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令和 元年 6月定例会−06月24日-08号

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  1. 佐賀市議会 2019-06-24
    令和 元年 6月定例会−06月24日-08号


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    最終取得日: 2021-08-08
    令和 元年 6月定例会−06月24日-08号令和 元年 6月定例会 令和元年6月24日(月)   午前10時00分   開議                 出  席  議  員 ┌────────────┬────────────┬────────────┐ │  1.富 永  明 美 │  2.久 米  勝 也 │  3.御 厨  洋 行 │ │  4.西 岡  真 一 │  5.宮 崎    健 │  6.中 村  宏 志 │ │  7.村 岡    卓 │  8.松 永  幹 哉 │  9.川 副  龍之介 │ │ 10.永 渕  史 孝 │ 11.山 下  伸 二 │ 12.野 中  康 弘 │ │ 13.松 永  憲 明 │ 14.山 田  誠一郎 │ 15.堤    正 之 │ │ 16.川原田  裕 明 │ 17.久 米  勝 博 │ 18.重 松    徹 │ │ 19.山 口  弘 展 │ 20.重 田  音 彦 │ 21.野 中  宣 明 │ │ 22.池 田  正 弘 │ 23.白 倉  和 子 │ 24.江 頭  弘 美 │ │ 26.中 野  茂 康 │ 27.平 原  嘉 徳 │ 28.千 綿  正 明 │ │ 29.川 崎  直 幸 │ 30.武 藤  恭 博 │ 31.福 井  章 司 │ │ 32.中 山  重 俊 │ 33.山 下  明 子 │ 34.嘉 村  弘 和 │ │ 35.黒 田  利 人 │ 36.西 岡  義 広 │            │ └────────────┴────────────┴────────────┘
                  地方自治法第121条による出席者 佐賀市長        秀 島  敏 行    副市長         伊 東  博 己 副市長         白 井    誠    総務部長        池 田  一 善 企画調整部長      武 藤  英 海    経済部長        百 崎  哲 也 農林水産部長      川 副  浩 顯    建設部長        干 潟  隆 雄 環境部長        喜 多  浩 人    市民生活部長      眞 崎  武 浩 保健福祉部長      大 城  敬 宏    子育て支援部長     今 井    剛 地域振興部長      古 賀  臣 介    交通局長        志 満  篤 典 上下水道局長      田 中  泰 治    教育長         東 島  正 明 教育部長        百 崎  芳 子    選挙管理委員会事務局長 中 村  純 士 農業委員会事務局長   三 島  洋 秋    監査委員        力 久    剛 会計管理者       成 富  典 光 ○武藤恭博 議長   おはようございます。これより本日の会議を開きます。  日程により、引き続き市政一般に対する質問を行います。  質問の通告がありますので、順次発言を許可します。 ◆久米勝也 議員   おはようございます。国民民主の久米勝也です。それでは、通告に従いまして、順次質問してまいります。  1項目めは、子どもたちの防犯対策について質問いたします。  先月の28日に起きた川崎市多摩区でのスクールバスを待っていた私立カリタス小学校の児童らが殺傷された事件や、最近では子どもたちに対する虐待など痛ましい事件が多くなっているのではないかと思います。  そういう状況の中で、先日、佐賀新聞の報道では川崎市で発生した事件を受け、佐賀県警察学校の新人警察官が8班に分かれ、通学時間に合わせて約30分間、佐賀県警察と書かれたビブスを着て、登校する児童らに挨拶したり、不審な人物がいないか周囲に気を配ったりして、通学路などを体力訓練をしながらランニングしたとの報道があり、私も心強く感じた次第であります。  いずれにしましても、今後は警察や地区の各種団体との連携を強化して、地域で子どもたちを守っていくことが重要になってくると思います。子どもは日本の宝であり、少子高齢化や人口減少時代においては、なおさら子どもたちの安心、安全を守るために防犯対策を強化する必要があると思います。  そこでまず、総括質問としては、佐賀市として子どもたちの防犯対策は現在どのような取り組みをされているのか、お尋ねします。  2項目めは、交差点や横断歩道周辺の交通安全対策について質問いたします。  先月、大津市の県道交差点で車2台が衝突し、軽自動車が信号待ちしていた保育園児らに突っ込んで16人が死傷した事故がありました。そしてまた、先日は福岡で高齢者の運転するワゴン車が反対車線を交差点に向かって猛スピードで逆走し、対向のタクシーと衝突、交差点に進入し右折しようとした2台とぶつかり、歩道に乗り上げ、付近にいた数人が巻き込まれるという悲惨な事故が起きました。  最近は交差点や横断歩道で待っている方が交通事故に巻き込まれて亡くなったり、歩道に車が突っ込んで亡くなったりする事故が本当に多くなってきているような気がします。本来であれば、運転者が交通ルールを守り、安全運転をしていけば、交通事故は少なくなるとは思いますが、いつどこで交通事故が起こるかわかりませんので、今後は、特に交差点や横断歩道周辺で歩行者や自転車が多く待っている場所の交通安全対策を強化していく必要があるのではないかと思います。  そこでまず、総括質問としては、市としても合同点検されていると思いますが、その内容及びソフト面等を佐賀市として、現在どのような安全対策をされているのか、お尋ねします。  3項目めは、未相続の土地、建物にかかわる固定資産税の滞納処分について質問いたします。  今回の質問するきっかけは知人からの相談で、固定資産税の滞納処分で財産を押さえられたという話でした。話をお聞きすると、土地はその方の父親名義で、当時、父親が兄弟に土地を貸してあげて兄弟の方が建物を建てたということでした。そして、建物の所有者が亡くなり、その後、残りの御家族も亡くなり、そのときに相続手続をされていなかったようで、10人のいとこに相続権が移ったとのことでした。知人も親子関係の相続はわかるが、まさか自分たち10人のいとこに相続されているとは思われていなくて、それで滞納処分になったということでした。私も知人と市に聞きに行って説明を受け、そして今回の執行部とのヒアリングの中で、この事例はレアケースということがわかりました。建物は古く、取り壊すにもお金がかかるので、財産放棄の手続をされるようです。  市としても法的に文書を送付して手続をされているようですが、できれば今回のケースのようなときは連絡を必ずしてもらうようなことを考えていただいて、話をして納得されて納税していただくような対策を考えていただければという趣旨で質問いたします。  そこでまず、総括質問は、近年の佐賀市においての固定資産税の滞納の件数と金額の推移はどのくらいなのかをお尋ねします。  以上、3項目を総括質問といたします。 ◎眞崎武浩 市民生活部長   おはようございます。御質問の3点につきまして、順次お答えいたします。  まず、1点目の子どもたちへの防犯対策の取り組みの現状についてですが、本市では安全で住みよいまちづくりのため、生活安全推進条例に基づき、学識経験者、関係行政機関の職員及び地域の生活安全推進団体の代表者等で構成する佐賀市生活安全推進協議会を設置しております。この協議会では関係機関、各種団体等が連携、協議することにより防犯及び生活安全等に関する施策等のより効果的な実施を図っているところでございます。  現在、実施しております子どもたちの防犯対策の取り組みですが、幼稚園、保育所等を初め、小学校及び中学校において防犯教室を開催しております。  まず、幼稚園、保育所等につきましては、市から交通安全教室とあわせて防犯教室の開催を呼びかけ、先方の希望日程により随時開催しており、平成30年度は139園中63園で、延べ91回開催しております。  また、小学校及び中学校につきましては、全校で年1回以上の防犯教室を行っております。特に中学校につきましては、平成24年度の佐賀市暴力団排除条例施行以降、全中学校におきまして県と共催する形で暴力団や違法薬物等に対する防犯意識の向上をも目的とした防犯教室を開催しております。  さらに、市職員による青色防犯パトロールを実施しております。これは16台の公用車を使用し、青色防犯パトロール講習を受講した職員が市内を公務で移動する際に、見守り活動を兼ねた防犯パトロールを行うものでございます。  加えて平成30年度は新潟市において発生した児童が殺害されるという痛ましい事件を受け、文部科学省から登下校中の安全確保の依頼があり、市内公立小・中学校通学路合同点検を防犯にも視点を置いて実施いたしました。  このほかにも、地域の防犯環境整備への支援といたしまして、自治会等が犯罪の抑止や交通事故の防止を図るためにLED防犯灯を設置、または補修された際に、その費用の一部を助成しております。  また、地域での防犯活動への支援としまして、犯罪のない明るい地域社会をつくることを理想とし、各種防犯事業に取り組まれている佐賀地区防犯協会に対して負担金を支出しております。  そして、何よりも心強いことですが、地域におかれましては、登下校時の安全対策としまして、警察を初め、自治会や交通安全指導員会、またまちづくり協議会、PTA、さらには老人クラブなど、さまざまな団体の方々の連携により子どもたちが安全に登下校できるよう見守り活動をしていただいているところでございます。  続きまして、2点目の交差点や横断歩道周辺の交通安全対策についてお答えいたします。  まず、通学路合同点検ですが、平成24年4月以降、全国的に登下校中の児童等の列に車が突入し死傷者が多数発生するという事故が相次いで発生いたしました。このような状況を踏まえ、国土交通省、文部科学省、また警察庁が連携し、緊急合同点検の実施など、通学路における交通安全を早期に確保する取り組みを行うこととされました。  これを受けまして、本市においても学校、地域の皆様、警察、道路管理者、教育委員会等で市内公立小・中学校の通学路点検を毎年実施しております。これまでの点検の結果、対策が必要な箇所は356カ所あり、この中には横断歩道の新設や補修、また一時停止線の補修なども含まれております。なお、一度対応した箇所であっても継続的に見直しを行っており、社会情勢の変化に伴い、再度改修する場合もございます。  次に、ソフト面の交通安全対策ですが、先日の御厨議員の御質問への答弁と重複する部分もございますが、平成29年に交通事故“脱ワースト1”キャンペーンに取り組み、佐賀県は全国での、また本市は県内でのワーストワンを脱却して以来、警察を初め、関係機関、団体と連携しながら、市民総ぐるみで交通事故防止に取り組むべく交通事故“脱ワーストレベル”キャンペーンを実施してまいりました。具体的には3秒間の車間距離の保持、また3秒かつ30メートル手前での方向指示器による合図の徹底、そして3分前の余裕を持った出発といった「みっつの3」運動の推進や市営バスのラッピング広告、また公用車や交通安全モデル事業所の社用車などへ張りつける追突注意のマグネットステッカー配布などによる追突事故の防止に取り組んでおります。  また、通勤、通学時間帯での自転車の街頭指導の強化や、佐賀市老人クラブ連合会などの皆様と連携した高齢者を対象とした研修会のプログラムに認知症予防や筋力維持にも効果的な体操教室を取り入れるなど、高齢者事故対策の強化を行っております。  さらに交通安全教室や交通安全市民大会の開催などにより、広く市民の皆様への教育・啓発にも努めているところです。特に国道など、主要幹線道路の交差点周辺で事故が多発していることから、追突事故防止のため、警察を初め、交通安全指導員会、また自治会協議会などの関係機関、団体で構成しております交通対策協議会交通安全モデル地区交通安全指導者の皆様が主体となって「追突事故ゼロ 前をみよ作戦」を実施しているところであります。  さらに今年度は、市民総ぐるみでの交通安全の機運を一層高めるため、内閣、佐賀県、佐賀市が共催する交通安全フォーラムを10月29日に佐賀市のメートプラザで開催いたします。  このように本市では通学路の合同点検を初め、ソフト面での各種キャンペーンの実施など、交通安全対策に取り組んでいるところです。  続きまして、3点目の固定資産税の滞納処分についてです。  まず、固定資産税の過去3年間の滞納件数ですが、件数については年度別、延べ人数になります。例えば、1人の方が2カ年滞納されている場合は2件とカウントしております。  平成27年度が2,062件、平成28年度が1,568件、平成29年度が1,433件となっております。次に、固定資産税の過去3年間の滞納金額ですが、平成27年度が約1億9,900万円、平成28年度が約1億5,200万円、そして平成29年度が約1億2,900万円となっております。このように滞納件数及び滞納金額は年々減少しているところです。このことは納期限内の自主納付に対する納税者の皆様の御理解と御協力によるものでもあるというふうに考えております。  以上でございます。 ◆久米勝也 議員   それでは、これより一問一答に移らせていただきます。  まず1項目め、子どもたちの防犯対策について質問いたします。  総括質問で現在の防犯対策について答弁いただきました。その中で防犯教室を開催されているということでしたので、私もちょっと前のテレビのニュースで見たんですけれども、内容として子どもたちが大声を出すという練習を防犯教室でされているということがありました。なぜかというと、最近の子どもたちが大声を出す子が少なくなっているということで、防犯教室の中で、身の危険を感じた場合、大声を出す練習だということでした。  そこで質問いたしますが、市として防犯教室で、現在どのような内容のことをされているのかをまずお尋ねいたします。 ◎眞崎武浩 市民生活部長   子どもたちを対象とした防犯教室の現状についてお答えいたします。  幼稚園、保育所等におきましては、交通安全教室とあわせて防犯教室を実施しておりますが、その主な内容としましては、DVDなどの教材などを活用しました、つきまといや声かけがあった場合の対処方法や、先ほど議員からも御紹介がありましたけれども、例えば大声を上げるとか、防犯ブザーを鳴らすといったことであります。  次に、小・中学校につきましては、毎年度、全校で防犯教室を実施しておりますが、各学校から警察等へ講師派遣を依頼し、凶器を持った不審者が校内に侵入したことを想定した、いわゆる不審者対応避難訓練などを主な内容として行っております。これらは児童・生徒だけではなく、教職員の訓練の機会にもなっているとのことでございます。  また、佐賀市暴力団排除条例に基づきまして、中学校で実施しております防犯教室では、生徒が暴力団や違法薬物とのかかわりを持ってしまった実例をもとにした講話も行っているところです。  以上です。 ◆久米勝也 議員   ぜひ今後も防犯教室の充実を行っていっていただきたいと思います。  それでは次に、防犯カメラ設置について質問いたしますが、学校や通学路への設置等については、先日、福井章司議員が質問されて、前向きな答弁と受けとめられていたので、私も同様に前向きに受け取って、ここではお聞きはしませんが、この前の交番での拳銃強盗事件もそうですけれども、最近は防犯カメラが事件の早期解決や犯罪の抑止力になることは明らかだと思いますので、小学校や通学路以外にも、公園や子どもたちの遊び場、そういうところにやっぱり防犯カメラを増設する必要があるんじゃないかと思いますので、市の見解を求めます。 ◎眞崎武浩 市民生活部長   防犯カメラの増設に関する考え方はという御質問でございます。  これまでも、今設置しております佐賀駅ですとか、あるいはバスセンター、またエスプラッツ周辺、こういったところは何といっても犯罪が起きやすい場所ということで、設置に当たりましては警察等と十分相談して設置したというところでございます。  今後も、防犯カメラを設置する場合には、まずは犯罪発生状況を把握されております警察からの要請、あるいはまた協議、さらには現地調査を踏まえまして、設置効果が見込まれるかどうかを十分検証した上で設置するかどうかを判断していくことになろうかというふうに思っております。  このため、今後とも警察と連携した交通防犯対策会議におきまして、情報共有や意見交換を行うとともに、昨年度、調査いたしました他都市の防犯カメラ導入状況等も参考にしながら、引き続き調査、研究してまいりたいというふうに考えております。  以上です。 ◆久米勝也 議員   ぜひ前向きに調査、研究していただいて、防犯カメラの増設をお願いしたいと思っています。  それでは、次の質問ですけれども、この前、テレビのニュースで見たんですけれども、品川区独自の防犯システムとして、児童見守りシステム、通称「まもるっち」と言うそうですが、私もちょっとネットで調べてみました。「まもるっち」は、品川区が独自に開発した地域の支え合い、助け合いによる安全、安心なまちづくりの実現を目的とする防犯システムです。平成17年度から運用されているようで、システムの内容は、まず品川区在住の児童たちにGPSつき緊急通報装置──これが「まもるっち」と言うらしいんですけれども──を無償貸与して、児童が危険を感じたときに、「まもるっち」にストラップがついていて、そのストラップを引っ張ると警報音が鳴り、品川区役所にあるまもるっちセンターに連絡が入り、センターが状況の確認を行って、緊急通報であると判断した場合は、センターが保護者、学校、警察、そして事前に登録を行った協力者の皆様方に連絡して、連絡を受けた人が児童のもとに駆けつけて、児童の保護、または状況確認するというシステムらしいんです。  そこで質問いたしますけれども、今後、「まもるっち」のような佐賀市独自の防犯システムを構築したほうがいいんじゃないかと思いますけれども、市としてどのようにお考えになっているのかをお尋ねいたします。 ◎百崎芳子 教育部長   議員から御紹介の品川区独自の防犯システムであります児童見守りシステム「まもるっち」のような独自の防犯システムを構築していくことはどうかということだと思いますけれども、私どもは存じ上げておりませんでしたので、少し調べさせていただきましたが、品川区の防犯システム「まもるっち」というのは、保護者、学校、警察だけではなくて、協力者という形で地域の方々にも参加していただきまして、地域全体で児童を見守るシステムである点、また、「まもるっち」があるということが品川区における児童に対する犯罪の抑止力になっているという点から効果的なシステムであるということは認識いたしました。  しかしながら、システムの実情を見てみますと、平成30年4月から平成31年2月までの総通報件数が6万1,765件であるのに対しまして、児童が間違えて「まもるっち」の防犯ブザー用ストラップを引っ張ったことによる誤報の件数が4万8,951件となっておりまして、約8割を占める誤報への対応がかなり多くなっているような状況でございました。  また、このようなシステムを独自に開発、導入して、毎年維持していくということでは、大変財政的な負担が大きいということでございまして、佐賀市独自で同様の防犯システムを構築していくことは難しいかと考えております。  現在、佐賀市内ではICカードによる登下校時刻配信システムを導入している学校もございます。そういった情報を学校等に周知しつつ、現在この配信システム以外でもさまざまな見守りシステム等の情報がございますので、それぞれのメリット、デメリットについて調査、研究してみたいというふうに思っております。  以上でございます。 ◆久米勝也 議員   システム自体はいいけれども、そういう誤報とか予算面、労力面を考えればちょっとなかなか難しいということなんでしょうけれども、先日の朝日新聞に、福岡市と九州電力が市内の小学生の位置情報を把握できる小型端末を配るという事業を始めるという報道もあっております。こうした民間企業と連携したシステムも考えられると思いますので、ぜひ、さらなる調査、研究をお願いしたいと思います。  それでは、次の質問ですけれども、防犯対策は地域や社会全体で取り組んでいくことがやっぱり重要だと思っているんですね。やはり市としても、市民への防犯に対しての啓発や広報活動が重要と思いますので、そのところはどういうふうなことをされているのかをお尋ねいたします。 ◎眞崎武浩 市民生活部長   啓発の内容でございます。佐賀市生活安全推進条例に基づきまして、学識経験者、あるいは関係機関、地域の団体等々を構成メンバーとして設置しております生活安全推進協議会により安全安心なまちづくり街頭キャンペーン暴走族追放街頭キャンペーンといたしまして、佐賀駅周辺や大型商業施設において啓発チラシ等の配布を行っております。  また、警察や防犯協会などと一緒になって、自転車の盗難防止を目的としまして、市内の主要な商業施設等で二重施錠を呼びかける、いわゆるロックの日のキャンペーンを行いまして、啓発チラシや自転車用のキーロックの配布も行っております。  また、このほか市報では警察や防犯協会などが主催される全国地域安全運動やロックの日などの広報を行うなどしております。さらにホームページにおきましては、子どもたちの安全確保への呼びかけや県警の防犯広報紙である安全サポート情報の掲載、それから自転車盗難防止のための施錠の呼びかけなどを行っております。
     以上です。 ◆久米勝也 議員   いろいろキャンペーンをされたり、市報やホームページで広報活動をされているということですね。やっぱり市民の防犯に対する意識が──防犯をするという意識が一番大事だと思いますので、今後もさらなる広報活動をお願いしたいと思います。  それでは、次の質問ですけれども、やはり防犯意識の向上には、総括質問への答弁で言われましたけど、今後もやっぱり警察や地域の各種団体との連携をより一層強化していくことが重要だと思います。現在どのような取り組みをされているのかをお尋ねいたします。 ◎眞崎武浩 市民生活部長   先ほど答弁いたしましたけれども、生活安全推進協議会を設置しておりまして、この協議会におきまして防犯を含め、市民の生活安全意識の高揚や自主的な生活安全活動の推進、それから生活安全のための環境整備等の協議や市民への啓発活動なども行っているところでございます。  また、先日の川崎市のような事件が起こった際には、随時警察と本市によります交通防犯対策会議で情報共有や意見交換などをしているところであります。  以上です。 ◆久米勝也 議員   今後とも、ぜひよろしくお願いします。  それでは、次の質問です。犯罪に遭わないのが一番いいんですけれども、万が一犯罪に遭ったときの犯罪被害者やその家族への支援もやはり大事なことだろうと私は思っております。  佐賀市においては、佐賀市犯罪被害者等支援条例を制定されていますけれども、犯罪被害者やその家族の方々への支援は積極的に発信して行っていくことがやっぱり必要だと思っております。現在、市としてどのような支援を行っているのか、お尋ねいたします。 ◎眞崎武浩 市民生活部長   犯罪被害者等への支援につきましては、相談を受けた際には、庁内連絡会議の構成部署や、また県や、それから警察、民間団体である佐賀VOISS、こういった関係機関と連携して支援を行う体制をとっております。実際に相談に応じる職員の資質向上も大変重要な課題であるというふうに考えておりますので、県や警察本部が主催する研修への参加ですとか、あるいはまた市独自の研修会を開催するなどして、犯罪被害者の方たちが受ける、いわゆる二次的被害ですとか、また相談を受ける側の二次受傷、こういったことへの対処の仕方などについて理解や知識を深めるよう努めているところでございます。  具体的にちょっと何点か支援の内容を御紹介させていただきますと、例えば市の見舞金制度といたしましては、亡くなられた場合の御遺族の方への見舞金としまして30万円、それから重傷病に対する傷害見舞金といたしまして10万円、それから県による弁護士の相談料無料支援、こういったこともありますし、さらには全国被害者支援ネットワークによる被害者緊急支援金も用意されております。  いずれにしても、相談に来られた場合には生活安全課が総合的な窓口として必要な部署に御案内をすることで、あっちに行かれたり、こっちに行かれたりとか、そういった方法、相談にならないように注意しながら、関係機関としっかりと連携して対応させていただいているという状況でございます。  以上です。 ◆久米勝也 議員   被害者の方やその御家族は、本当に肉体的にも精神的にも大きなダメージを負われていると思いますので、今後もしっかり寄り添って対応していただきたいと思っております。  それでは、この質問の最後ですけれども、市として今後の防犯対策の取り組みをどう考えておられるのかを質問いたします。 ◎眞崎武浩 市民生活部長   今後の防犯対策についてということでございますが、今後とも防犯教室の開催や、あるいはまた市民の皆様へ向けての街頭キャンペーンなどの啓発活動、また地域防犯活動への支援などをやはり継続して取り組む必要があるというふうに考えております。  さらには地域での活動は何といっても安心、安全のためには大変心強いものでございますので、自治会、それから交通安全指導員会、またまちづくり協議会やPTA、そして老人クラブなど、子どもたちを初め、地域の安全、安心のために日ごろから御尽力いただいているさまざまな団体の方々を初め、警察ともさらに連携を強化しながら、地域での見守り活動を引き続き行っていくことが重要であるというふうに考えております。  以上です。 ◆久米勝也 議員   暮らしやすい都市をつくっていくためにも防犯対策というのは重要であると思いますので、今後ともしっかり防犯対策をやっていただきたいと思います。  それでは、2項目めの質問ですけれども、交差点や横断歩道周辺の交通安全対策について質問してまいります。  先週の佐賀新聞に武雄市がスクールゾーンや通学路の市道整備で、車道と歩道の境界線になる縁石の高さを標準20センチメートルに変更するということが報道されました。これまでは国の基準に沿う15センチメートルだったけれども、20センチメートルということですね。子どもを巻き込む事故を防ぐため、独自の基準を設けるとありました。また、小松市長は国道や県道は市の基準で整備されないので、問題意識や対策を県や国道事務所に伝えて要望していきたいという報道がありました。これは武雄市議の一般質問での提案に応じる形だったので、ぜひ今回の私の提案にも前向きにお願いしたいと思います。  総括質問への答弁で合同点検の内容はソフト面をお答えいただきましたけれども、私は今回、防護柵の設置というハード面の交通安全対策ということで質問していきたいと思います。  それでは、まず最初に、現在、佐賀市において交通事故が多発している交差点はどのくらい市として把握されているのか、お尋ねいたします。 ◎眞崎武浩 市民生活部長   市内におけます事故多発交差点についてお答えいたします。  佐賀県警察本部が作成されました警察署別交通事故多発交差点によりますと、平成30年中に交通事故が7件以上発生した交差点が市内で4カ所ありました。具体的には9件発生いたしました卸本町交差点、こちらが市内だけではなく県内でいわゆるワーストワンということでございます。次に、8件発生したのが、佐賀北警察署前交差点と森田交差点であります。それから、7件発生したのが堀江南交差点というふうになっております。なお、6件発生した交差点が3カ所、それから5件発生した交差点が7カ所というふうになっております。  以上です。 ◆久米勝也 議員   警察署別交通事故多発交差点ということでお答えいただきましたけれども、やっぱり交通量が多いところやスピードが出る交差点が多いというふうに感じております。  それでは、次の質問ですけれども、私もこの質問を決めてから、運転中に交差点や横断歩道をよく見るようになりました。これは前から思っていたんですけれども、同じような交差点や道路でも、防護柵があるところ、ないところ、縁石だけのところ、さまざまなところがあるんですね。私は交通事故多発箇所や危険と思われる場所には自転車や歩行者を守る手段として、やっぱり防護柵を設置して巻き込まれ事故を防いでいくということが大事になってくると思います。  まず、質問ですけれども、防護柵の設置基準はどうなっているのかをお尋ねいたします。 ◎干潟隆雄 建設部長   防護柵の設置基準といたしましては、平成28年12月、日本道路協会発行の防護柵の設置基準・同解説によりますと、主として車両の歩道への逸脱による二次被害の防止を目的として、歩道等と車道との境に車両用防護柵を設置する区間が明示されております。  この設置する区間といたしましては、走行速度が高い区間などで歩行者等の危険度が高く保護が必要と認められる区間、事故が多発する道路、または多発するおそれのある道路で防護柵の設置により効果があると認められる区間、幅員、線形等道路及び交通の状況に応じて必要と認められる区間などが示されております。  本市におきましても、この基準に基づき、道路及び交通の状況を勘案いたしまして、歩行者の安全を確保するため、必要に応じて歩道等と車道等の境に車両用防護柵を設置しております。 ◆久米勝也 議員   設置基準のほうは御説明いただきましたので、わかりました。  それでは、次の質問ですけれども、現在、交差点における歩行者等の交通安全対策は市としてどのようなことをされているのか、お尋ねいたします。 ◎干潟隆雄 建設部長   交差点における歩行者等の安全対策につきましては、交通量の多い国道の一部の交差点、例えば光一丁目の国道208号と主要地方道西与賀佐賀線が交差する平松交差点及び城内二丁目の国道264号と主要地方道佐賀停車場線が交差する郵便局前交差点、ここでは車道と歩道の境に防護柵が設置されております。  市道におきましては、駅前中央二丁目内の佐賀学園の南東にあります佐賀学園東交差点等に巻き込み防止として縁石をコーナーに設置しております。また、開成四丁目内の八戸溝郵便局前の交差点に歩道への車両の誤進入防止といたしまして、ポストコーンを設置しております。  このほかにもドライバーに交差点がある旨の注意喚起を促す看板や路面標示、車の通行帯を示す区画線や昼夜間対応可能な視線誘導標を設置しております。さらには夜間の交差点の視認性を確保するための道路照明や視界が悪い交差点にはカーブミラー等も設置している状況でございます。 ◆久米勝也 議員   防護柵が設置されている交差点は、まだ数カ所しかないということみたいで、私も議会に来るときは駅の南の交差点を通るので、最近、注意して見るんですけれども、あそこは交差点で歩行者や自転車が本当に道の際といいますか、歩道と車道がフラットになっていて、そこで待たれるのが結構多いんですよね。巻き込まれるんじゃないかという、結構危険なところかなというところもありますので、そういうところにはぜひ設置していただきたいと思います。  それでは次に、小学校校門前などの横断歩道周辺の交通安全対策についてお尋ねしますけれども、今回、この質問をなぜしたかというと、地元のことで恐縮ですが、本庄小学校の校門の前の横断歩道は登下校時、本当にたくさんの子どもたちが信号を待っているんですね。それで、あそこの道路が緩やかなカーブになっていて、南からも北からでもそうですけど、ちょうど車両が真っすぐ行ったら本当に歩道に乗り上げるというカーブになっているんですね。だから、そういうところには地元の要望もあって、ちょっと危険だから防護柵をしてほしいということがありました。  やっぱりそういう小学校の横断歩道の周辺とかは、ほかのところもあると思いますので、しっかり防護柵をつけていただきたいと思いますけれども、質問としては横断歩道周辺の交通安全対策は現在どのようなことをされているのかをお尋ねいたします。 ◎干潟隆雄 建設部長   小学校校門前等の横断歩道周辺の交通安全対策につきましては、歩道を設けているところでは車両用防護柵、横断防止柵、または縁石等の設置を行っております。  また、道路が狭く、歩道が設けられないところにつきましては路側帯等を歩行空間といたしまして、明確化するためにカラー舗装を行っている状況でございます。 ◆久米勝也 議員   歩道があるところは車両用防護柵や横断防止柵、または縁石などの設置をされているということですね。しかし、まだまだ防護柵が設置されていない危険なところはたくさんあると思います。ぜひ、そういう場所については設置をお願いしたいというふうに思います。  それでは、次の質問ですけれども、国道、県道、市道とありますけれども、確認の意味で防護柵の設置の管轄はどのようになっているのか、お尋ねいたします。 ◎干潟隆雄 建設部長   防護柵等の設置はそれぞれの道路管理者が行っております。国道34号や国道208号の南佐賀交差点から大川に至るまでの区間は直轄国道といたしまして佐賀国道事務所が、その他の国道や県道につきましては佐賀土木事務所が設置されております。  市道につきましては本市のほうで設置している状況でございます。 ◆久米勝也 議員   わかりました。今回、やはり5月の大津市の事故や最近の交通事故を踏まえて、国でも恐らく交差点等の安全対策を考えていく方向になっていくと思います。  今後、市としても特に歩行者や自転車が大勢信号待ちをしている交差点や小学校の校門前等の横断歩道については、積極的に防護柵の設置していく必要があると思います。  それで、この件に関して最後の質問として、市として今後どのような交通安全対策に取り組まれるのか、お尋ねいたします。 ◎干潟隆雄 建設部長   大津市の交通事故を受けまして、国土交通省から園児等の移動経路における交通安全の確保についてという通知が令和元年5月13日付で出されております。  この通知の内容は、都道府県警察が過去5年間に子どもが重大な被害に遭った交差点や特徴が似た場所を調べ、道路管理者と都道府県警察と協力し、安全の確保について検討、実施することとなっております。また、この通知を受けて、佐賀県警察本部におきましては、危険な交差点の抽出作業を行っておられるところでございます。  さらに、6月18日付で未就学児が日常的に集団で移動する経路等の交通安全の確保についてという通知も出されております。こちらの通知の内容は、幼稚園、保育所、認定こども園と施設管理者において、未就学児が集団で移動する経路から抽出された危険箇所を施設管理者、道路管理者、地元警察が合同で緊急点検を行い、対策を検討、実施することとなっております。  今後、これらの通知を受けまして、関係機関と連携、協議を図りながら、より効果的な交通安全対策をとってまいりたいと考えております。  以上です。 ◆久米勝也 議員   昨今の交通事故の状況を見てみますと、今回質問した防護柵の設置やその他いろんな対策が必要と思いますので、ぜひ今後とも積極的な交通安全対策をお願いしたいと思います。  それでは3項目め、未相続の土地、建物にかかわる固定資産税の滞納処分について質問してまいります。  先ほど、総括質問への答弁で固定資産税の滞納件数や金額をお示しいただきました。意外と件数も金額も多いなという気がしますけれども、3年間で件数も金額も減っているようです。このことはしっかり市としても頑張ってもらっていると思いますので、評価するところであります。  相続については私もちょっとよくわかっていないところがありますので、まず最初の質問として、一般的に被相続人の不動産や動産などの財産の相続順位としてどうなっているのか、お尋ねいたします。 ◎眞崎武浩 市民生活部長   相続人に関することにつきましては、民法では亡くなられた方、いわゆる被相続人の子、それから父母等の直系尊属、それからまた兄弟姉妹及び配偶者が相続人になるというふうに規定されております。順位につきましても同様に規定されておりまして、被相続人の配偶者は常に相続人となり、それ以外の相続の順位ですが、第1順位が被相続人の子、第2順位が被相続人の父母等直系尊属、第3順位が被相続人の兄弟姉妹というふうになっております。  以上です。 ◆久米勝也 議員   わかりました。  それでは、次の質問ですけれども、仮に土地や家屋などの納税義務者が死亡された場合は、市としてどのような対応をされているのか、お尋ねいたします。 ◎眞崎武浩 市民生活部長   納税義務者が亡くなられたことがわかった場合は、亡くなられた方の相続人に対しまして、納税義務者代表者届の提出をお願いしているところです。この届けは相続登記が完了するまでの間、亡くなられた方の固定資産税の納税義務を相続人が承継するということをお知らせするとともに、納税通知書の送付先となる相続人の代表者を届け出ていただくものであります。  この届けが提出されますと、納税義務者を亡くなられた方から相続人へ変更いたしまして、相続人の代表者宛てに納税通知書を送付させていただくということになります。  以上です。 ◆久米勝也 議員   納税義務者が亡くなった場合、相続人に対して納税義務者代表者届の提出を依頼して、そして届け出が提出されたら納税義務者を被相続人から相続人に変更して、代表者宛てに納税通知書を送るということですね。わかりました。  それでは、次の質問です。相続人から先ほど言われました納税義務者代表者届が提出されればいいんですけれども、提出されなかった場合というのはどういう対応をされているのか、お尋ねします。 ◎眞崎武浩 市民生活部長   この代表者届が提出されない場合ということですが、市のほうで、まず相続人を調査し、特定することになります。その上で相続人宛てに納税通知書を送付するということとなります。なお、相続人が複数いらっしゃるような場合には、当該相続財産への居住の有無ですとか、その持ち分、あるいはまた住所などを考慮した上で、相続人の代表者を指定いたしまして、その代表者宛てに納税通知書を送付するということになります。  以上です。 ◆久米勝也 議員   市のほうで相続人を調査、特定して、その相続人宛てに納税通知書を送付するということでした。  今回の相談を受けた方は、総括質問でも言いましたけれども、親子関係はわかっているんですが、まさか自分たちいとこが相続人になっているということもわからなかったというか、認識されていなかったみたいで固定資産税を滞納されていたみたいなんですよね。  それで次の質問ですけれども、納税義務者代表者が固定資産税を滞納している際の告知方法というのはどういうふうにやっておられるのかをお尋ねいたします。 ◎眞崎武浩 市民生活部長   納税義務者代表者に限らずですけれども、一般的に納期限が過ぎても納付されていない方に対しましては督促状、それから催告状、その次が差し押さえ予告書、こういったものを順次送付いたしまして、未納についてお知らせしているというところです。これらのお知らせにつきましては、いずれも普通郵便で送付しております。  以上です。
    ◆久米勝也 議員   督促状、催告状、差し押さえ予告書をいずれも普通郵便で送られるということですけれども、できれば差し押さえ予告書あたりは、予算の関係もあるかと思いますが、簡易書留ぐらいで送ってあげると、そして重要度を上げていくということも考えていただければというふうに思います。これは要望としますので、答弁は要りません。  それでは、次の質問ですけれども、固定資産税の滞納がわかってから、最終的な滞納処分の執行まではどのようなスケジュールでやっておられるのかをお尋ねいたします。 ◎眞崎武浩 市民生活部長   納期限までに納付がない場合につきましては、地方税法の規定に基づきまして、納期限後20日以内に督促状を送付しております。また、この督促状を送付した日から起算して10日を経過した日までに完納していただけないときには、財産を差し押さえなければならないというふうにも規定されております。本市では納税者の皆様にあくまでも自主的な納付を促すということから、督促状送付の約1カ月後に、法律では義務づけられておりませんが、催告状を送付いたしまして、できるだけ早い時期に納付していただくようお願いしております。  さらに、それでも納付していただけない方に対しまして、これも法律では義務づけられておりませんが、差し押さえ予告書を送付しております。こういうことで回数を重ねながら、納付のお願いをしているところでございます。しかしながら、これらの督促、催告にもかかわらず、それでもなお御連絡がなく、また御相談にも来ていただけないといった場合には、やはり行政サービスの低下を招くとともに、納期内に納付していただいている多くの納税者の皆様との公平性の観点からも、そのまま放置することは当然できませんので、最終手段といたしまして滞納処分に着手せざるを得ないということになります。  以上です。 ◆久米勝也 議員   わかりました。いろいろ考慮したスケジュールでやられていると思います。  それでは、次の質問ですけれども、今回もそうなんですが、差し押さえの滞納処分を受けた人が、処分後に相続放棄された場合は、執行された滞納処分というのはどうなるのかをお尋ねいたします。 ◎眞崎武浩 市民生活部長   相続放棄を行われた場合の滞納処分につきましては、民法におきまして相続放棄の手続は相続の開始があったことを知ったときから3カ月以内に亡くなられた方の最終住所地の家庭裁判所で行わなければならないというふうに定められております。このため家庭裁判所で相続放棄が受理された場合には、相続を放棄した方はその相続に関しては初めから相続人とならなかったということとみなされます。このため相続放棄の効力は被相続人が亡くなられたとき、すなわち相続が開始されたときまでさかのぼることになります。  こういったことから、固定資産税の滞納処分を受けた方が相続放棄の手続を行い、家庭裁判所で受理された場合は相続放棄された方への固定資産税の課税はなくなることになり、滞納処分により差し押さえました金銭は本人へ還付するということとなります。  以上です。 ◆久米勝也 議員   相続放棄を裁判所が認めれば、差し押さえた滞納金額は本人のほうへ還付されるということですね。わかりました。  それでは、最後の質問ですけれども、市としてもサービス向上の一環として、やはり先ほど言いましたように、相手が納得されて納税してもらうのが一番だと思いますので、訪問したり面会して、丁寧に説明して、滞納がないように納めていただくということが市にとっても一番いいことだと思います。  最後に、市としてどのように今後考えられているのかをお尋ねいたします。 ◎眞崎武浩 市民生活部長   やはり何といっても、納期内に自主納付していただくということで、我々といたしましても何回となく督促状、あるいは催告状等々を送付して、何とか御連絡、御相談できないかというふうに思っているところです。  議員の御指摘のように、滞納処分の前に丁寧に御説明することは重要なことだというふうに思っております。しかしながら、戸別訪問するということになりますと、一つには滞納者の数が多いといったこともありますが、ちょっと繰り返しになりますけれども、まず第一に税は納期限内の自主納付が原則ですので、自宅などを訪問して納付の催告等は行っておりません。  なお、納めるのが難しい場合や何か御不明な点があれば早目に御連絡や御相談していただくようお願いしているところでございます。  具体的には、現在、市報やホームページ、それから納税課から発送いたします催告文書などにおきまして、相談を促す文書を付記したり、あるいは封筒の色や文字についてもできるだけ目立つようにしたりと、そういった工夫をしているところであります。  納税相談につきましては、平日昼間の来庁が難しい方もいらっしゃいますので、通常は毎月第1日曜日や、あるいは毎週火曜日の夜間にも開催しております。差し押さえ予告書の一斉発送直後などには、そのほかの曜日についても開催しているところでございますので、ぜひ御連絡、あるいは御相談のほうをしていただくように御理解をよろしくお願いしたいと思います。  以上でございます。 ◆松永憲明 議員   社会市民クラブの松永憲明でございます。通告しております3項目について、総括質問をいたします。  まず1点目、移住定住促進住宅についてでございますが、これまでも中山間地域の活性化に関し、移住・定住の取り組みについて質問してまいりましたが、県内でもさまざまな取り組みが行われ、実績を上げている自治体もあるようでございます。  そこでまず、中山間地域の活性化及び当地の学校の児童・生徒増を図る上での中山間地域への移住・定住促進に関する基本的考えをお示しいただきたいと思います。  2つ目、人権・同和対策の推進についてでございます。  現在もなお部落差別が存在するとともに、情報化の進展に伴って部落差別に関する状況の変化が生じていることを踏まえ、全ての国民に基本的人権の享有を保障する日本国憲法の理念にのっとり、部落差別は許されないものであるとの認識のもとにこれを解消することが重要な課題であることに鑑み、部落差別の解消を推進し、もって部落差別のない社会を実現するため、部落差別の解消に関し、基本的理念を定め、並びに国及び地方公共団体の責務を明らかにするとともに、相談体制の充実等について定める必要があるとして、2016年、平成28年12月6日に部落差別の解消の推進に関する法律、いわゆる部落差別解消推進法が施行されました。  この推進法についての見解をお伺いいたします。  3点目、放課後等補充学習支援事業についてでございます。  今年度の放課後等補充学習支援事業の展開については、さきの西岡真一議員の一般質問と重なっておりましたので、この点については取り下げをいたします。  そこで、(2)の放課後等補充学習支援事業の決算審査で指摘されていた点についての改善はどのようになされたのか、御答弁をお願いし、総括質問といたします。 ◎古賀臣介 地域振興部長   私からは、1点目の北部中山間地域の活性化及び北部中山間地域の学校の児童・生徒数の増加を図るための移住・定住促進に関する考えについてお答えいたします。  北部中山間地域の人口の推移につきましては、平成21年3月末と10年後の平成31年3月末との比較で申し上げますと、富士町では4,518人から3,647人と871人減少しており、率にして19.3%の減となっております。三瀬村では1,506人から1,276人と230人減少しており、率にして15.3%の減となっております。大和町松梅校区では1,123人から975人と148人減少しており、率にして13.2%の減となっております。  3地区全体で申しますと、7,147人から5,898人と1,249人減少しており、率にして17.5%減となっており、北部中山間地域の全ての地域で人口減少が進んでいるところでございます。  また、平成24年3月に財団法人九州経済調査協会から人口の将来推計ならびに交通需要推計調査報告書が発表されており、この報告書では平成22年の人口と令和17年までの小学校校区ごとの将来人口推計が示されております。それによりますと、3地区全体の人口は6,822人から3,879人と2,943人減少し、率にして43.1%減と推計されております。  15歳未満の人口につきましては、3地区合計で529人から277人と252人減少し、率にして47.6%減と推計されており、令和17年には15歳未満の人口が平成22年の半数程度になると見込まれております。  このように北部中山間地域においては、今後ますます人口減少及び少子化は進行すると思われます。  一方、65歳以上の人口につきましては、3地区合わせて2,383人から1,883人と500人減少し、率にして21%減と推計されております。  高齢化率につきましても、令和17年には48.5%になると推計されており、その後、その動きは鈍化するものの、高い割合で推移すると見込まれているところでございます。  実際に北部中山間地域の集落の中には、集落内で多くの空き家が生じたり、集落内に若者がいないなどの問題も出てきており、地域活動そのものが難しくなるなど、将来、地域コミュニティの崩壊が懸念される集落も見受けられます。  このような問題を少しでも解消するためには、地域外への転出者の減少や地域外からの移住・定住者の増加につながる取り組みが必要であると考えているところでございます。  中でもこれからの北部中山間地域を中長期的に支え、地域に活力を与えてくれる若年世代や子育て世代に対する取り組みが有効な手段になると考えているところでございます。  そのため、現在、特に若年層をターゲットとして空き家バンク制度や地域おこし協力隊の配置、富士小学校跡地整備といった事業に取り組んでいるところでございます。 ◎眞崎武浩 市民生活部長   私からは、2点目の部落差別の解消の推進に関する法律、いわゆる部落差別解消推進法に対する見解についてお答えいたします。  部落差別の問題は日本社会の歴史的発展の過程の中で生み出され、特定の地域の出身であるという理由で就職や結婚、そのほかさまざまな場面で差別を受ける我が国固有の重大な人権問題でございます。  これまで部落差別の問題の解決を図るため、国や地方公共団体を中心にさまざまな取り組みが進められてきました。部落差別の問題は着実に解決へ向かってはいるものの、いまだに差別発言や差別的内容の文書が送付されたり、近年ではインターネットを利用した差別書き込みがなされたりするなど、新たな課題も発生しているところです。  差別や偏見に基づく行為は他人の人格や尊厳を傷つけるものであり、決して許されるものではありません。  こうした状況の中、現在もなお部落差別が存在し、部落差別は許されないものであるという認識のもと、平成28年12月16日に部落差別解消推進法が施行されました。  この法律では、全ての国民に基本的人権の享有を保障する日本国憲法の理念にのっとり、部落差別を解消することが重要な課題であるとされております。全ての国民がひとしく基本的人権を享有するかけがえのない個人として尊重されるものであるとの理念にのっとり、部落差別の解消を推進し、部落差別のない社会を実現することを目的としており、部落差別解消のための施策を実施することが国と地方公共団体の責務とされております。  一人一人が部落差別解消の必要性について理解を深めることが、部落差別のない社会の実現へとつながるものであります。このようなことから、この法律は現在もなお部落差別が存在するということを認知するとともに、部落差別の解決を初めて法律で明記した大変意義あるものと受けとめております。  この法律の施行を受け、部落差別の問題は今後解決に向け大きく前進していくものと期待していると同時に、法律の趣旨を踏まえ、教育・啓発、また、相談体制の充実などに引き続き積極的に取り組み、偏見や差別の解消に努めてまいりたいと考えているところでございます。  以上です。 ◎東島正明 教育長   それでは、3点目の放課後等補充学習支援事業についてお答えいたします。  決算審査では4点の指摘を受けましたので、それぞれの改善策の要点を申し上げたいと思います。  1点目は、できるだけ多くの生徒の参加を促す工夫を指摘されました。このことにつきましては、全生徒に本事業の補充学習の趣旨を説明するとともに、保護者に対しましても、学校通信、学年通信等を通して情報提供を行いながら、参加者を募るということにしたところでございます。  次に、2点目でございますが、学習習慣や学習定着が不十分な生徒には、集中的にできるだけ参加させる工夫をしてほしいということでございました。これにつきましては、補充学習が必要と思われる生徒に対しましては、各教科担任、あるいは学級担任から個別に声かけをして奨励するようにしたところでございます。  3点目の指摘でございますが、事業費の一律振り分けではなくて、学校の規模等を配慮した事業費の振り分けにするべきであるということでございました。この件に関しましては、学校規模や各教科の学習内容の定着度、あるいは地理的条件等、学校の実情を考慮して配分を行うようにしたところでございます。  次に、4点目の指摘でございますが、各学校の実施体制の確保についてでございました。これにつきましては、本事業の充実のために、県に対しまして予算増額の要求を行ったところでございます。また、指導員の確保につきましても、学校任せだけではなくて、教育委員会が積極的にかかわるということで努力したところでございます。  以上でございます。 ◆松永憲明 議員   それでは、一問一答に入ってまいります。  まず、移住・定住促進についてなんですけれども、先ほど答弁の中でかなり厳しい実情があるということをるる御説明いただいたわけでありまして、やっぱり移住・定住は、特に若者の子育て世代の方を中心に来ていただくということが非常に重要だというような御答弁をいただいて、なるほどと、私もそういうふうに思っているところなんです。  そこで、北部中山間地域における既存の市営住宅への入居状況についてお伺いしたいと思います。 ◎干潟隆雄 建設部長   北部中山間地域における既存の市営住宅の入居状況についてお答えいたします。  平成31年3月末時点において、公募対象団地は富士地区が5団地、44戸、三瀬地区が3団地、49戸あり、そのうち空室は富士地区が4戸、三瀬地区が15戸ございます。  先月、5月にこの空室を対象に入居募集を行いましたが、富士、三瀬地区のいずれの住戸も応募がない状況でございました。  平成27年度から平成30年度までの富士、三瀬地区の応募倍率は平均0.74倍であり、佐賀市全体の平均2.48倍に比べ少ない傾向でございます。  以上でございます。 ◆松永憲明 議員   なぜそういうふうに入居希望者が少ないんですか。そこら辺の理由はつかんでおられますでしょうか。 ◎干潟隆雄 建設部長   少ない理由については、現在のところ、私はつかんでおりません。 ◆松永憲明 議員   重要なことだと私は考えてお尋ねしているわけですので、これはぜひお調べになっていただきたいと思うわけですね。そして、今後どうあるべきかということにそこをつなげる必要があると思うわけですので、よろしくお願いしておきます。  なかなか市営住宅があいているけれども入居者が埋まっていかないということのようですが、もう一つ、空き家バンク制度というのがございます。この活用状況についてお尋ねいたします。 ◎古賀臣介 地域振興部長   空き家バンク制度は富士町、三瀬村、大和町松梅校区への移住を促進し、地域の活性化を図ることを目的としまして、平成22年度から取り組んでおりまして、これまでに13件の成約がございます。  13件の移住者の年齢構成を申し上げますと、人数が36人、移住時点の年齢は20歳未満が10人、それから、20代から30代が11人、40代から50代が10人、60代から70代が5人となっておりまして、40歳未満が約6割を占めておりまして、若年層の割合が高い状況となっております。  ちなみに、現在の空き家バンクの登録物件数は5件、利用登録者数は44人となっているところでございます。 ◆松永憲明 議員   市のホームページのところでも空き家物件等を見ることができると思うんですけれども、やっぱり登録物件が少ないというのが一番大きな原因ですね。それもよく見ると、どうかなと思うような物件もあったりして、実際、見に行ってみても、これで大丈夫かなと思うような物件もあるんですね。いい物件は早く売れているというか、借り手がついているような状況でありますので、ちょっとどうかなというふうに思って見ているところなんですよ。  そこでもう一つ、先ほど来から、いろいろお答えいただいている中で、移住・定住に関して、課題をどういうふうに捉えられているのか、そこをお尋ねしたいと思います。 ◎古賀臣介 地域振興部長   議員がおっしゃいましたとおり、現在、空き家バンク制度の登録空き家、これは5件しかございません。移住希望者のニーズに応え切れていないなど、制度を十分に生かし切れていない。そのために、もっと登録物件をふやすことが大きな課題であるというふうに捉えております。  この原因ということになりますけれども、地域に点在する空き家の情報収集が不足して、効果的に物件所有者にアプローチができていない、これが原因だというふうに考えております。 ◆松永憲明 議員   そういう状況の中で、どうやってこの課題を解決されようと考えられているのかについてお尋ねいたします。 ◎古賀臣介 地域振興部長   平成28年度に建設部のほうで実施しました空き家実態調査、これによりますと、北部中山間地域に利用可能な空き家が100件以上存在しているということがわかっております。  今後は既存ストックの有効活用が重要になると思っておりますので、空き家バンク制度への登録物件数の増加を図ることはもちろんのことですけれども、空き家バンク制度を通さない空き家の流通促進にも力を入れる必要があるというふうに考えております。  そのため、今年度は、北部中山間地域で主に定住促進の業務を担っております集落支援員は、若手中心の新しい体制で臨んでいるところでございます。この支援員の協力のもとに、地域に点在する空き家の情報収集に力を注ぐとともに、空き家の所有者に対して有効活用への理解を求める働きかけをやっていきたいというふうに考えております。 ◆松永憲明 議員 
     集落支援員の活動が、今年度からちょっと体制を変えて精力的にやっていこうというようになっているということはお伺いしているところでありまして、ぜひともその効果が発揮できるような取り組みをお願いしたいというふうに思っているところでございます。  次に、移住・定住促進の取り組み例として太良町の取り組み例を紹介して、これに対する基本的考えをお答えいただきたいと思いますが、移住定住促進住宅について、佐賀新聞で太良町の取り組みを知りまして、実際、太良町役場の担当者の方に直接お会いして話を聞かせていただきました。  太良町では平成28年2月に策定された太良町まち・ひと・しごと創生総合戦略において、太良町人口ビジョンで示す目標人口を達成するための施策の一つで新しい流れをつくるために、太良町の次の代を担う若者等の住まいの確保、移住・定住者の増及び転出者の減を図るために定住促進住宅の建設について検討したところ、県内のみやき町においてPFI事業による定住促進住宅の建設を行って、定住人口の増加に成功している先進地事例があって、そこを視察、勉強会を行い、太良町においてもPFI手法により定住促進住宅の建設ができないかと検討され、実施に至ったということでございました。  住宅整備の手法につきましては、PFI法に基づき町有地に選定されました民間事業者が定住促進住宅を設計、建設及び工事監理した後、太良町に住宅の所有権を移転し、事業者が所有権移転後の事業期間中に係る維持管理及び運営を遂行する方式、BTO方式と呼ばれるそうですけれども、それで実施しておられます。  PFI手法のメリットは、1つ目に、設計、建設、維持管理を一体的に行うことで事業コストが削減できる。2つ目に、民間による24時間体制の維持管理で住民サービスが向上する。3つ目に、長期債務による支出の平準化、これは30年で家賃収入から返済するということで、起債の必要がないというふうに言われておりました。4点目に、国からの交付金がPFI事業なら45%満額交付となると。この方式以外では27%だというように聞いたところです。  太良町では結婚を機に鹿島市などに転出する若者が多く、太良町に残る人がいない状況だったけれども、この住宅ができてからは、町外からは16世帯で56人、うち子どもが24人、町内の人が町外の人と結婚し入居された世帯が9世帯で22人、うち子どもが4人おられると。町内からが15世帯で52人、うち子どもが23人ということで、これは5階建ての2棟で40世帯が入居しているという状況で、また同様の方式で住宅の建設が検討されているということでございました。  佐賀市として、この太良町の取り組みについてどのように認識されているのかを御答弁願います。 ◎干潟隆雄 建設部長   太良町が定住促進住宅に取り組んだ理由といたしましては、町営住宅が80戸あるものの、全てが満室であり、町内に民間の賃貸住宅もないことから、隣接する鹿島市等に子育て世代が転出していた状況を改善する必要があったと伺っております。  そこで、民間会社の資金やノウハウを活用するPFI方式を導入し、JR多良駅そばにあった町有地に地域優良賃貸住宅「パレットたら」を定住促進を目的として建設されております。  太良町と契約された民間業者が住宅の設計、建設をした後、太良町に所有権は移転しますが、所有権移転後の30年間の維持管理、運営はこの民間業者が実施されることとなっております。  地域優良賃貸住宅「パレットたら」の入居資格でございますけれども、子育て、新婚世帯のみに限定し、入居者の所得においても、公営住宅の収入基準を超える中間所得層を対象とし、政令月収が15万8,000円以上48万7,000円以下を資格要件とされております。またこのほかにも、町外からの転入世帯につきましては、これを優先する取り扱いも設けられているようでございます。  「パレットたら」で活用された地域優良賃貸住宅とは、公営住宅を補完する制度でございまして、子育て世帯や住居の安定に特に配慮が必要な世帯に対して、整備費助成及び家賃低廉化助成を行い、賃貸住宅の供給を促進することを目的とされております。  国からの補助金があることにより、民間だけでは賃貸住宅を建設するには難しい地域において、中間所得層を対象とした住戸を建設することができる住宅施策の一つだと認識しております。 ◆松永憲明 議員   おっしゃるとおりだと思うんですけど、今後、佐賀市として、この方法を導入する考えはございませんか。 ◎干潟隆雄 建設部長   太良町の定住促進住宅は、JR多良駅そばという立地条件のよさや、中間所得層の子育て世代を受け入れる民間賃貸住宅が周りになかったことが要因で、現在、その効果が出ているようでございます。  本市には住宅に困窮する方々の居住の安定を図ることを目的とした市営住宅が48団地、2,500戸余りございます。平成28年3月に策定いたしました佐賀市住宅マスタープランでは、市営住宅の目標管理戸数を現状維持としております。また、富士、三瀬等北部中山間地域につきましては、一定の需要に対し、現時点では供給の均衡はとれていると考えておりますので、北部中山間地域に新たに市営住宅や定住促進を目的とする住宅を建設する計画はございません。  しかしながら、今後、市営住宅が恒常的に満室になり、かつ地域の状況などの変化により、入居希望者が増加するなど住宅の需要が高まれば、いろいろな住宅施策の一つの方法といたしまして、中間所得層を対象とした地域優良賃貸住宅やPFI方式についても調査、研究してまいりたいと考えております。 ◆松永憲明 議員   質問をずっと続けてきまして、既存の市営住宅の問題、それから、空き家バンクの問題、まだまだ解決すべき問題があろうということで、今、全力を挙げて取り組んでいくというふうなことだったと思うんですけれども、どういうニーズがあるのかとか、対象の地域がどういう考え方を持っておられるのか、そういったことも含めてしっかり調査、研究されて、前向きに事が進められるようにぜひお願いしたいと思います。  それでは、2点目の人権・同和対策の推進について質問したいと思います。  佐賀市はこれまで人権教育・啓発基本方針を策定して、さまざまな取り組みをされてきておられますけれども、これまでの具体的施策の展開や問題点及び今後の取り組みについてお尋ねしたいと思います。  まず、学校教育における人権・同和教育についてですが、具体的施策の取り組み状況をお答えください。 ◎東島正明 教育長   学校教育における人権・同和教育の現状ということでございますが、教育委員会といたしましては、学校教育での人権・同和教育には具体的に3つの柱を掲げて、全市的に全小・中学校で共通実践を行っているところでございます。  1つ目の柱でございますが、これは人権が尊重される環境づくりでございます。その中身は、1つは職員研修、1つは子ども支援体制づくり、この2つに取り組んでおります。  特に職員研修は、管理職の研修、それから、全教職員を対象とした研修、そして、校内研修における学校人権・同和教育指導員の派遣、それらによる研修の充実を図っております。また、教職員一人一人には、校外で1人1研修ということを推奨しているところでございます。  それから、子ども支援体制づくりですが、各学校にはスクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカー、サポート相談員等がおりますので、こういう方々との連携した体制づくりに努めております。  2つ目の柱なんですが、これは人権が尊重される人間関係づくりです。1つは、子どもたちが安心感、信頼感を育む仲間づくり、そしてもう一つは、いじめや差別を乗り越えることができる集団づくりです。このために、かいつまんで申し上げますと、毎月1回の生活アンケートの実施、学校生活を楽しくするようなQ−Uテストの実施活用、それから、教育相談週間を設けて子どもとの個人面談、また、生徒会人権委員会などの自主的な組織の構築に向けて取り組んでおります。  3つ目の柱でございますが、これは人権が尊重される学習活動づくりです。これは当然、人権学習づくりでございますので、授業づくりということになります。  それからもう一つ、生き方に出会うという学習の場を設定してほしいと。例えば、学校で行っているのはLGBT、いじめ体験、こういうことを実際に体験された方の話を聞いて、人権について深く考えていく場をできるだけ設定したいというふうにしております。  いずれにいたしましても、各小・中学校ではこの3つの柱をもとにしながらも、各学校の人権・同和教育年間指導計画に基づいて学びを深めているというところでございます。 ◆松永憲明 議員   それでは、課題や問題点について簡潔にお答えいただきたいと思います。 ◎東島正明 教育長   課題や問題点ということでございますが、大きく2点で申し上げてみますと、1つは、子どもたちへの学習指導という観点です。もう一つは、教職員自身の人権意識の観点です。  この1点目の学習指導という面から見ますと、いまだに賤称語を使用した差別事象が発生している、また、いじめ等の問題がなかなか減少に向かわない、こういうことを考えますと、やはり子どもたちの実践力を高める指導が必要であると思っております。  したがいまして、子どもたちの心に響く授業、指導を実施、展開するためには、学校組織として指導法の改善に取り組む必要があろうというふうに考えております。  それから、2点目の教職員の人権感覚の面ですが、例えば、先般の部落差別解消推進法の認知度の調査をしてみました。その中で93%の教職員が知っていると答えました。ただし、このうちの54%は、施行されたのは知っているけれども内容は知らないと、あるいは7%の教職員は知らないと回答しておりました。  こういうことからしても、やはり教職員一人一人の人権認識に課題があるというふうに捉えておるところでございます。  加えまして、議員も御案内のとおり、学校は今、教職員の世代交代が進んでおります。若手教員の、いわゆる人権に関する認識レベル、あるいは指導力の差、こういうことにも対策が必要だろうというふうに考えております。 ◆松永憲明 議員   そういう実態があるということですね。そういった中で、今後どういうふうに取り組まれようとされているのですか。 ◎東島正明 教育長   今後の取り組みでございますが、現在行っております取り組みは継続、充実を図る必要があります。ただ、改めて2点について、私は強化したいと思っております。  それは先ほど申し上げましたように、教職員研修の充実でございます。それから、やはり喫緊の課題でありますいじめ問題への取り組みでございます。特に研修につきましては、トップリーダーである管理職研修、それから、1人1研修ということを推奨しております教職員の研修でございます。それと同時に、授業実践力を高めるという視点から、授業実践交流会、あるいは各学校での校内研修による授業実践力の向上を図ってまいりたいというふうに考えております。  いじめの問題でございますが、これはやはり、今、継続して取り組んでおりますいじめ・いのちを考える日、この取り組みの充実とともに、特別の教科道徳の中で、小・中学校を通して「いじめのない世界へ」という共通テーマのもとに、指導の継続、積み上げを図ってまいりたいというふうに考えているところでございます。  以上です。 ◆松永憲明 議員   それでは、企業や社会における人権・同和問題に関する啓発について、まず、具体的施策の取り組み状況をお伺いいたします。 ◎眞崎武浩 市民生活部長   企業や社会における啓発促進の具体的取り組みということでございます。  まず、企業、事業所向けの人権教育・啓発といたしましては、社会同和教育指導員を企業に派遣しましての研修、あるいはまた、経験年数や職責に合わせた企業セミナーを開催しており、より実務に即した内容で行っております。  次に、社会、いわゆる市民向けの講座といたしましては、人権ふれあい学級や同和問題講演会、さらには人権ふれあい講演会や上映会などを開催しております。  また、佐賀市社会人権・同和教育推進協議会及び市内26地域で地域社会人権・同和教育推進協議会が組織されており、さまざまな研修会が開催されておりまして、全体といたしまして、昨年度313回の研修会を開催いたしまして、延べ1万7,000人の方々に参加いただいております。  そのほか、市報やホームページなどへの人権に関する記事の掲載ですとか、8月の佐賀県同和問題啓発強調月間と12月の人権週間に合わせまして、街頭啓発キャンペーンなどを行っているところです。  以上です。 ◆松永憲明 議員   それでは、教育長に質問したのと同じように、問題や課題点を挙げてください。 ◎眞崎武浩 市民生活部長   問題、課題点ということです。  平成28年に、御案内のように人権に関する3つの法律が施行されました。この法の施行後、研修会などで周知啓発に努めてきたところではありますが、昨年度実施いたしました人権ふれあい学級のアンケートでは、いわゆるこの3法の施行を知っていると回答した人が約4割と、知らないと回答した人が6割という結果になりましたので、まずは法律の周知が今後の課題であると考えております。  次に、このアンケートの中で、研修会に初めて参加して、人権について詳しく知ることができてよかった、あるいはまた、実際、自分の身に降りかかったときにどう対応したらよいかということを考えさせられたといった意見がありました。  このようなことから、幅広い年代の市民の参加の促進と、やはり自分のこととして人権問題を考え、そして、行動していただけるような研修を実施することも課題であるというふうに考えております。  以上です。 ◆松永憲明 議員   それで、どういうふうに課題を克服しようとされているのかについてお伺いします。 ◎眞崎武浩 市民生活部長   課題の克服ということでございますが、まずは法律を知らないということに対しては、引き続き内容の周知を行っていくことは当然だと考えております。まず、先ほどの部落差別解消推進法など3つの法律をわかりやすくしたパンフレットを本年度活用いたしまして、全ての研修会で周知するようにしております。  それから、研修等に初めて参加してよかったといった意見があることから、できるだけ多くの方々に参加していただくよう、佐賀市PTA協議会などとの連携を図ることや、市報、ホームページ等の広報媒体を活用した情報発信を引き続き実施していきたいというふうに考えております。  さらに、市民お一人お一人が自分自身の問題として捉えていただくことが偏見や差別の解消につながることから、従来型の研修に加えまして、グループワークや体験学習などを活用してまいりたいというふうに考えております。  以上です。 ◆松永憲明 議員   そのように今後取り組んでいくということで、ぜひこれは徹底してやっていただきたいと思っているところです。  次に、相談体制のことを聞こうというふうに思っておりましたけれども、ちょっと時間の関係で次に移りたいと思いますが、今、教育長も答弁されて、そして、市民生活部長も答弁された中で、法を知らないという人がかなり多くいらっしゃると。これはやっぱり大きな問題だと思いますね。教える側、学校の立場の中でも知らないというのは、これは何たることかと思うんですよ。法が施行されて2年経過しているわけですよね。ですから、ちょっとどうかなと、それだけこの世の中がおかしくなっておるのかなというように私も思ったりするんですけれども、ぜひこれは徹底してお願いしたいというふうに思っているところです。  最後に、相談体制のところを抜かしまして、条例の一部改正について見解をお伺いしたいと思いますが、合併前には2005年に佐賀市は条例をつくってあって、その後、平成17年に合併したときの10月1日に、新たにまた条例を制定されております。かなり先駆的な中身がここには網羅されているというふうに私は見ておるわけですけれども、相談体制の強化等がかなり今度は強調されている中で、一部改正等の考えはないのかどうかについてお伺いいたします。 ◎眞崎武浩 市民生活部長   佐賀市部落差別撤廃・人権擁護に関する条例の一部改正の考えはということでございます。  昨年度、佐賀市人権教育・啓発基本方針を11年ぶりに改定いたしました。この改定に当たりましては、いわゆる部落差別解消推進法の趣旨を踏まえるとともに、社会状況や家庭環境の変化に応じた教育や啓発、また、相談体制の充実などの人権施策を推進することとしております。  このようなことから、まずはこの部落差別撤廃・人権擁護に関する現在の条例と基本方針に基づきまして、偏見や差別の解消に努め、部落差別のない社会を実現するために、人権教育・啓発、相談に関する必要な施策にしっかりと取り組んでまいりたいというふうに考えておりますので、現時点での条例の改正については考えていないところでございます。 ◆松永憲明 議員   今ここに、私、手元に新しい改訂版ですね、これを持っていて、ずっと読ませていただいているところですけれども、これも我々もしっかり勉強していかないかんなと、研修もしていかなくちゃならないなと思っているところです。  今、るる答弁いただきました中身をぜひしっかり実践に移していただくようお願いして、この項目は終わりたいと思います。  それでは、放課後等補充学習支援事業について一問一答に入ります。  教育長からるる答弁をいただきましたけれども、各学校の本事業の限度額を基本額として配分して、それ以上に補充学習の時数を必要とする学校には、市単独予算で学習指導の謝金分の確保に努めるとか、その際は学校規模や学習内容の定着度、地理的条件などを考慮して配分すると、こういうようなお答えだったと思いますが、具体的にどういうふうにされることなんでしょうか。わかりやすく簡潔に御答弁をお願いします。 ◎東島正明 教育長   放課後等補充学習支援事業につきまして、今年度行ったのは、限度額を基本額として一律に配分いたします。これは124時間分ということで配分いたしました。その上で、この基本額では十分でない学校につきましては学校規模とか、実施の学年とか、実施教科とか、そういう学校の実態を踏まえて、事業の拡充申請ができるような形をとったところでございます。  そうしたところ、本年度8校からの申請がございました。この8校には25時間分の上乗せ予算で対応していただくようにしたところでございます。  以上でございます。 ◆松永憲明 議員   8校分は上乗せということでございますけれども、もう一つは、十分な学習指導時間が確保できるように県に増額を要請するということと、指導員の確保が難しい学校については学校任せではなくて、教育委員会が積極的にかかわって確保に努めるというようなお話でしたが、今年度の予算中、県の補助が増額されたのかどうか、具体的に金額をお示しください。 ◎東島正明 教育長   この事業の充実に向けて、県への予算額の増額要請は行いました。しかも、昨年度、平成30年度はその前年度に比べて国の補助金が減ったんです。それで、昨年度は実は上限が124時間あるんですが、100時間という基準額でやりました。そういうことになりますと、やはりだんだん事業が先細りしてまいります。そういうことを考えて県に要請いたしましたが、結果的には増額には至りませんでした。  ただし、124時間という上限額を市費で充当して、まず、全部の学校に配分すると。それと同時に、8校分につきましては、さらに充実のために配分したところでございます。  したがいまして、事業総額で申し上げますと、昨年度が500万4,000円でした。今年度が676万960円ということで、事業の充実を図っているところでございます。 ◆松永憲明 議員   今年度は前年度よりかなり予算的にも増額されてきているというのはわかりました。  それと、もう一つの問題は指導員の確保だというふうに思っているんですけれども、教育委員会としてどういうふうに対処されようとしておられるのか、お伺いします。
    ◎東島正明 教育長   これにつきましても、放課後等補充学習支援というのは、基本的に指導者は地域の中で教職員のOB、あるいは学生等となっておりましたので、基本的に各学校で確保していただくということでしておりますけれども、本年度も一部の学校では確保が難しい状況がありました。そういうことを踏まえまして、教育委員会としては指導員確保に一緒になって努めたところでございます。  そういうことで、本年度はどの学校にも指導員が確保できておりまして、円滑に運営されているというふうに考えております。 ◆松永憲明 議員   私たち文教福祉委員会では、この間、大阪府の柏原市を訪ねまして、スタディー・アフター・スクールという放課後学習支援なんですけど、この事業の取り組みについて視察してきたところでございます。  ここは大阪教育大学だとか、それから、関西福祉大学の学生たちと連携しながら、その学生たちに運営を任せてやっておられるという内容だったんですよ。  これは小学校だったんです。そういうところから、佐賀大学だとか、あるいは西九州大学などとの連携というものについては何かお考えがございますでしょうか。 ◎東島正明 教育長   佐賀大学、それから西九州大学の子ども学部とは連携協定を結んでおります。したがいまして、大学1年生から各学校には講義の時間のないとき、あるいは時間が許すときにボランティアに入っていただいております。  ただ、城西中学校が学生を放課後等補充学習支援事業に使っておりますけれども、やはり講義とか、そのほかいろいろ条件がありまして、週2回を5人で回さざるを得ないということで、非常に厳しい状況にあるというのは聞き及んでおるところでございます。 ◆松永憲明 議員   どこも指導員の確保というのが一番のネックであるようですね。大学生も忙しいのかしれませんけれども、ほかのアルバイトをかけ持っておられたりとか、あるいは大学の講義が重なっているとか、いろいろな条件があって簡単にはいかないというのを柏原市の場合も言われておったわけです。  ですから、この点は非常に厳しいのかなというふうに思っておりますけれども、今のところ、何とか確保していただいているということで、ほっとしているところでございます。  それで、もう一つは小学校への拡大についてなんですけれども、西岡真一議員も同じような質問をされたんですが、するつもりはないというようなお答えでした。私はいろんなことからこの必要性を申し上げたいと思いますけれども、小学校2年生で掛け算の九九の学習がございます。実は5の段までは29時間かけると。それから、6の段から9の段までは21時間、合計50時間かけて指導を行うというように聞いているところですけれども、この時間数そのものについては、私が新採のころと比べてみますと、かなり少なくなっているように思うわけです。  今も昔も同じことなんですけれども、授業だけじゃなくて、繰り返しの反復練習が必要だということから、あいた時間でカードを使って反復練習するとか、あるいは家庭に帰っても反復練習し、お風呂の中でも九九の暗算を言ってみるとか、いろんな取り組みをさせてきたと、あるいはされてきたというふうに思っているところですけれども、掛け算の九九が習熟できていないと、3年生になったとき割り算が出てきて、割り算でつまずいてしまうということが起こるわけです。  その後、4年生になりますと分数が出てきます。かなりここら辺が分かれ目になってくるんですよ。ですから、小学校の3、4年生のときにしっかりと学習して理解しておかなければ、中学校から習っていたもので、小学校高学年の算数に入ってきているものもかなり今ございます。だから、指導内容がふえてきているわけです。そういった状況の中で、子どもたちの理解が進んでいかない。さらには中学校に進学しても、小学校のときに理解が定着していないことによってなかなか授業についていけない、そういった子どもが出てきている実態にあるわけです。  教職員の多忙化が進んで、児童一人一人に十分時間をかけて指導ができにくい実態にある今の状況の中で、小学校3、4年生のときに補充学習支援を講じて基礎学力をきちんとつけさせておくことが極めて重要だと思うわけですけれども、教育長の御答弁をお願いいたします。 ◎東島正明 教育長   学習内容の定着を確実に図ることが私どもの務めでございます。それと同時に、授業の中でわかっていない子どもたちは、少なくとも小学校の段階では担任が一番よくわかるのであって、その都度補充していくのが担任としての責務だろうと私は思っております。また、私もそうやってまいりました。  したがいまして、補充学習は確かに大事です。大事ですけれども、補充学習の前に授業改善をしっかりして、子どもたちにできるだけわかってもらう努力をする、そういうことが大事だと思っております。  それと同時に、西岡真一議員のほうにもお答えいたしましたが、補充学習という目的では、夏のサマースクール等も行っておりますが、放課後の支援という視点からまいりますと、子どもたちの興味、関心とか、あるいは地域の実態とか、そういうものも勘案しながらやる必要があるのではないかというふうに私は思っておるところでございます。 ◆松永憲明 議員   やっぱり今日は、我々が若いころと違って、学校の先生が非常に多忙化して、長時間勤務を余儀なくされているという実態があるということを私は申し上げました。その認識は一緒だと思うんですよ。  だから、教育長も私もそういうことでやってきたのは間違いないと思います。しかし、それができにくい実態にあるからと言っているんですよ。そこまでできればいいですよ。そういった余裕があれば。これはやっぱりそんな簡単な問題じゃないと思うんです。地域の子どもたちの放課後のいろんな活動とかおっしゃいますけど、それは逃げの答弁じゃないかと思うんですよ。逃げちゃだめですよ。もうちょっと真剣に向き合う必要があると思います。私はそう思っています。  学力向上を一生懸命言われる議員もおられます。教育委員会がそれにどう応えるか。私は一つの方策を示しているわけですから、もうちょっと真剣に考えていただきたいと思います。  終わります。 ○武藤恭博 議長   これより休憩に入りますが、本会議の再開は午後1時5分に予鈴でお知らせします。  しばらく休憩します。           午後0時01分 休 憩 令和元年6月24日(月)   午後1時08分   再開                 出  席  議  員 ┌────────────┬────────────┬────────────┐ │  1.富 永  明 美 │  2.久 米  勝 也 │  3.御 厨  洋 行 │ │  4.西 岡  真 一 │  5.宮 崎    健 │  6.中 村  宏 志 │ │  7.村 岡    卓 │  8.松 永  幹 哉 │  9.川 副  龍之介 │ │ 10.永 渕  史 孝 │ 11.山 下  伸 二 │ 12.野 中  康 弘 │ │ 13.松 永  憲 明 │ 14.山 田  誠一郎 │ 15.堤    正 之 │ │ 16.川原田  裕 明 │ 17.久 米  勝 博 │ 18.重 松    徹 │ │ 19.山 口  弘 展 │ 20.重 田  音 彦 │ 21.野 中  宣 明 │ │ 22.池 田  正 弘 │ 23.白 倉  和 子 │ 24.江 頭  弘 美 │ │ 26.中 野  茂 康 │ 27.平 原  嘉 徳 │ 28.千 綿  正 明 │ │ 29.川 崎  直 幸 │ 30.武 藤  恭 博 │ 31.福 井  章 司 │ │ 32.中 山  重 俊 │ 33.山 下  明 子 │ 34.嘉 村  弘 和 │ │ 35.黒 田  利 人 │ 36.西 岡  義 広 │            │ └────────────┴────────────┴────────────┘               地方自治法第121条による出席者 佐賀市長        秀 島  敏 行    副市長         伊 東  博 己 副市長         白 井    誠    総務部長        池 田  一 善 企画調整部長      武 藤  英 海    経済部長        百 崎  哲 也 農林水産部長      川 副  浩 顯    建設部長        干 潟  隆 雄 環境部長        喜 多  浩 人    市民生活部長      眞 崎  武 浩 保健福祉部長      大 城  敬 宏    子育て支援部長     今 井    剛 地域振興部長      古 賀  臣 介    交通局長        志 満  篤 典 上下水道局長      田 中  泰 治    教育長         東 島  正 明 教育部長        百 崎  芳 子    選挙管理委員会事務局長 中 村  純 士 農業委員会事務局長   三 島  洋 秋    監査委員        力 久    剛 会計管理者       成 富  典 光 ○武藤恭博 議長   休憩前に引き続き会議を開きます。  市政一般に対する質問を続行します。 ◆野中宣明 議員   それでは、通告に従い、3項目について質問を行います。  初めに、1項目め、地域包括ケアシステムの構築に向けてであります。  ことしの2月定例会に引き続き行いますが、その後、現場への状況確認として関係者の声を聞いてまいりました。各地域における第2層協議体の環境整備については、まだまだ時間がかかるという状況のようであります。しかし、高齢化が急速に進む中においては早急に手を打っていかなければなりません。  そこで、今回は改めてその進め方について、いま一度最初に戻り、確認させていただきたいと思います。  平成28年10月に地域包括ケアシステムの構築に向けて第1層協議体が立ち上げられ、議論がスタートしております。  そこで、3点について質問いたしますが、まず1点目、第1層協議体のメンバー構成について、2点目、これまで計8回の会議が開催されているようですが、その状況について、3点目、最終的に第1層協議体としてどのような結論や方向性といったものが決まったのか、以上、この3点についての答弁を求めます。  次に、2項目め、選挙管理委員会の取り組みについてでありますが、ことし4月に行われた統一地方選挙において、選挙のあり方が少子高齢化の影響により大きく変化していることが見られ、投票しやすい環境づくりに向け、さらに取り組んでいかなければならないと強く感じた次第であります。  そこで、質問でありますが、定着してきた期日前投票を本庁、支所だけでなく、大型商業施設や駅などの人が往来し、気軽に投票しやすい場所に拡大させ、低迷している投票率の底上げを目指すべきとの提案をこれまで再三にわたって行ってまいりました。しかし、選挙管理委員会としての答弁は一貫して研究をさせていただきたいとのことであります。もうそろそろこの件についての研究結果をお示しいただきたいと思いますので、はっきりとした答弁を求めます。  最後に、3項目め、交通局庁舎についてでありますが、この庁舎は昭和41年2月に建てられ、かなりの年月が経過しているため、大きな地震災害が起きた場合は倒壊の危険性があります。また、維持修繕費も毎年およそ200万円かかっている現状からいくと、早期に建てかえの計画を立て、実行しなければなりません。この件に関しましては、平成27年11月定例会と平成30年2月定例会において質問を行い、今回で3回目となります。これまでのやりとりで交通局の庁舎については、現地での建てかえを考えていくとのことで、自前で建設する方法と民間資本を活用する方法のどちらかでいくことを検討しているとのことでありました。では、どちらの方法でいかれるのか、その検討結果についてお示しください。  以上で総括質問を終わります。 ◎大城敬宏 保健福祉部長   私からは、1項目めの地域包括ケアシステムの構築における第1層協議体の取り組みについてお答えいたします。  佐賀市では2025年をめどに地域包括ケアシステムの構築に向けて、多様な日常生活上の支援体制の充実強化及び高齢者の社会参加の推進を一体的に図るため、生活支援体制整備事業を実施しております。  生活支援体制整備事業の取り組みとしましては、生活支援コーディネーターを配置し、協議体の設置や通いの場の創出を進めております。この事業の体系づくりとしましては、佐賀市全域を対象とした第1層協議体は自治会、民生委員・児童委員、社会福祉協議会など、多様な主体間において情報共有、連携及び協働による地域資源の掘り起こしや開発等を協議する組織であり、平成28年度に設置しております。また、主に中学校区域を想定している第2層協議体については、住民主体によって地域の課題等を話し合い、さまざまな支援活動等を創出するための組織であり、現在設置を進めております。  生活支援コーディネーターについては、第1層の市全体には1名、第2層の主に中学校区域には15の地域包括支援センターに1名ずつ配置し、取り組みを推進しております。  第1層協議体のメンバーにつきましては、佐賀市社会福祉協議会、校区社会福祉協議会、佐賀市シルバー人材センター、高齢者福祉に関するNPO団体、佐賀市民生委員児童委員協議会、佐賀市老人クラブ連合会、佐賀市自治会協議会、佐賀県介護支援専門員協議会、地域包括支援センター、生活支援コーディネーター、介護予防・生活支援に関する豊富な知識を有する学識経験者、介護予防・生活支援に関連する佐賀市職員から委員を選任しており、平成30年度は15人の委員で構成しております。  次に、第1層協議体の会議の開催状況についてになりますが、第1層協議体は平成28年10月に設立し、平成31年2月まで8回開催してきました。その中で、協議してきた主なものは、第1層協議体委員の役割、本市が目指す地域のあり方、第2層協議体の設置までの流れ、第2層協議体の設置に向けた既存団体の活用の考え方、第2層コーディネーターの活動の目標等でございました。  続いて、最終的に第1層協議体の結論や方向性が決まったのかにつきましては、第1層協議体は多様な主体が情報を共有し、連携を図る場としており、これまで共有された内容につきましては、第1層協議体の役割の確認、本市が目指す地域のあり方の確認、第2層協議体の設置について、新たな組織を立ち上げるのか、既存組織を活用するかなどの基本的な考え方、生活支援コーディネーターの活動目標、高齢者の通いの場の数値目標などでございます。  以上でございます。 ◎中村純士 選挙管理委員会事務局長   私のほうからは、2項目めの選挙管理委員会の取り組みについて、期日前投票所を本庁や支所以外に設置できないかとの質問に対して平成29年2月定例会で引き続き研究するとの答弁があったが、その後の検討状況はどうなっているかとの御質問にお答えいたします。  現在の本市の期日前投票所の設置状況ですが、市役所本庁及び7支所、佐賀大学の本庄キャンパス及び鍋島キャンパス、それから平成30年12月執行の佐賀県知事選挙から設置しておりますメートプラザ佐賀の現在11カ所に期日前投票所を設置しております。  このほか、選挙管理委員会では大型商業施設への期日前投票所の設置についてはあわせて検討を行い、次のような点について課題として整理を行っているところでございます。  1点目といたしまして、平成28年4月から支所に設置していました選挙管理委員会分室が廃止になり、期日前投票所の従事職員は通常勤務の中での動員職員で配置することになっております。このため、執行体制を確保することが非常に難しく、一部選挙管理委員会事務局職員のOBへの負担が大きくなってきており、今後もこの傾向は高まることが想定されております。  それから、2点目といたしまして、平成29年10月執行の衆議院議員総選挙で、商業施設に期日前投票所を設置した自治体のうち、50自治体にアンケート調査を行い、期日前投票所の取り組み状況について調査を行っております。この中で、商業施設に設置することで若年層の投票率が向上したと感じていますかとの質問に対しまして、感じていると回答された自治体は33.3%、感じていないと回答された自治体は51.1%、それからその他、不明、一概には言えない、今後の動向を注視等が15.6%という結果になり、半数以上が感じないとの回答がなされております。
     また、衆議院の解散時や衆参同日選挙時にスペース確保は可能かとの問いに、先約がある場合は別の施設を探すとの回答が寄せられ、選挙時に必ずしも同一施設を利用できる状況にはないことも新たな課題として見つかっております。  そのほか、平成29年衆議院議員総選挙では、混雑が発生いたしまして、テナントに影響が生じた結果、投票者を初めとする来場者の誘導に相当な配慮が必要であることが同様に課題として見つかっております。  それから、3点目といたしまして、本庁での期日前投票所の機能の分散化を図り、投票環境の向上のため、平成30年12月執行の佐賀県知事選挙からメートプラザ佐賀に期日前投票所を設置しております。効果といたしまして、本年4月執行の佐賀県議会議員選挙では、本庁とメートプラザ佐賀の利用者のうち、20.2%がメートプラザ佐賀を利用されており、この割合は昨年12月に執行した佐賀県知事選挙より約5ポイント増加しています。今後もこの施設の利便性のよさから、利用率は増加することが期待でき、低迷している投票率の下支えに一定の効果があるものと考えております。  以上のような観点から、商業施設への期日前投票所の設置について検討した結果、現状では設置は厳しいものと判断いたしております。しかし、商業施設への期日前投票所の設置は投票の利便性の向上につながるものと考えていますので、今後も他自治体の動向を注視していきたいと考えております。 ◎志満篤典 交通局長   私からは、3項目めの交通局庁舎の建てかえについての御質問にお答えします。  現在の交通局の庁舎は、鉄筋コンクリート造3階建て、延べ床面積約760平方メートルで、昭和41年2月に建築しており、築53年を経過しております。  現在、この庁舎は老朽化による建物自体の安全性の確保、修繕費の増加、休養スペースの確保やバリアフリーへの対応などの課題がございます。  このような中、平成28年2月には経済産業委員会の附帯決議として次の3つの内容が示されております。1つ目は、交通局の庁舎は築50年を経過し、老朽化が著しく安全面に欠ける状況であるため、早急に庁舎の建てかえを検討すること、2つ目は、建てかえの検討に当たっては、職員の休憩スペースを十分に確保するなど労働安全面に十分配慮すること、3つ目としまして、建てかえの検討に当たっては、市産木材を活用するなど、市経済の活性化に配慮することでございます。  この附帯決議を受けまして、平成30年3月の経済産業委員研究会では、交通局単独で木造2階建ての庁舎建設を行う案と、民間資本で建設する案の2案を提示いたしました。また、平成30年12月の経済産業委員研究会では、その後、民間資本での建設の見通しが立たないため、交通局単独での庁舎建設を行った場合の試算結果を報告いたしました。内容といたしましては、木造2階建て500平方メートルで建設した場合、本体工事が約2億2,000万円、既存庁舎の解体及び外構工事等を含める総工事費用は約3億円となること。また、財源を全額企業債、25年償還で想定した場合、1年当たりの元金償還は1,200万円、支払い利息は25年トータルで約1,100万円となることを報告しております。  またあわせまして、当時の収支状況としまして、平成29年度が約1,900万円の赤字、平成30年度も約3,000万円の赤字を、平成30年12月時点で見込んでいる旨を説明しております。その時点での収支悪化の主な要因としまして、軽油費の高騰などの外的要因が影響しており、今後の収支状況の動向が不透明でありました。そこで、平成30年12月時点では企業債の返済が将来の経営の大きな負担になるおそれがあるため、平成31年度当初予算での庁舎建てかえに関する予算計上は見送っております。  なお、平成30年12月の経済産業委員研究会では、今後の対応として、交通局単独での局庁舎の建設と改めて民間資本を活用した建設の2案を引き続き検討していくことをお示ししております。  いずれにしましても、今後の収支状況とあわせて、消費税率の改定、また軽油費の動向など、社会情勢の変化とその影響を考慮しながら、庁舎建てかえについては慎重に検討しながらも、的確な時期に判断したいと考えております。 ◆野中宣明 議員   それでは、1項目めの地域包括ケアシステムについて質問してまいります。  まず初めに、第1層協議体のメンバー構成の中において、今の答弁でいきますと市職員も入っておられるということでございますけれども、この方々はどういった役割となっているのか、まずここからお示しいただきたいと思います。 ◎大城敬宏 保健福祉部長   第1層協議体における佐賀市の役割ということでございますけれども、第1層協議体の構成メンバーの中に、佐賀市のほうから介護予防・生活支援に関連する佐賀市職員と地域包括支援センター職員として2名が入っております。介護予防・生活支援に関連する佐賀市職員としましては、保健福祉部の福祉総務課の職員を充てておりまして、保健福祉部の事業を全体的に調整する立場から入っております。また、地域包括支援センター職員につきましては、地域包括支援センターを統括する立場から入っております。  そのほか、第1層協議体の構成員ではございませんけれども、第1層協議体の庶務を高齢福祉課のほうが担っております。生活支援体制整備の現状の把握から、生活支援コーディネーターの意見等を把握しながら、第1層協議体に問題点や体制整備の進め方の提案を行っているところでございます。  以上です。 ◆野中宣明 議員   これも総括質問への答弁にありましたように、第1層協議体はさまざまな意見を共有し、連携を図る場であるということでございましたけれども、平成28年10月から第1層協議体において議論がスタートして、既にもう2年半が過ぎております。これまで話し合った内容を体系的に整理を行って、誰が見てもわかるようなイメージの形として方向性をまとめるべきであると思いますけれども、この点についてお答えいただきたいと思います。 ◎大城敬宏 保健福祉部長   体系的に整理してまとめるべきではないかということですけれども、第1層協議体については、議員がおっしゃるとおり、設立してから2年半が経過しております。これまでの議論の内容を一旦整理しまして、方向性をまとめ、共有することは必要であるというふうに考えております。  以上です。 ◆野中宣明 議員   ここは重要な点なんですけど、いわゆる地域包括ケアシステムといって、言葉だけ見ると非常にかた苦しくて、難しく感じるんですね。誰が聞いても、わかりやすく、少し砕けたような感じのイメージにすることが全体的に皆さんがこの制度、取り組みを理解される要素だと、重要なところだと思いますので、そういったイメージということで考えてもよろしいんですか。確認でお願いします。 ◎大城敬宏 保健福祉部長   地域包括ケアシステムのイメージというのは、なかなか理解しづらい部分がありますので、できるだけわかりやすいような形で地域団体等に説明していきたいと考えております。  以上です。 ◆野中宣明 議員   説明するというか、第1層協議体でまずそこをまとめていただくということなんですけど、それはよろしいんですかね。済みません、くどいようですけど。そして、それをしっかりと現場のほうに広げていくということでございます。ちょっと整理の段階でお願いしたいと思います。 ◎大城敬宏 保健福祉部長   今、議員がおっしゃいましたとおり、まず第1層協議体の中できちんとまとめて、わかりやすいような形で整理をしたいというふうに考えております。 ◆野中宣明 議員   ありがとうございます。  では、まとめられるということですけれども、それはいつまでにされますか。目標とする期日をお示しいただきたいと思います。 ◎大城敬宏 保健福祉部長   協議会で話し合った内容につきましては、できるだけ早いうちにまとめたいと考えております。資料の準備ができ次第、次回の第1層協議体の開催をめどに委員に確認を行っていきたいというふうに考えております。  以上です。 ◆野中宣明 議員   それでは次に、第1層協議体のメンバーには、先ほどさまざまな団体のお名前を挙げていただきました。自治会であったり、民生委員であったり、社会福祉協議会、またシルバー人材センター、その他いろいろありますけれども、各団体の代表の方が参加されているということでございました。それぞれの団体の現場のほうには地域包括ケアシステムの内容についてどのくらい理解が浸透しているのか佐賀市としては把握されているのでしょうか。 ◎大城敬宏 保健福祉部長   団体の方がどのくらい理解しているのかということでございますけれども、このことについて特別に調査等は行っておりませんので、市のほうの感触ということにはなりますけれども、職員が地域の団体の代表者と、それから構成員と意見交換をする機会がございます。その中の意見等から判断しますと、地域包括ケアシステムや生活支援体制整備に対する認識の理解というのは、やはり団体によって温度差があります。ただ、地域包括ケアシステムや生活支援体制整備という名称についてはなかなか認識がなくても、地域の支え合いの必要性については理解が進んでいる地域団体もございます。全体的に見ますと、地域の支え合いの必要性については理解している団体はふえていると捉えております。  以上です。 ◆野中宣明 議員   やはり先ほどやりとりさせていただきました第1層協議体における方向性、結論がないと、それぞれの団体の代表として参加されている委員の皆さんも自分たちの団体に持ち帰って十分な説明がしにくいというふうに私は思うんですね。先ほど市のほうの認識としても調査は行っていないけれども、団体によって温度差があるというような感覚もさっき述べられたんですが、まさにここが一番大事なところなんで、先ほどのやりとりしたところが今の時点で重要なことだと思っています。内容の理解が十分に現場のほうに浸透していくかどうかが重要な鍵でございますので、それぞれの校区の各種団体、つまり自治会長会であったり、民生委員児童委員協議会であったり、校区の社協であったり、校区のまちづくり協議会などにしっかりと佐賀市が説明に出向いて取り組みの理解を得ることが必要だというふうに考えますけれども、この点についてお考えを聞かせていただきたいと思います。 ◎大城敬宏 保健福祉部長   協議内容を末端まで浸透させているかという内容ですけれども、第1層協議体の協議内容を含む生活支援体制整備事業の地域への普及啓発につきましては、生活支援のコーディネーターが中心となって、高齢者ふれあいサロンや老人クラブ、民生委員児童委員協議会、自治会など、さまざまな機会を捉えて普及啓発は行っております。  市としましても、生活支援コーディネーターと連携しながら、必要に応じて地域に出向き、普及啓発を行っております。職員出前講座におきましても、地域包括ケアシステムについての講座を実施しているところであり、実施回数も今現在ふえてきているところでございます。  以上です。 ◆野中宣明 議員   佐賀市として出前講座等で出向いてやっていらっしゃるというようなことは言われますけれども、やはりまだまだ不十分だと思うんですね。だから、もう少ししっかりとここは佐賀市としてももっと入っていっていただけるような体制を含めて、十分に考えていただきたいというふうに思っています。  こういった取り組みを早急に行って、何回も言うように、第1層協議体で形をきちっと決められる、そして、それをもとに話し合う場を各地域で整えていただくことが次の第2層協議体づくりということになってまいります。この話し合っていく場は、例えば、地域の中で考えた場合の枠組みなんですけれども、各校区の社協であったり、まちづくり協議会、こういった既存の団体にお願いしていくことが現実的に考えられるというふうに思っております。この取り組みについては、やはり行政が行っていかなければならないというふうに思うんですけれども、この点についてお答えいただきたいと思います。 ◎大城敬宏 保健福祉部長   第2層協議体について市のほうが各団体へ依頼をしていくべきというような考え方と思いますけれども、第1層協議体の協議の中で第2層協議体については新たな組織を立ち上げるのか、既存の組織を生かすのか、地域に委ねながらつくり上げていくというような情報共有がなされております。その中で、第2層協議体の設置につきましては、地域の実情を踏まえながら、住民が自主的、主体的に設置していただきたいというふうには考えております。  市としましては、現在、地域団体の理解を深めるための説明は行っておりまして、今後も必要に応じて地域に出向き、普及啓発を行っていきたいというふうに考えております。  以上です。 ◆野中宣明 議員   現在、おたっしゃ本舗のコーディネーターの方々が中心となって、市や社協と連携しながら取り組んでいるということでございますけれども、現在の地域包括ケアシステムについての説明や理解が各地域の中において不足していることが見受けられるんですね。こういった状況の中では、そのままこういった方々が地域に入って活動するとなると、やはり大変ではないかなというふうに感じているところでございます。  そこで、おたっしゃ本舗のコーディネーター、または佐賀市社協、具体的に言いますとコミュニティソーシャルワーカーという方々ですけれども、こういった方々との連携や役割を誰が見てもわかるように、第1層協議体の中でさらに明確にして住民の皆さんにお知らせをする必要があるというふうに思います。そうすることで、今よりスムーズに地域の中に入っていきやすくなり、それぞれの地域の取り組みをしっかりとサポートできるというふうに思いますけれども、答弁を求めたいと思います。 ◎大城敬宏 保健福祉部長   生活支援コーディネーターとコミュニティソーシャルワーカーの役割を市のほうが地域に明確にすべきではないかというような質問でございますが、各地域の包括支援センターに配置されている生活支援コーディネーターと社会福祉協議会に配置されておりますコミュニティソーシャルワーカー、これはどちらも地域課題の把握、解決など地域支援の担い手として活動されております。相違点としましては、生活支援コーディネーターは高齢者を対象としているのに対し、コミュニティソーシャルワーカーは全ての住民を対象にしているところであります。  2つの制度は、支援する対象は異なりますけれども、支え合いの地域づくりという目的では同じですので、ともに連携しながら地域づくりを行っているところではございます。これまで生活支援コーディネーターやコミュニティソーシャルワーカーは実績を積み重ねられてきておりますので、地域での役割や取り組みの認知は、少しずつではありますけれども、高まってきているものと感じております。  今後もさまざまな場面で、市は生活支援コーディネーターの役割、そして、市社会福祉協議会はコミュニティソーシャルワーカーの役割を周知していきたいと考えております。  以上です。 ◆野中宣明 議員   私は、今手元にこういった市民向けに周知をされた資料を持っているんですけど、やっぱり非常にわかりにくいんですね。言葉とかコーディネーターとかCSWとか、横文字とか英字とか使っていくと、なかなかわかりにくい部分があります。そもそもこの地域包括ケアシステムという言葉自体がかた苦しく、なかなか取っつきにくいイメージがございますので、そこはわかりやすい形で、そして、これに携わる、特にコーディネートしていただける方々はきちっとどういう役割で、きちっと立場も明確にしていただきながら、そういったところをきちっと住民の皆さんにまず周知して、そういう環境をつくるということが非常に大事だと思いますので、市のほうでしっかりやられるということでございますけれども、ぜひ第1層協議体の中でもう一回そこを確認していただきたいと思います。  また、先に第1層協議体を今度やるというふうにさっき言われましたので、そういう中でぜひ取り上げていただいてもよろしいでしょうか。確認でお願いします。 ◎大城敬宏 保健福祉部長   今後、第1層協議体につきましては、開催する予定がありますので、そこの中で話をしていきたいというふうに考えております。  以上です。 ◆野中宣明 議員   それでは、ここで改めて確認させていただきますが、この地域包括ケアシステムの構築に向けて、今後の推進の主体は一体誰なんでしょうか、お答えください。 ◎大城敬宏 保健福祉部長   推進の主体ということでございますけれども、介護保険法におきまして国及び地方公共団体が地域包括ケアシステムの構築を推進するということが規定されておりまして、佐賀市が地域包括ケアシステムの全体的な推進を図る立場にあることは認識しております。この包括ケアシステムの一つの要素となります介護予防・生活支援、これは生活支援体制整備事業になりますけれども、地域を理解した方がその地域の実情に合わせて取り組むことが重要になりますので、地域がその特性を踏まえて、自主性と主体性を持って多様な主体が連携しながら、地域の支え合いの体制づくりを構築すべきものだというふうに考えております。  以上です。 ◆野中宣明 議員   平成28年10月から第1層協議体において議論がスタートして、先ほど言いましたように、2年半が過ぎております。現在、高齢化も急速に進んでいっておりまして、状況的に待ったなしなんですね。私はそこら辺は強く感じて何とかしなければならないということで、今回、3回目の質問に立ったわけでございます。  先ほど、地域包括ケアシステム構築に向けた推進の主体は、要約すると、行政なんですね。つまり佐賀市が推進の主体ということでやっていかなきゃいけないというふうに私は認識しているんですけれども、そうであるならば、その行政のトップで旗振り役として第1層協議体の場に市長みずからが直接行かれて、早急に環境づくりに努めていくということを第1層協議体の中で再度共有していただきたいと思いますが、市長に答弁を求めたいと思います。 ◎秀島敏行 市長   御質問等を聞いていますと、この制度は非常に理念としてはいいものがあると思いますが、なかなか姿が見えにくいとか、どういう方向に持っていこうとしているのか、そういうもので何かじれったさを感じておられるということであると思います。私も当然そういうふうな気持ちがしているところであります。  2025年問題は大変な問題でございます。2025年には65歳以上が全人口の3割になると、そしてまた、75歳以上の方が4人に1人になると、そういうふうな時代で、どうしようかと。公的な支援というんですかね、公費を使ってだけの対応では大変だということで、できるだけ地域の力にお願いしようと、できるものはそういったところでお願いしようというのが願いであるわけです。そういう意味が理念として出てきているわけですが、それは当然どなたも異論がないところだと思っています。  そういう中で、どうしていくのかと。ただ、方向性が見えないというのは、何か自主性とか、そういったものを重んじておりますので、今までの行政の方策で地域にお願いする場合は、こうしてこうだからこうしてくださいとか、一定の方向性とか姿を見せてやっていたわけですが、これはそうではないと。地域でいろいろ議論して皆さんたちの知恵で地域の実態に合った形で計画を立ててくださいと、そういうふうなのが強く出ております。今までは完成形的なものをぼんと押しつけられたら、方向性が大体決まっておりますので、それができるのかできないのか、大体やりやすかったと思いますが、これはなかなか難しい部分があると思います。  話は少しずれますが、今、市が進めています地域のコミュニティづくりですね、まちづくり協議会、そういったのも大体こういった部類に入ってくるんじゃなかろうかと、姿が画一的でないということで行政が決めて提案するものではないと。自分たちでできればこういう理想的な姿に向かって決めてください、討議して、そして実行してくださいというものがあって、先ほどから指摘されていますように、姿がなかなか見えないと。役所はどうしているかと私の耳にも達しておりますが、もっとしっかりしなければいけないというような声も中には出てきているのが事実です。そういったものを含めまして、今後もう一回内部で議論して、そして、どういう姿で市民の皆さんたちに訴えたほうがいいのか、提案したほうがいいのか、お願いしたほうがいいのか、決めていきたいと思います。 ◆野中宣明 議員   地域が主体となって、地域のそれぞれの課題に目を向けながら、知恵を出しながらやっていくというのが一番の前提だと思います。そのためには、やはりある程度の指針といったものがないと前に進んでいかないと思います。それには行政が決めていくという形で──決めていくというか、事務局が市でありますので、こういう形でどうかと、第1層協議体の場の中で提案して、そして、そこで理解を得て、さまざまな意見をまとめて形にしていくという、この順番でやっていっておりますので。市長、ぜひこれはもう一回確認の意味で御質問させていただきますけれども、今度、第1層協議体の会議を開催されるということですので、市長が出向かれて、さっきのお考えとか、ぜひ皆さんの中でお話しされて、そして急いでいこうと、急いで皆さん一緒に頑張りましょうというところを再度共有していただくという形をとっていただきたいというふうに思っておりますので、そこの部分だけちょっとお尋ねしたいと思います。 ◎秀島敏行 市長   メンバー表の中に私がちょっと入っていないもので、いわゆるお願いする立場でそういったところを訴えたいと思います。 ◆野中宣明 議員   ありがとうございました。  じゃ、次の2項目め、選挙管理委員会の取り組みについての質問に移らせていただきます。  大型商業施設などにおける期日前投票所の設置拡充につきましては、また研究させていただきたいという答弁でございました。私はもう何回もこの答弁を聞いておりまして、今回はいい答弁が聞けるかなというふうに思っていたんですけれども、先日の新聞報道で、唐津市がイオン九州と協定を結ばれて、ことし行われます参議院議員選挙でイオン唐津ショッピングセンターに期日前投票所を設置するとのことでありました。イオンモール株式会社は、投票者の利便性や投票率の向上につながると考えられ、自治体と協力して全国のイオンモールやイオンショッピングセンターで期日前投票所の設置の動きが広がっているところでございます。このことは以前も私は質問の中で御紹介し、提案させていただいたわけでございますけれども、質問でございます。  では、なぜ唐津市でできて佐賀市ではできないのか、この点についてお答えください。 ◎中村純士 選挙管理委員会事務局長   お答えいたします。  唐津市においては、期日前投票所は本庁と7つの市民センター、また、先ほど言われました今回設置されるイオン唐津店及び、これも新たにですけれども、離島に新設される期日前投票所、合わせて計17カ所に期日前投票所が設置されることになります。  本市との条件の大きな違いは、7つの市民センターと期日前投票所の運営体制が大きく異なるところでございます。唐津市では市民センターに選挙管理委員会の分室があり、市民センターの期日前投票所の運営は全て市民センターで行っていることが挙げられます。  本市でも以前は支所に分室を設置していましたので、期日前投票の運営は支所の分室職員で行っておりましたが、分室廃止後は各課の動員職員で運営いたしております。  本市と唐津市の期日前投票所の選挙管理委員会職員以外の1日の動員数は、唐津市が本庁と商業施設で8人に対し、本市では全ての期日前投票所に最大35人を動員しています。このように運営体制の面で条件に違いがありまして、本市ではこの点を大きな課題の一つとして捉えております。
     以上でございます。 ◆野中宣明 議員   それでは次に、内容に移ります。  移動期日前投票所について質問させていただきます。  この件については、平成28年8月定例会で島根県浜田市の事例を御紹介させていただき、投票環境の向上に向けて、まずは佐賀市内の特に山間部で、車を持たない高齢者などの投票機会を確保するために提案させていただきました。あれからさらに高齢化や車の免許証返納といったものが非常に進んでいるわけでございますけれども、そのため、移動期日前投票所については、私は非常に効果があるというふうに以前から思っていますが、この点についてお答えいただきたいと思います。 ◎中村純士 選挙管理委員会事務局長   先ほど紹介いただきました移動期日前投票所とは、車両内に投票所を設置し、指定した場所に移動しながら有権者に投票してもらうものでございます。  本市でも参議院議員通常選挙において、富士町内で移動期日前投票所を試行的に運行する予定でございます。運行する地区は、以前、期日前投票所の出張所を設けていた4カ所を予定いたしております。この地区につきましては、現在は出張所の廃止に伴い、富士支所までのシャトルバスを運行していましたが、利用者が少ないことから、今回試行的に運行するものでございます。  以上でございます。 ◆野中宣明 議員   予定されている参議院議員選挙において、試行的に富士町内の4カ所で実施されるということで今お話がありました。参議院議員選挙は試行的ということですけれども、公平性の観点からいきますと、その後、山間部である佐賀市北部地区の全集落で実施するお考えなんでしょうか。 ◎中村純士 選挙管理委員会事務局長   今回運行する移動期日前投票所につきましては、期日前投票所の出張所を廃止した地区を対象としております。この期日前投票所の出張所を選定する際に、公平性を考え、投票所までの高低差、それから投票所までの距離、高齢化率、公共交通機関の利便性等の指標について富士町内全地区を点数化し、出張所の設置の必要性が高い地区を選定いたしております。このため、現段階ではこの地区を広げる予定はございません。  以上でございます。 ◆野中宣明 議員   高齢化が進んで、投票所まで足が遠のくといった状況は山間部だけでなくて、平たん部におきましても同様のやり方を実施してほしいという声は以前から上がっており、私も多くの方々からそういった声を聞いてきました。  では、平たん地を含めた、このような移動支援に関しては、将来的にどのような考えをお持ちなんでしょうか。 ◎中村純士 選挙管理委員会事務局長   高齢者や交通弱者の移動支援につきましては、ほかの自治体で先進的に行われている事例が幾つかございます。他市の例を挙げますと、保健師を乗せたタクシーで投票所まで送迎するサービス、それから、投票所まで路線バスを利用した場合、運賃が無料になるサービス、それから、無料送迎バスや無料巡回バスの運行などが挙げられます。  そのほか、それぞれの地区において工夫を凝らして、いろんな手法で移動支援等が行われているような状況です。  本市におきましても、三瀬地区において巡回バスの有料化に伴い、期日前投票の最終日に無料巡回バスを運行しているところでございます。  平野部を含めた支援については、実施方法によっては相当な事務量の増大や対象地区選定時の公平性の確保など、さまざまな課題がございます。高齢者や交通弱者の移動支援について今後どうあるべきかについては、投票環境の向上に係る選挙制度の見直しと国の動向も見て、勉強させていただきたいというふうに考えています。  以上でございます。 ◆野中宣明 議員   今回、愛知県豊田市の事例を紹介させていただきたいと思います。ことしの2月に実は愛知県知事選挙が執行されております。大型バスを使用して各大学に移動期日前投票所を設置する新たな取り組みが行われたとの記事を見たわけでございます。現在、若者の投票率の向上を目指した取り組みとして、佐賀市においては、先ほど答弁でもありましたように、佐賀大学の構内に期日前投票所を設置されておりますけれども、さらに充実させる形で佐賀大学のみにとどまらず、学生に目を向けますと、例えば、西九州大学の短期大学部、または佐賀女子短期大学などの学校もあり、このような学生たちにも期日前投票を学校でできる環境をつくり、若者の投票の意欲を高めることは重要であるというふうに考えているわけでございます。  またさらには、さっきから大型商業施設、もうずっとこれは期日前投票所を設置できないかということで何回も質問してまいりましたけれども、なかなか結論が出ない状況でございます。店舗の中の場所の問題とか、先ほどの答弁の中でも出てきたわけでございますけど、例えば、今御紹介した豊田市の事例は、店舗の駐車場で活用できるものと考えますけれども、このように学校や商業施設などの駐車場でバスを活用した移動投票所についてはどのようにお考えか、お答えいただきたいと思います。 ◎中村純士 選挙管理委員会事務局長   今回、貸し切りの路線バスを利用した期日前移動投票所を試行的に運行しますけれども、移動期日前投票所では名簿対照を携帯電話で本庁のコールセンターと連絡をとり、投票の可否の確認を行い、二重投票を防止する必要がございます。このため、受け付けに若干時間を要してしまいます。今考えているのは電話で確認するんですけれども、先進地から聞き取った内容では、投票される有権者数が多い場合には、ネットワークを組んでする必要があるという意見も伺っております。  また、移動期日前投票所では受け付けにテントを使用することから、天候にかなり影響を受けることも想定いたしております。  いずれにいたしましても、今回実施する移動期日前投票所で運営面でどういった課題があるのかという部分も含めて検証していきたいというふうに思っております。  先ほど言われた移動期日前投票所につきましては、機動性が大変いいもので、場所を変わって投票できるという利点もございますので、その辺を活用したものについて研究させていただきたいなというふうに思っております。 ◆野中宣明 議員   それでは次に、内容を変えまして、宣誓書つきの投票所入場券の導入についてお伺いさせていただきます。  投票所入場券に宣誓書をつけることで、事前に宣誓書を記入して投票所に行けることから、スムーズに投票ができるというふうに考えられます。人に見られながら書かなければならないと思うと、緊張して手が震えてしまうといった声を以前から耳にしてまいりました。このような選挙人の負担軽減といった観点と、期日前投票所の利用者が増加傾向に今ありますので、投票時間の短縮や利便性向上の観点からぜひ導入すべきというふうに考えますが、この点について答弁を求めます。 ◎中村純士 選挙管理委員会事務局長   この御質問につきましては、平成23年11月定例会において野口保信議員、また、平成25年2月定例会において中本正一議員から同様の御質問をいただいております。そのときの答弁ですけれども、宣誓書の記載欄のスペースが小さくなることや印刷文字が小さくなること、それから不正投票時の筆跡確認の必要性などから、宣誓書の様式を印刷しない、従来の様式で入場券を活用したい旨の答弁をいたしております。  現在、本市では三つ折りで圧着式の1枚のはがきで、4人分の入場整理券を郵送いたしております。この裏側に宣誓書を印刷した場合、氏名、住所等を記入してもらう必要があり、記載欄のスペースが狭いことや、逆に宣誓書のスペースを広げると郵送料等の経費が増加することになります。  以上のようなことから、投票所入場整理券裏側の印刷については慎重になっていました。しかし、今回、質問の通告を受け、先進地から様式を取り寄せたところ、デザイン等を工夫して、記載欄に一定の面積を確保されている自治体もございますので、本市といたしましても、投票環境の向上のため検討させていただきたいというふうに思っております。  また、県内においても、お一人1枚のはがきでですけれども、5市については、投票入場券の裏側に宣誓書が印刷をされております。  なお、あわせて期日前投票所の宣誓書について、その必要性の判断について検討した上ですけれども、廃止に向けた法改正の要望を九州都市選挙管理委員会連合会等を通じて国へ要望していきたいというふうに考えております。  以上でございます。 ◆野中宣明 議員   では、最後の3項目め、交通局の庁舎についての質問に移らせていただきます。  自前で建てかえると、今の試算では企業債3億円を使って建設することになるということでございました。私は、今の交通局の土地の立地からいきまして、民間資本を活用して、その中に交通局が入るほうがよいというふうに考えております。特に、今後は佐賀駅周辺整備やアリーナ構想において、さらに交流人口をふやそうという構想がございますので、例えば、立地条件を生かしたホテルの誘致などは可能ではないかというふうに考えるわけでございます。  ここで一つ確認させていただきますが、現在、中心市街地においては、経済部のほうで事務系を中心とした企業誘致が盛んに行われておりますので、交通局の土地の立地条件から見て、民間側のニーズや土地活用の可能性、こういったものはどうなのか、経済部長に確認させていただきたいと思います。 ◎百崎哲也 経済部長   交通局エリアへの民間企業の進出を市としてどう捉えているのかということでございますけど、近年、JR佐賀駅周辺や中央大通り沿いのエリアにおいて、IT関連企業などの進出が相次いでおります。昨年度は全体で7社の進出企業がございましたが、このうち、このエリアには6社が進出をしておりますし、今年度も既に1社の進出協定を締結していることから、オフィスの需要があるものと考えております。  現在、交通局については、中心市街地、とりわけJR佐賀駅から近い場所に立地しております。また、用途地域は商業地域でございまして、約7,600平方メートルという広い敷地面積を有していることから、土地の高度利用が可能な敷地でもあります。  このようなことから、あくまで一般論でございますが、現在の交通局の場所は民間企業が関心を寄せ得るエリアではないかと考えております。  以上でございます。 ◆野中宣明 議員   経済部から見た交通局敷地の土地活用の可能性や中心市街地における民間事業者の誘致の状況について確認させていただきましたが、交通局としてはこれまで市長部局との情報共有や連携といったものはどうされてこられたのか、答弁を求めます。 ◎志満篤典 交通局長   市長事務部局との連携でございますけれども、今現在、特に今年度に入ってから交通局単独での建設、それと、どうにかして交通局が負担する建設費の緩和が図られないかというふうな議論をしております。  そういう中で、今、議員が御質問された民間資本を活用する案、例えば、ホテルの建設に合わせて、交通局の土地をそのホテルに貸して、交通局がそのホテルの一部を借りるという定期借地権方式でございますけれども、そのようなことも今現在、経済部と検討はしております。  これまでも市長事務部局とは財政課、企画政策課及び商業振興課とも協議を続けており、特に、今年度はそれに加えまして庁舎管理、建築部門、また、関係部署等7課ないし8課等で構成した交通局庁舎建てかえに関する庁内部署会議を開催し、協議、検討を行っているところです。 ◆池田正弘 議員   それでは、通告に従い、高齢者施策の充実について2点の質問をいたします。  初めに、介護予防事業について質問いたします。  我が国の認知症高齢者の数は、2025年には約700万人、65歳以上の高齢者の5人に1人が認知症にかかると見込まれています。厚生労働省では、団塊の世代が75歳以上となる2025年を見据え、認知症の人の意思が尊重され、できる限り住みなれた地域で自分らしく暮らし続けることができる社会の実現を目指して、2015年1月に認知症施策推進総合戦略、いわゆる新オレンジプランを策定し、認知症対策に取り組んできました。今年度に一つの区切りを迎え、政府はつい先日、認知症対策を強化するための新たな大綱を閣僚会議で決定しました。認知症の人が暮らしやすい社会を目指す従来の共生に加え、発症や進行をおくらせる予防に初めて重点を置いた点が注目されます。  具体的には、運動や社会参加が孤立を防ぎ予防につながる可能性を指摘、高齢者が集まり体操や会食、趣味を楽しむ通いの場の拡充を重点政策の一つと位置づけ、65歳以上の高齢者の参加率を平成29年度の4.9%から8%程度に高めることとしています。これから本格的な超高齢化社会を迎えるに当たり、介護予防の充実とともに、市民への意識づけも重要な課題だと思います。  そこで質問ですが、まず総括質問として、過去5年間の高齢者人口及び高齢化率の推移と今後の見通し、介護保険認定者の推移と今後の見通し、そして介護予防事業の取り組み状況はどうなっているのか、お伺いいたします。  次に、買い物弱者支援について質問します。  高齢者が日常の生活用品の購入などにも困難を来す買い物弱者への対策が大きな社会問題となっています。私の住んでいる地域でもエレベーターのない団地にお住まいの方からは、買い物に行くのも大変だが荷物を持って階段を上るのもつらいという声を聞きます。買い物弱者対策を新たなビジネスチャンスと受けとめ、民間業者の参入も見受けられるようになりましたが、事業の半数以上が赤字という調査結果も出ています。経済産業省の報告書では、買い物弱者を流通機能や交通網の弱体化とともに、食料品等の日常の買い物が困難な状況に置かれている人々と位置づけていますが、近年、高齢ドライバーの危険運転が相次いでいることから、免許返納がふえた場合、こうした買い物に困難を来す方がふえる可能性があります。この件については私自身がこれまでにも質問しておりますが、所管である経済部の答弁では、採算面での課題が大きく、解決策は見出せない状況が続いていると聞いています。  そうであるならば、今度は福祉サービスの観点から考えられないかと思い、今回は高齢者施策の充実という項目について質問いたしますが、これまでの経緯を確認する意味で、まず経済部長に質問いたします。  佐賀市が実施した過去の社会実験の取り組み及びその成果はどうだったのか、改めてお伺いし、総括質問といたします。 ◎大城敬宏 保健福祉部長   私には介護予防事業に関する質問がありましたので、お答えします。  まず、佐賀市の高齢者数と高齢化率の推移について過去5年の推移を各年3月末日の数値でお答えいたします。  平成27年5万9,748人、高齢化率25.4%、平成28年6万1,270人、26.1%、平成29年6万2,476人、26.7%、平成30年6万3,440人、27.2%、平成31年6万4,320人、27.6%となっております。  佐賀市の高齢者数と高齢化率の将来推計につきましては、平成30年3月に策定しました佐賀市高齢者保健福祉計画による推計値によりますと、令和7年、高齢者数6万6,834人、高齢化率30.0%、令和12年、高齢者数6万7,669人、高齢化率31.5%となっております。  次に、本市の要介護認定者数について、各年3月末日の数値につきましては、平成27年1万1,992人、平成28年1万2,470人、平成29年1万2,796人、平成30年1万3,011人、平成31年1万3,280人となっております。今後の要介護認定者数の推計につきましては、市単独での数値はありませんので、第7期佐賀中部広域連合介護保険事業計画によりますと、平成30年から令和7年度にかけて中部広域連合の4市1町の認定者数は約18%増加するとされております。  続きまして、介護予防事業の取り組み状況につきましては、高齢者の方が介護の必要な状態にならないように大きく3つの介護予防の取り組みを行っております。  1点目は、運動機能の向上のための取り組みとして、センター版元気アップ教室、地域版元気アップ教室、街なか元気アップ教室を実施しております。  2点目は、認知症予防を目的とする取り組みとして、音楽サロン教室、脳若教室、脳いきいき健康塾を実施しております。  3点目は、自主化した介護予防教室のグループに対し講師の派遣などを行うことにより、自主グループが継続できる支援を実施しております。本市といたしましては、高齢者ができる限り健康で生き生きとした生活が送れるよう、みずからの健康維持増進に心がけ、健康づくりや介護予防に積極的に参加できる環境づくりを推進していきたいと考えております。  以上です。 ◎百崎哲也 経済部長   私からは、買い物弱者支援に係る市の取り組み状況とその成果についてお答えいたします。  本市で行いました買い物弱者支援に係るこれまでの取り組みといたしましては、平成21年度から平成23年度にかけて実証実験として実施いたしました地域コミュニティマート事業がございます。この事業では、最初に環状線の内側を対象としてエリア内の店舗の分布状況と小学校区ごとの75歳以上の高齢者人口を調査し、その結果、赤松校区、日新校区、循誘校区の3校区において、買い物弱者の問題が顕著ではないかとの予測を立てました。そこで、これらの3つの地区を対象として、店をつくる、店が移動する、商品を運ぶという3つの方法でのアプローチを行うこととして、期間限定ではございますが、おのおのの地区で実証実験を実施いたしました。  具体的には、平成21年度は赤松校区で2カ所に仮設店舗を設置運営し、平成22年度は日新校区で移動販売車による移動販売を行いました。また、平成23年度は循誘校区で既存の25店舗の協力をいただきながら、宅配サービスを行う店舗を紹介したチラシを作成し、電話注文による宅配事業を実施したところです。各校区におきまして期間中は一定の御利用をいただきましたが、特に既存店舗による宅配サービスは利用者も少ないなど、全ての実証実験において採算をとるのが非常に厳しい状況であったところでございます。  以上でございます。 ◆池田正弘 議員   それでは、一問一答に入ります。  まず、介護予防事業についてですけれども、高齢者人口の増加に伴い、確実に介護認定者も増加してきている状態は見てとれるわけであります。2025年の6年後には高齢化率が30%を見込まれるということで、それがピークではなく、その後も増加し続けることになっております。そのことを考えますと、どうしたら高齢になっても健康で生きがいを持って暮らすことができるか、一人一人が自覚する必要があります。介護予防事業はそのことについて市民に考えるきっかけをつくることを目的とするものと私は考えております。  総括質問への答弁でもありましたように、現在、7事業、正確には6事業になるかもわかりませんけれども、それが実施されているということでありますが、昨年度この介護予防事業の参加人数はどのようになっているのか、お伺いいたします。 ◎大城敬宏 保健福祉部長   介護予防事業の参加人数ということですけれども、まず運動機能の向上を目的とする介護予防事業につきましては、センター版元気アップ教室に420人の参加、地域版元気アップ教室に353人の参加、街なか元気アップ教室に61人の参加ということになっております。また、認知症予防を目的とします介護予防事業では、音楽サロン教室に279人、脳若教室に145人、脳いきいき健康塾に26人となっております。それから、市主催の教室の終了後に自主化されて取り組まれております介護予防教室に対して95団体、延べ人数4,613名の方に支援を行っております。  以上です。 ◆池田正弘 議員   参加人数は、最後の自主グループの支援についてを除くと6事業で、足したら1,284人になると思いますが、これは昨年度の参加人数の実績ということであります。  それでは次に、介護予防事業の過去5年間の経費はどれくらいかかっているのかについて推移をお願いします。 ◎大城敬宏 保健福祉部長   過去5年間の経費の推移ということでございますけれども、介護予防教室事業の委託料は、平成26年度約3,741万円、平成27年度約3,469万円、平成28年度約4,948万円、平成29年度約5,302万円、平成30年度約5,518万円となっております。  以上です。 ◆池田正弘 議員   過去5年ずっと見ていますと、やはり年々増加している状況で、それだけ介護予防事業にも力を入れていらっしゃるというのがよくわかるわけであります。これだけお金もかけて介護予防事業を実施されているわけですけれども、それでは、この介護予防事業の効果について、これだけお金をかけてやる分について、どういった検証がされているのか、この点についてお伺いします。 ◎大城敬宏 保健福祉部長   介護予防事業の効果、評価ということですけれども、運動機能の向上を目的としました介護予防教室では、バランス能力、動作の素早さや反応など運動項目の効果を測定しております。事業の前後で比較してみますと、参加者の約9割が運動機能の維持向上ができたとされております。認知症予防を目的とした介護予防教室につきましても、参加者へ認知機能テストやアンケートを実施し効果を測定しております。事業の前後の結果で比較しますと、参加者の約9割の方が認知機能の維持向上ができており、介護予防事業の効果が出ていると捉えております。  以上です。
    ◆池田正弘 議員   ほとんど9割の方は、運動機能、また認知機能が向上しているということがわかります。ただ、これはそのときに受けただけで終了した後、そのまま昔の状態に戻ったときにはまた機能が低下していくということにつながりかねません。やはり終了した後も継続して運動なり、いろんな脳トレなりを続けていくということが一番重要なわけですけれども、この介護予防教室を終了された後に、市としてフォローをしっかりしていく必要があると思うんですが、その辺はどのようにされているんでしょうか。 ◎大城敬宏 保健福祉部長   介護予防教室の参加者に対しまして、教室終了後も運動の継続ができるように支援を行っております。具体的には、運動道具などの貸与、運動講師の派遣事業、佐賀市や佐賀中部広域連合の保健師や、健康運動指導士による訪問などを行っております。  以上です。 ◆池田正弘 議員   ぜひそういった後のフォローというのは非常に大事だと思いますので、継続していかれるよう支援をお願いしたいと思います。  市民に対して介護予防事業に参加しやすい工夫、または周知とか、そういったものは非常に大事になってくると思いますけれども、その辺のところはどのように行っていらっしゃるんでしょうか。 ◎大城敬宏 保健福祉部長   介護予防事業の周知は市報と、雑誌などによる広報、それから年度当初に自治会の回覧を通して広く周知を行っております。また、地域包括支援センターからも地域の高齢者へ参加の呼びかけを行っております。さらに、職員の出前講座、高齢者ふれあいサロン等においても介護予防事業の紹介を行っており、さまざまな機会を通して高齢者の方へ介護予防事業の情報が届くように努めております。  以上です。 ◆池田正弘 議員   そういった一人でも多くの方が参加できるような周知が必要だと思います。  それでは、この介護予防事業の開催場所はどのようにして決定されているんでしょうか。 ◎大城敬宏 保健福祉部長   開催場所については、まず、市が開催する事業は主にほほえみ館、老人福祉センター、それから校区の公民館など、本市の施設を利用して実施しております。また、地域住民のほうから自分たちの地域で介護予防教室を開催したいという声がありますので、その場合は自治公民館などの地域の施設を会場としております。  以上です。 ◆池田正弘 議員   多くは市の施設を利用して行っていらっしゃるということもありますし、地域からの要望があったときには自治公民館等でされているということであります。やはり、参加しやすい場所の選定というのは非常に大切だと思います。歩いていける距離にあることが望ましく、地域の公民館や集会所等で実施できれば参加者もふえてくるということだと思います。先ほど総括質問への答弁であったように、介護予防事業以外にも高齢者ふれあいサロンというものがあって、高齢者の通いの場として地域公民館で開かれておるわけですけれども、この高齢者ふれあいサロンを実施されている団体数とか、参加者数についてはどのようになっているのか、お伺いいたします。 ◎大城敬宏 保健福祉部長   高齢者ふれあいサロン事業で登録されている団体数と、それから参加者の推移についてお答えします。  平成26年度220団体、7,826人、平成27年度230団体、7,921人、平成28年度219団体、7,558人、平成29年度229団体、7,863人、平成30年度229団体、7,875人、令和元年5月末日の時点で228団体、7,812人となっております。  以上です。 ◆池田正弘 議員   全体的に見ると、この5年間を見た数字はほぼ横ばいになっております。中身を少し見てみますと、数字は横ばい状態ですけれども、各校区によって団体数、人数が大きくふえているところもあれば、逆に著しく減っているところもあるという状況が見てとれるわけです。地域によってこういった大きな幅があるわけですね。サロンを実施していない地域、団体というか、そういったものは、例えば、減ったのはどういったことで減ったのか、あるいはこれまで一回も実施されていないというところはどういった理由でされていないのか、その辺の把握はされているんでしょうか。 ◎大城敬宏 保健福祉部長   ふれあいサロンを実施していない理由ということですけれども、詳しい調査は行っておりませんが、ふれあいサロンが立ち上げとして難しい理由としましては、サロンを運営される世話人がなかなかいらっしゃらないという声が上がってきております。またそのほかには、既に地域のほうで高齢者向けの自主的な活動が充実しているところもありまして、ふれあいサロン事業に参加する必要がないという地域もございます。  以上です。 ◆池田正弘 議員   理由は世話人というか、リーダーシップをとる人がいないとかもあるようですけれども、ほかにも高齢者だけではなくて、いろんな活動を子どもたちも一緒になってされているというような取り組みもありますので、一概にこれだけでというのは言えないと思います。例えば、リーダーがいらっしゃらないとかというところについては、どのような対策がとられているのか、お伺いします。 ◎大城敬宏 保健福祉部長   高齢者ふれあいサロンが実施できない理由の解決策なんですけれども、やはり市としましては、サロンを実施していくために地域の方にサロン事業の目的や内容を理解してもらうというようなことが大事だというふうに考えております。そのためには地域の実情に詳しい地域包括支援センターや市の社会福祉協議会と連携してサロン事業の周知を行っていきたいというふうに考えております。また、サロンの企画や運営を複数の人で分担するなど、特定の方に負担が集中しないような運営をされているよい事例などがある場合は、その情報共有をしていきたいというふうに考えております。  以上です。 ◆池田正弘 議員   理由はそれぞれ地域によってさまざまあると思いますので、そういったことをしっかり市で把握して、それに対する対策というものをしっかりととっていく必要があると思います。地域によっては開催する場所がないというところもあるわけであります。例えば、自治会の役員会とかも自治会長の自宅でされているというようなことがあったりして、役員会はしてもいいけど、サロンとかを開くのにはちょっと負担が大きいと、なかなかそこまではできないというところもあります。  そういった自治公民館とか集会所とかを持たない自治会も相当数やはりあると思うんですけれども、そのような中、例えば、地域の方からは、空き家等を借りて、そういった公民館にして使うような場合、その賃借料というか、そういったものの一部でも市のほうで補助していただければ非常に助かるという声もあったりとかもします。それだけが支援ということではないんですけれども、例えば、そういった開催場所についての悩みとかに対してやっぱり市としても何とか考えていかなければいけないというふうに思うんですが、そういった対策というのは考えられないでしょうか。 ◎大城敬宏 保健福祉部長   高齢者ふれあいサロンの事業に対しましては、運営費の助成はしております。1サロンにつき年間6万円を基本としまして、参加人数の加算により最大9万円の支援を行っております。この補助金につきましては、サロン運営の会場借り上げ料にも充てることができます。また、現在活動されているサロンの多くは地区の自治公民館を会場とされておりますけれども、お寺や店舗の利用などさまざまな工夫をされているところもございます。このような事例を紹介するなど、サロン運営の支援を行っていきたいと考えております。  以上です。 ◆池田正弘 議員   地域によってさまざまな悩みがありますよということなんですよね。だから、そういったものを市としてもきちっと把握して、それについてどうしたら解決できるのかということをやはり真剣に考えていただきたいなというふうに思うわけであります。地域によってはそういったさまざまな悩みを抱えているところもありますので、総括質問への答弁でもありましたように、今後、国においても予防に重点が置かれるということになっています。地域においても今後、高齢者の通いの場をふやし地域コミュニティを築いていこうという動きも活発になってくるのではないかと思います。  そういった地域の取り組みに対して、先ほど野中宣明議員のほうからも社協のCSWだったですかね、支援員が配置されているということでありますけれども、やはりこういった方々がしっかりと地域に根を張って、そういった地域の悩み相談事に対応できるような、そういう関係を築いてほしいというふうに思います。今現在やはりそういったものに対して地域の方も余り御存じないところもありますし、そういった関係性が築かれているようには思えないわけでありますので、やっぱりそういうところもしっかり地域との関係を築いていただくと。やはり市とのパイプ役でもあると思いますので、その辺のところも今後、必要になってくると思いますけれども、全体的に今後そういったところをどのように取り組んでいかれるのか、お伺いします。 ◎大城敬宏 保健福祉部長   地域の介護予防の取り組みについて、佐賀市の今後の考え方ということでお答えします。  市としましては、介護予防事業など地域住民の取り組みで困り事があれば相談に応じるなどの必要な支援は行っております。また、先ほど議員もおっしゃいましたけれども、各地域の生活支援コーディネーターや社協が配置しますコミュニティソーシャルワーカーが地域の通いの場づくりや、地域の支え合いづくりに対して助言や情報提供などの支援を行っております。  今後も、この関係機関と連携をとりながら、地域の介護予防事業の取り組みに対して支援を行っていきたいというふうに考えております。  以上です。 ◆池田正弘 議員   今回、たまたま会場がないということで相談を受けて質問に至ったわけですけれども、やはり今いろんな地域の悩みというのはあると思いますので、そういったものをしっかりキャッチして、それに対して真摯に受けとめて解決するという思いを強くしていただきたいということで、この質問を終わります。  次に、買い物弱者支援についてということで、総括質問への答弁で経済部長からこれまでの経過について答弁をいただきました。平成21年度から社会実験が行われたという経緯の中で、いずれも採算性の面で全市的に取り組むのは困難な状況であったということであります。  それでは、現在はどのような取り組みが行われているのか、この点についてまずお伺いします。 ◎百崎哲也 経済部長   買い物弱者支援に係る現在の取り組みということでございますけど、まずは総括質問でお答えしました地域コミュニティマート事業の一環で実施しました買い物弱者支援の取り組みの中で、平成22年度に実施しました日新校区での移動販売につきましては、一部の方から継続してほしいというお声が上がったことから、事業終了後も取り組みを継続されているところでございます。この日新校区での移動販売は、現在、毎週2回実施されておりますが、いまだに事業の採算性は厳しい状況だとお聞きしております。  また、新たに取り組みを開始された事業者もいらっしゃいまして、平成26年度から佐賀青果食品協同組合が宅配サービスを実施されているところでございます。この佐賀青果食品協同組合の宅配サービスは、利用者が組合に注文する方法と組合員である参加店舗に直接注文する方法の2つの注文方法で宅配サービスを実施されているようでございますが、その参加店舗も廃業などによって少なくなっていると伺っております。  以上でございます。 ◆池田正弘 議員   現在も日新校区で移動販売が行われていると、平成26年度からですかね、佐賀青果食品協同組合による宅配事業が行われているということで、本当に採算性の確保が難しい局面で事業の維持をされているということに対して敬意を表したいと思います。非常に厳しい状況だとは思いますけれども、それでは、そもそも今日の買い物弱者が社会問題となったその要因は何であるとお考えでしょうか。 ◎百崎哲也 経済部長   原因ということですけど、モータリゼーションの進行に伴い郊外型のショッピングセンターやロードサイドの店舗が増加いたしまして、住宅地内やその周辺にあった住民にとって近くて利用しやすい最寄りの店舗が減少しております。さらに、高齢化や核家族化の進展によりまして、車を運転できる者が家族にいないなど日常の買い物が困難になっている世帯が増加しているということもございます。  このような状況が現在買い物弱者が社会問題となっていることの原因ではないかと考えております。  以上でございます。 ◆池田正弘 議員   教科書どおりの答弁だと思いますけれども、これのほかに、ちょっと総括質問でも言いましたが、高齢ドライバーの問題もいろいろ出ておりまして、免許を返納する方が今後出てきたときに、買い物に行くのにも本当に困るという実情が出てくるわけで、本当にこういった方が今後ふえる可能性というのが大いにあると思います。この買い物弱者問題の緩和に向けた市としての支援制度というのがあるのかどうかについてお伺いします。 ◎百崎哲也 経済部長   市としての支援制度、支援事業というお話でございますけど、まず、佐賀県の事業で買い物弱者対策事業という市町に対する支援制度がございます。この制度は店舗の内装、設備工事費や車両の購入費などを対象として支援されておりまして、買い物弱者に対し円滑な食品購入機会を提供することで地域商業の活性化を図ることを目的としたものです。  内容といたしましては、実施事業者に対する市町の補助額の2分の1で、50万円を限度として県が市町を支援するものとなっております。意欲のある事業者の方がいらっしゃれば、市としても県の補助制度を活用しながら支援することも考えられるところでございます。  以上でございます。 ◆池田正弘 議員   県のほうで補助があるということですけれども、その内容が、要するに市町の補助の2分の1で、50万円が限度ということですが、佐賀市の補助というのはあるんですか。 ◎百崎哲也 経済部長   直接的な市町の支援というお話でございます。議員も以前から議会の中で質問されている宅配チラシ等々の御提案もしていただいていることかと思いますけど……  (発言する者あり)  今のところ……  (「支援があるかどうかということ」と呼ぶ者あり)  市が単独で直接的に補助というのはございません。先ほどは県の事業を紹介したものでございます。  以上でございます。 ◆池田正弘 議員   市のほうで直接的な補助はないんだと思います。県のほうは市町が補助した分の半分は持ちますよということだろうと思うんですけれども、こうなるとやはり市で何か補助がないと県の補助は使えないというふうな状況になるわけで、そういった支援でいいのかなという思いがあるわけです。そこら辺はやはり市のほうがもっと積極的に直接補助を出すとか、そういった制度をつくっていかないとなかなかこれは進んでいかないのかなというふうに思います。  以前、答弁の中でも意欲ある事業者があれば支援に努めたいという、そういった答弁もあったわけですけれども、そうじゃなくて、やはり相手からの相談待ちの姿勢ということではなくて、積極的なかかわりを持ってほしいと私は思うわけであります。商業政策として考えると、どうしても採算面は外せない条件になります。だからこそ行政の支援が必要だと思うわけです。側面的支援ではなく、例えば、過去に私が質問した循誘校区で実施された宅配チラシも非常に採算面で厳しかったと、利用者も少なかったという結果が出ておりますけれども、やはりこれも短期間で成果を出すというのはなかなか無理だと思うんです。もう少し長い目で見て改訂版を出すなどの試みがあってもよかったのではないかと思うわけです。  また、これは限定して循誘校区、あるいは多分3校区まとめて校区内の事業所を掲載してあったチラシもあったと思うんですけれども、もっと利便性を広げるためにはやはり全地域に対象を広げることも必要かと思うんですが、この宅配チラシを復活させて、もっと利用者がふえるような状況をつくっていただきたいと思うんですけれども、この件について見解をお願いします。 ◎百崎哲也 経済部長   今いろいろ御提案がありました。3校区まとめたような店舗を紹介するとか、そのようなお話もございました。  宅配のチラシという形での広報だったと思いますけど、その冊子も含めて、同種の事業として地域コミュニティマート事業の一環で平成23年度、循誘校区において宅配サービスを行う店舗を紹介したチラシを作成し、電話注文による宅配事業を実施しているところでございます。この宅配事業では登録店舗数が全体で25店舗ございまして、利用者と申しますか、注文が2カ月で7件と少なかったことから、これらの実績を踏まえますと、利用者ニーズであったり、採算性の面から課題が残った結果となっております。  この宅配事業を実施するに当たっては、店舗への協力要請や店舗情報の取りまとめ、チラシの作成、それと店舗情報の登録を一遍すればいいという話ではなくて、廃業があったり、新たに店舗を開業したりという場合の登録店舗情報の更新の問題もいろいろございます。それらに当たっては、相当なコストであったり、労力を要することも予測されますので、市全体において実施することについては、効果的かつ効率的な施策の推進を図るという観点からも慎重な判断が必要ではないかと考えております。  以上でございます。 ◆池田正弘 議員   これはそんなに経費がかかるはずでもないですし、事業者にとってもいいことだと思うんですよね。何でこれを思いついたかというと、やはり今個人で経営されている事業者も、いろいろ販路を開拓するのに苦労されているわけでありますので、そういったところにとっても、行政がチラシをつくって配布しますよということになると、非常に販路開拓にも通じると思いますし、ましてや買い物弱者支援にもつながってくるということで、一石二鳥の事業になると私は思うわけです。  だから、もっと商工会関係の方とかにしっかり訴えていただいて、やはりそれをちゃんと丁寧に説明してあげないとわかっていただけないと思います。その辺のところをしっかりやっていただければ、ちゃんとした立派なチラシでなくてもパソコンで印刷しただけのリストを挙げるだけでも可能だと思います。経費的には節減もできると思いますので、ぜひ商工関係の方とも話をしていただいて、もう一度考え直していただきたいなという思いであります。  やはり買い物弱者対策を経済部の所管としたときには採算面が大きなネックとなることは当然といえば当然だと思います。そうなると、この問題は福祉サービスという観点からも考えていかなければならないと思います。  ここからは保健福祉部長に質問したいと思います。  まず、保健福祉部長としてこの買い物弱者問題に対する認識をどのようにお持ちなのか、お伺いいたします。 ◎大城敬宏 保健福祉部長   買い物弱者に対する認識でございますけれども、本市におきましても高齢化や単身世帯の増加、地域の小売店の廃業など、中山間地のみならず中心部におきましても高齢者を中心に食料品等の日常生活品の購入に不便、それから苦労を感じている方がふえてきております。このため、買い物支援を含めた高齢者の生活支援は社会的な課題でありまして、今後、高齢化が進展していくとともに重要性は増してくるものと考えております。  買い物支援につきましては、介護保険や市の生活支援サービスなどの公的な支援や、地域住民などによる支え合いにより高齢者を支援していく必要があるというふうに考えております。  以上です。 ◆池田正弘 議員   それでは、買い物弱者に対して高齢者福祉施策としてどのような取り組みをされているのか、この点についてお伺いします。 ◎大城敬宏 保健福祉部長   高齢者福祉施策としての取り組みですけれども、買い物が困難な高齢者への取り組みとしまして、介護保険の訪問介護サービスがございます。これは要支援、要介護認定者を対象に生活援助を行うもので、食事の支度、掃除、日用品等の買い物の代行も行っております。このほか市の独自の取り組みとしまして、軽度生活援助がございます。軽度生活援助につきましては、要支援、要介護認定を受けていない方で身体的に日常生活に支障がある方が利用できるサービスで、買い物支援も行っております。  以上です。
    ◆池田正弘 議員   介護保険による訪問介護、軽度生活援助制度があるということでありますけれども、いずれも一定の条件があるんだと思いますし、私は買い物弱者対策と言えるものではないと思います。  そういった中で、先ほどの介護予防事業の中で、街なか元気アップ教室が平成29年度から実施されておりますけれども、これが介護予防事業ではありますが、いわゆる買い物支援を含めた事業ということになっています。この取り組みの現在の利用状況についてはどうなっているのか、お伺いします。 ◎大城敬宏 保健福祉部長   街なか元気アップ教室につきましては、運動を中心とした介護予防教室に買い物の活動を組み合わせた事業でありまして、平成30年度は3会場で実施し、61名の参加がありました。街なか元気アップ教室での買い物の状況につきましては、主に生鮮食品、日用品などの購入をされておりまして、買い物の平均額は1人1回当たり約1,700円となっております。街なか元気アップ教室の効果につきましては、運動機能の改善や買い物活動により介護予防、自立支援につながったものと考えております。  以上です。 ◆池田正弘 議員   3会場で61名ですね。買い物も1人当たり1,700円ということで、まあまあいいのかなというふうに思いはします。経済効果もそれなりにあるんじゃないかなと思います。本当はこういったものが各地域で広がることが望ましいというふうに思いますけれども、各地域において住民主体でこのような取り組みをされているところがあるのか、把握されているのか、お伺いします。 ◎大城敬宏 保健福祉部長   地域住民主体の取り組みということでございますけれども、高齢者の買い物や病院などへ移動を支援する取り組みを行っている地区が2カ所ございます。1つ目は、大和町川上地区でNPO法人かわかみ・絆の会が実施されている高齢者移送サービス、2つ目は、久保田地区のまちづくり協議会が実施されている高齢者等のお出かけ支援事業「さるこうカー」の取り組みでございます。これらの取り組みは地域住民の方がみずから地域において何が必要かを話し合い、地域が主体となって取り組まれている事例でございます。  以上です。 ◆池田正弘 議員   川上地区と久保田地区それぞれ住民主体の取り組みがされていると、移動手段の確保ですかね、そういった取り組みをされているということであります。こういった取り組みをほかの地域にも広がるようにしていくことが重要だと思いますけれども、市としてこのようなことに対してどのようにお考えなのか、お伺いします。 ◎大城敬宏 保健福祉部長   買い物支援の取り組みにつきましては、先ほど答弁しました本市の2つの事例のほかに、全国でもさまざまな取り組みが行われております。これらの先進事例を地域と共有していくことがまずは必要だと思っております。各地域の生活支援コーディネーターが地域の支え合いによる高齢者の生活支援を担っておりますので、本市の事例や全国の事例などを生活支援コーディネーターとの情報共有を図り、また連携しながら、各地域の実情に応じた支え合いの取り組みを広げていきたいというふうに考えております。  以上です。 ◆池田正弘 議員   こういった取り組みが各地域で行われるようになると、この買い物弱者対策ということにも非常に効果が出てくるんじゃないかと思います。  最後になりますけれども、買い物弱者問題というのは経済部局での対策ではやはり採算面において問題が大きく立ちはだかってきます。今後、福祉サービスの観点から支援を考えていかなければいけないというふうに思うわけです。また、今、佐賀市では地域コミュニティづくりですね、まちづくり協議会等もできて、そういったところともかかわり合いが出てくるように思います。そういった関係部局が相互に連携して対策を講じていく必要があると思いますけれども、今後どのように進めていかれるのか、その辺についてお伺いしたいと思います。 ◎大城敬宏 保健福祉部長   買い物弱者の問題につきましては、さまざまな要因がございます。社会的な問題でもありますので、多面的な支援が必要だとは考えております。また、買い物に不便を感じている方は通院などにも不便を感じているということで、全体的な生活支援の立場からも考える必要があると考えております。さらに、買い物弱者という問題については、福祉から流通、商業、そして総合的な交通体系まで幅広い視点を持つことも必要となってきます。福祉としましては、どちらかといいますと、個人の困り事に応じた対応というのが基本になりますので、現在行っております介護保険サービスや市の生活支援サービスの充実に努めていくとともに、一方では、先ほど説明しました川上地区や久保田地区の事例もありますので、地域や社会全体で互助として高齢者を支えていくことも必要であるというふうに考えております。  以上です。 ◆池田正弘 議員   今後はやはりそういった関係部署がしっかり連携をとってやっていただきたいと思います。  一つお願いしたいのは、どれだけ買い物弱者というのがいらっしゃるかということを今後しっかりと数も押さえていただきたいと思います。  やっぱり買い物弱者対策が本当にどれだけニーズがあるのか、そういうものを高齢者福祉の中で調査していただいて、経済部ではなかなか難しいと思いますので、その辺はやはり福祉部局での調査をぜひやっていただくようにお願いして、この質問を終わります。 ○武藤恭博 議長   池田議員、答弁は求めないですか。 ◆池田正弘 議員 (続き)  よかったらお願いします。 ◎大城敬宏 保健福祉部長   今言われた調査については、今のところまだ検討していない状況ですけれども、佐賀市のほうでも地域包括ケアシステムですとか、まちづくりの中で高齢者の支援というのは必要になってくると思いますので、その検討を進める中で、こういった交通の体系ですとか、買い物支援につきましては考えていきたいと思っております。  以上です。 △散会 ○武藤恭博 議長   以上をもって本日の日程は終了しました。  次の会議は明日午前10時に開きます。  本日はこれをもって散会します。           午後2時57分 散 会...