金管バンド、吹奏楽部といったカテゴリーをなくし、各団体による任意の参加を呼びかけましたところ、金管バンドなどの申し込みがなかったため、参加者数が減少することになりました。  また、一般参加のパレード隊や大人みこしの参加団体数や参加者数も、徐々にではありますが、減少しておりますので、やはり猛暑の中での参加になること、参加団体において参加者が集まりにくくなっていることなどが主な要因ではないかと考えているところです。  以上です。 ◆黒田利人 議員   やはり今理由を聞きますと、暑さですね。何といっても暑さ。子どもたちが参加するのも、暑さのためにできないというのが実態であります。  そうしますと、私はずっと佐賀銀行からバルーンミュージアムのところまで歩いたんですが、観客といいますか、見物客といいますか、それをずっと見てまいりました。ほとんどいない。いても、玉屋の前に少し。恐らく次のこどもみこしのお父さん、お母さんでしょうか、おじいちゃん、おばあちゃんでしょうか、家族連れがおられました。そうなりますと、私はこのパレードを行う時間帯について真剣に考えなくてはならないのではないかと思いますが、この点についてはいかがでしょうか。 ◎百崎哲也 経済部長   パレードの時間帯ということですけど、この佐賀城下栄の国まつりは、前身の納涼佐賀まつりから、佐賀市民の夏祭りとして毎年8月上旬に実施してきました。総括質問への答弁でも申しましたとおり、平成13年度からは、市民アンケートの結果を参考に、日程を8月第1土曜、日曜日の2日間に固定し、おおむね昼の午後1時ごろから夜の午後9時ごろまで、祭りを開催しております。  議員御指摘のとおり、開催時間、特に昼間の時間帯は猛暑による熱中症が心配されますので、近年は、佐賀城下栄の国まつり振興会の中でもパレードにおける熱中症対策について協議を行っているところです。しかしながら、花火やよさこい、パレード、総おどりなどを主管する各団体がそれぞれのイベントの運営を担っておりまして、実施する場所や時間帯について重複することがないように、お互いにスケジュールなどを調整しているところです。そのため、例えば、一つのイベントの実施場所や時間帯を大きく変更する場合、そのほかのイベントに及ぼす影響が大きいものがございます。簡単には変更ができず、調整が難しい部分もございます。  今後とも暑さ対策、安全対策に注意を払いつつ、市民の皆様がより快適に楽しんでいただけるよう、議員御指摘の内容も含めて、よりよい祭りとしていくためにどのようなことができるのか、佐賀城下栄の国まつり振興会において議論させていただきたいと思います。  以上です。 ◆黒田利人 議員   時間帯をずらしたりするのは、大変難しいというのは重々知っております。しかし、現実的に参加団体も減り、参加者も減り、見物する人も減るという実態があるとするならば、これはやはり検討する課題なんですよ。でしょう。だからといって、必ず変えなさいとは私は言っておりません。やっぱり検討して、どうにかして参加団体をふやし、また、参加者をふやすような工夫ができないのかというふうに訴えているんですよ。わかるでしょう。それを検討されるということですので、まつり振興会で十分検討してください。恐らく議長も出ておられると思いますので、よろしくお願いいたしたいというふうに思います。  それでは、次でありますけれども、祭り2日目の夜の総おどりについてであります。たまたまビッグパレードを10年前と比較しましたので、10年前との比較がどういう推移になっているのか、ちょっとお尋ねいたしたいというふうに思います。参加団体数なり参加者数なりがあれば。 ◎百崎哲也 経済部長   総おどりにつきましては、毎年、各校区の自治会や女性部会を初め、まちづくり協議会、地元企業、各種団体などの皆様に御参加いただいているところでございます。  総おどりの参加団体数や参加者数につきましては、年によって多少の変動はございますが、およそ50団体、約3,000名の方々に御参加いただいており、ここ10年におきましても、毎年、同程度の参加実績で推移しているところでございます。  以上でございます。 ◆黒田利人 議員   50団体、3,000名と、今答弁がありました。現状維持だということでありますけれども、私はやはりそれに甘んじてはいかんと思うんですよ。やはり総おどりへの参加者をふやす努力をするということが必要ではないか。決まって同じ顔ぶれが踊ってみたり、私も出ていますけれども、同じ団体の方が出て、その方たちは出ないといけないという使命感を持って出ておられるかわかりませんけどね、しかしながら、やはりふやすような努力をして、佐賀の祭りは、総参加の祭りだということを感じるようにするべきではないかというふうに思います。  それでは、次でありますけれども、昔の会場はちょうちんがずっと並べてありました。明るく、よい雰囲気でもあったというふうに思います。今は暗く、味気ない。何か大きなランプがついていますが、味気ない。総おどりが終わって人出がなくなると、参加された業者が後始末をされていますが、周りは暗くて、見ていても危険な状態なんですよ。実を言うと、今回、私はそれを目の当たりにしました。  やはり改善点が大いにあると思います。だからこそ、以前のような雰囲気のあるちょうちんを飾って、明るさを取り戻すことについてはどうでしょうか。 ◎百崎哲也 経済部長   今、議員御指摘のとおり、以前は、中央大通り沿いに紅白のちょうちんを数多く並べ、電飾による明かりをともしておりましたが、相当な経費負担を要するため、以前のようなちょうちんの設置は今のところ難しい状況です。  現在は、夏祭りの雰囲気を損なわないためにも、会場内にあります3カ所の各本部前、総おどりの舞台でありますやぐらの周りにそれぞれ設置している状況です。  なお、夜間の歩行、通行のためには、ある程度の明るさが必要となりますので、中央大通り沿いには約30基のバルーン型の投光器──照明機器でございますけど、これを設置するなど、夜間における安全確保を図っているところです。  また、祭り終了後の出店などの撤去作業の時間帯において、周辺の照明が消えてしまい、大変暗かったという御指摘でございますが、中央大通りの交通規制解除の時間までに、テントや屋台など、あらゆる機材の撤収を完了させる必要がございます。そのため、照明機器等においては、なるべく最後まで点灯させるように努めておりますが、撤収時間の制約がございますので、交通規制解除前までには照明機器も撤収しているところでございます。  したがいまして、事業者の方々には消灯時間について事前にアナウンスを行い、スムーズな撤収が行われるように、今後とも理解と協力をお願いしたいと思っております。  以上でございます。 ◆黒田利人 議員   私がなぜちょうちんと言ったかというと、ちょうちんは1カ所で、何カ所か知らないけれども、22時なら22時、22時半なら22時半、23時なら23時で一遍に消えるわけですよ。しかし、言われたように、バルーン型の投光器を早く片づけないといけないということで、早く片づけておられるんですよ。だから、暗いんじゃないですかと。それは、いろんな契約の問題とか時間の延長の問題があるかもわからんけれども、そういうのは工夫して、やっぱり参加している業者がスムーズにできるような手だてをすべきではないかと思います。  次でありますけれども、祭りを長く継続して続けるためにも、歴史のある祭り、くんちを見ますと、県内では唐津くんちの曳山での唐津神社、伊万里トンテントンの伊萬里神社、県外では博多祇園山笠の櫛田神社、長崎くんちの諏訪神社など、秋季大祭や奉納という形で、それぞれの神社がかかわっておられます。だからこそ、いろんな祭りが今日まで脈々と盛大に続けてこられたのではないかというふうに思うわけでありまして、佐賀城下栄の国まつりについても、これから先、何十年と続けるということであれば、祭りの核ですかね、柱が必要だというふうに思いますが、この点についての市の考えをお尋ねいたしたいと思います。 ◎百崎哲也 経済部長   唐津くんち、長崎くんち、伊万里トンテントン、博多祇園山笠などは、地元の寺社仏閣などとのかかわりが大きく、数百年の歴史があり、地域ぐるみで行われる曳山や山車などの奉納といった伝統的な神事、祭礼として行われております。  一方、佐賀城下栄の国まつりは、総括質問への答弁でもお答えいたしましたとおり、パレードや総おどりを中心とした市民総参加の夏祭りとして、商工会議所や青年会議所、観光協会などによる栄の国まつり振興会の主催により、これまで発展、継続してまいりました。  九州の夏祭りを見てみますと、北九州市のわっしょい百万夏まつりや熊本市の火の国まつり、宮崎市のまつりえれこっちゃみやざきなどは、市民パレードや総おどり、ステージショーなど、栄の国まつりと同様に、イベント複合型の祭りとして定着し、それぞれ現在も続けられておられます。  栄の国まつりも、市民の御協力により、総おどりを核として約半世紀にわたって継続してまいりました。今後とも、総おどりを核としたこれまでの流れや形を維持し、さらに、市民の皆様が楽しめる祭りとして末永く続けられるように、佐賀城下栄の国まつり振興会において、引き続き協議を重ねてまいりたいと考えております。  以上です。 ◆黒田利人 議員   市民総参加ですね。しかし、総おどりにしては、50団体、3,000人の現状維持をずっとやっていると、そういうことでしょう。そうであれば、市民総参加と言われる──わざわざ私は神社とか仏閣とかということじゃありません。そうであれば、やはり参加できるような条件というか、参加というか、検討を真剣にすべきではないかというふうに思います。わかりましたか。  次に、最後でありますけれども、今以上に盛り上がり、盛大な祭りをと考えるとするならば、大変言いにくいことでありますけれども、現在、市の職員は1,800人ぐらいおられるというふうに聞いております。この中で、ボランティアとか、いろんな部署で出ておられる職員もおられるというのは十分知っております。  私の提案でありますけれども、総おどりの中に、各校区のチームとして参加もよし、また、直接参加していただくこともよし、強制はできませんが、みんなで参加し、祭りを盛り上げようとする機運をつくることは、市の職員としての気持ちではないでしょうか。私は何遍も言いますが、強制はできません。しかしながら、自分たちの祭りだということをお互いに考えようではありませんか。部長、どうでしょうか。 ◎百崎哲也 経済部長   市職員の祭りへのかかわりや参加につきましては、総おどりやパレード、YOSAKOIさがなどには市職員の有志がチームを組んで参加しながら、市民の皆様と一緒になって祭りを盛り上げているところです。そのほか、子育て世代の職員におきましては、幼稚園や保育園を初め、地域の子ども会を通じまして、こどもみこしやこども総おどりへの参加も多く見受けられる状況です。
     佐賀城下栄の国まつりは、市民総参加の夏祭りとして定着しておりますので──祭りを盛り上げる機運をつくるというのも職員とともにというお話がございました。市職員はもとより、さらに多くの市民の皆様が積極的に御参加いただけるよう、より一層参加の呼びかけを行っていきたいと考えております。  以上です。 ◆黒田利人 議員   最後は大変言いにくいことを申し上げましたけれども、そんなふうにして佐賀城下栄の国まつりを盛り上げようと一つになっていくことを期待して、終わります。 △散会 ○武藤恭博 議長   以上をもって本日の日程は終了しました。  次の会議は明日午前10時に開きます。  本日はこれをもって散会します。           午後2時49分 散 会...