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  1. 佐賀市議会 2017-12-19
    平成29年11月定例会−12月19日-10号


    取得元: 佐賀市議会公式サイト
    最終取得日: 2021-08-08
    平成29年11月定例会−12月19日-10号平成29年11月定例会  平成29年12月19日(火)   午前10時00分   開議                 出  席  議  員 ┌────────────┬────────────┬────────────┐ │  1.富 永  明 美 │  2.久 米  勝 也 │  3.御 厨  洋 行 │ │  4.西 岡  真 一 │  5.宮 崎    健 │  6.中 村  宏 志 │ │  7.村 岡    卓 │  8.松 永  幹 哉 │  9.川 副  龍之介 │ │ 10.永 渕  史 孝 │ 11.山 下  伸 二 │ 12.野 中  康 弘 │ │ 13.松 永  憲 明 │ 14.山 田  誠一郎 │ 15.堤    正 之 │ │ 16.川原田  裕 明 │ 17.久 米  勝 博 │ 18.重 松    徹 │ │ 19.山 口  弘 展 │ 20.重 田  音 彦 │ 21.野 中  宣 明 │ │ 22.池 田  正 弘 │ 23.白 倉  和 子 │ 24.江 頭  弘 美 │ │ 25.松 尾  和 男 │ 26.中 野  茂 康 │ 27.平 原  嘉 徳 │ │ 28.千 綿  正 明 │ 29.川 崎  直 幸 │ 30.武 藤  恭 博 │ │ 31.福 井  章 司 │ 32.中 山  重 俊 │ 33.山 下  明 子 │ │ 34.嘉 村  弘 和 │ 35.黒 田  利 人 │ 36.西 岡  義 広 │ └────────────┴────────────┴────────────┘
                  地方自治法第121条による出席者 佐賀市長        秀 島  敏 行    副市長         御 厨  安 守 副市長         馬 場  範 雪    総務部長        畑 瀬  信 芳 企画調整部長      古 賀  臣 介    経済部長        松 尾  邦 彦 農林水産部長      川 副  浩 顯    建設部長        志 満  篤 典 環境部長        喜 多  浩 人    市民生活部長      眞 崎  武 浩 保健福祉部長      田 中    稔    子育て支援部長     藤 田  基 明 交通局長        伊 東  博 己    上下水道局長      田 中  泰 治 教育長         東 島  正 明    学校教育部長      池 田  一 善 社会教育部長      江 副  元 喜    選挙管理委員会事務局長 中 村  純 士 農業委員会事務局長   福 田  康 則    監査委員        久 保  英 継 会計管理者       中 島  博 樹 ○武藤恭博 議長   おはようございます。これより本日の会議を開きます。 △委員長報告・質疑 ○武藤恭博 議長   日程により第96号から第98号及び第100号から第114号議案、以上18件の議案を議題とします。               平成29年12月19日 佐賀市議会 議長 武 藤 恭 博 様           総務委員会           委員長 山 下 伸 二       総務委員会審査報告書  本委員会に付託された事件は、審査の結果、下記のとおり決定したので、佐賀市議会会議規則第110条の規定により報告します。            記 ┌──────┬───────────┬─────┐ │ 議案番号 │   件  名    │ 審査結果 │ ├──────┼───────────┼─────┤ │第96号議案 │平成29年度佐賀市一般会│原案を可決│ │      │計補正予算(第5号)中、 │すべきもの│ │      │第1条(第1表)歳入全款、│と決定  │ │      │歳出第2款、第12款、第 │     │ │      │13款、第4条(第4表)統合│     │ │      │宛名システム改修委託 │     │ │      │料市民活動応援事業│     │ │      │第5条(第5表)     │     │ ├──────┼───────────┼─────┤ │第97号議案 │佐賀市長等の給料月額の│原案を可決│ │      │特例に関する条例   │すべきもの│ │      │           │決定  │ ├──────┼───────────┼─────┤ │第98号議案 │佐賀市職員の育児休業等│原案を可決│ │      │に関する条例の一部を改│すべきもの│ │      │正する条例      │と決定  │ ├──────┼───────────┼─────┤ │第109号議案 │北棟増築及び本庁舎1・ │原案を可決│ │      │2階改修(建築)工事請負 │すべきもの│ │      │契約の一部変更について│と決定  │ ├──────┼───────────┼─────┤ │第110号議案 │北棟増築及び本庁舎1・ │原案を可決│ │      │2階改修(電気)工事請負 │すべきもの│ │      │契約の一部変更について│と決定  │ ├──────┼───────────┼─────┤ │第111号議案 │北棟増築及び本庁舎1・ │原案を可決│ │      │2階改修(機械)工事請負 │すべきもの│ │      │契約の一部変更について│と決定  │ └──────┴───────────┴─────┘               平成29年12月19日 佐賀市議会 議長 武 藤 恭 博 様           文教福祉委員会           委員長 松 永 憲 明      文教福祉委員会審査報告書  本委員会に付託された事件は、審査の結果、下記のとおり決定したので、佐賀市議会会議規則第110条の規定により報告します。               記 ┌──────┬───────────┬─────┐ │ 議案番号 │   件  名    │ 審査結果 │ ├──────┼───────────┼─────┤ │第96号議案 │平成29年度佐賀市一般会│原案を可決│ │      │計補正予算(第5号)中、 │すべきもの│ │      │第1条(第1表)歳出第3  │と決定  │ │      │款、第4款、第10款、第 │     │ │      │3条(第3表)第3款    │     │ ├──────┼───────────┼─────┤ │第102号議案 │佐賀市休日等急患セン │原案を可決│ │      │ター条例の一部を改正す│すべきもの│ │      │る条例        │と決定  │ ├──────┼───────────┼─────┤ │第103号議案 │佐賀市公民館条例の一部│原案を可決│ │      │を改正する条例    │すべきもの│ │      │           │決定  │ ├──────┼───────────┼─────┤ │第108号議案 │若楠公民館改築(建築)工│原案を可決│ │      │事請負契約の締結につい│すべきもの│ │      │て          │と決定  │ ├──────┼───────────┼─────┤ │第112号議案 │佐賀市立城北中学校校舎│原案を可決│ │      │耐震補強・大規模改造 │すべきもの│ │      │(建築)工事請負契約の一│と決定  │ │      │部変更について    │     │
    ├──────┼───────────┼─────┤ │第113号議案 │財産の取得について  │原案を可決│ │      │           │すべきもの│ │      │           │決定  │ ├──────┼───────────┼─────┤ │第114号議案 │財産の取得について  │原案を可決│ │      │           │すべきもの│ │      │           │決定  │ └──────┴───────────┴─────┘               平成29年12月19日 佐賀市議会 議長 武 藤 恭 博 様           経済産業委員会           委員長 川 副 龍之介      経済産業委員会審査報告書  本委員会に付託された事件は、審査の結果、下記のとおり決定したので、佐賀市議会会議規則第110条の規定により報告します。            記 ┌──────┬───────────┬─────┐ │ 議案番号 │   件  名    │ 審査結果 │ ├──────┼───────────┼─────┤ │第96号議案 │平成29年度佐賀市一般会│原案を可決│ │      │計補正予算(第5号)中、 │すべきもの│ │      │第1条(第1表)歳出第11 │と決定  │ │      │款第1項        │     │ ├──────┼───────────┼─────┤ │第100号議案 │佐賀市工場等立地奨励条│原案を可決│ │      │例及び佐賀市企業立地の│すべきもの│ │      │促進等による地域におけ│と決定  │ │      │る産業集積の形成及び活│     │ │      │性化に関する法律第10条│     │ │      │第1項の規定に基づく準 │     │ │      │則を定める条例の一部を│     │ │      │改正する条例     │     │ ├──────┼───────────┼─────┤ │第104号議案 │佐賀市街なかふれあいプ│原案を可決│ │      │ラザの指定管理者の指定│すべきもの│ │      │について       │と決定  │ └──────┴───────────┴─────┘               平成29年12月19日 佐賀市議会 議長 武 藤 恭 博 様           建設環境委員会           委員長 久 米 勝 博      建設環境委員会審査報告書  本委員会に付託された事件は、審査の結果、下記のとおり決定したので、佐賀市議会会議規則第110条の規定により報告します。            記 ┌──────┬───────────┬─────┐ │ 議案番号 │   件  名    │ 審査結果 │ ├──────┼───────────┼─────┤ │第96号議案 │平成29年度佐賀市一般会│原案を可決│ │      │計補正予算(第5号)中、 │すべきもの│ │      │第1条(第1表)歳出第8  │と決定  │ │      │款、第11款第2項、第2条│     │ │      │(第2表)、第3条(第3表) │     │ │      │第8款、第4条(第4表)可 │     │ │      │燃ごみ収集委託料不燃│     │ │      │ごみ収集委託料資源物│     │ │      │収集委託料       │     │ ├──────┼───────────┼─────┤ │第101号議案 │佐賀市営住宅条例の一部│原案を可決│ │      │を改正する条例    │すべきもの│ │      │           │決定  │ ├──────┼───────────┼─────┤ │第105号議案 │神水川公園指定管理者│原案を可決│ │      │の指定について    │すべきもの│ │      │           │決定  │ ├──────┼───────────┼─────┤ │第106号議案 │市道路線の廃止について│原案を可決│ │      │           │すべきもの│ │      │           │決定  │ ├──────┼───────────┼─────┤ │第107号議案 │市道路線の認定について│原案を可決│ │      │           │すべきもの│ │      │           │決定  │ └──────┴───────────┴─────┘ ○武藤恭博 議長   これらの議案について、お手元に配付しておりますとおり、各常任委員長から審査報告書が提出されました。  委員長の口頭報告を求めます。 ◎山下伸二 総務委員長   おはようございます。それでは、当委員会に付託された議案の主な審査概要について、補足して報告いたします。  初めに、第97号議案 佐賀市長等の給料月額の特例に関する条例について、委員より、毎回給料を減額することについていかがなものかと感じている。市長の給与を減額することは、市民受けはいいかもしれないが、さまざまなところに波及する可能性が十分にある。確かに厳しい財政状況というのは理解できないわけではないが、もっとほかのところで節約できる部分があるのではないかとの質問があり、執行部より、常日ごろから入るをはかり、出るを制すと市長が言われているように、経費の節減については職員に範を示すため、みずから率先して取り組むと。また、市長を初め特別職も協力して出費を抑えるということで、リーダーとしての意思を示されたものと考えるとの答弁がありました。  これに対し、委員より、市長がリーダーシップを発揮しながら、率先してやっていかなければならないということは理解できるが、それが給料の減額というのは理解できない。九州の県庁所在地の中でも佐賀市長の給料は一番低いにもかかわらず、なぜ減額しなければならないのかとの質問があり、執行部より、12年前に市長が政策の一つとして給料の減額を掲げ当選し、2期、3期とこれまで減額してきた中で、途中でやめるのはいかがなものかという考えは当然あると思う。確かに有能な人材を募るためには、ある程度の報酬額は必要だと認識しているが、市長自身が始めたことであるため、今回もその方針で減額させていただきたいとの答弁がありました。  また、委員より、今回、市長等の給料月額を一律10%減額とするものだが、この10%の根拠は何かとの質問があり、執行部より、本市の財政状況を鑑み、どの程度の減額が適当なのか、市長自身が政策的に判断したものであるとの答弁がありました。  これに対し、委員より、九州の県庁所在地の中で、財政状況はかなりよいほうにあると思うが、大分市、那覇市を除く、ほかの市は市長等の給料の減額はしていない。また、地域や財政状況を踏まえ、特別職の適正な報酬を審議する報酬審議会に対しても説明がつくのかとの質問があり、執行部より、もちろん財政状況は九州の県庁所在地の中ではトップクラスと認識している。また、報酬審議会等で議論されたものが適正な給与基準だとは思われるが、市長みずからが政策的に判断されたものであるとの答弁がありました。  これに対し、委員より、市長が議案質疑において、厳しい財政状況とはという質疑に対し、社会保障費の増大ということを挙げられたが、今回の減額分を社会保障費のどの部分に充てる考えなのかとの質問があり、執行部より、今後も社会保障費が伸びていくことを説明したものであり、減額した財源をどこに充てるのかということではなく、市長が財政全般に対する危惧として給料を減額するものであるとの答弁がありました。  また、委員より、財政状況を鑑みてと言われるが、一方では、副市長を2人体制とし、幾つも部を新設するなど、役職をふやしており、給料を減額することと整合性がとれないのではないかとの質問があり、執行部より、仕事がふえ、既存の部では所管しきれなくなったことにより、新たに部を増設して対応することが必要になったものであり、市長等の給料の減額とは関係ないものと考えているとの答弁がありました。  また、委員より、賃金カットによる財政再建はあり得ないということだけは肝に銘じていただきたいとの意見がありました。  続きまして、第96号議案 平成29年度佐賀市一般会計補正予算(第5号)中、歳出2款1項9目企画費のうち、ふるさと納税推進事業1,284万7,000円について、委員より、ふるさと納税寄附見込み額が8,800万円に対し、事業費は4,300万円と、差し引き4,500万円のプラスになると思われるが、一方で、佐賀市民が他自治体にふるさと納税をして税収が減少する分と差し引きすると、その金額はどの程度になるのかとの質問があり、執行部より、昨年度の実績を参考に試算した場合、1,000万円強のプラスになる見込みを立てているとの答弁がありました。  次に、委員より、ふるさと納税は全国的に過熱ぎみでいろいろな問題があると思う。以前、市長は過度な返礼品を活用したふるさと納税を推進する考えはないと答弁されていたが、今後もふるさと納税に対する考えは変わらないのかとの質問があり、執行部より、これまでの考えを変えるつもりはない。佐賀市を応援していただいている方に対する返礼という位置づけで、これまでどおりやっていきたいと考えており、一部の自治体に見られるような過度な返礼品などを準備する考えはない。一方で、これだけの寄附の件数、金額ともに伸びている状況は今後も維持したいため、返礼品の充実や魅力度の向上には、引き続き取り組んでいきたいとの答弁がありました。  次に、委員より、ふるさと納税総合サイトふるさとチョイス」を利用した広報の充実とは具体的にどういうことかとの質問があり、執行部より、「ふるさとチョイス」を利用するに当たり、幾つかのコースの設定があり、どのコースを選択するかによって、利用できるものが異なってくる。サイトの新着情報への掲載回数がふえたり、冊子などにも掲載できるなど、コースによって異なる。今回、コースを変更したことにより、今までより佐賀市のPRなど、広報の機会をふやしているとの答弁がありました。  また、委員より、返礼品の発送は観光協会に委託していると思うが、実際に発送業務を行っているのは観光協会なのか、各返礼品の業者なのか。観光協会が発送しているのであれば、寄附者に対して当該返礼品のフォローアップができないのではないかとの質問があり、執行部より、各種サイトから入ってきた寄附者の情報を、観光協会を通して各返礼品の業者に伝えており、寄附者には各業者から返礼品を発送しているとの答弁がありました。  続きまして、同議案中、第4条(第4表)債務負担行為補正のうち、市民活動応援事業について、委員より、非常によい制度とは思うが、補助金の交付決定から実際に補助金が交付されるまでに時間がかかっては、補助金を希望する団体も困るのではないかと思うが、補助金の交付はいつごろになるのかとの質問があり、執行部より、平成29年度に制度を変更している。変更前は投票があったため、補助金を9月から10月にかけて概算払いをしていた。制度変更後は、投票を廃止し、対象事業を前年度末に認定した上で、4月に交付決定し、早急に補助金が必要な団体については、交付決定後に請求があれば直ちに概算払いをしており、以前より早く交付することができているとの答弁がありました。  以上の審査を経て、採決した結果、全ての付託議案について、全会一致で原案を可決すべきものと決定いたしました。  以上をもちまして、総務委員会の口頭報告といたします。 ◎松永憲明 文教福祉委員長   当委員会に付託された議案の主な審査概要について、補足して報告いたします。  初めに、第96号議案 平成29年度佐賀市一般会計補正予算(第5号)中、歳出3款3項2目児童措置費及び10款4項1目幼稚園費のうち、子どものための教育・保育給付費4億6,335万円について、執行部より、平成29年度から、国において、保育士等に対するさらなる処遇改善を行う新たな制度が開始されたことによる補正である。制度は2つの内容があり、1つ目は経験年数がおおむね7年以上で、副主任保育士、中核リーダー専門リーダー等に対し、月額4万円程度を支給するもので、2つ目は経験年数がおおむね3年以上で、職務分野別リーダー若手リーダー等に対し、月額5,000円程度を支給するものである。現時点での対象人数は、保育所、認定こども園地域型保育施設及び幼稚園で、あわせて副主任クラスが354人、分野別リーダークラスが209人となっているとの説明があり、委員より、給付額の給与への反映の仕方はどうなっているのかとの質問があり、執行部より、
    給付額は、職員数の何分の1など、職員数による制限があり、その給与への反映の仕方については、園に自由裁量が認められており、園の事情により異なっているとの答弁がありました。  次に、委員より、リーダー等に課せられた研修やカリキュラムはあるのかとの質問があり、執行部より、研修の回数等について県から提示されているとの答弁がありました。  また、委員より、施設ごとの申請数はどうなっているのかとの質問があり、執行部より、保育所は32園中30園、認定こども園は28園中22園、地域型保育施設は21園中10園、幼稚園は4園中2園が申請されているとの答弁がありました。  次に、委員より、施設の規模や状態によって、申請状況が異なれば、給与の差が生まれたり、繁忙が生じたりすることになるが、その対策をどう考えているのかとの質問があり、執行部より、国の予算からすると、基本的には全園が処遇改善を取り入れることになっており、未申請の園に対しては、できる限り申請してもらえるようお願いしていく。制度について不明点がある場合は丁寧な説明を行っており、要望があれば、説明会を開く必要があると考えている。また、申請に関して不安材料となる点については、県に働きかけ、制度が全体に行き渡るよう支援していきたいとの答弁がありました。  さらに、委員より、園の実態を把握し、改善点について県と協議し、制度自体の完成度を上げていくべきである。市として何かできることはないのかとの質問があり、執行部より、特に申請が少なかった地域型保育施設など、ここ数年で立ち上げて、目の前の運営で精いっぱいな状況があるので、市が主体となり、不安感などについて個別に確認を行い、全体の底上げをしていきたいとの答弁がありました。  また、委員より、国が制度化したものだが、市にも財政的な負担が発生する。財政的に厳しい場合はどうするのかとの質問があり、執行部より、市の負担がふえているのは事実だが、待機児童を解消するためには、今回の処遇改善は大きな手だてだと考えている。優先順位をつけながら、予算の範囲内で可能であれば、財政的負担を負うべきであると考えているとの答弁がありました。  次に、第114号議案 財産の取得について、委員より、精煉方跡の土地を購入し、発掘調査、調査成果をもとにした整備、活用計画の検討を行うとのことだが、発掘調査はどのくらいの期間を予定しているのかとの質問があり、執行部より、産業遺産ということで、金属の分析を行うなど、一般的な発掘調査とは異なっている。三重津世界遺産関係で、調査指導委員会を設けており、その委員会に諮りながら、調査内容や調査期間を決定したいと考えているが、現時点では、5年程度をめどに行いたいと考えているとの答弁がありました。  さらに、委員より、発掘調査の開始はいつになるのかとの質問があり、執行部より、来年度からを予定しているとの答弁がありました。  次に、委員より、取得費の算定の基準はどうなっているかとの質問があり、執行部より、近隣で県の地価調査があった部分を標準地とした鑑定評価を基準にしているとの答弁がありました。  また、委員より、購入した土地は、どう活用していくのかとの質問があり、執行部より、土地の形状が当時のまま残っているということに価値があると考えており、大きな施設を建設することは好ましくない。できる限り、現状を維持しながら、幕末産業遺産を市民に知ってもらえるような場所にしたい。現在、課内で検討を行っており、決定しているわけではないが、この場所は、幕末佐賀藩のものづくりの拠点であったことから、市民団体等による簡単なものづくり体験や、科学実験などのワークショップが行えるような場所としての活用を考えている。検討に当たっては、外部の意見も取り入れながら行っていきたいとの答弁がありました。  以上の審査を踏まえて、採決した結果、付託された議案については、全会一致で原案を可決すべきものと決定いたしました。  以上をもちまして、文教福祉委員会の口頭報告といたします。 ○武藤恭博 議長   経済産業委員長、建設環境委員長からの口頭での報告はないとのことです。  これより委員長報告に対する質疑に入ります。質疑はございませんか。     (「なし」と呼ぶ者あり)  質疑なしと認めます。  これをもって質疑は終結します。 △討論 ○武藤恭博 議長   次に、討論に入ります。これまでに通告はありませんので、これをもって討論は終結します。 △採決 ○武藤恭博 議長   これより第96号から第98号議案及び第100号から第114号議案、以上18件の議案を一括して採決します。  なお、本件に対する審査報告は、いずれも可決であります。  お諮りします。これらの議案は可決することに御異議ございませんか。     (「異議なし」と呼ぶ者あり)  異議なしと認めます。よって、第96号から第98号議案及び第100号から第114号議案は可決されました。 △追加議案上程・提案理由説明・質疑・委員会付託・討論 ○武藤恭博 議長   お諮りします。本日、第115号議案 佐賀市監査委員の選任についてが提出されましたので、これを日程に追加し、議題とすることに御異議ございませんか。     (「異議なし」と呼ぶ者あり)  異議なしと認めます。よって、第115号議案を日程に追加し、議題とすることに決定しました。  市長から提案理由の説明を求めます。 ◎秀島敏行 市長   おはようございます。本日、本定例会の追加議案といたしまして、人事案件を提出し、御審議をお願いすることになりましたので、その概要について、御説明申し上げます。  第115号議案「佐賀市監査委員の選任について」は、久保英継氏の任期満了に伴い、その後任として、力久剛氏を選任したいので、御同意をお願いするものであります。  以上、よろしく御審議をお願い申し上げます。 ○武藤恭博 議長   以上で提案理由の説明は終わりました。  これより質疑に入ります。質疑はございませんか。     (「なし」と呼ぶ者あり)  質疑なしと認めます。  これをもって質疑は終結します。  お諮りします。本案は委員会付託を省略したいと思いますが、御異議ございませんか。     (「異議なし」と呼ぶ者あり)  異議なしと認めます。よって、本案は委員会付託を省略することに決定しました。  これより討論に入りますが、討論の通告がありませんので、これをもって討論は終結します。 △採決 ○武藤恭博 議長   これより第115号議案を採決します。  お諮りします。本案は同意することに御異議ございませんか。     (「異議なし」と呼ぶ者あり)  異議なしと認めます。よって、本案は同意することに決定しました。 △佐賀東部水道企業団議会議員の選挙 ○武藤恭博 議長   この際、お諮りします。本日、川崎直幸議員が佐賀東部水道企業団議会議員を辞任されましたので、同企業団規約により、同企業団議会議員1名の補欠選挙の件を日程に追加し、議題とすることに御異議ございませんか。     (「異議なし」と呼ぶ者あり)  異議なしと認めます。よって、同企業団議会議員の選挙の件を日程に追加し、議題とします。  お諮りします。選挙の方法につきましては、地方自治法の規定により指名推選により行いたいと思いますが、御異議ございませんか。     (「異議なし」と呼ぶ者あり)  異議なしと認めます。よって、選挙の方法は指名推選により行うことに決定しました。  お諮りします。指名の方法につきましては、議長において指名したいと思いますが、御異議ございませんか。     (「異議なし」と呼ぶ者あり)  異議なしと認めます。よって、指名の方法は議長において指名することに決定しました。  それでは、同企業団議会議員に福井章司議員を指名します。  お諮りします。ただいま指名しました議員を当選人と定めることに御異議ございませんか。     (「異議なし」と呼ぶ者あり)  異議なしと認めます。よって、福井章司議員が佐賀東部水道企業団議会議員に当選されました。 △意見書案及び決議案上程・提案理由説明・質疑・委員会付託・討論・採決 ○武藤恭博 議長   お諮りします。お手元に配付しておりますとおり中山重俊議員提出、富永明美議員外5名賛成による意見書第11号 九州電力玄海原子力発電所3、4号機の再稼働に反対する意見書案、松永憲明議員外2名提出、久米勝也議員外8名賛成による意見書第12号 教職員定数改善等の教育予算増を求める意見書案、野中康弘議員外2名提出、久米勝也議員外6名賛成による意見書第13号 労働者の声を踏まえた真の「働き方改革」の実現を求める意見書案、富永明美議員外35名提出による意見書第14号 諫早湾干拓事業潮受け堤防排水門の開門を求める意見書案、富永明美議員外35名提出による意見書第15号 道路整備に係る予算措置の確保等を求める意見書案、以上5件の意見書案及び嘉村弘和議員外18名提出、千綿正明議員外1名賛成による決議第5号 佐賀空港の陸上自衛隊配備に関する決議案が提出されましたので、これを日程に追加し、順次議題とすることに御異議ございませんか。     (「異議なし」と呼ぶ者あり)  異議なしと認めます。よって、意見書第11号から第15号及び決議第5号を日程に追加し、順次議題とすることに決定しました。  まず、意見書第11号を議題とします。 意見書第11号   九州電力玄海原子力発電所3、4号機の再稼働に反対する意見書 案  東京電力福島第一原発の事故発生から6年が経過したが、いまだに事故収束のめどさえ立たず、廃炉作業も進んでいない。  このような中で、政府は、新規制基準に適合した原発は再稼働させるとの方針を打ち出し、川内原発1、2号機、伊方原発3号機がすでに再稼働している。また、本年1月18日、原子力規制委員会は、玄海原発3、4号機についても規制基準に適合したとして、原子炉設置変更を許可した。  再稼働に向けては、法的根拠はないものの、原発立地自治体である玄海町と佐賀県の地元同意が必要とされてきた。これを受けて岸本英雄玄海町長は、早々に再稼働への同意を表明した。一方、山口佐賀県知事は、住民の理解が得られた場合には、再稼働はやむをえないとし、そのために広く県民の意見を聞きたいと表明し、「広く意見を聴く委員会」を3回、県民説明会を県内5カ所で開いた。再稼働反対や再稼働への不安の声、慎重にとの意見が相次ぎ、マスコミの世論調査も、再稼働反対が49.4%とほぼ半数であり、賛成の42.8%を上回っている。この状況では、県民の理解を得られたとは到底言えない。  ところが、山口佐賀県知事は県議会の意見を聞きたいとして、4月11日に県議会臨時会を招集し、その最終日に、自民党県議団が提出した再稼働を容認する決議が、自民、公明の賛成多数で採択されたことをもって、広く県民の意見を聞いたとして、再稼働への同意を表明した。この表明により早ければ来春にも3、4号機が再稼働される。  そもそも、原子力発電の最大の問題は、使用済み核燃料の最終処分技術が確立していないことにある。再稼働すれば、ふえ続ける使用済み核燃料をどこに貯蔵するのかということが、喫緊の課題となってくる。加えて、事故が起こった場合、現在の避難計画は、極めて実現性に乏しいと各方面から指摘されている。  こうしたことから、国の基準に適合し、地元同意が得られたことを理由とする再稼働を許すわけにはいかない。山口佐賀県知事に対し、玄海原発3、4号機再稼働への同意を撤回し、県民生活の安全、安心を守ることを強く求める。  以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。   平成  年  月  日             佐 賀 市 議 会 佐賀県知事  宛  以上、意見書案を提出する。   平成29年12月19日  提出者 佐賀市議会議員  中 山 重 俊  賛成者 佐賀市議会議員  富 永 明 美  賛成者 佐賀市議会議員  御 厨 洋 行  賛成者 佐賀市議会議員  野 中 康 弘  賛成者 佐賀市議会議員  松 永 憲 明  賛成者 佐賀市議会議員  白 倉 和 子  賛成者 佐賀市議会議員  山 下 明 子 佐賀市議会 議長 武 藤 恭 博 様
    ○武藤恭博 議長   提案理由の説明を求めます。 ◆中山重俊 議員   おはようございます。日本共産党の中山重俊でございます。  私は、意見書第11号 九州電力玄海原子力発電所3、4号機の再稼働に反対する意見書案について、提案者として趣旨説明を行います。  東京電力福島第一原発の事故は、発生から6年9カ月が経過しましたが、いまだに汚染水は漏れ続け、放射能の拡散は続いています。事故収束のめどさえたっていないし、原因究明も進んでいない。廃炉作業も進んでいません。この原発事故で今なお約5万8,000人の人たちがふるさとを奪われ、過酷な避難生活を余儀なくされています。  また、子どもたちの甲状腺の異常、がんは調査のたびにふえています。心労が原因で亡くなった方も数多く報告されています。  一たん、事故が起これば取り返しのつかない被害が広大な地域に広がることをあらわしています。  国は、国民の過半数以上が反対している原発再稼働へと突き進み、ことし1月18日に玄海原発3、4号機の再稼働にゴーサインを出しました。それを受け、九州電力は再稼働に向けて急速に動きを強め、来年1月に3号機、さらに3月には4号機を再稼働させようとしています。そこには東京電力福島第一原発事故に対する反省がみじんもないと言わざるを得ません。  山口佐賀県知事は、2016年末から2017年3月にかけて広く意見を聴く委員会や、2017年2月から3月にかけて県民説明会を開催してきました。広く意見を聴く委員会では、29人中7人が反対意見、また、地震への懸念や避難計画が整備されていないことを理由とした慎重意見などが出されています。  県民説明会も2月から3月にかけて、県内5カ所で開催されましたが、1カ所平均220名の参加者で、十数人の発言者は全員反対の立場からの意見でした。また、佐賀県に寄せられた意見でも、圧倒的多数が原発再稼働反対の意見でした。  11月15日報道の県民世論調査では、原発再稼働に反対が49.4%、賛成が42.8%と、反対が賛成を上回っています。  次に、原子力発電の最大の問題である使用済み核燃料の最終処分技術が確立していないことです。地下300メートル地点に埋めると言われていますが、地震大国の日本に安全な地点などないのが現実です。再稼働によってふえ続ける使用済み核燃料をどこに貯蔵するのかということが喫緊の課題となっています。  次に、原発事故が起きた場合の避難計画についてです。  3月18日に行われたGM21で出された県内各首長の意見の中で、多くの首長が避難計画に触れ、避難者を受け入れる我々も避難を迫られるかもしれない。福島の事故に照らすと、自分の地元住民の避難を優先せざるを得ないのではないかと、受け入れ先の自治体の長が述べています。とても万全とは言えないことです。  避難道路の未整備、安定ヨウ素剤の配布の未了、 傷病者や障がい者などの自力では避難できない方々を避難させられるのかの検証もされていません。  また、事故が起きれば長期にわたる避難が必要ですが、その備えもありません。  次に、玄海原発から30キロ圏内にある8自治体のうち、佐賀県の伊万里市、長崎県壱岐市、平戸市、松浦市の4市の市長及び3市議会が再稼働に反対しています。これらの自治体は、福島第一原発事故の原因究明がなされておらず、安全性に疑問があること、実効的な避難計画が策定されていないことなどを理由に原発再稼働に反対しています。事故が起きれば、周辺の自治体は取り返しのつかない甚大な被害を受けます。そして、誰も責任をとりません。こんな大事なことなのに、原発再稼働の同意権が佐賀県知事と玄海町長にしかないこと自体、とてもおかしなことではないでしょうか。  議場の皆さん、未来の子どもたちに原発の負の遺産だけを押しつける原発優先の政策を一日も早く転換し、脱原発社会の実現にかじを切ることを求めていこうではありませんか。  以上、山口佐賀県知事に対する、九州電力玄海原子力発電所3、4号機の再稼働に反対する意見書案への賛同を求めまして、提案理由の説明といたします。 ○武藤恭博 議長   以上で提案理由の説明は終わりました。  これより質疑に入ります。質疑はございませんか。     (「なし」と呼ぶ者あり)  質疑なしと認めます。  これをもって質疑は終結します。  お諮りします。本案は委員会付託を省略したいと思いますが、御異議ございませんか。     (「異議なし」と呼ぶ者あり)  異議なしと認めます。よって、本案は委員会付託を省略することに決定しました。  これより討論に入ります。なお、討論についての議員の発言は10分以内とします。  討論の通告がありますので、発言を許可します。 ◆山下明子 議員   私は、意見書第11号 九州電力玄海原子力発電所3、4号機の再稼働に反対する意見書案について、賛成の立場から討論を行います。  山口県知事は、玄海原発3、4号機の再稼働の条件を、安全性の確認と県民の理解と言明しておりましたが、県内5カ所で開かれた県民説明会でも、御意見箱による意見募集でもほとんどが反対であり、広く意見を聴く委員会でも、29名のうち、JAからつや伊万里の組合長、県介護老人保健施設協会会長、県看護協会会長、県地域婦人連絡協議会会長など7名の方が反対、また、反対とまでは言わなくとも、県漁協女性部連合会会長や県医師会会長などから地震への懸念や避難計画が整備されていないことを理由とした慎重意見が出されていました。  しかし、こうした反対意見や疑問に答えないまま、ことし4月、知事は再稼働に同意しました。  原子力規制委員会の田中委員長でさえも、新基準に適合しても100%の安全は意味しないと言っており、適合したから安全ではないのは明らかです。  福島の原発事故から6年9カ月がたちましたが、今なお、事故の原因解明はなされておらず、地震列島と言われる日本で地震が起こらないという保証はどこにもありません。  また、先般、広島高裁が伊方原発3号機の運転差し止めの判決を下しましたが、阿蘇山の火山噴火などによる火砕流といった被害影響は小さいとは言えないという理由も上げられていました。  阿蘇山の火口から伊方原発へは130キロメートル、同心円を描けば、玄海原発や川内原発も同じような距離です。広島高裁の判断も大いに参考にすべきではないでしょうか。  原発は、一たん事故が起きると取り返しのつかない被害を及ぼします。福島の事故によっても多くの人がふるさとを奪われ、暮らしや地域、家族の絆を断ち切られました。福島県民に限っていえば、5万8,000人の方が帰れずにいます。ことしの3月末に避難指示が解除された浪江町では、震災前、2万1,434人だった人口が、実際に帰ったのは234人と、わずか1.1%にすぎず、子どもはと言えば、浪江小学校では全校生徒がわずか5人というありさまです。原発から50キロメートル離れた飯舘村でも全村避難を余儀なくされ、ここでもなかなか村に戻る人が少ないというのが実情です。こうした悲劇、厳しい教訓をしっかり踏まえて、原発から撤退すべきです。  さらに、原発の使用済み核燃料の処分方法について、世界各国で研究されているにもかかわらず、確かな方法は見つかっていません。地下300メートル地点に埋めると言われていますが、地震大国の日本に安全な地点などありませんし、玄海原発では、使用済み核燃料を冷やすプールもいっぱいで、あと4年ももたないと言われています。動かせば動かすほどふえる使用済み核燃料の始末に、誰がどのように責任を持つのでしょうか。  日本は、原発をベースロード電源として、2030年には全エネルギー供給量の20%から22%を原子力で賄うとしていますが、これは古い原発をこれからも動かし、その上、新しい原発をつくったり、建てかえたりするということになりますが、これは全く世界から取り残されてしまう道です。世界は脱原発へ大きく切りかわろうとしています。  ドイツでは、福島の事故の直後、老朽化した原発8機をとめ、残り9機を2022年度末までに閉鎖すると宣言しました。お隣の韓国でも、再生可能エネルギーを柱にするとし、原発の依存度を減らすと宣言しています。台湾でも2025年までに全ての原発をとめるという法律がことしの1月に可決されました。  日本が原発を輸出しようとしたベトナムは、昨年11月、建設コストと安全性を理由に、この原発計画を取りやめました。原発はクリーンで安くて安全という神話がかつてありましたが、クリーンでも安全でもないことは福島の事故ではっきりしました。では、安いのかということについても、事故の対策や、福島の場合は廃炉に21兆円以上かかると言われていますが、こうしたバックエンドコストを織り込めば、大変な高コストになることは明らかです。  さらに、先日、12月17日付の佐賀新聞では、玄海原発3号機でも使われるプルサーマル発電でのMOX燃料の価格が、1体当たり10億円を超え、国内で導入を始めた1999年の5倍になっているということが財務省の貿易統計などからわかったという報道がなされました。コストの面でも根拠を失っています。  現実問題としての避難計画についても、避難経路や病気、障がいを持った方々、お年寄りや子どもたちをどうするのかなどなど、広範囲で長期にわたる原発被害に対応することはほとんど困難と言えます。  原発から30キロ圏外にある佐賀市でも、避難計画を持っているべきですが、それはありません。これでは市民に責任を持つ自治体の姿勢としては不十分としか言えません。  今、あらゆる世論調査で、原発の再稼働には反対という意見が賛成を上回っています。こうした中で、来年早々に玄海原発を動かすことは、市民、県民の命と暮らしを守る立場から到底受け入れることはできません。  したがって、この意見書案が佐賀市議会の意見として、意思として採択されますように、議場の皆さんの御理解と御賛同を呼びかけ、賛成討論といたします。  (傍聴席で拍手する者あり) ○武藤恭博 議長   以上で討論は終結します。  意見書第11号を採決します。  お諮りします。本案は可決することに賛成の方は起立願います。     〔賛成者起立〕  起立少数と認めます。よって、本案は否決されました。  次に、意見書第12号を議題とします。 意見書第12号   教職員定数改善等の教育予算増を求める意見書 案  次代を担う子どもの健やかな成長は、全ての大人の願いであり、子どもが全国どこに生まれ、どんな家庭環境で育ったとしても、ひとしく良質な学校教育が受けられるようにすることは、国の責務である。  高い水準の豊かな教育を実現するためには、教職員の資質の向上と数の充実が不可欠である。近年、学校や子どもを取り巻く状況は、以前にも増して、多様化、複雑化、困難化しており、教職員の長時間の時間外勤務が大きな社会問題となってきている。連合総合生活開発研究所の「日本における教職員の働き方・労働時間の実態に関する調査研究報告書」によると、教員の7〜8割の時間外労働が月平均80時間(過労死ライン相当)以上となっていること、1割がすでに精神疾患を罹患している可能性が極めて高いことなどが明らかにされた。次代を担う子どもたちを育む教育現場において、教職員が人間らしく働くために長時間労働の是正が必要であり、そのためには、抜本的な教職員定数改善が欠かせない。  目まぐるしく社会が変化する時代にあって、いま必要なのは、次代を担う子どもの力をきめ細かな指導によって育てることと、そのための教育投資である。子ども一人一人に向き合ったきめ細かな教育を継続的に実現していくために、いまこそ法律改正による確実な裏付けのある充実した教職員定数改善計画を策定することが必要である。  以上のことを踏まえ、下記のことを実現するよう強く求める。            記 1 これまでの少人数学級・指導等への取り組みや、障がいを初めとした特別な配慮が必要な子どもが増加している状況を踏まえ、法律改正による確実な教職員定数改善計画を策定するとともに、2018年度予算において、この計画を反映した人的措置並びに財政措置を行うこと。 2 いじめ問題を初めとした教育現場が抱えるさまざまな課題への対応など学校運営の改善・充実や、家庭の状況にかかわらずに安心して学ぶことができる環境づくりなど、個別の教育課題に対応した加配定数等の充実を図るとともに、東日本大震災で被災した児童・生徒のために教職員定数の加配による支援を今後も継続的に行うこと。  以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。   平成  年  月  日             佐 賀 市 議 会 衆議院議長 参議院議長 内閣総理大臣         宛 財務大臣 総務大臣 文部科学大臣  以上、意見書案を提出する。   平成29年12月19日  提出者 佐賀市議会議員  松 永 憲 明  提出者 佐賀市議会議員  富 永 明 美  提出者 佐賀市議会議員  野 中 康 弘  賛成者 佐賀市議会議員  久 米 勝 也  賛成者 佐賀市議会議員  御 厨 洋 行  賛成者 佐賀市議会議員  山 下 伸 二  賛成者 佐賀市議会議員  山 田 誠一郎  賛成者 佐賀市議会議員  白 倉 和 子  賛成者 佐賀市議会議員  千 綿 正 明  賛成者 佐賀市議会議員  中 山 重 俊  賛成者 佐賀市議会議員  山 下 明 子  賛成者 佐賀市議会議員  西 岡 義 広 佐賀市議会 議長 武 藤 恭 博 様 ○武藤恭博 議長   提案理由の説明を求めます。 ◆松永憲明 議員   社会市民クラブの松永憲明でございます。教職員定数改善等の教育予算増を求める意見書案につきまして、提案趣旨説明を行います。  次代を担う子どもの健やかな成長は、全ての大人の願いであり、子どもが全国どこに生まれ、どんな家庭環境で育ったとしても、ひとしく良質な学校教育が受けられるようにすることは、国の責務であります。
     高い水準の豊かな教育を実現するためには、教職員の資質の向上と数の充実が不可欠です。  とりわけ近年、学校や子どもを取り巻く状況はますます多様化、複雑化、困難化してきております。また、多忙化で教職員の長時間の時間外勤務が大きな社会問題となってきております。連合総合生活開発研究所の「日本における教職員の働き方・労働時間の実態に関する調査研究報告書」によりますと、七、八割の教員の一月の時間外労働が80時間(過労死ライン相当)以上となっていること、1割が既に精神疾患を罹患している、そういう可能性が極めて高いことが明らかにされております。  あすの日本を担う子どもたちを育む教育現場において、教職員が人間らしい働き方ができるために長時間労働の是正が必要であり、そのためには、抜本的な教職員定数改善が欠かせません。  自民党の議員の皆さんの中には、既に国のほうで法改正を含む取り組みが進んでいるから、この意見書には賛同できないとしているわけですが、以下のような問題があり、その指摘は妥当ではなく、小・中学校の現状をよく把握されていないのではないかとしか言いようがありません。  1点目に、計画的な教職員の定数改善は10年計画で、平成30年度概算要求では73億円増の3,415人で、基礎定数化に伴う増は385人で、8億円の増。しかしながら、定数の自然減3,000人、65億円の減、教職員の若返り等による給与減が79億円に上り、結果的に義務教育費国庫負担金は60億円の減となっていて、現状の総額すら維持されていない状況であります。  2点目に、法改正で加配措置から基礎定数化となったことは評価できますが、教員の働き方改革で指導体制の充実、主に小学校の専科教員の充実で2,200人増をとってみましても不十分と言わざるを得ません。教職員の時間外勤務時間で過労死ラインの週60時間を超えている割合が、小学校教諭で72.9%、中学校教諭で86.9%、2017年4月28日公表の文科省調査では、小学校33.5%、中学校57.7%であり、異常かつ緊急事態であることからして、教職員の働き方改革、負担軽減策としてさらなる定数増があってしかるべきであります。  3点目に、35人以下学級の拡充については全く推進がなく、現行のままとなっており、多くの保護者や教育現場の要望とは大きく乖離しております。保護者の要求は26人から30人学級を望む意見が断トツで多いわけです。せめて35人以下学級を1年に1学年ずつ拡大していくようなものが欲しいものであります。  全国の各都道府県での学級定数措置について見てみますと、秋田県では小・中学校全ての学年で30人程度学級、福井県は小学校1年から4年で35人以下学級、5年、6年で36人以下学級、中学1年で30人以下学級、中2、中3は32人以下学級となっており、そのほかのところでも14都府県で全学年が国の標準学級編制基準を下回る取り組みを実施しております。当然のことながら、学級増となる部分については各都道府県の単独予算となります。  そもそも1学級の児童・生徒の人数、すなわち学級定数は、国のほうで責任を持って決定し、全国どこでも同じ教育水準を確保することが法の趣旨であります。財政力の差で教育条件に格差が生じることは、国の責任放棄としか言えません。  4点目に、特別支援学級の定数についても改善がなされておりません。現行8人というのは、現状からしても指導が極めて困難を来しており、実情をもっと把握し、改善の措置をとるべきであります。  通級による指導の基礎定数化は評価いたしますが、500人増というのはまことに不十分であります。  5点目に、佐賀県では教員の大量退職等で、定数の確保さえできていない状況であり、さらには、病休、産休、育休の代替教員の確保もできておりません。佐賀市でも同様な状況があることが一般質問で明らかとなっております。  以上のようなことを改善し、文科省には全ての児童・生徒にひとしく、充実した教育を受けさせるために、もっときめ細かな対応が求められますし、そのための抜本的な教職員定数改善を強く求める意見書でもあります。  佐賀市の教育条件整備に責任を持つべき佐賀市議会として、また、その議員として、この意見書に賛同していただくことを強くお願い申し上げまして、提案趣旨説明といたします。  (傍聴席で拍手する者あり) ○武藤恭博 議長   傍聴人に申し上げます。拍手などしないでいただきたいと思います。静粛にお願いいたします。  以上で提案理由の説明は終わりました。  これより質疑に入ります。質疑はございませんか。     (「なし」と呼ぶ者あり)  質疑なしと認めます。  これをもって質疑は終結します。  お諮りします。本案は委員会付託を省略したいと思いますが、御異議ございませんか。     (「異議なし」と呼ぶ者あり)  異議なしと認めます。よって、本案は委員会付託を省略することに決定しました。  これより討論に入りますが、討論の通告がありませんので、これをもって討論は終結します。  意見書第12号を採決します。  お諮りします。本案は可決することに賛成の方は起立願います。     〔賛成者起立〕  起立少数と認めます。よって、本案は否決されました。  次に、意見書第13号を議題とします。 意見書第13号   労働者の声を踏まえた真の「働き方改革」の実現を求める意見書 案  政府は、反対の声が多い高度プロフェッショナル制度及び裁量労働制の対象業務拡大をセットにした「残業代ゼロ」法案と、罰則付きで残業時間の上限を設け、長時間労働の是正を図る残業時間の上限規制法案を一本化した「働き方改革」関連法案の提出・成立を目指している。  労働時間や休日、深夜の割り増し賃金の規制を取り払う高度プロフェッショナル制度は、8時間労働制が適用されず、時間外労働や休日労働をしても、残業代が出ないこととなる。加えて過労死しても自己責任とされてしまうなど、長時間労働を助長することは明らかである。また、何時間働いても一定時間しか働いたことにならない裁量労働制の対象業務の拡大は、労働者を、成果を出すために時間と体力の限界を超えて働かざるを得ない状況に追い込みかねない。  残業時間の上限規制の法制化は画期的だが、これまでの月45時間、年間360時間(36協定特別条項付きで無制限)を原則としつつ、繁忙期は特例で年間720時間、2〜6カ月の平均で休日労働を含めて月80時間、1カ月で休日労働を含めて100時間未満の残業を認めており、極めて不十分なものと言わざるを得ない。また、健康確保措置の中身についても不明確で、これでは、過労死ラインの残業を容認し、長時間残業に「お墨付き」を与えかねない。  さらに、「働き方改革」関連法案は、労働時間の規制のあり方や雇用形態の違いによる待遇格差に関する法規制、雇用対策に関する国の基本政策の見直しといった重要テーマからなる8法案(労働基準法、労働安全衛生法、じん肺法、労働時間等の設定の改善に関する特別措置法、短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律、労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律、労働契約法、雇用対策法)を一本化するものである。多岐にわたる今の働き方に関するテーマを一括で取り扱うのではなく、法案ごとに丁寧に審議するべきである。さらに、労働政策審議会で労働者の代表が主張しているように、規制強化と緩和という真逆の方向性を持つ条項を一くくりに労働基準法改正案として扱うべきではない。  「働き方改革」関連法案は、「企業にとって柔軟な働かせ方」、「企業にとっての生産性向上」という視点が前面に出ており、労働者の長時間・過密労働を抑制し、生活時間をどう確保するかという視点が極めて弱い。労働時間は働く者にとって最も基本的な労働条件である。労働者の健康と安全を確保するための最低限のルールである労働時間規制を揺るがすことは断じて許されない。相次ぐ痛ましい過労死や過労自殺が重大な社会問題となっている我が国においては、全ての労働者が、健康とワーク・ライフ・バランスを確保しながら、健やかに働き続けられるよう、長時間・過密労働を規制する法整備こそが求められている。労働者の声を踏まえた真の「働き方改革」を実現するため、労働時間規制を遵守し、全ての労働者を対象とする「労働時間の量的上限規制」や「休息時間(勤務間インターバル)規制」などの長時間労働抑止策を法的強制力のある形で導入すべきである。  よって、国会及び政府に対し、長時間労働を解消し、過労死を根絶するため、下記の事項について誠実に対応されるよう強く求める。            記 1 「長時間労働を助長するおそれがなお払拭されておらず、実施すべきではない」との労働政策審議会の付記を踏まえ、「働き方改革」関連法案に高度プロフェッショナル制度や裁量労働制の対象業務の拡大を盛り込まないこと。 2 過労死ラインの残業を容認する上限規制を導入するのではなく、労使協定による時間外労働の上限を1週間15時間、1カ月45時間とする「労働省告示」を法律へ格上げすること。 3 全ての労働者を対象に、EU労働時間指令を参考に、24時間につき継続して11時間以上の休息時間を与える「休息時間(勤務間インターバル)規制」を導入すること。 4 議会制民主主義を実質的に否定することから、数多くの論点を内包した複数の法案を一括で提出する手法をとらないこと。  以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。   平成  年  月  日             佐 賀 市 議 会 衆議院議長 参議院議長 内閣総理大臣  宛 厚生労働大臣 働き方改革担当大臣  以上、意見書案を提出する。   平成29年12月19日  提出者 佐賀市議会議員  野 中 康 弘  提出者 佐賀市議会議員  富 永 明 美  提出者 佐賀市議会議員  松 永 憲 明  賛成者 佐賀市議会議員  久 米 勝 也  賛成者 佐賀市議会議員  御 厨 洋 行  賛成者 佐賀市議会議員  山 下 伸 二  賛成者 佐賀市議会議員  山 田 誠一郎  賛成者 佐賀市議会議員  白 倉 和 子  賛成者 佐賀市議会議員  中 山 重 俊  賛成者 佐賀市議会議員  山 下 明 子 佐賀市議会 議長 武 藤 恭 博 様 ○武藤恭博 議長   提案理由の説明を求めます。 ◆野中康弘 議員   私から、意見書第13号 労働者の声を踏まえた真の「働き方改革」の実現を求める意見書案について、提出者として提案理由を述べさせていただきます。  私は、労働環境の改善について、今定例会の一般質問でも取り上げてまいりましたが、現代の少子高齢化、人口減少時代にあって、労働力不足は深刻な課題であります。  働き方も多様化している今日、法令にも違反するような過酷な労働を強いるブラック企業や、大手企業における若い労働者の過労死や自殺が社会問題となったところであります。  こうしたことを受けて、政府においても働き方改革の議論が進められてきたところであります。  厚生労働省で働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律案の要綱がまとめられ、労働政策審議会の審議、答申を経ながら、現在国会提出に向けた最終的な法案作成が行われているところであります。  その主な内容として、まず高度プロフェッショナル制度の創設が盛り込まれています。これは高収入の専門性が高い職種の労働時間、休日、深夜の割り増し賃金の規制を取り払うものであります。  金融商品の開発や企業・市場の分析アナリスト、事業の企画運営のコンサルタント、研究開発業務、こういった業務において、年収1,075万円程度以上の労働者が対象とされているところですが、この議論においては、以前から、経営側については、年収400万円以上ということを主張していたことからも、今後年収が引き下げられ、労働法上の規制を外してしまう、いわゆるホワイトカラーエグゼンプションにつながりかねないということが懸念されているところでもあります。  次に、何時間働いても一定時間しか働いたことにならない、いわゆるみなし労働時間が認められている裁量労働制については、現行の労働基準法第38条の3及び第38条の4で定められているところですが、その職種や業務については、新商品の開発、研究、システム分析、新聞、テレビ、ラジオの取材や編成、大学教授や公認会計士、弁護士、税理士、ディレクターやコピーライターなど19業務、また、企画業務型として、企業の企画、立案、調査分析、これは本社(本店)に限るというふうなことを言われていますけれども、こういった業務となっているわけであります。  今回、要綱案において課題解決型の開発提案業務と裁量的にPDCAを回す業務、これはプラン(計画)、ドゥー(実行)、チェック(評価)、それから、アクション(改善)の行動ということで、この頭文字をとった、いわゆる生産や品質の管理サイクルを回す業務というのを追加するということになっています。  こうした高度プロフェッショナル制度の創設、あるいは裁量労働制の拡大については、時間外割り増し賃金を減らしたいという経営側の思惑のみに利用されかねず、際限のない長時間労働につながってしまうということも含めて、立場の弱い労働者にとっては、実質残業代ゼロ法案になってしまうということから、これまで強い反対の声が上がってきたところでございます。  さらには、時間外労働の上限規制の法制化については一定評価をするところでございますが、月45時間、年間360時間を原則としながらも、臨時的な特別な事情がある場合には年720時間、休日労働を含めて一月100時間、複数の月で平均80時間を上限と設定されています。この上限時間は、これまでの厚生労働省の労働災害としての過労死の認定基準、いわゆる過労死ラインでもあります。  本日の報道でも、千葉県の自動車販売業者の管理職の方が長時間労働によって鬱病を患われ、自殺されたことが労働災害として認定されたというニュースがあったところですけれども、臨時的や特別な事情があれば、過労死ラインまで残業を認めるという根本的に矛盾するもので、労働者にとって到底受け入れられるものではありません。  こうした内容を含め、働き方改革関連法案は、8本の法律改正を一括した法案となっていることも問題であります。規制強化と緩和が混在していること、また、長時間労働による過労死や自殺が社会問題となり、国民の関心も高まっている、こういった状況の中で、働き方改革については、法律ごと、個別の内容ごとに十分な審議が行われるべきであります。  ことし9月15日に厚生労働省の労働政策審議会がこの働き方改革関連法案要綱について、おおむね妥当と答申しましたが、高度プロフェッショナル制度の創設と裁量労働制の拡大は長時間労働を助長するおそれが払拭されていないとして、実施すべきではないという意見も付記されています。  このことから、働き方改革関連法案に高度プロフェッショナル制度や裁量労働制の対象業務の拡大を盛り込まないこと、また、厚生労働省の労災認定基準である過労死ラインを労働時間の上限とするのではなく、労基法第36条、いわゆる36協定の時間外労働の上限である1週間15時間、1カ月45時間とする労働省告示を法律へ格上げすること、勤務終了時間から次の始業時間までの休息時間規制、いわゆる勤務間インターバル制度というふうに申しますが、これについては、法案要綱において、事業主は一定時間の休息の確保に努めなければならないという程度にとどまっており、内容としては大変不十分であると言わざるを得ません。24時間について、継続して11時間以上の休息を与える、これはEUの労働時間指令でございますが、これらを参考にしながら、休息時間(勤務間インターバル)規制を制度として導入すること、数多くの論点を内包した8本の複数法案を一括で提出する、こういった手法をとらないこと、細かく以上の4点について求めるものであります。  労働法制は、あくまでも労働者を守るべきものであります。長時間労働が縮減され、これまで起きてきた過労死や自殺、こうした悲しい事件が再び起きることがないよう、また、全ての人々が意欲を持って、健康で明るく働くことができる社会、佐賀市においても同様であります。真の働き方改革が実現できるように、議員の皆さんの賛同を訴えまして、意見書第13号 労働者の声を踏まえた真の「働き方改革」の実現を求める意見書案についての提案理由説明といたします。 ○武藤恭博 議長   以上で提案理由の説明は終わりました。  これより質疑に入ります。質疑はございませんか。     (「なし」と呼ぶ者あり)  質疑なしと認めます。  これをもって、質疑は終結します。  お諮りします。本案は委員会付託を省略したいと思いますが、御異議ございませんか。     (「異議なし」と呼ぶ者あり)  異議なしと認めます。よって、本案は委員会付託を省略することに決定しました。  これより討論に入りますが、討論の通告がありませんので、これをもって討論は終結します。  意見書第13号を採決します。  お諮りします。本案は可決することに賛成の方は起立願います。     〔賛成者起立〕
     起立少数と認めます。よって、本案は否決されました。  次に、意見書第14号及び第15号を一括して議題とします。 意見書第14号   諫早湾干拓事業潮受け堤防排水門の開門を求める意見書 案  諫早湾干拓事業による潮受け堤防が閉め切られて20年が過ぎた。諫早湾干拓潮受け堤防排水門の開門調査については、これまで再三にわたって本市を含め、佐賀県関係者が早期開門等を要請してきた。  また、2010年の福岡高裁確定判決によって示された開門命令は揺るがない事実である。  宝の海有明海は、堤防閉め切り後は異変が続き、まず、底生生物が影響を受け、アサリやタイラギ、カニ、エビなどの魚介類についても漁獲量が激減している。  また、有明海の潮受け堤防排水門からの汚濁水の排水によって、ノリ漁場への淡水の流れ込みや赤潮が発生し、ノリ養殖も地域によっては被害が増大し、漁では生活困難になり、漁協の組合員が激減している。このままでは有明海から漁師がいなくなってしまう重大な事態に陥る可能性がある。  環境悪化と漁業被害は深刻であり、漁業者、漁協の願いは一日も早く福岡高裁で確定した潮受け堤防の開門調査を速やかに実施することにある。  このままでは、有明海の状況はさらに悪化するため、有明海の漁業や漁業者の生活にとって、もはや開門は「待ったなし」の状態で死活問題となっており、その解決が最重要課題となっている。  よって、政府及び国会に対し、宝の海有明海再生のために下記の事項を強く要請する。            記 1 福岡高裁の判決に基づき、万全の対策を行った上で、開門調査を早期に実現すること。 2 有明海再生事業として、水産資源回復のための事業を推進すること。 3 諫早湾干拓調整池からの排水を小まめに行うこと。  以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。   平成  年  月  日             佐 賀 市 議 会 衆議院議長 参議院議長 内閣総理大臣  宛 農林水産大臣 環境大臣  以上、意見書案を提出する。   平成29年12月19日  提出者 佐賀市議会議員  富 永 明 美  提出者 佐賀市議会議員  久 米 勝 也  提出者 佐賀市議会議員  御 厨 洋 行  提出者 佐賀市議会議員  西 岡 真 一  提出者 佐賀市議会議員  宮 崎   健  提出者 佐賀市議会議員  中 村 宏 志  提出者 佐賀市議会議員  村 岡   卓  提出者 佐賀市議会議員  松 永 幹 哉  提出者 佐賀市議会議員  川 副 龍之介  提出者 佐賀市議会議員  永 渕 史 孝  提出者 佐賀市議会議員  山 下 伸 二  提出者 佐賀市議会議員  野 中 康 弘  提出者 佐賀市議会議員  松 永 憲 明  提出者 佐賀市議会議員  山 田 誠一郎  提出者 佐賀市議会議員  堤   正 之  提出者 佐賀市議会議員  川原田 裕 明  提出者 佐賀市議会議員  久 米 勝 博  提出者 佐賀市議会議員  重 松   徹  提出者 佐賀市議会議員  山 口 弘 展  提出者 佐賀市議会議員  重 田 音 彦  提出者 佐賀市議会議員  野 中 宣 明  提出者 佐賀市議会議員  池 田 正 弘  提出者 佐賀市議会議員  白 倉 和 子  提出者 佐賀市議会議員  江 頭 弘 美  提出者 佐賀市議会議員  松 尾 和 男  提出者 佐賀市議会議員  中 野 茂 康  提出者 佐賀市議会議員  平 原 嘉 徳  提出者 佐賀市議会議員  千 綿 正 明  提出者 佐賀市議会議員  川 崎 直 幸  提出者 佐賀市議会議員  武 藤 恭 博  提出者 佐賀市議会議員  福 井 章 司  提出者 佐賀市議会議員  中 山 重 俊  提出者 佐賀市議会議員  山 下 明 子  提出者 佐賀市議会議員  嘉 村 弘 和  提出者 佐賀市議会議員  黒 田 利 人  提出者 佐賀市議会議員  西 岡 義 広 佐賀市議会 議長 武 藤 恭 博 様 意見書第15号   道路整備に係る予算措置の確保等を求める意見書 案  道路は、活力ある自立した地域社会の形成や産業の振興、経済活動の拡大に資するとともに、通勤・通学などの日常生活を支える最も基礎的な社会資本であり、地域間の交流・連携を促進し、真に豊かで安心して暮らせる地域社会を実現するためには、その着実な整備が必要である。  近年、熊本地震や九州北部豪雨などの大規模な自然災害が発生しており、その際、道路は、緊急車両や救援物資を輸送する大動脈として大きな役割を発揮するなど、まさに「命の道」として再認識されているところである。  本市においては、災害発生時の避難、緊急輸送、防災機能などで重要な役割を担う幹線道路網の整備が十分ではなく、また、通学路の安全対策や道路施設の老朽化対策など、道路環境整備にも取り組んでいく必要があり、今後、これらの道路整備を計画的かつ着実に進めるためには、予算の確保及び拡充が必要不可欠である。  こうした中、現在の道路事業に対して、「道路整備事業に係る国の財政上の特別措置に関する法律」(以下「道路財特法」という)の規定により、地域高規格道路に係る国庫補助負担率や交付金事業の補助率等のかさ上げ等がなされているが、この措置は、平成29年度までの時限措置となっている。このため、この措置の廃止により、地方の財政負担が増加することとなり、道路整備が停滞し、地方創生の実現に大きな影響を与えることが懸念される。  よって、国会及び政府に対し、今後も地域における道路整備が着実に進むよう、下記事項について強く要望する。            記 1 道路整備を計画的かつ着実に進めるため、安定的・継続的な予算を確保すること。 2 老朽化する道路施設の維持管理及び更新が計画的に進められるよう、必要な予算を安定的・継続的に確保すること。 3 道路財特法の規定による補助率等のかさ上げ措置については、平成30年度以降も引き続き継続するとともに、必要な道路整備が進められるよう、地域の財政状況等を十分考慮した措置を講ずること。  以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。   平成  年  月  日             佐 賀 市 議 会 衆議院議長 参議院議長 内閣総理大臣  宛 財務大臣 国土交通大臣  以上、意見書案を提出する。   平成29年12月19日  提出者 佐賀市議会議員  富 永 明 美  提出者 佐賀市議会議員  久 米 勝 也  提出者 佐賀市議会議員  御 厨 洋 行  提出者 佐賀市議会議員  西 岡 真 一  提出者 佐賀市議会議員  宮 崎   健  提出者 佐賀市議会議員  中 村 宏 志  提出者 佐賀市議会議員  村 岡   卓  提出者 佐賀市議会議員  松 永 幹 哉  提出者 佐賀市議会議員  川 副 龍之介  提出者 佐賀市議会議員  永 渕 史 孝  提出者 佐賀市議会議員  山 下 伸 二  提出者 佐賀市議会議員  野 中 康 弘  提出者 佐賀市議会議員  松 永 憲 明  提出者 佐賀市議会議員  山 田 誠一郎
     提出者 佐賀市議会議員  堤   正 之  提出者 佐賀市議会議員  川原田 裕 明  提出者 佐賀市議会議員  久 米 勝 博  提出者 佐賀市議会議員  重 松   徹  提出者 佐賀市議会議員  山 口 弘 展  提出者 佐賀市議会議員  重 田 音 彦  提出者 佐賀市議会議員  野 中 宣 明  提出者 佐賀市議会議員  池 田 正 弘  提出者 佐賀市議会議員  白 倉 和 子  提出者 佐賀市議会議員  江 頭 弘 美  提出者 佐賀市議会議員  松 尾 和 男  提出者 佐賀市議会議員  中 野 茂 康  提出者 佐賀市議会議員  平 原 嘉 徳  提出者 佐賀市議会議員  千 綿 正 明  提出者 佐賀市議会議員  川 崎 直 幸  提出者 佐賀市議会議員  武 藤 恭 博  提出者 佐賀市議会議員  福 井 章 司  提出者 佐賀市議会議員  中 山 重 俊  提出者 佐賀市議会議員  山 下 明 子  提出者 佐賀市議会議員  嘉 村 弘 和  提出者 佐賀市議会議員  黒 田 利 人  提出者 佐賀市議会議員  西 岡 義 広 佐賀市議会 議長 武 藤 恭 博 様 ○武藤恭博 議長   お諮りします。本案は提案理由説明を省略したいと思いますが、御異議ございませんか。     (「異議なし」と呼ぶ者あり)  異議なしと認めます。よって、本案は提案理由説明を省略することに決定しました。  これより質疑に入ります。質疑はございませんか。     (「なし」と呼ぶ者あり)  質疑なしと認めます。  これをもって質疑は終結します。  お諮りします。本案は委員会付託を省略したいと思いますが、御異議ございませんか。     (「異議なし」と呼ぶ者あり)  異議なしと認めます。よって、本案は委員会付託を省略することに決定しました。  これより討論に入りますが、討論の通告がありませんので、これをもって討論は終結します。  意見書第14号及び第15号を一括して採決します。  お諮りします。本案は可決することに御異議ございませんか。     (「異議なし」と呼ぶ者あり)  異議なしと認めます。よって、本案は可決されました。  次に、決議第5号を議題とします。 決議第5号   佐賀空港の陸上自衛隊配備に関する決議 案  佐賀県は、防衛省より佐賀空港の自衛隊使用等の要請を受けている。その内容は、自衛隊が導入するオスプレイの配備先及び目達原駐屯地の自衛隊機の移転先として佐賀空港を使用したい旨の要請である。これは、我が国の防衛力を強化するための中期防衛力整備計画に基づく、島嶼部防衛の事態即応と実効的かつ機動的な対処の一環として求められたものである。  この計画の実現に向け、防衛省は県が求めた「配備計画の全体像・将来像」を明らかにするため、県との間で質問・回答のやりとりを初め、平成28年6月には施設の配置案などを示した上で、地元説明会の開催、デモフライトの実施、そして本年4月には建設予定地の地権者である漁協及び漁業者等に対し説明を行うなど、計画への理解と協力を求めてきた。  本市議会においても、本件は看過できない問題であり、平成26年10月3日に「自衛隊等の佐賀空港利用に関する調査特別委員会」を設置し、目達原駐屯地、仙台駐屯地及び霞目駐屯地での日米豪共同訓練「みちのくALERT2014」、高遊原分屯地での日米共同訓練、木更津駐屯地、相浦駐屯地などの視察を初め、防衛省からの参考人招致、「eさがモニター」を活用した市民意識の調査、佐賀空港開港当時に締結された「公害防止協定書」についての理解を深めるための協議など、精力的に取り組んできた。  一方、県は、本年5月30日に「配備計画の全体像・将来像」はほぼ明確になったとして、これまでの防衛省とのやりとりなどから論点を洗い出し、県の確認・検討状況を整理した論点整理素案を公表した。  この中で今回の要請は、まさに国の根幹に関わる国防のことであり、我が国を取り巻く安全保障環境は、一層厳しさを増しているとの認識を示し、国を構成している地方自治体は、国防政策に基本的に協力する立場にあると言及している。その上で、今回の計画に係る論点については概ね不合理な点はないと評価しつつも、有明海漁協の漁業者の理解が得られなければ、今回の要請を実現するのは困難と示している。  本市議会の特別委員会においても、この論点整理素案について、質疑や議論を行い、おおむね疑義等に関する整理ができたところである。  ちなみに市長は、公害防止協定書に関し、佐賀市は立会人の立場であり、現在においてもその立場は変わっていないとして、賛否を含めた意思表示をせず、公平な立場で臨みたいとの考えを示している。  しかしながら、市議会は、直接選挙によって選ばれた議員で構成され、市長を初めとする執行機関と両輪の立場で市政を担う市の意思決定機関として設置されている。その意味で、本市に関する重要事項である本件について特別委員会での調査・研究を参考に、市議会としての意思を表明することは不可欠であると考える。  よって今般、県が公表した論点整理素案において、県民の安全・安心に関わる論点についておおむね不合理な点がないことを確認できたこと、中期防衛力整備計画に位置付けられた重要な計画であること、熊本地震に際してオスプレイの輸送機能が災害救援で有効性を示し、この配備によって佐賀空港の防災拠点機能が強化され、県民の安全・安心に繋がること、市街地に隣接する目達原駐屯地の諸問題が改善されることなどを総合的に検証した結果、本市議会としては、国の防衛は、国家の基盤である国土と国民の生命・財産を守り、民主主義を基調とする我が国の独立と平和を守る礎であるとの思いもあり、今回の防衛省の計画を受け入れざるを得ないと判断する。  以上のことから、本市議会は、県に対して、公害防止協定書に基づく事前協議を行う環境を整えながら、防衛省の要請を受け入れることを要請するとともに、市に対して、地元自治体として本件の諸問題の解決に向けて積極的に県に協力することを要請する。  ただし、漁業関係者や地元住民には依然として反対の声が根強くあることは十分に承知しており、反対の背景には計画に対する不安や国への不信感があるものと考えている。今回の計画を進めるためには、国はもちろんのこと、県においてもその払拭に取り組み、信頼関係を構築していくことが不可欠である。  よって、本市議会は、国及び県に対し、以下の安全対策や補償措置、有明海再生や水産振興のための必要な施策を講じるとともに、信頼関係の構築に向けた環境整備を進めるよう強く要請する。            記 1 県に対して (1) 防衛省の要請を受け入れるためには、漁業者の理解を得ることが不可欠であることから、漁業者の声を国へ確実に届けるとともに、漁業者の理解が進むように努めること。 (2) 防衛省の要請を受け入れるに当たっては、県の考えを県民に丁寧に説明するとともに、公害防止協定書の相手方である佐賀県有明海漁業協同組合、佐賀県農業協同組合や、県と環境保全に係る合意書を交わしている柳川市の理解を得ること。 (3) 防衛省が示した対策や十分な補償措置が確実に講じられているかを検証するため、県と防衛省及び関係機関で構成する協議会等の組織を設置し、県民の安全・安心の確保に努めること。 2 国に対して (1) 防衛省の要請は、諫早湾干拓事業問題にも関わる有明海全体の問題としての対応が必要であり、漁業者の不信感の払拭と信頼関係の構築のために、安全対策や補償措置の確約、有明海再生や水産振興のための新たな施策の展開などのあらゆる手段を講じること。 (2) オスプレイの沖縄県などでの不時着事故やノリ養殖・コハダ(コノシロ)漁等の漁業への影響など、地元住民を初め県民の不安の払拭と佐賀空港への配備の理解が進むように引き続き丁寧な説明を実施すること。  以上、決議する。   平成  年  月  日             佐 賀 市 議 会  以上、決議案を提出する。   平成29年12月19日  提出者 佐賀市議会議員  嘉 村 弘 和  提出者 佐賀市議会議員  西 岡 真 一  提出者 佐賀市議会議員  宮 崎   健  提出者 佐賀市議会議員  松 永 幹 哉  提出者 佐賀市議会議員  川 副 龍之介  提出者 佐賀市議会議員  永 渕 史 孝  提出者 佐賀市議会議員  堤   正 之  提出者 佐賀市議会議員  川原田 裕 明  提出者 佐賀市議会議員  久 米 勝 博  提出者 佐賀市議会議員  重 松   徹  提出者 佐賀市議会議員  山 口 弘 展  提出者 佐賀市議会議員  重 田 音 彦  提出者 佐賀市議会議員  江 頭 弘 美  提出者 佐賀市議会議員  松 尾 和 男  提出者 佐賀市議会議員  中 野 茂 康  提出者 佐賀市議会議員  平 原 嘉 徳  提出者 佐賀市議会議員  武 藤 恭 博  提出者 佐賀市議会議員  福 井 章 司  提出者 佐賀市議会議員  黒 田 利 人  賛成者 佐賀市議会議員  千 綿 正 明  賛成者 佐賀市議会議員  西 岡 義 広 佐賀市議会 議長 武 藤 恭 博 様 ○武藤恭博 議長   提案理由の説明を求めます。 ◆嘉村弘和 議員   自民市政会の嘉村でございます。提出者であります自民市政会、自民政新会を代表して、決議第5号 佐賀空港の陸上自衛隊配備に関する決議案についての提案理由説明をさせていただきます。  平成26年7月22日に佐賀県は防衛省より自衛隊が導入する輸送機オスプレイ17機の配備先及び目達原駐屯地に配備されているヘリコプター50機の移転先などとして、佐賀空港の使用要請を受けています。これは尖閣諸島の国有化から5年、今も頻発する中国海警船の領海侵犯など、事態は深刻であり、平成28年度までは尖閣諸島周辺の日本領海やそのすぐ外側の日本の主権の及ぶ接続水域に侵入してくる中国海警局の武装艦艇は2隻であったのが、平成29年の今は4隻の艦艇がともに行動をとるなど、沖縄県尖閣諸島周辺は緊迫した状況にあること、さらに北朝鮮が昨年来、合計30発以上の弾道ミサイルの発射や、また先月初め、6回目の核実験を強行するなど、北朝鮮の核ミサイルの発射能力は着実に向上しており、我が国を含む地域と国際社会全体の平和と安全に対する明確な脅威となっていることを背景に、我が国の防衛力を強化するための中期防衛力整備計画に基づく島嶼部防衛の事態即対応と実効的かつ機動的な対処の一環として求められているものであります。  この計画の実施に向け、防衛省は佐賀県が求めた配備計画の全体像、将来像を明らかにするために、佐賀県との間で延べ7回にわたる質問、回答のやりとりを初めとして、平成28年6月には、施設の配置案を示した上での地元説明会の開催やデモフライトの実施、そして、本年4月には建設予定地の地権者である漁協及び漁業者に対し説明を行うなどして、計画の理解と協力を求めてきました。
     一方、佐賀県は何よりも有明海漁協などの理解が不可欠として、漁協との確認作業や意見交換、またこれらを通して出された疑問点などの防衛省への照会などを行った上で、本年5月30日に配備計画の全体像、将来像はほぼ明確になったとして、確認、検討状況を整理した論点整理素案を公表しました。  この中で、佐賀県は今回の防衛省からの要請は、国の根幹にかかわる国防のことであり、我が国を取り巻く安全保障環境は一層厳しさを増しているとの認識を示し、国を構成している地方公共団体は、国防政策には基本的には協力する立場にあると言及しております。その上で、今回の計画に係る論点整理については、おおむね不合理な点はないと評価しつつも、有明海漁協の漁業者の理解を得られなければ、今回の要請を受けることは困難としています。  本市議会においては、平成26年10月3日に自衛隊等の佐賀空港利用に関する調査特別委員会を設置し、目達原駐屯地、仙台駐屯地及び霞目駐屯地での日米豪共同訓練「みちのくALERT2014」、熊本の高遊原分屯地での日米共同訓練や木更津駐屯地、相浦駐屯地の視察を初め、防衛省から参考人を招致しての意見聴取、また、eさがモニターを活用しての市民意識の調査、佐賀空港開港時に締結された公害防止協定書についての理解を深めるための協議など、精力的に取り組んできました。そして、県の論点整理素案についても特別委員会において質疑や議論を行い、質疑等に関する整理ができたところであります。  防衛省の要請は、本市に関する重要事項であり、二元代表制の一翼を担う意思決定機関である本市議会として、特別委員会の調査、研究を参考に意思を表明することは不可欠であると考えます。よって、県が公表した論点整理素案において、県民の安全・安心に係る論点についておおむね不合理がないことを確認できたこと、中期防衛力整備計画に位置づけられた重要な計画であること、熊本地震の際にオスプレイの輸送機能が災害救助で有効性を示し、この配備によって防災拠点が強化され、県民の安全、安心につながること、市街地に隣接する目達原駐屯地の諸問題が改善されることなどを総合的に検証した結果、本市議会としては、国の防衛は国家の基盤である国民の生命、財産を守り、民主主義を基調とする我が国の独立と平和を守る礎であるとの認識と、国の国防政策については、基本的に本市も協力する立場にあると考えることから、今回の防衛省の要請は受け入れざるを得ないと判断するものであります。  以上のことから、本市議会は県に対し、公害防止協定書に基づく事前協議を行う環境を整えながら、防衛省からの要請を受け入れることを要請し、また、市に対しては地元自治体として諸問題解決に向けて積極的に県に協力することを要請するものです。  ただし、漁業者や地元住民の方々の反対の声があることは十分に承知しております。  よって、計画に対する不安や国への不信感を持っておられる漁業者や地元住民との信頼関係を構築していくことが不可欠であり、佐賀県は漁業者側の声を代弁し、国へ確実に届けるとともに、漁業者の理解が促進されるように努めること、要請を受け入れるに当たっては、公害防止協定書の相手方である佐賀県有明海漁業協同組合、佐賀県農業協同組合や、県と環境保全に係る合意書を交わしている柳川市及び県民の理解を得ること、また、防衛省が示した対策や十分な補償措置が確実に講じられているかを検証するため、県と防衛省及び関係機関で構成する協議会等の組織を設置し、県民の安全、安心の確保に努めること。  国に対しては、安全対策や補償措置の確約、有明海再生や水産振興のための新たな施策の展開などのあらゆる手段を講じること、とりわけオスプレイの沖縄県での不時着事故やその後の事故の要因解明、また、ノリの養殖、コハダ漁等の漁業への影響など、地元住民を初め県民の理解が進むよう、引き続き丁寧な説明を実施することを強く要請するものであります。  以上、決議第5号 佐賀空港の陸上自衛隊配備に関する決議案の提案理由説明とさせていただきます。  以上です。  (「いっちょんわからん」「地元の議会が一番頼りだからだめだよ」「注意」「やかましか」「読みよってわからんもん」「退席させろ」と呼ぶ者あり) ○武藤恭博 議長   以上で提案理由の説明は終わりました。  これより質疑に入ります。  質疑の通告がありますので、順次発言を許可します。 ◆山下明子 議員   市民共同の山下明子でございます。私は、ただいま提案されました決議第5号 佐賀空港の陸上自衛隊配備に関する決議案に対し、提案者の自民市政会、自民政新会の方に質疑をいたします。  この決議案が発案されました12月8日に、社会市民クラブ、日本共産党、さが未来、市民共同の4会派6名の議員連名で、議会の特別委員会の報告を踏まえていないため撤回をという内容で両会派に申し入れをいたしましたが、両会派から要請書の受け取りも拒否されましたので、改めてその内容に沿って質疑をいたします。  今回は3名質疑を予定しておりますので、それぞれの言い方で質疑をすることになると思いますが、私は2本の柱で伺います。  1つは、自衛隊等の佐賀空港利用に関する調査特別委員会の到達について、どのように認識をされているのかという問題と、そしてもう一つは、市民の代表としての市議会のあり方についてどう考えておられるのかという、この2つの柱で伺いたいと思います。  1つ目の特別委員会の到達という点ですが、先ほどの提案趣旨の説明の中で、一定整理されたという言葉が何回か出てまいりました。しかし、この調査特別委員会が8月定例会最終日に全会一致で確認した内容には、何か結論をまとめ上げたという形跡はないと私は認識をしているのですが、例えば、この問題で一番大きい問題とされてきております公害防止協定覚書付属資料についての認識、これはどうなんでしょうか。  報告のまとめによりますと、自衛隊との共用はしないとしているのが大前提であり、また書き以降の事前協議の対象となり得るとしている部分は、万が一の場合には運用の変更であり、漁業者と協議しなくてはならないことだとして、県が独断で決めることはないという念押しの部分と考えるのが相当だと思われるのですが、これについても、県が進んで自衛隊との共用はしないという意味であり、国からの要請があった場合は事前協議の対象とするという解釈もできるといった意見が出されておりました。  結論としては、その時点で一本化することは難しいし、一本化する必要はないということで、両論併記となっております。まとめの段階でも両論併記のままでございました。  そしてもう一つは、2010年3月11日米軍普天間飛行場の佐賀空港への移設反対の全会一致による市議会決議についての認識も一本化されておりません。これも決議の中で公害防止協定覚書の自衛隊と共用しないという一文も引用しながら、言うまでもなく佐賀空港は県営の民間空港であり、軍事施設の移転先の候補地となることそのものが全く理解できないことであるとしておりまして、米軍に限らず自衛隊施設も含めて否定しているのは明らかだと思いますが、それについても、いや、これは情勢が変わったからということで、また米軍が来るわけではないということだという意見も出されており、これについても両論併記のままで、一本化する必要がこの時点ではないと、また難しいと判断したと報告されております。それが特別委員会の最終報告です。  これが選挙を経て、一体どの時点で議会の意思として一本化され、何かの結論に導かれるような対応をされてきたのか、両会派の中でどのようにこの取り扱いについて整理をされているのかということについて伺いたいと思います。  もう一つは、これもまとめの中で出されておりますが、オスプレイの騒音問題を検証するに当たって、デモフライトが行われましたが、このデモフライトは1機が飛んだだけで、これではわからないという声は市民からも、また議員からも出されておりまして、特別委員会の中でも、複数機での騒音についての影響は実証されていないとあります。  さらに言いますと、北部地域での低空飛行訓練の影響の問題、これは私自身、一般質問の中でも数回にわたって低空飛行訓練の問題を指摘してまいりました。現在、目達原駐屯地から脊振山系の中山間地域で低空飛行訓練が行われており、これが南部の佐賀空港から飛ぶとなれば、市街地上空を飛行するということは明らかであり、南部地域だけでなく、市内全域の問題であるということ、北部地域の現状を把握する必要があるんじゃないかということを提起しておりました。この点においては、特別委員会の中でも北部地域出身の議員から懸念の声が何度か出されており、最終報告の中でもまだ実証されていないとされております。このことについて、提案会派の中に北部地域の議員の方がおられますが、一体どのように整理されたのか、このことについてもぜひ整理の中身をお聞きしたいと思います。これが1本目の柱についての質疑です。  もう一つ、市民の代表としての市議会のあり方についてという点ですが、議会は市民の代表です。これは佐賀市の将来にわたる重大な問題ですから、しっかりと市民の意見を聞かなくてはならないと誰もが思っております。ところが、特別委員会が設置されて以来、特別委員会として直接市民の声を聞いたのは、eさがモニターという市政モニターの制度によるアンケートだけです。それも133名の回答に過ぎません。ただ、この市政モニターのアンケートによっても、計画が佐賀市または市議会から情報提供されていると思うかという問いに対して、「思う」が24.1%、提供されていると「思わない」というのが75.9%、つまり市民は置き去りにされているということです。  また、この計画にこのアンケートでは賛否は問うておりませんでしたが、計画にメリットがあるかどうかということについて、「ある」と答えたのは47.4%、「ない」と答えたのは52.6%、一方で、デメリットが「ある」と答えたのは71.4%、デメリットが「ない」というのは28.6%です。賛否は問わなくとも、メリット、デメリット論でいっても、デメリットのほうが圧倒的に多いというのが、このわずか133人の回答からも出ております。  一方で、これまでの市民との関係でいいますと、地域住民の会の方たち、あるいはオスプレイ反対連絡会の方たちとか、いろんなところから申し入れがあっておりましたが、そこに関して、特別委員会として向き合ったかと言えば、そういう形跡はありません。議会報告会が開かれてまいりましたが、その中で、私はたまたま南川副の会場に3年連続で参加しておりましたが、特別委員会として、地元の声をなぜ聞いてくれないのかという意見がたくさん出されました。それをもとに、じゃ、地元から意見交換の申し入れをしてくださいとその会場で議員のほうから提案があり、それを受けて地元から地権者との意見交換をしてくださいという申し入れがあったことについても、委員会として地権者の特定ができないので、この申し入れには答えられないという……  (「違う、違う」と呼ぶ者あり)  中身だったと私は認識しておりますが……  (「それは違う」と呼ぶ者あり)  いずれにしろ、結論として、委員会として……  (「それは違う。間違っている」と呼ぶ者あり)  じゃ、違うなら違うと答弁の中で答えてください。私は傍聴してそのように認識しております。結論として、要するにその申し入れは受けていない、答えていないまま解散をしております。ですから、市民の声を聞く議会という、その役割も私はまだ果たせていないのではないかと思いますが、一体どこでどのように独自の意見聴取などをされてきたのか、この点について伺いたいと思います。  (「まともに答えろよ」と呼ぶ者あり) ◆嘉村弘和 議員   それでは、山下議員の自衛隊等の佐賀空港利用に関する調査特別委員会における調査、協議の認識の到達点についての御質疑にお答えいたしたいと思います。  まず我々は、先般、調査を終結した自衛隊等の佐賀空港利用に関する調査特別委員会において、特別委員会ができ得る範囲での調査を実施し、検証し、さまざまな協議を行ったと認識しております。  そこで、1点目の公害防止協定覚書付属資料についての認識の一本化はされていないということでありましたけれども、先般の自衛隊等の佐賀空港利用に関する調査特別委員会の委員長報告にもあるように、見解が大きく二分しているものであり、これはあくまでも解釈の違いであって、一本化する必要性に乏しいものと考えるわけであります。  2点目の2010年3月11日の米軍普天間飛行場の佐賀空港への移設反対に関する市議会の全会一致による決議についての認識も一本化されていないということでありましたけれども、これも先般の自衛隊等の佐賀空港利用に関する調査特別委員会の委員長報告にもあるように、見解が大きく二分しているものであり、これはあくまでも解釈の違いであって、一本化する必要性に乏しいものと考えます。  (「ナンセンス」と呼ぶ者あり)  また、3点目に、複数機での騒音の影響について実証をされていないという御指摘でございましたが、これは県が示した佐賀空港の自衛隊使用要請に関する論点整理素案にあるように、防衛省の説明のとおりであり、県の不合理な点はないとの認識と同様の認識でございます。  4番目に、北部地域での低空飛行訓練の影響などについての調査がされていないということに関しましては、県が示しました佐賀空港の自衛隊使用要請に関する論点整理素案にあるように、防衛省の説明のとおりであり、県の不合理な点はないとの認識と同様の認識であります。  それから、市民を代表する議会のあり方についての認識についての御質疑にお答えします。  議会とは、市民を代表する意思決定機関として、条例制定改廃、決算の認定、執行される施策、事業の意思決定をするほか、監視権、調査権を行使することにより、市長が行う行政運営を民主的に監視し、牽引することにあると認識しております。  そこで、まず1点目に質問された、直接調査したのは、eさがモニターによるアンケートだけで、漁民や地権者の声を聞いていないということでありますが、このことについては、先般の自衛隊等の佐賀空港利用に関する調査特別委員会の委員長報告にあるように、議会として自衛隊の佐賀空港利用に関する市民等の意見の聴取に当たっては、地元や関係団体を対象とするのではなく、広く市民を対象とすることが妥当との判断から、コスト、迅速性の面を考慮して、本市のeさがモニター制度を活用することになりました。  また、これに加え、執行部や本市議会に寄せられた陳情や、防衛省佐賀県連絡調整事務所から受けた地元説明会等の状況報告などから、市民等が持つさまざまな意見を確認したとの認識であります。  しかし、議員御質疑のとおり、漁業者の理解を得ることは不可欠であるために、今回の決議文の項目1 県に対しての(1)に示しているように、漁業者の声を聞き、国へ確実に伝えることを県に対し要請しているものであります。  次に、議会報告会を踏まえて、地元住民から特別委員会に対し意見聴取の申し入れがあったことについても地権者の把握ができていないとの理由で退けているんじゃないかということに関しましては、今御質疑にあったとおり、まさしく地権者の把握ができていないからであり、それ以上でも、それ以下でもございません。  以上、山下議員の質疑にお答えいたします。 ◆山下明子 議員   質疑は3回までできますので、2回目の質疑をさせていただきます。  今のお答えを聞いていまして、特別委員会としてはできる範囲の調査をしてきたというふうに最初におっしゃったんですが、私はまだまだやることはあるんだというふうに思うんですね。先ほどの答えを聞いておりましても、結局、実情をどこまで調べるのかという点で、今回の決議案の中で漁民の声をよく聞いて国につないでくださいと県に言うのでなく、市議会として漁民の声を聞き、それを調査してよく協議をするということが特別委員会の仕事だったのではないでしょうか。  (「そうだ」と呼ぶ者あり)  また、オスプレイの騒音の状況、あるいは日常的に飛んでいるときにどうなんだろうということをつかむ必要があったんだと思います。  その点で、高遊原ですとか霞目とか、その一時的な訓練のところには確かに調査に行かれておりますが、沖縄や岩国といったオスプレイが実際に配備されているところでの実情、また、基地があれば米軍は漏れなくついてくるということもありますが、そういう状況がどうなっているのかといったことについても、もっとつかむ必要があるんだと思いますが、そういうオスプレイが配備されている地域で実情をつかむことは、議会として必要だと思わなかったのかどうか、この点についてさらに伺いたいと思います。  それから、県の論点整理素案のことが一々言葉に出てまいりましたが、県の論点整理素案についての特別委員会の調査報告での扱いは1項目であり、そこで出された意見や疑問が列記されているだけで、報告のまとめのところには一切触れてありません。論点整理素案がどうであったとか、不合理な点はないとか、おおむね合理的だとか、そういう評価は特別委員会としては一切加えておりません。それなのに、決議の中、また、先ほどの嘉村議員の答弁の中でも県の論点整理素案のとおりですと言って答えるのは、これは特別委員会の認識とはちょっと違うのではないかと思いますが、この点についてどのようにお読みになっているのか。素案については、まとめの口頭報告でも触れられていないわけですから、その点についてどうお考えなのか、お答えください。  それから、市民の代表としての市議会の役割という点でもう一度お聞きしたいのは、例えば、バルーンの通常の練習飛行への影響ですとか、そういう問題について直接関係者から委員会として意見を聞いたことがあったのでしょうか。  また、ラムサール条約湿地の東よか干潟における生態系に及ぼす影響について、野鳥の会ですとか、いろいろな関係者の意見を聞く必要もあるんじゃないかという意見が、傍聴していて私はそういう意見が出たというふうに認識しているんですけれども、そういう調査が必要だったとは思われないのか。専門家を呼んで聞くといったことが必要だったとは思われないのか、本当にこれで調査が済んだと思われているのか、そこについて再びお聞きいたします。  (「取り下げたがよかよ」と呼ぶ者あり) ◆嘉村弘和 議員   山下議員の質疑にお答えしたいと思います。  まず、バルーン大会の影響について御質問されましたけれども、防衛省が本議会に対してバルーン大会への影響は全くない、バルーン大会期間外のフライトについても影響が及ばないようにしたいとの説明があったとおりであり、防衛省が適切な対策を講じるものであることを県も確認しており、全く問題ないと認識しております。  もう一つ、野鳥の会の件ですけれども、確認したところ、水鳥のほとんどが50メートル以下で飛翔し、一方、自衛隊機は高度300メートル以上を飛行するため、特段影響がないものと考えます。防衛省が適切な対策を講じるものであることを県も確認をしており、これも全く問題ないと認識いたしております。  以上。  (「論点整理」と呼ぶ者あり)  論点整理の素案は、県のほうで十分に調査、研究されておられますので、我々はこの出されたものについて、全く同感と認識しております。  以上です。  (「答えになっとらん」「市議会として出すっちゃろうもん」と呼ぶ者あり) ◆山下明子 議員   最後の質疑となりますが、答弁を伺っておりますと、県が言っているからとか、防衛省が言っているからというんだったら、市議会は要らんやろうもんと言われそうな気がするんですね。  (「そうだ」と呼ぶ者あり)  せっかく先ほどの提案理由説明の中で、市長と議会は二元代表制で、車の両輪だとおっしゃったじゃありませんか。市議会として特別委員会をせっかくつくっているわけですから、当然もっともっと調査すべきことがあると思います。多分、ほかの案件でしたら、嘉村議員も今のような答え方はされないんじゃないかと思うんですね。県が言うたけんよかでしょうって、それで納得していいんですかときっと嘉村議員だってお聞きになると思いますよ。  それで、私がちょっと聞きたいのは、バルーンの問題にしても、防衛省は確かにバルーン大会には影響はないと答えていますが、大会だけでなく、通常、今シーズン中にあっていますよね。そういう通常の小さい大会であったり、あるいは日常的な訓練であったり、そういうところでの心配はないのかといったことを市議会としてバルーンの関係者ときちっと意見交換をするとか、そういうことが最低必要だというふうに思うという意見は結構あるんですが、そういうことに関しても、県が言ったからもういいですよというお立場なのか、そういう立場で今回のこの決議案を出されているのかということを、私は非常に、改めてそのお考えを伺っておきたいと思います。  それから、議会として市民全体に意見を聞いているかどうかということに関しては、結局、eさがモニターだけです、やっぱり。それで、間に市議会議員選挙が挟まりましたけれども、新聞社のアンケートで若干1回答えが公表された部分はありますが、例えば、市議選の広報の中でも、当選36名の議員中、オスプレイの問題に触れているのは4名だけで、それも全て反対の立場です。選挙を通じて市民の方々にこの問題をしっかり提起して、あなたの意見はどうですかと聞いた挙げ句に、やっぱり推進せんばいかんよねということで上げてこられているというのだったら少しは納得もできますが……  (発言する者あり)  果たしてそういうことができていたのかどうか。それは会派の皆さんが……  (「アンケートに答えているやんね」と呼ぶ者あり)  いや、答えてはいるでしょうが、それに対して市民の皆さんの意見もちゃんと聞きながら進めてこられたかどうかについて、ぜひ会派の中での議論の状況もお聞きしたいと思います。  さらに、地元住民団体も新聞社と同じようなタイミングでアンケートを出されていますが、これに関しては真摯に答えようとされていないようで、残念ながら43人の候補者に対して、13人しか回答していないという新聞記事が出ておりました。ですから、実施された側は残念だったというコメントが記事の中にありましたが、その地元関係者が問うたアンケートにはまともに答えないということで、果たして本当にこの問題に対し、市民の皆さん、あるいは地元の方たちと向き合ってこの問題に取り組んできたのかということについてどう考えておられるのかをお聞きしたいと思います。  先ほどの嘉村議員の御答弁の中で、地元の住民からということに関しては、eさがモニターの調査になってしまったのは、漁民の方から回答をもらうというよりも、その考えや意見を聞くというよりも、この時点では広く市民から聞くんだということでeさがモニターになったということでしたが、じゃ、一体どの時点で地元の意見を議会として聞くタイミングを図ろうとされてきたんだろうかということを考えると、ここは積み残しになっていると言わざるを得ません。  ですから、市民の代表としての考え方について、この市議会としてどうなのかということを踏まえて、この決議を出されるに当たって議論されてきたのか、ここについては明確にお答えをいただきたいというふうに思います。よろしくお願いいたします。 ◆嘉村弘和 議員   お答えしたいと思います。  ただいまの質疑ですけれども、防衛省や県の公の機関が責任を持って説明、公表したことは、これは信頼できるものというふうに認識しております。  (「そのとおり」と呼ぶ者あり)  それから、市民の意見を十分聞いていないんじゃないかということでありますけど、我々は十分聞いているという認識のもとに、この決議案を提出しておるわけであります。  それから、地元住民団体からのアンケートに対して真摯に答えようとしないということでありましたけれども、これは代表者がどういう方で、構成メンバーがどうなのかを示されていない状況で、軽々しくアンケートに答えることができなかったとの認識であります。  それから、漁業者との意見聴取ですかね、言われましたけれども、これは先方さんの都合で漁業者の人が集まらなかったということで認識しております。 ◆松永憲明 議員   それでは、1回目の質疑をいたします。  私は、1点目にオスプレイのオートローテーション機能及び事故率の問題、それから、2点目に熊本地震への対応と防災拠点について、それから、3点目に米軍との関係について、4点目に民間空港としての発展との関係についてということで、事前に嘉村議員のほうにお知らせをしておりましたので、十分検討されておられると思いますので、的確な御答弁をいただきたいというふうに思っているところです。  そこで、まず1点目のオスプレイのオートローテーション機能についてなんですが、政府はオスプレイがオートローテーション機能を有しているから安全だと言っているわけですけれども、専門家の中には、オスプレイのオートローテーション機能では安全に着陸できないことをより具体的に指摘をしております。  実際に、エンジンを切ったりしての実証がなされていない以上、それをうのみにできないのではないかと思うわけですが、どのようにお考えでしょうか。  それから、2点目の熊本地震への対応に関してなんですけれども、熊本地震でのオスプレイが物資を運んだのは、高遊原分屯地からわずか20キロメートルの距離と聞いているわけです。  なお、到着地点には、自衛隊員が数多くいたことから、何もオスプレイで運ぶ必要はなかったわけですが、無理やりオスプレイを使って政治的なパフォーマンスをしたというように思っておるわけです。それは事前に国会において、沖縄県出身の下地議員が、このときこそオスプレイを使ってアピールすべきだということを予算委員会で首相に迫っておりました。たまたま私はそれをテレビで見ておったんです。そうした後にこれがなされておりまして、何も無理やり使う必要はなかったんじゃないか。しかも、オスプレイが着陸するところには、災害時には貴重な水を散水してまでの対応であったということです。むしろ、自衛隊機のCH−47、双発ヘリのほうが多くの物資を運ぶことができるわけでありまして、このことからしても……  (「一般質問じゃないよ、質疑」と呼ぶ者あり)  災害救援に有効性があるとは言えないと思いますが、具体的な事由を挙げて御答弁をいただきたいと思います。
     (「それは防衛省に聞かんば」と呼ぶ者あり)  提案しているから聞いているんですよ。書いてあるから聞いているんです。だから、きちっと答える義務があると思います。  次に、3点目です。米軍との関係についてです。  防衛白書では、日米同盟の強化のための施策として、米軍・自衛隊の施設・区域の共同使用の拡大の推進が明記されておりまして、米軍が運用上、佐賀空港を使うとなれば、国は拒否できないのではないか。また、日米防衛協力のための指針、この新ガイドラインでは、日米間の平時からの協力措置として、施設の共同使用が確認され、日米両政府は、自衛隊及び米軍の相互運用性を拡大し、並びに柔軟性及び抗堪性を向上させるために、施設・区域の共同使用を強化し、施設・区域の安全の確保に当たって協力をすると。また、日米両政府は緊急事態へ備えることの重要性を認識し、適切な場合に民間の空港及び港湾を含む施設の実地調査の実施に当たって協力をすると、こういうふうに明記されているところでありますけれども、これについてどう考えておられるのか、御答弁いただきたいと思います。  次に、4点目の民間空港としての発展との関係についてですが、九州防衛局の説明では、佐賀空港に配備される予定のオスプレイを含めた自衛隊機約70機の年間離着陸回数が1万7,000回、年間利用日数が約290日ということをもとに、1日おおむね104回の飛行回数となるというようにしているわけです。昨年の発表であります。このことからしますと、民間機の飛行回数の約3.7倍の自衛隊機が飛び交うことになりますけれども、もはや民間空港とは言いがたいというふうに思うわけですけれども、その点について明確にお答えいただきたいと思います。  以上、1回目の質疑といたします。 ◆嘉村弘和 議員   松永憲明議員の質疑にお答えしたいと思います。  まず1点目に、実際にエンジンを切ったりして実証されない限り、米軍や防衛省の説明をうのみにできないんじゃないかということでございましたけれども、これも県の佐賀空港の自衛隊使用要請に関する論点整理素案の中の防衛省の説明のとおり、オートローテーション機能について有しているとの認識をしています。事実に基づいたものであり、それ以上でもそれ以下でもありません。これは防衛省が責任ある説明をされたものだと理解しています。  次に、ちょっと順番は飛びますけれども、年間かなりの離発着回数が──自衛隊と共有するわけですから、離発着の回数はすごいよという話の中で、もはや民間空港とは言いがたいのではないかという御指摘でありましたけれども、これはあくまでも民間空港と我々は認識しております。  それから、熊本地震のときの問題、CH−47のヘリが有効ではなかったのかというふうな御質問であったかというふうに思いますけれども、災害時の救助にオスプレイが有効性があるという証拠を具体的な事例を挙げて説明を求めるということであったろうというふうに思います。これについては、オスプレイは米軍所有のものであり、運用における被災地の救助の有効性の判断は、防衛省並びに米軍が判断することであり、ここで答弁することは適切でないと考えます。  (「主体性がなかやっか、何も」と呼ぶ者あり)  以上……  (「もういっちょ」「米軍との関係」と呼ぶ者あり)  それから、米軍との関係の認識については、平成27年10月29日に、当時の中谷防衛大臣より米海兵隊の佐賀空港利用に関する要請は取り下げられており、米軍基地化、恒常的利用はないと明言しており、それ以上もそれ以下もないというふうに認識しております。  以上、答弁とさせていただきます。 ◆松永憲明 議員   ちょっとまさに驚きでございます。もうちょっとまともに答えてもらえるだろうと思って、少しは期待をしておったんですけれども。  それで、先ほどの熊本地震の件なんですけど、ここで答弁することはないというふうな話なんですけれども、CH−47というのは御承知のとおり大型の双発ヘリで、かなりの量を輸送できるヘリコプターなんですよ。だから、むしろ、災害救援物資等を運ぶのにはそれが適しているのではないかと思うわけですね。オスプレイは人員を運ぶのに精いっぱいなんですよ。だから、例えば、戦車だとか、装甲車だとか、いろんな銃器等を運ぶのにはちょっと重た過ぎてできないというふうに専門家も言っていますし、実際にそういうことは今までもなされていないわけです。  ですから、熊本地震でそれが使われたから、それが有効性を示しているということにはならないというふうに思うわけですので、ここら辺はもう一度きちっと答えていただきたいと思います。  次に、オートローテーション機能及び事故率の問題の2問目に入りますが、2012年10月から約5年間の間に、この重大事故の事故率が約2倍近くに上がってきているということがわかっているわけですけれども、このように増加してきている実態について、どのように捉えられているのか明確にお答えください。  また、市民の安全、安心のために、佐賀市議会として特別委員会を再度設置して検証すべきだと思いますが、提案者としてどのように考えられているのか、お答えください。  (「質疑じゃなかやん」と呼ぶ者あり)  次に、熊本地震の対応と防災拠点についてなんですが……  (発言する者あり) ○武藤恭博 議長   松永憲明議員に申し上げます。あくまでも決議案に対しての質疑ということでございますので、その辺を十分注意して質疑してください。 ◆松永憲明 議員 (続き)  そもそも佐世保の相浦駐屯地の水陸機動団の自衛隊員を、島嶼防衛で運ぶというのが主目的であったはずです。災害時において、知事の要請に基づいて自衛隊が出動する手順で行われる活動は救援活動であって、防災活動ではありません。この救援活動においては、目達原駐屯地からのヘリ出動で十分対応可能であって、あえて取ってつけたように佐賀空港を持ち出す必要は全くないと思いますが、見解をお聞かせください。  次に、米軍との関係についてです。  平成27年10月に当時の中谷防衛大臣から知事に対して、米海兵隊の佐賀空港の利用については、自衛隊や海兵隊が行う訓練の規模、回数、そして、いろいろなことを言って、今般、自衛隊の配備、移駐とは切り離して要請を取り下げさせていただきますとの説明があっておりますが、平成28年の10月13日の参議院予算委員会において、安倍首相は、米軍の訓練の一部を佐賀で行うということで進めているとの見解を答弁で述べております。このことからすれば、佐賀空港にオスプレイが配備されたら、米海兵隊の利用は当然あり得るということになると思いますが、どのように考えられているのか、きちんとした理由を挙げて答弁をお願いいたします。  4点目に、民間空港としての佐賀空港の発展なんですけれども、民間空港とずっと認識しているんだとおっしゃるわけですけれども、私が申し上げているのは、民間機以上のヘリコプターの数ですね。それから、離発着回数、そういうことからして、まさにさま変わりしてくるんじゃないですかと。民間空港じゃなくて、もう軍事基地化された、全くそういうものになっていくんじゃないですかということを言ったわけであります。  (「自衛隊は軍じゃなかろうもん」と呼ぶ者あり)  佐賀県は、佐賀空港を基幹路線である東京便を中心としながら、LCCの拠点空港化を進め、九州におけるゲートウエー空港としての地位を確立していこうと、こういう計画を持っているわけです。国際線や国内線でそれぞれ具体的に路線の強化、拡大、そういうものを打ち出しているわけであります。  しかしながら、オスプレイを含む自衛隊機の離発着回数からして、その発展性を阻害することにならないのか、具体的な説明を求めます。  以上、2回目の質疑といたします。 ◆嘉村弘和 議員   4点の質疑があったというふうに思っています。  まず1点目は、熊本地震の救援の際、オスプレイが出動しているわけでございますけれども、それよりもCH−47、双発ヘリのほうが有効ではなかったのかというふうな御質疑であったと思いますけれども、オスプレイは米軍所有のものであり、運用における被災地の救助の有効性の判断は、防衛省並びに米軍が判断することであり、ここで答弁することは適切でないというふうに考えます。  それから、民間空港との共用は、民間空港としての発展を阻害するんではないかというような御質疑でありましたけれども、佐賀空港が目指す将来像に示されている10年後の国際線及び国内線の目標達成がされた場合においても、自衛隊機の佐賀空港の利用時間を超えることがないと明記されています。これは防衛省とのやりとりの中で、そういうふうに確認されたものでございます。  それから、事故率の件でありますけれども、倍増しているじゃないかというふうな、この実態に対する認識の問いかけであったと思いますけれども、これについては、菅官房長官が10月30日の記者会見で発言されたように、事故率のみをもって機体の安全性を評価することは適当ではなく、あくまでも目安の一つであるというふうに私どもも認識をしております。  以上。  (「安倍総理の発言についての質問があったでしょう」「議長、注意せんばいかんよ」「静かにしてください」「質問に答えんからよ。質問に答えないかん」「ちゃんと質問に答えられています。傍聴席からの発言は禁止です」「退場させてください。冷静に聞いてください」と呼ぶ者あり) ○武藤恭博 議長   傍聴席の傍聴人の方に申し上げます。審議中でございます。お静かにお願いしたいと思います。  (「賛成」と呼ぶ者あり) ◆嘉村弘和 議員 (続き)  安倍首相の発言、その前に、中谷前防衛大臣がはっきりと米軍との共用化はしないということを明言されております。その後はまだ白紙の状態だと認識をしております。  以上です。  (「横並びと言ったよ、横並びと」と呼ぶ者あり) ◆松永憲明 議員   できるだけゆっくり言って、わかるように質疑をしたつもりなんですけれども、例えば、先ほど安倍首相の発言の問題を言いましたよね。国会でアメリカ軍の訓練については、佐賀空港で行われる、佐賀で行われるというように認識しているんだというふうに国会で答弁をしたということなんですよ。だから、佐賀に米軍オスプレイがそれを利用しに来るんではないですかと。移駐するとは言っていないですよ。来るんじゃないですかと言っているわけです。それについての見解をお伺いしているわけです。つまり、中谷前防衛大臣が取り下げますと言ったけれども、総理大臣はそうは言っていないということを言ったわけですよ。国会でそういう答弁をされたということから、アメリカ軍のオスプレイも、そのうち早晩やってくるんじゃないですかということなんですよ。そこを問うているわけであって、これについては、十分なお答えだとは思っておりません。もう一度きちっとそこは答えていただきたいなと思っております。  それで、3回目の質疑なんですけど、1つ目は、2014年2月7日に高知県での日米防災訓練というのがあって、そこでは、悪天候のためにオスプレイの飛行を直前で取りやめたということであります。起伏がある山間部での低空飛行では、風が強いとスケールの渦ができて、複雑な乱気流となって、左右のバランスが取りづらく、墜落の危険性が増すと聞いているわけなんです。ですから、この山間部での飛行デモ訓練というのも当然必要だと思いますが、それについてのお考えをお聞きしたいと思います。  それから、次に佐賀空港を防災拠点にするというのであれば、むしろ、防災ヘリを早急に導入するということが先決であって、有効性はむしろそっちが高いと思うわけです。防災拠点として有効性があるというのは、オスプレイを導入せんがためだというふうにしか聞こえませんけれども、有効性からすると私は防災ヘリだというふうに思いますが、提案者のお考えをお聞かせください。  (発言する者あり)  そういうふうにちゃんと書いてありますから、質疑しているわけです。  (発言する者あり)  それから次に、米軍との関係についてです。  沖縄の実態や、あるいは全国でのオスプレイの飛行状況からすれば、日米の約束事が守られていないことは一目瞭然だと思います。北海道知事が日米共同訓練でオスプレイの飛行をやめるように要請をいたしました。これはいろんな墜落事故等があったためにそういうことをされたわけですが、それでも実現をせず、オスプレイを使っての共同訓練が実施されたことからも明らかであります。どのように認識し、この提案に至ったのか、明らかにしていただきたいと思います。  次に、民間空港としての発展についてなんですけれども、佐賀空港の便数をさらにふやしていこうとしているわけですね。そして、東アジアからのゲートウエー空港として発展させようと、こういうことをやろうとしているわけです。  そういった中で、機体の離発着回数のみならず、佐賀空港が民間空港であればまた別ですけれども、そういった攻撃用のヘリだとか、オスプレイ等がある中では、外国の人たちの思いといいますか、感想もまた変わってくるというふうに思うわけです。そういうことから、阻害要因になりはしないかと思うわけですけれども、提案者の明確なお答えをいただきたいと思います。 ◆嘉村弘和 議員   お答えしたいと思います。  まず1番目のオスプレイのデモフライトの件でございますけれども、オスプレイはアメリカ軍が持っているものでありまして、このことについて私がどうこう申し上げる立場にありませんので、答弁は控えさせていただきます。  (「お願いしたいって特別委員会で言ってたじゃないですか」と呼ぶ者あり)  それから、起伏がある山間部での低空飛行は、複雑な乱気流ができ、落下する危険性があるとの指摘があっているが、どのように認識しているかということに対しまして、御質問の内容はオスプレイに限ったものじゃないことと、本決議案に対しての質疑とは趣旨が違うため、ここで答弁することは適切でないというふうに考えます。  (発言する者あり)  それと、オスプレイが配備されることによって、空港を利用する方々がいろんな不安を感じるんじゃないかということでありますけれども、オスプレイはあくまでも輸送機であって、戦闘機ではなく、そういった目的のために活用されるものであるというふうに認識しております。したがって、そういう恐怖感なり、不安感はないものと思います。  (「オスプレイだけの話じゃないでしょう。ヘリ部隊50機」と呼ぶ者あり)  ヘリ部隊50機は、これはあくまでも移設の計画の俎上にのっていまして、今、目達原駐屯地の周辺は都市化しております。非常に危険であるということから、佐賀空港の利用を考えておられるというふうな認識を持っています。  以上、質疑にお答えいたしました。 ◆白倉和子 議員   さが未来の白倉和子です。質疑通告者は3人ですので、私が最後の質疑者となります。さきのお二人とは重ならないように調整をしておりますが、ただ1点だけは、どうしても先ほどの答弁を聞きまして、これは重ねて聞きたいというところを残しました。  先ほどから提案者の答弁を聞いておりますと、防衛省や県が責任を持って答えている、信頼すると。それ以上でもそれ以下でもないというふうな答弁が続いておりますが、決議文というのは非常に大事なものです。責任を持って答弁していただきますように、通告も詳しくしておりますし、ヒアリングも済ませておりますので、簡潔なる答弁をお願いいたします。  まず、公害防止協定書の認識についてお尋ねいたします。  今回の決議案の中にも、最後の県に対して、国に対してというところですね。防衛省の要請を受け入れるに当たっては、県の考えを県民に丁寧に説明するとともに、公害防止協定書の相手方である佐賀県有明海漁業協同組合、佐賀県農業協同組合や県と環境保全に係る合意書を交わしている柳川市の理解を得ることという旨が書いてあります。もちろん、公害防止協定書は、当時の川副町、私は川副町の住人ですが、今佐賀市が受け継いでおります。  こういった決議案を出され、文書をつくられるに当たって、提案会派としては、公害防止協定書をどう認識しておられるのか、改めてお伺いしたいと思います。この答弁に対しては、県が答えているとか、それ以上でもそれ以下でもないという答弁ではないと思います。  2点目、補償問題について、これも決議案の中に、防衛省が示した対策や十分な補償措置が確実に講じられているかを検証するようにと県に求められておりますし、また、国に対してもオスプレイ配備に伴うノリ養殖やコハダ漁等の漁業への影響などということをきちっとうたってございます。  それで、この補償問題、一口に補償問題といいますが、これは漁業関係、ノリもありますし、魚、いろんな漁業がございましょう。それと、農業者においても低空飛行訓練、熱射による水稲、麦への被害なんかも非常に気にしておられるのは、これは確かでございます。  それともう一つ、関連産業について、佐賀県はノリ関連産業として、機械や販売など大きな産業を持っております。そういったところも本来は補償の対象に含めるべきなんですが、ここでうたっておられる補償問題というのはどの点を捉まえられて文章にされているかお尋ねいたします。  3点目、防衛省が示した配備計画の図面、これは我々が要請し、防衛省が示しました。それについての見解なんですが、オスプレイ17機、目達原駐屯地に所在しているヘリ50機、ですから、合計約70機、この基地としてはたったの33ヘクタールの整備でいいのか。これは素朴な感想です。入り切るのかというのも素朴な感想です。ですから、決議案を出されるに当たって、そこのところをどう認識されているのか。当然、防衛省からの説明は既に精査はされておられると思いますので、お尋ねいたします。  4点目、日米地位協定における米軍との関係について。これは先ほどから質問が出ておりますが、当初、自衛隊とともに米軍の受け入れも要請され、その後取り下げられ、また、佐賀空港に最優先のような言葉が並び、その後、横並びと二転三転しております。  佐賀空港に自衛隊を配備することによって、米軍の訓練と関連性があるなら、これは我々佐賀市民、佐賀県民にとっては大きな問題でございます。この決議案を出されるに当たって、日米地位協定における米軍との関係をどう整理されたのか、お伺いいたします。  5点目、地元の説明について。我々議会からも要請し、防衛省は地元での説明会をこれまで開いてこられました。  まず川副町、これは大きくは南川副小学校を使ったと認識しておりますが、その後、自治会長さんたちからの要請で、南川副校区、西川副校区、大詫間校区、中川副校区、川副だけでも5カ所で防衛省から説明があっております。そして、東与賀の農村環境改善センターでも説明会がございました。我々議員が地元の声を聞くには最も適した時期だったと私は思っております。これは特段、反対集会でも賛成集会でもなく、防衛省の説明に対して素朴に地元の住民がどういう疑義を抱いて質問されるかということを捉えるチャンスでございました。  では、発案会派2会派にお聞きしますが、私は全会場に行って全てメモをとり、整理をしました。私は発案会派の方々のお姿を実はほとんど見ておりません。地元説明会について発案会派から一体何人が参加され、その感想はどうだったのか、これも通告しておりますので、お答えいただきます。  もちろん、11月初旬のマスコミのアンケートによると、佐賀空港に自衛隊を持ってくることの反対、要するにオスプレイ反対が37.6%、賛成が25.5%と、世論は反対が大きく上回っておりますので、当然地元の声を聞かれたと思いますが、その感想をお願いいたします。  最後の質疑です。改選前にこの決議案が出されるかどうかというような動きが少しあったやに記憶しております。改選後間もないこの時期、そして、常々佐賀市長は公害防止協定覚書付属資料の整理がまず必要だと。県からの申し入れがあったとしても、まずそこの公害防止協定覚書付属資料の整理、これがまず必要だと。これによってどういうふうな影響があるのか整理することが必要だということを今議会でも発言されております。なのに、なぜ今この時期に提案されるのでしょうか。  以上6点、明確なる答弁をお願いいたします。 ◆嘉村弘和 議員   白倉議員の6点の質疑についてお答えしたいと思います。  まず、1番目の公害防止協定書についてですが、漁協のみならず、農協、佐賀市3者と協定を交わしているがというふうなことでありましたけれども、自衛隊の佐賀空港共用については、あくまでも漁連が覚書を交わしているのみであり、JA、市は、覚書その他の付属資料は交わしておりません。  次に、2番目の補償問題についてでありますが、補償は漁協のみならず、関連産業、農業者にも必要なのではという御質問であります。  補償の具体的な内容については、我々が答える立場ではないため、答弁することは適切でないというふうに思われます。  次に、3番目の配備計画図面についての質疑であります。33ヘクタールでいいのか、これはしっかり精査されていないんじゃないかというふうなことでありましたけれども、これは認識の違いであり、精査されたものと考えております。  それから、4番目の日米地位協定における米軍との関係ということでございますけれども、日米地位協定における米軍との関係について、本決議案と趣旨が違うため、ここで答弁することは適切でないと考えます。この質疑の意図がよくわかりませんが、米軍人や軍属が自衛隊の基地内で罪を犯した場合は、国内法で対処することになっており、日米地位協定は適応できないとの認識を持っております。  次に、5番目に地元説明会についての質問がございました。  地元説明会については、非公開の説明会であり、あくまでも地元住民の方への説明会ということで、自衛隊等の佐賀空港利用に関する調査特別委員会でも議論があり、参加することがかないませんでした。公開の説明会には、自衛隊等の佐賀空港利用に関する調査特別委員会の正副委員長、また地元の議員も参加しております。  感想に関しては、個々の議員が感じたことであり、ここで答弁するのはなじまないため、適切ではないというふうに考えます。  最後の、なぜ今この時期の提案かということでございます。この時期の提案についての理由ですが、中期防衛力整備計画を実行するに当たって、佐賀空港に陸上自衛隊を配備することは国防上極めて重要であることが理由であります。また、計画ではそれに伴い輸送機であるオスプレイの配備を平成30年度までに行う予定でありましたが、おくれていること、来年の5月には米国より17機中5機が日本に輸送されてくること、これらを勘案したことが上げられます。
     次に、両会派に属する議員19名の一人一人が佐賀空港に陸上自衛隊が配備されることについて、それぞれのつながりのある漁業者や地元住民、そして、広く佐賀市民と対話をし、考えや意見を聞いた中で判断したことが上げられます。  以上、答弁といたします。 ◆白倉和子 議員   答弁いただきました。2回目の質疑をいたします。  質疑は3回までしかできませんので、2回目を淡々といたしますが、先ほど公害防止協定書に関する認識のところで答弁がございました。これは次、2回目の登壇のときに答えていただきたいんですが、発案者代表であり、かつ答弁に立たれている嘉村議員は、この公害防止協定書を読まれておられますでしょうか。読まれていなければおかしいですし──というのが先ほどの答弁で、これは関係漁協、これは8漁協、それと関係農業協同組合、これは2つの農業協同組合、それと当時の川副町、3者で交わしているのが公害防止協定書です。先ほどの答弁は恐らく覚書付属資料のところを言われたのかと思いますが、その部分です。ですから、これをまず読まれているかどうかというのをすぱっと言ってください。また、それに続いての質疑ですが、先ほども言いましたように、この決議案の中には本当に漁業者のことを多くうたってあるんですね。それはもちろん有明海に影響することが大きいのと、事故時、何か有事があれば、有明海への影響が大きいこと。それともう一つは、漁業者が地権者であるということに由来すると思いますが、農業者も非常に心配しております。  当時、農業協同組合で交わしたのが、川副町農業協同組合と西川副農業協同組合、我々も視察に行きましたが、西干拓のほうなんかは全部西川副です。空港から最も近いところに位置します。そこの農業協同組合はこの協定書を交わしておられます。非常に懸念もされております。ですから、今回、JAさが川副中央支所では、佐賀空港にオスプレイを持ってこない旨の決議もされております。そういったことをしっかりと把握されておられるのか。この公害防止協定書というのは、単なる漁業者のみならず、そういったことも広く含めて、諸富町漁業協同組合でも公害防止協定書の中に名前を連ねておられます。そこの認識をまず答弁お願いしたいし、精査せずにこの決議案の文章をつくるのは、私は非常におかしいと思っております。  それでは、2回目の質疑の2点目、補償問題ですね。これも先ほど述べましたように、ノリ関連産業が本当に多くございます。一部では経済効果をうたう方もおられますが、有事があったときにノリ漁業の補償だけでは済まないんです。佐賀県内の関連産業が大いなる打撃を受けると考えて私は間違いないと思います。オスプレイは非常に危険な飛行機であるということで、諸外国は米国からの購入を全てキャンセルしているのに、今、日本国だけが買おうとしているんです。こういった現状もしっかり見なければいけない。しかるに、その上で有事があったときの補償問題について、この大事な大事な決議案を出されるに当たって提案者はどう考えておられるのか、明確なる答弁をお願いいたします。それ以上でもそれ以下でもないという答弁はないと思います。  3点目、防衛省が示した配備計画図面についてですが、これは防衛省が示したものだからということでしたが、もちろん精査をされておられるとは思います。通告もしておりました。ここには燃料タンク及び弾薬庫も整備するとございます。  まずもって33ヘクタールでは、私はこの70機は入り切らないと思っております。第1段階目で33ヘクタールだろうというふうに考えるのが普通です。そして、その中に燃料タンクや弾薬庫がある中で、弾薬庫のすぐそばには県道が通っております。何かあれば本当に一遍に破壊されるような場所です。その辺のところの精査もしないでこの決議案を出すというのは甚だ私にとっては心外でございます。  それと、日米地位協定における米軍との関係についてですね。これを質疑に上げましたのは、先ほど答弁がございましたが、私たちが市議選に立候補するときにマスコミからアンケートがございました。その中で、いわゆる佐賀空港のオスプレイ配備に関する計画に対して、賛成、反対、それぞれの議員が回答しておられます。その中で、今回、提案者の福井章司議員は、計画へは賛成だが、米軍利用は反対だと。中野茂康議員も自衛隊計画は回答としてはその他、米軍については反対だと。川副龍之介議員は自衛隊計画には賛成だと。しかし、米軍利用については反対だと。武藤恭博議員は、計画への賛否はわからないと。米軍利用はその他と。宮崎健議員は計画へは賛成だと。しかし、米軍には反対だと。松永幹哉議員はその他で、米軍利用は反対だと。  (発言する者あり) ○武藤恭博 議長   白倉議員、ここで名前を上げられるのは結構ですけど、全員──その辺は考えて……。 ◆白倉和子 議員 (続き)  もちろん、結構ですよ。しかし、この決議案には、今言った方々が全員名前を連ねておられるんですよ。そうでしょう。ですから、会派というくくりの中で、一人一人がしっかり考えないといけない問題ですから。ただ、言いたいのは、米軍には反対だと。おおよそ皆さん反対なんですよ。ただ、国の動き、もともと防衛省が見えたときには、公害防止協定書を取り交わしていること自体を防衛省は把握されていなかったんですよ。知らなかったんですよ、佐賀空港においてそういうやりとりがあっていたというのが。それがまず1点でしょう。  それから、米軍を取り下げたと。横並びにすると、そういった経緯の中で、皆さんもしっかり米軍利用には反対だと回答されているじゃありませんか。ですから、自己矛盾を起こさないんですかということですよ。本当に米軍が来ないと思っているんですかということですよ。  それから、地元説明会について、これは特段、私は規制があっていたとは思いません。場所によっては、ちょっと規制があっていたところもあったかもしれませんが、広くオープンな説明会というのは、東与賀町でもそうですし、川副町でもそうでした。そこに足を運ばれていないというのが現状じゃありませんか。そのことをはっきり認めていただきたいと思います。  以上、2回目の質疑に対し、答弁願います。 ◆嘉村弘和 議員   それでは、白倉議員の2回目の質疑にお答えいたします。  公害防止協定書を読んだのかということでありましたけれども、当然読みました。おっしゃったように、当時の漁協は8漁協、それから、2つの農協、そして、当時の川副町と交わされております。ただし、覚書付属資料については漁協のみということになっているということで認識しております。  それから、2番目の補償問題についてでありますけれども、この補償の具体的な内容については、先ほど1回目で申し上げましたとおり、我々が答える立場にないわけでありますから、適切ではない質疑だというふうに思います。  それと、整備計画についてでございますけれども、これは防衛上の機密事項であり、これもここで答弁することは適切でないというふうに考えます。  それから、4番目に日米地位協定における米軍との関係をおっしゃいましたけれども、これも最初に申し上げましたとおり、日米地位協定における米軍との関係について、本決議案と趣旨が違うため、ここで答弁することは適切でないというふうに考えております。  (「違う」と呼ぶ者あり)  それから、最後の地元説明会についてでございますけれども、これも1回目の答弁で申し上げましたとおり、説明会については非公開の説明会で、あくまでも地元の住民への説明会ということで……  (「非公開じゃないよ。違うよ。誰でも入れたよ」と呼ぶ者あり)  自衛隊等の佐賀空港利用に関する調査特別委員会でも議論があって、参加することがかなわないということになっていたということで理解をしております。  (「おいは行ったばい」「違うよ、行きましたよ。柳川までも行きましたよ」と呼ぶ者あり)  そういう認識でございます。  以上でございます。  (傍聴席で拍手する者あり) ◆白倉和子 議員   それでは、3回目の質疑をいたします。  1回目、2回目と、1回目で納得できないことを2回目に重ねて質疑し、答弁いただきましたが、本当にこの決議案をどれぐらいの気持ちで出されたのかなと、私は甚だ不安な気持ちでございます。  まず、補償問題について、この中では漁業者とか、その辺しかうたってありません。私たちが答弁することじゃないとのことですが、これは何かあったときの補償問題です。ですので、ここでうたわれている補償というのはどんな範疇を考えておられるのですかと。農業もあるし、関連機械産業、それらを全て含めた上で文章を練られたんですかという質問をしているのですから、的確に答えてください。  次に、配備計画図、これは防衛省の機密事項であるからとおっしゃいましたが、我々に図面を示されたではありませんか。  (「格納庫の位置は示されていない」と呼ぶ者あり)  示されていますよ。  (「そがなふうには言わんやったやんね」「弾薬庫の部分は明確にはできない」と呼ぶ者あり)  平成28年3月の説明会には行かれましたか。  (「特別委員会でそがんとは精査したやんね」と呼ぶ者あり)  この県道、空港の前を走っている県道との距離感とか、これは全て把握されているわけでしょう。図面を見て把握されているわけでしょう。この中に当然燃料タンクも弾薬庫も置かれるわけですよ。  (「それは決まったわけじゃないやろうが」と呼ぶ者あり)  決まったわけじゃないんじゃなくて、防衛省が今示している図面に基づいて私は質疑しています。ですから、それをどう考えられているんですかということです。  それと最後の質疑、地元説明会についてですが、これは誰でも行けましたよ。ほぼ行けましたよ。  (「うんにゃ、地元だけて」と呼ぶ者あり)  ですから、そう答弁されましたが、特別委員会で断られて地元だけと言われたのは、今まで川副町で5回、6回ありましたね、正確には。東与賀町で1回ありましたが、どの会場で断られたんですか。  (「4地区でさ」と呼ぶ者あり)  全体の説明会に出席されたかどうかも含めて御答弁願います。  (「しっかり答えろよ」と呼ぶ者あり) ◆嘉村弘和 議員   それでは、お答えしたいと思います。  この決議案を提案するに当たって、我々は真剣に日本のことを憂い、そして、国防の大切さというものを感じ、そして、日本を構成する自治体である佐賀市、その住民として、正面から向き合って真剣に考えて決議という結論を出しております。  それから、補償についてはもう何度も申し上げておりますけれども、これは私が答える立場にありません。ただし、このことについては十分国、県のほうで考えてほしいということは、この決議案の中にも入れています。  それから、防衛省が計画している33ヘクタールですけれども、これについても私が答える立場にはありません。あくまでも防衛省であって、それはきちんとした考えのもとで進められるというふうに思います。  それから、最後に地元説明会、これについては、私はあくまでも地元の人が対象だということであって、各議員は参加できなかったというふうに認識しております。  以上です。 ○武藤恭博 議長   以上で通告による質疑は終わりました。  これをもって質疑は終結いたします。  これより10分ほど休憩をとります。本会議の再開は13時に予鈴でお知らせいたします。           午後0時47分 休 憩         平成29年12月19日(火)   午後1時02分   再開                 出  席  議  員 ┌────────────┬────────────┬────────────┐ │  1.富 永  明 美 │  2.久 米  勝 也 │  3.御 厨  洋 行 │ │  4.西 岡  真 一 │  5.宮 崎    健 │  6.中 村  宏 志 │ │  7.村 岡    卓 │  8.松 永  幹 哉 │  9.川 副  龍之介 │ │ 10.永 渕  史 孝 │ 11.山 下  伸 二 │ 12.野 中  康 弘 │ │ 13.松 永  憲 明 │ 14.山 田  誠一郎 │ 15.堤    正 之 │ │ 16.川原田  裕 明 │ 17.久 米  勝 博 │ 18.重 松    徹 │ │ 19.山 口  弘 展 │ 20.重 田  音 彦 │ 21.野 中  宣 明 │ │ 22.池 田  正 弘 │ 23.白 倉  和 子 │ 24.江 頭  弘 美 │ │ 25.松 尾  和 男 │ 26.中 野  茂 康 │ 27.平 原  嘉 徳 │ │ 28.千 綿  正 明 │ 29.川 崎  直 幸 │ 30.武 藤  恭 博 │ │ 31.福 井  章 司 │ 32.中 山  重 俊 │ 33.山 下  明 子 │ │ 34.嘉 村  弘 和 │ 35.黒 田  利 人 │ 36.西 岡  義 広 │ └────────────┴────────────┴────────────┘               地方自治法第121条による出席者 佐賀市長        秀 島  敏 行    副市長         御 厨  安 守 副市長         馬 場  範 雪    総務部長        畑 瀬  信 芳 企画調整部長      古 賀  臣 介    経済部長        松 尾  邦 彦 農林水産部長      川 副  浩 顯    建設部長        志 満  篤 典 環境部長        喜 多  浩 人    市民生活部長      眞 崎  武 浩 保健福祉部長      田 中    稔    子育て支援部長     藤 田  基 明 交通局長        伊 東  博 己    上下水道局長      田 中  泰 治 教育長         東 島  正 明    学校教育部長      池 田  一 善 社会教育部長      江 副  元 喜    選挙管理委員会事務局長 中 村  純 士
    農業委員会事務局長   福 田  康 則    監査委員        久 保  英 継 会計管理者       中 島  博 樹 ○武藤恭博 議長   休憩前に引き続き会議を開きます。  決議第5号についてお諮りします。本案は委員会付託を省略したいと思いますが、御異議ございませんか。     (「異議なし」と呼ぶ者あり)  異議なしと認めます。よって、本案は委員会付託を省略することに決定しました。  これより討論に入ります。  なお、討論についての議員の発言時間は10分以内とします。  討論の通告がありますので、発言を許可します。 ◆村岡卓 議員   公明党の村岡卓でございます。私は決議第5号 佐賀空港の陸上自衛隊配備に関する決議案に対し、反対の立場から討論を行います。  今回の決議案では、防衛省からの要請に対し、佐賀空港の立地自治体の議会としての意思を表明することが不可欠であると論じられております。佐賀空港の自衛隊使用等の要請については、中期防衛力整備計画に基づいた島嶼部防衛の迅速な展開、また、対処能力の向上のための重要な計画であるとともに、近年頻発する自然大災害に対する防災拠点機能の強化という新たな役割は、市民、県民の安全、安心につながると考えることには理解を示すところであります。  しかし、今回の決議案の中で、県が示した論点整理素案において、県民の安全・安心にかかわる論点についておおむね不合理な点がないことを確認できたと断定されることに対して、我々は違和感を覚えます。  県が佐賀空港の自衛隊使用要請に関する論点整理素案を5月30日に公表した後、また、7月3日の県議会決議を受けた後において、8月にはオーストラリアクイーンズランド州沖での軍事演習中に起きた墜落死亡事故や、大分空港におけるエンジントラブルなど、事故また機体トラブルが相次ぎました。  これを受け、県では防衛省に対し、米側に事故の詳細な説明を求め、原因等が判明次第、防衛省として確認、検証した上でわかりやすく説明することを要請している段階であり、まだその回答が得られていない、回答を待っている状態であります。  さらに、山口佐賀県知事は、12月4日の県議会において、防衛省からの見解が示された上で論点整理素案の記述の修正が必要かどうか検討するとしておられます。つまり、論点整理素案における県民の安全・安心にかかわる論点について、現時点では結論が出せる状態には至っていないと考えられます。そうした現状において、本市議会が防衛省の計画を受け入れざるを得ないとの意思を表明することは、手順を大きく飛ばすことであり、拙速な判断と言わざるを得ません。  以上、議会の意思を表明するには十分な環境が整っていないことから、今回の決議案には賛同できないことを申し上げ、反対討論を終わります。 ◆千綿正明 議員   準会派の政研会を代表して、決議第5号 佐賀空港の陸上自衛隊配備に関する決議案に賛成の立場から討論を行います。  賛成する理由を、順次説明させていただきたいと思います。  平成26年7月に国が中期防衛力整備計画の中で、佐賀空港への自衛隊の配備計画が発表され、佐賀市議会でも特別委員会で調査してまいりました。  提案理由にもあったように、国の責務として、国民の生命と財産を守るというのは当然のことであります。したがって、国の防衛力整備計画に地方自治体が協力していくことは当然のことだと考えます。  近年、近隣諸国の動きを見たときに、中国機等に対するスクランブルの回数の激増、尖閣諸島の問題、北朝鮮の核開発の加速化、北朝鮮の漁船の漂流など、不穏な動きが激増しております。  つい数十年前に、韓国の李承晩大統領が李承晩ラインという境界線を引いて、竹島を自国の領土だと言い出したときに、数十人の漁民の方が韓国の軍隊から殺されたことを皆さん御存じでしょうか。そういうことを考えたときに、国の防衛は最優先課題だと考えます。  2点目に、現在、地方自治体の人口減少は深刻な問題となっています。佐賀市においても、平成7年をピークに、22年間人口減少が続いております。  今回の計画では、最高800世帯の自衛官の配備が計画されており、800世帯の人口増が期待できるものと思っております。  昨年3月に私は一般質問に取り上げましたが、佐賀市の一般家庭の市税の平均納付額は、年間31万円ということになっております。それをそのまま適用した場合、最高でも約2億5,000万円の税収がアップします。  また、1人当たりの年間消費額が192万円という試算もありますが、800世帯の自衛官が配備された場合、その試算を当てはめてみると、消費額は、年間15億3,600万円にも上ります。経済的に見て、自衛隊が佐賀空港に配備された場合に、述べたような経済効果を生むようなことになります。佐賀市内の経済団体の方も、自衛隊の配備に関して賛成の立場を表明されております。  また、私は常々自衛隊員への尊敬の念が日本国民には足りないと感じております。近ごろでは、東日本大震災後の復興支援、熊本地震の復興支援では、並々ならない自衛隊の皆様の活動は全国民の知るところであります。特に、福島原発の事故に際して、原子力発電所の火災を消火しに行った陸上自衛隊のヘリコプターを皆さんごらんになったと思いますが、そのパイロットをどうやって選んだか、皆さん御存じでしょうか。  任務を受けた隊長いわく、部隊内で志願者を募ったそうであります。放射線量が幾ら出ているかもわからない中、消火活動に行く隊員の希望を募ったところであります。その結果、全員が志願したということを関係者からお聞きしました。自分がどうなるかさえわからないのに、日本の国のために名乗りを上げた自衛官の方々に尊敬の念を感じざるを得ません。そういう隊員の皆様が佐賀に来られるということに対して誇らしく思うところであります。  私が住んでいる鍋島校区には、佐賀大学医学部があります。そこにはドクターヘリが配備されておりまして、このドクターヘリは朝と夕方、毎日離発着が行われております。たまに住民の方から騒音の相談を受けますが、それでも年に1回あるかどうかであります。騒音や事故については、まさに住宅地の真ん中にありますので、危険性の面から言えば皆さん苦情を言いたい気持ちはあるでしょうが、私にそういう苦情はほとんど上がってきておりません。  最後に、今年10月に行われた市議会議員選挙において、後援会活動並びに選挙活動を通じて、今回の自衛隊の佐賀空港利用に関する質問や意見、提案があったことは全くありません。私を支持していただいている皆さんは異論がなく、賛成の意向だと思っております。当然ながら、支援していただいている方々の民意を反映させるために、この決議案には賛成したいと思っております。  以上で賛成討論とさせていただきます。  (傍聴席で拍手する者あり) ◆山下伸二 議員   決議第5号 佐賀空港の陸上自衛隊配備に関する決議案に反対の立場から討論します。  まず、今回の計画が中期防衛力整備計画に位置づけられた重要な計画であること、また佐賀県が公表した論点整理素案において、国を構成している地方自治体は国防政策に基本的に協力する立場にあると言及していることについては一定の理解をすることができます。しかしながら、本決議案に反対する一番の理由はなぜ今なのかということです。  秀島市長は、改選前の一般質問でこの問題について、公害防止協定覚書付属資料を整理しなければ先に進むことはできない。佐賀市としては、いまだ是非を議論する段階に至っていない、佐賀空港利活用問題で地域にひびが入らないよう考えなければならないと発言されています。  決議案では、このような秀島市長の姿勢に触れた上で、市長を初めとする執行機関と市議会を両輪に例え、市議会としての意思表示が不可欠であるとされていますが、両輪は一定の距離をもってある程度スピードを合わせることが必要であると考えます。  両輪は近づき過ぎると一つになって倒れてしまいます。また、離れ過ぎてしまうと道路から脱輪してしまいます。また、片方の車輪が急にスピードを上げるとこれも脱輪してしまいます。  市長が懸念されているとおり、市民を分断しかねない重要な案件について、市議会が急にスピードアップし、議会と執行機関を分断するようなことがあってはならないと考えます。  また、本市議会では、平成26年10月に自衛隊等の佐賀空港利用に関する調査特別委員会を設置し、諸種調査に取り組んできました。その中で、佐賀県と地元8漁協との間で締結された公害防止協定書及び平成22年3月11日付で本市議会において議決した米軍普天間飛行場の佐賀空港への移設に反対する決議についての委員会協議を行いましたけれども、これは非常に大きなポイントであったというふうに考えております。  公害防止協定書に関する協議では、佐賀空港建設の前提として、地元8漁協へ佐賀県が公に示した考えであり、この事実は非常に重く、佐賀県はこの事実に責任を持つ必要があるということは委員の見解が一致をしました。しかし、覚書付属資料に記載されている自衛隊と共用するような考えを持っていないとする一文に続き記載されているまた書き以降、また自衛隊との共用は空港の運用変更になることであり、当然に事前協議の対象となるものであると考えるという一文、いわゆるまた書き以降についての見解は、自衛隊と共用するような考えを持っていないとする一文は、この協定の根幹で、大前提となるものであり、また書き以降の一文をもって自衛隊との共用があり得るとはならないといった見解と、また書き以降の一文は、自衛隊との共用についての再考を完全に否定しているものでないといった2つの見解があり、委員会としての見解を一本化せず、2つの見解があるということを確認するにとどめています。  また、米軍普天間飛行場の佐賀空港への移設に反対する決議に関する協議では、決議は全会一致で可決した議会意思であり重いものであるということについては委員の見解が一致しました。しかし、これは米軍普天間飛行場の佐賀空港への移設計画に反対したもので、佐賀空港の自衛隊との共用に反対するものではなく、今回の計画と決議は切り離して考えるべきであるとの見解と、本文に公害防止協定に関する一文や、軍事施設の移転候補地となること自体が理解できないとの一文があり、今回の計画と決議は当然関連づけて考えるべきであるとの2つの見解があり、これも委員会としての見解を一本化せず、2つの見解があるということを確認するにとどめています。  この決議は、公害防止協定の立ち会い人という立場とは異なり、佐賀市議会みずからが全会一致で決議したものです。その決議を覆す内容である今回の決議、今回の計画と決議は当然関連づけて考えるべきとの見解を無視して決議しようということには大いに疑問を感じます。  また、特別委員会の調査報告書のまとめで、オスプレイの事故やトラブルが相次ぎ、市民の不安は依然として残っていること、公害防止協定を締結している佐賀県有明海漁業協同組合や地権者などからは理解を得られていないこと、複数機が飛行した際の騒音や低空飛行訓練区域の状況などは実証されていないことから、本市議会としては今後も情報収集に努め、関係機関、地域住民の動向を注視していく必要があると結論づけており、特別委員会での調査、研究を参考に、市議会としての意思表明をできる状況にはないと考えます。  また、平成26年10月3日に議決した佐賀空港へのオスプレイの配備について情報の開示と配備には市民の理解を前提とするよう強く求める意見書では、市民の理解を得るための十分な説明がないまま計画を推進することのないよう強く要望するとしていますが、現時点においても市民の理解が十分に得られているとは考えていません。  また、九州防衛局が実施した説明会も、地権者や南部3町のみであり、佐賀市民全体への説明会は行われておりません。  以上のようなことから、現時点において、今回の防衛省の計画を受け入れざるを得ないとするこの決議案には賛成できないということを申し上げ、反対討論といたします。  (傍聴席で拍手する者あり) ◆御厨洋行 議員   市政未来の御厨です。  私は以前、オスプレイ配備に関しまして、国防という観点から大変有効的であり、また、災害時の利活用や経済効果も見逃せないと思っておりました。  しかし、現在、この時期にオスプレイを九州、佐賀に配備するとなると、中国、韓国、北朝鮮に対しどのような影響があるでしょうか。ますます緊張感が高まる可能性が懸念されると思います。  また、佐賀空港開港時に30万人程度だった利用者数は、平成28年度には国内線で56万人に増加、また、国際線に関しましては、平成24年度上海便で3万4,000人だったのが、昨年、平成28年度には上海、ソウル便を合わせて10万人、そして、ことしは上海、ソウル便に加え、台湾便もふえ、10月末で既に昨年同様の10万人の利用があります。  これから年末年始にさらなる需要が見込まれる九州佐賀国際空港、国内線の利用者数増加も見逃せませんが、国際線の利用者数増加はそれだけ多くの訪日外国人の利用があるということだと思います。  オスプレイ配備により、これからますます増加するであろうインバウンド需要にブレーキがかかることも懸念されます。  また、今回の賛否を問う上で、地元に住む友人、農業、漁業を営む方々、多くの方にヒアリングを行い、対策協議会の資料を閲覧調査したところ、軍事利用される可能性、有明海の自然保護、事故による漁業への不安、農作物への影響、渡り鳥など生態系への影響、バルーン大会への影響、騒音、そして、子育て中の保護者の方々からは安全性と治安の悪化などという回答が多く寄せられました。そして、きちんとした説明をされていないという回答が最も多くございました。  佐賀市議会基本条例第2章市民との関係、第6条には、議会の活動に関する情報公開を徹底するとともに、市民に対する説明責任を十分に果たさなければならないとあります。  佐賀市議会では、特別委員会を設置し、3年間で33回の委員会を開催し、さらに、視察、調査、研究を行っておりますが、その内容について地元の方々、そして、佐賀市民に対してしっかり説明する責任、必要があります。  総括いたしますと、現段階において市民の同意が得られていない、とりわけ地権者の方々の同意が得られていないと私、市政未来御厨洋行は判断し、この決議案に反対いたします。  (傍聴席で拍手する者あり) ◆山下明子 議員   市民共同の山下明子でございます。  私は決議第5号 佐賀空港の陸上自衛隊配備に関する決議案について、反対の立場から討論いたします。  私は、2014年7月に防衛省が佐賀空港への自衛隊オスプレイ配備と米軍の訓練使用の要請をしてきて以降、同年8月定例会から今11月定例会までに10回にわたってこの問題を一般質問で取り上げてきました。  また、議会に設置された自衛隊等の佐賀空港利用に関する調査特別委員会のほとんどを傍聴し、防衛省が開いてきた川副や東与賀、柳川市などでの住民説明会にも参加し、地元の方々の不安の声を聞いてまいりました。  さらに、私自身もことし5月から取り組んでいる市民アンケートの中で、自衛隊オスプレイ配備の問題の是非について意見を聞いてまいりました。  これらを通じてまず言いたいのは、空飛ぶ棺桶、未亡人製造機などとやゆされる危険なオスプレイの配備はもちろん反対ですが、オスプレイ配備に限らず、目達原駐屯地のヘリ部隊50機も含めて、バルーンの里として国際的に名を馳せている佐賀の玄関口でもある県営の佐賀空港を軍用化してはならないということです。アジア屈指のバルーン競技大会を開催し、国際交流の重要な役割も担っている佐賀を、これからも平和の拠点として発展させることが重要であり、そこに軍事的緊張をもたらすようないかなる動きもつくるべきではないということです。  佐賀空港を建設するときに、漁民の皆さんと県が結んだ公害防止協定覚書付属資料の中で、「県は自衛隊と共用するような考えを持っていない」という一文を盛り込ませた背景には、戦争を体験された先輩方の平和を願う決意があり、例え佐賀空港が赤字になったとしても、基地交付金などを頼って自衛隊に活用させるようなことがあってはならないという強い思いがあったことを忘れてはなりません。  だからこそ、2010年3月に、米軍普天間基地の移転先として佐賀空港の名前が上がったときに、この覚書付属資料の一文を引用しながら、言うまでもなく佐賀空港は県営の民間空港であり、軍事施設の移転先の候補地となることそのものが全く理解できないことであるとして、一切の軍用化を否定する趣旨の決議を市議会の全会一致で可決していることも忘れてはなりません。  今回の自民党2会派による自衛隊配備容認決議は、この公害防止協定覚書付属資料や市議会の全会一致決議に背くものであり、その点で許すわけにはいきません。  防衛省の要請は、途中で米軍の訓練使用問題は切り離して考えると変更されましたが、全国横並びで考えるという言い方であり、明確な否定はされてはいません。一たん、自衛隊が使用するようになれば、日米地位協定のもとでの全土基地方式により、米軍はいつでも好きなときに佐賀空港を使える条件ができます。そして、日本政府はこれを拒むことはできないという関係にあるのが、残念ながら今の日米関係です。  この間、沖縄の普天間基地に隣接する保育園の屋根に、米軍ヘリCH−53からの筒状の物体が落下したこと、それから間もない13日に、今度は普天間第二小学校の校庭で体育の授業中にこれまたCH−53の窓が落下し、危うく子どもたちの命にかかわる大事故になりかねなかった問題が起きました。しかし、米軍はこれを人為的ミスとして片づけ、きょうから早速飛行を開始すると通告し、日本政府はこれを粛々と受け入れています。このことは何を意味するでしょうか。もし米軍が佐賀空港を使うと言えば、それを拒めないということです。米軍が来ないならいい、あるいは米軍が来るのには反対だが、佐賀空港の自衛隊利用はやむを得ない、賛成だとはとても言えない現実がここにあるということです。だからこそ、沖縄や岩国の現状を見るべきだと私は申し上げたいのです。  さらに、ノリの生産日本一を誇る宝の海有明海、ラムサール条約で指定された東よか干潟の生態系といった恵みの海の環境が、何らかの事故が起きれば取り返しのつかない被害をこうむることになり、それに並んで大きな経済的打撃を受けることにもなります。  また、自衛隊ヘリは、空港周辺だけを飛ぶのではなく、現在、目達原駐屯地から北部山間地へ飛んで行われている低空飛行訓練がそのまま続くと防衛省は答えていますから、市街地全体の問題にもなります。もともとの目的にある佐世保の相浦駐屯地との連携という点で、県西部地域にも飛来するということで、北部九州全体の問題でもあります。それを佐賀市や隣接市の南部地域だけを相手に話を進めようとしている防衛省や県のやり方は許せません。  今回の決議案で次に問題なのは、議会が設置した特別委員会の全会一致で確認した最終報告を踏まえた動きとは到底言えないということです。質疑でも述べたように、公害防止協定覚書付属資料の認識、また、2010年3月11日の米軍普天間飛行場移設反対の全会一致による市議会決議について、それらの認識は一本化されず、両論併記のままです。複数機での騒音の影響についても実証されてはいません。北部地域での低空飛行訓練の影響や現時点での訓練の影響について、自民党会派の議員からも懸念する声があったにもかかわらず、その調査はされていません。  また、オスプレイが配備されている沖縄や訓練で行き来している岩国の状況をつかむこともできてはいません。  さらに、県の論点整理素案についても、今見直しがなされるかもしれないという時点にもありますが、特別委員会の最終報告では、未整理の疑問点が列記されているだけであり、最後の結びにも8月定例会最終日の委員長の口頭報告の中でも触れられてはいません。  さらに、市民の代表としての市議会のあり方についても、直接調査したのはeさがモニターによるアンケートだけで、本当に議員としての役割を果たそうとすれば、地元説明会など幾らでもチャンスがあったにもかかわらず、そのことは一切しないまま、こうした決議案を出そうとしていることも大きな問題です。  バルーンの関係者、あるいはラムサール条約登録湿地の東よか干潟における生態系に及ぼす影響に関して、さまざまな専門家の話を聞くこともされてはいません。  この市議会の中でも、私ども4会派6名の議員で、この決議案の撤回の要請をいたしましたが、その要請書も受け取っていただけませんでした。そうやって、地元の声も聞かない、議会の内部での正式な申し入れもはねのける、そんなやり方をしながら、一方で数を頼みにこうした決議案を出そうということは、議会の民主主義のあり方としても私は大きな疑問を感じざるを得ません。  市議選、総選挙後の新聞による県民世論調査でも、引き続き自衛隊等オスプレイ配備については反対が賛成を上回っており、防衛省も佐賀空港への自衛隊配備に関する概算要求枠を大幅に削減せざるを得ずにいます。米軍が公表したオスプレイの事故率の上昇というデータも踏まえて、県の対応も今迷っているという状態になっています。今回のような決議案を発案する状況でないことは、これらを見ても明白です。  そして、市長が公害防止協定覚書付属資料の整理が先決であるという立場から、空港立地自治体の市長としての先行した対応さえ控えているという時期に、議会として民意を真摯に問うこともなく、一方的に数を頼みに声を上げるということについては慎重であるべきだと思います。この瞬間でも取り下げていただきたい思いでいっぱいです。  以上の理由を述べ、本決議案に対する反対討論といたします。  (傍聴席で拍手する者あり) ◆中山重俊 議員   私は、日本共産党を代表して、自民党2会派から提出された決議第5号 佐賀空港の陸上自衛隊配備に関する決議案に対する反対討論を行います。  初めに、この決議案を提出した自民党2会派に対し、県民、市民の合意もない中で、佐賀空港への自衛隊配備要請を受け入れるための条件を整えようとする強引な姿勢と、数の力による横暴な態度に対し、強く抗議します。  この決議案は、8月定例会にも自民党会派から提案されようとしましたが、市議会議員選挙前という理由で提案されませんでした。  10月の市議会議員選挙で、自民党が過半数を獲得したということで提案されているもので、数の力だけで何でもやっていこうとする姿は、民主主義を忘れ去った一強独裁の安倍首相の姿とダブって映ります。しかし、長続きはしないということを指摘しておきます。  そこで、まずオスプレイの安全性について問題があるということです。  昨年12月の米海兵隊オスプレイが沖縄県名護市の浅瀬に墜落、大破して、今月、12月13日で1年になりました。その後も、ことし8月にオーストラリアで、9月にはシリアでいずれもクラスAの事故が相次ぎ、オーストラリアの事故では3名の死亡者も出ました。このほか、大分空港、新石垣空港への緊急着陸などがあり、国民、市民もオスプレイに対して大きな不安を抱いています。  これまで国はオスプレイの安全性については問題がないと言い、事故率は海兵隊機全体より低いとしてきました。ところが、11月7日、米国防省は防衛省に対し、オスプレイの事故率はことし9月末時点で10万飛行時間当たりクラスAで3.27と示し、同時期の海兵隊機全体の2.7より悪くなっていることがわかりました。5年前の普天間基地への配備前に公表された事故率1.98より1.7倍もふえています。政府が言う安全性は完全に崩れ去っています。  佐賀県は論点整理素案、論点2オスプレイの安全性について、防衛省の説明に技術的な観点から不合理な点がないものとしておりますが、論点整理の見直しが強く求められるところです。
     次に、佐賀市議会の対応についてです。  平成26年7月、防衛省は佐賀県に対し、佐賀空港の自衛隊使用を打診してきました。以来、約3年半になります。佐賀市議会でも平成26年10月3日に自衛隊等の佐賀空港利用に関する調査特別委員会を設置し、協議を行ってきました。  この委員会は、賛否は問わず、引き続き注視していく必要があるという形で終わっています。市議会として、地元住民、とりわけ漁業者、農業者、地権者との話し合いも持たれていない中で、受け入れを前提とするこの決議案の提出は容認できません。地元住民、地権者、漁業者の人たちの気持ちを無視した住民不在の決議案と言わなければなりません。  次に、決議案は国からの要請を受け入れることを前提に環境を整えようとして、県や国への要望を書き連ねています。これらの項目は、既に市議会特別委員会でも大枠論議してきたものであり、これを決議文に盛り込んで受け入れのための環境整備に必要だとして、防衛省の要請受け入れの意思表示をしてしまうことに問題があります。  また、この決議案に対して、地元住民、地権者、漁業者の人たちがあくまで反対を表明していることも事実です。  佐賀空港への自衛隊オスプレイ等配備反対地域住民の会の皆さんを初め、関係する人たちは「絶対に反対だ」「土地は売らない」と固く結束しておられます。多くの皆さんの反対の意見を抜きにして、防衛省や自民党の言い分が通ることがあってはならないことです。  さらに、佐賀空港建設時に交わした漁協と佐賀県が交わした公害防止協定覚書付属資料についてです。  これには、自衛隊との共用はしないとはっきり書かれて署名されています。空港建設時には戦争体験者も組合員の中に多くおられて、絶対にむごい体験を繰り返してはならないとの気持ちで、軍事的利用は認めないというものだったということを地元の方たちからこの間お聞きしてまいりました。  私は有明海で日本一のノリ生産に励む漁業者のこれ以上有明海の環境を悪くするなという思い、平和で安心して続けられるなりわいをという願いに心を寄せて応援していきたいと思っています。  渡り鳥が飛来する豊かな干潟に恵まれ、幸せや平和だからこそ佐賀平野の風物詩となっているバルーンの聖地であることを誇りに思っています。  またこれからアジアの玄関口として可能性を大きく広げようとしている佐賀空港が、国防という名でアメリカとともにアジアをターゲットにした軍事力強化のための軍事基地を置くことには断固反対です。地元漁業者や地権者の意見も聞かずに強行しようとしている佐賀空港の陸上自衛隊配備に関する決議案に反対するとともに、この決議案の撤回を求めて、討論を終わります。 ◆白倉和子 議員   さが未来の白倉和子です。  自民市政会及び自民政新会から提出されました佐賀空港の陸上自衛隊配備に関する決議案に反対の討論をいたします。  まず、この決議案は、国からの要請の受け入れを前提につくられております。その環境を整えるようにと、県や国への要望を書き連ねておられますが、それは我々市議会でも既に求めてきたことであり、わざわざこの文章に書き連ねながら要請受け入れの意思表示を佐賀市議会として行うこと自体、大いに問題があると言っておかねばなりません。  かつ、佐賀空港建設時に交わした公害防止協定書について、この決議案で県に対して申し入れをされておりますが、では私たち佐賀市議会としてどれほどの調査と精査をし、当事者との意見交換を行ってきたのでしょうか。それを議会みずからせずして事前協議に入るような決議案はいかがなものかと思われます。  佐賀市議会として、覚書を交わした漁業者の立場を理解しようと努めてきたのでしょうか。皮肉にも佐賀県議会で同様の決議案が可決されたときに、県有明海漁協の組合長がこのように述べられております。決議案は県に汗をかくように求めているようだが、議員も汗をかくような努力をしてほしいと。これはまさに議会に対する厳しい意見であり、私たちは市議会としてこの言葉を重く受けとめねばならないと思っております。  それに秀島市長は、当時の川副町から引き継いだ協定書の立会人として、空港建設当時の考え方を尊重すべきとのスタンスで、もし協定の当事者同士で共用はやむを得ないとなったときには、佐賀市として計画による影響を調査する必要性も出てくると思うと語られております。協定の整理が先決と、これまでの議会の一般質問でも繰り返されてきたではありませんか。  今回の決議案を見るにつけて、まず私が感じたことは、なぜこのタイミングで、この文案なのかということです。これまでの経緯を客観的に見ても、また、これまでの秀島市長の議会等での答弁からしても、この決議案は漁業者や県民、そして、市長の発言等を軽視した内容であると言わざるを得ません。  つけ加えますと、空港建設当時に県と公害防止協定書を交わしたのは、先ほど質疑もいたしましたが、漁協だけではなく、農協、そして、川副町、現在の佐賀市であります。  私たちは言うまでもなく、市議会としてまだまだ多くの意見を聞く必要があります。先ほどの質疑の中で、その場がなかったとか、断られたとか答弁されましたが、積極的にそんな場をつくろうとしてきたのでしょうか。発案者の皆さんも、さきの選挙の折には住民の声を聞く旨を公約に上げられていたではありませんか。  当初はこの佐賀空港の利用は、自衛隊機にとどまらず、米軍オスプレイまで含まれていたのも事実です。また、総理が佐賀県を中心に検討しているとした米軍利用については、その後、全国横並びとは訂正したものの、まずは自衛隊機を配備し、次の段階で米軍機の利用を想定していると考えるのがごく自然だと思います。  つまり、自衛隊機の受け入れは、将来の米軍利用に道を開くと覚悟しておくべき、そんな重要なものであります。  この問題は、地権者である漁業者だけの問題ではなく、佐賀県全体、特に空港所在地である佐賀市の市民全体の大きな問題です。  オスプレイが佐賀空港に配備される理由は、南西諸島の方向を意識したものです。日本版海兵隊が佐世保の相浦駐屯地につくられますが、その場所との距離から見て、佐賀空港はまさしく都合のいい場所であります。  そのため夜間飛行や大型輸送、夜間の空中給油、荒れた天候のもとでの訓練やタッチアンドゴーなどの過酷な環境のもとで行われる訓練をしなければ作戦をするレベルには達しません。事故が絶対ないということは基本的に保証できないわけであります。それほどリスクが高いものをなぜ引き受けなければならないのでしょうか。  さらに、私はいずれは米軍が利用することになるのではないかという懸念を持っております。これは日米地位協定という不平等条約がある限り、国民の皆さんが考える当たり前の思考です。次の世代においての責任がとれるのか、先を見なければならないと思っております。  一方で、経済効果を重視する方もおられますが、空港使用の税金関係、これは無論減免ですし、交付金関係も余り期待できないことを、私は木更津などの視察で学びました。国会で、地元への経済効果と交付金に関する質問に対して、答弁では明らかにされなかったのも事実です。それよりも、渡り鳥が飛来する豊かな東よか干潟や、佐賀平野の風物詩となって観光客を呼んでいる佐賀のバルーン、それにこれからアジアの玄関口として可能性を秘める佐賀空港への影響を考えたときに、マイナスの経済効果のほうが大きいように私は思えます。  重ねて申しますと、先ほども申しましたが、この欠陥機、事故が多いオスプレイは、今、日本だけしか買う約束をしておりません。補償、補償ということをこの決議にも書かれておりますが、私自身、有明海の開門調査を求める市民原告団の一人ですが、被害の因果関係を説明するのは原告側ということで、農水省の答弁に非常に歯がゆい思いをしました。その結果が、御存じのように裁判所から開門せよという判決が下されたにもかかわらず、それに応じず、和解案、100億円の基金案を示している状態です。そういったことを見ると、一口に補償といってもたやすいものではないということがひしひしとわかります。騒音に対する不安やオスプレイの安全性に対する懸念、環境汚染に対する漁業者や農業者の不安、住民の不安などは山間部においてもしかりです。  私は、マイナスの経済効果のうちの一つとして、今後、佐賀市の固定資産評価への影響を心配している一人です。これまで市議会では、決議と意見書を2度出してきました。1度目は平成22年3月11日、これは佐賀空港建設時の覚書を取り上げて、自衛隊とは共用しないということをしっかりうたっております。そのときと世界情勢は変わったと百歩譲っても、2度目は、平成26年10月に意見書を出しました。これについては、佐賀空港へのオスプレイ配備について情報の開示と配備には市民の理解を前提とするよう強く求めております。防衛省には日常的及び非日常的における運用や訓練のあり方などの情報開示も求めております。  るる述べましたが、もしも政党に属しているからとか、政党を冠に活動しているからということならば、国には国のプロセスがあり、地方には地方のプロセスがあります。有権者から負託を受けたのが我々佐賀市議会議員です。  いずれにしろ、佐賀市議会ではまだまだ議論するべきことが多く、このまま強引な決議案を通すわけにはまいりません。どうか各議員お一人お一人で十分に考えられて、将来に禍根を残さない判断をしていただきますよう、重ねてお願い申し上げます。  以上をもってこの決議案の反対討論といたします。  (傍聴席で拍手する者あり) ◆松永憲明 議員   社会市民クラブの松永憲明でございます。反対討論を行います。  2010年3月11日、佐賀市議会は全会一致で米軍普天間飛行場の佐賀空港への移設に反対する決議を行いました。  その中で、「我々佐賀市議会は、市民の負託を受け、安全で安心して暮らすことができる佐賀市の実現を目指すことがその責務であり、佐賀市民24万人の生命と安全な生活を守る観点から、普天間飛行場の佐賀空港への移設については、断じてこれを容認しないことをここに明確に示すものである。」「ましてや平和と国際友好の象徴ともいえるバルーンフェスタでの観光振興、「ノリの生産日本一」の拠点である有明海の水産振興にも打撃となることは明らかであり、佐賀空港での受け入れを容認することは絶対にできない」として、全会一致で反対の決議を上げたわけでございます。  さて、今回の佐賀空港への自衛隊機オスプレイ等の配備要請について、2015年10月に、当時の中谷防衛大臣から知事に対して、アメリカ海兵隊の利用については、今般、自衛隊の配備、移駐とは切り離して、要請を取り下げさせていただきますとの説明がありましたが、翌年10月13日、予算委員会で安倍首相は米軍の訓練の一部を佐賀で行うということで進めているとの見解を述べています。  このことからすれば、佐賀空港に自衛隊機オスプレイが配備されたら、米海兵隊の利用は当然あり得るということになります。さきの質疑でも発言をいたしましたように、佐賀空港にオスプレイ等の自衛隊機を配備していけば、日米地位協定や新ガイドライン等からして、早晩、米軍オスプレイが佐賀空港を使用するように言ってくるのは必定でございます。  佐賀空港は佐賀県が管理している民間空港だから、知事の許可が必要と県は言っていますが、そうではありません。安倍首相も佐賀で訓練が行われるというように国会で答弁しているじゃありませんか。また、引き続き全国の他の空港との横並びの中で、佐賀空港の活用も考慮させていただきたいとの防衛大臣発言もあっております。米軍は必ずやってくるんです。  もう一つ重要なことは、このオスプレイの安全性が担保されていないということでございます。飛べば飛ぶほど事故率が上がってきている実態が明らかとなっています。  ちょうど1年前、沖縄県名護市沖での墜落事故、不時着水とか言っていますけれども、これはまさに墜落事故であります。その後も墜落事故や緊急着陸が後を絶たない状況です。県民、市民の皆さんの不安払拭どころではありません。懸念がますます広がっているのが実情です。オートローテーション機能の有無についても、専門家の間で意見が分かれていますし、これだけ頻繁に事故が起こってくると、やっぱり欠陥機ではないのかと疑わざるを得ません。  したがって、佐賀新聞が実施しました県民世論調査では、配備反対の声が圧倒的に多くなっていましたし、特に佐賀市では反対が4割以上を占め、賛成との差が20ポイント以上あったとしています。また、佐賀県知事も看過できない実態に論点整理についての再検討も示唆するような状況でございます。  3点目に、日本以外でオスプレイを買おうとする国は一つもないということです。それはオスプレイは操縦が非常に難しく、使いにくい、戦場で役に立たないということがわかっているからではないでしょうか。1機総額200億円もするオスプレイを17機も購入しようとしておりますが、そんなお金があるなら、むしろ教育の充実に向けた条件整備に充当してほしいものでございます。  4点目に、年間240億円ものノリ産業を子々孫々まで引き継いでいくことが、佐賀市にとっても、佐賀県にとってもむしろ有益です。基地建設作業での水質汚染やオスプレイ事故等で地場産業が危機にさらされるようなことは絶対にあってはなりません。  日本一の有明海のノリ産業をしっかり守り、発展させるためにも、生産性を伴わない自衛隊オスプレイ等の配備による基地化は避けるべきです。  最後に、佐賀空港を建設するに当たって取り交わされた公害防止協定書です。  特に8漁協との間で交わされた公害防止協定覚書付属資料には、県は自衛隊との共用をするような考えを持っていないという一文が入れてあります。これは自衛隊との共用はしない、させない、あり得ないというのが本旨であり、当時の漁民の方々の強い思いが込められているものであります。  この約束事は非常に重いものであり、そう簡単に変更できるものではないと思います。市民、県民の命を守り、豊穣の海有明海の環境維持向上と、ノリを中心とする地場産業の維持発展、民間空港としての佐賀空港をさらに発展させる上で、もうこれ以上の環境悪化は許されません。  私たち佐賀市議会は、市民の負託を受け、安全で安心して暮らすことができる佐賀市の実現を目指すことがその責務であり、佐賀市民24万人の生命と安全な生活を守ることと、平和と国際友好の象徴ともいえるバルーンフェスタでの観光振興、ノリの生産日本一の拠点である有明海の水産振興、そして、ラムサール条約湿地に登録された東よか干潟を守るワイズユース等を促進する観点から、佐賀市議会がなすべきこととして、1つ、再度特別委員会を設置し、残された課題をしっかりと議論し、市民にきちんとわかりやすく論点を示し、情報提供をしていくことです。  2つ、地元川副町の住民や漁業者との意見交換をすることです。  3つ、佐賀市北部の脊振山麓での低空飛行訓練や西部方面への飛行などの問題を含め、全てにかかわって影響が及ぶことが考えられるので、市民説明会を行い、多くの佐賀市民の意見を聴取することも当然の責務です。  今回の容認決議案は、市議会の場をかりて、自民党の思いを会派内の縛りをかけ、多数でもってごり押ししようというものであり、議会の私物化そのものであります。  数の力でオスプレイ配備等の容認決議を押し通そうとするやり方は、市民を軽んずるものとしか思えません。まさに数のおごりです。この決議は絶対に容認できません。  以上申し上げて、反対討論といたします。  (傍聴席で拍手する者あり) ◆川崎直幸 議員   光明市政の川崎直幸でございます。佐賀空港の陸上自衛隊配備に関する決議案への最後の反対討論を行います。  まず私の会派、光明市政を立ち上げたことから触れておきますけれども、私は12月11日にこの決議案を提出した会派の一つである自民政新会を離脱いたしました。理由は簡単で、同会派がこの促進決議案の提案会派の一つになったからです。  私はかねてから自衛隊配備に反対していましたから、促進決議案を出すような会派にとどまるわけにはいきませんでした。ですから、私は離脱して、一人会派、光明市政を名乗りました。  さて、反対理由の4項目と決意を申し上げたいと思います。  第1の理由は、オスプレイは危険極まる飛行物体です。いつエンジンが火を噴くか、また、いつ落ちてくるかもしれない、そんなものが頭の上をしょっちゅう飛び回るのは怖い話であります。  これは川副町だけの問題ではありません。佐賀空港を離着陸するオスプレイ等の自衛隊機は、1日平均60回、年間1万7,000回の離着陸回数と防衛省が説明していますから、佐賀市や隣の福岡県大川市や柳川市などを含めて、有明海奥部の区域、地域、海域はいつも墜落など、重大事故発生の不安に悩まされることになります。そして、年に二百数十億円もの生産額を誇る佐賀ノリが存立の危機に立たされる予想となります。  第2の理由は、これまで有明海は筑後大堰や諫早湾干拓などの大型公共事業によって、宝の海から瀕死の海に変えられてきました。今、私が一番問題にしている諫干の排水問題にしても、国のやっていることは何でしょうか。排水といいますが、排水されているのは有明海にとっては毒水でございます。諫干からの毒水の放流が続く限り、有明海のノリの前途は不安でいっぱいでございます。  あの諫干のギロチンが落ちてから早くも20年になりますが、この間にかわられた農林水産大臣は31名、有明海再生は少しも前進しませんでした。そこにもってきて、もしオスプレイやヘリコプターがこの海の上を飛び回ることになれば、宝の海は絶対に戻ってきません。  また、佐賀空港周辺で起きている空港敷地からの排水による公害被害、バリカン症状も全然未解決で、空港西に33ヘクタールもの基地ができれば、このバリカン症状はもっとひどくなります。いいかげんにせよと言いたいところでございます。  第3の理由は、自衛隊との共用を否定する公害防止協定書の存在であります。  平成2年3月30日に県と関係漁協との間で結ばれた佐賀空港建設に関する公害防止協定覚書付属資料に、県は佐賀空港を自衛隊と共用するような考えを持っていないと明記されています。これは佐賀空港を軍事拠点にはしないと約束した公文書であり、大事な公約であります。これを破り捨てるようなことは許せません。  あのころ、県は佐賀空港の年間の搭乗見込み数を過大に見積もって黒字になると町民に説明をしてきました。しかし、私たちはそれは空論であって、必ず赤字が続き、そのうち自衛隊に使用させることになるのではないかと心配いたしました。  それに、当時の漁協の理事たちはみんな戦争の体験者で、戦争の怖さを知っていましたから、佐賀空港建設の際に、ひょっとして自衛隊の基地にされるかもとの不安を持ち、それがあの自衛隊との共用を考えていないの文言を生んだのです。それらを協定書にまとめるように提案したのは私、川崎直幸ですから、私はこの協定を当時の漁協理事の皆さんやおやじの遺言だと思って大事にしてきました。  このような私がオスプレイ部隊等の佐賀空港配備に賛成できるはずがありません。ですから、平和な民間空港の建設は認めても、戦争につながる軍事空港としての佐賀空港は絶対にだめだと思い、先輩たちはふるさと佐賀のために、あの公害防止協定書を結んだのです。この大きな意味を私たちは決して忘れてはなりません。  最後に、第4の理由、そして、決意、結論を言います。  佐賀県有明海漁協南川副支所に確認をいたしました。基地計画予定地の地権者である南川副支所の皆さんが運営委員長を初めとして、今月15日までに、土地は絶対に売らない、また、配備計画の売買交渉などの話し合いにも乗らないと意思決定されました。私もこの漁協の一組合員でありますから、組合の決定を支持し、守ります。  南川副支所だけではありません。15に分かれている県有明海漁協の支所の全てが、自衛隊オスプレイ部隊の配備反対の意向を示しておられます。  地権者の支所を初め、全ての支所がそう言っているからには、県有明海漁協がこれとは違った態度をとることはありません。  したがいまして、今この時点で陸上自衛隊の佐賀空港配備計画は消えてなくなります。佐賀市議会が本日、促進決議案の採決を強行して、例え賛成多数で可決したとしても、当事者中の当事者である漁協の皆さんが全部反対しているのですから、どうにもなりません。それでも促進派の皆さんは採決を強行なさいますか。それは市議会として褒められた態度とは言えず、幻の決議として歴史に残るでしょう。潔く諦めるよう、私はお勧めします。1万6,500人の川副住民、佐賀市南部4町の4万人の住民は私にとって大事な人たちです。佐賀市民23万5,000人と数千、数万人の有明海漁民、家族も大事な人です。この人たちの暮らしとその思いを大切にしたいから、この3年半の間、私は悪戦苦闘しながら手を携えて闘ってまいりました。しかし、議会と世論を2つに切り裂いたオスプレイ騒動もきょうで終わりです。当事者の皆さんが一致団結してノーと決意されている以上、佐賀空港へのオスプレイ配備計画は終わったのです。  私の言うことが信じられないというならば、地権者である有明海漁協南川副支所運営委員長ほか、東部6地区の漁協幹部の皆さん、そして、有明海沿岸漁民、数万人の家族を見守っている佐賀県漁協女性部連合会会長、そして、たくさんの関係者が来られておりますから、お尋ねください。  繰り返しになりますが、これまで3年半の間議論してきた佐賀空港へのオスプレイ配備計画はもう終わりです。これからは同じ空港問題でも九州佐賀国際空港のよりよい発展のために議論していきましょう。また、懸案である有明海再生のための抜本的な方策について話し合っていきましょう。  最後になりますが、オスプレイ問題は、佐賀市、佐賀県の生活環境を脅かす問題であります。平成2年3月30日に佐賀県と関係漁協との間で結ばれた佐賀空港建設に関する公害防止協定覚書付属資料に、県は佐賀空港を自衛隊と共用する考えを持っていないと明記されたこの公文書、この公約を、佐賀県が守ってくれることを信じまして、反対討論といたします。  (傍聴席で拍手する者あり) ○武藤恭博 議長   以上で討論は終結します。  これより決議第5号を採決します。  お諮りします。本案は可決することに賛成の方は起立願います。     〔賛成者起立〕  (発言する者あり)  起立多数と認めます。よって、決議第5号は可決されました。  傍聴席の皆さんに申し上げます。審議中でございます。お静かにお願いします。 △議決事件の字句及び数字等の整理 ○武藤恭博 議長   次に、議決事件の字句及び数字等の整理についてお諮りします。  本定例会において議案等が議決されましたが、その条項、字句、数字その他の整理を必要とするときは、その整理を議長に委任することに御異議ございませんか。     (「異議なし」と呼ぶ者あり)  異議なしと認めます。よって、条項、字句、数字その他の整理は議長に委任することに決定しました。 △会議録署名議員指名 ○武藤恭博 議長   次に、会議録署名議員の指名を行います。  会議録署名議員は、議長において久米勝也議員及び黒田利人議員を指名します。 △閉会
    ○武藤恭博 議長   これをもって議事の全部を終了しましたので、会議を閉じます。  定例市議会を閉会します。           午後2時10分 閉 会...