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平成30年 9月定例会−09月26日-09号

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  1. 佐賀市議会 2018-09-26
    平成30年 9月定例会−09月26日-09号


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    最終取得日: 2021-08-08
    平成30年 9月定例会−09月26日-09号平成30年 9月定例会          平成30年9月26日(水)   午前10時00分   開議                 出  席  議  員 ┌────────────┬────────────┬────────────┐ │  1.富 永  明 美 │  2.久 米  勝 也 │  3.御 厨  洋 行 │ │  4.西 岡  真 一 │  5.宮 崎    健 │  6.中 村  宏 志 │ │  7.村 岡    卓 │  8.松 永  幹 哉 │  9.川 副  龍之介 │ │ 10.永 渕  史 孝 │ 11.山 下  伸 二 │ 12.野 中  康 弘 │ │ 13.松 永  憲 明 │ 14.山 田  誠一郎 │ 15.堤    正 之 │ │ 16.川原田  裕 明 │ 17.久 米  勝 博 │ 18.重 松    徹 │ │ 19.山 口  弘 展 │ 20.重 田  音 彦 │ 21.野 中  宣 明 │ │ 22.池 田  正 弘 │ 23.白 倉  和 子 │ 24.江 頭  弘 美 │ │ 26.中 野  茂 康 │ 27.平 原  嘉 徳 │ 28.千 綿  正 明 │ │ 29.川 崎  直 幸 │ 30.武 藤  恭 博 │ 31.福 井  章 司 │ │ 32.中 山  重 俊 │ 33.山 下  明 子 │ 34.嘉 村  弘 和 │ │ 35.黒 田  利 人 │ 36.西 岡  義 広 │            │ └────────────┴────────────┴────────────┘
                    欠  席  議  員 ┌────────────┬────────────┬────────────┐ │ 25.松 尾  和 男 │            │            │ └────────────┴────────────┴────────────┘               地方自治法第121条による出席者 佐賀市長        秀 島  敏 行    副市長         御 厨  安 守 副市長         畑 瀬  信 芳    総務部長        池 田  一 善 企画調整部長      武 藤  英 海    経済部長        松 尾  邦 彦 農林水産部長      川 副  浩 顯    建設部長        志 満  篤 典 環境部長        喜 多  浩 人    市民生活部長      眞 崎  武 浩 保健福祉部長      田 中    稔    子育て支援部長     藤 田  基 明 地域振興部長      古 賀  臣 介    交通局長        伊 東  博 己 上下水道局長      田 中  泰 治    教育長         東 島  正 明 教育部長        百 崎  芳 子    選挙管理委員会事務局長 中 村  純 士 農業委員会事務局副局長 江 頭  吉 一    監査委員        力 久    剛 会計管理者       中 島  博 樹 ○武藤恭博 議長   おはようございます。これより本日の会議を開きます。  日程により、引き続き市政一般に対する質問を行います。  質問の通告がありますので、順次発言を許可します。 ◆富永明美 議員   おはようございます。社会市民クラブ富永明美です。  それでは、通告に従いまして2点質問いたします。  まず1点目は、児童・生徒の食物アレルギーについてであります。  今、アレルギー疾患者は急増しており、国民の2人に1人が罹病しているとも言われております。この増加の背景には、大きく変わった日本人の生活及び生活環境が挙げられます。食事は欧米風になり、住宅も昔ながらの通気性のよい住まいから機密性の高いものへと変化してきました。また、大気汚染などによる環境悪化がアレルギーの発症を助長することも知られています。また、近年では抗菌商品の増加や清潔な環境での生育、抗生物質の過剰使用、そして、ストレスといった現代社会ならではの背景があるという研究もなされております。  アレルギーと一口に言いましても、その種類はさまざまで、代表的な疾患としましては、アトピー性皮膚炎アレルギー性鼻炎気管支ぜんそく食物アレルギーなどが挙げられますが、今回は子どもに一番多い食物アレルギーについて取り上げます。  特定の食物を摂取することによって、皮膚、呼吸器、消化器、あるいは全身にアレルギー症状を起こす食物アレルギーですが、その原因となる食物は多岐にわたり、症状はかゆみやじんま疹のような軽い症状から、アナフィラキシーのような命にかかわる重い症状までさまざまです。  注意すべき点は、食物アレルギーの約10%がアナフィラキシーの症状にまで進んでいる点です。乳幼児期の食物アレルギーは年齢とともに軽快、または治ることもありますが、平成25年に文科省が行った調査では、小学生の4.5%が食物アレルギー疾患を抱えており、前回の調査の2.8%より大幅に増加しています。そのうちアナフィラキシーの症状を起こしたことがある児童も0.6%と前回を上回っております。  そこで、総括質問としまして、佐賀市立の小学校における食物アレルギーの状況について、食物アレルギーのある児童の状況とあわせてアナフィラキシーの既往を有する児童、エピペンを携行している児童数についてお尋ねします。  続きまして2点目は、在留外国人への対応についてであります。  これまで日本では、インターナショナル、または国際化の名のもと国際交流が進められてきました。本市においても、1980年に始まったバルーンフェスタはまさにその先駆けとも言えるもので、初めて外国人と接したのがバルーンフェスタだったという人も少なくないでしょう。また近年、インバウンド外国人観光客が増加しているということは昨年の6月定例会で江頭議員も発言されているとおりでございます。  一方で、留学や技能実習などを目的とした在留外国人の数もふえており、6月に閣議決定された骨太方針2018の中で外国人労働者受け入れ拡大が盛り込まれるなど、今後、労働者としての外国人数もふえていくものと思われます。  法務省が先週9月19日に発表した平成30年6月末現在の日本における在留外国人数は、263万7,251人と前年末に比べ2.9%の増加となり、過去最高となっております。  佐賀県内においても、ことし1月1日現在で5,666人と前年を約10%も上回る増加率となり、国籍別で言いますと、上位からベトナム、中国、韓国または朝鮮、フィリピン、インドネシアと、アジア圏で全体の約94%を占めています。  また、佐賀の空の玄関口であります佐賀空港でも、上海便、ソウル便に続き、昨年は台湾便も就航するなど、外国人観光客在留外国人はふえ続ける傾向が見込まれます。空港行きのリムジンバスに乗っておりますと、ここが日本であるということを一瞬忘れそうになるときもあり、また、先日立ち寄ったドラッグストアでは店内放送が他国語で流れていて、店員までもが外国人と、日常生活の中で外国人と接する機会がふえてきたと感じる人は私だけではないでしょう。  まさに今、これまでの主に日本人の視点に立った国際化、国際交流から、一緒に居住するという多文化共生へと変わりつつあると言えます。  多文化共生とは、国籍や民族などの異なる人々が、互いの文化的違いを認め合い、対等な関係を築こうとしながら、地域社会の構成員としてともに生きていくことと定義されておりますが、まだまだ課題は多く、さまざまな分野で外国人への対応に迫られるようになっているという現状もあります。  一つの大きな課題として言葉の壁がありますが、今、全国的にやさしい日本語の取り組みが広がっております。これについては一問一答で掘り下げていきますので、総括質問としましては、このように外国人の増加を受け、平成27年度に佐賀市と佐賀大学が共同で佐賀県における多文化共生に関する調査を行っておりますが、その結果を受け、佐賀市としてどのような取り組みをされているのか、その現状についてお尋ねします。  以上、総括質問といたします。 ◎百崎芳子 教育部長   おはようございます。私には小学校における食物アレルギーの現状はという御質問でございますが、私どもで把握している過去3カ年の食物アレルギーのある児童数、アナフィラキシーの既往を有する児童数、アドレナリン自己注射薬であるエピペンを携行している児童数について、それぞれお答えいたします。基準日は各年とも7月1日でございます。  学校給食における食物アレルギー対応状況調査によりますと、食物アレルギーのある児童数は、平成28年は439名で児童数全体の割合では約3.56%、平成29年は394名で児童数全体の割合では約3.19%、本年は477名で児童数全体の割合では約3.83%でございます。  次に、アナフィラキシーの既往を有する児童数ですが、平成28年は45名で児童数全体における割合は約0.36%、平成29年は46名で児童数全体における割合は約0.37%、本年は73名で児童数全体における割合は約0.58%となっております。  最後に、アドレナリン自己注射薬であるエピペンを携行している児童数は、平成28年は37名で児童数全体における割合では約0.3%、平成29年は46名で児童数全体における割合では約0.37%、本年は61名で児童数全体の割合においては約0.49%となっております。  以上でございます。 ◎池田一善 総務部長   私からは、多文化共生に関する佐賀市の取り組みについてお答えいたします。  佐賀市では、姉妹都市や友好都市との国際交流を初めとして、在住外国籍市民との共生事業などを通して、言葉や文化の多様性について市民の理解を深めるとともに、外国人と市民との交流促進に向けた活動を推進しているところでございます。  例えば、先ほど申し上げました本市と佐賀市国際交流協会が連携して実施している在住外国籍市民との共生事業としては、在住外国籍市民を講師とした国際理解講座在住外国籍市民との子育て支援事業在住外国籍市民のための初級日本語集中講座等があります。昨年度はこれらの事業を16回実施し、延べ約480名の方に参加いただきました。  本市としては、これらの事業を通して、日本人と外国人双方の情報交換や異文化理解の促進を図るために、今後とも佐賀市国際交流協会等と連携して各事業を推進していきたいと考えております。  また、昨年度から新たな取り組みを2点行ったところです。  まず1点目ですが、昨年9月に実施した佐賀市総合防災訓練に佐賀市内の大学に通学している留学生とその家族の方などに参加いただきました。これは外国籍市民の方が災害時に身を守るため、消火器の操作やけがの応急措置、避難所や炊き出しなどの実体験をしてもらい、災害時の避難所では、日本人、外国人双方が言葉や文化の違いをお互いに理解し、尊重して助け合う必要があるということを認識してもらうとともに、防災意識を高めていただくために参加いただいたものでございます。このような訓練に参加するのは初めてという外国籍の方が多く、事後アンケートでは、避難所がどういうものかわかった、煙体験や消火器の訓練など避難に関する知識を学べたといった声があり、災害時の避難行動について知っていただくことができたと認識しております。  2点目の取り組みとして、ことし1月に実施したもので、一部の地区のごみステーションに、英語、インドネシア語タガログ語ベトナム語になりますが、多言語による看板を設置しております。これは外国籍の方が多く居住する地区において、ごみ分別の種類やルールを外国籍の方にわかりやすく知っていただくために、ごみステーションに関する事務を所管する環境保全課総務法制課国際交流室が協力して実施したものでございます。看板には多言語での説明とあわせて使用するごみ袋の写真を添付しており、外国籍の方の多くが悩むと言われているごみ出しを支援することができたものと認識しております。  このように、佐賀県における多文化共生に関する調査報告書において指摘された課題を解消するための施策の一端ではございますが、本市としましても着実に取り組んでいるところでございます。  以上でございます。 ◆富永明美 議員   それぞれ御答弁ありがとうございました。  それでは、一問一答に入ります。  まず、食物アレルギーについてですけれども、過去3年の数字をいただきました。その中で食物アレルギーのある児童数、アナフィラキシーの既往を有する児童数、エピペンを携行している児童数、全てにおいて増加傾向にあるのかなといったデータだったと思います。  食物アレルギーに関しては村岡議員が4年前に質問されておりますけれども、そのときのエピペンを携行している人数は、平成26年で19人、ことし7月で61人ということですから、その差は3倍以上ということで、思った以上にふえているのかなといった印象を受けたところです。  やはり学校現場で食にかかわる場面といいますと、子どもたちが楽しみにしている給食の時間になろうかと思いますけれども、同時にアレルギー疾患を持つ児童にとっては、場合によっては不安な時間であろうかとも思います。  2012年に東京都調布市で起きた小学校女子児童が給食のおかわりのチヂミを食べた後、アナフィラキシーを起こして死亡したという事故がありました。それ以来、各学校でも対策強化を図られていると思いますが、現在、佐賀市立の小学校では学校給食においてどのような対応をとられているのか、お尋ねします。 ◎百崎芳子 教育部長   学校給食における食物アレルギーのある児童・生徒への対応ということでございますが、学校給食におきましては保護者との面談などによりまして対応を決定しており、基本的にはアレルギー食材を除去する除去食で対応させていただいております。  なお、アレルギー食材が複数にわたるなど大量調理を伴う学校給食では対応が難しいという場合におきましては、子どもたちに給食を食べさせてあげたいという思いもありますけれども、安全が第一ということで自宅からお弁当を持参していただいているというような場合もございます。 ◆富永明美 議員   症状には個人差がありますので、それに応じての状況となっているようです。次に、エピペンについてですけれども、このエピペンというのはアナフィラキシーがあらわれたときに、医師の治療を受けるまでの間、症状の進行を一時的に緩和し、ショックを防ぐためのアドレナリン自己注射薬で、原則としては自分で打つようになっております。ただ、状況に応じては、症状が重いなどみずから注射ができない状況にある児童にかわって、人命救助の観点から、かわりの者が打ってもいいようになっております。  そこで、お聞きします。学校現場においてエピペンを打てる人は誰か、お尋ねします。 ◎百崎芳子 教育部長   エピペンは、本人もしくは保護者がみずから注射する目的でつくられたもので、注射の方法や投与のタイミングは医師から処方される際に十分に指導がなされております。しかしながら、先ほど議員が言われましたように、症状によっては自己注射ができない場合も考えられますので、当該児童・生徒がいる学校におきましては、全教職員がエピペンを使用することができるように研修を行っているところでございます。  なお、エピペンの使用につきましては、公益財団法人日本学校保健会発行文部科学省監修「学校のアレルギー疾患に対する取り組みガイドライン」の内容に即して、教職員が注射を行うものであれば、医師法違反とはならない旨の見解が厚生労働省から示されております。  以上でございます。 ◆富永明美 議員   全教職員への研修を行っておられるということですけれども、やはり正しい知識を持つことが重要になろうかと思います。  私も文科省が作成した正しいエピペンの使い方という動画を見たことがあるんですけれども、ある程度の知識を持っている者でも、実際に目の前で子どもがパニック症状を起こしたら、自分もパニックになるんだろうなと、そう思えるものでした。そのために日ごろからの訓練、研修が必要になろうかと思うんですけれども、その職員研修では具体的にどのようなことが行われているのか、お尋ねします。 ◎百崎芳子 教育部長   教育現場における研修の内容でございますが、学校には各関係者の協力により教育委員会で作成しております学校における食物アレルギー緊急時対応マニュアルを配付しておりまして、そこにアレルギー症状への対応の手順を記載しております。この冊子の中には、エピペンの使い方についても詳しく記載しておりまして、これらの冊子等を活用しまして教職員の研修を行っております。  また、本市では佐賀県との共催で、学校給食等における食物アレルギー対策指導者研修会を毎年開催しており、未受講者を優先して各学校から1名の出席をお願いし、実施しているところでございます。この研修会では、アレルギーに関する専門医の講演と、演習としてのロールプレイを行っており、実際に練習用のエピペンを使い、児童・生徒がアナフィラキシーショックになった場合を想定した演習を行っております。これらの研修を各学校においてフィードバックし、学校現場での研修に役立てているところでございます。 ◆富永明美 議員   実は今回この質問に至った経緯なんですけれども、先日、アレルギー疾患の子どもを持つお母さんたちとちょっとした座談会というものをしました。そのときに上がった声が特にエピペンに対してだったんですけれども、学校では体制ができている。保育所、幼稚園でも体制が整ってきた。ただ、放課後児童クラブではまだ対応してもらえないんだよねといった声でした。放課後児童クラブでは給食がありませんし、長期休暇等も弁当持参ということ、また、おやつに関しては除去食で対応されております。しかしながら、こぼれたおやつのくずとかが手についたり、アレルギー源にさわった手で触れてしまったりと、いろんなケースが想定されます。また、その日の体調にもよるようですけれども、結局、そのお母さんは仕事をやめられております。いつ連絡があるかわからない状態で、携帯電話は肌身離さず持っていないといけないなど、そういった状況でとても仕事が継続できる状態ではないと離職される方が少なくありません。  学校現場においては、答弁いただいたとおり、平成20年に文科省監修のもと作成された「学校のアレルギー疾患に対する取り組みガイドライン」の中で、先ほど部長がおっしゃったようにエピペンについても触れられております。  要するに、たまたまそこに居合わせた教職員が、意識がもうろうとなって自分で打つことができない児童にかわって打ってもいいですよと。もし万が一のことがあっても罪には問われませんということなんですね。同様に保育所でも平成23年にガイドラインが出ておりまして、その旨、明記されております。  そのような中、放課後児童クラブに関しては、ようやく厚労省が作成した放課後児童クラブ運営指針の中に、アレルギー児童への対応が盛り込まれました。佐賀県も昨年3月に佐賀県放課後児童クラブガイドラインを出しておりますが、これを受けて佐賀市としてどう対応されているのか、お尋ねします。 ◎藤田基明 子育て支援部長   放課後児童クラブにおける食物アレルギーの対応でございますけれども、放課後児童クラブにおきましては、今、議員がおっしゃったように、学校や保育所のような給食はありませんが、おやつを出すことがございますので、入所の際に保護者から提出いただく児童調査表の中で、持病等の調査にあわせて食物アレルギーについてもお知らせいただいているところであります。  食物アレルギーを持つ児童の保護者とは、おやつの提供について話し合いを行い、場合によっては御自宅からおやつを持参いただくようお願いしているところであります。  また、エピペンに関しましては、放課後児童クラブの指導員はエピペンを打っていないこと、あるいは緊急の場合は救急車を要請することを保護者に説明し、御理解をお願いしているところでございます。 ◆富永明美 議員   今、食物アレルギーの児童がふえてきている、そして、働く親もふえてきている、そういった中で放課後児童クラブを利用する児童もふえてきているわけですが、ここの部分がどうも忘れられているというか、置き去りにされているのではないかと感じます。  児童クラブでは、現状ではエピペンに関しては対応ができていないという答弁だったかと思います。私もいろいろ調べたんですけれども、川崎市では、調布市の事故があるよりも以前に対策をとられており、当時は学校の教職員の研修に児童クラブの指導員も一緒に参加させていたようです。今は運営も変わっているようですが、万が一に備え、指導員の研修の中でアレルギーへの対応もとっておられるとのことでした。都会と地方なので、事情も違うのかなと思って聞いておりましたけれども、待機児童がふえているとか、そういった指導員が集まらないと、アルバイトもいるといったことは佐賀市とさほど変わらないのかなと思ったところでした。  やはり命にかかわることですし、もし何かあってからでは遅いのかなと思いますので、環境体制を整えていくべきだと思いますが、いかがでしょうか。
    ◎藤田基明 子育て支援部長   非常時のエピペン対応の御質問なんですけれども、佐賀市立の放課後児童クラブの指導員の勤務体制につきましては、平成27年度から、それまでの日日雇用職員有償ボランティアに加えまして、保育士や教員等の資格を持ち、週5日勤務する嘱託職員を配置し、質の向上と体制の整備を図ってまいりました。  しかしながら、現状としましては児童クラブの部屋ごとに、いつも最低1人は嘱託職員がいるというような状況ではございません。また、嘱託職員の配置ができていない児童クラブもありますので、非常時にエピペンを打つことに関しましては指導員の体制が整っているとは言えず、現段階ではエピペンを打ってほしいという保護者の御要望に対しましては、なかなか希望に応えられない現状でございます。  今後も引き続き嘱託職員をふやしまして、常時、嘱託職員がいる勤務体制を整えて、放課後児童クラブでもエピペンを打てる環境整備に努めてまいりたいと思っております。 ◆富永明美 議員   昨今の放課後児童クラブを取り巻く環境、なかなか指導員が集まらないとか、待機児童がふえているとか、そういった状況は私も十分承知しておりまして、それに対していろんな対策を講じられているところとは思います。  ただ、それとこれとはまた別問題なのかなと、命にかかわる問題でもありますので、正しい知識を身につけることや研修の必要性を御理解いただいて、一日も早い対策をお願いしたいと思います。  次の質問に移ります。  災害時の対応について、今定例会でも多くの議員が災害に関して質問されておりますが、そこで私からは、避難所での食物アレルギー疾患者への食事提供についてどのようにされているのか、お尋ねします。 ◎池田一善 総務部長   災害時の対応としましては、アルファ米栄養補助食品を保存食として備蓄しております。今年度は賞味期限となるアルファ米5品目を更新することとしておりまして、そのうちの3品目を食物アレルギーの方へ対応できるように特定原材料アレルギー物質不使用の製品を購入することとしております。また、その3品目のうち2品目を乳児や高齢者向けにおかゆを購入することとしております。このように、食物アレルギーの方にも対応できる品目の購入に努めているところでございます。 ◆富永明美 議員   備蓄食料の中にアルファ米とか、そういったアレルギー対応食もあるということなんですけれども、先日のニュースで、北海道地震の避難所で、アレルギー対応食が不足して困ったということが流れておりました。また、それに対しての問い合わせもふえているということです。  そこで質問ですけれども、現在、佐賀市ではどの程度備蓄されているのか、お尋ねします。 ◎池田一善 総務部長   保存食の備蓄数量ということでございます。  アルファ米栄養補助食品をそれぞれ3万6,000食分備蓄しております。この3万6,000食の根拠ですけれども、県・市町の物資に関する連携備蓄体制整備要領というのがありまして、それによると、人口の5%の3食分の備蓄に努めることとされております。その要領に基づいて、佐賀市では3万6,000食分の備蓄をしているところでございます。 ◆富永明美 議員   規定に沿って備蓄されているということですけれども、避難所となると、場合によっては炊き出しといったことも行われたりするかと思います。そこで親が一緒にいて、うちの子はちょっと食物アレルギーだからと言える場合は大丈夫だと思いますけれども、状況によっては親と子がばらばらになったり、言葉を発する状況になかったりと、いろんなケースが考えられると思うんですね。そのような状況に備えて、食物アレルギーの子どもを持つお母さんたちは、自分たちで手づくりのバッジとかワッペンをつくられて、うちの子は食物アレルギーを持っていますというのを自分たちで努力されているんですね。  そういった中で、ヘルプマークとかヘルプカードに記載できるようになったらいいのになといった声も聞かれました。このヘルプマーク、ヘルプカードというのは、一見外見からはわからなくても、何らかの病気とか障がいを持ってある人が、それを周囲に知らせることで援助を得やすくなるようにという目的で東京都が平成24年に作成したマークで、佐賀県でもことし7月に導入されています。導入されてまだ間もないということもあって、まだまだこの認識度は低いんですけれども、そういったことも一つのやり方としてあるのではないかと思いますので、これは要望としてお伝えしておきます。  この質問に関しては以上で終わります。  続きまして、2つ目の在住外国人への対応についての一問一答に入っていきます。  佐賀市の取り組みということで、さまざまなことを答弁いただきました。また、今年度予算では、ごみカレンダーも多言語表記で作成されているということも聞いておりまして、少しずつ進んできているのかなといった感じを受けたところです。  多文化共生社会を実現させるためには、ハード面、ソフト面、それぞれに課題があろうかと思います。そして、何より大枠のソフト面として、一人一人を大切にする意識づくりが重要になろうかと思います。  ハード面に関しては、観光施設や商業施設での看板表記やパンフレット、公共交通機関などの環境整備は比較的進んできているようには感じます。  先週の御厨議員の駅周辺駐輪場の質問への答弁でも、最近は外国語案内の要望もあるので、今後、検討していきたいとありましたように、ハード面では少しずつ整いつつあるのかなと。しかしながらソフト面では、まだまだ課題があるように感じます。  そこで今回は、そのソフト面に焦点を当てたいと思います。特に最初の壁となる言葉のコミュニケーション、それが大きな課題になろうかと思います。入り口である庁舎窓口での手続の際の対応については、先日、中村議員が質問されましたので、私からは一般的な行政情報の提供、発信についてはどのようにされているのか、お尋ねします。 ◎池田一善 総務部長   在住外国籍市民への行政情報の提供についてということでございます。  まず、佐賀市の公式ホームページでございますけれども、これにつきましては多言語に対応した機能がついております。ホームページトップページの上部にあります言語の選択ボタンで、8カ国の言語に変換ができるようになっております。  次に、毎月2回発行しております市報さがですけれども、これは多言語での作成はしておりませんが、市報さがに掲載した内容については、先ほど申し上げましたように、多言語に対応している公式ホームページの各部署のページにその内容を掲載するようにしております。  このように、在住外国籍市民が行政情報を得られるように取り組んでいるところでございます。 ◆富永明美 議員   行政情報を得る手段として一番身近なのが市報などの広報になろうかと思いますが、答弁としては、市報では対応できていないけれども、ホームページでは対応できているといった内容だったと思います。現実として、市報を多言語で作成して配布するということは、ちょっとやや難易度が高いのかなという感じはしますけれども、ホームページでは翻訳ツールがあるということで大いに活用していただきたいと思います。  ただ、この佐賀市のホームページで翻訳できる言語を見てみますと、おっしゃったように、8カ国、スペイン語、タイ語、ドイツ語、フランス語、ロシア語、英語、韓国語、そして中国語となっております。  ちなみに、今、佐賀市にスペイン人の在住者っていらっしゃらないんですね、この1月1日現在のデータですけれども。だから要らないというわけではないんですよ。外から実際見られる方もいらっしゃいますので、それは重要だと思いますが、県内の在留外国人で一番多いのは実はベトナム人なんですね。これは技能実習生がふえている関係もあるかと思います。ですので、これは要望ですけれども、ベトナム語もこの翻訳機能に追加したらどうかと思います。  それと、そもそもの翻訳案内が日本語で書いてあるので、これは日本語がわからない外国人のためのサービスになるのかなと思いますので、せめてそこは母国語での案内がいいのではないかと思います。ほかの自治体のホームページを見ておりますと、例えば、英語ならイングリッシュ、中国語なら中文、韓国語ならハングルといった感じで案内されているんですね。なので、これは要望しておきたいと思います。  そこで、今回なぜこの質問をしたかといいますと、実はこの平成30年7月豪雨で情報が伝わらずに外国人の方が不安を覚えたと、どうしていいかわからず戸惑ったという声が多く届きました。  そこで質問なんですが、災害時や緊急時に外国人へのアナウンスはどうされているのか、お尋ねします。 ◎池田一善 総務部長   平成30年7月豪雨の際に市が発令しました避難に関する情報につきましては、テレビ、ラジオを初め、さがんメール、防災行政無線、緊急速報メール、ホームページなどを通じて市民にアナウンスいたしました。  このうちホームページでは、先ほど申し上げたように、8カ国語で翻訳することができます。このため、災害時にトップページに表示します緊急情報も翻訳された言語で表示されることとなります。  さらに、一部の携帯キャリア、大手のキャリアですけれども、緊急速報メールの翻訳設定ですとか、あと、やさしい日本語の設定もできるようになっております。そのため、この場合、日本語を含めた4カ国語、英語、中国語、韓国語ですとか、やさしい日本語で緊急速報メールが届くこととなります。 ◆富永明美 議員   今、全国各地で相次ぐ自然災害ですけれども、この災害時での外国人をめぐる対応に関しては社会問題にもなっております。自治体としても早急な対応が必要であろうかと思いますが、佐賀市としても今おっしゃった対策はとられている。  ただ、ほかにも防災マップですとかハザードマップなど多くの課題があるかと思います。また、自治体によっては多言語翻訳アプリを導入し始めたところもありまして、これは総務省も推奨しておりますので、佐賀市でも取り入れていいのかなと思います。  ただ、災害時においては翻訳している一瞬のすきさえないということも往々にしてあろうかと思います。  そこで、ツールの一つとして、総括質問で触れましたやさしい日本語が出てくるわけです。このやさしい日本語とは、普通の日本語よりも簡単で外国人にもわかりやすい日本語のことです。これは阪神・淡路大震災を機に始まったとされていますが、2年前、平成28年11月に福島県沖でちょっと大きな地震があった際に、NHKが避難を呼びかけるアナウンスとして、「すぐにげて!」「つなみ!にげて!」などといった表現をして注目を集めたといったことがありました。  実はこのやさしい日本語は弘前大学で早い段階で研究がなされており、留学生を対象とした実証実験では、普通の日本語である「落下物に備えて頭部を保護してください」を理解できた外国人が約11%であったのに対し、やさしい日本語である「危ないので帽子をかぶってください」が理解できた外国人が約95%といった結果が出ております。  このやさしい日本語なんですけれども、社会的な評価は高まりつつあって、自治体でも何らかの形で導入、活用しているところは多く、周辺でいえば、鳥栖市がホームページに自転車のルールをこのやさしい日本語で掲載されてあり、鹿児島市ではホームページのトップページに、先ほどの言語選択欄と並んでこのやさしい日本語といった欄があります。また、福岡市ではことし3月に、日本人にも外国人にも住みやすく活動しやすいまちづくりを目指して、「使ってみよう「やさしい日本語」」といったマニュアルを作成されているところです。  そこで提案なんですが、佐賀市としてもこのやさしい日本語を取り入れてはどうかと思いますが、いかがでしょうか。 ◎池田一善 総務部長   先ほどホームページなどにおける多言語対応について答弁させていただきました。しかし、現在、佐賀市内には50カ国以上の外国籍の方が居住されており、さまざまな国の言語全てに対応していくことには限界があると考えております。議員御指摘のように、ベトナム語は対応しておりません。  そこで、議員から御紹介いただいたやさしい日本語を活用することは、情報量や内容の正確さといった課題もあるとは考えておりますが、高齢者や小学校低学年児童を初め、外国籍の方に対する情報発信やコミュニケーションの方法として有効な手段の一つではないかと考えております。  このため、先進地におけるやさしい日本語の活用事例を庁内で共有していきたいと考えております。 ◆富永明美 議員   御答弁いただいたとおり、このやさしい日本語というのは、外国人だけではなく、私たち日本人にとってもわかりやすいんです。障がい者の方の中には、例えば、「なるべく外出は控えたほうがいいでしょう」といった曖昧な表現が理解できない方もいらっしゃいます。子どもの場合も──先ほどの弘前大学の実証実験ですが、実はこれには続きがあって、留学生と同時に、日本人の小学校低学年児童に対しても同じ実験がなされております。「落下物に備えて頭部を保護してください」という実験ですね。先ほど外国人では約11%の人しか理解できなかったと申しましたが、この小学校低学年児童の正解率は何とゼロ%です。しかし、やさしい日本語である「危ないので帽子をかぶってください」という表現だったら、当然ですけど、100%の子どもが理解できたということでした。  ですので、やさしい日本語に関しては、もう少し検討というか、そういうのをされるのかなと思いましたので、ぜひともお願いしたいところです。  そして、在留外国人の増加を受け、外国人児童も増加傾向にあります。文科省の調べによりますと、実際に学校などで言語的に特別な対応が必要な児童・生徒が平成28年度末現在、全国で4万3,947人いるとのことです。受け入れ体制の整備や日本語指導、生活指導などの充実を図ることが急務となりますが、佐賀市内の学校現場における外国人児童への対応の現状についてお尋ねします。 ◎東島正明 教育長   佐賀市内の小・中学校における外国人児童・生徒に対する指導の現状でございますけれども、現在、佐賀市立の小・中学校には、外国籍、日本国籍にかかわらず、日本語の日常会話の指導が必要な児童・生徒、または日常会話はある程度できても日本語を使って学習することが困難な児童・生徒が小学校に23名、中学校に8名、計31名が在籍しております。  このような児童・生徒が安心して学校生活を送るとともに、授業で学習内容を理解させるために、日本語の指導を行っております。  主に2つの方法で行っておりますが、1つ目は、帰国子女等対応非常勤講師配置による指導です。これは一人一人の児童・生徒の日本語の現状に合わせて、主に日本語の初期指導を行っております。  2つ目は、日本語指導担当教員を配置して指導をしております。今年度は在籍数の多い神野小、本庄小、成章中、この3校に各1名の日本語指導担当教員を配置しております。この3校では日本語指導担当教員が中心となって日本語指導が必要な児童・生徒への教科の指導、日常会話の指導等を行いながら、校内での指導体制づくり、ここにもかかわってもらっております。  また、この3校以外にも当然ながら日本語指導が必要な児童・生徒が在籍しております。そういう学校には、この日本語指導担当教員を該当学校に出向かせまして巡回指導を行っているところでございます。  以上でございます。 ◆富永明美 議員   小学校で2校、中学校で1校、日本語指導担当教員を配置して対応されているということでした。  この外国人児童に対する日本語指導の一環として、文科省が開発しておりますJSL対話型アセスメントDLAというのがあります。これは読み書きがどこまでできるかといった日本語能力を測定するテストで、その結果を受け、その子が持つ日本語能力を明らかにし、どのような指導や対応が必要なのかを知るための評価ツールです。それにより、子どものできることを最大限に把握し、同時に、子どもの能力を伸ばす機会にもなり、今年度から県も予算化して各市町でもテストを受けられるようになっておるようですけれども、県内では、まだまだその実績が少ないと聞きます。  そこで、佐賀市はどのようになっているのか、その現状についてお尋ねします。 ◎東島正明 教育長   佐賀市におけるDLAの取り組みについてでございますけれども、DLAにつきましては、先ほど議員のほうから御説明がありましたので省かせていただきます。このDLAにつきまして、佐賀県は本年度から支援員派遣事業をスタートさせました。しかしながら、佐賀市においては関係機関の協力を得ながら既にDLAを実施しているところでございます。  そして、このDLAの結果をもとに、子どもたちそれぞれの個別の指導計画を作成いたしまして、一人一人に応じた日本語指導、あるいは校内での支援体制づくり、こういうことに役立たせているところでございます。 ◆富永明美 議員   DLAに関して、佐賀市ではもう既に取り組んでおられるということで、先進的ということですね。引き続き取り組んでいただきたいと思います。  それで、学校生活の中では言葉だけではなく、文化の違いとか宗教の違いとか、そういったことへの対応もあるかと思います。例えば、お祈りの時間があったり、断食があったり、宗教によっては豚肉とか牛肉が食べられなかったりと、そういった国もあり、子どもたちがそれを理解するのはやや難しい面もあるのかなと思いますが、その辺に関してはどのような対応をされているのか、お尋ねします。 ◎東島正明 教育長   外国籍の子どもは、間違いなく文化、生活習慣等が違います。宗教とか文化、生活習慣、食生活と、こういったもろもろの違いから個別に指導が必要な子どもということで私どもは考えておりますけれども、特に各学校では、こういう子どもに対しましては、例えば委員会の名称は若干違いますが、特別支援教育部会等の会議を通しながら、その子どもの実態なり、指導上の配慮事項なり、こういうものを全教職員で共通理解して、そして、一人一人に対応しております。  また、外国籍の子どもですが、やはり在籍する学級、学年においては、特に文化の違いについて理解させるようにしておりますし、お互いを認め合い、受け入れるような、そういう相互理解の指導を行っております。帰国子女、あるいは外国籍の子どもには、当然ながら自国の誇りある文化がございます。また、外国での経験がございます。そういうものを学校の学習の場、生活の場において生かすような、そういう機会をできるだけ設定するようにしておりまして、学校生活の中で外国籍の子どもとか、あるいは外国経験をした子どもたち、こういう子どもたちが学校生活で自信と誇りを持って学校生活を送れるように配慮しております。  また、このことは、日本の子どもにとっても非常に大きな効果がございます。それは広い視野でやはりお互いの文化を理解し合うと、そういう中から共生生活の意義とか、あるいは国際理解を真に深めていく、そういう絶好の機会になっているというふうに捉えているところでございます。 ◆富永明美 議員   ありがとうございました。互いの文化をそうやってお互いに理解し合う、そういった取り組みが子どものときからされていれば、大人になってもつながっていくのかなというふうに感じたところです。  今、質問の流れとしまして、外国人への情報提供、災害面での課題、学校現場での課題と、主に言葉の壁について触れてまいりました。その中でやさしい日本語の提案もしているわけですが、もっと大きな広い枠として、多文化共生社会への仕組みづくりが必要ではなかろうかと思います。言葉の違いもあれば、文化の違いもあるわけで、一つごみ出しを例に挙げますと、ベトナムでは家庭ごみを出す際に気をつけるルールは特に何もないそうです。具体的に言えば、分別の必要もなければ、指定ごみ袋も、ごみ出しの場所や時間の規定もなく、好きな時間に家の前に置いていると、ごみの清掃員が回収してくれるそうなんですね。ですので、日本で生活する上で、なぜ毎日ごみを出せないのか、なぜ決まった袋に入れないといけないのかと疑問に感じるそうで、それを知らずに出していると、周りの日本人からは、外国人はマナーが悪い、これだから外国人はといった目で見られると。ただしかし、決してマナーが悪いわけではないんですね。ただ単に日本のルール、文化を知らないだけなんですね。  あともう一つ、これは災害時の熊本での避難所のことなんですけれども、パンと飲み物があって、御自由にお取りくださいと書いてあったと。私たち日本人は、幾ら御自由にと書いてあっても、せいぜい1個か2個程度におさめると思うんですけれども、何も知らない外国人が全部持っていったという話を聞きました。御自由にお取りくださいだから、決して間違いではないですし、その外国人を責めるわけにもいかない。これは外国には察するという文化がないからなんですね。知らないだけなんです。  ですので大切なのは、お互いを知り、認め合う関係性だと思います。外国人だから、自分が英語がしゃべれないからシャットアウトするわけではなく、例えば、私たちは目の前に高齢者、お年寄りがいらっしゃったら、ああ、暑かですね、もう9月になったばってん暑かですね、風邪引かんごと、病気せんごと元気にしとかんばいかんですよて、自然と出てくると思うんですね。それが子どもに対してだったら、暑いね、秋になったけど、まだまだ暑いからお外に出るときはちゃんと帽子をかぶろうねと、そういった言葉が無意識に出てくると思うんです。それは、そこに目線を合わせて自分が相手に対して歩み寄ろうとしているからだと思うんですね。それと同じように、外国人にも接していける、そういった関係の構築が必要かと思います。  佐賀市も国際交流に関しては、市の国際交流協会とも連携して、その発展に非常によく取り組んでおられます。ただ、国際交流から一歩踏み出した多文化共生という観点からも、その環境づくり、意識啓発も含めた仕組みづくりの必要性を感じますが、最後に市の見解をお尋ねします。 ◎池田一善 総務部長   近年、在住外国籍の方は佐賀県全体としても増加傾向にありまして、本市においても同様の傾向にございます。そのため、日常生活をする上でもお互いの文化を理解することは大変重要なことだと認識しております。  そこで本市としては、総括質問への答弁でも申し上げたように、外国の都市との姉妹都市、友好都市にかかわる事業や多文化共生にかかわる事業に取り組むことで、一人でも多くの市民の方に日本とは異なる文化に触れていただくとともに、外国籍の方にも日本を理解していただくことに努めているところでございます。  また、これらとは別に、現在、アメリカからの国際交流員を1名雇用しております。この国際交流員は、外国からの市長表敬訪問や歓迎会、バルーンフェスタなどの市の公式行事での通訳として活躍しているところでございます。また、それらに加えて、公民館や高齢者福祉センターなどで開催される国際理解講座への講師としての派遣、それから、幼稚園や小・中学校での英語を通した異文化理解のための授業の実施、小学生の通学合宿でのアメリカの紹介、一般市民を対象とした英会話教室の開催、市報にアメリカ文化を紹介するコラムの掲載などにも取り組んできたところでございます。  今後も、今回御紹介した取り組みにより、市民と在住外国籍の方がお互いを理解する一助になることを願っておりますし、お互いがいい関係を構築できる環境づくり、意識づくりにつながるものと考えております。  以上でございます。 ◆富永明美 議員   そうですね。互いが認め合う意識づくり、ぜひともお願いしたいと思います。  私も総括質問で触れましたけれども、政府による外国人労働者受け入れ拡大の方針ですね。人手不足の今、外国人を受け入れて貴重な労働力とする内容なんですけれども、秋の臨時国会で法案を提出し、来年4月には新しい在留資格が創設される見通しです。そうなると、今よりももっと速いスピードでこの外国人というのはふえていくと思うんですね。この間、松永幹哉議員もおっしゃいましたけれども、農業分野での外国人労働者としての場面ですとか、本当にさまざまな分野で、いろんな場面での課題、問題も、きのうも嘉村議員がおっしゃっていました、健康保険の問題も出てくるかと思います。ですので、早急な対策と、何度も申しますけれども、その構築に向けた取り組みをお願いします。佐賀市も観光客に来てくださいと、おいでおいでとウエルカムだけではなくて、今いる外国人が、例えば、自国に帰ったときに、佐賀市で多文化共生の仕組みづくりがなされていると、やっぱりよかったよと思うと思うんですね。自国に帰ったときに、日本の佐賀というところは本当に住みやすかった、そういったことを言ってもらうと、お互いの国と国とのかけ橋ができるというか、口コミで広まっていくと思うんですね。それが結果として、さまざまな分野での販路拡大にもつながっていくのかなと思います。お互いを知り合うそういった仕組みづくりをぜひともお願いして、私からの質問を終わります。 ◆野中康弘 議員   引き続いて、社会市民クラブの野中康弘でございます。私は3点の質問について通告しております。1点目の佐賀空港へのオスプレイ配備についてでございますが、この質問は、8月24日に山口佐賀県知事が受け入れ容認を表明されたことを受け、今9月定例会においても多くの議員から一般質問が行われているところでございます。  一昨日の佐賀新聞には、山口県政についての評価を初めとする県民世論調査の結果が掲載されたところでございます。この結果によりますと、オスプレイ配備の計画への賛否については、反対が36%、賛成28.7%と、反対が賛成をやや上回っているという状況、あるいは知事の受け入れ表明についても評価できないが28.7%、評価するというのが26.1%と大変拮抗していますが、評価できないということが若干上回っているというふうな状況であります。またさらに、知事の受け入れ表明の評価の理由としては、県民への説明が不十分ということが最も多い36.4%だったということなどが報じられたところでございます。  先日の山田誠一郎議員の質問の中でも触れられましたSTSと西日本新聞の世論調査でも、賛否の意見というのは拮抗していますが、ほぼ同じような内容になっているというふうな状況でございます。  このように世論調査の結果を見てみると、配備計画に対しての県民の賛否は分かれているというふうな状況、また、まだよくわからないとか、あるいは安全性については不安があるというような回答も多いという結果があらわれています。こうしたことから、先日の一般質問に対する秀島市長の答弁でも、賛成派と反対派に分かれて、今後いがみ合うようなことにならないか大変心配しているという苦しい胸のうちについての答弁もなされたところでございます。
     また市長は、佐賀空港開港当時に県と地元漁協の間で交わされた自衛隊との共用は考えていないとする公害防止協定覚書付属資料の約束事は大変重く、現在もこの約束事が生きており、この約束事が整理されなければ、次には何も進めないと、これまでと変わらない姿勢を強調されています。  そういった中で、今は、協定を交わした一方の当事者である県が変更の意思を示されたわけですけれども、もう一方の当事者の意思が変わらなければ何も変わらないと。また、今後のことについても、しない、させない、あり得ないという協定を交わした当事者の思いを踏まえた上で、県におもねることなく公害防止協定の立会人としての役割を果たしたいと答弁されているところです。  私もこのような市長の考えを問う質問を準備していたところでございまして、こうしたこれまでの市長答弁を深く受けとめさせていただいて、1点目の質問については取り下げたいというふうに思います。  繰り上げまして、1点目は、子どもへのまなざし運動についてでございます。  市民総参加子ども育成運動、いわゆる子どもへのまなざし運動は、ことし4月に丸10年を迎えました。この質問については、ことし2月定例会において永渕史孝議員も取り上げられたところでございます。私も地域でこの運動に少しかかわらせていただいているという立場から、さらに広がってほしいと、浸透してほしいということから質問させていただきたいと思います。  この運動については、平成20年4月に施行されました佐賀市未来を託す子どもを育むための大人の役割に関する条例、いわゆる子どもへのまなざし条例において、家庭、地域、企業、学校を子どもを育む4つの場として位置づけ、それぞれの大人が担う役割を定めながら相互に連携して、市民全体で子どもを育もうという運動でございます。10年前から人口減少社会を見据えながら、時代を担う子どもたちの健全な育成に市民全体で取り組もうという、このすばらしい理念のもとに運動を具体化された当時の関係者の皆さんの思い、それから、この10年間取り組んでこられた関係者の皆さんに、ただ感服する次第であります。  しかしながら、このすばらしい取り組みが始まってから10年が経過しましたが、一層子どもたちをめぐる環境が厳しくなっていくこれからの時代へ向けて、さらなる充実や進展、そういったものも求められるというふうに思います。  総括質問では、まなざし運動のこの10年の取り組みの経過、またどのように総括されているのかについてお尋ねいたします。  続きまして、2点目は市職員の採用についてでございます。  ことし2月の定例会で、増改築が終わり庁舎も新しくなったということでの質問を行ったところであります。今後は、新しい庁舎にふさわしい住民サービスの充実が必要だということで市長も答弁されたところでございます。こうしたことを受け、6月定例会では、4月に行われた組織機構の見直し、こういったことに触れながら、住民サービスの充実について質問してきたところです。  今回は、これからの住民サービスを担う人材の確保、育成、そういったことが求められるというふうなことから、その第一歩となる職員の採用について質問してまいります。  来年度の職員採用へ向けた1次試験が先日行われたところでございますが、総括質問では、まず、今年度の職員採用試験の概要についてお尋ねして、総括質問を終わります。 ◎百崎芳子 教育部長   私からは、子どもへのまなざし運動について、10年の運動の取り組みの経過と総括についてお答えいたします。  平成20年4月にスタートした市民総参加子ども育成運動、いわゆる子どもへのまなざし運動は、次の3つの事業を中心に、具体的に運動を推進しているところでございます。  1つ目は、運動を「広める事業」でございます。この事業は、のぼり旗、帽子、ベストなどの啓発グッズを活用したり、マスコットキャラクターのまなざしくんを各種パレードに登場させるなどにより、運動の全市的な周知、啓発を行う事業でございます。特に昨年度は、子どもへのまなざし運動開始から10周年に当たり、ポスターのデザインを刷新し、関係団体や市内の企業に配布して、改めて運動の周知を図ったところでございます。  2つ目は、「紹介する事業」でございます。これは各地域、学校、企業等の活動事例などの情報を市報や市のコミュニティサイト「つながるさがし」に掲載したり、また、まなざし運動を掲載した青少年センターの機関紙である「健やか」を市内全小・中・高校生に配布するほか、えびすFMによるまなざし放送局などにより積極的に情報発信を行ってまいりました。  3つ目は、「ほめる事業」でございます。これは地域の個人や各種団体の優良事例をまなざしキラリ賞として、毎年2月に開催しております子どもへのまなざし運動推進大会において表彰するもので、昨年度は個人の部で15名、団体の部で12団体を表彰したところでございます。受賞者の取り組みは、受賞者自身の励みとして、また運動の広がりのための参考事例として、市報やホームページのほか、校区の公民館の広報などで紹介しているところでございます。  以上、3つの事業を中心に、これまで子どもへのまなざし運動に取り組んでまいりましたが、昨年度は運動開始から10年目ということもあり、これまでの取り組みの成果を検証するため、アンケート調査を実施いたしました。内容としましては、運動を展開する家庭、地域、企業等、学校等の4つの場における命、自立、他者とのかかわり、子どもを取り巻く環境の4つの視点をもとに、これらの達成度について検証し、これから重点を置くべき事項を確認したところでございます。  これらのアンケート結果などを総合的に踏まえて、まなざし運動10年の総括としましては、運動が目指す目標についてはおおむね達成しており、これからも必要な運動であると認識しております。  また、ことしの1月に開催しました成人式において、この運動が始まった当時10歳であった新成人を対象に、子どもへのまなざし運動の認知度や佐賀市への好感度についてアンケート調査をいたしました。2つのアンケート調査の結果につきましては、教育委員会第三者評価委員会においても一定の評価をいただいているところでございます。  以上でございます。 ◎池田一善 総務部長   私のほうからは、平成30年度の職員採用試験についてお答えいたします。  本年度の採用試験につきましては、ことし7月に募集を終え、第1次試験は先週の9月16日に実施しております。今後のスケジュールとしましては、第2次試験を10月12日から14日まで、第3次試験を11月中旬ごろに実施する予定となっております。  会場につきましては、第1次試験は、佐賀大学本庄キャンパスで実施いたしました。第2次試験は、佐賀市役所大和支所を予定しております。第3次試験は、合格者に後日案内する予定としております。  採用職種及び採用予定人員につきましては、一般事務A、大学卒業程度でございますが、15名程度。それから一般事務A、これは社会福祉士でございます。それと一般事務B、高校卒業程度でございます。それから土木、建築、機械、科学、保育士、それぞれ各1名程度としているところでございます。  以上でございます。 ◆野中康弘 議員   それぞれ答弁いただきました。  まず、子どもへのまなざし運動についてでございますが、10年間の取り組み、本当に私も職員時代からいろいろかかわらせていただきましたけれども、いろんな場でたくさんの取り組みがこの10年間にわたって行われたというふうに感じていますし、なかなか全ては語れない部分があるだろうというふうに思っています。  答弁では、大枠の説明をいただき、アンケート等もとられ、当初の目標はおおむね達成しているんじゃないかというふうな総括をされています。また、最後にありました教育委員会第三者評価委員会でも評価されているというふうなことでございます。こういった点について、少し詳しく聞いてまいりたいと思います。先ほど総括質問への答弁にありました10年の取り組みの検証として行われましたアンケート調査の内容と結果について、まずお尋ねしたいと思います。 ◎百崎芳子 教育部長   10年の振り返りの一環で実施しましたアンケートの内容と結果はということでございますが、まなざし運動では、家庭、地域、企業等、学校等の4つの場において、命、自立、他者とのかかわり、子どもを取り巻く環境の4つの視点をもとに16の大人の行動指針を定めております。その行動指針について、できているか、できていないかの達成度を関係機関、団体、企業等を対象に、平成29年12月にアンケート調査を実施いたしました。アンケート結果で把握した達成度が高かった点としましては、4つの場で見ますと、学校等の取り組みにつきまして、集団の中で役割を与え、メンバー全員が協力し、全員で達成感を味わえるような行動を行っていますかという項目など、学校等においては全般的に高い達成度でございました。  また、4つの視点で見ますと、他者とのかかわりにつきましては、企業等の取り組みの中の授業参観やPTA活動、地域活動のために休暇をとりやすい雰囲気づくりを進めていますかという項目など、おおむね高い達成度でございました。  達成度が低かった点としましては、企業等の取り組みの中で、おのおのの企業において受け入れが可能かどうかの問題もありますけれども、子どもが保護者の職場や働く姿を見ることができる機会を設けていますかというような項目がございました。  また、総括質問への答弁で申し上げましたとおり、昨年度の成人式で、新成人に対しまして、一般市民を対象にした佐賀市教育政策市民満足度調査と同じ内容で、まなざし運動の認知度と佐賀市の好感度についてアンケート調査を実施いたしました。運動の認知度につきましては、運動を理解している、ある程度理解しているの合計が、新成人の結果で24.2%と、一般市民を対象とした結果の28.2%よりも低かったということもございますが、佐賀市の好感度につきましては、すごく大好きである、まあまあ好きであるの合計が、市内の小学生を対象とした結果の88.2%よりも高い92.7%という結果でございました。この結果につきましては、まなざし運動10年の取り組みの成果の一つではないかというふうに認識しているところでございます。 ◆野中康弘 議員   総括といいますか、評価ですね、これは人によっても、それぞれいろんな評価があるだろうと思います。2月定例会の永渕議員からは、幾らか認知度が低かったんじゃないかというような御意見もあったところです。ただ、これも恐らくやはり広がってほしいというような意味での御意見だったのではないかというふうに認識しておりますが、一方で、なかなか数字だけではあらわれない、わからないという部分もあるでしょうし、かかわっている人にアンケートをとれば、当然、数字が高いというようなことも言えるんじゃないかというふうに思います。そういった意味では、やはり家庭とか学校、そういったところでのアンケート結果というのは比較的高い数字も出るのかなと感じているところでございます。  しかしながら、やはりこの10年間のこうした取り組みに対し、いろんな評価があると思いますけれども、もちろん全てがよかったとはなかなかならないというふうな部分もございますが、やはり取り組んだだけの成果というのは、必ずあったのではないかなと、ちょっと私も感じているところであります。取り組んでいなければ、今の状況、これがいいのか悪いのか、これは恐らく評価が分かれるかと思いますけれども、少なからず、やはり地域の力といいますか、そういったところが都市部では低下しているというふうな状況の中で、佐賀においては、一定程度地域の力というのを私も感じていますし、恐らく市民の皆さん、議員の皆さんも感じておられるのではないかなというふうに思うところであります。  こういった中で、私も地域で幾らかかかわらせていただいているわけですけれども、今度は4つの場の一つであります地域の広がり、こういったところについて、これまでどのようにつくってこられたのか、お尋ねいたします。 ◎百崎芳子 教育部長   地域の広がりにつきましては、総括質問への答弁でも申し上げました「広める事業」として、地域の核となって運動に取り組んでいただいている青少年健全育成連合会の皆様を通じまして、のぼり旗や帽子、ベストなどのまなざし運動グッズを地域の見守り活動や祭り、イベント、市民総ぐるみ街頭活動の際などに積極的に使用していただくことで周知、啓発を図っております。  また、子どもへのまなざし運動推進専門官や、まなざしリポーターが地域での活動などを取材し、市報や市のホームページのほか、市のコミュニティサイト「つながるさがし」により情報発信などを行ってきているところでございます。 ◆野中康弘 議員   やはりPRを中心にしながら広げてきたというふうなことだろうと思っています。  私、若楠校区ではありますけれども、まなざし運動の専門官の先生に来ていただいて研修を受けたりとかというふうなところも行ってきたところです。2月定例会で永渕議員からもあったわけですけれども、新しいキャラクターができないかという質問があったところであります。今いろんなグッズがあって、私たちも使わせていただいていますけれども、やはり10年を経過して、なかなかお金はかけられないというふうな部分もあるのかもしれませんが、やはり親しまれる新しいそういったグッズができないかなというのをちょっと考えているところであります。ヒアリングしながら何かなかろうかという話をさせていただきましたけれども、こういったところも工夫して、ちょっと検討を、考えていきたいなというふうに思うところでございます。  このように、地域でも広がりを見せてきているまなざし運動でありますが、団体としては、主に青少協が担うのかなというふうに思っているところですけれども、子ども会とかPTAでは、当然、直接子どもにかかわる取り組みを行っておられますし、公民館やまち協においても、青少年教育、あるいは子ども育成部会とか、そういうふうな部会の中での取り組み、それから交通安全とか少年育成員の方々についても、当然、子どもたちにかかわるいろんな取り組みがなされているところであります。こういったことについては、まなざし運動というわけじゃなくて、日ごろのそういった普通の取り組みの中から自然にまなざし運動に取り組んでおられるというふうなことも多いんじゃないかなと思っています。  そういったところも含めて、特段まなざし運動というふうな頭を持たなくても、自然と日ごろからまなざしを注いでおられるというような方々も多いだろうと思います。ほとんどの議員の皆さんも、地域の中で何らかの形でこうした運動にもかかわっておられるんじゃないかなというふうに思っています。  そういった中で校区でも、校区ごとに運動の浸透、あるいは強い弱いとか、そういったところは違うでしょうし、地域ごとに、これまた少子化とか人口減少の実態も異なるだろうと思います。また、都市化した部分と自然豊かな部分、そういった部分も地域ごとに違いますし、子どもをめぐる環境も異なるだろうというふうに思っています。  そういった中で、私もそうなんですけれども、校区それぞれがどのように取り組んでいっていいんだろうかというような課題を持っておられるんじゃないかなと思います。私自身も校区で同じ取り組みばかりじゃなくて、今後、何か新しい取り組みがないものかなというふうに考えているところでございます。  このように地域でもいろいろと考えておられるわけですけれども、地域において参考になるような取り組み、そういったもので何か御紹介していただけるものがないか、お尋ねしたいと思います。 ◎百崎芳子 教育部長   まなざし運動にかかわる優良な取り組みをされている個人や団体を各地域から推薦していただきまして、市全体の運動に対する意識の高揚を目的として、毎年まなざしキラリ賞の表彰を実施しております。昨年度までに合計で187の個人及び団体を表彰いたしました。その中で、ある校区では、まなざしチャレンジ賞と称しまして、子どもたちが地域の行事に参加したり、ボランティアで協力すれば、ポイントを付加し、夏や冬に実施されるお祭りで表彰するなど、特徴のある活動を実施されている地区もございます。佐賀市全域に運動に取り組む意識が広がることを期待いたしまして、受賞された方や活動内容につきましては、パンフレットを作成して公民館などの関係各所に配布したり、市報やホームページ、えびすFMを通じたまなざし放送局でも広報しております。各校区では本当に工夫を重ねていろいろな活動をされておりますので、そういう広報の媒体を参考にしていただいて、今後の活動につなげていただければと思っております。 ◆野中康弘 議員   今のポイント制というところはちょっと工夫されていて、おもしろいなと思っています。  新しいことに一生懸命取り組んだとしても、やはり負担になったりとか、参加してもちょっと次やるのもきついなということでは、なかなか継続することが難しいですし、やっぱりこうしたちょっとした工夫で、負担にならない形で長く続けられるとか、参加しやすいとか、そういった取り組みをやっていければいいなというふうに思っています。  そういったことで、工夫した取り組みというものを青少年健全育成推進大会の中で各校区の取り組みを御紹介いただいているわけですけれども、相互の校区ごとの情報交換、事業の交流、そういったところもぜひ深めていただきたいなというふうに思うところでございます。  これまでは、地域のことについて触れましたが、家庭や学校については、先ほども言いましたけれども、直接子どもたちにかかわっておられるという部分もございますので、もう一つの場であります企業ですね。これはなかなか企業で熱心なところと理解が少ないところ、それぞれあると思います。企業における取り組みについて、どのように取り組みが広がっているのか、そういったことについてお尋ねいたします。 ◎百崎芳子 教育部長   まなざし運動では、企業の運動の取り組みを推進するために、運動への参加企業を随時募集し、その取り組み目標をホームページで紹介しております。運動開始当初は約270社の登録でございましたが、ここ5年では約750社の登録で推移しております。  先ほど申し上げましたまなざしキラリ賞にも、各企業独自の取り組みを多数応募いただき、過去に複数の企業が受賞されております。受賞の内容もさまざまで、地元スーパーが売り上げの一部を図書カードとして市内の小・中学校に寄附いただいたり、建設会社が自前の重機を使って地元の小学校に花壇を整備したり、それぞれの企業の強みを生かした取り組みをされております。こういう取り組みをまなざしキラリ賞として表彰し、広報するとともに、参加企業に登録されていない企業に対しましては、ポスターの掲示など、企業の負担にならない範囲での取り組みを呼びかけるなどして、佐賀市全域へのさらなる広がりを図っていきたいというふうに考えております。 ◆野中康弘 議員   やはり理解のあるといいますか、熱心なところでは、いろんな取り組みがなされているなというふうに思います。特にやっぱり子どもにかかわるような業務、事業を行っているところとかは取り組みやすいのかなというふうに思いますし、企業の理解がなかなか難しいところは、なかなか進まないのかなという気もいたします。登録していただいているというだけでも、やっぱりそれは大事なことなのかなというふうに思います。  それで、当然、ワーク・ライフ・バランスとか、そういったところとも大きくかかわることかなと思いますし、そういった事業とも連携した取り組みも必要なのかなと思います。企業には当然のことながら、子どもを持つ親御さんとか、地域でこういった活動とかまなざし運動にかかわられているという方も当然おられるんじゃないかなと思うわけでありますが、やはり地道に働きかけ、取り組みを広げていくことが必要なんじゃないかなと思います。そういった意味では、私たちも地域で身近な事業所に働きかけを行うこと、そういったことにも取り組めないかなというふうに考えています。ぜひ市教育委員会や地域とも連携しながらそういった取り組みをしていければというふうに思っているところであります。  10年前にこの運動をスタートしたわけですけれども、当時もやはり子どもたちをめぐる環境が恐らく厳しくなるというふうに予想されながら、こういった運動が始められたと思います。やはり10年たって、本当にその当時の思いと今の子どもをめぐる環境、こういったことも大きく変わっているんじゃないかなというふうに思いますが、どのように捉えておられるか、お尋ねしたいと思います。 ◎百崎芳子 教育部長   子どもを取り巻く環境としましては、ITの急速な発展に伴い、生活はより便利に変化した半面、SNSによるトラブルの増加や、過去に例を見ない子どもが被害者となる犯罪事案の悪質、残忍化など、さまざまな状況が変化していると認識しております。  運動をめぐる状況としましては、取り組み自体は全市に広がりつつありますが、一方で運動の担い手の高齢化や後継者の育成などの課題がございます。過去には運動のテーマやキャッチフレーズ等を見直してまいりましたが、今年度は社会情勢の変化や運動の成果、課題を踏まえまして、先ほど申し上げたこの運動の最も重要な部分であります大人の行動指針の項目の見直しを検討していきたいというふうに思っているところでございます。 ◆野中康弘 議員   そうですね、やっぱりこれからの10年を見据えながら、そういった指針の見直しというふうなことも行われるということでございます。先日、校区の青少協のほうでも研修を行ったところでありますが、インターネットとかSNS、今のそういった情報化、子どもたちをめぐる状況についてということで講演していただいたわけですけれども、やはり情報ツールの進歩というのは、日々目まぐるしく進歩しているということで、一見便利そうだなということで使ってみても、使い方によっては人を傷つけたりとか、あるいは使う人によっては悪用されかねないということもあふれているようであります。  私もそうなんですけれども、大人もよくわからずに詐欺とかトラブルに巻き込まれるということが多々あっている状況にございます。そういった中で、私たちであれば、例えば、危ないから使わないようにしようと、それで済むのかもしれませんけれども、これからの時代、子どもたちはこういった社会を生き抜いていかなければならないということで、やはり便利で、自分にとっては使えるもの、あるいはこれを使ったら、使い方によっては危ないというようなことをしっかり判断できるようにサポートしてあげるということが求められるということを、その講師の先生はおっしゃっていたわけであります。  このように、もっともっとこれからネット社会が進展すると思われますけれども、大人たちが今からの時代の子どもたちをサポートするためにやるべき目標といいますか、そういった研修なんかも必要だろうというふうに思っています。大人の行動指針、そういった部分にも生かしていただきたいなと思うところであります。  そういった今後の状況を踏まえまして、これからの10年の運動課題、まなざし運動の今後の目標、そういったことについてお伺いいたします。 ◎百崎芳子 教育部長   社会の環境が変化していく中では、子どもへのまなざし運動が継続することが重要であり、これまでの事業は今後も継続していく考えを持っております。  そして、これまでは大人の行動指針を定め、大人を対象として運動に取り組んでまいりましたが、この運動の認知度の向上と、次世代の運動推進者育成の観点から、子どもを対象とした事業の展開も必要と考えております。  これまで子どもを対象とした取り組みとして、全小・中・高校生に配布している青少年センターの機関紙である「健やか」の中で、運動の周知を図ってまいりましたが、さらにマスコットキャラクターのまなざしくんの活用などにより、子どもたちへの周知を重点的に行うことで、次世代の運動推進者としての意識の醸成を図っていきたいというふうに考えております。  以上でございます。 ◆野中康弘 議員   やはりこの運動もそうですけれども、自治会活動であるとか、川を愛する週間での河川清掃、子ども会やPTAなどの社会教育団体の活動、これも同様なのかなというふうに思っています。何とかして新しい人に参加してもらいたい、あるいは今後、子どもたちにも参加してもらいたいというふうなところ、こういったところは同様なのかなと思っています。都市化していくことにより地域の力が弱くなっている状況にありますけれども、これまでみんなのことはみんなでやろうよというような、そういう時代を経験されてきた方々がまだまだお元気なうちに、やはり親とか地域の大人たちが頑張っている姿を見せて、そして、大人になったら私たちもやっていくのが当たり前なんだなということを思えるように子どもにも役割を持たせて一緒にやっていくというふうなことが重要だろうと思います。実は、まなざし条例の中にも、子どもにも地域の中に参加させていくというふうなことはしっかり書いてあるわけであります。  先日、永渕議員から、大人のひきこもりといった新たな問題が提起されました。多くの他の人たちと触れ合う、人との触れ合いを通して生きていく力を養うということが重要なのかなと思っています。また、先ほど言いましたように、今後、今の子どもたちが大人になったときに、また次の子どもたちにまなざしを向けていくというふうな取り組みになるように私自身も取り組んでいきたいなと思っています。  幅広く目に見える成果はすぐにということにはならないとは思いますけれども、今後の10年、本当の市民総参加というふうな運動につながるよう運動の推進を望んで、この質問については終わりたいと思います。ありがとうございました。  2点目の職員採用に移ってまいりたいと思います。  職員採用試験の今年度の概要についてお答えいただいたところでございます。今回採用する職種、採用予定者数についてお答えいただきましたけれども、この考え方についてお尋ねいたします。 ◎池田一善 総務部長   職員採用の職種や採用予定者数につきましては、まず、今年度末の退職予定者数、そして、再任用職員で満期を迎える者の数、そこに新規事業や業務量の増などによって増員する数、逆に事業廃止や縮小に伴い減員する数などを考慮して、要員計画を立てまして、次年度必要となる職員数に対し、不足する職種及び人数を算定し、採用する職種及び予定者数を決定しております。 ◆野中康弘 議員   今年度はそういうふうな状況かと思いますが、これまでも時代の要請によって、いろんなことが必要になってくると、住民サービスにとって必要だということから、いろんな専門職の配置、採用、それから、技術の継承というふうなことは自治体としても当然重要であります。そういった形での技術の継承、ただ、これは民間についても、今、保育士であるとか技術職の人材確保が大変難しくなってきている時代ということでありますので、ここは本当に自治体の採用としても、いろいろ工夫が必要なのかなというふうには思っているところです。自治体としては、ほかにも、例えば、高卒者の採用であるとか、法定雇用率がちょっと問題になりましたけれども、障がい者の採用、そういったことも求められるわけであります。過去には民間経験者枠というふうな採用もあったわけですけれども、そういったことであるとか、職員の定数、あるいは職員の年齢構成、この年代が多いとか少ないとかというふうなことなどを含めて、そういった年齢構成にも配慮する必要があるんじゃないかなというふうに思います。  業務によっては、廃止するというようなことも先ほどの答弁で触れられましたけれども、やはり必要な住民サービスを担うために、その分必要な適正な人員配置というのをまず求めておきたいと思います。  続きまして、先ほど今年度の採用予定者数を概要のほうでお答えいただきましたけれども、これまでの採用者数の推移、これはどうなっているのか、お尋ねいたします。 ◎池田一善 総務部長   新規採用された職員の人数につきまして、平成27年度からの状況をお答えいたします。  平成27年度58人、平成28年度31人、平成29年度41人、そして今年度、平成30年度は39人となっております。 ◆野中康弘 議員   若干増減はありますけれども、平成27年度以前はもっと多かったんじゃないかなというふうに思います。これは団塊の世代の大量退職の時代が過ぎて緩やかになってきた、ちょっと減少傾向の時代にあるのかなというふうに思うところであります。  そういった意味でいうと、採用者数は、採用の考え方にあります退職者の数というところに大きく左右されるのかなと思うところでございます。今年度の定年退職の予定者数、それから、今後の退職者といいますか、年齢構成の推移、そういったところをお尋ねいたします。 ◎池田一善 総務部長   今年度の定年退職者の予定者数は33名となっております。また、今後の退職者の推移としましては、平成31年度以降の10年間は毎年度約40人から60人程度の範囲内で推移しておりますが、その後の数年間は60人を超える年度が続くということが見込まれています。ただ、この数字については、現時点のものでございまして、今後の早期退職や普通退職の人数、加えて国のほうで導入が予定されております定年延長制度の動向などによっては、大きく変わってくるものと考えております。 ◆野中康弘 議員 
     いろんな理由によって定年前の退職、あるいは普通退職なんかもあるわけであります。また、再任用をどうされるのかと、そういったことも大きく変わってくるのかなと思いますが、年代によっては多い年代があるということで、そういった時へ向けての対応も考えておく必要があるのかなというふうに思うところであります。  それで、今回の採用試験、1次試験が行われたわけですけれども、採用試験の応募状況と、この間の推移についてお尋ねいたします。 ◎池田一善 総務部長   直近3年の職員採用試験全体の応募状況についてお答えいたします。  平成27年度550人、平成28年度535人、平成29年度575人、そして、今年度は465人となっております。 ◆野中康弘 議員   今回に限っては、昨年よりも大分落ち込んでいるのかなというふうに思います。昨年までは550人前後という形で推移していたのが、今回は465人ということで、応募者が減っている理由について、どのように考えておられるのか、お尋ねいたします。 ◎池田一善 総務部長   おっしゃるように、平成27年度から平成29年度まではほぼ横ばいで推移してきましたけれども、今年度の応募者数は2割程度減少しております。これは近年の経済情勢を反映いたしまして、民間企業の採用意欲が高まる中、就職希望者にとっては選択の幅が広がったことで民間企業等を志望する方がふえ、その半面、本市を含みます公務員を志望する方が減少しているものと考えております。  一般的には景気が好調なときは公務員は不人気と言われておりますが、より優秀な職員を確保するという観点からは、より多くの方に応募、受験してもらうことが必要だと考えておりますので、応募者数の減少には危機感を持っているところでございます。 ◆野中康弘 議員   確かに公務員と民間で、志望の動向というのは景気によって左右されるという意味では、今、大分、民間の好景気が続いているのかなというふうに思います。そういった若者の意識の動向といいますか、そういったところが感じられるところでございます。ただ、やはりこうした応募者数の減であるとか、さっき少し触れましたけど、保育士とか技術職の人材確保、これは先ほども言いましたように、民間でもその確保が難しいというふうな状況でございます。そういった人材の確保、それから応募者をふやす、優秀な人材を確保しようという対策について、どのように考えておられるのか、お尋ねいたします。 ◎池田一善 総務部長   繰り返しになりますが、職員採用試験の実施に当たりましては、優秀な人材の確保という観点からも、より多くの受験者を確保することが重要であると考えております。そのため本市では、これまで各職種における年齢要件の引き上げ、インターンシップの受け入れ、就活サイトへの掲載などの各種広報の強化、それに各種就職説明会への積極的な参加など、受験者の増加に努めてまいりました。  しかしながら、今後の雇用情勢等を踏まえますと、これまでの取り組みだけでは受験者の確保が難しくなることも予想され、特に土木、建築などの技術職については、早急な対応が必要と考えております。  そのため、大都市圏などにお住まいの方で、佐賀市へのUIJターンを希望される方などが近くの試験会場で1次試験が受けられる、いわゆるテストセンター方式の活用など、受験環境の整備も検討していきたいと考えております。  今後も、これまでの取り組みや受験環境の整備に注力するとともに、他都市の先進的な取り組みなども参考にしながら、引き続き受験者の確保に努めてまいりたいと考えております。 ◆野中康弘 議員   テストセンター方式というのは、新たな試みなのかなというふうに思います。恐らく参加する自治体もふえてくるんじゃないかなと思いますし、どういうことになるのか、ちょっとよくわかりませんけれども、やはりいろんな選択の幅を広げていくということは検討すべきなのかなと思うところでありますし、今後ともやはり人材の確保、そういったところを含めて研究、工夫して取り組んでもらいたいなと思うところであります。  それから、先ほど少し触れられましたけれども、今後の課題として、年金支給年齢の引き上げに伴う定年延長の課題があるだろうと思っています。これまでも年金支給年齢の引き上げに伴って、再任用制度の導入ということがあったわけであります。当然、自治体の制度というものは、関連する職場が多かったり、民間にも影響があるわけであります。そういった意味では、制度の導入に当たっては、職員の生活実態、それから、地域の状況を含めて十分検討されるようにお願いしたいと思います。また、今後とも業務量に見合った適正な人員配置、それから、採用試験の工夫を含めた人材の確保を求めて、私の質問については終わりたいと思います。ありがとうございました。 ○武藤恭博 議長   これより休憩に入りますが、本会議の再開は午後0時57分に予鈴でお知らせします。  しばらく休憩します。           午前11時51分 休 憩          平成30年9月26日(水)   午後1時01分   再開                 出  席  議  員 ┌────────────┬────────────┬────────────┐ │  1.富 永  明 美 │  2.久 米  勝 也 │  3.御 厨  洋 行 │ │  4.西 岡  真 一 │  5.宮 崎    健 │  6.中 村  宏 志 │ │  7.村 岡    卓 │  8.松 永  幹 哉 │  9.川 副  龍之介 │ │ 10.永 渕  史 孝 │ 11.山 下  伸 二 │ 12.野 中  康 弘 │ │ 13.松 永  憲 明 │ 14.山 田  誠一郎 │ 15.堤    正 之 │ │ 16.川原田  裕 明 │ 17.久 米  勝 博 │ 18.重 松    徹 │ │ 19.山 口  弘 展 │ 20.重 田  音 彦 │ 21.野 中  宣 明 │ │ 22.池 田  正 弘 │ 23.白 倉  和 子 │ 24.江 頭  弘 美 │ │ 26.中 野  茂 康 │ 27.平 原  嘉 徳 │ 28.千 綿  正 明 │ │ 29.川 崎  直 幸 │ 30.武 藤  恭 博 │ 31.福 井  章 司 │ │ 32.中 山  重 俊 │ 33.山 下  明 子 │ 34.嘉 村  弘 和 │ │ 35.黒 田  利 人 │ 36.西 岡  義 広 │            │ └────────────┴────────────┴────────────┘                 欠  席  議  員 ┌────────────┬────────────┬────────────┐ │ 25.松 尾  和 男 │            │            │ └────────────┴────────────┴────────────┘               地方自治法第121条による出席者 佐賀市長        秀 島  敏 行    副市長         御 厨  安 守 副市長         畑 瀬  信 芳    総務部長        池 田  一 善 企画調整部長      武 藤  英 海    経済部長        松 尾  邦 彦 農林水産部長      川 副  浩 顯    建設部長        志 満  篤 典 環境部長        喜 多  浩 人    市民生活部長      眞 崎  武 浩 保健福祉部長      田 中    稔    子育て支援部長     藤 田  基 明 地域振興部長      古 賀  臣 介    交通局長        伊 東  博 己 上下水道局長      田 中  泰 治    教育長         東 島  正 明 教育部長        百 崎  芳 子    選挙管理委員会事務局長 中 村  純 士 農業委員会事務局副局長 江 頭  吉 一    監査委員        力 久    剛 会計管理者       中 島  博 樹 ○武藤恭博 議長   休憩前に引き続き会議を開きます。  市政一般に対する質問を続行します。 ◆野中宣明 議員   それでは、通告に従い3項目について質問してまいります。  まず初めに、1項目め、中学校の部活動についてでありますが、佐賀市においては、今年度から公立中学校の部活動において顧問や大会引率を外部の人材が務めることができる部活動指導員制度が導入されております。全国的に教員の長時間勤務が社会問題化し、特に部活動指導が要因とされ、国の働き方改革の流れに沿った取り組みとして、この制度により教員の負担軽減を目指そうとされていると伺っております。  そこで、まず部活動指導員制度の中身についてお示しください。  次に、2項目め、空き家対策についてでありますが、この点につきましては、平成29年11月定例会の続きとして質問してまいります。  総括質問として、ここでは2点お伺いいたします。  まず1点目、空き家対策の支援策の一つと考えます固定資産税の負担感を軽減する措置の実施について、これまで強く要望し続けてまいりました。  前回の答弁では、実施の目標時期については平成30年度を考えているとのことでありましたが、先日の西岡義広議員の質問の中で、現在、空家等対策協議会の中で引き続き協議が続けられているといった答弁でありました。しかし、固定資産税の負担感を軽減する措置の実施については、これまで議会においても議論が進んできた経緯があり、そして、前回の質問においては、今申し上げたように、平成30年度の実施を目指す考えを明確に示されたわけであります。  よって、いまだに政策として実施できていない理由となる課題点が何なのか、この点についてお伺いいたします。  次に、2点目、空き家バンク制度についてお伺いします。  現在中山間地のみで行われております空き家バンク制度を、市全域を対象とした制度とする検討を行っているとのことでありましたが、その進捗状況についてお伺いいたします。  最後に、3項目め、新工業団地の開発についてでありますが、新たな雇用創出や地元産業との連携による地域経済の活性化が見込まれるため、今後の動向については非常に注目するところであります。  まず、ここでは現在どのような業種の企業が興味を持たれているのか、引き合いの状況についてお示しください。  以上で総括質問を終わります。 ◎東島正明 教育長   それでは、1点目の部活動指導員制度の概要についてお答えいたします。  この制度の背景には、日本の教員の勤務時間がOECD加盟国、地域の中でも最長であって、しかも、とりわけ中学校教員にとっては、その要因に部活動が挙げられます。したがいまして、部活動顧問教員の負担軽減とともに、学校全体の負担軽減を図るために制度化されたものというふうに捉えておるところでございます。  この部活動指導員制度でございますけれども、学校教育法施行規則の一部改正によって、平成29年4月1日から施行されたところでございます。  そこで、部活動指導員でございますけれども、これは学校の教育計画に基づいて校長の監督を受けて顧問教諭もしくは担当教諭と連携して部活動に従事できるようになったものです。したがいまして、これまでの顧問教諭の仕事を連携協力して1人で行うことができるというスタイルをとることができます。  まずは、その主な職務内容でございますけれども、1つは実技指導、2つは学校外における大会、練習試合等の引率、それから、3つには部活動の管理運営、4つには保護者との連絡、5つには部活動中の生徒指導、6つには部活動中の事故への対応などがございます。  次に、部活動指導員の任用の要件でございます。これは、1つは部活動の種目に係る専門的な知識・技能を有している、そして、学校教育に関して十分な識見を持っているということが1つ目でございます。2つ目には学校長から推薦を受けている、3つ目には年齢が満20歳以上であること、4つ目には地方公務員法第16条各号に定める欠格条項に該当しないこと、そして、5つ目には労働基準法第32条各項に抵触しない者となっております。  特に労働時間に関しましては、現在従事している仕事の時間数と部活動指導員としての時間数の合計が週当たり40時間を超えないことと、こういうふうになっております。  次に、身分でございますけれども、これは非常勤特別職ということになります。部活動指導員の身分、職務、勤務形態、報酬及び費用弁償、服務などの必要事項、これは佐賀市立中学校の部活動指導員の設置に関する要項に定めておるところでございます。  また、任用した部活動指導員に対しては、定期的に研修を行うことが求められております。それは、部活動が教育活動の一環であるということから、部活動の位置づけと教育的意義や生徒の発達段階に応じた指導のあり方、それから、生徒の人格を傷つける言動や体罰の禁止、こういうことを十分理解して指導に当たっていただくというためのものでございます。  さらには、スポーツ庁が示しました「運動部活動の在り方に関する総合的なガイドライン」に沿った指導をしなければならないというふうになっております。  文部科学省では、部活動指導員の配置によって、1つは部活動顧問教諭等の多忙化解消の一助になる、2つには競技未経験の顧問に対する技術面のサポート、生徒の多様なニーズに応じた技術サポートができるということを効果として期待しているところでございます。
     以上でございます。 ◎志満篤典 建設部長   私からは2点目の空き家対策について、2つの項目での現在の進捗状況についてお答えいたします。  まず、1つ目の空き家解体による税の負担感を軽減する制度について、現時点での課題でございます。  このことにつきましては、平成30年度からの実施に向け検討を進めてまいりましたが、ことし2月に開催しました佐賀市空家等対策協議会で、制度を実施した場合、空き家の適正管理を行わなかった者は税の負担が軽減され、早目に対応した者は対象にならないということへの不公平感がある。検討を継続すべき旨の意見がございました。この意見を受け、内部でも協議しましたが、やはり税への不公平感がある制度の実施は市民からの理解は得られないとの判断から、今年度の実施を見送り、別途、負担感の軽減が図れるか、現在、協議、検討を続けております。  したがいまして、現時点での課題は、税に対する補助への公平性の問題でございます。  2つ目は、全市を対象とした空き家バンク制度の実施についてでございます。  現在、本市では中山間地域におきまして、定住促進の観点からエリアを限定しました空き家バンクを地域振興部で実施しております。  全市を対象とした空き家バンク制度の実施については、不動産を売買または賃貸する際に、その物件に関する権利関係や法令等の制限内容、物件の状態など、いわゆる重要事項の説明が必要でございます。これら重要事項の説明に際し、宅地建物取引業者の協力が必要でございますので、その協力体制を含め、制度実施に向け、現在、調整を行うなど準備を進めているところでございます。  以上でございます。 ◎松尾邦彦 経済部長   私のほうからは、新工業団地の開発に当たりまして、現在どのような企業から引き合いがあっているのかという御質問についてお答えいたします。  市町村合併後の平成18年から現在までの誘致企業の実績といたしましては、製造業、運輸業、ビジネス支援サービス業の3つの業種に分類しておりますが、製造業では自動車や食品製造関連が27社、運輸業では道路貨物運送業が1社、ビジネス支援サービス業ではインターネット関連やソフトウエア開発を行う事務系の企業が18社となっております。  御質問の最近の引き合い状況につきましては、特にここ数年はIT関連の事務系の企業からの引き合いが多い状況となっております。一方で、自動車関係の製造業や物流関係となる運輸業からも問い合わせをいただいているところです。  今後の企業誘致のターゲットといたしましては、駅周辺やまちなかのオフィスビルへの誘致ということでは、ITを中心とした事務系の企業が主体となってまいります。一方、新工業団地への誘致につきましては、自動車関連産業を初めとして製造業の企業になってくるものと考えております。また、今後、幹線道路などの整備が進みますと、その交通アクセスのよさなどを生かした運輸業の誘致なども候補としていきたいと考えております。  以上でございます。 ◆野中宣明 議員   それでは、中学校の部活動について質問に入らせていただきます。  まず現状についてお伺いしていきますが、市内の全ての中学校において、現在のところ部活動は全部で幾つあるんでしょうか。まずここからお答えいただきたいと思います。 ◎東島正明 教育長   佐賀市立中学校18校の部活動の総数でございますけれども、平成30年度の部活動総数は、運動部が202、文化部が32、したがいまして、佐賀市内の中学校の部活動総数は234部となっているところでございます。 ◆野中宣明 議員   それでは次に、この制度の活用を希望されている学校の割合といったものはどのくらいあるんでしょうか。 ◎東島正明 教育長   部活動指導員の制度を希望する学校の割合ということでございますが、来年度、平成31年度の部活動指導員の希望をとりました。その中で、市内中学校で活用したい部活動があるかどうかということで希望をとりましたところ、18校中12校、67%に当たりますが、何らかの部活動に活用したいという希望がございました。 ◆野中宣明 議員   それでは、各学校の部活動におきまして、この制度を活用するに当たって、どういった手続が必要なのか、その辺の手続はどのようになっているのか、お答えいただきたいと思います。 ◎東島正明 教育長   部活動指導員の手続でございますけれども、これは各学校から、どういう部活動でどういう方を推薦しますということで市の教育委員会のほうに要請が上がってまいります。それに基づいて、こちらのほうで部活動指導員としての要件を満たしているかどうか、それを確認した上で任用するという形をとることになります。 ◆野中宣明 議員   現在のところ、いわゆるこの部活動指導員制度以外で部活動の外部指導が行われております。こういったケースがあるわけですけれども、これはどのぐらいの指導者が今、実際におられるのか、数を教えてください。 ◎東島正明 教育長   法の制度にのっとって部活動指導員制度は今年度から実質的に配置になりましたけれども、これまでは佐賀市独自で学校体育外部指導者派遣事業といたしまして、部活動に外部指導者を派遣しておりました。  この事業の大きな目的は、いわゆる実技指導が専門でない部活に対して、実技指導を補完するということで、その種目に精通した外部指導者を派遣して技術的な指導の支援を行っていたところでございます。  人数でございますが、平成28年度が11校に23人、平成29年度が10校に22人、平成30年度は9校に21人を派遣してまいったところでございます。 ◆野中宣明 議員   部活動指導員制度、いわゆる4月からスタートした制度でございますけれども、これと、今議論しました従来の外部指導者派遣制度、いわゆる派遣制度ですね、現在のところ2つの制度が存在しているという状況でございます。今申し上げられました派遣制度で活用なされている外部の指導者の方21名ないし22名、この方々は、4月からの新しい制度のもとにおいてはどうなっているんですか、お答えください。 ◎東島正明 教育長   現在、平成30年度、9校に21名を派遣しておりますが、これは佐賀市独自の旧来の派遣でございます。したがいまして、現在、部活動指導員の研究事業は、佐賀市もやっておりますけれども、1名です。1名が部活動指導員です。1名が部活動指導員であって、あとの21名というのは、これまでどおりの外部指導者の指導員ということになります。 ◆野中宣明 議員   この新しい制度を活用するとなりますと、人件費としての予算といったものがかかるわけでございますけれども、来年度はどのぐらいの予算がかかるのか。つまり、何名の部活動指導員に対する予算として計上しなければならない、こういう形になるわけでございます。それでは、佐賀市としては今のところどのくらいの部活動指導員の人数を見込まれているのか、お答えいただきたいと思います。 ◎東島正明 教育長   今、佐賀市独自でやっている9校の21名は、将来的な展望としては、部活動指導員のほうに行く可能性を持っていると思ってはおります。ただ、部活動指導員の活用研究事業をことしからやっているわけですけれども、あくまでも国や県の補助金を受けて配置いたしますので、佐賀市としても、この補助事業に沿って配置したいと考えております。したがいまして、県のほうから配置の枠がどれくらいになるのかというのは、まだ通知があっておりませんので、県の通知の枠内で任用することになろうかというふうに考えております。 ◆野中宣明 議員   実際に外部の方で部活動の指導ができる方々といいますと、仕事を定年退職された方であったり、仕事が自営業であったり、そういった方々であると思うんです。現実的には、それぞれの学校の地元の地域の方や、または保護者、こういった方々が当たったりするケースではないかなというふうに思っているわけでございますけれども、今後、この制度における外部指導を行う人材の確保につきましてはどのように行っていく考えなのか、お伺いいたします。 ◎東島正明 教育長   人材確保ということでございますけれども、これは学校設置者である教育委員会、それから、各学校の責任でもって行うものであるというふうに捉えております。  本年度、1名の部活動指導員を入れたわけでございます。これは、従来、外部指導者を昨年22名入れておりましたけれども、この方たちに一応打診いたしました。ところが、先ほどの任用要件にありますように、正直言って勤務時間の要件でほとんど条件が合わないということで、任用ができないような状況の中にありました。  現在、部活動指導員として1名だけ任用しているわけでございますけれども、それを必要としていた中学校の校長からの推薦で、私どもが資格要件を確認して任用したものでございます。  いずれにしても、部活動指導員の人材確保につきましては通常でも極めて難しいと。しかも、その任用要件からしてかなり課題は大きいものがあるというふうに捉えております。  当面は、それが必要な学校で人材を探していただいて、そして、推薦していただいて申請していただくということを基本として対応していく以外はないのかなというふうに考えているところでございます。 ◆野中宣明 議員   これは聞いておりますと、この制度と現在の状況を照らしてみますと、非常に矛盾を感じてならないんですね。制度ができた背景、これは総括質問の中でありましたように、教職員の多忙化、つまり、国の働き方改革に沿って見た場合に、多忙化の要因が、いわゆる部活動が占める割合が大きいのではないかという視点から成り立って、この制度が生まれたというようないきさつがございます。しかし、先ほどから説明があっておりますように、まずは佐賀市内全ての中学校、これは234部活動あるということでございました。部活動による多忙化を解消したいという目的ならば、単純にいくと234名の部活動指導員が必要になってくるんです。この部活動指導員を確保しなければならないんですけれども、先ほど教育長が見解を述べられましたように、労働基準の問題であったり、人材確保については、極めて難しいという現状でございます。  このことを考えますと、これは正直、現実的にこの制度を活用していくことは不可能だと思います。よって、正直、これは何をやろうとしているのかなと、素朴にこの制度を通しながらやろうとされていることが理解に苦しむんですけれども、佐賀市として、これは国からおりてきた制度なんですが、これはどうされるんですか。そこをお答えいただきたいと思います。 ◎東島正明 教育長   この部活動指導員の制度が法に基づいて、いわゆる国の制度としておりてきているわけでございますので、当然ながら教職員の多忙化解消のために活用するということを前提に置かなければいけないというふうに考えております。ただ、いかんせん先ほど申し上げましたように、もろもろの資格要件によって、人材確保が極めて難しいという状況の中にありますので、どういう範囲で各学校のどういう部活動に配置するかというのは、今後やはり課題になってくるだろうというふうに思っております。したがいまして、各学校が仮に要望しても、それに沿うような形で部活動指導員の配置ができるかどうかは非常に懸念されるところでございます。 ◆野中宣明 議員   この制度、実はマスコミ報道等によって既に多方面に広がっておるわけでございます。  私の周りの保護者の一部におきましても、やはりスポーツの過熱化といったものが、今、子どもたちの間、保護者の間にはあるわけでございますけれども、そういったことでは、外部指導者が顧問というか、部活動を指導してくださるというような形といったものを非常に期待する声、こういった声も実際に現場では聞かれるんですね。つまり、これは関心の度合いというのが大きいわけでございます。  しかし、私はこの制度の中身や課題点が矛盾していると思いますし、また、非常に教育長のお答えも歯切れが悪いような形で聞こえてくるわけでございます。やはりしっかりとこの中身または課題点といったものが現場に正確に伝わらないと、これは誤解を生む可能性が出てくるというふうに思うんです。  保護者を初めとする現場への周知説明、または各教員の皆様方、そして生徒たち、そういった現場に対しての周知説明、これはもう4月から制度が始まっていますから、現在どのように取り組まれているのか、お答えいただきたいと思います。 ◎東島正明 教育長   部活動指導員制度は、現在、研究事業として今年度から始まっておるわけでございますけれども、生徒とか保護者に対する周知というのは、当然教育委員会や学校から情報提供をすべきであろうというふうに考えております。ただ、現段階では、この部活動指導員を試験的に配置しておりまして、今、その有効性を検証する期間でございます。そういう意味合いで、学校現場の状況がそれぞれ違っているものですから、この部活動指導員制度の周知説明については、必要に応じて各学校で行ってもらうのが適当であろうと考えております。  ただ、この件について、どういうふうに周知を各学校からしていくかにつきましては、校長会とも協議しながら対処してまいりたいというふうに思います。 ◆野中宣明 議員   それでは次に、2項目めの空き家対策についての質問に移らせていただきます。  まず、支援策の一つと考えます固定資産税の負担感を軽減する措置についてでございますけれども、いまだに実施できていない課題点については、先ほど総括質問への答弁の中で述べられたわけでございます。  引き続き協議を続けられているということでございました。では、いつまでに結論を出されるのか、お考えをお聞きしたいと思います。 ◎志満篤典 建設部長   先ほど総括質問への答弁でも申し上げましたとおり、空家等対策協議会での意見、また、別途、税の負担感の軽減ができないかということで今検討しており、その制度の実施時期についてはまだ未定でございます。  なお、今年度から税の負担感を軽減する目的といたしまして、特定空家の除却等を推進するため、解体費助成制度の要件の緩和を行いました。その結果等も見ながら、引き続き検討してまいりたいと考えております。 ◆野中宣明 議員   それでは次に、空き家バンク制度についてお伺いさせていただきます。  現在までの空き家バンク制度の利用実績、これは平成22年度から制度がスタートしまして、これまで合計で12件の成約件数となっております。結果だけ見ますと少ないように思いますが、この制度の考え方は、現在のところ、いわゆる定住促進対策であるため、これを今後、空き家対策を含めてやっていくとなると、このままのやり方で制度を市全域に広めても、なかなか成果が上がりにくいのではないかなというふうに思っております。  何か今と違ったやり方で進めていく必要があると思いますが、このやり方についてはどのようにお考えなのか、お伺いいたします。 ◎志満篤典 建設部長   全市を対象とした空き家バンクのやり方でございます。  制度開始に当たりましては、市のほうで空き家と思われるものとして把握しております物件のうち所有者等がわかる物件の所有者等に対し、その開始のお知らせを送付したいと考えております。その中で、空き家バンクへ登録する際には、総括質問で答弁しましたように、宅地建物取引業者の協力、仲介をお願いしたいと考えております。  なお、この空き家バンク制度は、一般の流通、民間の経済活動を阻害するものではなく、一般の流通に乗りづらい物件、また、物件所有者が遠方等の理由で物件近隣の不動産業者を知らない方などに効果があると考えております。 ◆野中宣明 議員   それでは次に、空家等対策協議会に参加していない関係業界団体との連携を深め、より多くの意見を参考に議論の活性化を図るための仕組みづくりが必要であるというふうに私、前回提案させていただきました。  答弁で、佐賀市としては、今後、協議会への新たな参画とあわせ、早い段階で実務レベルの作業部会を設置したいとの考えが示されたわけでございます。  では、その後、この点についてどのように進められているのか、お伺いいたします。 ◎志満篤典 建設部長   空家等対策協議会とは別に、作業部会の設置など民間団体等との連携を図ることは、空き家対策を推進するに当たりまして大変有効であると考えております。また、協力したいという旨をおっしゃっている民間団体等も多くございます。  現在、個別には空き家に関する一般市民の相談者等からの御希望がございましたら、NPO法人、宅建業協会、弁護士会など相談内容に応じ関係する民間団体等を御紹介しているところでございます。  まずは、これら個別相談に加えまして、個人情報に配慮しながら事例等を示しつつ、関係団体を交えて忌憚なく議論ができるような場を設けることができればと考えております。 ◆野中宣明 議員   この関係する業界団体との連携につきましては、今、案件ごとに個別にやっておられるという御説明であったというふうに思います。  私、前回、これは全体的な仕組みを早急につくるべきではないんですかということで申し上げておりました。そのお答えとしては、実務レベルの作業部会といった表現なんですけれども、そういった業界団体との連携の形を設置したいとの考えを既に前回示されたわけでございます。この点に関しては、いつぐらいを目標にやっていく考えなのか、目標時期についてお伺いいたします。 ◎志満篤典 建設部長   まさしく今現在、佐賀県におきまして空き家対策に関係する10の業界団体と本市を含む県内20市町の空き家対策の担当者で構成された意見交換の場を設けられております。その中では、空き家対策に関係する民間団体等からの意見や提案、また、市、町からの疑問や事例等を発表し合い、県を通じて国からの最新情報や他都市の事例などが紹介されております。  現在、県でこの意見交換の場を開催する準備をされておりますので、参加される民間団体等へ本市との連携、協力のための議論の場への参画の意向をお聞きし、できるだけ早い時期に実施したいと考えております。 ◆野中宣明 議員   この問題に対する対策といったものは、いわゆる全国どこの自治体でも苦労されているということで聞き及んでおるわけでございますけれども、佐賀市を見ましても、平成25年から空き家対策の条例がスタートして、まず環境部で取り組みが始められた経緯がございます。その後、平成28年に建設部の中に現在の空き家対策室が設置されて、対応に取り組まれているところでございます。  しかし、現状を見てみますと、やはりその時々の現場の案件の対応に追われて、先ほどから議論しております、いわゆる政策的な部分の進み方、こういったものが少し鈍いように感じるわけでございます。  私は以前から、空き家対策を進めていくに当たっては、やはり市役所内においては官民連携の仕組みづくりを行うための政策の部門と危険な空き家の除去などを担当する実務的な部分と、2つに分けて行うほうがより効果的であるというふうに考えております。よって、スピードのある対応に向けまして、庁内での組織体制の見直しを行うべきであると考えますが、この点についての考えをお伺いいたします。 ◎志満篤典 建設部長   現在、建設部の建築指導課内に空き家対策室を設置しましてから、御質問のとおり、平成28年4月でございますので、ようやく2年が過ぎたところでございます。これまでの空き家に関する窓口を一元化したことにより、平成28年度からは、相談件数、また、解体費の助成実績の増加など一定の効果、成果を上げていると考えております。  まずは現体制は、2年を経過したばかりでございますので、これまでの検証、ある程度の成果等も考慮し、検証しながら、関係部署との連携を図りつつ、空き家対策は現体制で進めてまいりたいと考えております。
    ◆野中宣明 議員   この空き家問題の取り組みは決して行政だけでの丸抱えでは絶対にできないと思うんですね。先ほどから議論していますように、これは民間でできることは民間にしっかりとお願いするというすみ分けを行って、事がスムーズに流れるような、やはり官民連携の仕組みをつくる以外にこれはないと思うんです。それまでのいわゆる仕組みをつくるまでの一定の時期、期間だけにおいて部門分けを検討して実施していくほうが、よりスピード感が生まれるというふうに思うんです。  今後やはり全庁的な組織機構のあり方を考えていく中で、これはぜひ市長を初め機構改革を扱われる方々におきましても、この問題に関してはしっかりと念頭に置いていただいて、どうしていくかというのを庁内でしっかり議論していただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。  次に、新工業団地の開発についての質問に移らせていただきます。  工業団地を整備して企業誘致を行うことは、ほかの自治体との競争であります。進出を希望される企業のニーズにかなうためには、現在のところ何か課題点等があるのかどうか、この点についてお伺いいたします。 ◎松尾邦彦 経済部長   誘致企業のニーズということでございます。  ニーズといたしまして、まずは高速道路のインターチェンジや主要幹線道路からの距離など、交通アクセスに関する利便性が求められています。また、取りつけ道路や排水路、上下水道の整備など周辺インフラの整備状況なども重視されます。さらに、既に久保泉工業団地等に進出されております企業との取引の関係から、既存の工業団地との距離について関心を示される場合もございます。  一方で、これらの企業ニーズに対応するための課題といたしまして、交通アクセスの利便性ということも求められるところでございます。  例えば、現在、事業計画が進められております佐賀唐津道路は、将来的には西九州自動車道路や有明海沿岸道路とも連結し、県内を貫通する新たな主要幹線道路となり、利便性が飛躍的に向上するものと考えられます。このような点を踏まえた企業進出の可能性ということで今後考えていく必要があるものと考えております。 ◆野中宣明 議員   新たな工業団地を開発するに当たって、いわゆる佐賀市で考えておられる必要な土地の面積はどのぐらいをお考えになっておられるのか、お伺いいたします。 ◎松尾邦彦 経済部長   現在、開発を予定しております大和町東山田地区の新工業団地の面積、こちらのほうは約7.7ヘクタールでございます。また、久保泉第2工業団地の面積は約8ヘクタールでございます。したがいまして、工業団地の面積といたしましては、現在開発中の東山田地区や久保泉第2工業団地の規模が最低でも求められる面積ではないかなというふうに考えております。  また、一方、工業団地としての十分な面積規模として、一つの目安として申し上げますと、例えば、10ヘクタール以上の面積が確保できますと、開発コストという面においてスケールメリットが生じてきます。また、分譲用地としても十分な公共緑地を確保したゆとりある設計、また、企業が必要とする用地面積に応じた柔軟な区画割りなどが可能になってくるものと考えております。 ◆野中宣明 議員   面積については10ヘクタール以上がスケールメリットがあるというふうなお考えであるということでございます。  工業団地を開発する際の候補地の考え方としましては、これは佐賀市の従来的なお考えを見てきましたところ、やはり今までは立地的な観点からすると、高速道路のインターチェンジの近くでございました。そうなると、いわゆる北部方面ですね。いわゆる陸路での輸送の利便性が求められておりますが、私は今後、陸路だけでなくて、飛行機、そしてコンテナ船、いわゆる船舶ですね、こういったものを利用した空路、そして、航路とのアクセスを視野に入れた、佐賀市南部地域における工業団地を開発していくべきではないかというふうに考えております。  その理由としましては、あと数年後には、これは福岡県側が先に整備しているんですけれども、御存じのとおり、有明海沿岸道路が佐賀県側と接続します。そうなると、さらなる人や物の流れといったものが生まれてきますし、佐賀空港の活用が今以上に活発になるというふうに思うんですね。  佐賀空港は現在、週5日、佐賀−羽田間で夜間に1日1往復、貨物専用便が運航しているというふうに聞いています。また、もう少し遠目に見ますと、大牟田市の三池港には、いわゆる中国や東南アジアに向けたコンテナ船の航路があるんです。ここにも佐賀市南部地域から有明海沿岸道路がつながれば直通して行けるんです。そうなっていくと、このような空路とか航路による国内外の物流のつながりといったものは非常に注目するものであるんです。  こういった交通アクセスを生かした物流拠点となるような佐賀市南部における工業団地の開発は、今後の佐賀市の経済活性化に向けて重要であるというふうに思うんですけれども、この点について見解をお伺いいたします。 ◎松尾邦彦 経済部長   今、議員からお話がございましたとおり、南部地域に関しましては、重要な物流拠点として九州佐賀国際空港がございます。今、お話がありましたとおり、夜間貨物便が週5日間、1日1往復して活用されているという実情がございます。また、有明海沿岸道路、こちらのほうが完成しますと、将来的には本市南部を横断する形で整備が進みまして、先ほどお話がありました大牟田市の三池港、また、佐賀空港などの流通拠点と有明海沿岸の都市をつなぐ重要な広域交通インフラとなり得るものというふうに考えております。このように非常に条件のよい交通インフラが整ってまいりますと、南部地域は企業を誘致する上で物流面において非常に魅力的な地域になるものというふうに考えております。  ただ、1点だけ課題ということで申し上げさせてもらいますと、この地域で工業団地を開発する場合には、先ほども申し上げましたとおり、やはり10ヘクタール以上のまとまった用地ということが必要であり、考えたいと思うんですけれども、どうしても農地という可能性が高くなってまいります。この南部地域におきましてまとまった一団の農地ということになりますと、南部地域は非常に優良農地ということでございまして、農地制度に係る法規制の観点から、ちょっと難しさ、ハードルが高くなるという点が考えられるのではないかなと思っております。  この新たな工業団地を計画するに当たりましては、法的規制の手続や、先ほどからありますように、高速道路、また、主要幹線道路への交通アクセス、また、周辺インフラの整備状況など、立地条件について企業ニーズ、もちろん広域化のことも踏まえながら総合的に評価を行い、検討を進めていくべきものかと思っております。 ○武藤恭博 議長   以上で通告による質問は終わりました。  これをもって市政一般に対する質問は終結します。 △議案に対する質疑 ○武藤恭博 議長   次に、第90号から第105号議案に対する質疑に入ります。  質疑の通告がありますので、発言を許可します。 ◆松永憲明 議員   それでは、通告に従いまして議案質疑を行います。  第90号議案 平成30年度佐賀市一般会計補正予算(第4号)、歳出2款総務費、1項総務管理費、23目富士小学校跡地整備事業継続費本年度支出額3億706万円についてでございます。  外構工事の委託料が2,511万8,000円、そして、工事請負費が2億8,194万2,000円となっているわけでございますが、積算根拠はどういうふうになっているのか、また、工事の入札はどのようにしていくのかということをお尋ねいたします。  そして2つ目に、現在あるプールにつきましては使用しないということになっていると聞いているわけですが、その後は広場として利活用するという計画になっております。広場として活用するようになった経緯とどのようなことに使う計画なのか、お尋ねいたします。  以上、1回目の質疑といたします。 ◎古賀臣介 地域振興部長   富士小学校跡地整備事業の委託料及び工事請負費の積算根拠についてでございますが、本事業は平成30年度から平成31年度までの継続費を設定しており、2カ年の合計で委託料は4,482万4,000円を見込んでおります。内訳の数字は控えさせていただきますが、内容といたしましては、外構設計委託料、工事監理委託料となっております。また、工事請負費は7億485万3,000円を見込んでおり、内容としましては、建築工事、電気や給排水等の設備工事、外構工事となっており、合計で7億4,967万7,000円の事業となっております。このうち平成30年度の支出額といたしましては、委託料は外構設計委託料が全額、それから、工事監理委託料が前金払いの限度額となります3割相当を、また、工事請負費は前金払いの限度額となる4割相当を見込んでおり、合計で3億706万円を計上しているところでございます。  また、工事の入札につきましては、契約管理課の所管となりますが、これまでの類似する工事の発注状況から見ますと、条件つき一般競争入札になるのではないかというふうに考えております。  次に、現在設置されているプールの活用に関してですが、プールにつきましては、そのまま残して活用することも検討いたしましたが、小学校プールの規模では水深が0.8メートルから1.2メートルと浅く、今回、施設が対象としております合宿客の誘客には合致しないこと、管理運営に労力と費用がかかること、老朽化により補修等が必要であることなどから、プールとしては活用せず、施設利用者や地域の方々が多目的に利用し交流できる広場として活用する予定としております。  以上でございます。 ◆松永憲明 議員   では、2回目の質疑に移ります。  耐震診断ということがなされていると思いますが、その結果を受けてどういう対策を講じるようになされているのか、お尋ねいたします。  2つ目に、今年度の本体工事の進捗について、全体の何割を想定されているのか、また、何をどの程度進められるのか、これについてお答えいただきたいと思います。 ◎古賀臣介 地域振興部長   耐震診断の結果につきましては、現在の校舎は建物の耐震性能をあらわしますIs値が0.41となっておりまして、簡易宿泊施設等の基準値となります0.48を満たしていないことから、建物の一部に筋交いとなる耐震ブレースを入れるように考えております。  次に、本体工事の進捗予定についてでございますが、先ほど申しましたように、本事業につきましては、平成30年度、平成31年度の2カ年の継続事業として計画しておりまして、工事請負費につきましては、平成30年度に前金払いの限度額として総工事費の4割を計上しているところであります。  なお、実際の工事につきましては、入札の時期や状況等によると思われますが、本年度中には着工し、まずは足場の設置や本体の外壁及び内部の部分的な解体などを行っていくものと考えております。本格的な工事は来年度になると思いますが、遅くとも来年度いっぱいには竣工できるよう進めなければならないと考えているところでございます。 ◆松永憲明 議員   それでは、3回目の質疑に移ります。  この跡地利用につきましては富士町の地域資源、すなわち、人、自然、食、それから、温泉、スポーツ施設等を生かした人々が集い、つながり、広がる地域の拠点をコンセプトとした整備をすることで、交流人口及び定住人口の増加につなげるとともに、地域振興に資することを目的として事業を進めていくということになっておるわけです。その中で、地域の方々の中には温泉を活用した施設との声もあったのではないかと思われるわけですが、どのような意見があったのかということと、そのようなことについてどのような検討がなされたのか、お尋ねします。  2つ目に、この事業の目的及び期待される効果に照らし合わせて、外構設計の方向性は一体どういうふうなことになっているのか、それについてお答えください。 ◎古賀臣介 地域振興部長   議員おっしゃるように、温泉につきましては、自治会から推薦されました委員により構成された地元窓口組織と、設計監理運営候補者の連絡調整会議、それから、ことし3月に富士自治会長会から出された要望書等におきまして、古湯の魅力をより一層アピールするため温泉資源を活用するよう意見が出されております。これを受けまして、施設利用者向けのお風呂に温泉を利用することとしております。  一方で、要望書では既存の温泉旅館に配慮した運営も求められておりますので、お風呂のしつらえなどは合宿施設にふさわしい簡素なものにするよう考えているところでございます。  それから、外構につきましては、今後設計に入ってまいりますが、基本構想にもありますとおり、地域の財産である小学校としての情景を効果的に残すため、記念樹や記念碑を活用していくとともに、住民と来街者の集いの場、それから、交流の場をコンセプトとしまして、広場や駐車場を整備し、朝市など地域のイベントなどに活用し、富士町のにぎわいづくりにつながる内容にしていきたいというふうに考えております。 ◆山下明子 議員   それでは、通告に従って議案質疑いたします。  まず、第90号議案 平成30年度佐賀市一般会計補正予算(第4号)、歳出2款総務費、1項総務管理費、13目庁舎維持管理費のうち、諸富支所庁舎等移転整備事業3,685万9,000円について伺います。  これは諸富支所を諸富公民館とともに現在の産業振興会館周辺に移すということなんですが、現地から産業振興会館周辺にと移転先を決めた経緯についてお答えください。  次に2点目、歳出10款教育費、5項社会教育費、2目公民館費の循誘公民館建設事業1億6,627万4,000円についてですが、こちらも現在の循誘公民館の場所から循誘小学校の北側に移すということになっております。現在地から移転先に決定された経緯について述べていただきたいと思います。  また、現在の公民館の敷地面積と延べ床面積、そして、移転予定地の敷地面積と延べ床面積についてどういう見込みになるのか、比較して述べていただきたいと思います。  最後に、3点目です。第96号議案 佐賀市空き家等の適正管理に関する条例の一部を改正する条例について、この条例改正の内容と特徴についてお示しください。  また、7月にパブリックコメントが実施されたと思いますが、そこで寄せられた意見についてもお示しください。  以上、1回目の質疑を終わります。 ◎池田一善 総務部長   諸富支所庁舎等移転整備事業について、産業振興会館を移転先に選定した経緯について御説明いたします。  諸富支所庁舎は昭和54年に建設され約39年を経過しております。建物の一部では雨漏りの発生や空調のふぐあいなども発生しており老朽化が進んでおります。また、昭和56年以前の旧耐震基準で設計されており、防災拠点施設としての早急な対応が求められております。平成28年度には支所機能の一部を本庁に集約するなどしたため、現支所庁舎には余剰スペースが生じている状態となっております。  一方で、現在の支所庁舎敷地は駐車場を除いた敷地面積のうち約半分が借地となっておりまして、支所庁舎の大部分と諸富公民館の一部がこの借地上にあります。このような状況の中で、地域の拠点である諸富支所庁舎の再整備に際し、借地の問題を解決すべく努めてまいりましたが、結果的に現在地から移転することとなりました。移転先の選定につきましては、平成29年度に諸富支所庁舎あり方検討委員会を設置し、地元自治会やまちづくり協議会の代表者の方々から御意見をいただきながら検討を進めてまいりました。その検討委員会の中で諸富文化体育館や産業振興会館の周辺に公共施設を集約することで住民の利便性が向上するという御意見をいただきましたので、この場所を候補地とすることにいたしました。検討の結果、効率的な施設管理運営を行う上で公共施設を集約することは維持管理コストの縮減効果などが期待できることから、産業振興会館周辺への移転で進めているところでございます。  以上でございます。 ◎古賀臣介 地域振興部長   私からは、第90号議案 循誘公民館建設事業の御質疑についてお答えいたします。  本市では平成27年度から32年度までの公民館の整備方針としまして、第二次佐賀市立公民館等施設整備計画を策定しております。その中で公民館の敷地面積は学校等公共施設と一体的に利用できる場合や人口密集地の場合などの条件で増減はあるものの、3,000平米程度を基準に整備することとしております。  あわせて、学校教育との連携の必要性から小学校周辺への整備を基本としているところです。循誘公民館の用地選定に当たりましては、これらの基準を踏まえ、現地建てかえも含め検討を行っており、循誘小学校周辺にはまとまった用地がほかにないことから、当該用地を選定いたしました。  次に、現公民館と新公民館の敷地と建物の面積についてですが、現在の公民館敷地は905平米となっており、公民館と一体的に利用されております公民館南側の循誘児童遊園の面積655平米と合わせますと面積は1,560平米となっております。  一方、新しい公民館につきましては、敷地として約2,700平米を取得予定で、敷地面積としましては1,140平米の増となります。また、現在の建物面積は本館で474平米、別館で120平米、合わせて594平米となっております。新しい公民館の建物面積につきましては、先ほどの整備計画に基づく校区人口に応じた基準面積によりますと、595平米で整備を進めることとなり、面積は現公民館とほぼ同じになると想定いたしております。  以上でございます。 ◎志満篤典 建設部長   私からは、3点目の第96号議案 佐賀市空き家等の適正管理に関する条例の一部を改正する条例の質疑にお答えいたします。  まず、大きい1つ目、今回の条例改正の内容と特徴についてでございます。改正内容としては主に2点ございまして、1点目は、本市では平成25年7月に佐賀市空き家等の適正管理に関する条例を施行し、その後、国により平成27年5月に空き家等対策の推進に関する特別措置法が全面施行されました。そのため、今回先行して制定した条例の空き家の定義、また、公表の実施時期など特措法と整合性がとれていない部分を整備するものでございます。  2点目は、長屋の取り扱いでございます。現在、一部住戸等が使用されている長屋については法の対象ではなく、長屋の一部に問題が生じた場合、法では対応できません。今回の条例改正では長屋についても問題が生じた一部空き家住戸等の所有者や管理者に対し、指導、勧告等を実施できるよう是正措置の対象に追加するものです。  次に、大きい2つ目、パブリックコメントの内容についてでございます。今回の条例改正に関しまして、ことし6月18日から7月17日までの1カ月間、パブリックコメントを実施いたしました。意見は2名から4件ございました。意見の内容としまして、まず1つ目は、寄附受納制度の要件のうち危険な状態と判断する基準を緩和してほしい、2つ目は、寄附された土地を生かしたまちの開発を構想し、魅力的なまちづくりを行う機会としてほしい、3つ目は、空き家の危険な状態の判断は誰が行っているのか、4つ目は、空き家の危険な状態はどのように判断するのかで、それぞれの意見に対する市の考え方としましては、寄附受納制度の目的は危険な状態を解消することであり、要件緩和の予定はないこと、また、跡地利用につきましては、地域の活性化、まちの魅力向上につなげることを対応方針としていること、また、危険な状態の判断としましては、本市で定めている処分基準に基づき建築技術職員を中心に現地調査等を行った上で市が判断することとなります。  なお、この内容についてはホームページで公表しております。 ◆山下明子 議員   それぞれ御答弁いただきました。  それではまず、諸富支所の移転に関して伺います。  地域の意見も聞きながら進められてきたということで一体的な対応ができるようにということで産業振興会館のほうに移転するということなんですけれども、ちょっと現地を見て感じたのは、今でも産業振興会館の中には家具振興協同組合ですとか、子育てサロンに関する施設などがあって、いろんなイベントがあったらかなりにぎわっているということで、手前の広場のところもいいぐあいに生かせる感じがあったり、とはいえ、これ以上ふえたら結構ごちゃごちゃするんじゃないかといったような意見もちょっと聞いたんですね。そういう中で、例えば、駐車場のスペースがどうなのかと思って数えてみましたら、現在の駐車スペースは諸富文化体育館ハートフルの側に約50台分、そして、産業振興会館の側に約35台分あります。この産業振興会館側に支所庁舎と公民館を一体化したものになるんでしょうけれども、どういうふうにつくるのかなと。施設がふえればそれだけ利用者がふえるということで、駐車場の問題などはどのように考えておられるんでしょうか。 ◎池田一善 総務部長   駐車場が不足しないのかとの御質疑ですけれども、諸富文化体育館及び支所庁舎等の駐車場は、基本、現状と同規模のまま残す予定でございます。平日の状況を勘案した場合、支所等の移転によって駐車場が不足するとは考えておりません。しかしながら、議員御指摘のように、諸富文化体育館や移転後の公民館でイベントなどが同時に開催された場合、同敷地内にある駐車場が満車で利用できずに、現支所庁舎南側の駐車場、現在の諸富支所の南側の駐車場ですけれども、そこを利用するということを想定しております。この駐車場はそのまま残すことにしております。 ◆山下明子 議員   今ある駐車場のスペースはそう変わらないということだったので、だから、移転したものをどのように建てるのかなというのがちょっと見えてこないので、そこは後からまた資料が出てくるかと思いますが。そうしますと、今、現在の支所庁舎にある道路際の駐車場、あそこをそのまま使うということなんですが、最初の答弁にもありましたように、諸富支所の庁舎と公民館の一部が借地上にあるということなんですね。そうなると、今建っている施設全体が奥まっている中で、借地である部分と市有地である部分とが入りまざった状態になっていくのかなと思うんですが、現在の支所庁舎を解体した後の跡地利用というのはどのように考えられているんでしょうか。 ◎池田一善 総務部長   跡地利用の御質疑ですけれども、現在の支所庁舎の敷地面積のうちの約半分が借地となっております。借地については施設を除却した後、地権者にお返しし、支所庁舎南側にある駐車場については現状のまま駐車場として利用する計画としております。  (発言する者あり)  借地上に整備されている部分につきましては、除却して地権者のほうにお返しするという形でございます。  (発言する者あり)  駐車場は市有地ですので、駐車場として当面利用する、借地の部分は除却して地権者のほうにお返しするという形でございます。
    ◆山下明子 議員   もうこれに関しては3回目なのであれなんですが、位置関係について、借地の部分と市有地の部分が少し奥のほうの公民館の分まで市有地というふうな感じかと聞いていたので、いいです、後でそれはきちんともう少し関係がわかる資料があればと思います。 ○武藤恭博 議長   山下議員、3回過ぎて4回目に入っております。次の質疑に入ってください。 ◆山下明子 議員 (続き)  はい。次の質疑に行きます。  循誘公民館の件ですが、敷地面積は今の児童遊園と合わせた分よりもさらに広くなるということと、それから、施設の面積も実際変わらないということなんですけれども、その移転する場所のことなんですね。あそこは近くにセブンイレブンが、コンビニがありまして、大財通りから入って、十間堀川沿いに入っていく道がそう広くはない中で、そうはいっても結構交通量があるところで、そういうところに人が多く集まる施設を置いても大丈夫なのだろうかということをちょっと心配したりしております。  それで、大藤北ポンプ場ですかね、樋門がすぐそばにあったりということで、この前の豪雨のときに行きましたら、十間堀川の水位がすごく上がって冠水してというような感じを受けたんですね。そうすると、道路にあふれてしまったら──次に建つ公民館はまた平家だと思うんですけれども、そうなったときに避難所のことだとかいろんなことでまた大丈夫なんだろうかという思いもしたりするわけなんですよ。だから、そういう意味で、交通量のことだとか、そういうポンプ場のそばだとか、そういったところまで含めてあの地域で大丈夫なんだろうかという検討をどのようにされているんでしょうか。 ◎古賀臣介 地域振興部長   新しい循誘公民館の北側には都市計画道路として呉服元町渕線の整備が計画されておりまして、将来的には北側ですね、こちらからの出入りが中心になると想定しております。この呉服元町渕線の道路整備の時期についてでございますが、未着手の都市計画道路の着手時期を決めている佐賀市都市計画道路整備プログラム、これによりますと、今後5年から10年以内に着手する路線とされております。この都市計画道路が整備されるまでは主に新しい公民館の南側の市道から出入りすることになるというふうに考えております。  議員おっしゃいましたとおり、当面は現況の変則交差点や道幅が狭い道路を利用していただくことから、周辺の交通安全の確保、それから排水対策もですけれども、そういった道路の安全確保につきましては、公民館利用者への注意喚起、それから、排水も含めたことにつきましては、関係機関との協議を行いまして対応を検討していきたいというふうに考えております。 ◆山下明子 議員   今後そこら辺を見越して考えていくということでした。そうしますと、今度は小学校との連携の件なんですが、これまでの循誘公民館も決して小学校から近くて便利というわけではなかったので、見た目は近くなるなという感じは受けます。そうなったときに、川に橋をかけたら行き来ができるということでいろんな連携がとりやすくなるのかなとも思うんですが、そういう計画は今回入っているのでしょうか。 ◎古賀臣介 地域振興部長   現時点の考えとしましては、公民館建設に関連しまして新しい公民館と循誘小学校の間の川に橋をかけるという予定はございません。公民館建設に関しましては、校区住民で構成されます建設検討委員会で御議論いただいて進めているところです。議員御質疑の橋の件に関しましては、地元から、もしそういった意見が出されれば、関係部署等を交えまして可能性も含めて検討していきたいというふうに考えております。 ◆山下明子 議員   わかりました。そしたら、これに関してもまた今後の検討を期待したいと思います。  それでは、最後の空き家等の条例改正に関してなんですが、国の法律と整合性をとった部分はいいとして、佐賀市独自で改正した長屋への適用の部分について、具体的にどういう対応ができるようになるのかということをわかりやすくお示しいただきたいと思います。一般的に長屋というと全部が空き家になっていないで一部が空き家になっているというときにどうしていくのかということが想定されてきたと思うんですけれども、物理的な対応も含めてどういうやり方になっていくのかということをわかるようにお答えいただければと思います。 ◎志満篤典 建設部長   今回の条例改正で長屋に対して具体的に何ができるようになるのかということですけれども、今回の条例改正では是正措置の対象として長屋を追加しております。長屋とは2つ以上の住宅がその間の壁を共通にし、1棟に建て連ねたもので、それぞれ内部で行き来はできず、別々に外部からの出入り口がございます。これまではその長屋の一部が使用されていたら、特措法及び現行条例では一部居住実態があるということから空き家とはみなされませんでした。今回の条例改正では、その一部が使用されている長屋でも使用されていない部分については空き家とみなし、適正な管理が行われていない場合は、その所有者等に対し文書による適正管理への指導、勧告、命令及び行政代執行を行うことができるようになります。  また、あわせまして、解体費助成制度、また寄附受納制度、緊急安全措置工事など、これまでの戸建ての空き家と同様に空き家対策を実施することができるようにしております。  なお、長屋は壁、屋根などが共有しておりますので、一戸建ての住宅と違い、例えば、行政代執行などを検討する場合には、その空き家となる部分のみの解体など技術的に可能かどうかも含めて高度な判断も必要となります。いずれにしましても、法による対応ができなかった一部空き家の長屋について条例によって空き家対策ができるように改正するものです。 ◆山下明子 議員   これまでなかなか手がつけられなかったところに物が言えるようになるという点では前進だと思います。  現状でこの改正条例の適用となるような対象家屋の把握というのはされているのでしょうか。 ◎志満篤典 建設部長   対象家屋、長屋の把握という御質疑だと思いますけれども、平成28年度に市内の空き家と思われる物件の調査を実施しておりますが、この空き家実態調査では一部が使用されている長屋は空き家とみなしておりませんでしたので、調査の対象外でした。件数については把握しておりません。現在のところ長屋につきましては、相談、通報等が行われた物件については、聞き取りの際にその物件が長屋であるかどうかも含めて対応していくこととなります。  なお、この条例改正が可決されましたら、空き家措置対象として長屋が追加されたことにつきまして、例えば、職員の出前講座などさまざまな機会を活用して積極的に周知を図ってまいりたいと考えております。 ○武藤恭博 議長   以上で通告による質疑は終わりました。  これをもって議案に対する質疑は終結します。 △議案の委員会付託 ○武藤恭博 議長   次に、議案の委員会付託を行います。  第90号から第105号議案は、お手元に配付の付託区分表のとおり、所管の委員会に付託します。        委員会付託区分表 〇総務委員会 ┌──────┬────────────────┐ │ 議案番号 │      件  名      │ ├──────┼────────────────┤ │第90号議案 │平成30年度佐賀市一般会計補正予算│ │      │(第4号)中、第1条(第1表)歳入全款、│ │      │歳出1款、2款、3款1項7目、4款1項6│ │      │目、10款5項2目、6項1目、13款、第│ │      │2条(第2表)2款、第3条(第3表)2款、│ │      │第4条(第4表)事務用情報機器借上 │ │      │料、個人住民税システム改修委託 │ │      │料、佐賀市土地開発公社が金融機関│ │      │から借り入れる新工業団地(東山田 │ │      │地区)開発資金に対する損失補償、 │ │      │佐賀市土地開発公社が先行取得する│ │      │新工業団地(東山田地区)関連道路の│ │      │用地買収経費、佐賀市土地開発公社│ │      │が先行取得する新工業団地(東山田 │ │      │地区)関連道路の用地買収経費に対 │ │      │する損失補償、第5条(第5表)   │ ├──────┼────────────────┤ │第94号議案 │佐賀市富士小学校跡地整備基金条例│ ├──────┼────────────────┤ │第105号議案 │専決処分について(平成30年度佐賀 │ │      │市一般会計補正予算(第3号)中、第1│ │      │条(第1表)歳入全款、歳出13款)  │ └──────┴────────────────┘ 〇文教福祉委員会 ┌──────┬────────────────┐ │ 議案番号 │      件  名      │ ├──────┼────────────────┤ │第90号議案 │平成30年度佐賀市一般会計補正予算│ │      │(第4号)中、第1条(第1表)歳出3款(1│ │      │項7目を除く)、4款1項(6目を除く)、│ │      │10款(5項2目、6項1目を除く)、第4 │ │      │条(第4表)英語指導助手派遣業務委 │ │      │託料、巨勢小学校仮設校舎借上料、│ │      │学校給食調理等業務委託料    │ ├──────┼────────────────┤ │第91号議案 │平成30年度佐賀市国民健康保険特別│ │      │会計補正予算(第1号)       │ ├──────┼────────────────┤ │第92号議案 │平成30年度佐賀市後期高齢者医療特│ │      │別会計補正予算(第1号)      │ ├──────┼────────────────┤ │第97号議案 │佐賀市家庭的保育事業等の設備及び│ │      │運営に関する基準を定める条例の一│ │      │部を改正する条例        │ ├──────┼────────────────┤ │第103号議案 │日新小学校校舎耐震補強・大規模改│ │      │造(建築)工事請負契約の一部変更に│ │      │ついて             │ └──────┴────────────────┘ 〇経済産業委員会 ┌──────┬────────────────┐ │ 議案番号 │      件  名      │ ├──────┼────────────────┤ │第90号議案 │平成30年度佐賀市一般会計補正予算│ │      │(第4号)中、第1条(第1表)歳出6款、│ │      │7款、11款1項          │ ├──────┼────────────────┤ │第95号議案 │佐賀市工場等立地奨励条例の一部を│ │      │改正する条例          │
    ├──────┼────────────────┤ │第105号議案 │専決処分について(平成30年度佐賀 │ │      │市一般会計補正予算(第3号)中、第1│ │      │条(第1表)歳出6款、11款1項)   │ └──────┴────────────────┘ 〇建設環境委員会 ┌──────┬────────────────┐ │ 議案番号 │      件  名      │ ├──────┼────────────────┤ │第90号議案 │平成30年度佐賀市一般会計補正予算│ │      │(第4号)中、第1条(第1表)歳出4款(1│ │      │項を除く)、8款、11款2項     │ ├──────┼────────────────┤ │第93号議案 │平成30年度佐賀市水道事業会計補正│ │      │予算(第1号)           │ ├──────┼────────────────┤ │第96号議案 │佐賀市空き家等の適正管理に関する│ │      │条例の一部を改正する条例    │ ├──────┼────────────────┤ │第98号議案 │水道事業に関する事務の委託の廃止│ │      │について            │ ├──────┼────────────────┤ │第99号議案 │平成29年度佐賀市水道事業会計未処│ │      │分利益剰余金の処分について   │ ├──────┼────────────────┤ │第100号議案 │平成29年度佐賀市工業用水道事業会│ │      │計未処分利益剰余金の処分について│ ├──────┼────────────────┤ │第101号議案 │平成29年度佐賀市下水道事業会計未│ │      │処分利益剰余金の処分について  │ ├──────┼────────────────┤ │第102号議案 │市道路線の認定について     │ ├──────┼────────────────┤ │第104号議案 │財産の取得について       │ ├──────┼────────────────┤ │第105号議案 │専決処分について(平成30年度佐賀 │ │      │市一般会計補正予算(第3号)中、第1│ │      │条(第1表)歳出11款2項)      │ └──────┴────────────────┘ △散会 ○武藤恭博 議長   以上をもって本日の日程は終了しました。  次回の会議は10月5日午前10時に開きます。  本日はこれをもって散会します。           午後2時20分 散 会...